建設委員会 第3号
- 発言数
- 218 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1991/02/20
会議録
○桜井委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松本龍君。
○松本(龍)委員 松本龍であります。 先般の所信表明を受けまして若干の質問を行ってまいりたいと思いますけれども、所信の中にも、多極分散、また一極集中の弊害、地方の活性化を図るということが、決意のほどが述べられているわけでありますけれども、私はまず、二十年ほど前のお話をしたいと思っております。 二十年前、ちょうど私、学生のころでありましたけれども、あるラジオの深夜番組でこういうお話を聞いたことがあります。恐らく地方の時代というテーマだったと思いますけれども、九州にいらっしゃるある声楽家、多分声楽家だったと思いますけれども、その方が東京の大学に週に一度授業を教えに行かれる。きつい思いをして九州のどこか、ちょっと今記憶にありませんけれども、そこから東京に行って授業を教えられていた。しばらくして自分の生徒さんに、ひょんな話から、この中で九州出身の人は何人ぐらいいるんだろうという話をされて手を挙げさすと、実にそのときに七割ほどの方が九州出身であった。つまり、これは非常にまれなケースではあると思います、偶然ではあると思いますけれども。二十年ほど前にそういう、例えばその方が後で述懐をしておられた。私は九州から通っているのに、向こうでは九州の生徒がたくさんいた、ですから九州にこういう学校や施設があれば、どちらもきつい思いをしなくていいんだという話を聞いたわけであります。これが実に二十年前の話であります。いつから地方の時代というふうに言われているか、私はよく知りませんけれども、一向に一極集中が是正をされていない、地方の振興がなかなかおくれているという現実がまだまだあるわけであります。 そういった中で、建設大臣は東京出身でいらっしゃいます。まさに一極集中の真っただ中にあるわけでありますし、また都市問題の専門家でもいらっしゃいます。国土庁長官は愛媛県の出身、まさに今、地方の非常に過疎化の波に襲われていると言っても過言ではないと私は思っています。さらに去年、四百三十兆円の十カ年計画が策定をされました。そこで私は、その一極集中や地方の振興という問題に関しまして、四百三十兆円という数字が出てきた、そういう中でそれぞれのお立場から、一人の政治家としてそのときに夢を描かれたりいろいろ知恵を出されたと思うわけですけれども、その辺の、所信に書かれていないいわゆる率直な、フリーハンドで結構ですから、これからの建設行政、国土行政にかかわっていく中で、それぞれのお立場からお述べをいただきたいと思います。
○大塚国務大臣 二十年前の日本列島を頭にお描きになりながら御指摘がございました。既にそのころは、いわゆる所得倍増論から高度経済成長と波に乗っておるころでありますが、確かに東京圏、近畿圏、中部圏といった都市圏に人口が集中をしておる途上にあったと思いますけれども、当然のことながら一方で全国総合開発計画もスタートして、国土の均衡ある発展を図るということが国の施策の中心になりつつあったときであろうと思います。そのころ新幹線もできましたり、高速道路もできましたり、もろもろの多極分散に関する施策が進んできたわけでございますが、あるときは新産業都市を指定して工場を移転しましたり、あるいは大学を移転しましたり、あるいは筑波に新しい都市をつくるというような試みもされたわけでありますが、依然としてやはり一極集中の傾向はなかなか歯どめがかからずに推移してまいりました。 その結果、東京は公害であるとかあるいはごみの問題であるとか、また最近では交通渋滞というような問題を持っておるわけでありますから、まさに一極集中から多極分散をしっかりやらねばならない。これを進めていく上で、たまたま公共投資基本計画四百三十兆円が策定されまして、建設省としましては五本の五カ年計画もスタートをさせようというときでありますから、この流れをさらにしっかりと定着をさせる絶好の機会というふうに思っておりますし、また、そういう施策を進めていかなければならないと思っておるところでございます。 ともかく、高規格幹線道路も二十一世紀初頭には一万四千キロ、現在約五千キロということでありますから、この整備も進めなければならないと存じますし、公共投資を効率的に重点的に配分をいたしまして、まさに地方を振興して多極分散の実を上げていくように努力をしてまいりたい、このように思っておるところでございます。
○西田国務大臣 それではお答えをいたします。 建設大臣東京の人、国土庁長官四国の山の中の人という二人を並べての御質問でございまして、今委員もお話しになりましたけれども、一極集中問題というのとそれから地方の過疎という問題は、これは非常に私は大きな問題だと考えておるわけでございます。一極集中をしておる東京がそれでよいかというと、今建設大臣からもお話がございましたけれども、これはまた東京は東京でいろいろな難問題を持ち合わせておる。それから、過疎地方は過疎地方で、これは言葉にならないような皆さん方が苦労をしております。特に若者がいない。それから、非常にその反面お年寄りがふえてしまった。こういう構造にますます進んでおるわけでございます。 こういう問題を解決つけていくために、何を考えていかなきゃいけないかということになってくるわけでございますけれども、まさに四全総でひとつ一極集中を是正していこう、そして多極分散型のひとつ地方の活力活性を図っていこうという方向が示されておるわけでございまして、私どもの取り組み方といたしましてもそのことを念頭に置いて、そして社会資本がおくれておりますから、ここへ今大塚大臣は重点的にという御発言でございましたけれども、私は、重点的かつ傾斜的に地方の社会資本というものを充実さして、そしてまず第一番に住みよい地域社会を地方につくっていく、それからもう一つは活力を持った地域社会をつくっていく、そして皆さん方が、たとえ山の中であろうが島であろうが、自分たちのふるさとに誇りを持って生活のできるような環境整備をぜひこれから進めていきたい、そういう基本的な認識でございます。
○松本(龍)委員 私としては、もっと夢なりロマンなりを語っていただきたかったわけですけれども、既に言われて久しいそういう事柄は、今現実的に東京圏だけで全人口の二五・五%が住んでいる。国土の三・五%にすぎないところに、実に二五・五%の人が東京圏だけで住んでいるという現実があるわけであります。ですから私は、いろいろな縦割りの行政がある。公共交通は例えば運輸省であるとか、あるいは情報通信システムはどの省であるとか、いろいろな省があるけれども、具体的な話といいますか、多極分散をするということは、いわゆる都市機能を地方に分散させるということだけではないと思います。つまり、地方そのものが持っている歴史や文化をつくり上げていく。決して大都市の機能を分散させるということだけではないと思うわけであります。 そういう意味で、具体的に申し上げますと、大学を分散させるとか、文部行政その他いろいろあると思います。そういう中で、建設、国土という非常にこれからの日本をつくっていく牽引車になっていただいて、本当にグローバルな視点からこの問題に新たな決意で取り組んでいただきたいということを、まず申し上げておきたいと思います。 さて、四百三十兆円の問題ですけれども、私はこの問題の中で大きな三つの問題点があると思います。一つは土地、つまり用地取得の問題であります。二つ目には、それに見合う労働力の確保の問題。三番目には、環境に与える影響であります。つまり、プロジェクトがいろいろ実施される中で、環境アセスやいろいろなことに対する十分な配慮がなされていかなければならない、私は三点あると思うわけです。 現在、最初の用地の問題、土地の問題ですけれども、住宅とか下水道とか公園とかというのは、非常に土地とのインセンティブが高いわけであります。そういった中で、現在、土地高騰が続いているわけですけれども、一九五五年から八九年までの三十五年間で実に土地が百二十八倍に上がったという現実がある中で、つまり非常に予算がふえていっても事業量そのものはふえていかないということも、これから懸念をされているというふうに言わねばならないと思います。どうしても地価を下げて、安定をさせていかなければならないというのは緊急の課題であります。 今、金融的な措置として総量規制が実施をされておりますけれども、その総量規制が今回ではなく過去にどういう状況で行われてきたか、そしてその効果がどういうふうに上がってきたかということをお尋ねをしたいと思います。
○永田説明員 お答え申し上げます。 お尋ねの過去における総量規制の問題でございますが、昭和四十八年の一月及び十二月の二回通達を出しまして、金融機関の土地関連融資に係る指導を行いました。 四十八年一月のものにつきましては、これはいわゆる列島改造議論といったものも契機にいたしまして、四十七年から四十八年にかけての地価の高騰がございまして、その抑制のために総量的な規制を自主的にやっていただくということを行いました。それから、四十八年十二月でございますが、これはその直前の十月にいわゆる第一次のオイルショックが起こりまして、総需要抑制策ということが強力にとられたわけでございますけれども、その際に、総需要抑制のための選別融資を実施いたしまして、その一環といたしまして土地取得関連の資金につきましても抑制的に指導するということを行いまして、そういう意味におきまして、かなり高騰した地価も、全体の総需要を抑制する策と相まちましてそれなりの効果が上がった、かなり鎮静化したというふうに、我々としましては過去を振り返っております。
○松本(龍)委員 ついでにお尋ねをしますけれども、ノンバンクの記事が二月九日の新聞に載っておりまして、昨年九月末の貸付金総額は五十七兆六千四百億円だった。建設・不動産業向けが二十二兆七千九百億円と、全体の四〇・二%を占めていることが明らかになった。その中で、監督する新業法を含めた法的措置の導入の検討に入ったというふうに書かれておりますけれども、この辺のところについてお尋ねをいたします。
○永田説明員 お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘のように、先般いわゆるノンバンクの貸し付けの状況につきまして、この任意の調査をさせていただきました。その結果といたしまして、今おっしゃられましたような、内容としましては不動産、建設のウエートが四〇%という結果が出ております。ただし、これは九月末時点の計数でございますので、その後につきましてはまた新たな点検が必要だと思いますが、お尋ねのノンバンクの問題につきましては、現在大蔵省のノンバンク研究会というのがございまして、そこでノンバンクの実態あるいは意義などにつきまして検討が進められております。したがいまして、それらの結果も踏まえまして、法的な整備の適否も含めまして今後のあり方を検討していきたいというふうに考えております。
○松本(龍)委員 先ほどの総量規制の話ですけれども、昭和四十八年に発動があって効果のほどが上がったということがあったわけですし、それで五年前の土地高騰から去年の四月に今回の総量規制が発動、実施をされたということであります。また、ノンバンクの実態もやっと去年の九月までの統計が出てきた。今現在どういう実態になっているか、新聞等によりますとノンバンクも厳しい状況にあるというふうに聞いております。 そして、そういう中で地価は少し東京なんかでは値下がりが始まった、中古マンションが値崩れをしてきたということがあるわけですけれども、私は、これはその総量規制も効いているだろう。国際的にはBIS規制も効いているだろう。また、バブルはクラッシュするわけですから、そういう時期にもあったかもしれない。また、去年来のいわゆるマスコミ等を通じての地価に対する、何とか下げなければならないといういろいろな報道がありました。そういう中で、新土地保有税、地価税あたりのアナウンス効果も私はあったと思います。ですから、そういうふうないろいろな要件が複合してきて今の東京における値下がりが始まっているのではないか、私は専門家ではありませんので、その辺がどういうふうに相互作用してきたかわからないわけですけれども、そういういかにも大蔵省の対応がおくれたということをまず御指摘をしたいわけです。 地価は下げることが目的であります。しかし、国土庁も言っているように、土地を持っていることの有利性を減殺する、土地投機、つまり土地に絡んだいろいろなことをやっていくと、これだけ厳しい思いをしますよということをやっていかなければならないと私は思うのです。つまり、一般の方々は人生設計をされるその中で、共稼ぎをしながら、あるいは今過労死とかいう話がありますけれども、残業をしながら一生懸命、何年後に土地を買って家を建てようという人生設計をされると思うのです。しかし、だから土地が値上がったから買わないんだ、土地が下がったから買うんだとかというのは、なかなか一般の市民は考えられないわけです。土地が下がった、土地が下がったはいいが、これで今下げどめだということでまたぞろ土地転がしが横行するようになってはこれはまたいけないわけですので、言ってみれば下がり始めたときが本当の土地対策に対する勝負どきだというふうに思っています。 現在、相続の問題とかで、大変土地が値上がったことによって、一般の人たちは相続税がなかなか払えない。そういった中で切り売りをしていく、都市がスプロール化していく。そして、中小の企業でも相続をするとき、例えば小さな同族会社でありますとかというときには、相続をするときに類似業種比較方式、また純資産価額方式、いろいろありますけれども、やはり資産で評価をされてくる。そういった中で、また、自分の父の会社を相続できないということが現実に今起こってきている。そういった中で、やはり今下がり始めたときが、これからが私は勝負だと思うのです。ですから、短期的には金融関係の措置は結構でありますけれども、土地基本法の第九条でありますとか、国土利用計画法の監視区域、規制区域、また用途地域の抜本的な見直し、いろいろな取り組みがこれからなされてくると思うわけですけれども、これからこうやって土地を下げるんだ、値段を下げるんだ、地価を下げるんだというその辺の決意のほどを、土地局長お願いをいたします。
○藤原(良)政府委員 今回の地価高騰に対する土地対策としましても、これまで先生御承知のとおり、監視区域制度の運用とか土地関連融資の規制、住宅宅地の供給促進や有効高度利用の促進、さらにはより長期的な観点から、東京からの機能分散の促進など、需給両面にわたる各般の施策を実施してきたところでございます。さらに、制定されました土地基本法を踏まえまして、先月の二十五日に、今後さらに総合的な土地対策を強力に推進していくという趣旨から、総合土地政策推進要綱というのを閣議決定したわけであります。 この要綱の中でも、まさに先生おっしゃっておられますように、法制上、財政上、金融上、各般の個別施策を盛り込んでおりまして、今後政府としましては、この要綱に従いまして土地神話の打破、適正地価水準の実現を目指して構造的、総合的な対策を一層強力に展開していく、そして土地政策の目標を実現する、そういう姿勢でございまして、その中には取引規制もございますし、金融の問題もあります。土地税制の総合的な見直しもございます。そういういろいろな施策をそれぞれの分野で懸命に行い、それぞれの分野で汗を流しながら目標実現に取り組んでいきたい、そういう気持ちでございます。
○松本(龍)委員 二番目の問題でありますけれども、これから四百三十兆円に見合うような雇用政策をつくり上げていかなければならない。今大変な建設産業人手不足ということが言われております。私もこの間、東京で車に乗っておりますと、外国人の女性の方が建設現場におられた。後片づけをされていたのを見て、これは本当に今深刻な状況なんだなというふうに思いました。ミサワ総研の去年の六月に出ましたシミュレーションによりますと、大工不足が、今現在六十七万から二〇〇〇年には四十一万、二〇一〇年には二十万になろうとしている。出生率が八九年で一・五七人ということを考えたときに、これからの若い人たちが本当に建設産業に向かうような、そして社会的ステータスやそれに見合う年収を保障していくことが非常に大事ではないかというふうに思っているわけです。一方で三Kと言われながら、一方で、私はいろいろな人たちに会いますけれども、私はホワイトカラーにならない、汗を流して働くのだ、そういう元気な人たちもたくさん私は現在知っております。そういった中で、やはりこれからの若い人たちが望むような、健全でしかも安定した状況をつくり上げていかなければならないと思うわけですけれども、先般、建設産業教育センターというのが設立をされるとお聞きをしましたが、その内容についてお聞かせをいただきたいと思います。
○鈴木(政)政府委員 ただいま御指摘のありましたとおり、建設産業をいかにして魅力のある産業にし、活力のある産業にして若い人たちに夢と希望を持って入ってもらおうかというのが、私ども担当しております建設業行政の最大の課題でございます。そこで、先生御承知のとおり、私どもも建設業構造改善推進プログラムというものに基づきまして、現在いろいろの手段を業界といろいろ協力しながら打ってきておりますが、その中の一つといたしまして、いわば業界の人づくりセンターというような意味合いを持ちまして、一月十日に建設産業教育センターを設立させていただきました。これにつきましては、建設業各界の大変な御協力をいただいております。 このセンターの目的とするところは、いろいろございますが、一つは、自分の社ではなかなか若者を教育できない、そういうような中小零細企業等の職員をお預かりして技能者として立派に育っていただこう、そういうお手伝いをしたいというのが一つでございます。もう一つは、今後開発途上国に建設技術の移転をしなければいけない、国際化を迎えましてそういう時代かと思います。そこで、開発途上国から研修生を受け入れまして、建設技術を身につけさせて、将来その国に戻って国の国土建設に当たるようなそういう人材を育成しよう。さらにもう一つは、私ども建設省、昭和二十八年から産業開発青年隊事業というものをやってまいりましたが、この事業を拡大しまして、これまた開発途上国において、こちらから出かけていってその国土づくりに自分から当たろうというような、そういう方々を養成しようというような、三つの目的を持って発足したわけでございます。 今後この法人の運営に当たりましては、建設業界のニーズを的確に把握しなければいけないということは当然でございます。いろいろ各方面からの御協力をいただきながら、人づくりセンターに値するような立派な仕事ができるように、私どもも最大限努力をしていくつもりでございます。
○松本(龍)委員 民間から二十億の資金を調達してこれからやられるやに聞いておりますが、決してこのことが有名無実にならないような、そして、今景気がいいからいわゆる人手不足が発生をしている。しかしながら、建設業界、土木業界というのは毎年景気がいいとは限らないわけです。年によって非常に厳しい状況も出てくる。ですから、そういう景気が悪いときもこういう施策なりいろいろなものをつくり上げていくのだ。今構造改善計画のことを言われましたけれども、それでもやはり景気がいいときに出てきたと私は思うのです。ですからそういう意味では、これをやはりしっかり推進をしてもらうという考えが要ろうかと私は思っております。 次に、そういう意味で雇用の安定、または会社の健全な経営をしていくためには、去年私、発注の平準化が必要であるということを申し上げました。そういう中で、ゼロ国債の運用等で実効が上がっていると思うわけですけれども、その辺のところについてお尋ねをしたいと思います。
○望月政府委員 先生からお話しのとおり、昨年の四月にも、この公共事業の発注の平準化について的確な御指摘賜りましたわけでございますが、私どももこの公共事業の発注をいかにしてならすかということは大変重要な課題と受けとめております。とりわけ先ほど来お話にありますように、いわゆる技能労働者の不足といいましょうか逼迫状況等考えましても、また地域経済の活性化という観点からも、できるだけ平準化への努力というものはさらなる努力をしていかなければならぬ、こういう認識でおります。 そういった中で、今般特に申し上げたいことは、平成二年度の補正予算におきましても、私ども引き続き六千億円というかなり大規模な、いわゆるゼロ国債を実施させていただいております。これが大変に地域において歓迎されているところでございまして、平準化に具体的に効果を出しているということはもう私から申し上げるまでもございませんが、大体広く認識されておるところということで、私どもこれをさらなる継続努力を続けていきたい、こう思っております。 と同時に、国のいわゆるゼロ国債制度とあわせまして大事なことは、地方公共団体におきましても何らかの知恵を出していただく必要があるだろうということで、俗な言い方でございますが、ゼロ国債に対応してゼロ県債という言葉で我々使わせていただいておりますが、こういったものもできるだけ使っていただきたいということで、平成二年度で申しますと、実は昨年度は七県が実施しておりましたけれども、さらに十三府県と政令市一市、こういった十四の公共団体が新たに取り組んでいただくというようなことになっておりまして、こういったゼロ国債あるいはゼロ県債というものが大変今後とも認識されてくるのじゃないか、また我々もその方向でさらに努力していきたい、こう思っております。 それからもう一つ大事なことで私ども認識していますのは、いわゆる国庫債務負担行為の積極的活用という問題がございます。言うなれば、単年度の予算制度というものは御案内のとおりでございますが、できるだけ通年的な事業において国庫債務負担行為が大変重要であるということで、平成三年度予算におきましても、これについて、建設省関係の事業ではかなりの大幅な増額を予定させていただくというようなことで、ゼロ国債、ゼロ県債、あるいは今申しましたような国庫債務負担行為の活用などあらゆる手だてを、許される手だてを最大限使っていきたい、こんなふうな考え方で取り組んでいるところでございます。
○松本(龍)委員 例えば新潟のフレックス工期とかいろいろちょっとお尋ねしようと思ったのですが、時間がありませんので、今の官房長のお答えについて述べさせていただきますけれども、各省庁間との連絡とか、つまり学校ですと文部省あたりはやはり工期が三月三十一日ということになってくると思う。ですから、そういうことも各省庁間の連絡、発注部局の理解もまたこれから必要ではないかというふうに考えているわけです。 それとあわせて、現在大きなプロジェクトが各県で組まれています。一昨年は私どもの福岡市でよかトピアというのがありました。これが三月十七日から半年間、昨年は花の万博が四月一日から約半年間あったわけでありますが、そういうイベントなりプロジェクトは、やはり三月の半ばとか四月とか季節のいいときに始まってくるわけです。ですから、そういう中で一昨年のよかトピアも、非常に地元の人たちは徹夜徹夜で苦労されて、そして去年の万博でもウオーターライドが故障するという、女性客ら十二人などが頭に負傷したというふうなことがあったわけです。私は、このことはやはり突貫突貫で非常にきつい思いをして工事をしてきた弊害が出てきているのじゃないか、そういう意味でも発注の平準化というのは、これからもやはり推進をされていかなければならないというふうに考えるわけであります。今後ともよろしく対応のほどをお願いをいたします。 それから、道路行政についてお尋ねしたいと思いますけれども、建設業も今は交通事故による死亡事故が非常にふえております。また、運輸産業に従事をする人たちは、一般道路をいわゆる仕事として使っている。非常に道路との相互性が高いわけでありますけれども、そういった中で今運輸産業に従事する方の労働時間、さらにもしわかれば、その居眠り運転などの事故の件数がわかれば教えていただきたいのですが。
○鈴木説明員 お答え申し上げます。 自動車関係の運転者関係の労働時間でございます。平成二年の道路貨物運送業、この労働時間が二千五百三十八時間でございます。それから道路旅客運送業、これが二千四百二十三時間でございます。いずれも前年よりも大幅に縮小しておりますが、ほかの産業の全産業計が二千五十二時間ということで、ほかの産業に比べますとかなり長いという実態でございます。そういう観点から、こういった産業の労働時間の短縮につきまして、今後一層努力してまいりたいというふうに考えております。
○松本(龍)委員 今、二千五百三十八時間とおっしゃいました。これは実はとんでもない数字なわけであります。そういう中において、やはり高速道路は非常に設備が整っているというか、休憩場所や駐車をする場所は整っているわけですけれども、一般道路において公的なそういう施設があるのか、また道路構造令ではどうなっているのか、お尋ねをしたいと思います。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 今、先生の御指摘の道路における休憩所といいますかに関しましては、今までは専ら長距離あるいは広域的な交通の主役として、確かに高速自動車国道を主といたしまして自動車専用道についてサービスエリアを設けてまいっております。一般道路につきましては、沿道利用が即可能なものでございますから、これまで民間施設によってサービス供給をお願いするといいますかがなされてきた、こういうのが実態であろうかと思います。しかし、今先生も御指摘のように、長距離道路輸送の増大、これが高速自動車国道のみならず一般の国道等主要な幹線道路においてふえてまいっておることも事実でございますし、その中で過労な運転事故を防止して、そして安全で安心して通れる道路交通環境を確保するという観点から、ドライバーの休憩の問題をきちっと受けとめてやっていく、こういうことは非常に重要になるということを私ども認識しております。 そういう意味から、実は私ども、道路の用地を買収する際に、道路の際に一筆を買いますとどうしても残地が出る場合もございます。そういうようなものを利用し、あるいはそれに若干買い足しをするなどして、既に全国的に見ますと数十カ所に及ぶこういう簡易なパーキングエリアといいましょうか、こういうものを施行してきております。一番大事なのはやはり便所あるいはトイレ、あるいは安心してそこで車をとめて仮眠ができる、こういうような性格を持った場所であろうと思っております。 実は、そういう意味も含めまして、平成三年度から新たに策定させていただきます第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画、この中に新規施策といたしまして、都市間の主要な幹線道路で長い区間にわたってほかに民間施設を含めて実態上休息のための施設がないようなところでは、こういう過労な運転事故を防止してそのことが交通事故全体に非常に役立つ、こういうようなことを考えて、簡易パーキングエリアの制度をぜひさせていただきたいということで、平成三年度からこのような施設を積極的に対応させていただきたいと思っております。 しかし現実には、場所というものが大事でございます。そういう残地などを利用した場所というのは全国的に数千カ所もあるようでございますから、そういうものを改造してできるものは使っていく。あるいはやはり便所が一番大事だと思いますので、そういうものをつくるとなると隣近所の御理解をいただかないとまた簡単にはいかないというようなこともありますので、今後十分慎重に扱ってまいりますけれども、私ども、こういう簡易パーキングというようなことを通じて、先生の御指摘の政策はぜひとらせていただきたいと思っております。
○松本(龍)委員 先ほど、高速道路はいわゆる設備が整っているということを私は申しました。つまり、高速道路が利用できない人たち、いわゆる運送関係にしましても、協力業者であるとか、そのまた協力業者であるとか、高速のお金が払えない業者の方々がおられるわけです。そういうところは、また労働時間もひっきょう長くなってきているわけであります。そういった中で、この間私はお話をお伺いしたのですが、交通の邪魔になると言われたり、また例えばトラックは御遠慮くださいというふうなドライブインもあるわけです。つまり、車体が大きいものですから駐車場が要る。しかも今、そういう業者の方々は一人でしか運転をされていません。お客様が一人なわけです。つまり、大きい割にはお客さんは一人というわけで、トラックお断りというようなドライブインが今あるわけです。 そういった中で、今局長おっしゃったように、これから果敢に取り組んでいくというようにおっしゃいましたけれども、基準法に伴う行政指導でも四時間に三十分休憩をとりなさい、ILOの百五十三号条約でもまたそういうふうに指導されている。そういった中で、これからしっかりと今のことを受けていただいて取り組んでいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。 さて、話は変わりますけれども、人権問題ひいては部落問題についてお尋ねをいたします。 ここ四、五年、いわゆる閣僚の中から、アメリカの黒人に対する発言であるとか、またマイノリティーに対する発言であるとかが続いてまいりました。ひところはアメリカの新聞で、アラガンス・オア・イグノランス、日本人は傲慢なのか無知なのかという意見広告が出たりしました。まさに当事者にとっては例えようもない怒りがあると思いますし、またアメリカにおきましても、例えば在米の日本人の子供たちがこれらの発言によっていじめられているというふうなことも、新聞報道等によって報告されています。 そういう意味で、私は先般の梶山法務大臣の発言の後、黒人の皆さんとこの件について話をしたのでありますけれども、その中で私が聞いたことは、日本国民が支持をしている総理大臣が指名をした大臣である、つまりこれは日本国民がこういう感情を持っているんだと受けとめられても仕方がないですよというふうな、それくらい厳しい御指摘があったわけです。そういったいわゆる経済は黒字、人権に関しては赤字国と言われる日本の今の人権状況に対する両大臣の見解。 さらに、部落問題についてでありますけれども、先般二月八日の予算委員会で野坂浩賢議員が発言をされておりました。法務省の報告によりますと、一九九〇年、一万五千件近い人権侵犯の事件数があるというふうに言われましたけれども、私どもは、部落問題に関しては四千もの差別事件があるというふうに把握をしています。 さて、ここで問題でありますけれども、この報告数ですけれども、実は報告に上がらない実態を御紹介したいと思うのです。例えば結婚差別という問題が非常に大きいわけですが、ある部落の男性が女性と恋愛をする、そしてしっかりした信頼関係で、将来結婚するということで約束をする。すると、女性の方の御両親なり親戚の方々が差別観念を持っておられて、出席をされないということが例えばあるとします。そういったときに、これは事件にならないわけです。つまり、自分の妻の両親なり親戚なりそういうものに対して、これは事件が報告として上がるかといえば上がらないわけです。そういうわだかまりを持ったまま生涯連れ添っていく、しかもこれは事件にならない。そういうことが日常茶飯事に起きている。そういう実態の中で、今日部落問題に対する取り組みをどうなされているのかということを、両大臣にお尋ねをしたいと思います。
○大塚国務大臣 まず、人権を尊重するということは政治家として最も大事なことでございますから、そのような認識で今日までも行動をしてまいりました。 特に、同和問題は憲法に保障された基本的人権にかかわる重要な問題でございまして、政府としましても昭和四十四年以来、特別措置法を三回にわたり更新をいたしまして、今日までも地域の改善のために努力をしてきたところでございます。平成四年四月以降の問題につきましても、一般施策に切りかえていくということでありますから、同法の趣旨を尊重をして、住環境の整備を初めとする建設省のもろもろの施策の中で、基本的な人権を尊重するという精神を中心にして取り組んでいく、こういう決意でおるわけでございます。 〔委員長退席、木村(守)委員長代理着席〕
○西田国務大臣 人権問題は極めて重要な事柄であるという基本認識を持っております。 特に、同和問題は憲法に保障された基本的な人権にかかわる重要な問題でございますので、一日も早いこれらの御指摘のような問題が解決していくことに、私どもも最善の努力を払ってまいりたい、このように考えております。
○松本(龍)委員 今、建設大臣の御答弁、私は非常に不満であります。今一般施策に移行するとおっしゃいましたけれども、これは少なくとも目的ではない、現在を本当に自由と平等の原理のもとにどう最大限の努力をしていくかという決意が、私は欲しかったわけであります。 御承知のとおり、今言われました同対審答申、一九六五年、昭和四十年に時の佐藤総理大臣の深い御理解、また後ろに絵が飾ってあります岸元総理なども非常に御熱心でいらっしゃった。そういった中で、同和問題は人類普遍の原理であり、人間の自由と平等に関する問題であり、日本国憲法によって保障された基本的人権にかかわる課題であるというふうに言われております。ですから、そういう意味で大きな決意を私は示していただきたかったわけでありますけれども、そういった中で、私は二月に入りまして各現地の実態調査をしてまいりました。その報告をちょっとしてみたいと思います。 例を挙げます。福岡県のある地区でありますけれども、私は行って驚きましたのが、二十年ほど前に建てられた住宅であります。その住宅は、ここに今坪数が書いてありますけれども、当時建てられたときは三十二・八平米、十坪ないのです。ここに一家五人の方が住まわれていた。そういった中で、やはりどうしても狭い。今、例えば建設省、九五年度には九十五平米、二〇〇〇年には百平米というふうな話をされておられる。ここは三十二・八平米です。明らかに狭いということがわかったわけです。そして、わかった後に、これは建て増しをしなければならないということで建て増しをした。その建て増しの坪数は三坪でありますけれども、これは私は経過はよくわからないんですけれども、その建て増しした部屋は本宅とつながってないんです。つまり、一度外に出て靴を履いてその建て増したところに行かなければならない。こういうこと考えられますか。それは建設省のせいだと私は申し上げません。縦割り行政の意味でつなげられなかったという、いろいろな状態があったというふうに私は聞いています。そういう状況がまだまだ残っているということを、そのときつくづく感じたわけであります。 また、筑後地方に私は参りまして、堤防敷にある部落を視察してまいったわけです。そこでは堤防がお互いにある。川の向こうはいわゆる同和地区、川のこっち側は一般地区というふうに分けられているわけですが、いわゆる同和地区の方から向こう側の堤防を見ると家がしっかり見えるわけです。向こうの方からこちら側の堤防を見ますと屋根が見える。屋根も見えないところもある。そういったお互い厳しい状況の中で、先ほどの話も今回の話もされているわけです。そして、ここは湿地が多いし、いろいろな意味で、堤防から流れてくる水で玄関まで水が来るのはしょっちゅうであるという話も聞きました。抜本的な施策としては、これはもうかさ上げをするか集団移転をするしかないというふうなことが言われております。その事業費として、やはり五億から十億ぐらいかかるだろうというふうにここでは言われております。先ほどの不良住宅の話でありますけれども、そこでもやはり十数億の事業費がかかるだろうというふうに言われています。そういう実態があるわけです。 また、河川敷について言えば、群馬県でもまた徳島県でも至るところで過去数年にわたって、床上の浸水が十五年間で三回もあったとかいう地区もあります。また、大都市の密集した部落はもうほとんど手がつけられない、そういう状況にある。また、都市的な混住住宅もありますし、いろいろな意味で、行かれたらわかると思いますけれども、なかなか行政の目の届かない、目の届かないというより目をやらないと言った方が私はいいと思いますけれども、そういう状況があるわけであります。そういう今の私の話を聞いて、官房長、どういうふうに思われるかお尋ねをしたいと思います。
○立石政府委員 お答えいたします。 初めに、建設省としての取り組みについてお話をさせていただきたいと思います。建設省といたしましては、同和対策につきまして、地域の環境を改善することが同和問題の解決を図る上で最重要な課題の一つであるというように考えて、これまで政策を進めてきたところでございます。 平成元年度までの実績といたしましては、全国で同和対策といたしまして約八百三十地区において住宅地区改良事業等を実施して、面的な整備を進めているところでございます。また、住宅建設につきましては、公営住宅については約六万一千戸、改良住宅につきましては約六万三千戸を建設いたしましたし、また住宅新築資金貸付事業等によりまして約十九万七千件の実施をしてきたところでございまして、これらの事業は、同和地区における住環境の改善には成果を上げてきたというように考えているところでございます。 先生御指摘の、まず二十年前に建てられました同和地区向けの公営住宅かと思います。当時の状況でございますと、大体一般に公営住宅全部でございますが、三十平米台のものが多くございます。そういうような住宅は、現在の居住水準から見れば相当に低い。そしてまた、住宅建設の五カ年計画等によりましても、最低居住水準以下の住宅が、居住状況が多いだろうというように認識しているところでございます。公営住宅等につきましては、一つは、まず住戸の改善事業によって面積を広くしあるいは設備をよくする事業、さらには団地全体としまして建てかえを進める事業等を進めているところでございまして、これらの事業によりましてできるだけ住環境を整備していくことが必要だと考えておりまして、地方公共団体と一体となって、私たちもそのために努力をしていきたいと考えております。
