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118回国会参議院1990/06/12

建設委員会 第6号

発言数
236
登壇者
22
会派数
6
開催日
1990/06/12

会議録

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨十一日、白浜一良君が委員を辞任され、その補欠として広中和歌子君が選任されました。     ─────────────

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  建設事業及び建設諸計画等に関する調査のため、本日、住宅・都市整備公団の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題といたします。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 最初に、大臣、長官にお伺いいたします。  日米構造協議に対する政府の対応を見ておりますと、アメリカに押しつけられるからいやいややっているという感じが強いように思われます。内閣の一員として、建設大臣と国土庁長官はどのように対処されたか、政治的な姿勢といいますか、そういうものについてお聞かせを願いたいと思います。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) いつも申し上げておりますように、建設省所管の公共事業につきましては、経済が豊かになったにもかかわらず国民が豊かさの実感が得られないというのは、まさに公共投資のおくれであるということを感じておるわけでありまして、アメリカから言われたからやる、言われないからやらないというものではないというふうに考えておりまして、従来からそのような強い考えを持っておったわけでございます。  今回、日米構造協議におきまして、公共事業の促進についてのいろいろの話し合いが持たれるということでありまして、私どもといたしましては、従来からの考えにつきまして、政府の中で窓口として経済企画庁が取りまとめるということでございますので、それについてのいろいろ希望等々について申し上げてきたところであります。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 小川先生にお答えいたしますが、国土庁としては、これまで土地問題の解決、社会資本の計画的な整備に努めてきたところでありまして、日米構造協議においても、我が国自身の問題として土地問題を中心に米国側と十分に話し合いを重ねてきました。中間報告の取りまとめに当たっては、日本側の説明に対して、特に実は昨年暮れの土地対策関係閣僚会議におきまして海部内閣の最重要課題として今後果たすべき十項目をつくりましたが、大体アメリカ側もそれについては十分了解し、米国側から今後の施策の方向性とか実施時期をできるだけ明確にすること等の要望がなされ、両国間の事務局で取りまとめたわけでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 続いて、今アメリカが指摘しているような我が国の社会資本整備の立ちおくれ、特に生活関連投資の貧困さについての指摘は何も今になって急に言われ始めたことではありません。社会党の提言を初めとして、多くの識者がそのことを指摘しておりました。このような提言や指摘、幾つもあったと思いますが、建設大臣はどう受けとめ、どう対処していこうとされておりますか。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 生活関連社会資本整備の立ちおくれということについてでございますが、これにつきましては、先ほども申し上げましたように、よく言われますように国際的な比較におきましても、下水道、公園はもちろんでございますが、その他建設省所管のものすべてが国際的に比べておくれているということは承知いたしているところでございまして、私どもも、六十一年に長期構想ということで、二〇〇〇年におけるあるべき姿というものについて既にそれを発表させていただいておるところであります。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 公共事業の現状について幾つかお伺いしますが、各長期計画というのがあります。その進捗率は、道路にしても住宅にしても、建設省から出された長期計画の状況を見ますというといずれも一〇〇%近い進捗率でありますが、それにもかかわらず国民は不満を持っているし、またアメリカからも指摘をされている。結局、進捗率一〇〇%と発表はされていますが、国民が納得していないというのは、長期計画の進捗率が、絶対必要量といいますか必要目標に比してどのくらい達成したかという達成率が示されていない、こういうところにあるのではないか。そのようなやり方をしなければ国民が納得しないのではないか。むしろ、達成率一〇〇%という名前の中で国民を欺いているというような印象さえ与えかねない計画になっておりますので、この点についての大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 長期五カ年計画等々については、いろいろ調整費その他というものがございまして、これは御存じのように策定後の情勢変化に弾力的に対応するということで設けられておる費目でございますが、そういうものを除きますと一〇〇%ということでございます。今回、この調整費につきましても一部取り崩しをさせていただいたわけでございますが、今御指摘のような点につきましては、私どももさらに調整費を除いて一〇〇%以上にやらせていただきたいという希望を持ってやってまいっておるところであります。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 ちょっと質問と答弁の関連がずれたようでございます。そのことはまたそのこととして、私が言うのは、住宅なら住宅四百万戸要るという場合に、その数字とそれから現在ある数字の達成率の差というものを明らかにしなければ、住宅は五カ年計画でこれだけ一〇〇%だと言っても国民は納得していない。こういう意味で、今後の発表の中には、五カ年計画の達成率一〇〇なら一〇〇、一一二なら一一二でもいい、全体の国民が要求しているものに対してはまだこれだけ達成していないということを明らかにした方がいいのではないかという意味で申し上げましたのですから、これはまた後の問題にかかわりますから、一応意見だけを申し上げておきます。  次に、一般会計予算に占める公共事業費の構成比と伸び率、これを調べてみますと、伸び率は八八年度まではずっと下がりっ放しなんです。八九年、九〇年は伸び率は少し上昇いたしました。今度は構成比はというと、どんどん構成比は下がっている。建設省は公共事業予算の七割近くを執行しておられる省なんですが、こういうふうに構成比、伸び率の移動といいますか低下というものに対してどんなふうなお考えを持っておられるか、現状認識とお考えをお伺いしたいと思います。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) 確かに、先生おっしゃいますように、一般会計予算の中に占めます公共事業関係費の割合を見ますと、これは私どもだけではなくて、農水省あるいは運輸省等も入れた数字でございますが、いずれも一般会計予算の中で公共事業関係費はじりじりと構成比を下げております。ただ、御承知のように、NTTを使った措置をとりましたときには相当程度上がりましたが、それもまた右下がりといいますか、下がっておるのは事実でございます。このこと全体は、もう既に御高承のように、財政再建という大命題の前で私どもの所管する公共事業関係費がゼロ、悪い場合にはマイナスシーリングを強いられた一方、幾つかの費目においてはそれぞれの必要性から対前年度の伸びが認められたものもあるという総枠の中で、私どもの構成比が残念ですが結果として下がってきたというふうに事務的には受けとめさせていただいております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 私も非常に残念だと思います。  さらに、一般会計の公共事業費の分野別の構成比について見ますと、十年前の一九八〇年度予算と比べてみました。ほとんど変わってないんです。例えば建設省所管の治水、八〇年度は二・四%で九〇年度が二・七%、下水道は一〇・二%が一〇・六%、住宅は一一・三%が一二・三%、せいぜい一%ぐらいの幅で動いているんです。動いていないと言ってもいいくらいの数字でございます。  国民が今住宅とか下水道とか、こういうものに対して非常に大きな要求があるときに、どうして重点的に投資するという方法をとらなかったのでしょうか。これは逆に言うと、政府が国民の要求に耳を傾けていない、こういう一つのあらわれでもあるし、また、わかっていてもやらなかったとすれば、これは建設省の政策責任が問われるわけでございますが、このことについて大臣いかがお考えでしょうか。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) これは先生も御存じのように、五十五年以降、公共事業予算についてはゼロあるいはマイナスシーリングということでございまして、そういうものが設定されまして一般会計に占める割合も低下し公共事業が厳しく抑制されてきたということでございまして、特例公債依存体質からの脱却という政府の大方針のもとに従ってきたということであります。幸い赤字公債からの脱却という一里塚もできたようでございますので、今後はひとつ公共事業のさらに拡大のために努力をさせていただきたいと考えております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 それにしても、余りにも国民の要求に対して予算的にはこたえられなかったということについては、ぜひ今後の施策の中で生かしていっていただきたいと思います。  次に、経済企画庁来ていますね。――経済企画庁は日米構造協議の中間報告に基づく公共投資十カ年計画を決めたと報道されております。投資総額は約四百兆円と言われておりますが、この点についての経済企画庁のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 公共投資の十カ年計画でございますが、現在策定作業中でございます。私ども本格的な高齢化社会が参ります二十一世紀を見据えまして、これからの一九九〇年代十年間、まだ貯蓄率も高くて社会資本整備のための大変重要な時期であるという認識のもとに、これから十年間の社会資本整備の指針を示そうと、こういうことで作業を進めているところでございます。  現在、社会資本整備を所管いたします関係省庁等から今後の見通し等についてお考えをお聞きいたしますと同時に、学識経験者等からもいろいろ御意見をお伺いいたしまして、検討作業を進めているところでございます。まだ総額を含めまして具体的な内容について申し上げる段階には至っていない、こういうことでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 報道はほとんど四百兆円でどっと報道されていますし、自民党の実力者の金丸さんなんというのは、四百兆円で足りない、五百兆円にしたらいいじゃないかというふうにもおっしゃっている。議員の方には答えられない、これはちょっと納得しかねるんです。現在作業中だとしても、これは無制限に積み上げるはずじゃないのであります。達成される目標値というのがあると思うんですね。あるいは基本的にこういう方向で積み上げていくと、こういう方向があると思いますから、もう一度きちんとお答え願いたいと思います。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) それぞれ社会資本を所管いたします省庁から、将来どんな整備水準、どんなことをお考えになっているかということをお伺いいたしますと同時に、公共投資は国民経済全体に大変大きな影響を与えるものでございますので、公共投資が及ぼします国民経済に対する影響、マクロ的なバランス、そういったものも検討しながら作業を進めている、こういうことでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 私が言っているのは、作業過程を聞いているんじゃないんですね。幾らおたくがやるにしても一千兆円もやるわけはないんだから、日本の経済の中で見て、アメリカとの話の中で、この辺はという達成目標率があるでしょう。それを聞いているんです。それが幾らだというんですか。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) まだ総額につきまして私ども申し上げられる段階ではございませんけれども、社会資本整備充実の要請にこたえられますと同時に、国民経済の中でたえられる規模、そういうことをめどに検討しているところでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 私は、きょう政府委員を要求したんです、答えられる人を出してくれと。そしたら、政府委員でなくても答えられると言うからあなたが出てくることを認めたわけです。そんな話だったら何で新聞に出ているのか、四百兆円という数字が。報道関係にはずっとお話しをなさっている、委員会にはこの程度の数字のところまでというような達成率もお答えできない。納得しない。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 新聞報道等につきましては、私どもそれについてコメントいたします立場にございませんので、どのような根拠、どのようなお考えで報道されているかということは私ども申し上げられる立場ではございませんけれども、規模につきましては、先ほどから申し上げておりますような考え方に基づきまして鋭意詰めているところでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 あなたの立場で物を言いにくいということはわかりますけれども、少なくとも四百兆円がひとり歩きしていますよ。そういう中で例えば一・五倍とかこういうものが、何も確定的というふうに聞いてない、約という表現を使っている。そういう達成率もなしに今作業中作業中と言って、最終日がいつですか、二十五、二十六でしょう。最終確定して、印刷して、これは和文だけじゃなく英文も出すだろう。そして二十五、二十六に出すとしたら、きょうあたり決まってなかったら間に合わないですよ。とうに決まっているはずだ。新聞が書くことにコメントしないと言うけれども、新聞はおたくからリークされないで書いているという話は一般論としては通用しないと思いますので、どうしても答えられないというならそれはいたし方ありませんけれども、何か私らばかにされているみたいな感じだな、経済企画庁に。まともな答えできないの。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 速記を起こして。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 関係省庁に作業の一つのプロセスとしてお願いいたしましたのは、過去十年間の公共投資各部門別の伸び率を基準といたしまして、過去の伸び率がプラスの分野につきましてはその伸び率を三割増しあるいは五割増しにいたしまして将来の考え方をお聞きする。それから過去の伸び率がマイナスでございました分野におきましては、仮に今後横ばいで推移をするということで考えました場合の整備上の問題点をお聞きするということで資料を御提出いただいたところでございます。  そういったものを含めまして、さらにマクロ経済的な検討を続けまして、仰せのとおり二十五、二十六が日米協議の最終協議の日付でございますので、間に合うように鋭意作業をしている、こういうことでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 あなたではそれ以上お答えになるのは無理だと思いますけれども、堂識的に言って、二十五、二十六日に協議があるとすれば、二十四は日曜日でございますし、二十三もお休みでございます。きょうは何日かおわかりと思いますが、今構想ができていなければ二十五、二十六に間に合わないだろうと思いますが、あなた方は怠けているのかね。そして今お話聞くと、各関係省庁から資料をいただいて、そして検討中だと。今検討して間に合いますか、二十五、二十六。アメリカ見なさいよ。政府が物言っているのに対して、議会は議会で独自で物言っている。あなた方経済企画庁は議会に物を言わせないつもりなのか、そこだけ聞いておきます。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 現段階の状況は先ほど来申し上げているとおりでございますけれども、私ども関係省庁その他調整をいたしまして考え方がまとまりました段階では、いろんな意味で各方面の御理解に資するように、また御理解をいただいて円滑な実施ができるように進めていく、こういうことかと思っております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 理解できません。経済企画庁というのは国会には、議員にはそういう過程で物を言わせない、意見を言わせない省庁だということを私は認識をして質問を変えます。これ押し問答したってしようがない。  アメリカから指摘されている生活関連の公共投資の立ちおくれを重点的に解消する必要がありますが、十五の公共事業があるわけであります。どういう基準で生活関連その他区分けをするか、お知らせを願いたいと思います。これなら答えられるでしょう。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 日米構造協議の中間報告におきましては、公共投資の配分に当たって国民生活の質の向上に重点を置いた分野にできる限り配意していく、こういうことになったところでございます。私どもこういった点に留意をいたしまして今作業をしているところでございますけれども、今後多様化いたします国民のニーズに対応した社会資本整備のあり方というものを考えていきます上では、新たな視点から社会資本を分類して評価をするという試みも必要ではないかと考えたところでございます。  そのような観点から、今回関係省庁からお話を伺いました際には、新たに防災対策あるいは資源の安定供給に資するという意味での安全安定機能、交通基盤を初めといたしました交流活力機能、生活の快適さと充足度を向上させる生活環境・文化機能といった機能別分類により整備をするというようなこともお願いをしたところでございます。  この分類でございますけれども、社会資本の多様な機能に着目をいたしました分類でございまして、ここで申し上げております生活環境・文化機能というものには、下水道、公園等はもとより、例えば交通基盤のうちで地域の日常的な交流を支える地域交通基盤といったものも含まれるのではないかと考えているところでございます。新しい試みでございますので、こういった形で将来の姿を示すのかどうか、公共投資十カ年計画の具体的内容は今詰めているところでございますけれども、そういった試みを含めて具体的内容を詰めていきたい、こういうことでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 あなたがくどくどおっしゃっているようなことはもうみんな新聞に出て、我々知っているんですよ、新聞の報道が正しいかどうかは別として。  そこで、さらにお聞きしますが、この生活関連の主要事業として今住宅とか下水道、公園というふうにおっしゃられた。あるいは廃棄物処理の整備目標も入るんじゃないかと思いますが、それぞれの事業についての整備目標をお知らせ願いたい。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 今回、最終協議におきましては十カ年の公共投資の総額を示すということが中間報告での合意内容でございますので、最終協議におきましてどこまで具体的な内容をあらわすのか、整備目標をどこまで出すのかということも含めまして、現在、関係省庁と協議中でございます。そういう意味で、まだどのものをどれだけ出すということまで決まっているところではございません。  ただ、先生御指摘のように、生活関連社会資本につきましては、下水道等、国際的に比較をいたしますと依然として整備水準が十分でない分野もあるということは私ども十分認識をいたしているところでございます。そういう意味で、豊かさを実感できる国民生活を実現するということから、これら生活関連社会資本の整備水準をできるだけ欧米に比しまして遜色のない水準となるよう努力をするということが重要と認識をしているところでございます。これから十カ年計画を策定するに当たりましては、このような観点も含めまして国民生活の質の向上に重点を置いてできるだけ配慮していく、こういうことで作業を進めていきたいと思っております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 総額を示せと言えば総額は決まってないと言うし、非常に新しい分野での事業の整備目標はと言うと、それもまだ決まってないと言う。何も決まってない、作業中。よく二十五日、二十六日出れるものですね。ただ、そういう理由で今後国会を軽視するようになりますと、これは後で国会議員の中からあなた方の計画に対する猛烈な注文がつくことがあるということを覚えておいてください。私はあなたの答弁は一切今までの分納得していませんから。しかし、時間がありませんから次に移りますけれども。  公共投資の拡大が言われている中で、建設省の果たすべき役割は大層大きいものがあると思います。建設省にかかわる公共事業について、今後どのような事業に重点を置かれるつもりでございますか。中間報告に向けての社会党の緊急提言でも指摘しているように、住宅、公園、下水道など生活に密着した社会資本を重点的に計画的に行うべきだと思いますが、建設大臣いかがでございますか。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 建設省の所管にかかわります公共事業は、生活関連と申しますと住宅、下水道、公園だけみたいに言われますが、これはもう河川、道路すべて生活関連の事業ばかりであるというふうに認識いたしております。したがいまして、この問題については、全面的にこの事業の促進に努力をしたいと考えておるわけでございす。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 国土庁が一九八〇年に策定した第四次全国総合開発計画では、住宅の供給、公園、下水道などの整備目標を決めております。四全総は西暦二〇〇〇年を展望した計画ですし、ちょうど今回の公共投資十カ年計画の目標年度とも合致します。その目標は、新聞などの報道によりますと、経済企画庁がおつくりになっておられる十カ年計画とぴったり合っているのですが、経済企画庁、国土庁それぞれのお考えをお聞かせ願いたいと思います。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 先生御指摘のとおり、今回策定作業を進めております公共投資十カ年計画は十年間、二〇〇〇年が最終年次でございますし、第四次全国総合開発計画も二〇〇〇年が目標年次、こういうことでございまして、期間が合っているわけでございます。  私ども今回具体的内容を定めてまいります場合には、四全総で定められております社会資本整備の考え方、あるいは具体的整備目標等も念頭に置きながら十分調整のとれたものにしてまいりたいと考えておるところでございます。

長瀬要石国土庁計画・調整局長

○政府委員(長瀬要石君) 先生御高承のとおり、四全総は長期的な観点から国土開発に関します総合的な方向を明らかにする基礎的な計画でございまして、ただいま企画庁から答弁がございましたように、おおむね二〇〇〇年を目標年次とするものでございます。今後十年間の新しい総合的な公共投資計画の策定に当たりまして、国土庁といたしましては、このような四全総を踏まえまして、取りまとめに当たります経済企画庁を初めといたしまして関係省庁と十分連携、調整を図ってまいりたいと考えております。  公共投資計画がどのような詳細性を持つかは今後の検討にまつべき事柄かと思いますが、その間にありまして、四全総の趣旨でありますとか整備目標等につきまして十分に留意がなされながら、四全総と新しい公共投資計画との間におきまして調和がとれたものになるということが重要かと思いまして、このような観点から十分部内での調整を図ってまいりたいと考えております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 四全総の内容がありますね、具体的な目標。今度の公共投資十カ年計画の目標値は四全総との違いがありますか。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 先ほど来申し上げておりますように、具体的内容につきましては今詰めている段階でございますので、整備目標をどこまで書き込むのか、具体的内容がどうなるかということはこれからでございますので、四全総で掲げられております一つ一つについてそれとどうなるかということは申し上げられる段階ではございませんけれども、いずれにいたしましても、内容が固まりますときには国土庁とも十分御相談をいたしまして、四全総の方向と調和のとれたものにするということにいたしたいと思っているところでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 国土庁は十カ年計画に対して四全総を乗り越える案を出しているんですか、整備目標として。

