交通安全対策特別委員会 第7号
- 発言数
- 118 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1991/02/28
会議録
○長田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、踏切道改良促進法の一部を改正する法律案及び交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。 両案審査のため、本日、参考人として日本鉄道建設公団総裁岡田宏君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ─────────────
○長田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。永井孝信君。
○永井委員 未曾有の交通戦争と言われるような状態の中で、関係各省庁の皆さんが非常に積極的に交通事故撲滅に向かって努力されていることに対しまして、冒頭敬意を表しておきたいと思うわけであります。しかし、皆さんの御努力にもかかわらず、交通事故による死亡者の数字というのは年々ふえてまいっておりまして、まことに憂慮にたえません。 そこで、初めにまず総務庁にお伺いしたいのでありますが、第四次交通安全基本計画が作成された当時、総務庁として交通事故発生の長期予測を行っているわけです。その際に、交通安全施設等に対する投資が昭和六十年度の状態でずっと推移をしていった場合に、昭和六十五年度、今平成になっておりますがその当時のことですから昭和六十五年度、その六十五年度の交通事故の死者の予想数値というものを予測しているわけですね。その数値によりますと、当時一万五百七十九人と予測をいたしました。これは第四次交通安全基本計画の作成のときの、昭和六十年度の状態で投資が推移していった場合の予測数値であります。しかし、事故防止努力、さらに投資の増加も含めて、それぞれ関係省庁が連携をとって、あるいは国民自身も交通事故をなくするためのみずからの啓発を含めての話でありますが、そういう事故防止努力が強化された場合の目標数値を八千人ということに置いてスタートしたわけです。これはもう皆さん御承知のとおりであります。 しかし、きのうまでの議論で何回も出ておりますように、昨年の、平成二年の交通事故死者数は一万一千二百二十七人。何回もこの委員会で言うのですが、この交通事故による死亡者の数字というのは二十四時間以内の死亡者でありますから、実際の数字ははるかに上回っていると見てよいと思うのですね。もちろん負傷された方の数は膨大な数字に上ります。この一万一千二百二十七人という事故死者数は、当初の目標、事故防止努力をするために第四次交通安全基本計画を作成した、結果的にはそれが実っていない。言いかえれば、昭和六十年と同水準で結果的に推移してしまった。投資効果があらわれていない、努力の結果というものが数値上出てきていない、これは厳然たる事実ですね。 そうなりますと、一体何で第四次交通安全基本計画を作成してまで努力をしてきたのかというむなしさが残ってくるわけですね。したがって、総務庁としては第四次基本計画を実際どのように評価されているのか、まずその五カ年間の評価をお聞きしたいと思うのですが、どうでございますか。
○徳宿政府委員 委員御指摘のとおり、まことに残念ではありますけれども、第四次の基本計画の目標を達成することができなかったということでございます。この点につきましては、一昨年の末に政府といたしましても初めての交通事故非常事態宣言というものを発しまして、また年末にかけての緊急の諸対策も樹立して鋭意頑張ったわけでありますが、残念ながら、その後、一昨年も一万一千人を超え、そしてまた昨年も一万一千人を超えるという事態になって、政府といたしましても大変厳しい状況と受けとめております。 これにはいろいろの要因と申しますか理由があると思いますが、その中で幾つかのものを考えてみたいと思います。 一つには、経済活動の活発化、それから国民生活の向上によりまして自動車の交通量が非常に増大したということ。それからまた、同じく車種あるいはまた運転者層の多様化等に伴う混合交通が進展したということ。それからまた、国民生活もいろいろと変化をしておりまして、特に大都市等におきまして国民の生活の夜型化という現象が進みまして、それに伴う夜間交通量も増大して、致死率の高い夜間の交通事故がふえたということも考えられると思います。それからまた、第四次の基本計画策定のときに期待をいたしましたシートベルト着用の向上による事故の減少ということ も、残念ながら必ずしも十分にあらわれなかった。特に自動車乗車中で死亡した人のケースを調べてみますと、実に七割以上の方がシートベルトをつけていなかったというようなこともございまして、今後、このシートベルトを着用することによって自動車乗車中の事故をどうしても減らしていかなければいけないと考えております。 その他多くの要因が考えられると思いますので、今後、第五次の基本計画に向けましては、これらの第四次の基本計画の反省点、至らなかった点等を踏まえまして、十分な検討を進めてまいりたいと考えております。
○永井委員 今御答弁いただいたのですが、車が増加していく、車種が多様化していく、こんなものは初めからわかっているわけですね。だれでもが想定できているわけですね、社会がどんどん変化していくのですから。だから、車が増加してきた、車種の多様化があった、生活が夜型に変わってきた、だから第四次の基本計画の策定をしたけれども効果を発揮することができなかったということは、これは答弁にならぬですね。そうでしょう。例えば、営利を目的とする企業で、五カ年間の営業目標を立てて、そこに一定の、いろいろな作戦をつくり上げていく、これがうまくいかなかったらその担当者は本来辞職物ですよね。事が事ですから、そんなことで皆さん方の責任を追及してどうこうというつもりはありませんけれども、車が増加してきたから、車種が多様化してきたから、生活が夜型になったからといって、だから成果を上げることができなかったという言いわけは聞きたくないわけですよ、この委員会では。そう思いませんか。そういうものを見越して、これから社会がどう変化していくだろうということを見越した上で対応策を、だからこそ事前に手を打っていくというのが基本計画じゃないのですか。 総務庁が三菱総研に交通事故の発生状況の長期予測に関する調査を依頼して、その研究報告書が出ておりますね。例えば「一般道路の全国死者数の将来予測値」というのがこの中に出ているのですが、車の走行台キロの伸び、こういうものを二四、三六あるいは五二というふうに三つのケースを考えているのです。何で二四、三六、五二となったのか、そこらは専門家じゃありませんからわかりませんけれども、二四%走行台キロの伸びがあると見た場合に、いわゆる平成七年、今から五年先になりますが、五年後には交通事故の死亡者が一万二千四百八十四人と想定しています。三六%伸びた場合の死亡予測値が一万二千九百六十四名。最大の五二%伸びたとした場合に一万三千五百三十六人という予測数値を出しているのです。 今の室長の答弁からいくと、このように車が増加していく、車種が多様化していくということはもう予測できているわけですから、では、第五次五カ年計画で具体的にどのようなことを考えていくのか、どのような施策が必要と考えているのか、これをひとつお答えください。
○徳宿政府委員 今度の第五次の基本計画におきましては、第四次の基本計画で至らなかった点、それによって異様にふえた事故の形態、あるいはその後、死者数の絶対数が多い事故の形態、そうしたものを抑止していくということに重点を置かなければいけないというふうに考えておりますので、例えば自動車乗車中の死亡事故の割合というのが実に四〇%以上超えておるというようなこと、それから、先ほど申し上げましたように以前は昼間の死亡事故の方が多かったわけでございますが、それが逆転して今は夜間の死亡事故の方が多くなっておるという実態、それから、年齢層別に考えますと、十六歳から二十四歳までのいわゆる若年層のところの死亡事故が非常にふえておる、それからまた、六十五歳以上の高齢者の方の死亡事故もふえておるという状況にございます。さらにまた、高速自動車国道における死亡事故もふえておるというような実態もございますので、こうした実態を踏まえまして、第四次基本計画においてどういう対策に足りない点があったかというような反省点を踏まえまして、ただいま申し上げましたような事故の形態として非常にふえている形態、そしてまた死者数の絶対数が以前から高い事故の形態、そうしたものに的を絞った重点的な対策を各省足並みをそろえて推進してまいりたい、かように考えているところでございます。
○永井委員 ここに新聞の記事を持ってきているのです。第二次交通戦争ということに対してある学者が新聞に投稿している記事なのですけれども、もちろん学者の方ですから具体的に政策としてこのようにしなさいということは提言しているわけじゃないのですけれども、一般の常識として非常に同感できるようなことをここで明示しています。 そのうち、参考までに申し上げますと、この第二次交通戦争で大変に死者がふえてきたということを指摘して、「死者の絶対数が増えていることだけではなく、車両の単位走行量当たり死者数も増え始めたことである。」今の日本の状況というのは。「つまり、交通量の伸びよりも死者数増加の方が大きい」、これは「古今東西きわめて異例なことである。」とこの先生は指摘しているわけですね。これまでと同じ対策を続けるだけでこれの解消はできない。これは非常に当たり前のことだけれども、大事な提言だと思うのですね。そして、我が国のそういう交通戦争と言われている状態が打開できないでいるのも、「つまりは安全研究の蓄積の欠如から来ている」と指摘しています。それを言葉で言えば、我が国の交通安全対策というのは「「解剖なき医学」であって、難病の患者を前にして、なすすべを見失っているというのが最近の姿である。」と両断しているわけですね。 これは学者の先生の論文ですから、それはそのように受けとめてもらったらいいと思うのでありますが、事ほどさように、交通戦争と言われながらその対策は、今も室長が御答弁されましたけれども、一般的にそれはそうだなということがわかったとしても、では具体的に突っ込んで、どこに実際の交通戦争が起きている欠陥があるのかというところまでえぐり出しているという状態では今ないと思うのですね。そのことを踏まえてこれから具体的な項目の質問に入っていきたいと思うのです。 今、交通安全基本計画でお聞きしたのでありますが、その交通安全基本計画と不可分の関係で、きょうも提議されておりますように交通安全施設等の整備に関する第五次五カ年計画が始まろうとしているわけですね。ですから、ではこれを具体的にどのようにしていけばこの交通戦争というものを回避することができるのか、こういう立場からお聞きしていきたいと思うのです。 この安全施設面からいって、これは建設省、運輸省の方から御答弁いただきたいと思うのでありますが、安全施設を整備してきたことも同じように第四次まで続けてきたわけですね。今度第五次に入るわけです。その面から見て、交通事故死者数を減らすことができなかった理由は何だと大臣はお考えになりますか。これは建設大臣も運輸大臣も御答弁いただきたいのです。今度は安全施設を整備してきたという立場から、死亡者数を減らすことができなかった理由は何だったのか、端的にお答えいただけますか。
○大塚国務大臣 今日までの交通安全対策、特に第四次五カ年計画の中では、各省庁にまたがるそれぞれの施策が展開されてきたわけでありますが、まさに先生からも御指摘のように、この問題については、総合戦略で十分機能し合ってこれが決め手になるというふうに思うのでありますが、若干その点については十分でなかった反省も含めまして、第五次の交通安全計画につきましては、今までの事故の発生した原因等を究明して、それぞれの対象にきめ細かい施策を盛り込んでやっていくことがまず大事である。ともかく一万一千人を超える事故がこの二年続きまして、本当に心を痛めておりますが、これは行政の側もそうでありますけれども、国民の皆様方にももう少し命のとうとさというものに御協力をいただくPR等もしっかりやっていかなければならない、このように思っておるところでございます。
○村岡国務大臣 道路交通につきましては、運輸省として、第四次基本計画に定められております自動車の検査及び整備の充実による車両の安全性の確保、自動車運送事業者の運行管理の充実等の施策を実施して事故防止に努めてきたところでございますが、先生おっしゃいますように死者が一万一千人を超えるという状況にあります。まことに憂慮すべき状況にあります。 このため、第五次基本計画の策定に当たりましては、昨今の交通情勢、事故状況に対応して、事故防止の一層の推進を図るため、現在運輸技術審議会におきまして調査、審議を進めている自動車の構造、装置に係る保安基準の拡充強化、昨年十二月に施行されました物流二法に基づく運行管理の充実強化、自動車運送業者に対する指導のさらなる強化等の施策に力を注いでまいりたい。先生がおっしゃいますように交通事故の欠陥をえぐり出して、さらに見直しをして第五次の基本計画というものを策定をしていきたい、こう思っております。
