運輸委員会 第4号
- 発言数
- 56 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1991/02/22
会議録
○亀井委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律案、鉄道整備基金法案及び全国新幹線鉄道整備法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。村岡運輸大臣。 ───────────── 新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律案 鉄道整備基金法案 全国新幹線鉄道整備法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○村岡国務大臣 おはようございます。 ただいま議題となりました新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律案、鉄道整備基金法案及び全国新幹線鉄道整備法の一部を改正する法律案、以上三件の法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 初めに、新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律案につきまして御説明申し上げます。 昭和六十二年の日本国有鉄道の改革により発足した旅客鉄道株式会社のうち、本州の旅客鉄道株式会社につきましては、その経営が順調に推移してきていることから、近々、主要な上場基準を達成する見通しでありますが、株式の売却・上場は、完全民営化への道であるとともに、日本国有鉄道清算事業団の債務の償還等を促進し、国鉄改革の一層の進展を図るものであります。このため、株式市場の状況などを総合的に勘案した上で、その株式売却を円滑かつ適切に実施できるよう、上場に向けての環境の整備を図る必要があります。 現在、東海道新幹線など既設の四新幹線鉄道につきましては、新幹線鉄道保有機構が一括して保有し、本州の旅客鉄道株式会社に貸し付けておりますが、このような状況を踏まえ、これら新幹線鉄道施設を新幹線鉄道保有機構から当該旅客鉄道株式会社に対し譲渡するとともに、これに伴う新幹線鉄道保有機構の解散に関する必要な事項を定めるこの法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、新幹線鉄道保有機構は、平成三年度において、その保有する新幹線鉄道施設を、新幹線鉄道施設譲渡計画に定めるところに従い、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社に対し譲渡するものとし、旅客鉄道株式会社はこれを譲り受けるものとしております。 第二に、新幹線鉄道保有機構は、譲渡の実施時期、譲渡する新幹線鉄道施設の範囲、譲渡価額及び対価の支払い方法を記載した新幹線鉄道施設譲渡計画を定め、運輸大臣の認可を受けることとしております。 第三に、新幹線鉄道保有機構の保有するすべての新幹線鉄道施設の再調達価額についての決定は、臨時に機構に置く新幹線鉄道施設評価審議会の議を経なければならないものとしております。 第四に、新幹線鉄道保有機構は、新幹線鉄道施設の譲渡の実施のときにおいて解散するものとし、その権利及び義務の承継につきましては、鉄道整備基金法の定めるところによるものとしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 次に、鉄道整備基金法案につきまして御説明申し上げます。 鉄道は、道路、港湾、空港と並んで国民の移動、物資の輸送を確保する上で必要な交通施設であり、多極分散型国土の形成に資する高速交通網 の整備の一層の充実、円滑で快適な地域交通基盤の整備の推進を図るため、鉄道がその特性を発揮できる分野における鉄道網の整備が要請されているところであります。 他方、鉄道の整備につきましては、投下資本が多額に上ること、投資の懐妊期間が長いこと等から、国は、交通政策上必要な鉄道の整備に対する助成等を行うことにより、鉄道事業者の投資意欲を醸成するための環境整備を図る必要があります。 このような状況を踏まえ、緊急に整備が必要な新幹線鉄道、主要幹線鉄道及び都市鉄道の整備等を促進するため、別途、新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律案の規定により実施される新幹線鉄道保有機構からの既設四新幹線の鉄道施設の譲渡に伴う収入の一部を活用しつつ、これに一般会計等からの補助金等を加えて、総合的かつ効率的に鉄道助成を行う特殊法人鉄道整備基金を設立することとし、鉄道整備基金の設立、その組織、運営等に関し必要な事項を定めるこの法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、鉄道整備基金は、国土の均衡ある発展と大都市の機能の維持及び増進を図る観点から緊要な課題となっている新幹線鉄道、主要幹線鉄道及び都市鉄道の計画的かつ着実な整備を促進するとともに、鉄道の安全性及び利便性の向上を図るための施設の改良、業務運営の能率化その他鉄道事業の健全な発達を図る上で必要となる事業または措置を支援するため、鉄道事業者等に対する助成を総合的かつ効率的に行うことを目的とする法人とすることとしております。 第二に、鉄道整備基金は、その目的を達成するため、既設新幹線の鉄道施設の譲渡収入の一部を活用して、新幹線鉄道の建設に要する費用に充てる資金の一部についての交付金の交付、主要幹線鉄道及び都市鉄道の建設または大規模な改良に要する費用に充てる資金の一部についての無利子貸付金の貸し付け等の業務を行うとともに、法令または予算で定める国の補助金等の交付を受け、これを財源として鉄道事業者等に対し補助金等を交付する業務を行うこととしております。 第三に、鉄道整備基金は、既設新幹線の鉄道施設の譲渡収入の一部を活用して行う業務については、運輸大臣が定めて鉄道整備基金に指示する業務実施方針に従って行うこととしております。 第四に、鉄道整備基金の監督等に関し、事業計画、借入金、業務方法書の作成等について運輸大臣の認可を要することとしております。 第五に、鉄道整備基金は、新幹線鉄道保有機構の解散のときにおいて成立するものとし、そのときにおいて新幹線鉄道保有機構の一切の権利及び義務を承継することとしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 最後に、全国新幹線鉄道整備法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。 