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120回国会衆議院1991/02/15

建設委員会 第2号

発言数
255
登壇者
32
会派数
4
開催日
1991/02/15

会議録

桜井新自由民主党

○桜井委員長 これより会議を開きます。  建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  まず、建設行政の基本施策及び国土行政の基本施策について、建設大臣及び国土庁長官から、それぞれ所信を聴取いたします。大塚建設大臣。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 建設行政の基本方針及び当面の諸施策につきまして、私の所信を申し述べたいと存じます。  改めて申し上げるまでもなく、建設行政の基本的な使命は、住宅・社会資本の整備等を通じまして、国土の均衡ある発展を促進し、活力ある経済社会と安全で快適な国民生活を実現することであります。  我が国は、世界有数の経済大国になりましたが、住宅・社会資本の整備はなお立ちおくれており、国民生活の面では経済力に見合った豊かさを実感できているとは言えません。このため、政府は、二十一世紀に向けて、着実に住宅・社会資本の充実を図っていくため、昨年六月、今後十年間の公共投資の指針となる公共投資基本計画を定めたところであります。  建設省といたしましては、その趣旨を踏まえ、平成三年度の建設省関係の一般公共事業については、生活関連重点化枠の積極的活用を初め、財政投融資資金、NTT株式売り払い収入もあわせ、公共投資基本計画の初年度にふさわしい規模を確保いたしました。  また、平成三年度を初年度とする住宅、都市公園、下水道等五本の新五カ年計画についても、公共投資基本計画に定められた西暦二〇〇〇年の整備目標等を達成するため、必要な規模を確保したところであります。  近年、大都市地域において特に深刻な住宅宅地問題については、これに対処するため、関係地方公共団体と一体となって、住宅宅地供給のための総合的な施策を強力に展開してまいりたいと考えております。  さらに、多極分散型国土を形成し、国土の均衡ある発展を実現するため、高規格幹線道路網の整備等、地域の活性化を支える基盤の整備を着実に進めるとともに、地域の個性と創意工夫を生かした地域づくりを支援するための各種事業を積極的に推進してまいる所存であります。  以下、当面の諸施策について申し述べます。  第一に、住宅宅地対策であります。  住宅は、国民の生活の基盤をなすものであり、国民が我が国の経済力にふさわしい豊かさを実感できる住生活を営むことができるよう、良質な住宅ストックと良好な住環境の形成を図っていくことが必要であります。  このため、新たに第六期住宅建設五カ年計画を策定し、住宅金融公庫融資、住宅税制の充実を初め、公的住宅の的確な供給、良質な民間賃貸住宅の供給の促進、良好な住環境の整備、高齢者対策の充実、地域の政策課題に対応した住宅の供給、木造住宅の振興等、総合的な施策を推進してまいります。  特に、大都市地域におきましては、近年の地価高騰により、勤労者が新たに良質な住宅を確保することが著しく困難な状況となっており、その解決は喫緊の課題であります。このため、大都市地域における住宅及び住宅地の供給に関する基本方針を本年度中に策定し、国と地方公共団体とが一体となって、関連する施策を総合的に展開してまいる所存であります。  さらに、公的宅地開発の推進、優良な民間宅地開発の促進、関連公共施設の整備の積極的な推進、鉄道等の交通アクセス整備と一体となった宅地開発の推進、開発許可の適切な運用、市街化区域内農地の計画的な宅地化を促進するための支援措置の拡充等を図るほか、地方圏への住みかえとあわせて地域の活性化を図る新ふるさとマイホーム構想を推進してまいります。  なお、平成三年度の税制改正案においては、住宅宅地の供給の促進を図る観点から、地価税の創設、優良な住宅地供給に対する優遇税制の拡充、市街化区域内農地に係る固定資産税、相続税等の課税の適正化、都市計画制度と結びついた遊休土地特別保有税の創設等が盛り込まれたところであります。このうち、市街化区域内農地に係る課税の適正化に関連して生産緑地地区制度を見直すことといたしております。  第二に、都市対策であります。  本格的な都市化社会を迎えている我が国において、今後、都市整備を進めていくに当たっては、安全で快適な人間性豊かな都市を実現するとともに、潤いのある緑豊かな美しい町づくりを進めていくことが必要であります。そのためには、高齢化、情報化、国際化、余暇の増大等、経済社会の潮流変化に的確に対応した都市整備、地域の個性、特色に応じた地方都市の活性化等、中長期的な展望のもとに、都市整備を総合的、計画的に推進していかなければなりません。  このような観点に立って、都市計画制度の的確な運用により、適正な土地利用への規制と誘導を図るとともに、街路、公園、下水道等の都市基盤施設の計画的整備と市街地再開発事業、土地区画整理事業等の一層の拡充推進を図ってまいります。特に、都市公園、下水道については、新たな五カ年計画を策定し、整備を推進してまいります。また、都市の防災構造の強化も推進してまいります。  さらに、近年強く求められている駐車場の整備や、魅力とにぎわいのある商業市街地の整備等を推進するとともに、緑の保全・創出、良好な都市景観の形成等を推進してまいります。  また、社会経済の発展や行政需要に即応して、長期的経済性を有し、都市環境の形成に寄与する官庁施設を計画的に整備してまいります。  第三に、国土の保全と水資源の開発であります。  我が国の国土は、洪水、土石流等に対して極めて弱く、また、近年の都市化の進展等に伴い激甚な水害、土砂災害が多発しておりますが、治水施設等の整備はいまだ立ちおくれております。  このため、五カ年計画に基づき、重要水系の河川の整備、総合治水対策等の都市河川対策、砂防・地すべり対策、急傾斜地崩壊対策等を計画的かつ強力に推進してまいります。その際、自然豊かな川づくりに配慮した事業の推進に努めてまいります。  また、大都市地域を破堤による甚大な被害から守るためのスーパー堤防の整備を円滑に推進するための制度の創設を図るほか、治水安全度の向上と住宅宅地の供給を図るために首都圏外郭放水路建設事業に着手してまいります。  海岸事業については、新たに第五次海岸事業五カ年計画を策定し、海岸保全対策を積極的に進めてまいります。  また、災害対策の着実な実施に努めてまいります。  さらに、二十一世紀に向けて安定した水供給を図るため、水資源開発計画に基づき、多目的ダムの建設等による水資源の開発を推進してまいる所存であります。  このほか、ふるさとの川モデル事業等により、水辺環境を整備し、個性的で魅力ある地域づくりを進めてまいる所存であります。  第四に、道路の整備であります。  二十一世紀に向けて、多極分散型の国土を形成し、地方の振興を図り、真に豊かな国民生活を実現する上で、道路は欠くことのできない基本的な社会資本であります。  このため、五カ年計画に基づき、交流ネットワークの強化、よりよい都市のための道路づくり、地方部の定住と交流を促進する道路づくり、多様な道路機能の充実に配慮しつつ、高規格幹線道路から市町村道に至る道路網を体系的に整備してまいる所存であります。  特に、高規格幹線道路網一万四千キロメートルについては、西暦二〇〇〇年までに、おおむね九千キロメートルを供用させることを目途にその整備を積極的に推進し、五カ年計画の最終年度である平成四年度末には、約六千キロメートルの供用を図ることとしております。  また、近年の交通事故死者数の増加傾向にかんがみ、新たに第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画を策定し、交通安全対策を強力に推進するとともに、駐車場整備について、新たに補助制度を創設するなど、その一層の推進に努めてまいります。  さらに、大都市、地方中枢都市等における交通渋滞対策や道路防災・震災対策を推進するほか、地域の振興・活性化を支え、親しみと潤いのある道路整備を進めてまいります。  第五に、建設産業、不動産業の振興であります。  国土建設の重要な担い手である建設産業については、技術と経営にすぐれた企業が発展し、若者の入職が進む活力と魅力のある産業として、その健全な発展を図ってまいります。  その際、構造改善推進プログラムの実施等を通じて、雇用労働条件の改善、総合工事業者と専門工事業者との間の新しいルールの確立、きめ細かな建設資材対策等、総合的な施策の推進に努めるとともに、国内外の国土づくりに貢献できる人材の育成を積極的に推進してまいる所存であります。  また、建設分野において、国際社会における我が国の地位にふさわしい経済技術協力等の国際協力の強化と国際協調の確保を図るとともに、建設市場の国際化への的確な対応を図ってまいります。  このほか、各種の建設事業を進めていく上で重要な課題となっている建設残土と建設廃棄物の問題について、貴重な資源としての有効な活用を図ることを基本に総合的な対策を進めてまいります。  不動産業については、国民生活に密着した重要な産業として、引き続き宅地建物取引業者の資質の向上と業務の適正化等を推進するとともに、不動産流通市場の整備・近代化の促進に努め、その健全な発展を図ってまいります。  また、リゾート地域の整備等地域の活性化を図るための総合的プロジェクトを推進するとともに、高速自動車国道等のネットワークを活用した高度情報通信網の整備、高度情報化に対応した都市整備の推進等を図るほか、所管行政に係る地球環境保全のための施策の推進にも努めてまいります。  さらに、先端技術の活用等による建設技術の研究開発を積極的に進めるとともに、質の高い社会資本の整備を図る観点から労働力、資材の需給動向等を的確に把握し、適正な積算、工期設定等に努めてまいる所存であります。  以上、私の所信を申し述べましたが、その推進に当たりましては、所管行政の合理化、効率化を図るとともに、綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる所存であります。  委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻を切にお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

桜井新自由民主党

○桜井委員長 西田国土庁長官。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 国土行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し上げます。  我が国は、三十八万平方キロメートルという狭い国土ながら、そこでは、国内はもとより世界に影響を及ぼすさまざまな活動が営まれております。しかし、近年、我が国は地価の高騰などの土地問題、東京への一極集中と地方の過疎化、高齢化の問題など国土の均衡ある発展という観点から大きな問題に直面をしております。  このような問題に的確に対応しつつ、二十一世紀を見通した長期的な展望のもとに、国土の均衡ある発展を図り、安全で楽しく快適な国土、活力のある国土、人情と文化のある魅力的な国土づくりを進めるため、私は次に述べる諸施策を積極的に推進してまいる所存であります。  第一は、総合的な土地対策の推進であります。  申すまでもなく、土地問題の解決は、現下の内政上の最重要課題であります。これまでも、土地取引規制、土地関連融資の規制、住宅宅地の供給の促進、土地の有効・高度利用の促進などの需給両面にわたる各般の施策を実施してきたところであります。このため、近時においては、東京、大阪などで地価の鎮静化傾向が見られるなど、これらの施策の成果の兆しが見えてきております。しかしながら、地価の動向は予断を許さない状況にあり、地価は依然として異常に高い水準にあります。  このため、去る一月二十五日に、土地基本法を踏まえた今後の総合的な土地政策の基本指針として、総合土地政策推進要綱を閣議決定したところであります。  この要綱では、土地政策の目標として、土地神話の打破、適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保の三点を掲げ、その実現を図るための各般の具体的な施策を盛り込んでおり、今後は、関係各省庁とともにこの要綱に従い一層強力に土地対策を推進してまいります。  このうち、土地税制につきましては、土地基本法の理念を踏まえ、地価税の創設、譲渡益課税の強化、市街化区域内農地の課税の適正化など保有・譲渡・取得の各段階にわたり総合的な見直しを行うこととしております。土地関連融資規制につきましては、金融経済情勢等を総合的に勘案しつつ、当面、不動産業向け貸し出しの総量規制を継続して実施するとともに、今後、総量規制がタイミングを逸することなく効果的に発動される仕組みを創設することとしております。土地利用計画につきましては、都市のマスタープランの一層の充実を図り、地区計画制度等の積極的活用、用途規制の総合的検討を推進することとしております。これら、税制、金融、土地利用計画等の構造的かつ総合的な対策の一層強力な展開を図り、二度と地価高騰を生じさせないために、政府一体となった取り組みを展開してまいる所存であります。  監視区域制度につきましては、先行的指定、実効ある届け出対象面積の設定、厳正かつ的確な価格審査等の的確な運用の確保に努めてまいります。地価公示等につきましては、引き続きその改善に努めてまいります。また、国土調査につきましては、第四次国土調査事業十カ年計画に従って、計画的かつ着実に事業を推進したいと考えております。さらに、土地の有効利用を促進するため、農住組合法の一部改正案を本国会に提出いたしたところであります。  これらの施策により、適正な地価の形成、適正かつ合理的な土地利用の実現に努力してまいります。  第二は、第四次全国総合開発計画、いわゆる四全総の推進であります。  四全総の着実な実施により東京一極集中を是正し、多極分散型の均衡ある国土の発展を図っていくことが極めて重要であります。このため、多極分散型国土形成促進法に基づく振興拠点地域の開発整備を初め、高速交通体系の整備等の諸施策の一層の推進を図ってまいります。  また、公共事業の一層効率的かつ整合的な執行を図るとともに、地域振興プロジェクト、特に生活関連事業を主体とした地域振興プロジェクトを強力に促進するため、国土総合開発事業調整費等の活用を図ることとしております。さらに、昨年より国土審議会において御審議いただいております四全総の効果的かつ創造的推進方策につきましては、早期に成案を得て、一九九〇年代の国土政策を明らかにしてまいる所存でございます。  第三は地方振興の推進であります。  多極分散型国土の形成のため、さきに述べた諸施策に加えて、地方振興を強力に推進してまいります。このため、各地方開発促進計画に基づく振興施策の推進、自然環境の保全との調和に配慮した総合保養地域の整備、自然的、社会的に厳しい状況にある過疎地域等の振興を積極的に推進してまいります。加えて、総理の提唱する、住む人が地域に誇りを持ち得るふるさとづくりを支援するための体制づくりに積極的に協力し、地域がその個性に応じ、活力の倍増を目指す地域づくりのための施策を推進してまいります。また、新産業都市及び工業整備特別地域につきましては、平成三年度より新たに第五次計画を策定するとともに、財政特別措置及び新たな融資制度等の支援策を積極的に活用し、計画の円滑な実施を図ってまいります。さらに、山村振興対策につきましては、第三期山村振興計画の策定が平成二年度末で終了することを踏まえ、新たな山村振興対策を推進してまいります。  第四は、大都市圏整備の推進であります。  大都市圏における良好、安全な都市環境の整備と圏域全体の秩序ある発展を図るため、平成二年度で期限が切れる三圏の整備計画及び建設計画につきまして、新たな計画の策定を行うとともに、財政特別措置等の活用により大都市圏整備計画等の積極的な推進を図り、大都市地域の総合的居住環境の整備、低・未利用地等の有効・高度利用の促進、事務所、工業、大学等の適正配置を進めてまいります。  さらに、引き続き業務核都市の整備を進めるとともに、筑波研究学園都市の総合的な育成整備、関西文化学術研究都市の建設、琵琶湖総合開発事業の計画的な実施、関西国際空港関連施設の整備等各圏域における主要プロジェクトを推進してまいる所存であります。  国の行政機関等の移転につきましては、昨年十月に集団的移転を推進するための部会を設置したところでありますが、今後も着実にその実施を図ってまいります。  また、首都機能の移転問題につきましては、衆参両院における国会等の移転に関する決議を受け、総理が開催いたします首都機能移転問題を考える有識者会議、私が開催をいたします首都機能移転問題に関する懇談会における御議論を踏まえ、幅広い観点から、決議の意を体して、引き続き検討を進めてまいります。  第五は、総合的な水資源対策の推進であります。  水需給の安定を図るため、全国総合水資源計画及び各水資源開発基本計画に沿い、水源地域対策の充実を図りつつ積極的に水資源開発を推進してまいります。  また、国民の水資源に対する意識の高揚を図るとともに、地下水利用の適正化、雑用水利用の促進などの水資源の有効利用に努めてまいります。  第六は、災害対策の推進であります。  災害から国土を保全し、国民の生命と財産を守ることは、国の重要な責務であります。  このため、関係省庁との緊密な連携のもとに、各般にわたる災害対策を総合的かつ計画的に実施し、災害に強い国土づくりに努力してまいる所存であります。  このうち震災対策につきましては、東海地震対策を引き続き推進するほか、南関東地域直下の地震対策を初めとする大都市震災対策の推進など、その一層の充実に努めてまいります。また、火山対策や土砂災害対策等についても、総合的な対策を推進するとともに、防災無線網の充実強化、防災情報の有効活用、防災訓練等を通じた国民の防災意識の高揚等にも努めてまいることとしております。  最後に、国際協力の推進であります。  我が国が国際社会に貢献していくためには、国土庁といたしましても所管の行政分野で積極的な国際協力を実施していく必要があります。このため、国連決議に基づく国際防災の十年に積極的に取り組んでいくとともに、開発途上国に対する技術的支援を新たに実施するなど国際協力を推進してまいることといたしております。  以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進に全力を挙げて取り組んでまいる決意でございます。何とぞよろしくお願いをいたします。(拍手)

桜井新自由民主党

○桜井委員長 次に、平成三年度建設省関係予算及び平成三年度国土庁関係予算について、それぞれの概要説明を聴取いたします。杉山建設政務次官。

杉山憲夫自由民主党建設政務次官

○杉山政府委員 建設省関係の平成三年度予算について、その概要を御説明いたします。  建設省所管の一般会計予算は、歳入二百四十一億六千七百万円余、歳出四兆三十四億八千五百万円余、国庫債務負担行為五千六百六十億六千三百万円余でありますが、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出四兆五千九百九十六億二千八百万円余、国庫債務負担行為五千八百六十四億三千七百万円余を予定いたしております。  次に、建設省所管の特別会計予算について御説明いたします。  まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも三兆四千九百三十一億七千二百万円、国庫債務負担行為四千八百三十九億七千七百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも三千九百四十一億八千百万円を予定しておりますが、歳入については、前年度に引き続き揮発油税収入の一部直接組み入れを行うことといたしております。  また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆四千七百四十億五千百万円余、国庫債務負担行為三千六百億四千万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも千七百十六億四千二百万円を予定しております。  都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも千二百八十五億三千六百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも六十七億千七百万円を予定しております。  次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出四百九十二億二千三百万円余、国庫債務負担行為七百五十七億二千二百万円余を予定しております。  以上のほかに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、建設省所掌の事業に要する無利子貸付金は、歳出二千八百九十九億九千五百万円を予定しております。  建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅宅地対策、都市対策、国土保全・水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。  なお、建設省関係予算の事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付しております平成三年度建設省関係予算概要説明によりまして、御承知をお願いしたいと存じます。  以上、よろしくお願いいたします。(拍手)

桜井新自由民主党

○桜井委員長 植竹国土政務次官。

植竹繁雄自由民主党国土政務次官

○植竹政府委員 総理府所管のうち、国土庁の平成三年度予算について、その概要を御説明いたします。  国土庁の一般会計歳出予算は、二千五百五十五億五千三百万円余を予定しておりまして、前年度予算に比べ、百五十七億九千八百万円余の増となっております。  さらに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出三百二十八億百万円余を予定いたしております。  その主要な内容は、  第一に、第四次全国総合開発計画の総合的推進等の国土計画の推進  第二に、適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保等の総合的土地対策の推進  第三に、水資源の開発及び有効利用の促進等の総合的な水資源対策の推進  第四に、良好、安全な都市環境の整備を図るための大都市圏整備の推進  第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進  第六に、国土を保全し、国民の生命及び財産を災害から守るための総合的災害対策の推進  第七に、地域活性化施策に関する調査研究等及び具体化を図るための地域活性化施策の推進  第八に、地方都市の開発整備、工業の再配置、地域産業の高度化及び産炭地域の振興を図るための地域振興整備公団の事業の推進であります。  国土庁予算の重点施策の概要につきましては、 お手元に配付してあります平成三年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じます。  以上、よろしくお願い申し上げます。(拍手)

桜井新自由民主党

○桜井委員長 以上で両大臣の所信表明並びに関係予算の概要説明は終わりました。     ─────────────

桜井新自由民主党

○桜井委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  両件調査のため、本日、参考人として首都高速道路公団理事佐藤本次郎君、住宅・都市整備公団総裁丸山良仁君、理事安仁屋政彦君及び水資源開発公団理事山村勝美君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

桜井新自由民主党

○桜井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ─────────────

桜井新自由民主党

○桜井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。笹川堯君。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 ただいま建設、国土両大臣から所信表明をいただいたわけであります。それにつきまして幾つか質問をさせていただきますが、御案内のように、この中で、今後十年間で四百三十兆円公共投資をする、こういうことでありますが、現在中近東で戦争が始まっております。これによりまして経済に与える影響というものは大変大きなものがある、こう考えておりますので、その辺の影響があるかどうか。また、そういうものがあっても、これは確実にできるかどうか、その辺をちょっと建設省にお尋ねをいたします。

望月薫雄建設省大臣官房長

○望月政府委員 湾岸戦争をきっかけに、あるいはその前のイラクの侵攻以降、私どもも石油価格の動向、あるいは石油関係製品の価格の動向、さらには建設資材一般の動向等々を非常に注視してまいっております。幸いにと申しましょうか、今日までのところ、昨年一時期ちょっと上がったことはありますけれども、石油価格あるいは主要資材、いずれも今価格は安定しているということで、現在ではほっとしておりますが、先生御指摘のとおり、今後長期化することが万にも一つあればどうなるか。この辺については私どもも注視しながら、的確な対応を迫られることもあり得るという認識で、十分の注意を払ってまいりたいと考えております。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 ただいま建設省から答弁いただきましたが、どうかひとつ、税収の伸び等も経済の変化によってわからないということもございますので、ぜひ細心の注意をして、これが実行できるように努力をしていただきたいと思います。  次に、ちょっと個別の問題でありますが、我々これから二十一世紀を迎えまして、高速道路あるいはまた県道、地方道も含めてでありますが、道路建設というものは国民生活に大変大きな影響を与えるわけであります。そこで、道路財源についてちょっとお尋ねをいたしますが、これは御案内のように一般財源から繰り入れたり、あるいはまた石油ガス税あるいは自動車重量税あるいは揮発油税等ございますが、こういうもので十分足りる、あるいはまた税率等について将来は考えていただかなければならないというようなことがあるかどうか、ひとつ建設省お答えいただきたいと思います。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 お答えいたします。  先生御承知のように、今地方の活性化、これが最大の国の施策だと私ども認識しております。そういう意味で、多極分散型の主役でございますネットワーク社会をつくるための高規格幹線道路網、これを一生懸命今計画をし、実施をさせていただいております。そういう視点とあわせて、交通安全あるいは渋滞あるいは駐車場対策等々、緊急課題も山積しております。  こういうものをあわせてやっていく際に、当然のことながら道路整備に要する予算というものが必要になります。平成三年度の予算案におきましては、道路特定財源をおかげさまで全額道路整備費に充当させていただきました。それにNTT株式売却収入を活用する等によって二兆八千七百五十四億円、伸び率で六%増の国費を確保させていただいております。その中で、私ども有料道路制度を活用させていただいて、事業費が目減りしないように、対前年度六%増の七兆四千九百六億円を確保して道路整備を考えております。  特に、高規格幹線道路におきましては、地方からの御要望極めて高うございますので、第十次五カ年計画の再重点課題として、平成四年度末六千キロの達成を目標に、平成三年度におきましても対前年度一・一一倍の事業費を確保させていただくつもりでございます。しかし、平成三年度末で第十次五カ年計画は四年度に至ります。その四年度末では地方単独事業を含めましても進捗率が約七六%、こういう状況でございますので、私ども要望の高い道路整備を今後とも積極的に推進するというために、五カ年計画の達成に向けて引き続き、この予算の確保は特定財源のみならず一般財源の確保も含めて、これから努力してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 それでは、もう一つ道路に関してお尋ねをいたします。  御案内のように、近年車社会を迎えまして、自動車をつくる方は簡単であります。道路をつくる方は大変長い時間を要するわけでありますが、車がふえますと、当然駐車場の問題が起きてまいります。私は、前の委員会でも警察庁にもお尋ねをしたわけでありますが、車がふえて道路の違法駐車がどんどんふえてくる、だから建設省の建物の基準その他で駐車場をつくるようにもっともっと義務づけたらどうだということをお尋ねいたしました。  今回駐車場法及び道路法の一部を改正する法律案、こういうものを建設省の方でお考えになっておる。ここに附置義務の対象となる建物、面積下限を三千から二千にする、こう落とすというわけですね。もっと厳しくするというわけでありますが、私はもう少しもっと厳しくしてもいいのじゃないか、実はこう思っておりますが、残念ながら、駐車場の設置については、軽自動車等についてはなかなか建設省の思うとおりにいかなかった、私もその点については大変不満に感じております。いずれにしても、駐車場の問題については建設省の所管でありますから、この問題について、特に建設大臣も東京都出身でありますので、どうかひとつ、苦しいかもわからぬけれども、いつの日かはやらなければならない問題だ、私はこう考えておりますので、これについて、下限をもっと下までする意思がおありになるかどうか、ちょっとお尋ねをいたします。

市川一朗建設省都市局長

○市川(一)政府委員 駐車場の問題は、ただいま御指摘がございましたように、非常に重要な問題であると私ども認識しておりまして、予算面あるいは税制面等で積極的に取り上げているテーマでございます。  ただいま御指摘がございました附置義務の問題につきましては、駐車場法に基づきまして、地方公共団体が条例を定めまして、大規模な建築物の新増築の際には必要な駐車場の整備を義務づける、こういう仕組みになっております。現在その条例が定められておりますのは百十四都市でございますが、私どもの考え方からいたしまして条例を制定すべきであると思います都市で、まだ条例を制定しておらないところが三十八都市ぐらいあるというふうに認識しておりますので、まずそういった都市における条例の制定といったことにつきまして私ども積極的に指導してまいりたい、また協議してまいりたいと思っております。  それから、条例に基づきまして定めます義務の内容につきまして、今御指摘がございましたように、建物の規模につきましての下限等があるわけでございますが、中心市街地と周辺市街地と一応分かれておりまして、中心市街地につきましては、店舗とか事務所等は、ちょっと市によって違いますが大体千平米以上あるいは千五百平米以上の場合に義務づけられておりますが、住宅等のいわゆるマンションの場合は三千平米以上ということで、これは法律で決まっております。この辺は、昨今の駐車場の状況にかんがみ三千平米以上では 少し甘過ぎるのではないかということで、その下限を引き下げるということの必要性も検討しております。  あわせまして、中心市街地の考え方をもう少し広めまして、附置義務条例の適用範囲が及ぶようにいたしまして、結果としてそういった義務づけが拡充強化されるといったようなことも含めまして、ただいま検討しておるところでございます。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 今のに関連してでありますが、御案内のように、村の場合には駐車場の許可が要らないわけでありますが、町になりますと車を買うについて警察の車庫証明というものが要るわけであります。県がつくる県営住宅あるいはまた市がつくる市営住宅にいたしましても、つい最近私の家の近くにも建ちましたが、入居者が全部入ったと同時にもう道路に車がずっとあふれている。駐車場も幾らかあることはあるのですけれども、そういう現実の姿を見ると、もう最低一家庭に一台、ひょっとすると二台ぐらい夫婦で持つ時代というのはまさに目前に来ているわけでありますので、そういう意味を含めて駐車場というものについての考え方を、今現に解決することじゃなくして先のことを考えて、ぜひひとつこれからの法制定に当たっては万全を期していただきたい、こういうふうに要望を申し上げておきますので、よろしくお願いいたします。  次に、私たちが文化的生活を営む、特に大都市を除いて地方都市におきましては下水道の問題が大変大きな問題であります。快適な国民生活とうことは、口で言うのは簡単でありますが、まさに下水道を完備してもらうということは大変な年数と努力とそして予算が要るわけであります。ここに下水道の普及率、日本全国ならしますとまだ五〇%にはいっておらない、こういうことでございますが、ぜひひとつ公共投資をする際に、下水道を一生懸命やっていただきたいということもお願いをしておきます。これは二〇〇〇年までに七〇%を目標にしておられるというふうに聞いておりますが、果たして間違いなく達成できるか。できたら本当は八〇でも九〇でももっと上の方を目標として置いていただきたいな、そういう気持ちを持っておりますが、下水道について、細かい数字は別にして感覚的なものでもお答えをいただきたいと思います。

市川一朗建設省都市局長

○市川(一)政府委員 下水道の普及率の目標は、日米構造協議に基づきます公共投資基本計画におきましても議論がなされまして、ただいま御指摘がございましたように平成二年度末で四四%に達すると見込まれておりますが、それを今後十年間七〇%まで引き上げたいということが私どもの目標になっておりまして、平成三年度から始まります第七次五カ年計画では、とりあえず四四%を一〇%引き上げて五四%まで持っていきたいということで、十六兆五千億円の規模をお認めいただいておるわけでございます。  これからその予算等について御審議いただくわけでございますけれども、私どもはこの五カ年計画の中で特に重点を置いておりますのは中小市町村でございます。現在、我が国の中小市町村、人口五万人未満でとってみますと約二千の中小市町村が下水道未着手でございます。三千数百が全国の全市町村数でございますから、そのうちの二千の市町村が未着手である。これは下水道というものの性格からいいまして、我が国の都市の発達という過程を見ますとある程度やむを得ない事情があったのではないかと私ども認識しておりますが、やはりこの未着手市町村における下水道整備ということは非常に重要な課題であり、それに全力を注ぐことが普及率の引き上げに直接つながるという認識のもとに、来年度からそういった市町村への下水道整備の推進ということに全力を挙げて取り組むなどいたしまして、何とか全体としての下水道普及率の目標達成を遂げたい、それによりまして国民の御期待にこたえてまいりたい、そういうふうに考えておる次第でございます。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 今、都市局長から一生懸命やるという御返事をいただいたわけでありますが、新聞の活字を見たり、あるいはまた大臣の所信表明の中にも、よく経済大国という言葉が使ってあります。私は、日本が経済大国なのかなということに実は疑問を持っておりまして、経済が繁栄している国という表現は正しいと私は思うけれども、大国というのは何を称して大国と言うのかわかりませんが、それは別として、大変経済の栄えた国というのは、大体下水道はきっちりできているのですね。日本みたいにこれだけ下水道ができていない国で、社会資本の充実ということを考えたら、まことに僕は劣等生だと思うのです。  ところが一面では、経済大国だ、大国だ、海外に金を出さなければいかぬ、投資をしなければいかぬということを盛んに言われてもおるし、現実に民間でやっている人は海外で今大変大きな損失を受けているわけですが、この下水道の普及に関して、赤字国債はいかぬけれども建設国債をもう少しふやして、短縮してやっていく必要があるのではないか、私はこういうふうに常々考えておるのですが、そういう考え方についてどうですか、ちょっとお答えいただきたい。