○永井委員 個々の問題について具体的にお聞きをしていきたいと思うのですが、その前に、ちょっと運輸大臣にまずお聞きいたします。 この交通委員会で、例えば一つの具体例としてトラックの過積載の問題があるということを何回も私取り上げた経験がございます。運輸省からはびっくりするほど指導書面といいますか、通達が出ているわけですね。積み上げれば切りがないほど出ているわけですね。いつも私、この前の委員会でも言ったと思うのですが、この通達の内容はほとんど一言一句変わらないような通達なんですね。通達は出すのですよ。この委員会の審議の経過も受け、あるいは具体的な交通事故の増大を受けて、通達は出すのだけれども、それが守られていない。これ十年一日のごとしですよ。このままいけば百年河清を待つがごとしになってしまうわけだ。だから、僕が繰り返し言っているのは、今大臣も第五次に反映させていきたいと言われたけれども、実際に運輸大臣が責任を持って通達を出したものが守られなかったときに、どうやって守らせるのかということが問題なんだ。これはどうですか。
○村岡国務大臣 過積載の問題につきましてはしばしば指摘をされておりまして、通達も出しておるようでございますが、実際に摘発等もやっておりますけれども、限度がありましてなかなか先生おっしゃるとおりそううまくいっていないというのが現状で、先生の指摘を踏まえましてその問題等も真剣に検討してまいりたい、こう思っております。
○永井委員 ついでのことに、何でもついでで申しわけないのだけれども、去年の委員会で私はダンプの問題を質問いたしました。ここで同じことを繰り返すのも失礼でありますから同じことを繰り返しませんが、さわりだけ申し上げますと、このダンプの営業許可、認可について法律できちっと規定してあるわけですね、その規定してあるとおりのことが、省令で定められているのですけれども、この省令どおりのことが守られていないということを去年私は随分この席上で指摘をいたしました。 例えば、その中にマル販という表示をした砂利なんかの販売業として認可された業者があります。しかし、そのマル販の許可を受けた業者は本当に販売業としてやっているのか、ほとんど一〇〇%近くその事実はないわけですね。本当は全部砂利の運送業になってしまっているわけですよ。一トン幾らで運ぶ。だから、販売業じゃなくて運送業だから、四トン積みに五トン積む、二トン車に三トン積む、四トン積むということで、とにかく利益を上げようと走る。これが無謀運転につながるということを私は昨年ここで厳しく指摘をいたしました。それに対して運輸省は次に私が質問をするときまでにどのような調査をし、どのような対策を考えているかお答えできるようにしておいてくれということを去年の委員会で私は指摘をしているのです。これは去年の六月二十二日です。まあ一年はたっておりませんけれども、まさにこの第五次五カ年計画がスタートしようというときですから、例えばこの問題について、じゃ、具体的に指摘したことについてどのように対応策がとられたか、お答えいただけますか。
○吉田(耕)政府委員 先生御指摘のようなダンプカーによる過積載などの違法な連行が横行している背景には、御指摘のように、ダンプ法に基づきましてマル販等の届け出を行っているにもかかわらず、違法な運送行為を行っている車両が存在していることが問題であるということも否定できない事実でございます。 このような過積載の防止対策につきまして、運輸省といたしまして昨年の六、七月にかけましてダンプカーの差し枠等を対象とします不正改造車を排除する運動という運動を展開いたしました。その中で広報活動とか従業員に対する指導、それから警察や県等の御協力を得まして山元に対する巡回パトロール等の措置を講じたところでございますが、本年もこれをさらに充実していくこととしております。 それから、先生御指摘でございましたが、ダンプ規制法による届け出を行う際に規則などで添付を求めている書類がございますけれども、そういう書類のチェックをさらに厳格に行うようにしていきたいと考えております。 さらには、今回の新しい物流二法の改正によりまして、輸送の安全を阻害する行為の防止につきまして、各県に適正化事業実施機関というのを設けまして各種の指導をすることにしておりますが、そういう機関による指導につきまして徹底強化を図ってまいりたいと思います。 さらには、ダンプ規制法にございます報告徴収権に基づきまして、ダンプ使用者に対して、例えば年一回というようなことでの一定期間ごとに販売業の事業の実績についての報告書を提出させることを検討しているところでございます。 さらに、そのマル販の指定さえ受けずに、土砂などの運搬には用いませんということを理由にダンプ規制法の届け出をしないで、かつ不正改造により過積載を行う行為が見られますけれども、こういう行為を抑止するために、道路運送法第七十八条によります大型貨物車の使用の届け出の際に、窓口で、土砂を一回でも運搬すればダンプ規制法の届け出の義務があるということをさらに徹底指導することにしたいと思っております。そしてその際に、あくまで私は土砂は運搬しませんという車両につきましては、様式を統一いたしまして土砂等の運搬には用いない旨の表示をトラック、ダンプカーに行わせるということを検討したいと考えております。
○永井委員 ダンプの問題、その対応は進めていただいておりますから、これ以上の問題提起は避けておきたいと思いますが、要は、省令で定める、あるいはいろいろな法によって規制を加える、あるいはそれに違反したものは通達を出す、そのことの繰り返しに終わったのではどうにもならないということであって、通達を出したりあるいは省令で定めたりしたことが実行を伴うように、できるようにするのにはどうしたらいいかということを考えてもらいたいわけですね。運輸大臣の名前で通達を出す、あるいはいろいろな各関係省庁の局長通達が出る、出先機関はその通達をもって業者を指導する、当たり前のことでありますが、その当たり前のことができていない現実をどうやって脱皮するかという、これは行政に問われている責任だと私は思うのですね。 これ以上このことについては触れませんけれども、昨年のこのダンプカーの問題を取り上げたときというのは、一つの大きな社会的問題になっているダンプの暴走問題、過積載問題を一つの例示として私が指摘したのであって、これはもうそのことだけができればいいというものではないというふうにひとつ理解をしていただいて対応してもらいたい、こう思うのです。これは運輸大臣、どうですか。ひとつ運輸大臣がここできちっと決意を示して、不退転の決意で当たるということになっていかないとなかなか実行は難しいと思いますので、ひとつ答えてください。
○村岡国務大臣 通達を出しましたらそれが実行できるような対策を立てろ、こういうお話でございますので、先生の意見を踏まえましてダンプ等の過積載がないような対策をやっていきたい、こう思っております。
○永井委員 そこで、整備事業に係る具体的な問題を幾つかお尋ねしていきたいと思うのですが、道路というのは、自動車の走る車道、そして人間の歩く歩道、あるいは、最近はもう随分と自転車が普及してまいったものですから、自転車道、こういうものが全部備わって始めて一人前のまともな道路だと言えると思うのです。ところが、実態はなかなかそうなっていないですね。例えば、歩道の設置について毎年かなりの予算をつぎ込んでやっているのですが、それはそれなりに私は御努力をしていただいていることについては敬意を表しますけれども、しかし、こういう実際の歩道の設置というのは、とりわけ必要とするような都市部においてはなかなか難しいんですね。いわゆる生活道路ですね。 こういう問題について、道路を管理する側から、建設省として基本的にどのように認識を持って対応されようとしているか、大臣、どうですか。
○大塚国務大臣 我が国が車社会になってまいりまして、年数からすると欧米の国とはかなりおくれてきたわけでありますが、その車社会が進んでいく過程で、もちろん道路が車のためにあるのではなくて人間のためにあるのだという思想をまず持つことが先であるわけでありますが、ややおくれてはまいりましたけれども、それぞれ生活に密着した形の道路の築造をするように配慮してきたわけであります。道路管理者も国道あるいは県道、市道等いろいろございますが、地方公共団体にもそのような思想をよく指導して、やはり歩行者を優先するというような形で道路の整備もしてきたわけでございまして、なお一層この五カ年計画でもそのような面に力点を置いて整備をしていく、こういうことが大変大事だ、こう思っております。 〔委員長退席、竹内(勝)委員長代理着席〕
○永井委員 歩道でいいますと具体的な問題、整備目標は今度の五カ年計画では二万五千キロメートルと目標数値を設定しています。失礼でございますが、これは実現可能ですか。
○藤井(治)政府委員 私ども、交通安全の一番大事な要素である歩道整備については、従来から一般の道路事業、いわゆる特定交通安全施設等五カ年計画による歩道整備、それから本来の道路の改築及び新設に当たって歩道をつくっていく、こういう両面で歩道整備をしてまいっておりまして、この二万五千キロにつきましては、そういう総合的な施策の推進によって最終的に十三万五千キロの目標、したがって五カ年間には二万五千キロ程度の確保、こういうことを考えております。
○永井委員 局長、考えているということを聞いているんじゃないの。考えていることはわかっているわけだよ。今までの経験からいってこの二万五千キロという目標設定は可能かと聞いているわけです。
○藤井(治)政府委員 第四次の交通安全施設等五カ年計画におきましても、歩道の設置の目標は一〇二・三%という達成をさせていただきました。 全体の歩道の延長につきましては、実は今まで二メーター以下もどんどんつくって何としても歩道をどんどんふやそう、こういう思想がございましたけれども、これからは自転車も一緒に、あるいは高齢者も歩くときに歩道でもお互いに少し触れ合えるようなといいますか、豊かさを感じさせるような歩道ということから二メーター以上、自転車歩行者道といったようなイメージの歩道、幅の広い歩道、こういうものを積極的に整備していこうという考え方にのっとりまして、例えば具体的な数字を一つだけ申し上げますと、第四次におきましては全体で二万四千四百九十五キロを見込んでおりますが、その中で自転車道を含めてやっておりますのが延べで約二万二千二十キロ、こういうことでございますから、歩行者だけの幅の狭いものは少なく、幅の広いものになっております。これが、ちなみに第一次の五カ年計画の段階では二万二千キロを目標といたしまして、その中で幅の広いものは一万三千キロということでございますから、そういう意味で幅の広いもの、第四次におきましては特にそういう考え方に変えてまいりましたので、全体としては歩道の整備目標は九六%という達成率になっております。 しかし、こういう経験を持ちましたので、第五次においては最優先でこの歩道整備に取っかかるということで、今までの経験を経れば大丈夫だという考え方を持っております。
○永井委員 そこで、これは要望も含めてでありますが、僕はひねくれているのかもわからぬけれども、進捗率だけで成果が上がった、進捗率だけで九六%いったから今度は大丈夫だということが私たちはなかなか腹におさまっていかないのですね。これは私だけじゃないと思うのです。 というのは、一番交通量の多い危険な箇所というのは都市部でしょう。この都市部で、東京のように第一京浜、第二京浜などの大きい国道筋はそれなりの整備がされておりますけれども、地方の都市に行って一番危険な箇所というのは実際実現がなかなか難しいのですね。昔からある生活道路に、昔は歩行者がほとんどだったものが今は自動車がどんどん入ってくる、あるいはバスも入ってくる、トラックも通る、自転車もふえた、もうとにかく言葉で表現できないほど煩雑になってきているわけです。こういうところに歩道を設置しようと思っても、なかなか簡単にいかないのですよ。立ち退きをしなければいかぬとか、いろいろな問題が起きてくるわけですね。もちろん費用も高くかかる。都市によっては土地の値段も物すごく高いというところもあるでしょう。あるいは、そういうところは特に、JRであろうと、私鉄であろうと、そういう交通機関の駅前地区が多いわけですね。そういうところはどうしても土地の値が高い。これからの進捗率を従来どおり以上に高めようというのは非常に困難を伴うのではないかと私どもは心配するわけです。 そのときに、予想以上に財源がかかる、しかし財源をつぎ込んででも人命を守るためにやらなければいかぬということになると、一般財源からも積極的に投入することがあっていいのではないか。このことを含めてひとつお答えいただけますか。
○藤井(治)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、私ども、都市内、いわゆる繁華街と称する既成市街地の中でも特に密集する地域は沿道の土地利用がもう確定いたしておりますから、その中で幅の広い歩道を確保するということは極めて難しゅうございます。ただ、そういうところは何らかの形で歩道の整備がある程度進んでおると思います。現実に歩道がない、あるいは歩道が狭いためにいろいろと支障が起きている地域というのは、比較的その周辺が多うございます。また、大都市の周辺のこれからどんどん新興する都市等々が多うございます。こういうところにつきましては、どうしてもそこで確保できない場合にはバイパス、小規模バイパスあるいは大規模バイパスといったようなものをつくる、あるいはそこにおいて沿道から五十センチあるいは車道の一部を、もし交通量の検討をした上で車道を少しでも歩道の方に転換できる場所があれば、少し車道を歩道の方に譲ってもらう、あるいは中央分離帯があれば中央分離帯を最低限にすることによってそれを歩道へ転換させるといったような、既存の空間を最大限に利用するということも基本的な考え方でございます。 ただ、一番大きいものは、一般の道路を通る車の利用の仕方を変えさせていただかないと、こういう歩道の整備まで到達いたしません。したがって、環状道路であるとか自動車専用道路といったような基幹道路に不急不要といいますか通過交通の車はなるべく回っていただいて、その地区にだけ必要な車がなるべく平面の一般の道路を利用する、そういう道路の利用形態にする中で歩道についても確保していきたい、そういうふうに考えておりまして、そうなりますと、第十次五カ年計画 の達成率が極めて厳しゅうございますので、特定財源の確保はもとより、一般財源についての世の中の御理解を今後とも強くお願いして、まず歩道だけはせめてきちんとした道路をつくってまいりたい、かように考えております。
