内閣委員会 第10号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1990/06/14
会議録
○岸田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、臨時行政改革推進審議会設置法案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三浦久君。
○三浦委員 最初に総務庁長官にお尋ねをいたします。 本委員会で長官は、臨調及び行革審の答申に基づいて行政改革は大きな成果を上げたというふうに繰り返し御答弁をされておられます。新行革審の最終答申の参考資料二にも行革のこれまでの成果として実に多方面にわたる成果なるものが列記をされております。しかし、これらはほとんど国民に犠牲を強要してきた、そういうものであったと私どもは考えております。 日本共産党は、当初から、臨調行革は、大企業の利益の擁護と軍備拡大の遂行という二つの大きな目的を果たすために、これまで長期にわたる国民的な運動や闘争を反映して各分野で築かれてきた民主的な諸制度を一挙に覆して、その反動的な計画を安心して遂行できる財政上、行政上の基礎を築くものであるというふうに主張してまいりました。九年間にわたる臨調行革の結果は、この日本共産党の指摘が正しかったことを証明していると思います。 この臨調行革の九年間に、軍事費は二倍になり、社会保障制度は次から次へと改悪をされ、そして大企業には優遇税制が導入をされてきた、こういうことについて長官はどういうふうにお感じになられているのか、お尋ねをいたしたいというふうに思います。
○塩崎国務大臣 たびたびこの委員会でも申し上げましたように、私どもは臨調以来の行政改革は大きな成果を上げてきた、こんなふうに考えているところでございます。活力のある福祉社会の建設、国際社会に対する積極的な貢献、このような二つの目標を掲げて、これに基づきまして最近の社会情勢の変化へ対応しながら、そしてまた簡素効率化、信頼性、総合性、こういった観点から行政改革を行ってきたところでございます。御承知のように三公社の改革、そしてまた、御承知のように特例公債依存体質からの脱却、このような大きな成果を上げてまいったわけでございまして、委員御指摘のように、軍事費の増大あるいは福祉制度の後退、このようなことをねらって行革が行われたものでは全くない、こんなふうに私は確信をいたしております。
○三浦委員 ねらってやったのじゃない、社会保障制度の改悪をねらってやったものではないというふうにおっしゃいますけれども、社会保障制度はかなり後退をいたしておりますよ。余り詳しいことは申し上げませんけれども、例えば健康保険、本人の一割負担が導入されましたね。これは原則二割です。今はいつでも国会で議決すれば二割の負担を押しつけることができるというような状況にまでなっている。これは戦後初めて行われたことであります。老人医療、これについても有料化が実現をする、そして老人に対する差別医療が行われているのは長官御承知のとおりであります。 そしてまた、大企業に対していわゆる四二%の法人税率を今三七・五%に下げている、これも事実であります。そしてまた、輸入促進税制、こういうものを行われている。そのために、この十年間に大企業が比べ物にならないほどの莫大な利益を上げているということも事実なんです。 臨調行革の九年間に、今申し上げましたように軍事費は二兆三千億円から四兆一千億円にまで伸びておりますね。これは世界第三番目の軍事費です。それで、社会保障費を十年前に比較いたしますと、これはわずか四一%しか伸びていないので す。四一%というのは、いわゆる当然増経費、この伸びを差し引きますと、実質的にはマイナスになる、そういう状況なんですね。それからまた、文教科学振興費、これはわずか一三%しかこの十年間に伸びておりません。中小企業対策費に至ってはマイナス二〇%です。食糧管理費は五九%も減額をされておるわけであります。 また、御承知のとおりに、地方自治体に対する補助金の一律カット、これで自治体に対して累計六兆六千億円の新たな負担を押しつけたわけです。これは暫定的に押しつけた、恒久化するまでのものが六兆六千億円なんですね。ですから、その後二年間の負担を入れますと八兆円を超えるような大きな負担を自治体に押しつけてきた。これが臨調行革の名において行われてきたということも事実であります。 その結果どういうことになっているかというと、老人ホームの入所費は十年前は年間五万円でした。ところが、今年度はその五倍以上の二十七万円になっているのですよ。そのほかにも保育所、それから身体障害者更生援護施設、また、精神薄弱者援護施設等々の措置費なども軒並みに引き上げられておるわけであります。 私、ことしの二月ごろですが、ある重度身体障害者の施設を訪れました。そのときに、車いすに乗っている方がこう言うのですね。年金は若干上がったが、その分だけ措置費がふえた、だから差し引きゼロだ、その上消費税です、ですからみんな大変困っているのですよ、こういうふうに言われたのですね。 長官にお尋ねしますが、臨調行革というのは、大企業を肥え太らせるためにやるのではなくて、このような社会的な弱者に光を当てる、行政のむだを省いて国民の利益になる、国民の生活を豊かにする、因っている人を助ける、そういうことをやるのが本当の国民本位の行政改革ではないかと私は思うのですが、いかがでございましょうか。
○塩崎国務大臣 今福祉制度についての御意見をいろいろ申されましたが、私どもは、行革はまた別途の角度から国民負担の軽減を考えてやってきたところでございます。特例公債依存体質からの脱却、「増税なき財政再建」、このことは安易な特例公債によって将来の国民の負担を増大させる、そしてまた、歳出を膨張させることを避けていこうということでございました。したがって、大変難しいことでございまするけれども、そのために受益者負担と見られるような負担はできる限り最小限度負担していくような努力を重ねたのが福祉制度の改革と見られるのではないか。各省大変御苦労されながら保険制度をどのように適正にしていくかということで、「増税なき財政再建」、そして特例公債依存体質からの脱却、この国民負担軽減のための大きな制約のもとで苦労をして実現したのが今のような改正だと私は思うわけでございまして、委員のおっしゃるような結果にはなっていない。一方、その間所得税の減税も行われたことも御案内のとおりでございます。
○三浦委員 それは消費税と引きかえに若干の減税をした。しかし、法人税減税というのはもっともっと大きな減税であるということも事実ですね。それで、長官がおっしゃるのとは全く逆に、この臨調行革というのは現実的には国民の生活のさまざまな分野に否定的な影響を与えているということは事実であります。 非常に限られた時間でありますから、私は、その全分野にわたっていろいろ御意見を申し述べるということはできませんので、国民の命と健康に関する問題として、いわゆる国民健康保険料の引き上げの問題、これについて若干お尋ねを申し上げたいというふうに思います。 国民健康保険の一番大きな問題点というのは、保険料が所得に比べて極めて高い。そのために被保険者が保険料を支払うことができなくなってしまうことです。その国民健康保険法の改悪によりまして、いわゆる保険証が未交付になってしまう、取り上げられてしまうという事態がもうあちこちで起きているわけです。ですから、病気になってもお医者さんにかかれない、したがって、病状が悪化する、または死んでしまう、いわゆる死期を早めてしまうという現象が日本国の至るところで起きているということなんですね。私は、これは一刻も早く改善をしていかなければならない問題だと思います。 そこで、厚生省おいでになっていると思いますが、一九八四年八月に成立した健康保険法改悪に伴う国民健康保険法の改悪で、国民健康保険に対する国庫補助が医療費の四五%から三八・五%に削減をされましたね。そのために全国の国保財政はたちまち悪化してしまいました。そして全国的にも一斉に国民健康保険料金が値上げをされたわけであります。 お尋ねしますが、この国民健康保険法の改正後三年間で、全国の九七・四%の自治体が保険料または保険税を値上げされたのではないでしょうか。そして、一世帯当たりの保険料額は、一九八〇年には八万二千円でした。ところが八五年には十一万三千円になった。八八年度十三万八千円になった。これは事実じゃないでしょうか。
○大塚説明員 二つお尋ねがあったかと存じます。 前段の保険料の引き上げの市町村数でございますが、経年的なデータといたしましては、一人当たりの保険料が前年度に比べ減少したもの、これを引き下げの市町村という観念でとらまえましてこれを経年的に見たというデータ、経年的に見ますためにはそういうデータしかございません。そこで、その数字を申し上げますと、六十年の保険料を据え置きあるいは引き上げた市町村数がおよそ全体の九割の二千九百三十八でございます。六十一年は、保険料を据え置きあるいは引き上げた市町村数が全体の九三・一%の三千四十四保険者になっております。 二点目のお尋ねの保険料の推移でございますが、委員ただいま挙げられました一世帯当たりの数字は、ほぼ私どもの数字と同じでございます。
○三浦委員 国民健康保険料の値上げというのは、もう国民にとっては耐えがたいところまできているという御認識を厚生省はお持ちだろうというふうに私は思います。 収入と国民健康保険料の関係というのは各自治体によってばらばらですね。ですから私は、北九州の例をとってちょっとお話し申し上げますと、六十歳の年金生活者、年金は百八十万円の方です。男性一人世帯というふうに考えていただいていいと思うのです。この百八十万円の年金生活者というと、平均すると月に十五万円ですね。所得税が七万円きます。そして県市民税が四万円です。ですから、税金だけで十一万円きます。そして国民健康保険料は何と十九万六千三百円です。これが今の北九州市の実態であります。わずか百八十万円の年金生活者が国民健康保険料だけで一〇%以上国民健康保険料に支払っている。公租公課全部合わせますと三十万七千円も払っているという結果になるわけですね。これは収入の一七%に当たるわけであります。ですから、何かあったらもう払えない、払いたくたって払えないというのが現実ではないかと私は思うのです。 また、三人家族で三百万円の収入、この家庭をとってみますと、二十九万円の国民健康保険料ですね。約一割であります。一〇%弱ですね。ですから相当重い負担になっているわけであります。 したがって、北九州市では滞納世帯数は二〇%に及んでいます。いわゆる国民保険に加盟している世帯数は十四万二千六百五十五世帯です。この十四万世帯のうち滞納世帯というのは二万六千五百六十一世帯、こんなにたくさんの世帯が滞納しているのですね。これは、一期の滞納者も入れてですが、二期以上の滞納者は一万二千世帯にも及んでおります。 それで、お尋ねしますが、こういう国民健康保険料の滞納世帯というのは、全国的にどのぐらいの数に及んでいるのでしょうか。
