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118回国会参議院1990/06/14

地方行政委員会 第6号

発言数
227
登壇者
23
会派数
5
開催日
1990/06/14

会議録

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る十二日、細谷昭雄君が委員を辞任され、その補欠として栗村和夫君が選任されました。     ─────────────

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  前回に引き続き、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 きょうは交付税の審議でございますから、できるだけ交付税に沿って質問したいと思っておるんですが、その前になかなか気にかかるというか、新聞で毎日追っかけられるものですから、日米経済協議に伴う十カ年計画とかいろいろございますが、やはりそういった問題も地方財政に重大なかかわりを持ちますから、せっかく大臣もいらっしゃることですから、この問題を先にお聞きしておきたいというふうに思うんです。  きょうの新聞では、「公共投資の十カ年計画既定通り四百兆円 首相と経企庁長官確認」、こういう記事が出ております。いずれにしましても、今月の二十五、二十六の東京会談というか協議が一応のめどになっておるようでございます。しかし同時に、またその中でも、ひょっとすればサミットまで延びるかもしれないという記事も一部には散見しますが、かなり大詰めに来ておるようなことは感じますので、国務大臣である自治大臣としてこういう問題について無関心であるはずがございませんから、したがってここら辺の問題についてお聞きしたいと思いますのは、一つは、四百兆円、十カ年計画と言うけれども、その中身を見ますと、生活関連の中で例えば具体的に下水道であるとか公園であるとか住宅であるとか、こういうふうに、言いかえれば直接的に自治体がかかわる問題が中心のように受けとめられるわけです。  そうしますと、これは今までにないでかい数字がどんどん踊っておるわけですから、一体地方行財政はどうなるのだろう、こういう感じがしてならぬのですけれども、大臣、この問題についてはそういう受けとめ方でいいんでしょうか、どうでしょうか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 日米間でそれぞれ本当に信頼し合えるパートナーという立場でフランクに注文し合うということは、これは結構なことだと思いますけれども、しかしながらそれぞれの国の独自な方針、計画があるわけでございますから、金額明示までして、内政干渉がましい形で日本のあるべき国家予算の方向まで注文するというのはいかがかと思います。  ただし、外圧というそういった余り偏狭な形でとらえる必要もないと思うんです。これはいい場合の外圧もありますし、いい忠告もありますから。例えば社会資本の充実とか、あるいは生活重視で消費者をもっとお互いに大切にしようやとか、あるいは土地問題でも日本の土地高騰というのは異常だからお互いに知恵を出し合ってこうしようじゃないかとか、こういったことはまさに国‐際国家としての立場で余りほかの国と段差があるような政策、あるいはそれぞれの消費者、流通市場一つとってみても余りかけ離れたことは、これはやっぱり今後の日本のとるべき道としては国際社会の中での孤立化を防ぐ上においても私は大事なことだと思うんですけれども、何年間でこれだけやれとか——我々は内需拡大を一つの基本姿勢として、できるだけ社会資本の充実や生活者重視の立場で政策変更もしなきゃいけませんし、土地問題一つとらえても、アメリカから言われるまでもなく私ら自身が政治の最大課題として今取り組もうとしていることですから、そういった意味では、外交的な要求で、そういった形だけで、いい面は取り入れても、毅然として干渉はそれ以上は困るという点はきちっとめり張りをつけた日米間であってほしいと、私はそのように考えます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 内政干渉にわたるといえば、ほとんどすべて当たる事項ですよね。二百四十項目そのものもそうでしょう。ただ、そうでもしなきゃならないやはり国際的な情勢といいますか、アメリカとしてもせっぱ詰まったものがあるからこそ迫ってきておると私は思うので、それに対して我々は、今までのように小さな日本なら国際的にそんなことを言ったってと言えても、これだけになるとそうは言えない。やっぱり国際的に指弾を受けないようなそういったものはやっていかなきゃならぬと私は思うのです。大臣は直接今数字はという表現を使ったんですが、十カ年計画という形で今まとまっていっているわけですから、何年にこれだけやるという計画の数字が出てくるわけですが、どういうところまではすべきでないと思うのか。大臣がそこまでする必要はないじゃないかというのはどういう点ですか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 私は今の日本の立場からいうと日米間の貿易のインバランス、アメリカの大変な財政赤字、そこでアメリカとしては、日本に製品も買ってほしいと同時に輸出余力をやっぱり内需に向けてほしいという切実な希望もあると思います。我が国としても今これだけ経済的な、国の財政とか地方財政は別として国全体のパワーというのは大きいわけですから、こういった力をこの機に生活関連の、地方自治団体を含めてこの際地方に生活関連の公共投資は今本当にやるチャンスだと思います。そういった意味では、あるいは必要があればアメリカ要求を上回るくらいのそれをやるべきだと思いますし、また、こういった経済の先行きのことですから、非常にまだ予測の難しい問題点もあるわけですから弾力的に、抑えなきゃいかぬときや我慢しなきゃいかぬときもあるでしょう。  かといって、一年一年の単年度の見通しだけじゃそれは本当に大きな将来計画はできませんから、最低やっぱり五カ年くらいの中期的展望、そういった形で積み上げていくべきでなかろうかなと。したがって、今向こうからGNPの何%とかあるいは総額四百兆とか五百兆とかという総額明示は、それは向こうは期待価額として、いわゆる期待されて言われることはいいとしても、大まかなめどはめどとしても、そういう形までアメリカから要求されて、それを絶対的なものとして受け入れるというそういった自主性のないことではやっぱり困るなと、そういった意味合いで不満を持っておるということであります。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 大臣の言わんとするところは数字を、絶対的な数字、約束というとらえでは困ると。数字をどうしていくかというのは一つの目標であって、中身としてはやっぱり日本が自主的に決めていくべきだということについては、私も同感ですがね。ただ、あの中にいろいろ気にかかる点があるんです。例えば総理直属の輸入協議会を設置してというくだりがございますね。そして日本の商慣行のチェックをしていくべきだ、こういうのがございますが、これは確かに、何というんですか、アメリカと日本との貿易のインバランスの関係についてもっと輸入を拡大していく意味で、そういう日本のいろんな商慣行における壁を打ち破っていくにはここしか、こういう方法しかないんじゃないかという意味から言われておるんだと思うんですが、これは賛成ですか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 結論から言うと聞いておりませんし、賛成か不賛成かと言われると、賛成でもなければ不賛成でもないということですけれども。まあしかし、今官民一体で輸入拡大という形で、それが国民の生活の豊かさに通ずるというような方向の中で、官民こぞってその方向で努力しようということを言っているわけですから、何もこういった輸入拡大のために、そういうファッショ体制の国でありませんし、上が言って下に押しつけるというようなことで聞く国民でもございませんし。やっぱり輸入拡大によってお互いに、生活の豊かさと同時に国際的にそういった市場をお互いに交流し合うという基本姿勢に今立っているわけですから、開かれた国ですから。  だから、そういった形のものを押しつけてやるといった形は、今とてもそんな国民理解は得られないだろうと。したがって、そういった機関は機関として、どういう方向でどういう形のものか全然聞いておりませんし、また公式にそのことはないと思っておりますから。仮にもしそういった機関があるとしても、それはお互いに将来の市場開放がどうあるべきかという形の高次元の問題の話し合いの場ならいいですけれども、私はこういった形はつくる必要がないんじゃないかと思っておりますけれども。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 今、大臣は知らないし、そこで相談も受けていないというようなお話がありましたがね、私はやっぱりこれは重要な問題で、新聞等の報道から見ると、今月二十五、二十六の東京協議に向けて最終の段階に来つつあるような感じを受けておるものですから、大臣が知らないはずはないと、こういうふうに思っておったんですけれどもね。  そういうことで、直接御相談があるかないかわかりませんが、二、三聞いておきたいと思うんです。例えば独禁法の運用の強化を盛んに要求していますね。特に違法カルテルの課徴金を一〇%に引き上げたらどうかという、こういう具体的な要求も出ておるようですし、それから刑罰の強化の中で懲役の併科を入れるべきだという、こういう要求も出ておるということが報道されておるんですけれどもね。こういう点については大臣どういう御認識ですか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) これは個人的な意見になりますけれども、私はカルテルのいわゆる違法カルテルといいますか、これは形はもっと厳しくしていいんじゃないかなと思います。  それはなぜかといいますと、日本の国はこれだけ大きく開かれたといいながら、どうしても外国の人たちから見ると納得できないのは、長い間の慣習とはいいながら、話し合い社会といいますか、談合社会といいますか、だからこれはとても向こうからは、国は自由競争で、それでお互いに自由闊達な競争社会としての、我々も自由社会、自由主義経済を目指しておる、恩恵を受けておる国ですけれども、一方自分の家に入ると何かそういったカルテル型の、どうしても向こうの人たちから見ると不可解というか、参入できない、敷居が高い。仲間意識よりもどうしてもお客さん扱いという形の、ちょっと異質な面があると思うんです。そういった面でこういった形の機関が強化されていくということは、何もこれは向こうからの注文ということではなくて、自主的にこれに取り組むべきであろう。また、そうしなければ日本の本当に尊敬される国際社会の一員としての立場がおかしくなるんじゃないかということで、その面の強化については別に向こうさんから言われるとか言われないんじゃなくて、自主的にこれは強化の方向で取り組むべき問題ではなかろうかなと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 これ、私も全くそういう意見では賛成で、アメリカだけが、外の人たちがわからないというんじゃなくて、日本国民の大部分はわからないと思うよ、この談合なんというのは。わかるのは一部業界と、御案内のとおりにあすこには天の声というのがあるというからね。天の声というのはだれだろうと、こう見ると大体官庁の工事を付託する偉い人と、こういうことになっているらしいんですよね。  いずれにしましても、私も四、五年前やはりこの談合問題については決算で大分、約半年ほど追っかけたことがございますが、土工協で、いわゆるこの談合についてはよくないということで一回解散をしたんですけれども、またすぐよみがえってくるという経緯がございますから、これはやっぱり大臣がおっしゃるとおりでございますけれども、ひとつ私は質的にも強化するのも大事だけれども、実施面で主として官公庁が公共事業では一番の主体ですから、ここがきちっとしないと、これはなかなか世界的にもわからないけれども、日本国民から見てもわからない談合が続くんではないかと思うので、その認識でひとつぜひ対応してほしいなということだけお願いしておきたいと思います。  それからもう一つ聞きますが、この問題で内外価格差の調査を行って四半期ごとに公表をすべきであるといる点もアメリカの要求の中に入っていますね。この点はいかがですか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 承知しておりません。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 承知してなきゃこれはしようがないですけれども。  私は、これもおかしな話で、内外格差があるということ自体が、最近はそれがだんだんやかましくなって公表もされておるようですが、ある意味ではやっぱり当分これは続けていかないと、いわゆる日本の今の実態からいって直らないと思うんです。そういう意味で、日米協議がせっかくあるなら、そこら辺を含めてぜひまとめる役になってほしいなということだけひとつ御要望しておきたいと思います。  そこで本題にだんだん近づいてくるわけですが、仮に総理と経企庁長官の確認のように公共事業が四百兆円、十カ年計画ということにしましてもこれは大変な額でありまして、その先行投資が今までのように各省庁とか事業所単位に横並びというか、同じ率で重ねるという方向ではないような十カ年計画になりそうな感じがするんですね、これを見ると。言うなら生活関連を重視する、こういうことになってくる。そうなりますといわゆる下水道、公園、道路、こういったところが中心になってくるんじゃないかと思うんですが、これは自治省としてはどういうふうに認識しておりますか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 事業の内容でございますけれども、先ほど来御議論もございますように今度の中間報告の中におきましてもいわゆる生活関連を重視するという考え方が出ておりますので、当然この公共投資の事業の中身としては生活関連の、今お話しございました下水とか公園とか、そういうものが重点的に考えられるというふうに予想はしておりますけれども、ただ、具体的にその事業の内訳までどうなるかということについてはまだはっきりしておりませんし、恐らく、十カ年計画につきましても一応本計画の総額を出すという話でございますから、事業別の内訳まではまだ具体的にどうなるかということまではいっていないと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 しかし、向こうに示すか示さぬかは別にしまして、十カ年計画という数字は、十カ年というやつが出ておるわけですから、そうなると総額四百兆円とした場合に一年四十兆円、もう機械的に計算すればね、そういう中に、例えば下水道はどうだ、それから公園はどうだ、こういう格好で出てくるわけでしょう、そうじゃないんですか、二十五、六は。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) どういう形で出てくるかということにつきましては、現在経済企画庁で作業されておられまして私ども中身は承知しておりませんけれども、二十五、六かどうかわかりませんが、いずれにしても最終的に出るとしても、恐らくトータル四百とかいろいろ言われていますけれども、が出るんじゃなかろうか、事業別の積み上げの中身までは、これはここで自信を持ってお答えするわけにまいりませんけれども、そこまではいかないんじゃないかという感じは持っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 大臣も十三日ですか、衆議院予算委員会の中で加藤(万)さんの質問に対する答弁で、地方財政の観点から積極的に対応して不安のないように配慮したい、こういうことを答弁としておっしゃっておるわけですがね。そうすれば、当然やっぱりこういう動きに対して裏負担としての地方財政の観点から検討なさっておるんじゃないんですか、どうなんですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 先ほど申し上げましたように、今度の十カ年計画と言われるものにつきましては、事業別の内訳はどうなるかとか、あるいは地方の負担がどうなるかということについては全くそこまでの作業はいかない、今は現にいっていないと思いますし、いけないのではなかろうか。しかし、考え方としては、それを目標として今から十年間仕事が進んでいくわけでございますから、毎年度の公共投資に支障がないように補助裏なりあるいは単独についても地財計画等を通じて財源措置をしていかなきゃならない、これはそういう考え方は基本的に持っておりますが、今の段階で計数的なものまで含めて具体的な数字まではまだわかっていないということでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 そうですか。そうなるとこれはやっぱりここでいろいろやってみたってしようがないといいますか、それなら話をまた変えましょう。  そこで、そうしたら衆議院の交付税改正案に対する修正と決議が出ておりますから、この点について大臣の見解を聞いておきたいと思いますが、附則修正で、消費税に係る税制改正が行われるならば、それによって地方交付税総額の不足を生じた場合、総額の安定確保、すなわち地方交付税法の規定に基づく制度改正によって総額は確保されることは当然と考える、こういうことから改正案が出されておるわけでございますが、大臣はどういう認識ですか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) さきの衆議院においての修正案についての私の考え方という形の御質問だと思いますけれども、私は、地方自治団体にとっては大変な喜びと安心だという気持ちで感謝されておる形の手紙なり電話なりをたくさんいただいております。  今消費税の改廃問題を含めての論議の中ではありますけれども、できるだけ早くこういった地方財政運営にも安定的な財源が確保されるかされないかというのは個々の自治体にとっては大変なやっぱり不安材料であったわけでありますけれども、こういった形で衆議院の与野党間でああいった修正並びに決議が行われたという形をとっていただいたことは、私はまあだんだん政治も大人になってきたんだな、ある意味においては、そういった消費税改廃に限らず地方財源を高い見地から確保していただいたという形は、本当に自治省を担当している大臣というばかりじゃなくて一政治家の立場からいっても大きな歩み寄り、大きな合意という形で私はとてもありがたいことだと受けとめております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 消費税問題もございますけれども、我々の方から見ますと地方財政全般に対する政府・自民党の対応については決して満足しておるものじゃないんですね。それは現実に五十年代に約六十兆円近い借金ができて、そして今それがなお続いておる。今ここにいらっしゃる松浦さんが財政局長のときに随分その問題で、六条三の二項の改正をすべきだ、「著しく」、そしてまた云々ということで、そんな議論までここでやりましたけれども、結果的にかたくなにそれを拒否してきたがゆえに今日のあの赤字財政になったわけですよ。  そういう意味では交付税論議というのはもう古くて新しい問題がたくさんあるわけでございますけれども、しかし国と違いまして自治体の場合は、率直に言って手足を縛られたような格好になっちゃうわけですからね。その中での交付税の価値というのは非常に大きいわけですから、これは私は、いろいろ困難があったとしてもやっぱりお互いにそこはきちっと踏まえて対応しないと、後にツケが来るということだけはしてはならぬ、そういうふうに思うので、これはひとつそういう見地から大臣も修正に結びつく努力をぜひやってほしいなというふうに思うんです。  そこで、その後に三つの決議がなされております。この決議は単なる附帯決議じゃなくて特別決議になっておるわけですね。これは衆議院では初めてだと思います。参議院では五十三年ですか、ちょうど地方財政が大変な時期ですね、この時期に特別決議というのをやった経緯があるわけですが、そういう意味合いでこの決議に対する大臣の見解というか、いかがでしょう。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 三項目にわたる決議につきましは、本当にこれもありがたい決議だと率直に思います。特に補助率カットの形に対して私もこれからまた対大蔵、また対関係省庁とちょうちょうはっしでやらにゃいかぬわけでありますが、ああいった決議を受けて、参議院の御審議を願う過程の中でまたどういったことになるかは別として、大変な御支援を受けた形で交渉に臨めるという形で、ありがたいと思います。  あとの生活関連のゴールドプラン実施とかあるいは公共投資、これも全く、先ほどの日米問題じゃないですけれども、これは独自な政策判断で当然地方があらゆる生活関連公共事業を含めての担い手になるわけですから、このゴールドプランにおいても市町村にみんな委託されていく、受け手は全部地方自治体でございますから、こういった形でこの福祉十カ年戦略あるいは公共投資のそういった長期見通しに立ってしっかり財源確保も含めてやれという形での決議の趣旨だと承っております。大変ありがたいことだと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 ありがたいと言っていただくと何か妙な感じがするんですけれども、率直に言ってこの実行は大変だと私は思うんですよ。だからそういう意味ではこの問題は、決議の意味というものをもっと私は重くとらえていただきたいと思うし、これが実現しなければ何の意味もないわけですからね。そういう意味で、単なる決議じゃないということだけはひとつぜひ認識をしてほしいなというふうに思います。  特に、今大臣もお答えになりましたように、十カ年計画にしろゴールド計画にしろ、ほとんど七割五分から八割ぐらいは自治体が舞台になってくるわけですよ、言いかえれば。そうなると、やっぱりそれにふさわしい財政措置が行き届いていかないとこれは絵にかいたもちになってくるし、行き詰まってしまう、こういう類のものですね。特に、そういう意味で第一の障害があるのは、さっき御指摘のようにやっぱり補助率の削減というやつですね。  おとといの岩本質問の中にも出ておりましたが、これは大臣の方で、六十一年度に限らず五十九年度にさかのぼって完全復元するんだという決意がございましたが、これはやっぱり決意だけじゃなくて、ぜひひとつこれを実力大臣としてきちっと押さえてほしい、こう私は思うんですが、いかがですか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) そのような決意で最大の努力をいたしたいと思っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 何か大臣が楽しそうに発言しておりますが、よくこの委員会で僕らの質問に対して、大臣によってはもう本当に一〇〇%から一二〇%の回答をして、一カ月もしないうちに大臣がかわっちゃったとか、こういう例が多いんですから、それがないようにぜひ今言った点はひとつ押さえておいてほしいと思います。  さらに、公共事業が仮に四百兆円とした場合に、従来の実績から見た場合、地方負担の割合はどの程度になるのか、これは財政局長の方でもう数字は描いておるんじゃないかと思うんだけれども、それから地方単独事業の割合というものはどういうふうになるのか。そこら辺をちょっと聞かせてくれませんか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 全体が仮に四百兆となった場合に地方負担がどうなるかということでございますけれども、一つはやはり事業別の内訳はどうなるか。事業によってかなり地方の負担が異なるものですから、事業別の内訳が出ませんとなかなか地方の負担がどのぐらいというのが出てこないわけでございますけれども、これは御参考までと申しましょうか、昭和六十二年度の行政投資実績という調査がございまして、これが六十二年度のベースで申し上げますと、全体の公共投資の中で地方費の負担が約六割という六十二年度の実績がございます。そのまま当てはまるかどうかはちょっとわかりませんけれども、仮にその程度とすれば二百数十兆というようなことになるかなと思っております。  それから、それがトータルの問題でございますけれども、単独事業につきましては、これはまさに先ほど申しましたように事業別も不明でございますし、仮に事業別がわかったとしてもまたその中で補助と単独をやっていくわけでございますから、実際にいろいろな五カ年計画の改定がこの年末に行われると思いますので、それが出てくるとある程度姿が出てくると思いますけれども、今の段階ではちょっと申し上げにくいわけでございますが、いずれにしても今申し上げられるのは、現在の例えば平成二年度の地財計画ベースで申し上げますと、地方財政の普通会計ベースでございますけれども、補助事業よりも単独事業の方がやや上回っているということは事実でございますし、これは最近の六十三年度の決算等においても補助事業よりは単独の方が多いということになっておりますので、将来もやはり同じような傾向でいくんじゃなかろうかという感じは持っておりますけれども、正確にはちょっとまだお答えしにくいわけでございますので、御了解いただきたいと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 あなたもなにでしょう。きょうあすの答弁がある意味では最後になるんじゃないかと思うので、そういう意味ではひとつきょうはサービスを兼ねて、思うところを言わせてもらう、こういう姿勢で結構ですから本音を聞かせてほしいと私は思うんですよ。それは今あなたがおっしゃったように、仮に六割とした場合に二百四十兆円、七割から七割五分として三百兆円、そういうことになるわけですね。  今あなたがずっと行財政を担当してやってきて、そして今財政局長という点で頭の中に浮かべてみた場合に三百兆円もしくは二百四十兆円という、それは年で割れば一年に二十四兆円から三十兆円と。こういったことが今の地方財政の中でどういう影響をもたらしてくるだろうか、また、今の財政の中でたえ得るだろうか、こういった点について、僕ら素人考えの中でいろいろ考えてみるんだけれども、なかなかすっきり浮かんでこない。そういう意味で私がさっき言ったように、ここを最後として、忌憚のない気持ちを込めてひとつ教えてくれませんか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 将来のことですからなかなか見通しを申し上げるのは難しいわけでございますけれども、例えば一つの見方として平成二年度の公共投資の中の地方負担、これは普通会計ベースと——これは公営企業も入りますから、下水道なんかも入りますから、普通会計と公営企業で両方で地方財源で処理するものが約二十一兆でございます、平成二年度ベースです。二十一兆でございますから、仮にそれが先ほどお話しございましたように全体で二百四十兆と。  そうすると単年度、十で割れば二十四兆でございますからそういう数字になる。まあ、それはもう少しふえるかもしれませんが、ということでございますので、いずれにしてもそういった事業を消化していくのはなかなか容易なことじゃないと思いますけれども、やはり現在の今申し上げました平成二年度に現実に地方が負担しようとしている数字をベースにして考えますと、これから経済成長が適度と申しましょうか、それなりの経済成長をしていけば絶対不可能な数字でもないのではないかなという感じは持っております。  ただ、やはり景気の変動がございますから、これは中間報告にもございますように、毎年度の取り組みについてはそのときの財政情勢、経済情勢を踏まえて弾力的にやっていくと書いてございますから、そういう経済情勢によってあるときは伸びを高くし、あるときは伸びを低くするということはあると思いますけれども、経済成長がまあまあ適度にいけば、努力は必要でございますけれども、努力をしていけば何とか対応できる、手の届く範囲ではなかろうかという、これは率直な感じでございますけれども、そんな気持ちを持っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 どうもありがとうございました。  まあ、そう言ってみても投資額は膨らんでくる。俗に言われる土建行政というか、そういった殺風景な行政になりがちな点もございますし、きょうのテレビでも出ておりましたように、地方自治体がいわゆるレクリエーション基地の建物であるとか、もしくはゴルフ場の建設であるとかいうことでどんどん荒廃が進んでおるということも強調しておりましたけれども、いずれにしましても、住環境、医療、福祉、身体障害福祉、こういったものをその中でどうやって実現して住みよいものをつくっていくかということを考えてみますと、やはり決議にございますように、私は福祉基金というものが必要じゃないかというふうに思うんですね。  こういった問題について、自治体が自主的に計画してできるような体制を保証する意味でも必要だと思うんで、大臣として、福祉基金についてどういう決意というか、認識というか、お持ちなのかお聞きしておきたいと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 今の自治体にとって一番大事な使命と申しますか、住民に果たさなければいかぬ仕事ということになると、ハードの面ではやはり生活関連の社会資本の整備と、ソフトの面ではもう福祉充実という形、福祉戦略に尽きるんじゃなかろうか。今度のゴールドプランにしてもまさにきめの細かい担い手は全部自治体がやっていかなきゃなりませんから、そういった基本的なべースの形はこれは国が適切な財源確保に努めることは当然であろうと思います。  ですけれども、特色を生かすと言ったらおかしいですけれども、各自治体独自のそれぞれの福祉戦略があっていい、そういった形の中では今先生がおっしゃられた福祉基金なんというような形はもう財政の許す限りこれはお手伝いしなきゃいかぬなと、こういったことはある意味において本当にいい意味のふるさとの活性化にもつながりますし、またそこで高齢者の福祉戦略が充実しているか否かはやっぱり自治体行政のバロメーターになって問われることにもなり、そういった意味では福祉基金なんというのはできればそういった制度創設は前向きに検討してみたい、みるべきであるという認識でおります。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 わかりました。  この問題では最後になるんですが、今言うように福祉戦略なり公共事業十カ年計画なり、大変な投資が行われてきますとね、やっぱり一方では六十兆円を超える借金を抱えておるといった中で将来見通しというのか、財政の長期見通しですね、中長期の、そういったものをこの際検討してつくるべきじゃないかという感じがするんですが、この点はどういう御認識ですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) これからの地方財政、今お話しございましたようなことで福祉にしても公共投資にしても大変重要な役割がふえてくるわけでございまして、確かにそういった意味では長期的な見通しというものを持って対応していくということが必要であり、望ましいという考え方については私もそう思っております。  ただ、実際問題としてそれを計数的に何かつくり上げるということになりますと、現実問題、なかなか難しい面があるわけでございまして、御承知のように、昔は国と同じように試算をしたこともございますけれども、現在は国の中期展望につきましても積み上げ方式でやっているものですから、積み上げ方式ということになりますとなかなか地方財政については積み上げがしにくい、三千三百の団体があるわけでありまして積み上げしにくいということもございまして難しい面があるわけでございます。実は、以前に一度それらしいものをつくったこともあったわけでございますけれども、なかなかうまくいかないといいましょうか、いろんな御批判もありまして現実問題、実際の将来の地方財政の需要を的確に盛り込んだような形のものができにくいということでございまして、現在のところそういうものをつくってないわけでございますが、考え方としては必要であるという御指摘は十分理解できるわけでございますけれども、なかなか技術的に難しいという面がございますので、その点は御理解いただきたいと思います。  いずれにしても、今申し上げました福祉の問題なり公共投資の問題についての財源措置については、これは毎年度毎年度的確に対応していかなきゃならない、そういう考え方、基本的な方針で臨むことは間違いないといいましょうか、ぜひそうしていかなければならないという覚悟でございますので、そういう意味でひとつ御理解いただきたいと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 いろいろな要素があってつくりづらい点についてはわからぬわけでもございませんが、しかし、今申し上げたようにこれから大変な投資需要という時代に入るんじゃないかという気がするものですから、ここら辺もひとつ検討材料にしておくべきじゃないかと思いますから、その点ひとつぜひ御検討いただいてお願いしておきたいと思います。  それでは、衆議院決議について終わりまして、行革審の問題について一昨日ちょっと議論がございましたから、この問題について一つ二つ大臣の見解も聞いておきたいなと、そういうふうに思うんです。  今度第三次ですよね、大臣。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) はい。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 第二次臨調から通算すると九年になるわけですね。だから磯村さんがこういうことを言っていますわね。臨時の名前で省庁を一つ増設したようなものじゃないか、省庁をですね。臨革審省庁というのかなんか知らぬけれども、つくったようなもじゃないかと、こう皮肉っておりますよね。私も同感なんです。実績の面で見ますと、例えば国鉄の分割・民営化とかいろいろたばこ民営化だとかやっておりますが、一番国民の皆さんに訴えた小さな政府という、そして小さな政府をつくるためには地方分権、そうしてそのための権限移譲等云々というこの部分を見ると、行政の民主化を含んで九年間ほとんど何もやっていないんですね。  やったというのはやらぬでもいいような差しさわりのないやつだけちょこちょことやっておるけれども、あとはほとんどやっていない。そういう意味では私は政府の便利屋みたいな役割をやってきたのかなというような感じもするんですけれどもね。これは一体大臣、もう既にこれは閣議で決めて国会の方に出しておるようでございますから、この認識はどういうふうに考えていますかね。そう思いませんか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 今、国会で第三次行革審の御審議を願うことになるわけですが、私は臨調及び第二次行革審までに果たされてきた形はやっぱりある程度評価しなきゃならぬと思います。今先生も御指摘いただいたように、赤字公債からの脱却という一つの大きな指標を立てられまして、長い間緊縮財政の中でみんな苦労したわけでございますけれども、やっぱり一つの大きな目標、指標を何とかやってくることができたということ。  それでまた、御指摘がありましたように国鉄民営化のJRあるいはNTT、特にNTTにおいては大変大きな形で寄与していただきましたし、こういったことを考えますと、あるいは政府機関の移転等々、これはまだ実効が上がっていませんけれども、七十数機関のそういった形で、これをフォローアップするのが今度の第三次行革審の大事なお仕事じゃないかなと思います。これはもう本当に絵にかいたもちにならない形でこれをがっちり見届けてやらなきゃならぬということになりますから、それと権限移譲、地方分権という形、特色のある自治体、ふるさと創生にもつながるわけでありますけれども、こういった形で地方の活力の呼び水、これを権限移譲を含めて第三次行革審の大きな目玉にしていただきたい、そういう期待もあります。  今までやられた形は率直に私は評価したいと思いますし、これらの問題を受けて第三次行革審は、むしろ今まで絵にかいてきた形が実行段階に移るか移らないかというそういった形を厳粛に見守っていただくと同時に、権限移譲などに厳しい御提言、自治体側にとってはそういった形の権限移譲問題に対する厳しい内容の答申を期待しておるわけでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 私も認める点は認めておるんです、実績的に。ただ問題は、今私申し上げたように小さな政府をつくるというのも一つの柱ですね。この部分を見ると何もやっていない、九年間、この部分は。そうして地方分権、権限移譲、これで例えば地方制度調査会で、私も行っておりましたが、答申を出してもほとんどこれはそのまま据え置きでね。  