逓信委員会 第4号
- 発言数
- 202 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1990/05/29
会議録
○委員長(青木薪次君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十八日、宮田輝君が委員を辞任され、その補欠として野村五男君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木薪次君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、本日の委員会に日本電信電話株式会社代表取締役常務取締役草加英資君、同取締役電話事業サポート本部長寺西昇君及び国際電信電話株式会社常務取締役奥田量三君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木薪次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(青木薪次君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、郵政行政の基本施策に関する件を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○及川一夫君 大臣に就任されてから約三カ月ぐらい過ぎたのでしょうか。おおむね一年目を迎えて郵政事業全般に対する所信をいただきました。決して早いとは思っておりません。しかし、これは国会運営の中から出てくる問題でもありますから大臣だけを責めるわけにはいきませんが、私としては、就任直後ぐらいにみずからの所管事項に対する所信を述べ、委員会として論議をするというのが一番望ましい形だというふうに思いますが、そんな感想を持ちつつ、きょうは所信全般についてお伺いをしたいというふうに思います。 ただ、この所信表明に対して御質問申し上げる前に、俗に言う深谷問題というのがございまして、郵政事業全般の最高責任者であるだけに、問題が解明をされていない、解決をしていないという点では私ども非常に残念だと思うし、一抹の疑惑を抱えながら質問していく、お答えいただくというのは大変これはつらいことだと思うし、いいことだと実は思いません。恐らく大臣もそういうお気持ちだというふうに思うんですけれども、予算委員会でいずれにしてもこれは最終処理がされるということですから、それ待ちということになるんですが、ただそれだけでは私は済まされないと思う。今の大臣の所信、今のこの問題に対するお気持ちを聞かせていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(深谷隆司君) まず、及川委員のお言葉に対して申し上げたいのは、所信表明を申し上げる、あるいはその議論をいただくそのことが大変おくれましたことを恐縮に存ずる次第でございます。 また、私の問題で過日来さまざまな御質問をいただいてまいりました。そのことによって海部内閣あるいは国会、国民の皆様に多大な御迷惑をおかけしたことを本当に申しわけなく思っております。 ただ、私といたしましては私なりに全力を挙げて調査をし、その答えは申し上げ続けてまいったつもりでございます。お聞きになる側とお答え申し上げる私の側とにまだまだ相違があることは承知しておりますけれども、私としましては一生懸命誠実にお答えをしようと努力いたしてまいったつもりであります。そして同時に、御迷惑をおかけした点については深く反省いたしますとともに、与えられた政務に精励し、少しでも御期待に沿うことが私のなすべき道ではないか、そう心得ております。
○及川一夫君 なすべき道ということをおっしゃられたのでありますが、今現実に予算委員会で大臣自身が努力をしたい、調査をして明らかにしたいというふうにお答えになっている、数点ございますね。このことについて、私は早急に出すべきものは出して疑惑の解明を急がれるべきだというふうに思うんですが、予算委員会としては予算終了時までにということのようですけれども、一体いつこの問題で最後の疑惑解明の努力をされようとするのか、その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 調査をする、あるいは調査をする努力をいたしますということを申し上げて、今までその折々にその中身についてはわかる範囲で報告はいたしてまいったつもりでおります。ただ、御質問をなさる方々の中でまだ足りないではないかという御意見があって、結果的には委員会でただいま及川先生がおっしゃったようなまとめ方になっておりますので、その線に向かって努力をしている最中でございます。
○及川一夫君 どっちにしても、与野党が意識している問題は予算審議としては八日であることは間違いありませんね。それまでの間にいずれにしても努力をされた結果を出さなければいけない。残すところ数えるぐらいしかないわけです。ですから、努力しているということはおっしゃられているんだけれども、いつまでに出し、解明をし、そして疑惑を晴らしたいと、いつまでにといっても八日までの間ですからね。ですから、その気持ちは一体どの時点に合わせて解明をされようとするのか、ぜひはっきりさせてください。
○国務大臣(深谷隆司君) ただいま申し上げたように、その調査した答えが必ずしも意に沿わない場合もあるだろうと思いますし、調査した結果格別報告することのない場合もございますが、どちらにしましても、せっかくのお尋ねでございますから、委員会で処理していただいたように努力をしているということを申し上げたわけでございます。
○及川一夫君 押し問答を続けても仕方がないんですけれども、どちらにしても一般質問中に大臣の立場を明らかにされることが一番私は望ましいというふうに思っているのであります。そうしませんと、税財政あるいは外交問題ということで集中審議が予定されているようですし、あるいはまた委嘱審査というのがここであるわけでして、それまでの間に問題が明らかにならないというのは、一生懸命やっていると言うけれども、その誠意についてむしろ疑いたくなるという気持ちでいっぱいなんです。 私は、その他のことでかなりの時間を使いたいというように思いますから、ここから先この問題は私も留保しておきたいというふうに思いますが、どちらにしても、大臣、お考えいただきたいのは、例えばある政治評論家がリクルートからやはり同じように株の譲渡を受けたということが明らかになって、大変有名な政治評論家であったけれども我が国から姿を消しました。最近戻ってきてテレビに若干出るようですけれども、その出たテレビを見ながら、政治評論家の言うことがかなり理路整然としておっても、なるほどなという思いがあっても、いま一つ信用することができない、こういう気持ちで私などは見ているんです。ですから、この種問題というのは、疑惑があるならとことんそれを解明して、そしてみずからの態度を明らかにして世に問うという誠実な、あるいは正義感というものを横溢させたような態度をとらないと、それこそ政治家としての政治生命も失われていく、政治に対する不信はぬぐい切れない、そのまま残ってしまうということに私はなりかねない問題だと思っております。 郵政事業全般をいずれにしても責任を持って執行される立場にある大臣が、そのようなあいまいな、あるいは我々から見てもう一つ信用するわけにいかぬなという中で論議を交わすというのは、あるいは行政を執行されることをお願いするというのは私は一抹の不安を本当に覚えているということをひとつ指摘しておきたい。そういう立場に立って、また残された時間とにかく徹底解明のために誠実に対応してもらいたいということを要請してこの問題は終わっておきます。 そこで、大臣の所信表明なのでありますが、今回この所信表明の中で特に大臣が大臣として強調されたい点、あるいは郵政事業全般を見てこう変えていきたい、あるいはこれまでの所信表明から見てどこか変わっている点があるかないか、このことについてお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 私の所信表明の中で、今まで郵政行政として歩んできたことを大きく変えてしまうというようなそういう気持ちはございませんで、今までやってきたことをより前進させるためにどうしたらいいかという観点で所信表明はまとめさせていただいたというふうに思っております。 そして、今後の情報化や国際化などの大きな流れを踏まえまして、主として二点、つまり、来るべき高度情報社会に向けた総合的な通信政策の推進、それから全国二万四千の郵便局のネットワークがございますので、これを最大限に活用いたしまして豊かな住みよい地域社会づくりに貢献したい、この二つを踏まえて所信を申し上げたつもりでございます。
○及川一夫君 私が逓信委員会に所属をしてから、唐沢先生、あるいは中山さん、そして片岡さん、村岡さん、大石さん、そして深谷郵政大臣になるんですが、それぞれの大臣の所信表明というものを比べてみますと、どこか変えている点がある。内容はどういう意味かということは別でしょうけれども、変わっている点があるんですが、これは郵政大臣、お気づきになりませんか。
○国務大臣(深谷隆司君) もしかしたら答えが御質問に沿うているかどうかわかりませんが、今回の重要政策を中心に所信表明を書くときに、できるだけ平易に簡潔にまとめたい、総花的に長く書くよりもできるだけ平易に簡潔にまとめていきたいということに留意したつもりでございます。そして、特に地域の情報化の推進、郵便局の積極的な活用、あるいは貯金、保険等の新しいサービス、これは法案にも出させていただいておりますが、そういう展開などに重点を置きたいというふうに書いたつもりでございます。
○及川一夫君 内容的な平易さという点ではずっと共通しているんですが、それはそれとして、私の場合でも大臣の場合でも同じだと思うんですが、私はこうしたい、こうあるべきだ、これを何とか限られた任期中といえども実行に移したい、そういう意思が働いて、この所信表明にあらわす場合に取り上げる順番も非常に大切です。 そういう観点でいきますと、所信表明を唐沢郵政大臣からずっと比較してみますと、片岡さんの前までは郵便事業が第一に来ている。貯金、保険事業が次、次と出てきている。そして四番目か五番目あたりに俗に言う情報産業とか電気通信事業という問題が提起をされている。片岡さんとか村岡さんの場合には、これは一言一句変わらない所信表明じゃないかということで多少問題になったんですけれども、いかに二カ月の差とはいいながら。それから大石さんは所信表明ができなかった、そういう機会がなかった。しかし片岡さんとか村岡さんの場合には前段に地域振興という言葉が出まして、それの格差是正の問題であるとか、国民生活にも大変なかかわり方をしていくんで重視していきたいという意味でこの電気通信事業というものを第一義的に持ってきたんです。 今回は、総論的に郵政行政全体を一応整理しながら、「まず、電気通信行政関係であります。」ということで実は出てきているわけです。別にこれを重視することをとやかく言うつもりはないんです。ただ、郵政省というのは、世間一般から見れば郵便事業である、貯金、保険事業、現業官庁としての、いわばメーンとしてそれに最大限の責任を持ちながら監督行政として情報産業や電気通信事業がある。こう考えてまいりますと、やはりみずからが直接責任を持たなければならない問題というのがあって、片や監督という意味でかくかくしかじかの問題について云々というふうになるのが普通だと思っているんですけれども、今回はずばり電気通信事業から始まっておられるということは、省全体として電気通信事業を何か位置づけているのではないだろうか、いいか悪いかは別にして変わろうとしているんじゃないだろうか、変わりたいという意思が働いているんじゃないだろうか、こう私などは見るわけです。いかがですか。
○国務大臣(深谷隆司君) 電気通信は、もう私から申し上げるまでもないことですが、今日のいわゆる情報化社会で国民の社会経済活動にとって非常に重要な役割を持ってきている。特に近年は電気通信問題を中心としたさまざまな問題が惹起されて大きな話題のテーマになっている。私は、そういう意味ではこの施策は重要であるとは思っております。 ただ郵政省は、お説のとおり、郵便、貯金、保険の旧来からの郵政事業を長い歴史の時間をかけて改良を加え、国民のところに密着した存在として大きく貢献してまいったものでありますから、私はこれはもう車の両輪だと思っております。どっちが上ということでなしに、全く車の両輪として考えて、このいずれもが平均的に前進をしていかなければならない、そう思っているわけでございます。そういう意味では、御指摘のように書く順番が変わったものですから意思が変わったのかというふうな疑問を持たれるかもしれませんが、私としては今日的な話題性としては電気通信が多いものですからそれを先に述べただけでございまして、実際は全く車の両輪、むしろ本来的な仕事の重要さというものをしっかりかみしめているつもりでございます。
○及川一夫君 本来の意味の仕事の重要性、電気通信事業をそういう立場でとらえていますと、それはよしとしましょう。ただ、電気通信事業の主役はどこにあるのかということになれば、電気通信で言えばNTTでありNCCである、一種で言えばそういうふうに一応なっています。しかも、これは経営の自主性ということを前提にして民間の活力を入れて、競争の原理を入れて必死になってサービス向上のためにやらねばならない立場ですね。郵政省はそういう立場にあるのだろうか。そういったことを推進しなければいけない、そのために手助けをしたり注意をしたり勧告をしたり、いろんなことはあるかもしれぬけれども、要するに経営の主体でないですね。ですから、そういう意味合いで考えますと、郵便事業とか貯金事業とか保険事業のような責任は私は郵政省は持っていないと思う。 そういう前提で考えていきますと、僕は少し歴史的に整理をしてみたいと思うのだけれども、もともと逓信省で電気通信部門は一緒です。電務局というものがあって、一部局にすぎなかった状況で戦前は来ています。戦後郵政省と電気通信省に分かれた。このときの郵政省の電気通信の仕事というのは俗に言う委託業務です。その他は全部電気通信省で、佐藤榮作先生を第一代にして、いわばくくって仕事をされた。これが電電公社に変わったときに郵政省に監理官室というものができた。監理官室が今度は――NTTが大きくなったからかどうか知りませんけれども、電電公社時代に電気通信政策局ができて、NTT化寸前に今度は電気通信局と今の通信政策局というものに発展をしてきているわけですよ。片一方の方は郵政の直接責任、つまり電電公社時代までは予算の提案権もありましたし、総裁の任命権も事実上持っておったでしょう、国会で議決をしなければならないという問題ですから直接責任を持っておられたと思うんです。しかし、民営化されたときにはその直接責任というものは株主を含めた会社自体のいわばNTTならNTT、NCCならNCCに責任があるわけです。ですから、機構として見るならば小さくなることはあっても大きくなることはないんじゃないかというふうに私は率直に言って感じるんです。 これがこれから先の答申とかいろんなものにつながっていく話になるんですが、例えば私は、大臣は御存じかどうか知りませんが、事務局に検討をお願いしておるわけです、いただきました。監理官室時代の所掌事項と要員数、さらには電気通信政策局のときの要員数あるいは所掌事項、電気通信局と通信政策局に分けた後の要員数と所掌事項、しかも経理局と人事局がつぶされている。つぶされた人事局、経理局の頭数、つまり要員数は変わったのか変わっていないのか、これはもう全部いただいたわけです。膨張の一途なんです。経営の自主性という問題と監督をするという行政のつくり方について、これは整合性があるんだろうか。行政改革の問題がいろいろ問題になるけれども、そういう観点から見ると一体どういうことなんだろうという疑問を持つんですけれども、大臣いかがですか。
○政府委員(白井太君) 電気通信関係の所掌に関しますいわば歴史的あるいは沿革的な経緯につきましては、ただいま先生がおっしゃったとおりだと思っております。 したがいまして、電気通信につきましては郵政省は現在郵政省自身が経営の主体になっておるということはございません。その限りにおきましては、電気通信の分野において郵政省の果たさなければならない責任あるいは郵政省の仕事の内容というのは、郵便、貯金、保険などの郵政事業の場合とは確かに異なっておるわけでございます。 ただ、この電気通信をめぐりましては、及川先生もう先刻御承知のとおり、技術の進歩というものに非常に大きく支えられまして、ここ十年、十五年の間大変いろんな技術が進むと同時に、その利用のされ方というのも格段に伸びてまいりましたし、またその使われ方、利用のされ方というのも大変多彩になってきておりまして、こうした傾向というのは今後ますます大きくなっていくだろうというふうに考えられるわけであります。いわばそうした時代の背景というものもありまして、これも先生がお話しになりましたように、五十五年には電気通信政策局ができるとか、さらには五十九年に通信政策局と電気通信局、放送行政局、今度は三局に電気通信関係の局が分かれるというようなことになったわけでございまして、いわば電気通信をめぐる情勢の変化がそのままこうしたものにあらわれているというふうに申し上げたいわけでございます。 なお、そうした新しい局をつくるに当たりまして、従来局でありました経理局でありますとか人事局というのが、それぞれ大臣官房経理部になったり、あるいは大臣官房人事部に組織がえをされたということも先生の御指摘のとおりでございまして、それに伴って人事部あるいは経理部の職員数が大幅に減ったということはないわけでございます。 ただ、これは結果的には実は郵政事業は郵便、貯金、保険といういわゆる三本柱を中心にして事業運営をしておるということで、それぞれを担当しているところを局として残したということでございまして、ある意味では事業を健全に運営していくためにはこうした規模というのはどうしてもやむを得ないものとして残したということでありまして、結果的に電気通信関係の部局の人数が若干ふえたということは、先ほど来申し上げておりますように、この分野での仕事が非常にふえてきたということのあらわれだというふうに御理解をいただきたいと思います。
○及川一夫君 電気通信政策局を電通局と通信政策局に分ける際には、行政改革との関係があって、郵政がこれまで十局だったらそれを十一にしたり十二にすることはまかりならぬ、どうしても新しい局を設定しようというなら十局なら十局の中でやれというのが建前になっていますね。ですから現実に経理局を経理部にしたし、人事局を人事部にしたということになっているんです。それだけ見れば非常に行政改革の中でその意に沿ってやったことになるんだけれども、頭数を入れていきますと、大臣、これは逆にふえているんですよ。つまり、人事局、経理局と言っておったときに人事局は二百四十六人おった。部に格下げしたというけれども、現実にいるのは二百四十五人じゃないですか。一名減っただけですよ。経理局は百五十二人おりました。それが百四十八人なんです。四人減っただけなんです。 通信政策局とか電気通信局の人数はどうなんだろう、こうなりますと、これがまた電通局とそれから通信政策局を合わせると三百八十五名。つまり百五十九人、二百二十六人、合わせて三百八十五人となっている。電気通信にかかわる監督行政というのは、電気通信監理官室のときには十名から始まって四十四名で今度は電気通信政策局に発展しているんです。そして五十一名から五十八名でやってこられた。それが通信政策局と電気通信局になった途端に百五十九人と二百二十六人ということになるわけですから、おおむね三倍ないし四倍ぐらい頭数だけ言えばふえている感じになっているんです。しかも人事局を人事部にしたということは、世間的な常識で言えば、局じゃない、部なんだから、四つある部を抱えた局なら少なくとも二つか一つになるはずだ、こう大体理解するのが常識なんです。ところが頭数も変わっていない、名称が変わっただけじゃないか。実質、局が十であったものが十二になったと同じじゃないかということにも実はなるんです。 私は、このことを主張するのが主題でないのだけれども、要するに監督というものの仕事は一体何なんだということが実は私が聞きたいところなんです。頭数が組織の改正をすることによってぼんぼんとふえていくということは行政改革、臨調の線からいったら果たしてどうなんだろう。これまで含めて肯定されたものかどうか、官房長、それを聞いておきたい。
○政府委員(白井太君) 先ほどもお答えしたところでございますけれども、人事局が人事部になった、あるいは経理局が経理部になったということで、そこに働いております職員の定員というのが減ったというようなことはほとんどございません。 ただ、当時のいきさつを今思い出してみますと、やはり局として置くというのは、現在私ども郵政省には六つの局がございますが、局の数はそれ以上はふやさないということと、それから定員管理をどうするかということにつきましては、これは及川先生も先刻御承知のことではございますが、郵政省の場合、定員がいわば二つの分類がなされております。一つは電気通信関係などのいわゆる狭い意味での行政に携わるものの職員の定員でありまして、俗に定員法上一条定員と言っておりますし、他方郵便局などに働いております郵政事業にかかわる職員につきましては、定員法上は三条定員というような呼び万で別の扱いがなされております。 そのようなことから、局としては行政、事業といいますか、電気通信あるいは郵政事業を通じて六つという数はふやさないという原則を堅持されたわけでありますが、他方定員につきましては、いわゆる三条定員、あるいは郵政事業が支弁をする定員につきましては全体としてできるだけ抑えるという基本原則のもとに定員を定めますし、それから一条定員の方につきましては、一般会計から支弁をされるということから、他の省庁の定員削減計画などにも合わせまして定員の削減を行うというようなことをずっとしてきております。 ただ、電気通信局とかあるいは通信政策局などの定員がたまたま電気通信監理官室の時代に比べると相当ふえているのではないかという御指摘でございますけれども、これはいわゆる一般会計が支弁をいたします電気通信関係の仕事に携わる職員の総数ということになりますと年々減らされてきておりまして、たまたま本省においてこうした仕事に携わる職員の数が電気通信監理官室のころに比べますとふえておるということであるわけでございます。(「電波監や、電波監」と呼ぶ者あり)
○及川一夫君 それもちゃんと入っていますから大丈夫です、やじに答えちゃいかぬのだけれども。 どちらにしても、省内全体のやりくりをするということは、それは当然でしょう。それはそれでいいんですよ。ふやす理由は何かということさえ明らかになればいいわけです。ただ、こういうものは世間一般から見たらごまかしじゃないかというふうに言われる内容を持っているわけです。私も実はこれをいただいてびっくりしたんです。人事局や経理局は少し減っているのかな。その分が通信局とか政策局に来るのかな、こう思っておったら全然変わらないんです。それなら六局が八局になったって同じじゃないか。名称が変わっただけだということ、我々からすればそういう常識しか持ち合わせないんです。 ですから、私は一つの問題点だと思うんですが、そこに主題を置かずに、問題は仕事がふえたふえたとおっしゃるんだけれども、それじゃ電気通信事業に対する監督業務というのは郵便事業とか貯金事業とか保険事業とかと同じように位置づけて、責任を持ってやられるという立場なんですか。
○政府委員(白井太君) この点については、先ほどもちょっと申し上げたかと思いますけれども、まさに及川先生が先ほどおっしゃいましたように、経営の主体ということで考えますと、確かにいわゆる郵政事業については経営の主体としての責任を郵政省は持っておりますが、電気通信に関しましては経営の主体という意味での責任は郵政省は持っておりません。したがいまして、郵政事業についての郵政省の所掌というものと電気通信についての郵政省の所掌というのは当然異なってくるわけであります。電気通信についての所掌の主なものは電気通信関係についての政策の立案でありますとか、あるいは事業体に対する規律、監督でありますとか、あるいは電気通信関係全体についての振興策を講ずるとか、そういうようなのが主として所掌事務の内容になっておるわけでありまして、確かに郵政事業の場合とは異なるということは先生御指摘のとおりだと思っております。
○及川一夫君 そうすると、今度は法律の条文でも通信政策局と電気通信政策局にある表現というのはみんなダブっているのがかなり多いんです。どう理解したらいいのかわからぬというものもたくさんあるわけです。時間もそうあるわけじゃありませんから細かく言いませんが、内閣法制局の方おいでになりますか。――お聞きしたいんですけれども、この郵政関連の法律の中に規律という言葉が使われておる。この規律という言葉が使われている他の省庁の法律用語というのはありますか、ないですか、お答えください。
○政府委員(大森政輔君) お尋ねでございますが、各省設置法に規律という語が用いられている例といたしましては、若干ニュアンスは異なりますが、運輸省設置法の第三条の二第一項五十八号、これで「船員法における船内規律に関すること。」という規定がございます。なおまた今度は各省組織令という政令のレベルにおきましては、運輸省組織令におきまして第五十七条第九号で、「自動車の運転者の資格及び服務規律に関すること。」、また防衛庁組織令におきましては十二条第七号で、内部部局の職員の任免、規律その他人事に関することという例がございます。
○及川一夫君 そうすると、郵政省関係の法律で言う電気通信を規律するというこの規律の言葉と服務規律であるとか船内での規律というのでは、ニュアンスどころじゃない、私は本質的に違うというふうに思います。 そのことを前提にしてですが、ここで言う規律というのは何を意味しているというふうに理解したらよろしいのでしょうか。法制局の見解を聞きたいと思うんです。
○政府委員(大森政輔君) 規律という一般的な意味について若干御説明申し上げますと、法令上規律という語はいろんな局面で使用されているわけでございますが、これは一般的には人の行為の準則となる定め、また、おきての意味で用いられている例がございます。ただ、この郵政省設置法第四条第四十六号等におきます規律といいますものは、一般的に言いますと、ある事柄を法令その他の規定により定められたところに合うように調整し、監督し、統制することを言うというふうに私ども説明してきているわけでございまして、似た言葉といたしましては規制という用語などに類似した意味を持つものではないかと思われます。 このような一般的な意味合いを前提といたしまして、この電気通信についてどうか、一体どういう意味なのかという点につきましては、これは所管省庁で当てはめの上、具体的な意味を盛り込んでいただくということになろうかと思います。
○及川一夫君 この規律という言葉は、電電公社と郵政省時代あるいは監理官室時代、一貫してこの規律という言葉が使われているわけです。ですから、調整し、統制し、監督するということの意味合いであるとするならば、その調整の限界、統制の限界、監督の限界、電電公社ならばよくわかるわけです。政府自身が直接責任を持たにゃいかぬ、こういうことですから。ところが、NTTという電気通信事業がすべて民営化されたという条件の中で、この規律という言葉をそのまま今の郵政の法文の中に入れてあるというのは、じや民営化されても何も変わらないんだなというふうに受け取ることになるんですが、これはそういうことで受けとめるべきなんですか。
