地方行政委員会 第9号
- 発言数
- 249 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1990/05/24
会議録
○島村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中谷元君。
○中谷委員 ただいまから質問をさせていただきます中谷元でございます。出身地は四国の高知県でありまして、全国でも一番と言っていいほど過疎が進み、地域開発の必要性のある県でございます。 私は、今回の総選挙におきまして、消費税等の中央での政策とともに高知県勢の浮上や地方の活性化等につきましても公約として掲げさせていただき、多くの有権者の方々のお気持ちによりまして当選をさせていただきました。その点におきましても、本日は地方の声の代弁者として、地方行政委員会におきまして念願の初質問をさせていただく機会を得ましたことは、大変光栄なことだと思っております。 地方の時代という言葉が聞かれるようになりましたのは昭和五十三年ごろからでございますけれども、この言葉は、行政や経済の流れを中央集権から地方分権へ、中央の集中から地方の分散へとその流れを変えていくためのキーワードとなっております。大臣初め自治省の皆様方におかれましても、日夜地方の活性化につきましては大変な御努力をされておりますが、しかし、現実には中央から地方への流れは、昭和五十年代の後半から中央集権、大都市集中へと傾き、国際化や情報化が進むにつれ、地方はますます過疎化現象が進み、苦悩の色を濃くしております。 そこで、地方の状況を説明する上におきまして端的な事例といたしまして、小学校や中学校等の休校や廃校の事実が挙げられます。児童の減少に伴う廃校はそれこそ地域の生活基盤の崩壊であり、また地域文化の消滅を意味するものでありまして、恐らく十年近くはその地域の活力を失わせることを意味するものでございます。地域おこしに熱心に取り組んでおります地区の青年や村長さんからも、もはやイベントや村おこしをするにしてもそれを運営して活用していくだけの人の数がいなくなった、何とか若者が定住できるような条件をつくってもらえないだろうかという声を聞かされます。 そこでまず、このような地方の行財政の現状に対する大臣の御認識はいかがなものであるのか、お伺いさせていただきます。
○奥田国務大臣 中谷委員、御念願を達成せられてどうもおめでとうございます。(拍手) 私も雪国の決して裕福とは言えない石川県がふるさとでございますし、委員は南国とはいえ、これもまた気候条件は恵まれておりますけれども、今お話がありましたように過疎問題にも悩む決して富裕ではない県の選出ということでございます。私もそうでございましたけれども、恐らくあなたも政治信条と申しますか哲学としては、政治はハンディキャップを解消するところにある、それに対するたゆみない努力が政治でなければならぬという形でお出になったと思います。 考えてみると、地方の時代ということは、今委員が御指摘のように五十年代当初から言われましたけれども、私はまさにこの九〇年代、平成の代は地方の時代でなければならぬと思います。これは、都市選出の議員であろうと、過疎に悩むいわゆる財政に恵まれない県の選出の議員であろうと等しい思いであろうと私は思っております。 それはなぜか。今日のような一極集中の弊というのはもう極点に達しておるわけでありますから、東京、大阪の土地問題一つをとらえてみても、これ以上私たちはこの日本列島から逃れることができない、生存の絶対条件がこの限られた国土の中でこういう一極集中というような状態が放置されていいはずがありません。したがって、これはお題目のように言っておったのじゃなくて、多極分散型、均衡のある国土形成というのは、まさに今日の政治家全部に課せられた大変な責任であろうと私は思っております。だから、何としても地方の時代を政治が解決しなきゃならないという極点に来ておるのが現在だという認識でおります。 したがって今日、またこういうことを言うと、あいつは何々派だというようなことで攻撃されますけれども、そうではなくて、ふるさと創生もまさに地方の住民一人一人が自分たちのふるさとのよさ、ふるさとの誇り、ふるさとの伝統、こういうものをみんなが自覚して、そして今あなたが指摘された、若者が本当に喜び勇んでUターンできる、またそこに定住のあれを求める、それによって生きがいを感じられるという形の方向に持っていかにゃいかぬということを痛切に感じております。 しかしながら、現実の点はどうかというと、まことに残念ながら過疎と過密の実態、二極分化している現状、そして地方財政も好転しているとはいいながら、地域によっての大きな格差が依然として残されておるという現状は否定すべくもありません。したがって、私たちは、先般本委員会で新過疎法も通していただきましたし、そしてまた交付税のそういった形においても、いわゆる弱い地域と申しますか、地方財政に困っておられる地域にできるだけそういった義務的な負担の均等をという形も含めて格差のないような方向で依然として努力を傾注しておるわけであります。この地方行政委員会の先生方の思いは一つであろうと思いますけれども、できるだけ格差のない、そして日本列島どこへ行ってもあまねく自分たちの生活要件が満たされる、誇りの持てる形に持っていくために、お互いに努力したいものだなと思っておるわけであります。 依然として地方財政は六十七兆の借金もまだ抱えておるということであって、全体的に見れば厳しい情勢は依然として続いておる。しかし、幸いに地方財政も徐々に健全さを取り戻しつつありますし、我々がそういった弱い地域に対して優しい気持ち、そして将来における夢を持てるような政策方向を失わなければ、必ず九〇年代は地方の時代になるし、またしなきゃならぬということで、私はできるだけそういった面に目配り、気配りも含めてやっていきたいと願っておるわけであります。
○中谷委員 それでは、高知県の実例を挙げて御説明をさせていただきます。 昭和六十三年度における県民一人当たりの県税の収入は、全国平均が十二万六千三百七十一円に対し、その半分であります六万二千二百三十四円であり、またその分、県債を発行しておりますけれども、その県債の残高が、一人当たり三十九万千八百十二円と全国平均の二倍となっております。それによりまして公債費比率も高くなり、現在は一四・一%に及んでおりますし、また県政の貯金であります財政調整基金残高は、大臣お住まいの石川県よりも十億円も少ない約十七億円と全国平均の十分の一というふうになっております。財政力を示す数値として財政力指数というのがございますけれども、これが三年間の平均で〇・二三三五八と全国でも最下位でありますし、有効求人倍率は、この好景気と言われている時代におきましても〇・四八と、全国平均の〇・九六の二分の一であり、ますます若手の労働力が都市へ流出して経済の活力が失われております。 さて、このように厳しい財政運営をしている地方に対しまして、平成二年度における地方財政の健全化の措置というのはどのようなものがなされるのか、そのお考えをお伺いをさせていただきます。
○持永政府委員 地方財政の健全化の措置についてのお尋ねでございますが、先ほど大臣からもお答え申し上げましたように、現在の地方財政、六十数兆円という借入金を抱えているわけでございまして、そういったことで、全体としてもあるいは個別の団体におきましても、両面を通じて健全化をしていく必要がある、このように考えておるわけでございます。 そこで、具体的な方法としては、全体の問題としては、一つは交付税特別会計の借入金の償還、もう一つは各地方団体で発行をしていただきました財源対策債といういわゆる財源を補てんするための起債でございますけれども、その償還費の措置、こういうことを通じて全体として健全化措置をとることにいたしておるわけでございます。 個別の団体につきましては、これは主として市町村でございますけれども、特に弱小市町村ほど公債費の負担が非常に厳しいという状況もございますので、公債費の負担が厳しい市町村につきましては、自主的にこの公債費の負担を適正化していく計画をおつくりいただきまして、そしてそれに対して一定の支援をするということを具体の措置としてとっておるわけでございまして、そういう市町村に対する問題、それから都道府県、市町村を通じて全体としては、これは基本的には先ほど大臣が申し上げましたように、交付税の措置を通じてなるたけ財政力の格差の是正をしていくという方向で交付税の算定方法等を工夫していく、あるいは先般御制定いただきました過疎法を通じて過疎債を適正に運用していく、あるいは今度、明年度、地域づくり推進事業というものも予定しておりますけれども、これもある意味では財政力の格差是正に結果としては大いに役立つというふうに考えておりますが、そういうもろもろの点を通じてこの財政力格差の是正、弱いところに対する手当てをしていきたい。特に、やはり基本的には地方交付税の運用を通じてそういうことに対処していくということが基本であろう、このように思っておる次第でございます。
○中谷委員 地方交付税等によって措置をしていただけるというふうなお答えでございましたけれども、事実、地方の産業経済構造を見てみますと、財政力の弱い地域では中央からの支援によりまして公共事業等を数多く行っておるのが現状でございまして、山間部の市町村におきましては、もはや山林等の手入れだけでは現金収入がなくなりまして、生計が立てられず、大変厳しい条件の中で多くの高齢者が男女を問わず、休日もなく土木工事をして現金の収入を得ているのが現状でございます。 しかし、その公共事業をするにいたしましても、昭和六十年度から公共事業の補助金のカットが実施をされまして、せっかく各関係省庁が実施を計画していただきました公共事業でありますけれども、地方の財政手当てがなされていないためにその事業を県内で処理することができずに返上した事例も多くございます。 昨日の日経新聞で報道をされておりましたけれども、この報道によりますと、大蔵省では、地方での公共事業に対する国の補助率を平成三年度予算でも復元をしないとの方針を固めたそうでございますけれども、この件につきましては、元年度の予算編成時に、平成三年度からは昭和六十一年度の水準に復元するということで合意をされていたそうでございますが、もしこれが事実でございますと、大きな約束違反となるわけでございます。大蔵省はその理由といたしまして、日米構造協議における公共事業費の伸び率をふやすことに加えて補助率まで復元をすれば財政が急激に悪化するからということでございますけれども、地方にとりましては、幾ら公共事業費がふえたとしても補助率がアップをしなければせっかくの事業をこなすことはできず、結局は都市部中心の公共事業政策になってしまい、二十一世紀になっても地域の格差は是正できないのではないかというふうに思っております。 そこで、地方の再建にかかわる公共事業がその地方の財政の中でもとり行われるようにするためには、まず、公共事業の国庫補助負担率の明年度からの完全復元と地方交付税の総額の安定的確保並びに財政基盤の脆弱な団体に対する一層の傾斜配分の強化と良質な地方債資金の確保の処置が必要であると私は思っておりますが、これらに対するお答えも含めまして、今後の地方行財政の健全化のための基本的な考え方をお伺いさせていただきます。
○奥田国務大臣 新聞で日経という形でございましたけれども、読んでなかったのでごめんなさい。そういう報道がなされたということを今お聞きいたしまして、実はそんなことは全然ありません。それは書いた記事が、断定的に言うのもおかしいですけれども、どこからソースを得られたのかは別といたしまして、そういった事実はありません。 私たちは、今日の負担率のカットの問題に関して、自治体の現状というのは今委員が御指摘されたとおりです。ですから、これは暫定的にやったことであって、覚書どおり、大蔵大臣との合意に基づきまして六十一年度水準にとりあえず平成三年からは復元するという形は、これは両省間の政党も仲立ちいたしましてのはっきりしたお約束でございますから、この線は貫くように折衝いたします。 そして同時に、しかし、自治省としての基本姿勢は、地方財政が好調だとはいえ、これはいつまで続くものか。今現在言われているように格差も現存していることも事実ですし、地方自治体にとっては公共事業をたくさん欲しい、しかし、負担率の軽減もあわせてやってもらいたいという両方の願いがあるわけですから、私たちは約束どおり復元して六十一年度水準に戻すということをまず第一目標にして、そしてカット以前の五十九年の線にまで戻していくというのが基本的な自治省の姿勢でございます。 そしてまた、しかし、今委員も御指摘になりましたように、自治体にとっては補助率の復元もさることながら、他方、いわゆる地方の時代、そういった社会資本のやりたい事業がいっぱい多種多様に住民から要望されているわけですから、それにもこたえたい。はっきり言うと、事業量も一定量は確実に確保したいという自治体側の住民希望もあるわけですから、これをかなえるためにはやはり工事量の安定的な、むしろ今度の日米構造協議でも指摘されたような形の中で、これはもう全部国民生活の質を高めるということになると、地方がこれを担わなきゃいかぬ、地方にこれを回してもらわにゃいかぬということでございますから、そういう点も自治体側ともよく相談してやりたいと思っております。 しかしながら、六十一年水準に来年度予算からは復元するというこの基本姿勢は絶対譲らない姿勢でおりますから、その報道について懸念されるようなことはないと思います。
○中谷委員 六月からこの件につきましては大蔵省と自治省の間で話し合いが行われるというふうに伺っておりますので、ぜひ頑張って補助率の復元に向けて努力をいただきたいというふうに思っております。 さて、現在、平成二年度の予算が参議院において審議をされておりますが、近いうちに成立するものだと思われております。成立に伴いまして、それを実施する上におきまして、もし地方交付税法案の成立がおくれまして交付税の決定がおくれてしまうことになれば、地方団体の財政運営には大変な影響が出るものだと思いますが、果たしてどのような影響が出るものか、お答えいただきたいと思います。
○持永政府委員 地方交付税につきましては、申し上げるまでもないわけでございますけれども、地方団体全体で大体二割程度の歳入のウエートを占めておりまして、特にその中でも弱小団体ほどこの地方交付税に依存する度合いが高くなっておるわけでございまして、そういうことからいたしまして、やはり地方団体にしてみれば今年度の地方交付税が幾ら来るかということが早く決まらないと安心した財政運営、予算運営がしにくいという面があるわけでございます。 そこで、現在御審議いただいておりますこの交付税法の改正案でございますけれども、これは平成二年度におきます国の予算なりあるいは地方財政計画との整合性をとった形で財源措置をしようという内容で提案をさせていただいているわけでございまして、この成立を待ち、そしてその決定ができないと、国の予算が成立いたしましても各省の事業というものがやはり地方段階でうまく受け入れができるかどうかという懸念があるわけでございます。 特に、地方団体は大体九月の議会でいろいろ補正予算を行いますので、それまでにはぜひ決める必要があるということでございまして、そういったことから、現在の地方交付税法の上におきましても、各地方団体に交付すべき普通交付税の額を毎年度八月三十一日までに決定しなければならない、こういう法律があるわけでございまして、ことしの場合におきましても、この法律のとおりに八月末までに普通交付税の決定ができますようにぜひお願いを申し上げたいと考えている次第でございまして、それがおくれますと、どうしても地方団体が九月の補正等に当たって安心した形で予算編成あるいは財政運営ができないということになる心配があるわけでございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思っておる次第でございます。
○中谷委員 本当に地方の経済にいろいろと影響を与えるものでございますので、早期の成立に向けまして当委員会でも努力を重ねていかなければならないというふうに思っております。 次に、新過疎法についてお伺いをいたします。 先刻の当委員会におきまして成立いたしました新過疎法でありますけれども、この新法は若者の定住や高齢者施策の充実、産業の振興並びに雇用の確保等に重点を置き、新たな特別措置を講じることにしたわけでございますけれども、この新法により適用されないいわゆる卒業団体が、卒業することによりまして各種の特別措置が切れることになりますが、その中には財政力指数が〇・一にも達していないところ、例を挙げますと高知県の吉川村という村があります。また、この二十五年間に人口が半分になってしまったところ、これも高知県の本川村というところが事実ございますが、これらの町村につきましてどのような措置が講じられるのか、その点につきまして御説明をいただきたいというふうに思っております。
○持永政府委員 先般制定していただきましたこの新過疎法に基づきます指定団体でございますけれども、今お話ございましたように、旧法で指定されておりました団体が千百五十七団体ございまして、そのうち千五十四は今回も引き続き指定されておりますけれども、百三団体というのがいわゆる卒業生という形になったわけでございます。その卒業団体につきまして、今御指摘ございましたように人口要件でありますとか高齢者でありますとかもろもろの要件からそういうことになったわけでございますけれども、中には大変財政力の弱いところもあるわけでございます。 そういったことで、私どもといたしましては、一つはいわゆる過疎債でございますけれども、過疎債につきまして激変緩和という意味合いから、平成二年度から平成六年度までの五年間につきましては、原則として漸減方式でございますけれども、過疎対策事業債を卒業生の団体についても措置をしていくという予定をいたしておるわけでございます。 それから、そのほか各省の関係で申し上げますと、道路の代行でございますとかあるいは土地改良とか林道の補助率の特例でございますとかこういうものについては、いわゆる継続事業のようなものについては従前の扱いをする、こういうような扱いになっているわけでございます。 それから、過疎債の運用につきましては、基本的には漸減方式という考え方でおりますけれども、個別の問題としてはやはり財政力もいろいろまちまちでございますから、そういったことも考えながら、あるいはそれぞれの市町村のいろいろな事業計画というものも勘案しながらなるたけ弾力的に対応していきたい、このように考えておるところでございます。
○中谷委員 最後に、ふるさと創生についてお伺いをいたします。 平成元年度のふるさと創生一億円事業は非常に成果を上げて、我々の住んでいる自治体の市町村でも大変な好評を博しているわけでございます。そこで、平成二年度のふるさと創生の関連施策はどうするお考えなのか、そしてまた、各市町村ごとにそれぞれ自発的、意欲的にいろいろな事業が行われておるわけでございますけれども、それを県レベルや広域市町村レベルで地域づくりを考えていく必要があると思います。 そういう意味で、自治省からはリーディングプロジェクト事業といたしまして広域的な地域づくりが行われておりますけれども、高知県に関しましては四万十川を中心とするリバーふるさと構想、そしてお年寄りの対策のためにはシルバーよりもさらに輝けるプラチナ愛ランド構想というのを実施しております。これらのリーディング事業につきましての各県もしくは全国における進捗状況並びに今後のお考えにつきましてお伺いをさせていただきます。
○森(繁)政府委員 大臣のお答えなされます前にリーディングプロジェクトの話を申し上げたいと思います。 御承知のように、リーディングプロジェクトといいますのは、二十一世紀に向けて地方団体が先導的な重要な施策をやります場合にそれを支援していこうというものでございます。六十一年度に創設いたしまして、平成元年度まで、これまで四十五のプロジェクトを指定いたしております。その中には今お示しの高知県のリバーふるさと構想あるいはプラチナ愛ランドというものも指定をさせていただいておるわけでございますが、これらの事業につきましては、おおむね五年間で事業を実施するということで着実に事業が実施されておりまして、大ざっぱに申し上げますと、平成元年度までの進捗率は、リバーふるさと構想につきましてはおおむね二割、それからプラチナ愛ランドにつきましてはおおむね五割の進捗状況になっておるということでございます。
○奥田国務大臣 ちょっと調べておったのですけれども、実は大臣に就任いたしましてから鹿児島県と京都の方の県内視察をして、この一億円事業、果たして各自治体にとってどれほどの起爆剤になったのかな。とかく一億円ばらまき事業という形で批判された向きもございました。しかしながら、これらの実態がどういうことになっているのかなという思いで行ったわけでございます。私は、この一億円事業というのは本当に各自治体が真剣に市民参加を得ながら考えて、そして自分たちのアイデアでいかにして活性化するかという形においては大変な起爆剤になったということをこの目で確認してまいりました。 高知県の方は委員が御自分でわかっておいでになるからあれですけれども、私は鹿児島県で二、三の地域を見てきたのですが、鹿児島県の加治木町という町では、童話作家の椋鳩十文学記念館という形で、名前はこういった文学記念館になっておりますけれども、そこに子供が自由に遊んだり読書したりする、そして子供に管理をさせるようなそういったコーナーも設けてありまして、本当にこれからの町づくり、子供の教育の補完としてもとてもいいアイデアでやっておられるなと感心してまいりました。 それと、出水市に行ってまいりましたけれども、ここは毎年ツルが大変たくさん渡ってくるので、これを生かした観光センターみたいな形をやっておられまして、もう大変な形で、熊本県など鹿児島県内ばかりでなく観光客誘致に非常に成功されておられました。また、実利的なことでは、芋から今までのしょうちゅうばかりでなくてシロップなどをつくるという形で、これは東町という町の一億円事業でございましたけれども、これも非常に成果を上げておられるということで、私も感心してまいりました。また、文化性豊かな形にするということで、末吉町という町に至っては音楽と絵の町ということで売り出して、これはソフトの面で町の活性化、町民の誇りをかき立てておるという形の中ではこれもよかったなと思っております。 京都へ参りましても、宇治市などは紫式部の文学賞をこれで創設されまして、恐らくこれがこれから日本の女流作家の一つの登竜門になるのじゃなかろうかという形で、文学賞的な形でやっておられましたけれども、これはソフトの面の一つの例であったように思っております。そのほか、弥栄町というのですけれども、ここはスイスのリゾート地域を非常に参考にされて、スイス村というような形の新しい観光地形成にこれを起爆剤にして研究されておるとか、あるいは城陽市という市においては、水を利用してのいろいろな遊歩施設をやりまして、京都の方からもここまでわざわざ来るとか、あるいは長岡京市に至ってはガラシヤ祭り、細川ガラシャ夫人のあれをまた町の一つの行列行事をやろうということで、これは市民のアイデアで、市民がみんな一人一人そういったお祭り計画も、イベント計画も含めて参加されておるとか等々、この二県を見て、この間北海道を見るつもりだったのですがオシャカになってしまって、これは約束を果たさなければいかぬわけですが、こういった形の中で大変な努力をされて、そして新しい村おこし、町おこしをやっていこうということで努力されているのを見て、私はよかったなと思っております。 でも、これが単発で終わっては何もならないので、実はこれらをもっともっと拡大するということで、ここにちょっとメモを書いてまいりましたけれども、ふるさとづくり推進事業、名前は変えておりますが、これでことしも五千三百億ほどそういった形で準備いたしております。これはソフト面で三千三百億円、ハード面で二千億円近い措置を講じようと思っているわけですが、そのほかに今言われた駅前広場とか町の広場とかそういった形でウオーターフロントの整備等々でやはり二千九百億、約三千億に近い形で準備いたしております。 また、ふるさと財団という形の中で、これは過疎の地域へ入る企業に無利子融資等の制度創設を含めてやろうと思って、これらの関連融資で二千億規模の事業展開をしていただきたいと思っておりますし、ふるさと市町村圏、今度は広域的な市町村で今あなたが言われたイベントなどをやるにも金がないとかなんとか言っているけれども、これらにある程度の基金をつくっていただくことで、その基金の利子運用等々でイベントの形を、広域的な市町村圏のそういった基金をやっていただくということで、これもことしはあと二十件くらい指定したいということで総額一兆円を超える規模のふるさとおこしの形でお手伝いしようと思っておるので、どうかひとつ地行の先生方のふるさとに知恵を出していただいて、知恵を出せ、そうすれば手伝うぞという形で、特に、今過疎の問題あるいは若者の定住問題で悩んでおられる地域にはもちろん優先してお手伝いをさせていただくという気持ちで努力いたしますから、ひとつ頑張ってください。
○中谷委員 ふるさと創生によりまして本当に自発的な地方の時代がやってきそうな雰囲気でございますけれども、今後も地方の活性化のために御尽力をいただきたいと思っております。 以上で質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○島村委員長 元信堯君。
○元信委員 いよいよ交付税法の審議が始まりまして、前の方もおっしゃっておられましたが、地方においては交付税法を一刻も早く上げていただきたい、私どもも、矢の催促でこの法律に対する期待の大きさということをひしひし感じるわけでございます。そういう立場から私どもも格段の努力をしておるつもりでございます。 まず、法案の審議に入るに当たりまして、地方財政の現状の認識の問題について伺いたいと思います。 実は、昨年も地方税の財源となります税収は甚だ好調でございまして、交付税法の補正を組んだことは記憶に新しいところでございますし、伝えられるところによりますと、本年度におきましても同様の結果になるのではないかというふうに思われるわけであります。この現象をとらえまして、従来から大蔵省を中心に地方金持ち論、地方には銭がうなっておる、何も交付税をこれ以上ふやす必要はないじゃないかというような議論もありました。後ほどまた申し上げますけれども、公共事業の補助率カットで、これは新聞に出ておりますが、大蔵省が来年度以降も復元しないということを決めた背景には、「地方財政は好調で、補助率復元を見送っても支障はない、」こう大蔵省が認識しておる、新聞が言っておることですが、こういう見方もあるわけであります。 しかしながら、地方行政の水準を見てまいりますと、我が国の国民生活というのはまだまだ欧米の先進国に比べて低い水準にあるということは論をまちませんし、またその点をとらえてアメリカからも構造障壁の協議の中であれこれ言われるというような事態も招いているわけであります。到底地方行政が充実をしておる、国民生活が高い水準にあるとは言えないというふうに思うわけであります。 私どもそのように考えまして、これまでも一貫して地方財政の充実、今の地方交付税の枠組みの中では十分な充実が図れないという立場でこの法案に反対をしてきたわけでございますけれども、今年度の地方財政計画並びに交付税の改正案を提出されるに当たって、自治大臣並びに自治当局は地方財政の現状についてどのように認識をしているのか、まずそこから伺いたいと思います。
○奥田国務大臣 数字的な面についての現状については、政府委員からまた説明していただきますけれども、全く今の委員の御指摘に同感でございます。それは国も百六十兆円強の借金をかづいておるということは事実でございますけれども、地方自治体といえどもやはり六十七兆円を超える大きな借金を持っておるわけでございます。確かに数字の面ではかつての三割自治と言われた時代から、今日では一般財源の比率では七〇%近く、六九%強になっておることは数字的には事実でございます。 十年前に比べると、十年前が五九%から六〇%弱ということになりますと、確かにここ、地方財政は好転しておるという形は否定できないと思いますけれども、しかしながら、元信先生も言われましたとおり、国民の生活の質を高めようという地域住民の願い、しかも今後高齢化社会に対応してすべての問題が社会資本整備も含めて地方にしわ寄せになってくる、地方自治体の役割、やらなきゃいかぬ仕事、財政需要というものはますます多くなっていくことは事実でございますから、私たちは、先ほども申しましたけれども、補助率のカットの復元という形も当然やっていただかなきゃならないし、こういった意味では地方財政の現状は決して将来においてそんな気持ちを緩めるようなことはない、むしろ充実を図っていってやらなきゃならぬ仕事が多種多様に住民が必要としておるという実態を踏まえて、今後とも財政の健全化に努力したいということでございます。
○持永政府委員 基本的には今大臣からお答え申し上げたとおりでございます。 若干補足して申し上げますと、今お話ございましたように、例えば大蔵省がそういうことを言っておるという意味の中には、よく言われるわけでございますけれども、例えば借金の残高が国が百六十数兆、地方が六十数兆しかないという問題でございますとか、あるいは毎年の予算の中の公債依存度が地方の方が非常に低い、国に比べれば低いという問題でございますとか、あるいは公債費の負担というものが国債費は十数兆、地方財政の方はそれに比べればかなり低い、そういう一つ一つの計数をもって比較して地方財政の方がいいということを言われる場合があるわけでございますけれども、私ども考えますに、やはり国の財政というのは一つの財政でございますけれども、地方財政は確かに地方財政計画という形で集約はいたしますが、実際の財政というのは三千三百の個々の団体の財政が一番問題なのでございまして、そういった意味で三千三百の中にはいろいろなところがあるわけでございますから、それを一概にトータルの数字だけを比べて国と地方がいいとか悪いとかいう比較をすること自体が非常に問題があるという認識をまず持っております。 それから、フローの面でと申しましょうか、平成二年度の場合におきましても、幾らか借金返しをするという、そういうフローだけをとらえますと確かによくなったという言い方もできるかもしれませんけれども、御質問にございましたようにストックの問題、特に社会資本のストックというのは大変おくれておるわけでございまして、そういったことを今からやっていかなくちゃならないということ、あるいは高齢化社会を迎えての問題等々を考えますときに、地方財政が今の状態で、金が余っておるといいましょうか、そういう状態では決してない、こういう認識を持っているわけでございます。
○元信委員 地方財政の状態をどういうふうに認識するか、お話ありましたように、ストックとフローの両面から認識しなければならぬと思います。一つの言い方として、既に地方債の残高が全部で六十七兆円、これに対して、自治体はいろいろな基金をやたら積んでおるじゃないか、いわば縁の下にかめを埋めてそこへいけているようなものだ、金持ちなんだ、こういうような言い方もしばしば聞かれるわけでございますが、自治省で、今各地方団体が基金としている——基金もいろいろな種類がありますからなかなか一概には言えぬわけですが、一つのストックの目安としてどれぐらい積んでいるかというのは掌握されておりますか。時間がかかるようだったら後回しで結構です。 それでは、地方団体を全体をとらえて、地方財政計画などで見ればいろいろな見方ができるわけでありましょうが、お話ありましたように、個々の団体を見ますと、これはいろいろあるわけであります。総体として地方財政は好転をしたと言いながら、しかし、例えばまだ公債費比率が二〇%、これが一応自治省が言う赤信号というのですか、どうもうまくないよという数字が二〇%というふうにとらえられておるようでございますが、今この水準にまだある団体と申しますか達している団体というのは大体どれぐらいあるのでしょうか。
○紀内政府委員 まず初めの点について申し上げます。 積立金の現在高でございますけれども、昭和六十三年度末における地方公共団体の積立金といたしましては、財政調整基金に係るものが三兆三千九百億円余、減債基金が九千百億円余、その他の特定目的基金が五兆四千五百億円余ございます。これを締めますと九兆七千六百億円余と相なっております。
○持永政府委員 個別団体の公債費負担比率の状況でございますけれども、六十三年度の決算で見た場合におきまして、二〇%以上の団体が六百七十二団体でございます。それから、一五%以上ということで見ますと、一五から二〇の間というのが九百八十三ございますので、一五以上が約千六百ぐらいになりましょうか、全体の団体数の半分ぐらいは一五以上ということでございます。
○元信委員 何兆だ、何千億だという甚だ天文学的な数字なものだから、何となくぴんとこないところがあるわけですが、しかし、これを我々の常識的な数字に引きかえて考えてみますと、大体地方財政計画での全体が六十六兆ぐらいでしたか、それで借金の残りが六十七兆円。普通の家庭で、年収六百六十万円のうちに借金の残りが六百七十万円あるんだ、しかるに貯金の方はどうかといえば九十七万円しかない、これが地方財政の現状だというふうに思うのです。したがいまして、基盤は非常に不安定かつ薄弱と言わざるを得ないわけでありまして、やはりこれの拡充ということはこれからもますます進めていかねばならぬことだろうと思うのです。 そういうような状態を反映をして、借金の返済が年間の支出の二〇%以上あるいは一五%以上というのが半分以上というようなことになりますと、これも甚だ心もとないわけでありますが、とりわけ赤信号と言われております二〇%以上の団体について、自治省としてはどのような指導をされておるのか、あるいはどういう原因でこういうふうになっておるのか、全体の傾向と個別の対策についてお聞きをしたいと思います。