市川一朗建設省都市局長

○市川(一)政府委員 ただいま御指摘ございましたように、下水道整備を進める場合には何といいましても相当の金がかかりますので、その財源の確保ということは非常に重要でございます。いろいろな知恵を絞りまして財源確保をいたしながら、予算の確保に努めてまいりたいと私ども思っておる次第でございますが、それとあわせまして、下水道ができるだけ安くて早くでき上がるように、いろいろ技術開発も進めていく必要があると思っておりまして、その辺を両方あわせまして、私ども取り組んでまいりたいと思っておる次第でございます。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 今、私の質問の中でお答えが一つ落ちていたのですが、建設国債の考え方はどうか。

市川一朗建設省都市局長

○市川(一)政府委員 申しわけございませんでした。  建設国債を発行いたしまして下水道を整備するということにつきましては、基本的には、建設国債は将来の国民の資産として残るものに対して認めるという意味合いで、財政法上特例として認められておるものでございますので、私どもは、最も基本的に下水道は建設国債の発行になじむものと思っておりますが、建設国債発行の全体の規模をどうするかといったような問題につきましては、必ずしも私どもだけの観点ではなくて、財政運営全体の観点もございますので、結論といたしましては、財源をいろいろと確保しながら、トータルとしての予算、事業費が確保できるようにということに私どもの気持ちを注いでまいりたいと思っておる次第でございます。建設国債の発行によりまして下水道の整備が大いに進むということにつきましては、もちろん私どもは願っておるところでございます。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 確かに大蔵省には、国債というとすぐ赤字垂れ流しという感じもございますし、なるたけ国債を出したくないという気持ちはわかるわけでありますが、使ってしまう赤字じゃありませんので、ぜひひとつ建設省全体としてやはり主張すべきものはもっと主張していただいて、我々もできるだけの応援をして、なるべく期間内に短縮してできるように努力をしていただきたいと思うわけであります。  まだほかに建設省にいっぱい聞きたいことがありますが、時間の関係がありますので、国土庁と関連する方に移らせていただきます。  御案内のように、今度土地問題で大変頭を痛めております。土地が高くなりますと、建設省は特に公共事業をやりにくくなる。これを抑制するためには大蔵省、特に金融関係、それと国土庁の国土法の運用というものを、これは三者一体でうまくやっていかないとなかなか地価を抑制することができない、こういうわけであります。  そこで、国土庁にお尋ねをいたしますが、今度国土庁の中で「土地神話の打破」あるいはまた「適正な地価水準の実現」「適正かつ合理的な土地利用の確保」、こういうことがうたわれているわけでありますが、「適正な地価水準の実現」と、意味はよくわかるのですけれども、内容について、 適正な地価というのは、例えば今の価格が一〇〇とすれば、半値が適正なのか三分の二なのか、これを数字でちょっと具体的に、大体どれぐらいまで下げることを目標にされているのか、それをちょっとお尋ねいたします。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 御質問の趣旨でございますけれども、正直に申し上げて、なかなかこれを定量的にどれだけが適正な地価水準かということは申し上げづらいところでございます。しかし、国土庁といたしまして、現在私どもが一つの目標として置いておりますことは、委員も御案内のように、これは平成元年度ベースでございますけれども、大体中堅勤労者の平均年収というのが七百三十万円と言われておるわけでございます。そういうことを念頭に置きながら、大体五倍程度で住宅、家というものが得られるというところまで引き下げていきたい、このような考え方でございます。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 今長官から、平成元年度の年収が七百三十万、大体年収の五倍ぐらいでという話があったのですが、これは土地と建物を含んだ値段だというふうに理解をするわけでありますが、私がお尋ねしたのは地価の水準で、上物の話は聞いておりません。例えば今東京都の地価、昭和六十年ぐらいから五年でがっと上がったわけですから、目標として例えば昭和六十年ぐらいの地価に下げたいというのか、そういう意味をお尋ねしましたので、年収のウン倍という話じゃなくして、「地価」と書いてありますから、地価の適正なものというのは昭和六十年なのか六十一年なのか六十二年なのか、それをちょっとお尋ねしたいということであります。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 先月閣議決定いたしました「総合土地政策推進要綱」でも、先生御承知のとおり、利用価値に相応した地価水準まで引き下げる、そういうことを目標にすべきということを決定しておるわけでございます。利用価値に相応した地価水準というのはどういうものかというのは、非常に難しいわけであります。一つの考え方としては、収益価格といいますか、収益に応じた価格水準というのが利用価値に相応した価格ということになるのだろうと思います。  では、現在の地価公示価格と収益還元価格とどれぐらいの格好になっておるかというふうな問題があるわけですが、これは業務地と住宅地とではまた相当違うわけであります。その辺我々も現在検討しておりまして、一部の地域でそういう収益還元価格が整理できれば、適当な時期に公表もしていきたいと思いますが、今現在どういうふうな割合になっておるのかというのは、ちょっと御答弁できる段階にはないわけでございます。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 一番大切なことを実は聞いたのですが、これは答えられない。答えられないと言った方が正直な話かもわかりません。あくまでも暴騰したやつをどうやって抑え込むかということでありますから、それ以上お尋ねしても答えができないと思います。  ただ、言えることは、これから国土庁が大変大切な点は、国土法という一つの大きな権力のある法律ができたわけですから、もしも地価が少しでも下がったらまた国土法がその下へ下げて、だから国土法というのは将来日本の土地の公定価格になるような、日本の国内は土地が狭いですから、外国みたいにいかないのだから、要は土地さえ安ければみんな上物は建てられる。土地の値段が高い上に住んでも、これは決して豊かじゃないですね。豊かなのは土地の上にできている箱、入れ物が豊かであるかどうか、こういう議論でありますので、大変難しい質問をして申しわけないと思っていますが、ぜひひとつ国土法が適切に運用されて値段がどんどんどんどん落ちるように。同時にまた、監視区域制度というものが今ございますが、とにかく監視区域制度というのは日本全国を監視するということでぜひひとつお願いをしたい、こう希望を強く表明をさせていただきます。  最後になりましたが、土地関連融資について、大蔵省にきょう来ていただいておりますが、御案内のように、バブル経済で土地にたくさん融資をした不動産業が、今倒産をいたしております。普通、倒産といいますと、まじめに働いた倒産の場合と、当然倒産するのがわかっておった、遅かったじゃないかと言われるような実は今倒産の仕方でございます。  そこで、今大蔵省は総量規制あるいは個別の規制、個別指導、こういうものを大分前からきちっとやっているわけでありますが、土地神話を崩すというのはこれはまさに大蔵省の仕事でして、建設省でもなければ国土庁でもない。まさに土地担保でお金を貸せば間違いない。ひどいところは登録税までくっつけて貸している、金利もくっつけて貸しているという例はたくさんあるわけでありますが、私が四年間ずっと大蔵委員会で、もうとかく土地融資を規制しなきゃだめだ、昔のように甲乙丙じゃないけれども、そういう個別融資を設定してやれやれということをさんざん言っていたのですが、大体今それを実施しております。したがって地価が下がったかというと、それでも下がってない。なぜかというと、土地を地上げし損なって途中でギブアップした、こういう人は今売りに出しています。しかしそれだけの話であって、私は東京都内の地価というものはほとんど下がっていない、こう思っています。というのは、もう動きがないわけですからね。下がったかどうか、なかなかその事例が見つからない。特に、田園都市線のたまプラーザというところがあるそうですが、これは大変住宅地が上がったり下がったり、取引が煩雑になるというところで、大体今公示価格が一〇%ぐらい下がっているということだけは確認をいたしております。  そこで大蔵省、今アメリカの金利が下がった、あるいはまた日本の金利が下がるのじゃないかということで、また僕は上がってしまったら困ると思うので、非常に経済の全般的な流れを見ないと金利は決められないということはわかるけれども、いずれにしても、日本経済が将来生産王国として残るかどうか、あるいは金融世界に入ってしまうのかということの分かれ道だと思うので、ぜひひとつ金利政策についてお聞きしたいことと、今の土地関連融資というものは厳しいけれども、これをこのままぜひひとつしばらくの間続けてもらいたい、続ける意思があるかどうか、それをお尋ねいたします。

松川隆志大蔵省大臣官房調査企画課長

○松川説明員 先生、今御質問の公定歩合の問題でございますが、これは日銀の所管事項でございます。しかし大蔵省といたしましては、基本的に公定歩合の問題というのは、やはりその国の経済の実態を踏まえて決断すべきものであるというふうに考えております。  米国の場合には、御承知のとおり現在マイナス成長というような厳しい景気後退にあるわけでございますので、ある意味で金利の引き下げというのは当然でございます。日本の場合には、若干減速を示す経済指標も出てきておりますが、なお経済全体は堅調であるというふうに判断しておりますし、また消費者物価の方も最近四%台になおあるなど、やはり物価の状況というのは注視すべき状況にあるというふうに考えておりまして、この点は日銀総裁も同様の見解を示しております。したがいまして、我が国の金融政策につきましては、引き続きこれまでの政策の効果の浸透を見守っていくべき段階であるというふうに考えております。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 委員長、一つ残っているよ。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 福田中小金融課長、まださっきの答え……。

福田誠大蔵省銀行局中小金融課長

○福田説明員 金融機関によります不動産関連融資の方についてお答えいたします。  今、先生御指摘のとおり、金融機関の不動産関連融資につきましては、昨年三月に通達を発出しましていわゆる総量規制を導入しております。この通達に基づく昨年の第一・四半期及び第二・四半期におきます金融機関の不動産業向け貸し出しの実行状況を見ますと、金融機関の各業態にわたりまして、その前期比の増加率は総貸し出しの増加率を下回っております。また、日銀統計によります全国銀行の不動産業向け貸し出し残高の前年比伸び率を見ますと、総量規制導入前の昨年三月 末の一五・三%から十一月末には四・三%へと急速に低下しているわけでございます。さらに、御案内のとおり一部で地価下落の働きが報ぜられるようにもなっておりまして、総量規制の効果は着実に浸透しつつあるものと考えております。私どもといたしましては、現在このような指導の効果を注意深く見守っているところでございまして、今後の総量規制の取り扱いにつきましては、地価動向を初め金融機関の融資動向、金融情勢等を総合的に勘案しながら対処してまいりたいと考えております。  なお、先般の総合土地政策推進要綱におきましては、「金融経済情勢等を総合的に勘案しつつ、当面、不動産業向け貸出しの総量規制を継続して実施する。」というふうに掲げられております。  以上でございます。

笹川堯自由民主党

○笹川委員 時間が来ましたので、これで終わります。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 金子一義君。

金子一義自由民主党

○金子(一)委員 金子一義でございます。早速に質問に入らせていただきます。  まず第一点、日米の建設協議の問題でございます。この日米建設協議につきまして、昨年の五月以来五回にわたるレビューが行われてまいりましたけれども、結局結論を先送りしたまま終わってしまった。これを受けまして米国の議会の中でも、新聞報道によりますと、日本は市場開放をする意図がない、対日制裁を検討するといったような動きがあるようでございますけれども、このレビューが行われてきた間、日米間の主要な対立点というものをまず御説明をお願いいたします。

鈴木政徳建設省建設経済局長

○鈴木(政)政府委員 ただいま御指摘のとおり、昨年五月から日米の建設合意、これは昭和六十三年五月に交換書簡で始まった日米の建設、日米というよりはむしろアメリカの建設企業が日本の建設市場に参入しやすいように、そのための取り決めをしたわけでございますが、昨年の五月からレビューを始めまして計五回の会合を持ちましたが、御指摘のとおりまだ結論を出すに至っていないわけでございます。このレビューと申しますのは、六十三年の書簡で、二年たったら果たして当初の目的どおり、日本の市場への参入ということについてこの合意が効果があったかどうかレビューをしようということで、二年前に始まったわけでございます。  そこで、私どもの基本姿勢としましては、この二年間にアメリカの建設企業の日本市場への参入の実績は随分上がっているではないか、この点につきましてはアメリカ側も認めているわけでございます。  さらに、アメリカ側が現在主張しております点は、細かいことを含めればいろいろございますが、最大の論点になっておりますのは、実はこの日米建設合意と申しますのは、日本の建設市場にアメリカ企業が入りやすくなるために十七の大きなプロジェクトを決めまして、これについてアメリカが入りやすい特例を設けるというものでございましたが、アメリカ側の主張は、この十七を日本の大型公共事業全部に広げろというものでございます。この点につきましては、私どもも、そもそも日本の制度を前提にして、その制度に習熟するためにつくった特例であるので、それを全部に広げろというのはまことに本末転倒の話ではないかということ、しかも十七のプロジェクトにつきましてはまだ八割方がこれから発注される、そういう意味ではまだまだアメリカ側が習熟する機会は十分あるということで、この点が最も対立している点でございます。  そのほか、いろいろ細かい手続面では、現在の指名競争入札制度という制度がなかなかわかりにくいのでいろいろな点で改善をしろというような話であるとか、あるいはアメリカの企業が入札の指名を受けなかった場合には、どうして指名を受けられなかったかというようなことについて説明をするということまでは決まっているんですが、不服申し立ての機関をつくれというようなこともございます。  私ども、昨年の五月からのレビューの中ではできるだけ合意に達するように努力をいたしまして、細かい点では随分相互理解が進んだと思っておりますが、先ほど申しました特に大きな問題で、まだ決着していないというのが現状でございます。

金子一義自由民主党

○金子(一)委員 これは、米国の議会の中で、上院議員のマコウスキーさんが一番日本の建設市場の開放を強く主張されておるわけですけれども、そのマコウスキーさんによりますと、我々の要求は非常にシンプルだ、市場は開放されるべきであり、また入札手続は透明であるべきである、我々の市場は開放されているのにどうして日本は違うんだ、こういう要求であります。その中でマコウスキーさんは、我が国の企業が米国で三千億円もこれまで受注を受けているのにアメリカの企業はたった三百億だ、十分の一じゃないか、日本が非常に閉鎖的である証拠であると言っておるわけでございます。  これにつきまして、日本の三千億というのは三十年かけて我が国企業が米国で実績をつくり上げてきた。特に、我が国企業の事務所ビルですとか、またレジャー関係ですとか、こういったような我が国企業進出に伴う工事を我が国の企業が取り扱ってきた。それに対して、このわずか二年間で三百億という実績を米企業はつくり上げている。今お話があった十七の特例プロジェクトというのも、進捗率が二〇%と聞いておりますから、八〇%これから進んでいくにつれて、この実績というのも相当上がってくるんだろう、こういうことで、やはりこの辺は我々もアメリカ側に対して強く主張すべきであろう。  それから、もう一つ言っておりますのが、特例プロジェクトの中で関西空港のAGT、あれは日本語で何て訳すんですか。要するに、動く人的輸送システムとかなんとか言うんですかね、AGTと言われておりますけれども、これはウエスチングハウスが残念ながら入札できなかった。ウエスチングハウスは、空港のこういう人的移動システムの発注については大半とっている、アジアでもシンガポールでちゃんとやっている、にもかかわらず日本でとれなかっということは、この入札システムとか入札の手続についてやはり不透明である、透明でないという主張につながっておると思うのでございます。これについて、この二年間にこの手続問題についてどういう議論があって、また我が国はどういうふうに説得をしてきたのか、理解をされるように努力をされてきたのか、それを御説明をお願いいたします。

鈴木政徳建設省建設経済局長

○鈴木(政)政府委員 まず、関西国際空港株式会社の発注いたしましたただいまのAGTシステムの調達で、アメリカのAEGウエスチング社、これはウエスチングハウスの子会社でございますが、そこが最も得意とする人的移動システムと言うんでしょうか、それがとれなかったということが非常に大きな問題になりまして、実は昨年の八月から日米建設合意のレビューが四カ月ほどストップしたということがございます。この問題につきましては、運輸省の所管ということで直接私ども詳細は承知しておりませんが、運輸省等から私ども聞いているところで答弁させていただきたいと存じます。  このシステムにつきましては、関西空港株式会社が——実は関西空港株式会社の調達方法はアメリカとの間で約束ができておりまして、三つございます。一つは物品購入、一つは建設工事の入札、もう一つはコンサルティングを調達する場合プロポーザル方式でやる、こういう三つの方式があるわけですが、関西空港株式会社は、このAGTシステムの調達を、三番目のプロポーザル方式によるコンサルティング調達方式でやったわけでございます。これはどういうシステムがいいか、実はAGTシステム、人を運ぶのも、レールを敷いた上を小さな列車が走るのもあるし、道路の上をバスが走るのもあるし、それから、地上に浮いてというんですか空気で浮いて走る、そういうのもあるわけでございまして、どういうシステムがいいかということが最も中心になるために、この調達につきましてはコンサル方式を適用したわけ でございますが、アメリカ側は、そのAGTをこのコンサルティング調達手法でやったのがおかしい、物品調達でやるべきだという主張であります。と申しますのは、なるほどシステムは決めるけれども、物の値段のほとんどは、そのシステムが決まった後についてくる物の値段がほとんどだということで、アメリカは物品調達によるべきだったというのが主張でございます。私どもは、どういうシステムを使うかというのが最も基本になる調達方法でございますから、どう考えましても、いろいろシステムを比較考量した上で、しかも値段を含めて決めるということになっておりますが、このコンサルの調達手法によるのが正しいと思いますが、そこが手続上は最大の論点になったわけでございます。  もう一つは、今先生からも御指摘ございましたように、AEGウエスチングハウスは世界各国で大分調達をしている、それに対して日本側の落札企業グループは空港においては実績がないではないか、実績を相互に比較すればはるかにアメリカ側が有利ではないか、それなのにとれなかったのはやはりいろいろやり方が不透明だからだという主張でございます。ただ、関西空港株式会社の評価では、日本側は空港では実績がないかもしれませんが、いわゆる新都市交通システムというところで日本側の落札企業が既に国内で五十キロの実績を持っている、ほとんどその中身は同じだということで、実績も十分あるというふうに評価した上で、総合評価してもなおかつ値段が余りにも違い過ぎるということで日本側企業の落札が決まったというふうに聞いておりまして、この点につきましては、私どももそれで決して間違いではないというふうに理解しているところでございます。  なお、既に金子先生から今御指摘がございましたように、マコウスキー議員は、日本の企業がアメリカで三千億も工事をしているのにアメリカの企業はなかなかできないではないかということを主張して、議会等で対抗措置を含めた法案を提出しているわけでございますが、これも先生の御指摘のとおり、日本の企業は既に三十年、三十五年前から日本人を送り込み、まず英語を学び、アメリカの制度、慣習を学んで、大変血のにじむような努力をして今日まできております。しかも現在の態勢は、各社少ないところでも五十人、多いところでは六百人という態勢をとっております。アメリカの企業が日本に本格的に出てきましたのは二年半前でございます。十二社既に出ておりますけれども、態勢といいますと、一人アメリカ人を送ってきているところから、最も大きなところでも十数人ということでございます。  それにもかかわらず、いろいろ日米の民間交流等も進みまして、アメリカの企業が、これも御指摘のございましたように十七の対象プロジェクトの中でも既に三百億円、その後契約が続々とできておりまして、正式に契約が結ばれれば恐らく五百億円を超える額になろうかと思いますが、そういう実績をこの体制で上げているということは、やはり日本側が相当いろいろ協力、努力をしてやっているというふうに考えている次第でございます。

金子一義自由民主党

○金子(一)委員 大臣、新聞報道によりますと、USTRヒルズ代表も三〇一条の適用の検討に入ったというような新聞報道も行われているわけでありますけれども、今御説明いただきましたように、やはりそれなりの当然我が国の立場と、それからまた我が国がゼネコンを中心としている、一方でアメリカがそうじゃなくていわゆるCM、要するにコンサルティングを中心としているという違いがありますので、なかなか入札手続についても彼らとしてみると確かにわかりにくいという部分があろうかと思うのです。  しかしながら、やはり我々の長い間これは培ってきた制度でありますものですから、この二年間の日米建設合意というのは、習熟を米国企業にしてもらおうというまさにこういう期間であったわけでありますものですから、この三〇一条適用というような状況も含めまして、やはり我々の状況というものを、また制度というものを粘り強くわからせていく、理解させていくという対応というものが必要になってこようかと思うのでございますけれども、どうぞこういう局面に当たりまして、大臣の今後の進め方について、お考えをお伺いしたいと思います。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 お話しのヒルズ代表の新聞記事について、まだつぶさに内容を検討しているわけではありませんが、事態は決して楽観を許さないというふうに認識をいたしております。過去五回にわたるレビューの経過で、日米間の相互理解というのは相当進んでおるというふうに思っておりますし、過般もアマコスト大使が私のところに参られましていろいろお話もさせていただきました。制度上あるいは習慣等でかなり違いもございますし、あくまでも理解をしていただくということが前提であろうと思いますので、今御指摘の方向をしっかり踏まえまして、今後精力的に相互理解を深めるために努力をしてまいりたい、かように思っております。

金子一義自由民主党

○金子(一)委員 力強くお進めいただきたいと思います。  次に、日米構造協議四百三十兆の、きょうはその具体的な建設行政に係る御所信を建設大臣からお伺いしたわけでございますけれども、建設大臣、この四百三十兆、この十年間これで本当に我が国の社会資本整備の充実、その条件整備がいわば整ってきたかなというふうに認識しておるわけでございますが、その第一歩、初年度をいわば踏み出される、そういう節目の大臣、大変ある意味では幸運な大臣であろうかと思っておるのでございますけれども、十年間いろいろな景気の変動もあるだろう。また、労働力不足といったような問題もいろいろあるだろう。しかしながら、この四百三十兆というのは、いわば国際的にアメリカとの公約であるという以上に、国内の国民に対する公約でもあるわけでありまして、そういう意味で、まずこの十年間見渡しましてこの四百三十兆の実現に向けまして、大臣の決意をまず冒頭にお伺いしたいと思います。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 ただいまお話しのとおり、建設大臣としては、四百三十兆円の基本計画のスタートの年に就任をいたしましたので、大変光栄にも思っておりますけれども、それ以上に、大変に大きな責任を背負っておると思います。  御承知のように公共投資、今日まで随分つぎ込んではまいりましたものの、水準としましてはまだまだ立ちおくれているところが多いわけでありまして、この重点的な、しかも効率的な運用をしていかなければならない。先ほど所信でも申し上げましたように、今年度は五本の五カ年計画もスタートをするということでございます。しかし、いずれにしても、公共投資を進めていく上で、何といいましても今問題になっている地価の安定というものがこの事業を進めていく上では一番大事なことである。さきに総合土地政策推進要綱も定めまして、また土地基本法の制定もしていただいたわけでありますから、国民の大方の皆様にも、土地というものは公共の福祉を優先するという御認識もかなりちょうだいをしてきていると思いますので、可能な限り地価の安定に努力をして、公共投資が有効に使えるように。それからもう一つは、やはり建設に従事される若い方々の就労が大変に心配であります。このことがやはり建設コストにも影響を及ぼしてくる。  この大きな二つの問題にしっかり対応しながら、今後十年の公共投資が効率的にできるように、しかも方向としましてはやはり生活密着型と申しますか、下水道であるとか公園であるとか、こういうものにも力点を置いてやってまいりたい、このように考えております。

金子一義自由民主党

○金子(一)委員 これは四百三十兆円、十年後の姿、さっきお話がありました十カ年計画でもお触れになられたのですけれども、社会資本整備がそれなりに整備をされてくる。とはいいましても、下水道で言えば、今の四四%がさっき都市局長おっしゃっておられました七〇%だったですね。これは、欧州はもう既に九〇%いっているわけでありますし、公園といいますとどうなんでしょう、 今一人当たり五・八平米だったですか、それが十年後に十平米という御計画が今あるかと思うのでございますけれども、まあせいぜいこれもパリ並みで、ロンドンでいきますと三分の一、ニューヨークですとまあせいぜい半分ぐらいという程度の水準であろうか。また、高速道路、高規格道路というのを考えましても、今御計画では年間高速道路二百五十キロ、それから高規格百キロ、合計三百五十という御計画だったと思うのですが、これを十年で三千五百、二十年ですと七千、今五千ですから二十年たってようやく一万二千、我々が国民にいわば約束しておりますのが全部で一万四千キロでございますから、まだ二十年かかってもその水準に到達しない。いわばマラソンで例えますと、ちょうど十年後の二〇〇〇年に前のランナーがようやく背中がちょっと見えてくるといった程度なのかなと思っておるわけであります。  そういう中で、四百三十兆が決まりましたときに、マスコミでいろいろ論調がありました。今、大臣が御指摘をされました、本当に労働力大丈夫なのか。建設業界、これは調査によりますと、この四百三十がこの十年間で実施されますと、総建設需要というのが現在の一・五倍にぽんとはね上がる。一方、労働力はなかなかふえないだろう。むしろ今は地方から、これ言い方好きじゃありませんけれども、出稼ぎでかなり来ていただいているという。これは東京の首都圏の場合でございますけれども、こういうふうなところに頼っている部分もあるといったようなことでありまして、それがいつまでも頼れるとは思えないということになりますと、やはり業界の方もそこのところは、生産性の向上というのは本当に難しいと思いますけれども、対応していかなければならないと思っておりますし、また、もう既に大臣もお触れになられましたいわゆる地価、また用地の先行取得といったようなことも、私は個人的には、やはり収用法といったようなものの活用もより弾力的に考えていかなければならないと思っておるのでございますけれども、そういった用地それから業界としての労働力の対応、こういったようなものが必要であろうと思っております。  ただ、もう一つは、マスコミの論調にありましたのも財政再建との絡み、今隠れを含めて二百兆を超える借金がある、やはりこれはなかなかそう簡単に発行すべきでないという論調も当然あるわけでございますけれども、今のマラソンでいきますと、やはりその財政再建を恐れるゆえに開発のおくれた、これは実行できずにこの開発がおくれた国土を私たちの子供に引き継ぐよりは、バトンタッチするときに先行するランナーの背中が見えるバトンタッチをしてやれば、やはりこれを引き継ぐ子供たちの意気込みというのも恐らく違ってくるのだろう。さっき同僚の笹川議員が国債発行について触れておりましたけれども、私もこの点は、今すぐじゃありませんけれども弾力的な考え方、そしていろいろな財源の確保をして、それを前倒しで実行していくということは必要であろうと思っております。     〔委員長退席、木村(守)委員長代理着席〕  もう一つ、それに関連してなんでございますけれども、この十年間四百三十兆、景気の影響というのをやはり相当受けてくるのだろう。我が国はこれまで非常に高い公共投資、先輩たちのおかげで、GNP比でいきますと六・三とか四とか、比較的高い水準で公共投資をやってきたわけであります。しかしながら、五十年代前半、やはり公共投資については財政再建という長いトンネルに入ってきちゃった。その一方で民間景気は、金融の方は一方で緩めるという、こういう状況もございましたから、非常に民間景気の方がどんどん上昇をしていった。それがやはりどうも民間と公共のいわゆるギャップというふうに、生活実感として国民が感じ始めたんじゃないだろうか。  東京の大臣でありますけれども、御存じのとおり新宿の副都心、あれは朝明け方あの辺はどうも少々臭い。びろうな話でございますけれども、何で臭いかといいますと、新宿副都心にどんどんビルができちゃった。ビルができちゃったけれども下水処理がなかなかついていかない、したがってどんどん垂れ流している、昼間垂れ流す。夜間人口の問題がありますけれども、処理を夜間に、こうやって一たんためておいたやつを徐々に下水処理に持っていくといったような、これはちょっとギャップになってきているのだろう。夜間人口調整の問題もあります。もう一つは、言うまでもなく高速道路の渋滞、同僚議員も触れました。もう東京で大事な約束があるときは絶対に高速道路には乗らない、今や定説でございますけれども、こういうギャップというものがやはり生活実感として感じられる。それが今度の四百三十兆円を決める一つの国民の声であったと思うのでございます。  そういう意味で、過去は過去として、これから十年間やはりこのギャップ、これはストックとフローの、社会資本整備というストックと公共事業というフローの概念ですから、このとらえ方はいろいろ異論があろうかと思いますけれども、それをやはり縮小をしていくように努力していかなければならないと思っておりまして、したがいまして、この四百三十兆円の運用として、やはり長い目で見て、景気の繁閑にかかわらず着実にこの四百三十兆円が実施できるようないわゆる財政政策といいますか、公共事業の執行というものをやはり非常にこれから我々として意識していかなければならないと思うのでございますけれども、ちょっとその辺の考え方について、大臣にお答えいただきます前に、大蔵省きょうちょっと来ていただいておりますので、お願いをいたします。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 公共投資基本計画におきましては、今後、中長期的に見まして公共投資を着実に推進するということから四百三十兆を決めたわけでございますが、同時に、公共投資あるいは公共事業の我が国におきます経済に占めるウエートというのが非常に高うございますので、各年度の具体的な進め方につきましては、インフレでありますとかあるいは景気過熱、こうしたことを招かないように、そのときどきの経済情勢あるいは財政状況を見ながら機動的、弾力的に対応していくということかと存じます。  ただ、いずれにいたしましても、公共投資の基本計画にございますように、社会資本整備の必要性あるいは重要性、こうしたことは私どもも十分認識しているところでございますので、先生今御指摘ございましたように、長い目で見ましてこの計画達成に努めまして、二十一世紀を見据えたバランスのとれました社会資本整備、こうしたものに私どもとしても全力を尽くしていきたいということでございます。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 先ほども申し上げましたように、公共投資を進めていく上では、地価の安定と雇用の確保というものが大事だと申し上げました。それに加えて、当然のことながら、財政再建のことに思いをいたしますと、この公共投資そのものが景気の持続につながり税収につながっていく、こういう相関関係にあることは十分承知をいたしております。  先ほどは、事例を挙げて公共投資のおくれあるいは公共投資を必要とすることについてもお触れがありましたが、特に、土地基本法を一昨年制定をしていただきました。この中身におきまして、与野党で本当に一致して強く主張されましたのは、土地というものは公共の福祉を優先するんだ。個人の権利を守ることも大事でありますけれども、いわゆる社会全体のためになる公共の福祉というのはそれ以上に大事である。このことがすべての公共事業に大きないい意味での影響があることによって、私は、四百三十兆円の今後の確保あるいはその事業を執行する上で大きな柱になっていくものであろう。国民の大方の御理解をいただくことがまず先だというふうに考えておりますので、その辺を踏まえて対処をしてまいりたいと思っております。

