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118回国会参議院1990/06/01

建設委員会 第5号

発言数
255
登壇者
25
会派数
6
開催日
1990/06/01

会議録

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  まず、御報告いたします。  去る五月二十五日、予算委員会から、本日一日間、平成二年度の一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、建設省所管、総理府所管のうち国土庁、北海道開発庁並びに住宅金融公庫、北海道東北開発公庫についての審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。     ─────────────

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日、住宅金融公庫及び北海道東北開発公庫の役職員をそれぞれ参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) それでは、予算の概要について政府から説明を求めます。綿貫建設大臣。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 建設省関係の平成二年度予算について、その概要を御説明いたします。  建設省所管の一般会計予算は、歳入二百二十三億九千九百万円余、歳出三兆七千六百十六億三百万円余、国庫債務負担行為四千四百二十五億四千五百万円余でありますが、建設省に移しがえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出四兆三千二百十五億二千七百万円余、国庫債務負担行為四千六百三十億千九百万円余を予定いたしております。  次に、建設省所管の特別会計予算について御説明いたします。  まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも三兆三千五百四十億千五百万円、国庫債務負担行為四千二十七億五千九百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも三千八百八十七億四千九百万円を予定いたしておりますが、歳入については、前年度に引き続き揮発油税収入の一部直接組み入れを行うことといたしております。  また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆四千五百十三億千八百万円余、国庫債務負担行為二千九百二十一億五千八百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも千八百十億九千万円を予定いたしております。  都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも千百六億六千三百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも九十六億六千七百万円を予定いたしております。  次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出二百九十三億千五百万円余、国庫債務負担行為五百四十一億四千三百万円余を予定いたしております。  以上のほかに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業のうち、建設省所掌の事業に要する無利子貸付金は、歳出二千九百一億二千万円を予定いたしております。  建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅宅地対策、都市対策、国土保全・水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。  第一は、住宅宅地対策であります。  国民の居住水準の向上と住環境の改善を図るため、平成二年度においては、予算額八千四百五十八億九千七百万円余のほか、財政投融資資金六兆四千六百五十四億円で、住宅宅地対策を積極的に推進することといたしております。  まず、住宅対策については、すべての国民が良好な住環境のもとに安定したゆとりある生活を営むに足りる住宅を確保することができるようにすることを基本目標として、公庫住宅、公営住宅、改良住宅、公団住宅等建設省所管住宅合計六十五万五千三百十戸の建設を行うとともに、住宅需要の多様化に対応した住まいづくり、地域に根差した住まいづくり、住環境の整備等の施策を推進することといたしております。  次に、宅地対策については、住宅・都市整備公団等の公的機関による宅地開発事業の計画的な推進、政策金融等による優良な民間宅地開発の推進を図ることといたしております。  特に、大都市地域においては、深刻な土地住宅問題に対処するため、各種の施策により住宅宅地供給を強力に推進することといたしております。  第二は、都市対策であります。  全国的な都市化の進展と経済社会の変化に的確に対応した都市の整備を推進するため、平成二年度においては、予算額一兆六千百十五億四千九百万円余のほか、財政投融資資金七千九十三億二千万円で、下水道、公園、街路、都市高速道路等の都市基盤施設を計画的に整備するとともに、民間活力を活用しつつ市街地再開発事業、土地区画整理事業等により都市開発を積極的に推進することといたしております。  第三は、国土保全と水資源対策であります。  まず、治水対策及び水資源開発については、近年の都市化の進展等に伴う激甚な水害、土砂災害の多発と渇水被害の頻発に対処するため、平成二年度においては、予算額一兆三千七百三十億五千百万円余で、河川、ダム、砂防等の事業と水資源の開発を推進することといたしております。  また、海岸保全対策については、津波等に対する海岸域の保全と海岸環境の整備を図るため、予算額三百二十七億三千二百万円で事業を推進することといたしております。  さらに、急傾斜地崩壊対策等については、予算額三百七十八億七千二百万円で、急傾斜地崩壊対策事業及び雪崩対策事業を推進することといたしております。  第四は、災害復旧であります。  平成二年度においては、予算額四百七十七億八千四百万円を予定し、被災河川等の早期復旧等を図ることといたしております。  第五は、道路整備であります。  道路整備については、交流ネットワークの強化等により、多極分散型国土の形成と地域社会の活性化を促すとともに、内需主導型経済成長の定着に資するため、第十次道路整備五カ年計画に基づき、平成二年度においては、予算額三兆二千三百九億一千万円のほか、財政投融資資金二兆六千八百四十四億円で、高規格幹線道路から市町村道に至る道路網の計画的な整備を推進することといたしております。  特に、交通安全対策については、第四次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画に基づき、事業の積極的な推進を図ることといたしております。  また、都市の交通渋滞の緩和を図るため、立体道路制度の活用を含めた各種渋滞対策事業を重点的、総合的に実施することといたしております。  第六は、官庁営繕であります。  平成二年度の予算額は、一般会計二百十五億七千九百万円余、特定国有財産整備特別会計二百九十三億千五百万円余で、合同庁舎等の建設を実施することといたしております。  引き続きまして、政府関係機関である住宅金融公庫の平成二年度予算の概要を御説明いたします。  住宅金融公庫の借入金及び債券の限度額は、六兆五百二十六億六百万円を予定し、収入支出予算は、収入二兆三千四百八十九億三千百万円余、支出二兆三千八百七十一億五千百万円余を予定し、住宅五十五万戸等について総額七兆五百六億円の貸付契約を行うことといたしております。  以上をもちまして、平成二年度の建設省関係の一般会計予算及び特別会計予算並びに住宅金融公庫予算の説明を終わります。  よろしく御審議のほどをお願いいたします。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 次に、佐藤国土庁長官。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 総理府所管のうち、国土庁の平成二年度予算について、その概要を御説明いたします。  国土庁の一般会計歳出予算は、二千三百九十七億五千四百万円余を予定しておりまして、前年度に比べ、十八億二千百万円余の増となっております。  さらに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出三百四十二億七百万円余を予定いたしております。  次に、平成二年度予算の重点について御説明いたします。  第一に、国土計画の推進についてであります。  第四次全国総合開発を総合的に推進し、東京一極集中の是正及び地域の活性化を図るため、多極分散型国土形成促進法に基づく振興拠点地域の開発整備を初めとする諸施策を推進するとともに、国土総合開発事業調整費の活用等による公共事業等の調整を推進すること等とし、予算額百二十四億四千七百万円余を予定しております。  第二に、総合的土地対策の推進についてであります。  最近の大都市圏、地方主要都市等における地価高騰に対処し、地価の安定と適正な土地利用の促進を図るため、監視区域制度の積極的活用等国土利用計画法の的確な運用を行うこと等とし、予算額四十億二千四百万円余を予定しております。  また、最近の地価動向にかんがみ、地価公示等を整備拡充することとし、予算額二十一億二千万円余を予定しております。  さらに、第四次国土調査事業十カ年計画を策定し、地籍調査等の国土調査を推進することとし、予算額八十二億一千四百万円余を予定しております。  第三に、総合的な水資源対策の推進についてであります。  水需給の安定を図るため、全国総合水資源計画等に沿い、水資源開発の推進、水資源の有効利用の促進等総合的な水資源対策を積極的に推進することとし、予算額七百二十九億六千百万円余を予定しております。  なお、水資源開発公団については、前述の予算額のうちの七百二十六億三千万円余の補助金等と財政投融資資金等と合わせて三千二百八十三億三千百万円余の資金により、ダム、用水路の建設事業等を計画的に促進することとしております。  第四に、大都市圏整備の推進についてであります。  大都市地域における良好、安全な都市環境の整備と大都市圏の秩序ある発展を図るため、大都市圏整備計画等の実施を積極的に推進するとともに、事務所、工業、大学等の適正配置、大都市地域の総合的居住環境の整備、国の行政機関等の移転、業務核都市の整備、筑波研究学園都市の育成整備、関西文化学術研究都市の建設等を推進することとし、予算額六億一千四百万円余を予定しております。  第五に、地方振興の推進についてであります。  まず、人口の地方定住と活力ある地域社会づくりを促進するため、各地方開発促進計画に基づく振興施策を推進するとともに、地方都市と農村の総合的整備及び地域の特性に応じた個性的、魅力的な地域づくりの推進を図るほか、総合保養地域、新産業都市等の整備を推進することとし、予算額十一億八千百万円余を予定しております。  次に、立地条件に恵まれない過疎地域、山村地域、豪雪地帯、半島地域、離島、奄美群島及び小笠原諸島における生活環境整備、産業振興のための諸施策等を引き続き推進することとし、予算額千六百四十五億九千五百万円余を予定しております。  第六に、災害対策の推進についてであります。  最近の災害の状況等にかんがみ、震災対策の強化、活動火山対策、土砂災害対策等の推進、防災情報収集・伝達システムの充実強化、国際防災の十年の推進等災害対策の総合的な推進を図ることとし、予算額九億四千万円余を予定しております。  第七に、地域活性化施策の推進についてであります。  活力ある地域づくりを支援するため、地域活性化施策に関する調査研究等及び具体化を推進することとし、予算額十億円を予定しております。  第八に、地域振興整備公団の事業についてであります。  地域振興整備公団については、十六億五千七百万円の国の一般会計補給金と財政投融資資金等と合わせて千四百五十四億三千四百万円の資金により、人口及び産業の地方への分散と地域の開発発展に寄与するため、地方都市の開発整備、工業の再配置、地域産業の高度化及び産炭地域の振興のための事業を推進することとしております。  以上をもちまして、平成二年度の国土庁予算の概要説明を終わります。  よろしく御審議のほどお願いいたします。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 次に、砂田北海道開発庁長官。

砂田重民自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(砂田重民君) 平成二年度の北海道開発予算について、その概要を御説明申し上げます。  平成二年度総理府所管一般会計予算のうち、北海道開発庁に計上いたしました予算額は、歳出六千九百七十九億二千百万円余、国庫債務負担行為百五十三億二千三百万円であります。  このほか、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業のうち北海道開発庁に係る無利子貸付金が歳出九百三億九千四百万円となっており、これを合わせた予算額は、歳出七千八百八十三億一千五百万円余であります。  次に、これら歳出予算の主な経費につきまして、その大略を御説明申し上げます。  第一に、国土保全、水資源開発事業の経費に充てるため、予算額一千三百八十億七千七百万円を予定いたしております。  これは、石狩川等の重要水系及び都市化の著しい地域や災害多発地域の中小河川に重点を置いた河川の整備を初め、治水対策とあわせて今後の水需要の増大に対処するための多目的ダム等の建設、十勝岳の火山泥流対策等の土砂害対策、急傾斜地における崩壊対策等の治水事業を推進するほか、森林の公益的機能の拡充強化を図るための治山事業並びに侵食、高潮対策等の海岸事業を促進するための経費であります。  第二に、道路整備事業の経費に充てるため、予算額二千七百一億八千五百万円を予定いたしております。  これは、交通体系の基軸となる高規格幹線道路網の計画全路線で事業を展開することとし、国道、地方道に至る道路網の体系的、総合的な整備を推進するほか、交通安全施設等の整備及び防災・震災対策事業を積極的に促進するとともに、都市周辺のバイパス、連続立体交差、街路及び土地区画整理事業を進めるための経費であります。  第三に、港湾、空港の整備事業の経費に充てるため、予算額六百八億三千七百万円を予定いたしております。  これは、室蘭港及び苫小牧港の特定重要港湾、石狩湾新港その他の重要港湾の整備を進めるとともに、地域開発の拠点となる地方港湾の整備を推進するための経費、並びに函館空港の滑走路延長整備、新千歳空港その他の空港の建設整備を推進するための経費であります。  第四に、生活環境施設の整備事業の経費に充てるため、予算額七百九十三億一千七百万円を予定いたしております。  これは、下水道、都市公園等の事業を推進するための経費、公営住宅の建設及び関連公共施設の整備を推進するための経費、並びに離島における環境衛生施設等の整備を推進するための経費であります。  第五に、農林漁業の基盤整備の事業の経費に充てるため、予算額二千二百三十九億八千百万円を予定いたしております。  これは、農産物の輸入自由化等、農業をめぐる諸情勢にかんがみ、より一層の低コスト・高生産性農業への速やかな展開を図るための土地改良事業等の農業基盤整備事業、二百海里体制の定着に対応した資源管理型漁業の振興を図るための漁港施設整備及び沿岸漁場整備開発事業、並びに豊かな森林資源を維持培養するとともに森林の総合利用基盤を整備する造林、林道の事業を推進するための経費であります。  これらの北海道開発事業の展開に当たりましては、特に基盤整備の高付加価値化を目指し、公共施設の機能の高度化に努めるとともに、ふゆトピア事業等多様な事業の総合的活用による利便性の向上、生活環境の充実、開発事業を核とした町づくり、公共施設の多角的利用等による地域の活性化などに取り組んでまいることとしております。  引き続き、平成二年度の北海道東北開発公庫予算について、その概要を御説明申し上げます。  北海道東北開発公庫は、北海道及び東北地方における産業の振興開発を促進するため民間金融機関と協調して、良質な産業資金を供給することを業務といたしております。  北海道東北開発公庫の平成二年度予算は、出融資枠一千七百五十五億円であります。  これらの原資といたしましては、政府出資金二十二億円、政府借入金六百八十一億円、債券発行による収入六百八十九億円を予定し、残りの三百六十三億円は、NTT株式の売り払い収入を活用した無利子貸付百三十五億円及び外債百億円の発行を含む自己資金等で調達することといたしております。  また、電源地域への企業立地を促進するため、電源開発促進対策特別会計からの利子補給による融資制度を創設するほか、特別金利につきましては、地域の国際化を図るための「地域企業国際化」特利等を新設するとともに、NTT無利子貸付につきましても新たに「ふるサットセンター施設整備事業」等を融資対象事業とするなど、出融資機能を拡充することといたしております。  以上をもちまして、平成二年度の北海道開発庁予算並びに北海道東北開発公庫予算の御説明を終わります。  よろしく御審議のほどをお願いいたします。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 以上で政府からの説明の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 本日は、建設省、国土庁関係の平成二年度予算の委嘱審査ということです。私は河川局、都市局、道路局等の予算に関連して質問をいたしたいと思います。  まず、先般、長良川河口ぜきで岐阜七漁協への漁業補償、こういうことで総額百三十億円ということで決着を見たということですが、この事実確認をしたいと思います。漁業補償などで百三十億円ということでいいのでしょうか。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 長良川河口ぜきに関連します漁業組合は二十二組合あるわけでございますが、このうち最も組合員数等が多い長良川漁業対策協議会につきまして先般漁業補償の契約を結んだところでございます。新聞報道によりますと、百三十億円という報道が流れておりますが、これは正確ではございません。漁業補償金といたしましては八十億円、なお五十億円として岐阜県が国及び関係機関、流域市町村及び水資源開発公団の協力を得て水産振興対策のために充てられる費用として予定しておるものでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 私も先般長良川河口ぜきの魚道について質問いたしますと、アユ、サツキマス、マス類、ハヤ類、ウグイ類、ウナギ類、ヨシノボリ類等何ら支障がない、こういうふうなお答えでございました。そしてまた、アユあるいはサツキマスについては漁獲量がふえている。上田耕一郎先生の質問主意書の回答の中には、水質の汚濁はない、河口ぜきに関して淡水から塩水に変わるという、そういうふうなものに関しての魚体への影響もない、トリハロメタンのこともない。そして、こういう漫画を、資料を見ましても、今では魚の宝庫と言われるまでになったんだと、こういうふうなことで、まことに至れり尽くせりで結構でございます。  そういう結構なものになぜ漁業補償をするのか。その第一番の疑問点はそこでございます。なぜ漁業補償をするのか、その根拠についてお伺いをいたします。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 長良川河口ぜきの建設に当たりましては、当初より水産資源の確保ということが最も重大な課題であると我々も考えておりまして、このため専門家から成る木曽三川河口資源調査団を編成して調査を進めてきたところでございます。  その結果、魚類の保全のために最新式魚道の設置等、万全を期してきたところでございます。そういう意味で魚類の保全については十分留意してきた。またサツキマス等については、この調査の過程におきまして、その保存また育苗技術の開発によって漁獲量も今日ふえているという状況は先生から御指摘のあったとおりでございます。  しかしながら、工事期間中に発生するものを含めて影響がゼロということはなかなか言いがたいために、若干の影響が発生するおそれがございます。これらの影響につきましては、政府の定めました損失補償基準要綱に基づきまして適正に補償することとしておるところでございます。補償金の額につきましては、長良川のアユは関係漁業組合による行き届いた漁場の保全と積極的な増殖努力等によりまして全国一の漁獲量であること、また市場での評価も高く内水面では例のない高い生産性を上げていることから、被害の程度が比較的少なくても補償金額がある程度高額となるのはやむを得ないことと考えております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 私はどんな影響があるか、その影響についてお伺いをしているわけでして、その漁業に対して、魚が減るだとか、そういう何が影響しているのかということをお聞きしているのでございます。お答え願いたいと思います。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 河口ぜき設置によりまして、一つは工事期間中の工事に伴う濁水及び腰音、振動によるもの、あるいはせき完成後の影響としては仔アユの降下時の取水口への迷入等の影響が主なものであろうと考えております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 そのことについてはまた後ほどいろいろと日を改めてお伺いをいたしますが、補償協定はだれとだれとの間で締結がなされましたか。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 事業主体であります水資源開発公団と、岐阜県の内水面に漁業権を持つ七組合によって構成されます長良川漁業対策協議会が締約したものでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 その長良川漁業対策協議会というのは、漁業関係法上、補償金の対象相手となるのか、締結相手として法律上一体どういうふうな位置を占めるのか、お答え願いたいと思います。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 構成される組合員によりまして正当な代理権を委託されました組合と交渉しているものでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 漁業関係法上、対策協議会は一体法律上どのような位置を占めるのかということをお聞きしているのです。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 法律上は任意ではございますが、この補償交渉上、各構成組合員から代理権を委託された組合と交渉しているものでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 各組合と交渉しているわけですね。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 各組合員から代理権を持ちます組合で構成される長良川漁業対策協議会と交渉しているものでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 理論上は組合員に対する補償となるわけですが、この対策協議会は八十億円を組合員に分けない、そういうふうなこともございますけれども、そういうことに対しては何らかの形で指導をなさったりするんでしょうか。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 補償金をどう分配するかにつきましては協議会の方の判断になるわけでございまして、協議会を構成する各メンバーの合意によりまして決定したとおりに処理されるものと考えております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 私がお伺いしたのは、金さえ払えばそれで済むんだ、後は知らないんだと。長島漁協が今弁護士を両方立てて非常にもめている、そういうふうな事実もありまして、もう本当にあなた方は金さえ出せば後は知らぬ顔というそんな感じがするものですから、きょうは時間がございませんので、またこういうことに関してきめ細かくお伺いをしていきたいと思いますが、八十億円の算出方法についてお伺いをいたします。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 補償契約の内容は、国の定めました公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱によりまして正当に算定したものでございまして、この金額に基づきまして当事者である長良川漁業対策協議会と交渉の結果確定した数値でございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 当初十億円と言われたのが四十億円、そして八十億円、ぽんぽんとはね上がってきた。これは一体どういうふうな理由があるからなのですか、根拠です。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 十億円あるいは四十億円という数字をまたここでお聞きしましたが、新聞報道でいろんな数字が流れておりますが、それは必ずしも正確ではございません。現在交渉の結果確定した八十億円が双方で合意を見た数字でございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 根拠を聞いているんです。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 答弁は明確にしてください。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 補償契約の内容は被補償者の財産及び営業行為等のプライバシーにかかわるものを含みますので、その契約の内容を契約当事者の一方が相手の了解なく公表することはできないわけでございます。また、補償金額等を公表することは、まだ未解決の組合が残っており、任意交渉を前提に行っている補償交渉に支障を来すものでございますので、内容の詳細について公表することは差し控えさせていただきたいと存じます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 その答弁はもう初めからわかっておりました。それをまた漁業関係者の方にお伝えをするというだけのことでございます。  対策協議会が補償調印したとなりますと、これが補償の合意とすると、対策協議会会長は代理人であって委任状が必要でございますけれども、白紙委任状というものはどんなものだったんでしょうか。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 各組合の代表者が連名で契約を締結しておりますので、契約上は何ら問題はございません。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 いろんな漁協で聞きますというと、一体どういう内容で委任をとられたのか説明も何にも聞いていないというのが大半でございます。そうしたときに、この白紙委任状が有効なのかどうなのかということが大変問題になってまいります。また今後この問題については詰めていきたいと思います。  五十億円の魚族保護策ということですが、だれが支出し、一体だれに支出するのか、お伺いをいたします。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) これから岐阜県が中心となりまして、国及び関係機関、また水資源開発公団と協議しながら決定していくものでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 この五十億円というものの算出方法、そしてまたなぜこれが出されるのか、そして対象魚族は何なのか、ちょっとお伺いをいたします。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 岐阜県が地域の水産振興の立場からそれ相応の総合的な判断において決定した額でございますし、またその内容につきましては、先ほども申し述べましたように関係者との協議の上その内容をこれから決定していかれるべきものと考えております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 対象魚族は恐らくはアユということになりますが、最後に、私自身、釣り人あるいは漁業組合の方にお伺いをしたことだけをお伝えしてこの質問は終えたいと思いますが、県のアユの放流はやめていただきたい。もう人工のアユは細長くて顔がくしゃっとして商品価値はゼロだ。身はやわらかくてそしてぱさぱさで味はない、香りはない。川魚屋へ持っていってもこれは引き取ってくれない。そして、釣り人に聞くというと、人工養殖のアユはメダカの学校じゃないですけれども友釣りをしない。みんな仲よく泳いでいる。普通ならばアユの縄張りがあって、そこで友釣りをするからけんかが起きてそして釣りのだいご味があるんだけれども、そんなものはなくて群れをなして泳いでいる。そんなものはもうとてもではないけれどもおもしろくも何ともない。とにかく、そういう意味において人工の養殖というものには限界があるんだということを認識いただきたいと思います。そのことを頭に入れておいていただいて、私、次の質問に移りたいと思います。  今日緊急の課題となっております、都市における駐車場整備の問題を取り上げて質問をいたしたいと思いますが、大都市における駐車場の不足はますます深刻になっており、今回、警察庁が違法駐車対策として道路交通法の改正案と車庫法の改正案を国会に提出することになりまして、駐車場の問題が急遽クローズアップされております。我が国の自動車保有台数は五千万台をもう超えております。そういったところなのに、昭和三十二年に制定された駐車場法を初めとして時代おくれの諸制度がたくさんありまして、これが十分に対応していないと私は思うわけですが、建設大臣は我が国の駐車場整備の現状についてどのような御認識をお持ちなのか、まずお伺いをいたします。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 駐車場につきましては、今御指摘のように、路上の違法駐車とか駐車場の整備が自動車の増加に追いつかないとか、いろんなことで現在のいろんな不備な点がたくさん生まれておりますが、現在、駐車場の整備は用地の確保の困難とかそういうことによっていろんな隘路もございまして、なかなか整備を進めていくということが困難な状態になっておるわけであります。そこで今回、駐車場法につきましてもいろいろと新しいニーズにこたえるために目下改正をすべく検討を進めておるところであります。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 最近、違法駐車を原因としての交通事故が多うございます。違法駐車の間から子供がひょいと飛び出して死亡したりとかそういうふうな交通事故も多いですし、多摩ニュータウンでは火災で出動した消防車が団地内の違法駐車で火災現場に近づけない。これは多摩だけではなくて、いろんなところでこういうことが起きております。  違法駐車が市民生活にさまざまな悪影響を与えて、本当に放置できない社会問題になっておりますが、警察庁は違法駐車の実態をどのように把握しておられるのか。また、違法駐車を原因として発生した交通事故件数、特に違法駐車の激しい東京、残念ながら私の出身地の大阪も非常にマナーが悪うございますが、そういった実態調査の結果もあわせて御報告願いたいと思います。

島田尚武警察庁交通局交通規制課長

○説明員(島田尚武君) 違法駐車の実態について、東京、大阪、名古屋に関して手元にある資料でお答えをさしていただきます。  東京都二十三区内における、いわゆる瞬間と呼んでおりますが、ある一定時間における路上駐車台数はおよそ十八万五千台というのがあります。そのうち違法駐車がおよそ十六万台ということで、ほとんどが違法駐車ということになっております。大阪市内は実はさらに多くなりまして、およそ二十一万六千台、そのうち違法駐車がおよそ十九万台ということでございます。名古屋市内につきましても中心部の十二の区で調べておりますが、同じく約八万五千台、そのうち違法駐車が約五万台ということで、これはあくまである時間に一斉に警察官等を動かしまして調べた数でありますので、一日ということになりますともっと大きな数になろうかと思います。  第二点目の違法駐車に絡んだ交通事故でありますが、その典型はもちろん駐車車両に衝突をして亡くなる、あるいは駐車車両の陰から子供さんなどがぱっと出てドライバーの目にとまらず亡くなる、あるいはさらに駐車車両をほかの車両がよけようとして無理な車線変更等で亡くなる、こういったいろいろなケースがあります。したがいまして、すべてを把握することは大変困難でありますが、この違法駐車車両が原因になったことがほぼ間違いないと思われるということで都道府県警察から平成二年中の数字として上がってきたものを御報告さしていただきます。  死亡事故件数は、トータルで申しまして四百七十九件で四百九十三人、このうち、特に駐車車両への衝突あるいは駐車車両の陰から飛び出したということで、比較的相関関係がはっきりしているものに限って申しますと、三百五十九件で三百六十七人という数字が現在私ども手元に持っておる数字でございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 大都市を中心として増大する違法駐車、もう随分と今お聞きをしました。それに伴う交通渋滞、都市機能の低下、交通事故の増大等に対応するために、警察庁は、道路交通法の改正案、自動車の保管場所の確保等に関する法律、いわゆる車庫法ですけれども、の改正案を今国会に提出することになり、試案を発表して関係方面との調整を行ってきておられるそうですが、最近になって両法案の改正案がまとまり、本日六月一日の閣議で決定されるというふうなことが報じられておりますが、国会に提出される改正案の概要について御説別をいただきたいと思います。  また、一部にはさきに発表された試案から大幅に後退をしたというふうな新聞報道も見られますが、関係方面との調整の結果、試案から変更された点についても御説明をしていただきたいと思います。

