運輸委員会 第3号
- 発言数
- 303 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1990/06/12
会議録
○委員長(中野鉄造君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 運輸事情等に関する調査のため、本日の委員会に日本鉄道建設公団理事向井軍治君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中野鉄造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中野鉄造君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。 運輸行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○田渕勲二君 それでは、まず最初にお伺いしたいわけですが、六月九日のマスコミ各紙に山梨県に建設するリニアモーターカーの新実験線のルートが公表されたわけでありますけれども、これも三千億円以上の当初予算を伴う新しい事業計画ですから、こういったものを単に運輸省内だけの問題として新聞に公表されるということではなくて、こうして国会開会中でありますから、国会に対してやはり正式にひとつ御説明を大臣の方からいただきたいということをまず最初にお願いしたいと思います。
○国務大臣(大野明君) ただいまお話がございましたリニアの実験線の問題でございますが、これはこのたび公表いたしましたルートは実験線建設計画の路線となるもので、山梨県の境川村大字小山付近を起点といたしまして、都留市大字大原付近を通過して秋山村大字神野付近を終点とする全長四十二・八キロメートルの路線でございます。山岳地帯でございますので、そのうちの約八割がトンネルということになっております。 今後は、この六月八日の大臣通達に基づきまして、事業者であるJR総研あるいはまたJR東海、そして鉄建公団等は技術開発計画及び建設計画をまとめまして、このルートとともに承認申請をすることとなっております。申請があれば、運輸省といたしましては直ちに承認したいと考えております。その後、事業者が必要な地元調整を行った上、用地買収に入りまして、年度内、それもなるべく早い時期に着工できるようにしたいと考えております。
○田渕勲二君 私どもの手元にかなり資料をあちらこちらからいただくわけですけれども、そうした資料はできるだけ運輸委員会のメンバーに対しても、こうした資料の入手がなされておれば、ぜひひとつ御配付いただいて、私どもとしても十分検討する時間をいただきたい、このようにお願いしておきます。 それでは、その次でございますが、まず日米構造協議の公共投資の関係について御質問いたしますが、既に御承知のとおり、アメリカは三年から五年をかけて公共投資の対GNP比一〇%というものを要求しておりますけれども、我が国は新公共事業十カ年計画を策定してその総額を提示することにしておりますけれども、まず、今年度終了の公共事業八計画の更新を行うことになっておりますけれども、運輸に関して言えば、新しい空港、港湾の公共事業計画、こういうものをどう改定していくのかということについてまず御説明いただきたいということと、運輸省として新公共事業十カ年計画の策定との関係ですね、これについて運輸省としてはどのようにお考えになっておるのか、この点についてまずお聞きをしたいと思います。
○政府委員(中村徹君) 空港と港湾の五カ年計画につきましては、平成二年度をもってただいまの五カ年計画が終了いたしますので、平成三年度を初年度といたします新しい五カ年計画の策定に向けてただいま鋭意検討を進めており、平成三年度の予算要求の過程でこれを要求してまいりたい、こういうふうに考えております。そして、それを前提といたしまして、日米構造協議の中間報告におきましても整備目標を示唆するための手法を出すということで作業をいたしております。これとは一応切り離しまして、公共投資の十カ年計画というものを策定するということになっておりまして、これの総額を示すということで、公共投資十カ年計画の策定作業というのを今経済企画庁を中心に策定を進めているというのが現状でございます。
○田渕勲二君 そういたしますと、先ほどの港湾、空港の関係で申し上げますけれども、第六次空港整備五カ年計画、この柱は何ですか。
○政府委員(丹羽晟君) 第六次の空港整備五カ年計画の策定に当たりまして、ただいま航空審議会を開催していただきまして、そこで今後の空港整備のあり方につきまして御議論をいただいているところでございます。 それで、そのポイントといいますか、問題といたしましては、一つは国内ネットワークの利便性向上のための空港整備というようなことで、大都市の空港制約の解消とか、地方空港の機能の向上とか、地域的なネットワークづくりとか、そういったような御議論をいただいております。 それから第二点は、国際交流ネットワークの充実のための空港整備、こういうことで大規模な国際空港あるいは地方空港の国際化、そういったような問題につきましての御議論をいただいているところでございます。この辺が柱になっていくと考えております。
○田渕勲二君 首都圏の第三空港という問題がかなり新聞でも取り上げられておりましたけれども、この首都圏第三空港の必要性、同時にまた、これも新聞なんかで中部新国際空港、この考え方について運輸省はどう考えていますか。
○政府委員(丹羽晟君) 首都圏の問題でございますけれども、首都圏の航空需要につきましては、新東京国際空港、成田でございますが、成田の完全空港化の問題、それから東京国際空港、羽田の方の沖合展開事業、こういったものが完成いたしますと、相当の期間にわたりまして需要の増大に対応できるものと考えておりますが、今後の国民所得の上昇とか余暇時間の増大とか高速性志向の高まり、そういったようなものを背景にいたしまして、今後とも航空輸送は着実に増大するものと予想されます。したがいまして、これらの今申し上げた大空港の整備ができました後の問題としましても、首都圏第三空港につきまして、長期的な首都圏の航空需要に対応するための空港能力の増大といいましょうか拡大、こういったことにつきましていろいろな面からの勉強をしていくことを考えておりますが、いずれにいたしましても、航空審議会の中で将来の見通しということも議論いただいているところでございます。 それから、中部空港の問題でございますけれども、中部空港の問題につきましては、昭和六十年に地元の自治体それから経済団体、そういったところで設立されました財団法人の中部空港調査会というものがございますが、その調査会で必要性とか立地可能性とか位置、そういったものに対する調査が行われておりまして、この成果をもとに去る五月に、伊勢湾の常滑沖の海上に二十一世紀初頭の開港を目指しまして、四千メーター滑走路を有する国際空港を建設しよう、こういうことを内容といたします中部新国際空港基本構想、こういったものが公表されたところでございます。 それで、この基本構想自体は中部におきます新国際空港プロジェクトにとっての一つのステップだと考えておりますけれども、これを具体化するためには、全体計画を含みます空港の具体的な建設地点とか、それから形状とか上空の空域の問題、事業主体のあり方とかあるいは費用負担のあり方、そういったまだ多くの検討課題、この空港の基本構想の中でもそういう検討課題があるということを述べられておりますが、今後これらに関しまして、さらに調査、検討が進められるものと考えております。 私どもの方といたしましては、先ほど来申し上げていますように、航空審議会で現在、今後の空港の整備に関する基本的方策についてということで御審議をいただいておりますので、中部新国際空港の問題につきましても航空審議会の場で御審議いただいて、その結果を踏まえまして、私どもの対応を検討していきたい、こういうことになると考えております。
○田渕勲二君 挙げて航空審議会の成り行きによると思うんですけれども、特に首都圏の第三空港、これは非常に緊急性がある問題だと思うんですけれども、いつごろまでを目途に整備をされようと、概略いつごろまでということがわかっておれば言ってほしいということと、それからよく新聞に首都圏第三空港問題の中で、米軍の使っている横田、厚木、この空港はいろいろ新聞なんかで浮上しているんですけれども、そういう事実があるのかどうか、これについてお伺いしたいと思います。
○政府委員(丹羽晟君) 先ほど申し上げました羽田、成田の今の建設計画が終了後どの時点で、航空需要からしてもう一ついわゆる第三空港というのが必要かというような議論に関しましては、中長期的な航空輸送需要の検討は今航空審議会の中でいただいているところでございます。航空審議会での議論を煮詰めました段階で、いつぐらいの段階になるかというようなことが出てくる話ではないかと思っておりますけれども、現在はそういうことで御議論いただいている最中ということでございます。 なお、先生のお話にございました横田と厚木、そういったような飛行場のお話というのは、首都圏第三空港との関係におきましてはよく世上で話をされているところでございますが、第三空港の問題につきましては、今の両飛行場だけではございませんで、例えば海上に新しい空港を建設したらどうかとかいろいろな御議論がございます。 いずれにいたしましても、私どもの方としては今後首都圏の空港をどうやっていくかということにつきましては、航空審議会の場での御議論を踏まえまして今後勉強していかなければならない問題だと考えております。
○田渕勲二君 港湾についてお伺いします。 第八次港湾整備五カ年計画、この柱ですね、これはどういうことになるのか。それから従来の第七次港湾整備計画との違いがどこにあるのか。同時に、港湾整備にいたしましても東京一極集中ということでなくて、地方の港湾、こういうものが優先されるべきだと私は考えるのであります。そういう点についてどのようにお考えですか。
○政府委員(御巫清泰君) 港湾は国全体あるいは地域の経済、交通あるいは生活というものに非常に密接な関係を有している社会基盤でございます。現在の第七次五ヵ年計画、これを鋭意推進しておりますけれども、これに引き続いて第八次も港湾整備を充実していきたい、こういうふうに思っております。とりわけその中身といたしましては、特に最近製品輸入の急増ということがございます。これに対応して外貿コンテナターミナルあるいは多目的の大型公共バースというようなものを整備していく必要があろうかと思います。また、客船あるいはクルージングというような需要が非常に伸びておりまして、これが地域の振興にも非常に密接な関係を有しておりますが、これに対応するために旅客船ターミナル等の整備も充実していきたいと思います。 また、近年は非常に豊かで潤いのあるウォーターフロントということに対して大変強い要請がございまして、これに対応するためにマリーナ、緑地、あるいは港湾の再開発というようなものを充実することによってこういう要請に対応していきたいというふうに思っております。 もう一つ御質問にありました地方の港湾の整備ということは従来からも力点を置いておりますけれども、八次の五カ年においても力点を置くことになると思います。
○田渕勲二君 以上で航空、港湾を終わりますが、特に大臣にお伺いをしたいと思う問題は、日米構造協議なんかでも端的にあらわれておるのでありますけれども、我が国は経済大国と言われながらも非常に豊かさの実感がないと言われている。そういう意味で言えば、経済大国、生活小国などと言われておりますけれども、その主要な原因の一つに、やはり交通投資というものが非常に少ない、いわば交通小国とさえ言われておるわけでありますけれども、そういった我が国の特徴について大臣はどのような御認識であるかということ。 それから、重ねて申し上げますけれども、交通関係の中で道路財源というものは割合潤沢なんです。しかし、鉄道、航空というような面では用地問題が大変大きなウエートを占めていますから、この財源対策が非常なネックになっているわけで、そういう意味では積極的な国の投資というものが、交通関係の投資というものが必要だというふうに私はかねがね思うのでありますけれども、これに対する大野運輸大臣の見解をひとつお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(大野明君) 確かに先生おっしゃるように、我が国は経済大国と言われておりますけれども、その中において社会資本の整備というものは諸外国、先進国に比べおくれておることは否めない事実だと思っております。その中において、運輸省関係といたしましては、港湾であるとかあるいはまた空港であるとか鉄道であるとか、こういうような社会資本の整備を鋭意進めていくのが九〇年代、二十一世紀に向かっての世紀末におけるこの十年間の最重要課題と考え、今後とも最大の努力をいたしていきたいと考えております。 ただ、御指摘のように、財源問題というのは非常に厳しい情勢下でございますが、ちょうど国会も近いうちに終わりますと、いよいよ予算の時期になりますので、そのときに全力を挙げて何としてでも豊かな国民生活実現のための折衝を財政当局といたそうということで今努力もいたし、またない知恵を絞っておりますが、ひとつまたよろしくお願いしたい、こんなことを考えております。
○田渕勲二君 来年度予算に向けまして運輸大臣の最大限のこうした交通関係への国の手厚い投資をお願いしておきたいと思っております。 続きまして、次は貨物自動車運送事業法にかかわる件で御質問申し上げますが、今政省令、施行規則、こういった関係はどういうようになっておるか、概略御説明いただきたいと思います。
○政府委員(寺嶋潔君) 昨年、第百十六回国会におきまして成立いたしました貨物自動車運送事業法につきましては、同法の施行期日について公布の日から一年以内に政令で定める日からと規定されております。 そこで、運輸省といたしましては、トラックの事業者のほとんどが中小事業者であり、かつその数も四万近くあるということ、また改正の内容が四十年ぶりの大改革であることを考慮いたしまして、国会におきます御審議あるいは附帯決議を十分踏まえて円滑な施行に向けて最大限の努力を払うべきであることから、十分のリードタイムをとりまして本年の十二月一日に施行する方針で現在、政省令、通達等の制定作業、あるいは法律の周知活動を行っているところでございます。 このうち政令につきましては、ただいま申し上げましたように施行期日を十二月一日とすること、また省令につきましては、事業計画の記載事項とか許可の申請手続、事業計画の変更手続、運賃の届け出手続、あるいは輸送の安全の確保に関し事業者が遵守すべき事項等を規定することとしておりまして、このうち基本的なものにつきましてはこの六月ないし七月を目途に制定いたしたいと考えて、現在鋭意作業を進めておるところでございます。政省令、通達等の制定に際しましては、関係者の意見も十分にお聞きしながら進めておるところでございます。 なお、省令につきまして、従来運輸規則といって安全関係を定めておりましたものがございますが、今回の改正を機に、これを輸送安全規則ということでその内容を一層明確にあらわした名前をつけようと考えておるところでございます。
○田渕勲二君 そうした政省令、運輸規則等は各関係者にどれぐらいの周知期間をお持ちなんですか、周知期間。
○政府委員(寺嶋潔君) ただいま申し上げましたように、基本的な省令につきましては、この六月ないし七月に制定いたしまして十二月までに十分周知を図る。なお通達につきましては、おおむね九月ごろまでに内容を固めまして、その後十二月までに十分周知徹底を図っていきたいというふうに考えております。
○田渕勲二君 それじゃちょっと観点を変えて、これと関連するから申し上げるのですが、いわゆる宅配問題なんです。 現在、この貨物自動車、トラック業界で問題なのは、労働力が大変不足をしておる、しかも時間短縮が遅々として進まない、そういう意味でこれは非常にコストが上がってきているというのが業界の実態なようであります。いわゆる総コストに占める人件費の比率が非常に高いという状況なんですね。そういう状況の中で、最近とみに新聞なんかに出ておりますのは、同じ宅配をしている郵便小包の関係なんですが、これが現在、八九年度で約三億個に近い取り扱い個数をもって、民間の業者と比較をしても第二位の地位を占めた、こういうように言われております。 ちょうどこれは昭和六十二年の九月の衆参両院の逓信委員会で取り上げられた事項でありますけれども、行政監察が当時出されまして、郵便小包に対する勧告が出されているわけですね。このときに、収支均衡を達成せよという行政監察でありまして、毎年相当額の赤字を出している。そのころ三百億円の赤字と言われておったわけでありますけれども、それが一体その後どのような経過を経て今日になったかということについて郵政省の方の説明を聞きたいのでありますけれども、私の調べたところでは、昭和五十四年に一億九千九百万個というピークを迎えておった郵便小包は、その後五十八年には一億三千三百万個まで落ちたと言われておる。それから六十一年に一億六千三百万個。そういうころにこの行政監察の勧告が出されたのでありますけれども、その後、先ほど申し上げましたように昨年では約三億個という取り扱いをしておるということなんです。 ここで問題なのは、冒頭に申し上げたように、労働者が不足する、なぜ不足するかといえば三キ産業、危険だ、汚い、きついと言われているようなこういう産業になかなか人が集まらない、しかも労働時間が長い、コストが上がるというようなことで現在の宅配の値段というものもどうしても上がらざるを得ないという状況の中で郵便小包だけは値上げをしないでも悠々とやっていけるという状況にあるようであります。こういうようになりますと、郵便小包の収支というものを明らかにしてもらいたいのでありますけれども、それを郵政省からお答えいただくと同時に、運輸省として民間と競争しておる官営のこういった同じ種類の競争というものが本当に公平に、公正に行われていると思われているのか、この点についてまず最初に御質問申し上げます。
○説明員(藤野利行君) お答え申し上げます。 六十二年六月の総務庁の勧告で触れられております昭和六十年度の郵便小包収支でございますが、これは約三百億円の赤字でございました。その後、郵便小包の物数が増加いたしておりまして、年々収支の改善も図られてまいっておりまして、昭和六十三年度におきましては約三億円の黒字に転じているところでございます。 郵便小包の取り扱い物数でございますが、民間宅配便の伸長等に押されまして、昭和五十四年度の一億九千九百万個をピークにいたしまして、五十八年度には一億三千三百万個に減少いたしておりましたが、翌五十九年度からは増勢に転じまして、六十二年、六十三年度ともに対前年度比約二〇%の伸びを示しておりまして、平成元年度におきましては二億九千八百万個となっているところでございます。これは、近年経済が非常に好況でございますが、このようなことを背景にいたしまして送達速度の向上あるいは集荷サービスの実施、日曜日におきます配達など各種のサービスの開発、改善を行いますとともに労使関係の安定を背景といたしまして全職員が力を合わせまして積極的な営業活動を展開するほか、事業運営の効率化にも努めまして経営努力を真剣に重ねてきた結果によるものでございます。今後とも経営努力を行いまして小包の収支を健全な状態に維持してまいりたいと考えております。
○政府委員(寺嶋潔君) ただいま御質問のございました郵便小包の採算性の問題でございますが、郵便物の料金につきましては、御承知のとおり郵便法の体系によりまして、小包につきましてもそのコストあるいは物価その他の経済事情を参酌して郵政大臣が郵政審議会に諮問して決定されることになっております。私どもとしては、小包部門のコスト等を承知しておりませんので、現在の料金体系について、その妥当性についてコメントすることは差し控えさせていただぎたいと思います。
○田渕勲二君 今度物流二法が改正されまして、十二月一日から認可制から届け出運賃ということで、そうなりますと、かなり厳しい競争が業界の中で始まると思うんですね。そういう意味で、運輸省としても監督官庁として当然輸送秩序というものが維持されて公正な競争が行われるように監督する官庁であるわけですが、民間ではない官営の事業がかりそめにもそうした輸送秩序を乱すというようなことがあれば、一体運輸省としてそれは関係ないという顔をしておられるのかどうか。私は官営事業といえども赤字であってもいいとは言いません。民間と十分対応できる分野、しかしそうはいっても民業を圧迫してまで官業が出過ぎるということでは私は問題があると思うんですね。かつては二億個近いピークを今三億個に達して非常に健全な経営が行われているとはいいますが、それが民営事業をかなり圧迫するということになれば、これは監督官庁の運輸省としてもほうっておけないと思うんですね。 新聞にこんなことが載っていました。民間業者が輸入商品の国内宅配の見積もりを四百五十円で手にしたところが、郵政省はこれを二百五十円でいい。とても勝負にならないからといって民間業者は撤退したというようなことはもうこれはあちらこちらに出てきているんですね。私も全国いろいろ回りますと地方でそういう苦情を大変受けるわけなんですが、そういう意味で公正に競争ができているかどうか、あるいはまたそういう輸送秩序が完全に守られているのかどうか。それはもとをただせば用地は国有地だし、税金は無税だし、そういう原価計算を背景にして対等につき合えば、それはもう当然民間のこういう宅配荷物は官営たる郵便小包に駆逐されてしまう。そういった状況を運輸省としてどのようにお考えになっているのか。運輸大臣もひとつ真剣に考えていただいてお答えいただきたいと思います。いかがですか。
○政府委員(寺嶋潔君) 私ども貨物運送事業を所管しておりますので、これと相当程度競合関係にございます小包料金について関心を持っておるところでございますけれども、先ほど申し上げましたように料金水準の妥当性につきましては、郵便法によりましてその内容を審査する手続ができておりますので、そのプロセスを通じて十分その妥当性を確保していただきたいと思っておる次第でございます。
○田渕勲二君 きょうは資料も十分持っておりません。具体的な事実を申し上げればもっともっとおわかりいただけるんですが、次の質問もありますからこれ以上追及はしませんが、いずれにしても運輸省は、それは郵政省のことだからといって放置できない業界の問題だと思うんですね。私が申し上げているようなこういった郵便小包対宅配、そのほか郵政省が取り扱っている貯金にしても、もちろん貯金対銀行あるいは保険業務等との競争はありますけれども、それ以外に民営と官業が競争している分野というのは私はないと思うんですね、それ以外は。だから今申し上げたように、業界の秩序というものが守られて公正な競争が続けられるということがこれからの私は日本の物流にとりましても非常に大事なことだと思うんですが、そういう点でひとつ私もこれからよく研究をして、また次の機会に十分具体的な例を挙げながら御質問する機会を持ちたいと思っていますが、運輸省としても十分その辺のところをよく御研究願って郵政省ともよく相談していただくように私からもお願いをしておきたいと思います。 それじゃ次に参りますが、労働力不足問題について御質問申し上げます。 今もずっと申し上げてきましたように、物流業界というのは深刻なトラック運転者の不足が問題になっているんですが、聞くところによりますと、運輸省でこういった労働力不足という問題を中心にした検討をやっておられる。これはプロジェクトFとかいうような緊急対策があるようですが、これについてひとつ概略どのようなお考えで対策をされようとしているのか御説明いただきたいと思います。
○政府委員(寺嶋潔君) ただいま御指摘のとおり、トラック事業は非常に労働集約的な産業でございまして、ますます高度化する物流ニーズに対応していくためには十分な労働力を確保することが不可欠でございますが、残念ながら長時間労働等他産業に比較して厳しい労働条件の中で、特に若年の労働者を中心にその労働力の確保が非常に困難になっておるという事態であると認識をしております。この労働力の確保につきましては、基本的には労働条件の改善を通じて各事業者が対応すべき問題でございますけれども、今後物流ニーズが一層高度化し、また労働力人口も高齢化していくということを考えますと、このまま放置しますと円滑で安定した産業活動や国民生活に必要な物流サービスが労働力問題がネックとなりまして十分確保できないというおそれも生じておりますので、運輸省としましてはこの労働力確保問題を極めて重視しているところでございます。そこで労働時間の短縮を初めとした魅ある職場づくり、あるいは人材の確保、効率的な物流システムの構築等の総合的な対策を講ずる必要がございます。 そこで、ただいま御指摘のございましたように、昨年の十一月にとりあえず運輸省限りでプロジェクトF緊急対策と名づけました物流業の労働力確保のための緊急対策を取りまとめまして、現在行政と業界一体となって取り組んでおるところでございます。その中でとりわけ重視しておりますのが労働時間の短縮でございまして、長時間労働というのが全産業を通じて最も顕著であるということから、これを是正することが最優先課題だろうということで強く業界を指導しておるところでございます。 それからさらに今年に入りまして、運輸政策審議会におきまして、この問題九〇年代の交通政策における基本的重要課題の一つということで位置づけまして、この審議会の物流部会においてただいま審議をお願いしておる最中でございまして、この秋までには結論を得てさらに総合的、長期的な対策を講じていくこととしております。
○田渕勲二君 それじゃ、六十三年四月の改正労働基準法がありますね、そのときに最終目標は週四十時間ということでしたけれども、この貨物自動車の業界だけは三年間の猶予期間があったんですね。その三年間の猶予期間は来年で切れると思うんですけれども、四十六時間制に対する三年後――明年の見通しですね、どういう状況になるのか、これをお伺いします。
○政府委員(寺嶋潔君) 労働基準法改正に際しまして、六十三年四月には当時の貨物流通局長名で猶予期間は与えられましたけれども、できるだけこれを繰り上げて実施するようにという通達を出しております。先ほど申し上げましたとおり、労働時間の短縮ということを最緊急課題と考えておりますので、その後もあらゆる機会を通じましてこの点を業界に強く要請をしております。相当数の企業において四十六時間制あるいはそれ以上の目標を到達しつつございますが、なお中小企業を中心としてこれをまだ到達していない企業も多いわけでございまして、何とか今年度末までに全企業がこれを達成できるように引き続き強く指導をしていきたいと思っております。
○田渕勲二君 運輸省挙げてひとつ、この業界は非常におくれていますから、最大限の督励をお願いしたいと思っております。 それと関連をするわけでありますけれども、こういうふうにこの物流の中でもトラック労働者が非常に不足をしていくということになりますと、どうしても長距離輸送というものはJR貨物というものを利用する、長距離についてはそういうレールを利用するということが私は非常にこれからは重要になってくると思うんですが、そういう意味で一つ二つお伺いしますけれども、現在のJR貨物の経営状況、これについてひとつお伺いするということと、ピギーバックといいまして、トラックを乗せて貨車が走るというのが非常に最近脚光を浴びているようですが、これの先行きの見通しといいますか、これに対する見解ですね。 それと同時に、私はこのことが可能かどうかわかりませんけれども、新幹線というのは深夜走っていないわけですけれども、これはまあできるだけ騒音を何とか防止するような形で、深夜新幹線を使って貨物を輸送するというようなことができれば非常に違ってくると思うんですけれども、こういった新幹線利用、こういう問題、あるいは客車と貨車を混合して混合列車でダイヤを組むとかいうように、できるだけ騒音をまき散らし、道路を壊していくこのトラック輸送というものを、長距離についてはできるだけせっかくあるレールを利用するということも私はいいんじゃないかと思うんですけれども、以上私の申し上げた見解について運輸省の方、どのようにお考えですか、お伺いします。
○政府委員(大塚秀夫君) 四点ほど御質問いただきましたので、順次お答えさせていただきたいと思います。 まず、JR貨物の経営状況でございますが、先般元年度の決算状況が公表されましたが、これによりますと、JR貨物の積極的な営業努力や国内景気の拡大基調などによりまして、コンテナを中心として営業収益は前年度に比べまして五・一%増、千九百二十一億円、おおむね順調に伸びております。しかし、経常利益につきましては、年金法の関連で退職金の急増という元年度特有の事情によりまして減少しまして、前年度を若干下回る六十四億円となっております。 今後のJR貨物の経営課題としましては、さらに荷主のニーズに的確に対応した輸送体制の整備を図って経営基盤を確立するということでございますが、その一つとして、ニーズの多様化に対応した輸送方法というピギーバック方式が先生の御指摘のとおり現在とられているわけでございます。ピギーバック方式というのは四トントラックを貨車一両に二台積んで輸送するもので、六十一年十一月からスタートしておりますが、現在は一日当たり二十二列車、トラック二百八十台の輸送力となっております。これは先生御指摘いただきましたように、トラック業界の労働力不足に対応して集配だけをトラック業者が行い、その間の基幹ルートについてはピギーバックという形で貨車を利用するという意味でも非常に有効な方法じゃないかと考えられますので、今後いろいろ工夫をいたしましてピギーバック方式の増強に努めていく方向でJR貨物としては検討しているところでございます。 それから、新幹線を貨物輸送に利用できないかという問題については、これは長年そういう問題提起がございますが、先生御案内のように、現在、新幹線というのは輸送力が逼迫して旅客需要がどんどん伸びております。深夜輸送という点につきましては、保守の関係から難しいということもあり、かつ、旅客需要の方もだんだん深夜に及んで、最終ダイヤを延長してもらいたいというような要望もございますので、さしあたっては新幹線の現在の輸送実態から貨物輸送ということは困難だと思いますが、今後新幹線ネットワークが形成される中で、長期的な課題として貨物輸送問題も取り上げて検討していきたいと思っております。 同様に貨車と客車の混合ということ、特に地方線などでは、輸送の効率化においてもそのような方式ということも十分検討しなければならない。これはJRの旅客会社とJR貨物との間で調整をする必要がありますので、運輸省としましても、そういうニーズが出てまいりましたらこれを支援したいと考えております。
○田渕勲二君 そうした長距離輸送に対する鉄道の利用ということについてはこれからも十分ひとつ重点的な施策としてお考えいただきたいと思いますが、あわせて、こういう鉄道、海運を活用するための政策誘導といいますか、税制なりあるいは融資、こういった支援策というものを考えられないのかどうか。その点いかがでしょうか。
○政府委員(寺嶋潔君) 御指摘のとおり、労働力が不足している状況下で効率的な輸送を展開していくためには、トラックだけではなくて、特に中長距離の輸送につきましては、鉄道とか海運を活用したいわゆる複合輸送を推進していくということが重要であろうかと思っております。先ほど御説明申し上げました運輸政策審議会の物流部会におきましても、これを一つのテーマとして御審議をお願いしておるところでありまして、できるだけ人手を省いた効率的な輸送体系をつくるということで御検討をお願いしておるところでありまして、これについての誘導策についても同時にそこで御議論をいただきたいと思っております。
○田渕勲二君 ぜひそうした政策誘導についてお願いしておきたいと思ってます。 それで次は、若干細かいことになりますが、トラック事業法の十二月一日施行後の運賃についてちょっとお伺いしますけれども、事前に届け出られる運賃の受理基準というものを明示すると言われておりますけれども、その受理基準の中身についてひとつお聞かせをいただきたいと思います。同時に、標準作業コストなのかあるいは営業費用を含めたコストなのか、そういったものも含めてひとつお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(寺嶋潔君) 新しい法律のもとにおきましては、トラックの運賃は従来の認可制から届け出制に移行するわけでございます。その際、原則としてこれを受理するわけでございますが、法律の第十一条二項に定めるところによりまして、著しく高い運賃あるいは不当に差別的な運賃あるいは不当な競争を引き起こすおそれがあるような運賃、このようなものにつきましては変更命令をかけることができることになっております。 したがいまして、ただいまの御質問の趣旨は、このような変更命令をかける際の発動基準ということになろうかと思いますが、これにつきましては、通達をもちましてその具体的な基準を定めたいというふうに考えております。具体的な仕様につきましては、国会でのいろいろな御議論も踏まえて、その時点あるいはその地域における適正原価などを基礎としまして設定し、かつ、あらかじめ各事業者が了知し得るような通達を公表することによりまして、いたずらに変更命令を発動するという必要がないようにしていきたいと思っております。数値その他の具体的な内容につきましては、先ほども申し上げましたように、おおむね九月ごろまでに通達を出したいと思っておりますので、現段階ではまだ御説明できる状態までは行っておりません。
