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120回国会衆議院1991/03/27

公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第7号

発言数
46
登壇者
18
会派数
5
開催日
1991/03/27

会議録

石井一自由民主党

○石井委員長 これより会議を開きます。  公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。  本日の委員会は、定数是正問題について、各党の委員から十分程度順次意見を述べていただいた後に、委員間において自由な討議を行います。  それでは、まず自由民主党の羽田孜君から御意見をお述べ願いたいと存じます。

羽田孜自由民主党

○羽田委員 委員長から今お話がございました定数是正について、我が党の考え方について説明させていただきたいと思います。  昭和六十一年五月の国会決議は、「衆議院議員の定数是正は、」「昭和六十年国勢調査の確定人口の公表を待つて、速やかにその抜本改正の検討を行う」と明記しております。選挙権の平等の確保は、憲法の精神に基づく基本的人権と議会制民主主義の基本であり、議員定数の適正な配分に努めなければならない、これは私どもも同様に考えます。  そこで、我が党は、国会決議に示された定数是正については、抜本改正を大前提として、以下の点について留意し、鋭意検討を行ってきたところであります。二人区・六人区の解消、あるいは総定数及び選挙区画の見直し、過疎・過密等地域への配慮等であります。  抜本改正という以上、総定数や一票の格差について思い切った見直しをすることは当然であろうと考えます。国民の間には、地方議員の定数が削減される中で国会議員の削減がされないのはおかしいという批判があることを謙虚に受けとめなければならないと思っております。  そこで、我が党は、政治改革大綱の中で選挙制度の抜本改革とともに、公職選挙法の本則に立ち返って四百七十一以下にすることを党議決定をいたしたところでございます。そして、その際、一票の格差については選挙区間で一対二未満とすることを基本原則といたしております。さらに、五十三選挙区でいわゆる逆転現象を生じていることも問題であると考えております。選挙区間の不平等は、個々の選挙人の投票価値の不平等の問題にもなり得るからであります。  そこで、格差を一対二未満、さらに逆転区の解消を行うという抜本改正をしたらどうなるかについて考えなければならないということで、我が党としては、今日まで参考のためにいろいろなシミュレーションを使いまして作業を行ってまいっております。それを進めてまいりますと、やはり百選挙区前後にわたって影響が出るということが予想されまして、このことは、既に民社党さんが明らかにされておられます案でも同様のことが言えるのじゃなかろうかと思っております。私自身、公職選挙法の特別委員会の理事を当時やっておりましたけれども、前回の八増・七減、このことを考えましたときにも、百からの選挙区というものをいじっていくということは、これは並み大抵なことではないということを改めて実は感じさせられるわけであります。  仮に現行制度のもとで我が党が考える定数是正の抜本改正ができたとしても、現在の政治が有する複数で争うところの中選挙区の制度疲労の改善には、大きなエネルギーを費やしても何ら資するところがないというふうに考えざるを得ないわけであります。すなわち、定数是正については、司法が下した判断あるいは国会決議の回答ということでは意味があっても、今日の政治がはらむ諸々の問題、また国民からいろいろと指摘をされることにこたえるということにはならないというふうに思います。ここのところの認識の差は、現在の政治に対する危機意識、この差であると指摘してもはばからないということであります。  我が党は、政治を取り巻く環境の変化に対して有効に対応できる政治、そしてそれを担保する選挙制度の改革の中で定数是正に取り組んでいくということをきょうは明言をさせていただきます。  我が党の定数是正を含めた選挙制度の改革、これについてはまた次の機会に説明をさせていただきたいと思います。

石井一自由民主党

○石井委員長 次に、日本社会党・護憲共同の佐藤観樹君にお願いいたします。

佐藤観樹日本社会党・護憲共同

○佐藤(観)委員 定数是正の意義と現在の世論の批判についてまず冒頭述べておきたいのでありますが、日本国憲法の前文は次のような言葉で始まっています。「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、」中間を略しますが、「ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」国政は国民の厳粛な信託によること、すなわち議会制民主主義の精神をまず憲法はその冒頭に定めているわけであります。国会における代表者が正当に選挙されるためには、当然のことながら、国民の参政権は公正かつ平等でなければならないことは、憲法十四条、法のもとの平等にその論拠を挙げるまでもなく、これまた当然のことであります。選挙区によって代表機能が著しく軽重がある現状は、憲法が期待する議会制民主主義を根底から崩していると同時に、国政への国民の信頼感を著しく損なっております。  議員定数の不均衡是正が政治改革の緊急な課題であるのは、民主政治の土台にかかわるからであると私たちは認識をしております。既に一九九〇年、平成二年の国勢調査の結果も公表され、千葉四区と東京八区の格差三・三八倍、最高裁判決で言う三倍を超えるいわゆる違憲状態は八選挙区、一票の重みが半分以下の選挙区が二十八選挙区に上っております。我が衆議院は、昭和六十一年五月二十一日、衆議院議員の定数是正に関する決議を議決し、「昭和六十年国勢調査の確定人口の公表をまつて、速やかにその抜本改正の検討を行うものとする。」という決議を国民に約束してきておるわけでありますが、その具体的な結論に何ら至っていないわけでございます。  これは平成二年八月十九日の毎日新聞の社説でありますけれども、   国権の最高機関、という立場にある国会が、自分自身の「憲法違反」の状態が拡大しているのに、手をつけないまま過ごしている無神経さと怠慢には、あきれるばかりだ。   わが国として、大きな懸案の一つであるコメの自由化をめぐっては、自由化反対を掲げた衆参両院の国会決議を尊重しなければならないのだ、という対応で各政党は皆一致している。   ところがその一方で、定数の抜本是正を「速やかに」行うとした衆院の国会決議に対しては、何の実行も、議論もしないまま、各党そろって無視し続けている。 と、当然のことながら我々も手厳しく批判されている状況でございます。  二番目に、国会決議の成立の経過と自民党の問題のすりかえについて述べてみたいと思います。  昭和六十一年国会決議以来、我が党は機会あるごとに、他の野党の皆さんと定数是正の実現を主張し、当委員会あるいは定数是正の小委員会でも主張してきたところでありますが、具体的な実現への道筋をつけるよう自民党に迫ってきたところでありますけれども、最近特に、自民党は、定数是正と選挙制度改革とを絡ませ、問題をより先送りにしようとしていることが、定数是正問題の解決を阻んでおります。  昭和六十三年五月十八日の当委員会におきます定数是正に関する小委員会では、鹿野道彦氏は、幾つかの問題はあるにしても、自民党の選挙制度調査会の小委員会で検討している旨発言しておられますけれども、平成元年十一月十五日の公選法特別委員会では、自民党の中山委員は、同年五月十九日の自民党政治改革大綱の中に、「国会決議にもあるとおり、」「都道府県間の格差を二倍未満とすることを目標とし、選挙区間格差もできる限り是正することを基本に、具体案の検討をはじめる。」というふうに書いてあるにもかかわりませず、中山委員の御発言は、政治全体の改革、見直しにウエートがかかるようになってきており、今では、ただいま羽田委員からの御発言もありましたように、小選挙区比例代表制並立案の中で小選挙区間格差二倍未満にする主張に大きく変質してきております。  国会決議成立の前提となった八増・七減に至るまでに、坂田議長裁定が出され、「小選挙区制はとらないものとする」という経過から考えてみても、定数是正問題の議論を選挙制度問題にすりかえ、結局は是正は先送りで世論の厳しい指弾を受けているのが今ではないでしょうか。今や民主政治の非常事態とさえ言われている現状で、議員定数の是正は、まず定数是正をすべての問題から切り離して優先的に実現する責任は、国会に籍を置く我々の義務であると考えます。  三番目に、定数是正の検討項目について述べさせていただきます。  既に、昭和六十三年五月十八日の当委員会の定数是正小委員会で、私が、国会決議に基づいて検討項目五点、すなわち、イ、格差の問題、ロ、二人区・六人区の解消、ハ、議員総定数の見直し、ニ、選挙区画の見直し、ホ、過疎・過密等地域の実情に配慮した定数配分について考え方を述べておりますので、ごく簡略に述べ、次の具体的な是正の方法について述べていきたいと思います。  イ、是正する格差については、当然のことながら二倍未満。  ロ、二人区・六人区の解消は、中選挙区制が三名区ないし五名区であるから、二人区は隣接選挙区と合区、その結果が五名を超える場合は分区、六人区は三人区二つに分区する。なお、昭和二十八年以来、一名区の特別区になっております奄美群島区につきましてはこれを解消する。  ハ、議員の総定数は一名減らして五百十一名とする。公選法の本則は四百七十一名ですけれども、この四百七十一名という数字は、明治、大正以来の過去の人口の積み上げにすぎず、必ずしも合理性がある数字ではありません。それから昭和二十二年以来人口がふえていること、それからアメリカ以外の先進諸国と比べても決して議員の数は多くないこと、情報公開が十分行われていない現状の中で、行政府とその監視役たる立法府の力関係は、立法府がはるかに弱く、議員スタッフの増員や調査権限の強化と相まって、十分責任を果たすためにも、議員の数は少ないほどよいというものではないと考えます。  ニ、選挙区画の見直しにつきましては、中選挙区制維持のために、先ほど触れましたように、分合区、境界線変更を行います。この原則は、昭和五十年の二十名増員による是正案の際適用されました原則、すなわち人口の均衡性、行政区画の尊重、地勢、交通、行政的沿革等の考慮、地域的なまとまり、一体性の保持などで、境界線変更に客観性を持たせるために、しかるべき機関に区画委員会を設置すればいいと考えております。  ホ、過疎・過密等の地域の実情に配慮した定数の配分につきましては、二倍未満の中に含まれている。すなわち、地理的な条件で完全に一対一にすることは不可能ですので、一を引いた端数が過疎地への配慮になると理解をしております。  四番目に、具体的な是正の方法についてであります。  これらの枠組みで考えてみますと、四つの方式が一応考えられます。  イといたしまして、当然のことながら、昭和二十二年に再配分をしたと同じような人口比例による再配分方式でございます。お手元に自治省の方からも各選挙区ごとの人口が出ておるわけでございますけれども、言うまでもなく、人口を定数で割り、この配当基数で各都道府県の定数をまず決め、次にこれを各選挙区の人口に比例して配分する方式であります。この配分に当たって、端数の取り扱い方について最大剰余方式を用いるか、過半数剰余方式を用いるか、均等偏差方式、仮称でありますけれども、これを用いるか、不均衡是正方式を用いるか、あるいは過日福島委員から当委員会でもお話ございました端数の整数部分に占める比率の多い順に決定をする、仮称最大価値法というのを使うか。この辺のところは若干技術的な議論もあるかと思いますが、時間の関係でその説明は省かせていただきます。いずれにいたしましても、各都道府県に割り振り、それを現状の選挙区に当てはめて、過大なところは定数を減らす、過小のところはふやすという方式でございます。  この結果、県の総数で見ますと、増員県が、神奈川の十三名、埼玉の十名、大阪が九名、愛知が六名、千葉が五名、東京は五名。そして、増員のある選挙区数は三十四。減員になります県は、長野県の四名を初め新潟県三名、福島県三名、二名のところは数県あるということでございます。減員になります選挙区が六十四。したがいまして、表面上、分区を必要とします選挙区が二十七選挙区、合区が三十ということになりますけれども、隣の選挙区と合区をすることによって境界線変更が生ずるということで、あくまでも、申しましたのは表面上の選挙区であります。全県一区がさらに六県ふえる。実際やってみまして、分合区でなかなか難しいのは、東京十一区あるいは神奈川一区、四区、兵庫五区等々がございますが、あとは大体、そう難しくなく境界線変更はできるわけでございます。  それから、ロといたしまして、昭和六十一年に八増・七減で適用いたしました増減同数方式でございます。  これは当然、二倍以下でやりますと、結果的に二十八増・二十九減ということで、これまた自治省の方からお手元に表が配られておりますので、おわかりのとおり、二十四選挙区で増、二十九選挙区で減という結果になる。ただ、この方式を用いますと、新たな逆転現象、つまり県全体の人口は多いにもかかわりませず、その選挙区におきます人口の状況によって、人口の少ない県よりもむしろ議員の数が少なくなるという新たな逆転現象を生ずる可能性がございますので、それは精査中であります。  ハといたしまして、全国の平均値の三分の一未満の偏差を使うという方式でございます。  つまり、総定数を五百十一名といたしますと、議員一人当たり人口十六万一千二百六十八から三十二万二千五百三十五という範囲内からはみ出してくる選挙区について是正をするものでありまして、この結果、定数を五百十一名といたしますと、二十七選挙区で増、三十八選挙区で減、三十七増・三十八減という結果になるわけでございます。  ニといたしまして、これは、先ほど申しましたように、過疎・過密に配慮するという中には、二倍以内という中で考慮されているというふうに私たちは理解をしておりますけれども、言われております方式の中に、まず最初に各都道府県に一名を配分をし、残りの議席数、つまり四百六十四を人口比例で配分する方式等も言われておりますので、こういう方式、つまり過疎地域をより配慮した人口比例による再配分方式というのをして、結果どうなるかということで試算をしてみますと、単純に人口比例によります再配分との比較におきまして、北海道、青森、秋田、山形、福井、三重、滋賀、和歌山、島根、徳島、愛媛、高知、長崎、大分、鹿児島で一名ずつ救われる格好になります。逆に、当然のことながら、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡等で、単純に人口比例配分した議員数よりも減るということになります。激変緩和という意味では意味はあるかもしれませんけれども、ここまで過疎地に配慮する必要があるのかというふうに私は感じております。  いずれにいたしましても、抜本是正を決議したわけでありますから、なるべく原則に近い形が国民の皆さん方、そして当事者にとりましても合理性として受け入れられるのではないかということで、私の方といたしましても、党内手続等を経て定数是正の成案を発表したいと考えております。  最後になりますけれども、羽田委員からも御指摘がございましたが、私たちも中選挙区制が、未来永劫この制度でいくべきだというふうに考えているわけではないので、たびたび言っておりますように、国民の民意が最も正確に反映をします比例代表制というものにつきましてもっと議論を深める必要があるのではないかというふうに考えておりまして、まずそのためにも、国会みずから決議した定数是正の実現をした後、あるいは並行して選挙制度のあり方について、特に比例代表制につきましてお互いにもっと詰めていく必要があるということを申し添えさせていただきまして、社会党からの意見表明にさせていただきたいと思います。

