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118回国会衆議院1990/06/19

税制問題等に関する調査特別委員会 第8号

発言数
221
登壇者
23
会派数
5
開催日
1990/06/19

会議録

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 これより会議を開きます。  伊藤茂君外七名提出、消費税法を廃止する法律案、消費譲与税法を廃止する法律案、地方交付税法の一部を改正する法律案及び税制再改革基本法案並びに内閣提出、消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。  本日は、去る十四日に引き続き、特に、伊藤茂君外七名提出の各案について質疑を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。太田誠一君。

太田誠一自由民主党

○太田委員 この委員会でも既にいろいろなことが討論をされておりますので、私もそう込み入った話をする気持ちもございませんし、特にこういう与野党で国会で討議を、討論をし合うという機会もまれでございますので、何といいますか、政治家らしい、素直でしかも前向きの話ができればと思っております。  まず、福岡県の参議院の補欠選挙のことが何回か話題になったようでございますので、私はいなかったから知りませんけれども、この選挙で消費税のことが何か争点になったというふうな誤ったことが伝えられております。これは、実際には何の争点にもなっていないわけでありまして、各いろいろな新聞を見ても、最後に結論が出てから突然消費税だと言い始めたのであって、それまでは争点なき選挙だと、争点がないことに新聞、報道機関の方が苦しんでおった選挙でございます。社会党の候補も、何かビタミン愛とかいうことは繰り返しおっしゃったのですけれども、消費税について何か見るべき主張をされたということはないわけでございます。応援に来た方が何を言ったかは知りませんけれども、地元の陣営でそういうふうなことはなかったわけでありますし、また我が方もそういう問題の提起もありませんから、一切消費税については候補者も私どもも言及をいたしておりません。ですから、何かこの福岡の選挙が消費税のことと関係があるように思うのは間違いであります。  それからまた、余計なことでございますが、この際、選挙の結果について大いに誤解があるわけでございまして、福岡の参議院選挙の結果というのはどういうことであったかといいますと、共産党が常時福岡では十七万票の得票能力があるわけでございます。大変なものでございますけれども、この間の、議席を全体として減らしました衆議院の選挙ですら二議席確保されたというぐらいでございますから、大変な力を持っているわけでございますが、その共産党が候補者を擁立を見送ったということで、その分が社会党の候補に上積みされたのでありまして、この十七万票上積みをしたことによって我が方が負けたということでございます。ですから、差は十二万票差でございますから、もし共産党の候補が立候補していれば五万票差で我が方が勝っておったというふうな選挙でございます。  それで、なぜこんなことをくどくど言うかといいますと、これは明らかに去年の、一年前の福岡の参議院の補欠選挙と今度の補欠選挙の結果は、この間に自民党の支持率は三四%から四六%に驚異的に伸びておるわけでございます。他方、社会党、共産党ブロックの方はもちろんこの逆でありますから、六六%から五四%に大きくダウンしておるというのがこの選挙の結果でございます。そういたしますと、この間の選挙の結果は、やはり保守陣営というのが反転攻勢に転じてそれが定着をしたというのが実はその結果でございまして、大変皆さんが報道機関にミスリードされておるということが私は残念で仕方がないわけでございます。  そしてまた、消費税のことに関して申し上げれば、これも何度も言及をされたことかと思いますけれども、各種世論調査におきましても昨年とことしではさま変わりでありまして、NHKの調査では五二%廃止論があったものが、ことしは三四・四%、半分から三分の一に減ってしまった。読売新聞の調査でも四二・八%から二八%にダウンした。毎日新聞も四九%から三一%にダウンした。朝日新聞も四一%から三五%にダウンしたというふうに、事消費税については大体世の中の流れというのが、一つの大勢というのが、消費税を賛成だとは言わないけれども、消費税を含む今日の自民党のいろいろな政策を総合判断すると、受け入れるという方向に変わってきているわけでございます。  そこで、またさらに、先般の衆議院選挙の結果についてここでも何か議論があったように伺っております。その中で、自民党の得票率がどうであったとか、候補者の中に消費税の凍結や廃止を公約をした者がいるというふうなことの指摘があり、だから消費税は衆議院選挙で信任されたとは言えないというような議論があったようでございます。しかし、これはとんでもないことでありまして、要は、我々がこの衆議院選挙があるまでの過去三年間ぐらいの任期の間何のことで苦しんでおったかというと、六十一年選挙当時の我々の党首が、総裁が、あたかも大型間接税をやらないというふうに公約をしたのではないかという疑いを持たれていたから、だから我々は苦しんだのであって、あくまでもこれは党首がどう言ったかということが問題なんであります。私は六十一年の選挙のときにもそんな公約はしてないのですよ。恐らく半分ぐらいの自民党の議員は、大型間接税をやらないとかやるとかいう公約は一切していない。していないんだけれども、党首が、総裁がそういうふうに公約をしてしまったら、それに我々が拘束をされ、運命をともにしなければいけないということになるわけでございます。  ですから、この間の衆議院選挙については、これは党首がどうであった、総裁がどうであったのかということが致命的に大切なことでありまして、海部総理は、消費税については見直しをやるということで我々は戦ったわけでございまして、逆にこれはこのことが公約になっているわけでございます。そして二百八十六議席という議席を得た。これは得票率がどうだとかいえば、今までだって自民党の得票率なんというのは五〇%になった方がまれであって、四十数%で低迷しておるわけでございますが、それでも最大の第一党、過半数の勢力を制したということで、今の選挙制度を前提とすれば、それが国民に支持されたとか支持されなかったというその判断の基準になっているわけでございます。  そういうことでありますから、そういう部分的に、我が党の候補者の一部にそういうことを言った者がいるとかいないとかいうことは本質的なことではないわけでありまして、私どもは謙虚に国民の審判の結果というものを受け入れなければならない。いろいろこじつけて、そうではないというふうなことを言うのはまことに――そういうことをこの際はやはり謙虚に受けとめる、国民の審判の結果を謙虚に受けとめるということでいっていただきたいと思うのでございます。  それで、この衆議院選挙の結果については、何といいますか、ぜひ謙虚で政治家らしい認識というものをお示しをいただきたいわけでございます。