○田渕勲二君 この運賃問題については、荷主ニーズに応じた多様な運賃というものを期待するというコメントが出されておりますけれども、それは運賃そのものなのか、それに附帯するサービス、こういったものに応じた料金も含めて言われておるのか、この辺いかがでしょうか。
○政府委員(寺嶋潔君) 届け出につきましては、基本的な運賃のほか、御指摘のような附帯料金についても当然従来どおり届け出を要求することにしております。
○田渕勲二君 これは具体的なことですが、各事業者が異なる体系の運賃を出してきたときですね、中身の違う。そういうものの受理基準というものをおつくりになるんですか。
○政府委員(寺嶋潔君) 運賃の体系につきましては、基本的な枠組みというものは示したいと思っておりますけれども、法律の目的でありますところの事業者の創意工夫を生かしたサービスというものの一環としまして、運賃、料金につきましても各事業者の独自のものを導入するということは否定するつもりはございません。ただ、その内容につきましては、公正であるかどうかということについて十分チェックをした上で妥当なものについてはこれを受理するという考えでおります。
○田渕勲二君 時間もございませんので次に移ります。 次は環境問題についてお伺いをしたいと思います。 現在の環境問題というのは地球規模で大変大きな問題になっておるわけでありますけれども、従来固定発生源からの環境問題がいろいろ言われておりましたけれども、現在ではこの固定発生源からの環境問題というのはかなり技術が進歩して抑えられるようになっておりますけれども、現在では移動体からの発生源というのが非常に問題になっているんですね。これがトラックの場合は二酸化炭素、こういったものが言われておりますけれども、環境破壊の大きな原因の一つであると言われているこういったトラックから出るCO2等の問題について、運輸省としてこういう環境保全の問題についてどのように対策を立てられておるのか、この点についてまず第一点御説明いただきたいと思います。
○政府委員(中村徹君) 地球温暖化防止対策という点に焦点を当てての御質問と思いますけれども、運輸省といたしましては、まず観測あるいは予測、研究という分野、それから二番目に今お話のございました二酸化炭素の排気ガス対策といいましょうか、そういう移動発生源に対する対策の問題、それから海面水位の上昇の問題といったようなことを主なテーマとしてただいまこの問題に取り組んでいるところでございます。 まず、観測、予測、研究という分野におきましては、二酸化炭素の温室効果気体の濃度観測というのを強化するとともに、世界気象機関の要請に基づきまして温室効果気体の世界データセンターを設置するなど気候変動予測の精度向上に努めておるところでございます。 それから二番目の二酸化炭素にかかわる排気ガス対策という分野につきましては、運輸部門からの排出量は全体の約二割を占めると見られておりますけれども、これを抑制するために省エネルギー技術の開発、普及、それからメタノール自動車等代替エネルギーの導入、それからエネルギー効率のよい大量公共輸送機関の整備及び利用の促進といった各般にわたる対策を幅広く検討いたしているわけでございます。もちろんこういった対策につきましては、運輸省だけではなくて政府全体において取り組んでいるわけでございまして、政府全体の取り組みの中で我々対策を進めていかなければいけない、かように考えておるところでございます。 三番目の海面水位の上昇対策の分野につきましては、水位上昇による影響の評価を行うとともに、被害を未然に防止し、社会経済活動を維持するために必要な港湾、海岸対策が必要である、かように考えているところでございます。
○田渕勲二君 今の海面上昇の問題ですけれども、これは港湾対策として、聞くところによりますと三兆八千億円かかる、こういうように言われておりますけれども、それだけを整備すればこの地球温暖化に伴う海面上昇の港湾対策は十分整備できるんですか。この辺いかがですか。
○政府委員(御巫清泰君) 海面上昇に伴いまして、港湾、海岸、この辺に非常に大きい影響が出てくるということは十分考えられるわけでありまして、その影響がどの程度あるか、その対策がどれくらいできるかということを順次勉強してきております。 平成元年では、その被害規模がどのくらいになるかという観点からはんらん域の面積でありますとか、あるいはそれに対する必要な対策費はどれくらいになるかということを勉強いたしまして、全くマクロの段階でありますけれども、先生おっしゃいました三兆八千億というような一応の計算をしたところでありますけれども、これは全くマクロの段階でありまして、まだまだ詳細な検討が必要であろうかと思います。平成二年度以降、港湾施設とか海岸施設に対する影響を詳細にさらに勉強していきたいというふうに思っております。
○田渕勲二君 先ほどの御答弁ですが、二割程度、二割を占めるとおっしゃいましたけれども、そうすると、地球温暖化の原因というのはやっぱり二酸化炭素の動向というものが非常に大きなかぎを握っている、こういうように理解していいのかどうか。
○政府委員(中村徹君) 温室効果気体の問題の中では、やはり二酸化炭素を安定化していくということが非常に重要な課題だというふうに認識いたしております。
○田渕勲二君 そうだとしますと、今もおっしゃいましたように、メタノールとか電気自動車とか、そういった開発が非常に大事になってくると思います。 そこで、通産省の方お見えですね、無公害車の開発状況ですね、これをひとつ御説明いただきたいと思います。
○説明員(広瀬勝貞君) お答えいたします。 通産省といたしましても、排出ガス対策等自動車に係る環境対策は非常に大事だと考えておりまして、既存のエンジンの燃焼効率の向上のほかに低公害車の開発についても鋭意促進をしておるところでございます。現在、低公害車の開発につきましては民間の研究機関とかあるいは自動車関連のメーカーが中心になって進められておりますけれども、私ども通産省としましてもこの研究開発に積極的な支援を行っておるところでございます。今後ともそういう支援をやっていきたいというふうに考えております。 低公害車としてただいま検討の課題になっておりますのは幾つかございますけれども、一つは電気自動車でございます。ただいままだ台数は少のうございますが、二千二百台ぐらいが運行に供されておりまして、今後の課題としましては、この電気を蓄電する電池の軽量化と容量の拡大ということが大きな問題になっております。そのほかメタノール自動車も検討課題でございまして、これは現在百台ぐらいが実験用に走行をしております。今後の課題としましては、このメタノール、炭素成分は少ないわけでございますけれども、排出ガス、ホルムアルデヒド等が排出されるわけでございますけれども、これが人体に悪影響がないかどうか確認するほか、メタノールに強い部品の開発等が必要になってきます。そのほか、炭素成分の少ない燃料としまして天燃ガス自動車というのも検討の課題になっております。これは炭素成分は少のうございますので、その意味では大変いいんですけれども、天然ガスの貯蔵システム、大変低温でございますので、この貯蔵システムが大変な課題になるわけでございます。 そのほか、さらに将来の課題としましては、セラミック・ガスタービン・エンジンの開発というのがございます。これは高温で燃焼をするために炭酸ガスの排出量がそれだけ小さくなるということでございまして、これも将来の環境対策の非常に重要なテーマではないかと思いまして研究に着手しておるところでございます。 以上のような検討をしております。
○田渕勲二君 この中で、こんなことを言うと年がわかるんですけれども、昭和二十五、六年ごろ電気自動車というのが走っておったんですね。私もトラックの出身ですから、トラックで電気自動車というのが走っておったんですね。これは当時はかなり稼働しておったわけです、昭和二十五年から六年、七年ごろまで。今おっしゃったように、電気自動車というのは二千二百台と、数で言えば今もかなり多く稼働しておりますけれども、時速、それと容量、これはどの程度のものが実用化されようとしているのか、これはいかがですか。
○説明員(広瀬勝貞君) お答え申し上げます。 最も性能の高いもので時速百十キロぐらいでございます。それの走行距離が百三十キロメートルぐらいでございます。したがいまして、まだ電池の軽量化と蓄電容量の拡大というのが非常に大きな課題になっていると存じます。
○田渕勲二君 それぞれ言われました電気、メタノール、天然ガス、セラミックというのがありますけれども、実際このうちのどれかが実稼働の時期に入るのはいつごろですか。
○説明員(広瀬勝貞君) ただいま申し上げましたようないろいろな問題がございますけれども、電気自動車とメタノールは一応稼働はしておるわけでございます。今後、先ほど申し上げましたような課題を見ながら、さらに普及を図る体制をつくっていく必要があるということでございます。 天然ガス自動車とそれからセラミックガスタービンは相当まだ時間がかかると思います。特にセラミックガスタービンの方になりますと、二十一世紀になるのではないかというふうに考えております。
○田渕勲二君 いずれにしても、こういう無公害車の開発というものは急いでいかないと、大変環境問題へ影響してくると思いますから、特にまた力を入れていただきたいんですけれども、それには積極的な行政支援というものがないとこれはなかなか進まないと思うんですね。同時に、今の自動車のメーカーも、従来の性能を売っておった時代から、これからは安全を売るという時代に入ってきておると思うんですね、安全な自動車と。これは公害問題も含めてですね。そういう意味で、私どもが見ますると、他の企業に比べて自動車メーカーというのは大変な利益を上げておられるわけですから、うんともうけておるという話もありますが、そういうメーカーがもっと社会的な責任を感じてメーカー自体が積極的な対応というものをこれに対してやるようにということを通産省としてもいろいろ今までやってこられたと思うんですけれども、その辺についてどのようなお考えでしょうか。
○説明員(広瀬勝貞君) お答え申し上げます。 全く先生御指摘のとおりでございまして、自動車の低公害車の開発あるいは安全自動車の開発、そして社会の皆さんに喜んでいただける自動車社会をつくっていくということは自動車産業にとって重要な課題でございますので、私ども引き続き積極的に厳しくその点を指導してまいりたいというふうに考えております。
○田渕勲二君 それじゃ最後に、今ディーゼルトラックの税制上の措置がございますね。この措置は平成二年度ないし三年度限りのもので終わるのか、あるいは税制の延長と内容の拡充、こういうものを行うべきではないかと思うんですけれども、この辺についていかがでしょうか。
○政府委員(中村徹君) ただいま御指摘の税制でございますけれども、国税といたしましては特別償却の措置が用意され、それから保有税についても措置が用意されているわけでございますが、いずれも三年度まで継続するということになってございます。二年度と三年度と二年間にわたって措置がなされておるわけでございます。
○田渕勲二君 延長を考えてない。
○政府委員(中村徹君) 三年度までなされているわけでございますから、その次の年度の問題として延長の問題をどう議論するかというのは、その次の年度の予算要求のときに議論をするべきものと考えておるわけでございます。
○田渕勲二君 以上で終わります。
○安恒良一君 労働省も来ていただいていますから、まず両省にまたがっているやつをちょっとひとつ先にお願いしておきたいと思います。 私は、常々佐川急便グループの問題の改正についてずっと取り上げてきました。その中で前大臣それから現大臣にも、一つは清和商事に対する支払い金の比率が非常に高い、このことが労働強化や事故やその他いろいろ起こっているということで、これの是正について指導するように適正な比率に改めるようにという報告をいただきましたら、これはほぼ直ったように思いますが、これらの点はどうなったのか。 それから、一番最大の佐川急便の問題点は、ドライバーの売り上げによってすべての賃金が決まる。しかも、それが年に二回査定されて大幅なダウンアップがある。このことが長時間労働のもとになっているので、こういう点については運輸省、労働省両方でやはり協力をしてあるべき賃金体系に直す、さらに、長時間労働の問題についても直すようにと、こういうことをお願いしておきましたが、それらの経過について、いろいろ資料はいただいてわかっていますから、ごく簡略に今の時点でどうなって今後どうするかということをそれぞれ担当局長からまず答弁をしてもらいたい。
○政府委員(寺嶋潔君) 佐川急便グループの事業運営の改善につきましては、委員の御指摘を踏まえまして、昨年の十二月、当時の江藤運輸大臣から清和商事佐川会長に対しまして直接注意を行いますとともに、事務当局から文書をもっていわゆる精算金制度及び賃金決定の制度等につきまして改善を求めたところでございます。これに対しまして、昨年の十二月末に同会長名で指摘を受けた事項についてそれぞれ再検討、改善を行い、問題点の解消に努めることにより適正な運行管理体制の確立に支障を来さないよう努力するとともに、引き続き具体的な検討または改善の内容について別途説明を行うという回答がとりあえずございました。 本年に入りまして、同社からそれぞれの事項について説明を受けたところでございますが、まず精算金の制度につきましては、清和商事への支払い金が一時期には非常に高率なものになったわけでございますが、その後指導いたしました結果、現在ではブロック間の輸送につきましては発着それぞれ二・八%、ブロック内におきましては二・五%ということになりまして、これにつきましてはグループの各社としてもおおむね妥当であるという認識を述べております。 また、運輸省といたしましても、引き下げ後の支払い金の比率は、これに対応するグループ各社の受益の程度から見ても必ずしも過大なものではなくなったと考えております。 次に、賃金の決定に関する基準、制度につきましては、グループ各社ともに六月末までに具体的な措置を講ずべく検討を行っているという説明を受けておりますが、その検討の経過とか具体的な改善を行うめど、その可能性についての説明が必ずしも明瞭でございませんでしたので、先月の末に再び清和商事会長に対して、ドライバー一人当たりの売上高を基準として賃金を決定するという現行制度を改める意向の有無並びに改善の具体的内容、その実施時期につきまして六月末までに確実に回答を行うよう重ねて文書によって督促したところでございます。 それから、労働時間管理の体制の整備、要員の確保等につきましては、各社においてタコメーターの装着を進める等ある程度評価し得る改善が進められておりますが、当局といたしましては、賃金決定に関する制度の改善措置についての対応を見きわめながら、労働時間管理の状況についてもさらに確認をしていきたいというふうに考えております。
○政府委員(野崎和昭君) 佐川急便グループの自動車運転者の労働条件の件につきましては、昨年十二月に先生からの御指摘も踏まえまして、労働省といたしましても清和商事株式会社の代表取締役社長を労働省に招致いたしまして、文書によりまして佐川急便グループ所属事業所の賃金制度や人事制度が労働者の労働を過度に刺激し、長時間労働等の問題を生ぜしめるものとなっていることから、清和商事株式会社が中心となってこれらの賃金制度や人事制度等の見直しを行うとともに、佐川急便グループ所属の各事業所において適正な労働時間管理が行われ、労働者の労働条件が適正に確保されるよう必要な指導を行うことを強く要請したところでございます。 その結果につきましては、労働省としても随時報告を徴しておりまして、最近におきましては本年の五月に社長を労働省に招致し、直接その状況を聴取しているところでございまして、内容はただいま運輸省が申し上げましたこととほぼ同じでございまして、若干重複するところがあろうかと思いますが申し上げますと、管理者の人事につきましては、グループ各社の実質的判断を尊重して行うという回答を得ております。それから長時間労働等の問題につきましては、集荷受け付け時間を短縮するとともに、今後必要な増員については主幹店社長会議で検討の上、各主幹店の裁量で実施できることとする。それから労働時間の把握につきましては、タイムレコーダーの設置、IDカードの導入、タコグラフの装着等によって適正に管理することとする。それから労働基準関係法令遵守のための体制整備につきましては、主幹店及び末端店に労務担当員を配置すること等の措置を講ずることとしておりまして、労働省が指摘した事項につきましては一応前向きの取り組みがなされていると考えております。 なお、賃金制度の改善につきましては、労働者の賃金が急激に変動することのないよう月々の賃金とは別に、売上高に応じたボーナス制度を導入する等の方向で引き続き検討が行われているというふうに報告を受けておりますが、六月末までに最終報告を受けることにいたしておるところでございます。 労働省といたしましては、こういった特に賃金制度の検討状況等を中心に引き続きフォローするとともに、指摘した事項が確実に実施されているかどうかにつきましても十分注意を払い、しかるべき時期には実地に調査を行ってその状況を確認したいと考えているところでございます。
○安恒良一君 いろいろ御努力をしていただいた中で、まず事態が変わっているのは、今度はもう清和商事というのはなくなりまして、これは京都佐川と合併をしたわけですね。そして佐川急便株式会社の代表取締役会長に佐川清さんがなったわけですから、今まで清和商事というのは、運輸省が取り締まるのには監督官庁として一段階あったわけです。しかし、今回はもう佐川清氏自身が佐川急便株式会社の代表取締役になっていますから、これは運輸行政としては的確な指導ができるように体制がなっているわけです。これは非常に情勢が変わっているということをまず申し上げておきます。 それで私は、橋本運輸大臣以降今日までいろいろやってきまして、清和商事に対するところのいわゆる支払い金、上納金の問題は、これは国会の指摘、さらに皆さん方の御努力によって解決できたと思うんです。 ところが、あとの問題、もちろん向こうの回答はいかにも民主的に主幹店社長会議によりとか、それの裁量による、こういうふうに返事をしてくるわけです。ところが、私が調べたところでは主幹店社長会議とか主幹店店長会議などというのは、これは佐川氏の意のもとに動くわけです。例えば賃金決定基準及び制度についてということで、運輸省が各主幹店の社長に問い合わせをされているわけです。その回答文を私いたたいていますが、ところがこれ調べてみると、これを出す場合にはやはり佐川さんのところで目を通して、それから各主幹店が運輸省に出しています。こんなことをやっておったんじゃ直らない、これは労働省にも言っておきますけれども。 ですから、いかにも民主的に何月までに主幹店社長会議ないし主幹店店長会議等々で十分議論をして、その上で改善をします、こう言っていますが、私が今言っているところの問題は、これは運輸大臣が直接佐川清さんと話をしてもらって、とにかく今の一番諸悪の根源は、何といってもドライバー一人当たりの売上高を基準にして賃金を決めるという現行制度に大きい問題があるわけです。例えば人を一人ふやせば、総売上高をふえた人員で割りますからなかなか長時間労働の解決もできない、こういう問題があります。 その点で、五月三十一日に寺嶋さんの名前で佐川さんに指摘をした四項と五項、これは非常に重要な項目だと思います。ところが、私これ調べましたら、主幹店の社長はみんな五月三十一日にこれが出たというのは知らぬというのです。これは主幹店の社長には知らされてない。もちろん寺嶋さんの名前で佐川清さんあてに出ていますから、知らせる知らせぬは勝手だと思います。しかし、現実には、運輸省の方や労働省には民主的に主幹店社長会議とか主幹店店長会議の議を経て、こういうふうにしておく、しかし、依然として佐川清氏がこれらを決めていっている。ここにメスを入れない限りこの問題は解決できない。 そこでひとつ、こればかり時間をとるわけにいきませんので、寺嶋さんの名前で申し入れられている四項、五項のこの申し入れが完全にできるように、ひとつ運輸大臣としては、佐川さんに直接話をしてもらわぬと、もうこの問題は私が取り上げて相当の年月がたっている。運輸大臣も恐らく三人か四人かわられている、橋本さんの時代からですからかわられております。今後は大野さんの時代にやっぱりこういう問題はもう決着をつける。私は何回も言っているんですよ。どうしても決着がつかなければ佐川さんにここへ来てもらう、参考人として、こういうことも私は何回も言っている。しかし、運輸省、労働省が努力されることでありますから、何も国会に来てもらうことだけが能ではありません。私は今まで待っていますが、大野さんの時代でもなお片づかぬということになると、これはやっぱり一遍国会に出てきてもらって、本人に直接どうですか、なぜ直さぬのですか、どこに問題があるのですかということのやりとりを参考人として来てもらってやらなきゃならぬことに相なると思いますが、この点について運輸大臣の御見解をお聞きしておきたい。
○国務大臣(大野明君) 昨年末に江藤前運輸大臣が佐川会長を直接呼んで注意をした。そうして、それに基づいてその後今局長あるいは労働省の方から答弁がありましたように、経緯は今日そうなっております。 そして、これについては事務方の説明では、時間もかかっておるので五月末にもう一回督促をし六月じゅうには責任ある明確な回答をする、こういうことでございますので、私としては、その内容を見た上で厳重な警告をするなり注意をするなりと同時に、それがもし納得できるものであった場合には、今安恒先生から私ども以上に会社の経営内容というか会議のことまでおわかりなことでございますので、ただ表面を糊塗しただけでは意味がございませんから、その内容の実行を約束させるというようなことをいたしませんと、トラック業界も十二月一日から物流二法というものが施行される前でございますから一番大事な時期なんで、私が責任を持ってやらさせていただきたい、こう考えております。
○安恒良一君 田渕委員からも、トラック業界の今日の労働力不足の中で公正競争という問題が取り上げられましたね。私は佐川というのは日通に次ぐ大きな運送業者ですから、これが公正競争をするためには、今言ったところのシステムをそのままにしたら、これはまた新しいトラック二法が施行されるんですが、その施行自体にも問題が出てくると思います。六月末までということですから、ぜひ回答を見られた上で、だめならだめでやはり厳重に直させるようにしてもらいたいし、私どももその回答は重視をしておきたいと思います。 次に、これまた田渕委員からも質問がありましたから若干ダブる傾向がありますが、私は観点を変えて、日米構造協議で米国からの要請の焦点の一つが公共投資である。向こうは一〇%と言っていますが、こちら側は必ずしも一〇%にこだわらないで七月末に具体的事業規模を決めるということで、今通産省が中心になってやっていることは承知をしています。 そこで、私はこれは予算の総括のときにも総理と少しやりとりをしたんですが、どうも見ていますと、各省庁別にまず予算の分捕り合いをやる、省の方に帰ってくると今度は局別にまた予算の分捕り合いをやる。ですから総花的な分野、事業の配分が行われる。何のことない、後で分けてみたら今までと同じような固定的配分になってしまう。これは官僚の一番悪いところが出ています。官僚というのは、パーキンソンの法則で予算が減ることと部下が減ることは絶対抵抗する、これはもう昔から有名な話でありますから、それが公共事業でもあるということを私は総理以下関係大臣にあのときに指摘したんです。 そこで、きょうは、運輸大臣しかおいでになりませんから、運輸大臣の場合でも、この計画の中には港湾、空港があります。それから直接ではありませんが、非常に関係のあるのは交通安全も運輸省としては重大な関心をお持ちだと思います。それから海岸というのも非常に関係がある。ですから所管は港湾と空港ですが、これらについて、やはり計画についてめり張りをつける気持ちがあるのかどうか。それから重点配分は何と何に今度は運輸省内で置こうとするのか、もしくは何か新しく公共事業に含める構想を運輸大臣はお持ちなのかどうか。今までの例えば一つの例を挙げますと、空港でも国際空港の整備と地方空港の整備を挙げられましたけれども、今や四十七都道府県皆空港をつくりたいというんですね、四十七都道府県。この前も滋賀県から来ましたね、何か琵琶湖のところにつくりたいなんて、こう言い出して。もうどの県もみんな空港。果たしてそんな空港整備が公共事業なんだろうか。私はいろんなことが各地域から出てきても、運輸省としては、港湾であろうと空港であろうとやっぱりちゃんとめり張りをつけてやる。今何がニーズとして必要なのか、それは各地域が言い出したらもう切りがないですからね、四十七都道府県がおれのところもおれのところもとみんな言い出すんです。ところが私はやっぱり公共投資のむだ遣いだと思うんです。だから、少なくともこれからやられる十カ年計画というのは運輸省自体としてもめり張りをつける、重点項目を決めていく、これがないとだめだと思うんです。 ですから、これは政策というよりも大臣の考えですね。各局長に答えさせればこの前と同じですよ、私のところのやつは皆大切ですと。この前みんな夢物語と言りたら、大臣が夢じゃありませんとみんな立ち上がった、私のところこそ大切と、こう言うんだから、これ航空局長と港湾局長指したら両方とも私のところは大切ですと言うに決まっているんだ、これ。そんな話を私は聞く気はない。大臣としてやっぱりめり張りをつけて国民のニーズに応じた公共投資をこれからおやりになる気があるのかどうか、その点をひとつ答えてください。
○国務大臣(大野明君) 私は各局長なりが自分の責任というものを十分考えて、我田引水になる気もあるかもしれませんけれども、おやりになるのもこれは当然のことだと思っております。しかし、やはり大臣という立場は政治家でありますから、日本の将来を見詰めると同時に、その時代時代の国民の要請、ニーズにこたえてやっていくのが、これはもう本当の姿であらうということを考えております。 御指摘の琵琶湖の空港とかそういう固有名詞は別といたしまして、確かにそういうようなムードがあるというんですか、団地なんかでも隣のうちがピアノを買ったら、うちも弾かなくてもピアノを買わなきゃというような私は感じがいたす部分がございます。といって、やはり我が国の二十一世紀ということを考えますと、これも大切でありますが、私は現在の国土の均衡ある発展とそして現況のこの大都会の交通緩和を考える上においては、私は都市鉄道の充実を図るということが大切だと思っております。特に通勤通学、非常な混雑であると同時に、大量輸送機関であるそういう都市鉄道を充実させることによって交通渋滞なんかも緩和をされていくであろうということを考え、また同時に、高速鉄道網、幹線鉄道網の充実を図り、鉄道というものが、私のこれは考え方ですが、一時期なんか社会において何となく置き去りにされるところがございましたが、またここへ来て鉄道は大切だ。先ほども新幹線でもって貨物輸送をできないかというようなお話ございましたけれども、本当にこういうことを十分に私はやるべきであるということを運輸大臣になってから、あるいはその以前から考えておりました。しかし、百聞は一見にしかずで、一度この通学通勤の混雑率をひとつ見たいということで、明日北千住駅へ視察に行って実感を伴いつつこの鉄道整備に全力を尽くしたいと考えております。
○安恒良一君 質問通告しておきましたから先取りで先の方までお答えになったようですが、私は何も今たまたま名前を琵琶湖と出したけれども、琵琶湖の空港がいい悪いと言ったわけではありません。これは誤解がないように、超党派で来ていますからね、超党派で。ただ、考え方として四十七都道府県に全部空港をつくることがいいのかどうかというようなことを考えないと、最寄りに立派な空港があるのにまたつくる。というのは、空港をつくったって、これはお客が少なければ航空会社は乗り入れしないんですよ。そうすると、空港つくるときには何百億かの金が公共投資で地域に落ちますが、後は閑古鳥が鳴いちゃうんです。それがひどいところになると一つの県に二つだなんていう話もあるわけですからね、二つとか。私はたまたまの例としてわかりやすく挙げたんですが、そういうばかな公共投資はない。国民のためには本当に全体で、みんなで何が今重点かということを考えてほしいということをただ一つ申し上げておきます。 そこで、今大臣がちょっと触れられましたが、最近新幹線の通勤がどんどんふえています。それから企業も通勤手当、これ五万円までアップされましたものですから、これを支援するということからかなり新幹線を利用しての遠距離通勤がふえています。私は今日の住宅問題、これはもちろん首都圏、近畿圏の住宅問題や土地問題であるとともに、交通問題でもあると思います。自動車輸送もしかりです。しかし、何といっても今大臣もちょっと触れられましたように鉄道による高速大量輸送、これが最も利便性が高いと思う。ですからそういう意味からいうと金持ち大国になった、ところが国民は豊かさを実感していない、これが今の日本の現状ですが、豊かさを実感させるための一つは、私は何といっても快適な住まいとそれから快適な通勤だと思います、自分の職場まで。これを整備して提供することが非常に重要だと思いますが、その点大臣重要と思いますか思いませんか。
○国務大臣(大野明君) 最重要と考えております。
○安恒良一君 そこで、大臣あした混雑するところに乗っていただくそうですが、問題は、今もう首都圏では地価が高騰しまして都心部に住宅を労働者が持つということは極めて難しいです。しかし、鉄道技術がこれだけ発達していますから、住宅と職場、これの接近は物理的な距離だけで考えるのじゃなくて時間的な距離で考えるところに今日来ていると思う。ですから、この時間的距離を鉄道によって埋めていくということが私はこの住宅、土地問題解決の一つのかぎだ、こういうふうに考えますが、運輸大臣、この点どうですか。
○国務大臣(大野明君) 私も安恒先生と同感でございます。そのために、地下鉄にいたしましてもあるいはまた常磐新線というような首都圏におけるところの鉄道をつくることによって通学、通勤の緩和と同時に、その周辺に、これは建設省の調べだと思いますけれども、二十万戸ほどの住宅地もできる。ですから、まずやはり鉄道を敷かなければ人が住みませんから、私どもはそれを踏まえて一日も早くできるように今鋭意努力もいたしておりますし、またそのほかの常磐新線に限らずやらなければならないものを推進していきたい、それによって勤労者諸君の一番の願いである住宅取得というものに一つの貢献が運輸省もできると思って、ぜひともやり遂げたいと考えております。