○大塚説明員 個々の保険者ではそれぞれの滞納世帯数を当然把握をしているわけでございますが、全国的な件数といたしましては、滞納世帯数としては把握をいたしておりませんで、金額で把 握をしておるところでございます。
○三浦委員 金額で結構です。
○大塚説明員 金額で申しますと、逆に申しますと収納率ということになるわけでございますが、最直近の数字では、昭和六十三年度の数字で申しますと、保険料の収納率が九四・一%でございます。平成元年度はまだ正確な数字が出ておりませんが、滞納額にいたしまして一千三百六十一億円ということでございます。
○三浦委員 こういう高い国民健康保険料をさらに値上げするというようなことは、とんでもないことだというふうに私は思うわけであります。この保険料を軽減する、抑制するということは、今本当に緊急な課題になっていると思うのですが、今国会に政府は国民健康保険法の改正案を提出しておりますね。これは国保に対する地方自治体の負担を制度化するものでありまして、これは国民健康保険法の精神からいっても我が党としては到底容認することのできないものであります。また、国庫負担を増額することになっておりますけれども、これは一九八八年の改正で、国が負担すべき保険料軽減分に対する五〇%の負担分は国保に対する国の補助総額の範囲内でするというふうにしたために、国保本体に対する補助金というのは五〇%を切ったわけですね。それで、そのために地方自治体からの強い要請もありまして、いわゆる地方自治体負担の制度化というものと引きかえに、国保本体五〇%の補助を確保した上で保険基盤安定制度へ五〇%負担をするということにしただけのことであり、これは当然と言えば当然過ぎることであります。また、老人保健拠出金の加入者按分率、これが一〇〇%になることなどいろいろ複雑な要素があると思いますけれども、今回の国民健康保険法の改正で、昨年と比較して国保に及ぼす財政効果は一体どうなっているのか、国保料軽減または抑制要因としてどの程度の効果があるのか、お尋ねをいたしたいと思います。
○大塚説明員 ただいま委員からお話がございましたように、今国会におきまして国民健康保険法の改正をさせていただきまして国保の安定化のための措置が講じられておるわけでございます。お尋ねの制度改正によります財政効果でございますが、老人保健法によります加入者按分率が一〇〇%に移行すること、これもあわせまして、全体といたしまして制度改正によります財政効果額、国保財政の負担軽減額は八百五十億円と推計をいたしております。ちなみに平均的に、全世帯の数で割ったという意味での平均でございますが、一世帯当たり五千七百円の軽減効果を有した改正、かように考えておるところでございます。
○三浦委員 今一世帯当たり五千七百円抑制または軽減、そういう効果があるというふうにお述べになりましたけれども、保険料は支払えないくらい高いものになっておるわけですから、この五千七百円を保険料の引き下げに利用すべきだ。そういう御指導をなさる御意思はございませんか。
○大塚説明員 制度改正によります保険料の抑制効果、これは当然あるわけでございますけれども、国保制度自体は、毎年医療費の増加もございますし歳出増の要因は常にあるわけでございます。したがいまして、全体の国保財政の運営を見ながら保険料を決めていただくということが大切なわけでございまして、最終的には個々の市町村の判断ということにはなりますけれども、全体といたしましては、必ずしも保険料を直ちに引き下げるというような状況にはないのではないか、こういうふうに考えておるところでございます。
○三浦委員 私は、厚生省に現場の実態、国民の実態というのをよくつかんでいただきたいと思うのです。 私、たくさんの事例を持っておりますけれども一つだけ言います。 福岡市に吉原スエノさんという当時五十九歳の方が内縁の夫と一緒に生活をしておったのです。この方が一九八七年の十二月に体を悪くして失業いたしました。翌年の一九八八年四月に国民健康保険証が未交付になってしまったのです。内縁の夫だけには来ましたけれども、御本人の吉原スエノさんには来なかった。それで五月に国民健康保険課に行って交付を要求したら、二万三千円持ってこいというふうに言われて交付を拒否された。現実に病気なんですけれども、お金がないからお医者さんにかかれないという状態が続きまして、八月になって病状が悪化しました。それで緊急に入院させたのですね。そのときに生活保護の申請もしたのです。ところが内縁の夫がいるから生活保護はだめだ。しかし、その内縁の夫というのも一日に七千五百円の日雇い労働者です。それで借金があるからとても面倒を見切れぬから生活保護の申請を吉原スエノさんがしたわけです。これが拒否された。そして国民健康保険課に連れていかれて保険証をそっちでもらってこいと言われたのです。そうしたら、それもやはり二万三千円払わなければだめだと言われて、結局生活保護は受けられない、国民健康保険証の交付も受けられない。その方は緊急入院したときにがんだということがわかりまして、手おくれでとうとう十月に死亡いたしております。これは一九八八年の話です。こういう例は枚挙にいとまがないほどあるのですね。これは保険証が未交付だったから死んだというふうに短絡的に言えない面もあります。しかし、その死期を早めたということだけははっきり言うことができるのじゃないかと私は思うのですね。 ですから、今度の国民健康保険の改正によっても、全体として見れば国庫負担は減少しているのですね。もっと国民健康保険に対する国庫負担をふやして、そして保険料をもっともっと引き下げて、病気になったらだれでもすぐお医者さんにかかれるという状態をつくり上げていくということをやっていかなければならないと思うのです。 長官にお尋ねいたしますけれども、臨調行革によって医療費の総額抑制という大義名分があります。そのために、今健康保険は国庫負担の削減とか本人負担の増大というのが求められているわけです。そのために今言いましたように低所得者層が命を落とすという事態が全国的に発生している、これが実情なんです。 行革審の今度の最終答申を見てみましても、医療費適正化の強化とか、本人負担の適正化とか、医療費の支払い方式の適正化とかいうように、今までと同じようなことが書いてあるのです。適正化というと何か本人負担をもっと軽減してくれるのかと思うと、そうじゃないのですね。適正化という名によって本人負担が上げられてきたというのが今までの現実です。ですから、適正化という美名に隠れて本人負担の増大が行われようとしているわけです。この答申自身にも国民が痛みを伴うことを覚悟する必要があるのだということまで最後に述べられておるのですね。国民に痛みを与えるのが行革だったら、そんな行政改革はやめた方がいい、私はそう断言せざるを得ないと思うのです。 今世界は緊張緩和に向かっているのは長官も御承知のとおりです。そして軍縮に向かっているのです。現在世界第三番目にまでなった軍事費を大幅に削減して、本当に今困っている国民の切迫した健康や命を守るために金を回すのが本当の政治というものではないかと私は思うのですが、長官の御意見をお伺いいたしたいと思います。
○塩崎国務大臣 私どもは、世界の中に貢献できる日本をつくりたい、こういう観点でございます。したがって、大変難しい事情の中で防衛費の問題も、そして国民健康保険制度の問題も、私は国民の幸福の方向で解決しなければならないと思うところでございまして、今委員のおっしゃったような方向だけで健康保険制度の国庫負担をふやすというようなことには直ちにはならない。保険制度をとっている以上、これをどうしたらいいか、財源的に大変苦しみながら退職者医療制度とかいろいろの改善も図ってきているところでございます。今後とも国保の改善のために努力していくべきであると思いますし、それはまた行革の中で今後ともに議論をしていただきたい、私はこんなふうに考えております。
○三浦委員 時間がありませんので、次に移らせ ていただきます。 再審査請求についてお尋ねいたしますが、支払基金が行った診療報酬請求書に対する審査については、診療担当者、いわゆる医療機関、それと保険者の双方から不服の申し立てをすることができることになっておりますけれども、福岡県では診療担当者が再審査の申し立てをするときにレセプトの写しの添付を要求されているわけであります。しかしこの再審査は原則として原本明細書で行うべきだと思いますが、いかがでございましょうか。
○真野説明員 お答え申し上げます。 医療機関からの支払基金に対します再審査請求の場合に、今レセプトの写しの添付が求められているというお話でございますが、再審査を行います場合に当然原本のレセプトによりまして再審査を行うというのが原則でございます。ただ、御承知のとおり医療機関側には審査をされましたレセプトの原本はございませんで、これは保険者の方にあるわけでございますので、再審査の処理の迅速化並びに医療機関側になるべく早く結論を御通知申し上げるということからも、レセプトの写しを添付していただくように協力をお願いいたしているところでございます。
○三浦委員 レセプトの写しの添付の協力を求めていない県がたくさんありますね。半分以上あると思うのですよ。福岡県では、この再審査の場合のいわゆる申し立て書、これに不動文字でレセプトの写しを添付して再審査の申し立てをいたしますというように印刷されているのです。こういうことは協力とは違うと思うのですね。これは一種の強要だと思うのです。この点はいかがですか。やはりこういう書式をなくす、訂正させるという御指導はいただけませんか。
○真野説明員 福岡基金の場合にそのような不動文字が入っているというのは、私どもも調べをいたしまして、御指摘のとおりでございます。先ほど申し上げましたように、原則といたしまして原本主義に基づいて再審査を行う、しかし処理の迅速化、医療機関への便宜その他のために協力をお願いいたしているわけでございまして、そういう本来の協力依頼という趣旨を離れて強制であるかのような誤解を生じかねないような表現ということについては、各支部に対しまして基金本部を通じて指導していきたいというふうに思っております。
○三浦委員 福岡県の場合は、レセプトの写しを出してください、こう言いますね。出さないと何度でも出すまで協力を求めるという格好になっているのです。これは結局は強制なんです。写しを出すまで協力を求める、こういうこともやはりやめさせるべきじゃないでしょうか、どうでしょうか。