そこで私は気にかかるのは、今度の場合に塩崎総務庁長官はこう言っています。地方の権限移譲は財政問題に踏み込まないとだめだと、自治日報五月十八日号でこう言っていますね。おととい岩本さんが行革で質問した中にございましたように、昨年十二月二十日に出された答申の中の「地方財政運営の基本的指針の設定」という中で、地方財政に剰余が生まれた場合は借金償還を優先するとか、地方財政の推移を見て六条の三の二により国地方間の財政調整を行うと。これは、今ここにいる松浦さんが聞いたらびっくりするような逆の内容が含まれているわけですね、率直に言って。  そういう意味では、これは今大臣の答弁の中でむしろここに今度は重点を置くんじゃないかと、こういうことを考えると、むしろ置く方向としては大臣、今申し上げたこの二つの、いわゆる国と地方の関係等に関する答申のこの規定、塩崎発言、そういうところに私はポイントが移ってくるんじゃないかというような感じがするんですけれども、これはどういう認識ですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) まず、総務庁長官の御発言が自治日報に載っているわけでございます。地方への権限移譲は財政問題にまで踏み込まないとだめだという御発言でございます。これは直接長官にお会いして発言の御真意を伺ったわけじゃないわけでございますけれども、私ども理解しておりますことは、権限移譲をするとすれば、あるいは事務再配分をするとすれば、それに伴って財源問題の、つまり財源移譲ということもあわせて考えないとうまくいかないという御趣旨の発言だろうと、こういうふうに理解しておりまして、結局権限移譲に限らず、財政問題まで伴うような観点で考えていかないとそういったことはできない、しにくいということをおっしゃっている、こういうふうに理解しております。  それから答申の問題でございますけれども、確かに六条の三第二項云々という表現があるわけでございます。これは私どもとしては現に六条の三第二項があってああいう規定があるわけでございますから、法律に書いてあることをただ答申でもう一遍繰り返しをしたというふうに理解しておりまして、つまり単年度単年度だけの財政状況で財源調整するとかしないということじゃなくして、ある程度引き続きといいましょうか、中期的な立場からそういうことが必要、やるのであればそういうことが必要だという六条の三第二項の規定そのものをここに書いてあるというふうに理解をしておるわけでございます。それはこの書いてある答申の文章の解釈で我々はそう解釈しております。  それから実体面といたしましては、これもこの前から申し上げておりますように、余剰があるとかないとかというその判断というものは、何も単年度のたまたま平成二年度に若干借金返済を一部したというそれだけをとらえて財源余剰があるとかあるいは財源調整をすべきであるとかいうことにはならないわけでありまして、やはり残っております借金が非常に多い問題でありますとか、あるいは先ほど来御指摘の今後の地方の財政需要、つまり福祉の問題なり公共投資の問題なりもろもろあると思いますけれども、そういうもの全体を含めて判断をすべき問題であろう。実体面としてはそういう判断をすべきだろうと思っておりますので、そういう財政の実体面からいたしますと、現時点において六条の三第二項に該当するような状況にはないという判断もあわせて持っておるわけでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 大臣はいかがですか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 今財政局長から答弁したとおり、答申内容の中で、地方の財政状況の推移等に応じて国地方間の財源調整を行うとされておりますけれども、しかし現状認識として、ここ一、二年国の税収も好調、したがって地方財政もある程度の健全性を取り戻しておりますけれども、これは景気動向によって全く大きく影響が今出てきておると思います。だからといって、現実にはまだ、先生も御指摘されたように大変多額な借金、まだ六十七兆近い借金も持っておるわけでございますし、トータル的に言えば依然として厳しいことは、これは国も地方もそういった環境は一緒だと思うんです。  したがって、将来、先ほどのゴールドプランや公共、生活関連の投資がふえていく、これはもう明らかでございますから、そういう見通しに立っているときに、国と地方の財源配分の率を上げてくれるというなら、上げる方向なら理解しますけれども、見直して下げるなんというようなことがあったらこれは大変な話、とんでもない話だと。だから、そういったことはあってはならないと思いますし、また、そういう方向での見直しを議論する段階ではないという認識でございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 第三次行革審が月曜日に参議院で議論になるのですか、何かそういう日程でございますからもう人選にも入っておると私は思うのですけれども、率直に言って、どうも第一次、二次の経緯から見ると地方行財政関係には不得手じゃないかなと、あの人選の中では。そういう認識も持たざるを得ないような実績なんですよ、九年間の実績が。そういうことを考えてみますと、今大臣がおっしゃるようなそういうものにしていくためには、よほど人選から含めて対応していかなきゃいかぬのじゃないか、同時にまた注文をつけていかなきゃいかぬのじゃないか。そう思うので、ぜひひとつそこら辺も念頭に置いて対応してほしいな、そう思うんです。  この際ですから私はもう一つつけ加えておきたいと思うんですが、どうも答申を見て感じますのは、この非公開の審議という言い分を聞きますと、何か公開すると本人の発言がしにくいから云々と言っていますけれども、これがやっぱり国民にはわかりづらい点が起こってくる一番大きな原因じゃないかと思うんです。発言がしにくいからといいながら、わざわざ委員の皆さんがプリントして出しておるところを見ると、非公開で発言がしにくいというような委員はおらないんじゃないですか。  そうではなくて、むしろ各省庁が根回しをするのにやりづらいから非公開というのを貫いておるんじゃないか。それの方が真相に近いんじゃないですか。だとするなら、大臣、この第三次の場合は、そこら辺を公開原則でやるというようなそういうものをひとつ御検討なさった方がいいのではないかというふうに私は思いますから、蛇足でございますが、これはひとつ私の意見としてつけ加えておきたいと思います。  以上で行革審については終わります。  次に、固定資産税の問題について入ってまいります。  固定資産税の評価がえが来年行われるわけですが、評価がえの基準は六十一年から昨年の七月までの地価がベースになるんですね、今度の場合。それを見ると、都内の二十三区を一つの例で見ますと、これは大変なアップになるわけです。アップ率を見ますと、数字が間違っておったら訂正してほしいと思うんですが、平均して二・四倍になる。一一四〇%の上昇率。単純に現行の評価額に反映させてみましても、固定資産税と都市計画税ともに二・四倍近い引き上げになってくるわけですが、これは家賃にも影響してくるだろうし大変な台所直撃の事態になるのではないかと思うんですが、この問題についてどういうふうに対応なさろうとしておるのか。前回は、地価上昇を圧縮して、六割、そして小規模住宅の特例措置をとって対応した経緯もございますけれども、いかがでしょうか、これは。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 平成三年の四月現在で三年ごとの土地、家屋の評価がえが来るわけでございます。現在この評価がえの作業を鋭意進めているところでございますが、御指摘のとおり、今回、土地の評価がえに当たりましては、平成元年の七月を基準にしまして、それ以前三年間の地価の動向というものを基礎にいたしまして評価がえの作業を行うわけでございますが、固定資産税はもともとずっと保有を継続していくということを前提にいたしまして毎年税負担を求めるというこの税制の性格から考えまして、地価の中に含まれている投機的な要因でございますとかあるいは期待的な利益というようなものは排除して評価していくということを従来からやっているところでございます。  今回の地価の動向を見ますと、御指摘のとおり、大都市圏、東京を中心にします首都圏その他の大都市圏におきましては相当地価が上がっている反面、その他の地域におきましてはそれほど上がっていないという、いわば二極分化のような格好になっております。これが今回の地価の動向の非常に大きな特色ではないかと思うわけでございますけれども、この地価が高騰している地域におきます地価の構成要件と申しますか、地価の形成要因というものを見ますと、私どもはどうも実質的な地価というよりも、かなり投機的な要因あるいは期待的な利益というようなことで地価の上昇が行われているのではないかというふうに考えるわけでございます。  そういう要素は今回の評価がえにおきましても極力排除いたしまして、そして固定資産税の税の性格に見合う評価額を出す、出さなければならない、こういうことで今鋭意関係自治体とも御協議をしながら評価作業を進めているところでございます。したがいまして、現段階でどの程度の評価がえになるかということは申し上げる段階ではないわけでございますけれども、この評価がえの数値が出たところで、評価は評価といたしまして税負担を今後どうするかと、特に継続して保有をするということを前提にした税でございますから、いわば追い出し税のようなそういうような性格になるような税ではもともとないわけでございますので、そういうものも踏まえまして、税負担をどのように持っていくかということもあわせて検討して結論を出さなければならないと思っているわけでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 鈴木都知事も、新聞報道でございますが、同じところに住み続けているだけで評価額、税額が上がるのはおかしい、こういった記事が出ていますね。私もそのとおりだと思うんですよ。おかしいとはいっても現実は来るわけですね、おかしいことが。そういう意味では、無為無策で対応なしではどうにもならぬのでいらいらも募ってくるわけですけれどもね。局長としてこうだということはなかなか言いづらいと思いますけれども、考え方というんですか、例えば三年前のときにはああいう考え方でございましたね。どういうふうにしてこれを緩和するか、措置するか、そういったものをもしお持ちならちょっと聞かせてくれませんかね。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 現在評価がえの作業を進めている段階で、どの程度の評価の上昇率が出るかということがまだはっきりわからない段階で税負担の方にまで話を、議論するのはどうも私どもとしてはちょっとまだ難しいわけでございますけれども、先ほども先生御指摘のとおり、前回以前におきましても、この評価がえに伴いまして一挙に負担が上昇することのないように一定の負担調整措置を講ずるということをやっておりました。  また住宅用地については、現在もやっておりますが、二百平米までは四分の一という措置、あるいはそれ以上の住宅用地についても二分の一の措置を講ずるということでやっておりますので、こういう措置というものは、これからの負担の軽減を考える場合に大きな参考になるやり方だというふうに考えております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 私も率直に言って、今から御検討なさるわけですから、ひとつ参考にまでと言いませんけれども、聞いておいてもらいたいと思うんです。例えば、韓国が二百坪以下について特例措置をとりましたわね。日本の場合もさっき言ったように三年前そういう措置をとったんですが、それにしたって、今言ったように今度の場合の評価がえを見ると、評価がえ並びに課税が上がってくるわけですからね。私はもう思い切って、いわゆる居住用の住宅に限ってという前提で、そして二百坪なら二百坪以下に限ってという前提を押さえて、そこにはもうちょっと、何というんですか、地価の上昇その他に関係ないような税のあり方というのを考えられぬものだろうか、こういうことが一つ。  もう一つ。その二百坪以上の豪邸ですね、こういうところについてはうんと税金をかける、累進制をとってもいい、そういうやり方。こういった点についてどうだろうかということで考えておるんですけれども、これはひとつ局長としたらどういう御見解ですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 居住用の住宅、特に最低限必要な居住用の住宅についてはできるだけ税負担を抑制するという考え方につきましては、従来も、先ほど申しましたように二百平米以下のものは四分の一に税負担を軽減するということをやっているわけでございますが、これを全く地価上昇に関係なくその部分だけは税負担を求めるということになりますと、やはり地価の上昇は地域によって違うことも事実でございます。  ですから、ある程度資産価値というものに応じて税負担をお願いしようという税の性格から考えますと、地価あるいは評価額にある程度応じた税負担をやっぱり求めるべきではないか。仮に同じ面積であっても、そういう地価の高いところと申しますか、住宅用地として非常に環境のいいところと、それからそうでないところということを比較した場合に、同じ税負担というのはこれはいかがかなという感じがするわけでございます。  そういう意味で全く一律というわけにはまいらぬと思いますけれども、最低限居住用の住宅というものについての税負担に対して配慮をしなければならないという点では、先生の御意見と私のと一緒だと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 わからぬでもないんです、あなたのお考えは。しかし、今言うように、四分の一、二分の一という特例措置をとっても今度みたいに膨大に上がれば、都知事が言うように、住んでおるというだけで何でその評価額なり税額が上がらなきゃならぬのかという矛盾が生まれてくる。ですから、逆にこの二分の一、四分の一じゃなくて、何か控除制度みたいなのを想定して、そして地価は直接影響しない、遮断するというか、そういう地価の値上がりと遮断する方向を考えてみたらどうだろうという気がするんですよ。それが一つ。  もう一つは、やっぱり二百坪以上の豪邸等についてはこれはうんと取る方がいいと思うんです、私は、遠慮せぬで。そういう意味で、はっきりこの際区別するという考えは、これはひとつぜひ検討してもらうということで、局長の答弁はいただきませんが、大臣、この問題について考え方があるんなら聞かせてください。——ございませんか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 今局長答弁にもございましたように、はっきり言って固定資産税というのは追い出し税であってはならぬ、長い間継続的に住んでいてもらわにゃ困る、そういった形の性格ですから、だから実勢価格や実際の売買価格というような投機性に富んだような価格と一緒になって上げていくなんというようなことは、これはやってはならぬと思います。  ですけれども、まあ多少違うのは、私らの住んでいる郷里のことを比較してはあれですけれども、二百坪くらいまでは妥当だと思いますけれども、東京においては二百坪以上ということよりも、これは百坪以上はもう豪邸の部類に入ると思います。それで、今二百平米のこういった形は多少もうちょっと上げるべきじゃなかろうかなと、百坪ぐらいが豪邸であるかないかの境目とするならば、やっぱり都市の性格によっても違いますし、その辺の基準がどうあるかはこれからの御議論を待たにゃいかぬことですけれども、確かにそういった期待価格や売買価格と遮断するという、住居に関してはそういった考え方はやっぱり前向きにこれから検討すべき大事な課題じゃないかなと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 ありがとうございました。私も全くそういう意味で同じ考えですから、ひとつぜひ、二百坪と言ったのは例えの話でそれはもう固定的なものじゃございませんから、だから庶民住宅が、庶民のあれが守れるような範囲で結構でございますから、そういうことでひとつぜひこの問題を検討してほしいと思います。やっぱりああいう不当な土地投機と連結しないように、遮断するようにぜひそこら辺は検討してもらいたいなと思います。  それからもう一つの問題は、庶民住宅の問題、固定資産税についてはそうなんですが、企業の土地未利用地の問題でおととい議論が幾つかございました。あれを聞きながら思ったのは、これは政府税調の中でも議論になっている、この問題が一つの焦点になっておりますが、やっぱり企業の優遇措置というのが非常に目につくんですね、こうなってくると。特に御案内のとおりに、企業の場合には金を借りて土地を買っても、その金利は言いかえれば消えていくというのか、必要経費の中にいくし、それからあれについても我々の相続税にございますように、個人の場合には地価上昇分は税に反映されるんですけれども、企業の場合はこれは含み益という格好でむしろそれがまた資産を生んでいく一つの原因になってきておる、こういうふうにいろんな優遇措置がされておるわけですけれども、これにやっぱり私はこの際徹底的にメスを入れなきゃいかぬと思うんです。  そういう観点に立って考えてみますと、おとといの質問で諫山議員からもございましたけれども、特別土地保有税、これが有効に機能していない、有効に。そうして局長の答弁を聞いていると、それは事実上認めたような内容のお話だったんですが、私は、これがなぜこういうふうに例えば免税が多くなったりもしくは猶予が多くなったりするのか、そこら辺の具体的な答弁がなかったような感じがするんですよね。なぜそうなのか。なぜ私がこれを言うかといえば、そのこともあって今度は大蔵省、国土庁の方はもういっそこれを国税にしたらどうかという議論が出てきておる、前面に。このことについて私は、自治省はどういう考えを持っておるのか、それもあわせてひとつお聞きしたいと思うんです。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 特別土地保有税につきましては、御指摘のとおり十分機能していないのではないかという御論議がございます。昭和四十八年にこの特別土地保有税ができましたときには、もう先生御案内のとおり非常な全国的な土地狂乱ということで地価が上がり相当全国的に高騰した時代でございまして、この地価を何とか抑制しようということでできたのがこの特別土地保有税でございます。この際には、昭和四十四年以降に取得した土地については一定面積以上はこの保有税を課税するということで、これはその後に仮に有効利用いたしましてももうずっと永久に税金をいただく、非課税以外のものについては永久にこの特別土地保有税を課税する、こういう制度で発足したわけでございますけれども、昭和五十年代に入りまして地価が鎮静化してきたというようなこともございまして、昭和五十三年には免除制度という制度を新しく入れたわけでございます。  これによりまして、最初は特別土地保有税を課税されていても途中で土地の有効利用をした場合にはそこでこの保有課税を打ち切るという制度が、五十三年度にできたわけでございます。その結果、途中で例えば建物を建てる、そういう建物を建てるような有効利用である場合はいいわけでございますけれども、よく最近の例にも出されます駐車場にするとかあるいは資材置き場にするというようなものが有効利用として認定されて、それが結果的に特別土地保有税の課税の免除につながってしまっているということが最近指摘されているわけでございます。もちろんこの駐車場にいたしましても資材置き場にいたしましても、これを恒常的に使う、あるいは恒久的な施設をそこに置きながらそれを使用しなければそれを認定しては困るという一般的な御指導はしたわけでございますが、具体的な認定は、これは市町村ごとに置かれます特別土地保有税審議会というのをそれぞれの市町村に設置いたしまして、そこで有効利用しているかしていないかの認定をしてもらっているわけでございます。  その認定によりまして、これが有効利用だと認定された場合には特別土地保有税を免除する、こういう仕組みになっておりまして、今御指摘のような問題は、その認定の段階で駐車場だとかあるいは資材置き場というようなそういうようなものが安易に認定されているんではないか、こういう議論が最近非常に出ているわけでございます。建物をきちっと建てて有効利用しているというものが非常に大半ではございますけれども、中にはそういうものがある、それが非常に目につく、こういうような御批判を受けているということは事実でございます。そういうことを考えますと、この特別土地保有税というものを今回の土地税制の総合見直しの中で、そういう御批判というものにもやはりたえるような税制にしていかなきゃいかぬのじゃないかという感じもいたします。  それから昭和五十七年度の税制改革では、従来はこの特別土地保有税はある意味では永久的に、一たん課税して有効利用しないと永久的に課税したものでございますが、これを昭和五十七年度におきまして、十年間課税をしたらそれで課税は終わりにしようという制度改正をしたわけでございます。これも、当時の地価の鎮静化の状況から考えますと、永久に特別土地保有税を課税するというのはまことに酷ではないかというような議論が当時は非常にございまして、それを受けてそういうことをやったというこういう問題も、現在の段階でこの土地の高騰の時期を迎えますと果たしてこれがよかったのかなという感じもいたします。他の省庁からもこの十年課税をもうやめてくれないかというような話も既に意見としては出ているところでございます。  逆にミニ保有税というような、首都圏におきます土地については面積は小さくても今度は課税しようという制度も昭和五十七年度にはつくったわけでございますけれども、そういう強化する面とそれからある意味では緩和すると申しますか、そういう見直しが昭和五十年代において数次にわたりまして行われたという、そういう結果が数字としては徴収猶予が多くなる、あるいは免除額が多くなるという一つの原因になっているということは否めない事実だと思います。この点はそういう事実を踏まえて総合土地対策の中で、税制の総合的な見直しの中でよく御議論をしていただくべき問題だろうというふうに考えます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 そうすると、今大蔵、国土庁から出ておる国税としての土地保有税の説、それについてはどういうふうに考えますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 失礼いたしました。私どもとしましては従来から、昭和六十三年に閣議決定されました総合土地対策要綱に基づきまして、この遊休地課税の制度を、遊休地というものをどう特定するかということを制度的に決めることによって特別土地保有税の見直しを行おうということで、総合土地対策要綱で閣議決定までしてもらっている問題でございますので、これを中心にして先ほど来問題のございます特別土地保有税をぜひ見直して地方税として存続をしてまいりたいというふうに考えているわけです。これはあくまでも昭和四十四年以降に取得した土地を前提にして現在の特別土地保有税ができておりますから、それ以前から持っていて遊休地になっているもの、これは特別土地保有税の対象にはなっていないわけでございます。これをどうするかという問題が一つございます。  それから先ほど御指摘のような法人が所有している土地については、相続という制度がないから含み益がたくさんあるではないか、あるいは先ほど御指摘のような借入金の利子が損金算入されるとか、あるいは固定資産税そのものも現在損金算入されているわけでございまして、こういうようなものをどう考えるかという、法人の土地保有に関する独特の問題がまた別の問題として御論議がされているわけでございます。そのときにこの特別土地保有税で対応できない部分について別の保有税をつくるべきではないかという議論もあるやに聞いております。また、今の特別土地保有税の中で何とか包含してやるべきではないかという議論もございます。  現在はあちこちの方々が御意見を出していただいている段階でございますので、いろいろな御議論が確かに出てこようかと思いますが、それらを踏まえて税制調査会においてこれから御議論をいただかなければならない、こういうことで方向づけが、国税でするとか地方税でするとかというような方向が決まったものではないわけでございまして、これからよくその点も議論をしていかなければならないと思っているわけでございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 わかりました。  いずれにしましても、制度ができてもそれを実行しなきゃ何の意味もない。四十八年のときには日本列島改造論が土地狂乱を起こして緊急的にあれはつくった法律だと思うんですが、私はやっぱり今聞いてみますと、その後に五十三年、五十七年と改正になっておるんだよね、これ。そしてしり抜けがつくられていっておるわけだ、ある意味では。だから、なかなか実行が難しい点もあるということのようですが、いずれにしても、この際私は、もう再びじゃありませんけれども、いいチャンスでございますから抜本的に御検討いただいて、今度はしり抜けにならぬようなものをひとつつくっていかなきゃならぬと思うんです。  そこで、これは大臣に聞きましょうか、もう一つの問題、大都市の問題で私が気にかかっているのは東京の一極集中ですね。これは四全総でいろいろしましたけれどもとまりませんね、率直に言って。そして、最近また遷都論が出ておりますけれども、これを言ってみたってやっぱり十年、二十年先の話の議論で今どうにもならない。たしか今三十万以上の都市については事業所税というのがございますね、現在。あれは率直に言って追い出し税にはなっていないんですね。むしろ財源確保ということになっているわけで、私は、思い切ってこれは特定大都市、端的には東京ですけれども、そういうところについてはやっぱり四全総を補完する意味も含めて明確にひとつ追い出し税を事務所、事業所についてつくってみたらどうだろう。  それ以外にこの一極集中をとめるというか、地方分散に持っていくというか、こういう措置はないような感じがしてならぬのです。そこら辺の税制は、それが目的税であり一定時期かもしれぬけれども、やはり四全総を補完する意味で、税の面からもひとつ位置づける必要があるんじゃないかというような感じがしてならぬのですけれども、これはいかがですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 大臣の御答弁の前にちょっと私御答弁させていただきたいと思います。  先ほど御指摘のこの事業所税がつくられる過程におきましては、先生御指摘のように追い出し税という制度をつくってそれで大都市から一定のものを大都市以外の地域に移転させる誘導税制にすべきではないか、こういう御議論があったことは事実でございます。そういうことで、当時いろいろと御議論があったようでございますが、最終的に当時の問題としては政策目標と申しますか、どういうものを移転、外に出さなきゃいかぬかという、そういう問題などがございまして結局日の目を見なかったという感じがします。それで最終的には地方税で、それでは大都市にいる企業はいろいろな大都市の都市施設の整備を受けたもののサービスを受けながら事業活動をやっているんだから、それに着目して事業所税の負担をお願いしようということで事業所税ができ上がったわけでございます。  ですから、あの事業所税は仰せのとおり追い出し税ではないわけでございます。その都市施設を利用しているその利用に見合う税負担をお願いしようということでやったものでございますから、追い出し税という性格は持たせていないわけでございます。  今御指摘のように、追い出し税という形でやっていくという場合に、さてどういう形で都市機能を他に移転していくべきかという問題、そういうようなものがやはり政策税制でございますから、政策として共通の認識のもとに政策的なものができ上がって、それに基づいて税制をどう使うかということで税制というものが仕組まれていくのではないかと思いますので、そこらあたりの考え方をどう整理していくか。これはむしろ税制以前の問題として、政策としてお決めいただくべき問題ではないかということが一つございます。  それからもう一つは、地方税でございますから、先ほどの固定資産税でもございませんけれども、その地域の住民を追い出すために地方が税をかけるというのは、これはやっぱり地方税としてはなかなか難しいんじゃないかという感じが率直にしているわけでございまして、そのあたりをどう考えていくかということが一つございます。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 これは、政治家としての大臣ですわね。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 今税務局長が言われましたように、地方税である事業所税を、大都市ですけれども、特に東京強化という形に強化する場合には何か上乗せで、裕福なところにまた裕福にさせるというようなことよりも、やはり国税的な要素を何か加味したような形の政策導入ができないだろうか。そういう形であれば、確かに追い出し税的な意味も兼ねて一極集中の弊を打開できる手だてにもなるかなと、そういった意味ではこの事業所税にプラス国税としての何かをする形というのは国土政策、もう今まさに多極分散型の国土形成のためにもこれは必要だなと。特定的な、特に東京を相手取って考える手だてとしては確かにそういったことは考えなきゃいかぬ。  そうじゃないと、金と情報、文化も含めて集積が集積を呼ぶという条件というのは変わっていかないだろう。だから、これをするときには、私も遷都論者でございますけれども、そういった形はこれは目標として掲げて、実行段階ということになるとこれはそう簡単に、口では言えてもなかなか難しい。そういったことから考えますと、そういう政策導入も真剣に考えてみる、そのことからまず分散という形が始まるんじゃないか。ですから、これは先生の御提案でございますけれども、真剣に政府としても考えていくべき方向じゃないか。知恵をおかりして、また私もそういった意見を述べてみたいと思っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 もうこれはだれしも考えておるんで、なかなか実効が上がらないという意味で悩んでおることが一極集中でございまして、四全総の中にも明らかなようでございますけれども、しかし、遷都論が出てきて、だからといって何というんですか、いい方法はなかろうかと思い悩んでも、これはもうどうにもならないぐらいに進んでくるわけですから、ここはひとつ思い切って私はもう政策としてもきちんと位置づけて、これが地方税が向かなければ国税でもやむを得ぬと思いますがね、早急にやっぱり対応していかないといけないんじゃないかという感じがしますから、ぜひひとつ、大臣もその気持ちのようでございますから、そこら辺をひとつ閣議の中でもぜひ進めてほしいなと思います。これは要望です。  そこで、固定資産税の問題については時間の関係もございますが、この程度で切りまして、この固定資産税にかかわって今重大な事件が起こっておりますのが、御案内のとおりに横浜市でのいわゆる取り過ぎミスといいますかね、これが起こっておりますが、横浜だけかというとそうじゃないんですね。これは至るところに出てきておる。去年の六月二十一日の議事録を見ると、ここにいらっしゃる秋山先生がこの問題でかなり問題点を挙げてやっておりますから重複は避けますが、しかし、私どもがちょっと周囲をさわってみただけでも横浜があり、それから群馬県の伊勢崎市があり、神奈川の秦野市もあるんですね。いずれも共通しておることは、見つかった、しかしもう二十年、三十年前から取っておった、五年の時効があるからその分はもう払い戻しができないんだと、こういうことですよね。  これは、私は率直に言って、大臣も予算委員会なんかの答弁でそれはおかしいというようにとれるような発言が出ておりましたが、私はそれが常識だと思うんですね。言うなら、税金をかける方が誤ったわけですから、ここで誤ったものについては時効というのがあって救済するというのはこれはけしからぬ話よね。誤ったら徹底的に謝っていかなきゃしようがない。それでなくても税金の取り過ぎというのは頭にきますよね、見ただけで。そういうようなものですから、これは新聞は断片的にしか出さぬのですけれども、最終的にどうなったのですか。残りの金、時効の分については全部払うようになったのかどうなのか、いかがですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 横浜市を含めましていろいろと課税ミスが出ております点につきましては、住民の税務行政に対する信頼を損なうということで、まことに遺憾なことでございます。私どもも会議のある都度、課税ミスのないよう細心の注意を払って課税事務を行うようにお願いしているところでございまして、今後とも課税ミスが起こらないようなチェック体制をどうしたら確立できるかということで、鋭意私どもも努力をしていかなければならないと思っております。この点につきましてはまことに申しわけないと思っております。  御指摘の横浜市につきましては、五年の時効がかかることによりまして相当額の税額が地方税法上、法律上は還付できないという状況になっておりまして、御指摘のように納税者の感情から見ますと、これは賦課課税でございますので市の方が課税をしたということは市を信頼して納税していただいているわけでございますので、特に誤りはあってはならないわけでございますので、それが時効によって返せないという点については、これは法律上はどうしても、現在の最高裁判所の判例まで出ておる関係でこれはなかなか難しいわけでございますが、この信頼を確保するという観点から大臣からも何か考える、検討する余地がないのかという御指摘をいただいております。  それで、市におきましても早速過誤納金問題研究会という研究会をつくることにいたしまして、この研究会におきまして還付不能になった過誤納金をどういう取り扱いにするかということで有識者を入れた研究会をつくって、そこで議論をしていきたいということを私どもにも言ってきております。私どもとしても、こうした市の対応状況というものを見きわめながらよく地方団体の方の意見も聞きながら何かいい方法がないかということで現在検討、研究していかなければならないというそういう段階でございますので、この点はまことに申しわけないのですが、現在はそういうような段階でございますので御了解いただきたいと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 申しわけないじゃ済まないんですよね、これは、正直言って。だから、大臣も予算委員会の答弁でああいう答弁をせざるを得なかったというように思うんですね。私は何ぼでもあると思う、考えようは。  例えば犯罪被害者救済法というのがございますよね。あれはここでつくったんですけれども、そのときに私は、もうこういう法律が出ると必ず国民は期待しますからね、新聞は書きますし。そうすると、できたのに事件が起こった、直ちに支給と、こうなっていないといかぬのじゃないかと言ったけれども、警察の方は何度言っても六カ月の猶予期間をくれと言うわけですよ。そして六カ月の猶予期間、強引に自民党さんの多数でもって、言うものだからつくった。ところがその直後に何が起こったかというと、新宿バス事件というのが起こった。あれは予告なしに起こるからね、ああいう事件というのは。さあそこで困っちゃった。宮澤さんが官房長官、警察に何とかそれをできた法律でできぬのかと言ったら、それはできません、六カ月後でなきゃできませんと。警察の方は私の方に言えない。私がそれを即日施行にすべきだと言うのに、強引に反対したのが警察の方だというようなことで困っちゃったんです。  しかし、結果的にどこかで、その適用はできぬけれどもそれに匹敵する額を、恐らく私は官房長官の交際費か何か、内閣の何か、あるんじゃないかと思うんですけれども、それで見舞い金ということで金額は同じで処理したのを覚えていますが、そういうように一つありますし、去年だったですか、やはりアメリカにある日本の企業に対するアメリカの国税庁、歳入庁の課税がかなり厳しくなって、そして日本国の国税庁とやって、国税庁が参っちゃって、結果的には地方自治体、たしか川崎で二百億円ぐらいでなかったかな、福岡の苅田町で五億円ぐらいですか、徴収しておる日産に対するお金を補正予算を組んで還付しましたよ。そういう事例があったでしょう。そういうこともあるわけですからね。法人の場合はそれができても個人の場合はできぬという理屈はいかがなものかと思うんです。  それからもう一つの問題は、やっぱりこれは大臣、この時効というやつ、この場合の。これはなくしちゃった方がいいですよ、率直に言って、この際。そしてやっぱり、なくした場合いろいろどういう議論があるのか後から聞きますけれどもね、私はなくして国民的にも全責任を持ちます、誤った場合には、という体制をきちんとした方がいいような感じがするんですがね。これはいかがですか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 横浜のやつの場合は本当にいいことをやってくれたわけです、情報公開してくれて……