○安恒良一君 大臣と私の考え方は一致したんですが、ところが今まで政府がやってきたことはそれを本当にやっておったかどうか、一全総から現在四全総と言われますね。そして口では一貫して地方への人口、産業の分散、こういうことを言うわけですね。そしてそれをやることによってゆとりのある社会を建設する。こう言ったんですが、現実を見ていただきますと三大都市圏への集中、特にその中でも東京一極集中が今加速化していますね、これ。その結果何を引き起こしたかというと、住宅問題、土地問題、過密過疎問題、土地政策問題、高齢者問題、交通問題、あらゆる問題をこの一極集中が引き起こしている。その中で私は、これらを引き起こした一つの問題として交通投資の不足、これが我が国を経済大国、そして生活は二流とか三流とか、こう言われることにさせたのではないかというふうにこの点では考えるわけです。 それはなぜかというと、金は我が国は非常に余っておる、こう言われているんです。ところが交通投資の不足がありますから、あした大臣に乗っていただきますが、東京では自分の職場に一時間以内に行かれる人は恵まれている。一時間半から二時間、そして住んでいる家はこれは遠い、高くて狭い。そしていざ朝出勤をしてくると、あした乗っていただくとわかりますが、押し合いへし合いのもう通勤地獄ですね。人間というのはもう混雑率二〇〇%以上で三十分乗ったら職場へ行ったときに仕事の能率は落ちる、こう言われています。あしたお乗りになるとこれは大変だということがわかるんですが、大変な通勤地獄は今もって解消されていない。また高速都市環状道というのがありませんから、それを持った都市がないものですから、都市の市街地はもう一日じゅう交通混雑している。それから空港空港といってつくられるが、今度は空港と高速道路のアクセスがきちっとしている空港なんて数えるほどしかありません。空港だけはでき上がっているけれども、そのかわりに道路が全然だめなんです。例えば私は福岡に住んでいますが、福岡の国際空港でも道路はもう全然だめなんです。こういう実情にあります。 それからまた、自動車一合当たりの道路の延長というのはだんだん少なくなる。そして有料道路はできますが、これが非常に高い。ですから、今まで政府が掲げられた東京一極集中を是正する一日交通圏をつくる、各都市ごとの一日交通圏、これが政府の今までの方針だったんです。ところが、私はもうこれは絵にかいたもちになっている、現実は。そして現在は何が起こっているかというと、混雑、非効率、ですから普通の形において国民が移動できませんから、まず農村から地方都市へ出てくる、地方都市から今度は大都市へ出てくる、大都市から今度は首都圏へ出てくる、これが今日の日本の状況じゃないでしょうか。ですから、本当なら自分が生まれたところで交通がきちっと確保されれば、例えば親元から通勤、通学もできる、定住化も進む。そうすると、老人と家族の分散化も回避できる。こういうふうに今日本の悩みを抱えているこの住宅問題や高齢者福祉対策、こういういろいろな課題を解決するためには、どうしても私は交通に対する投資というものを積極的にやっていって問題を解決しなければならぬと思います。 そこで運輸省に聞きますが、運輸白書で毎年交通関係投資というものが発表されています。きのう資料を要求しておきましたから、四十年度以降五年刻みで結構ですから、対GNP比率がどうなっているかというのをまず説明してみてください。
○政府委員(中村徹君) 交通関係公共投資の対GNP比率でございますが、昭和四十年度三・〇%……
○安恒良一君 五年刻みでいいんだよ、五年刻みで。
○政府委員(中村徹君) はい。四十五年度三・二%、五十年度三・一%、五十五年度三・〇%、六十年度が二・七%でございます。あと六十三年度が一番新しく把握しておりますが、二・八%というふうになってございます。
○安恒良一君 大臣、今言っていただいたように、四十年度から五十年度は対GNP比大体三・三%前後の水準でずっと投資が来ておったんです。ところが、五十六年度以降年々鈍化しまして、例えば私の計算で言うと五十九年度なんて二・八%ということで、五十九年度以降はこれは二%台に全部落ちているんですよ。私は交通投資比率が三%を維持しておってもいろいろ問題があったと思うんですが、さらにこれが少なくなっているということでは非常に問題があると思うんです。ですからやはり私から言わせると今日の一つの交通問題、そしてそれは住宅問題であるし、国民の豊かさの問題でもありますが、諸悪の根源は総体的な交通投資の不足にあった。ですから運輸省は一体今まで何をこんなことをやっておる、怠慢も僕から言えば甚だしいじゃないか。運輸省も組織改革をしまして、政策省に転じるということで局長までできたんですが、何のことはない、四十年度以降ずっとこれ調べてみますと、肝心の交通投資の比率は大きく落ちている。この点はどういうふうに考えますか、大臣。
○政府委員(中村徹君) 交通関係の投資が対GNP比率で低下していることは先生御指摘のとおりでございます。これは政府全体といたしましても、いわゆる公的固定資本形成、IGの対GNP比率が最近低下をしているということでございまして、やはり同様の傾向があらわれているわけではございますが、先生御指摘のとおり対GNP比率がこのように落ちてきているということについては、我々として今後大いに努力を必要とするという証左になると思いますので、私どもといたしましては、今後こうした交通関係投資の拡充に向けまして真剣に取り組んでいかなければならない、このように強く思っているところでございます。
○安恒良一君 難しい言葉で言われましたが、わかりやすく言うと、交通投資の不足というのは五十六年度から行財政改革、それから五十九年度から平成二年度にかけては特例公債依存脱却をかけた厳しいシーリングがあったからでしょう、だからこういうことになった。しかし、国民がこんなに住宅問題や土地問題であえいでいる姿を放てきして、シーリーングだとか行政改革、こういう一律削減方式をとるやり方というのは僕は間違いだと思う。国民はそんなことは求めてない。そういうやり方は国民不在のやり方だ。ですから大臣、幸いこの特例公債依存も平成元年度で脱却できたわけですから、ひとつこれから大いに頑張って、少なくとも今国民が何をニーズとして、必要としているのかということに重点を置いて、あなたの管轄で言うとそれは交通投資に大きく公共投資として金をかけていく、その中で問題を解決するというやり方を考えてほしいと思うんです。 私は具体的にその中で申し上げますと、例えば鉄道整備の場合、民鉄の補助、これは五%を超える金利の部分を国と地方が折半補助する。ところが最近また金利が少し上がってきましたが、ずっとここ数年低金利が続いておったんです。そのとき、この五%を超えるということをそのままにして何らあなたたちはお考えにならなかった。また、地下鉄の補助でも、建設費の七〇%を国、地方が折半補助するという交付金の交付が開業するまでおくらされましたね、開業してからやる、こういうこと。これで非常に地下鉄の建設に問題が出てきた。また、国鉄時代にCD線は三〇%の補助がありましたね。ところが、民営になったらこれは打ち切られてしまったんです、民営になったら。ですから国民がこんな通勤地獄で困っている、だから建設をしたり、いろいろなことをしたいと思うが、土地がもうむちゃくちゃに上がっているし、今言ったように金利の問題もある。こういうことから建設を促進することに運輸省自体手を打ってこなかったんじゃないか。みんな業者任せ、これで問題が解決するというふうにお考えになりますか、どうですか、その点。
○政府委員(中村徹君) 鉄道の整備につきましては、やはり地価高騰による用地費の増大等によりまして巨額の整備金を要することはおっしゃるとおりでございまして、収支、採算の確保というのは非常に難しい。特に懐妊期間の長い事業でございますので、そういった面は強いわけでございます。そこで、鉄道事業者が私的採算の上で鉄道整備を行おうということは非常に難しいというのは御指摘のとおりでございます。 一方、都市鉄道の整備を初め、都市間鉄道の整備についてもその整備を進めなきゃならない状況が切迫しておる、そういう状況が強くなってきていることもこれまた御指摘のとおりでございまして、私どもといたしましては、今後とも財政上、税制上の措置等によりましてその整備を推進するように大いに努力してまいらなければならないと思っておるところでございます。
○安恒良一君 いや、そういうのを官僚答弁というんだよ、中身何にもない。 例えば、JRの混雑率は全部二〇〇%、これ東京は超えているじゃないですか。それから昭和四十年代と五十年代、五十年から六十三年の間に首都圏の民鉄七社、地下鉄、JRの混雑率は改善をされていますか、具体的に改善されていますか。どんどん混雑率が低くなっていますか。その点について一遍答えてみてください。私から言わせると改善されてない、ないにもかかわらずあなたたちは補助のあり方について適切な手を何一つ打ってこなかったじゃないですか、今日まで。そのことについて僕は言っているんだ、今後どうするのか、こう言っている。どうですか、それは。
○政府委員(早川章君) ただいま先生御指摘のとおり、今いわゆる財政マイナスシーリング等の措置でございますし、一方で大都市への人口の集中がございまして、鉄道整備を上回る人口集中ということで相当程度設備投資をいたしておりますが、いわば混雑率は下げどまった形で、例えば首都圏で申しますと、五十年度当時に混雑率民鉄七社で二一五%あったものが、輸送力指数としてはかなり伸びておりますが、混雑率は六十三年度でもなお一九〇%あたりでとどまる、なかなかこれ以上は落ち切れない、こういう実態でございますことは先生の御指摘のとおりでございます。 例えば地下鉄等につきましても、先生の御指摘のとおり財政上の実態がございましたが、平成元年度の補正でもって従来いろいろ繰り延べ措置を講じたものの一部をお返しすることができたわけですが、さらに平成二年度予算におきましては、地方公共団体からの一般会計から公営事業へのいわば出資を一割ふやしていただいて、従来一割であったものを二割にする、さらに補助の仕組みも変えまして、当年度からの補助という形で補助の支給時期を繰り上げるというような措置、まあこれは完全ということではございませんが、とったところでございます。例えば地下鉄等につきましては、そのような措置を今後とも引き続きその方向で充実すると申しますか、その方向に突き進めるという形で、補助の内容等の充実、制度上の敬善というのを行ってまいりたいと考えておるところでございます。
○安恒良一君 大臣、ちょっと覚えておいてもらいたいんですがね、四十年から五十年の十年と五十年から六十三年の改善状況、例えばJRだったら改善状況三三%が、五十年から六十三年は七%しか改善されてないんですね。それから地下鉄の場合は二二%の改善状況が、これ十年間でとりますと、それが五%しか改善されてない。民鉄七社の場合は二三%が二五%でまあ二%上昇しています。私が心配しているのは、五十年度以降改善率が非常に落ちているということなんですね。この率が落ちているということは、あしたあなたが乗られて、これは大変だと思われる混雑状況が直されてないということですから、これはやっぱり抜本的な対策をお考えにならないとあれだと思います。 そこで、この問題だけ時間かけておくわけにいきませんから、交通投資の不足している一つの事例として常磐新線の問題を取り上げてみたいと思います。 昨年、国会で宅地開発と鉄道整備の一体化推進法、通称常磐新線法ということで、あのとき早くやってくれやってくれ、こういうことだったんですよね。そして、先般の日米構造協議の中間報告にもこれは盛られていますが、この計画の進捗状況はどうなっていますか、まず説明してください。
○政府委員(早川章君) 先生ただいま御指摘の常磐新線でございますが、常磐新線、一般的には東京駅から筑波研究学園都市という構想は、昭和六十年の運輸政策審議会答申第七号で、西暦二〇〇〇年度を目標として……
○安恒良一君 中身はわかっているんだ。進捗状況を聞いているの。中身はわかっているの、そんなことは。
○政府委員(早川章君) この案件につきましては、答申後、検討委員会が設けられまして、六十三年十一月に一応のフレーム、六千億円ということでつくろうではないかというフレームが出ましたが、また先生御指摘のとおり平成元年の六月に実はその一体化法という形で常磐新線が取り上げられているのでございますが、その後非常に地価が高騰する、さらに用地等の買収につきまして見通しに問題があるんではないかというような指摘が出るというような事態がございましたので、言ってみますと、この開発のリスク、鉄道を整備することのリスクをどこが吸収するか、あるいはどこが負担するかということについて関係者間でちょっと議論が分かれました。JRと地方公共団体一部三県という形が主体でございますが、その間におきまして、そのあり方について議論がもう一つ煮詰まらないというまま現在に至っております。現在では、言ってみますと、リスクを負担するという仕組みは開発利益を吸収できる者が担当すべきだというJR東側の御議論がございまして、ほほそのような御意見に沿って一都三県の側でどのような形で整備主体をつくっていくかということについて関係著聞の議論が進んでいる、こういう状態にございます。
○安恒良一君 私は、今お聞きをすると、これ一部新聞には常磐新線の整備主体を第三セクターで夏までに設立するということで合意した、でJR東日本はこれに参加する、こういうようなこともあったんですが、きのう問い合わせをしたらどうもそれは事実関係と違うようだということですが、私はこの問題は非常に重視をしているわけです。というのは、法案が成立しましてもう一年たっていますね。しかし整備運営の主体は協議中だと、今のあなたの話では。余りにもスローモーじゃありませんか、余りにも。この間、沿線の地価は急騰しています。 そこで私は、この法律をつくったとき、民鉄も参加するが、やはり当時考えたのはJR東日本が第三セクターの中心になってもらおうとあなたたちは当時説明をしたわけですが、それが非常に計画に消極的ですね、これは。今もって計画参加に消極的な姿勢を崩していない理由は何ですか、これは。
○政府委員(早川章君) JRの方にこの問題についての参加を呼びかけてきた経緯があるということにつきましては先生の御指摘のとおりでございますが、JR側といたしましては、言ってみますと用地費が、例えばこれは六十二年から六十三年というだけでも三割から四割値上がりするというような実態、かつ用地買収にどの程度時間がかかるかということについてもさまざま難しい要件があるという実態の中で、そのような言ってみますと将来値上がり等で整備費に非常にかかるという、値段が高くなるだろうというような実態について、他の路線のお客様等にこのものを負担させるということはやはり現状のJRとしては行い得ないのではないかというような御議論がだんだん部内で基本的な考えとして固まってきているということからそのような考え方の転換が行われてきたと理解をいたしております。
○安恒良一君 すなわち、一つは土地の値上がりその他で建設費が非常に巨額になる。二つ目には経営のリスクが大き過ぎる。それから三つ目はこれに対応するための開発利益の還元等が明確でない。こんなことでJRが参加を渋っている。しかし、JRを除いて地方自治体だけでこれだけの大事業ができるか、私は無理だと思うんですよ、無理だと思う。 そこで私は、あなたたちにあの法案を審議したときのことを思い起こしてもらいたいんですが、鉄道整備の最大のポイントは開発利益の還元にあるよと、この問題を解決しなきゃだめだよと、こう言ったんですが、残念ながら私はそれを主張したんですが、この考え方は法案の中に取り込まれなかったんですね。ところが今日、あれからもう一年たって、急いでくれ急いでくれ、早く委員会上げてくれと言われたんですが、JR東日本が非常に消極的だ。その最大の要因は何といってもリスクに対する開発利益の還元がどうあるか、まさに私があのとき指摘をしたことが当たっていると思うんです。そして今や計画はとんざしかねない。だから、あのときのあなたたちの話は全く楽観し過ぎだと思います。ですから、これからは打開の話をどうされるんですか。それからその見通しはどういうふうにお持ちですか。
○政府委員(早川章君) 開発利益の観点から見まして、最近における鉄道整備、非常に小さい請願駅であるとか、そういう形の極めて限定された形は別といたしまして、非常に大規模な形で開発利益が発生し、それを吸収していく方法について十分な対応策がないまま現在に至っているということは御指摘のとおりだと思います。 ただ、私どもは開発利益というのは、端的に申しますと、土地の値上がり益等というような形で具現されてくるものではない。したがいまして、そのような形の開発利益を吸収する主体としてはいろいろな形があると思いますが、例えば地方公共団体というようなものが一つの吸収の主体であり得るのではないか。そういうものを通じまして開発利益が鉄道事業者に対して還元されていく、こういうような仕組みでこの鉄道の基本的なあり方を考えまして、その上でJR東というようなものは、もちろん鉄道運営のノーハウであるとか、あるいはこの常磐新線というのは構想のときから旧国鉄技術陣の構想でございましたために、さまざまな形でJRの現在の所有地を通るとかいろんな施設を利用するという構想でございますので、そういった形でJRにも積極的な対応を求める、協力を求めていく。リスクという形で把握されるような対応というよりはいわば積極的な資金的、場所的、技術的な協力を求めていく、そういった一体として開発利益の還元の仕組み、そういったJR東の協力の仕組みというものを組み合わせまして、この常磐新線というものの整備を進めてまいりたいと考えているところでございまして、その基本となります地方公共団体側による基本的な整備主体というものの実現と申しますか、整備主体というものをつくり上げる、こういうことについても現在関係者間でかなりの理解が深まっておりまして、実現に向かいつつあるというふうに理解しておりますので、大変遅くなっておりますが、そう遠からざる将来にこの方向で物が動くことを期待しているところでございます。
○安恒良一君 昭和六十年度の当時価格で六千億から七千億と言われましたね。その後、もう今日までさらに上がっていますが、そうすると、あなたは今言われたようなことで、地方公共団体が中心になってこの建設費はもう賄い得る、そして鉄道の建設のノーハウとか運営はJRが中心になってやる、こういう方向で目鼻がついた、こういうことですか。
○政府委員(早川章君) 従来の方針に対しましての非常に大きな転換ということになろうかと思いますので、関係方面の御理解を得ていく、あるいは関係のお役所の方もある。さまざまなまだ問題といいますか、クリアすべき点はあると思いますが、既に地方公共団体側の対応に対しまして国側もまた応援してほしいというような意向が地方公共団体から示されております。それは、もちろんいわば国の助成でもあれば、一方、地方がいろいろ負担をすることに対する国側のバックアップと申しますか、地方負担に対してさらに国が応援をするというような仕組みについても要望が出されてきているというような方向にございますので、基本的に先生今御指摘のような地方側の原則的負担という形で対応できるということであろうかと思っております。
○安恒良一君 大臣、話だけ聞いておるといかにも順調にいっているようですが、私はそんな簡単にはいかぬと思いますよ。これほっといたらまた来年の委員会で私から同じことを、おまえたちは一年何やっておったかと、今度いよいよ怒られることになりかねない。ですから、成田空港のことで大臣があっちの方に行かれるのもいいですが、これはやっぱり大臣あなたがその気になって進めないと、法律だけは通ったけど、何一つ進まぬで、そうすると進まないことにはだんだん地価が上がって建設費が上がることになるんですからね、これ。 そこで、私はその点は御注意申し上げておきまして、一年たったときに、また何だと言われないように積極的にやってもらいたい。それがために一つ指摘をしておきたいのは、鉄道の投資に積極的な助成策をこの際再構築すべきではないかということなんです。今も言われたように、地方自治体もじゃわかりました、開発利益があるから金出しましょうと、しかし国もと、こう言ってきておると地域交通局長は言っているんですが、それを僕はやっぱりもう考えるところに来ている。だから航空、港湾、道路、これは交通社会資本の分野で公共事業の長期計画が策定されていますね。ですから、これは私たちは金額的にも計画と実績がどういうふうになったかというのを対比ができるんです。八本のうちことしで切れたやつはまたこれからつくるというわけです。ところが、鉄道の整備についてはこれ全く民間任せですね。特に国鉄が民営化された以降は一段と民間で、おまえたちでやれと、こういうことなんです。そうなりますと、経営の採算性からどうしてもJRを含めてみんなが投資は後ろ向きになっている、これが今の実態です。ですから、さっきも申し上げたような大都会の混雑も解決しないし、新線をせっかくつくろうと思っても絵にかいたもちになっているというのはここに原因がある。ですから、私は、大臣、この点は運政審でいろいろな、例えば首都圏をどうするかとか、関西圏をどうするかということを運政審で御議論願っていますね。そのことは決してむだなことでないんですが、しかし、そんな方向づけだけで鉄道というのはできるものじゃないんです。ですから、私は、既に交通関連投資ということで航空、港湾、道路と三つがあるわけですね、これは十カ年計画があるわけですから。これと同じように鉄道の整備を公共事業の長期計画並みに位置づける、そしてやっぱり国が積極的に鉄道の整備に関与していく。こういう考えを持たないとこの問題は片づかないと思いますが、大臣、これは政策的な問題ですから、だから私はあなたに何かめり張りつけて新しいものはないかと言ったら、あなたは、いや、流れは鉄道を今度は一生懸命やるんだとおっしゃったんです。鉄道を一生懸命やるとすれば、私は鉄道についても公共事業の長期計画というのを持って、国が積極的にこれに関与していく、この点がないとだめだと思いますが、そういう点はどうですか。
○国務大臣(大野明君) 先ほども私申し上げましたけれども、いずれにしても、確かに鉄道というものは、常磐新線に例をとりましても、わずか四十キロかそこいらで一都三県がまたがるというようなことで意見調整も難しいところはございます。しかしながら、ただそれだけでもってよしとするものでなく、やはり将来の首都圏あるいはまた国土全体を見きわめた上での計画も立てつつやっていくべきものであろうと考えておりますが、やはり財政的な問題、それにはまた税制上の問題等々もございますし、また補助金その他、正すべきというか、直すべきは直し、また支援すべきは支援すべきというようなところはなかなか行政だけではできませんから、政治家としての私が今度の来年度予算に向けて頑張ることが、これはもう国民生活の向上、また真に豊かな国民生活というものが営めることは、先ほど安恒先生の私はお話を聞きながら、一番いいことを言っていただけるなと思ったのは、やはり親子みんなが住むということは、心の豊かさが今の日本にないと思うんですよ。その心の豊かさを求めるためにも、運輸行政というものが大きな力になれるということは大変にいいことだ、そういう意味で鉄道というものは大変に重要であるという認識のもとに頑張りたい、こう考えております。
○安恒良一君 大臣の答弁ですからやや精神論的ですが、私は具体的に言いますと、鉄道整備の財源対策のあり方について、この際運輸省はやっぱり抜本的に一遍政策局を中心に見直すべきだ、少なくとも私は、大都市における混雑を緩和するためには、大都市地域中心の新線建設のコストが非常に巨額になっていますから、これは民鉄線であろうとJR線であろうと、新しく大都市における新線建設に係る補助制度は今の制度じゃ非常に不十分ですから、少なくとも地下鉄補助制度並みにこの際やっぱり引き上げる、このことを運輸省として決められて大蔵と要求をされないと、私は大都市周辺における新しい線をつくって、というのは混雑緩和というのは今のところに車両を少々増強したりホームを長くしたってこれは解決できないんですよ。二〇〇%も三〇〇%もある。そうすると、どうしても、例えば山手線だったら第二の新しい山手線をつくるかという議論かないと、幾らJRを責めてみたところで解決しないんです。 ところが、今第二の山手線をつくるということになるとこれは膨大な金がかかるわけですよ。その場合に、今の補助制度では私は、もうJRも民間になっていますからね、ああとてもとてもと、こうなるわけです。ただ、そうなるならば、この際、幸い赤字公債脱却もできたことなんですから、やはり鉄道整備のための財源対策を運輸省は根本的に一遍洗い直してみる。少なくとも私は新線をつくる場合には、地下鉄補助制度並みにこの際引き上げるという考えを持たれたらどうかと思いますが、この点どうですか。
○国務大臣(大野明君) 御指摘いただいた点早遠勉強をさせ、来年度予算のシーリングも近づいておるところでございますので、それらを踏まえた上でこれはみんなで知恵を出し合いたいと、こう思います。
○安恒良一君 私は、やっぱり概算要求のときに勇気を持って出さなきゃだめですね。皆さんが出せば私たちは応援しますよ。恐らく与党の方でもこういう問題は異論がないだろうと思うんですよね。与野党で応援するんです。ところが、皆さん自身が今までびびっちゃって出さないものだから、皆さんが出さないのに我々が大蔵省に乗り込んでいって出せ出せと言うわけにはいきませんから、少なくとも今、大都市周辺における今日の混雑緩和というのは非常に国民から厳しく指摘をされる。 そこで、具体的にちょっとこれも聞いてみたいんですが、私は去年常磐新線審議の際にこの問題を提起したんです。地域交通局長はこう言っていましたね。それは、地下鉄の補助とニュータウン補助を実質的に組み合わせたような制度に最低したいと私に答弁をしました。この問題は具体的にどう決着しましたか。
○政府委員(早川章君) 常磐新線の後といいますか、この法律の御審議をいただいている当時でございますが、この常磐新線に対しましての補助のあり方というものについてP線補助と申します利子補給といいますか、五%以上の利子分を補助するというP線補助を頭に置き、かつ一部地下鉄区域がございますので、地下鉄の補助も頭に置いた形の修正P線というような形のものが財政当局の間で一応議論されたという経緯がございますが、常磐新線の現在の状態から考えまして、このような形のものでいいかどうかということについては大いに議論のあるところだと考えております。したがいまして、私どもといたしましては、整備主体と申しますか、この常磐新線の整備主体が実を結んでいくという状況を見ながら、今度の平成三年度の予算要求等におきましてこの補助のあり方について議論をさせていただきたいと考えているところでございます。
○安恒良一君 私はここに議事録持っていますが、「その二つの補助を実質的に組み合わせたような補助制度に最低したい」と、こう言っておられるわけですね。そこで、具体的に確定した補助率は幾らにするんですか。これからもう今のようなことじゃなくて、具体的にあれから一年たって今度予算要求されるわけですから、具体的な補助率はどの程度の水準にされますか、はっきり言ってください。
○政府委員(早川章君) 前局長が御答弁申し上げている当時恐らく想定してございましたのは、五%という普通の補助に対しまして、もう一段と補助率を上げたような形のものを考えていたかと思いますが、私今申し上げましたように、常磐新線の補助の仕組みにつきましては、現時点で改めて考えている、つまりその当時の形よりはもっと進んだ形の、実際に常磐新線が主として地方公共団体等でもって負担されていくという仕組みに対しまして、国の補助のあり方はどうだという観点から改めて議論をさせていただくつもりで現在いるところでございます。
○安恒良一君 改めて議論、局長がかわったら前の局長が言ったこと知らぬじゃ困るんだよね。阿部君はこう言っているんだよ。地下鉄補助制度及びニュータウン鉄道補助制度という制度、この二つを組み合わせてそれを最低にしたひとつ補助率を確定をしたい、こう言ってこの法律を通すときに私とのやりとりをしているわけです。それから一年たって、あなたはおれが局長になった、かわったからおれがまたこれから検討するんだと、そんなばかなことを言っておったらこれひとつも進みませんよ。もう少しちゃんと議事録を読んで出てこなければ、議事録を読んで。だから私は何%にしたのかと、こう聞いているんです。
○政府委員(早川章君) ただいま申し上げましたように、私もその経緯等も存じておりますし、大蔵省との間でごく事務的なレベルでこの程度の線でどうかというところまで行ったということは存じておりますが、セットしたというような形ではまだできてないということかと思います。 阿部前局長が申しておりますように、最低にしたいということで、そこから先どのくらいの進んだ議論があったかということがございますし、私どもとしてはその間におきまして常磐新線の整備をめぐります周りの状況の変化ということもあって、よりよき、当時考えていたよりももっと一歩踏み込んだ補助制度のあり方というものでなければならないのではないかというふうな意味で今、阿部前局長御答弁申し上げました、それを最低としたいという意味で、それ以上に踏み込んだ形のものを、さらに当時考えていたよりも一歩踏み込んだ形で考えていきたいという趣旨でございます。
○安恒良一君 じゃ私の方から申し上げましょう。 整備新幹線の国の負担割合は平均で約三五%ですね。それから地下鉄補助は今さっきから何回も言っているように三五%。ですから常磐新線というのはやはり宅地開発、住宅供給には極めて有効ですし、さらに、これが今問題になっている在来線の混雑緩和にも非常に役立つ鉄道の新線であることは事実ですね。 一方、首都圏における異常な地価の高騰によってもたらされる、当初六千億ないし七千億というものの建設費が上がってきます。そこで巨額の建設費の負担を政策的に軽減をしていくためには、あなたはこれから考えると言われていますが、少なくとも私は、地下鉄補助並みの最低三五%を確保する、こういうことがぜひとも必要じゃないですか。そのことによって初めて私は、JR東日本を初め関係のところも、それじゃひとつ新線建設に、常磐線にも積極的に乗り出そうかと、こういうことを私は考えるんではないかと思うんですが、この点について大臣、これも政策的なことですから、検討しておる検討しておる、局長がかわったらまた前の局長が言ったことを、最低で何%かというのを私から問い詰められても、もうこの国会が終わればすぐ概算要求しなきゃならぬのに、勉強するじゃ困るんです。少なくとも私は地下鉄補助並みにこれをとって、常磐新線を建設するという方向がないと、それは幾ら話をしたってJR東日本なんかも乗ってこないと思う、計画はおくれる一方だと思うんですが、こういう点はやっぱり大臣、あなたは勇気を持って大蔵に要求するものは要求する。そしてあれができることによって今言った住宅問題にも混雑緩和にも非常に役立つことは事実、だから積極的に去年あの法律を建設省との共管で出されて私たちに審議促進を要請されたんだと思います。ところが一年もたってしまっていますから、今もって補助率を幾らにするかということも、僕に答えたことは最低であるが、具体的にはまだこれからですということではなかなか進まないと思うんですが、どうですか、そこは。
○国務大臣(大野明君) ただいま安恒先生から地下鉄あるいは整備新幹線の補助率三五%ずつではないか、常磐新線も少なくとも横並びぐらいにせい、こういうお話、大変理論的なんで、私もかくありたいと思いますが、いずれにしても採算性その他もございますし、また局長もある程度今の答弁以上に物は考えておると思いますけれども、これからの財政当局との折衝その他ございますので、まだ国会が終わっておりませんから、私のところへも報告しかねておるんではないかと思いますが、私もひとつ、というよりも運輸省挙げて、勇気を持って財政当局のあの硬直した頭をひとつ直してもらわなきゃならぬ。それには本当に全省挙げての努力と同時に、先ほどもお話ございましたように、運輸委員会の先生方のまたこれ御支援もいただきながら、蛮勇を振るいたいと思っております。
○安恒良一君 それじゃ、それは進めてください。 それではいま一つ、大都市における鉄道整備の拡大という意味の一つ重要な観点は、私は大深度地下鉄方式が有効だと思います。ところが、これも昨年末から大深度地下関連法案は検討中検討中で、これまたこっちへ来ないんですよね。私たちは来れば議論しようと思って関係委員会では待っていますが、なぜ来ぬだろうかといつたら、またこれ各省の縦割の縄張り争いで、もうこれがされて約一年ぐらい検討中。私はもう検討中検討中では困りますから、鉄道だけは先行したらどうか。 先行する理由は、地下鉄が現在走っているわけですよ、大深度と言えるかどうかいろいろありますが、かなり地下鉄は深いところを今走っています。ですからいつまでも各省縦割の縄張り争いでまとまらぬで、法律が国会に出てこないということじゃ困るから、私は一つの方法として、もう縦割行政の大弊害をなくすために、地下鉄は現在走っているんだから、鉄道建設についてだけはこれを先にやる、こういうことで、運輸省としてはいつまでも各省の間にごたごたして、一年たっても法律が出てこぬというようなばかげたことをやめて、これをおやりになる気はありませんか。
○政府委員(中村徹君) 大深度地下につきましては、大深度地下の地下利用のための法案というものを現在内閣の内政審議室を中心に関係省庁間において検討が進められておりまして、ただいま学識経験者等による法制度につきましての勉強をいたしておるわけでございます。 運輸省といたしましては、やはり内閣の内政審議室を中心とする各省の調整の中で、この大深度地下利用の問題を解決していかなければならないというふうに考えておるところでございます。
