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118回国会衆議院1990/04/10

農林水産委員会 第8号

発言数
7
登壇者
3
会派数
1
開催日
1990/04/10

会議録

亀井静香自由民主党

○亀井委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、農業者年金基金法の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。  まず、趣旨の説明を聴取いたします。山本農林水産大臣。     ─────────────  農業者年金基金法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ─────────────

山本富雄自由民主党農林水産大臣

○山本国務大臣 農業者年金基金法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  農業者年金制度は、昭和四十六年一月に発足して以来、農業者の経営移譲及び老齢について必要な年金の給付を行うことにより、若い農業者の確保、規模拡大など、農業構造改善の推進と農業者の老後生活の安定に寄与してまいりました。  しかしながら、農村における高齢化の進行等の状況のもとで受給権者数が増加し、被保険者数が減少するなど、本年金の財政の現状は厳しいものになっております。また、農業構造改善の一層の促進が求められております。  このため、農業構造の改善の一層の促進に資する観点から、本年金の財政基盤を長期的に安定させることを基本に置いて、最近の農村の高齢化の進行等に対応して年金の給付体系を変更するとともに、営農意欲の高い農業者の規模拡大を促進することとして、この法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、年金の給付体系の変更であります。  農村における高齢化の進行等に対応して、六十歳での経営移譲を画一的に誘導するのでなく、農業者の選択により六十五歳までの間で適期の経営移譲を促進することが必要となっております。このため、経営移譲年金を終身同一水準の年金に変更し、支給開始時期は農業者の選択にゆだねることとしております。また、年金額については、どの支給開始時期を選択しても均衡のとれたものとすることとしております。  このほか、農業経営の近代化と農地保有の合理化を一層推進するため、現行制度と同様に、経営移譲の相手方に応じて、年金額について一定の差を設けることとしております。  第二に、年金財政基盤の長期安定を図るための措置であります。  被保険者、受給権者及び国が一体となって年金財政基盤の長期的な安定を図るため、経営移譲年金の給付に要する費用につき、現行の定率の国庫助成に加えて、農業構造の改善の一層の促進に資する観点から、当分の間国庫から所要の追加助成を行うこととしております。また、保険料を段階的に引き上げるとともに、既受給権者の年金額につき従前の額を保障しつつ、必要な範囲で物価スライドを停止することとしております。  第三に、分割経営移譲方式の創設であります。  農地を農業の担い手たる農業者に集積するため、経営移譲農地を分割して相当部分の農地を農業者年金の被保険者などに処分し、被用者年金に加入している後継者などにその他の農地を処分する経営移譲方式を新たに設けることとしております。  第四に、農業者年金の被保険者が被用者年金加入者となった場合の措置であります。  最近の農業者の就業実態等に対応し、あわせて本年金への加入促進を図るため、農業者年金の被保険者が被用者年金加入者となった場合において、被用者年金加入期間のうち一定の期間を農業者年金の年金給付の受給資格期間として通算する措置等を講ずることとしております。  第五に、農業者年金の被保険者等が死亡した場合の配偶者に係る措置であります。  農業者年金の被保険者等が死亡した場合において、死亡のときにその配偶者であった者について、一定の期間を年金給付の受給資格期間として通算する措置等を講ずることとしております。  第六に、離農給付金支給事業の延長実施であります。  平成二年五月十五日までの措置として実施してきた離農給付金支給事業について、離農者の処分面積に応じて給付金額を設定するなど一定の見直しを行った上で、さらに十年間延長実施することとしております。  以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。  何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