長瀬要石国土庁計画・調整局長

○政府委員(長瀬要石君) 国土庁といたしましては、おおむね西暦二〇〇〇年を目標年次といたします四全総につきまして、これが今日現時点におきまして国土づくりのための妥当な計画であると考えておりまして、この四全総に則しまして今後の国土形成を図っていくことが重要である、このように認識をいたしておりまして、現時点におきまして御指摘がございましたような四全総を超える目標を持っているかということになりますと、そのようなものをただいま持ち合わせている状況ではございません。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 そうすると、公共投資十カ年計画というのは四全総のことを書き写すだけだという結果になるわけですね。何か事々しく公共投資十カ年計画なんて言われるから、より新しいものがあるかと思ったら、そうではないと。四全総をそのままやっていくのがこの十カ年計画だと、こう理解していいわけですね、経企庁。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○説明員(糠谷真平君) 公共投資十カ年計画におきましては、今後十年間、日本経済とバランスのとれた投資の総額を明らかにするという一つの役割がございます。それから内容につきましては、今国土庁からお話がございましたように、おおむね二〇〇〇年を目標とする社会資本整備のビジョンが示されているわけでございますので、それと調和のとれた内容のものにしていくということは私ども当然やらなければいけないことだと思っておるところでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 建設省は一九八六年に国土建設の長期構想というものを出しておられます。この長期構想も西暦二〇〇〇年が目標となっています。建設省の長期構想での住宅、公園、下水道の整備目標はどのようになっているか、お知らせ願いたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 先生今御指摘のとおり、建設省といたしましては、昭和六十一年八月に国土建設の長期構想というものを決めまして発表したわけでございます。この中では、二十一世紀初頭に向けた長期目標を踏まえながら、当面、二〇〇〇年までに達成すべき整備水準というものを私どもなりに設定しているものでございます。  今、御指摘のございました住宅、公園、下水道について申し上げますと、住宅では、いわゆる誘導居住水準、例えば四人世帯で都市居住型住宅で九十一平米となっているわけでございますが、その場合の誘導居住水準の達成率を現状の三三%から全世帯の半数、五〇%まで引き上げることということを決めておりますし、公園につきましては、都市計画人口一人当たり五・二平米の現状に対しまして、おおむねその倍増を図るというような目標を持っております。さらにまた下水道につきましては、現状の総人口普及率四〇%を七〇%程度まで引き上げるというような目標を私どもなりに設定したところでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 今、事業ごとの数字をお話しになりましたが、けさの毎日新聞を見ましたら九十五平米という数字が出ておりましたね、毎日新聞の一面トップ。あれはどういう関係があるんですか。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 私、毎日新聞を読んでおりませんのでよくわかりませんが、住宅建設五カ年計画のちょうど改定時期に当たっておるものでございますので、五カ年計画では、やはりこういう構造協議とまた別の問題として通常の行政ベースで今度改定する時期になっておるわけでございますが、当然その五カ年計画の中に整備目標を盛り込むということがございまして、その一つの目標というものをそういうところに考えておるというようなことがこの記事に載っておったのではないかと思うわけでございます。  なお、その五カ年計画につきましては、構造協議の中でも幾つか、要するに平成二年度で終期を迎える八つの五カ年計画については具体的な目標を明示する、示唆するということになっておりますので、それとの関連が出てくるというものではないかと思っております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 長期構想、五カ年計画、こう計画が幾つもあるわけですが、この長期構想を実現するための住宅、公園、下水道等の投資規模といいますか、事業ごとに数字を考えておられたらお知らせ願いたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 私どもは六十一年にそういう国土建設の長期構想を発表したわけでございますが、そのとき私どもなりにはじいた価格といたしましては、そういった下水道、公園、その他道路等も含めまして私どもの公共投資全体で二〇〇〇年までに三百四十一兆円の金が要る、五十五年価格でございますが、三百四十一兆円という額を発表したところでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 建設省で出しているこの国土建設の長期構想というのを拝見しているわけです。それに基づいて質問しているわけですが、時間の関係がありますからその点は余り深追いいたしませんが、私は、住宅、公園、下水道のような事業に重点的にやっぱり投資することが必要だと考えます。政府の進めようとしている公共投資十カ年計画では、これら三つの事業に重点的に予算を配分していただきたい。現状を見ますというと配分比率は二四・七%、こんなふうに私は理解いたしましたが、これを少なくとも一〇%以上引き上げる、そして三つの事業で三五%から四〇%になるような費用にしなければ、国民の生活を向上する、あるいは国民の生活に関連する不満というものを解消できないと思いますので、ひとつ意見として申し上げますが、大臣、これについてお考えがありましたらいただきたいと思います。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 先ほどもお答えいたしましたように、ただいま住宅、公園、下水道ということに限っての公共事業費を増大せよということでございますが、その他の所管の公共事業もすべて立ちおくれておるということを私どもは考えておりまして、それらのバランスを考えつつ今後の公共事業の増額に対処していきたいというふうに考えております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 下水道は非常におくれております。住宅にも非常に不満が国民の間にみなぎっております。そして公園もこれまた大変先進国に比べますと落ちております、一人当たりの面積が。これはやっぱり重点的にこの機会に取り組んでいただきたい、こう申し上げてその次へ移ります。  建設省で所管されている公共事業の進捗率、これを資料としていただいてみますと、今年度で終わるものでいいますとほとんど一〇〇%を超えております。しかし、この「公共」という項目と「調整費」という項目を合わせた数字をベースにして計算をしてみますと、例えば第六次下水道整備五カ年計画を見てみますと、国費ベースの進捗率は一一二・二%。ところが調整費を含めて進捗率を計算してみますと、投資規模が六兆六千八百億円に対して調整費の二兆二千二百億円を足した八兆九千億円、これに対して投下された公共の部分の費用は全部で七兆四千九百二十五億円、進捗率は八四・二%になります。進捗率の算出のやり方、これ調整費というのを入れないでやるのと入れてやるので大変な違いがあるわけでございますが、この点についての御説明を願いたいと思います。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) ただいま先生の御指摘のあった下水道についての数字は、すべてそのとおりでございます。  一般的に進捗率を申し上げる場合に、どういう数字を申し上げるかということでございますが、やはり各種の五カ年計画に共通して調整費というのが設けられており、それ以外に五カ年計画というのは一般的に、公共事業と地方単独、それを合計してその後にいろいろなことに弾力的に対応するという意味で調整費で総計と、こうなっているわけでございますから、私どもは、やっぱり第一義的に我々が与えられた計画の枠を達成したかどうかということを判断する場合には、私どもが責任を持ってやる公共事業費の数字を申し上げるのがより適切であるかなと思っております。  ただ、調整費と申し上げますものも全くの空枠ということではございませんで、現実に今回終わろうとしております各種五カ年計画は、公共事業費の枠を結果的にいろんな要素もございまして突破をいたしましたから、閣議で報告をして調整費の取り崩しを行って充当しておるわけでございます。そういう意味から申し上げますと、先生のお話のありましたように、調整費もその取り崩し分を分子に入れるということで分母、分子を公共事業費プラス調整費で物を考えるということも一つの見方ではあろうかと思いますが、私どもは計画を担当しておる意味では第一義的には公共事業費のところで進捗率を申し上げるということになっておるというようなことでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 調整費というものの性格をもう一度明確にしていただきたいと思います。大蔵省からは文書で回答いただいておりますが、それと違いがないのか。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) 大蔵省からの文書というのは私ちょっと手にしておりませんが、私どもは調整費といいますのは計画策定後の社会経済の動向、財政事情、事業の進捗状況等に弾力的かつ機動的に対応するために設けられているものだというふうに理解しております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 そうすると、この第六次下水道整備五カ年計画の調整費二兆二千二百億、全部ゼロですな、この表見ますと。これはどういうことなんですか。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) これは確かに作図といいますか表上の問題ですが、先ほど先生もいみじくも御指摘のありました公共計画ベース六兆六千八百億に対し、五カ年実績が七兆四千九百二十五億になっております。ですから考え方としては、この六兆六千八百を上回る分は二兆二千二百の方から取り崩したという認識をしていただければよろしいわけです。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 それならどうしてゼロが並んでいるのですか。取り崩したとすれば当然そこに取り崩し分が入るべきじゃないですか。それがゼロになっている。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) 同じ資料だと思いますが、確かにこの表示ですが、これゼロと書いてあるのじゃなくて、横のバーでございますので……。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 棒が引っ張ってある。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) その意味を御説明すると私の申し上げたようなことだということでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 横のバーで結構ですが、なぜ取り崩した分を数字で入れないの。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) それは表をつくったときのことと言ってもいいわけですが、私が今御答弁の中で申し上げましたように、物の考え方としては先ほど申し上げたようなことでございますから。ですから、先生が御主張なさいます調整費も分母に入れて計算するのも方法であろうとおっしゃれば、それも確かに一つの方法かとは思いますが、私どもは第一義的には先ほど申し上げたようなことで発表しておると、こういうことでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 そうすると、調整費は今幾ら残っていますか、例えば下水道でいいますと。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 調整費の分から繰り入れた分が一兆四千億繰り入れております、二兆二千二百から。御質問の趣旨の残りの額でまいりますと七千六百九十四億でございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 これは平成二年度で予算終わりですが、これはお使いになるつもり、それともそのまま残してしまうつもりですか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 現在残っているといいますか使い残しが、調整費の取り崩しはいたしましたが全額取り崩したわけじゃないという形で、額は今申し上げた七千六百九十四という数字が残っておりますが、この状態で平成二年度は進むということでありますし、六次五カ年もこういう形で終わるということでございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 結局、七千億以上のお金が投資規模からいえば残るという結果になりますか、今年度決算をした場合。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) そこの考え方は、先生御主張のような考えもございますが、これまでの五カ年計画の経緯等から考えてみると、調整費の趣旨に照らして取り崩してここまでよくやってきた方だというふうに考えることもできるというふうに考えております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 長期計画でこの調整費を使うときは建設省がその必要額を出して閣議決定をして使える。こういうふうに大蔵省が説明してきました。そしてまた、この前の平成元年一月二十四日の閣議に対する報告を見ますと、その文書の中にずっと書いてありまして、「今後必要に応じ、各計画中の調整費を弾力的に充当するものとする。」、こういう結びになっております。  今、国民の要望が非常に強いわけですよ、下水道やなんかに。あなた方自身もそれを拡大しなきゃならないと言っている。こういう状況のときに、閣議の中で「調整費を弾力的に充当するものとする。」と言い、大蔵省は建設省がそれを出してくれば一向構わない、こう言っているとすれば、調整費を七千億以上も残す必要はないから、全部これお使いになって下水道を完備されたらいかがですか。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) ほかの計画にも共通する問題でございますから私から御答弁申し上げますが、調整費につきましては、五カ年計画をつくったときに、調整費の基本的な性格からして三年後には見直すという条項がそもそも入っております。今回はたまたまその条項どおりの事態になりましたから、ただいま読み上げていただきましたように閣議報告の中で「調整費を弾力的に充当するものとする。」というふうに書かれております。  ただ、私どもが扱っておりますいわゆる予算、ストレートに言えば国費でございますが、これについては一方冒頭にも申し上げましたように財政再建ということで、例えば最近で言えばゼロシーリング、いわゆる伸びないという総枠の規制もあるわけでございますから、それを無視して調整費の枠が残っているから取り崩すというわけにはまいらないものだということを御理解いただきたいと思います。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 調整費という名前で、皆さんは一定の投資規模をごまかしておられるというふうな印象も受けるわけです。というのは、投資規模がこれだけある、二兆二千億下水道で言えば投資規模がある、そこへ七千億も残して事業が終わりだと言えば、これは納得できないですよ、私らは。何でこれ使わないのか、これは非常に一般論だと思います。おたくの技術論はあるとは思いますが、一般的にはそういうふうにこの計画を見ると見えるんです。  そういう意味では、今度公共投資も拡大する、公共事業も大きくするという時期ですから、私はこれを残す必要はないと思いますので、ぜひ大臣、これを使いますと閣議に出していただいて、進捗をどんどんやっていただきたいと私は希望するんです。そうでなきゃごまかしですよ、七千億も使わないでしまうというのは。そんな数字のからくりで国民が納得しないということだけははっきりしておいていただきたいと思います。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 長期計画の中の調整費の取り崩しについて先ほどからいろいろ技術論を中心にして論議が行われておりますが、ただいま平成二年度の予算もようやく成立させていただいたわけでございまして、でき得れば大型補正でも組んでさらにそれを組み入れていただければいいなと思っておりますが、今後の推移等を見なければなりませんので、とりあえず平成二年度の予算の執行に全力を挙げた後にまた考えさしていただきたいと思っております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 建設省の応援団のつもりで物言っているんですから、どうぞひとつ頑張ってそれを閣議へ出してください。  さて、その次なんですが、いろいろ経済企画庁が言っておりますけれども、これまでの展開に約四百兆円の公共投資をする、これが政府の今までの計画のようであります。  そこで、この公共投資をやる場合に大きな問題になるのが地方自治体です。地方自治体が公共事業に対応するだけの財政的負担能力があるかというと、現在必ずしもそう言えないと思います。公共事業に対する補助率を引き上げるなどの工夫をしなければ計画倒れになってしまうというおそれがあるわけでございますが、この点について大臣の御見解をお聞かせ願いたいと思います。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) 私から、若干経緯のあることでございますから事務的な御説明を簡単に申し上げます。  補助率についてはいろいろな考え方から決まっておることは御承知のとおりでございますが、ただ、六十年度以降は国の厳しい財政状況を反映しながら、一方において社会資本整備の着実な推進、あるいは内需主導型経済成長の定着等を図るために数次にわたっていわゆる補助率カットが行われてまいりました。この暫定措置は平成二年度、今年度までのものとなっております。この暫定期間が終了後の取り扱いについては、現在、関係各省庁間で検討会を設置して検討を行っておりますが、その際に、最後の六十二年度引き下げ分については平成三年度からは復元するという前提で検討をしております。今後、事業費確保、拡大の観点、あるいは地方財政事情等に留意しながら総合的に検討してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 話題を変えまして、国土庁、建設省は今度の自民党の税制調査会に改革案を示されたというふうに今度新聞で報道されております。どのような税制を御提案なさったか。要綱を見ますと、土地保有税というようなことも新税とか特別税とかというふうに書いておりますが、これ御説明願いたいんですが、きょうここで時間もありませんから、大変済みませんが、後で要綱その他を文書でお示し願えるものですかどうですか。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 先般、自民党の税制調査会から求められまして、地価とか土地取引の動向、土地対策の現況を中心に所要の説明を行ったところでございます。  その際、国土庁からは、土地政策における土地税制の重要性にかんがみまして、土地の資産としての有利性を減少させ、投機需要、仮需要を抑制する、個人、法人を通じた税負担の公平を確保する、有効高度利用を促進する、そういった観点からぜひとも土地税制の検討をお願いしたいと申し上げたところであります。  さらに加えまして、ただいま先生御指摘のありました、譲渡益に対する分離課税及び土地の値上がり率に応じた累進税率の導入の可能性や、あるいは法人保有土地に対する新税の創設等についても検討すべきだというふうな私どもの意見を申し上げたんですが、ただ、この具体的な内容につきましては我々自身これからさらに検討して詰めないといけないという状況でございます。そういう状況でございますので、御理解いただきたいと思います。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 自民党の税制調査会の方にお話しになったことを社会党の方の土地税制委員会にもお話しいただけると信じますが、それは文書にしなくても、いろいろな要綱その他書いたものはいただけますね。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 自民党に対して申し上げたことと同様なことを申し上げさしていただきます。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 では、後でお待ちしております。  次は、ちょっと一つぐらい自分の県内のことも言わなきゃならないからね、そう思いまして、道路局長にお伺いしますが、国土開発幹線自動車道建設審議会というのに私も委員で出席しましたが、その際、東北横断道の東和―花巻間、基本計画が策定をされました。それの進捗状況、そして道路局長、調査指示をお出しになったかどうか。何か一つも進んでいないように見えるので、ちょっとお伺いします。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 高規格幹線道路網の整備というのが第十次道路整備五カ年計画の大きな柱でございます。第十次五カ年計画期間中に六千キロの供用を図るということで整備が進んでおりますが、そこで今お話がございました東和から花巻の間の十二キロ、これは昨年の一月の国土開発幹線自動車道建設審議会で基本計画となっております。基本計画から次に整備計画、こういうための調査を今進めております。具体的には、地域の開発状況、交通需要などを総合的に勘案しつつ整備計画の策定に必要な調査を実施しております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 もう一つだけ、高速道路網の地図をずっと、ここにありますが、見てみたんです。何としても腑に落ちないところが一カ所ある。前にも申し上げましたけれども、この地図の中で岩手県の三陸縦貫道路、久慈と宮古の間だけぽつんと切れている。あとの方は西海岸も中央もみんなつながっている。ここは一般国道でもって充当する、こういう御説明でございましたが、この間を高規格道路でおつなぎになるということは、今回公共予算等も拡大される時期であるから、お考えの中に入れていただけるかどうか。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 高規格幹線道路網の計画が今一万四千キロ、こういうことで四全総あるいは建設省でも計画を策定したわけでございます。そのときに幾つかの選定の要件がございます。全国の都市、農村地区からおおむね一時間程度で高速ネットワークに到達するとか、あるいは重要な空港、港湾の大部分と三十分程度で接続をする、こういうようなことで計画を決めていただいたわけでございます。  そこで、基本的には高規格幹線道路網というのは、四全総の交流ネットワーク構想を受けまして一日交通圏の構築というものがベースになってきております。そこで一万四千キロの計画が策定されたわけでございますが、現在整備は約四割を切っております。私ども、これを一日も早く整備をするということが大事だと思っておりますが、今先生のお話のありました宮古―久慈間の沿線区域でございます。これは八戸久慈自動車道あるいは三陸縦貫自動車道の高規格幹線道路網を整備いたしまして、一時間圏内でカバーをしよう、こういうことで私ども考えております。もちろん、その高規格幹線道路網とあわせまして高規格幹線道路、それから国道網、こういうものが一体となって道路の整備というのが非常に必要でございますから、その観点におきまして、具体的にはこの四十五号線についても中野バイパスであるとかあるいはその他のバイパスの整備も進めております。

小川仁一日本社会党・護憲共同

○小川仁一君 終わります。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 私は、冒頭、公共投資関係についてお伺いをしたいと思います。先ほど来の小川委員の質問でも幾つか触れらておりましたので、若干重複することをお許し願いたいと思います。  過日の新聞報道等によれば、建設省は公共投資十カ年計画の事業規模を二百八十兆円とする方針を固めた、公共投資総額のほぼ七〇%に該当する、そしてこの二百八十兆円の根拠としては、四全総における長期計画に基づいて手がたい積み重ね方式によってこれを定めた、このようになっております。ちなみに申し上げれば、幹線道路を現在の倍増、下水道普及率も七〇%に引き上げる、都市公園も十平方メートルに一人当たりの面積を引き上げる、このような形での個別事業の積み上げを詳細に行った上での数字である、このように報じられております。しかし残念なことに、その報道は、これは現実的な要求にとどめたわけだけれども、他省庁を巻き込んだ予算の分捕り合戦になるのを危惧したからだと、そのような形でこの数字が報道されているわけであります。しかし実際問題として、今私たちは、住宅、下水道また公園、道路、いずれも緊迫した状況にあって一層の充実を図らなければならない、このような責務にこたえなければならないわけであります。アメリカの方からも公共投資規模はGNPの一〇%にせよということまで求められるとすれば、他の省庁との分捕り合戦になることが必須なので現実的要求にとどめたんだと、このような視点で要求額を決めることが果たして妥当なのかどうかお伺いしたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) まず、公共投資の十カ年計画におきます建設省と企画庁との関係、またその総額がどうかというようなお話だろうと思います。    〔委員長退席、理事小川仁一君着席〕  そこで、まず御説明申し上げたいのは、先般、先ほども企画庁が参っておりましたが、企画庁から公共投資十カ年計画についてのヒアリングがあったわけでございます。そのときのいろんな数字などが一部の新聞紙上で、私ども発表したということではなくて何かそういうのが載っておるわけでございますが、あの額というのは、経済企画庁からもさっき説明がございましたが、経済企画庁から示されました一定の方式によって試算した額、一定の算式があるわけでございますが、その算式で試算したらどれぐらいの投資額になるかというような額とその整備水準をとにかくつくって持ってこいと、こういうことになったわけでございます。したがって、その額というのは私どもが要求するとかそういうものではございませんで、単に経済企画庁が全体をまとめるために参考にする、そういうものであるというように私ども理解しておるわけでございます。  その際に、私どもといたしましては、そういった試算は試算といたしましても、先ほどもこれも話が出ておるわけでございますが、私ども、六十一年の八月に国土建設の長期構想というものが示されましたし、またその中身が具体的には四全総にも取り入れられたものだと思っておるわけでございます。そういうことで、私どもとしてそういった長期構想におきます施設ごとの整備目標、あるいは先ほども投資額全体幾らかというようなお話もございましたが、そういうような投資額も考えているというようなこともあわせて御説明申し上げて、私どもとしてはそういった長期的な観点に立って、私どものいろんな施設、特に国民生活に非常に密接に結びつくようないろんな施設についてぜひ目標を実現したいというようなことで御説明を申し上げたところでございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 問題は、政治はやはり国民のニーズに可及的速やかにこたえていくということが極めて重要ではないかと思うわけであります。下水道の整備にしても、十五年先二十年先もしくは五十年先にあなたのうちのところは下水道が完備されますよと、そのような計画を示されたとしても国民の政治に対する納得は得られないと思うんですね。そういう意味では、私たちが日常生活を行う上で欠くことができないもの、そのようなものに対する公共投資に関しては一日も早くこれを達成するんだという、そのような視点に立って今後の予算を確保していっていただきたいと思うし、とりわけ今日、十カ年計画が求められているとするならば、十カ年計画においてそのニーズに十二分にこたえる、そして五カ年計画でそれを実現する、そのようにしていただきたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 今先生も御指摘のとおり、建設省関係の公共事業は、住宅、公園、下水道あるいは道路、河川等、いずれも国民生活と密接に関連するものばかりであるというように思っておるわけでございます。そういう意味で、従来から私どもは豊かな国民生活を実現するためにこれらの社会資本整備の充実に取り組んできたところでございます。  今回、先ほどからもお話が出ておるわけでございますが、日米構造協議の中間報告におきましても十カ年計画をつくるということにもなっておりますし、その十カ年計画におきましては総額として現在の水準よりも大幅に拡充されることになるということにもなっておるわけでございます。したがいまして、私どもは、そういった全体の額が非常にふえるというような今流れの中にあるわけでございますので、そういう流れをさらに踏まえながら、そういった私どもの所管しております公共施設の整備につきまして一層その充実に努めてまいりたいと思っているところでございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 公共事業を充実して一層加速度的に事業を拡大していくということになれば、当然その財源というのが問題になってくると思うんですね。事業は建設省が行う、財源は大蔵省が補充してくれるんだと、こういう考えは私は速やかな行政を進める上ではやはりとるべきではないと思いますね。建設省自身もやはり財源というものを真剣に考えながら事業を進めていく必要があるのではないだろうかと思うわけであります。  そういう中で、過日、建設省の方では企業の低・未利用地への特別土地保有税の強化、そして三大都市圏の市街化区域内農地への宅地並み課税、これなどによる増収分を宅地開発促進の特別財源として土地開発に関係する下水道や道路整備などに充てていきたいと、このようなことを強く大蔵省、自治省に求めているんだと、このようなことが発表になっているわけでありますが、その経過についてお答え願いたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 先生も今御指摘のように、私どもといたしましてはそういった公共施設の整備ということが非常に大事でございますし、そのためのいろんな財源措置ということもまた非常に大事なことじゃないかと思っておるわけでございます。特に、大都市地域における住宅宅地供給の促進というようなことが今非常に大きな課題になっておりますが、その関連公共施設というようなことなども非常に大きな問題ではないかと思うわけでございます。  そういう意味で、過日、先ほどもお話がありましたが、政府の税調あるいは自民党の税調に、いろいろなヒアリングがありましたときに、その中の一環といたしまして、私どもとしてはそういった関連公共施設の財源というものを何か考えられないか、そういう問題については非常に大事な問題として考えておるので、今後そういうことについて検討していきたいというような考え方を御説明したわけでございます。政府税調でもいろいろ土地税制の総合的な見直しということで審議中でございますので、その審議の推移を見ながらそういった問題についても今後検討してまいりたいと思っておるところでございます。    〔理事小川仁一君退席、委員長着席〕