○紀内政府委員 公債費の負担の重い団体につきまして、なぜそのように重くなったかという理由はいろいろなものがあろうかと思います。私ども、現実の問題といたしまして、公債費の負担の比率が高い団体につきましては、まず将来に備えてその財政構造を直して、公債費を低めていかなければいけないという点が一点、しかしながら、その過程においても必要な仕事は進めていかなければいけない、こういう点が第二点、その両方をにらみながら指導しているところでございます。 具体的に申しますと、各地方団体が主体的に行政運営の効率化を図るということのために、事務事業の見直しであるとか組織機構の簡素合理化であるとか、そういうことによりまして経常経費の節減合理化を図っていくということと合わせまして、住民ニーズに的確にこたえるように、財源の重点的配分に徹するような指導をしております。 特に、公債費負担の重い市町村につきましては、自主的に公債費負担適正化計画というものをお立ていただきまして、その適正化計画に沿って公債費負担の軽減を図る、そういう場合には公債の償還利子につきまして一部特別交付税によって所要の措置を講じております。また、そういうふうにして公債費負担の適正化を図っておられる団体につきましては、本来財務内容からすれば起債を認めるのはいかがかなという場合にもこれを緩和して起債させるということにしておりますし、また、過疎、辺地団体に当たるような場合にはその優先枠を構えるというふうなことによって、公債費の適正化を図っている中でも必要な仕事はやれるように、そういう方針で取り組んでいるところでございます。
○元信委員 余りに一般論過ぎて、それでは何だかわからない。どうしてこういうふうに二〇%以上の団体が生じたのか、原因があると思うのですよ。どういう団体がそういう状態になっているかというのを、例えばずっと地理的に見ていくとか規模的に見ていくとか、そうすると、そこからおのずとそういうふうになった原因というのが出てくると思うのですよね。その原因に踏み込まないと、あなたがおっしゃったように、ただ適正化だの何だのと言ったって、それは全く机上の空論。もう少し踏み込んだ認識と対策を言っていただきたいと思うのですよ。
○紀内政府委員 公債費負担の重い団体の個別の事情につきましては、一々ここで申し上げる材料を持ち合わせておりませんけれども、確かにおっしゃるように、公債費負担の高い団体と財政規模の関係を比較してみたことがございます。それによりますと、やはり規模の小さい市町村、市であれば小さい方、町村であればさらにその中でも小さい方が公債費負担比率が高いような状況にございます。ということは、やはり税収等が思うに任せない、もちろん交付税等でカバーしてまいりますけれども、なお地方債に頼らざるを得ない面も多いのじゃなかろうかというふうに思います。したがって、一方では公債費負担の適正化を図ると同時に、一般財源の増強、特にそういうところでは税源の培養といいましても限界がございましょう。それはそれとして過疎債等を通じて努力はいたしますけれども、一方では交付税の配分に当たって、そういう弱小団体への傾斜配分を心がけるようにしてまいりたい、このように考えております。
○元信委員 規模だけのことじゃないのですよ。規模はお説のとおりでしょう。ですが、それ以外にも、ここずっとローカルな分布なんかを見ていきますと、例えば産炭地なんという問題がありますね。そのほかにも要因はあろうかというふうに思うのです。私どもも二、三気がついている点もあるわけですが、自治省としてやはり分析されていると思うのですね。それがされてないと、交付税の基準財政需要額の算定に当たっても、行政需要に対する的確な反映ができないと思います。そこらはもうちょっとあなた、個別のことは言えない、一々ここはああですと言わなくてもいいのだが、大体の傾向というのは何かあるのじゃないですか。
○奥田国務大臣 恐らく審議官言いにくいのじゃないかと思うのですけれども、大体そういう団体を詳細に私もちょっと気をつけて聞いたことがあります。単独事業がやはり非常に多いという、しかも今言いましたように、自治体の独自財政基盤が弱いのだけれども、しかし、住民のニーズで単独事業をどうしてもしなければいかぬという、やはりそれぞれの自治体の議会構成も含めてそういった形は、確かに原因の重要な面で指摘されると思いますけれども、具体的事例について審議官からもう少し率直に話をさせていただきたいと思っています。
○紀内政府委員 また抽象的だというおしかりを受けるかもしれませんけれども、お話しのように確かに特定業種の業況が悪い、そういう地域につきましては税収等が悪いというようなことがございまして、そういうところは、裏返して言えば、一定の需要を満たす上で地方債等の活用によらざるを得ないというふうな局面がございます。したがって、私ども、公債費負担比率が高いから基準財政需要額をどうするというわけではございませんけれども、そういうもろもろの要因があわせ重なりまして、例えば標準的な需要に対して標準的な収入が足りないという点に着目して交付税で措置をする、こういう関係に相なっているわけでございます。
○元信委員 どうも言いたくないみたいですから、余り深追いをして言うのも本意じゃありません。しかし、今大臣がちらっと言われましたように、財源が少なくてそれで難しいというのが一つと、もう一つは、地域の事情によってよんどころなく単独事業をやらなければならぬという団体があるのですね。そっちの方のことを私はさっきから聞いているわけだが、あなた、それを言いたくないものだからほかのことばかり答弁をしておるのです。まあいいでしょう。しかし、大体話は、何を話しているかということはわかっておると思うのですよ。 ですから、そういうような事情に着目をして見るならば、先ほど言われたような起債の制限だとか償還適正化計画だとかそんなことだけでは済まない、その下の大きな問題があるということをやはり認識しなければならぬと思うのです。ところが、今の交付税法の基準財政需要額の算定あるいは単位費用の策定、こういうものに関して、そういうものを拾い込むというのが甚だ難しいという状態にあるのじゃないでしょうか。そこのところをお認めいただいて、その点についてどういうふうに改善をされるのか、その辺について、これは大臣じゃないとちょっとお答えしにくいのじゃないでしょうか。
○紀内政府委員 委員も御承知のように、普通交付税の場合には普遍性のある需要に対してこれをとらえるという形をとっております。したがって、私どもいろいろ工夫を凝らしましても個別の地域の特殊な事情というものは、それは税収にはね返ってくるとか、そういう形であらわれれば、これは明らかに算定に入るわけでございますけれども、なかなか算定しにくい面もございます。ただし、ある程度偏りがあるとしても、普遍的にどの地域についても起こり得るような事情であればそれは普通交付税の中に算入することができる。しかし、そこには一定の限界がございます。したがって、その場合にはまた特別交付税というものによって手当てをすることもございます。 また、確かに御指摘のように公債費負担適正化計画等で、カバーする領域は限られております。したがって、それは先ほども申し上げましたけれども、過疎債の活用というのもございますし、さらにそこに至る段階以前の問題の場合もございますが、そういう場合には先ほど来大臣るる御説明申し上げましたように、いろいろと地域づくりとかふるさとづくりとか名称はございますけれども、工夫次第によっていかようにも使えるものがございます。したがって、そういうものの活用によって、全体を通じて対応してまいりたい、このように考えております。
○元信委員 余りわかりましたというふうには言いにくいが、いずれにしても原因は甚だ多様でありますし、一様なものとして、普遍的なものとしてはなかなかとらえがたいというものもある。特別交付税というのもそのための制度かというふうに思いますので、その辺はその事情を十分勘案をして、単にそういうような計画を押しつけるだけじゃなくて、適切な救済がされることを希望しておきたいと思います。 次に、今年度の地財計画及び交付税改正案を策定するに当たって、自治省並びに自治大臣は、どのような点にいわばセールスポイントとして重点を置かれたか、その点について承りたいと存じます。
○持永政府委員 平成二年度の地方財政対策、具体的にこれをお示ししますのは地方財政計画なり交付税法でございますけれども、そのセールスポイントと申しますか、セールスになるかどうかわかりませんけれども、ポイントにつきまして申し上げますと、一つは平成元年度までの暫定とされておりました国民健康保険の問題、これにつきまして、これをどういうふうにしていくかという問題がございました。二番目には、平成二年度におきましても引き続き国庫補助負担率について暫定措置が続くことになっておりますので、それに対する補てん措置の問題がございました。三つ目には、いわゆる収支の問題として、いろいろな補助事業について裏負担を的確に計上するのは当然でございますけれども、そのほかに単独事業等についていかに的確に所要額を見込むかという問題、それに伴って所要の一般財源をどう確保するかという問題がございました。四番目に、地方財政の中期的な健全化を図るという観点からの問題、その四つであったと思っております。 国保につきましては、かねてから御説明申し上げておりますように一部制度化を図り、あるいは一部暫定措置ということで対応することにいたしておりますし、その所要の財源は地財計画にも計上しているわけでございます。補助率の問題につきましても、カットが続きます分につきましては当然所要の財源措置を講じて地方財政の運営に支障のないように補てん措置をすることにいたしておるわけでございます。それから、歳入歳出の面におきましては、先ほど来もう既にお話が出ておりますけれども、明年度、例えば新たに地域づくり推進事業をつくる問題でございますとか、あるいは福祉関係の経費を充実する問題でございますとかという点に配慮をし、同時に交付税についても所要額を確保するという措置をとることにいたしております。それから、健全化の問題といたしましては、交付税特会借入金の償還の問題あるいは地方団体レベルにおきます財源対策債の償還基金の設置の問題、こういった対応をする。 こういったところが明年度の地財対策の主な事項ではなかろうか、こう思っておる次第でございます。
○元信委員 今年度は交付税特会の借入金をかなり思い切って返済をした、こういうことですね。そうしますと、これをとらえて、かなり金ができたんだな、したがって借金を返したのであろうか、こういうふうに言う向きもあろうかと思います。しかしながら、むしろ歳出を抑制しているから基準財政需要額が伸びなくて、収支が結果的にバランスをしたということになるのではないか、こういう見方もあるわけですが、自治省、どういう立場に立っておられますか。
○持永政府委員 まず、返済をしたから余剰が出たという見方でございますけれども、これは御案内のように昭和五十年代、毎年の財源不足に対しましていろいろな形での借金をしてきたわけでございます。現にまだその借金が残っておるわけでございますけれども、その一部を今回返済をすることになったわけでございますけれども、その一部の返済をしたからといって、それをもって余剰があるという状態になったという即断をすることは適当ではないと思っております。やはり中長期的な観点から、あるいは現在の借金の残高等も含めて判断をすべき問題ではなかろうかと思っておるわけでございます。 それから次に、歳出を抑えたからという御指摘でございますけれども、これは先ほどちょっと簡単に申し上げましたけれども、平成二年度の地財計画の歳出面におきましては、当然まずは国のいろいろな施策に基づくもの、例えば「高齢者保健福祉推進十か年戦略」というものもできましたけれども、そういった国の施策に基づく経費は、当然これは的確に計算をし、あわせまして地方単独の事業につきましても、一般行政経費、投資的経費、両方ございますが、一般行政経費につきましては地域づくり推進事業でございますとかあるいは地方の単独の福祉の経費でございますとか、こういうものを充実をし、投資的経費の単独につきましても七%の増額を確保する、こういうことで所要の歳出の見込みは立てたつもりでございまして、そういったことで、歳出を抑制した結果余剰が出た、あるいは借金を返したということではないと思っておりまして、必要なものは必要なものとして計上した上で、中長期的な健全化を図る観点から借金の返済も一部をさしていただくことにしておる、こういうふうに御理解をいただきたいと思うわけでございます。
○元信委員 昨年と、恐らくことしもそうなるであろうと言われておりますが、交付税の財源が需要を上回るというふうに予測されておる、この点について一体その原因をどこに求めるのか、どういうふうに分析するのか、これも重要なことだと思うんです。一時的なものかあるいは構造的なものか、何が原因だったのか。この間のさまざまな社会的あるいは経済的な、政治的な変動、変化というものがこういうものにどういう影響を及ぼしているのか。その要因について自治省、どういうふうに分析をされているでしょうか。
○持永政府委員 この数年間と申しますか、二、三年間と申しますか、確かに税にしてもあるいは交付税にしてもこの伸びがいいというのは事実でございます。それはやはり基本的には、我が国の経済が非常に順調に推移しているというところに一番大きな原因があると思っておりますけれども、もう一つは、特に六十一、二年ごろでしょうかと思いますけれども、税収の伸びというものがかなり経済の伸びを上回って伸びておった。つまり、昔から言われておりますけれども、租税弾性値が従来に比べて非常に高い。言うなれば、言いかえれば、経済の実力以上に税収が伸びておるということが言われておるわけでして、その原因としては財テクでございますとかマネーゲームでございますとか土地でございますとかあるいは株でございますとか、そういう形でもって、本来の企業活動とは別の形で収益が上がって税金がふえてくる、こういう現実がしばらくあったわけでございまして、そういった意味から、経済も確かに基本的には好調でございますけれども、それに加えてそういう一過性の問題から税の伸びが最近非常に高くなっておる、こういう分析を大蔵省でもなさっておりますし、我々もそういう認識を持っておるわけでございます。 それがやはり一番の原因だろうと思っておりますが、今後とも経済が好調に推移していくということは当然必要でございますし、そういう期待をしなければなりませんけれども、しかし、かといって今申し上げましたようないわゆる一過性の要因というのはなくなるのではなかろうか、こう思っておりまして、これからとも今までのような、この二、三年間のような税収の伸びというものを期待するのは、これは将来の問題でございますから断定的には申し上げにくいわけでございますけれども、これまでのような伸びが続くということはちょっと期待できないのではなかろうか。最近の好調さというのはその辺に一番原因している、こう認識をしているわけでございます。
○元信委員 この二、三年で税の世界で一番大きな変動といえば、言うまでもなく税制改革ですね。消費税が導入をされて、消費税収入の二四%でしたか、交付税財源に繰り入れられるということになりました。このことが、消費税導入を含むいわゆる税制改革が地方財政全体に一体どういう影響を及ぼしているのか。各般の議論はあるわけですけれども、まず財源の面からいうとどんなふうでしょうか。
○持永政府委員 先般の税制改革におきまして、所得税なり法人税の減税をしたことによって交付税の減収が立つ、あるいは地方税についても、住民税の減税その他間接税の廃止等が行われまして、それが減収が立つということで、消費税の約四割を地方財源に充てることにしたわけでございます。その税制改革あるいは消費税の導入ということが、この地方財政にどういう影響をもたらしておるかという御指摘でございますけれども、六十三年度ベース、税制改革を行ったベースで申し上げますと、出入り八千八百億の減収ということになっておるわけでございます。 それが例えば平成元年度あるいは平成二年度においてどういうことになったかという趣旨でのお尋ねかと思いますけれども、これは率直に申し上げまして、仮にあのとき、六十三年度に税制改正がなかった、消費税が導入されずに当時の税制がそのまま続いておった、仮にそういうことを前提とした場合に税収はどうなったかということについては、現実問題、見積もりも非常に難しいわけでございますし、現にそういう計算もしていないわけでございますので、仮に税制改正があった場合、なかった場合と比べて財政状況がどういうふうに変わったか、あるいは税収がどういうふうに変わっておったかということはなかなか計算できないということでございますので、御理解いただきたいと思いますが、いずれにしても、しかし、そういう税制改正後の仕組みに基づいて毎年度の地財対策あるいは平成二年度の地財対策も含めて地方財政の執行に支障がないように措置をしていくという基本的な考え方は、これは当然置いていかなければならない、こう思っておるわけでございますが、計算はちょっと難しいという点はぜひ御理解いただきたいと思います。
○元信委員 税制を考える上でこういうケース、ああいうケース、いろいろ考えてみなきゃ議論にならないのは当然ですね。したがって、消費税が導入された場合はこうなる、これはわかります。もしなかりせばということで計算ができない、これはいろんな人がそんなふうにおっしゃっているようですけれども、精密にやるというのは、そのことが経済そのものに影響を及ぼしますから、歴史にもしはないわけでありまして、長期的には難しいと思いますが、導入した次の年ぐらいは、今までの数値から計算をしていくと、推定すると大体ここら辺におさまるんじゃないかというくらいの計算は当然できてしかるべきじゃないかと思いますが、今あなた、計算できないとおっしゃいましたが、どうして計算できないのか、ちょっとその辺を詳しく説明してください。
○持永政府委員 これはまず交付税の方から申し上げますと、交付税については、計算するといたしますと、対象税目であります所得税なり法人税が仮に制度改正がなければどういう数字になっておったかということをまず出す必要があるわけでございますけれども、これは大蔵省の方でもそういうことをいたしていないということでございますし、それから地方税につきましても、仮に従来の制度が残っておるとすればいろんな間接税もあったわけでございますし、それから住民税についても、減税がないとすればいろいろ状態が変わっておった。それを、もしそういう制度改正がなかった場合どうかということを計算するといたしますと、やはり地方団体からもいろんな数値をとって、例えば間接税が残っておったとすればどの程度になったであろうかということを地方団体からも数値をとって積み上げていく、こういうことも必要でございますので、そこまでは作業を実はしてないというのが実際でございますので、そういう意味から計算が難しいと申し上げておるわけでございます。
○元信委員 後半で時間があったら数字のことは少しみっちりやろうかなときょうは思っているわけですが、いずれにしても大蔵省もやってない、国税に関してもやってないということですが、やってないということとやれないということは別でしょう。やれないというような要素は僕はないと思うんですよ。それぞれに我が国は精密に統計がとられているわけですから、もし平成元年度の経済においてこういう税制を適用した場合はかような結果になるというようなことは、やらないと言うならこれは話になりませんね、サボタージュみたいなもので、やらないんだと言えばそれまでなんですが、やる気になってやればできないことはないと思いますが、どうですか。
○持永政府委員 まあ一定の仮定を置いてやれば、それは技術的に不可能ではないかもしれませんけれども、しかし、やはり税収見積もりをする場合は、私ども税収見積もりを直接自分でやる責任者でございませんから正確には申し上げにくいわけでございますけれども、いわゆる前年度の収入というものを、実績というものをベースにして毎年毎年積み上げていくんだろうと思います。そうしますと、そういう実績というものが一遍消えてしまう状態になりますから、それでもって翌年度の仮定の税収見積もりというものができるかどうか、これはなかなか難しい点はあろうかと思いますが、そういうことにこだわることなく非常にアバウトにやったらできないかということになれば、それは工夫によってはできるかどうか、これは勉強させていただきたいと思います。
○元信委員 税収見積もりじゃなくて過年度の、平成元年度の数字というのはもうみんなそろっているわけですよね。ですからそれについて、税制改革をした場合、これは実際実数字が挙がっています。しなかった場合というのも、今までの制度というのは決まっているわけですから、それでもってやるというのは税収見積もりとはまた話が違うと思うのですよね。それでもできないと言うのは、それは資料がないといえばそれまでですが、資料は多分、例えば料理飲食税だってあれは特別消費税取っていますからそれを引きかえればいいのだし、もろもろの間接税で全部ちゃらにしちゃったものもあるにはあるけれども、それだってほかの統計を使えないわけじゃないのですよ。そんなふうにすれば、そんなに難しい顔をしなくたってできるのじゃないかと僕は思いますよ。どうですか。
○持永政府委員 やはり、今ちょっとお話ございましたけれども、間接税の中でも電気とかガスとかこれは土台がなくなってしまっておるものですから、したがって課税実績なり課税状況というものも白紙と申しましょうか、ないわけでございますので、そこから出発して一定の推計をするというのはなかなか難しいのじゃなかろうかと思います。これは専門家の意見も十分聞いてみたいと思います。
○元信委員 電気、ガスは税金がなくなっただけで、電気、ガスがなくなったわけじゃない。したがって、どれだけの電気、ガスを使ったかということは通産省の統計がありますね。従来だってずっとそういう統計はあるわけですから、それと税収との関係はかなり信頼度の高い相関があるというふうに思うのが普通ですね。それも、将来十年、二十年の先に向けて外挿するということになれば、外側に延長して推定するということになるとこれは甚だ問題だけれども、隣接した一年ぐらいはできぬわけがないと思うのです。 私どもは、これで予算が参議院で成立をいたしますと、本格的に消費税廃止論議というのをやらなければならぬ。政府から見直し、あるいは私どもからは廃止法案を提出してございまして、特別委員会も設置をされてそこでやる。消費税やってよかったのか悪かったのか、ここのところはそれが一番のベースになると思うのですね。それを全然計算できないというふうに言い張るのはちょっと無理があると思うのですが、今申しましたような観点から、少し気を取り直して計算してみる気はないですか。
○持永政府委員 率直に申しまして、私は税収見積もりの経験もございませんし、その責任者でもございませんから、正確にはお答えしにくいわけでございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、例えば電気税にしても、確かにそれは電気の使用量がどうかという統計はあると思います。思いますが、しかし税金としてとらえる場合には、やはり免税点の関係がどうなるかとか非課税措置がどうなるかということもございますので、それはやはり税制というものを通して初めてそこで電気税の対象になる量がどのくらいになるかということになってくるわけでございまして、そういった意味からなかなか難しいのじゃなかろうかとは思いますが、そういう細かいことは別としてアバウトに何かできないかということであれば、それはちょっと私即断を申しかねますけれども、勉強させていただきたいと思います。
○元信委員 これは絶対できるのですよ、間違いなく。できないわけがないのでして、ぜひ研究をして、これは自治省が全体にわたってそういうことをやるとまたいろいろはばかりがあるのかもしれませんが、少なくとも交付税に関してかようなことだというのはぜひやってみてくださいな。制度についてはまたそれなりのことがあろうかというふうに承知をいたしますので、これはぜひやっていただくようにお願いをしておきたいと思います。 それで、先ほどお話の中で、ことしの歳出の中に「高齢者保健福祉推進十か年戦略」いわゆるゴールドプランとかと言われておるものでしょうか、こういうものが始まるので、それの裏打ちを見ておるということでしたが、もちろんこの事業の執行の大半は地方団体ですので、具体的にどのような財源措置をなさったか、御答弁願います。
○持永政府委員 御指摘の、いわゆる「高齢者保健福祉推進十か年戦略」でございまして、これは明年度、平成二年度におきましての地方負担でございますけれども、これは国の補助事業の地方負担ということでございますが、約八百億の地方負担が出ることになっております。 その八百億の内容といたしましては、例えばホームヘルパーの増員でございますとか、デイサービスセンターの増所と申しましょうか、ふやすという問題でございますとか、あるいは養護老人ホームをつくる、そういったもろもろの経費でございまして、その約八百億のうち投資的経費については一部地方債を充当いたしますので、地方債を充当するのが三百三十億程度でございますけれども、その部分を除いた残りの四百数十億についてはこれを全額地方交付税の積算に入れまして交付税の単位費用にはね返す、こういう形で財源措置をすることにいたしております。
○元信委員 時間を急がなくてはならなくなったのですが、今年度の地財計画の中で財源対策債の償還基金を二兆円積むように措置をされましたね。しかし、御存じのように財源対策債は既にかなり市中に流通をしておりまして、勝手にお金をつくったからすぐ買い戻す、こういうわけにはいかない。そうなりますと、結局そのお金は基金に積んでおくということになるわけであります。これは基金に積んでおいてその時期が来れば償還をするということで、将来において償還費の負担が小さくなる、こういう利点はあるわけでありますが、その逆に現在あるお金を地方の生活の充実に回すのでなくて、そうやっていわば死蔵しておくということにもなるわけでありまして、財源対策債の償還は毎年それぞれ交付税で見ていけばいいことでありますので、むしろこれから大幅に需要が拡大するであろう社会福祉関係ですね、高齢者時代を控えて今お話がありましたようにもうどんどん需要が拡大をしていく、そういうことになりますとそちらの方にむしろ重点を置くべきでなかったか、かような議論がある、こういうふうに思いますが、その点はどういうふうに考えてこれをされましたか。 〔委員長退席、西田委員長代理着席〕
○持永政府委員 御指摘のように、社会福祉に重点を置くべきだ、特に高齢者対策ということも含めてでございますが、その点は御指摘のとおりだろうと思っております。そこで平成二年度の地財計画におきましては、先ほど申し上げましたようにこの国の補助裏分と申しましょうか、十カ年戦略に基づく分については措置をいたしますと同時に、地方団体が単独で行います社会福祉関係の事業経費につきましても前年度対比で七・二%、約千五百億円を増加いたしまして計上をいたしておるわけでございまして、そういった形でこの社会福祉関係の経費の財源は、地財計画なり地方交付税の算定の上でその必要性に応じて反映をさせていただいておる、このように考えておるわけでございます。そういう措置をとりながら、一方で先ほど来申し上げておりますように、中長期的な観点から健全化を図るということで財対の基金を別途措置をする、こういうことにいたしておるわけでございます。
○元信委員 もとよりその積極的意味がわからぬわけじゃないわけですが、後から申し上げますように全体に補助率カットの問題などもあり、大蔵省の攻勢が非常に厳しいというときに、今までの借金あれも返しこれも返しやっておると、やはりそういうふうにつけ込まれるといいますか見られる要素というのはあると思うのですね。むしろ地方の需要はもっともっとあるのですよというふうにした方がよかったのじゃないか。これからまた大蔵省との交渉が始まるわけですが、やはりそういうやり方が自治省の立場をかえって難しくするのじゃないか、そんな気がするので、一言申し上げておきます。 平成元年度の交付税補正において地域振興基金費をかなり積みましたですね。そのときに私も大臣と幾らかやりとりをしたかと思いますが、結果的にこの基金というのは各地方団体においてどういうふうに使われたのでしょうか。その点教えてください。
○持永政府委員 各地方団体におきます基金の設置状況でございますけれども、私どもの方で調査をいたしました結果でございますが、まず都道府県、指定都市につきましては五十八団体ございますけれども、そのうち平成元年度で積み立てをしたところと平成二年にまたがったところと両方ございますけれども、両方合わせて申しますと五十五団体が基金を設置しておりまして、金額で申し上げますと二千五百十二億ほどとなっております。 その内容でございますけれども、これはいろいろございまして地域振興基金というそのもの、そういう名前のところもございますし、中には社会環境基盤整備でございますとか文化振興でございますとか公共施設等整備でございますとか健康福祉増進とまちまちでございまして、都道府県の場合はどちらかといいますと地域振興的な感じの基金が多くなっております。それから、市町村につきましては、これも県を通じて調べたわけでございますけれども、指定都市以外の市町村でございますが、指定都市以外の市町村約三千二百団体の中で、平成元年または平成二年に基金を設置したところが二千九百四十六団体でございまして、金額は千百二十八億ほどになっております。市町村につきましてはその名称とか目的とか、これは全部調べておりませんので承知しておりませんが、恐らく地域づくりとか福祉とかそういうことに充てられているのではなかろうか、このように思っております。
○元信委員 今のお名前を聞いておっても結局実態はわからぬですね。地域振興と言ってもどこからどこまでが地域振興という概念でくくれるのかわかりませんし、結局使い道がないのでこういうことになったかと思います。 そのときに一緒に議論した中で、国がいろいろ補助事業をやるのに基金を創設するについてそれの裏打ちにこれはかなり使われるのじゃないか、いや、そんなことはない、こんなやりとりがありましたが、結果的に裏打ちに使われた部分というのはどれくらいになりますか。掌握されておりますか。
○持永政府委員 国の補助を受け入れて基金をつくっているところも随分あると思います。ただ、その財源としてどの財源を充てたかということは、これは一般財源でございますから、色はついておりませんからはっきりわかりませんが、いずれにしても、例えば都道府県で申し上げますと、都道府県で基金を設置したのは約二千三百億あるわけでございますが、一方交付税で算入した額は千八百億でございますから、我々が交付税で算入した額より上回って、都道府県ではいわゆる地域振興基金的なもの、国の補助裏以外の独自の基金をつくっているわけでございます。だから、我々措置した金がどっちに行ったのかというのはそんな明確に、一般財源ですから申し上げにくいわけですけれども、確かに地域振興基金に全部充たっていると言えば全体としては充たっているということも言えると思います。財源として、一般財源という形で国の基金も受け入れ独自の基金もつくりという場合に交付税がどっちに入ったかというのは、色がつかないわけでございますから、トータルでいえば、いずれにしても我々が措置したものを上回った独自の基金ができているということでございます。
○元信委員 もう一遍数字を言ってください。
○持永政府委員 都道府県について申し上げますと、基金を設置したその基金の額でございますけれども、二千三百三十四億でございます。それに対して補正で交付税を都道府県について措置した額は千八百四十三億でございますから、交付税措置よりも上回って基金ができているということでございます。
○元信委員 大体その基金の負担率は五割五割でしたっけね、各省庁から出たものは。
○持永政府委員 各省の分はそうだと思います。
○元信委員 そうすると大体計算できるじゃないですか。ふえた分がそれの半分、その前段に一般論として色がついてないからとおっしゃるけれども、あの時期に交付税を配分をして、ほかの財源が各自治体にありっこないから大体その配分した額がそれに含まれるというふうに考えてみると、これを引いてそれが五割だったらその倍分ぐらいだから幾らぐらいになるかなというふうに大体計算できはせぬですか。
○持永政府委員 私が申し上げましたこの都道府県おおむね二千三百億の基金をつくったというのは、この中には各省の補助を受けてつくる基金は入ってないわけでございます。県の独自の基金だけでございます。ですから、この二千三百億の外に各省の補助を受けてつくる基金はあるということでございまして、その実態は十分調査しておりません。
○元信委員 それが幾らかと聞いたんですよ。それはわからないのでしょう。
○持永政府委員 いわゆる国の補助の基金でございますが、これは実績は掌握しておりませんけれども、予算のベースで申し上げますと、通産省と環境庁でございますが、全体で四百四十億ばかりの国費。ですから、同じ額を地方がつけようとしますと四百四十億ばかりの地方費ということになるわけでございます。
○元信委員 そういう数字をふだんから掌握しておいていただきたいというのは、そうやって各省庁が思いついていろいろ基金をつくる、それを地方で裏打ちせよ、こうやってくると、結果としてやはり地方の一般財源が自主的に使われる量が減ってくるだろう、こんなふうに思うもので申し上げる次第であります。 ちょっと先を急ぎます。 今後、生活基盤投資の拡大あるいは高齢化社会の対策のためにもっともっと交付税が充実されなければならぬ、この認識は一致すると思うのですが、その財源を拡充しなければならぬと思います。将来に向けて財源対策をどういうふうに考えておられますか。
