土地問題等に関する特別委員会 第7号
- 発言数
- 242 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1990/06/22
会議録
○野呂田委員長 これより会議を開きます。 土地問題及び国土の利用に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渋谷修君。
○渋谷委員 土地問題について質問するということで、本当は土地白書について、つい最近、十九日ですか、閣議に報告されたということで、この件でまず大臣にお話を伺おうと思ったのですが、閣議に出ているということなので――ちょうどうまいぐあいになりました。 それでは、土地白書でございますけれども、十九日に閣議に報告されまして、またそれについてはそれぞれ各紙が評価などをしております。大臣、来たばかりで申しわけないのですが、今度のこの土地白書についての大臣の御見解というか、みずからの評価というか、ぜひ一言まずお伺いをしておきたいと思うのです。
○佐藤国務大臣 お答えいたします。 基本法ができましてから初めての白書でございまして、いろいろな意見がございますが、土地はなぜ上がったかとかその他につきまして、非常に思い切ったメスを入れたということでございまして、一応高く評価しているということでございます。
○渋谷委員 大臣が高く評価されているということですが、新聞の記事を見ますと、具体策には踏み込めなかったとか、あるいは、迫力不足だとか、それぞれの評価がございます。 この白書を見てみますと、情報不足という点はみずから認めているところもあります。これはございますけれども、しかしそれなりに幾つかのデータを示されているというぐあいに思います。今後の議論の上では非常に有効だと思うのですが、この白書全部に触れているわけにはまいりませんけれども、短い質問時間の中でこの点だけはと思う点について議論をしてみたいというぐあいに考えております。 白書の五十九ページですが、「未利用地を保有している者の未利用理由」というのがありまして、当初から利用する意思はなく土地を購入し所有している、この状況について、もちろん表がありますからわかる話でありますが、他の委員の方々にもちょっとわかるようにこれを説明していただけますか。
○藤原(良)政府委員 白書で御紹介しております調査は、「企業の土地取得状況等に関する調査」が一つございます。これは国土庁が昭和四十八年度から毎年度九月ごろ、資本金一億円以上の民間法人を対象に調査票を送付しまして調査しております。調査事項は、土地取引の状況、土地所有の利用、未利用の状況、未利用地の利用予定時期でございます。 そしてもう一つは「土地保有移動調査」というのがございまして、これも四十八年から毎年度九月ごろ、売買による所有権移転登記のあった土地 取引のうちから三百分の一を無作為抽出いたしまして調査をしておるものでございます。調査事は、取引当事者の法人、個人の別、職業、業種、売却、購入理由等でございます。 なお、取引後四年ないし五年経過した時点で買い主の当該土地の利用状況等を隔年で調査しておりまして、白書にございます調査の内容は、まず事業用土地に占める未利用地の割合とその利用予定時期でございますが、六十三調査年度では未利用地の割合が六・二%でございまして、「具体的計画なし」が、この六・二%のうち七八・〇%に上っております。 また、販売用土地に占める未着手土地の割合でございますが、六十三年四五・八%が未着手土地でございまして、そのうち、現在具体的計画がなおないというのが五七・五%でございます。 それと、保有土地についてその後フォローアップしておりますが、例えば法人で土地購入時期が五十九年度で平成元年度の状況を見ますと、未利用のうち「当初から利用する意思なし」ということで保有しておりますのが五〇%に達しておりまして、やはり法人の未利用の土地がかなり多いということでございます。
○渋谷委員 今御説明をいただきましたけれども、土地の購入時期が昭和五十九年から、そして所有状況の調査時期が元年であります。もちろんサンプリング調査でありますから、全数調査ではありません。しかし、これで傾向はわかります。「当初から利用する意思なし」というのが五〇%に達している。比較をいたしますと、土地の購入時期昭和五十年、これから三年後の所有状況の調査時期、五十三年、このときは九%であります。五十二年、五十四年、五十五年、五十七年と、一三%、二四%、一五%、二六%という推移でありますが、この五十九年・元年に参りまして、五〇%の率で、土地は買って持っているけれども、当初から利用する意思がないということで保有しているのであります。これは一体どんなふうに解釈したらいいでしょう。
○藤原(良)政府委員 やはり土地というのが他の資産に比べて、資産保有として非常に有利だという点はあろうかと思います。非常に地価が高騰する中で、金余り、低金利という状況も加わりましてこういう状況になっておるのではないかというふうに理解しております。
○渋谷委員 昨年、土地基本法が成立をいたしました。もちろんこの調査時点とのずれはありますけれども、土地基本法の理念というのは土地の所有から利用へということだと私は理解しておりますが、こういう状況が今後も続く、つまり法人所有にシフトしながら、法人は所有するけれども利用する意思がないということになりますと、まさに土地基本法の意義あるいは存在そのものが疑われる、問われることになりかねないと思うのです。これはいかがですか。
○藤原(良)政府委員 確かに先生御指摘のとおり、基本法では土地については公共の福祉が優先する、また具体的には、所有より利用が重視されなければならないというのを基本理念の非常に重要な柱としております。そういう基本法の精神から申しますと、やはりこういう傾向というのは残念なことだと思っております。今後、いろいろ施策あるいは啓蒙活動を通じながらそういう意識を高めていかなければならない、そういうふうな気持ちでおります。
○渋谷委員 次の質問の前に一言、実は御協力をお願いしたいのでありますが、社会党の新人議員で集まりまして私が幹事長をやっております、先生と呼ばない呼ばせないということをやっておりまして、できましたら委員なり議員なりということで御答弁をいただければありがたいと思います。 そこで、基本法の七条に「事業者の責務」というのがありますね。土地基本法の理念、先ほど申し上げましたようなことがありまして、第七条に「事業者は、土地の利用及び取引に当たっては、土地についての基本理念に従わなければならない。」ということになっております。この理念と今の実情、これについての御見解をいただきたいのですが。
○藤原(良)政府委員 土地取引に関係する法人は、特に金融機関、不動産業者等のデベロッパーその他建設会社等、非常に広範にわたると思います。そういう事業者はやはり土地取引の単位が大きゅうございますし、それだけに社会経済に及ぼす影響が大きいわけでございますので、基本法に定められた所有よりも利用を重視すべきだとか、投機的な取引をしてはならないとか、そういった理念を十分尊重しながら企業活動を行っていただかなければならないのだ、そういうふうに考えております。
○渋谷委員 土地は投機の対象とされてはならないという、もちろん規定もあるわけでありますし、そういう宣言はそれぞれ基本法の中に盛られているわけであります。しかし、この理念を実際に実現をしていく施策なりあるいは制度なりというものを担保しませんと、全くこれは空念仏になる、そういうことになりませんですか。この事業者の責務について、これを具体的にもっと効果的にあらしめるためには今後どのようにしていくおつもりか、その辺についてぜひお聞かせ願いたいのですが。
○藤原(良)政府委員 事業者の責務、その中には金融機関による土地投機等に対する過剰な融資とか、あるいは不動産業者による投機的な取引に対する仲介、あっせん業務、そういった支援的な行為も含まれておるわけです。 そういう事業者に対しまして基本理念を尊重した企業行動をやっていただくというためには、取引規制に我々行政側が直接何らかの形で関与しながら指導させていただくという部分ももちろん重要でございますが、やはりまず、みずから基本法の精神を了として理解していただいて協力していただく、こういうことも非常に大切ではないか、そういうふうに考えております。
○渋谷委員 土地問題についてこれほど世論が実は盛り上がっておりまして、また行政の方もそれなりに努力されている。ところが現実には利用目的なしに土地を保有する、その傾向が増大をする、こういう状況であります。決して制度がないわけじゃない。 例えば遊休土地であるということになりますと、これについての施策も用意されているわけですね。これについて、ちょっと御説明いただけますか。
○藤原(良)政府委員 遊休土地制度は、国土利用計画法上規定されております制度でございまして、これは土地取引が行われました後、要件は一定面積以上になっております、例えば市街化区域では二千平方メートル以上、市街化区域外の都市計画区域内では五千平方メートル以上、都市計画区域外では一万平方メートル以上の取引があった場合には、取引前に届け出なければならないことになっております。 届け出を受けた知事または指定市の市長は、届け出後二年間たってなお有効に利用されていない場合には、その利用あるいは処分について、遊休地だよという旨を通知いたしまして、その通知に基づいて利用、処分計画を出していただくことになっております。 それに基づいて、計画について支障がなければそれでいいわけですし、支障がある場合には計画変更等を指導しながら、指導に従わない場合には勧告する、そういうふうな制度でございます。
○渋谷委員 その制度はもうできてから十数年になるわけでありますけれども、この間の、例えば勧告に行きましたような事例が何件あるか、あるいは未利用地であるということで通知をしたようなケースが一体何件あるか、対象となっておりますそういう面積、それらについてちょっと御説明いただけますか。
○藤原(良)政府委員 この制度の五十五年以降の実績を見ますと、遊休地である旨を通知した実績は、平成元年度まで合計で四十八件でございます。面積にいたしまして五十五・三八ヘクタールであります。 なお、少しつけ加えさせていただきますが、国土利用計画法では、この遊休土地制度によって土地の有効・高度利用を促進しようとしておりますが、なお、税制面では特別土地保有税というのがございます。これは、取得後二年経過しても有効利用されない場合には、土地保有税を重課するという制度でございます。 また、今国会に建設省の方から都市計画法改正案が提案されておりまして、この中でも、これは取引に関係せずに、都市の整備の観点から有効・高度活用を図るべきである、そういうふうな地域につきまして、やはり遊休地の利用を促進する観点から、同じような制度をこの改正案の中で考えておられます。
○渋谷委員 今御説明をいただきましたけれども、例えばこの制度につきましては、遊休土地というのは一体何ぞやということなども含めまして、なかなか有効に機能していないというぐあいに言わざるを得ないと私は思うのです。 あえてここから先の非常に技術的な問題については、きょうは時間がありませんから踏み込みませんけれども、対象とする面積の問題も含めまして、今現状、大都市圏においてはこれほどの大幅な土地の高騰でありますし、そういう意味で言いますと、この制度がもっと機動的に活用できるように変えていくおつもりはありますか。
○藤原(良)政府委員 実は、基本法制定の際に、関連する法律として国土利用計画法の一部改正をお願いしたわけでございます。その際に、地価が上昇しております監視区域内におきます遊休土地制度につきましては、千平方メートルまで面積要件を原則的に引き下げ得る、そういうふうに改正していただきまして、より強力にこの遊休土地制度を活用するという制度にしてございますので、今後その適切な運用を図りながら、この制度をより一層活用していきたいと思っております。 なお、ちょっと言いわけがましくなるわけでございますが、例えば平成元年度におきまして遊休土地の通知をしたのはわずか四件でございます。ただ、そこに至るまでにはかなり行政的な努力をいたしておりまして、例えば取引後二年経過して、この遊休土地であるかどうかの下調べは一万二千五百四十七件について行っておるわけです。それで、その中から既に何らかの利用に供されておる、合格であると認定したものが一万二千十四件でありまして、残りの五百三十三件について何らかのさらに詳細な調査が必要だということで調査を加えております。その中から既に有効かつ適切な利用を促進する必要が明らかにないと、さらにスクリーンにかけられたものが二百十九件でありまして、三百十四件が、これは有効利用を促進しなければいけないんじゃないかというような土地に該当したわけでありますが、さらにいろいろ調べますと、現在、県の方で宅地開発許可を得るべくいろいろ事務を進行させておる最中だとか、あるいはその取得した用地を中心にさらに用地を買い進んでいる最中だとか、さらには周辺住民との調整で非常に時間がかかっておる、そういうもろもろの問題があって、直ちに利用しろと言っても無理なものもございましたし、またそれ以外のものでは、通知には至りませんが、通知されなくても率先して、県の考えに従って利用しますと自主的に協力し、利用された人も相当あるわけです。 そういうことで、制度としてはやはりそれなりの機能を果たしていると私どもは理解しておるわけでございます。
○渋谷委員 それなりの効果を発揮しているというお話でありますけれども、近年の企業が持っておりますあるいは取得する土地の半分もが利用目的なしに所有をしている、こういう国土庁自身が調べましたデータを見ますと、やはりこれはもう少し機動的にそれらが対応できるような制度づくりをしないといけないんではないかなというぐあいに私は思うわけです。 千平米ということでありますけれども、さらにこの辺はきめ細かに、もちろん利用計画との関連がありますから、制度上さらに担保しなければならない問題がありますけれども、この未利用地の問題については、ぜひもう少しきめ細かな対策がとれるように御研究をいただきたいというぐあいに思います。 それにいたしましても、利用目的なしに土地を保有するということは、明らかにこれは値上がり待ちでしょう。有利な財産として土地を保有するという意思が明らかだと私は思うのですね。これはいずれ転売するという目的を持って保有している限り投機と考えざるを得ないというぐあいに私は思うのですが、もちろん基本法の中にも、土地を投機の対象としてはならないという表記があるわけでありますけれども、この投機というものは一体どんなふうに定義されておられるのか、またこの投機という問題について、基本法にそういう一条はありますけれども、どう対処されるのか、それについてお答えをいただきたいと思います。
○藤原(良)政府委員 当初から利用する意思なしとするものはすべて投機かどうかというのは、さらにもう少し検討する必要があろうかと思いますが、基本法で土地は投機の対象とされてはならないということになっておりますが、私ども投機的取引と申しますのは、将来他に転売して、その間における地価の上昇による価格差益を得ることを目的として行われる取引はすべて投機的取引というふうに理解しておるわけでございます。 そういった投機的取引を抑制するための方策といたしましては、例えば監視区域制度等の土地取引に対する規制措置でございまして、この規制措置を厳正的確に運用するということが一つあろうかと思います。例えば、監視区域の指定状況、運用状況の総点検を現在やっておりますし、またその監視区域の運用指針、いわゆるガイドラインを策定しまして、先般知事等に通達したところでありますが、こういう取引規制の強化がございます。 さらには、金融に関しましては、土地関連融資の適正化のために個別銀行に対して大蔵省から特別ヒアリングをずっとやってきておりますが、最近では不動産向け貸し出し額の増勢を全体の増勢の範囲内に抑えるという、いわゆる総量抑制指導等も行っております。これ等も投機的取引抑制の方策の一つだと思います。 さらに、六十二年十月から税制改正し施行していただいております超短期重課制度等の土地税制の活用、これは取得後利用することなく二年以内に転売した場合には投機的取引と認定して超重課制度を課しておるわけですが、こういう税制も投機抑制対策の強力な武器だと考えております。 さらには、基本理念の精神をより一層普及啓蒙に努める、そういったいろいろな方策を講じながら投機的取引の抑制に努めてまいりたい、そういうふうに考えております。
○渋谷委員 投機といいますのは今おっしゃったようなこと、これはこれでよくわかるわけでありますけれども、短期であろうと長期であろうと、つまり、十年であろうと二十年保有しようと、これが明らかに土地の値上がり待ちで保有をするということについては投機と考えるべきだというぐあいに私は思うわけです。 大臣の所信表明の中などにもありますけれども、投機の対象としてはならない、あるいは投機を抑止していかなければいけない、こう書いてあるわけですけれども、土地を投機の対象にするということは他の国では経済犯罪というような国もあるわけですね。私は、今の土地の高騰というのは、まさに投機を背景にして起きているというぐあいに考えるわけですが、その意味でいえば、土地を転売してもうける、そういうことを目的にして土地を取得することは経済犯罪だ、そのくらいの、つまり具体的に制度をつくるとか経済罰を設けるとかそういうことではなくて、そういう基本認識がないと、土地対策としてこれから示される幾つかの政策あるいは税制面で一貫性がとれない、強力な政策が打ち出せないというぐあいに思うわけですが、この点については、大臣、どんなふうにお考えになりますか。
○佐藤国務大臣 お答えいたします。 実は、今の土地対策につきまして一番基本は、土地神話をどうしてなくするかだ、こう私は思っております。だから、結局今のような、土地を持てば非常に有利である、こういう状態が続く限り同じ状態が続く、こう思っています。 今度の場合の投機的土地買いなどにつきましては、やはり一つは金融が非常に緩和しておるという基本があると思いますが、特に現在国土庁が政府税調小委員会にもお願いしたようなことで、税制上におきましてまず土地の資産としての有利性を減殺する、あるいは個人と法人との税負担の公平を期するとか、そんな形の税制をしたり、各譲渡、保有、土地の取得、そういう形の中に積極的に税制を見直して適切な税を取る、こんな形で土地の資産としての有利性を減殺するということを基本的にやらないと、そういう点はなかなか直らない、こういうふうに考えているわけでございます。 実は、私は国土庁長官になりましてから土地局長といろいろ話をしまして、遊休土地につきましていろいろ勉強しました。その際に、実は長いのは十年、二十年にわたって遊休地である土地を持っている企業もある。また、実は東京をヘリコプターで見てまいりましたときに、特に法人の低・未利用地が非常に多いわけですが、この低・未利用地の解釈がなかなか難しいわけです。 そんなこともございまして、遊休地の判断もかなり厳しい点があるわけですが、私は、基本的にはそのようなことで、特に土地を持っても損するんだ、土地神話を崩す、これをやればそういう点もなくなるのじゃないかということでございまして、土地政策全般につきましてはそういう考えで進めたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○渋谷委員 今大臣のお話を伺っていて思い出したのですが、ここに皆さんも御存じの資料がありまして、「大都市及びその周辺を中心とする土地需給の不均衡とこれに起因する地価の高騰は、特に最近において経済問題という以上に社会的な問題を生みつつあり、しかも、問題は日を追って深刻化し、これが解決のための施策のすみやかな実施が強く要望されている。」 さらに、もう一つですね。「従来に例をみない金融緩和を背景として、法人の土地取得が顕著となるに及んで、これが地価高騰に拍車をかけ国民の住宅取得についての希望の実現を阻んでいるとの社会的批判が強まり、何らかの規制措置を期待する世論が著しく高まっている。」 これは、いつの時点の文書だと思いますか、大臣。
○藤原(良)政府委員 私も、いつの時点のものかよく存じ上げないのですが、とにかく戦後だけでも、三十年代後半、四十年代の後半、そして現在、非常に大きな異常な高騰を経験しておるわけでございます。いずれの時期にもそれぞれ、これはもう大変だということで、いろいろ施策を講じてきた。遺憾ながら現在なおその地価高騰が鎮静化せず、地方都市にも波及しておるわけですから、やはりそういう事態に対しては、今委員が読み上げられたような気持ちで対応しないといけないと思います。
○渋谷委員 もう大臣も嫌になるほど同じ話を答弁してきたでしょう、予算委員会であれ、この土地特であれ。 これは昭和四十三年と四十八年の文書です。この二十年間、政治家は一体何をやってきたのかと言われるのは当たり前の話でしょう。もちろん、行政もそうです。戦後、三度にわたって土地の高騰を経験しながら、あるいは前回の昭和四十八年には、金融が一つの大きな原因になっているということを明らかにしている。その経験がありながら、今回また金融緩和や金利の低下という状況の中で、この投機を許し土地の高騰を許してきた。 本会議場で時々私はやじを飛ばしていますけれども、あれは趣味でやじを飛ばしているのじゃないのですよ。総理大臣や大蔵大臣が出てきまして、最近土地が高騰してサラリーマンが家も買えない、そのとおりですよね。だけれども、大臣、土地の高騰は、雷様が鳴ったとか台風が来ましたとかいう自然災害ですか。まさに人為的なものでしょう。しかも、二十年前と同じ状況ですよ。 先ほど、大臣の答弁を聞いて私は思ったのです。未利用地をどうやって定義しますか、難しい。そういう堂々めぐりの議論をしていたのでは前へ進まないでしょうということで、投機をどう定義するのか、どうやって防ぐのかという具体策についての御答弁を実はお願いしているわけです。議事録を読めば今のような答弁はそれこそ繰り返し出てくる話じゃありませんか。それじゃ時間のむだですよ。ここに皆さん忙しい中集まってもらって同じ答弁を繰り返すのだったら、時間のむだです。そんなことを踏まえながら、ひとつ大臣、御見解をいただきたいのですが。
○佐藤国務大臣 お答えします。 今度は、今までと二つの点が違うと思います。一つは、土地基本法ができた。もう一つは、海部内閣の最重要課題としまして、昨年暮れに土地対策関係閣僚会議を開きまして、十項目の重点事項を決めまして、政府・与党一体となって、特に各党派を超えまして一体となって土地問題に取り組んでいる、これが基本的に違うと思います。 そんなことでございまして、今私が申し上げましたのは、その元凶をどうして切るかということは、土地の資産としての有利性をどう減殺するか、土地を持てば損をするのだ、こういうような形をつくると今の状態はなくなる、こんなことで申し上げたわけでございます。
○渋谷委員 そういう話も繰り返しやってきているわけでしょう。土地の神話をどうやって崩すかということはちまたでも議論しておりますし、この間長く議論してきた話です。 私は、投機というものについては、経済犯罪だという認識を持つべきだというぐあいに思うのです。そういうぐあいに持てば、それに加担する金融というのは共犯なんですよ。そうでしょう。もちろん、金融政策というのは何も土地対策だけで打ち出すわけではありません、経済対策の中でやる話ですけれども、これと土地の高騰が密接に関連しているということは、この間の経過あるいは経験で明らかなわけでありますから、いわば企業本来の事業活動を評価して融資するということではなくて、まさに土地を持っている、そのことを信用担保にして金を貸す。果ては金融緩和の中で、企業に借りる力がなくても、あそこにいい土地がある、その土地を買いなさい、金はこちらから貸してやるという話になったのでは、これは共犯を通り越して主犯になりかかっているではありませんか。 そういう点から、まさに土地の投機というのは抑止するとかなんとかという話じゃない、国民経済を破壊する経済犯罪だ、そういう意識の中で具体的な施策を打ち出していくべきだと思うのです。 大臣、ひとつ御答弁をお願いします。
○佐藤国務大臣 今、先生のおっしゃる意味はよくわかります。そういう形の中に、今までと同じじゃないかと言いますが、今までとは基本的に違うのは、先ほど申し上げた二点ということでございまして、全力を挙げてやっております。 以上でございます。
○渋谷委員 それでは、後、準備しているものがあるものですから、できる限り答弁は短目にお願いしますが、例えば、監視区域を広げておりますけれども、年間に二〇%、三〇%値上がりしているのに監視区域に入ってないところがあるでしょう。どうぞ。
○藤原(良)政府委員 確かにございます。それで、監視区域が後手に回らないように公共団体を指導しておるところでありまして、先般も運用方針を通達すると同時に、総点検を行ったわけであります。 その中で、一〇%程度上がっている市町村が百幾つございました。また二〇%ぐらい上がっておるものも、ちょっと手元にはすぐ出てきませんが、たしか百ぐらいの市区町村がございまして、総点検の結果、今までに半分ぐらいは監視区域に 急遽指定した、あるいは指定を強化した、そういうふうな状況になっております。