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 そこで、企業の低・未利用地への特別土地保有税の強化という言葉が使われているわけですが、これはどういうことを意味するんでしょうか。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) まだ来年度の税制改正要綱として、建設省としては具体的な案をまとめてはないわけでございます。ただ、この問題は大都市地域における住宅宅地対策の一環として昨年来要望しておるものでございまして、現在いろいろあちこちで私どもしゃべっておりますのは、昨年来こういう要望をしているということをつけ加えさせていただいておるものでございます。  それは、特別土地保有税につきまして、四十三年以前のものについては特別土地保有税をかけないようなことにもなっておりますし、面積的には、二十三区のミニ保有税というようなものもございますが、通常は二千平米以上のものにかけるというようなことにもなっております。したがって、その二千平米をもう少し面積を下げて、今度の新しい改正法案では遊休土地が千平米というようなことにもなりますので、それに合わせて千平米まで下げるというようなことができないかというようなことなどを考えておりまして、現在、昨年来のそういった要求などを頭に置きながら今後具体案をまとめて実際の実現へ向けて努力していきたいと考えておるところでございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 そうしますと、今の特別土地保有税に限って伺った場合、建設省の方で強化した場合にどのくらいの税収が上がるというふうに今算定していますか。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) ちょっと私、今資料を持ってきておりませんのでわかりませんが、大体特別土地保有税全体では全国数百億の単位じゃなかったかと思うわけでございまして、どの程度ふえるのか、今資料がないのでちょっと即答できかねます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 新聞では一千億ぐらい上がるんではないだろうかと報じられているようでありますが、さらにこの財源の問題に関して、一昨日の日曜日に私、夜のNHKのニュースを聞いておりましたら、土地保有税を検討している、大蔵省はその土地保有税を導入して道路や下水道など生活関連の公共投資を拡大するための特定財源とする方針だと。国土庁においては、この企業の土地保有額が公示価格で五億円から六億円を超える部分に課税をして、税率を年一%程度にする方向で検討中であると。この税は、自治体に偏らないように地方税ではなく国税として、課税に当たっては相続税と同じく路線価を基準とする考えで今政府部内で調整を急いでいると。税制調査会に諮った上で具体化することにしたと。こういうふうな報道がなされて、冒頭申し述べたように、これは宅地開発などの下水道や道路整備などの生活関連の税金としての目的税的な性格が強い、このような報道があったわけであります。この件について国土庁の担当の方にお伺いしたいと思います。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 先ほども御答弁申し上げましたとおり、国土庁としては、土地税制の役割としまして、一般論としてはとにかく土地の資産としての有利性を減少させる、それと税負担の公平の確保、高度有効利用の促進、こういった三点を強調しておりまして、そういう考えから土地の取得、保有、譲渡の各段階にわたりまして積極的な見直しをしてほしいということでありますが、具体的には、土地譲渡益課税の見直しとあわせて法人保有土地に対して一定の負担を求める新税を国税として創設して、またこの新税の創設により得られる税収の使途についても検討されるべきだと、そういうふうな意見を機会があるたびごとに申し上げているわけであります。  ただ、その中身については現在検討中でありまして、テレビで報道されたようでございますが、そういう具体的な中身の詰めまでには至っていないわけです。  現在、重要なことは、法人保有土地についてどのような土地を対象にするのか、また課税技術等も考えてどういう課税評価を採用すればいいのか、そういった点を中心に検討を進めておるところであります。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 検討中で結構なのですが、国土庁での検討中の中身として、企業の土地保有額を公示価格で五億円から六億円を超える部分に課税をするそして大蔵省が言うように相続税と同じく路線価格を基準としてこれを検討する、そして年一%程度にするとした場合に、検討中の試算で結構ですから、幾らぐらいになりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) その辺まではまだ検討が進んでないです。私見にわたるわけですが、もし国税として考える場合には、確かに評価基準として相続税の路線価を採用するのが一番合理的じゃないかというふうな気持ちではおります。ただその場合に、対象として一定の足切りをするような必要があるんじゃないかとか、その前に税率をどれぐらいにするか、その辺は現在いろいろ案を並べておりまして詰めておるという段階でございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 余りしつこくは聞きませんが、ここでもう公示価格で五億円から六億円を超える部分に課税する、税率は一%にする、課税基準は路線価格にする、ここまで出ちゃっているわけですね。掛けてもらえばいいわけです、掛け算で。当然検討中であれば試算はしていると思うんですよ。それを述べてもらえば結構なんですよ。あくまでも検討中の試算で結構です。幾らになりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 試算といいましてもそこまで具体的な数字で詰めているわけじゃないんですが、ただ地価公示ですから相続税評価との関係ではじき直しますと五、六億という数字がどれぐらいの価格になるのか、その辺が私ども的確には判断できないんですが、恐らく地価公示の七割を目途に相続税評価しておられますから、しかし現況は六五%ぐらいでしょうか、したがいまして五、六億というのは三、四割引き相続税評価にしてはなるんだろうと思います。仮に三億なり四億の土地以上のものだということになりますと、一%にしてもどれぐらいになるかわからないんですけれども、それは相当の税収になると私は思います。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 この点で最後に、これはいわゆる生活関連公共投資を対象とする特定財源にするという、これは大蔵省の方でもそのように言っているので、私は非常に結構だとは思うんですが、国土庁の方においては、この特定財源、いわゆる目的税とすることに関しての見解はどういう見解を述べておるわけですか。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) そこまでもまだ具体的に申し上げたことはないんですが、ただ一般的には、例えば諸機能分散のため地方に移転するような機能に対して助成を考えるとか、あるいは大都市地域では住宅宅地整備が非常に重要ですので、その関連公共公益施設の整備とかいろいろ考えられるんじゃないかというふうに一般論として私は思っております。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 続きまして、国土利用計画法の点について少し伺いたいと思います。過日、佐藤国土庁長官が閣議の後に監視区域の運用ガイドラインを発表になっております。そして多分十一日、昨日ですが、都道府県、政令指定都市へ通達もなされたものと思いますが、そのガイドラインが一応公表になっておりますが、この件についてもう一度ここで説明していただきたいと思います。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 種田さんにお答えしますが、御指摘のとおりでございまして、先週の閣議後の記者会見で、実はいろんな方から監視区域が後手に回らぬようにという話がございまして、一応地価が一〇%上がったら監視区域にするとか、あるいは地価が二〇%上がったら届け出を百平米にするとか決めて局長通達を出したわけでございます。そんなことでございまして、政府委員から詳しくお答えさせますから、よろしくお願いいたします。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 昨日付で土地局長名で各都道府県知事及び指定都市の長に「監視区域制度の運用指針について」ということで通達させていただきました。  その概要をごく簡単に申し上げますと、まず監視区域の指定及び届け出対象面積の引き下げについてでありますが、地価上昇の未然防止の観点から地価の上昇前に先行的に監視区域は指定するように努めることとするわけですが、少なくとも一年間に一〇%程度の地価上昇が見られる地域については早急に指定されたい。また大規模開発プロジェクト、リゾート整備等が予定されている地域等におきましては地価上昇の可能性が高いと考えられることから、事業計画、区域の決定等に先立ち、必ず監視区域の指定について検討することといたしております。さらに、監視区域を指定してもなお地価の上昇率が低下しない地域につきましては、早急に届け出対象面積の引き下げを行うこととするといったことが内容になっております。  また、届け出対象面積の設定につきましては、少なくとも一年間に一〇%程度の上昇が見られる地域については、監視区域の指定をする場合、全土地取引件数の過半が届け出対象となるという要件を満たすよう設定することが望ましい。しかし、地域の実情によりこれによることが困難な場合には、少なくとも監視区域の指定をしてもなお地価の上昇率が低下しない地域、一年間に二〇%程度以上の地価上昇が見られる地域については届け出対象面積を百平方メートルとするなど、この要件を満たすように努めるということであります。  そのほか、監視区域の解除等の要件、あるいは価格審査の厳正かつ的確な運用のための時点修正や著しく適正を欠くか否かの許容範囲、あるいは取引事例の選択についての留意事項、そういったことを盛り込んでおります。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 この今回のガイドラインが三年ぐらい前に発表されておれば、多分日本の地価も今日のような状況を生むには至らなかったんではないだろうかと残念にも思うわけでありますが、一歩前進というところでその辺での評価もしたいと思います。  ただ問題は、このような一つのガイドラインをつくっても、運用の上で自治体が的確にこれを行っていかなければならないんですね。そのために、一番自治体の方で苦慮しているのは財政的な配慮だと思うんです。その辺のところまである程度きめ細かくやらないと、なかなかこの運用も的確にいかないんじゃないかと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) お答えしますが、御指摘のとおりでございます。  そんなことでございまして、実は監視区域の点検につきまして各地方団体の長を東京においで願いましていろいろお話ししたときには、要点は人の問題と予算の問題、例えば監視区域の届け出を三百平米から百平米にすれば、実は五、六割の捕捉はできますが、人員が数倍かかる、お金もかかる。そんなことでございまして、この点につきましては特に大蔵省等によくお願いしまして、できれば地方自治体の負担が少なくなる、この方向で努力したいと思います。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 ぜひお願いしたいと思います。  それともう一つこの関係で伺いたいのは、私は、国土利用計画法が改正されたばかりでありますが、もう一つ、日本の土地の利用の安定を図るために、また行政目的を合理的に達成するためにも、新たな施策をつくる必要があるんではないだろうかと思うわけであります。  と申すのは、例えば道路にしても鉄道にしても、時によっては住宅地にしても、そこが行政上どうしても必要な施策であるとするならば、そこの土地が計画施行中に取引の対象にされてしまったり、また急激な価格の上昇があったりするとするならば、鉄道の場合に、千メートルは確保できたけれども、その間百メートルだけがどうしても確保できない。そういう事実だけでも鉄道は走れないわけですね。また、道路にしても同じだと思うんです。したがってそういう場合、今、日本の国土利用計画法では監視区域と規制区域という面的に網を張る方法が考えられておりますが、線的に、合目的的に土地を規制する、そのような方法はないと思うんですね。したがいまして、私は、これから鉄道とか道路とか住宅などを行政が行っていく場合には、その計画の発表と同時にその地域を線的に、また駅ができる場合にはある程度面ができますが、そういう合目的的に土地の利用を規制する、こういうきめの細かい国土利用計画法の新たな条項をつくっていく必要があろうかと思うんですが、その辺についてはいかがなお考えをお持ちでしょうか。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 先生の御指摘はもっともなことでございますが、基本的には監視区域を強化しまして地価の抑制に努めたい。それがどうしてもいかぬ場合はというお話だと思いますが、実は規制区域の場合には二つの問題点がございます。一つは、地価が凍結されるということです。それからもう一つは、ある一定の取引が全部不許可になるということです。  実は、これで私は各府県の知事と会ったときに、規制区域というのは昭和四十九年にできた法律でございまして、あのときには最良の法律だったと思いますが、その後改良すべき点がたくさんございます。例えば、知事さん等が言われるのは、規制区域を指定した場合に、自分の欲しい土地が買えない。それからもう一つは、仮に一定の取引を不許可にした場合は、その土地について買い取り請求された場合に地方自治体は買わなければならない。その財源の問題をどうするか。それからもう一つの一番大きな問題は、きのうも大阪で話が出たんですが、地価を凍結すると、十五年後に使う場合は周囲の土地が上がっておるわけです。その場合その地価を一体どうするか。これを含めて検討しなければいかぬということでございまして、やはり私は規制区域は念頭に置いておりますが、やる場合は一遍中身を改良しましてやるのがベターである、このように考えているわけでございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 今長官が言われたことも十二分に理解できるんですが、私が申し上げているのは若干角度が違いまして、規制区域を面的に敷いた場合には、まさに今長官が述べられたような心配があると思うんです。私が申し上げているのは、具体的に例を挙げますと、茨城県に予定されている常磐新線に関しては、茨城県が四・四方式という土地区画方式でもって今一生懸命やっております。しかしながら、地元の自治体の方では、この四・四方式では保有率が少なくなってしまう、これじゃちょっとのめないよと。では県の方にもう一度それを直してもらおうと、逆に四・四方式が今修正を求められるような動きになっているわけですね。こういうことがあちこちで起こってきて、その間に鉄道の予定になっている地域が転売されていった、取引の対象になってしまったということになると、鉄道が、これは平成十二年までにつくる予定になっておりますが、二十年三十年たってもなかなかできなくなってしまう。  そういう場合、一つの鉄道を中心とした駅をつくり、中心地域をつくって線を延ばしていく、こういうふうな行政目的を達成する施策の場合は、線的に規制をするということを規制区域の対象にしていく、線的な規制区域の対象にしていくという施策をとらないとこの行政目的が達成できないのでないか、その分国民のニーズにもこたえられないのじゃないか、そう思うわけでありますから、新たな規制区域の仕方、そういうものを検討されたらいかがでしょうかということなんです。その点は局長どうですか。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 今の先生のおっしゃるのはよくわかるわけですが、実は竹内知事とよく話をしました。彼も私と同じ意見でございまして、なかなか線的な規制は難しいというふうなことを言っておった、こういうことを申し添えておきたいと思います。  それから、詳しいことは土地局長からお話ししたいと思いますから、よろしくお願いします。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 現行規制区域の運用に当たりましては数々の難しい困難な問題もあるわけですが、この制度は、御案内のとおり、もう極めて厳しい私権制限を伴うものであります。一方、そういう鉄道等のビッグプロジェクトは、実施計画なりプロジェクトの実施対象地域が決まりますと、もうそのときは遅いんです。山梨のリニア実験線の例を申し上げるまでもなく、あそこは路線もまだ決まっていないにもかかわらず相当上昇しております。そういうことで、早く指定しないといけないわけですが、規制区域はそういう厳しい私権制限を伴うものですから、一方プロジェクトがかなり具体的に固まらないと指定できない、そういう法制上の制約もあろうかと思うんです。  したがいまして、そういうところはもう早目に監視区域を指定しまして、しかもそういう直接鉄道敷に相当するようなエリアにつきましては届け出対象面積等を非常に詳細に決め、かつ行政窓口指導も厳格にやる、そういう中で投機的取引とかあるいは無用の上昇はかなり抑制できるのではないかと思っております。そういう手続を踏んでもなおかつ抑制できない、そういう事態に立ち至ったときは、そこで初めて計画も具体化し、それとのタイミングを合わせながら規制区域の指定といいうことになるのではないかと思います。現在の制度でもそれはいろいろ障害、難しい問題はありますが、制度的にはやってやれないことはない、そういうふうに私は思っておるんです。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 若干私と見解が違いますが、やはり今の国土利用計画法は、一つの行政目的を達成するために規制区域を働かせようとか監視区域を利用しようという考えはないと思うんです。私が申し上げているのは、それと若干視点が違いますので、国土利用計画法のさらなる検討をお願いしたいと思います。  次の質問に移らせていただきます。  現在、まさに第七次下水道整備五カ年計画がつくられているところだと思います。各方面のマスコミ、雑誌などにも第七次五カ年計画の骨格などが時々公表されているようでありますが、ここで第七次五カ年計画の、今作成中で申しわけございませんが、そのポイントとなるものはどのようなところにあるのかお知らせ願いたいと思います。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) お答えします。  平成元年度末におきまする下水道の処理人口普及率は四二%の見込みにとどまっておりまして、下水道整備はまだ不十分な状況にごいざいます。第七次の下水道整備五カ年計画作成に当たりましては、第一に中小市町村における整備の推進、第二に大都市等における高度の処理の推進による水質保全の充実、浸水安全度の向上、施設の改築等の下水道の質的向上、第三に維持管理の充実、第四に下水道処理水、下水汚泥等の下水道における資源の有効利用、下水処理場の上部空間等の下水道施設の有効利用が重点的な課題であると考えて作業を進めております。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 その中で幾つか私も細かく伺っていきたいと思うんですが、私は下水道に関してイメージを完全に変えていく、イメージチェンジを図っていく必要があるのではないだろうかと思うわけであります。下水道といえば汚いもの、また地域においては厄介者、不利益施設、こういうふうに言われているわけでありますが、こういう下水道であっても私たちの日常生活には欠かすことのできない施設であるとするならば、まさに下水道を汚いものからきれいなものに、厄介なものから有効なものに、不利益なものから有利なものに、こういうふうに大きくイメージを変えていく必要があろうかと思うわけであります。日曜日になれば家族連れで下水道施設に行って昼飯でも食ってくるかと、こういうことが当たり前に言えるような雰囲気が欲しいと思うんです。そしてさらには、下水道施設などをうちの地域に持ってきてくれと、こういうふうに言われるような施設にしていく必要があるのではないかと思うんです。  今日、各自治体でもいろいろ努力をしております。東京都などにおいても、下水施設の上に熱帯植物園をつくる、また大きな公園をつくる、場合によっては野球場をその上につくる、こういうこともなされているわけであります。まさに、下水道処理施設に遊びに行くというようなイメージが今つくられつつあるわけでありますが、こういう点に関して建設省の方ではどのようなお考えを持っておられるでしょうか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 下水道の整備の推進を図る上に、下水の処理場とかポンプ場等の用地の確保ということが不可欠でございまして、このためには住民の理解と協力を得て用地を確保するということが極めて重要なことになっているわけでございます。そして、現在、下水の処理場等に公園とかスポーツ施設を設置するということはかなり積極的に行っておりまして、土地の有効利用、そしてそれを通じて地域の方々の利便に供するというようなことで下水道に対する理解を高めていただくということに努めているところでございます。  また、この下水道施設の上部の利用とあわせて、下水道の処理水とかあるいは焼却による廃熱等の熱を利用して温室をつくっているというようなことも一部の都市で行っているところでございまして、今後ともこういう今御示唆のございましたような線で下水道の持つ施設、資源、エネルギーを有効に活用することによって、地域に有益な施設として一層整備の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 その場合に、私は下水処理場と汚泥処理場を極力併設してつくるのが有意義ではないかと思うわけであります。これ全部とは申し上げません。と申すのも、汚泥処理場の処理過程の中で千三百度ほどの熱が発生するわけであります。 千三百度の熱を地域の下水処理場周辺五百世帯とか千世帯とか、この家庭に二十四時間熱いお湯を循環してあげるならば大変喜ばれると私は思うんです。そして今、技術開発によってコジェネレーションの方もかなりコンパクトなものが開発されるようになりました。したがいまして、それだけの熱があれば十二分に発電への転化も近々可能になってくると思うんです。そうであれば、東京電力などと協議をして電気事業法などの一部改正を行って、また下水道法の改正を行って、地域への電力供給も可能になるわけですね。  また、この処理施設の中から出てくる消化ガスがありますね、メタンガスを中心とした。この消化ガスの扱いに今非常に困っているわけであります。メタンガスはCO2の二十五倍の温室効果があると言われていますから、そうするとこのメタンガスを地域に還元してあげれば、ガス、熱、電気、これが下水処理場の周辺の五百世帯、千世帯にただで供給できる。こういうふうに、下水処理場が野球場の下に入っていて、地域の方には熱、電気、ガスまで供給できる、こういう形の施策を総合的に展開するならば、私は下水処理場、汚泥処理場は決して不利益施設じゃなくて有益施設に転換できるんじゃないかなと思うんですが、いかがなものでしょうか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 下水汚泥の処理処分過程で発生するメタンガスについてまずお答えいたしますが、これを利用いたしました発電施設については私どももこれまで非常に関心を持ってきておりまして、現在までのところ全国で十四カ所で発電施設をこれによってつくっておりますが、これのほかにさらに汚泥の焼却廃熱とか、先ほど申し上げましたような熱交換機とか、それからヒートポンプによる回収活用など、下水道の持つ資源エネルギーの有効活用を工夫してきたところでございますが、まだまだこういう面について工夫を重ねる必要があると思っております。今後ともこうした下水の資源エネルギーの有効利用を推進することにより、都市の省エネルギー化とそれから環境に対して貢献するということに努めてまいりたいと考えておるところでございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 今局長申されたように、今度の資源エネルギー庁の長期エネルギー需給見通しの中でも省エネ、省資源に対しては多大な期待が寄せられているわけでありますから、今述べたような視点で建設省においても積極的な推進をしていただきたいと思うわけであります。とりわけ、先ほど私、ただで供給すると言いましたけれども、多少の料金をもらってもいいぐらいだと思うんですね。そうであればこれは財源にもなるわけでありますから、ぜひお願いしたいと思います。  そういう中で、エースプランが六十一年以降今日まで大阪、兵庫を中心に事業が推進されてきておるわけであります。私もそのエースプランに関しては極めて評価をしていきたいと思うわけでありますが、問題は、この汚泥の処理に関しては各地方の自治体の処理施設が非常に今困っているわけですね。私のところの水戸市においても、今までは千葉県の方の御理解を得て千葉の方で埋め立てなどに使わせていただいていたわけでありますが、これもそろそろ千葉の方でもう勘弁してくれないかと言われておるわけです。そして一部は民間の炭鉱の廃鉱の跡に捨てているわけでありますが、これももう向こう二年ぐらいで終わってしまうわけであります。こういう問題が今全国の自治体において大きな課題になりつつあるやにも聞いております。  そういう中でのエース計画は、非常に私は評価するわけでありますが、このエース計画をもう少し地方の自治体においても活用できるようなコンパクトな形にして、しかも財政的にこれに確かな補助をして確保していく、こういうような施策を展開していただきたいと思うわけでありますが、エース計画に関して、これを地方に分散していくというお考えは今おありでしょうか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) エースプランについてでございますが、下水道事業が進展していくに伴いまして、下水汚泥の発生量は最近非常に増加してまいっておりまして、処分地の確保ということが各地において大きな問題になっております。エースプランは、こういう中で汚泥の減量とか、それから農地への還元とか、それから建設資材化をするというための下水汚泥広域処理事業ということでやっているわけでございますが、先生お話しございましたように、近幾圏で四ブロックでやっているところでございます。  これから先、中小都市でもこういう問題が顕在化しているので、もっとその事業についてコンパクトにやって活用を図るべきだというような御示唆がございましたが、例えば茨城県におきましても処分地の確保が課題になっていることは私どもも伺っております。県におきましても下水汚泥の広域処理について調査を行っていることも伺っておりますが、この事業化について、ひとつこういう地方都市においての御要望については建設省としても検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 ぜひ強力に推進していただきたいわけでありますが、このエースプランの中で生まれてくる、先ほど述べられた建築資材それから砕石、骨材、東京都などではタイルブロックまでつくって、一個百五十円でできる。一般のタイルが百二十円で、若干高いけれども大量生産すればかなりペイするというようなところまで試算しているようでありますから、まさに省資源省エネルギー、そういう中での大きな位置づけを得られると同時に、冒頭私が申し上げた地域還元のためには、下水処理場だけでは十五度から二十度ぐらいの温度しかありませんので、このエースプランも適宜併設することによって高温度が得られるわけですから、地域のためにも喜ばれるし、しかも省資源、むしろ新たな資源をつくっていく、そういう意味でもこれはぜひ取り組むべきだろうと思うわけであります。地域の実情に一日も早くこたえられるように、第七次五カ年計画の中にはこれを私は積極的に推し進めていただくようにお願いを申し上げたいと思います。  次に、中小市町村への普及率のアップが第七次の懸案事項でもあると申されました。五万人以下の都市がまだ七%である、十万人以下の都市も二九%の普及率である、極めて残念だと思います。なぜそういう中小の市町村に下水道の普及がおくれたのかというのも、率直に私は反省をしなければならないところではないだろうかと思うわけであります。今日、日本の下水道は流域下水道が中心になって大幅な普及を上げた、これはこれで一定の評価をしていくべきだろうと思います。しかしながら、問題は中小の市町村においてこの施策には対応できないところがあったがゆえに、今日普及率の低い数字があらわれているんだろうと思うわけであります。  そこで、私はこの普及率アップのためには、西ドイツが小規模処理場の普及がかなり多いということは局長も御存じだろうと思いますが、六百万人の方々が流域のような大きな下水道で、それ以外の方々は全部小規模下水、千人単位の小規模下水もあるそうでありますが、そういう形で今展開をしてきているということであります。しかも、合流方式でなくて、小規模処理場の場合には分流方式でやっているということでもあります。地方都市ですから、私はそれでもよろしいんじゃないかと思うんですね。そういう意味で、地方都市への下水道の普及アップということを考えるならば、もう一度下水道の体系づくりをここでしなければならないんではないだろうかなとも思うわけでありますが、その辺はいかがなものでしょうか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 人口五万未満の市町村の処理人口普及率は、先生おっしゃった数字のとおり七%でございます。また、約二千の市町村が下水道事業にいまだ着手していないという状況でございまして、先ほど申し上げましたように、中小市町村の下水道整備というのが第七次の五カ年の一番重要な課題であるというふうに思っております。  現在行っておりますことをちょっと申し上げさせていただきますと、平成元年度からこの二千の未着手市町村のうち水質保全上重要な地域に対して、そういう地域を持っている市町村に対しましては、下水道整備計画策定費の補助という制度を創設して、まずそこから始めようとしているところでございますが、いずれにいたしましても、このままの施策のパターンではなかなか今の七%を上げていくというのは難しいという認識を持っておりまして、都市計画中央審議会で七次の下水道整備五カ年計画を御審議いただいているわけでございますが、そこでも今先生御示唆のような議論もしていただいているというところでございます。繰り返し申し上げますように、最重点として仕組みの点からも考えていく必要があるというふうに考えているところでございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 今日の予算でも、私も非常にうれしく思っているわけでありますが、平成二年度の予算の中でも特定公共下水道、特定環境保全公共下水道について、ゼロシーリングの中でも大幅に増額をして地域の実情にこたえようとしている姿が見られるわけでありますが、問題はこれだけでは率直に言って地方都市に対する普及率アップの手だてにはならないだろう。今日においても下水道事業団が真空方式の下水処理方式を成功さしておったり、それから今筑波で実験されておる圧送式、これなども小規模下水には必要な方式だと思うんですね。したがいまして、もう少し来年度からの予算をつくる場合には、この公共下水道の多様化が可能になるような予算の骨組みをつくっていただきたいと思うわけであります。そして、あと技術的に積極的に地域の実情に合った下水道の設置を求めていく、こういうようなことにすれば普及率も早まるんではないだろうかと思うわけであります。  と同時に、今局長もちょっとおっしゃられておりましたけれども、私は財政的な援助を考えなければならないと思うんです。今の国の下水道の補助率見ますと、流域下水道に関しては五二・五%が国庫補助になって、公共下水道の方は国庫補助が三〇・一%と逆に少ないわけであります。そういう意味で、これからは単独公共下水道と言われる小規模なものに関してこの率を変えていっていただきたい、むしろ財政的な援助をふやしていっていただきたい、そのようにこれはお願いをしたいわけであります。と同時に、もう一つ、地方の都市における小規模下水場の場合には人手がないわけです。この人手を大規模下水場の方から派遣をするなり、大規模下水場の監視のもとにこれを行っていくということ、そういうふうな手だても必要になってくるんじゃないかなと思います。  さらに、先ほど申し上げた汚泥の処理、これも地方都市において行うことは難しいと思いますので、これを地域まとめてフォローしてあげるという、こういうふうなエースプランに似たものをつくっていっていただきたい、このように思うわけであります。そうすれば私は地方都市の普及率はかなり一気に上がるんではないだろうかと思うわけでありますので、ぜひお願いしたいと思います。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) ただいま幾つかの点について建設的な御示唆をいただきましたが、私どももそのようなことできめ細かく、しかもこれまでの仕組みにとらわれない形で中小の市町村についての下水道普及のアップに対して努力をしてまいりたいと思っております。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 下水処理の中で、今度は全く角度が違うんですが、極めて難しい問題が今発生しているのは、先ほど申し上げましたメタンガス、CO2の二十五倍の地球温暖効果があるんですね。そしてまたそこから出ます一酸化二窒素、これは何とCO2の二百五十倍の地球温暖効果があるそうなんです。地域とのかかわりができれば、そのメタンガスを消化ガスとして西ドイツがやっているような形で利用することも可能なんですが、今の日本の施策ではそこまで追いついていませんので、当面このメタンガス、一酸化二窒素、どのように対処いたしますか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 下水道の処理過程に発生するメタンガス、一酸化二窒素につきましては、それが地球の温暖化等について相当影響があるのじゃないかということで種々の研究がなされていることは私どもも承知しておりますが、それに対しては実は数字的なところでは、もちろん少ないと申し上げるわけじゃございませんけれども、下水道処理場におけるCO2の排出量を数字的に見ますと、自動車による排出量の百分の一というような数字もございますが、さりとてそれでいいということではございませんで、先ほど来申し上げましたようなことで、メタンガスにつきましてはこれをひとつ積極的に利用して、そういう排出物をエネルギーに転換していくというようなことで進めていきたいというところが現在の対案でございます。