金子一義自由民主党

○金子(一)委員 最後に、道路局長と都市局長にちょっと一つずつ、恐縮でございますけれども、お願いを申し上げます。  道路局長、国道昇格の問題でございます。先ほ ど申し上げました高規格幹線道路というのは、やはりどうしても我が国の地域を活性化する、地域のいろいろな事業というもの、それを本当に生かしていくのがいわゆるこの幹線道路であろうと思っておりますものですから、これを正面に据えてやっていただくというさっきの大臣の御所信、これはぜひ実現をしていただきたいわけでございますけれども、同時に、国道も当然にそれのいわばあばら、一体となって組み合わさるものであります。  この高規格道路、高速道路の方は四全総の社会で七千キロから一万四千キロへと膨らんできたわけでございますけれども、国道の方については、五十七年だったと思うのですけれども五万キロと決まった。それがまだそのままになっているわけでございまして、もう既に、ことし審議会が開かれるかと思うわけでございますけれども、それを前にして各自治体、市町村長から、これの拡大への要望というものが非常に多く寄せられておる。きょう御出席をいただいている議員の皆さんのところにも来ておられるかと思うのでございますけれども、単に自治体から要望があるということだけでなく、やはり四全総の社会に合った国道の昇格というものを、ことし開かれるであろう審議会でぜひ建設省としても強く御主張をいただきたいと思うのでございますが、その点について。  それから、ちょっと済みません、都市局長にあわせまして、さっき同僚議員からも触れました駐車場の問題なんですが、同様に地域を活性化していくという中で、やはり商店街対策というものが非常にますます重要になってくる。今、各地方へ行きますと、何々銀座、目抜き通りの銀座というのが今や一番もう寂れちゃっているというのがもはや常識になっておりまして、今度の大店法とも絡むわけでございますけれども、地域のこういう商店街の活性化というのが今一番大きな問題になってきておりまして、建設省としてもこの取り扱いについて、対策について非常に力を入れていただいておるわけでございますけれども、今後の御方針。  同時に、これとあわせまして、私の地元でもやっているのでございますけれども、やはりそういう再開発なり活性化をやろうとしますと、駐車場というのが非常に問題になってくる。民間ではなかなか採算が合わない、しかも交通渋滞というのが今非常に、これはもう東京は言うまでもなくでございますけれども、地方中小都市でもこの商店街と駐車場、それから交通渋滞というのが非常に問題になってきている。そういう状況を踏まえて、建設省としての対応をお伺いさせていただきたいと思います。お願いいたします。     〔木村(守)委員長代理退席、委員長着席〕

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 まず、国道網のことでございますが、現在の国道、一般国道は四万六千八百キロございます。この全体の構想が約五万キロというのが出されましたのが、実は昭和四十年代でございます。昭和六十二年六月に四全総が出されて、その中で多極分散型の国土形成という中の一つとしてネットワーク社会を構築しよう、こういう構想が出されております。  考えてみますと、この四十年代から現在の間に、ちょうど四十年代は自動車の保有台数が一千万台でございました。現在、五千七百万台でございます。免許保有者も、当時は二千五百万人でございました。現在は六千万人でございます。また当時、昭和四十五年では都市と地方が大体同じような保有台数の車社会でございましたが、現在は、地方の方が千人当たり五百十五台、大都市は千人当たり四百台、こういうことで、いわゆる私鉄の鉄道網等々のサービスの行き届かない地方の方が車社会が進んできております。  そういう中で、この国道四万六千八百キロが日本全体の交通の流れの三二%を分担している、こういう現状でございます。そういう中で、やはり地方の多極分散型の国土の中での振興を図るために、国道昇格あるいは国道の規模の御要望があることは、私どもも十分承知しております。したがって、私ども、こういう経済社会の姿の変化、そして一万四千キロに及ぶ高規格幹線道路網の策定といったような背景を踏まえて、現在国道網の規模及び質について検討を行っております。今後、道路審議会等にも諮りながら、その方向をまとめていきたいと考えております。

市川一朗建設省都市局長

○市川(一)政府委員 中心商店街の活性化の問題でございますが、御指摘がございましたように、都市構造の中核をなす地域が活性化いたしませんと、町づくりという観点から極めて大きな問題であるという認識に立ちまして、私どもも従前からいろいろ取り組んでまいっておるところでございます。ただいま御指摘がございましたように、大店法の改正等も含めますと、かなり厳しい状況が今後進展するということも予想されます。  私どもは、こういった観点から、町づくりの中心的課題といたしまして、特に都市の中核をなします商店街の活性化対策につきまして、従前以上に予算面その他の面で重点的に配慮してまいりたいと思っておるわけでございますが、特に平成三年度からは通産省あるいは自治省等の関係各省とも協力いたしまして、新しく商業地域振興総合整備事業という事業を起こしたり、あるいは特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法という新規立法もお願いするなどいたしまして、取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。  なかんずく駐車場問題は、まさにその中核をなすテーマでございます。建設省といたしましても、従来はどちらかといいますと融資を中心といたしまして駐車場対策に取り組んでまいりましたが、やはり融資では追いつかない。採算上の問題を含めまして、非常に重要なテーマであるにもかかわらずなかなか進まないという面もございますので、道路管理者みずからが整備するということ、あるいは共同駐車場に対しましては補助金等を出すといったようなことも含めまして、あるいは税制面も含めまして各般の駐車場対策、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えておる次第でございます。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 時間ですから。

金子一義自由民主党

○金子(一)委員 時間が参りましたので、終わらしていただきます。  両局長、今の五万キロ、商店街活性化対策、どうぞ建設省としても腰を入れてお取り進めいただきますことを最後に御要望させていただきます。ありがとうございました。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 鈴木喜久子君。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 よろしくお願いいたします。社会党の鈴木喜久子です。  建設大臣の所信表明の中に関連いたしまして、二、三御質問をいたします。  まず初めに、その中に出てきます道路の建設について伺ってみたいと思います。  昨年の四月十八日に当委員会におきまして私が質問をいたしました中央環状の高速線、特に新宿線というところでございますけれども、その建設について、その後の進行状況というものがあろうかと思いますので、その点について、まず建設省の方からお答えいただきたいと思います。

佐藤本次郎首都高速道路公団理事

○佐藤参考人 ただいま御指摘のございました首都高速中央環状新宿線は、首都高速道路の基幹的なネットワークといたしまして整備を進めております中央環状線の西側部分に当たります。区間といたしましては、目黒区青葉台から板橋区熊野町に至る延長約十一キロの路線でございます。この本路線の整備によりまして、首都高速道路のネットワークの機能向上が図られますとともに、渋谷、新宿、池袋の三つの副都心が総合的に、また有機的に結ばれることによりまして、首都東京の多心型都市構造への再編に寄与する非常に重要な路線でございます。  この本路線のうち、目黒区青葉台から豊島区南長崎に至る約九キロメーターの区間につきましては、平成二年八月十三日に都市計画決定がされました。また、同年十二月二十六日、建設大臣より基本計画の指示をいただきまして、現在、早期着工に向けまして工事実施計画書の認可等の準備を進めているところでございます。これらに関します手続が済み次第、当面、私どもといたしましては用地買収を中心に事業を進めたい所存でございます。  以上でございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 今、公団の方からのお答えでしたので、それに続けて聞いてしまいますけれども、これに関しての工法の変更とか、それからもう一つ環境対策なんかについて考えておられるところがありましたら、お聞かせください。

佐藤本次郎首都高速道路公団理事

○佐藤参考人 御指摘のございました中央環状新宿線の施工方法につきましては、四月の建設委員会でも御説明いたしましたが、従来どおり、基本的には連続地中壁を用いましたオープン掘削工法と、一部区間は密閉式のシールド工法で実施することを考えております。しかし、地質調査等まだ十分でございませんので、詳細な調査等を実施した結果、場合によりましては局部的な工法等の変更もあるのではないかと思っているところでございます。  続きまして、二点目の環境対策でございますけれども、この中央環状新宿線の環境対策につきましては、大気汚染、騒音、振動などの項目につきまして調査、予測、評価を行い、その結果に基づきまして沿道周辺の環境に及ぼす影響が極力少なくなるよう、いろいろな対策を講じております。環境の保全には今後とも万全を期す所存でございます。  そのうち、特に騒音につきましては、一部供用路線と接続する高架構造部分につきましては防音壁を設置するとともに、高架橋の裏面によりまして音が反射しますので、その反射音の影響がある場合には、高架構造物の裏面に吸音材を設置いたしまして、反射音対策を講じることにしてございまして、高速道路からの騒音の低減及び影響が軽減されるものと思います。  また、大気についてでございますが、排気ガスにつきましては、トンネル内の自動車排気ガスを希釈いたしまして、換気塔の上空相当高くから機械力によりまして強制的に拡散させます。また、トンネル坑口部につきましては、集中排気方式等によりまして、坑口からの漏れ出しを極力抑制することによりまして影響の低減に努めるところでございます。また、地元の住民の方の御理解と御協力を得まして、場合によりましては環境施設帯の設置や、また沿道の再開発との一体的整備など、本路線からの影響を可能な限り軽減する施策の推進に努めてまいるところでございます。なお、環境庁長官の意見によりまして、道路トンネルにおける窒素酸化物の除去装置につきましては、建設省の御指導を得まして、その技術的な可能性につきまして鋭意調査研究を進めてまいる所存でございます。  以上でございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 まだ具体的なところまでのお答えではないのですけれども、今伺った範囲で、なるべく環境の問題について付近の住民等々の要求を入れた形で、そして安心のいく工事を進めていただきたいと思います。  昨年の七月十九日付でもって、建設大臣の方から環境庁長官に対して環境影響評価書が送付されて、そのときにこれについての意見を述べてほしいというような申し出があったということを聞いております。これは、ちょうど私が質問を四月十八日にしたときには、どうなるかは建設大臣の胸のうちというようなお答えをいただいていたところが、建設大臣の方からそういうことを環境庁長官の方にあてていただいたという経緯があると聞いております。その点について建設省、建設大臣の方は、どういった意味でここでこういうふうな意見を聞こう、聴取をしようというふうな決定をされたのか、ちょっとその点を伺いたいと思います。

市川一朗建設省都市局長

○市川(一)政府委員 都市計画決定を行う場合に、環境影響評価をどういう場合にどういうふうにして行うかということにつきましては国のレベルで要綱を定めておりまして、その要綱の手続の中に、建設大臣に対しまして都市計画決定の認可申請がありました際に、その都市計画の事業規模が大きくて、環境に及ぼす影響につきまして特に配慮する必要があると認められますときには、環境影響評価書に対する環境庁長官の意見を求めるということになっております。  私どもは、この中央環状新宿線につきましてそのような要件に該当するものであるという認識に立ちまして、ただいま御指摘がありました平成二年七月十九日付で、東京都から都市計画の認可申請がなされました際に、環境庁長官に環境影響評価書を送付し意見を求めたといった経緯があったわけでございます。これに対しましては環境庁長官から、八月十日付でございますが、「本事業における脱硝装置の技術的可能性について調査・研究を進め、その成果を踏まえて換気塔における脱硝装置等汚染物質の除去装置の導入を図る」など「環境保全目標の達成が図られるよう最善を尽くす必要がある」といったようなことが一項目で、合わせまして六項目の意見をいただいております。  建設省といたしましては、この意見に配意いたしまして都市計画を認可いたしまして、その際に、都市計画決定権者であります東京都知事に対しまして、環境庁長官のこのような意見に十分配慮するようにということを局長から通達してございますとともに、事業者である首都高速道路公団に対しましても、環境庁長官の意見に十分配慮するよう指導を行っているといったような状況でございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 そのために、建設省としてはいろいろなそれに基づいた施策をされていると思うのですけれども、この「脱硝装置等汚染物質の除去装置の導入」ということに関して、現在どのような形で対策を立てておられますか。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 お答えいたします。  現在、研究されております低濃度脱硝技術、こういうものは産業公害対策として既に実用化されております。いわゆる発電所とか工場とか、こういう排出されるものは高濃度でございますし、また高温ガスの脱硝処理技術からの応用を図ろう、こういうことでございますので、非常に難しい点がございます。特に、この自動車トンネルの排出ガスというのはその特徴が非常にごく低い濃度、極低濃度といいましょうか、それから高温でなくて常温である、それからファンを回しますから大風量になる、それから処理量が非常に変動しやすい、それから粉じん等いろいろな物質がその中に混在する、こういうような特性に起因しておりますので、従来の脱硝技術だけではどうしようもありません。したがって、こういうような技術的な困難性はございますし、また脱硝装置そのものについてもその規模が大き過ぎてはどうにもなりませんし、安全性についても極めて重要でございます。  そこで、こういうものをどうやって解決するかということがやはり大事でございますので、実は平成二年度に学識経験者から成る委員会を設置させていただきまして、こういう大都市環境問題への対応といたしまして、種々のNOx低減対策についての総合的な検討とあわせまして、トンネル脱硝の実用性についての検討をお願いしているところでございます。さらに、これとあわせまして、低濃度脱硝技術の開発に取り組んでおられる民間の技術グループ、こういうものからもヒアリングをさせていただいて、民間の技術開発の現状についても勉強を行っております。  いずれにいたしましても、今後ともこういう大都市圏の大気環境の現状というものにかんがみまして、私ども道路管理者といたしましても可能な限りの努力をいたして、技術的にも経済的にも実用性のあるトンネル脱硝装置、こういうものを研究して、何とかできるように努めてまいりたい、かように考えております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 そのようなお答えで、それがうまくいくといいと思うのですが、道路の方はどんどん進行してしまいます。なかなか装置の方が研究が追いつかないということになると、この地下にはそうした装置がなかなかつけられないという現状になると思いますので、非常に急いで緊急にそういうふうな研究をしていただきたい。聞くところによると、今のところはまだそこでの、調査会のさしたる成果は上がっていないように聞いて おりますけれども、なるべく早くまたその報告をしていただきたいというふうに思います。  同じようなことで環境庁の方にも伺いたいのですが、やはりその脱硝装置については何らかの実験、それから研究等をしておられますでしょうか。

西尾哲茂環境庁大気保全局企画課交通公害対策室長

○西尾説明員 私ども環境庁におきましては、道路沿道におきます局地的な大気汚染対策の推進という見地から、昭和六十三年度からトンネル排気ガスの脱硝装置の有効性や実用性ということについての検討を行っているところでございます。  具体的に、トンネル排気ガスにおきます脱硝装置、先ほど建設省からの御答弁にもありましたように、固定発生源とは違った新たな技術的課題があるということでございますので、昨年度まではそういうものの基礎検討を行ってきております。それから平成二年度におきましては、パイロットプラントによる試験を行い、実証的な調査を行おうということでございまして、昨年の秋にはそのためのパイロットプラントもできまして、現在このプラントを用いまして所要の組成に調整いたしましたガスを通してさまざまなデータをとるという作業にかかっておるところでございまして、鋭意この調査を進めていきたいというふうに存じております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 今の環境庁の方の実験結果というのは、ある程度具体的に進んでいるように伺いましたけれども、具体的な実験データその他の資料が出てくるのは大体いつごろになりますでしょうか。

西尾哲茂環境庁大気保全局企画課交通公害対策室長

○西尾説明員 お答え申し上げます。  パイロットプラントということでございまして、少しずつやりながら実験の組み立ても考えていくというような新しい部分がございますので、なかなかいつの時点でということを言うのは難しゅうございますが、できるだけ早急にデータをとるという作業を急ぎまして、せめてことしの夏というようなところを目途にして調査結果を取りまとめていければなということで進めさせていただいております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 よろしくお願いを申し上げます。  建設省に、先ほど同様の実験をする、それからまた調査の会議を開くというようなことを伺いましたけれども、そのことに関しましてどのくらい予算を使うということで、平成三年度に何か予定をされておりますでしょうか。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 お答えいたします。  こういうNOxの低減対策及びその一方策としての脱硝装置、これは非常に難しゅうございますので、現在話題になっております中央環状線の事業者でございます首都高速道路公団と我々道路管理者等と一緒になって研究を進める、こういうのがまず基本でございます。そのために、平成二年度の検討では二千六百万円をこれに充てましてやらせていただきました。平成三年度、先ほど環境庁の方からのいろいろな実証的な御研究をなさっていらっしゃるわけでございますが、そういうものの成果を私ども実は踏まえてといいますか、それをいただいて、さらに一歩進んだ次の実験といいますか対応をしたいという考えを持っておりまして、平成三年度におきましては、そういうものを踏まえて今後その予算については考えてみたい、こういうふうに考えております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 まだ平成三年度についてははっきり決まっていないというお答えのように伺いました。この点も、たくさんの予算を道路関係には取っておられる建設省の予算の中からいえば、大変微々たるものになると思います。その微々たるものもしっかり使って、住民の人たちの、特に都心の大気の汚れというものを取るものでございますので、何としてもしっかりとその点でも予算をお使いいただいて、そこでやっていただきたいというふうに思います。  それでは、全体的にその次の問題で、高速埼玉中央道路上尾バイパスという問題がございますので、それについて伺っていきたいと思います。  現在、道路計画、高速埼玉中央道路、これはどのような形で環境アセスその他の手続が済んでいるか、簡単で結構でございますから経緯をお知らせ下さい。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 お答えいたします。  今先生御指摘の上尾道路は、御承知のように埼玉県の大宮、上尾、桶川、北本、鴻巣、こういう点を結んだ二十キロのバイパスでございます。四十四年に実は四十メーターで都市計画決定されたことは御承知のとおりでございますが、その後いわゆる沿道の土地利用あるいは交通事情、先ほど言いました車社会の変動等々のこういう中で、関係者、埼玉県と調整をさせていただいた上で、沿道環境を保全するというための環境施設帯を設けようということで、幅員四十メーターを五十七メーターに変えさせていただきたい、こういうことをお願いいたしました。  埼玉県でこの計画について六十三年の十二月から地元説明会、公聴会を開催させていただいて、そして埼玉県の環境影響評価に関する指導要綱、これに基づきまして影響評価等を実施させていただいて、市及び県の都市計画審議会等、所要の手続を経て、平成元年の十二月に五十七メーターで都市計画変更が行われたものでございます。その中で、私ども、平成二年度に大宮市の宮前から桶川市川田谷に至る延長八・九キロについて、新たに事業に着手させていただいております。この道路、実は六十年に何かおできになったのだそうでございますが、地元の期成同盟会等々からも強い御要望を受けております。  いずれにいたしましても、私ども慎重にこれからこの事業に対処したいと思っております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 ここでの反対運動が市民の間から起こっているということを私は聞きました。こうした一つ一つの都市計画決定をするまでの間に、住民の意思というものをどういう形でどのような取り入れ方をされているのでしょうか。そこで出てくるものとしましては、見解書というものが住民の側から出ております。そういうところの民意というものについて調査した地域、その中での賛成、反対の数等々、おわかりのことがありましたらお知らせください。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 周辺の方々の御意見をどのように反映させているのか、こういう御指摘だと思います。  私ども、これは県に都市計画決定をお願いするわけでございますが、県の方で都市計画の手続、及び当然のことながら環境影響評価の手続をやるわけですが、その際に、住民の意見を反映させるために必要に応じまして公聴会を開いて、そして関係市の住民あるいは利害関係人の意見書を提出いただく、こういうことになっております。この道路につきましても、こういった手続に従いまして、周辺の人々から提出された意見を踏まえて、その意見に対する見解を整理して、環境影響評価にかかわるものについては学識経験者から成る専門委員会で御検討し、そして市及び県の都市計画審議会の議を経て決定したもの、そういう中で住民の意見が反映されたものと私どもは理解しております。  したがって私ども、こういう手続を経て決められた計画でございますので、平成二年度から事業に着手したということでございますけれども、やはりこういう事業は地元の方々に常に御理解をいただいて進めることは当然のことでございますので、事業の実施に当たりまして地元での説明会等において、道路の横断施設の設置とかあるいは植栽とか、さらにきめ細かく地元の方々の御意見をお聞きして、御理解や御協力を得ながら事業の進捗を図ってまいりたい、かように考えております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 ちょっとそれではお答えにならないような気がします。今聞いたのは、要するにどのくらい民意というものは賛成と反対とあるのだろうか、そういうことをつかんだ上で最終的な決定をされているのかどうか。それが建設省であれ県であれ、最終的には建設省がなさる事業なんですから、そういうことについては県から報告を受けているはずだと私は思います。そうしたこと はいかがでしょうか。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 同じことを申し上げて恐縮でございますけれども、手続という意味では、やはり全体の公共事業の執行のルールの中でこういう事業を計画を確定するわけでございますから、したがって、都市計画及び環境影響評価の手続の中できちっと住民の意見の総意を反映していただく、こういうふうに理解しております。この際、この地域における賛成意見及び反対意見につきまして私どもお聞きしておりますのは、トータルといたしまして賛成意見が三千三百余、反対意見が二千二百余という数字をお聞きいたしております。  いずれにいたしましても、何回も申し上げますが、こういういろいろなお考えを持った方々がおられることは私ども理解して、これを実施の際にいろいろときめ細かく御意見を聞きながら事業の進捗に生かしていきたい、かように考えております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 ここで賛成と反対の数、これは私の方で調査したものとはちょっと違った数字ではありますけれども、やはり反対意見がかなり多くある。圧倒的多数の人が賛成しているとかいう形ではなくて、しかも地域というのが、今のお話の中には出てきませんけれども、直接道路が通ろうとする、その道路のそばの住民たちが一番反対の方に回っている。もう少し外側の人は、それはそれなりにいいであろうというようなこととか、または無関心な回答をする、そういう形になっている、そういうふうに私の調査ではなっております。そうなりますと、結局直接その道路が通るということによって非常に影響を受ける住民たちの反対意見がまだそのまま残っている。そこの点についての十分納得のいくような手続というものがされないままここでの道路建設というものを強行されるということは、非常に民意を反映しないということばかりでなく、いろいろな事態が、危険な事態というものが生じてくるんじゃないかというふうに思います。  この点についてもう一度だけ伺いますが、もう一度民意というものを直接的に聞くというようなことを、手続的にはもう既に法的に何の問題もないとおっしゃるのは確かにそうかもしれませんけれども、そうした方法を建設省の中でおとりになるというようなことは、考えておられませんでしょうか。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 お答えいたします。  公共事業を執行する際に、いろいろなお立場からの御意見があると思います。 いろいろな利害、いろいろな物の考え方、そういうことを一つ一つお聞きしながら、総体としてその地域の方々の意思決定をするプロセスとしてこの都市計画のプロセスが定められているというふうに理解いたしております。したがって、トータルといたしましては、先ほどから何回も申し上げまして恐縮でございますが、都市計画決定の中で専門委員会及び都市計画審議会の議を経て決定したという中で、いろいろな御意見の反映がなされた上でこのような形になったものと私どもは理解させていただいております。  しかし、それだけで物事を済ませるということではないわけでございまして、先ほども申し上げましたように、これはどの地区でもそうでございますが、先ほど中央環状線の事業のときに、首都公団の理事さんの方から参考人で御説明もありましたが、その地域の説明会において、実施に当たってさらに説明会を開いていろいろな御意見をきめ細かくお聞きしながら、可能なものはそのときに取り入れていく、また御理解いただきたいものは御理解いただくための努力をしていく、こういうことで一つ一つやっていくのが現状でございます。私ども、そういう意味で公共事業の持っている重みと、それから地元の方々のお考えというものを調整させていただきながら、一つ一つこれからも事業を進捗させていただきたいと思っております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 ぜひともここで、住民の意見をもう一度反映させながらやっていくということを実行していただきたいと思います。ここのところに、私はこの道というものの図を見せていただいたんですが、なぜそこを通らなければならないかという必然はなかなかないような気がするのですね。  それで、その中で道路計画の決定というのが大分昔になされていた。そのときに、沿線の道路のところに大きな企業が二つ大きな用地を買収して、そこに工場を建てている。その工場のところの用地というものについて、道路計画の決定と用地の買収とどちらの方が先になされていたのか。もしおわかりになるなら聞かせていただきたいし、その用地のところにもさっきの拡幅の問題、四十メートルの計画が五十七メートルに拡幅したというときに、その用地の部分には買収をされるとか拡幅で収用するとか、そういうことがあったのかないのか、その点もお聞かせいただきたいと思います。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 お答えいたします。  あえて固有名詞は避けまして、何といいますか、イニシアルを英語で申させていただきます。上尾市内にNという自動車会社がございます。それからTという薬屋の会社があるようでございます。これは私どもの調査でもわかっております。多分先生の御指摘は、このNとTの企業に関する部分の御指摘だろうと思いますので、それに沿ってお答えをさせていただきます。  今申し上げましたように、この道路もともと四十メーターでやっておりましたけれども、やはり環境を確保するということからどうしても広げさせていただきたいということで、環境施設帯を両側に設けるというのを原則といたしまして、五十七メーターという計画にさせていただいたわけでございます。たまたまこの上尾市のTという薬屋さんのあるところ、この場合も当然のことながらこの基本的な考え方に従いまして、占用部の本線車道端から二十メーターを確保した全幅五十七メーターの計画といたしております。  それからNの自動車会社の工場の場合には、この地域が工業系の地域でございます。ただ、反対側の方が住居が点在いたしまして、将来住居の立地の可能性がある、いわゆる工場でない側はそういう住居地域になりやすい環境を現実に持っている、こういうことから、その西側というのでしょうか、その反対側につきましては環境施設帯を設置するという形で、四十メートルの幅員を結果として四十八・五メートルに変えたわけでございます。その際に、企業側に寄せるとか企業側に寄せないとか、どういうふうに線を決めたか、こういうことにつきましては、この計画は四十四年の都市計画決定で本線が決まっておりました。したがって、この本線でもって前後ずうっと決まっておりますから、あるところだけこう急に曲げるわけにはまいりませんから、これを基本にいたしまして環境施設帯を確保するために必要な幅員の変更をさせていただいた。こういうことで関係市とも調整をして決定させていただいて、それに沿って一部分、そのNという工場の部分については、片側は工場だから環境施設帯をとらなかったけれども、反対側は将来住宅地にもなりやすい環境だから環境施設帯をとらしていただいた、こういう経緯でございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 今の説明で、結局Nというところでは余り拡幅のための用地をとらなかったということが結論としてある。理由はいろいろおっしゃった。ところが、じゃその今のNという会社だってそこに絶対にいるとは限らないわけですよね。いつそれが移動するかわからないこともある。そういうことについての担保等々、やはり住民の人は心配している部分があると思います。  この道路ができたときに一番利益を得るのは、やはりそこで大きな工場を持ち、その道路を利用するための企業であるとすれば、そこについての相応の負担というものをかけるということが一応考えられると思うのですが、そこが何か、ここは工場だから要らないんだというような形で、逆にそこの部分だけは用地をとらなかった、そういうようなことがあると、そこに不公平感が生まれ、 そのほかの不信が生まれ、なかなかその道路についての同意が得られないということがあると思います。今後、これからの建設省のいろいろな御努力にかかると思いますけれども、ここで申し上げておきますし、お約束をもう一言いただきまして、そういう意味でこれからその問題も一緒に考えていただきたいと思います。  そこにもう一つだけつけ加えさせていただきますと、自動車の交通量その他排ガス等の将来の予測というものが環境評価書の中に出てまいりますけれども、そういうものについても住民たちが非常に不信感、不安感を持っているときには、継続的な追跡調査の方法等についてもこれから先考えていっていただきたい。その点について御検討をこれからもしていただけるかどうか、その点だけ伺ってこの問題は終わりにしたいと思います。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 お答えいたします。  環境に関する調査につきましては、従来から環境保全の担当部局である市、県等において継続的に実施されております。建設省といたしましても、この道路が供用後に予測し得なかった環境上の問題が生じた場合には、必要に応じて調査をさせていただきたいと思っております。  それから先ほどの、工場があったからとらなかったというのは、工業地域だからとらないわけでございまして、それがNであろうとOであろうとFであろうと、それは関係ございません。もしまた、そこが住宅地域になりましたら環境施設帯をとります。そういうことでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 この点について、よくそのとおりのお約束をしていただけばわかりました。それで、次の問題に移らせていただきます。  二月九日の朝日新聞、読売新聞、私これを見てびっくりしました。一番ここで出てきた問題というのは、住都公団についての不正の入居というような大きな見出しがついていました。私はこの問題で一番考えましたのは、土地としてはすごい立派な土地です。私たちが住みたくたってなかなか住めないような立派な土地のところに、そういった住居を、すっと何か入れる人たちがいるのかしらという、そういうことを全く私として知識としてなかったというのは非常に不明を恥じるわけですけれども、そういうふうなことがあるのかなということで、ここで待っている人たち、たくさんそこに入居したいと思っている人たちはこれを見たら一体どう考えるのだろうか、一体公団というのはどういう管理をしておられるのだろうか、その点が非常に一番最初に気になったところです。  文章を読んでみますと、非常にわかりにくいのですが、新聞の記事の中から見てこれはどういうことなのか、もう一度説明を公団の方でしていただきたいと思うのですが、ビル管理会社というものがある。そのビル管理会社が管理を委託されていると、そこにどこか優先的に入れる住居がある。そこに入ったの入らないの、その後の名義人が出た出ないという問題が今回の問題ではあるらしいのですが、その前に、そういった形でビル管理会社がどこか優先的に入れる部屋を持っているといいますか、そういうふうな意味合いのことがここで考えられるわけです。公団と同社の契約上、管理委託されている同社が公団に届け出なければならないけれどもというような、そういう書き方をしていますから、何か公団との間でそういう契約があるのでしょうか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 お答えいたします。  先生の御質問の趣旨に沿いまして、市街地住宅制度の概要と、まずオーナー優先枠と私ども俗語でそう言っておりますが、その概要について申し上げたいと思います。  昭和三十年代の公団住宅は郊外型住宅を中心に供給されてまいったわけでございますが、住宅不足の著しい都市の市街地におきまして、職住近接の住宅建設を促進し、あわせて市街地の土地の高度利用による再開発を推進するということも、非常に重要な課題であったわけでございます。しかし、そのためには地主の協力が不可欠でございます。そういったことから、公団では地主から土地を借り受けまして賃貸住宅を建設するのにあわせて、地主からの分譲施設の譲り受け申し込みに基づき、店舗等施設と称しておりますが、こういった店舗等を建設しまして地主に譲渡するとともに、当該譲渡施設について従業員等の入居のためにいわゆるオーナー優先枠、こういうものを設けることによりまして市街地住宅の供給を行ってきたものでございます。  このオーナー優先枠と申しますのは、従前居住者の生活の安定を確保するとともに、従業員の住宅を確保することにより譲り受け後の施設の経営の円滑化を図る必要性から、土地所有者たる施設の譲り受け人に対しまして、当該譲り受け人、施設の貸借人、施設の従業員等の入居のために当該賃貸住宅の原則として二〇%以内の戸数、これは建設前に建設地に居住していた方々等を入居させる場合にあっては、これらを含めて最大限三〇%以内の戸数ということになっておりますが、この戸数につきまして優先入居することを認めているものでございまして、これは建設時の地主と公団との約束に基づくものであるということでございます。  こういった制度を活用しまして、市街地住宅を供給してまいったわけでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 建設時の地主とそれから住都公団の方で、そういうことがなければなかなか地主がうんと言わないということでやったということだろうと思いますが、それで、そこのいわゆる俗な言葉で言うげた履き住宅のげたの部分ですね、その店の部分の施設を買った人たちの従業員その他関係者みたいな人が、上の方のどこか優先的に二〇%ないし三〇%の枠内のことで入れるような形にした、今おっしゃったのは難しい言葉だったのですけれども、簡単に言うと、こういうことでしょうか。それでよろしいのですね。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 そのとおりでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 そういうふうな枠を設けるというのは、そうするともとの地主さんであるということになりますか。施設の譲渡ということを、譲り受けることができる身分というのは、土地を貸してくれているその人たちということになりますか。それはどこに書いてありますか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 施設の譲り受け人なる資格は、土地の従前の所有者か、あるいはケースは少のうございますがその土地に借地権を持っておられた方、この二種類でございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 そして、その施設を譲り受ける、また転売されて譲り受けていく人ももちろんその中に含まれるということなんでしょうが、今の地権者またはそこへもと借地権を持っておられた借地人、そこが最初の譲り受けになるということは、公団の中のどこに書いてあることなんでしょうか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 当時、年度ごとに定めておりました「市街地住宅の建設方針」、これは総裁が定める内規的なものでございますが、各支所にこういった方針で市街地住宅の建設をせよ、そういう建設方針というもので定めておったわけでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 私はそれをまだ見たことがないので、そのうちに見せていただきたいと思いますけれども、私の持っておりますものの中では、市街地住宅の建設に伴う優先賃貸に関する取り扱い方針についてという文書はあります。その中に書いてあるのが先ほどおっしゃったような形で、上の方に住居を優先的に与えられる人たちがあるというような、その具体的な中身が書いてあり、そしてそこにいく、どうしてそういうものにできるかということについては、入居者の募集規程の中に例外規定として出てくるというふうに私は理解しているのですけれども、これ以外にもまだほかに何か取り扱いというようなものの文書があるのでしょうか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 今先生がおっしゃいました優先枠につきましては、入居者募集規程第六条によりまして、これが根拠になるわけでございますが、これで別に定めるという規定がございます。それを受けまして、市街地住宅の建設に伴う優先賃貸に関する取り扱い方針、こういうものを定め まして、これに基づいて優先的な取り扱いをしている、こういうことでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 しかし、その中を見ましても、市街地施設の施設譲り受け人資格というものはどこにも出てこないわけですよ。要するに、地主さんはそういう譲り受け人資格を持つんだとか、元借地人は譲り受け人資格を持つんだとか、そういうのはここには出てこないので、その取り扱いの何か通達みたいなものがあるんでしょうか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 手元に「昭和三十六年度市街地住宅の建設方針について」というのがございますが、ここで「施設の譲渡」という項を設けまして、施設譲り受け人の資格としまして、「公団が借地する場合の施設譲受人は、次の各号に該当するものとする。」ということで、まず第一番に「敷地の所有者又は借地権者であること。」それから二番目以降は「対価の支払いの見込が確実なものであること。」あるいは「対価の支払いにつき、確実な保証人があること。」こういった要件を定めておりますが、先生の御質問の趣旨からいえば、敷地の所有者または借地権者であるということでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 ちょっと今確認させていただきたいのですが、そうすると、その後の地権者以外の項はただ単にそれに附属して、お金を払う資力があるとかなんとかいうことも全部ひっくるめて一つの要件になっているということですね。地権者だけ、借地権者とか所有者とか、そういう人だけが買えて、ほかの人は施設を譲り受けることはできないというふうに考えていいんですね。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 施設の譲り受け人となる資格は、今申し上げた所有者あるいは借地権者でございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 そうしますと、そこで出てくるのが、現在わからないんですけれどもビル管理会社というものなんです。管理会社というものは、今のその施設譲り受け人ではないわけでしょう。そのあたりのところはどうなっておりますか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 ビル管理会社というのもいろいろな形態があろうかと思いますが、事実上の維持管理と申しますか、そういったものを受託と申しますか請け負っておられる会社もございますし、まあ会社によってその業務内容とするところは異なるんではないか、このように考えております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 私は新聞の記事を最初に見ましたので、この会社の名前がありました。その会社の正式名称、それから所在地を公団の方に伺ったところが、わからないというお返事でした。こんなこともわからないのか、そんなことがあるのかというので、私は大変びっくりしたんです。余り私がびっくりしたものですから、そして本当にわからないのかと言ったものですから、後からはわかったとおっしゃったんですけれども、こういうことについては、公団は初めにきちんとそういう管理の中で、ビル管理会社等々の名前というものがわかる形で監督をしておられるのでしょうか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 施設譲り受け人との関係でははっきりしておりますが、その施設譲り受け人から委託を受けまして事実上の管理をしているというところにつきましては、直接公団が管理監督するという関係にはございません。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 それでは、ここで問題になっております会社は施設譲り受け人ではなかったのですか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 施設譲り受け人ではございません。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 施設譲り受け人ではないとすると、一体どういう立場の人だということは、御調査の結果はありますでしょうか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 当該市街地開発株式会社は、北青山三丁目の市街地住宅の施設賃借人でございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 施設譲り受け人ではなく施設賃借人だと、もう既に公団の方ではその追跡、管理それから監督というものができない、そういうシステムを今住都公団はおとりになっているんですか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 私どもは、施設の譲り受け人がいわゆるオーナー優先枠を持っているわけでございますから、それを通じていろいろその優先枠の入退居につきましては手続をするわけでございます。ただ、事実上のそういった行為を市街地開発が受けておられるということは十分あり得る、このように考えております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 今、最後におっしゃったのはよくわからない。もう一度最初からお答えください。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 安仁屋参考人、ゆっくりやってください。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 オーナー優先枠を持っておりますのは施設譲り受け人でございますから、責任はそこにあるわけでございますが、施設譲り受け人といわゆる一般的な維持管理その他を請け負っておられるか、あるいは受託されておられる市街地開発、これとの関係につきましては、私ども直接に関係はしておらないわけでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 もう一度、そこだけをきっちりしておきますけれども、今のお答えはちょっとおかしいと思っておられると思います。大臣もそう思っておられると思うのですけれども、施設賃借人も一つの優先枠を持つ資格としてこの取り扱い方針の中に出ておりますので、その点については私はそういうお答えをいただけばそれでよかったわけでございまして、そこで問題になるわけではなかったのですが、理事さんの方が何かその点は誤解をされているんじゃないでしょうか。  それはわかっていますのでいいですから、その点は構いませんけれども、そういうことでそこの施設賃借人であろうが譲り受け人であろうが、その限りでは一つの優先枠を持っている管理会社ではあるわけで、それはあくまで一つですからね。三つも四つも五つもではないわけですね。ですから、そのあたりについて管理会社が、あっちへだれが行け、こっちへだれが行けなどということを本来できるものではないし、その点については公団は御存じないとおっしゃるけれども、一つ一つの家の優先枠があろうとなかろうと、その優先枠で入ったその住居に入っている入居者と公団は、賃貸借契約を結んでおられるわけですよね。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 施設譲り受け人に係る優先賃貸住宅に入居する資格を有しておりますのは、施設譲り受け人もしくは敷地の所有者またはその従業員、それから当該施設の……(鈴木(喜)委員「もう結構です、そこは結構ですから」と呼び、その他発言する者あり)