○真野説明員 どのような状況で福岡県基金が医療機関に対しましてお願いをしているかという詳細につきましては、私どもも把握をいたしておりません。聞いておりますのは、原則どおりの協力の依頼である、それをお願いをいたしている、医療機関に協力を求めているのだというふうに聞いておりますが、その実行上の運用に当たりましても、本来の原則であります協力をお願いするのだという立場を逸脱することのないように指導をしていきたいというふうに思います。
○三浦委員 私、「再審査申出処理状況」というのをきのういただきました。これは全国と福岡県、両方もらったのですが、もう時間がありませんから福岡県の方だけ申し上げます。 六十三年度だけ申し上げますと、この再審査の申し立て件数というのは、保険者いわゆる健康保険組合、こういうところは六十三年度十七万一千六百九十八件あるのです。ところが医療機関のは五千三百九十九件しかありません。これは三十二倍の数です。いわゆる保険者が審査を委任しているのが支払基金でしょう。その支払基金のやったことに対して不満だといって、依頼した保険者側がいわゆる医療機関の三十二倍の不服審査の申し立てをしているということですね。それでは、どのくらいその不服審査の申し立てが認容されているかというのを見てみますと、まず保険者の申し立ての五三%が認容されています。ところが、少ない再審査の申し立てをしている医療機関の認容の率というのはわずかに二二%、全国の統計を見てもそういう傾向になっていますね。保険者からの不服申し立ては認容されるけれども、医療機関の側からは認められない、そういう傾向にあるのですね。件数も三十倍も違う。これはやはり不服申し立ての審査の手続が煩雑だから、いわゆるレセプトの写しを出せなんということを言うから、面倒くさがってみんな出さないということがありますね。もう一つは、医療費の総額を抑制するという観点から、保険者の不服申し立てについてはどんどん認容して医療費を削り込んできておる、そういう結果になっていると私は思います。ですから、こういういわゆる臨調行革というものは、患者さんである我々にだけ影響がきているのじゃなくて、医療機関にまでこういう形で大きな影響が出てきているわけですね。こういう状態では良質な医療を国民に提供することはできない、お医者さんはいつまでもびくびくしながら診療に携わっていなければいけないというふうになってしまうわけですね。
○岸田委員長 三浦委員、時間が参りましたので結論をお願いいたします。
○三浦委員 ですから、私は、そういう意味でこの臨調行革の答申の撤回、これを強く求めて質問を終わりたいというふうに思います。
○岸田委員長 これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。上原康助君。
○上原委員 海部総理、お忙しい中本委員会にお出かけくださいまして敬意を表します。大変限られた時間であります。できるだけ簡潔にお尋ねしますので、誠意ある御答弁を願いたいと存じます。 本来ですと、これだけ各般にわたる行政審の答申が出ておるわけですから、もっと時間をかけて総務庁長官にもお尋ねをし、できれば審議会の委員であった何名かの方に参考人として来ていただいていろいろお尋ねをする時間も欲しいと思っておったのですが、そういうゆとりがなくて大変残念に思います。しかも、いわゆるこの第三次行政改革推進審議会設置法案というのは、当初本国会に予定されていなかった、中途でにわかに、しかも総理が相当強引に、ポスト行革審設置を促したということが言われております。そこで、この行革審設置法案を急いで提出をしなければいけなかった理由、その総理が意図しておる行財政改革というのは一体どういうものなのか、お示しをいただきたいと存じます。
○海部内閣総理大臣 御承知のように、行政改革について各界の皆さんの御意見をいただき、政府もきょうまで鋭意取り組んでまいりました。したがいまして、我々から見れば、例えば三公社の民営化であるとか、その他規制の緩和であるとか、行革審からいただいたいろいろな目標を達しながら歩みを続けてきたと思っておりますし、また、今年度の予算審議に当たって皆様にも御理解を求めたように、赤字公債の発行に依存しないという財政健全化への第一段階だけは目標を達成できた、こう思っておるのでありますが、これで全部終わりかというとそうではなくて、私は、率直に、まだ道半ばである、行政改革というものはここで手綱を緩めることなく今後も続けていかなければならないテーマであると考えておりますので、引き続いて第三次の行革審の設置をお願いして、この方向に従ってさらに気を引き締めて取り組んでいきたい、こう思っておるところでございます。
○上原委員 おおよそそういうお答えになるとは思っておるわけですが、確かに赤字公債に依存をしない、あるいは国鉄なりNTTあるいはたばこ等々の民営化、一定の成果と国民の期待に沿う方向での行政改革はできた向きもあろうかと思うのです。しかし、赤字財政依存の問題は議論をすればいろいろありまして、それは行政改革をやったから赤字公債から脱却したというわけじゃないし、海部内閣の手柄でもないと思うし、同時に、これは日本の経済基調が、景気が非常によかった から、海部さんが非常に運がよかったからという見方もあるわけで、そういうことはいかがかと思います。 そこで、いろいろ御批判もあることは総理も御承知おきのことかと思うのです。私たちぜひ確かめておきたいことは、第三次行革においても増税なき行財政改革というものは堅持をなさるのかどうか、この基本姿勢はいかがですか。
○海部内閣総理大臣 本会議の施政方針演説でもはっきり申し上げましたように、歴代先輩たちの取り組んできた努力の姿勢が結果として赤字公債依存体質から脱却という第一目標に到達することができたということを私ははっきり申し上げておるわけであって、歴代の御努力の積み重ねであったと私は思っておりますし、それ自体は決して悪いことじゃありません、いいことでありますから、率直に評価をしていただきたいと思いますし、さらにまた、これが逆戻りして再び赤字公債発行にまた依存していくようなことになってはいけないから、気を改めて引き締めていきたい、こう思っておるのが私のただいまの率直な心境でございます。 また、「増税なき財政再建」をてことするこれまでの努力、これを今後もどうしていくのかということでありますが、今後、政府としては新行革審の最終答申や財政制度審議会報告に沿って、高齢化社会に多大の負担を残さず、再び特例公債を発行しないことを基本として、公債依存度の引き下げ等により国債残高が累積しないような財政体質をつくり上げるということに全力を傾けてまいる所存であります。
○上原委員 ちょっと歯切れが悪いですね、「増税なき財政再建」というのは。消費税を執拗に定着させようというお考えがあるから、増税なきというのはなかなか言えないかもしれませんが、その基本はやはり堅持をしないと、ポスト行革審を設置する意義が大変薄れる、私はこう指摘せざるを得ません。 そこで問題は、既に本委員会でも同僚委員の方からいろいろ御指摘がありましたが、要するに臨調行革から始まってもう臨時、臨時でずっと九年来ているわけですね。また臨時で三年設置をすると、いつまで臨時でこういうのを置くのか。本来ならこれは行政府、あるいは国会、各省庁が自発的に、自主的にやらなければいかない改革課題なんですよ、政治課題だと思うのです。それを委員会設置で、あたかも天の声みたいなことでこの行政審に依存をするという体質はいかがなものかということです。 それと、今国民が望んでおることは、人事の刷新、一新ということを大変強調されておりますね。委員の中からも最終答申においても反対意見が出た。反対意見もあってもいいということを長官は盛んにおっしゃっておりましたが、それは否定はしません。しかし、委員の中から公然とこういう行革審であってはならないということが批判されている、この事実は政府として篤と御認識をいただく必要があると私は思うのですね。 また、この行革審問題にも大変詳しい行革国民会議の代表の磯村英一先生がいろいろと指摘をしております。例えば、第一は、審議会人事の一新である。行政改革が少数の委員によって、多年にわたって独占されていることは問題である。第二に、審議すべき問題はみずから選定し、政府の便利屋的存在になってはならない。いわゆる政府のイエスマンだけが委員になって、いいところだけをつまみ食いしていくような行革であってはいかぬということだと思うのですね。第三に、実現可能性のあることを審議するのではなく、実現すべきことを審議し、その実行は政府、政治家の責任であることを明らかにすること。第四に、行政改革だけでなく、政治改革についても審議できるようにすること。第五に、常に審議内容を国民に公開し、意見は積極的に取り入れ、国民の声を聞き入れる、反映できる運営にすること。この五点を鋭く指摘しているわけです。 今の指摘は私も同感ですが、こういう行革に詳しいお立場にある権威者の意見もあるということ、これについてどういう御見解を持っておるのか。 同時に、人事の問題は、一応この設置法案が設置をされた後に国会の承認を得てということになるわけでしょうが、少なくとも、従来のように財界主導の人事構成、委員構成であってはならないということだけは共通認識だと思いますね。この点についてはどのようなお考えで進めていかれようとするのか、ぜひひとつ総理の率直な御見解を明らかにしていただきたいと存じます。
○海部内閣総理大臣 各省庁がそれぞれにみずからの所管の範囲内において積極的に取り組まなければならぬことは、これは御指摘のとおりでありますけれども、それだけに任せておかないで、一般の各界有識者の御意見等もいただきながら、そういった声を踏まえながら行政改革は進めていきませんと、なかなか担当当事者だけに自覚と責任を鼓舞するだけでは難しい面もあろうかと思って、こういった組織の必要を私は認めておるわけであります。 また、そういった意味からいいましても委員の人選等につきましては、御指摘があったように、思うとおりのことを答えてくれるような、そういう角度から審議会はつくっていくわけではございませんので、いろいろ対立する異なった意見やあるいはお考えが述べられたという事実も今委員御指摘になったとおりでありまして、そういった意味で、今度も、まだ人選の問題等については具体的に考えておりませんけれども、お認めがいただけたならば、人選をする段階にはそういった意味で広く一般的に清新な人材も意見を述べていただけるように、十分配慮をしていかなければならないと考えております。