○松本(龍)委員 私も、今おっしゃったようにハード面では少しく前進をしている、そういうことは認めるわけでありますけれども、そういった過去の、いわゆる二十年前の住宅であるとか、もう建てかえ時期に来ている。そういうこともありますし、また、先ほど来ずっと述べてまいりましたように、まず実態を見ていただきたい、実態を本当にこれから見ていただきたいというのがお願いでありますけれども、昨年は津島厚生大臣が実態調査をされました。 そこで、大塚建設大臣、お願いがあるわけですけれども、実態調査を行う意思があられるかどうか、お尋ねをしたいと思います。
○大塚国務大臣 先ほど、私のお答えが御不満だというお話でございましたが、私が申し上げましたのは、特別措置法三回更新をして期限が来るわけでありますけれども、仮に一般施策に切りかえられることとしても、今日までの精神は全く変わらずにやっていくという決意を申し述べたわけでございまして、いささかも後退するということではないことを御承知いただきたい。 私も地方議会の出身でありますから、地方自治体と国が一緒になってこの同和対策をやっていかなければならないことを十分承知しておりますし、各般の状況もよく承知をいたしておりますので。厚生大臣の津島君も私の中学の同期なもので、しばしばお話を聞いたことがございます。再度、実態調査をせよということであれば、また検討させていただきますが、既にいろいろありましたものも十分参考にしまして、御趣旨に沿うように努力をしてまいりたい、このように思います。
○松本(龍)委員 ぜひ前向きに実態調査について進めていただきたいと思うわけであります。 先般来、建設大臣は住宅公団で大変な御努力をされたという話を聞きました。そういった中で、専門家でいらっしゃるし、これから本当に今実態がどうなっているのかということをその目で見ていただきたい、その足で歩いていただきたいというふうに、心から強く最後に要求をいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○木村(守)委員長代理 石井智君。
○石井(智)委員 石井智でございます。 両大臣には初めて御質問を申し上げますが、よろしくお願いを申し上げたいと思います。また、関係者の皆さん、よろしくどうぞお願いいたします。 まず、建設大臣にお尋ねをしてまいりたいと思います。 大臣は、都市問題や土地住宅問題に早くから取り組まれておりますことを十分承知をしております。そういう中で、数々のすぐれた提言を行われているわけでございます。多数の著書も記されておりまして、とりわけ土地問題のスペシャリストとしての高い評価を受けておられることを承知をいたしております。それだけに、このたび建設大臣というポストにつかれましたことはまことに同慶の至りでございますし、大臣にとっても長年温めてこられた構想を実現させるという機会に恵まれたということでございまして、心中期するところ大いに大きいのではないか、こういうふうに拝察をいたしております。私も、立場こそ違いますけれども、大臣の手腕に大いに期待を寄せている者の一人でございます。 しかるに、先日の所信表明といいましても、また同僚議員への答弁等を見ましても、これらを聞いた限りにおいては、残念ながら大塚色というようなものはどこにも見当たらなかったというのが私の感想でございます。歴代の大臣と何ら変わることのない、通り一遍の御答弁を繰り返されている状態ではないかなという印象を持ちまして、そういう意味で新鮮味のないものでございますし、今大変失望をしておるところでございます。しかし、大いに期待を寄せておりますので、ひとつきょうはぜひとも、そういう意味で大臣の生の声というのか本音の部分をお聞かせをいただきたい、こういうつもりで御質問をさせていただいてまいりたい、こういうふうに思っておるわけでございます。 大臣は、かつて中曽根民活を厳しく糾弾をされておられたわけでございます。その中で、西戸山タワーホウムズの例を引用いたしまして、国有地の払い下げに政治的な圧力が加わり不透明な部分が多いとして、疑惑のあることを指摘をされておられました。今もそのお考えに変わりはございませんか。
○大塚国務大臣 政治家としてみずからの見識を論文として出したわけでありますから、政治家大塚雄司にとりましては、私が書きましたこと、主張しましたことはそのとおりでございます。実際にいろいろと憂慮をしたことを申したわけでありまして、その後かなり是正をされたり方向が変わったことをもって、私はみずからの主張は正しかった、こう思っております。
○石井(智)委員 今もそういうことに対して何ら見解に変わりがないというお話でございました。非常に結構なことだと思います。ひとつ今度は所管の大臣として、そういう立場でさらにお取り組みをいただきたいというふうに思います。 余談になりますけれども、この間まで農林水産大臣をしておられた方は、その在職中、米の自由化は絶対しないと公言をしておられました。その中で、自民党の小柄のひげを生やした方が自由化を唱えたときには、すごいけんまくでそれを無責任だと追及されたわけです。しかし、大臣をおりた途端に、時の情勢だ、こういう形に変わられました。そういう意味で、大臣というか公職にあられる政治家というのは、その立場であれどうであれ信念を貫く、こういう立場であってほしい、こういうように思いますが、そのあたりの御所感がございましたら、ひとつ両大臣に伺いたいと思います。
○大塚国務大臣 大臣になる前に私が政治家として考えるところがあることは、申すまでもないことであります。自分が責任を持って主張し、責任を持って書いたものについては当然責任を持つわけでございまして、これは立場がいかようになろうとも変わりはありませんけれども、ただ、私の主張だけがすべてを支配するというものでは絶対にございませんので、そのことについては、十分意思を反映できるような努力をする、こういうことで御理解をいただきたいと思います。
○西田国務大臣 私は、今回初めて入閣をいたしまして、大臣というものの責任の重さをひしひしと感じておる次第でございます。 御指摘の点でございますけれども、たとえ間違ったことをたまたま発言をしましても、そのことはきちっと責任をとっていかなければいけないのが役人の処すべき心がけである、このように考えておりまして、一生懸命やってまいる決意でございます。
○石井(智)委員 今両大臣からも決意のほどをお聞かせをいただきまして、感銘をしておるところでございます。ひとつその姿勢を貫いていただきますように、お願いを申し上げたいと思います。 次に、国有地の利用の形態として大臣の主張についてお伺いをしたいと思うのですけれども、国が一たん住宅・都市整備公団に売却をして、公団がその地域に合った都市基盤整備を進め、公募で民間に売却する手法が最も適している、こういう御所見を述べられていたことがあると思うのですが、そのお考えについて、現在まで省内で御検討をされるとか大蔵省などと意見の交換をしたとか、何か具体的なその方向の施策について検討され、用意されているかどうか、そのあたりについてお伺いをしたいと思います。
○大塚国務大臣 国有地につきましては、まず基本的認識として、国民の財産であるということでありますから、その管理は適正に行われなければならない。もちろん諸法制の中で定めがあるわけでございますが、このような、土地が高くなりましたり土地が不足をしている時代には、国公有地が適正に使われていくことも必要とする場合もあると思います。したがいまして、私が申しましたその部分は、国有地が民間に入札で、その目的が民間の利益につながるところで処分をされることは厳にすべきでない。もしも、いわゆる民活と称する土地利用を考えるならば、国にはいろいろな機関がありますから、公団等で基盤整備をしてそして公に募集をして処分をするというのが望ましい、こういうことを私は申したわけでありまして、あくまでも国民の財産であるということを念頭に置いて処すべきである、こういうことでございます。
○石井(智)委員 今国有地の問題についての御所見をちょうだいをいたしまして、ひとつそういう方向で御努力をいただきたいと思います。また、地価高騰の最大の要因は、やはり公有地の払い下げの問題から端を発して、中曽根総理の容積率の発言、いろいろな問題が実体のない形で膨んでいった、そういう要因が非常に大きいわけでございます。そういう点では、大塚大臣の御所見というのは本当に当を得た御所見だと私は思っておりますので、ひとつそういう方策を御専念いただきたいとお願い申し上げたいと思います。 次に、今後の経済動向と四百三十兆円の問題についてお伺いをしたいと思いますが、先般来、ゴルバチョフ大統領が和平案を提出をして、ここ一日、二日というところに大きな和平への道があるのかなという、かすかな停戦への道に期待を抱くところであります。当初、この湾岸戦争は、フセイン大統領がクウェートに侵攻をした、そういう侵攻はまかりならぬという世論づくりというか、そういう中で国連決議がなされて、撤退をしなさい、そういうことで全世界がクウェートからの撤退を求めよう、こういう動きで今日まで来ておるわけです。しかし、今日の状況を見てみますと、どうもブッシュさんのねらいというものはそういうものではなくて、フセイン政権をいかに倒して中東を支配するかというところに目的があったように感じられるわけです。そういうところは別としましても、今湾岸戦争を論ずるつもりはございませんけれども、そういういろいろな国際情勢というのは変化を来していくわけですね。 そういう中で、アメリカとの公共事業のいろいろな関係の中から四百三十兆円の方向が決まりました。ただ、総額が決まってそれをどのようにしていくかというのは、後追いで日本の政府自体がつくり上げたんだろうということは自明の理だろうと思うのですけれども、しかし、それをつくり上げた以上は何としてもやっていかなきゃならぬ、このことに変わりはないと思うのです。この湾岸戦争を機にして世界の経済がどういうふうに動こうとしているのか、またそのことで日本の経済がどう影響を受けてこの四百三十兆円の目指す、建設省、国土庁の目指しているものが確固たるものになっていくのか、その辺のいろいろな角度からの情勢分析とその取り組みの基本姿勢について、お伺いを申し上げたいと思います。
○大塚国務大臣 私も先生と同様に、この湾岸戦争の一日も早い解決を望む次第でございますが、ただいまのアメリカとの構造協議から生まれました四百三十兆円の公共投資、これはまさに景気の動向にも大変大きな影響を受けるものであることは申すまでもございません。当面、経済企画庁長官のお話や、この紛争が短期に終わるか長期で長引くか、それによっても若干違うと思いますが、現状では日本の景気の動向はGNP三・八%の成長率を見込んでおりますから、今日の状況が続いていくものと政府見解も統一されておるわけであります。そういう延長線で進むとするならば、むしろ公共事業をしっかり進めまして、立ちおくれている社会資本の整備に全力を挙げていくということになろうと思いますので、努力をしてまいりたい思っております。
○石井(智)委員 過去十年単位で公共投資の推移を見てみますと、戦後十年たった後の一九六〇年代ですか、六〇年代というのはGNPが大体五%ぐらいだったんだと思いますが、それを大きく上回って公共投資がずっと伸びていったと思うのですね。それがオイルショック以来、今度は少しGNPを下回る形になって、最近は抑制という形の中でGNPを下回る状態が続いてきました。 今度この四百三十兆円という数字が出てきたというのは、今当てはめてみますと、GNPが六%ぐらいですね、すると大枠で見てGNPと大体沿った形での公共投資という範囲に、安定的な状態の数字に当てはまっていくのではないかなと私感じているのですけれども、この公共投資で社会資本を充実していこうという姿勢をあらわすには、四百三十兆円ではとても足りなくて、それが実行可能かどうかは別として、実質的には日本の公園にしろ住宅にしろ道路にしろ、いろいろな分野を欧米またアメリカと対比すると、けた違いに日本の社会資本は、特に下水道なんというものは足元にも及ばぬ状態ですから、それを二〇〇〇年代、二十一世紀に実現をしようとすれば、四百三十兆という数字ではとても足りないのではないかなというのが実感なんですけれども、施行的には別として、日本の公共投資の実情というのは欧米の先進国と比べてどの位置にあって、それを先進国並みに据えようとすればどれだけの努力が必要なんだというふうにお考えでしょうか。
○青木政府委員 先生今おっしゃいましたように、我が国の社会資本整備水準というのはまだ非常に低うございます。それで建設省といたしましても、もともとその長期的な見通しを立てておりまして、二十一世紀初頭には西欧の先進諸国の少なくとも最低のレベルまでは社会資本の整備を進めておかなければ、先生御承知のように老齢化社会、それから二〇一〇年には静止人口に至る、こういうような予測もされておる段階でございますので、そういう段階になってまいりますと社会福祉の方に金がかかるというようなこともございまして、公共投資の整備がなかなか難しいのではないか。まだ若干経済的にも余力のある二十世紀中に社会資本の整備をできる限り進めるべきである、こういう思想で私どもも長期計画をつくり、あるいは四全総にもそういう趣旨を述べておるわけでございますが、その後、日米構造協議という場の中で、公共投資基本計画というものが日本政府としてもオーソライズをしていくというような格好でやっておるわけでございます。 したがいまして、日本経済のこれからの潜在成長力といったようなものを考えることなしに、一方的に公共投資だけふやしていくというわけにもまいりませんので、その辺のバランスを考えながら今の平均的な伸率六・三%という水準で今後十年間投資をし、四百三十兆という投資をしていけば、これでも西欧の進んだところと比べますとまだまだ低い水準ではございますが、一応社会資本は日本の国力にある程度見合った水準まで達するのではないか。四百三十兆というのも、この投資を実現し社会資本を整備していくのはなかなか大変な作業でございますが、これを一生懸命やってまいりたいというのが今度の計画でございます。
○石井(智)委員 いずれにしても私は、公共投資が総量的にはもうけた違いに少ない数字だ、日本の実情を欧米並みに上げようとするにはさらに努力をしてもらいたいという思いですけれども、まず四百三十兆、それでもしなければならぬという範囲では決まっているわけですので、ではその四百三十兆を執行する上においての問題点というのはどこにあるのだろうかと思うわけですが、どういうふうにお考えでしょうか。まず公共用地の取得難の問題とか、地価のインフレ、上昇の懸念を招かないとか、労働力の不足の問題とか、いろいろな問題点を抱えておると思うのですけれども、四百三十兆を執行するに当たって建設省並びに国土庁としては、これで行けるというものをお持ちであるのか。こういうふうにすればそのことが可能なんだというのか、いろいろな角度から建設省自体が克服しなければならぬというふうに考えておられる課題をお知らせいただきたいなと思います。
○鈴木(政)政府委員 今後四百三十兆円を円滑に執行していくための課題ということで私どもの認識をしゃべらせていただきますが、ただいま御指摘もございましたように、まず第一に用地の問題があろうと思います。二番目は、建設労働力が十分耐えられるかどうか、そして建設資材がどういうふうになるか、私ども特に大きな問題として認識しておりますのはその三つの問題でございます。
○石井(智)委員 例えば公共用地の取得難の問題も大きな問題点だろうと思うのですけれども、その中で過去の東京都の公共事業の実施状態を見ると、道路をつくるのに、工事量がどれだけできたかというよりも、その土地の上に札束をまいてきたということの方が結果的には八〇%を占めるというような状態で、投資をしながら、結果的に公共施設は何もできていないに近い状態というのが、地価問題とあわせてあるわけでございます。そういう点で、そういう公共用地をどう安価にというのか、計画どおりに取得をしていくにはどうしたらいいのかというところでの問題点というのはあろうと思うのです。 例えば地方でいきますと、道路をつけるために今まで一万円だった土地を公共用地として一万円で買い上げる、そうすると公共用地の分は非課税ですから、一般の人がそこで隣を買うと二五%値上がりした状態でならぬと手取りが同じにならない、こういう状態があるんですね。そのことが、公共事業をすることによって公共事業が地価を値上げをしていくという、東京の場合は特殊な状態があると思うのですけれども、そういういろいろな要素がある。それをしないとまた用地が取得できない。そういうところで結果的には、向こう十年かかって一つの道路をつくろうとすれば、最初の年にそうした、だんだん上がっていく、こういう形で総事業量を何度も見直しをしなければならぬ、こういうような結果を繰り返しているんだろうというふうに思うのです。 そのあたりの用地取得そのものに対して、今まで土地収用法というのは成田の問題とかいろいろな問題で非常に悪法の代表的なもののように言われておるわけですけれども、これを善用していくというのか、本来の目的に沿った形の公共事業を、土地というのは私権に優先させて公共性を持たせていくという意味からも、精神からいけばそうだろうと思うのですけれども、そのあたりの公共用地の取得法として収用法の適用というのか、善用していくということも今考えなければならぬのではないかなというような気がいたします。 そしてまた、業界の施工者の側の方の問題点として、いつかも申し上げたと思うのですが、建設業界というのは、技能者というのか技術者というのか、技術を持って監督に当たられる方というのは、施工を見ている、担当している方というのは、それなりの条件が整っているんだろうと思うのです。しかし、現場で作業をされる方の労働条件の問題が今大きな問題点としてあるのだと思うのです。言ってみれば労務者というんですか、そういう立場の人たちの労働条件は今どうなっているのかといえば、昔は農家が農業をしながら、農繁期のあいた時間に労務作業に出て現金収入を得るという形での作業員というのがたくさん確保されていたと思うのです。 しかし、農業の形態そのものが変わっていって、今専従農家か第二種農家か兼業農家か、兼業農家がそういう合間の時間を利用するという形じゃなくして、もう農業を捨てた形での兼業になってしまっている関係から、そのあたりの人口というのは非常に少なくなっている。しかし形態としては、そのときの状態をずっと踏襲した業界の姿勢が何も変わっていないところに問題があるんだろうと思うのです。そういう点では、その作業者を従業員という形の身分の安定をしていく、このことが第一の課題ではないかな。きついから、えらいから来ないんだ、そういうものではなくて、そこへ行ってきょう現金収入、例えばほかのパートで行ったら時給一千円やった、ここへ行ったら千二百円出しますよと言われても、安定という道からいけばそこへ男の人が行くということにはならない。こういうことで、やはり雇用形態そのものに業界そのものが手をつけないと労働力問題の解決にならないだろう。そのうち不況が来て今度は人余りが来るんだという安易な気持ちも、業界の人は言ってみえる方もあります。言っておれば単価を上げてもらえるんだからという形の姿勢しか持っていない業者の方もたくさん聞きます。 そういう点で、建設業界そのものが、これは大小いろいろあるわけですから、それを画一的に指導しろと言ったって無理な話になるかもしれませんけれども、大手が末端の作業をしている業者の方をどうするのかというところに目がいかないとそのことが変わらないんだろう。今大手は、割り当ててそこにどれだけ切り詰めさせて安く上げるか、利潤を得るかという形の従来の形態のままでは、労働力というのは、末端の人を集めなければならぬ職場の業者というのは泣くだけだ、できないよという状態で手を上げているというのが実態ではないでしょうか。そのあたりをどうしていくのかというところに目をつけていただかないと、この労働力不足という問題が解決しないのではないか、こういう気がしておるわけですけれども、どういうふうにつかんでみえますか。
○鈴木(政)政府委員 まず、用地の問題から私どもの認識をお答えさせていただきたいと思います。 今後四百三十兆円を円滑に実施していくには、とにかく用地を確保しなければできないわけでございます。現在、建設省の実情で申しますと、残念ながら用地ストックというものがだんだん減ってきておりまして、とにかく早急に手当てをして、もちろん今すぐ事業の執行に支障を来すということではございませんけれども、とにかくある程度の用地を持っていなければ事業の円滑な実施はできないわけでございますので、この用地をふやす努力をしなければいけないというところでございます。用地を取得するためには、まず第一に地価が安定していなければ、先に売ったら損だ、あと何年かたったら来てくれ、こういうことになりますので、まず地価の安定ということが第一でございます。そういう安定を得ながら、しかも事業量の中で必要な用地費を確保していくという姿勢が必要かと存じます。 それから、ただいま御指摘のございましたように、適正な価格で買収するということも、もちろんこれは用地買収の大原則でございます。そういう大前提につきましては、あらゆる行政庁を含めまして政府全体で努力するといたしまして、私ども手続的に今どうしてもやらなければいけないと思って、省を挙げております点につきまして、何点か御説明さしていただきたいと思います。 〔木村(守)委員長代理退席、委員長着席〕 具体的には、まず国庫債務負担行為、用地国債という制度がございますので、この制度を、もちろん額をふやし、かつ使いやすい制度にしながら、これを積極的に活用して先行取得を進めていこうというのが一つございます。 それから、最近やはり地価の高騰ということによるんだと思いますけれども、代替地の要求というものが非常に多くなってきております。用地買収する上でこれは非常に時間のかかることでございますが、何とか代替地を確保しなければいけないということで、地方公共団体等、あるいは場合によっては不動産業者等の紹介等もいただきながら、情報を収集し、そして代替地を供給できるそういうシステムを何とかつくっていきたいなということで現在取り組んでおります。 さらに、東京都の例もございましたが、地価の高い都市部におきましては、例えば立体道路というように空間を有効に活用した道路とそのほかのものとを併存させるような手法、あるいは区画整理事業、再開発事業というように換地方式で用地を生み出していく、そういう方法を多用していかなければいけないな。 それから、これまた大変大きな問題で、御指摘のございました収用法は決して悪法ではないわけでございます。この収用法を適切な時期に適切に発動する、そういうことを進めていかなければいけない。いろいろそういうことに知恵を絞りながら、全省を挙げてこの用地取得には取り組んでいかなければいけないというふうに思っているところでございます。 それから、お話のございました収用の問題でございます。実はこの収用法につきましては、いろいろなところでいろいろな考えが述べられておりますが、私どもとしましては、先ほども申しましたように適切な時期にこの収用法を発動することは決して悪いことではないというか、事業を進めていく上にも必要でありますし、被買収者の人権尊重のためにもぜひ必要なものだということで、この収用法をぜひ使っていただきたいということで指導しております。 具体的には、六十三年の八月、それから平成元年の七月にそれぞれ通達を出しまして、事業認定の審査の迅速化、簡素化というようなことであるとか、収用委員会は七人で構成されておりまして、原則は過半数そろわないとできないのですけれども、指名委員制度というのがございまして、一ないしは複数を指名して、そこで審査及び調査に充てるという制度もございますので、その制度を大いに活用して迅速化に努めよう。あるいは、元年の七月に出しました通達では、用地取得が八〇%に行った、それから道路の場合ですと用地の幅ぐいを打ってから三年たった、それでもなおかつ事業が進まない場合にはすぐ収用手続に移行しようではないかというようなことを、各事業者それから収用委員会、そういうところに通達を出しまして、積極的に収用法を活用していただくようにやっているところでございます。そうした効果もございまして、平成元年度には前年度に対しまして、事業認定件数が三割以上ふえているという結果になってきております。 もう一つ御指摘のございました大きな問題の労働力の問題でございます。これまた御指摘のとおり、やはり農業の形態が変わってきて、建設業にとりまして、建設作業員の確保ということが昔と違って非常に難しいことになっているということも、まことに御指摘のとおりでございます。例えば、昭和五十九年五十兆円でありました建設投資が、平成二年、今年度には恐らく八十三兆円になるだろう、三十兆円ほど建設投資が伸びているわ けでございます。この間、建設労働者というものは五百三十万人から五百九十万人に六十万人の増加をしております。事業費の増加に比べれば建設労働者の数は少なくて済んだわけですが、これは施工の合理化であるとか、いろいろの手を打ちながら労働力に負担をかけないようなというか、もう確保できませんので、限られた労働力でとにかく事業を執行しようということで、各企業が合理化を進めてきた結果、こういうことになっていると思います。 この労働力の問題につきましては、私ども建設行政の最大課題として取り組んでおりまして、何度もこの委員会の場でも御説明しておりますように、私ども二年前から建設業の構造改善推進プログラムというものを策定しまして、いろいろの手を打ってきております。中の何点か、ただいま御指摘のありました点を申し上げさせていただきますと、大手と末端とあって、実際に一番必要な労働力を抱えているのは末端の方だ、まことに御指摘のとおりでございます。私どもはこの構造改善推進プログラムの中で、元請・下請関係を何とかもっとより近代的な生産システムにできないかということを、大きな課題として取り組んでおります。その中で、確かに建設生産は、元請と下請が非常に重層的になっているということはやむを得ないことかと思いますけれども、御指摘のありましたように、労働力を下の方に押しつけて元請の方は知らぬ顔をしているということでは絶対いけないわけでございまして、当然責任分担をしながら、そしてその責任の中には、末端の労働者の労働条件の改善というものも元請の方の責任だというようなことも、つい先般出しました新しい指針の中では盛り込んでいるつもりでございます。今後とも、労働力の問題につきましては、いろいろの手段を講じながら努力していかなければいけないと思っております。
○石井(智)委員 今用地の問題、労働力の問題等についていろいろ課題をお聞かせいただきまして、御努力をいただいておることはよくわかりました。さらに御検討をいただき、よりスムーズな形態ができ上がるように御努力をいただきたいと思います。 次に、住宅政策についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 公共事業費、財政投融資のいずれにおいても住宅政策に重点が置かれていることは、私たちが従来から主張してきたところであり、まず評価をするところでございます。ただ、問題は計画がきちんとできるかどうかというところでございます。現五カ年計画で目標とした公営、公団住宅の建設は、一五%以上ダウンしているのが実情ではないかなというふうに思うわけでございます。ところで、第六期住宅建設五カ年計画では、公的賃貸住宅一二%の戸数増となっているほか、財投での貸付条件の向上、民間借家への貸し出しなど、新しい試みを導入されているわけでございます。 そこで、まずお尋ねいたしたいと思いますが、とりわけ大都市圏における住宅は、今後、公的賃貸住宅を中心に据える方針であるのかどうか、この辺についてお伺いをしたいと思います。
○立石政府委員 お答えいたします。 まず賃貸住宅につきましては、全国的に賃貸住宅の居住者の居住水準が非常に低いということがございます。さらに賃貸住宅は、最近供給されるものも含めましてかなり小規模なものが多い。つまり、三人から五人世帯の世帯向けの賃貸住宅が絶対数としても不足しておる状況だと認識しておるわけでございます。これに加えまして、最近の地価高騰、あるいはまたそれに伴う住宅価格の上昇、あるいは家賃の上昇等によりまして、大都市地域においては、賃貸住宅についてさらにこれまで以上に厳しい状況にあると認識しているところでございます。こういうような状況にかんがみまして、今後、大都市地域を中心としながら世帯向けの賃貸住宅を供給していくことは重要な課題であると考えておりまして、五カ年計画等におきましても、それらの計画を進めていきたいと考えているところでございます。
○石井(智)委員 公営の賃貸住宅と民間の賃貸住宅との大都市での比率の割合は、どの辺が適切だとお考えですか。
○立石政府委員 どのくらいの比率があるかということを数値的に、また地域的に確定したものはないところでございますが、大都市地域におきましては、地価等が高いこともあり、また賃貸住宅の需要層が多いということもございますので、賃貸住宅の比重、その中でも公的賃貸住宅の比重を高めていく必要があると認識しております。
○石井(智)委員 私は、大都市では公営住宅が中心になっていくべきではないかなというふうな気がしておるわけです。民間は、それを補完する程度の役割でいいのではないかという気がいたしております。 ところで、大都市住民の住宅に関する意識の変化について考えてみたいわけでありますけれども、かつての持ち家志向も、今は一戸建てから集合住宅へと変化をしてきているのではないかなと私は見ます。その大きな理由は、一戸建てなど買えるわけもないというあきらめによるものなのでしょうけれども、さらには、集合住宅さえ平均的なサラリーマンには高ねの花になっている。こういうわけで、大都市に住むのなら賃貸の方がよいと考える人の方が非常にふえてきているのではないかなと思うわけです。この辺の意識の変化をどうとらまえていけばいいのかというところもあるわけですが、また今後、賃貸住宅の方が持ち家よりもより安く安定して住宅が供給されていくんだ、そういう状況をつくり出せば住宅難という問題を土地問題と絡めなくて政策的にできるのではないかなというような気がするわけですけれども、その辺のお考えはいかがでしょうか。
○立石政府委員 まず初めに、共同住宅か一戸建て住宅かということについて、私の考え方を述べさせていただきたいと思います。 先生御指摘のとおり、大都市地域では地価が非常に高騰しているわけでございます。この地価の高騰した中におきまして、勤労者が適正な負担あるいは適切な支出で住宅を取得したりあるいは賃貸をしようといたしますと、なるたけ地価の負担を小さくする、高地価の負担を小さくする努力が行われた住宅でなければ、取得しあるいは賃貸するのも難しくなろうかと思っているわけでございます。そのためには、土地の高度利用ということが非常に重要な課題になるわけでございまして、やはり都市的な住まい方としての共同住宅を推進することが、今後最も必要なことになろうかと思うところでございます。 また、持ち家に住むよりも賃貸住宅に住む方が値段といいますか負担が低く、かつ安定した生活ができるような仕方という御指摘でございますが、現在でも住民あるいは国民の志向といいますと、持ち家志向というのが全体では七割から八割、ちょっと正確な数値を今持っておりませんが、七割から八割の人はやはり持ち家志向をしておるところでございます。こういう需要に対しても基本的にこたえていかなければならないわけでございますが、それを実現できない層、あるいは自力でそれを達成することができない階層に対しましては、公的な援助によりまして賃貸住宅等を適切に供給していくことが大事だと考えておりまして、今後大都市地域での賃貸住宅の推進を強く進めていきたいと考えているところでございます。
○石井(智)委員 今、やはり持ち家の志向は非常に高いという状態が続いておることには変わりないという意味だろうと思いましたけれども、確かに持ち家を持ちたいという夢はみんな持っておるのだろうと思います。しかし、東京を中心とした大都市圏の中ではもうあきらめたんじゃないかなという感じで、それよりも職場に近いところで住宅を確保してほしいという願望に変わってきているのではないでしょうか。そういう意味で、大都市圏というのは公的住宅で生活するんだというシステムをつくり上げて、日本人でありながらあなたの地区は持ち家はだめですよ、公営住宅ですよ、こちらへ行けば持ち家推進で推進しなさいよ、そういう線を引くのがいいのか悪いのか、その辺の問題は別として、地方で土地が安価に供給できる、そういうところでの家を建てる夢を持てる地域というのは、やはり持ち家の志向でいいのだろうと思うのです。 しかし、今東京で家を持とうというのは、どういう家を建てたい、そういう夢も何もないでしょう。家を建てるのが目的ではなくなっていて、もう土地自体に相当大変なお金が要って、上へ乗っけることの夢というのはないのが実情じゃないでしょうか。持ち家というのはやはり自分で工夫をして、こういう住まいをつくってという夢の中で持ち家の夢というのはあるのだろうと思うのです。だから、生活空間としての住宅ということであれば、それは公営住宅であれ持ち家であれ、生活する上での利便性からいえば余り変わりないのじゃないか。そうすると、持ち家の夢は東京の都心では持てないんだということになれば、安定した居住空間を提供してくれるシステムをつくり上げてもらった方がいい、こういうふうになるのではないかなという思いがするのですけれども、そういうお考えはいかがでしょうか。
○立石政府委員 都心ないし都心に近いところで持ち家を新たに取得しようとすることは、勤労者等にとっては非常に困難な状況になっているというように私たちも認識しております。ただ、持ち家を持ちたいといいましても、必ずしも一戸建てというふうにはこだわっていないのが最近の大都市地域でございまして、マンションあるいは共同住宅の中に自分の家を持ちたいという方もふえているのが現在の実情であろうかと思っております。 そういうようなことを考えてみますと、大都市地域中心にやはり土地の高度利用、有効利用を図って、できるだけ勤労者が住めるような、負担できるような形で住める良好な持ち家を取得できるようにしていくことも大きな課題だと考えておるところでございますし、また賃貸住宅につきましても、公共機関の供給できる賃貸住宅にはおのずと限界がございますので、民間の賃貸住宅についても建設を促進しながら、公と民が力を合わせて賃貸住宅のストックをふやしていく努力をする必要があると考えております。
○石井(智)委員 今住宅問題、平均的なというのか、平均の水準より高いところでの住宅議論というのがずっと中心になってきているのだろうと思いますし、また、そのことが一番手当てをしなければならぬ需要の一番多いところだろうというふうに思うので、そういうことになるのだろうと思います。しかし、公営住宅で所得制限がありますね。その所得制限以下の人はどういうふうにして大都市では住宅を確保されているのでしょう。
○立石政府委員 公営住宅は、所得階層として見ますと下から三分の一までの所得階層の人たちを対象として、自力で住宅を確保できない層に対して供給を図っている制度でございます。しかしながら、大都市地域におきましては、その人たちに対する公営住宅のストックが小さいところから、必ずしも満足した供給が図られていないところがございますが、今後の住宅施策といたしましては、例えば平成三年度には借り上げ公共賃貸住宅制度という制度を考えまして、民間で建設された貸し家住宅について公共団体が借りまして、そして家賃補助等を行うことによってこれらの人の入居を確保する、そういうような制度も考えているところでございまして、公共機関が直接供給する住宅、あるいは民間の力を借りて公共がまたそれを活用する政策、さらには民間の土地所有者あるいは農地所有者等が自分で建設をして賃貸住宅として貸せるようにすることを奨励する制度等に力を入れていきたいと考えているところでございます。