○安恒良一君 これまた大臣そうなんですよ。各省と調整をしなからといって、もうあなたこれ今にも法律が出てくるような話になっておったんだから、それから一年たっています。私が言っていることは、そんなことで各省で話がつかなければ、運輸省は前向きに、おれのところは既に地下鉄を走らせているんだから、おれのところ先行さしてもらうよ、こういう意欲を持っていかなければだめだと言っているんです。 あなたの話を聞いておったらまだ進まぬということですよ。あそこの何とか室長を中心に、学識経験者なり各省の利益がいろいろあるもので、そこでやっておりますから、それに従って運輸省はやりますという、今せっかく私が提起しているのは、既に地下鉄というものが走っているんだから、これはほかの省はまだないんだからこれを利用する、運輸省は地下鉄を現実にどんどん走らせているんだから、さらにこれを大深度においても鉄道建設ということだけ先行するぞということを持ち出さないと、何となく縦割行政、縄張り争いでだんだんおくれるだけで、その間国民は大変な大混雑の中で毎日毎日、毎日のことですから、この通勤地獄というのは。毎日毎日国民は困っている。それを今あなたが言ったようなことじゃとても運輸省の役人と思えないね、あなたは。政策担当というけれども、政策担当、何の政策担当しておるかわからぬ。各省といろいろやっておりますからそれを待ちまして我が省もというようなことじゃ、運輸省が政策省に生まれ変わった意味がないと僕は思うんだが、どうなんだ、そこは。
○政府委員(中村徹君) 地下鉄のただいまの建設につきましては、だんだん深度が深くなってきているわけでございますが、十五メーターから三十メーターぐらいの深さでただいま地下鉄の建設を行っておりますが、これをさらに六十メーターぐらいの深いところへ建設いたしますと、やはり駅の建設費というのが大変高くなってしまうわけでございます。したがいまして、駅間距離というものを非常に長くとらないと、採算のとれる鉄道ということにはなかなかなりにくいという面がございます。したがいまして、大深度地下鉄というのは、都市鉄道として利用するよりも、やはり都市間鉄道としてこれを利用するということが私たちといたしましては適切な利用の方法ではないかというふうに考えておるところでございます。 ただ、先生御指摘のように、地下鉄道の整備を進め、そしてそれによりまして通勤通学の解消を図るということは非常に必要なことでございますが、やはりこれは道路等を使いましてできるだけ速やかな建設を進める、こういうことを一方で進めたいと思います。他方、ただいま申し上げましたように、大深度地下鉄につきましては、都市間鉄道としてこれが利用できるように各省との間で十分調整を進め、そしてこれの実現を図っていきたいと思っております。 私どもといたしまして、各省との話をいたしておりますけれども、縄張り争いという感じは私どもでは余りいたしておりませんで、むしろ安全面、環境面等からこれを十分に検討し、そしてまた法制面、これは所有権を制限するということでございますので、そういった面からの検討もやはり必要だというふうに考えておりまして、その辺は各省との間の協力関係というのが非常に重要だと思っておりますので、そういった調整を進めることはやはりやっていかなければならないと思っております。ただし、地下鉄道として都市の鉄道としての整備ということにつきましては、関係の地方公共団体等との協力関係というものを打ち立て、できるだけ早くこれをつくっていくように常に努力していかなければならないと思っておるところでございます。
○安恒良一君 私も鉄道屋ですから、そんな素人の話をあなたから聞くことないんです。今の東京の地下鉄と同じことで大深度をつくれと言っているんじゃないんです。東京と神奈川と埼玉と千葉で日本の人口の約四分の一がいるじゃないですか、三千万。この間を大深度で輸送するということは今の状態では一番いいことなんですよ。だから、そういう意味の地下鉄をつくれといって、今のような丸ノ内線のようにちょこちょこした駅を大深度でつくれなんてそんなことは言った覚えはない、素人じゃないんだから。だから、そういう意味から言うと、今一番問題なのはこの首都圏でしょう。千葉、埼玉、神奈川、東京、この中における交通網の整備には、私はこれは一番有効な方法だ、有効なんだ。その意味から言うと、前向きにやっぱり打って出なければ、いつまでも調整調整と言っておったらだめですよ。それが、今言ったことができれば、今の交通混雑緩和はかなりできますよ、私から言わせれば。今言った四都県を大深度地下鉄によって結んで都市間輸送すればいいんですよ、千葉と埼玉と神奈川と東京のこれを結ぶということを考えれば、今の首都圏における交通混雑緩和というのは非常に違ってくる。そういう意味で僕は言っているわけですから、いま少しそこは積極的に研究してみてください。 そこで、私は国の積極的な助成策ということで財政援助について申しましたが、これはやはり一つの課題として私は前からこう言っているんですが、開発利益還元策をどう導入するかということだと思います。例えば、去年も私議論しましたが、創設以来まだ全く適用されていない宅地開発税というものの活用の方法が一つあります。それからオフィス床税の創設、新しくつくるというのもあるだろう。それからフランスでは、交通投資の財源となっている雇用者税というふうに、かなり各国はいろんな工夫をして国の財政援助の財源をこういう税制に求めているわけですね。これは私は開発利益還元策の導入の一つの方法だと思いますが、こういう点についてどう考えるか。 さらに、時間がありませんからお聞きをしたいんですが、私は去年これを、昭和四十四年創設以来一度も実施されていない宅地開発税の問題について私が指摘してからもう一年たつ。そして私は去年、これはぜひやるべきだ、こう言ったんです。そうしたら、当時の山村運輸大臣はこういう答弁をしています。自治大臣、建設大臣とも相談をして前向きに取り組みたいと思います、こう言って、去年この法律を審議するときに私が宅地開発税問題を、そのときは自治省もここに呼んでやったとき答弁をされています。当時の山村運輸大臣は、自治大臣、建設大臣と相談して前向きにひとつ取り組みたい、こう言われていましたが、結果はどうなりましたか。結果を聞かせてください。
○政府委員(中村徹君) 税制の問題につきましては、宅地開発に伴います鉄道の整備につきまして何らかの形での開発利益の吸収をしなければいけないということで、私どもといたしましては、先ほど来申し上げました常磐新線の問題に関連いたしまして自治体との間で協議を進め、それにより、その自治体を通じる開発利益の吸収というような形でもって新線建設を進めるという方向で自治体と協議をしているところでございます。 税制そのものにつきましては、私どもとして現在のところまだ検討が進んでいないというのが実情でございます。
○安恒良一君 およそ一国の大臣がこの委員会で私に約束して議事録が残っているんですよね。法律を通すときだけのいいかげんな答弁じゃ困るんですよ。少なくとも自治大臣、建設大臣と相談をして前向きに取り組みたいというふうに言っているんですからね。今大臣聞いたら、まだ検討中でございます。そんなばかげたことはないと思うんだよ。だからこれはまたこの次言いますけれども、役人はこう言っていますよ、大臣答弁なんていうのはあれなんだ、本当のことを言っているのはおれたちだと。これは後で、具体的にそういう池労委に対するとんでもない書類が出ていますから、それは役人がそう言っているんだから、大臣が答弁したのはあれはかなりいいかげん、おれたちが答弁したのが正しいんだというのをこの次の審議のとき私は問題にします。 私は大臣というのはそんなに軽いものだろうか、大臣というのは。せっかくあなた、山村さんは前向きに一生懸命取り組みたい、こう言っているんだけれども、この人たちは一年たったけれどもまだ検討中でございます。これじゃ大臣、なめられたもいいところじゃないですか。しかも、公の委員会で議論して議事録残っているんだからね、これ。こういう点はどうしますか。いやあれは前の大臣がやったということになりませんよ、内閣はどんどん引き継いでいるんだから。
○国務大臣(大野明君) ただいまの問題については、山村元運輸大臣が委員会で答弁した、そのときに、自治大臣そしてまた建設大臣と相諮って検討すると言ったのが遅々と進んでおらぬという御指摘でありおしかりであります。これだけの大問題でございますから、直ちにというわけにもいかない部分があったかと思いますけれども、私は来年の今ごろ運輸大臣はやってないはずでございますけれども、しかし、自分が在任中にそういうことを一つ一つ片づけていくように強力に運輸行政というものに携わっていきたいと思っております。
○安恒良一君 私は去年も言ったんですが、私ども計算したら常磐新線の開発利益は大体約二十兆円なんですよね。ですから、これ五%還元しましても鉄道は建設をできるんですよ。その意味からいうと、私は開発利益の還元問題には税制のみならずあらゆる角度から思い切ってメスを入れて制度を導入する。それは私がきょう長々とやりました大量輸送機関の鉄道整備のおくれた例は何といってもやはり投資が少ない。 そこで、私はきょう提起したのは、新たな鉄道整備のために公共投資計画の中に入れろ、そして、一般会計から財源を持ってきなさい、充てなさい。と同時に、地方及び開発利益吸収による財源を投入して一気集中的に交通投資を投下しなければ、交通投資の財源というのを細々とだらだらやっておったら投下施設は時代おくれになります。そしてまた利用の背景も変わってしまいます。だから私は、鉄道の問題にはやっぱり重点的かつ集中的に投資をやる。今大都市における交通混雑問題等で国民に大変な毎日毎日みじめな思い、いわゆる日本国民は働きバチでウサギ小屋に住んで営々と働いている。一方、国だけは経済大国になっている。ここを解決するために、最後に大臣として英断を持ってこういう問題に取り組むかどうか、所見を伺って私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(大野明君) 先ほども御答弁申し上げましたが、この鉄道網の整備ということについて、これはもうただ単に鉄道のみならず、あらゆる生活に関連してくるということでございますから、英断を持ってと言われましたが、私は勇断を持ってやる所存であります。
○安恒良一君 終わります。
○委員長(中野鉄造君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分に再開することとして、休憩いたします。 午後零時三十二分休憩 ─────・───── 午後一時三十一分開会
○委員長(中野鉄造君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、運輸事情等に関する調査を議題とし、運輸行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○鹿熊安正君 新幹線の現状を見てみますと、最初の東海道新幹線は昭和三十九年十月開業してから既に二十五年、その後山陽新幹線は博多まで開業しましてから十五年、東北・上越新幹線は七年とそれぞれ経過し、すばらしい実績を上げている状況から見ましても、今やいっときたりとも運休は許されない大動脈となっているばかりでなく、沿線地域に及ぼした社会的、経済的波及効果ははかり知れないものがあり、今日の我が国の繁栄を支えたものと思います。 一方、整備新幹線は、昭和四十八年十一月に整備計画が決定されてから十六年後の昨年度ようやく北陸新幹線、高崎―軽井沢間において着工を見たとはいえ、依然として整備新幹線各線の開通見通しは得られず、全体像が見られないのが現状であります。 私は、この整備新幹線の建設、整備は、二十一世紀を展望する四全総における国土の骨格づくりである高速交通体系の柱として極めて重要な国家的プロジェクトであり、多極分散型国土の形成による国土の均衡ある発展に必要不可欠な社会資本整備事業であると考えるのであります。同時にまた、現在国際的な政治課題となっている日米構造協議に基づく公共投資拡大による二十一世紀に向けての社会資本整備に大いに資するものと言えるのであります。したがって、この公共投資の中に整備新幹線の建設、整備を含めることは当然であり、財政が特例公債依存体質から脱却したことを踏まえ、公共事業枠の拡大によって二十一世紀に向け整備新幹線建設の安定的かつ計画的な国の財源確保を図り、沿線地域住民の長年にわたる熱い期待に政治は今こそ真摯にこたえるべきときが来たものと思います。このような観点に立って整備新幹線の整備促進について質問いたしますので、どうか実のある前向きの答弁をお願いいたします。 その第一番目は、かつて、東海道新幹線の構想に対して、鉄道の時代は終わり、今後の交通の主役はハイウエーであるとし、無用の長物であるという近視眼的な反対論が横行しておりました。しかし、万里の長城でなかったことは既設の新幹線が実証しており、国家百年の大計として輝かしい歴史に残る大事業であったと言えます。最近のますます悪化する道路交通事情は自動車事故の多発、さらに環境、エネルギーの面からも大量輸送性、快適性、安全性、定時性にすぐれ、低公害、低エネルギーの鉄道の特性が高速交通体系の中で見直される必要があり、現に先進欧米諸国においても国益にかなうものとして高速鉄道建設を推進していると聞いております。我が国としては二十一世紀を展望する高速交通体系の中で高速鉄道をどう位置づけ、展開を図っていくのか、まず基本的な方針をお伺いいたします。
○国務大臣(大野明君) ただいまお話ございましたように、本当に国土の均衡ある発展、そうして一極集中を排除し、多極分散型の国土を形成する上においても高速交通体系というものは不可欠なものであるということを十分認識いたしております。 そこで、整備新幹線は航空とか高速道路、こういうものに打ち勝つための競争力としては大変に重要なものであることは十分承知いたしておりますし、またそれらの代替補完機能としても大きな役割を果たすと考えております。 また、先般発表させていただきました山梨県につくりますリニアの実験線、これも実用化に向けて鋭意日本の科学技術を、我が運輸省の技術と言っても過言でないくらい真剣に取り組んで、これは単なる高速鉄道という意味合いばかりでなく、私は国民にとっても明るい希望というか大きな夢であろうと思いますし、そういうものをかなえることによってこれまた国民の豊かな気持ちというものを十分に満たしていただいて、そして日本のますますの発展に資するようにしたい、こんな気持ちで高速鉄道網全般を考えて、これからより一層施策を進めていく所存でございます。
○鹿熊安正君 新幹線の整備は、昭和六十年三月の東北・上越新幹線上野駅開業以降建設のつち音が聞こえなくなってから久しいが、今後の整備新幹線の整備には、平成元年一月の政府・与党申し合わせにより公的助成を公共事業費の中で行うことになっております。しかし、鉄道整備に関する公共事業費はわずか八十六億円という微々たるもので、公共事業全体の中で復権を図り、シェアを拡大するには各部門間の配分見直しやコンセンサスづくりなど大変な困難が伴うものと思います。アメリカや西ドイツでは道路財源の一部を振りかえるなどという思い切った措置をとっていると聞いております。果たして鉄道公共事業費拡大の展望はあるのか、重ねてお伺いいたします。
○政府委員(大塚秀夫君) 鉄道公共事業費につきましては、ただいま先生御指摘のように、現時点で八十六億円という枠の中から考えなければならないという厳しい状況でございますが、今後私ども、来年度予算要求に当たりましても基本スキームが着実に実施していけるように最大限努力して考えていきたいと思っております。
○鹿熊安正君 整備新幹線の取り扱いについては、昭和六十三年八月三十一日の政府・与党の申し合わせにより、北陸、東北及び九州では鹿児島ルートの三新幹線の着工優先順位等が決定され、これに基づき、平成元年一月十七日には、平成元年度から北陸新幹線高崎―軽井沢間の本格的な建設の着工、及び整備新幹線の建設費のJRと国及び地域負担率などが決定されたところであります。これにより、標準新線による工期六年、工事費二千九億円の計画が平成元年度からスタートしたが、その具体的な工事費は平成元年度は百二十九億円、うち国費は五十億円、同二年度は百九十億円、うち国費は七十一億円と極めて少額にとどまっております。 このような工事費予算措置では工期六年の建設スケジュールどおり高崎―軽井沢間の整備が進まないのではないでしょうか。非常に危惧しているところであるが、工事がスケジュールどおり建設できるのか、確認の意味でお尋ねいたします。また、平成三年度以降工事費予算の大幅な確保をしなければ整備新幹線の建設促進が図れなくなることは明らかであるが、これについてどのように考え、どう対処していく方針かお伺いいたします。
○政府委員(大塚秀夫君) 北陸新幹線高崎―軽井沢間につきましては、昨年八月に着工いたしましたが、元年度、二年度予算につきましては当初の工期六年という計画どおりの予算を計上しているわけでございます。それに対して平成三年度以降は、工事も最盛期にかかりますので相当の増額が必要になってまいり、これに伴って国庫の負担分も増額しなければならないわけでございますが、私どもとしては工期が達成されるように今後の予算要求の作業の中で最大限努力していくつもりでございます。
○鹿熊安正君 整備新幹線の着工優先順位については、現在本格着工されている北陸新幹線高崎―軽井沢間並びに軽井沢―長野間を一位とし、さらに一位の中には同線の金沢―高岡間、続いて二位は東北新幹線、三位には九州新幹線、いわゆる鹿児島ルートでありますが、四位には北陸新幹線魚津―糸魚川間と決定されたのであります。この順位を踏まえて速やかな全線の整備実現を図るため、順次どのように着工時期を決定し推進していくのか、お伺いいたします。 また、この際、全線整備が計画性を持って速やかに進められるには、平成三年度において新規本格着工箇所として着工優先順位一位の中に決定されている北陸新幹線金沢―高岡間の本格着工をすべきと考えるが、どうお考えになっているか、お伺いいたします。
○政府委員(大塚秀夫君) 整備新幹線の整備につきましては、一昨年の八月、昨年の一月に基本スキームが決定され、これに基づいて行っていくことになっておりますが、このスキームに従ってまず高崎―軽井沢間につきまして昨年八月に本格着工したわけでございます。高崎―軽井沢間以外の区間着工につきましては、この基本スキームにおいて、「新たな区間等に引き続き着工する場合は、当該区間の並行在来線の取扱い、建設費、収支採算性等に関し、具体的な結論を得たのち、これを行うものとする。」とされておりますので、今後このスキームに沿って適切に我々として対処してまいりたいと考えております。 なお、平成三年度予算につきましては、今後具体的に検討して決定すべきものと考えておりますので、現段階では何とも申し上げられません。 いずれにせよ、整備新幹線につきましては、今申し上げました基本スキームに従って着実に建設が進められるように考えていく所存でございます。
○鹿熊安正君 大変明確な答弁のようにも聞こえますけれども、実際私たち、本当に今おっしゃったとおり、スケジュールどおり進んでくれるものと期待をいたしておりますので、その点ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 次に、整備新幹線の建設は申し上げるまでもなく二十一世紀の国土の骨格づくりであり、その整備によって定住と交流を活発にし、活力ある個性豊かな地域づくりを目指すもので、多極分散型国土の形成によって国土の均衡ある発展に大きく資するものであることは言をまたないところであります。このため、整備新幹線の各緑の着工優先順位は決定されたものの、一位の北陸新幹線の一区間である、現在着工されている高崎―軽井沢間のみしか工期、工事費が明確化されていないのであります。整備新幹線各緑の着工優先順位を踏まえ、実行性のある建設計画を明示し、沿線地域住民に希望と将来への展望を与え、順次計画的に本格的な建設着工に入るべきだと考えるが、今日の極めて不透明かつ不明確な整備内容を実行性と計画性があるものにできないか。この点については長い間の我々の悲願であり、問題でありますので、特にひとつ大野大臣からその決意をお伺いいたしたいのであります。
○国務大臣(大野明君) 整備新幹線の着工優先順位等につきましては、ただいま政府委員から答弁をさせていただきましたが、いずれにいたしましても、基本スキームに従って私どもは着実にこれを行わなければならない、こう考えております。 そこで、建設途次でございますが、北陸新幹線の軽井沢―長野間につきましても、一九九八年の冬季オリンピックの誘致につきまして衆参両院において誘致の決議をしていただけるということは、私どもにとっても大きな光明であると同時に、それをやる以上は、私がいつも申し上げておるとおり、フル規格で立派なものをつくるんならつくりたい、こういうことで、国会が終わりますといよいよ来年度の予算、その中では当然この整備新幹線の問題は大きな課題でございますので、財政当局と十二分に交渉もし、やはり皆様方の期待にこたえられるように運輸大臣としても頑張ってやっていきたいと考えております。ですから、今いつごろという明示をというお話でございましたが、それらの財政的な裏づけの上において申し上げるべきものと考えております。
○鹿熊安正君 どうもありがとうございました。 また、整備新幹線高崎―軽井沢間の本格建設着工の事業費を見ると、平成元年度は百二十九億円のうち、先ほども申しましたが国費は五十億円、同二年度は百九十億円のうち国費は七十億円で、工期六年、工事費二千九億円の計画的かつ着実な建設促進を図るには極めて心細い予算措置であります。単純に工期で毎年度の工事費を見積もっても、三百億円から四百億円の対応をしていかなければ工程どおり工事が進まないことは明々白々であります。これは、事業費の国の財源が運輸省所管の公共事業費に配分される予算、すなわち鉄道公共事業費の八十六億円枠の中での国費措置という制約を内容とする限り具体的計画性を持った整備建設が図れず、したがってその明確化もできないことは明らかなことであります。 財政の平成二年度特例公債依存体質からの脱却及び立ちおくれた社会資本の整備推進という趣旨からしても、思い切った鉄道公共事業枠配分の見直しやシーリング枠の拡大など抜本的な国の財源措置が必要でないか。お伺いいたします。
○政府委員(大塚秀夫君) 財政事情から考えて、運輸省の中での鉄道関係の公共事業費として計上されておりました鉄道防災事業の枠を使って従来この整備新幹線の国庫負担分を計上していたわけでございますが、先生御指摘のように、平成三年度予算要求になりますと、この枠の中で最盛期にかかる高崎―軽井沢間の工事費が予算要求できるかどうかという問題がございます。そういう問題につきましては、今後基本スキームが着実に実施していけるように我々としても総合的に検討させていただきたいと思いますが、今の段階はまだこれから予算要求作業に入るところでございますので、これからの検討課題だと考えております。
○鹿熊安正君 最後になりますが、現在日米構造協議により国際的な政治課題となっている公共投資の拡大による社会資本整備については、七月の最終報告で具体的な項目など支出総額が明示されることになっておりますが、既に公共投資十カ年計画策定のための検討が進められており、JRの投資も含め議論されていると聞いております。鉄道整備も、多極分散型国土の形成や土地問題の解決、住宅の供給など、国民生活の質の向上に資する緊急の課題であり、このたびの公共投資拡大計画への明確な位置づけを行い、今こそ具体的実行性を持って整備新幹線の建設促進を図るべきであると考えるが、どう取り組む姿勢なのかお聞かせいただきます。
○政府委員(大塚秀夫君) 公共投資の十カ年計画については現在経済企画庁で作業中の問題でございまして、私どもとしても鉄道の整備について説明しているところでございます。どのような形でこれがまとめられるかは今後の経済企画庁の策定作業にかかっておりますので、現在のところ私どもとして申し上げるわけにはまいりませんが、いずれにしましても、今後の我が国の高速交通体系の整備の上において、整備新幹線を初め鉄道整備、幹線鉄道の整備が極めて重要であるという認識をしておりまして、そういう観点に立って今後も努力してまいるつもりでございます。
○鹿熊安正君 大臣それから審議官の本当に力強いお言葉をいただきましたが、ひとつよろしくお願い申し上げて質問を終わらしていただきます。 どうもありがとうございました。
○片山虎之助君 それでは、四番手でございますが、何点か御質問させていただきたいと思います。私の前の三人の方の質問とあるいはダブりますけれども、若干変わった観点からお尋ねをいたしたい。 まず、公共投資十カ年計画についてでございまして、御承知のように日米構造協議の最終報告取りまとめが近々に迫っておりますので、窓口の経済企画庁が中心で各省からいろんな話を聞いて策定、調整を一生懸命やっている、こういう段階でございます。新聞なんか見ますと、総額を示す、事業別、年度別は示さない。もう一つは目標水準を示す。私は、国民生活の質の向上に配慮した公共投資十カ年計画なら目標水準を示すべきだ、こういうことを過日の予算委員会の質問でも申し上げたわけでありますけれども、どうもそれが御採用になるらしいということで、我が意を得たりと考えておるわけでありますが、運輸省関係の公共投資について、この十カ年計画に盛り込む基本的なお考え、基本的な姿勢について運輸大臣は部下にどういう御指示を出して事を進められておるのかということからまず入らしていただきたいと思います。
○国務大臣(大野明君) 日米構造協議の中間報告におきまして、今後十カ年の新しい総合的な計画を今策定中でございます。そして最終報告には金額も明示するという今段階でございますが、いずれにしても経企庁がまとめていくということになっております。 そこで運輸省といたしましては、空港であれ、また港湾、鉄道、そういうようなものを、やはり豊かな国民生活の実感を得られるような形のものをこの際強力に打ち出し、また推進しようということで鋭意作業中であり努力中でございますが、いずれにいたしましても、来年度予算のシーリング等も国会が終わりますと本格化いたしますので、私どもとしては日本の将来像を描いた中での政策というものを十分に盛り込みたいと考えておるところでございます。
○片山虎之助君 どうも大臣ありがとうございました。ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 そこで、この十カ年計画に盛り込む公共投資の範囲が問題になっておりますが、伝えられるところによりますと、IGベースだと。日本語で言いますと公的総固定資本形成、昔の政府固定資本形成のことのようでありますけれども、これを厳重に解釈いたしますとどうも鉄道関係は入るのか入らないのかよくわからないわけであります。整備新幹線も在来線もリニアモーターカーも、あるいは地下鉄も、これは営団と公営と両方ありますけれども、IGベースにこだわることなく、本当に国民生活に関係のあるこういう鉄道関係の幅広い投資は全部十カ年計画に盛り込むべきだ、しかもちゃんとした額を十カ年計画の中で、総額しか示さないから鉄道が幾らかわからないわけでありますけれども、ちゃんとした額で位置づけるべきだ、こういうふうに私は考えております。 また、関西新空港の場合にはこれは民間の会社がやっている。第三セクターでありますけれども、形式的には民間の会社になるわけでありまして、こういうものが外れるというのはおかしいのじゃないか。さらに、IGベースで議論すれば、用地補償費だとか維持補修費だとか更新の経費だとかというのも範囲に入るかどうかこれまた怪しいわけでありまして、私はそういうものは幅広く今回の十カ年計画に取り込むべきではないか。 特に鉄道関係と今の関西国際空港の関係についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(中村徹君) 公共投資十カ年計画におきましては、その対象となる投資というのを今先生お話のございましたIGベースにするのかしないのかというようなことにつきましては、現在経済企画庁を中心に策定作業を進めておりますので、私どもとしてはまだその方針というものを承知していないというのが現状でございます。 ただ、そのIGベースで仮に計算するといたしますと、鉄道そのものは対象として入るにいたしましても、投資を行う主体と申しましょうか、そういうものにつきましてはやはり民間の企業は入りませんで、中央、地方の政府及び政府企業が行う事業というものが対象になる、こういうことになるかと思います。 そこで、その公共投資十カ年計画におきましては、鉄道というものは対象になるけれども、IGの対象外になっている事業主体がやるような事業についても触れるか触れないかという問題があるわけでございますが、その辺につきましては私どもは、JRにいたしましても関西国際空港会社にいたしましてもやはり公共的な事業をやっているわけでございますので、そういう点について十分理解を得たいということで説明をいたしておるところでございます。
○片山虎之助君 それは、運輸省としては入れろということを強く経企庁なり大蔵省なりに言っていると理解していいわけですね。
○政府委員(中村徹君) そのとおりでございます。
○片山虎之助君 そこで、それを公共投資十カ年計画の中にちゃんと入れるということになると、私はかねがね疑問に思っておりましたのは、鉄道関係の公共投資というのは相当中身もある、ボリュームもある、しかも大変国民経済、国民生活に関係のあるのに長期計画がないわけですね。道路はちゃんとある。十五もあるんですから、とにかく五カ年計画は。ところが鉄道については、鉄道建設公団絡みの何か新線建設の計画があったような気がするんですけれども、あとは何にもないわけですね。何にもないからどうやるかというと、予算編成のたびに大騒ぎをして、単年度を決めたり三カ年を決めたり、五カ年か何か知りませんけれども、決めていく。先ほど鹿熊先生が御質問されましたけれども、整備新幹線だって、一兆三千何百億が決まっているのか、三兆なのか五兆なのか、それは各省間ではあるいは大体話ができているのかもしれませんけれども、国民にしてみれば余りはっきりしないわけであります。 私はこの際、公共投資十カ年計画に鉄道をちゃんと位置づけるのなら、五カ年がいいのか何カ年がいいのかよくわかりませんし、計画まできちっと精度の高いものができるのか、あるいは単に見通し程度にとどまるのかわかりませんけれども、そういう長期計画的な何かが要るんじゃなかろうか、こう思うわけでありますけれども、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) 鉄道整備につきましては、都市鉄道については運輸政策審議会の答申等で長期的な路線計画というようなものが答申されておりますし、また新幹線については、全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画等があるわけでございますが、その長期計画そのものを実施するについての財源対策等裏づけについて困難な問題を抱えておりますので、これを先生御指摘のような明確な長期計画とするかどうかというような点につきましては今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
○片山虎之助君 そういうつづり方みたいな、つづり方と言ったら語弊がありますけれども、そういう種類のものではなくて、五カ年計画というのなら、投資額の大体がわかる、財源内訳の大体がわかる、しかもできれば閣議決定か閣議了解、こういうことを私は考えているわけでありまして、なるほど今審議官が言われたようなものがあることは、詳しくは知りませんが承知いたしております。ぜひこの際、そういうものからもう一歩さらに突き進んで、もう少し具体的な投資額なり財源の見込みなり内容なり、何かがわかるというようなことの御検討はできないでしょうか。
○政府委員(中村徹君) 鉄道の整備につきましては、ただいま総括審議官が申し上げましたように、一つは運輸政策審議会で都市鉄道の全体計画をつくって整備しているということがありますし、それから、これまでは日本国有鉄道という公共企業体が整備していたものですから、国としての長期計画というものを立ててやっていくというようなことにせずに鉄道の整備というものが進んできた実態があるわけでございます。 今後それをどういうふうにしていくかということについては、今後我々として十分に勉強していかなければいけない。先ほど大臣も申し上げましたように、大臣からは勉強するようにという御指示があったわけでございますので、そういうことも受けまして私ども積極的に勉強してまいりたいと思っております。