島田尚武警察庁交通局交通規制課長

○説明員(島田尚武君) お答えを申し上げます。  本日午前、閣議決定をいただいたというふうに了解しております。  まず、今回提案させていただこうとしております道路交通法のポイントでありますが、その前に、両改正法案を通じて私ども一つの重要なポイントがあろうかと考えております。それは、従来、車社会においていろいろな違反を問うに当たって、その問う対象は主としてドライバーでありました。一部その余の方々に責任を問うという規定もございましたが、主としてドライバーであったと思います。今後の交通社会を長い目で考える場合に、車の持ち主について、自分の車から発生するさまざまな障害についてやはりもっと重い責任を負ってもらうべきではないか、こういう考え方が基本であります。  そういった基本のもとに、道路交通法につきましては、従来、路上に駐車をしたままいわゆる放置といいますか、ドライバーが車から離れて長時間いる。そうしますと、それを従来は駐車違反の取り締まりということでチョークを引いたりして、端的に言えばドライバーが帰ってくるのを待つか、あるいはその後ドライバーがだれだったかということを追跡するということで、昨年一年間で二百五十万件の駐車違反の取り締まり、検挙をしておりますが、裏には一件一件そういうふうなものがあるわけであります。こういった中で、今回、何回もそういう状況で見つかったような車については、その持ち主に、そんなことを繰り返しては困りますよ、もしあなたが人に使わせているのであればきちっとドライバーを教育しなさい、こういうふうな指示を出し、さらに従わないような場合には一定の期間その車は走らせてはいかぬ、こういうある意味では厳しい命令を出す、こういった仕組み、これが第一であります。  そしてさらに、罰金、反則金の引き上げ。  また、実は地域でボランティアの皆さんで営々と交通安全、駐車問題等に取り組んでおられた方がおられます。こういう方々に何らかの公的な身分を与えて、社会的なステータスの中で、駐車問題というのはまさに地域の問題でありますので、地域のリーダーとしていろいろな御意見をお取りまとめいただいたり、キャンペーン等の中心になっていただくような、こういったことで公的資格を与えるようにしたい。  四点目は、路上に荷物をおっことしたり、これは駐車とはちょっと違いますが、渋滞問題という点では同じ内容であります。路上に荷崩れ等で荷物をおっことしたりするようなケースについて従来必ずしも法の整備が十分でありませんでした。それを片づけたりする費用の請求の問題等々あります。こういった問題について整理をするというようなことが道路交通法についての主たる改正点であります。  いわゆる保管場所法、自動車の保管場所の確保等に関する法律に関しましては、従来、いわゆる登録車、軽以外の車でありますが、これにつきましては、取得時等のいわゆる登録時に車庫証明を要するのみで、その後は保管場所を変更しても何らの把握のしようがない、こういう状況で、いわゆる車庫飛ばしが横行していたわけであります。それから軽自動車につきましては、登録の制度がないというふうなこともありまして、保管場所を確保しなければならないという精神は同じなのでありますが、チェックする仕組みが全くありませんでした。そこで、今回、この二つの点について、保管場所を持っていますということを御本人に申告をいただく等、最終的にはチェックをさせていただきまして、後で持っていないということがわかれば、ぎりぎりの場合には公安委員会がその車は保管場所を確保するまでの間運行してはならないというふうな形の、ある意味では非常に厳しい規定を設ける。  以上のようなことで、車の持ち主に対してしかるべき社会的責任を持ってもらうということを基本にして両法案の改正を考えておるところでございます。  そこで、二点目でありますが、当初の試案と比較して修正といいますか変更があったのではないか、どのような理由かというふうな御質問であります。  あくまで庁内、しかも局内における検討、これについては昭和三十七年に例えば保管場所法ができて以来営々と検討してきた経緯もありますし、その間にはいろんなこともあります。ただ、最近のことでこの保管場所法の関係で言いますと、法律マターとしては、いわゆる車庫証明ではなくて届け出制を採用したということについては、激変緩和等を考慮してさせていただいたものであります。また、道路交通法について、当初行政課徴金というふうなことで駐車違反についてのみ非犯罪化し、行政的な形の大量処理の手法を考えよう、これは外国に倣って考えようとしたわけでありますが、日本の法体系の中で一挙に取り入れるについてはもう少し検討を要するということでありまして、今回は採用しなかったものであります。  以上であります。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 厳しいものを出してきても、いろんな過程で調整だ何だと言いながら骨抜きにされていく。本当に関係者の意気込みの意欲がそがれたりすることが随分と多いわけですが、今回提案される改正案の内容、違法駐車に対しての罰則強化、車庫制度の適正化、こういうことはもちろん大事なことなんですが、だれも好きこのんで違法駐車をしているわけじゃないわけで、極端に言えば駐車場がない、こういうふうなこともあるわけでございます。  そこで、建設省にお伺いをいたします。  駐車場の整備ということが一番大事なポイントじゃないかと言われております。こういう駐車場の整備の状況というのはどのようになっているのか、また路上駐車場と言われる道路上の駐車帯の設置状況はどのようになっているのか、お伺いをしたいと思います。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 駐車場法に基づきます路外駐車場等につきましては、昭和六十三年度末現在、全国で約百四十四万台が供用をされております。これは、昭和五十三年末に比べますと一・八二倍の増加となっております。また、駐車場の整備水準に関しましては、昭和六十三年度末現在、自動車一万台当たりの駐車スペースは二百七十三・三台であり、同じく昭和五十三年度末に比べて約一・一九倍の整備水準のアップとなっております。  それから路上駐車場でございますが、駐車場法に基づきまして、道路管理者である地方公共団体が駐車場整備地区内に設置することができることとなっております。周辺の路外駐車場が整備されるに応じて近年逐次廃止されてきているところが多うございますが、平成元年三月三十一日現在は、十都市において千六百九十七台が整備されております。  以上であります。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 建設省は、都市部で深刻化する駐車場不足の解消を図るために、駐車場整備緊急実行計画をまとめ、本年度から三年間全国で駐車場を百五十四カ所増設するということでございますが、建設省で検討されている駐車場整備計画についての御説明、そしてさらには、現在検討されている駐車場整備緊急実行計画と現在実施されている第十次道路整備五カ年計画の中における駐車場整備計画との関係や、交通安全施設等整備事業五カ年計画の中における駐車場、これは駐車帯も含めてですが、駐車場の整備計画との関係について、わかりやすく御説明をお願いしたいと思います。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 駐車場につきましては、ただいま都市局長からもちょっとお話がございましたように、幅広く市民に利用されております時間貸し駐車場とか、あるいはビル建設に伴う附置義務駐車場などの路外駐車場、それから路上駐車場、そういうものがございます。その整備は、従来から公共と民間の役割分担のもとで進められてきております。時間貸し駐車場について見ますと、全体の約八割が民間によるものとなっております。  そこで、建設省は従来から、公共的な駐車場、こういうものにつきまして、有料道路整備資金、それから道路開発資金、これは無利子あるいは低利資金の融資事業でございますが、そういうもので整備促進を図ってまいりました。駐車場の整備が必要なところというと、なかなか用地確保の難しさとかあるいは採算性の問題とかということで整備が困難になってきている状況でございます。  建設省といたしましては、当面の対応策といたしまして、都市計画駐車場などの公共駐車場の整備を一層計画的、積極的に促進するために、今お話しいたしましたような融資事業を活用して行う駐車場の整備事業につきまして、今後三年間に過去三年間の実績三万台を倍増することを目標とした実行計画というのを今取りまとめているわけでございます。  具体的には、道路事業分がそのうちの大部分でございます。これは有料道路整備資金とかあるいは道路開発資金、こういうものを使っておるわけでございます。大きく言えば、こういうことを使って行います事業というのは、昭和六十三年度から始まっております第十次道路整備五カ年計画の中に入っております。したがいまして、もちろん第十次道路整備五カ年計画では、道路の整備とかあるいは市町村道の整備とかいろいろなものをやっているわけでございますが、その中の一つとして今のような事業がもちろん全部ではございませんが組み込まれておる、そういうことでございます。  それから、ちょっとややこしゅうございますが、交通安全施設等整備事業でやっておると。実は、交通安全施設等整備事業というのは、公安委員会、警察と一緒になって交通安全施設の整備をしておりまして、当然建設省側でございますから、道路管理者が行います交通安全施設といいますと、例えば既存道路の歩道の整備であるとか、あるいは歩道橋をつくったり、あるいはガードレールをつくったり、標識をつくったり、こういう事業でございます。この事業を公安委員会と一緒にやっておりまして、五カ年計画で実施しているわけでございますが、年次的に道路整備五カ年計画とずれております。実際には、この交通安全施設等整備事業の五カ年計画も道路整備五カ年計画も一体となってやっておるんですが、ただ年次が少しずれている、こういうことだけでございます。  それで、交通安全施設等整備事業計画について言えば、第四次の計画がちょうど今年度で終わります。したがって、平成三年度から第五次の交通安全五カ年計画をまた公安委員会、いわゆる警察の方と御一緒になって策定をし交通安全の確保に努める、こういうことになろうと思っておりますが、そこでもいろいろな形の駐車場整備について取り組んでまいりたい、こういうことでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 車が集中する都心部に地下駐車場や立体駐車場の建設、これはもう急ぐ必要は十二分にあるわけですが、道路の中に駐車スペースを確保することも急務ではないかと思います。  そこで問題になるのが、都心の幹線道路に路上駐車場の設置、これを一律に禁止してきた建設省の方針です。建設省は、今回の法改正にあわせて都心の幹線道路にも路上駐車場を設置し有料制とする構想を検討しているということが報じられておりますが、その具体的な内容の御説明、そしてまたこの構想を実現するためには道路の設計基準を定めている道路構造令の改正が必要であります。その検討も行われていますが、いつごろまでに道路構造令を改正するのか、今後の見通しをお伺いしたいと思います。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 駐車需要への対応というのは、基本的には路外駐車場、つまり道路以外で駐車をしていただくのがいわゆる道路交通の安全確保という意味では望ましいと思われますが、ただ、今お話がございましたように、道路というのはもちろん車が走るためのものでありますとともに、車がとまってまた一定の停車あるいは駐車というものもこれは避けられない、こういうことでございます。  そこで、建設省では道路の交通のいろんなデータを道路センサスという格好で調査をしてきておりますが、それを見ますと、六十年のセンサスで調べてみますと、例えばこういう道路上で駐車あるいは停車をしている自動車、こういうものにつきましてもかなり駐車といっても短時間駐車が多い。例えば四時間以内の駐車をしております車というのは全体の六割、したがいまして、その短時間だけの駐車がある程度認められるような、こういうような施設ができればかなりの駐車需要には対応できる、こういうことに着目をいたしまして交通の円滑化に資する路上の駐車、いわゆる幹線道路についてもそういう検討をしよう、こういうことでございます。  それから、道路構造令の改正いかんと、こういうお話がございました。道路構造令は、御案内のとおり、道路を新しくつくるときに、こういう格好でつくるときにはこういう技術基準で決めろということで、一般的な技術基準で決められております。  それから、実際の今のような施設、これは例えば交通安全事業で行うのか、あるいはほかの事業で行うのか、今いろいろ検討しておりますけれども、こういうものについても、先ほど申し上げましたように、第四次交通安全施設等整備事業というのは時限立法でございますから、これは第五次を始めるためには当然法律改正をしなければいけません。こういうことを含めまして、いろんな関係法令の改正についても必要に応じて検討をしている、こういう段階でございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 次に、東京や大阪の一部で実施されている道路交通法四十九条に基づき公安委員会が設置して認めているパーキングメーター制度と、今回建設省が大幅に設置を認めようとしている路上駐車場との関係は一体どのようになるのか、また具体的な設置に当たってどのような調整が行われることになるのか、御説明をお願いしたいと思います。    〔委員長退席、理事小川仁一君着席〕

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 公安委員会が設置しておりますパーキングメーター、これは公安委員会の方から御説明いただければいいのかと思いますが、交通に支障の少ない場所において時間を限って路上駐車を認める制度、こういうことでございます。当然、交通規制の見地から設置されておるわけでございます。  先ほどからお話が出ておりますが、交通量の多い幹線道路、こういうところに例えば先ほどのような駐車とか停車というようなことについて考えていくと、当然ながらその道路の道路交通の円滑化、さらに安全性、こういう問題が非常に大きいわけでございます。したがいまして、増大をいたします短時間の路上駐車に対応する道路の施設整備というのが必要になってくるだろう、こう思っております。  したがいまして、そういう幹線道路で非常に交通が多い、あるいは安全確保の面からも非常にいろんな問題がある、こういう道路につきまして短時間駐車を認めるためにはどういう構造あるいはどういう運用がいいか、こういうようなことについて検討を進めておるところでございます。当然ながら、いわゆる自動車を利用される方に利用していただくわけでございますから、利用者の立場に立ちましてどういうものがどういうふうにいいかというようなことで、十分関係省庁と相談をしながら考えていきたい、こう思っております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 都心の商業地区や業務地区での駐車場の不足、それを緩和するためには人の出入りの多いデパート、スーパーその他業務用ビルの建設に当たって、駐車場法二十条によって附置することが義務づけられている附置駐車場の設置基準を全面的に見直す必要があると思います。  現在の設置基準はどのようになっているのか、そしてまた、具体的には各自治体の条例で定められることになると思いますが、この駐車場条例の制定状況はどのようになっているのか、あわせて御説明をお願いいたします。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 駐車場附置基準の現状でございますが、駐車場法の規定によりまして、一般の建物につきましては三千平方メートル以上の建物に対して附置義務が課せられております。それから劇場、百貨店その他の自動車の駐車需要を生じさせる程度の大きい用途の建物につきましては、三千平方メートル以下の建物についても附置義務を課してよいということといたしております。  建設省といたしましても、標準駐車場条例という地方公共団体が定める駐車場条例のひな形を通達で流しておりまして、その中で先ほど申し上げました劇場等の、特定用途と申しておりますが、そういう建物に関しては附置義務を課する建物の規模の下限を二千平方メートルにするように指導しているところでございます。また、通達の中で、一台当たりの床面積は、特定用途につきましては三百平方メートル、その他の用途では四百五十平方メートルが適当であると指導しておるところでございます。    〔理事小川仁一君退席、委員長着席〕  制定状況でございますが、平成元年三月三十一日現在、全国で百三都市においてこの条例が制定されており、このうち約三割の都市が標準駐車場条例よりやや厳しい内容の基準といたしております。  以上でございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 今お伺いをいたしました現行の駐車場附置義務基準では、二千平方メートル以上の施設を対象とし、三百平方メートルに一台の割合で駐車場を附置し設置しなければならないことになっておりますが、建設省は、これを改めて千平方メートル以上の施設を対象にし、百平方メートルに一台の割で駐車場の附置を義務づける方針を固めて、標準駐車場条例、これを自治体に通達する予定ということですが、標準駐車場条例の内容と、いつごろまでに自治体に通達を出し、その普及を図っていき、そしてまた自治体に対しての指導方針は一体どういうものなのか明らかにしていただきたいと思います。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 基準の見直しを、昭和六十三年度より二年間にわたって委員会を設置して検討を進めてきておりました。この三月にその最終報告がまとまりまして、この案をもとに公共団体といろいろな詰めを行っておるところでございます。  この報告における基準の見直しのポイントは、第一に近年の都市化とモータリゼーションの進展に即した基準づくりの要請に対応して、基準の強化の方向を示したということと、第二に、建物の用途、都市の規模、建物の規模等の違いによる駐車需要の違いに対応して、きめ細かい基準の考え方を示したことにございます。  その内容を具体的に申しますと、考え方の方向としては、附置義務の適用を受ける建物の下限の引き下げと、それから一台当たりの床面積の基準の引き下げと、それから一定規模の台数の場合は免除するという足切り制度というものを廃止したい、それから都市の人口規模ごとに基準を設けることとしたい、それから建物の用途ごとに基準を設定したい、それから一台当たりの駐車升面積の見直し等を主要なポイントといたしております。そして、この報告に基づく新しいひな形の駐車場の附置義務条例につきましては、六月中には公共団体に通達するべく作業を急いでおるところでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 時間も差し迫ってまいりました。  今度は、公団住宅、公営住宅、公社住宅について、ちょっとパーキングとの関係をお伺いいたします。  やはり、都心の商業地や業務地よりも駐車場不足が深刻なのが、住宅地の住宅団地だと思います。多摩ニュータウンで消防車が、先ほど言いましたけれども、団地内道路に違法駐車する車で火災現場に近寄れなかった、そういうふうなことがございます。住宅団地の駐車場不足による慢性的な違法駐車の解消はやっぱり緊急の課題だと思います。  そこで、住宅団地に対する駐車場設置の基準はどのようになっているのか、公団住宅、公営住宅、公社住宅についてそれぞれ御説明をお願いいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 団地におきます駐車場問題は、先生御指摘のとおりでございます。  今現在、公営住宅につきましては、各事業主体にその整備方針が任されておりまして、各事業主体はその団地の立地の状況等に応じて駐車場のスペースの確保に努力をしているところでございます。  それから、公団、地方住宅供給公社でございますが、それぞれの施設建設計画規程等がございまして、それに基づきまして団地の立地条件等を勘案し、安全上、構造上、管理上支障のないような適正なものを計画するということで、各スペースの確保に努力しております。  何と申しましても住宅プロジェクトを遂行する場合土地取得が大変でございますが、その中で住宅を建て、その中でスペースを確保することは大変苦労が多うございます。しかし、最近の新設住宅の駐車場設置率を見てみますと、東京都営住宅では地域に応じて一五から三〇%程度、多摩ニュータウンのもので五〇%でございます。今のは都営の多摩ニュータウンの中の団地でございます。それから住宅・都市整備公団の住宅につきましては、郊外型でおおむね七〇から一〇〇になっております。それから都心型でおおむね二五から三〇%程度となっているということでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 やはり住宅団地の駐車場の確保というものは、これは急ぐべきことだと考えますが、その数値はわかりましたのですが、今後の具体策の御説明をお願いいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 駐車場問題は、何といいましてもその地域地域の住民とそれから事業主体との間に過去いろんな経験を積んできております。したがいまして、各事業主体は当然のことながら住宅団地の中でこの地域はこのくらいの駐車場の確保が必要だということは十分認識しておりまして、あとは事業能力との関係でいかにしてそのスペースの確保ができるかということであろうと思います。したがいまして、私どもも、事業主体が用地の確保が困難な中でできるだけスペースを確保するように、今後とも指導をしながら研究をしてまいりたいと考えております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 住宅地における駐車場の整備を困難にしているものに、建築基準法の用途規制による駐車場建設の制限の問題があるかと思います。二階建て以上の立体駐車場の建設だとかを認めていったりもしなければならないのじゃないかなと思いますが、建築基準法の改正を含めて、この問題に対しての見解をお伺いしたいと思います。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今先生御指摘のように、一種住専、二種住専、住居地域、いわゆる住居系の用途でございますが、これらにつきましては住宅や事務所に附属する自動車車庫、それから住宅や事務所から独立した自動車車庫に区分をいたしまして床面積や階数について制限を行いまして、大規模なものでありますとか、今先生御指摘のような二階以上になるようなものにつきましては原則禁止をしております。  これはどうしてそういうことになったかと申し上げますと、一種住専、二種住専等の住居地域につきましては、立地可能な駐車場が立体化することによりまして、あるいは大規模化することにょりまして、居住環境面での側面でいろいろと問題があるという認識でこういう制度になっているわけでございます。  ただ、建築基準法上は、住居の環境を害するおそれがない場合等につきまして、都道府県知事等の許可によりましてこの規制を超えた自動車車庫の建築が可能な措置がとられております。この規定を今後とも適正に運用して地域の実情に応じて駐車場の設置を認めてまいりたいと考えております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 二階建て車庫を建物として見るというのもどうも私自身おかしなものじゃないかなと思うのですが、駐車場不足を解消する設備として各地で設置されてきた簡易組み立て式駐車場ですね、最近、建設省が従来工作物として黙認してきた態度を改めて、今申し上げました建築物として建築基準法による建築確認が必要であるとの見解を表明して、メーカーとの争いとなり裁判ざたになっているわけですが、建設省はなぜ今ごろになってこのような見解を出したのか、今後どのようにメーカー側とのトラブルを収拾していくつもりなのか、お伺いをいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今お話の簡易組み立て式駐車場というのは、初めのうちは非常に数も少のうございまして、各特定行政庁ごとに対応してきた、要するに各地域でばらばらできたわけでございますが、したがいまして、それが六十年ごろから駐車需要の増大とともに非常に伸びてまいりまして設置件数がふえてきたということで、公共団体の方からこれはどういうふうにして取り扱ったらいいかということになってきたわけでございます。そのために建設省では、特定行政庁に対しまして、文書照会ごとに一貫しまして自走式自動車車庫が建築物に該当するというふうに見解を示してきております。したがいまして、文書で回答しましたのが六十三年一月でございますが、それ以降は建築物ということでやっておりまして、今申しましたように、工作物云々で認めたというのはそれぞれの特定行政庁の個々の判断ということであったと思います。  私どもが建築物だということで見解を示した理由でございますが、やはり地震、火災等の災害に対する安全性のチェックをする、あるいは良質な居住環境の確保に対して配慮する必要があるということでございます。  今先生御指摘の広島での裁判でございますが、この自走式自動車車庫を違法に設置した事業者に特定行政庁である広島市が是正命令を行いました。これに対しまして、事業者側が命令の取り消しを求める行政訴訟を提起したものでございます。現在も係属中でございまして、建設省としては今後どうするかということでございますが、安全性等に問題があるものに対して適切に対処するよう特定行政庁を指導しながら、自走式自動車車庫の適切なあり方について検討を進めてまいりたいと考えております。つまり、いろんな様式がいっぱい出ておりまして、今いろいろ動いている最中でございますので、そういうものを中身をいろいろチェックしながら適切なあり方について検討を進めてまいりたいと考えております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 その件に関しては別個に基準をつくればいいじゃないかということが一番頭に浮かぶわけですけれども、大都市の地価高騰の影響を受けて、民間の小規模な駐車場は採算がだんだん合わなくなってきております。次々と廃止されて、残された駐車場の料金は高くなりました。首都圏の中心部では月四万円を超える、こういうことでサラリーマンにとっては手の届かないものになってきております。  これは、違法駐車に対して罰則を強化しても庶民が苦しむだけで、問題の解決にならないんじゃないか。サラリーマンが利用できるような駐車場を増加させるためには、駐車場の建設に対する国や地方公共団体の助成を大幅に拡大させること、固定資産税の軽減措置をとるなどの施策が必要かと思います。建設省はどのような対策を検討しておられるのか、また自治省は駐車場に対しての固定資産税についてどのような軽減措置を検討しているのか、御説明をお願いいたします。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) 民間の駐車場整備に対しては融資制度が中心になっておりまして、具体的には無利子の融資制度として、第三セクターにつきましてはNTT株式の売り払い収入の活用による無利子貸し付け制度がございます。また、低利の融資制度としては、民間都市開発推進機構、道路開発資金、日本開発銀行等の融資制度がございます。そのほか、民間が行います都市計画駐車場に関しましては、道路の地下を利用する場合に道路転用料の軽減措置を講じているところでございます。  以上でございます。

成瀬宣孝自治省税務局固定資産税課長

○説明員(成瀬宣孝君) お答えをいたします。  固定資産税は、資産の保有と市町村の行政サービスとの間に存在いたします受益関係に着目して課税をする市町村の基幹的な税として、御案内のように住宅を含め広く御負担をお願いいたしているものでございます。このため、非課税等の特例措置につきましては、特に公共公益性の高いものに限定をいたしまして設けられているところであります。駐車場は、基本的には営利を目的とした事業用資産と考えられ、また当該施設に係ります固定資産税は損金に算入されるものでありますことから、固定資産税の軽減措置を講ずることは困難な面があるというふうに考えております。  なお、都市計画において位置づけられました一定の路外駐車場で地下に設けられるものにつきましては、道路交通の円滑化、公衆の利便、都市機能の維持増進等の見地から課税標準の特例措置を設け、一定期間税負担の軽減を図っているところでございます。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 私の持ち時間がやってまいりました。まだ若干質問が残っておりますが、これはまた後日いろいろと御質問させていただきたいと思います。駐車場問題について質問をしてまいりました。駐車場の問題は、警察、建設、自治、多くの省庁にまたがって、また駐車場法を初めとして三十年代に制定された法律や制度が、自動車の急激な増加で役に立たない時代おくれのものになっていることは明らかです。  そこで、最後に建設大臣に駐車場法や建築基準法等を時代の要請にこたえて早急に改正していくことのお約束をしていただいて質問を終わりたいと思いますが、大臣いかがでしょうか。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 今御指摘の点につきましては、条例改正あるいは法律改正等々を要するものもございますが、前向きに検討してまいりたいと考えております。