石井一自由民主党

○石井委員長 ありがとうございました。  次に、公明党・国民会議の河上覃雄君にお願いいたします。

河上覃雄公明党・国民会議

○河上委員 公明党の河上でございます。簡潔に定数是正についての我が党の考え方を述べさせていただきたいと思います。  リクルート事件に象徴される政治の構造腐敗を主とする国民の政治不信というのはいまだ根強く残っておりますし、政治改革の断行は急務の課題であると考えております。政治改革は、金権腐敗政治に対する反省と原因の徹底究明の上に立って行われるべきであり、最優先して取り組むべきことは、政治資金の規制強化と政治倫理の確立であると考えます。にもかかわらず、政治の構造腐敗の責任を選挙制度に転嫁し、早急に実現すべき課題をすりかえようとする政治改革の姿勢は到底容認できるものではありません。  平成二年の国勢調査の速報値によれば、衆議院における一票の格差は、最高裁が違憲状態とする三倍を超える選挙区が八つになるなど、格差は著しく拡大しております。これは憲法に定める一票等価の原則を逸脱するものであり、現行の定数格差の是正は待ったなしの状態にあるものと思われます。  また、六十一年の国会決議で六十年国調の確定値で定数の抜本改正を行うとしながら今日まで放置してきたことは、国会の重大な責任であります。特に、国会決議で明記された現行制度での定数の抜本改正に取り組まず、みずからの党内事情や金権体質隠しとして小選挙区比例代表並立制の導入を目指している政府・自民党の姿勢は、厳しく批判されるべきであると思います。  選挙制度の改革は、中長期的に論議しなければならない問題であるとともに、何よりも国民の理解と納得が得られるものでなければならないことからも、次の選挙を新しい制度で行うことは極めて難しいと考えるわけでございます。政府の制度改革への認識は、その意味から甘過ぎると言わざるを得ません。まずその観点に立ちまして、現行の定数不均衡を抜本的に是正すべきであると考えております。定数不均衡の抜本改正による選挙区の変更等の多少は、定数の抜本是正を不可能とする理由にはならないわけでありまして、定数是正を行わない現在の状態では、解散権も制約されると考えられます。  今申し述べましたことに基づきまして、我が党の定数是正に対する具体案は現在党内で論議中でありますけれども、定数是正に対する基本的な考え方等につきましては八九年四月に示しております。その一つは、総定数は公選法の本則に定める範囲内とする。二つ目に、各選挙区の議員定数は三人以上五人以下とする。三番、議員一人当たりの格差は二倍未満とする。さらに、選挙区は郡市の区域によるとともに、地勢、交通等の事情を総合的に考慮して合理的に定めるものとする。そして最後に、各都道府県の議員定数は、国勢調査の人口に比例して自動的に決定する。このような基本的な考え方でございます。  なお、定数是正に伴い、我が党は、議員定数委員会、仮称でございますが提案をしております。  具体的には、国民的立場で定数配分の不均衡是正の即時実現を図るため、公選法の中に定数に関する基本原則を定めるとともに、配分、再配分の公正確保のための民主的な執行機関として、中立的な学識経験者等の第三者による議員定数委員会の設置を主張しております。  以上、簡潔に申し上げさせていただきましたが、公明党の基本的な考え方でございます。  以上でございます。

石井一自由民主党

○石井委員長 次に、日本共産党の東中光雄君にお願いいたします。

東中光雄日本共産党

○東中委員 定数抜本是正というのは、今日においては国会と政府に課せられた非常に重要な義務だと思っております。昨年十二月に公表されました一九九〇年国勢調査速報によれば、衆議院の議員定数格差は、最大値は一対三・三八にまで拡大しています。東京八区対千葉四区でありますが、これを筆頭にして、全国三十五選挙区で格差は二倍を超えております。これまで政府や最高裁が違憲か合憲かを判断するめどとしてきた格差三倍を超える選挙区も、既に八選挙区に上っています。このような状態が、憲法の保障する選挙権の平等、一票の価値の平等、法のもとの平等の原則を著しく踏みにじるものであることは余りにも明白であります。定数格差の抜本是正は憲法原則にかかわる重要問題であり、一刻の猶予も許されないというふうに考えております。定数是正は公職選挙法の本法、いわゆる別表第一ですが、「この法律施行の日から五年ごとに、直近に行われた国勢調査の結果によって、更正するのを例とする。」とはっきり明記されておるわけでありますから、国会と政府に課せられた法律上の義務だというふうに考えるわけであります。  八六年、昭和六十一年のあの国会決議で、先ほど来言われておりますように、あのとき行われました八増・七減は暫定措置であるということを前提にして、そして、「昭和六十年国勢調査の確定人口の公表をまつて、速やかにその抜本改正の検討を行うものとする。」ということを決めました。そして、暫定措置で済ますわけにはいかない、抜本改正ということになったわけでありますが、それが行われないでそのまま今日に至っておるということであります。  この問題について、国会で、当委員会でも何回か論議をしてきておるわけでありますが、八七年九月十六日の、当時葉梨自治大臣のときの衆議院公選特でもこの問題についての議論がありました。それから続いて八八年四月十五日に公選特で、梶山自治大臣のもとで、いろいろ定数是正についての論議がやられております。ここでは私も何回か御質疑申し上げましたが、梶山自治大臣は、「衆議院の定数是正、これはまさに焦眉の急、一番重要な課題でもございます。そして、衆議院の本会議の決議、六十一年五月二十一日に決議をされたその中身に忠実でありたい、これがまず第一の原則であろうかと思います。」というふうに言われまして、この中身については、六十年国調後速やかに抜本改正を行う問題、それから二人区・六人区の解消を間違いなくどうやってやるのかという問題、総定数の見直し、選挙区の見直し、さらにこれに入っている過疎・過密等地域の実情の配慮、こういうことについて国会としての意思をきっちり明確に決めなければいかぬということを非常に強く強調されておるわけであります。  そして、そのすぐ後の同年五月十八日に、確定値が発表されてから既に一年半たっておるわけですが、定数是正に関する小委員会が開かれました。  ここで、何回も申し上げて非常に恐縮ですが、当時の鹿野自民党総務局長が小委員で、そして、自民党としては案ができていないので、だから今お示しするわけにはまいりませんということで、鋭意検討を進めていきたい、こういうことを言われたままで経緯をしているわけであります。こういう点でいいますと、それからさっぱり進まないわけであります。これが一九八八年の五月でありますから、その年の七月からリクルート問題が起こりまして、消費税問題がありまして、国会はほとんど審議をしないままで、公選特としては審議をしないままで八九年になり、自民党の政治改革大綱が定められ、もう明くる年になると八次審に諮問がされるということで、すっ飛んでしまった格好になっておるわけです。これは国会決議を、その中身に忠実にやらなきゃならぬ、しかも緊急の課題だというふうに梶山自治大臣が国会で発言をされていることからいえば、非常に違ったことを言ったということをまず申し上げておきたいわけであります。  ですから、その後出てきた問題としまして、自民党の政治改革基本要綱では、小選挙区制導入をやること以外に定数是正は非常に難しいというような趣旨の見解が示されております。例えば、定数是正については基本要綱によりますと、「従来の議員の増減による格差縮小では、いま都道府県間、選挙区間で生じている多くの逆転現象を解決することはきわめて困難であり、もはやこの方法は限界に達している。」その方法が限界に達しているなら、ほかの方法を考えればいいのですが、「抜本改正を実行するならば、」「相当数の選挙区に、大きな変動をきたさざるを得ない。」だから定数是正は置いて、結局選挙制度そのものを変える、その上でというところへ論理がいくわけですが、これはまさに選挙制度と中選挙区制における定数是正と、全く違った性格のものにすりかえておるというふうに私は言わざるを得ないと思っています。そういう点で、定数是正をまじめにちゃんと考えていかなきゃいかぬではないか。選挙制度についていえば、小選挙区制の導入というのは、これは私たちは選挙制度としては最悪のものだというふうに思うておりますので、これは別の機会に譲るといたしまして、定数是正を選挙制度の問題にすりかえることには反対であるということを申し述べておきたいと思います。  それで、定数の抜本是正のための具体的提案でありますが、国会決議にもございますので、総定数の問題について最初に申し上げておきたいと思います。  私たちは現行の五百十二を特に変える必要はないのではないかと考えております。五百とかあるいは五百一とかあるいは四百七十一とか、いろいろ数字が出ておるようでありますけれども、それはただ本法にのっとる、そういっただけの根拠で、要するに問題は、議員一議席当たりの人口割合がどうなっておるかということが一つの中心だと思うわけであります。私の調べました範囲では、世界年鑑八九年版より計算しますと、一九八七年にヨーロッパにおける主要国の議員数は、例えば西ドイツ、西ベルリンを入れますと、五百十八議席であります。イタリアは六百三十議席です、これは下院ですが。イギリスは六百五十議席、フランスは五百七十七議席。こういう点を見ましても、人口は別にして、総定数は現在の日本の五百十二よりはずっと多いわけですね。だから、一議席当たりの、議員一人当たりの人口で見ますと、日本は八七年の計算で二十三万六千人になっております。西ドイツは十二万三千人です。イタリアは九万一千人、イギリスは八万八千人、フランスは九万六千人、けたが違うぐらいにヨーロッパでは一議員当たりの人口は少ないわけです。我が国は、昭和二十二年、現在の中選挙区制発足当時は議員一人当たり人口は十五万七千人でありました。現在は、六十年国調で計算しますと、二十六万二千人を超しています。だから議員一人当たりの人口は、日本は非常に多いわけですね。特別に多い。アメリカはなるほど大統領制で制度も違いますし、連邦制ですから違いますけれども、それ以外は日本が特別に一議員当たりの人口数は多いわけですから、これを下げる必要はないのじゃないか。行政改革なんというようなことで議員定数を下げるというのは、これはもう行政改革とおよそ似て非なるものでありますから。問題は、人口が一億二千万を超して、そして価値感が非常に多様化しているという状態において、国民の意思がどれだけ公平に反映されるかという点から言うならば定数は減らす必要はない、ふやせということをあえて言うつもりはありませんけれども、そういうふうに考えております。  それから、定数の抜本是正のための具体的な提案として私たちが申し上げたいのは、基本原則を決めることが必要なんじゃないかというふうに思っております。それで、三つの点を申し上げたいわけであります。  定数是正の具体的作業の際にのっとるべき原則として、第一に、定数是正に当たっては各選挙区間の定数格差を少なくとも一対二未満に抑えること、第二番目は、一人区、奄美ですね、それから二人区・六人区を解消して中選挙区制、選挙区定数三ないし五人を維持すること、この二つの原則を確認した上で、先ほど申し上げたような定数是正は「例とする。」というふうになっている部分を公選法そのものにはっきりと、少なくとも五年ごとに行われる国勢調査に基づく定数是正の実施を国会と政府に厳格に義務づける法律規定を設けること、この三つの原則を公選法本文に明記することを提案したいわけであります。  そういう原則の上に立って、現在の具体的な定数是正の提案といたしましては、是正の方法ですが、まず一九九〇年国勢調査速報をもとに総定数五百十二を各都道府県の人口に比例するように配分をします。そうしますと、各都道府県に割り振った議員一人当たりの人口の格差、各都道府県間の定数格差は現在は一対二・五九になっております、鳥取県対神奈川県は一対二・五九です、それを人口別で比例配分しますと一対一・三五、結局鳥取対徳島が一対一・三五になります。こういうふうに縮小になるのです。その上で、各都道府県に配分した議員数に基づいて、現行の選挙区割りをできるだけ尊重しながら、合区、分区、それから境界線変更による再編などの方法で選挙区を再構成するということで、そしてすべての選挙区を定数三ないし五人区にして例外は一切つくらないということで今作業を続けております。  いわゆる線引きの問題ですが、これは今具体的に一応の案は持っていますけれども、まだ発表するところまで行っておりませんけれども、そういう方法で、あと線引きをどうするかということを詰めるべきではないかというふうに思っています。相当数の大きな変化になることはもちろんでありますけれども、この定数是正でうんと是正部分がふえるんだという自民党の御主張の中には、定数を四百七十一に減らすから、四十一議席がなくなるんだから、相当大きく変化して非常に困難になるんだというような主張を福島定数是正小委員長も言われておったことがありますけれども、そういう定数是正を困難にするとみずから主張せざるを得ぬような総定数の削減策の主張はやめればいいのじゃないかというふうに考えておる次第であります。  以上です。