○上原委員 ですから、清新な人事構成ということは塩崎総務庁長官もたびたびこれまでのやりとりで指摘をしておられますが、少なくとも臨調行革時代から行政改革推進審議会になってずっと委員をしておる者がいますね。専門だからという言い分もあるでしょうが、そういう延長線、惰性の上での行革審では、これは一新になりませんよ。だから、政府の請負機関になる、あるいは隠れみのだという指摘があるわけです。少なくともそういうものは刷新なさるというお立場でやろうとしておられるのか。 さらに、消費者重視あるいは生活者重視ということも盛んに強調しておられる。これは恐らく総理のお考えで総務庁もそういうことを言っておられるかもしれません。そうなると、女性委員の起用とか、いろいろ消費者の立場での考え方が、国民生活という面が十分反映できるような委員会構成にするということ。 同時に、キャップになる人をだれにするかということですよ。いろいろ意見の違いはあったにしても、土光さんというあれだけの非常に国民の信頼を集中できた方が行革のスタートにあったことは、私はある面では評価があったと思う。しかしその後はどうかというと、失礼ながら二番、三番せんじだ。そういう見方が強いですね。そこらの点をどうするかを私は聞いているのです。個々の特定したものについては言えないにしても、基本的な御認識というか、考え方というものは明らかにしていただかないといけませんよ。
○塩崎国務大臣 御指摘の点につきましては、この委員会でもたびたびお答え申し上げました。人選に当たりましては、幅広く各界の声を反映するような人選をするように、総理にぜひともお願いしたいと思っているところでございます。 そういった意味で、消費者重視等の観点を考えますと、消費者の意見が反映されるような方を考えるべきではないかということも私どもは十分に念頭に置いてこれから考えていきたい、こんなふうに思っているところでございます。そしてまた、できる限り清新な、これまでと同じ人と申しますかマンネリ化したという印象を与えるような人はどうかというようなお話もあり、専門性も大事でございます。いろいろな点を考えて幅広く人選をしていきたい、こんなふうに考えておるところでございます。
○上原委員 これは総理からお答えいただきたかった。総理の基本的な御認識はいかがですか。例えば女性委員の起用というのも考えておられるのか。あるいはキャップになる人は国民的な象徴に値するような人を考えておられるのか、そこが一つと、もしこの委員会を設置した場合、海部内閣としてのあれもやる、これもやる、総花式ではいかぬと思うのですよね。何を行革の目玉にするか、そういう点をぜひ明らかにしてください、総理。
○海部内閣総理大臣 法案を成立させていただいて具体的な人選に入るときには、総務庁長官にもよく指示してございますけれども、幅広く清新な人材を頭に描いて委員にお願いをするということになるわけでありますが、今のところ予断と憶測でもってあれもやるこれもやると言いますと今みたいにおしかりを受けるといけませんので、その時期になったら私の判断できちっと物を考えて総務庁長官にも指示をしたいと思います。
○上原委員 何をなさるか、目玉も言わない。どういう人選かも設置法が通ってから。それはまあ建前はそうでしょうが、たまには本音を言ってもいいのではないですか。 この行政の課題、これをやるとまたほかの問題ができぬのであれなんですが、「世界に開かれた日本」とか「世界への積極的な貢献」なんというのはこういう行革審でやる課題ではないですよ。土地問題とか「スリムな政府と民間活力」とか「地方分権」とか「効率的で公正・透明な行政運営」というのは行革審のことかもしらぬが、世界に貢献する日本とかは総理の仕事じゃないですか。国会の仕事まで雲上人である行革審が一々やらねばいかぬということではないと思うのですよね。その点も我々としてはいかがかということを指摘をしておきたいと思います。 これは総理に端的にお答えいただきたいわけですが、行政改革を進めるに当たって聖域を設けない。これまでの答申の中でもしばしば指摘をされているわけですが、明らかに聖域がある。らち外にされたものがある。それは防衛庁ですね。防衛費、防衛力整備。次期ポスト行革においては防衛費あるいは防衛力整備等々の防衛庁の組織、そういうことについても聖域を設けずに、防衛行革を含めてやるのかどうか。私はやるべきだと思うのですが、この件についてぜひ明確な答弁をお願いします。
○海部内閣総理大臣 私は、防衛はとりわけ聖域だというような考え方は持っておりません。これは他の政策との整合性や日本の置かれておる立場、国際情勢、いろいろなものを総合的に判断をして決めてきたものでありまして、同時にまた、それを決めるときにも、長い間の御議論の積み重ねの上において国民的な合意ともなっております専守防衛、シビリアンコントロールの原則、そういったものを踏まえて節度ある防衛力の整備を心がけてきたつもりでございますから、防衛だけを初めから聖域という発想で取り扱っておりません。また、そうしないようにしていきたいとも思っております。
○上原委員 ですから、このポスト行革で、そういった防衛庁を含めてのいろいろの行政改革あるいはむだがないのかどうかを含めて審議会に諮問をなさるとか、そういうことも新しく設置される行革審の重大な役割の一部であるというふうに理解してよろしいですか、それをお尋ねしているのです。
○海部内閣総理大臣 第三次行革審には、臨調及びこれまでの行革審の答申などを受けました行政改革推進のために大所高所から調査審議を願い、貴重な御意見をいただくことを期待しておるわけでありまして、審議課題については、審議会が発足しました後に政府側から行政改革全般の進捗状況を御説明し、その後審議会において御協議いただくことが適当であると考えておりますので、諮問につきましても、今後諸般の情勢を踏まえつつ検討をしてまいりたいと思っております。
○上原委員 なかなか慎重になっておられるようですが、ではお手並みをよく拝見いたしましょう。 そこで総理、この六月二十三日の沖縄の慰霊の日に戦没者の慰霊追悼式があるわけですが、そこに行かれるやに聞いております。慰霊の日に初めて現職の内閣総理大臣が御参加していただけるということは大変意義あることだと私も理解をし、総理のそのような御配慮に心から敬意を表しますが、行かれるに当たってどういうお気持ちというか御認識で行くのか、せっかくの機会ですからぜひ所見をお聞かせいただければありがたいと思います。
○海部内閣総理大臣 あくまで国会のお許しがいただけたらという前提つきで物を申し上げますが、日程が許すならば私自身としては行きたいと思っております。そのことは、ことしの二月にも沖縄を訪問いたしまして慰霊碑にもぬかずいてまいりました。戦後いろいろと沖縄の発展ぶりや沖縄の抱えていらっしゃるいろいろな問題についての御説明を受けたり聞いたりしてまいりましたが、今度の慰霊祭に参るということは、きょうまでいろいろと御苦労を願ってきた沖縄県の皆さんとともにあのとうとい犠牲となられた二十万余の方々に対して心からぬかずいてまいりたい、こういう気持ちが強く私自身にあることが第一でございます。 あとは、沖縄県の方々から、知事さんを初め、総理としてぜひ来るようにという強い御要請も受けておりますし、また、今後の沖縄県の抱えていらっしゃる諸問題について直接いろいろお話を聞いておる問題等もたくさんあるわけでありますから、私としてはそういったことも総合的に判断をして沖縄県に行こう、こう思ったところでございます。
○上原委員 百聞は一見にしかずと申しまして、慰霊の日にあの摩文仁丘の平和祈念公園で何万という県民が集って慰霊祭を行うという場面をじかにごらんになれば、総理大臣として、政治家としての沖縄に対するまたそれなりの御認識も深まると私も期待をいたしております。 そこで、時間があとわずかしかありませんので、当然もうお考えになっておられる——行かれるわけですから、ただ慰霊祭へ行ってごあいさつして帰るというわけじゃないと思うのですね。今、当面の一番の問題は、第三次振計の策定、これは開発庁あるいは沖縄県含めて着々と作業が進んでおるようですが、戦後二十七年、異民族の、米軍の軍事占領下にあった。第三次振計の必要性は、これは党派を超えてどなたも否定しません。その意味で、この際政府として沖縄の今後の振興発展のために第三次振計を確立をして、よりきめ細かな振興策をやっていくという総理の決意が当然現地においてあってよいかと思いますね。この点に対してどのようにお考えなのかという点が一つ。 もう一つは、この第三次振計とも密接不可分の関係にあるわけですが、今、日米間で沖縄基地の整理縮小問題が大詰めに来ているようでございます。恐らく総理が行かれる前々日あたりに日米合意を見るでしょう。それをお土産に持っていかれるかもしらない。そういう意味で、基地の整理縮小問題、その跡利用は政府の責任において進めるべきだと私は思うのですね。 この二つについては、せっかく総理が行かれるわけですから県民も大きな期待を持っておると私は思いますので、ぜひひとつ政府全体として、しかも国の最高の政治責任のお立場にある総理として、第三次振計問題、沖縄の基地問題の解決策をどうやっていかれようとするのか、決意のほどをお聞かせいただきたいと存じます。
○海部内閣総理大臣 御指摘の沖縄振興開発計画につきましては、御承知のように第二次計画があと二年足らずの間で終わるわけでありますけれども、その進捗状況を十分見きわめながら、また、現地の各界の御要望等も十分踏まえて、これらの問題についてはきょうまでも政府は大いに努力をしてきたところでございますが、引き続き続けていく努力をしなければならない、このように考えております。もし必要ならば、詳しくは担当から お答えをいたさせます。 また、後段御質問の米軍基地の整理統合の問題でありますけれども、これは長年にわたる懸案でもございますし、同時に、私自身も、先ごろ来日のチェイニー米国防長官ともお話をして、当時沖縄県の知事並びに議会の皆さんから寄せられておる問題等についても率直にお話をして、私の理解では、今、日米合同委員会でいろいろな話し合いが進んでおって、それは早い機会にまとまりを見せて具体的に何らかの結論が出るのではないか、こう思っております。詳しい具体的な地区とか広さについてはまだ申し上げるわけにいきませんけれども、できるだけ早くそれらの問題を片づけて、沖縄県民の皆さんに対して、知事その他から受けておりました御要望等についてできるだけ、一歩でも二歩でも前進するような努力を続けていきたい、こう思っております。