○渋谷委員 大臣、そういう状況ですよ。今までとは違うと言ったって、実際に手おくれでどんどん土地が上がっている。監視制度がありながらそういう状況を許しているという現実があるじゃないですか。今こういう状況で、投機が犯罪だということであれば、全国土を監視区域にして、百平米なんという対象面積は取っ払って、それなりの対策ができるまでの間、少なくとも全取引について緊急に三年なり五年なりは監視をきちんとするべきだ、取引はすべて届け出制にするべきだ、そのくらいの姿勢を持たなければ、今までとは違うなどということは言えないと私は思いますよ。 つまりそれは、なぜそうするかというと、先ほど言いました投機は経済犯罪だという考え方があればできるのです。そういう国民認識を持たせればできるのですよ。抑止しましょうなんというそういうなまぬるい話では、とてもそういう強い、一貫性のある政策は打ち出せないと私は思う。大臣、いかがですか。
○佐藤国務大臣 そんなことで、先ほど実は局長が答弁しましたけれども、したがって若干後手に回るようなこともございますが、民間の知恵と力と利潤追求にはなかなか役所がついていけない点がある。そんなことでございまして、今度は六月十一日にガイドラインを設定しまして、一〇%値上がりなら監視区域に指定する、二〇%値上がりになれば届け出面積を百平米にするということにいたします。 それからもう一つは、金融の貸し出し総量規制でございまして……(渋谷委員「それはいいです」と呼ぶ)そうですか。そういうことでございます。
○渋谷委員 申しわけありません。金融の話をしておりますと長くなりますので、それはまた別にしましょう。 いずれにしても、そういう観点からやるべきだ。監視制度についても結局は事態を見ながら後から手を打っていかざるを得ない。後追いになるなと言う方があるいは無理かもしれません。しかし、今こういう状況になっている以上、ちょっと大げさな言い方かもしれませんけれども、土地戒厳令みたいなものを出してやるぐらいの姿勢を行政が見せませんと、二十年前と同じ議論をここで繰り返しているようでは、国民の政治不信やあるいは行政不信というものは高まらざるを得ないと私は思うわけです。 先ほど来からの議論がありますが、なぜ企業が土地の投機に走るか、あるいは土地の所有に走るか、いろいろな理由があろうかと思いますが、企業だけの責任じゃない、企業に土地を持てと支援をしてきた税制があると私は思うのです。これは一つの原因ですよ、全部じゃありません。 例えば、個人の居住用資産の買いかえ制度について、これはどういう目的でつくられて、どういう理由で廃止されましたか。大蔵省。
○河上説明員 お答えいたします。 居住用財産の買いかえの特例制度についてでございますが、この制度につきましては、長期にわたりまして生活の根拠とされてきた居住用財産をライフサイクルに応じて住みかえる、こういった事情に配慮するということで、昭和五十七年度の税制改正で創設されたものでございます。 委員御承知のとおり、この制度につきましては、今回の地価高騰の際に一部の地域の地価の高騰を周辺部に波及させるのではないかというような問題点の指摘がございまして、言うなれば買いかえ需要に伴います不要不急の需要を抑制するといった観点から、昭和六十三年度税制改正において廃止されたところでございます。
○渋谷委員 大臣、個人についてはこうやって制度は廃止したのです。ところが、企業については残っているでしょう、買いかえの特例制度は。特定の事業資産の買いかえ制度があるのですが、制度として全部で何件あるか。そしてその中の特定一号と特定十五号について説明いただけますか。
○河上説明員 現在、租税特別措置法におきまして特定の事業用資産の買いかえの特例、八〇%の課税繰り延べ、こういう制度がございます。 ただいま委員御指摘の一号それから十五号でございますが、一号につきましては追い出し促進のため、土地を中心とする買いかえ、こういった観点から既成市街地等の内から外への買いかえ、これにつきまして特例を認めるということにしております。 それから十五号でございますが、これにつきましては十年を超える土地の保有、これを売却した場合に、減価償却資産への買いかえにつきましてもこの買いかえの特例を認める、こういうことをしておるわけでございます。
○渋谷委員 そういう特例が用意されていまして、一号については東京、大阪、名古屋などの地域からそれ以外の地域に買いかえる場合はこの特例があるのですね。また十五号というのは減価償却資産への買いかえです。 減価償却資産というのはマンションなども入りますか。
○河上説明員 御指摘のとおり、入ります。
○渋谷委員 大臣、こういう状況なんですよ。今までとは違うという話をしながら、個人については土地の高騰に原因があったからこれはやめた。企業についてはどうして残しておくのですか。たとえ政策目的があろうと、こういう形での議論が、こういう制度が依然として残っている。政府の姿勢が問われてしかるべきでしょう。 私は政府税調でどういう議論をしているかわかりませんが、新たに含み資産についてこれを再評価し、そのための課税などの議論をしている、あるいは保有税についての議論をしているというぐあいに聞いておりますけれども、もちろんそれも重要でしょう。しかし、今ある企業支援の税制の中で、いわば土地を持てば有利だ、つまりこれは、特例は土地を持っていればどんなふうにも展開できるということなんです。自分が事業をやっていて土地を持っていたら、この土地を売って青森県だとかあるいは北海道だとか福岡だとか、どこかにマンションを買う、これが課税上優遇されているのですよ。 私は、これは制度として、スクラップ・アンド・ビルドなんという話じゃなくて、三セット全部やめなさい。企業支援の税制、これは全部やめなさい。そこから始めなければ、二十年前と同じ議論をすることになると思うのです。大臣、いかがですか。
○河上説明員 ただいま御指摘いただきました特定の事業用資産の買いかえ制度につきましては、委員御承知のとおり種々の政策的な観点から設けられておるわけでございますが、一方で御指摘のとおりの問題点も指摘されておるわけでございます。 こうした制度につきましては、いずれにいたしましても、現在、政府の税制調査会に土地問題小委員会が設けられておりまして、土地税制につきまして幅広く御審議いただいておるところでございますが、こうした中で御審議が深められていくものと思っておりまして、その御審議を見守ってまいりたい、かように考えております。
○渋谷委員 時間がありませんからこの程度にしておきますけれども、ほかにもたくさんあるのです。こういった点をきちんとやりませんと、また政府の姿勢が問われるのですよ。私はたまたま二月に国会議員になったばかりで、頭から湯気が出ているのが皆さんに見えるかもしれませんけれども、私はこれからとてもじゃないけど責任とれませんよ、今の答弁では。政治家としてここに立った以上は、この問題については何としても体を張っても実現を、解決していかなければいけないというぐあいに思っているのです。だから、本会議場で主語のない答弁、責任のない演説にはこれからもがんがんとやじを飛ばします、余り大臣にやったことはありませんけれども。 それで、次に行きます。 今のような点をぜひ政府税調の方で議論の対象にしていただくように、既存の税制その他できちんと見直しをするべきところは見直しをしていく ということを議論のたたき台の中にぜひのせていただきたい。 それからもう一つは、投機は犯罪だということで言うならば、今土地を買えるというのは一番経済力のある者なんですから、その意味では例えば消費税並みの、それぐらいの取得税はいただくとか、あるいは保有については今議論されているとおりです。あるいは譲渡課税についての軽減論みたいなのがありますが、譲渡課税を軽減して宅地供給をやろうなんという話は全然だめですね。投機を犯罪だというぐあいに考えるならば、譲渡税を軽減したら投機を許すことになるのです。投機のメリットを与えることになるのですね。つまり、私が投機は経済犯罪だと言っているのはそこなんですよね。政策の一貫性、強力な姿勢を打ち出すためにはきちんとした哲学、考え方を持たなければ推進できないでしょう。学者やいろいろな議論の中で、制度がいつもねじ曲げられていくということでは困るのですね。その点申し上げて、大臣からできれば一言御見解をいただいて次の質問に移りたいと思います。
○佐藤国務大臣 今御指摘のような点につきましては、先ほど私が申し上げましたけれども、個人と法人との税の負担の公平を図る、それから土地の資産の有利性を減殺する、こういうことで、国土庁全力を挙げて政府税調にお願いしているという状況でございます。(渋谷委員「投機は経済犯罪だとは言えませんか」と呼ぶ)これはちょっといろいろな考え方があると思いますが、私は先生のおっしゃる意味はわからぬことはありませんけれども、これは慎重に配慮する必要がある、このように考えております。
○渋谷委員 こういう姿勢ですからね。形を変えた泥棒なんですよ、転がしてそれで利益を上げるという話は。額に汗して働いて一生懸命頑張っている人たち、今並んでいる方々もそうでしょう。あるいはきのう質問取りに来た方々だって、国土庁で一生懸命土地の問題をやりながら、自分で東京で家も買えないじゃないですか。私の板橋では、板橋の職員が板橋に住めないのです。ほかの地区から通ってくるのですよ。こういう状況にしている投機というものについてもっと厳しい認識を持たなければ、政策展開できないというぐあいに私は思います。今の答弁はとても不満でありまして、これから大臣、ひな壇に行きましたら時々またやじを飛ばしますから覚悟をしていただきたいと思うのです。 実は、関連して具体的な問題をちょっと伺っておきたいと思います。 赤羽の西口の再開発事業なんですが、これは土地の有効利用ということと、基本法にありますが、土地の利用計画という観点から、この問題についてちょっと取り上げておきたいと思います。 余り時間がないものですから、二、三回のやりとりぐらいしかできないと思うのですが、この計画の内容、それからこの計画にいろいろ心配しておられる方々がいらっしゃる、そういう御意見なども建設省やそれぞれにたくさんあったと思うのですが、それらの方への配慮というのをどんなふうにしてきたか、そんなところをちょっと御答弁いただけますか。
○安達説明員 お答えいたします。 赤羽駅西口地区市街地再開発事業についてのお尋ねでございます。 この事業は、現在、住宅・都市整備公団で施行中でございまして、北区が定めております都市整備構想に基づきまして、駅前広場、都市計画道路等の公共施設整備及び商業の活性化、広域コミュニティー形成のコミュニティー核の形成、あるいは住環境の整備にあわせて公的住宅の供給をも行おうということで、東京の北の玄関口、副々都心にふさわしい赤羽地区の町づくりを目指していこうということでございます。 現在、第二期事業を施行しておりまして、施行地区二・六ヘクタールで駅前広場、都市計画道路、それから駐車場等から成る二棟の建物を建設しようというものでございます。 本事業につきましては、五十七年五月に地元住民、区議会に説明を行い、調整を行った後、六十二年四月に市街地再開発事業についての都市計画決定を行い、現在、事業計画についての認可の手続を行っているところでございます。これにつきましては、地元地権者あるいは関係者の方から幾つかの反対意見をいただいておりますけれども、五十七年五月に北区が区議会、地元説明会で説明を行って以来、この事業に対する御理解と御協力を得るため、数多く説明会等を行ってきているところでございます。 六十二年の都市計画決定以後におきましても、事業計画案を作成する公団におきまして、個々の地権者の皆様方の意向を集約し、さらに地元説明会を十回以上開催いたしましたほか、居住者の会というのができておりますけれども、居住者の会の皆様方にも事業計画の内容に御理解を得られるように、五回ほど説明を行ってきているところでございます。
○渋谷委員 この点に関しては、大臣、もう一回御登場願いたいのですが、土地基本法が昨年できまして、都市再開発法というのはその前なんですね。土地関連法はたくさんありますけれども、とりあえずはこの二つの法律、どちらが上位にありますか。
○藤原(良)政府委員 基本法の性格でございますが、一応法律は、形としては憲法とその他の法律という体系であります。したがって、その他の法律の中で上下の関係というのはないわけですが、ただ基本法は一般的、基本的な法律でありますので、個別具体法はその基本法の精神にのっとっていろいろ施策を展開されるべきだ、そういうふうに考えております。
○渋谷委員 これまで長い歴史的な経過を持つ法律がそれぞれありまして、しかし土地住宅問題についてのいろいろな議論があって、そして昨年土地基本法ができた。こういう時間的経過でいえば、やはり土地基本法の理念ということが、こういう具体的な施策を展開する場合に当然生かされていかなければならないと私は思うわけです。 土地基本法の中に「土地利用計画の策定等」というところがありまして、ここには「土地利用の動向その他の自然的、社会的、経済的及び文化的諸条件を勘案し、必要な土地利用に関する計画を策定する」また、「地域の特性を考慮して良好な環境に配慮した土地の高度利用」、単純なる高度利用じゃないんですね、環境に配慮した高度利用、先ほどお答えになりました、とりわけここには現在住んでいらっしゃる方がいらっしゃる。その方々が、再開発の中で自分たちの居住環境がどうなるんだろうか心配されるのは当たり前の話であります。そういう居住環境についてどういう配慮をされてこられたか、どういう配慮をした設計をなされているか、一言お願いします。
○安達説明員 お答えいたします。 居住者の会の皆様方からも、この点に関する御意見をいただいております。六十年におきまして、この第二期の事業地域におきます計画の変更をいたしたわけでございますけれども、御意見の中に、住宅を変更前の三街区に配置するのに比べ、現行計画、二街区に配置しておるわけでございますけれども、居住環境が劣るのではないかという御意見をいただいております。 これに対しましては、現行計画におきましても十分な日照が確保されておるわけでございまして、むしろ変更前の案では、将来三街区の南側の隣接地に高層建築が建てられた場合、日照の障害が起こり得るおそれがある、こういうようなことが一つ。 それから、騒音の問題につきましても御意見をいただいておりますけれども、住宅が従前よりも駅前広場に近接するわけでございますけれども、従来懸念されておりました駐車場からの騒音が改善されるという面もある等々比較考量いたしまして、現行案が居住環境の面で必ずしも劣るものではないというように考えているわけでございます。
○渋谷委員 計画が変更された理由が、それじゃ全然根拠が薄いでしょう。一番最初、住民に示さ れたのはこういう計画ですね。(地図を示す)大臣、こっちが駅なんですけれどもね。ここにあります住宅地を再開発するわけです。駅から近いところに商業ビルを設けて、後背に住宅地があります。この住宅地に近いところにいわゆる住宅棟、住居棟を設けようという計画だったんですね。 ところが、その後、計画変更がありまして、今環境やら何やらという話がありますけれども、奥のこの部分、本来であれば住宅地に適しているんじゃないか、住居棟に適しているのではないかという方にスーパーを入れる。そういう商業棟にしまして、駅に近いこちらの方、道路で囲まれています、ここは当然バスターミナルやタクシーの発着場になるでしょう、ここに住居棟をつくるのですね。その他専門家の意見なども出ておりますが、決して住居としての環境としてはふさわしくないという意見もあるわけですね。そういう意見もあるのです。それは議論はいろいろあるかもしれません。 なぜこういうことになったかといえば、今時間がありませんから話をはしょって申し上げますが、地形の問題なんですよ。ここは三角でしょう。こっちはこれだけ長方形の長い広さで、つまり店舗ということで考えた場合に、この平面積を広くとった方が便利なんですよ。再開発計画の中に、こういう保留床を売ったりあるいは保留床を賃貸したりしてその資金を確保する、そのために民間活力の導入といえば聞こえはいいのでありますけれども、スーパーの御意向を伺って、そのために計画変更するなどということが行われるケースがあるのです。私は、これもそのとおりだと思います。 もしそうだとすれば、土地基本法の、先ほど言いました利用計画についての理念、これは一体どうなるのか。そうでないとすればそうでない根拠、あるいは変更になったもっと説得力のある御回答をいただけますか。
○安達説明員 議員御指摘のとおり変更をいたしておりまして、建物の用途につきましては、従前駅前広場に面した二街区に計画されておりました商業施設を南側の三街区に変更し、三街区に計画されていた住宅を二街区に配置したものでございます。 この理由でございますけれども、一つは、集客力の高い商業施設を三街区に配置することにより買い物客の動線の奥行きを増し、再開発地区及び周辺の商店街の活性化を図ってまいりたい。 二つ目は、再開発地区に接する既存商店街と一体となったまとまりのある商業空間をつくってまいりたいという、これは一つは地元からの強い要望があったということでございまして、計画の変更につきましては、議員御指摘のとおり、地元の住民の意向も十分踏まえた上で街区の形状、あるいは接道条件と土地利用の適合性、あるいは再開発地区及び周辺の商業地域としての活性化、隣接地区との調和等総合的にこれを勘案して行ったものでございまして、議員のおっしゃられる大規模商業施設の利便性を重視してのみ変更したものではないということでございます。
○渋谷委員 居住環境は日照などを含めてそんなに変わらないというようなお話もあるのですが、これが先ほど言いました商業ビルですね。これは真南なんですよ、真南。それに対してこの住居棟というのは、こういう形で角度をつけて建てます。ですから、真南に面した部屋というのはないのです。 大臣は、例えば団地とかそういう集合住宅に住んだこと、ございますか。
○佐藤国務大臣 ございません。
○渋谷委員 高齢の方々などにしてみますと、やはり特にマンションなどというのは採光、日照がとても大事なんですね。実は私自身も住んだことがありまして、公団の場合は例えば三室南向きとかいう住宅なんかがあるのです。そうしますと、暖房のあれも違いますし、冬場でも暖かくてとてもいい居住環境が得られるわけです。それを得られる条件がここにはあるのに、例えばそういう形で商業ビルにつくれば、真南に面した部屋を少なくともそこに住んでいる人たちに対して提供することができるのに、なぜあえていろいろ議論のある、意見のある、意見がないならいいですよ、課長、居住の会のそういう意見がないならいい。地元の人たちのそういう意味での心配や意見がないならいい、こういう議論にはなりません。そういう議論が現実にあるのに、なぜこういう形で、先ほどるる言いました商業環境ということを優先し、あるいは出店するスーパーの利益を優先する形での設計変更をしなければならないのか。 あるいは、今こういう形での設計内容は示されておりますけれども、これ以上はここでは長い議論をしていられませんけれども、ここでの議論を踏まえて、商業ビルの上に例えば住宅棟を重ねるということも設計上できないわけじゃないでしょう。そうすれば、そこはちょうど真南向きで、日照の問題だってそれはへ理屈ですよ。いずれ利用計画やその他がきちんとできていけば、そんな高い建物をつくらせないことができるし、あるいは高い建物ができるのであれば、一定の距離をとることもできるのです。そういう点について、課長、一言答弁いただけますか。
○安達説明員 現状の計画の二街区における住宅でございますけれども、これも下の階の方ではスポーツ施設とか公益施設、それから店舗、業務施設が入っておるわけでございまして、かなり高層の住宅の設計になっておるわけでございます。
○渋谷委員 配慮するかどうかということ、そういう住民の意見をどういうぐあいに聞くかということを。もう設計どおりやるのかどうか、結論部分だけでいいです。
○安達説明員 大変失礼しました。この事業は昭和三十年代に……(渋谷委員「経過は先ほど聞きましたから、いいです」と呼ぶ) 住宅・都市整備公団が施行者でございますけれども、これまでも地元の方々に説明会等を通じて御理解、御協力を得るよう努力してまいったわけでございます。今後とも事業についての不安をなくすように、公団等に指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○渋谷委員 課長、土地基本法には土地利用計画について、先ほど言いました環境云々、そういう「諸条件の変化を勘案して必要があると認めるときは、土地利用計画を変更するものとする。」という規定もあるんです。そういう心配がある、やはりそれについては納得がいくまできちんとこたえなければならない。既に三十年の歳月を要してきた、それはわかります。しかし、やはりみんながよかったなという計画に一歩でも近づけるためには、そういう努力の姿勢というのは必要だと私は思う。 現実にできないならこれはしようがない。できないなら議論のしようがありません。しかし、現実に商業ビルになるところに住居棟をつくれば、少なくともそういう心配を今している方々の要望にこたえられるじゃありませんか。それができないといこじに行政の政策を押しつけていくというのは、私は、土地基本法ができてからできる限り地域住民の声を聞こう、そういう参加を求めていこうという理念を尊重することにはならないというぐあいに思います。 これは要望申し上げまして、これから先スケジュールだけで事を進めるのではなく、地元にそういう声がある以上それに対してきちんと真剣におこたえをしていく、一方的に行政の側の理念を押しつけるということではなくて、多くの方々の意見を聞いてフィードバックしながら進めていく、そういう姿勢をぜひ行政としては持っていただきたいというぐあいに思います。これは要望です。 そこで、大臣にもう一回御登場願いたいのですが、土地がなぜこんなに上がっているか、先ほどから幾つかの点を取り上げて御議論いただいているわけでありますが、これももう長年何度も何度も議論されてきて、梅干しをかじっているような話ですね、口が酸っぱくなるという意味ですけれども。所信表明の中で、「多極分散型国土の形成を促進する必要があります。」東京都を中心とす るこの東京一極集中が問題なんだと何度も言っているわけですね。これを是正するためにどういう決意で――私は、もう何十年もこういう議論をやってきているから議事録を読んで辟易しているわけです。本気でやる気があるのかどうか、どういう姿勢で取り組むのか、お聞かせいただきたいと思います。
○佐藤国務大臣 お答えいたします。 今後新設、移転が行われる国の行政機関等については、多極分散型国土形成促進法に基づきまして、多極分散型国土の形成について配慮しなければならないと考えております。 国土庁としても同法の趣旨が生かされるよう引き続き最善の努力をいたしたい、このように考えております。
○渋谷委員 理念を説明するのはとても楽ですよね。ところが具体的な問題になると、なかなかそうはいかない。 北区に国立の西が丘の競技場があります。もう時間がありませんから話をはしょって申し上げますと、大変立派な施設で、地元の方々もたくさん活用しておられます。あそこはサッカー場が有名なんですけれども、サッカー場以外に、テニス場だとか運動場あるいはプールだとかいろいろあるのです。年間三十万人も活用しているんですよ。サッカー場で言えば六十三年度だけで六万人の利用者があります。これは登録をして利用できるんですね。テニスのクラブに入って利用できるのです。 その人たちに、利用者に何の説明もなく、つい最近ですがスポーツ新聞に記事が出まして、日本のスポーツ選手は非常に弱体でオリンピックに行っても金メダルをとれない、だからここにエリート選手養成のための施設をつくらなければいけない、そういうことになりまして、その養成施設をつくるために今のこの施設を全部取っ払って、利用者を締め出してそこに強化施設をつくるということなんですね。大臣は一生懸命、国土の一極集中をやめなければいけない、政府施設を地方に移転させなければいけない。地元の人たちは、このまま残してくれ。もちろん利用できるようにこれからも改善の努力は必要ではありますけれども、そう言っているのに、こういうオリンピック選手の強化施設であればもっと静かなところに、あるいはもっと自然の豊かなところに地方でどんどん来てくれというところがあるかもしれないじゃないですか。――あるいは徳島だってぜひ来てくれという話になるかもしれません。そうでしょう。どうしてこれを東京の、今現実にこれだけの利用者がいるところに持ってきてつくらなければいけないのか、御答弁を。
○向井説明員 お答えいたします。 仮称でございますが、国立スポーツ科学センターの構想につきましては、昭和五十六年以来、広く体育スポーツ、保健体育に関する行政課題の研究や指導者の研修、情報収集、提供を行う機関として国立総合体育研究研修センター構想を計画して検討しておりましたが、昭和六十一年のソウルのアジア競技大会における我が国選手団の不成績を契機といたしまして、昭和六十二年四月、臨時教育審議会第三次答申、昭和六十三年三月の総理のスポーツ振興に関する懇談会報告等、各方面から競技力向上のためのスポーツ医・科学の研究や科学的トレーニングの場の提供等を行う施設を早急に国において整備する必要があるとの提言がございました。それを踏まえまして、文部省では特殊法人の日本体育・学校健康センターの一部門として国立スポーツ科学センターを設置することにいたしました。 先ほど委員がおっしゃいました施設は、今の特殊法人の日本体育・学校健康センターの施設でございます。この施設は、昭和四十七年からいわゆる地域スポーツ施設のモデルとして二十年近く北区で地域住民の方々に利用されていたわけでございます。 先ほどちょっとお話がございましたが、こういう施設は地方でもいいのじゃないかということでございますが、この主たる利用者はトップレベルの選手でございますから、その指導スタッフというのはスポーツ科学の研究者、トップレベルの選手あるいはまた指導者は、多くが東京都内あるいは周辺の大学あるいは研究機関、企業等に所属しておりまして、国立スポーツ科学センターを利用する上でも東京都内の利便の場所に設置してくれ、これはまた強い要望でございます。