石井一自由民主党

○石井委員長 次に、民社党の川端達夫君にお願いいたします。

川端達夫民社党

○川端委員 民社党の定数是正に対する基本的な考え方を申し上げたいと思います。  申すまでもなく、選挙制度はその国の議会政治のあり方を決する民主主義にとって最も重要な制度であります。また、その改革は頻繁に行うべきものではなく、民主政治の安定性を確保するために、長期にわたって安定した制度である必要があります。  さらに、改革に当たっては、現在の多数党一党だけの独断で断じて行うべきものではなく、国民及び国民を代表する政党間の合意を得つつ進めなければならない。  したがって、選挙制度改革案を一党だけで法案化し、拙速に国会に提出することは望ましくない。しかも自民党政治改革要綱で示された小選挙区比例代表並立制は、自民党による議席の独占、死票の累積、中道勢力の圧殺など民主政治の否定につながるものであり、容認することはできません。  また、前回総選挙において各党が選挙制度改革案を公約として掲げ、国民の判断を仰いだという経緯もなく、次回総選挙から新たな選挙制度を採用することは拙速に過ぎ、有権者、候補者双方に大きな混乱をもたらすことは明白である。  したがって、抜本的選挙制度改革は、次期総選挙の課題とし、現行制度下での定数是正を最優先すべきであると考えます。  昨年の国勢調査速報値による議員一人当たり人口格差は最高裁が違憲状態と判断している三倍を超えるに至っているのは御案内のとおりであります。  したがって我が党は、別紙のとおり、平成二年国調速報値に基づく格差二倍未満の抜本的衆議院定数是正案を既にまとめており、各党が是正案を持ち寄り、早急に与野党間で協議する場を設け、成案を得る努力をしていかなければならないと考えます。  次期総選挙は、この是正した定数のもとで行い、各党が将来の抜本的選挙制度改革案を公約として掲げ、国民の判断を仰ぐべきであります。  我が党としても、我が国が二院制をとっている趣旨を踏まえ、衆議院においては、政党政治を確立し、政策によって争う選挙を実現するために、民意をより公正に反映する選挙制度として比例代表制についても検討しているところでございます。  参議院についても意見がありますが、今回はこれは省略をしておきます。  それで、お手元に別紙で「衆議院議員定数是正の基本方針」ということでまとめました。  一、昭和六十一年の国会決議の趣旨を尊重し、その実現を図る。二、一選挙区三ないし五名という中選挙区制の原則を守る。三、議員一人当たり人口格差を二倍未満におさめる。四、選挙区及び都道府県定数の逆転現象をすべて解消する。五、現状の変更を最小限とする。六、選挙区割りは、原則として郡・市の区域により、地勢、交通などの地域的まとまりを重視して行う。七、人口は、平成二年国勢調査速報値(平成二年十月一日現在)による。八、総定数は五百一名とする。この案による議員一人当たりの人口格差などは、選挙区間議員一人当たりの人口格差は、千葉四区と三重二区で一・九七倍、都道府県間議員一人当たり人口格差は千葉県と島根県で一・四九倍となります。また、この案の選挙区別の人口区分は、三名区が五十六万人から七十五万人、四名区が七十五万人から百二万人、五名区が百二万人から百八十六万人となりまして、下表にありますように、現行百三十選挙区をこの方法で是正をいたしますと、トータル百十三選挙区、区割り・定数変更なしが三十三選挙区、区割り変更なし・定数増が二十三、区割り変更なし・定数減が二十、区割り変更が十八、合区が三十五、分区が一、三名区は十八、四名区二十八、五名区六十七となります。  資料の六ページに記載しておりますのが都道府県別の人口と定数で、人口順都道府県別におのおの定数を割り振りをいたします。ごらんのとおり逆転区はございません。それで、別表に詳細に記載をしておりますように、各部道府県内でこの定数を三ないし五に割り振り、現行の選挙区、それから地勢、郡、市等のことを勘案してやった案でございます。  我が党は、こういうことで抜本定数是正をまずやって、その後そういう民意の公平に代表された形の中で選挙制度自体の議論はしていくべきだというふうに考えております。  以上でございます。

石井一自由民主党

○石井委員長 これにて各党の御意見の表明は終了いたしました。     ─────────────

石井一自由民主党

○石井委員長 これより討議に入ります。  なお、討議の際は、議事整理のため、委員長の指名により、着席のまま御発言いただきますように、また、一人一回の発言は五分以内にまとめていただきますようにお願いいたします。  それでは、御意見のある方は挙手をお願いいたします。堀委員。

堀昌雄日本社会党・護憲共同

○堀委員 今各委員からのお話がございまして、私も昭和六十一年五月二十一日の第百四国会の本会議における衆議院議員の定数是正に関する決議というものは尊重されるべきだと思うのでありますが、今民社党のこの資料をちょっと拝見をしてこれを試算をしてみました。  民社党が御提案になりました「平成二年国勢調査速報値に基づく衆議院議員定数是正案」、これで見ますと、要するに四十七都道府県の中で減りますのが二十七県に及ぶわけであります。ですから、四十七のうちの二十七ということは、過半数をはるかに超えた府県でその府県に割り当てられておる定数が減るということがまず第一点でございます。  そうして個別の選挙区を見ますと、実は約三十三にわたって定数減の選挙区が出る。そこで、これは一遍当委員会に早急に小委員会をつくっていただいて、皆さんが協議をしていただいて、余り政党の意味でなくて、きっちり、こうなりますよという案を一遍小委員会で出して、各党、各府県、これでいいんですかというのを一遍皆さんに出していただくと、少なくとも二十七府県の方は、これでおれたちの県はこういう格好で減るだけだということについて、賛成だとおっしゃることはないんじゃないかと思います。さらに私は、今の民社党の資料で計算さしていただいた三十三の合区または減員になるところの皆さんは、この定数是正は大変いい、ぜひやろうとおっしゃる方もそんなにないんじゃないか。  だから、私の持論でありますのは、五分たちますから後でもう一回やらしていただきますが、まずこの定数是正が現実的に国民なり都道府県のその選挙区の選挙民なりあるいは議員または候補者が皆納得できるものにできるかどうかということで一遍この問題を整理をしませんと、次の話に入るのが非常に難しい。国会決議を尊重するということは国会の権威を高めるためには重要な課題でございます。しかし、この国会決議は実は一九八六年の五月二十一日にされておるわけでして、この決議以後参議院選挙が実は二回、政党本位の選挙制度を導入した形で行われておるのですね。  その後の問題は次の機会にもう一回発言をさせていただきますが、委員長、いかがでしょうか、 今のこの国会決議についてけじめをつけませんと、どうも問題が非常に重なっていて明確でございませんので、当委員会の意思として、そういう小委員会をつくって早急に、できれば……(「あるよ」と呼ぶ者あり)あるのですか。あるのにやってないというのはおかしいので……。(笑声)だから、委員長、それをやることが次の政党本位の選挙制度に移るためにどうしても欠くべからざる重要な課題だと思いますので、委員長の善処をお願いしたいのですが、いかがでございましょうか。(「賛成」「期限を切れよ」と呼ぶ者あり)この四月中でひとつお願いしたいと思います。

石井一自由民主党

○石井委員長 まず、堀委員の御発言が、社会党というよりも、やや個人的色彩の御発言ですが、これはですね……(堀委員「では、今皆さんにそれに反対か賛成かだけ一遍聞いてください」と呼ぶ)自由討議ですからそれも非常に結構だと思いますので、それはそれなりに受けとめさせていただきました。  そこで、まず第一点目の民社党の御提案に対します、具体的に——これはしかし、その後にちゃんとあるわけですね。この資料を読んでみれば、どの県とどの選挙区がどれだけの減員かということがここに書いてあるわけですね。(川端委員「書いてございます」と呼ぶ)だから、それはもう既に先生のおっしゃっているものはここに出ているということですから、半数以上の県において減員が起こり、三十三選挙区がどこであるかというのはここに出ておりますから、これはこれでいいんじゃないかな。これをひとつ十分各党で御検討いただきたい、こう思います。  それから、国会決議の問題に関しましては、今の意見に対して自民党からもひとつ弁明を承り、そういう中から結論に至りたい、こう思いますので……(堀委員「弁明してください、この場で」と呼ぶ)いかがでしょう。(武村委員「はい、弁明します」と呼ぶ)どうぞ、武村正義君。