○国務大臣(深谷隆司君) 昭和六十年の電気通信制度改革は、電気通信が来るべき高度情報化社会において重要な役割を果たして我が国の社会経済の発展の基礎となるとの認識のもとに、例えば料金の低廉化であるとか技術開発力の充実であるとか活性化とか、さまざまな問題を含めて考え、同時に電気通信の全分野への競争原理の導入ということで、独占の弊害を除去して電電公社の民営化による合理化の徹底を図ろうという大きな目的であのような措置になったと私は理解しております。 その際NTTは、従来の予算制度の廃止であるとか、あるいは給与の労使間における自主的な決定、投資の自由化など株式会社としての民営化のメリットを最大限に発揮するような規制の緩和を行ったことは及川先生御承知のとおりであります。ただ、NTTは過去百年以上にわたって国営あるいは公社営の独占的な事業形態のもとで国民利用者からの電話収入などによって築いてきた電電公社の事業、資産をそのまま引き継いでいる。そういう意味では、いわば国民共有の財産をそのまま引き継いでいると理解していいのではないか。そういう観点から立ちますと、電話役務をあまねく全国に提供するという責任を負う事業者であるという意味で高い公共性を持っておりますから、そこで法律に基づく特殊会社という位置づけをして設立されているわけでございます。 このような特殊会社としての公共的性格をあわせ持つNTTに対しまして、国民の皆様や利用者の利益を増進させるために一体どうしたらいいかを考え、最低限必要な公共的規律を課しているというのが今日の状態で、それはほかの特殊会社と比べましてもそれほど格別の違いがあるわけではない、そういうふうに私どもは理解をいたしております。NTTにおいては、このような制度改革の趣旨を十分に念頭に置きながら、一層経営の努力を行うことによって利用者や株主に魅力のある企業になっていただきたい、そのためにともに考え、ともに進んでいこうというスタンスに私たちは立っております。
○及川一夫君 大臣、せっかくのお答えなんだけれども、要するに変わってないんです。電気通信事業は民営化されようが何しようが、法律で言う言葉は、規律という言葉、監督というのは一般的ですけれども、その上に規律ということがある。これが電電公社時代だろうが逓信省時代だろうが要するに変わらないということはどういうことなんだろう。時代が変わっているんですよ。今郵政大臣がおっしゃられたように国民の共有財産としてこれを民営化させたんですから、だからやってもらわにゃいかぬですよ、これ。しかし、それを今度は直接責任を持って監督して規律を決めてやってきたという立場から見ると、NTT化されたということ、民営化されたということから見れば、ここで言う規律というのは一体どういうことを意味するんだろうかというのが私ども疑問なんです。これを勝手に解釈されてやりますと必ず摩擦が起きることは間違いない。片一方は経営の自主性与えたんですから。そこが私は一つの大きな問題点、解明していかなけりゃならぬ点ではないかということを一つ私は指摘しておきたい、こう思うんです。 そこで、抽象論議をしても何ですから、今所管庁をとらえまして監督官庁という言葉がある。それから現業官庁という言葉がある。政策官庁という言葉がある。最近では規制官庁という言葉まで出てきているようですが、一体これはどういう意味合いを持つものなんでしょうか。郵政省の考えでいいですから、この四つのことについて定義があるなら定義を出してもらいたい。
○国務大臣(深谷隆司君) 公式な名前ではないものでありますから、どこまで定義づけていいかちょっと私はわかりませんが、郵便とか為替貯金、保険・年金という国の事業を行っているという点では現業官庁と言うべきでしょうか。また、NTTとかNHK等の事業体を監督しているという点では監督官庁と言えなくはないだろうというふうに思います。また、電波の免許や電気通信事業の許認可を行っておりますから、あるいは規制官庁と見るべきかと思いますが、私はそういう区別よりも、やはり国全体の進展並びに国民のニーズにどうこたえていくかという大きな観点に立っていけば政策官庁としての位置づけが一番適切ではないかと思って、あらゆる角度から政策を考え、郵政行政を国家、国民のニーズにこたえて進展させていくという点で私は政策官庁とむしろお答えすることが一番正しいかと理解しております。
○及川一夫君 一番後段の部分、私は賛成なんです。郵政省は情報産業や電気通信事業全体をとらえながら、産業との関係、経済との関係、国民生活との関係、さらには社会全体の発展ということを考えて、それこそどう刻むか思索しながら方針を立てていくか、その方針をどう具体化してもらえるかということも含めて僕は政策官庁に徹すべきだ、こう思っているわけです。 ですから、そういう意味で言うこの監督官庁というのは、そういう監督が全然ないわけじゃない、確かに。したがってこの監督というのは一体どういうことなんだろうかと。もっと極端に言えばどこまでなんだと。こういうことが、要すればNCCやNTTの経営の自主性、あるいはこれはKDDも同じですね。僕はNHKはちょっと違うような気がします。しかし、KDDやNTT、NCCというのは監督を受けていることは間違いない。しかし経営には自主性がある。それとの要するに兼ね合いというものはどういうものか。ここが一番問題の焦点になってくるんじゃないでしょうか。かなりの議論があるかもしれませんよ。 どっちにしても、今電気通信事業にかかわる答申あるいは中間答申というものをめぐって郵政の行政とNTTとの間にかなりの意見の差があるわけで、その差というのは何かということを考えていきますと、あるときには経営の自主権をかなり侵しているじゃないかと思われる点も私はあると思うんです。これは個々具体的に問題の指摘をしなければならないのですが、情報産業や電気通信産業、そういうものに対する郵政省の立場というのは政策官庁、このことを基軸にして対応されるんだというふうに大臣が答弁されたので、私はそのとおり確認をしておきたいというふうに思うんですが、よろしゅうございますか。
○政府委員(森本哲夫君) 大臣が申し上げたことに関連いたしますが、先ほどから重ね重ね及川先生の電気通信の行政のあり方の問題について御下問がございますものですから、ちょっとこの点に関して事実関係を申し上げておきたいと思うんですが、この電気通信局の所管する電気通信というのは、実はこの電気通信事業のほかに電波の利用も含めたそういう観念でございますので、現在の電気通信局は電気通信事業並びに旧電波監理局が掌理いたしておりました電波の秩序ある利用、あるいは無線局の免許、そうした仕事を一切含んで推移いたしておるわけです。 したがいまして、電気通信政策局になったときは電気通信監理官室と当時の官房通信政策課とを合計した数字よりは内輪の形でスタートいたしました。その後、先ほど先生から御指摘がございましたように三局の体制にいたしましたときに、電気通信政策局と電波監理局そして官房国際協力課、この三つを今御案内の現体制、放送行政局と通信政策局と電気通信局の三局の体制にいたしておりますので、今の規律に関する部分はそういう意味で幅の広い分野に相なっておるということをちょっと事実の問題としてまず申し上げたいのが一点でございます。 それから、監督のあり方に関してのお話がございましたが、この監督のあり方は具体的にすべて法律に基づくことが要請されるものと私どもは考えております。そういう意味で、現在の日本電信電話株式会社法あるいは電気通信事業法に、すべて具体的な監督の根拠というものは法律の中に個別に明定をされておるわけでございます。 いずれにしても、こうしたものが置かれたのは、電気通信事業の持つ公共性と、それから国民の福祉の増進というものを担保するために置かれたもの、こう考えておりまして、私どもとしては、この法律の趣旨に照らして適正な運営を図る。そうした中で通信が将来ますます国民生活に密接なかかわりを持つ、日本経済の動向に直接かかわってまいる、そうした意味で大きな政策的な視点から事を進めるべきだ、こう考えておるわけでございます。
○及川一夫君 電通局長の御発言ですが、私の問題提起を正確にとらえてくれていません。私は法律を無視しろとは言っていない。法律は現にある、それはそれなりに守らにゃならぬでしょう。しかし実態には変わりがあるんですよ、変わっているんですよ。今言ったように監督と経営の自主権というものを合わせたら一体どこがどうなりますか。必ず問題が出てきますよ。そのときに法律があるからといって局長が言う立場だけで押し切ろうとしても、それはせっかく制度的に民営化した経営体自体をそれこそ生かすことにはならない。実態と法律の間にはかなり乖離がある。そういう意味では、この郵政省に絡む法律については我々は検討せにゃいかぬことが随分あるんじゃないか、こんな気がするということを指摘しているわけです。ですから、これからやるつもりですよ、そういう意味で。 同時に、今申し上げたい点は、実際に存在をしているそういう矛盾を具体的に解決するには、どういう立場の官庁なのかということを踏まえないと、議論があっちへ行ったりこっちへ行ったりしてなかなか結論が出せない、こう思って、現業か、監督か、規制か、それとも政策かというふうに問うていったら、郵政大臣は政策官庁の立場というものを強調されたわけです。賛成です。そういう立場からこの法律、条文というものを見ると、電通局と通信政策局で同じ政策が、中身が違うのかどうか知らぬけれども、かなりあるんですね。電波行政はかなり郵政の行政として位置づけられていますよ、これは。だからそれ自体についてとやかく私は申し上げていないんだが、そこにかかわる規律だというならそれは規律でいいんですよ。 私は、今申し上げたような立場に立って郵政省の立場というものは一体どういうものかということを明らかにしていきたいし、また、そういう立場に立って郵政が行政指導の上で、あるいは政策立案の上で大きな役割を果たしてもらうことを願いたい、こんなふうに思っていることを指摘して次の問題に入らせていただきます。 それで、所信にかかわる問題として、郵政事業といってもさまざまあるわけであります。特に一つとして郵便事業、貯金事業、簡保事業、とりわけ大臣のお答えの中に二万四千の特定局のネットということを言われました。こういうものを駆使して郵政事業の要するに発展を期していきたい、こうおっしゃられているんですが、具体的に言うと一体どういうことなんだろう。今の郵便事業に何か新規サービスがあるんであろうか。今の貯金、保険に何か新規サービスを加えてくれるんであろうか。それ以外のことで何か新規サービスをやろうとしているんだろうか。こういうふうに私は受けとめたいんですが、その辺のことについてお伺いしたいと思います。
○政府委員(白井太君) 多少そもそも論みたいなことを申し上げさせていただきますと、郵便局というのは、ただいま先生お話ございましたように簡易郵便局も含めますと全国に二万四千近くになりまして、これが全国至るところに配置をされておるわけであります。正式の国の機関としての郵便局だけをとりましても一万九千余ということで、いわば国の機関がこんなにたくさん全国至るところに配置されているというものはほかにはないわけでありまして、そうした面が一つ。それからもう一つは、そういう郵便局というのが、いわゆる私どもはネットワークと呼んでおりますけれども、それぞれにネットワークとしてつながりを持っているということが特色でございます。郵便そのものはもちろんネットワークがなければ配達ができないわけでありますけれども、貯金や保険につきましても今日ではオンラインで結ばれておりまして、例えて申し上げますと、九州で預金をされた方が北海道でその貯金をおろされるというようなことももちろん可能なわけであります。そういう意味では二万四千の郵便局はネットワークとして結ばれておるということでございます。 そこで、私どもとしては、せっかくそういうふうに至るところに配置されておる郵便局、それも国という公的な機関の施設であるというようなことを考えますと、できるだけそういう郵便局というのをもっともっと地域の方々に利用していただく、あるいは地域のいわばコミュニティーセンター的な役割を郵便局に持ってもらうというか、そういう役割を果たすということが必要ではないかと考えておりまして、この点は実は部外の方々からもいろんな御要望を伺うものですから、そうしたことでもっともっと我々の役割を果たしていくことが必要じゃないかということを考えております。 それからもう一つは、ネットワークということに関連いたしまして、それぞれの郵便局はばらばらにあるわけではございませんので、これだけ地域と地域の交流というようなのが盛んになってまいりますと、いろんな情報を交換し合うとか、あるいは地域の産物などを紹介し合うとか、いろいろな利用の仕方が考えられるわけでありまして、そうした利用の仕方を考えたいということでいろいろ具体的な施策を今年度予算の中でも案としてお願いしておりまして、中には住民票なども郵便局で受け取れるようにしたいなどというのも非常に具体的な内容としては提案をさせていただいたりもしておるわけであります。さような意味で郵便局というのをもっともっとこれからせっかくある施設として活用していただくということを考えたいというふうに思っておるところでございます。
○及川一夫君 ずばりお聞きしますが、このネットを拠点にしていろいろなことを考えていかれるということはそれなりに理解できるし、郵便事業のみならず貯金、保険の面でも大きな役割を果たすでしょうから決して反対じゃないんです。ただ、こういう構想の中に郵政省自体の問題として電気通信あるいは情報産業、そういったものを入れ込んでいくというようなことが頭の中にあるのかどうか、それを聞きたい。
○国務大臣(深谷隆司君) この間予算委員会で日米構造協議の問題から十カ年の社会基盤の整備の問題が出まして、郵政省何でこの会に入っているんだと、土地問題で。そのとき私は申し上げたんですけれども、やはり都市にあらゆる機能が集中している、情報も集中している。そういう状態ですから、そこにさまざまな企業も産業もすべてが集まってくるので土地の高騰に拍車をかけている。これはやっぱり各地方にきちっとした情報を流していって、都心でなくても、首都でなくても同じような情報基盤あるいは産業基盤が確立してまいりますと随分違うのではないかという観点に立って、郵政省の役割として土地問題にも参加するという形になっておりますと、こう申し上げたんですが、そういう意味では、二万四千の郵便局というのは末端といいましょうか隅々までの情報を吸収する、また情報を提供するという点では非常に大事なネットワークになってくるだろうと思うのであります。そのときに例えばハイビジョンを活用するとかいろんな関係で電気通信にかかわるものが活用されるということはあっていいのではないだろうか、そう思っております。
○及川一夫君 通産省の方おいでになっていますか。――一口に情報産業といいましても事さまざまですね。これから一体何が出てくるのかわからぬほどいろんな想像をたくましゅうする問題がたくさんあると思うんです。現実に所管庁関係でも同じような横文字を使っていろんなことを発想されている、こういう状況にあると思うんです。 そこで、一番郵政省から見ても身近だろうと思われる通産省の立場でこの情報産業というものをどういうふうに描いておられるか、その中で通産省が、領域と言ったら誤解があるけれども、責任を持って監督し指導しなきゃならぬ領域というのはどの辺だと思われているのか、ありましたら聞かせてください。
○説明員(中野正孝君) 御説明させていただきます。 通産省、私どもここ二十年来でございますが、電子計算機、電子機器中心にしまして情報化社会、それを推進するという立場から情報産業を振興する、こういう目的で行政をやっております。 具体的に申しますと、産業官庁という立場でやっておりますが、電子計算機、電子部品、これ半導体等々ございます。それから通信機器、これの技術開発、生産、販売、こういう面を所管していると思っておりますが、加えまして、情報処理サービスあるいはその電子機器を利用するソフトウエア業あるいはデータベースというような広い意味で情報サービス業と言っておりますが、こういう分野を担当しておるというふうな理解をしております。 ただ、私どもの行政はあくまでも民間の自由な事業活動というものが前提でございまして、時代時代におきましてこの情報化を支える基盤整備といいますか、そういう点を中心に行政をやっております。最近で申しますと、ソフトウエアのプログラマー、SEというような情報化社会を支える、利用技術を支える、担当している専門の技術者、これは大変不足問題がございます。そのソフトウエアの開発も大変非近代的といいますか手工業的にやっております。したがいまして、このソフトウエア問題といいますか、その人材育成でありますとか、ソフトウエアのいわば近代化あるいは長期的な電子関係の基礎技術の振興。 それから、コンピューターがこれだけ普及しますとやはり通信と一体で利用するという時代でございまして、したがいまして、通信とコンピューター、電子機器が一体としてユーザーに便利に利用していただける、そういう基盤整備。例えば今各社で出しておりますコンピューターもいろんな仕様が違っておりまして、国際的にも違っております。これは各国政府と協力いたしまして、異なる会社の異なるコンピューターでもユーザーが不便なく接続できるようなそういうソフトウエア、機器の標準化、技術開発等々のいわば全体情報化社会の基盤整備というような視点から行政をやらせていただいております。
○及川一夫君 お話を承りながら、郵政事業と明確に区別できる面と、なかなか区別できないな、お互いに話し合っていかに指導していくかということもやらなければいけないな、さまざまだと思うんです。郵政事業自体も電気通信のネットを利用しないということにならないし、二万四千の特定局の拠点を利してこれまたそういう意味のネットも大いに駆使すべきだろう、こう思うんです。ただ、問題はこれから先、例えば国際通信と国内通信の違いが何かと、こう言われても区別のしようのない、ネットの要するに発展なんです。技術の発展なんです。ですから、今郵政省がやっておる電子郵便の問題にしても、あれは電気通信がやっている電報との違いはどこにあるんだろう。片仮名と全部の文体をそのまま送るだけの違いだろうかと。これだって結局は電気通信のネットを使っていっているわけでして、これが郵便事業でこれが電気通信事業だというふうに区分けのできない時代がどんどん押し迫ってきていると思うんです。 ですから、そういう意味では、郵政省がこういう地域コミュニティーづくりの問題に参加したりなんかすることは結構なんですけれども、それが何か変な縄張り争いになってみたり、あるいは変な意味での競争、競争であっても過当競争なのかなんという議論に発展をしないように今から我々は準備しておく必要があるんではないかという気がしてなりません。したがって、大いに活力を入れて郵政事業の発展を展望的に考えていくという点は大いに賛成ですから、頑張ってもらいたいということになるわけです。 そして二つ目に、国内通信とそれから国際通信あわせてなんですけれども、簡単で結構ですが、要するに競争化時代になって国内の場合には五年、国際の場合にはわずか一年ですから、どこまで断定的に判断できるかというのは国内と国際では違うと思いますけれども、現状について、ごく簡単で結構ですから、国内と国際通信、発表していただきたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 御指摘のとおり、国内あるいは国際について、六十年の改革の趣旨に照らして次から次へと新しい新規事業が参入をいたしておるわけであります。 そこで、国内については御案内のとおり、従来の基幹的な事業者でありますNTTのほかに長距離通信を営む会社が三社、それから衛星のビジネスを営む会社が二社、それから地域系といいまして地域ブロックで事業を営む会社が七社、それからポケベルあるいは自動車電話等の移動通信を行う会社が四十八社、計六十社の国内の新規事業が現在のところ参入いたしまして、国内通信のほぼ全分野でサービスを開始いたしておるわけであります。 今お尋ねのどういう現況かということ、いろんな指標があるかと思うのでありますが、こうした会社の経営状況というのをまず見てみますと、いずれにしても新規事業でございますので、まだ日が浅くて経営の確立ができておるという状態にはまだほとんどの事業者は至っていないのかな。同時に、電気通信市場における位置づけという意味でどれぐらいのシェアを持っているかという点につきましても、例えば電話サービスといったことにつきましても元年度末、この三月末で三・一%だということで、依然としてまだNTTが圧倒的なシェアを持っている、こんなふうに言えるかと思うのであります。 また、お尋ねの第二点の国際通信のことでございますが、これは新しく二社が昨年の四月から専用線のサービスで入ってくる。十月からは電話のサービスを開始いたしたわけでありますが、この国際通信の第一種、国際第一種事業というのは、さっき申し上げました国内通信と違って競争条件が新規事業者でも従前の事業者であっても差がない、そういう点がございますので、まだ日が浅いのでありますが、例えば電話サービスでは、アメリカ向けの通話は、新規事業者二社でございますが、このトータルのシェアが三割を現時点で超えておる、こんな状態になっておるわけでありまして、そういう意味では、国際通信分野では日が浅いけれども競争が大変活発化しておるということを概括的に申し上げることができるかと思うわけであります。
○及川一夫君 私の知る限りでは、国内における電気通信事業の場合、とりわけNCCの場合にはもう黒字に転換をいたしましたからね。そういった点で、シェアの関係は一つ残っているにしても、いずれにしても競争ですから、シェアよりも経営が一体どうなっているんだろうということを考え、その経営からくるサービスが向上する方向にNCCにしろNTTにしろ向かっているのかどうかが私はポイントだと思うんです。そういった点では、私は局長の言うような立場には正直言って立たないということだけは申し上げておきたいと思う。 それに、国際関係については、新聞の速報ですからなんですが、KDDなどは二四・七%の減益ということでかなり報道されているし、もう次年度の目標自体を値下げしなければいけない、こういう状況に今あるそうですから、そういった点で一体どうなんだろうという問題を感ずる。つまり、これはもともとKDDは二社体制で国内市場の関係を含めて競争をさせるのが正しいということを郵政省が言い切ってきた問題です。それがC&Wを中心とした第三の会社がやりたいという、これを認める認めないで大変な外交問題にも発展した上で三社体制になったわけです。シェアについても、一体六千億になるのか一兆二千億になるのか、あるいは八千億になるのか市場の見方自体について必ずしも一定ではなかったけれども、少なくとも当時KDDの収支というものを考えたらおおむね三千億、そういう条件の中で発展をしていく中でもおおむね五千億あるいは六千億ぐらいのシェアにしか見ていなかった郵政省が最終的に三社を認めたということは、共倒れのおそれがあるという言葉につながるような状況の中で認めあったわけですよ。そして、最後のそれを認める条件としてイギリスとの相互主義ということが確認をされて、それがあったから三社目も許可をした、こういうことになっているんですけれどもね。イギリスとの相互主義という確認をしたけれども、日本の側からイギリスに国際電気通信会社を設立するようなそういう計画なり発想というのは今現在あるんですか、ないんですか。それから市場は一体どのぐらいになっているんでしょうか。これをお聞きしたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 御案内のとおり、イギリスの電気通信改革というのは、従前電気通信を独占いたしておりましたブリティッシュ・テレコムのほかにもう一社認めるということで当座はスタートする。その後の体制については今後の経緯を見て考えたい、こういう状況でスタートいたしたわけでありますが、今日、やはりある期間、八四年にスタートいたした改革についていろいろ現在見直しの問題がイギリスの中でも議論をされておるようでございまして、BTについて、この組織の問題がやはりいろいろ問題があるということで再検討したい、BTを状況によっては地域的に分割をする、あるいは業務によって分割をする、こういう議論も今出ておるやに聞いておるわけでありますが、いずれにしても、イギリス国内の法制がまず参入を許すということにまだ相なっていない、むしろ今その議論が進行中である、こういう状況でございますので、お尋ねの日本の進出ということについてはそうした状況を今見守っておるという段階にあるのかと、こういうふうに考えておるところでございます。 イギリスの国際通信市場の実態については、今資料が手元にございませんので、改めて調査の上お届けをさせていただきたいと思います。
○及川一夫君 シェアは、市場はどのぐらいになりますか。
○政府委員(森本哲夫君) その点につきまして、今手元に資料がございませんので、後ほど届けさせていただきたいと思います。
○及川一夫君 この点、私もむだを省くために郵政省に尋ねてはいるんですけれども、確かに決算報告をしろという条件になっていないというお話なんだが、商法上はどちらにしても決算は明確にしなきゃいかぬわけでしょう。ですから、その決算書というものが出てくれば、大体KDDと他の第二KDDとのものを合わせれば五千億市場になっているのか、あるいは四千五百億程度になっているのかすぐわかる話だと僕は思うんです。六月はもうどっちにしても決算期だからそんなもの電話で聞けばわかるはずだとこう思うんだが、今もって資料がないというお話ですから、やむを得ません、それはこっちが勝手に調べる以外ないということになるわけです。 そこで、郵政大臣、これからの通信問題というのは、通信主権論もありますけれども、私は通信主権というよりも情報主権というふうにむしろとらえるべきではないかという気がしてならないんです。つまり、通信ネットワークを張りめぐらして、その主導権を握っていかに世界経済というものを掌握するか、主導権を確立するか、そういう競争に実はなってきていると思っているんですよ。ですから、事は国内だけじゃない、国際にも。そういう意味で言うと、大体どこの国でも二社体制ぐらいで競争しているのが状況だというふうに私は思っているんですが、国際に関する限り我が国は世界に比べて三社体制の競争ですからね。市場が六千億で終わるのか、経団連等が勉強して発表した一兆二千億になるのか、それはわかりません。わかりませんが、伸びてはいくでしょう。そういうものとの兼ね合いで、単に市場が拡大されるというだけじゃなしに、我が国の情報、我が国の通信主権、要するにそういうものを含めてこの通信網という問題については、単に競争を入れりゃいいというものじゃない。ある意味の世界戦略がかかっているように私は承知しているのであります。ですから、非常に重要な問題ですから、ぜひとも郵政省としてもそういう意味での検討というものをお願いしておきたいということを申し上げておきたいと思います。 時間が大分たってまいりましたので、次に進みたいというふうに思います。 それは、答申が出ました。中間答申を含めてということになるんですが、これの扱いの問題なんです。いずれにしても閣議決定にはならず、我々のもとにも要するに法律案として提案をされてまいりませんでした。五年間凍結というのか棚上げというのか、いずれにしてもそういう扱いに実はなったわけなんですが、残されて今現実に答申というのはあるんだけれども、これの性格というのは一体どういうふうに我々は理解をしたらいいのかということについて聞いておきたい。