○永井委員 これは非常に現実的な問題でして、建設大臣、新しく駅ができたとかいうところはそれなりの、初めから都市計画でちゃんと策定されていくのですが、昔からある町で、そのままの道路の状態で変わっていないところは全国に無数に存在しています。私の地元にもあります。とりわけ幅員が五メートルぐらいの道路が駅前のメーン通りになっている。両方は全部商店街だ。商店街の前には自動販売機が置いてある。そこへ買い物に来た人が自転車を置く。五メートルくらいの道路しかないところが実際は四メートルぐらいになってしまう。そこにバスがどんどん入ってくる。企業の送迎バスが入ってくる。全部私が調べて回るわけにはいきませんから自分の体験から言うのですが、そこへ朝の一時間くらいの間にざっと一万人の通勤者が電車に乗りに来る。もうとにかく、どういうのでしょうか、さばきがつかぬ状態なのです。これは現実に決意は持っておっても、広げることはそこの自治体の方でもなかなか無理でしょう。よほどの財源を準備しないと駅前の再開発というのはなかなかできないのですね。 そう考えていくと、今言ったように、特定財源だけではなくて一般財源も積極的につぎ込んでいくという、そこに建設大臣の政治家としての努力を願いたいと私は思うのでございますが、どうでございますか。
○大塚国務大臣 私も東京を基盤として今日まで政治に取り組んでまいりました。御指摘のように確かに駅前であるとか繁華街におきます道路の管理状況、歩道として、あるいは歩行者に大変に遠慮をしてもらうような状況はもちろんよく見受けておるわけでありますが、これはあくまでもその自治体それぞれが真剣に取り組んでいただくという形をつくっていかなければならない。国としても、その自治体がそういう整備をやろうということにつきましてはできるだけの援助をしていくという姿勢で取り組んでいかなければならない。今おっしゃったことにつきましても十分検討して対処してまいりたいと思います。
○永井委員 関連して申し上げたいと思うのですが、昭和六十二年、昭和から平成になったから、言うのは非常にややこしいのですけれども、昭和六十二年に全国の市長会が行ったアンケート調査というのがございます。これは建設省、御存じですか。昭和六十二年に全国市長会が行った道路改良問題についてのアンケート調査。
○藤井(治)政府委員 お答えします。 全国のそのような調査については全部入手しておりますが、今現在持っておりませんので確認ができません。
○永井委員 資料がなくても、それは要求してなかったのだから当然なのですけれども、ここで私がちょっと御紹介申し上げますと、そのアンケート調査によりますと、都市内の道路整備に関する意見として、今後の道路整備の重点地域としては、既成市街地及び新興市街地の都市計画道路整備の問題点は財源不足や用地買収が難航することなどをアンケート調査は挙げているわけです。だから私は、実際の地域において快適な生活ができる、交通事故も減少させることができるという具体的な施策を講じていくべき地方自治体の立場に立って、あえて財源措置というものを、大臣、東京都は金持ちだけれどもほかは持ってないのだから、とりわけ強く申し上げているのです。 総務庁の行政監察局からも、都市における面的整備として、面的整備と一体となった道路整備手法というものがとられるべきであるということを指摘されているわけです。したがって、都市化の進展に対応した道路整備に対する投資の重点的実施を図れ、こう総務庁は勧告しています。 だから私はあえて申し上げているのですが、大臣、このことを踏まえて、私が言いましたように第五次五カ年計画をつくるのはいい、いいけれども、計画はつくったけれども実効が上がらなかったということが起きていかないように、よほどの強い意思を持ってひとつ建設大臣として取り組んでもらいたい。もう一度決意を伺っておきたいと思います。
○大塚国務大臣 道路を整備いたしますのに、地価高騰で用地費の負担が非常に大きいということで進捗率が低下するということについては御指摘のとおりであります。ともかく地価の安定ということがこの事業を進める上においては大変に必要でございますし、幸いに一昨年土地基本法の制定がされましたときには与野党一致して土地に対する国民の基本認識も改めて定めたわけでございまして、公共の福祉を優先する。いかに予算がたくさんありましても国民の皆様や当該道路の整備にかかわる方々の御協力もなければならないわけでございまして、その辺は予算だけでなくてそれぞれの地域におられる方々に公共の福祉を優先するという御協力もいただきながら、この五カ年計画の整備が進んでまいりますように一層の努力をして御協力を求めてまいりたい、こう思っております。 〔竹内(勝)委員長代理退席、委員長着席〕
○永井委員 もう一つだけ具体的な例を提起をしておきたいと思うのですが、交通事故死亡者の中に自爆事故というのが随分ありますね。自分でぶつけてしまうもの。これはもう無謀運転であったり運転未熟であったり、原因はいろいろ存在すると思うのですが、その中に、正確な数字を私はつかんでおりませんが、電柱に激突して死亡というのが随分多いと思うのです。 警察庁、きょうは要求していませんけれども、そういうことを調査した資料ありますか。電柱に激突して死亡した大体の件数。今ここではわかりませんか。
○関根政府委員 電柱ということではわかりませんのですが、分離帯その他いろいろ、車両単独で衝突した事故の中で、その他工作物というのがございます。その、その他工作物のかなりの部分は電柱であろうかと思います。これの死亡事故件数、平成元年の数字でございますが、九百九十四件でございます。
○永井委員 とにかくかなりの数字で電柱に激突して死亡するのです。電柱がなかったから命が助かったという保証はできませんけれども、そこに電柱がなかったら……。田舎に行きますと、電柱がなかったら田んぼに飛び込むということで済むものが、電柱があったために死亡したという実例も私はたくさん知っています。 そこで、ヨーロッパにはありませんけれども、日本は道路わきに電柱が林立しているわけですね。これを何とかできないかということで、私自身この委員会でも提起したことがございました。もう何年か前、忘れましたけれども。かつて、関西電力が経営している黒部ダムまで私ども交通委員会から視察に行ったことがございます。もう八年も九年も前のことでしょうかね。そのときに現地で関西電力の幹部の方たちと懇談しまして、都市の道路から電柱をなくすことができないかと提起したことがございました。そのときに、いや、そんなことをすると会社がつぶれてしまう、もう大変な金がかかるということで、そのときはだめだと言ったのですね。その後いろいろな経過があって、最近はようやく電柱をなくして地下に電線を埋設するということが進んでいますね。これは建設省はどこまでこれについて指導といいますかタッチされているのですか。
○藤井(治)政府委員 先生御承知のように、東京では銀座に共同溝という、これは供給管共同溝で、歩道にもう現実に入っております。それから馬喰町、横山町でも、これは問屋街でございますが、ここに地方からたくさんの方々がお見えになるので電柱を撤去した、これが一つのモデル工事でございます。 こういう経験を経まして、実は昭和六十一年から通産省あるいはNTT、電気事業連合会といったようないろいろな関係の方々と御一緒に協議会をつくりまして地中化のための五カ年計画をつく りました。目標をおおむね千キロといたしまして、これが今年度で切れます。それで目標どおり大体達成できる見通しが立っております。 そこで来年度、この平成三年度から新たな地中化五カ年計画をつくるべく今もうその協議会を発足させて具体的な内容の検討に入っております。その中で、いわゆる歩道等に立っている電柱をみずからそれぞれの企業者が自分たちの力で入れる、そういう専用洞道というのもあります。それから、キャブシステムといいまして、私ども道路管理者もお金を出してやる、そういうやり方もあります。こういうものを両方合わせた計画を今立てております。例えば、例を挙げますと、青山通りとか銀座通りのように沿道の利用が進んでいるところは、需要がもう見通しが立ちますからこれは初めからこういうミニ共同溝のようなキャブが入れられます。それから、五年先ぐらいまでは企業者も協力してくれます。問題は十年先か二十年先かわからないようなところでも電柱を立てないでやっていくためにはどうしたらいいか、ここがポイントでございまして、この研究もあわせて今この協議会等でやっていただいておる最中でございます。
○永井委員 非常に結構でございますが、それなら、地域に住宅地が開発されるときに、この東京近辺、私のところもそうですが、土地を開発して建てる住宅が、そういうのを含めてどんどん開発されますね。どこへ行っても全部電柱がまず立っていくわけです。新しく造成するところぐらいは初めから地下に埋設するようなことはなぜ指導できないのですか。片一方で金をかけて外にできているものを地下埋設を進める五カ年計画をやる、今いろいろなことを言われました、これは私はそれは立派だと思います。それなら、これだけ土地開発をし住宅開発をするときに、何で建設省はあらかじめつくる開発地には電柱を初めから地下に埋設させることぐらいはできないのですか。私はこれは素人だからわからないけれども、いつもそう思う。どうもそういう行政の対応の姿勢が一貫してない。どうですか、これは。
○藤井(治)政府委員 これは、私どもの立場は道路の空間を占用していただく、占用を許可するという立場でございまして、物の考え方からいえば、先生のおっしゃるとおり最初から地下にする方が望ましいことは当然でございます。ただ、その地域地域の事情によりまして例えばまだ団地が十分発達してない、家屋もまだ十分ついてないところでは需要量がどんどん変わる場合がございます。そういうようなところから、初めから地下にしてしまえばどのぐらいのものを入れたらいいかということが確定しないために過大な投資になるというようなお考えじゃないかと思いますが、暫定的な意味も含めて電柱による占用の願いが出て、それを私どもも許可する、こういう形になっております。しかし、物の考え方から言いますと、可能な限り最初から地下にしたらどうかというような、指導というよりも一緒になってそういう問題を考えていくという立場で今後とも対応させていただきたいと思います。
○永井委員 この問題ばかりに時間をとるわけにいきませんけれども、今言われたように団地が将来どの程度の規模になるかなかなか不透明なものがある、いろいろなことを、今理由を言われました。同じことは、地方へ行けば全部そういう対応策の程度で終わってしまうのです。だから、団地ができたらその団地の一画だけの道路を考えてつくるものだから、次の団地が隣にできたって道路が貫通しないのです。消防車が入っていったら行きどまりというようなところが幾らでもできていくわけです。だから、きめの細かいことは建設省が全部指導することはなかなか難しいけれども、それぞれ地方自治体がそういう開発の許可にかかわる関係も随分あるわけだから、やはりもう少し一貫性を持って、将来を見通して、それが基本計画であり五カ年計画である、そういう思想が欲しいわけです。そのことを、あえてもうこれ以上言いませんけれども、ひとつ積極的な対応をしてもらいたい、これは強く要望しておきたいと思います。 その次に、警察庁の関係でお伺いしたいのでありますが、この間警察庁は、警察庁だけではなくて関係省庁それから自工会も含めて欧米各国へ調査団を派遣されましたね。ここに若干のこの調査団の出されました資料を持っているわけでありますが、一口に言ってこれが今度の五カ年計画にどのように具体的に反映をされているのか、それをひとつ簡単にお答えいただけますか。
○関根政府委員 お答えを申し上げます。 私ども、先生御指摘のとおり昨年欧米各国に調査団を派遣いたしまして、事故防止のための施策として私どもの参考となるべき事項を調査してまいりました。 その結果でございますが、私どもが一番関心を持ちましたのは、総合的な事故の調査分析体制の確立というところと、それから関係省庁が一体となって交通事故防止に当たるという一体性の確立、その二点でございます。その他救急医療体制の整備でございますとか、私どもの行政に直接の関係のあるところとは言いかねますが、そういったことも大変参考になったと存じます。そこで、私どもは平成三年度の一連の事業の目的といたしまして総合的な事故の調査分析体制の確立をまず一生懸命やりたいということで、関係の省庁に今お諮りをしているところでございます。 しかしながら、この数字は、今回の第五次の交通安全施設等整備の五カ年計画の事業の中身、これは法律で定められておりますが、こちらの方に直接の関係はございません。でございますから、この欧米での調査の結果を直接この今回の五カ年計画に反映させるということではないかと存じますが、ただ今回私どもが考えておりますのは、この交通死亡事故の実態を見てみますと、昭和五十四年と平成二年とを比較いたしまして顕著に違いますのは夜間の死亡事故件数でございます。夜間の死亡事故件数がこの昭和五十四年から平成二年に至るまでの間で二千件ほどふえておりまして、この件数さえなくなれば昭和五十四年の八千件台に戻ると考えておりますので、今回の第五次の五カ年計画に当たりましては夜間の死亡事故を減らすための交通安全施設整備に重点を置いているところでございます。