武村正義自由民主党

○武村委員 堀先生の御発言はよくわかりますが、今の各党代表の皆さんの御意見を聞いておりましても、国民の参政権の平等を保障すべし、これが議会制民主主義の一番大事な点だという点では自民党も異論はありませんし、ほぼ共通しているわけでありますが、あの抜本改革の内容になりますと、例えば総定数だけとりましても四百七十一から五百十二名まで幅が出ています。私は本当は、そういう意味で、ちょっと国会決議の抜本的な是正の中身として、この決議の文章を見ましても明らかに格差解消、そして過密・過疎も入っていますが、議員総定数というのは抜本改正の柱の一つに位置づけられておりますね。これは恐らく、議員総定数も抜本改正をするという決議をしたということは、今の五百十二名を、増減はありますが、思い切って変えようという決議だと思うわけです。社会党さんは一名減の五百十一名だし、共産党は五百十二名、現状維持、総定数については是正する必要はないという姿勢なんですが、この辺は国会決議の趣旨に合ってないと私は思うわけです。この辺は両党から御意見を承りたい。  もう一つは、一番大きい点は、自民党は羽田理事から申し上げたように、総定数も四百七十一、格差は一対二未満で二人区、三人区解消、こういう国会決議の完全消化という考え方で選挙制度全般の改革を進めようとしているわけであります。これに対して、社会党、公明党、共産党から期せずしてすりかえという表現が出ました。ここはそういう見方は余りにも皮肉的であるのであって、私どもは抜本是正をやらないで、定数の是正をやらないで選挙制度の改革だけに持ち込もうとしているわけじゃないんで、選挙制度なり政治改革全体の改革の中の大きな柱としてこの定数是正を取り込んでいこう、一体にやっていこうという考えなんで、これはすりかえという表現はむしろ撤回していただきたいというふうに思うわけであります。  過去我が国の議会制度を振り返り、特に定数是正に焦点を合わせて百年を振り返りましても、御承知のように明治二十二年にスタートをして、思い切ってそのときの人口に比例して定数を根底から再配分したというのは、大正十四年いわゆる中選挙区制の導入のときと、それから戦後中選挙区制を大選挙区、都道府県制に変えたとき、そして一年間実施して今度はまた中選挙区制に戻した昭和二十二年。この三回が、いわばもう御破算に願いましてもとからきちっと人口比例の定数配分をし直した経験であります。期せずしてこの三回とも選挙制度の抜本改革、中選挙区制の導入、大選挙区制、まあ一年でございましたが導入、そしてまた中選挙区制導入、こういう選挙制度の抜本改正と一体に抜本的な定数是正が行われてきた。逆に言えば、これ以外はふやしたことはあっても思い切った定数是正は一度も行われていない。特に戦後四十六年の経緯を振り返りましても、それがいかに難しいかという、議論としてはあるいは提案としてはいいのですけれども、実際にできるかというときに、現実にもう御承知のとおり、先ほど来の御提案だけでいくとしますと、現実国会議員定数が減るところが、自民党の四百七十一名で試算しますと三十五県減になります。その中でも最大長野県は十三名が八名ということでマイナス五名減ります。マイナス四名減るのは福島、新潟等であります。マイナス三名も数府県あります。等々考えますと、実際に我々の仲間の中で数が十三名が八名に減る、マイナス五名も減るという前提で、政党の利害、政治家個々の利害を考えたときにそれができるだろうか。できなくはないのです、理論的にはできなくはないのだけれども、政治的にできるだろうか。お互い政治家ですから、そこのところに焦点を置きながら真剣な議論をしていかなければならない。私どもは、そういう意味ではやはり選挙制度、政治改革全体の中で取り組むしかこの定数の抜本是正はできないのではないか。むしろまじめな意味でそう考えて、自民党はこういう考え方をとっているわけであります。そのことをぜひお含みおきをいただきたいと思います。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 堀委員の端的な御質問に対して、私は補足して自民党としての考え方を述べたいと思います。  小委員会で具体的な案をつくって論議をしたらいいじゃないかという御提案だと思うのですね。例えば民社党の川端私案のような案をつくって論議したらいいじゃないか。私どもはこれはもうできないということで考えておりまして、参加しないとよく言われますけれども、私は前回の中選挙区のままの例の八増・七減のときのあの改正の経過、それからその前の六増・六減のときの経過、その経過から見て到底中選挙区のままでは自民党としては定数是正という問題はできないという考え方ですから、ここで恐らく小委員会を開かれても、これまで自民党が参加しなかったと言われますが、参加しても、自民党の中でまとまらない、恐らくここでもまとまらない、こう思いますから、私は堀提案に対しては消極的なんです。

堀昌雄日本社会党・護憲共同

○堀委員 お二人とも私の本旨を全然理解してないのです。私が昭和三十五年に公選の特別委員になって今日まで三十年以上終始言っているのは、政党本位の選挙制度にしようということを言って、そして選挙制度審議会をつくって、特別委員になって、その中で、お配りしてありますけれども後で触れますが、今の参議院全国区比例代表というのは私が政策審議会長のときにつくった堀私案なんです。それを竹下登さんが選挙制度調査会長になられたときに、堀さん、ともかく参議院全国区金がかかってしょうがない、ひとつ堀さんのあの案を自民党の議員立法で出したいがどうだろうか、こう相談を受けたわけであります。私は長年政党本位、政策本位の選挙制度でなければ日本の政治はまともにならない、こう信じておりますから、そこでオーケーをして、そうして塩崎さんもその理事の一員に参加をされて、この法案は参議院では共産党、公明党反対で強行採決で衆議院に回ってきたのですけれども、私は当時の共産党、公明党の理事の皆さん、そうして久野委員長と御相談をしながら、衆議院においては整々と実は処理をして、現在の参議院全国区比例代表という制度ができたわけですね。  私は今ちょっとペーパーを差し上げたのをごらんいただきたいのですけれども、我が党も実は定数是正ということを中央委員会で決めておるのでありますが、私は政治というのは歴史に学ばなきゃだめだ、こう思っているのです。その歴史をちょっとお手元に差し上げたペーパーでごらんいただきたいのですけれども、「参議院選挙における比例代表一名区の実績」というものを差し上げております。比例代表で、よそのところは数しか書いておりませんが、一九八三年六月二十六日施行の選挙では、自民党は一千六百四十四万一千四百三十七票、社会党七百五十九万三百三十一票、その他の方のところは申し上げません。その得票率は総得票数に対して、自民党三五・三二%、社会党一六・三〇%なんです。そうしてこの国会決議ができた年の七月六日の施行の、一九八六年七月六日施行の参議院選挙では、自民党が二千二百十三万二千五百七十三票、社会党九百八十六万九千八十八票で、自民党が総得票数の三八・五八%、社会党一七・二〇%だったんです。ところが一九八九年七月二十三日施行の先回の比例代表では、御承知の消費税の問題が重要な課題となりました。政策課題を持って政党本位の選挙制度で選挙が行われますと、自由民主党は千五百三十四万三千四百五十五票、全体の二七・三一%になりました。社会党は九百八十六万から一千九百六十八万八千二百五十二票と、全体の三五・〇五%がとれるようになったのであります。その下に、自民党は前回に比べて六百七十八万九千百十八票マイナスで社会党は九百八十一万九千百六十四票ふえて、自民党は二十二人が十五人に七人減、社会党は九人が二十人に十一人増。これがまさに私が長年言ってきた政党本位の選挙制度が政策で争われればこういう実態が出てくる。ここに私が少なくとも三十年主張してまいりましたその私の私案に基づく選挙制度の改革が国会で行われた結果、今参議院では社会、公明、民社、共産の皆さんが一致をすれば我々の方が多数だ、こういう現実が起こっているわけですね。  ですから私は、これをやはり衆議院でも導入すべきだ、しかしそれは皆さんのおっしゃるような並立式ではだめですよというのは、この間佐藤参考人がおいでになったときに申し上げました。私はどうしてもやはり併用制で、今の西ドイツのやり方を見習って併用制で、超過議席が出るのならばそれは比例と小選挙区の数の調整さえすれば何でもないことなんでありますから、まずそれをやりましょう。そうして有権者と候補者が、選挙民と選挙をする者が今の個人的な関係、金の関係を遮断して、そして政党本位の選挙制度になれば、金帰火来なんということをやる必要がなくなるのであります。私はこの三十年間金帰火来なんということはやっていないのですよ。用事のあるときしか選挙区へ帰っていない。それでなければ勉強はできないし、官僚の皆さんにイニシアチブを持って政策をぶつけることもできないのですね。そういう制度にしなきゃならぬというのが私の信念でやってきているわけでありますから、それを実現するためには、この定数是正をこうやって、これで実際できますかということを、各党案で並べていただいても結構ですよ、それが五百十二名であろうと四百七十一名であろうと、それを国民の前に広く出して、皆さんの県はこうなりますよ、選挙区はこうなりますよ、それが全部出たら、有権者の皆さんが、今さら中選挙区でこんなひどいでこぼこをつくるのはお断りだ、そこで初めて政党本位の選挙制度にスムーズに移行できる。国会決議も大事ですけれども、国民世論の方がもっと大事なのですから、そういうことを導入するための手段としては、一遍それを通らなければ、依然として各党は、国会決議というものがある以上これを先にやれ。それは、塩崎さんもおっしゃるように、我が党だって反対しますよ、二十七もの県で数が減るとか、三十三ですかの選挙区で数が減るのに、結構ですということにならないのです。ここの枠の中の話じゃないのですよ。一回国民にそれを広く訴えて、そういうことが今必要なのでしょうか、国会決議がありますがどうでしょうかと認識を求めることが、今求められているのではないだろうか。それをやったら、あとは政党本位の選挙制度、皆さんは並立、私どもは併用、それを国民に広く訴えればいいわけですから。そうやって、この狭い中で、党のセットの中だけで物を処理しようというのは、私は憲法の定める民主的な政治だと思っていないのです。できるだけ広くやるということをお願いしたいのです。

石井一自由民主党

○石井委員長 ちょっと待ってください。今のに関連したあれですか。それでは、穂積良行君。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 堀先生の御高説をお伺いしていまして、政党本位の選挙にということについてお伺いしたいのです。  先ほどの佐藤委員の御説明は、社会党としては当面検討中ではあるけれども、このような定数是正についてのおおよその考え方の開陳がございまして、ただいまの同じ社会党の堀先生のお話は、選挙制度と絡めて小選挙区比例代表併用制ということを強く御主張ですね。ここに見られるように、政党本位とはいいながらも、各政党の中にそれぞれいろいろな意見があるわけです、同じ定数是正の問題についても。そういうようなことを社会党からちょっと御釈明をお伺いしたいわけです。

東中光雄日本共産党

○東中委員 定数是正についての論議ということになっておるのですから、その点については、先ほどの塩崎さんのおっしゃった発言は私非常に重要だと思うのです。中選挙区制において、国会決議も、二人区・六人区をなくする、三人ないし五人区での定数是正を言っているわけですが、それについて塩崎さんはそれはできないとはっきり言い切られましたね。小委員会で論議したってうちは出せないんだ、だからできないんだ。それだったら、今問題になっている定数是正は自民党としてはできないということを前提にして物を進めたのでは、まるっきり話も何もありゃせぬですよ。定数是正をやらない、できないからやらないんだと言うのだったら、国会決議に対する真っ正面からの挑戦ですよ。私はそういうふうにとれたのだけれども、そうでないというのだったら、中選挙区制において定数是正をどうするかという具体的な案を出してほしいのです。私たちもその案を出します。そして突き合わすべきではないか。それを、そうじゃなくて、できないんだ、だから小選挙区制導入をやるんだということになったら、これはまさにすりかえじゃないか。我々が指摘したのはそれです。武村さんはすりかえと言ったのは撤回せよなんて言われましたけれども、どうも塩崎さんの発言を聞いていますと、撤回どころかまさにすりかえしようとしていると言わざるを得ない。  それからもう一点、総定数につきましては、共産党は国会決議に反する、現状維持だという趣旨の武村さんの発言がありました。しかし、国会決議ははっきり総定数は見直しだ。だから、私は見直すについて根拠をちゃんと言うたじゃないですか。一議員当たりの人口数はどうかということを総洗いをしてみたら日本は特別に多い、だんだんふえてきておるということを申し上げました。先ほど、現在の速報値によると一議員当たり二十六万二千余り、こういうふうに申し上げたのですが、あれは自民党の言う四百七十一人の定数にして計算すればそういうことになるということであります。現在の五百十二でいっても二十四万一千四百二十八人という数字が出ますので、それは二十二年に発足したときの十五万七千との関係でいえば非常にふえてきている。だから、総定数を減らさないということは、逆に一議席当たりの人口がふえているぞということを見直した上で、減らさないことが必要なんだ、ふやせとはあえて言わない、こういう主張をしているのであって、根拠もなしに、何で四百七十一になるんだということについては何の説明もないし、人口の非吊に少ないときの定数ではありませんか。そういう点で、国会決議に反するような主張をされましたので、むしろそれは逆であるということを指摘をしておきたいと思います。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 今の東中委員の御質問に私はお答えしなければなりません。  この定数決議の際には私はこの委員でありましたし、私自身の選挙区が区割りが行われて大変被害を受けた一人であります。しかし、この決議を見ますると、中選挙区制で、暫定措置、抜本改正の検討を行うとは書いてないんですね。そして、二人区・六人区の解消、議員総定数及び選挙区画の見直しを行い、過疎・過密の地域の実情によった定数の配分を行うと書いておる。もちろん中選挙区もその一つの考え方かもしれませんけれども、私のできないという言葉は、中選挙区では適当な私どもの国民のニーズに合った定数是正にはならない、こういう意味で自民党は中選挙区制じゃなくして小選挙区比例代表制の仕組みによるところの定数是正を考えているわけです。