○片山虎之助君 きょうの議論でも、なるほど鉄道がだめで道路の時代が来たけれども、最近のいろんな交通情勢から見るとまた鉄道復権の時代だ、交通復権の時代だと何人か言われましたように、私も我が国は経済大国で交通小国だと思います、実感として。それを打破するためには、公共企業体だからどうだ、今までが今までだからどうだとかなんとかということじゃなくて、この際思い切ってもう一歩突っ込んで、鉄道関係はこれだけ投資していく、これだけよくしていくということを示すことが私は国民にも大変理解され支持されるんじゃなかろうか、こういうふうに思うわけでありますから、答弁は要りませんけれどもひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 それから次は、運輸省所管の事業別の五カ年計画でございます。 きょうのお話を聞くと、公共投資十カ年計画に即つながらないんだ、こっちはこっちで予算編成の過程できちっと五カ年計画の総量を決めていく、十カ年計画はもうグロスを出すだけだからこれはつながらないということなんですが、これはまたつながらないとおかしい話なんで、やはり少なくとも公共投資十カ年計画を基礎に今後改定する十五本の事業別計画がなきゃいかぬ、こういうふうに思うわけでありますけれども、まずその御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(中村徹君) 公共投資十カ年計画というものがどういう形で、どういうものとしてつくられるのかというのが実はまだはっきりしていないということでございまして、この前の日米の中間報告におきましては、公共投資十カ年計画で総額を示すということは書いてあるわけでございますけれども、それはどういう中身になるのかというのは、ただいま策定作業が終わってみないと進まないわけでございます。したがって、それとは一応別途に、もう一項別に書いてございますその五カ年計画の整備目標を示すというのは、もちろん結果的にはつながる部分が出てくると思いますけれども、別作業としてそれはそれなりに進んでいるということを申し上げたわけでございます。 今後は、公共投資十カ年計画というものができ上がった時点では先生おっしゃるようなつながりというのは出てくるんじゃないか、かように思っております。
○片山虎之助君 それは私はつながらないとおかしいと思いますよ。ただ、アメリカが言うように、とにかく年度別を出せ、事業別を出せ、GNP対比を出せというのは私は本当に内政干渉だと思っているんです。一国の財政支出をどうやるかなんということは日本が決めればいいことで、大体あれはイニシアチブズというんですから、発議なんで、それが交渉事みたいになっているのは本当に問題だと自分では思っているわけであります。しかしそれはアメリカに対するあれでありまして、少なくとも我が国の中では、総額しか出さないにしても、ちゃんとそれぞれの公共投資の種類ごとの位置づけが私はきちっとしていなきゃおかしいんじゃなかろうか、こういうように思うわけでありますから、ぜひそういう考え方に従って折衝や作業をしていただきたいと思います。 そこで、第六次空港整備五カ年計画でありますけれども、我が国の空港は御承知のように成田も満杯、羽田も満杯、大変な混雑でございまして、このまま放置すれば国際間では問題になるんではなかろうか。聞きますと、まだ三十九カ国も成田に乗り入れたいというのに乗り入れられない、こういう状況でございまして、ぜひこの事態を変えていかなきゃいかぬ。しかも、日米構造協議でも輸入関連のインフラストラクチャーとして空港と港湾を挙げているわけであります。ぜひこの際空港について思い切った投資をしていただきたい。 今の五カ年計画でもたったの一兆九千二百億であります。道路は幾らかといいますと五十三兆円なんです。けたが違うのであります。道路はずっとつながりがなきゃいかぬ、全部用地を買わなきゃいかぬ。空港は点だけ買えばいいわけでありますから、どなたかが四十七県全部空港があるのはおかしいと言われましたが、私はあってもいいと思います。ヨーロッパなんかはいっぱいあるんですから、もっともっと空港を国内向けにも国際的にもつくる必要があると思うわけであります。 空港整備五カ年計画はこれから審議会その他で御議論になるんでしょうけれども、運輸省として基本的にどういうふうにお考えかまずお聞かせいただきたいのと、それから関西国際空港の全体構想というものを今度の六次の五カ年計画できちっと位置づけられるのかどうか。あるいは、これも日米構造協議で言っていますように、航空貨物について地方空港に分散しろ、こういうことをやるということの中間報告の文章を見たわけでありますけれども、その辺を含めて御説明いただきたいと思います。
○政府委員(丹羽晟君) 空港の整備でございますけれども、ただいま航空審議会で来年度からの始まります第六次空港整備五カ年計画に関します空港整備のあり方につきまして御審議いただいているところでございます。 先生が触れられましたように、空港整備につきましては、日米構造協議の中間報告の段階でも、輸入インフラの整備の部分といったようなところで触れられておりますように、私どもといたしまして空港の整備は運輸行政上の重要課題と認識いたしております。したがいまして、その増大いたします航空需要に対応するための重点施策を強力に推進していきたいと考えております。 それで、第六次の空港整備五カ年計画につきまして今御審議いただいているということを申し上げましたが、その御審議の中で、国際社会におきます日本の役割を十分念頭に置きながら中長期的と申しましょうか、中長期的な需要展望、それから国際、国内のネットワークのあり方、そういったようなものを踏まえまして国際交流ネットワークの充実のための空港整備、それから大都市圏が今先生お話しのように空港制約がございますが、その空港制約の解消に向けた空港の整備、それからこれと対応する地方空港の整備、こういったあたりに力点を置きまして計画的な空港整備の方策を策定する必要があると考えております。 それで、今そういうあたりを中心にいたしまして航空審議会で御審議をいただいているところでございますが、関西国際空港のいわゆる全体構想の問題につきましては、現在はもう御存じのとおり第一期計画の建設工事を進めているところでございますけれども、この全体構想の問題につきましては、私どもの方といたしまして昭和六十三年度から近畿圏におきます航空需要予測といったものなどの基礎的な調査を実施いたしております。今後、その基礎調査の結果と、それからもう一つこれに絡む問題といたしましては、伊丹にございます大阪国際空港のあり方の検討結果、こういったようなものを踏まえまして、ただいま申し上げた今後の中長期的な航空需要に対応できるように全体構想の取り扱いについては検討してまいりたいと考えております。 それから三番目に触れられたのが、輸入インフラの整備としての主要地方空港の問題ではないかと思いますが、国際航空貨物の問題につきましては、我が国の経済発展とか国際化の進展に伴って近ごろ物すごくふえてまいりました。平成元年度では約百五十万トンに上っておりますけれども、その全体の貨物量の九〇%以上が東京国際空港とか大阪国際空港に集中しているのが現状でございます。私どもは、これに対応するために今成田とか関西国際空港の建設を推進しているというところでございますけれども、これと同時に地方主要空港の活用につきましても積極的にそれを推進していきたいと考えております。 具体的には、既にある程度実績もあり需要も増加しております名古屋空港とか福岡空港、その両空港につきまして国際貨物対策を含みます施設整備を積極的に実施する方針でございますが、そのうち名古屋の話は既にもう一部着手いたしております。それからその他の空港につきましても、国際輸送への活用の推進に当たりまして課題と考えられます需要の喚起とか、効率的な国内転送だとか関連施設の整備といったような問題につきまして、まずは新千歳空港におきまして試験的なチャーター便を運航して問題点を分析するなど調査検討を進めております。ただいまこういうような段階でございます。
○片山虎之助君 時間が余りありませんので、次に港湾の八次の五カ年と、それから海岸の五次、これについて一括して御質問さしていただきます。 港湾につきましても日米構造協議で指摘されております。特に外貿コンテナ船がどんどん大型化する、それから輸入コンテナ貨物というものが急増いたしているわけでありまして、そういう中で港湾整備を次の五カ年でどういうふうに取り組んでいかれるのか。それから海岸につきましては、これは四省庁関係あるわけでありますが、運輸省所管が三七%で一番大口で、運輸省の海岸の後ろには人口も一番ある、また資産も一番あるということのようでございますけれども、この海岸五カ年の改定についてもどういうお考えで取り組まれるのか、お願いいたします。
○政府委員(御巫清泰君) 御質問の第八次港湾整備五カ年計画でございますけれども、現在その策定作業中でございます。物流の高度化とかあるいは国民生活の質の向上という要請にいかに対応するかということを考えております。このため、輸入関連インフラの整備を初め、豊かな生活を実現するためのウオーターフロントの整備に重点を置いた施策体系ということで新しい五カ年計画をつくっていきたいと思っておりますが、まず輸入関連インフラにつきましては、輸入コンテナを取り扱うコンテナターミナル、あるいは資源の安定供給のための外貿大型ターミナル、あるいはそれをうまく背後に流していくための幹線の臨港道というようなものに重点を置いていきたいというふうに考えております。 海岸につきましては、おっしゃいますように運輸省のほか農林水産省、建設省の三省が所管をしている事業でございますけれども、運輸省所管の海岸には人口とか資産が非常に集積しておりまして、一番その割合も高くなっております。海岸の整備水準がまだ低位にあるということ、あるいは一方で海岸に対する要請が多様化、高度化している、こういうようなことを踏まえまして、国土あるいは人命、資産の保全、さらには快適で潤いのある海岸をいかにつくっていくかということをテーマに五カ年計画をつくっていきたいと思っております。
○片山虎之助君 次に、国鉄清算事業団の長期債務等の処理についてお伺いいたしたいと思います。 まず、長期債務の状況、今後の見通しについてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(大野明君) 国鉄清算事業団が処理すべき債務というものが国鉄改革時の昭和六十二年度首には二十五・五兆円でございました。しかし、当時から土地問題等が非常に大きな社会問題になりまして、土地処分等が思うように任せられず、平成二年度首には二十七兆円に膨れ上がったというようなことを踏まえて、昨年末の閣議でこの処理の方法を決定したものですから、それに従って、今持っております土地の処分、また同時にJR株式の上場をなるべく早い時期に、そして効果的に行うことによってこの債務処理を迅速にやっていきたい、こういうことで鋭意今日努力をいたしておるところでございます。
○片山虎之助君 今大臣からお話がございましたが、二十五・五兆が二十七兆になった。利子がどうも聞くと一兆四千億から五千億。岡山と香川にかかった瀬戸大橋が一兆一千三百三十億ぐらいなんです。その価格は五十九年価格です。今なら一兆五千億ぐらいかかるんでしょうけれども、毎年瀬戸大橋が一つずつできるぐらいの利子なわけでありますから、今大臣が言われましたように、きょうにもこの債務を解消する、処理をするということが必要だ。 そのためには、大臣が言われましたように二本柱でありまして、所有している土地の処分、それから株式の開放というんでしょうか上場というんでしょうか、その二つがこの解消の主要な手段であるわけであります。まずその上場につきましては、平成三年度中に上場という計画だと聞いたわけでありますが、その前に新幹線設備を、これは譲渡というんでしょうか、受ける方からいうと買い取りということになるわけでありますけれども、これをどうするかという話があるわけであります。お伺いするところによると、運輸省や事業団は平成二年度中に新幹線設備を本州のJR三社に渡すんだという御方針だと聞いておりますけれども、この方針は変わっていないわけでありますか。
○政府委員(大塚秀夫君) 現在営業しております四新幹線につきましては、新幹線鉄道保有機構が一括して保有してこれを三社にリースしているところでございます。しかし、特にJR東海におきましては、みずからの償却資産が乏しく、最も営業収益の大きい、全体の収入の八割以上を占めます東海道新幹線については、これを借り受けて営業しているために償却資産となりません。今後東海道新幹線を初めとしていろいろ設備投資をしていく上において、償却費の計上が十分でないために内部留保ができない、借入金に依存して設備投資を行わなきゃならないという財務上の体質があり、JR東海からは東海道新幹線を譲渡してほしいという要望が出ているわけでございます。 こういう問題は上場前に決着をしなければならないと考えており、あわせてJR東日本、JR西日本へ新幹線を譲渡するかどうかについて、譲渡方法、譲渡後の償却方法、いろいろ検討すべき課題がございますので、これからそういう問題を詰めて上場前には結論を出したいと考えております。現在のところはまだ譲渡を決めたわけではございません。
○片山虎之助君 そこで、その譲渡を前提にお話をさしていただくわけでありますが、その前に平成三年度中に株式上場と。ところがある新聞の何日か前の報道を見ますと、東京証券取引所は、新幹線設備を譲り受けてから一年間ぐらいを見ないと、自己資本の比率が変わったりいろんな大きな影響があるので、一年ぐらい見てから上場する方がベターでないかということを、報道が正確かどうか知りませんが、そういうふうに報道された記事が載ったわけであります。そうしますと平成三年度中は無理なわけでありまして、平成四年の五月以降、平成四年度中の上場だということになるわけでありますが、その報道は事実かどうか、その点についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) 上場します際には証券取引所の審査を受けるわけでございますが、証券取引所の方で、財務上この新幹線譲渡問題というのは非常に大きな課題であるというように認識していることは我々も承知しております。 この譲渡をどのように行うか、どの程度財務上影響があるか等については、私どもこれから詰めなければなりませんので、その辺については成案を得次第証券取引所の方と協議をしなければならない。しかし、いずれにしましても、仮に譲渡するにしても、私どもの方針でございます平成三年度には遅くとも上場を開始するという方針は変えないように問題点を整理していきたいと思っております。
○片山虎之助君 株式上場と並ぶもう一つの債務解消の大きな手段が土地の処分でございまして、これが地価に悪影響を及ぼさないようにということで、端的に言いまして株式方式とローン方式、こういうものをお考えのようでございますが、その株式方式の主力は例の汐留跡地でございます。そこの開発処分については、これは都市計画をきちっとやり、地域、地区を決め、あるいは容積率なんかを変えてもらい、あるいは道路をどうする、地下鉄を入れる、新交通システムがどうだ、いろんな問題があるわけでありますけれども、その辺の関係者との協議、調整についてはどういう状況なのかお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) 汐留は二十二ヘクタールにも及ぶ広大な旧国鉄用地であり、最も資産価値の高い地区であるとともに、都心に残された最後の都市空間でございますので、東京都等地元とも十分その開発方向については詰めなければいけないと思っております。 この汐留地区の土地利用に関する計画につきましては、昨年の二月に資産処分審議会で答申が出たところでございますが、現在この計画に基づいてもろもろの公共施設等の都市計画決定が行われるように関係者の間で調整を進めているところでございます。 このうち臨海部の新交通システムについては、六十三年十一月に鉄道事業の免許を受けており、近々その都市計画決定が行われる運びと考えておりますし、その他地下鉄の十二号線につきましても、平成元年五月に免許を受け、今年度内を目途として都市計画決定がなされるように関係著聞で鋭意調整を進めているところでございます。その他道路等はこれからできるだけ迅速に全体の開発計画を決め、私どもの目標でございます適切、迅速な土地の処分を進めていきたいと考えております。
○片山虎之助君 時間が来たんですが、あと一分ほど。 最後に締めくくりという意味で、例のリニアモーターカーの実験線が正式にルートが決まったことはまことに御同慶の至りでございますが、実は西日本リニア鉄道建設協議会というのがあるわけであります。これは兵庫県と中国五県でつくっております。会長は兵庫県の知事さんで、せんだって七日に協議会と――国会議員さんがみんな顧問になっていて、顧問が八十人おるわけであります。運輸委員会の方も何人か顧問がおられる。そこで会合がありまして、国会議員さん本人の出席は四十四人でございました。これは国土庁長官も経企庁長官も御出席。竹下元総理や河本元国務相や櫻内議長も御出席でございましたが、簡単に言いますと、リニアを大阪でなくて西日本まで延伸してもらおう、それが多極分散に資するし、新しい国土軸が形成されるんだ、こういうことでございます。 恐らく運輸大臣や運輸省の皆さんは、大分先のことではないか、どうなるかわからぬことではないか、こういうことだろうと思いますけれども、先のことだから今から言っておかなきゃいかぬと思うわけでありまして、事務的にどうこうする話ではございませんけれども、やはり二十一世紀の我が国なりあるいは西日本なり、そういうことを考えて、運輸大臣の政治家としての高い御見識に基づく御答弁をぜひお願いいたしたいと思います。これでおしまいにいたしますので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(大野明君) リニアは、御承知のとおり、やっとこの八日の日に山梨県の一部四二・八キロで実験線をやろうではないかということで決定したわけでございます。もちろん実用化できるものと確信をいたしておりますが、技術開発その他これからのことでございますので、今すぐ西日本までということは全然念頭に実はございませんけれども、しかし、先ほど来御答弁申し上げておりますように、新幹線のみならず、そういうものが実用化されれば国土の発展にもまた多極分散にも大きな意義があるものでございますから、政治家としては十分心してこれからも頭の中に入れておきます。 ただ、リニアも速うございますが、西日本までの議論もちょっと早いような気がいたしております。
○片山虎之助君 どうもありがとうございました。
○片上公人君 先ほど片山先生からいろいろ最後にお話がありましたけれども、片山さんは岡山で私は兵庫でございまして、片山さんのおっしゃったように我々西日本もリニアということには非常に熱心でございまして、片山さんの意見がこの片上の意見でございますから、またひとつよろしくお願いしたいと思います。 今回の運輸関係予算の大きな特徴の一つは、やはり何といいましてもリニアにおける新実験線の建設予算が計上された、こういうことだと思います。大臣からもいろいろお話がありましたように、これは多くの国民が大変大きな夢を持って熱い視線を注いでおるところでございます。しかしながら、いろいろお話がありましたように、この実用化に当たりましては技術の面あるいは実用化における過程とかあるいは機能とか、いろんな面で問題もございます。これは大変慎重かつ迅速に論議してまいらねばならぬ、このように私も思っておりますが、そういう意味から二、三御質問させていただきたいと思います。 最初に、実験事業に関する予算措置の件でございますけれども、この超電導リニアの実験計画は平成二年度から九年度にわたる長期計画でございます。その間におきます総投資額というのは三千四百六十億円と聞いております。この内訳を見ますと、国庫補助金が約四百九十億円、実験主体となるJRの負担額は二千六百八十億円になるということですが、JRはいまだ完璧な民営化も果たしていない状況で、これだけの額を実験投資に投入して将来大丈夫かいなという思いも一つあります。また、この四百九十億円という国庫補助金、これはどういう経緯で決まったのか。この二点についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) 先生が今言われましたように、今後八年間で、これは山梨の実験線の建設費だけではなしに運営費あるいは宮崎、国立における基礎研究費も含めまして総額が三千四百六十億円と予定しておりますが、このうち二千六百八十億円はJR負担と考えております。このうち千九百六十億円についてはJR東海が特別負担することとなっておりますけれども、これは将来営業線の一部となりたときにも活用できる施設への投資、その営業線はJR東海がやるということが予定されておりますので、そういう営業線のための投資という意味でJR東海が負担しておるわけでございますし、またこの負担分につきましても長期低利の開銀融資をあっせんすることとするなど、資金確保について国としても配慮をしているところでございます。 また、JR東海以外の残り七百二十億円につきましても、JR総研に対しましてその事業運営のためにJR各社が毎年運輸収入の一定割合、これは旅客会社が売り上げの〇・三五%、貨物会社が〇・〇三五%でございますが、これを従来から拠出しております。その中からこのリニアの実験費にも充当することとなっておりますので、各社にリニアについて新たな負担を課すというものではなく、そういう意味ではJR東海あるいはその他の各社ともリニアの大きなプロジェクトを推進する上における負担としてやむを得ないものであり、またそれほど問題はないと考えております。 それから二番目に、三千四百六十億円のうち国庫補助金を八年間で四百九十億円という、これも予定でございますが、今回のリニア実用化のための助成につきましては、基礎的実験を引き続き行います国立と宮崎における費用はずっと今までもやってまいりましたが、従来どおりその費用の二分の一を補助するということにしております。それから山梨実験線についての試験費と、実用化された場合取り払うこととなります設備等に要する費用については、これは宮崎や国立の基礎試験よりも一歩実用化に近い実験だということであることを考えまして、補助率を四分の一としたものでございます。この結果両方合わせまして国庫補助は四百九十億円。内訳は、国立、宮崎関係が八年間で約七十億円、山梨実験線が約四百二十億円となっております。
○片上公人君 次に、初年度事業費の内容について伺いたいと思うんですが、平成二年度におきます山梨新実験線の事業費は百五十二億円と理解しておりますけれども、この具体的な事業内容は恐らく用地取得が中心になると思うわけでございます。この用地取得を円滑にするために鉄建公団が委託を受けて行う山梨実験線の建設事業は土地収用法の対象事業とされておるようでございますけれども、新聞等でも明らかなように、山梨、長野の建設ルートと目されておる周辺は大変な地価の暴騰と聞いております。予算上想定しておった価格で用地が取得できるとは考えられない状況になっておるんではないか。 この用地取得の見通しを含めまして、初年度事業の内容を明らかにしていただきたいと思うんです。
○政府委員(大塚秀夫君) 平成二年度の山梨実験線関係の事業費約百五十億円のうち用地費は約五十億円を見込んでおり、トンネル等の工事費が七十億円、電気設備費等が三十億円余でございます。 用地取得につきましてはJR総研が委託して日本鉄道建設公団によって行うこととなっておりますが、実際の地権者との折衝事務等については地元山梨県が当たることとなっており、私ども、地元の協力で円滑に進むものと考えております。 また、山梨地方の地価が高騰している等の報道を見ており私どもも心配しておりますが、このルートは約八割がトンネル部分でございますので、それほど土地の買収というものも大きなものでなく、地価の影響をある程度で抑えられるんではないかと考えているところでございます。
○片上公人君 この実験事業が始まったところで実用線について聞くのもどうかと思うのでございますが、世間では大変なリニアフィーバーになっておりまして、今の実験線をベースにして現在話題になっているルートを仮に実用線にした場合、三兆円とか五兆円とか十兆円必要だろうというような話が出ておりますけれども、リニアといいましても結局経営の採算を無視してやるわけにはいかぬ。そうするとどうしても技術開発を進める中で超電導リニアのコストの低減化を図るということに随分努力せぬといかぬと思いますが、このあたりについてどのように考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) ただいま先生から御指摘いただきましたように、このリニアが実用化された後営業線として建設するときの最大の問題がコストでございます。このコストをできるだけ削減して営業線として建設が円滑にいくために、我我として、今回の実験の大きな目的の一つが安いリニアをつくる、コストを低減するというところに絞っております。これは例えばリニアの施設の電気コイルをいかに安くするか、三事業者、鉄道建設公団、JR東海、JR総研のほかにメーカー等もコスト削減に努力してもらわなければなりませんし、そういう関係者全員の力で実用化後に安い快適なリニアが走行できるように我々としてもこの実験に期待しているところでございます。
○片上公人君 このリニア等の高速交通機関の運輸政策上の位置づけでございますけれども、大臣は所信表明のときに、整備新幹線、在来線の高速化とともに、超電導リニアも多極分散型の国土を形成するための社会資本整備の一環である、このようにおっしゃったように思います。これらの高速交通機関が大都市と地方都市とを結んだ場合、大都市からの分散施策、また沿線上の地方都市の地域振興策、これによって分散が進む可能性もあるけれども、逆に、そのような施策がなかった場合、より一極集中を促進してしまうおそれがある、こう考えるわけでございますが、現状の国土構造はまさにこれに近い状態であると思っております。 現在運輸省においては今後の運輸政策につきまして検討されておると聞いておりますけれども、多極分散型国土を形成するための高速交通体系のあり方についてどのように考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。
○政府委員(中村徹君) 幹線の高速交通体系につきましては、運輸政策審議会に二十一世紀を展望した九〇年代の交通政策について諮問をし、ただいま精力的に御審議をいただいているところでございますが、ただいま先生御指摘のように、多極分散型国土を形成するためには鉄道、空港といった社会資本の充実に努めて、そして全体を通じて高速交通ネットワークを形成するという考え方、それによりまして多極分散型の国土を形成していこうということでございますが、その中でリニアというものをどのように位置づけるかというのがこれからの問題ではないかと思っております。 ただ、これは二十一世紀の交通機関でございますので、今後の展開を見ながらやはりそういう位置づけを考えていかなければいけないということで、若干長期的な視点からこれをとらえていきたいと思っておるところでございます。
○片上公人君 次に、若干技術的な問題についてお伺いしたいと思いますが、この超電導リニアという新しい輸送手段の実験に当たりましては、新幹線や在来線の高速化といった既存の蓄積された技術の応用問題として対処できるものとは基本的に違った未知なる部分といいますか、そういうものが存在すると思います。そこで、この山梨実験線の建設及びそこの実験に当たりましては十分配慮していただきたいと思います。 一つは、磁場の人体に与える影響についてですね。磁場にも二種類あって云々ということが言われておりますけれども、磁場の人体に与える影響についてちょっとお願いいたします。
○政府委員(大塚秀夫君) いわゆる磁場には、磁力が一定量である定常磁場と、それから時間とともに変化していく変動磁場の二種類がございます。このうち定常磁場については生体への影響はほとんどないというのが学会の定説になっておりまして、変動磁場につきましては人体への影響を懸念する向きもございますが、変動磁場というのは通常の我々の家庭で使う電気製品や送電線からも発生しているものです。リニアの車内の変動磁場はかなり小さくて、また付近住民への影響として考えられます高架下の磁場もピークで〇・四ガウス程度、これは地磁気と同じ程度でございます。 その程度に過ぎませんので、磁場の人体への影響は問題ないものと考えられますが、交通機関の安全性にかかわる問題でもあることから、鉄道総合技術研究所はおきましては、今後も車両の開発に当たって超電導磁石を座席から遠ざけて乗客に影響を与えない、また磁気遮へいを強化するなどの対策によって、人体への影響はもちろんのこと乗客の所持物であるビデオカメラとか時計等にも影響を与えない、そういうことを徹底的に今回の実験でも研究を進めていく予定でございます。
○片上公人君 次に、騒音、振動の問題です。 これは非常に静かな乗り物である、振動もないというふうに聞いておりますけれども、騒音に関しましては、よくわかりませんが、空気力学的なあれで風切りの音というんですか、相当な音かする場合があるようなことも聞いております。大変人口が稠密な日本でリニアを実用化する場合にはこの騒音問題はできる限り解決する必要があると思うわけですけれども、その解消のための技術開発の進め方について所見を伺いたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) 今先生が言われましたように、リニアモーターカーの場合の騒音というのは浮上して走行しますので風切りの音だけが問題となると思います。これにつきましても、車両表面の平滑化や車体形状の工夫などで必要な騒音対策を講ずることによって環境保全の許容値内とすることは十分可能と考えております。しかし、このような風切りの音等につきましても、今回の新実験線では時速五百五十キロメートルの高速連続走行試験を行いますので、その際に十分検討して、こういう環境問題が生じないということを確認した上で実用化したいと考えております。
○片上公人君 次に、環境保全の件ですが、山梨の実験線は延長四十三キロメートルですか、トンネルとか高架橋が非常に多いようでございますけれども、環境へ及ぼす影響は考えられると思います。 この山梨の実験線の建設について環境保全のためにどのような方策をとられておるのか、これがいまだに明らかになっておりませんけれども、リニアの場合は先ほども述べましたように大変未知な部分がある、そういう意味で十分環境への影響を考慮せねばならぬと考えます。ルートも発表されましていよいよ着工に向けて準備が進められると聞いておるわけですが、実験線の建設に伴う環境保全は対する所見を伺いたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) 山梨の新実験線の建設は、新幹線などの整備とは違いましてアセスメントなど環境保全について法律上定められた手続はございません。また、今回のルートの八割がトンネルとなることから、環境問題は比較的少ないと考えられますが、運輸省としましても、事業者、JR総研、JR東海、日本鉄道建設公団に対しましては、地元住民の理解を得るためにも山梨県と十分調整するとともに、建設及び実験中の周辺環境の保全について十分配慮するように今後建設中また実験中を通じて指導してまいる所存でございます。
○片上公人君 次にプレジャーボートについてお伺いしたいと思います。 先日といいますか、四月ですが、九十九里沖で起きましたプレジャーボート、ウタワ号の転覆という海難事故がありましたけれども、最近マリンブームでこういう事故が随分ふえてきているように思いますが、最近のプレジャーボートの海難事故の状況についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(塩田澄夫君) 最近のプレジャーボートの海難事故の状況を申し上げますと、海難の発生状況でございますが、通常の気象状態におきます海難についてみますと、近年全海難隻数がおおむね減少しておりますのに対しましてこのプレジャーボートの海難は増加傾向にございまして、昭和四十五年には百四十一隻、全体の海難の七%でございましたものが、だんだん増加をしてきておりまして平成元年におきましては五百三十五隻、全体の海難の二八%を占めるに至っております。四十五年に全体の七%であったものが二八%にふえているということでございます。 また、船の用途別に見ますと、プレジャーボートの海難は五十七年以降貨物船の海難隻数を上回っておりまして、漁船に次いで多く発生をしております。