○上原委員 ぜひひとつ強い決意で、第三次振計の確定、さらに基地問題の解決、その跡利用は政府の責任においてやる、そういう御方針を総理の口からじかに県民に聞かせていただきたいと思います。 最後に、総務庁長官、地域改善対策協議会の設置問題について先般お尋ねがありました。このことについてはぜひ積極的に推進をしていただきたいということと、平成元年七月二十一日に地域改善対策協議会会長談話があって、今後における地域改善対策問題についていろいろ述べていることがあります。これを尊重して進めていただきたいと思うのですが、一言お聞かせいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 地域改善対策問題につきましては、あと二年で例の財政特例法が終了することになっております。その後の問題についてどのように対処していくか、これらの問題をめぐりまして、協議会を再開してはと考えて、今いろいろと検討中でございます。
○上原委員 ありがとうございました。終わります。
○岸田委員長 続いて、竹内勝彦君。
○竹内(勝)委員 限られた時間ですので、総理に質問をいたします。したがいまして、総理が答えられない場合はそのように言っていただければ結構でございます。かわりの人の答弁は、時間の関係で結構でございます。 まず、端的にお伺いいたします。 総理、いよいよ第三次行革審としてスタートさせよう、こうしておるわけでございますけれども、今回のこの委員の任命に当たりましても、これは総理が任命をするわけでございます、もちろん両議院の承認が必要でございますけれども。その中で、今御答弁を聞いておりましても、総理のお考えというものが決まりましたなら考えましょうなどというような、そんな無責任な答弁では、これは今後行革を一生懸命やっていこうとする総理の姿勢に反すると思います。したがいまして、総理、前回は七名でございましたこの委員を今回九名にしようとしておること、これは、例えば消費者だとかあるいは女性だとかいろいろあるでございましょうが、どういう人を念頭に置いてこの委員を任命しようと考えておるのか、まず御答弁ください。
○海部内閣総理大臣 従来より幅が広くなって、そして新しい考え方を持ち込んでいただくような、そんな方々を委員にお願いできたらしたい、こう思っておりますけれども、いずれにしても国会の審議が途中でございますし、まだそれができ上がったわけでもございませんので、それ以上予断と憶測で物を言うことはどうぞここで差し控えさせていただきたいと思います。
○竹内(勝)委員 そのことを言っているのじゃなくて、従来よりということを言いますが、では、従来の人が幅広い考え方じゃなかったのか、こういうことになってしまいますので、総理、そういう言い方はちょっとまずいと思うのですよ。むしろ若手だとか、あるいは消費者重視、こういうことを総理自身あの日米首脳会談のときにも言っておりますし、そういうようなものが念頭にあるのか、人のことでなくていいです。どういうことが念頭にあるのか、こういうことで結構でございます。
○海部内閣総理大臣 私が先ほど申し上げたのもそういうことでございまして、従来の人がという、そういう固定観念で物を言ったわけではございません。従来の御議論の幅よりも広くなる場合もあるでしょうし、また、新しい時代の転換等もあるわけですから、新しい角度での御議論も加えていかなければならぬな、こういう一般的な幅の広さ、奥の深さというものを申し上げたわけであって、そのように御理解をいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 二名ふやして九名にしたのだからという今御質問の趣旨がございました。これまでも九名の委員の時代もありました。今度は海部内閣の本当に三つの柱の一つでございますし、私がたびたび申し上げておりますように集大成的な行革審と考えておりますので、過去の経験等にかんがみまして九名程度の人数が適当であろう、その方が幅広く世論を聞くことができるであろう、こういう考え方で二名をふやしていただいたところでございます。
○竹内(勝)委員 それで総理、会長にどういう人を考えているか、どういうような人がふさわしいのですか。委員じゃなくて、会長に関してでございます。
○海部内閣総理大臣 これは御議論を願うのがあくまで国のことを考えて行政改革をやるという、そういう視点に立って幅広い御議論を願うその会長でありますから、そういったものに関しての見識や御経験、お考え、そういったものをお持ちの方がふさわしい、望ましい、こう考えております。
○竹内(勝)委員 それでは、総理は消費者重視という考え方をお持ちでございます。そういう中で、さらに今までのこの論議を踏まえましても、審議会は透明、公正を守るべきでございます。そして、審議会自身が開かれた行政、こういった範を垂れることが必要である、こういうふうに考えます。 そこで、ちょっと具体的な話になりますが、行政のいわゆる監視役、こういった立場でオンブズマン制度というものがございます。こういうものを地方自治体におきましてはいよいよ取り入れていくところがございますが、我が国の行政の不透明性あるいは不公正、こういったものが指摘される今日でございますので、ぜひこういうオンブズマン法というようなことを国といたしましても考える必要があるのではないか、その点の総理の御見解をお伺いしておきます。
○塩崎国務大臣 いわゆるオンブズマン制度につきましては、臨調、行革審の答申でたびたび取り上げてまいりました。既存苦情制度の活性化とともに、我が国の風土に合った制度の導入について検討しろ、こういうふうに言われているのでございまして、政府といたしましてもその検討について累次の閣議決定を行ってきているところでございます。 今般、川崎にオンブズマン制度が採用されました。これもまた一つの大きな私どもの参考材料になるかと思うのでございますが、これらにつきましては、日本の風土に合うような方向での研究を取り急いで、今度の行革審の審議の中においても強く取り上げて検討していただきたい、こんなふうに考えております。
○竹内(勝)委員 それでは、重ねてお伺いしておきますが、情報公開法、我が党は昨年この問題に関して見解を発表しておりますけれども、こういったものに関しての政府としての今後のお考え方をお伺いしておきたいと思います。
○塩崎国務大臣 情報公開法の問題につきましてもここでたびたび御論議を願ったところでございますし、また、予算委員会でも今回大変議論をされたところでございます。これまで、白書あるいは統計の公開等を通じまして可能な限り行政情報の公開を進めてまいりました。そして窓口を統一いたしまして、この窓口においてどのようにこれを国民の皆様方に利用していただくかということ を進めてまいったところでございます。そして研究会をつくりまして、公開の基準等について今論議をしているところでございます。 これを法律にするといたしますれば、たびたび申し上げておりますように、後でも出てまいるかもわかりませんけれども、プライバシーの問題あるいは公共的な機密の問題、さらにまた、司法制度との関係の問題、これらの問題において相当慎重に検討しなければならない点が多いかと思います。 各国の状況等も私どもは調べてまいっておりますけれども、ともかくも現状の情報公開、情報の提供制度を一層進めていく、そして各省において公開の基準についての統一をできる限り行っていく、こんな方向で進めていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
○竹内(勝)委員 答弁はできるだけ簡単に、簡潔にお願いしたいと思います。 そこで、全般的なこととしてお伺いしておきますが、今日大きく肥大化した、硬直した我が国のこの行政組織、根本から見直していかなければならぬ。また、国際化、情報化、高齢化、価値観の多様化、こういうものに適合したいわゆる新しい行政システムの確立が求められておるわけでございますけれども、それはまた、国家百年の大計そのものの枠組みの変更が問われていることでもあるわけでございます。私は、それを産業経済優先型の行政から生活創造、いわゆる生活優先型の行政への行政の大転換、すなわち生活者のための行政改革の断行であると考えますが、その点の総理の御見解をお伺いしておきたいと思います。
○海部内閣総理大臣 端的にお答えしますと、結論部分は全くそのとおりでございます。国民のために行政はあるわけでありますから、すべての国民生活の質を高めていくために、また国民に理解と納得と協力をしてもらわなければ、いろいろな行政改革も定着していかないわけでありますから、私も国民のために、言葉をかえて言えば消費者のために、生活者のためにということにも相なります。そのように考えております。
○竹内(勝)委員 そこで、この改革の目標についてお伺いしておきたいわけでございますが、六十二年にスタートしたこの新行革審、これは最終答申で内外無差別の公正な社会を目指すことを今後の改革の主テーマに据えるべきだ、こう提起しておるわけです。他国の企業の参入に門戸を広げ、日本独特の各種の規制を撤廃していかなければならない。規制の多くは政治、官僚、業界の相互依存の土壌に生まれたものであり、規制見直しの改革はこの土壌にメスを入れることになると思うわけでございますが、この背景の中で第三次行革審をどのように目標設定していかれるのか、もう一度御答弁ください。
○塩崎国務大臣 ただいま委員御指摘のような方向での内外無差別の公正な社会、これを目指す方向は第二次答申で明らかにされております。私どもは、これをまた最大の目標といたしまして、この第三次行革審で御審議を願いたいと思っております。 特に、開かれた方向の一つとして、私は、ここでもたびたび申し上げておりますけれども、日米構造協議に示唆された問題点等は、内外に無差別の公正な社会を形成するための行政改革として、相当な参考資料として重視すべきものだと考えております。
○竹内(勝)委員 今、日米構造協議の話が出ましたが、この中におきましても、アメリカとしてはこの最終答申後もその実現のフォローアップをする機関を設置すべきである、こういうことを要望しているやに伺っております。 そこで、行革に関していよいよ第三次をスタートさせようとしておるときでございます。昭和五十六年にいわゆる土光臨調という形でスタートして既に九年、いよいよ第三次をスタートさせようとしている。総理、私考えるのですが、具体的に実践していく、そういう面に関して、例えば本院に行革特別委員会や行革調査会といったようなものを設ける必要があるのではないか。ぜひその意欲をお伺いしておきたいと思います。
○海部内閣総理大臣 院のお決めになることにつきましては、各党各会派間でお話し合いをいただき、お決めをいただくべきことだと考えますが、私も、院に設置されました行革特別委員会があったということをよく承知しておりますし、私もその理事の一人として頑張ったことも思い出しておりますので、院の御決定に政府は従っていきたいと思います。