○石井(智)委員 今、持ち家を所得の七倍ぐらいで持てる状態をつくろう、その所得の階層というのは七百万、八百万以上の層を対象にしているわけですね。それから、いわゆる一般勤労世帯が公営住宅というのか公団住宅というのか、そういうところを階層的にとらまえている。また低所得層というのか、第一種、第二種住の範囲でとらまえる層、それなりの階層で議論がされていると思うのです。しかし第一種、二種のその層に届かない所得、その人たちはこれからどうしていくのですか。 それと、今子育ての真っ最中にある二十代、三十代、このあたりの方々というのは、今住宅問題をどうとらまえているのでしょう。今、子育てが大きな社会問題になっています。そういう中で住宅というのは非常に大きな位置づけを持つのだろうと思うのですが、そのあたりのとらまえ方というのか、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○立石政府委員 御説明が不十分だったかと思いますが、現在の公営住宅制度は下から三分の一までの階層ということでございまして、所得の低い人につきましては公営住宅の対象になるわけでございます。(石井(智)委員「届かない人はいないのですか」と呼ぶ)ですから、その水準に届かない人というのはまずいないわけでございます。ただ、所得が非常に低く、これらの家賃も払えない方々に対しましては、福祉政策の一環として生活扶助等が行われますので、その体系の中で連携しながら公営住宅の方についても対応している状況でございます。
○石井(智)委員 今の生活扶助の範囲のところをお聞かせいただくつもりだったのです。それは厚生省の管轄だということで、建設省としては考えないのだということなのか、そっちがこうあれば——まあきょうはよろしいです。また次の機会にさせてもらいます。いろいろと住宅問題は複合してたくさんの問題を抱えておるわけですけれども、ひとつ求める住宅が東京へ来たらあるんだよという状態をどうつくるかということに、総合的に御努力いただきたいということをお願いいたしたいと思います。 次に、木曽岬干拓地についてお尋ねを申し上げたいと思います。 実は、この問題については一年前にも委員会で取り上げさせていただきました。その際、国が仲介をして解決すべきであると私が提案をしたわけですけれども、御答弁をいただいたときには、県と県との問題だから政府としては見守るしかないんだ、こういう意味でのそっけない御答弁があったと覚えております。ところが、会計検査院は昨年の十二月五日付で早急に県境を確定するよう強く要請するとともに、農林水産大臣に対して有効利用を図るよう改善を求める意見表示をいたしました。そこで、新たな事態を受けてもう一度この問題に言及したいと思うわけでございます。 事業名を国営木曽岬干拓事業といいまして「農業生産の基盤の整備及び開発を目的とし、海面を築堤によって締め切り、干拓して農地等を造成するなど」を内容としたものでございます。土地改良法に基づいて昭和四十一年から愛知県と三重県を隔てる木曽川の河口ぜき付近で実施されている事業でございますが、問題は、事業計画の策定時に造成された後の県境をどうするかということを明確にしていなかったことから端を発しているのだというふうに理解をしております。そして、いまだに県境が確定されないために、三百七十ヘクタールの農用地はそのまま放置をされて草ぼうぼうになっているわけであります。この事業費はどうかといいますと、当初の予定では総事業費が二十七億七千五百万円とされていたのに対しまして、現在見込まれているのは百六十三億五千万円ということで、何と六倍にもなんなんとしているのでございます。これは国費のむだ遣いという以外の何物でもない見本だろうというふうに思うわけですが、陸地化したのは昭和四十九年度です。十六年も前です。 そして、昭和五十五年度の会計検査院の決算報告の中で、問題提起がなされております。この間、農水省は見守るだけだったのか、何も策を講じなかったのか。この辺が非常に不透明でございまして、前回も国土庁なり自治省なりそれぞれの分野で何とかこれを解決する方策に努力する気はないかということでお尋ねをしたわけですけれども、現在こういう状況になっております。この間の経過についてひとつ御説明を願いたいと思います。
○黒澤説明員 本事業は、ただいまお話ありましたように、昭和四十一年度から着手された事業でございます。現在までに県境が定められていないため、管理計画ができません。最終的な農地整備工事が実施できない状況にございます。 ただいまありましたように、このたび会計検査院から、国営木曽岬干拓事業により造成している干拓地にかかわる県境問題及び干拓地の土地利用について指摘されたところでございます。本件については、愛知県、三重県両県の境界が未確定であることに起因する問題であり、まず両県が協議して解決に努めるべき事柄であると考えております。 農林省といたしましては、その両県が早期に合意するよう、両県関係部長による協議会の設置について働きかけをするなどしており、今後もこうした環境づくりに最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
○石井(智)委員 今、今日までの経過をざっと聞いたわけですけれども、この事業が着手してからもう二十四年も経過して、現在まだこういう状態で放置されておる、非常にゆゆしき問題であろうというふうに思うわけでございます。今日まで愛知、三重両県では、それぞれ長年にわたっていろいろな形態の努力をされてまいりました。しかし、両者の言い分としてとまっておるその中では、やはり国の干拓事業ですから、国の干拓事業として両者を指導する立場というのが今日までなかったのかな、そういう気がするわけでございます。これから有効な対策を講じていただきたいと思います。 また、会計検査院は土地利用の見直しにも言及をいたしておりまして、「本件干拓地を、現行の計画のとおり農地として配分することとすれば、資産形成を目的とした者が多数応募し、作付けを行わないまま農地を保有したり、作付けをしてもその後の育成管理を怠ったりするなどの事態が生じることも予想される。」として、土地投機の対象となる懸念を指摘をいたしております。その上で、本件干拓地の立地条件や将来の農業情勢等を総合的に勘案することによって、干拓地の利用について多角的な検討が必要である、こういうふうに指摘をしておるわけでございます。 こういうふうに意見が表示されているわけでありますので、その方向に沿った見直しを行う用意があるのか、それとも農地以外の利用もあわせて検討をしているのか、このあたりについてお伺いをしたいと思います。時間も余りありませんけれども。 というのは、名古屋市からわずか十キロメートルのところに三百七十ヘクタールの土地が放置をされているわけです。これがどう使われるのか、そのことの大きな目的も、その意味合いもあって境界が決められないという複合したいろいろな要素を持っているわけですので、この問題は本腰を入れて取り組んでもらわないと解決のしない問題だ、こういうふうに私は理解をしているので、ひとつその辺の今後の方策をお聞かせいただきたいと思います。
○黒澤説明員 本干拓地で行いたいという強い要望もあることも事実でございます。しかし、お話がありましたように、都市近郊の立地条件という地域の実情に即した干拓地の多面的な土地利用ということも考えられると思います。これにつきまして、両県及び関係者の意向を尊重しつつ対応してまいりたいと考えております。
○石井(智)委員 両県の意向を尊重しつつ対応するという通り一遍のごあいさつでいいのだろうかと思うのですけれども、両者の御意見が今日まで対立をしていて、そのことがにっちもさっちもならぬ状態で今日まで何年もほうられてきたのです。両者の意見を聞いて何とかしましょう、どうするのですか。
○黒澤説明員 この件につきましては、両県が早期に合意するように、両県部長、関係者による協議会を設置して今後鋭意努力してまいりたいというように考えております。
○石井(智)委員 今、それぞれ機関を設置をして協議をしていこうということで、もうなされているのですか、これからそうされるのですか。 そしてまた、会計検査院からそれぞれの指摘があったわけです。その会計検査院に対する報告は、どういうふうになされるおつもりですか。
○黒澤説明員 協議会についてですが、既に設置されております。 それから会計検査院に対しての回答でございますけれども、これもしております。
○桜井委員長 石井君、時間ですので簡潔に願います。
○石井(智)委員 時間ですので質問は以上で終わらせていただきたいと思いますが、ひとつこの問題、誠意を込めて解決に当たっていただきたいと思いますし、会計検査院に出したその報告書を後でいただきたいと思います。 以上で終わります。
○桜井委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ────◇───── 午後一時開議
○桜井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。三野優美君。
○三野委員 まず国土庁長官に御質問いたしますが、いわば東京一極集中から多極分散へということが議論されて久しいわけです。とりわけこの問題については国土庁が中心になって進められているわけでありますが、御承知のように、前国会で国会議事堂の移転決議がなされました。この移転決議がなされて、これに対する政府側の決意なり見解を述べられたわけですが、国土庁長官としてはこの決議の持つ意義をどうとらえておるのか。しかも、これからの取り組みについて、どういう形であなたも海部内閣の一員としてこれに取り組んでいこうとするのか、その決意をお尋ねいたします。
○西田国務大臣 御指摘がございましたように、昨年の十一月七日に、各党派の合意によって国会の移転が決議をされたことでございます。このことは、四全総の中でもとらえておりますように、一極集中を是正して多極分散型の国土を形成していこう、こういう大きな目標があるわけでございますが、その中でも首都機能移転をどう進めていくかということがございます。国会移転というものが各党派の合意の中で決められたということは、私は、率先してこのことを国会が示唆していただいた、首都機能移転等の問題についても一つの大きな弾みをもたらすものだ、このように強く受けとめておるところでございます。 国土庁におきましても、委員御案内のように、国の行政機関をまずひとつ分散させていこうじゃないか、移転していこうじゃないか、こういうことに取り組んできておることは御存じのとおりでございます。国土庁といたしましても、このような一連の動きを受けて、私の手元に懇談会というものもつくっております。さらに、総理の主催される有識者会議というものがあるわけであります。私は、国土庁長官に就任をいたしまして、まず国土庁の中で話し合っておりますことは、この国土庁長官が持っておる懇談会というものを、本当に有効にこれを機能させていこうじゃないかというような相談をやりまして、既に私の方の大都市圏整備局の中でもそのことに取り組んでおるような次第でございます。 それから、これらを進めていく上において一つ大事なことは、いろいろなところから知恵を出したりいろいろなお話を伺ったりしてまいりますが、やはり国会移転ということになってくると相当これは大きな国家的な問題でございますから、どういう方法をとっていくかということは別問題として、広く国民の合意というものを、意見を聞き、合意を取りつけていくということが必要ではないか、こんなことを考えながら一生懸命やってまいります。
○三野委員 まことに恐縮ですけれども、質問にだけ答えてください。 国会議事堂移転決議が国会でなされて、それに対して総理もそれなりの決意を述べられましたね。これから各方面の、今長官が言われるようにいろいろ意見を聞きながら進めていく、まず率先する、いわば国会が率先していくんだということを示唆したわけです。そうしますと、近年首相官邸の新築の問題がしばしば議論されたことがあるわけです、言われたことがあるのですが、この問題が決議されて、それを軸に推進していこうということですから、まさか首相官邸の新築の準備にかかるようなことは今の内閣はないのでしょうね。そこのところ、ちょっと答えてください。
○斎藤(衛)政府委員 ちょっと事務的な話になりますので、かわりまして御説明申し上げます。 官邸の建てかえにつきましては総理府の方で所管のものでございますが、今大変古くなっておる、古いものでありますので、その範囲内での建てかえは必要だというふうに伺っております。
○三野委員 長官、国会の移転決議はして、それで総理も、いやそれはもう国会の皆さんの御意見に従ってこれから準備をしていこう、それなりに調査していこう、こう言っている状況の中で、首相官邸だけは古いからといって建てかえたら、あれは建てかえたって十年や十五年でつぶして捨てるものじゃありませんから、やはりそれなりのものをするだろう、五十年なり七十年なりのものをするだろうと思うのですね。そこに矛盾が起こるわけなんで、これらについてはやはりしかと国民がわかるようにしてもらわないと、国会の移転決議はしたけれども首相官邸は建て直そうなんて、これではなんてことはない。だからそこらのことを私は聞いているわけなんですが、長官どうですか、あなたの個人的な見解でもいいですから、それはどうですか。これが一つ。 もう一つは、それほど首都のこの一極集中というものを多極分散に進めていこうということなんです。せんだっての委員会もきょうの委員会も、首都の大都市集中というのをどうやるかということを考えなきゃならぬと言っているのですね。 東京を軸とする大都市集中というのは何かといえば、いわば事業用用地の拡大がどんどんどんどん広がっていって、それに見合う働く勤労者の住宅不足が問題になっているわけですね。したがって、そういう点からいうと、私は、これは建設大臣も関係するわけですけれども、一極集中を排除するというのならば、東京での事業用用地は、むしろ拡大ではなしに縮小すべきではないか。建設大臣が就任した際の新聞を見たら談話に、いろいろな見直しをするというのですが、そういう方向で進むべきではない。むしろ、住宅の用地確保はいいけれども、事業用用地は拡大しないんだ、そうでなければ一極集中はなくならないわけです。これらについては両大臣、どう思いますか。もうこれで事業用用地は抑えちゃうないしは縮小するんだ、住宅地の確保に全力を挙げるんだ、大都市は。そういう考え方はありますか。
○西田国務大臣 まず最初の総理官邸の問題でございますが、先ほど局長がお答えをいたしましたように、大変古くなっております。それと、確かに委員御指摘のように、一方で国会は移転をする、総理官邸はつくるというその矛盾はどうか、こういう大変やらをついた御指摘でございますけれども、私は、やはり古くなっておるものはこれは建てかえたっていいじゃないか。それからもし国会移転というものが起こってくるなら、そのことはほかにどのようなものにでも利用ができてくるわけで、もしその力があればそこらは進めていっていいのじゃないか、こういう考え方を持っております。 それから、東京の一極集中という問題でとらえて、東京のことでございますが、私は、一極集中という認識はこれを是正していくということ、東京から何もかも追い出したら東京はよくなるんだという考え方ではないと思うのです。このような状態になっておるから、この一極に余りにも集まり過ぎておるものをどう分散していくかと同時に、これはやはり、これから二十一世紀に向かっての東京はどうあるべきかというようなことが起こってこなければいけない。それは確かに、委員がおっしゃったように、東京都内における住宅の問題もございましょう。それから、緑の空間の問題もございましょう。そういうことを総合的にやはりこれから取り組んでいくべきではないか、このように考えております。
○大塚国務大臣 先生御指摘のように、多極分散型国土形成促進法で七十九機関の移転も計画をしておりますし、その上に国会移転ということになりました。私は、国会の移転の決議に基づいて懇談会ができ、これからやることは、恐らく行政機関はどうするかという論議が続いて起きてくるべきものだとは思いますが、先生の御見識のとおり、これ以上一極集中をやらないということは業務施設をこれ以上つくらぬということでありますから、その辺の論理を明快にしませんと、今後民間にいろいろ進めていく上でも支障が起きるであろう、すべてこれはこれからの論議の中にある、こう思っております。
○三野委員 一般的な議論としてはそういうことが議論されなければならぬと思うのですけれども、出てくる法案は、どうも東京にますます集積を強めるような法案がしばしば建設省からは出てくるわけなんです。これはひとつ注意してもらいたいと思うのです。だから、もっと基本的なあるべき姿について方向を建設省は決めてもらいたいということです。 さて次に、住宅局長に一つお願いがございます。それは、せんだっての委員会の一般質問の中で我が党の同僚から、住都公団の北青山三丁目の三の七の十一階部分、十一階建てなんですが、四階の四一五、それから十一階の一一〇八、それから三丁目の第二、この分の六〇四、さらには北青山三丁目第二の青朋ビル、これらに関した資料を少なくとも今週中にぜひ出してもらいたい。 というのは、我が同僚がこの問題について資料要求したらば公団は出してこないんです。なかなか出してこない。これは少なくとも公的な性格を持つ公団、しかも住民がみんな入りたいと思って期待をしておる公団の運営について、我々国会議員が審議するに当たって調査しようと思っても資料も出さないということでは、これはもう問題にならないわけ。もちろん公的な住宅と同時に公団もそれに準じてやっているわけですから、公正、公平そして明瞭でなければならぬわけ。したがって、この資料は少なくとも今週中に一応私どもの要求については応じる、こういう約束をしてもらわぬと、国会議員の調査権が侵害されることは困るわけ。これが一つ。 もう一つ、この際私は、これからこれを調査して議論する上においてまず基本的なことを申し上げておきますが、この間の大臣の答弁を聞いておりますと、もとの土地の所有者の優先枠があって、それがころころころころ転がされていって、その建物が続く限りその優先枠というものが、権利が留保される、場合によったら地球が続く限り続くんじゃないかという心配さえするわけですが、私はそういうことはどうも納得いかないわけだ。まかりならぬ。少なくともそういう地権者が一応優先枠を持つ、それはその地権者一代でなければならぬわけ。それでもなかなかいかぬというのであれば、公的機関がやる限界というものがあると思う。これはまた後から議論しましょう。したがって、この間の大臣の答弁は、私は委員長、お返ししておきますから。これは承れない。 もう一つ大臣の答弁の中で、この際、指摘だけしておきますが、北青山三丁目の三の七の分の一一〇八の部屋について、中国残留孤児をはめたんだ、それがたまたまあなたのお手伝いさんだった、こういうんですね。会社の仕事もしたりお手伝いもしてもらっているんだ、こういう。中国残留孤児だから非常にお気の毒だからいいではないかと言わんばかりの話だったわけ。あなたが中国残留孤児に対してどんな温かい目で見、どういう対応をするか、それはいいんです。大いにやってもらいたい。そのこととこの住都公団の公平な運営とは別なんだ。いいですか、いかにもそれが普通のごとくとうとうと述べて済んでいる。そういうことではこの問題は解決しませんよ。そういうことで抜けておるというのはだめ。ですから、この問題についてはそのまま、まああなたの答弁はあったことは記録に載っておりますが、私の方からお返ししておきますから、そういうことではいかぬということを申し上げて、この問題は資料が出た段階で申し上げる。 しかも、この一連の問題について、所信表明の中であなたは最後にこう言った。「綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる」、まさにこの問題の解決です。こういうものを明快にしないと、綱紀の保持もできなければ都民、国民の信頼も保持できない、こういうことですから、あなたはいみじくもここに最後に入れているわけ。どういう意味で言ったか知らぬが、この点はそのままお返ししておきますから。 今局長から資料の問題については、あなたも担当大臣として局長の答弁を見ていて、ちゃんと資料は出すように責任を持ってもらいたい。
○立石政府委員 御指摘いただきました点についての必要な資料につきましては、きちんと整理いたしまして可能な限りのものを報告させていただきます。
○三野委員 次に、道路局長に若干お尋ねいたします。 御承知のように、平成二年十月八日、国道十一号線、これは私のところの高松と徳島を結んでいる国道ですね。月曜日でありますが、ここで午前十時ごろ、徳島県鳴門市北灘鳥ケ丸、ここで御承知のように落石事故がありました。この事故は、台風二十一号の接近で十月八日午前一時から午前十時ごろまでの間九時間、連続雨量六十三ミリという発表がございました。建設省は、この事故に伴って調査委員会を設置して既に調査委員会の中間発表はあったようでありますが、この雨量六十三ミリというのは間違いありませんか。しかも、ここのところは御承知のとおり、既に危険が予測されるということでもってそれなりの指定箇所になっているわけですが、これは間違いありませんか。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 先生御指摘の平成二年十月八日午前十時ごろに徳島県鳴門市北灘町鳥ケ丸地内ということで、ここはいわゆる連続雨量百五十ミリの事前通行規制区間でございました。そこにおきまして、事故発生時までの連続雨量は六十三ミリということでございます。
○三野委員 あなたのところが、建設省が雨量計を設置しているところは、ここからどのくらい離れていますか。私の図面をもって調べたところでは、かなりの距離があるわけです。あなたはあそこを御存じかどうか知らぬけれども、かなりの距離がある。そして、あなたのところの雨量計は六十三ミリなんです。ところが一方、あなたの雨量計よりはこの災害現場は高松寄りですね。高松寄りに最も近いところでは、香川県の設置しております千足ダムの雨量計がございます。ここでは、同日未明から午後一時までの間に百八十一ミリとなっています。三倍なんですね、雨量計が。あなたのところは六十三ミリ、香川県の設置している千足ダムのは百八十一ミリ、三倍なんです。しかも、あなたのところはこの災害現場よりもかなり徳島寄りですわな。地図を見たらわかるように、かなり距離がある。それで、もちろんこの香川県の雨量計は香川県に入っていますから、あの災害現場というのは香川県に近いわけですね。この落差というのは非常に大きいわけですけれども、これをどう受けとめますか。 もう一つ、ついでですから、時間の関係がありますから。十月に起きていますが、その前段階、九月に、この地方一帯で九月一カ月間に降った雨の量はどういうように見ていますか。これは調査報告書も出ていない。だから私、お尋ねしているのです。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 まず、雨量計の位置とこの事故現場との関係でございますが、この事故現場はこの規制区間の中で徳島寄りの約二・三キロの地点でございます。それで、雨量計の設置場所からはこの規制区間は約二・七キロ離れております。 それで、こういう規制区間、雨量計の設置場所につきましては、私どもその地域のいろいろな全体、先生がもう百も御承知でございますが、ちょうどこのいわゆる十一号線の海に面した、がけがずっと続いている地域でございます。したがって、こういう台風、豪雪の異常気象時にどのように気象状況を迅速に把握するかという視点から、その気象状況、地形特性というものを考えまして、ここにございます北灘町牛ノ鼻から碁浦間の中で、北灘町櫛木という地域、同じ町内でございますが、にある雨量計を利用することがこの全体にとって資する、こういう考え方でこの雨量計を使っているところでございます。 それで、今先生御指摘の、この時期における秋雨前線及び台風十九号に関する雨、九月十七日午前三時から九月二十日午前一時の七十時間には三百九十七ミリが降っております。また台風二十号に関するものは、九月二十八日午前八時から九月三十日午前九時の四十九時間に六十九ミリ、秋雨前線に関するものとして、十月四日午前四時から十月四日午後一時の九時間には七十ミリ、さらに台風二十一号に関するものが今回の災害時でございますが、十月八日午前一時から災害発生時までの九時間に六十三ミリ、かような状況でございます。
○三野委員 あなたのところは、ここの指定区間で百五十ミリ以上降れば一応通行を停止する、こうなっているわけですね。 そこで、その災害が起きた現場、六十三ミリと発表したわけです。それは大分東なんです。徳島寄りなんです。一方、それと逆の方向が百八十一ミリ降っているわけです、その区間に。したがって、当時の降雨量というのは香川県境に近づけば近づくほど集中的に降ったということが想定されるわけですね。したがって、この災害現場の鳥ケ丸では百五十ミリに達しておったかもわからない。だから私が言うのは、いわば六十三ミリだから想定し得なかったものだというけれども、その調査地点というものは、ここは危険区域だ。御承知のように、ここは過去二回ぐらい災害が起きているでしょう。一年前にも起きているし、その前にも起きているでしょう。だから危険地域だというなら、そこの降雨量はどうなのかということを調査をされなければだめなわけ。そこに私は今度の災害を、危険状態というものを見誤った問題点があるんではないか、このことを指摘しているわけです。 同時に、さっき言ったように、九月いっぱいに、この香川県というのは雨の少ないところです、徳島県もそうですが、御承知のように、今言ったように四百三十一ミリ、平年百九十六ミリですね。二倍以上降っているわけです。事前にそういう二倍以上の雨が降った状況の中で、しかも最も香川県に近いところでは百八十一ミリという雨が降っているわけですからね。だから、そういう点からいうと、私はこの付近は危険だと指定した場合の後の対応というものに問題点があったということをお認めになるかどうか、これを一つ聞いておきます。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 先生、この雨量計の設置場所につきましての視点からのいろいろと御指摘だと思いますが、先ほど申しました鳥ケ丸、ここは鳴門市北灘町の地先でございます。この雨量計も北灘町櫛木という同一町内にある雨量計を利用しておりますので、この現場におきます状況といたしまして、設置場所に問題があったとは考えておりません。 ただ、こういう事実が起きた、このことは私ども厳粛に受けとめておりまして、まずもって亡くなられた方々や御遺族の方々に謹んで哀悼の意を表するわけでございますが、建設省としてこういう事故の重大性にかんがみまして、やはり事故というものはいろいろな角度からの原因の重なりによって起きるものだと思いまして、何もないわけではないということから、発生後直ちに現地に専門家と担当官を派遣させていただきました。そして、対策本部も地方建設局のない事務所の中にもつくり、それだけでは十分な原因究明はできませんので、愛媛大学の八木先生というこの方面の専門家を中心に、一般国道十一号落石災害調査委員会というものを設置していただきまして、そして原因の究明、予測の可能性等の調査検討、そして今後の、こういう場合にどうしたらいいのかといったような方向づけまでも御指摘いただこうということで設置させていただいたわけでございます。その一部の中間報告がこの二月十五日に発表されたもの、こういうふうに理解しております。 そういう意味で、私ども、先生も十分御承知だと思いますが、この原因につきまして、岩石の内部への浸透水によるもの、岩石の風化によるもの、植物の根の侵入によるもの、風の影響等と、いろいろなものが複雑に絡み合って、個々の原因を具体的に特定することは非常に困難である、こういう複合作用だというふうに記述され、その中で落石発生の予測可能性について、岩石の詳細な観測、ボーリング調査、ボーリング孔内の観察、岩石試験、土質試験の結果から、今回落石となった露頭は落石を生じる可能性が進行していたと判断されるが、その発生時期については、仮に計測調査を行っても現在の学問レベルでは予測できない、また、現在行われている通常の調査では当該露頭からの落石の可能性、発生時期を予測することは困難であるという御報告をお聞きしております。したがって、私どもこの結果を十分踏まえて今後の対応をさせていただきたい、こういうふうに思っている次第でございます。
○三野委員 局長、質問にだけ答えてください。 北灘町内で落石があって、それは鳥ケ丸ね。調査地点は櫛木ね。同じ北灘町内だから問題ないよと、こう言う。いいかな。それは北灘町だからいいじゃないか。北灘町は香川県の県境まで来ているわけ。香川県の県境と櫛木と鳥ケ丸とは、災害あった鳥ケ丸ね、ちょうど中間なんだ。香川県に入ったところは引田町、ここで百八十何ミリか出ているわけ。いいかな。したがって、当時の雨は香川県側に集中的に降ったということが想定されるわけです。櫛木では六十三ミリであってみても、鳥ケ丸なり、あるいは香川県境側、引田に近づけば近づくほど集中的に降った。百八十一ミリというのが出ているんですから、そういう判断をしなければならぬわけですね。ところが、あなたのところの報告も、調査委員会も六十三ミリだ、こう言う。ですから、私はそういう意味では、この報告書の調査と今後どうすべきかというと、この報告書はそういう意味からいうと現実から離れていることを指摘しているわけです、私が言っているのは。いいですか。それにあなた反論あったらしてください。 それからもう一つ、ここに落ちたのは、御承知のように落石の大きさは約一・四トンくらいですか、そのくらいだったと思うのです。網は、過去二回周辺で落石があった危険地域だから防護さくをつくった。この防護さくはどれだけの落石の重量に耐えられる防護さくなのか、落ちてきた岩石はどれだけの力を持って防護さくに当たったのか、これはどうなんですか。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 この当該箇所における落石防護さく、これは五十三年に設置されたものでございます。二・五メートルのいわゆる擁壁の上に三メートルの落石防護ネットが設置されている、こういう構造でございます。当時、五十三年当時でございますが、四国地方建設局では落石の実験をもとに落石防護さくの標準的な考え方を定めておりまして、そこでこの規格を二・五メーターに三メーターの落石ネットというものをつくったわけでございます。具体的には、ちょうど五十一年の九月にこの箇所の近傍で、ちょうど五十メーター高松寄りでございますが、土砂崩落が三十立米ほど起きました。この状況を踏まえ、斜面の角度とかこういう落石状況を踏まえて、約五百キログラム程度の石が二十メーター程度の高さから落下することを想定いたしまして定めたものでございます。したがいまして、今先生御指摘の一・四トンという、当該箇所において過去の災害事例から想定し得ないような大きいものが今回起きたわけでございますが、この工事設計をやった時点では、その当時の過去の災害事例から想定される落石には十分耐えられるものとして設置したものでございます。
○三野委員 今局長の話によると、五百キログラムが二十メートルの高さから落ちてきた場合には耐えられる防護さくであった。落ちてきたのは一・四トン、九十七メートルの高さから落石してきた。耐えられませんな。ということは、ここは危険地域である。落石がある、あるいは土砂の流出があるということを想定をしてこの防護さくをつくったのだけれども、いわばこの周辺、あそこの山は非常に切り立っているところですね、その周辺の調査不十分のためにこれだけのものしかできていなかった。いわば危険区域に指定したけれども、どの程度の危険性があるのか、どういうことが想定されるのか。あそこはずっと転石がいっぱいあるという話ですね。そういうことについて調査不十分であった。したがって、五百キロ、二十メートルというものしか、し得なかった、これでいいですね。
○藤井(治)政府委員 先ほどの操り返しの部分が多うございますけれども、この箇所においての施設というのがあくまでも五十一年九月にその当該箇所で発生した事故、そういう状態、これでもってそれよりも少し大きさを大きくしてあるわけですが、そういうもので設計しておりますから、当時としてはこれは十分であるという判断をしていたわけでございます。 それからもう一点、あの地域は、先生御承知のように百メートルの民有地が続いているわけでございます。しかも木が繁茂しております。全くの一種の密林のような状態の斜面でございます。そういう中で当該の石も、この調査委員会の中間報告によりますと、そういう木やら草やらいろいろなものが繁茂していて普通ではわからない、こういう状態でございますから、私どもといたしましては、当時のそういう経験の中で最大限の評価をして設計したもの、こういう理解をいたしております。
○三野委員 そうすると、落ちてきた石だけ見て、この落ちてきた分が、また同じものが落ちてきたらこの程度でいけるわということをやったわけですね。そういうことですね。それである程度の防護さくをやった。ところが山の現状はどうなのか、あるいはどういう危険性があるのか、どういう転石が配置されているかということは、そこまでは調査をしなかったということですね。そのとおりでしょう。だから、そういうこと。そこに私は、この危険区域を指定しておきながら調査不十分があったではないか。これは再び起こしてはいけませんので、起こさないために私はこう言っているわけです。だから改める。 もう一つ、百五十ミリ以上降った場合に通行を禁止する箇所として四国で十四カ所、これはその一カ所。いいですか。百歩譲って、あなたは六十三ミリだったという。六十三ミリであったから通行停止はしなかったという。そうすると、百五十ミリという基準が誤りであったというわけです。いま一つは、たとえ百歩譲って六十三ミリ——六十三ミリとは私は思わない、この現況は。しかし、百歩譲ってそれだとしてみても、過去九月いっぱいにかつてないほど降雨がずっと続いて地盤は軟弱になっている。そのことは全然想定しないで、百五十ミリがあるから、櫛木で六十三ミリと出たんだからそれでしなかった、そういうことでしょう。そこのところはどうなんですか。
○藤井(治)政府委員 まず最初の調査の点でございますけれども、先生今、調査をしなかった、こういう厳しい御指摘でございますが、私どもは、その状況において可能な限りの観察を含む調査はやっているわけでございます。この調査委員会での中間報告でも記述されておりますが、大専門家が一々岩石の試験をしボーリングをし、いろいろな各種の通常では考えられない調査というのは、全部の地域に細かくすることは現実にできません。しかし、そういうことをあの場でやったわけでございます。それにおいても、その結果をもってしてもなかなかそういう判断ができない、こういう意味の、超スーパーなレベルの調査はしておりませんが、通常の可能な限りの調査、観察を含める調査はやらしていただいております。これが一点。 それから、二点目の百五十ミリとしている理由でございますが、これは何もこの地域だけではございませんが、いわゆる異常気象時の通行規制のための基準値としては、この区間の過去の降雨量とか災害の発生状況から決めるのが日本全国基本的な考え方でございます。そしてここにおいては、昭和四十六年から四十九年までの四年間の雨量データに基づいて昭和五十年度に設定されたものでございまして、昭和四十七年の九月、連続雨量百六十七ミリ、千九百立米の土砂が崩壊したこと、また昭和四十九年の九月、連続雨量百三十三ミリで災害が発生しなかった、こういう事実等を踏まえてこの百五十ミリというものを規制の基準値としてさせていただきました。なお、こういうことでございますので、百五十ミリというのは、ここの地域の一つの歴史的経過の中で経験的に判断して決めたものでございます。その点を御理解願いたいと思います。
○三野委員 局長、あなた、五百キログラムで二十メートルのところから落ちてくる部分を想定してつくったわけですね。落ちてきた石だけ見てつくったわけです、それは。だから、あの山にはそれ以外のかなり大きな転石が存在したということは知らなかったわけです。だから、指定するのであれば一定程度調査すべきではないか。そういう意味でのここには科学性がなかったということを指摘しているわけです。別に責任追及するわけじゃなかった。それはやはり素直に認めたらどうですか。それでなければ、またあの五百キロでいくの。まあいいよ。 それともう一つ聞きますが、六十三ミリだったものだから、百五十ミリに達してないものですから通行どめにしなかった。ところが、この時間に飛行機はとまっておる、小豆島の船もとまっておる、これは御存じですね。列車もとまっている、JR高徳線、これは知っていたのかな。そこらのところは危険だと見たから列車もとめたわけです。五本とまっておるわけです、特急も含めて。しかし建設省はとめなかった、これは百五十ミリに達しないから、こうなっちゃったわけです。ここらに対してやはり矛盾点が出ているということを知った方がいいだろう。 今度の調査の結果、この周辺には——あなたのところの調査委員会、これはあなたのところの職員が中心だ、大学の先生を頭へかぶせておるけれども。そこには十メートル程度の開口が判明したと出てきたわけです。やはり調べてみたらそういう危険なところが出てくるわけです。ですから、そういう点からいうと、かつての調査が十分ではなかったということはお認めになったらどうかと思うのです。 時間の関係がありますから、まだもう一つ私質問があるので続けますが、そのことは、私の言うことがあなたがわかるかわからぬか、いや、おまえのが間違いだといったら同じことをやっちゃうわけです。また五百キロで二十メートルでやっちゃうわけです。それではだめだということなのです。そのことを指摘して、それをお認めになるかどうか。 それで、ひとつこの際しておきますが、ここは一次改良済んでいますね。これに伴っての改良計画をお立てになっているかどうか、これが一つ。もう一つは、全国的にあるのだろうけれども、四国の十四カ所、これをもしとめたらばほかにバイパスするところがないという道路が幾つかあるだろう。ほかにもそういうのはあるのか。あるとすれば、こういう危険区域に指定したようなところについては、簡単にとめちゃうと住民の生活や経済に大きく影響するからバイパスというものを優先的にやる、そういうようなことについてお考えがあるかどうかを聞いておきます。