種田誠日本社会党・護憲共同

○種田誠君 最後に大臣に、大臣も地方出身だったと思われますが、これからの第七次五カ年計画は中小都市を対象にして普及を図って豊かな暮らしを実現する、こういうことが目標になっておるということなんですが、この下水道第七次五カ年計画をつくるに当たっての大臣の決意などを申し述べていただければ幸いでございます。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 種田さんの大変に含蓄のある先ほどからの御高見を拝聴いたしておりました。確かに下水道の末端における、特に地方都市における普及率が低いということが大変今問題になっておるわけでありまして、今御指摘のような点等々も含めまして第七次の下水道の五カ年計画に取り組ませていただきたいと思っております。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午後零時三分休憩      ─────・─────    午後一時二分開会

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) ただいまから建設委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 よろしくお願いいたします。  東京を震源地として地方に波及するという地価高騰のパターンは戦後何回か繰り返され、結果として我が国の地価、なかんずく都市部における地価は世界の中でも格段に高くなっております。そして、国民の税金で賄われている公共事業にそれがはね返り、また個人の住宅取得を非常に難しくしているわけでございます。そうした中で、昨年十二月、土地基本法が制定され、土地の有効利用の原則に立ち、公共の福祉優先のため私権の制限もあり得るということがうたわれたことは一応歓迎すべきことであると存じます。  あれから半年がたちまして、国土庁、建設省としてもこの法律の原則にのっとってさまざまな具体的な政策立案に入られたことと存じますが、まず両省庁の大臣からこの法案の実行について御決意とともに具体的な方針、できるだけ詳しくお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 広中先生にお答えいたします。  先生の御指摘のとおり、土地基本法が昨年の暮れできまして、それからすぐやりましたことは、土地対策関係閣僚会議を開きまして、そこで、土地基本法に示されました公共福祉優先等四項目ございますが、土地政策の展開につきまして今後果たすべき重要事項を約十項目決めたわけでございますが、そのうちの主なるものは、第一番に大都市地域における住宅供給の促進関連二法案が今国会に提出されております。また、土地税制の総合的な施策については、税制調査会に設置された土地税制小委員会において鋭意検討を進めております。これは午前中にもちょっとお答えしましたけれども、土地神話をなくすというような観点から土地税制を進めていく。それからその次には、国公有地等の利活用を図るため国有地の使用状況等の点検を進めているということでございまして、約十項目につきまして現在そこに掲げられた諸施策について鋭意その推進に努めているところでございます。  また、総理の指示を受けまして、地価の高騰を防ぐために監視区域の総点検をしまして、監視区域が後手にならないようにということ、そして的確な運用を図るということ、それからもう一つは、今一番大きな問題は土地関連融資の問題が大きくなっておりますが、その総量規制をどうするかという問題を含めて精力的に実施しておるわけでございます。  さらには、去る五月二十四日に第一回の土地政策審議会を開催し、総理より土地基本法を踏まえた今後の土地政策のあり方についての諮問が行われたところでございます。  そんなことで、今後とも、こうした諸施策を着実に推進し、適正な土地利用を図りつつ、正常な需給関係と適正な地価の形成を図るという土地基本法の目的の達成に努めてまいる所存でございます。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 昨年の土地基本法の趣旨を受けまして、ただいま国土庁長官からもお話がございましたが、建設省は供給面から土地の問題に対処すべきであるということから、早速この国会に大都市法の改正並びに建築基準法、都市計画法の改正の法案を提出させていただきました。既に衆議院では本会議で議決していただきまして、あとはこの委員会でひとつぜひ早く御審議を願い成立させていただきますれば、さらにこの後土地税制等の裏打ちをしていただくことによってその趣旨が生きてくるものだと考えております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 公共の福祉ということについてでございますけれども、非常にこれは大切な定義だと思いますけれども、両大臣は具体的にどういうふうにとらえていらっしゃいますでしょうか、お伺いいたします。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 土地基本法におきましても、二条で、土地については公共の福祉が優先すると規定されております。これは憲法や民法で用いられている意味と同様の趣旨だと考えておりますけれども、土地は貴重な資源でございますし、諸活動の不可決な基盤である等々非常に公共的な性格が強いわけであります。そういう意味で、公共の福祉を維持増進するという観点から、土地については公共的な利益のため個別利益が制約される、そういう意味だと考えております。  この二条の規定が、いわば基本法に定める土地についての基本理念の総則とも言うべきものだと理解しておりまして、そういう総則のもとに適正な利用及び計画に従った利用、投機的取引の抑制、さらには土地の利益に応じた適切な負担、こういう三つの個別具体の基本理念が定められているところであります。土地については、そうした土地の特性に応じた三つの観点からの私権制限が課されるべきものだ、そういう趣旨に理解しておるところであります。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 どうもありがとうございました。  私権の制限についてでございますけれども、公共の福祉、利便性という立場に立ちましたら、憲法に定められた土地私有権でありましても当然私権の制限があってしかるべきところの公共事業が少なからずあるわけでございます。例えば道路、鉄道網の整備、空港建設などがあります。もちろん、政治におきましては少数の弱者の利益、権利も守らなければならないことは申すまでもございませんけれども、少なくともこうした公共事業においては一部の少数の地権者の利己的権利が横行し、大勢の庶民が犠牲を強いられているという状況はぜひ避けていただきたいと思うわけでございます。  例えば一つ例に挙げさせていただきますと、これは大変有名な例でございますけれども、東京環状二号線一・五キロメートル、その建築費が一兆円、その九九%が土地代である。それは申すまでもなく国民の税金でございます。そうした状況におきましてもいまだに滞っているということがあるわけでございますけれども、この二号線の完成というのはいつなんでしょうか。このたびのさまざまな御配慮の結果として、早まるということが期待できるのでございましょうか、お伺いいたします。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 環状二号線でございますが、通称外堀通りを中心といたします平均幅員四十メートルの主要幹線道路でございまして、新橋―虎ノ門の間約一・四キロメートルがいまだ着手されておらないところでございます。この区間は、汐留の貨物の駅の跡地や東京臨海部の開発にとって極めて重要な路線でございまして、東京都においては通常の用地買収ということも検討してまいりましたが、さらに区画整理とかあるいは市街地再開発とかあるいは立体道路の制度というものを活用して、どういう手法でこの道路の整備を進めるかということを平成二年度内に成案を得るべく目下検討を進めているところでございます。完成のめどとかそういうものについてまだ申し上げられるところまで参ってはおりません。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 公共事業用の用地買収に関しましては、午前中同僚議員からも質問ございましたけれども、立案された段階で地価凍結をするぐらいの利権制限というんでしょうか、英断が必要ではございませんか。国土庁長官、お伺いいたします。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) お答えしますが、午前中にも御答弁しましたけれども、今地価の抑制を図るため監視区域を強化しております。そんなことで、このたびは昨十一日、局長通達で監視区域のガイドラインを出しました。例えば、一〇%地価が上がればすぐ監視区域にする、それから二〇%上がれば届け出面積を百平米にする、こう決めております。そんなことでございまして、これの的確な運用をしますとともに、金融の総量規制等をやって頑張っておるわけですが、今先生の御指摘の点は、最初から規制区域に指定したらどうかという御質問だと思いますが、実はこの規制区域につきましては、先生もう御存じと思うんですが、二つの問題点がございます。一つは地価を凍結すること、もう一つは一定の取引以外一切取引を認めない。したがってほとんど取引ができないという点がございまして、経済に大変大きな変動を与えるという点がございます。  そんなことでございまして、これは慎重にやる必要ありますが、実はこの法律は四十九年にでき上がりまして約十六年たっております。その当時は大変いい法律だったわけですが、最近は、いろいろ調べてみますとかなり改良すべき点も多い。例えば、地価を凍結する、十五年たった場合に凍結したところ以外は地価は物すごい上がっている、一体どうしたらいいか。その場合に、きのうも実は大阪で知事さんと話をしたんですけれども、それなら逆に成長率で直して地価を上げたらどうだろうか。例えば四%で十五年上げる、そういう形で用地買収したらどうかという意見も出ておったわけです。また、それからこれは実は知事さんからの話だったんですが、仮に規制区域指定した場合、逆に自分の欲しい土地が買えないわけです。それからもう一つは、実は仮に一定の取引ができない場合は土地の持ち主から買い取り請求ができるようにする。その場合に地方自治体にはそのお金がない。そんなことを含めて、規制区域につきましては非常に当時よかったんですが、まだ改良すべき点はある。  そんなことでございまして、実は規制区域の運用につきましては非常に慎重にせざるを得ない、このように考えておるわけでございます。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 慎重なのはわからないわけじゃございませんけれども、ともかく十五年もほうっておくということ自体が、ちょっと国土庁の権限を過小評価していらっしゃるんじゃないかなと、もうちょっと政治的なお力を御利用いただいてもいいんじゃないか、そんなふうに思うわけでございます。  こうした地価高騰の中で公共事業を考えた場合でございますが、地下権、空中権と俗に呼ばれておりますけれども、その利用が考えられるわけですけれども、たびたび私はさまざまな委員会で御質問させていただいているわけですが、五十メートル以下の大深度地下利用に関する法案提出、これは各省庁にかかわる法案としていろいろ調整をなさっていると伺いますが、鉄道とか道路等公共事業に限っては私権を及ぼさないということに関して、建設省のお立場を建設大臣からお伺いできたらと思います。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 大臣お答え申し上げる前に、ちょっと事務的な御答弁をさせていただきます。  今先生もお話しのように、大深度地下と俗に言われる深い地下空間、これは特に大都市地域、東京圏等におきまして今後社会資本を整備する上で大変貴重な空間である、まずこの認識は私ども基本的に持っておるところでございます。その際に、お話しのように具体的に私権との調整はどうかという点が非常に大きな問題として私ども終始認識していまして、率直に申しまして、昭和六十三年でございますが、お亡くなりになりました林修三先生を座長にお願いして、公法、私法の各界の先生方にお願い申し上げながら、私ども私権に関してのこの大深度地下利用制度に関する懇談会というものを持たしていただきました。  ここで大変御熱心な御議論をいただきましたが、その間での結論めいたことを申し上げさせていただきますと、私権については、今あります井戸を掘る権利だとか、これに関する判例があるわけですけれども、あるいはまた温泉法の規定などを考慮しますと、大深度地下には所有権が及んでいないということは言い切れない、一般的に所有権が及んでいるという判断を評価することが適当である、こういった結論をまず一ついただいております。ただその際に、この報告書では、大深度地下というのは、先生も今おっしゃろうとしているんでしょうけれども、通常の使用というものは考えられない空間でございますので、通常の土地利用を阻害しないという現実の中では補償は必要でない、こういうふうな結論をいただいているわけです。  となりますと、この問題を考える上で大事なことは、やはり私権との調整手続というものが大変大事になるだろうと思っています、要するに私権は及んでおるというんですから。補償するしないの問題はありますが、とにかく権利が及んでいる地下空間であるということをどう使うかということでございますので、その私権との調整という手続が大変大事になるだろうと我々も思っておるわけでございまして、そういった観点から私ども大深度地下というこの空間の特性、これをよく踏まえながら、言うならば俗に私的な利用が余りなされないところ、経済的利益がないところ、こういった認識に立ちまして、私権との調整ということを考えに置きまして無償使用権を設定する、こういった考え方を基本に置いておるところでございます。  もう一遍繰り返しますと、無償で使用するという権利を設定するために私権との調整手続をできるだけ簡略化した格好でつくりたい、こういったことが建設省の基本スタンスでございまして、そういった立場に立っての法案を私ども準備さしていただきながら関係省とも御相談したわけでございますが、率直に言いまして、この問題は各省それぞれのいろいろとまた御見解、御検討経過もあるようでして、現在は内政審議室を中心にこれを早急に調整しよう、こういった段階で今日に至っているところでございます。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま経済局長がお答えしたとおりでございまして、いろいろの各省庁の関係がございますので、できるだけこれを早く調整をして、地下のそういう権利が生かされて公共福祉の増進に資することができれば大変いいと、こういうふうに考えております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 時間を設定しておっしゃっていただくことはできますか、いつぐらいに、次期国会とかその次の通常国会であるとか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 事は大変に法律論にかかわる部分があることは、先ほど申しましたような経過がございます。ただ、いろいろと御検討される過程では、省庁によりましては、一定の地下空間以上深いところ、こういったところはもう簡単に割り切っていったらどうかとか、あるいはまたその利用対象となる事業、私どもは率直に言いまして俗に言う公共事業、言うならば社会資本整備のために使わしていただきたい、こう思っておりますが、それをさらに民間型の利用といいましょうか、公共事業に限らないもっと幅広い利用をしようじゃないかとかということ等ありますし、あるいはまたその前提としては、さらに秩序ある計画的な利用というのが非常に大事なことになりますので、それぞれの利用の計画調整、こういったものもどう組むかということ等をめぐりましていろいろとまだ調整ができておりません。いずれにしましても、この辺の問題は基本を早く整理したいという考え方で内政室中心に汗をかいていただいておりますので、私ども積極的にこれに取り組んでおります。  ただ、今先生おっしゃったようにいつまでかというとちょっと私ここで断言できる状況にございませんので、内政室と十分な緊密な連絡をとりながらあらゆる努力をしてまいりたいと思っております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 私もこうした公共事業だけじゃなくて、民間のジオフロント計画なんという夢のようなプランなんかも絵なんかで見まして大変楽しみにしているわけでございますけれども、そうしたことで地下利用を考えている時も時、東京の御徒町の地下トンネル陥没事故ということが起こって、業者の手抜き工事であるということがわかったわけです。その後の調査でほかにもこうした例がいろいろあるんじゃないかというような疑いもあり、いろいろ調査されているということでございますけれども、ともかく日本の建設業界への不信感が広がったということは事実ではないかと思います。  建設業に関する構造協議の際、日本側としては、日本のやり方、例えば指名入札制度は長い間の業界への信頼関係から成り立っている、そういうことを主張され、外国籍の企業参入への不信感を少なくとも当初表明されていたといういきさつがあるわけでございますけれども、建設省としては、いわゆる日本的信頼関係というんですか、それへの再認識をなさる必要があるのではないか。大変質問しにくいことでございますけれども、一応お伺いさせていただきます。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 冒頭お話しのようないわゆる御徒町の陥没事故、こういった事故は、まさしく建設業に対する発注者のみならず広く国民の信頼を損なうものであるということで、私どもも大変事態を重視しているさなかでございます。言うならば手抜き等の工事というものが言われ、また現実にあるということについては今後とも厳しく戒めなきゃならぬ、業界指導をさらに強めたいということで取り組んでおりますが、そういった中で、今先生、我が国の公共事業の発注制度についての御質問でございます。  実は、この指名競争入札制度というものをめぐっていろんな御意見もよくなされますが、私どもこの件については、昭和五十八年でございますが、私どもには中央建設業審議会という建設大臣の諮問機関がございまして、そこで公共事業の発注制度について抜本的な御検討を最近ではしていただきました。そのときに、ごく簡単に申しますと、一般競争入札制度と指名競争入札制度、どちらの制度でいくのがベターであるか、こういう点が中心でございますが、結論だけ申しますと、一般競争入札制度というのはともすると何といいましょうか手抜き工事等に結びつきかねない。なぜならば、受注するためにダンピング等々がなされるおそれがあるわけでして、そうなると、今の御徒町の事故ではございませんけれども、手抜き工事等々、疎漏工事等の引き金になるんじゃないかというふうな懸念、あるいはまた中小建設業に対して力の強い者が乗り込んでいっての排除とか、いろんな問題がとにかく心配される。そういった中で、当面、現時点では指名競争入札制度がやはり公共事業の発注では基本として考えていくのが適当である、こういう実は御建議をいただいております。  私ども、指名入札制度というのは、今先生、信頼関係というお言葉がございましたが、もちろんそれに支えられながら、また長い年月定着している我が国のすぐれた制度だと思っておりますので、これをめぐっての若干の問題が時々あることについてはこれはこれとして大変残念でございますが、基本はやはり指名入札制度が今後私ども堅持していきたい入札制度である、こんなふうに考えているところでございます。