○竹内(勝)委員 そこでお伺いしておきますが、自由経済の総合自立調整力によって国民生活は守られつつ経済は発展する、これが自由主義のよって立つところであろうかと思うわけでございます。「我が国の経済力が世界有数のものとなり、個人・企業を通じ民間部門が自立能力を高め、内外の問題に主体的に取り組み得る活力に溢れた社会経済活動の担い手となってきている今日、これら公的規制がかえって、我が国経済社会の発展の原動力である民間部門の活力発揮の妨げとなる面も生じてきている。」このように公的規制緩和に関する答申におきましてもるる述べられておるとおりでございます。ここで、総理のお考え方としていわゆる許認可の問題をどのように考えておるか、基本姿勢をお伺いしておきたいと思います。
○塩崎国務大臣 公的規制の緩和の問題につきましては第二次行革審の最終答申で実質的な半減という方向で目標が掲げられております。私どもは、この方向に進めて、今委員おっしゃったように民間経済が伸び伸びと発展するような方向で行きたい。特に、経済的な規制と社会的な規制がございますが、そのうちでも経済的な規制はまさしく民間経済を伸ばすためにできる限り緩和していく方向でやっていかなければならないと考えているところでございますし、たびたび引用するわけでございますが、日米構造協議の中にもその点が多分に示唆されていると考えておりますし、これを参考にしていきたいと思っております。
○竹内(勝)委員 総理も御承知かと思いますが、例えばタクシーの問題一つを取り上げてみましても、待てど暮らせどタクシーが来ない。夜中に我が家へ帰ろうとしても、ずらずらと並んでいてタクシーは来ない。ところが、タクシーがあり余っているところは幾らでもあり余っている。こういう実態は御承知だと思います。 私は京都でございますが、京都の市内は一律の料金でございます。それが市内を離れても実はつながっているのです。例えば京都におきましても伏見区と宇治、城陽はつながっております。そのほかの例もございますが、全く同じ生活エリアです。ところが、宇治市では料金が変わってくる。そしてまたタクシーの数が少ない等々、いろいろと問題点があることは確かでございます。 そのほか、例えばユニークな案を出して、路線タクシーだとか、あるいは過疎地の住民の足を守るための乗り合い路線タクシーといったものを計画したところ、これは認められなかったというような例がある。この問題に関しても、許可制ではなくて届け出制で十分ではないかという意見もあるわけでございますが、率直な御意見をお伺いしておきたいと思います。
○塩崎国務大臣 先ほど民間経済を伸び伸びと伸長させるためには、規制は、特に経済規制はできる限り緩和していくべきであるということを申しました。しかし、その経済規制の中にも弱者、特に消費者を保護するための規制、許可制度等もございます。今委員のおっしゃったタクシー料金の認可につきまして、一つの方向ではありましょうけれども、これは消費者のための認可制度にもなっている効果があるわけでございます。これらの点は慎重に検討しなければいけない、私はこんなふうに考えております。
○竹内(勝)委員 その反面、消費者が非常に困っている。待っていてもタクシーが来ない。東京でもそうですね。地域によって非常に偏っている。このような状況を解消するためにぜひ御理解をいただきたいと思います。これは答弁は結構でございます。 そこで、総理にお伺いしておきますが、政治改 革に関しまして、選挙制度の問題やらいろいろと含まれておりますけれども、総理はかねてより不退転の決意、こういうように言っておりますが、この不退転の決意というものはどういうように考えておるのか、その辺をもうちょっと具体的に御答弁いただきたいと思います。
○海部内閣総理大臣 政治改革の問題につきましては、国民の信頼を確立するために、これは政治家一人一人がみずから政治倫理を立てていく、これに尽きるわけでありますけれども、しかし、大きな全体の制度、仕組みなどを考えてみますと、その中において改革をしていかなければならぬ問題点がたくさんあると私は受けとめております。したがいまして、この政治改革をして国民の信頼を取り戻すということ、これは私に時代が与えられた使命であると厳しく受けとめてこの問題には取り組んでいかなければならない、私はこう決意をしておるところであります。 具体的な問題については極めて時間もかかりますので要点だけにさせていただきますけれども、自由民主党は政治改革大綱というものをお示しをいたしました。その中に具体的にいろいろな政治改革が挙げられておりますが、その一つは、政治と政治資金の関係は、政策本位の、政党本位の選挙制度や日常の政治行動を行うようにして資金の透明性というものをもっと明らかにすること、これが強く述べられておりました。また、政府の選挙制度審議会から示されております問題点は、詳しく報道されておりますとおり、政治資金の問題、それに伴う政党法の問題、同時に選挙の制度、仕組みの問題について第一次の答申はいただき、引き続いて次の答申も近くいただくことになっておりますので、それらの指摘される内容を踏まえて各党各会派にも積極的な御論議をいただきたい、こう思っております。審議会には野党の皆さんも御出席をいただいてそれぞれのお立場の御意見をお述べいただけるようになったわけでありますから、私はそういった議論のかみ合わせを大切に尊重しながら、政府としてはこれが一歩二歩前進していくようにできるだけ頑張っていきたいと思っておるところでございます。
○竹内(勝)委員 プライバシーという問題に関して一点だけお伺いしておきます。 先般、旧三井銀行、現在太陽神戸三井銀行、あるいは三菱銀行、この預金者情報がそれぞれ都内の名簿業者に流れた、こういうことが表面化されました。本院におきましても、六十三年十二月、行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護、いわゆる公的部門に関しましての情報保護についていろいろと論議が行われた中で、問題点は幾つもございますが、しかし、とにもかくにも公的機関に関しましての、さらに電子計算処理にかかわりましての個人情報保護という法律はスタートしたわけでございます。 そこで、もうぜひ急がなければなりません。時間でございますが、これで終わりますのでこの問題だけ御答弁いただきたいと思いますが、特に民間の部門のプライバシー保護、この対策を早急に行うべきである、このように考えますが、御所見をお伺いしておきたいと思います。
○岸田委員長 塩崎長官。簡潔にお願いいたします。
○塩崎国務大臣 委員御指摘のように、国の保有する個人情報につきましては、一昨年総務庁におきまして個人情報保護法を提案申し上げて御制定をいただいたところでございます。今委員御指摘の、民間部門の持っておりますところの個人情報について、各省は、現在法律がございませんけれども、いろいろと指針等を出して指導しておりますが、あのような事件がありましたことを考えますと、これは早急に検討していきたいと考えておるところでございます。
○竹内(勝)委員 終わります。
○岸田委員長 続いて、三浦久君。お願いいたします。
○三浦委員 まず、総理にお伺いいたします。地球環境保全の問題でございます。 総理は、昨年九月の東京会議、ここでごあいさつされていますね。そこでは、「地球の環境問題は、人類はもとより地球上の生きとし生けるものにとって、その生存の基盤を掘り崩す重大な脅威となりつつあります。」こういうふうにお述べになっておられます。また、今国会の施政方針演説、ここでも「環境保全のための努力を着実に進め、世界的規模での取り組みへと結実させてまいります。」こういうように、地球環境保全の問題については非常に重視している、そういう決意をお述べになっていらっしゃるわけですね。これはもちろん、奇跡の星というふうに言われているかけがえのないこの地球、この地球の環境を保全するということが人類の死活に関する問題なんだ、そういう御認識のもとに発言をされているのだと私は思います。七月九日からヒューストン・サミットが行われますが、ここでもこの地球環境の保全というものは一つの主要な議題になるというふうに言われておるわけですね。そういう意味で、この地球環境保全問題についての今後の取り組み方について、総理の御見解をお尋ねいたしたいというふうに思います。
○海部内閣総理大臣 御指摘いただきましたように、事あるごとに地球環境の問題を私が取り上げておりますのも、水や空気には国境がございませんので、それぞれの国だけが小ぢんまりと、自分の国だけはいいんですよと言っておるだけでは地球環境問題は片づきませんから、これはグローバルに取り上げなければならぬ問題だと私は認識しております。同時にまた、簡単に言えば今まで想像しなかったような、例えばオゾンホールの問題なんかも、一昔前には余り話題にもならなかったものが日本の南極観測隊の忠鉢隊員がオゾンホールのことを指摘して以来、その保護の問題はもう世界的、地球的規模で取り組まなければならないテーマにだんだんなってきております。 ですから、去年の東京会議なんかでも、世界の学者の持っておる知識とか予見を集めて、さらに情報を交換し合いながら、この問題の重要性に今本当に真剣に世界的規模で取り組んでいかないと、取り返しのつかないことになってしまったら地球全体にとって大きな損失でありますから、そのような認識と角度に立って、地球環境の問題には日本はできるだけ積極的に協力をしていかなければならない、私はこう考えております。