○政府委員(森本哲夫君) ただいまの問題に入ります前に、先ほどちょっと私は及川先生の御質問を誤解いたしましたようで、イギリスにおけるシェアというふうに受けとめたものですから、この点に関する資料はございませんということでありましたが、国際通信の現在のシェア、この問題につきましては実は決算がまだ各社そろっておりません。もういましばらくで全体の概要は明らかになろうかと思っておりますが、ただ、先ほども申し上げましたように、例えば自動ダイヤル通話で国際通信をかけるといったところには相当競争が進展をしておる。非常に短いこの半年余の間に例えばアメリカと日本との通話の中で日本から発信する部分の三割までがもう既にNCCで占められておる、こういう状態にもございますので、この辺について国際通信が相当激烈な競争というものは予想はされる。しかし、先ほどから御指摘もございましたが、この国際通信の伸びは大変堅調でございまして、ここ数年三〇%台を前後いたしておりますし、前年度のトラフィックは元年度でも二四%程度だということでございますので、そうした中で堅実な経営が行われれば御指摘のような懸念はなくて安定的な経営が続けられるもの、こんなふうに思っておるわけでございます。若干長くなりましたが、今の点を訂正させていただきます。 お尋ねの中間答申なり最終答申の扱いの問題でございますけれども、これは先生よく御存じのとおりでございまして、NTT法の附則二条に基づいて政府としてはこの三月末までに何らかの政府措置を講ずる必要に至っておったわけでありますが、事は非常に重大な問題でございますので、御案内のとおり二年前から電気通信審議会に、この問題について、まず最初に電気通信市場のあり方全体を見た上でNTTのあり方をどう考えるか、こういう形で諮問を申し上げ、これについては昨年の十月にひとまずの中間答申という形で市場の問題をさまざま指摘しながら、この解決策のためにはいろんな方策があるぞと、しかしこれはその段階では最終結論を出さずにいわばいろんな解決策を並列的に提示した、そうしてできるだけ国民的な論議を呼び起こしたい、こういう審議会の御意向で中間答申ができ上がった。それを受けまして、この三月二日に出ましたこの答申は、いわば公正有効競争の促進、それからNTTの経営の向上、こういった問題を前進させるために、そして国民利用者の利益を第一義に考えた場合に、NTTのあり方について一定の方向をお示しいただいた。 そうした中で、この答申を受けまして政府といたしましては、NTTのあり方について政府部内で慎重に検討いたしました結果、御案内のとおり先般の三月三十一日、この答申の精神を生かして各般にわたる政府措置を決定いたした、こういう状況に立ち至っておるところでございます。
○及川一夫君 郵政大臣、この答申というのはどっちにしてもこのままではできないわけでしょう。具体的に法律でもしなければできないはずだと私は思うんだが、その間はだからこの答申に基づいて国会で論議をするというようなことはないだろうと思うんです。 それで、この出された答申というのはもうずばり、言葉は適当かどうかしれませんが、死文化しているじゃないかと。そういう前提に立って、いずれにしても新たなことをやろうということになればもう一度審議会をやるとか、何か会議を開いていろいろ意見を聞いた上でやる。五年間というのは長いわけでして、みんな変わるわけです、いろんなことが。だから私は、この前出た答申というのは、確かに精神を生かすということも言われているけれども、これはまくら言葉であって、あのものずばりは、もうあれをかがみにして何か物をやるというようなことはできないだろうと、やるべきでないじゃないかと、こういうふうにずばりもう簡単に聞きたいんだけれども、いかがですか。
○国務大臣(深谷隆司君) 民営化されたときに、今後適正な競争が行われて利用者あるいは加入者、そういう人たちの利便を十分に図れるかどうかということについて当時民営化するときにはさまざまな分割を含めた議論があった。そういう状況を踏まえて、実際に走り出してみて、それに基づいてどのようになったか、それに対応していこう、こういう前提で進めたわけでございます。したがいまして、行政上の義務として私たちは審議会にこれをお諮りいたしまして、二年間審議していただいて出していただいた。私は責任を持って諮問をしたのでありますから、そこから出されたものについては尊重しなければならない、それは大前提であろうと思います。しかし、出された問題に対してたまたま株価の問題も含めてかなり社会的な問題を惹起したものでありますから、大勢の人々とさまざまな検討を加えましてあのような政府見解といいましょうか、私どもの立場を表明したわけであります。 五年後までの間に我々が期待するような形になるかならないか、これは十分に注目をして見詰めていかなきゃなりませんし、なっていかなかった場合にはそれなりの対応をしなければなりませんし、幸いそのような方向に進んでいただければもちろん格別に変化させることはないだろうと思っておりますが、いずれにしても最初の民営化したときの精神が生かされているかどうかということについて、なお今後五年間見守っていこう、こういう趣旨だと理解しております。
○及川一夫君 わかりました。大体事態の進展というのはそういうものだと思うんです。やろうと思って提起したことがやらずに延ばされたというわけだから、それが来年の話ならこれは生きているということになるけれども、しかし五年後ということになると、大臣がおっしゃられたように、一体私どもが望んでいるような事態にまで発展をして、なるほどいいぞというようなことになったら何もやる必要ないし、悪ければそこで考えざるを得ないということですから、ですから私はそういう立場に立ってこの答申というものを理解しているつもりなんです。 そこで問題は、全部逓信委員の名前を書いて配付された「日本電信電話株式会社法附則第二条に基づき講ずる措置」というこの文書です。これ自体にはあて先はない、「郵政省」と書いてあるだけ。これは中身との関係もあるんだけれども、郵政省自体がこの五年間こう進めていきたいということなのか、特定の何かがあってそれに対してこうやれと、こういうふうに示された措置なのか、性格の問題についてまずお伺いしたい。
○政府委員(森本哲夫君) 昭和五十九年でございますが、この電気通信の改革のための法案として日本電信電話株式会社法が国会に提出されました。その中の附則で、先ほどから大臣が申し上げておりました民営化の趣旨に照らしてみて、NTTのあり方については五年以内に見直しをしてそして「必要な措置を講ずるものとする。」という形で政府にいわば義務を負わせたものだ、我々はその義務を履行する立場にある、こういう考え方でこの問題に対処してきたわけでございますが、その期限が三月三十一日までだと。五年の期限がちょうどこの三月に参るわけでございますから、これに対して先ほど申し上げましたように、重大な問題でございますので審議会に御意見を伺いまして、その答申を受けまして最終的に政府の措置を決めたわけでございます。 この政府の措置というのは、これは郵政省という名前で提起をいたしておりますが、これは当然政府の措置でございますので、政府部内での検討を経た結果こういう形で確定を政府措置としてさせていただいた、こういう次第でございます。
○及川一夫君 郵政大臣、予算委員会から呼ばれておるそうですから、いいところなんです、ここが一番大事なところなんですけれども。 そこで、局長、あなた前段つけないで答えなさいよ、経過なんかみんなわかっておるんだから。郵政大臣のようにすぱっと答えてほしいんです。これは死文化していますか死文化していませんか、いやこれはこういうわけでこうなりますというふうにすぱっと言うてほしいんですよ。私は、これの性格は郵政省自体がこうしたいという意味で内外に発表されたのか、特定の何かがあって、そこに対してこれをやれというふうに命ずるという性格で出されているのかどうかということを聞いているんです。
○政府委員(森本哲夫君) さっきから申し上げておりますのは、政府として措置をしなきゃならない、そういう立場で政府の中の一員としてこの問題を所管いたします郵政省が政府部内の協議を経て政府として各般の措置を講ずる、その内容は、もうお手元にありますとおり、政府自体が行わなきゃならないもの、NTTにおいて政府が要請する措置のもの、各般の措置を含んですべて政府の措置として提出をいたしておる、こういうことの問題でございます。
○及川一夫君 要するに政府自体のことはわかりました。しかし、中身によっては電気通信事業者に要請しているものもある、こうおっしゃられるわけですから、そういう性格のもので、これ自体でもう来年、再来年あるいはその翌年というようなことで一つ一つやれという、そういう意味合いのものではない、十分措置されるよう、検討されるよう、こういう意味合いのものだというふうに理解してよろしいですね。
○政府委員(森本哲夫君) そこに、政府措置に書かれております事項は大変多岐にわたっております。そこでその着実な実施を、政府としてこれを推進していくということをうたっておるわけでございますので、個別具体的にその内容に応じて必要な措置を必要なステージで具体的な段階で実施に移していくと、こういうことが言えるのかと考えております。
○及川一夫君 政務次官おいでになったですね。政務次官でしょう。
○政府委員(川崎二郎君) はい。
○及川一夫君 私、社会党の及川と申しますが……
○政府委員(川崎二郎君) よろしくお願いします。
○及川一夫君 郵政大臣がちょっと退席されたものですから困ったなと思ったんですが、政務次官がおいでになりましたから、それを含めて質問させていただきたいと思います。 どちらにしても、この文書というのは、「措置する。」とか「推進する。」とか「明確にする。」とか「内容を明らかにする。」とか「検討する。」とか「措置を講ずる。」とか、もうそういう表現で全部つくられているわけですよ。断定的にあれだこれだということでなってないからいいのかなと思ったりなんかするんですけれども。いずれにしても、こういう課題について郵政省が重大な関心を持ち、そしてこれにこたえられるようになってほしい、こういう意味合いで我々にも政府の意思として伝達をされた、そしてまた、これをそれぞれの該当すべき経営者に対しても配付をした、こういうふうに私は受けとめておきたいというふうに思います。 そういうことの前提に立って郵政省に少し注意をしてほしいなと思うことが実はあるわけであります。とりわけ中間答申というのは何か先ほどの発言によると権威のあるものじゃない、みんなに論議をしてもらうために発表したものである、だから柔軟性があるんだ、それを絞ったのが要するにこの答申であって、内外への意思表示はこの答申とされた本答申そのものだ、こういうふうに局長が言われたように思うんだけれども、私は一体のものだというふうに思うんです。どこの省庁が中間答申を仮に出すにしても、おおむね中間答申どおりの内容で答申が締めくくられるのが私は常態だと思います。ですから、中間答申に示されたあの内容というのは一つの考えとして我々に投げかけられた、世の中に投げかけた、こう理解したいと思うんですが、よろしいか。
○政府委員(森本哲夫君) この中間答申、そしてまた三月に出ました答申、一連のことについて、端的に申して私ども痛切に感じたんですが、国鉄の問題等々に比べてNTTのあり方の問題に関しては、なかなか一般の人たちは、直接目に触れるわけじゃないわけで、電話機を手にいたしましても、直接関心があるのは、「電話の向こうはどんな顔」なんというような言葉もございますが、要すれば相手が出るか出ないかということで、その中についてどういう仕組みになってどういう状態でどんな問題が起きているかということについてはなかなか世間一般が十分な御理解がない。 こうした経過を受けて、中間答申では、この問題はしかしNTTのあり方というものが将来の日本に大きな影響を与えるものである。そうした視点から電気通信産業全体のあり方を論議し、そして解決策についてはいろんな改善策が考えられるという提示をなさった。こういうふうに受けとめるわけでございまして、これはそういう意味で大変意義深いものだ、こういうふうに考えておるわけであります。さらに答申が最終的に出ました。最終的には政府の措置として整理したものが当面我々が進むべきいわば方針を示した。これを具体化していくのが我々の仕事だ。そうしたさなかにあって、今申しましたような形での答申は大変今後の推進の上で重大な指摘をしておる意義深いものだと考えておるところでございます。
○及川一夫君 あなた長々答えられるんだけれども、一言で言えないんだろうか。答申の基礎が中間答申である、したがってあの中で示された数字というものは貴重なものであって、そういうものを総合的に考えて最終的に答申になったんだ、だから、答申の心はどこにあるかということになれば中間答申全体の中に生きています、こう理解していいんでしょう。あれ全然関係ないんですか、答申とは。――森本局長は首を曲げるのが得意だから僕はこれ以上言わぬけれども。要するに中間答申で示された数字ですよ、僕は精緻に欠けるというふうにあれを読んでいるんです。 例えば中間答申の中に表3―10というのがありますね。「生産性指標の企業比較」というのがあるんです。その中に「トヨタ自動車」というのがあるんですけれども、トヨタ自動車の数字は全然違うんです。ほかのものは合っています。日経の経営指標に当てはめてみますとみんな合っているんですよ、ほかのところは。ところが何でトヨタだけが違うんだろう。一人当たりの売上高でも違うし、労働生産性でも違う、それから有形固定資産回転率でも違う、労働装備率でも違うんです。ほかは全部合っているんです。KDDにしろ新日鉄にしろ東急にしろ東電にしろ、全部合っているんです。ここだけがどうしても違う。 そして、トヨタを中心にして、一言で言えば要員が過剰である、こういう結論を出そう、見せよう、生産性が上がっていない、こういうふうに言うんですよ。しかも労働生産性なんかでは、確かにNTTよりは高いのもあるけれども低いのもあるわけです。総じて生産性の高いところだけとらえて、要すればNTTは低い低いという、そういう作風が非常に私どもから見ると見られるんです。 それから、二つ目の問題としては、例えば一人当たりの売上高を比較して、従業員がだから多いんだという場合であっても、それぞれの業種の違いというものを全然配慮しない。いやもちろん言葉としてはありますよ、単純に比較はできないがという言葉はある。だけれども、そう言いながら比較しているじゃないですか。そして多過ぎると言われたら何をと、こうなるじゃないですか。 それならわかったと、中間答申の論法でいくなら、わかりやすくするためにもっと高い売上高のところと比較してみようということで日経の経営指標なんかを見ると、例えば三井物産というのがあるんです。三井物産というのは八千九百名ほどおって十五億八千万というんです、一人当たりの売上高が。これはまあ、わかるでしょう、もう言うただけで、先生方も笑っているからおわかりだと思うけれども。大体商社というのは何ですか、飛行機から始まって、もういろんなものを、大変なものを売り買いやるわけでしょう。原材料を買うような話になりませんからね。だから一人当たりの売上高は確かに高い。これが我々が求めるべき一人当たりの売上高である、これがモデルであるということで要員を計算しますと、NTTなんというのは二十九万必要ない、三千三百八十五名でいい、こういう計算になっちゃう。KDDは七千六百名が百四十一名になっちゃう。東京電力だって三万八千名おる、二千四百七十名でよろしいという計算になっちゃうんです。つまり、それぞれの企業の業種の体質というものを考えてやらないと、ここから見て、だから要員が多いんだという比較の仕方というのは間違っていませんかということです。 時間の関係もあるから皆言うわけにはいかないけれども、もう一つだけ、ぜひこれは言うておかなきゃならぬことがあるんです。それはオイルショックのときに、それぞれの企業が企業を支えるためにいろんな努力をされましたね。それで総費用なんかをできるだけ抑えようというふうにしたんだけれども、民間は最大限の努力したけれどもNTTはやっていない。その一つの数字を要するに示しているわけです。賃上げ率とそれから総費用という問題をとらえておるわけです。しかし、第一次、笑二次オイルショックを思い出してごらんなさい。これは郵政も同じなんですから、賃上げは同じでしょう。六一・五%第一次オイルショックで賃上げしたんですよ。全産業が六五・一%。全産業よりは低い。第二次オイルショックでも全産業が一九・三%なのに郵政を含めて一二・一%なんですよ。人件費以外のいわば総費用、こういう意味で言うとNTTは三三・二%で全産業が六六・五%。人件費以外ということで第二次をとらえるとNTTは一一・五%で全産業が三六・六%、こうなっておる。 これは、まず数学の問題として、もともと総費用で人件費を割って初めて比較が出てくるわけですから、分母が小さければ分子は率が高くなるでしょう。分母が大きければ、分子を割れば率は小さく出てくるんです。NTTは大体そんなに、物価高になったからと大騒ぎして買うというよりも、大体年間通して原材料、そういうものを入れているわけでしょう。全産業は物価高になろうが何であろうが必要なものは買わにゃいかぬということでどんどんやっぱり買った。物価の影響なんですよ。それで分母たる総費用の額がパーセントが大きくなっているんです。それをもって節約というか、努力をしなかったというふうになるのは、これはちょっといただけない発想じゃないかというふうに思うんですが、事ほどさように、僕は中間答申というものを見て、大変な誤りを犯している面もあるし、精緻でない面もあるし、極めて意図的じゃないかというふうに思われる点があるというふうに思っている。これについて何か意見があったら言ってください。
○政府委員(森本哲夫君) 審議会で議論になりましたのは、結局、NTTの経営の効率化というのがどういう進捗になっているか、NTTを民営化し、こういう改革を行った趣旨が十分に進行しているかどうかというのが審議会としても大きな関心事でございました。なおかつ、NTTの経営の問題というのは直ちに電話料金の問題にはね返るものでございますから、経営の効率化の達成度合いをどういうふうに判断するかということで各般の論議が行われたわけであります。 そこで審議会にも、今先生が御指摘のように、他の企業と比較することについては、業種業態によっては当然特性が皆あるわけですから、単純な比較を行うことはもちろん限界があるということには十分留意する必要があるという指摘をした上で、NTTと同じ通信事業者からKDDを、それから通信と類似のネットワーク型産業だということで東京急行電鉄と東京電力、それからその他の装置産業から新日鉄とトヨタ自動車、情報通信関連からNECというようなものがこの表に並んでいるわけでございまして、こうした点を十分留意した上で、一人当たり売上高それから労働生産性、粗付加価値率、有形固定資産率、労働装備率、各般の資料を比較してみた結果、生産性は確かに年々努力の跡があって向上はしているものの、総体として、売上高規模からは全国で一、二を争う企業でございますので、いろんな各般の資料を参考にいたしまして、総合的な判断としてはやはり従業員の数が相対的に多いということが示唆されるのではないかという審議会の共通の認識であったというふうに受けとめておるわけであります。そういう意味では、御指摘のように、三井物産とか業態で、あるいは比較の根拠が全然ないものは比較をするわけにいかないだろう、こうした前提を置いての一つの推察というのがそこに行われているのだと考えております。 なお、御指摘のありましたオイルショックの問題でございますが、これは同じように中間答申に出ておりますが、結局効率経営を見る指標としてこういうものを見てみた、つまりは、総費用の中に占める人件費の比率というのが各業態でどんなふうになっているかということの研究が行われたわけでありますが、民間企業は一次、二次のオイルショックの過程で、総費用に占める人件費の割合というものをできるだけ抑制あるいは低下させるのに成功しているわけでありますが、ここに出ておりますのは電電公社自体のあり方、確かに電電公社時代のときに人件費率が大変上がっておるというわけでありますが、この点を論議しているのじゃなくて、こういう背景もあってNTTに、民営化して十分な当事者能力を与えて、他の民間企業と同様の経営効率化努力を求めよう、しかしながら、このデータでは民営化以降もなお総費用人件費率が上昇傾向が続いているのではないか、そういう意味で一層の経営努力が求められるのではないか、こういう御指摘がこの中間答申に盛られているものと私どもは受けとめておるところでございます。
○及川一夫君 今の発言自体にもいろいろの問題を感ずるが、ひとつこの程度にしておきましょう。具体的に局長さんだけじゃなしに少し論議を別の方で交わしてみたいというふうに思いますから、これはこれで絞っておきたいと思う。 ただ、郵政省も考えてほしいなと思うのは、私自身もその一員だったから言うわけじゃないけれども、もともと要員というものは、新しい会社がゼロから出発して二十九万とか三十万を要したわけじゃないわけです。百年の歴史を持って途中で民営化されたという事実なわけでありまして、じゃその前の要員算定というのは一体どうなんだろうと。どなたが考えても、三十三万名ぐらいあったのが民間になった途端にどんどこ減っていく。しかも、それでサービスが低下するのではなしにサービスは上がっていく、仕事はふえていく。それなら何で要員が減るんだ、そういう要員を算定したのはだれだというようなことだって問題にしたいんです、本当を言えば。そんなにでたらめだったのか、電電公社の何とかという要員は。そういうふうにもなってしまうし、それから現実に生首がいる、働いている労働者がいる。減らさにゃいかぬ、効率を上げにゃいかぬ、それはもう当然のこと。努力はしているでしょう、現実に三万から四万も減っているわけですから。しかも、あと五万名減らしたいぐらいのことを言っているんでしょう、経営者の人たちは、経営努力をして。労使問題もありますよ。労使問題というのは、労働組合と経営者の関係だけじゃなしに、労働者と経営者の関係ですから。 そういう点などを含めて考えますと、効率論をやるにしても、現実のたどってきた経過というものを含めながら一つの指針というものを出しませんと抵抗が先に出るんですよ。それではうまいこと効率は上がらない。説得力を持つにはその辺まで思いをいたしてやるのが本当の労使関係の安定じゃないですか。所信表明にもありましたよ、どこを指して労使関係の安定を言っているのかなという質問もあるんだけれども、よろしいでしょう、それは。ですから、ぜひそういった点には十分気を配って作業をしてもらいたいものだというふうに私は思います。 そこで、この審議会の会長の問題なんですけれども、どなたにするのもそれは勝手だけれども、郵政省の官房長になるのかな、審議会の会長とその他の審議会の会長を二つやっている人がいます
○政府委員(白井太君) 昨日、先生からそうした御通告をいただきましたものですから担当のところで至急調べたわけですが、全部網羅しているかどうかわかりませんが、会長を複数兼務している例は幾つかございます。 東京電力会長の平岩外四さんの場合は、外国為替等審議会の会長と経済審議会の会長を兼ねておられます。それから元の第一勧銀の頭取をやっておられた村本様の場合は、外務人事審議会の会長とそれから公認会計士審査会の会長というのを兼ねておられる。ほかにも一、二件あるようでございますが、例はないというわけではございません。
○及川一夫君 それは好ましいことでしょうか。 それともう一つは、トヨタの会長さんが航空審議会と電気通信審議会の会長を兼ねておられます。それで、このトヨタの会長さんという人は、いずれにしても日本高速通信の筆頭株主です。さらには中部テレコミにも出資をされておりますし、日本移動通信、国際デジタル通信などにもそれぞれ出資されている方なんです。別に豊田会長の人格を疑うわけじゃありませんけれども、他の目から見たら果たして適正な人事だったのかどうか。しかもこれは六十三年の十月でしょう。それまでは山下さんという方がやっておって、任期満了に伴ってということでかえているんです。こんな重要なことで、山下さん自身が利害関係がないとするならば、続けさせたって別に悪いことはないですね。しかもその会長は航空審議会の会長もやっておられる、そういう方をこの重要な答申を出す責任者に任ずるということについて、郵政大臣が了承されたんでしょうが、僕はちょっと疑いを持ちたくなるのであります。 この点、郵政大臣にお答え願わにゃいかぬと思っているんだけれども、政務次官いかがですか。今後もあることですよ。これから電通審議会がどうなるか知りませんけれども、どちらにしても好ましい形ではないなということを申し上げておきますが、いかがですか。いや、政務次官はどうなんですか。
○政府委員(川崎二郎君) 今御指摘いただきましたトヨタの会長さんは、航空審議会の委員と電気通信審議会の委員を兼ねておられます。 電気通信審議会の委員は学識経験者の中から選ばせていただく、そしてその二十二名の委員の中から互選で選ぶということでありますので、基本的には私ども問題ないだろうというように考えております。 個人的にトヨタの会長さんが云々ということになればいろいろなことはあろうかと思いますけれども、基本的にそういった意味では高い見識に基づいて適切な判断と幅広く各界各層から選ばれた委員との合議により審議が行われたというように認識をいたしております。
○及川一夫君 高い見識を持っている人ならまだたくさんいますよ。何も豊田さんだけじゃない。 しかも、政務次官、あなたはそれはそういう立場だったからしようがないけれども、大体互選互選と言うけれども、あれ本当の互選ですか。私も郵政関係の審議会委員をやったことがあるんですよ。各省のやつをやったことがあるんですよ。そうすると、だれだれを委員にしますという話から、ぜひこの方を会長にしますのでよろしくというお話なんです。これが互選ですか。あらかじめそうなっている。いいんですよ、そういう方が、根回しだから。 それだけに私は、会長の選出の問題については案件というものがあるわけですから、それとの兼ね合いなどを含めて考えてあげるのがむしろ豊田会長に対するあなた方の礼儀じゃないですか。私はそう思いますね。そういう立場に立って人選というのをやりませんと、それこそ後で言われぬでもいいことを言われるということになると私は思う。したがって、今のお答えは理解できないということだけ申し上げ、とにかく再びこういうことがないように私はしてもらいたいということを要請しておきます。 それで、あと二、三分になりました。最後になりますが、これも余り言いたくないことなんだけれども、NTTの最高人事が何か新聞で報道されました。新聞ですからどこまで信憑性があるのかということは前提に置かなければなりませんけれども、論評が加えられますからね。しかし、どちらにしてもこの最高人事というのは認可事項になっています。郵政大臣の認可事項になっている。やりようによっては人事権を握るということと同じだと私は思う。そういう前提に立って、新聞に書かれているように副社長に郵政のOBの方が行かれるそうですが、しかもそれが社長含みというようなそういう話まで尾ひれがついてくると、ああこれはやっぱり人事権の行使やなと。国民に対して責任を負うわけですから、そういう意味では経営者が自由に最高人事が決められないというのは本当は片手落ちなんです、経営体としては、そういうものだと私は思います。 いずれにしても郵政の方が行かれるんだが、社長含みというようなことでこれは我々は受けとめるんですか、NTTの社長人事というものについて。これはどうなんですか。