川端達夫民社党

○川端委員 堀先生おっしゃいました中で、今回定数是正を議論しているという部分では、手順を踏むというのは大事だと思います。そういう意味で、我々はたたき台として、これが本当にできるのか、おっしゃるようにとんでもないという話なのかは別にしまして、我々はやはり今やるとしたらここまでやらないとできないということでお出しをしました。そういう部分では、自民党さんも、とてもじゃないができないとおっしゃるけれども、もしそれでもやるとしたらこんなになりますよということはお示しをされるべきではないかなというふうに思います。そういう中での議論が必要だと思います。  それで、減るから大変だということを言ってしまいますと、逆に言えば、少なかったところにそれはふえるわけですから、選挙制度審議会等々で、政権交代ができないというのが中選挙区制のせいであるかのような議論が一部ありますけれども、中選挙制の中で、こういうふうに歴史的に人口がどんどん都市へシフトをしていったときに選挙制度の定員がそれにまさに対応せずに放置をしてきたということが今日の状況をつくっている一つでもあるというふうに思いますので、我々としてはこういうことで思い切ってやはりやるべきだというふうに思っています。こういう部分を、おのおの伺っていますと、共産党さんの基本的な考え方、あるいは社会党さんの基本的な考え方も、公明党さんも、我々とそんなに変わらないと思いますので、やはり自民党さんも含めて具体的に定数是正ということに関し一度みんなテーブルに出してみるということから始めないと、もうだめなのはわかっているし、もっといいことがあるんだということで手順を抜かしてお示しになるという部分は、まさにいろいろな政治的な国民の不信を招く手法の一つであると私は理解をしております。

石井一自由民主党

○石井委員長 川端君の御提案とそれから堀先生の御提案につきましては、理事会において協議しまして前向きに検討いたしたいと思います。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員 私はまず、民社党さんがこういう案を出されたということに対しては、個人的には非常に敬意を表したいと思います。現行の国会決議に基づいて考えるならばこういうことになりますねというような一つの考え方として、現行の中選挙区で思い切ってやるというならこうだ、こういうことを示されたことは非常に勇断だ。  実は私ども党内でも、私ずっと小委員をやっておりますけれども、こういった案を一生懸命つくりまして、これができるだろうかできないだろうか、あるいは当面少し変えていくならどうしたらいいだろうかということを何遍となく協議はしているわけですね。だから、自民党の中にもそういう数字とか案とかというものは幾らでもあるんですけれども、しかしこの間の八増・七減のときに党内の、何十時間というか何百時間というか、あの一人減るかふえるかということだけの議論でも、生きるか死ぬかみたいなお話し合いが続いたわけですよ。そういう中ではとてもこれは難しいというふうな感じがあって、その上にリクルート事件その他のような、国民的に糾弾を受けなければならないような事件もあって、この際どうしたら金がかからない選挙ができるのか、そして、堀先生がたびたびおっしゃっている、この際やはり政党本位、政策本位の選挙に変えていくべきじゃないか、こういうふうなことをありとあらゆる角度から検討したら、もうこの中選挙区制では行き詰まってとてもどうにもこうにも改革ができない。だから、定数是正のこの紙だけから見たらおかしいじゃないかという御指摘があるかもしれないけれども、決して定数是正についてサボっているわけじゃなくて、一生懸命考えに考えた結果、結局は小選挙区制と比例代表を加味したような制度しか、これから二十一世紀以後を見た場合に方法がないんじゃなかろうかというのが自民党のぎりぎりの考え方じゃないかと私は思っているのです。  例えば私だって、議員個人として見れば小選挙区になったら非常に不安もあるしそれはいろいろありますけれども、しかしその個人の不安と今後の政治の本当のあり方というものを考えたら、やはりこの際は大乗的に考えて、堀先生のようなお考えでひとつみんなが机に着いて考えていくべきではないかな、こんなような角度で私は考えました。

日野市朗日本社会党・護憲共同

○日野委員 先ほどから伺っていまして、私は羽田理事の発言からずっと注意して聞いていたのですが、羽田理事が言われたことの中で注意を引いたことはこういうくだりなんですね。選挙区をいじるということは現状ではもうとても無理だから、今ここでは言わぬと言われて彼は席を立たれているわけですね。その流れがずっと一貫して自民党さんの中にある、自民党さんの内部で非常に厳しい議論をされたこと、報道などを通して私もよく知っています。そして、もうこれは断念するというようなことまで言われて非常に苦労されたことも知っている。これはそれなりにまじめな態度でやってこられたんだと私は思うのです。しかし、やはりそれはお家の事情なんですな。一般的に国民全体からこれは認めてもらえるほどの重みがあるものと私は今は考えていないのです。  そして、ここにある決議でございますね。今もずっと決議が問題になっていますが、これはあくまでも中選挙区を前提とした決議であることは文言上も間違いがないので、これをネグレクトしてしまうということはできない。我々の委員会として委員がこのような決議をしている以上、これをネグってしまうことは不可能なんです。  ですから作業手順としては、自民党さんが小選挙区制ということを言われるのもわかります。どういう考え方を言っておられるかも我々よく知っている。そして我々だってこれに対してまだ議論に参加をしていないのでありまして、そのときはそのときでどういう議論になるかはまた別問題として、とにかく作業手順としては二つ。一つは、この決議に沿って国民の皆さんから認めていただけるような議論を我々はやはり一度はやる必要がある。いいかげんにじゃなく真剣な議論をやって、国民の皆さんも、ああそうか、そこまで国会としても考えているのかと言っていただけるような議論をまず一つはしなくちゃいかぬ。それから、小選挙区制等の問題はまた別の問題として対応すべきだと思います。そっちはそっちでまた一生懸命、熱心にやろうじゃありませんか。

佐藤観樹日本社会党・護憲共同

○佐藤(観)委員 いずれにしろ、定数是正をめぐりまして大変幅広い議論になるのはある意味では当然だと思うのです。堀先生から御指摘がございましたように、とにかくこの国会決議は中選挙区制とは書いてないという議論までいっては、これはどうも塩崎先生にあらざることなのでありまして、民社党さんからも案が出ているわけでありますし、うちの方も複数の候補者が出ているところもあり、いろいろそういうところの了解をとらなければ表になかなか出せないということもありますから、私は議論を経てということをもちろん申し上げたのであります。  いずれにしろ、そうそう是正案に一から百まであるわけではないので、やり方については、今委員長が言われましたように、どういう基本的なやり方、私が先ほど言いましたように、もう一回、昭和二十二年のときの再配分というやり方もそうだし、三分の一以下の偏差をとるやり方もあるし、増減方式をとるやり方もあるし、一長一短あり、かつ増減方式をとれば逆転が解消できないとか、 別な新しい逆転を生むとか、いろいろな問題が発生してくる。しかし、いずれにしろ基本的な態度で一度試算として、私たちもそれなりにやっていますけれども、試算として、これは一定のルールを決めるのは自治省だってできるわけですから、中の境界線変更までやれと言えばこれまたかなり自治省も困るでしょうから、そこまでいかないまでも一定の基礎的なお互い持っているものを、自治省なら自治省からそれについて出してもらって、その上でさらに議論を詰めていく。これは今日野同僚委員からお話があったように、いや、とても党内でそんなにできないといって済む問題だろうか、やはり国民世論を考えたとき決してそういうことにはならないだろうと私は思っているわけです。  したがって今後の作業として、選挙制度自体の問題としていろいろな角度から議論していくことは私は当然だと思いますが、きょうの論点は定数是正であるわけでありますから、次の手順として、そういうことで試算を出してみる、試案を出してみるということを、一定のルールの中で自治省から出してもらうということをまず第一歩として進めていく必要があるのではないか。そういうふうに問題を整理して一歩一歩前進していきませんと、くるくる回ってしまうだけに終わってしまうと私は思います。

野田毅自由民主党

○野田(毅)委員 さっき前向きにという話があったけれども、それは困ると思っています。それは、今佐藤さんからお話があったけれども、できないから、大変だからどうとかということを言っているのじゃなしに、大変なことなんですよ。大変なことだからどうしてもこの中選挙区の中でやるんだということであればやらなければならぬけれども、しかし私どもは、少なくとも国民が政治改革なり選挙制度なり、そういった今の政治に何を求めているかということからいえば、平たく言えば与党は与党ぼけ、野党は野党ぼけと言われておる中で、何をやっておるんだという厳しい目がある。そういった中で、じゃこの中選挙区の中で計算すると、民社党からの話がありましたように、これは何党が計算したって、機械的に一定の前提条件を置けば、どれだけの選挙区が影響を受けるかということは明らかな話なんですよ。そんなものを、役所で計算してできるようなものを出して、ああでもないこうでもないという論議をしたところで夢が何もない。つまり我々が今与えられている課題は、単に国会決議さえ充足すればいいんだとか違憲状態でさえなければいいんだとかいうようなことではなくて、今の政治の現状をどう改善するか、言うならばプラスアルファを求めて、よりよき制度というものはないものかということを原点的な発想に立ち返ってやっていくところに実は意味があるのであります。中選挙区の中でどういうふうに線引きをしようが、やはり百以上の選挙区がみんな影響を受ける。それはこの前の八増・七減でさえ大騒ぎになった。えらい血みどろの作業になるのでしょう。だけれども、どうせそれだけ血みどろの作業をするならば、将来により展望の開けるような、そしてまたそういう政治形態が現出できるような選挙制度というものをもう一遍根源的に、白紙から、一から考え直してみたらどうなのでしょうか。そして二院制度の問題、特に議院内閣制度のもとにおいて、諸外国におけるいろいろな運用の実例もあることですから、そういった中で私どもとしてはこの際、もちろんこの決議というものは大事なことではあるけれども、中選挙区制度ということだけにとらわれないでもう少し視野広く、今堀さんがおっしゃったけれども、そういうことをも頭に置き、そしてそういう中で選挙制度審議会も恐らくこの国会決議ということをも念頭に置きつつ、望ましい日本の政治のあり方というものの中から小選挙区比例代表並立制というものが出てきたわけですから、そういう意味で余り中選挙区における定数是正を各党が案を持ち寄って、はい、線引きを一緒にあわせてみて、いや難しいとかどうのこうのという論議をしたって、これでは全然夢が出てこない。プラスアルファが出てこない。付加価値のある選挙制度の改革をやっていきたい、そういう夢を持ってぜひ論議をしてもらいたい。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 野田先生の御高説は半分くらい承服するという前提で話をさせていただきますが、にもかかわらず、国民の国会に対する厳しい目というのは、私はまだ一年しかたっていませんから最も素人感覚に近いと思いますけれども、やはり国会の自律能力とか自浄能力とか、そういうものだと思うのですね。私どもも、あるべき選挙制度とかあるいは民主主義的な政権交代がどう行われたらいいのかということについては考え方を持っています、堀先生も先ほど御高説を述べられましたけれども。そういう前提を踏まえながらも、この国会決議についてけじめをつけるということがないと、何か今のお話を聞いていますと、みずからの議席維持あるいはみずからの党の多数派維持、そこのところを前提にして議論が積み上がっていく。だから、できないからそんなことは議論しても始まらないのだというふうな議論では、国民の目から見ますと、ああ結局は自民党はそっちへ流し込んだな、逃げたな、こういうことになるのじゃないでしょうか。だから、私はこの問題については、まず定数是正についてけじめをつけていく、それがやはり国会の自律能力といいますか、自律作用だ、こういうふうに思いますね。