西野康雄日本社会党・護憲共同

○西野康雄君 ありがとうございました。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 では、私も引き続き建設委員会における委嘱審査の関係にかかわって、土地問題、公共投資の問題、さらに住宅問題その他関連する地方問題等について御質問を申し上げます。  第一番は、公共投資十カ年計画についてであります。  建設省は、欧米先進諸国に比べて大幅におくれております住宅、社会資本の整備、そして国民生活の向上、良質な住宅ストックを高めるための「豊かさ倍増のための十大政策」と題するパンフレットを出しておられるわけでありますが、この趣旨と意義について、まずお聞かせ願いたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 建設省が住宅、社会資本整備を進めていく上におきまして、私どもの事業に対しまして国民各界の御理解を得、あるいはまたこれに対する御意見を幅広くいただくことによって、多様化しつつあるニーズに対応した所管行政の推進ということが非常に大事じゃないかと思うわけでございます。  このため、私どもといたしましては、非常に多岐にわたる建設省所管の住宅、社会資本整備を大きく十項目にまとめまして、これについてその目標とか必要性とか効果などをできるだけわかりやすく示そうということで、身近なデータとか図表を活用して私どもの事業を紹介したものでございます。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 次に、我が国はさきの日米構造協議の場におきまして公共投資の拡大を約束して、この六月中に最終報告を盛り込むということになっておるやに聞いているわけでありますが、その十カ年計画で、これは新聞情報でありますからはっきりわかりませんが、過去十年間の五割増しの四百兆円程度を公共投資に組み込もう、こういう計画のようでありますが、建設省はさきの一九八六年に策定された国土建設長期ビジョンにおきましては二十一世紀に向けて公共投資を三百兆と見積もっておられるのであります。さらにまた、最近の新聞報道では十カ年計画に盛り込む事業規模を二百八十兆円程度と方針を固めたというふうに書かれてあるわけでありますが、これに対する建設省の基本的な見解と今後の事業計画についての説明を求めたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 公共投資の十カ年計画は、今先生もお話しございましたように、構造協議の中間報告で定められたものでございまして、今後十年間の新しい総合的な公共投資計画を策定する、その総額を構造協議の最終報告において明らかにするというようなことになっておるわけでございます。これにつきましては、現在、経済企画庁がいろいろ作業をしておるわけでございまして、まだ全体がどうなるかというようなことは現在作業中というように聞いておるわけでございます。  ただ、その作業の過程で、先般、各省からヒアリングするというようなことがあったわけでございまして、そのヒアリングにおきましても経済企画庁から一定の方式による試算した投資額とか整備水準を説明しろというようなことでございましたので、私どももそのようなことでその作業をいたしまして、そういう作業の結果を経済企画庁に対して説明したところでございます。  それからさらに、先ほど先生からもお話がございましたが、建設省といたしましても六十一年八月に国土建設の長期構想というものを定めておるわけでございます。これは二十一世紀初頭に達成すべき超長期的な目標を見つけまして、当面二〇〇〇年までにいろいろな事業を進めていこうというようなものでございます。  例えば、下水道総人口普及率を現状の四〇%から七〇%に引き上げて市街化区域において概成を図るとか、あるいは都市公園一人当たりの面積を現状のおおむね倍の十平米程度にするというようなことなどの目標整備水準を設定しているものでございます。こういう目標が達成されますと、欧米の現状の最低水準にようやく追いつくことができるというようなものでございますが、こういう計画も定めておりますので、私どもそういうものについてもかねてこういうことがあるというようなことをさらに経済企画庁にも御説明したわけでございます。  ただ、現在はこういう作業が、冒頭にも申し上げましたが、作業中というようなことでございますので、私どもも経済企画庁とさらにいろいろお話をしながらそういうものに対応していきたいと考えておるところでございます。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 米国側がこの構造協議の場におきまして、我が国の国民生活に密着した道路、それから下水道、公園、こういったことを強く求めているわけでありますが、恐らく今度の都市公園、下水道関係は、長期五カ年計画の改定の年だと思っていますが、これらを含めてこの建設省の十カ年計画の中で重点的にどういうものを取り上げていくのか。道路、下水道、公園、たくさんございますけれども、やっぱり特に公共投資の効果の上がっているのは何といっても道路、住宅、こういうことではないか、下水道も当然でありますけれども、今当面一番問題はやっぱり道路、住宅等にあるんではないかという気がいたしますが、この辺についてお聞かせを願いたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 先ほど申し上げました公共投資十カ年計画などのいわゆる中間報告におきましても、公共投資の配分については国民生活の質の向上に重点を置く分野にできる限り配していくというようなことなどが書かれておるわけでございます。そういう意味では、私どもでやっております各事業、住宅とか下水道とか、公園とか河川とか道路、すべて国民生活の質の向上につながるものではないかと思っておるわけでございまして、私どもも従来からこれらの充実に取り組んできたところでございます。  さらにまた、この中間報告におきましては、平成二年度末に期限の来る八分野の社会資本の長期計画についてさらにその目標を示唆するというようなことなどが書かれておるわけでございます。その八分野のうち、私どもの関係では住宅とか下水道とか公園など五つの五カ年計画があるわけでございます。現在、これらにつきましては建設省のいろんな審議会などにおきまして検討中でございますが、こういうようなことなどを踏まえましてさらに検討を進め、これらの施設の充実あるいは整備促進について一層努力いたしたいと考えておるところでございます。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 社会資本の整備については、特に今進めている住宅政策、さらに道路等に対するウエートを高くされるように希望いたしまして次に移りたいと思います。  次は土地問題についてであります。  土地基本法が昨年十二月に制定されて、いよいよこの法律が始動するわけでありますが、この法律を受けて、具体的に今個別にそれぞれの制度をつくったり法律をつくったりして進めていただいておるわけでありまして、この土地基本法を受けて審議会が五月二十四日に開かれたようでありますが、土地基本法を踏まえた今後の土地政策のあり方、この点についても十項目の土地対策重点実施方針を打ち出されているようであります。これらを含めまして、今後の土地政策について、どのような問題を中心にこの審議会はテーマとして取り上げていくのか、この点をお伺いしたいと思います。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 御案内のとおり、土地対策につきましては、既に閣議で決定しております総合土地対策要綱、あるいは閣僚会議で申し合わせました「今後の土地対策の重点実施方針」、いわゆる十項目の事項につきまして鋭意各省力を合わせて進めておるところでございます。また、基本法を受けまして、先日土地政策審議会が発足したわけでございますが、この審議会にも総理から土地基本法を踏まえた今後推進すべき土地政策のあり方について諮問されておりまして、この審議会で年内ぐらいを目途に総合的、基本的な土地対策のあり方について御審議され、答申されるものと私ども期待しておるわけでございます。  ただ、基本法を踏まえた土地対策のあり方、非常に大きなテーマでございます。広範にわたりますので、この審議会では企画部会を設けまして、審議すべき事項について課題整理をいたしますとともに、整理された課題についてできるだけ早く審議を促進する、そういうふうなこととなっております。私ども事務方としましては、基本法では土地利用計画のあり方あるいは土地に関する負担のあり方、さらには土地情報、公的評価のあり方、いろいろな課題が示唆されておりますので、そういった課題について企画部会でここ一、二カ月ぐらいのうちに整理され、審議が促進されていくのではないか、そういうふうに考えております。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 土地に関連いたしまして、これは土地政策が当面の最大の課題でありますが、今新聞でも毎日のように言われているわけでありますが、土地神話を打破する、そのためには何といっても政府がそれなりの腹構えを持って臨まなきゃならぬと思います。この数年間、神話打破神話打破と言いながらも、実際なかなか進んでいないわけであります。今、大都市中心だけではなくて地方都市まで広がっていっている状況にもございます。こういったことに対する国土庁並びに建設大臣の決意のほどをお伺いしたいと思います。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 今先生の御指摘のとおりでございまして、地価はかなり高騰いたしたということでございまして、ことし一月の国土庁の地価公示でも大体全国平均一七%上がりまして、東京都内は横ばいですが、首都圏は三〇から四〇%上がったと、大阪でも五七%上がったということでございまして、地価の高騰をどうするかで今大変悩んでおります。この土地政策というのは、宅地供給とか、あるいは税制とか取引規制とかいろいろございますが、これは総合的にやらなくちゃいかぬと。  そんなことでございまして、先ほど土地局長も申しましたが、昨年暮れにおかげさまで皆さん方の御理解を得まして土地基本法できました。これは社会公共福祉優先の原則をつくったと。それとともに、やはりもうこれは大変なことだということでございまして、海部内閣の最重要課題ということでございまして、土地対策関係閣僚会議を持ちました。その中で、今後実施すべき十項目を決めたということ。  そんなことでございまして、現在税制改革、これは基本的には今先生おっしゃった土地神話をどうしてなくすかということで、一口に言いますと、土地の有利性を減殺する、それからもう一つはやはり個人と法人とを通じましての税負担を公平にする、そのほかに高度利用を図る、こんな観点で土地税制の見直しをお願いしたと、これを平成二年度には答えを出すようにしたと。  また、宅地供給、これも後ほど建設大臣からお話ございますが、宅地を出しやすいような法案を今国会に出したと。そういう形の中に、現在地価をどうやって上げないかということで取引監視の強化をしていく。  実は率直に言いますと、土地問題は単なるそういう政策的じゃなくて政治的配慮、首都機能の移転とかあるいは国会移転も含めて検討しておる。そんなことでございまして、地価の問題に取り組んでいると。  したがって、現在考えておりますのは、地価をどうして上げないようにするかということ、その後どうして地価を下げるかということですが、まだ宅地供給は十分ございます。東京都内でも六万ヘクタールちょっとございます。ということでございまして、それにつきましては、いかに地価を安定的、安く出すかというようなことに今全力を上げておると。そういう意味合いにおいて、また一番基本は国民の理解と協力がなければいけません。そんなことでございまして、これは政治的課題ということで与野党含めて御理解と御協力をお願いしたい、こういうふうに思うわけでございます。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 建設省といたしましては、昨年の土地基本法の趣旨を踏まえまして、住宅宅地の供給を潤沢にすることによって地価を安定できるという方向で、このたびこの国会にも大都市法その他住宅宅地促進を旨とする法律を出させていただいておるわけでございまして、ただいま税制調査会におきましても小委員会をつくって、これらを裏打ちする税制についていろいろ御審議を願うと聞いております。この提出いたしております法律案を御可決いただき、また税制についてもこれを裏打ちしていただきますならば、地価安定に対しまして大きな効力があるものだというふうに考えまして、一生懸命やりたいと考えています。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 当面の最大の問題の土地政策の中で、基本法の十五条にも明らかにされておりますが、政府及び地方公共団体は土地に関し適正な税制上の措置を講ずるものとすると規定されております。これを受けて現在政府税調では小委員会の方で審議がされているやに承っておりまして、抜本的に改正をしていこうという見解のようにも伺うわけでありますが、その中でも土地保有税の強化、企業含み益の問題、農地の宅地並み課税の問題、これらの問題について本気になって取り組んでいくのかどうか。最近また財界、経団連や不動産業界等からいろいろこれに対する問題指摘もしておるようでありますが、何はさておいて、これは国民の期待だと思います。新聞でも毎日毎日出ているのは、こういった不公平税制をまず直さなければ国民は納得がいかない、こういう状況でありますが、この点について今の税制改革に積極的に取り組んでいく姿勢を示していただきたいと思います。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 先月、政府税調の土地税制小委員会におきましてヒアリングがございまして、私ども、地価、土地利用の動向あるいは土地対策の現況等を中心に所要の説明を行ったところでございますが、せっかくの機会でございましたので、その際国土庁として土地政策を推進する観点から税制に期待するところを御説明した次第であります。  その際、まず税制の果たすべき役割として、土地の資産としての有利性を減少させて投機需要あるいは仮需要を抑制すること、個人、法人を通じた税負担の公平を確保すること、有効高度利用を促進すること、こういった点が税制の果たす役割として重要だと理解しているという旨御説明申し上げたわけでございます。  さらに具体的な問題といたしまして、法人土地の保有税の強化及び譲渡益に対する分離課税等の導入の可能性について検討すべきであるということを一つの提案として申し上げたところでございます。具体的な内容につきましては、私どもも今後引き続き検討を進めてまいりたいと考えておりますが、いずれにしましても、土地基本法の制定を受け、政府税調におきまして土地の取得、保有、譲渡等の各段階における適切な課税のあり方につきまして総合的、積極的な見直しが行われることと期待しております。私どもも可能な限り検討を進め、関係省庁とも協議を進めてまいりたいと考えております。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 建設省といたしましても、先ほど大臣の御答弁にもありましたように、土地税制の見直しということが非常に大事なことじゃないかと思っておるわけでございます。特に、大都市地域における総合的な住宅宅地対策の一環としての土地税制の見直しというような点が重要であると考えるわけでございまして、国土庁と同じように私どもも税調のヒアリングがございましたときにそういった観点からの税制の見直しについて御説明も申し上げた次第でございます。  具体的には、私ども考えておりますのは低・未利用地に対する特別土地保有税の強化とか、あるいは市街化区域内農地に対する固定資産税あるいは相続税等の課税の適正化などでございます。これらにつきましては、これらの審議の進捗を見つつ、私ども具体的にさらに詰めていきまして、この実現のためにさらに努力をしていきたいと思っておるところでございます。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 前向きの答弁をいただいておりますが、ぜひひとつ腰砕けにならないように、最後になりますと今までの経過はふにゃふにゃとなるような状態もあるようですから、これからさらにある面では圧力がかかってくる部面も出てくるのではないかという気がいたしますが、圧力に届せずぜひ国土庁、建設省の考えを絶対押し通していくように、むしろ張り切っておられるこの委員の方々を一層励ましてこの実現を図っていただけますようにこれは希望いたしておきたいと思います。  次に、住宅問題についてでありますが、この問題については東京を中心にこれまた大変な問題になっておるわけで、もう住宅がない、最低生活ができないという人がこの前の発表でも三十万人からおられるということでございますから、海部総理大臣、そして建設大臣も明らかにされたようでありますが、東京圏で西暦二〇〇〇年まで、今から十年間で百万戸を建設する、この約束をここで明確にしていただきたいと思います。同時に、これは土地問題が絡むわけですから、土地も十分これにあわせて確保できるのか、この点をお尋ねいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今先生お話ありました百万戸構想というのは、今回建設省が大都市地域で住宅、住宅地の供給を促進しよう、その中で一般勤労世帯向け、特に今先生が御指摘になりましたような住宅に非常に困っておられる方々がその中心をなすわけでございますが、そういう一般勤労世帯向けに百万戸をぜひとも建設していきたいということで構想を打ち出したものでございます。  私どもはこれを実現するために、先ほど大臣の答弁にございましたように、大都市法改正案及び都市計画法、建築基準法改正案を今国会に提出させていただいております。この中で、大都市地域におきます住宅、住宅地供給方針の策定でありますとか、低・未利用地等の有効高度利用促進のためのいろんな制度的な面の措置をこれでいたしまして、ぜひともこの法案の成立を待って精力的にこの目的に向けて努めてまいりたいと考えておるところでございます。それと同時に、平成二年度の予算案にも大都市地域におきます優良な住宅供給事業に対する助成等いろいろな新しい制度の中身も盛り込んでおりまして、これもぜひとも早期に成立させていただきたい、かように存じておるわけでございます。  私どもは、こういう予算、法律案の成立を待ちまして、供給方針等の策定をするなど具体的な実施に移ってまいりたいということで、ぜひとも百万戸供給構想を実現したいと考えておるところでございます。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 これは都市勤労者にとっても大変ありがたい話でありますから、大臣から一回明快にひとつお答えを願いたいと思います。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま局長がお答え申し上げましたように、大都市圏におきます住宅宅地の問題は大変重要な問題でございまして、百万戸構想の実現に向かって全力を挙げてまいりたいと思っております。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 ありがとうございました。  次に、公営住宅の問題でございますが、公営住宅のこの三カ年間の経緯を私は見たのでありますが、国が積極的に取り上げている割に予算の伸びはないのですよ。三年間の数字があったらお知らせを願いたいと思いますが、口で言っても、実際にやっていただかなければこれは解決をしないわけであります。特にこの公営住宅の三カ年間の実態、これをお知らせ願いたいと思います。  同時に、最近マンションの需要が少し減って賃貸住宅の希望が非常に多くなっている、これは二十倍にもなっているというふうに書かれていますが、こういった状況でもございますから、公営住宅の建設についてのこれからの御見解も一緒にお伺いをいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 先生御承知のように、住宅につきましては住宅建設五カ年計画というのがございまして、毎五年ごとにそれぞれの例えば公営住宅でございますとか公団住宅の需要、必要な量を勘案いたしまして五カ年間の建設戸数を閣議決定で決めておるわけでございます。  今、毎年の予算が減っているではないかというお話でございますが、公営住宅につきましては昭和六十一年から平成二年度までの五年間に二十八万戸という計画をしておりまして、毎年予算的にはこの計画を達成できるような五万七千戸というような戸数の建設ができる予算を組ませていただいております。しかしながら、実際は用地の取得等なかなか難しゅうございまして、実績から見ますと四万四、五千戸程度ということでございまして、今現在平成二年度まで、平成元年度、二年度がまだ計画の数値でございますが、これを足しまして二十八万戸に対しまして二十四万八千戸というような計画実績の進捗状況でございます。  したがいまして、今後とも公営住宅に対します必要量、政策的な必要量というものを的確に押さえて、次の五計は平成三年から始まるわけでございますが、次の五カ年間の公営住宅の政策的な必要量というものを押さえてきちっとこれを建設していきたいという意気込みで今現在計画策定の準備中でございます。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 住宅に関する行政監察の指摘では、第五期住宅建設五カ年計画を見ても、公営住宅、公団住宅ともに進捗率は八〇%という低率である、こういうふうに報告書が出されているわけでありますが、今の答弁とはかなり食い違いを見るわけです。これはもう少し積極的にやらなければ、なぜ八〇%しか進捗率がなっていないのか、この辺についてお伺いをいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今、監察報告を持っておりませんであれですけれども、当然ながら私どもが総務庁の方に提出した資料に基づいていることだと思います。  今申しましたように、公営住宅は二十八万戸の計画に対しまして、六十一年度が実績で四万六千、六十二年度が実績見込みで四万五千、六十三年度が実績見込みで四万三千、元年度と二年度はこれは計画数値、予算上の数字でございますが、五万七千ということでございますので、これがどのくらい実績が上がってくるかということはちょっと問題でございますが、これを足し上げますと二十四万八千で八八・六%ということでございます。  それからもう一つ、公団住宅でございますが、五カ年計画の数字は十三万という数字でございます。したがいまして、平均二万五千戸つくればいいわけでございますが、予算上は二万五千を計上しておりますが、六十一年度実績が二万、六十二年度実績見込みは二万二千、六十三年度実績見込みは二万一千、元年度と二年度は予算上の計画でございますが、二万五千、二万五千ということで、それを足し上げますと十一万三千ということで八七%でございます。  したがいまして、私どもはこの計画達成に努力をしたわけでございますけれども、各公営住宅の事業主体あるいは公団におきまして土地の取得その他非常な努力をしたわけでございますが、どうしてもこの計画どおりの数値に達しなかったということでございます。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 次に進みます。  公営住宅の入居基準であります。これはもう毎回の質問でも出ています。基準に合わない人たちがたくさん残っているということが明らかになっているわけでありますけれども、基準改定をやるべきではないのか。このままでいけばそういった人は所得は上がっていくわけですから、基準は相当前の古い基準になっているわけですから、そういった面からいけば、一種、二種の基準の見直し、それから所得制限等はやっぱり見直すべきではないのか。それと、地方と都市では随分違うわけであります。地方の所得は東京都の六〇%前後のところもあるわけでありまして、そういうところと大都市との違いもございます。そういう面でこの基準については、もう少し各県均衡のとれるような形でそういった経済単位に基準をつくることが大事ではないかという気がするんですが、その辺をお伺いいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 公営住宅につきましては、公営住宅法でどういう住宅だということが定められているわけでございます。住宅に困窮する低額所得者に対して住宅を供給するということで、各地方公共団体が公共団体内の住宅事情をしっかり把握をしまして、必要な戸数を建設するという義務を負っているわけでございます。  したがいまして、簡単に申し上げますと、ナショナルミニマム的な住宅をこれで供給をしたいということでございますので、従来から全国一律の基準で、大体所得の分布からまいりますと、下から三分の一の階層ぐらいまでをその対象層とする。そこに入っておりまして、だんだんと所得がふえた場合には、ある一定の範囲内で割り増し家賃ということで少し家賃を上げまして、しばらくは入っておれるという格好になりますが、一定限度を超しますと必ず出ていかなきゃならない。そして、本当に困っておる、住宅に困窮する低額所得者にまた改めて入っていただく、こういう制度になっているわけでございます。  従来から、この収入基準、今申しましたように下から三分の一程度を目安に動いておりますが、これにつきましては、全体の国民所得が上がってまいりますので、その都度改定をしております。現状の基準は、六十一年に改定をしたものでございます。したがいまして、今後そういう所得水準の上昇等を勘案しながら、適時適切に改定に努めてまいりたいと考えております。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 土地問題について地方都市についての狂乱時代が来ておりますので、これらについてこれから質問をいたしたいと思います。  私は宮崎県でございますが、最近土地狂乱状態が出ておりまして、これは宮崎県の宮崎市の、全体ではありませんよ、ほんの一部であります、繁華街通りでありますが、この六十年から平成元年までに店舗で七十二店舗、それから土地で四十七区画、これは町の本通りのメーン通りでありまして、こういう状態で県外業者の方々が買い上げをされるわけです。買い上げをしただけではない、買い上げ価格も大変高うございまして、宮崎では考えられないような価格です。これは坪当たり四百万から高いところは一千万であります。この土地標準の調査価格は一番高いところで、宮崎県の宮崎市のど真ん中で一番高いところがこの三年間で二倍半上がった。九十七万が二百四万に、基準価格も上がっているのでありますが、基準価格の三倍ぐらいしているわけです。そういう状態で買い上げられる。  今までは二千平米というあれがありますから、二千平米以上は届け出がありますけれども、それ以下は届け出が全くないわけです。そのために商店街が大変問題になってきている。ちょうど町がくしの歯が割れたような状態になっているわけですから、買われたところは全部店舗を閉めているわけです。それでなくても冷え切っている中小企業、中小商店は、本当に町が閑散となっている。大きな百貨店とかスーパーがよくなって、そういう商店街が大変な疲弊、被害を受けているわけであります。  この前も、商店街の組合と商工会議所が調査票を出した。この調査票に答えてくれない。県でやっているんじゃないから、商工会議所がやったのでは答えないという程度でしょう。三十通出して三件答えが来た。その三件も全部跡地の利用は考えていない。一部は駐車場に使う、大部分は草を生やしている、いわゆる戸を閉め切っている、こういう状態にあるわけであります。ここはリゾート地であり、四月に今度市街の本通りだけ監視区域にしたようであります。既に後手後手であります。こういった実態が出ているわけです。  私は少なくとも、これは二〇%前後毎年値上がりしているわけですから、そういうところには監視区域の網をかぶせて徹底的にやるべきだったんじゃないか。これは相当おくれているんじゃないですか。後の利用が非常にやりにくい。  それだけじゃありません。そういうところを買ってマンションを建てる人もいるわけであります。マンションは高くなることに決まっています。マンションの価格は東京都のようではありませんが、宮崎の三年前のマンションの価格と今日の価格は八割、二倍まではなっておりませんが、上がっているんです。マンションが上がると民間の住宅が上がります。しかも、最近できるマンションは、余り宮崎の人が住まないようなマンションが多いのです。  これらに対する見解と指導を今後どうするのか、お伺いをいたします。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 地価高騰が地方都市等に波及する過程で、県外からの投機的な需要あるいは投資的な需要がふえておるというケースがかなり多いと思われます。  宮崎につきましても、新しい地域振興を図る、地域の活性化を図る努力をしておられるわけですが、そういう中でやはり投機的あるいは投資的な需要を誘発しているんじゃないかというふうに考えております。そのためには、そういった不要不急の需要をできるだけ抑制するということが必要でありまして、金融に対しましては特別ヒアリングとか総量抑制等の指導を行いますとともに、取引につきましてはまず監視区域をできるだけ先行的に、後手にならないように的確に指定し運用していくことが大切だと思っております。  宮崎につきましては、リゾート構想の承認に先立ちまして、昭和六十三年四月にリゾート構想の重点整備地区につきまして監視区域の指定を行いましたが、さらに平成二年四月から宮崎市内の中心地域についても監視区域の指定が行われるなど、前向きの対応はなされておるわけですが、やはりそういう中でも地価の高騰が続いておるという実情だと思います。  私どもといたしましては、こういう事態に対処するために、三月二十七日に関係地方公共団体に対しまして監視区域の緊急総点検を指示するとともに、必要に応じまして長官から知事に直接監視区域の的確なあるいは厳正な運用を要請しておるところでございます。仰せのとおり、やはり地価が少なくとももう一〇%程度に行きそうだ、そういう場合にはとにかく監視区域を指定するということが我々も必要だと考えておりまして、そういった監視区域の運用の目安となる指針も現在公共団体等からの要請も受けまして作成を進めておるところでございます。  今後も、この監視区域が後手にならないように十分注意してまいりたいと考えております。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 これからの問題については全部二百平米以上は届け出の義務があり協議がされるわけでありますが、しかし現在ちょうどメーン通りだけで百何カ所でございますか、両方合わせますと、七十二の店舗と四十二の土地を買われているわけです。これは空閑になっているわけです。これらに対しても、少なくとも利用計画は出させるような指導、これはできないのかどうか。今までの法律だからこの人たちは何にも関係はないということでこの後も進んでいくのか、それともやっぱりそういった公共のために問題があれば、そういった指摘をし指導をすることはできないのか、その辺についてお伺いいたします。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 地域振興あるいは地域活性化を図る中で生じておる摩擦現象的な面もあるいはあるかなという気がいたしますが、いずれにしましても地域と調和のとれた、あるいは地域の住民の方と合意形成を図りながら進めていくことが非常に肝要だと思っております。  特に、そういう買い上げられ、虫食い状態になっております土地につきましては、できるだけ早く遊休地の状態ではなしに有効利用に結びつけていく努力が必要だと考えておりますが、ただ国土利用計画法上の話を申し上げますと、遊休土地制度というのがございますが、取引後二年間利用されないで放置されております場合には、利用あるいは処分について勧告し指導する制度がございます。ただ、一応取引の段階で届け出対象になった土地について行えるということになっておりますので、非常に限界がございます。  ただ、そういう場合、公共団体は公共団体側で策定されました土地利用計画なりあるいは先々の地域振興構想をお持ちでございますので、やはり公共団体もひとつみずからの重要な問題としてできるだけ積極的に指導に当たっていただくということが必要じゃないか、そういうふうに考えております。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 この問題については、ひとつ国土庁、建設省の方で十分お話をしていただいて、地方に指導をしていただきたい。このままで進むと大変これは迷惑を受ける。住民も迷惑を受けますが、商店自身が大変な状況に追い込まれていくわけですから、この点をひとつお願いをしておきたいと思います。  次は、これに関連いたしまして宮崎大学農学部跡地実習田の問題であります。  ここに、ダイヤ建設という会社でありますが、これが四・四ヘクタール買いまして、超高層の住宅をつくるというものであります。三十階建て、これは東京でも余り見られぬのじゃないかと思いますが、ああいった風景のいいところにこんなばかでかい住宅を建てられて、周辺は大迷惑であります。今その周辺の自治会を中心に反対運動が沸き起こっているわけでありまして、こういった大学跡地、これは田んぼであります、実習田、その周辺には住宅が最近いっぱいできておるわけでありますが、その実習田を国が入札で払い下げをしたものであります。  こういう場合に、跡地利用計画が全く出されないままに買われるという。国がやる場合なら何も問題がない。ところが、これが国から自治体が買う場合には、使用用途のことから何をつくるのだというようなことまで全部指摘をされることになっている。それをしなければ、協議をしてしか売らないことになっている。ところが民間に売る場合は、国の土地を何も強制とかそういうことなしに売られるわけです。何が建つかわからぬ。  そういうことでこの住宅をつくることになったわけでありますが、この四・四ヘクタールというのは水田です。水田を埋め立てまして、今までもこの一帯は水害の起こる地帯、宮崎市で一番水害の多い地帯なんです。それで、この前の道路改修のときにある程度の排水路をつくっておりましたが、ところがここに六百戸だという。これを一カ所につくるわけであります。そういう水が流れてきたら水害の問題。それから道路が狭い。スクールゾーンがあります、小中学校の通学道。非常に狭いのにそういうところに建つわけです。こういったところが適地なのかどうか。しかも道路からすぐ横はもう風致地区なんです。ここにこういった建設をする。  これは大蔵省の方でこれをやられたわけでありますが、国が売る場合は何の規制もないのか。これは住民に言わせると逆さまじゃないか、こういうふうに言われるわけです。民間が売るのに規制はある程度できないというならわかるけれども、国が売るのに全く何もない、後何をつくろうと構わぬという売り方ができるということは、ちょっとこれは問題ではないかという気がするんですが、その点をお聞かせ願いたいと思います。