○渋谷委員 大臣、聞いてわかりましたでしょう。そんなものは事情を言えば幾らでも出てくるのです。理由をつければ幾らでもつきます。何とかのこう薬と言うぐらいです。大臣は一生懸命、地方分散を図らなければいけない、一極集中はだめだ。東京は集積による集積の効果を重ねてここまで来たのです。これはだめだということになれば、瑣末な理由はいろいろあるでしょうけれども、しかし、これについては地方でもやれないことはないわけですから持っていこう。地方だったら喜んで受けるところがありますよ。 大臣、閣議では文部大臣も一緒にいるのでしょうから、委員会でわけのわからぬ渋谷というのにいじめられた、国土政策の中で地方分散をやっているんだから何とかその趣旨に沿って各省のかかわるところについてはそれぞれ協力してくれということで、各大臣に要請する気はありますか。
○佐藤国務大臣 今国立スポーツ科学センターというのが、文部省からもお話を聞いたわけですが、多極法に該当する施設であるかどうかは、もう一遍文部省の説明を十分聞きました上、慎重に判断してまいりたい、こう考えております。
○渋谷委員 今の話も含めて、結局は二十年前の議論と一緒なんです。理念は言うが、具体策になったら全然進められないじゃないですか。土地政策については、先ほどから言っているように腰を据える、腹をくくる、やろうと思ったら泥をかぶっても徹底してやるという姿勢がなければとても進められないですよ。今のこの施設の問題についてもそうですが、ぜひ課長、きょうはお出ましいただいて一回の御登場で申しわけないのですが、今後地元の方々の意見を十分聞いて、また文都省としても、少なくとも土地政策ということでいろいろ議論されているところであるわけでありますから、そういう観点からもう一度検討するということでぜひやっていただきたい。 あと、最後に一つだけ触れておきます。 土地情報について先ほど言おうと思ったのですが、ちょっと時間がなくてはしょりました。土地情報の一元化であるとか、土地情報をきちんと整備していくということがとても大事です。法務省に言わせれば、いろいろな今までの答弁と同じことを言うでしょう。対抗要件としてのみ考えている、それではだめです。土地政策は、ここまで来ているのですから理念を変えて、それに協力するという法務省の姿勢がなければだめですよ。各省勝手に違うことをべらべら言っていたのではだめです。その意味では、土地政策についての一元化、行政の一元化ということ、あるいは責任の一元化ということも図っていただかなければならないし、国土庁自身がもっと自信と責任を持って政策を推し進めるということでなければならないと思います。 以上申し上げて私の質問を終わりますが、関係のところで御答弁があれば、ぜひお願いいたします。
○藤原(良)政府委員 土地情報につきましては、委員御指摘のとおり、土地基本法におきまして総合的かつ効率的な施策の推進を図るために、土地の所有、利用状況、地価の動向等について調査を実施して、必要な情報につきましては国民にも公開していくということが定められております。このため、現在、土地政策上必要な情報は何か、また必要な情報をどのように収集、整備していくかについて、私ども部内でも検討しております。その検討結果に基づきまして、関係各省とも調整しまして、土地情報の体系的な整備を進めてまいりたいと考えております。
○渋谷委員 初めての質問に皆さんの大変温かい御協力をいただきまして、ありがとうございました。以上で終わります。
○野呂田委員長 細川律夫君。
○細川委員 まず私は、行革審のことについてお伺いをいたします。 ことしの四月十八日にいわゆる新行革審、この審議会の方から最終答申が出されました。この最終答申におきまして、これまでの臨調、行革審の九年間の成果とその評価、これが述べられているところでございます。成果につきましては、財政再建とか三公社の民営化、年金、医療保険などについて成果を述べております。一方で、行革審によって達成できなかったこと、例えば地方分権、規制緩和、省庁再編などが書かれておりますけれども、その未達成の部分の中で一番最初に掲げられているのが土地対策の問題でございます。 御承知のように、臨調行革は天の声だ、国民は我慢しろ、こういうことで強力に推し進められてきたところでございます。ところが、国民的な課題であります土地対策について、この九年間の臨調、行革審では達成できなかった、その原因。土地高騰を招いた原因、そして臨調行革でこれが達成できなかった、それはどこに原因があるのか。まず長官にお聞きしたいと思います。
○佐藤国務大臣 お答えいたします。 土地対策につきましては、今先生が御指摘のようなことで、第二次行革審から二度にわたり答申をいただきました。政府としても、これらを受けて緊急土地対策要綱及び総合土地対策要綱を閣議決定して、各般の施策の推進に努めてきたところでございます。 しかしながら、土地は社会性、公共性を持った財であるという共通認識が確立されてなかったこともあり、こうした施策が必ずしも十分な成果を上げてきたとは言いがたい状況にあることから、御指摘の最終答申における、未達成の課題はなお多いこと、土地対策などいまだ不十分であるとの指摘は、謙虚に受けとめるべきであると認識しております。 このため、昨年末の土地基本法の制定を踏まえまして、国民の共通認識の形成に努めますとともに、「今後の土地対策の重点実施方針」に掲げられた諸施策を初めとして、需給両面にわたる各般の施策のより一層強力な推進を図っていくことにより、土地問題の解決に全力を挙げて努めてまいる所存であります。
○細川委員 私がお聞きしたかったことは、むしろこの臨調、行革審の九年間でほかのことはいろいろな成果があったんだけれども、土地問題については手がつけられなかった、あるいは成果として達成できなかった、この原因は一体どこにあるのか、これをまず長官の御認識をお聞きしたいのです。これからの問題ではなくて、行革審でなぜできなかったんだろうか。
○佐藤国務大臣 先ほどもちょっと申し上げたわけでございますが、一番の問題は、やはり土地神話があるということでございます。したがって、現在政府税調にお願いしていますが、税について三つの点がございます。 一つは土地の資産としての優遇性をどうして減殺するかという問題。もう一つは個人と法人との税の負担の公平をどう確立するかという問題。もう一つは土地の高度利用、この辺を踏まえて土地神話をどうしてなくするかということが大切だ、こんなことでございまして、現在政府税調におきまして、こういう観点のもとに取得、保有、譲渡の段階におきまして積極的に税の見直しをする、本当に適切な課税をされることをお願いしておる、このように考えておるわけでございます。 それからもう一つは、実は税のみでなくして宅地供給の問題をどうするかという問題。もう一つは金融貸し出し総量抑制、この辺を一体どうするかという問題を含めて、今最善の努力をしている状況でございます。
○細川委員 私が期待をしていた答えとちょっと違うのですけれども、土地臨調の答申の中にも書かれておりますけれども、政府の怠慢といいますか、これまで土地対策がなされなかったことは政府の責任であるというようなことも書かれているわけですね。そういう率直な反省がないと、先ほどもいろいろ出ておりますけれども、やはりこれから土地対策をきちんとやっていく上にも、なぜできなかったか、そこのところをはっきりと御認識をいただかなければいけないのじゃないかというふうに思います。 そこで、新行革審で出されております答申の中で、これからの土地住宅改革の基本的な方向として、次のように指摘をされております。「土地の価格を適正な水準で安定させ、普通のサラリーマンが快適な生活拠点を持ち得るよう、土地・住宅問題を解決することが、当面最大の課題である。」こういうふうに最終答申で書かれているわけなんです。 私は本当に率直に、単純な質問としてお聞きしたいのですけれども、普通のサラリーマンが快適な生活拠点を持てる、これは一体どういうことを言われておるのか、長官の御認識をお聞きしたいと思います。
○藤原(良)政府委員 この行革審の最終答申で指摘されております「普通のサラリーマンが快適な生活拠点を持ち得るよう、」ということは、私どもとしましては、やはり都市勤労者、例えば大都市部におきましては都市勤労者がその所得で負担し得る範囲内で、建設省等が申しております適正な水準の居住空間を確保できる、そういうふうな状況をつくることだ、そういうふうに考えております。
○細川委員 普通のサラリーマンが快適な生活拠点を持てるようにするということは、日本国憲法でも規定をされておりますように「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」こういうことも大変大きく関連をしてくることと思います。そういう意味で、この健康で文化的な生活というものは日本の経済的な発展あるいは社会生活の向上、そういうものからだんだん変わってくる、そのように私は思います。 例えば、私が住んでおりますのは埼玉の東部の越谷というところなんですけれども、ちょうど都心から電車で一時間のところ。越谷ではもう坪百円以下の土地はございません。駅から歩いて大十五分から二十分のところで坪百五十万もするわけなんです。快適な生活をするためには、少なくとも五十坪から七十坪の土地が必要だろうというふうに思います。そうしますと、七千万から八千万の土地代金が要るわけなんです。普通のサラリーマンではとても買うことができません。では、それが買えるようにするためには、普通のサラリーマンの収入をふやすか、それとも土地の値段を下げるかどちらかだろうというふうに思います。 この間の新聞の報道などによりますと、例えば土地政策審議会で、土地の値段を下げることについては慎重でなければならない、こういうような意見も出ているということでございます。私はこの土地問題については、土地の値段を下げるような方策を強力にとっていかなければいけないと思っておりますけれども、これからの土地対策というものは地価の抑制なのか、あるいはまた思い切って土地の値段を下げる対策を立てていかれるのか、大臣、このあたりどのようにお考えになっておるか、お聞きしたいと思います。
○佐藤国務大臣 先ほどの土地委員会における発言というのは私はよく知らないのですが、基本的には、第一番に監視区域等の的確な運用を強化しまして、とにかく地価を安定させる、これは全力投球。その後に地価を下げる努力をしたい、こういうように考えております。
○細川委員 大臣が所信表明をされました中でも、三ページ目には地価の問題についてこのように書いております。「私は、次に述べる諸施設策を積極的に推進し、地価の安定を図りつつ、第四次全国総合開発計画の基本的目標である多極分散型国土の形成を目指し、」というふうに述べられたわけなんですけれども、「地価の安定を図りつつ、」という表現しかされてないわけです。地価を下げるというようなことは述べられてないわけなんですけれども、ここに言われました地価の安定を図る、高値安定では非常に困ると思いますけ れども、これはどういう趣旨ですか。
○佐藤国務大臣 現在地価の高騰というのは、一つは金融緩和によるものが大きいと思っております。そんなことでございまして、率直に言って現状からして地価を下げるというのはなかなか難しい。そんなことでございまして、緊急対策として監視区域を総点検しまして、とにかく地価を今の高値で安定する、安定してしかる後に地価を下げるという努力をいたしたい。そうして、先生から先ほど御指摘ありました住まい論ですか、土地が高騰しまして勤労者の住まいの取得が非常に困難になってきたわけでございます。そんなことでございますが、でき得れば土地基本法の適正な地価につきましても、勤労者の所得の数倍で住まいが持てるような地価に持っていきたい、こんなように考えているわけでございます。
○細川委員 それでは審議会のことについてお聞きをしたいと思いますけれども、土地基本法に基づきまして土地政策審議会ができております。既に発足をして、総理大臣から諮問も受けて、活動を開始をしておるところでございます。 ただ、私が疑問に思いますのは、この土地政策審議会がある一方で、土地税制の問題につきましては、政府の税制調査会の方で今検討をされているところでございます。さらには、総理大臣の諮問機関であります経済審議会、ここでも土地問題についていろいろ審議をされておるところでございます。さらにはまた、住宅宅地審議会というものもございます。そして今度、国会の方で今提案をされまして、新々行革審、これが成立をいたしますと、この新々行革審の中でも土地問題が審議をされていくだろうというふうに思います。いろいろな審議会の中で土地問題、土地対策について審議をされておりますけれども、その整合性といいますか、一体どこがリードしながらこの土地問題を解決をしていくのか、ちょっと私、よくわかりません。私としては国土庁の方でリーダーシップを持って進めていくべきだというふうに考えておりますけれども、この点、どのようになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○藤原(良)政府委員 基本法に基づいて設置されております土地政策審議会は、「内閣総理大臣の諮問に応じ、土地に関する総合的かつ基本的な施策に関する事項及び国土の利用に関する基本的な事項を調査審議する。」という役割を担っております。 五月二十四日、第一回会合を行いまして、早速総理から、土地基本法を踏まえた今後の土地政策のあり方について諮問されまして、非常に間口が広い問題ですから、企画部会を設けまして、その企画部会で検討事項、審議事項の整理あるいは個別事項に対する意見交換等を既に二回やっております。できるだけ十月末までに一応の結論を得るようにということで鋭意審議をしていただいております。 ただ、先生御指摘のとおり、土地問題は非常に間口の広い、多岐にわたる問題を含んでおります。したがいまして、御指摘のようないろいろな審議会、またいろいろな省庁で土地問題がそれぞれみずからの業務、所掌事務を遂行する上で必要な範囲で議論されるということは大いに結構なことじゃないかと私は思っております。 ただ、そうはいいましても、やはりできるだけ合理的に整理し、効率的に行っていくことも大切でございますので、土地政策審議会で審議されました結論、これはあくまでもやはり総合的、基本的な課題でございますので、その総合的、基本的な課題を踏まえて、さらに個別審議会、個別省庁がそれぞれの分野で検討されるということで整合性をとっていくことができるのじゃないかというふうに考えております。 それで、定まりました具体の内容につきましても、これは各省庁常に調整をとりながら進めないといけないわけです。現在も国土庁長官が土地対策担当大臣として任命されておりますし、土地対策関係閣僚会議という組織も適宜開催されながら各省庁間の調整が図られております。 そういうことでございますので、審議会の審議事項も、あるいは各省の所掌事務の推進に当たっても、そういう調整というのは今後やはりなされていかなければならないと私は考えております。
○細川委員 そうしますと、今度のこの国会で審議をされております新々行革審、この行革審の方では土地問題についてはどういうふうにやっていくのでしょうか。
○藤原(良)政府委員 第二次行革審の最終答申におきましても、今後の行政の重点課題として、先ほど御指摘がありましたような「土地・住宅問題の解決と国民生活の質的向上」を掲げておりますし、また、土地問題について可能な限り早期に改革を実現すべき旨、指摘しているところであります。 なお、第三次行革審で何を取り上げられるかにつきましては、審議会発足後政府から行政改革全般の進捗状況を御説明し、その後審議会において具体的に御協議いただくことになっておるようでございまして、そういうことで進めていただくのが適当ではないかと私ども考えております。
○細川委員 どうもそれぞれの審議会の関係の整合性のようなものがちょっとわかりにくいところがありますけれども、次に進みたいと思います。 土地問題を検討していく上で最も大事なことは、基礎的な土地情報、データをしっかりと把握をしておかなければならないと私は思っております。また、国民あるいは住民の皆さん方も土地情報について知りたいという希望があろうかと思います。 そこで、まずお聞きしたいのですけれども、これは基本的なことなんですが、だれがどこにどれだけの土地を持っているかという本当に基本的な土地情報が一体わかるようになっているのかどうか、こういう制度があるのかどうか、お聞きしたいと思います。
○藤原(良)政府委員 土地の情報につきましては、御指摘がございましたようにまだ非常に不十分なところがございまして、我々としても、今後施策を効率的に推進する上でぜひとも早期に充実しなければならない大きな課題の一つと思っております。 まず、今お尋ねになりました、所有について的確に情報がわかっておるかどうかということでございますが、個人の土地所有者は全国で三千二百万人前後に達しておる、そういった課税上の情報はございますが、これは例えば二以上の市町村に同一人が所有しておる場合には二人というふうにカウントされたりしておりまして、完全な名寄せができていない、ネットの数字じゃないわけでございます。そういう意味では極めてラフといいますか大まかな、そういう情報しか所有に関してもないわけです。ただ、市町村ごとには課税情報として名寄せされた情報があるやに伺っております。
○細川委員 土地基本法の第十七条の一項には「土地の所有及び利用の状況、地価の動向等に関し、調査を実施し、資料を収集する等必要な措置を講ずるものとする。」これが国及び地方公共団体の責務のようなことで規定をされております。 そうしますと、この第十七条一項の規定からいきますと、国土庁の方でだれがどこにどういう土地、どれくらいの広さの土地を持っておるかという、いわゆる名寄せの情報、これを把握をしなければいけない義務があるかと思うのですけれども、まずそういう義務があるかどうか、それから今後そういうことを国土庁としてやるつもりがあるのかどうか、お聞きしたいと思います。
○藤原(良)政府委員 土地基本法十七条の規定は、国、公共団体はそういった調査の実施なり資料を収集する等必要な措置を講ずる義務を規定しておるのだと思います。したがって、国土庁ですべて把握しろというわけでは必ずしもないと思いますが、ただ土地政策を円滑に推進する上で必要最小限のものは、私どもの方でできるだけ体系的に把握し整理しなければいけないだろう、また必要に応じて一般にも情報を提供していくというのが我々国土庁に課せられた責務でもあろう、そういうふうに認識しております。
○細川委員 必要最小限度の情報というふうに言われましたけれども、そうしますと一人一人、個人そして法人、それぞれがどういう土地をどれぐらい持っているかという情報、データについてはどのようにお考えですか。
○藤原(良)政府委員 私ども、土地問題等政策を考えていく上で、例えば土地の所有者数また所有面積の分布状況、こういった情報は正確に把握する必要があると思っております。ただ、一般の個々人の土地所有状況について逐一一人ずつ把握しておく、そこまでは土地政策の観点から必要ないんじゃないか、むしろ土地登記の官署でその辺は把握しておられれば十分じゃないか、そういうふうに考えております。
○細川委員 先ほども質問をいたしましたけれども、快適な生活拠点を持ち得るように、それがこれからの土地対策の大きな課題だ、こういうことで先ほども質問いたしましたけれども、個人個人がどの程度の広さの土地を持っているのか、現在は土地所有者がどれくらいいるかというようなデータはあるようですけれども、しかし個人個人がどれくらいの土地を持っているのか、例えば百平米以下の人が大変多いということならば、もっとたくさんの広い土地が持てるような対策を立てなければいかぬとか、いろいろそれによって対策が立てられると思うのです。 例えば今度の報告書がございます。せんだっていただきました土地の動向に関する年次報告、これを拝見しましても、土地を持っている方が、例えば百平米以下の人が何%あるいは百平米から百五十平米のを持っている方が何%とか、そういうようなデータは載っていないわけなんですね。私はそういうデータがぜひ必要だろうと思うのです。それによって、今生活水準が土地に関しては大変低い、だったらもっと上げなければいけないというような対策が出てくるのじゃないかというふうに思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
○藤原(良)政府委員 御指摘のとおりでございまして、私どももそういう段階まで資料整備をしなければならないのじゃないかと思っております。 確かに、現在私どもも国土調査というのがございまして、その中に地籍調査というのがあります。この地籍調査ではそれぞれの所有地について一筆ごとにその所有者、利用状況、面積、それと筆界、そういったところまでぴっちり調査していくものですが、これが全部完了しますと先生御指摘のような情報整理は確実にできるのですが、これには相当期間がかかります。 現在は、じゃ、どういうことで対応しておるのかということでありますが、ございますのは固定資産税の税務上の資料でございます。これも個々人のデータについてはやはり守秘義務等もございまして公開されていないのですが、集計したものについては自治省から固定資産の価格等の概要調書という格好で公表されておりますので、この資料を使わせていただいております。 だから、白書で少し発表させていただきましたものも、例えば住宅地所有者一人当たり所有面積を全国ベースで見ますと、平成元年は二百十四・五平方メートル、大都市地域ベースで見ますと百九十八・五平方メートルというぐあいになっておりまして、これ程度のきめまではわかるわけです。しかし、それよりさらに細かくとなりますと、その都度さらに調査できる範囲のことをやりまして可能な限り努力はしておりますけれども、非常に限界があるというふうな状況でございます。
○細川委員 そうしますと、いずれは名寄せ帳のようなそういうデータを国土庁の方できちんと備える、こういうことに承ってよろしゅうございますか。
○藤原(良)政府委員 そういう方向で私ども努力していきたいと思っております。
○細川委員 法務省の方にちょっとお伺いをいたしたいと思いますけれども、今法務局の方では登記制度を扱っておりますけれども、この土地対策の一つの問題といたしまして、土地が高騰する原因として、一般の方々が一体土地がどれくらいの値段をしているかよくわからない、その情報については不動産屋さんしかわからない、したがって、一般の人も土地が大体どれくらいの値段で取引をされているかということがわかれば、土地高騰に多少の歯どめもかかるのではないかということで、登記簿の中に取引金額を記載をさすという方向がいいのではないかというふうに提言もされております。私もそのように思いますけれども、この点、そういう方向にできるのかどうか、法務省にお尋ねします。
○山崎説明員 お答え申し上げます。 議員御案内のように、我が国の不動産登記簿制度につきましては、個々の不動産の物理的な状況あるいはその取引関係あるいはその権利関係を登記して公示をするということによって国民の権利を保全しているものでございまして、そういう目的からいきますと、個々の不動産の取引価格ということを公示するということは、その制度趣旨、目的に照らしまして難しいというふうに考えております。 ただ、現行の不動産登記制度のやり方でございますが、これは当事者申請主義をとっております。また書面主義ということで行っております。そうなりますと、個々の不動産の取引価格につきまして、それを正確に公示をするということが必ずしも期待できない状況にあるわけでございます。また、実態と乖離いたしました取引価格を公示をするということになります場合には、かえって取引の混乱を招くというおそれもございます。そういうことで、私どもといたしましては現在そのようなことでは考えておりません。
○細川委員 私の方は、ぜひそういうことも法務省の方で検討をしていただきたいと思います。 時間がないので先の方に進みますけれども、固定資産税と都市計画税について、これは自治省の方だと思いますけれども、お伺いをしたいと思います。 来年度は固定資産税などの見直しの年でございます。この固定資産税の課税標準価格というものは前々年の七月一日が基準になるようでありますけれども、最近の土地の高騰によりまして、来年の固定資産税の見直し、大変税金が高くなるのではないかと思いますけれども、どの程度税金が高くなるか、これは一般的なことで結構ですけれども、自治省の方にお尋ねしたいと思います。
○成瀬説明員 お答えをいたします。 御質問の中にもございましたように、固定資産税の評価がえは三年に一回行っておるわけでございますけれども、来年がその年度に当たるわけであります。平成元年、前々年の七月一日基準日、御質問の中にもございましたけれども、これを基準日といたしまして前三年間の地価の動向を勘案の上評価がえを行うということに相なります。 現在課税団体でございます市町村におきましてこうした三年間の地価の動向を踏まえまして作業が進められておるところでございますけれども、自治省におきましても、全国的な観点から均衡のとれた適正な評価が行われますよう、評価の基準となる地点につきまして現在鋭意調整を行っているところでございます。したがいまして、恐縮でございますけれども、現時点では来年度の評価がえに伴います固定資産税等の税負担の状況を予測することは困難かと思います。