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 それは後でまたやります。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) それでしかし、今局長の言われたとおり、これは賦課税ですからね、本当に一方的なミスを二十八年間続けておって、それで取り過ぎ、不当利得ですわね。これがもう五年間でちょんという形は、これは法律では判例があって時効ということになっておるわけですけれども、どうしても感情的に、信頼し切っておった公共の自治体であるがゆえにちょっとおさまらぬ気持ちだろうと。だからやり切れぬ気持ちでおられるんじゃないかと思います。  ですけれども、横浜市としてはいい前例を開いてくれた。だからこのうみを出し切ってやっていくということも大事ですけれども、僕は今、市当局に対して局長から何らかいい知恵を出せと、今先生の御提議になっておられるようなことも踏まえて、恐らくきょうの委員会でもこういった形が取り上げられているという形は直ちに向こうにも反応すると思いますし、これは知恵を出して、ともかく取り過ぎておった分は返すことですから、その名目がどうあれ、かといって今、そのことのためにこの五年時効の判例を取っ払ってしまえという、やめてしまえという御意見でしたけれども、これはちょっとほかのところにも差しさわりが出てくるんじゃないかと思うんですけれども、基本的にこれは何らかの対応をしてこういった形の余分にいただいた形は、名目はいかんであれ、何か議会も御承認いただくような形の中でお返しすべきものだと。  だから、そういった形で見守っておる段階でございますけれども、恐らくきょうの御議論を踏まえて何らかの答えが返ってくるんじゃないかと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 泥棒でも見つかったらこれは返さなしようがないんですね、使うてしまえば別ですけれども。自治体だってちゃんとあるんだから、やっぱりこれは返さなきゃしようがないですよ。今大臣は、どういう意味か知らぬけれども、時効についてはっきり物を言わぬけれども、やっぱり私はこれはこの際ですから自治体への信頼感を取り戻す意味でも姿勢を変えると。間違ったらえらいことになるぞという意味も含んで僕はやっぱりこれはなくした方がいい。これは決断する時期に来ておるんじゃないかというような感じがしますから、もう一つ質問しますからそこでひとつあわせて御答弁していただきたいと思うんですが、それは何かというと、今言う横浜市はいいことをしたと。そのとおりだと思います。  いいことをしたことならこれを全自治体に普及していくという役割、これをやっぱり私は自治省として直ちにとるべきじゃないかという感じがするんですよ。ラスパイレスの場合にはやんやんやんやん言うけれども、こういうときにこそ自治省が前面に出てくる。そういう意味で、私はこのいいことのいわゆる納税通知書を各自に配るという仕組みをひとつ全自治体に早急に徹底させていく、この努力をやってもらいたいと思うんですね。これは率直に言って、縦覧期間があるじゃないかといいますけれども、これが私はもうまさにお役人の発想だと思うんです。縦覧期間にわざわざ行く、業者なら別ですよ、第三者を持っておるなら別だけれども、普通のサラリーマンなら行かぬですよ、あの一カ月の間に。一般的にはこういうことというのがわかった。  しかも私は、予感ですけれども、何というんですか、事例をずっと追っかけてみると横浜、群馬の伊勢崎。伊勢崎もやっぱり四億円ですか、四億ですね、ミスが。それから秦野、これは最近の事象が起こっていますけれども、熊本とか大阪の吹田とか日立とか、群馬の太田とか、各地で起こっておるわけですね、これ。言うなら、恐らく調べてみれば全自治体でやっておるんじゃないですか、こんなミスは、端的に言うなら。そういうような感じがしてならぬので、ここはもっとやっぱり信頼を取り戻す意味においても私は徹底して民主化するというか、指導に乗り出すというか、こういった対応をとるべきだと思うんですが、いかがですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) まず時効の問題でございますけれども、法律上いろんな制度に時効という制度が設けられているということは、やはり一定期間たったときには法律関係を安定させるという趣旨から設けられていることで、いろいろな法律制度の中には時効という制度があるわけでございますが、行政関係につきましても基本的には一定の期間がたった場合には法律関係を安定させるという趣旨でやはり時効という制度そのものは残さざるを得ないんじゃないかという感じがするわけでございます。  端的に申しますと、例えば課税資料などを永久に保存するということは実際問題として不可能なことでもございますし、やはり一定の期間がたてば法律関係はそこで安定させるという趣旨を持っていると思いますので、ただ先生から御指摘もございますので、固定資産税についての時効をどうするかという問題、これはまた別の観点からの議論もあるのかなという感じもしますが、基本的には賦課、申告を問わず国税、地方税を通じて時効という制度が現にあるわけでございますので、これとの関連というものをよく考えて法律制度としては考えていかなきゃならぬじゃないかという気がするわけでございます。  それからもう一つの、固定資産税の納税通知書を出す場合に内訳を添付すべきであるという点、これについてはやはり仰せのとおり台帳を見にこられる方々というのは実際問題としては非常に少ないわけで、あとの方々は市がやることだからというそういう信頼関係に基づいて税を納めていただいておるわけでございますから、その課税の内訳というものをできるだけ詳しくお示しするということがこれが一番望ましいと思います。  そういう意味で、これから各団体にもできるだけこの課税内訳を添付するようにという御指導をしていくつもりでおりますけれども、ただこれは一つには短期間に相当の事務量になってまいります。今固定資産税は納期が四回になっておりますけれども、納期前の一定期間前には納税通知書をそれぞれの方々にお送りしなきゃいけない。その期間までにすべてのこの納税内訳を添付するということになりますと相当、例えばコンピューターにきちっと入力をさせて、そして短期間にそれが打ち出せるようにするとかというようなそういう準備も必要でございますので、できるだけそういう体制を早くとるように地方団体にもお願いして、こういうことをできるだけ早い機会に実現するように私どもも指導してまいりたいと思います。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 今コンピューター云々とございました。それもあるでしょう。しかし、横浜市ができたということは、日本国の自治体の中でできないという理由はないはずですよ。ですから、そこら辺は私はもう論外だと思いますから、ぜひひとつ徹底してもらいたいと思います。  それからもう一つ、時効の問題について、制度として云々ということにこだわっておるようですが、例えば今私が申し上げた犯罪被害者救済法の問題ですね、バス事件のときの。同じ額を別のところからでしょうが見舞い金として支出したという処理の話をしましたが、私は、住民の皆さんから見ると納め過ぎたと思っていないんですよ。取られたと思っておるわけです、言いかえれば。そして、このやろう、おれをだまかしやがってとこうなっちゃうわけですよ、そうでしょう。そういう類の金だから、私はこれは法律上いろいろあったとしても制度としてその金はそっくりお返しするのが、謝って、申しわけございませんでしたと謝罪してもいいじゃないですか。そういう姿勢が大事じゃないかというんですよ。  だから、そうしないとこれは納得しませんよ。それは納め過ぎたと思っていませんよ。逆に言うなら取られたと思っている、しかもだまして。このことをきちっと私どもはやっぱり認識しないといけないんじゃないか。税に対する信頼がなくなっていくと思いますから、そこら辺は大臣も早急にひとつ、予算委員会であれだけなさったわけですから、見届けてきちっと指導してほしいと思います。  そこで、もう時間がございませんから固定資産税の関係はそこら辺で打ちどめにしまして、身障者の問題について一言二言お願いしておきたいと思うんですが、労働省、厚生省来ていますか。——総務庁が今度雇用と福祉に対するこれは勧告というんですか、警告というんですか、出しました。国際障害者年が華やかに展開されてもうあと二年で終わろうとしておる。こういう時期に総務庁からああいう調査結果が出されたわけですが、これについてどういう受けとめ方をしておるのか。それぞれ、福祉と雇用の面から簡単にひとつ説明をお願いします。