○藤井(治)政府委員 それでは一つだけ、最初にあえてもう一言言わしていただきたいと思いますが、現地で常時パトロールをしております。雨が降りますとどうしても心配ですから、パトロールの回数もふえるものでございます。普通、斜面も見ます。そしてこういう浮き石、こういうのがありましたら、すぐそれをどうするか。それが民地であろうと何であろうと、危ないという事実が発見できたときにはすぐ対処する、これはもう全部の建設省の管理職員の基本でございます。したがって、そういう意味のことはやっているわけですが、技術的にどうしようもないスーパーA級のものを、全部の人間にスーパーAの人間になれ、これは先生ちょっと無理でございますが、私どもそれでも一生懸命安全のために現場の第一線がやっている、この一点だけはよく御理解いただきたいと思います。 それから第二点、先生たくさんありましたので、まず今後の改良計画のことでございますが、この区間、鳥ケ丸からにつきましては、現在海岸線の埋め立てによって道路を海側に拡幅して車道部をのり面から離す、こういうことを考えたいということで、実は平成元年度から事業に着手していたところでございます。それで、今回の事故が起きましたので、私どもこの工事を一時ストップさせまして、現在の計画を見直して、この委員会の言ってみれば御示唆、方向をいただいて、そして抜本的な対策を講じたい、こういう考え方でございます。これが一点目。 その次に、十四カ所のというお話でございました。この十四カ所というのは、実は四国地建管内の直轄国道で事前通行規制区間が全体で十四カ所、いわゆる通行規制区間が十四カ所で、この十一号では二カ所となっております。これにつきまして、実は昨年の十一月からことしの一月にかけまして防災点検を全部させていただきました。これを今詳細にチェックし直しているところでございます。そういう中でもう一回新たな対応で、しかも工法につきましても、その場所についてのできるだけ一番今の目で見て——技術は少しずつ進歩しているわけですから、お医者さんの医療法と同じで常に進歩するわけでございます。五十三年のときではできなかったけれども、今の目で見て最善のことをやっていく、こういうことでございますので御理解をいただきたい。 それから、訂正を一つだけさせてください。先ほど十メーターの亀裂が入っていたと言いましたが、十メーターといったら石が離れている。十ミリでございますので、その点だけ一つよろしくお願いいたします。
○三野委員 済みません。私が十メートルと間違えました。いずれにしても亀裂があるわけです。危険なところが発見できたわけですから、それに対応してください。 そこで、この際希望を申し上げておきますが、海岸線は一本だけだ、十一号は。そうなりますと、今後もしばしば通行を規制しなければならぬ場合が非常に多いと思う。そういう点からいうと、こういうところこそ私はバイパスが必要だと思うのです。それで、ついでの便ではないけれども、高規格道路の計画があるわけです。これは早うやって、ここをとめても徳島県、香川県の住民や経済に影響がないようにひとつ督促をしておきますから、しかとひとつお願いしておきます。 そこで、この事故で御承知のように三名が亡くなりました。運転手河原幸男さん四十六歳、奥さんと女の子二人、大学生に高校生。ガイド大平京さん二十二歳、死亡。それと、乗客の中で城志め子さん六十四歳が亡くなった。重軽傷は、船越千代子さん六十九歳ほか十一名となっています。 さてそこで、もう時間がないから結論から言いますが、御承知のように自賠責は一銭も出ないのです、これは。自動車は何の過ちもないのですから出ないわけです。死にっ放し。正常に走っておるやつの上から石が飛び込んできて死んでしまったのですから自賠責なし、ゼロ。ただ、救われるのは、労働災害ですから労災から運転者の河原さんには出ました。まことに少ない三百何十万です。私びっくりしたわけです。それから、仕事中にこういうことが起きたために、会社が自主的にやっているやつがある、企業付加給付金というのがある、お気の毒ですねという。これが二千四百六十一万ほど出ているのです。大平京さんの場合も同じ。ほかの人もこれは自賠責は出ないのです。 そこで、四国地建が窓口でやっているのでしょうが、従来しばしばこういうものは国家賠償法に基づいて裁判してくれ、裁判の結果が出たら応じるなんというのが役所のやり方なんです。これはまことに冷たいわけです。向こうはまだ裁判は起こしていない。調べてみると、弁護士には相談しているようです。会社と労災で、この運転者の河原さんは四十六歳、血気です、子供を学校にやっている真っ最中。そこで総額が何と出たのが二千八百万余りなんです。もう問題にならないわけです、両方合わせてみても。あなたのところはこれは今までどう対応してきたのか、今これに対してどうしようとしているのか、これをちょっと聞いておきましょうか。
○藤井(治)政府委員 今御指摘の三人の非常にお気の毒な方に対しまして、実は私ども管理する国道で事故が発生したこと、このことは非常に重要なことだと受けとめておりまして、事故発生直後から、いわゆるお気の毒な三人の方の御遺族を含め被災者全員にお見舞いをする等の早急の対応をしてまいりました。そしてこの補償、こういうような問題に関しまして、落石の原因等が明らかになるまでその扱いの決定について御猶予をいただいてきたのが事実でございます。今回、委員会の中間報告等におきまして、道路管理に問題があったとは考えておりませんけれども、やはり当該地域の付近における今までの状況、あるいは本件道路が十一号という徳島と高松の間の大幹線である、こういう重要性等を総合的に勘案いたしまして、本件につきましては補償の立場で対応してまいりたい、かように考えておりまして、実は被災された方々と二月十八日にお会いをいたしております。そしてその際に、一日も早く交渉を進めて、いろいろな意味で誠意を持って解決に当たりたい、こういうことでこれからも臨みたい、かように思っております。
○三野委員 この問題については余り深追いしようと思いませんが、ただ局長、あなた、補償問題があるからではないだろうと思うけれども、管理の問題は全然問題なかったと言いますと、私が指摘した雨量の計算の方法、列車その他全部とめているのにあなた方がとめていなかったという問題、あるいはその防護さくの対応の仕方、いろいろと出てくるわけです。ですから、私は補償のためにこれを詰めているわけではないわけですが、問題なかったというこの中間報告を見て私は問題あると、こう言っているわけです。ですから、どうぞひとつ誠実にこれに対応してもらいたい。私は素人ですから、自動車に乗っておったから自動車の自賠責か上積みでも出るのかと思ったらゼロだという。それは言われてみればそうだね、自動車に何の過失もないのですから。保険会社は一銭も出さないと言うんです。死にっ放し。しかも、この運転手さんは今言ったようにわずかな金しか今は受け取れる状況ではないんですが、実は年は今言ったように四十六歳、元気だ。これから子育てしなきゃならぬわけです。娘二人学校へやって片づけなきゃいかぬ。しかも本俸は三十四万八千円もらっているわけだね。ですから、本俸から見るとそれはもう問題にならない金額なんですから、どうぞ誠実に対応するということは最後にひとつ言ってもらいたいということをお願いしておきたいと思います。 それと、続いて次の問題に入ります。 実は既にもうおたくの方へも申し上げておりますが、いわば道路公害、騒音及び排気ガス。時間がないからとりわけ端的に言います。あなたの方の努力でようやく、おくれていた高松—徳島が今着手したわけですね、津田までが。早くやってもらいたいが、これから向こうは夏の国幹審でしょう。それをやる過程の中で、トンネルが多いわけですね。全国的にこのごろ高速道路はトンネルが多いと思うんです。いわばトンネル内の騒音ないしは排気ガスの対応。 例えば、一つの例を挙げましょう。一千メートル近いトンネルを抜くわけです、四条で上り下り。トンネルですから、大体山手を抜くものですから、普通は人家がないんですね。ところが、あるトンネルはちょうど出入り口のところに人家があるわけです、悪いことには。しかも、その人家のあるところがちょうど谷合いで空気が余り動かない。御存じかどうか知りませんが、とりわけ瀬戸内海は夏から秋にかけてなぎがあるわけです。もう午後になるとぴっしゃり風がとまってしまうわけですね。そこでこういう場合の、いわば一キロの、しかも発表は大体二万台から二万五千台ですね、二万五千台の自動車が出した排気ガスが一キロの中で排出される。それを、上り下りとも自動車が引っ張って両側の口に出すわけです。少なくともオープンのところよりは何十倍かの高い濃度が出ることは、我々素人でも想定できるわけです。家がなければいいんですよ。そこにたまたま接近して家がある。道路を計画したけれども、家の軒下まで通るけれども家はかからない、残っちゃった。静かな静かなところで生活していたのがそういうことが起きた場合に、本来トンネル内の公害対策、とりわけ排ガス対策については、例えば一万台通って五百メートルのところはこういうことが起こり得る、一千メートルで二万五千台通ればこの程度の排気ガスなり騒音がその出口では出ちゃうよと大体想定する。そうしてそこには、まあこのごろは東京では上を抜くというのが始まっておるらしいですが、それが抜けない場合には、トンネル入り口では私はやはり排ガス対策なりあるいは緩衝地帯をつくって拡散するなり、そういうものがあっていいと実は思っているわけなんです。率直に言いまして、現場の方でおたくの出先といろいろやったんだけれども、皆さん、そういう話し合いは今ないかもわからぬと。今まで公害問題で道路というのは非常に弱かったですからね。しかし今の時代からいうとそういうことは考えざるを得ないだろう、そういう対応をすることによって、地権者、周辺住民の理解を得て協力してもらうことがこの事業を進める最も早道ではないのか、当然やっていい、こういうことを申し上げたのですが、あなたのところはそういう例はありますか。またはそういう基準をおつくりになっているのかどうか、それを聞いておきます。
○藤井(治)政府委員 まず二点、最初の誠意を持ってということでございますが、これは先ほど申し上げましたように、私どもできるだけ誠意を持ってできるだけのことをさせていただくつもりでございます。 それから今のトンネルのことでございますが、例えば先生のお地元で今高松東道路というものをつくっております。これにおいても実はトンネルが三カ所ほどございます。その中で今、実は地元でいろいろと問題になっておりますのが津田トンネル、こういうものがございます。そういうような場合に、一般的に先生がおっしゃるように坑内からの音の反射といいますか、あるいは自動車に引きずられた排出ガスの漏れ出し、こういうものに対してその場所場所によって全部対策が変わります、風向き、谷筋で。しかしいずれにいたしましても、必要に応じて適切な対策を講ずる、こういう前提で物の計画をつけております。 その際、今先生がおっしゃった環境施設帯、こういうものは実は昭和四十九年に道路環境保全のための道路用地の取得及び管理に関する基準という通達の中で、幹線道路の新設または改築に当たって通過地が住居専用地域等良好な住居環境を保全する必要がある場合、道路の計画に応じて云々、こういう物の考え方からなされているものでございます。しかし私ども、トンネルの坑口部において明らかに人が住んでおられていろいろな状況がある場合に、現地の土地利用とかそういう交通の状況に応じて遮音壁とか環境施設帯等を必要に応じて設置し、または植栽を施すなどの配慮もやっておりますので、この津田トンネルについてもいろいろな角度からの検討を今後ともさせていただきたい、こういうふうに思っております。
○三野委員 今の局長の答弁の中に、市街地など住居専用地域でという話がありましたね。そういうところについてはと、そういうことをおたくの方は考えているようです。ただ住居専用地域といっても、東京や大阪の住居専用地域の排気ガスに汚れたところよりもまだ住居専用地域ではない、農村地域ですから。そっちの方がもっとよりきれいな土地なのです。不便だけれども、賃金安いけれども、そこで住みたいと思って住んでいるわけです。環境庁呼んだら、〇・〇四から〇・〇六の中に入れなさい、それは受忍の範囲だ。瀬戸内海を切ってあそこの島を渡りますと、〇・〇〇〇だろうと思うのです。それを東京並みの汚れで我慢しろ、こういう論理にはならない。北海道も沖縄も青森もおるけれども、ならないわけです。新潟はどうか知らぬけれども、ならないわけです。したがって私は、住居専用地域であるかどうかは別として、そういうことについてはぜひ実情に応じた対応をする、そして住民に理解、協力してもらえるように、しかも世間から見てもこれは当然の措置であると言われるような対応をする、これでいいですね。それだけ聞いておきます。これで終わります。
○藤井(治)政府委員 現在のその地域の環境影響評価の結果を見ますと、二酸化窒素の年間九八%の値が〇・〇二六から〇・〇二九ppm、こういうことでございまして、環境保全目標値を満足してございます。私どもこの評価に基づいて必要なものの対策は講じさせていただきたいと思います。いずれにいたしましても、総合的な意味で沿道環境の保全が図られるように対応をさせていただきたい、こういうように思っております。
○三野委員 もうやめようと思ったが、あなた、〇・〇二五だから、基準の中にいるからいいということにならぬというのです。だから、東京や大阪のような汚れたところ並みに北海道も四国もしろというのは無理だから、現状から大きく影響する、あるいはオープンのところよりもトンネル坑口は大変迷惑をかけるということは、だれでも判断できればそれに対して対応するということだけ言ってくれればいいわけです。あとは現場でやりますから。いいですね。 ありがとうございました。
○桜井委員長 薮仲義彦君。
○薮仲委員 私は本日、建設、国土両大臣に対しまして、所信に対する質疑をさせていただきたいと思うのです。しかし、時間が非常に限られておりますので、できるだけ大臣の決意を伺いたいと思っております。両大臣、そのつもりで御答弁いただきたい。なるべく政府委員の方は、資料の説明のような長々とした御説明はもう必要ございませんので、何をどうするかということを明確に、大臣の所信でございますので、両大臣の御決意を伺いたいと思います。 私がきょうお伺いしたいのを先に前もって申し上げておきますと、公共投資の十カ年計画、それから土地対策、中でも地価対策、土地税制、ノンバンク規制、宅地並み課税、生産緑地をどうするか、あるいは駐車場対策、それから住宅問題、都市計画、道路行政万般、防災問題、時間の許す限り質問をしてまいりますので、どうか両大臣におかれましては、なるべく大臣として、政治家としての御決断で御答弁をいただきたい、このことを重ねてお願いを申し上げます。 最初に私は、公共投資十カ年の問題について質問させていただきたいと思うのです。建設省もお出しになっていらっしゃるように、日米構造協議という協議の結果を踏まえて、我が国が内需中心の社会資本整備の方向にいかなければならない、今後十カ年で約四百三十兆円の公共投資を行っていこうということでございます。これは、事の発端は日米構造協議だろうと何だろうと、私は当然日本の国はそうならなければならない、個人的にそう自覚をいたしております。このフレーム、経企庁のお出しになったフレームを見ますと、十年後には社会資本を整備して欧米先進国並みのインフラ整備をやろう。経済大国と言われた日本が、やはり国民にとって生活の豊かさが実感できるような社会構造に転換するんだ、このことは私、大変重要な意味があると思うのです。 そこで、両大臣にお伺いしたいのは、後十年といいますとお互いにもう寄る年波でございますけれども、十年たつと何が来るか、二十一世紀でございます。二十一世紀は、両大臣も御承知のように待ったなしで、高齢化ではなくて高齢社会がもう目に見えているわけであります。二十一世紀に今生きている我々が何をしなければならないのか、お年をとられた方々が多くなるという社会の中でいかに豊かな楽しい人生を送れるような社会を築くか、ある意味では、私は公共投資十カ年計画はよかったと思うのですよ。今やっておかなければ、この十年間でやらないと次の二十一世紀は今のような世界に冠たる経済大国としていられるかどうか、これはそのときになってみないとわかりませんけれども、私は、この十カ年というのは今やらなければならない。両大臣にとってラストチャンスと言ってはちょっと極言過ぎますけれども、我が国が本当にこの十カ年でインフラ整備をやってみせる、このかたい決意を持って、この公共十カ年を日米構造協議の結果だとかなんとかということではなくて、日本の国を欧米先進国並みにしてみせる、そういう政治家として、大臣としての両大臣の御決意を最初に伺っておきたい。 〔委員長退席、木村(守)委員長代理着席〕
○大塚国務大臣 御指摘のとおり、日本の社会資本整備は先進諸国にまだ大分おくれをとっていることは事実でございます。このたび四百三十兆円の公共投資基本計画が定められまして、その第一年度に当たるわけでありますが、五本の五カ年計画を策定いたしまして、十年後のフレームとしましては、住宅もおおむね百平米、あるいはまた下水道は現在四二%でありますが、七〇%、都市公園等もおおむね十平米、それぞれの目標を掲げ、しかも道路は確かにこれからの多極分散型の国土形成に当たりまして大変に大事な施策でございまして、高規格幹線道路も今日五千キロでありますが、二十一世紀初頭には一万四千キロを概成しよう、こういう目標に向かって進んでいくわけでございます。 特に、もう委員この問題にはずっとおかかわりでありますが、一昨年土地基本法の制定によりまして、国民の皆様方に土地に対する基本理念として公共の福祉を優先していただくという大きな柱も定めていただきました。これらをもとにいたしまして、何としてもこの公共投資を進めるに当たりましては地価の安定がまず第一に必要である。地価対策は国土庁長官とともにしっかりと対応をさせていただこう。そしてまた、それぞれの建設業のいわゆる労働力の確保がこれまた大変に大きな課題でありますから、建設省としてもこの問題には独自のいろいろな計画を立てて当たっていこう、こういうことでございます。 特に、公共の福祉を優先するという意味では、住民の皆様方の御理解こそが極めて大事でありますから、それぞれの計画を進めるに当たりましては、十分に国民の皆様のそれぞれの地域の御理解をいただくとともに、自然環境を守るということの理念もしっかり守りながらこの公共事業を進めてまいろう、このように思っておるところでございます。
○西田国務大臣 御指摘がございましたように、これから国土構造のみならず二十一世紀に向けてどのような国家社会をつくっていくかということは大変重要な問題でございます。 その中で、まず第一番目に考えなければいけないのは、国民が本当に豊かさを実感として持っていただけるような国土をつくっていかなければいけない、このように基本的に考えておるわけでございます。そういう面から申し上げまして、特によく言われておりますように、地方では社会資本が大変おくれておるわけでございます。こういうこと等を考え合わせますと、公共投資基本計画というのはまことに当を得たものであるし、それからもう一つは四百三十兆円、こういうものと相まって均衡ある国土を形成していきたい、これが私の考え方でございます。 その中で、ちょっとつけ加えますけれども、平たな言葉で言いますと、人々が日常生活の中で豊かさを感じていただく、そういう密接な住環境であるとか文化的なものであるとか、そういうこともあわせてつくり上げていかなければいけないのがこれからの二十一世紀に向かっての我々の目標であろう。そのことは四全総の中でもきちっと方向がつけてございますので、そういう目標に向かってやってまいります。
○薮仲委員 私はなぜこういうことを提起したかといいますと、我々は国民の側からいわゆる四百三十兆という国民の税金を投下するとどういう社会ができるのだろう。今建設大臣はフレームをお話しくださいました。確かに我々国民の側に配られているのは公共投資基本計画、経企庁のつくったこのペーパーですね。これについて詳しい説明を求めても、今のところこれ以上のものを我々にはいただいていないわけです。今大臣は建設省の五カ年計画をお話しになりました。我々は、国民の側からいいますとこれでいいのかということを申し上げているわけなんです、申し上げているというか、これから言うわけでございますけれども。 特に我が党の石田委員長が、公共投資基本計画が発表されたときに、国民の側から何が一番必要かというと公共投資の十カ年のきちんとした計画といいますかそのビジョンといいますか、具体的な施策が、建設省だけにやれといってもこれは無理です、建設省以外の公共事業あるわけですから。そうしますと、今おっしゃったように豊かさというと非公共の例えば文教政策等も入ってくるわけですから、こうなってまいりますと、やはりこれだけのことをおやりになったらば、国民にこれだけのペーパーでよしとする政治であってほしくないと私は思うのです。ですから、うちの委員長が言ったのは、十カ年のビジョンをもう少し親切に国民の側に提示していくことが大事じゃないですか。十カ年のプログラム、ビジョン、そして将来こうなるという全体像をきちんと示していただきたい。これを年次計画できちっとやる。アメリカとは完全に、五年たつとフォローアップ会議や何だかんだとアメリカから言われるとすぐやるのですけれども、もっと大事なのは国民に親切に政治を示すことだと私思うのです。それが政治家の姿勢でなければならないと思うのです。これがつくってあるからいいよ、これでは私は本当に親切な政治じゃないと思うのです。やはり向かなければならないのは国民の方だと思うのです。あの海部総理の施政方針演説を聞きました。何回か出てきたのは、生活を重視する政治に転換する、何回かお話しになっておられますけれども、私は今こそ産業優先から生活優先へ政治のスタンスを変えていただかなければならないと思うのです。 ただ、大塚大臣にお伺いしますけれども、ここの中でこう書いてあるのです。公共投資額のうち生活環境・文化機能にかかわるものの割合は、一九八一年から一九九〇年度に五〇%台前半に達すると見られておる。それが今後これからの十年、一九九一年から二〇〇〇年度には六〇%程度を目標に、こう書いてあるのです。今まで公共投資の額の五〇%でやってこの程度のインフラ整備なんです。じゃ、これを六〇%にやって果たして大丈夫なんですか、これは国民万般が素朴に思うことです。ですから、我が党からの提言として差し上げてあるのは、一つはプログラム、ビジョンをはっきりしてどういう社会ができるかということを国民にきちっと教えなさい。それから先ほど冒頭に申し上げたように、これが最後の十年、国力といいますか活力を傾注して、そしてインフラ整備をやるのでしたら六〇%を七〇%台まで上げることだって思い切って考えてもよろしいじゃないですか、こういう我が党の提言が出ているわけでございますけれども、いわゆる生活重視そして具体的なプログラムを、これは建設大臣が中心になっておやりになるのが、公共投資の枢要は建設大臣ですから、そういうものを関係省庁集まって協議するような形を私は御検討いただきたいし、それを六〇%をよりふやす努力を大臣に頑張っていただきたいと思うのですが、いかがでございましょう。
○大塚国務大臣 今日までも建設省初め政府はそれぞれ目的をつくりまして、その目標に沿って可能な限りの資金を投入してやってきたことは、もう先生御承知のとおりであります。したがいまして、今後の十年間、今フレームをちょっと申し上げましたけれども、この目標を達成することも決して完全にできるとまだ言い切れる状態でないものもございます。例えば地価の安定が成功しなければそれだけマイナスになりますし、また国民の皆様方の御協力もいただかなければできないことでございますけれども、大方のめどをここに置きまして可能な限りそのめどに近づけていく。それは景気の動向ももちろん大きく影響もあろうかと思いますけれども、これは建設省一体となって、また国土庁とも一体となって、今申し上げた目標に全力を尽くしていく。要は、私が陣頭に立つわけでありますから、建設省の幹部以下全員に督励をして、私が先頭に立って今先生御指摘の方向に全力を挙げてまいることをお誓いをしたいと存じます。
○薮仲委員 建設省には優秀なテクノクラートの方もたくさんいらっしゃいますし、関係省庁の方にもすばらしい方がいらっしゃいますから、どうかこの十カ年のビジョンというものを、今御答弁ありましたように我が党の委員長の提言を十分踏まえて御検討いただきたいと思っております。 ここで、今大臣もちょっと言われましたけれども、私は懸念すべき点が幾つかあるのですね。これも大臣の御決意をお聞きしたいのは、この中で私非常に懸念いたしますのは、ここにもこう書いてあるのですが、一九八一から一九九〇年度の十カ年、今までの十カ年ですね、の公共投資実績見込みは二百六十三兆なんですね。過去十年間で二百六十三兆円です。今後十年間で四百三十兆です。そうしますと、これは九〇年の実績でいっても六・三%ずっと増高するわけです。しかし、大臣は御専門で御承知のように、過去ここ数年間はマイナスなんですね。マイナス一・八とか、あるいはこの十年間を平均しますと三%台です。それがにわかに六・三まで予算規模をふやしていくわけですから、これは大臣にしっかりと踏んまえていただかなければならないのは景気の過熱ですね、いわゆるインフレ。地価の高騰の問題をこれから具体的にお伺いしますけれども、まず景気の動向をしっかり見て、いわゆるインフレにならないような対策を大臣としてしっかり腹に据えてやっていただいていると思うのですが、その点いかがでしょう。
○大塚国務大臣 御指摘のとおりインフレは建設業に大きな影響をもたらすわけでありまして、景気の動向には極めて敏感な配慮をしていかなければならないと思います。幸いに経済企画庁長官も東京出身でございまして、しばしば景気の動向、特に湾岸問題等もございますので、公共事業の推進に当たりまして連絡を密にさせていただいて判断をしていくという姿勢でおるわけでございます。特に建設資材等の問題もございますし、今お話しのように地価と労働力、人件費の問題とそれぞれバランスをしっかりとりながら、可能な限りインフレにならないような努力をしてやってまいりたい、このように思います。
○薮仲委員 今大臣がおっしゃった二番目の問題は地価の問題なんですね。これは、きょうは時間がありませんから次の機会にきちんとやろうと思いますけれども、地価の動向というのは、例えば建設省関連の用地費の動向、大臣は御承知でございますけれども、建設省全体の用地費率がじわじわと建設省合計で一五・五まで上がってきているわけです。中でも道路事業であるとか住宅事業というのは、これはまだ全国でやっていますからこれぐらいですけれども、東京に限ってこれを調べていきますと、用地費は五一・九から五四・六、大体五〇%を超えてきているわけです。これも東京の郡部がございますからこれで済んでいるのかもしれませんけれども、建設大臣は都心にお住まいでございますから、いかに都心の公共事業がやりにくいかということはもう先刻我々より御承知だと思うのです。こうなってまいりますと、今大臣が何回か御答弁なさった地価の高騰を抑えるということは、公共事業を遂行する上で、社会資本を整備する上で非常に重要なことだと思うのです。 そこで私は、今政府の土地対策要綱が示されたわけでございますけれども、地価税を初めあの土地対策要綱に書かれていることぐらいは——ことぐらいはですよ。私からいえば何じゃこれはと言いたいことがきょうたくさんありますからやりますけれども、あれでいいのかということもあるのですが、少なくとも閣議でわざわざ決定なさった土地対策要綱は必ず実施する。これをやらないで、今のところちょっと私心配しますのは土地税制、これ本当に湾岸や何かで予算委員会ががたがたするとかしないじゃなくて、国民のためにやらなければならないのは、土地政策をしっかりやる。昨年あれほど、これから大臣にお伺いしますけれども、土地基本法のときに大臣が委員長で頑張られたわけでして、あの基本法の精神と要綱ぐらいは具体的にやる。必要なのは地価税あるいは関連する租特の関係の処理ぐらいはきちっとやるとか、あるいは都市計画、住宅政策あると思うのですけれども、やはり私は、地価税初め本格的な地価対策をやらずして公共事業が突っ走ると大変なことになると思うのです。ですから私は、この国会で少なくとも地価税初め土地に対するきちっとした骨格ぐらいはつくって、用意ドンと公共事業を始めていかなければ何にもできなくなる。もう第二東名とかあるいは大きなプロジェクトなんというのは大変なことになりますので、少なくとも政府の土地対策要綱に書かれている地価対策は必ずやって、公共投資十カ年計画を完成するという御決意を、簡単でも結構でございますから、両大臣に御披瀝いただきたいと思います。
○西田国務大臣 地価問題でございますので私の方から先に答弁をさせていただきます。 まず、委員も御指摘になりましたが、現在の地価というのは、特にこの東京を初めとして大都市圏を中心にして異常に高いもの、こういう強い認識を私は持っておるわけでございます。委員も御存じのとおりでありますが、過去におきまして三回地価が高騰をいたしました。一つは昭和三十五、六年、それからさらに四十七、八年、そして今回の地価高騰というのが、五十八年に東京に端を発して現在のような状況になっておるわけでございます。 そこで、実は一月二十五日に新しい土地政策推進要綱、総合土地政策推進要綱と呼んでおりますけれども、これを閣議決定をしたところでございます。その中に三つのポイントがございまして、一つは土地神話を打ち崩していこうということでございます。それからもう一つの問題は、適正な地価水準まで引き下げていくんだ。私から申し上げるのもおかしゅうございますけれども、土地を引き下げるということは、役所としては今回初めて使った言葉ではないか、このように理解をいたしております。それから三番目には、やはり有効な土地利用というものを並行してやっていかなければなりません。この三つを一つの目標として、何としてでもその目標達成をしていかなきゃいかぬ。そのためには、これは税制上の問題もありましょうし、金融対策の問題もありましょうし、それから土地の高度有効利用計画の問題もある。それらのものを不退転の気持ちで、委員も御指摘のように、何としてでも地価を引き下げて、そして対策を立てていくのだ、こういう気持ちで、決意で取り組んでいきたいと思っております。
○大塚国務大臣 ただいま国土庁長官からお話がございましたのとややダブると思いますが、平成元年に土地基本法が制定され、その前年の前半に総合土地対策要綱がまとめられまして、その後昨年の国会でいわゆる大都市法、大都市地域における住宅宅地の供給に関する特別措置法を制定していただきました。それと同時に、建築基準法と都市計画法の改正もやっていただきました。要は、供給をいかにしてふやしていくか。そういう意味では、建設省といたしましては、それらの改正に基づきまして今地方公共団体にもいろいろ指導をしているところでございます。その中に、例えば住宅地の高度利用地区計画であるとか、あるいは用途別容積型地区計画であるとか、また遊休土地の転換を促進する制度であるとか、もろもろ改めていただいたわけでありますから、それらの問題を駆使しまして、土地を有効に使うことによって少しでも地価を下げていく、こういう一つの柱があろうかと思います。 それからまた同時に、先ほど地価税のお話もありましたけれども、後ほど御論議もあるのだろうと思いますが、やはり地価というのは、需要と供給ともう一つの面でいわゆる効用、バブルになる投機的な取引等が一つの柱でございますから、これらはやはり厳に慎まなければいけないという意味もありますので、土地税制はそれぞれの税制が組み合わせになりまして効果が上がっていくもの、こう考えておるわけでございます。それらが盛り込まれましたのが一月二十五日の総合土地政策推進要綱、これを着実にやれば何とか皆様が期待をできるような住宅宅地供給に結びつくであろう、こう考えておるところでございまして、頑張ってまいりたいと思っております。
○薮仲委員 どうか両大臣、一番公共事業の中枢にある地価、それで、公共事業を推進する両大臣でございますので、くれぐれも土地税制等がだめだったということのないように、責任を持った対処を重ねてお願いをいたします。 次に、大臣がちょっと言われましたので、全くそのとおりなんですが、この構造協議の中にも出ております「公共投資の遅れに伴う社会的問題」——失礼しました。その前に、雇用の問題にちょっとお触れになりました。公共投資拡大の条件整備というところで労働力対策が出ておるわけでございます。これは建設省のお立場で大臣はもう先刻御承知でございますが、きょうは他の省庁がどういう見方をしているかということも大臣に知っていただいて、これは事ほど深刻な状態じゃないかと私は思うのです。特に大臣御承知の、型枠とか鉄筋工とか、これは非常に人手不足が深刻な状態でございます。 きょう労働省お見えいただいていると思いますので、全国の不足率をパーセントで結構ですから、例えば建設省の中で、こういうものとこういうものは非常に大変ですよというような不足率のパーセント、百名雇用しようと思うのだけれども、実際はこれくらいしかそろいませんというようなわかりやすい数字で、数字だけお示しいただきたいのですが、労働省。
○若木説明員 今先生お尋ねの件でございますが、建設業の技能労働者の不足の状況、労働省で技能労働者需給状況調査というのを毎年実施をいたしておるところでございます。これによりますと、これは建設業を含めまして重立った産業、大方の産業をカバーしておるわけでございますが、若干古くなりまして恐縮でございますけれども、平成元年の数字で申し上げますれば、全産業で一〇・七%の不足というのが出ております。それに比べまして、建設業におきましては二五・九%と、他の産業と比較しまして格段に高くなっておるということでございます。 今先生の方から言及ございましたけれども、職種別で見ますと、鉄筋でございますとか型枠、とび、そういった職種につきましては、八〇%とか六七%、五六%といったような数字を示しておるところでございます。その後の状況も大きく変わっておらないというふうに承知をいたしておりますので、そういう状況かということを御報告したいと思います。
○薮仲委員 今大臣、パーセントだけお聞きになったと思うのですが、これは資料ですから、こんなのを私が一々言うことではなくて、いろいろ指摘があったように鉄筋工では八一・一%、型枠工では六七・七%、とび工では五六・一%、不足率がこんなになるのですね。これで公共投資がどんとふえて本当に大丈夫なのか。これは、建設省の立場の説明はもう十分大臣もお聞きになっていると思いますので、これを他の省庁がどういうふうなことで心配しているか、これをちょっと提言だけ申し上げて、大臣の御決意だけ簡単に伺いたいのです。 これは建設労働問題研究会報告書、これはもちろん労働省の要請で、諮問を受けて答申が出ているわけですけれども、要点だけちょっと読みますと、建設業についてですよ。「下請構造の下での不明確な雇用関係、臨時・日雇労働者への依存率の高さ、労働条件、労働福祉の立ち後れ、いわゆる「三K」といわれる劣悪な作業環境等、」が指摘されていますね。「公共投資の大幅な増加が加わることとなれば、技能労働力確保の問題はさらに深刻化してくるであろう。建設業が今後増加する建設需要に対応して必要な労働力を確保し、均衡ある発展を続けるには、雇用改善について官民あげての真剣な取組み」をしないと大変ですねと、まず冒頭御指摘がございまして、もう大臣も御承知ですけれども、私はこれを確認しておいて、大臣の御決意を聞きたいと思うのです。 「公共建築工事においては、一部の地方自治体で入札不調となる事態なども生じている。職種別にみると、活発な民間建築工事を反映して、鉄筋工、型わく工、とび工の不足が高水準となっている。」からです。「近年の建設投資の増加の影響もさることながら、若年労働者の構造的な採用難による部分が大きい。新規学卒就職者に占める建設業への就職者の割合は、平成元年三月の新規学卒者で四・三%であり、最近十年間をみても五%前後で推移しているが、建設業が全産業の一割に近い就業者を擁している」ことから見ても、若年労働者が非常に来なくなりました。しかも、「建設業男子生産労働者の平均年齢は四十三・五歳であり、労働者の高齢化が最も進んだ産業の一つとなっている。」「若年の労働力人口が減少するとともに、建設業が依存してきた出稼労働市場が縮小することが予想される。他方、建設需要は現在高水準に推移しており、社会資本整備の必要性等から今後さらに需要が増加することになれば、建設業における技能労働者の不足は一層深刻化してくるであろう。」等々、これを読み上げていくと長くなりますけれども、労働条件であるとかいろいろなことがずっと出ているのです。これは、大臣もう先刻御承知なんですが、パーセントで言うと我々は余りわからないものですから、今の不足はなぜかということを、わざと日本語の文章に直すとこういうことなんですね。 事ほどさように、建設業の底辺を支えていらっしゃる型枠の方、鉄筋工、とびの方がいらっしゃらないと、公共投資をやろうとしても底辺のところで公共事業は不調に終わってしまう、できません。こうなりますと、せっかくの計画も根っこのところでだめになってしまう。やはりこれは大臣にもう本腰の本腰の本腰を入れて、何とかこの労働条件あるいは雇用対策を改善して、三Kと言われたものが若者が喜んで来るような、本当に希望あふれる建設業に変えていただかなければならないと私は思うのです。物をつくる、生産する、築き上げる、汗を流す、こんなすばらしいことはないじゃないかと言われて初めて社会資本の整備ができますので、これは大臣の御決意をお伺いしたいのでございますが、いかがでございましょう。