○三浦委員 総理の御決意のとおりだと思うのです。しかし、総理の御決意にもかかわらず、非常に残念ながら、国際社会でもって日本は地球環境保全について消極的であるという評価を受けているんですね。 例えば、地球温暖化の原因というのは、大気中に排出されるいわゆる温室効果ガスと言われている二酸化炭素、これは炭酸ガスのことですが、あと、メタンガス、フロンガス、亜酸化窒素等々であります。その中でも現在温室化効果の一番大きいものは二酸化炭素ですね。それで、この二酸化炭素の凍結、削減という問題が今非常に大きな問題になって、次から次へと国際的な会議が開かれているわけであります。 環境庁がお出しになった「みんなで考えよう地球の温暖化」、こういう冊子がありますが、これによりましても、地球の急激な温暖化によって世界は今の世界と別の世界になる、こういうように述べられているのです。これは大変詳しく書かれてあります。その影響というのは、海面の上昇であるとか生態系の変化であるとかさまざまな面に及んでおるわけです。ですから、早急にこの温室効果ガスの安定化ないし削減というものを実行しなければならないわけであります。 御承知のとおり、昨年の十一月にオランダのノールトベイクで大気汚染と気候変動に関する閣僚会議が開かれました。そうしてこの会議ではノールトベイク宣言が採択をされて、二酸化炭素の排出抑制について、多くの先進国は二酸化炭素の安定化を遅くとも二〇〇〇年までに達成する、こういうことに合意をいたしております。 しかし、議長国オランダの環境大臣が会議で提案をいたしました二〇〇五年までに二酸化炭素の排出量を二〇%削減するという提案は、各国の合 意を得られなかったわけであります。報道によりますと、オランダのネイペルス環境大臣が記者会見でオランダの提案に反対したのはどこの国かと聞かれまして、日本と米国だというふうに答えたと言われているのです。そして現地の報道でも、いわゆる二酸化炭素の排出規制については日本は非常に消極的である、こういう報道が毎日なされたというふうに言われておるわけであります。 そして、ついこの間、六月の十一日から気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCCというものがイギリスのロンドンで開かれております。この会議は、温暖化対策として最も重要な課題である炭酸ガスの削減目標の設定というものを中心に議論をされているわけです。もう総理も御承知だと思いますが、このIPCCというのは、温室効果ガス増加問題で国際的取り組みを協議するため、一九八八年に国連環境計画いわゆるUNEPと世界気象機関WMOが専門家を集めて設置したものであります。そして八月にはその報告書がまとめられます。そしてその後、この報告書が国際的な条約締結交渉の土台になるもので、この現在行われているIPCCの会議というのは極めて大切な会議なんです。 ところが、日本は、この会議に日本の国としての統一した見解を持って出席することができない、こういう状況であります。それは、環境庁と通産省の見解が異なっているからであります。これはことし四月のホワイトハウス会議のときと全く同じなんです。環境庁は、二〇〇〇年までに炭酸ガスの排出規制は可能、こういう考え方を持っておられます。この冊子にも書かれています。ところが通産省は、経済成長が大きく落ち込んで凍結は無理だ、ノールトベイク宣言で決められたことは無理だ、こういうことを言っておられるわけなんですね。 ここに、ことしの四月に通産省がつくった「先進国のC02排出量抑制が世界経済に与える影響分析について」という資料があります。これによると、例えば二〇〇〇年で二酸化炭素を安定化すると、今二・八%の経済成長率が一・四%、半分になってしまうとか、そういう否定的なことばかり言っているわけですね。これですから政府の統一見解ができないのですよ。ですから私は、こういうIPCCというような重要な会議に政府の統一見解を持って、一つの提案を持って参加できないというようなことは非常に不見識な事態だ、憂慮すべき事態だというふうに思わざるを得ないわけであります。 総理は、施政方針演説の中でも、今もおっしゃいましたけれども、地球環境の保全については国際的な協力が必要なんだということを繰り返しおっしゃっているわけですよ。すると、こういう国際協力をまさに日本自身がぶち壊している、そういう結果になるのではないでしょうか。そういう意味では総理の指導力が今問われているのではないかと私は思うのですが、その点について総理の御見解をお尋ねいたしたいと思います。
○海部内閣総理大臣 政府は、地球環境保全に関する極めて重要な問題意識を持っておりますから、関係閣僚会議も設置してございますし、また地球環境問題担当国務大臣というのも任命をいたしまして、環境問題についてはきちっと話し合いをまとめてやっております。 また、今いろいろ御指摘になりましたけれども、地球環境保全に関する東京会議を開催したことは御指摘のとおりでありますし、また、オランダで開かれた環境大臣会議においても、関係諸国間で意見が大きく分かれたと承知をいたしておりますが、C02の抑制問題について建設的な対案を提示することにより、コンセンサスの形成に終始積極的に役割を果たしてきたと私は考えておりますし、去る四月に開催されたホワイトハウス会議においても、政府代表の環境庁長官から、可能な対策から直ちに行動を始めることが必要であること、経済成長を損なうことなく環境政策を推進することは可能であるということを述べて、同会議にも参加をし積極的に貢献をしておるところであります。 そして最後に御指摘の、IPCCに臨めないではないかというような御懸念の表明がございましたけれども、このIPCCというのは国際的な取り組みをするために必要な機関だと思っておりますし、また、地球温暖化問題は先ほども申し上げたように大事なことであって、科学的な知見、環境、経済に与える影響及び対策戦略について総合的に検討する唯一の政府間のパネルでありまして、ことしの秋から交渉が予定されておる気候変動に関する枠組み条約の内容の基礎となるものでありますから、我が国としても、従来から作業部会の副議長を務めるなどして同パネルの活動には国として積極的に参加をし貢献もしておるところでございますが、今後一層これらの問題については我々も積極的に協力をしていきたい、こう考えております。
○岸田委員長 三浦委員、時間が終了いたしました。
○三浦委員 時間がありませんので、また次の機会にいたしたいと思います。
○岸田委員長 続いて、和田一仁君にお願いします。
○和田(一)委員 総理質問の機会がございましたので、本来ならば国際問題等を伺いたいのですが、これはあすの外務委員会に回させていただいて、きょうは行革一本で総理にひとつお尋ねしたいと思います。 時間が非常に限られましたので簡潔にお尋ねいたしますけれども、私どもは行革与党というような立場から、自分らで行革推進にも努力をしてきたつもりでございまして、九年前に臨調ができたのも我が党の長年の主張からであるというふうに自負しているくらいでございます。国鉄の民営化、三公社の民営化などもそのことの結果として実現したと考えております。けれども、未達成の課題は非常に多い。このことは先般の行革審の最終答申にも述べられております。総理も、先ほど行革はいまだ道半ばであるというふうにお答えがございました。私は、道半ばというよりもこれからが正念場だ、こういうふうに考えておるわけでございます。税金のむだ遣いをやめて効率的な小さい政府を目指すということのためには、ここで本当にしっかりやらないといけない課題がいっぱいあると思うのですね。今、行革道半ばとはいいながらも、問題はまだまだいっぱい残っている。大きく言って、一つには国から地方への権限委譲の問題、それからいま一つは規制緩和への推進がまだ十分でないという点、それから三つ目には中央省庁のあり方、統廃合、いわゆるスクラップ・アンド・ビルドぐらいなそういう姿勢に対してまだまだ不十分である、こんなふうに考えております。 こういうことを思いまして、もう一回、日本がこれから平和で活力のある、経済としても力を持った国として国際社会の中で貢献していこう、こういうことでございますならば、そういう国づくりのために新しく設置される第三次のこの行革審にどのような期待をかけて、どのような使命と目標をここで指示しようとされているのか、総理の基本的なお考えをまずお聞きしたいと思います。
○海部内閣総理大臣 行政改革にわたっていろいろな段階でそれぞれ御理解と御協力をいただいてきましたことは、私も日ごろからよく承知をして感謝をいたしておりますし、同時に、道半ばであって今後さらに一層行政改革を進めていかなければならぬという御意見にも、私は、先ほど率直に表明したとおりでございます。中央と地方にわたる権限委譲の問題とか、あるいは規制の緩和によって活力を取り戻して、活力を持って、それは国民生活を真に豊かなものに、質的に高いものにしていくにはどうしたらいいのか、規制緩和のみならずもっとほかにいろいろあるならば、いろいろなことも御指摘をいただきながら国際社会の中において十分貢献していくことのできる日本になっていかなければならない、こういう最終目標を描きながら今度の行革審もお願いをしたいと思っておるところでございます。
○和田(一)委員 では、私三つほど申し上げた中で、規制緩和について一つだけもう一回お尋ねいたします。 先ほども長官の方からも指摘されておりましたが、日米構造協議でいろいろなことが指摘されております。自由な社会で、開かれた経済で市場メカニズムが働くということを尊重するお立場からいえば、自由、公正なそういうシステムが基本になければいけない、こういうことを指摘されているわけですね。そのためにいろいろな規制がもっと緩和されなければいけない。日米構造協議のために次の第三次行革というものを置こうとしているのか、この圧力があったのか、政策上必要と認めたのか、それから、この日米協議に決着をつけさえすればいいと思っているのか、したがって、私が三番目に申し上げた中央省庁等のこういう基本的な問題などは余り重視していないのか、この点について簡単にお答えをいただきたい。
○海部内閣総理大臣 簡単に、率直に申し上げさせていただきますが、日米構造協議というのは、昨年の夏からお互いに認識を示し合ってやろうということですが、私どもが構造改善をしなければならぬと自発的に考えて、例えば御承知の前川レポートなどに見られますように、もう数年も前から取り組んできておることでございますから、ちょうど日米構造協議のテーマと重ね絵のように合わせれば合致する点が非常にあるわけですが、そうではなくて、その前から国の生活の質を高めるために、また開かれた市場にするために努力をしておるテーマである、私はこのように理解をしております。
○和田(一)委員 それでは、やはり中央省庁等の基本的な問題にもこれからきちっと対応していく、こういうことだと理解いたします。 実は先般、各党との党首会談がございまして、その際にも私の方は、一極集中排除を何とかすべきである、もう限界だよ、都市機能ももう麻痺状態である、こういう実態の中から、一極集中排除の一つの提言として国会の移転なども提言したわけでございますけれども、その際総理は、それは超党派の新首都問題懇談会等があるのでそういうところに検討するよう働きかけたいというような御答弁でした。それも結構なんですけれども、私は、政府にもっとこういう問題に対するきちっとした機関を設けてはどうか、こう思うのですね。国土庁長官のもとには首都機能移転問題に関する懇談会、こんなものができているようですし、三全総、四全総計画でも多極分散型国土形成のためのこういうものはあるようでございますけれども、これは何といってもそういうことをやるかやらないかの政治判断というものが非常に大きいウエートを持った課題だと思うのですが、この一極集中に対して、総理は、この行革審を通し、また総理自身、どういうふうな改革をしたらよろしいと考えているか、簡単にお答えいただきたいと思います。