○細川委員 いずれにいたしましても、固定資産税が大変高くなるのではないかというふうに予想されるわけでございます。そうしますと、例えば住居用の土地しか持っていない人あるいは個人商店の方、そういう方なんかは今度の土地高騰によって何のメリットもないわけなのです。にもかかわらず固定資産税が非常に高くなる。そうしますと、こういう方々に税負担を強制をするということは非常に不合理ではないかと私は思います。 そこで、例えば二百平米あるいは三百平米以下の住居用の土地については固定資産税の据え置きを考えるとか、そういうことをぜひやっていただきたいと私は思いますけれども、それらについて検討していただけるかどうか質問したいと思いま す。
○成瀬説明員 お答えいたします。 もう御案内のことでございますけれども、固定資産税は資産の保有と市町村の行政サービスとの間に存在いたします受益関係に着目をいたしまして、当該固定資産の使用収益し得る価値に応じまして課税をいたしております市町村の基幹的な税であり、評価がえに伴います適正な評価額に従って課税することにより、公平な課税が行われるのではないかと基本的には考えております。 しかしながら、住宅用地につきましては、特に住宅政策の観点から既に二百平米までは四分の三を、二百平米を超える部分につきましても二分の一を軽減しているところでございまして、この措置はいわゆる店舗併用住宅、お店と住居が一体になった住宅の建っておる宅地についても適用しているところでございます。 また、事業用資産につきましての固定資産税は、基本的には所得税、法人税において損金に算入されるものであります。したがいまして、これ以上の負担軽減を進めていくことにつきましては、負担の公平なり市町村財政への影響からも慎重に検討すべきものと考えております。 ただ、評価がえに伴います税負担の増加につきましては、従来よりなだらかなものとなりますよう一定の負担調整措置を講じてきているところでございまして、平成三年度の評価がえに当たりましても、評価がえに伴う負担の状況などを見きわめながら、また税制調査会の検討も踏まえつつ適切に対処してまいりたいと考えております。
○細川委員 それでは次に、特別土地保有税についてお伺いしたいと思います。 この特別土地保有税については、免除制度ができております。この免除制度を利用して免税されている実態は一体どういうふうになっているのか、まずそれからお聞きしたいと思います。
○成瀬説明員 お答えいたします。 特別土地保有税は、投機的土地取引の抑制を図りますとともに、土地の有効利用の促進を図るために、一定規模以上の土地の取得行為なりあるいは保有に対しまして課される税でございます。 同税のこのような性格にかんがみまして、恒久的な建物、施設等の用に供されている土地など、既に社会通念上相当程度の利用がなされていると認められます土地につきましては、この税負担を求めることが適当ではないという観点から納税義務を免除することとされております。この納税義務の免除制度につきましては、土地利用計画に適合するもので事務所、ビル、店舗などの建物のほか、工場とか駐車場、資材置き場、遊園地などの施設につきましても恒久的な用に供するものとして定められた一定の基準に適合するものが対象となっておるわけでございます。 御指摘のとおり特別土地保有税の約七割が免除されておりますけれども、これは課税対象土地のうち大部分のものがこのような施設の用途に供されているということで、免除対象となっていることによるものでございます。
○細川委員 七割が免除になっているというふうなお答えですけれども、その額などについてはおわかりですか。
○成瀬説明員 六十三年度の決算額ベースで申し上げますと、免除額は約一千九百億になっております。
○細川委員 この特別土地保有税を免除したこと、これが住民サイドから見ましておかしい、課税をすべきではないかというようなことで埼玉の方で裁判になっている例を自治省の方は御存じでしょうか。
○成瀬説明員 御質問の趣旨がいま一つ判然といたしませんけれども、浦和市のところで特別土地保有税をめぐりまして裁判になっておる係争事案があることは承知をいたしております。
○細川委員 簡単に申し上げますと、この事件は、リクルートコスモスという会社がJRの武蔵浦和駅の西口に一万五千平米の土地を六十五億円で買いまして、買ったときから特別土地保有税が免除を受けております。その免除の額が約七億円でございます。なぜそのような、七億円も特別土地保有税が免除になったのか。それは、そのリクルートコスモス社がそこをいわば資材置き場に使うというようなことで、それが免除の要件に当てはまるということで、そのような大変な、多額の税金が免除になっているわけでございます。 そこで、私がお聞きしたいのは、そもそもこの特別土地保有税が免除になりましたときに、強い要件を法律では課しているはずなんです。これが地方税法の六百三条の二に規定をされております。その中では、例えばこういうふうに書かれています。事務所、店舗その他の建物または構築物で、恒久的な利用に供されるものでなければならない、あるいはまた、工場施設、競技場施設、それが恒久的な利用に供されるものでなければいけないというような要件がつけられているわけなんです。 ところが、自治省の方のいわゆる通達でもなければ、固定資産税課長の内簡ということで、駐車場とかあるいは資材置き場、こういうものに使っていても、これが特別土地保有税の免除の対象になるというようなことで、内簡ということで各地方自治体に出されておるわけなんです。大変運用が緩やかになって、せっかく特別土地保有税を政策的につくってそれで課税をしている、それを骨抜きにしているのではないかというふうに私は思います。その点について自治省の見解を聞きたいと思います。
○成瀬説明員 今の具体的な事柄につきまして御指摘があったわけでございますけれども、これは御案内のように特別土地保有税は昭和四十八年度に創設されたものでありますけれども、当時は大変全国的な地価狂乱の中で、特定の政策目的を持った税制として仕組まれたわけでありますけれども、五十年代に入りまして地価も安定化していく中で数次にわたる見直しが行われまして、御質問の中に出ておりますような納税義務の免除制度も設けられたわけでございます。 これは基本的には、地価の安定している中で、恒久的な建物、施設等の用に供する土地で、土地利用計画に適合するものにつきましては、やはりある程度一律に税負担を求めるということは少し過酷過ぎるのではないかというような御指摘等もあって制度改正が行われたものというふうに承知をいたしております。 したがいまして、免除対象土地でございますけれども、決して運用で緩めるということではなくて、基本的に法制度の中で仕組まれた範囲内で、自治省といたしましては全国的に統一のとれた適正な取り扱いが行われるように指導をいたしておるところでございまして、さらに、実際の免除手続の仕組みといたしましても、市町村長が特別土地保有税の審議会、こういった審議会にかけまして、その議を経て認定したものについてのみ納税義務が免除されることとなっておりまして、明らかに投機目的のために保有されていると認められる土地や、明確な利用目的を全く持たないと認められる土地につきましては、基本的に免除の対象とはなり得ないものというふうに考えております。
○細川委員 特別土地保有税の制度ができましたのは、御承知のように、地価の暴騰を抑制して、そして未利用地の活用を促進させる、そういう目的でつくられたわけでございます。しかし、駐車場とか資材置き場だとか、そういうことに使っていてもこの税金が免除されるということでは、全く特別土地保有税をつくった趣旨が没却されていくというふうに私は思います。そういう意味では、ぜひこれは検討し直して、この特別土地保有税ができました趣旨にかんがみて、ぜひ強力な運用をしていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
○野呂田委員長 和田貞夫君。
○和田(貞)委員 国土庁の資料を見てみますと、地価の高騰に伴って、一つは、大都市の勤労者の住宅取得の困難化ということ、一つは、用地取得が困難なために社会資本整備への支障を来すことになっておる、この二つが言われておるわけでご ざいますが、これを解決するためにはかなり思い切ったことをやる必要があるわけでありまして、先ほどから大臣を初めいろいろと質問に対する御答弁を聞いておりますと、どうも心もとないような感じがするわけであります。 物事というものは、やはり踏み切るということ、壁をぶち破るということ、これが大事なことである。発明一つとってみましても、大企業がもともと立派な開発をするのじゃないのです。そのアイデアをつくるのは、町工場の経営者なんです、そこに働いておる職人なんです、あるいはその子供が発明の原点を担っておるわけです。そういう意味で、私も素人ながら、こうしたらどうかということを提起しながらひとつ質問させてもらいたいと思うのですが、それはあかんでと言うのじゃなくて、必ずひとつ耳を傾けてもらって、それをやろう、こういう気持ちになっていただきたいことをまず冒頭にお願いしておきたいと思うわけであります。 そこで、資料によりますと、総世帯数が三千七百八十一万世帯、総住宅数が四千二百一万戸、この数字を見ましたら、住宅の方が世帯数よりも上回っておる。別に住宅政策を頭ひねる必要がないのじゃないかということになるわけなんですよ。これは数字のことだけでございまして、人間が文化的な生活をすることに値する住宅ばかりじゃないという証拠であろうと思うのです。したがって、空き家が非常に多い。その空き家に見向きもしない。公営住宅だって、最近は若い世帯の皆さんが二DKどころか三DKでも希望しないというのが現状であるわけですね。三十年、四十年前のように、ふろがなくてもいい、一間でも二間でもいいというような、そういう住宅困窮事情とはもう打って変わった情勢の変化というのがあるわけでございます。 そこで、大都会の勤労者、サラリーマンはもう夢がないわけですよ。宅地を取得して、戸建ての住宅をせめて退職金で一生に一度建てる、こういう夢がもうなくなってしまった。かくなる以上は、これらの大都会の勤労者に対してどうしても国挙げて、自治体が力こぶしを入れて良質な賃貸住宅を建てていくという責任があろうと私は思うのです。今日の地価の高騰というのは、責任はやはり行政にあるわけです、政府にあるわけです、それは認めておられるわけでありますから。 そこで、申し上げましたように、一つの問題といたしまして、国の出先機関がございます。例えば税務署がある、あるいは職業安定所がある、あるいは労働基準監督署がある、郵便局がある、そのように独立した国の出先の建造物を建てるに当たって、目抜き通りに二階建てや三階建てということはもったいない。そのような新しい事業をやるときに、私はかつて、もう二十年も三十年も前に地方議会でこのことを言ったこともあるのです。それはなかなか地方自治体が踏み切れないというそのことは、国の方が、国の方がということであったわけです。それを思い出して今申し上げておるわけでございますが、三階建て、四階建てで郵便局が仮に事済むということであれば、前面道路が五十メーター、六十メーターあれば、これは二十階も三十階も高層ビルを建てることはできるのですから、それに住宅を上乗せをする、そういう計画を都市整備公団と協力しながらやっていく、こういうことが、私は、さらっと言うのじゃなくて踏み切ろうと思えば踏み切ることができるわけでございますから、この問題についてどのようにお考えであるかということをひとつ大臣、お答え願いたいと思うのです。
○五十嵐説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、大都市地域の住宅対策といたしまして、土地の有効・高度利用を図りまして住宅の供給を図っていくということは、今後の住宅行政を考える上で非常に大事なことだと思っております。私ども住宅行政を所管する者といたしましては、先生の御提案のような課題につきましては積極的に取り組むべきものだと考えております。 それから一方、国の出先機関を管理する立場からいきますと、先般、国有財産審議会から答申がありまして、そういう合築を含めた土地の高度利用については積極的に取り組むべきだという方向が示されているわけであります。ただ、そちらの出先機関を管理する方からいきますと、その公共賃貸住宅を合築する場合には、多数の権利者が発生して、将来その土地を実際に使おうとするときにいろいろと調整に手間取る等の問題があって、実際上、そういう新たな行政上の需要に供し得なくなるという問題があるというような話を聞いておるわけでございます。 私どもとしましては、先ほど申し上げましたように、そういう高度利用を図っていくということは非常に大事なことだと思っておりますので、今後どのような対応が可能か、研究してまいりたいと考えております。
○和田(貞)委員 そのような答弁では、どうも心もとない、冒頭申し上げましたように、やはり踏み切るということでないと。それはもちろんのこと、管理の面もあるというふうに思います、建設業の分担ということもあると思います。そこはできないことはない。何もあしたからやるんじゃない。来年度の住宅建設の事業計画というのは整備公団がちゃんと持っておるし、あなたはあなたの方で政策を打ち出しておるし、各関係官庁が来年度新しく出先で建てるところは何県のどこにということは、建設省自体が営繕の方で把握しておるはずです。そうでしょう。だから、やろうと思ったらできるんですよ。一カ所、一回やってみなさいよ。 私はここで一つだけ申し上げますと、今共同企業体ということで、大手の業者が寄ってビルを建てていますわね。あの共同企業体というのは、一つは大きな企業が小さな企業の技術を向上さすというのが一つの目的だ。そうでしょう。そして道路だとか河川だというのであれば共同で企業体ができるけれども、四社も五社も寄ってビルを建てるということは、一階はだれがやって床はどこがやって天井はどこでやってということはできぬということであった。今どうなんですか。三階建ての建物を五社で寄ってやっておる、その建築をあなたの方が発注しておる。そうでしょう。だから、やろうと思ったらできるんです。どうですか。踏み切ってください。 〔委員長退席、工藤委員長代理着席〕
○五十嵐説明員 私どもとしては、先ほど申し上げましたように、そういう高度利用を図ってできるだけ都市の便利なところに住宅を供給していきたいということを考えているわけであります。実際、例えば公団事業をやってまいりますときに、保育所でありますとか幼稚園でありますとかあるいは備蓄倉庫でありますとか区民センターでありますとか、そういったものを一緒に抱えた住宅事業を展開しているということはやっているわけであります。 今先生御提案の出先機関の上にという問題につきましては、出先機関を管理する、要するに国有財産を管理する担当部局があるわけでございまして、そちらの方がいろいろ慎重な、問題点があるという指摘があるものですから、今後どういうぐあいにそれがうまくできるものかということを検討させていただきたいということを申し上げているわけです。
○和田(貞)委員 検討してください、これは。入り口を別にしたらいい。機関があれば、三階建てまでの例えば郵便局なら郵便局、四階以上は住宅に充てる場合は別の階段、エレベーターをつけたら行けるんじゃないですか。素人でもわかるんだ、それは。だから、ぜひとも踏み切ってもらいたい。 時間がありませんのでつけ加えますと、これは大臣、何も国の出先機関だけじゃないのです、地方自治体を指導しなさい。消防署もあるわけです、警察もあるわけです、あるいは土木事務所もあるわけです。これは国の出先機関も地方自治体も、片っ端から全部その上に上乗せしてみなさいよ。都心部の住宅は一挙に解決しますよ。――今言われているようにやっておるところあるんです よ。だから言うておるの。 さらに一つそれにつけ加えて申し上げますならば、国も自治体も、そして民間の企業として、少なくとも例えば金融機関あるいは生保だとか損保というような保険会社のビルあるいは大型店舗、これに上乗せをするような行政指導、あるいはできれば、今私は言いませんが、将来的にそのような企業は、何か法律的に住宅問題解消を義務づけるというようなことも、これは今すぐに答弁はなんですが、ひとつ検討してもらうというようなことで、国も自治体も企業も一体となって大都市におけるところの勤労者の良質な公営住宅をどんどんつくっていくという具体策としてぜひとも検討してもらいたい、そういうように思いますが、ひとつ大臣お答え願いたいと思います。
○佐藤国務大臣 お答えします。 今建設省から答弁しました、実は私はそれを聞いておりまして、幾つかの問題点を考えるわけです。例えば、所有権とか借地権をどうするのかという問題。それからもう一つは、実は東京都心におきましても、今度法律が通りまして用途別で、例えば住宅の場合、容積率をふやすというのがありますが、家賃がどうなるかという問題ですね。だから、この辺を含めて検討しないと、私は非常に高い家賃になると思うのです。一般の人は住めない、それを含めてやはり検討する必要があると思うのですが、ただ先生のお考えというのは一つの提案だと思っております。
○和田(貞)委員 家賃は、民間の企業ということになってくるとそういうのが出てくると思うのですけれども、自治体や国の出先機関の場合は土地代というのを計算せぬでもいいですからね。ただ建築許可で上乗せしていくのですから、これはいとも簡単だと私は思いますよ。ぜひともひとつ検討に値する提案として、一つ一つ十分前向きになって検討してもらいたいことをお願いしておきたいと思います。 その次にお尋ねしたいのは、事業所や工場あるいは社宅、そういうようなものを実は一つの問題として、国土庁も言っておられますように、用地が非常に取得しにくいために公共事業が進まぬ、一つの隘路と言っておられるわけですから。例えば、このような工場が何かの理由で転売をする、あるいは臨海部で各自治体が工場団地をつくって、そして配置をしたけれども、何かの理由で撤退をしていく。そういう自治体が事業化して企業に売却した土地を、撤退する場合は自治体にもう一度買い戻しをさす。他に転売をさせない。あるいは内陸におけるそういう工場跡地について、最初は安く購入したはずですが、それがやはり社会資本の整備によって地価が上がっていった。上がっていったからひとつ売って、別に安いところで多くの土地、工場用地を求めようということで撤退をしていく企業があるわけですが、それはやはり社会資本の整備によって地価が高騰したということでありますから、これも取り上げるという意味じゃなくて、優先的に当該の自治体が取得するようなことができるようなそういう措置を講ずることを考えるならば、地価の高騰によってなかなか用地取得ができない、その場合にこの換地ということが、自治体が、あるいは国の方が公有地を保有することによってその措置ができるんじゃないかという気がするわけであります。 つけ加えて言うならば、企業の社宅あるいは厚生施設、これはもともとそのために使う土地の取得に当たりましては非課税で取得しておるわけでありますし、あるいは企業の経費でその土地を取得しておるわけでありますから、その社宅だとか厚生施設以外に転売していくというような場合は、当然のことながら自治体や国の方が優先的にその土地を取得するというような、そういうことを含めて考えていく必要があるんじゃないかなという気がするわけなんですが、この点についてはどうお考えですか。
○藤原(良)政府委員 確かに御指摘のとおり、大都市地域におきまして企業が保有しております工場跡地等を有効に利用するということは非常に重要な課題でございます。また、空間としても非常に貴重な空間でございますので、閣僚会議の申し合わせにおきます当面の重点実施方針におきましても、大都市地域における住宅宅地供給を促進する一つの大きな具体的テーマとして、こういった工場跡地等の低・未利用地を特定し、その利用を促進するための制度を早く整備するということで、建設省から都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案が今国会に提出されておりまして、本日にも参議院本会議で議決されるというふうに聞いております。我々、この制度に期待しておるわけです。 ただ、その際に、工場跡地等企業保有地をできるだけ公共団体で先買いするということでありますが、公共団体では必要となる公共施設用地がそういう工場跡地等にあると認める場合には、積極的に現在の公有地の拡大の推進に関する法律を活用しまして、ここで定められております先買い制度の活用とか、あるいは都市開発資金による低利融資の利用あるいは公共用地先行取得債、こういった制度を積極的に活用していくものと私ども考えております。そういう土地でまず公共用地が必要なときは、当然その公共団体が優先的に取得するということは非常に重要なことだと思っております。
○和田(貞)委員 大蔵省がこういうことをしているのをひとつ参考にしてください。小さな物件ですが、大阪の労働基準局長が官舎として労働省の発足直後に購入した土地と建物があったわけです。これは交通事情の変化からその官舎が使えなくなってしまって、長い間行政財産で置いてあった。これがちょうどそのそばを関西空港に向けて湾岸道路建設をしておって、地域が騒音で反対というようなことで、何かこれはやはりそれを和らげるための措置として、地域に一つの施設ということを行政としては考えておったわけですね。そこで降ってわいたように地元の市が喜びましたのは、全然そういうことは知らなかった。あるところにその官舎の払い下げの申請をしておった。ところが大蔵省としては、大阪の理財局はこれを普通財産に切りかえて、そして直ちにそれに希望者を含めて入札をするというのじゃなくて、まず地元の市にわずかな土地だけでも使う何かないかということを尋ねてやった。そうすると、市が全く寝耳に水、わっと飛びついて、その土地を公民館という姿にして地元を納得させて、そしてこの問題は解決したという例があるわけですよ。 これは国の方だからといえばそれまでですが、やはり企業といえども社会資本の整備によって土地が高騰したんだから、まあひとつ安いところでもっと大きな工場用地を求めようということでそれを売り飛ばしてさっさと消えてしまうというのではなくて、そこでお世話になった以上は、自治体に対しまして何か活用することはありませんかということを尋ねるのが、これが当然の姿だと私は思うのです。 そういうことをぜひともこれはひとつ検討していただいて、実現するように努力してもらいたい。そのことが公共事業の促進に役立つことになるのじゃないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。申し上げましたように、企業の工場跡地だけじゃなくて、目的が福祉施設だとかあるいは社宅に使っておった、もう社宅が不要になった、福祉施設が不要になった、これをそのまま売ってしまってほかに使われたらたまったものではない。当然のことながら国や自治体の恩恵をこうむっているわけでありますから、やはりこれもまた同じように処置をすべきじゃなかろうか、こういうように思うわけでございますが、これらを含めてぜひともよろしくお願いしたいと思いますが、よろしいですか。
○佐藤国務大臣 お答えします。 今先生の御質問というのは、企業の保有土地に優先取得権をということだと思うのですが、この土地の確保についてのいわゆる買い取りの要件の判断というのは、実は今まで当該土地が税制を含めていろいろな優遇措置を受けたからということで判断してはいけない、基本的には適正な土地利用の確保を図る上においてという立場から判断す べきではないか、こう考えております。 こうした観点から、その確保を図ることが必要と判断される公共施設用地等については、公有地の拡大の推進に関する法律に規定されております各種制度の活用等により適切に対処していくべきものと考えております。
○和田(貞)委員 私が申し上げた、自治体が事業をしてそしてつくった土地を企業に分譲した、その分譲した土地がもう要らなくなったからということで転売するというようなことは、片方、市街地住宅開発法で網をおろした宅地は勝手に転売できぬようになっていますね。要らなくなればその起業者にまた買い戻す、それと同じように、その工場用地を要らなければ自治体に買い戻す、自治体が優先的に取得できる、そういうようなことは当然の姿だと思うのですが、その点はどうですか。 〔工藤委員長代理退席、委員長着席〕
○藤原(良)政府委員 公共団体等が例えば工業団地等を造成しまして、それを譲渡した、譲り受けた企業は何年か後にそれを転売して他に移転するというケースがよく見られるケースじゃないかと思います。ただその場合、通常一定期間は転売禁止とか、あるいは他に譲渡する場合には買い戻し特約等を契約上つける場合が多いのじゃないかと思います。 ただ、民法上その買い戻し特約の期間も十年が限度だというふうに私は承知をしておるのですが、その辺をまた我々、公共団体の関係者等ともよく勉強し意見交換もしてみたいと思っております。仰せのとおり、そういう場合はできるだけ公共団体で買い戻すのがベターだと私は思っております。