桜井新自由民主党

○桜井委員長 御静粛に。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 で、枠としましては、一棟につきまして二割以内の範囲内で施設譲り受け人が持っておるということでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 何が何だかわからない、非常に要領の悪いお答えだと思いますけれども、時間がだんだん迫ってきますので、そこの点についてのところからもうちょっと突っ込んだところで話をしていきたいと思います。  この問題の中で、その各部屋に入居している人と公団は、当然ながら賃貸借契約を結んでいます。それは、ただ単に賃貸借契約を結ぶ優先かどうかだけのことですから結んでいるはずですよね。そこに入っている人がもう既にいなくなった、だれもいない、またはほかの人が入っている、そういうことがあることを公団側ではフォローできないのですか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 賃貸住宅の入居の不適正につきましては、全体七十万戸の住宅を管理しておりますが、年間約五万戸につきまして順次計画的に実施しているということでございまして、なかなか日常と申しますか、不適正入居があったからすぐにわかるというようなシステムにはなっておらないわけでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 そんなずさんなことで、本当に都民にとっては大切な住居というものを、無資格の人に入ってもらっていていいということには絶対ならないと思いますし、今住居がないと言っているさなかにそういうふうなずさんなことを言われたのでは非常に困る、住都公団のその使命が果たせないと私は思うのですよ。そういうことも含めて機能的な管理ができないはずはないですよ。 このOA化の進んでいる時代に、そういうことができないはずはないのですよ。どこを一つ一つやるのだってできるはずなのです。  特に、優先枠というような形で、抽せんで入ったとか一般公募で入ったということではなくて、そこでもって優先的に入ったというような特権的な人たちが特権的にぱっと入った。それは、入るまでにはいろいろな事情があってそういうものをつくったとしても、そしてもうそこに入った人たちが、本当にその人たちがいるのかどうか、その資格があるかどうかということについてはもっと小まめにそういうことを探して、そういうところでもう資格のなくなった人は出てもらって、また優先の人が入るにしても、またはほかの一般の人が入るにしても、そういうふうなシステムをつくっていかなければ、本当に住都公団に対して都民は全く不信しか持たないというふうに思いますけれども、いかがですか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 本件を契機といたしまして、市街地住宅の入居管理につきまして、一層適正化を図るように努力したいと思っております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 一般的なことではなくて、特にここでちょうど昭和三十年代というのは、東京オリンピックが三十九年に開かれるということで、大きな道路が青山にできました。そこは、港区ばかりでなく渋谷区、世田谷区を通るずっと大きな道路です。その道路のそばにある公団住宅というのは、何軒もあるわけですよね。それ全体合わせますと、千にはならないけれども戸数があるはずです。そういうところについて、特にここで洗い直しをしていただきたいと私は思います。この点について、まず約束をしていただきたいということが一つあります。  この問題を考えたときに、去年の五月なんですが、これは在日朝鮮人がやはり同じような、住居を申告してなかった、移転したことを申告しなかった。それはもちろん外登法の問題ではありますけれども、その問題で逮捕をされた。逮捕ばかりではない、職場から親族の母親の田舎まで全部捜しに行って、学校へもすごい機動隊が何台も出て、そして逮捕された。私たちはそれを抗議に行ったことがあるのですが、そこで警察庁が言ったことは、これはただ単に外登法でその申告をしなかった、少し漏れたということではない、公共的な住宅に入っているのを、入っていたまま自分はいなくなっちゃっている、そしてそれなのに住居を変えない、そこでそういうふうな住宅を確保するということは非常に悪質な、これはもう捕らえてもしようがない、逮捕されてもしようがないし、ずうっと機動隊までやって家宅捜索をずうっと職場までしてもしようがないほどの重大犯罪であると、胸を張って警察庁の警備局長は言ったのですよ。その犯罪の悪質性というのはその背後にあるんだ、ただ単に住居を変えるのを怠ったということばかりでなく、その背後にはそういった悪質性があるんだというふうにその局長は言ったのですよ。そのぐらいの問題だと思うのです。こういう問題で、一人の人が出ちゃって、もうほかの人が入っているのにそれを届けないということは。  そういう悪質な問題というものを、住都公団の方でしっかりと把握もしないでいていいのか。それからまた、もし発見された場合にはどうされるのか、その点だけお聞かせください。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 安仁屋参考人、時間がないから要領よくやってください。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 できるだけ早く発見するように努力いたします。  それから、従来の不正、不適正入居の取り扱いでございますが、これはその状態を是正していただくということに主眼があるわけでございまして、警察に告発とかそういう手段は一切とっておりません。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 時間が来ましたので、もっとたくさん質問したいのですが、あとは同僚議員に譲りますので、これで終わります。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時四十六分休憩      ────◇─────     午後一時二分開議

桜井新自由民主党

○桜井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。貴志八郎君。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 二月九日付の新聞報道によりますと、前日の八日に行われました閣僚の資産公開が引き金となりまして、見出しでは、大塚建設大臣のビル管理会社が「公団住宅 転用・また貸し」、さらに後援会の物置にも使用していたと大々的に報道し、西田国土庁長官の会社よりの巨額の借金、さらには、建設、国土両政務次官もまた関係法人と共同で土地の有効利用を行うなど、かなり詳しく取り上げておりました。この新聞を見る限り、建設委員会の所管する建設省、国土庁、ともにそのトップたる両大臣も、さらに二人のナンバーツーもすべて灰色の人物となるわけでありまして、本委員会の末席を汚す私にとりましても大変な衝撃を受けたわけでございます。特に、両大臣ともに地方議員経験者ということでありますから、末端の事情や庶民の生活感情など、よき理解者としてその手腕を期待しておっただけに、なおさら残念に思えてなりません。本日、それぞれの当事者より冒頭に釈明がなかったのはいささか不審でございますが、それを求めたいところでありますが、まずは、午前中の鈴木委員の質問を受け継ぐ形で建設大臣にお尋ねをしてまいりたいと思います。  もし、報道内容が事実であるとすれば、ただいま行われた大臣の所信表明も、その内容をすんなりとそうかと言って受け取るわけにはまいりません。また、事態の解明なしに、責任者一同灰色のまま予算審議あるいは法案審議に応じていくというわけにはまいらないのであります。これからの私の質問は、社会党の委員の協議の結果として行うものでありまして、答弁次第によって関連質問も用意をされております。心してお答えを願いたいと思います。  まず、大塚建設大臣は、新聞報道の内容について正確であるとお認めになりますか。論議の前に、まずあなたの言い分と釈明を聞いておきたいと思います。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 御指摘の問題につきましては、私が創設をし関係をしている会社が、公団の賃貸住宅優先枠分の契約内容に適切でない部分があったことは率直に認めたいと存じます。しかし、この経過につきましては、制度の中身等ぜひ御精査をいただきまして、その事実については深くおわびをいたしますけれども、いわゆる市街地における公団住宅の建設の経過とか、あるいはその管理の状況等、ぜひつぶさに御検討いただいた上で御指摘をちょうだいしたい。その管理の不適正な点については既に私は是正をするように、適正にするようにもちろん指示をいたしておりますが、そのように至った経過につきましては、きょうは公団も来ておることでございますので、十分御精査をいただきたい。  以上でございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 いろいろと問題点があるのでありまして、順次解明を求めていきたいと思います。  まず、前段、公団にお尋ねをしたいと思いますのは、現在、東京都及びその周辺の住宅事情が大変悪いということは既にだれもが承知のところでありますが、都内の公団入居申し込みの事情は、この住宅難を反映いたしまして大変厳しいものがあろうかと思います。まず、その状況につきまして数字を挙げて簡明に答えていただきたい。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 東京都における応募状況でございますが、平成元年度の数字でございますが、新規賃貸住宅は、募集戸数二千八百二十二戸に対しまして応募者約七万三千人、二十五・七倍となっております。分譲住宅につきましては、募集戸数二千百三戸に対しまして応募者数約十八万三千人、八十六・九倍というふうになっております。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 要するに、地価高騰のあおりもこれありまして、都内に住むことが極めて困難になっ ている。ですから都内に職場を持つ人々にとりましては、公団住宅に住むということは宝くじに当たる以上にうれしいことだ、そういうふうな事情にある、大変な住宅難の事情下にあるということが今の数字を聞いただけでも明確であります。今大臣もその数字の状態を聞かれたと思いますから、私が何を言おうかということについては十分おわかりだと思うのです。とにかく、地価高騰のために都内に住むことをあきらめて一時間も二時間も電車に、それも交通戦争と呼ばれる大変な満員電車に押し込むようにして乗って、くたくたになって仕事場へ通う、そういう人が何万人、何百万人とおるわけです。住宅に対してそれほどの需要がある。それをあなたは十分に御承知であるはずであります。  ここで私は聞きたいのでありますが、先ほど大臣は御答弁の中で優先枠の問題だけをお取り上げになって言われましたが、実は私の聞いておるところによりますと、一般公募枠の分で、大臣が関係されておる会社、市街地開発株式会社の世話で事実上入っております。具体的に番地も部屋のナンバーもわかるわけでありますけれども、私は後で優先枠の問題については質問をしていきますが、まず一般公募枠で入っている分について、それは一体どういうことか。抽せんによらないで入っておる。入っておる方の問題については答弁次第で後で詰めてまいりたいと思いますが、そういうことがなぜできたのかということが私にとりましては大変不審に思う点であります。恐らく住宅難にあえぐ庶民大衆も同じような強い疑問を持っておると思うのですが、その点についてどうしてもはっきりとしていただかなければ納得がいかないわけであります。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 ちょっと私から説明させていただきます。  公団住宅につきましては、公団法の施行規則七条一項によりまして、原則として公募となっておりまして、それに基づき、公団としては内部規定として入居者募集規程や通達、そういったものを定めまして、適正な入居管理を行っておるわけでございますが、その中に公募によらないものがございます。これは例えば用地取得に伴います前住者、用地を提供しました土地に住んでおられた方あるいは公団と居住者との窓口業務をつかさどる管理連絡員、団地内施設の保守に必要な保守要員あるいは団地の利便施設でございます団地内店舗の従業員、それから多数回の落せん者、これは首都圏あるいは近畿圏では二十回落せんの方につきまして優遇措置をしておりますが、こういった方、あるいは公営住宅で収入超過となりまして公営住宅から出ることを求められておる方、こういった方々につきましては優先入居という制度を当初から設けております。先ほど話題になりました市街地施設のオーナー優先枠もその一つでございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 私が聞いているのは、そういう説明はもはや先ほど鈴木委員にされておるので大体わかっておるのです。私が聞きたいのは、はっきり言いましょう。南青山三丁目第二住宅六〇四号室、これは一般公募分ですよ、そこに大臣の秘書をやっておられた、イニシアルで申しますKさん、入居をいたしました。そして、あまつさえ九〇年五月中旬から空き家になって現在に及んでおります。具体的に、そのKさんがどうして入ることができたんですか。そして空き家になっても、そのまま家賃さえ入っておれば空き家でいいんですか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 御指摘の南青山三丁目第二住宅の住宅につきましては、これは一般公募住宅でございまして、公募の手続によって入居したということでございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 そうすると、公募の手続でたまたまKさんが抽せんに当たって入った、こういうふうに理解できるわけですか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 さようでございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 それでは、少し他の場所についての問題も聞いてまいりたいと思います。  先ほど優先入居の問題について話がありましたのは、北青山三丁目の公団アパート四一五号室、これはごく最近まで物置として使用しておった。その前には政治後援会の書類等を置く場所にしておった。もう一つ、北青山三丁目のアパート一一〇八号室、これは大塚大臣の長男が入居ということでありましたけれども、実際には秘書が入り、現在では自宅のお手伝いさんがというふうに又貸しになっておるということであります。それから、新聞に報道されてはおりませんでした分として、北青山三丁目の公団第二住宅、そこは十二月二十九日、ついこの間ですよ、十二月二十九日まで大塚大臣が社長をされていました青朋ビルという会社の優先枠でありますけれども、弟さんが入居をされておりまして、その当時は会社の社員でございますから、あるいは因果関係があったのでありますけれども、現在は退職をされておるわけであります。  まず今までの分について、私は、偶然にしては大変重なりが幾つも幾つも出てまいるのでありまして、一つ一つどうかということを本当は聞くつもりじゃないのです。全体として公団の管理というものがそういうふうなことになっておるということに対して、監視の目も光っていないし、実際の管理が庶民の側に立って、国民大衆の側に立って管理が行われていなかったのではないかという疑いを持って聞いておるのでありますから、そういう点に対する明確な答えをいただきたい。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 御指摘の住宅はいずれもオーナー優先枠の住宅でございます。したがいまして、入居の際に先ほど申し上げました入居資格を審査いたしまして、入居適格という判断で入居していただいたわけでございます。  ただ、最近新聞報道記事をきっかけといたしまして私ども調査しましたところ、契約名義人と現在の入居人あるいは入居の状態が異なっているということで、早速是正の措置を講ずるよう相手方とも話をしまして、二月十三日付でいずれも退去届をいただいております。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 以上、私は、私の持っている資料のごく一部を提示いたしまして、公団に管理体制のあり方についてお尋ねをいたしましたが、どうも今までの御答弁を拝聴いたしておりますと、何が悪いのだというふうな感じでお答えをされておるように私は受け取りました。  今さら繰り返して言うまでもなしに、現状の住宅事情、国民大衆の住宅に対する熱い願いというものを公団の担当者はよく御存じだと思うのです。そういう国民の願いからいえば、公団の入居だとか、それから空き家ができたときの対処だとか、そういうことについては社会的な公正というものをかなり期待をしている部分があると思うのです。それがこういう形で、空き家になってもそのまま、物置になってもそれに対する手はずをとらない、それでも公団は何にも言わぬ、非合法ではないんだということだけでそれを通そうとする。それが今日の国民に対する、住宅に対する、住宅の確保という問題に対する国民の希望、願いを踏みにじっておる態度ではないか、私はそう思いますが、どうですか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 先ほど大臣からも御説明ありましたように、市街地住宅、さらにオーナー優先枠という制度につきましては、当時三十年代の当初から四十年代の初めにかけて建設された住宅でございますが、どうしても市街地のいいところに職住近接の住宅をできるだけたくさんつくりたい、こういうことで、どういう方式をとったら地主さんの御協力が得られるか、そういったことを十分検討しまして、先ほど申し上げましたように二〇%、場合によっては三〇%までの枠につきましては、在来の土地所有者あるいは借地権を持っておられる方、こういった方々に優先枠として優先入居の特典を与えた、こういうことでございます。  それで、住宅の管理の適正化につきましては、私どもといたしまして、この事件を契機にいたしまして一層努力してまいりたい、このように考えておるわけでございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 先ほど大臣の方から大変反省をしておるという旨のお話がございましたが、私は、大臣が公団をも管理監督する立場のトップであると いうことにおいては、ただ単に、反省をしておる、しかしよく事実関係を調べてくださいと逆に私に問い直されましたね。私はそれに対して、ごく一部でありますけれども、事実私が調査をさせていただいた問題についてお話をさせていただきました。段々のお話をさせていただいている中で、私は冒頭に質問したように、新聞報道が事実かどうか、事実ならばそれに対してはっきりとお答えをしていただかなければならぬ。自分は間違いをしていない、政治モラルに照らしても間違いでないというのならそう言ってください。言えば、私は私の方で、そうではないということを言わなければなりません。とにかく、事実関係はどうであるか、そして庶民大衆の願いに反してはいなかったかどうか、そこいら辺の見解というものをぜひ聞かせていただきたい。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 先ほど来お話を申し上げておりますように、記事になりました青山に四棟の市街地住宅がございます。オリンピックが開催されるために、道路の拡幅が行われました。その沿道におられる商店の方々は立ち退かざるを得ないので、当時私は公団の職員でございましたけれども、公団も大変にいいところに住宅が欲しい、そしてまた商店街もできることならばそこに入っている人たちと共同で建築をして、その上に住宅をのせて、いわゆる職住接近を図るのに協力をしよう、実はその取りまとめを私がやったわけであります。共同建築、十三人の権利者を一つにまとめるのですからそれは大変な苦労をいたしまして、一年間百五十回くらい会合をしまして、地主や借地権者の方々を口説いて上にビルをのせてもらうことにしました。  その上の住宅は、実は制度としましては十年たったら地主にお返しをする、こういう制度でスタートをしたわけでありますが、私が口説いている時期はそのとおりでありましたが、いよいよまとまって契約をする段階になりましたらその制度はなくなりました。言うなれば、下のビルを建てる建築費を、施設譲り受け人とは言っておりますけれども、事実上は貸すことによって十年間で返還をする、そして上の住宅は公団が借地権を取得する。そのかわり、それでは住むのに困るでしょうというので、その住んでいる人たちを初め建物を貸した賃借人まで優先枠に入居をさせるという制度でスタートをしたものでございます。地主たちにしますと、ただでさえ他人と一緒にビルをつくるということは大変なことでありますから、当時のまとめ役である私には将来の財産についてもちやんと行司役をやってほしいということから、市街地開発株式会社という会社をつくりまして、それぞれのビルと契約をし、管理の御協力を申し上げてまいりました。  最初はどうということはなかったのでありますが、実は景気も変動がございます。入った方で、上の住宅も譲り受け人でなく賃借人の従業員を入れたりしておりますけれども、中には倒産をしてしまう者もいる、あるいは従業員は会社をやめてしまう人もいる。そうすると資格がなくなるわけです。そこでそれは、実際上は公団がそれらの人たちを裁判で追い出していただかない限りは、やはり住んでいる人を追い出すわけになかなかまいりません。そんなことがあったものですから、施設の譲り受け人である会社や皆さんにしてみると、余りほかの人に貸してしまうと中があかなくなってしまって、賃借人がかわったときにまた住んでもらうこともできないというような事情もあったやに聞いておりまして、そんなことから多少管理上、手続にあいまいなところがあったように思います。  御指摘でございますから、私も当然責任者として、これらの問題をしっかり管理をしなきゃいかぬという認識のもとで、一部御指摘のようなことがあったことは本当に申しわけないと思いますけれども、今後はしっかりと管理をするように公団にも指導をいたしたところでございます。しかし、そういうものをこれからやってまいりますには、恐らく公団が相当な訴訟をして追い出すようなことまでやりませんと、実際に入っている者の資格について、もしも賃借人でなかったり従業員でなくなった人たちまで追い出すことができるかどうか、大変に問題も大きいものでありますから、これらのことにつきましては公団ともよく相談をして適切な対処をしてまいりたい、このように思っております。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 それではまた方向を変えまして、公団にあえてお尋ねをいたします。  ただいま公団の方では、管理運営等についてこれを機会に厳正に処置をしたいというふうにお答えになっておりますけれども、その運営管理についてチェックする機関は公団の中にあるのですか。それはどこが受け持ちますか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 公団といたしましては住宅管理は管理部でやっておりますので、管理部ということでございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 いや、私が言っているのは、公団の管理部が管理をしておる、それが正しく管理をされているかどうかということを指導監督しチェックをするのは一体どこか、これを聞いているのです。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 公団の組織でございますから、当然総裁、副総裁の監督を受けておりますし、それから私ども、建設大臣の監督も受けておるわけでございます。そういった意味で、上司あるいは建設省の方々と十分御相談して管理の適正を期してまいりたい、このように考えておるわけでございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 公団には業務監査をするところもあるはずでございます。当然、今日までも業務監査をなさって管理運営がちゃんといっているかということをチェックしてきていなければならぬはずであります。一体、その監査はどうなっておるのか。  さらに、今安仁屋参考人からお話がありましたけれども、建設省がまた監督をしてくれているということであります。ということになりますと、これは住宅局でございますね、直接的には。住宅局は公団を監督する責任がある。今までこれ、昭和三十八年当時から今日まで、これだけ長い間風評を耳にしなかったのですか。公団の入居に際しては特定の人に話をしたらうまくいくかもしれないというふうな風評が流れておる。そんな風評をやはりきちっとキャッチをすれば、それに対応するべきじゃないですか。ましてや、今度この新聞に載って公になったわけです。住宅局は一体それに対してどういう手を打ちましたか、今日まで。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 先生御指摘のとおり、公団住宅につきましては、その使命に従って入居管理の適正を図っていかなければならないというのは大きな原則であるというふうに考えております。その面から、住宅・都市整備公団の住宅につきましては、だれかに頼むと入れるというようなことがないように厳正に監督してきておりますし、また一般的にもそんなことがないというふうに聞いておるところでございます。  なお、市街地住宅のこの問題につきましては、今回いろいろな事実が出てきたところでございますので、今後とも適正な使用が図られるように重点的に調査等を行って、適正な管理が行われるように監督指導していきたいと思っております。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 私が聞いておりますのは、新聞に載ってからどういう対応をなさったのか、事実関係を確かめたのか、確かめたとすればそれはその事実関係をどういうふうに解釈をしたのか、これでいいのか、改めるというが何をどう改めるのか、それを聞いているわけです。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 今回の案件につきましても、住都公団から詳しく事情を聴取しているところでございます。特に、オーナー優先枠の扱いにつきましては、先ほどから住都公団の理事からの説明がありましたように、当時の住宅事情を反映しながら市街地住宅の建設促進を図るためにいろいろな条件があったところでございますが、特にその敷地の所有者あるいは従前からのそこに住んでいる居住者等の調整を行うとともに、この市街地住宅をできるだけ安価に供給するというところから、住都公団は土地所有者に対して借地のための権利 金を支払わないということで話をつけて施設住宅を建ててきた経緯があるわけでございます。そのような中で優先賃貸することを建設時に約束したという制度でありますので、公団からの話を私たちも聞いておるところでございますが、現在のところではこういう約束のもとに建設されましたこのオーナー優先枠の問題については、この約束をやめるということは必要ないというように考えておるところでございます。  なお、今後とも詳しく状況等を把握していきたいと思っております。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 私が聞きたいのは、新聞に載っていろいろな問題点が出た。空き家のままでほっておくとか物置でそのままになっておるとか、そんなことに対して、一般国民大衆は大変な不信感を建設省あるいは住都公団に持っていると思うのです。それに対してやはりぴちっとこたえないと、ここで委員会は何を審議しているかわからぬと思うのです。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 先ほどから理事が御説明したところでございますが、まず入居者が入っていないで他の用途に使っている場合であるとか、あるいはまた転用がなされている場合、転貸がなされているとか、そういうような事項については管理が不適正であったというふうに考えております。そういう点については、調査をして正していく必要があると考えております。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 住都公団で起こった問題でありますが、その上は住宅局、その上はもちろんトップの建設大臣。その大臣の秘書や運転手に市街地開発株式会社という会社から実に十四人も派遣を、秘書や運転手にされておる、このように報ぜられております。この会社は大臣自身が自分の会社だと認めたとあります。この問題ははっきりとしていただかないと、こういう会社の設立のいきさつは先ほど大臣からの説明で私も概略わかりました。わかったけれども、その後の運用などを見ておりますと、いかにも住都公団とこの会社との関係がけじめがついていないんじゃないかというふうに思わずにはいられませんし、そういうことは、政治に対する国民の信用を失うそういう原因にもなっておると思います。  会社に対する株式の保有も御夫妻で六〇%を超す、社長は義兄に当たられる方だということであります。せっかくの政府が画期的に今年度から取り組もうとする住宅政策が、このようなうやむやな、国民大衆から灰色に見られるような形のままで新しい年度の仕事に入っていくということは極めて問題がある、私はそういうふうに思うわけです。ここで、ですから、こういう問題についてぜひはっきりとしておかなければ、これからの行政についてはいろいろと問題がありますし、はっきりしない以上、我々もなかなか協力いたしがたい問題も出てくるわけであります。  大臣もおっしゃられたように、昭和三十年から三十六年まで日本住宅公団の職員であられたわけで、その後間もなく会社をつくり、社長をおやりになっておるわけであります。この会社の運営が地主の方々から要請を受けてやられたということでありますけれども、一般国民大衆から見ればそうは見えないというところに、私は大変な問題点があると思うのです。どうやってこのような疑惑を断ち切って、疑惑を晴らして、そうして次の今の仕事を続けるかということ、そこに目を向けてもらわなければならないと思うのですが、その辺のところはどうもまだぴっしりとはいっていない、私はそう思いますので、もう一遍そのことについて確認をしたいと思います。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 先刻も申し上げましたように、この会社の設立に至った経過の中には、私があの四棟の地主たちを集めまして公団に協力を求めた経緯があります。それぞれの借地権者や地主が自分の土地の上に共同でビルを持っているという以上は、相互にいろいろなトラブルが起きる心配もございますし、また先ほど申し上げたように、十年で返してもらえるというときに、まとめたビルが、結果的に金利を払ってお金をお返ししただけで、いわば無償で地上権を取られてしまったような経過があるものですから、地主の皆さんが私を頼りにしておる。私は道義的にもその人たちの御協力に報いなければならない。あの方々が協力して土地をまとめていただいたおかげで何百戸という公団住宅が建てられ、一般の入居の方々もたくさん迎え入れたわけでございまして、確かに優先枠についてはいろいろ問題があると思います。私もその点は大変苦慮をして今日までやってまいりましたわけでございまして、不適切な点は再三反省をしおわびを申し上げておりますけれども、その土地を提供した人たちの、零細な八百屋さんとか金物屋さんとか、そういう方々の権利を守ってあげることも私の責任の一つである、こう思っております。  不明の点はしっかりと直してまいりますし、たまたま今回この仕事を所管する大臣になりましたので、より適正にやるように私は努力をしてまいりますので、御了承をいただきたいと思います。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 これはまた公団にお返しをしなければならぬわけですが、零細な地権者の方々は、この市街地開発株式会社のお世話にならなければちゃんとした面倒が見られないようなシステムになっているのですか。こんな会社をつくってもらわなければどうにもならぬと仮にするならば、それは公団の方に大変な問題があると思うのですが、いかがですか。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 実は、本来共同建築をする場合には区分所有でやる方が多いのでありますが、我が国で初めて法人にして、それぞれの土地の権利をスライドした株を出資させまして会社をつくりました。あたかも市街地開発株式会社が私の会社のように言われておりますけれども、実は市街地開発株式会社の株主の中には、一番目から三番目までのビルのそれぞれのオーナーが株主として参加をしておるわけでございまして、そういう大変密接な関係でビルの管理をいたしておるのでございまして、私一人がやっておるわけでは決してございません。ただ、たまたま行司役をやって——実は公団でもこのビルをつくりました記録映画をつくっております。それで、これは再開発のモデルとなりまして、歴代建設大臣も視察に来られたようなビルでございましたので、私は全く不明なことはしていないつもりですが、その後私が離れましてから多少その管理に適切を欠いた。その住居の名義人も、中には下のビルを借りて世話になった人たちがやめたにもかかわらず出ていかなくなってしまって、出すためには大変に苦労をしているということから、名義を求めてそのままにしたという経緯もあるわけでございますが、これは誤りでございますからしっかりと適正にやっていこう、こういうわけでございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 それではもう一つの会社、青朋ビル株式会社の謄本が私の手元にございます。これの最初の設立目的は、「日本住宅公団の行う特定分譲施設譲受方式による建物の譲受、所有、賃貸、管理並びにそれに附帯する一切の業務。」という目的で、これは五十年に変わっておるわけでありますけれども、そういう形でこの青朋ビルという会社ができておるわけです。この青朋ビルという会社の優先枠に弟さんが入ったことになって、その後あいているとかいろいろと問題点が出ておるわけです。  さきの市街地開発株式会社の方は、私の会社だと言うけれども実は大勢の皆さんがいらっしゃってそうはいかぬのですよ、勝手に自分のものになってはいないんですよという御説明でございましたが、では一体全部で従業員は何人いらっしゃるのですか。その中で十四人という人間が、頭数が大塚という政治家の秘書並びに運転手として派遣をされているというのもいささか異常ではないかと思うのです。さきの青朋ビルのことについては後でもう少し詳しく聞きたいのでありますけれども、こういうことが事実であるとすれば、それはもうあたかも御本人の会社であるということを客観的に見てそうだと言われても仕方ないんじゃないですか。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 先ほどお話しの青朋ビルにつきましても、これは共同で建築をしたビルでありま すが、半分を第一勧業銀行が株主として参加をしております、土地を持っておりました。半分を地主何人かが一緒になって参加をし、その中の一人が最後に抜けていきました分を市街地開発株式会社が購入をしまして、株主になったわけでございます。そして、その従業員として弟がおりましたので入居をしたということでございまして、さらに、社員が秘書をやっておるという御指摘もありますが、もちろんこの会社はその仕事だけが仕事でございませんで、ほかにも仕事をいろいろしておりますけれども、人数については、私はどなたがどうしゃべったかわかりませんけれども、それほどの人数を私が使っておるということではございません。確かにその株主の皆様方がいろいろ会社を運営しておられるわけでございまして、一部兼業している人もおりますけれども、その人たちには私も給料を別に払っておりますから、そんなに多い人数ではございません。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 いろいろとお尋ねをしてまいりましてそれなりに答弁をいただきましたが、いずれも何かすかっとわかりましたと言えるようなことにはどうにもなっていないようであります。  そこで、今までお尋ねをしてきたことについて、後の質問もございましょうから、少しく公団の方にも確認の意味でお尋ねをして確かめておきたいと思うのですが、一つは、優先枠のまず入居に対して、その入居者の変遷に対して公団側としてきちっと把握ができていない、空き家になってもそれの対処ができていないということが今までの論議の中ではっきりとしてまいりました。これを改善をするという約束をされたと理解されてよろしいのですねというのが一つです。  もう一つは、これらの入居に関する規程でありますが、この規程の中に例外規定が第六条にありまして、その例外規定の例外は総裁の出す取り扱い方針の中で決めておるわけですが、この決め事についても現状では大変問題があるから、これを検討してちゃんと運営できるものにするというふうにお考えだというふうに私は受け取りました。今後の運営についてはそういった面を厳しくチェックをしておく、そういうふうにお考えになっておるというふうに私は受け取りましたが、それでよろしゅうございますか。