○海部内閣総理大臣 東京の一極集中をできるだけ皆さんの合意のもとに排除していかなければならぬというのは、年来のテーマになっておると思います。多極分散型国土の形成ということでもいろいろ御議論をいただきました。また、私が党首会談で申し上げましたのも、たしか昭和五十年ごろからだったと思いますが、超党派の皆さんで新首都問題調査会という組織もあって、そこでいろいろ御検討願ったこともあり、また、首都機能を移転するということも極めて重要なテーマの一つであるというので、国土庁にそのようなものを設置いたしましていろいろな議論をしておることも、これはそのとおりでございます。いろいろ知恵を出して一極集中を排除する、そしてまた、現に最大の問題になっておる土地問題などについても明るい見通しが立つような施策はないものだろうかといろいろな角度からやっております。今各党の代表の皆さんで御議論の中に、具体的に国会移転の問題をまず政治の場で考えたらどうだ、こういう御指摘もあることには私は非常に注目をさせていただいて、関心を持って眺めておるわけでありますけれども、そういうように何か一つ率先して一極集中の問題解決にきっかけを与えるような対応策が各党の話し合いによって生まれてくることは、極めて注目すべきことであると私は考えておりますし、私もそのようなことを期待しておるわけでございます。
○和田(一)委員 行革審の答申の過程でいろいろなことが聞こえてまいりまして、本来答申で議論をしたことが外されるとか、それは極めて政治的な判断で排除されたとか、あるいは十分な議論もなしに盛り込まれたというような課題もあるやに聞いております。 そこで最後に、時間になりましたので一つだけお聞きしたいのですが、今度の最終答申の中に、いわゆる財投原資の新しい確保のために財投原資債、いわゆる財投債の導入を検討するという答申がございました。これを含めて大蔵省が検討を始めたということがございますが、この新しい制度に対して総理はどのようにお考えになっているか。これは新しい第三の国債につながるものであって、ひょっとやり出すと節度のないことになりかねない、私はこういう懸念も持っておるので、ぜひこれは総理からお聞かせを願いたい。もし十分でなければ、あすのまた税特で私重ねてお尋ねいたしますが、よろしくお願いいたします。
○百崎政府委員 財投債の発行につきまして、最終答申の中で、将来の財投原資が例えば年金の積み立て等で不足するような事態も予想されないわけではございませんので、そういう場合に備えて、財投債の発行も含めてそういった原資の不足に対処するようなことを今から検討しておくべきだ、こういう答申を述べているところでございます。 大蔵省の方で現実にそういった検討が始められているかどうか、そこはちょっと私どもまだ承知いたしておりません。
○和田(一)委員 時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
○岸田委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ─────────────
○岸田委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。植竹繁雄君。
○植竹委員 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました臨時行政改革推進審議会設置法案に対し、賛成の討論を行うものであります。 御承知のとおり、第二臨調発足以来、政府におかれましては、行政改革を国政上の最重要課題の一つとして位置づけ、逐次、具体的施策を実施し、これまでに財政再建の第一段階の達成、三公社の民営化などの成果を上げてきておられ、私は、これらの政府の御努力に対し、心から敬意を表すものであります。 しかしながら、規制緩和の推進、国と地方の関係等に関する改革などを初めとして、なお多くの課題が残されております。本法律案は、このような情勢にかんがみ、国民の理解と協力を得つつ、引き続き行政改革を推進するため、改めて審議機関を設置しようというものでありまして、まことに適切な措置であり、私は本案に心から賛意を表するものであります。委員に清新な人材を広く各界各層から登用し、新しい視点も加えて、行政改革の新たな展開をぜひ図っていただきたいと強く希望する次第であります。 本格的な高齢化社会となる二十一世紀にあっても、活力があり、公正で住みよい福祉社会を築くとともに、世界の平和と発展に貢献するために、政府が行政改革の一層の推進に最大限の努力を払われますよう強く御希望申し上げ、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○岸田委員長 続いて、志賀一夫君。
○志賀(一)委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表し、ただいま政府から提出されております臨時行政改革推進審議会設置法案に対し、反対の討論を行うものであります。 反対の第一は、二次にわたる臨調、行革審に対する厳しい批判に基づくものであります。 内閣は、行政改革、教育改革実現のために、政治戦略として、総理直属の審議会を最大限に活用し、みずからのブレーンを委員や専門委員、参与等に配置して巧みに国民の意識改革を図り、戦後政治の総決算を図る重要な武器として駆使してきたことは、天下周知のところであります。 反対の第二は、臨調にせよ、行革審にせよ、政府と同格もしくは各省の審議会の上に君臨するがごとき錯覚を持ち、立法府の決定した既存の法体系を念頭に置かず、何事をもなし得るがごとき思い上がった姿勢のあったことは、立法府の立場から見て看過できない重大な問題を含んでおります。 しかも、その審議は公開制をとらず、密室主義のもとに行われ、審議会の委員等の人選も、革新側から若干のメンバーを入れるにとどめ、大半は財界、高級官僚のOB等で固め、時に体制側内部で矛盾、対立があったとしても、帰するところ内閣の意向に沿うた隠れみのの役割を果たしてきたと言っても決して過言ではないと考えるのであります。我々は、議会制民主主義の立場から、かかる問題の多い審議会方式は一応この辺でピリオドを打つことが適当であると思うのであります。 以上申し上げましたように、今日、行財政改革は新たな段階を迎えております。従来の延長線上でポスト行革審を隠れみのにすることなく、国会で問題点を十分審議すべきであることを強く要求して、私の反対討論を終わります。(拍手)
○岸田委員長 続いて、竹内勝彦君。
○竹内(勝)委員 私は、公明党・国民会議を代表して、臨時行政改革推進審議会設置法案に対する賛成の討論を行うものであります。 申すまでもなく、社会経済情勢の変化に対応した適正かつ合理的な行政を実現するための行政改革は道半ばであり、エンドレスのものと言えます。そこで、審議会の設置に当たり、以下の点について強く要望をいたします。 一、失われつつある信頼回復を図るためにも、公正で透明な運営に心がけ、会議録を作成し、審議内容を公開するなど、開かれた行政の範を垂れること。 一、委員の人選については、これまでの経緯にとらわれず、若手、女性の起用、経済界中心主義から生活者、消費者代表主義に改めるなどの人心一新を図ること。 一、実現可能性のあることを審議するのではなく、実現すべきことを審議し、その実行は行政の責任であることを明確にすること。 以上の要望をいたし、賛成の討論を終わります。(拍手)
○岸田委員長 続いて、三浦久君。
○三浦委員 私は、日本共産党を代表して、臨時行政改革推進審議会設置法案に反対の討論を行います。 一九八一年の第二臨調発足以来この九年間、臨調行革が国民にもたらしたものは何だったのか。政府は、行革推進のてこにしてきた「増税なき財政再建」に反して、最悪の大衆課税、消費税を国民に押しつけました。年金では、支給開始年齢の後退、保険料の大幅引き上げ、また、医療では、老人医療の有料化に始まり、老人差別の診療報酬制度の導入、国民健康保険料の大幅引き上げ、健康保険の本人十割給付を八割に引き下げるなど、福祉、社会保障制度をずたずたにしてきました。 他方、軍事費は、二兆二千億円から四兆一千億円へと二倍近くに増額し、世界第三位の軍事大国としたのです。大企業の利益も、この十年間で二・七倍にふえています。歴史の事実は、臨調行革路線が、国民を犠牲に軍事優先、大企業奉仕の施策をとってきたことを端的に示しています。 第三次行革審は、第二次行革審の最終答申が国民に痛みが伴うことを覚悟しなければならないと言っていることや、総務庁長官の発言などからも明らかなように、アメリカと一緒になって、日米構造協議に示された課題を中小商工業者や農民に押しつけ、犠牲を強いることは明白です。 臨調路線の総仕上げを図り、二十一世紀に向けて国民に犠牲を一層強いる第三次行革審設置法に断固反対することを表明するとともに、法案の撤回を強く要求して、討論を終わります。
○岸田委員長 続いて、和田一仁君。
○和田(一)委員 私は、民社党を代表して、ただいま議題となっております臨時行政改革推進審議会設置法案に対し、賛成の討論を行うものであります。 民社党は、行革与党をもって任じ、その実現に努めてまいりました。我が党の主張により、九年前には臨時行政調査会が設置され、国鉄、電電の民営化などが実現しましたが、地方分権や民間活力を妨げている中央集権的な権限の国への集中、陳情行政のもとになっている補助金行政、惰性的な中央官庁や地方出先機関のあり方など、根本問題にはほとんどメスが入れられておりません。最終答申自身が指摘しているように、行政改革はいまだ道半ばであります。高度福祉社会を支え、国際社会へ貢献し、世界の平和と発展に貢献して、広く世界の人々から信頼と尊敬を得る国づくりを目指すためにも、行政改革を強力に推進することが必要であります。このための新機関の設置の本法案に賛意を表するものであります。 第三次行革審が、中央省庁や官僚の抵抗や圧力に屈することなく、具体的かつ大胆な行革提言をまとめることを期待して、私の討論を終わります。(拍手)
○岸田委員長 これにて討論は終局いたしました。 ─────────────
○岸田委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、臨時行政改革推進審議会設置法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○岸田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ───────────── 〔報告書は附録に掲載〕 ─────────────
○岸田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十五分散会