森井忠良日本社会党・護憲共同

○森井議員 選挙の結果をどう見るかという御質問だと思うのですが、まず最初に、福岡の参議院の補欠選挙について、消費税が争点でなかったと言われましたけれども、私どもは本人からも直接聞きました。消費税廃止を積極的に訴えた、そしてあちこちで、これはもう農村でもそしてまた都市部でも、農家の皆さんや主婦の皆さんの目の色が変わっていた、やはりまだ消費税は根強く国民から廃止をしてもらいたい、そういう声が強かった、そういうふうに私どもは聞いております。  それから、土井委員長を初め我が党も百数十人の現役の国会議員が応援に行ったわけでありますけれども、それぞれ、福岡の参議院の補欠選挙は消費税の廃止が実現できるかどうか問われる選挙である、そういうふうに明確に訴えておったわけでありまして、そのほかの要因もございますけれども、私どもはおかげさまで福岡選挙で勝たせていただいたのは、やはり消費税廃止も大きな勝利の原因の一つであった、こういうふうに私どもは判断をしておりますことを申し上げておきたいと思います。  そして、消費税廃止につきまして、各党ともやはり私ども社会党の候補を実質的に応援をしていただいた、全野党対自民党との選挙であったというふうに私どもは位置づけをしておることを申し上げておきたいと存じます。  それから、先般の第三十九回衆議院選挙の感想を今お聞きいただいたわけでございますが、私ども社会党は、おかげさまで八十数議席から百四十という大量議席を獲得をさせていただきまして感謝をしておるわけでございますけれども、手放しで私どもは喜んでおりません。衆議院選挙の私どもの最大の目的は、自民党を過半数割れに追い込んで、衆参あわせて消費税を廃止をする、これが最大の戦略でございましたから、その意味では私ども社会党は一応議席をふやさせていただきましたけれども、残念ながら自民党を過半数割れに追い込むことができなかったという意味で、私どもはやはり率直に敗北であったと言わざるを得ないというふうに判断をいたしておるわけでございます。  やはり衆議院選挙を通じまして、私自身の選挙もそうでしたけれども、国民の消費税廃止に対する期待というのは非常に強いものがあったというふうに理解をいたしております。振り返ってみますと、昨年初めの福岡の参議院の補欠選挙、それから東京の都議会の選挙、そして昨年夏の参議院議員選挙、いずれも消費税に対する国民の怒りがあらわれた選挙でございました。そしてことしの二月の総選挙も、なるほど自民党は安定多数をおとりになりましたけれども、これとてやはり私は国民の消費税廃止にかける期待が薄れたものとは思っておりません。  まことに失礼でありますけれども、自民党の皆さんがお勝ちになりましたのは、しばしば言われておりますように、例えば選挙資金につきましても何百億というお金を、軍資金を集められまして、そして率直なところ相当激しい金権選挙が私どもは繰り広げられたと見ています。それから企業の締めつけも相当強いものがあった。そのほか要因は幾つもありますけれども、何といいましても、失礼でありますけれども、二月の総選挙で自民党は消費税隠しに終始をされた、私はこのことを申し上げなきゃならぬと思うのです。  今、私もここに選挙公報の写しを持っております。