商工委員会 第11号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1991/04/10
会議録
○奥田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、商品投資に係る事業の規制に関する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木久君。
○鈴木(久)委員 昨年、商品取引所法の大幅改正が四十年ぶりに行われまして、商品先物取引にかかわる環境が今急激に変貌しているというふうに私は受けとめております。特に、先物市場の国際化の進展の問題あるいは業界の体質改善や拡大、育成、さらに一層の委託者保護という立場での強化など、表現が正しいかどうかは別にして、先物取引新時代とも言えないわけではない、こんなふうに思っております。そこに今回新しい商品ファンドの投資に係る事業が加わって、その法的規制と業務の適正な運営と投資者の保護を図る、こういう法律案が提案をされたことは、業界の懐を一層深くするというか、そういうことになっていくんだろうと思います。 この投資事業の規制法案に入る前に、昨年、法改正をした商品取引所法に関しまして、その後の実情を確認する意味で三点ほどお尋ねをしておきたいと私は思います。 その第一は、いわゆる行為規範を定めていろいろな教育をしたり苦情相談を受けつけるという意味で自主規制団体を四月一日をめどに設立をする、こういうふうになっておりましたけれども、人事や、あるいは事務所の問題などがあってなかなかスムーズに進まなかったというふうに私はお伺いをいたしております。これが予定どおり設立されて今後スムーズな運営が図られるのかどうか、この点まず第一点としてお伺いしたいと思います。 もう一点は、さきの法律改正で私設先物市場は全面禁止ということが大きな目的だったわけでございます。一般消費者はこの私設先物によって大変大きな被害を受けてまいりました。これは金ブラック、プラチナ、銀、パラジウムなど、次々に手口を変えて詐欺まがいのようなことをやってまいりまして、老人や主婦をねらった、そういう一般消費者の被害が大きく出たわけでございますが、昨年の法改正以降、この私設先物市場というのがどういう状況に推移しているのか、この点について明らかにしていただくのと同時に、先物取引にかかわる被害状況についてもあわせてお示しいただきたいと思っております。 もう一つは、将来にわたって先物市場の規模の問題で、いわゆる合併促進という方針が打ち出されてきているように思うのです。いろいろな数値を見る限り、関東地区五取引所を中心にずっと集中しているような感じがいたします。同時に、地域間の格差というものもどんどん進行しているように思うのです。これはもっと大きく言えば、東京と大阪を中心に二極化の現象が取引所関係では強まっているというふうに思います。 これらについて、これは通産も農水もともにかかわるわけでございますので、両方からお答えをいただきたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 お答えいたしたいと存じます。 昨年改正をお願いいたしました商品取引所法の施行以後の状況でございますが、まず第一点の、いわゆる自主規制団体の設立につきましては、委員御指摘のとおり、新しい時代に沿って業界の体質改善、それをもってまた一層の委託者保護を図 るということでこれをつくり、自主規制を業界の中で行っていくということを目的としたものでございます。 本件につきましては、法施行後、関係商取の業界におきまして累次検討、協議を重ねてきたところでございます。また、私どもも農林省と共同いたしまして、これに対する支援、助言を行ってきたところでございますが、これの事業規模あるいは役員構成あるいは会員数、そういったことにつきましてようやく協議が調う方向にございます。その結果、今月の半ばに設立の総会を予定しておりまして、順調に進みますれば五月の初頭に設立の許可が行われる、現在こういう見通しを持っておるところでございまして、この団体におきまして業界の自主的な努力により委託者の保護というものが図られることを私どもも期待しているところでございます。 第二点の私設先物取引の禁止の点でございますけれども、これも先般の改正商取法によりまして私設先物取引というものを幅広く禁止するということを規定していただいたわけでございます。その結果、現在いわゆる私設先物取引というものの市場は存在しないというふうに私ども考えておりまして、たまたま改正商品取引所法の施行前に存在しておりましたパラジウムの私設先物取引につきましても、法の施行の前に消滅したという状況にございます。しかしながら、商品取引の市場におきまして、私ども常々注意を怠ることなく、私設先物市場があらわれないように、農林省とともに万全の監督と指導をしてまいりたい、かように考えているところでございます。 最後に、合併と地域間格差の問題でございますけれども、確かに取引の規模というのがどうしても経済の集中の状況を反映いたしまして東京に集中するということが多いのでございますけれども、ただ、私どもの関係では大阪におきまして繊維あるいは神戸においてゴムといったような上場の品目もごさいます。総体的には東京、大阪というところに利用されるケースがどうしても多くなるわけでございますけれども、一方、地方の取引所におきましても、できるだけ新しい魅力ある商品というものの上場あるいは経済の規模に応じて市場規模の拡大ということを図るべく努力をしているところもございます。こういったことで、ますます地域間格差が広がる危険はあるわけでございますけれども、それぞれの取引所におきまして努力が積み重ねられるということを私ども期待をいたしているところでございます。
○馬場政府委員 取引所の合併の問題で私どもの方からもお答えを申し上げたいと思いますが、商品取引所の合併につきましては、取引所の大型化、総合化あるいは国際化への対応ということが必要だと思っておりますし、さきの法改正におきまして商品取引所の合併に関する規定が設けられたということも踏まえまして、合併、統合のおくれています私ども農林水産省関係取引所につきまして、特に昨年七月に食品流通局長の方から農林省所管の商品取引所の理事長に対しまして合併の指針を示したところでございます。これは、現在ある取引所のグループを三つほどに分けまして、それぞれにつきまして関係取引所の協議会を設けて関係者の意見を踏まえながらおおむね一年程度検討をしろ、その後合併計画を作成して二年後程度を目途に合併を進めるようにしたらどうかということで、Aグループとしましては繭糸の四取引所の合併、Bグループといたしましては東京穀物商品取引所と東京砂糖取引所の合併、Cグループとしましては大阪穀物取引所、大阪砂糖取引所及び神戸穀物商品取引所の合併というようなグループごとの検討を業界に要請したわけでございまして、現在それぞれのグループにおきまして合併につきまして協議、検討が進められているという状況でございます。 なお、おっしゃられますように、商品の投資は規模の大きい、流動性の大きい商品市場に集中するという傾向がございまして、東京、大阪への集中というのはある程度やむを得ないところがあろうかと思いますが、それ以外の地域の、地方の取引所のあり方につきましては、今の繭糸等それぞれ歴史的な経過もございます。また、関係物資の流通の実態なりそれを利用する当業者の利便ということも考えなければいけませんので、これらの取引所の会員の意向あるいは地元経済界の意向というようなことも考えまして、特色のある新規上場商品の可能性等についても検討して配慮をしていきたいというふうに考えている次第でございます。
○横田政府委員 先物取引の被害の現状につきまして補足して御説明申し上げます。 まず、国内の商品先物取引の被害の状況でございますが、減少の傾向にございまして、平成二年度のいわゆる検挙に至った事例という意味では一件もございません。ただ、取引所の方に紛議調停の申し出がありました件数では、通産関係は九件、農水関係あわせまして全体で三十件余という形でございます。ただ、海外の商品先物取引につきましてはまだなお残っておる状態でございまして、平成二年度の検挙件数が六件ということで、これは資産形成事犯全体が二十三件でございます、その中の六件という割合になっております。今後とも警察当局とも連携をしてこの撲滅を期してまいりたいと思っております
○鈴木(久)委員 それでは提案されました法案の内容についてお尋ねをしてまいりたいと思います。 この商品ファンドというのは、アメリカにおいてブラックマンデーを境にして急激に普及した、こういうふうに言われております。現在ではその市場規模が百二十億ドルに達しているというふうにも言われています。我が国でも最近企業などの大口投資家向けにいわゆる商品ファンドの販売ラッシュというのが続いておると聞いております。その現状がどういうふうになっているのか、まずお伺いをしたいと思うのです。 また、今後の予測をどのように見ておるか、特に市場の規模、それから販売業者の数、投資顧問業の数等、またどんな業界がこれに参入をしようとしているのか。これまでの先物の取引員などの皆さんがここに参入できるのかどうか。その中でも特に顧問業などについては許可制の問題がございますから、そういう問題についても現状の認識をお聞かせいただきたい、このように思います。
○自見政府委員 商品ファンドの現状及び今後の見通しについてはどうかという鈴木先生の御質問だと思うわけでございますが、先生御存じのように、近年、国民の金融資産の増加、資産運用における収益性指向の増大、それからブラックマンデー以降の商品投資の急増等を背景に商品に対する投資需要は全体的に急速に拡大しているところでございます。さっきも御説明があったかと思いますが、商品先物取引における運用に関するファンドの場合、昨年の秋から販売が開始されたわけでございますけれども、販売総額が既に一千億を超えているという状況にもございます。 それから、商品ファンドの今後の見通しについては、我が国においては、証券に対する投資が一段落していること、それから商品投資ニーズが大幅に高まっていること等から、当面は成長が持続するものというふうに思われます。それから、現在米国では商品ファンドについては、先生百二十億ドルというお話がございましたけれども、一兆五千億円程度の販売が行われています。我が国におきましては、商品取引所の制度の整備状況あるいは今後の金融状況の推移等にもよりますが、現在の販売状況が続けば、商品先物を運用対象とするファンドの販売額は、今千億ぐらいでございますけれども、二、三年たてば五千億程度になるのではないかと思われております。なおまた、映画、原油等で運用を行うファンドをあわせると、商品ファンド全体の販売額はさらに増加されることが見込まれるのではないか、こういうふうに商品ファンドの現状及び今後の見通しにつきましては総括的に考えられているところでございます。
○坂本(吉)政府委員 委員お尋ねのこれからの本商品ファンド業界への業界の参入の見通しについてでございますけれども、御承知のとおり、現在 海外のものを中心としてファンドとして国内で売っておりますのは総合商社、リース会社あるいは信販会社といったようなところが多うございまして、大体二十社くらいがこれを扱っているところでございます。 私どもといたしましては、この商品ファンドにつきまして新しく秩序づけを行っていきたいと考えておるわけでございますが、もしこういう形で商品ファンドのマーケットにつきまして一定のルールが確立し、また投資家の側から見ましてこのファンドに対する信頼性が増すというようなことを期待しておるわけでございます。そういう意味で、もしこういうマーケットの整備が行われました場合には、今申し上げました業界以外からもあるいは参入が考えられるというところでございますけれども、ただ、これは一つには許可の方針にもよろうかと存じます。一方において、余りなれていない商品でもございますので、やはりスタートは注意に注意を重ねてスタートしたいというふうにも思っております。したがいまして、この二十社程度に加えてどの程度の会社が参入するか、あるいはどの程度の会社を許可するかということにつきまして定かに数字を申し上げるというのはちょっと難しい段階ではございますけれども、私どもといたしましてはもう少しこのファンドの業界に数がふえてくるというふうに思っておるわけでございます。 また、投資顧問につきましては、現在リース会社の運用子会社あるいは海外の顧問業者というのが商品の投資業務、顧問業務類似の行為をやっておるところでございます。これにつきましては、やはり専門的な知識、経験といったようなことを要することもございますし、また個々に後でもお話しする機会があろうかと存じますが、投資の判断を一任するというようなことで、これについては販売業以上に私ども厳格に対処してまいりたい、こんなふうに思っておりますので、これにつきましては、若干販売業者の数よりは少なくなるんではないかというふうな見通しを今のところ持っているところでございます。
○鈴木(久)委員 そうすると、二十社より少ないということになると、現在そのノーハウを持っておるというか専門的な知識を持っている人々というのはいわゆる先物取引をやっている取引員などを指しているのかどうか、その辺のところをちょっと確認をする意味でもう一度お答えをいただきたい。
○坂本(吉)政府委員 御指摘のとおり、先物市場についての専門的な知識という点につきまして、現在の商品取引員というのがそのノーハウを持っておるわけでございます。この業界からもこの商品ファンドに単独であるいは共同して参入したいという潜在的な希望も伝えられております。したがいまして、この業界からも参入が期待される、考えられるところでございますけれども、その点につきましては過去の、いわば商品取引における実績といったようなものも考えながら、注意深く対処をしてまいる必要があるんじゃないかというふうに考えておるところでございます。
○鈴木(久)委員 そうすると、最初はハードルを高くしてかなり厳しいスタートをする、こういうふうに今私は承りました。いずれ先行きは、これが信頼ができるという段階ではいろいろと幅を広げていきたいというふうにも受けとめたわけでございます。そういうふうな認識に立ってこのスタートを切ったんだろうというふうに私は思うのです。 そこで、現在我が国で販売されている商品ファンド、これはどんな投資管理会社が設定して実際どういうふうに運用しているのか、運用益の目標などについても示していただきたい、こういうふうに思います。
○坂本(吉)政府委員 現在我が国において販売されておりますのは、海外で組成されました商品ファンドを国内で販売するというケースが大部分でございます。この場合には、特に中心はアメリカでございますけれども、アメリカにおきましていわゆるリミテッドパートナーシップという一種の出資組合のような形態がとられまして、それを使いましていわゆる先物市場、この場合には非鉄金属、貴金属それから穀物、さらに証券、こういったものを組み合わせることによりまして構成しました商品ファンドを国内に売っているというのが実情でございます。
○鈴木(久)委員 現状は、そういうほとんど海外での運用というのが多いですね。そうなりますと、どうして国内の先物市場で運用するということがなかなかできないでいるのか。この法律をつくって、これからこういうものをどんどん二十社くらいで、今の予想ですと二十社くらいでスタートをする、そうすると、みんな海外の先物でこれを運用するということになれば、大体みんな投資した資金が海外へ行っちゃうんじゃないか、国内の先物市場というのは、どうもこれによってちっとも資金的な、利益的なものは生まないというか、余り国内の先物市場の中では意味を持たないものになってしまうのじゃないだろうかという感じもいたすのですけれども、なぜそういうふうな現状になっているのか、その理由などもお示しいただきたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 お答え申し上げます。 確かに御指摘のような状況に現在なっておるわけでございます。これはやはりその商品取引における先物についての両国の考え方の違いといったようなものもございまして、上場している商品の種類が相当異なっておりまして、向こうの方が大変いろいろな種類の商品を上場しておる。先物としてこれが商品取引の対象になっておるわけでございます。そうなりますと、どうしても市場の厚みというものが我が国に比べて外国、主としてアメリカの方で大変大きいということがございます。したがって、リスクのヘッジもしやすいというようなことがございまして、どうしてもファンドの運用先といたしましての商品の先物市場にもそういう基本的な商品取引所の規模あるいは先物についての考え方の差、こういったものが反映をしているのではないかというふうに考えております。 ただ、御指摘のように、それじゃ今後とも海外ばかりにこれが向かうのかという点でございますけれども、この点は、今後の我が国の商品取引所の例えば上場に対する姿勢の問題あるいは投資家の信頼の問題ということにもかかわってまいるところでございますけれども、私どもといたしましては、この商品ファンドの投資先として我が国の商品取引、とりわけ例えば金といったようなものにつきましては他の商品に比べても安定性が高うございますから、こういったものがファンドに組み込まれてくることは十分あり得るんではないかという期待を持っておるところでございます。
○鈴木(久)委員 それは結局、今の日本の先物市場というのがまだまだ未整備であるということから、いわゆる先物運用がみんな海外へ行っちゃうのだという認識だろうと思うのですけれども、前段私がお伺いしたのは、その意味でいわゆる日本の先物市場というのを信頼を受けるような形できちっと整備を強化しなければ、この種のものを導入しても、あるいは法的整備をしてファンド商品をつくっていろいろ運用していっても、言ってみれば国内での運用がされなければ、その意味では効果が十分じゃないと言いましょうか、先物関係の信頼を増していくためにも、そういう意味での努力を業界にもしてもらわなければいかぬだろうと思うのですけれども、それは監督官庁としてもそういうことをしっかりさせるという今後の指導を強めていかなければいかぬじゃないか、私はこういうふうに思うのですね。 それで、大蔵省にお伺いしますけれども、大蔵省は、八八年に三菱商事が国内でアメリカのいわゆる商品ファンドを輸入、販売した際に、九〇年四月に行政指導で販売を自粛させたと聞いております。これはどういうことなのかということと、同時に、最近になってこれは新聞報道ですけれども、住友信託銀行がいわゆる銀行で初めて商品ファンドの取り扱いを始めたというふうに報道されております。他の信託銀行もこれに追随すると いうふうに言われております。また、三月二十四日付の日経によりますと、大蔵省は年内にも証券投資信託の商品先物運用を解禁をしていくというふうに大きく変わってきていますね。これまで認めていなかった理由と、こういうふうに変化をしてきたという現状、これはどういうふうに理解をしたらいいのか。 あるいは、この先解禁をして、こちらは商品ファンドとして法的整備をして今スタートをしようとしている。一方、こちらの信託銀行等がやる商品ファンドについてはまだ何の法的な整備や何かもしてないというふうな形にこれはなるのですね。この点についてもちょっと一緒にお尋ねをしておきたい。