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 話題をもとに戻しまして、公共の福祉に立った利便性を考えた場合、お年寄りとか子供といった社会的弱者と言ってよろしいんでしょうか、そうした人たちへの配慮とか、それから特に住環境、アメニティーと申しましょうか、そうした環境への配慮をした上での土地利用の詳細計画が必要で、それにのっとって私権も制限されなければならないんじゃないか、そんなふうに思うわけでございます。  現在、土地利用には、八つでございますか、大まかな指定がございます。第一種住居専用とかいろいろございますけれども、さらにはもっと細かな、例えば公園とか歩道、車道の幅などを含む地域ごとのきめ細かな計画が必要だと思います。そうした際に、道路に面している例えば住宅とか店舗など建てかえの際、セットバックを義務づけるとか、またはそれを強制するといったような、強い言葉を使いますと強制するなど、もっと地域に権限を与えて計画を立て、そしてそれを実行できるような権限を与えていただくような制度になっておりますでしょうか、お伺いいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今のお話、非常にきめ細かなお話でございますが、私ども、都市の中で住民あるいはその土地所有関係者のいろいろな意見を聞きながら町づくりをする手法としては地区計画等がございます。そういう中で、公共施設についてきちっと計画を決めて、それで住宅として利用したり商店を建てたりということで町づくりをやっていく手法が確立しているわけでございます。これを広めていきたいというのが一点。  それから、最後に言われましたセットバックの問題でございますが、街路の都市計画を決定している場合ですと、当然ながら住宅を建てるときにはその都市計画決定をした道路を外して建てる必要がございますので、ずっと建てかえが進みますと、町並みがそれでそろって道路ができ上がってくるという形に相なります。それから、そこまでいきませんで街路決定をしていない場合につきましても、六十二年の建築基準法の一部改正でございますが、個人や法人が持っております土地で、そこに建物を建てる場合に道路のところからセットバックをするという形になりますと、従来のいろいろな道路斜線制限とかなんとかというものの規定を緩和いたしまして、相当上空が使える形にするということで措置をいたしました。この場合には、あくまでも私権がそのセットバックをした土地に残りますので、そこのところを一応公共空間的には使われますけれども、最初の所有権は残っているという形でございますので完全な道路としては使えませんが、そこを人が歩いたり、公園状になってその建物を建てたりということはできます。  それから、あと総合設計とか再開発地区計画というのがございまして、これらはまとまった敷地ごとに、先ほど言いましたような地区計画的な手法も一部入りますが、さらには建設計画の中で公共空間を確保していくという手法がございまして、その場合も、セットバックや公共空地や道路なんかを確保して環境と建築物が整然とされるという手法がございますので、こういうものを活用していきたいというふうに考えているところでございます。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 セットバックした場合に、地方公共団体が買い取るということはできないんでございますか。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今申しました街路の都市計画等で決定してセットバックする場合には、当然にそこのところは公共団体の道路でございますので買い取ることに相なります。それから地区計画等でも、相当広い道路で補助対象になるようなものにつきましては、補助の対象という形で、その公共団体の道路計画等もございましょうが、おいおい公共団体の道路として整備されるということに相なります。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 日本の国土というのは余り広くないわけですけれども、しかもその広くない国土のたった三・三%しか住宅地はないわけでございます。しかも都市部に人口が集中しておりまして、そうした中で都市における一戸建て住居というのは、ちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、どちらかというと非現実的であり、集合住宅や住宅の高層化が推進されなければならないんじゃないかと思いますが、そのためにもそうした集合住宅が一戸建てにまさるとも劣らないような利点を備えたものにしなければならないんじゃないか。まず広さの問題もございますし、日本人が一戸建てにこだわるといいますのも、集合住宅のいいものが余りこれまで提供されなかったという事実によるものではないかと、ちょっと言い過ぎかもしれませんけれども思います。  広く、そしてそれぞれの窓から借景が眺められる、例えば街路樹があり、そして電信柱のかわりにさまざまな花の花壇があり公園がある、歩道もあり町並みも美しい、つまり町全体が自分の庭であり公園であるような、そういう公共スペースの充実が必要だと思いますが、そうした視点に立っての町の計画、いろいろなされているだろうと思いますけれども、これも中央からするのではなくて、それぞれの地方で細かくやっていただきたいことなんでございますけれども、その点についてお伺いいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 先生の御意見、ごもっともだと思います。住宅対策上は、戸建て形式の居住を想定しました一般型の誘導居住水準というものを決めておりますし、それから共同住宅居住につきましても、その共同住宅を想定しました都市型誘導居住水準というのを想定いたしまして、それぞれにどういう住環境であるべきかというものを水準を決めておりまして、これを五カ年計画の目標という形で推進をしております。  具体的に、それをそれぞれの土地に落として土地利用の中で実現していく場合には、例えば公共住宅でございますと、公団の団地とか公社の団地という中の建設基準という形で、それが環境と建物との関係というものはきちっと決めてまいりますし、それから民間の場合にも、先ほども言いましたように、総合設計とか特定街区とかというような形で環境と建物とを一体として考えていく手法もあるわけでございます。そういうものを利用した場合には容積率をおまけして、より高層にする。さらに地区計画とか再開発計画、先ほど申しましたような問題は、地元の地方公共団体あるいは住民、権利関係者がいろいろと意見を申し述べて町づくりをしていくという手法でございますので、それこそ本当に環境と建物とが融和した形の町づくりができるということでございます。そういう手法をやはり皆さんが使っていただくということがこれから重要だというふうに考えております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 ぜひそうしたお考えを推進していただきたいと思いますけれども、その際非常に頼りになるのは、幸か不幸か市街化地域というのに編入されたところの農地、これの有効利用ではなかろうかと思います。都市計画に基づいて公園または緑地として利用させていただくよう積極的に説得していただくことが望まれるわけでございますけれども、これなども多少行政側の権限を強くして説得に当たっていただけないかということをお願いすると同時に、あめとむちと言っては変ですけれども、もしそれが説得不可能であれば調整区域に戻っていただく、そういう断固たる態度をとっていただけないでしょうか。農業をなさるんであれば、それはそれで権利だろうと思います。そうしたら何も市街化地域に入れておくことはないのでございまして、調整区域に戻っていただく。それくらいのことはやっていただくのが都市住民に対するフェアな態度ではなかろうかと思いますけれども、いかがでしょうか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 市街化区域内の農地につきましては、住宅供給を図る上でも市街地環境を保全する上でも、都市部に残された貴重な空間であるというふうに考えております。このため、市街化区域内農地につきましては、保全するものと宅地化するものを区分するということに考えてまいりたい。そして、保全すべき農地については、農業を続けるというものについては、一つには生産緑地の地区の指定というような制度がございます。それから、今御提案の市街化調整区域への逆線引きと申しておりますが、そちらに行っていただくということでございます。それからさらに、農地を借り受けて公園緑地として一般に開放するという御努力をなさっている地方公共団体も幾つかございますが、そういうようなことで対応してまいりたいと思っております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 どうもありがとうございます。  現在、都市住民が豊かさを実感できないさまざまな理由がありますけれども、その理由の一つに自動車問題があるんじゃないかと思います。つまり、多くの貴重な道路、その道路の一部は、例えば一坪三千万円とか、場所によっては一億もするような高価な土地でございますけれども、そこに車がとまっている、つまり占拠されているわけでございます。そうしたことなんですが、都内における違法駐車の実態についてお答えいただけますか。

島田尚武警察庁交通局交通規制課長

○説明員(島田尚武君) 今御指摘ありましたように、大変道路空間の少ない、多分アメリカ等と比較しても東京、大阪等の道路面積というのは相当少ないと思われますが、そういう中で、今御指摘の駐車の問題というのは都市交通そのものを麻痺させるような非常に深刻な状況にある、そう認識しております。これは単に渋滞の問題だけでなくて、死亡事故を含めた交通事故の原因にもなっておりますし、さらに消火、救急等の日常国民生活の非常に重要な部分について障害を及ぼしてき始めている、そう認識しております。  たまたま昨年、東京二十三区内で、いわゆる瞬間と申しておりますが、ある一定の時間に路上にどのくらい駐車車両があるかということで調べましたところ、二十三区内でおよそ十八万台、これは幅員四・五メートル以上の道路について調べたものでありますが、これはそのうちおよそ八七%の十六万台が違法駐車というふうな状況が出ております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 私も実際調べたわけじゃないんですけれども、いわゆるノーパーキングという国際的な印、あの下に自動車が堂々ととまっていて、お巡りさんが一生懸命何か道路に印はつけているんですけれども、実際に違反のチケットを張ってない、そういう状況を見ているわけでございますけれども、どうして八七%も、それはある瞬間であるにいたしましても、このような違法駐車が許されているのか。その原因について御説明いただきたいと思います。

島田尚武警察庁交通局交通規制課長

○説明員(島田尚武君) 御指摘のように、特にロンドン等ではそうだというふうに聞いておりますが、ある瞬間でも禁止場所にとまっていたら直ちに切符を切るなり、そういう形の取り締まりをすべきではないかという方向からの御指摘ではないかと思いますが、実際に例えば東京都内において道路際にある小さな商店あるいはさまざまの日常活動の中で、本当の短時間の路上駐車まですべて一斉に取り締まりをするというだけ路外の駐車の設備等が整備をされていない現状のもとにおいて、取り締まりに当たる現場の者としては、直ちにすべて検挙するということが大変難しいまま今日を迎えているということが実態であります。  しかしながら、私どもここに警視庁と大阪の駐車違反の取り締まり件数を持っておりますが、昨年一年間に警視庁は道路交通法違反についておよそ百万件の取り締まりをしております。数限られた警察官の中でおよそ百万の取り締まりをしているわけでありますが、そのうちおよそ四十八万件が駐車違反の取り締まり、したがって四八%でございます。大阪になりますと、昨年一年間でおよそ五十万件の道路交通法違反の取り締まりをしておりますが、そのうち二十八万件余が駐車違反取り締まりでありまして、およそ五六%。ここ十年間ぐらいを振り返ってみますと、駐車違反の取り締まりの全道路交通法違反に占める割合がどんどん高くなってきている。御存じのように、車が急増する中で、道路の建設やあるいは駐車場の建設というのは必ずしも追いついていない。そういう中で、あふれてきたものに対して警察力を私どもとしてはフル動員して取り締まりに当たっている、そういうふうに認識をしております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 一時停車というカテゴリーがございますけれども、その場合にはドライバー自身が目に見えるというんでしょうか、車の周辺にいなくちゃならない、そういう条件だろうと思います。だから、お巡りさんがチケットを切り始めたときに、それに気がついて戻ってきて文句を言ったり交渉したり、そういうふうなことはあると思いますけれども、明らかにいないのに、非常に注意してチケットの発行を、渋っていらっしゃるわけじゃないけれども遠慮していらっしゃるといったような、そういう配慮もあれば、一方では人数が足りないんじゃないんですか。

島田尚武警察庁交通局交通規制課長

○説明員(島田尚武君) 私のようなレベルの者が定員の過不足等について御答弁申し上げるのは大変難しいのでありますが、率直に申しまして、現場は寝る間もなく、本当に苦しい思いをして頑張っている、そういう実情であると認識しております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 都心に入ってくる車に対しまして、駐車場のスペースが非常に少ないんではないかということも原因ではなかろうかと思います。一方では人員の問題もございましょうし、さまざまな配慮もございますでしょうけれども、これから駐車場対策というものを真剣にしていかなければならないんじゃないかと思うんですが、対策がございますね、駐車管理構想というのが交通対策本部で進められているそうでございますけれども、それについて御説明いただけますか。  それと同時に、標準駐車場条例、これは建設省が駐車場確保のために駐車場法に基づいてつくられて、新基準を作成し、駐車場の設置義務強化を検討していると言われておりますけれども。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 標準駐車場条例について御説明いたします。  標準駐車場条例の見直しを、実は昨六月十一日に地方公共団体に対して通達をしたところでございます。これは、昭和六十三年度より二年間にわたって委員会を設けて検討作業を進めてきたところの一つの成果でございます。  見直しの内容でございますが、駐車需要及び附置義務駐車施設の整備の実態を踏まえて、附置義務というのは建物に附置するという意味でございますが、実態を踏まえまして、一つには都市の人口の規模、建物の用途、地域の特性等に対応したきめの細かい基準をつくっていきたい。それからもう一つは、附置義務を強化するという方向での基準の見直しを基本的な方針といたしました。  具体的に申しますと、主たるものは附置義務の適用を受ける建物下限の引き下げ、つまり小さな建物についても附置義務を課するということでございます。特定用途と申しまして、スーパーとか百貨店とか事務所等の駐車需要の多い用途に関しまして、これまで二千平方メートルだったものを千五百から千平方メートルのものについても附置義務を課するということが一つ大きな柱でございます。それから一台当たりの床面積の基準の引き下げということで、これまで特定用途の先ほど申しました建物につきましては、三百平方メートルにつき一台としておりましたのを百五十から二百五十平方メートルに引き下げるというようなことを主な内容としているところでございます。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 私の考えを言わせていただきますと、スペースをふやすためにも都市空間をふやすためにも、地下あるいは建物と一体化したような駐車場をふやすべきだと思っております。今新しい構想の中にそうしたお考えもあるようでございますけれども、まだミニマム、何々以上といったような規制がございますけれども、もっと一戸建ての住宅でさえそういった考えを入れてもいいんじゃないか。 これまで建設省は、特に地下駐車場に関しては、失礼でございますけれども何か後ろ向きであったような印象を受けるわけでございますけれども、地下利用に関してやはり建物建設上の問題点というのがあったんでしょうか。  もしそういうことがないんであれば、これから例えば優遇税制であるとか促進税制というんでしょうか、特別融資であるとか、それから特に大切だと思うのは容積率から外すということ、こういうことを積極的に進めていただきたいわけでございます。具体的な案がございますでしょうか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 地下駐車場についてのこれまでの建設省の考えでございますが、具体的に申しますと、建物の附属物よりはもっと大きいのは、都市公園とかあるいは駅前広場とかそういうものがございます。 これにつきましては、私どもは前向きにやってきたつもりでございます。  都市公園に駐車場をつくるということで、都市公園法に地下に設ける公共駐車場というものを設置することができるという規定を置いておりまして、そのことが都市公園の利用者に対して支障になる場合は別でございますが、そうでない場合で必要であれば、技術的な基準を設けておりますけれども、認めてまいっていたところでございます。都内の大きい公園でも、例えば日比谷とかそういうところ幾つかございます。それで、今後もこういうことで一層そのことは重要になってきていると思っているところでございます。  また、駅前広場などについてもこれまでもやってきたところでございますが、ますますそういうところにおいては、パーク・アンド・ライドとの関連からも必要になってくるというふうなことで、そういう方向でやっていきたいというふうに考えております。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 容積率の緩和のお話出ましたので私の方から御答弁申し上げますが、建築基準法上は、建築物内の自動車車庫につきまして容積率制限の適用に当たって、建築物の床面積の合計の五分の一を限度として制限の対象としております。したがいまして、これを例えば戸建ての住宅で当てはめて考えますと、百平米の床面積の住宅ですと二十五平米の床面積の車庫までは容積率の外と、こうなります。 したがいまして、車一台を持つためには十五平米ほどあればいいというふうに聞いておりますので、十五平米ぎりぎりのものであればどのくらいかいいますと、大体六十平米の床面積の住宅があれば一台分は容積率の外ということでございますので、ほぼ容積率の緩和としては妥当な線ではないかと思っております。したがいまして、この制度を大いに活用していただいて設置の誘導を図ってまいりたいと考えております。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君 今通勤のときによく見るのでございますけれども、商店などの建てかえで、容積率は上がったもんですから高い建物、いわゆるペンシルビルというのが建っております。 そうしたペンシルビルでは、非常に高価な土地でございますし、そしてまた地下駐車場をつくるというのもなかなか美観上余りいいことじゃない、美しいことではないわけですけれども、そうしたペンシルビルの場合なんかでも幾つかの建物が一緒になって少なくとも地下駐車場の利用に関しては共同し協力する、そうした行政指導みたいなもの、そういう形での私権の制限というものもお考えいただいてもいいんじゃないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 今回出しました通達は、ビルの個々の大きさを基準にして、それを今までよりきつい形にしたわけでございますが、今委員御提案の案につきましては非常に私どもも関心を持っているところでごさいまして、この制度をどういう形で実現しようかということで議論をしているところでございます。