安仁屋政彦住宅・都市整備公団理事

○安仁屋参考人 今後優先枠の関係の入退居につきましては、施設譲り受け人と連絡を密にしまして、契約名義者と入居人が違うといったようなことがない、あるいは長期に空き家状態にならないような方策を講じてまいりたい、このように考えておるわけでございます。  ただ、二点目の一般公募の例外につきまして、いろいろな資格あるいは規定を見直すことがあるのかという御質問ですが、これにつきましては従来から特段の問題が生じておったわけではございませんし、むしろ公団住宅の目的を達成するために必要だということで、この規定を改正するという考えはございませんが、やはり入退居の管理につきましては適正に行ってまいりたい、こういう趣旨でございます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 段々と申し上げてまいりましたが、結局は庶民大衆が公団の窓口へ行っても、なかなか優先枠の問題やらあるいは例外規定適用というふうな問題について、簡単に相談に乗ってもらえるようなそういう状況ではないわけでありまして、大衆は肌でそれを知っております。だれか力のある者が後ろにおればそれができるんではないかというふうに理解するのが常であります。そういうふうなことがあるということ、それはもう社会的公正という面からいっても、公団は十分に配慮をしてこれからやってもらわなければならぬと思います。  今さら言うまでもございませんけれども、これは二月一日の新聞によると、リクルートの裁判が今行われておりまして、特に政界ルートの公判が一月三十一日の午後行われる。そして証人調べの中で検察庁は、一九八五年当時のリ社の文書に大塚雄司建設相の名前の出てくることを指摘。同社長は、国会質問で就職協定を取り上げてくれるよう働きかけた対象者の一人であると認めた、このようにあるわけでありますけれども、まことに残念なことでございます。これだけでも、当初内閣改造に当たって海部総理がきれいな内閣でありたいということが建前であり、それが一つの公約であったわけでありますけれども、そういう問題にかかわりがあったということだけではなしに、今度のこの公団の問題も法的な問題がどうだというよりも、国民大衆から見て灰色に癒着をしているように見える、そういう構図が白日のもとにさらされたということになるわけです。  これは先ほど来何回も言っておりますけれども、民のかまどの煙の故事によるわけではありませんけれども、政治は国民のためにあるわけでありまして、政治家は先憂後楽でなければならぬ。要するに政治家にかかわっておれば甘いことがあるんだという、少なくともそういうふうに受け取られることそれ自体が政治家としての問題であり、時には政治家としての資格を持たない、私はそういうふうに理解をいたします。まず国民の側に立って、国民がガラス張りに運営しているなとわかる、そういう運営が絶対に必要です。今回の事案につきましては、私は公団の今日までの運営のあり方に対して厳しく注意を促すとともに、建設大臣がこれらの問題についてどのように責任を持つか、今までの経過についての説明をいただきましたが、責任をどのようにおとりになるつもりか。済まないという陳謝を受けたことは私は認めます。それで終わりでしょうか。最後にお尋ねをいたします。     〔委員長退席、木村(守)委員長代理着席〕

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 まず、憶測になると心配ですから申し上げますが、リクルートの裁判の中で、私が何やら委託を受けたようなことがあるように言われておりますけれども、全くそのような事実はございません。御承知のように私は文教委員会の筆頭理事をしているころ、池田克也議員が就職協定について御質問をされた。あちらが勝手に私に頼もうと言って、頼んでいないのに頼まれたと言われては、私は私の名誉が守れません。このことについては一切関係がございませんので、御了承をいただきたいと存じます。  それから、一連のこの問題につきましてたびたび陳謝もいたしました。しかし私は、この昭和三十五年から四十年にかけて公団が、郊外の住宅を建てることができても都心に住宅を建てることができない、大変苦しい時代に、私みずからあの青山の地域の方々の協力を得まして、廷べ八百戸近い住宅をあの空の上につくることができました。これはあくまでも、先ほど来申し上げておりますように地元の商店街の人たちやそういう方々の御協力があってできたというわけでありますから、それなりに私は住宅政策に貢献をしたとは思っておりますけれども、まさにたびたび申し上げておりますように、その後の管理の中でオーナー枠、優先枠というのが制度としてございますので、これをこれから洗い直すことはもちろん責任としてやりますけれども、制度上、なかなか入った人を追い出すことができないという一方の悩みもあったためにこのようなことが起きたわけでありますから、適正な対処ができるような努力をいたしますことを申し上げまして、私の決意とさしていただきます。

貴志八郎日本社会党・護憲共同

○貴志委員 終わります。

木村守男自由民主党

○木村(守)委員長代理 上野建一君。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 私どもの同僚議員が先ほどから公団のあり方を含めて質問をされております。  ただ、この中で私は、やはり公団を監督する立場にある大臣が、極めて残念なことでございますが、就任早々からいわば追及を受けている。こういうことは、一つは今後の建設行政にとってもちろんいいことではありませんし、いろいろな意味で指導性についても信頼が多少陰りを受けるのではなかろうか、こう考えられます。したがって、今まで既に明らかにされた点は別にして、今までの答弁の中でもはっきりしない点だけをひとつ明確にしていただきたいし、大臣にも率直なところをお伺いしたい、こう思います。  その前に、実はきょうも出ましたが、会社の事 実上オーナーになっているという例が随分あるように見受けられます。国土庁長官も何か新聞にでかく、自分のオーナー会社から借金をして、それを返していない。オーナーなら返さなくてもいいのかもしれませんが、そういうこと。したがって、私ども建設行政に参加する一人として、両大臣とも何か余りいいことではないなという感じを受けるのです。  そこで、この間資産公開をされました。資産公開を見ますと、その関連会社は出ていないのです。自分の関係している会社についてはどれだけの資産になるのか、そういうことは出ていない。出ていないことと、それから時価、自分のうちとか何か、いろいろな持っているものが時価で計算されていない嫌いがどうもあるようです。そして、出たものだけを素直に見ましても、自民党の大臣になる人はえらい金持ちだなというのが私どもの率直な意見です。選挙は金がかかる、金がかかると言っていながら、実は大臣になるような人、偉い人だからそうなのかもしれませんが、大変な金持ちだ。そこに今日の日本の政治の問題点があるような気がするのです。それで、選挙は金がかかる、だから金を出せ、こういうことになるのでしょうけれども、ところがそう言っておる人たちがかなりの資産を持っている。これを日本の政治の社会の不思議な現象の一つだと私は思いますし、そういうことがあるから、大体きょうみたいな問題が出てくる。やはり大臣が少し金持ち過ぎるのがまずいのじゃないだろうか、こう思うのですが、大塚大臣と長官にその資産公開との関連で一言ずつ、まず所感をお伺いしたいと思います。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 資産の公開に当たりまして、私が所有をしている不動産につきましては、固定資産の評価額で出すようにという御指示でございますから、別に隠すつもりはございませんが、そのように出させていただいたわけでございます。しかし、時価に換算をすると確かに相当な額になることは事実であります。しかし、先ほどのお話が出た青山のビルをつくるころは、時価があの目抜き通りでも三十万円程度でございました。また、私が所有をしているマンションにしましても住宅にしましても、買ったときはそれほど高いものではございませんが、ともかく地価が上がったものでありますから、時価に直せば相当の額になるということでございまして、これは売らなければ手元に入りません。そのまま所有しておれば、土地が下がる時期が来ればまた下がるわけでございまして、そのような御理解をぜひ賜りたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 私は御承知のように愛媛でございまして、大変過疎に悩んでおる地域でございますから、いろいろ面積などの数字は大きいようでございますけれども、さほど大きな資産を持っておるとは考えておりません。  それからもう一つ、私にかかわる新聞記事の問題でございますが、これは私が直接話したことでございますので、調査に基づいて話したことでございますので、事実でございます。  そのようなことをいろいろと考えてみまして、うちまとはいいながら、公人としてまことに不適切であったと大変恥ずかしく思っておる次第でございます。できるだけ早い機会に適正な処理をしたい、このように考えております。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 そこで、同僚議員の残された問題、ちょっとそれをまず最初に整理してしまいたいと思います。  まず、譲り受けた地権者あるいは土地を借りておった者、これがその当時は所有をして、もらったということになっていますが、その人たちからその管理会社が引き受ける形になって、そこの従業員なり秘書とかお手伝いさんとかが入った、こういうことなんですね。そこで、わからないのは、なぜ切りかえのときにちゃんとした切りかえを公団はしなかったのか。しかも大臣は、例えば自分の秘書なりお手伝いさんが入ることは、これは知らないわけはないですね。しかも、あなたは住宅問題では専門家ですし、それに都会でもやっておられる。そういうことがあるのに、そういう切りかえのときになぜきちっとできなかったのか、ここが私は不思議でならないのです。私も県会議員をやっていますけれども、そういう時期、大体年代も同じですから、昭和の一けたですから余り変なことは言いたくないのですけれども、そういう、しかも公団の職員もなさった。大学も慶応大学を出られて、経済学部ですね。大変うらやましい経歴を持っておられるあなたがどうしてその処理ができなかったのかというのが、私にとっては非常に疑問のまず第一の問題です。そして、それについては大臣は知っておってやったのかどうかということをお聞きしたい。  それから公団は、私はやはり公団の今の体質を少し直さないといかぬではないだろうかと思うのです。さっきから答弁を聞いておりましても、やはり大臣だから気兼ねしているせいもあるのでしょうけれども、何か答弁がすっきりしない、はっきりしない、こう思われる点がたびたびございました。したがって時間的にも、非常に問題点を明らかにするには時間が足りなくなってしまう、こういうことでございました。  そこで公団は、今公団の幹部はほとんどいわば天下りですね。いわば、公団に入所して、公団に入団というのもおかしいですけれども、公団に入って、就職をされて、そこからずっと理事になるという人はほとんどいないのではないですか、二人か三人ぐらいです。前はたしか一人ぐらいしかいなかったですね。今は少しふえましたかな、あちこち批判が激しいから。しかし、依然としてやはりそこの多数は天下りの状態に置かれている。私は、そういうところからこういう問題についての処理が的確にできないその原因があったのではなかろうかと思うのですけれども、その点について総裁の御意見をお伺いしたい。総裁自体も天下りかもしれませんが、そこのところは率直にこの際御答弁をいただきたい。  とりあえず、その二点をお伺いします。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 御指摘のことを知らなかったとは申しません。実は、この問題が起きましてから、御指摘の二戸の問題については、既に手続をさせております。  いわゆるあのビルの施設には東急ストアとブティックなどを含めて三十店舗が賃借人でおるわけです。この人たちはみんな上の入居の資格をお持ちでございまして、その中からだれを選ぶかということはいつも施設譲り受け人や管理会社の悩みでございます。なかなか抽せんというわけにもまいりませんし、それぞれ条件も違いますし、そんなことから、つい、あいた住宅を名義を変えずにあけておいたということもあったわけでありますが、この際明け渡して、しっかり新しい入居人を決めろということで指示をいたしまして、今、下の施設の者が集まってだれを入れようかという協議をしているやに聞いております。そのうちに変えることになっております。  もう一戸の方は私の長男の名義になっておりましたが、たまたま今お手伝いの話が出ましたけれども、当院のある議員から、中国の残留孤児が困っているので助けてやってくれという御依頼がございました。残留孤児の方が公団住宅に入居して資格が取れるかどうか。この方は日本へ帰りまして、いずれ三年後には帰化をするという予定になっております。言葉が十分でないものですから、何とか助けてあげようという私の気持ちから実はその住宅に入れて、そして収入も何とかしてあげようというので我が家に働きに来ておりますが、会社の方に主として働いてもらいまして、残余の時間を私の自宅に来てもらって、日本語を覚えるという意味においても働いてもらってまいりました。もちろんそんなにたくさんの家賃も取れませんので、その点は我々が負担をしてあげて助けておるわけでございますが、これも公団の方に聞きましたら、残留孤児は契約をする資格があるということを聞きましたので、現在手続中でございます。ただし、収入がないと入れないということでありますからその辺をどうするか、今苦慮をしておるというのが実情でございます。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 大臣、私聞きたいのは、今中国の人はわかりました、あなたが責任を持って入れたと いうことですから。ただ、そのほかのお手伝いさんとか秘書とかというのはどうなんですか。あなたがわかっていて入れたと思っていいでしょうね。このぐらいほかのメンバーについてはわかっているのですから。ましてや身近にいる秘書とかそういうのはどうなんですか。そこのところはっきり……。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 いや、お手伝いというのはまさにその中国人の方を指していると思います。収入を得るところがないものですから、会社で働いた後、私のところへ来てお手伝いをしていただく、そしてそれを生活の足しにしていただこうということでございます。  それから秘書のというのは、それは確かに何年か居住をしておりまして、退去をした後に手続をしていなかった。秘書と申しましても、これは市街地開発の社員であった者が私の秘書になりまして、実は私自身もあのビルの中に事務所を借りておる一人でございますから、入居の資格もあるわけでございます。私の従業員は資格も持っております。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 ですからそこのところ大臣、気持ちはわからないわけじゃないけれども、手続を間違えていろいろな秘書が入ったりなんかして、今それは悪いことだと認めた上で解消しつつあるわけですから、そこのところは率直に認めてもらってそして前に進んだ方がいいと思うのです。そしてこういうことはいかぬのだ、そのことを明確にしてやってもらいたい。  それから先ほども、何か十年後に地主に返すとかいろいろなことを言っておりましたけれども、しかしそれのときにはそれなりの公団として手当てはしたはずですよね、そういう約束違反の点がもし法律的にあるとするなら。それは、口約束ならそうならないでしょうけれども。ですから、そこら辺のところはどうも私どもには言いわけに聞こえるので残念な点なんですけれども、いずれにせよああいう一等地に、しかもずっとあれだけの建物の中へいろいろな人を入れておくということ自体が大変な金のかかることで大変だと思いますが、それをやっておられる。しかも社員であるとかいろいろなことを言っておられますけれども、いずれこれは解消するということですから、今後はこういうことはあってはならない、こういうふうに考えてよろしいですか。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 入居の資格のない者を入れたりということはいたしておりませんけれども、しかし退去した後延々とそのままにしていたということは許せないことでありますから、これを是正するようにもちろんやっておるわけでございます。今後もそんなことが絶対に起きないようにもちろんいたしますし、立場がたまたま建設大臣に就任をいたしましたのですから、より厳格にこの問題については対処をしてまいりたい。ただ、建てたころは先ほども申し上げましたように地価が三十万程度でありましたけれども、今何千万という場所になってしまったものですから、より厳しい目もあると思います。それはそうでなくてもそうですけれども、厳正にやるように努力をしてまいりたいと思います。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 その点は大臣もきょうの所信表明の中で「所管行政の合理化、効率化を図るとともに、綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる所存であります。」こう申しておられましたから、その点を実行していただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。  それから、やはりこういう問題についてはもっと早く責任の所在あるいは問題点を明らかにして、公団に対してもちゃんと綱紀の保持に努めるように命令をするとか、そういうことがあってしかるべきだと思いますが、その点は非常におくれている、極めて残念な点であります。この点も直していただきたい。  そこで、公団の総裁、あなたは先ほど申し上げた質問に加えて、この問題についてどのような責任を感じておられるか、お伺いします。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 お答え申し上げます。  市街地住宅の一部につきまして、先般不適正と思われる使用がありましたのはまことに遺憾に存ずる次第でございまして、心からおわび申し上げます。これは公団の管理の不十分な点にもよるわけでございまして、公団としても深く責任を感じているわけでございます。今後はこういうことのないように、管理の適正化を図ってまいりたいと存じますが、言いわけになって恐縮でございますけれども、賃貸住宅は当公団は七十万戸管理しているわけでございます。それで一斉点検という形で毎年点検はしているわけでございますが、それはせいぜい五万戸程度しかできないわけでございます。そういうようなことでこういう事態があるわけでございまして、これからはなるべく管理を強化いたしまして、こういうことのないように努めてまいりたいと存じます。  なお、天下りの話がございましたが、私が参りましてから天下りの人数はいささか減っておりますけれども、それでもまだ大勢おりまして、しかしそれは適材適所で適任者を任命しているわけでございますから、天下りであるから管理が不十分であるとかそういうようなことはあり得ないと私は考えておりますし、部長以下は大体プロパーの職員にお願いしております。(上野委員「いや、数を言ってくださいよ、理事の数」と呼ぶ)役員の数は、監事を含めまして全体で十六名でございますが、そのうちいわゆるプロパーの役員は四名でございます。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 十六人のうち四人しか下からたたき上げ、たたき上げと言うと語弊があるかもしれませんが、あとはもう十二人までは天下りだ、そういうことでありますが、これは余りやりませんけれども、もっと詳しく言うなら、給料が高いのですよ、給料が。だからあなた、五万戸しか点検できないと言っているでしょう。これは一つは人間の問題でしょう。それから機械化もあるでしょうけれども、先ほどもこの機械化の時代に何やってんだという話もあったけれども、そういう意味では、これはやはり残りの十二名の給料というのは相当なものですよ。だからあなた、七十万戸あるから五万戸しかできないというなら、では仕事できてないということじゃないですか。戸数が多くなればどうにもならない、こういうことでしょう、あなたの言っていることは。そんなばかなことはないでしょう。多くなれば多くなっただけの体制を整えて監督しなきゃどうにもならないでしょう。その点では、先ほどもそういう話があったけれども、戸数が多いから、それなら人間が足りないなら足りないように対処しなきゃいかぬじゃないですか。首切りだけじゃなくて人を入れなきゃいかぬ。そういう意味ではまさに、七十万戸だからというなら、それでは五万戸だけは点検があるからあとはごまかし切れる、こういうふうにもなりかねない。その点では総裁、それはあなたの失言ですよ。全部やるためにはこれこれのことが必要だというならわかりますよ。     〔木村(守)委員長代理退席、委員長着席〕 それでは、これから今みたいな問題が出る。  ところが、私は一つ経験があるのですよ。兄弟で名義変更しないで住んでいたら追い出された例があるのですよ。これはもう厳しかったですよ。僕ら中に入って、何とかならぬのか、兄弟あるいは親子の場合にはかわいそうじゃないかということも含めて、そういうことがあった。ところが最終的には、その本人の不徳もあったでしょうけれども追い出されちゃったのです。穏やかに追い出してもらうために我々働いたような結果になりましたけれども、一部にはそういう厳しさが、庶民のいわゆる一般の人には厳しいのですよ。かなり厳しいですよ、今公団の名義を変えないで住んでいるというのは。そういうことが一方でありながらきょうみたいな話になるというのでは、やはり信頼性が薄らいでくる、こういうことでありますので、この点はひとつ気をつけていただきたい。  そこで総裁、七十万戸を全部やるにはこれから何をどうすればできるのですか、管理監督の点で。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 五万戸しかできないというのは年間五万戸でございますから、計画的にやっている わけでございますから、それを毎年分を加えますと相当な数にはなるわけでございます。ただ、これを全部やるということになりますと、人員をふやすというお話でございますが、これは行政改革その他で人員は一切ふえません。残念ながら、当公団におきましては毎年五十名以上の減員をされているわけでございます。そういう点から申しますと、やはりこれは委託形式なりなんなりでやるより仕方がないと私は考えております。したがいまして、いろいろと知恵を出しまして管理の強化を図ってまいりたい、これが私の結論でございます。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 そこで大臣にもお伺いします。  先ほど出た天下りの問題など、それから今のこの監督体制、管理体制の強化について改善をされようとするのか、そういう決意がおありなのかどうか。特に天下り、いかに能力があるといっても、これはやはり、十六名のうち四人しか下から上がっていったのがなくて、あとは上から来るんだとなれば、どう考えたって全体の公団の士気にも関係しますよ。一生懸命やったって最終的にもう知れているということになったらこれはどう考えてもおかしいし、活力が失われる原因もそこにあると思うのです。その点の改善もお考えかどうか、お尋ねします。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 先ほど御指摘がありましたように、私も日本住宅公団に奉職をした経験がございます。当時はまだ創設当時ですから、プロパーの職員が役員になるなんということは考えられもしないことでございましたけれども、職員としての意識からすれば、やがて将来は生え抜きの者が役員にもなっていくだろうという期待を持ちながら、皆さんと一緒に働いていたことを思い起こしております。  御指摘のとおり、今では十六人のうち四人が役員をやっておられるということでございますが、大変にすばらしいことだと私は思っております。その方々はいずれもかつて一緒に働いた同僚でございまして、公団としてもそのような心組みでこれからもやっていくと思います。ただ人数の比率だけということではなくて、やはり適材適所というものもございますし、建設省で仕事をしたり各省で仕事をして、しっかりした力をお持ちの方が公団のために役に立つという側面もあることを忘れてはならない。しかし、御趣旨の方向は確かに適切な御意見でありますから、私も検討をしてまいりたいと思います。  それと、先ほど来の問題については、重ねてでございますが、入居者全般について、もちろん五万戸という数は少ないと御指摘があるかもしれませんけれども、なかなかの数でございまして、やはり適正な使用をすることが原則でございますので、今後みずからが反省をしながら的確に調査をし、対処をしてまいることをお誓いをしたいと思います。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 そこで、建てかえ問題に問題を移してまいりたいと思います。先般、東京のある団地の問題を中心にしてお年寄りの方々の将来の問題その他について一定の前進がございました。ただ、問題点としてまだまだ数多く残されておりますので、この建てかえ問題をまずお尋ねをいたしたいと思います。  この建てかえの中で、第一は、建てかえますと家賃が二倍から三倍になる。それで、今のままでいいと言っているのに建てかえておきながら二倍から三倍になる、こういうことはどう考えましても、公団の持つ使命からいうとちょっと行き過ぎじゃないだろうか。なぜ高くなるかといえば、簡単に言うなら、土地の評価が、前は何千円かで買った土地が今何十万、何百万するからといって、その土地の評価もその家の計算の中に入っている、こういうことであります。したがって家賃が二倍、三倍になるということなのですけれども、そういうあり方でいいのかどうか。これはやはり大きな問題だと思いますし、建てかえて二倍、三倍になるのならとても将来は住めないという人の声も相当聞こえます。  それからそれとの関連で、どうしても今のままでいいから、例えば一つの例で申し上げますと、千葉県に大久保団地というのがありますが、その大久保団地の場合なんかでも何十人かは今のままで結構だと。前少し建て増しをしてあるのですね。建て増しして一万何千円か家賃を値上げしてもらって、一定程度広くなって現在住んでいる。そうだとすれば、今のままでいいというものを何も無理に建てかえる必要はないじゃないか。建てかえた後が新しくなって広くなって家賃が現状のままというなら、これはだれでも喜ぶでしょうけれども、二倍から三倍になるのではもうその人たちは住めない、こう言っているわけです。この点については一体どうするつもりなのでしょうか。今のままで強引に押し切るつもりですか。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 先ほども申し上げましたように、現在公団が管理しております賃貸住宅は約七十万戸あるわけでございます。そのうち昭和三十年代に建てられたものが十七万戸あります。その中で一万戸は、いわゆる先ほど問題になりました市街地住宅でございます。残りの十六万戸がいわゆる団地住宅であります。この十六万戸につきましては、容積率が大体二〇〇%のところに建っているわけでございますが、現実には六〇%以下の使用しかされておらないというのが現状であります。  もう一点は、ここに建っている家でございますけれども、家の広さが大体二DK及び三Kが九三%を占めておりまして、その平均の規模が三十八平米という小さい住宅でございます。その上、設備も不十分であります。こういうような点から、土地の有効利用と居住水準の向上を図るために、昭和六十一年度から建てかえ事業を実施したわけでございます。  今先生のお話のように、建てかえを実施するためには居住者の御理解と御協力を得ることが最も重要でございます。そこで、我々といたしましては二年間かけてじっくり我々の考えておることを御説明申し上げ、御協力をいただくことにしております。幸い、六十一年度から始めまして六十三年度までのものが丸二年間たったわけでございますが、この住宅につきましては、全員訴訟に持っていくことなく御同意をいただいておるところでございます。  どうしてそのように御賛成がいただけたかと申しますと、二年間誠意をもってお話し申し上げた点もございますけれども、今お話しのように二倍、三倍になる家賃を、当初は七年間でございますが相当大幅な減額をする、老人等の低所得者、社会的弱者の方に対しましては、その上に五年間の特別減額措置を講ずる、こういう制度を設けておったわけでございますが、今般政府におかれまして、いわゆるリロケーション住宅というものをつくられることになりまして、家賃の低い、安い建てかえ住宅が一部つくられることになりましたから、これとの整合性をとって家賃を五年間低所得者についておまけしてきたわけでございますが、これを十年間に延ばすことによりまして、このリロケーション住宅にお入りいただければそれほどの負担感を感ずることなしに何とかその場所でお住みいただける、こういうことで今回改めてこういう制度を取り入れたわけでございます。そういう点から考えまして、公団としてとり得る最大限の措置を現在講じておると私は考えております。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 そこで一点、総裁、そうすると二年間かけた、かけても解決しないのがあるから申し上げているのです。これはこれからも時間をかけてじっくり話し合いをして、決して強硬な措置とかなんかをとらない、このことを言えますね。これは国会の要望事項にも入っていますよ、そういうふうに考えていい点が。その点どうでしょう。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 六十三年度までのものは丸二年間たっております。したがいまして、これはすべて片づいておりますから、法的措置を講ずる必要はございません。  平成元年度の分でございますが、これは現在折衝中でございまして、まだ九月までの期間があるわけでございます。我々といたしましては、その九月までの間に全員の御同意がいただけるように最大限の努力をいたしたいと存じております。 (上野委員「それが終わったらどうするのです、解決しなかったら」と呼ぶ)解決できなかった場合には、やむを得ませんからそのときの状態で考えたいと思っております。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 いやに強気な意見ですけれども、九月まで時間で二年間でと言う。二年間というのはそんなに長くないのですよ。自分のうちをどこへ持っていくかなんということになったら五年、十年かかる。それはもう大変なことですよ。建てたって二年かかるうちだってありますよ、それは。そういう意味では、二年は決してあなたが言うほど長くはない。この点をまず考えておいてもらって、あくまでも話し合いでやるべきだと思いますよ。今までのたな子を途中で追い出すようなことを、しかも法律的に追い出すようなことをやったら、これはもう社会問題になりますよ。しかも二倍、三倍の家賃ですから。その点、あなたまだ答弁してないですよ、どうして二倍、三倍になるのかということ。  それから、リロケーションについて、年配の方についてのいろいろな配慮、五年を十年にして、十年間かけて普通の家賃まで持っていくというそのやり方については、私は一歩前進だと思うのです。間違いない、今まで五年だったのですから。五年だと坂が急ですからね。しかし、あなたの方の案でいくと、例えば六十歳から十年というと七十歳なんですよ。今八十歳の平均寿命の時代になってきていますね。そうすると、七十歳になって一番収入の少ない時期、だんだんぐあい悪い時期、それから体も弱っている時期。八十年といったって、七十超えたらやはり大変ですよ。これは個人差はありますけれどもね。そういう段階になって今度は普通の家賃を取られる、こうなるとこれはちょっとあれじゃないですか、ある意味じゃ逆じゃないでしょうか。結果的に弱者をますますいじめることになり、前の十年間はずっとこうやってきたけれども、もう十年たつと頭打ちになって、普通の家賃を取られるということになりますね。それは、ほかにもいろいろな対策は多少あるにしても、二倍、三倍になったこの家賃を納めるということになると大変です。  それから、あなた方が今考えているものでいくと、これは後で申し上げますが、三年ごとに家賃の改定をやって値上げしようとしているのです。そうすると、この間に、十年間に三回の値上げがある。そういうことを考えますと、あなた方がせっかく考え出したこのリロケーションも、どうも先十年ぐらい過ぎると大したことないということになってしまいかねない。その点については、これはもうこの状態をもっと坂を緩やかにして、終身続けたらどうですか。たな子と家主は親子みたいなものだと昔から言っているのですよ。きのうやきょうの問題じゃなくて、徳川時代から言っているのです。家主は親だと言っている。その親が子をいじめるようなことは余りよくない。しかも、社会のために長年働いてそういう公団住宅にもうずっと住んでいるという人を、七十ぐらいから厳しくするというのは、これはどう考えてもあれだ。せっかく十年間ということを考えたら、なぜもうちょっと、もう十何年しか生きませんよ、そういう人が多いのですよ。だって、八十超えて元気でやっている人はなかなか少ないですよ、案外。だから、そういう意味ではそこまで終身でいいじゃないですか、これ、終身で。どうでしょう、総裁。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 何点か御質問がございましたのですが、まず家賃が二倍、三倍になるということでございますけれども、全く前の家を壊しまして新しい住宅を建てるわけでございますから、建設費そのものだけでも家賃は二倍、三倍になるわけでございます。今土地の再評価をするから家賃が高くなり過ぎる、こういうことを申されましたのですが、土地の再評価は確かにいたします。しかし、そのまま家賃を決めるわけではございませんで、家賃を決める場合には、周囲の新しい公団の賃貸住宅と平仄が合うような形で決めているわけでございます。現実に申しますと、家賃は、公募家賃並みにも家賃収入の中には地代は入っておらないというのが大体の現実でございます。したがいまして、必ずしも時価評価するから家賃が上がるということにはなっておりません。  それから次に、二年間でも短過ぎるではないかというお話でございますが、確かに短い方もおられるとは思いますが、大部分の方の生活設計を二年間以上でやるということは、その方々にとりましては大変迷惑な話になると思います。したがいまして、大部分の方の御賛成を得られている現在、この二年間を延ばす必要はないのではないかと私は考えているわけでございます。  それから、十年間延ばしたのは一定の評価はするが、これを終身にしたらどうか、こういうお話でございますが、公団が社会的弱者の方にとっております措置は、やはり建てかえに伴う激変緩和措置でございまして、これを終身とするということになりますと、社会福祉の面から考えるべき問題ではないかと私は考えております。これだけいろいろな措置をやっておりますのは、現在の公団として社会的弱者に対する補助金その他いただいておらないわけでございますから、公団の経営の中でできる最大限のことをやっていると私は申し上げたいと存じます。  また、三年ごとに値上げをする、これは一般の賃貸住宅につきましてはそうさせていただきたいと思っておりますが、この建てかえ住宅につきましては、激変緩和措置を講じておる間は値上げはないわけでございます、これははっきりまだ結論を出しておるわけではございませんが。それから、激変緩和措置がなくなって三年は、現在でも傾斜家賃の終了後三年は値上げをしてないわけでございますから、これは値上げはないということになりますと十年間値上げがない、こういうことになるわけでございます。  それから、七十歳で切れてしまうというお話でございますが、この措置を講ずるのは、リロケーション住宅は六十歳からお入りいただくことになっておりますが、この措置を講じて住宅扶助限度額まで家賃を抑えるのは七十歳からでございますから、それから十年ですから八十歳になる。その場合に、リロケーション住宅に入っておられれば、それまでの間に住宅扶助限度額が上がってまいりますからうまくすりつく、このように考えているわけでございます。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 ここに、一九八八年に建設委員会から、建設委員長から政府に対する要望という形で「建替えについては入居者の理解と協力を得るよう努め円滑な推進を図ること。」こういうふうに一項ちゃんとあります。だから、私の言っているのは、何も二年で時間の問題を言っているだけじゃないのです。あくまでも話し合いで解決を図るべきだし、そこに柔軟な姿勢が求められるということを言っているのです。そのことをあなたの方はやる義務がありますよ、これは。国会の要望をそんなに軽く考えてもらっちゃ困りますよ。そのほかにもっとありますが、時間がないから言いませんが、そのことが一つあります。  それから、先ほど国土庁長官が「住む人が地域に誇りを持ち得るふるさとづくりを支援するための体制づくりに積極的に協力し、地域がその個性に応じ、活力の倍増を目指す地域づくりのための施策を推進してまいります。」こういうふうに述べられている。だから、その地域ごとに、今住んでいる人はその地域にいつまでも住めるようにしたいと言っているわけです。それを、あなたは福祉の関係でどこかへ持っていけと言うのでしょう。年とったらどこかへ持っていけ、福祉ですべきだと言う。そんなことなら何も最初から頼みはしませんよ。公団は、公団に長年住んだ人を大事にしてもらいたい。しかも地域でそういうふうにやると言っているじゃありませんか。ふるさとづくりとかうまいことばかり言って、実際はそうなってないから申し上げるのです。  それが一つと、それなら総裁に一つ提案があります。あくまでもそこに住みたい人を住まわせるためには、今言った福祉との関係も重視をしていいと思うのです。ただし、どこか山の中へ持って いけとか向こうへ持っていけというのではだめですよ、これは。そうじゃなくて、同じ地域に住むためには公団の敷地を市とか県とか、そういう県営住宅、市営住宅に貸すなり売るなりして、そこに県営住宅、市営住宅が、福祉の住宅が建てられるようにできないかどうか。これをやれば、あなたの言うことが一貫性を持ってくる。少しは立派になってくる。そうでなくて、ただ追い出そうというのはこれはいけませんから、これはもう当然のことである。したがって、そんなことを考えられないかどうか。  それから、あなたは二倍、三倍になる中には再評価はほとんど入ってないと言っているけれども、じゃ、全部評価を抜きますか。土地の代金は抜いて計算をすることになりますか。これは再評価の分が、それは全部じゃないけれども入っているでしょう。その点を明確にしてください。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 まず、土地代が入っているかどうかという問題でございますが、積算の根拠として省令のたしか四条だと思いますが、省令の四条に基づいて家賃計算をする場合の積算の根拠には土地代も入っております。しかし、五条によりまして、周囲の他の住宅との均衡を図るという面で、家賃を実際に決める場合には、その分を除きましてもまだ現実にいただいている家賃にならないということを申し上げたわけでございます。  それから、公営住宅を入れたらどうかということは、確かに僕は大変いい御提案だと思っております。したがいまして、この点につきましては建設省の御指導を得ながら、いろいろと相談をしてまいりたいと思っているわけでございます。  ただ、先生がおっしゃいましたように、公団を追い出すつもりかということでございますが、追い出すなどという気持ちは全くございません。なるべくそこに住んでいていただけるようにリロケーション住宅をつくっていただき、あるいは家賃を減額するというような、公団としてできるあらゆる最大限の措置を講じているわけでございますから、その点は御理解いただきたいと存じます。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 今の公営住宅の中の市営住宅、県営住宅については、ひとつ大臣の方も御検討のほどをよろしくお願いしたいと思います。  そこで、土地の再評価については積算の根拠にはなっている、こうおっしゃっていますから、これは入っていることは間違いない。ただ、なぜ僕はそう言うかというと、周辺を考えろという話ですけれども、周辺で新しく建てた住宅を基準にして、これをまた古いのを新しくしたのも考えられていますから結局同じことなんですよ。しかも、今公団の建てている住宅は、当初公団が目指した中堅サラリーマン、県営住宅、市営住宅に次ぐ、収入がやや多い人たちを入れるその範囲をもう超えているわけですよ。家賃十二万とか、安い方でも九万とか、えらい高い家賃になっていますでしょう。そういう家賃になっているところを周囲だと称して比較すれば、上がるのは決まっているじゃないですか。安いから公団住宅なんですよ、比較的に。それは市営住宅、県営住宅よりは高いですよ。それはわかりますよ。しかし、だからといって土地代を入れた新しくつくったところの計算でやられてはかなわない。  それから、そういう計算でいきますと、公団の含み資産だけはどんどんふえていくでしょう。これは一体、今どのくらいあるんですか、時価に計算するとこれはどうなりますか。当初買った値段の何倍になりますか、ちょっとそれを言ってください。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 そういう再評価はしたことがございませんから、何とも申し上げかねます。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 しかし、評価しないわけにいかぬだろうと思うのですね。個々にずっと評価していくんですから、だんだん建てかえたり新しくつくっているところはしてあるはずですよ。まあ、きょうはいいです。また改めて総裁にお聞きしますから、ひとつ計算しておいてください。  ですから、私の言うのは、公団住宅というのは含み資産とかの資産を形成するためにあるわけじゃないのですよ。だから、極端に言うと、資産はゼロになってもいいのです。ゼロでもいいから、それを庶民の住宅に提供していくというのが本来の姿ですよ。そこが今度の建てかえの場合には欠けているのじゃないかと思うのです。だから、せめて県とか市に、ただなら一番いいけれども、その一部を渡して、そこに市営住宅、県営住宅、福祉の住宅を建てさせて、そこに公団の中にいる人、すぐそばに建てましたから行ってください、こういうふうになれば一番いいわけです。そういう意味で先ほどの提案を申し上げたのです。だから、その含み資産がどんどん大きくなるような今日の公団のあり方を改めて、それをやはり家賃なり何かで安くしていくということを考えるべきだと思うのです。それを考えなければ、今土地代がこれだけ上がればどんどん上がっていきますよ。家賃は上がらざるを得ない、こうなってしまいます。ですから、そこのところを検討したことはないですか、検討する気もないですか。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 含み資産と申されますけれども、七十万戸の住宅がそこに建っているわけでございますから、そこには人が住んでおられるわけでございまして、これを再評価して売却するとかなんとかということにはなりませんから、収入としては上がってこないと思いますから……(上野委員「だって分譲住宅やっているじゃないか。分譲住宅やって、あちこち売っているでしょう」と呼ぶ)