○政府委員(白井太君) ただいま先生がお話になりました新聞報道が一部なされたということは私どもも承知はいたしておりますが、実際については私どもとしては知るような立場にございませんので、承知いたしておりません。
○及川一夫君 大体こういうものは木で鼻をくくった答弁になるのが普通らしいんですけれども。言っておきますが、例えば電力関係の会社がいっぱいあります、九電力ですか。電力ということは通産省という一応監督官庁になりますね、そういう焦点を合わせてみますと、過去二十年間電力会社に通産省のOBの方で社長になったというのはいないんです。現実に今もいない。副社長や常務取締、専務というのはおいでになるかもしれませんけれども、そういう状況です。 ですから、郵政省が他の省と違って大変なことをしているという意味では申し上げませんけれども、どちらにしても余り天下りというようなことで言われるようなことのないように、もう少し人事は私は公明正大にやってもらいたいということだけを注文して終わりたいと思います。
○委員長(青木薪次君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時三分開会
○委員長(青木薪次君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、郵政行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○岡野裕君 せっかくのお時間をいただきましたので、三点につきましてお尋ねをし、勉強させていただこうと思っています。 過般の日米構造協議でも取り上げられました社会資本の充実につきましては郵政省も極めて積極的に対応されて、先般は新聞によりますと経企庁に対して十年間で約四兆円というような概算の説明をなさった、こう聞いているところでありますが、問題はやはり日本国内ばかりではないだろう、グローバルに、世界的な視野で御努力をいただかなければいけない、こう思っているわけであります。 世界経済を勘考しますと、九二年にはECの統合がありますし、また、アメリカ、カナダの自由貿易市場、そういった動きもクローズアップしてまいっているところであります。同時に我々日本を取り巻くアジア・太平洋地域におきましても特に地域内の経済交流は活発化している。全体的にこのような状況を踏まえまして、アジア・太平洋地域といいますか環太平洋一帯といいますか、これらについての情報通信分野はやはり日本が牛耳をとっていかなければいけない、こんなふうに思っているところでありますが、そういった意味合いでの国際協力、これはどんなふうなお取り組みなのか、ひとつお伺いをしたいと思います。
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおり、現在の情報通信手段が産業経済の発展あるいは国民の生活の向上に果たす役割というのは大変大きくなってまいっております。しかも、グローバルな観点に立ってそのネットワークの整備というものが大切なことでありますので、我が国としましても、ITUそのほかOECD等マルチの場におきます貢献もさることながら、特に日本の置かれた地理的な条件、アジアの一員であるという立場を考えまして、特にアジア・太平洋地域における国際協力の重要性というものを我々も痛感をいたしているところであります。 特に、アジア・太平洋地域は九〇年代におきましてECとかあるいは米加等と並びまして世界経済の発展の牽引力になるのじゃないかという見方もされているわけでございます。したがいまして、郵政省としましては従来から、アジア太平洋電気通信共同体、APTと言っておりますが、このAPTでありますとか、あるいは太平洋経済協力委員会、PECCと言っておりますが、PECC等の地域国際機関の活動に対しまして積極的に協力をしてまいったわけであります。先般アジア・太平洋経済協力閣僚会議が開催されました が、その高級事務レベル会合におきまして新たに電気通信専門家会合の設置が決定されたところであります。郵政省としましても、電気通信専門家会合の設置に積極的に賛同し、このアジア・太平洋地域における通信基盤の充実に協力をしてまいりたいということで臨んでいるわけでございます。 そのほか個別の我が国の施策といたしましては、平成二年度におきまして、このアジア・太平洋地域を対象といたしました国際的ISDNの共同研究の推進でありますとか、あるいは簡易型のVANの共同研究でありますとか、あるいはテレポートシステムに関する調査研究等を行いまして、従来にも増して幅広い分野でアジア・太平洋地域における通信基盤の拡充整備に努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○岡野裕君 第二問でありますが、先般ベルリンの壁が崩壊をしましてから東欧の動きは極めて急速であります。そして七月一日からは東西両ドイツ通貨の統合が行われると。非常に大きな変化のうねりの中にあるというふうなとらまえ方をしているわけでありますが、そんな雰囲気の中で自由圏諸国はココムの緩和等もありまして一斉に東欧諸国とも交流を深めているというような次第であります。東欧の安定はイコール世界の安定につながる、こんな理解をしているわけでありますが、そういう意味合いにおきまして日本としても大きく協力を進めなければならない。ならば電気通信を所管する郵政省としてはこの点についてはどんな取り組みをなされておられるか、これについてお尋ねをしたいわけであります。
○政府委員(中村泰三君) 郵政省としましては、通信放送の果たす役割というものがいわば国の神経系統として大変重要な役割を持っているというふうに認識をしておりまして、先生御指摘のとおり、東欧諸国の電気通信基盤の整備につきましても大変重要なことであろうというふうに思っております。そういった認識のもとで、本年の三月にポーランド、ハンガリー、それからユーゴスラビアの東欧三カ国に通信放送の実情がどのような状況になっているのかという実態把握を目的にしまして調査団を派遣したところでございます。 その調査団の報告によりますと、この三カ国におきます電気通信設備はまだほとんど旧式で老朽化した施設である。通話の品質等にも問題がありますし、また電話の普及率から見ましても先進国に比較しまして極めて不十分な状況にあるという実情でございます。したがいまして、郵政省としましては今後東欧諸国の電気通信基盤の実情把握にできるだけ努めていくと同時に、電気通信基盤の整備につきまして、どのような協力がふさわしいのかといった点につきまして今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○岡野裕君 国際的な分野におきまして我が国を代表して郵政省が電気通信放送分野で大きく積極的に取り組んでいる、まことに慶賀にたえない、こう思っているわけでありますが、最近読み物を拝見しますと、情報通信ネットワークに人工知能を導入して全体のインテリジェント化を図るというようなことが記述にあります。ちょっと難しくてわからないのでありますが、具体的にはどんな中身のことを言うのでありましょうか。
○政府委員(中村泰三君) 情報通信ネットワークのインテリジェント化ということが言われ始めておるわけでございますけれども、ネットワークをインテリジェント化するということは、端的に申しますと、現在AIと言っておりますけれども、人工知能の技術を応用することによりましてネットワークの働きをより便利で使いやすいものにしていこう、高度化していこうというものでございます。 現在の情報通信ネットワークは、御存じのとおり個別のサービスごとにネットワークが構築をされているわけでありますけれども、現在のところ一部、電話データでありますとか、映像等のサービスを統合したいわゆるISDNのサービスが始まっております。これが九〇年代の半ばになりますと、ハイビジョン映像等を伝送できるような広帯域ISDNへと発展するというふうに見込まれているわけでございます。それがさらに二十一世紀に入りますと、人工知能を応用いたしましてネットワークのインテリジェント化を図るという意味で、これを総合知的通信網、UICNと言っておりますが、二十一世紀には総合知的通信網が実現するんじゃないかというふうに期待をされているところでございます。
○岡野裕君 何となくわかったような、いま一つわからないような感じがするわけでありますが、この読み物によりますと、今中村局長さんがおっしゃったようなことができると我々ユーザーとしては電子秘書サービスが可能になるということが書いてあるわけであります。しかし、電子秘書サービスといっても、スマートな美人秘書さんの映像が出てくるなんというようなものでもないのだろうと思うんですが、その電子秘書サービスというのはどんなもので、ともあれユーザーにはどんなことができるようになると理解をしたらいいのでありましょうか。
○政府委員(中村泰三君) 一口に言いますと、ネットワークの機能で知的な通信が可能になることによって秘書的な仕事もネットワークでこなせるといったようなところまで高度化しようということがねらいでございまして、例えば通信相手の名前を告げることによりまして、ダイヤルをしなくても自動的に通信相手に接続できるといったような知的接続サービスでありますとか、あるいは通信相手の居場所を捜しまして接続をする追跡サービス、あるいは電話をかけてきました相手を確認しまして最適な受け答えをしてしまう、人間にかわって最適な受け答えができるといったような高機能電話番サービスと言っておりますが、こういったサービスを統合して提供できるようなものを電子秘書サービスというふうに言っております。 このネットワークのインテリジェント化に伴いまして典型的に期待されているのは自動翻訳電話でございまして、日本語で言えば相手に英語でそれが伝送できるといったようなこともAI技術の応用によって可能になることが期待されているところでございます。
○岡野裕君 私ども、人工知能を入れることによるサービスの向上、国会議員は今アメリカなどと違いまして秘書は二人というふうに決まっております関係からしましても、これは便利になるだろうなと、ぜひひとつ早目にと、こう思っているところでありますが、何か電気通信への人工知能技術の導入に関する調査研究会というものを設置なさるとか聞いているわけでありますけれども、どんなことを構想なさり、どんなことをそこで諮っていかれるのでしょうか。
○政府委員(中村泰三君) 電気通信への人工知能技術の導入に関する調査研究会というものを昭和六十三年度から三年計画で開催をしておりまして、最近、本年の三月でありますけれども、技術動向でありますとか、あるいはニーズの動向の把握に努めてまいったところでありまして、この三月に中間報告が取りまとめられているところでございます。この中では総合知的通信網、UICNの中核的な位置づけを持つ知的交換システムの開発の推進でありますとか、あるいはそのほか技術開発につきましての体制の整備でありますとか、あるいは人材の育成、普及啓蒙活動の推進等々といった提言がなされているところでございます。 そのほか、これも本年三月に電気通信技術審議会に二十一世紀を展望した情報通信技術に関する基本万策につきまして諮問いたしておりまして、これから二十一世紀に向けた総合知的通信網の実現に必要な研究開発を進めるための中長期的な政策の検討をお願いしているところでございます。今後、これらの検討結果を踏まえまして、電気通信へのAI技術の導入のために具体策を寄り寄り詰めてまいりたいというふうに考えております。
○岡野裕君 最後に一点でありますが、ついこの間、経団連の斎藤英四郎会長さんを中心とする通信政策懇談会でありましたか、ここで九〇年代の通信政策ビジョンはこうあるべきだというような答申が郵政省に出された、こう聞いているところであります。この提言を受けられて情報通信関係の振興に向けて郵政省としてはどんな取り組み方をなさるのか、できましたら政務次官からお答えを賜りますとまことに幸せであります。
○政府委員(川崎二郎君) 今御指摘いただきましたように、民間各方面の御意見を通信政策懇談会でお取りまとめをいただき、御提言をいただいたものでございます。基本的には、認識として国際的な問題、そして国内的な問題、二つになろうかと思います。 特に国際的な問題につきましては、先ほどから岡野先生御指摘のとおり、アジア・太平洋の問題、また東欧の問題等さまざまな問題がございます。経済が国境を越えてどんどん進出しており、また文化の交流も盛んになってきております。したがって、国際通信網をどうこれから引いていくか、充実していくか、これが一つの課題であります。同時に、途上国に対して情報通信分野でどう技術的な移転を図っていくか、また、その地における人材の育成をどうお手伝いをさせていくか、これが国際的な問題と考えております。 国内的には、特に製品がこれから少品種大量生産という時代から多品種少量という時代に変化していくだろう。また、サービスも非常に変化を遂げていく時代を迎えるだろう。そういうものに合わせて私ども、電気通信の分野、通信政策の分野でどう産業の発展に資することができるかということと同時に、やはり地域の活性化という問題にどうお役に立てるか。この四つのものを一つの柱としながら、御提言いただいたものを踏まえながら積極的に取り組んでまいりたいというように考えております。
○岡野裕君 ありがとうございました。終わります。
○磯村修君 先ほどのお話にもありましたけれども、また郵政大臣の所信表明の中でも情報通信システムは国民生活とかあるいは企業経営になくてはならないものである。その基盤整備ということが大変大きな課題になってきているのでありますけれども、そこでお伺いしたいんですが、郵政省は政策官庁という立場でこれからのニューメディア、この問題にどういうふうに取り組んでいくのかという基本的な考えをお伺いしたいのであります。 いろいろな法案が出されてきているんですけれども、ファクシミリとかあるいはディジタル通信とか都市型CATVとかローカルキャプテンとか、これまでの行政の中でいろいろなされていることと関連したいろんな事業がまた新しい法案あるいは法律の改正案の中にも出てきているんですけれども、法律というのはやはり国民生活に直接かかわるものでありまして、わかりやすいものでなければいけないと思うんです。そして、その法案の中に示されているところの事業というものが一般の人たちにもよく理解できるものでなければならない。理解されて初めてその事業の推進というものが積極的になされていかれるのではないか、こういうふうに思うんです。 最近のニューメディアに関する事業というものがいろんな法案の中に出てきております。今の郵政省の取り組みは、幾つかの行政部門の中でもって行われているわけなんですけれども、私ここで質問の通告もしていなくて大変恐縮なんですけれども、ニューメディアに関する基本的な法律というものをぼつぼつつくってそれを整備していく時期に来ているのではなかろうか、こういうふうなことを考えるんですけれども、まずその辺のことを、郵政のお考えはどうなのか、あるいはまた検討課題に挙がっているのかどうか。そういうニューメディアに関する基本的な法案、法律というものをぼつぼつ作成して、そして、これからの時代に向けての事業というものを推進していく基盤づくりをまずその辺から進めていく必要があるのではなかろうか、こういうふうに思うんですけれども、いかがなものでございましょうか。
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおり、ニューメディアの出現といいますのは、特に情報通信分野におきます技術の日進月歩による成果でございまして、そういったニューメディアを円滑に導入するための基本的な法制の必要性ということも、これは確かに私どもとして検討してまいらなくちゃならない問題であろうというふうに考えております。ただ、情報通信分野におきます技術革新というものは大変目覚ましいものがございまして、なかなか将来を的確に見通すことも難しいような状況でございまして、民間活力を中心とした創意工夫に基づくいろいろのニューメディア、あるいはサービスというものを抽象的にとらえまして支援をしていく法案としまして、今度特定通信・放送開発事業実施円滑化法案を出させていただいたところでございます。 御指摘のニューメディアの開発、推進、定着といったようなものを総体的に取り上げて法制化すべきでないかという御意見につきましては、私どもも貴重な御意見としまして今後十分勉強させていただきたいというふうに思っております。
○磯村修君 とにかく、ニューメディアの開発というものは本当に急速に進んできているわけですから、行政がそれに追いつかなければ、追っていくような行政ではいけないと思うんです。先行していく行政の中で初めて基盤整備というものができるわけですから、ぜひそういう基本的な法制というものもこれから積極的に検討していくべきではなかろうか、こういうふうに私は思っております。 それから、今、一極集中から多極分散ということがよく言われております。これは交通網の整備だけではなくて、情報通信の世界においても、やはり地域と都市の間の格差というものを解消していく。これはやはり地方の中の情報通信の拠点づくりというのが大変重要な役割を果たしている。それが発達することによって地域間の格差というものの解消に結びついていくと思うんです。 そこで、ちょっとお伺いしたいんですけれども、郵政省はそうした政策の中でもテレコムタウンという事業を考えられてきたようですけれども、何か大蔵省との調整がつかないで見送られているというふうな実態のようでございますが、これはどういう事業であって、またその見送られている経過というものはどういう経過があって見送られたのか。それから、将来この構想についてはどういうふうに取り組んでいくのか、その辺をまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(中村泰三君) テレコムタウン構想につきましては、現在全国各地の中枢都市におきまして、いろいろ大規模な開発拠点の構想なりあるいは現実の開発が行われているわけでありますけれども、将来の均衡のとれた国土の形成を図る観点から、町づくりと一体的に高度な情報通信基盤を先行的に整備しておこう、大規模開発のときに先行的な、例えば光ファイバー網といったようなものを道路でありますとか下水道でありますとか、そういった整備するものと一体的に公共事業的に整備をしていこうという構想でございます。 昨年度、このテレコムタウン構想につきまして公共事業に準ずる事業として予算要求を行ったわけでありますけれども、具体的には公共事業並みの無利子融資の利用ができるように要求をしたわけでありますが、財源等の問題もございまして実現に至りませんでした。私どもとしますれば、このテレコムタウン構想の重要性にかんがみまして、今後ともその実現に向けて努力してまいりたいというふうに考えております。
○磯村修君 地域と都市の間の格差の解消というものは情報通信の普及によって一極集中というものを排していくという大変重要な課題を持っておるわけでございますので、やはりこの事業の構想の促進というものも積極的に考えていく必要があるんではなかろうかと思います。 そこで、郵政大臣の所信表明の中でもって「国際協調、国際協力の積極的展開」ということがうたわれているんですけれども、これまでは世界各国のいろんな技術援助とかそういうふうなことで協力をしてきているわけなんです。やはり通信網が同じレベルに整備されていって初めてお互いに理解も得られるというふうなこともあります。これからの開発途上国への通信基地の整備拡充というふうなこともあろうかと思うんですけれども、大臣が所信表明の中でうたっておりますところのこれからの国際協調あるいは国際協力という点についての具体的な方策、それをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 磯村委員にお答え申し上げる前に、ただいま局長からテレコムタウン構想について答弁をいたしましたが、これからの二十一世紀を展望しますと非常に大事でございますので、局長申したように、あらゆる角度からこれを検討を進めて前進させていきたいと思っておりますが、あわせて申しますと、ケーススタディー実施地域としては仙台、厚木、広島、福岡などを考慮に入れて平成元年の十一月からこれを行っているということだけ少し申し添えさせていただきたいと思います。 それから、私の所信表明演説の中で国際協調、国際協力に積極的に取り組んでいきたい、こう申し上げました。社会経済活動が国際化し、しかも情報化の進展でますます情報通信の果たすべき役割は国際的に増大してまいっております。今まで郵政省はITUとかOECDとかガットとかさまざまな国際機関の活動に積極的に貢献をしてまいりましたし、アメリカであるとかイギリス、カナダ、EC等の電気通信定期協議なども通じまして各国と一層国際協調を図ってまいったわけでありますが、これをさらに密度を濃くしていきたいというふうに思っているわけであります。また、国際協力の面では、開発途上国の発展の基盤をつくるためには何といいましても情報通信基盤の整備が大事だと存じまして、これは外務省もございますから、外務省ともよく御相談申し上げながら具体的な協力を進めてまいりたいと思っております。
○磯村修君 それからもう一つ、国際協調、国際協力という所信の中で「国際放送の充実強化」ということも最重要課題として取り上げられております。これへの新年度以降の具体的な取り組み、これを聞かせてください。
○政府委員(大瀧泰郎君) 国際放送は諸外国の我が国に対する正しい認識を培うということ、これによって国際協調を推進する。それから在外邦人に対します適切な慰安と必要な情報を提供するということを目的として行われているわけでございます。国際的なこの相互依存関係というものが深まる中でその果たすべき役割というものは大変大きいものであると私どもは認識しておるわけでございます。 そういうことでございますので、国際放送といたしまして郵政省ではNHKと協力をしながら、ガボンあるいはカナダ、南米の仏領ギアナ等にそれぞれ海外中継局を確保したほか、五十九年度から四年間をかけまして八俣の送信所の整備、増力工事などを行ってきているわけでございます。また、本年度、平成二年度の予算措置といたしましては、南西アジア地域の受信改善を図るために平成三年の一月から新たにスリランカからの中継放送を開始するほか、ギアナ中継及びガボン中継を拡充することを計画しているわけでございます。 今後とも国際放送の重要性を十分認識いたしまして、その充実強化に努力してまいる考えでございます。
○磯村修君 それから、ハイビジョンの関係なんですけれども、最近国際的にこのハイビジョンの規格が日本あるいはヨーロッパ等でそれぞれの規格によって生産していくというふうな方針が決まったようでございますけれども、この規格のそれぞれの立場での生産ということにつきましての評価と、それからハイビジョン放送の実用化へ向けてのこれからの考え方、実用化のめど、これをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) ハイビジョンがこれからの新しいテレビジョンとして相当活用されるであろうという予測に立って、御案内のようにNHKを中心にして研究開発が進められております。 ただ、国際規格の問題でフランスその他と競合するといったような問題がございましたが、過日の西ドイツのジュッセルドルフで開かれたCCIRで一応勧告ということで採択をされまして一歩前進することに相なったというふうに思っております。日本と欧州の方式が対立していたことが、具体的ではありませんが言葉の勧告として一応出てきたということは大いなる前進だろうと私は思っております。 それから、御案内のように現在は一日一時間ハイビジョンの定時実験放送を実施しているわけでございますが、平成三年打ち上げ予定の放送衛星三号b、これが成功いたしますと放送用中継機一本をハイビジョン専用のチャンネルとして確保いたしますので、一層充実が図られるというふうに思っております。 ただ、問題はハイビジョンがまだまだ一般化するには時間がかかるという一つの理由の中に、受像機の価格とかそういうものがもっと低廉化されるとか、あるいは主要部分のLSI化が進むとか、つまり低廉化とか小型化とか、そういう一般に普及されるためのさまざまな要件がございますから、これらもひとつ大いに機器の普及状況や番組ソフトの供給体制などを踏まえながら郵政省としても推進していくために努力していきたいというふうに思っております。 また、たまたま過日ある要人に会いました折に、例えばフランスなんかだと政府や政府の首脳までがハイビジョンというのを人に会うとPRして非常に積極的であると。日本はそこがまだ足りないのではないかという御意見もあったものでありますから、非常に大事なことでありますから、私も率先して外国の方々にも日本のハイビジョンのよさを説明いたしたいというふうに思っております。
○磯村修君 それから、最近の報道によりますと、郵政省が電磁波を活用しまして、いわば今非常に国際的に論議を呼んでおりますところの地球環境の保全、これに取り組むというふうな報道もなされております。電波を活用しての地球環境の保全あるいは観測体制の整備、これはどういうふうな今段階にあるのか、それから、これからどういうふうな体制でこれを具体的に進めていくのかというふうなことをお伺いしたいと思います。
○政府委員(中村泰三君) 地球環境保全の重要性ということは、この前のアルシュ・サミットにおきましても大きなテーマの一つになったわけでございまして、大変、一国とか先進国だけで取り組めるという問題でもありません。 また、郵政省としましても、地球環境の実態というものをまず把握することができないと、例えばオゾン層の破壊でありますとか、あるいは地球温暖化といったような地球環境問題のメカニズムを解明することもできないということであろうと思います。そのために郵政省としましては、通信総合研究所が従来から電離層の観測等につきましてリモートセンシング技術という極めて水準の高い技術を持っております。そういったものを活用しまして地球環境の実態を把握するために取り組んでいこうということを考えているわけでございます。具体的には、短波長ミリ波帯電磁波による地球環境計測技術の研究ということに取り組んでいるわけでありますが、郵政省のみならず、科技庁でありますとか、その他運輸省、通産省等々、関係省庁と協力をしながら進めてまいりたいというふうに考えております。 それからもう一つは、この地球環境問題のメカニズムを解明するためには、取得しましたデータを国際的にもあるいは国内の各関係機関、研究機関等とも十分な情報の交流を図りまして学際的な研究を進めていく、あるいは国際的な研究を進めていくことが大切であろうと思います。したがいまして、この国際的、学際的な調査研究ができるような環境情報通信ネットワークというものの構築に取り組んでいるところでございます。
○磯村修君 そうしますと、この環境通信ネットワークの具体化に向けて既に作業は開始しているということで理解してよろしいですね。
○政府委員(中村泰三君) 私ども、これらの研究開発につきましては平成三年度から本格的に取り組むことを前提に予算要求の検討をさせていただいているわけでありますが、こういう環境情報のネットワークづくりにつきましては、通信総合研究所等を中心にしまして寄り寄り勉強していることは事実でございます。