広中和歌子公明党・国民会議

○広中和歌子君  ぜひ建てかえの条件づけみたいなものにしていただきたいと思うと同時に、また今まで余り計画されなかったと思いますけれども、郊外における団地など大型集合住宅でございますけれども、何か土地がゆったりしておりますので、つい駐車場なども地上につくり、また路上駐車などもどちらかというと平気でするわけでございますが、そうした土地であっても、これは本当に緑地にかわり得る、子供の遊び場であり得るすばらしい土地でございます。 ですから、できるだけ地下に駐車場をつくるように、少なくともこれからの建物に関しましてはそのような指導をしていただきたいとお願いする次第でございます。  以上、土地基本法の趣旨にのっとって、公共性に配慮した土地利用詳細計画の必要性と、それにのっとっての私権の制限もあり得るということを質問の形で提案させていただきましたが、土地利用に関しましては無制限の私権は反社会的であるということを申し上げて質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 きょうは公団の建てかえ問題について質問いたします。  建てかえが始まって五年目で今大きな曲がり角にぶつかっていると思うんです。 これまでも何回か取り上げてまいりましたけれども、きょうは中間総括的な質問をしたいと思うんです。  第一に問題になるのは、臨調路線が破綻したということです。第二臨調が発足したのは八一年ですけれども、八三年の最終答申で土地の高度利用、新しい住宅需要への対応ということで建てかえを始めたわけですね。私は、これは情勢判断も政策も全く間違っていたということがその後の経過ではっきりしてきたと思うんです。まず、例えば八二年七月三十日の第三次基本答申、どう書いてあるか。「今後の住宅政策の検討に当たっては、住宅の量的充足と民間部門の発達という現実を踏まえて、民間の能力を最大限に生かすことを基本とし、」「逐次公的部門の関与を見直していく必要がある。」つまり民間活力を大いに利用して公的関与を減らすという方針なんですね。これが八二年七月の第二臨調の基本答申です。  ところが、その後とんでもない物すごい地価暴騰が中曽根民活路線のもとで起きてしまって、こんな状況が全くなくなっちゃった。そこで、おととし六月、今度は新行革審の土地臨調の答申が出ました。これは全く逆のことが書いてある。東京など大都市圏においてはもう良質な住宅取得というのは市場原理のみでは因難だ、「住宅対策における公的主体の役割は重要である。」と、これは「民間供給の補完と質的向上に資するため、東京等大都市圏において、公的主体による供給を推進する。」というのがおととし出たわけです。全く百八十度の転換で、だからこういう臨調路線の責任というのは私は極めて大だと思うんですね。驚くべき間違いだと思うんだが、いかがでしょう。これはまず住宅局長だな、建設省。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 先生今お引きになりました五十七年の答申とそれから六十三年の答申でございますか、その間にいろんな文書が出ております。ここに流れておりますのは、やはり住宅対策といいますか公的な直接供給というものは民間の市場、民間の供給の補完であるということは依然として変わらないことでございます。したがいまして、その他のいろいろな社会的な条件、例えば地価高騰とかいった問題がありまして補完の関係が徐々にウエートが変わってくるということは当然あり得ますが、哲学としては変わってないというのが一点と、それから五十七年から六十一年、さらには最近におきましても同じでございますが、どういう時代でもこのところの日本の社会経済の状況からしますと、民間の賃貸市場では、三人とか五人とかといったような一般世帯向けの賃貸住宅というのは十分でないということは、これは厳然として流れておるわけでございます。  そういうことでございまして、公共住宅の役割というのは補完という意味でいろんな伸縮がございますけれども、公共賃貸住宅の役割あるいは公団賃貸住宅の役割というものは、この臨調の答申の全体の流れの中でも私どもは変わってないというふうに考えておるところでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 そう言われても、公的部門の関与をもう民間にうんと頼って減らそうというのから、重要だと、少なくとも東京など大都市で。ひっくり返ったんだ。  それで、もう一つ臨調の大きな責任があるのは、住都公団については一時縮小民営化という方針を出したんですよね。これは驚くべきほどの方針だったんですね。例えば第二臨調第一次答申で、これは八一年、住都公団の継続家賃の値上げを要求、八三年の最終答申では公共事業関係法人に対する国庫補助事業の抑制を要求したんです。それから旧行革審は八六年六月の最終答申で、住都公団の事業の重点を住宅の新規供給から都市の再開発事業に移すよう要求した。表には出なかったけれども、裏に縮小民営化の方針が厳然とあって、これは珍しく住都公団と我々と、それから我々だけじゃなくて自治協もこれは民営化反対だというので、ある共同歩調まであったようなそういう時期があったわけですね。  私は当時この問題を重視しまして、八六年五月八日ですが、この建設委員会で丸山総裁にお伺いした。住都公団は公共賃貸住宅、こういう業務縮小なんという圧力に屈しないだろうと。そうしたら丸山総裁は胸を張って、「新たな賃貸住宅から撤退するという考えは全くありません。」、そう言われたんで、私が「今の決意はしっかり受けとめて聞きました。」ということを言っているんですけれども、そういう状況があったんです。ですから私、こういう臨調の出した公共公的部門の関与についての方針転換についても住都公団に対する縮小民営化についても全く大きな責任がある、そう考えているんですが、丸山総裁、この経過を振り返って正直な感想をお聞きしたいんですが。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○参考人(丸山良仁君) 私も政府関係機関の一員でございますから、政府がおやりになったことを批判する立場にはございません。ただ、公団の総裁として私に与えられた任務は、総裁になりました四年前と現在とでも変わっていないと考えております。その一つは、良質な賃貸住宅を中心とする住宅の供給、二番目は既存賃貸住宅の建てかえ、第三番目は都市の再開発、第四番目はニュータウンを中心とする町づくりと良質な宅地の供給、この四本の柱を重要な施策として公団の運営をしていくのが私の任務だと考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 委員会にお出になると総裁もそういうお話でしょうけれども、やはり客観的に見ると公団は財界や臨調、中曽根内閣の民活路線、公団の縮小民営化に対して一定の抵抗はなさったと私は認識しているんです。しかし、そこからが悪い。抵抗をしながら、その代償として、あるいは便乗してと言ってもいいかもしれぬけれども、家賃の三年ごとの値上げ、これを強行し始めた。それから次に三十年代管理開始の賃貸住宅の一律全面建てかえ、高家賃化の推進、これを強行され始めたんですね。  私は、こういう公団の特に建てかえ、家賃の三年ごとの値上げもそうですけれども、これは住民の住む権利、これをじゅうりんして地価高騰の要素をも家賃に押しつけているというものだと思うんです。だから、私は何度も取り上げてきましたけれども、この結果低所得世帯や高齢者世帯が追い出されていくという非常に悲惨な事態が生まれてきたわけで、私はこういう人々を犠牲にして公団の生き残りを図った、そういう評価も可能なようなこれは暴挙だったと思うんです。だから、この建てかえ問題について以下質問をしてまいりたいと思います。  八六年度の二団地の改修でことしで五年目です。昨年度までに三十八団地一万六千百七十七戸で事業着手。丸山総裁は、八五年の朝日新聞のインタビューで初めて建てかえ問題を述べられたとき、家賃は三倍ぐらいになる、年間一万戸ぐらいのペースで建てかえを進めたいと言われた。その一万戸が八九年度から始まったんですね。しかし、八九年度は追加二団地含めても八千百四十四戸、一万戸は達成できておりません。着手したところも、八六年、八七年着手の十団地のうち再入居が始まったのはまだ六団地です。必ずしも五年たったけれどもスムーズにいっておりません。  それから、この五月に総務庁行政監察局の報告書が出て、この中で建てかえ問題については非常に厳しい勧告が盛り込まれています。なぜうまくいっていないのか、五年間の経過を踏まえて総裁のできれば反省をお聞きしたいと思います。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○参考人(丸山良仁君) 反省と言われましたが、私は大変うまくいっていると思っております。  まず、基本的考え方でございますが、我々は居住者の方々の御了解を得ることが建てかえには最も重要なことだと考えております。したがいまして、丸二年間をかけて居住者の方々の理解と協力を仰ぐようにいたしております。現在どうなっているかと申しますと、六十一年度から始めました建てかえでございますが、六十一年、六十二年は丸二年たっております。したがいまして、これについて見ますと一〇〇%居住者の御了解をいただいておるところでございます。それから、六十三年に着手いたしましたものは間もなく二年を迎えようとしております。これは現在までの進捗状況は九八%を超えております。このように着実に仕事が進んでいるわけでございまして、今先生がおっしゃられましたように事業計画どおりにいっていないというふうに考えているわけではございません。  ただ一点、平成元年、昨年着手した住宅につきましては、地価の高騰の影響だと存じますけれども、公団の賃貸住宅から持ち家を持って出ていかれる方が減ってまいりまして、いわゆる空き家率が落ちてきたわけでございます。したがいまして、この空き家を活用いたしまして建てかえの受け皿住宅としているわけでございますが、それに不足を来しまして、昨年度は一万戸に着工したいと考えておりましたが、八千百四十四戸にとどまったのでございまして、この点についてだけは残念だと思っております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 なるほどね、仮移転の空き家の数が足りなくなったという一点だけ残念だと言われているわけですね。この問題は朝日新聞の五月十四日付で大きく出ました、「難航 公団建て替え」と。仮の住まいがない、地価高騰というんですね。  公団住宅の空き家発生率、応募率、渡辺さんどういうふうになっていますか。

渡辺尚住宅都市整備公団理事

○参考人(渡辺尚君) 公団全体の数字でございますが、東京支社という数字で申し上げたいと思いますが、過去五年ということで申し上げたいと思います。六十年がいわゆる発生率が七・九%でございますが、六十一年七・七、六十二年七・四、六十三年六・八、元年六・三というふうに、若干でございますが下がってきていることは事実でございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 東京支社六・三だそうですが、東京支社は北海道、宮城も管轄にしているので、それを除くと五・八だと、大体それでいいんでしょうか。――そうしますと、五十年代前半は空き家率一一%から一二%だったのが、今渡辺理事のおっしゃったように五十年代半ば落ち込んできている。大体七%台で六十年、六十一年、六十二年来ているんですね。平成元年六・三。これ実際は北海道、宮城除くと五・八だというんですね。朝日の記事によると、「都心に近い団地では三、四%のところもある」ということで、これはやっぱり地価高騰で空き家がだんだん減ってきているという状況は確かにある。  空き家募集状況はどうですか。

渡辺尚住宅都市整備公団理事

○参考人(渡辺尚君) これも東京支社で申し上げますが、これも五年間で申し上げたいと思います。六十年度でございますが、応募者数は三十七万五千人余りであります。倍率が二十六・五倍、六十一年度三十一万六千人余り、倍率が二十・四、六十二年度が二十八万九千人余、倍率が二十五・一、六十三年度は二十八万七千人余、三十四・八倍、それから元年度は二十五万二千人余、二十三・七倍でございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 総裁がただ一点地価暴騰で空き家が少なくなってきたと言われたが、これはやっぱり重要なんですね。だから、建てかえ団地のそばの仮移転の受け皿になる団地、ここはもう空き家募集、一般の入居募集を停止している。緑町団地なんかそうなっているでしょう。そういうことまで生まれていて、応募状況はこういう状況なんですからね。総裁も一点認められたこの問題というのは、今後建てかえ事業全体にやっぱり影響する、これは公団がどう逆立ちしてもなかなか動かすことのできない客観的な困難な状況であるということは確認できると思うんですね。  その次にお伺いしたいのは、丸山総裁は居住者の追い出しではない、貧しい方あるいはお年寄りの方は追い出さないと言われておりましたが、これまでの五年間の数字の上で、移転再入居、それから戻り入居の方、この割合を総括してどうなっていますか。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○参考人(丸山良仁君) 六十一年と六十二年をまずまとめて申し上げますと、全体で二千九百四十七戸になりますが、そのうち戻りを希望しておられる方が六一・二%、それから本移転といいますか他に移転を希望しておられる方が三八・七%ということになっております。それから六十三年度について見ますと、戻り希望が六三・九%、それから本移転希望が三四・四%。大体三割、三分の一ぐらいの人が他に移転されるという形になっておりますが、これは団地によって非常に違いまして、例えば東京の亀有団地などを見ますると、戻り希望が八八・五%でございまして、本移転希望は一一・五%というような例もあるわけでございますから、団地によって違いますから、一概に平均論で物を言うことはできないだろうと思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 五年の数字ですからあれですけれども、総裁のお話の亀有のようなところもあるが、六十一年、六十二年についてはやっぱり三割から四割の方が本移転というので、つまり出て行ったわけですね。出て行った先は公営住宅や公団住宅、民間いろいろあるわけだけれども、その中でお年寄りの方はどのぐらいか、そういうデータはありますか。

渡辺尚住宅都市整備公団理事

○参考人(渡辺尚君) 大変申しわけございませんが、いわゆる本移転の方の年齢的な構成については現在手持ちに資料ございません。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 この問題は、衆議院の予算委員会の分科会でも高齢者対策問題でかなり常松さんが聞いているでしょう。私も読みましたけれども、やっぱり高齢者の方々、例えば私の聞いた例では東経堂団地で説明を聞いてお年寄りの方が本当に腰を抜かしたというんですから、やっぱり一生にかかわる大問題なんですよ。本移転といっても、「本」なんてつくけれども、ずっと一緒に仲よく住んでいたところから引っ越すんですから、これはもう大変なことですよ。そういう点では、本移転された方の年齢とか収入とか、そういう点もあなた方もっときめ細かく、温かくやるという言葉がうそでなければ、やっぱり調べていただきたいと思うんですね。  それで、この勧告がありますね、総務庁の。この勧告は実行する決意ですか。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○参考人(丸山良仁君) 私もその勧告を読ませていただきましたんですが、大体において中身は適切な勧告でございます。したがいまして、建設省の御指導を得ながら着実に実施に移してまいりたいと考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 そうしますと、今の問題でもこう書いてある。従前居住者対策が不十分である、特に低所得者世帯、老人世帯を移転させるための受け皿となる住宅が不足していると。だから「従前居住者対策として、移転が困難な者に対する再開発住宅等の移転先住宅を確保するための制度を検討すること。」等々書いてあるんですよね。だから総務庁でさえ我々が指摘したような問題点、不足していると言うんだから、これはやっぱり実際にしっかりやっていただきたいと思いますね。  その次に、この行政監察では分譲住宅問題を書いていますね。これは確かに居住者の希望とそれから公団自治協の政策的指導等々にある矛盾がありまして、大体賃貸住宅を建てかえるんだから本来なら全部賃貸住宅にしなきゃいかぬのに、分譲住宅を入れてくるわけだ、分譲住宅希望者がいるからと。そうすると、やっぱり分譲住宅は市価より安いから、手に入れれば地価暴騰のときだから財産がふえると思うでしょう。だから分譲住宅をかなりつくってきたわけですよ。これは公団自治協なんかもちょっと困った問題なんだ。しかし、困ったけれども、分譲住宅をそんなにつくるのはけしからぬと言い続けてきたわけです。それはやっぱり総務庁も同じことを言っています。「大都市地域内の利便性の高い地域での賃貸住宅が不足している折から、賃貸住宅の建設に更に重点的に取り組む余地がある、」と。「分譲住宅の併設を可能な限り抑制すること、」と、やっぱり総務庁もそういう点を指摘しているわけですね。  今の二つの問題、この総務庁の指摘の従前居住者対策が不十分だと、「移転先住宅を確保するための制度を検討すること。」、「分譲住宅の併設を可能な限り抑制すること、」、これは建設省の指導を受けて実行するというふうにおっしゃったけれども、先ほど移転先住宅というのはなかなか空き家がああいうふうになってくると難しいと言ったでしょう。どうします、これ。難しかったら、私はこういう全面的な建てかえというのは、これは総務庁の勧告を本気に実行しようと思ったら、全面的な建てかえのやり方そのものを検討しなきゃいかぬと思いますが、いかがでしょうか。

渡辺尚住宅都市整備公団理事

○参考人(渡辺尚君) 今、高齢者対策の問題の御指摘ございました。我々も、国全体の施策の体系ですから、これは何度も申し上げているんですが限界ございますけれども、精いっぱいそれに対応するように、特別措置でありますとかあるいは一般的な激変緩和措置とかというのをやっておるわけでございます。  それで、空き家の率の低下ということは事実でございますが、いわゆる受け皿住宅の確保、これは一般の空き家の募集状況も先ほど申し上げたとおりでございますけれども、そういったものとの調整をとりながら何とか円滑な事業の推進を図れるように確保してまいりたいというふうに考えておるわけです。  それから、いわゆる先生御指摘ございました総務庁の報告の中にございます問題につきましては、いわゆる戻り入居というものをできるだけやりやすくする、そういう観点からいわゆる地域リロケーション住宅制度というものが本年度認められたわけでございます。現在、細部につきましては建設省で検討されているところでございまして、我々もそれが固まりました暁には活用してまいりたいというふうに考えているわけでございます。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○参考人(丸山良仁君) 賃貸住宅の問題でございますけれども、現在非常に地価が上がってまいりまして、用地を新たに取得して賃貸住宅を建てるということが大変困難になってきております。したがいまして、建てかえにおきましては、土地があるわけでございますから賃貸住宅を最重点にやりたいと思います。  ただし、先生先ほどお話しのように、居住者がどうしても分譲住宅が欲しいという方がいるわけでございますし、また公共団体におきましても分譲住宅を一部入れてもらいたいという要請があるわけでございます。そのような場合には、ある程度その御要請に応じないと建てかえそのものができなくなるというおそれがあるわけでございますから、一部分譲住宅も入れざるを得ないということは御了承賜りたいと存じます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 先ほどの本移転した世帯の年齢、それから所得別のデータ、これは出していただけますね。

渡辺尚住宅都市整備公団理事

○参考人(渡辺尚君) 所得あるいは年齢という個別の問題になりますから、いわゆるプライバシーとまでは申しませんが、それぞれの団地の特性を明確にすることは我々立場上やっておりませんので、その辺を考えながら資料を考えたいと思います。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○参考人(丸山良仁君) 年齢につきましてはわかりますが、所得につきましてはこれは把握が非常に困難でございます。特に、地区外に移転された方の所得を把握するということは不可能に近いと私は思いますから、その点はちょっとお引き受けいたしかねます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 じゃ、年齢でひとつ出していただきたいと思います。  最後の問題は、家賃問題。これは五月二十四日のこの建設委員会でも、私は中央区や江戸川区の家賃補助の例なんか挙げて渡辺さんに言いましたよね。それで、住宅宅地審議会の住宅小委員会の第二次報告、ここには民間の木造賃貸住宅の集合地区の整備について、地価を顕在化しない家賃の設定が求められていると。つまり、民間の集合住宅をつくる人に、暴騰した地価を反映しない家賃の設定が求められているということを述べて、そういうことをやっぱり公的にもいろいろ助けなきゃならぬということを言っているわけだ。この総務庁の報告の中にも、地価高騰のもとで用地費に一律に一定割合を乗ずる経費の算定方式、これがやっぱり問題だと。極めて部分的だけれども、地価高騰のもとでの家賃算定のあり方にやっぱり疑問を呈しているんですね。  ですから、民間での土地所有者による建てかえの際に地価を顕在化しないような家賃の設定をということを住宅審が言っているんだから、まして公団においてをやですよ。民間で建てかえするときに地価を家賃に反映させるなということを住宅審が言っているのに、公団が建てかえのときに暴騰した地価を家賃の中に算入するなんというのは全くもってのほかです。だから私はこの前の委員会で、市中の家賃に合わせると言って公団がそういうことをやるととんでもないことになる、市中の家賃そのものをも上げるじゃないかと、だから公的な公団の家賃はむしろ市中の家賃をも引き下げるような方向で設定すべきだということで責任を追及したんです。  それで、こういうふうにしないと本当にこの家賃問題というのは解決しません。どうですか、こういう総務庁の提起、それから住宅審の小委員会第二次報告などで出されている家賃の問題、これを受け入れて、改めて地価暴騰を建てかえの家賃に入れていくというやり方自体を本当に抜本的に検討すべき時期に来ていると思うんです。総裁はこれは答えられないと思うので、これは住宅局長に。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今、審議会のお話がございましたので、少し私の方から御説明申し上げます。  民間の住宅の関係につきましては、今お話しのように住宅小委員会というのがございまして、そこでの議論の中で、できるだけ地主さんに建てていただいて、その高地価がそのまま家賃に反映しないような形で、もちろん地代は入りますけれども、要するに現在の時価をそのまま地代計算をしないような賃貸住宅の供給がいいだろうというような話になっております。  公共賃貸住宅につきましても、当然住宅宅地審議会で議論を詰めておる最中でございます。そこでの最大の課題といいましょうか関心事は、先生今御指摘のように、こういう高い地価のところで公共賃貸住宅をどうやって供給し、そのときにどういうふうに家賃を下げていくかという問題でございます。ただ、公共賃貸住宅はいずれも土地を取得して建てて供給をいたしますので、その場合に当然公団とか公社でも借金をしてやるわけでございます。そういう建前からいきますと、その地価をもとにして地代を計算し、家賃にして回収するという基本型は変わらないと思いますけれども、それでは負担として非常に大変だと、ではどうするかと、こういう発想で審議が進んでおりますので、もうしばらくお待ちをいただきたいと思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 残念ながら時間が来てしまったんですけれども、またこの次にもっとやりたいと思いますが、きょうこの短い時間で幾つかの論点を出しましたけれども、始めて五年のこの建てかえ問題の経過というのが本当に曲がり角に来ているということを示していると思うんですね。大体臨調の路線そのもの、この問題をスタートさせたときの臨調の情勢判断も政策も直さざるを得ないような大きな誤りを犯したものですね。大都市の住宅事情についての判断を全く誤っている。国民の住宅要求に沿ってじゃなくて、土地の高度利用から行ったんですから。そういうことで、住民を長く住み続けてきたところから追い出すといういろいろな悲劇が生まれておる。この間、久米川では自殺者まで出たわけですね。そういう事件まで起きているわけで、私はこういう居住者の意向を無視した一方的な全面建てかえ、高家賃化そのものを抜本的に検討する時期がいよいよ来ていると思うのですね。  国有地、国鉄の清算事業団の用地などを使って大量の公共賃貸住宅を建てろということが我々基本の要求ですけれども、この建てかえ問題については、仮移転住宅や低所得者の住宅の受け皿もないまま全面建てかえを一方的に二年間という期限を切って強行的に押しつける、こういうやり方は改めるべきだ。  今は、いろいろな問題起きると抜本的に変えることが世界的に生まれているときですよ。アジアでもそうです。ソ連でも東ヨーロッパでもそうです。公団もこの建てかえ問題、矛盾が生まれているときに、やはりメンツにこだわらずに抜本的に切り変える、ひとつやり方にもっと柔軟性、多様性を持たせる。だから、一挙に全面建てかえというんじゃなくて、建てかえもある、それから一部残して増築もある、三Pを二戸にするところもある、あるいは大規模な補修もやるというような、実態に合ったストック改善、これを模索、追求、探究すべき時期に来ているんじゃないか。  そういう点では、参議院の建設委員会、それから衆議院の建設委員会の要望の中に、居住者との本当の話し合いを求めていますね。だから公団自治協とよく話し合って、この建てかえ問題というのは非常に重要な事業ですよ。それを今のような曲がり角でネックにぶつかっている事態から、居住者も公団も建設省も一体になって国民の住宅要求を満足させる方向に目を向けるべきではないかと思うのですが、大臣と総裁のお答えをいただいて質問を終わりたいと思います。