野田毅自由民主党

○野田(毅)委員 今議席の数を維持するとかなんとか言った覚えは一言もない。むしろ逆に、それは選挙制度審議会の答申でも、読んでごらんなさい、この選挙制度を変えることによって与野党が逆転する、内閣は交代をする、そういうことをも展望する、それができる制度ではないか。むしろ本来なら、去年は逆転の最大のチャンスだった。だけれども現実に、こういうことを言ってはなんだけれども、この中選挙区制のもとで過半数以上の立候補者を立てなければ政権はとれないのですよ。だから、やはりこの中選挙区制度、その制度のもとではなかなかできないのじゃないですか。むしろ逆にやった方がいいぐらいなのです。だからあえてそのことはさっき言わなかったのだけれども、自民党の議席保持のために選挙制度を変えるのだというような話し方をあなたはされたから、そういうことは全然言ってないのですよ、むしろ、選挙制度を変えることが自民党にとっては不利な制度になるかもしれぬ、それでもあえて夢を持ってやりましょうということを言っているのです。

河上覃雄公明党・国民会議

○河上委員 選挙制度の議論はこっちへ置いていただきまして、きょうは定数是正の話であって、六十一年の国会決議は、まさしく中選挙区制のもとにおける国会決議でございますので、やはりそこに議論を絞らなければいけないと思うのですね。私は伺っていまして、一点は、我々議員サイドの話が主力をなして強過ぎるのではないか、主権者は国民であるわけですから、もう少しその観点をきちっと踏んまえた議論を構成しなければならないと思うのです。  もう一つ、これは選挙制度、いずれの選挙制度でもこれだけがいいとは思っておりません。しかし、無原則に今まできているような形があるのだから、それをきちっとすべきである。私も先ほど我が党の主張の中で、第三者機関によるあるいは都道府県の定数配分等についてはきちっと本則に基づきながら制度として定めよ、こう申し上げさせていただいたわけでございます。中選挙区、まあ武村先生は戦後三回大きく変化したと。これは選挙権の質も中身も戦前と戦後では違いますから、戦後を軸にすれば、当時、二十一年の四月二十六日現在では七千三百万人の人口がおったわけですね。これを割って、そして十五万人程度、この選挙区を形成したわけであります。それに基づいて、当時の格差一・五一倍だったそうでございますが、区割りと都道府県に比例配分をしながら昭和二十二年につくったわけですね。別表の最後で五年ごとに見直すというこの原則がずっと貫かれていたならば、今日こんな状況は芽生えていない、生まれていない。だから、これは原則論、きちっとした考え方を選挙制度は踏んまえないと、幾ら議論してもいけない。それが結局戦後三回の定数の変化の中において、増という形でしか出ていない。八増・七減でも一増になったわけです。前二回は十九、二十という全くの増であるならば、八増・七減の六十一年の段階では、これは初めて減という考え方は私は認めたいと思うのですが、結果として増になってしまった。  この歴史を見ますと、これで四十四年間たっておるわけです。原則が非常にあやふやであいまいもことしている。ここに大きな問題があるのではないか。その上で国会決議をなして、具体的な話まであるわけですので、これに基づいて定数是正はきちっと論議すべきであって、これを捨象して新しい選挙制度では、むしろ国民の皆さんも容認できないのではないか。これは一遍定数小委員会等でもさらに具体的に議論をまず煮詰めることが先決ではないのか。その上でその次の段階に入っていくべきではないか。こんな感想を論議を聞きながら持ちました。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 同趣旨の意見になりますけれども、この定数是正に関する決議は少なくとも全会一致だったのですね、自民党さんももちろん参加をされているわけですから。これをまず踏まえて、ここからスタートしなければいけないと思うのですよ。現在自民党から選挙制度の案が出ておりますね。これは全然ここからスタートしていないのです。ですから、みずから国会で決議したものからスタートをして、そして定数是正をしていく、この議論を行うべきだ。将来あるべき姿についてはこれはまた別の問題だと思うのですね。  ですから、そういう観点で進めていくべきだと思いますし、先ほど野田先生からお話がありましたけれども、プラスアルファを生む案が自民党の案だと申しましたね。プラスアルファを生む案、そういうふうにおっしゃるのは御自由ですけれども、私どもは少なくとも、プラスアルファを生む案というのは数字上よりも余計議席をとれるというプラスアルファに聞こえるわけです。そういうふうに言っていないと言うかもしれませんけれども、実際にはそうなんです。ですから、そういう意味からいけば、これは一つの党の消長をにらんだ案だというふうに言わざるを得ないのです、実を申し上げて。そういうことで、これはみずからの意思で決めた決議ですから、ここからきっちりスタートすべきだと申し上げておきたいと思います。

羽田孜自由民主党

○羽田委員 今のそれぞれの皆さん方の御議論というのは、基本的には当然の議論であろうと私も思います。ただ問題は、よくお考えいただきたいのですけれども、私どもの国会決議はまさに全会一致でありました。しかし、政治不信が起こってきたのはその後の問題なんですね。その前からもありますよ。しかし、その後から大きな問題として起こってきて、そして、私たちとしてはそういったものにもこたえなければいけない。今の世界の動きというのは物すごく速いわけですよ。それを、ではこれをやりまして、それからしばらくたってまた将来は見通しましょう、これでは国民が納得しないより何より、日本はいろいろな問題に対して真っ当に対処していけないと思うのですね。その意味で我が党としては、今の案というのはまさに国会決議というものをのみ込んでつくっている案ということですよ。ですから、まさに定数問題にいたしましても何にしても、それについてはきちんとした答えが出てくるわけですから、それはぜひひとつお考えいただきたいなと思うのです。  それから、今プラスアルファの議論があったのですけれども、これは我が党の中では逆の議論で、なぜ自民党が負けるような案をつくるんだというので、これは延々と私たちは怒られながらやってきているわけですよ。ですから私も常々言っているのは、あなた方はそう言うけれども、しかしただ一党だけがいいなんというものは今できる時代じゃないんですよ。そんなことを考えたらしようがないんだよ。負ける、あるいは負けるかもしれないところに緊張感というものが生まれてくるんだということで、我々としては党内でもいろいろな反発がある中を今進めてきておるということなんですよね。

堀昌雄日本社会党・護憲共同

○堀委員 羽田さん、私の提案を全然お聞きになっていなくて、今羽田さんは自民党では非常に中心的にこの問題をやっていらっしゃるのですが、もう一回申し上げますと、私は民主主義という制度の中で最も大事なのは手続だと思っているのですよ。手続を省いて多数でやるということが民主主義を崩壊させるベースだと思っております。民主主義というのは、一番大事なのは手続ですね。国会で決議したことをそのままほったらかしにして次に行こうというのは要するに——確かに私もあなたと同じように政党本位の選挙制度を三十年やっているのですから、そのことは皆さんどなたも疑われる方はいないと思うのですよ。しかし、民主主義の手続をすっ飛ばして勝手に新しいものを持ってくるというのは、これは私はそこが国会の問われるところだろう。ですから、まず民主主義の手続として国会で決議したんだから、これをまともに一遍議論しましょう。できるかできないかは、これはみんなの参加の結果であって、あなた方はできないと初めから決めて、できないんだから手続は省く。それは私は、自民党がこれまでやってこられた政治手法の中にたくさん問題がある、こう思っているのですよ。  率直に言わせていただくと、私は六十年二月の予算委員会で、当時社会党の副委員長として、EC型付加価値税をやりましょうという提案を大平さんの消費税以来初めて公式に提案しているのですよ、党の代表として。それは税金を取ろうという話をしているのじゃないのです。税の不公平が、私のそのときにおける二十五年のあれから見て何とも我慢がならない。それは給与所得者が所得税納税者の九二%を占めているのですよ。そして営庶業、農業の皆さんがあとの八%。その九二%は源泉徴収で一〇〇%税金を取られる。もう逃げも隠れもしないで全部取られる。営庶業、農業の皆さんは、国税庁で十三年間の資料で見ますと、納めておる方というのは七六%しか納めていない、二四%申告漏れ、脱漏がある、こうなっているわけですね。これは憲法三十条が、「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」と憲法で明記しているわけですから、国民平等に税金を払ってほしい。いろいろと私は長年大蔵委員会でやってきたけれども、最後に残ったのは、インボイスのついた付加価値税によってすべてのデータを国税庁にインプットしておけばごまかしはできませんよ。だから、この税制を提案したのは税の公正化を図る最後の手段として実はこれを提案した。  そして、入ってきた税収はどうするか。給与所得者は今の年金では、今度は雇用主が半分払いますから基礎年金の上に要するに報酬比例部分があって、さらにまた三階建てもできる、こうなっている。しかし当時は、国民年金の皆さんは国民年金だけしかないのですよ、五万七千円ぐらいしかない。今ようやく国民年金基金ができるところまで来ましたけれども、ない。そうしてみると、今度はここでは給与所得者は大変プラスだけれども、要するに営庶業、農業の皆さんを中心とする国民年金対象者は大変な、憲法十四条による法のもとの平等を認められていない。それで、このEC型付加価値税の税収は全部基礎年金に入れましょう。これが基礎年金に入れば、何年かかかりますよ、十年か幾らかかかりますが、そうすれば今国民年金の皆さんが払っておられる基礎年金の三分の二の自分たちの払われたものは、上に一種の所得の二階建てができる。そういう全体としての整合性の中の選択の中で実はこの問題の提起をした。五%でこうしましょう。  しかし、現実にはその後売上税ができ、消費税が出て、私の提案どおりにしていただいていたら全党みんな一致して賛成して法律ができたと思うけれども、それをそうしないで自分たちだけで物を決めて押し込んでこられるから、売上税が廃案、消費税もさっき申し上げましたような参議院における国民の批判を受けた、こうなっているんじゃないでしょうか。  だから私が申し上げておるのは、手続をひとつここできちっとやりましょうと。それが民主主義 の原則だということを羽田さんにも御理解いただきたい、こういうことです。