福山嘉照厚生省社会局更生課長

○説明員(福山嘉照君) お答えいたします。  今回の行政監察における改善の御意見は、福祉事務所につきましては更生施設への入所措置及び入所後の措置見直しの適正実施というのが第一点でございまして、更生相談所につきましては入所措置の際の判定の適正化、また第三点目といたしましては、更生援護施設については適切な更生援護計画の策定並びに雇用につながる者の就労の促進等について改善意見をちょうだいしているところであります。  このような実態にありますのは私どもとしては大変残念なことと思っておりまして、この改善意見を踏まえまして、その実態を十分把握した上その改善について各種の指導の徹底を図るなど、さらに努力をしてまいりたいと考えておる次第でございます。

七瀬時雄労働省職業安定局高齢・障害者対策部長

○政府委員(七瀬時雄君) お答えを申し上げます。  今回総務庁から出されました改善意見は、企業に対する身体障害者の雇用促進指導の効果的実施を図る観点から行われたものでございまして、身体障害者雇い入れ計画作成命令などの的確な実施、雇い入れ指導の強化及び公表制度の的確な運用、これを主要な内容といたしております。  労働省といたしましては、障害者の方々の雇用の促進につきましては最重点施策の一つとして取り組んできたところでございますが、今回の総務庁の調査結果におきまして事業主に対する指導について十分できなかったという点があったことを踏まえまして、計画作成命令を発する基準の明確化などによる制度の積極的運用、それから労働省による直接指導も含めた多様な手段を使った計画的な雇い入れ指導の強化などの措置を講ずることといたしたいと思っております。  また、従来から積極的にやっておりました納付金制度を財源とする助成金制度の活用でございますとか、職場定着指導の徹底などにさらに取り組んでまいりたいと、このように考えております。  また、このような達成指導を行っても正当な理由がなく改善努力を行わない、こういう場合が出てまいりました場合には、最終的には企業名を公表するという、そういう制度を的確に運用することによってさらに雇用率制度の徹底に資してまいりたい、このように考えております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 その雇用達成率というんですかね、その達成率というのは何を基準にできたんですか。民間、公務員別々になっていますね。これは何を基準にやられたんですか。そして、民間と公務員の達成率の状況はどうなっておるんですか。

七瀬時雄労働省職業安定局高齢・障害者対策部長

○政府委員(七瀬時雄君) 民間につきましては法定雇用率一・六%ということになっておりますけれども、これは雇用率制度の適用になります職種、つまり除外職種を除きましたトータルの労働者の数とそれから障害者の方々の数を比較いたしまして、いわば障害者の方々の失業率といいますか、雇用の状況が健常者の方と同じようになるというような一定の算式に基づいて定められている中身でございます。  雇用率の達成状況でございますが、まず民間につきましては一・六%になっておりまして、実際の雇用率は一・三二%ということで前年に対しまして〇・〇一ポイント改善が見られておるわけでございますけれども、率直に申しまして法定雇用率との間にかなりの乖離があるということでございますので、先ほど申し上げましたように、さらに多様な手段を使いながら一・六%を達成されるように最大限の努力を払っていくべきものだと考えております。  次に特殊法人、政府関係機関でございますけれども、これは一・九%が適用されまして、実雇用率は一・七九%でございまして、前年に比べまして〇・〇五ポイントの改善が見られております。  次に官公庁でございますけれども、二%が適用される非現業的機関の実雇用率は国の機関が二・〇四%でございます。それから都道府県の機関が一・五九%、市町村の機関が二・二五%ということになっております。なお、念のため申し上げますと、中央省庁及び都道府県の知事部局につきましてはすべて法定雇用率を達成しているわけでございますけれども、市町村長の部局につきましては一一%が未達成になっている、こういう状況がございます。  次に、一・九%が適用されます現業的機関の実雇用率につきましては、国の機関が一・九九%、都道府県の機関が二・八九%ということになっておりまして、トータルとして雇用率は達成されている、このように認識いたしております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 国家公務員の場合とか地方公務員の場合については大体達成率を満たしておるという御説明のようですが、私はやっぱり、雇用達成率というものをしておるのは、一般の健常な人たちの対比と同率という前提に立っておるわけでしょう。だから、全部の身障者、働きたいという希望者全員を指しているわけじゃないですね。そこに一つ問題があるんです。なぜ問題があるかといえば、健康な人の場合は率直に言って日稼ぎとかいろいろできますわね。しかし、障害者の場合についてはなかなかそうもできない。それはそういう意味では雇用の実態というのは深刻ですよ。深刻であるがゆえに、ここはやはり完全に保障していくという支えが私は必要だと思う。そういう意味で、達成率の問題についてはそういう意見を持っておるわけです。  それからもう一つの問題として、公務員の場合達成率がいっていると言ってみても、私は率直に言って例えば教員であるとか、いろいろこう事例を見ると、でこぼこの中ではいっていない率は高いですね。  先日問題になりましたように、地方公務員の採用試験で、いわゆる点字による試験用紙がないと。したがって目の見えない人は受験ができないということが問題になっていましたね。そういう問題等についても、私はやはり今後考えていかなきゃならぬのではないかと思うのですがね。これはどうでしょう。自治省としてはどういう受けとめ方をしていますか。

滝実自治省行政局公務員部長

○政府委員(滝実君) 身体障害者の雇用につきましては、この十年間に数字としてはかなりの改善をしてきておると、こういうふうに私どもは見ております。しかし、ただいま先生の御指摘のように、教育委員会関係では、これはいろいろな制約があるわけでございますけれども、十年間、数字としてはほとんど進展していないと、こういうような状況もあるわけでございまして、私どもとしてはやはりこの国際身障年というものを契機としてこういう問題については積極的な取り組みを、さらに一層前進させなければならないと、こういうふうに考えております。  ただいまもお話のございました従来非常に難しいということであったような人たちにつきましても、これは先般人事院が視覚障害者について新しい採用試験方式を考え出すと、こういうようなことも表明いたしておりますので、私どもも地方団体につきましても、そのような観点からこれは人院とも協議をしながらひとつ御相談させていただいて、的確に対応してまいりたい、こういうふうに考えております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 これは私がこの問題で、あなた方は公務員二課か何課かね、電話して数字を教えてくれということで電話したんですよね。そうしたら知りませんと。労働省の方が知っておるからそっちの方から聞いてください、こういう感覚なんです、この問題に対して。これは私は率直に言って、自治省全体でこんなことになっていたら大変だと思う。今あなたが答弁したのと全然違うわけだから。そこら辺はひとつよく留意してほしいなと思うのですね。  それから労働省、もう一つ聞いておきたいと思うのですが、中小企業ほど、零細企業ほど、言うなら財政力がないからこういう障害者を入れることは財政的に苦しいというならわかるんですよ。ところが達成率を見ると、百名以下のところは多くて、そしてしかも千名になったら、従業員千名以上のところになったら本当にだめだね、これ。こういう大企業ほどだめで、中小零細企業ほど達成率をまじめにしておる。なぜ、これが私の常識からいうとわからない。それが一つ。  それからもう一つは、業種別に見ると工業、建設、製造業、運転、運輸、通信、こういうところは比較的に努力しておる。ところが金融、保険、不動産、電気、ガス、水道、卸、小売、飲食店か、これがひどい。特に銀行なんか何でひどいのか私はわからないんですよ。率直に言って、証券会社にしてもね。相当なあなた、転げ回ってもうけているとは言わぬけれども、障害者の雇用について、それで銀行が倒産なんて聞いたことがない。そういう面で見ると、私はこの辺がどうしてもこの本表を見れば見るほどわからない。これは何ですか、原因は。

七瀬時雄労働省職業安定局高齢・障害者対策部長

○政府委員(七瀬時雄君) まず、規模別に見まして、千人以上の大企業が達成率が低いというのは御指摘のとおりでございまして、私どもといたししては、特に大企業の本社、本店のあります地域を中心に、ブロック別の事業主、業種別の懇談会を開催するなどしながら大企業の雇用率の達成にさらに努めてまいりたいと思っております。  大企業の率が進んでいない状況の理由はいろいろあろうかと思いますけれども、一つには、大企業におきましては実雇用率の算定の基礎となる常用労働者数が非常に大きいために実雇用率の急速な向上が実現しにくかったと、こういう側面があろうかと思いますし、また障害者の方々はいろいろ多様性がございますが、そういった障害者の方々が定着をして落ちつくという場合に、何と申しますか、中小企業の家族的な雰囲気という、言い方がよろしいのかどうかわかりませんけれども、きめ細かな労務管理といいますか、そういったことで中小企業の作業方式、そういったものがよりなじみやすいといったそういった側面はあろうかと思いますが、ただ、そう申しましても、繰り返しますけれども、大企業の方でおくれているという事態は極めて重要な問題であろうかと思いますので、その点には特に重点的に今後とも指導の対象にしてまいりたい、このように思っております。  それから業種別につきましても金融、保険業、卸売、小売業それから飲食店、そういったところが非常に雇用率の達成がおくれている、こういう状況もございますが、これにつきましても、特におくれている第三次産業の飲食店とか卸売、小売業とか、そういったものにつきましても業種別の懇談会を開催しながらやってきておりますが、さらに指導を徹底してまいりたいと思っております。  また最近、事業主の方々に年に何回か、一回か二回になろうかと思いますけれども、事業主の方々に一カ所に集まっていただき、また就職を希望する障害者の方々にも同じ場所に一カ所に集まっていただいて、いろいろな希望なり選択をしながら就職に結びつくようなそういった方式なども活用いたしておりますが、いずれにいたしましても、先生御指摘の大企業の問題、それから第三次産業の問題については十分な問題意識を持ちながら、さらに積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 ひとつぜひ積極的に取り組んでほしいと思うんです。これは大臣ね、率直に言って国際障害者年十年がもう八年たっている、あと二年で終わろうとしている。そして今お聞きのとおりですよ。大企業ほどサボっておる。同時に、そういう金がうなっているところほどやっていない。率直に言って、私は労働省、どういうふうに努力、していないとは言いませんけれどもね、中小零細企業なら余り、少し強く押しつけると率直に言って倒産ということが起こるかもしれませんよ。しかし、こういう大企業なり金融とか、こういうところが努力しないというのは、それは幹部の頭の問題だと思うんですよ、率直に言って。経営とは何もかかわりがないですね。そういうところをきちっと納得させていくというか、指導していくことが私はやっぱり政府なり我々の重大な役割だと思うんですよ。  今アメリカなどでも一%クラブというのか、お金を、もうけた利益の中から一%分社会に還元するというそういうことも起こっているし、日本の場合でもやっぱり漸次そういう方向は出てきているわけですよね。これは基本は何かというと、政府なり行政に携わる者を含めて私は、障害者が職場におるのが不自然であったり、町を歩いてみてもデパートに行ってみても銀行へ行ってみても、それから役所に行ってみても、障害者と関係ないつくりになっている。乗り物もそう。こういう日本の社会そのものが異常だと思うんですよ。障害者と一緒に、障害者が何不自由なく乗り物に乗れて、デパートに買い物に行けて、そして役所にも来る、これが何不自由なくできるような社会、それが私は本当の社会だと思うんです。  そういう意味で、この異常な実態というものを私はやっぱり、努力したけれどもできぬとかいうことじゃなくて、これは大臣どうですか、国務大臣としても閣僚会議にも諮って、そして大臣が音頭をとってでもやる、こういう決意はお示しできませんか。もう決意の問題ですよね、これは。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 所管の労働大臣とも早速話し合ってみます。と同時に、地方自治体、官庁、もちろん率先して雇用率達成という形に全力を挙げるべきであろうと。今聞いておりますと、地方自治体の方は比較的に数字の面では雇用率を達成しておるようでございますけれども、今聞いてみますと、先生、教職員の方にはおくれておるわけでありますし、それよりもちょっとおかしいと思ったのは、今御指摘のあった金融機関あたりが、保険とか金融機関業がそういった形に非協力的であるという形はまことに遺憾だと思います。  こういったことも踏まえて、これはやっぱり法人所有の固定資産税も別個に考えなきゃいかぬ問題じゃなかろうかなと思うわけですけれども、いずれにしてもまず官庁から、地方自治体を含めて雇用率を上回ったところには、上回っている自治体に対しては、何かこう政府としても奨励規定みたいなような形で表彰状でも感謝状でも出すとかというような形で手だてはいろいろあろうと思いますから、労働大臣に早速持ちかけて、積極的なPRも含めて、まさに公共の施設あたりは最近はみんなない方がおかしいくらいに、障害者対策ができていない公の施設というのはおかしいくらいの風潮にもなってきたことは喜ばしいと思っています。率先してやらすように努力いたします。

佐藤三吾日本社会党・護憲共同

○佐藤三吾君 終わります。

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十五分まで休憩いたします。    午後零時二十三分休憩      ─────・─────    午後一時二十五分開会

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 私は、大きく分けて四項目についてお伺いいたしますので、よろしくお願いいたします。  まず第一点目は、自治省の税務局長にお伺いいたします。  マスコミでも大きく報道されました固定資産税の課税ミスの問題についてでありますが、実は私は、御存じかと思いますが、昭和三十七年からちょうど十年間、島根県の西の益田市と浜田市で十年間県税事務所に勤務をいたしておりました。当時は国税、県税、市町村税といういわゆる三税が一緒になって共同受け付けをしたり共同調査をしたりということが主流でありまして、私自身この固定資産税の業務に携わったことがあります。その私の経験から見て、当時は固定資産税の納税通知書に内訳の添付というものがあったと思うんです。私、書いた覚えがあるんですが、それが今回のこのことでそういったものがないということで、ああそうかなというふうに思ったんですが、今の体制になったのはいつごろからですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 随分古くからいろいろ税のことで実務的にお詳しい方に私が御答弁するのはちょっと恥ずかしいのでございますけれども、私どもが固定資産税を所管いたしましたのが昭和二十五年でございます。それまでは、明治六年に地租改正がございまして、その地租改正以来一応国税という形でやっていたわけでございますが、その地租が、シャウプ税制によって地方税法ができたときに、家屋税や何かとあわせまして固定資産税という形に一本化されたわけでございます。  その後この固定資産税は一貫して地方税法の中に制度化されているものでございますが、今御指摘の納税通知書の様式につきましては、課税標準額の総額それから税額、これは土地、家屋、償却資産ごとにたしか分けて書くということにはなっておりましたが、その課税標準、税額、それぞれ総額を書くということで様式も決められておりましたし地方税法も決められておりまして、それが一貫して今までの税法の中に書き込まれているものでございます。  そういう意味で、今先生御指摘のように、内訳をおつくりになったということであるとすれば、それは恐らくその地域の税務当局の方々が住民の方々に対するサービスとして、法律に求められていないものを自主的におやりになったのではないかというふうに理解をいたします。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 今回のこの横浜の問題が出ましたときに、新聞報道の中に、どこの自治体でもミスが皆無とは言い切れないといったような自治省の固定資産税課のコメントが載っておりまして、実は私のところの島根県の内部でも数件同じようなことが出てきて、住民と職員との間で住民が詰め寄る。そんなに私たちも神様じゃないわけだから誤ることもありますわね、自治省でもこう言っているでしょうといったようなことで、言えばみんなで渡れば怖くない式の開き直りみたいなこともあったやに聞くわけですが、そういうことから見るとこの新聞報道に出たコメントというものの持つ意味は大変重要だと思うんですが、その真意は何ですか、それを聞きたいんです。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 固定資産税の課税は、市町村が独自に調査をしてその調査に基づいて賦課をする税でございますから、市町村が住民の方々に一方的にいわば税を納めてくださいということでございます。そういう意味からいって、この税の信頼性を確保するためには課税誤りというのはあってはならないことでございます。そういうことで、私どもとしては、機会あるごとに各課税団体が課税誤りのないようなチェック体制を常に心がけてほしいということでお願いをし、会議の都度、そのチェック体制についてもいろいろと御協議をしているというようなことでございまして、これが当たり前だというような、そういう受けとめ方でこの問題を処理するとこれは大変なことになろうかと思います。あくまでも、一つも間違いがないということを常に考えながらこの税を執行、運用していくということが私どもに課せられた責務ではないかと思っております。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 今回横浜市でこういう事件が発覚をしたということは、横浜市当局が親切で、住民に対するサービスとして内訳の添付をされたということなんですが、先ほど最初に私が聞いたときの答弁からいくと、もともとそのようなものは法的には決まりとしてはなかったということのようですが、では、現在全国の自治体の中で固定資産税の納税通知書に内訳をつけている団体というのは幾らあるのですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 仰せのとおり、税法上は内訳を添付するということは義務づけられていないわけでございますが、最近やはり税に対する住民の皆さん方の関心も強くなってきておりますし、課税の内訳というものをなるべく明らかにして税を納めていただくのが望ましいということで、私どもとしても地方団体の皆さん方に、課税の内訳というものを、法律上は義務づけられていないけれども、こういうものを添付して納税をしてもらうようにというような御指導も実は、これは正直に申しまして最近でございます、最近になりまして、そういうことを始めました。そういうことで、体制の整っているところがまだ十分でございませんで、私どもが現在調べた範囲では、横浜市、大阪府の吹田市など七団体が納税通知書に課税資産の内訳をつけてやっているということでございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 全国で七団体ある、こういうことですね。いわゆる課税ミスをなくするための一つのありようとして地方税法四百八条の実地調査の問題がありますね。これは義務規定ですか、四百八条というのは。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 地方税法第四百八条におきましては、市町村内に所在する資産の状況を毎年少なくとも一回は実地調査をする旨の規定がございます。この規定は、しなければならないという規定ではございますが、これに対する、何と申しますか、罰則とかそういうものはないわけでございますし、これによって法的な、これをやらないから法的な影響が変わるとかということではないわけでございますから、そういう意味ではこの規定はいわば訓示規定と申しますか、これを、こういうことを努めろ、やるようにしなさいというような趣旨でこれが定められているというふうに考えているわけでございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 質問したことだけに答えてくださいね。私は、義務規定ですかと、こういうことを聞いただけですので。  それで、これには「毎年少くとも一回実地に調査させなければならない。」と、こうあるから、私も義務規定だと思うんです。ところが、固定資産税逐条解説というのが自治省の固定資産税課から出ております。これには、今あなたが言われたように、訓示規定だと、こうありますね。法律には、しなければならないと、こうあるのに——法律に決まっているんですよ。固定資産税課から出された逐条解説では、今言われたように、無理にしなくてもいいんだというようなことを書いてあるんですね。これは行政当局として、立法権を大いに侵すものではないかと私は思うんです。その点どうですか。簡単にお願いします。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) そういう体制をつくって一年に一回は調べるようにしなさいということで、それを行政当局に、そうするようにしなさいということを……

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 しなければならないと書いてある。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) と言うていることでございまして、これを義務規定——義務規定というのをどう考えるかでございますが、これに基づいてやったものが法律上効果がこれによって左右されるというような趣旨でない規定であるというふうに御理解をいただきたいと思います。これをやらなかったから課税行為そのものが違法になるとか、そういうようなものではないんじゃないか、こういうふうに私どもは理解しているわけでございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 できるだけ簡単にお願いしますね。あなたの答弁も含めて三十五分しかないわけですから、よろしくお願いします。  そこで私は、この前の少年法の問題にしろあるいは公選法の問題でも私ここで何回も取り上げましたが、義務規定かそうでないかで結果が全然違うわけですね。だから私は、今の問題についてはあなたとは見解を異にするということだけを申し上げて、次に進みたいと思うんです。  そこで、四百九条、四百十条の関係ですが、固定資産評価員あるいは補助員、これは全国に何人おりますか。また、それはどういう基準で定められた、その定数がですね、お伺いします。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 地方税法によりまして固定資産評価員の設置あるいは補助員の設置の規定がございますが、これについて具体的な基準というものを私ども設けているわけではございません。そういうことで、全国で何人ということはちょっとわからないのでございますが、通常、固定資産評価員は、評価というものの一元性、市町村内の一元性を考えて通常一人である、一市町村ですね、一人の場合が多い。それから、小さな町村の場合にはこの評価員を置かない場合もあるようでございます。それから補助員につきましては、市の規模によりまして、大きな市で数百人、それから中規模な都市では数十人、それから小さな町村では置いてないところもございますし、非常にまちまちでございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 今回横浜市だけでも千件以上のものが見つかったということからすると、全国的に言えることですが、その評価員とか補助員というものの数が絶対的に不足しているというふうに思うんですが、四百八条の関連でどのような評価をしていますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) この問題は、人数の問題もさることながら、そのチェック体制をどういうふうにつくっていくかというような問題にも関連してくる問題だと思います。例えば電算によるチェック体制、あるいは航空写真を使って上から調査をするという方法もありますし、そういうようなことで、人数そのものもさることながら、そういうチェック体制をやはりもっと充実していかなきゃならないというふうに考えているわけでございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 ほかの問題もありますので、この問題は次の一点だけでおきたいと思うんですが、自治大臣にお伺いいたします。  大臣も御認識のように、今回この横浜のミスが見つかったということ、そして全国的には同様な状況下にあるということが十二分に推察されるということを考えた場合、今後、固定資産税の納税通知書を出すときには内訳を添付させるということを早急に義務づけるということと同時に、人的体制の強化を含めて早急に対応を図るという必要があると思うんですけれども、その点について改めて決意をひとつおっしゃっていただきたいと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 横浜のミスの例はこれは全国自治体に大変大きな警鐘を与えたと思います。話題にもなったと同時に、これはしかしミスはミスとして適切に処理してもらわなきゃ困るわけですけれども、私はやっぱりこのミスでむしろ自治体の固定資産税のいわゆる賦課税としてのやっぱりこういった形、これはいい形で参考にしてほしいと思うんです。添付書を添えたと。住民に閲覧のあれはありますけれども、そんなのを見にいく人はほとんどいないわけですから、やっぱり本当に行政の信頼を確保するという意味においては、横浜の例に見習って添付するくらいの努力が大変大切だなと思います。ですからこれはいい意味で一歩前進して、公平公正を欠かないように各自治体が見習っていただく、そういった方向で指導させるようにいたしたいと思います。  ただ、義務化するという形をやっていくと、今言ったようにマンパワーといいますか、人手の問題、やっぱりそれぞれの自治体のこの台帳整備がどういう形になっているのか、コンピューターでみんなやっているのか、そういった実態も踏まえなければなりませんから、ともかく重立った市がそういった方向で見習ってくれれば恐らくこれは全国的に当然自治体の一つの義務的な姿勢になっていくんじゃないか。そういった意味では横浜の例をいい方向に誘導してまいりたいと思います。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 今後内訳を添付するように指導したいと、こういうことですね。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) そうです。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 はい。  それと、既に時効にかかって返すことが法的に難しいということで、お聞きすると横浜市当局に過誤納付金問題の研究会を設置してやるとかということを聞いたのですが、横浜市だけの問題でないですわね、これは。だから、自治省の中にそういった問題をどう根本的に解決するかということの具体的検討機関、検討をされるそういったことが必要だと思うんですが、その点はどう思われますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 課税の具体的な執行の問題はこれはそれぞれの自治体が実施するということで、それぞれの自治体にいろいろな事務処理の濃淡があろうかと思います。そういう意味で、第一次的にはこれらの誤りというものはそれぞれの自治体が最終的に解決をしなきゃならないという問題でございまして、そういう趣旨で市においては早速今御指摘の研究会を設置しまして、その救済方法と申しますか、対応策を早速協議も始めてもらったものでございますので、これを私どもの方も十分見守りながら支援できるところは支援していく、また私どもが御意見をあるいは御指導できるところがあったら御指導していくというようなことでまず進めていただくというふうに今は考えているところでございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 いずれにしても、法的には難しいけれども最終的には救済する方向で検討をさせていると、こういうことですね。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 納税者の信頼確保のための措置をどういうふうにやっていくかということで研究してもらうということで、御理解いただきたいと思います。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 次の問題に移ります。  消防行政についてですが、三月十八日に起こりました長崎屋尼崎店の火災の問題でその後の捜査状況についてお伺いいたします。