○持永政府委員 今御指摘ございましたように、これから社会資本の整備あるいは高齢化対策等々で非常に財政需要が膨らんでいくということは、当然そういう認識を持っているわけでございます。 そこで、これからの財源の確保でございますけれども、基本的には自主性を確保するという観点からすれば地方税の充実ということが一番いいわけでございますが、そうはいってもやはり現実に経済的な地域格差もございますので、交付税を含めて地方一般財源を充実していくということが基本だろうと思っております。そういうことを通じて今後のいろいろな財政需要に地方団体が的確に対応できるようにしていかなければならないというふうな認識を持っておるわけでございます。
○元信委員 それでは次に、補助金の問題に入ってまいりたいと思います。 きのうの日経新聞に重大記事が載っておりました。この前の質問者の御答弁の中で大臣ごらんになっておらないということでしたが、ごらんになりましたか。新聞が書いたことだから知らぬと大蔵省はまた言うのでありましょう。近々大蔵大臣も当委員会に出席を要求してございますからそのときにしかと承らねばならぬ、かように思っておりますが、天下の大新聞でありますから全くのでたらめでもない、かなりの信頼性があるというふうに考えれば、甚だこれは重大な記事であると言わざるを得ないわけであります。 公共事業にかかわる補助率については、先ほど大臣から力強い決意の御答弁がございましたが、この点に関して内閣総理大臣はどう言っておられるか御存じですか。 〔西田委員長代理退席、委員長着席〕
○奥田国務大臣 この問題について、総理はもちろん何にも言っておられないことは当然であります。そして、この記事で言いますと、今元信先生言われましたように、もちろん大蔵大臣が出席したときには委員からもしかと言ってもらわなければ困りますし、私もしかと大蔵大臣と交渉いたしますから、応援していただきたいと思います。 このようなことはあってはいかぬと思っているんです、やはり約束は約束ですから。合意事項は合意事項で、これは党も責任を持ってやったお互いの合意覚書も交わしておることでございますし、六十一年度水準に復元してもらうという形の基本原則は曲げてならないと私は思っております。
○元信委員 自治大臣がそういうお考えなのはたびたび拝聴して心強く思っておりますが、総理大臣もこのことについて発言しているはずじゃありませんか。どうですか。
○持永政府委員 お尋ねの趣旨がこの新聞記事に関してということであれば、それはないと思いますけれども、先般の本会議で総理は、この問題についてはたしか来年度、平成三年度においてはまず六十一年並みには戻ることになっておるという趣旨の御答弁をされたように承知しております。
○元信委員 念のために読み上げてみますと、本年四月十九日の本会議におきまして、地方交付税の趣旨説明に対する答弁といたしまして、海部総理大臣はこういうふうに言っておられます。 なお、公共事業に係る補助率等にっいては、平成二年度までの暫定措置として、昭和六十三年度に適用されている補助率等とすることにしているところでありますが、暫定期間終了後の取り扱いにつきましては、関係省庁間の検討会において総合的に検討を行っているところであり、この場合、昭和六十二年度引き下げ分については、平成三年度から六十一年度の補助率等の水準に復元するものとしておるところであります。 こういうふうに総理が答弁しておりますが、間違いありませんね。
○持永政府委員 そのとおりでございます。
○元信委員 議院内閣制のもとで、総理大臣が国会でこのように答弁をされた、そのことを属僚である大臣が否定する、こういうことはあり得ますか。どうですか。
○奥田国務大臣 総理が私の主張しているとおりのことを答弁しているわけです。暫定措置であるから六十一年度水準に戻す、こう自治大臣の意向を総理もちゃんとわきまえてきちんと言っていただいておるのでありまして、したがって、復元しないなんということになると、これは大変なことになると私は思います。大変いい御指摘をしていただきました。私は、総理答弁をそこまで正確には覚えていなかったわけですけれども、確かに私の答弁した内容に沿って総理も同じことを言われたのだなというぐあいに記憶しておったわけでございます。
○元信委員 もちろん、自治大臣が総理の発言に背馳しているということを申し上げているのではなくて、一般論として、大蔵大臣も含んでそうでなくてはならぬ、こういう確認を申し上げた次第でございますが、この点、よろしゅうございますね。 この先アメリカからの要求もあって公共事業をどんどんふやさなければならぬ。しかるに、補助率がまたもとへ、六十一年度まで戻ってしまえば大蔵省の歳出はふえるばかりではないか。これはこの際ここでカットしておかねばならないということですが、そうなりますと地方の財政の悪化は目に見えている、こういうふうに言わざるを得ないわけであります。もし仮に、このようなふらちなことが、あってはならぬことでありますが、あったとすると、今後の地方財政の見通しはどのようなものになると考えておりますか。
○持永政府委員 公共事業のいわゆる補助率カット、それの影響額でございますが、平成二年度ベースで申し上げまして約七千六百億の影響が出ているわけでございます。これは、仮にずっと続くようなことになりますと、まず本年度ベースで七千六百億ですから、事業費が膨らめばこれはもっと膨らんでいく。あるいは毎年毎年八千億、九千億になっていくと思います。それは大変な影響が出てくる、このように思っております。
○元信委員 こういうようなことが報道される、あるいは、ことしもまた補助率カットは続行されているわけですが、地方団体からはこの補助率カットについてどういう意見が上がっておりますか。
○持永政府委員 地方団体からは当然地方団体のお立場といいましょうかお気持ちとして、国と地方の信頼関係を保つ上においてももとへ戻すべきである、こういう御意見があるわけでございます。
○元信委員 もとへ戻すというのがいろいろあるわけです。完全復元が本来筋であると考えますが、総理大臣も完全復元とは言っておらぬわけでございまして、その点、自治大臣はどのようにお考えでしょうか。
○奥田国務大臣 完全復元は私たちのかねてからの願いであり、これは原則としての主張でございます。しかし、他方、そういった地方自治団体においても多様な住民ニーズにこたえて一定の工事量の増額確保という点等々も考え合わせれば、段階的に、最小限六十一年度水準に戻すという形で、基本線は基本線として五十九年度ベースに戻るということを主張してまいりますけれども、落としどころとしては六十一年度が妥当であろうし、またこれが双方の覚書の最低の約束でございますから、まずこのラインを確保するということで御了承願いたいと思います。
○元信委員 これでは困ると思うのですよ。というのは、大蔵省がこういう無理無体なことをアドバルーンとして上げる、そんなことはできやせぬとは思いますけれども上げてみる。それに対して自治省は防戦に大わらわになって、本来の要求は取り下げて落としどころは六十一年と、こういうふうになってしまったのでは、向こうの術中にはまるのじゃないでしょうか。あくまでもとどおり、その線で頑張ってくれなければ困るのです。もう一遍決意をやり直してください。
○奥田国務大臣 しかし、ここは内輪と言ったらいけませんけれども、地方行政に練達されている先生方の前で組合交渉みたいなことでやって満額獲得という線は、もちろん約束どおり原則方針は変わらない。しかし、お互いに突っ張り合っていても、今言いましたように地方自治体の工事量の一定量確保という大きな期待もありますし、負担面の軽減の問題もありますし、その点を調整した、まあ皆さんが本音を言えというから本音を言ったので、目標だけであったら何でもきついことを言いますけれども、あのときあいつは皆さんの前で大きな約束をして、結局は、結果的にはこういうことになったという先のおしかりを今のうちにいただいておくということで、その辺が妥当な線であろうな、政治的解決はその辺であろうなと、私としては今そのように思っておるということを率直に、素直に申し上げたわけでございます。
○元信委員 およそ交渉事というのは、初めからそうやって手のうちをさらけ出しておったのではとてもとるものもとれない。それはあなた、初めは頑張ろうじゃありませんか。幾ら内々とはいえこれは国会の公開の場でありますから、断固完全復元をかち取るまで死んでも帰ってこない、これぐらいの決意を言ってもらいたかったのですがね。 しかし、このようなことを大蔵省が折に触れてつべこべ言う原因は何かといろいろ考えてみなければならぬと思うのですが、その一つに、やはり補助金制度そのもののあり方に問題があるんじゃないかと思うのです。随分整理はされたと思いますが、今日なお数十万円とか、そのために東京まで陳情に来れば陳情代の方が高くつくというような補助金がかれこれあって、そのことが、こうやって補助金カットだなんて大蔵省が言い出すとたちまち地方財政に影響を及ぼすという原因になっている、こういうふうに思います。 そうだといたしますと、どうでしょうか、もうこの際零細補助金などというものはすっきりやめてしまって一般財源化する、そうしてしまえば大蔵省ごときにつべこべ言われる筋合いはなくなる、余地もなくなる、こういうふうに考えますが、いかがでしょう。
○持永政府委員 補助金の整理の問題で零細補助金についてお取り上げでございますけれども、もちろん零細補助金も当然廃止すべきものであるというふうに考えております。いわゆる補助金の中にも、正確に申し上げますと国庫負担金と奨励的な補助金とございますが、国庫負担金の世界のものはちょっと別といたしまして、奨励補助的なものについては、当然零細なものは整理をして廃止をしていく。あるいは、必ずしも零細でない場合におきましても、地方団体の自主性、自立性でもってやっていけばいいような仕事についての補助金というのはやめて、極力一般財源化をしていく、こういう基本的な考え方をかねてから持っているわけでございまして、そのことは、例えば臨時行政改革推進審議会でありますとか地方制度調査会でありますとか、そういうところにおいても答申が出ているわけでございまして、我々としても各省にそういう申し入れをしているわけでございますが、率直に申し上げまして、各省というのは小さな補助金でもどうしても離したがらないという気持ちが強いわけでございまして、そこらは我々大変苦労しているわけでございますけれども、基本的には御指摘のとおり、そういう考え方で今後とも努力をしてまいりたいと思っております。
○元信委員 零細補助金と同様に地方団体を悩ませ苦しめている問題に超過負担の問題がありますね。超過負担については長年議論をされてきているところで、当該団体とそれを所管している省庁との間で大変長いこと議論をしている、こういうふうに承知をしております。自治省は当事者じゃありませんから直接の議論には入っておいでにならぬようですが、仲介者というか、自治体の立場を代表して自治省がその話に入っておるというふうに聞いておりますが、地方団体の中には、自治省ではなくて地方団体そのものをそれに入れろ、こういう意見も大変強い。また、そうでなければ、超過負担問題はずっと議論をしててもらちが明かない、こういうふうな意見があるわけですが、自治省、そこら辺はいかがお考えでしょうか。
○持永政府委員 超過負担の問題につきましては、もう十数年前からでございますけれども、毎年幾つかの項目を取り上げまして、そして所管省と大蔵省と自治省と三省で共同して実態調査をいたしまして超過負担の実態を掌握し改善をする、こういうことをやってきているわけでございます。そういう中で、調査する段階におきまして、当然地方団体にも参りまして現実の地方団体の実情というものも伺いますし、そういう中で各省共通の認識を持って措置をしていくということでございまして、もちろんそういう調査の段階で地方団体の御意見も聞きますし、実態も聞きますし、またどういう項目が問題があるかということについても、まずは市長会なり町村会なりそういうところの御意見を聞いて、例えばこういう経費が問題がある、こういう経費が超過負担が多いということを伺った上で、それじゃこれをひとつ調べてみようということで毎年やっているわけでございまして、地方団体の意見も十分聞きながら対応をしてまいってきているつもりでございますし、今後ともそういうふうにしてまいりたいと思っております。
○元信委員 あなたがそうしておることはわかるけれども、それにもかかわらずちっともらちが明かない。超過負担が解消したなんという例は余りないですね。そうだとすると、やはり地方団体の声をストレートに反映すべきではないか。自治省も一つかんでいるだけじゃなくて、直接地方団体を入れるという意見があるが、それについてはどうかと聞いているのですよ。
○持永政府委員 超過負担の実態からしますと、以前は随分いろいろな事業について超過負担がございました。最近はいわゆるハードのものについてはそれはかなり解消されてきておりまして、最近で申し上げますと、超過負担が割合出てくるというのは人件費、給与の格付が低いとかそういう面が比較的多いわけでございまして、そこでその点は、おっしゃっている御趣旨は地方団体を参画させてという意味かと思いますけれども、今申しましたように、実際に作業するときは地方団体の現場に行っていろいろ作業させていただいて、その結果に基づいて措置をするということをやっておりますから、そういった意味では地方団体の参画もいただいているということも言えるかと思います。いずれにしても地方団体の意向は十分尊重してまいることは必要なことだと思っております。
○元信委員 ところで、交付税が地方団体の財政運営に果たしている役割、これは改めて言うまでもなく甚だ大きいわけであります。この交付税の改正について既に審議が、きょうから本格的に質問も始まっているわけでございますが、国会の日程も会期末が来月二十六日、大変厳しくなってまいりました。もし今国会で成立が図れない、そして交付税の決定が八月よりおくれるというような場合が仮に惹起しますと、地方団体の財政運営についてはどういうような影響があるとお考えになっていらっしゃいますか。
○奥田国務大臣 財政を担当している政府委員から後で答えさせますけれども、具体的に影響いかんということに、数字的な面は私はまだ把握いたしておりませんけれども、常識的に考えると、八月いっぱいで決まらないということになれば、自治体が年間懐に入ってくる金の勘定ができぬことになるわけですし、単独事業その他、九月補正を控えて、積雪寒冷の地域、特に北海道、私の出身県なんかは特にこういった形で早期にある程度事業手当てをして発注をしなければいかぬということにも差しさわりが出てまいりますし、あくまでも今のところは仮払いでいっているわけですから、ただ資金のつなぎはできておるけれども、実際の計画的な責任を持った財政運営ということになると自治体は大変困ることになる、そういうことで何としても早期に交付税案件は通していただきたい。地方財政にとっても影響あるばかりでなくて、地方自治体の計画的な財政運営に支障を来すということで、ぜひお願い申し上げたいということでございます。
○持永政府委員 大臣からのお答えで尽きるわけでございますけれども、御承知のように、特に財政力の弱い団体において重要な財源でございまして、御参考までに申し上げますと、税収よりも交付税の方が多いという市町村が六割強あるわけでございまして、そういう団体におきましては年間の財政運営を計画的に安定的にしていくためには、やはり交付税が早く決まる必要があるということでございまして、そういったことから法律上も八月決定ということになっているわけでございます。あわせまして、六月、七月、八月ごろに大体各省からいろいろな補助事業の内示も参ります。その両々相まって九月の補正予算を組む、これがいわば実質的に肉づけ的な予算になるわけでございまして、それで初めて年間の全体の姿が出てくる。こういう予算編成あるいは財政運営を行うのが通常の地方団体の例だと思います。 そういった意味におきまして、大臣からも申し上げましたように、もし八月までに交付税が決められない、そして九月の補正予算に地方団体では交付税を幾ら組んだらいいかわからない、こういうことになりますと、年間を見通した財政運営ができない。そういうことで、ある意味じゃ控え目にやらざるを得ないということになりますと、国の予定しておりますいろいろな事業につきましてもあるいは地方の単独事業につきましても、手控えるあるいは支障が出てくるということも当然考えられますので、その点を、十分御理解をいただいていると思いますけれども、御理解をいただきまして、八月決定ができますようにぜひお願いを申し上げる次第でございます。
○元信委員 この交付税の取り扱いが難しいところがあるわけでありますが、難しいのは、言うまでもなく今国会で消費税の見直し法案あるいは私どもが提出をいたしております廃止法案、これがこの後審議をされることになっておりまして、どういうふうになるか今のところ予断を許さないということでございます。 現在の地方財政計画並びに交付税の改正案の中には、政府が提出をしておる見直し分の消費税の減収がございますね。それは既に織り込み済みであるのか、そこを伺います。
○持永政府委員 消費税のいわゆる見直し法案でございますけれども、これによりますと当然減収が立つわけでございまして、その見直し法案の内容を前提として、大蔵省といいましょうか国の一般会計予算もそういう予算編成をされておりますし、消費税の収入見積もりもそういう見積もりがされておるということでございますので、当然それを受けて、それと整合性を持った形で私どもの方の交付税の見積もりあるいは地方財政計画も見直しをいわば前提とした形でやっておるということでございます。 ただ、これは毎年のことでございますが、予算を組んだりあるいは地方財政計画をつくったり、交付税をつくったりする場合には、当然、税制改正を含むいろいろな予算関連法案というものを政府がお出しをする、それを前提として予算案をつくり、地財計画をつくる、これは毎年のことでございますから、ことしの場合も同様にそういう措置をとっているわけでございます。
○元信委員 仮に見直し法案が国会で成立をしないというようなことになりますと、その場合どういうことが想定されますか。
○持永政府委員 見直し法案が成立をしないとなりまして、仮に、こういうことを申し上げていいのかどうかわかりませんけれども、現行法がそのまま行ってしまうということになった場合は消費税収はふえることになります。ふえることになりますが、あくまで私どもの方の交付税なりあるいは譲与税というのは、国の方の一般会計予算で消費税収を追加して組むかどうかということにかかってまいりますから、もし補正予算で、国の一般会計で消費税が予定よりふえる、そういうことで予定よりふえてくる、追加されるということになれば、その一定率が交付税として回ってくる、こういうことになります。したがって、その場合は補正で交付税財源が出てくる、こういう形になろうと思います。
○元信委員 大体どれぐらい交付税財源はふえますか。
○持永政府委員 ことしの場合の見積もりで申し上げますと、見直し法案による消費税全体の減収が約八百七十億円と見込まれておりまして、そのうち交付税に回ってくる分が一定率で計算しますと百六十八億、譲与税が百七十五億、合わせまして地方分全体としては三百四十億ほどの数字になります。
○元信委員 今国会は衆議院においては与党の多数、参議院においては野党の多数、そういうような非常に難しい国会になっていますね。したがいまして、消費税論議の行方はまことに予断を許さないわけでありますが、仮に消費税廃止ということになる、あるいは見直しといっても限りなく廃止に近い、つまり見直し額がもっと大きくなるというようなことになりますと、その分交付税財源が不足を来すということになりますね。その場合には、現行交付税法では財源が不足した場合はどういう措置が行われることになりますか。
○持永政府委員 財源が年度の途中で不足した場合におきまして、その場合自動的にどうなるという制度はないわけでございまして、結局、その場合はその都度その年度の地方財政に支障を来さないようにどういう措置をとっていくかという、毎年毎年の補正段階でどういう措置をとるか、こういうことになろうかと思います。 いろいろなやり方がございまして、例えばその年に限って予定より交付税が減ってしまった、その分は特例的に交付税総額を減らさないで固定してしまうというやり方もございますし、あるいは昔は減った分を借り入れで処理したということもございますし、いろいろなやり方がございますが、いずれにしてもその年その年のその段階での、国庫当局とも相談をしながら方針を決めて、また法律なり予算で御審議を願う、こういうことになろうと思います。
○元信委員 今国会でこの法律の成立を図るということになりますと、ここのところが不安定要素、未確定要因として残ることになるもので、私どもが今度の交付税を成立を図るという上で、そこのところが一番ネックになっているわけなんですね。したがいまして、各党の皆さんにも今御相談を申し上げているところですけれども、何らかの措置によって、どういうような形になろうとも交付税財源に穴があかないように、地方に迷惑がかからないようにということを担保しておきたいというふうに思いますが、今の局長の御答弁ではそういうことが可能である、こういうふうに理解してよろしゅうございますね。
○奥田国務大臣 今度の交付税の中には一兆二千七百億円の消費税に絡む財源が見込まれていることはもう御承知のとおりです。しかし、今回の交付税は、あくまでも歳出に係る配分ということになると思いますので、その財布の中の細かい形はそういうことになるわけですけれども、どうかひとつそういった意味で交付税計画、配分計画に支障がないように、ぜひとも歳出案件であるという形で御審議賜りたいと思うわけでございます。
○持永政府委員 補足して申し上げますが、補てんが必ずできるかどうか、そういう趣旨のお尋ねでございますけれども、これは仮に見直しが広がったとかあるいは廃止とかいろいろな形でもって非常に交付税の財源が減ったということになった場合に、ではそれにかわるべき財源を一体どう考えるのかということがまずあろうかと思います。その措置を考え、そしてその上でなおかつ足りるか足りないかという問題も出てまいりましょうから、最終的にはいろいろな形でもって、大臣も申し上げましたようにことしの交付税が減らないような措置はとらなければならない、こう思いますけれども、やはりまずは税制改正あるいはその代替財源、いろいろなこと全体を見きわめさせていただいた上で具体的にどう処理するかということは決めさせていただきたい、こう思います。
○元信委員 どういう事態であれ交付税財源に穴をあけない、地方に迷惑をかけない、こういうふうに御決意があったというふうに承って、あと数分質問時間が残っておるようでございますが、もうまとまった論議はできませんから、後のことはまたいずれかの機会に、こういうことにして私の質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○島村委員長 午後二時から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時七分休憩 ────◇───── 午後二時一分開議
○谷委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。谷村啓介君。
○谷村委員 岡山の一区から出てまいりました谷村啓介でございます。 質問に入りますが、その前に、この委員会に入りまして何回か大臣の御答弁を聞かせていただきました。非常に穏やかな柔和な大臣でございまして、どういう経歴かなと思いましてちょっと調べてまいりました。 新聞記者をされて、北国新聞というのですか、さらに県会を経て今二十一年の経歴をお持ちでございますね。私も実は新聞記者から県会、地方議員が二十七年間でございましたから、大臣と違いますのは、大臣は衆議院が長い、私は衆議院一年生でございますが、文字面だけ見れば同じような経歴でございまして、親しみを実は覚えておるところでございます。 まず第一に、先ほどの元信委員の御質問の中で公共事業の補助率のカットの問題がありました。これは復元という問題ですが、せめて政治的解決ということで六十一年のところまで戻したい、こういうお気持ちのようでございます。私ども地方自治体におりました者の関係からいいますと、どうもちょっとそれでは弱いのじゃないか。担当の自治大臣として、もう少し事業量を広げるとかいろいろな課題はあるにしても、もうちょっと強気な態度で終始してもらいたい、こう思いますが、いかがですか。 〔谷委員長代理退席、委員長着席〕
○奥田国務大臣 大変いい御指摘で感謝申し上げます。実は午前中の元信委員に対する答弁で多少早とちりをして誤解を招く点があるかもしれませんので、改めて委員の質問に答えさせていただきます。 自治大臣としては、あくまでも五十九年水準に戻すというのが基本的なスタンスであり、筋であるということだけは間違いありません。ただし、とりあえず総理の本会議答弁、先ほど引用していただきました。そして大蔵大臣との覚書の点にも触れました。そして補助率は、一応、現在の暫定の形をとりあえず平成三年度は六十一年水準に戻すというのがまず大蔵省との議論の、これは最低の議論のスタート台であるということが基本的な認識でございます。そして、地方の公共事業の数量的な事業量確保という要請にも配慮して調整を図りたいというのでありまして、五十九年水準に戻すというのが筋であり、基本的なスタンスであるということで御理解賜りたいと思います。
○谷村委員 それでは、続きまして順次御質問を申し上げますが、まず国民健康保険制度について、前回の改正は二年間の暫定措置として行われたものでございました。この間に国保財政はどのように推移してまいったか、その点についてお尋ねしたいのであります。
○持永政府委員 二年間の暫定措置における推移ということでございますが、決算としては六十三年度の決算が出ておりますので、それについて申し上げたいと思います。 六十三年度の国保の決算でございますけれども、歳入総額五兆六千四百六十億円、歳出総額が五兆四千九百四十九億円でございまして、実質収支は千五百三億円ということで、六十二年度、つまり暫定措置を入れる前の六十二年度が実質収支が千二百三十六億円の黒字であったわけでございまして、それに比べると黒字額が二百六十七億円ふえていることになります。この額から、実はこの黒字の要因としてはいわゆる財源補てん的な繰入金とかあるいは都道府県からの補助金も入っておりますので、そういったものを除きましたいわゆる実質的な意味での姿で申し上げますと、六十三年度は六百二十八億円の赤字でございます。それから、これに対応する六十二年度の額はこれより若干多うございまして、六十二年度と六十三年度を比べますと実質的な赤字は九十四億円減っております。そういう意味では若干は好転しているということが言えるかと思います。 好転した理由としては、六十三年度から導入した暫定措置、つまり保険基盤安定制度あるいは高額医療費共同事業、こういったものの導入が効いたのかな、こう思っておりますけれども、しかし先々のことを考えますとやはり医療費というものは依然としてふえる傾向にございます。これは高齢化という問題もございましょうし、あるいは医療技術の水準が上がれば医療費もふえるという傾向もございまして、医療費はふえる傾向にある。一方では保険料負担は大変重いということもございまして、そういったことからしますともちろんこれは楽観を許すというような状況では決してないという認識を持っております。
○谷村委員 今お話がございました保険基盤安定制度についてお尋ねしたいと思います。 前回、地方負担の導入が行われまして、国が二分の一、都道府県が四分の一、市町村が四分の一ということでございました。昨年の厚生省案ではこれをさらに国、都道府県、市町村が各三分の一負担としよう、そういったものでございましたが、地方負担をさらに招くために、また地方団体等の反対が非常に強かったということもございまして、今回は多少仕組みが違いますけれども、これまでの負担割合で制度化しようとしておる。改めて地方負担を制度化する理由はどの辺にあるのか、この辺もまずお尋ねしたいと思います。 それから、低所得者に対する保険料の軽減というのは本来一地方団体の責任として行うものではない。所得の再配分という役割の中で国が責任を持ってその責めを負うべきではないか、こう思うのであります。前回は各国保財政の赤字の状況を見て、とりあえず緊急避難的に行われた地方負担であったわけですけれども、今回の改正においては事務分担等を含めてどのような話し合いが行われたのか、またこの負担割合は今後変更することはないのか、お尋ねしてみたいと思います。
○持永政府委員 保険基盤安定制度につきまして制度化をしたわけでございます。これは御指摘にもございましたように、この制度が導入される前というのは結局全部、国費は別として、国費以外の分は保険料で賄っておったわけでございまして、その低所得者に対する保険料の軽減部分というものもほかの被保険者の保険料でカバーした、こういうことになっておったわけでございます。 そういったことから、結果的に中堅所得者層に対する保険料負担が非常に重くなってくるということがあったわけでございまして、そこを何とか工夫できないかということで、低所得者に対する保険料の軽減分については公費で負担をするということにいたしまして、そのことによって中堅所得者の保険料負担の重圧を除去していく、こういう発想でそういう制度を入れたわけでございます。 二年間実施してまいりまして、やはり現在の保険料が非常に高いということもございますし、あるいは低所得者というものもある意味ではいつの時代でもおられるわけでございますから、そういった意味では、この際、低所得者の保険料軽減分についてはやはり公費負担を導入するという考え方がよかろうということで意見の一致を見まして、あるいは地方団体においてもそういう意見でございまして、そういう意見の一致を見ましてそういうことに仕組んだわけでございます。 それから、その場合にしからばそれは全部国が持つべきじゃないか、所得の再配分機能ということもありましてという御意見でございます。それも一つの御意見かと思いますが、私どもは、これはやはり低所得者に対する問題、保険料をいわばかわって公費で持つということでございますから、いわゆる福祉的な観点からこういう仕組みを導入するという考え方でございます。そうすると、ほかの福祉の分野におきましても、若干制度によって負担割合は違いますけれども、国、地方、お互いに分担をしてやっておるという例も多々あるわけでございますので、ほかの例にも見習って国が二分の一持つということにしたわけでございます。議論の過程で国、県、市町村各三分の一という議論もございました。しかし、やはり福祉という観点から考える限りにおいては、例えば老人の問題とか児童の問題にしても国が二分の一持っているわけでございますから、国の二分の一というのは最低の負担の率である、こういうことでそういう措置をとることにいたしたわけでございます。 それから、今後この負担割合を変更することはないかというお話でございますが、今申し上げましたような考え方でこの率を決めたわけでございますので、これを将来国の負担を減らすような方向で変えるということは考えておりません。
○谷村委員 次に、高額医療費共同事業についてお尋ねしたいのですが、現行の方式でさらに三年間継続されることとなっているわけであります。ただ、三年後に見直しを行うこととしておりますけれども、三年間とする根拠は一体何なのか、これをお尋ねしておきたいと思います。
○持永政府委員 実は、この高額医療費共同事業につきましてもこの際恒久化したいという、率直に言いまして厚生省側のそういう意見もあったわけでございます。ただ、この問題につきましては先ほどの保険基盤安定制度と若干事情が違っておりまして、と申しますのは、この制度はいわゆる小規模の保険者の安定に資するために、高額医療費が出てきた場合に再保険で助けていこう、こういう仕組みでございますけれども、市町村のいろいろな御意見を聞いてみますと、率直に申しまして、余りそういうことを申し上げるのはどうかと思いますけれども、この仕組みによっていわば得をするところと損するところと現実にあるわけでございます。そういうこともございまして、なかなか市町村の間でも、これが恒久化した方がいいとかあるいはやめた方がいいとかいう意見がまとまらないということが実際でございました。 そういうこともございますし、またこれを始めて二年しかたっていないということもございますので、やはりもう少しこの事業の効果というものをよく見きわめていこう。その過程におきまして県あるいは市町村が今のような負担割合でいいのかどうかということもさらに検討し、といいますのは、これは実は県が補助しているわけでございますけれども、県の方の意見としても、県だけじゃなくて市町村の一般会計からも負担していいじゃないかという意見も現実にあったわけでございまして、さまざまな意見がございました。そういうような県、市町村の問題もございますし、そういうことで引き続き暫定措置としてもう一遍考え直そう、こうしたわけでございます。 そこで、三年間ということでございますが、これは三年という絶対的な理屈があるわけではございません。しかし、ある程度期間を置いてその実績等を見きわめたいということもございますし、また、この制度は六十三年から始まりましたので、今二年たったわけでございますが、あと三年やれば五年間という一つの区切りになるかな、そこらでもう一度事業の効果あるいは各市町村に対するいろいろなメリット・デメリット、そういうものを全体として評価して考え直していこうということでございまして、その段階におきましても当然一番重要なことは、保険者である市町村の御意見というものを十分承りながら検討をさせていただきたい、こう思っておるわけでございます。