日高正信大蔵省理財局国有財産審査課長

○説明員(日高正信君) 宮崎大学は、昭和五十九年度から六十三年度にかけまして宮崎市南方へ移転いたしております。その際、整備財源は跡地を処分することとしておりまして、財務事務所長は文部大臣の委任を受けてやっておるわけでございます。  跡地を処分するに当たりましては、宮崎県及び市の意向を踏まえましてやっておりますが、本件、御指摘の農学部実習田跡地につきましては、地方公共団体等からの利用要望がなかったということで、六十三年八月、一般競争入札により処分したわけでございます。  御指摘につきましては、何らかの利用用途を条件にした入札を行ってはどうかという御指摘であろうかと思いますが、私どもは投機的な動きの防止の観点から五年間の転売禁止及び権利設定の禁止、さらには風俗営業等の禁止の条件を付しておりますが、御指摘のようなさらに具体的な条件をつけた入札につきましては、一般競争入札としての性質をそもそも喪失させてしまうのではないかという点、それから良好な町並みの形成等々の課題につきましては都市計画法あるいは建築基準法等の規定により工夫されるものでありまして、入札はそれら規制の範囲内におきまして落札者がその自由な発想により再有効利用を図っていただくという点にあると、そういった点もございまして、条件つき入札については慎重に対応させていただいておるところでございます。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 この問題はこれからが問題になるわけです。今この一帯の住民は二千名ぐらいの方がおりますが、署名をとって真剣に請願をする、こういう状態にまで発展をいたしております。これは三十階建てで、しかも土地は平米七万で買っているんですよ。三十億、四・四ヘクタールでありますが、こんな安い価格で買っているのに、何でこういう高層住宅をああいうところに建てなきゃならぬのか、周辺住民に大変な迷惑をかけているんです。  それで、これはもうその周辺の住民の情報がずっと出ておりますが、これに書いてありますのを見ましても、排水の問題、これが一番大きな問題になる。交通渋滞、それからいわゆるビルの日照障害、テレビ電波の障害、プライバシーの侵害、景観阻害、自然環境の破壊、こういうことを言われているわけです。スクールゾーンもここにあるわけでありまして、これは計画では今年から平成五年にわたって完成をするという計画のものでありまして、この問題は衆議院でも取り上げられておりまして、国土庁でしたか、調査に行くかのようなことになっておるやに聞いておるわけでありますが、私はぜひこれは調査をして、適切なる指導が必要じゃないか、このように考える。  ああいった宮崎のような土地の安いところにこういったものをつくって、しかもこれは宮崎の住宅難解消には何にもならないということを皆さんおっしゃるんです。マンションはょその人の別荘的マンションをつくるのであります。今も既に十四階建てができておりますが、一戸も入ってない、こういうマンションもできているんです。住宅難解消では全くないのであります。二軒も三軒も別荘を持つ人たちのための住宅ですから、県民の皆さんがこれは大変な関心を持っています、これは本当に住宅難解消は全くならぬじゃないかと。こういうことについてひとつ御指導を強く願うものでありますが、どうですか。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 国土利用計画法あるいは土地基本法等で、土地はその地域の自然的、社会的、経済的及び文化的諸条件に応じて適正に利用されるとともに、適正かつ合理的な土地利用を図るため策定された土地利用に関する計画に従って利用されるのだというその思想が規定されておりますけれども、具体的にはやはり個別法に基づく都市計画とか建築基準法のもとで、あるいは多くの公共団体は指導要綱等も持っておられます。そういった指導に基づいて適切に利用されることになるのだろうと思います。  確かに予算委員会で、長官も関心を持って、必要に応じて事情等も調べるという答弁をなさっておりますので、我々も我々の立場からやれる限界はございますが、そういう中でひとつ関心を持って調べる必要がある部分は調べていきたいというふうに思います。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 時間が余りありませんから、あと道路問題についてお伺いをしたいわけであります。  道路整備については建設省も鋭意努力されて着々進んでいるわけでありますが、私はきょうはもう端的に申し上げますが、道路の中の東九州自動車道、それから東九州横断道、それを含めまして、これは県民の悲願でございまして、宮崎の道路の場合は、宮崎、鹿児島、大分、福岡にまたがる道路であります。何とかひとつ早く整備してほしい。宮崎の場合は、都城方面から宮崎にかけては一本来ておりますけれども、人口の七割を持つ中央の縦貫の動脈線については全く手がつけられていないわけでありまして、ぜひひとつこれの整備について積極的にやってほしい。農業地帯ですから、食糧を供給する地域であります。早くできるだけ安価にというふうに言われれば言われるだけに、道路網の整備にかかっているわけであります。  一部早くできた九州縦貫道の方は、工場誘致もかなりあります。ところが、こっちの延岡から日向にかけては、この四、五年間工場も来ない、どんどん冷え切っている状態にもございます。そういう同じ県でも格差が大きく出ているわけでありますから、ぜひひとつこれの促進についての建設省のお考えをお伺いしたい。  それから、できるならば国幹審をいつごろお開きになるのか、そのことも含めてお願いをしたいと思います。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 高規格幹線道路につきましては、先生今御指摘がございましたように、国土の均衡ある発展を図り、また我が国の産業経済及び国民生活を向上させるための不可欠な社会資本でございます。計画といたしまして一万四千キロの計画がございます。そのうち国土開発幹線自動車道、いわゆる高速自動車国道につきましては一万一千五百二十キロ、さらに一般国道の自動車専用道路が二千四百八十キロの計画となっております。昭和六十三年度からの五カ年計画ではこの供用区間を六千キロ、現在四千八百キロ台の供用でございますが、それを六千キロにしようということで、年間三百五十キロ、従来のほぼ二倍に近いスピードで、できるだけ早く整備をしようということで取り組んでおります。また、あとちょうど二十世紀が十年残されているわけでございますが、その間に九千キロまで持っていこう、こういうことでございます。  その高規格幹線道路の中で東九州自動車道が位置づけられておるわけでございます。御案内のとおり、北九州から大分、宮崎を経まして鹿児島に至る路線でございまして、東九州地方の発展に資する重要な路線というふうに考えております。もう一つ、横断自動車道の延岡線がございます。これは熊本から高千穂を経て延岡に至る、こういう路線でございます。  東九州自動車道につきましては、先般の審議会で、例えば宮崎県では延岡から清武の区間、あるいはあと大分県、鹿児島県、こういうところにつきましてそれぞれ三区間につきまして基本計画が制定されました。これをこの次は、この基本計画の区間についていろんな調査をいたしまして整備計画を策定していく、こういうことになろうかと思います。現在、その観点から地域の開発状況、交通事情などを総合的に勘案しつつ整備計画の策定に必要な調査を進めております。  九州横断自動車道につきましての延岡線につきましては、道路の整備効果あるいは採算性を総合勘案しつつ調査を進めておりますが、冒頭に申し上げましたように高規格幹線道路網の整備を積極的に進めるという観点から、例えば基本計画から整備計画、あるいは予定路線から基本計画、こういう策定につきましては国土開発幹線自動車道建設審議会が必要となるわけでございますが、これは従来三年ないし四年という間隔でやっておりました。前回の二十八回が平成元年の一月でございますし、その前の二十七回が昭和六十一年の一月、これはその三年前でございますが、できるだけこの間隔を縮めようというようなことで、現在、環境調査あるいは路線調査などを鋭意実施してこの調査をさらに進めまして、開催間隔、これを短縮するよう努めてまいりたいと思っております。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 今の東九州自動車道につきましては、宮崎―清武間には約八十七万人の人口もおるわけでありまして、それだけではなくて鹿児島、大分の交流、そして経済上も最も重要な路線でもございますから、ぜひこの整備計画の方に組み込ませていただきますように、これは強く要望しておきたいと思います。  それからもう一つ、これは国道三百二十七号線の交通の全面途絶の問題であります。  これは建設省の方にももう来ておるかと思いますが、これは神話の里、椎葉の方に行く道路でありますが、もう既に決壊して通れなくなって一カ月半になろうかと思います。この間、子供たちは別な住宅に移転をさせられる。通学のために迂回しますと約一時間半くらいかかるわけであります。そして、交通が非常に悪いために、旅館などは観光を決めた者から全部キャンセルを受ける。三倍の距離を回らなければ行けぬようになったわけでありまして、そういう状況で、代替道路がないところであります。ぜひひとつこれは早急に仕上げていただきたい。計画には入ったように思いますけれども、ぜひひとつこれは早急につくり上げ、代替道路をつくっていただきますようにお願いをしたいと思いますが、ちょっと御見解をお聞かせ願いたいと思います。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 国道三百二十七号線の宮崎県の西郷村大字山三ケ字小八重地先でございます。昭和五十六年から道路改良事業を行ってきておりましたけれども、この四月二十日にその山側ののり面、大変高いところを切っておりますが、この山側ののり面に異常降雨によります地すべりの兆候、こういうものが発見されたために、四月二十一日の午後八時から全面通行どめをしていたわけでございます。  そういうことで、この全面通行どめが長期間にわたる可能性があること、また迂回が今お話がございましたように長距離になるために、仮橋等による迂回路の検討をしていたわけでございますが、きのう、五月三十一日の十五時に、延長約九十メーター、高さ約百メーターにわたりまして五万立米の土砂が崩壊をいたしました。今後、速やかに崩壊の状況を調査し、それから現道の復旧、それから仮橋の設置、こういうものによります早期の開通、これに努めてまいりたいと思っております。

野別隆俊日本社会党・護憲共同

○野別隆俊君 どうもありがとうございました。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分まで休憩いたします。    午後零時二十五分休憩      ─────・─────    午後一時二十分開会

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) ただいまから建設委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 それでは、当面の問題からお伺いをいたします。  今、この委嘱審査はいわゆる本予算を審議しておるわけでありますけれども、実際は暫定予算によって今もう六月に入ったわけでありますけれども、公共事業への影響はどんなものがあるか。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) お話しのとおり、本予算がいまだ成立していないわけでございますから全く問題がないというわけではございませんが、おかげさまで、今度の暫定予算並びにその補正予算もございましたが、合計で当初予算のおおむね三分の一強の額が計上されておるわけでございまして、私どもはこの暫定期間中の所要経費は確保し得たというふうに考えておる次第でございます。  また、その執行に当たりまして早期発注に努めているところでございまして、今年度の公共事業の円滑な執行に特に目立った支障は生じないというふうに考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 大して影響ないという、こういうあれなんですけれども、確かに例えば国庫債務負担行為で確保されている大手さんの仕事は予算にしても何にしても確保されておりますけれども、その後の地方団体では、単年度事業を受ける業者、団体というのは比較的そういうしわ寄せが来ちゃうんじゃないですか。工期の問題にしても、あるいはそれでなくても発注を平準化してくれということが大きな声でありますので、その辺の影響についてはどういうふうに、早期発注だと今御答弁ありましたけれども、その対応等々についてもう一度お伺いします。

牧野徹建設省大臣官房長

○政府委員(牧野徹君) ただいまの先生の御指摘は、実は残念ながらといいますか、毎年度年度当初にどうしても起きがちな問題でございまして、いわゆる端境期といいますか、四、五月ぐらいの発注が少ないぞという声はよく耳にするところでございまして、これには地方公共団体等の対応においてもいろいろ事務上の処理の問題もあって、私どももなるべく平準化をしたいと考えていろんな手は打ちつつあるわけでございます。特に、平準化のおただしでございますが、私どもはまず基本的には特定の時期に過度に発注が集中しないようにしたいということで、いわば切れ目のない執行に努めるようにするということで、毎年度予算が決まりました際の通達で各発注機関に強くお願いをしておるところでございます。  ただ実際問題は、今委員も御指摘のように、例えば出来高ベースで見ますと年度当初の出来高と最盛期、これは当然秋になるわけですが、の出来高を比べますと倍半分ぐらいのことがあるということでございますので、原則としての切れ目のない発注に努めるということのほかに、国庫債務負担行為の活用でありますとか、あるいは適正工期の確保あるいは施工のロボット化等、合理化の対策も考えながらなるべく平準化を進めてまいりたいと、かように考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 よくそれはわかるのですけれども、私があえて申し上げたいのは、例えば季節的に積雪地帯だとか、あるいは神奈川県のような海岸工事なんかの場合は割合土用波が来るとなかなか工事がはかどらない、そういうような事業が含まれていますので申し上げたわけでございます。  それともう一つのネックと申しましょうか、建設労働者不足、特に技能工が足りない、あるいは人手が足りないから勢い外国人労働者を雇用したり手伝わしたりというケースもありますけれども、この辺の問題についてどういう対策、方針をとられているか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 現在、建設業に従事しております就業者は五百八十万人近くになっておりますが、過去五年間で五十万人ほどふえておるという状況であります。これは、言うまでもなく工事量の増大とともに労働力の充足が進んできているということでございますが、その間におきまして、今先生お話ありましたように、特に建築系統の投資が旺盛であるということと相まちまして、建築系の技能工不足が大分目立つ状況にあります。  私ども建設省では建設労働需給調査というのを毎月やっておりますが、この最新の調査であります本年三月の状況で言いますと、型枠工、とび工、左官、鉄筋工という主要な工種につきまして不足率が全国平均で三・四%ということになっております。ちなみに昨年の三月は二・五%ということでございました。  この際の不足率と申しますのは、ちょっと解説というか説明をさせていただきますと、現在雇用している労働力にプラスして雇用したかったが採れなかった労働力、これを分母にいたしまして、分子に確保できなかった労働者の数というものでございますので、大ざっぱに言って現場で働いている労働者を分母として、不足が、採りたかったが採れなかった人が何人かというのが先ほど言ったように三・四%、こういう数字でございます。それが昨年に比べて一ポイントくらい上がっているという状況にあります。  それから建設資材の面でございますが、これにつきましても、セメント、生コンあるいは骨材、アスファルト、コンクリートブロック、こういったものは安定的に推移いたしております。が同時に、H形鋼、小形棒鋼、こういった鋼材の価格は、需要が大変旺盛であるということと相まちまして大変大幅な増産をしておりますけれども、やや強含みである。型枠合板は最近、例えば四月以 降でございますが、主要輸出国でありますインドネシアが対日輸出を停止したというようなこともありまして上昇傾向にありますが、おおむねこれも昨年八月くらいの水準までに戻った、こういうことでございます。  いずれにしましても、申し上げたいことは、労働力につきましては量的な問題もさることながら、とりわけ技能工について建築系統の分野において不足状況が目立っているという状況にございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 私は次の質問として建設資材の価格動向を聞こうと思ったのですが、早々と御答弁をいただいたわけであります。  特に、最近首都圏を中心とした工事の入札不調、これが非常に多くなっているというふうに聞いておりますけれども、これは民間建設需要が好調だけではないような気がするんですが、その辺のところはどういう御見解をお持ちになっていますか。

玉田博亮建設省大臣官房技術審議官

○説明員(玉田博亮君) まず入札不調の現況を簡単に申し述べますと、建設省全体で集計したものでございますが、平成元年度におきまして建設省がみずから発注しております直轄工事と言っておる場合でございますが、これに関しましては建築、土木ともすべて契約に至っているというのが実情でございます。また、都道府県のお仕事ということでございますが、これに関しましては、住宅建築工事に関しまして特に大都市圏において入札不調に至ったものがございます。その件数は、全国で住宅建築工事の総発注件数は約二万六千件でございますが、このうち約六十件が入札不調になっているというのが実情でございます。  その主たる原因でございますが、ただいま建設経済局長が御答弁申し上げましたとおり、民間住宅建築需要の著しい増大によりまして型枠工等の技能労働者が不足している、このようなことが主たる原因ではないかというふうに考えておるところでございます。  建設省といたしましては、このことに対処いたすために昭和六十三年十月以降、東京圏の一部で建築工事に使用をいたします型枠の単価につきましては、その変動が非常に大きいと考えられますので、市場価格を反映していると考えられます官公物単価を活用するというような措置もとってございます。さらに、やや細かくなりますが、大都市圏におきましては特に発生する残土の運搬距離を明示するなど、土工に関連いたします工事施工条件を明示する等の措置もとってございます。さらに、平成二年度からは準備費、安全費等の共通仮設費等の現場管理の運営のために必要な経費の実態調査をいたしまして、若干ではございますがその引き上げ等も図ってきてございます。  このように、今後とも一層事業が円滑に進められますよう努力をしてまいりたいというふうに思っておる次第でございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 建設省直轄工事は不調はないというあれなんですけれども、そんなに地方と差があるわけじゃありませんし、また建設省の単価なりそういったような指導で、そういう競争入札制度というのがあるんですから、その辺のところをぜひきめ細かい指導をしていただきたいと思います。  それともう一つの最近の問題は公共建設残土、これは産業廃棄物じゃないわけでございまして、この処分地がなかなか今特に首都圏は、私は神奈川なんですけれども、神奈川なんかも全然処分地がなくなってきちゃっておりまして、神奈川の例で申し上げますと、年間約百万立米に対して三十七万ですから三七%が指定処分、あと自由処分。これをほうっておきますと不法投棄とかいろんな悪影響を及ぼし始めておりますので、この辺の首都圏、東京圏と申しましょうか、建設残土の発生状況と、今後どのような対策、基本方針を建設省はお持ちになっているか、御説明をお伺いしたいと思います。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) お説のとおり、建設残土のいわゆる処分地の確保をめぐって、いろいろ大都市を中心に問題が出てきつつございます。  私ども建設省といたしましても、六十三年にこの問題をしっかりと受けとめていこうということで、建設省の中で総合的建設残土対策研究会というものも設置いたしておりますが、ここで今日まで調査してまいりました結果で申し上げさせていただきますけれども、東京圏、具体的には東京、埼玉、千葉、神奈川のエリアでございますが、ここの残土発生量は六十二年度で五千六百七十万立米ということに相なっております。ちなみに、これは霞が関ビル百十棟分に相当するというものでありますが、この研究会の試算によりますと、平成十二年、西暦二〇〇〇年を見通してみますると、いろいろの今後の公共投資の動向あるいは民間投資の動向等に左右されますが、仮に過去のトレンドを単純に伸ばすという本当に単純な推計をしただけでも東京圏で六千五百万立米から七千七百万立米に上るだろう、こういうふうに見込まれているところでございます。  いずれにしましても、この対策として私どもどう考えるかということでございますけれども、この残土問題というのは廃棄物問題とは基本的に違うわけでございますね。そういった意味で、残土というものは貴重な資材である、こういった認識に立ってこれを有効活用していこう、これが大きなポイントであろう。またの前には、現地での発生量の抑制ということも当然考えなきゃならぬわけでございますが、いずれにしても有効利用の促進、さらにまた地域的にも広域的な取り組みということが必要であろう、こう考えておりまして、そういった意味で、発生と需要というものの情報をお互いに緊密に交換できるような体制整備、これが急がれるという気持ちでおりまして、現在そういう観点から取り組んでいる次第でございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 確かに有効利活用、これは大事なことだと思います。しかし、処分適地はある程度リードして見つけてもらうなりあるいは処分の仕方をやってもらわないといけないわけでありまして、利活用の一つの方法としてスーパー堤防とかあるいは人工バリア、この整備状況についてはいかがでしょうか。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) スーパー堤防、人工バリアについてまず御説明さしていただきます。  スーパー堤防は、大都市圏を貫流する大河川が一たん破堤したときは壊滅的被害をこうむるところから、背後地の都市ともあわせまして全体を幅広い堤防として盛り土しようとするものでございます。また人工バリアは、海岸の沖合に島状の人工構造物を建設いたしまして、陸域との間に静穏な海域を造成しようとするものでございます。  これらの造成に当たりましては大量の土を必要とするわけでございまして、良質な建設残土の利活用を図っていくことがこれらの事業の進捗にも大変有益であると考えておりまして、それぞれ適宜その利活用に努めてまいりたいと考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 その計画は、前々からそういう言葉は私は聞いているんですが、具体的に何かスーパー堤防、例えば神奈川と東京の境の多摩川とか、あるいは人工バリアにしても具体的にどこか適地、この辺でテストをやってみよう、こういうプランというかそれは具体的に進んでいるんですか。この計画はかなり前からあるわけでしょう。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) スーパー堤防につきましては、昭和六十二年度に事業を創設いたしました。荒川、多摩川等六河川において現在事業を進めておるところでございまして、淀川の出口地区などでは一部工事が完成したところもございます。今後とも首都圏、近畿圏等を中心にこれらの事業の推進を図ってまいりたいと考えております。  人工バリアにつきましては、現在実現化のための技術検討を行っている段階でございまして、まだ具体化しているわけではございませんが、鋭意研究を進めまして、早期に実現を図るように努めてまいりたいと考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 一応、今当面の問題について申し上げたわけなんですけれども、いずれにしても民間の業者の方は結構忙しいことは忙しいわけです。それで、公共事業は拡大せよ拡大せよというふうに言われておりますので、そういう面で、最近の問題点を踏まえてぜひ業界の指導とかそういったようなものをしっかりやっていただいて、建設投資というものがスムーズに行われ展開できるようにお願いをしたいと思います。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 先ほど来の一連の先生のお話の中に当面のいろんな問題点が出ているわけでございますが、一つは労働力の問題、一つは今の残土の問題、あるいはまた資材の問題、さらにまたいわゆる産業廃棄物の問題等々、率直に言って私ども直面しております。こういった問題について、それぞれいずれも大事な重い問題でございますが、私ども労働力の問題について言いますならば、これは基本的にはやっぱり建設業の構造対策をどう進めていくかということが大変大事であるということで、業界を指導すると同時に行政も一緒になって考えていこうということにしております。  また、今のお話の残土あるいは廃棄物の問題、これについては行政側からの指導というものも、厚生省も含めてになりますけれども、それぞれやっておりますが、特に残土問題あるいは廃棄物については業界も非常に真剣に取り組んでおるところでございまして、むしろ私どもの指導があったからするということよりも、業界とともども私どもも真剣に取り組む、こういう考えで今やらしていただいているところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 わかりました。  次は、やや中長期の関係でありますけれども、さきの日米構造協議で社会資本整備長期計画、十五分野のうちの八分野が平成二年度で期限が来るというふうに言われておりますけれども、その本年度で期限が来る達成率はそれぞれどの程度まで満たしたのか。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 今先生の御指摘がございました平成二年度末で期限の来る八つの長期計画があるわけでございますが、そのうち五つが建設省関係でございます。都市公園、下水道、海岸、それから特定交通安全施設、それから住宅建設、こういう五つでございます。  それぞれの年度末における達成率でございますが、都市公園におきましては一〇九・五%、それから下水道については一一四・五%、海岸については一〇八・三%、特定交通安全施設については一〇〇・七%、住宅建設だけはちょっと落ちますが九七・四%を見込んでおるところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そうすると、大体満たしている、こういうこと。では、七月の最終報告までに政府目標は、住宅を除けばもうこの計画はすべて終わりという理解でいいんですか。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 五カ年計画の今申し上げました五つが平成二年度末で終わることになっておりまして、平成二年度予算の執行が万全にいけば今のような達成率になるということでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 ちょっと私初歩的なお伺いで申しわけないんですが、その中間報告で五カ年計画をもう少し拡大しろと、拡大が盛り込まれているというふうに聞いているんですが、それとさっき質問があった公共投資十カ年計画とこれはもう全然別なものなんでしょう。今お伺いをした本年度で期限が切れる計画とはどういう関係なんでしょうか。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) ちょっと先生の御質問を取り違えまして御説明申し上げましたが、日米構造協議で言っておりますのは、そういうことで平成二年度で切れるものがあるわけでございます。したがってそういうものにつきましては今度さらに更新する、こういうことになるわけでございますが、その更新するときにそれをさらに拡大する方向でやる、こういうことになっておるわけでございまして、構造協議ではその更新するに当たって積極的かつ具体的な整備目標を日米構造協議の最終報告において示唆する、こういうようなことになっておるわけでございます。  したがって、これは平成三年度から始まるわけでございまして、その改定に向けて私どもとしてはいろんな審議会等の審議を経ながら現在新しい計画を策定中、こういうことでございまして、その策定においてはそういう考え方に基づいて新しいものをつくっていく、拡大する方向でつくっていく、こういうことになるということでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そこで、先ほど午前中にもありました新しい公共投資十カ年計画、これはさっきはボリューム何百兆とかそういうあれがあったんですけれども、その計画の策定の目標というのは、そういう事業量というか事業費を中心に進めていくのか、あるいは公共投資でもいろいろありますから、そういう公共投資十カ年にわたってどういう分野を重点に置いていくのか、そういったような目標みたいなものがあってこういうのが策定されるのか。  何か事業費を中心に午前中はやりとりがあったような気がしてならないんですが、私は内容をもう少しどういうふうに充実させるか。今作業中だとか、先ほど答弁がありました、あるいは審議会が検討している、そういうあれがありましたけれども、しかし、建設省自体でもある程度この方面に技術的なことは別として重点を置くとか、そういったような傾向とか、新しい目玉とか、そういったようなのがわかれば御答弁を願いたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 五カ年と十カ年計画の関係、さらに十カ年計画がどういうものか、こういう御質問であろうかと思います。  まず、五カ年計画というものは、いろんな道路にしましても公園にしても下水道にしても、それぞれ法律などをつくりまして従来からずっとやっておるものでございまして、これは予算ではっきり中身が決まり、しかも整備水準もはっきり中身が決まり、しかも閣議決定をする、こういうようなものでございます。これはもう既に長年歴史があるものでございまして、今度の改定でも下水道などは、今回さらに新しくつくろうと思うのは第七次というような五カ年計画ということでございます。  一方、十カ年計画というものは、これは日米構造協議の中間報告で初めて出てきた問題でございまして、これはいろんな経緯でこういうものをつくろうということを日米構造協議の中間報告で決まったものでございます。この中身は、今後十カ年の新しい総合的な公共投資計画を策定する、こういうようなことになっておりまして、その計画というのは全体の支出総額を決めるんだ、こういうようなものであるわけでございます。したがって、その中身、各部門別の何事業がどう何事業がどうというようなものも今のところ決めるというようには聞いておりませんし、したがって、各事業の部門別の整備目標というようなものも直ちに結びつかないというようなものであるというように私ども理解しておるわけでございます。  ただ、日米構造協議におきましては、国民生活の質の向上というようなことも重点だというようなこともありますので、そういった国民生活の質の向上に結びつく事業がどういうものかというのもこれまたなかなか異論、議論があろうかと思いますが、何らかの格好でそういうものがこの程度のものだ、こういうものを重点的にやっているんだというようなことがあるいはいろんな過程の中で出てくるというようなことがあるかもわからない、こういうものであるというふうに理解しております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 わかりました。私はむしろ内容を、この分野が立ちおくれているから少しウエートを置こうとか、そういう計画かと思っておりました。  それで、GNP比の目標を設定しろとか、そういうことをアメリカが言っているというんだけれども、その辺の関係はどうなんでしょうか。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 私どもの理解しております、今申し上げましたような十カ年計画の策定をするというようなことが中間報告に決まった経過というか経緯のようなことじゃないかと思うわけでございます。  アメリカは、日米構造協議の第三回目の会合におきまして、政府の固定資本形成、公共事業とこの関連と若干違いますが、ほぼ同じようなものでございます、その比率をGNP比一〇%にしろ、こういうような要求を向こうから突きつけてきたわけでございます。それにつきましては、主として財政当局の大蔵省でございますが、そういった数量的な管理をするということはいかがなものか、あるいはまたそのGNP比の一〇%、大変大きな比率でございまして、そういうような額の問題等々もいろいろございます。そういうようなことのかわりに、それでは何かそれにかわるものをしなけりゃならないじゃないかというようなことなどがありまして、今言いました十カ年計画、そしてその総額を示す、こういうようなことが決められたということになっておるわけでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そうすると、日米建設合意のレビュー協議、あれは今後はどういうふうに進んでいくんですか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 日米建設協議は、形の上ではこの構造協議とは別のものでございます。  御承知のとおり、二年前に日米間で我が国市場への参入を円滑にするためにというか、そのために資するように現在日本の制度に習熟するための特例措置というものも決めさせていただいたわけですが、二年間たってこれがどのように具体的に効果を発揮し作動しているか、これをレビューしようということでちょうど二年たった先般第一回目をやりましたが、いずれにしましても、このレビューというのは私どもあくまでも二年前の合意の内容が適切適正に、また効果的にといいましょうか、どのような効果を伴いながら現実が動いているか、これをしっかりと点検をし合い、なおそこから先にどういう課題があるのか、こういったことが話題になるならばなるだろう、こういった構えで現在協議をしているところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そうすると、この建設合意はもうこれで二年たつと大体レビューしてまあまあだろうということになれば終わりという性格のものなんですか、日米建設合意というものは。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 率直に申しまして、日米合意が二年前になされたその一つの流れとしては、日本の建設市場に海外企業、具体的には米国企業が参入するに当たって自由であってほしいという希望があったと思うんですけれども、そういった底流というものが今日でもまだあることは私ども否定するわけにはいかないと思います。  ただ、私どもこの二年前の合意というものは厳然たる合意でございまして、あくまでもこの公共事業の発注あるいは受注については、いろいろなそれぞれの国がそれぞれの定着したルールというものを持っているわけでございますので、そこのところの根っこからどうこうするという話は本来なじまない話である、これは多国間の問題であると思います。  そうすると、現状においては、日本の制度についてなれるようにということで取り交わされたのが合意でございますので、あくまでも投資のボリュームが大きいか小さいかということとかかわりなしに、日本の公共事業の市場について習熟するために結んだ合意がうまく機能しているかどうかということを最大のポイントにして協議をしているというところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そうすると、米国の日本に対しての市場参入は、引き続き構造協議にもそういったことが項目に入っていますから、形を変えて構造協議の方に入ってきた、こういう見方でもいいのかということが一点と、今後の建設サイドの日米構造協議関係の推移とか見通しというのはどういうふうに展開していくのか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 構造協議の中には、御案内のとおり公共投資の問題ばかりじゃなくてもろもろの問題があって、その中に排他的取引慣行というような問題も具体的にあるわけでございます。そういった中で、独禁行政のあり方とか、俗に言う談合に対する取り組みというような問題点もテーマとしてあるわけでございますし、意見交換もされております。そうなりますと、その関連において、建設市場が閉鎖的であるとか不公正であるとか、自由性が欠けているとかいうふうな議論というのは構造協議の場でも建設業のみならず一般的にあるわけでございまして、そういった意味では建設市場参入問題あるいは建設市場の問題というものは構造協議と無関係ではございません。  ただ、先ほど来申し上げていることは、現在日米間でやっている日米合意のレビューという二国間の話し合いというものはあくまでも、くどいようでございますが、日本の制度というものを前提に習熟しているか、あるいはそのために適切かどうかということを重点に協議は持たれているもの、こういうふうに考えさせていただいております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 わかりました。  それでは、今度は道路に入りたいと思います。  駐車場はもう先ほど話が出ましたので、第十次道路整備五カ年計画、平成四年までですね、これの現状あるいは進捗率等々御説明願います。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 昭和六十三年度から総投資五十三兆円の第十次道路整備五カ年計画を行っております。現在、三年度目の平成二年度の予算要求をさせていただいているわけでございます。平成二年度までもし仮にこの金額だといたしますと、全体での累進進捗率は調整費を除きまして五五・一でございます。特に、私どもが直接仕事をしております一般道路事業あるいは有料道路事業での達成率は五四・七%でございますし、なお平成元年度までの達成率、これは一般道路事業で三五・七、有料道路事業で三六・三%、小計で三五・九%、こういう進捗率になっております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そうすると、これは平成四年度は大体事業としては達成できるという見通しなのか、あるいは経済の動静で、五十三兆というあれがありましたけれども、それは変化しますね。事業費はちょっと膨らむ可能性が出てくるのであろうと思います。そういったような、五十三兆以内で全部平成四年度末にはこの計画は達成しちゃうという見通しでいいんでしょうか。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 現在三年度目の要求をさせていただいておりますので、このとおりいったときに完全達成ができるかどうかという御質問かと思いますけれども、前回の五カ年計画、第九次のときの同じ年次と比較をいたしますと、大体達成率は九次の場合が五三%でございました。今回五三・八%でございますので、ほぼ九次と同じ進捗状況になっております。九次の場合は、もちろん五カ年計画が終了したわけでございますけれども、ほぼ達成率が完了した。ただ、後半になりまして大変九次の場合は集中投資をさせていただいておりますので、そういう事態になっております。私どもまだ三年度でございますのでこれからの検討課題だと思っておりますが、いずれにいたしましても、第十次道路整備五カ年計画の完全達成に向かってぜひ努力して達成をしたい、こういうふうに考えております。  それから、調整費が若干五十三兆円の中には入っております。これは一兆三千億円入っております。したがって、今のところ事業費というのはこのままで五カ年計画の達成を目指している、こういうことでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 道路関係の用地ストックというのはどのくらいあるんでしょうか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 道路だけということではちょっとデータ持っていないので申しわけございませんですけれども、一般的なことについて御答弁させていただきます。  率直に言いまして用地ストックは年々減少傾向にございます。具体的には建設省の直轄事業で申し上げさせていただきますけれども、昭和六十三年度の実情では〇・九八年分、言うなれば六十三年度に使った用地に対して前年度から引き継いで前年度末に持っていた土地というのが〇・九八であるということで、ほぼイコールという状況になっておりますが、正直言いまして相当程度の余裕があることが望ましいわけでございます。五十九年当時は一・七五年分という状況にありまして、私ども、〇・九八というものが少なくて、二年分が必要とか三年分が必要とかあえて申しませんけれども、いずれにしてもかつてに比べると半分近くに減っているという状況は、これは私ども非常に重視しなきゃならぬ問題だと、こんなふうに考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 多極分散させるには、どうしても道路を初めとしてこれがつながらないことには分散しないわけでありますので、そういう面で結局用地買収が非常に道路の場合にはネックになっちゃうというわけですね、実際問題としては。ですから、そのためには土地収用制度をもう少し活用するような方向にやるとか、それをしていかないと、なかなか用地ストックが〇・九八からどんどん減っていっちゃいますから、その辺どういうような指導をされているのか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 先ほど申しましたように、公共用地のストック状況が正直言って楽観できないという中で、私ども公共用地の取得については力強く一生懸命さらに取り組んでいきたいという構えでございます。  そのためには、具体のやり方としましては、いわゆる国庫債務負担行為を使っての必要な用地の先行取得、こういったことをやることが大事でございますし、あるいはまた、用地を取得するに当たっては地権者との問題等もろもろあるわけでございますので、買収に当たっての生活再建対策等の充実が必要であるとか、あるいはまた、最近では代替地を御要求になられる地主さんが結構多いというようなこと等を考えますと、代替地対策ということもこれ非常に重要な問題である。こういったことを、予算はもちろんでございますけれども、税制も含めて私どもいろいろと努力をさせていただくし、また要求をしていきたい、こう思っております。  そういった中で、今先生御指摘のように最終的には土地収用ということも、これはためらってはならない問題というふうに私ども認識しております。これはよく言われることでございますが、なかなか土地収用手続に移行するのが円滑でないというふうな御批判もしばしばあるところでございましたが、私ども、六十三年、一昨年の八月でございますけれども、土地収用手続への適時適切な移行という、適時の土地収用事務への移行ということを重要な課題と受けとめまして、この事務を円滑に進めるようにということを関係公共団体、事業者、あるいはまたこれを受けとめる土地収用委員会等の当局などに御通達申し上げているわけでございますし、さらに昨年の七月、これを具体的に裏づけるように、本当に具体的なことを申し上げさせていただきますけれども、例えばダムのような事業はちょっとこれは事情がございますけれども、今のお話の道路で申しますならば、用地買収が八割くらい済んだとか、あるいは幅ぐいを打って三年以上たっているとかいうふうな段階ではもう土地収用の事務に迅速に移行するようにというふうなことを直轄関係では指導させていただいています。  また、あわせてその辺のことは関係公共団体にも御連絡しているという状況にありますが、最近こういった成果も着実に上がっておりまして、平成元年度の状況で申し上げさせていただきますと、建設大臣が土地収用事業認定をやりましたのは百二十一件、ちなみに前年は九十件、それまでは百件から百十件で推移していたものでございますが、百二十一件、それから知事認定のものが八百二十四件、前年は六百件前後でございますが、いずれにしてもそういうことで二割程度事業認定件数が上がってまいっております。私ども、こういったことで土地収用事務の円滑な執行ということについては今後とも十分な努力と指導をしてまいりたいと思っております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 道路を通すのは用地と金ということになるわけですが、その道路財源についてなんですが、道路特定財源の制度というのはこのままずっと進んでいくと思うのですけれども、石油関係諸税の見直し、消費税絡みもあると思う、見直しをやろうとか、あるいはエネ庁で石油製品懇談会みたいなのをつくってそういうことを少し検討していくとなると、道路財源にとってはマイナスの方向での相談になるのじゃないかと、それを心配するのですが、その辺の財源についてはどうなんでしょう。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) ガソリン税を初めといたします道路特定財源制度は、大変我が国の道路整備の促進に役割を果たしてきたわけでございます。現在、国の財源としては揮発油税を初めとして三税があり、それから地方の財源としては地方道路譲与税など五税が道路特定財源とされております。道路特定財源制度というのは、道路の利用によります直接便益を受ける道路利用者に特別の負担を求めて道路整備の費用に充当して、相応の理解を得ているものと認識しております。  国民の道路交通に対する需要がますます高度化、多様化するとともに、住宅対策であるとかあるいは交通安全対策であるとか、こういうことで道路整備に寄せる期待は非常に大きいわけでございます。このような観点から、道路特定財源制度というものをぜひ堅持していただきたい。いろいろなところで、消費税の折等につきましてもいろいろ議論のあったことも私ども伺っておりますし、また私どもは私どもなりに道路整備の必要性から道路特定財源制度の堅持につきましていろいろ御理解を得、またPRに努めておるところでございます。  平成二年度の予算、現在審議をしていただいておるわけでございますけれども、二兆七千億円の道路整備の国費を要求しております。そのうち先ほど申し上げました特定財源、これが三兆五千億円でございます。大変道路整備に欠かすことのできない財源でございますし、また全額道路整備に充当しておりますので、ぜひこれを堅持していただきたい、このように考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 二兆七千億のうち二兆五千億ということなんで、ぜひ道路整備費の一般財源からの確保もひとつ大いにやっていただいて、道路がつながらないことにはどうしようもならないというような状態でありますので、お願いいたします。  あとちょっとローカルで申しわけないんですが、首都圏中央連絡自動車道のうちの新湘南バイパス、それから東名高速、海老名の辺なんですが、神奈川県では相模縦貫道路と言っていますが、それと横浜横須賀道路、金沢の釜利谷から国道一号戸塚の原宿までの横浜環状道路の取り組み状況。そして、一遍にお伺いしますけれども、東京湾岸鶴見航路橋を含めた高速湾岸の四期、五期の部分はどういうふうになっているかということと、川崎縦貫道路のジャンクション――ジャンクション、インター等いろいろあれによって違うんだそうですけれども、その辺のところの何か総合的な整備をするやにお伺いしていますけれども、その辺はどうなっていましょうか。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) まず、相模縦貫でございます。  相模縦貫は、茅ケ崎から城山町をほぼ南北に結ぶ延長三十五キロの自動車専用道路でございます。首都圏中央連絡自動車道の一部を形成しておりまして、これは第二次新神奈川計画にも位置づけられております。新湘南のバイパスの茅ケ崎から海老名市の九キロの間につきましては、昭和六十三年度に建設省の直轄事業あるいは道路公団の一般有料道路として事業化をしております。この事業化区間を含め、その事業の進捗を図るべく、茅ケ崎から厚木市の間、これ二十二キロございますが、この間について都市計画手続の準備のため関係機関と今調整をしております。それから厚木から神奈川県の県境まで、これにつきましては、国道二十号から東京・神奈川県境の二キロとあわせまして都市計画決定、それから環境アセスメントに必要な具体的な調査、これを重点的に実施しております。調査を一層推進し、関係自治体との調整を図り、できるだけ早い時期に都市計画決定の手続に入るよう努めてまいるというところであります。  それから二番目の、県央道の横浜横須賀道路から国道一号線の間でございます。  これは横浜環状道路ということで第二次新神奈川計画、それから横浜二十一世紀プランにも位置づけられております。この区間につきましては、現在、都市計画手続の事前説明の準備を行っておりますし、この区間につきましても関係機関と積極的に調整を図り、早期に都市計画決定の手続に入るよう努めてまいりたいと思っております。  それから東京湾岸でございます。  東京湾岸は全長が約百六十キロでございます。百六十キロのうち約八九%に当たる百四十三キロが既に都市計画決定をされて、専用部が六十二キロ、一般部が七十九キロ供用されておりますし、専用部の四十四キロや一般部の十八キロが事業中であります。今お話のありました東京―横浜間、こういう区間につきましては、まず大田区の東海から羽田空港までの六キロにつきましては、羽田空港の沖合展開とあわせまして平成四年度に供用を図る、それから羽田空港から横浜ベイブリッジを経由して横浜市金沢区並木に至る三十キロについては平成六年度に供用を図るよう積極的に整備を進めていく考えであります。  それから川崎縦貫については、今お話しをいたしました東京湾岸道路と、それから東京湾横断道路と川崎の浮島地先に接続をしております、川崎市を縦貫いたします幹線道路の計画であります。川崎市の都市基盤整備の骨格をなすものと考えておりますが、東京湾岸道路から国道十五号線までのうち八キロの区間、この区間につきましては神奈川県と川崎市で都市計画決定、それから環境アセスメントの手続中であります。したがいまして、これらを済ませて早期に都市計画決定が行われるよう努めるということとともに、東京湾横断道路が開通をいたします平成七年度に合わせてこの川崎縦貫道路のこの区間が供用できるように整備を進めていく考えであります。  なお、国道十五号線より以西につきましては、川崎市の都市整備の方向を踏まえつつ、ルートそれから構造について幅広く調査を行っております。できるだけ早く計画を固めるよう関係地方自治体とも調整を図ってまいりたいと思っております。  以上であります。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 ぜひひとつよろしくお願いをします。  特に、川崎市は過密地帯で非常に難しいところだということと、また東京湾岸にしても工期の短縮が図られればなおいいと思っておりますし、また県央道の関係もちょうど首都圏の四、五十キロ圏なんですね。これ非常に大事な環状道路になるんじゃないかと思いますし、神奈川の厚木から以北の方の事業化の見通しというのは、関係機関ということで今御答弁あったけれども、事業採択はいつごろになるのか。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) 先ほどちょっとお話ししましたように、関係機関といろいろ調整して都計手続の準備中でございますけれども、いずれにしても都市計画決定があれでございますので、できるだけそういうことを早くやりまして事業化のめどを立てたい、こう思っております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 わかりました。  それでは、次は国土保全関係でまとめてお伺いしますが、治水施設整備を強力にやらなきゃいけないと思うんですが、その辺のところ、あるいは都市河川対策、また都市河川、都市内の河川空間をどういうふうに利用、整備していくのか、まず全般的なことからお願いします。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) まず治水対策の現状でございますが、現在の治水施設の整備水準は、例えば中小河川で時間雨量五十ミリ、これは五年から十年に一回程度起こる集中豪雨でございますが、その豪雨が一たん降った場合に大体全延長の三割程度しかまだ安全に流下できないという実情にございます。したがって、望まれる国民の国土保全の水準からはまだほど遠いという状況でございますので、鋭意治水事業の整備を進めていかなければならないと考えております。我々は、現在第七次治水事業五カ年計画の四年目でございますが、今後この計画に沿って鋭意事業の推進を図ってまいりたいと思っております。  それから、都市河川の問題について御質問ございました。ただいまのような整備水準でございますから、人口、資産の集中している都市部においては水害がどうしても顕著になるわけでございます。それからもう一つ、都市におきましては、水源地域の都市化によりまして洪水の流出量が増大してくる、従来流域が持っておりました保水機能が都市化によって損なわれるために流出量が増大するという現象がございます。また、はんらん区域におきまして都市化することによって、従来例えば農地であったようなところに住宅や人口、資産が集積するということで被害対象が拡大するという傾向がございまして、いわば流出量の増大と資産の集中の相乗積で都市河川の被害を甚大にする傾向がございます。  そのため、都市部におきましては、流域における保水遊水機能の確保、またはんらん区域においては浸水実績の公表等によって土地利用についても十分治水の面から配慮していただくというようなさまざまな手法を使いつつ、一方で治水事業を重点的に進めてまいりたいと考えております。  それから、河川環境といいますか、河川の空間利用あるいは空間の保全の問題がございました。河川は水と緑を持つ空間でございまして、都市部では潤いのある空間ということで生活環境上も大変重要な地域でございます。また、都市化によって水質が汚濁する傾向もございますので、これらの水質保全も重要な課題であります。そういう意味では、河川の環境整備ということも大きな課題でございまして、水質の改善のために導水路による浄化用水の導入、あるいは空間整備としては地域に望まれるようなさまざまなスポーツ空間の整備、あるいは自然空間の保全、そういった意味で環境管理を、地域の皆さんと合意でそのための指針をつくりながら管理してまいりたいというふうに考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 これは非常に大事なことだと思いますし、またこの事業を進めるのに全部コンクリートでべたべたやっちゃうと自然環境の問題にもなってきますから、この辺の配慮をしながら進めていただきたいと思います。  多摩川の神奈川と東京の橋なんですが、あれは管理基本協定では東京都が管理者になっているんですけれども、丸子橋を初め、あのかけかえはどういったような状況になっているかということと、宮ケ瀬ダム、これは神奈川県の最後の恐らくダムになると思うんですけれども、この進捗状況について簡単に御説明ください。