○和田(貞)委員 よろしくお願いしたいと思います。 次に、土地の供給対策の一つに、長年言われておる農地の宅地並み課税、市街化農地に対する宅地並み課税、税金をようけかけるぞ、だから放したらどうや、宅地にしたらどうや、こういう、農家にとっては脅迫じみた物の考え方やというふうにこれはとりますよ。たとえその坪が二千万であろうが三千万であろうが、おれは機嫌ょうここでキュウリ植えておるんや、機嫌よう大根植えておるんや、何がいかぬのやと言えば、私はその限りだと思うのです。また、そのことによって必ずしも宅地が供給されるということにはならないというふうに私は実は思っておるわけです。むしろ望んでおる人たちにその土地が行かないで、これをねらっておる開発業者の手に入っしまうということになるのじゃないか。よしやそれがそのまま農地が宅地化いたしましても、極めて部分的な住宅ができてかえって都市が整備できないような、そういうことになってしまうというように私は思うわけです。 何か市街化区域の農地というのは、五十メーター道路に面しているとか十メーター道路に面しているとか、そんなようなことではないわけです。やはり農地でございますから、旧集落の周囲にその農地があるわけです。いかに市街化区域内といえども、一メーターほどの農道を通らなければ農地に到達することができぬ、リヤカー一台がぎりぎりで水をやりに行くという農地も、市街化区域の中にあるわけです。だから、そのようなことの実態というものを見きわめるならば、単にその農地に対して税金をようけかけるぞ、宅地並みにかけるぞというようなことじゃなくて、集落を含めた、あるいはその地域によっては集落を含めることができないような場合は集落を除外して、その農地を一定の地域を指定して土地区画整理事業を指導して起こしていく、そういうことによってやる方がかえって自然な姿で、細街路もできあるいは都市施設もでき、住宅に沿うような農地の変化というようなものになった、それじゃひとつ宅地にしようかということが積極的に進んで宅地の提供ということになっていくのじゃないか、こういう気がするわけなんですが、お考え方をお聞かせ願いたいと思います。
○藤原(良)政府委員 市街化区域農地も、工場跡地と低・未利用地の有効利用とあわせて非常に大きな課題でございまして、政府におきましても、六十三年に閣議決定いたしました総合土地対策要綱、それと昨年末に閣僚会議で申し合わせました当面の重点実施方針の中でも、この市街化区域農地の問題を当面の大きな課題として掲げております。 基本的な考え方は、これは先生もよく御高承のとおり、農地も毎年ほっておきましても三%ぐらいずつ減少しておりまして、その減少が基盤整備されないままに、スプロール的に非常に劣悪な環境で宅地化されている。農業側にとりましても都市側にとりましても非常に不幸な状況になっていると思うのです。したがいまして、やはり都市計画上保全すべきものは保全する、宅地化するものは宅地化する、はっきり位置づけをいたしまして、それで宅地化するものにつきましては、先ほど先生が御指摘になりました土地利用計画をつくり、事業が必要な場合には区画整理事業等を実施しながら、計画的、着実に、段階的に進めていく、そういうことが大切だと思っております。 ただ、その際に関係税制をどういうふうに考えていくのかということでありますが、これは今、政府税調土地税制小委員会で鋭意御検討になっておられますので、その審議を私ども待ちたいと思っておりますが、基本的には、保全されるべき農地につきましては今までどおり農地並み課税であり、相続税は猶予されるべきだと考えております。宅地化すべきものにつきましては、宅地化するのですから、やはり周辺の住宅宅地やなんかとの均衡も考えまして、原則としては宅地並み課税、相続税猶予も廃止していくという方向じゃないか、ただ、その際にやはり従来とのバランスをどう考えるか、その上に立って宅地化のための助成税制、優遇税制をどういうふうに仕組んでいくのか、その辺が大きな課題だと思っております。いずれにしましても、税制調査会の審議を私ども関心を持って見守っていきたいと考えております。
○和田(貞)委員 申し上げましたように、リヤカー一台引っ張ってようやく田んぼに行ける、畑に行けるというような市街化区域内の農地があるわけです。そんなところで宅地並み課税やったところで、今直ちにそこへ家を建てようと思っても、税金は宅地並みと取られたら、家を建てようと思っても進入道路がないわけですよ。そんな家も建てられないようなところに税金だけが宅地並みというのじゃなくて、申し上げているように、これは当然のことながら、そういう道路がなくなって六メーター道路がついた、八メーター道路がついたというような区画整理事業をやってのけて、そうすると納得して、宅地並み課税であろうが何であろうが、姿が変われば進んでこれは宅地化していこうか、これは税金をかけようかということになってくるのじゃないかということを私は言っているのです。ぜひともひとつそういうようなことで、今の姿のままで税金をかけるというのじゃなくて、事業を施して姿を変えて税金を取るようなことをやりなさいということを言っているのです。
○下田説明員 今先生おっしゃいましたように、市街化すべき宅地につきましては、道路、公園等都市基盤施設と宅地がちゃんと整備された健全な市街地を形成すべきだ、おっしゃるとおりでございます。 区画整理事業でございますが、これまで全国で累計約三十二万ヘクタール事業を実施してきておるところでございます。これは市街地のおおむね四分の一程度に当たっております。 今後私どもといたしましても、今先生おっしゃいましたように、市街化区域内農地についても都市基盤施設を十分整備していく必要があるということで、積極的に土地区画整理事業を推進してまいりたいと考えておりまして、このため平成二年度につきましては、御承知かと思いますけれども、きょうの午前中に可決していただいたというふうにお聞きしておりますが、通常大都市法と言っております大都市地域における住宅地等の供 給の促進に関する特別措置法の一部改正もお願いしておりますし、その他助成制度といたしましても、組合区画整理事業に対する補助の拡充だとか新市街地土地利用転換促進事業の創設ということを努力しておりまして、今後ともそういう制度の拡充等もやりながら、積極的に区画整理事業を実施してまいりたいというように思っております。
○和田(貞)委員 農地のそういう宅地並み課税について、私はお話ししましたけれども、それだけじゃなくて、地価が高騰する中でなかなか道路用地、河川の用地というのが取得しにくい場合にはそれは当然のことです。買収を受けるところは犠牲になって、残ったところがそのことによって地価が上がってというようなことになるわけですから、区画整理事業というのは、やはり進めることによってそういう公共の施設の用地を取得する一策にもなるわけですから、そこに自治体なら自治体あるいは国なら国がやはり応分の負担をして、そして地域の活性化のために区画整理事業を進めていくということをぜひひとつ考えていただきたい、そんな気がいたします。 時間もありませんので次に進みたいと思いますが、都市計画事業、これは確かに古い法律でありますから、古い時代はこの法律というのは他の法律に比べたら民主的な法律であったと言えるわけですね。市町村の意見を聞いて、そして都市計画審議会の議を経て、そして建設大臣の認可で都市計画区域が決定される、あるいは都市計画街路が決定される、公園が決定されるということでございますが、今となりましては、これが極めて非民主的なことであって、これはその土地の所有者や市民にとってみた場合、ある日突然地図を見たら、えらい自分の家の上に線が引っ張られて、道路の計画ができた、あるいは公園の計画ができた、河川のつけかえのあれができたということで、たまったものじゃないわけですよ。 したがって、都市計画事業を進めるに当たって、都市計画法自体に現実に合ったような民主的な住民参加の都市計画事業が進められるようなそういうことを考えたことがあるか、考える必要があるのじゃないか、ひとつお答え願いたい。
○矢島説明員 お答え申し上げます。 都市計画に当たって住民参加を進めよというのは、全く先生御指摘のとおりでございます。昭和四十三年に今の都市計画法というのが大きく改正されまして、その中で住民参加の手続、幾つか定められております。一つは、都市計画の案を作成する場合に公聴会とか説明会といったことで住民の意見を反映させる措置をする、二つ目が、都市計画の案を二週間公衆の縦覧に供しまして、利害関係人は意見書を提出できる、この意見書が、先ほど御指摘の都市計画地方審議会で、学識経験者あるいは議会の代表者から成る審議会で決定をされていく、こんな手続になっているわけでございます。そういう意味で、いろいろな説明会もし、意見書を出していただくというふうなことを通じて、ある程度住民参加ということが制度的には保障されているのではないかというふうに考えております。 しかしながら、現実の各地方公共団体の都市計画決定の現場に参りました場合に、この住民参加が十分に機能するかどうかというふうな問題もあろうかと思います。そういう意味では、制度がありましても、それを運用するときに細心の注意で運用していくというふうなことが大事かというふうに感じておる次第でございます。
○和田(貞)委員 公聴会も一つの方法であろうと私は思いますけれども、やはり土地の所有者にとったら、自分の土地の上に勝手に線を引かれるという感情がやはり強いわけです。ほっといてくれということになるのです。 関西国際空港があと三年後には一番機が離着陸する、どんどん進んでいく。ちょうど泉佐野市という人口が五万そこそこの都市です。何と、ところによれば坪二千万、坪三千万。これはやはり空港が建設されるに当たって、交通アクセスだとか道路計画だとかいろいろな計画を総合的に都市計画指定をやって、そして怠りなく進めることができなかった。運輸省は運輸省としてやる、鉄道は鉄道としてやる、建設は建設省でやるというような縦割り行政の競合の中で、土地が異常な値上がりになっている。空港の完成と同時に十万人の雇用の創出ですから、どうしてもやはり、例えば航空会社の社宅が必要である、整備会社の社宅が必要である。地元はなかなか保守的なところであるから売らない。自然に供給と需要とのアンバランスの中で土地が上がっていく。実例価格があって上がっていっているんじゃない、需要と供給のアンバランスの中で土地が急騰していっておる。だからどうにもこうにもならぬというようなことが起こっているわけです。 これはやはり、せっかく都市計画という事業のやり方があるにもかかわらずそれに手をつけなかったために、空港ができても果たして道路が完成するものであろうか、果たして鉄道ができるのであろうかということを、いまだに不安なところがたくさんあるわけですよ。これはやはり国の指導というものが不十分であったということはひとつ十分自己批判をしてもらって、今からでも遅くないわけでございますからひとつ対処してもらって、これ以上土地が上がらぬように何とか食いとめる策を講じてもらいたい、こういうふうに思うのですが、どうですか。
○藤原(良)政府委員 関西空港周辺の地価は、御指摘のとおり、非常に残念なことでございますがここ二年くらい非常に高騰しております。そういうことで私どもも、大阪府に対しましては早くもっと監視区域を強化するということで、現在大阪府下全域を、ややおくればせでございましたが百平方メートル以上の取引を届け出対象にしまして、厳正、的確な監視区域の運用に努めておるところでございます。地価の動向を十分厳重に監視していきたいと考えております。 また、先週も大臣に随行しまして関西に行きまして、関西の各知事から関西空港の整備に絡むそういったいろいろな課題を聞かせていただいたところであります。幸い大阪のベイエリアその他には、関東首都圏以上に大きな高度利用、有効利用が図られるべき土地がまだありますので、その辺、計画をしっかり立て、その計画に従った土地利用を推進していただく、その中でそういった社宅の確保等もやっていく、そういうことが大切だなと私は痛感した次第であります。
○和田(貞)委員 また大臣、飛行場の方にもう一回、土地の値上がりを見に行ってきてください。
○佐藤国務大臣 この間行きました。ヘリコプターで見ました。
○和田(貞)委員 ああ、そうですか。ヘリコプターじゃなくて歩いていったらいい。 それで、都市計画事業に絡んで、極めて私のそばでございますので、ひとつこの機会にお聞かせ願いたいと思うのでございますが、近畿自動車道が建設される、空港に目指して阪神高速道路公団の湾岸線がある、その間を何か大和川線というものをつくって連結するというのですよ。どこを見渡しましても、この大和川の右岸でも左岸でも住宅がびっしり密集しておるのです。川のど真ん中を橋脚つくって川の上を走っていくなら別として、そんなものどない考えてもやれっこない。ところが、この図面を見せてもらったら点線になっておる。これ、殺生な話です。必要があるといえば必要があるでしょう。しかし、そんなに人口が密集したところにこれを実際問題としてやろうと思ったら大変なことです。恐らく十年たとうが二十年たとうが三十年たとうが、私は、事業ができないこと疑いないです。 一体そのような計画をなぜ、どのような経緯でこれを決められたのか、この機会にひとつお尋ねしたいと思います。
○辻説明員 お答えいたします。 大和川線についての御質問でございますが、先生いろいろ既に御承知のことと思いますが、阪神の交通を考えますときに、南大阪地域におきまして、臨海部と内陸を結ぶ東西方向の交通の処理ということが一つの問題になっておりまして、その一つとしてこの大和川線も構想されたのでござい ますが、例えば大阪府で道路整備の長期計画をお持ちですが、そこでもいろいろ構想されておりまして、ただ具体的にどこを通るかということにつきましては、現在大阪府において都市計画に向けましていろいろな調査をやっておりまして、公団も協力していろいろやっておるわけでございますが、先生おっしゃいますとおり、既存の町の中を通るというようなことでございまして、既存の施設の調整ということが一つの大きな問題でございますが、そこをいかにすべきかというようなことで、もろもろの調査をやっている状況にございます。
○和田(貞)委員 これがいよいよ計画事業認定ということになれば大変なことになると思うので、私は万々手抜かりのないように、もしもやるとすれば、単に地図の上に点々でするのではなくて――これはまだ地元の市も知らぬのですよ。ましてや地域の住民も何も知らぬ。できっこないということを私は保証しておく。やるのであればもっとそれなりの手当てをすべきだと私は思うのです。この機会に指摘をしておきたいと思います。 先ほど申し上げたように、子供の知恵が、町の発明家が今日の日本の、今日の世界の技術をつくったわけです。そういうことから、専門家の皆さんは専門家の皆さんとしてこの土地の高騰に対して対策を立てられるということは、これは努力してもらわなければいかぬと思いますが、私のような素人が感じた極めて素人っぽい提言でございますが、素人の私だけではなくて、市民のそういう声というものが案外土地の高騰を抑止する政策に結びついていくことになろうか、こういうふうに思うわけでございますので、ぜひともひとつ努力をしてもらいたい。そして、大都市の勤労者にもう一度夢がよみがえるようなそういう土地政策をひとつ努力してもらいたい、こういうふうに思っておるわけでございますが、最後にひとつ大臣の方から……。
○佐藤国務大臣 先生の貴重な御意見というのは承っておきたいと思うわけでございます。 また、土地問題につきましては、もう重ねて申し上げませんが、昨年の土地基本法を踏まえまして、また土地対策関係閣僚会議を踏まえて、今までと違って全力を挙げて努力しておりますが、ただ、その場合に当然大切なことは、先生方や国民の御理解と御協力を得ながらやりたい、こう思っておりますので、何分の御理解と御後援、御協力を心からお願いする次第でございます。よろしくお願いします。
○和田(貞)委員 終わります。
○野呂田委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十九分休憩 ────◇───── 午後二時三十八分開議
○野呂田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。北側一雄君。
○北側委員 それでは質問をさせていただきます。きょう私の方からは、監視区域制度の運用の問題と金融機関の不動産関連融資に対する規制の問題、この二点をテーマにして質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に監視区域制度の問題でございますけれども、先般監視区域の運用指針、いわゆるガイドラインについて国土庁の方で定められまして、各自治体の方に通達を出されたというふうに聞いております。その内容について簡単に御答弁をお願いいたします。 〔委員長退席、工藤委員長代理着席〕
○藤原(良)政府委員 監視区域の運用につきましては、各公共団体、現在懸命に取り組んでおりまして、私どもの方からも、後手に回らないよう三月二十七日に監視区域の緊急総点検を指示いたしますとともに、御指摘の公共団体の運用の目安となる指針を通達させていただきました。 ごくかいつまんで内容を御紹介させていただきますと、監視区域の指定及び届け出対象面積につきましては、地価の上昇前できるだけ先行的指定に努めることといたしますが、一年間に少なくとも一〇%程度の地価上昇が見られる地域については早急に指定すること、大規模開発プロジェクト、リゾート整備等が予定されている地域におきましては、当然地価上昇の可能性が高いわけでございますので、事業計画、区域の決定等に先立ち、必ず監視区域の指定について検討すること、また、届け出対象面積の設定につきましては、一年間に少なくとも一〇%程度の地価上昇が見られる地域については、全取引件数の過半が届け出対象となるという要件を満たすように設定することが望ましい、しかし、地域の実情によりこれによりがたい場合は、少なくとも指定してもなお地価の上昇率が低下しない地域あるいは一年間に二〇%程度以上の地価上昇が見られる地域については、届け出対象面積を百平方メートルにするなど、また価格審査につきましても厳正、的確に行うような基準を決めております。
○北側委員 今もお話が出ておりましたが、監視区域の指定状況につきまして、これも先般国土庁の方で監視区域の緊急総点検を実施なされたというふうに聞いております。その結果について御答弁をお願いいたします。
○藤原(良)政府委員 三月二十七日に公共団体に対して要請したわけでありますが、この中で、特に一年間に一〇%以上の地価上昇が見られる市町村における監視区域の速やかな指定と、監視区域を指定してもなお上昇率が弱まらず、かつ平成二年の上昇率が二〇%以上である市町村における速やかな届け出対象面積の引き下げ、こういったことを要請したわけであります。 現在、この要請後、区域の新たな指定あるいは届け出対象面積の引き下げ等が順次行われておりまして、現在時点で申し上げますと、一年間に一〇%以上の地価上昇が見られながら、この総点検を要請しました時点でなお監視区域の指定を行っていなかった市町村が百六十九ございましたが、そのうち八十二の市町村で新規指定が行われております。また、区域指定をしても上昇率が弱まらず、かつ平成二年の上昇率が二〇%以上であった市町村は百十二の市町村がございましたが、そのうち五十四の市町村で面積引き下げ等を行っております。 そういうことでございまして、その結果、全国の市街化区域面積の約六割について監視区域の指定が行われている現状でありまして、このうち届け出対象面積が百平方メートル以上という面積は約五割という状況になっております。
○北側委員 そうしますと逆に、今のお話によりますと、現時点で一年間で一〇%以上の地価上昇があって、いまだ監視区域の指定がなされていない市町村が八十七市町村ある、また、監視区域に指定されていても二〇%以上の地価上昇があるところで届け出対象面積の引き下げがいまだ行われていない市町村が五十八市町村あるということになります。 これらの市町村については、先ほどのガイドラインを当てはめますと、監視区域の指定もしくは届け出対象面積の引き下げが今後速やかに行われるよう検討されなくてはならないというふうに理解されるわけですね。
○藤原(良)政府委員 御指摘のとおりでございまして、その後相次いで先ほどの指針も通達いたしておりますので、そういった該当公共団体では改めてその指針にのっとって早急に実行するよう現在検討しております。私どもの方も、可及的速やかに体制を整えるよう指導しておるところでございます。
○北側委員 それでは、ここ数年の監視区域内での届け出件数の推移について、できれば全国ベースと東京、大阪での推移について御答弁をお願いしたいと思います。
○藤原(良)政府委員 手元に公共団体別のデータを持ち合わせてきておりませんが、まず、全国の状況を御説明させていただきます。 御承知のとおり、監視区域制度は昭和六十二年八月に創設されたわけですが、それ以来逐年ふえ ておりまして、全国の届け出件数は、昭和六十二年は六万一千件でございましたけれども、昭和六十三年には十五万八千件へと増加しております。この件数は、緊急総点検や運用指針にのっとって区域が新たに指定されたりいたしますので当然今後も相当ふえていく、そういうふうに見ております。 それから東京都でございますが、東京都は、六十二年の件数が七千百七十五、これは監視区域の指定直前の数字だと思いますけれども、六十三年現在で四万四千三百三十二件となっております。大阪は、六十二年千百四十八件でございましたが、三千五百二十五件ということでございまして、この数字には監視区域以外の、従来からありました大きい面積の一般届け出件数も入っておると思いますけれども、そういう状況になっております。
○北側委員 今の大阪の数字は大阪市を除く大阪府の数字でございますね。
○藤原(良)政府委員 そのとおりでございます。大阪市はそのほかに六十三年では千六百三十五件ございまして、合わせますと五千百五十件余になっております。
○北側委員 今局長の方から御答弁いただきましたのは昭和六十三年までのものなんですけれども、これは大阪の例でございますが、私の方で平成元年、平成二年の届け出件数を調べてみました。 今御答弁がございましたように、大阪市の六十三年の届け出件数が一千六百三十五件、月平均に直しますと百三十六件ございます。ところが、平成元年の一月から十二月までは五千七百四十二件、月平均が四百七十九件、六十三年との比較でいいますと三・五倍、さらに平成二年の一月から五月までが五カ月間で三千七百九十八件、月平均七百六十件、六十三年の数値に比べますと五・六倍となっております。 大阪府におきましても、今御答弁いただきましたように六十三年が三千五百二十五件だったのが、平成元年度では約一万件、二年度の予測件数も約三万件と激増が予想されておりまして、これは大阪だけではなくて、恐らく全国的に見ても同様な状況ではないか。先ほどのガイドラインによりましても、これから監視区域に指定されるところがどんどん多くなってまいります。さらに、届け出対象面積につきましても、引き下げられてくるところが非常に多くなってくる。したがって、当然届け出件数が六十三年の数値から三倍、五倍、六倍と大変激増してくる。 私は、先般国土庁から出された監視区域制度のガイドラインについて、運用の適正化、また効果的な運用という意味で、それはそれで非常に結構であると思いますけれども、実際に現場で処理をする市町村の負担ということを考えますと、人員の確保とか人員の育成、それから予算措置の拡大ということを政府としてもしっかり配慮してあげないと、監視区域制度の適正かつ効果的な運用は期待できないのではないかというふうに思います。 例えば大阪市の場合を例にとりますと、先ほど申し上げましたように届け出が激増しているにもかかわらず、六十三年の四月一日から土地対策室の室長以下職員が二十六名という体制が現在まで全く変わっておらない、そのように聞いております。ガイドラインがつくられましても、自治体の側からすると、監視区域に指定したくても、また、届け出対象面積を引き下げたくても、担当のところの職員の人員確保とか人材の育成がなされていなくては適切な対応ができない、また対応が非常におくれてしまうということになってしまいます。 実際、届け出があってから御存じのように六週間以内に処理をしなければならないという時間的な制約もございますし、人員の確保、人材の養成につきましては自治体の問題と片づけてしまうのではなくて、国としても何らかの側面からの支援対策を考えていくべきではないかと私は考えます。 自治体の担当職員の確保、育成、予算措置の拡大などについてどのような対策を考えておられるのか、まず国土庁にお聞きしたいと思います。
○藤原(良)政府委員 御指摘のとおり、この制度の運用に当たりまして最も大切なのは、要員の確保と予算の確保だと考えております。しかも、この制度を後手にならないように的確に運用していくためには、とにかく地価の上昇局面で先手を打って、年度途中でも指定しないといけないということですので、特にこの両者の確保が難しいわけであります。 そういうことで、私どもといたしましても、公共団体に対しましてはできるだけ内部でやりくりをつけていただきながら要員を確保していただくと同時に、外部の人たちの力、例えば不動産鑑定士等で土地利用審査会等に参加しながら地価の評価等に当たっておられる方も多数おられますので、そういう方の御協力も、異常の事態でございますのでお願いするとか、さらには要員を確保しましても、この業務、相当専門的な知識を要しますので、届け出の審査事務担当者に対しまして私どもも研修の機会を設けまして、短期研修でございますが、できるだけそういう短期の研修を通じて人材を養成しておるところであります。 また、事務の合理化、できるだけ簡素な事務処理体制というのもあわせて工夫していく必要があるというふうに考えておりまして、これは公共団体間で先進地域等のいろいろな処理体制等も情報交換しながら、そういう面からもいろいろ努力しているところでございます。 予算の確保につきましては、従来より土地利用規制等対策費交付金の確保に努めてまいっておりまして、こういう厳しい財政状況のもとでございますが、少しずつ増額を見てきております。今後もやはりこの区域指定の状況等をにらみながら、監視区域制度が円滑に運用されますように我々は適切に対処していきたい、そういうふうに考えております。