○谷村委員 その問題はそれでおきますが、次に、平成元年の地方制度調査会答申は国保について、「経営の安定化を図るためには、医療保険制度の一元化への道筋を明らかにするとともに、具体的かつ実効ある医療費適正化対策及び保険料負担水準のあり方等の基本的事項について、早急に抜本的な対策を講じる必要がある。」と述べているのであります。しかし、答申の内容については、二年前の答申でも同趣旨の内容が書かれていたばかりでなく、「基本的事項についての検討を尽くすことなく、単に国の負担を変更することにより対処しようとすることは、保険制度の根本をみだし、国民健康保険財政の安定化に何ら資するものではない。」とされていたのを思い出すのでありますが、昭和六十三年度から二年間の暫定期間になぜきちんとした検討がなされなかったのか、もしこれから検討するとすれば自治省はどのように対応をしていくのか、その辺についてもお尋ねしておきたいと思うのであります。
○持永政府委員 御指摘のように、昭和六十二年の十二月に地方制度調査会の答申があったわけでございます。その後、内閣総理大臣の所轄でございますけれども、社会保障制度審議会の中に、地方団体の関係者も入れていただきまして、国保の基本問題特別委員会というのをつくられたわけでございまして、そこの場で国保の長期的な安定確保策について六十三年度、そして平成元年度二年間にわたりましていろいろと御審議をいただいたわけでございます。その結果、昨年の十二月に当面の方策として、例えば賦課基準の設定でございますとか、保険基盤安定制度の改善でございますとか、財政調整機能の拡充、こういったような意見が出されたわけでございまして、こうした社保審の意見を踏まえて、平成二年度から一定の改善と申しましょうか、見直しをいたすことにしたわけでございます。 それで、確かにもっと基本的なところに手をつけるべきだということは御指摘のとおりでございますし、平成二年度における見直しに当たりまして、私ども関係地方団体の御意見等を承ったときも、そういう御意見が強く出たことも事実でございます。私どもとしても、言葉は適当じゃないかもしれませんけれども、小手先で当座をしのぐということじゃなくて、医療保険制度の給付と負担の一元化の問題でありますとかあるいは医療費の適正化の問題等々、基本的な問題に手をつけなければ、なかなか長期的に国保の安定というのは図れないという考え方を持っているわけでございます。 しかしながら、現実の問題としてこの医療保険制度間の給付と負担の公平化を図るという問題にいたしましても、これは医療保険制度間それぞれにおいてまたいろいろ利害が相反するという問題もあるわけでございまして、実際問題なかなかそういった関係の方々の意思統一というものが難しいというのが現実でございます。そういう現実を踏まえながら、当面現時点でどういう改善策ができるかということを考えて講じようとする措置が今回の見直しの措置というふうに御理解いただきたいと思います。そういう意味では、今後さらに引き続きそういった基本的な問題について十分検討をしていただいて、そしてそれを見ながら国保の安定策についてもさらに検討を進めていく必要があるということでございまして、非常に重要な問題がまだ残されているというふうに考えているわけでございます。 それから、今後検討するに当たりまして自治省はどう対処するかという御指摘でございます。当面二つに分けることができると思いますが、一つは、当面の問題として先般の見直しに際しまして関係省庁間あるいは地方団体との間でも一応意見の一致を見ておりますのは、保険料負担水準を平準化するという方策、これについて一応明年度、平成三年度に向けて検討しましょう、こういうことになっているわけでございます。 この問題につきましても、実は平成二年度の見直しに当たりまして厚生省の方から一つの案が出てまいりました。保険料の負担を平準化するために、例えば応益割りをもっと引き上げるとかいう具体的な案も出てまいりましたけれども、その案につきまして、やはり市町村にとってみれば各市町村の現実に今実施されておる保険料の負担というものが非常に変わってくるというようなこともございまして、なかなか一挙にそうはいかない。もっと時間をかけてよく検討して、そしてそういうことを行った場合に具体的に各市町村にどういう影響が出てくるかということも十分見きわめて、そして決めていこう、こういうことでございまして、そういう意見も多く地方団体の方からございました。そういうことから、この問題は引き続きもう一年勉強しよう、こうなったわけでございまして、当面これをやっていく必要があるわけでございます。 それから、そのほかの今御指摘ございました地方制度調査会の答申にもございましたようなもっと大きな基本的な問題、医療保険制度の公平化の問題とか医療費の適正化の問題とかそういう問題につきましては、ある意味でこれはそういう問題となりますと必ずしも国民健康保険だけの問題ではなくて、各医療保険全般にまたがる問題でありますから、そういった意味ではまず第一義的には所管省であります厚生省あるいは専門の審議会であります社会保障制度審議会等々で御検討いただき、そしてその際に、私どもとしてあるいは地方団体としては国民健康保険を預かっている立場から、国保の運営の安定に資するという観点からやはり積極的に意見を申し上げ、あるいは注文をつけていく、こういうことで臨むべきであろう、こう考えておるわけでございます。
○谷村委員 覚書では、また、保険料負担の平準化について、具体的な方法、これに伴う、先ほどもちょっとお触れになりましたが、応益保険料の軽減制度の拡充等については、今後地方公共団体の意見を尊重しながら、平成三年度実施を目途に検討を進めることとしている、こうなっておるわけであります。 確かに保険料のアンバランスについては早急に解決すべき問題でございますが、国保制度に対する責任は一義的には国にあるものでございましょう。地方財政に負担を求めるのは私は筋違いだというふうに思うわけでありますけれども、この種の検討を進めることとした場合に、過去の国庫補助負担率の例などに見るように、必ず翌年度は地方負担が伴うような形で終わっている、こういう感じを私どもは持つわけでありますが、覚書にあるように地方公共団体の意見を尊重する立場から、検討会には地方公共団体の代表等も入れる配慮をすべきではないのか、こういう気持ちがいたしますが、いかがでしょう。
○持永政府委員 覚書にも地方団体の意見を十分配慮するというふうになっておりますし、先ほど申し上げましたように、こういう結果になりましたいきさつの面からいたしましても、これはある意味では非常に技術的な問題もたくさんございまして、個々の市町村の実態なりあるいは制度を変えた場合の影響というものを相当詳しく調査研究する必要があるということもございます。 そういうことで、当然保険料の負担の平準化をどうするかというその方策を検討するに当たりましては、地方団体の意見を聞かなければならないと思っておりまして、現在厚生省に国民健康保険料負担の平準化に関する検討会というのができたわけでございます。そこに実は十二の地方団体、知事会の代表とか市長会の代表、町村会の代表、代表といいますか、推薦と言った方がいいかもしれません、十二名の方がそのメンバー、検討会に入っておられまして、私ども自治省としても検討会には参画をさせていただいております。具体的な検討をこれから進めるわけでございますが、やはり現場の意見というものを十分お酌み取りいただいた上で結論を出すように我々としても努力をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
○谷村委員 次に、新行革審の答申との関係で、財政調整制度のあり方が問題になっていると思うのでありますが、答申は、団体間の財政格差是正について「地方交付税制度を通じた格差是正には限界があり、今後、国庫支出金等の配分を通じ、更には地方税制面等における是正方策の推進が必要である。」こうしておるのであります。第二臨調基本答申でも、標準行政を前提に留保財源の均てん化等の答申がなされておるのでありますが、今回の答申はこれをさらに一歩進めたいわゆる逆交付税、こんな言葉があるかどうか知りませんが、そういった感じでもあると思うのでありますけれども、この点について自治省はどのような認識をお持ちなのか、伺っておきたいと思うのであります。
○持永政府委員 地方団体間の財政力格差の是正と申しましょうか、財源調整と申しましょうか、これについては基本的には地方交付税制度を通じて調整をいたしているわけでございますが、やはり見方によっては交付税制度だけでは限度がある。といいますのは、不交付団体については交付税制度では調整ができないわけでございますので、そういう観点から新行革審の答申でも、今お触れになりましたように、例えば国庫支出金とかあるいは地方税制云々ということも出ておるわけでございます。特に重要な問題は、お述べになりましたいわゆる逆交付税、この行革審答申では「水平的財政調整制度等の検討」こういう言葉を使っておりますけれども、こういうことが指摘をされているわけでございます。 ただ、いわゆる逆交付税という問題につきましては、つまりある団体が、自分の団体の地方税としてみずからの住民から徴収した税金を例えばほかの団体に回すというようなことになりますと、これはやはり地方自治の本旨ということからして非常に大きな問題がある。と同時に、そうなるとこれは一体地方税と言えるのかどうか、そういう問題もございましょう。地方自治の本旨あるいは地方税の根幹にかかわる問題でございますので、これはなかなかできないといいましょうか、難しい問題だというふうに考えているわけでございます。 そこで、新行革審の答申におきましても、当然そういう難しさというものは御理解いただいた上での表現だろうと思うのですけれども、この表現も「今後の地方制度等の改革の検討に当たっては、」「水平的財政調整制度の導入等についても必要な検討を行う。」という割合慎重な言い回しをしているわけでございますけれども、ここで一つは、「今後の地方制度等の改革の検討に当たっては、」ということでございまして、つまり現行の地方自治制度あるいは地方税財政制度を前提とする限りにおいてはいわゆる逆交付税的なものはなかなか難しかろう、しかし将来、これはいつの将来かわかりませんけれども、何らかの形で地方自治制度なり地方制度に大きな変革があるようなことがあるとすれば、そのときにはそういう問題も念頭に置いて検討したらどうかということでございます。それも「必要な検討を行う。」ということでございまして、必ずしもそうしろと言っているわけではございません。 そういう意味で、私どもは、これは現行の自治制度なり財政制度を前提とする限りにおいてはとても難しい話だと思いますし、その点は行革審もそういう御理解をいただいた上で、一定の前提を置いてといいましょうか、制約を置いた上で、こういう問題もあるなという指摘をされたのかな、こう理解をいたしております。
○谷村委員 私もそういった理解でいいのじゃないかと思います。 次に、また新行革審の答申で、「地方財政計画の歳出規模の伸び率は名目成長率以下とすることを原則とする。」こういうふうにうたっているのでありますが、今年度の場合は地財計画の規模が七%で、名目成長率の六・四%を上回っておるわけであります。 この点について、独協大学の恒松教授が「自治日報」に論文を発表しておりますが、その内容は、地方財政計画を成長率以下に抑えるという提案には疑問がある。というのは、そもそも地方財政計画は財源不足の算出方法、そういった意味を最近は持っておるわけでありまして、およそ私どもは、この計画という文字に値するようなものではない、そういうふうに思いますけれども、この恒松教授の主張について私も同感でありますが、自治省の認識を伺っておきたいと思うのです。
○持永政府委員 まず、地方財政計画の性格と申しましょうか、という点でございますけれども、これは財源不足を見込むためのものだという、そういう表現のようでございますけれども、確かに、財源不足があるかないかということを検証するということも地方財政計画の非常に重要な役割ではございます。しかし、地財計画というのは、そもそも毎年度の地方団体の歳入歳出を、標準的なものについてあるいはマクロ的に算定するものではございますけれども、やはり毎年度の歳入歳出の総額を見込むという性格のものでございます。 ただ、普通の予算と違いまして、国の予算とか地方団体の予算とは違いまして、個々の経費を具体的に歳出権限を付与するとかいうものではございませんから、そういった性格の違いという意味におきましては、計画ではないということもあるいは言えるのかもしれませんけれども、やはり全体としてのマクロ的な歳入歳出の総額というものを見込むという性格があるわけでございますから、そういった意味では、毎年度の地方財政の規模をこの計画で示しているということも言えるかと思います。 もちろん、御指摘ございましたような財源不足があるかないかを検証するという役割、あるいはそれを通じて地方財源の保障をするという役割も重要な役割でございますけれども、必ずしもそれだけではないというふうに私どもは地財計画の趣旨、性格を理解をいたしております。
○谷村委員 今御説明がございましたけれども、私どもは地方で地方財政計画を毎年検討をするわけでありますけれども、どうも本来の地方財政計画、今も御説明のように、標準の県あるいは市町村、そういったところはかくあるべきだというようなもの、指針といいますか、むしろそういったものにはほど遠くなりつつある。現実に、その教授が指摘されるような性格が極めて強いなあという実は気持ちがするんですよ。したがって、今御質問を申し上げたわけですけれども、これは私、今議論をしようとは思いませんけれども、確かに、送られてくる地方財政計画を地方議員として見て、そういう気がいたしてなりませんが、そういう点もぜひ、地方の方で本当に頼りになるぞというような、何か本当に勉強になるぞというような、そういうものがやはりいろいろな指針として含まれるというようなものがもっと欲しいなという気がいたしてなりません。いかがですか。
○持永政府委員 余り頼りにならないとおっしゃられますと大変残念でございますけれども、ただ、個別の内容について申し上げますと、例えば歳入でいいますと、地方譲与税とか地方交付税とかあるいは補助金、国庫支出金とか地方債の問題とか、これは国の予算と連動して決まっておりますから、全くアバウトといいましょうか、余り頼りにならないというものじゃないと思います。それから地方税の見積もりにつきましても、それは地方財政計画上は全国ベースで計算いたしますから、それと個々の団体とはギャップが出るというのは、これは確かにあると思います。それから、使用料、手数料とか雑収入、ここらはある程度ギャップが出るかと思います。 歳出の面につきましても、確かに経費によっていろいろばらつきがあると思いますけれども、少なくとも、国庫補助を伴う事業については大体見込みが立てられるわけでございますし、それから単独事業についても、やはり財源との兼ね合いでいえば、大体何%ぐらい伸ばせるかなというような一つの目安にはなっているのではなかろうかと思いますが、さらに、なるたけ地方団体の皆さんの頼りになるような形になるように努力はしてまいりたいと思います。
○谷村委員 次に、答申についてさらに質問をしてみたいと思いますが、午前中の議論の中でも若干ございましたけれども、「財源余剰が見込まれる場合にあっては、引き続き、交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の償還等に優先的に充当するものとする。」こういうふうに答申は述べておるわけであります。 今度の特別会計繰り上げ償還の一兆四千百六億円、財源対策債償還基金二兆七百五十三億円は、こうした答申の趣旨に沿っておるんだというふうに、いいか悪いかは別にして理解をしておるわけでありますが、しかし、同特別会計借入金の償還に関しては、なぜ今なのかという疑問が残るわけであります。 これは午前中の質疑の中にもございましたけれども、借金はなくした方がいいというのは当たり前であります、家計でもそうでありますけれども。しかし、それはそうですけれども、財政として使える金がある場合にはいろいろな選択肢があるのではないか、こういうふうな気がいたします。 例えば、単独事業の拡大もその一つでございましょう。数字の上では七%の増となっておるわけでありますけれども、先般三月に発表された地方財政白書を見ますと、例えば道路整備状況一つとって見ましても、一般国道に比べて市町村道というものは、交通不能道、これは最大積載量四トン以上の普通貨物自動車が通行できない路線をいうそうでありますが、これが二〇%にも達しておるわけであります。一般国道の場合はゼロですね。都道府県道の一・八%に比べても格段に悪い、こういう状況があるのであります。 福祉の面で見ましても、老人ホームの設置数では、公立の施設が三二・七%で年々比率が低下をしている。これは私立が増加しているというよりは公立の施設の設置が進まないから、そういうことが一つの理由ではないかとも思われるのでありますが、そういう問題もあります。 また、その選択肢としては減税も一つ考えられるのではないか。一年前の消費税の導入の際に、住民税等の減税が同時にもちろん行われたわけでありますが、地方税の租税負担は下がったとはいえ、二年度見込みが九・七%であり、昭和四十年代あるいは五十年代の数値に比べればまだまだ高い水準にある、こう言えるのでありますが、こうした点も十分考慮すべきであろうというふうに思うのであります。 このように、今の地方行政の中で数々のいろいろな事業というものが、先ほどの議論にもございましたように、地方では多様なニーズといいますか、やらなければならぬ仕事というものが、あるいはおくれている仕事というものがいっぱいあるわけであります。そういうものを持ちながら、これは元信議員もけさほど御指摘でございましたけれども、その答申に従って、とりあえず借金を返しておこうというようなことだけでいいのか。けさほども地方財政富裕論がいかがかというお話がありましたけれども、そういった問題とも絡んで、私はもう少し知恵を出すべきではないか、こういうように思いますが、その点についていかがですか。
○持永政府委員 大変難しい問題の御指摘でございまして、結局、財源の使い方をどう判断していくかということになろうかと思います。 確かに、さらに歳出をふやすといいましょうか、投資的経費をふやすといいましょうか、そういう方法もございましょう。あるいは減税ということもあり得ると思います。もろもろの問題をどういうふうに全体として掌握していくかということになろうと思いますけれども、例えば先般の補正の際もいろいろ御意見もあったかと思いますけれども、地方団体がいろいろな仕事に対応しなければならない、それに対応するためにああいった地域振興基金というものを設置するといったようなことも一つの方法としてとったわけでございます。 平成二年度におきましても、確かに借金も返しますけれども、今お話の中にもございましたように単独事業等についても七%の枠を確保する。それから福祉等についても、それはこれでもっと積めばいいじゃないかという御意見もあろうかと思いますけれども、福祉関係についても高齢化保健福祉十カ年戦略に基づく経費でございますとか、地方団体の単独の福祉経費でございますとかいうものもかなり充実したわけでございまして、そういった措置をとりながら、一方で債務の返済をしていくという形にしているわけでございます。 それから減税の問題についてもお触れになりましたけれども、さきの六十三年度の税制改革におきまして大規模な住民税減税を行ったわけでございまして、それによって中所得者層の重税感といいましょうか、負担累増感というものは相当緩和されているというふうに今考えているわけでございまして、現状におきましては今直ちに、いわゆる納税義務者全般にわたるような大幅な減税は、個別の課税の適正化のための手直しというのは必要でございますけれども、全般にわたるような減税というものは考えていないわけでございます。 いずれにしても、今御指摘の点は、結局財政資金の使い道をどうしていくかという、そこに尽きるお話だろうと思いますけれども、お話にもございましたように、今の投資的経費なり、あるいは単独のいろいろな経費等の充実というものと財政の健全化という問題、あるいは場合によりましては税負担の軽減ということも時代によっては当然必要になってくる場合もありましょうが、そこらをバランスをとりながら考えていかなければならないということは十分自覚をしているつもりでございまして、今回の場合はそういった、今具体的に申し上げました単独なり福祉の問題と、一方でこの健全化という両方兼ね合いを考えながらこういう措置をとらせていただくようにお願いをしているわけでございますので、御理解を賜りたいと思う次第でございます。
○谷村委員 やはり地方はそれぞれがおくれているのですよ。先ほど挙げましたようにおくれているのですよ。それはお認めになるでしょう。例えば税の問題が今御答弁がございましたが、地方税の負担率、これを政府の資料で見ますと、なるほどことしの見込みは九・七ということになりました。六十二年、六十三年、六十四年の三年間は一〇%台ですから、前年と逆に本年度になって幾らか下がったということになりますが、しかし、ずっと過去にさかのぼってみますと、五十年代は七%台、四十年代は六%台、地方税に関して言えばこういうふうになっているのですね。そうですね。もっと先を見ますと、実はもっともっと低いのです。ただしかし、これは一概には言えません。もちろんいろいろな多様なニーズといいますか、そういった問題があるわけですから。したがって、一概には言えませんが、しかし九・七は、過去の数字を見る限り必ずしも低い租税負担率ではないということはお認めになるだろうと思うのです。そういった意味でも租税という問題もその選択肢の一つにあるぞ、こういうふうに私は言いたいわけですが、そういう点については、もう一回いかがですか、これでいいとおっしゃるのですか。
○持永政府委員 租税負担率は今お話の中にあったような状況になっているわけでありますが、先ほど申し上げましたのは、今の時点と申しましょうか、六十三年度に大幅な住民税減税を行ったということを申し上げたわけでございまして、そういったことを踏まえますと、今の時点でこの間やったような大幅な減税を再度ここでやるというところまでは至ってないと思っております。ただ、やはり時代によって租税負担率が上がったり下がったりいたしますし、そういう時代の変遷なり財政の状況なりあるいは経済の状況等を見ながら、減税、租税負担の軽減ということもいろいろな選択肢の一つとして考えていくべきときも当然あると思います。 それから、九・七がどうかということはなかなか一概に申し上げにくいのですけれども、一つはサービスと負担との関係をどう考えるかということにもなるわけでございまして、昔に比べれば恐らく今の地方行政の行政水準というのはサービスの度合いは高まっているんじゃなかろうか、そういったことが負担ということにも反映しているのかなという気がいたしますけれども、租税負担率、これは地方税だけじゃなくて国税も同じでございますけれども、全体として行政サービス、つまり受益と負担の関係がどうあるべきかということを両面から考えながら検討していくべきことかな、このように思っております。
○谷村委員 先ほどから質問をいたしておりますのは、つまり、財源余剰という言葉は余りお好みにならぬ言葉のようでありますけれども、そういったものが見込まれる場合に、つまり急いで借金ばかり、国もたくさん借金持っているのです、なぜお急ぎになるのか。それほど地方の方は、けさほどの話じゃありませんが、ゆったりとしているのか。もっとすべきことは大臣としてないのか。私は幾つかの選択肢を挙げましたが、どうも先ほどから少し意見を述べたそうなお顔をなさっておりますので、この辺でひとつ大臣の御意見を承りたいと思うわけであります。
○奥田国務大臣 いや、話したい顔をしていたわけじゃないので、委員の御意見にも私は同感というか、うなずいておったような顔をしておったということは間違いないと思います。 それは確かに私も、特会の借り入れを何でそんな急いで返さなければいかぬ、それよりも、ふるさと創生でようやく起爆剤で地方自治体が活力を持ってきたときだから、余裕財源があれば大いに知恵を出して財源をうんと用意してみんなに住民参加の意識に燃えてやってもらう、そういった形にうんとお手伝いしたらいかがか、こういうことを言いました。そうしたら、いや、ちゃんとそういった点は見込んで手当てしてあります。さっきから言っておりますように、ふるさと推進事業に関連するいろいろなそういった措置も行っておるようでございますし、私は確かに、選択肢として今委員が述べられましたように、事業量を伸ばしたりあるいは減税対策で住民負担を軽減したりいろいろな形の方途は選択肢であると思います。 しかし、考えてみますと、これだけの経済の好調に支えられてきた時期というのは——今までずっと長らく緊縮財政という形の中で、それなりに自治体にも非常に御迷惑をかけてきておったことは間違いないわけです、今までの補助率のカットも含めて。それでようやくここ一、二年、財政の好調の中で地方財政も少し健全化の兆しを見せてきた。さて、ことし、来年ということになると、まあまあこれは大丈夫だろう、短期的な見通しになりますけれども。 他方、しかしながらこれはいつまでもそんな現在のようないわゆる財政好調の中でいけるかなという不安もあります。そうすると、今もし地方財政需要額を満たすだけのある程度の手当てができるならば、今のうちに返すべきものもちょっと返しておく、そして財政の柔軟性と健全化を持っておく、そして、地方財政の非常に厳しい見通しのときには、またフルにこういった形で活用できるということだから、それなら少し、まあ余裕があると言うと今度は大蔵省、また変な形で財源のそういった負担率の問題をやってきますけれども、ともかく地方財政の需要額にある程度のそれの手当てができて、なおかつ今のうちに特会の借り入れの分も健全な体質に持っていく、そしてこういう予測は余りあれですけれども、財政のそういった景気の好調がたとえある程度ダウンする時期が来たとしても、それに十分耐え得る健全性を確保しようということで同意したということでございますので、委員の指摘された点に対しても、私も最初にその点に疑問を感じて当局に対してただしたということは事実でございます。
○谷村委員 大臣の御答弁、そうだろうと思うのですが、いずれにいたしましても、地方へ長いことおりますと今までが今までだったんだからという気持ちがございますので、これからも大いにそういう点ではひとつ単刀直入に、自治大臣、大勢の都道府県の皆さんがあなたに期待をしておるわけですから、ひとつよろしくお願いしたいと思うわけであります。大蔵省などに負けないようにお願いをしたいと思います。 さて、新行革審にもう一回戻ってみますけれども、答申は今の借金返済、その次に来るのが次の項目だというわけでありますが、「地方の財政状況の推移等に応じて、地方交付税法第六条の三第二項の規定により国・地方間の財源調整を行う。」というものであります。地方財政の厳しい状況にあった昭和五十年代において、地方団体は何度も何度も交付税率の引き上げ要求を行ったのであります。私も当時ずっと県会議員でございましたから、そういったことは本当によく身をもって実は体験をしておるわけでありますが、それは全く聞き入れられていない、これが事実であります。したがって、特別会計の借り入れや地方債の増発でしのいできたのであります。ひどいときには財源不足の総額が四兆円を超える年もあったわけです。昭和五十四年度、四兆一千億円あったのであります。借金返済が終わったら交付税率の引き下げというような、先ほど述べましたが、そういった答申の考え方は何か割り切れないものを——これはいつかわかりませんよ、借金返済後ですから。いずれにしても、一体それが来るのか来ないのか、あるいはいつ来るのかということについても大変問題の多いところでありますけれども、その考え方について私ども大いに反発を感ずるのです。この点は一体どのようにお考えなのか、お尋ねしたいと思うのであります。 また、借金というのは単に交付税特別会計の借入金や財源対策債ばかりではないわけでありますから、二年度末残高でありますが、普通会計債の五十二兆一千七十七億円、企業債の普通会計負担分十三兆六千九十一億円等も借金でありますが、残っておるわけです。こういうことを考え合わせますと、そう簡単にはそんなことになりませんけれども、過去の経緯から見て、こんなことを答申に軽々とうたい上げていただくということについては大いなる反発を実は感ずるわけですが、いかがでしょう。
○持永政府委員 まず実態面について申し上げますと、借金が確かに特会の借入金等財対債だけいえば、残りはそう多くないわけでございますけれども、お話ございましたように、全体の借金ということからすればまだ六十数兆円の借金があるということがございます。それから、今後におきまして、大臣も御答弁されましたように将来とも今のような税収の好調さが続くかどうかということもわかりません。それから同時に、今後財政需要の面でも、先ほど来選択肢の一つとしてとおっしゃいましたけれども、いろいろな選択肢もあるわけでございまして、特に高齢化社会への問題とか公共投資の問題とかそういうことも目の前に控えているわけでございます。 そういうもろもろのことを考えますと、たまたま最近借金を幾らか返したからといってそれが余剰であるとか、あるいはそれが六条の三第二項に該当する事態になったとかということでは決してない、こういうふうにまず思っております。 それから答申のことでございますけれども、先生もたしか県会議員という職にあられて、昭和五十四年当時のお話がございました。四兆一千億という大幅な財源不足が出たにもかかわらず、あるいは交付税率の要求をしたにもかかわらず、それができなかった。これは一つには国の財政需要も大変だったということもあるわけでございますけれども、しかし事実はそうだったわけでございます。そういうことがありながらこういう答申が出てきたことについて、釈然としないという御意見だと思います。これは確かに書いてある趣旨が交付税率の引き下げを前提として書いたということであれば、私どもとしても、先ほど申し上げましたような実態面から考えましても釈然としないと思います。 しかし、この文章をどう読むかということでございますけれども、これはへ理屈だとおしかりを受けるかもしれませんが、この文章というのは「地方の財政状況の推移等に応じて、地方交付税法第六条の三第二項の規定により国・地方間の財源調整を行う。」と書いてあるわけでございまして、裏返していえば、逆に昭和五十四年のようなときであれば交付税率を上げろという意味も入っているわけでございます。両方読めるわけでございます。私どもはそういう理解をしておるわけでございます。 ただ、これはおまえの一方的な解釈だとおっしゃるかもしれませんけれども、そういう意味であればこの答申はすんなり受けとめてもいい、ただ事前にと申しましょうか、初めからそういうことは別にして交付税率の引き下げを前提にしてこういうふうに書いたのだという趣旨であれば、これは私も釈然としないと思っております。
○谷村委員 そのとおりなんですね。両方に読めるということは事実なんですが、今までの経緯から推してみて、流れから見て、どうもいい方に解釈できないという体験を実は持っていますので、そういった御指摘をしておきたい、こういうふうに思うわけであります。 交付税についての質問はこれぐらいにいたしておきたいと思うのでありますが、次に、広域暴力団の抗争事件についてお尋ねしたいと思うのであります。 せんだって、地方行政委員会における自治大臣、国家公安委員会委員長の所信表明をこちらで受けたわけであります。数々の当面する問題についての大臣の所信の御表明がございました。その中で、警察行政についてこういう御説明がございました。「また、最近特に銃器発砲を伴う対立抗争事件を続発させ、国民の平穏な生活を脅かしている暴力団に対しましては、組織の壊滅を目指し、徹底した取り締まりを行うとともに、暴力団排除のための諸施策を強力に推進」をしていきたい、このように述べていらっしゃるわけであります。もちろん私もそのとおりだと思いますし、同感でございますが、大臣御指摘のごとく、暴力団の抗争事件というものは後を絶たないわけでございます。 実は私の住んでおります岡山県におきましても、昨年からことしにかけまして山口組と竹中組の抗争問題というのが起きております。毎日のように発砲事件が続発する、あるいは市民も巻き添えで重傷を負うというようなことが起きているわけです。実は、私の住んでいる家の二百メートルぐらいのところにその竹中組の事務所の本部があるんですね。この間、去年でしたが、発砲事件がありましたが、私の後援会事務所の五十メートル前のガソリンスタンドなんです。岡山県だけではありません。広域暴力団でありますから、とりわけ今竹中組の本部が岡山にあるということで岡山が大変なことになっております。 この問題について、警察庁の方の最近までの経過について、発生の原因等を含めて対応の状況等についてお聞かせ願えればありがたいと思います。