三谷浩建設省道路局長

○政府委員(三谷浩君) まず、多摩川にかかる橋のかけかえの計画みたいなことをざっと御説明いたします。  丸子橋でございますが、これは中原街道でございますけれども、東京側までは四車線でございますけれども川崎側は二車線、橋も二車線、こういうことでございますので、それから取りつけ道路のところは川崎市でございますが、今年度から用地買収に着手する考えであるというふうに聞いております。  それから大師橋、これは主要地方道の東京大師横浜線にかかる橋でございます。川崎市側は六車線となっておりますけれども、橋梁それから東京都側は二車線でございますから、これを六車線に拡幅する計画が進められております。今年度から測量及び地質調査等を実施する計画であるというふうに聞いております。  六郷橋は、国道十五号線でございますが、これは昭和五十三年度からかけかえ事業に着手をいたしまして、五十九年度に新橋を四車線で供用いたしました。六車線化の工事を今促進しております。  多摩川大橋は、国道一号線にかかる橋でございますけれども、四十四年度に現橋の補強工事を実施いたしました。四車線を六車線に拡幅をいたしまして、今のところかけかえの予定はございません。  それから最後に二子橋でございますが、一般国道二四六にかかる橋でございますが、昭和五十三年度にバイパス整備にあわせ上流側に新橋が完成しております。現橋についてはこれまでは補強工事を実施しておりまして、今のところかけかえの予定はございません。  直轄工事自身は建設省がやっておりますけれども、その他こういう橋につきましては、おのおの路線によりまして、大師橋は例えば川崎市であるとか、あるいは二子橋は東京都、こういうところが担当しております。

近藤徹建設省河川局長

○政府委員(近藤徹君) 宮ケ瀬ダムについて御説明申し上げます。  おっしゃるとおり、宮ケ瀬ダムは相模川水系中津川に建設される、高さ百五十五メーター、容量一億九千三百万トンと、我が国でも有数なダムでございまして、神奈川県内で最後になるかどうかわかりませんが、規模その他からいって非常に大きなダムでございます。このダムは、中津川並びに相模川沿川を洪水から守るとともに、またこの流域の既得用水の補給等、流況の安定を図り、また神奈川県内の広域水道企業団に対しまして一日最大百三十万トンの水道用水を供給し、宮ケ瀬ダムの建設に伴い新設される宮ケ瀬第一発電所並びに第二発電所において発電を行うことを目的としておるものでございます。  このダムは、昭和四十六年に実施計画調査、昭和四十九年に建設事業に着手いたしまして、以来、事業の推進を図ってきたところでございますが、昭和五十六年八月に清川村、津久井町、それから五十九年六月に愛川町の一般補償基準が妥結いたしまして、以後、用地補償契約を継続、促進してまいりました。また工事用道路、つけかえ道路を施工してまいりました。昭和六十一年度に用地補償契約がほぼ完了いたしましたのに伴いまして、昭和六十二年十一月に本体工事を発注いたしまして、関連の仮設備やつけかえ道路を鋭意施工中でございましたが、昨年の十月にいよいよ本体掘削工事に着手したところでございます。  今後は、本体工事の早期完成に向けて鋭意努力することとしておりまして、現段階では宮ケ瀬ダムの基本計画で予定工期としております平成五年度未完成に向けて、工事の推捗を図ってまいりたいと考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 時間が二十分までということで、あと国土庁の関係なんですけれども、ちょうど長官が集中審議のときお留守だったので、監視区域の今後のあり方も含めて、地価抑制対策について長官の御所見をお願いいたしたいと思います。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 石渡先生にお答えいたします。  実は土地問題については、先生も御高承のとおりでございますが、今一番問題は宅地をどう供給するか、しかもそれを適正な地価でするかどうかというような二つの大きな問題があると思います。現在、大都市地域におきましては地価が高騰しまして、勤労者の方が住宅取得が困難になっている、これは大変な問題だと思っておりまして、現在国土庁でやっております土地対策は、基本的には地価をどう安定させるか、将来はどうして地価を適正な地価にするか。率直に言いますと適正な地価というのは大変大きな問題でございますが、いろんな解釈がございますが、私流に考えれば、勤労者が住まいを持ち得るような地価が適正に違いないと、こんなことに向かって努力していくということでございます。  実は、昨年暮れに土地基本法ができまして、これは一つ大切なことは、皆さん方のおかげでできたわけですが、公共の福祉優先を原則にしたということでございます。それからもう一つは、昨年暮れに同じく土地対策関係閣僚会議を開きまして、今後とりあえずやるべき施策を十項目置きました。それは大都市地域における宅地あるいは住宅の供給の促進、あるいは税制の見直し、あるいは投機的土地取引の抑制とかあるいは国公有地の未利用地の活用とか、こんなことを決めたわけでございます。  そんなことでございまして、現在、海部内閣の最重要課題としてこれに取り組んでおるということでございます。  税制の問題は、先生御高承のとおり三つのポイントを置いております。一つは、土地の資産としての有利性を減殺する。それから次に、やはり簡単に言いますと個人と法人を通じましての税負担の公平を図る。そういう形で国公有地の高度利用を図るということですが、そんな観点から実は取得、保有、それから譲渡の際の各段階において思い切った税制の見直しをする、そんなことで土地神話を砕きたい。こんなことを思って頑張っております。なかなか土地問題というのは難しい問題でございますが、ぜひ御理解と御後援をいただきたい、こう思っております。よろしくお願いします。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 どうもありがとうございました。終わります。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 既に何回も話が出ておりますが、まず冒頭に、公共投資の十カ年計画ということで今作業をされているわけでございますが、この十カ年計画策定に伴いまして、建設省、国土庁のそれぞれ基本的な省庁としての考え方、まずそれをお伺いしたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 十カ年計画は、午前中の質疑以来いろいろ話が出ているわけでございますが、日米構造協議の中間報告においてそういうことをやろうということで決まったものでございます。現在、経済企画庁を中心に策定作業が進められておるわけでございます。この十カ年計画は、特に中間報告にも書いてあるわけでございますが、十カ年に現在の水準よりも大幅に拡充されることになろうというようなことでございまして、私どももこれからの十カ年というのは今までの十カ年に比べてそういった絶対額としてかなりふえるというように思っておるわけでございます。  そういうのが現在の状況でございますが、いずれにいたしましても私どもといたしましては、公共投資の拡大、またそれに伴いまして住宅、社会資本整備の充実ということが大事なことでございますし、こういうことはかねて建設省として言ってきたわけでございます。そういうことで、私どもとしてはさらにこの新しいそういう十カ年計画の策定を踏まえながら、豊かさが実感できる国民生活の実現のためにさらに現在の水準より大幅に拡充されるというふうに考えておりますので、そういう方向に向かって今後さらに努力を続けていきたいと考えておる次第でございます。

長瀬要石国土庁計画・調整局長

○政府委員(長瀬要石君) 新たに策定されます公共投資十カ年計画の趣旨、性格につきましては、ただいま総務審議官から答弁がなされたとおりでございます。  私どもが所管をいたしております四全総におきましては、長期的な観点から国土総合開発に関する基本的な方向を明らかにいたします基礎計画である、そのような性格を有しているものでございますので、今後十カ年間の新しい総合的な公共投資計画の策定に当たりましては、国土庁といたしまして四全総を踏まえ、取りまとめに当たります経済企画庁を初めといたします関係省庁と十分連携調整を図ってまいりたいと思っています。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 基本的な考えはお伺いいたしました。  今も若干話が出ましたが、四全総に基づきまして、いわゆる公共施設整備の長期的目標という、これは建設省からお出しになったわけでございますが、これは六十三年から平成十二年までの計画というふうに伺っておりますが、これとの関係性ですね、全くこれがベースになっているのかどうかという、これをまずお伺いしたいと思います。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 今先生の御指摘にありましたのは、建設省が六十一年の八月につくった国土建設の長期構想のことじゃないかと思うわけでございます。その長期構想は、またさらにその後の翌年にできました、先ほど国土庁から話もございました四全総の中にも私どもそれがそのまま反映されておるというように聞いておるわけでございます。それはそういった二十一世紀の初頭を目標にしながら、二〇〇〇年までのいろんな整備水準を私どもなりにまとめて、こういう目標に向かって建設行政を進めていきたいというように決めたものでございます。それと、先ほどの十カ年計画の話は構造協議の話として出てきたものでございますので、しかもそれは総額を明示するというような性格のものでございますので、やや観点が違うんじゃないかと思うわけでございます。  ただ、私どもとしては、先般、経済企画庁のヒアリングがあったわけでございますが、その際にもそういった経済企画庁から御提示のあったいろんな試算額というようなものがあるわけでございますが、それにあわせまして建設省としては四全総や国土建設の長期構想に示されました各施設ごとの整備水準を実現することは重要であるという観点から、今後の取りまとめの参考にもしていただきたいということで、経済企画庁に対してその中身についても詳しく説明したところでございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 新聞報道を読みましたが、建設省の関連が二百八十兆というふうにも言われているわけでございます。経企庁のヒアリングがあってお話し合いされているわけですけれども、そのときの話し合いもいわゆる個々の事業内容、計画内容、そういうものの要するに先ほど言いました長期的目標ということが、これが事実ベースになっているということですね。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 公共投資の十カ年計画というのは総額を明示するというようなことでございますが、私どもとしては、それをつくるときに既に国土建設の長期構想というものをつくって考えておりますので、それをもとにしてそういう十カ年計画の総額を決めるときにも考えていただきたいというようなことで現在説明しておるところでございまして、十カ年計画はまだできておりませんが、そういうことの考え方も反映されるんではないかと思っておる次第でございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 何かわけがわかったようなわからないような話でございます。総額といったって、そんなのは個々に計画を積み重ねなければ総額なんか出るわけじゃないわけでございまして、その根拠になっていますねということを私言いたかっただけでございます。  それでは、それを前提に置きまして今いろいろ策定されているわけでございますけれども、私たちとしては、当然住民といいますか生活者といいますか、そういう立場に立ってやはり公共投資、社会資本の充実ということを考えていただきたい、そういう主張をしたいわけでございますが、ずっと公共投資を今まで見ましたら、御存じのように大体配分率が一緒なんですね。各省庁の配分率も大体一緒なんです。私がこんなこと言うまでもないんですけれども、建設省は六八・一七%ですか、本年も昨年もそうでございました。一昨年もそうなっております。  それで、三日ほど前でしたか、自民党の加藤政調会長かこういう配分率をもう一遍考え直そうというお話をされたということ、これ非常に大事だと思うんです。まあいろんな絡みがあってこれは不文律の数なんじゃと言えばもうそれで終わりですけれども、そういうことをやっておったらいつまでたっても本当に大事ないわゆる社会資本というのは充実しないわけでございます。七割近い予算を今まで占めておられる建設省でございまして、建設省の中でも細かく見ましたらこの配分率がよくきめ細かく決まっておるんですね、大体変わらぬ、見事なものでございます。加藤政調会長のお話ではないんですけれども、そういう考えを持っていらっしゃる。  建設大臣、建設省所管の中でも大きな計画なんですから、もっと重点主義でやっていこうというお考えを示していただきたいんですけれども、どうですか。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 国民経済に最も密接な関係のある公共事業とかいうような言葉がございますが、建設省の所管しておりますものはみんな国民生活に密接にくっついておりまして、例えばよく公園、下水道、こう言われるわけでございますが、それでは河川といえばこれはもういわば生活基礎関連ということになるんですね、やはり災害が起こったら今までのがみんなパアになってしまうわけですから。やはりそういうことを考えますと、これは道路も河川も公園も住宅も全部密接な関係があります。しかしみんなおくれておるということでございますから、私どもはこの中でどういうふうに優劣をつけるのかというようなお尋ねでございましょうけれども、慎重に考えなければならない問題ではないかなと思っております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 そういう回答では困りますな、わかりにくい話でございまして。  それは確かに税金使ってやるわけですから、全部計画はそれぞれ必要性があって計画されていることなんですけれども、どれが優先かというのは非常に言いにくい問題なんですけれども、やはり特に住環境の整備というのが一番ベースになっていますから、そういう部分に特に力を入れてやっていくという、そういう話を欲しかったんですよ。今のお話では何も言わなかったということでございまして、これ以上やめておきますわ。  それで、もう一つお伺いをしたいんですけれども、当然日米構造協議の中でこれは出てきた話なんですけれども、だけれども私たち日本にとってもこれ大事な問題だから取り組まなければならないわけでございますが、しかし話の発端というのがいわゆる日米の貿易のインバランスということが大きな要因になっているんですね。そういった意味で、いわゆるこの公共事業ですか、公的な公共投資における輸入の誘発係数というのは大体統計的に決まっているらしいんですね。私も難しいことわかりませんが、輸入誘発係数というのが〇・一〇二八二一というふうに聞いております。当然これだけの公共投資をすれば輸入効果も上がるわけです。それはもうよくわかるんです。特に建設省としてそういう輸入誘発係数を多少でも高めようという努力をしていこうとされているのか、全然何も考えていらっしゃらないのか、これをちょっとお伺いしたいんですけれども。