○永井委員 まあ事故を取り締まるという側から見ますと今言われたとおりだと思うのですが、日本の交通対策というものは縦割り行政の弊害が現実に存在しているのではないか、こう言われているわけですね。ここにも、新聞の切り抜きを参考にさせてもらうのですが、これは昨年の年末に出ました日経の「第二次交通戦争」という緊急リポートでありますが、その中でこういうふうに言っております。 日本につきものの縦割り行政の弊害も指摘されている。交通規制や取り締まりを担当する警察庁をはじめ、車両の安全基準は運輸省、道路の整備は建設省、児童・生徒への安全教育は文部省など交通行政に関係する省庁は十八にのぼる。総合的な政策を推進するため総務庁に交通安全対策室が設けられてはいるが、実態は各省庁の連絡調整機能が大部分で、ドイツの連邦交通省のような一元的な行政機関の必要性を訴える声もある。 こういうふうに指摘しています。私はこのとおりだと思うのですね。 そこでお伺いしますが、昨年の六月十五日のこの委員会で、ある委員が質問したことに対して、当時の国家公安委員長がこのように答えています。いわゆる事故の分析センターというものの設置構想について、「運輸省も建設省も協力してこれをぜひやろうという方向でもう大体詰まってきておる」「先ほど言った新しい予算措置も含めての問題点でございますけれども、もうちょっと、一歩具体化の方向でもう詰めておるということでございます」、こういう答弁を当時の奥田国家公安委員長がしております。 それがその後具体的にどうなっているのか。今度の予算措置を見ましても、事故の対応策についての予算措置、この間説明を受けた内容ですね、 これでいきますと、交通安全調査等は総務庁、これが一定額の予算を計上しています。警察庁は交通管理技術の調査研究等で調査費を計上しています。自動車安全公害等対策として通商産業省が同じように措置をしています。陸上交通の安全に関する調査研究ということで運輸省、道路交通安全対策に関する調査研究は建設省、全部別々に調査機関を設けて調査を進めています。 前の奥田公安委員長がこの委員会で答弁したように、一元的に対応するための分析センターの設置はもう詰まってきているんだ、まさに新聞も指摘しているように、総務庁が単なる連絡調整機関という役割を果たすだけではなくて、それを具体的にどう機能させるかということについて、では、これからの新しい五カ年計画のスタートに当たってどのように考えていらっしゃるのか。きょうは国家公安委員長出ておりませんが、運輸大臣、建設大臣いらっしゃるわけですから、ひとつそれぞれの立場から、あるいはどちらか代表されても結構ですが、どうなっているか、あるいは対応策をどう進めていくのか、お答えいただけますか。もうとにかく分析をきちっとして、その上に立って計画が策定されなくてはうそでありますから、ひとつお答えください。
○関根政府委員 私の方から、前の奥田大臣の御答弁に従いまして私どもが現在進めております作業につきまして御報告を申し上げたいと存じます。 現在、私ども、自動車安全運転センターの委託を受けまして、交通事故の総合的な調査分析を関係省庁と一体となって行うべく試験的に実施中でございます。これは、具体的な交通事故をそれぞれ拾い上げまして、いろいろな専門家の方々に分析をしていただく等のことでございまして、そういう作業でございます。この結果は、年度といたしまして平成二年度中に出てくるという予定でございます。これは何のためにやっているかと申しますと、その総合的な事故分析センターをつくった場合の作業の仕組みについて研究しているからでございます。 その総合的な事故分析センターの方でございますが、これは関係省庁と一体となりまして現在その作業を進めているところでございます。ただ、そのための予算ということになりますと、これは予算の技術上の性格かと思いますが、それぞれの省庁にそれぞれにつけられているということではないかと存じます。 大臣の御答弁の前に私どもの方から現在までの作業の進捗状況について御報告申し上げました。
○松波政府委員 お答えをいたします。 効果的な事故防止対策につきましては、先ほど来先生からいろいろ御指摘がございましたが、基本的には、まず実際の交通事故の実態を的確に把握するということが交通安全対策推進上大変必要なことだということは言うまでもないことでございます。したがいまして、運輸省といたしましても、昭和四十八年度から自動車事故の実態を調査しながら規制へ反映をしてきたわけでございますけれども、先ほど来お話がございますように交通事故の死者が大変厳しい状況にございますので、交通局長からもお話がございましたが、今後、総合的かつより効果的な調査分析を行うことが必要であると認識をいたしておりまして、先ほど来ございますように、関係省庁と十分連絡をしながら交通事故の総合的な分析を行うために、御指摘のありましたような分析のための組織の設立等を含めまして、必要な体制の整備について現在検討を進め、効果的な事故防止対策を樹立してまいりたい、こう考えております。
○永井委員 検討を進めているだけ、毎年繰り返されたら困るのですね。去年奥田公安委員長は、もう具体的に予算措置の問題を含めて最後の詰めに入っているということを答弁しているわけです。約一年後になって聞いてみたら、やっぱり、検討しているんだ、連絡調整を密にしまして——各省庁が連絡調整を密にするなどということは当たり前じゃないですか、そんなものは。だから、それぞれが別々に調査をしてその報告をする、ダブったところが随分ある。別の角度からそれぞれやるという必要性はあるのでしょう、それをまとめてやれないか、こう言っているわけです、これだけの交通戦争なんだから。一万人を超える死亡者が出ていて、のほほんとしているわけにはいかぬわけですよ。そうでしょう。想像してごらんなさい、大変な数字なんですよ、死亡者の数字は。 だから、個々の対策は、取り締まりは警察がやる、あるいは啓発は文部省も加わってやる、いろいろなことはあるのだけれども、事故の分析をまとめてやって、それに対する対応策を各省庁で、では私のところはこれをやりましょうということなんでしょう。今その逆のやり方をやっておるわけでしょう。だから、いつまでもそんな検討、検討と言わずに、もういいかげんここらできちっとしてもらいたいわけだ。 もうだんだん時間がなくなったから、こればかり触れておるわけにいかぬので、もう同じような答弁しか返ってこないと思うから、もう一回言っておくと、いつの時点になったらその分析のためのセンターができるのか、機能が発揮できるのか、その目標の到達時点だけ一言言ってください、もう余り答弁に時間かけないで。
○関根政府委員 お答えを申し上げます。 確定日を申し上げるところまでまだ煮詰まってはおりませんのですが、とにかく、できるだけ早くと申しますか、今年度中を目途に作業を進めているところでございます。
○永井委員 今年度中だな、今年度中だな。いや、それははっきりしておいてもらわないと、同じことばっかり繰り返していたのでは、この交通委員会は何のためにあるのかわからなくなるじゃないか。
○藤井(治)政府委員 私ども、今回の交通安全五カ年計画に六つの柱を置いております。その六つ目が、関係省庁とも連携した交通事故分析システムの充実ということで、大きな柱の一つでございますから、そういう趣旨で関係省庁、交通局あるいは運輸省とも一緒になって私ども建設省は全力を挙げて御協力申し上げる考えでございます。
○永井委員 とにかく努力してよ。努力の結果というものが報告できるようにしてよ。それだけは注文つけておきます。 もう時間がありませんから、あとへ行きます。 その次に、運輸省に一つだけ苦言を呈しておきたいのですが、これだけ多様化した車両、高級車がふえてきた、日本ほど高級車と軽自動車を含めて多種多様の車が走っている国はないと思うんですが、最近はどうもメーカーの方がリコールをサボるといいますか、運輸省が求めているリコール基準とメーカー側のリコールをすべきだと判断する基準には余りにも大きな乖離があるのではないか。最近はマツダの車が随分と問題になり、新聞紙上にも出ました。運輸省から警告書も出ています。ひとつこれについて、詳しくは要りません。まだ質問したいことがありますから詳しくは要りませんから、ひとつリコール問題について毅然たる態度をとるということだけは明確にしてもらいたいと思います。
○松波政府委員 それではお答えを申し上げます。 基本的な考えの決意の部分を御説明申し上げて答えにかえさせていただきたいと思いますが、先生も御案内のとおり、リコール制度は昭和四十四年に導入いたしまして二十年余をかけて今日あるわけでございます。今基準に少し乖離があるのではないか、こういう御指摘がございましたが、我々、自動車型式指定によりまして、自動車の構造、装置、性能が道路運送車両の保安基準に適合してないこと、あるいは適合しなくなるおそれがある場合においては、その原因が設計または生産過程にあると認めたときにはリコールをしていただく、こういう明定規定があります。したがいまして、我々、この判断基準を踏まえまして的確な、厳正なりコール体制をしいてまいりたいと考えております。
○永井委員 なかなか元気があって結構です。その元気どおりにひとつきちんとやってもらい たい。 もう一つは、五十cc以下の原付が最近どんどんふえまして、これは普通免許を取ると五十cc以下はだれでも乗れるわけですね。乗ることができるわけです。私はまだ乗ったことはないんですけれども、乗れるんですよね。ところが、最近の五十cc以下の原付の性能は物すごく馬力がアップしていますね。十年前と比べて三倍近い。道交法でいくと原付の最高速度制限は三十キロ。これはいいか悪いかということはありますけれども、三十キロ。実際の性能は七十キロ、八十キロが軽く出るというその原付に乗る若者は自転車の延長として乗る傾向が強い。なぜかというと、学科試験はあるけれども、実技試験や実技講習はない。販売業者に一定の義務づけはしていますけれども、まあどこまでやられているのかわかりませんけれども、法的拘束力がない。だから、そうなっていくとどうしても自転車の延長のような気持ちで五十cc以下に乗る。これが性能が非常にすぐれている。だから無謀運転につながるという傾向があると思うのですね。その若者たちが近い将来に四輪車を運転するところへ移行していくわけですから、どうしても交通安全に対するマナーが低下しがちでありますから、これは運輸省はどう考えていらっしゃるか、それだけひとつお答えください。
○松波政府委員 お答えをいたします。 第一種原付自転車の最高速度なり速度性能の問題でありますけれども、我々といたしましては、ちょうど昭和五十年代ごろに今先生御指摘のような手軽な乗り物として売上台数が大変伸びまして、また死者の数もふえたということがございましたので、そのとき第一種原付自転車のより適正な使用の確保を図るために速度性能のあり方とか構造、装置の面から対策等の検討を行ってまいりまして、昭和五十七年十二月に日本自動車工業会に対しまして三つの点を指示いたしました。 まず第一点は、速度性能の抑制ということでございまして、原付におきましても例えば坂路を走行する場合がございますけれども、その場合でも法定最高速度が維持できるような範囲に速度性能を抑制する、結果といたしまして最高速度を六十キロに抑制する、これが一点でございます。 第二点目は、その速度警報装置の装着という観点から、三十キロを超えた場合にはそれを知らしめるような装置をつけなさい、これが二点目でございます。 三点目には、やはり何といいましても使う方が正しい使い方をしなければいけないということで、啓蒙、周知徹底をしていただきたい、こういうことを既に処置いたしておりますので、御報告申し上げます。
○永井委員 ぜひひとつさらにその措置を徹底してもらいたいと思いますが、もう一つ問題があります。 これは、原付は車検がありませんから、一般の車両のように車検のときに自賠責の保険料を掛けるという手段がとれないわけですね、購入時は別にいたしまして。だからこれは総務庁の資料ですが、それを見ますと、平成元年度で自賠責の保険の加入者は五七・三%。四〇%超える人が自賠責保険に入ってないんですね。入らないまま乗っかっているという。一般的にはこの自賠責保険を掛けてなかったら厳しい罰則が適用されるわけでありますが、原付の場合は事実上野放しになっています。これでいいのだろうか。いいことでないことはわかっているわけだから、じゃ、どうやって自賠責の保険に加入させるような手段を講じることができるのか。これは運輸省の管轄ですから運輸省でお答えください。
○佐々木(建)政府委員 お答え申し上げます。 今先生御指摘のように、原動機付自転車につきましては検査の対象になってないということから、当初市町村で標識を交付する際を除きましては自賠責の責任保険の付保の有無についてチェックを行うことができないというような状況になっております。 現在の加入率でございますが、今先生がおっしゃいましたのは自賠責の保険の分だけおっしゃいましたわけですが、そのほかに自賠責共済がございます。それを入れますと加入率としましては七三・四%ということでございます。かなり低い水準になっているのは御指摘のとおりでございます。 それに対しましては私ども大変大きな問題意識を持っておりまして、まず一つは法律上、保険会社が保険標章を交付して表示するように義務づけておるということと、それから保険が切れそうになりますと保険会社の方から満期通知を出すとかあるいは督促状を出すとか、それから運輸省から警告書を出すという場合もございます。それから警察に協力していただきまして街頭で取り締まりをする、それから、民間の関係団体で無保険車の指導員というものを街頭に立てましていろいろ無保険の監視をする、それから、そのほかキャンペーンをやるということを繰り返してやっておるわけでございますが、まだ低い率でございますので、今後ともこれらの対策を強力に推進して何とか加入率を上げたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