○中門政府委員 山口組の竹中組に対する襲撃事件は、昨年の五月に山口組が五代目の組長を決定したことに伴いまして、その決定に不満を持って山口組を離脱いたしました竹中組に対しまして山口組が執拗に攻撃を加えているものでございます。最初は昨年の七月三日に岡山県下で襲撃事件が発生しまして、それ以後これまでに岡山、兵庫、三重、香川、鳥取、静岡、全部で六つの県で合わせて五十二件の事件が発生をしております。これに伴いまして組関係者が二名死亡し、十一名が負傷し、警察官二名が負傷をいたしております。なお、竹中組の本部の事務所のございます岡山県下では、このうち二十四件発生しておりまして、これに伴って組関係者一名が死亡、三名が負傷、警察官二名が負傷となっております。 襲撃の態様でございますが、その大半は組の事務所や組員の居宅に対しましてけん銃を発砲するものでございまして、そのほかでは、例えば路上で待ち伏せしていて組員を狙撃するとか火炎瓶を投げつけるとか、それから組の事務所にショベルローダーを突入させるといったような事案が発生をいたしております。 これらの一連の事件に対しましては、関係の県警察によります合同の対策会議を開催いたしますとともに、それぞれの県におきましてお互いに情報を積極的に交換するなどいたしまして、徹底した検挙、取り締まりに当たっているところでございます。特に岡山県警察では、警察本部に暴力団対立抗争事件総合対策本部を設けるとともに、関係の警察署にも捜査本部を設置しているところでございます。また、付近の住民の安全確保を最重点といたしまして、竹中組事務所の周辺に警察官の詰所を設置いたしまして、制服警察官によります二十四時間体制による警戒活動を実施しているところでございます。 これまでに岡山県警におきましては、山口組の狙撃実行犯十六人を含みます山口組員六十三人を検挙しているところでありまして、竹中組につきましても十六人を検挙しております。また、この襲撃事件以外の事案での検挙も含めますと、昨年の七月から本年四月まで、山口組関係の岡山県警における検挙は四百六十一人となっておりまして、また、けん銃につきましても三十四丁を押収しているところでございます。また、ほかの県の者の検挙も含めますと、山口組関係では千八百五十五人、竹中組関係で三十一人を検挙いたしまして、けん銃七十三丁を押収しているところでございます。 今後とも取り締まりを強化いたしまして事案の未然防止等、暴力団の壊滅へ向けまして最大の努力を払っていきたいというふうに考えております。
○谷村委員 発生の原因、その後の経過については御説明のとおりだと思うのであります。 ただ、問題は、私も家が近所ですから、四月九日なんというのは私は家におったわけですけれども、その早朝、もう今やピストルではないのですね。ショベルカーです。こんな大きな戦車のようなやつを、組員が一人乗って、未明に、たしか午前四時ごろだったと思うのですが、組事務所のある、非常に狭い道路なんです、通学道路ですが、そこを攻め込んできまして、それが二回目なんです。それで警察官がパトカーで防ごうとする。パトカーはけ散らされるのですね。つぶれちゃう。発砲するけれども、さっぱり。防弾ガラスで運転台を防護しているんですからね。目的は山口組が組事務所をつぶすということなんですから、そういうことですからどうしようもない。それで、工事現場にある大きなショベルカー、それがどんどん行くものですから、近所の家は壊れる。組事務所のちょうどトイメンにある家は、どんどん何回かショベルカーで竹中組の事務所を突くものですから、むしろ事務所よりか民家の方が壊れてしまうというような状況なんですね。御承知でしょう。そういう状況がもう二度も起きました。 さっきも御説明のように、何人かの負傷者、発砲が岡山市のいろいろなところで行われておるわけですけれども、なるほど大勢の警察官の皆さんが竹中組の事務所を、守ると言ってはおかしいけれども、市民から見るとそういう形に見えるのですね。竹中組の事務所は一向に被害を受けないけれども、周囲の家やブロックがそういうことで被害を受けるという残念な結果が実は起きておるのですね。そういう状況でございます。 なお、もう一つは通学路なんですね。小学校がこの建物といたしますと、ここからほんの五十メーターぐらいのところに竹中組事務所があるわけでありますから、父兄の皆さんもおちおち子供を学校にやれないというような、小学校なんですが、あるいは幼稚園もございます、保育所もございますけれども、そういう箇所だけに大変難しいのです。警察としても非常に難しいのですけれども、何とか早くこの事件を解決する方法というものがないのかということはもう市民の一致した意見でありますが、そういう点について十分な御認識が一体あるのかどうか、お聞きしたいと思います。
○中門政府委員 確かに御指摘のようにショベルローダーに防弾ガラスを備えつけましたようなもので突入をされますと、物理的にこれを阻止するには、警察といたしましてもそれ相応の大きな車両等で阻止しないと阻止できないわけでございます。したがいまして、あの際にはそういう車両を周辺に用意するというわけにはいきませんでしたので、事務所の周辺の建造物等がショベルローダーによって損壊するというふうな極めて残念な事態に至ったわけでございます。したがいまして、今後は少し警戒エリアを広げまして、そういう物理的に阻止しにくいような動向を早目にキャッチをするというふうな対策が講じられないものかどうかというふうな検討をしているところでございます。 また、この事務所の周辺に警察官を配置いたしまして警戒をいたしますのは、竹中組の事務所を守っているわけではございませんで、これはあくまで周辺の住民の安全対策と、それから、そこへ襲撃にやってきました組員をそこで、現場でできるだけ取り押さえようということがねらいで配置をしているわけでございます。その辺は御理解のほどをお願いしたいと思うわけでございます。 それから、この事件、非常に長期にわたりまして襲撃が続いておりまして、一向におさまる様相がないわけでございますが、これは先ほども申しましたように原因がああいう原因でございまして、普通の対立抗争事件でございますと、一般的な対立抗争事件は組同士の縄張り争い、利権争い等から発生するものが多いわけでございますが、この場合には、しばらく抗争が続きました後、組の当事者が話し合い等をしまして、また第三者の組を間に入れたりなんかしまして、いわゆる手打ちと申しまして話し合いがつく場合が比較的多いわけでございます。しかし、今回のケースはそういう状態になりにくいと申しますか、ならないような原因がその事件を引き起こす要素になっているわけでございますので、なかなか手打ちになるというふうな事態にならない、それが事態を長引かせている理由になっているわけでございますので、これをなくすためには双方の組を警察の力で徹底的に取り締まって、組員を社会から隔離する以外にないというふうな実情にございます。なかなか厳しい状況ではございますけれども、取り締まりを通じましてそういう方向へ持っていくようにしたいというふうに考えておるところでございます。 また、御指摘の竹中組の事務所の近くに学校がございまして、通学路等もあるということは承知をしているわけでございまして、当然のことながら、児童生徒を含めまして付近の住民の方や通行人の方の安全確保を図るために、十分な警戒をしなければならぬというふうに考えております。 なお、現地からの報告では、通学路の問題につきましては、昨年以降はその組事務所の前の道路は通学路として使わないようになっているという報告を受けているところでございます。
○谷村委員 通学路の問題は、学校の近所ですから、その方面からすれば本当はメーンの通学路なんですよね。だから、それを使わないようにしているというのは、大変な不便をやむを得ずかけておるということですから、そういう御認識はぜひお願いをいたしたいと思うのでありますが、さすがにそれぞれの被害を受けていらっしゃる皆さんや、暴力追放の観点から、大勢の市民が立ち上がられております。ごく最近では「暴力団追放へポスター作戦」と称されまして、市民にしたら大変勇気の要ることなんですよ、それが五月十七日の新聞記事でございます。私も現地を確かめてまいりましたけれども、それぞれの関係の町内会はもちろんでありますが、あるいはそれぞれの暴力団追放県民会議等が立ち上がりまして、こういうポスターを用意して張り出しました。これは持っていますか。持っていないでしょう。どうぞひとつ見てください。 警察の方は、あるいはそのぐらいのことは当たり前だというふうにおっしゃるかもしれませんけれども、そういうものをつくって組の近所からずっとに張り出すということは実はなかなか大変な勇気が要ることなんです。それをなぜ私が申し上げるかといいますと、ポスターだけではありません、チラシをつくって何回か今までまかれたわけでありますが、それほど実は大変な状況にある。余りにも長いですから、短くてもいけませんが、余りにも長いですから、それだけの大変な被害もあるし、大変不安な日々が毎日続いておるということから、いたたまれなくなってそういうふうなポスターとか行動が具体的に出てまいったわけであります。そのこと自体は非常にいいことでありますけれども、そういう事態でございますだけに私は、それこそいつの日かというのじゃなしに、一日も早くこれを終結させるために、今までも最大限御努力はなさっておりますけれども、それは私もよく承知しておりますが、あらゆる手だてを講じて、あらゆる法律を駆使して、さっきもおっしゃいましたが、この不安というものを市民から除いてやる、こういうことが一番迫られておる問題だと実は思うのです。 それからもう一つは、組事務所を守っておるのじゃありませんよ、こういうお話が先ほどもございましたが、それはそのとおりなんです。ただ、見ておりますと、抗争が具体的に起きないように組事務所に入ってくるやつを防いでいるのですけれども、しかし、ショベルカーが入ってくるたびに近所の道路は壊される、家は壊されるという状況でございますから、そういうふうな皮肉も言いたくもなるようなそういうことなんですね。例えば、組事務所の近所に町内の大変な御好意で土地を借りまして、警察官も疲れますから、したがってプレハブでそこを利用するように事件発生以来しばらくしてなったのですけれども、その際に組の方から、うちの駐車場を使ってくださいというような、そんなばかげたことを言ってこられるような、そういうこともあるわけです。そんなことを聞きますと、付近住民としては一体どっちを守っているのかというふうな、長くなればなるほどそういう不満が出てくるのもやむを得ないというような気がするのです。そういった意味でも、早急にひとつ何とか手を、もうこの辺今十六人ぐらいしかいないのじゃないですか。千四百人、二千人ぐらいの組が恐らく二十人足らずになっておるのじゃないですか。これは竹中組だけが悪いと言っているのじゃありませんよ、これはやろうとしている山口組の方に問題があるのですから。やはり両方やらなければしようがない。先ほどもおっしゃいましたけれども、そういう観点で一日も早くそういう不安を取り除いてもらいたいと思うのです。 それから、二十二日ですか、岡田中国管区警察局長が岡山県にお見えになりまして、記者会見をされましてこの問題についてもお触れになっておるわけであります。暴力団対策というのはほかに奇手や妙手があるわけじゃありませんから、したがって組幹部らの逮捕、これが第一だ、資金源の封圧が第二だ、ピストルや武器の摘発、この三つを柱にしてこれから大いに撲滅作戦をやるというふうに抱負を語っていらっしゃいますけれども、私ども実は大いに期待をしておりますが、今申し上げたことについて刑事局長の方の御意見があれば申し述べていただきたいと思うわけであります。
○中門政府委員 いろいろ御指摘をいただきましたが、まさにそのとおりでございまして、暴力団対策といたしまして大変重要なことは、警察が徹底した取り締まりをやるということが一番でございますし、いま一つは、地域の住民の方が暴力排除の機運を盛り上げていただくということでございます。これまでも暴力団の組事務所につきましては、浜松におきます一力一家という暴力団の組事務所の撤去を初めといたしまして、各地で組事務所を撤去させようという住民運動がかなり盛り上がっておりまして、それが成功に至っているケースも少なくないわけでございます。警察の取り締まりとそういうふうな地域の住民の方たちの後押しがいただければ、暴力団対策としては非常に有効に機能するのではないかというふうに考えております。 岡山におきましても、ただいまお見せいただきましたポスターに見られますように、住民の方々の暴力排除に対するムードの盛り上がりというのがあるようでございますので、警察の取り締まりとあわせまして今後とも御支援をいただきながら対応してまいりたい。警察としましては、先ほど御指摘のような取り締まりに全力を傾けてまいりたいというふうに考えております。
○谷村委員 この質問の要旨というものは、今御決意がございましたように、今の状況の中で一日も早く、一刻も早くと申し上げたいのですが、終結を図っていただきたい、こう思うわけでありますけれども、今刑事局長の方からそういった決意の表明もございました。したがって、そういった点についてはこの辺で終わりたいというふうに思うわけであります。 さて、自治大臣、国家公安委員長の立場で、ここからは交付税にも関係をいたしますので御質問をいたしたいと思います。 まず、今のような状況が、現実に岡山だけではございませんが、とりわけ去年からことしにかけては、何しろ大きな組織暴力団でございますから、しかも跡目の問題がかかっておりますだけに、先ほど御指摘のような他の組抗争とは違った異質な面を持っておるわけでありますから、その悪質ぶりといいますか、そういったものは目に余るものがあるわけであります。国家公安委員長として、この種の問題について、先ほども、所信表明の中にございましたような決意を含めてひとつ御意見をいただきたいというふうに思うわけであります。
○奥田国務大臣 善良な地域住民を巻き込んでのこういった形は絶対許せないという、先ほどからお話を聞きながら、そういった意味においては、もう自分なりにも言い聞かせておったところであります。 私は、公安委員長就任以来、今お話のありました中国の管区長らも含めての幹部会のときにもはっきりと明示をいたしました。暴力団の徹底的な作戦というものは、まず警察の最大の勢力を結集して当たらなければだめだ、ターゲットは、今関西一円はもとより関東にまで押し寄せ、北海道まで制覇をたくらんでおるという山口組に対して、まず徹底的な警察力の対峙によってこれをやっつけねばだめだという形で、この問題に関してはいろいろ実は詳細に報告を受けております。特に今の竹中抗争に関しても報告は受けております。しかし、これは、彼らがどこか囲いをしたところでやり合って勝負をつけるならばいいですけれども、市民を巻き込むという形だけは許せません。 ただ、これは嫌なことに、今委員も御指摘がありましたように、跡目をねらって、いわゆる身内の反逆というか身内同士の、そしてそれだけにもうお互いにつぶし合うまでやろうという形でやっておることは間違いないのです。ですけれども、これに対しても、刑事局長も話しましたけれども、これは並み並みならぬ決意で、実は事案が発生しなければ、すぐ引っ張ってくるというわけにもいきませんし、だからなかなか苦労して、山口組六十数名をこの事件だけで逮捕したのにも相当な裏の苦労があるわけです。竹中も今残っているのはもうわずかになっておるわけです。 何としても市民の皆さんのこういった治安、通学時の安全も含めて、これを最大の急務としてやると同時に、こういった暴力団の勢力拡大の中でも一番強いやつに向かっていけ、今の任侠道というか、昔と違って弱い者いじめしやがって、金もうけに専心しているような形でそいつらの勢力拡大をやっているので、警察こそ本当の弱い立場に立って、強い者をまず最大のターゲットにしてやっつけちまう、そういった基本姿勢でやれということで、今非常に士気が上がっておるはずです。特に岡山県警もそういった対策においては、委員の御指摘に沿うような形で今努力しておるところでございますから、警察もそういった面において一生懸命やっておるのだということで市民の皆さんにも御協力願いたい、委員からも御説得賜りたいと思うわけであります。
○谷村委員 あとわずかの時間になったようでございますから結論に入りますが、こんな抗争が起きますと、つまり経費が大変かかるのですね。私も県議会在職中に、この問題について補正予算を組んだことを覚えておりますけれども、恐らくそれからずっと相当な経費、費用がかかっておるというふうに思います、あれだけの陣立てでございますから。 そこで、財政措置の問題なんですが、自治大臣、地方に負担がかからないように、ひとつ先ほどのかたい御意思をそういった面でもぜひ裏づけてもらいたい、こういった気がいたしますので、その点を最後に御質問を申し上げて、終わりたいと思います。
○奥田国務大臣 これは、そっちに飛び火してまいりましたけれども、財政局長から当然答弁もあろうと思いますけれども、それらの点も含めて、治安の問題、今、県にももちろん関係ありますけれども、岡山県並びに岡山市に対しても、そういった警備上の問題等々については配意しておるはずでございますし、またそういった点については、財政局長からも答弁させたいと思います。
○持永政府委員 やや事務的なことを申し上げて恐縮でございますが、警察の費用につきましては、国費で見る部分と地方費で見る部分と仕切りがございます。したがいまして、地方費で見る部分については、当然そういったことで経費がかかったということでございますれば、特別交付税の算定の際に考慮をする対象になると思います。
○中門政府委員 事案の内容等におきまして国費で支弁すべきものが相当含まれておりますので、そのものにつきましては当然国費で考慮するということを今後とも配意してまいりたいと思います。
○谷村委員 ありがとうございました。
○島村委員長 河上覃雄君。
○河上委員 私、神奈川の三区から初めて当選いたしました河上覃雄でございます。当委員会で初めての質問になりますけれども、何分ふなれのため、基本的なこと、あるいは素朴な御質問等があるかもしれません。地方行政委員会におかれましては、地方自治に精通された諸先輩等がたくさんいらっしゃるわけでございますけれども、私も、現在鋭意地方自治については猛勉強中でございます。いろいろと話が飛ぶ場合もあるかもしれませんが、何とぞよろしくお願い申し上げる次第でございます。 それではまず最初に、公営住宅に関する質問をいたしたいと思います。 これは六十三年度現在でございますが、全国の住宅総数はおよそ四千二百万戸、そのうち持ち家はおよそ二千三百万戸、全体の六一%に当たるわけでございまして、借家についてはおよそ一千四百万戸、三七%という比率になっております。この借家の内訳は、社宅であるとかアパートであるとかマンション等、民間賃貸住宅の戸数はおよそ一千二百万戸でございまして、これに対し、県営、市営等の公営住宅につきましてはおよそ二百万戸、一四%強にすぎないわけでございます。 本来、公営住宅に入居できる対象者は、収入の側面からその実態を把握することが難しいということもございまして、一応総世帯の三分の一程度を想定していると聞き及んでいるわけでございますが、それに基づいて考えてみますと、日本の総世帯はおよそ四千万、その三分の一は一千二百万世帯に当たるわけでありまして、その一千二百万が今申し上げております対象者となるわけでございます。しかし、そのうち若い単身者等は除かれるところから、その率を三〇%といたしますと三百六十万世帯、となりますと、八百四十万世帯が県営、公営住宅等に入れる対象者になるわけでありまして、これを若い単身者を四〇%と想定いたしますと四百八十万世帯に当たります。こうなりますと、七百二十万世帯が対象者に一応なるわけでございます。先ほど申し上げましたように、現状の公営住宅戸数が二百万戸と比較いたしますと、いずれの数値を挙げましてもかなり現実は少ない、こういうことになるわけであります。 公営住宅法等におきましても、「国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を建設し、」「生活の安定と社会福祉の増進に寄与する」、これらを目的として規定されております。さらに第三条には、「地方公共団体は、常にその区域内の住宅事情に留意し、低額所得者の住宅不足を緩和するため必要があると認めるときは、公営住宅の供給を行わなければならない。」このようにも規定されているわけであります。 そこでまず、今申し述べた実情等を踏まえ、また加えて公営住宅法の精神の上から、公営住宅建設の今後の方向性を、県、市、地方自治体にかかわる問題といたしまして、自治大臣及び関係当局の方にお伺いをいたしたいと思います。
○奥田国務大臣 公営住宅の必要性、住宅問題というのはもう国民生活に一番関連のある問題ですから、委員の御指摘のことに関しては全く同感でありますし、今後とも地方自治体においても、公営住宅のそういった普及と申しますか増設と申しますか、そういった形には自治体としても懸命な努力をすべきことであるということは十分理解いたします。 そしてまた、これは地方によってはやはり随分格差もあります。特に、先生の神奈川とか東京はもちろんでございますけれども、こういう点においては、人口の急増地帯を含めて公営住宅の必要度というのは切実な問題ではなかろうかと思います。来年からまた新五カ年計画策定に入るわけですけれども、当然関係省庁においても努力しておるわけでございますから、具体的な数的な面等においてはそちらから御説明をいただくということにして、私もその点においては、公営住宅の推進という形の委員の御指摘に対しては全く同感でございますし、その面においては閣内においても協力してまいりたいと思っております。
○梅野説明員 建設省の住宅建設課長でございます。 ただいま大臣からも自治省としてのお話を賜ったわけでございますが、建設省といたしましても、公営住宅につきましては、今先生御指摘ございましたように、大都市を中心とします居住水準の低い世帯がたくさんございまして、その居住水準の向上のために公営住宅制度というのは大変中心的な役割を果たしてきたというふうに考えておりまして、今もお話ございましたように、五カ年計画をまた来年からつくることになっておりますけれども、今後ともそれぞれの地域の住宅需要あるいはもう一つは今後の高齢化社会というようなことに対する的確な対応も考えながら積極的に推進していくことで考えてまいりたいというふうに思っております。
○河上委員 それでは公営住宅の建設につきましては、住宅建設計画法に規定されております都道府県住宅建設五カ年計画に基づいて行われることになっております。その五カ年計画の概要とそれに基づく平成二年度の建設戸数についてお尋ねしたいと思います。
○今泉説明員 お答えいたします。 住宅建設につきましては、先生今御質問のように住宅建設計画法に基づきまして五ヵ年計画をつくって実施をいたすことにいたしております。現在第五期目の計画になってございまして、先ほど大臣からも答弁ございましたように、今年度で切れる形になっております。この計画につきましては、計画をつくるのは建設大臣でございますが、これをつくるに当たりましては都道府県の意見を聞きながらまとめていくということに相なっております。 現在の五カ年計画でございますが、全体で六百七十万戸の建設を見込むということになっておりまして、そのうちで公的資金による住宅につきましては三百三十万戸の建設を予定いたしております。計画を立てたとき以降から、いわゆる内需振興の関係もございまして非常に借家建設等が伸びまして六百七十万戸をはるか上回る住宅建設が見込まれておりますけれども、一方公的資金によります住宅三百三十万戸についてでございますが、今提案をさせていただいております今年度の予算案の戸数を勘案いたしますと、予算ベースで申し上げますと、公的住宅につきましては九七・四%ほどの達成になるのではないかというふうに考えております。
○河上委員 さきの日米構造協議に基づきまして、公共投資十カ年計画の概要等が示されております。この中に当然のこととして住宅が入っておりますけれども、この住宅の中には、今申し上げました公営住宅等も含まれておりますか。含まれておるとするならば、先ほど御説明いただきました五カ年計画にプラスされるものと考えてよろしいでしょうか。
○今泉説明員 お答えいたします。 前段の御質問でございますが、現在企画庁を中心として行われております作業につきましてでございますが、公営住宅につきましてはカウントをされております。 また、五カ年との関係でございますが、実は、現在企画庁から提示をされております作業の内容でございますけれども、過去の実績に一定の伸び率を掛けて所要額を出しなさいという形になっております。既に新聞等でも出てございますが、実は建設省全体も含めてでございますけれども、住宅あるいは社会資本を含めましてもっと大きないわば投資が必要だという主張を私どもしております。そういった中で当然次期五カ年計画との関係、また構造協議で十カ年間の全体の投資額を提示をするという形になっておりますが、そういったリンクも当然勘案の上で私どもは次期五カ年計画の策定も進めたい、このように考えております。
○河上委員 確認をさしていただきたいと思いますが、含まれていると理解してよろしいですね。 いずれにいたしましても、不足の実態につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。公営住宅建設につきましても積極的に推進されることを要望いたしまして、次の質問に移りたいと思います。 この公営住宅に関しまして、もう一つ今大きな社会的問題の一つに駐車問題等がございます。違法駐車につきましては、都市部の商業地あるいは住宅地等に集中しているわけでございますけれども、これが交通の渋滞の原因になっていることも既に指摘されているとおりでございます。六十三年度現在、およそ五千五百万台を超える自動車があるわけでございますが、今後ますます増加の傾向をたどるであろう実情の上からいたしますと、駐車問題に対してどのように取り組んでいかれるのか、関係当局の見解を伺いたいと思います。
○関根政府委員 違法駐車の問題は、先生御指摘のとおり、東京、大阪等の大都市においては極めて大きな問題となっております。 実情を申し上げますと、東京、大阪ともに瞬間当たりおおむね二十万台程度の駐車がございますが、その九割が違法駐車だと認められております。また、違法駐車は、交通渋滞の原因になるのみならず、特に団地周辺道路における違法駐車は、消防自動車が入る場合の障害になりますとか、ごみ処理車の侵入を妨害することになる等国民の日常生活にもさまざまな支障を生じさせております。 そこで、当面私どもは、この違法駐車を排除すべく各種活動を展開しているところでございますが、あわせてこの違法駐車にさらに的確に対応できるようにするため、関係法律を改正して的確な対応ができるようにということを現在考えているところでございます。 〔委員長退席、石橋(一)委員長代理着席〕
○河上委員 そこで、こうした住宅地等における駐車問題の観点から、公営住宅の駐車場施設の設置についてお伺いしたいと思います。 実は、私も最寄りの千世帯規模程度の公営団地等を三つ見てまいりました。いずれの団地も駐車場施設のないことを訴えておりました。現実といたしましては、入居者の多くの方も既に車を所有している事実もございます。車は今や多くの生活者にとっては極めて一般的な存在、こうなっておる現状等もあります。その意味では、公営住宅に住んでいらっしゃる方々にとっても私は全く同じであろうと理解できるところでございます。その団地はいずれも駅周辺からかなり離れたところに位置しておりまして、周辺に駐車場等も少なく、またあったとしても既に満車の状態であります。やむを得ず借りた駐車場が遠方にある。ある方は電車で一駅離れている。車庫証明等の関係も手伝いまして、こうした実態、現状にあるわけでありまして、仕事で遅く帰宅する場合等、奥様が出迎えに行く際にも、そうした条件ではとても車の運転はできない。そうしたことも手伝いながら、その団地周辺の路上に置かれているような実態が数多くございます。 こうした実情を考慮いたしまして、さらに先ほど御説明いただきました全体的な駐車問題の対応の一環としても、公営住宅法の中に駐車場施設を規定してはどうか。そしてその施設を確保できるような体制をもうつくり上げてはどうなのか、私はこのように考えるわけでございますが、この点につきましての御見解をお伺いしたいと思います。
○梅野説明員 お答えいたします。 ただいまもお話がございましたように、現在の日常生活と車の関係あるいは先ほどございましたような駐車問題といった現在の実態から考えまして、住宅団地と駐車場の設置ということについては大変重要な課題だと考えております。従来、公営住宅団地におきましては、駐車場の設置につきましてそれぞれの地域の実情なりあるいは受益者といいますか、御利用になる方とならない方との関係とか、また一方、用地の確保をどうするかというような現実的な問題もございまして、設置の義務づけ等は行っていないのが実情でございます。実態上はそれぞれの団地におきまして、今も例にございましたようないろいろな場所がございますけれども、それぞれの地域の実情に応じてできるだけその駐車スペースを確保しようという努力をしているところでございます。 用地の問題、これは住宅本体の供給も必ずしも円滑に進んではいないというような実情もございまして、限られた用地をどういう使い方をしていくのかというような問題もございます。また、費用の負担をどうするかというような大変難しい問題と関連したテーマでございます。そういうこともございまして、地域のそれぞれの場所において駐車場の設置をいかにしていくかという検討はさらに進めていかなければいかぬと考えております。
○河上委員 今後新たに建設される公営住宅については、こうした点も配慮して駐車施設等は多分おつくりにならなければならない事態になってくると思いますが、既設の公営団地、これらをつぶさに見てまいりますと、棟と棟との間、非常に広いスペース等ございます。周辺もかなり余地がある場合があります。それらさまざまな空間を工夫すれば駐車施設等できないことはないのではないか。ただし、植え込みになっておったり芝になっておったりする部分等もございます。しかし、団地内のニーズも高い観点からすれば、また、持たない人との間でもこの駐車問題等が大きい側面になっておりまして、むしろ中できちっとした方がいいのではないかという話もあるということを前提といたしまして、立派な駐車場をつくれと申し上げているわけではございません。簡便な、アスファルトに白線を引いたような形でもいいのではないかと思いますけれども、こうした駐車場施設を利用される方は有料化ということは当然のことでございまして、むしろこれらの観点をクリアできるならば周辺住民の方々の理解も得られる、また、現に話し合いをいたしますとそう理解を示してくださる周辺住民の方々も多いわけでございます。 こうしたさまざまな観点を踏まえて再度お伺いしたいわけでございますが、公営住宅等の駐車場設備、これについては積極的にお進めになられるのかなられないのか、重ねて御質問したいと思います。
○梅野説明員 お答えいたします。 ただいま具体的な工夫につきましても御指摘をいただいたとおりでございますが、できる限りそれぞれの地域の実情に応じまして、少しでもこの問題が解決する方向で努力をいたしたいというふうに存じております。
○奥田国務大臣 今度道交法改正をお願いするという形で、この駐車場問題が大都市周辺においては喫緊の問題点になっておるということでお願いすることになっておるわけですが、この法律をつくっていく過程において、警察庁だけではもちろんできる問題ではありませんし、駐車の違法摘発だけで解決する問題ではありません。鶏が先か卵が先かの論議になりますけれども、今日の車社会は急激にやってまいりました。そして今言ったような車庫のない、そして車を持たれる方も大変たくさんおいでになることは事実です。しかし、これは各省庁、特に建設省、今公営住宅の問題での駐車場の御指摘もございましたけれども、オフィスビルに今度は厳しい法的な規制で、こういった大都市区においては百平米に一台くらいの駐車スペース、施設を持たなければだめだとか、今度は新しいいろいろな厳しい規制の法律をつくられるように聞いておりますし、また建設大臣もこの問題は、もちろん運輸大臣も含めてでございますけれども、特に道路でも、例えば国の道路の管理者である建設省あるいは県、市等々で協議していただいて、できるだけ開放して、交通に支障を来さないという形で協力し合う、いろいろな面で御協力をいただく形で進めておるわけです。 そして特に、軽自動車においては生活車であるということもあります。団地にお住まいの皆さんは利便的に本当に生活の手足になっておられるわけですけれども、今言われたような問題点もそれぞれ各省庁で協力し合いながら、現在持っている人たちに余り急に激変させてもいけませんから、これから新しく購入される方に対しては、そういった保管場所に新しく責任を持ってやっていただける、そのかわり国の方も各省庁一体になって、この駐車施設あるいは路上駐車に対する知恵も全部出し合って、できるだけ新しい車社会のモラル、秩序をつくっていこうということで努力し合っている、そしてまたプランを出し合っている最中でございますので、きっといい答えが担当の責任者からも出てくれるということを期待しておるわけでございます。
○河上委員 大臣にはわざわざお答えいただきまして大変恐縮でございますが、建設省等のお考えはいま一歩消極的な側面もあるのではないかと思います。消極的な背景に難しいという要素がおありならば、建設省としてはこうした公営住宅の団地周辺における駐車、これにどう対処されるのか伺わなくてはならなくなるわけでありまして、また、周辺等も同じような問題で悩んでいらっしゃるから、公営住宅の中だけには設置できないと申されても、建設省はその方々に対してどのように対処すべきなのか、これは考えなければならないわけでありまして、先ほどから御説明もいただきましたように大きな問題として駐車問題があるわけでありますので、まずできるところからしっかりとなさるべきであろうと私は今強く思うわけでございます。この点に関しましてもう一度御答弁をいただきたいと思います。
○梅野説明員 お答え申し上げます。 先ほども申し上げたところでございますが、現在の生活と車の関係というものが従来と著しく変わってきているという実態でございますし、今も御指摘のような駐車場問題というのが一般的に問題になっている、そういう現実に合わせて公営住宅におきます駐車場の対応をどうすればいいかということを積極的に検討させていただきたいというふうに考えております。