羽田孜自由民主党

○羽田委員 今お話のあった手続、民主主義の手続が大事だ、これは私も全く同感です。それと同時に、先生が常に税の問題にしましても何にしても非常に良識を持って、しかも勇気を持って発言されていることもよく承知しております。  ただ、手続を何か自民党がほったらかしてしまって勝手に新しいものを持ってくるというこのお話は、残念ですけれども理解できないのです。別に国会決議をほったらかしているわけではないのであって、まさに私たちが今進めようということ、これが進んでいけば間違いなく国会決議もちゃんと達成できるわけですよね。それと同時に、今のいろいろな大きな問題に対してきちんと対応できない、もう形骸化しているようなこの国会の今のあり方というものを打破していこう。そういうものまで今度生み出そうということで、それを一緒に、大きなエネルギーを使うのだから一緒にやっていきましょうということを提案しているのであって、私どもは決して国会決議というものをないがしろにしてしまおうなんという、そんなつもりでないということ。ちゃんと私たちの中の結論というのは一対二未満でおさまっているということですし、総定数まである程度減らしていきましょう、これはいろいろな議論があるでしょうけれども、しかし総定数まで減らしましょうというところまで踏み込んで実はやっているんだということ、これはぜひひとつ御理解をいただきたいと思うのです。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 現実に自民党の皆さんがお考えになっていることが法案になったとしても、きょうのお話を聞いておりまして、こちらのサイドの方々が、まず中選挙区制の定数是正、国会決議が先行すべきなんだというのが今現在のスタンスなものですから、そのままぶつかってしまうと、参議院の与野党の逆転という状態があるから、いかに議論が進んだって結局法案にはならないわけです、新しい制度にはならないのですよ。  そこで、今私たちは国会決議を尊重すべきであるという議論の上に立っています。前のこの国会決議に基づいて、これはもう私たちの党も皆これでいいと言っているわけですよ。社会党もこれでいいと言っておるわけです。ですから問題は、これでいい、これでいいとみんなしゃべっていますけれども、現実に今の情勢のもとで区割りも含め分区、合区も含めて現実の線引き等をやっていけば、一つの姿がすっと浮かび上がってくるわけです。私は当選したときから言っていますけれども、これをやるとはっきり言って自民党は減っちゃうし、社会党も減りますよ。それから、現に中選挙区制の維持を叫んでおられる方々だって、御自分の議席は定数是正後はもうなくなっちゃいますよ。そういう例がたくさん出てきます。そういうもっとシビアな現実に直面をして、果たしてこの国会決議が言っているものが本当に——ここに書いている字面はなかなかよろしいよ。しかし現に具体的な線引き等まで含めて作業に入れば、それこそ今自民党の皆さんは既にそれだけ作業は終わったというふうにおっしゃっていて、できないんだ、できないんだとおっしゃっておりますけれども、それは国民の目から見たら自民党の中に隠れた議論であって、国会で、ここの場で明らかにされた議論じゃないわけですよ。  だから私たちも、ちょうど民社党の提案がきょう出たわけですから、先ほどから議論のありますように、社会党も急いでこの定数是正案を具体的な線引きに至るまで早くまとめてここの場で議論をしたい。公明党さんも共産党さんも出してほしい、自民党さんも出してもらって、そして果たしてこのような定数是正、そんなありようが本当に現実性があるのですかどうですかというふうな議論を今こそ凝縮してやるべきだと私は思います。この問題がある限りは、我々社会党だって、今の中選挙区制は中期的には維持するが、しかし比例制が将来あるべき姿、その中期とはいつですかということについて実は議論があるわけですよ。何年先なのか、中期という言葉についても実は議論がありまして、実際それが半年なのか一年なのか、それとも三年か四年なのか、そんなのまだはっきり決まった議論じゃないわけです。それは党内にも実際あります。ですから私たちも、本来あるべき選挙制度のありようというのはきちんと議論したいわけです。皆さん方が並立制とおっしゃるならば私は併用制という形で比例制を実現したいと考えていますよ。しかし、やはり今までの議論の経過からするとどうしたってこの委員会では定数是正というものが、せっかく民社党が出されたんだから、だからこれを契機に各政党が急いでこういった具体案として、要するにとりあえず案として出してここの平場に持ってきて議論しましょうやないか、しかもそれをできるだけ急いでいただきたい。ですから、先ほど委員長がおっしゃったように前向きに理事会で検討するという場合も、できるだけ急いで各党が提案を持ち寄ってやるんだという形でやっていただきたいなというふうに私は思います。

日野市朗日本社会党・護憲共同

○日野委員 今まで議論をずっと伺っておりました。それで羽田さんがさっき言われたように国会が機能していないというお考え、これは非常に思い上がった考え方なんであって、これは今、自民党さんだけの考え方だと思いますよ。私は国会が機能していないと思っていないのであって、やはりしかるべき機能は果たしているわけなんですね。それで、その国会の一部門としての当委員会について言うならば、当委員会に課せられた課題というのは幾つかあるんです。それは幾つもあるんですけれども、まずやらなくちゃいかぬのは定数是正という問題について。これは一つの大きなテーマとして与えられているわけであって、だからこそきょうは定数是正問題ということで当委員会を開いているわけなんですね。ですから、私申し上げたいんですよ。まず定数是正をやりましょう、それから自民党さんが党内で日ごろ議論されてこられた小選挙区制の問題、これについても議論をやりましょう、こう言っているんです。ところが、それをやったって夢がないとかそれをやったってえらいエネルギーを使うだけであって無意味だとか、こういう議論をさっきからしきりになされているんですね。私、こういう手続をきちんと追っていく中でなぜ定数是正の議論だけがどこかに置かれてしまうのか、できないとおっしゃるのか。もっときちんとした手続を踏んでいく、それは国会が機能してちゃんとしていくという前提のもとでなぜそれができないのか、自民党の方の御意見を伺いたいと思います。

武村正義自由民主党

○武村委員 自民党は初めからしないとかできないと決めてかかっているわけじゃないんですけれども、この二年来の党内論議では当然党内からも皆さんとほぼ同じような意見もありました。それから、まず定数是正だという意見もありました。したがって、中選挙区制のもとにおける定数是正はどんなものかということについても自民党内でいろんなデータをそろえて会議に供して議論いたしました。その結果、この基本要綱という結論に達したわけであります。基本要綱そのものは、現行中選挙区制をもう変えようという決意を自民党はしたわけですね。そこへ皆さんが現行中選挙区制のもとの定数是正をまずやろう、こうおっしゃるものですから、私どもの結論とはそこで一致しない。少なくとも定数是正そのものが先とか後とかという議論でなしに、私どもは国会決議をほぼ完壁に、もう五年もたったけれども実現する。それは選挙制度全体の改革の中で完全に消化をし、実現をしていくという方針を決定したわけでありますから、冒頭の話のようにすりかえているとか国会決議を無視しているとか、そういう御批評は全く当たらないということを繰り返して申し上げておきます。  それで、時系列で言えば国会決議の方が先であります。リクルートが起こって政治全体が問われ、不信にこたえていこうというのが後になりましたけれども、何となく皆さんの意見を聞いていると、あの税制改革のときも、堀先生、あのときも社会党が、野党の皆さん全部かどうか知りませんが、我が党が間接税の導入を言ったときに野党の皆さんは不公平税制の解消ということをおっしゃった。それが先だということを終始一貫おっしゃったようなふうに記憶をいたしているんですが、自民党はやはり間接税を導入しながらその財源で減税等によって不公平も是正していこうという姿勢をとったわけですね。野党とはそういう食い違いがありましたが、今回も同じようなことかな、何かをやれば、思い切った全体の改革をやればこの部分の改革が先だ、こういう主張をされているような感じがして仕方がない。

野田毅自由民主党

○野田(毅)委員 若干補足すると、私どもも随分悩んだんですよ。例えば将来の望ましい姿は制度を考えて十年後ぐらいから適用するような形の方がいいんじゃないかとか、当面は現行中選挙区の是正をやって、そして次のステップで本格的な形に持っていくとか、実はいろんなことも考えなくはなかったんですよ。だけれども、考えてみたら民社党の案でも、各党それぞれおっしゃった中でも中選挙区制で本当に定数の抜本是正をやるんだよ。そうすると全県一区になるようなところが随分またふえるんだよ。だから現行の選挙区が全県一区にわあっと広がっちゃうよ、今度はまたその後また縮まっちゃうよというなら、これはむち打ちになっちゃうんですよ。  この制度の適用をいつからやるか。今さっき松原さんが中期とかいろいろ言われたけれども、今度一回だけはこういうことになりますよ、その次から今度はこうなりますよというようなことじゃやっぱりとてもじゃないがだめだね、基本的に。それならば善は急げ、やっぱりそういう中で基本的にはトタでやらないと逆にできないのではないか。将来の望ましい選挙制度の改革ということは逆にできないのではないかということなんですよ。そこだけは手順の問題について若干言っておきます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 どうしても定数是正とそれから選挙制度の改革というものをごっちゃにするというのが自民党の特徴だと思うんですね。それを私たちはすりかえだと言っておるのです、武村さんはそうじゃないと言うけれども。定数是正は、例えばきょう理事会に協議事項で出された文書によっても、きょうは定数是正問題についてやる。その次の四月十日には自民党の政治改革基本要綱に基づく選挙制度についてと、テーマが違うんですよ。これはもう常識の常識でしょうが。我々は定数是正について言うてるんですよ。国会決議で言っている定数是正というのは明らかに二人区・六人区をなくしてというくらい中選挙区制における定数の是正なんですよ。選挙制度の改革ということを言っているわけじゃないわけですよ。そして、その定数是正をするということを国会決議でやったのが八六年の五月二十一日でしょう。で、六十年国調の確定人口の公表を待ってということで、それが確定したときから一年半たってやっと定数是正小委員会というのが当委員会でつくられた。一年半、「速やかに」というのをその間ほってあったのです。そして八八年の五月十八日に初めて第一回の定数是正の小委員会が開かれた。そのときに当時の、先ほどもちょっと言いましたが、鹿野自民党総務局長が委員として出られて、「現段階で我が党といたしましてのまとまった考え方を申し上げることはできないところでありますが、今後さらに党選挙制度調査会の小委員会におきまして精力的に審議を進めてまいらなければならない、このような考え方でおるところであります。」これは案が出せないんだということと同じですね。その次に開かれたのが明くる年の八九年の十一月十五日、また一年半たって二回目が開かれた。ここではどうかといったら、自民党の委員全部が定数是正の案をまとめることは非常に困難であるという返事。そして、去年六月二十日に福島小委員長で開かれた。そのときは自民党の小委員会の委員さんは出てきたってほとんどだれも発言をする人がいない。そしてきょう定数是正についての議論ということになったわけですよ、まあ小委員会じゃありませんけれども。そうしたら同じことを言っているんじゃないですか。定数是正は自民党としては党内でまとめることが困難や、だからこの際制度を変えるんや、違う問題を出してきているわけですよ。これは私は明らかにすりかえだと思う。本当に定数是正をやる気になって具体的な案を出せばいいじゃないですか。私たちも原則を示しました。これは線引きをしたから出しますよ。それをぜひやるべきだ。選挙制度の改正の問題は全然別の問題です。何や小選挙区制なんというのはとんでもない。小選挙区制の導入という自民党の案は、昭和三十一年からずっと言っていたことを今一方的に実行しようとしているだけであって、これは問題ですよ。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員 先ほど羽田委員のお話に思い上がりだとおっしゃったけれども、私は思い上がりじゃないと思いますよ。例えば、委員長、きょうのこの委員会は画期的ですよ。まずこんなこと僕は初めてですね。これはとてもいいことですよ。これはもうお互いさまみんな自由に発言できて、こんなことがありましたか。大改革ですよ、これは。こういうことが国会の中で行われて、大臣もいなくても、みんなでこうやってやって、これを開かれてテレビやマスコミさんが取材してくれて国民に出してくれたらこんなすばらしいことないじゃないですか。これも一つの国会の大進歩ですよ。僕は国会に十七年いますけれども、特に衆議院に来てから六年いますけれども、歌を忘れたカナリアみたいで、国会の中でしゃべることはほとんどないですよ、自民党の議員というのは。それが果たして国会のあり方か、あるいは湾岸戦争で大臣が飛び回らなければいけないのに予算委員会でずっとくぎづけにならなければいけない慣例というのは何とかしなければ、これは国際社会におくれますよ。例えば一つの考え方からいえば、そういうことも含めて、これは思い上がりじゃない。私は大事なポイントだと思う。  二番目に、きょうは定数是正のことについての議論でしょう。自民党だって定数是正の議論のために一つの手法としてこういう方法しかないのではないかということを言っているわけだから、来週だか再来週にまた自民党の案をやるときも、また定数是正の話をしてやってもいいし、それがお互いのディスカッションというものだ。  それからまた、仮にもしこの制度をこのままで変えなくて、ほんのおざなりでやってしまった場合には、また五年とか七年後になってしまうのですよ、もし仮に制度改革をやろうと思えば。だからそんなことを国民が果たして本当に望んでいるかどうか。そういうことも一つ考えてもらいたい。だから、小委員会もせっかくあるんだから、小委員会の中でも粛々と話を進めてもらっても結構だし、それからまた、こういう開かれた委員会をたびたび開いて、大いにひとつ国民の前で議論をするというふうにしていったらいいと思いますね。