桜井新自由民主党

○桜井委員長 手を挙げて質問してください。そういう違反行為はだめです。——上野君。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 質問したことに答えるように、ひとつ委員長の方からも御指導いただきます。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 十分答えております。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 そこで、新しく住宅を建てる場合に、今分譲住宅をつくっているのですよ、その中の部分を分譲にしているわけですから。そうすると、分譲することによってお金を取って、その分をこっちの全体の建てかえの方の費用に持っていこうとしているわけでしょう。やっているじゃないですか。  だから、私は何も今建っているものを売れとかなんとか言っているのじゃないのですよ。建てかえの際にそういうふうな措置がとれるじゃないか、そして公団の持っている資産というのはそんな大きくなったと威張らないで、むしろそれをいかに還元するか、国民に還元するかということを住宅政策の中に入れなければ、公団の家賃はますます上がる一方だということを申し上げているのです。  それでは、あなたは公団住宅の家賃を下げるためにはどういう方法があるとお考えでしょうか。この際、御卓見をお聞きしておきたいと思います。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 誤解してお答え申し上げまして、まことに申しわけございませんでした。  今お話しのように、確かに建てかえ団地におきましては、分譲住宅を一部入れることによって賃貸住宅で生ずる赤字を埋めているという状況でございます。しかし、公団の使命は賃貸住宅をつくることにあると私は考えております。したがいまして、分譲住宅につきましては、現在のところ、そこに住んでおられた方で戻り入居を分譲住宅でしたいという方の要望に応ずる戸数に限るようなやり方をやっておりますから、全体の大体二割ぐらいが分譲住宅になる、こういうことでございます。したがいまして、その二割でこれは多少益が出ます。この益を賃貸住宅の家賃の引き下げの方に回しているわけでございます。  なお、公団が行っております家賃の引き下げ対策としましては、先生御承知のように、一番は政府からいただいている補給金による家賃の引き下げでございます。そのほかに、家賃の値上げをさせていただく分の三割を新しい住宅の家賃の引き下げに使わせていただいております。それからもう一つは、例えば既存の団地の一部について公共施設等の用地に供するために売却した場合等の収入、あるいはへた地等の売却収入を家賃の引き下げに回しているわけでございます。それから、た だいま申しました分譲住宅で得ました益金の一部を家賃の引き下げに回す。これらの措置を講じておるにもかかわらず、残念ながら土地の上昇と建築費の高騰によりまして、家賃は今お話しのように、本年度の全国平均で十万三千円ということになってしまいます。ただし、全体の七十万戸の家賃の平均は四万四千円でございます。     〔委員長退席、金子(一)委員長代理着席〕

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 そこで、建てかえの方はひとまずおきまして、また次の機会にもうちょっと具体的に総裁に注文したいと思います。  今度は、公団住宅の家賃の値上げ問題について、少し残された時間でやってみたいと思います。  まず、総裁、今度また三年ぶりに家賃を上げようというお考えですか。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 公団住宅は、先生も御承知のとおり国の財政援助を伴った政府施策住宅でございまして、国民共有の財産でございます。したがいまして、この家賃につきましては、公団住宅相互間の家賃の均衡が図られておるかどうか、あるいは維持管理経費が確保されているかどうか等を検討して、定期的に改定を行う必要があると私は考えておりますし、この点につきましては建設大臣の諮問機関である住宅宅地審議会においても再三指摘されているところでございます。  また、その改定に当たりましては、前回、六十三年の改定におきまして、五十八年の当委員会の要望に基づきまして改定のルールをつくれということでございましたから、約二カ年を使いましてルールをつくりまして、六十三年の値上げはそのルールに基づいて行ったわけでございます。そのルールにおきましてはいろいろなことが定められておりますが、今の値上げの時期の問題につきましては、三年ごとに値上げすべきである、こういうことになっております。そのちょうど三年目が来年度に当たるわけでございまして、私といたしましては値上げをさせていただきたい、このように考えております。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 総裁、そのルールがまず問題なのですよ。ルール、あなた方は何か国会ででも審議して決めたようなことを言っているけれども、皆さんの勝手につくられたルールではないですか。いわゆる公団の側が自分に都合よくつくられたルールですよ。私に言わせれば明確にそう申し上げてもいいと思う。それはなぜかといえば、まず三年ごとに値上げするなんというのは、これはどだいおかしいですよ。それから、土地が高騰している時期に、その高騰に対して何ら抵抗なくその地価の高騰に合わせて家賃を値上げする、これは固定資産税との関連が出てきますからそうなるのですけれども、そういうことはまず間違っているのではないでしょうか。公団の仕事の上から、事業の上からいうと、これは間違えておると思うのです。むしろいかにして公団の家賃を下げるかという努力をすべきである。  それから、今日の高騰の責任は、大塚大臣ちょっと予算委員会の方に回っておりますけれども、大塚大臣も認めておるのですよ、中曽根民活のために上がった、こう言っているのですよ。自民党の大臣にしてははっきり言っていますね、同じ自民党の大臣のやり方が悪かったからこうなった。それは、それがすべてだとは言っていませんけれども、それが大きいと、そういうことです。したがって、今日土地代が上がっているのは、地価の高騰は、これは政治の責任なのです。その政治の責任である政府から、その責任を少しでも果たすために国は公団にお金を出しておるわけです。今日の時点ではそう考えていいと思うのです。  だから、共有財産ということはそのとおりです。その共有財産を使っていかに庶民の住宅を充足させていくかというのが皆さんの仕事です。そのために政府は金を出しているわけですから。したがって、政府が金を出すことによって家賃の値上げをしなければならぬような理屈というのは、私はどうも納得できません。総裁の話を聞いていると、そういう話に聞こえます。共有財産だから、したがって家賃は人並みに高くしなければならぬ、こう聞こえるのですよ。あなたはそういう意味のことを言っていますよ。そうではなくて、共有財産だからこそその共有財産を使って庶民の家賃を下げていく、あるいは現状維持でやっていくということでなければおかしいでしょう、これは。固定資産税の値上げに従って三年ごとにやるということは、あなた方が勝手につくったルールです。  それから、諮問機関というのもあなたの私的な諮問機関でしょう。決して公じゃないですよ。国会に諮られたことがない。国会の方は、家賃を下げろということは言っていますよ。下げる努力をしなさいと言っている。それに逆行しているのではないですか。その点はどうでしょう。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 まずルールの問題でございますが、これは確かに総裁の私的諮問機関である基本問題懇談会でございます。その中に家賃部会というのがあるわけでございますが、この家賃部会には居住者の代表の方にもお入りいただいておるわけでございまして、ここに諮ってつくったルールでございまして、六十三年の値上げの際に、当委員会におきましてもいろいろと御議論を賜ったところでございます。  また、共有財産だからということを申し上げたのですが、共有財産だから維持管理についても十分な維持管理をしておかなければならない、それに必要な金が必要であれば、やはり家賃の値上げで賄わざるを得ないのではないかということを申し上げたわけでございます。  それから、土地代が上がったからというお話でございますが、今度の家賃の値上げにつきましても、またこの前、今までもそうでございますが、家賃の値上げにつきましては、地価を直ちに反映するような形にはなっておらないわけでございまして、固定資産税の評価額を用いているわけでございます。固定資産税の評価額も上がるではないかということと存じますが、今回の家賃の値上げにつきましては、昭和六十三年の一月一日の固定資産税の評価額をもって地代相当額を計算するわけでございますから、このときまでにはそれほどまだ土地は上がっておらないわけでございますから、それほどの影響はないものと考えております。

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 総裁、この家賃の値上げについて既に行動を起こしておられる。きょうはその過程ですから、これ以上突っ込んだことは申し上げませんが、ただその際に、今まで申し上げておりますように、この基本問題懇談会という私的諮問機関、しかもこれはあなたの方で都合よく選ばれているのですよ。確かに住民の側から一人かなんか入っていますね、二人ですか、二人は入っているけれども、あと全部はあなたが選ばれたわけですから、これはこのままでいくとあなたの都合よく進みますよ。ただし、全員の賛成がなければ、国会の決議のように全国会議員の賛同、各会派全部の賛同がなければ国会決議はやらない、こういうことがあると同じように、全員の賛同を得て案を考えるということにはなりますか、なりませんか。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○丸山参考人 基本問題懇談会はどこまでも総裁の私的諮問機関でございまして、諮問機関でございますからその意見に拘束されるわけではございません。ルールは公団の責任でつくったものでございまして、意見は聞きましたけれども、諮問機関としての以上の意見をいただいたわけではございません。     〔金子(一)委員長代理退席、委員長着席〕

上野建一日本社会党・護憲共同

○上野委員 それでは最後に、要望を申し上げておきます。  総裁、きょうで終わりではありませんから、これからも何回も御意見を申し上げさせていただきますので、要望を申し上げますと、まず、家賃値上げのルールと称するものをこれはぜひ再検討してもらいたい。その点は国会要望にもありますから、一項目入っていますから、これに従ってルールを再検討してもらいたい。  それから、三年ごとの家賃の値上げというのは、どう考えても納得がいかない。土地の高騰の問題を含めて、これは必ずしも公団の責任ではな いわけですから、公団は全部採算が合わないとぐあいが悪いようなことを余り考えないで、政治の失敗によって土地が高騰したりなんかしたときには、公団には赤字が出るということを覚悟していいと思うのですよ。これは後で改めて申し上げますが、したがって、家賃の値上げは極力抑えてもらいたい。そして国会についても、十分な皆さんの方からの委員会に対する相談をしてもらいたい、この点を要望して終わります。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 吉井光照君。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 両大臣が予算委員会の方へ出席されておりますので、まず最初に大臣答弁に関係のない部分から質問を続けていきたいと思います。  まず、若年建設従事者、この確保についてでございますが、御承知のように今三Kと言われる、きつい、汚い、危険な職種に若者が行きたがらない、その代表格がいわゆる建設業界ではないかと思うわけでございます。大小を問わずどこの建設会社でも人手不足、これはもう極めて深刻な社会問題でございまして、最近では道路、建築現場で女性の姿さえ見られるのも決して珍しい光景ではございません。こういったことから外国人労働者、これをどうするか、これも一つの大きな政治課題でございますけれども、こうした状況の中で政府は若年建設従事者の確保に対してどのように取り組んでおられるか、ひとつお尋ねをしたいと思います。

鈴木政徳建設省建設経済局長

○鈴木(政)政府委員 先生御指摘のとおり、建設業におきまして若年建設労働者の確保が最大の課題になっているところでございます。その理由はいろいろあろうかと思いますけれども、若者の就業意識の変化というような大変根本的な問題も考えられますが、基本的には建設業における雇用労働条件、賃金や労働時間、職場環境、そういうものを含めました労働条件が相対的に劣っているということから、若者にとって職場としての魅力が低下して、建設業離れが進んでいるということは否定できないことだと思います。建設業は、これまた御承知のとおり、五十一万の業者、そして従事する人間も五百九十万人ほどいる、しかも八十三兆円に上る建設投資を賄う我が国の基幹産業でございます。しかも今後、住宅、社会資本の整備を担うという点でも、建設業が健全な発展を遂げていただかなければいけない。そのためには若者をいかに入職させるか、してもらえるかということが確かに最大の問題であると私ども認識しております。  そうした観点から、建設省といたしましては一昨年、平成元年の三月に雇用労働条件の改善による建設労働者の確保あるいはロボット、プレハブ化、そういうものによります施工の合理化、そういうものを柱といたしました建設業の構造改善推進プログラムというものをつくりまして、建設業界、そしてそれを支援して現在一生懸命やっているところでございまして、そして建設業が若者にとって魅力のある職場になるように現在取り組んでいるところでございます。  例えばやっておりますことをちょっと紹介させていただきますが、現在既に三十二の都道府県でできておりますが、若年建設従事者入職促進協議会というものをつくっておりまして、これは各県ごとで業界と行政それから教育界、特に高等学校の先生等を中心にしましてそういうものをつくって、どうしたらいいか、建設業の実態も正確に理解していただく必要もありますし、またどうしたらいいかというようなことを現在検討しております。そういうところの成果としまして、例えば建設現場の見学会、これは先生方はもちろんのこと父兄、そういう方にも現場を見ていただいて建設業の正しい姿を理解していただこうというようなこともやっておりますし、また、ことしはこれから来年の法定労働時間四十六時間ということを迎えますので、時短のキャンペーン、建設業界も週休二日制を何とか実現したいということで一生懸命やっておりますが、そういうものもバックアップして今後キャンペーンをやっていく。あるいは若者が建設業に入ってきて五年、十年、十五年先どうなるかというようなことの目安がつくように、総合人材開発指針というものもつくりまして、夢の持てるような、そういうことになるというようなことも含めて、いろいろできるだけのことを現在やっているところでございます。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 こうした問題について、今御答弁いただきましたように政府の方としてもいろいろと手を尽くしていらっしゃるわけでございますが、私は、この三Kと言われる職場でもやはり若者が希望と誇りを持てる、こうした視点に立ったところの政策の工夫が大事だ、このように思うわけでございます。  その点、今御答弁いただきましたように、希望が持てる、夢が持てるようないろいろな施策を施していらっしゃるわけですが、今のように休暇それから労働時間、給与、こうした労働条件の改善も一つの大きい要素ではございますけれども、例えば昭和三十四年に創設以来今日まで百三十万人の人材が育っているところの技能検定制度は、大いに活用され、また工夫されれば若者の人材確保にも大きく貢献できるのではないか、このように思うわけでございます。といいますのも、この技能検定実施職種は現在百三十三種に分かれているわけでございますが、これら職種の有資格者は、医師であるとか弁護士それから建築士、こういった職種に比べますというと、その社会的評価及び地位というものが極めて低いわけです。極端に言えば、資格の有無に何の差もないものが多いわけでございまして、その原因は、その資格が実社会で本当に生かされていない、したがってそのようになってくるのではないかと思うわけでございます。  例えば一つの例を挙げますというと、防水工事の場合、防水技能士による施工でなくても、結局法的義務がありませんから強制力もありません。したがって、受注業者次第でこれがどうにでもなるわけでございます。こうした実態を改善しなければならないと思うわけですが、改善するにはやはり技能検定制度の本来の目的であるところのいわゆる技能士の社会的評価及び地位向上を、実効性のあるものに変えていかなければいけない。労働省はそのために、具体的な施策というものをどのように講じていらっしゃるのか。最近のいろいろな受験状況を見てみましても、決してここ四、五年減ってはおりません。したがって、いわゆる企業サイドも何とかしてこうした資格を持つ人をたくさんつくっていこう、このように一生懸命努力をされているわけでございますが、先ほど指摘もいたしましたように、どうしても社会的評価というか、また地位の面からいっても非常に低い。これでは、何かひとつここに社会的な地位を与えていかないとやはり長続きがしないのではないか、いずれは衰退していくのではないか、このようにも考えるわけでございますが、労働省のお考えをお示し願いたいと思います。

高橋匡労働省職業能力開発局技能振興課長

○高橋説明員 担当の高橋でございますけれども、先ほど先生から御指摘ございましたように、技能検定制度、約三十年前に日本に導入されまして今日に至っておるわけでございますけれども、その主なねらいといいますのは、ちょうど我が国の経済成長期に当たりまして、必要な技能労働者の養成、確保、それからその方々に対する経済的社会的地位の向上、こういうものを目標として導入されたわけでございます。  いろいろな資格制度の中で、例えばその資格がないとその仕事につけないというような就業制限の伴う資格制度もございますけれども、技能検定制度はある意味で勉強の目標を与えるという意味で、就業制限の伴ってない資格として現在に至っておるわけでございます。この三十年間に多数の方々が受験されまして、合格された方々につきましては技能士という称号が与えられるように法律上なっておりまして、私どもといたしましては、あらゆる産業でその方がいろいろな仕事をしていただいているというふうに考えているわけでございます。  しかしながら、今御指摘がございましたように、現在のままでいいのか、こう言われますと、 まだまだ経済的社会的地位の向上を努力していかなければならないというふうに考えております。例えば一つの方法といたしましては、技能検定に合格したことに伴いまして、関連するほかの資格試験の受験資格とかあるいは免除、そういった意味での連携を図るようにお願いしたり、あるいは、例えば建設関係の職種で考えてみますと、建設省の御理解のもとにいろいろな形で優遇措置を講じていただいているところでございます。今後とも、私どもといたしましては、関係省庁の御理解、また関係業界の御理解をいただきながら、さらに社会的経済的地位の向上を図るように努力していきたいと考えておるところでございます。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 今から社会的地位の向上、そういったものを目指して努力はしていく、こういうことでございますけれども、先ほどから指摘をいたしましたように、確かにこうしたいわゆる建設業界に働いている方々の高齢化、これは今本当に大きい問題でございます。したがって、あらゆる業界におきましても、何とかしてこうした技能士の養成をしたい、また確保をしたい、また技能士にひとつ社会的な誇りというか、そういったものを与えたいということで、今企業によりましては社団法人までつくろう、そして将来的に身分も保障していこう、また場合によれば退職金制度もつくっていこう、このように一生懸命努力をされているわけですね。したがって、やはりもっともっと前向きに、こうした人材確保といいますか、こういった政策については進めていただきたいと私は思うのです。  その一つとして、法的義務化と仕様書への明記についてでございますが、この際、建設業法上、また全技能士を対象にとは言わないまでも、せめて特殊な技能に限り一定要件のもとに法的な拘束力を持たせるような措置はとられないのか。また、いわゆる諸官庁の建築工事共通仕様書、これにおいても特殊技能士の使用をうたっていくぐらいの積極的な姿勢は見られないのか、この点いかがですか。