○磯村修君 郵便貯金あるいは保険などの郵政事業のサービスというものは私たちの生活にとって大変重要な位置を占めているわけなんです。郵政省もいろいろな事業を起こしながら、特にその中で郵トピアというふうな言葉を使った事業を実施しているようでございますけれども、全国二万四千局とも言われております郵便局、これを地域活動の中心センターにしていきたいというふうなことで、地域のコミュニティーセンター、あるいは地域の人々に本当に結びついた機関にしていきたいというふうなことをおっしゃっております。 そこで、お伺いしたいんですけれども、非常にこれまで郵政事業と自治体あるいは地域の人々との結びつきというのは、言葉では言うんですけれども、実態的には薄い面がまだまだ多いというふうなことをよく言われるんですが、新年度以降、この自治体との結びつきの強化というものをどういうふうに進めていくのか。それから地域の人々と郵便局とのかかわり方、これは具体的にこれからどういうふうに取り組んでいくのか、新しい構想をお持ちなのかどうか。その辺をお伺いしたいと思います。
○政府委員(白井太君) 午前中の御質疑の中でもちょっと触れさせていただきましたが、私どもこれからの郵便局のあり方としては、ただいま先生からお話がありましたように、地域との結びつきをいよいよ強めてまいりたいというふうに考えております。従来はどちらかと申しますと、これもただいま先生おっしゃったところでありますけれども、確かに地方公共団体に対しては私どもの簡易保険の資金を融通するとかいうような形でのつながりはもちろんあったわけでありますけれども、しかし本当に地域の方々との結びつきのための施策というようなことになりますと必ずしも十分ではなかったわけでありまして、私どもとしては今まで以上に地方自治体あるいは地方公共団体とのつながりというものをもっと具体的に強化していく必要があるだろうというふうに考えております。 具体的には、それぞれの地域によっても違ってはまいりますけれども、各般にわたる例えばイベントについていろいろ協力し合って開催をいたしますとか、あるいは地方自治体あるいは地域の住民の方などが計画いたしますいろんな行事に積極的に郵便局も参加をしてまいりますとかいうようなことも考えてまいりたいと思いますが、具体的なものとしては、今回の予算の中でも若干調査費的なものを要求させていただいておりますけれども、元来は地方公共団体の長が発給しております住民票などについても直接郵便局の窓口で住民の方が受け取ることができるようなことはできないかとか、そうしたことも考えていきたいというふうに考えておるところでございます。
○磯村修君 いろいろな事業、新しい事業を推進していくというのは大変なことであろうと思いますけれども、やはり地域の人々との結びつきというものは、これから郵政事業というものにより一層必要になってくると思いますので、その辺はいろいろなアイデアを出し合ってよろしくお願いしたいと思っております。 郵政事業は何といっても信頼の上に成り立っているわけなんですけれども、これまでの郵政をめぐる、郵便局をめぐるところの犯罪、この件数と内容、それに対する対策、特に人数が少ない、しかも女性の多い特定局の場合の防犯対策、この辺のことをお伺いしたいと思います。
○説明員(小宮和夫君) 先生のお言葉のとおり、郵政事業は国民の信頼の上に成り立っているからこその国営事業であるというふうに常々肝に銘じているところでございます。郵政事業において犯罪は国民の信頼を損なう最たるものでありまして、この絶滅に常に努力しているところでございますが、例年一定数の犯罪が発生しておりまして、また、その一部は部内者によるものであるということはまことに残念でございますし、申しわけなく思っているところでございます。今後とも、その根絶に努力してまいる所存でございます。 それで、その犯罪の数、態様ということでございますけれども、いわゆる郵政犯罪は、最近十年間ほどの傾向を見ますと、部内、部外のものを合わせまして年間大体三千件程度は発生しております。そのうち、年によって違いますが、九二、三%ないし九五%程度は外部の者による犯罪という形になっております。 犯罪の態様等につきまして簡単に申し上げますと、まず部内について申し上げますと、年々大体百三十人程度が部内者として犯罪を犯しているという実態でございます。そのうち本務者が大体百十人程度という状況でございます。 それから、犯罪の中身でございますけれども、これは十年来余り変わっておりませんで、例えば郵便では郵便物を盗むとか、それから配達の途中で嫌になって郵便物を捨てるとか、非常勤がこの場合多いわけでございますが、そのほかに貯金や保険につきましては預入金あるいは貸付金、保険料、保険金、こういったものを着服するという形でほぼ同じような態様でございます。 それから、部外の方による犯罪でございますが、これも基本的には態様は変わっておりませんが、簡単に申し上げますと、郵便ではやはり郵便物をとるという形、これは受け箱荒らしという形が多うございます。それから貯金では、通帳やカードを盗みまして郵便局へ行って人の金をおろすという形。それから保険では、病気を隠して保険に加入するというような態様、あるいは保険に入りましてからわざと交通事故を起こしまして傷害保険金をとるというような形が多うございます。そのほかに郵便局の強盗、それから夜間の侵入、要するに泥棒でございますが、そういった形が主たるものでございます。 それからもう一つ。これは経済的な欲求でやるんでないのでまた困るわけでございますが、郵便につきましてはポストに火を入れる、火のついたマッチを入れるというような、酔っぱらってというようなことらしゅうございますが、結構多うございまして、年間二百五十件ぐらいあるということで、非常に国民の皆様に御迷惑をかけているという実態が一つございます。 そこで、今部外、大体変わらないと申し上げましたけれども、最近の世の中というか、生活態様の変化が多少反映されているのかなと思うようなケースをごく簡単に一、二申し上げさせていただきますと、先ほど貯金で通帳とカードと申し上げましたが、以前は通帳を盗んで窓口へ来てとるということがほとんどでございましたが、最近はどちらかというと、カードを盗みまして、番号がそこに御丁寧に書いてあったなんていうケースもあるわけでございますが、カードによる犯罪というのが貯金の詐取ではだんだんふえてきているという傾向がございます。 それから、これはまだそうたくさんございませんが、先日捕まえた犯人の例でございますけれども、やはり受け箱で、郵便局が御不在のときは不在配達通知書などお知らせを入れますけれども、それをとりまして、そして身分証明書なども偽造いたしまして、郵便局の窓口へ来てその郵便物をまず詐取する。そのねらいは実はカードの郵便物をねらうわけでございまして、その中のカードをとりまして、物を買うケースもありますが、どちらかというと、このごろ非常にふえてまいりました端末機でお金を引き出すという形。これを東京都内かなり広い範囲でやっていたというケースがございます。数は少ないけれども、不在が多いとかカード時代とか、こういったものに対応したといいますか、そういう犯罪が出てきているなと、つい最近も感じたところでございます。なお、その本人は、警察の話では空き巣の常習者だったようですが、この方が安全で効率がいいとか、そういうことを言っていたそうでございます。 それから、犯罪の対策でございますけれども、部内に対してはこれという決め手というのは正直ございません。地道な対策を今までもやってまいりましたし、これからも進めていくつもりでございますが、簡単に申し上げますと、何といっても職員一人一人の防犯意識の高揚、これが大事でございます。それから仕事も防犯ということも考えて手続を決めておりますので、この正規の取り扱いというものを今後とも徹底させていきたい。それから内部のお互いの牽制措置といいますか、監査の体制というものもございますけれども、これがいざ犯罪が起こってみますと、やはり手が抜けていたというケースが決して珍しくございませんので、こういったことも努めてまいりたいと思っております。そのために防犯だけのための会議というものもやっておりますし、それから郵政局などが主催いたします事業のための会議などでも必ず防犯の項目を入れてやっていただくようにということをしております。 そのほかにも、年に一回、地方に時期は任しておりますけれども、郵政事業防犯強調運動月間というようなものを設定し、さらに防犯の意識を強めるというようなことも考えてやっているところでございます。 それから、部外に対してでございますけれども、これはいわばあちらから来るわけでございますので、なかなか難しいわけですけれども、例えば一番多い貯金の犯罪というようなことにつきましても、それを成功させないために職員が、例えば正当な預金者であるか、あるいは郵便で言えば正当な受取人であるかということの確認というものも常々訓練をしているところでございますし、それから強盗対策というようなものにつきましては、警察の協力も得まして、しばしば訓練と申しますか、そういう形のものもやっているところでございます。それから、これは人の面でございますが、そのほかに設備の面といたしまして防犯設備、防犯カメラとかその他いろいろございますが、そういったものも郵便局に整えるようにしてございます。 それから、特定局でございますけれども、これも今まで申し上げたことでほとんど尽きるわけでございますが、小人数ということでもございますので、いわば集団でよく勉強してもらうということで、特定局長の連絡会であるとか部会であるとか、そういった集まりのときに特に重点的にやってもらうというようなことをいたしております。なお、先ほどの防犯設備でございますが、これは特定局をできるだけ優先してやる、おおむねそのような形でやっております。
○磯村修君 最後に一つお伺いします。 郵政省は放送行政を預かる立場から、放送局の取材、報道、こういう問題に対しましては基本的にどういうふうな考えで常にいるのかお伺いします。
○政府委員(大瀧泰郎君) 私どもは、放送事業者が放送いたします放送番組に対しましては、放送事業者が自律的に番組の質の向上というものに努力するように放送法でもそういう精神のもとで定められているわけでございます。したがいまして、放送番組の質の向上というものは放送事業者の自主性に大きくゆだねられているんだ、したがって放送事業者自身がきちっと責任を持ってやるべきである、このように考えているわけでございます。
○磯村修君 取材、報道の自由というのは憲法でもって保障されているわけです。犯罪に加担するようなものがあってはならないことは当然なんです。最近、ある民放が暴力団の組長らが債権を取り立てる現場で実際に撮影をしているというふうなことも伝えられております、大変残念なことなんですけれども。犯罪報道というのは社会悪を告発する役割を担っているわけなんです。そういった意味から考えても今回この民放が行った報道姿勢というものは大変残念な結果であったわけなんです。 そこで、今お話がありましたように、取材、報道というのはあくまでもそれぞれの事業者が自主的に判断し、国の干渉があってはならないということは当然であろうと思うんです。問題は、こうしたいわば常識的にも、また本質的にも暴力団そのものが社会悪と言える存在であるのに、同行取材して犯罪の場面を撮影するというふうなこと、さらにそれを報道していくというふうなこと、これは取材、報道の履き違えであろうかと思うんですけれども、今回この事件について郵政省は放送行政を預かる立場から何らかの措置をしたのかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 先生御指摘のように、放送というのはその放送事業者があくまでも自主的に判断をしながらやっていくものでありまして、郵政省といえども深く立ち入って介入するということは許されないことだと思います。 しかし、このたびの事件というのは、どなたがごらんになりましても社会的に非常にまずい結果をもたらすものでございますので、五月二十三日にその放送局の社長から事情の説明、報告に見えたものでありますから、放送行政局長から大変難しい言い回しでございますが、それを苦慮しながら、放送番組の質の向上、放送番組に対する信頼の向上に努めていただきたいと、そういう旨の必要な注意を真摯に申し上げたところでございます。これからも、放送番組の質の向上は放送事業者の自主的な判断にゆだねられておりますが、それだけに社会的責任が重いんだということを折々にお互いに話し合いながら、このようなことのないように努力をしてまいりたいと思っております。
○磯村修君 終わります。
○鶴岡洋君 通告していないんですけれども、大臣に一つお伺いしたいのです。 これは大臣の本人の政治姿勢の問題ですから通告をしなかったんですけれども、いわゆる深谷問題ということで、この問題については今行われている予算委員会で報告もされ、それから処理もされる、こういうふうに聞いておりますので、私はそれはそれでいいと思うんですけれども、いずれにしても疑惑を持たれたということはこれは事実でございます。 あなたが衆議院の予算委員会、それから逓信委員会、参議院の予算委員会通しておっしゃっていることは、例えばリクルート社との関係性、それから昭和六十三年の八月ですか、事件が発覚した以降お金を政治献金としてもらっておった、それは返した、それから退会届けも出した、そういうふうに言って、私には何のわだかまりもない、こういうふうにおっしゃっております。それから、リクルート社との金の流れについては政治資金規正法にのっとってやっておって、それに抵触することは全くない、こういう弁明をおっしゃっております。さらに、私が思うのにはボタンのかけ違いであったと、こういうこともおっしゃっております。 私から言わせれば、ボタンのかけ違いをするような対応をあなたがしたから疑惑を持たれたのではないか。ボタンのかけ違いといえば、大臣の就任のとき、それから就任以降これはどうだ、それはどうだと細かくいろいろ話されましたけれども、この点についてボタンのかけ違いだと、こういうふうにおっしゃっておりますけれども、そういう対応をしたからますます疑惑が深くなってきたんじゃないか、こういうふうに私は思うわけでございます。 いずれにしても、私も長い間郵政関係のこの逓信委員会に所属させてもらっておるわけでございますけれども、ここにいる皆さんはみんな郵政、逓信関係行政に携わっている者であります。そういった意味も含めて、大臣、疑惑に対してどのような反省をしているのか、また今後の対応をどうするのか、はっきりとここでおっしゃっていただきたい、こういうふうに思うわけです。
○国務大臣(深谷隆司君) 鶴岡委員の御指摘のように、このたび私どもの問題から大変皆様に御迷惑をかけ、特に国民の皆様に御迷惑をかけてしまったことについてまことに申しわけないと深く反省をしております。私自身はいわゆるリクルートの疑惑の対象者ではございませんから、そういう意味では何らやましい、事件にかかわっているという認識はもちろんございませんけれども、政治献金その他に関して、特に海部総理の発表の折に抜けていたということは今お説のとおり私の責任であります。まことに申しわけないことをいたしたと反省をしております。 私としましては、できるだけ誠実にありのままの調査を行い、官房長官にも報告をし、その後の調査の御意見に対しましても私なりにやらせていただいて折々に申し上げてはまいったのでありますが、まだ残されているという御質問者の意見もございますから、一層調査を続行しなきゃならないというふうに思っております。 いずれにいたしましても、こういう問題で皆様に御迷惑をかけてしまいましてひたすら申しわけないと遺憾の意を表しているわけでありますが、私といたしましては、郵政大臣として与えられた職責に真剣に取り組んで、少しでも御期待にこたえるような政治行政の上で努力を日々重ねていく以外にはないと存じまして、まことに微力ではありますが、毎日毎日私なりに郵政行政のために働かせていただいているつもりでございます。御意見を十分に体して、このようなことのないように反省いたしますとともに、政治家として一層研さん錬磨していかなければならないと思っております。
○鶴岡洋君 それでは、本題に入りますけれども、大臣の所信表明でも述べられておりましたが、郵便物数は平成元年度二百十五億通、前年対比五・七%の伸び、こういうふうになっております。また、これに伴って財政的にも順調な経営、伸びを示している、こういうことであります。しかし、その中で特殊通常郵便物、すなわち書留、速達、これが前年度より一一%も減少しております。 私が考えるのに、これは善意の解釈となるかどうか、書留が一二・九%、速達が九・四%減少になっておりますけれども、あえてこれは書留にしなくとも安全性が確保されて、最近は特にそういう事故がないということで一般の人が書留から普通郵便に変わったんじゃないかと。また高いよりも安い方がいいわけですから、速達の面についても、私が思うのに、今まで二日かかったのが翌日には配達される、こういう地域がほとんどである、こういうことで書留、速達は減ったんじゃないか、こういうふうに私は解釈をしておるんです。 ただ、この表からいきますと、平成元年度が今言いましたような数字で減っていますけれども、六十三年度、六十二年度さかのぼって見ますと、これは増加をしているわけです。平成元年度になって急激にこれ減っている。これにはやはりほかに何か理由があるのかな、こういうふうに思わざるを得ないのですけれども、この辺は郵政省はどういうふうに分析しておられますか。
○政府委員(小野沢知之君) ただいま数字的に先生のおっしゃったとおり、最近の郵便の目立った傾向といたしまして、速達郵便や書留郵便の物数が減少しております。数字は先生御指摘いただいたとおりでございますが、そこでまず速達郵便物数の減少原因について推定いたしますと、二点ほど挙げられると思います。 まず第一点は、御指摘のように、ただいま普通通常郵便の全国翌日配達、これは全体の約八割ですが、あるいは遅くても翌々日配達、全体の約二割、これが定着いたしまして安定した業務運行が確保され、お客様の信頼が増大したことによりまして、これまで速達郵便で差し出されておりましたものが普通通常郵便で差し出されるようになってきたということ。特に今郵便が郵便局の基本だと、ここがしっかりしなきゃ郵便局、郵政省だめになるというような、あるいは世の中にこたえなきゃいけないということで現場の職員が一生懸命配ってくれまして、一気にその辺が盛り上がっているということがございます。 それからもう一つ、世の中の情報化の流れということですが、速達郵便の代替性を持つファクシミリ端末機が急激に普及してきております。例えば昭和六十年度には百十万台でございましたけれども、平成元年度には三倍以上の三百八十万台に上っている、そういったことが影響していることも考えられます。 それから次に、書留郵便物数の減少原因として推定されるものに二点ございますが、まず一つが、御指摘にもございましたけれども、普通通常郵便の安全確実な送達が定着し、お客様の信頼が増大したことによって、これまで書留郵便で差し出されていたものが普通通常郵便で差し出されるようになってきたということ。 それからもう一つ、やはりこれも時代を反映いたしまして、クレジットカードやキャッシュカードが大いに普及いたしまして、そうしたカード時代ということで書留郵便によって直接現金を送る必要性が減少してきたという面もございます。 以上のような原因によりまして速達郵便や書留郵便は減少してきたと考えますけれども、御承知のように現在でも相当数の御利用をいただいておりますので、郵便物を少しでも速く送りたい、確実に送りたいというニーズは依然として強いものがございまして、多様化、高度化するニーズに対応していくこうした制度の必要性は依然としてあるものというふうに考えております。 以上でございます。
○鶴岡洋君 細かい分析は私よくわかりませんけれども、今おっしゃったのからいうと、私はファクシミリの普及によって減ったというのはこれはちょっと当たらないんじゃないかな。ファクシミリというのは四十八年度から普及しているわけです。この数字を見ると少しずつ特殊郵便がふえているわけですけれども、元年度に急激に一一%減っているのはファクシミリが原因だというのは私はちょっと当たらないんじゃないかな、こういうふうに思うんです。それと、平成元年度は一一・〇%ですから、これは減ったわけですけれども、そういう理由によるということになると、これは将来も減りそうだ、こういうふうに考えられるわけです。そうなった場合に料金が高いから安い方へ流れる、こういうことになると私は思うので、去年だけうんと減った、こういうことであるなら別問題ですけれども、私は、あなたの今おっしゃった理屈、分析からいえば将来も減っていくんじゃないか、こういうふうに思うんです。将来減っていった場合には、これはやはり料金の問題でそういうふうになってくるんじゃないかな、こう思うんですが、そうした場合に料金の検討をするのかどうなのか、この二点。
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。 私の答弁の仕方が意を尽くさなかったという気がいたしますが、今のような現象は、今郵便業務が非常にしっかりしている、正常に運行されている、その辺が大半の原因であるというふうに考えております。ただ、分析として世の中の情勢を見きわめるという意味で、一つの要因としてファクシミリと申し上げたわけでございます。そういう意味で、今郵政三事業、三位一体的に本省、地方、現場で一生懸命頑張っておりますから、一気にある意味では情報化していくということがございますので、そういう状況をしっかりと見きわめたい、固めたいと思っておりますので、今おっしゃったような料金改定について今検討はいたしておりません。
○鶴岡洋君 次は、江東区の新砂に新拠点として新東京郵便局、この建設が予定されておるようでございます。私たちは期待もするし興味もあるし関心もあるわけですけれども、何かこの新局舎は最新の機械を導入して、そして住民サービスの向上、首都圏における郵便ネットワークの改善、いろいろな面で新サービスをされる、新しい合理化ももちろんされるだろう、そういうことで期待をしているわけですけれども、どんな新サービス、どんな合理化をされるのか、具体的にひとつ教えていただけますか。
○政府委員(小野沢知之君) 実は、ここへ来る前、先生から新東京局の質問があるということで、関係の課の職員、部下、なれておりませんから、質問に対する回答案の作成等ですね、困ったというような顔をするかなと思ったらそうじゃなくて、非常に自分たちが心血を注いで、郵便事業関係者の宿願である新東京郵便局が近くできるということについて御質問していただくということで非常に喜んでおりました。それをお伝えしたいと思います。 近年における郵便物数の急増に対処いたしまして、首都圏の郵便ネットワークの改善により、お客様サービスを向上させることを目的といたしまして、ことし八月六日に営業を開始すべく江東区の新砂に通常郵便物を処理する新東京郵便局と、小包郵便物を処理する東京小包郵便局を建設中でございまして、目下最終的な開局準備を進めているところでございます。 六月二十三日、ふみの日ですが、この日に開局落成式、パーティーを行う予定でございます。今先生から最新鋭の機器というお言葉がありましたけれども、まさにそのようなものを導入した、本当に郵便局が安心のよりどころだという感じ、イメージを描くような、象徴するようなそういう局舎がオープンいたしますので、ぜひ御視察いただければ幸いというふうに考えております。 この両局でございますけれども、現在東京中央郵便局、晴海通常郵便集中局、東京南部小包集中局、東京北部小包集中局、それから東京輸送郵便局が持っております首都圏における郵便物の集中処理機能を統合して改善するとともに、今後首都圏のみならず全国の郵便処理のかなめとなる郵便局でございます。したがいまして、両局には大量の郵便物を迅速かつ効率的に処理するとともに、郵便物の品質管理が十分図れる世界最高水準の最新鋭の機器、機械を導入することといたしております。 主なものを申し上げますと、パレットケースを自動処理するケース区分装置二台、ロールパレットへのパレットケースの自動積みおろしのためのケース移載装置十六台、手紙、はがきを区分処理する郵便番号自動読み取り区分機六合、大型郵便物を区分処理するパケット区分装置三台、取扱注意小包郵便物も処理できる小包区分装置四台、こういったものを備えております。 なお、両局の開局に合わせまして、従来の郵袋による郵送方式から切りかえまして、ロールパレット、パレットケースによる輸送方式を全面的に採用して実施する計画でございます。郵袋による輸送方式では郵袋の作成や運送車両への積みおろしに相当の手数を要していましたけれども、このロールパレットによる輸送方式ではこうした手数を省くことができ、作業能率の向上が図れることになります。また小包郵便物につきましては、ロールパレットに一個ずつ丁寧に積むため荷痛みが少なくなるというメリットが生じます。 以上述べましたような内容を持った新東京郵便局、東京小包郵便局の開局、それからロールパレット、パレットケース輸送の全面実施によりまして、具体的に次のような送達速度の改善、サービスの充実が図られることになります。 まず、小型の普通通常郵便物の場合ですけれども、現行では東京都区内で午前九時までにポストに投函された郵便物については四十五都道府県、二県だけは運送ネットワークの関係で含まれておりません。これらは翌日配達になっておりますけれども、新局の開局によりまして、午前十時までにポストに投函されたものについては全国で翌日配達というふうになります。それから、定形外の大型郵便物の場合、現行では東京都区内で午前九時までにポストに投函された郵便物につきましては十都道府県が翌日配達になっておりますけれども、新局の開局によりまして、午前十時までにポストに投函されたものについては二十四都道府県で翌日配達になるというメリットが生じます。 次に、小包郵便物の場合ですけれども、現行では東京都区内で午前九時までに無集配郵便局の窓口で引き受けておりました郵便物については十二都道府県が翌日配達になっていますけれども、午前十時までに窓口に差し出されたものについては二十四都道府県で翌日配達となるという効果が生じます。 以上のように、両局の開局によりまして大量の郵便物の送達速度が向上し、また小包郵便物の荷痛み防止が図られることになりまして郵便サービスの一層の向上につながる。これからもこうした局舎、制度の上に立って安定した業務連行の確保に努めて利用者、国民の御期待にこたえたいというふうに考えております。 以上でございます。
○鶴岡洋君 KDDの方、来ていますね。――一問だけお尋ねします。 その前に郵政省にも聞きたいんですが、五月二十二日の日経新聞に、国際電電の九〇年度の経常利益が三百億、八九年三月期に比べて二五%減、三期ぶりに減益になったという報道がされております。その原因の一つは昨年十月から第二KDDの新規参入でシェアが大幅に低下した。二つ目には通話料金の引き下げ、こういうことであるということで報道されております。そこで、KDDのシェア低下はしばらく私は続くというふうに考えるんですけれども、郵政省としてこのKDDの減益に対してどんな考えを持っておられるのかお尋ねいたします。