○大塚国務大臣 先ほど、公共投資の推進に当たりまして、私は、土地問題と労働力の確保と二つを並べて大きな柱として位置づけていることを申しました。 建設省も、建設業の構造改善プログラムをつくってそれぞれやっておりますが、そういうような対策を超えるぐらいの極めて重要な課題であると私は認識をいたしておりますし、最近、工事等が工期をそのままで竣工ができないという例も大変多く見受けるのは、まさにそのような専門の工事に携わる方々が少ない。また、その従事をする人たちもやや、高齢化とまではいかないまでも、若年の建設従事者が少ない。いかにして魅力をたせるかということも、御指摘のとおり非常に大事なことでございますし、ましてや、公共投資をこれから一生懸命やっていこうということでありますから、省を挙げてこの問題に真剣に取り組んでまいりたいと存じます。
○薮仲委員 次に、公共投資の最後、これは国土庁長官に、これもしっかりと決意を固めていただきたい。 これは大塚委員長と土地基本法をやったときにもかんかんがくがく、けんけんごうごうの論議があったんですが、いわゆる大型プロジェクト等をやったときに本当に規制区域をかけるのか、かけられないのか。これを地方自治体の長に任せておいたのではできないんですよ、だめなんですよ。やはり本気になって、国土庁長官がもう身を切るような決意でこれはやっていかないとできない。しかも、規制区域をかけますと、規制区域を解除したときに周辺の地価が暴騰するんです。いわゆる基本法の中ではちゃんと大塚大臣が当時、いわゆる開発利益は社会に還元しなさいときちっとあの精神はうたってあるんです。規制区域をかけたら開発利益は還元させなきゃだめなんです。その仕掛けを何回かプロジェクトをつくって研究をしていらっしゃるようですけれども、今度公共投資十カ年をやるとなったら大型のプロジェクトも出てくるんです。口先だけや格好だけの政治はもうそろそろやめた方がいいと思うんです。 何であろうと国民のためにやらなければならないこと、今後二十一世紀に残さなければならないことは、今我々政治の前にある者が責任を持ってやろうと決意をしてやらなければ事柄が進まないのですよ。もう格好だけや口先だけの政治なんかやったって、国民から見捨てられるのです、政治家は。お互いにそんなに長く生きないのですから、やらなければならないことは腹を据えてきちっとやる。地価を鎮静化させよう、下げようとおっしゃった。大型プロジェクトについても、これは書いてあるんですよ。紙には嫌というほど書いてあるんですよ。要綱にも書いてあるのです。その前の政府がお出しになった、これは何ですか、ちょっと見てみましょうか。土地の動向に関する年次報告とか、いろいろなものにこれは出てくるのですよ。私が読もうとするのは、何ですかね、ちょっと出してみましょうか。これもペーパーには、よくもこう丁寧に書いてあるなと思うのがある。ちょっとどこかにいってしまったな。これにも、大型プロジェクトにはしっかり規制区域をかけるというのが出てくるわけですけれども、もう一つ、監視区域を適時適切にかけるということも出てくるわけですね。 こうしますと、もう論議をしているのではなくて、本当に規制区域をかけるぞ。例えば第二東名なら第二東名のところには、地価を上げさせないように、規制区域というのは凍結ですからね、そのかわり、解除したときの周辺の開発利益についてもきちっとした仕組みをつくる。本気になってこれをおやりになっていかなければ、第二東名なんというのはキロ当たり百億を超えるのですから、用地費で六割、七割、八割、九割なんてかかったのでは、何のための公共投資十カ年かわかりませんし、第二東名かわかりません。ですから国土庁長官、ここに書かれていることは、活字はわかりましたから、政治家としての決意をきちっと言ってください。もう余りお役人のペーパーは読まなくたっていいですから、私も余り見ないで言っているのですから、政治家としての決意を言ってください。
○西田国務大臣 土地対策というのは、これはいろいろな条件というものが整ってこないと地価というものの引き下げはできないと考えております。現在国土庁でも、監視制度の運用ということはひとつ的確に、効果的にやっていかなければいけないということで、各都道府県、市町村と連携をとりながらやっておるところでございます。 そこで、御質問の趣旨、規制区域の問題でございますが、これはちょっと、先ほどから御議論のある東京一極集中というものを分散させていくという観点からも、いろいろな周辺地域に対する大規模プロジェクトというものがこれは起こってこなければこの是正はできていかないわけでございます。そういうこともございまして、現在国土庁におきましても、まさに委員御指摘になりました規制区域の問題も既に具体的に検討に入っておるところでございます。大規模プロジェクトなどが起ころうとしておるところには、できるだけその利益を吸収していくような一つの歯どめというものが必要であるという認識を持っております。
○薮仲委員 続けて土地の問題をやろうと思うのですけれども、きょう他省庁の方を呼んでいるものですから、申しわけないからちょっと質問を飛ばして他省庁にいきますから、がたんと雰囲気が変わりますが、お許しください。 警察庁お見えだと思いますので、駐車場の問題をここでちょっとさせていただきたいと思うのです。 建設大臣、日米構造協議の中にも、これは私、先ほどちょっと間違えて読みましたけれども「公共投資の遅れに伴う社会的問題」、いわゆる社会資本の整備がおくれている、公共投資がおくれているので、社会問題が発生しております。以下は、その代表例であります。「路上駐車」、昭和五十四年度と比較すると、瞬間路上駐車は三割以上増加して、二十一万台を超えております。これは計数はちょっと古いと思うんですね。また、「道路の旅行速度の低下 好景気による自動車交通の急増と道路整備の遅れのため、道路の旅行速度が低下しており、東京二十三区内では十五・八キロメートルとマラソン選手以下の速度となっている。」これは大臣のところの資料でございますから、大臣御承知だと思うのです。事ほどさように、今駐車場問題というのは建設省、大臣のところでも駐車場元年ということで頑張ろう、私は非常に好ましいと思っております。 ここで私は、警察庁お見えでございますから、最初に、今出てまいりました違法駐車、瞬間路上駐車というその実態、例えば東京、大阪はこうですよと、代表的なところでも結構ですので、ちょっと数字を両大臣にお示しいただけませんか。
○島田説明員 先生御質問ありましたように、先ほどの数字は東京都内の昭和五十四年との比較であろうかと存じますが、手元に、幅員四・五メートル以上になろうかと思いますが、平成二年の調査の数字がございますので、御説明をさせていただきます。 東京都内におきましては、いわゆる瞬間と呼んでおりますが、たくさんの警察官等を出しまして、一斉に調査をするということで、二十三万一千三百三十五という数字が平成二年四月の調査結果として出ております。大阪府内、これはもっと多くなりまして三十六万七千、これは平成二年八月の調査であります。大阪市内だけを見ましても二十万四千余という数字がございます。名古屋市内、これは昭和六十三年の十月でちょっと古くなりますが、八万五千二百余台ということで、私ども手元に持っておりますいわゆる瞬間路上駐車の数字としてはこのような状況でございます。 今の路上駐車の中で、それではそれが駐車違反はどのくらいの割合を占めているかということを申し上げますと、東京都内の二十三区内、今二十三万と申しましたが、そのうちおよそ八八・七%、これが違法駐車、また大阪の三十六万余の路上駐車のうち駐車違反が八四・七%、三十一万台余であります。また、名古屋市につきましては、路上駐車八万五千台余のところ違法駐車が五万一千台余ということで、およそ六〇%、こういう状況でございます。
○薮仲委員 大臣、今シンボリックな数字だけ挙げて何だこれはと思われるかもしれませんけれども、時間の短縮の結果そうさせていただきましたけれども、事ほどさように路上にとまっている駐車の車が多い。これは大臣はもう東京にお住まいでございますから、一台車がとまりますと交通妨害になりますし交通事故の原因になりますし、いわゆる社会経済発展の上にはこれは物すごいロスだと思うのですね。こういう駐車場を何とか整備しなければならない、これは非常に重要な課題だと思うのです。 そこで、これは大変我々も同じ責任を持ちながら、私はこういう自覚をしているということで申し上げるのですが、いわゆる今日までの建設省のいろいろな行政、各セクトの中で駐車というものをどの程度の重きを置いて考えたのだろう、都市構造の中で、道路構造の中で、住宅の中でどれほど考えたか。私は、例えば快適な都市空間というのは人間の移動といいますか、モビリティーといいますか、非常に快適であってほしいと思うのです。やはり豊かさ、快適さ、それから質のよさ、最近はクォリティー、アメニティーという言葉が矢継ぎ早に出てきますけれども、やはり質のよさと快適さというのはそういう都市空間に求められる重要な条件であることは間違いないと思うのです。 そこで、例えば道路。道路というのは間違いない、さっき熱弁を振るっておった藤井道路局長のところでございますけれども、道路について言えば、道路は車が走りやすいように目的地までスムーズに行けるようにつくりましょう、そしてそこに歩道を設置したり街路樹をつくって人が楽しく歩けるようにしましょう、いわゆる車がスムーズに流れるということを前提に今の道路構造はなっていると思うのです。ところが、この道路をつくるという中で、今日まで道路は、じゃ人間の生活の中で車というのは途中でとまったり、物を積んだりおろしたりという経済活動をやる。人間の生活の行動があるわけです。しかし、そういうような積みおろしの場所をつくるような道路設計を本格的に道路の中で設計したろうか。これはやってないからおかしいとかなんとかという気は全くないのです。しかし、我々の意識の中にモータリゼーションの盛りが来るとは口で言いながら、道路構造にそれほど注意を払ったかなという思いがございます。 それから都市計画もしかりだと思うのです。都市計画の中でいわゆる、最近言われておりますけれども、都市構造あるいは都市計画の中に、駐車場というのは例えば一街区の中で一つの駐車場を設置しなさいというような、街区ごとの駐車場をつくるような都市計画がちゃんと具体的にずっとやってきたかどうか。今全くゼロと言う気は私全くないですよ、やっていることは確かですから。今これほど違法駐車が八割前後というと、やはり都市構造自体もこれから考えなければならないのかな。 それから住宅について言えば、ビルには附置義務をつけるとか、最近は公共あるいは公営、公団住宅にも駐車場をつくりましょう、昔の公営にはほとんどついてない。公営の人は車をお持ちになるのかならないのかという論議があったかどうかは知りませんけれども、古い公営住宅を我々が回ってみると駐車場のスペースは全くありません。 そうしますと、やはり建設行政の中で駐車場に対してどの程度の意識があったのか、私は非常に懸念というよりも、これから変えていただかなければならないなという問題意識をきょう大臣に申し上げているわけです。このことは今までずっと論議されておりますので、大臣ももう先刻御承知で、ここで各省庁から詳しくうちはこうやります、あれやりますと聞いていますと、もう私は時間がないのです。ですから私は、大臣にこの駐車場という問題、建設行政の住宅行政の中で、住宅行政といっても都市環境ですね、つくるときにも、あるいは道路をつくるときにも全部やっていただきたい、こう思うのです。 これは国民がどんな思いをしているのかと思って、世論調査も参考に大臣にちょっと申し上げておきたいのですが、これは平成三年の直近の世論調査ですけれども、駐車場が足りていますかというこの不足感ですね、これに対して国民が何と答えているかといいますと、不足していると思うと答えた方が八九・三%です。不足しているとは思わないと答えた方は四・九%にしかすぎないのですね。大半の方はもう駐車場がなくて困りますという不足感を持っているわけです。これで車を持っている人と、いわゆる運転する人としない人と分けてみますと、運転する方だけをとってみますと、九五・二%の人は駐車場が足りないんです、こう感じていらっしゃるわけです。ということは、これは明らかに駐車場を本格的にやらなければならない。公共でできるのは二割かもしれません。でも、公共が指導してあとの八割の民間をどうつくらせていくか、これは大臣の重要な政策決定だと思うのです。 どういうところが足りませんかというのは、こういうことを書いてあるのです。これは、一番足りないと思うのが商店街・繁華街六七・九、その次はデパート、劇場、映画館、商業ビル四八・二、それから集合住宅、アパート、マンション三九・九、それから市街地の事務所ビル三三・六、公共的施設、病院や図書館も足りません二九・九、それから中高層の住宅団地内二八・一。国民の皆さんが思っていらっしゃるのは、事ほどさように全部足りないのですね。ですから私は、道路であろうと住宅であろうと街区であろうと、大臣にいよいよ本格的につくっていただきたい。 ただ、この駐車場は、今度の建設省の予算で案内板をつくります、いろいろな御苦労をなさいますけれども、このことも知っておいていただきたい。これは駐車場利用に際しての何を一番重視しますか、第一番目は目的地に近いこと五二・四%、料金が安いこと四〇・九%、あるいは車を入れやすいとか出てまいりますけれども、やはり車を置いて動く範囲は大体何百メーターなんだろう。これは私は大臣の方が御専門だと思うのですが、事ほどさようにいろいろなファクターの中で、駐車場を本格的にこれから建設省の行政の中に入れていただかなければならないと思うのですが、大臣、駐車場元年という言葉を私聞いておりますけれども、大臣の御決意をお聞きしたいと思います。
○大塚国務大臣 極めて適切で、しかも重要な御指摘と御示唆をいただきまして恐縮をいたしております。 実は私は、大臣に就任をいたしまして幹部との最初の会合で申しましたのは、これからは大都市政策の中でいわゆるインフラの整備が極めて大事である、やや日本の都市計画はおくれをとった面もなしとはしないので、これからはインフラの整備に全力をささげてほしい。特にまた、今御指摘の駐車場問題は大変に深刻でありますから、このことについても幹部の皆さんに申し上げたところでございます。道路は車が走ったり人が歩いたりするものでありまして、車がとめられるところではないわけでありますから、もちろんそういう意味では、今駐車の台数や違法駐車のことも聞きまして、これは大変な事態だなと率直に感じたところでございます。 しからばどのように道路を整備していくか。東京の例で挙げますと、都市計画街路のまだ半分の整備が済んでいないということでありますから、もちろん予算もございましょうけれども、先ほど来論議になっている土地の価格の問題等々、地価の安定も大きなファクターの一つでありますから、もちろんこれも並行して進めるわけでありますが、少なくとも地方自治体、東京都にもこの問題にはしっかり意を用いてもらうように指導したいと思います。 特にこの附置義務の駐車場につきましても、昨年規制を強化したり、また今国会では道路法、駐車場法の改正等もお願いをいたしまして、住居地区におきましても車のとめる場所を整備していく方向に歩み始めるわけで、そのことは駐車場元年ということに位置づけられると思いますけれども、各般の施策を総合的に組み合わせまして駐車場の整備を強力に進めていきたい、このように思っておるところでございます。
○薮仲委員 これはもう大臣御承知ですけれども、衆議院の交通安全特ですね、ここでやはりこの車庫法あるいはそういったものの改正の中で、この駐車場の問題を附帯決議で言っているのですが、これは大事なことだなと思いますので……。 駐車対策の立ち遅れた現状を踏まえ、都市計画や商店街活性化等の総合的観点から、早急に駐車場に対する施策の充実を図ること。特に、駐車場条例の制定促進、附置義務の拡大、 今大臣のおっしゃったとおりです。 大規模住宅団地・住宅地域における立地規制の緩和、荷捌き施設の増設 これは、同時にやはり荷さばき施設ということも都市計画の中でも御検討いただきたい。 公共施設の地下空間等の積極的活用、駐車場建設に係る助成の抜本的拡充並びに税制面における優遇措置等によって、駐車場整備を強力に推進すること。 こうなっています。もう一つは、 都市の交通悪化の現状を改善するためには、公共交通の充実が不可欠である。地域の交通需要等の実態を踏まえ、パーク・アンド・ライド等の積極的推進により、公共交通の拡充に努めること。 国土庁長官もおっしゃったように、いわゆる都市機能の分散ということもここに出ているわけです。あとは取り締まりはしっかりやっていただきたい。余り取り締まられるのは私は好きじゃない。でもやはりこれは必要なのかなと思うわけです。 ちょうどきょう警察庁お見えでございますので、建設省の御意見はよく聞かされておりますので、警察庁さん、パーク・アンド・ライド、いわゆるある拠点まで車で行って、そこからは都心あるいは町の中へ歩いていきましょう、あるいは駅まで車で来て、そこからは他の公共交通機関を使いましょうということだと思うのでございますが、やはりこういうのはプロの警察庁、建設省、運輸省等がいろいろと御協議いただかなければできないと思いますし、まあ残念ですが取り締まりもある程度必要かなという気もしますけれども、この二点について警察庁のお考えをお話しいただきたいと思います。
○島田説明員 都市の大渋滞の状況の問題を解決するためには、一方で、先生ただいま御指摘ありましたように所要の駐車施設等の整備、これと同時に、車を使わなくても済むような大量公共輸送機関の一層の充実ということが必要だと存じます。もちろん私ども警察の方といたしましても、取り締まりにこれまで以上に力を強めていこうと思いますが、現場で婦人警察官の肩だけにこの問題を負わせておくわけにはいかないと思います。 その意味合いにおきまして、特にパーク・アンド・ライドのお話がございましたが、最近、地球環境の問題等も踏まえながら、諸外国でももう一度路上電車等を含めた大量公共輸送機関の活用、伸長について活発な動きがあるように理解しております。また日本国内においても、多くの都市で今いろいろな動きがあるというふうに私どもも理解をしておりまして、この場合に非常に重要なことは、行政のいわゆる縦割りを排して、関係するところが力を合わせることだ。私ども警察は、ある意味では、ひずみが出た段階で、変な言葉ですがしりぬぐいのような立場にあるものですから、そういうふうな困難な実情というものを率直に自治体やいろいろな企業等にもお伝えをして、鉄道と駐車場整備あるいは高速道路と駐車場整備、そしてまた警察によるバス専用レーン、こういったものが平仄を合わせて進むように、特に建設、運輸、この両省庁が非常に重要なお立場にあると思いますので、そういった省庁の方々と共通の検討の場を設けて、世界の各都市等で成功している例、あるいは日本でも、名古屋の基幹バス、あるいは石川県兼六園のレジャーにおけるパーク・アンド・ライドは今成功しているというふうに理解しておりますが、そういった例等、なぜうまくいっているのか、こういったところをよく研究して、多くの都市に広げていけるように協力して進めてまいりたい、こう考えております。
○薮仲委員 どうもありがとうございました。警察庁、それから労働省、済みませんでした。ありがとうございました。 もう時間になってきたのですけれども、土地問題に次に入らせていただきたいのですが、これはもう両大臣、最も御専門でございますので、じっくりと土地問題をやらさせていただきたいのです。 いわゆる総理の施政方針演説の中でも、現内閣の枢要な内政問題として、「土地神話を打破し、二度と地価高騰を生じさせないことが必要」、こういう総理の施政方針の中身がございました。これは大変大事なことだ。二度と地価高騰を起こさせない。しかも、国土庁長官はいみじくもおっしゃられました。いわゆるこの政府がお決めになられました、閣議決定なさいました総合土地政策推進要綱、平成三年一月二十五日閣議決定、この中のお言葉を長官が引用なさいましたので、あえてここで私はこれを前半の最後の質問にさせていただきますけれども、おっしゃられたように、ここにはこう書いてあるのです。「地価については、土地の利用価値に相応した適正な水準まで引き下げることを目標とする。特に、住宅地については、中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保しうる地価水準の実現を図る。」おっしゃられたように、今までいろいろな要綱がございますけれども、地価を下げると書いたのは、私もこれは初めてで、すばらしいことだと思うのですね。 ですから、両大臣に一言お伺いしたいのは、目標とする「適正な水準」というのはどの程度の地価を言われるのかお伺いしたいことが一つ。 それから、「中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保しうる」といいますけれども、「一定水準の住宅」というのは大体年収の何倍ぐらいで、何千万ぐらいを海部内閣、関係閣僚はいわゆる政策の目標としていらっしゃるのか、両大臣から御答弁いただいて、前半の質問を終わらさせていただきます。
○西田国務大臣 ただいま御指摘がございましたように、当面の土地対策の中で、地価に対しては二度とこのような地価高騰を引き起こさないというのが一つの目標でございます。それからもう一つは、これまたお話がございましたように、地価をいかに引き下げるか。この二つの目標に向かって今取り組んでおるところでございます。 そこで、御質問のポイントは、一体どの程度を適正な地価水準と考えておるのかということでございますが、まことに申しわけございませんけれども、これを定量的にどれだけが適正だということは、現時点において私はお答えができません。しかしながら、地価を引き下げていくということならば、少なくとも目標がなければいけないわけでございますから、私どもが考えておりますのは、大体、中堅勤労者の平均年収が七百三十万と言われておりますけれども、この七百三十万の五倍程度、これを当面の目標にして、そして地価引き下げをし、住宅宅地の供給を図っていかなければいけない、このように考えておるわけであります。
○大塚国務大臣 国土庁長官からお話のありました目標と全く同じでありますが、いかにして地価を下げていくか、土地政策推進要綱の中にございますように、もろもろの施策が総合的に機能して初めて地価が下がっていくものである。特に、その中で適正な土地の利用のあり方は建設省が責任を持ってやるわけでございますから、土地の有効利用であるとか、先ほどもちょっと申し上げたようないろいろの法律改正もいたしましたので、総合戦略を組みまして地価を安定させよう、決して私は悲観的に考えておりません。 過去、石油ショックの直後の昭和四十八年の地価高騰のときも、あのときは一億総不動産屋と言われて水準の三八%上昇しましたが、いわゆる総需要抑制、それから国土利用計画法、議員立法で法律ができました。あのときは監視区域の指定もせずにかなりアナウンス効果もございまして、あのときは水準のマイナス一一%まで地価が下がった経験を我々は持っておるわけでありますから、やればできるんだ、まさにそのような決意でこれに取り組んでまいりたいと思っております。
○薮仲委員 終わります。
○木村(守)委員長代理 山内弘君。
○山内委員 公共投資についていろいろな方々からお話がありましたけれども、私もあえてこの問題に対して質問をいたしたいと思います。 昨年の六月に公共投資基本計画、これが閣議了解され、平成三年度から始まる十年の間、公共投資について総額を四百三十兆、生活関連投資に重点的に配分することなど、基本的な枠組みが定められたわけでございます。また、都市公園、下水道、住宅、海岸、交通安全の五つの分野について、平成三年度を初年度として五カ年計画が新たにつくられたわけです。事業が実施されるわけでありますけれども、この意味で、この平成三年度は初年度でありますので極めて重要な年度であると思うのであります。この平成三年度のことしにおける建設省、今後の公共投資にどのように取り組んでいかれるのか、その基本的な考え方をまずお聞かせいただきたい、こう思うわけでございます。
○大塚国務大臣 我が国は世界で冠たる経済大国にまで発展をしてまいりました。しかし、その大国にふさわしい社会資本の整備があるかといえば、残念ながらまだかなりおくれをとっておることは事実でございます。この機会に公共投資基本計画、四百三十兆円のスタートに当たりまして、皆様の御理解で予算の方も一・〇六倍という予算が編成でき、公共投資の七割を所掌する建設省といたしましては、この目標を達成するために大変大きな責任を感ずるわけでございます。実際に、今も御指摘がありましたように、下水道あるいは都市公園、住宅、国民の生活に密着したものがメジロ押しに五カ年計画もスタートをさせるわけでございまして、従来のいわゆる公共投資のあり方からしますと、かなり国民の皆様に豊かさを実感できるような方向へ歩み始めるような配分になれるものと思っております。 例えば下水道にいたしましても、昭和四十年レベルですと、その配分比で言うと二・五%程度であったものが一六・七%、公園はたしか〇・一%であったものが二・四%、こういうぐあいにかなり重点的な配分もいたしておるわけでございまして、国民の皆様にぜひ豊かさを実感していただけるような方向に、我々は全力を挙げてこの重点的、効率的な計画をしながら頑張ってまいりたいと思っております。
○山内委員 今大臣言われたように、いろいろなことが考えられておるわけでありますけれども、しかし今後十年間で四百三十兆というこの公共投資が仕事をする段階において、先ほどもいろいろございましたけれども、労働力の問題、資材の問題、用地の問題、非常に大変な内容をはらんでおるわけでございます。 特に用地の問題においては、これは本当に円滑に運営できるかどうか、極めてこれは注目すべき状況にあるわけでございます。特に、先ほど石井議員も言ったように、公共事業予算に占める用地費、補償費の割合が高まることがこれは非常に懸念されておるわけでございまして、公共投資が用地費に費やされるようであっては事業が進まないわけでございますので、建設省として今後のこの公共投資基本計画の具体化に当たって一体どう対応していくのか、もう少し詳しくお願いしたい。
○鈴木(政)政府委員 先生御指摘のように、労働力も資材もいろいろ条件整備をしていかなければいけないわけでございますが、その中の特に用地につきましてどういう対策を講じるかということにつきまして、御説明させていただきたいと思います。 幸いに、建設省所管事業で見る限り、ここ数年用地費の事業費に占める割合というのが大体二〇%台ということで推移しております。その中でも用地費に限って言えば、補償費と用地費とございますが、用地費に限って言いますと、ここ五年ぐらいで一%ぐらい上昇しているということでございます。ということで、全体としてはそういうことでおさまっておりますが、もちろん東京その他大都市におきます地価の高騰は大変なことでございますので、やがてはこうした高騰が事業費の中に影響してくるということは否定できないかと思います。 そこで、用地の取得についてでありますけれども、まず総合的な地価対策を講じることによりまして地価を安定させるということが今後の公共用地取得の大前提になるわけでございます。そうした中で事業量も確保し、そしてその中で用地費を確保するということによって公共投資の整備を進めていかなければなりませんが、私ども今、省を挙げて用地取得のアクションプログラムということで、それぞれ責任分担を決めまして、いろいろ現在やっておりますし、また今後やる手段等を検討しております。 そうしたものを総合して、現在やっておりますことを幾つか述べさせていただきますと、まず国庫債務負担行為による先行取得制度を積極的に活用していこう、国庫債務負担行為の枠を拡大するとともに、この制度を使いやすいものにするように、いろいろきめの細かい対策を講じております。 それから、地価の上昇を反映しまして代替地の要求というものが非常に多くなっておりますので、どうしても代替地対策をしなければいけない。そのために各事業者間で代替地の情報を交換したり、あるいは場合によりましては不動産業者——不動産業者というよりは不動産業界等の協力を得ながら、先行的に代替地を取得するというそういうシステムを何とか今後つくっていきたいというふうに思っております。 さらに、用地費が事業量に余り影響しないようにということで、既にできております立体道路の制度であるとか、それから区画整理等の換地方式によって用地を生み出すようなそういう事業を地価の高いところでは今後とも考えていかなければいけない、そういう工夫を講じていかなければいけないというふうに考えております。 さらに、必要に応じまして、土地収用法を適当な時期に適切に運用する、そういうことによって用地買収を早める、そういうことにつきましても、関係地方公共団体等を十分指導して対応していきたいと考えております。
○山内委員 いろいろ、五つにわたった具体的な方策を出していただいたわけでありますけれども、これだけで十分だという状況にはないわけでありまして、より一層この問題については、予算を効率的に使う立場で積極的にやっていただきたい、こう思うわけです。 次に、地域の活性化についてお聞きをいたします。かねてから東京一極集中問題に対しては政府全体として取り組みが行われておる、こう聞いておるわけでありますけれども、特に四全総の問題で、現在の人口の移動、これが今後も続く場合、恐らく二〇〇〇年になると東京圏の人口は、驚くなかれ三千五百万台に達するであろうというふうに言われておるわけでございます。去年の国勢調査の速報値では、十八の都道府県で人口が減少されておる。埼玉、千葉、神奈川の周辺県、これを中心に人口の集中が極めて顕著になっておる、こう言われておるわけでございます。前回六十年度の国勢調査では、人口減少した県は秋田だけ、こういうふうな状態であったことを考えると、地方の過疎化というのは極めて速い速度で集中されておると言って過言でないわけでございます。 こういうふうに予想を超えた状況の中において、もはや一刻の猶予もできない、こういう状況にあるわけでございますけれども、これに対して建設省は、特に東京一極集中を是正するような考え方、そしてまた、地域の活性化を図るために一体どう今後やっていくのか、その点についてお伺いをしたい、こう思うわけです。
○大塚国務大臣 地方振興、多極分散型国土の形成は、御所管は国土庁の方が中心であろうと思いますけれども、建設省といたしましても当然のことながら、一極集中から多極分散のための施策を展開していかなければならないわけでございます。 そういう中で、きょうそれぞれ御論議がありまして、私もお答えをしてまいりましたが、要は東京に集中する魅力というのは一体何だろうか。やはり東京は生活の利便も高いし、また経済の密度も高いし、特に若者にとっては東京は魅力のある町だと言われておるわけでありますから、これ以上集まらないようにするためには東京を全国に分散をするということに尽きるわけでありまして、そのために高規格幹線道路を整備するとか、あるいは新幹線等も大いに整備をいたしまして、地方が振興していくような施策をとりながら、また、集まらないような規制も一方ではしていかなければならぬわけでありますが、一つは、この多極分散型の国土形成促進法によりまして七十九機関、国の機関が移転をすることで今進んでいるわけでありますが、民間の皆様にもそのようなことに御協力をいただくような体制づくりをしていく必要があるのではないだろうか。外国の例はいろいろございましょうけれども、日本の場合でも地方都市にそれぞれ特色もあり、古い文化や歴史もありますけれども、特色ある産業が張りついていくような民間の分散ということも一方で考えながら、まさに国土庁と建設省一体となってこの施策を進めていくということになろうかと思いますが、全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
○山内委員 基本的な考え方でございますので、大体そういうことになると思うのですが、特に一極集中を是正するという、地域の活性化を図る、これは何といっても四全総にもあるように、高速交通体系の整備、先ほど大臣言われたように、ここに最大の力点を置かなければならないのではないか、それはそのとおりでございまして、そのためにこそこの基礎的な条件である特に全国的な自動車交通網を構成する高規格幹線道路、これは一万四千キロという膨大な計画でありますけれども、これを積極的に実行するしかないのではないか、私もそう思うわけでございます。その点の考え方について、大臣はどう考えておられるか。これは大臣じゃなくてもいいわけだけれども、特に長い時間でやるのであってはいけない、こう思っているわけであります。
○大塚国務大臣 先ほども申し上げましたように、道路網を全国的に整備することは地方の振興につながることでありますから、極めて大事でございます。 現状どんなふうに進んでいるかは、道路局長から少し説明をさせたいと思います。
○藤井(治)政府委員 先生、今御指摘の高規格幹線道路一万四千キロ、これは六十二年の六月に決めさせていただきました。そのときは全国どの地域からも一時間でこの高規格道路を使えるようにしよう、それから重要な空港ないしは港湾からは三十分で到達できるようにしよう、十万人の都市はすべてインターチェンジを設けよう、こういうのが基本でございます。そういうことで以後整備を進めてまいったわけでございますが、この整備の仕方は、まず国土開発幹線自道車道という法律に基づく国幹道と、それから一般国道の自動車専用道路、こういう二本立てで一緒にやってきております。 したがって、従来は二百キロペースで年間やってまいりましたが、現在は年間三百五十キロ供用するという、ほぼ倍増のペースで進んできております。その結果、今月の二十日になりますと、きょうですか、四千九百四十九キロ、こういうことで一万四千キロの三五%に相なります。このままいきますと、平成四年度までには、従来から申し上げております六千キロの達成は可能でございますし、西暦二〇〇〇年までには九千キロという、平成十二年まででございますが、目標に向かって今やっております。そして、大臣からございました、二十一世紀初頭までには全線供用、概成を図る、こういうことでございます。 例えば、こういうものが地域においてどのような状況かというのを青森県の例で一つ申し上げますと、青森県は国幹道が従来二路線でございました。これに二路線ふえまして四路線、合計二百二十キロでございます。このうち現在七十一キロが供用されておりますから、約三二%ということでほぼ全国並みのスピードで現在進んでおります。これも今後全国と同じような歩調のもとに、従来の縦貫道はほぼ終わってまいりましたので、これから新たに加えられたこのような路線が重点になって進むだろう、進めてまいりたい、かように考えております。