新幹線鉄道につきましては、国土の総合的かつ普遍的開発に重要な役割を果たすものとしてその整備が進められてきたところであり、現在、整備計画が定められております整備新幹線につきましても、国土の均衡ある発展、地域の振興開発等に資するものとして、その実現が強く望まれてきたところであります。 他方、この整備新幹線計画につきましては、多額の投資を必要とするため、整備新幹線の整備に関する諸事情を踏まえつつ、国鉄改革及び行財政改革の趣旨にかんがみ、第二の国鉄は絶対につくらないということを大前提として可能な限り早期に高速幹線鉄道網の形成を図るべく、各種の検討を進めてまいりましたが、平成三年度予算案において、北陸新幹線軽井沢・長野間、東北新幹線盛岡・青森間及び九州新幹線八代・西鹿児島間については、新たに、いわゆるフル規格新幹線である標準軌新線に加えて、いわゆるスーパー特急である新幹線鉄道規格新線やいわゆるミニ新幹線である新幹線鉄道直通線によって、その建設に着工することとなり、北陸新幹線高岡・金沢間については、整備新幹線着工調整費が計上されました。 このため、暫定的に新幹線鉄道に準ずる高速鉄道について新幹線鉄道と同様の手続、助成措置により建設を行うことができるよう所要の規定を定めるこの法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、運輸大臣は、新幹線鉄道の整備に関する諸事情を踏まえ、新幹線鉄道による全国的な鉄道網の一部を暫定的に構成する新幹線鉄道に準ずる高速鉄道を整備することにより高速輸送体系の形成に資するため、当分の間、整備新幹線の路線の全部または一部の区間について、新幹線鉄道規格新線及び新幹線鉄道直通線の建設に関する暫定整備計画を決定することができることとしております。 また、計画決定に当たっては、あらかじめ、営業主体となる旅客鉄道株式会社に協議し、同意を得ることとしております。 第二に、運輸大臣が暫定整備計画を決定したときは、日本鉄道建設公団に対し、暫定整備計画に基づいて建設を行うべきことを指示しなければならないこととし、日本鉄道建設公団は建設の指示を受けたときは、暫定整備計画に基づいて、新幹線鉄道規格新線及び新幹線鉄道直通線の工事実施計画を作成し、運輸大臣の認可を受けなければならないこととしております。 第三に、新幹線鉄道規格新線及び新幹線鉄道直通線の建設のために必要な資金についての国及び地方公共団体の財政上の措置や、日本鉄道建設公団法や鉄道整備基金法に基づく日本鉄道建設公団に対する財政措置等について定めることとしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 これら三件の法律案につきまして、何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。 以上であります。
○亀井委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ─────────────
○亀井委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤敬夫君。
○佐藤(敬夫)委員 ただいま村岡大臣から提案の趣旨説明がございました。与えられました時間が三十分でございますので、それぞれの問題につきまして、最初はスピードを出して進めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 今我が国の国会に問われていること、あるいは政治家に問われていることは何かといったら、国際的には、けさの中近東の問題にかかわるように、これからの大きく変動していく社会にあって、日本がいかなる信頼される国民、国家になり得るか、世界に対応できる哲学をどうつくっていくかということが問われているんだと思うのであります。そして、それをどう実行していくかということだと思います。また、国内的な問題だとすれば、今大臣からの提案がありましたように、戦後四十数年の中で大きな格差のついた地域、いわゆる一極集中を排除して均衡ある国土を形成していこう、その中で果たすいわゆる鉄道の役割はどういう役割か、こういうことがこれからの十年間の大きな課題になっているんだ、そのことを踏まえて、恐らく運輸省の皆さんが知恵を出し合ってこの新しい鉄道整備基金法なるものを作成して、このことに基づいてこれまでと違った大きな歩みをしていこう、こういう決意だと私は伺いました。 最初に大塚審議官に、明確な答えでなくても結構なんですが、この参考資料の四ページ、この絵はずっと見てまいりました。しかし、これで全く白線になっている部分の計画、このものを含めて、日本列島がこういう姿になるのは総括審議官として大体何年かかると思われますか。正確じゃ なくていいですよ。
○大塚(秀)政府委員 今、全国新幹線鉄道整備法上の基本計画路線が約三千五百キロ、それから整備計画路線が千四百キロ、両方で約五千キロございますが、既設の営業線千八百キロにこれらがいつ追加されて全国的な新幹線鉄道網になるか、これは今後私ども運輸省としましても、できるだけ財源の確保あるいは採算性等について検討していき、望ましい高速輸送体系をつくらなければならないと考えていますが、その時期は、財源問題等もございますので明確に申し上げることができません。ただ、今回の鉄道整備基金というのはその第一歩であると考えております。
○佐藤(敬夫)委員 いや、そうではなくて、要するにこの鉄道整備基金法をつくることによって、相当な長い時間もちろんかかるんだろうけれども、しかしこういう新しい制度をつくることによってこれらが相当時間的に短縮をされていくのか、そのことは気持ちの上でとらえてこの新しい法案をつくられたのかどうかということをお伺いしたかったのです。
○大塚(秀)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、全国的な新幹線鉄道網の中でも特に緊急に整備すべき整備新幹線、その中での投資効率の高い区間について約十年をめどにして整備するというのが今回の三法案の目的でございます。
○佐藤(敬夫)委員 十年をめどにというのは、現在のこの五つの線のことを言っているわけですね。そうしますと、それに倣って、今後こういう新しい基本計画線が順次繰り上がってくるわけですね。要するに、例えば日本海新幹線鉄道というものは、今基本線の流れの中に入っていますね。だけれどもこれは事業化していくためにはいろいろな手続が必要ですから、まだまだ相当後の、我々が本当に生きているかどうかわからないような時代の計画になる可能性があるわけですね。しかし、これが今までと違って、新しい鉄道整備基金法をつくることによって、財政的な、いわゆる国の財政的な補助の立場、地方財政のあり方、JRの財源の負担の仕方、こういうものが新しい仕組みになることによって、相当前向きに時間を短縮してやる可能性がありますよ、こういうことがこの基本法案の本当の意味なんですねということをお尋ねしているわけです。