○政府委員(森本哲夫君) 御指摘のとおり、KDDの決算が、前年比二五%下がったというのはこれは御指摘のとおりでございますが、この水準は二百九十五億円になっております。ざっと三百億円でございますが、ただ、前年の経常利益が大変この五年間で飛び抜けて高かったものでございますから、それに対比すると大変に下がったというふうな感じはございますが、ここ数年の経常利益が大体三百億から三百五十億あたりを上下いろいろいたしておる傾向からしますれば、特段に今年になって落ちたなと、こういう感じでは必ずしもないのではないか。ただ、御指摘がございましたように、昨年秋から国際電話について新規参入がありまして、大変新規事業者も活発な展開をいたしておりまして、既に半年の状況では、例えばアメリカあての通話を見ましても新しい事業者が三割のシェアを既に半年強で持ったというような状態からすれば、先行きはいろいろ問題も出てこようかと思いますが、当年度についてはそれほど影響は出ていない、こんなふうに考えられるかと思います。 ただ、競争を導入しました以上、ある程度のシェアをNCC、新しい事業者が保有することはいわば当初から予定済みのことでございまして、また、そういう意味では平成二年度以降に競争が本当に本格的になってまいりまして財務に与える影響ということは、これは先生御指摘のとおりいろいろ郵政省としても注目をいたしておるところでございますが、ただ、こういう競争というのは、確かに事業者の財務には影響を与えますものの、御案内のとおり料金がどんどん下がってもまいります。利用者の利便も大いに向上もいたしておるところでございますし、国際通信が幸いなことに大変今強含みで推移をいたしておりまして、本年度も大体二五%、過去数年大体三割見当は切ってない状態で動いております。こうした状況の中で、順調な動きの中で事業者として大いに切瑳琢磨していただいて利用者の利便を向上させながら健全な経営努力ということを努力をいただければ、私どもとしてはそういう意味では大きな懸念をしなきゃならない情勢にはない、こういうふうに考えておるところでございます。
○鶴岡洋君 森本さんの方ではそんなに心配はないんじゃないかと、こういう結論でございますけれども、二五%というのは四分の一ですから、これはもう大変ないわゆる減であるわけです。 それでは、KDD本体にお聞きしますけれども、私はこういう傾向というのは、自由競争下においてますますいわゆるシェアの低下というのは出てくるんじゃないかなと、こういうふうに推測をするわけです。その上に、国際電電として第四太平洋横断ケーブルというんですか、過去最高の設備投資を予定しているようでございますけれども、それにはもちろんお金がかかると。こういったことでシェアの低下とともに財政的には大変なことになるのではないかなと、こういうふうに推測するわけですけれども、これに対して本体のKDDとしては具体的にどういう方法を今考えておるのか、どういう方法をとろうとしているのか。そうなってからでは間に合いませんから、考え方を教えていただきたいと思います。
○参考人(奥田量三君) ただいま郵政省からもお答えがありましたとおり、平成元年度は国際通信事業にとりましてまさに競争元年でございました。四月に国際専用線、十月には国際電話サービスの競争が開始をいたしました。 当社といたしましては、昨年八月、十一月にそれぞれ専用線そして電話の料金の値下げを実施いたしました。また、お客様にとってより使いやすく、かつ低廉なサービスの提供に努めます一方、年度内におきまして例えば管理部門の要員を営業部門へ大幅にシフトするなど営業体制の強化にも努めてまいりましたが、御指摘のとおり、料金値下げと競争の影響によりまして元年度決算は先ほど御指摘のとおりのような結果となったわけでございます。またさらに、本年の四月には昭和五十四年以来第十回目の電話料金の値下げを実施いたしました。これまで十回の料金値下げの結果、現時点におきましては我が国の国際電話料金は世界水準から見ましても極めて低廉なレベルを達成するに至っております。 例えば、アメリカとの関係につきまして申しますならば、現時点で日本からアメリカにかけます電話料金を一〇〇といたしますと、アメリカから日本にかける料金はおよそ一三五というような状態になっております。また、いま一つ最近の傾向といたしまして、電話料金の値下げをいたしましてもその値下げが需要増となってはね返るというような傾向はほとんど見られなくなってきているというような状況もございます。このような状況の中で将来の見通しのない泥沼的な料金値下げ競争が発生いたしますならば、それはいたずらに市場規模を縮小させ、通信事業者の経営体質を弱めることとなり、ひいては国際通信事業全体の健全な発達に好ましくない影響を及ぼすおそれもあると考えられますことから、今後は競争先進国でありますアメリカの最近の状況にも見られますように、むしろ料金競争ではなく、サービス競争を目指していくべきであろうと基本的には考えております。 このため、今後とも常にお客様の立場に立ちまして市場を先取りするような新サービスの開発、またバラエティーに富んだサービスの提供を行いますとともに、お客様の抱えておられる問題を先取りして解決するに役立つような営業活動、先ほども申しましたが、昨年度東京地区のお客様に直接接触する営業要員として本社管理部門から百数十名の要員のシフトを行っておりますが、今後もそのような努力を続け、また、それに必要な組織の見直し等も行いますとともに、通信の品質、信頼性向上のための技術力の強化あるいはネットワークの拡充等を進めてまいりたいと考えております。 また、健全な経営を維持拡大していくためには、要員のスリム化あるいは費用の削減の徹底、また効率的な設備投資等により経営の効率化を一層進めてまいる所存でございます。 また一方、こういう状況の中にありましても、当社の社会的使命といたしまして、世界の広範な多地域へ電報等の不採算サービスも含めて多種多様な国際通信サービスの提供を継続いたしますのみならず、国際通信の発展に必要な研究開発、設備投資につきましても効率的かつ積極的にこれを行い、また国際通信が国際共同事業であります点にかんがみ、国際協力にも積極的に努めてまいりたいと考えております。 このような考え方に立ちまして、私ども全力を挙げて経営努力を重ね、業績向上に努めてまいる所存でございまして、平成二年度の業績見通しにつきましては、先生御承知のとおり、平成元年度の決算よりもさらに厳しい予想を先般公表いたしておりますが、この業績予想値につきましては、私ども身を引き締める意味での最低限の目標、心構えと考えておりまして、全社を挙げての努力と創意工夫によりまして収益、利益とも現在の業績予想値をできるだけ上回るように努めてまいりたいと。また私どもの努力によってそれは可能であろうというふうに考えております。
○鶴岡洋君 それでは、NTTに聞きますけれども、プリペイドカードでございますが、最近急速に普及してきたわけでございますが、昨年変造テレホンカードというのがたくさん出たわけです。五百円のものが一万九千九百八十円まで使えると、こういういわゆる変造されたカードでございますけれども、これを機会に公衆電話の機械そのものを改造した、こういうことでございますが、この改造した台数は四十万台ですか、この電話機の改造にどのくらいかかりましたか。
○参考人(草加英資君) お答えいたします。 今回テレホンカードの変造が発生しましたことは私どもといたしましてまことに遺憾に存じているところでございます。もちろん変造が起こらないような技術を使って開発したわけでございますが、この技術をさらに悪用する者があったということでございまして、私どもといたしましては信用問題にならないよういろいろな対策を講じております。今先生御指摘のように、変造したものが使われた場合に公衆電話がこれを感知してはじく、または使えない形にする、飲み込んでしまうというような形での改造を四十億円かけてしたところでございますが、今後ともこういう問題につきましてできるだけ先手を打って対処していきたい、このように考えているところでございます。
○鶴岡洋君 こういう問題はイタチごっこになる可能性が今までの例でよくあるんですけれども、この防止策というのは、今言ったように四十億円かけて、これはもう大変な額でございますけれども、今のいわゆる技術からいけば大丈夫ですか。
○参考人(寺西昇君) お答え申し上げます。 昨年の五月に大量に先ほど先生御指摘の変造カードが発見されました。これは五十度数のカードをデザインはそのままで度数だけを水増ししたようなカードが出まして、これにつきましては、公衆電話でそういうものを入れますとそれをはじき出すような、ちょっと細かいことは省略させていただきますが、そういうふうな機能を追加いたしまして、これが全国に先ほど先生が御指摘のとおり大体現在時点でほぼ完了いたしましたけれども、大体四十億円ぐらいかかったと。 ところが、この間また、新聞に報ぜられたのでございますが、ことしの四月に今度は図柄まですっかり、五十度数のものを五百四十度数に変造したというふうなものが出まして、これは私ども告訴しまして、今警視庁の方で捜査をしていただいておりますが、これにつきましてはちょっと従来の対策では、先ほど先生イタチごっこというお話がございましたけれども、対処できないということで、これは今全力を尽くしてうちの研究所でそれを解析しまして、その対策が講じ次第速やかにこれをやりたいというふうに思っておりますが、詳細につきましては今回詳しい答弁は御勘弁いただきたいと思います。 そんな状況でございます。
○鶴岡洋君 この点については、私は根本的にそちらの方でもうちょっと考えてもらいたいと。イタチごっこじゃないけれども、その点についてはまた新しい方法を考える頭のいい人がいっぱいいますから、その点も含めて根本的にやはり研究してみたらどうか、こういうふうに思っております。 これに関連して、郵政省もふみカードというのを出しておりますけれども、今の機械で完全にいわゆる変造を防止できる、こういうふうに私は思っていないんですが、このセキュリティー関係について大丈夫かどうなのか、その辺はどうなんですか。
○政府委員(小野沢知之君) 世の中に後発の利ということがございまして、郵政省が発行するふみカード、昨年の四月一日から発行しているわけですが、世の中のいろんな経験を踏まえて工夫いたしております。ふみカードの発行に当たりまして、先生御指摘のとおり、セキュリティー対策というのは最も重要な問題であるという認識をしっかりと持ちまして、既に発行されておりますほかのプリペイドカード、NTTのテレホンカードとかJRのオレンジカードとか、そういったセキュリティーの例についても私どもとして調査研究して参考とさせていただいております。そういうことで、例えば五百円のカードの磁気データを改造して額面以上に変更するといった変造の防止、そういったことに真剣に取り組みました。 ふみカードのセキュリティーの対策につきまして、その事柄の性質上具体的な内容を申し上げることは差し控えさせていただきますが、いろんな方式がございますけれども、私ども技術レベルの高い方式を複数組み合わせた厳しいセキュリティー対策、そういったものを導入いたしておりまして、かなり創意工夫を凝らしているというふうに考えております。このような努力を積み重ねました結果、ふみカードの変造事件は発行以来現在まだ一度も発生してございません。今後ともふみカードのセキュリティー対策につきまして御指摘のような趣旨を強く受けとめまして、これまでの経験を生かし、一層知恵を出して万全を期してまいりたい、このように考えております。
○鶴岡洋君 ふみカードについては、まだ始まったばかりで台数も少ないし発行枚数も少ない。ましてやテレホンカードほど利用されていないということで出ていないと私は思いますけれども、これからはますます多くなると思いますので、その辺もやはり頭に入れておいていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。 このプリペイドカードの昨年の事件でございますけれども、端的に言うと無罪と有罪、両方の判決が出ておりまして、決着がついてないわけですが、法務省来ていますか。――この変造については、これはだれが考えても悪いことだと、こういうふうに私は思います。ところが、これを現行法上処罰するいわゆる適切な規定がない、これが私は問題だと思うんですが、このことについて法務省はどんな考え方を持っておられますか。
○説明員(東條伸一郎君) ただいまお尋ねの件は、利用可能度数を権限なく改造いたしましたテレホンカードをその事情を知っている他人に交付したという事件につきまして、昨年来二十三件変造有価証券交付罪で起訴いたしました。既に全部一審判決が出ておりますが、うち有罪が二十件で無罪が東京地裁で一件、千葉地裁で二件ということになっております。無罪事件の理由はそれぞれ異なりますが、端的に申しますと、千葉地裁の無罪事件はテレホンカードは刑法上の有価証券に当たらないんだと、こういう御判断で無罪という言い渡しをしたわけでございますが、私ども法務・検察当局といたしましては、この判断は誤っているということで、現在東京高等裁判所に控訴を申し立てて控訴審の判断は出ていないような状況でございます。したがいまして、私どもの判断あるいは多くの一審判決のようにこれが有価証券に当たるということであれば、特段現在法の不備はないということになります。 先生御指摘の法に不備があるのではないかということは、結局は千葉地裁のように有価証券に当たらないということを前提とした場合でありますが、この点につきましては、控訴審の判断がまだ出ておりませんので、現在それに対応する立法を考えるかどうかということについては、まだ現在はその必要がないというふうに考えております。
○鶴岡洋君 法務省、結構です。 私は法律家でもございませんので、詳しいその法的な対処の仕方というんですか、法的規制ということは、これはよく存じ上げませんけれども、この変造カードをつくったということについては、これは常識的に言って全く悪い、こういうふうに思うんですけれども、これはもともとプリペイドカードから出てきているわけなんで、この点について郵政省としてはどういう見解を持っておられますか。
○政府委員(森本哲夫君) 郵政省直に発行いたしておりますふみカードもございますが、このテレホンカードは大変にもう年限が経過をして国民の間に相当広まっておりまして、これまでの調査によりますと既に十億枚が発行されておる、こういう次第でございますが、しかし今の変造、偽造の問題についてはなお法的な問題も一方であるわけでございますので、何はさておいてもこの目的どおりに利用される、変造、偽造を許さないという技術がやはり発行する事業体として、発行体として当然要求される事柄であろうと思うんです。 先ほどからお話がございますように、既に一応それなりの対応はやるものの、また追っかけてという事態は確かに非常に難しい問題だと考えますので、例えば今世上研究されておりますが、ICカードの採用ということになればこういう問題はある程度基本的な仕組みとして防げる余地もあるかと思うのでありますが、それには従来の設備のありよう、改造の問題、いろいろ問題もあるようでございますので、なおこの辺は研究が必要だと思いますが、さしあたりはやはり今起こりそうな、起こり得べき可能性の、蓋然性の高い方法に対して万全の防護措置をとるということが大変重要だと。私どもも事業体と一緒になってこの問題は真剣に研究してまいりたい、そういうふうに考えておるところでございます。
○鶴岡洋君 もう一問だけ。 これに関連してファクシミリ通信についてもお伺いしたかったんですけれども、通信の秘密は守られなければならない、これは当然でございますけれども、会社が終わってファクスをオンにしておくと夜中じゅういたずらのメモを流すとか、その規制が、対策が今ないというのが現状でございます。 これに関連して私は、これは六十三年の三月二十二日ですけれども、このときに前の中山郵政大臣に、これからの高度情報化社会にいろいろな問題、これにたぐいするようないわゆる犯罪を含めた諸問題が出てくる可能性が強い。だから、いわゆる現行の法制度が十分に対応できていない現状である今、これからもこの点についてはきちっと法的措置ができるような点を考えていただきたいと強く要望をいたした経緯がございます。そのとき私が申しましたのは、コンピューター犯罪の問題、システムダウンの損害賠償など、いろいろないわゆる高度情報化社会における陰の部分が出てくる。したがって、私の提案でございましたけれども、各省庁間との連携をうまくやって、連絡機関というか連絡対策機関、こういうものを設けて、いわゆる法的措置も当然でございますけれども、それを防止する対策を立てたらいかがかなと、法整備の問題と重ねてやっていただきたいと、こういうことで強く要望いたしました。 その後、私は想定して言ったわけじゃないんですけれども、こういう問題が頻繁に出てきているわけなんですが、こういった問題について、私の提案に対して郵政省としてその後いろいろ研究し何か考えてきたのかどうなのか、また、これからどうするのか、どの部署でやるのか、その辺は考えておられますか。
○国務大臣(深谷隆司君) 基本的なことについてだけ私から申し上げて、あとは局長から答弁させたいと思います。 鶴岡先生御指摘のような、頼みもしない広告がいきなり入ってきたり、さまざまな問題が起こっております。郵政省としても防止方法ということでかなり研究してまいってはいるのでありますが、なかなか思うようにいかない、難しいという状態に現在ございます。アメリカでは連邦レベルで法律で今規制しようという動きが出始めているところであります。あるいは州レベルでは法制化されているところも一部にはもう既にあるというふうに聞いております。郵政省としましても、ファクシミリの普及に伴う迷惑ファクシミリ問題については、従来もそうでありますが、深い関心を持って諸外国の動向にも留意しながら研究と勉強を行ってまいりたいと思います。細かいことは局長から申します。
○政府委員(森本哲夫君) 中身は二つあると思うんですが、一つは、頼まれもしない広告ということで、アンソリシテッドアドバータイズメントと言うのだそうでございますけれども、それは、いわば頼みもしないけれども広告をどんどん送りつけてくる。しかし、これはだれが送ったかということはこちら側にはわかるわけでございますので、今アメリカの法制が既に州法レベルでは実現しているもの、あるいはこれから全米の中で考えているのは、要するに利用者が私はそういう広告は嫌ですよということをあらかじめ登録をしておく、その登録のあった人あてにあえて意識的に送ればこれは違法にする、こういう法規制が、いろいろ研究もし、現実にも州法のレベルではあるということでございますので私ども大変関心を持っているわけでございますが、その点が日本の法制の中でどう位置づけられるかという点が一つ。 もう一つは、これは発信人不明のいたずらでございまして、いたずらで今の先生の御指摘のように事務所の中の紙が全部ぱあになっちゃったというようなことに対する防護策でございますが、これは一つは実はこのファクシミリ網を有しておりますNTTのディジタル化の問題に関連をいたしておるわけであります。全部がディジタル化になっておりますれば発信者がだれかということが突きとめられるわけでありますが、残念ながら今のディジタル化率がせいぜい二〇%ちょっとでございますので、技術面でこれを捕捉することは現状では難しい。 こんな問題がございまして、先生せっかく御提起いただきながらまだ十分の成果が上がっていないわけでありますが、大変私どもとしても関心を持っておりますし、ファクシミリがこれから欠かせない生活必需品になるということで、ぜひひとつこの辺を何とか考究してまいりたいということで今鋭意一生懸命やっておる最中だということだけ御報告させていただきます。
○鶴岡洋君 終わります。
○山中郁子君 初めに大臣にお尋ねをいたします。 先般、所信表明が行われたわけでありますけれども、その節に事前に用意された印刷物の中に入っていないもので、終わりの方にいわゆる自主申告をめぐる問題で云々という御発言がありました。これは私が伺った限りにおいては、なお、私どもの自主申告をめぐる問題で多大の御迷惑をおかげしましたこともこの機会に改めておわび申し上げたいと存じますと、こういう趣旨でありました。それで念のため、会議録がまだできていないようでありますのでちょっと速記の方に確かめましたけれども、そのような御発言だったようであります。これがその前、衆議院ではこのようにおっしゃっているんです。「なお、一言つけ加えさせていただきますが、今般、私どもの自主申告のおくれ等によりまして多大の御迷惑を皆様におかけしてしまいました。心から謹んでおわびいたしますとともに、」と、こういうふうにおっしゃっていらっしゃる。 大体所信表明というのは印刷物ができているものですから、衆参でそう違ったことをお話なさるということはないんですけれども、何か自主申告のおくれによりましてということと、これは今政局の焦点になっていることですので私ちょっと申し上げて伺うのですが、私どもの自主申告をめぐる問題でと、こう微妙におっしゃり方が違っているんですけれども、何か中身についての変化がおありなんでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 先生にお答えいたします。 全く中身の変化とか、あえて言葉遣いを変えたとかいうことではございませんで、もともと原稿に起こした内容ではございませんで、所信表明だけを本来すべき立場ではあったろうと思うんですが、私自身が申しわけないという気持ちがあったものでありますから、衆議院の逓信委員会で所信表明を読み上げた後に全く自分の意思であのような発言を申し上げたわけでございます。参議院においても同じ気持ちでございまして、したがいまして、原稿に起こして言葉を練って申し上げたのではないものですから違いがございまして、もしどこかそこに問題があればおわびというのでしょうか、私の気持ちを明らかにしたいと思います。
○山中郁子君 私はやはり自主申告というのは、これはまた今のいわゆる深谷郵政大臣の政治姿勢の基本にかかわる問題としていろいろ議論されているところですので、あえてお尋ねをしたわけでありますけれども、私はきょうごくもともと限られた時間にこの問題だけやるわけにはいかないので、まず初めに、ほんの短時間にしかとれないのですが、やっぱりちょっと確認しておきたいしと思ってお尋ねをいたします。 問題は、いろいろ今までも予算委員会もそうですし、また当逓信委員会でも、また衆議院でもさまざま論議されました。そして、深谷郵政大臣がそれにどういうふうに対応してこられたかということももうさまざま伝えられておりまして、私が今一つ一つそのことについて申し上げる必要もないし、また、その条件もないのですけれども、まず、例えば私は本会議の代表質問に先立ちまして、海部総理が、第二次海部内閣がいかにクリアであるか、クリーンであるかということの強調の中に深谷郵政大臣のお名前は入ってなかったこととの関連で、私は、本当にそれはないのかということを事前にお尋ねいたしました。そのときには、三月七日に私は本会議の質問に立ったわけでありますけれども、その前にお尋ねをいたしましたところ、これは秘書課長を通じて、リクルート社とは頼んだり頼まれたりする特別な関係はない、選挙時に社員の派遣を受けたこともないという趣旨の御返事がありました。 しかし、その後御承知のようにいろんなものが出てきたわけです。その出てきた契機というのはやっぱり裁判で証拠として採用される陳述の中にそうした問題が出てきたからこそあなたもそれを答えざるを得ないし、またいろいろと調査しなきゃならないみたいなことをおっしゃるような場面も出てくるということになってきたわけです。 今回、きょう私はひとつぜひ具体的にお尋ねしたいんですが、一九八三年の総選挙で当事者の証言として新聞報道で伝えられていることの中に、この際応援に派遣されたリクルート社社員の証言として、つまり「昭和五十八年末に総務部長の指示で深谷さんの選挙の応援に行った。私ともう一人の二人だった。」「深谷さんは、選挙後、銀座のリクルート本社ビルまで、選挙応援のお礼にきた。大沢さんと」、当時専務であった大沢さんで、大沢調書として名の知られた人ですが、その大沢さんと「私たち二人が会った。江副さんは用があってその場には出られなかったが、深谷さんは「大変ありがとうございました」と私たちの前で頭を下げた。律義な人だと思った。」、こういう内容の証言をしておられる。もっとほかにもいろいろ石塚さんの問題なんかについても話をされているんですけれどもね。 あなたはボランティアだとかというふうに言い張っていらっしゃるけれども、だったらなぜリクルート社へわざわざお礼を言いに行くのか、そういうことはやっぱり会社に対するお礼だということになるのは当然であって、その後の予算委員会の審議の中でもあなたは、私どもは選挙にかかりきりで、どの会社、団体にどう応援していただいたか定かではありません、こういうことをおっしゃっているんだけれども、実際にリクルート社から派遣された社員がこういうふうに証言しているんです。 こういうことに全く何の記憶もなくて、そういうお礼にリクルート社に行ったなんということは全く身に覚えのないことだということもやはり依然としてそういうふうにおっしゃるのかどうか、これはぜひはっきり確認をしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 今のおっしゃった一九八三年というと昭和五十八年でございましょうか。それから、ごあいさつに行った云々というのは秘書課長から聞かれたという話、ちょっと定かでなくて申しわけないんですけれども……。
○山中郁子君 じゃ私の方から答弁しましょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 済みません。申しわけありません。
○山中郁子君 秘書課長から伺ったというのは、私が本会議の質問に先立ちまして、深谷郵政大臣にはないのかと伺ったときに秘書課長を通じて伺ったということでありまして、今私が昭和五十八年にリクルートから実際に応援に来た方がこういうふうに話をされているというのは、それは新聞報道にそのようにその方が証言をされている、そういうことは全く身に覚えのないことであるのかどうかということをお尋ねしたわけであります。
○国務大臣(深谷隆司君) 多分ある新聞社一社が、余り大きい記事じゃなくてそういうことを書かれていたことがあったと思います。
○山中郁子君 かなり大きい。
○国務大臣(深谷隆司君) そうですか。それで私はその新聞記者のインタビューというんですか、取材には明確に覚えていないということを申し上げたことは記憶しております。五十八年の選挙と申しますと今から七、八年前のことになりますから、そこでお礼のごあいさつにどういう形で行ったのか、正直、余り利口でないせいか定かではありません。ただ、リクルート社というのは銀座で私の選挙区でございます。私の選挙区のさまざまな応援者にいろんな形で応援していただいた、だから私今日あるわけで、どこのどなたがどんなふうにというのは定かではありませんが、大勢の方々に応援していただいておりまして、あるいはその中にそういう方も参加していたかもしれません。 それから、ごあいさつに参ることについても、これはちょっとそれぞれの選挙を行う方によって違いますから御理解いただけないかとは思いますが、私の場合には専ら足で稼ぐ選挙ばかりきょうまで区会議員以来やってまいりました。したがいまして、選挙が終わりますと、それこそ数カ月かけて何千軒も顔を出してごあいさつをいたします。そういう中でリクルート社に行かなかったか行ったかということは定かではありませんが、行く可能性はないとは申せないと思っています。