佐藤観樹日本社会党・護憲共同

○佐藤(観)委員 今自民党さんの御意見もお伺いしましたが、各委員からお話があったように、選挙制度をこのままいつまでも制度論として、今の制度が絶対なければいかぬと我々は言っているわけじゃないので、制度論は制度論として、これからもいろいろ議論を深めていく必要があると思うのです。自民党さんが言っているように、小選挙区比例代表制並立案なんというのは、世界のだれもやっているところはないのだから、こんな案が果たして次の世代にたえるものかどうかということも含めてやっていかなければいかぬわけです。  しかも今御意見ありましたように、野党各党も全部反対の中で、これがそうやすやすとできるわけはない。やはりこれだけ大きな問題を議論するときに絶えず問題になってくるのは、宿題はどうなっていくのですかというのは、それは新しき制度に変わるのは嫌だという理由づけにもされたりするわけですから、やはりお互いに国会の中で決議したことは、これは最終的にどこかでけじめをつけなければいかぬと思うのです。どういう形であれけじめをつけなければいかぬと思うのです。だから、それを乗り越えていかないと新しい問題にいかないと思うのです。  それから、今戸塚先生の御発言あるいは皆さんの御発言の中でも、このごろの新聞、このごろじゃない、定数是正の裁判があっても、建国記念日があっても、出ている社説はとにかく政治改革、選挙制度。これも当然いろいろ論議があるが、とにかく切り離して定数是正だけやれ、我々が立っているところ自体がシロアリに食われて憲法違反をみずから認めているような状態のままで、国権の最高機関がやっているのは大体おかしいと言われるのは、これも事実ですよね。ですから、これは定数是正ができるできないの問題ではなくて、私たちは、じゃまずこの定数是正の問題についてもっと深めてみる。そのためには我が党も、全選挙区、複数区も出していますから、そう簡単なことではないけれども、しかし我々もやらなければいかぬと思っていますから、案を出しますので、ひとつ皆さんの方でも討議をしてもらって、やはりこれは一度どういう形であれ、私は乗り越えていかなければいかぬ、またやらなければいかぬ課題であるということの上に立って、何も選挙制度の改革問題を私たちは、そんなことをやることは全く無意味だなんて言っているつもりはないので、皆さん方の方が比例代表でいいと言っているのなら、そう時間がかからずにまとまりますよ。それを変なのを出してくるから万事まとまらぬ。正確に民意を反映して、比例代表ならいい、比例代表でもいろいろパターンがありますから。それは議論すればいいだけの話である。  ですから、私たちはとりあえず、当委員会としては一つ、随分回り道をしているような感がするわけで、どなたかから話があったけれども、やはり急がば回れという先人の教えもあるわけで、我々の地方で言うたら、レンコンを食うというのは、初めから結論を出しちゃって、レンコンは穴があいて先が見えるのでレンコンを食うというのですがね。これはやはり国民のペースからいって、あるいはそれはマスコミのペースからいっても合わないので、本当にできないものかできるものか、徹底的に決議その他をやる、そして一つの国会決議に対してけじめをつけるというのが当委員会に課せられた責任だと思いますから、私の方でも案を出しますので、ひとつこれに基づいて自民党さんの方も一定の方向性を出してもらって、そしてその次の議論に入れるのではないかというふうに思いますので、きょうこの議論をこれから延々とやるのは別に構いませんけれども、余り生産的とは思わないので、私たちの方も案を出しますから、ひとつそのもとで討議を進めていきたいというふうに思います。

石井一自由民主党

○石井委員長 まだ発言のない方で御意見。どうぞ。村田委員。

村田吉隆自由民主党

○村田(吉)委員 国会決議の読み方の問題で入り口のところで争っているみたいなところがありまして、国会決議に従うという現行のままの方がいいという案も出ておりまして、私はとにかく国会決議それぞれの見方、読み方というのは、やはり文章にした後で、あると思うのですね。民社党さんが案を出されたということは私は大変敬服いたしますけれども、私どももこういう案は何回も自分たちでもつくり、検討し、大体この中選挙区制での定数是正案というのは同じようなものになってくると思うのですね。それを議論した上で、自民党の案というのが出てきているわけでありますから、社会党あるいは野党の皆さん方がこの自民党の小選挙区の案は認めない、これは国会決議を正確に踏んだものではないという御意見というのは、もう水かけ論になっちゃうと思うのですね。だから、とにかく国会決議を踏んだ案として自民党が案を出しているんだということをよく御理解をいただきたい。  私は初めて通って、通った途端に制度が変わるということは、私は聞かれると大変悩ましい、こういうふうに答えております。だけれども、私は、今の政治の状況では決してよくない。政治のもとにあるのは選挙制度でございますから、何とかして皆さん方がよりよい方向に考えていっていただきたいなというふうに思うわけであります。  それから、ちょっと付言しますと、この国会決議で私は大変不満なことが一つございまして、これは衆議院だけしか議論してない。当然、これは衆議院の決議ですからしようがないのですけれども、国会議員が多いと言い、何とか言う場合に、私ども選挙区で聞いた場合に、国会議員全体が多いのであって、これは衆議院、参議院含めたところで多いと言われているわけで、私は、付言させてもらえば、あえて五百十二人というものを衆議院が減らす必要はないというふうに考えているわけなんです。やはり参議院不要論とかいろいろ意見が出ておりまして、私は個人的な意見を言わせてもらえば、そういう中で国会全体、衆参両院含めての改革をちゃんとしてもらいたい。だから、いずれにしても、この選挙制度の見直しというのは抜本的なものとならざるを得ない。だから、参議院制度の改革案というのがまだ出てきてないというのが私は大変不満でありますので、個人的な意見としてつけ加えます。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 各党のお話を承りながら、四百七十一人から五百十二人という幅が総定数の上でもさまざまあって、特に自民党は一年の余をかけて四百七十一という総定数の中でどうしたらいいのか。今の制度の中ではそれを消化することは極めて困難だということで、新しい制度の模索ということで一応の結論を出しておるのですが、それは党内論議であって、国会の場で十分論議を尽くされていないという指摘については、私はもっともだと思います。  きょうは具体的に指摘があったのは民社党だけですから、この場にそれぞれの考え方を出して、ただ、定数の是正と制度というのは別々の問題じゃなくて表裏一体で論議をしていくべきものでありますから、それぞれが具体的に出し、現行制度のもとで例えば四百七十一人を考えても、増減とただ減員だけでやる方法などを思いますと、そんな女学生のようなことを言ったって通らないのだということなのかどうなのか。現実問題としてできるかできぬかというのは一遍やってみて、同時にやってみて、そこで行き詰まるということであれば一体どういう方法論があるのか。既に並立、併用という議論がきょうこの場で言葉として出てきているわけですから、もし現行制度のもとでの定数是正というものを持ち寄るということであれば、延々とやるのじゃなくて期限を区切って論議をしてみて、できるかできないか、党内の様子も見れば見当がついてくるわけで、しからばどうだということで真剣な論議を続けていく糸口が、きょうは先輩の意見を聞きながら大変参考になりました。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 昭和六十一年の定数是正に関する決議というのは、これは自然に読めば、違憲判決を踏まえて格差是正をすることは本当の国会自身の義務だという感覚で決議されたものだと私は思います。したがいまして、この決議の第一パラグラフ、第二パラグラフは、格差是正はしなければならないという決意表明と受けとめなければならないと思います。  これについてきょうの各党の意見は、その点についてはまさに原則的に一致している。具体的に最高裁の判決で示された三倍格差よりも踏み込んで二倍格差まで是正すべきだということについては共通した意見が出されたと私は思います。  その上で、それではもう一つの総定数についてどうするのかということについても各党から意見が開陳されまして、東中委員からは、諸外国の例からすれば五百十二は決して多くないというふうにも見られる、そういう御意見の中で、しかし国民の世論を踏まえれば、行政改革等の世論を含めて国会の定数をこれ以上ふやすことはいかがなものかというのは、これも各党それぞれ共通の意見だったと私は受けとめております。  そういう中で、この総定数をふやさず、その中で定数配分をどのように実現していくかということについての議論がきょうの主題であったはずでありますが、定数是正にとどまらず選挙制度そのものをいじらなければ結論を得られないのではないか。それを踏まえた自民党案というのが自民党側から説明され、それについて野党からいろいろ御意見があった。私なりに、委員長にかわるつもりはありませんが、集約するとこういうことです。  そこで、これは私の意見ですが、民社党さんからせっかく出されました五百一人定数のもとでの定数是正案というのは、確かにそれは、具体的な提案というのはやはり強い。その意味では、社会党の方からこれからお出しになるということがありますし、自民党の方は次回の説明の中で出ると思いますが、四百七十一人という定数にするのは選挙制度を変えてのこういう案だという説明があるはずですから、それらがそろった上で再度この定数是正というものについて、まずは六十一年の国会決議を踏まえての自然な取り組みは、総定数を決めて、その配分を中選挙区制のもとでやるという、決議の第三段落はそういう趣旨でしょうから、それでいけるかいけないかということについて議論するように提案申し上げておきます。

石井一自由民主党

○石井委員長 きょうの議論はこの程度でよろしゅうございますか。  それでは、各党各委員におかれましては、忌憚のない御意見をお述べいただきまして本当にありがとうございました。  最後に委員長としての考え方を少し申し上げたいと思います。  実は、理事の皆様方は御存じのとおり、委員会の運営をどうするかということで真剣な議論をいたしまして、最も中身のある議論というのはやはりこういう新しい国会の形での自由討議ではないか、そういうことにこの委員会は踏み切ったわけでございます。  その次に、議題をどうするかということでかなり議論をいたしまして、いろいろな意見もございましたが、まず時間的な配慮等も考え、国会決議の重さも考えて私は、反対もありましたが、きょう国会決議に基づく定数是正という問題を設置したわけでございます。  野党の皆様がお出しになりました意見にも、なるほど非常に説得力のある御主張もあったように思いますので、この点は、定数是正の小委員会も我が委員会の中に設置されておることですから、それとの関連をも踏まえて、きょう民社党から御提案をいただきましたが、各党からもそういう案がございましたら御準備をいただいたらいいと思いますし、この点につきましてどのように取り上げるかという点は理事会において協議して検討したいと思います。  なお、二、三の野党から自民党が筋違いだという御議論がございましたが、私は自民党の意見を聞いておりますと、国会決議に基づく定数是正は自民党案なんだという主張であって、これまたある意味においては何か別のものを議論しているように言われますが、自民党の考え方というのはそうではない。結局、過渡的、中期的なものをやるよりも究極的なものを、求めるのはこれなんだという主張ですから、これはやはり非常に関連性がある。その点で、せっかく理事会で決定をしたことですので、次回は自民党の提案の選挙制度というものについて、きょうプラスアルファだとか、あるいはそのほか高邁な理論を展開するだけの余地を自民党に与えておりませんから、なぜそうなるのかということを次回は十分自民党からやっていただいて、両方相並行しながらひとつ結論を導いていきたい、こう思いますので、御了承いただきたいと存じます。  議論も尽きないところでありますが、本日の討議はこの程度にとどめることといたします。  次回は、来る四月十日水曜日午前九時五十分より理事会、午前十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時十八分散会

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