福本英三建設省大臣官房総務審議官

○政府委員(福本英三君) 公共投資の輸入の拡大効果ということに伴いましては、二つあろうかと思うわけでございます。公共事業の拡大に伴いまして、外国からの資材等の調達が拡大するなど公共事業それ自体による直接的な効果と、それから公共投資の拡大による所得の増大とかあるいは消費の増大を通じた間接的な効果があろうかと思うわけでございます。  このうち、直接的な効果につきましては、公共事業の資材としてはセメントとか鋼材などが考えられるわけでございますが、そういったものの海外市況などを見ますと非常に高うございまして、そういった公共事業に係る資材輸入の大幅な増加というのはなかなか期待できないということのように思っておるわけでございます。  もう一つ、公共投資の拡大ということは経済全体への影響ということで、特に内需の拡大ということになるわけでございますが、そういう内需の拡大といった経済全体への波及過程という非常に大きなグローバルな話から我が国の大幅な対外不均衡の是正に資するというようになるわけでございます。アメリカがこういう主張をしているのも、そういうような考えに基づいておるわけでございます。  そういう意味で公共投資の拡大が必要というように考えておるわけでございまして、私どもとしては、直接的なところはなかなかこうというぐあいにいかないわけでございまして、そういう経済全体の中でやはり考えていく問題ではないかと思っておるわけでございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 次に、公共工事についてお話を伺いたいと思いますが、入札、受注の話は先ほども出ました。それで、これは先ほど話されていましたけれども、いろんな原因があるわけですね。  一つの大きな問題は、私大阪ですので大阪で言いましたら、昨年、建築部関係で言いましたら不調が一八・五%である、こういうデータが出て非常に昨年度は厳しい現状であったわけです。この原因を建設省はどのように考えていらっしゃいますか、もう一度伺います。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 私ども押さえておりますのは公営住宅関係でございますが、公営住宅工事の一部におきまして一度の入札ではなかなか落札しない、発注が円滑に行われないというようなものがここでは問題になっておると十分承知しております。私ども、予算執行上結局年を越してしまったというものがどのくらいあるかということできちっと押さえておりまして、平成元年度の事業でまいりますと、東京都の公営住宅の新築工事でございますが、三件の八十八戸というふうになっております。大阪では今おっしゃいましたように落ちなかったものも相当あったようでございますが、最終的に未契約の繰り越しという形で予算年度を繰り越したものはないようでございます。  いずれにしましても、一回ではなかなか落ちないというような実情があちこちで起こっておりますが、その原因としては、近年好調な民間建築需要を背景とした技能労働者の不足等によりまして、特に大都市部において建築工事費が急激に上昇したということで、公共団体が定めております予定価格との間に相当な乖離が生じたということが最大の原因であるというふうに考えております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 私が言いました大阪の一八・五%というのは一回じゃないんです。三回やってもあかんというやつの数、よく御存じだと思いますけれどもね。だから非常に厳しいという、これは事実なんですよ。今おっしゃったことも確かに大きな原因で、後で述べます。  しかし、一般的に言われているまず一つの問題は、工事の発注時期の問題ですね。これはもう何回も言われていることですけれども、大体十二月の発注高が五月の倍ある。忙しいときには忙しいのがばあっと集中して、暇なときは暇である。これは流れによってそうならざるを得ないのかもわかりませんけれども、どうしてもそういうことでコスト高になるわけでございまして、その辺もう少しこれは平準化するような方法ないんですか。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今のお話を公営住宅についてというふうにとらせていただきますと、公営住宅の場合には二年ないし三年にわたって工事をやりますので、一括発注をいたしますので、その点は年度内に偏って年度内に終わる事業とは相当違っているんではないかと思います。それから量的にいいまして、ほかの公共事業に比べて非常に微々たるものでございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 これは大臣どうですか、お疲れな御様子でございますが。確かに、今建設だけじゃないんで、いろんな全部に絡む問題ですからね。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 最近の建設関係の入札をめぐって不落あるいは一遍で落ちないというケースが大変多いことは先生御指摘のとおりと受けとめております。  この背景には、よく言われることは技能労働者の確保が非常に難しい、あるいはまた割高になってきている、こういったことが相乗的に働いているというふうに言われているわけでございますし、私どももそういうことであろうと認識をいたしておりますが、率直に言いましてこういった問題のよって来るゆえんというものをいろいろ考えますと、今先生おっしゃいましたように、大きな一つのポイントとして公共工事の施工高というものが一年間通じて見たときにかなりばらつきがある。これは率直に言って認めざるを得ません。これは公共事業は言うまでもなく単年度予算主義というものが原則になっているという一つの制度の結果としてそういうことは避けられないと思いますが、ただ申し上げたいことは、公共事業ばかりでなくて民間工事においても同じような傾向があるわけですね。  よく四月―六月期と十月―十二月期が倍半分ということが言われます。倍というのは、十月―十二月が一とすれば四月―六月期の施工高は〇・五という意味でございますが、実は民間工事も含めて見たときに大体一対一・五くらいになっている。また、全体的にボリュームとしましても民間が全公共投資の六割から七割近くを今占めている、こういったふうな状況でございますので、これは公共事業についても急がれることとは思いますが、民間も含めてやっぱり発注の平準化というものが大事である、またあわせて適正な工期の設定というものが問われているのだということを私どもも痛感いたしております。  そういった中で、ただいま住宅局長も御答弁申し上げましたけれども、物によっては国庫債務負担行為の活用ということでやらしていただいたり、あるいは最近ではゼロ国債の活用ということもやらしていただいておりますが、いずれにしましても、この問題は基本的には一年間通じて、できることならば、全くイーブンとは申しませんけれども、平準化の方向というものをさらに公民合わせて努力していかなきゃならぬ、こういうふうに認識しておる次第でございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 よろしくお願いしたいと思います。  二つ目の問題は、これも最近よく言われていることなんですけれども、公共事業の場合非常に予算規模の小さなものまで、慣例というのですか、いわゆるジョイントベンチャー、共同企業体でやるような流れがあるんですね。大きな工事でございましたら当然そういうジョイントベンチャーでやるべきなんでしょうけれども、細かなものまでそういう形でやっているからかえってコスト高になるんだ、こういう主張も非常に強くあるんですけれども、この点どうお考えですか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) ジョイントベンチャーにつきましては、我が国の公共事業発注の場面でひとつの定着したものとして非常に幅広く活用されているわけでございますが、率直に言いましてジョイントベンチャーについては行き過ぎの面もある。ジョイントベンチャーの当初の精神と比べてみていかがかなと思うようなケースも目立つということも反省材料としてありまして、私ども先般中央建設業審議会の御建議もいただき、またそういったものを踏まえて、昨年でございますけれども、ジョイントベンチャーのあり方についての指針をお示しさせていただいております。  その考え方としましては、先生御承知のとおり、ジョイントベンチャーは大きく言って二つの性格を持っているものでございまして、一つはお話しのように大型工事についてすぐれた技術力を結集してやっていこうといういわば特定プロジェクト、特定共同企業体と我々言っておりますけれども、そういった部分がありますのが一点と、同時に中小企業対策としての、いわゆる零細業者といいましょうか、中小企業業者が相集って工事をやっていくという意味での共同企業体ももう一つあるわけでございます。  私ども、中小企業対策としての共同企業体というものは当然これはそれなりの合理性を持っておるし、今後また重要であると認識しておりますが、特に大きな工事についてのジョイントベンチャーというものについては、いたずらに数が多くなったり、あるいはまたその間において不適切な形態の組み方が出るということについてはまずいということで、先ほど言ったように昨年来指導をさしていただいております。また、率先垂範といいましょうか、建設省関係の直轄事業あるいは公団事業等においては新しいルールを持たしていただきまして、現在改善の方向に努めているさなかでございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 しかるべき考え方の基準がやはり要ると思うんですね。今おっしゃったように二つの考え方があって、両方確かに大事なことなんですけれども、かといって原則というか基準がなければどうしてもコスト高になるということがあるので、その辺をきちっとしていただきたいと思うわけです。  三つ目の問題点は、先ほどから言っていらっしゃいます。査定が低いんですね。役所でやっている査定が非常に低い。その一番大きな問題はいわゆる人手不足に伴う人件費。私大阪に住んでいますけれども、大阪からも東京に大工さんが来るんですね。東京だったら住まいつきで日当五万円ということで、金であさっていくわけです。ますます地方にそういう建築関係の技能労働者がいなくなるわけでございますが、この傾向というのは変わらないわけですよね。そういう労働力の不足ということに対して今後の見通しをどのようにお考えになっているんですか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) しばしば御答弁させていただいていることで、繰り返しになって恐縮でございますけれども、最近の労働力不足、とりわけ建築系統の技能工、具体的には型枠工、鉄筋工あるいはとび、左官、こういった業種において際立って不足傾向が目立っておるわけでございます。こういった問題に対して今後を見通すと同時にどう対応するかという御質問でございますが、率直に言いまして、今後やっぱり住宅・社会資本整備をしていく上で建設業というのは大変重要な役割を果たす、そのためにはこういった業務を支えるというか仕事を支える技能工の確保というものが大変重要である、これはもう私どもが言うまでもなく当然の命題でございます。  それについてどう取り組むかという御質問でございますけれども、確かに現象的には賃金の問題等々も多々ございますが、やはりこの問題を根源的に考えますと、建設業というもののいろいろと構造的な問題にかかわる部分が少なくないというふうに認識いたしておりまして、特に最近建設業、製造業一般もそうでございますが、若者たちがなかなか入ってくれないという現実等を直視するにつけましても、建設業というものを構造的にとらえて構造的なメス、打開策、改善策を講ずる必要がある、こういうふうに考えて私ども行政も業界もともども取り組んでいるさなかでございます。  そういった中での具体の我々の目指すべき課題でございますが、一つはやっぱり労働雇用条件の改善、これが大変大事だと思っております。また同時に、これからの我が国労働市場全体の中での労働力不足というものは一つの流れとして避けられないわけでございますので、建設現場での施工の合理化、言うところの機械化、ロボット化、こういうものの導入、これも大変大事であるということとあわせて、また建設業について言いますならばイメージアップを大いにやっていく必要がある、これらのソフト、ハード、総合的な対策をやっていく必要があるというふうに考えて、現在官民ともに取り組んでおるさなかでございます。  特に労働力につきましては、くどいようでございますが、私ども若者の参入というものを主軸に考えて大いに頑張ると同時に、建設業については特に腕に自信のあるいわゆる技能工の方々、こういった方々については年をとっても第一線で御活躍いただく分野というのは大変大きいわけですし、またそれが一つの誇りでもある。こういったところにも目を向けながら、それだけに職場環境、労働条件の安全管理等々を含めてきめの細かい対策というものをやっていく必要がある、こういったことを頭に置いて現在構造改善を推進中でございますので、そういった根源的な対策を大いに重視する中でこの問題には取り組んでまいりたい。あわせて、先ほども出ておりますが、発注の平準化の問題あるいは適正工期の問題等々が総合的に展開される中で取り組むべき課題である、こんなふうに思っております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 今おっしゃったことでは非常に難しいんじゃないかと思うわけですね。確かにおっしゃっていることはみんな正しいんです。そのとおりだと私も思いますが、雇用条件の問題にしても合理化にしても、そんなにすぐ効果のあらわれるものでもございませんし、高齢者の話をされましたが、実際今でも高齢者の方も働いていらっしゃいます。  そういった面で、これは建設省の調査によりましたら、三月の技能労働者の不足数は三・四%、前年の同月比で〇・九%ふえているというデータ、これは間違いないと思います。その上、いわゆる今後十カ年計画が始まるわけです。それはどういう景気の波が来るかわかりませんが、まずそういう労働需要がふえるというのは間違いないわけでございまして、そういう流れから見たら、今おっしゃっただけの条件では非常に難しい、そのように私は思うわけです。  そこで、もう一歩突っ込んでお伺いをしたいんですけれども、きょうから入管法の改正が施行されています。一部そういう情報の行き違いで急いで帰国されている外国人の方がいらっしゃるわけですけれども、確かに不法労働者という面ではまずいわけでございますが、いわゆる外国人労働者の問題ですね、これは建設省としてはどのようにお考えですか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) この問題は、率直に申し上げてひとり建設業の分野だけで判断するには余りにも重いといいましょうか、幾つかの幅広いもろもろの問題を抱えているテーマだと認識いたしております。いうところの我が国の雇用情勢にも非常な影響がありますし、我が国の社会環境にどういう影響をもたらすか、あるいは国民の意識がどう受けとめるかなどなど、大変非常に幅広い問題点等々にかかわるわけでございますが、事、建設業に関してだけで御答弁させていただきますと、私ども結論から言いますと慎重でなければならない、こういうふうに思っております。現実、毎年毎年のように不法残留として摘発されておりますいわゆる外国人単純労働者等々という方々について見たときに、三割以上の者が建設関係のいわゆる土木作業員として働いていたというふうな数字を見るにつけましても、私どもこういったニーズがあるということ自体を否定するものではございませんけれども、これはやっぱり大きな問題として私ども慎重でなければならぬ。率直に言って、今までの我が国のこの問題に関する基本姿勢というものは堅持してしかるべきである、こんな認識を持っております。  と申しますのは、先ほど来出ていますような我が国の技能工を中心とする労務者不足、こういった問題にどう対応するかというときに、率直に言って勤務時間の問題とか給与、労働条件の問題等々がいろいろと影響していることは間違いないわけでございまして、そういった状況の中で安易に単純労務者に依存するということは、建設業の雇用条件、労働条件、作業条件等々をいわば低いままに固定してしまうおそれはなしとしない。先ほど私申し上げましたように、今これから将来に向けて大事なことは、本当に基幹産業として今後の我が国の社会資本整備を支えていく上での重要な産業であるという認識に立ちますと、ここのところはやはり、先ほど先生にちょっと御批判いただきましたけれども、構造改善対策というものに本当に今官民が精力的に取り組んでいる中でございますので、これを一歩二歩具体的に進めるということをまず優先すべきである。    〔委員長退席、理事小川仁一君着席〕 そういった考え方から、くどいようですが、結論的には慎重に臨むべきものという見地に立っているものでございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 ですから、それは慎重でなければならないわけでございますけれども、当然法務省、労働省といろいろ調整しなきゃならない各省との問題なんですけれども、現実が先行するんです、すべて。ですから、今だってそういう需要があるから御存じのように不法就労者と言われる方々がいるわけです。それと同じように、これからの時代を考えましたら、どんどんいわゆる建設工事、土木工事は海外にオープンにしていかなければならない。例えばその受注をアメリカの企業がやった、そのアメリカの企業は工事を賄うために例えばフィリピンでもタイでもどこの国でもいいです、そこのいわゆる労働力を日本に連れてきて工事をやる、そういうこともあり得るわけです。そういう場合はどうなるのかといったような、いろんなケースがあるわけで、慎重でなければならないのは当たり前なんですけれども、それ以上にどうするという考え方が必要なんです。私はそのことを言っているわけでございまして、その点もう一度お考えございましたらお話をお願いしたいと思います。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 先ほど申しましたように、不法残留者として摘発されている者のかなりのものが土木作業員であるということは、それを雇用しているいわば建設現場がある、これは否定できないわけでございますが、私ども先ほど来申しているような考え方は、業界の中にもいろいろ御意見あると思いますが、実は業界の方々も要するに業団体レベルで見たときに専門工事業も含めて、いわゆる今の入管行政のあり方、単純労務者を入れることについて批判的、反対であるという基本的な見方が大宗を占めておるということは御理解いただきたいと思います。  もちろん、個々の企業の方がどういう考え方を持つかということについてはこれは別の問題かもしれませんが、そういった中で、私ども先ほど来申しているように今後を見通し、現実の課題というものを見たときに、あるいは建設業の今後のあり方というものを問うたときに、これは決して安易に臨むことはできないというのが、くどいようでございますが私どもの基本スタンスでございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 もう一つだけお伺いしたいんですけれども、これは国土庁の関係だと思いますが、近畿開発促進協議会というのがございまして、これ新聞報道されたんですけれども、要するに土地に関する情報を一元化してほしい、こういう要望がございまして、特にこの近畿の促進協では、一つは金融機関の不動産向け融資の府県別月別実績、二つ目が市町村別または法務局出張所別の月別土地取引の登記件数、三つ目が実際の土地売買価格に関する税務情報。    〔理事小川仁一君退席、委員長着席〕 こういう情報は地方自治体ではわからないわけで、その上でこの土地の高騰に手を打たなきゃならないという現状があるわけで、国土庁に対して、これは大蔵省とか法務省いろいろ関係するわけですけれども、そういう情報を一本化してきちんとやってほしい、こういう現場の声があるわけでございますが、この点に対するお考えを。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 地価対策を初め土地に関する施策を効率的に進めるためには、委員が仰せのとおり、土地の所有、利用あるいは地価等の実態を的確に把握して、そういった情報に基づいて進めることは非常に重要であります。そういう情報はそれぞれ国の機関、各省庁にまたがって分散しておりますし、また地方公共団体でも相当の情報をお持ちなわけでございます。したがって、それらの情報を可能な限り融通し合いまして、できるだけ私ども国土庁の方で総合的、体系的に整備できればというふうに考えておるわけでございます。  実はせんだって、近畿各県の知事、それと国土庁長官と会合をしました際にも、知事の方から土地対策の推進に関する要望書をひとつ出したいというお話がございまして、その要望書の中に、先生が今おっしゃっております、県が総合土地対策等を推進する際の基礎となるデータを国から提供いただきたいと。その中に金融機関の不動産融資の府県別月別実績、あるいは法務省の月別の土地取引の登記件数、さらには届け出後の実際の売買価格に関する税務情報、そういった情報が含まれております。それぞれやはり各省あるいは各情報の性格によりましていろいろ難しい点もあろうかと思いますが、私どもの方も関係省庁といろいろ御相談して、どういう形でどういう情報なら活用さしていただけるのか、その辺今後相談していきたい、そういうふうに考えております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 しっかりお願いしたいと思います。  次に、土地基本法が昨年末成立されまして、いよいよこれから実定法をつくっていかなきゃならないわけでございますが、しかし、この土地関連のさまざまな法律がございますが、私ちょっと調べたんですけれども、非常にいっぱい法律があるんですけれども余り使われてないものがあるんですね。例えば要請土地区画整理事業というのがございまして、四十八年九月二十九日施行、適用されたのはたった一件である。これはどう解釈したらいいんですか。

真嶋一男建設省都市局長

○政府委員(真嶋一男君) ただいまお話しの要請土地区画整理事業は適用事例が一件であるということはそのとおりでございます。この制度は東京都の区部等の特定市街化区域農地の宅地化を推進するために、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法として昭和四十八年に制定されたものでございまして、この区域内の地権者の方の三分の二以上のその土地の所有者が市に対して土地区画整理事業の施行を要請するということでございまして、区市はそれを受けたらば区画整理をやらなければならないという仕組みになっているのでございますが、この制度が今日までの適用事例は埼玉県の新座市に一件あるだけでございます。  この少ない原因としては、地権者が話し合ってその事業化の意欲が高まってきて三分の二以上も同意が得られることになる場合にはこの制度によらず、みずから土地区画整理組合を設立して自発的に事業を施行することが多いということが一つでございます。また、事業実施について地権者から事前に区市に相談があった場合に、区市が要請を受けるまでもなく公共団体がイニシアチブをとって事業を施行する例もあるというふうに聞いておりますが、結果としてこのような状態になっているわけです。  要請制度そのものは、地権者が資金的や技術的な能力等からみずから事業を実施することができない場合等において、公共団体の働きかけの機会を確保するとともに、要請を受けた公共団体は施行する義務を負うという意味で意義があると考えておりまして、地権者、公共団体双方にとっても事業の施行の一つの契機となる役割を果たしているというふうな認識を持っております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 随分説明をされましたけれども、実際に大騒ぎしてこの法律をつくって、ここのところ実施され適用されたのは一件という事実を私は言っているわけですよ。このためにもう物すごい労力をかけるわけですよ。まして、新都市基盤整備法に基づく事業はゼロ、御存じのとおりだと思います、ゼロですよ。それから大都市法に基づく住宅街区整備促進事業は七件。一生懸命法律をつくっても、実際適用されているのはこういう微々たるもの。何のためにつくった法律かというような現状があるわけで、これはどうなんでしょうか、制度上に欠陥があるんですか、この法律そのものが実情に合わないんですかどうなんですか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 今お話の中に新都市基盤整備法の御指摘がございました。おっしゃるとおり、これは昭和四十七年に制定された法律でございますが、その考え方は、一口で言うて収用権を付与された買収方式と区画整理方式を併用してひとつの町づくりをしようという考え方に立った事業法であるわけです。  ところが、この法律が想定し予定しています規模用件というのが実はありまして、人口五万人以上の人が居住できる新都市を建設する、こういう考え方になっているわけでございますが、この五万人以上ということになりますと、私どもの大ざっぱな推計で恐縮でございますけれども、大体二百ヘクタールから五百ヘクタールくらいの規模、これが想定されるところでございます。四十七年以降、我が国の地価の動向あるいは土地に対する国民意識の変化等々申し上げるまでもありませんが、こういう大規模な事業用地というものがなかなかその後見当たらない、見つけにくいという実は実情もございまして、今日まで言うなれば適用がゼロだと、こういった格好になっています。  これについて私どもは今率直に言うて、土地基本法が制定されて以来あるいはまた今日のいろいろな土地問題等をどう考えていくかという具体のテーマに直面しまして、この考え方は私ども大変重要な考え方であるというふうに認識いたしておるところでございます。したがいまして、この制度の仕組みがどうかということよりも、むしろここで予定している規模がいささか大き過ぎるかなと、こういったふうな受けとめ方をいたしておりますが、いずれにしましてもこの法律そのものとは申しませんが、こういった考え方というのは今後の私ども土地政策を進める上で大変重要な示唆に富んでいる、示唆に富むという言い方も大変失礼でございますけれども、一つの大事なポイントを盛り込んである法律だということでございますので、こういった考え方を踏まえながら私ども今後の土地対策をさらに進めていく努力をしていきたいと思っております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 それはせっかく法律をつくったんですから、大事じゃないとは言えないわけです。しかし、今理由おっしゃいましたけれども、十八年間もたっているんですから、だからしかるべきそういう適用の面積が広いということであれば小さくして、もっとそういう大事な法律であればうんと適用例をどんどんつくっていくとかできるわけですから、十八年間放置されているということは事実なんです。これは問題なんですよ。そのことをよく認識してください。  それから、最後に住宅対策で若干お伺いしたいと思いますが、これは午前中も話が出たんですけれども、例えば公営住宅の入居の所得基準の話がございました。これ全国一律なんですけれども、どうですか、地方公共団体、自治体にその適用を任したらどうか、私はそう思うんですけれども、どうお考えですか。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 公営住宅につきましては、御案内のとおり公営住宅法に基づいてやっておりますので、言うなら法律補助でございます。しかも、それは低額所得者に対していわゆるナショナルミニマム的な住宅の供給をやっておるわけでございまして、考え方としてそういう観点から全国一律の基準ということでやってまいっております。  ただ、先生おっしゃいましたような考え方もいろいろと指摘を受けていることは事実でございますが、なかなか制度の仕組み方がそういう考え方になじまないというふうに私ども思っているところでございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 もう一歩言いましたら、例えばこの公営住宅の毎年次のいわゆる建設計画と実績があるんですけれども、こういうずっと決められている根拠は何ですか。何を基準に決められているんですか、この目標は。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今のお話は五カ年計画の建設計画の目標だと思いますが、これは住宅建設計画法という法律がございまして、毎五カ年ごとに五カ年計画をつくる、そのときに公営住宅の事業量を書きなさい、こういうことで法律で決められているわけでございます。その場合に住宅建設計画法は、国民の住宅生活が安定するまでの間目標を立ててしっかりやりなさいという建前になっておりまして、毎五年に居住水準の目標を立て、それぞれ公的資金住宅につきまして、公営住宅、公団住宅、公庫住宅について戸数の建設目標を決めて事業を実施しているということでございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 要するに、こういう全国一律で平均とってこういう計画が組まれているから、なかなか実情に合わない。特にこの公営住宅にしたって、必要な地域というのは大都市圏に決まっているわけですよ。もっと各府県や市町村からいろいろな要望を上げて、そういうものに沿った計画の組み方、このいわゆる戸数計画もそうですし入居基準もそうですし、そういう公営住宅の供給の考え方というのはできないんですか。それが私は大事だと思うわけです。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今申しましたように国が補助をする事業の体系でございますので、五カ年計画そのものは国が決め、地方計画も国が決め、それを都道府県におろすという法律上はそういう体系になっておりますが、法律でも、必ずそういう体系で計画をつくる場合に都道府県からいろいろ資料をとり協議をし、それぞれの計画をつくるということになってますので、実質は公共団体の意見は十分入っておるところであるというふうに考えております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 入ってないから言っているんですよ。そういう現場の実情をよくつかんでいただきたいと思います。  それから家賃補助の問題、いろいろお伺いしたかったんですけれども、もう時間がないのでやめますが、この問題だけひとつお答え願いたいのです。要するに家賃補助とかという問題で国が手を打てない。東京都なんかの例を見ましたら、それぞれ江戸川区とか工夫してされているわけですね。むしろ地方の方が進んでいて、国の方が後追いで何ら手を打ててない、こういう現状をどう思われますか