○山内委員 それでもこれは時間がかかっているわけですから、大臣、道路局長の答えが悪いというわけじゃないけれども、それでも今の一極集中を排除し、さらにまた地元の活性化を図るということになると、四百三十兆のいろいろな重みとか考えて、高規格道路の整備、これを急ぐことがやはり最大の決め手、私はこう思うので、この点については格段の、何か大臣は相当その方が得意なそうですから、頑張ってもらわなければならないなということを私は要望しておきたいと思うわけです。 次に、都市整備の問題に対して聞いてみたいと思うのですが、先ほども大臣並びに道路局長が言っておるように、今後の都市整備に当たっては豊かさを実感できるそういう国民生活を実現するためにやるのだという、非常にキャッチフレーズがいいわけでございますけれども、一体この都市計画、道路、公園、下水道、おくれておる社会資本の整備の問題、これを強力に行っていくことは言うまでもないわけでございまして、その中にこそ潤いが出てくる、ゆとりが出てくる、美しさが出てくる、こういうふうなアメニティーの高い施設整備を行うことが必要である。私の住んでおる弘前市、この町並みは津軽十万石という城下町でございまして、歴史的にも相当、来てみれば、ごらんになればわかるわけでありますけれども、たくさんいろいろなものがあるわけでございます。こういうふうな特色を生かした都市整備をどういうふうにやっていくのか。結局、良好な自然環境、歴史的な景観、こういうものを重視しながら快適な町づくりを行っていくこと、こういうふうなことに対して一体建設省はどのような新方法を考えておられるのか、お聞きをしたい、お尋ねをしてみたい、こう思うわけです。
○市川(一)政府委員 ただいま御指摘がございましたように、私どもは、何といいましても、諸外国と比べましておくれている社会資本の整備ということは非常に重要な課題であるという認識を持っておりますが、その中で、国民生活の向上に伴いまして、国民の皆々様が潤いとかあるいは快適性といったような生活面における質的な充実を求めておるわけでございまして、私たちの都市の整備におきましても、施設整備の面で量的な充足ができましても、どうもそれだけでは十分満足していただけない、満足できないというような実態が出ておることを私どもも痛感しておるところでございます。 こうしたニーズにこたえまして、それぞれの都市が持ちます個性とかあるいはそれぞれの歴史があるわけでございます。そういったものを生かしまして、いわゆるアメニティー、豊かな町づくりを進めることは極めて重要であると認識しておりまして、私どももいろいろな支援体制をとっておるわけでございます。例えば街路整備におきましても、それぞれの各都市の自然とか社会特性に応じました計画方針をつくりまして、それに基づきまして、沿道の町並みと一体となりました景観の創出とかあるいは緑豊かな植栽の配置、歴史を感じさせる歩道の演出といったことに努めているわけでございます。 そういった事業がよりわかりやすくでき上がり、見ばえも印象的になるようなことをねらいといたしまして、私どもいろいろな事業手法を講じております。弘前市の例を御指摘ございましたが、歴史的地区環境整備街路事業というのを昭和五十七年度から創設してございまして、全国の例で言いますと、例えば足利市の足利学校周辺とか、神戸市の北野山本地区あるいは長崎市の出島地区などで実施しておりますし、また、それぞれの都市の顔となる街路づくりということで、シンボルロード整備事業、これは昭和五十九年度に創設してございますが、例えば小樽運河のございます運河に沿いました臨港線とか、あるいは姫路城まで通じます姫路市の大手前通りの整備とか、そういったような非常に印象的な事業も進めながら、国民のそういった要望にこたえてまいりたいと思っております。ただいま御指摘がございました線に沿いまして、私どもはなお一層そういった方面の努力を重ねてまいりたいと思っている次第でございます。
○山内委員 局長の意味はよくわかるのだけれども、問題は、あの辺は歴史、環境それから農産物、いろいろなものが加味されておる。これはそれぞれの地域によってやっておられると思うわけです。特に、道路のわきにつくられたリンゴを中心としたいろいろなアイデア、ああいうふうなものはもっともっとやってもらいたいなというふうなことを考えておるわけです。それから、岩木川周辺の土手に対する対応もいろいろあるわけですが、細かい問題がたくさんありますが、後で申し上げますけれども、こういった問題についてももう少し工夫した、それこそアメニティーといいますか、その辺は心得ながらやっていただきたいと思います。 次に、豪雪地帯の市民生活に入っていきたいと思うのですが、冬季の積雪が、ことしも相当雪が降りまして障害となっておるわけでございます。この豪雪地帯の都市機能をどう維持するか、この問題については昨年度の予算の中でも下水道の問題が非常にクローズアップされてきておりますけれども、この積雪対策を進める場合、この問題は非常に効果的ではないか、こう私は思うわけです。その点に対する施策をいま一つ積極的に、具体的にお示し願えないかお尋ねをします。
○市川(一)政府委員 ただいまお話しになりました積雪地帯といいますか豪雪地帯の市民生活にとりまして、冬季の積雪といいますのは大変大きな障害になっておるわけでございまして、私どもも地域の実情あるいは地元の要望に応じましていろいろなことを考えなければならないと思っておるわけでございます。具体的な例で御指摘ございました下水道事業につきましても、下水道の水路を活用いたしまして、あるいは処理水、これも活用する、それから熱エネルギーを活用する、こういうようなことでいろいろな工夫を凝らしまして冬季の積雪の速やかな排除を行うといったような、積雪対策に資するように努めておるところでございます。 やや具体的に申し上げますと、まず一つは下水道の水路の構造を雪が流れやすい構造にするわけでございます。これにはいろいろな構造の方法論があるわけでございますが、いろいろな工夫をしてございます。それから、下水道の処理水をいわゆる消流雪用水として利用するといった問題、それから下水処理場の調整池等を活用いたしまして、下水処理水の熱エネルギーを使いまして雪を解かします融雪槽を設置するとか、そういった非常に具体的なことをいろいろとやっておるところでございます。 今後も、豪雪地帯の冬季の都市機能の維持向上を図るために、従来の下水を排除し処理する機能に加えまして、ただいま申し上げましたような積雪の速やかな排除の機能をあわせて有する、あえてネーミングを言いますと、積雪対策下水道といったものの整備を積極的に推進してまいりたいと思っておるところでございます。 〔木村(守)委員長代理退席、委員長着席〕
○山内委員 答弁はいいのですが、悪いというのじゃないのだけれども、その下水道の関係というのは非常に大きな期待があるわけですよ。特に、下水道を使わないいわゆる融雪槽の設置、これはもう恐らく予算が何ぼあっても足りないというほどのシェアで、期待も大きいわけです。ですから、これはきょうは委員会ですからあれですが、もうちょっと積極的に、積極果敢にこれを展開してもらいたい。特に、下水道については新しい方策を打ち出して政策を出しておるわけですから、この点については特に期待をしておきたい、こう思います。 次に、津軽ダムの問題でございますが、去年私は五月三十一日にこの建設委員会においてこの問題をお尋ねをし、また津軽ダムの現状についてその後どのような進展があったのか、改めて今後の状況をお尋ねしたい、こう思います。
○近藤(徹)政府委員 津軽ダムは岩木川の洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい用水の補給、都市用水の供給及び発電を目的とする多目的ダムでございまして、建設省が昭和三十五年に完成した既設の目屋ダムのダム地点付近に新たに重力コンクリート式ダムを建設するという構想で、従来から検討してまいりました。その旨、前回御説明した次第でございます。 このダム構想につきましては、昭和六十三年度から実施計画調査に着手してまいったところでございます。その後、関係者との調整をいたしましたし、各計画も具体的に定まってきたわけでございますが、まず治水計画につきましては昭和四十七年七月、昭和五十二年八月の洪水による水害が大変頻発しているということを踏まえまして、ダム地点における計画高水流量三千百トンのうちの二千八百六十トンの調節を行って、岩木川沿川の水害を防除すること、また、利水につきましても、昭和六十三年八月渇水に見られますように、地域の水供給に対する需要が大変高まっていることを踏まえまして、弘前市、五所川原市等に水道用水を新たに供給するものとして、また、五所川原市に新たに工業用水を供給すること、それから岩木川沿川地域においてかんがい用水を供給するという計画で調整をしたところでございます。また、青森県においては発電に参加するという予定になっております。 当ダムにつきましては、その後の調査の進捗に伴いまして、平成三年度に政府予算案に新規に建設着手することとされております。
○山内委員 何年かかると言ったんだ。どのぐらい時間かかると言ったんだ。
○近藤(徹)政府委員 平成三年度に建設事業に着手することとしておりますが、今後さらに関係者と、また関係県知事と具体的に詰めていくことになっております。その段階で事業規模なり工程なり、それらが具体的に定まってきますので、また、補償問題等関係者もかなりおりますので、現時点では工程等まだ申し上げる段階ではございませんが、さらに詰めた段階で基本計画策定時には工期を見積もりたいと考えております。
○山内委員 何としても、このダムの問題については水没者が出るわけでありますので、この水没者の生活再建について、この問題は一番大きい問題だろうと思うのでございます。もちろん、この津軽ダムの管理事務所でもこれは一生懸命やっております。私も承知をいたしておりますが、この点に対してどのように対応していくのか、その点ひとつお知らせを願いたいと思います。
○近藤(徹)政府委員 まず今後の事業の展開でございますが、建設事業に新年度からなるわけでございますが、関係者、特にこの事業に参加する利水者その他との、あるいは地元都道府県の意見を聞きながら、特定多目的ダム法に基づく基本計画を策定いたします。この計画に基づきまして用地調査を実施し、補償基準提示、また、関係者との調整の上でそれが妥結を得た後で、必要な用地の取得、工事に着工という段階になっていくわけでございます。現在まだ基本計画策定前でございますので、水没の状況は確定的なことは申し上げられないわけでございますが、水没予定戸数はおよそ百八十戸、また水没予定面積は百五十ヘクタール。なお、当地域は先ほども申し上げましたとおり、昭和三十五年に完成した目屋ダムの建設に伴い移転した家屋の方々が約六十戸あるわけでございますので、こういう方々と十分な御理解をいただくよう交渉をいたした上で、円満に移転していただくよう努力しているところでございます。 なおまた、水没者の生活再建対策につきましては、今後生活再建実態調査等諸調査を実施いたしまして、水没する住民の方々の意向を適切に把握して対処してまいりたいと考えております。
○山内委員 これは私の調査だと、はっきり申し上げて全部が全部賛成という状況にはないわけですよ。必ずそういうのは出てくるわけですが、しかし、これは私も誠意を持って説得の方に回ろう、こう思っておりますので、今後の対応の仕方についてはひとつ慎重に、それからまた、思い切った方法を考えてもらいたいということを要望しておきたい、こう思います。 次に、道路の整備についてお尋ねをします。リゾートの関連でございます。この道路整備でございますが、特に津軽岩木のリゾート、これについては平成二年の六月二十九日、承認されておるわけでございます。津軽地域の活性化のためにリゾートの開発の果たす役割、これは極めて大きい、こう言って差し支えないのではないかと思うわけです。そのために、リゾートの地域内の連絡道路及びリゾート地域のアクセス道路、この整備が必要であると思います。建設省の整備の方針についてお伺いをいたします。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 今先生御指摘の津軽岩木リゾート構想、これは弘前市、鯵ケ沢町等二市五町一村から成る非常に大規模な構想だと理解しております。その中には、青森県の岩木山ろく地区や大鰐地区におけるスキー場とか、あるいは日本サンタランドあるいはハイランド、スパガーデン等々いろいろなものがあって健康保養型、文化教養型、学習体験型等々多様な機能を擁した八つの重要整備地区から設定されている。したがって、これがうまく機能するような道路網が欲しいというようなことが言われております。 その基本構想に関連する基本的な道路といたしましては、高規格幹線道路でございます津軽自動車道、また一般国道の七号、一〇一号、一〇二号あるいは三三九、三九四号、あるいは主要地方道の弘前環状線等多くの道路網がございます。これらはいずれも青森県あるいは関係市町村と協力して、この進捗に合わせてどのようなところから先にやっていくかということを今調整をさせていただいているところでございますが、重点地区の一つの例といたしましては、一〇一号では鯵ケ沢工区がございますし、一〇二号では豊岡工区、三百三十九号では鶴田—五所川原工区、三百九十四号の南中野工区等々、いずれにいたしましても、重点地区を設定いたしながら県市町村と相談して逐次このリゾート地域の運営といいましょうか、この利用に少しでもうまく活用されるように、今後対応させていただきたいと思っております。
○山内委員 それで、道路局長、リゾートの進捗状況というのは今非常に速いのですよ。それを、工区ごとに三つ四つ並べて今お答えいただきましたけれども、ただ一挙にやるのではなくて、やはり順序を決めてその間でどういうふうにやっていくか、そういうことをやらないと、これは一緒にはできませんからね。その辺の考え方はどうなのか。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 先生のおっしゃるとおりでございまして、この中にありますいろいろな施設、これのどういうものがいつまでに開館するか、そういうものと、どの部分がいつまでにできなければいけないかということを県は一番承知しているわけでございますので、その県と一緒になって調整してやっていくわけでございますが、一つだけ余計なことを言わせていただきますと、こういうものを含めて、これは平成二年にできたばかりでございますから、これから私どもも実はその内容を一生懸命詰めさせていただこうと思っております。そうなりますと、第十次五カ年計画の中で、あるいはいずれ新たにつくらせていただく次の五カ年の中でこういうものがうまく取り組めるように、私どもも頑張ってまいりたいと思いますので、その際は一層の御支援をお願いしたいと思います。
○山内委員 まあ、ひとつ頑張ってください。 次に、青森県の津軽半島地域と言ってもいささか広うございますけれども、西海岸地域の道路整備の問題についてお尋ねをしたいと思います。 これらの地域は高速交通体系から離れておる、こう言ってしまえばそれまでですが、非常に道路の不便をかこっておるというのが現状でございます。この地域の活性化を図るという意味合いから考えましても、津軽の自動車道路というものの整備は、高規格道路も鯵ケ沢どまりというふうになっておるわけでございまして、そういうふうなことではいけないと思うわけです。鯵ケ沢以南の地域、特にこの点に対して高速交通アクセスの利便性を向上させる道路整備の必要性を私は強く訴えたいのでございます。建設省の御所見を賜りたいと思います。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 まず、津軽自動車道から順次お答えさせていただきますが、御承知のように東北自動車道から五所川原市を経由して鯵ケ沢町に至る四十キロの高規格幹線道路でございまして、この地域の青森県西北部の産業の発展、生活の向上に極めて重要な路線だと認識しております。六十二年に高規格幹線道路網に組み込まれたわけでございますが、このうち六十二年からスピードを上げて調査をやってまいりまして、おかげさまで、東北自動車道から五所川原市に至る約十五キロについては、平成二年度にアセスメントを完了いたしました。予定でございます。したがって、平成三年度には新規にここを事業化する、このような考え方を持っております。 それから五所川原市から鯵ケ沢町間の約二十五キロにつきましては、現在地域開発の動向とか現道交通の状況を見ながら、今鋭意調査を進めさせていただいているところでございます。 さらに、今先生御指摘の鯵ケ沢町から以南の地域の高速交通アクセスといたしましては、現在一般国道一〇一号がございます。したがって、この一〇一号の整備を少しでも質をよくして高めていく、こういう視点から、現在鯵ケ沢町において延長約八キロのバイパス整備を促進させていただいております。また、深浦町地区におきましては、特に幅員が狭くて線形も悪いということから、ここに次の重点を置いて今調査を実施しておりまして、これもどうやら調査が終わる状況になりつつありますが、これが終わりましたら、次にまずここを事業化するというふうにしたいと思っております。 いずれにいたしても、次々に、ここも一気に全線というわけにいきませんので、高規格幹線道路としては東北自動車道の方から逐次、そしてその以南につきましては今のような重点区間の二カ所、そしてさらにその他の箇所につきましては調査を進めながら取り組んでまいる、このように考えております。
○山内委員 国土庁長官、閣議了解事項で行われたむつ小川原開発でございますが、今五千ヘクタールのうち大体三分の一が開発として、いわゆる問題の核燃サイクル施設等の設置、さらにはまた石油備蓄基地が置かれておるにすぎない、こういう状況にあるわけでございます。 私はこの問題に対して、国土庁とこれから長い議論を展開していかなければならない、こう思っておるわけでございますけれども、過般の選挙で自民党知事が当選をいたしまして、勢いのある今日の自民党の状況でありますから、この議論はしたくないのですけれども、今時間が余ったのであえて申し上げるわけですが、この関係というのは青森県民にとって非常に屈辱的な状況というものがあるわけでございます。それは、どこへ行っても核燃というのは欲しがるところはないと思うのです。そしてまたその中で、むつ小川原開発というあの石油コンビナートをつくろうとしたその当初の計画は、四十八年の石油ショックによってもろくも崩れ去ったわけでありまして、その代替として持ってきたところに青森県民の大きな憤りと憤激が高まってきたという経過があるわけでございます。ですからこれをそう簡単に、知事選挙が勝ったからといってこのまま放置できる筋のものでもないし、また国土庁としてこの問題が、むつ小川原開発はこれこれ住民のために、地域発展のためにやるんだ、こう言い切って、いわゆる方針の中に出ておるわけですから、新しい長官はこれに対して一体どういうふうに考えておられるのか、突然で通告なしで申しわけないけれども、相当考えられておると思うので、その点に対する御所見をまず伺ってぉきたい、こう思うわけです。
○西田国務大臣 突然の御質問でございますので、御質問の趣旨に的確にお答えできるかできないか、これはひとつ御了承をいただきたい、このように思います。 今、むつ小川原の開発、いろいろお述べになりました。これは国の政策として一つの方向づけというものができておることでございますし、また、私がとやかくそのことを先生と議論を申し上げる事柄ではないと思う。ただ、むつ小川原というのは青森県にとって残された資源と言っていいのか、非常に大事な地域でございますから、これはやはり総合的なこれからの開発というものを進めていかなければいけないことではなかろうか。 最近私がよくお耳にするのには、第二国土軸と呼んでおりますけれども、やはり東北に向けてもあるいは西に向けても新しい国土の軸が必要ではないか、こういう議論も生まれてきておるところでございます。国土庁におきましても、こういうこと等を十分念頭に置きながら、これから青森県と言わず東北地方の開発というものには取り組んでいかなければいけない、こういう考え方でございます。お答えにならなかったと思うのでございますけれども。
○山内委員 まあ、お答えというよりも、国民のため、そこに住んでおる住民のために開発は進められるというふうに書かれておるわけですよ。ところが、国のためだから君たちは犠牲になりなさい、こういうふうな方便でもしやられておるとすれば、それは大きな間違いではないか。ですから、一体核燃サイクルというもの、それから石油備蓄基地というものが青森県でなければならないのかどうか、そういうふうなことが百五十万県民の大きな疑問であり怒りであるわけです。結果は、選挙勝ったから後はおまえら黙って聞けというふうなことになるのかどうか、これは私はなかなかそう簡単にはいかないと思うのです。ですから、きょうは国土庁長官御就任になられまして、それに対して失礼な言葉を投げかける気持ちもございませんけれども、これはやがて何回かこの議論はしていかなければならないと思います。申し上げることは、基本は住民のために開発するんだ、こう言っているのですよ。なぜこれが住民のためになるのかどうか、なるのであったらひとつ具体的にその考え方を出していただきたい、こう私は聞いておるわけです。これはきょうお答えしなくても、また機会を見て勉強されてから十分やってもいいわけでございますけれども、私が要望したいのはやはりそういうことです。 青森県は北の外れで何も物がないからといったって、例えば「八甲田山」という映画がありますね、あれの脚本家の橋本忍は言いましたね。絵になる場所はもはや日本国内で青森県しかない、こう言ったんです。それは自然が美しいということには、そのことは非常に誇りに感ずるけれども、生活の手段としてそこに生存する者にとって、絵になる場所は青森県しかないと言われた場合、果たしてこれはどう受けとめたらいいかということになるわけですよ。例えば仲代達矢の「素浪人」という映画がありまして、二本わき差しを差して、そして素浪人だからいい格好でないわけですよ。そのバックが下北でなければならない、しかもそこに朽ち果てた小舟があって、そういう場所というのは青森県しかない、こう言われた場合、一体我々がそれをどう——非常に寂しい気がするわけです。そこだからこそ核燃サイクル持っていってもいいんだという論理がそこにまかり通るとすれば、これは日本国民として、青森県は植民地じゃありませんから、日本国民として非常に寂しい、しかも悲しい、憤りを感ずる状況というものがまた生まれてくるわけです。ですから、日本の国土庁が青森県のその下北にそういうものを設置していく場合、一体どういうふうな説得力のある、納得した答え方、政策、施設を盛っていただけるのか、この点を私はあえてこれからまた国土庁長官が在任中に機会があれば一回やってみたい、こう思いますので、その点を要望いたしまして、それでは質問を終われと言うから終わります。
○桜井委員長 御苦労さまでした。 木間章君。
○木間委員 両大臣、このたびの御就任おめでとうございました。就任されて初めての国会でございますので、両大臣の所信表明に対して幾つかの質疑を申し上げたいのでありますが、所信表明になかったことで大変恐縮でございますけれども、現下の急務な課題でもありますので、中東湾岸戦争の問題について所信をぜひこの機会に賜りたいと思っております。 政府は、御案内のとおり自衛隊法施行令の特例政令をつくられて自衛隊輸送機の中東への派遣を決定されました。それで、両大臣にお尋ねしたいのでありますが、そのときの閣議に出席しておられたと思いますが、その出席の有無はどうだったでしょうか。二点目に、あわせて、その閣議でいろいろ論議がされたと思いますが、両大臣は発言をされたのでしょうか。発言をしておられれば、大変恐縮ですがこの機会に御披露をちょうだいしたいと思います。いま一つ、法律と政令の関係について今さら私の方から篤と申し上げるまでもないと思いますが、法律から委任をされた範囲内で、政令がつくられるものでありましょう。今度の処置は、そういった点から見ますと、だれの目にも明らかに委任の範囲を超えておるもの、このように私も感ずるわけでありますが、両大臣すんなりと御判断されたのかどうか。 以上三点について、おのおのから所見を賜りたいと思います。
○大塚国務大臣 このたびのイラクによるクウェート侵略につきましては、国際連合の決議によりまして多国籍軍が現地に赴き、平和的な解決を目指して武力行使をしているわけでありますが、我が国も国際連合に加盟する一員として、その決議に沿って何らかの役割を果たさなければならない、こういうことから、九十億ドルの支援をするということと自衛隊機の派遣について取り決めが行われたわけでございます。 何といっても、原因をつくったイラクに対しては、許しがたいことは世界のそれぞれの国も同じでございまして、我が国は特殊な憲法を持っておるわけでありますから、自衛隊の派遣についてはいろいろと御論議があることは十分承知もいたしておりますし、党内でもいろいろな論議がございましたし、また各党もいろんな御意見をお持ちでございます。しかし、九十億ドルの支出につきましても、戦費に使われるか否かという御論議もありますけれども、今国際社会の一員として、また日本が今日の経済発展を遂げてきた過程におきまして、中東からたくさんの油を輸入して今日に至った経緯等を考えながら、我が国の支援策としてぎりぎりのところ支援をするということを決めたわけでございまして、その閣議に参列をいたしまして賛成をいたした次第でございます。 特に、ただいまの自衛隊法と政令の関係につきましては、予算委員会でずっと御論議をいただいてまいりましたが、私も政治家として、今回の措置が極めて限定的にまた国際連合からの要請に基づいて緊急の措置としていたすことでありますので、賛成をいたした次第でございます。
○西田国務大臣 まず第一点、閣議に出席をしたかどうかということでございますが、出席をいたしました。そのときに発言をしたかということでございますが、発言はいたしておりません。 さて、九十億ドルの支援並びに自衛隊機の派遣にかかわる特別政令の問題でございます。九十億ドルの支援につきましては、今もお話がございましたように、ひとつこのような事態の中で何らかの国際貢献はしていかなきゃいけないということは、これはもう全員意見の一致を見ておるところでございます。まあ九十億ドルの財源構成とかいろいろな問題、出し方とか使い方とかそういうところに御議論があるようでございますけれども、私は、閣議でも了解されましたように、九十億ドルの支援は出していかなければいけないものだ、このように考えております。 それから、大変法律絡みのことでございまして恐縮でございますが、二番目の自衛隊の派遣につきましては、ちょっと私は文章を読ませていただきます。自衛隊機の派遣については、湾岸危機対策本部で決定された難民の輸送につき「関係国際機関から要請されるものの中で、民間機が活用できない状況において、また人道的に考えて緊急の輸送が必要であると判断した場合には、関係国際機関及び関係諸国から必要な支援と協力を得て、自衛隊輸送機による輸送を行うこととした」、このことについては、私も同感、同意でございます。
○木間委員 私は、今ここで高邁な憲法論議をしようとは思いませんし、率直に大臣のお気持ちをお聞きしたい、こう思ってこの問題をお尋ねしたわけであります。 それで、先ほども申し上げましたけれども、法律、政令、省令それぞれ領域がございまして、これらの一体の体系のもとで今日運用されておる。そのことがまた法治国家たる最大の要因でもあるわけでありまして、まあ建設大臣は国会にお出になるまで地方議会の議員をされておりました。また国土庁長官は、地方の町長さんの経験があります。まあ私もかつて市役所で地方自治法の実務をやっておった。そういった経験をお互いに持っておるわけであります。ですから、地方議会でそのときどき条例なども議会の議決を得てつくるわけでありますけれども、これが法令に違反をいたしますと自治省から直ちに待ったがかかってくるというのは、両大臣も経験済みのところでありましょう。また、かねて大臣に就任される前に、両大臣とも大変良識のある方あるいは温厚の方、このように私どもは眺めてきたと言っては大変恐縮なんですけれども、いろいろ見たり聞いたりしてきたわけであります。ところが、大臣に就任されてからにわかにハト派からタカ派になったのか、私はこう申し上げざるを得ないのです。 まあ閣議の決定は決定としてでも、その過程でいろいろ論議が交わされてしかるべきでありましょうし、先ほど建設大臣もおっしゃったんですが、憲法問題にまで累を及ぼすような際どい問題でございましょうし、私はあえて憲法違反だ、こう申し上げたいのでありますが、そのことは別といたしましても、閣議は全員一致で決まるもの、こう私どもは聞かされておりますから、皆さん方の良識をもって御発言があったら私はにわかにこの結論は出なかっただろう、少し議論をするための間合いもとれたんじゃないだろうか、そういった過程の中で、国民の動向も選挙民の動向も吸収することができたんじゃなかろうか、このように私は指摘を申し上げたいのです。 私たち政治家は、絶えず国民の前にはリトマス試験紙のような立場にあるわけです。ましてや選挙民の身近な人たちには、そのように判断をされるわけです。ですから、今まで本当に理性を持って行動された両先生方が、この閣議において一言の発言もなかった。私はどうも納得できないのでありますが、こういったことなどを申し上げてきて、今の心境もやっぱりあの結論は正しかった、このようにお考えになっておるでしょうか。重ねてしつこいようですけれども、一言ずつお願いをいたします。
○大塚国務大臣 私は先刻も、自衛隊の輸送機の派遣につきましては極めて限定的で、国際連合からの要請によってという表現をいたしました。法律論いろいろございましょうけれども、私はむしろあらゆる国のと言っては大げさかもしれませんが、世界の人たちがかたずをのんで見守る中で、本当に血を流して行っている人たちもいることを思いますと、日本が何もしないわけにはいかない。かといって憲法がある以上、自衛隊機が行くことについては大変いろいろ御論議があるわけです。私はそういう中で、段階的に、例えば民間機をできるだけ飛ばすという努力をした上で、万やむを得ざる場合、しかも先ほど申し上げましたように、限定的にやるということでございましたので賛成をした、こういうことでございます。
○西田国務大臣 私も余りテレビを見ない方でございますけれども、ここ一カ月くらいは必ず十二時くらいまでテレビを見ております。その間に出てくるのは、湾岸問題でございます。また、きのう、おとといから急激な変化が起こってまいりました。 先生の御指摘の趣とはちょっと違うのでございますけれども、私は、もう一日でも早くあの紛争、戦争というものが終わることを、本当に神に祈るような気持ちで願っておる次第でございます。その程度でひとつお許しをいただきたいと思います。
○木間委員 この問題については、極めて重要な問題でございますけれども、これ以上論議しようとは思いませんが、私たち政治家は、一挙手一行動をやはり冷静に保ちながらやっていかなければなりませんし、とりわけ大臣という要職においでるわけでありますから、ぜひそのことを胸にして、御活躍を期待申し上げます。 最後に、建設大臣にいま一つお尋ねをするわけでありますが、きょうも一部新聞に出ておりますけれども、総理大臣は外務当局に中東方面への事前の調査といいますか、戦争が終結いたしますと戦災復興の事業があるわけです。それで当然、建設行政のトップに立っておいでる大塚大臣でございますので、外務当局もさることながら、皆さん方もプロジェクトをつくって事前の調査等々、あるいは、どういう対応を我が国がすればいいのか、そういったことなどについて、むしろ積極的に総理に進言をされて、皆さん方がプロジェクトチームをつくって対応されるべきだと私は提案申し上げるわけですが、大臣の決意をお聞かせください。
○大塚国務大臣 既に、この問題が起きましたときに内閣に湾岸対策本部が設置されまして、私もそのメンバーになっております。当然のことながら、今先生御指摘のように、私も平和的解決を熱願しておる一人でありますから、一刻も早く解決されて、私が忙しくなることが平和的解決の象徴である、こう思いまして、建設省の中に事務次官を長とする湾岸対策本部を設置いたしております。それぞれに備えまして、省内としての体制はいつでも行動ができるようになっておりますので、総理並びに外務省そのほか関係省庁と、これからその事態に即応できるように、機敏に行動できるように対処をしてまいりたいと存じます。
○木間委員 それでは、話題になっております公共投資基本計画の問題についてお伺いをしたいと思っております。 政府は昨年六月に、日本の経済力に見合った国民生活の質の向上を果たさんため社会資本整備を行うんだ、このようなことでこの基本計画を定められました。それから時間がかなり経過をしておりますけれども、本格的に議論をする機会は初めてでございますので、意見も申し上げながら、幾つかお尋ねをしたいのであります。 まず、政府の今日までの公共投資は、景気に見合ってやってこられたと思います。比較的景気のいいときには控え目といいましょうか、不景気なときに景気の刺激策を、こういうことで大幅な投資を行ってきた、私はこのように認識をしておるところでありますが、この認識でいいかどうか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○青木政府委員 我が国が世界有数の経済大国になったにもかかわらず、国民にゆとりや豊かさの実感が存在しないのは、経済力に見合った住宅、社会資本の整備がなされていないというふうに考えておりまして、私ども公共投資の整備に努めておるわけでございますが、公共投資の目的は、まずもって住宅、社会資本の整備を着実に進め、真に豊かな国民生活を実現することがその目的であるというように考えておるわけでございます。一方、御指摘ございましたように、公共投資のいわゆる乗数効果と申しましょうか、景気刺激効果というものも効果が非常に大きいわけでございますので、財政政策の一環として、経済対策に大きな役割を持つということも認識をいたしておるわけでございます。 私どもは、そういうような公共投資の持つ性格を十分承知しながら、計画的に、長期的に真に国民が豊かな生活が送れるような社会資本を整備していく、これが私どもの公共投資の役割であるというように理解をいたしておるところでございます。
○木間委員 ちょっと私のお尋ねしたいこととずれがございますが、次に進ませていただきます。 私も比較的建設委員会所属が長い方でございますが、今日まで会議の都度、各委員から指摘されたのは、社会資本の立ちおくれ、とりわけ公共投資の低さに集中をしておったと思います。道路をもっと拡大、延長してもらいたい、あるいは住宅を、特に低家賃住宅を建設しようじゃないか、いろいろその充実について求められてきたのでありますが、政府はその都度、お金がないとか、あるいはいろいろ逃げ回ってこられたのが今までの姿であったろう、こう思っております。 今、日本経済が比較的順調に進んでおるわけでありますが、このときに四百三十兆円の、しかも積極的な投資をされようとする背景は一体何なのか。もちろん私は、このことについて賛意を表するものでありますけれども、経済企画庁もお見えになっておると思いますが、経済企画庁からお聞かせをいただきたいと思います。
○藤森説明員 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、我が国の社会資本につきましては、従来からその整備を着実に推進してきたところでございますが、なお立ちおくれている部分が残されているということも事実でございます。豊かさを実感できる国民生活の実現や、地域経済社会の均衡ある発展を図るためには、その基盤としての社会資本の一層の充実を図ることが重要な課題であると認識しておるところでございます。 こういう観点から、公共投資基本計画につきましては、このような社会資本整備の必要性あるいは重要性に対する我が国自身の強い認識に基づいて定めたものでありまして、本格的な高齢化社会が到来する二十一世紀を見据えまして、着実に社会資本整備を図っていくということとして、その指針として策定したものでございます。
○木間委員 今の答弁では、私の理解とは全くかけ離れております。潤いと快適さのために、あるいは高齢化社会にどんどん入っていくから社会資本を整備するのだ、これはきのうまで私どもが委員会で取り上げてきた問題であるわけです。しつこいようですけれども、先ほどからそのたびに党派を超えた論議が集中したわけでありますけれども、皆さん方は、大蔵当局を含めて建設当局にいたしましても、金がないの逃げの一手だったのです。そうでなかろう。残念でありますが、外国からの要請に基づいて日米協議がこの大きな中核をなしたのではなかろうか、私はそのことをあえて申し上げたくなかったのでありますけれども、今のような御答弁では申し上げざるを得ないのです。 私は、このように理解をして議論をしてきたのです。今でさえ出生率が女性一人に対して一・五七人、だんだん低下をしてきております。そういう中で、おっしゃったように高齢化がどんどん進むでしょうし、また先ほどから話題になっておりますように、人手不足は深刻になっていくだろう、ぜひ活力のある間にやろうじゃないか、こういうことがあったと思いますし、さらに労働時間の非常な長さが国際摩擦の一つにもなっておりますから、現下の労働諸団体は時間短縮をことしも強く求めております。また公共事業も、戦後復興から始まりまして既に四十数年たってきました。老朽化もどんどん進んでおりますから、十年先を見据えたときに、むしろ新設、新しいものをつくっていくというよりも、現在ある公共事業一般の改築といいますか、そういったことをやっていかなければならぬわけであります。いま一つは、公と民とのバランスの問題もありましょう。 私はこのように素直に受けとめておるわけでありますが、この計画をまとめられた経済企画庁においてそういった背景があったのかなかったのか、お考えだったのかどうか、このことを私はやはり聞かせていただかないと、どうも納得ができかねるわけです。