亀井静香自由民主党

○亀井委員長 次に、補足説明を聴取いたします。片桐構造改善局長。

片桐久雄農林水産省構造改善局長

○片桐政府委員 農業者年金基金法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を補足して御説明申し上げます。  本法律案を提出いたしました理由につきましては、既に提案理由において申し述べましたので、以下その内容について若干補足させていただきます。  第一に、給付体系の変更に伴う経営移譲年金に係る措置であります。  経営移譲年金の額につきましては、六十五歳から加算つき経営移譲年金を支給する場合において厚生年金並みの水準とすることとしております。例えば、変更後の給付体系のもとでこの年金を受給する昭和十一年度生まれの者は、保険料納付済み期間が二十五年である場合には、平成二年度価格で月四万六千百円を六十五歳から受給することとなります。  また、農業者年金の被保険者など農業の担い手たる農業者の経営規模の拡大を図るため、これらの者に対し経営移譲した者とその他の者に経営移譲をした者に支給する経営移譲年金の額については、四分の一の差を設けることとしております。  なお、施行日において五十五歳以上であり、かつ施行日以後受給権を有することとなる者の年金額については、給付体系の変更が老後の生活設計に大きな影響を及ぼすことのないよう、一定の経過措置を適用することとしております。  第二に、給付体系の変更に伴う農業者老齢年金に係る措置であります。  農業者老齢年金につきましては、経営移譲年金に係る受給権者以外の者であって保険料納付済み期間等が二十年以上である者が六十五歳に達したときに、その者に支給することとしております。その年金額につきましては、変更後の給付体系のもとでこの年金を受給する昭和十一年度生まれの者は、保険料納付済み期間が二十五年である場合には、平成二年度価格で月一万九千九百円を六十五歳から受給することとなります。  また、六十歳以上で経営移譲年金を受給している者が、経営再開などにより経営移譲年金の全額の支給を停止されている間、その者に農業者老齢年金の特例支給を行うこととしております。  第三に、年金財政の長期安定を図るための措置であります。  年金財政の長期安定を図るため、現行の定率の国庫助成に加え、農業経営の近代化と農地保有の合理化の一層の促進に資する観点から、国庫は、農業者年金基金に対し、平成三年度から平成七年度まで毎年度、経営移譲年金の給付に要する費用の額の一部として、総額およそ千六百億円の助成を行うこととしており、さらに平成八年度から当分の間、別に法律で定めるところにより必要な助成を行うこととしております。  また、保険料につきましては、農家経済への影響、年金財政の状況などを考慮いたしまして、平成二年度価格で、平成四年一月分から一月につき一万二千八百円とし、以後平成八年まで毎年八百円ずつ段階的に引き上げることとしております。  なお、従来一定の要件を満たす後継者にのみ適用してきた保険料の軽減措置を、近代的な農業経営を担当するのにふさわしい者の育成を図る見地から、三十五歳未満の農業者年金の被保険者すべてに拡大適用することとしております。  さらに、施行日において既に受給権を有している者については、改正前の給付体系を適用することとし、従前の年金額を保障しつつ、必要な範囲で物価スライドを停止することとしております。  第四に、分割経営移譲方式の創設であります。  新たに設けられる分割経営移譲方式において、農地保有の合理化により資すると認められる一定の要件を満たす場合には、加算つき経営移譲年金を支給することとしております。  第五に、農業者年金の被保険者が被用者年金加入者となった場合における年金給付の受給資格期間の通算に関する措置等であります。  農業者年金の被保険者が農業生産法人の構成員となり、被用者年金加入者となった場合において、農業生産法人の構成員であった期間のうち耕作または養畜の事業に従事する等一定の要件に適合する期間を、農業者年金の給付の受給資格期間として通算する措置等を講ずることとしております。  また、農業者年金の被保険者が被用者年金の加入者となった場合において、被用者年金加入期間のうち耕作または養畜の事業を行う者であった期間等一定の期間を、五年を上限として農業者年金の年金給付の受給資格期間として通算する措置等を講ずることとしております。  第六に、農業者年金の被保険者等が死亡した場合における配偶者の年金給付の受給資格期間の通算に関する措置等であります。  農業者年金の被保険者等が死亡した場合において、死亡のときにその配偶者であり、その後農業経営主等となった者について、配偶者であった期間のうち一定の期間を年金給付の受給資格期間として通算する措置等を講ずることとしております。  第七に、被保険者資格の拡大であります。  耕作または養畜の事業を行っている農業者年金の任意加入資格者の直系卑属のうち一定の者は、新たに農業者年金の被保険者になることができることとしております。  第八に、死亡一時金の支給対象の拡大であります。  給付体系の変更に伴い、六十五歳に達する日の属する月の翌月以降に死亡した場合においても死亡一時金を支給することとするとともに、既に農業者老齢年金の支給を受けていた場合においても、その給付の総額が保険料納付済み期間の区分に応じて定められる一定の金額に達しない場合には、その差額を死亡一時金として支給することとしております。  さらに、平成四年一月以降に保険料を納付した期間に係る脱退一時金及び死亡一時金の額について、相当の引き上げを行うこととしております。  第九に、農業者年金基金の業務の範囲の拡大であります。  経営移譲の円滑化を図るため、農業者年金基金の業務に、農地などの借り受け及び貸し付けを行うことを加えることとしております。  このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上をもちまして、農業者年金基金法の一部を改正する法律案の提案理由の補足説明を終わります。

亀井静香自由民主党

○亀井委員長 以上で本案の趣旨の説明は終わりました。     ─────────────

亀井静香自由民主党

○亀井委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案審査のため、来る十七日午前十時、参考人の出席を求め、その意見を聴取することとし、その人選につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀井静香自由民主党

○亀井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。  次回は、来る十七日火曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時二十三分散会

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