○河上委員 積極的に検討していただけるということでございますので、公営住宅内における駐車場の施設の設置、さらに具体的にお願いを申し上げる次第でございます。 次に、高齢者の住宅という点につきましてお伺いしたいと思います。 これも体験的になりますが、実はつい先日も七十近いおばあちゃんとお話をいたしました。そのおばあちゃんは今身寄りもなくてお一人でアパート暮らしをなさっております。ところが、最近土地の高騰等も手伝いまして現在住んでいるアパートの家賃が値上がりすると伝えられたそうでございまして、このおばあちゃんはわずかばかりの蓄えと年金だけで生計を立てているわけでありまして、値上げはとても厳しい、生活が成り立たなくなってしまう。しかし、やむを得ず重い足を引きずりながら安価なアパートを探し求めたそうでありますけれども、なかなか見つからない、やっとの思いで見つけたそうでありますけれども、ひとり身のお年寄りでは入居をさせたくないとていよく断られてしまった、こういうお話でございました。 私はこのおばあちゃんの話に耳を傾けながら、迎える高齢化社会問題の一端が象徴的にあらわれているんではないか、と同時に、この中にさまざまな問題も潜んでいるのではないかと感じた次第でございます。核家族化あるいは家族の転勤等によりまして、お年寄りがたった一人で生活しなければならなくなる場面も近い将来ますますふえてくるのではないか、こう思うわけであります。 こうした現状に対しまして、まず大臣の御所見をお伺いしたい、このように思う次第です。 〔石橋(一)委員長代理退席、西田委員長代理着席〕
○奥田国務大臣 今お話を聞いて、こういった大都市居住の御老人の中にはそういったケースもあるんじゃないかなと思っておりましたけれども、今事実の御指摘のお話を聞いて本当にお気の毒だと思います。確かに、住居難しかも高齢者の老人ひとり住まいに対して、あるいは民間の賃貸しアパートのときあたりはつれない形でお断りされるケースもやはりあるだろうなと思います。そういうことは本当にこれからの高齢化社会対応の中ではあってはならないことですけれども、そういった事実をお話を聞くにつけて、これは大変お気の毒と同時に、大変大事な問題をはらんでおると思っております。 党なんかでも御老人に対する優先入居の形での住宅政策もとっておるやに聞いておりますし、各自治体においても、相当な格差がありますけれども、老人対策という一環として優先入居というような形をとっておられる自治体もたくさんあると思いますし、また現にやっておられることを聞いておりますけれども、今のような事態にどう対応して、どう新しい住居を見つけるのにお手伝いできるのかなということで、今お聞きしたばかりで悩んでおりますけれども、そういった点については、老人対応の住居、老人に対して優先して入居させられる公営住宅の必要、本当にそういった面も強く今感じております。所管ではありませんけれども、自治体にとっても大変な大事な側面でもございますし、また、所管省である建設省を含めてこの面についてもひとつ、現にやっておられると思いますけれども、一層そういった実態の点を踏まえてお話をさせていただきたいなと思っております。
○河上委員 そこで、次の質問に移ります。 これは、神奈川県内の福祉に携わられる関係者の皆さん方が六十五歳以上のひとり暮らしのお年寄りとお年寄り夫婦を対象にして、こうした側面からの実態調査を六十三年に行っておりますが、これによりますと、二四%の方々が借家もしくはアパートに住まわっていらっしゃる、こういうデータもあります。二四%は少ないじゃないかとおっしゃる方がいるかもしれませんが、将来の増加、これも含めまして現に二四%はかなりの数字であり、そしてかなりの方々が住宅に御不自由がある、こういう高齢者が多いということであります。 そこで、こうした方々が安心して暮らせる住環境を確保するという観点から、例えば所得の少ないひとり暮らしあるいは老夫婦世帯に対しまして民間アパートを地方自治体等で借り上げ、その家賃の一部を補助するなどという、福祉施策の一環としてこうした考えを採用することはできないか、この点についてお伺いをしたいわけでございます。
○今泉説明員 お答えいたします。 ただいまの御質問でございますが、住宅政策といたしましても高齢者の方にどのような形で住宅を供給してまいるかということは大きな役割と申しますか、政策的にも重要というふうに認識をしております。 いろんな形での高齢者対策というのもやっているわけでございますが、先ほど先生も御指摘になりましたような形で、例えば公営住宅につきましても老人の単身の方につきましても入居を認める措置をいたしております。例えば、当初の公営住宅ですと、複数の方、いわゆる家族の方が住むのを前提として入居をいたしたわけでございますが、高齢化等の進展によりまして、五十五年でございますが、法律を改正いたしまして単身の高齢者の方も公営住宅に入れるような形にいたしました。そういった形での公的住宅におきます単身の方の入居、これは公団でもやっているわけでございますが、いろんな形でやっております。今先生が御指摘になりました借り上げによります供給ということも確かに一つの方法だろうというふうに私ども考えております。 現在、住宅宅地審議会におきまして、次期五カ年計画におきましてどのような形で住宅政策をいたすべきかということにつきまして議論してございますが、そういった中でその供給のいろんな多様化につきましても議論になっております。そういった審議会の意見を踏まえながら検討してまいりたい、このように考えております。
○河上委員 検討、研究をしていただけることを承りました。 ただし、法改正では、公営住宅等に単身者の方々がお住まいになれると伺いましたが、なかなかあいていないわけでありまして、また、二階、三階、四階と高齢者が住まわれるということは大変な御苦労もあるわけでありまして、こうした側面からなかなか需要と供給が一致しない場合もございます。 そこで、次に建設省と厚生省で作成されたシルバーハウジング・プロジェクト制度、この概要につきまして、簡単で結構でございます、御説明いただきたいと思います。
○梅野説明員 お答え申し上げます。 シルバーハウジング・プロジェクトにつきましては、高齢者の居住の安定と福祉の増進を図るということで、厚生省と御協力申し上げまして六十二年度からモデル的に実施をしているものでございます。このプロジェクトは、通常、日常の生活というものは御自身で基本的にはおできになるという方を対象にしたプロジェクトでございますけれども、私どもの方では、そういう方々が暮らされるということで建物のつくりを、設備とか仕様を考慮した特別なつくり方にしようということでございますし、ライフサポートアドバイザーということで、日常の生活指導なり安否の確認、あるいは緊急時におきます連絡等のサービスを提供するというものをセットにしたそういうプロジェクトとして六十二年度からモデル的に実施しているものでございます。
○河上委員 御説明いただきましたが、この構想はあくまでも公的性格の住宅が前提でございまして、しかもこの構想は今端緒についたところであります。まだまだ未知の部分もきっと多いことと思いますけれども、ひとつこの点につきましては積極的な取り組みをお願いしたいと思います。 そこで、こうした考え方を一歩間口を広げて、高齢者住宅建設を民間の方々のお力をおかりし、その方向性を見出してはどうなんだろうか、こう提案したいわけでございます。例えば、民間の方が新たにアパートを建てる際、一定の税法上の特典等を付与することを前提にいたしまして、全階もしくは一階部分を高齢者用住宅、二階以上は一般の方々が入居できるようなものも考えられます。 今シルバーハウジング構想等御説明いただきましたが、公的性格のものだけではなくして、民間の方々のお力をおかりしたこうした高齢者住宅建設、この点についての見解をお伺いしたいと思います。
○梅野説明員 ただいまシルバーハウジング・プロジェクトにつきまして、モデル的に実施をしているという御説明を申し上げたわけでございますが、こういう関係の住宅につきましては、経営あるいは運営というような面でも大変新しい領域でございまして、難しい点もあろうと思いますけれども、私どもは、このモデル的に実施します問題でいろいろなノーハウが蓄積できた暁には、できるだけおっしゃるような広い範囲で活用していくということも研究してまいりたいというふうに考えております。
○河上委員 ひとつシルバーハウジング・プロジェクトを成功させていただきまして、なおかつ速やかに私が提案いたしました方向性についても御研究いただきたい、重ねて要望させていただきたいと思います。 次に、福祉、高齢化社会問題についてお伺いをしたいと思います。 既に政府は「高齢者保健福祉推進十か年戦略」いわゆるゴールドプラン等を作成されまして、その推進を図ることとされております。この十カ年戦略については自治大臣の強い要請等もあったと伺っておりますけれども、福祉の現場は地方自治にあるという観点から、まず大臣の御所見をお伺いしたい、このように思います。
○奥田国務大臣 この十カ年戦略に関しては地方自治体も、市町村自治体でございますけれども、大変協力をしなければいけないし、また、自治体におけるホームヘルパーとかデイサービスセンターとかショートステイのこういったいろいろな諸施策がございますが、これらに関しましては総額において十カ年の間に六兆円規模の計画になっております。国が二兆円強、地方自治体が二兆円強、そして老人福祉センターとか養護老人の収容の施設等の福祉法人の負担分が二兆円弱という形で、大体六兆円強の総体計画でございます。平成二年度では大体八百億程度の地方自治体負担になりますけれども、これらの形は今後の高齢化に対応するそういった社会をつくっていくために絶対必要不可決な戦略でもございますし、これに関しては自治体はもとよりでございますが、こういった対策、十カ年の戦略達成のために大いに協力をしてまいりたいと思っておるわけであります。
○河上委員 私どもの政党につきましても、福祉の三本柱でありますホームヘルパー、ショートステイ、デイサービス等の増員、増設など強く訴えてまいりました。その意味ではこの十カ年戦略は従前よりも一歩前進したことは評価するものの、いまだ在宅介護にウエートが置かれておりまして、施設介護の側面が若干弱い、こう推察できるわけでございます。しかし、先ほども申し上げましたけれども、おひとりのお年寄りあるいは老夫婦だけの生活を余儀なくされる方々も今後増加していくという観点から、施設介護等の方向性も私は必要であろうと思います。在宅介護中心主義ではなくして、あわせまして施設介護の側面からも今後の方向性を考えていくべきであろうと思いますが、この点についてお伺いしたいと思います。
○辻説明員 お答えいたします。 これから老人福祉対策を考えますときに、お年寄りはできる限り住みなれた家庭で住み続けたい、こういう意向が一般的に示されておりまして、私どもといたしまして在宅サービスを強力に推進するということでございますが、御指摘にありましたように、一方におきまして在宅で介護が困難な方々、これはやはり施設整備を進めなければならない、こういう観点から「高齢者保健福祉推進十か年戦略」におきましても、要介護老人の方々につきましてはこの十年間で特別養護老人ホームを、現在十六万人分ぐらいでありますものを二十四万人分に、それから老人保健施設、これは始まったところでございますが、二十八万人分を目指す。それから、ひとり暮らしが心配なお年寄りに対しましては、軽費老人ホームという仕組みが今ございますが、これを新しいタイプのものとして、いわば俗に欧米ではケアつき住宅というようなことを言われておりますけれども、ケアハウスということで住まいに着目して十万人分、大幅に整備する、こういった形で施設の整備の方にも力を入れておるところでございます。
○河上委員 今後高齢化社会がますます進んでいくわけでございますが、私は、この福祉等を推進するに当たって大切なのは、一つは財源、もう一つはマンパワーの確保であろうと思います。特にマンパワーの問題、現状なかなか整いません。その観点からお伺いしたいわけでございますが、例えばこの十カ年でホームヘルパー三万一千四百五十人を十万人にしよう、ショートステイ四千二百七十四床を五万床に、デイサービス一千八十カ所を一万カ所に、さらにこれは新しい設置でありますが、在宅介護支援センター、これは在宅介護指導員、保健婦、看護婦等から成る、こうされておりますが、二万人、そして在宅介護相談協力員八万人、これはボランティアだそうでありますけれども、こうした在宅介護支援センター等も新たに設置するとこの戦略の中には出ております。 といいましても、実は今申し上げましたようにマンパワーすべてにかかる問題でありまして、施設といっても施設だけできたのではならないわけでありまして、マンパワーの存在が必要でございます。その意味ではマンパワーの存在が不可欠でありますけれども、果たしてこの数字、整足することができるのかという疑問も私若干持っております。例えば、現にホームヘルパー等全国的に不足している実態については既に御存じのとおりでございまして、決して安易で楽な仕事でもございません。その意味では、新規ヘルパーの養成、ホームヘルパー等の方々に対する処遇の改善等の必要もあると思います。こうした側面から整えなくてはならないわけでありますけれども、こうしたホームヘルパーの実態もございます。 これは、先日訪ねました特養ホームの職員の方にお伺いしました。そこの職員全員腰を痛めまして、前かがみの仕事ばかりでございます。支える、抱える等いろいろございます。その意味で、私ども全員コルセットをはめているんです、こう言っておりました。大変なお仕事だな、三時間にわたって私もずっと行動をともにしてまいりましたが、その実感を強めた次第でございます。と同時に、職員数も非常に少なかった。したがって、そこにボランティアの方々のお手伝いも多く加わっておりました。やはりこうした中で支えられているのだな、このように思っているわけでございます。 またこれも、先日、ボランティアを十五年間やられた方、お母さんでありますが、お話をする機会がございました。十五年間お手伝いさせていただいたのです。でも、子供が大学に進学することになった。したがって、申しわけないのですが、ボランティアをやめてパートに出ることにしました。ほかの方々も、こういった環境下にあってやめなくてはならない人たちも多いのですよ。寂しいことですね。このお母さんはこういうふうにおっしゃっていたわけでございます。ボランティアの実態等についても今申し上げたようなところに象徴されているのではないか。看護婦さんの不足についてもこれは先刻御承知のとおりの実態でございます。 こうした実態を強く認識するとともに、最初に申し上げました十カ年戦略に基づくマンパワー、私は黙って自然にでき上がるものではないと思います。したがいまして、具体的にどのような方策を立てながら整足させていくのか、この点についての方向性をお尋ねしたいと思います。
○辻説明員 御指摘のとおり、この十カ年戦略におきましてはマンパワーの確保ということが最大のかぎでございます。私どもといたしましても、この目標を実現するためにあらゆる面から全力を尽くしてまいるということでございます。 特に、御指摘のとおりホームヘルパーさんの数が非常に大きな課題でございます。具体的には、まず基本的なことといたしまして、ホームヘルパーといった福祉の仕事に対して希望する方がふえますように社会的評価というものを高め、またそのイメージを上げていくという基本的なPRということを私ども政府としてしなければなりません。それから、例えばホームヘルパーさんの派遣につきましては、従来は市町村の直営で、あるいは社会福祉協議会の委託といった形で行ってきておりますが、これからは介護ということが重要な問題ですので、特別養護老人ホームといったところにも委託をして、いわば多様な供給体制を確保する、そういう中でヘルパーさんを確保していく、あるいは非常勤のホームヘルパーといたしまして家庭の主婦といった方々の積極的な参入を私ども求めていく、こういうようなことをまずもって最善を尽くして取り組む中で、ヘルパー十万人の確保ということに全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○河上委員 大変気が遠くなるような具体策じゃないかと私は思います。本当にできるかな、待っているだけなんじゃないのかという意味合いすらちょっと感じ取れるわけでございますが、もう少し積極的にこれらに臨んでいきませんとなかなか整っていかない。先ほど具体例等示しましたが、それらをよく認識をしていただくためにも申し上げさせていただいたわけであります。 と同時に、これは提案になるかもしれませんが、二十年後日本は高齢化社会のピーク時を迎えるわけでございまして、総人口の二五%、四人に一人が六十五歳以上のお年寄り、こうした社会を迎えるわけでございます。その段階においてはさらにマンパワーが必要になるわけでございます。 したがって、これらを長期的に見ましても具体的な施策を講じていく必要があると思いますけれども、その一つとして、小学校、中学校、高等学校における福祉という教育、これを必須科目として取り上げてはどうか。加えて、高校生等においては特養ホーム、軽費老人ホーム等でも結構でございますが、課外授業としてボランティア的なこともさせていく。大学においては、福祉学部、学科等の創設も積極的に臨んでいく。福祉の重要性を教育を通じ幅広く身につけさせていくとともに、マンパワーの充足も考えていくべきではないか、このように思うわけでございますが、この点について御当局の御見解を伺いたいと思います。
○辻村説明員 ただいまお話がございましたとおり、私ども文部省といたしましても、小中高等学校の段階から福祉につきまして正しい理解を深めていくということは非常に大きな、重要な課題であるというふうに考えております。 具体的には、それぞれ発達段階が異なるわけでございますけれども、小中学校の段階ですと、社会科というような教科あるいは道徳、特別活動というような授業がございますが、そうしたところで子供たちに福祉についての教育を行っております。 例えば小学校では、病気になったときにどのように対応しなければいけないのか、あるいは福祉施設というようなものの役割というような具体的な事例を挙げまして福祉の大切さについて教育をしているところでございます。また、中学校になりますと、社会保障制度というようなものにまでレベルを上げて教育をしておるところでございます。こうした知識、理解の面にあわせまして、先ほどございましたようなボランティアの活動というような面も大変重要でございますので、道徳、特別活動というような授業の中では、そうした奉仕的な活動を推進するということで我々も力を尽くしているところでございます。 先ほど、具体的に高等学校の段階では特別養護老人ホームについてボランティア活動をしてはどうかというようなお尋ねがあったわけでございますけれども、これは、現にクラブ活動あるいは特別活動等で、幾つかの学校で既にこうした事例に取り組んでいる学校もあるわけでございます。このたび、小中高等学校を通じまして新しい学習指導要領を示したわけでございますが、その際には、こうした視点をさらに充実するような観点から改訂を行ったところでございまして、我々はさらにこうした視点に留意しながら、こうした面の指導の充実を期していきたい、こういうふうに考えております。
○河上委員 時間の関係もございますので、次の質問に移らせていただきたいと思います。 ごみの問題についてお伺いをしたいと思っております。 近年、産業の発展や消費の拡大によりまして、ごみの量は増加の一途をたどっているわけでございます。一般廃棄物は年間四千五百万トン、産業廃棄物は年間三億一千二百万トン、一般廃棄物のおよそ七倍に相当するわけでございまして、特にこの四年間では、全国的に八%の伸び率になりますが、大都市では一五%から三〇%もふえております。このペースでいきますと、二十一世紀初頭には首都圏のごみは四〇%以上もふえて、自区域内の処理は到底不可能になるということも考えられております。 今後さらに物余りの傾向、大量消費、使い捨ての視点からごみの増大化が進むと思われますし、レストランやスーパーやマンションや高層オフィスビル等の進出等もございます。紙を省力化するはずのOA化も、逆にごみの増大を招いている現実等もございます。さらに、産業廃棄物の不法投棄の現状も目に余るものがありますし、こうした観点から、過重包装、過重容器、分別収集、リサイクル等のあり方を抜本的に変化させていかなければならない段階を迎えているのではないかと考えます。 こうした量の側面のみならず、ごみが環境に与える大きな影響等に今後的確に対処する必要性もますます増してくると思いますが、私は、ごみの問題は最も身近な環境問題の一つである、このように思っております。したがって、この問題については、みんなで真剣に取り組んでいかなければならない問題であろうとも思っております。 こうした実態に対しまして、まず自治大臣の御所見を伺うとともに、あわせて関係当局からの見解を伺いたいと思います。
○奥田国務大臣 国民生活にとって、本当に大量消費、使い捨て時代と申しますか、何か豊かさを履き違えて物を粗末にすることが豊かさなんていうような、そういった生活価値観の時代に、私は、嫌なことですけれども入っているなと思っています。 自治体にとっては、このごみ、廃棄物の処理、産業廃棄物は府県関係になりますけれども、最大の仕事でありますが、所管は厚生省ということになります。もちろん自治体としては、財政的には起債なりその他交付税でこういった処理施設に関しては手当てはしているわけでありますけれども、こういった財政という面からではなくて、私はやはり、今日のような大量消費がもたらすその弊害というのは、地球環境に大変な恐ろしい結果を巻き起こしてきつつある。今日の酸性雨の問題、地球温暖化の問題、こういったこと等々の環境破壊にまで通ずるような実態を思うときに、本当に今委員が御指摘になったように、この廃棄物の処理、廃棄物の適正なリサイクル運動を含めてのそういった形を今のうちに早く手当てしなければ、これは将来最大の難事になっていくだろう、豊かな生活どころかごみの中に埋まった生活で、我々自体が、本当に極端に言えば、ごみによって地球が侵され、人類の生存にも関係してくるなあというくらいの重大な認識は持っておるわけです。何とかしてこれをリサイクル運動の中で、もちろん資源の再生もさることながら、環境浄化のためにも、この問題は政治家にとっても焦眉の緊急な問題だなという認識でおります。 私は少し時代が古い人間ですから、本当にこんなことをしていたら罰が当たるなと、物を最後まで、米を残すのも何か悪いことをしたような感覚にとらわれている時代人間ですから、そういう感じが特にするわけですが、もう今にしてこの問題の処理を誤ると必ず罰が当たるというくらいな気持ちで、非常に深刻な政治課題だという認識で受けとめております。できるだけ地方自治体がそれぞれの対応において、こういった資源のリサイクル運動も含めて適切なごみ処理、そして、物を大切にする、やはり資源というものがいろいろな人の手にかかり、いろいろな恩恵の中であるんだという、本当に人間としての倫理観、モラル回帰運動からまずごみ処理と同時にやっていかなきゃいかぬなというくらいの気持ちでおります。
○坂本説明員 お答えいたします。 今まで厚生省がやってまいりましたごみ対策といいますのは、どちらかといいますと、出てまいりましたものをいかに速やかに集めて、それでそれを焼却するなり埋め立てするなり、こういうことをやってまいったわけでございます。これは非常に大切なことでございまして、今後ともこれを積極的に進めていくということでございます。 ただ、先ほど先生御指摘ございましたように、ここ、急激なごみの増加がございます。例えば昭和六十三年を見ましても、先ほど、五千万トン近く、こういうお話がございましたが、あれを東京ドームに当てはめますと、年間、家庭ごみ等の一般廃棄物でございますが、百三十杯分ということで、前の年より五杯もふえたというようなことでございます。 その原因といたしましては、先ほどお話がございましたように、OA化による紙だとかプラスチックだとかいろいろな面がございますが、こういうものをどうするかということを、単に集めて燃やして埋めてということだけでは対応できないという事態に立ち至った、こういうふうに我々も認識しておりまして、ただいま自治大臣が御答弁なさいましたけれども、全く我々も同じ認識でもってやっておるわけでございます。 〔西田委員長代理退席、委員長着席〕 そこで、現在この廃棄物処理をめぐってどういう問題があるかといいますと、今おっしゃいましたような廃棄物の発生量の増加と、それから内容が非常に多様化してきたということ、これが一点でございます。それから、不法投棄を初めとする不適正な処理事例が発生しておる、これが二点目。かつまた三点目といたしましては、処分場の不足による広域移動、こういうものがありまして、それに対応してこの受け入れの制限がいろいろなところで起こってきた、これが三点目。それから四点目といたしまして、減量化、再利用が社会のシステムとして定着していない。ただいま自治大臣から罰が当たるというお話がございましたが、この辺のところが社会システムとして定着していないという、このような問題点がございますので、これを解決するために、法律改正を含めまして廃棄物対策について幅広く検討していきたい、かように考えておるわけでございます。 具体的には、減量化の促進だとか、かつまた処理施設、特に埋立地の確保、それから事業者責任のあり方等々、専門家や有識者の御意見等も聞きながら総合的にこれから進めてまいりたい、かように考えております。
○河上委員 法律の改正等もというお話がありました。現行の廃棄物処理法に基づきますと、一般廃棄物の処理については一切市町村にゆだねられているわけでございまして、果たしてこのままでいいのか。 それに対する取り組む姿勢を今御答弁いただいたわけでございますが、地方自治体にいろいろお話を伺いますと、このごみ問題で一番ネックになっておりますのは最終処分地の問題、減量化の問題も出てまいりますが、最終処分地の問題、これが最大の課題でございます。あと二年でパンクをする、また当面はもつものの五年後には考えなくてはならない、こうした実態が多くございます。ところが、迷惑施設と言われる側面もございまして、なかなか難しい場合もありますが、いずれにいたしましても最終処分地等、極めて厳しい実態の中にあると思っております。 このパンク寸前にあります最終処分地の確保につきましては、私は一市、一町、一村で賄えといっても、今の事態で到底賄えるものではない。さらに、減量化の一端になるでありましょう過重包装、過重容器等のあり方を転換させるということに対しましても、一市の努力では企業への対応も私は不可能であると思います。 そういった側面から、ごみ問題に対する国のかかわり方、国、県、市共有の問題として、国の責務とそのリーダーシップをより明確に位置づける必要があるのではないかと思います。国、県、市、こうした連動の中において今後処理していくような、先ほど課長、法改正等があると申しましたが、こういう位置づけになるのでしょうか、こういう方向性はいかがなものでしょうか、お伺いしたいと思います。
○坂本説明員 埋立地の確保というのは最大問題でございます。 いわゆる家庭等から出てまいります一般廃棄物につきましては、その市町村が自分のところの区域内で処理する、埋め立てをするというのが原則ではございます。ただし、そうは申しましても、例えばこの東京だとか大阪なんかではそういう土地がなかなかないところもございます。そういうところでは一つのやり方といたしましては、幾つかの市町村がお集まりになって、その中で、それでは私のところは焼却場をやりましょう、おたくはそしたら埋め立てです、こういうことでやっていただいておるような例が全国で大体六〇%ぐらいございます。それだけではなかなかやりきれないという次の段階といたしまして、都道府県が設置するような例、こういうものが埼玉とか東京なんかにはございますが、全国的には余り例は多くはございません。 それから大々的にやらなければいかぬというような話がございまして、実は七年ほど前に広域臨海環境整備センター法というのをつくっていただきまして、これは海面の埋め立てでございますが、要するに幾つかの都府県が集まりまして、市町村と一緒になって埋立地を確保しよう、こういうことで、いわゆるフェニックス計画でございます。これにつきましては、大阪では今順調にスタートしておりまして、埋立地が尼崎沖と泉大津沖に、一つは埋め立てを開始しております、一つは工事中でございますが、順調にいっております。 そういうことで全部海へ持っていくわけではございません。万やむを得ないものはそちらに持っていこうということでやっていただいておりまして、そういう面で近畿圏の方は割にスムーズにいっておるわけでございますが、東京の方は、先生の御地元も含めましてなかなかコンセンサスが得られないということもございまして、ただいまのところ厚生省は一生懸命進めておるのでございますが、なかなか進まないという事態でございます。 ただ、これだけごみの埋立地がなくなって、東京もあと二、三年なんと言われておりますから、そういうような面からいきますと、私どもといたしましては、フェニックス計画を積極的に進めていくべきではないか、かように考えておりますので、その点の御支援のほどもよろしくお願いしたいと思います。
○河上委員 具体的にお話しいただきましたが、もう一つの観点から申し述べたいと思います。 現在の廃棄物処理法、公害問題を通じまして四十五年に誕生しております。既に二十年を経過しようとしているわけでございますが、この間に時代は大きく変化しました。大量消費、新たな生活スタイル、こうした中からごみも、先ほど課長の御説明にもございましたが、増大化、多様化、複雑化、こうなってきているわけでございます。その意味では、実態は現行法とかなり大きく乖離した状態にあるのではないか、このように思っております。 例えば、政令で定めております産廃指定項目は十九項目、果たしてこのままでいいんだろうか。問題となっております残土等についてはどう扱うのか。また、産廃における事業者責任はこのままで果たしていいのか。新素材に対する対応等も含めまして抜本的に見直さなくてはならない段階に来ている。現行の廃棄物処理法は処分、処理ということが中心でございまして、発生を抑制するという視点からは乏しいと考えられるわけでございます。 いろいろ申し上げましたけれども、この廃棄物処理法についての改正等々、これにつきましては先ほどのお話でもう既に改正の方向があるということでございますので、この見解を求めることは避けたいと思いますけれども、ごみはおよそ各自の主観にゆだねられていると言ってもいいわけでございまして、不要になった瞬間にごみになるわけでございます。例えばある品物を十年間使う方もいれば一年で終わる方もいる。一年でごみになる場合もあれば十年ごみにならない場合もある。これがごみでございまして、まだ使えると思っても本人が不要とすればそれは即座にごみになってしまう、ここら辺にも大きな問題があります。こうした傾向はすべてとは申しません、しかし大勢を占めているように思っております。 先ほど大臣からもお話がございました。私も母親から、米一粒も残しちゃいけないと言われて食べさせられましたし、駅弁買えば、ふたの裏の米粒も食べる。昔、野菜や魚を買いに行けば、新聞紙にくるんでくれました。広告のチラシの裏側を利用してメモがわりにしたりしておりました。今になって考えてみますと、随分ごみの減量化に寄与したことになるなと素朴な実感を覚えるわけでございまして、もちろん物が余っていた時代ではなくて物が不足した時代という背景的な要素もありますけれども、大臣等もこの点につきましては同じような思いでないかと拝察するわけでございますが、今のこうした傾向についてどのような感想をお持ちなのか、御所見を承りたいと思います。
○奥田国務大臣 先ほどから聞きましたけれども、今厚生省の方も、今日のごみ対策に関しては重大な危機意識を持って対応に取り組んでおるということもはっきりいたしました。また、各自治体も、これらに対応して恐らく今最大の緊急の問題として取り組んでいかなければならぬということで、広域的な相談も含めて真剣に今取り組んでおるところであろうと思っております。 いずれにしても、このごみ問題というのは、今人類、とりわけ豊かさを享受しておる我が国の国民にとっては、本当に今後質の高い豊かな生活、そういった形を、真の豊かさというものは何だというような形の倫理観も含めて対応していかないと、豊かさが逆に本当に惨めな形の環境破壊にもなっていくんじゃなかろうかということを心から憂えます。 そういった意味において、今御感想を求められましたけれども、今からならまだ間に合う、今やらなければならぬ、すぐ、やはりこれは所管省庁とか縄張りのことを超えて、単に自治体、担当官庁だけじゃなくて、我々自体、政治家はもちろん先頭に立ってこの問題の啓蒙に乗り出す。そして、根幹は何といっても、これを言うとまた古いということを言われるのですけれども、私たちの成り立ちのこの環境を含めてこれを守るためにもやはり物は大切にして、できるだけ資源消費と申しますか、ごみをたくさん出すという、委員がさっき言われましたけれども、自分の主観によって間に合うものでもすぐごみになるというのはそのとおりだと思います。ですから、そういった意味合いではごみをできるだけたくさん出さないような個人個人の生活対応も私は非常に大事なことだなと思っております。私も、今からみずからできるだけそういったことに対応していく形で心がけてまいりたい、家族にもそういう形で対応させていきたいと思っております。