○藤森説明員 お答え申し上げます。 計画の対象期間は一九九一から二〇〇〇年度としてございます。御承知のとおり、今までに蓄積された社会資本ストックの更新も必要になってくる時期でございます。その中で、二十一世紀までの十年間といいますものは、高い貯蓄率に支えられまして、後世に残すべき良質な社会資本ストックを形成するための貴重な期間であるというふうに認識し、この計画は二十一世紀に向けて着実に社会資本整備を充実させるというための指針として作成したものでございます。
○木間委員 経済企画庁から御答弁いただくよりも、建設省から官房長なり大臣から御答弁いただいた方が私はすとんと胸に落ちるのですけれども、本当に残念ですけれども次へ進みます。 これも先ほどから取り上げられ、話題になっておるわけでありますが、四百三十兆円という大変莫大な投資をされるわけでありますが、やはりこの中で気をつけなければならぬのは、インフレにならないだろうか。列島改造論のような時代を再現してはいけませんし、大臣も先ほどからお答えになっておるように、建設行政にとってはインフレは大変な痛手であります。そういったインフレ心理をあおらないように、万全の気配りをしていかなければならぬと思うわけでありますけれども、もう一遍このことについてお尋ねをしておきます。
○青木政府委員 公共投資基本計画におきます四百三十兆円の公共投資総額でございますが、これは日本の経済の潜在的な成長力と、長期の経済見通しといたしまして四・七五%というような見通しを立てておるわけでございますが、それに対しまして四百三十兆を毎年同じように伸ばしていくという数字で見ますと、大体六・三%というような伸び率になるわけでございます。この程度の問題であれば、これが直ちにインフレにつながるというような程度のものではないと理解をいたしておるわけでございますが、先ほど来いろいろ御指摘ございますように、湾岸戦争等が勃発をいたしておりまして、この辺の帰趨も非常に見通しが立たないわけでございます。現段階では石油価格等に対する影響も余りないようでございますので、現在としてはそれほど問題がないように理解をいたしておりますが、これが将来、あるいはいろいろな経済あるいは石油関係資材等に影響を与えるというような事態があるといけませんので、私どももそういった動向に十分注意を払い、また関係省庁とも連絡を密にしまして、いろいろなそういう問題が起こった場合には対応をしてまいるようにいたしたいというように考えております。
○木間委員 先ほどから大臣も各局長もおっしゃっておいでるのでありますけれども、公共事業を施行する場合に、まず第一に人の問題と土地の問題である、私もそのように考えております。 そこで、先ほどたしか官房長だったと思いますが、用地費が公共事業に占める割合の御答弁があったわけでありますけれども、私は二〇%とお聞きいたしました。単純に二〇%といいますと、四百兆円の二〇%は八十兆円でございます。あるいは全部が全部用地取得に関係がありやなしや、実は事業ごとの配分が示されておりませんから、私は分析する力は持っておりませんが、この用地費がどの程度なのか。全国的には二〇%とおっしゃいましたけれども、例えば首都圏、近畿圏、中部圏、三大都市圏はどうなのか、こういったことをおわかりいただける範囲内でお答えいただけませんか。
○鈴木(政)政府委員 御指摘のとおり建設省所管事業、これは建設省の補助事業、それから住宅金融公庫を除く公団、事業団、そういうものを含めまして事業量にして平成二年度で十三兆円ほどございますが、その事業費に占める用地補償費の比率といたしまして二〇・九%という数字になっております。さらに、この内訳としましては用地費とそれから補償費というふうに分かれるわけでございます。用地費の方を見ますと平成二年度で一五・五%ということでございます。 ちょっと外れるかもしれませんが、ここ四年ほどの数字を見てみますと、この用地費の比率というのは、六十一年が一四・七%、それから平成元年度が一五・一%、そして一五・五%というようにやはりやや上がっております。補償費の方が比較的安定しておりますので、トータル用地補償費の率といたしましては、六十一年度が二〇・一%でございまして、ずっと五年間二〇%台で、現在二〇・九%ということでございます。 ただいま御指摘の、これが地域別にないかということでございますが、大変申しわけございませんが、ちょっと今手元に資料がございません。ただ、当然推定されますことは、これは東京都の事業、建設省所管事業、そういう数字はございますが、これは事業にもよりますけれども、五〇%から今ではトータルでは六三%ぐらいになっているところでございます。今後地価の値上がりというものが全国に波及しますと当然、建設省事業は全国展開しておりますので、まだそう影響は出ておりませんけれども、上がってくる可能性はあろうかと思います。 ちなみに、なぜそう上がっていないかということですが、建設省所管事業全体でいいますと、農地と山林が取得用地面積の七〇%を占めております。宅地は一五%ということでございます。そういうことで、今まで言われておりますような地価の高騰というものがまだあらわれてこないのかなという面もあろうかと思います。十分な分析ではないかもしれませんが、私ども現在そう認識しております。
○木間委員 用地費が極めて高いということ、そして三大都市圏では、これまた私どもの想像を超えたような値だということも想像できるわけであります。 それで、国土庁長官にお尋ねをしたいと思っておりますが、これも先ほど同僚議員の質問に、規制区域の問題について国土庁は調査に入りました、このように御答弁がなされたところです。事務方は事務方で鋭意努力をされるところでありましょうが、土地問題に大変詳しい長官はどのようにお考えなのか。と申し上げますのは、前任の佐藤長官は委員会でもあるいはマスコミの取材でも、しばしば国土利用計画法に言う規制区域の発動をするんだ、このようにおっしゃっておいでました。ですから、事務方ではいろいろ御検討されておろうと思いますが、長官はこの国土利用計画法に言う規制区域制度の発動についてどのような御決意を持っておいでますか、お尋ねをしておきます。
○西田国務大臣 今、規制区域の発動の問題を御指摘になったわけでございますが、ちょっと私の考え方を述べさせていただきますが、御承知のように監視区域制度というものがあるわけでございます。そこで、全国にわたって約千五十余りの地域を監視区域として、そしていろいろなことに取り組んでおるわけでございます。 私の考え方といたしましては、ちょっと誤解があったらいけないのでございますけれども、規制区域の問題をちょっとこちらへおいて話をしておりますから。私は監視区域制度というものがある以上、できるだけその制度によって地価上昇を防いだり、あるいは地価の引き下げというものにつながるようなことをやっていくのが基本ではなかろうか、このように思っております。しかしながら、そのような手だてあるいはそのほかのことをやっても、かつまだ地価が急激な上昇をするという地域については、例えば大規模なプロジェクトが起こってくるとかそういう地域については、まさに委員が御指摘になりましたように、規制区域制度というもののこれは発動を考えていかなければいけないのではなかろうか、このように考えております。 ちょうど一月二十五日に、総合土地政策推進要綱をつくったわけでございますが、この中にもう明確に、大規模プロジェクト予定地域については、地価高騰を未然に防止するため、開発利益などを還元さしていくというようなことで、積極的に活用を図っていくということを取り決めておるわけでございますが、前段と後段がございましたから、ちょっと私の後退したような意見とお聞きになるかもしれませんけれども、佐藤長官と同様な取り組み姿勢でございます。
○木間委員 長官、既に御存じのところでございますが、国土利用計画法第十二条では、規制区域の発動が制度化されております。だがしかし、あの狂乱の時代にこの制度の発動は、東京都にいたしましても埼玉県にいたしましても、多くの自治体で検討になったわけでありますが、発動できませんでした。それは、投機的取引があることと同時に地価高騰があること、この二つの条件を満たしておって初めて発動できるという仕組みになっております。ですから、これから大型プロジェクト事業をやろう、わかりますけれども、そこに投機的取引が介在をしたときに地価高騰の状況を見ながら発動できるわけでありますから、一方がない場合にそれは発動できないわけです。 ですから、私は長官の今の御答弁を了といたしますけれども、そのためにはこの条文の文言の整理を前提としなければならないのではないだろうか、私はこのように実は今の御答弁の中でも理解をしておるわけです。ですから、事務方でもあるいは長官の御決心でも、やはりそこまでお考えをいただかないとこの問題は進まないわけでありますから、御答弁は要りませんけれども、指摘をさせておいていただきたいと思います。 それから、自治省お見えになっておると思いますけれども、四百三十兆円をやろうということでありますから、そのかなりの部分は地方自治体と深くかかわってまいります。つまり、自治体で受け皿がないことにはこれらの事業は進まないわけです。それで、自治体の受け皿について万全の措置をとるべきだと思いますし、既にこの計画をつくられる過程で皆さんも合議に参加をされておるところでありますから、その見通しなどについてお尋ねをしておきたいと思います。
○湊説明員 お答えを申し上げます。 公共投資基本計画につきましては、各年度の予算等によって最終的にその年その年の事業量等が決まってくるという形になっておるわけでございます。私どもといたしましても、そういう各年度の財政運営に支障がないように当然のことながら取り組んでまいりたいと基本的に考えておりますが、今委員からお話しございましたように、この公共投資基本計画を今後実施していきます場合に、計画にございますような国民生活の質の向上に結びつく事業を重点的に行うのだということであれば、住民生活に直結しております事業を実施する地方団体の役割はますます大きくなるだろうというふうに考えておるわけでございます。 そこで、平成三年度の地方財政計画におきましても、国庫補助負担事業に係ります地方の負担額につきまして、その必要な財源を確保いたしますとともに、また住民の質の向上のための社会資本の整備を積極的に推進できますように、地方の単独事業につきましても所要額を十分確保するということで、一〇%増の十三兆円余を確保することにいたしておるわけでございます。今後とも、地方団体が公共投資基本計画の実施に当たりまして財政上支障を生ずることのないように、各年の地方財政計画の策定を通じまして、交付税あるいは地方債等によります的確な財源措置を講じてまいりたいというふうに考えております。
○木間委員 計画は計画倒れにならないように、やはり実効あるものにしていかなければならぬわけですから、そういった意味で、ぜひ地方においても受け皿がきちっと確保されるために今後とも御努力をお願いしていきたいと思います。 もう一つお尋ねをいたしますが、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今まで政府は中期、長期の計画を立てられるときに、部門別といいますか事業別にそれぞれ計画を発表されてきたわけであります。その中には、到達目標を明示をしながら投資総額についても明らかにしてこられたわけです。また、公共事業の推進については、今日政府、各省挙げて十五本のものを持っておられますし、建設省所管だけでもそのうち八本が五カ年計画事業でございます。今度の計画の中には、建設省所管を含めまして五本の五カ年計画が織り込まれておりますが、その他の事業についてどのようにお考えになっておるのか、今後の見通しなどを含めてお聞かせをいただきたいと思うのです。
○藤森説明員 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のとおり、過去の経済計画の中におきましては、最近は示されておりませんが、以前の計画の中におきましては、部門別の配分を示しながら公共投資の方向性を示しておったことは事実でございます。 今回の公共投資基本計画につきましては、その性格が、今後十年間という長期にわたります社会資本整備を着実に推進していく上での指針という性格を有するものでございまして、部門別に具体的な姿を示すことを前提として策定したものではございませんので、部門別の内訳は定めてはないところでございます。ただ、生活の質の向上を図るという観点から、主要な分野については施策の方向性を明らかにしているところでございます。 なお、分野別の具体的な姿といいますものは、そのときどきの情勢に応じまして、この計画を踏まえながら、先ほど申されました各種の公共事業関係の長期計画あるいは各年度の予算等において示すこととしておるところでございます。 なお、公共投資の配分の重点化という観点から、今回新たに生活環境・文化機能という新しい概念を打ち出しまして、それに係る公共投資の割合を、過去十年間の五〇%台前半から今後十年間に六〇%に増加させるということにしているところでございます。
○木間委員 私のお尋ねしたかったのは、十五本の公共投資五カ年事業があるわけです。それで、今次示されておりますのはそのうち五本です。残りの十本の年次計画事業についてどのようにされていくのか。例えば現在進行形のものについて、新規五カ年計画が始まるときに配置をされるのか。そういったお考えを実はただしていきたかったわけでありますが、私のこの理解でいいのかどうか、お尋ねいたします。
○藤森説明員 現在十五本ございますが、各分野の長期計画につきましては、それぞれの所管する省庁においてこれから定められることになっておりますが、日米構造問題協議の最終報告におきましては、平成二年度末に期限の来る八本の計画につきましては今年、一九九一年度に改定するということになっており、またその他の、一九九〇年度よりも先に期限の来るものにつきましては、「その期限が到来する際、同様に充実が図られよう。」というふうに定められておるところでございます。
○木間委員 これから公共事業を各分野にわたって果敢にやっていこう、こういうことでございますが、かなり以前は、国におきましてもあるいは地方におきましても、それぞれ直営部門が多かったわけであります。自来、行政改革その他等々の理由によりまして、官公庁あるいは地方を問わず職員の逓減が図られてきました。ですから今日、公共事業のほとんどは請負制度の採用となってきておろうと思います。請負制度も複雑になりまして、企業も大中小いろいろ混在をしておりますし、またその請負の図式にいたしましても、元請から下請、孫下請、このようになっておりますし、さらにジョイントを組んで請け合う、こういう縦横二重三重の構造になっておるわけであります。 勢い、そういう中で発注される国や公共団体と請け負う業者の間にいろいろの問題が内蔵し、場合によっては派生もしてきておるところです。したがいまして、運営いかんによってはあるいは不正も介在するでしょうし、国民の政治不信にまで発展するようなケース、あるいは最近社会問題にもなっておりますが、手抜き工事などで大事故も発生するケース、いろいろあるわけでありますが、いずれにいたしましても莫大な投資をするわけでありますから、国民の納得される事業の施行と完成を図っていかなければならぬわけであります。 それで、細部にわたりましては、この後下水道法や単独の法案も準備をされるやに承っておりますから、その都度また討論に参加をしていきたいと思いますが、発注者と元請との間で契約が締結されていくわけでありますが、その元請が下請や孫請けに出されるときに、またそこに当然のことながら契約を結んで事業の実施に入っていかれるだろう、こう思っておりますが、そうしますと、発注者と下請なり発注者と孫下請との関係はどうなっていくのか、単なる民法上のことだけなのか、この点をひとつお尋ねをしておきたいと思います。
○望月政府委員 先ほど来お話しの四百三十兆円という公共投資基本計画を本当に有効、的確に展開し、二十一世紀にいい姿の生活環境を残そうという課題の中で、幾つかの問題があることは先ほど来るる出ているわけですが、その中で私ども大きなテーマとして、これを支えていく建設産業のあり方、もっと俗に言えば、請負事業の具体的な進め方というものについても重要な課題である、こう認識いたしております。 おっしゃるように、建設業の実態というのは複合的ないわば複合産業といいましょうか、元請があり下請があり、あるいは総合業者があり専門業者がある、そういった複合的な組み合わせの中でやるという姿が今日でございますし、今後ともそういった形態は基本的には変わらないだろう。そうなりますと、この間におきまして建設業が本当に効果的な、効率的な、しかも正しいあり方というものが非常に重要になってくるわけです。そういった中で私どもは、この建設業の元請、下請のあり方というものはどうあるべきかということは前からの大きな課題でございましたし、先般も新しい合理化システムのルールについての方針を示させていただきましたが、ともあれ申し上げたいことは、発注者と元請、これはもう当然のことでございますけれども、元請業者は責任を持ってこれを完成する、責任のある仕事をなすということが最大の基本でございます。 そういった際に、下請との関係あるいは孫請との関係がおっしゃるように大変重要なテーマでございますが、俗に言えば、下請、孫請の選定は基本的にはいわゆる元請業者の責任において行うというものではございます。言うなれば、発注者が関与するということについてはなじまないわけでございますが、ただ先生おっしゃったような、非常に社会的に重みのある産業である。こういった観点に立ちますと、例えば労働安全衛生の問題あるいは職場雇用環境の問題などなど、大変に重視しなければならぬ問題がございまして、こういった点については私ども発注に当たりましても、具体的にこういった点についてこうあるべしというようなことも指示さしていただく、現場説明等でも徹底するという努力を今日までしておりますし、今後ともその辺はさらに意を払ってまいりたい、こう考えておるところでございます。
○木間委員 それで、いろいろ談合問題なりあるいは手抜き問題なり、公共事業をめぐってさまざまな汚点が後を絶たないわけであります。そういった点で、ぜひ下請、孫請の業者へも指導を強めていただいて、また監視もきちっとやっていただいて、せっかくの公共事業でございますので、国民のそれこそ潤いとゆとりのあるそういった事業の展開にしていかなきゃならぬと思うのです。 それで、あと一、二申し上げたいと思いますが、例えば公共事業を発注されようとするときに、あるいは設計をしなきゃなりませんし、当然のことながら積算、見積もりなどもやっていかなきゃならぬわけですけれども、直接の人手不足、官公庁にも行政改革その他で波が押し寄せておりますから、こういった公共事業の設計なりあるいは見積もりなり積算をするような問題についても、直営でやっておられるのか、あるいはコンサルタントその他に請け負わせておいでるのか、この点をただしておきたいと思います。
○玉田説明員 お答え申し上げます。 公共事業の設計、工事費積算、見積もり等の実施の方法についてでございます。建設省におきましては、今先生御指摘のとおり、発注者側もやや人手不足という状況でございます。あわせまして、民間のお力を活用する、こういった観点から、設計業務につきましては私どもの職員がみずから行うことのほか、業務の集中度であるとか、専門的技術の必要の程度、こういったものに応じまして外部委託を活用してございます。具体的には、コンサルタントを活用するということでございます。積算の作業につきましては、これは秘密を要する事項でございますので、これにつきましては図面を作成するあるいは数量を取りまとめる、こういった積算のための準備段階の仕事を外部に委託する。そこで、予定価格を作成するのに必要な工事費の積算につきましては、予定価格の秘密保持という観点から私どもの職員がみずから行う、こういう考え方でやっております。
○木間委員 競争入札でありますから、やはり事前に工事予定価格などが外部に出ないようにぜひ厳守をしながら対応をしていただきたい、こう思っております。 それで、あと幾つかお尋ねしたかったのでありますけれども、また次の機会にしながら、最後に、地元の問題で恐縮でございますけれども、一点だけお尋ねしておきたいと思います。 高規格自動車道の能越自動車道の問題でございます。この道路は、列島横断道、愛知県一宮市から富山県砺波市までの東海北陸自動車道に接続をされて、砺波のジャンクションから能登半島輪島まで百キロの道路でございます。文字どおりこの道路が完成いたしますと、日本海から太平洋まで道がつなげるわけでありまして、関係者はもとより、これからの我が国の活性化のためにも、一日も早い完成がなされなければならないところです。そこで、砺波ジャンクションから高岡北インターまでおおよそ十八キロ、既に去年の六月工事着工も始まりました。 お尋ねしたいのは、高岡北インターから石川県境まで、ほとんどが氷見市内になるわけでありますが、ここの計画、その後の進捗状況についてお尋ねをしておきます。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 今、先生の能越自動車道、これにつきましては、高岡北インターチェンジまで事業化をいたしております。その間で、一部はまた有料化も平成二年度からしております。特に、この高岡北インターから以北につきまして、まず高岡市から氷見市間約十二キロについては、昨年の十一月一日に基本計画区間として計画を決定しておりまして、今都市計画の決定に必要な調査を行って、なるべく早く都市計画決定をさせていただきたい、こういうふうに思っております。 それから、ちょっと飛びまして、石川県に田鶴浜というのがございますが、この地区の六キロにつきましては、国道二百四十九号田鶴浜道路として平成元年度より事業中でございます。そうすると、この氷見市から七尾市を経て田鶴浜町に至る区間、この区間が昭和六十三年度より高規格幹線道路調査として実施しておりまして、なるべく早く基本計画を定めるべく、今ルート選定等の調査を進めているわけでございますが、実はこの間に至る三十キロの区間が、地形が非常に急峻であるということ、それから特に、私ども調査してわかったのですが、地すべり地帯が非常に存在しているということ、また七尾城址などの埋蔵文化財が多い、あるいは小境海岸のCCZ整備計画あるいは七尾市周辺の開発計画といったようなものがいろいろとございまして、こういうものを一つ一つ調整しないとなかなかルートが一つにまとめられないということで、今何ルートかの検討案はございますが、まだこれを一つのものに絞り込む段階には至っておりません。なるべく早く進めてまいりたいと思っております。
○木間委員 以上で終わりますが、局長さん、このルートは待望のルートでございますので、いろいろ難題もわかりますけれども、ぜひひとつ御努力をお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。
○桜井委員長 薮仲義彦君。
○薮仲委員 先ほどちょっと、大分積み残した問題があって申しわけございません。関係省庁の皆さんお見えでございますので、それを先に、大分質問の内容をはしょって質問をさせていただきますので、お許しをいただきたいと思います。 最初に、大蔵省お見えだと思うのでございますが、ノンバンクの規制、これについて大蔵省のお考え等をお伺いしたいのでございますが、先ほど来出てまいります総合土地政策推進要綱、これの中に「土地関連融資規制」というところがございまして、そこには「いわゆるノンバンクたる貸金業者の土地関連融資の実態を把握し、より実効ある指導を行えるような方策のあり方について検討する。」とございます。いわゆるノンバンクの実態を把握しなさい、こういうことだと思うのでございますが、土地基本法の中でも、大臣御承知のように、もう審議のさなかから、地価高騰の大きな原因は金融機関の不動産融資だということは何回も言われてまいりました。 大蔵省が行政サイドの範囲内、いわゆる銀行法の範囲内で指導監督できる銀行系列の機関は、総量規制ということで一応指導ができるわけでございますが、いわゆるそこから先のノンバンク、いわゆるリース会社とかファイナンス、ここから土地高騰に相当お金が流れるのではないかとかねがね指摘をされておったところでございますが、最近、新聞等に大蔵省が代表的な二百社を調査したということがあるわけでございます。この調査の中で、特に大蔵省として問題意識の高いこと、土地対策上これは非常に看過できないなというようなことがございましたら、その点簡潔に御答弁いただきたいと思います。
○福田説明員 お答えいたします。 今御指摘のございましたノンバンクの実態でございますが、先般、ノンバンク上位二百社の実態調査、あくまで任意調査でございますが、させていただきました。これは昨年の九月末の一時点の数字でございますので、これをもって一般論は判断しがたいわけでございますが、特にこの中で注目されますのは、その二百社について調査した結果、総額五十六兆七千億円の貸付残高がございましたが、そのうちの約四割が不動産並びに建設業向けの融資であったという点でございまして、ちなみに全国銀行の同じ両業種への貸し付けのシェアを見ますと、不動産業、建設業合わせまして一六・六%でございますので、やはりこの時点で見る限り、かなりそのような業種にお金が流れていたということは事実ではないかと思っております。
○薮仲委員 貸し出しの残高をちょっと言ってください。ファイナンスの残高だけでいいですから、それだけ一言。
○福田説明員 平成二年の三月末の貸し金業者全体の融資残高は六十九兆四千億円でございます。
○薮仲委員 両大臣、お聞きになったと思うのです。今私が問題にしたいのは何かといいますと、いわゆる二百社の調査、それから貸金業ということでございますので、本来はリース、ファイナンスでございますから通産省、貸金業のところは大蔵省がやっておるわけでございます。法体系が、例えば立入調査とか指導監督ということにはなっておらぬわけです。 今お聞きになった金額の六十九兆四千億といいますと、我が国の国家予算、国会を挙げて今平成三年度予算をやっておるわけでございますが、その金額とほとんど同じですね。リース、ファイナンスなどに約六十九兆のお金が動いておる。国会審議をするのに、五千億の減税をするのにどうするこうする、一兆円あったら大変だと思うのですね。これが六十九兆四千五百五十五億というお金が、政府あるいは国の機関から具体的な指導監督ができない。これは、私は非常に重大だと思うのです。国家予算と同じ金が動いておる。しかも、これだけ地価が問題になっておるのに、それに監督官庁としての大蔵省もしくは通産省が具体的に指導監督できない。 これは、貸金業法をきちんと改める必要があろうかと思うのでございますが、まず大蔵省の見解を聞いてから大臣のお考えをお伺いします。大蔵省、どうですか。
○福田説明員 ただいま先生御指摘のとおり、現在ノンバンクの土地関連融資につきまして、直接的に何らかの規制を行うべきではないかという御主張に対しまして、現行の貸金業法は消費者保護の観点からの規制でございますので、そのような御要請にこたえることは現状では困難でございます。 ただ、先ほどございました閣議決定された総合土地政策推進要綱におきましても、より実効ある指導を行えるような方策のあり方について検討すべきであるというふうに決定されておりまして、ノンバンクに対しまして直接的に指導を行うための貸金業規制法等の法的整備を行うことの適否につきましても、今後検討してまいりたいと考えております。
○薮仲委員 大臣、今申し上げたように、大蔵省も何とかせなあかぬぞなと、要綱などもあるわけです。ですから、これは両大臣、大蔵大臣等関係大臣お集まりいただいて、この問題についてはやはり公共投資十カ年計画の上でも非常に問題だと思いますので、決して私はノンバンクが悪者という考えは全く持っておりません。しかし、地価高騰であるとか、国民生活の上で公共の福祉に反するような事柄だけは御遠慮いただけませんかということが、きちんと手の届くようにしておくことは私はいいと思うのです。なれ合いというのはだめだなんということで、このことを申し上げているのではないということを承知の上で、何とか社会資本を整備する上で、あるいは国民生活をより豊さを実感するために、お互いによりよい方向をということでございますが、両大臣、簡潔に御答弁いただけますか。
○西田国務大臣 土地問題に対する金融問題というのは、今までたびたびお答えがあったところでございます。金融緩和等で過剰流動資金というものが土地に流れ込んだということは否定できない事実だ、このように思っております。今委員はノンバンクの問題を御指摘あったわけでございますが、私は、やはりノンバンクといえども野放しでやっておいたのでは地価対策にはならない、こういう考え方を持っております。
○大塚国務大臣 国土庁長官のお話と全く同じでございますが、ノンバンクといえども日本の経済に大きな貢献をしている部分もあるわけでありますから、自由主義経済の枠組みの中でいかにしてこれを適正に監督していくかということは、極めて重要でございます。大蔵省にも十分協議をして、対処をしてまいりたいと思います。
○薮仲委員 きょうは資料をたくさん持っているのですけれども、時間がありませんから、この問題、両大臣の御決意どおりやっていただきたいと思います。 次の問題に移ります。次の問題は、これは地価もはしょりまして、一番問題となるところだけちょっとお伺いをしたいわけでございますが、地価によりますと、これは大塚大臣が一番御承知の土地基本法からスタートしたいと思うのですが、この土地基本法の第十六条「公的土地評価の適正化等」「国は、適正な地価の形成及び課税の適正化に資するため、土地の正常な価格を公示するとともに、公的土地評価について相互の均衡と適正化が図られるように努めるものとする。」とあるのです。「土地の正常な価格を公示する」となっているのです。 まず、これは、この辺からはちょっと事務的なことになりますから政府委員の方で結構ですが、これは公示価格を意味すると考えてよろしいのですか。
○藤原(良)政府委員 正常な価格の定義でございますが、地価公示法の二条にも定義が掲げられておりまして、私どもの解釈では、投機行為のような買い急ぎとか売り急ぎのような、そういう特殊な事情のない合理的な市場で自由な取引において通常成立するであろうと認められる価格、そういうふうに解釈しております。 〔委員長退席、笹川委員長代理着席〕
○薮仲委員 公示価格であるということを前提にしていきますと、土地政策審議会答申、平成二年十月の答申にこう書いてあるのです。「土地の適正な評価の推進」をしなさいということで、「地価公示制度」、これで「地価公示制度については、取引事例比較法を重視した現在の評価方法では投機的要素を完全に排除しきれず」、ここからがちょっと大事なんです。ちょっと国土庁長官もよく聞いておいてください。「地価高騰の追認になるのではないか等の意見がある。こうした意見に応えるためには、標準地の鑑定評価の一層の適正化に努め」てほしい、こう書いてあるのです。 これは非常に重要だと私は思うのです。これから相続税にしましても、地価税にしましても、固定資産税にしましても、地価公示にだんだん、七倍にする、八倍にするとか新聞に出ています、これはこれから聞きますけれども。そうなってまいりますと、日本の国の地価の、いわゆる適正な正常な地価のメルクマールは公示価格になってくるわけですね。そうしますと、ここに書かれているような地価高騰を追認するというような批判が出てきては大変好ましくない。このことについて、きちんとした正常な価格にすることが長官にとっては非常に重要な立場だと思われますが、いかがでございますか。
○藤原(良)政府委員 御指摘のとおり地価公示価格は、土地鑑定委員会が多数の鑑定士、鑑定士補の鑑定結果に基づきまして厳正に審査、判定して決めておるわけですが、ただその際、取引事例比較法あるいは収益還元法等を総合的に勘案して決めるわけでございますが、御指摘のように投機的な事例がその価格判定に入ってきますと、地価公示の重要性から考えまして非常に問題だと思っております。幸い、昨年十月に鑑定委員会から新しい不動産鑑定評価基準が答申されまして、この答申の中でもそういった投機的取引と認められる事例については徹底的に排除すること、そして厳正、公正な判定に努めることというふうな答申もいただいておりますので、そういう観点からさらに厳しく正しい地価公示を行ってまいりたい、そういうふうに考えております。
○薮仲委員 今おっしゃったことはよくわかるのですが、鑑定評価を変えるのはいつの公示価格から変えられるのか、これが一つ。 それから次に、固定資産税、相続税等の問題が出てくるわけです。これは調査地点に大きな違いがあるわけです。公示価格は、地価公示法によって一万六千幾らか知りませんが約一万七千点。相続税は十七万カ所くらいあるのです。固定資産税は一億六千万筆です。もうけた違いの数で出てきているわけですけれども、今後固定資産税にしても相続税にしても、地価公示価格をメルクマールとしてスライドしていくというわけですから、公示価格の重要性は非常に高いわけで、いつの時点で新しい鑑定評価の地価公示をなさるか。それから、調査地点は今までどおり一万七千から変えられないのか、もっとふやすのか、その点いかがですか。
○藤原(良)政府委員 新しい基準に基づく地価公示でございますが、この一月一日の調査から新基準に基づいて実施をしております。それと地価公示の標準地の数でございますが、現在一万六千八百九十二地点でございます。ただ、この地点については私どももできるだけふやして充実していきたいという考えでありまして、平成三年度予算要求では二百二十地点余り増加した要求をさせていただいております。今後もこの地点の増加については、私どもとしては引き続き努力してまいりたいと考えております。
○薮仲委員 今度の公示価格から変わるのですね。
○藤原(良)政府委員 そうです。