太田さんはさすがに御立派でございまして、太田さんの選挙公約の中には「高福祉は消費税導入」「低福祉は消費税廃止」と、中身の論評は避けますけれども、ともかく一応気持ちが選挙民に通じる選挙公報の中身になっています。しかし、ひどいのになりますと、自民党のさる大物候補は消費税廃止と書いてあるのです。そのほか随分いろいろなのがありまして、この税特委に所属をしておられる皆さんでも、消費税についてはもう凍結的な見直しとか撤廃的な見直しとか、ある意味で良心的だなと思うのはだんまりでありまして、消費税は一切触れていない。そういうような中身が入っておったりいたしまして、少なくとも選挙公報と言えば、当然のことでありますがその候補者の政治信条を率直に披瀝をしなければならないものだと思うわけでございまして、率直に申し上げまして、消費税を見直しあるいは存続とはっきりお書きになった方はともかくといたしまして、かなりたくさんの方々が一切触れていらっしゃらないということもあるわけでありますから、したがって、自民党が選挙でお勝ちになったと言われましても、安定多数をとられたと言われましても、これで消費税が認知されたということにはならないというふうに私は思うわけでございます。自民党はしかも、選挙のときに体制選択論というのをお出しになりまして消費税の争点を意図的にそらした、そういうこともあるわけでございます。  挙げれば切りがありませんが、私どもはいずれにいたしましても、衆議院選挙を通じて消費税が認知をされたということは到底考えることはできないわけでありまして、国民のお気持ちははっきりと廃止であらわれておった、そういうことで私どもは野党四党相諮りまして消費税廃止法案を提案をしておるところでございます。

太田誠一自由民主党

○太田委員 そういう答弁を聞きたくないから私は最初に申し上げたわけでありまして、素直に、今選挙のやり方は金権選挙だとか、それはどうか知りませんけれども、そうだとしてもそれは昔からあることでありまして、今さらどうだって、変化じゃないのですよ、これはちっとも。それはこの際はっきりしておきます。  私が言っていることに、そんな予定した答弁なんか読まなくていいから、私が言っていることに答えてくれればいいのですよ。つまり私は、党首が、総裁が、あるいは我が党が、総理がどう言ったかということで六十一年の選挙の後三年間苦しんだんですよ、我々が言ったことじゃないことで。ですから、これは党首がどうだということが大事なんですよ。今度は海部さんは見直しということを掲げて選挙をやったのですから、こざこざした者が何を言おうが、それはいざ今度採決ということになったらば見ればいいでしょう、本会議場で。それじゃ自民党で何を掲げてきたか知りませんけれども、そういう人が仮にいたとしても、その人たちは賛成するのでしょう、多分。賛成しないのだったら自民党から出ていってもらわなくちゃいけないわけでありますから、それは本人の選択でしょう。自民党にとどまって賛成するのか、それとも出ていって選挙で公約したことに対してみずから操を立てるということか、どちらかなわけですよ。それは本人の選択でもってやることであって、党としては、あくまでも総裁が公約をしてきたことが国民に支持されるか支持されないか。これは自民党は見直しで戦ったんだということは国民はだれしも知っていることじゃないですか。だから、その予定された答弁はわかりましたから、御自身の考え方を言ってくださいよ。