鈴木政徳建設省建設経済局長

○鈴木(政)政府委員 私どもも、今後の建設業行政の柱としまして、経営と技術にすぐれた企業が発展し得る条件整備をする、そういうことを考えておりまして、ただいま御指摘のございました事項につきましては、私どももそのように考えております。  技能士を建設業法上どういうふうに扱うかという問題でございますが、これはまた御承知のとおり、一般建設業におきましては営業所に専任の技術者を置くということが許可の条件になっておりますし、また特定建設業等をやる場合の現場に置く主任技術者につきましても一定の技術者に限っているわけでありますが、ただいま御指摘のありました防水施工技能士につきましては、六十三年に労働省とも御相談をいたしましてこの技術者の資格を付与したところでございます。さらに、建設業法上、技術検定試験制度がございまして、この受験の資格といたしましても、技能士について一定の条件を認めるということで前向きに扱っているわけでございます。ただし、先生も御指摘になりましたように、すべてを一律というわけにはまいりませんので、よく実態を理解し、また労働省ともよく相談をしながら、確かに若者に希望が持てる職場にするという意味からも、今後十分前向きに検討していきたいと考えております。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 そこで、職種の区分の見直しでございますが、そうした法的義務化をすると同時に、特殊技能であるか否かの基準、これもより明確にしておかなければならない、このように思います。そのためにも、職種区分をもう一度しっかり見直しておくことが必要だ、このように思うわけです。  労働省でも、時代とともに多種多様化する社会情勢の変化、またニーズに応じて適時職種区分の見直しをされているようですが、これはだれが、どこで、どのような方法と基準によってこの見直しがされるのか、ひとつ簡単にお答え願いたいと思います。

高橋匡労働省職業能力開発局技能振興課長

○高橋説明員 この職種につきましては政令で定めておりまして、私どもといたしましては、職種の立て方あるいは見直しの場合には、中央職業能力開発審議会に専門的な事項を調査していただくために専門員を置きまして、その方々に御審議いただいて案をつくっているところでございます。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 そこで、防水施工区分の見直しについてお尋ねをいたしますが、労働省の「技能評価のあらまし」を見ますというと、防水施工職種、これが現在八種類の作業に分かれているわけでございます。単に防水といいましても、大きくは面防水と線防水に二分されるわけでございますが、そこにはおのずと部位、それから施工、環境条件等が基本的に異なっている以上、技術的また職業的にも区別されるべきはずであるのに、なぜかこれが一緒に取り扱われているわけでございます。  すなわち、線防水、これは御承知と思いますけれどもシーリング防水のことであります。聞きなれない言葉ではございますけれども、ここに実物がありますので、ちょっとお見せしたいと思うんですが、委員長、よろしいでしょうか。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 どうぞ。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 このように壁がありまして、その壁と壁との間をシーリング材というゴム状のものでこれを覆うわけですね。これがいわゆるクッションの役目をいたしますし、それがまた雨漏り等につきましては、これは雨漏りを防ぐ。やはりどうしても壁と壁との間から水が漏ってしまう、こういうことですから、したがって、それを防ぐためにこういったシーリング材、ゴム状のものを使うわけですね。また、地震が起きましてもこれがクッションの役目をいたしまして、これが直接震動等にならない、こういったことでございます。やはりビルが高層化してまいりますと、どうしてもこうしたものが必要になってくるわけでございまして、これがやはり特殊な技能を要するわけでございます。今御説明申し上げましたように目地、つまり外壁ですね、これを構成する部材のすき間に今言った特殊ゴム、これを充てんするという意味で、通常目地防水、このようにも言われておりまして、やはりこれは今言いましたように熟練した技術というものが要求されるわけでございます。  面防水とこのシーリング防水の大きな相違点、これはやはりシーリング防水というのは、面防水のように単に雨水に対する防水性、それから下地に対するところの追従性、耐久性、これが要求されるだけではなくして、そして雨水及び風の圧力、風圧力ですね、特に暴風雨のときのいわゆる同時作用によるところの防水性、非常に難しい言葉が続きますが、地震によるところのいわゆる層間変位に対するところの追従性、それから先ほど申し上げましたいわゆる地震の場合、これがそのまま震動が来ないように、また自然作用によるところの直接的劣化に対する耐久性などのいわゆる高度の性能というものが要求されることでございます。  これは、この分野における専門家、ある大学教授の指摘でございますが、したがって、このシーリング防水の区分の必要性というものが非常に高い。また、今後、大都市圏におけるところの土地の有効利用、これによるところの高層化、これが進むことになるわけですが、熟練した適正なシーリング防水の必要性というものがますます高くなってくるわけでございます。そして、ひいては建築業界の健全な発展に寄与することになるだろう、このようにも専門家はおっしゃっておるわけでございます。  こうした点から、面防水という問題とそれからシーリング防水、これをやはり区別しなければいけない、このように考えるわけですが、労働省のお考えをお尋ねしたいと思います。

高橋匡労働省職業能力開発局技能振興課長

○高橋説明員 先生御指摘のとおり技能検定職種、現在百三十三ございまして、政令で定められているわけでございます。これは、基本的には技能の内容あるいは工具とかいろいろな面で共通性のあるもの、類似のもの、これを一つの技能検定職種として立てておるわけでございます。しかしながら、この一つの政令の職種の中で、作業現場 の実態に応じて中身を、まあ作業は幾つか区分しておりまして、試験の際には選択制を導入しているわけでございます。  この防水施工につきましては、防水工事の施工に必要な技能を八つの作業に分けて選択制を導入しているところでございます。これは時系列的に考えてみますと、昭和五十一年から六十年にかけて段階的にこの作業が導入されてきたということもございまして、現在八つに分かれているところでございます。御指摘のように、この防水施工の技能検定職種をシーリング防水系の線防水と、それからそれ以外の面防水といいますか、この二つの技能検定職種に分けることがどうかという御指摘かと思いますけれども、独立した職種として可能かどうか、これらにつきましては、やはり先生御指摘のとおり関係団体あるいは専門家、それぞれの御意見等を聞く必要があると私どもは考えているところでございます。したがいまして、今後関係団体等からいろいろと事情を聞きながら御検討をさしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 じゃこの問題につきましてもう一度確認の意味で申し上げておきたいんですが、先ほどからいろいろと御説明もいただきました。昭和五十一年にこの労働省の防水職種認定を受けた業界団体が現在まで、これは平成元年の統計ですが、四千六百三十三人のシーリング防水技能士、そして三百六十人のシーリング管理士、これを育成をしているわけでございます。この体制で十分とまではいかないまでも、数多くあるシーリング工事をこなすことが、今後の養成増も考えれば可能ではないか、こういうこともございます。もしそうであるならば、先ほど述べたように、私は社会的有用性も高い点も考え合わせると、やはりシーリング防水は建設業法上、法的義務づけができるのではないか、このように思います。  また建設省監修の建築工事施工監理指針、この中には、日本シーリング工業会で工事管理者資格制度、これを設ける旨記載されているわけでございます。この点からするならば、やはり諸官庁のこの共通仕様書にこのシーリング技能士の使用をうたってしかるべきではないか、このようにも思います。  さらに、権威あるところの日本建築学会、このいわゆる建築工事標準仕様書、これにはシーリング施工業者の指定がいわゆる特記事項として明記されているわけですが、これは裏を返せば、それだけ専門的な工事部門であるとのやはりあかしでもあるわけでございます。したがって、これに倣い、諸官庁の仕様書にもこのシーリング施工業者の指定事項を明記すべきではないか、このように考えるわけでございますが、以上の三点につきまして、確認の意味でもう一度御答弁をいただけたらと思います。

清水令一郎建設省大臣官房官庁営繕部長

○清水説明員 お答えします。  前段の技能士の活用の件でございますが、これにつきましては、昭和五十六年度版の建築工事共通仕様書、設備工事共通仕様書におきまして、技能士の活用を明示して使うことにしております。そして、地方自治体等もこの仕様書を使っておりますので、地方自治体に対しましても技能士の活用につきましていろいろ勧告しているところでございまして、実際に官公庁工事の建築工事におきましては、技能士の活用が図られていると考えております。  それから、後段の施工業者の明示の件でございますが、我々建設工事におきましても、市場アクセスの問題からできるだけ工事業者等の指定の仕方につきましても公正、公明性といいますか、そういうものを求められておりまして、現在、材料とか施工方法とかそれを行う者、今の技能者の活用の問題だと思いますが、そういうもので性能が確保できる場合は、施工業者名を明示しないという方針をとっております。そういうことで、施工業者の明示はこれからも考えてはおりませんが、技能士のますますの活用について考えてまいりたいと思っております。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 大臣がまだお見えになりませんが、じゃ変わりまして、精薄児者への有料道路の通行料金、これをひとつ身障者割引制度の適用拡大にならないかという問題について一点お尋ねをしておきたいと思います。  御承知のように身体障害者に対するところの有料道路通行料金割引制度、これが昭和五十四年六月一日より実施をされまして、そして昭和六十一年十二月一日にこの適用範囲が上肢機能障害者にも拡大をされたわけでございます。適用範囲は、身障者手帳を持っている者がみずから運転をする場合、この割引率が五〇%、それから対象者が三十一万人、これは身障者全体が約百四十万人と言われておりますからその中の三十一万人でございます。予算的には年間十五億円程度の減少額、このように聞いているわけでございます。  一方、療養手帳の交付を受けているところの全国約三十五万人、これは平成元年の七月末現在でございますが、この精薄者の多くは、やはり経済的基礎が極めて弱い。そしてその障害の特性からして、療育、通院、通所等、日常生活上や社会参加のためには自動車を足がわりとして、そして介護者の運転する自動車で有料道路等を日常的に利用する機会が非常にふえているわけでございます。特に、これは地方に参りますというと、この必要性が非常に高い。昔の道路を時間をかけて長時間車の中に閉じ込められていくよりも、近くには有料の高速道路がある、その高速道路に乗ればやはり早く目的地にも達する、これはだれが考えても通常のことだと思います。そういった意味で、やはり東京あたりでは考えられない、地方に行きますというと、こうした有料道路の使用というものが非常に必要に迫られてきているわけでございます。  社会的不利や経済的負担の過重なことは、身障者と精薄児者は何ら事情が異ならない、このように私は思うわけでございます。したがって、この人たちの生活圏というものを拡大をし、そして自立と社会参加、これを促進するためには、やはり交通機関を利用しやすくすることが私は必要なことではないかと思いますし、また移動であるとか交通にかかわる経済負担の軽減措置を図ることが、私は必要不可欠ではないかと思うわけでございます。  しかしながら、鉄道や飛行機、航空と異なって、やはり有料道路という特殊性がございます。また、この適用範囲を拡大するということが、どの程度まで考えればいいのかという問題もあるでしょう。難しい問題が確かに横たわっていることは事実でございます。だからといって、こうした問題をいつまでも放置をしておくということは、私は福祉の世界に差別をつくるようになるんじゃないか。これはもう実際、精薄児者の方から見れば、身障者の皆さんはこれだけ割引があるのに、おれたちは何ら変わらないのに全然割引も何もないじゃないか、こういうことに思わざるを得ません。それは官僚的、行政的に考えれば、適用範囲の問題とかそういったもろもろの問題が最優先に考えられると思いますけれども、私は、その当事者から見れば、そういった福祉の世界にこれだけの差別があっていいものだろうか、こういうことも考えるのは当然だと思います。先ほど申し上げましたように、身障者の皆さんへ適用されてもう十年を過ぎました。したがって、精薄者の皆さんからは、こうした要望が起こってくるのは私は当然だと思います。むしろ遅過ぎると思うのです。したがって、この問題に対するところの建設省の前向きの答弁を期待するわけでございますが、ひとつお答えをいただきたいと思います。

藤井治芳建設省道路局長

○藤井(治)政府委員 今先生から御指摘、御説明ございましたように、この有料道路通行料金の身体障害者割引制度、いろいろな問題、歴史の中で、上肢、下肢、体幹を含む肢体不自由な方々がみずから自動車を運転する場合に相当の制約をお受けになられますので、構造規格の高い自動車専用道路等の有料道路の利用を選択しているというのが現実でございますので、そういう実情にかんがみまして特に設けられたという経緯がございます。  しかし、先生御指摘のように、精神薄弱者の 方々、非常にお気の毒な方々でございますが、その介護者が運転する場合に適用されるようにこの制度の対象範囲を拡大すべきではないかという御要望は、かねがね私どもも承知をいたしております。一般的に、この障害者の方々の料金負担の軽減、こういうことは大きく言えば国全体の福祉のあり方とか、そういう方々が余計お金がかかるという意味合いからの所得政策といったような障害者施策全体の問題だというふうには私ども思いますけれども、一方、現実の状態を目の前にいたしまして、有料道路制度のあり方にもかかわる問題であろうかとも認識をいたしております。したがって、本制度を含めまして、例えば五十八年の道路審議会におきましては、先ほど先生が御指摘されましたように、逐次その拡大の努力をさせていただいてきているものでございます。そういうところでいろいろ御意見を伺いながら、検討を行ってきております。  そこで、今回のように、御指摘のこの有料道路の通行料金にかかわる障害者の割引制度の拡充、こういうことにつきまして、利用者の負担によって運営している有料制度でございます、本来はただでつくるべき道路ではございますが、やむを得ず料金を取らしていただいてやっている、こういう制度の中で合理的な説明が可能な対象範囲をどうしたらいいんだろうか、そういうこと。それから、国全体の障害者施策の中で負担の方法はどういう形でどういう負担をしていったらいいのか、大きく言ってこういうような二点の問題、こういうところの接点でこのような問題を検討していかなければならないのではなかろうかと思っておりまして、ただいま先生の御指摘につきましても、それを十分受けとめさせていただきまして、関係省庁とも調整を行いながら、いろいろな視点から一層検討をさせていただきたいと思っております。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 それでは、両大臣がお帰りになりましたので、まず国土庁長官にお尋ねをしておきたいと思います。  これは国会移転の問題でございますが、首都東京への一極集中の結果、地価の異常な高騰を引き起こした事態が重視をされて、そして八七年の四全総で多極分散型国土の形成が打ち出されてからも、再び注目され始めたわけでございます。そして四百三十兆円の公共投資十カ年計画、これによって推進への機運というものが急速に高まりまして、昨年十一月、衆参両院本会議でもって議員立法の形で提出をされて、そして国会移転決議が採択されたわけでございます。しかしながら、決議ですから、移転先であるとか今後の手順、そうした具体的な内容は一切盛り込まれてはおりません。竹下内閣当時提唱されたところの一省庁一機関の地方移転、これもやはりいろいろ官僚組織の根強い抵抗に遭ってあえなくついえた、このように言われておるわけでございますが、けさほど長官は、総理の開催する有識者会議または長官が開催されるところの懇談会における議論を踏まえて検討を進めていく、こういう方針のようでございますが、この検討期限を決めて具体的構想を示すだけの相当な決意、そして強力なリーダーシップを発揮しなければこの国会移転決議にこたえられない、このように私は思うわけでございます。  何としたって、これは長官が先頭に立って、そして大きく旗を振られないと、懇談会や有識者会議、これも当然意見を求めることは結構でございますけれども、ひとつ長官の決意のほどをお伺いしたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 それでは、お答えをいたします。  お話にもございましたように、四全総の中で、一極集中を是正して多極分散型の国土を形成していこう、いわば四全総の一つの憲法とも言うべき方向が示されておるわけであります。その中で昨年十一月に、ただいまお話もございましたように、各党派合意のもとでまず国会を移転していこうじやないか、こういうことが御決議をいただいたわけであります。このことを私はどう受けとめておるかといいますと、首都機能の移転の問題であるとか行政機関の移転の問題であるとか、そういうことがいろいろと言われておりますけれども、まず国政の最高機関である国会なるものが、ひとつ国会を移転していこうじゃないか、こういうことに踏み出していただいたということは、多極分散型、一極集中是正というものに一つの弾みをつけていただいた、私は大変重要に受けとめておるわけでございます。  もちろん国土庁といたしましても、従前よりこの一極集中を是正して多極分散型の国土を形成していくために、国の行政機関七十九機関と承っておりますけれども、これをひとつできるだけ合理的に早く移転をしていこうじゃないかということで、現在国土庁で取り組んでおるところでございます。また、私の主催いたします懇談会におきましても、それから総理が中心になられます有識者会議におきましても、このことを最重要課題として取り組んでおるところでございます。既に国土庁におきましても、従来の形ばかりでなくて、何をどういう方向でどういう手順でやっていくかというところまで踏み込んでみようじゃないかということで、現在着々と準備を進めておるような次第でございます。  最後に、土地問題、地価のお話が出てまいったわけでございますけれども、私は、当面のこの土地問題を解決つけていくためにも、この首都機能移転という問題は大きな柱である、このように思っております。大変力強い御指摘をいただきまして、おまえリーダーシップをとってやれ、こういうことでございますが、そのことを私も十分腹に据えて取り組んでいこうと考えておるところでございます。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 次に、土地対策について建設大臣にお尋ねしたいと思います。  まず、地価税の評価でございますが、昨年十二月の自民党税調大綱では、土地神話を打ち破って地価を引き下げ、土地の有効利用を図る地価税にはなっていないのではないか、これはもうマスコミを初め国民多数の意見ではないかと思います。  上智大学の岩田教授の試算によりますと、九二年から〇・二%、九三年以降は〇・三%という自民党がお決めになった税率で導入された場合、都内全域での地価引き下げの平均効果は、何もしない場合に比べて二〇〇〇年には八・三%下がるが、税率が一%だった当初の大蔵省案によりますと三六・四%、したがって約五分の一にしかならない、こういう試算でございます。  また、政府税調の土地税制小委員長の石教授は、マスコミのインタビューで、「土地の所有者に応分の負担をしてもらう決め手が新土地保有税」すなわち地価税です。「痛みがぐっとくる税率でないと意味がないが、〇・二—〇・三%では払う側がほっとするくらいのものなんですね」、さらに「政府・自民党はやる気があるのかという疑いを持たれたことは確かです。持つ側に将来も地価は下がらないのかな、という変な自信を持たせてしまったのは、大きなマイナスでした。土地神話の復権につながりかねませんね」、このようにおっしゃっているわけでございます。  建設大臣は、本省で就任後初の記者会見の席上でこの地価税について、土地供給効果と物価への影響、それから家賃への上乗せ等に疑問をちょっと表明されました。そして再検討の必要性も示唆されたようですが、東京選出で土地問題には大変造詣が深いと言われる大臣としては、この地価税をどのように評価をされ、その効果をどう考えていらっしゃるか、御所見を承りたいと思います。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 御質問の地価税につきましては、昨年来、各界各層でいろいろと論議が積み重ねられたわけであります。いわゆる資産の保有課税を強化することによって地価が下がるかどうかという論議につきましては、学者の方々の意見の中にもいろいろな意見があるわけでありますが、私が就任後の記者会見で申しましたのは、就任前に私は党の緊急土地問題対策の副会長をやっておりまして、このいわゆる地価税の論議に参加をしていた一人でございます。  その多い論議の中で、一体この保有コストを強化することで地価が下がるんだろうか、いろんな意見が闘わされたわけでございますが、その最後のまとめのときに党の中で発言をしたことを引用して申し上げたことが、再検討するということにつながったようなことになりましたけれども、そもそも私は、地価対策というのはいろいろな総合戦略で取り組まなければならない。いわゆる地価税も、その他譲渡所得の強化も所得税の強化も、もろもろ組み合わせまして、そして総合戦略をやる。そういう中で地価税がどういう影響を与えていくだろうか。大蔵大臣もしばしばお答えをしておるように、資産の有利性を縮減するというような効果をねらってのことでもあるわけでございますけれども、このパーセントが、一%がいいのかあるいはもっと高くなければいけないのか、これもいろいろ論議の多いところでございます。  したがいまして、私は少なくとも土地の有効利用であるとか金融の規制であるとか、あるいはまた借地・借家法等の改正、そういうものを組み合わせまして、これを機動的に使うことによって地価は安定方向に行く。今日までも、石油ショックのころに一時大変地価が高騰をいたしました。あのときも、総需要抑制を中心に国土利用計画法の議員立法等も行われましたが、監視区域の指定をせずに、既に三八%上がった地価が一一%マイナスになった事例も持っておるわけでありますから、土地神話を砕こう、やればできるんだという認識のもとに総合戦略を進めていこうということでございます。  そういう意味からいたしますと、地価の上昇原因になる二つの柱がありますが、いわゆる需要と供給、需要に対して適正な供給をする、この一つの柱と、もう一つは効用と申しまして、例えば近くに地下鉄が通るとか電車の駅ができるとかすると、さっと地価がバブルに上がっていく、こういうようなものも上昇原因の一つでありますから、ある意味では大変メンタルなものでもある。いわゆる地価税がそういう意味で、地価を抑制する、資産の有利性を縮減するという意味で効果があるもの、こう思っておりまして、総合戦略で対処をしていくつもりでございますので、何とぞ御協力を賜りたいと存じます。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 そこでこの地価税のあり方ですが、これはちょっと私見になるわけですが、私は、今回の地価高騰の一番大きい原因は、法人、特に大企業の土地投機にある、このように思うし、また言われてもおります。これを抑制するためには、地価税の課税対象をまず法人に限定すべきじゃないだろうか。また課税最低限、これに選択の幅を持たせるべきでもないし、税率はせめて一%とすべきである、このように思うわけでございます。でなければ、やはり地価抑制効果の効き目はないのではないか。  また、今問題となっている中東への九十億ドルの追加支援の財源、どうにか決まりそうなことも聞いておりますが、増税の前に政府みずからが歳出削減等によるところの努力の姿勢を示す、これが肝心だ、このように言われておりますし、これは増税ではありますけれども、期限を切って税率を一%にして、そして大企業の企業倫理としての平和貢献として、当初の〇・二から〇・三%、税率を除いた分を中東支援財源にしたらどうか、このような意見もあるわけでございます。この点について、大蔵省はどうですか。

黒田東彦大蔵省主税局税制第一課長

○黒田説明員 お答えいたします。  今回決定いたしました湾岸の平和基金に対します九十億ドルのいわゆる追加支援の財源措置につきましては、何よりも従来の特例公債によらずに、あくまでも国民の理解と協力を得て新たに臨時的な税制上の措置を講ずるということを基本といたしたわけでございます。この場合、もちろんさまざまな税目があるわけでございますけれども、やはり臨時的に国民に広く負担をお願いするという基本的な考え方を踏まえまして、他方で必要な財源という規模を念頭に置きまして、第一に、国民の協力を得る上でわかりやすい内容であるということ、第二に、国民の生活あるいは国民経済への影響等に配慮するということ、第三に、税収確保の確実性あるいは納税者の便宜といったものを考慮するということ、こういったことを総合的に勘案いたしまして、先ほど石油臨時特別税、法人臨時特別税、それからたばこ臨時特別税といたしたところでございます。  その後さまざまな議論が、国会におきまして財源措置についてございました。委員御指摘のような歳出削減の努力の議論もございました。与党から政府に対しまして、まず政府としてさらに歳出削減努力をして、より広く国民の理解と協力を求めるべきであるというお話もあったわけでございます。こういったことを踏まえて、さらに検討が進められることとなると考えております。  なお、御指摘の地価税の問題につきましては先ほど建設大臣からお答えがあったとおりでございますが、現在その創設のための法案を国会に提出しておりまして、御審議をいただくという段階になっております。その中で、地価税の税率につきましては〇・三%ということにされておりまして、政府といたしまして、現段階でこれを暫定的にせよ引き上げることは考えておらないところでございます。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 時間も余りありませんので、大臣に住宅基本法の取り組みについてちょっとお尋ねをしておきたいと思うのです。  住宅基本法については、何度か本委員会でも取り上げてまいりました。前大臣からは、住宅宅地審議会の答申に盛り込まれるので、それを基本に政策を進めたい、そして、政党間のコンセンサスが得られるなら制定に踏み切っていただきたいということを心から期待している、このような第三者的なとも思える答弁があったわけですが、新大臣ほどのようにお考えになるのか、お尋ねをいたします。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 かねてから住宅基本法について御提案があることを承知いたしております。一昨年、私は衆議院の土地問題の委員長として土地基本法の審査に加わったわけでありますけれども、その機会にもしばしば住宅基本法についての御提言もあったわけでございます。その後建設省もいろいろ勉強させていただいておるわけでございますが、国、地方公共団体の責務あるいは住居費の負担の取り扱いであるとか居住水準のあり方等について、いまだコンセンサスを得るところまで行っておりません。前大臣が御答弁をされました住宅宅地審議会におきましては、いわゆる昨年の大都市法の制定によりまして、近く三月末までに国としての住宅政策についての基本計画について策定をすることになっておりますが、それらの答申等も踏まえまして、一つの大きな御見識でございますから、勉強をさらに続けさせていただぎたいと思っております。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 それでは家賃の補助制度について、政府の見解の疑問についてただしておきたいと思うのです。  建設省は平成三年度の税制改正要求の中で、昨年に引き続きまして家賃控除制度の創設を盛り込まれた。私は非常に高く評価をいたします。今後ともしっかり頑張っていただきたい、このように思うわけでございますが、我が党もかねてから、家賃控除と家賃手当を併用した家賃補助制度の創設の必要性を政府に、また国会審議の中で強く主張してまいりました。私も昨年三月に本委員会で取り上げまして、その場合にもなかなかいい答弁がいただけなかったわけですが、この家賃補助制度の導入について政府答弁の中でどうも腑に落ちない問題、これは、総理がいつも、典型的な生活費ゆえに家賃だけ特別な控除を設けることには問題がある、このようにおっしゃっています。  そもそも異常な地価高騰、これはいわば政府の無策が一つ原因にあって、異常な高家賃に賃借人が泣いてきた、こういう構図があるわけです。したがって、特別な控除を設けることに問題があるのではなくして、むしろ責任をあいまいにしている方が問題ではないか、政府は家賃負担の軽減策のために今こそ勇断を振るうべきだと私は思う。  また福祉の視点から見るならば、高齢者保健福祉推進十か年戦略、いわゆるゴールドプラン、この成否はひとえにマンパワーをいかに確保してい くかにかかっている、このようにも言われておりまして、そのために具体例として東京都の世田谷区、これは来年度より、深刻化する福祉施設への人手不足を少しでも解消しようとしてマンパワーへの家賃補助制度の導入を計画しているわけでございますが、やはり高齢化社会に対応するための家賃補助制度、これはもう当然な考えではないかと私は思います。大臣の御意見をひとつ伺いたいと思います。

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 貴党がかねて御提案の家賃補助制度につきましては、たびたびの御提言でございますのでよく承知をいたしております。  我が国の住宅政策は、戦後四十五年間、所得層で申しますといわゆる富士山型の所得層に例えますが、一、二合目のいわゆる低所得層には公営住宅、そしてその少し上は公社公団住宅、あるいは少し自力建設の力をお持ちになっている方々には住宅公庫の融資政策というようなことで、体系的に住宅政策を進めてきたところでございます。もちろんこの御意見も、このような事態でありますから一つの新しい方向でございますけれども、総理もしばしば御答弁を申しておりますけれども、いかにして従来の住宅政策になじませるかという点ではなお少し検討をさせていただく必要があるのではなかろうか。世田谷区の事例もお示しでございますけれども、この問題につきましても少し勉強させていただきまして、何事も検討検討では申しわけないわけでありますから精力的に取り組んで、いずれの機会にかお答えができるようにしたいと思っております。