○薮仲委員 では次に質問移らせていただきますけれども、固定資産税課長お見えだと思うのでございますが、今のことに関連して何点かお伺いさせていただきたいと思うのです。 我々が昨年地価対策のために土地の保有に対する課税のあり方、いわゆる土地の資産価値というものを減殺するために取得、保有、譲渡、この三段階で適正な課税が必要だ、土地神話をなくすためにはやはり保有、譲渡、この辺にしっかりとした適正な課税あってしかるべしという論議をしたわけです。そのとき、固定資産税はどうだ、特別土地保有税はどうだという論議があったわけでございますが、きょうはいたしませんが、そのとき自治省の方から御説明いただいたことが私は頭の中にこびりついているわけでございますけれども、固定資産税の性格というのは、これは地方税法にきちんと書かれておりますように、その地域に存在する資産に着目し行政サービスの対価として固定資産税というのは存在いたしますよ、こういう説明が一つございました。それから、固定資産税というのは処分によって支払う税金ではなくて、よく言われますように収益還元という言葉がございますが、固定資産の所有により得られる収益のうちから支払いが可能である税制でなければならない。この大きな柱、もっと幾らでもございますが、大きな柱としては、処分によって税金を払うんじゃないんだ、収益によって、例えばそこで賃貸の家屋があれば家賃の収益で払えるのが固定資産税なんだ、こういう議論をなさって、固定資産税というのは本来政策税制に使わないでほしい、特別土地保有税を使ってほしいという御意見があって、私も全くそうだと自治省のお考えに納得をして、国税の新税である保有税の必要性を、私は我が党として主張いたしました。 ところで、ここで一番心配なのは、最近の新聞記事を見てまいりますと、固定資産税評価額見直し、公示価格の七割、こういう記事はもう各紙出しました。今指摘したように、公示価格にスライドしていきますよ、これは要綱等あるいは政府税調の答申の中にもそのことは書いてあります。これはもう固定資産税課長よく御承知のとおり、そうしなさい、評価の適正化に努めなさいと書いてありますから、そのとおりだと思うのですが、ただそこで問題なのは、幾つか言います。 公示価格にスライドを続けるといいますけれども、この公示価格というのは一体何なんだろうか。これは課長に言うのもなんですが、念のために公示価格というのを私確認しておきたいのですよ。地価公示法第一条、 この法律は、都市及びその周辺の地域等において、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もつて適正な地価の形成に寄与することを目的とする。 これは我々庶民的に平たく言うと何かというと、土地収用法がかかったら土地収用財産としての評価をします、公示価格が土地収用法の金額ですよということだと思うのですね。これは、専門的に言えばもっとややこしいのかもしれませんが。我々庶民が、国民が簡単に言えば、これは収用法のときの対価だな。こうなってまいりますと、この収用財産というのが余りにも低ければ、例えばここにいらっしゃる建設省の皆さんが道路をつくろう、河川改修をやろう、いろいろなことで土地を買おうとしたときに、あるいはそのために土地収用法を適用しようとしたときに、適正な価格でなければ、売買実例等を実例にしなければこれは成り立たないですね、土地収用ですから。安ければ、土地所有者がこれはちょっと嫌ですよ。一々裁判事例になっていったのでは、事業が進まないと思うのです。 そうしますと、公示価格にスライドするということになってまいりますと、心配なのは固定資産税の性格の中に、サービスに対する対価ということになりますと、私はよく例に出すのですけれども、静岡の最高路線価と東京の最高路線価、六倍違うのですよ。例えば私は静岡市民です。下水道であろうと小学校であろうと幼稚園であろうと、市から受ける行政サービスが、私は東京で宿舎へ泊まります、東京都民にはなっておりませんから。東京で静岡の固定資産税の六倍に相当するサービスが受けられるか、これはどだい無理だと思うのです。そうなってまいりますと、そこでいろいろ負担調整とか、固定資産税が言うなれば非常に低いところで抑えられている。これは、今言ったように収益還元であるとか、非常に生活の基盤となっているので余り上げられない、こうなっていると思うのです。今度自治省は、その分は住民税を減額します。しかし、これが地価が高いところとか高騰しているところは、住民税の減税で追いつかなくなるようなことが出てくるのじゃないのかなという懸念もございます。 それから、今申し上げましたように、地価公示の調査地点は一万六千八百何がしでしたね。こうなってまいりますと、固定資産税の評価は一億六千万筆以上あるのですよ。しかも、公示価格というのは点ですよ。ぽんと点です。しかし皆さんがやっていらっしゃるのは面ですよ。宅地であるとか建物であるとか、面で路線価方式によってきちんとお出しになっていらっしゃる。公示価格はわずか一万七千。こうなってまいりますと、非常に大変ではなかろうかと思うのです。 なぜ私がこういうことを申し上げるかというと、これも自治省さんからいただいた資料に、今後公示価格にスライドしていきますという資料の中に、三年前と地価公示が三倍、四倍になっているところがありますね。ちょっと例を挙げますと、札幌が三年前に四千三百円が一万三千三百円、倍率で三倍ですね。それから千葉市ですと、当時二千五百円が一万円、四倍に上がっているわけです。それから名古屋市は六千三百円が二万円、三・一七五倍です。こう挙げてまいりますと、じゃ公示価格の七割にスライドするといっても、これはそこまで上げられるかという不安があります。しかも、今申し上げた公示地点は幾らか。例えば私の静岡を例に挙げますと、静岡も二・三一倍上がっているわけです。これで調査地点が何カ所かというと六十八カ所ですね、公示地点は。札幌で三倍に上がっているから二八二ポイント、千葉市で一四一ポイントです。そうしますと、千葉市前年の固定資産税を一四一ポイントのところで七割に近づける。これは平成六年から云々と、こうなってくるのですけれども、私はその間に相当御努力いただかないと大変じゃないかなと思うのです。 きょう余りこれをやっていますと時間がないですから、他の委員会で課長に余り難しいことをお答えいただくのは気の毒ですから、私が問題意識を持っているということを知っておいてください。これを今ここで答弁しているとまた時間がなくなって怒られますから、薮仲の言ったことを覚えておいてください。 今まで大塚大臣が土地基本法をやったときに、我々は地価の一元化と言ったのです。一物四価。でもあのときできなかったのは、それぞれのよって立つ基盤があるから。じゃ、これを何とかして時間をかけてやっていこうということで我々野党は合意したのです。それであのような表現にして、地価というものについて適正な、正常な地価を探ろうということでお互いの努力を約束し合ったのです。ですから、このように簡単におっしゃいますけれども、地方税法の性格、公示価格の性格、調査地点等よく考えていただいて、私は固定資産税は上げない方がいいし、上げられない方が国民感情としていいと思うのです。小さな町の村長さんや町長さんが平成六年から地価公示にスライドできるかといったら、地価の高騰しているところでは地方自治体の長の方、大変またお悩みになると思うのですが、この点きょうは答弁は結構ですから、問題意識を持っていることを知っておいてください。 ただ、大蔵省さんはぱしっと答えていただこうと思うのですけれども、相続税を現在公示価格の七割を八割にする、こういうことでございますね。これをやられますとそれだけ上がるわけですが、相続税の見直しもやっていただきたいと思いますし、相続税は十七万カ所です。一億六千万という固定資産税とははるかに違いますが、今度地価税であるとかいろいろ検討なさっていきますと、点のあれが面になってくると思うのですが、その辺のことも同じような問題意識を持っていただいて、ただ、相続税だけは路線価が上がってきますとそれだけ負担が重くなりますから、今のような課税最低限では困ると思いますので、相続税について見直しをしていただけると思うのですが、その点だけ大蔵省お答えください。
○大武説明員 お答えさせていただきます。 ただいま薮仲委員御指摘いただきましたことにつきましては、昨年の十月税制調査会の答申、土地税制のあり方についての基本答申というのが出されておりますが、その中で次のように書かれております。 土地の相続税評価については、相続税納付のために仮に売り急いだとしても売買価格が相続税評価額を下回ることのないよう、地価公示価格水準の七〇%を目途として行われているが、そうした配慮が結果的に金融資産等他の資産に比べ土地の有利性を高め、かえって相続税課税上のゆがみや節税を目的とする不要不急の土地需要を招来させている。この問題に応えるためには、土地の評価割合をある程度引き上げていく必要があると考える。 以上のような考え方で土地の相続税評価の適正化を図る場合には、実質的な相続税負担の増加を伴うことになるので、課税最低限の引上げや税率の区分の幅の拡大等による負担軽減を行う必要がある。 という御指摘をいただいております。これを受けまして、実はことしの一月十一日に閣議決定させていただきました平成三年度税制改正の要綱の中におきましても、次のように指摘させていただいてあります。 土地の相続税評価については、地価公示価格を基準として評定する考え方に立って、平成四年分の土地の評価から評価時点を地価公示価格の評価時点にあわせるとともに、評価割合を引き上げ、その適正化・均衡化を図る。これに伴う相続税負担の調整等については、平成四年度税制改正において検討する。 そのように決めているところでございます。
○薮仲委員 細かい問題点を指摘しましたことをどうか、今度またほかの機会にやりますけれども、問題意識として持っているということだけは承知いただいて、この問題、終わりたいと思います。大蔵省さん、自治省さん、どうも本当にありがとうございました。結構でございますから。 では、今度話題をがらっと変えまして住宅政策、本来の建設大臣の方へ戻ります。これも時間の関係ではしょりますので、ポイントだけ質問させていただきます。 私は住宅政策、建設省の住宅局、建設省というのは非常に大事だと思うのですが、戦後四十数年、時の流れがあるわけでございますが、我が国は経済大国と言われ久しいわけでございますが、しかしよく言われますように、生活の豊かさとかそれを実感できるということがよく言われます。 そこで、問題は何だろう。衣食住とよく言いますけれども、衣と食は今困ったという話はそう出てまいりません。しかし住の問題だけは、もう両大臣とも御承知のように、日常茶飯事出てまいります。一生働いてもうちが一軒持てない。三十で一戸建てのうちを持って、金融公庫で住宅ローンを組んで、二十五年払って五十五歳になった。夫婦でお茶を飲みながら、私たち頑張ったね、何で頑張ったのだろう。うち一軒建てる住宅ローンのために、お父さんは好きなものをやめ、奥さんはパートで働き、子供さんが大学に二人行ったらもう大変ですよということは、我々選挙区を回るとよく聞かされます。これは大臣も、東京ならばもう全くそうだと思うのです。長官の愛媛もそうだと思うのです。同じように、これほど住宅問題は本当に困ったな、我々も心を痛めております。 そうしますと、やはりこの住宅政策を何とかしなければならない。建設省が今やってくださっておる住宅政策、平成三年度の住宅局の予算はアバウトで大体八千八百億くらい。この中で一体何が枢要かといいますと、一つは公営住宅ですね。公営住宅の予算が大体三千五百億、それから一戸建ての住宅資金を融資する公庫融資、これが五・五の法定金利にしておりますので、このための利子補給金が三千七百億余あると思うのです。ですから、約八千億を超えている予算の中で、建設省が住宅のために何に一番主力を置いているかというと、公営住宅と戸建ての住宅金融公庫、それから公団、これが建設省の三本柱だと思うのです。 〔笹川委員長代理退席、委員長着席〕 ただし、これで問題は、公営住宅は五分位の第二分位のちょうど中位ですから三三%なわけですね。あとは、公団住宅などは月収が二十五万、それから家賃の四倍というのがこの収入基準だと思うのですが、事ほどさように、ではそういうところに入れるかどうか。もう大臣も御承知のように、私も東京都に何回も行ったのです。言われたことは、公営住宅の用地の手当てができないのです、今ストックがございません。公団に聞いて、都内に適正な、リーズナブルな、中堅サラリーマンが負担に感じないような公団住宅は建てられませんか、今土地を買ったらまた御批判をいただくような家賃が高くなってしまいます、地価をどうしても顕在化させなければいけません。こうなりますと、公営も公団も建てられない。しかも公営は、今申し上げたように所得制限がございますから入居できない。では、中堅サラリーマンはどうするのだ、そこに対する対策は一体何なんだ。うちの党がずっとここ数年来、家賃補助を何とかしろ、家賃対策を何とかしてくださいというのを言っているのはこのことなんですね。 これだけ公営、公団に入れない。中堅サラリーマンのために何をやるかといったら、やはり適正な家賃で入れるような住宅を提供することが大臣にとって最も重要なことだと私は思うのです。そうしますと、民間の家賃は高い、では家賃対策をしてくれませんかという声が出てくるのは、これは無理からぬところだと思うのです。ですから東京都の各区では、高齢者対策をやりましょう、あるいは新婚さん来てくださいというようなことで定住を何とかしよう、あるいはお年寄りが住みかえるときには、家賃対策補助をいたしますよ等々をやっているわけです。でも私はこの問題で、本当に何とかしなきゃならぬなということで、我が党も、何回も何回も論議してまいりました。 私もこの問題については、当選して以来、ちょうど当時は豊蔵さんが住宅局長だったのですけれども、あのころからこれを言っているわけです。私は、地価を顕在化させないために小さな土地に何とかパブリックの家を建てられないか。最初は庭先公営とか庭先特賃とか、いろいろな御意見や御批判をいただきました。だんだん建設省も私の言うことを少しはわかってくださったのかな。先代の住宅局長、今の局長、何回も言ったものですから、またかと言われるほど、あるいは、嫌われるかもしれませんけれども、何とか地価を顕在化させないで住宅対策をできないだろうか、こういうことを私はずっと言ってきたわけです。 大臣も御承知のように、公営住宅を建てようとしますと、約三千平米の土地を手当てしなきゃなりません。でも、それはなかなか困難です。そうしますと、千平米以下の土地、まあ三百坪で何とか住宅を建てられないか。これがやはり東京都においては非常に重要である。いわゆる公営に入れない、民間では高過ぎる。そうしますと、建設省にやっていただかなきゃならぬし、一番やっていただきたいのは、中堅サラリーマンが良質な住宅に適正な家賃で入れるような、大都市でも十万前後、まあ八万から十万ぐらいの家賃で入れればなという気持ちを我々は持っております。このことを党内でも何回も何回も論議しました。 それで、うちの石田委員長が前大臣のところへ、公明党の政策をいろいろお願いに行ってみたらどうだということでの相談にも行きました。やはり大臣初め、問題意識は同じでした。大塚大臣も全く同じだと思うのです。そして、我々の意図するところはよくわかった、建設省を挙げていろいろと御検討いただいて、何とか地価を顕在化させないで、土地所有者が協力して、中堅サラリーマンが安心して入れるような、家賃の負担を感じないような家賃対策補助を含んだ住宅を、うちの党ではこれをコミュニティーパブリックという形で言いましたけれども、名前は余り好かれませんでした。でも、意図するところはそういうところでやってきたわけです。 この住宅政策、いろいろと真剣に検討をいただいたことに対し、私は非常に感謝していますし、敬意を表しています。担当の衝に当たった方々の御努力をありがたいと思っておりますが、やはり我々の期待する住宅政策も何とか実現してほしいということを、この平成三年度の事業の中でどのような形で検討いただいたか、御答弁いただきたいと思います。
○立石政府委員 初めに、予算のつきました事項について、事務的に御説明させていただきます。 先生の御指摘のとおり、大都市地域で中堅勤労者が良好な住宅に入ろうとしますと、現在の地価の高騰を反映しまして、非常に取得価格が高いか、あるいは家賃が高いところでございます。そこで、平成三年度の予算におきましては、高地価を顕在化させないで良質な家賃負担の適正な公共賃貸住宅を供給する、そういうことの重要性を、先生からの御指摘もございましたが考えまして、そのための新しい制度の創設に努力したところでございます。 中身といたしましては、地域特別賃貸住宅制度におきまして、定期借地方式また借り上げ方式、二つの方式を実施することとしたところでございます。定期借地方式は、地方公共団体が一定の年限、二十五年以上の契約期間が経過すれば土地を返還することを約束して借地を行う、そしてその借地の上に公共賃貸住宅を建設して中堅勤労者に賃貸するものでございまして、建設段階の建設費補助とそれから家賃対策補助、両方をあわせて家賃の低減に努める制度でございます。また、借り上げ方式といたしましては、地方公共団体または地方住宅供給公社が良質な民間賃貸住宅を借り上げて、中堅勤労者等に公共賃貸住宅として賃貸する制度でございまして、同じく建設段階での共同施設整備費補助とその後の家賃対策補助をあわせて行い、家賃の低減を図りたいと考えた制度でございます。
○薮仲委員 我が党の期待するような方向でやっていただいたこと、敬意を表します。 ただ、私はやはりどちらかというと野党的な体質——野党的ということはない、野党でございますので、幾ら自分の党の政策がそう入っても、もっとよくならないかというのはいつも思っているわけです。いわゆる今の家賃対策補助で入るわけですが、入れる人の所得階層がどうしても大蔵省と意見が合わない。もうちょっと上げてくれというふうに我々は思っているんです。今、大都市圏で五〇%、全国では四〇%でということをこの間ちょっと御説明を伺いました。しかし我々は、これをもう少し御努力いただけないかなという希望、期待を持っております。 それから、どんどん時間がたちますからまとめてお伺いしますけれども、大臣、私は東京都でこれから求められるのはコミュニティーですね、長く住み続けられるコミュニティーというのが私は非常に大事だと思うのですよ。と同時に、公営住宅をイメージしてみますと、普通コミュニティーというのは、私の地元に帰って町内会へ行きますと、社長さんもいれば大学教授もいる、学生もいる、魚屋さんもいる、あらゆる階層が町内会で集まってきておじさん、おばさんと言われて親しんでいるのがコミュニティーなんですね。 ところが、今どうしても住宅政策の必要条件から、所得というところで割り切って公営に入れなければならない。こうしますと、普通のコミュニティーとは違って、所得階層でそこに一つの社会をつくらなければならない。本来は、おじいちゃん、おばあちゃんに孫のとき手を引かれて、人類の知恵であるとか伝統的な文化を継承してきたと思うのですね。しかしあそこは、大臣なんかも大きな団地——私も団地に行くんですけれども、大体赤ちゃんから、住んでいらっしゃる方の年代は同じなんです。ある一定所得になると出ていかなければならない。コミュニティーの形成、やはりそこにはいわゆる文化が芽生えてくるわけですね。そうしますと、今のままいくと、所得が高くなったら出ていきなさいよ、あるライフステージの一カ所ですよ、これもやむを得ないかもしれません。しかしこれからは、私は公共住宅に入っていて、そこそこの家賃を払って、戸建てで苦しまないで楽しい人生を送っていきたい、いろいろな勉強をしたい、いろいろな趣味を生かしたいという人生が、人生の選択にあっていいと思うのです。 そうしますと、あの公営住宅をあのままにしておくことには、私は余り賛成じゃないんですね。一種と二種と建て分けたり改良があったり、そうじゃなくて、あそこの中にいろいろな人が入ってきてそこで楽しくできるような、おじいさんもいればおばあさんもいらっしゃる、赤ちゃんのおしめが干してある、いろいろな楽しいがやがやわいわいがあそこの中に出てきて、やがてあそこにみんなが集まってくるようなコミュニティーセンターをつくって、いろいろな情報の発信の基地になるような、あるいはフィットネスクラブをつくってもいいし、みんながあそこの中で交流できるような、地域に根差した本当の明るい町づくりを、公営団地というのではなくて、そこが新しい町づくりの拠点になるようにしていただきたい。そこにいろいろな階層が住み、混在できるような形にしていただく。そうしますと、公営の方の所得ということだけで割り切るのではなくて、お体の不自由な方もいらっしゃれば大学教授もいたっておかしくないし、いるのが普通なんです、普通の社会では。そういう社会であってこそ、初めていろいろなことが育っていくと思うのですよ。 そういうことが私は念願なんでございますが、これからの住宅政策で、私の言うようなことはいかがなものでございましょうか。
○大塚国務大臣 いろいろ示唆に富んだ御意見を拝聴いたしまして、野党とおっしゃいましたが、建設省にとっては有力な与党としての御意見を承りまして、大変うれしく存じます。 委員御指摘のように大都市における住宅政策というのは大変に難しい問題を抱えておりますけれども、今日まで公営住宅、公団住宅、住宅公庫の融資、それぞれの階層別に住宅政策として位置づけられ、住宅供給を進めてきたわけでございます。全国的には四千二百万戸の住宅があり、世帯数が三千八百万世帯ですから、戸数というか、ともかく器はあるのでありますけれども、問題は、質的な向上というものもございますし、また地価高騰に伴って、低所得の人たちにはやはり低廉な住宅を供給するということが必要だ。こういうことで、第六次の五カ年計画の中では、公的な賃貸住宅をどうしても位置づけよう、先生からもしばしば御指摘があったものにおこたえをしておるわけでございます。 しかし、今御指摘のように、あいているところがあればそこにいわゆる公営住宅を建てる。あるいは国有地とか工場跡地とか、そういうあいているところがあると公団住宅を建てる。こういうような戦略はもう過去のものであって、まさに御指摘のように、東京の例で申しますと大川端のような住宅総合整備事業のように、公営住宅もあれば公団住宅もあれば民間の住宅もある、こういうことで一つのコミュニティーができてまいりますし、そこには若い人たちばかりでなくてお年寄りも住める、こういうものを構成していくことは、まさに御指摘のとおりでございまして、これからの二十一世紀へかけての住宅政策というのはそういうところに力点を置く。 また、特に勤労者が通勤に大変な時間を費やしていることも日本の国の経済社会での大変むだな部分でありますから、職住接近をどうやってやっていくか。特に大都市の都心が逆に過疎になって業務施設が集中をした。これはまさに国土庁と一緒に分散をして、住宅はむしろもう一度Uターンをして戻ってきていただけるような住宅政策をしっかりやっていこう、こういうような方向にあるわけでございまして、大変に御示唆に富んだ御意見をいただきまして、ありがとうございました。
○薮仲委員 これは、公明党が家賃対策補助を何とかできないかということを言っておるわけでございますが、これも大臣、ちょっと記憶にとどめておいていただきたいのです。 私は、政策というのは、的確に明確な政策目標を立ててきちっとやれば、家賃対策補助もきちんとできるのじゃないか。今、全国で動いているのをじっと眺めていて整理いたしますと、どういうことがあるのだろう。一つは、やはり定住したい、定住させたい、定住させていかなければという町づくりの考えがあると思うのです。それから、いわゆる高齢者のためとか年金が意外と低いとかお体の不自由な方のために、福祉的な家賃対策補助ができないだろうかというのが一つあると思うのです。それから、今問題になりました中堅サラリーマンの住宅対策ができないか。 こういうことを考えますと、高齢者対策として、やはりお年寄りが今まで住んでいたところに住み続けるということは、今、大臣のお話の中にあったように、お友達もいるしそこで一生を終われるということがお年をとった方には非常に幸せだと思うのです。そういうように住み続けられるような高齢者向けの政策、各地方自治体のやっているのを、やはりこれからは国としてもこれを政策的に何とかできないかということが一つございます。 それから、定住させるために、新婚さんいらっしゃいとかいろいろな形態があるかもしれませんけれども、定住させるためにはどうしたらいいのだ、このことをひとつ考えていっていただきたいと思いますし、そういう点でのこの家賃対策補助もいつも——きょうはじっくりとやりたいのですがほかの問題をまだ抱えておりますので、この点は、地方でやっていることをこの次の機会にまた論議をしたいと思いますが、国のレベルで検討をいただきたいと思っております。 そこで、ちょっと話題をがらっと変えさせていただきたいのです。ほかの問題はきょうはやめます。 ちょっと委員長、大臣に資料を渡させていただきたいのですが、よろしいですか。済みません、これをちょっと建設大臣と、河川局長はいいのですけれども資料をつくってきたので敬意を表して、建設大臣と国土庁長官に渡してください。 大臣、私は災害にずっと十年間やってまいりまして、自然災害で人命をなくすことをやめたいというのが私の当選以来の十年間、私はこのことを訴え続けているのです。防災マップをつくってほしいとか、防災情報を伝達してほしいというのがあれなんです。 今お渡しした資料をちょっと御説明いたしますと、ほかの先生方にお渡ししなくて申しわけないのですが、一番最初にあるのが河川情報センターの、これは東京センターの案内がついているのです。これは順番に言いますから。それから、国土庁長官のために高松センター、これは四国のをつけてあります。それから何がついているかといいますと、一番最初は、一番は台風による被害です。これは、日本の今まで三大台風と言われた室戸、枕崎、伊勢湾。このとき死者、行方不明の方の合計が、室戸台風で三千名、枕崎で三千七百名、伊勢湾台風で五千名の方がとうとい人命を失われているのです。台風でこれだけの方が亡くなった。 その次のページ、二番は、これは御承知の防災白書でございます。これでいってグラフを見ていただきますと、これは自然災害で亡くなっている方が昔は千名のオーダーだったのですが、最近ではだんだん減っている。これは建設省、国土庁、関係省庁の御尽力でこういうことになっていると思うのです。その次は、自然災害による死者、行方不明の原因は何なのだろう。その次のグラフを見ていただきますと、黄色い緑色の棒グラフがありますが、これはいわゆる土砂災害で一番死ぬのです、人命は。台風のときに土砂災害が主なのです。その次は何かといいますと、洪水とか高潮で人命が失われるグラフがこれ。これは国土庁のデータ、消防庁、警察庁のデータですから、私がつくったものではございません。 その次に出ているのが雲画像ですね。これは、台風十九号のやつを気象庁からいただいたのです。枕崎と同じと言われた、室戸と同じと言われる巨大な台風ですね。十九号の雲画像です。これはNHKのテレビに最初に出ると思うのです。この次を開いていただきますと、台風の予報円が出てくると思うのです。台風がこっちの方向に進みますよという丸い輪がかいてありますね。これが、予報円というのがNHKの次の画像に出るわけです。その次にアメダスの雨量が出てくる。これはもう、大臣が台風のときのことを思い起こしてもらうとわかるのです。 その次に、カラーのこういうのが出ていると思うのです。これは郵政省、建設省、国土庁、あらゆる省庁が努力して、敬意を表して、静岡のテレビに安倍川の警戒水位の上昇したときに、こういう警戒情報を流してもらったのです。これが第一号なんです。それでその次には、東京の荒川の同じような画面が出ております。これをテレビの上へ流していったらどうなんだろうかということなんです。 今、資料の説明は終わりましたけれども、私がここで申し上げたいのは、何が一番大事かといいますと、今私は台風十九号の例を引いたわけですが、これは気圧がいわゆる第二室戸と同じと言われるほど物すごい低気圧だったわけですね。巨大な台風だったのです。大臣も御承知だと思うのですが、一時間に八十ミリから百ミリ近い雨をだあっと降らした台風です。このとき、読売新聞にこういう記事が出たのです。これをちょっと読みますと、「急げ土石流対策 台風十九号の教訓」「明暗分けた避難勧告」こうあるのです。これは何が書いてあるかといいますと、簡単に言いますと、台風常襲地帯の奄美大島でとうとい人命が失われたのです。十名の方が亡くなったのです。台風常襲の奄美で亡くなったのですよ。これは亡くなった方が非常に少なくて、四十人程度で終わっているはずなんです、この台風十九号は。ところが、奄美で、あの台風銀座と言われるところで亡くなっているのです。 ところが四国の小豆島、これは大臣の近くですね。この小豆島では、物すごい雨が降って河川もはんらんしたのですが、一人も死ななかった。千名の方が逃げちゃった。これは建設省ちょっとごまするよう——ごますっちゃいけませんね。建設省を評価しますけれども、逃げなさい、こう言ったのですね。奄美大島では、避難勧告したときにはもうがけ崩れが始まったのです。ところが小豆島では、避難勧告の信頼度を高めるために科学的な根拠が必要になる、こう書いてある。小豆島では、建設省が昭和六十二年から推進している土石流発生監視装置があり、勧告を出す際の重大な判断材料になったものですから、逃げろっと逃げちゃったのですね。一人も死ななかった。千名から逃げたのですよ。これが私の言う、情報がしっかりしていれば大丈夫なんだということなんです。 これで、そのときの新聞をちょっと読んでみますと、「列島縦断台風が残したもの」という社説の中で、幾つか大事なことが書いてあるのです。あれほど室戸や何かで三千、五千と死んだのになぜ死ななかったのか。一つは、早くから防災関係者が、来るな、こう構えたのです。それでみんなが用意できた。これが一つですね。もう一つは、建設省を初め関係省庁が努力して治水が十分進んでおった。河川の治水がよく進んでおるなと評価されているのです。三番目には、情報伝達が正確であり早かった、これが人命を救ったと書いてある。これがこの教訓なんです。ただし、この中にもありますように、地域に住む人にはどこが危険箇所かわかってないのですね。もしもわかっていますと、きちんと地域の人が逃げられたろう。また、もう一つ悲しいことが書いてあるのです。現状では、これは危険渓流や何かが何万カ所とあるのです。でもこれが、現状では危険箇所の周知、警戒、避難体制をやっているけれども、土砂災害は毎年確実に人命を奪っている。 私は、ことしの台風の前に、また人命を失うことが少なくなるように、両大臣にわざわざ重ねてこの資料をお見せしたわけですけれども、今どこまで進んでいるかといいますと、今建設省の河川局あるいは郵政省、国土庁、気象庁、消防庁、関係省庁が協議機関を設けられて、どうやったら大丈夫なのか。今大臣、NHKの台風のときの情報をこう思い起こしてください。十二時過ぎますと、一時間ごとに次の台風情報はといって出るのです。あそこで出てくるのが、今ここに申し上げたように雲画像、予報円、雨量なのです。この三つで、果たして私にとってどんなことが起きるかということがわかるかどうか。それだけではとてもわからない。例えば、国土庁長官あるいは建設大臣、奥様に、十ミリとNHKで言っているけれども、十ミリってどんな被害が起きるかわかるか、三十ミリってどんなことが起きるかわかるか、五十ミリは何だ。これは奥様方余り、わかっているという方もいらっしゃるかもしれないけれども、大方は正確には御理解いただけない。言葉で言っている十ミリとか三十ミリとか五十ミリというのはわからない。 それで建設省の河川局にお願いして、今申し上げたように土砂災害で一番死ぬのです。ですから国民に、三十ミリでどんなことが起きるのか、五十ミリでどうだ。そのために今お見せした河川情報センターのことがございますが、これはちょっと大臣見てください。東京なんかの河川情報センターの資料をちょっと大臣にあけていただきますと、ここに小貝川のデータが出ていると思うのです。東京のセンターでは、小貝川でも荒川でも神田川でも目黒川でもわかっていますが、時々刻々の水位の情報が全部わかっているのです。ここに出ていますね、小貝川の情報センターの資料が。それから、国土庁長官の高松センターをごらんになっていただきますと、高松センターでも、ここにありますように、私はよくわかりませんけれども、大臣ならわかると思うのですが、磯の川の水位が時々刻々わかるようになっているのです。 このように、今この建設省河川情報センターの持っている情報は、リアルタイムで河川の水位がわかるのです。ですから台風が来たときに、今九州から東へ向かっているのですから、雲の移動によって九州で大雨が降ったり、あるいはもっと先の前線が刺激されて伊豆半島に降ったり、紀伊半島で大雨が降るかもしれませんが、いずれにしても台風の進行と並行で雨が降ってくるわけです。そうしますと怖いのが、今言った雲画像とか雨量だけではなくて河川の水位の状態がもしもわかれば、長大河川がこうなってきた——長大河川は大体安全なのです。でも、小さい河川が危ないのです。こういう小さい河川が危険だったら逃げてくださいよということがわかればいいじゃないか。ですから、河川の水位の情報をもっとわかるように流してほしい、それを研究していただきたいのです。 これは建設省の河川局がおやりになった紙芝居、NHKの全国版で流れたのです。これは気象情報の中で雨の目安なのです。これは私、最も大事だと思うのです。例えば、十ミリ降ると雨の音が聞こえて水たまりができますよ、二十ミリになると一面に雨になって音が聞こえませんよ、三十ミリになると中小河川がはんらんしますよ。ここからが五十ミリなのです。五十ミリになると土砂災害の危険が起きます、そして斜面から小石が落ちたりしたら、あるいは斜面に亀裂が発生したり山鳴りや地鳴りがしたら危ないですよ、わき水が異常に出たら危ないですよ、避難は早目にと、こうなるわけです。こういうふうに、これはこの十九号でやったわけですけれども、国民の側ではわかるわけですよ、三十ミリで危ない、五十ミリで危ない。これをテレビで流してください。国民に情報を伝達してください。あの雲画像と雨量だけでは、河川がどれだけ危ないか。三十ミリ雨が降ったら裏のがけが崩れますよ、急傾斜地は気をつけてくださいと言えば、国民は逃げちゃえば助かるのです、この小豆島の例のように。ですから、私はこれをずっと言っているのです。 ここまで来たのですから、後は建設大臣、国土庁長官、我々よりはるかに優秀なスタッフと力を持っていらっしゃるのです。何とかこれを、ことしの台風のときに人が死なないようにやってほしい、これが私の念願でございますので、郵政省の担当課長にこの今の進行状況と、あと大臣の御決意を伺って、河川局長もいるでしょうけれども、もうこれは私以上に詳しいでしょうから……。
○近藤(徹)政府委員 河川情報センターの重要性についてはたびたび先生から御指摘を受け、我々も大変貴重な御意見として拳々服膺して努力しているところでございます。 もとより、人命、財産を守るためには治水施設の整備が最も基本ではございますが、その整備がまだ十分とは言えない状況、特にまた土砂害みたいなものについては、どのような雨で、どこがどの時点で災害になるかということは的確には言えない状況においては、やはりおっしゃるように、流域における雨量の状況、また河川におきましては河川の出水状況ということが、極めて住民の避難その他の情報として重要であるというふうに考えております。そのために昭和六十年に、流域における雨量の状況、また河川の出水状況等を都道府県、市町村等に提供するということで、河川情報センターを設置して、ただいま先生がお示ししたような各種の情報を作成して、通信等によって連絡しているところでございます。 先生には、これらの情報については、もっと出水時にテレビ放送等を通じて提供すべきではないかという御指摘がございまして、以来、先ほど言いましたように関係省庁で連絡をとりながら、まず実験的にモデル地域として静岡県におきまして、安倍川の情報等を昨年提供したところでございます。また現在、富山県、富山放送の方でもそのような情報を提供していただくべく、地元の放送局と各種情報の作成画面の内容について検討しているところでございます。この出水の状況につきましては、全国の地形あるいは河川の規模の状況その他さまざまでございますので、これらのモデルの地域で今検討している状況を、あるいはまたその結果を踏まえまして、今後、各地でそのような展開をしてまいるべく努力してまいりたいと考えているところでございます。
○長澤説明員 繰り返しを避けて、簡単に申し上げたいと思います。 先生からの御指摘、御示唆もございまして、関係省庁で打合会を繰り返し開催をして、この問題について検討を進めております。昨年、台風十九号のときには、河川情報センターの御協力なども得まして安倍川の水位を放送するところまで来たわけで、さらには、先ほど見せていただいた土砂災害防止のためのビデオというものも、これは全国ネットでNHKにおいて放送されたわけでございまして、まだ試行的な放送というふうに私ども考えておりまして、今後とも、関係省庁あるいはNHKとも連絡をとって、さらに適切な放送ができるように努力してまいりたいと思っております。
○西田国務大臣 先生の大変御熱心な御研究、そして情熱、私は先ほどからお話を、本当に感激をもってお聞きをいたしたような次第でございます。 現在、各省庁それからNHKも入りまして、いろいろと情報伝達をどうしていくかということに取り組んでおるところでございます。これを、ひとつ御意見を十分に踏んまえて、特に私の方では、国土庁の中に防災局を持っておるわけでございますから、その方向に向かって必ずこのことは実現をしたい、このように考えております。
○薮仲委員 じゃ、どうか早く全国でできますように祈って終わります。どうもありがとうございました。 ────◇─────
○桜井委員長 次に、内閣提出、住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。大塚建設大臣。 ───────────── 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○大塚国務大臣 ただいま議題となりました住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 住宅金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫は、かねてより国民の住宅建設に必要な資金を融通することにより、国民の住生活の安定と社会福祉の増進に寄与してまいったところでありますが、今後なお一層国民の良質な住宅の取得の促進と良好な居住環境の確保を図っていくためには、所要の制度の改善措置を講ずることが必要であると考えられます。 この法律案は、以上のような観点から、今国会に提出された平成三年度予算案に盛り込まれている貸付制度の改善等につきまして、住宅金融公庫法、北海道防寒住宅建設等促進法及び産業労働者住宅資金融通法の改正を行おうとするものであります。 次に、その要旨を申し上げます。 第一に、国民の居住水準の向上及び内需の持続的拡大を図るため、特別割り増し貸付制度の適用期限を平成八年三月三十一日まで延長するとともに、賃貸住宅を建設する者に対する貸し付けについても特別割り増し貸付制度を導入することとしております。 第二に、産業労働者住宅貸付制度の拡充を図るため、従業員に貸し付けるため住宅を必要とする事業者等に賃貸するための住宅の建設に必要な資金の貸し付けを行うこととしております。 第三に、これらの改正に伴い、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。ありがとうございました。
○桜井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、明後二十三日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時一分散会