中門弘警察庁刑事局長

○政府委員(中門弘君) この火災につきましては、兵庫県警察におきまして所要の捜査を進めておるところでございます。現在までに現場の出火の状況等を掌握いたしますために、出火現場付近の目撃者あるいは不審者、そういう人を割り出すために現場周辺の聞き込み捜査あるいは買い物客からの事情聴取、また現場付近で目撃されております人物でその特定等ができておりません人物につきましては似顔絵等もつくりまして、それを捜し出す捜査等を進めているところでございます。  また一方、四階及び五階の防火扉の一部が商品等が置かれていたために閉まらなかったのではないかというふうな状況が認められるところから、その辺のところの状況を明らかにしますために、去る五月二十九日に現場を復元しまして火災の燃焼実験を行ったところでございます。この実験を通じまして、火災の延焼拡大状況の把握等に努めるとともに、防火の管理実態の解明をも行うというふうな捜査を進めておるところでございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 三月二十六日に私がここで質問しましたときに答弁のありました物品販売店舗等における防火安全対策検討委員会、これの報告書はその後どのようになっているか。  また、新聞報道によりますと、スプリンクラーの設置基準を六千平米から三千平米に改正するということのようですが、私は、三千平米になったところで、私があのときに指摘したように、スーパーとかあるいはデパートといったような子供やお年寄りが気軽に遊べるサロン化したようなところでは、それだけで事足りるということにはならないということについての、もっと厳しい条件づけとかあるいは従業員の避難訓練を含めた教育とか、そういったことについてどのようにお考えですか、お伺いいたします。

木村仁消防庁長官

○政府委員(木村仁君) 初めに委員会の答申内容について簡単に御説明せよということでございますので、担当の次長から説明させて、その後スプリンクラーの……。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 簡単にしてください。あと十分しかない。

島崎実消防庁次長

○政府委員(島崎実君) この委員会については委員長を務めましたものですから委員会の検討結果を簡単に御説明申し上げますが、三月二十四日に設置いたしまして、四回開いて五月三十日に結論をまとめております。  その骨子を簡単に申しますと、一点は、物品販売店舗等におけるスプリンクラー設備の設置義務、今お話しのように六千平米を三千平米に拡大する。それからまた、これらの規模未満のものについても施設の状況に応じてその設置を促進していきたい。それから第二点は、避難経路の確保対策として防火戸、防火シャッターの管理強化を図るほか、避難器具の設置強化等複数の避難経路の確保を図る。それから三点目が、防火管理上の適正な運用の確保対策として、防火戸、防火シャッターの閉鎖障害、避難経路の物品放置等についての自主チェック体制の確立を図る。そしてまた「適」マーク制度を見直して悪質なケースについては「適」マーク制度の返還をさせるなど適正な対策を講ずる。それから第四点が、初期消火、避難誘導等に係る防火管理体制の充実強化のための実践的な訓練を行う。  以上、主な内容でございます。

木村仁消防庁長官

○政府委員(木村仁君) 三千平方メートル以上では不十分ではないかというおただしでございますが、ただいま御報告申し上げましたように、検討委員会において慎重な専門家の検討が行われました結果、六千平方メートルであるものを、現在三千平方メートルとなっている特定多目的に使用される雑居ビル等あるいは病院について三千平方メートルとなっているのと合わせるのがよろしい、こういう答申を得ましたので、そういうことにいたしております。  なお、今申しましたように、三千平方メートル以下の建物であっても、特に高層になっているとかそういう状況のもとでは、強力にスプリンクラー設置を指導していくということにしております。  また、避難管理の徹底につきましては、既に六月四日に物品販売店舗等における防火安全対策等についてという通達を全国に出しまして、物品販売店舗等における防火管理体制指導マニュアルを示し、その徹底を期しているところでございまして、詳細は省略させていただきます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 消防ヘリコプターの整備ということが考えられているようですが、私は、林野火災とかあるいは救急活動ということを総合的に考えた場合、もっと広域的に考える、またそのものはできるだけ重装備を備えた大型化ということが望まれる、こう思うんですが、その点についてお伺いいたします。

木村仁消防庁長官

○政府委員(木村仁君) 御承知のように、昨年三月消防審議会から、二十一世紀当初までには各県少なくとも一機以上のヘリコプターで十五分到達という目的を達成するようにという答申を得ておりますので、ヘリコプターの整備に関する研究会を設けまして昨年度研究をし、いろいろな技術的な問題を明らかにいたしました。その中で整備の方法としては、県内の中核都市等が消防ヘリコプターを整備する方法でありますとか、あるいは全国を十数ブロックに分けて各ブロックで共同して持つようにする方式でありますとか、幾つかの選択肢を選び、それを本年度研究を続けて結論を出すことになっておりますので、おただしのことも考えながら検討してまいりたいと存じます。  また、重装備の方がいいということにつきましては、従来の指定市等で購入しております消防あるいは防災のヘリコプターは、傷病者等を搬送する意味から中型以上のものになっておりまして、私どもの補助基準も、例えば千キロ以上の水バケツをつり下げる能力があるとか、二基のエンジンを持つとか、そういう高度のものとなっております。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 警察庁長官にお伺いいたしますが、就任当初決意表明をされました事件に強い警察というその言葉と裏腹に、最近における全国的に大変深刻な凶悪事件というものが頻発している、そしてそれの未解決の問題が多々あるということ、そのことについてのまず基本的な見解とそれを解決するための対応をどのように考えておるか、簡単にお願いいたします。

金澤昭雄警察庁長官

○政府委員(金澤昭雄君) 重要凶悪事件に関します未解決事件が残っておりますのはまことに遺憾というふうに考えております。また、この解決については全国警察、全力を挙げて今努力をしておるわけでございます。  そこで、お尋ねのそれじゃどういう施策をとっておるのかということでございますが、この解決のために今三つの柱を挙げて全国警察を指導しております。その柱は、一つはこれはハード面でありますが、警察の捜査に関します組織、制度、仕組みの見直し、それから装備資機材の充実ということ、例えば全国各県警察に広域捜査班を新たに設置するということ、それから各種のコンピューターを利用しましたいろいろな捜査の仕組み、これを整備するということ、それから事件指導の体制を強化する、こういった仕組みを現在整備しつつあります。  もう一つの柱は、これは人的な問題でありますが、捜査員の質の向上ということで、これは捜査の実務をいかに捜査員の中に植えつけるかということで、昇任試験の問題、教養の問題ということで捜査実務を重視するという施策を今とりつつあります。  それからもう一つは、国民の理解と協力をいかに得るかということ、これは非常に大きな問題でありますので、これに対しましては被害者、参考人の応接の問題というようなこともあります。そういったことで、広く国民の理解と協力を得てバックグラウンドを強化していきたい、こういうふうに考えて努力をしておる最中でございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 今や過疎地域の農村地帯でも大変問題になってまいりました薬物犯罪というものについての現状と対応、それからマネーロンダリングということが今言われておるんですが、それはどういうことで、その対応を含めてお伺いしたいと思います。

加美山利弘警察庁刑事局保安部長

○政府委員(加美山利弘君) 薬物事犯の現状ということでお答えいたしますが、平成元年中における主な薬物事犯の検挙状況ですが、覚せい剤事犯は二万三千二百九十六件、一万六千六百十三人検挙しておりまして、二百十七・六キログラムを押収しております。主な麻薬事犯のうち、コカインでございますが、それは百三十八件、八十八人検挙、十三・七キログラムの押収となっております。ヘロイン事犯は百十件、九十人検挙、二十七・七キログラムを押収しております。大麻事犯は千六百八十五件、千三百四十四人検挙、四百三十六・七キログラムを押収しております。特に、コカイン、ヘロイン、大麻の押収量は昨年はいずれもこれまで最高の記録をしているということでございます。  覚せい剤事犯の検挙人員でございますが、昨年はやや減ってはおりますものの依然として高水準であるということで、薬物事犯の現状としては大変憂慮すべき状況というふうに見ております。  これに対しまして、全国の警察を挙げまして暴力団等の薬物の供給組織及び末端乱用者の取り締まり、水際対策、広報啓発活動を強力に行うとともに、これらはすべてといっていいほど海外から入ってきますので、海外の捜査機関との連携を強めるなど総合的な対策に努めているところでございます。  なお、マネーロンダリングということでございますが、これは薬物取引によって不正に入手した汚れた金を金融機関を利用するなどして不法な収入の痕跡を隠ぺいする、そして合法的な収入を仮装する行為を言っておりますが、このマネーロンダリングの犯罪化は麻薬犯罪組織等に対抗する手段として考え出されたものでございますが、これは麻薬取引などによる不正な収入が麻薬犯罪組織等に帰属するのを防止しようとするものでございまして、犯罪組織等の壊滅に有効な手段と考えております。  そこで、現在関係省庁の間で、マネーロンダリングの犯罪化等を内容とします、一九八八年国連において採択されました麻薬新条約の批准のための国内法の整備等についての検討が進められております。警察としましても、本検討に積極的に参加しているところでございます。  以上でございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 最後の問題に入ります。  まず、自治大臣にお伺いいたしますが、自治大臣が今入っておられます自治大臣室、自治大臣の部屋、面積は何平米あると思いますか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) アバウトな感覚で三十坪ほどあると思います。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 時間があと二分しかありませんので、私から言いましょう。アバウトで言えば大体合っているんです。八十三・五〇です、自治大臣の部屋が。もう最後だから、一応私みんな言います。ところが、外務大臣の部屋は百六十七平米、それから国土庁長官の部屋が百二十七、それから農林水産大臣の部屋が倍の百六十二、ほかの大臣室は大体倍ですよ、全部。  私から何でこれを取り上げるかというと、自治省、警察庁、私もあいさつ回りに時々行きますが、もう真っすぐに歩けないんです。斜めになって歩かないと出られないぐらい物すごく狭いんです。その上、全国からたくさんの陳情とかいろんな人がたくさん来られる。たくさん荷物を持って来られる。出られるときはなぜかそれは手ぶらで出られる方もあるけれども、それはさておき、とても執務が快適にできるという状況じゃないんです。ちなみに、ほかの省のことを見ますと、例えば国土庁が一人当たり十二・八平米です。それから大蔵省が一人当たり十一・七です。それから農水省が十二・六ということになっておりますのに、自治省は実に五・九です。それから消防庁が五・六、警察庁が五・六です。つまりよそに比べて大体半分ですよ。そんなに狭いところになっておる。  そこでお伺いしたいんですが、なぜそのようなことになっているのか官房長に伺います。もう時間がありません、自治省の官房長、警察庁の官房長に聞きますが、この建物はいつできて、なぜ今までそのままほうっていたか。そういう高級官僚の皆さん方が腰かけ程度だから愛社精神がわかない、そういうようなことで自分たちの環境をよくするということを怠っていたのではないかという一部の批判もあります。しかし、この庁舎というのは皆さん方だけのものでなくて国民全体の共有財産であり、全国からいろんな人が来たときにやっぱりゆっくり座って話ができるというようなスペースが必要だというひとえに国民の行政サービスの一環だろう、こう思うんですが、その意味から、いつ建設されて、どういう規模で、現状をどのように認識されるか。なぜ現在までこの整備計画というものが自治省なり警察庁の方から建設省に要望がなかったかどうか、これをひとつ……

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 岩本君、時間です。終わってください。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 それから、これを所管する建設省としては要望があるなしにかかわらず当然直していかなければならない義務があるはずだ。その意味からいくと、なぜほうっていたかということを建設省の当局に伺って、終わります。よろしく。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 現在自治省と警察庁等が入っておりますあの合同庁舎第二号館は昭和八年に完成をしておるものでございます。最近におきまして、自治省におきましても事務量が増加しておりますし、あるいは書類、事務機械等も非常に増加いたしておりまして、執務のスペースが狭くなっておりますし、会議室も手狭である、そういう傾向にあるというふうに考えております。私どもといたしましては、庁舎内のスペースを最大限に有効活用すべく努力をいたしておるところでございます。  先ほど大臣のお部屋につきましての御質問がございましたが、最近つくっております中央官庁におきましては、係員につきましては四平米、係長で言いますと七・二ぐらいのところで積算をいたしておるようでございます。ちなみに大臣につきましては百二十平米というようなことで設計をいたしておるようでございます。  庁舎の建てかえにつきましては、私どもの省は職員数が少ないわけでございまして、単独での建設は考えていないわけであります。庁舎が老朽化をいたしておりますので、適切な時期には新庁舎に入居できますように人事院、警察、建設省等とも今後協議してまいりたい、こういうふうに考えておるわけであります。  庁舎全体につきましては、順次数多い庁舎を建て直しておりまして、私どもの方のところにまだ順番が来ていないということで御理解をいただきたいと思います。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 現在までなぜ要望しなかったのか。

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 時間を守ってください。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 関係省庁の会議等がございまして、そこで話題にはさせていただいているところでございます。

岩本久人日本社会党・護憲共同

○岩本久人君 話題程度ですか。建設省、警察庁。

浅野信二郎警察庁長官官房長

○政府委員(浅野信二郎君) 私どもの方もただいま自治省官房長がお答えいたしましたのと基本的には同じでございますが、私自身も通算してあのビルには十五年以上勤務しておりますが、その間でも、庁舎の増築とかあるいは一部の事務部門の移転によりまして業務量の増大に対応するスペース確保、設備の改善等に沿いまして良好な勤務環境等の保持に努めております。それにいたしましても、確かに老朽、狭隘ということは否めない事実でございまして、今後関係省庁、建設省等とも協議をしてまいりたいというふうに思っております。