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 国が大きな柱の政策をして、公共団体がそれぞれの地域の実情に応じてこれを補完して自分のところの立派な住宅政策を進めるということは、体系として非常にいいことだと思っております。  ただ、公共団体でやられておりますいろいろな政策の中には、いろいろと国が取り上げてもよろしいものもあります。例えば民間の地主さんが民間の金融機関からお金を借りて賃貸借を建てる場合、従来は公共団体が委嘱をしておったわけでございますが、その制度が東京からでき大阪でもやられたときに、国の方が、それでは半分をお手伝いしましょうという形で現在の特賃という制度がございますが、そういう制度もでき上がった経緯もあります。したがいまして、それぞれ公共団体が工夫をこらして地域の実情に合った施策を講じて大いにやっていただきたいと、かように存ずる次第でございます。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 民間の家賃補助の問題で建設省が原案をつくられまして大蔵省との折衝でつぶれたという、そういう経過も全部私知っておりますが、国が成功してこそそういう地方は後追いできるわけでございまして、しっかり建設省は力を入れてやってもらいたい。このことだけを言っておきます。  最後に、要するに前回の土地対策で私質問をしたんですけれども、時間なくて言えなくて、一つだけ追加してお話ししたいと思うんですけれども、個人がいわゆる資産形成するために、できたマンションとかをどんどん個人の資産形成のために買われているというケースがあるんですね。ですから、本当に必要な方が入りにくいというケースがあるわけです。  先日ある雑誌に載っておりましたが、東京の武蔵野市の実情で、水道栓の契約数が七万二千、住民登録世帯が五万九千ある。事業所とか学校とか病院とかそういうものは除きましたら、三千栓水道の栓が不明である。そのうち実勢世帯が千五百ぐらいある。残りの千五百は全く不明だと。極端に言うとだれも住んでいないんじゃないか、たまに一月に一回二回行っているかもわかりませんが。資産形成のために個人がマンションを買い占めるというか、こういうことがあるわけですね。必要な人が入りにくいということがある。だから、法人に対するさまざまな手当てというのは先日いろいろお話ししましたけれども、それは当然といたしまして、こういうことも何らか手を打てないのか。もっと必要な人が入れるような手当てを考えることができないのかということを最後にお伺いをしたいと思います。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 住宅には入居の必要な人が入るということは大変重要なことでございます。  ただ、今先生おっしゃいました武蔵野市のケースでいきますと、これは六十三年度の住宅統計調査ということで、住宅のセンサスみたいな調査ですが、これによりますと先生が言われた数字よりももっと多うございます。六千三百二十戸空き家がございます。これはもう東京全体でも一〇%を超しておりますし、全国的にも空き家がございます。  ただ、人が住んでないということはいろんな理由があるわけで、もちろんその中には先生御指摘のようなものもあるかとは思いますが、統計上は、別荘でたまたま調査のときには住んでないというようなもの、別荘、二次的な住宅が五%程度ございます。それから賃貸、お客さんを入居させたいんだけれどもお客さんが来ないというようなもの、あるいは売り出し中の分譲住宅、それから不動産屋さんに頼んでいるけれどもなかなか売れないとか入居者が来ないとかというのもございます。そういうものが大体東京都の場合には七割近くある。ですから、これはそういうふうに空き家があっていつも入居できるような状況でないと市場というのは成立しませんから、そういうものは必要でございます。  それから、土地の利用転換がありまして、住宅が取り壊されたり建てかえたりするときにしばらく空き家になることがございます。そういうものが二六%ぐらいというようなことで、いろんな理由がございまして、この中でどれがその言われましたような投資目的のものかというのは、結局所有者との関係をきちっと調べなければわからないということで、それが住宅政策上どこまでできるかというのは非常に大きな問題であろうかと思います。  したがいまして、公共的な分譲住宅についてきちっとそういう問題をフォローするということはぜひとも必要だと思っております。

白浜一良公明党・国民会議

○白浜一良君 終わります。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 私は、公共事業の赤字受注の問題、それにかかわりのある三省協定賃金の問題で質問したいと思います。  まず、建設大臣に基本姿勢をお伺いしたいんですが、先ほど望月建設経済局長が、今の技能工不足を解決するために若い人が入れるように努力をしなきゃならぬ、そう言われました。中建審の第三次答申を受けて、建設省は三年間の構造改善推進プログラムをつくられました。この中でも最も早急に業界全体で取り組むべき課題として、若者にとって魅力ある建設業ということを述べておられます。課題として、月給制とか賃金水準の向上等々、労働条件の改善を挙げているんですね。建設労働の中には六Kという言葉があって、つまり六つのKですね。給料が安い、休暇がとれない、格好が悪い、きつい、危険、汚いという言葉があるんですけれども、トップに給料が安いということがあるわけですね。最近若干上がってはきていますけれども、化学製品や鉄鋼などと比べますとやっぱり七割八割という、日給の比較でいうと低いんですね。  建設大臣に、この今の建設業の中へ若手、青年が入ってこられるように、この一番大事な問題としてまず労働条件の改善、特に賃金水準を上げることですね。それに対して建設省がどういう構えでまた覚悟で取り組もうとしておられるか、まずお聞きしたいと思います。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 建設業の労働条件につきましては、その改善のために構造改善推進プログラムをつくりまして、官民一体で今努めておるところであります。若者にとって魅力のある職場ということについてはそれぞれの企業におきましても工夫をされておりますし、最近は女子の従業員を採用することによってさらにやわらかい雰囲気をつくったり、いろんな工夫はされておるようでありますから、これはやはり今後とも建設省もこの辺については、いろいろの官民一緒になっての協力体制を組んでいきたいと思っております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 総務庁貯蓄動向調査、去年のを見ますと平均的勤労者世帯の年間収入は六百五十二万円なんです。これを日給に換算しますと、二百五十七日で割って約二万五千円なんですね。だから大体二万五千円、ここら辺を目標にすべきだと私たちは思います。労働組合の全建総連が掲げている協定賃金が二万六千円なんですね。それから建設関係の学者、労働組合が主体となってつくられた建設政策研究所、ここが発表した提言でも八時間労働、熟練工の場合二万四千九百円。法定福利費なんか入れますと二万七千五百円となっていまして、そこら辺を目標にしていくことによってこれは若い人も入ってくるということになってくると思うんですね。  さて、きょう何回も問題になりました全国の公共事業の入札の不調、これが問題になりました。この入札不調の裏には赤字受注というのがあるんですね。不調でなくて、ちゃんと落札したといっても物すごい赤字になるというんです。一々挙げませんけれども、建設関係の新聞では、六割赤字だったとか、首都圏では七割赤字だったとか、大変な実態がおととしあたりから始まっているんです。  建設通信新聞の去年の六月十二日号、ゼネコンの実務担当者の座談会がずっと載っているんですが、先ほど建設省の審議官が国の直轄工事には不調はなかったと言われた。この座談会を見ますと、国が赤字が一番すごいというんです。国の機関の発注工事で二一%強ぐらいの赤字、公団が一五%強、地方自治体が一四%で、国が一番赤字はすごいと。しかしみんな我慢してとるわけです。だから不調にはならないという状況があるんですね。  実態は御存じと思うんだけれども、公共工事の赤字がこんなにひどくなっているというのはかつてないことで、このままほうっておけない状況になっていると思うんです。異例なことに、東京都が不調が多かったために国に要望したという報道があります。東京都の要望の一つは、国庫補助制度による平米当たりの標準単価、この枠がある限りどうしても予定価格が低くなる、そうすると落札価格はもっと低いわけだからどうにもならぬという要望だというのですね。もちろん僕はいろんな複雑な原因があると思いますよ、この赤字受注という問題は。タイムラグということもありますわな。三月に積算価格を決めて四月から入札する、実際の支払いは建築の場合何割かできた後払われるということなどもあるし、タイムラグの問題もあるけれども、とにかく非常に厳しい予定価格で入札する、落札価格はそれより下だと。国の直轄工事の場合にはこの落札価格の最低を八〇から八五%としているんだが、地方公共団体の場合には最低価格さえ決めていないのもあるんですね。  ですから、こういう状況で、この仕組みの問題で建設省としては、例えば東京都の言う国庫補助制度による平米当たりの標準単価、これらの問題も含め、あるいは予定価格の低さ、何とかしなきゃならぬという改善案は研究中ですか、望月さんいかがでしょう。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 公営住宅の建築、建設に関しまして東京都からそういう要請が出てきたことは承知しております。ただ、私どもは、予算上の単価とそれから実際に予定価格を出すときの単価とはこれは全く違っておるわけでございまして、言うなれば予定価格で組んで入札に出すときにそれにふさわしい国からの補助金が欲しい、こういう中身でございまして、この点は東京都と十分にお話し合いをして納得のいく線で現在事業の執行をやっているところでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 いろいろ複雑な問題がありますけれども、きょうは三省協定賃金問題にひとつ絞って質問したいんです。  今までも私何回か取り上げたんですが、東京都がもう一つ挙げているのはこの三省協定賃金なんですね。この枠がある限りこの不調問題は解決しないと言って東京都も三省協定賃金問題を挙げています。それから、ことしの一月三十日、全国中小建設業協会の鈴木光男会長がこう言っている。労務費算定のベースとなる三省協定は実態と乖離しているし不合理な面があると、見直しの必要性を指摘したというんですね。建設工業新聞には「採算悪化はなぜ」というので長い連載がおととしにあったんですが、公共工事が軒並み赤字で、「ほとんど悲鳴に近い。そして、その最大の原因は、三省協定の労務単価が、実勢単価と話にならないほどかけ離れているためだと、業界の誰もが口を揃えて指摘する。」、こう言われておるんですね。だから、この問題が今の赤字受注でやっぱり焦点になってきた。業界の代表も、あるいは業界の新聞も、三省協定の問題をもっと見直せ、これをやらないと進まないということを言い始めているんです。  こう言われてきたので建設省の方も理論武装を始められて、建設省建設経済局労働資材対策室があちこち論文を発表しています。巷間そう言われているがというので、きょうこれに基づく答弁が出るかもしれないと思って私は前もって読んできたんですが、二つ論文あるんですけれども、「施工単価上昇の主な原因は当初、業界の主張にあった賃金の上昇のみでなく以下のとおり」といって、建築需要の急増で作業効率が低下したとか、職人確保対策費の増大だとかいろいろ原因挙げているんですよ。  しかし、僕はこれを見ておもしろいと思ったのは、「賃金の上昇のみでなく」というので、のみではないというんだから、少なくとも賃金の上昇も大きな原因の一つだということは認めておられるんでしょう、どうですか。こういう業界でいろいろ問題になっているこの今の実態との乖離、その中でこの三省協定賃金の問題の見直しを求める声が強くなっていることについて、建設省の、こういう論文でのあれじゃなくてもっと腹を割った答弁をお聞きしたいんです。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) これはもう先生には申し上げるまでもないことでございますけれども、公共事業の発注に当たって、その主要な要素である労務費については適正な単価というものが大前提になるということで、それを導くための労務賃金の実態調査というものを毎年私ども十月にいわゆる三省合同で行っております。  具体的には、公共事業の数一万件、これを対象にしまして、約十五万人の建設労働者の賃金の支払いの実態を賃金台帳によって調べさしていただく、これがすべてのスタートポイントでございます。賃金台帳を転写あるいは転記することによって行うわけでございますが、その際に、その間において今先生御指摘のようにこれが実態と合っていない、乖離が大き過ぎるというふうな声等も私どもそういう書物等で散見することはございますが、私どもの立場から申し上げさしていただきますと、そもそも賃金台帳というものは正確に記載されているものという前提に立たないとこの種の調査は成り立たないわけでございます。  そういったことから、私ども、昨年は今お話しのようないわゆる不落問題等々も巷間いろいろ言われる状況になっている中で、しかも具体的に賃金の問題も言われる中で、特に賃金台帳の正確な記載ということについては大々的なキャンペーンをやらしていただきました。これは建設省だけが旗を振ってもできることではございません。特に中堅業者団体でありますいわゆる全建、こういった団体を通じましても具体的な呼びかけをして昨年の調査はやらしていただいておるわけでございまして、個々のどういう場面でどういう御判断をされて今のお話のような御発言をなさっているのか私ども承知はできませんけれども、建前としては私ども今の調査の仕組みというものは基本的に間違っていない。となれば、そこでの賃金台帳は正確に登載されているということを前提にやるしかこの種の調査は成り立たないということは御理解いただきたいと思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 いつもそういう答弁をされるので、今度私どもも実態を調べたんです。  最大手ゼネコンの第一次下請に行きまして、昨年十月の賃金台帳を見せてもらったんです。ここには、現場に約三十社入っているんです。賃金台帳をまともにつけているのは五、六社だというんです。この程度ですよ。あとは末端の事業者のノートに出面が書いてある程度なんです。見せてもらった一次下請の賃金台帳を見ますと、長年直接雇用している型枠工、所定内八時間の基本給は熟練工二万四千円でした。今度の調査を見ますと、東京は型枠工一万八千六百九十一円なんです。我々が見た去年の十月、同じ十月で見たんです。二二%おたくの調査は低いんですよね。だから、かなり実態とかけ離れていることが一つわかったんです。  もっとおもしろいことがあります。幾つかの会社へ行ったんですが、これは土木主体の大手ゼネコンの一次下請の場合の賃金台帳、この賃金台帳が調査票と同じになっているんですね。調査票兼なんですね。これをコピーして調査するわけです。非常におもしろいことがあるんです。約束があってここで一々ちょっとお見せするわけにいかないんだけれども、こっちは、いつも雇っている労働者の日給を書いてある、日給月給を。こっちは、臨時に雇った工長一人、土工数人の賃金台帳が書いてあるんです。この基本日給は余り変わりないことがわかった。基本日給プラス基準内の手当を入れて、それからあと現物支給を入れて、それからボーナス割を入れる、四つ計算することになっているんですね。  おもしろいのは、臨時に雇ったケースは、割り増しの対象とならない手当、特別の手当というのが一日七千円から八千円ついているんです。いつも雇っている方の人にはほとんどついてないんです。千円か二千円程度です。六千円の差があるんですよ。これは基準内手当のところにはゼロで入ってこない。だから、実際にはそういう臨時に雇っている人にはいつも雇っている人より六千円高く払っている。ところが、これはあなた方の十月の調査にはデータに入らないんだ、これが。ははあ、こういうところで実態との乖離が出てくるんだなということが実際に行って見せてもらってよくわかりましたよ。これはまともに書いているんですよ、まともに書いてそうなっているんだ。  それで、建設省のこの調査実施要領等を私見ましたよ。それで、今の割り増しに入るの入らないの、いろいろ書き方を全部調べてみると、これは法律違反じゃないんだ。だから、こういうふうにあなた方の調査に実態が出ないような、賃金台帳にちゃんとつけているところでさえそうなっているんだということが一つわかりました。  それで、これが今実態なんでよくお調べいただきたいんですが、この問題は予決令で決まっているんですね、法律で決まっている。予決令第八十条の二で、「予定価格は、」云々、「取引の実例価格、需給の状況、」等々、「等を考慮して適正に定めなければならない。」、実例価格を考慮しなければならない。公共事業の場合にはだからこういうふうに非常に低いんですよ。だから、私は民間の実例価格、これもやっぱり見るべきだと思うんです。そうでなければこの予決令の実例価格に当たりませんからね。民間との乖離はもう実際にひどくなっているわけだから、局長、どうです、私の今の実態についての報告を含め、本当に予決令に従って取引の実態を反映するという以上は、新しく民間工事も調査に組み入れるべきじゃないか、こう私は思うんですけれども、いかがでしょうか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) くどいようですけれども、私どもは賃金台帳というものは正確に登載されているものという前提で調べさせていただいているのが、今先生御指摘のようにいろいろその登載のあり方について実情がこうだという御指摘、いささか私ども戸惑いながら伺わせていただいた次第でございます。  それはそれとして、今のお話の公共事業のみならず民間工事も含めてという御指摘の点でございます。実はこれは率直に言いまして、民間工事で働く例えば技能工の方、公共工事で働く技能工の方、これは必ずしも別の人じゃないわけですね、言うまでもなく。同じ人があるときは民間の現場におり、あるときは公共事業の現場におるというふうなこと等考えますと、民間工事だろうと公共工事だろうと当該労働者が具体的に手にする賃金というものは日に日に現場によって違うということはちょっと考えにくいなと、こんな感じを実は持つわけでございますが、そういったことを考えますと、民間も公共も基本的には賃金は具体的に個人の手に渡るものは差がないものではなかろうか。  ついては、その調査のことについてでございますけれども、民間工事まで含めて調べるということがそういった意味において私ども果たして必要かどうかということについて基本的に疑問を持ちますが、現実の問題として私ども公共事業の場合には、毎年毎年の賃金実態調査があるぞということは、発注者はもとよりでございますが、受注する企業においてもその現場についてはいわば理解をしている。それだけに、調査もそういった前提で進められるわけでございます。ところが、突然に民間の現場について調査するということになりますと、果たしてどれだけの協力がいただけるものかどうかなどなどいろいろと問題点があろうかと思います。  そういった意味で、私ども冒頭申しましたように、民間の現場で働くのと公共事業の現場で働くのと、同じ人が働いて賃金に差があるはずがないという気持ちから申し上げさせていただきますと、今の三省調査のあり方で基本的にはいいはずである、こんなふうに考えているところでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 いや、私がさっき出したのは、つまり六千円実際にはもらっているのに調査には六千円より低く出るんです、この土工の場合。そのまことに低い調査であなた方は三省協定賃金なるものを決めて、それで設計労務単価を決めちゃうわけでしょう。そのために、予定価格は実際より乖離しちゃうんですよ。その実態を、あなたは局長なんだから口でそういう基本的になどと言うんじゃなくて、そのために今公共事業の赤字というのがふえているんだから、公共事業のレベルが下がったら国民全体の問題なんですから、そこをやっぱりもっと真剣に、私にどううまく答弁しようかとかいうんじゃなくて、この事実に対して建設省としてどういうふうに取り組むかということが問題なんです。  それで、実際低いもので予定価格が決まるでしょう。ところが、それからその次の大問題が起きるのは、これは重層下請構造ですよ。中建審の今度の第三次答申もこの元請下請構造、この構造改善を最大のテーマとして書かれていますわな。だから、元請が受注して下請にやっていくわけでしょう。ところが、一次、二次と重層でいくでしょう。どういうことになるか。下請契約は普通材工込みというので行われて、材料費それから工賃、経費、これが込みなんですよ。それで、型枠の場合は平米当たりとか鉄筋の場合はトン当たりとかいって、それで単価が決まるわけでしょう。それを下請におろしていきますから、つまり賃金と経費が込みなんですよ。賃金がこのうち幾らなんというので下へおりていくわけじゃないわけだ、賃金と経費が込みで行くわけだ。それで、利潤なんていうのは計算してありませんから、それでだんだん下へ行くたびに中間マージンは取っていきますわね。  そこで問題になるのは経費率の問題、経費率というのがやっぱり実態と非常に違っているということであります。ある雑誌に、「建設政策」というさっき言った研究所が出し始めた雑誌ですけれども、「私はゼネコンの建設現場におります」という岡本さんという方が実態を言っている。一般管理費として払う金は一六%、しかし下請からの報告では四〇%、私のこれまでの経験では大体三五から三六%かかる。だから経費率二〇%なんて言われているんだが、実際には三五、六%、四〇%かかっているケースが多いというんです。これは福利厚生費なんか入っていますからね。  ところが、経費と労賃込みで受けているわけだから、そうすると経費が実際に上がると労賃を削るしかないわけですよ。労働強化やらすか労賃削るかですよ。だから、重層下請構造でもともとさっき言ったように実勢価格より低い労賃の単価で決められたものを受けて、それを下請でやっていくと、中間マージン取っていきますから、実際に経費率が高いと労賃を削るわけですよ。だから、大体このゼネコンの建設現場の方は、私が見るところでは元請の契約単価の六、七割で労働者に支払われているようですと。重層下請の問題がある。二次、三次下請の労働者は、中間マージンを取られて、手に渡るのは六割から七割の労賃だということになっていくんですね。  建設一般の北海道の労働組合が調査した数字がありますけれども、これは一般土工の場合で千三百六十一名調べて、加重平均八時間で七千四百九十円、これは男です。女性の場合には五千三百九十三円。三省協定賃金の軽作業員の六千二百円よりも八百円まだ安い。実際には、本当にそういう低賃金で働かされているような状況がやっぱり生まれていくんですね。  ですから、この第三次答申に重層下請構造にどう取り組むかと書いてあるんだが、やっぱりこの問題点を考えなければならない。労賃と経費の込みで、しかも下請へだんだんおりていくと、利潤なんて考えてない。それが結局労働者にかぶさっってくるという、三省協定賃金が実行されていくプロセスで、建設業の特別な仕組みからこういう驚くべき状況になっている実態、これを御存じかどうか。ここをどう改善するかという根本問題が今出されていると思うんですけれども、その点局長どうお考えになりますか。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 先生ただいま賃金のことから切り口として万般にわたっているという前提でと思いますけれども、基本は元請、下請のあり方ということを御指摘いただきました。私ども、賃金がそういう格好で今六割とか七割という数字も出ましたけれども、このことについてイコールそれは賃金のみで見ていいのかどうか、これは基本的に問題があると思います。  というのは、言うまでもなく、元請、下請あるいはその下請という関係であろうとも、私どもが言うまでもありませんけれども、一括丸投げ下請というものは本来あってはならないわけでございますので、元請としてやるべきことはちゃんとやるということの中で、適正な経費というものは当然そこでとどまることは、これは否定するべきものではない。ただ問題は、そういったことはもう前提に踏まえながら、今問われているのは、もろもろの問題を私ども理解し認識しながら、元請と下請のあり方というものは大変重要な問題である。これは三次答申の中にも盛られていることでもありますし、私ども昨年から取り組んでおります構造改善プログラムの最重点テーマの一つに位置づけているのもその点でございます。  いずれにしましても、そういった問題も含めながらのもっと幅広く全般にわたる元請と下請との関係、こういったものを新しくどう見直していくか。一口で言うならば、元と下という関係よりもむしろ適正な機能分担関係の構築という観点からどう見るか、こういうふうな認識で今取り組んでいるところだと思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 この三省協定賃金は昭和四十六年からですね、私はやっぱり今こういう問題に本格的に取り組むべき時期に来てしまったと思うわけです。きょうは国際政治を論ずるのじゃないんだが、東ヨーロッパでもソ連でも、ある仕組みがあって、それはある程度機能していた時期があったけれども、それが実態に合わなくなって、国民の消費ニーズやそれからハイテクノロジーなんかに合わなくなってくると、ああやって問題が噴き上げてきて、変えなきゃならなくなるでしょう。そういう時期がやっぱり来るんですよ。  三省協定賃金問題は私も何回か取り上げてきたんだけれども、いや、これはいいんだいいんだという答弁だった。しかし、おととしあたりから公共工事にこういうふうに赤字受注がうんとふえてきて、入札の不調も広がってきた。きょうも何回か問題になりましたね。それで、もう悲鳴が業界から聞こえてくるということが問題になり、建設省もそれに対する反論の論文も用意しなきゃならなくなってきている段階でしょう。しかも今、公共事業を広げなきゃならぬ、これはいろいろ問題あるけれどもそういうときですよ。公共工事、公共事業というのは国民の税金でやるんだから、安ければ安いほどいいというわけではないわけです。やっぱり良質な工事でなければ、それこそ国民のニーズにこたえることができない。良質な工事をやるためには良質な労働力が確保されなきゃならぬ。政府は公共工事を大幅に拡大しようとしているんだけれども、そこでこういう赤字受注その他の問題点と取り組まなければ不調はふえる。赤字受注だったらどうなりますか、企業は。何で赤字でやるかというと、やっぱり断ると来年もらえないということで、赤字でも頑張っちゃうんです。民間の方でもうけてやろうということになるんでしょう。いつまでも続きませんよ、こういうやり方では。  やっぱり企業にも適正な利潤が保証されていかないと、公共工事の質そのものは上がらない。そのためには、今枝能工の問題というのがあるんだが、本当に優秀な技能工も公共工事に従事できるようなそういう賃金をみんなで準備していかなければ、公共工事の施行の基礎そのものがやっぱり揺らいでくるというふうに思うんですね。だから、今のこの設計単価程度の賃金では優秀な労働者を建設業に引っ張ってくることはできない、若い人たちも入ってくることができない、そういう状況になっていると思うんですね。  建設省は、去年の十月に年齢の調査をしたそうですね。年齢調査やって、高齢化が進んでいると。建設業は平均年齢四十六・二歳。三十九歳以下はついに三〇%を割った、二十九歳までは一〇%しかいない。そういう状況に今なっているわけだから、それであなた方のプログラムで若手労働力のために賃金その他の改善を掲げていらっしゃるわけでしょう。僕はきょう幾つか問題を指摘したけれども、そういう問題を検討すべきところに来ていると思うんですね。  そのことの一つとしては、これは前からずっと要求しているんだが、労務費の単価を公表すべきだと。公表しないしないといつも言われるけれども、みんな知っていますよ、載っていますよ、詳しいのが新聞その他に。公表してないといっても全部載っている。私もここに持っています。これ公表しても、予定価格の上限がある以上、入札が不公平になることはないです。公表してあれば、下請の末端の労働者も少なくとも設計労務単価を下回らない賃金をもらうという根拠がやっぱり生まれると思うんですね。  だから私は最後に、そういう状況にあってこの三省協定賃金の問題をやっぱり本格的にもう一度検討してほしい、公表問題も含めて。今の公共事業の赤字受注その他、あるいは不調がふえているという問題で建設省が、我々野党が追及質問すると、いや今のでいいんだとお答えになっているだけでは済まないところに来ているんじゃないかと思いますので、この際本気で検討していただきたい。建設大臣に、そういう検討の用意があるのかどうか、最後に御質問したいと思います。

望月薫雄建設省建設経済局長

○政府委員(望月薫雄君) 先生からるる御発言賜りましたが、やっぱり私伺いながら改めて感じますことは、だからこそ本当に正確に我々調べたいし、正確に賃金台帳登載をしていただきたいということに尽きるわけでございます。言うなれば、私ども決して公共事業のための単価を意図的に下げる目的もあるはずもありませんし、またその必要も全くないわけでございまして、先生の御発言にもありましたが、これからの社会資本整備に当たって、これを支えていく建設業あるいは建設で働く方々の賃金というものが適正に払われるべきものである、それは適正であるものは適正に記載していただき、それを私どもの発注に当たって前提にさせていただきたい こういうことであるわけでございますので、くどいようでございますが、私どもは本年も引き続き正確な賃金台帳登載ということについての御努力を業界に一段と求めてまいりたいと思います。  それから公表のことでございますが、もうこれは先生御存じのことですけれども、毎年の十月の実態調査の結果は、公共事業労務費調査という格好で県別あるいは職種別に平均値を私ども公表させていただいております。ただ、くどいようでございますが、設計単価ということになりますと、これはいささか公表を差し控えさせていただかなきゃならぬという従来の基本姿勢をとっておりますので、実態は調査の結果はこうであったということを私ども公表することによって、その辺は一応役割は果たさせていただいておるつもりでございますので、御理解いただきたいと思います。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま局長が答えたとおりです。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 終わります。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 連合参議院の新坂でございます。  本日は、予算の委嘱審査ということで、時間が限られた中での審査でございますので、効率的に話を進めていきたい、かように思っております。  新しい時代になりまして、情報の高度化あるいは国際化の本格的な到来というような時代を迎えつつありますが、これからの日本の建設、本当にそういった時代の要請にこたえていく必要があるのではないかということで、きょうはそういう考え方を含めまして大臣ともども論議を深めてまいりたい、かような立場から質問をさせていただきたいと思っております。  それで、一つに絞りまして、関西の文化学術研究都市、これについては既に建設が行われておるところもありますし、これからのところもあります。この学研都市については、関東の筑波研究学園都市が既にある意味では先行モデルとして進められております。この筑波の研究学園都市は人口二十万人というものを想定して今進められておりますが、この学園都市の方は、一つは昔の教育大学、筑波大学を中心にした大変高度なレベルの学問研究に寄与させたいということと、もう一つはやはり東京の一極集中、これをできるだけ抑制して拡散していこうという意味での、二つの大きなテーマで筑波の研究学園都市は建設されているというふうに伺っております。  さて、関西の文化学術研究都市でございますが、京阪奈、京都、大阪、奈良、ここに広がる丘陵地帯に今度は三十八万人ということで、筑波よりは十八万人多い人口を設定した一つの研究都市ということでございます。ニュータウンとして三十八万人というのはかなり大きな実験都市にもなろうかと思うのでございますが、まず最初に関西での学研都市づくりについてのいわゆる意義と申しますか意味づけをどういうふうに佐藤大臣は考えておられるか、まずその所信を伺いたい、かように思います。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 新坂先生にお答えいたしますが、もう先生実は御高承のとおりでございますけれども、関西文化学術研究都市の建設は、近畿圏において培われてきた豊かな文化、学術、研究の蓄積を生かし、歴史、文化、自然環境に恵まれた京阪奈丘陵において、二十一世紀に向けた創造的かつ国際的、学際的あるいは業際的な文化、学術、研究の新たな展開の拠点づくりを目指すものであり、新しい近畿の創生に貢献することはもとより、我が国及び世界の文化、学術、研究の発展並びに国民経済の発達に寄与する重要なプロジェクトであると考えております。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 そこで、この都市でございますが、既に一部できたところ、それからこれから造成工事をしてつくっていかなきゃならないところ、いわゆる京都府、大阪府、奈良県という三つの自治体にかかわり合っております。それからもう一つは関西財界ともかかわっております。そういう意味で、大変一元的にいかない複雑な組織の上に乗って進めていかなくちゃいけないということで、そういう意味でも一つの実験都市づくりではないかというふうに考えております。  それで、せっかく関西にできるということでございますので、昔から俗な言葉で関東は欧米、関西はアジアという、ちょっと古い話で恐縮ですが、明治以来箱根の山を越えて欧米、箱根の山の西側はアジアというふうに、貿易面でもあるいは古来からの文化、歴史、かかわり合いがそういう特色を持って発展してきた土地柄だと思います。そういう意味では、せっかく関西にこういうすばらしい文化創造の都市というものをつくるわけでございますから、何かアジア的な関西の特色を生かした都市の研究所づくりというものもあってしかるべきではないかというふうに考えます。  それからもう一つは、これは巷間言われますけれども、やはり国際化社会時代を迎えまして、やはり外国人のお客さんを招いた国際会議等も頻繁に行われるような土地柄になると思います。そういう意味では、いわゆる成田の飛行場に次いで泉南沖に関西空港が間もなくできます。そういうところとのネットを生かした特色のある都市づくりをしていただきたいものだというふうに思っております。  いろんな要素がございますけれども、こういったアジアの特色を生かしたような研究所づくりというようなものができるかできないかということでございますが、ひとつ局長さんで結構でございますが、どんな構想になっているかというのをちょっとお話しいただきたいと思います。