○北側委員 自治省の方、同じ質問で御答弁お願いします。
○山下説明員 自治省のサイドでいいますと、体制整備にお役に立てることといいますとやはり財源措置になるわけでございます。この土地利用規制等に関係する財源措置につきましては、委員御承知のとおり、今国土庁の局長から御答弁のございました交付金の制度、これが国庫からまず措置をされるわけでございます。それから、これを裏打ちするという意味で、地方交付税制度の中で必要な経費を算入いたしまして、これで措置をしておるわけでございます。これまでも国土庁は交付金につきましていろいろ努力してこられているわけでございますけれども、私ども、毎年地方団体の意見も踏まえまして、国土庁に引き続きその交付金の確保について特段の努力の要請を続けてまいりますし、また、交付税の方での裏打ちにつきまして必要な措置を続けてまいりたい、このように考えております。
○北側委員 予算の問題も大事なんですけれども、現場のお話を聞いてみましたら、それよりも人手、人員の確保が現実にはなかなかできないということをよく聞かせていただきました。今土地問題がここまで非常に大きな課題になっておりますので、この土地問題の現場での処理をなさる自治体の職員の方々の増員について、ぜひ前向きに検討をお願いしたいと思います。 私の提案でございますけれども、今国土庁でなされております監視区域の緊急総点検の中で、各自治体の担当職員の人員数とか職員一人当たりの処理件数とかそういうものもぜひ点検をしていただいたらどうかなというふうに思います。局長、どうでしょうか。
○藤原(良)政府委員 非常に重要なことでございまして、私どもも現在各公共団体のそういう体制をつぶさに調べさせていただいております。早くそういうことを把握しながら、また必要な対応をしていきたいと考えております。
○北側委員 それでは東京都の監視区域制度でございますが、本年の七月三十一日で通算五年の指 定期間が満了いたします。監視区域の指定はもちろん知事の権限ではございますけれども、東京都の場合、再び地価の上昇傾向がございますし、当然のことながらさらに監視区域として指定されるものと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
○藤原(良)政府委員 平成二年の地価公示によりますと、平成元年一年間の東京都の地価変動率は、先生仰せのとおり住宅地でマイナス〇・三%でございますが、商業地ではプラス一・七%という状況でございます。市中金利は上昇してきておりますものの、土地関連融資は依然として増加しておるという状況でもございますので、地価動向についてはやはり予断を許さない状況にあるのじゃないかと考えております。 私どもの立場としても、なお当分は新たに指定していただきたいと考えておりますが、東京都としても、現在監視区域の指定が不要となる状況には依然としてない、そういう考えをお持ちのようでございまして、引き続き監視区域の指定を行うという方向で検討しておられると聞いております。
○北側委員 それでは、時間がございませんので少しテーマを変えまして、不動産関連融資に対する規制についてお聞きします。 金融機関の業態別の不動産業向け貸し出し残高の前年比実績がどのようになっているか、簡単に御答弁をお願いします。
○小山説明員 お答えいたします。 全国銀行ベースで直近の数字が平成二年の三月末ということでございますが、全国銀行で不動産業向け貸し出しの伸び率は前年同月比で一五・三%でございます。 業態別というお尋ねでございますので、以下業態に応じて申し上げますと、その数字は都市銀行が一六・六%、地方銀行が二〇・八%、信託銀行が六・二%、長期信用銀行が一二・七%、それから信用金庫が二二・四%の伸びを示しております。
○北側委員 今大蔵省の方では総量規制をされているというふうに聞いておりますが、この総量規制というのは、各金融機関ごとに不動産業向け貸し出しの伸びを総貸し出しの伸び以下に抑制するという内容でございますけれども、総貸し出し残高の伸び率というのが、金融機関によってもちろん異なりますが大体一一、二%ではないかと思います。そうしますと、実際の不動産業向けの貸し出しの伸び、今御答弁いただきましたけれども相当差があるわけで、この総量規制というのがうまく機能すれば相当の効果を発揮するのではないかと私どもも期待しているのですが、この総量規制をした結果についていつごろ明らかになるのか、公表されるのか、御答弁をお願いします。
○小山説明員 現在大蔵省で行っております総量規制でございますが、これは四半期ベースで行っております。そしてことしの四月からということでございますので、当面、計数が出てまいりますのは四―六月の数字でございまして、集計が八月にはできるということでございます。この数字は公表いたしたいと考えております。
○北側委員 それでは、今よく問題になっておりますノンバンクについてお聞きしますが、まず金融機関からノンバンクに対する融資実績が明らかになっているのであれば、その金額についてお聞きしたいと思います。
○小山説明員 金融機関のノンバンク向けの融資実績、これも先ほど申し上げました全国銀行というベースで、直近の数字が平成二年三月末の数字でございますけれども、約七十一兆円でございます。
○北側委員 今のは全国銀行からノンバンクへの融資ですね。ノンバンク自体のここ数年の貸出残高の推移について御答弁をお願いします。
○小山説明員 ノンバンクという概念を、ここに来ますと詰めていく必要はあるわけでございますけれども、逆に統計があるという形からアプローチをいたしますと、貸金業規制法上の貸金業者という概念がございます。この業務状況を当局に報告したものの貸付金合計額で見ますと、平成元年三月末の数字が直近でございますが、これが約四十七兆円でございます。そして、さかのぼって数年ということでございますので申し上げますと、その前の六十三年三月末が、その数字は三十五・七兆円でございました。六十二年三月末が二十四・七兆円でございました。
○北側委員 ですから六十二年三月末から毎年十兆円以上ずつ、六十三年、平成元年とふえておるという御答弁でございますけれども、これは全国銀行の総貸出残高の一割以上を占める数値になっております。平成元年三月末であれば四十七兆円の貸出残高があるわけでございますけれども、このうち不動産業向けの貸し出しというのがどの程度あるか、これは明らかになっておるのでしょうか。
○小山説明員 それは残念ながら統計がないわけでございます。
○北側委員 それでは大蔵省として、ノンバンク、貸金業者が行う投機的土地取引に対する融資につきましてどのような対策をとっているのか、御答弁をお願いいたします。
○小山説明員 これまで大蔵省といたしましては、投機的土地取引について特別ヒアリングという行政指導を行ってきております。 その内容は、個別に金融機関の融資案件ごとに、不動産関連について、どういう条件で、どのくらいの金額で実際にどういう計画に基づいて融資をしているのか、それからその後は金融検査という形で金融機関を検査いたしておりますが、大蔵省に対しまして当初ありました説明どおりにその融資は実行されているのだろうか、建物は一体建っているのだろうかというチェックをやってきておりまして、先生お尋ねのノンバンク融資というのが相当な金額になってきておりましたものですから、個別案件としても、金融機関からノンバンク向けの融資について、特に不動産絡みについて個別に今までチェックをしてまいったという状況でございます。
○北側委員 いずれにしても、直接的な貸金業者に対する行政指導、また規制というのができない。金融機関を通じて間接的にノンバンク、貸金業者に対して指導をしていく。効果としてどこまで効果があるのか若干疑問な点もあるのでございますけれども、ノンバンクに対して、少なくともその業務の中の不動産関連融資について直接的な行政指導が行えるような仕組みが必要なのではないかと私は考えております。この点、いかがでしょうか。
○小山説明員 大蔵省の銀行に対する規制は、淵源をたどってまいりますと、預金者保護、一般の人が資金を安心して預けられるところについて免許を実施しまして、それについては国も責任を持って監督をしていく、これが銀行法の精神でございます。各国も同じような考えでございます。つまり、預金を預かるというところからその預金は間違いなく元本ごと返還してもらわなければいけない。これは国民の利益でございます。 しかし、それが不良貸し出し等で焦げつきますと預金が戻ってこない。アメリカにおいてはS&L、貯蓄貸付組合等で膨大な倒産が起こっております。こういうことは決してあってはならないというところに銀行行政の主眼があるわけでございまして、一般の貸金業者につきましてはこれと違う発想で対応しておるわけでございます。ノンバンクは国民から預金を受け取るものでございませんで、資本市場から株式等で調達する場合もございますが、大宗は銀行から融資を受ける。したがって、金融機関、特に銀行とノンバンクについては、行政の介入度合いというものが公共性という観点からそこに差があるわけでございます。 したがって、先生の御質問の趣旨は大変よくわかるわけでございますけれども、ノンバンクについては現在規制法もございませんし、各国でも規制法がある国はほとんどない状況でございまして、そこの脆弱性というものをどう検討するかということで、私どももことしの四月から、銀行局長の私的諮問機関でございますけれども、ノンバ ンクに対して一体どういう対応を国がすべきかということについて検討しておるわけでございます。
○北側委員 最後に、日銀の方では全国銀行の都道府県別、業種別不動産業向け貸出残高を掌握されていると思いますが、これがされているかどうか、前回もお聞きしたのですけれども、もう一遍聞きたいと思います。 私は、日銀が掌握している都道府県別の、業種別の不動産業向け貸出残高の内容、これを、半年に一度というのじゃなくて、本当は毎月出れば一番いいのですけれども、せめて四半期ごとくらいに公表すること、また、国土庁や自治体に情報提供をすることをぜひ検討すべきではないかと思います。いかがでしょうか。
○小山説明員 まず最初の御質問の点でございますけれども、日本銀行は都道府県別の融資実績を公表いたしております。ただ、統計にも多少限界があると思いますのは、都道府県に所在する支店の統計でございます。例えば青森県の開発計画があってそれを東京の金融機関が融資した場合には、これは東京でカウントされるわけでございます。青森県ではない。そういう意味で実態的には多少、多少といいますか状況によってはかなりのずれを生ずるという面がございます。 次に、現在この統計が日銀におきまして半年ごとに公表されているのは御指摘のとおりでございます。毎月というお話でございますが、これは私の方は日本銀行と別の機関でございますので、日銀において判断すべきものだと考えます。 それからもう一つつけ加えさせていただければ、統計というのは、それは多いにこしたことはございませんが、余りその頻度を上げますとそれがまた投機的な動きを誘うような面もありまして、構造的な問題と日々ウオッチしなければいけない問題との仕分けをどうするかは、統計をとるとき常に悩ましいところでございます。
○北側委員 どうもありがとうございました。もう質問はいたしません。おっしゃっていることはよくわかるのですけれども、現実に自治体ではそういう要望があるわけでございまして、例えば先日日銀で発表された、関西での伸びた数値は、実際そのまま地価の高騰につながっておるわけなのです。だから、強い相関関係があることは間違いないと思いますので、ぜひ大蔵省としても検討をお願いしたいと思います。 ありがとうございました。
○工藤委員長代理 平田米男君。
○平田(米)委員 まず先に長官にお伺いしたいのですが、きょう私が持ってまいりましたのは新聞に入っております折り込み広告でございますけれども、これは横浜のマンションの広告なのでございます。 大体毎日同じようなのが入っておるわけでございますけれども、「資産価値の高い横浜で資産運用。」こういう表題でつくられたチラシでございますが、中身をよく見ますと、「首都圏の地価が高騰の兆しを見せ始め、東京都内の地価は再び高騰傾向にあります。」「さらに価格上昇の傾向にあります。」こう言っておるわけであります。そして、マンションもこの五年間で坪単価は三倍強の上昇率になっておる、不動産投資の高い収益性を物語っておる、そしてさらに上がるということで、確実なキャピタルゲインを獲得することができる物件だ、こういうことを盛んにまだ、といいますか堂々と広告してやっておいでになるわけでございますが、こういう事実に対してどのような御感想をお持ちでございましょうか。
○佐藤国務大臣 お答えしますが、実は私も時々、けしからぬなと思いながらその広告を見ておるわけでございます。 きのうも実は私は首都圏サミットということで、東京、神奈川県、千葉県、埼玉県の知事と横浜の市長、川崎の市長と会いましていろいろ議論をいたしたわけでございます。そんなことでございまして、昨年皆さんのおかげで成立した土地基本法、また土地対策関係閣僚会議で決めました十項目の実施項目を踏まえて今後はそういうことのないようにしたい、こんなことで今全力を尽くしておるわけでございます。 それで、実はその広告につきましては、ある意味において不当広告ではないかという気もいたしておるものですから、何とかそういう広告を出さないように検討したい、このように考えておるわけでございます。
○平田(米)委員 まさにこういう広告が出されているということは、政府が努力しているのを無視しているというか評価をしていないということでございまして、まさに海部総理、そして長官の手腕が問われているということではないかと思いますので、ぜひとも積極的な対応をしていただきたいとお願いを申し上げます。また、土地問題に対していろいろな施策が検討されておるわけでございますが、やはり早急な、しかも有効な施策を直ちに立案をして実行していかなければこのようなものは後を絶たないと思うわけでございますので、よろしくお願いしたいと思います。 話は突然変わるわけでございますが、土地対策というのは総合対策だと言われておるわけでございますけれども、そこの中で少し埋もれている問題ではないかと思っておる点につきまして幾つかお伺いをしたいわけでございます。 一つは、取引相場のない株式の評価の問題でございます。御存じのように、類似業種比準方式、こういう方式によって株式を評価いたしますと、配当あるいは収益、利益のない法人の場合は資産の評価が大変下がったものになる、全体的に見ますと二割ぐらいの評価しかされない、実際のその企業の資産価値からいきますと極めて低い評価しかされないということが今言われておるわけでございまして、今回の商法改正によりまして会社も一人で設立をすることができるようになった、こういう状況を見ますと、この法人の使い方によっては、合法的な節税、極めて大きな節税をすることができると考えられるわけでございます。 それで、私はこの類似業種比準方式を再検討しなければならないのではないかと思うわけでありまして、そもそもこの類似業種というのが、上場会社に類似をしたものが本当にあるのかどうか。非上場の会社というのは極めて多様でございまして、申し上げたように配当とか利益等も上げていないというのもたくさんあるわけでございまして、まさに私は、類似業種ということ自体がフィクションではないか、擬制でしかない、こんなふうに思うわけでございます。 そもそも配当とか利益ということを言うには、それを要求する方々が社内にいなければならないわけであります。すなわち株主がたくさんいなければならないということになるわけでありますが、今のこの基準によりますと、その要件に株主の数というのが入っていないわけですね。しかも、私は株主の数といってもそれが同族ではならないと思いますし、また、その同族でない株主の保有株数が極めて少ないものであったならば同族会社と同じなわけでございますので、この辺をきちっとした見直しをしなければならない、このように思うわけでございますが、長官と大蔵省に御答弁をいただきたいと思うのです。
○品川説明員 お答えをいたします。 先生御指摘の同族会社の株式を含めまして取引相場のない株式の評価につきましては、それぞれの発行会社の実態に応じまして、上場会社に匹敵するような大会社の株式は御指摘のように原則として類似業種比準方式によっておるわけでありまして、個人とそれほど変わらない小会社の株式につきましては原則として純資産価額方式によって評価しておりまして、大会社と小会社の中間に属します中会社の株式につきましては、大会社と小会社の評価方法のいわば併用方式により評価することにしているわけでございます。 それで、先生の御質問の趣旨は、同族会社のように利益や配当を自由に調整できるような会社の株式につきましては、それらを比準要素としております類似業種比準方式を適用すべきではないという御指摘であろうかと思われますが、現行の評価方法は、御案内のように取引相場のない株式の 実態と中小企業の事業承継への配慮から採用されておるわけでありまして、また、同族会社でありましても多くの会社が正常な事業活動を営んでおるわけでありまして、それに見合った利益、配当を計上している場合が多いわけであります。したがいまして、この現行の評価方法は一般的には合理的なものであると考えているわけでございます。しかしながら、先生の御指摘のように、現行の評価方法を利用して行き過ぎた節税策が講じられているということも重大でありまするし、私どもも課税の公平の観点から問題があると認識しているところでございます。 そこで、今後ともそういう実態をよく調査した上で、課税の公平の観点から先生の御指摘の御意見も十分に参考にさせていただき、適切な措置をとるよう検討してまいりたい、かように考えております。
○平田(米)委員 前向きな答弁をいただきましたので、長官結構でございます。ぜひとも、こういうまじめに働いている方々からしっかり税金を取るのではなくて、そういった節税をいろいろやっている方々からしっかり税金を取っていただきたいと思うわけでございまして、早急な御検討をいただいて適切な対処をしていただきたいと心からお願いを申し上げます。 次に、市街化区域内の農地に関しましてお伺いをしたいと思います。 総合土地対策要綱が六十三年の六月二十八日に閣議決定を受けておるわけでございますけれども、この中で「市街化区域内農地の宅地化推進」について方針が定められておるわけでございます。そもそも市街化区域内の農地というものをこの要綱では「保全すべき農地」というとらえ方をしておいでになるわけでございますけれども、本来市街化区域というのは、おおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域、こういうことで線引きをしたものなわけでございまして、そこの中でさらにまた改めて「保全すべき農地」、こういう考え方を持ってこなければならない理由というものは明確になってない。 生産緑地法というのがあるわけでございますけれども、しかし、実質的に都市計画法の理念から考えますと、そのような都市計画区域内における保全すべき農地などという概念を打ち立てる根拠というのは本来ないのではないか、そのように考えるわけでございますが、建設省、どういうお考えでございましょうか。
○石川説明員 ただいま先生から御指摘のありましたように、市街化区域といいますのは、おおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域だというようになっておりまして、市街化区域内の農地は逐次宅地化が進められていくことが原則であろうと考えております。 しかし、市街化を進めるに当たりまして、その市街化区域全域をすべて宅地化するわけではございませんので、必要な道路あるいは公園などの公共施設を整備しながら良好な環境を形成していくことが必要であろうかと思います。その場合に、都市におきます良好な緑、オープンスペース等の確保も重要な課題と考えているわけでございます。このため、都市計画におきましては都市公園等の整備等の促進を図るとともに、風致地区とか緑地地区等の活用を図りまして、都市における緑地空間の確保に努めているところでございます。 特に、近年の都市化の進展に伴います緑地の著しい減少にかんがみますれば、農地につきましてもその緑地としての効用等に着目いたしまして、良好な生活環境の確保の観点から相当の効果があり、かつまた将来の公共施設等の用地として適しているものにつきましては、都市計画上保全すべき農地として積極的に位置づけていくことが必要であろうと考えております。生産緑地地区制度は、このような要請にこたえるため、都市計画上保全すべき農地等を計画的に保全することにより、良好な環境の市街地を形成するための制度と考えております。
○平田(米)委員 現在、長期営農継続農地の問題が話題になっておるわけでございますけれども、土地対策の中で、この長期営農継続農地制度というのはなくするお考えでございますか。
○藤原(良)政府委員 先ほど建設省の方から答弁がございましたように、総合土地対策要綱でも閣僚会議の申し合わせでも、都市計画の上で保全するものと宅地化するものに区分しながら計画的な整備を進める、そのための関係制度を平成二年度中に整えるということになってございまして、先生御承知のとおり、いわゆる大都市法とか都市計画法及び建築基準法の一部改正案を国会に御提案申し上げ、本日可決していただけるというふうな運びになっておるかと思いますが、ただ、税制の方は現在政府税調で鋭意審議が進められております。また、生産緑地保全法も建設省の方では今年度じゅうには改正の方向で考えておられるやに聞いております。したがって、そういう関連の中で再検討されると私どもは思っております。 ただ、都市計画上保全すべきだというものについては依然として農地として存続されるわけですから、農地並み課税とかあるいは相続税についても猶予制度が存続されるのだろうと思いますが、宅地化すべきものについては当然原則的には農地並み課税では不都合が生ずるのじゃないか、公平の観点からもおかしいのじゃないかと思っております。そういう方向で検討が進められていくのじゃないかと期待しております。
○平田(米)委員 私は、長期営農継続農地の制度というものはなくすべきではないかと思うわけであります。しかし、反対に生産緑地の制度がこれに代替するものとしてまたつくられるようであったならば、何をやっているかわからなくなるわけでございまして、その辺はどのようなお考えを持っておいでになるか、お伺いをしたいのです。
○藤原(良)政府委員 都市計画上位層づけるということでありますので、都市の整備の上でも環境保全上存続させた方が望ましいという位置づけがなされなければならないと思いますし、それだけに農地所有者も自分の都合でいつでも非農業的な土地利用に転換できるというものではないと思うのです。ちゃんと転用制限の中でそういう都市計画的な位置づけのもとに存続される、そういうふうな制約が課されることになるのじゃないかと思っております。
○平田(米)委員 この総合土地対策要綱を見ておりましても、その指定要件を見直すとか、転用制限を強化するとか、あるいは転用する場合には地方公共団体の先買い権を整備するとか、こういうことを挙げておいでになるわけでございますけれども、例えば現在、長期営農継続農地というのは三大都市圏で三万六千とか三万八千ヘクタールと言われておるわけでございまして、ざっと一億坪あるわけでございますね。これは坪何百万円もする土地もあるわけでございまして、平均どれだけになるかわかりませんけれども、仮に坪五十万するとしましても五十兆円あるわけでございます。 これが生産緑地に全部入ったとしまして、それは指定要件で入らない部分もあるかもしれませんけれども、入ったとして、これが転用されていった場合に、先買い権を公共団体に認めてもこれだけの土地をどうやって買っていくのか。制度はあったとしても買うだけの力がない、こういうことがあったならば、制度はつくったけれども、結局しり抜けになる。これであったならば何ら意味はないわけでございまして、私は要綱のお考えは基本的に正しいと思いますが、しかし最後の手当てがなされていない、そこに不満を持つわけでございますが、これについてはどのようなお考えでございましょうか。
○藤原(良)政府委員 御指摘のとおりでございまして、計画的に宅地化を図る農地につきましていろいろな工夫が必要だと思います。既に相当高地価になっておる地域が多いだけに、そういう必要性が強いと思います。 税制面でも、やはり宅地化を助長するような形での税制、インセンティブを与えるような税制改正というのが私どもの立場からは望ましいと思っておりますし、また利用する際に、建設省の今回の改正案にもございますように、住宅地高度利用 地区計画制度というふうな新たな計画制度を設けまして、できるだけ環境にも配慮しながら高度利用ができる、そういうふうな土地利用計画の試みも必要だと思っております。また、農地所有者が、譲渡するんじゃなしに、みずからその土地を活用しながら賃貸住宅等を建設する、そういうことで、地価の上昇を招かないような工夫もできるだけ国としても助長するように努力していく。 そういうふうな中で、余り住宅ができましても一般エンドユーザーには高ねの花だというのでは困るわけでございますので、そういう供給価格水準にも配慮しながら、できるだけ計画的、段階的に整然と宅地化を図っていく必要があるというふうに考えております。