○大塚(秀)政府委員 確かに精神的、政策的にそのようなことだと思いますが、この法案の直接の目的は、基本スキームに沿って整備新幹線のうち三線五区間についてできるだけ早期に、私どもとしてはおおむね十年をめどにしておりますが、完成しようということが直接的に目的としたものでございます。
○佐藤(敬夫)委員 それでは、こういうやりとりをしていてもわかりませんので、この一ページの「参考事項」の表をちょっと開いてみてください。 大塚総括審議官はもう専門家で、しかも法律作成の立て役者でありますから、新幹線の問題につきましては、要するにこのフローの仕組み図によりますと、これからの新しい新線をつくっていくときには地方は一五%負担をしなさいよということですね。そうですね。それから鉄道公団でこの作成をしていくのには国費は三五%負担をしますよ、こういうことですね。残りはJRが自分で金を工面してください、しかしそれに対しては無利子融資の金を五〇%出しますよ、こういうことですか。
○大塚(秀)政府委員 現在の基本スキームにおいて整備新幹線の三線五区間を整備する上においての負担率と申しますのは、国庫負担が平均して三五%、地方負担が一五%、残りの五〇%がJR負担でございますが、このJR負担というのは、五〇%のうち三〇%は今回法案の中で考えております新幹線譲渡代金の一部を充てるということになっております。そしてJR負担の残りの二〇%については、その新幹線の開業後の貸付料を充てる、当面は借入金で賄い、開業後の貸付料で借入金を賄うという仕組みでございます。
○佐藤(敬夫)委員 それじゃ、実際にこれを読んでみてもなかなか私理解しにくかったのですが、具体的にお尋ねしますが、地域の鉄道、今の五線の総額というのは、私ども党の政調やなんかでお話を聞いている段階では一兆三千五百億ぐらいがこの五線の基本的な完成目標の金額ですね。これは昭和六十二年ぐらいにつくった形のものですから、数年たっているわけですから今後はもっと大きな金額になるわけですよ。しかし、そのうちの一五%は地域が負担をしますよ、こういうことですから、これは総額では幾らぐらいになるのですか。
○大塚(秀)政府委員 ちょっと今計算いたしますが、一兆六千五百億の一五%掛ける額ということでございまして、二千五百億円程度ということになります。 それから、ちょっと先ほどの説明を補足させていただきますが、国庫負担が三五%でございますが、これは現時点で、特例措置ではございますが、公共事業費の一部がNTT・Bの無利子貸し付けで賄われているという形でございますので、平成三年度予算ではその公共事業費が無利子貸し付けという形になってございます。これは国からの予算として無利子貸し付けで、鉄道整備基金の無利子貸付制度とは直接関係ございません。
○佐藤(敬夫)委員 そうしますと、地方は一五%負担をします、国は三五%です、こういうことですね。その三五%がいわゆる一兆三千五百億という総体の中の、六十二年度の試算でも構いませんけれども、そうすると国の方は、今の産投会計ですか、要するにNTTの分でもって初年度はこの三五%のうちのどのぐらいを負担されるわけですか。
○大塚(秀)政府委員 平成三年度予算では、国の予算としては産投特会から百二十八億円を計上しております。それで、この百二十八億円で足らない部分について新幹線譲渡代金の一部を活用した特定財源で賄うという仕組みになっております。
○佐藤(敬夫)委員 これは部会段階でいろいろな議論をしたときに、六百二十六億ぐらいですから、三五%というと実際にはもっと金額は大きくならなければいけないのじゃないですか。
○大塚(秀)政府委員 したがいまして、百二十八億円で足らない国費三五%の残りの部分については、新幹線譲渡財源の一部を基金に繰り入れ、この特定財源で賄うという仕組みに平成三年度からなります。
○佐藤(敬夫)委員 そうすると、平成三年度以降あらゆる手法に基づいて地域の負担の一五%と国の三五%は必ず補てんをしますよ、こういうことなんですね。
○大塚(秀)政府委員 その範囲内で事業をやっていくということでございますが、私どもとしては、今後整備新幹線三線五区間については、その建設がおおむね十年をめどに完成するように予算を確保していかなければならない、そのように努めたいと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 いや、そうではなくて、要するにせっかくこの法案で法律をつくって、運輸省が物すごい知恵を出した本当にいい法律だと私は思うのですよ。そして完全民営化をして、今最初に描いたような全体地図を時間的にも縮め、国も地域も事業者も負担をお互いにし合って、何とかしてこういう均衡ある国土をつくっていこうという基本的なことにわたっております。 しかし、今のお話しのように、それじゃ国が三五%必ずこれはきちんとやりますよ、地域もきちんと一五%出しますよ、しかし、例えば昭和六十二年の査定の中で一兆三千五百億だといいながら、現実には数年たっていれば恐らくこれが一兆六千億か二兆円になるかもしれない、そのときにおいてもその率というものはきちんと保全をしていかないと、実際さあ仕事に入ったときに、JRが全部また赤字になりましたよということになったら、JRが積極的にやる意欲を失ってしまう、あるいはそういう大蔵省あるいは自治省と運輸省という国の機関の三者の関係がばらばらになって、せっかくこういういい法案も、仏をつくって魂を入れないということになったら嫌ですよ。その点は作成のこの時点できちんと約束をしておかな かったら、みんなが燃えるような意欲でもってこの事業には取りかかれませんよ。私はそのことを心配しておるわけです。 ですから、国は、例えば基本事業計画が時代の推移によっていろいろな価格の変動や何かあって膨れたにしても、この三五%はどんなことがあってもきちんと堅持していきますよ、こういう気持ちをお約束してもらわないと、この法案をつくっても、また、いや足りなくなって、時代の変化によって——これは実は今百二十八億というのは実際は六百二十六億の二〇%なわけでしょう。そうすると、いい法案だけれども、約束したとおりの事業にはなりませんよというのだったら、これから野党の質問を受けるときに皆様どういう気持ちになっておられるのか、そこをきちんと決意のほどを聞かせてほしいなというのが私のお願いなんです。
○大塚(秀)政府委員 今回の整備新幹線の整備に当たりまして、基本スキームの負担比率の割合というのは大前提でございますので、この比率を変える、あるいはJRに過度な負担をかけるということは全く考えておりません。