○堀田説明員 お答え申し上げます。 まず、先生から具体的に新聞報道ということで御指摘のございました個別の案件について事情を御説明申し上げたいと思います。 三菱商事が国内に持ち込みました商品ファンドにつきましては、これは商品ファンドという名前になっておりますけれども、その運用の対象を見ますと大半が有価証券ということになっておりまして、その意味で証券取引法上の外国投資信託に当たる、あるいは、この三菱商事のものは株式会社形態の投信でありますので、その受益証券がまさに株そのものに当たる、国内の証取法上で言う株そのものに当たるということで、これを販売していただくと証取法上の無免許営業に当たるということで自粛をお願いした、警告をさしていただいたという経緯でございます。 それから二つ目、御指摘のございました住友信託銀行のものでございますけれども、これは貸し出し、有価証券等の資産で大半が運用されておりまして、一部を商品投資に充てておりますけれども、これは法的な性格は指定金銭信託ということになっておりまして、信託業法上信託銀行がもともとその投資家保護の法制上の仕組みのもとで行えるものでございます。 それからもう一点、三月二十四日の日経新聞報道ということで御指摘のございました件でございますけれども、これは新聞記事は憶測でございまして、そういった事実はございません。すなわち、証券投資信託に商品先物を加えることを具体的に決定したということはございません。ただ、証券投資信託も投資家ニーズに対応して商品性の多様化を図るということは重要なことであると考えておりまして、その一環といたしまして、これはあくまでも投信法の枠の中ででありますけれども、その一部の余裕金を商品や商品先物に運用するというファンド、投信は今後の検討課題としては考えられるものであると私ども思っております。この点につきましては今後業界ニーズなども聞きながら検討してまいりたいと考えておるところでございます。 三点申し上げましたけれども、いずれも世上商品ファンドと新聞報道などで言われておりますけれども、その実は証券投資信託であったり、金銭信託であったりということでございまして、現在本法案で法的な位置づけが与えられる商品ファンドとは性格を異にしているものでございます。証券投資信託、指定金銭信託といった商品については、今後とも大蔵省の法制のもとで大蔵省が責任を持って投資家保護等に遺漏なきを期してまいりたいと思っております。一方、本法案の商品ファンドにつきましては、私どもも通産省、農林省と協力いたしまして、本法案の円滑な施行と運用に当たりたい、もってこの市場の拡大あるいは投資家保護に努力していきたいと考えているところでございます。
○鈴木(久)委員 そこで、ちょっとその法案の中身では理解できないことがあるので具体的にお尋ねしたいと思うんですね。 今、大蔵省は将来の検討事項というようなことを言っておりますけれども、例えば証券投資信託が商品先物で運用した場合、これはどうも商品ファンドじゃないのかと私は思うんですね、どう見ても。逆に、商品ファンドが株式投資で運用した場合というのは、一体、じゃ何になるのか。いわゆる商品ファンドといわゆる証券信託投資というのはどこで線を引くのか。それはいろいろお話を聞くと、有価証券の比率などがいわゆる五〇%を境に、こっちは商品ファンドでこっちは違うというふうに引くんだとか引かないんだとかいう話もちらほら。これはお伺いするのですけれども、実際のところこの区分け、いずれこの法律できちっと規制をする分野というのはどういうものなのかはっきりしなければならないわけですから、そこのところを正確にお示しいただきたいと思う。
○坂本(吉)政府委員 御指摘の点でございますけれども、私ども今国会におきまして提案いたしております本法案におきまして商品ファンドと申しておりますのは、主として商品先物で商品投資として資産を運用するということを対象といたしておるものでございます。したがいまして、その投資の割合といたしましては過半が商品投資であるというケースを考えているわけでございます。 したがいまして、一方、これは後で大蔵省の方から補足していただければと思っておりますけれども、証券投資信託におきましては、現在証券対象以外のものに運用するということは禁止されているところでございます。例えば、この商品ファンドの中に証券を組み入れるという点につきましても、やはり証券投資信託法の考え方というものを受けて、したがいましてその商品ファンドの中に組み入れる証券につきましても一定の割合というものを妥当なものとして考えていく必要があるんじゃないか、そういう意味で両方の間でそれぞれの規制の目的に照らして遜色のないようにしておく必要があるんじゃないかということを考えております。 そういう意味で、端的に申し上げますと、私どもの中で考えております商品ファンドは、たとえ証券が一部入っておりましてもその全体の中で占める比率が商品投資が過半であればそれは商品ファンドとして処理すべきもの、こんなふうに考えておるところでございます。
○鈴木(久)委員 大蔵省はどうですか。
○堀田説明員 お答え申し上げます。 ただいま坂本審議官が言われたところでございますけれども、証券投資信託は証券投資信託法上、主として有価証券に運用することを目的とするということにされておりまして、今はございませんけれども、先ほど申し上げましたように、今後商品投資を行う場合もあり得ると思いますけれども、それは主として有価証券に運用するという目的の範囲内で、この法律の枠組みの中で、言ってみれば余裕金、余資の運用という形で行われるべきものでありまして、そういう意味で、本法案の商品ファンドは先ほど御説明ございましたけれども、主として商品及び商品先物に運用するというものでございますから、そこはおのずから商品性は異なるものである、相互にすみ分けるものであると私どもは認識しております。
○鈴木(久)委員 これはもう少し後の質問でもお答えいただきたいが、いわゆる五〇%、一%超えればこれは違うとかそういう微妙な判断があるんですね。ですから、どこまでが商品ファンドで、それは違うのかというようなことがきちっとしないと、これはこの法律の網をかぶるか、かぶらないかという問題まで出てきはしないかということを私は大変憂慮いたしております。ですから、そこら辺を今後の運用に当たってはきちっとしていかなければいけないのじゃないか。大蔵省の方も、先行きはいわゆる商品の運用というようなものをニーズがあれば考えてもいいんだということを言っておるわけですから、そうすると、なおさらどっちが商品ファンドなのかということの整理がつかないで、どっちの法律で網をかぶるのかということもいずれ先行きは心配されることになるんだろう、こういうふうに思うのです。そこのところは通産と大蔵の間でのきちっとした整理というものをしておかなければならないのじゃないだろうか、これはぜひそういうふうに強く要求しておきたいと思うのです。 今度はもう少し具体的に、規制の問題等についてお伺いをしたいんですけれども、これはアメリ カで始まった商品ファンドが我が国でもこのようにどんどんどんどん拡大をしてきているということを考えますと、行政指導によって対応するよりは、今のように法的整備をしてきちっと投資家の保護をするということは、私はその意味ではこの法案というのは前向きのものがある、こういうふうに認識をいたしております。そういう意味で、今まで後手後手に回ってきたという、この手の法案整備の問題からすると、今回は評価していい面があるのだろうと思うのです。ただ、この法案の中身を見ると、多くの事項が政省令にゆだねられているところがありまして、その内容が明確にならないと、あるいは運用の視点が明らかにならないと、この立法の目的であるところの投資家保護が十分貫かれるかどうかということが判断できない。 例えば、この法案は商品投資販売業及び商品投資顧問業の許可制ということをはっきり言っております。そうであれば、法体系上、これは許可業者以外は販売も投資顧問もできない。つまりこれは原則禁止というのが原則なんじゃないか、いわゆる原則禁止というのが筋なんじゃないか、こういうふうに思うのです。しかし、実際は第二条の商品投資の定義などを見てまいりますと、いわゆる対象物品の範囲というものを政令にゆだねられておりまして、広く網をかぶせないで、いわゆる政令でしたものだけにする、こういうふうになっております。 この政令の指導方式というようなことを考えますと、既に前にも苦い経験があるんですけれども、訪問販売法や海外商品先物取引規制法などで見られるように、いわゆる政令指定外の対象物が出てきてしまう、法律があっても発動できないという事態が生まれるのではないか。例えばそういうものが出てきてしまうと、この政令の指定には時間がかかりますし、後手後手にまたなってしまうということを、私は大変憂えます。海外先物の問題でも、ブラックマーケット取引というのがかなり被害が多かったということを皆さん自身もこれは経験をしておるわけです。すなわち、ここでブラックファンドというのが出てきていわゆる脱法行為があることは、どうも見え見えになっているような気がしてならない。そういうことが起こらないという保証がありますか。ここをまずお示しいただきたい。特にその政令を指定をしているわけですから、その中身もあわせてお示しいただけばありがたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 ただいま委員御指摘のとおり、この商品ファンドを含む商品取引の世界におきましては、日々ダイナミックに成長また展開をいたしているところでございまして、どういった品目においてこの商品ファンドの対象になるかということは、よほど私どもといたしましても注意深くこの商品市場の動向というものを見定めていく必要がある、また基本的にそのように考えているところでございます。 ただいま御指摘の、まず第一点の指定方式につきまして、これを政令にゆだねている点でございますけれども、これにつきましては、むしろ私どもといたしましては、変化する商品市場におきまして、その実態に着目してできるだけ機動的に商品というものをピックアップいたしまして、この法律の対象にして、いわゆるブラックマーケットと申しますか、ブラックファンドと申しますか、そういったようなものが出てくることをむしろ早く抑えていくということを考えているわけでございます。そういう意味で、問題が起こってから対処するということでは、この商品ファンドにつきましてはかなり金額も大きくなると考えられますし、投資家の被害というものも救済しがたいというようなことになりかねないことを想定いたしまして、私どもとして、この政令指定によって品目を定めていこう、こんなふうに考えているわけでございます。 また、第二点御指摘の、政令という点につきましては、定義で定めております第二条第二項及び第三項の政令ということであろうかと考えますが、この点につきましては、本法において投資家保護を図るために、この法律で規制するものと、それから私ども考えておりますのは、これが例えば受益権というようなものを化体いたしました受益証券のようなものがいわば一種の有価証券として転々流通するというようなことも将来考えられるわけでございまして、その場合には、恐らくこの法律で規制をいたしますよりは、むしろ有価証券を規制しております証券取引法の方で規制をするのが適当ではないかということを関係各省間で話をしてまいったところでございまして、そういう意味で、例えば証取法上の有価証券に該当するものはこの法律においては規制をしないということを、そういった趣旨のことをこの政令に書きたいというふうに思っているわけでございます。 なお、さればといって、この受益権というものが全く他人に譲渡できないかという点につきましては、このマーケットの状況及び投資家の保護という点から考えましても、一定の制限つきではございますけれども、譲渡性を認めることによって対処をしたらどうか、こういうふうに考えているところでございます。
○鈴木(久)委員 そうすると、簡単に言えば、譲渡制限があるものに限って政令指定する、いわゆる譲渡制限がないものについては、例えば有価証券のようなものにはこちら側で網をかぶせるからいいんだ、こういうふうに私は今お伺いしたのですけれども、もう少し具体的にこれは確認をしておきたいと思うのですけれども、そうすると心配されるのは、この法律の中身から見ると、「政令で定めるもの」とあるでしょう。ところが、今のお話ではいわゆる譲渡制限があるものに限っている、それ以外の有価証券のようなものは証券法でやる、こういうふうになりますけれども、皆さんが指定した以外のもので、いわゆる制限があるもの以外のものでブラックファンドが起きる可能性というのはないのかどうか、ここが一番心配なんだ。ですから、むしろこの法律の中の「政令で定めるもの」というのを削除しちゃって、いわゆるブラックファンドが起きないように全部この規制の対象にするというのが一番私はいいと思う。 それがもしどうしてもできないというふうなことであるとすれば、証券取引法などによって投資家保護が図られるいわゆる有価証券に該当する場合を除いたもの全部を幅広く本法の規制対象にするんだということについてしっかり確認をしなきゃ、私は「政令で定めるもの」ということだけではどうも納得できない。それでないとやはりブラックファンドが起きる。どうしても起きる。例えば譲渡ができるかできないかということで考えるとすれば、いわゆる契約上の権利はいわゆる権利で、それを売っている会社の承諾を得れば譲渡ができるんだなどというふうにして販売をしたら、これは譲渡可能なものだからいいんじゃないかとか、そういうふうにして脱法行為が起きかねない、そんなふうに私は心配をいたします。ですから、ここのところは私が今申し上げましたように、証券法などで規制の網をかぶっているもの以外、これは全部この法律できちっと規制の対象にするんだというふうに私はここでしっかりした答弁をいただきたい、こういうふうに思うのです。
○坂本(吉)政府委員 本法案におきましてここで意図しております政令は、まさに形式的な譲渡性をつけることによってこの法律の適用を免れる脱法的な行為というものを未然に防ぎたい、こういう趣旨でございます。 また、その譲渡性につきましては、それがいわゆる有価証券に該当するような、いわゆる譲渡性と申しましても転々流通性、そういったものにまでなるかどうか、こういったことにも関係をいたしておりまして、その書き方は政令にゆだねて調整をいたしたいと思っておるところでございますが、端的に申し上げて、ただいま委員御指摘の趣旨に沿いましてこの政令は書くよう関係各省と相談をいたす、そういうつもりでおるところでございます。
○堀田説明員 ただいま議論になっております、御指摘いただいております本法案の第二条第二項あるいは第三項の政令につきましては、政令でご ざいますのでこれから関係省庁で細かいところを詰めていくということになりますけれども、今坂本審議官言われておりましたけれども、これまでの関係省庁の議論の中で、この政令においては流通性のないことを定める趣旨で規定の整備を図るということになっております。 証券取引法では、一つは投資であること、それからもう一つは流通性を持っていること、その二つを大きな要件といたしましてこの証取法の法律の対象を定めておりまして、対象となる有価証券を列挙しておりますけれども、その最後にこれに準ずるものを政令で指定するといった規定もありまして、私どもとしては、流通性の程度にももちろんよるわけでありますけれども、流通性のあるものが出てきた場合には、基本的にはその証取法の枠組みの中で対応していくべきものであろうと考えているところでございます。
○鈴木(久)委員 時間がありませんからこれ以上申しません。今のことはしっかり確認しておいていただきたい。特にお答えは要りませんけれども、証券取引法でこういうものを規制するよりは、今度のファンド法で規制した場合の方が規制が厳しいですね。ですからその意味で、脱法行為を行ったりそういうことのないように、証券法の場合は証券法で網をかぶってくるのですからしようがないのですけれども、それ以外のものはこのファンド法できちっとブラックファンドなんか起きないようにするんだということだけはしっかり確認をしていただきたい、こういうふうに思います。 次に、商品投資販売業の許可に関し、第四十八条第一項を見てまいりますと、本法案そのものは、大蔵省、農林水産省、それから通産省の共管になっているんですけれども、この四十八条第一項にいわゆる除外規定がございますね。これを見ると、銀行、信託銀行及びその他政令で定めるものは適用除外だ、こういうふうになっておりまして、どうして大蔵省が管轄する業界はフリーになるのか、その意味では法のもとで不平等が起きるのじゃないか、こういうふうに思うのですけれども、なぜそうなったのかをお聞かせいただきたいし、「政令で定めるもの」は銀行、信託銀行のほかにどういうものがあるのか、今予想されているものについてお示しいただきたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 具体的な中身につきましては大蔵省の方から御答弁いただきたいと思いますが、考え方といたしましては、銀行法その他別の法律で投資家保護につきましての定めがなされており、かつこの法律案におきまして考えております投資家保護が満たされる、同程度のものは満たされるといった、法律によって規制を受けております会社、銀行等につきましては、この法律の適用を除外しておきましても、それぞれの法律によって本法が目指す目的を達成し得るもの、またそういう運用がなされるものということを前提に適用除外を設けたものでございます。
○細見説明員 御説明いたします。 ただいま委員の方から御指摘がございましたとおり、商品投資に係る事業の規制に関する法律の第四十八条におきまして、「銀行法その他のこの法律以外の法律の規定でこれにより商品投資に係る事業の公正及び投資者の保護が確保されるものの適用を受ける者として政令で定めるものについては、」第二章の販売業者の規定についての適用を除外するということになっております。具体的には政令において指定をするということでございますので、今後各省とも協議してその内容について詰めていきたいと考えておりますが、具体的に想定されるものといたしましては、銀行、信託銀行あるいは証券会社といったものが想定されるかと思います。 このような業者につきまして適用の除外ということにいたすことを検討しております背景につきましては、ただいま坂本審議官の方から御説明がありましたとおりでございますが、本法律が目的としております商品投資に係る事業の公正でありますとかあるいは投資者の保護といった観点から、その他の法律において本法と同等の規制が確保されるといったものにつきまして適用を除外するという思想であろうかと思います。銀行及び証券会社といった業態につきましては、御承知のとおり免許という要件のもとで事業を行っておりまして、基本的には免許の審査に当たりまして悪質な業者が参入するということを排除するよう、私どもとしても努めているところでございまして、このような観点から、基本的には投資家保護上問題が生ずることはないというふうに考えておるところでございます。 しかしながら、委員の御指摘がありましたとおり、本法におきましては商品ファンドの販売を行う者に係る行為規制がいろいろ書かれてございますので、その点につきましては、私どもといたしましても商品ファンドの販売を実際に銀行あるいは証券会社が行うという場合には、それと同等の内容のものを例えば通達で規制をするということを考えておるところでございます。いずれにいたしましても、銀行や証券会社が本事業に参加をするという場合につきましては、本法の趣旨を十分生かしまして、それと同等の規制を課すことによりまして、実際上投資家保護その他に問題がないように努めてまいりたいと考えております。