石岡征也建設省大臣官房官庁営繕部営繕計画課長

○説明員(石岡征也君) 建設省としましては、老朽、狭隘の庁舎についで、その状況に応じて逐次建てかえ等の整備を進めてきており、現在中央合同庁舎第六号館を建設しておるところでございます。自治省、警察庁が入居する中央合同庁舎第二号館につきましても、現在、現状を踏まえ、建設省といたしましては今後関係省庁と協議しつつ、早期整備が図られるよう一生懸命努力してまいる所存でございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 まず、地方税についてお尋ねしたいと思います。  消費税導入に伴いまして大蔵省がパンフレットを出しまして、日本は直接税が多過ぎるあるいは所得課税が多過ぎる、したがってサラリーマンの重税感というのが大変大きいというようなことで、所得課税そして消費課税、資産課税というバランスの問題だとか、また直接税、間接税の比率の問題などがいろいろ討議されましたし説明もされました。そこで、地方税レベルで見た場合、それが現実的に、直近のもので結構だと思いますけれども、所得課税と消費課税と資産課税、どの税金がどれに当たるか、厳密にちょっと資産課税のところ私も悩むところがあるんですが、こういった三つの金額とその比率、直間比率などの現状をお教え願いたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) まず、地方税におきます所得、消費、資産等の構成比でございますが、この区分はOECDの歳入統計の区分によりましてつくったもので申し上げますと、昭和六十三年度の実績で、所得が六〇・八%、消費が一五・六%、資産等が二三・六%でございまして、平成二年度見込みでは、これが所得が六二・九、消費が一二、資産等が二五・一、こういうことになっております。  それから直間比率でございますが、昭和六十三年度実績で直接税が八六・五%、それから間接税が一三・五%でございます。それから平成二年度の見込みでございますが、直接税が九〇・〇%、間接税が一〇・〇%ということになっております。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 ちょっと細かいことでお尋ねしますけれども、そのOECDの基準によれば、例えば流通税はどこに入っちゃうんでしょうか。まずきっと資産課税だろうと思うんですが。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) ちょっと細かい点についてあれでございますが、例えば流通税のうちの不動産取得税のようなものは資産課税等に入るというような格好になっているわけでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 余り細かいことを議論する気はないんですけれども、特に今お尋ねして回答をいただきますと、このバランスというものが所得課税が非常に重いという、消費税のときの大蔵省の説明のパンフレットなんかとぴったしのところがあるような感じでございます。また、直間比率についても平成二年度では九〇・〇で間接が一〇・〇だというような数字は何と論評していいのかちょっと表現しにくいんですが、地方税を預かる自治省としてはこういった数字をどのように認識しておられるのか、要するに理想的なパターンなのか、非常にゆがんでいるのか、ゆがんでいるならどのようにしたらいいのかというような点、よろしくお願いします。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 国民の税負担を所得、消費、資産の間でどうバランスをとるかということは、これは総体的にはやっぱり国税、地方税を合わせたもので見ていただかなければいけないんじゃないかという気がするわけです。地方税におきましては、地方税に適する税目ということでいろいろと今までも御論議をいただいた結果で、現在では都道府県税については住民税と事業税というものを主体にして税が構成されている。それから市町村税については住民税と固定資産税をこの中心にして税を仕組んでいるということで、間接税のウエートあるいは消費に対する課税のウエートというものはもともと低い形で地方に対する税源というものが配分されているということをまず御理解いただきたいわけでございます。  と同時に、今回の税制改革によりまして新しく消費税ができたことに伴いまして、二重課税になるものあるいは税が過重になるものについて、例えば電気税、ガス税というような消費税を廃止したり、あるいは料理飲食等消費税でございますとか娯楽施設利用税について大幅に調整をした、こういうようなこともございまして間接税のウエートが従来よりも下がってきた、こういうふうな状況でございまして、全体として直間比率については、国税、地方税合わせますとこれはやはり間接税が従来よりもふえてきたということは言えようかと思いますが、地方税だけで見る限りではこういうような格好になっているわけでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 本来地方の必要な経費に充てるべき財源を国税からいただいたり地方税からいただいたりするというようなことで今のような御説明になったと思うんですけれども、特に私が感ずるのは、いろんな面で地方税は各市町村の実力の差が大変大きいということで、したがって所得面に視点を置いた方が取りやすいという、言葉はおかしいんですが、徴収しやすいもおかしいでしょうけれども、まあ担税力だとかいろんな要素にかなうということでなっているんだろうと思うんですけれども、もう少しバランスよく、国税と地方税ということはさておいて、地方税だけでももう少しバランスよくいったらいいんじゃないかという発想は誤りなんでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) これはいろいろなお考え方があろうかと思います。ただ、この地方税につきましては今も御指摘のように、一番大きな問題として、各地域によって経済力が非常に違うということで税源がどうしても偏在するという問題が出てまいります。できるだけ税源の偏在のない税目を地方税で措置するという考え方が基本にございまして、例えば固定資産税なんかはそのいい例かと思いますけれども、土地や家屋というものはどこの市町村にもある、そういうものをやっぱり税源として地方税として制度化することが望ましいんじゃないかというような考え方から、現在のような直間比率で見ると非常に直の方にウエートがかかったようなものになっておりますけれども、これはやはり国民が地方税と国税両方負担するわけでございますから、それを両方でそのバランスがとれるということになれば、それはそれでやむを得ないんじゃないかなという感じが私どもしているわけです。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 抽象的な議論ばかりで申しわけないんですが、先ほど地方税にふさわしい税目として固定資産税というようなことをおっしゃられました。これまで私も聞いたりしておりますし、先ほどの議論でも何度か出てきました。簡単に言うと、昨今の土地高騰によって今度の、来年度の評価額の見直しによって大変重い負担が住民にかかってくる、それは非常におかしいんじゃないかというような話でございました。私がある意味で今の議論に異論を差し挟むわけではないんですけれども、固定資産税というのはやはり分相応に払っていただく税金としては非常にいい税金というか、シンプルな税金で、国民の理解がしやすい税金だろうと私は理解するわけです。  要するに高い土地を持っていれば高い税金を払うんじゃないか、こういうふうに一般住民は考えているのだろうと思うんですよ。ところが今までの議論などを聞いておりますと、これはそこに長く住んでいただくためにいただく税金でもあり、さらにそこに住んでおられるから行政サービスを受けられると。それのお返しとしての税金であるというようなことをおっしゃられるんですが、簡単に言うと、売ったときに大変値打ちのある不動産を持っておられる、そういう不動産を持っておられる人だからこそ担税力がある、担税力があるからこそ地方税としていただくんだと。いただくということはありませんが、課税するんだというような論理でいきますと、サービスに応じた税金という概念はなかなか私は住民にとってはわかりにくい意味合いだろうと、こう思うわけなんですよ。  前から議論していてまた蒸し返しのような議論で申しわけないんですけれども、例えば不動産で裁判をやる場合、訴状を提出します。その訴状に土地の争いの場合は収入印紙を貼ります。その収入印紙の額は、固定資産税の評価額を基準にしてやるということになります。先ほどの話を聞いておりますと、投機的な面それから期待的利益というような言葉でおっしゃって、そういうものを除いた額でやっているからある意味では適正な時価が出ているんだというような論法を強引にやっておられるとは言いませんけれども、そういうことでやっているんだと、こういう説明でございます。  それで、もう一度確認の意味でお尋ねしますけれども、固定資産税の基本的性格、これをもう一度お願いしたい。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 固定資産税は、私どもがいつも申し上げているのは、資産の保有、土地や家屋を持っているということと市町村の行政サービスとの間にいろんな受益関係がございます。そういう受益関係に着目いたしまして、資産に対しまして、その資産が継続的に保有されるということを前提にして、その資産価値に応じて毎年税負担をお願いする、こういう基本的な考え方に基づいて仕組まれている税制だというふうに考えているところでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 今のことは今まで聞いたとおりでございますけれども、自治省で編さんなさっている本をちょっと読んでみますと、固定資産税の解説の文言はこのようになっているんです。土地、家屋及び償却資産の資産価値に着目して課せられる一種の財産税的性格を有する収益税であると。ちょっと誤植だと思うんです、収益性であると書いてありましたけれども。  こういったようなことで専ら表現は資産価値に着目しているというせりふでございまして、今のようなことがなかなか出てこないんですね。土地を持っているとどんなサービスを受けるのかということで、私は余りこんな難しい理屈を言うとかえって住民の方はわかりにくくなってしまってどんなサービスを受けておるのかということになっちゃって、サービスを受けておるのは人間じゃないか、物がサービスを受けるということはどういうことなんだと、こんな疑問が出るわけなんですが、今の疑問に対しては土地はどんなサービスを受けるでしょうか、例えば土地。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) これはある意味じゃ抽象的な論議なのかもしれませんけれども、やはりそこに土地があるあるいは家屋があるということによっていろいろな市町村なりのサービスというものがそこに来るのではないか。例えば端的な例で、火事、火災があれば建物が燃えたときに消防自動車が来るというのはこれは市町村サービスの一つの形だと思いますし、あるいは下水道を敷設するというようなものも、そこに土地があるあるいは家屋があるからそこに下水道をサービスとして敷設するというような、そういうような側面があるのではないか。もちろんそこに人が住んでいるから行政サービスがあるわけでございますけれども、そういう土地や家屋のような資産と行政サービスとの間にはやはり一つの受益関係というものが存在するのではないかということでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 また端的な質問ですが、住民の方々、税金を払っている方々がそういう認識をお持ちでしょうか、そのようにお持ちだとお思いでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 私どもが地方税をいろいろと仕組む場合の一つの考え方といたしまして、国税の場合にはよく応能負担、能力に応じて負担するという考え方を前面に出しますが、地方税の場合には、もちろん応能的な問題もございますけれども、むしろサービスに応じた、受益に応じた税負担をお願いするという考え方で、むしろ応益負担という問題を地方税を仕組む場合の一つの考え方にしているわけでございます。  住民の皆さん方が一つ一つ税を納める、住民税を納める、固定資産税を納めるときに、これだけサービスを受けているからという御意識で負担していらっしゃるかどうかはちょっとわかりませんが、この税制を仕組むという基本的な考え方には、そういう応益的な考え方というのを常に持たせながら税制を仕組むということをやっているわけでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 先ほど佐藤委員が御質問だった、居住用の資産については固定資産税をかけるな、かけるなら減免せよというか、適正規模のものにはそれらしい安い税金にしろというような御意見でございました。私は、それに異論を差し挟む気はないわけでございますけれども、それは別の政策目的によってやればいいというふうに理解するわけでございます。先ほどおっしゃられた応能課税という問題について、やはり所得税が中心だと思いますが、県民税、市町村民税だと思いますけれども、それとて、先ほどの固定資産税とて応能課税じゃなかろうか。標準課税額、土地の適正な時価というお言葉をお使いでございますから、そういったものを持っている人は大変実力がある人だ、実力がある人だからその人に対して、土地を持っている人に対して税金を課するというようなことになります。  何をくどくど言うかというと、私は、税制が非常に複雑だ。地方行政委員になりましてから素人ながらいろいろ細かいのを見まして、自治省発行の六十二年版の「地方財政のしくみとその運営の実態」などの本を読みますともういっぱい変わってしまって、消費税があったからですけれども、非常に細かい。適用されていないような、使われていないような税金も多々ある。そういった非常に複雑な税制をおとりになっている理由がよくわからないわけですよ。そんなことで、もう少し単純明快な税制をやれないのかなという素人的な判断でございますけれども、そんな観点があるものですからちょっとしつこく聞いているわけでございます。  先ほどの中に、継続される保有を前提にしていると言うんですが、それは具体的には課税ではどんなところにそういった要素が投影されているんでしょうか。例えば、三年未満の土地には課税しない、すぐかえちゃった、売り買いされちゃった不動産には課税しない、そういうことが端的に言えば継続した保有が前提だということになるんだろうと思うんですが、具体的にはどこにそういう要素が出るんでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 地方税につきましては応益というものが前面に出ていると申し上げましたが、もちろん応益の裏には、やっぱり負担できない方には税は負担していただけないわけですから応能というものが根底にあることは事実でございますが、国税に比べて応益的な要素が大きい、こういうふうに御理解いただきたいと思うわけでございます。  それからまた地方税につきましては、税目が、仰せのとおり都道府県税、市町村税それぞれかなりの数の税目がございます。これが地方税制を複雑にしているという御指摘になろうかと思うわけでございますが、例えばイギリスのように従来はレートという、日本で言えば固定資産税に近いものでございますが、そういう単一の税目でこの地方税を構成しているというところもございます。それからその他の地域で、やはり国税と同じように地方税におきましてもいろいろな税を組み合わせて、それで地方団体にできるだけ税が均てんするような税の体系をとっていくとか、こういういろいろな思想の違いがあろうかと思います。日本におきましては、地方制度ができて以来複数の税目で地方税制というものができて、それが一つ定着されているというような事情もございますので、この仕組みというものはやはり今後とも続けていくべきではないかというふうに私どもは考えております。  それから三つ目の、固定資産税というものは保有の継続を前提にしているといった場合に一体それはどういう形で出てくるのかという点でございますが、私どもはこれがこういう性格があるから売買価格、実勢価格そのものを評価額に使えないんだというふうに考えておるわけでございます。ずっと持っているということでありますから将来の含み益を今の時点で課税するというのはおかしいわけでございますから、ですから投機的な要素とかあるいは含み益というふうな期待利益というようなものは実際に実現する時点で課税をすればいいということで、そこがやはり基本的に投影といいますか、保有の継続というものを投影している姿じゃないかと思うわけでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 今の説明はよくわかりました。  しかしながら、また常識的な世界に戻って、例えば固定資産税について、非常に大きい資産を持っておられる方、これは生活のための居住と違って大土地保有というようなことになると思いますけれども、そういった方には特に税率を幾らか累進制を与えて課税する。三年ごとに時価を見直していく、時価というか評価額を見直していくと同じように、時の流れ、膨らんだり減ったりするでしょうし、さらにたくさんお持ちの方は基本的には担税力があるというようなことから、一たん累進税率を採用したらやはり地方税の趣旨に反するようになるんでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) これは固定資産税の基本的な性格からも考えなきゃならないと思うわけでございますが、やはり固定資産税というのは、先ほど来申しましたようなこういう受益関係に基づいて応益的な負担をお願いするということでございまして、その所有者の何といいますか事情といいますか、その方がお金持ちだとかお金持ちでないだとか、そういうような要素というものを一応捨象いたしまして、そこに資産があるということだけを前提にして税の負担をお願いするという性格のものでございます。そういうことからいきますと、やはり税率というのはその資産価値に応じて比例的に税負担をお願いするというのが適切じゃないかということで、従来から比例税率でお願いをするということになっているわけでございます。  ただ、先ほども御指摘ございましたとおり、住宅用地のようなものにつきましては四分の一にするとか二分の一にするというようなことで、これは一種の累進税率がかけられたような格好に結果的にはなるわけでございますが、これは他の政策課題から要請されてそういう方法をとっているということで、基本的な固定資産税の性格からいえばやはり比例税率というものが基本ではないかというふうに考えられるわけでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 今までの議論の最終結論はやはり固定資産税の評価額というものに対する私の意見の中心を述べる際の前提になるわけですが、固定資産税評価額というのは、基本的には税の財源として見ていくという、不動産ないし家屋、土地、償却資産というようなものを課税対象物件として見ていくわけですけれども、先ほど居住だとか生活をしている人だとか継続的に持っているだとかというようなことが視点の中心でございましたけれども、これは地方税でございますから地方財政の財源としてのサイドから見た場合、やはり固定資産税の評価というものは、税率はちょっと別としまして、評価だけはきっちりやっていく必要があるんじゃないか、余り政策的な要素を入れ過ぎた評価をしたんではおかしいんじゃないか。  この前提には、固定資産の税率が百分の一・四でしたかね、税率が固定されているから、その固定が先にあるというか税率が先にありきで、そのために評価額が非常にゆがんだものになってしまう。他方、さっき言ったように、裁判をするときはそれが経済的利益の対象額としてきちっと把握されるわけでございまして、やっぱりひとり歩きする側面がある、それは余り政策的にいじくってしまうようなやり方はおかしいんじゃないか。  そういう意味で特に公示価格との関係、できるだけ接近させるような方策をとることがいろんな面での強い国家になる、何度も私はあちこちで言って申しわけないんですけれども、何度政府の説明を聞いても私の確信は揺るがないんです。ぜひとも一元化して、逆に税率をいじくるという言い方はおかしいんですが、どれだけ税が欲しいんだ、したがって評価額はこれだけ出てきた、それを逆算すれば何・何%の税金になるかというようなことで、まあ毎年変わってしまったんでは資本主義の将来予測可能性というものにそごを来してしまって非常にまずいかもしれませんけれども、ある程度だれでもわかる透明性の高い税制、今の固定資産税は非常につくられてしまった税制で、これだけの税金が欲しいといってつくっている税金でもない。  余り高過ぎるから暫定措置というか緊急対応するというようなことでやってしまって何だかいじくられてしまった税金であって、消費税廃止の方で私頑張っておるわけでございますけれども、すべてに三%というようなそこだけを取り上げれば非常にわかりやすい税金であるということからいっても、先ほどの横浜の課税ミスなどの話を聞くにつけ、非常に手続が複雑過ぎるから勉強会を開くぐらいじゃなかなか追いつかないんじゃないか。非常なある面で財源が要るんなら要るで、幾ら欲しいんだ、これでは、先ほど聞いた直間比率もそうなんですが、これだけ欲しいんだから、じゃ評価額がこうなっているんだから幾らぶっかけようかというようなことが毎年のこういった予算審議の場の議論になるべきであって、非常に細かい難しい専門家しかわからないようなことにならないようにするためにはぜひともその評価額を一本化する、公的評価の一本化ということでございますけれども、そのように考えるわけですね。  かつて訴訟があって、固定資産税評価基準憲法訴訟というニックネームがついている訴訟では、合憲であると。これは先ほど言ったように、土地を買って家を建てて住んでいた、ところが周りは非常に高くなってしまった、評価がえによって固定資産の評価額が高くなった、自分はそんなことは何にも関係ないのに、住み続けるのに評価額が高くなってしまって大変迷惑を受けたという訴訟なんですけれども、その中で基本的には自治省サイドの判決が出て、当該土地所有者は利益に対する可能性を潜在的に取得しているものと言えるというようなことで、まあ合憲というような、これは判例というほどのものじゃなくて裁判例と言うべきでしょうけれども、出たわけですけれども、私の言いたいのは、やはりそういった余りにも投機的な側面を取ってしまう、それから先の見込みの期待的利益を取ってしまうというような操作は非常に人為的であって、だれがその判断を保証するのか、制度的に担保するのかというとだれもいないわけですよ、それは国会の立法が最後の制度的な保証かもしれませんけれどもね。  やっぱり私の言いたいのは、ある程度公示価格と接近させた評価額であるべきじゃないか、こう私また言ったわけでございますが、いかがでございますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 固定資産税の基本的な性格を先ほど申し上げましたとおり、継続して保有するということを前提にして課税する税の性格というものを考えますと、やはりこの評価の中に非常に不正常な要因と申しますか、投機的な要素というものを入れるという評価のやり方はいかがかなという感じがするわけです。評価は評価としてきっちりやれという点、これはもうお説のとおりでございますけれども、そういう不正常な要素というものも含めたままで固定資産の評価をしていいのかどうかという点、この点が私どもが一番問題にしているところでございます。  したがいまして、地価が非常に安定しているとき、あるいは安定している地域におきましては、実勢地価と固定資産の評価額というものはだんだん近づいてくる、これはそういうことだと思いますですね。評価をきちっとやる以上は不正常の要因がない地域におきましてはそれにだんだん近づいてくる。  これは現に昭和五十七年の評価がえあるいは五十四年の評価がえのような、地価が安定している時代の地価公示と固定資産の評価額の水準を見ますと大変非常に近くなってきているというようなことが言えるわけです。それから地域的に見ましても、地価が非常に安定している地方の場合には公示価格と近づいてきている、こういうような状況でございますので、地価が急騰して二、三年のうちに倍になったとかあるいは二・五倍になったというようなところが本当にそれが地価なんだろうか、それをそのまま評価に反映させていいのだろうかという点がむしろ私どもが問題にするところでございまして、そこをひとつ御理解いただきたいと思います。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 さすれば、国土庁のやっておられる公示価格、あれは今おっしゃったような端境物がいっぱい入り過ぎたものとお考えなんでしょうか。もう一つ、大蔵省がおやりの路線価格、あれはいかがでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 他の評価について私がどうこう言うのも変でございますが、地価公示価格の中にはこれは現実の売買の指標ということで、過大な期待利益まではどうか知りませんが、やはりある程度の期待価格というものを含めて評価をしているというのが今の実態ではないかと思うわけでございます。それでなければあれだけ高い評価額は私は出ないんじゃないかという気がするわけでございます。  それから相続税の評価額というものは、やはり相続税の性格から見て、資産を土地で持っている場合、現金で持っている場合、その他の資産で持っている場合、それぞれによって相続税の負担が違ってきてはおかしいではないか、こういう観点から評価が行われることでございましょうから、固定資産税と同じような考え方で評価をするということはこれはまたできないんじゃないか。しかし、地価が非常に安定してくればそれぞれがだんだんと近づいてくるということ、これは言えようかと思いますけれども、地価が乱高下しているところではこれはやはりなかなか一致させるということは難しいというふうに考えるわけでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 わかりました。地価高騰が余りにも激しいというのはこれはノーマルな状況じゃないんだから、ノーマルじゃない状況は考慮外なんだ、こうおっしゃるんですが、現実的に動いているのはノーマルもアブノーマルもないわけでして、現実的にそのまま動いているわけです。そういった面が結果的には私にすれば土地投機につながっている、そういったわりかし謙抑主義的な課税姿勢が土地投機を許している一つの原因じゃないか、かえってですね。やっぱり土地はそれでもうけちゃいけないという、土地神話の打破という面から、上がればちゃんと税金は取るぞというような雰囲気がないと、土地の近ごろはやりのいろんな収益性からいえば理論値というものが当然出てくるわけですが、それはとても合わないぞという理論値だけで押せる世の中づくりのためにかなり思い切った私のような方法、方策の方がいいというふうに幾らか思っておるということをつけ加えて、これに対する答弁は結構ですが、私のこの点については終わります。  それで、あと地方税について先ほどから課税ミスの問題などがあるわけでございますけれども、払ってしまって後の祭りというような時効の制度の問題もあったわけでございますけれども、やっぱり住民の納税意識というものを喚起するために今度の消費税論争は、いろんな面で税金論争にとっては納税者の立場から見れば、何度も総理大臣から聞かれる痛みを分け合うというような言葉で表現されるような、国の必要な経費はみんなで出し合う、だれかが出さなきゃいかぬのだというようなことになってくるわけでございますが、先ほどのお話を聞くにつけこういった住民の納税意識を高める方策、これは地方税、国税を問わないと思うんですが、地方税レベルではどんなふうにおやりなのか、その点をお伺いします。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 仰せのとおり、納税意識を高揚するという点は非常に重要なことでございまして、各地方団体が行政経費を調達するまず第一の手段と申しますか、これは地方税でございますから、この地方税を住民の皆さん方に十分理解していただく、こういう努力を常々やってもらわなきゃいけないと思っております。  現実に広報紙でございますとかあるいはポスターとかパンフレットなどでかなり地方税を、自分たちの町の税金はこう使っておりますというようなことはPRしているわけでございますが、たまたま消費税の導入を契機にいたしまして国民の間に税制に関する関心が非常に高まってきているというようなこともございまして、この機会に住民の皆さん方に一層税の問題について関心を持ってもらおうということで、昨年も私ども自治省の税務局の一つの重点施策的な考え方で、この納税意識というものを喚起してもらうような努力をしてほしいということで、各地方団体にお願いをしたところでございまして、また、それにあわせまして交付税を通じまして所要の財源措置も講じてもらったところでございまして、こういう努力は今後ともやっていかなければならないと思っております。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 次に、ちょっと選挙制度についてお尋ねしたいと思います。  実は、私どもも選挙制度審議会から求められておりまして、いろんな面でそこで述べたいと思うんですが、その前提事実について、私の勉強不足を棚に上げて、当局の集められました膨大な優秀なスタッフと膨大な経費をもって集められる能力がある自治省にお尋ねしてお教え願いたい、そういう姿勢でお願いいたします。  そして、私がまず第一点でお尋ねしたいのは、どうも選挙制度審議会から呼び出しを受けて不審に思っている点が二点ございます。  一つは、選挙制度審議会それ自身が内閣総理大臣の諮問機関という位置づけであるわけですけれども、これは本来こういった委員会や国会サイドで、衆議院、参議院サイドで積極的にやるべきテーマが、なぜかこのような立法になって、諮問した事項に対して答申する。そして、その際には委員を何名か選んで、三十人以内を選んで組織する。答申が出れば政府はこれを尊重するというようなことになっているわけですね。基本的には内閣に立法権が事実上も解釈上もあるわけでございまして、別に文句を言う筋合いじゃないんですが、なぜに国会を飛び越えてしまって内閣が優先的にするような法律ができてしまっているのか、非常に疑問に思うわけです。別に差し出がましいことを言っているわけじゃないんですが、それは立法府の方の怠慢があるからでしょうと。反面、こういった選挙制度については最終的には議員立法という格好がとられているようでございますけれども、その点はいいわけでございますが、そのイニシアチブをとられるのが選挙制度審議会というのはこれいかにというようなことを素人議員として非常に感ずるわけでございます。  それで、もう一つおかしく感ずるのは、連合参議院所属の私にとってみれば当然のことだと初めは思っていたんですが、選挙制度審議会から尋ねられたポイントは参議院の選挙制度だけでございまして、衆議院のことが何にも聞かれぬわけですよ。まあ言うことは勝手でございますが、聞かれないから余り言う気もしないんですけれども、国会が二院制でできていて、しかも立法権は双方の院にあって、片方の院にしか所属しない連合参議院だから片方のことしか聞かないという、そういう何とも奇妙な選挙制度審議会の対応。  この二点が私の非常な疑問なんですが、事務方をお預かりだと聞いておる自治省はいかがにお考えでしょうか。

浅野大三郎自治省行政局選挙部長

○政府委員(浅野大三郎君) まず、選挙制度審議会そのものの設置法ができたときの経緯から申し上げますと、あれが昭和三十六年に設置法ができておりますが、その一、二年前ごろでございましょうか、統一地方選挙あるいは参議院選挙でいろいろ選挙違反その他、選挙をめぐる問題があって、選挙の公明化ということが非常に言われておった時期でございます。  それから、たまたま前年の昭和三十五年の選挙でございましょうか、これも当時の言葉では百日選挙、百億選挙という名前がつけられたそうでございますが、非常に選挙そのものが問題になっておったというようなことを背景といたしまして、昭和三十六年に選挙制度審議会設置法というものがつくられまして、それで発足したということでございます。  実は、昭和四十七年までは七次にわたって活動しておったのでございますが、その後は十七年間休んでおりました。しかし、当然その間におきましても、選挙制度の改正等は重要な改正がたくさん行われておるわけでございます。例えば、参議院の比例制の導入などはまさに参議院の方で議員提案で、国会の場で生み出されたというような改正もたくさんあったわけでございます。  なぜ再開をしたかということでございますが、一昨年来のいわゆるリクルート事件に端を発しまして、政治不信というものが非常に高まってきた。その政治不信を払拭して信頼回復ということを図ることが急務になってきたという状況がございました。その中で、やはり内閣総理大臣の立場からもできるだけの努力はしなければいけないんじゃないか。当時、やっぱりそういう世論もあったのではないかというふうに私どもは受けとめておりますが、そういう中で選挙制度、政治資金制度の問題についてももう一度よく根本から考え直す必要があるのではなかろうかということで、あえて選挙制度審議会を再発足させていただいたというような経緯でございます。  それから第二点でございますが、これはいわば選挙制度審議会の事務局の仕事をさせていただいておるという立場で申し上げさせていただきたいと思いますが、ちょうど今参議院制度とそれから政党に関する法制ということにつきまして審議をしておりますものですから、そのテーマについて御意見を伺わせていただけたらというような意味で御案内を差し上げているということでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 あと参議院の問題でいろいろ、時間もありませんので、ちょっと絞ってお尋ねいたしますけれども、諸外国で、主にフランス、西ドイツ、イギリス程度で結構ですけれども、兼職の問題でどんな規制がなされているのかということが質問の一つなんですが、フランスなど、制度の違いはあると思いますけれども、ちょっと読んでみますと、国会議員だとか州議会議員、県会議員、市町村長のうち二つは兼職できるというようなおもしろい規定があったりしまして、有為の人材を国会にという言葉じゃありませんけれども、幅広いいろんな立体的な審議ができるためにはこういった兼職というものが非常に緩やかな規制であっていいんじゃないかという前提なんですが、そこらのことでおわかりの点があったらお教えください。

浅野大三郎自治省行政局選挙部長

○政府委員(浅野大三郎君) 簡潔にお答えをさせていただきたいと思います。  アメリカの場合ですと、上院議員は下院議員あるいは州議会議員、それから連邦政府の閣僚、公務員との兼職が禁止されております。それから西ドイツにおきましては、連邦議会議員、連邦政府の閣僚、裁判官との兼職が禁止されております。そのほかにも若干兼職禁止の規定があるようでございます。  それからフランスは、兼職禁止の方では、これは国民議会議員あるいは政府の閣僚、公務員、裁判官などとの兼職が禁止されております。ただ、フランスにおきまして非常に特徴的なのは、ただいまお示しいただきましたように、州議会議員あるいは県議会議員、市町村長等との兼職は、これは元老院、まあフランスの参議院でございましょうか、の議員について認められておるということでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 あと一点、政党法というものの具体的なイメージがわかないのでございますが、西ドイツに立派な政党法があるということでそれなりの文言を読んでいるんですけれども、そこらの点についてぱちっと簡潔に御説明ください。