○佐藤(敬夫)委員 わかりました。ぜひそういう気持ちで、約束したことはやはり丁寧にきちんとやっていくということがこういう法案の一番大事なことだと思うのです。 そこで、実はもう一つなんですが、この新幹線のいわゆる構想の並立の中で、スーパーとかミニというものは今また新しい法律を用意して一緒に国がきちんと補助をしていきますよ、こうなっているのですね。 そこで、実は私どもの地域でも、もう本当に過疎の地域でありますから、田沢湖線ミニ新幹線を何とか完成してほしいという陳情を申し上げているわけです。ところが、新幹線の方に組み入れられたスーパーやミニの場合には、対処をする資金やなんかにしても、運輸省が基本的には企画をされて、そして無利子融資の形の中でも新幹線と同様にやっていけますね。どうもこれを読んでみますと、今我々の方の県民が要望してやまない、大臣に余り直接あれすると秋田同士でちょっとなれ合いになっちゃうので非常に話しにくいのですが、現実の問題として、例えば百億かかるとすると、五〇%は国が無利子融資のお金を貸しますよ、鉄建公団かどこかに貸してあげますよ、あとの残った五〇%については地方とJRとが工夫をして仕事にかかりなさい、こういうことですね。そのときに、例えば地方が五〇%の無利子融資の枠をとりましょう、こういった場合に、現実の問題としてJRとしては百億の借金になりますね、自分のところの真水の金がないとすると。 そうしますと、その事業計画をつくっていく形の中で、この次の次のページを見ますと「無利子貸付け等を利用し鉄道整備を行う場合の手続きの流れ図」、こうありますが、あくまでもそういういわゆる主要幹線の整備計画については、事業者であるJRが企画をして、それを申請しなければその事業の認可というものは大臣が認めないということになっているわけですね。すると、ほろはできて、家は確かにできたけれども、基本的にJRが申請を出さなかったらこの事業は進まないということですね。 これについて、そこへ思い切って行っちゃたんですが、大臣、秋田のことで余り大きな確約ができなきゃ別でありますが、盛岡—秋田田沢湖線のミニ新幹線の構想がありまして、実はこの新しい無利子融資の制度をつくって、こういう主要幹線についても活性化しますよということが内々決まっているわけですね、どこ、どこということは別にいたしまして。秋田もこの要望を出しておるのです。こういう流れについて、本当にJRと運輸省と、例えばこういうものを事業計画にのせていく、そういう関係というものは今どういう形で運輸省の中で受けとめておられるのでしょうか。これからの展開図について御説明いただきたいと思うのです。
○大塚(秀)政府委員 整備新幹線での新幹線直通線、いわゆるミニ新幹線というのは、これは全国新幹線鉄道整備法、今回改正案を御審議をお願いしておるわけでございますが、この法律に基づいてフルの新幹線が整備されるまでの間の暫定的措置として整備を行うものでございまして、全国新幹線鉄道整備法上の手続、助成措置に基づく区間でございます。 それに対して、いわゆる山形新幹線あるいは秋田新幹線と言われておりますミニ新幹線、これは鉄道改良の一環としてJRの申し出に基づいて行われるものであり、これについても今回無利子貸付制度の枠を創設いたしましたが、具体的には、今後JRが検討してその申し出を行う、事業認定を受けるという手続が必要でございます。ただ、整備新幹線についても工事実施計画の認可その他JRの同意が必要でございますので、基本的にJRの意思を尊重しなければなりませんが、このミニ新幹線についても、秋田新幹線等今後JRが検討するところも残っているわけで、私どもそれを待って無利子貸付制度の適用をするかどうか措置したいと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 時間がないので本当に要領を得ないのですが、大塚さん、要するに我々県民からしますと、戦後四十七年の中で、実際、まあ富裕県と言ったらいいか、お金持ちの県の今までの太平洋側のベルト地帯というのは、もう新幹線といっても二階建てになったり個室になったり、本当にすごいなと思っているのですよ。そういうところは相当国が金を出してつくっているわけですね。しかし、新しい時代になったら今度はお前たちが、やはりどうしても欲しいと言ったら地方自治体が金をつくる以外にないじゃないですか、JRは赤字になったらやらないというのですから。そうしたら、もう四十七年たって日本が世界一の金持ちの国になったら、地方の貧しい県は自分で金をつくってやれ、こういうことになるわけでしょう、今の説明によりますと。JRは、事業計画が赤字にならないような線なら飛びつくでしょうけれども、赤字だったらちょっとタイミングを見ますよと、せっかく計画になってもなかなか実施には進んでいかない、こういう今のお話だと私は聞こえたんですが、そうじゃないのですか。
○大塚(秀)政府委員 少なくともこのような制度が今回創設されるということは大きなインセンティブになる、今までよりもそのような鉄道改良も促進されると考えております。
○佐藤(敬夫)委員 ですから、結論をいいますと、一つは、在来の新幹線等々の問題については国の実質的な補助がやはりきちっと約束どおり動いていかなきゃならぬということが一つであります。 もう一つは、いわゆる今地方自治体が、こういう無利子貸付制度というものはできたにしても、この事業を進めていくとすれば、地方財政の財政負担のあり方について新しい考え方や知恵を自治省や大蔵省等々と運輸省が考えていただかないと、最後は、どうしても欲しければしようがないという形で地方自治体がその財政を全部自分が負担をする、こういういびつな形でしか事業計画が前へ進んでいきませんよ。 ですから、この二つの件について、今後基本法案を突き進めていくために、責任逃れをしないで、いつまでもブドウの種みたいにしっかりと立案者としてその気持ちを法案の基礎に位置づけてくださいよ、こういうことです。よろしいですね。
○大塚(秀)政府委員 十分心して検討させていただきます。
○佐藤(敬夫)委員 運輸大臣からもひとつ。
○村岡国務大臣 佐藤先生からの今のお話、私も十分に承知をいたしておりまして、この貸付制度につきましては、今大塚総括審議官がお答えしたとおりでございますが、問題はJRと地元との調整、こういうことになろうかと思います。その中にあって、運輸省としても必要な協力は惜しまない、こういうことで進めていきたい、こう思っております。 以上でございます。