○鈴木(久)委員 銀行や信託銀行などは社会的に信用があるというふうに今おっしゃって、同等の行政指導をやるというようなお話でもございますけれども、この間のいろいろな出来事を見ますと、バブル経済のいわゆる元凶とまで言われるようないろいろなことをやってきたということでは、かなり威信が落ちていると私は思いますよ。そういう意味で、銀行や証券会社は別だ、適用除外だ、こういうことではやはり問題あり、こういうふうに思うのです。ですから、ここでしっかり私は確認しておきたいんだけれども、もともと一つの法のもとでは平等にこれを規制するというのが当然でありまして、規制の内容に不平等が生ずるというようなことは、これはまさしくおかしい。特にこれは投資家がいて損害をこうむる、こういうこともあるわけですから、本法の四十八条第一項の政令を定める場合は、いわゆる適用除外となるものが、現にこの法令等によって規制がされると同様の観点でのしっかりした規制がない限り、私は適用除外というのはすべきじゃないというふうに思うのです。そうでないと政令指定なんて行うべきじゃないと私は思うんですね。そこのところを、大蔵省の話を聞いてもあれですから、本法を出している通産省の適用除外についての考え方をもう少ししっかりお示しいただきたい。 〔委員長退席、高村委員長代理着席〕
○坂本(吉)政府委員 委員御指摘のとおりでございます。本法案の趣旨といたしておりますところの投資家の保護が徹底されるというところが、こういった将来の商品ファンドのマーケットの発展に大変必要なことでございます。ただ、この点につきましては、累次大蔵省とも話をしてまいりましたし、またこれからも十分相談をいたしながら、いわゆる商品ファンド法によって目的といたしておりますところの規制のレベル、方法、そういったものがあくまでもアンフェアにならないように、御指摘の趣旨を踏まえて私ども対処する所存でございます。
○鈴木(久)委員 なぜこんなことを言うかというと、具体的に申し上げますけれども、八六年に制定した預託法というのがございますね。これは豊田商事事件を契機にして生まれたわけでございますけれども、ここでも銀行や証券会社というのは適用除外になった。ところが、銀行でやっている金の投資口座あるいは証券会社の金貯蓄口座なども実は預託の法律の中に含まれているんだけれども、これは適用除外をした。これはほかの業界との結局アンバランスといいましょうか、不平等になったわけです。その後のいろいろなことを見ますと、銀行や証券会社とも取引の不明確な問題が表面化してまいりまして大蔵省の行政指導を受けた、こういうふうに承っております。 預託法の適用を外れた金貯蓄や金投資口座の規制の内容を見ますと、これは預託法の方がはるかに厳しい規制をかぶっている。外れたものはそうじゃない。実際運用していっていろいろ問題が起 きている、こういうことが現に起こっておるわけですね。ですから、今回の適用除外の問題についてもこの種のことがあるんじゃないだろうかということを私は心配するわけでございます。どうですか、今の金貯蓄や金投資口座の問題について、これは考え方を含めて大蔵省にもお伺いしたいし、同時にこの例を見ても適用除外問題については厳しいチェックをすべきだ、これは通産と大蔵、両方で答えてください。
○堀田説明員 お答え申し上げます。 銀行、証券の金貯蓄口座、金投資口座の問題でございますけれども、先生御指摘のように、預託法におきまして銀行、証券は適用除外とされておりまして、大蔵省といたしましては、銀行、証券の金貯蓄口座などにつきましては、銀行法あるいは証取法に基づきまして通達等を発出いたしまして、預託法制上とほぼ同様の規制を図っていると考えているところでございます。 具体的に申し上げますと、預託法上ではこれは開業規制はありませんで行為規制だけになっておりますけれども、先ほどございましたが、銀行、証券会社は免許制のもとでその全体について監督指導を受けているという立場にございまして、そこが一つ違っていると思いますけれども、その他の問題につきましても、この預託法の規制を見まして、例えば保護預かり証の交付でありますとか金地金取引約款の交付、あるいは証取法上の禁止行為などにつきましての法令などの遵守あるいは監督上の処分、業務改善命令などについて、私どもとしてはほぼ同じレベルの規制を行っていると考えております。その結果、現在、金投資口座あるいは金貯蓄口座につきまして何か投資家保護上問題が生じたとは認識しておりません。 それから昨年の暮れとことしの初めと、証券会社、銀行に対しまして商品の安全性を高めるための指導も強化しておりまして、私どもといたしましては所要の措置を講じているというふうに考えているところでございます。
○坂本(吉)政府委員 繰り返しになって大変恐縮でございますけれども、改めて申し上げるまでもなく、それぞれの法律において所期の目的としているところは、たとえそれが適用除外であったとしても別の法律で全く同程度の規制が行われるべきものであり、その間にフェアでない扱いがあってはいけない、これが基本でございます。したがいまして、本法案において政令で適用除外を行う場合におきましても、委員御指摘の趣旨を踏まえまして、相互に厳格にこれをイコールフッティングにするべく政省令あるいは通達あるいは指導という面で関係各省と十分すり合わせを行ってまいりたい、かように考えておるところでございます。
○鈴木(久)委員 法律でなくて行政指導や何かで同等のものをやるということなんだけれども、そこは法律できちっとやるのとは違って、やはり行政指導ですから限界があるのじゃなかろうか、こんなふうにも思いますので、どうかこの問題については、申し上げているように適用除外の場合はきちっと法律と同等の規制ができるように確認をした上に立って適用除外をしてもらわないとそれは投資家保護の立場から問題がある、こういうふうに思いますので、そこだけは十分に今の答弁を生かされるように政令指定の段階ではやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 時間がなくなりましたので、最後に一点だけ。 今度のいわゆる投資家の問題ですけれども、投資家というのは、一般の国民がどんどんこのファンドに投資をできる、こういうものではなくて、一定の基準、例えば会社であるとかあるいは投資額をどのくらいのところまで下げるのかとか、こういう問題があろうと思うわけです。今、この法案が施行される段階でどういうふうに考えておるか。現在は法案がありませんから、いろんな金額でいろんな運用をされております。この法案の段階ではどういうふうに考えておるか。と同時に、今回は例えば一億円、法人であるというような話もよく聞きますけれども、将来は、じゃその基準をいつまでも持っていくのか、もっとすそ野を広げていくのか、そういうことをどのように将来見通しをしておられるのか、この辺も含めて最後にお尋ねをしておきたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 ただいまお尋ねの点は、今後の商品ファンドを我が国においてどういうふうに育てていくかという点に関しまして大変重要なポイントであると存じております。 現状を申し上げますと、ただいままで売られております商品ファンドにつきまして、これは私どもの行政指導でございますけれども、零細な投資家に不測の損害を与えてはならない、こういう見地から、現実問題といたしまして大体一億円程度の規模というものにとどめてもらいたい。そして対象も、この投資について必ずしも知識経験を有しない個人投資家というよりはできるだけ、いわばプロと申しますか、そういった企業向けに販売してもらいたいということをかねがね指導してまいったところでございます。 本法案がもし施行されました場合には一定の枠組みができ上がりますので、投資家の方も従来よりは安心してこのマーケットに参画し得る諸条件が整ってくるわけでございます。しかしながら、やはりこのマーケットというものに伴う危険というものも内在するわけでございます。そういう意味で私ども、この法律の施行の段階におきましてはとりあえず従来のような運用で一億円ぐらいという規模でスタートしたらどうか、こんなふうに考えております。 ただ、将来につきましては、関係者がこのマーケットについて次第に習熟し、また投資家の保護を図るということが一般に広く知られるということを通じてこのマーケットの安全性というものについての認識が高まってまいりますれば、将来につきましてはこれを小口化をしてまいりたい。その程度につきましては、今定かに具体的な目標を持っているわけではございませんけれども、ある程度個人の投資家も将来は参画し得るようなところまで次第に注意深く持ってまいりたい、かような考えで対処していきたいと思っているところでございます。
○鈴木(久)委員 大臣が来ておりませんから次官に。 今ずっと質問をしてきて、お聞きになって御理解いただいたと思うのですけれども、投資家保護の立場から、特に政令指定に当たってはいわゆるブラックファンドなどが絶対に起きないようなしっかりした規制をしていただくということ、このことと、適用除外問題についても、本法と同じような規制がしっかりできるという確信を持ったもの以外は適用除外をしないように厳しくこれは対処していただくということを強く要求しておきたいと思うので、次官からも一言答弁いただければありがたいと思います。
○自見政府委員 委員から御指摘があったわけでございますけれども、先生御存じのように近年ファンド形態の商品投資事業が拡大する一方、悪質な業者による投資家の被害発生の危険性も増大しておるわけでございまして、本法はこのような背景を踏まえて商品投資に係る事業に所要の規制を行うことによりその業務の適正な運営を確保する。そしてまた、投資家の被害の未然防止を図るとともに、同時に商品投資事業の健全な育成を図るということもまた大事な一つの目的でございますので、先生からいろんなお話、御指摘がございましたように、投資家保護と商品投資事業の健全な育成、この二つの目的を達成していくために本法の厳正な適正が不可欠だというふうに思っております。 特に、的確な業者の審査あるいは監督権限の行使等に当たっていろいろ先生からも御指摘あったわけでございますけれども、本法の厳正な運用に努めてまいりたい、こう思うと同時に、また後半の質問でございましたが、適用除外ということにつきまして、いろいろな法律が、ほかの法律も適用除外ということにつきましては銀行あるいは証券等々にあるわけでございますが、それもしかし先生から御指摘でございますから、その所期の目的でございます投資家被害の未然防止を図るとと もに、商品投資事業の健全な育成を図るということがやはり商品市場の拡大、活性化につながるということは、国民経済の中でも大変積極的な意義を有するものであるというふうに確信をするものでございますから、先生の質問の意を体して、この法律ができれば厳正に運用していきたいというふうに思っております。
○鈴木(久)委員 ありがとうございました。
○高村委員長代理 和田貞夫君。
○和田(貞)委員 鈴木委員の質問とできるだけ重複しないように質問をさせていただきたいと思います。 この法案が大蔵、通産、農水三省の共管になっておるわけでございますが、まずなぜそうなったのか、ひとつお尋ねしたいと思います。
○棚橋政府委員 お答えをいたします。 通産省の立場といたしましては、通産省設置法の第四条第三十九号で商鉱工業の発達、改善に関する事項について所管をいたしておりますし、それからまた設置法の四条三十号で商品取引所に関する調整を図ることを権限といたしております。そういう立場から本法案について所管省の一人となっておるわけでございます。 具体的にこの法案の三条あるいは三十条の商品ファンド販売業とか顧問業の許可やあるいは法案の第二十七条等による監督権限の行使等につきましての主務大臣につきましては、委員御承知のように、政令において定められるということが法案の四十九条において定められておるわけでございますが、通産省の立場としましては政令において定められたところに従いまして、責任を持って的確な業者の審査や業者に対する監督を行ってまいる所存でございます。 なお、商品ファンドの販売業につきましては、この対象が商品先物取引等、通産と農水省との所管関連物資になること、あるいは商品ファンドの仕組みが金融の仕組みに類似しておるということから、当省と農水省、大蔵省の三省の共管ということで法案を作成し、提出を申し上げているわけでございます。 いずれにいたしましても、それぞれの責任につきましてはこの法案作成の過程において明らかになっておると考えておりますが、今後ともこの三省間で連携を一層緊密にいたしまして、責任の所在が不明確になることにならないように最善の努力をしてまいりたいと考えております。
○和田(貞)委員 そうすると、例えば五条によるところの開業の許可申請ですが、それはそれぞれ大蔵省にも通産省にも農水省にもするということにはならぬのですか。
○坂本(吉)政府委員 三省の共管でございますので、それぞれの省に許可の申請を出してもらうということになるわけでございます。
○和田(貞)委員 そうすると、その三省の意見が食い違った場合にはどうなるのですか。
○坂本(吉)政府委員 その点につきましては、三省でよくよく相談をいたしまして三省の意見が一致するようにいたす、そういうつもりで対処いたしたいと思っております。
○和田(貞)委員 その場合のその責任の所在というか、いわばお互いに押し合いへし合いなすり合い、どうも共管というのはそういうふうになるのですが、やはり申請者に対して迷惑をかけたり、結局混乱を来すということに、食い違った場合になるでしょう。だから、その三省共管であっても主とした所管はどこだというようにはなっていないのですか。
○坂本(吉)政府委員 法制上、三省が平等の形で当たるということになっておりますので、法制上は主たる省庁をここで決めるということではないのでございますけれども、しかしながら委員御指摘のように、やはりその取り扱う商品の種類、過去の実績、そういったことによりまして、そのケースに応じましておのずから主として責任を持つ省庁というのは現実運用としては定まってくるのではないかというふうに考えております。 したがいまして、そういう意味で運用におきましてはみんなが委員御指摘のような責任のなすり合いといったようなことにならないよう、やはり主たる責任を持つ役所というものをケースに応じて定めることによりまして、そういうそごのないように努めるのが我々の責任ではないかというふうに考えておるところでございます。
○和田(貞)委員 かつての豊田商事の事件の際にもそれぞれ六省庁が、大蔵は大蔵、通産は通産、警察は警察というふうに責任のなすり合いです。そうこうしている間に被害がどんどんとふえていったわけです。本法というのは投資家保護なんでしょう。それを目的とするのでしょう。ひいては消費者保護、そういう立法目的でしょう。 そうすると、今の御答弁のように、それぞれによってこの所管官庁がそれぞれ責任を持つということでは、これはせっかくのこの法の目的を遂行するに当たって問題点が私はあると思うのですよ。例えば、この法案を提出しておる、もちろん所管庁が三省共管であったとしても、例えば、この法律の主たる所管は通産が受け持つとかいうようなことでなければこの法の目的達成のために少し私は問題が残るのではないかと思いますが、その点はどうでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 共管に伴います問題点につきましては委員御指摘のとおり、我々として常々注意をいたさねばならない点でもございます。また、先ほど御指摘のような例にもございますような苦い経験を繰り返してはならないというふうに考えておるわけでございます。 したがいまして、繰り返して恐縮でございますけれども、例えば穀物といったようなものを主たる商いといたしますような場合には、もちろん農林省において主たる関心を持ってこれに当たられる。また、貴金属といったものが主たる取り扱いということになりますれば、私どもの方で主たる責任を果たしながら処理をしていくということで、現実の運用は法制上そういうふうに分けざるを得ないのでございますけれども、しかしながらその実態的な運用につきましては、その対象に応じましてはっきり責任の所在というものを決めまして当たるということが投資家の保護、またこの商品市場の発展という見地から望ましいものであると思っております。したがいまして、委員御指摘の趣旨を踏まえて私ども運用に当たりたい、かように考えておるところでございます。
○和田(貞)委員 責任体制ですね、これは明確にきちっとして目的達成のために支障のないように強く要望しておきたいと思うのです。新聞報道によりますと、この法律ができてくる過程で通産省と大蔵省の妥協の産物というふうな記事を書いた新聞もありましたですが、一体この妥協の産物というのは何ですか。
○坂本(吉)政府委員 大変難しい御質問でございますが、新聞にいかように報じられているかということとは別にいたしまして、原則論で恐縮でございますけれども、やはり法案を提出いたします場合には、それぞれの省庁において持っておる責務、また、それぞれ所管しております既存の法律、そういったこととの調整を行うのは必要なところでございます。妥協と申しますか、それぞれの権限を法律に照らして調整をいたしました結果、ただいま御提案しているような法案になっているわけでございます。 妥協という点に即してもし申し上げるとすれば、商品ファンドというものの持つ金融類似行為、具体的には信託類似行為でございますけれども、そういった側面と、そして商品に投資をするという商品投資の側面とが、一つの行為に両方の側面を持つものでございますから、これは金融全般を所管される大蔵省と商品投資を所管いたします農林省、通産省とが共同で当たるというところの新しい仕組みをつくったということではないかと思いますが、私どもといたしましては、必要な権限及び責務の調整を行ったものというふうに考えているところでございます。
○和田(貞)委員 先ほど我が党の鈴木委員が質問をいたしました二条の二項、三項、四十八条の一項、二項に見られるように、いわゆる規制の対象外、あるいは大蔵省所管の銀行、証券業界の適用 除外、それが妥協の産物なんでしよう。
○坂本(吉)政府委員 この点につきましては、一つには私ども、過去の立法例というものを参考にいたしたのは第一点でございます。 それから第二点といたしまして、先ほど御答弁申し上げましたところでございますけれども、やはりそれぞれの法律においてこの新しい法律が目指す保護法域が同程度に厳格に適用されるものということを前提といたしまして、いわば似たような法規制をいたしております場合にはそれぞれの法律にゆだねて、かつ、それぞれの法律の間にアンバランス、アンフェアが生じないようなそういう措置が行われることを両省確認の上、適用除外ということにいたしたところでございます。
○和田(貞)委員 時間の関係もありますのでこれは後に譲りますが、せっかく三省が共管になっておるのに、これじゃ、大蔵省の所管の銀行、証券を適用除外にするということであれば、大蔵省要らぬじゃないですか、これは。農水と通産だけでいいじゃないですか。 また、例えば証券取引法という法律と今度のこのファンド法と比べてみたら、例えば許可制が、証券取引法では届けで済ましておるとか、あるいはクーリングオフについては、本法ではちゃんと規定がされておるけれども証券取引法ではそういうものが全然ないとか、比較すれば本法の方がすぐれているわけです。すぐれておるにもかかわらず、例えば証券取引法の適用をしておるんだから事足りるんだ、投資家の保護になるんだというところが法のもとに平等でない、せっかく目的が投資家保護、消費者保護ということを言いながら、ここにやはり一つの目的を達成するについて問題が残っていくという、こんな気がするわけです。これはひとつ後で大臣が参ったときにもう一度言いたいと思いますが、そういう点を指摘をしていきたいと思うのです。 そこで、具体に一つ質問してまいりたいと思います。 証券投資信託の場合に、投資の管理会社が免許制です。投資の販売会社も免許制です。投資の顧問会社は登録制の上に許可制、こういうことになっております。今度の商品投資販売業と商品の投資顧問業については明確に許可制ということになっておるのですが、商品投資管理業については開業規制が全くないのです。これで、投資家保護をするに当たって問題が残らぬかどうかということを一つお答え願いたい。