○永井委員 警察庁にお伺いいたしますが、もうぼつぼつこれだけ原付もふえてきて、高性能化になってきたら、実技試験とかいうものは、やはり教習を義務づけるとか、あるいは免許取得に対して一定の試験を行うとかいうことを義務づける段階に来ているんじゃないかと思いますが、これはどうでございますか。
○関根政府委員 お答えを申し上げます。 私どもも原動機付自転車につきましては、その技能の講習、現在任意で行っておるところでございますが、その講習に何らかの法的な根拠を与える必要があると判断しております。ただ、法的な根拠ということでありますとこれには法律改正が必要でございまして、その法律改正をお願いする時期をいつにするか現在検討中でございます。 それから、まことに恐縮でございますが、先ほど先生のお尋ねに対しまして事故分析センター、これは仮称でございますが、それをできるめどといたしまして本年度中と申し上げました。本年度といいますとこの三月までのことだそうでございまして、これは本年中というつもりでございましたので、お許しを賜りたいと存じます。
○永井委員 じゃあ、今年中と理解しますからひとつ対応してもらいたいと思います。 時間がなくなってまいりましたので、消防庁来ていただいていますか。消防庁の関係で一つお聞きいたしたいと思うのですが、交通事故だけじゃなくて一般の疾病もそうでありますが、救急車の活用が非常にふえてまいりました。ところで、今回から高規格車の導入を積極的に推進する、こうなってますね。いろいろ聞いてみると、一台が三点セットで五千四百万もかかるというのですね。五千四百万かかる。これを今度は二十五団体に対して国庫補助を行うというのでありますが、その総額が四億五千万円、これは三分の一の補助率ですね。この高規格車、三点セットの救急車が確かに必要ですから、せっかくいいことやるんだから全国の主要な都市には全部配置できるようにすべきだと思うし、あるいは今までの一般型の救急車ですね、大体どこまで行き渡っているのか、あるいは地方の公共団体における費用負担が地方財政に大変な圧迫を加えてくることは間違いないと思うのですが、これらの国の援助のあり方についてどのようなお考えを持っていらっしゃるかお伺いします。
○飯田説明員 救急自動車の整備でございますが、基本的に、市町村に対する地方交付税による財源措置を行っているわけでございます。このほか、国庫補助金により、その促進を図ってきたところでございまして、今お尋ねございました一般型の現行の救急自動車保有台数、平成二年の四月現在でございますが、四千五百九十四台となっておりまして、ほぼ必要台数は整備されてきていると考えております。 しかしながら、今御指摘ございましたように、今後救急隊員の行う応急措置の範囲の拡大に対応いたしまして、市町村が行う救急業務を一層高度 化を推進していかなければならないわけでございます。したがって、平成三年度から救急高度化推進整備事業を創設する。この事業は、市町村が高度化推進計画をつくっていただきまして、高規格の救急自動車あるいは最新の救急資機材を整備する場合に、メニュー方式によって国庫補助を行う、こういうものでございます。 先ほど御指摘ございました五千四百万は、四億五千万の予算計上で、これは平成二年度に比べますと大幅に増額をしているわけでございますが、一応めどとして二十五団体ということで、平均しますと五千四百万。これは高規格の救急自動車と救急資機材等をいろいろ合わせたセットでございます。そういうことでございまして、この二十五団体につきましては四億五千万となっておるわけでございますが、市町村の行政需要に応じて弾力的に対応を、運用をしてまいりたいと考えているところでございます。
○永井委員 時間も参りましたけれども、今の問題でちょっとだけつけ加えさせてください。 今までの救急車の配置について国の助成額というのは極めて少ないし、ほとんどが地方自治体の単独事業として行っているわけですね。もうやりとりをする時間がありませんけれども、その中身を見ますと、損保協会、自工会などから多額の援助を求めています。そういうところから援助を求めるのも社会への還元としていいことでありますけれども、やはり本来はそういう民間の援助に頼るのではなくて、国なり公共団体がみずからの財源措置できるようにすることが、これだけの車の社会が来たときに——もう言わぬでもわかるでしょう、いろいろな問題に派生していっても困りますので、そこらはひとつ積極的な対応をお願いしたい。監督官庁として自治省、消防庁が対応してもらいたいということを、これはもう要望だけしておきます、時間がありませんから。 そのほかにもたくさんの質問事項があったのですが、ちょっと時間の配分を、同じことで繰り返したりして、せっかく準備してもらっている皆さんには申しわけなかったけれども、とにもかくにも、交通事故を撲滅するという異常なぐらいの決意をひとつ、どちらか大臣から代表して決意だけ申し述べていただいて終わります。
○大塚国務大臣 各般にわたっての御意見を拝聴させていただきました。まさに御指摘のとおり、人命は地球より重いと言われるぐらいでありますから、事故を撲滅するために全力を挙げ、御指摘の点についても十分に対処をしてまいりたいと存じます。
○永井委員 終わります。
○長田委員長 次に、上野建一君。
○上野委員 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部改正の法律案、さらに踏切道改良促進法の一部を改正する法律案が今議題になっているわけでございますが、特にこの二つとも大変重要な、先ほどからも議論がございますが、交通対策として緊急な課題だと存じます。その点では法案そのものに対して私ども賛成でございますけれども、問題はいかにそれを実行するかということであります。 まず一つは、私も全体の問題としてお聞きいたしたいのは、これからの五カ年計画、第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画の事業規模を見ますと、予算の面では公安委員会分が一・二二倍、道路管理者分が一・三七倍になっておりまして、伸びがあるように受けとめられますけれども、しかし今度の五カ年計画でやろうとしておる重点の中には、歩道を拡充していく、こういうことがありますし、あるいは踏切の問題など、いわば用地の買収にかかわる問題が大変多く出されております。あるいは新しくやられる中には譲り合い車線といわれる、いわゆる車が追い越しができるような車線も新たにつくろう、それから駐車場もかなり力を入れよう、こういうことになっておりますので、なおさらこの用地買収費というものが重要になってくるだろうと思います。 その点で、まず予算の面からお聞きいたしますが、実際には調整費もございますし、平均では一・三六倍の予算の規模になっておりますけれども、どう考えてもこの予算では足りないのではないか、こう思われます。この予算面から見た第五次五カ年計画のこれからの推進について少し不安があるのですが、その点はいかがでしょうか。
○藤井(治)政府委員 先生御指摘のとおり、第五次交通安全は、第四次以上に歩道を重視して、しかも質のよい歩道をつくらしていただきたい、こういう計画の内容になっております。その中で用地費率も少しずつ町の中の需要がふえてまいりますから、上がってきているのも現実の姿でございます。しかし、第四次のときに、お答え申し上げましたけれども、この特定交安でやらせていただきました歩道の整備率は、一応一〇二%とおかげさまで確保することができました。そういう経験を踏まえて今回、この第五次五カ年計画におきましても規模を確定させていただいたところでございます。 その中で、この交通安全の中の中心としての歩道は優先的にその額を確保してございます。駐車場につきましては公共用地、道路空間であるとかあるいは公園等々の公共空間を活用しながらという面も非常に重視しておりますので、そういう中でこの事業が目的のとおりに執行されるような計画内容の工夫をいたしながらやってまいりたいと思っております。 なお、第四次交通安全五カ年における用地費率は二三%ということがおおよそ見込まれております。
○上野委員 二三%の用地費を考えておられる、そのことについて、やはりどう考えてもこれはいずれ足りなくなるだろうと思いますので、この点については大臣、やはりもうちょっとゆとりのある予算計画をつくり、それから今政府の十年間の公共投資四百三十兆円の問題もございますので、公共投資の重点はやはり建設省にあると思うのですね。そういう意味で、ぜひこの五カ年計画の予算をさらに拡大する努力をすべきだと思いますけれども、大臣はどう思われているか、お願いしたいと思います。
○大塚国務大臣 お話のように、この五カ年計画の推進に当たりましては、用地費の占める割合が高くなればそれだけ進捗率が悪くなるわけでありまして、何としても地価の安定に努力をしなければならない。基本的には、一昨年の土地基本法の制定以来、政府挙げてこの問題に取り組んでおるわけでございます。 総需要抑制もかなり効いてまいりまして、多少その抑制の効果は出てまいりましたが、さらに地価を引き下げるための努力を並行していたしまして、公共投資の四百三十兆円の基本計画もそうでありますが、まさにこの第五次五カ年計画につきましても、用地費を少しでも下げる努力をしながら実効を上げてまいりたい。全力で取り組んでまいる決意でございます。
○上野委員 その努力をぜひお願いしたいと思います。地価が下げられるかどうか、今の政府のやり方ではちょっと不安がありますけれども、努力されるということですから、ぜひお願いしたいと思います。 そこで、少し具体的な問題になりますけれども、この交通対策の中でこれからの問題としては、駐車場をいかに有効的に新設するかということが重要になると思うのです。昨年のこの交通対策委員会で道交法の一部改正の際に附帯決議が出ております。その中にパーク・アンド・ライド、いわゆる駐車場を公共交通と連結をさせる、そして都市の中には車がなるべく入ってこないようにする、こういうことが当委員会から提起をされています。 これは既に諸外国では実施をされている問題でありますけれども、警察庁の交通局長さんにお伺いしますが、日本の場合にどうもこの点がおくれているのではないだろうか。町の中に車がどんどん入ってくるから問題が多いので、町の中はバスとか、それから鉄道なら一番いい、地下鉄その他なら一番いいわけですけれども、そういうものによって交通を確保していく、車はどちらかという と郊外のところでとどめおく、そういう形を強くこれからやっていかないと、この交通問題の解決、根本的な解決はなかなか難しいのですけれども、対策としてはおくれるのではないだろうか。 既に金沢とか名古屋とかでは一部実施をされていると聞いておりますが、そういうことの今後の見通しといいますか促進といいますか、そこら辺のことは建設省はどう考えておられるか、お伺いいたします。
○関根政府委員 先生御指摘のように、昨年の道路交通法及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部改正法を御審議いただきました際の附帯決議で、パーク・アンド・ライド等の積極的推進に努めることという御決議を賜っております。 現状でございますが、パーク・アンド・ライドは、ただいま先生からお話がございましたように都心部にマイカーが入ってくるのをなるべく抑制するため郊外部に公共駐車場を整備し、そこにマイカーを誘導しまして、その郊外部の公共駐車場から公共輸送機関を用いまして都市の中心部に至るというシステムでございます。 これは現在、例えば福岡市で地下鉄と結合いたしましたパーク・アンド・ライドを昭和六十一年一月から実施しております。それから、ただいま先生がお話しになりました金沢市の例でございますが、これは春のゴールデンウイークその他日曜、祭日等に観光客が市の中心部に入ってくるということを抑制するために、シャトルバスとつなげまして、パーク・アンド・バスライドという方式で、主として観光客を対象としたそういう公共輸送機関と駐車場とを結合する仕組みを設けているところでございます。それから、その他イベントがある場合に、そのイベントの客を抑制するためのこういう結合でありますとか、現在我が国で、いろいろな都市でその種の仕組みを考案中でありまた実施中であります。 ただ、これを行いますためには、道路管理者、運送事業者等の関係機関、団体と私どもの方で、そちらの方に誘導していく仕組みでありますとかバス専用レーンを確保する仕組みでありますとか、そういう行政と幾つかの事業者との協力、結合関係の確立が不可欠でございます。関係省庁、関係団体等と一体となりましてこの附帯決議の御趣旨に沿うように努力をしてまいる所存でございます。