○片上公人君 このプレジャーボートの事故の原因についてどのようなとらえ方をされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(塩田澄夫君) プレジャーボートの事故の原因でございますが、プレジャーボートの種類を申し上げますと、その中ではモーターボートが全体の三九%で一番多いわけですが、あと遊漁船が二六%、ヨットが二一%、そういうところがプレジャーボートの事故件数の内訳でございます。 今申し上げましたのは平成元年の実績でございますが、平成元年に起きました事故を海難種類別に見ますと、機関故障、エンジントラブルが百十七隻で、あと衝突が八十七隻、転覆が八十六隻、このように続いておりますが、特徴的なことは、一般の船でありますと暗礁へ乗り上げるとか衝突をするとかいう事故が多いのに対しまして、機関故障が多いということが特徴でございます。 また、今海難の種類を申し上げましたが、海難の原因を見ますと、今の海難種類に対応いたしまして、機関の取り扱いが不良だ、要するにエンジンを十分整備していないというような事故が百八隻でございます。その次には気象、海象に関する不注意が八十一隻、それから操船が不適切であった、これが六十二隻、見張りが不十分というのが五十七隻となっております。ここで特徴的なものは、先ほどの海難種類に対応いたしまして、海難の原因でも機関の取り扱い不良がほかの船に比べて多いということ、それから気象、海象に対する備えが十分でないという点に特徴が見られると思います。
○片上公人君 今聞いた原因の中で転覆というのが大分多いですね。転覆というのは、これは聞くところによるとレジャーボートというのは復元力がないというんですか、そういうのが原因なんですか。 沿岸で起きた事故の場合いろいろ難しいことがあるようでございますけれども、沿岸で起きた場合の海上保安庁の救助体制はどのようになっているのか伺いたいと思います。
○政府委員(塩田澄夫君) 沿岸におきます海難の救助体制でございますが、巡視船艇や航空機によるパトロールを強化いたしまして、事故情報の収集や救難即応体制を確立するように努めております。さらに、沿岸海域におきます迅速、効率的な救難体制を確立するために民間の救助組織の整備を進めておりますが、今後さらに民間海難救助体制の充実強化を図るために必要な措置について今研究を進めているところでございます。 なお、我が国周辺海域において救助を必要とします船の数は全体で毎年約二千隻に及んでおりますが、海上保安庁はこれらの要救助船舶に対して約二千名程度の人を毎年救助している実績でございます。
○片上公人君 プレジャーボートを運転するに当たりまして資格の問題もあるわけですが、現在の四級の小型船舶操縦士の資格取得の方法というのはどうなっているのか伺いたいんです。
○政府委員(田辺淳也君) 四級小型船舶操縦士の免許を取得するためには、財団法人日本モーターボート協会の実施いたします試験、これは筆記試験、実技試験及び身体検査がございますけれども、この試験を受験する方法と、指定船舶職員養成施設の課程を修了した後この日本モーターボート協会の実施いたします身体検査を受ける方法と、この二通りございます。 現在の四級小型関係の指定船舶職員養成施設は、公益法人として財団法人日本船舶職員養成協会、また財団法人尾道海技学院、それから社団法人の中国船舶職員養成協会、また財団法人の関門海技協会、これらの公益法人がございます。そのほかに、国の機関といたしまして海上保安学校と海上自衛隊の第一術科学校がございます。
○片上公人君 この資格取得に当たる講習期間とか年齢はどうなっていますか。
○政府委員(田辺淳也君) この指定船舶職員養成施設において四級小型船舶操縦士の免許を取得する場合には、学科が十五時間、実技が十二時間の計二十七時間の講習を行うことが必要でございまして、そのほかにその内容につきまして修了審査を実施しております。そこで海技知識とか能力の有無についてチェックを行っているところでございまして、これを連続して実行した場合にはおおむね一週間程度の日数が必要でございます。 それから年齢の関係でございますけれども、四級小型船舶操縦士の免許年齢は十六歳としております。
○片上公人君 陸の自動車とは随分違うと思いますけれども、ここら辺が講習期間がちょっと短過ぎないかということですね。十六歳という年齢もこれはどうかな、低過ぎないかということも考えられると思うんです。これは一回検討していただく余地があるんではないかと思います。 今現行法制では、免許を持っている人が乗り込んでおると、その人が直接運転せぬでもいい、要するに全く何も持っていない人は誰か免許を持っている人がおるとそこで勝手に運転していても別に問題にならぬというようになっておると思うんですが、プレジャーボートの場合、そういう人が運転しておるときにとっさの判断とかなんかありますから、この辺についてはどのようにお考えでございますか。
○政府委員(田辺淳也君) 船舶職員法はその第十八条におきまして、「船舶職員の乗組みに関する基準」という形で規制を行っておりまして、実際の操縦を行っている者に対する規制という形はとっていないところでございます。 これは、船舶につきましては、洋上航行という特殊な状態におきまして、船長は船舶の運用及び乗組員に対して全責任を有するものであり、船長の指揮監督のもとに乗組員全体がその職務に応じて作業を分担して実施することによって適切かつ安全な操船を行うことが必要である、こういうことと、船舶という限られた空間にありましては、有資格者が常に乗船しておれば、航行中危急の場合には船長の指揮によりまして直ちに操縦を交代することができること等によりまして、このような体制を組むことによって船舶の航行の安全を確保する上では問題はないと考えております。
○片上公人君 問題ないと言うておるけれども、問題がいっぱいあって事故が起きておるわけでございまして、将来を考えると、これは昔の小さい船の船長というようなあれじゃないと思うんですよね。今大きな船の船長ですら、この間の事故にしたって、一人立っておったかどうかわからぬようなことで平気でうそを言うような、だんだん規則が弛緩していますよね。そういう中にあってプレジャーボートがどんどんふえていく。そして皆十六歳ぐらいで免許を取って、そこに乗っておる人が勝手に運転して、これは事故が続発するんじゃないかというような心配があるから、大丈夫だというんじゃなしに、前向きでこの辺について安全第一ということから考えておいてもらったらどうかなと思います。 次に、船舶の登録制というのは現在どうなっておるかということを伺いたいと思います。
○政府委員(石井和也君) 日本船舶の登録につきましては、船舶法によりまして、総トン数二十トン以上の船舶については管海官庁でこれを行い、国籍証書を交付いたしております。また、総トン数五トン以上二十トン未満の船舶につきましては、小型船舶の船籍及び総トン数の測度に関する政令によりまして、船籍港を定めて、都道府県知事から船籍票の交付を受けた後に船舶を航行の用に供することとされております。なお、五トン未満の船舶につきましてはこのような制度はございません。
○片上公人君 プレジャーボートの場合、そういう意味からいきますとほとんど五トン未満ということになりますわね。そうするとこれはもう何らかの形で掌握することをこれから考えていかなかったら大変なことになるんじゃないか。そこらじゅう、不法駐車じゃないけれども、今の陸の車の二の舞になる前に何らかの手を打ってもらいたいなというふうに思います。 次に、プレジャーボートには現在無線設備の設置を義務づけされていない。しかし、これでは緊急のときに遭難信号が出せませんし、これに対しまして運輸省としては何かよい対策を考えていらっしゃるのかどうか伺いたいと思います。
○政府委員(石井和也君) 一般的に申し上げますと、プレジャーモーターボートは陸岸の近くを航行するものが多いので、現在、煙や炎により遭難を知らせる発煙信号や信号紅炎を義務づけております。しかしながら、最近プレジャーモーターボートが大型化して遠方に出るものも出てきておりますので、新たな対応策が必要と考えております。 一方、最近の通信技術を利用した新たな海上遭難安全システムを導入するための海上人命安全条約の改正が一九九二年二月一日に発効することとなっており、現在運輸省がこれに対応した船舶安全法等国内法の改正を検討しているところでございます。この国内法の改正の際に、プレジャーモーターボート等小型の船舶に対しましても、適当な遭難信号が発信できるような無線設備があればこれを義務づけることといたしたいと考えております。
○片上公人君 郵政省にお伺いしますけれども、マリンレジャーにおきますところのヨット、モーターボートなどの小型船舶の無線機器の設置の状況を伺いたいと思います。
○説明員(田村正衛君) マリンレジャーで使用されますヨット、モーターボートの数でございますけれども、これは日本舟艇工業会の推計によりますと約二十七万隻、またいわゆる釣り船といった遊漁船につきまして農水省の調べによりますとこれが約十五万隻、合わせて四十二万隻あるのではないかというふうに推計されております。 これら小型船舶の無線通信システムといたしましては、例えば二十七メガヘルツ帯の無線電話でありますとか、四十メガあるいは四百メガ帯の無線電話、その他VHF短波帯の無線電話とか各種海上の無線通信システムがございますけれども、これらすべて合わせまして約四千百局が現在の状況でございます。したがいまして普及率は約一%という状況でございます。
○片上公人君 一昨年の東京湾で起きました第一富士丸事故以来、郵政省は通信手段確保のための調査研究会を設置したと聞いておりますが、その概要についてお話しいただきたいと思います。
○説明員(田村正衛君) 先生御指摘の昭和六十三年七月に第一富士丸の事故がございました。また、昨年の鳥羽のヨットレースでも一部参加ヨットが消息不明になるという事故もございました。こういったヨット、モーターボートに対する現状を見ますると、十分な通信手段を持っていないという状況でございます。 したがいまして、先生御指摘のとおり、昨年郵政省が、マリンレジャー・マリンスポーツにおける通信手段の確保に関する調査研究会、電通大の石島先生を座長にいたしまして研究会を設置いたしました。本年の三月にこの研究会の報告書が取りまとめられてございます。 内容といたしましては、海上における通信システムのあり方でありますとか、無線局の免許制度の簡素化でありますとか、あるいは船に積みます無線設備の小型化、軽量化でありますとか、あるいは広くマリンレジャー情報の提供のあり方といったような点について報告及び御提言をいただいたわけでございます。特に、ヨットなどの小型船舶が通信手段を持つことは必要であり、船と船との間あるいは船と海岸局との間で通信が行えますように、全国各地にそういうマリンレジャー用の海上通信システムといったものを構築していく必要がありはしないかという御提言をいただきまして、民間レベルでございますけれども、この提言を受けて現在マリンレジャー通信システム普及促進協議会といったような協議会の設置が準備されているというふうに伺っております。 郵政省といたしましても、これら関連団体の積極的な協力のもとで、申し上げましたようなマリンレジャーの通信システムが全国的に普及することを期待しておるところでございます。
○片上公人君 ところで、マリンレジャーの電波利用の普及について郵政省の考え方を伺っておきたいと思います。
○説明員(田村正衛君) マリンレジャーにおきます電波利用の普及につきましては、実は昨年の十一月に電波法を改正させていただきまして、電波利用全般の一層の普及促進ということで無線従事者の制度を改めました。また、主任制度等も導入いたしまして改善を施してございます。 申し上げましたとおり、これまでマリンレジャー、マリンスポーツ用には四十メガヘルツ帯あるいは四百メガヘルツ帯の無線電話の免許を行ってきておりますけれども、こういったものを全国各地に構築いたしまして、あるいは郵政省でできまする無線局の免許手続の簡素化といったようなことも行いまして、ヨット、モーターボートの小型船舶の無線需要につきまして一層その普及を促進していきたいというふうに考えておるところでございます。
○片上公人君 ありがとうございました。 プレジャーボートの増加とともに河川、港湾に不法係留をしている船は我々が見てもわかるぐらい増加しておる感じでございます。その現状について、またその原因についてどのように考えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
○政府委員(御巫清泰君) 私どもの調査によりますと、港湾、海岸、河川等に放置されておりますプレジャーボート、いわゆる放置艇でありますけれども、これが約十二万隻あろうかというふうに推計されております。この理由はいろいろあるわけでありますけれども、やっぱり一番大きな問題は、マリーナなどのプレジャーボートの保管施設が全国的に不足しているというようなことかなというふうに考えております。
○片上公人君 マリン99ですか、この計画でプレジャーボートの保管機能の充実を提唱しておると聞いておりますけれども、その具体的な内容を伺いたいと思います。
○政府委員(中村徹君) 昭和六十三年の七月に運輸省におきまして、マリン・ナインティ・ナイン計画というのを海洋性レクリエーション振興のためのマスタープランとしてつくったわけでございますが、その中でプレジャーボートの保管機能の充実というのを取り上げておるわけでございます。 その具体的な内容と申しますのは、プレジャーボートの適切な保管のために今後公共マリーナや民間マリーナの整備の推進、さらには簡易な係留施設であるプレジャーボートスポットの整備や陸上保管の整備に努めるということを内容としたものでございます。
○片上公人君 マリーナ整備の現状でございますけれども、特に公共マリーナと民間マリーナの対比についての御説明を願いたいと思います。
○政府委員(御巫清泰君) 現在我が国には約三百七十のマリーナがございます。このうち地方公共団体が設置あるいは管理をしております公共マリーナは約一割の三十八、その残りは約三百三十でありますけれども、民間団体の設置管理するものでございます。 私どもでは、海洋性レクリエーションの需要の増大に対応するために、放置艇への対策も含めてマリーナの整備を積極的に推進しております。平成二年度におきましては、全国で約三十港の公共マリーナの整備の推進、そして民間マリーナに対しましてはその整備を促進すべく財政上の支援措置を講じようとしているところであります。また、放置艇に対して緊急的な対策という意味合いもございまして、先ほどお話ございました簡易な係留施設の整備ということでプレジャーボートスポットという名前で呼んでおりますけれども、これの整備を平成元年より続けておりまして、これによってプレジャーボート保管機能の充実が図られるものと考えております。
○片上公人君 次に、水上オートバイの利用、これまた大変急増しておるようでございますが、その実態について伺いたいと思います。
○政府委員(石井和也君) 水上オートバイの台数を水上オートバイの検査の実績から推定いたしますと、昭和六十二年度末に約五千百台、昭和六十三年度末約一万六百台、平成元年度末約二万二百台というようになっておりまして、その数は年々倍増しております。
○片上公人君 それとともに事故も大変多くなっておるようでございまして、この水上オートバイの資格としてはプレジャーボートと同じものが必要なわけでしょうか。
○政府委員(田辺淳也君) 水上オートバイを操縦するためには四級小型船舶操縦士の免許が必要でございまして、これは総トン数五トン未満の船舶を平水区域または距岸五海里以内の水域で操縦するために必要な資格と同じ資格でございます。
○片上公人君 このプレジャーボートの問題は、先ほどからありますように、大変手軽なものですから簡単に運転して簡単に事故を起こす。それが大きな海難事故につながる可能性が十分にある。そういう中で、運転する方の教育の問題と、先ほどもマリーナのことも全国的に頑張っておられると聞いておりますけれども、絶対数が相当不足しておりますよね。だから、今車の方は陸上の方では駐車場の問題でわいわい騒いでいますけれども、こういうふうになる前に土地の問題でも先手先手で手を打っておかなかったら大変なことになるんではないか。これからではもうにっちもさっちもいかなくなることは目に見えていますので、今から真剣にこれは知恵を絞って取り組んでいただきたい。このことを要望しておきたいと思います。 次に、本年の二月から旅客運賃割引制度というのが外部障害者だけではなくして内部障害者にも適用されるようになりましたけれども、今後は精神障害者、精神薄弱者に対しましても適用拡大が図られるべきである、こう思いますが、この辺について御見解を伺いたいと思います。
○政府委員(中村徹君) 現在、身体障害者に対する運賃割引制度というのは、割引による減収というのを一般的に他の利用者の負担で賄うことによって実施されているわけでございます。 こうした制度のもとで、内部障害者については、従来から実施されてきた外部障害者に対する運賃割引とのバランス問題、あるいは事業者が内部障害者に対する運賃割引を認めてもよい旨の意向を表明したこと等から、本年の二月一日から割引を実施したところでございます。しかしながら、本来公共的政策の遂行のための費用を他の利用者に負担させるということについては基本的に問題がございまして、他の利用者に負担させることにより割引制度の対象を現状以上に拡大することには困難がある、かように考えておるところでございます。
○片上公人君 現在の我が国の割引制度というのは、お話ありましたように、各事業者が社会的責任として自己負担で行っておる。国は単にその指導をしているにすぎない。一方、欧米諸国におきましては障害者割引は法令によりまして義務づけられておりますし、かつ事業者の収入減少が政府によりまして補償されているところも多いと聞いております。我が国におきましても政府が公的負担で障害者割引を行うべきではないかと思いますが、御見解を伺いたいと思います。
○政府委員(中村徹君) 確かに先生御指摘のように、欧米諸国の中には国あるいは地方公共団体が割引による減収額を補てんしているところがあるということは私どもも承知しております。しかしながら、我が国はそのような制度をとらずに、他の利用者に負担させることによって割引制度を実施しているわけでございまして、運輸省としては、この問題は単に運賃割引問題単独に解決されるべきものではなく、基本的には政府の社会福祉政策全体の枠組みの中の一つとして位置づけて解決をすべきものと、かように考えておるところでございます。
○片上公人君 我が国の鉄道における障害者の割引の場合、ほとんどの場合百キロを超える場合に限って割引をする、こういう乗車距離条件が付されておるわけでございますが、日常的な近距離輸送であってこそ割引制度はありがたいのであって、欧米諸国のように乗車距離条件を付さない方向でこれは検討すべきではないか。また、現在の割引制度は普通運賃だけでございますけれども、特急とか寝台料金についても割引の対象にすべきではないかと思いますが、いかがでしょう。
○政府委員(大塚秀夫君) JRにつきましては旧国鉄時代からの経緯で今のような制度になっておりますが、割引制度を現状以上に拡大することにつきましては、ただいま運輸政策局長からも申し上げましたように、社会福祉政策の一環として検討すべき課題ではないかと考えております。
○片上公人君 先月、アメリカでは障害者保護法案が下院で可決されまして、報道によりますと、公共交通機関では車いすの昇降機、専用乗降口の設置等が義務づけられたと聞いております。また、フランスのTGVには車いすに対応できる車両が約三百両も配置されておる。これに対しまして我が国における障害者用施設の設置の現状ほどうなっているか。また、公共交通機関における障害者用設備の設置を法律によって義務づけ、公的負担にすべきではないかと思いますが、この点について伺います。
○政府委員(中村徹君) 運輸省といたしましては従来から、身体障害者等の交通弱者の方々が公共交通機関を安全かつ身体的負担の少ない方法で利用ができるように、公共交通ターミナルにおける身体障害者用施設整備ガイドラインというようなことに基づきまして交通事業者に対して指導をしているところでございまして、また各交通事業者においても所要の施設整備を逐次進めてきているところでございます。その結果、我が国における障害者等の交通弱者用の設備の設置の現状は、例えばエスカレーターまたはエレベーターの設置されている鉄道駅が四百八十駅、専用便所及び車いす固定設備のある新幹線車両二百二十四両等、その施設の増加は進んできているわけでございます。 ただいま先生のお話のございました障害者用設備の設置の法律による義務づけとか公的負担の問題につきましては、やはりその財源が問題になるわけでございまして、公的負担による裏づけというものがないとなかなか義務づけというようなことは難しいんじゃないか。私どもとしては、もちろん社会福祉政策全体の面からの検討をすべきだというのは先ほど申し上げましたが、当面はやはり交通事業者に対する指導によってこのような設備の増加を進めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○片上公人君 お話をずっと聞きますといつもそういうことをおっしゃっているわけでございまして、それだったら伺回言うても同じことでございます。そうじゃなしに、先ほど別の意味で片山さんも言うていましたが、過去はどうあれ、こういうふうにした方がいいんじゃないかということをやるべきではないかというお話がありましたけれども、私は百キロ以上とかなんかいうのはやっぱりおかしいと思いますよ。本当に障害を持っておる人は近くへ行くときに随分お金がかかっておるんだから、それほどこがどうこうと言うんじゃなしに、全体とかなんか言わぬと、まず運輸省がこういうことをやったらどうかというような、弱い人のためにいい提案をたまには積極的に出したらどうか。そしてその上で、どうせ足らない財源だったらまず弱い人のところへ持ってこい、強い人の財源を削れというぐらいのことをやったら、運輸省は国民から好かれるんではないか、このようにも思うわけでございます。 しかも、一つは姿勢の問題ですね。財政がどうのこうの言うたら永久に何もできない。いわゆるお役人的になると思うんですよ。例えばこの二月に割引制度ができた。それを聞いて喜んで行った人はいっぱいおりますよ。けれどもそれは徹底されていない、窓口に。それでどうしていいかわからぬで帰った人も何人かおりますよ。そういうことを見ましても、これをやらされたからやるというんじゃなしに、むしろこっちが主体になってやった場合、最先端のいろんなところまでそういう人のために動こうという姿勢になったときに、運輸省のおかげでどんなに世の中が明るくなるか。大塚さんも私も相当明るくしているところがありますけれども、これは余計な話ですが。 最後に大臣にお伺いしたいと思いますが、大臣はことし三月でしたか成田を視察されました。要するに、来年の三月までに概成の旗を時間あるからおろせないと。概成といっても、実際問題として農民のいろんなことがありますからなかなか概成というのは難しいなと思うんですけれども、大臣、三月に成田空港を訪れられて、その感想を聞かしていただきたい。
○国務大臣(大野明君) 私は運輸大臣就任直後、三月十一日の日でございましたが、成田空港全域にわたって視察をいたしました。もちろん管制塔にも上りまして離着陸のさまを見ながら、本当によくやっているなという思いがすると同時に、このようなことでもって果たして国際社会に貢献できるんだろうかという危惧を持ったところでございます。国際社会に対してのみならず、やはりこの成田空港の整備は日本の経済にも大きな影響をもたらすんではないか、そういう意味で大変に心配もいたしました。 そして、二期工事をやっておりますところもずっと見てまいりましたが、今工事可能な地域は本当に順調に工事が進んでおりますし、残念ながら二期工事の地内にまだ未買収地がある、これを何とか早くせにゃならぬ。江藤前運輸大臣が現地に赴いて反対派農民との話し合いもいたしましたし、その路線を踏襲して今日もやっておるところでございます。しかし、御承知のとおり中核派という過激派が成田空港の完全空港化阻止に動いておりますが、成田新法等を適用してこれも御承知のとおり真剣に前向きにやっております。 そういうようなところでございますけれども、いずれにしても、このような現況を踏まえつつも、やはり一日も早く完全空港化せにゃならぬということで総力を挙げておるところでございます。私はそのときに、地下にも既にJRとか京成の乗り入れのトンネルもできておりますし、先般のゴールデンウィークにはそこのターミナルの一角を借りて臨時の待合室にした。そういうようなことを考えると、本当に我が国は経済大国、先ほど来いろんな御議論の中でございました、本当に経済大国とは言いながらある意味では非常な小国であるという思いが成田へ行ってもするわけでございまして、何とか完全空港を日指して二年度の概成を成し遂げたいと思っております。
○片上公人君 終わります。
○小笠原貞子君 まず最初に、ボーイング747―400型というのが今問題になっております。これについては安全性の問題で乗員組合などからいろいろな問題が指摘されているまま四月一日から日航が就航させて今来ております。その中で最大の争点となっているのは、従来の三人乗務から二人乗務、すなわち航空機関士というものを乗せないというシステムが大きな問題になっているわけです。 耐空証明というのを一月に運輸省はお出しになりました。この審査に当たって、従来のボーイング747に比べて操縦室の計器やスイッチ類を大幅に削減していること、また二名のパイロットのみで運航することに伴う問題が先ほど言ったとおり大きな論争になっている。そのことを当然配慮して審査されて耐空証明というものをお出しになったと思うんですけれども、具体的に伺いたい。 アメリカがどうだった、ボーイングがどうやって調査したというのではなくて、日本独自に二名による異常や緊急などを想定してのフライト試験はなさいましたですか。もしなさったとすれば、その結果について御報告いただきたいと思います。
○政府委員(中村資朗君) 一般論でお答えいたしますと、ボーイング747―400でございますけれども、製造国政府である米国の連邦航空局、これはFAAと言っておりますが、これの型式証明を取得している機体でございますので、当然当該型式機に対する運輸省の耐空証明に当たりましては、航空法に規定がございまして、その規定に基づきまして基本的にはそのFAAの型式証明時の審査内容を踏まえて所要の検査をするということになっておるわけであります。しかしその際に、二人乗務の安全性につきましては非常に議論のあるところでございますし、それから昭和六十年に航空法の六十五条の改正というのがございまして、この際に国会の附帯決議がございましたので、それの趣旨も踏まえまして十分な審査を行ったところでございます。 具体的には、米国のシアトルに四名の航空機検査官を派遣いたしまして、当該機に対する型式証明を行ったFAAの担当検査官あるいはボーイング社の技術者と会議を持ちまして、FAAが行った審査に問題がないことを確認したわけでございます。それからさらに、十機の地上機能試験とかあるいは飛行試験を通じまして、二人乗務を含めまして当該機の安全性に問題のないことをまた確認しております。さらに、既に当該型式機を先行して導入しております外国の航空会社の運航状況につきましても調査を行いまして、二人乗務に関する安全上の問題が発生していないということを確認したわけでございます。 以上でございます。
○小笠原貞子君 あなたは下を向いてお話になって早口だから、ちょっと私素人なもので聞き漏らしました。 先ほど私が具体的に言ったように、日本独自として異常とか緊急とかを想定してフライト試験というのをやったんですか。いろいろおっしゃったけれども、今言ったようなことに対してなさいましたかどうか。
○政府委員(中村資朗君) 具体的には飛行試験はもちろんやっております。その中で二人乗務に関する特別な審査をしたというわけではございませんけれども、例えば飛行試験におきましては、一発動機をオフ作動にしたときに燃料操作手順等がうまくいくかどうかというようなそういう評価試験を追加してやっておりまして、これはまさに我が国の独自の試験項目でございますので、そういう追加試験もあわせてやったということでございます。
○小笠原貞子君 それじゃ今の問題はまたいろいろ後で伺いたいと思いますけれども、時間ですから次の問題に入ります。 伺っているところによりますと、四月に就航してからいろいろとトラブルがあると伺いました。運輸省が報告を受けられている、従来型747とダッシュ400を比べまして、第一の問題、定時出発率、第二の問題、重要機材ふぐあい件数、第三の問題、そのうちの異常運航というものはどういう数字になって出てきておりますか。
○政府委員(中村資朗君) ボーイング747―400が就航開始いたしました四月一日から五月三十一日まで、ちょうど二月になりますけれども、この間で機材の整備のために十五分以上出発が遅延したというような件数でございますけれども、これが九件ございまして、この九件を換算いたしますと定時出発率というのが出てまいります。この定時出発率は実は九八・〇%ということになっております。それから一方、最近一年間の日本航空の在来型の747でございますけれども、これの定時出発率は九九・三%ということでございます。 このように在来型の747につきましては高い信頼性があるわけでございますけれども、これは四十五年の導入以来機材の改良だとか整備技術の向上というようなことによって得られたものだというふうに思っております。ちなみに、在来型の747も導入当初、これは四十五年だったと思いますけれども、そのころには定時出発率が八八%程度でございまして、非常に導入当初は低かったわけでございます。 それからもう一つの御下問でありました機材のふぐあいに起因をいたします異常運航でございますけれども、やはり四月から五月までの二カ月間でございますが、ボーイング747―400については一件でございます。それから在来型の747につきましては日本航空においては二件発生をいたしております。これらのふぐあいにつきましては、それぞれ原因の究明とか必要な技術上の対策が逐次講ぜられてきております。 もう一つお話がございました重要ふぐあい件数でございますが、ダッシュ400型につきましては今申し上げました二カ月の間に四件ございます。それに対して在来型の747では十六件の重要機材ふぐあいが発生をいたしております。
○小笠原貞子君 例えば今おっしゃいました定時に出発できた、出発率というんですか、そういうものの数字を見ますと、747在来型は九九・三%、それからダッシュ400の方は九八%という数字になります。九八%は結構いい線だなと思うんですけれども、これを私は逆に見てみますと、定時に出発できなかったというのは何%かというふうに見るわけですね、同じ数字ですから。そうしますと、定時に出発できなかった率というのは747在来型では〇・七%になります。それからダッシュ400になると二%になるわけですね。在来型は〇・七%、そしてダッシュ400は二%。これを比べますと実にダッシュ400は三倍定時に出発できないという数字になってきたわけですね。 こういうふうに考えてみますと、重要機材ふぐあい件数というのを見ましても、これが三・五倍在来型に比べて多く出ておりますし、それから異常運航というのを調べてみますと、計算すると七倍ぐらいになっちゃうんですよね、今おたくから伺った数字で見ても。磯数はダッシュ400は五機ですよね、飛んでいるのが。それから在来型の747型というのは六十機飛んでいますよね。この六十機の数を五機と比べただけだけれども、この六十機の在来型というのはもうすごく飛んでいるわけでしょう。それの頻度も加えなきゃならない。そうするとやっぱりトラブルというのは心配ないというものではなくて、今までの在来型と比べるとちょっと心配せざるを得ないなというのを私はここの数字から見ることができるんです。それを実証している数字だと思うんです。 ほかの国で見ましても、UTAフランス航空、エール・フランス、ルフトハンザというような会社は、伺うと航空機関士も相変わらず乗せて三名体制だというふうになっているわけです。 外国はさておいて、それじゃ日本の場合どうなんだと一番心配になるわけですけれども、日航の機長さん、航空機関士、乗員組合というすべての組合、乗っていらっしゃる乗員がどうしても三名を乗せてほしいというように要求していらっしゃるわけなんですね。二名より三名の方がより安全性が高いというのはこれは当たり前のことだ、コストの面というのがここでひっかかってくるわけなんですけれども。 そこで大臣、これ簡単な問題だから伺いたいんだけれども、外国でも就航して三人体制になっている。二人の乗務員でやればできると言われても、もし何か火災のようなトラブルが起きたときに、二名で飛んでいるときにそういうことが起こったら乗る立場としてはとても心配だ、やっぱり二名よりも三名の方が安心だ、適切な措置をとってもらえるのではないかというふうに思うわけなんです。大臣、一般論としてこういう考え方はいかがですか。余り大臣お乗りにならないのか。私は北海道だから毎日乗って、おりるたびにほっとしますよね。やっぱりぜひ安心のために三人乗っけてと。