浅野大三郎自治省行政局選挙部長

○政府委員(浅野大三郎君) 普通、私ども政党法というものを三つのタイプに考えておりまして、一つは政党自体の組織あるいは内部規律、そういうものを法律をもって規制するような面が割合強いようなタイプのもの。それからその一方の極でございますが、国からの公的助成をするための根拠としてつくられている法律、いわば国庫補助型とでも申しましょうか、そういうタイプの法律。それから三つ目は、いわばミックスされたような形のものというふうにとらえております。西ドイツの場合は第三の類型、財政援助の問題とそれから政党に対する規律面と両方持っていると思います。  規律というのがどういうことかといいますと、これはいろいろ申し上げますと切りがないわけでございますけれども、例えば西ドイツの場合ですと、そもそも政党というものはどういうものでなければならないかということはこれは憲法に書いてございます。例えば国民の政治的意思の形成に協力するものであるとか、その他いろいろ書いてございますが、そういうことがありまして、今度は連邦法で政党法という法律ができておりまして、そこで政党の概念というものを憲法を受けていろいろなことを言っております。例えば、これはやっぱり政治的意思の形成に影響を及ぼすものだ、あるいは連邦議会、州議会において国民代表に協力しようとする団体であるとか、そういうような意義づけをいたしております。  それから内部規律に関することとしては、法律自体が政党は成文の党則あるいは綱領というものを持っていなきゃいけないとか、あるいは政党というものは地域支部によって構成されるんだとか、そういうようなところまで書いておりますし、さらに加えまして、例えば党員総会あるいは理事会というものはこれは必置機関であるというふうに法律で決めておる。それから候補者の選定手続におきましては秘密投票でやらなきゃいかぬ、そういうことまで法律で書いておる。それがかなり内部規律まで入った政党法のデータということでございます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 ありがとうございました。  続きまして、国庫補助負担金のカットの点をお尋ねしたいんですが、私の田舎の方の中学校の事務職員が非常に心配しておりまして、職場に安心していられない。事務職員がやめていくとその後補充がない、後に来るのは非常勤ばかりというような点が言われております。私のイメージでは、国庫補助負担金のカットがその原因だろう、このように考えておりますが、この実態、内容、影響、そして今後の見通しを含めてどういう方向に行くべきか、行くようになっているか、その点一点教えていただきたいと思います。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 御質問の趣旨は、学校事務職員についてのお尋ねと受けとめさせていただきましてお答えいたしたいと思います。  学校事務職員につきましては、今、後は非常勤でというようなお話もございましたけれども、制度としては標準法という法律がございまして、どういう規模の学校には何人事務職員を置けという仕組みがございまして、同時にそれを受けて我々の方では財源措置をしておりますから、御指摘のようなことは余りないんじゃないかという気がしております。一般的にはないと思っておりますけれども、あるいは特殊な事情があるのかもしれません。  それから、心配されておられるということは恐らく、学校の事務職員なり栄養職員について国庫負担制度が今あるわけでございますけれども、国庫負担制度をやめて地方の一般財源で扱うようにしたらどうかという意見が数年前からあるわけでございます。  この問題につきましては、一つの考え方としては、一般財源化すれば地方団体が自主的に定数の管理ができるという面もあるわけでございます。しかし一方では、やはり義務教育を進める上におきましては学校の先生だけじゃなくて事務職員、栄養職員というものもいわば必置といいましょうか、当然必要なものだというそういう考え方があるわけでございます。そういうことから、そういう議論はたびたびありましたけれども、現在までのところはやはり事務職員、栄養職員というのは学校にとって必要なものだ、したがって国庫負担の対象にすべきである、こういうことで推移をしてきているわけでございます。将来またこの問題がどうなるかということについては、先の見通しはちょっと正確に申し上げにくい点はございますけれども、恐らくといいましょうか、多分今申し上げましたような、学校にとって必要であるという、そういう考え方で将来ともいくんじゃなかろうか、こう思っております。     ─────────────

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、栗村和夫君が委員を辞任され、その補欠として谷畑孝君が選任されました。     ─────────────

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 大臣に一点お尋ねしたいと思います。  先ほどから東京一極集中ということで、いろんな問題が多い、もっと分散させろ、追い出し税とは言わぬけれども事業所税はどうかというようなお話がございました。税制をもって東京一極集中を打破するということはできないだろうと思うんですが、その点のみならず、自治大臣としてこの東京一極集中というのは、これは自然にできてきたものだろうから何ともしようがないというところもあろうかと思いますけれども、この原因はどこらにあるのか、それを打破するためには、先ほどから聞いている限り、これは分散しなきゃいけないということで皆さんの意見は一致しておりますし、私もそのように考えておりますが、この是正のためにどうすれば今現実的に有効かという点についてお考えをお聞かせ願いたいと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 大変いろいろな原因があるわけですけれども、一口に言って、これは先生も同じ考えだと思いますが、まさに東京は今や世界都市である。そしてここにあらゆる世界の経済、金融、文化、すべてが集中してくる。その集積度がもうまさに世界的な代表都市となってきているという形で、どうしても本社機能を含めて情報を収集するために東京に情報、お金、文化、それにもちろん政治、全部が集積してくる、集中してくるような機能をもってきている。そういった形から、先ほどもちょっとお答えしましたけれども、集積が集積を呼ぶというような形の中でもういろいろなソフトな機能というのもみんな東京に集まってきている。そういうことで、これは単なる税制面の追い出し的な政策だけではなかなかはじき出されない形になってきていると思います。  私は、これを打破するというよりも、均衡のある形に持っていくためには、多少時間はかけなきゃいけませんけれども、問題はやっぱり東京以外の地方中核都市に結局新しい文化の発信基地になっていってもらう必要がある。そしてそこに特色のある産業も含めて、むしろ東京に世界から集まってくる情報というのが時間を経ずして地方中核都市にも流れていくような、いわゆる細胞というか、そういった形の機能を持ってもらって、そしてまたローカルはローカルなりの独自の文化で色づけをしていく。はっきり言うと、個性豊かな一つの地域づくりという形がふるさと創生のねらいどころでもありますけれども、そういう形でやっぱり日本の全列島、手足がそういった機能回復をしてくれて、地方は独自の文化発信基地、経済発信基地に、特徴のある形になっていくという形に、一極集中是正というか、そういった流れの中で徐々に変革していくべきであろう。やっぱり東京は情報集積、文化集積はあるけれども果たして住むに値するか、暮らすに値するかという価値観の変化もそういうところに求めていくべきじゃなかろうか、そういったふうに考えております。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 最後の質問にいたします。  東京は集積が集積を呼ぶということで、JR東海の本社も名古屋の方から東京に引っ越してくる、こういった新聞のニュースもございまして、まさにお言葉のことが現実に怒濤のごとく押し寄せた東京になりつつあるという現状はまことに壮観、このように考えます。ところが現実的に、警察庁の方にお尋ねいたしますけれども、都内の違法駐車が二十万台というようなことで、ことしの四月に行った都内の路上駐車実態調査の結果がまとまった。昨年より一割もふえていた。都内の渋滞時間は大変なもので、五・九%も去年よりふえたということで、また集積の度合いが大きいというようなことになっておりますが、この実態の中身とその分析と対策、この点についてお尋ねしたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○政府委員(関根謙一君) 昨年の同時期に合わせまして本年四月二十五日に警視庁で都内の幅員四・五メートル以上の道路一万一千五百キロにつきまして駐車の実態を調査した結果でございますが、先生のお話のように、瞬間の路上駐車台数は都内で二十三万台余り、そのうちの違法駐車が二十万台余り、二十三区内ですと瞬間の路上駐車台数が二十万台余り、そのうちの違法駐車台数が十八万台ほどということで、昨年同時期の調査に比べて一割ほどそれぞれふえているところでございます。  その認識でございますが、事態は日を追って悪化しているという認識でございまして、何よりも当面の措置を講ずる必要があると考えております。その中身といたしましては、モラルの向上が第一でございますが、あわせて駐車スペースの拡充、それにめり張りのある規制と取り締まりをあわせる必要があろうかと存じます。今回、私ども当面の応急の措置として、モラルの向上に資する必要な内容を盛り込みました道路交通法及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の改正案をこの国会に御提出申し上げているところでございますが、これらとあわせまして、去る五月二十八日、政府の交通対策本部が、関係十八省庁で構成されておりますが、申し合わせを行いまして、大都市における駐車対策の推進についてということで、各省庁がそれぞれとるべき措置を申し合わせております。これらの措置をあわせて推進することによって、当面この危機的な状況に対応してまいりたいと存じます。

高井和伸連合参議院

○高井和伸君 さらなる法改正が待っているときに議論をしたいと思いますけれども、今度の法改正はわりかし優しい法改正で、一割もぱっとふえているというようなこの状況に本当に対処できるのかどうか、すぐ手直しをしなきゃいかぬのではないかというような感想を持っておりますが、御健闘を祈りまして、この東京都の都市機能の拡充のため違法駐車などの取り締まりを強化していただきたいと希望いたしまして、私の質問を終わります。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 先ほど来、固定資産税の問題が出ておりました。私も何回かこの問題について当委員会で質問したんですが、私は、この間横浜の問題が出まして、これは、自治体が大きなミスをしてくれたので、自治省を初め皆さん方も関心が強くなり、大きく取り上げてくれるだろうという意味で、災いが転じて福となってくれればいいなというふうに思っておりました。先ほど来大臣の御答弁の中にもそういう趣旨のことが出ましたので、正直者がばかを見ない、まじめに納税者がせっかく納めていた、市から通知が来たから間違いがないと思って納めていたら、間違っていたというようなことで、これは、先ほど来時効の問題がありましたけれども、何らかの救済というものはぜひひとつ前向きに検討していただきたいというふうに思います。  それと、けさの日経新聞に出ておりますけれども、軽油引取税の問題です。これも、たしか熊本県で脱税があったときに私はこの委員会でこの問題を取り上げて質問いたしました。けさの日経に出ておりますのは、滋賀県でのことですね。それで、見出しに書いてあるのは、今までの最高の九億円脱税というふうに書かれておりますし、中を読みますと、まだまだ二十数億の脱税があるというふうに言われております。これは当然その納税者側が決められたことに従って納付をしなきゃいけないのに脱税しているわけですから、こういう悪い脱税をする人たちに対しては厳しく対処しなければいけないと思うんですが、平成二年度の予算全体の中でも七千八百億ぐらいの調定額がある大きな税目だと思うんですが、先ほどちょっとお願いしておきましたけれども、ちなみに滋賀県で軽油引取税の税収というのはどのぐらいなんですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 昭和六十三年度の決算で申し上げますと、滋賀県の軽油引取税の税収は百億七千万でございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 百億七千万。九億ですから一割弱ですけれども、相当大きな金額だと思うんです。ですから、これはこの前のときにも私はお願いをしておいたんですが、地方団体、地方自治体というのがどうも、あちこち本社を移したりいろいろ会社を分散したりしてやっておるということで、この脱税が地方財政、自主財源に占める割合というのはかなり大きいじゃないかということをあのときも申し上げたと思うんですが、ぜひひとつこのチェックを、あのときにお願いをしておきましたけれども、その後自治体に対してどういう行政指導をされましたか。

湯浅利夫自治省税務局長

○政府委員(湯浅利夫君) 軽油引取税につきましてはかねてからいろいろな脱税事件がございまして、それを大きく分けますと、一つは、これは地方税という関係で特約卸業者に対して課税をするということで、その流通経路を悪用して脱税をするというやり方、それからもう一つは、軽油と軽油でないものをまぜて軽油として売るというもの、通常、混和と申しておりますが、それから今回起きました事件は、軽油でないものを軽油にして、そしてそれを自動車燃料にして売る、こういうようなもので、一種の混和に似たようなものだと思います。  それでこの後、脱税事件についてはいろいろな手口がございますので、一つはこの流通経路を悪用して脱税する者を何とか絞り込みたいということで、たしか昨年、平成元年度の税制、地方税制の改正におきまして軽油引取税の全面改正をお願いいたしまして、その適正を確保するように努めたわけでございます。  もう一つの混和の問題におきましても、これを何とか検査でわかるような方法がないかということで、関係省庁ともいろいろと今御協議をしながら、脱税がないようにして努力しているわけでございますが、そういうような中で今回このような大きな脱税事件が発覚したわけでございまして、これからも税法の適正な運用のためにそれぞれの自治体も努力をしてもらわなければならないというふうに考えているところでございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 税法の適正な運用というか業界の指導をきちっとしていただいて、基本的に言えば正直者がばかを見ない、またいいかげんなものを使う人に使わせない、まあいいかげんなものでないのかもしれませんけれども。そういうことのないような工夫をぜひひとつ心がけていただきたいと思います。  それでは交付税に入りますが、交付税の基準財政需要額の算定基礎、算定方法というのが大変複雑でわかりにくいと思うんです。もちろん、地方団体からいろいろな地域的な問題を交付税の計算に反映させてほしいという要望があり、それを組み入れるとなるとどうしても複雑にならざるを得ないのかなというふうに思います。しかし地方団体においても、財政を担当している人しかわからないような内容でも困ると思うんですね。やはり税の簡素化という視点からとらえますと、できるだけ簡単かつわかりやすい算定方法にしたらよいと思うんですが、その点いかがでしょうか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 地方交付税につきましては昭和二十九年に制度が生まれたわけでございますが、実はその前からその前身でありました交付金時代もあったわけでございますけれども、いずれにしても相当長い間にわたりまして運用してまいりまして、その間に、今お話しもございましたようにいろんな地域から、例えば過疎過密であるとかあるいは産炭地でありますとか、あるいは人口の急減とか急増とかもろもろのことがございまして、各地方団体からそういう要望もあり、また関係省庁からも算定についてのいろんな要望もありました。そういうことをなるたけやっぱり的確に受けとめていこうということでやってまいりました関係で、結果としては大変難しいといいますか、複雑なことになってしまっておるというのは事実でございます。  確かに、私どもとしても複雑であるということはいいとは思っておりませんで、なるたけ簡単にした方が多くの方に御理解いただけると思いますし、率直に言いまして我々の作業も楽になるわけでございますけれども、しかし、かといっていろんな地域の要望を、合理的なお話があればこれをむげにお断りするのもなかなか難しいという、大変難しいところでございます。最近でも、例えば土地改良事業について地域間に非常に負担の差があるものですから、それを何とか手当てしてほしいというお話がございますけれども、そういうことを考えれば考えるほどややこしくなってくるということでございまして、率直に言いましてなかなかつらいところであるわけでございます。  しかし、基本的にはやはりなるたけ簡素化するということも必要でございますので、簡素化するというそういう要請と、一方ではなるたけいろんな実態を反映した的確な算定をするというそういう要請と、ある意味では矛盾する要請でございますけれども、そこをどう調和を図っていくかという、そこに尽きると思いますので、御指摘の点は十分頭に置きながら、今後また引き続き努力をしてまいりたいと思っております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 ぜひひとつその方向でお願いをしたいと思います。  地方交付税は、地方団体において重要な財源であり、早期に決定をしないと地域経済にとって大きな影響を与えると思います。財政力の弱い地方団体ほどこの交付税に依存することになると思いますが、税収よりも交付税の方が多いという市町村は現在どのくらいあるんですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 市町村で税収よりも交付税の方が多いという団体でございますけれども、六十三年度の決算で見ますと二千八十九団体でございまして、全部の団体、全部の市町村が三千二百四十五でございますから、その六四・四%が交付税の方が多いと、こういう状態になっております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 六割を超えるということですね。それだけの団体が毎年交付税がどのように決まるかということによって、その団体の財政運営を左右する結果にもなるわけだと思います。地方団体にとっては、その地域の年間の財政運営計画を立てる必要があるわけですから、交付税の八月決定がどうしても必要であると思います。そうしなければ、九月の各地方の定例議会において安心して補正予算を組むことができないような状況になるわけであります。地方団体にとってみれば、交付税の決定の見通しが立たない限りは歳入の見積もりをある程度控え目にするしかないわけで、そうしますと、例えば国の予算が成立して各省庁がいろいろな事業に取りかかろうとしても、受け入れる地方団体の方がそれに見合った予算編成ができにくく、事業の円滑な執行に支障が出てくることが考えられます。このようなことから判断すると、地方交付税の決定のおくれが地方団体及び国の財政運営に与える影響が大きいと思いますが、この点はどうですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 今御質問の中で御指摘されたとおりでございまして、なるたけやはり早く決めないと個々の団体の計画的な財政運営がしにくいという点がございます。特に、九月の各定例会で補正予算が組まれるわけでございますので、その前にはやはり決めておかないと補正予算の編成が非常にしにくいと。しにくくなれば、今お話しございましたように安心した形で予算が組めない、こうなりますし、そうするとやはり国のいろんな補助事業も当然でございますが、地方団体が独自でやろうとしている事業についてもどうしても控え目になるといいましょうか、そういう意味で支障が出てくるということになろうと思います。場合によってはそれがまた地域の経済にもいろんな影響を与えるということになろうかと思いますので、そういったもろもろのことを考えますと、やはり我々としては、法律にも書いてございますけれども、八月中には決定をさせていただきたいと思っておりますし、ぜひそういう形になりますように法案の御審議もお願いを申し上げたい、こう思っておるわけでございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 採決の前ですからこういう聞き方がいいかどうかわからないんですが、もしこれが万が一否決されることにでもなれば地方団体へ多大な影響が出ると思いますが、この点はどうですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 今度の改正法では、例えば単位費用の引き上げ等、新しい国の予算と整合性がとれた形で計算をして単位費用を引き上げるとか、あるいは地方の単独事業等についても一定の伸びを確保するとか、そういう内容でございますので、仮に否決というふうなことになりますと、この新しい、例えば生活保護で申しますと、改定後の生活保護基準に基づく交付税の措置ができないというようなことになりまして、地方団体の財政運営に非常に影響、支障が出てまいりますし、場合によっては国民生活にも関係するような、仕事がしにくくなる、できなくなるという心配も出るのではなかろうかと、こう思っております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 地方交付税については、法の第十条において普通交付税の額については「八月三十一日までに決定しなければならない。」ということになっていますが、その規定のみならず、決定がおくれた場合の地方団体の影響を考えれば、内容的に問題がない限り反対することなく早期に決定することが必要と思いますが、いかがでしょうか、今お答えの中にもありましたけれども。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) ぜひともそういうことでお願い申し上げたいと思います。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 次に、普通交付税の交付、不交付団体数に関してですが、この推移はどのようになっておりますか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 普通交付税の交付、不交付でございますけれども、過去十年間で見ますと、昭和五十年代の半ばにおきましては不交付団体数が百以下であったわけでございますが、平成元年度におきましては百七十四団体ということになっておりまして、最近不交付団体がふえている傾向にございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 この交付、不交付団体数の推移から地方団体の財政状況の変化をどのようにとらえておりますか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 不交付団体は、御承知のようにあくまで需要額と収入額の計算の仕方によって結果として不交付団体数が決まってくるといいますか、出てまいるわけでございます。先ほど申しましたように、最近若干増加している傾向にございますけれども、これは最近の税収の伸びを背景に、結局基準財政収入額と基準財政需要額が割合すれすれのところが税がちょっと伸びますと不交付に転ずるということがございますものですから、そういうことで最近は税収の全体の伸びということも反映してふえてきていると思っております。  ただ、そういう税収の増以外に、例えば何かダムができたとかそういう特殊な理由があって不交付になるケースもあるわけでございますけれども、しかし、今お話しございました、そのことと地方財政の全体の財政状況というものとは結びつけて議論すべき問題ではないのではなかろうかと思っております。全体の財政状況を見る場合にはもちろん全体の税収の動きもその要因にはなるわけでございますけれども、やはり将来の歳出の増加要因とか、あるいはたびたび申し上げておりますけれども、現に抱えておる借金の量とか、そういうことも含めて判断をすべきであろうと思っておりまして、毎年度毎年度の需要と収入の比較によって結果として出てくる不交付団体数、それがふえる減るということが地方財政全体の財政のよしあしを反映するものじゃないのではなかろうか、こう思っております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 数字だけから見ておりますと細かいところまではわからない、最近の経済情勢から判断しますと地域間の景気に非常に偏りがあるのではないかと思います。ある地方団体においては税収がかなりふえているところがあるし、一方では税収の伸び悩みや落ち込みなどによって財政運営が困難になっているところもあると思います。単に数字上不交付団体がふえたことにより地方にもお金があるというように判断されても困ると思うんですが、交付税の財源調整機能の面から見てその点どのようにお考えですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 先ほどちょっと申し上げたわけでございますけれども、不交付団体の数によって地方財政全体の状況を判断するということは必ずしも正しくない、適当ではなかろう、このように思っておるわけでございます。  それから財政調整との関係でございますけれども、細かく分析すればいろいろあろうかと思いますが、やはり全体の傾向として申し上げますと、残念ながらといいましょうか、たびたび御論言がありますように一極集中という傾向がどうしてもあるわけでございまして、そういったことから東京、例えば二十三区に限らず東京あるいはその近辺、神奈川とかあるいは埼玉とかを含めた関東圏といいますか、首都圏と申しましょうか、というところは割合と税収の伸びも高い、あるいは大阪、名古屋等の大都市近辺もそうだと思いますけれども、そういう一方で九州とかあるいは東北とかいうところはそういう地域に比べれば税収の伸びは低い、そういう意味での集中の傾向の結果として税収の伸びに差が出てくる、そのことがこの不交付団体の増加の要因にもなってくると思いますけれども、そういうことの結果として結局逆に交付税制度を通じて財源調整機能の必要性がより高まっており、そしてまた財源調整を現により強まった形ですることになってきている、このように思っておるわけでございまして、交付税の持っている財政調整機能というものはむしろより強まっているんではなかろうか、こう思っております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 今のお答えにあったように、都市化の隣り合ったところなんかというのは確かに調整の一番難しいところなんだろうなというふうに思うんです。  また、地方の活性化を推進するためには自主財源強化をより一層進めるべきであると思いますが、この点はいかがですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) これからは地方団体は活性化を進める、あるいは福祉とかあるいは公共投資とかいろんな財源が必要であるわけでございまして、そういったことからすれば御指摘のように自主財源をより強化するということが必要であると思います。地方自治の原点に立ち戻りましてもそういう考え方が当然であると思いますが、ただ、一方で地域間に財政力格差がある、あるいは税源が偏在するという現実もあるものでございますから、やはり自主財源を強化すると同時に調整財源でありますこの地方交付税についても充実を図る必要があるというふうに考えておりまして、両方相まって地方の一般財源の充実強化を図っていくことが必要であろう、こう考えております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 そういうことからいきますと、地域づくり推進事業の一環として昭和六十三年から平成元年度にかけてふるさと創生の一億円事業、これは一律に一億円いったわけですから、地域の特色を生かした地域づくりに取り組むのには格好だと思うんですが、現状はいかがですか。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 一億円事業につきましてはいろいろな御評価をいただいておるわけでございます。私どもといたしましては、全国の市町村におきまして広く住民の参加のもとに自分の町づくりをどうしたらいいかということを議論していただきまして、個性豊かな地域づくりに熱心に取り組んでいただいた、こういうふうに考えております。  事業内容でございますけれども、地域づくりはやはり人づくりということから、人材育成に多くの事業が割かれているようにも思います。人材育成基金の設置とか、あるいはリーダーの育成、研修等が行われております。それからそのほかといたしましては地域経済の活性化が図られておりまして、地場産業の振興、あるいは農林漁業の振興、地域特産物の開発、さらには観光リゾート開発等が行われております。三番目に、地域文化の振興が図られておりまして、伝統文化の掘り起こしとか保存、郷土にゆかりの深い人物等をテーマとした地域の活性化等が図られております。事業内容が大変多岐にわたっておるわけでございますが、いずれもその地域の文化、自然、産業等の特性を生かして個性豊かな取り組みが行われているというふうに思っております。     ─────────────