○上野委員 もともと日本の道路というのは狭い、特に都市部の場合には狭いわけですから、やはり交通問題のこれからの政策上の基本に、町の中に車をなるべく入れない、少なくしていく、このことが重要だろうと思うのです。それをやりませんと、幾ら駐車場をつくりましてももう切りがない。あちこちで今駐車場をつくられていますけれども、もうでき上がる前からこんな駐車場では狭くてしょうがないという声が出ているぐらい車の量が多くて追いつかないという状態であります。 そこで、今申し上げたような形で車を町の中に入れない、町の中は公共交通が担当してやるという形をもっと本気になってやる必要があるのじゃないだろうか、こう思います。この点については建設省も、駐車場をつくる上からもそういう角度からぜひ実行すべきだろうと思いますので、この点に力点を置いていただきたい、こう思うところであります。 さらに、この交通との関係では踏切の問題が大きな問題でございますが、この踏切の問題としてはやはり立体交差が一番の大きな仕事になるだろうと思います。立体交差がかなり進んではいるように思うけれども、まだまだ立体交差を必要とするところが数多くあります。この立体交差が進まない原因といいますか、ある程度は進んでいるわけですけれども、これから立体交差を進める上で、そのネックになっている問題というのは幾つかの大きい、三つぐらいの点では——どうでしょうか、立体交差を進める上で何を重点にやれば促進をされるのか、この点をちょっと今までの経過からお伺いしておきたいと思います。
○市川(一)政府委員 立体交差事業の中で特に私ども重点的に力を入れておりますのは連続立体交差事業と呼ばれるものでございまして、先生御案内のとおり、これは、都市内を平面で走っております鉄道を一定区間高架化または地下化することによりまして多数の踏切を同時に除却します。その結果、道路交通の円滑化、踏切事故の解消、さらには市街地の一体的発展を図ることができる、こういうふうな事業と心得ておりますが、この事業に私ども非常に力を入れて取り組んではおりますが、御指摘のとおり、かなり事業としての期間がかかるという問題があるわけでございます。 それの原因は何かというお尋ねでございますけれども、幾つかの問題はありますが、まず端的な問題としては、用地買収の問題が一つございまして、それにまつわる地元調整という問題があると思います。 それから二点目は、かなり事業費がかかる問題でございます。それぞれの事業主体、国もいろいろ補助をいたしておりますが、トータルとしての事業費の確保の問題があります。 それから三番目に、これが非常に重要な問題でございますが、連続立体交差事業は大体駅周辺で行われまして、その都市の核となる部分に対する大改造事業でございますので、そこだけをただいじくるということでは町全体の発展につながらない。やはり周辺のあらゆる町づくり事業と整合性のとれたものとしてやる必要がある。そこのところが、ある程度時間をかけませんと整合性のとれたいい事業にならないという意味がございまして、かなり時間がかかるというやや宿命的なものがあるのではないかと私ども認識しておる次第でございます。
○上野委員 そこで、今立体交差は鉄道が高架になるという形が多いわけですけれども、どちらかというと、今求められてきているのは鉄道を地下に入れてもらいたい、こういう要求が多くございます。 その点は後にして、時間の関係もあるようですから、先に運輸大臣の方からお聞きいたしますけれども、鉄道の負担の問題です。 立体交差をする場合に、負担の問題として、鉄道側が七%、民間の場合に負担が七%になっています。これはどうも少ないのではないかというふうに思うのです。というのは、この立体交差の中では地方自治体の負担分がやはりかなり大きい。道路が県道であれば県の責任が大きいわけですけれども、そういう場合のことを考えますと、この民間の鉄道の場合の負担の七%というのは、ここまで来ると少し低いのではないかと思います。この協定との関連で、これはどういうふうに考えたらいいのか、もう少しふやすことができないのか、そこのところをお伺いしておきたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 連続立体交差に伴います鉄道と道路管理者の費用の負担の関係でございますが、基本的な考え方としましては、連続立体交差にします場合に、鉄道事業者にとって、踏切が除却されてその面のコストがなくなるとか、それから踏切事故が発生しないのでその面での支出がなくなる、あるいは高架下ができますからそこを貸し付けて収入が得られるというような点に着目しまして、そこから発生する受益を計算して、その分を鉄道側が負担する、残りは道路管理者で負担をしていただくというような考え方がもともとございまして、具体的には、今先生おっしゃいましたけれども、昭和四十四年に運輸省と建設省の間の都市における道路と鉄道との連続立体交差化に関する協定というのができまして、この際にも、今申し上げましたように、受益がどの程度あるか、あるいは金利が民鉄と国鉄とでどう違うかというようなことを議論いたしまして、国鉄が一〇%、それから、今御指摘のように、民鉄が七%というふうになっているわけでございます。 鉄道事業者と道路管理者の費用負担の割合については、基本的には安定的に設定されているということが望ましいと思いますが、ただJRが、国鉄が昭和六十二年度から民営化したというようなこともございますし、いろいろそのほかの状況の変化というようなこともあるものでございますの で、その負担割合につきまして現在運輸省と建設省で見直しをしている最中でございます。 以上でございます。
○上野委員 これは、見直しをひとつ急いでもらって、ぜひ現実に合うようにしてもらいたい。というのは、これだけ都市化されて、それから地価の高騰もありますから、受益ということを考えただけでも相当変わってきていると思うので、やはり場所によっては変わらなければおかしいと思うのです。どこも、田舎の駅のところも七%、それから大都会地の土地の高いところも七%というのは、受益の計算からいったって、どうもおかしいじゃないかと思いますので、そこら辺を勘案して、もうちょっと正当なといいますか、負担になるようにひとつ御検討いただきたい。そのことも一つは立体交差を促進することにもなると思いますので、そこら辺のところを御検討いただきたいと思います。 そこで、やはり具体的な問題に入らないとどうもこの交通対策というのは促進になりませんので、私は少し具体的なことを次にお聞きしたいと思うのです。 この交通問題で、今鉄道が見直されてきている、こういうことがやはり言えるだろうと思います。その原因はいろいろございますけれども、今日、車よりも鉄道を重視して、大量に人を運んでいく点、それから費用の面、あるいは環境の問題など含めて鉄道に重点を置くべきだ、こういうことが言われておりますし、私も、これから一層鉄道を重視した運輸行政が重要だろうと思います。 そこで、私どもの千葉県で今千葉急行というのが計画をされまして、これが今建設をされておりますが、なかなか完成まで行かない。しかも、いつになったらできるのかということが住民の中から最近非常に大きな声になってきております。特に千葉県は東京の人口居住地として広がりを見せておりますので、なおさら過密化の状態が出て、鉄道が、JRその他も含めてパンク寸前にあると言ってもいいぐらいの状態でありますので、この促進をしなければならぬと思いますが、運輸省はこの千葉急行を認可してやっておりますけれども、この鉄道はどういう開業までの見通しになっているか、まず第一にその点をお伺いしたいと思います。認可のときの計画と現在との違いも明らかにしていただきたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 お答え申し上げます。 今御指摘の千葉急行電鉄でございますが、区間は京成の千葉中央駅から千原台までの十・九キロの計画でございまして、その間を新線建設をするという計画でございますけれども、昭和五十二年五月三十一日に工事施工認可を行いまして、同年の八月二十六日付で日本鉄道建設公団に建設の指示をしたということでございます。それで、平成四年三月の完成を目指しまして工事を今まで実施してきたということでございます。 しかしながら、その鉄道整備をする場合に、そこにお客さんを送ると申しますか、需要が発生すべき沿線のニュータウンの造成工事がおくれがちであるということで、旅客需要が計画どおりに発生しないというようなことに立ち至ったわけでございます。それで、このため現実的な対応としまして、沿線の開発状況を勘案しながら建設をするということにならざるを得なくなりまして、平成二年の六月十二日付で工事完成期限の延長の認可を行ったわけでございます。 その内容は、まず千葉中央から千原台までの十・九キロのうち、千葉中央から大森という駅まで、中間駅でございますけれども、この間を四・二キロでございますが、これを平成四年三月三十一日までに単線として開業するというのをまず最初にやる。それから、その大森から千原台までの先の間は六・七キロになりますけれども、平成七年三月三十一日までに単線として完成させる。それから、最終的には千葉中央から千原台までを平成十二年三月三十一日までに複線として開業させるというふうに計画を変えまして、現在、当面その千葉中央—大森間の工事を進めているということでございます。
○上野委員 では、その二期工事の点ですね、一期工事についてはわかりましたが、二期工事の千原台から海士有木というところまでなんですけれども、このことは、二期工事については約束どおりできるのだろうか、こういうことが今心配されているのですけれども、その点はまずどうでしょうか。 それから、これはやはりいろいろなこと、今お話がございましたが、ニュータウンの問題とかいろいろありますが、問題は、それよりも資金面での力の弱さ、そういうものがおくれている原因の一つじゃないだろうか、こう思います。これの、二期工事も含めてですが、特に二期工事については鉄建公団事業としてできないのだろうか、またそういうことをやるためにはどういう条件が必要なのか、この点をお聞かせいただきたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 まず最初の点の辰巳台—海士有木までの区間をいつまでにどうするのかというお尋ねでございますが、今御答弁申し上げましたように、当面の課題としましては、第一期計画であります千葉中央から千原台までの十・九キロの区間の完成に全力を傾注するということにしております。第二期線のうち千原台から辰巳台、これは約二・七キロございますけれども、これについては第一期線の整備状況、それから沿線の開発状況を踏まえながら整備計画等を策定し、その実現化を図っていくこととしているというふうに会社からは聞いております。それからさらに、辰巳台以遠の取り扱い、海士有木までの区間の取り扱いでございますけれども、これはまだ会社において検討中とは思いますが、まだ具体的なものにはなっていないということでございます。 それから、鉄建公団方式によって千原台以遠を整備するにはどうしたらいいかというお尋ねでございますけれども、鉄建公団方式と申しますのは、鉄建公団が指示を受けて民鉄のかわりに建設をして、これを二十五年間の割賦で譲渡する、その間に国と地方公共団体とで五%の利率を超える分を利子補給する、そういう制度でございます。 千原台以遠の区間につきましては、既に確かに千葉急行電鉄が免許を取得しているところでございますけれども、工事の着手については現在会社側において検討中でありまして、具体的なことはちょっと申し上げられないと思いますが、手続としましては、事業者が運輸大臣に建設の指示をしてくれということを申し入れて、それに基づいて運輸大臣が公団に指示をして着工するというような手順になるわけでございますが、それ以前に、建設を開始すべき実態がいろいろ伴ってくるということが必要であるわけでございます。
○上野委員 実は地元で問題になったのですけれども、この第二期工事の部分の一部の土地を民間で、千葉急行で買っておった土地を転売しているのですね。このことは御存じでしょうか。
○佐々木(建)政府委員 御指摘の第二期線予定沿線の保有土地を千葉急行が売却をしたというようなことについてのお尋ねであるわけですが、売却したのは事実ございますけれども、鉄道予定用地というものではないというふうに聞いております。
○上野委員 いや、それは線路用地ではないかもしれませんけれども、それは代替なり、鉄道を本当に本気になって建設しようとするなら、そういう土地を今手放すということがあっていいはずがないんですよ。土地もどんどん上がっている段階で、しかも将来建設をしなければならぬ隣接の土地、一部は線路上と思われる土地もあるんですよ。そういうことですから、実はその先の方のことについては、二期工事については千葉急行はやる気がないんじゃないか、こういう疑問を持たざるを得ない点がございます。そういう意味で、認可を受けておきながらそういう土地を転売したり、それから先のことはどう考えてもやる気がないように見える。こういうことについて運輸省はやはり指導すべきだと思うのですけれども、そこら辺はどうでしょうか。
○佐々木(建)政府委員 千原台以遠、海士有木ま での区間で土地を売却したという点でございますけれども、この区間につきましては、まだ工事施工の認可という手続が済んでおりませんので、どこの場所を線路敷として使うかということについては確定したものがないということでございます。それで、会社に聞きましたところ、鉄道用地として予定しているものではないということでございます。 それから、やはり鉄道事業を始める場合には、一定の需要が発生することが具体的にないと整備をしてもなかなかお客様が乗らないということになりますものですので、できるだけ団地の造成と鉄道の整備というものが一体的に行われるような環境になる必要があるというふうな理解をしております。
○上野委員 答弁しづらい点があるだろうと思いますので余り深く申し上げませんが、しかし、いずれにせよ鉄道事業の千葉急行がこの先までやるという約束で認可をされているわけですから、その点については、そういう疑問の起こらないように運輸省はひとつこの会社に対して指導していただきたい、こう思います。 そこで、具体的な点では、平成三年度事業として、特に来年の三月三十一日には大森までは単線だけれども開通する、こういうお話ですから、そうすると、これは実現可能だと運輸省は見ておられますか。それから、平成七年の大森—千原台間の開通についても、その見通しとしてはどうでしょうか、約束どおりやれるということなのか。これでも大分おくれているんですけれども、その点はどう見ておられますか。