○河上委員 大変大事なお話をいただいたように思います。どうぞよろしくお願いをしたいと思う次第でございます。 資源は有限であるわけでございますが、これから製品等に対します企業の回収システム、やはりこれらも積極的に考えなくてはならないと思いますし、よりきめ細かなリサイクルセンター等の設置も考えていかなくてはならないと私は思っております。これらの点をお尋ねしたいわけでございますけれども、時間等の関係もございます。 現代社会は、ある意味では生産と消費から成り立っている。しかし、時代の進展に伴って、これからは生産と消費という考えだけでは成り立ちにくくなっているのではないか。そこに廃棄という視点を入れるべきである、明確にとらえていかなければならない。生産、消費、廃棄、これが一貫した流れの論の中で社会経済を運営していかなければ破綻してしまうのではないかという考え方、理論等もございます。私もそのように思っているわけでございます。その意味では、生産、消費、廃棄というサイクルを基調とした考え方、生産者も消費者もこうした考え方を許容することによって新しいごみの問題等、見直していけることにもなっていくのではないか、このように考えているものでございます。 そこで、この廃掃法等の改正の問題もございますが、今後処理中心の現行廃棄物処理法を改めまして、廃棄物の再資源化を促進し、安全処理、再生業、これらの育成、振興を目的とする再資源化促進法、資源リサイクル法等の制定をしっかりとすべきであると思うわけでございますが、この点についての御見解を伺いたいと思います。あわせて企業の回収システムや先ほど申し上げましたリサイクルセンター等の考え方、現状、これらがどうなっているのかについてもお答えいただければ、こう思います。
○坂本説明員 まず最初に、リサイクルセンターの関係でございますが、これは平成元年度から厚生省の方で補助金をつけまして、いわゆるリサイクルプラザというのをやらせていただいております。平成元年度には吹田市のリサイクルプラザが対象になっておりまして、本年度も継続ということでございます。そういう意味からいきまして、厚生省といたしましてもごみの資源化それから再利用を積極的に行ってまいりたい、かように考えておるわけでございます。今後、物の生産、流通、消費等の社会経済の各団体との関連も含めまして、総合的見地からより効果的な施策の検討を行ってまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○河上委員 最後になりまして時間もなくなってまいりましたが、最近にぎわした問題の中に、史上最大のコカインが押収されたという事件がございます。五月十五日と直近でございますが、まずこの事件の概要を簡単に御説明をお願いしたいと思います。
○加美山政府委員 お答え申し上げます。 警視庁では、本年五月十五日の夜、東京及び横浜税関の協力を得まして、コロンビア船籍の貨物船を捜索し、約四十二キログラムのコカインを発見、押収するとともに、コロンビア国籍の船員を麻薬密輸入罪で逮捕しました。コロンビア人の船員一名がコロンビア船籍の貨物船シュダッド・デ・パスト号の機関室の中にコカイン約四十二キログラムを隠匿しまして、本年の四月十八日にコロンビアを出航し、五月十五日の午後、横浜港に停泊し、コカインを本邦内に陸揚げしようとした事件でございます。現在詳しい背後関係については継続捜査中でございます。
○河上委員 横浜税関には麻薬探知犬は配備されているのでしょうか。麻薬探知犬についての今後の配備計画についてあわせてお伺いしたいと思います。
○本村説明員 大蔵省関税局の監視課長でございます。ただいまの御質問に対してお答えいたします。 麻薬探知犬につきまして、横浜には置いてございません。それから今後の配備計画でございますが、現在麻薬、大麻等の水際の取り締まりにつきましては、麻薬探知犬は極めて有効でございまして、現在、成田税関、成田空港等、合計二十二頭の麻薬探知犬を今配備している状況でございます。 平成二年度におきましては、新たに麻薬探知犬を二頭配備いたします。平成三年度以降におきます配備頭数につきましては、各税関の業務の実態でございますとかあるいは麻薬探知犬の育成可能数、麻薬探知犬は必ずしも普通の犬がすぐなるということではございませんもので、やはり試験と申しますか、百三十頭ぐらいからやっと一頭育つという条件がございますので、そういう麻薬探知犬の育成可能数等を踏まえまして、計画的かつ着実にふやしていきたい、かように考えている次第でございます。
○河上委員 麻薬新条約が国連で採択されました。薬物の不正取引防止に有用と思いますけれども、この点についての御見解をお尋ねしたいと思います。 あわせてこの条約につきましては、署名をしたけれども批准はまだしておりません。批准をするならその時期はいつごろになるのか、そしてまた、同条約の批准に対して国内法の整備が必要になりますが、国内法の整備の進捗状況、この三点から御質問をいたします。
○鈴木説明員 外務省の社会協力課長でございます。お答えいたします。 いわゆる麻薬新条約でございますが、麻薬及び向精神薬の不正取引の防止に関する国際連合条約、こういう長い名前がついております。その内容につきましては、いわゆるヘロイン、コカイン、アヘン等々を含みます麻薬それから覚せい剤、幻覚剤、鎮静剤、鎮痛剤等の向精神薬、これらの物質につきまして、これらの不正な製造販売、輸出入、それから原料になります植物の栽培、こういうものを不正取引という言葉でくくりまして、これをこの条約の犯罪ということで定義をしております。 こういう物質につきまして、国内で取り締まりをするということにつきましては、旧来国連におきましては、麻薬につきましては単一条約、それから覚せい剤については向精神薬に関する条約がございますが、この条約でこの旧来の二条約と異なります点は、これらの物質を不正取引するということについての国際協力を一層強化しようということでございまして、これらの点につきましては非常に新しい部分を含んでおります。 こういう意味におきましては、我が国としましては大変新しい国際協力を進める一つの手段であるというふうに評価しておりまして、ただいまこの条約を批准すべく検討を開始しているところでございます。昨年十二月にこの条約の署名を了しておりますけれども、今後この条約の解釈の詳細を関係各国の見解等も踏まえまして確認をしつつ、国内法を所管する関係省庁ともただいま協議を開始しているところでございまして、できるだけ速やかに国内法の整備についての検討を進めたいと思っております。そうしまして、国内法の整備が行われ次第、早急にこの条約を国内法の改正法とともに国会にお諮りしようと考えておりまして、努力をしている次第でございます。
○河上委員 最後になると思いますけれども、覚せい剤事犯等毎年検挙されておるわけでございますが、一昨年に比してかなり減っているような状態もございます。この急減となっている理由についてお伺いしたいと思います。
○加美山政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、昨年じゅうの覚せい剤の検挙人員は減少しております。ただし、押収量はわずかですが、二百十七・六キログラム、一・六%と前年よりもふえまして、史上四番目の記録となっております。依然として覚せい剤の乱用そのものが鎮静化したものとは考えておりません。この検挙人員の減少の原因でございますが、最近密輸、密売の手口がますます巧妙化するとともに、被疑者を検挙いたしましても、そのほとんどが否認するなど、暴力団側の組織防衛が徹底していることなどによるものと思われます。 このように薬物捜査をめぐる環境には厳しいものがございますが、今後さらに一層工夫をしまして、警察の総力を挙げて薬物事犯の取り締まりを徹底してまいる考えでございます。 以上でございます。
○河上委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○島村委員長 小林守君。
○小林(守)委員 本日の最後の質問者に当たるわけでございます。大変お疲れのこととは思いますけれども、ひとつ御辛抱のほどをお願い申し上げます。 私はこの二月に栃木一区から出てまいりましたけれども、その前県会議員二期、さらにそれ以前は市役所の職員を十六年ほど勤めた経験もございますので、地方公務員の実態には触れてきた、そのように考えているところでございます。そういう意味で、まず最初に大臣に、地方公務員の今日の給与実態についてどのようにお考えになっていられるか、そこをお聞きしたいなと思っているところでございます。 実は、四月二十六日、参議院における地方行政委員会におきまして、社会党の佐藤三吾議員の質問に対しまして、職員の給与実態にかかわるラスパイレス指数の問題で御答弁なされているところでございますけれども、ここ十数年間の給与実態調査の中で、全地方公共団体のラスパイレス指数の分布状況をこの給与実態調査で見ますと、逐年低い段階の階層に移行してきているというような数字が出ておりまして、特に顕著なのは、ラスパイレス指数が一〇〇未満の地方団体がどんどんふえてきている、そういう状況でございます。 昭和四十九年の段階では、全国三千三百自治体の中で、一〇〇未満の自治体が千三百二十一というところでありますが、平成元年四月一日現在では、三千三百十五のうち二千百八、六四%の自治体が一〇〇以下の団体に転落をしているというか多くなってきているわけであります。このようなラスパイレスの変化、そして職員の、公務員の給与実態についてどのように認識をされているのか、お聞かせ願いたいと思います。 特に、この前の質問に絡みまして、大臣の答弁の中では、政治家としては一〇〇に近づけたい、特に一〇〇に満たない団体については一〇〇に近づけたいというのが大臣の政治家としての考えだというふうに御答弁なされておられます。そこで、その大臣の考え方の中で「適正値」というようなお考えが示されております。この答弁の中では「大体九七、八、適正値のところが、」というような言葉が出てくるのですが、そこで「適正値」という言葉が出ておりますけれども、今日もなお大臣は、いわゆる地方公務員の給与実態の中で、ラスパイレスに置きかえてみるならば適正な給与実態の数字はその辺だ、そのようにお考えになっていられるのかどうかも含めてまず最初にお聞きしたい、そのように考えております。
○滝政府委員 まず、大臣にお答えいただく前に、私の方から実態につきまして若干御説明をさせていただきたいと思います。 ラスパイレス指数が、ただいまの御指摘のように、最近では一〇〇を割るところが多くなったのではないか、こういう御指摘がございました。数字的にはそういうような傾向もあるのでございますけれども、私どもが最近こういうラスの問題で意識しておりますことは、全般的には上も下も、ラスが一〇〇よりも高いところあるいは一〇〇よりも下のところを含めまして大体一〇〇に近づくように、上下とも一〇〇に収れんするような方向で推移してきている、これが最近の状況でございます。 確かに団体の数からいきますと、最近は一〇〇を割っているところもふえているわけでございますけれども、長い目で見てみますとそういうような一〇〇に収れんしつつある、上下とも一〇〇に近づきつつある、こういう状況でございます。 それから二番目の問題として、その中でも特に申し上げさせていただきますと、特に極端に低いところ、例えば八〇とか九〇を割るとかそういうように低いところが最近は減ってきている、こういうのが二番目の特徴でございます。その中で、私どもとしては、地方公務員の給与水準がいかにあるべきか、こういうお尋ねもございましたわけでございますけれども、基本的には国家公務員に準拠すべきものですから、当然、今申しましたように、傾向として一〇〇に近づきつつあるということは給与の原則に大体のっとってきているということが言えると思います。 ただ、地方公務員法上の給与の決め方の問題は、国家公務員準拠とともに、その地域の生計費でございますとか民間賃金のバランスの問題とかそういったこともございますので、私どもとしては必ずしもラスの一〇〇に準拠しているかどうかということだけで判断をすべきではないという基本的な考え方を持っておりますことを申し添えておきたいと思います。
○奥田国務大臣 私が過日参議院で、佐藤三吾議員であったと思いますけれども、このラスパイレス指数の問題について答弁をしたことを記憶いたしております。細かい形で言ったことは覚えていないのですけれども、九八が適正値だといったようなことは私の気持ちとは違います。原則的に言わしていただくならば、地方公務員も国家公務員もやはりラスパイレス一〇〇で、地方も格差なくやっていっていただきたいなと私は思っておるわけです。 ただ指摘したかったのは、特別高いところ、これは委員ももう既にお調べになっておられるんだと思いますけれども、私の場合、特に大阪なんかの各都市実態なんかを見ると、これは少し高過ぎるんじゃないかという気持ちでおることは事実でございますし、また、八〇あるいは以下とかというような極端な地域、自治体においては、これは引き上げられてしかるべきじゃなかろうか。聞いてみますと、地方議会の意向あるいは横並びの農協の職員とかいろいろな形の給与実態等との比較の中でそういう形で抑えられるということも聞きましたけれども、私は本質的には一〇〇に近づける努力はしていただきたいな、あるべき姿は国の公務員、地方公務員はやはり一〇〇の形が、適正値という数字を挙げるならば、九八じゃなくて一〇〇ということでお答えしたいと思います。
○小林(守)委員 今のお話の中で一〇〇が適正値であろうということと同時に、上下とも一〇〇に近づきつつあるというような情勢認識というのが示されたと思いますけれども、私もかつてこういう適正化の仕事もちょっとしていたところもあるのですけれども、この給与実態調査の中で示される「給与制度・運用の適正化状況」という国の指導、これに示されているのは、まさに一〇〇よりも著しく高い団体に対する指導助言、そういうものの中身が示されているのではないかと思うのですが、それでは逆に一〇〇よりも著しく低い団体についてはどのように一〇〇に近づけるように指導助言等が進められているのかどうか、その辺をお聞きしたいと思います。
○滝政府委員 現在、この数年間続けてまいりました給与の是正の問題は、これは御案内のとおり国家公務員よりも非常に高いということで社会的な批判を受けてきた、こういう実態にかんがみまして、やはり国民の了解を得るような努力が必要だという観点から是正問題を取り上げてまいったわけでございます。そういう意味では、一〇〇を切る団体についてはそういうような状況とは若干次元の違う問題がございまして、私どもとしては、これを今の段階で低いところを一〇〇に近づけるような、そういう意味での強力な指導というものは、今の段階では特にとるような段階ではないんじゃなかろうか、こういう感じが一ついたします。 ただし、大臣が御答弁されておりますように、基本的な姿というのは大臣の御答弁のとおりでございますし、しかも、その中で極端に低いところ、こういうところは給与の制度、せっかくあるいろいろな制度の運用においてやはり問題があるんじゃなかろうかという感じもしないわけではございません。特に初任給の格付の問題でありますとか、あるいは中途採用者の人たちの採用前の経歴の換算の仕方、こういうようなところでやや欠けるところがあって極端に低くなっている、こういうところも見受けられるものですから、それは個別の問題として私どもとしてはやはり制度の中で是正していくとか、それからまたもう一つは、町村によりましては特別昇給制度というものの活用がなかなか難しいというところもございます。そういうような現行の中でもう少しきめ細かくやっていけばそういう極端な低い気の毒なところがなくなる、こういうような認識を持っておりますので、こういうところでは個別的に対処してまいりたい、こういうふうに考えております。
○小林(守)委員 今、給与制度の運用の中で給与実態を改善できるんだというようなお話がありましたが、その中で初任給の位置づけの問題とかそれから前歴換算の問題、これらについても示されました。さらに特昇制度の活用の問題も示されたわけなんですが、この給与実態調査の中で「給与制度・運用の適正化状況」という中で、こういう点で適正化をしたというような項目がございます。これは、一一〇以上とかそういう団体に対するこういう観点からの指導をしたんだということになろうかと思います。ということは、一〇〇以下の著しく低い団体に対してはこれを使えば改善できるんだよというようなことを示すものではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○滝政府委員 この問題は一〇〇を上回る団体に対する指導の考え方とやや異なるところがあるように思います。そういう意味では私ども、先ほど申しましたように個別的にまず対処していきたい。それから、これは私どもも機会あるごとに、給与制度というものは、そういう制度がせっかくある以上はそういうものをフルに活用して運用するというのは、やはり職員の福祉の向上という観点から当然あるべき姿でございますから、そういう中で注意を喚起していくということも必要だろうと思います。それからまた、労働団体の方もそういうような観点から現在お取り上げになっておりますから、私どもと相まってそういう問題については当分注意を喚起していくということで私どもは対処してまいりたいと思っております。
○小林(守)委員 今のお話の中で、私自身も経験の中で、とにかく一〇〇以下の、九〇以下くらいの低迷しているというか、職員のやる気も余り感じられないような、活力のないような感じのする団体におきましていろんなそういう給与実態を調べてみますと、やはり大変恵まれてないという実態がございます。特に町村段階で目立つのではないか、そのような感じがするのですが、そういう町村の総務担当とか人事担当とかそういう職員の中にも、例えば特昇制度について国からも示されている準則に明確にうたわれているものがあるはずなんですが、それすら知らないというようなところもあるようですね。そういうことを見ますと何ともやりきれない気持ちにもなるのです。 特昇制度の運用について、これは何%以内であれば成績優秀な者については昇給短縮とか一号俸アップとか、そういう制度的なものがあるわけですけれども、それらについて明確に、どういう制度がある、そして自治体に対してもこういう準則が行っているというようなものを答弁願いたい、このように思います。
○滝政府委員 特昇制度につきましては、これはこの制度ができてから既に相当長く経過をいたしておるわけでございます。したがって私どもとしては、今のおっしゃるようなところに基本的な問題がなきにしもあらずのところがございますから、県の地方課を通じて、その辺のところの周知徹底を研修の機会とかあるいは会議の機会に確認をさせていただく、こういうふうにさせていただきたいと思っております。
○小林(守)委員 さらに、大臣にちょっとお聞きしたいのですが、お話し申し上げたいと思いますのは、先ほどのお話の中で、確かに国に準じてというような考え方が一つの基準になるのは間違いないことでありますけれども、そのほかに、周辺地域自治体の中での周辺の職場、例えば農協というお話がございました。しかし、農協職員の給与というのは、どちらかというと役場職員の給与に倣って改善していくのですよね。そういう実態があるはずです。農協そのものが先に直すのではなくて、人勧に準じて市町村が直して、そしてその市町村の直し方を見て、基準にして農協なりほかの関係団体が直してくる、そういう一つのパターンができているわけなのです。 ということになりますと、地域の活性化とかふるさとづくりとか、そういうこれからの地方自治体の大きな飛躍、発展のための原動力になる職員の給与が周りをリードしていくような、そういう姿を考えるならば、周りに気兼ねをして抑えざるを得ないのだという発想は少し間違ってはいないのか、そんなふうに思いますが、いかがでしょうか。
○奥田国務大臣 先ほど例示に挙げたのは、農協ということで挙げましたけれども、それは誤解しないでいただきたいのは、地方自治体の自主性は尊重しなければいかぬ、そしてまた質の面においては、地方公務員のやられる仕事、そしてこれからまたやっていただかなければならぬ仕事のことを思うと、給与はできることなら国家公務員の数値に近づいた形であってほしいというのがもちろん私どもの基本的な願いです。 ただ、自治体の長としては、限られた財政の中でできるだけ雇用というか人数も確保したいだろうし、そしてまた、今言ったように自治体の横にいる企業群と申しますか、そういった方たちの処遇等々にも配慮した上でやっておられるのじゃないかなという私の推測面も含めて横並びされるのじゃないかなと思ったので、やはりできることなら私たちも健全な自治体育成に応援、お手伝いをさせていただくと同時に、そこで働く職員にも誇りと自信とそして奉仕の観念を持ってやっていくためには、生活の面でも十分国のそういった指数に準ずる形で処遇してあげてほしいなという気持ちを述べたまででございます。
○小林(守)委員 それでは次の質問に移りまして、地方財政計画の人員、いわゆる職員数と実際の給与実態調査等にあらわれてくる調査人員には、大きな隔たりがあるとかねてから言われてきているところでございますけれども、直近の数字をお示しいただきたいと思います。地財計画人員と給与実態調査人員の差がどのくらいあるのかということをお示し願いたいと思います。
○持永政府委員 昭和六十三年度の調査でございますが、給与実態調査の結果の数字が二百八十一万三千三百六人でございます。一方、同年度の地方財政計画で見ております人員、これは二百五十万五千五百四十八人でございまして、差し引き三十万七千七百五十八人の差がございます。給与実態調査と地方財政計画と計算の仕方が若干食い違う面がございますので、これが全部そのままいわゆる乖離というわけではございませんけれども、形式的には約三十万人の差が出ております。
○小林(守)委員 この乖離については、三十万人すべてが乖離しているということではないというようなお話もありましたけれども、聞くところによりますと、一般行政経費の中に人員として措置されているものがあるというお話もお聞きしました。ということになりますと、そのほかに臨時職員も入っているというのが給与実態ではないかと思うのですね。臨時職員の問題については、我々としてはまさに必要な職員という位置づけのもとにこれが定員化されるべきだ、そのように考えてはおりますけれども、現在、そういう一般行政経費に計上されている職員数、三十万七千七百五十八人の乖離があるわけですけれども、この中でどのような構成になっているのか、その辺をわかる範囲でお示し願いたいと思います。
○持永政府委員 約三十万人の中身でございますけれども、その中で一般行政経費に計上しておりますのが、単金職員と通常申しておるわけでございますが、福祉施設等の措置費の中で人件費が見られる職員でございますけれども、これが約十六万人ございます。それから、公共事業等のいわゆる事業費支弁職員というのがございまして、補助事業、単独事業、合わせますと両方で約九万人ございます。それから、臨時職員が約六千人程度ございます。そういった意味で、その四つではおおむね二十六万人がいわゆる地財計画上は給与費としてはカウントしていない種類の人員でございます。
○小林(守)委員 そういうことになりますと、その差分は地方の人件費が持ち出しになっている、そのように当然考えなければならないと思うのですが、その差はどこにあるのでしょうか。その合わない数、先ほど申しました三十万七千七百五十八と、今お話がありました単金職員が十六万、事業費支弁職員が九万、臨時が六千人ですか、ということになりますと二十五万六千人ですよね、そうすると大体五万人近い数が給与実態調査と地財計画の人員で違ってくるということになるわけですけれども、その五万人は措置されていないはずになるわけですけれども、どう理解したらいいのでしょうか。
○持永政府委員 六十三年度の地財計画と六十三年度の実績、実態の数字を申し上げたわけでございますが、六十三年度時点で考えますと、今御指摘ございましたようにその差でございますが、おおむね四万七千くらい、五万弱でございますけれども、これは地財計画上は措置されていない人数でございます。ただ、その中におきましても、地財計画というのは御承知のように標準的な経費を計上するという性格がございます。そこで、今申し上げました五万人弱の中にもいわば標準を超えて置かれている職員というものがあるわけでございます。 一番典型的な例は義務教育の職員でございまして、小中学校の先生の数につきましては、義務教育の先生の標準法で何人置くということが決められているわけでございますし、それに基づいて文部省から義務教育国庫負担が出ておるわけでございますが、それを超えて、いわば単独の設置という性格の先生が小中学校に大分おられます。それから、高等学校等についても標準法がございますけれども、標準を超えて置かれているというようなものがございまして、言うなれば標準的な行政水準を超えていると考えられるものが三万二千人程度ございます。 その残りがいわゆる措置してない部分と申しましょうか、そういうことになるわけでございますけれども、この部分につきましては、実は六十三年度の給与実態調査の実績もこのたび出ましたので、平成二年度の地財計画の策定に当たりまして、その一部を是正をして算入をすることによりまして実績に近づけるようにしているところでございます。
○小林(守)委員 何か今のお話では、標準的な人員をオーバーして配置している団体もあるんだというようなお話かと思います。大変うらやましい限りでございますけれども、地方の実態からいいますと、不交付団体はいざ知らず、交付団体ではきゅうきゅうとしてとにかく考える暇もない、新しい事業を生み出すような時間的なゆとりもないような職場実態に追い込まれているのが現実ではないかと思うのですね。そういうことを考えますと、やはりこの地財計画人員と給与実態調査の人員の乖離はなくしていく、そういう御努力をお願い申し上げたい、そのように考えているところでございます。 それでは、質問をまた財政対策の方の絡みにしていきたいと思います。 午前中から既に何人かの方が地方財政の財源余剰の問題、金余りの問題という観点からの取り上げ方もされてきたわけでございますけれども、私もそういうことに触れることになりますが、若干観点が違うことになりますので、再度取り上げさせていただきたいと思っております。 九〇年度の当初予算におきましては、交付税の特別会計借入金の返済が一兆四千百六億円、そして財源対策債償還基金費の措置分が二兆七百五十三億円、この合計額が三兆四千八百五十九億円になります。また、前年度、八九年度においても合計二兆円余のこの二つの点で返済が行われてきたわけでありますが、これを財源余剰とか地方財政金余りという言い方が一部流されてきているのも事実でございますし、また自治省では、借金がある限り財源余剰という発想、考え方は納得できないし、否定的な御答弁をなされているところでございます。 しかしながら、私がちょっと気になりますのは、昨年の十二月二十日に出されました新行革審答申の中の「地方財政の制度・運用の改革」という項目の中で、財源余剰が見込まれる場合には交付税特別会計の借入金の償還等に優先的に充当する、こういう一項目が入っております。ここにまさに財源余剰という言葉が出されてきております。私は、今回前年度に引き続き当初で借入金の返済を行ったことについては、借金があるからそれを返すのは当たり前というふうにも思いますけれども、財源余剰を否定的に考えるならば、この路線に乗せられているのではないか、そのように危倶をするわけですけれども、これらについてどのようにお考えになっていらっしゃるでしょうか。
○持永政府委員 確かに今お話ございましたように借金の返済を一部することにさせていただいているわけでございますけれども、これをもって財源余剰と言うかどうか、これは言葉遣いの問題もあるわけでございますが、いずれにしてもかなりまだ大幅な借金を抱えている、その一部を今度返すことにしたということでございまして、そのことをもってして財源に余剰があるとか金が余っているとかいう即断はできないと思っております。同時にまた、今後の税収の見込みあるいは経済の動きがどうなるか、これは先ほど大臣からもお答えがございましたけれども、それは必ずしも将来に向かって安心といいましょうか、楽観できるということは確証はないわけでございます。同時にまた、これからの一方の財政需要の面におきましても、高齢者対策の問題なり公共投資の問題なり、まだまだやるべきこともたくさんあるという、そういう全体をとらえて考えますときに、たまたま一部の借金返済を今度したからといってそれで金余りだという断定をするのは非常に間違いである、このように思っております。 それから、行革審の答申との関連でございますけれども、確かに財源余剰が見込まれた場合には云々という表現があるわけでございますが、それは、その言葉の意味でございますけれども、必要な手当ては手当てとして財源措置をした上で借金を返済するだけの、余裕というとあれですけれども、そういうものがある場合においてはそれは返済に充てなさいという意味であるとすれば、それはまさにそのとおりでございます。しかも、この借入金の償還というもの、あるいは財対基金の積み立てというものは、この答申が出る平成元年度からもしているわけでございまして、必ずしも私どもはこの答申が出たからそれに従ってやっているというわけではございませんで、元年度からもう既に始めているわけでございまして、地方財政の中長期的な安定化を図るという観点からやっておるわけございます。たまたま結果として答申が書いてあるようなことになったということは、これは否定はいたしませんけれども、と同時にそこで言っておる財源余剰という言葉の使い方につきましても、そのときだけの余剰で、たまたま返せるときは返せという意味であればそれはそのとおりだろうと思いますが、地方財政が財源余剰であるという前提でもし書かれているとすれば、それは間違いではなかろうかと思います。
○小林(守)委員 それでは、そのようなことを前提にいたしましてさらに進めさせていただきたいと思いますが、六十七兆円に及ぶ地方団体の全体的な借金につきましては、もちろん借金が残っているのは事実ですけれども、地方財政対策とか地方交付税の中で国レベルでの問題を今しているわけですね。ですから、地方団体全体の借金の問題を我々が借金がどうのこうのと言うことは、ちょっと筋が違うのではないか。財政の自主権という観点からするならば、まだ地方団体には借金がいっぱいあるのですよ、それはそれで結構だと思いますけれども、要は国レベルでどうなのかというのが大きい問題になっているのではないかと思うのです。いわゆる特会からの借り入れとか財源対策債とか、そういうレベルの問題で考えていくならば、九〇年度当初でほぼ借金返済は終わっている、そのように考えていいのではないか、そのように私は計算的にも見たわけなんですが、これからその問題をちょっと触れていきたいと思います。 まず第一点が、当初予算の結果、地方交付税特別会計の借入金残高は幾らになったのか、さらに財源対策債の償還費の未措置額ですね、償還残高は合わせて幾らになるのか、この数字をちょっと示していただきたいと思います。
○持永政府委員 交付税特会の借入残高、現在お願いしております予算並びに法案が成立いたしました後の予定として申し上げますと、特会借入残高が一兆五千七百四十億円でございます。それから、財源対策債償還残高が三千二百四十一億円でございまして、合わせまして一兆八千九百八十一億円ということでございます。
○小林(守)委員 一兆八千九百八十一億円の借金が九〇年度予算成立後においても残っているということになろうかと思いますが、ところで、地方交付税制度の今までの運用の中で、九一年度以降に特例加算をするというものとか、九二年度以降に地方交付税の総額に特例加算をするというような約束のもとに、後年度特例加算が残されてきていると思うのですけれども、これは国が地方団体に、交付税に上乗せをして特例加算をしますよ、しかしそれについては九一年度以降または九二年度以降にいたしますというような約束のもとにされているのがあるはずでございます。これの総額、そしてこの特例加算措置というのはどういう理由の中から生まれてきているのか、お示し願いたいと思います。
○持永政府委員 現在御審議をお願いしております法案にも書いてあるわけでございますけれども、平成三年度以降におきまして国の方から、つまり国の一般会計から交付税特別会計に特例加算をする額というのは、全体で一兆四千三百五十二億円でございます。 そのいきさつでございますが、これは過去からのいろいろな国家財政と地方財政とのいきさつあるいは覚書等々がございまして、財源が不足したときに地方団体、地方財政は大分借金をした、そのときの利子について一部国が持つとか、そういったいろいろないきさつの中で、約束事を果たすために毎年度毎年度一定額を特例加算するという約束があったわけでございますけれども、それを実現するために法律でもって規定をさせていただいて、平成三年度以降一般会計から特会に繰り入れをしていく、加算をしていく、こういう内容のものでございます。 そのいきさつの内容といたしましては、いろいろございますけれども、例えばいわゆる補助率カットに係る一部国の補てんの問題でございますとか、その前には地域財政特例について、これは昭和五十七年度だったと思いますけれども、六分の一をカットしたとか、そういうものに対して一部補てんするとか、もろもろのものがございますが、そういう過去の覚書、約束事に基づいて措置がされるという性格のものでございます。
○小林(守)委員 そのほかに後年度で加算をするというような約束のものがあるはずでございます。八五年度以降、投資的経費の国庫補助負担率削限相当額を自動的に穴埋めをしてきた臨時財政特例債、この総額が三兆七千億円程度あると聞いております。これについては、すべてではないのですが、それぞれの約束の中で、しかし一般会計から交付税の特別会計に後年度繰り入れるという約束になっているものが随分あるはずであります。これについては幾らぐらいになるのか、お示しいただきたいと思います。