○政府委員(中村資朗君) 航空機の耐空証明とか型式証明におきましては、一般的には最少乗組員数と言っておりますけれども、この飛行機は一体一番少ない乗員の数は幾らなら飛べるよと、こういう最少乗組員数を決定することになっておりまして、それは基準上こういう試験をやって決めなさいという規定がございまして決めるわけでございます。このダッシュ400につきましては、そういう基準に従っていろんな審査あるいは試験をやりまして、航空機内の火災というような異常事態の発生を想定した上でそういうミニマムのクルーの数といいますかそれを決定してきておるわけでございまして、ダッシュ400につきましてはそういう火災等の異常事態の場合にも十分対応ができるというようなことが確認されておるということでございます。つまり、火災発生時における乗客の非常脱出につきましては、客室の乗務員の誘導より速やかに完了ができることが証明されておるということでございます。そういう意味では必ずしも三番目の乗務員が必ず必要であるということは言えないわけでございます。 それと、乗員の場合はどうしてもコックピットにおりまして操作盤を操作しないとその役目がないわけでございますので、そういう意味では、このダッシュ400の飛行機については操作盤等がコックピットにないわけですから、有効に業務を操縦室からは操作ができないという問題が火災なんかの場合にはございます。そういう意味で、三番目の乗員を追加することは必ずしも安全を高めるということにならないんではないか、改善することにはならないんではないかというふうに考えておるわけでございます。
○小笠原貞子君 絶対大丈夫だからこういうふうにしたとおっしゃるに決まっているのよね。危ないけど二名でやりますなんておっしゃらないんだからね。 だから私が聞いたのは、こういう事故が起こります、どんな事故が起こりますって、何が起こるかわからないんですよ、これからのことだから。だから、そういう事故のことを考えたらやっぱり二人より三人の方が間に合って安心だ、素直に考えればそういうふうになるんじゃないかというので伺ったんだけども、それはそうですとあなたはおっしゃらないから、それはいいですよ。だけど、いつでも墜落するまで大丈夫なんですよ。はっきり言って墜落するまで絶対大丈夫。そしてフェールセーフだかなんだかややこしいことを言って、それを経験しているから私はここでしつこく言うわけなんですよ。 それじゃ次の問題を聞きたいんですけれども、アメリカの大統領専用機というのがこの新しいダッシュ400型なんだろうかと思ったらそうじゃないんですってね。ボーイング社は民間航空会社にはこれからはダッシュ400の新しいものしかつくらないんだと言っているわけなんですけれども、大統領専用機は在来型747―200をわざわざそのためにつくっているということなんですね。そこでいろんなこと不思議だなと思いました。今度日本政府は専用機二機を購入するということになって、これは総理大臣くらいお乗りになるんでしょうけれども、400型を契約したと伺っておりますけれども、これの乗務員は何名で飛ばされるんですか。
○政府委員(中村資朗君) まだ正式に確定したわけではございませんけれども、ミニマムの乗員の数は二名でいいということだと思います。 ただ、実際問題といたしまして、この飛行機は恐らく大統領専用機と同様に、首相がお乗りになるということでプレス関係のいろんな通信機材とか、非常に普通の旅客機とは違う特殊装備を積んでおりますので、そのための通信士だとか、あるいはそれ以外の特殊な任務を行う乗員、いわゆる航空士みたいなものも定員上は要求をしているというふうに聞いておりまして、そういう方々が座る席も恐らく設けられるのであろうというふうに思っています。
○小笠原貞子君 私の方も総理府に聞いてみたんですよ。そうしましたら、パイロットは二名、交代の二名がまたプラスになりますね。それから通信士が一名、交代をもう一名つけます。それから整備士も一名、交代も一名つける。つまり四人体制だというのを総理府でお答えをいただいたわけです。それは特殊な任務があるのかもしれないけれども、総理などが乗られるそういうものは四名体制でいく、一般の庶民は二名で大丈夫だ、こう言われますと、大臣だって私だって命の価値は同じだと思うのに、向こうは四人で大丈夫だ、私の方は二名で乗れ、それはやっぱりちょっと考えさせられますよ。 大丈夫だとおっしゃるんだったら、大臣だってみんな大丈夫の二人に乗っけちゃえばいいんじゃないですか。何でこういうふうに差別されるのかなと私は思うんですけれども、大臣いかがですか。大臣はその四人の方に乗られるからいいのかもしれないけれども、ちょっと私はそういうことを心配になりました。
○国務大臣(大野明君) 先ほどからやりとりを聞いておりまして、二人よりは三人の方が安心だということですが、私は技術のことはわかりませんからそこら辺は何とも言いかねますけれども、二人だから事故が起こり、三人だから事故が起こらないという保証も逆に言うとございませんし、また同時に、この場合日本航空が引き合いでございますが、民間の営利会社でございますからやはり安全性というのを最優先に考える。一度でも事故を起こせば一人の乗員をふやしたくらいの経費以上のものが飛ぶということは経営者として当然頭の中で考え、そうして二人でいいだろう、またアメリカの航空局のお墨つきがあるということをやはり信頼した上での当然のところもございます。 そういう意味で、落っこってからでなければ対応しないと言いますけれども、私はそういう考え方でなくて、これでもっていけるという自信があればこそそういうような、労使間でも十分話し合っておるところじゃないかというふうに考えておりますので、そのくらいでよろしくお願いいたします。
○小笠原貞子君 大臣、自信があるのなら大臣が乗るのだって二人でいい、私はそう思うわけです。やはり特別に手配をするということは自信がない証拠だというふうに考えざるを得ない。これは私の考えだけはっきりさせていただきます。 そして、やっぱり事故が起こった、三人乗ったから事故が起きない、こう言っているんじゃないのです。何か起きたときに二人よりも三人乗っていた方がぱっぱっと処理できるから素直に考えれば安心だというのが私は考え方として普通だと思うのです。 何でそんなに機関士というのを一人削っちゃうんだと言ったら、やっぱりこれは経済性の問題だと言うわけですよね。一人削っちゃうということなんです。どれくらいかかるんだと聞いたら、一機に対して約二億円程度のコスト切り下げになる。じゃこのコストを切り下げないでほかにむだなところを削るところがないのかというふうにいろいろ聞いてみたら、機内でお茶が出たりケーキが出たり、それからおかきが出たり、日によって違いますけれども、そういうもののコストと同じくらいだと言うんです、計算してみると。そうしたらとんでもない、あんなおまんじゅうなんかもらわなくていいから安心して一人乗せてもらいたいというふうに私は思うんです。私だけではなくて乗る方はみんなそうだと思っていらっしゃいます。また、大きな問題としては、キックバックというのが千七百億もあるという話も聞きました。だから、安心のためにはこういうところの経費を節約して三人乗務にしてもらいたいというのが私の希望なんです。 それで伺いたいんだけれども、運輸省は設計基準に従って審査して認可されたわけですよね。基準に従って審査して認可されたということは、乗員が三名がいいのか二名がいいのか、どっらがいいんだというようなことは運輸省として判断するという問題ではないと私は理解するんですが、そのとおりでございますね。
○政府委員(中村資朗君) 原則的には、もちろん耐空証明といいますか、その前の型式証明をアメリカの連邦航空局の方でやりましたので、日本と米国の間には耐空性の互認協定もございまして、お互いに耐空性について審査をした中身は認め合う、こういうような協定もございます。そういう意味では、お互いのやった仕事が重複する必要はないわけでございますので、技術者同士でございますので十分お互いが認め合って、相手のやった審査が十分満足のいく審査をしてくれているということさえ理解できればそれでお任せするというような体制づくりをしておるわけでございますが、このダッシュ400につきましては従来からも非常に議論がございました。そういうこともございましたので、特に念入りに、二人乗務でやって大丈夫だということの技術資料が非常にたくさんございますので、そういう技術資料を事前に十分取り寄せまして、私どもの航空機検査官が一から十まで目を通して審査をした。 そして、その後でアメリカに出張いたしまして、先ほど申し上げましたように、FAAのそういうことを審査いたしました直接の担当者の方と実際にお会いして、細かい点をお聞きしたり、それからさらにはボーイング社の技術者の方ともお会いしているんなお話し合いをして十分納得した。 こういうような経緯が実はございまして、そういう意味では非常に特殊なといいますか、特別な審査体制をとったということでございます。
○小笠原貞子君 いろいろ言われましたけれども、私が単純に伺いたいのは、二名がよろしいとか三名でもよろしいとか、そういうものは運輸省としては関係ないわけですね。判断してそれを指示するというものとは関係ないということを私は伺いたいわけです。それはそれでいいですね。余りいろいろおっしゃるとわからなくなっちゃうんですよね。 それともう一つは、二人というのは最低基準である。だから、もう一人加えたいというようなことについては、もう一人加えたら悪いというようなことも運輸省としては言えない、そういうことは判断できないのが運輸省の立場ということでいいですね、そういうふうに理解して。いいか悪いか簡単に。
○政府委員(中村資朗君) 二人乗務でいいのか悪いのかという判断を運輸省としてしないというわけではございません。私どもとしても米国の審査の結果を踏まえた上で運輸省として二人乗務でいいという判断をしたわけでございます。 それからさらに一人追加する件につきましては、追加することについてだめだということはないわけでございまして、もちろんミニマムで二人の乗務が必要でありますというのが私どもの審査の結果でございます。
○小笠原貞子君 そういう問題を考えますと、やっぱり運輸省がやるのではなくて労使の話し合いというようなことが解決への道になると言わざるを得ないわけなんです。 大臣、ここでちょっと答えてほしいんだけれども、労使が話し合いしてもまだ決着がつかないんです。そして検討委員会でも両論併記、こうなっているわけですよね。だから私は、今までもやったとおっしゃるだろうけれども、こういう安全に関する問題だから運輸省としてももっとよく話し合いをするようにという御指導をいただきたいということを大臣にお願いして、この問題を終わりたいと思いますので、よろしくお願いします。話し合いをしなくてもいいなんておっしゃらないでしょう。
○国務大臣(大野明君) これは企業内の労使間で話し合いをしておる最中だということは承知いたしておりますが、このような問題でございますので、私としてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
○小笠原貞子君 それじゃ次に、JRのこれまた安全問題ということで、専門的なことを言うんじゃないんですからこれは大臣の普通の常識で答えてもらえばいいことなんです。難しい問題じゃないんです。 具体的に伺います。四月十八日、JRの青梅線拝島駅構内でポイント部分のレールとレールをつなぐ継ぎ目板が両側二枚とも外れちゃった。たまたまその付近を通行していたのが元保線区施設係の人。列車が通過するとき、普通の通過音と違う、変だなと、やっぱり専門ですから気づいて早速通報をして、そして応急措置をやって事なきを得ている。もしその発見が遅くてあれしたら脱線事故にもつながるというように私は心配するし、そう言われている。ところがJRは、この問題が発生した約一カ月後、この事故を未然に防止して一生懸命やったという人たちに対して昇給をカットするというとんでもないことが起きている。年額にして約二万円というカットになるわけですよね。 さっき言った通過音がおかしいというのを発見したのは元保線区の保線のベテランだ。ただ、この人が労働組合員ということで本務を外されて、自動販売機のジュースなどを運んで入れている、そういう作業に配転されているんです。こういうことが起きているわけです。 私は、未然に専門的にぱっととらえて措置して安全を守ったという人には表彰をするべきだと思うんです、本当に。それなのに表彰じゃなくて賃金カットなんということをやるというのはおかしいじゃないか。大臣、どういうふうに思われますか。そんな未然に防いだというのは大きな役割を果たしたんだから、それについての大臣の見解を一言伺いたい。それが一つ。 それからもう一つは、ここに写真がありますが、(写真を示す)ここのところがこう外れちゃっているんです。両側が外れちゃっているというんです。こんな両側外れちゃったのがわからなかったというのが一つの問題なんですけれども、こういうことがなぜ起きたんだろうというと、一つは人減らしが徹底して進んできたからだ。拝島保線区で民営化直前の八七年三月には百人いたのが、九〇年三月現在は七十人で三十人減っている。八王子保線区では百四十五人いたのがマイナス六十二人減らされて八十三人になった。町田保線区でも百七十人いたのが六十七人。こう減ってきているわけなんですね。そして二つ目は、巡回周期が今まで三日に一回だったのが四日に一回になった。そして内容的にも省略が目立って、さっさと早く見て回れと、こういうふうなことになっている。 そして、今回見られるような事故が起きたということを考えると、そこに助役さんがいたんだけど気がつかなかったけれども、本務を外された保守のベテランがわかって処置した、こういう人をやはり私は本務につけてそして安全を守ってもらいたい。それを私は考えているわけです。当然そうすべきではないかと思うんですけれども、こういう問題について、そういうベテランをジュース運びなんかさせないで、安全を守るようにしてほしい。そして、具体的にこんないい仕事をしたんだから、昇給カットでこたえるんじゃなくて、それこそ大野大臣から表彰状くらい出してもらいたい気持ちなんですけれども、最後にそれについての大臣の御所見を伺って、終わりたいと思います。
○国務大臣(大野明君) 第一の問題は、私事実関係を聞いておりませんが、もしそれが事実であったら、といって先生を疑っているんじゃないですよ、事実であったとしたなら、それは次に出てきたことだけれども、本当にこれは常識で考えられない。むしろ、私が運輸大臣就任当時から申し上げている運輸行政の要諦は、第一に安全であるというものに逸脱する行為と言って差し支えございませんので、この点は、その点を確かめたら私は一言注意をしなきゃならぬなと、今そんな思いで聞いておりました。 それから二番目の、ポイントか何かの保守点検というんですか、それが人員が少ないためにそういうことが起こり得るんじゃないかというよりも、国鉄時代はよく人員が多いと我々言っていたわけですが、それだって適正かどうかはこれは私にはよくわかりません。ただ、やはり綱紀の弛緩というようなものがあったとしたならばこれは問題ですから、そこら辺もあわせて私はひとつJR東日本に対しても厳しく指導したい、こう思っています。
○粟森喬君 まず運輸大臣にお尋ねをしたいと思います。 所信表明演説を見た限り、それから特に四月六日の日に日米構造協議の中間報告の中で運輸省の関連部分を私なりに注意深く見させていただきました。先ほどから各委員の論議の中でも公共交通網のいわゆる復椎というのですか、再構築をやるべきだという視点から物が言われています。もちろん日米構造協議という、アメリカ側からの膨大な要求に基づいた回答といいますか、中間報告でございますから、必ずしもすべてのことが合致しているとは思いませんが、私が読んだ限りの感想といいますか、コメントを若干申し上げます。 例えば空港の問題、港湾の問題などは相当詳しく述べられており、あるいは土地利用の問題についても汐留という操車場跡地まで具体的な固有名詞を挙げているにもかかわらず、国内交通の中の整備新幹線であるとか大都市の通勤圏における鉄道網のあり方などについて、所信表明演説の中では多少の触れ方はしていますが、どう考えても何かここが欠落しているのではないか、こういう印象を受けるわけでございます。もちろんこれを発表したのは省庁が違いますが、運輸省の思いとして、公共交通網を再整備すべきだ、とりわけ車社会の中で大量輸送機関を再整備するという思いが出てない。その辺のところについて見解をもう一度改めてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(大野明君) 先生御指摘の所信表明の中で触れていないわけではございませんけれども、ほかほど言っていないじゃないか、にもかかわらず、本当に今こそ鉄道というものを見直さなきゃならぬと。整備新幹線につきましては、これはちょうど日米構造協議等もございまして、これからの予算に向かって現況を打破すべくやっておりますので、まだちょっとタイミング的な問題もあり、触れるわけにもいかなかった。 また、先ほど来の御質問の中でも、都市鉄道あるいは高速鉄道等についても具体的にここということは書いてございませんが、私の心の中では十分それを踏まえて予算編成に向かってやるという気持ちでございますから、この中には書いていないわけではなく、決してそういうことではございませんので、今後の私のあり方を見ていただいて、そうして御批判をいただくなりしていただきたい、こう思っています。必ずやり遂げたいと思っておるところであります。
○粟森喬君 気持ちは十分理解をいたしましたが、改めてその上で申し上げたいと思います。 特に先ほど安恒委員の指摘にもあったように、これは関連をするわけですが、シーリソグ枠の中で鉄道網の整備をしようと思っても、とてもじゃないがこれはやれない。別枠措置を何らかの格好でやらなければ、例えば特別会計をするとか、一定の目的税を導入するとか、そういうことをやらなければ、現行の予算、財政の仕組みの中ではとてもじゃないが不可能だというのが私どもが見てもわかるところでございます。決意というのは、そういう枠組みも含めて変えるものとして考えているのかどうか、そのことについてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(大野明君) 財政当局との折衝を現在、水面下というよりもタイミング的にまだ公表する立場にございませんので、また全部が煮詰まっているわけではございませんのでコメントをするわけにもまいりませんが、それはもう当然おっしゃるように今までのフレームでやっておったんではこれはもう言うばかりになりますので、そうでなく、新しい時代を見詰めた新しいあり方というものを考え、集約して財政当局と話し合いの最中であり、また強力に今後やっていく決意でございます。
○粟森喬君 それでは次に、新幹線の関係で技術的な側面などを多少お尋ね申し上げたいと思います。 一つは、私前回も多少言ったんですが、フランスの例のTGVですか、これのスピードなり技術力から見て、日本の新幹線というのは、例えばスピードについて多少事前にヒアリングをいただいたけれども、日本の場合は初めから五百キロ出して走るなどということはやってもいない。例えば環境アセスが相当厳しいということがございますから、三百なら三百で打ちどめで、五百を超えたらそれはもうリニアだ、初めからこういう想定をしていますけれども、フランスの場合は一定の、例えば少し勾配をつけたとか、それを出すがために一つのプロパガンダ的な、宣伝的な要素もあったんだろうと思いますしね。日本の新幹線というのはそういう意味で技術力で劣ってないと言われるけれども、具体的に一つ一つの技術的な検討をしたときに果たしてそういうふうに断言できるのかどうか、ここをお尋ねしたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) フランスのTGVと日本の新幹線をいろいろな面で比較するにおきましては、十分TGVの技術内容の情報を持っておりませんので難しい問題ではございますが、総合的に言ったら日本の新幹線も相当な水準である。ただフランスの場合には、今先生御指摘いただきましたように、スピードを出すために特別な車両をつくり、特別な線路上で試験を行ったということに対して、日本の場合にはそういう試験を行うような場所がない、またスピードを出す場合の騒音問題、環境問題等があるということで直ちには比較できません。 ただ、フランスの方が部分的に技術ですぐれているところもあると言われておりますので、我々も単にリニアの実用化ということだけでなしに、在来の新幹線についてもその技術改良を進てめいかなければならないと考えております。この点についてはJR各社とも現在いろいろな形でスピードアップを図っておりますので、全体的には新幹線も相当な今後技術改良が行われていくんではないかと期待しているところでございます。
○粟森喬君 新幹線だけでなく、全体の公共交通といいますか、鉄道の技術開発のことも含めまして多少この後お尋ねをしたいというふうに思っています。 一つは、ミニ新幹線というのは最高機能でいいますと何キロまで出せるんでしょうか。
○政府委員(大塚秀夫君) 場所等にもよりますが、一般的に言いますと最高速度百三十キロでございます。
○粟森喬君 百三十キロというのはいわゆる鉄道のレールの状態だと。機能的に私が聞いたのでは二百四十キロぐらいまで出せるという話を聞いているんですが、どっちが本当なんですか。
○政府委員(大塚秀夫君) ミニ新幹線といいますのは在来の新幹線の軌道上も走り、そこから直通して在来線のところも走るということでございまして、新幹線規格のレールの上を走りますと、これは線形もいいし路盤もいいので相当なスピードが出せますが、在来線に入りますと、これは在来線の改良というのに限度がございますので、今申し上げましたような形で百三十キロが今のところ最高速度と考えております。
○粟森喬君 そうしますと、フル規格の新幹線レールの上で走ると最高速度は幾らまで出るんですか。
○政府委員(大塚秀夫君) ミニ新幹線を今言われましたフル規格の上で走るとしますと、最高速度が二百四十キロということでございます。
○粟森喬君 ミニ新幹線というものが技術的に二百四十キロまで出せる。ところが、例えば今山形でやっているあそこは、事務局からの説明を受けたときには、ぐねぐね曲がっておるからこれは百二、三十キロしか走れないと。 そうすると、今枝術をきわめているところとレールとの関係、これは全くばらばらになっているんじゃないか。確かに路線を確保するというのはこれまた設備投資額としたら、新しい路線を走るときにどういう路盤をつくるのか、線路をつくるのか、それからもう一つはどういう電車が走るのか、この二つでその時間の差を埋めれるわけですが、これからの開発のあり方でその矛盾をどう解決するように考えているのか、この辺のところについて見解を聞かしてもらいたい。
○政府委員(大塚秀夫君) 確かに在来線は幹線の特急でもいまだに最高速度百キロちょっと、平均速度が八十キロ台、七十キロ台で走っているところが多うございます。したがいまして、我々はここに新幹線の持っているハイテクノロジーのようなものを導入して在来線もスピードアップし、また新幹線型のものもつくっていくということを考えなければならないと思っておりますが、その際、我が国というのは地形が大変険しく平たん地が少ないということがございまして、明治以来建設された鉄道の線路も曲線が大変多いという結果、その上の車両を改善しましてもなかなか線形からスピードアップが図れないということもございます。 そういう意味で、運輸省が整備新幹線において提案しました運輸省案というのは、そのように極めて曲線が多く効率の悪い一部区間については新たにトンネルをつくり、スーパー特急を走らせる、あるいは従来の新幹線と直通運転化することによって乗りかえの不便を省き、また在来線も若干改良して全体としてスピードアップを図る、いろいろな組み合わせによって少しでも最近の技術を取り入れたスピードアップを図ろうという趣旨でございます。
○粟森喬君 多少すれ違っていますけれども、時間の関係もございますので、関連をして新幹線の問題でちょっと聞きたいと思います。 長野以北についてアセスも路線も決まったということでございますが、ここのアセスをしたのを見せていただいたら、これはフル規格を前提にしてルート決定をしてありましたが、それは間違いないですね。フル規格が前提ですね。
○政府委員(大塚秀夫君) フル規格を前提としたアセスをしましたけれども、これを整備していく上において財源その他の問題があるということで、一昨年八月、昨年一月の基本スキームにおいて運輸省案というものが取り入れられたわけでございます。
○粟森喬君 スキームと、全体書いているときに、私はこれは北陸の出身の立場から見たら非常にそこに一種のトリックがあると思ったんです。というのは、ミニ新幹線は百三十キロで計算するとこれだけになります、スーパーはこれで計算するとこうなります、それなら今の北越北線を改良してスーパー特急の方がお金の上からも時間的にもそんなに変わらないですよというふうになっているけれども、ミニ新幹線であれ、それが二百四十キロまで出せる機能を持っているとすれば、時間の計算の根拠というか、スキームと関係附属資料の提案の仕方は多少問題があるんじゃないか。例えば北陸新幹線のルートをつくったときのこの全体を計算すると何時間になりますと。当面のやつは三時間十七分というのはわかった。こっち側の部分を計算したときに、ミニ新幹線のフル稼働をあの計算でいくと百三十キロでやってあるんですよ。ところがその新幹線そのものは二百四十キロ出る。 新路盤をつくるとき、これは鉄建公団にもおいでいただいたからちょっとお尋ねしたいんですが、鉄建公団は環境アセスを出すときに路盤沈下も岩盤調査もしているはずですから、これは百三十キロじゃなく二百四十キロ、ミニ新幹線でも走るという前提でございますか。鉄建公団、回答願います。
○参考人(向井軍治君) 当初のフル新幹線の規格といたしまして環境アセスあるいは整備計画を出しましたときについては、おっしゃるとおり実際に二百四十キロの規格で考えております。
○粟森喬君 その上で二百四十前後の数字を出してもあそこの地盤上は問題なしという結論ですか、技術的に。
○参考人(向井軍治君) トンネルあるいは路盤その他、二百四十キロに耐え得るものと考えております。
○粟森喬君 以上、多少私の言葉足らずのところもあるわけでございますが、ミニ新幹線の機能を百三十キロというふうに言うのか二百四十キロと言うのか、これはレールとの関係でそこの数字が違うということを関係資料にやっぱり明示してほしい。そうしたいと、先ほども申し上げたように技術力はどうなのかということとか、現実にその試算をするときのルート決定等非常に大きな問題がありますから、過去の資料を見ると百三十キロ試算というものだけで、ただしこれは旧来の路盤の上を三本走るとか、旧来のレールの上でやるから百三十キロなんですという表示を関係機関に流すとき明確にしてもらいたい、こういうふうに思います。
○政府委員(大塚秀夫君) これから明確にしたいと思いますが、私ども運輸省案を示しましたときも、そういうレールも含めて一体運輸省案が整備されましたときにどのぐらい時間が短縮されるかということで説明をさせていただいております。
○粟森喬君 わかりました。 それでは次に、公共交通に対する研究開発体制についてお尋ねしたいと思います。 運輸省の予算案を見たら五十億ちょっとですね、これは間違いないですね。これの中では鉄道関係はJR総研になっているわけです。JR総研の予算というのはJR関係各社の運賃収入の〇・三五%ですね。総額でこれは幾らになるんですか。
○政府委員(大塚秀夫君) これはJR総研が発足をしましたときに年間約百十億から百二十億ぐらいの間の予算を計上しておりましたので、これから逆算して、その予算を維持するためには各社の売り上げの何%をとればいいかということで今申し上げました〇・三五%というのが決まりましたので、大体そういう予算でございます。
○粟森喬君 これを運輸大臣にもこれからのことでありますから言っておきますが、公共交通に対する研究開発費というのが物すごく低いわけです。ちなみにNTTの武蔵野のあそこにあるところの使っている一年間の予算は二千二百億から二千四百億円です。ですから機関として問題になりません。それから自動車産業、電気産業、もちろん商品開発等の関係があって企業秘密的になっていますが、最低のところでも一%以上。今のJRの運賃収入の〇・三五というのはこれは低過ぎでございます。 といいますのは、公共交通の技術とコストの側面から立体的に研究するときには余りにも貧弱ではないか。今後これはなお検討しておかないと、金がないというだけでは問題が解決しない。より研究をしてより金がかからないようにするための運輸省としての体系的な対応がないんではないか、こういう気もするんで、その辺の将来のあり方について回答を願いたいと思います。
○政府委員(大塚秀夫君) 鉄道技術総合研究所について言いますと、今までは先ほど御説明したとおりでございますが、今年度から山梨の新実験線におけるリニアの実験という大きなプロジェクトが入りましたので、この研究規模が大きく変わってまいります。また、今後鉄道技術総合研究所というのはJR各社共通した問題を扱うとともに、JR各社においても独自にいろいろ日常的な技術開発を行いますし、また全体的にも今後の鉄道技術投資というのは我々は充実強化していかなければならないと考えております。
○政府委員(早川章君) 今、JR関係の研究開発でございました。 運輸省全体として技術研究開発の課題というのは陸海空、気象、海象その他ございますが、一般会計等の制約がございますが、総額で約百七十四億円という形になっております。それでは十分でないという御指摘かと思いますが、運輸省は、今後の技術開発の取り組みに関しまして適切な対応をこのような急激な社会経済的な変化の中でどうするかということにつきまして、現在運輸技術審議会で平成三年度末を目途に審議をお願いしているところでございまして、その御意見等を承りながら、今後の運輸省全体の公共交通機関に関する研究開発等について取り組んでまいる所存でございます。
○国務大臣(大野明君) 今、現状等につきましては各局長等から答弁をさせていただきましたが、私は日本の将来を考えると、資源のない我が国が生きていく上においては知識集約型というか、科学技術、こういうものの振興を求めなければなかなか、現在のような経済大国というか、そういう形で我が国が生き残れるとは思っておりませんので、確かにあらゆる分野の技術の開発こそ大切なものである。その一環として運輸省関係のこの鉄道技術というようなものにももっと力点を置いて今後ともやっていく。ちょうど今もお話ございましたように、リニアという画期的なことも始めるわけでございますから、これからをひとつ見ていただきたいと思っております。
○粟森喬君 JR総研の研究内容すべてを私が掌握しているわけでもないからありていに言えないところがあるんですが、やはり公共交通全体に対する技術開発の面は私はかなりおくれているという感じを持っています。ですから今後そのことについては十分やっていただきたいということを前提にしまして、次に地下鉄の問題を若干やらせていただきます。 地下鉄の運営状況については私どもにも資料をいただいています。営団地下鉄を除いて全部赤字でございます。もう一つの特徴は、いわゆる地方都市経営全部、仙台は政令都市以前に始めたわけですが、この赤字の原因とそれに対する対策について、自治省から来ていたたいているはずでございますが、どういうふうにされようとしているのか。
○説明員(松本和雄君) お答えをいたします。 現在公営地下鉄事業を営んでおります団体は九団体ございます。経営状況は、直近の六十三年度の決算ベースで見てみますと、経常損益ベースで合計九百十四億円、純損益ベースで八百四十九億円の赤字、累積の欠損金は七千四古八十三億円に達しております。 これの原因でございますが、御案内のとおり地下鉄の建設費、コストが近年急激に上昇しておりまして、つい最近開業しました路線について例を見ますと、一キロ掘るのに三百億円前後もかかるというような巨額に達してきております。これに対しまして国の補助制度があるんですけれども、いろいろな財政の制約等から結果的にその補助金の額が制約を受けまして、そういったことも一部起因しております。根っこにありますのは非常なコストの急騰、それに伴います経営上の資本費の高騰によるものだと思います。 私ども、地下鉄は都市の発展に欠かすことのできない最も基幹的な公共交通施設でございますし、その円滑な事業の推進と健全な経営の確保を図るということは最も緊要な課題であると存じております。かねてから所要の地方財政措置を講じてきたのですが、平成元年度の補正予算並びに平成二年度の当初予算の編成に当たりましても、このような厳しい状況にかんがみまして、運輸省、大蔵省の関係省と協力しまして次のような措置、すなわち、それまでに繰り延べられておりました補助金を全額解消する、繰り延べ分の解消。それから、既に掘ったものに係ります補助金の交付方式をいわゆる建設翌年度方式に戻す。三番目に、これから新しく掘るものについては一般会計からの出資比率を倍にする、二〇%にする、そして国の補助方式をいわゆる建設年度方式とする。こういう措置を講じたところでございますし、これに伴う地方財政措置も講じました。 今後とも関係省と力を合わせまして適切に対応してまいりたい、かように考えております。