丸山良仁住宅・都市整備公団総裁

○参考人(丸山良仁君) せっかくの先生のお言葉でございますが、私は建てかえが曲がり角に来ているとは思っておりません。冒頭に申し上げましたように、我々が予想した以上に順調にいっていると思っております。  ただ一点だけ、受け皿住宅に不足を来しているということだけを申し上げているわけでございまして、その他の点は、二年間誠心誠意お話し合いを続けた結果、一〇〇%強権を発動しないで御理解を賜っているわけでございますから、これからもこの方針で私は進めてまいりたいと考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 大臣、一言言ってください。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま総裁がお答えしたとおりだと思います。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 連合参議院の新坂でございますが、きょうは建設に対する一般の質疑ということで、日ごろ気になっていること、日常生活で市民が非常に気がかりなことを建設に関することで質問してみたいというふうに思っております。  最初でございますが、去年、同僚の山田議員も質問されておったんですが、十一月に北九州市で住宅・都市整備公団のタイルの外壁が崩壊して死傷者が出ました。その後、事故についての調査委員会ということで、原因究明あるいは再発防止について建設省の方でいろいろとアクションを起こしておられることと思います。まず、この原因が何であったかというところからお答えいただきたいと思っております。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 御指摘の事故につきましては、さきの当委員会で建設大臣から遺憾の意を表明したところでございます。その後、公団におきまして原因の究明と再発防止策検討のために専門家によります調査委員会を設置して検討をし、この四月に既にまとまって発表いたしております。  その中身をかいつまんで申し上げますと、今回の事故は、コンクリートの躯体と仕上げモルタル層、モルタルを塗ってタイルを張っているわけでございますが、そのモルタル層との間に剥離を生じたというのが物理的な原因でございます。  こういう剥離がどうして起こったかということでございますが、仕上げモルタルを塗る際に、まずコンクリートの躯体面に吸水性を調節する、どんどんコンクリートが乾き過ぎますとモルタルがなかなかよくくっつかないという問題がございますので、なかなか乾かないようにそれを調節するために使用されましたシーラーという塗料があるわけでございますが、それに耐水性がその当時のシーラーには少し落ちる問題があったのではないか、これは疑問点でございます。  それから二番目は、当時の工法でタイルを張るわけでございますが、今ですと当然にタイルを張って、ある面積になりますと必ず目地といいましてタイルとタイルの間をあけるわけでございますが、この当時はべたにタイルを張りまして目地がないということで、したがいましてこれが膨張しますとどこかにすき間が出てくる可能性があるわけでございますが、そういう問題があったこと。  それから、この建築物が工場地帯や海岸の非常に近くにございまして、また市街地の中で大きな道路に面しているといったようなことがありまして、空気とか水とかそういったところでのいろんな条件が厳しかったという問題があるということ。  それから、一部ひび割れました部分からコンクリート面と下地モルタルとの間に水が入ったんではないかというようなこと。  こういった今申しました四点がいろいろと重なり合いまして、結果的に長い年月の間にモルタルの付着力が低下をして剥離に至ったというふうにその調査報告では結論に来ておりますが、どれが主犯でどれが従犯というようなことの原因ははっきりしておりませんが、複合的だと、こういう結論に相なっております。  公団としましては、事故後直ちに再発防止を図るために全国の団地の同種の建物の外壁につきまして、ゴンドラをつるしたりいたしまして打検、たたいて調べるという、これしか一番確実な方法はないわけでございますが、打検によりまして緊急安全点検を実施いたしました。そして既に完了いたしております。それと同時に、安全対策上必要な応急処置は点検中にやっておりまして、さらに修復が要るものにつきましてはその後修復に着手をし、今月中に全部完了する予定でございます。  一方、建設省としましては、これを受けまして省内に外壁タイル等落下対策専門委員会というのを設置いたしまして、外壁タイル等の設計、施工診断の指針、診断の実施体制等について検討をいたしましたところでございます。この検討結果に基づきまして、平成二年五月十九日付で定期報告の徹底、つまり外壁タイルについても建物の管理者は定期的にきちっと、これは建築基準法上定期報告をとる建物というものは決まっているわけでございますが、そういう建物についてはきちっとタイルの状況について報告をするように、その場合の調査の方法、診断の方法はきちっとこの新しい委員会でできたものがあるわけでございます。それに基づいて診断をし定期報告をしなさい、それから適切な設計、施工の実施等をやりなさいということで建物所有者等を指導するよう全国の特定行政庁あてに通達をしたところでございます。  公団におきましても、この建設省の専門委員会の報告内容に基づきまして早期に安全点検の強化を図りたいということで、今後の公団の建物についてどういうふうに点検をしていくのか、点検の方法でありますとか点検の周期でありますとか、一応今決めておりますけれども、それでよろしいかどうかということを建設省のこの専門委員会の結果に基づいて再チェックをするということで現在やっておりまして、総合的な見直しを早急に終えたいということでございます。  以上でございます。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 この事故が起こった後、同種の建物の外壁の点検ということで何か今もう既に終了したというふうにお聞きしたんですが、ほかはみんな安全だったわけですか、あるいは危ない箇所もあったわけですか。そういうことと、それから今公団の方ではそういう公団の住宅については点検したということでございましたが、公団以外に、例えば学校の校舎とかそういうところのいわゆる一般的な建設行政にかかわる建物についてのチェックというのはこれからガイドラインを決めてされるのか、あるいは既に今までそういう点検というシステムがあったがだめだったのか、何かその辺がちょっとあやふやな感じもするんですが、確認の意味でもう一度お願いします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) まず公団関係でございますが、先ほど申しましたように事故直後に点検をいたしました。その結果は、これは公団だけでございますけれども、同様の建物は三百三十団地、約七百三十棟ございます。全部たたいて回ったわけですけれども、点検の結果、棟数にして二〇%、それから外壁面積のうち、こういうふうにして危ない、浮きが出てきている、浮いてしまったというところは三・六%ということでございます。したがいまして、本当に危ない箇所というのは非常に微々たるもので、探し出すのはとても大変だということがこれでよくおわかりになると思います。  それから、一般の建築物は先ほど申しましたように定期報告ということで、今までも一定の面積を持っておるような特殊建築物等につきましては報告義務がちゃんとあるわけでございまして、その報告の中で自分が管理しておる建物は大丈夫ですというようなことで今まで報告があったわけでございますが、この外壁タイルの問題につきましては、今まではその調べる方法、どういう方法があるか、どれくらい調べればいいかというようなことが明らかでございませんでしたものですから、今回はそういうものをきちっとして、定期報告をする際にその方法で調べなさい、こういうことで今後は実施をすることにしたということでございます。  以上でございます。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 公団の方で同種の形の建物を点検した結果三・六%の率であって、これはどういう表現をしていいかわかりませんけれども、かなり危ない箇所が見つかったということでございますね。それで、今局長さんのおっしゃったように微々たるものでございますがという表現をされましたけれども、現実に一%でも落ちればいわゆる事故につながるお話でございますので、たとえ一%であってもそれは危ない箇所でございますから、微々たる数字でございますというのはちょっといただけないと思います。まあ、それはそういうことでございます。  それからもう一つは、団地以外の建物で要するに一番危ないのは学校の建物なんかであると思います。たまたま北九州市の団地で起こったということもあったんですが、北九州市内の小学校、中学校、これは文部省の管轄になるので直接関係はないんでございますが、建物という関連でお話ししますと、小学校、中学校、ここで校舎のひさし部分のモルタルの落下事故が相次いでいるという報告がございます。それで、小学校、中学校の建物で七三年とか七四年に建築された建物が多いわけでございますが、現実に北九州市の教育委員会では毎週一度、学校から事故防止のために異常箇所の報告を求めているというふうなことを五月以降に決めているそうです。これも原因が何であるかわからないけれども、とにかくぽろぽろ落ちてくるという現象があるわけなんでございまして、九州大学にこれは委託して年末までには結果報告を求めるようにというような現状だそうでございます。  したがって、今現在学校に業者が入ってチェックしているというふうな現状でございますけれども、何か事故が起こってからこういうことが行われるということなんで、要するに事故の起きる前の安全策というのがあってこそ安全が守られるということなんで、そういう面から見ると一%でもあってはゆゆしいことだというふうに思いますが、いかがでございましょうか。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 先ほど申しましたのは、これを全部たたいて調べませんと本当のことはわからぬわけでございます。したがいまして、一〇〇%たたいて見つかったところが三・六という、非常に大変な調査をしないと実際危ないところはわからないというそういう問題ですということを申し上げましたので、三・六%、ちょっと微々たるという表現は確かに悪かったと思います。したがいまして、この三・六%につきましてはきちっと現在直しておりまして、近々全部修理を終わる予定になっております。  それから、先ほど学校の話が出ましたが、学校は当然に先ほどの建築基準法の定期報告の中に入っておりますので、特定行政庁は当然にその所轄範囲内の学校がどういう管理下にあるかということを全部把握をすることになります。    〔委員長退席、理事小川仁一君着席〕 したがいまして、あとはその学校を管理しております教育委員会とか学校当局がそういう問題があるということをよく認識をして、それから専門の業者に見てもらうというようなことをきちっとやっていくことがこれから必要だろうと思います。したがいまして、特定行政庁がその学校等の建物の管理者に対して、どういう点を注意すべきかということをよく指導していただくということで私ども指導通達を出したところでございます。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 そういうタイルの異常を一つ一つたたいて回って点検することが一番確実ですが、手間暇が非常にかかるということと思いますが、たたかなくても、いわゆる赤外線センサーというので何か一種のレントゲン写真的なもので撮る装置をつくることによってもう少し点検がしやすくなるんではないかというような気がいたしますけれども、これは値段との関係でなかなか開発がしにくいわけなんでございましょうか。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) こういうふうに技術開発が進んでいる世の中ですので、早晩非常に安価に確実な調査の方法が出てくると思いますが、現実に今いろんな機器があるようでございます。ロッボットにやらしてみたり、今おっしゃったようにいろんな光線を使ってみたりというのはあるようでございますが、いずれもたたくに劣るということでございます。費用の点よりもむしろ確実性の問題のようでございますので、まだまだ研究開発が要る段階で、私どもその研究開発も非常に重要だというふうに考えております。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 このタイルの外壁のことはこれで終わりますが、やはり点検というのは入念にやっていただきたいなというふうな気がいたします。  それからもう一つは、ことしの一月だったと思うんですが、いわゆる工事中のマンションのベランダが崩壊して三人亡くなられたんですけれども、これは大阪の西成区というところなんでございますが、これは何か工事中のベランダが落ちてという大変な事故でございますけれども、亡くなられた方は六十一歳の方がお二人で、それから重傷を負った人は十六歳の少年だったとか、まあ象徴的に何というんですか、人手不足といいますか、あるいは熟練工の不足といいますか、端的な事故じゃなかったかなという気がするわけでございます。  この事故について、現在はどういうふうになっているのでございましょうか。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 先生御指摘のベランダの事故は、本年一月二十八日に大阪市西成区南津守四丁目にあります建設中の鉄骨づくりの十三階建てのマンションの九階西側ベランダがコンクリートの打設中に崩れ落ちて、ベランダで作業中の作業員三名が死亡し、一名が重傷を負ったものでございました。  当該事故の原因究明は、詳細については現在警察当局がやっておりますので不明でございますが、特定行政庁、これは大阪市でございますけれども、建築基準法の施行をしております大阪市が私どもに出しました報告によりますと、ベランダの落下原因はベランダ部の片持ちばりということで、要するに鉄骨にベランダの鉄骨を溶接するわけでございますが、この柱と溶接接合部の強度不足ということでございまして、溶接が建築確認申請どおりになされておれば大丈夫なわけでございますが、どうも溶接が十分でなかったということが大阪市からの報告で上がってきております。  大阪市は、事故直後直ちに建築主それから施工者に対しまして建築基準法第九条第十項に基づく工事停止命令をしておりまして、残存ベランダを撤去するようにということで指導をしております。したがって、今は工事は停止されているという状況にございます。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 亡くなられた方には大変気の毒なんでございますけれども、いわゆる建築現場で大変人手不足で、こういうどちらかというと未熟といいますか、とても考えられない工法でもってしていたということが事故の原因として浮かび上がっているというようなことでございますが、いわゆる事件は事件として処理されるんでしょうけれども、その背景となっているこういう人手不足でしょうがなくて建築をしなくちゃいけないというような情勢に対して、しっかりした行政の指導というのがやっぱり基本的になくちゃいけないんだろうなという気がいたします。    〔理事小川仁一君退席、委員長着席〕  それからもう一つは、これはちょっと建設省の管轄でないので恐縮なんですが、運輸省の管轄でございますが、実は山陽新幹線のコンクリートの問題で、最近でも週刊誌で一部報道されているのでございますが、いわゆる山陽新幹線のコンクリート、特に鉄筋の部分がかなり腐食しておって、いわゆる大丈夫だと思いながら、やはり人間の部分で言うともう皮膚とか肉の部分がかなりなくて露出されたままの状況、骨自体が見えているというような状況がたくさんあるというようなことでございますが、この山陽新幹線のコンクリート部分の点検というのは一体どういうふうになっているのかということをお聞きしたいと思っております。

澤田諄運輸省大臣官房国有鉄道改革推進部施設課長

○説明員(澤田諄君) お答えいたします。  山陽新幹線のコンクリート構造物につきましては、一部にひび割れなどの変状が生じてきているのがあります。これらのコンクリート構造物を対象に綿密な検査を行い、その検査結果に基づき保守を進めているところでございます。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 保守を進めているところはそれはそのとおりでございましょうけれども、かなりの部分に、例えば比較の問題で言うとこれは恐縮なんですが、例えば東海道新幹線のコンクリートの腐食率と、山陽新幹線の方が後でできたわけですね、今もおっしゃったようにひび割れの部分があるという表現でございますが、かなりの部分でひび割れという点検をしょっちゅうせざるを得ないような、それから鉄筋がむき出しになっているようなところを覆わなくちゃいけないというようなこととか、橋梁と橋梁との間の部分、床の部分がかなり傷んできているんじゃないかという実態があるそうでございます。これはもちろん点検にこしたことはないんでございますけれども、よく言われているように、コンクリートをつくるときにかなり塩を含んだ砂でコンクリートをつくったために、さびやすいというか腐食しやすい状況のまま建設してしまったというふうなことが言われているんですが、この部分についてはいかがでございましょうか。

澤田諄運輸省大臣官房国有鉄道改革推進部施設課長

○説明員(澤田諄君) お答えいたします。  まず、ひび割れの原因でございますが、ひび割れにつきましては、コンクリートのアルカリ性が炭酸ガスの作用を受け中性化するなどにより鉄筋の一部にさびを生じひび割れが発生する場合、こういうことで、御指摘の中性化あるいは塩害、施工不良等によって起こる場合、あるいはコンクリートの中の一部の反応性骨材とセメント中のアルカリ分とが反応しひび割れを生じる場合、これがアルカリ骨材反応と言われる場合、そういうような場合が考えられるわけですが、ひび割れの原因といいますのはそれらの複数の組み合わせ、複合的要素で発生しているものではないかと考えております。  ひび割れの現状でございますが、ひび割れによりまして鉄筋が腐食をするということでございますが、現在の検査の結果ではさびは鉄筋表面にとどまっておりまして、断面積に対する欠損面積というものは数%でございまして、安全上の問題というものは生じておりません。  これに対する対策でございますが、変状の対策工法といたしましていわゆるライニング工法ということで、ひび割れしたコンクリートをはぐり取りまして鉄筋のさびを除去いたしました後、断面を修復してコンクリート表面に塗装剤を塗るということでございまして、これらのひび割れの主な原因でございます水の侵入あるいは炭酸ガスの浸入というようなものの進行を防ぐということで構造物の延命化を図っております。鉄道構造物につきましては、基本的にはコンクリート等の構造物の検査といいますものが一年に一回というようなことで決めておりまして、過去におきましてそのような検査によって生じたものについては随時補修を行っておるということでございます。  もう一点、山陽新幹線のひび割れの全体の状況でございますが、コンクリート高架橋延長が約百五十キロございます。そのうち、床板等において変状を来しているものというのは約一割程度ございます。したがいまして、こういうところにつきまして検査を行い保守を行っているところでございます。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 やはり、今お聞きしただけでもかなり傷んでいるという現状はよくわかります。  それで、一つ一つ点検というのも大変なキロ数になるわけでございまして、先ほどもちょっとお話ししたんですけれども、いわゆる赤外線等の投射によって中の鉄筋を、要するに外から見えなくても中が傷んでいるかもわからないというチェックは今のところないわけですね、要するに壊れてしまえば破壊してしまいますから。だから、そういう非破壊性の何か投射することによって中がわかるような、そういう技術の開発というのを今後やっていかなくちゃいけないというふうに思うんですけれども、そういう研究というのは進んでいるんでございますか。先ほどのお話のように、単に外から見たりたたくとかというようなことしかやっていないのかどうかということなんですが。

澤田諄運輸省大臣官房国有鉄道改革推進部施設課長

○説明員(澤田諄君) お答えいたします。  これらのコンクリート構造物の変状といいますものは、現象的に出てまいりますものがいわゆるコンクリート表面のひび割れという現象から生じてまいります。ひび割れが生じた後、そのひびの部分からの水分の浸入あるいは炭酸ガス等の浸入があってさらに進行するということでございますものですから、私どもの検査につきましても、随時検査し、目視し、ひび割れが生じているところについて行っていくという対応をしているところでございます。  もう一点指摘の赤外線等による技術開発につきましては、私、知見がございませんのでちょっと何とも答弁ができないんでございますが、ひび割れの存在の有無ということによって検査が可能ではないかというふうに考えております。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 事故が起こらないからいいという以前に、やっぱりひび割れというふうに傷んでいるという状況に対して大変不安に思うわけでございます。そういう意味での何といいますか、新幹線は事故が起こらないという神話が続いているからいいようなものの、要するに浮き上がったひずみだとか脱線とか起こった場合、これはもう取り返しのつかない事故になるわけなんでございますから、その辺のやはり万全な対策といいますか、点検というのにあらゆる策を講じてやっていただきたいなというふうに思っています。  それから、もう一点ございます。一般質問ということで、日ごろ思っておることでございますが、建設省に伺いますが、現場の工事の仕方、しょっちゅう工事中という道路がありまして、それでこれは何かというと、これは電気の工事です、次の工事は何か、これはガスです、次は電話ですというようなことで、その地区の住民は一体いつになったら普通の通りになるのだろうかということを心配せざるを得ないぐらい、しょっちゅう掘り返しているというようなことで、国民生活者といいますか利用者というんですか、そういう立場に立った方法がないものか。要するに、この地区は何月から何月までですということでここに集中します、だから全部の業者ここに一斉にやってくださいというふうなことを地区別に割り当てるような方法はないものか。要するに、業者がそれぞれやりますと言ったら、そこでもう御迷惑申しわけありませんと言っても、年がら年じゅう御迷惑をかけている。一業者はそれは一回でいいんでしょうけれども、利用する、通る通行人の立場に立ったら、これはしょっちゅう迷惑をかけられているわけでございます。この辺の工夫はございませんでしょうか。日常、常に気にかかっていることでございます。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) お答えいたします。  道路上の工事、特に今先生御指摘なのは都心での道路工事だと思いますが、そういう道路工事、いわゆる道路の修繕の工事でございますけれども、これは道路管理者がみずからやっております工事と、それから特に最近建築ブーム等で都市生活に直接関連する、電力、電話、ガス、水道等の公益企業者による占用工事と二つあります。東京都内の例で申し上げますと、直轄国道と都道で、東京二十三区内で全体の工事の九割が実は占用工事でございます。こういうような道路工事とか占用工事で車道を規制する工事につきましては、道路管理者とそれから公益事業者、例えばそれはガスであるとかあるいは水道であるとか、あるいは電話であるとか、こういう方々と一緒になります調整会議というものを二月に一遍ずつぐらい開いております。したがいまして、同一工事箇所での各種工事というのはできるだけ同時に実施するよう調整に努めておるわけでございます。  それからもう一つは、実は交通量を申し上げますと、年度末というのは非常に交通量がふえます。我々の調査でも、最近では大体年度末になりますと四%ぐらい交通量がふえます。したがいまして、昭和六十三年度から年度末の工事の抑制というのを実は東京都内あるいは主要都市でやってきております。大変いろんな工事が多いわけでございますが、今後とも同一工事箇所で各種工事を同時に実施するということ、あるいは路線における工事の集中化、こういうことについて、もちろんその当該路線の交通の状況とかあるいは代替路線の存在とか占用工事の件数、こういうものを勘案していかなきゃいかぬと思っておりますが、一層その可能性について検討していきたいと思っております。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 締めくくりでございますけれども、とにかく日常生活の中でやはり何とかしてほしいなというつぶやきを、常にこう思うんですけれども、庶民の方とすれば。要するに、施工者側にすれば自分のところをとにかくやらにゃいかぬということが先に立つのでしょうけれども、その辺うまく建設省の方で音頭をとって、まとめて一年にここの期間は一回しかやらないというぐらいな断定的なところでもってやらないと、二カ月に一遍調整会議はする、調整会議をした結果どうなんだということで、また同じことになってしまえばもくあみになりますから、その辺やはりかなりそういうときの強権は逆に発動してもらいたいなということを締めの言葉にして終わりたいと思います。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 東京一極集中の弊害について、たびたび当委員会で繰り返し繰り返し言われてきましたが、実感としてはますますその集中度が大になっているように思いますが、いかがでしょうか。具体的にこの三年間ほどに限定して、どういう点で集中排除の実績が上がっているのか、お示しを願いたいと思います。