○坂本(吉)政府委員 御指摘の点につきましては、確かに、法文上管理業が出ていないという点において違いがございます。ただ、私ども本法案を立案するに当たりまして、特別に商品投資管理業というものを新たな概念として設けるのではなくて、むしろ販売業と同様に、いずれも顧客を勧誘するという側面に着目いたしまして、また、この商品ファンドの売られている実態に着目いたしまして、商品投資販売業として一括してこれを処理したところでございます。 その趣旨は、法律の「定義」の第二条第四項の第一号におきまして、「商品投資契約の締結又はその代理若しくは媒介(以下「締結等」という。)」という条文と、それから第二号におきまして、商品投資受益権の販売、その代理、媒介を含める「販売等」というのとを書き分けておるところでございまして、商品投資ファンドの組成とその管理運用という商品投資管理業の側面につきましては、ここにおきまして一括して処理をいたしたところでございます。これによりまして、実際に顧客との間で商品ファンドの組成及びその販売ということで接点がございますのは、販売という行為を通じて行われるのではないかというふうに観念をいたしましてこういう整理をしたわけでございます。 したがいまして、現実に組成されます商品ファンドにつきまして、私ども投資家保護の見地から、投資販売業という概念の中で十分規制を行い、保護を果たし得るものというふうに観念をいたしておるところでございます。
○和田(貞)委員 問題がないということであればそれで結構です。たまさか証券投資信託の場合と比較してそのことが明々白々でありますので指摘したまでです。問題がなければ結構だと思います。 その次に、これも先ほど鈴木委員が最後に質問したところでございますが、当面は一口一億円、実績がある業者については五千万円、しかも法人ということで、投資家保護、一般の素人の消費者に手が伸ばせないようにしておるという点は、確かに消費者保護でもあり、投資家保護にもなると思うんですが、これが将来的に大衆投資家に手を広げていくということになると、小口化すればするほど被害者が出てくるおそれが出てまいりますので、その点、当面はよくわかりますが、将来的には大体どの程度を目安に考えておられるのかどうか、ひとつお答え願いたい。
○坂本(吉)政府委員 委員御指摘のとおりこの規模をどの程度にするかという点につきましては、これから生じます投資家のいわば投資ニーズというものと投資家の保護、その二つの法益を勘案しながら慎重に進めてまいる必要があると思っておるところでございます。ただ、御指摘のようにいつまでもこのマーケットに個人が手を出せないというようなことでは、資産選択が非常に多様化しております今日の状況にいずれ対処できないもの、こういうふうに考えておるところでございまして、大変恐縮でございますが、どの段階でどの程度までの金額ということはちょっと今この段階で具体的な数字は私持っておらないところでございますけれども、今後の商品ファンドの普及状況あるいは販売条件あるいは他のポートフォリオとしての投資機会、いわばそういう金融商品の状況、こういったものを見ながら次第にこれを小口化していくというような対応をいたしたいと思っておりまして、大変恐縮でございますが、この時点で何千万とか何百万ということをちょっとまだ言いかねる状況でございます。
○和田(貞)委員 元金保証ではないんですから、ハイリスク的な商品であるわけですから、確かに小口化していけばいくほど資金は集めやすい。しかし坂本さんがお答えになったように、将来的には、今の段階では言えなくてもやはり業界としてはそこにも目を向けていくと思うんですよ。その際に、やはり一般投資家が被害をこうむらぬように、小口化するに当たっては百万、二百万、五百万というようなことじゃこれは危ないですよ。そういうことのないように、きょうの段階ではひとつ十分に配慮をしてほしいということだけを申し述べておきたいと思います。 さらに大蔵省にお尋ねしますが、証券会社が証券投資信託の延長として商品先物市場の運用を取り込んだという場合に、最低販売額はどのように考えておるのか、お答え願いたいと思います。
○堀田説明員 お答え申し上げます。 証券投資信託は主として有価証券に運用することを目的とするものでございまして、商品先物市場等で運用する場合でありましてもその目的の範囲内、いわば余裕金の運用になるというふうに考えておるところでございます。したがって、本法で考えられているような商品ファンドとは商品内容が異なるものでございまして、あくまでも証券投資信託としてやっていくということになるわけであります。先ほど申し上げましたように、現在のところ国内で証券投資信託で商品先物に運用しているようなものはございません。したがいまして、今後の問題になりますけれども、今後、その場合の先生の御指摘ございました最低販売額をどうするかというのは、現在の商品先物に運用しない証券投信それ自体の最低販売額も一律でございませんで、商品の内容によりましてばらばらになっておりまして、商品先物を織り込んだときにどうするかということは、具体的にどういう形で商品設計をするかという問題といたしまして今後検討さしていただきたいと思います。 ただ、一つ申し上げますと、海外から持ち込まれて証券会社が売りました商品先物を入れた外国投信がございますが、それは百万ドル、おおむね現在のレートで申し上げますと一億四千万円ということで販売された例がございます。この商品ファンド、本法の商品ファンドと同じでございま すけれども、市場の状況を見て、また、私どもの証券投信の方はどちらかというと、先ほどの先生のお言葉で申しますとローリスクな安定的な商品という位置づけがされておりますので、そういう商品の性格も考えてどう取り扱っていくかというのは今後検討しなければいけないと思っております。
○和田(貞)委員 次に、六条で商品投資販売業者、三十二条で商品投資顧問業者の許可基準が決められているんですが、六条一項の一、三十二条二項の一、それぞれ政令で定める資本金、こういうように書かれておりますが、この資本金はそれぞれどのくらいを考えておりますか。
○坂本(吉)政府委員 ただいま御指摘の点につきましては、それぞれ投資販売業者及び投資顧問業者のいわば信用力というものを担保するための財産的な基礎ということに重点を置いて最低の資本金を定めていきたいというふうに考えております。これにつきましてはこれから検討をさしていただくことになろうかと存じますけれども、現在行われております例えば隣の業務分野、事業分野におきましては商品取引所法上のいわゆる第一種商品取引員というのが最低資本金五億円、また一方において、抵当証券業者というのは一億円という最低資本要件というものを定められておるところでございます。私どもといたしましては、商品取引業者そのものではないにしても、やはりそれに同等の信用力というものが財産的な側面からも必要ではないか、こんなふうに考えております。したがいまして、これから取り扱います商品の種類とか行います業務の内容に応じてやはりそこは分かれざるを得ないと思いますけれども、一つの参考といたしまして、今申し上げましたような一億円とか五億円あるいはその幅の中、こういったものが一つの目安となるのではないかというふうに思っております。 なお、商品投資の顧問業者につきましては、同様の業務を行っております証券投資顧問業法というのがございます。ここで一任業務の認可というものが行われておりまして、その運用は一億円が最低資本金であるというふうに伺っております。したがいまして、やはり同様の業務を行うということでございますので、ここら辺を一つの目安にして最低資本金を定めてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。 〔高村委員長代理退席、逢沢委員長代理着席〕
○和田(貞)委員 許可に当たっては、何ぼ以上であればいいとか何ぼ以下であれば悪いとかということじゃなくて、今目安としてそういうような金額が出たところでございますが、財産的基盤というものが十分にあるということ、社会的に信頼度が十分に足るという、そういうものをやはり将来的に許可をしていく、そういう尺度にしてほしい、こういうふうに思います。 そこで、今現在わからないと思いますが、いわゆる商品取引員の中からあるいはノンバンクの中から、商社の中からそれぞれ業者が許可申請をしてくるであろうと思いますが、大体何社ぐらい。これもわかりませんか、どうですか。
○坂本(吉)政府委員 これについては先ほどちょっと触れました。現在、リース会社あるいは信販会社、総合商社といったところが海外のファンドを中心として使っている会社数は大体二十社程度でございます。こういった業者につきましては一応着実に経験を積んでいるものというふうに我々考えておるところでございます。このほかに潜在的にファンドの市場に出たいという希望を持っておりますのが、商品取引業者というのがございます。現在までのところ、定かではございませんが数社程度がこれに対する興味を示しております。ただ、総合商社やリース会社に比べまして資金的にも規模が小そうございますので、場合によってはこれを共同でやろうかといったような試みも検討されているように伺っております。したがいまして、非常に乱暴な見通しなのかもしれませんけれども、現在の二十社、それに取引員関係を含めまして数社から十社ぐらいがあるいはプラスされるのではないか、こんなふうに考えているところでございます。別途、先ほども御議論ございました信託業あるいは将来的には証券業といったところの見通しがあろうかと存じますが、これについてはちょっと私どもの方では申し上げかねるところでございます。
○和田(貞)委員 念のために一つお答えしておいていただきたいと思いますが、商品取引所法の改正で商品取引員の意識改革も確かに進んだと思うのです。したがって、過去にあったような過当な勧誘やあるいは不法な勧誘、これも少なくなっていっていると思うのです。しかし、まだ一部に極めて前近代的な勧誘を行っている業者も中にはあるという声も聞いているわけであります。したがって、そのような業者は販売業者だとかあるいは顧問業者の許可を与えるというようなことはないでしょうね。
○坂本(吉)政府委員 委員御指摘のとおりでございます。ただ、先ほど横田審議官の方からもお答え申し上げましたとおり、先物に関します事犯というのも次第に減少してまいりまして、商品取引員の社会的信用というのも次第に、従来よりは上がってきているところでございます。したがいまして、御指摘のとおり悪質な業者がこの新しいマーケットに入って投資家を惑わすというようなことは厳に避ける必要があるわけでございます。そういう点で新しい法律におきましても六条あるいは三十二条におきましてそういった人的構成の観点から社会的信用が劣るような人は許可の対象から外したいというふうに考えておるところでございます。
○和田(貞)委員 法の目的に沿うようにぜひともひとつ許可基準を厳格にしてもらいたいと思います。 十九条で販売業者と顧客との間のクーリングオフは十日間というように設定されているのですが、投資顧問業者と顧客との間に契約解除の規定が定められておらない。それは必要がないのですか。
○坂本(吉)政府委員 販売面におけるクーリングオフの規定につきましては、やはりその知識経験が非常に乏しい消費者と申しますか一般の投資家がちょっとした話に乗ってオーケーを出し、後で考え直して解除ができるようにということで、関連法と同様にクーリングオフの規定を設けたところであるわけでございます。 ただ、顧問業者につきましてはこの法案において大変重要な役割を果たすということになっております。すなわち投資判断というものをここで一任をいたすわけでございます。これにつきましては、やはり多額の資産というものを顧問業者に一任をするということにつきましては、通常顧問業者と顧客との間で大変いろいろな投資判断についてのやりとりがなされるわけでございまして、ちょっとした口車に乗って証券をぱっと買うといったような行為は通常起こらないということを前提にクーリングオフの規定を置かないというふうにいたしたところでございます。一方におきましてまた、投資判断をしてそれが不利ということになりますと今度は解除というようなことになりますと、投資行為についての安定性というのも欠けるという両面から考えまして、投資顧問につきましてはクーリングオフの規定を置かないということを関係法令にも照らして処理をいたしたところでございます。
○和田(貞)委員 ひとつ不祥事が起こらないように、運用面に当たって努力してほしいという意見を申し添えておきたいと思います。 次に二十三条、重要事項の告知義務が設定されておるのですが、この重要事項というのはかつての訪問販売法、消費者保護のためにつくられたこの法律によるところの重要事項と内容は同じ考え方ですか。
○坂本(吉)政府委員 御指摘のとおり同様のものでございます。
○和田(貞)委員 投資家、消費者が販売業者の方から勧誘を受けたときに、もしそれさえ聞いておったら契約をしなかったという内容のもので あってほしいということを強く要望しておきたいと思います。 その次に、商品取引所法が前国会で改正されたわけでございますが、この改正に当たって委託者保護をより強化して決めていった、そういう経緯があるわけであります。業界がこの国際化、近代化の流れに沿うようにしていこうということも含んでおったと思うのですが、今回のこの法案の提出に当たってさきに改正された商品取引所法とのかかわり、位置づけ、どういう意味があるかという、これをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 ただいまの点は私どもの商品取引政策に当たって大変重要なポイントでございます。私どもといたしましては、これから申し上げますような考え方で臨んでいきたい、こう思っておるわけでございます。 昨年、商品取引所法を大幅に改正していただきまして、これによりまして我が国の商品市場というものが一層国際化あるいは近代化という道を歩む端緒にしていただいたわけでございますが、この趣旨を体してこれが円滑に実施されますためには、さらに上場商品というものをもう少し拡大すること、あるいは委託手数料を引き下げること、また取引手法につきまして、コンピューターの導入その他国際的に共通性のある仕組みを考えること、その他近代化についてのいろいろな仕組みというものを考えていくことが商品取引の健全な発展に資するもの、こういうふうに考えておるわけでございます。 新しく考えております商品ファンドにつきましては、その投資先として商品取引所の先物市場というものにこれが運用されるということを考えておりまして、したがいまして、改正商取法によりまして商品取引市場というものが国際化、近代化され、また投資家の保護が図られるということでございますと、新たにこの商品ファンドに流入してまいる資金というものが商品取引市場に流入をすることになりまして、商品取引所の健全な発展の契機になるものというふうに考えておるわけでございます。 〔逢沢委員長代理退席、額賀委員長代理着席〕 その一方で、商品投資事業というものが健全な発展をいたします場合には、予想されるところでございますけれども、繰り返して恐縮でございますが、公正な価格の形成あるいは投資家の保護が図られるということでございまして、また、その商品取引市場の整備ということが今度は翻って商品ファンドに対する一般投資家の信頼というものを向上させることによりまして、この商品ファンドというものが健全に発展をし得る基礎が築かれるのではないか、こんなふうに考えております。したがいまして、新しく構成しております商品ファンドのマーケットと、そして既存の商品取引所、とりわけ先物市場の整備ということが両々相まって、投資家の保護というものを図りながら健全な市場として発展することを私どもとして大変期待をいたしておるところでございます。
○和田(貞)委員 ぜひともそういう観点に立ってひとつ努力してもらいたいと思います。 次に、三十七条、三十八条でございますが、投資顧問業者はファンド商品を一任売買できるようになっておるのですが、商品取引員が一定の要件が満たされて販売業者あるいは顧問業者になった場合に、商品先物取引では一任売買は商品取引所法によって禁止されておるわけですね。この二つの兼ね合いというか関連というか、整合性をひとつお尋ねしたいのです。 〔額賀委員長代理退席、委員長着席〕
○坂本(吉)政府委員 ただいま委員御指摘のように、商品取引所法九十四条三号によりまして、商品取引員が投資判断の一任を受けて顧客から商品市場での取引の委託を受けるという行為は厳にこれを禁止しているところでございます。したがいまして、商品取引員が新しい法律によります商品投資顧問業者の許可を受けました場合にもこの規定が当然働きまして、投資判断の一任を受けてみずから取引を行うことはこの法条に照らして禁止されることになるわけでございます。したがいまして、商品取引員が商品投資顧問業ということに関して先物取引を行います場合には、みずから取引に参加するということではなくて、自分以外の商品取引員に対して取引の委託を行うということが必要になってくるわけでございます。ただ、商品取引員に対して商品投資顧問業の許可を行うという点につきましては、委員御心配のような、いわば九十四条三号に照らしての懸念というものが起こりますので、自分以外の商品取引員に取引の委託を行うという場合にもこれは極めて厳格に運用することによって、私ども、許可の条件その他によりまして、商品取引所法の九十四条が無意味化しないように、ここは厳格に運用したいと思っておるところでございます。
○和田(貞)委員 万遺憾のないようにひとつ指導をしてもらいたいと思います。 その次に、仮に所定の要件を満たして商品取引員が販売業者になった場合、顧客を商品ファンドで集めて、しかし商品取引員にとってはより実入りのいい、つまり手数料の高い先物取引に客を引っ張っていく、誘導していく、そういう結果トラブルが発生するというような懸念はないかどうかということをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 御指摘の点につきましては、私どもまさにあってほしくない事態であるわけでございます。しかしながら、御指摘のようにファンドで勧誘しながら、実際にはそれと並行して、あるいはそれに藉口して、これを通常の相対の商品取引の場に運用してしまうといったようなことは理論的には考え得るところでございます。本法におきまして直ちにそういった行為を規制するということではなくて、それぞれの法制によって本来対処すべきものではございますけれども、そもそも商品先物取引において顧客との間で多くのトラブルを起こしておりますような取引員につきましては、販売業の許可の基準にございますように、私ども、他の法律に違反したり、あるいは不当な損害を与えたような、過去にそういう経験を持っている人につきましてはそもそも許可をしないという方針でまず臨む必要があるだろう、こんなふうに考えております。 ただ、許可を受けてからの問題といたしまして、もしそのような営業が行われた場合には、現在の法条といたしましては、第二十七条で業務改善命令というものを出すことができることになっておりますし、またそれらが行き過ぎて法に触れるような事態になりました場合には、二十八条におきまして許可を取り消すというようなことも考えられるわけでございます。御承知のとおり、この世界は、ややもすれば御指摘のような事態が起こりやすい環境にある市場でございますので、以上のようにそれぞれの法律を活用することによりまして今のような詐欺的な現象が起きないように最大限努力してまいる必要がある、かように考えておるところでございます。