○佐々木(建)政府委員 できるだけ着工しました鉄道を早く完成させることが必要なわけでございますが、当面、千葉中央—大森間の四・二キロにつきましては工事完成期限、平成四年三月三十一日に完成しますように、私どもとしましても努力をしていきたいと思っております。
○上野委員 それと先ほどの、鉄建公団事業としてやり得る可能性はあるわけですね、この路線は。その点、そう言っていいですか。これから申請とかいろいろな手続はありますけれども、手続をやれば鉄建公団事業としてやり得る可能性としてはある、そう受けとめていいですか。
○佐々木(建)政府委員 千原台以遠につきまして制度的に対象になるかというお尋ねでありますれば、なるわけでございますけれども、実態が別途伴う必要があるということがあるわけでございます。
○上野委員 問題は、この鉄道の重要性等考えて、これからも常磐新線とかいろいろと出てまいりますけれども、運輸省は第三セクターの方式での鉄道建設について、やはりもう一歩進めた指導の強化が必要なんじゃないだろうか。第三セクターになるとどうしても、少し極端に申し上げると責任体制が弱い、こういう感じがいたします。せっかく住民に約束をしていながら、県とか市がかかわってはいますけれども、鉄道の主体はやはり民間の鉄道会社がこれに加わって主力になりますから、どうしても推進がおくれてくる、消極性が目立ちます。その意味では運輸省のこれからの強力な指導というものが必要だと思いますが、この点はどうでしょうか。積極的な指導をやるつもりはあるのかどうか、お伺いしておきます。
○佐々木(建)政府委員 千葉急行電鉄は御指摘のように第三セクターでございまして、公共団体、それから関連の鉄道事業者が中心となって出資をしている会社であるわけでございますが、第三セクターで鉄道整備をする趣旨としましては、一つは鉄道が整備される地域の公共団体あるいは住民の意見を十分反映させるというようなことと、公的な色彩を強くするといいますか、事業としての公益性が高くなるといいますか、そういった点と、それから民間の出資が別途あるわけでございますので、その点では民意の反映というようなことがあろうと思うわけでございます。第三セクターであるから必ずしも責任体制が明確でないとかというようなことはないと思いますが、私どもとしましては、第三セクター、幾つか千葉急のほかにもございますが、事業の運営については適正に実施するように指導してまいりたいと思います。
○上野委員 そこで次はもう一つ、東葉高速鉄道について鉄建公団の総裁にお伺いいたしますが、先般、二年おくれの完成ということで役員会で決めた、こういう報道がございました。二年もおくれるというようなことは大変なことです。これは鉄建公団が仕事をされている、建設主体でありますけれども、総裁としてはこのおくれの原因は一体何であって、二年もおくれるということは簡単に言うなら一体どういうことなんだろうか、こういうことでありますけれども、その点についてお伺いしたいと思います。 それから例の建設中に起こった凝固剤の不正注入がございました。この問題はもう解決をしたと思いますけれども、いかなる解決策を打ち出して、そしてこれから再びこういうことが起こらないようにするチェック体制というのはどういうことになったのか、お聞かせいただきたいと思います。
○岡田参考人 お答え申し上げます。 東葉高速鉄道につきましては、西船橋から八千代までの間、この間につきまして平成三年三月三十一日を目途として工事を進めてまいったところでございますが、まことに残念なことでございますが、今先生お話がございましたように、この間の開業の目標を平成五年三月ということで二年間延ばさざるを得ない状況でございます。 その原因は何かというお尋ねでございますが、用地買収にかかわる問題でございます。この間の必要な用地面積三十・二ヘクタールございますが、現在までに大方の皆様方の御協力をいただきまして、二十七・五ヘクタール、率にいたしますと九一%の買収を終わっているという状況でございます。現在残っております地区は一部の夏見地区の都市計画変更に絡む地区を別といたしますと、百平米でございますとか、あるいは五百平米でありますとか、非常に小規模の一部の地主の方々が値段の点についてなかなか御納得いただけない。周辺の地主の方々は私どもの提示価格でもう既に数年前にお譲りいただいている。しかし、一部の地主の方々がそれの数倍の単価の要求をされておられるとか、あるいは過大な代替地の要求をされておられるというようなことで、まことに残念でございますが、買収が完了していないという状況でございます。私どもといたしましては何とか任意協議で円満に解決すべく、今の段階におきましてもほとんど毎日のようにお邪魔をして努力をしているというところでございます。今お話し申し上げました五年の三月までには、勝田台までの区間を含めましてぜひ所定の工期どおり完成をしたいということで全力を挙げているところでございます。 それから二点目のお話にございました習志野台トンネルのその後の経緯でございますが、御承知のとおり、平成二年三月二十七日に薬液注入工事におきまして注入量の不足があるのではないかという懸念が持たれましたので、三月二十七日に工事を中断いたしまして薬液注入工事の実態の調査に取りかかったわけでございます。この調査は、コアを採取いたしましての強度並びに薬液の納入量、それを原票にまでさかのぼっての徹底的な調査をいたしまして、これが完了いたしましたのは平成二年六月五日でございます。その結果、注入量は設計数量に対しまして六九%、すなわち三一%が不足をしている、また、強度もそれに見合って不足をしているということが判明をしたわけでございます。 これらの処置といたしましては、既にトンネルが完成しておりました区間につきましては、御承知のように薬液注入工事と申しますのはトンネルを掘る補助工法でございますので、ここにつきましてはあえて再注入をするという必要はない、しかし、契約どおりの数量が入っていないということから、その契約数量と実注入数量と考えられるものの差につきまして請負代金額の減額あるいは戻入という措置をとったところでございます。まだトンネルを掘っていなかった区間につきましては、その注入の状態では強度的に見ましてもトン ネルを予定どおり掘り進めていくことに不安があるという状態でございましたので、請負業者の全額負担におきまして再注入を命じたわけでございます。再注入を七月七日に命じまして、再注入の状況につきましては、強度試験並びに再注入の状況における薬液注入量のチェックという両面からチェックをいたしてまいりました。そして十分な強度が得られたという判断のもとに、九月四日にトンネルの掘削の開始を命じました。全体工事が完成いたしましたのが十月二十五日、おかげさまで無事に完了することができたわけでございます。 しかしながら、当初の契約上の工期に対しまして百四十一日間の履行遅滞が生じましたので、この間に対する延滞償金を契約書の条項に基づいて徴取をしたところでございます。また、業者に対する行政上の処分といたしましては、確認書の効力停止を六カ月ということで処置をいたしてございます。 なお、今回の事件にかんがみまして、大変地元の皆様方にも御不安を与え申しわけなかった、また御迷惑をおかけしたということを強く感じておりますけれども、非常に難しい工事でございますので、施工管理を一層強化する必要があるということから、運輸省、建設省の御指導をいただき、また薬液注入工事の施工管理に関する検討委員会というところにも私どもの職員を出しまして、いろいろな角度から検討をいたしまして、例えばチャート紙の管理をより以上強化するとかあるいは材料の使用数量の管理を強化する、すなわちそのタンクからミキサーまで行く間に大規模工事におきましては積算流量計を設置して確認をするとか、そういった方法を講じまして、二度とかかる不祥事が起こらないように努めているところでございます。
○上野委員 そこで、もう一点この凝固剤との関係でお伺いしますけれども、簡単に言うと、熊谷組が悪いのか実際の凝固剤業者が悪かったのか、その点はどうでしょう。あなた方の調べではどうですか。
○岡田参考人 注入量不足ということがあったわけでございますが、この注入量不足に関しましての例えば報告書の偽造であるとかあるいはチャート紙の偽造であるとか、そういった問題については元請業者は関知をしていなかったというふうに私どもの調査では明らかにいたしております。しかしながら、元請業者といたしましても下請業者である注入施工業者につきまして十分実態を管理する必要がある、そういった意味での管理責任は免れないということから、先ほど申し上げたような処分をとったところでございます。
○上野委員 しかし、これは同じ組でやっているということですから、東京の御徒町の場合がありますから、そうすると、やはり熊谷組が一貫してこういう指導をやっているという受けとめ方をせざるを得ないと思うのですけれども、その点も、今後の問題がありますからきちっとした報告をすべきだと思うのです。その熊谷組が東京でもやり千葉でもやったということですから、これはやはり一貫したそういうやり方をしておったと受けとめてよろしいでしょうかね。その点どうでしょう。
○岡田参考人 元請業者といたしまして下請業者の施工の実態について十分立ち入って管理をするという意味での管理体制に問題があったのかもしれないというふうに考えております。
○上野委員 この問題はきょうの主題じゃありませんのでこれ以上申し上げませんが、しかし、いずれにせよ下請業者の凝固剤業者というのは弱い立場ですから、その点も十分考慮に入れて、こういう問題が起こらないように元請の会社に対する、これは大会社ですから、これに対する監督、それから今後の問題をひとつ明確にしておいていただきたい、こう思います。 それから、東葉高速鉄道の場合で結構ですけれども、騒音、振動あるいは日照権というような問題が起こりますね。そういうものに対する環境アセスメントについてはどういうふうになっていますか。
○岡田参考人 環境アセスメントにつきましては、所定の手続に従っていたしております。
○上野委員 いつまでにやるのですか。
○岡田参考人 既に実施に先立ちまして環境影響評価を提出いたしまして、御了承をいただいているということでございます。
○上野委員 そうするとその問題はもう既に住民に全部知らされて、そしてその了解をとっているというふうに考えていいですか。
○岡田参考人 そのとおりでございます。
○上野委員 現地ではまだその点が明確じゃないと言っているのですが、なお調査をしていただきたい。そして、せっかくやられたものなら、それをもっと公開をして出しておいてもらいたいと思います。 それから、今度のこの東葉高速鉄道のおくれの原因に、地権者は地下にしてくれと当初から言っておったのですね。鉄建公団が、費用の点もあったのかもしれませんけれども大分いつまでも地下は無理だという形で頑張って、それがおくれた一つの大きな原因になっていると思うのですね。その点については妥協をして地下になったそうですけれども。 そこで、なお三百メーター地下を延長してもらいたいという要望が現地にありますけれども、これにはどう対応されるつもりでしょう。
○岡田参考人 先生御指摘のとおり、夏見地区におきまして地下化の延伸という御要望がございました。 実は、この東葉高速鉄道につきましては都市計画のもとに施工いたしておりますが、当初都市計画を決定いたしましたのは五十八年三月でございました。それ以来八年の時間が経過しておるわけでございますが、当初我々が地下から高架に上げると考えました地点につきましては、その時点での沿線での開発状況から適切であると考えたわけでございますけれども、その後、この地区は首都圏の外縁地区に当たりますので周辺の開発が非常に著しいということから、住民の方々の御要望もあり、またそれを受けて市、県なりの地元からも地下区間を延伸するようにという強い御要望がございました。それに対しまして私ども、そういたしますと工事費が大変かさむことにもなりますので鉄道事業者とも十分協議をいたしました上、延伸はやむを得ないということで四百九十メーター延伸をするということで、都市計画変更の手続が必要でございますので、それら所定の手続に入っているところでございます。 なお、先ほど用地がまとまって抜けている地区として夏見地区を申し上げたわけでありますが、そういう事情がございましたので、この地区について、約一キロの区間の用地買収については、今後この都市計画の手続が公示され次第積極的に入っていくという状況でございます。 なお、さらにこれを延伸できないかということでございました。 四百九十メーター延伸をするということにつきましていろいろ地元ともお話し合いをした上で、それぞれの地区の方々からこの四百九十メーターでやむを得ないということで御了解をいただいた上、都市計画変更という所定の手続をとっておりますし、もう先の方では一部高架橋もできておりますので、これ以上の地下の延伸は不可能でございます。