長瀬要石国土庁計画・調整局長

○政府委員(長瀬要石君) ただいま先生から御指摘がございましたように、昭和五十年代後半に至りまして、東京圏への高次都市機能の集中と人口の再集中が生じているということは御指摘のとおりでございます。このような中にありまして、四全総を踏まえながら、東京一極集中を是正し多極分散型国土の形成を図りますために、政府といたしましては関係省庁一体となりましてこれに当たりますために四全総推進連絡会議を設けまして、その場で調整を図りながら対策を講じ、努力を重ねているところでございます。  その中にありまして、四全総を踏まえながら、地域の主導によります地域づくりを主体といたしまして、これを支援いたしますために交通、情報・通信体系の整備といったことを進めてきているところでございますが、さらに昭和六十三年には四全総の実施法ともいうべき多極分散型国土形成促進法の成立、施行を見たところでございまして、これを踏まえて、国の行政機関の移転あるいは振興拠点の整備、業務核都市の整備といったことを進めているところでございます。  さらに、国土審議会の報告を踏まえながら、昨年、先端的サービス産業の地方展開でありますとか、あるいは事業所の機能の地方分散といった点につきましての指摘を踏まえて施策の具体化を図っているところでございますし、また国の行政機関の移転先の取りまとめといった点につきましても、七十九機関及び自衛隊の十一部隊等の移転先が取りまとめられるというようなことでございまして、各般にわたりまして努力を重ねているところでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 聞くところによりますと、建設省と国土庁は昭和五十年ごろ既に東京一極集中の弊害を心配し、その年の税制改革で土地利用の受益者負担、いわゆる都市計画に有効に利用する目的で大都市事業所税を国税として徴収することを要望しましたが、自治省、大蔵省の所管ということで反対に遭い、あえなくつぶれてしまったということですが、現在でもやはり各省庁間の、こういう言葉は僕は余り好きでないんですが、縄張り争いや利害関係といったものが一極集中排除の推進に障害となっているというふうに思うんですが、そういう状況が存在するものでしょうか。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 山田先生にお答えしますが、実は昭和四十九年に国土庁ができましたのはそんな意味もあったかと思います。そんなことでございまして、現在、先ほど先生御指摘のようなことでございますが、一極集中を排除しまして多極分散型国土をつくる、そういう目的に向かいまして、国土庁は関係省庁と協議し密接に連絡をとりながら鋭意政策推進に努力したい、このように御理解願いたいと思うわけでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 住宅、土地問題に関連してまたお尋ねをいたしますが、現在、土地問題の解決に当たって政府税調、また土地政策審議会でさまざまな論議が今行われております。その中で、土地保有税を国税として創設し、これを財源として都市基盤整備に充てるという構想が政府部内で検討されていると聞いておりますが、この点について建設省並びに国土庁の認識をお伺いしておきたいと思います。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 私ども土地政策を進める観点から土地税制にはいろいろ期待しておりまして、特に土地の資産としての有利性を減少させるということ、それと個人、法人を通じて税負担の公平を確保する、有効高度利用を促進する、こういった三つの点が特にその中でも重要だと考えております。  そういう認識に立ちまして、政府税調から求められましたヒアリングにおきましても、こういう観点から土地の取得、保有、処分、そういった各段階における税制見直しに当たって、特に積極的に対応をお願いしたいという御意見を申し上げたわけであります。  その際、こういった認識に立った具体的な税改正の方向としまして、一つは、土地の保有管理コスト等を、やはり個人、法人のバランスをとるという観点から広く見直す。そういう意味で、法人所有土地に対しまして一定の負担を求める新税を国税として創設して、この新税の創設により得られる税収の使途についても十分検討をお願いしたい。また、譲渡益所得税につきましても、完全分離制その他の可能性も御検討いただきたい、そういう御意見を申し上げたわけです。  税制改正の具体的な要望はこの二点にとどまるわけじゃないと思います。まだまだ幅広に我々現在検討しておりますが、とりあえず具体的な例としてその二つの御意見を申し上げた次第であります。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 建設省といたしましても、大都市地域における住宅宅地供給の促進を実効あらしめるためにも、関連公共施設などの財源を充実させるとともに、これを広域的に圏域全体に対して計画的に充当するということが非常に大事じゃないかなと思っておるわけでございます。このため、財源の確保を中心とした新たな方策についても私どもとして検討しておるわけでございまして、そういう問題が税との関係で何か結びつきができないかというような問題点を考えておりまして、そういうことを先般の税制調査会あるいは自民党の税調でも御説明申し上げたわけでございます。  税制につきましては、現在、土地税制の総合的な見直しということが審議中でございますので、建設省といたしましても、その審議の推移を見ながら、住宅、社会資本整備等の財源の確保を中心とした新たなそういった方策についても今後検討してまいりたいと思っておるところでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 今税制については、政府税調また土地政策審議会がいろいろ論議をしている最中でございます。しかし、これ調べてみますと、五十年度からこういう税、目的税的なものにしろ国税にしろ、一極集中を排除するために、建設省、国土庁が既にそういう論議を持っておられた、政策を持っておられたということには本当に敬意を表します。それがもしできておりましたら今ほどの大きな土地高騰はなかったんではないか、すごい歯どめになっていたんではないかというふうにも感じております。  土地政策審議会での論議は始まっていますが、この土地問題については従来行革審などでも論議されております。その中で何をやるかが重要であって、単に論議のための論議であってはならないと考えますが、国土庁長官としてどのような御認識をお持ちでしょうか。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) お答えいたします。  先生御指摘のとおりでございまして、土地政策審議会は去る五月二十四日に初会合が行われまして、総理大臣から土地基本法を踏まえた今後の土地政策についての諮問が行われたところでございます。当諮問は非常に幅広いものでありまして、今後、同審議会におきまして熱心な調査、審議が行われ、できれば十月末までに答申をいただけるようお願いしてございます。  そんなことで、答申をいただいた暁には、当該答申内容の具体化、推進に向けて全力を傾けて努力してまいりたい、このように考えております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 次の問題ですが、午前中に同僚委員からも宅地と鉄道という形の質疑があったんですが、これは簡潔で結構でございますが、宅地と鉄道の一体的な整備を進めるために立法措置が講じられたわけですが、その後、鉄道整備の財源をめぐって、その調整などによって計画はおくれていると聞いておるんですが、今後の宅地供給や鉄道建設の見通しはどのようになっておるでしょうか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) いわゆる常磐新線を念頭に置きました大都市地域の鉄道と宅地の一体的整備に関する法律、御案内のとおり昨年の九月に施行されております。それ以降、私どもこの具体の事業を進めるための手だてとして、例えば重点地区におきます公有地拡大、これをさらにきめ細かくやるようにということで、従前五千平米以上のものを二千平米に引き下げるというふうな政令改正をこの七月一日から実施に移したいとか、あるいはまた金融公庫等の融資も手厚くしていきたいなどなどの制度面の改善をいたしておりますが、あわせまして公共団体におきましても、茨城県あるいは千葉県、埼玉県、県あるいは市町村のレベルでそれぞれ用地の先買いのための基金をつくり、あるいは具体に取得している、こういった段階にまいっております。  その中におきまして、今先生御指摘のいわゆる第三セクターという格好で想定されております鉄道の整備主体の問題でございますが、これにつきましてはいろいろの経緯、曲折の中で、きょう現在まだ最終の姿が見えておりません。ただ、私ども期待しておりますところは、運輸省当局におきましても関係公共団体との濃密な今協議を進め詰めている最中でございまして、遠からずこの辺もすっきりするものと思っております。  ともあれ、この沿線地域、前々からもお話出ておりますように、大体六十万人ぐらいの人口が定着するような十五万戸くらいの住宅を供給するエリアとして大変に重要な施策でございます。私どもも関係公共団体もとより、運輸省とも十分連絡をとりながらこの施策の推進に一層努めてまいりたいと考えております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 この鉄道が敷設されるというだけでもう土地高騰がこれは見込まれるわけですが、リニアカーの試験線だけでもあの周辺の土地が上がるというぐらいですから、十分土地対策政策をきちっとした形で鉄道の敷設を考えていっていただきたいと思います。  政府は、日米構造協議の中間報告を受けて公共投資の十カ年計画を策定中と聞いておりますが、建設省関連の公共投資の計画策定に当たっての取り組み状況はどうなっておりますか。これも午前中に質疑がありました。簡潔に御答弁いただいて結構でございます。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) これも午前中から御審議があったとおり、現在、日米構造協議の中間報告を受けまして、今後十年間の新しい総合的な公共投資計画の策定ということを経済企画庁が中心になってやっておるところでございます。その計画は、過去十年の水準よりも大幅に拡充されることになろうというようなことでございまして、今後構造協議の場でどれだけの総額になるかというようなことなどが議論されることになっておるというように認識しておるわけでございます。  建設省の関係の公共事業は、いずれも国民生活に密接に関連するものばかりであり、従来から私どもとしてはそれの充実に取り組んできたところでございます。今後ともそういった新しい十カ年の公共投資計画の策定にも沿いまして、私どもとしても一層住宅、社会資本の整備に努力いたしたいと考えておるところでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 財源がふえて事業が膨らむことはよいことですが、それがむだにならないようにしていくことは当然でありますが、公共事業に絡んだ談合とか汚職事件が後を絶ちません。建設省としては公共事業の談合排除のための通達を出されておりますが、その内容はどういうものでしょうか。今までの指導とか通達に比べて厳しいものとなっているのでしょうか。その効果はどう見ていますか、今後談合は確実に排除できるとお考えでしょうか。  私は、大阪の建設業界から受けている談合に関するいろんな資料、正直言ってたくさん持っております。その中で、必ず出てくる名前があるわけですね。もうあえてこの委員会では申しません。大手建設会社におられた方で、今退職なさって建築関連をやっておられる。そう言うと建設省おわかりだと思いますが、もう必ず大阪の大手の談合になってくると出てくる。その人物は私も個人的にもよく知っていますが、ここまでくると、ひとつ何らかの強い行政指導が必要じゃないでしょうかね。そうでないと、零細建設業、中小で泣いているところがたくさんありますんで、その辺、談合ということについての十分な行政指導をとっていただきたいんですが、いかがでしょうか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 先生の御指摘のとおり、最近だけで見ましても、いわゆる談合事件、独禁法違反という事件が時々出てきているということについては、私どもは非常に深刻に受けとめております。はっきり申しまして建設業というのは非常にすぐれた信頼産業であるわけでございますし、また社会資本整備、住宅建設という基幹的部門を預かる重要な産業であるということからしましても、国民の信頼というものは不可欠でございます。そういった中で、時々こういう事件が出ることについて、建設省といたしましても厳正な態度で臨んでおるということが、これはもうこの場でも時々申し上げさせていただいているところでございます。とりわけ一昨年のいわゆる星友会事件、あるいは昨年の関西空港におきます海上土砂運範般工事事件などにかんがみましても、私ども厳しい態度でのいわゆる通達指導をやっていることはもとよりでございますが、この通達指導というのは、何も私ども通り一遍の文書を出すということで済むわけではございません。こういったものを一つのきっかけとして濃密な指導に当たっているということになるわけでございます。  特に申し上げたいのは、いわゆる海土協事件と言われているものは、あれはいわゆる入札談合ではないわけでございますが、土砂についての数量あるいは価格カルテルというものでございました。そういった観点から、建設業については、単に入札の段階のみならず、あらゆる関連分野についてもひとつ法を適正に守って独禁法違反等がないようにということを指導させていただいているところでございます。  こういった中で、関係業界団体におきましてもこういった事態を厳しく受けとめまして、今主要団体相努めまして建設業の刷新検討委員会というようなものを持って、体質改善といいましょうか、こういったことのなくなるようにという努力を業界としても精力的にやっているという状況でございますので、私どもこれを本当に期待しながら見守っている、見守りながらまた濃密な指導を繰り返していく、こういった次第でございます。  なお、あわせまして、こういったものは単なる指導ばかりではなくて、いわゆる建設業法による適正な監督処分、これもございます。またもう一つは、発注者としての一つのけじめというか、厳しい対応という中でいわゆる指名停止という態度もとっておりますが、指名停止につきましては、とりわけ特に申し上げたいのは、この六月一日から私ども実施に移させていただいておりますけれども、指名停止の要領につきまして、この独禁法違反、談合というものについての事柄を明記しながらしっかりとした対応をしていくということを改めてスタートさせている今日でございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 これは最後の質問になりますが、我々の考えとして、別に大手にたくさんの仕事が行くことはちっとも構わないんです。しかし、中小企業分野調整法という一つの法律があります。それによって縦割りでずっと零細までその公共事業の予算が浸透していく、そういうような方式であって、僕は十分それでいいと思うんですが、ただ上の方ばかりで談合で特定の業者が事業を持っていくというのは我々にはちょっと耐えられないことなのでございます。  最後の質問ですが、いわゆる日米建設摩擦で入札方式についてアメリカ側からいろいろと指摘されておりますが、要は、公正な入札で適正な事業が確保されることが最も大切なことであります。公共事業は言うまでもなく国民の税金、国民の負担で進められているものでありますから、このことは肝に銘じなければなりません。先ほど来お尋ねしました談合についての罰則のあり方について、またいろいろ建設省としても指導なさっておりましょうが、十分にこの問題は御検討いただきたいと思います。  先日、大阪アメリカ総領事館へパスポートの切りかえに行きまして、終わって帰ろうとしたら、総領事が出てこられまして、ミスター山田、商務官がちょっとあなたに話をしたいと言っていると。貿易とかそういうものを担当している商務官が来られて、二、三十分ですが、ミスター山田、談合ってどういうことやというようなことを随分聞かれまして、こういうことだということを説明して帰ってきたんですが、これからそういう公共事業の中にも日米の問題が出てまいります。アメリカ人にとってはこういうやり方は到底理解できませんので随分不思議がっておりましたが、そういうことのないように今後とも正しい指導をしていただきますよう、心からお願いをいたしまして私の質問を終わります。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 次に、大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案並びに都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案、以上両案を便宜一括して議題といたします。  まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。綿貫建設大臣。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま議題となりました大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  大都市地域においては、近年の地価高騰により、一般勤労者が居住環境の良好な住宅を確保することが著しく困難となっております。このような事態を根本的に解決する方策としては、多極分散型国土の形成を目指して大都市地域から地方への人口及び諸機能の分散を推進することが必要でありますが、現下の大都市地域における著しい住宅需要に対応して居住水準の向上を図っていくためには、住宅及び住宅地の計画的な供給を促進する施策を講ずる必要があります。  このため、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に当たっては、都府県の区域を超えた広域的な観点からの取り組みが必要となってきていることにかんがみ、大都市地域の各圏域ごとに建設大臣が住宅及び住宅地の供給に関する基本方針を策定するとともに、この方針に則して都府県が供給計画を策定することとし、これらにより、国、地方公共団体が、緊密な連携を図りつつ、住宅及び住宅地の供給の促進のため必要な施策を講ずることとする必要があります。また、これとあわせて、特定土地区画整理事業、住宅街区整備事業の拡充を図る必要があります。この法律案は、このような状況にかんがみ、大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法の改正を行い、所要の措置を講じようとするものであります。  なお、今国会におきましては、本法案とあわせて、土地の有効高度利用による住宅宅地の新しい供給促進手法及び計画的な土地利用の増進を図るための手法の創設を内容とする都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案を提出しておりますが、本法案はこれと一対のものと考えておりますのでよろしくお願い申し上げます。  次に、この法律案の要旨を申し上げます。  第一に、建設大臣が、首都圏、近畿圏及び中部圏の各圏域ごとに、新たに住宅及び住宅地の供給に関する基本方針を策定することとし、政令で定める都府県はこれに則して住宅及び住宅地の供給に関する計画を策定することとしております。  第二に、大都市地域の建設大臣が指定する都市計画区域に係る市街化区域及び市街化調整区域の整備、開発または保全の方針においては、住宅市街地の開発整備の方針を定めなければならないこととしております。  第三に、宅地開発協議会の構成員に住宅・都市整備公団を加えることとしております。  第四に、土地区画整理促進区域の面積に関する要件を二ヘクタールに引き下げることとしております。  第五に、住宅街区整備促進区域の対象区域に第二種住居専用地域及び住居地域内の土地の区域を加えることとしております。  その他、これらに関連いたしまして関係規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。  次に、ただいま議題となりました都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  近年、大都市地域を中心として住宅宅地需給が逼迫している現状等にかんがみれば、市街地における適正かつ合理的な土地利用を図ることが重要であり、とりわけ市街化区域内農地等での中高層住宅の供給や都心周辺部等での住宅供給を促進するとともに、都市内の遊休土地を有効利用することがますます必要となっております。  この法律案は、このような状況にかんがみ、良好な中高層の住宅市街地の開発整備を行うための住宅地高度利用地区計画制度を創設し、当該住宅地高度利用地区計画の区域内における建築物等に対する制限の特例を定めるとともに、地区計画制度を拡充して住居と住居以外の用途別に容積率の最高限度を定めることができることとし、あわせて遊休土地転換利用促進地区制度を創設し、遊休土地の有効かつ適切な利用を促進しようとするものであります。  次に、その要旨を御説明申し上げます。  まず、都市計画法の改正についてであります。  第一に、第一種住居専用地域及び第二種住居専用地域内の土地の区域で、良好な中高層の住宅市街地として開発整備を行うことが適切であると認められるものについては、都市計画に新たな地区計画として住宅地高度利用地区計画を定めることができることとしております。  住宅地高度利用地区計画には、道路、公園等の公共施設の配置等を定めるとともに、容積率、第一種住居専用地域に係る高さ制限等の特例を定めることができることとしております。  第二に、地区計画制度を拡充し、住居と住居以外の用途とを適正に配分することが特に必要であると認められるときは、容積率の最高限度を住宅を含む建築物に係るものとそれ以外の建築物に係るものとに区分し、住宅を含む建築物の容積率の特例を定めることができることとしております。  第三に、おおむね五千平方メートル以上の遊休土地について、必要があるときは、都市計画に遊休土地転換利用促進地区を定めることができることとしております。  遊休土地転換利用促進地区内の土地所有者等に対しては、有効利用の責務が課されることとなり、市町村長は、都市計画の決定から二年経過後において、依然として有効利用されていない一定規模以上の土地の所有者等に、遊休土地である旨を通知し、その通知を受けた者から届け出られた利用または処分に関する計画が適切ではないと認めるときは、計画の変更等を勧告できることとするとともに、勧告に従わない場合には、地方公共団体等が買い取りの協議を行うこととしております。  次に、建築基準法の改正についてであります。  第一に、住宅地高度利用地区計画の内容に適合する建築物で、特定行政庁が支障がないと認めるものについては、容積率、高さ等をそれぞれその特例の範囲内のものとすることができることとしております。また、特定行政庁の許可により斜線制限、用途の制限についての特例を設けることとしております。  第二に、住宅を含む建築物の容積率の特例とともに敷地面積の最低限度が定められている等一定の条件に該当する地区計画の区域内においては、住宅を含む建築物について、その地区計画において定められた容積率の特例を適用することとしております。  その他、これらに関連いたしまして関係規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十四分散会

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