森井忠良日本社会党・護憲共同

○森井議員 党首に関する答弁、漏れておりまして大変恐縮でございますが、一党の党首が公約をなさいましたことは、これはどこの党でもそうだと思いますが、党員すべてそれに従う、だめなものはだめでございます。したがって、八六年の衆参ダブル選挙のときの中曽根さんの公約は、委員御存じのとおり大型間接税は導入しない、マル優は廃止をしない、そういうものであったことは事実です。それで、党員である委員がそれに縛られないというのはおかしいのでして、中曽根さんの八六年選挙の選挙公約というのはすべての自民党の皆さんをやはり拘束するものだというふうに私どもは判断をいたしております。  それから、さきの二月の総選挙におきます海部さんの公約、これはなるほど確かに見直しということになっておりました。そのことは認めます。しかし、自民党の大幹部、長老と言われる皆さんがしばしばあちこちで再見直しの話をなさったこともこれまた事実でありまして、現在提案されております政府の見直し法案よりもはるかに突っ込んだ、幅の広い、抜本的な見直しと言われる方もありましたから、したがって、海部さんの公約と、それから選挙におきます自民党の長老の皆さんの言われることとは必ずしも一致をしておりませんで、国民はある意味で戸惑いを受けたというふうに判断をいたしております。

太田誠一自由民主党

○太田委員 私は、一つの党首の言っていることと、それはどんな実力者であっても、我々が総裁選挙で選んだのは海部さんでありますし、またそれを国会で首班指名選挙で選んでいただいたわけでありますけれども、総裁選挙で選んだのは海部さんだけですよ、ほかの人は選んでないのですから。ほかの人が言ったことにまで責任は持てないわけです。我々はゆだねているわけですからね。総裁にいろいろな権力をゆだねておるわけでありますから、その人に縛られるのはやむを得ないけれども、ほかの人が言ったことについては、我々独立な議員ですから、インデペンデントな議員なんですから、それは縛られないのです。だから、今のほかの人の話はおかしいです、そんなことを出すのは。海部さんを我々は総裁選挙で選んだのだから、私は賛成しなかったけれども選んだのだから、だから我々、そこで海部さんがどうしても嫌なら自民党から出ていくわけですよ。だけれども、とどまったのは、まあいいだろうということでとどまってゆだねているわけです。ですから、海部さんが特別な人であってそのほかの人は別に特別な人じゃないのですから、そんなのは一緒にしないでくださいよ。総裁は総裁ですよ、党首は党首です。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 今の御質問のことは、私どもが選挙で政党あるいは議員として有権者の皆様にどのようなお約束をし対応をするのか、非常に大事なルールの問題であろうと思います。  二つ申し上げたいと思いますが、やはり私どもは、政党政治でございますから、党首のおっしゃることと、その所属する党の議員あるいは候補者のおっしゃることが違うというのは非常にこれはおかしいことだろうというふうに思います。党首が御発言なさることは確かに非常に重みをなす御発言であろうと思います。同時にまた、その党首のもとにみんな選挙をやっているわけでありますから、全然違った公約が、単なる演説だけではなくて選挙公報その他の公式の文書に掲載をされるという現象は、これは政党人としてか政党のあり方として非常におかしいのではないかというふうに思います。  もう一つの問題は、議員のあるべき立場の問題であろうと思います。  自由民主党の候補者の中で、明確に選挙公報にも廃止という言葉を使って御当選をなさった方がいらっしゃいます。私どもは議会人ですから、一番大事なことは、自分の党の立場はもちろんございますけれども、選挙で国民の皆様から選ばれる、そのときに公式に国民の皆様にどのようなお約束をして出てきたのかということが最優先の立場である、これは政治家としてあるいはデモクラシーの基本からいって当然のことではないだろうか。ですから、廃止を公約なさって、しかも選挙公報という公式な文書によって市民にお約束をなさった方というのは、市民へのお約束を守られるべきであろうと思います。それが政治家のルールではないだろうかという気がするわけでありまして、特に福岡県の自民党の責任者としてはいろいろと苦衷もまたお考えもあることでございましょうけれども、その辺は政党及び政党人あるいは議会人の国民の皆様への基本的ルールというのがあるのじゃないかなというふうに思います。