○佐藤(敬夫)委員 もう一つ、大塚さん、済みません、細かいことを聞いてあれなんですが、この 一兆円というのは要するに債務返済が必要のないお金ですね。二兆円というのは実際には返していくわけですね。その中でいわゆるこの大都市鉄道の整備とか主要幹線の近代化とかあるいは既設新幹線の増強とか、こういうものに実際にどのくらいの資金を回していけるのでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 今先生御指摘いただきましたように、無利子貸し付けの財源というのは、新幹線譲渡代金の一部で清算事業団に償還するものについて、清算事業団が土地処分等によって資金繰り上余裕ができた場合にこれを鉄道整備基金が無利子貸し付けに充てる、そういう財源でございますので、今後どのくらい回せるかというのは、これまた私どもの努力目標でございますが、清算事業団が土地処分等によって長期債務の償還を円滑にすることと密接な関連がございます。来年度はとりあえず百五十八億円の無利子貸付額を確保しておりますが、長期的にもなるべくこれが拡大できるように努力したいと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 もう本当に時間がなくなりましたが、こういうのは、例えばJRがこれから実質的にも完全民営化するために所有の土地を売り、そしてその売り上げをこの二兆円の枠組みの中で出していったときに、返済すべき、いわゆる債務償還の部分とそれから今言った運用の部分と分けて使っていくわけですね。土地も流動的ですから、うまく売れればいいのですが、うまく売れなかったり、今また土地の値段を下げようと言っているのですから、全体の総資産評価額が見込みよりも下がってしまうかもしれない。そのときに、債務償還する方が忙しくてこの運用枠のところに充当すべきお金を使えないということになったら、今と同じようなことになっていくのですね。 だからこのフォローなんかにしても、恐らくこれからの審議会を通じて、ひとつ、この絵はできているのですが、大体こういうところにいくお金としてはこういう形ですよという、本当は実際には金額が少し入っていれば非常に読みやすかったのですね。私ども資料がありませんので、今までの経過、ちょっと部会でやったことやなんかいろいろ調べて実は今質問させていただいたのでつじつまの合わないところもあったかもしれませんが、ひとつそういう工夫をして、実際これを生きた法律にしていって魂を入れるためにはこうなんだということを、一遍委員会の皆さんにもお示しをいただければありがたいなと思うのです。 そして、それを現実に変えないで、やはり我々も運輸省に協力して、例えば国際協約として構造協議でアメリカと六・四%公共事業、いわゆる四百三十兆の約束をしているわけですね。一般財源であればなかなかこういうものに使えない。しかし、実際にこれは運輸省がやる仕事じゃなくて我々自民党がやらなきゃいかぬ仕事だと思うのですが、政権政党であるとするならば、その四百三十兆の部分というのは、生活関連だけじゃなくて生活関連と地域活性化資金みたいな、振興資金みたいな形で、一般財源では継続の事業等しかできないけれども、こういう新たなものについてはその四百三十兆の中のこういうものをこういう鉄道幹線促進のために使いますよというようなことの闘争を、やはり政党も行わなければいけないと思うのですね。そして、そういう新しいものに対しての傾斜配分というか、予算の傾斜配分というものをかち取らないと、どんなにいい知恵を出しても、基本的な財源のときに常に大蔵省との折衝以外に何もない、こういう形になったのではなかなかこの事業が進んでいかないと思う。ですから、それは我々も一生懸命努力をいたしますので、どうぞひとつ運輸省もこの基本原則にのっとった精神を忘れないような努力をこれからお願いを申し上げたいと思います。 あと三分しかありませんので、宮本航空局長にお願いしていて大変申しわけございませんが、同じような問題なんですね。これも秋田というふうに特定しちゃいますと、大臣も秋田ですので私も非常に言いにくいですから、全体的な話でお願いいたしますが、本音は実は秋田の大館能代空港の問題なんだ、こう受けとめていただければありがたいのです。 実際には、第六次空整というのは三兆二千二百億ですね。いわゆる五次の五カ年計画というのは一兆九千二百億だったわけでありますから、今度は六七・七%増額をしている、こういうことですね。しかし実際にはこのうちの三分の二、二兆一千百六十億、これは成田の二期とか羽田の沖合展開とか関西空港というものに全部使われるわけですね。そうしますと、閣議決定をされた三兆二千二百億の中身というのは、これは各地域空港、今いろいろな申請が出ているところはどこだということを限定して閣議決定の総枠の三兆二千二百億というのは決められたんですか。
○宮本政府委員 お答え申し上げます。 第六次空港整備五カ年計画、ただいま策定作業中でございますが、三月の初めに閣議了解で総枠を定めることといたしました。これは総枠は三兆一千九百億円ということで、先ほど三兆二千二百億と申されましたが、昨年末の予算査定の段階で、先生方の絶大な御支援を得たわけですが、三百億ばかり査定されまして三兆一千九百億で、今の五カ年計画対比で六六・一%増ということに相なりました。これを三月の初めに閣議了解いたしまして、それから、ただいま先生がお話しになりましたとおり、その中身を詰めましてこの秋ごろに最終的に閣議決定する、そういう段取りで考えております。 また、いろいろ具体的なお話がございましたけれども、また御質問で大臣からお話があると思います。
○佐藤(敬夫)委員 それでは、時間がありませんので、大臣からひとつ。 これからの新しい空港セットというのは、第一種、二種、三種、例えばそういう枠組みとか、あと三種ができなければ近隣空港とかあるいはヘリポートとか、そういう段階だけではなくて、やはり日本列島全体の新しい展開というものをリゾート法とかいろいろなもので組み立てていくとすれば、将来自分たちの地域に空港ができたら、我々地域住民としては、若者も残り、もっとこうだという、いろいろな地域も自助努力をしていいテーマをつくる。 例えば、具体的な例を申し上げますと、全国の人たちによくJTBや何かでアンケート調査をやっていますね。十和田湖へ行きたいですかと聞くと、行きたい、行ったことがありますか、行ったことない、どうしてと言ったら、不便だからというのが第一の理由なんですね。もし空港ができて十和田湖へ二十分で行けますよということになったら十和田湖へいらっしゃいますかと言うと、みんな行きたいと言うんですね。この数字が大体十何%ぐらいになるんですね。そうしますと、秋田—関東だけじゃなくて、例えばいろいろな何百万人という人たちが十和田湖や田沢湖へ向かってやってくるという、ただ秋田から羽田へどう行くかという利便さだけじゃなくて、東京や大阪や九州からそこへ向かって何百万人の動員ができますよ、こういう絵もできるんですね。ですから、そういういろいろな地域がみずからいろいろな努力をしていく。 この後の武部さんが、北海道の老人に、要するにシルバーパスポートをつくって、生涯パスポートをつくって飛行機に乗せる、要するに東京の老人たちに、いわゆる秋田の第二のふるさとをつくらせて、その飛行場の周辺に住んで、飛行機は乗っても乗らなくても、一年間そのおじいちゃんたちの東京の土地を担保にとって有料航空券を上げたらいいじゃないか、飛行機は乗っても乗らなくても売り上げはきちんと確保できるんだ、こういう新しい知恵を出したりいろいろなことをすることによって将来可能性がある。そういう努力をすることによってこういうさまざまな、正規な飛行場をつくるための位置に置きましょうという、何か第三カテゴリーぐらいで、イエスかノーか、一〇〇か〇かというんじゃなくて、五〇%ぐらいの可能性を、地域の努力と皆さんのそういう新し い知恵によってこの飛行場をつくってあげましょうというようなカテゴリーを、大臣ひとつ工夫しておつくりいただけませんか。