○粟森喬君 鉄道は、私が民鉄の関係者に聞いても、自前で建設をしてそれを三十年なら三十年で償還するなんというのはとてもじゃないが限界にきていると。だから公的な助成を前提にして考えなかったら、特に施設費のあり方は今までの地下鉄でも問題があったんですから、これからキロ二百億とか三百億かけていたらそれは問題にならないと思うんです。ですから地下鉄の活用についてもうちょっと前向きにお願いをしたいと思うんです。 それから、地下鉄の低コスト化に関する研究開発として六十三年の三月にリニアモーター駆動小型地下鉄の実用化研究というのが、運輸省の名前と社団法人日本地下鉄協会の名前で出ているが、これはどういう扱いをするのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。
○政府委員(早川章君) 今御指摘の研究開発、リニアメトロと申しておりますが、その実用化研究は昭和六十年度から六十二年度まで、これは運輸技術研究開発調査費というものを投じましてリニアモーターの駆動小型地下鉄の実用化研究を行いまして、トンネルの小断面化がどうだとか、あるいは急勾配等の走行の安全性はどうだというような形につきましてそれぞれ研究あるいは調査を行いまして、建設費とか経営収支は非常に有利である、あるいは十分な安全性が……
○粟森喬君 中身はどうするかと言っているんだよ。
○政府委員(早川章君) 御承知かと思いますが、大阪の市営地下鉄が万博会場、地下鉄の鶴見緑地線と申しておりますけれども、現在既に運行を開始いたしまして、それで非常に成績がよろしいという形で既に導入を見ております。さらに、東京都交通局でございますけれども、十二号線と言いまして、内環状と申しますか、山手線の内側に一環状を、そして光が丘へ行くあの地下鉄は実はこのリニアメトロでやりたい、こういう形で決定を見ているところでございまして、各地域でこのリニアメトロの活用が行われてきている、実用化に入っている、こういうことでございますので、その推進を図っていきたいと考えているところでございます。
○粟森喬君 積極的に推進するという立場だということでいいんですか。
○政府委員(早川章君) これは言ってみますと、乗客の想定規模と申しますか、やや小型でございますからその分でどうだというようないろんな御議論があると思いますが、ある程度の需要に対しまして適切な輸送形態だと理解をいたしております。
○粟森喬君 時間がございませんのでちょっと省略して申しわけないんですが、大都市のラッシュ対策です。大臣はあす行かれるというんですが、これは要望も含めてだけれども、一時間以上乗ってほしいということです。ちょっとだけ乗ってやってもらうというのはだめですわ。それから乗りかえもちやんと実際にやってみるということ。駅構内というのはいかに利便性という点で問題があるかということを現実に体験しなかったら、私なんかでも今は宿舎が違いますからあれですけれども、過去の体験者として、やるんならそこまで徹底してやることがまず一つ。 それから通勤における快適さというのは、資料を見たときにも書いてあったんですが、全員着席が前提なんですよ。ところが定員というのはつり革でしょう。つり革はもう間隔が狭いものだから体が触れ合うわけでしょう。これは快適とは私は言えないと思う。少なくとも全員座るという前提の大都市通勤対策を考えているのか、少しでも減らすということなのか、この辺をちょっと明確にしてください。
○政府委員(早川章君) 最も理想的に考えますと、外国等でほぼとんどの方が着席した鉄道に乗っているというお話もございます。現在の例えば東京等である定められた時間帯にあれだけの人数を賄うというときに、現実的な対応といたしましては、現在我々が進めておりますが、混雑博一八〇%ぐらいに持っていきたい。現在はそこにとても達しておりませんけれども、その辺が実態上なし得る限度であろうと考えております。
○粟森喬君 最後に大臣に見解をまとめてほしいんですが、一つは、一八〇%程度というけれども、やっぱり通勤における最も快適さというのはこれをやらなかったらだめなんです。全員着席を前提にして政策を変えるというのは今の行政機能の中ではもう限界なんですわ。全員着席をして、特に一時間以上ですよ、恐らくここにおいでの人もみんな一時間以上立って通勤している人もおると思うけれども……
○委員長(中野鉄造君) 粟森君、時間が来ていますから……。
○粟森喬君 それを明確にしてほしい。
○国務大臣(大野明君) なかなか全員着席というのは私は、格好いい答弁するんなら結構ですと言いますが、現況からいってすぐにというわけにはいかないと思います。 そして、あしたの視察についてですが、北千住駅へ単に行くんでなく、混雑ぶり、ホームのも見ると同時に、JRの常磐線、東武線あるいはまた営団地下鉄の千代田線等々を見まして、最後は霞ケ関まで乗ってくる。一時間といいますけれども、あしたは税特に呼ばれるかもしれないのでそういうわけにいかないんですが、でき得る限り十分な視察をしたい、こう思っています。
○寺崎昭久君 先日、運輸大臣から運輸行政にかかわる諸問題について所信をお伺いいたしましたが、これを聞いておりまして、もう一歩踏み込んだ見解をいただきたかったことが二つございました。 第一点は、大都市における通勤通学電車の混雑、それと交通渋滞にどう対処するかということでございます。この問題につきましては、とりわけ通勤通学電車を中心に先ほど来質疑が行われておりますので、この際はぜひ運輸大臣に財源措置の面で格段の御努力を賜りたいというお願いを申し上げるにとどめておきたいと思います。 それから第二点目は、行政改革の問題でございます。先般の所信表明には、よく読みますとそれにかかわる部分が記述されているようにも思われますけれども、もう少しこの行政改革の問題を正面から取り扱っていただきたかったなという感想を持ちました。 もう既に繰り返すまでもなく、この行政改革というのは長年の懸案事項と言ってもいいのかもしれません。昨年十一月に発表されました臨時行政改革推進審議会の報告の中でも、参入とか価格に関する公的な規制については運輸関係にも多いということを指摘した上で、今後参入規制の緩和、あわせて価格規制の緩和、弾力化を進めるべきであるという指摘をしております。また、四月に出された最終答申でも、公的規制の実質的半減を目指すべきだという記述がなされております。それから日米構造協議の中間報告の中でも、行政手続の簡素化という面から通関手続あるいは輸入手続を迅速化するべきだという指摘もございました。 こういうことを引用するまでもなく当面の大きな課題であると認識しておるわけでありますが、この行政改革の問題について運輸大臣としてどのような姿勢で臨まれるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(大野明君) 行革というものは、一運輸省のみならず国政上の最重要課題と思っております。そこで私どもといたしましては、当然行政改革の一環として、昭和六十二年には国鉄の分割・民営化であるとか、あるいは日本航空の完全民営化であるとか、あるいは行政組織というものを整理統合するというようなこと、あるいはまた特殊法人の問題もございますし、また許認可の問題等もございますが、それによって、やはり国民生活がございますので、サービスの低下を来さないように考えつつ行っております。 そして、今日米構造協議の話もございまして、参入の問題もございましたが、平成元年度二日八十億ばかりの外国の参入があったわけですが、そのうちの二百六十億は運輸省関係のものであるということで、一生懸命我が省は努力いたしておりますが、今後ともより以上門戸を開いて国際社会に対応できるようにしていく、こういうようなことも考えております。
○寺崎昭久君 格段の御努力をお願いし、その推移を見守ってまた注文をつけさせていただきたいと思います。 なお、行政改革につきましてはなかなか抽象論では前進しないと思いますので、具体的な例を一つ二つ挙げましてこれに対するお考えを伺いたいと思います。 まず、参入規制とか価格規制の緩和、弾力化にかかわる問題で、国内航空に関して質問をいたします。 大臣は所信表明の中で、「割高な三十七路線の運賃の値下げ及び割引運賃の導入、拡充を行う」ということを述べられております。私は、これはこれで事態が改善の方向に向かっているわけでありますから結構なことだと思うわけでありますけれども、どうして運賃が下がるのかということを関係者に聞きましたところ、どうも南北格差を是正したいとか航空三社の営業成績が改善しているからというのが主な理由のように伺いました。 本来、料金というのは公正な市場競争を通じて形成されるというのが最もよろしいのかと思いますが、この部分には今回の値下げというのは直接かかわっていないようでございます。この公正な競争が保たれるには、まず参入の自由化というのか、参入規制の撤廃というのがなければならないと思うんです。航空については例えばどことどこの路線は何という航空会社だというように決められているわけでありますが、なぜ参入規制が行われているのか、運輸省の御説明を伺いたいと思います。
○政府委員(丹羽晟君) 参入規制、一般的に申し上げますと、航空に関しましては、航空法に基づきます免許を受ける受けないという問題で法律上の規定がございます。その航空法上の規定によりますと、基本的には、航空の参入をする場合の物の見方といたしまして、一つはエアラインそのものの安全な運航ができるかとかそういったようなことがございますが、そのほかに需要供給の関係のバランス上の問題、そういうことを航空法上の免許区分として考えております。結局、その需要供給のバランスがアンバランスになるということは、同時にそれは乗客に対するサービスの低下を来すということの物の考え方から考えてきた法律の規制のやり方だと考えております。
○寺崎昭久君 安全運航とか需給バランスを見て免許をおろすのだというお話ですが、例えば東京―札幌とか東京―福岡というのはほとんどの便が満席の状態にあります。こういうのは需給バランスを余り考慮せずに便数をふやすとか、あるいはもっと航空事業に進出したいというところがあったら免許をおろしてもいいと思うんですが、そういう理解でいいのか。
○政府委員(丹羽晟君) ただいま私が一般論として御説明しました問題は、基本的には、輸送力をつける場合、つまり供給力をつける場合に、そのつける面での障害がないという前提に立った物の考え方であると理解しておりますが、ただいま先生御指摘になられました札幌―東京あるいは福岡―東京、いずれも東京の羽田空港発着便の問題でございます。羽田空港につきましては、今空港の実際上の運用時間の問題とか管制処理能力の問題とか、そういったようなことから制約がございまして、その制約に従いまして、今宮由に増便を図るということがなかなか難しいことになっております。したがいまして、私どもが把握している限りにおきましても、羽田利用の全利用率の、ロードファクターというんですか、七一・九%、極めて混雑しているわけでございます。 今羽田につきましては沖合展開ということの工事をやって、羽田の拡充を図っているところでございますけれども、これは第一期、第二期、第三期とございまして、第一期は六十三年七月に、新Aランと私ども言っておりますが、新しいA滑走路ができまして、それまでは年間十六万回の発着回数であったものが十八万回にふえております。一日にいたしますと約二十五便の増加が図れるということで、六十三年度に直ちに十便、それから昨年度また十便、そういったことで今の二十五便のうちの二十便は既に増便を図っておりますが、今のを引き算いたしますとあと五便程度が残るという状態でございまして、この五便の中で今後のやりくりをやっていかなきゃならないということでございます。 ことしの夏のダイヤには、東京―福岡の増便もその一部にするということを考えておりますけれども、いずれにいたしましても、そういう制約がございますものですからその面での直ちに増便が図りにくいということで、これは今の規制をしている、しないという問題とは直には関係ないことではないかと考えております。 羽田の沖合展開が完成いたしますと、今申し上げました十八万回というのが五万回ふえまして二十三万回の発着回数が可能ではないかと考えております。そういう事態になりましたときには、今のロードファクターの大きなところ、つまり混雑しているところにつきましては増便を図ってまいりたい、かように考えております。
○寺崎昭久君 先ほど、航空免許をおろすかおろさないかの一つの判断するファクターとして需給バランスということがありましたが、この需給バランスということは、置き直せば、売り上げとか収益性の問題を考慮するというように考えていいんでしょうか。
○政府委員(丹羽晟君) 基本的には収支バランスの関係ということになってくると思います。
○寺崎昭久君 発着便については空港のキャパシティーも容量も考えなければいけない、現実にはそういうことだと思いますから、これはそのとおりだという仮定を置いたとしても、先ほど例として挙げました東京―札幌、東京―大阪あるいは東京―福岡というのはほとんど満杯である、満席であるわけです。そういうことから考えますと、参入規制というか便数規制を仮に行ったとしても、料金まであわせて規制するという必要はないんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(丹羽晟君) 今の航空法の免許規制、免許の物の考え方というのは、参入するしないということと同時に、参入した場合にどの程度の収入が得られるかという運賃の問題を同時に考えていくということで全体的な整合性が保てる制度になっていると考えております。そういうことから、運賃の問題に関しましても運賃認可という制度が同時に航空法上ございます。 今羽田関係路線につきまして増便が図りにくいという物理的な問題があるわけでございますけれども、その羽田関係路線につきまして仮に参入を自由にするとか、あるいはそういうようなことをして結果的にまた運賃の方も自由になる、こういうやり方になったところで、運賃の問題につきまして、絶対数の便数をふやすということができない以上、そこにつきましてのエアラインの方の一種のインセンティブというのが働かないというところが出てきますので、なかなか競争という形になりにくいのが現状でございます。 それで私どもの方は、そういう具体的な羽田とか大阪も今一日のジェット便の発着回数二百回という制限がございますけれども、そういう制限を前提としている今の状態では、そういういわゆるデレギュレーションの方向というのはやっても自指す効果がなかなかあらわれない、かように考えております。
○寺崎昭久君 そうは申しましてもやはり工夫の余地があると思うんです。使う方の立場からいいますと、多少割高でもゆったりしたシートが欲しいとか、窮屈でも安い方がいいとか、早朝我慢すれば安い便に乗れるとか、そういうような工夫の余地はあるんじゃないかと思うんです。全部何から何まで一律に決められるというところにも使う側からの不満が残る原因になっていると思うんですが、そういうバラエティーに富ましたサービスと料金をリンクさせるような仕組みというのは考えられないんでしょうか。
○政府委員(丹羽晟君) 若干高くてもゆったりした方がいいというような話の典型は、クラスを分けて、国際線でよくございますようなそういうやり方というのは考え得る問題ではないかと思います。現実にそういうやり方をとっているエアラインがございます。 国内線の問題につきましては、今のところそこまでのことをやってないわけでございますけれども、それはまた別の面でいろいろ運賃制度についてエアラインは工夫を凝らしているということも事実でございます。それは例えば、割引制度の導入ということでいろいろな割引制度を今行っているわけでございますが、私どもは、今エアラインの運賃に関しましては、一番最初に先生が触れられたように、まずはこの六月一日から路線別の格差を是正するということを二十七路線について行っております。それと同時に、新しい割引制度を導入して、つまり割引の拡充というようなことを考えていって、それについてはできるだけ一般の方が利用しやすいような、そういう割引制度ということを行うようにエアラインの方にも指導しておりますし、またエアライン自身がその辺は同時に自分の創意でいろいろな制度を考えていただいて、それで割引制度をどんどん使いやすいものにしていただきたい、このように考えております。 私どものいろいろな運賃規制につきましての処理につきましても、今の割引制度の変更というんですか、拡充のような話につきましてはできる限り私どもも素早く対応するということを考えておりまして、その申請が出てくればよほどの問題がない限りは二週間程度で処理するようなことをやっております。
○寺崎昭久君 それではもう一つ具体的な例で質問さしていただきます。 この春、東京など一部の地域でタクシーの料金値上げがございました。それはそれなりの理由があったんだと思いますけれども、一方では、料金は上がったけれどもタクシー不足は依然として解消されてないじゃないかという声が残っております。もちろんこういう声というのは、タクシー不足云々という声は東京の一部の特定された場所だとか時間帯に限定されているのかもしれませんけれども、こういう声が残っていることは確かだと思うんです。 そういうことを考えますと、タクシーについてはもう少しふやすとかあるいは参入の条件を緩めるとかというようなことを検討してもいいかなという考えが浮かんでくるわけでありますけれども、現在タクシーの台数等について規制しているのはどういう理由で規制されているのかお伺いしたいと思います。
○政府委員(早川章君) 先生今東京のタクシーについての御質問という形で具体的にお取り上げでございますのでお答えいたしますが、きょうの新聞にたしか出たと思いますが、東京につきましては、この五月の運賃改定を受けまして増車、つまりあの運賃改定は運転手さんの待遇の改善ということが目的でして、待遇が改善されれば他の部門でお働きの労働力が入ってくるだろうという予想も可能だということで増車ということを受け付けるという形になりました。つい昨日ですか、千八百三両という増強が行われた。値上げ直後からちっともふえないじゃないかというお話でございますが、やはりそれは運賃改定のあった翌日から車がふえるという形ではなくて、それなりに車庫あるいは運転手さんが確保されたものを増車を認めていくという形で考えているわけでございます。 私どもがタクシーの数というものについてある種の規制を加えておりますのは、タクシーは御承知のとおりどちらかといいますと航空会社のように企業間の競争というよりは運転手さん相互の競争になってしまう。わずかに資本金一億円以下の中小企業が東京でも九七%を占めるような企業体といいますか、そういう産業でございますし、言ってみますと人件費比率が七〇とか八〇とか、ということは逆にいいますと、運転手さんが稼いだものが一部会社に入るだけということになれば、運転手さんは自分のきょうあるいはあすの実入りという形で、その日の生活を満たすためにむしろ一定距離、足りなければさらに走るというような形になる。 そういったところに適正でない台数が配属されていくということはやはり運転手さんにそれだけの犠牲を強いるものだと考えておりまして、私どもとしては適正な稼働率と申しますか、労働ファクターというのをある程度目安を置きまして、お客さんがほぼ順調に車を拾える労働ファクターという数字は五二、三%と言われておりますが、現在東京は五六%ぐらいまで上がって天井に張りついている状態なので、これを緩和したいということで増車をする。 一方、地方等におきましては四〇%台という非常に低い稼働率でございまして、実車率と申しておりますが、お客がなかなかつかまらない、こういう形のものについては現在できるだけ減車をしていただくような措置をとって、運転手さんがほぼ適正な収入を得るような需給状態に持っていきたいということでいろいろ処置をとっているところでございます。
○寺崎昭久君 東京に限らずサービスの向上にも配慮されているということは大変結構なことだと思います。 また、参入規制の問題については、今ここで私これ以上論議するつもりはないんですが、それに関連して若干意見というか提言を申し上げたいのは、この四月の臨時行革審の最終答申の中で、先ほどもちょっと触れましたが、公的規制の実質的半減を目指せということ、また国、地方を通じてその実現に最大限の努力をするべしという文言がございましたけれども、今料金とか参入に関しては運輸省が許認可されているわけですね。 地方の実態というようなことを考えてみますと、どれぐらいのタクシーの台数が適当なのかとか、あるいはバスについて言えばどういう路線を走らせるのが一番妥当なのかというのは、何も一一運輸省が判断する問題ではないんじゃないか。むしろ地域住民の声が反映されやすい都道府県とかあるいは市町村の段階でそういう参入、価格の問題を扱ってもいいんじゃないか。例えばバスの路線、経路と言うんでしょうか、それとか料金についても決めていいんじゃないかと思うんですが、その許認可権を都道府県あるいは地方公共団体におろすというお考えはないのかどうか、その辺を伺いたい。
○政府委員(早川章君) 地域に即してということが一つのテーマであろうかと思いますが、既に東京のタクシーをごらんいただきますとおわかりのように、東京から実際にタクシーが運行しておりますのは、夜などは千葉、埼玉、神奈川というような形。また関西などでも、例えばタクシーの運賃がこれから整備が行われます関西新空港の周辺と大阪市内で違うのはおかしいじゃないか、料金が違ってはいけないということで、その運貸レベルの統合を図らなきゃいけないというような方向で動くという意味では、今交通はむしろ広域化の方向に向かっている実態があると考えているわけでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、バスにいたしましてもタクシーにいたしましても、どちらかというと鉄道、バス、タクシーといったいろんな交通手段を、総合的に物を考えるというような立場、あるいは実態がかなり広域的な人口移動が行われている、人々が毎日毎朝非常に広域的に動いている、こういったような実態を適切に反映する形として現在の仕組みが悪いとは考えていないということでございます。 ただ、実際にはいろんな行政につきまして地方公共団体との常設のいろんな協議の機関を設けておりまして、地方運輸局には地方交通審議会というのがございますが、そこに各部道府県ごとの部会というのが設けられております。また、地域バス対策協議会というような各種の懇談会を持って、これを定例的に催すことによりまして、例えばある地域にこれから鉄道が整備されていく、あるいは鉄道の回数をふやしてほしいというような御要望に対してもこたえるとともに、今度はふやした場合のその駅からのバス輸送、タクシー輸送についての配慮をも私どもがするというような、いろいろな地方公共団体との連携の強化というような形で実態的には遺憾のないように対応しているところでございます。 また、実際には運輸省と申しましても、地方の運輸局、地方の運輸局からさらに陸運支局というような形で非常に細かい現地レベルに権限は極力委任をしてきているところでございまして、今後ともそのような形で対応するのが実態的に最も適切ではないかと考えているところでございます。
○寺崎昭久君 タクシーの走行距離が伸びているとか広域で走るようになっていると言いますが、先ほど御報告の中では、東京とどこかの地方では実車率は四〇%、六〇%というお話でしたですね。そういう実態を組み合わせて考えてみますと、むしろ全国一律に決めるということ自体がやや無理があるんじゃないかと思いますが。
○政府委員(早川章君) 私申し上げました実車率等が違うというのは、例えば非常に高い実車率を誇っております東京と、例えば北九州市とか室蘭市とかというような実態というのを申し上げておりまして、私どもの行政そのものもそれぞれの地域の実態に即して、そのような実車率に即した車の台数というのを指導していく。室蘭につきましては減車を指導し、東京については増車を指導し、あるいは運賃レベルも違えているということでございますので、その辺は地域地域にもちろん密着した行政をしているつもりでございます。
○寺崎昭久君 その地域地域に密着した行政という意味で、さらに進めて都道府県単位で、少なくとも県内交通、バスとかタクシーとか一部の鉄道については許認可をおろすという方が行政改革にもあるいは住民のニーズにもこたえるということになるんじゃないかと考えるわけなんですが、これ以上話をしても進まないと思いますから、きょうはこれぐらいにしたいと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(中野鉄造君) 本日の調査はこの程度といたします。 ─────────────
○委員長(中野鉄造君) 次に、日本国有鉄道清算事業団の債務の負担の軽減を図るために平成二年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。大野運輸大臣。
○国務大臣(大野明君) ただいま議題となりました日本国有鉄道清算事業団の債務の負担の軽減を図るために平成二年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理の問題は、日本国有鉄道の改革に残された最重要課題の一つでありますが、改革実施時の昭和六十二年度首において二十五・五兆円であった日本国有鉄道清算事業団の処理すべき債務の予定額は、金利が金利を生む形で累増し、平成二年度首において二十七兆円を超える見込みとなっているところであります。 一方、債務等の償還のための資産である日本国有鉄道清算事業団の土地は、地価対策との関係もあり、その処分が十分に進捗しておらず、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社の株式についてもその処分の基本方針について検討を開始したばかりの状況であり、このまま推移すれば日本国有鉄道清算事業団の処理すべき債務の一層の累増が避けられない事態となっているところであります。日本国有鉄道清算事業団の土地につきましては、新たな処分方式の導入等により平成二年度において一兆円の収入を得る予定としているところであり、平成三年度以降さらに土地処分収入の拡大を図ることといたしております。また、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社の経営が好調に推移してきているところから、その株式の早期かつ効果的な処分が期待されており、今後、その本格的な処分に向けて、鋭意検討、準備を進めていくこととしております。 本法律案は、以上のような状況にかんがみ、平成三年度以降の土地並びに旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社の株式の本格的な処分等により、日本国有鉄道清算事業団の処理すべき債務の着実な減少が図られるようにするための日本国有鉄道清算事業団の財政の基盤の整備に資するために平成二年度において緊急に講ずべき特別措置を定めるものであります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、政府が、平成二年度において、帝都高速度交通営団に対する日本国有鉄道清算事業団の出資持ち分の全部を譲り受けるとともに、当該出資持ち分の適正な価額に相当する額の日本国有鉄道清算事業団の有利子の債務等を一般会計において承継することといたしております。 第二に、日本国有鉄道清算事業団の政府からの無利子貸付金について、据置期間を延長することができることといたしております。 以上が、この法律を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。 ─────────────
○委員長(中野鉄造君) 次に、船員の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。大野運輸大臣。
○国務大臣(大野明君) ただいま議題となりました船員の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国外航海運は、ようやくその経営に明るさが見えてきましたが、これまでの長期にわたる不況等から我が国の外航船員数は大幅な減少を続けてまいりました。 このような中、外航海運における日本船舶の減少を防止するため、日本船舶への外国人船員の導入の拡大が実施される等、我が国船員をめぐる環境はなお変化してきております。 本法律案は、このような船員の労働をめぐる環境の変化を踏まえ、外国船への配乗を促進する等日本人船員について海上職域を確保し、その雇用の一層の促進と安定を図るため、船員雇用促進センターが船員労務供給事業を行うことができるようにするとともに、当該事業の適正な運営を確保するための措置、当該事業に従事する船員の職業と生活の安定を図るための関係法律の特例適用等の措置を講じようとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、船員雇用促進センターの事業として、船員労務供給事業を追加することとし、これに伴い、船員職業安定法の船員労務供給事業の禁止等の規定は、同センターについては適用しないこととしております。 第二に、船員雇用促進センターが行う船員労務供給事業は、一定の基準に適合する者の中から同センターが雇用する者について行い、一定の場合においては、同センターが行う登録を受けた者についても行うことができることとしております。 第三に、船員雇用促進センターは、労務供給船員の雇用の手続に関する事項、船員労務供給契約において定める事項等に関し船員労務供給規程を定め、運輸大臣の認可を受けなければならないこととしております。 第四に、船員雇用促進センターが雇用し、外国船へ労務供給される船員についても船員法及び船員保険法の規定を適用する等、関係法律の適用に関する特例措置を講ずることとしております。 なお、平成二年度予算においては、この法律案により船員雇用促進センターが新たに行うこととなる事業に関する国の助成を、外国船に配乗するため平成二年度から平成四年度までに同センターに雇用された者について、それぞれ三年間に限り同事業に対して行うこととして、所要額を計上しております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。 ─────────────
○委員長(中野鉄造君) 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、関東運輸局埼玉陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。大野運輸大臣。
○国務大臣(大野明君) ただいま議題となりました地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、関東運輸局埼玉陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件の提案理由につきまして御説明申し上げます。 この案件は、運輸省の地方支分部局として、関東運輸局埼玉陸運支局の自動車検査登録事務所を設置しようとするものであります。 すなわち、埼玉県の南東部地域における自動車の検査及び登録に関する事務の円滑化を図り、あわせて当該地域の住民の利便を増進するため、埼玉県春日部市に、関東運輸局埼玉陸運支局の下部組織として、春日部自動車検査登録事務所を設置する必要があります。 以上の理由によりまして、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、関東運輸局埼玉陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し国会の御承認を求める次第であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(中野鉄造君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 三案に対する自後の審査は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時七分散会