○平田(米)委員 私の質問に真っすぐお答えいただきたいわけでございまして、それはおっしゃったようなことも私も適切だろうとは思います。しかし、先買い権を認めるというふうにうたっておるわけでございますので、その財源はどうしますかというお尋ねでございます。よろしくお願いします。
○藤原(良)政府委員 公共団体が、公共施設用地等として必要な場合には、御承知のとおり公共用地の先行取得債等もございますし、都市開発資金の貸し付けを受ける、そういった制度もございます。しかし、非常に高いですから、限界があることは確かだと思います。そういう制度をさらに拡充するような方向で努力していかないといけないんじゃないかなという気がしております。
○平田(米)委員 今、新しい土地保有税ということが議論されておるわけでございますけれども、国土庁もいろいろ意見表明といいますか出ておるようにマスコミ等で伺うわけでございますけれども、その税収をこういう先買いの資金に充てるということを考えていかなければ実効性はないと私は思うのですが、いかがでしょうか。
○藤原(良)政府委員 土地政策を進める上で土地税制に私ども非常に大きな期待を寄せておるわけですが、先般も土地税制小委員会で土地問題の現状等の説明を求められたわけですが、その際、せっかくの機会でございますので、私どもの土地税制に期待する考えの要点を述べさせていただいたわけです。 その中で、具体的には、例えば法人、個人間の公平確保の観点からも、法人保有土地について一定水準の負担を新たに求められないかどうか、あるいは譲渡所得税につきましても、完全分離とか土地の値上がり率に応じた累進税制の採用の可能性はないかどうか、ひとつその辺も含めて御検討いただきたいとお願いしたところであります。また、私どもも、税制改正要望までに具体的にそういう問題について固めていきたいと思っております。 なお、法人保有土地の新税につきましては、先生御指摘のその財源の使途につきましてもあわせて検討していくことが望ましいと思っております。私どももそういう点も検討していきたいと思っております。
○平田(米)委員 まさに、制度ばかりつくっても財源の裏打ちがなければ絵にかいたもちでございまして、そういう観点で土地対策というのを、きちっとしたものをつくるように御努力をいただきたいと思うわけであります。 今、御答弁の中でも出てまいりましたけれども、保有税と同時に土地の譲渡益課税の問題があるわけでございますけれども、完全分離課税と累進課税ということを言っておいでになるようでございますが、特に累進課税につきまして御説明をいただきたいのです。
○藤原(良)政府委員 累進課税は、地価の年平均値上がり率に応じた超過累進税率を採用できないかどうかということであります。 これは今後検討しないといけないわけですが、こういう超過累進税率を仮に採用いたしますと、地価安定期には相対的に税負担を軽くして円滑な土地の供給を図ることができる、また地価の高騰期には資産としての有利性を減殺しまして自動的かつ的確に投機的需要を抑制することができるのではないか、また社会的公平の確保に寄与する点も大きいのではないか、そういうことで今後さらに具体的に詰めさせていただきたいというふうに考えております。
○平田(米)委員 この累進課税をやりますと、現在ある超短期の重課税などというのは不要になるのではないかというお話を伺っておるわけでございますけれども、現在の超短期重課税の実効税率は八五%ぐらいであると伺っております。ということは一五%は利益として残るということになるわけでありますけれども、一五%といいますと、一年間で考えても大きな利回りといえば大きな利回りでございまして、しかも現実の土地の転がしというのは一年なんて待っていないわけでありまして、もう一カ月、下手すると数日で転がしていって、もうけている。そうすると、仮に二カ月で転売をしたとしても、一五%二カ月でもうかるということは年率九〇%ということになるわけでございまして、現在の超短期重課税であっても、そういうことをねらっておる業者からすれば、これは大もうけのチャンスなのでございまして、そういう点までお考えになってこの累進課税というのを検討されておいでになるのか。
○藤原(良)政府委員 私ども、検討過程でございますから、余り細部についてまだ申し上げられない点が多いわけですが、ただ、御指摘の超短期重課制度というのは二年間の臨時暫定措置でございますので、情勢によってこれがどういうふうに将来改正されるのか、その辺の不安もあるわけです。 土地税制というのはやはり常に安定的であった方が望ましいと思っておるわけです。次の地価高騰期には超短期重課制度がないというのでは手段として投機的抑制に非常に欠く面がある、そういう超短期重課制度も包含したような超過累進税制をセットしておけばそういう心配もないんじゃないか、しかも税率はそういう投機的な行為を抑制するに足り得る高騰期の超過累進税制だ、そういうふうなうまいセットができないかというふうなことで勉強しておるわけでございます。
○平田(米)委員 土地神話を打ち破るということが土地問題の解決の大きな柱であると総理も言っておいでになるわけでございまして、それをやるためには、そもそも土地ではもう全くもうからない、幾ら値上がりしても自分のところにもうけは残らない、こういう仕組みをつくらない限りその神話は打ち破れるものではないと私は思うわけであります。 そうしますと、今おっしゃいました累進課税などというのも、そういう観点からやるならば、土地の値上がりをどの程度まで抑えることが土地神話を打ち破ることになるか、この検討が一番重要ではないかと思うわけであります。 考え方によっては預貯金の金利とか金融商品等の利回りとか、そういうものが一つの基準になるという考え方もあるかもしれませんけれども、一般国民からいたしますと、預貯金の金利ぐらい給料はどんどん上がってないわけですね。確かに、最近初任給は上がっておりますけれども、しかし、中堅で頑張っておいでになる方々の賃金というのは、そんなに上がっておりません。金融資産の利回りなどでやられますと、結局は次第に所得よりも不動産、土地というものが高くなってしまう、こういうことになるわけでございまして、そういう観点からするならば、賃金上昇率とか消費者物価指数とかそういうものを基準に置いてこの累進課税制度というのを構築しなければならないと私は思うわけでございますけれども、お答えをいただいて、私の質問を終わりにしたいと思います。
○藤原(良)政府委員 確かに御指摘のとおり、土地の年平均値上がり率が金融商品の利息より大きくなりますと、金融緩和期には土地にかなりの投機的需要とか投資需要が集中するようでございます。そういう観点からも、税引き後の平均利回り、土地を譲渡することによる利回りがどれぐらいになるのか、先生の御意見も貴重な御意見でございますので、今後我々税制改正要綱に向けて成 案を固める際に十分参考にさせていただきながら詰めさせていただきたいと思っております。
○平田(米)委員 どうもありがとうございました。
○工藤委員長代理 佐藤祐弘君。
○佐藤(祐)委員 先日土地白書が発表されまして、地価の異常高騰の原因につきまして、大企業法人による投機的な土地買い占め、さらにはそれを可能にした金融の緩和政策、あるいは土地税制面における大企業の有利さといった面が指摘をされております。この問題、実は私自身も本委員会で指摘をしましたし、いろいろ議論も行われてきたところだと思うのです。 それで問題は、さらにさかのぼれば、いわゆるあの民活政策、国公有地の民間への払い下げ、規制緩和などなどが起爆剤になったという経過があるわけです。それに対して、そういう地価の異常高騰を有効に抑える手だてを政府がとってこなかった、ここにやはり重大な責任もあるというふうに私は考えるわけです。 そういう点では、今回の土地白書は、状況の描写といいますか分析はあるのですが、その対策の点でどうだったかという点の突っ込んだ点検、反省がないという指摘もありますし、また、そういう上に立って、まさに国民的に求められておるのは、こういう状況に対してどういう対策をとっていくのかということだと思うのです。 その点、土地投機はもう絶対許さない、禁止していくとか、土地はやはり国民の共有の財産、生存、生活に不可欠なものでありますから、こういうものを法人の土地買い占めから守るといいますか土地買い占めを厳しく規制していく、そういう方途がどうしても必要だというふうに私は思うのでありますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○佐藤国務大臣 御指摘のとおりでございまして、どんなことをしてもまず地価を安定させたい、地価の高騰を防ぎたい、こんなことで実はやっておるわけですが、今までいろいろな点について政府の政策については御議論ございますけれども、一番問題は、私権をどうするかという問題が一つあったと思うのです。それが、昨年暮れに土地基本法が成立しまして、公共福祉優先原則をうたったということがございます。 それからもう一つは、その基本法を踏まえまして土地対策関係閣僚会議をいたしまして、今後実施すべき十項目を決めて海部内閣の最重要課題として取り組んでおるということでございます。 そんなことでございまして、今度の地価高騰につきましては、先生御高承のとおりいろいろな事情がございますが、背景に金融緩和の問題がある、金余りがある、そこのところを含めて、いろいろ東京などにおきましても十年ぐらい前に比べまして企業の土地の取得が非常に増加しておるということをすごく言われるわけですが、今度は国土庁におきましても、国土利用計画に基づきまして基本的に厳正にかつ厳重に審査をするために、統計で当事者から資金計画についても届け出てもらう、そんなことを国土庁でもやりたい、こう思っておるわけでございます。 現在の地価高騰につきましては、緊急対策として監視区域の総点検、それから金融貸出総量抑制、そんなことを含めて全力を尽くしておるわけでございますが、この土地問題につきましては、実はこれはどうしても国民の皆さんの御理解と御協力がなければできません。そんなことをもちまして、そのことをPRをしながらお願いしておるのが現状であります。よろしくお願いします。
○佐藤(祐)委員 土地基本法に関係して私権の問題のお話がありましたが、私たちは、公共の福祉、これは重視するのは当然でありますが、同時にやはり零細な土地所有者でありますとか国民の権利が不当に侵害されることがあってはならないという見地に立っていることを申し上げておきたいと思います。 それで、今御答弁があったわけですが、最近いろいろ国土庁としては方策を挙げておられる、しかし、もっと実効のあるやり方がないのかということが課題だというふうに思うのです。この前も指摘をしたのですが、例えば監視区域の指定の問題では、特に大阪圏では後手後手に回った。これは国土庁の方でも率直に認めざるを得ないという御答弁もありました。ところが、そういう手だてのおくれといいますか、それがまだ直っていない、改まっていないということを私は申し上げざるを得ないわけであります。 例えば、山梨県のことでお聞きをしたいのですが、山梨県で監視区域の指定に伴う届け出がありますけれども、これに占めております法人の割合はどうなっておりますでしょうか、また、なぜそういう比率になっているのか、法人取引が特にふえたのかという点についてはどう考えておられるのか、お聞きをしたいと思うのです。
○藤原(良)政府委員 現在、山梨県では二十五市町村につきまして監視区域が指定されているところであります。 この監視区域の指定に伴う届け出のうち、譲り受け人が法人であるものの割合は約七〇%となっております。ただ、これまで過去における山梨県における取引、これは監視区域ではございませんが、一般の大規模な取引に係る届け出ですけれども、その届け出に占める譲り受け人の法人の割合の推移を見ましても、非常に高いのです。例えば、六十年は法人割合八九・四%、六十二年は少し落ちまして七八・三%、六十三年には八四・三%というぐあいに、監視区域外でも相当法人のウエートが高うございます。ただ、リニア関連の関係市町村では、やはり相当激しい地価上昇から見ましても、投機あるいは思惑買い的な取引が多いのだろうというふうに見ております。
○佐藤(祐)委員 まさに質問のポイントもそこなんです。御承知のとおりに、リニアの実験線ですね。これは正式にといいますか、六月八日の大野運輸大臣と金丸元副総理の会談で事実上決定したということでありますが、この話はもう随分昔からあるわけですね。そういうことがありますから、そういうことを見込んでの土地取得というのがずっと続いてきたのが一つの山梨県の特徴だろうというふうに思われるわけであります。 ですから、法人の届け出が七割、これは全国的に比べると異常な高さです。しかも、地域別に見ましても、例えばあのルートの一番の西側といいますか、甲府市寄りの境川村あるいは中道町、こういうところが終点というか、実験線の西寄りのところになっているのですが、こういった地域では、この一年間に年率換算で七〇%の地価上昇という実態があるわけです。この七〇%というのは県の方の動向調査です。地価動向調査でそういう数値が発表されておるという状況なんです。 こういうことについて国土庁は状況をどう把握しておられるのか。明らかにこのリニアのいわゆる大型プロジェクトが地価上昇、地価上昇というよりも高騰をもたらしているというふうに私は思うのですが、どうですか。
○藤原(良)政府委員 リニア実験線の沿線市町村で地価の高騰が目立ち始めましたのが六十三年くらいからでございまして、私ども、六十三年十二月に甲府市で、市街化区域におきまして監視区域が指定されております。その後さらに、沿線に該当すると思われます地価の上昇がどうも目立ちます市町村を対象に早く監視区域を指定するようにと県の方にも指導してまいりまして、県はその後、平成一年三月あるいは平成一年十二月に順次監視区域を拡大したり、あるいは届け出対象面積を引き下げたりしてきております。 ただ、現状を見ますと、地価の動向はまだおさまっていないというふうな認識を持っております。例えば、先生御指摘の境川村でも、これは元年の地価調査地点しかございませんが、住宅地で一八%上がっておりますし、甲府市でも平成二年地価公示で二九・七%、あるいは大月でも三〇%余り上がっておりますので、そういう事態に対処するために、さらに監視区域の点検を行うようにということで、先日も国土庁長官から知事に直接、監視区域の強化について要請したところであります。
○佐藤(祐)委員 国土庁としては長官も直接指示されておるというお話であるわけですが、しかし、これで見ますと、今申し上げました境川村とか中道町は去年の三月に監視区域の指定にはなっておるわけですけれども、千平米以上なんです。非常に大きい。ですから、これでは実効が少ないだろうと私は思うのです。なるほど、甲府市の中心商業地は三百平米ですが、それ以外の地域は五百平米ですし、甲府市内でありましても、市街化調整区域は千平米ということになっているわけです。ですから、この対象面積の引き下げは非常に大事な措置だと思うのですが、これが後手に回っているというふうに言わざるを得ないと私は思うのです。 この点では、国土庁土地局長のお名前でいわゆるガイドラインを今月、六月十一日に出しておられるわけです。ここで、こういうふうにも書いておられるわけです。 大規模開発プロジェクト、リゾート整備等が予定されている地域等においては、地価上昇の可能性が高いと考えられることから、事業計画、区域の決定等に先立ち、必ず監視区域の指定について検討することとする。 さらに、監視区域を指定してもなお地価の上昇率が低下しない地域については、早急に届出対象面積の引下げを行うこととする。 というガイドライン、指針です。 私は、これは大事な指針だと思うのです。ただ、今の具体例でいいましても、これが実際に発動していない。大規模開発プロジェクトというのは以前からわかっていたわけでありますし、それを見込んでの土地投機をやったことを、六十三年ごろからということで局長も認識しておられた。そういう際には早く手を打たなければならぬのだというのが趣旨だと思うのです。 ところが、監視区域の指定が行われましたのは去年ですから平成元年三月になってからでありますし、しかも、面積が千平米以上ということではいかにも緩やか過ぎるのではないか。どうですか、ガイドラインの精神にも反しておるといいますか、しかも、実態としては上がっておる。先ほど境川村の数値で十数%のお話もございましたが、この地点別地価上昇の数値で私は申し上げたのですが、境川村の藤垈という地区内では年率換算で六九・二%の地価上昇という数値も出ておるわけですから、そういう点では、この問題でも手ぬる過ぎるのではないか、対応が遅過ぎるのではないか、その点はどうですか。
○藤原(良)政府委員 監視区域制度が地価上昇を抑制するという点で効果を発揮するためには、先行的に早目に指定するということが一つであります。それと、さらに、届け出対象面積をできるだけ低く抑える。例えば、これは地域によって異なりますが、三百平方メートル以上の取引でも恐らく全取引の一五%内外しか捕捉できないと思いますけれども、百平方メートルにいたしますと東京等の大都市でも大体五、六割の取引を捕捉できますので、その地域の取引価格に相当な影響力を及ぼすことができると考えております。それと、窓口で行政指導する際に厳正に行わなければならない。この三つの要件がそろいますと、この監視区域制度というのは相当効果を上げることができると思っております。 そういう点で、山梨県を振り返ってみますと、届け出対象面積の網が少し粗かったなというような反省はしております。地価の絶対水準は東京等に比べてよほど低いわけですが、それでも急激な上昇は避けなければなりませんので、もう少し網の目を細かくしてほしいということで県の方にもいろいろ指導しておるところでございます。 〔工藤委員長代理退席、委員長着席〕
○佐藤(祐)委員 局長の答弁は、例えば東京都のような場合でも百平米以下にすれば五、六割捕捉できる、だから低くすることが必要だということを言っておられながら、実際にはなかなか実行されていない、ここが問題だということを申し上げておるのです。そのために、今、山梨では、特にリニア実験線が決まったことから、新甲府駅はどこにできるのだろうかという話題で持ち切りという状況があるのです。それで、新甲府駅ができそうなところの周辺の土地買い占めが今始まっておるということなんです。そこで、次のターゲットは駅建設場所だということで東京の不動産業者もどんどん入り込んでおる。 具体的にいいますと、甲府市に隣接する中道町ですが、ここで、これは私は確かめましたけれども、東京新宿のバウハウス社という業者が土地買い占めをやっておるのです。これまで、その地域は大体坪十五万円から十七万円、十七万円前後だったのですが、買い占めておるのは四十五万円です。安い方、低い方でも、地域によって差がありますから三十万円くらいです。それで、四十五万円くらいでどんどん買っておる。もう既に九千坪です。これは町当局で聞いたのですが、総面積は九千坪です。どうしてこのバウハウス社がそういう土地買い占めをやっておるかといいますと、そこにヒルトンホテルを建設するのだということですね。九千坪という莫大な土地買い占めをやって、町当局の話で総事業費は四百十億円、こういうふうにも言われておるわけですが、既にこれは国土法に基づく届け出をしたというのですよ。ですから、ここでは一挙に三倍という地価の高騰が起きているという状況ですね。 こういう実態については、国土庁としては把握しておられますか。
○藤原(良)政府委員 個々の取引までまだ詳細には把握していないわけですが、しかし全般的な動向につきましては常に山梨県から情報をいただくようにしております。
○佐藤(祐)委員 これは相当大規模な売買ですよ、九千坪という土地売買の届け出もやっているわけですから。やはり具体的にこういうものについては機敏にキャッチしていく体制がなければ、これは有名無実になってしまうと私は思うのですね。 長官はかねがね、監視区域の適用を急いでやらなきゃならぬのだ、海部首相も言われたのですが、規制区域の適用も念頭に置いてということがありました。 それで大臣にお聞きをしたいのですが、現に山梨にこういう状況がある。まだまだ周辺でこれは続く、現に続いているわけですよ。これに対して強力な指導をされる必要があるのではないか。こういう通達も出されておるわけですし、なかなか言うことを聞かないというのなら、規制区域は総理大臣権限もあるのですね、規制区域をぴしっとかけて、そういう値上げを抑える、そういう決断が今こそ必要じゃないかと思うのですが、大臣いかがですか。
○佐藤国務大臣 お答えいたします。 先ほど局長が答弁したようなことでございますが、地価の抑制については基本的には監視区域の的確な運用等をやるということでございまして、実は山梨県知事も、四月下旬ですか、特にこういうことを心配しまして呼びまして、監視区域の的確な運用をよくお願いいたしたということでございます。その後いろいろな点がありまして、六月十一日に局長通達でガイドラインの設定を各都道府県に指示をいたしたわけです。 そんなことでございまして、今のような事実は私も初めて聞いたわけでございますが、原則的には監視区域の的確な運用をもって地価の安定を図りたいと思いますが、どうしてもうまくいかない場合は規制区域を念頭に置いて対処したい、こう考えております。
○佐藤(祐)委員 本当に地価上昇がもうそういう地方にもいろいろなことで波及していっているということは大問題でありますから、的確、機敏に方針を実行していただきたい、する必要があるということを強調しておきたいと思います。 それから、甲府での地価高騰が自治体にも非常に困難を及ぼしてきているという問題がもう一つある。それは、甲府市の公共事業がこの影響でうまく進まなくなっているということなんです。具体的に言いますと、甲府南部工業団地の造成というのが市の事業として進められてきているわけで すが、これは地域が二つありまして、大津地区というのが二十六・二ヘクタール、もう一つの下条地区というのがありまして、ここは十七・八ヘクタールという計画で推進をしてきた。ところが下条地区の方に入りまして買収を進めていきましたところが現在八・五ヘクタール。計画は十七・八なんです。約半分ですね。この取得をした段階で、それ以上の取得がストップしちゃっているのです。というのは、土地を持っておられる方が値上がり期待で売らないということからですね。そういうことで大変困難に直面しているという状況があります。区画整理事業もうまくいかないとかということがあるのですね。 これは公共事業関係でありますから、建設省、来ていただいていると思いますが、こういう状況については掌握しておられるか、どう対応しようとしておられるかをお聞きしたいと思います。
○櫻井説明員 ただいま先生御指摘のございました地価高騰が公共事業ないし公共投資に及ぼす影響でございますが、全体的に見まして、私ども建設省所管の公共事業費に占めます用地補償費の比率を見てみますと、ここ数年二〇%というようなことで推移をしております。ただ、近年の地価上昇の影響で、今後大都市圏あるいは大きなプロジェクトが予定されているようなところにつきましては、用地取得が難しくなる、あるいは公共事業の予算に占めます用地補償費の割合が高まるような懸念も一概には否定できないところでございます。 このような地価高騰に対しましては、第一義的には、先ほど来国土庁と先生の間でいろいろお話ありましたような総合的な地価対策によりまして地価の鎮静化などを図っていただくことがまず第一だと思います。 また、私ども事業を実施する主体といたしましては、買収に当たっていわゆる適正な地価での買収に努めることはもとよりでございますが、必要な用地費の確保、また、なるべく先手先手で用地を取得していくということが必要でございますので、先行取得の制度の一層の活用、また地域によりましては空間の効率的な利用を進めるような制度も最近いろいろ工夫しておりますので、それらの活用、また地権者の土地を持ち寄っていただくというような換地方式の活用など、これらのさまざまな工夫をして公共事業の円滑な執行に努めていかざるを得ないというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 一言で言って、地価の異常高騰で公共事業用地確保に大変苦労しているということだったと思います。 実際、東京都の場合でも、例えば道路整備事業がありますね、そこに占める用地買収費の割合が急激に高くなっているのです。これは産構審の資料ですが、道路整備事業の用地買収費が昭和五十八年、一九八三年には四八・三%、半分以下だったのですが、平成元年、八九年では七五・六%というようなことで、それだけ買収費がかかりますと、それだけ全体としてはおくれるということになるわけですね、都市整備などの公共事業が。 公共事業の問題、公共投資の問題では、アメリカから幾ら幾らというような要求を不当にもやってきているというような問題がありますが、そういうのは私たちは是としないわけでありますけれども、自治体が本当に都民や市民、町民、区民のためにやる事業がこのために妨害される、うまくいかない、これは大問題だというふうに思うのです。引き続き、国土庁、建設省それぞれの立場でといいますか、建設省がと直にはいかないかもわかりませんが、いろいろ御苦労なさっておるというお話がありました。要するに地価の安定、地価を下げるという方向で本当に対策を強めなければならぬ、国民に対する責任を果たせないそういう状況がいよいよ深刻になっているのだということを指摘したいと思います。 残りがわずかになってまいりましたので、最後にいわゆる東京一極集中問題なんです。 東京一極集中が地価の高騰を招いたといろいろ言われておりまして、そういう側面も確かにある。最近での話題からいいますと、国会の移転決議云々というふうな話まで出ておるのですが、国会は百年前からここにあったわけでありますし、別に最近の地価高騰の直接原因になったわけでも何でもない。歴史的に考えてみますと、やはり当初の民活政策がありますし、オフィスビル需要予測、あれは過大な予測をしたというようなこともありました。私はやはり業務機能の集中をどう適正にしていくか、排除していくか、ここに一つのポイントがあるのじゃないかというふうに考えるのです。 それで例えば、産業構造審議会がことし五月に出された中間報告があるのですが、ここでもこういう指摘もあるのです。全体についてはいろいろ意見もありますけれども、「現在、東京圏特に東京湾岸には大規模開発プロジェクトが目白押しであるが、業務ビル等のさらなる一極集中を促進する可能性があるものについては、国の支援措置について一定の歯止めを検討すべきである。」こういう指摘までされておる状況なんですね。 私はやはり業務ビル、業務機能、こういったものの集中排除といいますか分散といいますか、そういうものが根本に据わらなければならぬのではないかと思いますが、いかがでしょう。