羽田沖やそういうところの展開が全部終わったら、平成七年度からは少しそういうところも各種地域空港を選んでつくって、新幹線や何もないようなところは一県で二つの空港があったっていいじゃないでしょうか、私はそう思うのであります。 そんな意味で、秋田の県北空港も含めて、地域空港に対しての大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○村岡国務大臣 大臣になりましてからまだ日も浅いのでございますが、日本全国の各地域から空港の新設あるいは延長、そういう要望が大変多いと感じております。今運輸省では、もちろん国際関係もありまして、三大空港、これは最優先課題といたしておりますが、同時に地方空港、これも国際化ということも考えております。 さらに、今おっしゃいました地方空港の整備につきましても力を入れていかなければならない。秋ごろには第六次の状況を決めなければなりませんが、今先生示されましたそういうような趣旨も考慮に入れまして、そしてまた佐藤先生の地元のことも十分私承知をいたしておりますので、そういう考えで対処してまいりたい、こう思っております。
○佐藤(敬夫)委員 終わります。ありがとうございました。
○亀井委員長 次に、武部勤君。
○武部(勤)委員 ただいま同僚の佐藤君の質疑を聞いておりまして、政治というものはかくあるべしということをさらに痛感しました。 私は、今政府各省庁数ある中で国民が最も期待を寄せているのは運輸省だ、村岡運輸大臣だ、このように思います。なぜかといいますと、我が国は、国土は御承知のように極めて小さい、資源も少ない、しかし経済的には世界に冠たる大国になったと言われているわけであります。ただ、国民生活はその豊かさを実感できるような状態にないとも言われているわけであります。ここで狭い国土を大きく使おうということが国土政策の今日的課題だと私は思うわけであります。狭い国土を大きく使おう、これは何よりも総合交通政策に頼るところ大でありまして、さような意味で、私は、運輸省が、運輸省こそがその期待にこたえる唯一の役所だと言って過言でない、このように大きな期待をかけているわけでありまして、その前提に立って、先ほど大臣から趣旨説明のありました鉄道三法に関連して若干質問をさせていただきたい、かように思うわけであります。 まず第一に、国民的貴重な財産であります新幹線を本州JR三社に譲渡するということについては、我々これまでもいろいろ党の政調等を通じて議論してまいりましたからよく理解しているつもりでありますけれども、これは国民に向かって、その譲渡の理由といいますか考え方ということをしっかりもう一度説明していただきたい、このように思います。
○大塚(秀)政府委員 JR株式の上場処分の問題は、一方でJRの完全民営化を図るため、また他方では清算事業団の抱えております膨大な長期債務の償還財源として、緊要な課題となっております。その際、株式上場の前提としてJR各社の財務基盤を強化する必要がございますが、現在の四新幹線は新幹線鉄道保有機構が一括保有してJR三社にリースしている形をとっております。しかしこのリース制というのは、上場の問題を検討する過程で、膨大な新幹線施設の資産が財務上確定していない、将来どのように扱われるか、リース料がどうなるか明確でないという点、また、この膨大な資産のうち、償却資産について減価償却を行い維持更新等の投資に回すことができない点、こういう点から財務上新幹線施設を譲渡することが適切であると判断されたために、今回私どもJR株式基本問題懇談会という学識経験者から成る懇談会を設置しておりますが、この場においても譲渡する方向を決めたわけで、これに基づいて新幹線鉄道施設の譲渡に関する法律案を提出させていただいております。
○武部(勤)委員 限られた時間ですから、まだそのことについてただしてみたいこともありますけれども、先へ進ませていただきたいと思います。 そこで、前段申し上げましたように、全国新幹線鉄道整備法という法が四十五年五月十八日に制定をされたわけでありますが、この立法趣旨というのは、国土の総合的かつ普遍的開発を推進し国土利用の抜本的な再編成を図る、その不可欠の基盤として、高速高能率の新しい輸送体系の整備が要請された、かような考え方でこの全幹法が制定されたわけであります。振り返ってみまして、先ほど佐藤議員とのやりとりの中でも述べられておりましたけれども、随分これは国民的にあるいは国土利用の上で大きな貢献をしてきたということ、それによって日本の産業経済の上でも、あるいは社会文化の上でも多大な貢献をしたということは我々もそのとおりだと思っているわけでありますけれども、他方、一極集中を助長したということも言えるのではないかと思うのです。 しかし実際には、潜在的に、昔は、我々の子供の時代は、田舎から東京へ行くための手段として鉄道を利用した、そういうことが大半の利用目的でなかったかと思うのです。しかし今はそうではない。逆に、大都市に集まった人々が自然環境を求めて、あるいは全国広く仕事を拡大するというような意味において、目的が変わってきておるのじゃないかと思うわけであります。そういう意味では、先ほど佐藤議員もお話しされておりましたけれども、むしろ高速交通体系というのは日本全国に足を延ばしていく、これが求められていると思うのですね。 ともすると最近の運輸行政は、率直に申し上げますと、空港政策の場合でも、需要の動向あるいは企業の採算ベースということなんですね。それじゃ運輸省の存在意義はないわけでありまして、狭い国土を広く使おうというような観点から、我が国の新しい交通体系の確立の上で整備新幹線の位置づけをしっかり考えていかなければならぬと私は思うわけでありまして、このことについての御見解をお伺いしたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、第四次全国総合開発計画におきましても、狭い国土を大きく使うという点で、全国的に高速交通体系を整備し多極分散型の国土を形成することが重要な課題になっております。 その中で整備新幹線は、高速大量輸送機関として主として都市間輸送、中距離の輸送を担うものであり、航空あるいは高速道路と相まって我が国の幹線交通ネットワークを形成し、地域の振興、国土の均衡ある発展に寄与するものと考えております。
○武部(勤)委員 それでは次に、具体的に考えを述べてください。 整備新幹線の整備を今後どのように考えているのか、また提案された法律の中で対象路線はどうなっているのか、このことのお答えをいただきます。