○和田(貞)委員 先ほども申し上げましたように、取引所法に基づくところの一任売買の禁止規定を破ったり、あるいは今申し上げましたように、利ざやの多いところに、もうけの多いところに顧客を引っ張っていくというようなことがないように、やはり行政指導をしてもらって、お答えいただきましたように、これはあくまでも投資家を保護する、消費者を保護するという立場に立って厳格に、今お答えになったように、もしも法律を破ったときには厳重に処分をするということをぜひともひとつよろしくお願いしたいと思います。そのことがまた、いわばこの業界の健全化にもなっていくわけですから、あえて強く要望しておきたいと思うのであります。 次に、商品ファンドの管理会社、この管理会社が国内の商品先物市場に対してその資金運用をやっていこうという場合に、これも去年、前国会で取引所法が改正された際に取り上げたところでございますが、取引市場数あるいは取扱品目、取引の手法あるいは取引手数料、そういう点について障害があるのではないか。これらの点について、 もちろんその共管でありますので、通産省あるいは農水省それぞれ、これらについて将来的にどのように考えておられるかということをひとつお答え願いたいと思うのです。あるいは、あの法律が改正されてからこれらの点について現在なお進んでおるというような点があれば、その報告も兼ねてこの際お聞かせ願いたいと思います。
○横田政府委員 御指摘のとおり、商品ファンドの資金が国内の商品市場に流入していって相互にいい循環をもたらすということは大切と考えておりますが、そのためにも、御指摘のとおり、少ない上場商品をふやしていく、あるいは、手数料あるいは取引手法の国際化を図っていくということが大切であるわけでございます。 まず、上場商品につきましては、通産関係では、昨年の法改正の後、また新規の追加というものが行われているわけではございませんけれども、試験上場等の制度を適用しようということを含めましてある意味の検討が進んでおりますし、パラジウムの上場につきましても検討が行われております。 取引システムの国際化につきましては、ついこの四月から東京の工業品取引所でコンピューターを活用いたしましたシステム取引を導入いたしまして、取引手法も、従来日本特有の板寄せという手法からざらば方式へと発展が見られてまいっております。 また、オプション取引の導入につきましても着々と検討が進んでいるというわけでございまして、加えて大口手数料の引き下げの検討等々あわせまして、今後できるだけ早い機会にこれらの具体化が進むように指導してまいりたいと思っております。
○馬場政府委員 農林省関係について申し上げます。 御指摘のように取引手法について、昨年の法律改正によりまして新しい取引手法の導入ということが言われているわけでございます。私どもとしましては、一つはいわゆる試験上場制で、今まで比較的農林関係の物資は少のうございましたが、まず新しいものを上場するに当たりまして、試験上場をする品目につきまして検討しております。具体的には、トウモロコシにつきまして本年三月に農協流通研究所というところで研究をしてもらいまして、大体これを試験上場する方向で今取りまとめております。関係業界等の意見等がまとまりますれば、商品取引所審議会へ諮問をいたすということを考えておるところでございます。 また、オプション取引につきましても、現在、輸入大豆の先物あるいは粗糖の先物につきまして、東京穀物商品取引所あるいは東京及び大阪の砂糖取引所においてこれを始めるということで手続を進めておりまして、この点につきましても、この二月二十七日に行われました商品取引所審議会において、その取引要領については了承を得ているというところでございます。 手数料の問題につきましては、御指摘のように我が国の手数料が欧米に比べまして高いということもありまして、商品市場の国際化を妨げる大きな要因になっているという指摘がございます。現在、この手数料につきまして、特に大口割引の問題でありますとか、あるいは実際の取引によってのいろいろな手数料の見直しということが必要であるということで、検討しておるところでございます。
○和田(貞)委員 アメリカと日本とを比べると、取引所数は日本が倍ぐらい多いわけですね。したがって、先ほど申し上げたように、手数料がアメリカのこれと比べれば極めて安い、安ければいいというところに、どうしてもまた悪の道ということを考えるすきにもなるわけですからね。これは農水も通産も、この取引所というのをもう少し合併を促進するというか、統合していくというか、この業界の健全化のためにも、せっかくさきの国会で法の改正をしたのですから、そういうようなこともひとつなお努力をしていってほしいなという気持ちでございます。 時間もございませんので、冒頭申し上げました点について、大臣が来られましたのでひとつ大臣の方に質問したいと思います。 先ほど申し上げたのですが、本法が大蔵、通産、農水の三省共管の法律になっておる。三省共管というと、いいように見えてこれはまた悪い面があるんだ。お互いになすり合いをする、お互いに責任の回避のし合いをするということになりやすいわけですね。やはり法の目的が投資家保護、消費者を保護する、こういう建前である以上は、この法律の責任体制というものをきちっとするということについて一点、ひとつ決意のほどを大臣として述べてもらいたいと思います。 それから二つ目は、法の二条の二項、三項、この政令によってこれが適用除外になって、また、せっかく法律ができておるにもかかわらず、この法律の適用外だということで悪質な業者が出てくる、そういうおそれがあるわけなのですが、これはぜひとも、規制のための法律というものは、あるいは許可制を前提とするそういう業の法律というものは、法のもとに平等でなくてはならない。そのためには、これは政令で決めておるというようなことになると、過去の訪問販売業と同じような、その裏々をくぐってまいるわけですから、原則的にはすべてが適用、適用しないものはむしろ政令でかくかくということが前提にならなければいかぬと私は思うのです。けれども、法の立て方としてはそういうことになっておるわけでございますので、政令をつくるに当たって、ぜひとも法のもとに平等という立場に立った政令づくりにひとつ努力してほしいというのが二つ目。 三つ目は、四十八条によって大蔵省所管の銀行、証券会社が、これがまたその適用除外になっておるわけです。せっかく大蔵が三省の共管ということで加わっておるにもかかわらず、銀行、証券会社が適用除外ということも、これまた法のもとに平等ということにもならないし、せっかくつくったこの法律がもぬけの殻になる。私は、この銀行や証券会社は別の法律によってきちっと全体を規制しているんだ、免許制だというようなことを先ほど大蔵の方から言われましたけれども、最近のように、信託銀行、都市銀行ですね、不祥事が生じておるということもあるし、また、その都市銀行だけじゃなくて大蔵省所管には、都市銀行と比べれば極めて規模の小さい信用金庫、これも含むわけですから、せっかくの法律をつくる以上はそのようなことは私はどうかと思うので、むしろこの場合は、この政令をつくるに当たってその政令の中に入れないというようなこともひとつ政令づくりの際に配慮を願いたいなという気持ちでいっぱいです。 この三点について、大臣の方からひとつお答え願いたいと思います。
○中尾国務大臣 基本的には三点あったかと思いますので、まず私の基本的なスタンスを申し上げながら、今の委員のお答えに沿ってみたいと思う次第でございます。 まず私は、近年のファンド形態というものの商品投資事業というものが増大する一方で、悪質な業者による投資家の被害発生の危険も増大をしていることは事実だと思うのです。そこで本法は、このような背景を踏まえまして商品投資に係る事業に所要の規制を行うことによってその業務の適正な運営そのものを確保して、そして投資家の被害の未然防止を図るということが大事ではないか。そしてまた、商品投資事業というものの健全な育成を図ることを目的とするものでございますから、今後このような投資家保護と商品投資事業の健全な育成という目的を達成するためには本法の厳格な運用が不可欠であるということが前提であろうと思っておるのでございます。その的確な業者の審査、監督権限の行使に当たりましては、本法の厳格な運用に努めてまいる所存でございます。 さて、次いで、先ほど委員の方から、通産、農水、大蔵がもたれ合いみたいになって責任のなすり合いみたいになってはいかぬという仰せでございまして、よくそれぞれの主管官庁が幾つかございますと、確かにそういう嫌いが全くないわけではご ざいません。商品ファンドの販売業につきましては、その対象が商品先物取引等通産、農林関連物資となること、あるいはまた商品ファンドの仕組みは金融の仕組みに類似をするものであるということから、通産、農水、大蔵の三省の共管としたものでございます。したがいまして、それぞれの責任については法案の作成を通じて明らかになっておりまして、今後とも三省間で連携を極めて密にいたしまして、そして責任の所在が不明確になることのないように必ず心がけたいと思っておる次第でございます。 また、適用除外の問題に対しましても、この本法の適用除外とする際にも、大蔵省令、通達によりまして本法と同程度の規制が行われることが前提となることでございますから、銀行や証券会社が商品ファンドの販売を行うときには大蔵省において所要の規制の整備を図ることとなっておりますので、したがいまして、銀行、証券会社につきましても本法と同程度の規制が行われることとなるためには、銀行、証券会社を本法の適用除外とすることが法の平等に反することになるものではない、こういう考え方から私どもはこの問題についてはきちっとした対応策で取り組んでいきたいと考えておる次第でございます。 以上でございます。
○和田(貞)委員 投資者保護の目的達成のために厳格な法の運用を強く要望して、質問を終わりたいと思います。
○奥田委員長 渡部一郎君。
○渡部(一)委員 御多用中のところ大臣に御出席をいただき、感謝しております。 私の方から少し本法の審議の前提となりますテーマについて、商品取引所の合併の現況につき、まずお願いしたいと思っておるわけであります。 我が国経済が国際化を達成するということは、我が国の政治経済上の重要課題でございますが、膨大なGNPの上昇とともに我々はそのビヘービアがまだよくわからないところがある。特にぐあいが悪いのは、商品取引に関する知識あるいは商品取引から始まる先物の扱いの知識、そういうものの国民的啓蒙がおくれておる。えてすると先物業者などというものは、泥棒、強盗、人殺し、先物業者というやらずぶったくり業界などという悪名すらつけられておって、その本来有するリスクヘッジの機能に対する深い理解とかあるいはこうしたものに対する理解に伴うところの企業の安定あるいは商品コストの安定化というような大きな機能というものが見失われる可能性があると心配をいたしておるところでございます。したがいまして私は、今回の商品ファンドの導入というものは、通産省が指導されて金取引所をつくられて以来の壮挙であり、大変立派なことをなさったな、我が国の大きな、商品あるいは先物あるいはこうしたファンドに対する理解を進める上で一歩前進の挙を進められたと高く評価しておるところでございます。ただ、したがって、褒めるためにはいろいろ注意も要るわけでございまして、それを今からるる申し上げたいと思っておるわけであります。 まず、この商品ファンドの前提として申し上げるわけでありますが、現在通産省及び農水省のお持ちの商品取引所、これが十六取引所あるそうでございますが、省別に統合が行われつつありまして、この方向というものは定着してきたと思うわけでございますが、省別に統合するというふうになりますと、えてして一極集中型になってしまう。例えば、私の選挙区内のことを言って恐縮でございますが、生糸取引所があるわけであります。この生糸取引所なんというものは、その大きさや規模からいいましてもそう大きなものではございませんけれども、横でゴムもある、ほかのものもある。全部一緒に合併してやるといいなというので、生糸取引所はいち早く少し大きなビルを建てて商品取引全体をそこに集結する、自分たちの思い込みでやったわけでございますが、そういう方向に走ろうとした。そうしたら、どちらの省かわかりませんけれども、各省別の統合が先である、先走りをするな、おまえの方はどうせつぶれるのだ、それで大阪へ行くか東京へ行くかなのだ、滅びいくものは余り過大な投資をするべきではない、少しオーバーに言うておるわけでございますが、そういうふうに言われちゃった。 そうしますと、神戸の貿易港としての機能を持つ業者がわんさといるわけでございますから、そういう業者にとってはひどいショック的発言である。しかも、神戸のようなところは関西圏で一番お金をたくさん持っている人がおりまして、その人たちは、神戸のそういう取引所を利用して投機をする、あるいはリスクヘッジをする、あるいはただの投資をするというふうないろいろな希望を持っているわけですが、どうも小さくて狭い、それから将来の見通しもない、それじゃまあ東京まで電話をかけるか、こういうことになるわけでございますね。電話とファックスとその他コンピューターのシステムがあれば同じようなものであるけれども、そういうやり方でいくと、ひどく日本全体における商品取引あるいは商品先物取引におけるところの前進性というのが失われてしまう。機能は小さくまとまるけれども意味がないというふうになりかねない。 ですから、私をして言わしめれば、日本全体の地域別の統合をむしろ進めることをもうやるべき時期が来ているんじゃないか。省ごと合併はもうかなり進んでおられるので、通産省と農水省でお話し合いをされまして、地域ごとに合併して主要拠点にそういうものを残していくという方向を行う、そして既存の業者の知識、そうしたものの経験者の知恵というものを活用するべきではなかろうかと思うわけであります。それはいかがか。そしてまた、そういう地域合併をしたところはいずれも今回指定されました商品ファンドの取り扱いができるように配慮すべきではなかろうか。 数点の質問を一緒にまとめて申し上げましたが、御所見を承りたいと存じます。
○横田政府委員 大変激励のお言葉をいただいたように存ずるわけでございますが、まさにおっしゃられましたとおり、我が国の商品取引所はいずれもまだ規模が小さい、かつ、それぞれの設立されたときからのいろいろな歴史をやはり引きずっておるわけでございまして、通産関係につきましては、昭和五十九年に大阪で化繊と三品を大阪繊維に合併、統合いたしました。それから、同じ年、東京では東京繊維、ゴム、金の三つを現在の東京工業品取引所に統合いたしまして、あと、神戸のゴム取引所、名古屋の繊維、この四つになっておるわけでございます。 これも、国際的な視点から見ますと、総合化という点はもとより規模の点でもあるいはその会員等の国際化等の点でも、さらに大きな商品ファンドの導入等を考えてまいりますと、長期的には新しい時代にふさわしい取引所への合併を含めた検討が必要であるということは、私どもも同じ考え方でございます。まさに、昨年の法改正におきましてそのような規定が設けられまして、それぞれの取引所を支えております会員、関係業界の話し合いも今後徐々に進んでまいるかと存ずるわけでございます。 ただ、率直に申し上げまして、まだ、それぞれの取引所を支えます関係の当業者のお考えあるいは理事者のお考え、さらには関係の職員等々の立場もあるわけでございまして、現在の段階、特に今の四つの体制で不便だといったこともないものでございますから、そこの検討が必ずしも急速に進んでいくということではございません。 しかしながら、今回、この商品ファンドに関連する新たな制度もできてまいりますので、ましてや、国際的な商品の物流あるいは取引等の面での日本の地位あるいは将来的な世界の二十四時間の取引体制を考えてみますと、場合によりましては、省庁間の立場も超えたいろいろな議論も必要かと存ずるわけでございます。そのような長期的な大きな国際的な視点に立った議論が進んでいくということを——今回の法案の提出も契機にさらに議論を進めてまいりたいと思っております。
○馬場政府委員 商品取引所の合併につきまして、先生がおっしゃいましたように、今後の経済の国 際化等を見ますと、大型化、総合化という方向を目指すべきだということは御承知のとおりでございますけれども、御案内のとおり、特に私ども農林水産省の関係の取引所について現状を見ますと、通商産業省さんの方のものに比べましてもなおおくれておりまして、現在まだ十二取引所を抱えているという状況でございます。特に、これらはそれぞれの上場商品の特性がございまして、それを構成する当業者たちの意識も大きくずれているところがございます。 私どもといたしましては、当面、やはりそれぞれ共通のものを持っている取引所同士の合併ということをまず進めまして、ある程度まとまったところで、さらにそれより大きなものにしていくという手順を踏まざるを得ないというのが実情でございます。昨年七月に、法律の改正の経過を踏まえまして、三つのグループの合併をすべきということを私どもの方から各取引所の理事長に申し渡しまして、現在、繭糸関係四取引所を一つのグループ、それから、東京の穀物商品取引所と砂糖取引所のもう一つのグループ、それから、大阪の穀物と砂糖と神戸の穀物、これを一つのグループという、三つのグループの合併をするようにということを指示しまして、現在それぞれにおいて検討しておるわけでございまして、先生のおっしゃるような方向を目指すべきと思いますが、何分おくれております我々のところでは、とりあえずそれを進めていくことが第一かというふうに考える次第でございます。
○渡部(一)委員 非常に率直な御認識をいただきまして恐縮しているわけであります。 大臣は、通産大臣でおありになると同時に農水関係のベテランでいらっしゃいますので、両方の問題を扱われるのにこれほどうまい大臣がいるということは、これはそうたびたびあることじゃない。それで、これはちょっと大臣に頑張っていただきまして——非常に難しいのですが、足並みがそろっていないのはもう農水省側が率直にお認めになりましたから、私もひどいことは申し上げませんが、農水関係の方の商品取引所というのはいずれもクォータがついているものが多うございまして、クォータのついている商品取引などというものは一般的な他のものと合併するときにひどく妨害になりますし、そうかといって、クォータを外してしまって、その当該商品の生産確保あるいは利潤の確保というのを考えている場合にはそれが必ずしも外し得ないという非常に難しいところにあるのはわかっているわけであります。 しかしながら、二十四時間体制で商品市場の問題が論議されている現在、通産省のむしろ少し一歩前へ進んだ世界的な自由化あるいは国際化の波に沿ったオールラウンドの商品市場を研究していただくことが最も適切である、その御研究をするぞという方向を、必要性があるのはもうわかっておられるけれども、両大臣あるいは内閣のそういう意思がないとお役所の方々も動けない状況の中にある。これは絶対に大臣にお答えをしていただかなければならないテーマである。私はさっきから待ち構えておりまして、大臣に歴史的な答弁をいただけないものかな、こう思っておるわけであります。 そこのところを今後の、長い将来のようには見えますけれども、ここ一、二年のうちに決着をつけないととんでもないことになる予想が既にございますので、ひとつその辺を国際的にも非常にベテランの先生に御判断、御決断、御検討を、むしろ順番は逆でございますが、御検討していただき、適切な御判断をお願いできないかと申し上げるわけでございますが、いかがでございましょうか。
○中尾国務大臣 渡部委員御案内のとおり、大変に実態が複雑、難しい問題点もたくさんございますから、私どももこの点は非常に頭を痛めておるのでございますが、通産省所管商品あるいはまた農林水産省の所管商品の両方の商品の上場による取引所の基盤強化あるいは国際化というものが当該取引所の活性化に必要と判断されるときには、通産省所管取引所と農林水産省の所管取引所の合併が検討の対象となり得ると思うのでございます。先ほど、大変にいい着目点で今回は緊急な措置をとったとお褒めの言葉を賜りましたが、本当に時宜を得たものと、私どもも御指導を賜りまして本当にうれしく思っておるのでございますが、この場合具体的な事例が出てくるならば、関係取引所の会員あるいは関係業界の動向等を十分踏まえながら、これはケース・バイ・ケースになりますけれども、判断をしてまいる所存でございます。