○持永政府委員 いわゆる公共事業の補助率カットに伴いまして、その補助率の縮減と申しますか国費の減額相当額について起債を起こしてその一部を国から、一般会計から特例加算する、こういう約束でございます。その内容は、六十一年度に引き下げた分につきましては二分の一を国が持つ、それから六十二年度にさらに下げた分については十分の九を国が持つ、なお元年度以降については六十一年分についても直轄事業は十分の九、こうなっておりますが、そういうような約束があるわけでございまして、それに基づきまして計算をいたしますと、今御指摘がございましたように昭和六十年度以降の臨時財政特例債という起債の発行総額は約三兆七千億円、その中で五割とか九割とかいろいろございますけれども、それを全部足しますと二兆二千五百億、発行総額の約六割についてその元利を国庫、国の一般会計から交付税特会に特例加算をするということになっております。
○小林(守)委員 そうしますと、先ほどお話を申し上げました後年度特例加算の措置額一兆四千三百五十二億円、そして今お話がありました現在の臨時財政特例債の交付税特会への繰り入れ、これが二兆二千五百億円になりますと、三兆六千八百億近い数字が国から交付税特会の方に後年度入れられる金だという約束がある金でございます。もちろん約束は守られなければならないはずでありますけれども、まず第一点はこの約束はきちっと守られるのかどうかという心配がちょっとございます。そして、もし間違いなく守られるという前提に立って考えるならば、先ほどお答えをいただきました交付税の借入金残高と財源対策債償還残高が現在合わせて一兆八千九百八十一億円、二兆円に満たないわけでありますから、合計いたしますともう十分、国が地方に借金している分も含めて相殺をすると九〇年度当初で借金返済は終わった、そのように言っていいのではないかと思いますけれども、この後年度の負担約束はしっかりと守られるのかどうかということと、それから年度当初でそういう地方財政対策上国レベルではもう借金は終わったのだというようなことを言えるのかどうか、確認したいと思います。
○持永政府委員 若干事務的にあらかじめ御説明申し上げておきますが、一兆四千三百五十二億といいますのは法律で書いていただいている分でございます。それから二兆二千億と申しましたのは、これは補助率カットに伴う覚書等によって措置される分でございまして、実はその覚書によって措置される二兆二千億のうち、既にこの法定の方に一部入っている部分がございますので、単純に足すということにはなりませんけれども、おおむねそんな数字と御理解いただけばいいと思います。 それから二番目に、約束は守るかというお話でございますが、まず法定分の一兆四千億、これについてはまさに法律に書いてあるわけでございますから、約束を守らないということになりますと国会でおしかりを受けますから、それはそういうことにはならないと思います。それから覚書に基づく分、まだ法定化してない分があるわけでございます。これは主として今の二兆二千億の一部でございます、まあ大部分でございますけれども、これについても、この覚書というのは当然秘密でも何でもございません、国会にもお出しをし、地方団体の皆さんも知っている覚書でございますから、そういう意味においては、これを守らないということは非常に信義に反する問題になりますので、これも当然守る。そしてこれを二兆二千億、覚書に基づく部分を毎年入れる場合はまたその都度法定していく、こういうことを当然やるべきものであると思っております。 それから、しからば借金は返済を終わったか、こういうことでございますが、確かに昭和五十年代に財源が不足したことによって借りた借金、これはお話ございました特会の借入金と財源対策債、そのほかに正確に申し上げますと減収補てん債とかいうものも若干ございますけれども、おおむねそういうものでございます。確かにその分はおおむね終わることになるかもしれませんけれども、しかしそれ以外の通常の借金もあるわけでございます。 先ほど先生、国レベルの借金と地方レベルの借金とやや違うような感覚のお話ございましたけれども、しかし地方レベルの通常の起債の借金につきましても、その償還財源はやはり毎年毎年地方財政計画に償還財源を計上して、そしてそれは交付税の中に措置をしていくわけでございますから、やはりそういう意味では財源対策債という借金と、良質のと言うとあれですけれども、通常の借金と返す段における財源措置は同じなのでございますから、そういう意味では借金は終わったということにはならないと思っております。その穴埋めの部分は、質の悪い部分は確かに終わったかもしれませんけれども、同じ借金である良質の借金はまだたくさんある、こういうことでございます。
○小林(守)委員 よく意味はわかるのですが、大蔵省あたりでは財源余剰と言ってくるときに、地方が普通に借りてきた地方債については除いて、国レベルでの、今お話のあった八二年以降ですかのものを借金があるないで今まで財源余剰ではないということを自治省では言ってきたのと違いますか。私が心配するのは、いわゆる新行革審で出てくる財源余剰という言葉はまさに今回終わったものを言っているんではないか、そういうふうに思うのですけれども、いかがでしょう。
○持永政府委員 行革審で使っております財源余剰という言葉について、正確に行革審側の解説を聞いたことはございませんけれども、行革審サイドにおいても当然六十七兆というようなオーダーの借金があるということは、そういう認識のもとにいろいろ議論していただいたという経緯もございますから、必ずしも、国レベルの分と地方レベルの分は違う、国レベルの分が終われば後はいいんだという認識は向こうもないと思っております。正式にこれはどういう意味であるかということを一々確認はしておりませんけれども、いろいろな議論の過程等から考えますとそういうふうに考えております。
○小林(守)委員 その問題はちょっと先送りにさしていただきまして、私の考え方をさらに進めていきますと、以上のような地方財政対策の状況を総合してみますと、九一年度以降の地方財政対策はいわゆる財源余剰の問題が表面化せざるを得ない状況になるのではないか。六十七兆円の地方団体が持っている独自の借金というか、これについては大蔵省は考慮に入れたとしても、財源対策債とか特会借り入れの問題とはまた別の性格のものだというふうに当然考えられると思いますから、九一年以降財源余剰という問題が表面化してくるのは事実ではないか、そのように思っているところです。 そうなりますと、基本的には長い間マイナスシーリングとかゼロシーリングで抑えられてきた歳出抑制がこういう機にしっかりと拡充されなければならないときに来ているのではないか、そのように思います。言い方をかえるならば、基準財政需要額の構造を転換していかなければならないときが来ていると考えるところでございます。折しも高齢者保健福祉の推進十カ年戦略とか日米構造協議にかかわる公共投資十カ年計画、このようなものも具体化してきつつあるわけでありますし、さらには環境問題、公害問題、廃棄物処理問題、このような生活にかかわる大きな課題も山積している状況でありますから、こういうところに財政需要をしっかりとシフトしていく、そういうときが来ているのではないか、そのように考えるところでございます。 私は、今までのように過去二、三年間ぐらいの財政対策の仕組みを継続する限り、財源余剰問題というのは必ず再燃することだと思いますし、また悪くすれば地方交付税法第六条の三の第二項のいわゆる見直しの問題、それにもかかわってくるのではないか、そのような心配をしているところでございます。間違っても交付税率の引き下げの問題等が出てくるようなことがあっては情けないわけでありますから、これらについてやはり基準財政需要額の構造をしっかりと変えていくことが今最も必要に迫られるときではないのか、そのように考えますけれども、いかがでしょう。
○持永政府委員 大変いろいろ御心配いただきまして感謝を申し上げたいと思います。 大蔵省なり行革審が、先ほど来のお話の国レベルの借金、地方レベルの借金、仕分けをしていろいろ物を言うのじゃないかという御心配でございますが、私はそれはないと思っております。といいますのは、それを言うのであれば、国の場合におきましても百六十四兆の国債残高があると言っております。これは建設公債も入っておるわけでございます。特例公債も入っておりますけれども建設公債も入っておる。それから、同時に公共事業の拡大のいろいろな議論がございますけれども、その場合におきましても公共事業の財源はもっと国債を出してやればいいじゃないかという議論もあるわけでございますが、大蔵省、財政当局としては、いや、特例公債だろうと建設国債であろうと返すときは同じだ、こういうことをいつも言っております。そういうことからいたしますと、では地方の分についてはそういう穴埋めの借金と事業の借金とは分けて考えるべきだという議論は成り立たないと思いますので、もしそういうことを言ってきたらそういう反論をしたいと思います。 それから、今の需要額のあり方等々の問題でございますけれども、基本的には御指摘のとおりだと思っております。 そういうことも踏まえまして、それで十分か不十分かという問題がございますけれども、そういう観点から先般の補正等において基金をつくったりあるいは平成二年度の場合も単独の問題とか福祉の問題とかいうものを、ささやかとおっしゃるかもしれませんけれども、充実を図っているわけでございまして、こういったものを今後さらにだんだん拡大をしていって、御指摘のような御心配のないように対応をしていかなければならないと私どもは考えておるわけでございます。
○小林(守)委員 それではさらに論点を進めまして、新行革審答申の中でもう一つ気になるというか、課題にしていかなければならない指摘があろうかと思います。 幾つか指摘があったわけですけれども、地方財政計画の歳出規模の伸び率は名目成長率以下にしていきなさいというようなことを示しながら、なおかつ財源余剰が生じたならば借金を返しなさいというようなお話があったり、さらに私がここで問題にしたいのは、交付税総額の年度間調整ということにも言及されているということでございます。文面をちょっと読みますと、地方交付税総額の年度間調整について、当面、現行の特例加算規定の適切な運用を図るほか、中期的には、地方交付税総額の安定的確保に資するため、年度間調整の制度化を含めて検討を行う、このように述べられているわけでございますけれども、今後地方財政対策等の中でこの年度間調整の問題をどう考えていかれるのかどうか、この辺についてお考えをお聞きしたい、そのように思っているところでございます。
○持永政府委員 年度間調整につきましては、確かに行革審の答申では「制度化を含め検討を行う。」という表現を使っております。年度間調整につきましては、実は交付税制度が生まれました昭和二十九年当時からいろいろ議論があったわけでございまして、いわゆる制度化というものはいまだにできていないわけでございます。ただ、現実問題として、昭和四十年代以降毎年度の地方財政の状況に応じまして、時によっては若干国に貸したこともございましょうし、逆に借りたこともございますし、先ほど来お話がございます交付税特会の借り入れをしたというのもある意味では年度間調整だろうと思います。そういう意味で、現実にはいろいろな形で年度間調整をしてきたというのも事実でございます。 ただ、そういう毎年毎年の財政状況に応じて具体の措置としてやってきておりますけれども、それを制度化することがいいかどうかということについては、またおのずから次元の違う話だろうと思うわけでございまして、これは、先ほど申しましたように昔からいろいろ議論があり、地方制度調査会等におきましても、仮に年度間調整をするということであれば、やはり地方財政の主体性といいましょうか自主性を維持するという観点から、国の財政の都合によって年度間調整をするというのはおかしい。ですから、そういう意味では地方財政オンリーの都合でやるとすれば、例えば今は交付税というのは国の一般会計に入った税金から交付税特別会計へ出てくるわけでございますけれども、昔から議論されておりますように、そこを遮断をして交付税特会に直入をするというような仕組みをとればまだしも、年度間調整を仮にしたとしても、国の財政のいかんにかかわらず独立性を持ってできるという、仮にそうするにしても、そういうことをやらなくてはいけないという議論もあったわけでございます。 いずれにしても大変難しい問題、今の特会直入の問題も当然そうでございますが、もろもろ難しい問題がございますので、そう軽々に、年度間調整の制度化について結論が出るということはなかなか難しいと思いますし、相当慎重にこれは考えていくべき問題だろうと思っております。現実に毎年の状況によって具体の措置をしていくということとはまた別でございますけれども、制度としてそれを設けるかどうかということは、交付税の基本にもかかわるということもございますから、そう軽々に結論が出る問題でもございません。慎重に考えるべき問題だと思います。
○小林(守)委員 今のお答えで私も納得するところでございまして、その方向で頑張ってもらいたい、そのようにも思うわけでございます。ただ、ここ三年間ぐらいの非常に好調な税収の伸びという中で、今後これがずっと続くということはもう考えられないというようなものもあるわけでありまして、非常に景気循環的な税収の伸びではないのか。そういうことも考えますと、やはり年度間調整のあり方というものは今後検討をしていくべきものになってくるのではないか、そのようにも考えております。 今お話があったように、過去にもこの問題については随分論議が進められてきたというようなことでございますけれども、大蔵省と自治省ではいろいろと考え方の違いがあるのだというようなお話も聞いております。今局長のお話の中にもあったように、やはり地方団体の財政自主権というか、そういう観点に立つのか、それとも国の予算は国の予算だという観点に立って中央政府が主導的に考えていくのかによって相当考え方が開いてくると思いますし、また地方交付税の根本にかかわる問題に発展するわけだというふうに思っております。 これらについて、大蔵省はきょうはいないと思いますので、自治省としては、今後ともそういう基本的な考え方に立って、この問題が具体化する、検討課題に上ってくる過程の中では貫いていくというようなことを御確認いただけることになるのでしょうか。
○持永政府委員 今もちょっと触れましたけれども、やはり地方交付税というのは地方団体の共有の固有財源であるという大前提がまずございますから、その大前提を踏まえて対応していかなければならない。そういった意味で、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、仮に何かするとしてもそういう固有財源であることに支障がないような、例えば直入するとかそういう方策も考えなくちゃならないと思いますけれども、当然地方交付税が固有財源であるということは、これは自治省に限らず大蔵当局もかねてからたびたび地方行政委員会の席においても答弁をされているという実績もございますから、そういう観点に立って対処をしてまいる所存でございます。
○小林(守)委員 わかりました。今後ともそのような観点に立って御努力をお願いしたい、そのように思います。 それでは、地方行財政につきましての質問を終わりまして、次に厚生省関係の質問にさせていただきたいと思います。 国立療養所宇都宮病院の統廃合問題についてお聞きしたいわけでございますけれども、第一点は、国立病院・療養所の再編成については臨調行革の一環として出されてきたという背景があるわけでありまして、そういうことを考えますと、再編成というよりは組織や機構の統廃合による縮小再編、さらには人員の削減とか公立優先の医療行政への転換、そういうものがあるのではないかという心配を否定できないわけでございます。しかし、「高齢者保健福祉推進十か年戦略」いわゆるゴールドプランが発表されたり、国民の生活優先や豊かさが実感できる社会への転換が内外ともに大きな関心を集めている今日でございますから、国民の保健医療行政の拡充への期待にこたえられるためにも、国立病院・療養所の再編成は新たな意義と考え方のもとに展開されるべきものと思うわけでございますけれども、当局の考え方をお伺いしたいと思います。
○矢野説明員 お答え申し上げます。 この再編成でございますけれども、これはどうして起こったのかという問題でございますけれども、まず近年疾病構造が非常に変化してきた、あるいは医療ニーズが高度化してきた、あるいは公私の医療機関が非常に発達、整備されてまいりまして、かつて国立病院・療養所というのは三〇%ぐらいのベッド数でシェアを持っておったわけですけれども、これが最近では五、六%まで低下しておるわけです。そういう中で、国の役割というのが非常に不明確じゃないか、こういう問題が指摘されまして、むしろ国が本来やらなければいかぬ分野をちゃんとやっていこう、こういう趣旨で再編成を始めておるわけでございます。 それで、具体的に申し上げますと、広域を対象とする高度先駆的医療ですとか、難病ですとか、あるいは教育、研修、それからその研究、こういった分野、一般の医療機関がなかなか担うことができない分野を担っていこう、そのために整備をしていこう。ただ、これは二百五十の病院、療養所全部整備をするというわけにも、制約があるわけでございましてなかなか難しいということになりますと、やはりこれは統合したり他の経営主体に譲りまして、残ったものに重点的に予算とか定員を投入いたしましてその整備をしていこう、こういうことにならざるを得ないわけでございます。そういうことで、私どもはこの計画を地元の自治体等ともよく御相談申し上げて着実に進めていく、こういう方針で取り組んでおります。確かにいろいろ今御指摘のあったような変化というのがあるわけですけれども、私どもの再編成はこういったことと矛盾するものではない、むしろ国民の期待にこたえる道ではないか、こう思っておるわけでございます。
○小林(守)委員 それでは、国立療養所宇都宮病院とやはり国立療養所東栃木病院、比較的近いところにあるわけですけれども、統合・再編計画が進められようとしているわけでございますけれども、これについて九〇年度の予算措置はどのようにされているのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○矢野説明員 この東栃木と宇都宮のケースでございますけれども、これは今御指摘のありましたように両病院が非常に近い。十七キロしか離れていないわけでございます。それとか、両病院の機能が非常に似通っておる。あるいはまた、宇都宮病院が現在二百床でございまして、非常に小規模ということでございまして、単独で充実強化が非常に難しい、こういうことから、私どもとしては、両方を統合いたしまして重点的に整備しようということで進めておるわけでございます。そういうことでございまして、予算的にも、平成二年度予算にも必要な整備の予算ということが盛り込まれております。 この進め方につきましては、昨年でございますけれども、基本的な考え方を地元の自治体あるいは医師会等に御説明申し上げて御理解を賜っておるわけでございまして、これからも理解が得られるように、一部反対もございますので、そういったところにも理解が得られるような努力を重ねていきまして、当初予定どおり整備充実したいと思っております。
○小林(守)委員 実は、宇都宮病院の方には、そこに働いている人たちや周辺地域の住民、患者も含めまして、今反対運動が強く取り組まれておるところでございますけれども、十万人署名で統合反対というような署名も県議会に、県知事あてに出されておるような状況でもございます。これらについて、どうも国の考え方等がよく理解されていないのではないかというようなこともあるわけでありますから、この運動に対して国はどのように反対運動の現状を把握しているのか、そしてどういうところに反対の理由があるのかというようなことを御説明願いたいと思います。
○矢野説明員 これは今御指摘のございましたように、一部住民の方々ですとかあるいは職員団体が反対しておるわけでございます。これにつきましては、反対の理由というのはいろいろ言われておるわけでございますけれども、例えば国立病院は一般的に非常に良心的だ、こういう評価を得ておりまして、これは私どもとしては非常にありがたいことなんですけれども、したがいまして、そういうところがなくなるということに対して廃止は困る、こういうことがございます。あるいは、宇都宮病院は現在リハビリなども非常によくやっておりまして、そういうことで、こういう治療が受けられなくなるという反対理由もございます。あるいは、今度の統合病院でございますけれども、現在、両方のベッド数を合わせますと五百七十五床でございますけれども、これが四百八十床ということを私ども考えておりまして、九十五床の病床減になる。これは医療の切り捨てではないか、こういう御指摘もございます。 これにつきましては、宇都宮病院は確かになくなるわけでございますけれども、リハビリの機能というのは、新しい東栃木の方で病棟等も整備いたしまして、そちらで重点的にやるわけでございます。それから、病床減といいましても、これは結核患者がどんどん減っておりまして、新病院では百五十床の結核病床を考えておるわけですけれども、ことしの五月でもう既に両病院合わせまして百五十四人しか患者さんがいらっしゃらない、こういうことでございまして、これは結核患者が減っているための措置でございますので、特段支障はないのではないかと考えております。そしてまた、宇都宮の跡地につきましても、栃木県の方で健康と生きがいの森構想と非常に立派な構想を出されまして、リハビリ病院などもそこでやっていく、こういう計画も立てられておるわけでございます。 そういう意味で私どもは、いろいろ反対はございますけれども、引き続き話し合いを重ねてまいりまして、理解が得られるようにこれからも努力していきたいと思っております。
○小林(守)委員 今のお話の中で、ベッド数が現在、東栃木病院と宇都宮を合わせますと五百七十五、ところが、統合では四百八十になるというようなお話があったかと思いますけれども、九十五床削減されると数字的にはなるわけです。これらについて、確かに数的に減るわけでありますから、住民にとっては、またそこに働く職員にとっても、やはり人員削減の問題とか、さらには医療のサービスの低下につながるのではないか、そういうおそれがあろうかと思いますけれども、新たな統合後の病院について、ただ単にベッド数だけで問題を見ることは私も不十分ではないかと思いますけれども、どのような病院体制を考えていくのか、どのような機能を果たそうとしているのか、その辺を明確に出していただけないかと思います。
○矢野説明員 この新病院の体制でございますけれども、これは今お話のございましたように、医療の低下を招くことのないようにということを当然私どもは考えておるわけです。むしろ、両方を統合いたしまして重点的に整備をして、定員の面でも充実強化をしていきたい、こう思っておるわけです。 それで、まず人の面でございますけれども、東栃木の方で統合になるわけですので、今宇都宮に働いていらっしゃる方は東栃木の方に転勤していただく、こういうことが基本になるわけでございます。それで、具体的に何人体制でどういう職種でやるのか、こういう問題につきましては、現時点では、両病院の職員を中心にやっていただく、これしか固まっておりませんで、これは通例、予算でそういうことが最終的に固まるわけでございます。したがってこのケースでは、平成五年度に統合ということを考えておりますので、五年度の予算で最終的に固まるわけでございますけれども、私どもは何しろ、俗な言葉で言いますと生首は切らない、こういう方針でやっておりますし、職員の問題については心配のないように措置していきたいと思っております。 そういうことで、あるいは看護体制の問題等につきましても、これはこの東栃木とか宇都宮に限らず、全国どこの病院でも同じことでございますけれども、いわゆる二・八体制、夜勤は二人で月八日まで、こういうことを目指して増員努力をしておるわけでございまして、この新しい病院につきましても、当然そういうことが実現できるようにこれからも努力していきたいと思っております。
○小林(守)委員 ベッド数が九十五床減るという問題について、ただ結核患者が少なくなったというだけの説明ではちょっと納得できかねるのですが、もう一度お願いします。
○矢野説明員 ベッド数の問題でございますけれども、四百八十床を考えております。そういう中で結核病床が百五十床ということでございまして、これは現在よりも当然減るわけでございますけれども、これは先ほど申し上げましたように結核患者の減少に合わせたものでございまして、特段の支障にはならないということを考えております。それ以外の分野といたしましては、難病、これは骨とか運動器の難病施設として整備を図りたいと考えておるわけでございまして、こういう難病の方のベッドが五十床、あるいは現在やっております小児慢性疾患、こういう方々のベッドが五十、それから脳血管障害、これが百、それから胸部慢性呼吸器疾患、これは結核からスタートしたものですから、こういう胸部関係の機能も担っていこうということでございまして、これは五十床考えておるわけです。残り八十床でございまして、これが重症心身障害児のベッドということでございまして、こういうことで、従来の機能を引き継ぎながら、より質の高いものを目指していきたいということを考えておるわけでございます。
○小林(守)委員 先ほどの答弁の中で、定員の面でも縮小削減ではなくて現在の人員も含めて充実強化を目指していきたい、生首は切らないというようなお話もございました。さらにベッドの問題については、結核、疾病構造の変化ということに対応して、さらに空きベッドのないような充実した回転を図っていく、そういう中で四百八十床という数字が出てきているというようなお話だと思いますけれども、これらについて今後、その反対をされている人たちとどう理解が得られるようなアプローチをしていくのか、その辺をお聞かせ願いたいと思います。
○矢野説明員 私どもはこういう統合を進めるに当たりまして、地元とよく相談をする、地元の理解を得ながら進めるということを基本にしているわけでございます。そのために、やはり地域住民の意思を反映させておるというのは市長とかあるいは議会、こういった方々だと思いますので、こういう関係者とまず御相談を申し上げているわけです。 ただ、これだけでは十分ではないということも考えておりまして、こういった統合をする場合あるいは経営主体をほかに譲る場合には、必ず地元住民の説明会というのを開いております。そういう場を通じまして国の考え方をお示しし、また疑問にはお答え申し上げて、幅広く理解を得ながらこういった事業を進めていきたい、こう思っております。したがいまして、宇都宮につきましても、これは当然住民説明会を開催するということを考えておるわけでございます。
○小林(守)委員 そのような方向で、しっかりと住民の理解、それからそこに働く人たちの理解、協力を得られるような体制づくりをしっかりとやっていただいて進めていただきたい、そのように考えるところでございます。 それで、先ほどのお話もちょっと触れておりましたけれども、その跡地の問題で県の方の計画がお話しされたわけなんですけれども、実は、この「高齢者保健福祉推進十か年戦略」の中に、何かこの事例によく合うような記載がされているものですから、少し取り上げさせていただきたいと思うのですが、この十カ年戦略の第七項目の中に、「高齢者のための総合的な福祉施設の整備」という項目がございます。この中に、「公的事業主体による高齢者の生活、介護、健康づくり及び生きがい活動を目的とした総合的施設の整備を検討する。その際、国立病院・療養所の再編成に伴う跡地等の活用についても検討する。」というようなことが述べられているわけでありますけれども、まさに国立療養所宇都宮病院の統合跡地の活用について、県が今いろいろと考えて、懇談会等の答申もいただきながら進めているのが現実ではなかろうかと思います。 この十ヵ年戦略に位置づけられた、公的事業主体による高齢者の生活、介護、健康づくり、生きがい活動、このような総合的施設の整備を検討、国立病院・療養所の再編成に伴う跡地利用を検討してはどうかというような計画が入っているわけですけれども、これについてはどのような背景で挿入されてきたのかということをお聞きしたいと思います。
○矢野説明員 この「高齢者保健福祉推進十か年戦略」、ゴールドプランとこう称されておるようでございますけれども、これは御案内のとおり、大変な高齢化社会をこれから迎える、それに備えるために保健とか福祉にわたる総合的な対応策を急がなきゃいけない、こういう趣旨で制定されたと理解しております。その中で、今御指摘のございましたような高齢者の総合的な福祉施設の整備ということがうたわれておるわけです。 あわせまして、国立病院・療養所の再編成の跡地ということがうたわれておりますけれども、こういった総合的な施設をつくる場合に一番のネックというものは何かといいますと、やはり土地問題が非常に大きなネックになっておるのじゃないかということでございます。特に、地価高騰等によりまして大都市とか大都市周辺におきましては非常に土地の入手が困難になっておる、こういう事情があろうかと思います。そういうことで、私どもが今国立病院で進めております再編成をやりますと、統合ですとどちらか一つの病院が跡地として、国立病院としては必要なくなる。それからまた第三地点に統合する、こういうケースもございます。これは、例えば柏病院と松戸病院を第三地点で統合するということで、今第二がんセンターをつくっておるわけでございますけれども、そうしますと現在の松戸病院、柏病院は国立病院としては必要なくなる、こういうことでございます。 したがいまして、こういうところを今非常に大きな課題になっております高齢者の総合的な福祉施設の整備ということに活用していただければ、これは非常に私どもとしてもありがたいことですし、こういった事業を進める方としてもこれは非常に結構なことじゃないかということでございまして、私どもとしてもそういった援助を、お手伝いをしていこうということを考えているわけです。 宇都宮の跡地の活用につきましては御案内のとおりでございまして、これにぴったり一致するかどうかは別といたしまして、やはりこういう趣旨、背景のもとに生まれてきた県の御計画じゃなかろうかと思います。あるいは、松戸病院、柏病院につきましてもそれぞれ市の方でいろいろ御検討されておりますので、私どももこの跡地の問題につきましては地元に御協力申し上げて有効活用を図っていただこう、そういう方向で進めているわけでございます。
○小林(守)委員 せっかくこのような立派なプランの中に位置づけられたわけでありますから、大いにこういう形での活用を検討していく、そういう観点からの取り組みも必要であろう、そのように思っているわけです。 さて、この国立病院等の再編成の中で統合された跡地の問題ですけれども、自治体なり、そのほかの団体もありますけれども、自治体が移譲を受けたりまたは譲渡をされたという場合には、どういう資産の譲渡の方法があるのか、額はどういうことになっているのか、その辺をお示し願いたいと思います。
○矢野説明員 この跡地の活用につきましては、実は再編成に関しますところの特別措置法というのがございまして、病院機能を引き継ぐということでありますとこれは一定の割引が行われるわけです。これは職員を二分の一以上含めて病院機能を引き継ぐということになりますと、自治体の場合は基本的には無料ということですね。それから、職員を二分の一引き継がないということですと五割引き、こういうことになっているかと思います。 ただ、具体的なケースにおきましては、病院機能を引き継がない、それで、言ってみますと更地で土地だけが欲しい、こういった場合にはこの特措法の適用にならないわけでございます。そういうことで、そういった場合にそれではどういった助成策があるのかということでございますけれども、これは現在のところ特にこのための制度というのはないわけでございまして、既存の補助制度を活用する、優先的に採択するとか、そういう方向で進めるというのが現在までの基本的な考え方でございます。ただ、これはさらに一歩踏み込んでどうするのかという点につきましては、関係部局で検討中だということを伺っております。
○小林(守)委員 いずれにしても、病院の機能にかかわる部分だけは優遇措置があるわけでありますけれども、それ以外については普通の何のあれもないということになりますと、やはりせっかくここで活用を検討するというような項目が入っているわけでありますから、そういうものも含めまして、跡地利用の措置も含めまして御検討いただきたい、そのように思っているところでございます。 いずれにしても、今関係部局と相談をするというようなお話もありましたから、その御検討を十分御期待申し上げまして、以上をもちまして私の質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。 ─────────────
○島村委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、参考人の出頭を求め、意見を聴取することとし、その日時及び人選につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長 御異議ないものと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る二十九日火曜日午前九時三十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十六分散会