三木克彦国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(三木克彦君) 御指摘のとおり、近畿圏は歴史的にも地理的にもアジアあるいは太平洋区域とも大変かかわりの深いつながりを有しているところでございます。近畿圏でも、近畿圏のいろんな整備計画その他アジアとのつながりを深めていくという御提言をされているわけでございます。そういった意味から申しまして、御指摘のように地域特性を生かしましたつながりの深い研究所づくりをすべきであると考えております。しかしまだ現実にはこういった研究所の構想は具体化しておりませんが、大きな方向としてはそういうふうな方向に行くべきものだろうというふうに考えております。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 やはり二十一世紀初頭、二〇二〇年ごろを想定されているというふうに思います。長寿社会といえ、私も二〇二〇年までにはお迎えが来ているのじゃないかというふうに思いますので、これはやっぱり将来の新しい時代にふさわしい、日本の国家あるいは民族が世界に貢献できるようなすばらしいやつを、せっかくお金をかけてつくるならやってほしいなという願いでございます。特にアジア、特にモンゴル種族といいますか、モンゴル、中国、朝鮮、日本という中でのかかわり合いもあるわけでございますから、そういう意味ではアジア研究所とかあるいは朝鮮研究所あるいは中国研究所といったような世界に冠たるものを、アカデミックな、東先生がやられているような、実際に国際高等研究所というようなものもできるそうでございますけれども、そういった意味でのアジアに冠たるといいますか特色のある研究所もつくってほしいなという希望でございます。  さて、具体的でございますが、国際化の中で特にアクセスといいますか、飛行場、関西空港からこの京浜奈丘陵へどうやって交通をネットしていくかというのが非常に大きな問題になります。  そこで、具体的に例えば航空のネットワーク、要するに空の方ですね。鉄道あるいは実際に自動車道路があると思いますが、具体的に例えばそういう航空ネットワークでやった場合に、コミューターの発想もありますけれども、成田空港は午後九時から午前九時、この間夜中はもう閉鎖されて、実際にはどんなにVIPが来ようとそこは閉鎖されて使われないわけですね。そうすると、関西空港は二十四時間、海上都市でございますから夜中であろうと着いたらそのまま翌日の京阪奈のどこかのコンベンションで会議できるように運べるというふうなこととか、緊急の場合にも運べるような、例えば二十名乗りのヘリコプターを使って、ヘリコプター基地を設けてそこからピストン輸送できるような施設にするとかというふうなことが航空ネットワークでは考えられるんではないかなという気もいたします。それから鉄道、道路、こういう三つの点について具体的に今どういう進捗状況なのか、あるいはこういうものが計画にのっているというふうな、三つのそれぞれのジャンルについてのお話を聞かしていただけたらなというふうに思っております。

三木克彦国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(三木克彦君) 二十四時間空港でございます関西国際空港が開港するわけでございますので、新しくできます関西文化学術研究都市とのアクセスを重視すべきである、御指摘のとおりだと考えております。  それぞれにつきまして御報告申し上げますと、まず鉄道に関してでございますが、これは関西国際空港関連施設整備大綱というのが六十年十二月に決定をされております。これに基づきまして整備を図っていくということでございます。この考え方は、関西文化学術研究都市など近畿圏におきますプロジェクトがいろいろございますが、そのプロジェクトの動向を考慮いたしまして進めていきたいというものでございます。平成元年五月の運輸政策審議会答申に盛り込まれております京阪奈新線、これの具体化が極めて重要でございます。相当長期的な展望に基づいての計画でございますが、輸送需要の動向や採算性の検討を踏まえまして実現に向けて努力をいたしたいというふうに考えております。  次に、道路についてでございますが、これも同じように大綱に基づきまして整備が進められております。近畿自動車道の天理吹田線、和歌山線、あるいは第二阪奈道路、第二京阪道路等の整備を行いますほか、高規格幹線道路といたしまして京奈和自動車道の促進が重要でございます。こういったものにつきましても計画的な整備を進めていくことが重要でございます。  航空ネットワークについてでございますが、航空需要の動向を勘案して航空ネットワーク等の形成について検討を進めるというふうに大綱で決めておるわけでございますし、また関西文化学術研究都市の建設に関する基本方針におきましても同様に定めておるわけでございます。文化学術研究都市の事業の成熟とあわせましてこういったアクセスが並行的に整備されるように努力をしてまいります。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 ちょっと細かくなりますけれども、この鉄道のネットワークで大阪の難波から生駒まで来て、生駒から今度は学研都市の方に新しい線路をつくるという構想があるというふうに聞いておりますが、この構想についてはどの程度まで進捗しているのか、あるいはまだ構想の段階なのか、おわかりになりましたら教えてください。

三木克彦国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(三木克彦君) 構想の段階でございまして、これは京阪奈新線と言っているものでございますが、二〇〇五年までに整備することが適当であるというふうに運輸政策審議会で答申をいただいているものでございます。近鉄の東大阪線の生駒駅を結びまして京都線の高の原駅へ連絡する路線というふうになっております。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 この三十八万人都市でございますけれども、一カ所に集中するというよりは京阪奈でそれぞれの自治体がそれぞれの計画でもって都市づくりをするということでございまして、幾つかの拠点に分かれていわゆる建物を建設していこうということでございますが、国際高等研究所というふうな研究所はノーベル賞受賞者クラスの方を招いて研究していこうというような、大変世界でも一、二を争うような頭脳の持ち主の方を招いての研究所となるということでございます。  私がちょっと気がかりなのは、こういう非常にハイレベルの研究をする場合に、生活は生活あるいは研究は研究でいいんでございますけれども、いわゆる生活文化施設といいますか、例えば筑波の方は既に外国人千六百人おるそうでございますけれども、この三十八万人でどのくらいの外国人が、例えば外国人留学生も含めて研究機関あるいは学校で学習されるのかわかりませんけれども、一つは、人間はパンのみに生きるにあらずといいますか、宗教的な寺院といいますか、例えばアラブ各国から来る人たちのために回教寺院というような形、いわゆる一日に二回アラーの神に向かって礼拝しなくちゃいけない。関西では宗教寺院というと、神戸に回教のための寺院があるのですけれども、これなんかも例えばそのために京阪奈に住んでいる研究者が電車なんかを利用して神戸まで行って寺院で礼拝しなくちゃいけないとか、あるいはキリスト教、すぐ考えるのは新教と旧教の礼拝所といいますか教会が建てられるのかどうかというような問題もございます。  それから、とにかく来てもらって生活できればいいということではなくて、二年三年になると奥様もあるいは子弟も同伴されてくるのじゃないか。そういう場合に、日本語学校だけがあったのでは子供の教育に決してマッチするものではございませんので、小学校、中学校あるいは高等学校でもいいんですが、英語で教育ができるような施設ができ得るのかどうかということでございます。神戸にアカデミースクールもございますけれども、そういうこともやっぱり神戸ゆえにできていることでございます。  それからまた、心置きなく学習、研究していただくためには、例えば病気になった場合に英語でもって、あるいは自国の言葉でもって看護婦さんなりあるいはお医者さんが相手してくれるような、精神的にゆとりを持てるようなそういう学習ができるのか。病院は建つかもわかりません。しかし、病院で通訳がつきながらここが痛い、あそこが痛いというような形でもって、大変ストレスを感ずるような治療しか受けられないような施設しかなかった場合、これはやっぱり何となく早く国へ帰った方がいいのじゃないかなという精神状態になると思います。そういう意味での、例えば東京にある聖路加病院的な、ドクターも言葉ができるし看護婦もわかるというふうな形の施設がつくられるかどうか。  というのは、今の全体の構想の中で見ると、研究施設中心、あるいは日本の学者先生たちが外国人を招いてやる施設を中心に出てきておりますけれども、そういう国際化時代になって国際人を招いて、そこで心置きなく研究できる、来てよかったなというような形ができるような雰囲気の施設もつくっていくべきじゃないかなという気持ちがするのでございますが、いかがでございましょうか。

三木克彦国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(三木克彦君) 文化学術研究都市の基本方針の中で、外国人の研究者の方がどの程度になるかという想定をいたしてございます。研究者はおおむね三万人ということでございますが、そのうち外国人の研究者の方は千人、三%から五%ぐらいになるのではないかというふうに基本方針では想定いたしてございます。ただ、御指摘のとおり、国際化がますます進むということになりますと、外国人研究者の比率は相当上がるのではないかというふうにも考えられるわけでございます。  そこで、先ほどお話に出ておりましたような国際高等研究所につきましては、ノーベル賞受賞者クラスの学者の方をお招きして研究施設も立派なものをつくる、また居住をされる環境につきましても、学者村をつくりまして、そこで研究も生活もレベルの高いものにしていただくということを考えておるわけでございます。そういう意味で申しますと、ただいま御指摘のございました文化的な側面あるいは医療の問題、こういったものにつきましても居住環境の中でいろいろと外国人の方々の特性を生かした措置が必要ではないかというふうに考えております。  本年度、建設推進方策調査、この調査費を要求をさしていただいておりますけれども、この中で、昨年までは居住システム整備の方策のあり方についての検討をいたし、基本的な居住システムを考えてきたわけでございますが、今年度はただいま御指摘のありました文化的側面、あるいは医療の問題、こういった問題についてこの調査費の中で研究をさしていただきたい、こういうふうに大体考えております。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 この学研都市の地域は、三千三百ヘクタールという大変広い地域を対象として建設していくということでございます。昨今、もう本当にこれは常識になっていると思われるぐらい東京から起きました土地高騰の波が特に関西に広がって、そして二〇二〇年という非常に長いスパンで上物を建てていくというようなことでございますから、やはり心配は、これはもう計画としては何か建つのはわかっているわけでございますから、そういう意味での土地の確保といいますか、いわゆる投機的なものを排除した公共的な用地にかかわる万全な確保対策、これがうまくできるかどうかというのは大変気がかりなところでございます。この点いかがでございましょうか。

藤原良一国土庁土地局長

○政府委員(藤原良一君) 仰せのとおり、これから関西文化学術研究都市の計画を推進する上で、投機的な地価高騰を抑制するということが非常に重要だと考えております。  この地域につきましても、早い区域は六十二年の末ごろから監視区域を指定してきておりまして、その後順次監視区域の拡大、あるいは届け出対象面積の引き下げを行ってきております。それにもかかわらず、非常に地価が高騰しております。 平成元年及び二年の地価動向を見ますと、大体二年間で倍ぐらいも上がっておるというところが多いわけでございまして、そういう状況に対しまして、この監視区域の届け出対象面積を引き下げるように指導してまいりましたが、平成一年の夏からことしの二月ごろにかけまして順次面積の引き下げを行いまして、現在では計画区域の市街化区域全域にわたりましてこの届け出対象面積を百平方メートル以上としておりますので、今後こういった中で十分投機的な取引の監視はできるんじゃないかというふうに考えております。引き続き監視を厳重にしてまいりたいと思っております。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 非常に気がかりな問題点を論議の中で指摘したわけでございますけれども、趣旨は、何といいますか、できるだけ関西の特色あるいは日本の世界への文化的貢献度というものを一つの遺産としてつくり上げていただきたいなという観点からお話ししているわけでございます。  時間も限られておりますので、最後に、やはり国際化の視点でユニークな学研都市をつくっていただきたいということでございます。長官の決意、抱負を伺って終わりたいと思います。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) お答えいたします。二つほど先生の御指摘にお答えしたいと思います。  先ほどの御質問の中、アジア・太平洋地域に関する何か文化的なものをつくったらどうかということですが、私は実は選挙区は広島でございますが、関西経済の特色というのを知っておりますし、また戦後に関西の貿易がアジアに果たした役割も知っているところでございまして、それは当然の感じがするんです。これは財団法人の関西文化学術研究都市促進機構に先生の意向を伝えたい、こう思っております。  また、先ほどの局長が答弁しました、宗教、それから教育、医療に関する点、これはもっともでございます。その分を含めて実は今関係者でいろいろ調査している段階ということでございまして、これには先生御存じのことでございますが、関係者の合意というのが必要です。また、地元民の同意も必要だということでございまして、非常に難しい点もあるかと思いますが、前向きに検討に努力したい、こう考えております。  今先生のおっしゃった点につきましては、やはり関西文化学術研究都市は文化学術研究の拠点となるとともに、人間性豊かな快適な居住環境を確保し、来るべき社会に対応し得る新しいモデル都市となることが期待されています。国土庁としては、今後、国際化、情報化に対応した多様な取り組みがなされるよう努めてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

新坂一雄連合参議院

○新坂一雄君 終わります。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 私が最後の質疑者でございます。よろしくお願いをいたします。  海部総理がさきの衆参両院本会議の施政方針演説で、東京通勤圏でこの十年間に百万戸を目標に新たな住宅を供給するという方針を打ち出されましたが、建設省としても百万戸構想に関連して今回関係法令の改正を提案されています。東京圏では、建て売り住宅が平均サラリーマン年収の七・五倍、マンションで七倍にもなっており、住宅取得は極めて難しくなっていますが、実際に関係法令の改正による住宅供給の見込みをどのように見ているのか、まずお尋ねをいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今お話しの住宅百万戸供給構想でございますが、四全総の推計をもとに、東京圏におきます今後十年間の新規宅地における住宅建設需要、建てかえとかそういうものを除きまして、新規に建てるものでございますが、これが百九十万戸というのが四全総でございますが、この中で子供を持っております中堅勤労者世帯の需要をこの約半分の百万戸と想定いたしまして、この方々に対しましてファミリー向けの住宅の供給を行おうとするものでございます。  今回、関係法律の改正案をお願いしてございますが、その住宅供給の目標量というのをこの法律で定めるとしておりますが、その場合には、中堅勤労者向けの百万戸を含めまして老朽住宅の建てかえの戸数などを合わせた総建設戸数で表示することになろうかと思います。具体的な目標量につきましては、法律成立後、関係行政機関との協議等を経て定めることとなりますが、現時点の見込みとしましては、今回の大都市改正案による計画体系の整備とあわせて、容積率の割り増し、融資や補助等のインセンティブ、住宅宅地関連公共施設の整備促進等の具体策を集中的に構じることによりまして、東京圏では建てかえも含めて今後十年間に最大で四百三十万戸の住宅供給が可能であると考えております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 この住宅供給に当たって、賃貸価格、分譲価格についてはどの程度と見ているのか、これは大変難しい算定になると思いますが、また平均的勤労者の入居が可能となると見ているのかどうか、その点をお伺いいたします。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今申しましたように、建てかえを除いて新規供給が二百万戸を超えるような供給が行われるわけでございます。その中で中堅勤労者向けに百万戸と、こう申しておるわけでございます。したがいまして、私どもは全体の供給量をできるだけふやしてまいりまして、大量供給の中で住宅地の価格の安定を図りたい、こういうことでございます。  その際に、どのくらいの価格かという目安でございますが、中堅勤労者向けとしましてはこういうものではなかろうかと考えております。つまり、五十年八月の住宅宅地審議会の答申におきまして、標準的世帯の住宅ローンの支払いの限度額でございますが、それは世帯収入のおおむね二五%以内でなきゃならない、こう言われておりますし、それから家賃負担につきましてはおおむね二〇%が限度だ、こういうふうに言われているわけでございます。  したがいまして、実際に住宅価格につきましては、金融情勢で金利が低いか高いかとか、あるいは税制でありますとか、そういうものがどういう格好になるかによりまして負担の限度が違ってくると思いますけれども、現状の施策を前提にしますと、年収のおおむね五倍ぐらいの住宅価格が限度ということになろうかと思います。百万戸供給に当たりましては、したがいまして五倍程度、家賃につきましては平均年収のおおむね二〇%程度を日安にしてまいりたいということでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 建設省の御努力を心から期待をいたします。  「衣食足りで礼節を知る」ということわざがありますが、今の我が国では衣食は飽食の時代と言われるほど満ち足りているわけですが、どうしても住の問題だけが解決されないんではないでしょうか。地上げ屋など土地に絡むトラブル、犯罪は後を絶ちません。ですから、住足りて礼節を知るというふうにことわざも改めなければならない時代かもしれませんが、とにかくまともに働けば住宅は手に入るということでなければ、勤労意欲も礼節も失われていくのではないでしょうか。住民サイドの思い切った施策が早急に望まれます。  そこで、建設省は今後十年間で大量の住宅を供給し、住宅価格を徐々に引き下げる方針というようなことを聞きましたが、具体的にはどういう内容か、わかっていれば説明をしていただきたいと思います。

伊藤茂史建設省住宅局長

○政府委員(伊藤茂史君) 今回の法律で考えておりますのは、具体的には大都市地域におきます住宅宅地供給の方針を国で定めます。この方針を定める際には、問題が都府県の境界を越えた広域的な問題でございますので、関係の地方公共団体、機関と十分にネゴシエーションをやりまして供給方針を国は決めるということでございます。そして、それに基づいて供給計画を都府県が定めてまいります。その際に、低・未利用地等の有効高度利用というものが一番肝心でございますので、そういう地域を重点的に住宅地として供給をするとしうことで、区域指定を都市計画の方にお願いする仕組みになっております。そして、この地域に対しまして都市計画の手法あるいは建築基準法の手法、さらには低利融資、補助金等インセンティブを集中的に投入をして、いろんな手法の住宅プロジェクトの推進をその地域でやっていきたいということでございます。  それから、法律案に盛り込まれました施策のほかに、予算措置として、優良住宅供給事業に対する補助等の予算も今回の平成二年度予算案の中に組み込んでいるところでございます。  そういうことによりまして総合的な施策を実施することにより、住宅宅地の大量供給、それから先ほど申しましたように容積率割り増しや予算補助などのインセンティブの付与によるコストの低減、こういうことで住宅価格、家賃の安定化をまず図って、先ほど申しましたように百万戸は中堅勤労者が手の届くものにしていきたい、こういうことでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 今度出てまいります改正法案もるるレクチャーを受けまして、大変結構な法案であると思うんですが、どうしても供給が先行して、税制は政府税調の結果待ちですが、これは税制と供給がうまくマッチして一緒に進めば、本当にもう申し分のない法律でありましょうし、また住宅の供給にも一段と拍車がかかるように思うんですが、これはまた法案の審議を通じましていろいろとお伺いをしていきたいと思います。  それと、東京一極集中是正は緊急重要課題でありますが、政府機関の移転など首都機能の分散に際しましては、豊かな文化の蓄積や先進国一国にも匹敵する経済力、さらに先端的な科学技術力の集積などを持つ大阪都市圏の機能を生かすことをもう少し真剣に考えてはどうかと思うんですが、その点はいかがでございましょうか。

三木克彦国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(三木克彦君) 御指摘のとおり、近畿圏は国土の均衡ある発展に向けて多極分散型国土構造の建設を先導する役割を担っておるわけでございます。近畿圏の活性化を図ることは、近畿圏のみならず西日本全体の活性化にもつながるということでございまして、このことは同時に東京圏への一極集中の是正にも貢献をするものでございます。近畿圏基本整備計画におきましては、近畿圏を独自の全国的、世界的中枢機能を担う圏域として整備し、創造的で個性あふれる自由な活動が展開される社会の実現を図ることにより、新しい近畿の創生を目指す、こういうふうに定めておるわけでございます。関西国際空港、関西文化学術研究都市、こういった大規模プロジェクトが実施されておるところでございます。近畿の活性化に向けて国土庁としても努力をしてまいりたいと思います。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 次は、国有地及び国鉄清算事業団の用地の処分及び利用計画の策定に当たっては、自治体の意向を十分反映させなければならないと考えます。御承知のとおり、大阪には大きな清算事業団が持っております港町、梅田貨物ヤード等々がございます。その点で国土庁のお考えはどうでしょうか、お伺いをしたいと思います。

三木克彦国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(三木克彦君) 事業団のお持ちになっている土地は非常に都市の中核的部分にございまして、極めて利用の可能性の高い土地でございます。大阪圏、近畿圏におきましてもこういった核になる土地はたくさんあるわけでございます。基本的な整備の方向を定めまして、これらの土地が有効に使われますように関係の事業団あるいは地方公共団体と協議をして整備を進めてまいりたいというふうに考えております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 特に梅田貨物ヤードは、アクセス、インターチェンジを貨物ヤードの前まで持ってきまして、もう我々は今利用さしていただいております。そういうふうに着々と外周の整備ができつつあるのですが、肝心の梅田はまだ貨物を取り扱っておりますので、あれを吹田市の方に持っていく、鳥飼ヤードの方に持っていこうかとか吹田操作場の方に持っていこうかとかいろんな考えが今ありますが、なかなか各市の事情もございましょうし、大阪市も大変努力をして吹田市と今接触をし折衝をしているところでございますが、また何分ともよろしくお願いをいたしておきます。  次は、土地税制の見直しについてお伺いをしたいと思います。  まず、土地税制のあるべき姿について確認をしておきたいんですが、土地税制というものはそれだけで土地問題を解決することは困難でありますが、解決をする上で単に補完的なものではなく重要な柱をなしていると考えますが、この点両大臣の認識をまずお伺いしたいんですが、いかがなものでしょうか。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 山田先生にお答えしますが、先生の御指摘のとおりでございまして、土地税制は重要な役割を果たしていると思っています。そんなことでございまして、約三つの観点で大きな役割を持っていると思います。  その一つは土地の資産の有利性を減殺する。土地投機とかあるいは仮需要を抑止するということが第一点なんですが、その次にはやはり個人と法人との税負担の公平を期する。例えば個人には相続税ございますが、企業にはございません。だから非常に大きな差があるので、この辺を一体どうして公平にするかという問題、それからもう一つは、そういう形の中に高度利用をどう図るかというような観点で実はいろいろお願いしております。そういう観点のもとに、実は土地の取得、保有、それから譲渡、各段階におきまして思い切った税制の見直しをやってほしいということで基本的にお願いしているわけでございます。

綿貫民輔自由民主党建設大臣

○国務大臣(綿貫民輔君) 建設省といたしましては、従来から土地税制というものは総合的な土地対策の重要な手段の一つであるというふうに考えておりまして、単なる補完手段にとどまるものではないというふうに考えておったわけでございます。  なお、この点につきましては税制調査会の土地税制小委員会におきましても、去る五月二十九日に公表されました土地税制見直しの基本課題、小委員長取りまとめにおきまして、「税制は土地政策の中の極めて重要な手段の一つとして然るべき役割を果たす必要がある。」と述べておりますが、建設省も全く同じ考えでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 今、綿貫大臣お答えになりましたとおり、現在、政府税調において土地税制のあり方が大変真剣に検討されておりますが、この問題について、保有、譲渡、相続の間でバランスのとれた課税体系となるように見直すべきであります。現行の課税体系から勘案しますと、保有についてはもっと適正な負担になるように、また譲渡については土地の移動を促すような方向に見直すべきだと考えますが、その点の大臣のお考えをお伺いしておきたいと思います。

佐藤守良国土庁長官官房長

○国務大臣(佐藤守良君) 土地の保有課税については、土地政策上三つの効果を考えてやる必要がある。その一つは、土地の資産としての収益性を低下させて投機的取引を抑制することでございます。その次には、土地の保有により受ける利益の一部を社会に還元するということでございます。その次には、土地の有効利用を促進する、こんな効果を考えてやる必要がある、こう思っています。  したがって、保有税については、あるべき土地利用や住民生活に及ぼす影響等に適切に配慮しつつ一定水準の負担を適正に求めるべきではないか、こう考えております。  また、土地の譲渡益に対し一律に軽課すること、つまり税を軽くすることは、土地の供給を促進させるよりも逆に資産としての土地の有利性を高めて土地の保有志向を強め、むしろ供給を抑制する、それからもう一つはキャピタルゲインねらいの需要を増大させる、こんな二つの点を考えまして、安易な一律軽課は避けるべきと認識しております。しかしながら一方で、適正利用の推進や総合的かつ計画的な国土の利用に寄与する土地利用転換等のための譲渡に対しましては、軽課することによりその積極的な誘導促進を図る必要があると考えております。  いずれにいたしましても、国土庁としては、土地対策を積極的に推進するため、土地に関する施策との整合を図りつつ、それぞれの税の性格を勘案しまして、取得、保有、譲渡等の各段階を通じて適切な課説がなされるべきと考えております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 自治省の方、お見えでございましょうか。  固定資産税のあり方については、その評価の方法、負担の現状など問題点が指摘されておりますが、例えば税額が諸外国に比べて極端に低い、あるいは地価の高い東京と低い地方を比べると、その負担の割合は地方の方が高くなっています。資産課税という税の性格から見て、これでは不公平ではないか。また評価についても実勢価格や公示価格とはかけ離れたものとなっておりますが、この点はどうお考えでしょうか。

成瀬宣孝自治省税務局固定資産税課長

○説明員(成瀬宣孝君) お答えを申し上げます。  固定資産税におきます土地の適正な評価を行うに当たりましては、その土地を継続的に保有することを前提に毎年税負担を求めることを基本といたします固定資産税の性格を踏まえまして、現実の売買価格そのものによるのではなく、将来の期待価格など正常と認められない要素がある場合にはこれを排除しまして求められます正常売買価格によって評定を行っているところでございます。  大都市等におきます最近の地価の高騰に伴いまして固定資産税の評価額といわゆる実勢価格との間に乖離が見られますのは、こうした考え方を踏まえて評定をしているところによるものでございます。したがいまして、地域によりまして、例えば地価公示価格に対します固定資産税の評価額の水準が異なっているとしても、それはそれぞれの地域によりまして需給のアンバランスや土地の希少性に伴います割高要素、あるいは将来における期待価格の状況等、固定資産税の評価にとりましての不正常要素の入り方が異なっておりますので、固定資産税の評価としてはアンバランスと申しますか評価水準に違いがあるとしても、それは必ずしも適切さを欠くものではないというふうに考えております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 終わります。

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) これをもって平成二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、建設省所管、総理府所管のうち国土庁、北海道開発庁並びに住宅金融公庫、北海道東北開発公庫についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

対馬孝且日本社会党・護憲共同

○委員長(対馬孝且君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十九分散会

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