○大塚(秀)政府委員 整備新幹線と申しますのは、昭和四十八年十一月に整備計画が策定されました新幹線五線を指すわけでございますが、その後、財源問題、採算性の問題から着工に至りませんでした。しかし今回は、これらの整備新幹線について、昨年暮れに決まりましたスキームに基づいて、投資効率の高い、採算性のとれる、緊急性のある区間から整備していくということに決まりました。 今回の全国新幹線鉄道整備法の改正におきましても、整備計画のある、建設の指示を行った路線の一部区間について、新幹線直通線、いわゆるミニ新幹線、あるいは新幹線鉄道規格新線、いわゆるスーパー特急等も含めて整備していく方向を示しております。具体的に、平成三年度予算におきましては、整備新幹線三線のうち三区間の本格着工を決めており、また、北陸新幹線の高岡—金沢間については着工調整費を計上しているところでございます。
○武部(勤)委員 今申し上げました問題について、路線等についてもう少し具体的に、今後何年 くらいでその整備が完了するのか、そのことなどもお聞きしたかったと思いますが、もう一問質問いたしますから、その後につけ加えてください。 先ほども佐藤議員のお話もございましたが、投資効率、財源の問題等々、そして同時に全国からこの新幹線の整備に対する強い要望があるわけでありますから、これにできるだけ早くこたえようというようなことで、フル新幹線にかえていわゆるミニ新幹線とかスーパー特急を導入しようということになったと思うわけであります。 また同時に、フルにするにはどのような条件が満たされたときかという疑問もあるわけでありまして、このことについてお答えをいただけますか。
○大塚(秀)政府委員 今回の整備新幹線の整備につきましては、財源問題あるいは投資効率、地元の要望等を勘案して、いわゆるミニ新幹線、スーパー特急等も含めて着工するわけでございますが、これは暫定的措置として、将来はフル規格の新幹線を整備することとなっております。 フル規格をいつ整備するかという点につきましては、今後の財源対策、またそのフル規格の新幹線の採算性の問題、フル規格をつくります場合の同区間の並行在来線の扱い、さらにはJRの経営基盤、また国民経済的な投資効果、そういったものを総合的に判断して決める必要があると考えております。
○武部(勤)委員 いつごろまでに具体的に整備する目安かということについてはお答えがなかったのですけれども、私がいろいろと事務方から聞いている話では、今後十年くらいの間にやるんだというお話です。実際問題、今私は余りフルにする必要はないと思っているのです。そんなに立派なものにする必要はないと思っているのです。ただ、早くこれを——秋田もそうですね。それから、北海道は新幹線は基本計画は旭川までなっていますから、九州も——ですから早く整備することが一番大事じゃないか。それは二百キロも百六十キロも五十歩百歩じゃないですか。実際に、今、札幌—旭川間の特急は百三十キロで走っているのですよ。これは車両が近代化し、あそこは大体真っすぐだから、北海道はそんなにぐにゃぐにゃ曲がったところはないですから、これはどんどん在来線もスピードアップする工夫をしてやってもらうべきだ、こう思いますので、フル規格にこだわらずに、暫定的な措置ということでありますけれども、暫定なんというような考え方じゃなくて、新式の考え方、斬新的な考え方、暫定的じゃなくて斬新的な措置としてやっていった方がいい。これは意見として申し上げておきます。 ただ、ここで少し心配の残るのは、新幹線の整備によってJRの経営が圧迫されるのではないか、そういう懸念があるのではないか、こう思うのですが、この点は心配ありませんか。
○大塚(秀)政府委員 整備新幹線の整備につきましては、基本スキームに定められた負担割合を遵守していくわけでございますので、この負担割合を前提とする限りにおいてはJRに対する経営の圧迫には全くならないと考えております。
○武部(勤)委員 それではこの後は少し私の意見を申し上げて、ぜひ前向きな御検討を願いたい、こう思う諸点をお話ししてみたいと思います。 今も私は暫定的な手段じゃなくて斬新的な措置、こういうお話をしましたけれども、我々は北海道なんかにおりますと、今飛行機で鮮魚とかあるいは花卉類あるいは高級野菜、こういったものを輸送しております。しかし、例えば女満別空港なんかは機材が小さいので全然積み切れないというので、女満別あたりから、網走周辺から結局は千歳まで車で運んで、そして東京や関西の市場に輸送しているわけですね。このことを思うときに、貨物も随分今成績がよくなっているそうでありますけれども、新幹線でなぜ人しか運ばないのかなという疑問が残るわけであります。新幹線でもっとそういった貨物、貨物というと昔は大きな貨物ばかり想定しましたけれども、現代的には花だとか野菜だとかあるいは鮮魚、魚介類、こういったものをより速く、より大量に消費地に輸送するということは、これは道路なんかも渋滞して大変な状態になって、それがまた環境を悪化させているというようなこともあるわけでありますから、鉄道による貨物の輸送需要というものは非常に多様でかつ大きくなっている、こう思うわけであります。 しかも、これからの旅行というものの鉄道利用も、先ほども前段申し上げましたように必ずしも仕事目的だけではないのです。むしろ東京から疎開していく、地方に疎開していく、そういう意味合いが非常に強くなっている。見ていますと、持ち物も非常に多いですよ。中には宅急便で荷物を運んで体は飛行機。ゴルフバッグだけじゃないですよ。もう大体そういうような時代になっている。まあ東北新幹線だとかさらに北海道新幹線が整備されていくという暁には、むしろ人だけじゃなくて物も運ぶ、そういうような考え方が当然あってしかるべきではないかな、こう思うわけであります。 先ほど投資効果のお話もありましたけれども、例えば北海道新幹線あたりがそういう採算ベースあるいは投資効果ということなどが問題になるとするならば、そういう地域の産業経済に貢献し、なおかつ東京や大阪の消費地の皆さん方の需要にこたえ得るという意味で、新幹線による貨物輸送を私は積極的に考えるべきじゃないかと思いますが、このことについてお考えありますか。
○大塚(秀)政府委員 新幹線の貨物輸送につきましては、現在営業している新幹線につきましては、旅客列車を走行させるという前提で施設ができていること、また旅客需要が非常に大きゅうございますので旅客列車のダイヤだけで過密である、旅客列車のダイヤがあいている夜間は保守点検が必要だというようなことで、今まで貨物輸送を行っていない状況にございます。 ただ、私も貨物流通局長をしていた時代から、今後トラックの労働力不足から鉄道をもっと貨物輸送にも活用すべきであるという考えを持っておりまして、今後の長期的課題としては、新幹線を含め、また現在線について鉄道貨物輸送をさらに発展させる上においてどういう方策、措置が必要か、十分検討してまいりたいと考えております。