吉井光照公明党・国民会議

○吉井(光)委員 時間が来ましたのでこれで終わりたいと思いますが、まあ検討検討でも結構ですよ。したがって、しっかり検討いただいて、平成四年度こそは大蔵省の厚い壁をひとつぶち破っていただきたい、これを強く要望をいたしておきます。  ありがとうございました。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 辻第一君。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 私は、まず最初に住宅の問題からお尋ねをしたいと思います。衣食住と言いますが、衣も食も非常に豊かになったわけでありますが、住宅の問題は、殊に大都市圏中心に深刻な状態が続いております。毎回というほど住宅問題を取り上げて、いろいろとお尋ねをしているわけでございます。  まず最初に、本委員会でいろいろと熱心な御質疑があったわけでございますが、建設大臣のかかわる会社と住都公団の問題などであります。いろいろ新聞、またきょうの質疑をする中で、住宅に困窮をしておる国民の皆さん方から見ておりますと、本当にないがしろにできない問題だというふうに思うわけでございます。どうかひとつ十分正すべきは正して、今後そういうことのないように、本当に国民の皆さん方の期待にこたえられるような住宅行政を進めていただきますように強く指摘をし、強く要望して質問に入りたいと思います。  大臣の所信表明の中に五つの柱があるわけでありますが、その第一番目の柱に「住宅宅地対策であります。」こうあります。その中に、  新たに第六期住宅建設五カ年計画を策定し、住宅金融公庫融資、住宅税制の充実を初め、公的住宅の的確な供給、良質な民間賃貸住宅の供給の促進、良好な住環境の整備、高齢者対策の充実、地域の政策課題に対応した住宅の供給、木造住宅の振興等、総合的な施策を推進してまいります。 このように言われているわけであります。  さらに、   特に、大都市地域におきましては、近年の地価高騰により、勤労者が新たに良質な住宅を確保することが著しく困難な状況となっており、その解決は喫緊の課題であります。 こういうふうにおっしゃっているわけであります。  本当に、大都市地域における近年の地価高騰による勤労者、普通のサラリーマンの方では、もうマイホームの夢は吹っ飛んでしまった。また、借家にお住まいの方も家賃がどんどん上がっていくという状況、またお住まいを求めるとすれば非常に遠方から長距離の通勤をなさる、こういう状態ですね。しかも固定資産税が上がるし、また相続のときも大変な状況というのが起こってきているわけであります。この原因については長く申しませんけれども、私どもから見てまいりますと、それは大企業や大銀行、そして政府の政策にあると言わざるを得ないわけであります。  そういう状況の中で、日本の住宅は外国と比べましても非常に狭いですね。殊に、アメリカが一人当たり六十・九平米、日本は二十五・二平米というように、アメリカの半分にも満たない。それから最低居住水準、四人世帯で五十平米ですら、三大都市圏では二百三十四万世帯という、まだ膨大な世帯数が未達成ですね。それで、地価は最近下がりぎみと言われておりますが、地価公示で見てまいりますと、八五年を基準として九〇年の住宅地の地価は全国平均で一・七倍、東京圏で二・三倍。それから標準的な中高層住宅、いわゆるマンションですか、この価格は、九〇年には東京から十キロ圏で、平均的サラリーマンの年収六百三十九万、これは不動産協会の資料でありますが、その十七・二八倍ですね、東京駅から十キロ。二十キロ、三十キロでも八・四三倍、もう絶望的な状況ですね。それに固定資産税の全国平均でも二七・七%の上昇、本当に深刻な状況を来していると思うのですね。  そこで、ちょっとこの大臣の所信のところの「勤労者が新たに良質な住宅を確保することが著しく困難」ということですが、これは買い求めるという意味もあるのか。これは当然あると思うのですが、賃貸で新たに良質な住宅をというものも含まれているのでしょうか、その辺はどうなんでしょうか。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 第一番目に思いますのは取得するということでございまして、その場合の取得といたしましても、例えばこれまで小さいながら我が家を持っていた人が、それを売却して新しい物を買うという二次取得の人は可能かもしれませんが、通常その言葉であらわしておりますのは、初めてマイホームを取得するのは非常に困難であるというのを主として考えているところでございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 取得が主だということでありますが、そうなりますと、従の方に幾らか賃貸でも新しく良質なというのが入るんじゃないかなというふうにも思うのです。  それで、「良質な民間賃貸住宅の供給の促進」というふうにあるのですが、この良質な賃貸住宅というのはどの程度のものを考えておられるのか、それから現状はそういったのがどれほどあるのか、ちょっとお尋ねをいたします。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 まず、住宅の水準につきましては、先生も御承知かと思いますが、住宅建設五カ年計画の中におきまして、最低居住水準という水準とそれから誘導居住水準という、二つの水準を持っているところでございます。  良質な住宅といいますと、当然最低居住水準よりは上であると考えておりますが、ただ誘導居住水準といいますのは、例えば四人家族でございますと九十一平米程度の大きさというふうに考えております。それを良質だといたしますと、大都市地域では達成するのは非常にまた困難な面があると思っております。良質というのをはっきりと定義はしておりませんが、その中間ぐらいかというように思っているところでございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 その程度では余り良質とは言いがたいような気がするわけですが、現実から見れば良質になるのでしょうか。  私は、昨年も大臣所信の質問で、住宅問題でお尋ねをいたしました。公共賃貸住宅の大量建設の方向へ政策を転換すべきではないのか、端的に申しますと、そういう外国の例も引きまして申し上げたわけであります。そういう中で、去年の四月でしたけれども、伊藤局長は「新しい五カ年計画をつくる際に、先生の御趣旨は十分生かしながら必要な戸数を計画に掲上したいと考えております。」ここだけ聞いたら、ほう、いいこと言うて くれはるな、関西弁で言えばそういうふうに感じたわけであります。  ところで、第六期住宅建設五カ年計画というのが策定をされつつあるということでありますが、その概要をなるべく簡明に教えていただきたいと思います。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 第六期の住宅建設五カ年計画につきましては、この年度内にも制定したいということで、現在、建設大臣から住宅宅地審議会の方に案を諮問いたしまして、御検討をいただいているところでございます。  その主たる趣旨といたしましては、二十一世紀を目前に控えまして、この十年間を最大限に活用して、国民に良質な住宅ストック、良好な住環境の整備された住宅を確保することを基本的な目的といたしまして、良質な住宅としまして、この五カ年間に七百三十万戸の住宅建設を見込み、またそのうちで過半になります三百七十万戸について、公的資金による建設を計画したいということでございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 それから、私は実は建設省の方からこういうような概要をいただいたのですが、今お話をいただいた、非常に簡明に教えていただいたのですが、その中に居住水準の目標、それから先ほどお話がありました誘導居住水準、それから最低居住水準というようなものも入っておったわけであります。それで、いわゆる公的資金による住宅が過半数を超えた、それはそれなりに一つの画期ということだという評価もあるわけであります。しかし、その中身を見てまいりますと、私どもが繰り返し要望してまいりました公的賃貸住宅の大量建設ということとは非常にほど遠いということであります。  公営住宅が五年間で三万五千戸ですか、一年間に七千戸ですか。それから、公団住宅が五年間で一万戸、一年間に二千戸ですか、そういうことであります。一番おくれたのは公庫の住宅ということですね。それから公的助成民間住宅というのが新しくふえたんですか、五年間で十五万戸ですか。これは「その他の住宅」というのと合わせますと、これが相当数ふえていますね。これが合わすと十五万戸ほどふえているのでしょうか、もう少しふえているのですか。——ふえていますね。それから、調整戸数というのが十五万戸から二十万戸になっているということであります。結局、公庫融資住宅が十九万戸ふえているのですね。そして、先ほど申しました公営住宅が一年七千戸ですか、公団が一年二千戸、公営と公団と合わして九千戸というようなことでありますね。  それで政府は、公共投資基本計画では、二〇〇〇年をめどに一戸当たり平均床面積を百平米程度とすることを目標とされておりますね。それから日米構造協議の最終報告、これは昨年の六月でありますが、住宅は一九九五年度において一戸当たり平均床面積を九十五平米とする、このようにお約束をされておると思うのですが、そのとおりですか。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 先生の御質問のまず最初の方でございますが、公的資金による住宅の建設戸数についてでございますが、公営住宅等については二十九万戸を五カ年間で予定しております。これは第五期、前期の五カ年計画の二十五万五千戸に比べますと三万五千戸増ということでございます。そのほか公庫住宅二百四十四万戸、公団住宅十四万戸、公的助成民間住宅十五万戸等々、合計しますと三百五十万戸、調整戸数を加えて三百七十万戸を計画しているところでございまして、第五期の五カ年計画に比べますと、全体で四十万戸の増という数値になろうかと思っておるところでございます。  また、第二点の住宅の規模についてでございますが、一戸当たりの住宅規模につきましては、先生の御指摘のとおり、現在は平均しますとおおむね九十平米程度と見ておりますが、五カ年後には九十五平米に、また西暦二〇〇〇年には百平米になれるように計画を推進していきたいというように考えているところでございます。     〔委員長退席、北村委員長代理着席〕

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 大体傾向としては、地価高騰という状況の中でいろいろ手だてをとっていただいているわけでありますが、住宅をふやしていく、それは民間の賃貸住宅にゆだねようという傾向に感じるわけですね。やはり賃貸住宅というのは、殊に東京都内の住宅新設着工状況を見てみますと、民間賃貸住宅の平均床面積というのは四十平米前後というふうに私は認識をしておるのですが、これでは実際問題としてなかなか質の改善ができないのではないか、こういうように考えるのですが、いかがですか。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 民間の賃貸住宅につきましては、非常に質が低く、あるいは規模が低いものが多いというように認識しております。ただ、東京都地域の四十平米であるかどうかは、ちょっと数字を持っておらないのでしかと申しかねますが、全国平均では、賃貸住宅全部合わせまして四十六平米というのが最近の数値になっております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 私らの子供の時分は、借家というのが小さいのも中ほどのも大きいのもありましたですね。それから、その年代、状況に応じて変わっていって、それがうまく回転をしておるという状況があったと思うのですね。最近はそういうようなのがまずないという現状ですね。そういう民間の賃貸住宅というのは、平均床面積が非常に低いということですね。良質とは言えないという、その面だけでも言わざるを得ぬのですが、そういうことです。  それで、やはり良質な住宅を自分で求めることができない、また良質な賃貸住宅もなかなか借りにくいということになってきていますね、現実に実際問題として。そうなると、やはり安くて良質な公的賃貸住宅をと私は言わざるを得ぬのですね。何も外国の例を引くことが能ではないのですが、イギリスやドイツなどでは公共賃貸住宅を中心に戦後住宅が建てられてきて、それが地価の高騰も抑えるような役割もしてきた、本当に安くていい住宅を保障してきたというふうに思うわけであります。そういうことで、やはりもっともっと安くて住みよい、良質な公共賃貸住宅を大量に建設をしていただきたいというのが私の要求でありますが、お答えをいただきたいと思います。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 先生御指摘のとおり、民間の賃貸住宅については非常に狭いものが多い、または質の低いものが多いというのは、私たちもそのように認識しているところでございます。特に大都市地域で、一人二人で住むような賃貸住宅は多いのでございますが、三人から五人の世帯が入居できるような賃貸住宅が不足しているのが現在の状況だと考えております。その上に、新しくマイホームに入ろうとすると、取得するのが非常に難しい状況になっているということが加わってきておりますので、良質な世帯向きの賃貸住宅の供給、なかんずく大都市地域においてそういうような賃貸住宅を供給することは、非常に重要な課題であるというように考えております。  第六期の住宅建設の五カ年計画の中におきましても、公的な資金による賃貸住宅の枠をふやすべく非常に努力しているところでございますが、例えばそれは、先ほど申し上げましたように、公営住宅等においても従来より三万五千戸ふやすというようにふやしておりますし、また民間の力を活用しながら、そこに国として、例えば低利のお金を貸すあるいは利子補給等をする等によりまして、民間の施策賃貸住宅というのも伸ばしていきたいというように考えているところでございます。  来年度の平成三年度の賃貸住宅の建設といたしましては、公共賃貸住宅については前年度より約一・一倍にふやしたい。また、民間の賃貸住宅、施策賃貸住宅につきましても前年度を上回るものを建設して、二年度より三年度には施策による賃貸住宅を一方戸以上拡大したいというように考えているところでございますし、五カ年計画の中におきましても、そういうようなものに対応できるように計画をしていきたいと考えておるところでございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 確かに公団住宅も公営住宅もふやしていただいているわけでありますが、しかし全 体の、大局的に見ますとやはり二階から目薬、私どもはそういうふうな感じを持つわけであります。  この公営住宅、大体年間四万戸ぐらいでしょう。七〇年代の前半に比べますと三分の一に落ち込んでいるのですね。私どもは、予算をさしあたり三倍化して、住宅難のひどい地域を重点に、良質の公営住宅の建設を飛躍的に拡大をさせる。また、大団地主義ではなくて小規模な土地も活用する。それから、収入による入居制限を緩和をし、一律家賃制をやめて収入に応じた家賃制度を採用する。低所得世帯への減免制度を拡充する。今最も困っておられる老人世帯の優先入居を進める、こういうことをぜひやっていただきたいなというふうに考えているわけであります。  それでは、また次に移ってまいりたいと思います。  近年、毎年全国公営住宅協議会が建設大臣に要請をしておられます。私ども、御一緒に伺っていくときが多いのですが、これは去年の六月四日の建設大臣への要請書でありますが、その中に、  公営住宅への要求はかつてなく高まっておりますが、公営住宅が少ないことと収入基準が低いため入居を絶望的にしています。また、入居者は他に比して高齢化が進み、いびつな社会となりつつありますが健全な社会は多様な階層の混住によって形成されます。   そのため、若年層の入居が望まれても入居基準が低く入居出来ないのが実態です。さらに、収入基準と連動とすべき超過・明渡し基準も意図的な押さえ込みにより勤労者世帯の平均所得を下回る基準で明渡しを強要されているのが現状です。 そういうことで、公営住宅を大量に建設をしていただきたい、入居収入基準を当面勤労者世帯の平均所得程度まで引き上げると同時に、超過・明け渡し基準を引き上げること、こういう要望がされております。これはもう何年も繰り返してやられた要望、私どもも申し上げてきたのでありますが、ことしになって改善をされたように聞いておるのでありますが、御説明いただけたら……。

立石真建設省住宅局長

○立石政府委員 公営住宅につきましては、住宅に困窮する低額所得者に対して住宅を供給するということで供給をしているところでございます。現在は、その目安といたしましては、所得が低い方から三分の一までを入居対象として供給を図ることとしているところでございます。  しかしながら、この収入基準につきましては数年に一回の見直しをしているところでございますが、ことしの四月一日以降、入居収入基準が改定されまして、第一種の公営住宅におきましては、四人世帯の粗収入ベースで考えてみますと、毎月の収入としては四十一万円、年俸では四百九十万円以下の人はこの公営住宅に入居できるようにというような基準になっているところでございます。また、収入が超過して明け渡しをしてもらう基準でございます。明け渡し収入基準と言っておりますが月五十七万五千円、年に直しますと六百九十万円の収入ということでございますので、通常の中堅勤労者世帯の平均に近い数値かというように考えているところでございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 私の方から申しますと、やや遅きに失したのではないか、そういう思いも持っておるわけでありますが、相当の改善をしていただいたということで、そのことは評価させていただきたいというふうに思うのですが、もう少し上がらぬものかな。公営住宅へ入れる、大体三分の一とおっしゃいましたね。そうすると、その上ですね。公団住宅が第三分位の中ごろというのですか、大体六百万近いところですね。その中間の方がたくさんおられる。一番そのくらいの方が、子供さんも大きくなってこれまでよりもう少しよいところへという要望が本当に切実に強いと思うのです。今、公団も家賃がかなり上がっておりますね。去年私は、極めて単純に十万円超えるなんて言うたら、伊藤局長がていねいに、十万円は超えていないと長々と御説明をいただいたのですが、それでも九万円は超えたのですけれども、新しいところは十万を十分超えていますね。ですから、やっぱりいろいろ難しい問題があるのですが、さらに入居の収入基準を上げていただくような、将来にわたって御努力をいただきたいということを御要望申し上げて、次の質問に入りたいと思います。  次に私は、河川の汚濁防止、水質保全の問題で伺いたいと思うのです。  私は京都に生まれて奈良に今おるのですが、ほかのところは余り暮らしたことはないのですけれども、いずれも山紫水明らか、山紫水明という地域だったわけでありますが、このごろは奈良も山はやっぱり荒れてまいりましたし、水が非常に汚なくなっていますね。秋篠宮なんという、僕は秋篠というのが好きなんですが、そういう宮さんの名前も生まれた秋篠、その秋篠川というのがあるのですけれども、これも本当に、少し段差のあるところは泡ぶくでいっぱいなんです。もう昔からの秋篠川なんというような風情は全然ない。それから、大阪に流れる大和川というのは、いつも全国のワーストワンかツーぐらいのところにあるわけですね。そういう、川が非常に荒れ、汚なくなっているわけです。きょうは水をきれいにということですが、もちろん農業用水あるいは飲料水、そういう問題など、本当に水質保全をするということは大変重要な問題であると思うわけであります。  建設省、大臣にお尋ねをしたいのですが、環境庁でも水質汚濁にかかわる環境基準を決めるなど、いろいろ措置をとっていただいているのですが、建設省でも河川環境管理基本計画の策定など、河川の水質保全に御努力をいただいておりますが、さらに河川の水質保全についてどのようなお考えを持っておられるのか、まずお聞きをしたいと思います。     〔北村委員長代理退席、委員長着席〕

大塚雄司自由民主党建設大臣

○大塚国務大臣 私は東京出身で、あの汚濁の激しかった隅田川をともかく魚が泳ぐようにしたいと、都議会のころからずっと皆さんに申し上げて、かなり河川の汚濁はきれいになってきたように思います。全国の河川を所掌する建設省としましては、もちろん下水道の整備であるとか、またあるいは河川に流入した汚泥のしゅんせつはもちろんのこと、いろいろな技術を駆使しまして少しでも川の水がきれいになるように努力をしてきたところでございます。今後も一層予算の拡充もいたしまして、河川の改修に力を入れて、それこそ自然と調和のできた河川をつくっていくために努力をしてまいりたい、このように思います。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 きょうは水資源からお越しをいただいていると思いますが、水資源公団もいろいろと水資源の問題、殊にダムにたまる水の水質保全の問題で御努力をいただいていると思うのですね。殊に、たくさんのダムを建設、管理していただいている水資源公団、そのダムの水質保全についてどのようにお考えになっているのか、それが一点。  それから、私はこの間地元で、殊に室生ダムというところを中心にいろいろと見てまいったわけでありますが、大変ごみが流入をして、ダムの上流の曲がりくねったところにたくさん、それは驚くほどたまっておるのですね。大雨でも降れば絶えずそういうことが繰り返されると思うのですが、見た目にはこういう水、奈良県の水道水にも使われているのですが、やはり余りいい気持ちがしないのですね。景観の上からもそうなんですが、大変御苦労をいただいていると思うのです。現地の管理事務所でもお話を聞いたのですけれども、ごみの処理はどのようにされているのか、それからダムの周辺の管理についてはどのようにやっておられるのか、簡単にお答えいただきたいと思います。

山村勝美水資源開発公団理事

○山村参考人 お答えいたします。  まず、私どもの公団の関係の事業につきまして格別の御心配をいただきまして、この席をかりて厚く御札を申し上げたいと思います。  御案内のとおり、水質汚濁の問題につきましては、公団としましてはユーザーの利水にたえ得るように、支障がないように、濁水問題であります とか富栄養化等の水質汚濁に対しまして、水質調査をしたりあるいは対策のための調査によって、具体的には選択取水設備をつくるとかあるいは深層曝気装置を設置する等、状況に応じた対策を講じておるところでございます。  また、公団でできますのは湖面対策が中心になりまして、流域につきましてはそれぞれ地方公共団体等の所管といいますかの下水道等の事業になりますので、それらにつきましては各関係自治体とも協力しまして、また農薬等の問題につきましても、必要に応じて提携を結ぶことによって対応してきたところでございます。  具体的な御指摘のごみの問題、室生ダムのごみの問題でございますが、これは室生に限らず、雨の後出水いたしますと流木等の問題がありますし、また周辺を人が徘回をする等によってごみが散乱する、それが雨のときに出てくるというようなことで、どうしても入ってまいります。それらにつきましては、定期的にそれを集めまして、焼却炉で焼くということを基本に焼却を進めておるところでございます。また、ごみの散乱を防止するということ、なかなか広い範囲で難しいのでありますが、毎月二、三度巡回してそういうことの防止に努めるという方法で対処いたしているところでございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 次に、建設省にお尋ねします。  河川を汚す要因ですね、あるいは河川の水質を汚す要因についてどのようにお考えなのか、お尋ねします。

近藤徹建設省河川局長

○近藤(徹)政府委員 河川の水質汚濁の要因としては、さまざまなものが考えられると思います。基本的には、社会的経済的活動に伴うものが極めて大きいわけでございますが、また山林等からの、自然界からの流出物質でもやはり関係している事例もあるわけでございます。それぞれの河川によってどの要因が大きなファクターを占めるかということは、それぞれの河川によって異なるものと思います。  私どもとしましては、どうしても河川行政の立場からは、河川の中に入ってきた流水の浄化ということが大きな責務だと思っておりまして、まず全国の各河川ごとに、特に一級河川につきましては、千四十八地点の水質調査によって常時監視を行うとともに、またその管理区間の河川巡視を行い、また関係機関が実施しております発生源対策あるいは排水規制行政、下水道整備等調整を図りながら、河川内における各種の浄化対策を進めておるところでございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 実は、奈良市を中心に奈良県全体なんですが、奈良市の水道の水源がいろいろと汚染をされてきている。水道というのは命の水でもあるわけでありますから、非常に重大な状況になってきておるということがあります。最近、奈良市の水道の木津浄水場というところがあるのですが、そこの原水から魚毒性Bの殺菌剤イソプロチオランあるいはフルトラニル、こういう農薬が検出をされておるわけです。これは一つの奈良市の水道水の汚染が進んでいる資料、これは奈良市水道局自身の資料でそういうことがわかったわけであります。  それで、なぜそんなことになるのか。この殺菌剤イソプロチオランというのは、私どもが調べますと、この上流にたくさんゴルフ場があるのですが、その十カ所で年間五千キロだったと思いますが使っているんですね。普通のお百姓さんの使う農薬はどれぐらいかといいますと、三キロから五キロということで、これはやはりゴルフ場から流れてきたなと言わざるを得ぬのですね。そういうことがあって、木津川水系ですね、ここに今三十三カ所のゴルフ場があります。それは奈良県が十七で、三重県が十一で、京都府が五ということであります。今、新増設計画のあるのが二十四カ所ですね、合わせますと五十七カ所。このままずっといってできてしまうと五十七カ所というようなことになるのですが、この木津川水系というのはもちろん奈良市、もっと下流の方へ行きますと淀川になって、大阪あるいは兵庫県ですね、阪神地域というようなところの水源にもなるんですね。その中でも、いろいろ水資源さんは布目ダムなんというのを今つくっていただいて、間もなく完成するような状況になっているのですが、あのあたりの上流がまたたくさんゴルフ場ができてきてまあ大変だということですね。住民の皆さん方の反対の運動がいろいろな形で、自然を守る、水を守る、こうできているんですね。そういうことが一つあるのですね。  それから、廃棄物ですね。産業廃棄物あるいは一般廃棄物、こういうものがどんどん投棄をされておる。奈良県の産業廃棄物でも今年間百四十トンぐらいですか、これがまあもう少しいたしますと、五年ぐらいしますと百九十トンぐらいになるのではないかなと言われているのですが、奈良県のそういう一般あるいは産業廃棄物がどんどん廃棄をされる。これは東部山間、柳生という、奈良市に入っているのですが、昔でいえば柳生村、柳生十兵衛がおったというような、それは奈良市の中心から七、八キロ、そんな遠くないんですよ。その辺を中心に、さらに東の山にどんどん投棄をされる。もう十年以上前からそういうことがやられてきたんですが、今でも次から次に不法投棄も含めてやられてきているということですね。これはよっぽどしっかり規制その他をしないと、ますますふえていくといる現状にあるんですね。奈良だけじゃなしに、大阪を初めとした産業廃棄物の捨て場、比較的近くて便利がいいということで、そういう状況もあるんですね。ですから、それはまさに水道水、奈良のダムのすぐ上流でそういうことをやられるわけですから、ストレートに汚染をされるという状況もあるんですね。  それからもう一つの問題は、この木津川の上流に名張市というのが今七万、間もなく十万になろうというのですが、それから上野市は六万ですね。こういうところが下水道がないんですね。それから、先ほどちょっとお話をいたしました室生ダム、もっとずっと上流の方のダムでございますが、これは榛原町などというところ、二万五千人ほどお住みになっているのですが、今ここは幸いにも下水道がつくられているのです。しかし、まだ三〇%という状況ですね。あるいは昔から水銀鉱山があったりいろいろなことで、室生ダムというのは余り水質的にはいいダムだとは言えない、厚生省も水資源さんもそういう意味のことを言われたと思うのですが、そういう状況もあるわけであります。そういうことで、あるいはごく一部ではありますけれども、産業によるそういう排水の汚染というのもあるのですが、このままでいきますと奈良市や奈良県民の飲み水の汚染が本当に深刻な事態になるのではないか、こういう状況であります。私どもは、こういう問題、何としても解決をしていって、本当に安心して飲める水ですね、水道、それの確保のためにいろいろと県当局、市当局などにも御要請を申し上げて頑張っているわけであります。  そういう状況の中で、先ほど申しましたゴルフ場ラッシュですね。もうゴルフ場の問題は、私は今水道水の汚染の問題を中心に申しましたけれども、こんなにもう五十何カ所、そんなに広い範囲じゃないんですよ。そんなところに五十何カ所もできてまいりますと、それはやはり治山治水、山の自然が失われ、保水能力が失われますし、あるいはがけ崩れなんかも起こりやすいというようなことがいっぱいあるわけですね。そういうことで、先ほど申しました水質の汚染の問題、これは農林水産省や厚生省あるいは環境庁など、農薬や水質の基準などでいろいろ御苦労をいただいておるのですが、何と申しましても国土の保全あるいは国土の利用というような点からも立地を検討すべきではないのか、このように考えるわけであります。そういう点で、国土庁の長官の御見解を承りたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 お答えをいたします。  水資源は生活や産業を支える大変重要な資源であると考えております。非常によい水質の確保は、この水資源を安定的に利用したり供給したりしていく上からも非常に重要な課題だと考えておるわけであります。まだまだこれから、経済社会 の活発化その他の理由によって水質問題の広域化が予想されるところでございまして、一つには排水の規制、それから下水道等の整備、それから水質保全施設の整備、普及等が総合的に進められていかなければいけない、このように思っております。よく御趣旨を体して、関係省庁と連携をとりながら万全を期していきたい、このように思っております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 こういうゴルフ場の建設ラッシュというような問題については、国土保全あるいは国土利用の観点からも十分な御対応をいただきたい、重ねて御要望をいたします。  次に、先ほど申しました廃棄物の投棄と埋め立ての問題なのでありますが、奈良市の東部の山間、これは深刻な事態になっているのです。先ほどの公団の話じゃありませんけれども、なかなかこれはうまくいかぬのです。手が足らぬというのか、どうも我々から見ればハエを追うとるような感じで、十分な対応がされてないという思いがするのですが、そういうことで奈良の行政監察事務所から奈良県に御指摘があったり、そんなこともあるのです。この不法投棄の取り締まりの強化はもちろんのこと、合法的に埋め立てられているものも含めて、水源地域を廃棄物の処理場所に使うことに私は非常に問題があるというふうに考えるのです。  それで、飲み水を守るためにも、廃棄物対策の強化あるいは水源地域での処理の規制などを考える必要があるのではないか。つまり、廃棄物処理について、それだけではなしに環境保全の考え方からも検討すべきではないか、このように考えるのですが、環境庁さんに来ていただいているのですが、お答えいただきたいと思います。

岡澤和好環境庁水質保全局企画課海洋汚染・廃棄物対策室長

○岡澤説明員 廃棄物の問題に対するお尋ねでございますけれども、廃棄物を埋め立ていたしますと埋め立てた場所から水がしみ出してまいりまして、その水によって水質の汚染が生じるというふうな問題があるわけでございます。  この問題につきましては、廃棄物処理法におきまして最終処分場の構造、維持管理の基準を定めると同時に、廃棄物の種類ごとに処分方法等を基準として定めておるわけでございまして、具体的に申しますと、そこの場所から出てきます浸出水、しみ出してくる水でございますが、これは地下にしみ込まないようにいたしまして集めまして適正に処理し、水質汚濁防止法の排水基準に適合させて排出しなければならないというふうなことにしているわけでございます。こうした基準によりまして、不法投棄というお話がございましたがこれは別でございますけれども、合法的な処分場でございますれば、立地場所いかんを問わず水質汚染を防止できるような仕組みを考えているわけでございまして、今後ともそうした基準の充実を図りながら対策を進めてまいりたいというふうに考えております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 次に、下水道の問題でありますが、先ほども申し上げましたように、まだまだ下水道の普及というのが少のうございますね。全国的にもまだ五〇%いってないのですか。ですから、先ほど申しました名張市とかあるいは上野市で言いましても、まだ大都市云々というほどの地域じゃないのですが、しかしその下流に高山ダムというものがあるのです。これは水資源さんが管理をしていただいているところですが、ここへ上野でありますとか名張がずっと入ってくるのですね。先ほど申しました室生ダムは、そこから奈良県へかなりの水道水として使っておるということです。この室生についてはある時期より大分改善されたのですが、まだ敏感な人ではカビ臭いと言う人がおるのです。そういう問題もありまして、それはやはり下水道が完備していない、そういうことでいろいろなものが入って、富栄養化というような状況の中で起こってくる汚染あるいは障害というふうに思うのです。  そういうことで、水源地域における下水道普及の必要性を痛感をいたしておるわけであります。新しい下水道整備五カ年計画が策定されておるわけでありますが、水源地域への下水道の普及については、水道水源の保全の観点からも特別の手だてが必要ではないか、このように考えるわけでありますが、建設省の見解を求めます。

市川一朗建設省都市局長

○市川(一)政府委員 ただいま御指摘ございました水源地の上流地域を見てみますと、ほとんどが中小市町村でございまして、午前中も御答弁申し上げた次第でございますが、我が国では中小市町村の下水道整備がおくれておりまして、具体的には約二千に及びます中小市町村が下水道未整備でございます。  たまたまお尋ねになりました室生ダム上流の状況につきましては、ただいま先生の御指摘のとおり宇陀川流域下水道事業が実施されておりまして、榛原町では六十一年度に供用を開始いたしまして、それから菟田野町が平成二年五月、大宇陀町は平成三年四月ということで順次供用開始が見込まれておるわけでございますが、名張市はまだ未着手でございます。これも第七次五カ年計画期間中に着手する予定であると聞いておりますが、建設省といたしましては、水源地域整備計画等に定められました地域につきましては特に下水道整備の推進に努めてまいっておりますが、それ以外の地域につきましても、特に中小市町村における下水道の整備促進という点につきまして、来年から始まります第七次下水道整備五カ年計画の大きな重点項目として掲げておりまして、具体的には、予算の配分等におきます重点配分のほかに、過疎地域におきます都道府県代行制度とか、あるいは中小市町村が基本計画を定める際の助成とか、いろいろな手だてを講じまして、何とかひとつ実のある実行を図ってまいりたいと思っておる次第でございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 ぜひひとつ積極的に御対応をいただきたいと思います。  最後に、代表して国土庁長官に御答弁いただきたいと思うのですが、先ほど来るる申し上げてまいりましたが、国土庁や建設省を初め各関係省庁で河川や水の保全についていろいろと御努力をいただいておるわけですが、水道水源地域対策については総合的な対策なしには水は守れないのではないか、こういう懸念を強めておるわけでございます。例えば瀬戸内海ですね、これは特別立法で環境保全対策に取り組んでおられますし、自治体によっては水源地域保護条例を制定をされております。市町村の区域を超えて、あるいは県域を超えて水源地域があるわけでございますから、言うなら水源地域保護法というようなものがあってもおかしくないのではないか、こういうふうにも思うわけでございます。こんなことも踏まえて今後の対策を講じていただきたい、こう思うわけでございます。  きょうのこの問題は各省庁にまたがる問題でございますが、水資源の担当でございます国土庁長官に代表して御答弁をいただきたい。お願いします。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 私の水に対する基本的な認識というのは、まず一つは治水という問題がございます。さらに利水という問題がございます。それから、いろいろ御指摘がございますように、最近の社会環境やいろいろなことから水に親しむ、親水という、この三つが総合的に進んでいかなければこの水開発というものはできない、このように思っておるわけでございます。  そこで、今水源地の保護法という、私は正直に申し上げて今初めて聞いたことでございますが、各関係省庁の御意見も伺ってみたい、このように思っております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 時間が来ました。終わります。ありがとうございました。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時散会

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