○山中郁子君 私は、そこが本当にあなたの問題だと思うんですよ。そんなことわかっているんですよ。行ったんですよ。だからそういうふうに言わざるを得ないんでしょう。 それで、これもかなり大きいですよ、赤旗新聞です。大きい記事です。多分関心を持ってお読みだと思います。元のあなたの政治資金担当秘書なる人の証言です。簡単に言いますけれども、リクルート社の献金の問題については「八五年以前にも献金があったのはまちがいない。八一年からのパーティー券、盆、暮れの献金もあった。八六年七月の選挙ではリ社幹部が深谷事務所に陣中見舞いを届けにきて、私が受けとった」、この担当秘書ですよ。それから例の南陽会の退会届の問題ですけれども、「当時は、未公開株の譲渡が問題になっていて、深谷氏のケースが問題になるとは思ってもいなかった。深谷氏に調査を指示されたことはない。私が秘書をやめた八八年十一月までリクルートの退会届はなかった。リクルート関係は私の担当だった」、こういうふうに証言しておられる。それからまた秘書の給与の問題ですけれども、「秘書の給与を企業が負担することは自民党ではよくあることで、彼(石塚氏)もその例だ。八一年暮れ、石塚氏と履歴書を出すためリ社本社にいったが、リ社幹部は「仕事はない」と答えた」、こういうふうに証言されているんです。 そんな昔の話じゃないんですよ。これだけ大問題になっている問題です。こういうことについて何にも心当たりがありませんか。
○国務大臣(深谷隆司君) さっき申し上げた小さな新聞記事だったというのは、赤旗には大きかったかもかもしれませんが、他の新聞にはほとんど、私の記憶ではべた記事で一枚あったかなという感じ……
○山中郁子君 赤旗も新聞ですよ。
○国務大臣(深谷隆司君) もちろん大事な新聞ではございますが、一般的に新聞と言われたものですからそんなふうに受けとめました。 それから、今御指摘の件は、たしかきのうでございましたでしょうか、赤旗に細かく載ってございました。しかし……
○山中郁子君 きょうも載っている。
○国務大臣(深谷隆司君) ああそうですか。私どものやめた秘書が赤旗の記者にどんなふうに言われたか、私はその現場におりませんからわかりませんが、きょうまで国会で私が責任を持って申し上げてきたことがすべてでございます。それは間違いがございません。
○山中郁子君 さっきの小さい記事か大きい記事かはその新聞によっていろいろ扱い方が違いましょう。だけれども、その件についてもあなたはやっぱり否定できないわけですよね。行ったことはあり得るだろうと、こうおっしゃっているわけです。それで、私が問題にしているのは、本当に国民の多くの皆さんは、深谷さんはやっぱり何かをごまかしている、知っていることも出していない、あの自主申告だって後で裁判で出てきたからしようがないから出したんで、最初から出す気はなかったんだと。国会でもそれぞれの党の、多くの党の方たちがそういうことでいろいろさまざま追及しておられます。 私はもうこれ以上きょう時間はとれません。したがって一つだけ申し上げておきますけれども、あなたは郵政大臣として一生懸命頑張ることが国民の皆さんに対する申しわけないというそういう思いの自分の果たすべき役割だと、こうおっしゃるけれども、国民にとってはこれは迷惑至極なんですよ。 それはなぜかといえば、私は一つだけ申し上げるけれども、郵政大臣という責務の重要な問題の一つに国民の知る権利を保障するという直接的な政府の任務があるということをあなたもう絶対に忘れないでほしいと思うのです。国民は深谷さんの問題に関していろんなことを知りたいんです。あなたは何か隠している。こういうふうにして、そんなの忘れただとかあったかもしれないだとか、そんな、あなたお若いのに、もういろいろこうやって頑張って大臣にまでなられた政治家がそんなこと片っ端から忘れるはずがないんですよ。国民の知る権利を守る、保障する、電波にしろ放送にしろ、そういうものに責任を持つ官庁が郵政省なんです。その最高責任者が郵政大臣なんです。そういう方が、これから一生懸命郵政大臣の仕事に精励することが私の国民の皆さんに対する任務ですなんて、そんなことを言わないでもらいたい。私が申し上げたいのはそういうことです。早くそれらの問題について政治的なけじめをつけ、そして政治家らしく出処進退を明らかにして責任をとる、そういうことが郵政行政に対する国民の期待にこたえる道なんだということを肝に銘じていただきたい。 そこで、私もそのことが解決しないうちに大事な大事な郵政行政の問題についてほかに何もできないという状況になっていくことは本当に困りますので、緊急する問題について伺います。引き続き、予算委員会はもとよりでありますけれども、当委員会においてもその問題についての決着をつけるべく、さらに解明を求めていく所存であります。 それで、一つ具体的な問題として、そして差し迫った問題としてぜひ郵政省並びにNTTにお答えをいただきたいと思っていることがあります。 それは、一〇四番の電話番号案内の有料化の問題です。郵政省がNTTからの申請を認可いたしましたけれども、これは大変遺憾なことであると私は考えております。実施に当たりまして、当時から指摘されていた諸問題がたくさんあるんですけれども、私は今のまま、いろんな問題を抱えたままの実施というのは非常に困難だというふうに思いますので、当然考え直していくべき問題だというそういうスタンスから質問をいたします。 第一に、具体的に一〇四の番号案内を受けた場合の料金の徴収システムというのでしょうか課金システムというのでしょうか、それを簡潔に、加入電話の場合と公衆電話の場合に分けて御説明いただきたい。
○参考人(寺西昇君) お答え申し上げます。 御案内のように、いわゆる普通の電話は距離と時間ということで料金をいただいております。これは機械が自動的に登算をしている、やっているということであります。今度の一〇四のお金をちょうだいするのは、一回の案内で三十円をちょうだいするという原則でございまして、これはお客様が電話番号をお聞きになるということで受付のオペレーターが出ますけれども、そこでお客様に料金の収納を確認いたしまして、それから自分の画面上に、お客様の案内に対応するデータをそこに読み出しまして、ボタンを押しますと三十円のパルスが参りまして、それでお金をちょうだいしてそれと同時にお客様に御案内する、こういうふうな仕掛けになっております。
○山中郁子君 具体的にはもう少し知りたいことはあるのですけれども、省略して進みます。 そういう方法でするでしょう。そうすると、誤案内と言いますね。間違った番号を案内する、これは、おたくの方で有料化に伴って約款を改正されるわけですけれども、その中で誤案内については料金を返納するとされていたとたしか思いますが、これは実際に、さっきあなたの方からこういう番号を教えてもらいました、だけれども、かけてみたらあれは間違っていたと。実際には間違っていたところへかけた料金というのもあるわけですよ。東京から随分遠いところへ、長距離のところへかけると、ちょっとかけて、ああ間違いでしただけでも何百円と取られるわけでしょう。それとその三十円と、そういうものや何かはどうやって返還なさるわけですか。それで返還の保証は例外なくあるわけでしょうか。
○参考人(寺西昇君) 誤案内につきましては、現在も実はそういうケースがございまして、現在は番号そのものを御案内するのは無料でございますが、もしオペレーターが誤った番号をお教えして、それでお客様が誤ったところへかけたというふうな申し出がまれにございます。そのときと全く同じやり方を有料化後もやりたいということが原則でございます。 まず、その判断の仕方でございますが、これはケース・バイ・ケースでいろいろございますが、とりあえずは、とにかくお客様がお知りになった電話番号と私どもが御案内した電話番号を、これはエンゼルという私どものシステムでございますが、そこで呼び出すことができますから、そこで対照しまして明らかにNTT側のミスだということがはっきりわかりますれば、これは今度はお返ししなくちゃならないということで、この返還方法は、例えば翌月のダイヤル通話料からそれをお差し引きする。これはちょっと申し忘れましたけれども、先ほど先生がおっしゃいましたように、案内に要した三十円と、それからお客様が相手方に間違って電話をしてしまった、これは相手が出たらすぐ間違いだということに気がつきますから、そこに要した通話料とを合わせて引き継ぐ。あるいは場合によっては窓口に直接行くからというお客様がいらっしゃいましたら、それは窓口でお返しする。場合によっては郵便切手等で返還する。これは現在もその方法でやっております。同じような方法を今後はとりたいというふうに思っております。
○山中郁子君 窓口に取りに行くといっても、三十円の返金のために電車に乗っていくとか、バスに乗っていくとか、タクシーに乗っていくとか、そんなばかなことは考えられないので、そういう誤案内ということがより問題になるわけですよ、有料になると。今までの場合にはそれほど問題にならなかったケースでも、お金を出して案内してもらうわけでしょう。それで、それが間違っていた。それじゃそれは聞き違いか言い違いか、それは今でも現在そういうトラブルがあるのは私もよく知っていますよ。だけれども余計そうなるわけです。三十円わざわざお金を出して案内を受けたんだけれども、あれは間違っていたと。NTTに言ったら、いやあれはあなたの方の聞き違いでしょう、電話交換手はちゃんとこう言っていますなんて言って、そういうトラブルが幾らだって出てくるわけでしょう。 そして、お金返すのに切手で返すとか、取りに来てもらうとか、そんなばかげたことを考えていらっしゃるとすれば、私はまさにこういう問題の実用化というものがまだまだ技術的にも未成熟だというふうに思います。窓口に例えば三十円返還してもらいに行くなんて、そういうことが現実的に考えられるんですか。考えられないでしょう。
○参考人(寺西昇君) これは確かに仮定のお話というふうなことになってしまいますけれども、当然通話料からお引きするか、あるいは郵便切手等で返還するというのが大半でございます。
○山中郁子君 ちょっと最初のは何、郵便切手の前。
○参考人(寺西昇君) 翌月の通話料からその分だけお引きするということでございます。
○山中郁子君 そうしますと、間違って案内受けたときのその三十円と、それによってかけてしまった幾らかというようなものは、いわゆる加入者の料金を次に請求するときに減算するということが全面的に保証されるわけですか。
○参考人(寺西昇君) そのとおりでございます。
○山中郁子君 それだったらどうして窓口に取りに来てもらうとか切手で返すとか、そういうことになるんですか。そういうことは全く要らないわけでしょう。
○参考人(寺西昇君) これはその三十円だけを取りにいらっしゃるということではなくて、たまたま何かの御都合で電話局のところを通りかかったとか、その他の御用事でいらっしゃった、こういうふうなケースだと思います。
○山中郁子君 私は、今申し上げましたのは、一〇〇%あなた方はそれが保証できるとおっしゃるけれども、現実に一〇〇%保証されていないし、それで誤案内による間違ったお金を窓口に取りに行くというような、ばかみたいな、そういうようなことというのは全くもう実際現実的ではないことであるという前提に立って申し上げて、これが有料化されればますますそれが頻繁に行われることになるということの注意を喚起すると同時に、その完全な解決ということは、機械的な成熟ができていないんじゃないかという点を今指摘しているわけです。 それから、公衆電話からの問い合わせはその場合にどうされるのか、返金される仕組みがないんじゃないかと思いますけれども、その点はどうでしょう。
○参考人(寺西昇君) お答え申し上げます。 公衆電話からのお問い合わせも基本的には全く同じでございまして、特に区別はしてございません。
○山中郁子君 公衆電話で聞くでしょう、番号を。そうしたら間違っていたとします、私はこの前公衆電話から仙台なら仙台、大阪なら大阪、北海道なら北海道の電話番号聞いたけれども、あれは間違っていました。それでかけちゃったから、幾らかかかっているからそれを返してくださいという場合にどうなるんですか。どういうふうに返金するんですか。
○参考人(寺西昇君) これもお客様の御住所、あるいは電話料金をお払いいただく口座とか、そういうところをお聞きしまして、先ほどと同じように通話料から減算するとか、あるいはその住所に郵便切手等で御使用になったその額を返却させていただく、こういうふうな手続をとっております。
○山中郁子君 そうすると、ちょっと素人が考えて、そういう事実が仮になくても、私は実はここで案内を受けたけれども案内番号間違っていました、幾ら損したよと言って、私の電話番号は何番ですということでNTTに申請すれば、あなたの方でそれは返金してくださる、減算なさるんですか。何というんですか、その保証というんですか、何をもって、それを確認するということはあるんですか。
○参考人(草加英資君) 先生の御指摘のように、この問題につきましては、私どもとしてはまずお客様の立場に立って、私どもがお客様に誤ったことをしていないかどうかということを十分に考えながら行動しなくちゃいけないということが基本であるかと思います。したがいまして、お客様からそういういろいろなお話、お申し出があった場合には、お話をお伺いいたしまして、その必然性、それからその状況によりましてお客様のお言葉を信用する方向で解決していきたい。ただし、先ほど申し上げましたように、お客様の電話口座に減算で振り込むということがございますので、これがたび重なって非常に多いというようなことがございましたら、これはまたいろいろとそれに対して若干の不信感を持つということはございますが、一応お客様からのお話を十分お伺いしてお客様を信用しながら進めていきたい、このように考えておるところでございます。
○山中郁子君 私はきょうのこの委員会でその問題全部解明していこうとは思いませんので、問題の指摘ということで残していきますけれども、今草加さんおっしゃったように、まさにそうなんです、できるわけがないんです、そんなこと。現実にNTTは今だって厳密な課金ができないで取り過ぎていって社会問題になっているわけでしょう。取り過ぎたということが、どういう原因で取り過ぎて、なぜこういうことになったのかというものを解明できない。そういう技術的な状況のもとで今番号案内の有料化なんという、そういう技術的な成熟がされていないという問題、今まさに草加さん、苦しい御答弁ですよ。そういうことが保証できないという問題になっているんです。 そうすると、善良なというか、一般の加入者にとってみれば、何か本当にそういうことがあっても、いつもあなた方から、本当にそうなのかどうなのかと疑われてうるさいことを言われると。これは今まででも随分いろいろありますから、そういうことにつながるのは目に見えているわけなんです。私は例えばそういうことだということで問題を今明らかにいたしました。 それからもう一つは、これによって約款の一部改正の中で、自動案内つまり電話番号案内用装置、自動検索ですね、その改正が行われるということになっておりますけれども、要するに、これは端末機を加入者がおたくの方から、NTTから借りるのか買うのか、お金を払うのか、ただで貸してもらえるのかよくわかりませんけれども、それでもって出すわけです。自分たちでやるわけです。その場合には三十円じゃなくて十円だと、こういうわけでしょう。そういうことを各一般加入者が、つまり家庭の加入者が家庭で自動検索機みたいなものをおたくから借りて、それで自分で検索して番号を調べるなんということはちょっと考えられないと思うんですけれども、どういうことを予想されていますか。やっぱり企業でしょう。
○参考人(寺西昇君) これは三年間で二十五万台ほど専用の検索する機械をつくりまして、御希望の方に抽せんで試しに使っていただくということでございます。それから、既に今パソコンとかそういうものがもう家庭に普及しておりますので、そういう方にはパソコン端末から、御自分の端末からアクセスをして検索していただくということでございます。これは当然その分だけ私どもの手間暇がかからないということで、これは一回について十円で御案内を御利用していただく、こういうことでございますが、確かに各家庭でそういうふうなものが本当に普及するのかどうかというふうなお話でございますが、さしむき、これは現在も使われる方は非常に極端に使っている、それから私なんかも含めまして家庭の者は一年に数回ぐらいしか使わないというふうなことでございますので、なるべく、これは御希望の方は比較的そういうふうにたくさん御利用になるこういう方がそういうふうなものに応募をされて御利用していただけるものというふうに私ども期待しているわけでございます。
○山中郁子君 じゃ、これは貸すのはただで貸すのですか。
○参考人(寺西昇君) そのとおりでございます。
○山中郁子君 だから、ここにも問題があるのは、私もまだこれからもう少し研究しなきゃならないと思っていますけれども、そもそもあなた方が一〇四の有料化ということをおっしゃり始めた大義名分の一つに、サラ金だとかローン会社だとか、そういう人たちが集中的に、使うところは偏っている。ごく一般加入者が一〇四を使うのはうんと少ないのにもかかわらず、特定のそういうところに無料でサービスがいくのはどうかと思う、そういうことを理由にされていたんです。国会の御答弁の中でも何回もあります。そうしたらやっぱりそういうことでしょう。あなたが今おっしゃったように、たくさん使う方たちが多分この検索サービスというものをおやりになるわけでしょう。そうすると結局その人たちは十円で済むんです。普通の人は三十円払うけれどもその人たちは十円で済むんです。これはあなた方の一〇四番の有料化の大義名分にも矛盾するし、やっぱり大量サービスをするという、まあ私は企業だと思いますよ、どういう性格の企業がそこにウエートを占めるかということは別といたしまして。そういう意味では大きな問題のあるやり方だというふうに思いますけれども、そこのところの本質はどのようにお考えでしょうか。
○参考人(草加英資君) 機械で検索、機械と申しますか端末機で検索するということにつきましては、私どもといたしましては、今後高度情報社会が参ります際に、やはりいろいろな新しい端末を使って、これによって情報が相互交換またはデータベースの検索というようなことが行われるというのが一つの行き方であり、また理想の方向ではないかというふうに考えているところでございます。 その際に、今回のように一〇四のオペレーターが案内するという形でのやり方というのは、実際負担の公平という問題も含めまして、これはぜひなるべくこの問題については公平に御利用いただくという方向を目指したわけでございますが、その一環といたしまして端末で御利用いただくということで、当初は二十五万台でございますが、これはパソコンそれから将来キャプテンその他からも御利用いただけるわけでございますから、私どもはこの間二十一世紀のビジョンを発表いたしましたが、将来はこれが五千万台とかそのような形になりまして、だれもが気軽に端末から御利用いただけるということになるようになるのが理想でございまして、私どもはそのような方向を志向しつつ、今回の専用端末機を本当の試行という形でまず実験をするということに踏み切ったわけでございます。
○山中郁子君 ですから、あなた方が大義名分として出されていた、そういう特定の人たちがたくさん使う一〇四なんだから有料にするんだとおっしゃった大義名分が、こういう方策をおとりになることによって崩れているんですよ。だからやっぱり最初に有料化ありきということなんだなということ、私は今の段階ではそういうふうに考えざるを得ません。それに対する合理的な御答弁もいただけないでおりますので、今後またさらに明らかにしていきたいと思います。 続けて、具体的なケースとしてお尋ねをいたしますが、いろんなケースが考えられるんですけれども、ビル電話なんかの場合、いわゆるダイヤルインですね、そうすると一〇四かけて幾つかの箇所を、部署を聞くということは十分あり得ますね、今でもそうですね。そういう場合には、例えば何課、何課、何課と例えば三つの課を知りたいと言って聞くでしょう。これは三十円でいいんでしょうね。それとも三つ教えたから九十円。
○参考人(寺西昇君) ビル電話の場合も、それぞれの部署の電話というのは単独電話と同じ性格のものでございまして、お客様が例えば三カ所の電話番号を教えてほしいというふうなお申し出があったときには、これは三回分というふうにしてちょうだいするという考えでおります。
○山中郁子君 そんなばかなと思いますね。一般の加入者の方はそんなことは夢にも考えてないんじゃないですか。今もうみんなダイヤルインで聞くでしょう。うちのお父さんがここに行っているかもしれない、本来はここなんだけれども仕事の都合上こっちの課に行っている可能性もあると思って二つ聞くということだっていっぱいあるわけです、それからもっと事務的なことでも。それが三つ聞けば九十円という、もしそうだとすれば随分あこぎな、あなたはそうだとおっしゃったんだけれども、何か違うんですか。
○参考人(寺西昇君) ちょっと補足させていただきます。 私が今申し上げましたのは、例えばお三人の方、あるいは三つの部署の電話番号を知りたいというお申し出の場合でありまして、ただいま先生がおっしゃいましたように、ある特定の方がどこにいるかわからない、お客様が知りたいのは一つだけだと、ところが課の名前が変わったりなんかしまして試しに複数のをかけていただく、こういう場合は一回三十円という扱いにさせていただきたいと思います。
○山中郁子君 私が今一つ例を申し上げたのは日常茶飯事そういうことが家庭でもあるでしょう。というのは、一人で二つ三つ複数の場所を聞くということです。三つお取りになるわけでしょう、三カ所聞けばということです。それを伺っているんです。 それから、もう一つ私やはりこれはどうしてもはっきりさせたいと思うのは、NTTの番号を聞く問い合わせですね。つまり、故障は一一三番ですよ、電報の受け付けは一一五番ですよというのがいろいろございますでしょう。コレクトコールは一〇六番、DSAは一〇〇番、列車電話は一〇七、こういうようなことを聞こう、どこへ聞いたらいいのかな、電報打つのにと思って一〇四へみんな今聞きますね。こういうのは無料ですか。
○参考人(寺西昇君) 電話番号のお問い合わせということでお問い合わせをいただくというふうな限りにおいては、これは有料というふうに考えております。
○山中郁子君 じゃ、例えば一一〇番とか一一九番とか火事だとかそういうときに、ああ何番だったかなと思って、皆さんが一番よく知っているのは一〇四番なんですよ。とにかく一〇四番にまず聞くわけです。それから、北海道へかけるんだけれども、局内番号はわかっているけれども市外番号は幾つだったかなと思って一〇四に聞く。そういうのもそれじゃ全部お金を取るわけですか、三十円。
○参考人(寺西昇君) 一一〇番、一一九番につきましてはこれは無料ということになっておりますが、それ以外は全部有料ということになっております。
○山中郁子君 それでは伺います。一一〇番ちょっと急いであれして、警察は何番でしたかねと聞くと一一〇番。一一〇番でしたかねと聞くときと、それから火事は何番へかけたらよかったですかねと聞くと一一九番。この二つだけが無料で、あと全部有料ということですか、どこを聞いても、一〇四番を通して聞くということは。
○参考人(寺西昇君) 番号のお問い合わせという限りにおいては一応有料ということになっております。
○山中郁子君 もちろん番号のお問い合わせですよ。例えばオレンジラインというのがあるでしょう。あなたの方で何かあれして、NTTに何かいろいろ御希望があったらといってオレンジライン盛んに宣伝していらっしゃるけれども、オレンジライン、センターというのは何番ですかと聞く場合でもみんな電話番号の問い合わせでしょう。そういうのもみんなやっぱり取るということなんですね。
○参考人(寺西昇君) 一〇四には今現在いろんなお電話がかかってまいりまして、中にはいわゆる番号の問い合わせではなくて、お客様が直接何かNTTに対するクレームをお話しになるというふうなものもございます。そういったものにつきましては、これはそれなりに対応させていただきますが、お客様の方が電話番号を教えてほしいというふうなお申し越しで一〇四に電話をいただいた場合につきましては、これは我が社のものであろうと他社のものであろうと有料という原則でまいりたいというふうに現在考えております。
○山中郁子君 与えられた時間が参りましたので、大臣、お聞きのとおりです。オレンジライン、オレンジセンターというのはNTTに対する苦情や何かを受け付けるところなんですよ。それで一生懸命テレビだっていろんな形でもって宣伝しているんでしょう。その番号が何番でしたかねと一〇四番に聞いても電話番号の問い合わせであるんだから三十円いただきます、こんなばかな話があるかというんです。そのほかいっぱい問題ありますよ。だけれども限られた時間ですから限られた問題しか私は今取り上げませんでしたけれども、そんな一〇四の有料化というものが今の日本の社会の中で国民の皆さんにまだ十分知られていないから、調べていけばいくほど大きな社会問題になっていくんだということをよくよく認識していただきたい。私はほかにも幾つかたくさん問題点があるので、これは引き続きまた解明していきたいと思いますけれども、今申し上げた明らかになったことだけとってみてもこの一〇四の有料化というような形の段階に今進むべき時点には日本はないし、日本の電気通信事業あるいはNTTの業務がないということを強調いたしまして、これは考え直すべきであるということを強く主張して、きょうの質問は終わります。
○足立良平君 私は、郵政大臣の過日の所信表明を中心に与えられました時間少し質問をしていきたい、こういうふうに思うわけであります。 まず、第一点目は地域情報化の推進の問題についてでございますけれども、これまで郵政省といたしましては、諸施策を、テレトピア構想とか、あるいはまたテレコムプラザというふうな問題も提起をされておりますし、あるいはまた最近はテレコムタウン事業の推進というふうなことも計画をされているわけでありまして、これは大臣の所信表明の内容を見ましても、今後新しい技術を生かした通信・放送開発事業を支援して、そして全国レベルにおける情報流通の円滑化を図っていきたいというふうに表明をされているわけであります。これ私は以前の逓信委員会でも質問なり問題の提起をいたしたわけでありますけれども、先ほど言いましたような例えばテレトピア構想であるとか、あるいはまたテレコムプラザであるとかいうふうに、性格的にはほとんど変わっていないものが、手を変え品を変えと言ったら言葉は悪いかもしれませんけれども、郵政省としてその種の構想をずっとぶち上げられてきているわけでありまして、そういう面で従来の施策、そしてまた今後の計画が地域情報化についてもう少し全体的な構想をもっときちんとした上でその種の構想というものはまず位置づけをされていかなければならないのではなかろうか、こういうふうに思うわけでございますが、この点につきまして第一点目、お聞きをいたしておきたいと思います。 そして二つ目に、この大臣の所信表明の中で今後支援をしていきたいというふうにはっきりと明確にうたわれているわけでありますけれども、具体的な支援の方法ということについて二点目、お聞かせを願いたいと思います。 そして三点目に、これは質問の通告をせずに突如として申し上げてまことに恐縮でございますけれども、この本日の逓信委員会の一番冒頭に大臣が、土地の問題を含めまして、情報通信が発達をしてくると今日の我が国の国土で一極集中というものが多極分散化していくんではないか、このような発言が実はあったかと思うんです。私も実ははっきりこれ検証しているわけでも何でもございませんけれども、実際的に情報化社会というものが進展をしていくと多極分散化した国土に本当になっていくのかどうなのかということについて、実は私今までは大臣がおっしゃったとおりと思っていたのですけれども、ちょっとそれはおかしいので、ひょっとしたら違うのではないかという感じを実は私は今持っているわけであります。 この東京の一極集中というものを考えてみますと、情報化社会が進展をすればするほど逆に言うたら東京に一極集中してきているのではないか。しかも、それは全国的に見ますと、北海道でありますならば北海道の札幌という都市に一極集中している、あるいは東北ブロックを見ますと仙台というところに一極集中している、九州ブロックを見ると福岡を中心にして集中しているというふうに思いますと、先ほど大臣がおっしゃった情報化社会というものが進展をしていくということが逆に多極分散型の国土をつくっていくということにはひょっとしたらなりにくいのではなかろうかというふうに私は思っております。そんな感じを持っておりますので、冒頭の委員の質問にお答えになった大臣の考え方というものもあわせてひとつお聞かせを願いたい、このように存じます。