太田誠一自由民主党

○太田委員 それは当然世の中にはうそを言って当選してくる人もいたって不思議はないわけでありまして、その人が一体どうするかというのは個人の責任であって、いわゆる採決のときにこの人はどうするかというときに選択を迫られるわけでしょう。自分の信頼、信用というものを重んじるのか、それとも党に対する忠誠心をそこで示すということで生きていくのかということで選択を迫られるわけだから、それはその人の責任でもって処理をされるべきことだと私は思いますよ。だから、それまでにいよいよ採決、選挙が終わってから採決というまでの間に体制を動かすことができて、党首の意見を変えたり党首の頭をすげかえることができれば、そうしたならばその人の信用を守ることができるわけでありますから、そして首尾一貫したことができるけれども、その場合には、今度は党としておかしくなってしまうというそういう選択になるわけですね。ですから、インデベンデントな議員の個人としての選択でありますから、そこは個人の責任でもって処理をしていただかなければいけない。そのことに余りこだわるのは枝葉末節にとらわれている議論であって、要は党首が言ったことが大事なのだということです。余り人が何を言った、こういうふうにいろいろ調べていただいてありがたいのですけれども、もう少しきちっとした統計があるのかと思ったらそうじゃなくて、いろいろあって、一番上に私のやつがあるのですが、こういうことをいろいろ調べてやるよりも、党首が何を言ったかということでもって判断をすべきだと思います。そこはいいかげんに素直に衆議院選挙の結果というものは受け入れるべきだと私は思います。  それで、今度は社会党の立場でございますけれども、私は、消費税について今どうなっていますかということを地元の方々とかあるいはマスコミの方々にコメントを求められたときに、必ず今ボールは社会党に投げられているのですよ、そしてそのままになっているのですよというふうに説明をいたしております。これは明らかなことでありまして、社会党にとっての選択は、今廃止ということを言い続けることによって事実上現行の消費税を守るという選択が一つと、それからもう一つは、間接税について新しい何か提案をされるか、二つに一つしかないと思うのですよ。  それから、自民党にとっての選択というのは、これはさきの衆議院選挙で見直しということでありますし、またこれは言いかえれば、現在の消費税の骨格は守るということが言ってみれば公約になっているわけでございます。前の六十一年の選挙のときとはさま変わりであって、今度の選挙では消費税の骨格を守り見直しをするということが公約になっておるわけでありますから、それは我我を今度は縛っております。今度は公約を守ろうと思っているわけです。今度の公約には我々は縛られておるということでございます。そうであれば、自民党にとっての選択は、廃止という選択はもうできない。前の国会の去年ならば、廃止ということは、あるいはさっきおっしゃったもう一人の自民党の実力者の方が言うように凍結とか廃止ということは去年ならばできたのですけれども、ことしはもうできない、公約してしまったから、骨格はこれでいくということを公約してしまったのですから。  そうしたならば、議会で、民主主義なのですから、議会制民主主義なのであって、我々も国民の一人だし、自民党の支持者も国民なのです。時々野党は間違えて、自分たちの支持者だけが国民で自民党の支持者は国民でないというふうな錯覚に陥りがちでありますけれども、国民なのだから、そうしたならば妥協しなければいけないでしょう。折り合わなければいけない、必ず。そうしたら、折り合うということは、これは接点は一つしかないわけでありまして、社会党は廃止を言い続けることによって現行の消費税を守りたいわけじゃないでしょう。そうであれば、斬新な御提案がいつ出てくるのか、この間の衆議院選挙で国民の方から投げられたボールをどう受けてどう投げるのかということを早くはっきりしてもらいたい。