○渡部(一)委員 大変いい御答弁をいただき恐縮です。 私は第百七国会の予算委員会におきましてこの問題を扱いました際に、アメリカの商品先物取引委員会法を取り上げまして、アメリカにはCFTCが存在する、大統領所轄でありまして商品先物を統括する諮問委員会、むしろ日本の公取以上の実力を持った委員会でございますが、ここにおいてこうした諸問題を扱っておられる。ただ、このグループの中には一般証券も入っておりますが、最近は証券は外そうとしておられる御様子でございますが、このCFTC法がつくられましたときは日本とアメリカ側の商品取引というのはほぼ同額でございましたが、それから十年間に向こうがこちらの六倍になってしまったというすごい差がつきまして、その傾向は今日も続いておるわけであります。 したがいまして、日米関係でこうしたものがもうそろそろ必要なのではないかな、日本も同じような考え方が要るのではないか。今各省ごとに指導していますから、決してそれが悪いとは言っておりませんし、むしろ一本化されておる強さもございますが、商品あるいは先物を合併していく場合には各省庁別というのがかえって災いする面もあるかな。したがって、先ほどのテーマに加えてこうした問題も一緒に考えていただくといかがかなと思うのでございますが、いかがでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 委員御指摘の背景には、やはり先物市場というものが今や商品ごとではなく、また場合によっては商品だけでなく証券との融合、そういったいわば資産選択というものが多様化しているという商品市場の実態に着目して、御指摘のように、例えばCFTCのような先物取引委員会といったような機能が日本にもそろそろ求められつつあるのではないかということでございます。 まことに御見識につきまして、私どももそういった時代がいつかあるいは来るのではないかと考えられるところでございますけれども、ただいま現在の私どもの立場について、繰り返しで恐縮でございますが、それぞれの商品についての担当省を一応の前提といたしまして、しかしながらそれによって民間の商品取引業あるいは投資家といった人たちに不便を与えないといったようなことを考えますと、両省間で緊密な連絡をとりながら関係業界の発展を図るというのが当面の私どもの責務ではないか、こんなふうに考えるところでございます。ただ、先物取引がこれからさらに発展するというような実態と見通しを考えますと、こういった点につきましても我々も一つの参考として勉強する、こういった点は私ども必要ではないか、こんなふうに思うところでございます。
○渡部(一)委員 この問題につきましてはさらに御研究をいただきますよう要望しておきたいと存じますし、それには別に御反対はなきものと思います。 さて次に、商品ファンドの話に移りたいと思うわけでございます。 この商品ファンド、実はこの法律案につきましての「法律の必要性」というペーパーをちょうだいしているわけでございますが、それによりますと、 近年、国民の金融資産の増加、収益性指向、分散投資指向等を背景に、商品に対する投資ニーズが急増しており、それに伴って、投資判断に係る助言を行う業者等、商品に対する投資に介在する業者の役割が高まっている。 他方、商品に対する投資に関して、投資家が不当な被害を被る危険性も極めて強くなっている。 このため、商品に対する投資事業に係る業務の適正な運営を確保し、投資者の保護を図るため、所要の立法措置を講ずることが喫緊の課題。 こういうものをいただきました。これは答弁していただくと長いものですから、私が読みました。 ところが、これを拝見していて、普通の日本語で言いますとどういうことになるか。これは投資家を保護するための法律として特に考えられたのかな、あるいは当業者のリスクヘッジをもっと大きなレベルにするためにしたのかな、あるいはもっと一般投資家——投機家というよりも一般投資家に、全然わからないけれども、投資家を全部動員することによっていわゆるバブル経済、この間から甚だしいこと土地投機に金が行き、そして株式投機に金が行き、そのために日本経済はひっくり返るほどの激変を受けた、そういうものを食いとめるためにも、これを小わざできかせてそれに対するブレーキにしようとされているのかな、こういう三つの印象を持つわけであります。さて、これについての御返事を通産省と大蔵省にいただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○自見政府委員 先生の御指摘でございますけれども、投資家の保護にあるのか、あるいはリスクヘッジの円滑化あるいはバブル経済の解消なのかという御質問だと思うわけでございますけれども、繰り返すようでございますけれども、近年、国民の金融資産の増加等を背景に商品投資ニーズが大変高まっておりまして、御存じのように、ファンド形態の商品投資需要は増大いたしまして、これに伴いまして、今さっきからいろいろ御質問ございますように、悪質な業者による投資家の被害の発生の危険性も増大しておるわけでございますから、今先生が御指摘のように、投資家被害の未然防止を図るということがこの法律の一つの目的であると考えております。 また、本法はこのような背景を踏まえて、商品投資に係る事業に所要の規制を行うことにより、その業務の適正な運営を確保して投資家の被害の未然防止を図るとともに、同時に今御指摘のございました商品投資事業の健全な育成を図ることを目的としておるわけでございまして、なおかつ商品投資事業の健全な発展は、商品市場への円滑な資金の、当然でございますけれども、流入を通じて商品市場を活性化し、あるいは今お話が出ました当事者のリスクヘッジがより円滑に行われることにより商品の生産流通によい影響を与えるものというふうに考えております。 要約いたしますと、投資家被害の未然防止を図るとともに、商品投資事業等の健全な育成を図るということがこの法律の大きな目的ではないかと思うわけでございます。また、今お話ししましたように、商品投資事業は的確に営まれる場合は投資家に新たな投資機会を提供することのみならず、それを通じて商品市場の拡大あるいは活性化につながるものでございますから、国民経済の中でも積極的な意義を有するものではないか、こういうふうに考えさしていただいておるようなところでございます。
○永田説明員 お答え申し上げます。 ただいま通産省さんの方からお答えいただいたとおりでございまして、私どもそこに賛同いたしましたゆえをもちまして、今回商品ファンド法に向けまして、鋭意通産省さん、農林省さんと努力しながらここへまとめ上げさせていただいたわけでございます。したがいまして、これが真に今後今先生のおっしゃられましたようなことに総合的に役立つことを期待しているものでございます。
○渡部(一)委員 もうちょっと詳しく言いたかったのですが、時間がありませんから飛ばして……。 商品ファンドが順調に発展するためにはかなり柔軟な商品設計というのが必要であると思いますが、どういう商品を組み込むのか。伺うところによると、主たる商品としては金スプレッド取引とか公共債とか抵当証券とか大口定期を基本にして、そしてその後投機性の高い商品先物というかオプションを加える。基本的な部分で安定的な利益を確保して、そのほかちょっと変動の多いものをさらに組み込むというふうに二つに分けておられるというふうに承っておるわけでございますが、その比率あるいは組み込む商品あるいは海外におけるゼロクーポンのようなものあるいは海外のいろいろな先物、そうしたものをほかにも考えておられるのか、あるいは日本においては有価証券全般的な組み入れが行われているものか、その辺が中身についてあいまいでございますものですから、お尋ねいたします。
○坂本(吉)政府委員 御指摘のとおり、商品ファンドの中に組み込みます投資商品につきましては、一方においてこのファンドの性格上いわゆる安定性というところを保ちながら、しかしながらまた一方において、例えば商品先物の価格変動を利用するといった収益性というものを組み合わせて運営をしていくということを基本といたして、これからいろいろな組み合わせを含めて販売が行われるものというふうに考えているところでございます。 例えば商品の世界におきましても、金を対象にいたしております場合にはこれはいわば一種の安定性というところをねらったものでございます。またさらに利回りが確実な債券、この場合、私ども安定性をより重視するという見地からいたしますと公共債といったようなものが当面考えられるところであるわけでございますけれども、そういったものを安定性と収益性の双方から組み合わせていくというのが商品としてこれから一般に販売されていくことになるのではないかというふうに思っておるわけでございます。 その比率につきまして具体的にどういうふうに考えるかという点でございますけれども、もともと商品投資、商品ファンドとして考えておりますのは、全体の投資規模のうちその過半を商品投資によって構成するというものがまず基本でございまして、その中身につきましてはいろいろと内容が分かれるとは存じます。これに債券を組み入れます場合に一体どれぐらいのものを考えるかという点につきましては、これもまた商品の安定性の問題、それから余りに債券をたくさん入れることによって実質的にこれが証券取引みたいなものになるということは、これを避ける必要があるというようなことを考えまして、関係各省とも相談しながら大体の目安としてのパーセンテージといったようなものを考えていったらどうか、こんなふうに思っておるわけでございます。 ただ一方において、御指摘のように商品設計の弾力性というものが余りにも失われるようなことになるのであれば、これはもともと商品ファンドが健全に発展する基礎を危うくするものでもございますので、そこら辺の兼ね合いということを考えながら販売されていくことを考えたらどうか、こんなふうに思っているところでございます。 〔委員長退席、額賀委員長代理着席〕
○渡部(一)委員 そうすると、今おっしゃることを機械的に言うと、商品を五〇%以上組み込む、そして九九%までだな、一〇〇%になると証券そのものになってしまうから九九%までの商品を入れる、こういう意味ですか。五〇%以上九九%まで商品で組み立てているという意味ですか。
○坂本(吉)政府委員 そういうことでございます。
○渡部(一)委員 そうすると、商品ファンドの組み立て方はかなり自由で、正規業者がやる場合には、もうその段階では、こういう商品ですというのを持ち込む場合にはお役所の許認可は必要でないわけですか。
○坂本(吉)政府委員 許可は商品ごとにおろす、こういうことを考えております。
○渡部(一)委員 それはどこのお役所が、どこの課がおやりになるのですか。
○坂本(吉)政府委員 商品の所管に応じまして、例えば貴金属でございますと通産省、穀物、砂糖、そういった農林関係物質でありますと農林省と、それぞれに商品の種類に応じて許可をおろすということを考えておるところでございます。
○横田政府委員 業の許可はただいま坂本が説明申し上げたとおりでございますが、業の許可を受けました上でいかなる商品ファンドをどのように組んでいくかといいますものは、国の監督を受け ます業務方法書等に従いましてそれぞれの許可事業者が自主的に設計、運営していかれるということになります。
○渡部(一)委員 こっちの方が正しいみたいだな。
○坂本(吉)政府委員 大変恐縮でございます。質問の趣旨を取り違えまして業の許可について答弁をいたしました。
○渡部(一)委員 その次の問題なんですが、今度は顧問業者と販売業者の二つですね。名のり出た人たちの資格、そしてそれをだれが認定するかの問題です。恐らくそちらの問題を答えられたのだろうと思いますが、そうすると、顧問業者と販売業者のこの二種類はどこのお役所に申請を出してどういう許可手続をとればいいのですか。簡単に教えてください。
○横田政府委員 商品投資販売業者は三省共管の事業でございますので、それぞれ通産、農林水産、大蔵省に申請をいただく必要がございます。担当部局は通産省の産業政策局の担当課でございますし、農水省は食品流通局、大蔵省は証券局、銀行局双方でございます。それに対しまして、商品投資顧問業は通産省と農林水産省の共管ということで、ただいま申し上げました両省の局の方に許可申請をいただくということになります。
○渡部(一)委員 ここで聞いてもちょっとわからないような局名でしょう。それは何課ですかというといつもうろうろしなければなりませんので、こういう新規事業をおやりになりますときはもうちょっとわかりよく書いていただけないか。僕は皆さんからいただいたペーパーを全部めくってみたけれども、何局の何課長さんのところへどの書類でどの書式で出すのか、ついに不明でした。そんなのは聞きに来い、人民どもに知らせる必要はない、こういう鋭いお立場なのでしょうが、愛想が悪過ぎるよ、少し。だから、ここのところはもう少しわかりよくしていただけないか。それはお願いします。
○横田政府委員 通産省につきましてお答え申し上げます。 通産省の窓口の担当課は産業政策局商政課でございます。
○馬場政府委員 農林省におきましては食品流通局商業課で担当いたします。
○永田説明員 お答えいたしますが、大蔵省に関しましては投資顧問業ではなくて販売の方が共管でございますが、これにつきましては銀行局銀行課と証券局業務課というところで受けることにいたしております。よろしくお願いいたします。
○渡部(一)委員 初めてよくわかりました。 さて、その次、今回はユニットが一億円であると承っておりますが、この一億円というのはひどく大きな単位でございまして、この商品ファンドを扱う人はよほどの大事業家でなければ参入できないな。むしろ三省のお立場は、余り小さなお金を集めることによって被害者を散らしたくないという慎重な姿勢からおやりになるのだろうということは明らかであります。しかし、一億というのは少し警戒が過ぎるのではなかろうか。大き過ぎるのではないか。これはやはりそれだけの大きな金額を投入しようとすると、いかなる事業法人といえども慎重さが先行して、逆にこの商品ファンドの定着に時間を要し過ぎるという逆の面も生ずるのではないか。したがって、皆さんのいろいろな御意見はあるでしょうが、私の見るところ、もう少し小口になさった方がいいのではないか。つまり、大口定期を大蔵省がスタートさせましたときもかなり初めは大きかったけれども、だんだん小口にしてこられた。MMCの場合もひどく小口にしてこられて、今や三百万のところまで下がってきておる。そういうところを考えますと、少しピッチを早くしていただいた方がよろしいのではないかと思うわけであります。したがって、一億をもうちょっと下げる、あるいは将来様子を見ながらどの程度下げていく見通しなのか、そこのところを承りたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 販売単位につきましては今委員御指摘のように、私ども今日までの我が国の実績を見まして、一億円という一つの単位と考えましてより慎重なスタートを切りたいな、こんなふうに思っておるところでございます。ただ、この商品ファンドにつきまして一般の投資家の理解が進み、またこれを扱う業者の皆さんもこれについて習熟し、これについての信頼感がもしふえてまいりますれば、御指摘のように小口化の問題というものに取り組んでいかねばならないというふうに考えているところでございます。 今ただいまこの時点で、いつごろどれぐらいの規模にということはなかなか答えづらいところではございますけれども、やはり場合によっては既に経験を有している業者の人たちにつきましてはその取り扱いを若干変えるとか、そういうことも含めまして、小口化によりまして一般投資家の方々もいずれこれについて安心して参加できるような、そういった方向につきまして次第次第にこれを進めてまいりたい、かように考えているところでございます。
○渡部(一)委員 さて、あと大事な問題が少し残ってしまいましたが、今度大臣がおいでになったときにまた伺いますが、この販売単位の小口化というものは、信託銀行にのみ小口化されるといううわさが広がっております。大体今度の場合、信託銀行のビヘービアについてはひどく取引業者あるいは顧問業者を申請する方から疑いの目が集まっておりまして、理由のないのもありますけれども、理由のかなりあるのもございますから、それをちょっとお尋ねしたいと思います。 それは、信託銀行は信託銀行法に基づく行動があるから除外措置を受ける必要はないのだという立場で、投資会社あるいは顧問業者の双方ができるいいポジションにいるではないか。そして事業法人から見れば組合をつくらなければいけないのに、信託銀行についてはそれをしなくても免税その他の措置がとられるではないか。これらの特権的な立場に信託銀行を置くということは、極めて信託銀行を大事にしている大蔵省の圧力ではなかろうか。そしてそこへもってきて小口化は、信託銀行にお金を預けたときだけ先に小口化が行われるのではなかろうか。そして五番目に管理会社。管理会社は、実はアメリカの法律を見ますと管理会社がちゃんと書いてありますし、この法律の中でも管理会社のところの部分の御説明が、商品投資管理業、商品に対する投資による運用を目的とする信託の委託を行う営業と、「信託の」とわざわざ入れることによって信託銀行だけにそれを許されておりますが、管理会社を信託銀行だけというのはうなずけないという大きな批判が一つはあるわけであります。この辺はまだ結論が出ていないのかもしれませんが、これらの疑いというか非難というか勘ぐりと申しますか、いろいろございます点についてお答えをいただけるとありがたいと存じます。
○坂本(吉)政府委員 御質問のうちまず管理業の点でございますけれども、私ども管理業というのを一つの概念として法定化しておりませんが、ただ考え方といたしましては、「商品投資販売業」の中に第一号といたしまして商品投資契約の締結、代理もしくは媒介ということで、匿名組合あるいは任意組合という形でこのファンドを設定するということを販売業の中に位置づけをいたしているわけでございます。これは、顧客に対して勧誘その他の行為を行うということにつきましては、結局販売という行為を通じてその行為が行われるということに着目をいたしたわけでございます。 なお、信託につきましては、後から大蔵省の方から詳しく御答弁いただきたいと思っておりますが、基本的にこの行為が信託行為ないしは信託類似行為でございまして、信託業法に基づきまして信託銀行が本来こういった業務が行えるという本来的な業務に根差すものと私ども考えておるところでございます。ただ、現実の運用におきまして、今委員御指摘のように、信託の銀行を使う場合のみが小口化するということはただいま考えてはおりません。この商品ファンドという取り扱いにつきましては、匿名組合で行います場合にも信託銀行を活用いたします場合にも、その小口化あるいは販売単位という問題につきましては、これは同 様に扱っていくべきものというふうに考えておりますので、信託銀行だけを特に優遇するというふうな処理をするつもりはございませんので、申し添えます。