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、後藤正夫君が委員を辞任され、その補欠として鎌田要人君が選任されました     ─────────────

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 一部のマスコミによると、このふるさと創生の一億円が純金のこけしや主婦の海外旅行の援助、それから温泉開発というのがあちこちにありますけれども、むだ遣いであったといって報道さているケースがあるようですが、自治省はこのことを御存じですか。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 一億円事業につきましては、マスコミ等におきましていろいろ論評がなされているということは承知をいたしております。  ただいまお話がございましたものについてでございますが、それぞれの地域におきましていずれも住民からアイデアを募集して、その中から決定している例が多いわけでございます。純金のこけしにつきましても、地域のイメージづくりを進めるという観点から最終的に決定をいたしたようでございます。それから、海外に派遣をするということにつきましてでございますが、これもやはり住民の国際的視野を広めるという意味から、なかなか海外研修の機会に恵まれない方々に対象を絞りまして行うというようなことを考えておるところが多いようでございます。温泉開発等につきましてもいろいろ御指摘があるわけでございます。  それにつきまして、むだ遣いではないかという御議論があることは承知をいたしておるわけでございますが、この事業につきましては、何よりも地方におきまして従来の発想にかえまして、今までは国が企画をして地方が実施する、こういう発想で地域づくりを行ってまいりましたが、この事業につきましては地方で知恵を出して、それに対して国が支援するということでお願いをいたしまして、その意味では大変成果が上がっておりますので、その辺のところを評価いただきたいというふうに考えておるところでございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 今のお答えにもありましたけれども、それぞれの地域の人たちが考えを出し合っていくということの成果がそういうものであるということもあるわけですが、中には砂の彫刻をつくって地元の目玉にしようとしたところ、折からの台風でただの砂山になってしまった例もあるようです。もう少し有効に活用できないかなというケースがありますが、それはあくまでも全体の中の一部分にすぎないんだと思います。むしろその一部の例を引き合いに出してこのふるさと創体を判断するのは拙速過ぎるんだろうというふうに私は思います。  この事業の趣旨は、今のお答えにもあったように、地方が知恵を出し国が支援をするという、これまでと異なった発想に基づいているわけですから、ぜひひとつ、単に何か企画して一億円使い切ってくれというような一過性のものでなく、自主的、主体的な地域づくりの取り組みを将来に向けて永続的に発展させていくための起爆剤的な活用をすべき性格のものではないかと思いますが、この点はいかがですか。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 御指摘にあったとおりでございます。  私どもといたしましては、この事業は各地域におきまして自主的、主体的に地域づくりを行う起爆剤になればということで考えたわけでございます。これからはそれを永続的に発展させていくという観点に立って支援をしていかなければいけないというふうに考えております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 大臣今までの話をお聞きになって、大臣はこの一億円事業をどのように評価されていますか。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 先般鹿児島と京都における一億円事業の取り組み状況を視察してきたところで、まあ一部でございますけれども、私は大変よかったと、そしてこのことは今先生も御指摘ございましたように、一過性のものじゃなくて永続的にやっていかなければいかぬ。  どういうことかといいますと、やっぱり住民参加と口では言いますけれども、本当に市民、町村民のアイデアを真剣にみんなで検討し合って、そして自分たちのふるさとづくりの個性を引き出そうということで、最初の試みであったとはいえ、みんなそれぞれベストの知恵を出されたわけです。その結果、今御指摘になったようなケースもあるようですけれども、ほとんどはやっぱり物すごく自治体の住民に本当にふるさと意欲を沸き立ててきた、そういう点においては非常にこれは大切なことであったな。もっと多面的に大きく考えますと、やっぱりこの一極集中という言葉は、それを打破するということはなかなか前途簡単ではございませんけれども、しかしこれは、地方が活性化をしてそして活力を持って個性あふれる形にやっていっていただければ、私は徐々にでも九〇年代は地方の時代に必ずなる、またしなきゃならぬ。  そういった意味でも、ふるさと創生事業は規模も拡大をいたしましたし、知恵を出したところはうんとお手伝いもできる体制になっていますから、私はこのまいた種は必ず大きな花になって開いてくれるだろうと期待しています。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 大臣の今のお答えの中にもありましたけれども、一億円事業を契機として、全国各地において地域の主体性に基づいた、個性豊かな域づくりへの取り組みが盛り上がってきていると思います。  そこで、このような状況を踏まえ、自治省で平成二年度においてふるさと創生一兆円構想を進することになったと聞いておりますが、この想の目的及び具体的な御説明をお願いいたします。一億じゃなくて一兆円構想だということですね。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) ただいま御質問のありましたふるさと創生一兆円構想でございますが、これは、一億円事業を契機といたしまして各地域におきましていろいろな地域づくり構想が出てまいりました。これを契機に、地方団体からもさらに支援をしてほしいというお話も出てまいりました。そこで、平成二年度におきましては、一兆円構想ということでまとめたわけでございます。  これは大きく分けまして四つございますが、そのうちの従来から、六十三年から実施していますハードの方の整備に対する支援対策といたしましてのふるさとづくり特別対策事業、これは三カ年六千億ということで実施してきておるものがございまして、これが約二千九百億円ございます。それから、地方におきまして地方団体も民間と力を合わせまして民活事業等をしようということで、その支援のためのふるさと財団の支援事業があるわけでございますが、その関連融資事業が約二千億でございます。それからもう一つは、ふるさと市町村圏でございますが、これは全国で三百ほどある市町村圏の中から、まとまりがよくて広域的にさらにイベントとか観光とかあるいは人材育成等のソフト事業を広域市町村圏の中の市町村が力を合わせて行う事業として、ふるさと市町村圏基金構想があるわけであります。これが約二百億円でございます。これは引き続き行っているという面もあるわけでありますが、本年度は新しくこの一億円事業をソフト、ハードの両面からフォローアップしようということで、地域づくり推進事業を創設いたしまして、これを推進いたそうとしておるわけでございます。  三千三百億ほどソフトの方で交付税で支援をする。それからハード事業につきまして二千億程度の事業を支援する。合わせまして一兆円を超える事業でございまして、地方団体におきましてはこれを活用して地域づくりを推進していただきたいというふうに考えておるわけでございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 今のお答えの中にありましたけれども、先ほど大臣の御答弁にもありましたが、東京一極集中、東京といっても東京圏ですね、これを分散するといったってそう簡単にいくわけじゃないので、ローカルはローカルの特色を出して、東京から大勢の人がそこを訪ねていくということもあるだろうし、いろいろなければいけないと思うんです。ところが、日本じゅうで一番観光客の多いのはどこかというと、ディズニーランドを含んだ東京に見物に来る人が一番多いわけです。  ですから、こういうことからしても、ふるさと創生の一億円、さらに一兆円運動というのをもっと広げて自治省がリーダーシップをとっていただくということが大事だろうというふうに思うんで、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。私は東京に住んでいるから言うわけじゃありませんが、何か東京だけがひとりでに大きくなって悪者扱いされていますけれども、決してそういうことでは——さっき大臣の答弁を聞いていると何か東京だけが悪いみたいにもとれなくもないんですが、ぜひひとつ自治省がそういう基金の手当てをしていただいて、地方団体を奮い立たせていただきたいというふうに思います。  これまでに自治省が各年度ごとに打ち出している地方行財政の重点施策の推移を見ておりますと、昭和五十一年度から昭和五十三年度にかけての地方行財政の健全化の促進を初め、その時代時代の社会経済情勢を反映する形で重点施策が打ち出されております。ところで、平成二年度においてはどのような点を念頭に置いて地方行財政の重点施策が打ち出されたのでしょうか。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 自治省におきましては、毎年度地方行財政の重点施策をまとめておるわけでございます。行政の面あるいは財政の面あるいは防災の面等々あるわけでございますが、平成二年度におきましては、何よりも先ほど来質問がございましたようなことで、地域振興あるいは多極分散型国土形成を初めとする施策につきまして重点を置きまして推進してまいったわけでございます。  一兆円構想もそうでございます。それから、新しく過疎地域活性化特別措置法等もできておりますので、それによります支援も行ってまいりたいというふうに思っております。また、国、地方あわせまして高齢者保健福祉推進十カ年戦略というものが立てられておりますので、また、それに関連いたしまして、町村へ権限移譲等を含む老人福祉法等の改正もございます。今後の福祉につきまして、在宅福祉サービスあるいは施設福祉サービス等々、地方団体において一元的、計画的に提供できるような取り組みが行われておりますので、これにつきましての財政措置等も行っておるわけでございます。国レベルの話といたしましては、地方自治法の一部改正等もお願いをいたしております。権限移譲等につきましては、この次の国会等で国としてはお願いをするというようなことになるのではないかというふうに考えておるところでございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 現在、地方財政はまだまだ巨額の借入金残高を抱えておるわけで、依然として厳しい財政状況にあると思います。    〔委員長退席、理事渕上貞雄君着席〕 自治省が目標としている自主的、主体的な地域づくりの推進及び多極分散型国土形成の促進を図るには、地方単独事業費を確保するととともに、地方団体に対して地方債や地方交付税の活用により適切な財源措置を講じることが必要と思うんですが、この点いかがですか。

持永堯民自治省財政局長

○政府委員(持永堯民君) 地方団体におきましては、今御指摘ございましたように、自主的な地域づくりを進めていく、そしていわゆる多極分散型国土の形成を図っていくということも必要でございますし、またアメリカの要請もございますけれども、やはり我が国自身の問題として、あるいは地方団体自身の問題として、これから生活関連の社会資本の整備を図っていくということが非常に緊要な課題になっているわけでございます。  その際に、もちろん公共事業と申しましょうか補助事業でやるべき分野もあるわけでございますけれども、同時に地方単独事業が極めて重要な役割を持ってくる、このように認識をいたしておるわけでございます。そうしたことから、最近数年間におきましても、いわゆる国の補助事業は大体マイナスあるいは横ばいということで推移しておりますけれども、単独事業については、地方財政計画の上で、財政状況によっても年度によって若干違いますけれども、順次充実をしてきておるわけでございます。  その結果、六十三年度の決算を見ましても、従来は地方の単独事業は補助事業より量が少なかったわけでございますけれども、六十三年度では単独が九兆五千億円、補助事業が八兆三千億ということで、単独の方が補助を上回るようなところまできておるわけでございます。また、平成二年度の現在御審議いただいております地財計画におきましても、補助事業は〇・一%の伸びでございます。ほぼ横ばいでございますけれども、単独については交付税とかあるいは地方債を活用いたしました地域づくり事業等を含めまして七%の伸びを見込んでおるわけでございます。    〔理事渕上貞雄君退席、委員長着席〕  そういった形で、今後とも特に地方団体におきますいわゆる生活関連のいろんな社会資本の整備に当たりましては単独の役割が大きいと思いますので、毎年度の地財計画を通じまして単独事業の規模を確保し、それに対応する財源を確保していくということがぜひとも必要でございますし、そういう努力を積み重ねてまいりたいと思っております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 多極分散型国土形成促進法が昭和六十三年六月でしたか成立しまして、自治省はこの促進法の主務官庁の一つとして、地方公共団体の自主性に配慮した制度となるように努力をし、自治省の所管の事項を中心に促進法の的確な運用を図り積極的に取り組むことが必要だと思いますが、この点はいかがですか。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 四全総を具体に推進するための法律といたしまして御質問の多極分散型国土形成促進法ができ上がりました。従来の国土開発法に比較いたしまして、私どもこの法案を見ますと、地方公共団体の自主性に配慮をした点が多いわけでございます。そういう点から自治省も、御質問の中にありましたように主務官庁の一つとなったわけでございます。今後、基本構想の承認とかあるいは実際の事業施行が行われてくるわけでございますが、その運用面におきましても地方団体の自主性が生かされますように私どもは側面から積極的に推進を図っていくように努力をしてまいりたいと思っております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 これまで地方公共団体の自主的な地域経済対策を推進するため特定不況地域振興総合対策や地域経済振興対策が実施され、現在地域経済活性化対策が推進されているところですが、これまでの状況及び今後の見通しを説明いただきたいと思います。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 第二次オイルショックそれから円高等を反映いたしまして、全国の中でやはり経済不況に陥った地域が五十年代後半から六十年代にかけまして多かったわけでございます。そこで、五十九年度から広域市町村圏を単位といたしまして地域を指定いたしまして、九十六地域でございますが、地域産業の強化育成あるいは地域経済の構造転換の促進を図ったわけでございます。推進地域におきましては、新しい製品の研究開発あるいは地場産業の振興とかあるいは地域資源を利用した産業の育成、広域的に観光を推進するというような取り組みが行われました。  五十九年度から六十三年度までの五カ年におきましての事業実績でございますが、地場産品の加工施設の建設、観光物産センターの建設、工業団地の造成等で、ハード事業で約四千二百億円、それからイベント観光事業、特産品の開発研究等のソフト事業で約六百億となっておるわけでございます。  この事業につきまして、五年間の計画で始めたものですから、その後やはり関係団体から引き続き行ってほしいという話がございまして、今までの成果とかあるいは現状を踏まえまして、平成元年度からは新地域経済活性化対策ということで事業を始めました。九十四圏域スタートをいたしております。特に今後の課題といたしましては、地域の技術開発能力の向上、それから人材育成に重点を置きまして、内から発するといいますか、内発的な地域産業の振興を図ってまいりたいというふうに思っておるわけでございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 この地域経済活性化対策を推進していく上で、ふるさと財団の活用や政府系金融機関の特利制度の充実など金融上の措置が必要じゃないかと思うんですが、この点はいかがですか。

小林実自治省大臣官房長

○政府委員(小林実君) 五十九年度からこの事業を行いましたが、その際にやはり金融上の措置が必要であるという御指摘がございまして、民間の設備投資につきましては開銀とかあるいは北東公庫による特利融資の対象にしていただきました。さらに中小企業金融公庫、国民金融公庫の特別貸付制度が適用されるようにもなってまいっております。もちろん、ふるさと財団の無利子融資につきましても、大いに活用が図られるようにしてまいりたいというふうに思っておるわけでございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 最近の報道によると、地方公務員に関する汚職や不祥事件が紙面をにぎわせているわけですね。自治省においては、この地方公務員の汚職の実態を把握しておられますでしょうか。把握しておられれば具体的に説明をいただきたいと思います。

滝実自治省行政局公務員部長

○政府委員(滝実君) 私どもの調査では、昭和六十三年度が最近の調査でございますけれども、この昭和六十三年度中に発覚いたしました汚職事件、件数で百十九件、これに関係した職員は百五十一人と、こういうような数字を把握いたしております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 もともと地方団体というのは地域住民から信頼を受け、公正で適切な行政、財政運営を行うことが求められております。その行政の具体的な遂行者でもある地方公務員が公正で適切な業務を行うことは当然のことであるわけですが、しかしながらその地位、権限を利用した汚職が頻繁に起こる原因というのはどこにあると思いますか。

滝実自治省行政局公務員部長

○政府委員(滝実君) 私どもも毎年の調査の中で、結果的に大変多いものですから、その原因をある程度分類して分析いたしておるわけでございますけれども、大きく分けて四つぐらいの要因があるのだろうと、こういうふうに私どもは理解をいたしておるわけです。  一つは組織、制度上の問題。具体的に言えば監督の不十分、あるいは長い間同じ職場、同じポストに人事配置されている、こういうような組織、制度上の問題。二番目には業務遂行上の問題。具体的に申しますと業務のチェック体制が必ずしも十分ではない、こういうようなこと。それから三番目には、これは制度ではどうしようもないという点が多少あるのでございますけれども、職員としての資質の問題、要するに自覚の問題というふうに言わざるを得ないような問題がございます。四番目には、外部的要因と申しまして、特にその業界における事業者の競争が激しい、その中に巻き込まれやすい状況になってしまったと、こういうようなことになるのでございます。  結果的には全部組織内あるいは本人の問題あるいは監督体制の問題と、こういうことでございますので、私どもはこういうような要因を分析いたしまして、これを地方団体にお流しして注意を喚起しておる、こういうようなことを心がけてやっているわけでございます。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 私が調べた資料によりますと、事件の件数や当事者資料を種類別に見ますと、収賄が一番多くて五一・三%、次いで横領が三四・五%、この二つで全体の八五・八%と大半を占めているわけです。このような当事者に対して行政上どのような処置がとられておりますか。

滝実自治省行政局公務員部長

○政府委員(滝実君) 一つは刑事上の問題でございますけれども、六十三年度中に発覚しました案件につきまして、刑事上として処理された案件が当該年度におきましては百二十四件ばかり、これは後年度に送れる問題もあるものですから、六十三年度中については必ずしもそれで完結しているわけじゃありませんけれども、刑事上の措置としては百二十四件、これが何らかの格好で刑事的な処理をされている、こういうことでございます。それからもう一方は行政処分の問題が当然あるわけでございまして、行政処分につきましては、この百五十一人についてはいずれも何らかの行政処分がなされている、こういう実態でございます。  さらに、行政処分につきましては、本人のみならず監督者責任という問題も当然出てまいりますので、この監督処分ということで出てまいります人数はこの百五十何人よりもかなり上回る、それの約三倍程度の職員にいわば監督責任という格好での責任追及をする、こういうような報告を受けております。

秋山肇税金党平和の会

○秋山肇君 今の答弁の中にもあったんですが、こういうことが起こるということはいろいろな幾つかの問題があるわけですね。地域づくり推進事業を初めとして行政に対するニーズはますます複雑、多様化になっております。このような現況の中で公務員としての自覚と誇りを持ち地域住民の信頼にこたえるべく公務員の汚職防止に向けて厳しく取り組んでいっていただきたいと思いますが、大臣、余り大臣にお答えをいただくのは何か気の毒なんですが、お考え、お答えをいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) 本当に地方分権と申しますか地方の時代、こういった大きな使命感を持って頑張らなきゃいかぬというときに、こういった事件が後を絶たないということは、もう大変遺憾というか弁解の余地がないくらいでございます。しかし振り返って私たちも、私も含めて反省しなきゃならぬのは、やっぱりリクルート事件を含めて政治に対する不信感、こういったことがまた行政担当者の地方公務員の緊張感を欠くという結果にもなってきておるとすれば、また私たちも一半の反省の責任も負わなきゃいかぬというくらい厳粛に受けとめております。ですけれども、ともかく一罰百戒と申しますか、厳しい姿勢でモラルの高揚も含めてこれから指導してまいりたいと思います。

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

諫山博日本共産党

○諫山博君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税改正案に反対の討論を行います。  反対理由の第一は、本法案が昨年度に引き続き、消費税の住民への負担を強要するものだからです。  消費税は昨年十二月十一日、本院で廃止法案が可決されました。これは、本院が国民の意思を尊重して下した最善の意思表示でありました。  本案について言えば、本来国が責任を持つべき交付税特別会計借入金の繰り延べ返済に充てる財源を、交付税交付金として地方に配分する措置をとれば、消費税に財源を求めなくても地方自治体の財政運営に何の支障も生じないのであります。そうした措置をとらずに、消費税存続を前提とした財源措置を行っています。このように、本改正案は、消費税の存続と定着を前提としたもので、主権者である国民の意思を真っ向から踏みにじるものであります。  反対理由の第二は、国保制度の改悪と、地方負担の導入が図られていることであります。  国保財政に占める国庫負担の割合は、年々減少しています。八三年度に五六・一%を占めていた国庫支出金は、八八年度決算では三九・五%まで落ち込みました。一方、保険料負担は年々上がり、滞納者が続出、保険証の未交付で死亡者さえも出しています。赤字団体は八三年度から八八年度までに二・一倍、赤字額も約五倍にふえています。国保財政の抜本的な立て直しのために、国庫補助の大幅な拡充を強く求めるものであります。  しかるに、今回政府は、保険基盤安定制度の暫定措置を取り払い、制度化を図り、軽減保険料の国負担を二分の一に固定化して、国保財政に新たな地方負担を導入しました。また、国保の老人保健拠出金が減少したことを理由に、国保への国庫補助をまたも削っています。これは、国民皆保険制度である国保制度を大きくゆがめるばかりか、地方への負担転嫁に反対していた従来の自治省の方針にも反しています。「国は」「地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行ってはならない。」とした地方財政法にも違反するものであります。  反対理由の第三は、本来国が負担すべき交付税特別会計借入金の返済を、地方固有の一般財源である交付税で繰り上げ償還していることであります。  言うまでもなく、現在の交付税特別会計借入金は七五年以降の地方財政の財源不足に端を発しており、それ以降の財源不足の補償は当然、政府が交付税法第六条の三第二項に基づいてしかるべき措置を講じ、政府の責任で地方の財源不足の解消を図るべきものであります。その責任を棚上げし、今回も、地方固有の財源である交付税で借金の返済を行おうとしています。このことは、国の都合で地方固有の一般財源を勝手に操作することであり、同時に財源不足の責任を地方に転嫁するものであり、到底認めることはできません。  以上、主な反対理由を申し述べて、私の反対討論を終わります。

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) この際、渕上君から発言を求められておりますので、これを許します。渕上君。

渕上貞雄日本社会党・護憲共同

○渕上貞雄君 私は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、連合参議院、税金党平和の会の各派共同提案に係る地方財政の拡充強化に関する決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     地方財政の拡充強化に関する決議(案)   政府は、現下の地方財政が累積した多額の借入金残高を抱えるなど引き続き厳しい状況にあることにかんがみ、その拡充強化を図り、もって地方自治の健全な発展を期するよう特に左記事項について善処すべきである。  一、平成三年度以降における公共事業の拡大等の緊要性にかんがみ、公共事業に係る国庫補助負担率の暫定措置の廃止等を図り、国庫補助負担制度の充実を期すること。また、下水道等をはじめとする生活基盤投資に係る地方交付税の配分の充実を図ること。  二、来るべき高齢化社会に対応するため、福祉基金の創設等地域福祉の財源の充実を図ること。  三、特定大都市への過度の集中を抑制し、地域住民の生活と産業の均衡ある発展を図る観点から、事務所・事業所の立地抑制、地方分散のため、税制の整備等諸施策の推進を図ること。  四、平成三年度の固定資産税の評価替えに当たっては、評価の均衡化、適正化を推進するとともに、評価替えに伴う負担の増加が急激なものとならないよう、適切な負担調整措置を講ずること。  五、住民の課税及び納税にかかわる手続並びに異議申立ての権利保障を明確にするための法制度の整備に努めるとともに、固定資産税における課税内容の明確化等を図ること。  右決議する。  以上でございます。

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) ただいまの渕上君提出の決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、奥田自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。奥田自治大臣。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(奥田敬和君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を尊重し、善処してまいりたいと存じます。

渡辺四郎日本社会党・護憲共同

○委員長(渡辺四郎君) 本日はこれにて散会いたします。    午後四時七分散会

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