○政府委員(中村泰三君) 郵政省としましては、情報格差の是正ということの重要性にかんがみまして、従来から地域の情報化施策、いろいろと積極的に取り組んでまいっているところでございます。もっと総合的に網羅をして集大成すべきじゃないかという御意見も確かに傾聴に値するものだと思いますが、やはり通信技術の進歩その他社会のニーズの変化に合わせまして適時適切な施策の展開ということも必要であろうというふうに考えております。 今までテレトピア計画といいますのは、主としてニューメディアの普及をモデル都市を中心にしまして全国展開を図ろうということで取り組んでまいったわけでありますが、一方、民活法の施設整備というものにつきましては、ニューメディアの普及といいますよりも民間活力を導入しまして情報通信関連の研究施設の整備でありますとか、あるいは通信関連施設の箱物としての整備というものに取り組んできたわけでありまして、地方の情報化という広い意味では、あるいは地方の活性化につながる施策という意味では同じような効果をもたらす可能性はありますけれども、支援の目的でありますとか方法でありますとかという違いで別々の構想として推進してまいったわけであります。 今後、このほかに新しく今国会で御審議をお願いしております特定通信・放送開発事業実施円滑化法案でございますが、これは電気通信による情報の円滑化を図ることを目的としておりまして、主として支援手段が従来のテレトピアでありますとか、あるいは民活法施設というのは財投融資でありますとか、あるいは無利子融資あるいは税制上の措置といったような支援措置でありましたが、今回予定しておりますのは認可法人の通信放送衛星機構を通じまして事業の立ち上がりを支援する、あるいは地方におけるなかなか事業の展開が資金的にも難しいといったような地域に対しましての事業の立ち上がりを債務保証でありますとかあるいは出資でありますとか利子補給でありますとか、そういった金融的な支援によって立ち上がりを支援していこうということでございます。いずれにしましても、従来の地域情報化施策、それから今回の特定通信・放送開発事業実施円滑化法案の措置等を総合的に講じることによりまして地域の情報化の施策といいますか、効果が一層生まれてくることを私ども期待しているところでございます。 それから三番目に、先生、情報化が進展すると多極分散になるのじゃなくて一極集中をかえって促進することになるのじゃないかという御指摘でございますが、確かに、情報の交流が行われますと物も人も交流が活発化する、そのことによって都市に集中するという面は否定できないと思います。したがいまして、東京集中という問題もあるでしょうし、あるいは地方の中枢都市に人が集まってくるという点は、ある意味では集積のメリットというものもございますので一概に否定することはなかなかできないというふうに思います。しかし今日のように、情報の発進機能にしろあるいは企業の中枢管理機能にしろ非常に極端に東京ないし首都圏に集積をしてくるということは、例えば都市型の情報関連産業等が地方に展開しようとしましても情報通信基盤が東京あるいは首都圏で整備されているようには整備がなかなか行き届いていないといったような面もあるわけでございまして、そういう意味で多極分散型の国土を形成していくためには、そういった地方における情報通信基盤の整備ということは不可欠であろうというふうに考えているところでございます。
○国務大臣(深谷隆司君) 足立委員のおっしゃる御意見も非常に勉強の対象にしなければならぬ問題だと思っております。私は、都市に集中していくというのは情報だけがすべての理由ではありませんで、東京で言えばあらゆる行政の機能がここへ集中していますから、ここへ来れば便利であるとか、そしてそれにまた産業、企業がみんな集まってくる。つまりそういうものがある程度分散されていかなければ一極集中というのは解消できないだろうと思うんです。しかし、その土台になるのは、地方でも情報が同じようにいつでもどこでも伝達されるというその環境整備がないと、やたらと分散しようとしてもなかなかできるものではありません。 例えば、情報だけでなくて、情報網とか言いますけれども、道路一つでもそうですが、福岡と長崎に高速道路が一本入るだけでもう企業体が長崎まで続々と入ろうという意気込みが出てくるといったように、さまざまな、つまり産業やその他を分散できるような条件を整えていくという点では電気通信網を地方の方にもきちっと張りめぐらしていく、同じような速度で同じような内容で受けとめられるような環境をつくるということは非常に大事なことだろうというふうに考えております。ただ、先生のおっしゃる御指摘も含めて十分検討をしていく課題ではあるなと思いました。
○足立良平君 今、日本は国内的に消費税の問題を初めとしていろんな課題があるわけでございますけれども、やはり国土の均衡ある発展というものを、将来的に二十一世紀に向かってそのことをきちんと今やっておかないと日本の場合将来に禍根を残すのじゃないか。特に高齢化社会を迎えてまいりますと、私、予算委員会でも若干議論をいたしたところでありますけれども、実際的には税収もどんどん、口で言いますけれども、活性化というものは下がってくると思いますし、貯蓄率も下がってくると思いますし、そういう面では今本当に均衡ある国土をつくるための基礎的な条件というものをつくっていくということは私は極めて重要な時期に入っているというふうに思うわけでございます。そういう面で、この情報化と、そして一極集中というもの、私自身も正直言って今から勉強しなければならない課題でございますけれども、そういう疑問を実は持っております。 確かに、今局長が御答弁になりましたように、東京でなくてもやっぱり地方でも同じような情報を即座に引き出すことができるということをいろんな人々が求めることは当然でありますけれども、しかし実際的には、情報というのは機械に入って即座に出てきたときの情報の価値というものの受けとめ方というのは大分違っていると思うんです。いわゆる情報化社会における一極集中の一番大きな問題は、生の情報を求めて人が集まることではないかと思うんです。端末機でたたいて、そしてそれがいかなる情報であってもインプットされた情報を瞬時に受け取る体制をつくるということが、全国テレコムタウン事業であるとかいろんなことをやって、きちんと情報が入手できるからそれで分極化するというものでは私はないのではないかという感じを実は私今持っているわけでございまして、そういう点で先ほどの質問をさせていただいたわけであります。 そういう面からいたしますと、一番均衡ある国土の発展を考えていくという点からいたしますなら、情報の発信が今はほとんど東京を中心にした発信になっているわけですが、情報の発信を各国土に、あるいはまた全国各地に発信できるようなものを、これは通産行政との関係もあるんでしょうけれども、あるいはまた郵政とのこういう関係も含めて、むしろ多極分散型の国土をつくろうとするなら、情報の伝達を引き出すということじゃなしに、発信のものをきちんとその基礎をつくり上げていくことが私はむしろそういう面で必要なのではなかろうかなというふうに思いますので、あえてこれは、これから私自身ももう少し勉強しながら、さらにこの種の問題で議論をさせていただきたい、このように思っております。 それで、第二点目でございますけれども、電気通信市場の活性化の問題についてでございます。これも大臣の所信表明で三ページから四ページにかけまして実は提起をされていることでございますが、通信分野の新規参入というのは増加をいたしているわけでございますけれども、実際的にNTTというものの持っている集積の技術力にいたしましても、いろんなシェアの問題にいたしましても、NCCあたりが若干ありますけれども、地域系の事業者も含めて、ほとんどそれはNTTがかつての大きなシェアというものを依然として持っているわけでございます。 そういう中において、引き続き公正な競争ができる基盤づくりに努めるという大臣の所信表明と現実のNTTというものの持っている大きなウエートと、そして実際的には虚像と何かのというふうな感じの実態の競争条件にあるわけでありまして、そういう観点から、今大臣が所信表明演説で申されておりますように、引き続き公正な競争ができる基盤づくりに努め云々という考え方がこの現実の問題のところから一体どのように具体的にお考えになっているのか、ひとつお聞かせを願いたい、このように存じます。
○政府委員(森本哲夫君) 御指摘のとおり、いろいろ新しい事業者が参入をいたしておりますが、そしてそれなりの成果は一応上がりつつあるわけでございますけれども、今お話もありましたように、結局新しい事業者というのは、ほとんどの場合そうでございますけれども、事業者単独でビジネス展開はできない。法制的には競争可能になっておるものの、実態はNTTの独占が依然として続いておる。市内網にいわば乗っかりながら競争するという体制に、現実には移動体、自動車電話も、ポケベルもあるいは長距離通信も、そういう市場構造になっておりまして、そういう意味では非常に特異な日本の産業構造の中の一つだと。同時に、NTTが依然として圧倒的なシェアを持って、ありとあらゆる電気通信サービスを提供しておる、こういう実態はございます。さらに加えてネットワークの高度化と申しますか、いろいろ競争するにはディジタル化が大変有力な問題点でございますが、この辺についてもまだまだ加速をしなきゃならない。 こんな状況の中で、端的に申せば、大臣の所信表明にございます公正有効競争、具体的には先ほど議論になっております今回の附則二条に基づく政府措置の中でるる挙げておる事柄がいわば公正競争確保の手段と、こんなふうに考えておるわけでありまして、先生御案内のとおりでございますけれども、そういう意味では、NTTの交換機がまだ相当数のものがID、発信者の識別番号が発しられないということから、長距離の新規事業者を利用できない方々とか、あるいはいろんな面で、サービスの面で問題点が出ておりますこのID化の促進という問題。それから接続を新規事業者はしてもらわなきゃならないんですが、この辺の接続の円滑な促進ということも大変大事なことでございます。 それから、NTTは巨大な事業体でございますが、現実には各サービスごとの費目の計算が正直言って不十分でございますので、内部相互補助が行われておって競争条件が明確にならないという問題、そういう点の是正の問題もございます。あるいは情報をNTTが保有いたしますが、そういった面の開示の問題。かてて加えて、今回出ておりますNTTの長距離事業だとか地域別事業だということで、それぞれの事業体の収支をはっきりさせる。あるいは移動体の分野、各般の措置を講じながら公正競争の確保に、すぐにすべてが解決にはいかないにしても、一歩一歩着実に政府措置の実施という形で前へ進めなければならない、そんなふうに考えておるところでございます。
○足立良平君 その上で、今ちょっと局長の方からの話があったんですが、私もう少し明らかにしていただきたいというふうに思いますのは、まず一つは、先ほど話がございました市内・市外のNTTの収支状況の定量的な分析、この問題でございますが、これはたしか三月九日の新聞であったと思いますけれども、市内・外の収支公表をする方向が決まったということが既に報道されているようでございます。この内容からいたしますと、会計規則の改正といいますか、そういうことが行われたようでございますが、内容的には、これは平成元年あるいはまた平成二年についてはNTTのそれぞれの内容については郵政大臣に報告すればいいと、こういうことにこれはなっているようでありますけれども、NTTの方はむしろそれはもう公表していこう、こういう考え方がこの報道としてなされております。この件に関しまして、今の答弁の上に立ちまして、郵政省として一体これからどのようにお考えになっているのか、まずお聞かせを願っておきたいと思います。 それから、今もお話がございましたけれども、これは新同期のディジタルハイアラーキーなり、あるいはまたIインターフェースの問題なり、いわゆるネットワークの国際標準化による高度化について、NTTが長年培ってまいりました技術力、そういうものを背景として今先導的に新技術の導入が行われようとしているようでございます。 先ほどもちょっと触れましたけれども、NTTとNCCとの間の技術開発力と申しますか、技術開発力の圧倒的な格差があるわけでありまして、そういう面ではNCCの事業展開に今後大きく影響する問題になってくるのではないか、このようにも考えるわけでございます。そういう面で、NTTが開発をいたしましたこういう技術資産というもの、それは今日までいわゆる電電公社ということで、NTTが国民のなにでずっと蓄積をしてきたものでありますから、このNTTが開発した新技術というものは、ある面におきましてはNCCを含めて今後の我が国の情報通信がそれぞれ公正に競争がしていけるような、そういうためにそういう技術というものが開示されていく必要があるのではなかろうか、このようにも考えるわけでございますが、そういう点につきましてさらにちょっと考え方をお聞かせ願いたい、このように存じます。
○政府委員(森本哲夫君) 第一点のNTTのいわばサービスごとにどういうサービスがどんなふうな収入を得てどんなふうにコストがかかっているかということについては、正直言って今まで十分ではございませんでした。これは長年電電公社という体制でやってきたということもございまして、一挙にはいかないということで、現在は端的に大ざっぱなことで申しますと、電話とかそれから専用線とか電報とか、そういう大きな区分けでいわば収支のことを明らかにしておったのでありますが、今御指摘のようにNCCがいろんなところに参入します以上、自動車電話はどうなっているか、あるいは長距離電話はどうなっているか、そういうふうに種目を細かく分解する必要がある。それで、かねてからNTTといろいろ議論をしておったわけでございますけれども、このほどようよく平成三年度からそれをNTTは明らかにしたいと。私どもとしては、しかしこれはNTT、当事者がやることでございますが、できるだけこの中身が本当にそうであるということが十分裏打ちされる必要がございますので、この点について公認会計士のチェックを経たものを求めた。 ところが、現実にはなかなかそうはできないということもございますので、いわば経過措置といたしまして、それまでの間は、今御指摘ございましたように、NTTの独自の試算だけで足りるということでまずこの収支状況を明らかにしよう、そういうことで、できるだけ細かくこの辺の事情をつまびらかにすることは大変公正競争にとっても大事な問題だと思っております。 第二の技術開発力の問題でございますけれども、これも先生御指摘のとおり、今日NTTという形にはなりましたものの、根っこは長い間百年かけて育ててきた国民の電話料金から成るいわば国民の共有財産が今回の趣旨によって民営化されたわけでございます。したがいまして、この日本電信電話株式会社法におきましても、単なる商法上の民間会社ではなくて、民営化ではございますものの、技術研究に関しては研究の推進及びその成果の普及を責務とするという義務を負わせておるわけでございます。そうした形で我が国の電気通信全体の発展に寄与してもらおう、こういうわけでございます。そうした意味合いでまだその点が不十分だという指摘がございまして、今回の政府措置におきましてもこの研究開発をNTTがやった場合、これを十分内外に提示ができるような体制にする。 それから、NTTも研究所は持っておりますものの、いろんな実用化に向けてはメーカーと一緒に開発をいたしております。そうした場合に、一緒に開発したメーカーが例えばその製品を新しいNCC事業者に売りたいと言ったときには、これは今までのところはNTTの了解なかりせばだめだということになっておりますが、こうした点はしかしフェアな競争という意味では外に出しても構わないだろう。しかしそれには、一つ一つが単品ごとに今イエスノーという形になっておりますので、外販と言っておりますが、外販の基準をもっと明確にして透明性を持ってもらおう。こんなことも技術開発の上でぜひ大事なことかということで、具体的にはこんなことをまずは手がけてまいりたい、このように考えております。
○足立良平君 それでは、次にちょっとお聞きをいたしたいと思うわけでございますが、これは同じく大臣の所信表明の五ページに「先端技術の研究開発」という項がございます。これはもう全く異存がないわけでございますが、ざっと予算を考えてみますと、今年度、平成二年度の予算が三億八千九百万ですか、約四億弱。平成元年度が二億四千七百万くらいでありますから、これは率にするとひょっとしたら相当伸びているのかなということに相なるわけでありますが、どう考えてみましても私は絶対額としてちょっとこれはお粗末過ぎるのではないかという感じがしてならないわけであります。先ほど各委員の質疑の中でも、例えば世界に貢献をしていくこれからの通信事業とかいろいろな点、それぞれの言葉としてはやはりこれから我が国が世界的に果たしていかなければならない役割というものは大変に高らかにうたわれるわけでありますけれども、実際ついていくということになってまいりますと金額的には大変お粗末な額になっている。 したがって、これからの情報通信産業というものは、本当にこれは基礎的な研究というものが極めて重要な、ますますこれが加わってくるわけでありますから、むしろ基礎的なこの種の研究開発等いろいろな問題につきましては、それぞれ省庁があるわけでありますけれども、国レベルがきちんとやってまいりませんと、企業にそれをゆだねていくという姿勢は私は問題があるのではないかというふうに思うわけでございまして、そういう観点で先進諸国とのレベルの問題も含めてこれらの問題について郵政省としての考え方というものをお聞かせ願いたい、このように思います。
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおり、電気通信技術というのはこれからの高度情報社会を支えます基盤技術でありまして、特に基盤技術の確立のための国の役割というのは非常に大きいものがあろうかと思います。純粋基礎部門の研究、特に我が国は経済大国である割合には本当の創造的な基礎的な分野の研究が立ちおくれている。いわば諸外国の技術ただ乗り論といいますか、欧米諸国で開発された技術を応用することにたけていて、取り込むばかりで世界への貢献がないじゃないかという批判もある昨今でございますので、民間ではリスクも多く、また研究期間も非常に長いといったような純粋基礎部門の技術研究といいますか、創造的な先端的な技術研究というのはやはり国の役割だろうというふうに私ども思っております。 そういう意味で、先ほど郵政省が六十三年度から取り組んでおります電気通信フロンティア研究開発の予算をお示しになったわけでありますが、私ども確かに平成二年度で三億九千万弱ということでございますが、平成元年度からしますと一億以上のかさ上げをしているわけでございまして、全体の予算が厳しい中で、十分だとは決して申しませんけれども、今後ともこういう分野での研究開発の予算につきまして十分配慮してまいりたいというふうに考えております。
○足立良平君 それから次に、時間が余りないわけでございますので、日米間の人工衛星の問題についてちょっとお聞きをいたしておきたい、このように思います。 これはもう既に御案内のとおり、四月の初めでございましたか日米間においては結着がついた、このように承知をいたしているわけでございます。それぞれこの内容をどういうふうに見るのか。交渉の経過についても私正直言ってちょっとお聞かせを願いたいなというふうに思っていたわけでございますが、時間がございません。それでちょっと結論だけ先にお聞きをいたしたいと思うわけでございますが、国の開発する人工衛星というのは商用目的には利用しない、これははっきりいたしているようでございますけれども、将来にわたって一切民間利用というのはもうそれはだめなんだと、こういうことになってくるのかどうなのかということが第一点目であります。実際的に相当のお金を投入して開発していくわけでありますから、相当のお金を投入して開発をして、そしてそれは一切もうだめですよ、ほかの利用はできませんよということになると、じやこれはどういうことなんだろうかという感じがして実はならないわけでございまして、その辺のところにつきまして考え方をお聞かせ願っておきたい、このように思うわけでございます。 それから、これは四月の四日付で郵政省が「日米間の人工衛星問題について」ということで出されているわけでございまして、その中で、私はこれは一体どういう意味なのかなというふうに実は思うわけでございます。「日米間の人工衛星問題について」にこういう文言がございます。「通信衛星四号(CS―4)については、内外無差別に調達する商用衛星と、政府が開発する純粋な研究開発衛星とに分け、とり進めることになりました。」というふうになっているわけでございまして、これは結論でございます。 ここでお聞きをいたしたいのは、「今回の合意は、」、今言いましたような合意には「我が国政府の問題解決に向けての努力並びに提案の意義が十分に理解された結果であり、」云々となっているわけです。我が国政府の提案の意義が十分に理解された、理解されたということはアメリカが理解したということであろうと私は思いますけれども、理解された結果先ほど言ったようないわゆる通信衛星四号の例えば開発という問題と商用衛星とを区別する、こういう結果になったというふうに私は実はこの文章を読ませていただいているわけでありますが、それでは提案の意義とは一体何を考えていたのか。少なくとも今までの人工衛星を開発してこようとした従来の経緯というのは全く違うわけであります。ですから全く違うその経過を日米間の関係でその結論を導いた。これはいいか悪いかは別として、やむを得なかった面があると思いますけれども、ここであえて言われるように、提案の意義が十分に理解された云々ということは一体どういうことなのかということについてお聞かせを願いたいと思います。
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおり、包括貿易法三〇一条に基づきまして、我が国の政府の調達する人工衛星の市場を開放しろということが問題になったわけでありますが、我が国の基本的な政策としまして、国が今まで通信衛星とか放送衛星の開発をしてきたのはあくまでも国の自主技術開発を進めてくるという目的のためにやってきたわけでありまして、その方法としまして、確かに自主技術開発を国の予算も投じ、開発を進めた結果、それが実用に使えるものであるならばユーザーのお金も入れて一緒に開発をしましょうと、いわゆる相乗り衛星の方法で開発をしてきたわけであります。そういう意味では、日米間の交渉におきまして、この通信衛星四号というのは何といっても研究開発衛星というよりは実用に供されるんだから、実用衛星ということであればすべてこれを市場開放しろというのがアメリカの端的な主張でございました。 しかし、我が国としましては、CS4というのは一面におきまして自主技術開発の研究開発要素を持っているものでありますから、CS4を全面的に市場開放するというわけにはまいらぬ。日本として宇宙開発における自主技術開発の取得に今後とも当たるという意味で最終的に分離をしましょう、実用に供される分はこれはユーザーの責任においてオープン、無差別に調達をしていただきます、しかし国としてはあくまでも純粋な研究開発衛星として今後とも続けていきますよという提案につきまして、アメリカとしましてもその意義を十分理解して、そのことについて決着が図られたという意味で我が国の提案の意義が十分理解された結果であるというふうに申し上げたわけでございます。
○足立良平君 時間もほとんどございません。それぞれ各局、質問のものを出しておったんですけれども、もう時間がございませんから省略をいたしたいと思いますが、最後に一点だけお聞きをいたしておきたいと思いますのは、今いよいよ金利の自由化問題というのが大変重要な問題になってきているわけでございます。大蔵省もいろんなことを言っているようでありますが、民間金利の例えば平均であるとかどうであるとか、いろんなことがあるようでございますが、郵政省としてこの金利の自由化問題に向かってどういう考え方で対応していこうとするのか。特にこれは、金利といいましても自由化されますと、例えば銀行間で言いましても地域間で相当差が出てくるだろうと思います。そうしますと、郵政省のいわゆる郵便貯金というのは全国一律でありますから、そういう面で地域間の格差の問題も含めて、大変重要な郵便貯金の金利というものは意味を持ってくるだろうというふうに思いますので、そういう意味を含めまして、ちょっと考え方を最後にお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 郵政省といたしましては、今後とも小口預金者の利益を守り、社会的公平を確保する観点から、金融の国際化に対応するという点で完全金利自由化をできるだけ早く実施したい、そういう基本的な立場に立っております。ただ、民間その他の動きもございますので、関係者とともに積極的に議論をし合いながら、一日も早くこれを実現するために努力していくという姿勢で臨みたいと思います。
○政府委員(成川富彦君) 後段の先生の御質問につきまして、ちょっとコメントさせていただきます。 先生が御指摘されたような考え方が、大蔵省の銀行局長の私的諮問機関でございます金融問題研究会で本日報告書を出すということになっておりまして、その一部が報道されているところでございます。私どもといたしましては、現時点で正確な内容を承知しているわけではございませんが、一般論として完全自由化後の郵便貯金の金利について申し上げますと、郵便貯金事業の経営責任を有するのは郵政省でございます。郵政省といたしましては、金利というのは経営の根幹にも当たるようなものでございますので、それが他律的に、機械的に決められるというようなことであっては経営責任を果たすということにはなかなかならないんではないかというふうな考え方を持っているところでございます。したがいまして、郵便貯金法に今現在貯金利率の決定原則というのがございますが、それには預金者の利益を図ることに十分考慮を払い、あわせて一般の金融機関の預金の利率についても配意しつつ決めなさいということになっておりますので、そういうところでやっていきたいと思っております。 それから、地域格差の問題につきましては、私ども、先ほど先生御指摘のように経営体としては全国一律でやっております。運用面におきましても集中してやっているわけでございます。そういった点から地域格差をつけるというのはなかなか難しいのではないか、いろいろと問題があるのではないかというふうに思います。かつ、エレクトロニクスバンキングが発達してまいりますと金利は全国的に一律になっていくというような動きもございますし、そういう問題などいろいろと考えながら今後の検討課題としていきたいというふうに思っているところでございます。
○足立良平君 終わります。
○委員長(青木薪次君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時九分散会