○武部(勤)委員 まだ大塚さんの頭の中には貨物は貨物で新幹線の路線を運ぶ、そういう感覚が抜けていないようですね。飛行機はどうですか。飛行機は旅客と貨物と一緒に運んでいるのですよ。貨物というイメージも変わってくるわけですね。ICなんてこんなに小さいものでしょう。これは飛行機でボストンバッグで人が持って運んでいくのですよ、何億というものを。だから、そういう考え方から、新幹線の旅客列車の規格と同じようなもので、コンパクトなものでやることは可能だと思うし、そういう要請が非常に多いと思うのです。このことは長期的展望に立ってということではなくて、もう既に国民の間にはそういう強い要請があるという考え方に立って、ぜひひとつ早急に検討してください。このことを強く要望しておきます。 時間が残っていますから、次に、北海道新幹線についてちょっとお話をいたします。 北海道新幹線に調査費がこのたび認められたわけでありますけれども、その将来展望はどういうふうになっているか、まずお考えを聞かせてください。
○大塚(秀)政府委員 北海道新幹線等については、従来から建設推進準備事業費の中から所要の調査を進めているところでございます。平成三年度においてもこの調査費が二十億円計上されておりますので、所要の路線について、北海道新幹線を含めて調査を進める考えでございます。
○武部(勤)委員 これは我々北海道の運動といいますか努力が足りなかったのかなという一面と、北海道は新幹線は金がかかって無理だろう、そういう気持ちも地元にありましたし、また、私は網走の出身ですけれども、地域的なエゴというものもあります。網走まで来るのなら協力するけれど もというような、そういうことはなきにしもあらず、これは率直に認めますけれども、今までやはり北海道は航空機に頼るのが一番いい、こういう考えを持っていたことは我々の誤りでありまして、経済の発展と国民生活の向上とともに、これは莫大な貨物あるいは旅客の需要があるわけです。北海道はもうフェリーもいっぱい、飛行機は全く観光シーズンはだめ、法事にも行けない、葬式にももちろん行けない、そういう状態になってきているわけです。ですから、これは相当変わってきたんですね。 なぜそういうふうになってきたかということは、先ほども言いましたように、一面、東京は住みづらくなったということもあるでしょう。他面、あそこにも行きたい、あそこでも住みたい、ここでも働きたい、そういうあれがあるのじゃないですか。だから、住まいは北海道でオフィスは東京、そういう二重生活の時代を国民は追求しているのじゃないか、こう思うのです。さような意味で、東京の都市問題だとか土地問題を解決する意味においても、新幹線により大量にしかも高速に輸送することができるわけでありますから、そういう考え方からいたしますと、北海道にとって新幹線というのは極めて国民的に大きな課題だ、こう思っているわけであります。 我々も全道的に今猛運動を展開しているわけでありますが、御承知のように、青函トンネルができたということもそういう鉄道の需要を大幅に拡大している、JR北海道の営業成績がそのことによって大幅に伸びてきたという背景もございますが、この青函トンネルというのは御承知のように新幹線規格なんですね。これは二十四年の歳月をかけ、八千億円ぐらいの莫大な資金を投入して開業されたわけであります。したがって、今東北新幹線が青森まで整備をするということに相なりました。伺うところによると、十年ぐらいの間にと、こういうお話でありますが、これはさらに促進していただくと同時に、少なくとも函館までは同時開業が実現できるように積極的な対応をお願いしたい、こう考えるわけでありますが、これはいかがですか。大臣にお答えいただきましょう。
○村岡国務大臣 先ほど来武部先生の御意見を聞いておりました。小さな日本を大きく使う、これは全く同感でございます。いろいろ大塚総括審議官から御答弁もございましたが、十数年かかりまして、やっと財源問題で今の新幹線の三つをやった、しかし北海道やあるいはそのほかの在来線は一体どうするのか、こういうようなお尋ねであろうと思います。 既存の在来線の問題につきましても、だんだん立派になればなるほど今度は従来の方と格差がついてくる、こういうような状況でありまして、私も、在来線の客車の改良やある程度のそういうものの改良で、例えば今九十キロとか八十キロしか出ないところを百二十とか百三十とかということに余りお金をかけないでならないのか、そういうスピードアップはできないのか、こういうものを今度審議会の方に諮問して、お願いしようといたしております。 片や、先ほどお話しのとおり、新幹線をつくれ、こう言われましても、またJRが赤字にならないかというような心配もありますし、また財源問題もあるわけでございます。あるいは航空機その他についてもお客の需要があるかどうか。私は運輸省へ来て、このとおりど素人でございますけれども、十年前、二十年前に考えたことが、実はもうその後になりますと倍も需要がふえているというようなことで、本来であればどしどしやっていかなければならない状況であろうかと思いますが、財源問題、そういう問題が一番ネックでございます。当面、三新幹線につきまして、十年ぐらいで完成をさせる、しかし御要望の今の北海道、いろいろ資源も恵まれており、大いに開発のあれが占められるところであります。武部先生の御意見を聞きながら、また省内でこの問題にどう対処するか、真剣に検討してまいりたい、こう思っております。 以上でございます。
○武部(勤)委員 私は村岡運輸大臣をかねがね心から信頼をいたしております。したがって、さらに執拗に再質問をすることはいたしません。しかし、今お話ございましたように、どうも我々の方が、あえて行政とは言いません、我々自身も含めて、我々の方が時代の後を追いかけているという傾向が今まであったのではないか、こう思うわけであります。しかし、これからは、特に先ほど来申し上げておりますように国民が多様な生活を享受できるように、狭い国土を広く使うことができるように、それには何といっても運輸省による総合交通政策というものが一番重要だ、かように思うわけであります。需要のことを考えずして政策の展開はできないでありましょうが、しかし需要の観点以上に先見性ある政策の選択ということを私は運輸省に特に今後考えていただいて、さらに省内、大臣を中心に御努力をお願いしたい、かように思います。 最後、北海道ということで締めくくったわけでありますが、これは北海道の出身であるから特に強調したということではございません。もう東京に参りますと、何でこんなに狭いところで住宅も持てずに皆さんあくせくしているのかな、そういう感じがあるわけでありまして、北海道をもっと全国民のために活用するために、首都を移転するということをも含めて我々は考えていかなければならない、かように決意をしている次第でありまして、村岡運輸大臣を初め運輸省各位の一層の御努力をお願いして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○亀井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時十六分散会