○永田説明員 お答え申し上げます。 ただいま通産省さんの方からお答えいただいた、基本的にそのとおりでございますが、小口化につきましても、ルーマーがあるとのことでございますが、これも同じく一億円でということで考えております。 それから、管理業のところは詳しくお話しいただきましたので、信託銀行が優遇されているという面につきまして若干お答え申し上げますと、信託銀行は、御案内のとおり、銀行法上の大蔵大臣の免許を受けておりますし、同時に、普通銀行ノ信託業務ノ兼営等ニ関スル法律というものがございまして、信託兼営の大蔵大臣の認可を受けておりまして、銀行業と信託業の両方の業務を営んでおります。それで、信託というものは、これまた釈迦に説法でございますが、受託者に財産権を帰属させ、その財産の管理、処分を任せるというものでございますので、投資判断という財産の管理、処分を任されるという投資顧問業の業務も必然的に内包するというふうに私どもは考えております。したがいまして、大蔵大臣の認可を受けて信託業を行っている信託銀行につきましては、信託業の中で当然に投資顧問業を営んでいるということになりまして、改めて二重に投資顧問業の許可を受けることは必要ないと考えております。 また、先ほど申し上げましたように、信託銀行は、銀行でございますので、普通銀行と同様に銀行法に基づき商品ファンドの販売を行うことが可能だということでごございまして、信託銀行というのは、今申し上げましたように、銀行免許と信託兼業認可の非常に厳格な二つの免許認可を得ておりますので、その業務としてさらにまた通達等でも厳しくその指導をしておるところでございますので、特に手続等が簡素化されて優遇されているというようなことはないと考えております。
○渡部(一)委員 済みません、時間が来ましたので終えますが、信託銀行はこの間から地上げに熱中されまして大変頑張られたという札つきの、銀行界における札つきだといううわさが広がったわけです。課長からもさんざんおしかりをいただいているのでございましょう。したがって、今回こういう措置がとられたのはあめの部分ではないか。前はむち、今度はあめ、これで信託業界はさらに大蔵省の御指導をよく聞くようになるというやじが響き渡っているわけでございますね。ですから、この三省共管の場合、特に不協和音が高くなることは明らかである。それでありますからゆえに、この除外的な措置というものによって特にビヘービアが悪くならないように投資業者あるいは販売業者あるいは顧問業者に対する厳格な指導が必要でありますと同時に、信託会社はよほどのビヘービアをこの際確立しなければいけない。それは法律の要綱によるだけではなく行政指導の分に多分に依存するところが高いのではないか。これは大蔵省の偉い方がおいでですから特にお願いしたいと思いますが、いかがでございますか。
○永田説明員 御指摘の点でございますが、お答え申し上げます。 信託銀行につきまして、今あめとむちというようなお話がございましたが、この商品ファンドにつきましては、我々はまさに、先ほどその意義ということで御議論がございましたように、そのリスクに対しまして投資家を保護するという観点から業者の適正な運用を図るということで考えておるわけでございます。したがいまして、その結果としてこのファンドはある意味で信託という一つの受け皿に非常に適合したものでございますので、そういう類似性その他から考えてたまたまそういうことになっておるわけでございますので、お言葉を返すようでございますけれども、あめとかむちとかいうことではなくて、また、先ほどのいろいろ御批判になっております信託銀行のみならず、全体の金融界としての姿勢の問題については、これはまた別の次元の問題として厳しく指導していかなければならない問題だというふうに考えております。
○渡部(一)委員 終わります。どうもありがとうございました。
○額賀委員長代理 小沢和秋君。
○小沢(和)委員 この商品ファンド法でありますけれども、アメリカでは一九八七年のブラックマンデー以降商品ファンドが急成長したと伺っております。我が国でも土地、株への投機がだめになってきた昨年ごろから商品ファンドが急速に伸び始めております。結局、これまで土地、株などに向かっていた余剰資金がバブル経済のはじけた後の有利な投資先を求めてここに流入してきているというふうに考えますが、そのとおりかどうか。そして、そのことでこの機会に一定のルールをつくっておこうというお考えかと思いますが、そう理解してよろしいでしょうか。
○自見政府委員 本法をこの時期に制定する必要性はいかにという御質問と、もう一つは近年の商品投資ニーズの非常な高まりについてどう思うのかという御質問であると思うわけでございます。 まず、近年の国民の金融資産の増加に伴いまして、資産の運用における収益性指向が増大している一方、株価の暴落等の経験を背景に分散投資傾向が高まっております。こういった中で、ハイリターンが期待できる投資対象として一般投資家による商品先物取引が急増するのみならず、映画あるいは航空券等の商品も新しい投資対象として注目されるようになってきたという背景はあると思うわけでございます。 また一方、これは今度の法律でございますが、そういった商品投資事業は、的確に営まれる場合は投資家の新たな投資機会を提供するのみならず、それを通じて商品市場の拡大、活性化につながるものでありまして、今さっきからおっしゃられておりますように、国民経済の中で積極的な意義を有するものであるというふうに思っておるわけでございますから、今申し上げましたように、一点は、商品投資事業の健全な育成を図るということもこの法律の大事な目的であると思うわけでございまして、同時に、投資家被害の未然防止を図るということは、この商品取引そのものにある程度のリスクというのはあるわけでございますから、そこら辺を、投資家の被害を未然に防止するということも同時に今度の法律の大変大事な目的だ、こういうふうに私は考えておるわけでございますので、何でこういった時期に制定する必要があるのかという御質問でございますけれども、またそういったことも、今さっきお話がございましたように、一千億市場になってきたというお話もございましたし、二、三年たてば五千億ぐらいになるのかというお話も前回私は答えさせていただいたわけでございますが、そういった中で商品投資事業の健全な育成を図るということが非常に大事だろう、こういうふうに思ってこの法律を提出をさせていただいた次第でございます。
○小沢(和)委員 商品ファンドを組むことによって巨額のお金が商品市場に流入してくるようになりますと、市場メカニズムによる自然な価格形成ができなくなって、人為的に商品価格がつり上げられ高値で張りついたままという状態がつくり出されるおそれはないのかどうか。もしそういうことになりますと、商品ファンドの出資者には高利回りが得られるようになるかもしれませんが、それは一般国民が物価の高騰で生活が苦しくなるということと裏表ということになってきはしないか、商品ファンドが日本経済にこのような新たなゆがみをつくり出すおそれはないのかどうか、この点をお尋ねいたします。
○棚橋政府委員 お答えいたします。 小沢先生御指摘の点は、言うなれば昨今問題になりましたいわゆるバブルの現象に見られたように、過剰な剰余資金が株式や土地等限られた商品に一斉に集中してそれが値上がりをし、産業あるいは国民生活に非常に損害を与えたような形になる、そういうような現象をこの制度の創設によって助長することになるのではないかという御危惧ではないかと思います。 しかしながら、私ども今考えておりますこの制度は、いわゆる新たな投資対象を提供するものではなくて、従来の投資対象に対して合同で投資する仕組みにかかわるものであるわけでございます。この法律の規制によりまして、商品投資にかかわる事業の適正な運営が確保され商品投資にかかわる取引が健全化されますれば、確かに商品投資の増大を通じて市場の厚みになることは事実でございます。しかし、ある意味でまた公正な価格の形成というような点で、この法律のいろいろの規制によりそういうものがまたもたらされるものでもある、こういうふうに考えておりまして、この制度の創設によって過剰な資金が市場にはんらんするような形になり、バブル問題において見られたような産業あるいは国民生活への弊害をもたらすものではない、私どもはこのように考えておる次第でございます。
○小沢(和)委員 合同で投資をするようになるだけで、市場そのものが大きくなるとか、そういうようなことではないというお話だったようですけれども、それはおかしいことはないですか。今までそういう商品ファンドのような形で商品市場にお金が入ってきてなかったわけでしょう。今度それを組むことによって、商品価格の大幅な変動によって大きな利益を得られるかもしれないという期待をしたお金がどおっとファンドという形で流れ込んでくるということになれば、これは大きく商品市場をひっかき回す。それで、全体としてつり上げた方が利益が出てくるということでその価格を引き上げるような傾向というのが強まってくれば、結局損をするのは国民、こういう形になりはせぬかと私は言っているのです。
○棚橋政府委員 お答えいたします。 私は、この投資対象について、従来の投資対象に対して合同で投資をする仕組みがこの商品ファンドの仕組みであると申し上げたわけでございまして、おっしゃるように市場に新たな投資資金が流入してくることは確かに事実でございます。しかしながら他方、こういうニーズが非常に高まっておるわけでございまして、これを野放しにしておきますとむしろ投資家に対していろいろの損害、被害を招来する危険性があるわけでございますので、そういう点について、販売業とか顧問業等の許可制にかからしめて健全な投資形態を作成していくというふうに考えているわけでございます。 なお、取引につきましては、取引所についてのいろいろの規制がございまして、先ほども申し上げましたようにそれらの規制を通じて、投機ではありますからもちろん価格のいろいろの上下はありますけれども、公正な価格の形成がもたらされ、むしろ未成熟な市場が健全に成長していく、そういうプラスがあるというところから先ほどの御答弁を申し上げたつもりでございます。
○小沢(和)委員 今経済雑誌などに、新しい商品として商品ファンドの宣伝が時々載っております。その一つ、週刊ダイヤモンド一九九一年三月九日号には、「商品ファンドの魅力は、なんといっても元本の確保を図りつつ、先物取引により高い投資利回りが期待できる点にある。」と書かれております。この記事どおりならだれでも飛びつくわけでありますが、本当に商品ファンドはそういう結構なものだと言えるのかどうか。
○坂本(吉)政府委員 この商品ファンドにつきましては、元本をメカニズムとして保証するということはとっておりません。ただし、従来までの商品取引に比べまして、もう少し安定性というものを増そうというふうにこの商品設計を考えるというのが一つの特色でございまして、例えば債券を組み込むとかあるいは金という安定的な商品を組み込むとか、こういうことによりまして、結果として大得と申しますか、莫大な得というのはないけれども、大損というようなこともない世界、そういう意味で元本が保証されるということを前もって約束するものではございませんが、できれば一つの目安として、元本ぐらいは保証できるような安定的な資産運用にしたいという希望は持っているという、そういうファンドの販売形態というのはあるとは思いますが、保証はいたしておりません。 〔額賀委員長代理退席、委員長着席〕
○小沢(和)委員 だから、投資家にはファンドで損失が起こることもあり得る、元本割れになることもあり得るということをはっきりさせておかなければならないのではないかと思うのです。商品投資契約などを結ぶに当たっては、そのことを明示させるのかどうか、お尋ねします。
○坂本(吉)政府委員 おっしゃるとおり、この商品ファンド契約で元本が保証されるというようなことを告げるのは、これは不実告知でございますし、また、契約に当たりまして元本が保証されるものではないですよということは顧客に告げるようにしたい、こういうふうに考えております。
○小沢(和)委員 だから、それは書面を交付しなければならないという規定が一方にあるわけですね。だから書面の中にそういうことは出るわけですか。
○坂本(吉)政府委員 そうでございます。
○小沢(和)委員 では、以下、若干具体的な問題をお尋ねをしたいと思うのです。 まず顧問業者の問題であります。ファンドの運用は顧問業者が行うので、悪質な顧問業者にひっかかると大変なことになります。そこで、厳しい審査をして許可をするということになるわけでありますが、どういう点で悪質業者を締め出せるという保証があるのか、お尋ねをします。
○坂本(吉)政府委員 顧問業者につきましては、その許可に当たりまして、財産的基礎とともにこの顧問業を的確に遂行するに足りる人的な構成というものを重視いたしているところでございまして、この顧問業者の本来の性格は、この顧問業を形成する人たちの従来までのノーハウとか経験、そういったことが最大限生かされるということを内容とするものでありまして、逆に、例えば商品取引所法とかあるいはこれに関連する法律に違反をしたり、あるいはそういう経験を持っているといったような、実績において顧客に不当な損害を与えたりといったような人がこの中に含まれるということは排除することによりまして、人的な側面から顧問業者の適正な業務の運営というものを期したいというふうに考えているところでございます。
○小沢(和)委員 それから、外国の顧問業者のことでもちょっとお尋ねをしておきたいのです。 この半年ぐらいの実績を見てみますと、いわゆる運用会社、顧問業者というのは、もうほとんど全部じゃないでしょうか、アメリカなどの外国の業者が運用に当たっているんだと思うのです。そうすると、この法律ができたとき、外国の業者が世界をまたにかけて運用するのだったらなおさら、もう一遍本当に信頼できる業者なのかということについて改めて許可の申請をさせて、きっちりこの際審査をするということが必要になるのじゃないかと思いますが、どうですか。
○横田政府委員 御指摘のとおり、現在国内で販売されております商品ファンドは海外で設定、運用される、その投資の運用等を一任されております顧問業者も、むしろ海外の事業者というものがほとんどのケースでございます。 このような場合の本法の適用の問題でございますが、もちろん海外の設定、管理、運用そのものを日本の法律で直接律するわけにはまいらないわけでございまして、商品投資販売業者の許可及びその事業の適正な運営を確保していく中で、海外における運用が適切に行われているということを間接的に確保してまいるという形に相なるわけでございます。もとより、その顧問業者が日本に営業所等を持ちまして、直接日本政府の許可を受けてやることになれば問題はないわけでございます。そういった海外におきます顧問業者の活動等につきましては、商品投資販売業者の事業の中で、例えば顧客に対する事前の説明、そういった書類の中で、どこどこのどういう事業者、どういう実績を持った顧問業者に対してこれは一任されるものであるといったようなことも含めまして情報開示等をさせるということに相なっておる次第でござ います。
○小沢(和)委員 次に、ブラックファンドの発生も投資者に重大な被害を与える可能性があるわけであります。先ほどからの答弁では、新たな商品が生まれれば次々に政令で指定していくという考えのようでありますけれども、それではいつも後手に回って被害を生み出すということになりはしないでしょうか。その点についてお尋ねします。
○坂本(吉)政府委員 いわゆるブラックファンドの問題につきましては、私どももこれには厳格な注意を払いながら対処をしていかねばならないというふうに考えておりまして、その点は委員御指摘のとおりでございます。ただ、対象といたします商品につきまして、まず政令におきまして幅広くスタートの時点からこれを指定いたすということにして、今御指摘のような後手後手に回るというようなことをまず可能な限り避けたいと存じておりますし、一方におきまして、商品の実態に応じまして機動的に対処し得るという見地から政令にゆだねて、速やかに指定ができるようにいたしたい、かように今考えておるところでございます。
○小沢(和)委員 次に、銀行等への適用除外の問題であります。 第四十八条一項で銀行等に対し第二章の規定を全面的に適用除外にしております。この中には第十九条のクーリングオフの規定まで含まれております。なぜ銀行等に対しこのような措置をとったのか。今言いましたクーリングオフ、銀行等を通じて商品ファンド契約を行った場合にはクーリングオフが法律上認められないということになれば甚だ不都合ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 御指摘の、銀行等を本法の適用除外といたしておりますのは、それぞれの別の法律におきまして銀行等が行う業務に関しては本法と同程度、同レベルの投資家保護に関する規制が行われるということを前提として適用除外をいたしたものでございます。かような意味におきまして、法律上、銀行等の行う業務につきましては適用除外といたしておりますけれども、それぞれの業法におきまして、これを行います場合にはクーリングオフにつきましても本法の趣旨と同様の規制と申しますかガイドラインを設けて行政指導が行われるということを前提といたしておりまして、銀行だけを不当に優遇することにはならないということを前提として適用除外にいたしたものでございます。したがいまして、通達あるいは指導という形を通しまして同じようにクーリングオフの条項が実質的に生きてくる、こういう運用をいたしてもらうように大蔵省の方に話をするというつもりでおるわけでございます。
○小沢(和)委員 しかし、銀行法などにはクーリングオフなどの規定は全くないわけでしょう。だからそれをカバーするために通達などでまた別に手を打つというわけですけれども、そんなことをするぐらいだったら、この法律で適用除外にしないでこのクーリングオフの規定については銀行などにもストレートで当てはまるようにするのがむしろ筋じゃないですか。
○坂本(吉)政府委員 本法において銀行等を適用除外といたしましたのは、訪問販売法あるいは海外先物受託法、その他これと同種の法律と同様の扱いをいたしたということでございます。それで、そのことによりまして、銀行は銀行業務の健全性という見地から、またそういう角度からも一元的に見得るように、そういうメリットも考えて適用除外といたしたものでございますけれども、ただし、この商品ファンド法と申しますか現在私どもの考えております商品ファンド販売に関する規制ということに関しましては、銀行が行います場合にも同程度の規制が行われるべきであるということで、通達あるいは指導ということでそれが担保されるということを前提にいたしておるわけでございます。
○小沢(和)委員 ちょっと納得できませんけれども、時間の関係もあるから次の問題をお尋ねします。 商品ファンドはこれまで行政指導で法人のみを対象にし、また募集の単位は一億円になっていたと伺っておりますけれども、この点については今後どういうふうになっていくのか。また、その額とかそういうことを何で決めていくのか。
○坂本(吉)政府委員 ただいま御指摘のように、今日まで我が国において売られておりますものは、大体において取引単位を一億ということにして販売が行われているわけでございます。私どもといたしまして、この商品ファンドのマーケットに対処するに当たりまして、やはり投資家保護という見地から注意深くこれについては取り組むべきであるということで、今日までのそういった状況を踏まえて、まず一億ぐらいの単位からスタートをするべきではないかというふうに今考えておるわけでございます。 ただ、いつまでも一億ということではございませんで、やはりこれに習熟する関係業界、またこのファンド制度に対する投資家の信頼性、そして他の金融商品などの規模、こういったことを勘案しながら、やはり次第にこれを小口化していくことになろう、かように思っておるところでございます。これらの規模をどういうふうにしていくかという点につきましては、販売業者の業務方法書その他で定めるということになりまして、我々としてこれを注意深く管理しながら小口化していくというプロセスをたどりたい、かように考えているところでございます。