○長瀬政府委員 ただいま先生から御指摘がございましたように、東京集中の一つの背景といたしまして、業務機能の集積というものが大きな要因になっていることは否みがたい面かと思います。このような観点からいたしまして、東京への集中問題を解決していきますために二つの側面があるのではないか、このように考えるわけであります。 その一つは集中を抑制するという面でございますが、こういう観点からは工場等制限法によります規制でございますとか、さらには多極分散法によります行政機関等の新設等についての一定の措置というものがあるわけであります。 他方におきまして移転の促進ということがあるわけでありますが、物的な生産活動につきましては工業再配置法に基づく分散ということがありますものに加えまして、本年度からは、東京都区部に立地をいたします事務所につきまして、開発銀行、国民金融公庫、中小公庫等によります融資の措置を設けまして、一定の地域に移転をするものに対しましてはこれを支援する、このような措置を設けたところでもございますし、そのほかの各般にわたります移転促進のための措置を通じまして、東京における業務機能の分散のためにさらに努力をしていく、このような方針で対処してまいりたいと考えております。
○佐藤(祐)委員 時間が参りましたので、終わります。
○野呂田委員長 菅原喜重郎君。
○菅原委員 国土庁はこの十九日に土地白書を発表されたわけであります。今回の分析結果でもわかりますように、土地高騰がいかにすさまじいものであったかを端的に証明されているわけであります。 白書によりますと、昭和三十年をベースとして、GNP、国民総生産額は四十七倍になったのに対し、地価は全国で五十四倍、六大都市で百二十八倍。この間の消費者物価の上昇率は五倍でありますから、勤労者の立場からすれば、特に都市周辺での宅地、住居取得はまさに夢のまた夢というのが実感であります。 今までるる論じられておりますように、土地問題は政治的にも極めて難しい項目をたくさん抱えているわけでありますが、地価高騰の原因の最たるものとして投機的土地取得、とりわけ法人による土地資産取得が挙げられたわけであります。こうした土地の法人化現象については、もう言葉ではなく、断然、実行力ある手を打ってもらわなければならない、重要な施策と思うわけであります。また四全総の核でもあります人口や各種機能の一極集中化を排除するための具体的な施策が必要だと考えるわけであります。 このような見地から、我が民社党としては、去る二十日に、国会の移転による「パーラメント・センター(新政治都市)建設構想」をまとめ発表 したところであります。地価抑制のための法人化現象対策及び地価対策などの土地住宅問題の解決、また、多極分散型国土形成のためにも国会移転を図るべきときに至っておると思います。このことについて、今回土地問題等についての委員長発言の中にも言及されておりますが、この二点について政府の見解をお伺いしたいと思います。
○藤原(良)政府委員 まず、土地の法人による取得が増加しております原因等を考えますと、土地は資産として有利性が非常に高い、そういう点に着目されておることと、資金力が強いわけですから、そういったことで法人が個人と比べて東京等地価の高いところでは特に取得をふやしていくという傾向が強いと思います。 しかし、法人による土地の取得の増加は、需要の増大あるいは住宅地の業務地化等を通じましてさらに地価上昇をもたらす要因となるわけでございますので、監視区域制度の厳正、的確な運用や金融機関等に対する指導の徹底、税制の活用等により、法人、個人を問わずですが、特に法人の不要不急の土地需要の抑制を図っていくことが緊要だと思っております。 税制につきましては、現在税制調査会で審議が進められておりますので、私どもとしましても、こういう土地の資産としての有利性を減少させ、個人、法人を通じた税負担の公平を図る、そういう観点から御審議を進めていただき、こういう法人による余計な土地取得をできるだけ抑制するという方向でいろいろな施策を進めてまいりたいと考えております。
○佐藤国務大臣 菅原先生にお答えしますが、国会移転の問題でございます。 民社党の御意見は新聞で拝見しまして、大変見識ある考えと考えておるわけです。実は、これは先生御高承のとおり、新首都問題懇談会という超党派の議員連盟がございまして、昭和五十年からいろいろと議論されております。それからまた、ことしの一月に国土庁に首都機能移転問題に関する懇談会をつくりまして、各界各層の方を集めて幅広い角度から御意見をいただいているということでございます。 実は、これは先生に重ねて言うのはどうかと思いますが、土地対策には二つの大きな配慮が必要だと思います。一つは政策的配慮、一つは政治的配慮だ、こう思います。 政策的配慮は、土地基本法が皆さんの御理解のもとにできました。それに基づきまして今後の土地対策の十項目を決めて内閣挙げて取り組んでいるわけでございます。その中に長期的視点と緊急的措置がございます。緊急的措置は、先ほど局長が話した監視区域の的確なる運用、それからもう一つは金融貸出総量規制をどうするかという問題で、これから皆さんの御理解と御後援によって頑張りたい、こう思っておるわけでございます。 もう一つの政治的配慮の一つは、いわゆる国会移転。ちょうど昭和五十八年一月に国土庁が首都機能移転に関する調査をしまして発表しております。その中に、遷都、分都、展都ということがございます。いずれにいたしましても、狭義の遷都も広義の遷都も中心は国会移転ということがございます。そんなことがございまして、こういう国会移転というものがもしできるならば、心理的影響として、国会が移転すればやはり役所もみんな移るのではないだろうか、そうすると東京ではもう土地は買わなくていいのではないか、逆に売りに出る、そんなことも一つあるということでございます。 そんなことでございまして、今皆さん方の意見の中に、国会移転決議をしたらどうかという声もあるようでございますが、ぜひそんなふうにお願いできれば大きく土地対策に役に立つ、こんなように考えているわけでございます。
○菅原委員 この国会移転も、我が党といたしましても、それに伴うところの地価高騰をどう抑えるか、いろいろな法規制の問題も真剣に検討しておりますので、前向きに一緒に取り組んでいきたい、こう思います。 次に、国土庁の、法人を対象とした土地保有新税の構想、また、税収の使途についての考え方をお聞かせいただきたいと思います。 過般、国土庁ではこの新税の骨格を固めたようでございまして、新聞によりますと、税率は毎年度広く薄く課税する仕組み、それから課税対象は、各法人が持っている土地の総額、それに一定の基準額を上回る部分に課税する、土地の価格は相続税の評価基準となっている路線価による、このようにしておりまして、来年度税制改正要望にも盛り込むという内容であるようでもございますが、詳しくお聞かせいただきたいと思います。
○藤原(良)政府委員 私もそういった内容の新聞報道を拝見いたしましたが、実は私どもではまだそういう成案は得ていないわけでございます。 現在、政府の税調で、土地税制小委員会のもと鋭意審議が進められております。私どもはこの審議会の審議に期待しておるわけでございますが、ただ、土地政策を担当する立場から、私どもも土地税制改正要望に向けていろいろ議論をしておりますし、また税制調査会でも説明を求められ、土地問題の現況等を御説明申し上げております。 その際に、具体的な問題として、一つには、そういった個人、法人を通じた税負担の公平を図る観点から、法人保有土地について一定水準の新たな負担を設けられないかどうか税調でも御審議いただきたい、そういうふうな御意見を申し上げたわけであります。 私ども、具体的にはこれからさらに詰めていきたいということであります。新聞で報道されましたのは、検討している過程でそういう考え方も一つの考え方としてあるのかな、そういうふうな感じで報道されたのではないかと思いますが、これからさらに詰めたいと思っております。
○菅原委員 いずれにいたしましても、法人の土地資産に対する優遇措置は抜本的に変えるときに至っていると思います。殊に、課税の基本となる土地評価、簿価をいかに公正化するかが問題だと思います。 私はこのことについて本会議でも質問したのでありますが、固定資産の見直し、これは三、四年ごとに行われているわけでございますが、周辺地価の実勢に合った、少なくとも七、八割近くまでは正しく評価していくべきではないか、しかし、個人の居住する小規模、零細な土地への特例とか見直しによる急激な増税に対してはやはり税率を下げて対応すべきでありますが、課税対象資産の正確な把握だけは実施していく、公平を期す上からもこうしないといかぬのではないか。また、今いろいろなジャパンマネーの裏づけにもなっている土地の資産評価でございますから、課税対象の正確な把握を何としてでも実施していただきたいものだな、こういうふうに考えておりますので、この点についての政府の見解を承りたいと思います。
○藤原(良)政府委員 先生御指摘のとおり、来年度が三年に一度の固定資産税の評価がえの年に当たるわけでございます。 固定資産税の評価につきましては、政府でも他の公的評価との均衡等も考え、あるいは公共団体間のバランスあるいは評価水準の適正化、そういったものを考えながらできるだけ均衡化、適正化の努力を進めるということになってございます。また、その際、基準地点の路線価につきましても一部公表するというふうな努力をしながら、わかりやすい方向で再評価をしていこうということのようでございます。私どもも、できるだけ来年度そういう方向で改善が図られることを期待しておるわけでございます。
○菅原委員 いずれにいたしましても、海部総理も土地対策は政府としても最優先課題として取り組むという所信を明らかにしております。つきましては、土地保有新税の意見もお持ちの、土地行政では大変苦労をされている国土庁長官としての今後に向けた決意のほどをお伺いしまして、一応私の質問を終わりたいと思います。
○佐藤国務大臣 土地問題の解決のためには、関係省庁との連絡調整及び国・地方公共団体間の調整と協力が的確に行われ、広範な分野における一 般の施策について、施策の総合的な推進が確保されることが肝要であります。このため、総合土地対策要綱や土地基本法においても土地行政の総合調整の推進や施策の整合性の確保について定めているところでございます。 具体的には、土地対策担当大臣としまして、土地対策関係閣僚会議の積極的活用を図りますとともに、土地政策審議会における基本的な施策についての調整、審議を通じまして、土地対策の一体的かつ総合的な推進の確保に努めてまいる所存でございます。
○菅原委員 あとの時間を次の議員に譲りたいと思います。どうもありがとうございました。
○野呂田委員長 菅直人君。
○菅委員 大変短い時間なので端的に聞かせていただきます。 自治体、特に大都市が自分の町に土地を持っていると非常にその市の行政がやりやすいという状況をいろいろ聞くわけですが、日本や欧米の典型的な都市で、例えば東京都が東京にどのくらいの土地を持っているか、あるいはパリがパリの市内にどのくらいの土地を持っているか、実情を把握されていればその実態を聞きたいと思います。
○藤原(良)政府委員 諸外国の土地情報については私の方にもそれほどストックがないわけでありますが、パリ、ベルリン等の公有地保有の状況につきましてはこれまで調査対象としてこなかったのですが、土地の公有化を世界でも積極的に推進しております自治体としてはスウェーデンのストックホルムがございまして、一九八八年の時点で、商業地の五〇%以上、住宅地の七〇%以上が市によって保有されていると承知しております。 我が国の自治体につきましては、公共施設状況調べ等によりましてチェックしますと、昭和六十三年三月末において、東京都では、東京都特別区、市町村で約一〇%、大阪府では、府及び市町村で府全体面積の約六%を公有地として保有しておると理解しております。
○菅委員 これは大臣にもぜひ御理解いただきたいのですが、今意欲的に土地保有税を政府税調で議論されていることは、私も大変心強いといいましょうかいいことだと思うのですけれども、土地保有税が課せられた後にその土地がどういう形で利用されるのかということが地域の住民なり自治体にとっては賛成するか反対するかの一番関心事だと思うのです。 固定資産税評価の評価がえの問題もいよいよ来年に迫るわけですが、これまでの例でいえば、大都市の自治体が必ずしもそれに賛成しない。それは、小規模な人に対する課税強化がけしからぬという問題もあると同時に、大規模なところについても土地が乱開発につながるのではないか、そういうことで必ずしも賛成が得られていない様子があると思うのです。 一つの具体的な制度の事例で生産緑地制度というのを建設省がやっているわけですが、生産緑地の場合に、これまでですと、例えば年をとってもう農業をやれなくなる、そうすると自治体に買い上げの請求をする、折り合いがつかない、そうすれば結果的には民間に売って、そこはワンルームマンションになったりして、必ずしも周囲の住民からいって好ましくない。 そこで、今回いろいろと改正を考えられていますけれども、例えばの話、生産緑地を残すとしても、生産緑地で残す場合には確実にそれが自治体の土地になる仕組みを仕組む必要があるのではないだろうか。 例えば一点は、一体幾らの値段で売るのだ、農業をやめるときには公示価格で売りますということにする、そのかわりに例えば自治体に対するときだけ譲渡益課税をかなり軽減するとか、民間に売るときは普通の税率できちんと取る、しかし、公的なところに売るときだけはきちんと税率で下げる、あるいはその資金も今回考えられている土地保有税のような資金をそちらに振り向ける、こういうことも考えられると思うわけです。 まず、建設省の方に、この生産緑地について今私が話したようなことについてどう考えているか、大変短い時間なので端的に答えていただきたいと思います。
○曾田説明員 生産緑地地区に指定する場合は、市街化区域内農地のうち、良好な生活環境の確保に相当の効用があり、かつ公共施設の敷地の用に供する土地として適しているもので、一定の規模要件に該当するものを都市計画として指定する、こういうことになっておりまして、指定後におきまして先生の御指摘のように買い取りの形が出てまいりましたときには、その土地につきまして市町村長がみずから時価で買い取る、あるいは生産緑地として買い取りを希望する地方公共団体や土地開発公社等を買い取りの相手方として定めること等によりまして、公園緑地等として利用できるよう努めている、こういうところでございます。
○菅委員 実際の件数をこの間聞いたのですが、どのくらい、何ヘクタールぐらい、この実績がありますか。
○曾田説明員 今日まで指定されましたもののうち、指定後買い取りの実績は七十件で十二・三二ヘクタールでございます。
○菅委員 大臣、十二・三二ヘクタールというのはどのくらいの広さか大体想像がつかれると思うのですが、少なくとも全国で十数年間この制度があって、その程度しか実際は買い取られていない。もともと生産緑地に指定しているところの面積もそう大きくはないわけですけれども、そういった点で今後の特に市街化区域内農地の扱いについて建設省は、いわばこの制度を生かすというのか残すというのか強化するというのか、そういうことを考えておられるようですけれども、その場合にはよほどきちんとやらないと、今の長営農地と同じように、結局は税の軽減措置の適用を受けるための制度ということになりかねないと思うわけですが、その点についてどなたか見解を伺いたいと思います。
○藤原(良)政府委員 確かに生産緑地制度を法律の趣旨に沿って活用していくためには、公共団体の買い取り請求に応ずる財源強化も必要だと思います。そういうことで、現在ございます制度の拡充等についてもさらに努力しないといけないわけでございます。これはまだ先行きわからないのですが、新税を検討する中でもそういうことも念頭に置いていろいろ具体的な検討を進めていくべきではないかと私ども思っておるところであります。
○菅委員 私も、公有地を拡大するための法律ないし財源というものをいろいろ、この数日といいましょうか以前から聞かしていただきました。例えば都市開発資金の貸付けに関する法律とか、あるいはこれ、自治省ではっきりまだ細かいデータがあれなんですが、土地開発基金というものがあったり、制度としてはいわゆる先買い権の問題があったり、今の生産緑地の問題があったりする。 しかし実際は、先ほどのケースにもあるように、決してそれほど大きな面積がそれによって公有地化されているとは一概に言えないわけでして、今考えられている土地保有税が、少なくとも首都圏だけでも何万ヘクタールかの土地をいわゆる有効利用といいましょうか都市的な利用に転換させていこうというときに、私は、都市計画と同時に、都市計画でやることは非常に重要ですけれども、かといって個人が持っている土地を強制的に家が建てられない緑地として残しなさいといっても、簡単にはそれは不可能なわけですから、どうしても緑地とかそういったものについては自治体が買い上げるという制度をかなり発動しないと、うまくいかないのではないか。 先日、長官にも話をしました韓国の例の中にも、特別会計法という法律が、ことし考えるということで、いわゆる二百坪以上の買い上げ請求があったときには、それを買い上げるためのファンデーションをつくろうという一つの法案があったということを私は見てまいりました。 そこで、時間が本当にもうないものですから、最後に大臣の方に、土地税制の、今局長からも話がありましたけれども、税収を一体どういうもの に振り向けていくのか、これはいろいろな議論があると思うのです。既に住民税減税に充てるべきという議論もあるし、法人から取るのだから法人税減税に充てるべきだという議論もあります。 しかし、私はそういう考え方を一概には否定しませんけれども、やはり土地で上がった税でその土地利用がきちんとうまくいくのだというところまで、先ほど言いましたように地域住民が納得ができないと、結局単なる増税と見て、必ずしも賛成が得られない。これは単なる増税じゃないのだ、ある程度資産をたくさん持っている、土地をたくさん持っている人には負担をしてもらうけれども、逆に言えば、そのことがその地域にとってよりよい都市環境をつくることに確実につながるのだというところまできちんと仕組まないと、私は土地税制が思いもかけない反対によってつぶれるのではないかと大変心配をしているところです。 そういった問題について、長官の方から全体としての取り組みの決意を聞かしていただいて、私の質問としたいと思います。
○佐藤国務大臣 菅先生にお答えいたします。 実は監視区域の強化をお願いするとき各県知事を呼んだときに、各県知事から出た要望の一つが、一口に言いますと、地方自治体がそういう土地を買えるような財源をつくってもらいたい、できればそういう機関を国土庁につくってもらいたいという要望が非常に強かったということをちょっとお伝えしたいと思います。 そんなことでございますが、実は今税制がどうなるかということはよくわかりませんが、国土庁とすれば新税をお願いしたいということで、土地の資産性と土地神話をなくするというようなことで新税をお願いしておるということでございまして、その新税がどうなるかというときに、できた税についてどう使うかというのはちょっと先走り過ぎるわけでございますが、先生の御意見も十分参考にしながらよく考えたい、このように考えております。
○菅委員 では終わります。 ─────────────
○野呂田委員長 この際、理事会の協議に基づき、委員長から申し上げます。 近年の地価の高騰は、都市地域における一般勤労者の住宅の取得を一層困難なものにしたのみならず、土地を持つものと持たざるものとの資産格差を拡大して社会的な不公平を増大させるとともに、高齢化社会の到来を前にして急がれる社会資本整備の大きな障害となるなど憂慮すべき状況にある。 本委員会は、土地問題が早急に解決を迫られている内政上の最重要課題であるとの認識のもと、昨年成立した土地基本法を踏まえ、土地対策について、有識者の意見を徴するなど鋭意検討を重ねてきたところであるが、今国会における審査を閉じるにあたり、理事会における協議に基づき、以下のとおり本委員会の意見を表明し、今後の土地対策の推進に資せんとするものである。 政府は、次の諸点に留意しつつ、土地政策の積極的な推進を図るよう、要望する。 一、近年における地価高騰の原因として、社会、経済の発展、情報化、国際化の進展が東京一極集中を招き、首都圏に大きな土地需要を発生させたこと等種々の点が数えられるが、これらが地価上昇の直接の動機として作用したことは確かとしても、地価が土地の利用価値をはるかに上廻る異常な高騰を示している結果からみれば、真の原因は土地投機による仮需の増大であり、これを可能ならしめた金融および土地税制のあり方に問題がある。 二、土地は、国民のための限られた貴重な資源であるとともに、国民の諸活動の共通の基盤であることにかんがみ、公共の福祉が優先されるべきものである。このためには、土地の利用を重視する見地に立った土地所有権制度のあり方について検討する必要がある。また、わが国に根強い土地所有権絶対の思想を打破するには、公共の福祉優先を美徳とし、土地で儲けることを悪とする観念を国民に広く浸透させることが重要である。このため、その啓蒙について学校教育の場を含め適切な対応が望まれる。 三、土地に関する公共の福祉優先は、関係住民等のコンセンサスを得た土地利用計画が確立されていることを前提とするものである。また、土地の低・未利用を判断する上でも同様である。この点、規制を中心に考えたわが国の土地利用計画は不十分であり、利用についてできる限り詳細な計画を樹立する必要がある。 四、政府は、総じて政策立案に際しては、地価対策を前提におくべきである。 また、地価の上昇を招くおそれのある土地関連融資については、政府の責任において効果的な規制が行われるような強力な措置を講ずるべきである。 五、土地税制に関しては、とくにわが国において緩やかとされている土地保有税の強化を図るべきである。その際、法人と個人、土地利用の状況等に応じ、負担の適正に十分配慮すべきである。また、土地増価税、含み益税についても検討するべきである。なお、個人の所有する一定規模以下の居住用地については、相続税、固定資産税等の軽減を検討するべきである。 六、過去において、必要な対策の実施が後手に廻ったため地価の大幅な高騰を招いたことの経験にかんがみ、地価の動向を常時的確に把握するとともに、地価指数ともいうべき指標を設定して、それが一定基準を超えると、銀行等の土地関連融資の規制、地価の監視、規制等の対策が総合的かつ機動的に実行できるシステムを設けるべきである。また、この前提として、毎年決定する「経済見通し」において、地価の水準についても合理的な見通しをたてるよう要望する。 七、地価の高騰が東京一極集中に起因していることにかんがみ、これを是正するため、首都の移転について早急に結論を得るよう努めるべきである。 以上であります。 この際、佐藤国務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤国務大臣。
○佐藤国務大臣 本特別委員会におかれては、現下の最重要課題であります土地問題について御熱心な御討議をいただき、この間、数々の貴重な御意見を賜り、感謝いたしております。 また、ただいまの委員長よりの土地問題等に関する御発言につきましては、その実現が必ずしも容易でないと思われるものもございますが、できる限りその趣旨に沿いまして、関係省庁とも十分連携を図りつつ、最大限の努力をしてまいる所存でございます。 ────◇─────
○野呂田委員長 この際、御報告いたします。 今会期中、本委員会に参考送付されました陳情書は、土地対策の推進に関する陳情書外三件であります。念のため御報告いたします。 ────◇─────
○野呂田委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 土地問題及び国土の利用に関する件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野呂田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派 遣承認申請を行うこととし、その手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野呂田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十六分散会