○上野委員 都市化して非常に人口の過密化しておる地域についてはこれからも地下にしろという要求が出てくると思いますけれども、これはやはりそういう地下ということを考えざるを得ない状態が強いと思いますので、これについてはもうちょっと柔軟な対応が求められるのではないだろうか、こう思います。 そこで、この地下との関係で、今船橋の京成の高架が問題になっております。これはもう大変な混雑状態の場所で、しかも三十年来高架にしろということで随分立体交差の要求が出されてきているところなのですけれども、今なお完成をしていない。しかも、具体的に立体交差にするという形が出てからもう十年になっているわけですが、先 ほどのこの立体交差との関係、踏切の立体化の問題とも関連しますけれども、具体的な例として、もう仕事を開始をしてからだけでも十年になっている。こういう状態というのは、これは何とかしなければいかぬではないだろうかというふうに思うのです。 そこで、この立体交差、高架にするから土地の買収その他時間がかかるんで、これをもっと早くから地下にするということを考えられなかったのか。地下にするということがなぜできないのか、この点について、船橋の場合の例としてちょっとお伺いしておきたいと思います。
○市川(一)政府委員 京成船橋駅周辺の連続立体交差事業でございますが、高架事業ということで事業認可を取りましたのは昭和五十九年三月でございます。現在用地買収を中心に事業が進められておりますが、昭和五十年度、五十一年度ころ、この周辺につきましてどういう方式で連続立体をするかということにつきましてかなり綿密な調査が行われております。その際、約十の案がございまして、その中にはただいま先生の方からお話がありました地下化の案も何通りか検討されておりますが、最終的に、事業費の問題あるいは工事期間の問題、その他幾つかの問題点を比較検討いたしまして、総合的に今回はあの地域は河川高架案でいくということに決まった次第でございまして、検討の段階では地下化することにつきましてもいろいろと調査検討されておるようでございます。 一般的に、連続立体交差事業につきまして高架でいくか地下化でいくかという問題はかなりいろいろと検討を要する問題でございますが、やはり地下方式の場合には高架よりもかなり事業費が莫大にかかるというような問題もございます。それから、ちょっと具体的で恐縮でございますが、京成船橋駅周辺の場合でございますと、河川とかJR総武線との横断部の問題もございまして、この際は高架化の方がよりスムーズにいくという判断をしたようでございますが、一般的にもそういったような問題がいろいろございまして、ケース・バイ・ケースで対応せざるを得ないというふうに私どもは思っておる次第でございます。
○上野委員 その五十一年度当時のこととしてはわかるような気もするのですけれども、しかし、現在ここまで来ますと、高架にすることによってこの都市計画事業というものがまた別の支障を来す、こういう結果になるでしょうし、高架にしても、逆に高架にするために人の通りは多くなる。したがって、駅前のこれからの状態を考えますとなお混雑が激しくなる。やはり地下にしてJRと結びつくような形にした方が、駅前の整備としてあるいは都市計画上も重要だと思うのです。 その点から見ますと、なぜ地下化できないかということを見ますと、主として事業費なのですね。事業費の問題ですから、これはやはり、事業費というのは百年先の都市計画を考えた場合でも、多少事業費が高くなっても、多少どころではない、大分高くなることはわかりますが、最近は技術的にも非常に進んできておりますから、これはやはり地下化をすることを検討する必要があるのではないか。そうしませんと、これからまだ何年かかるかわからない。これは、完成の見通しは大体いつですか、その点もちょっとついでにお伺いしておきます。
○市川(一)政府委員 先生はよく地元を御存じの上での御指摘でございますので、非常に重要な問題点を御示唆いただいているとは思う次第でございます。 まず、事業の完成見込みでございますけれども、現在のところでは事業主体としての千葉県といたしましては平成十年ごろには工事を完了させたいというふうに考えていると私どもは理解しておる次第でございます。 それから、地下化にできないかという問題につきましては、まず第一点といたしましては、既に高架化ということで用地買収等に入っておる、用地買収も六五%まで進んでおるというのが一つの実態としてございますということを申し上げますとともに、先ほどもちょっと触れましたように、河川等の問題等もございまして地下化はなかなか簡単にはできない場所であるということのようでございます。 それから、高架によりまして日照等の問題、いろいろ心配する部分もございますけれども、その点につきましては、例えば必要な箇所には側道を設けましてそれを緑道として整備する等の計画も中に入っておりますので、何とか地域社会の中においてスムーズな形でいい事業が完成できるように私どもも努めてまいりたいと思っておる次第でございます。どうぞ御理解いただきたいと思う次第でございます。
○上野委員 具体的な問題なものですから余り多くを申し上げたくないのですけれども、しかしまだ七年もかかるという話ですね。七年間あのままで我慢しろということ。これはもう三十年来の課題ですよ、今から振り返ってみますと。だから、問題になってからだけでも合計四十年近くかかる、一つのこの立体に。そういうことであるという状態なら、やはりこれは地下化をすることによって用地買収も必要ないし、それから、今河川上の問題いろいろ言われましたが、それは確かに難しい点はありますけれども、やれないことはないのですよ。もうやる気さえあればできる。ですから、今度の議案とも関係しますけれども、この立体交差を本気になってもっとやろうというなら、地下化についても本気になって考えないと進まないだろうというふうに思います。したがって、用地買収したのは、用地は幾らでも活用の仕方がありますから、ひとつこの地下化を検討してみる必要があるのではないか、こう思いますが、建設大臣、これは少し検討の材料に入れてみてくれませんか。
○市川(一)政府委員 先ほど申し上げましたように、用地買収等にもう入っておりまして、平成十年度といいますと、遠い先のようではございますけれども事業ベースとしては既に動き出しておるということでございますので、どうかひとつ御理解いただければと思う次第でございます。
○上野委員 いや、だってこれからやるという五カ年計画の中にも入らないのですよ。それからまた超えてしまうのです。まずそういう意味では、もうそのころになれば我々は議員をやっているかどうかもわからないし、これはもう答弁を求めませんが、ぜひ検討してもらいたい。この点は、単に立体の問題だけじゃないのです。都市計画上も重要な課題ですから、ぜひ検討をやってもらいたい。これから私も運動しますけれども、そういうことでお願いしたいと思います。 そこで、東葉高速鉄道の場合もそうですし、それから千葉急行の場合もそうなんですが、全体として国の計画が、五カ年計画をいろいろつくられますけれども、そういうことで始まった仕事が五カ年たってもできない、あるいはさらに延長せざるを得ない、そういう鉄道の建設の立ちおくれの現状、それから今の立体交差のことにいたしましても、まだこれから七年間もかかる。一つの踏切を立体化するのにこれだけ時間がかかるということですから、これは本当に都市の改造あるいは交通対策全体を含めて全体としておくれていると言わざるを得ないわけでございます。したがって、そういうことを促進するためにも、先ほどもちょっと申し上げましたが、やはりこの予算の面で足りない、五カ年計画の予算の点でもどうしても不足になるだろうと思います。 そこで建設大臣に、具体的に、この五カ年計画の交通対策の予算も含めて拡大するために具体的に何か考えておられるかどうか。特に建設大臣は東京の出身で、この首都圏の過密の状態それから交通渋滞の状態、これは本当によく知っておられると思いますから、その点では今度出された予算案ではできないと思いますので、その点についてこれを拡大することを、まあ、決まってからでも結構ですけれども、この法律が終わったら直ちにそういうことに着手することを考えてもらいたい、こう思いますが、そういう決意があるかどうかをお伺いいたします。
○大塚国務大臣 ただいま立体交差の難しい問題を拝聴させていただきまして、先生の心情は私はよく理解をしているつもりでございます。しかし、五カ年計画の外にはみ出るではないか、まさにそのとおりでありますけれども、この種の事業、大都市はどうしても権利がふくそうしておったり大変急増地帯でもあるということを考えますと、せっかくここまで進めてきた事業を途中で変えるということもなかなか難しいわけでございまして、これらにつきましてはお気持ちはよく理解しているつもりでございます。 今御指摘の交通第五次五カ年計画の予算につきましては、御指摘のとおり我々ももっともっと拡大をしたいわけでありますが、国としての財政事情もございますし、与えられた予算の中で効率的に重点的にこの目的を達成するために全力を挙げていく。とりわけ土地基本法で、特に先生の方の党からもいろいろ御提言をいただきまして、当時私は委員長としてこの法の制定に携わりましたけれども、一つはやはり、公共の福祉を優先するということで国民の皆様方にも御理解をいただきながら地価の安定に全力を挙げていく。引き下げに全力を挙げていく。同時にまた、こういう事業がスムーズに進むということも、結果的には予算、お金の問題だけではなくて、事業を早くすることには非常に大きな問題だと思うのであります。 そういう意味では、周辺の住民の方々にも御協力を求めたり、また地方公共団体にも強力に御援助をいただくようなことも考えながら、それぞれの機関とも連携をとりながら先生の御期待に沿うように頑張ってまいりたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。
○上野委員 それでは最後にお聞きしておきますが、建設大臣は地価を下げられるという努力をされるそうですけれども、その一番重要なポイントというのは、何をやることによって地価を下げるということに建設大臣としては考えておられるのか、この点がまず一点。 それから、公共投資四百三十兆円、これはしかし、今の五カ年計画の予算の計上では四百三十兆円としては少ないのじゃないですか、その割合からいくと。特に生活関連に重点を向けるということであるならなおさらそうなると思いますけれども、四百三十兆円との関連はどうなるか、その二つを最後に。
○大塚国務大臣 地価の引き下げにつきましてはしばしばお答えもしてまいりましたが、やはり総合戦略を立てて取り組まなければならない。特に先ほども申し上げました土地基本法に示す各般の政策を織りまぜて、特にまた金融に関しましては総需要抑制を始めましてから約一年近くなりますが、そういう意味での効果はかなり上がってまいりました。そしてまた、土地税制であるとか土地の有効利用のための都市計画法あるいは建築基準法の改正等々によりまして、そのような問題を織りまぜながら進めることによってかなりの効果を上げるものと私は期待をいたしておりますし、また頑張らねばならないと思っておるところでございます。 そして四百三十兆円、これも地価の問題と関連が深いわけでありますが、またそれと同時に、いわゆる建設を担当する業界の皆様方も最近は人手不足から工期のおくれ等も大変ございます。そういう問題とも真剣に取り組みながらやってまいりたい。その四百三十兆円から交通安全計画へのこの関係についても御意見がございましたけれども、まあ国の財政事情をずっと見回しながら、四百三十兆円も十カ年の計画でありますから、その獲得に全力を挙げ、特にまた生活関連重点化枠のうちの二千億のうちの千七百五十億が公共事業、そのうち千三百九億を建設省にいただいておるわけでございます。これを効率的に使っていくということによりまして所期の目標を達成するような公共投資をやってまいりたい、このように思っております。
○上野委員 終わります。
○長田委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。 ─────────────
○長田委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 まず、踏切道改良促進法の一部を改正する法律案について採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○長田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案について採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○長田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ───────────── 〔報告書は附録に掲載〕 ─────────────
○長田委員長 この際、運輸大臣及び建設大臣から発言を求められておりますので、順次これを許します。村岡運輸大臣。
○村岡国務大臣 踏切道改良促進法の一部を改正する法律案につきましては、御熱心な御審議の結果、全会一致をもちまして御可決をいただき、まことにありがとうございました。 運輸省といたしましては、審議中における委員各位の御高見を踏まえつつ、踏切事故防止等のため行政に万全を期してまいる所存であります。 ありがとうございました。(拍手)
○長田委員長 次に、大塚建設大臣。
○大塚国務大臣 踏切道改良促進法の一部を改正する法律案及び交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されましたことを深く感謝申し上げます。 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすように努めてまいる所存でございます。ここに、委員長初め、委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。 どうもありがとうございました。(拍手)
○長田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十九分散会