○小沢(和)委員 今、業界からは、商品ファンドを伸ばしていくためには個人投資家への販売や最低募金額の小口化が強く要求されているわけであります。そうすると、今のお話からすると、通産省としてはそれにどんどんこたえていこうという姿勢をお持ちということになるのでしょうか。私どもとしては、この点については極力慎重にすべきだというふうに考えているわけであります。聞くところでは、商品ファンドの経験を積んでいるところは五千万円まで認めていくというような話もある。それから先日の新聞報道では、三菱商事が組んだものについては四千万円で認めたというような話もあるのですけれども、もう既にそういうことで小口化というのは具体的に始めているという状況なんでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 販売単位の小口化につきましては、確かにこれを取り扱う業者あるいはそれを将来取り扱おうと思っている業界の方から、小口化への要望は潜在的にございます。ただ、私どもといたしましては、かねて申し上げておりますとおり注意深く本件に臨みたいと思っておりまして、一億円という一つの標準的な単位を考えておるわけでございます。 ただ、既にある程度の経験を有しているという企業につきましては、五千万円というようなことも考えられるのじゃないかというふうには思います。しかし、どういった業者にどういった規模のものを認めるかということは、その経験の有無、また投資市場全体の動向、投資家の信頼、そういったことを踏まえて、これは、小口化を急速に行うことによって個人投資家に不測の損害が起こらないようにということはかねがね注意をしてまいりましたし、これからも注意をして臨んでまいりたい、かように思っておるわけでございます。
○小沢(和)委員 募金単位がどんどん下がって一千万円というようなことにでもなってくると、そうすれば、老後に備えて退職金、とらの子は一千万円ぐらいとっておこうとか、そういうふうな人たちが現にたくさんいるわけですね。今までそういうような人たちがしばしば甘い話に乗せられて、非常な被害がほかの分野で出ているわけであります。だから、私はそういうようなことの二の舞にこの問題でなっていかないように、そういう意味では、これを下げるということについては極力慎重にしていただきたいし、当面一億円ぐらいの運用単位ということになれば、これはプロの世界の話で、そういう被害が出ない。だから、さしあたってはそれを今後もしばらく続けていっていただきたいというふうに考えているのですが、その点いかがでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 この単位をどうするかとい う問題につきましては、それぞれの国民の側あるいは事業者の側における投資ニーズの高まりとそして投資家の保護との両方の法益というものを相互に比較検討しながら、考慮しながら臨むべきであると考えておりまして、注意深く本件に対処してまいりたいと思います。したがって、原則一億円ということを前提にスタートするわけでございますが、この金額についてどういうふうにするかということにつきましては、これからのマーケットの状況その他も考えていく必要があると思います。したがいまして、私は、注意深く投資家保護を図りながら小口化の問題には臨んでいくべきだ、かように思っておりますので、その旨お話し申し上げたいと存じます。
○小沢(和)委員 終わります。
○奥田委員長 川端達夫君。
○川端委員 この法律自体の意義について初めにお伺いをしたいと思うのです。 「商品投資に係る事業を公正かつ円滑にするとともに、投資者の保護を図る」ということが「目的」に書かれているわけです。いわゆる商品先物市場自体がこれによって非常にインパクトを与えられるというふうになるのではないかと思うのですけれども、通産省としてもというか政府におかれましても、やはりこういう商品先物市場がこれから拡大充実していく方向というものを目指しておられるというか考えておられる立場におるのかどうか、まずお伺いをしておきたいと思います。
○坂本(吉)政府委員 ただいま委員お尋ねの商品先物市場、それを含む商品取引市場というものに対する私どもの考え方でございますけれども、経済のバックグラウンドといたしまして、やはり国民の金融資産というものが大変増加をしてきているという現状がございます。したがいまして、どうしてもその資産選択というものが多様化する傾向にはあるわけでございます。そういう資産選択の一つといたしまして健全な商品取引市場が存在することは、我々として国民の投資ニーズにこたえる一つの方途ではないかというふうに考えているわけでございます。 今般、商品ファンドの世界につきまして新しい法案を考えて提出させていただいておりますのは、やはりこういうバックグラウンドとしての国民の金融資産の増加、投資ニーズの多様化、こういったことに対して、諸外国でも商品ファンドというものが生まれつつある、また国内でも海外物が販売されつつあるという実態に着目してのことでございます。したがいまして、これの運用先として商品先物市場、また商品取引市場を考えておるわけでございます。 そういう意味で、あくまでも健全なルールのもとに、健全な監視と投資家の保護ということが図られた上でではございますけれども、そういう意味の発展というものは、私ども通産省といたしまして考えているというふうにお考えいただいてよろしいのではないかと存じます。
○川端委員 商品先物市場自体が健全に発展をしていく、それが国民の投資ニーズにこたえていくという部分で健全に発展していく受け皿として考えておられるということ自体は理解をするわけです。 その次に、観点を変えて、こういう市場が発展をしていくということ自体が国民経済にとってどういう影響、メリットとしてどういうふうな位置づけで考えておられるのかということをお伺いしたいと思います。 懸念をしますのは、投機の一つの対象として動くという、これはかねてからの部分でありますけれども、生産活動を中心としたいわゆる産業経済活動の中にそういうものが介在をするということが乱高下の要因をつくり出すのではないかという懸念もあるわけですけれども、こういう先物市場というもの、今、投資者のニーズに、多様化したものにこたえるためにはというお話はわかるのですけれども、経済的な側面という部分ではどういうふうに御認識をされておるのでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 御高承のとおり、こういういわゆる先物マーケットという市場の本質的な性格でございますけれども、三カ月なり六カ月なりあるいは一年なりというその先行きにつきまして特定の商品の価格についてヘッジをしていくというのが基本的な機能としてあるように思います。そういう意味では、経済活動、とりわけ原料を調達したりあるいは製品を調達したりという生産活動にとっても、もしこの先物相場というものが極めてリスクヘッジをする場所として円滑にかつ健全に機能している場合には、むしろ生産活動にとってのリスクを軽減するというような機能が期待されるところがあるわけでございます。その場合には、市場でございますからどうしても売りと買いというものが交差することによりまして、また市場の厚みというものが増すことによりまして安定性を増すということはあるわけでございますが、一方におきまして、ややもすればワンウエーに巨額の資金が流れるというようなことによりまして大変先物のマーケットが揺れ動くということがございまして、この場合には、そういった原料を調達したりしておられる業者の方々に不測の、予測可能性というものを非常に減少せしめるというような悪いところもあるわけでございます。ただ、基本的には私は、このマーケットというものをもし健全に運営をすることができれば、危ない要素もあるわけでございますが、国際的に見ましても、一つの規模として健全に成長するという姿もまた国民経済にとってプラスになる要素はあるのではないかというふうに考えておるところでございます。
○川端委員 一般論ではそういうことだということはよく理解をしておるのですけれども、懸念をいたしますのは、かねてからもう先物取引市場自体が、本当にヘッジ機能を果たすという本来の趣旨と違う部分でいわゆるマネーゲームの場所になる。一昨年ですか、生糸相場、これは輸入問題も絡んでいますけれども、生糸相場が極端に乱高下をした。実際のヘッジ機能ということじゃなくて、やみ価格が横行をする、現物はないというふうな状況もありました。かねてからそういう部分に関しては、先物市場というものは日本で健全に発達をしているとは必ずしも言えないところに加えて、この商品ファンド自体のやはり一つの、ハイリスク・ハイリターンといいながら期待をされている部分というのは、例えばブラックマンデーのときにもアメリカではこのファンド自体は余り影響を受けなかった、いろいろな商品は株価とは別に動くという側面と同時に、変動が激しいという要素でもうけ口をすぐにあちこち探すことができるという要素もやはりあったと思うのですね。そういう意味で、この商品に実際に先物取引のものが組み込まれるということで今までの弊害の部分が加速されるということがあっては経済に非常に大きなダメージを与える、特定の産業に対して大きな影響を与えるということを非常に懸念をするわけであります。 そういう意味で、政令で商品品目を指定するというふうにされているわけですけれども、ちょっと誤解があるかもしれないですけれども、商品ファンドに組み込むいわゆる商品、これはどういう手順でお決めになることになるのでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 ただいま御指摘の点は、商品投資の定義といたしまして私どもこの法律の二条に商品投資の内容を定義しているところでございます。これによりますと、一号におきまして、商取法第二条二項に規定しております商品、また商品指数、またそれにつきまして行われる先物取引ということを対象にいたし、また第二号で、いわゆる現物のオプションというものを対象にいたしているところでございます。 したがいまして、対象となります物品につきましては、御指摘の商品取引市場につきましては商品取引所法の方でこの品目を定めて、それを商品ファンドの対象として運用する、こういう形をとっているわけでございます。
○川端委員 なぜ聞いたかといいますと、日経の二月十八日ですか、坂本審議官の「キーパーソン」という記事が載っておりますけれども、この終わりに「商品ファンドの投資対象はできるだけ自由 な商品設計ができるよう設定する。貴金属や穀物、石油に限らず、映画や絵画にも投資できるようにする方針だ」、こういうふうに記事としては載っております。最近、絵画というのが非常に話題になっておりますけれども、この部分が法律的にどういうふうに読めるのかなというふうに思ったわけなんですけれども、いかがでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 当時、新聞のインタビューに応じまして、やはり市場の実態に応じて、一つの課題といたしまして、柔軟な商品設計を行うことによってこのファンドのマーケットが健全に成長することを期待しておるわけでございますけれども、ただ、価格の変動というかそういった要素から見まして、直ちに今御指摘の絵画といったようなものを政令で指定するということになるかどうか、そこは私は慎重に対処いたしたいというふうにただいま現在考えているところでございまして、先ほど来御指摘のように、商品取引市場における運用ということをやはりメーンに考えていくべきじゃないかというふうに考えているところでございます。
○川端委員 それと、後段お尋ねしたと思うのですが、政令で定めるというときに何か審議の場というのが当然あると思うのですけれども、こういうもの、例えば映画の興行権でありますとか、今の絵画はそういうふうには考えていないというふうにおっしゃいましたけれども、政令で定めるというときのその審議の経過というのが何かある程度公開をされないと非常に不安な部分と、同時に、いわゆる前段言いました経済活動における影響というのを、それが例えば対象に入るということと入らないということでは非常に影響を受けるわけですから、市場が今ないものに関して政令でお定めになるという場合の審議の経過というのは可能な限り国民の前に明らかにされるべきではないかと思うのですが、その点に関してはどうでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 品目に関する政令の指定に当たりましては、ただいま委員御指摘の点も確かに大変重要なポイントではあるのでございますけれども、一方におきまして、経済の実態に即して機動的に対処をいたしたい、そういうフレキシビリティーを残しておきたいという観点から、私どもといたしましてはこれを政令で定めることにいたしたわけでございます。したがいまして、御指摘のような審議会その他にこれを特別諮問するということは現在考えていないわけでございます。 ただ、そういう、機動的に対処して物品を政令で指定いたしました場合にも、何ゆえそういう指定が行われたかといったようなことにつきましては、関係の業界の人たちあるいはこういうものに関心を持って投資を行おうと考えておられる一般の国民の皆さんに対して、その指定の経過その他というものの趣旨は周知徹底させるべきものではないか、私はこんなふうには考えているところでございます。
○川端委員 それで、次に、これはきょうの議論でも何人かの委員さんがお触れになったことでございますけれども、先ほどからの御答弁を含めて、いわゆる国民の投資ニーズの多様化等々という言葉、いわゆる国民の投資ということがよく出てくるのですけれども、一億円ですか、現在お考えになっているのは。こういうことで、実際に一般国民の投資というものでは今のところないな、果たしてそれが下がっていって一千万でもそうなのかな、余り縁のないものかなというふうに素人的には思えます。現に、海外の商品ファンドの輸入物ですか、今一部でやっておられるああいうものも、一億円、そして法人に限るというふうなことで御指導をされているやに伺っておりますけれども、国民の金融資産の増加もあって商品に対する投資ニーズが急増してきて法律の必要性が出てきたというほどのことでは何となくないなというふうに、正直申し上げて思います。 それで、ちょっとお尋ねしたいのは、このファンドをファンドするということは可能なんでしょうか。
○坂本(吉)政府委員 端的に申し上げますと可能でございます。 商品ファンドの受益権を小口に分割して販売する営業というものが行われますと、それは商品投資受益権を販売する者になりますので、直ちに我々の法で、商品投資販売業者というものに該当いたしますので、本法の規制対象になるわけでございます。二条二項に規定する商品投資契約と同様の仕組みにより、商品ファンドを購入するファンドを組成してその受益権を販売する営業につきましても、ファンドの財産を商品投資により運用しているものと実質的には変わりませんので、本法の規制対象となるものと考えておるわけでございます。
○川端委員 ということは、やはり一億円という枠をはめられるということでございますか。
○坂本(吉)政府委員 これは、ただいま運用の基準としております一億円を、直ちにということではございませんけれども、将来に向かって諸般の状況を勘案しながら次第に小口化していこう、こんなふうな構えで現在おるわけでございます。
○川端委員 そういうことを聞いたんじゃなくて、ファンドのファンドはできる、そしてそのファンドのファンドはこの法律に基づくというと、例えば、私はお金ないですけれども、一億円のファンドを一口買った、それを百人百万円ずつというふうなファンドをつくることはできないですかと聞いているのです。ファンドという名前なのかどうかは知りません。
○坂本(吉)政府委員 御質問の趣旨が、一つのファンドを小口に分割してそして何人かでそれを持つ、こういうことかと存じますが、その場合には、もし業としてそういうことが行われないということでございますれば、一億円の中が小口に分割されましても本法の規制対象にはならないというふうに考えておるわけでございます。あくまでも業として行う場合にこの対象としての投資販売業になるということでございまして、委員御指摘のケースは、業ではございませんというふうに前提いたしますと規制の対象にはならないというふうに考えておるわけでございます。
○川端委員 業としてでなければ有志を募ってやるということに結果としてなってもいいというふうに理解してもよろしいですね。 それと、商品の組み入れ率は五〇%以上ということのようでありますが、マスコミの報道等々も含めて、いわゆる債券の組み入れ率にいろいろ議論があったということのようでございます。この件で、最近よく使われる言葉にいわゆる金融の垣根という言葉がございますが、投資家と言われる人たちの立場から見たときに、金融系のファンド、いわゆる大蔵省が所管をされるファンドと、商品五〇%以上の、いわゆる通産省、農水省等々が所管をされる、主にかかわられるファンドというふうなものが二つ分かれてできてくるということになるわけです。 それで、外国の場合に、その両方ともの業務を包括してやっているというところが幾つかあるというときに、例えばアメリカのメリル・リンチとかシェアソン・リーマンという、いわゆる証券と商品業務を総括しているところが日本に来たいという場合には、会社としては一つだけれども、その入り口は商品部門、証券部門分けておのおのやらなければいけない、そういう事態になってくるわけですし、こういう状況で、いわゆる投資の多様化に対応してというときに、そういう垣根を逆につくるということが、本法で言われている分散投資というもののメリットをつくっていくという部分の観点、それからいわゆる外国企業、またこの変な構造障壁みたいな観点になりかねないかというふうにも思うのですけれども、その分に関してはどういうふうに、今はそうなっているわけですけれども、これからどういうふうに考えていこうとされているのかお尋ねをしたいと思います。
○横田政府委員 外国で金融業等の許可あるいは商品ファンドも含めた事業等を外国の法律で実施をしておられる方々につきましても、先ほど来の銀行法等の適用除外の関係はまさにこの日本の法律で免許等を受けておられる方々の問題でござい ますので、外国の法律の許可等があるといいましても、改めてこの法律の適用があるわけでございます。そういった方々の立場から見ると、日本でまた規制強化といったような議論も見方によってはあるかもしれませんけれども、日本でそういう事業に対しまして諸外国の制度との整合性のとれた形での仕組みができるという形で、むしろ日本での営業、国際的な事業展開という面での評価はいただけるのではないか、こう考えておる次第であります。
○川端委員 もう時間がなくなってしまいましたけれども、言葉として、法案でいわゆる一般投資家の保護ということが言われておりますが、新聞なんかでも、連日のごとくと言ったら言い過ぎですが、しばしば載る部分というのは、割にこつこつおためになったお年寄りのお金とかいう部分が、悪徳業者によって、先物取引でパラジウムがもうかりますよとか、海外の先物等々でインチキにお遭いになって被害を受けられる、そういうふうな部分での先物取引という被害が非常に多いというふうに思います。このファンドの部分に関しても、いわゆる商品ファンドに本来なっていないにせファンドというのですか、ブラックファンドみたいなものの被害とかいうのが、何となくこの法律では商品ファンドができたんだ、そして世の中で売り出されているという情報自体は広がりますから、そういう部分に便乗した悪徳業者が出ないとは言えない、出るんじゃないかなという懸念も非常にあります。 一般の投資家、零細というか、普通の少しお金があるな、老後に蓄えたいなというふうな人とか、そういうふうなことも含めてのいろいろな諸施策をお考えだと思いますが、後を絶たない部分も多いので、ひとつ積極的にそういう対応だけは手抜かりなくやっていただきたいとお願いを申し上げて、終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
○奥田委員長 残余の質疑は後日に譲ることといたします。 次回は、来る十二日金曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時十三分散会