私は、税制問題等に関する調査特別委員会というのができたから、ここでいつか斬新な、目をみはるような新しい提案が出てくるのだろうと思って、今か今かと待っていたのだけれども、何にも出てこない。こんな優秀な人たちが並んでいるのにですよ。いつも協議をされているのでしょうから、この委員会が終わる前にいいかげん何か斬新な提案を出したらいいじゃないですか。何かといえば国民何とか協議会とか、そういう話しか我々は聞いておらないわけでありまして、それからまた、新聞の伝えるところでは、与野党協議というのが何かあるんだということでございます。ですから、そういうことに向けてどういう姿勢でこの与野党協議に臨まれるのかということをお聞きをいたしたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 私どもは国民から選ばれた議会人であり、かつ政党人ですから、選挙で党首のおっしゃることも、私ども候補者、議員一人一人がお約束したことも全く同一、イコールでございますけれども、私どもはあらゆる局面、あらゆる段階を通じて誠実にその実行のために努力をしていくことは言うまでもないことでございます。  その上に立ちまして、太田さん言われました、社会党が廃止をあくまでも主張することは現行消費税を認めることになるのではないかというお話がございましたが、これは私どもの御提案をさせていただいている趣旨をぜひお読みをいただき、また御理解いただきたいと思います。私どもは、廃止、税制再改革ということを提案をしているわけでありまして、廃止だけが目的ではありません。もちろん公約違反からスタートした消費税ですから、白紙に戻してやり直す、一番大事なのはやはりそのやり直しの中身をどうするのかということであろうと思います。したがいまして、廃止イコール現在の欠陥消費税を認めるという意味合いでは全然ございません。  そして、それでは一体どうやっていくのか、それがないではないかということをおっしゃっているわけでございますけれども、私どもは、消費税国会と言われた国会の審議などの場合でも質問、討論を通じまして何遍も実は言い続けてきたわけであります。どうしたら国民の御納得のいただけるような税制ができるのか、これが一番大事であろうということで、今提出をさせていただいております法案、あるいはその前に四党合意で委員会にも提出をし御議論をいただきました税制改革の基本構想などを提起をしたわけであります。  その中には、国民の御納得のいただける税制にするためには、消費税、間接税だけではなくて、やはり税制の全体像の議論をしなければならないということであろうと思います。国民の皆様からは、なぜあんなに急いでやったのか、消費税を強行する前にもっとやるべきテーマがたくさんあったのではないかというのが素直な国民の声ではなかったかと思います。したがいまして、私どもは、まず不公平感をなくする、あるいはまた財政の今後についても洗い直し長期の計画を立てる、税金の使い道の問題、さらにはまた資産課税の問題、さらには福祉と負担のあり方のビジョンをもっと詰めて考えましょう、こういう議論が前提にあって税制の議論が行われるというのが当然ではないでしょうかということを申し上げまして、そしてまた、あるべき今後の間接税についても我々は議論をしなければならない。しかしそれらは、初めに大型間接税ありきという国民の御批判が非常に強いので、私どもも勉強はいたしておりますけれども、やはり国民的な場で議論するのが筋ではないだろうかということを実は考え、それらの気持ちを提出をさせていただいております四本の法案に表現をさせていただいているというわけでございまして、ですから、端的に言うならば、もう一遍やり直すそのスタートが廃止であり、どうやり直すのかという中身の幾つかの柱が一番大事なことではないだろうかというふうに考えておりますので、ぜひその私どもの提案の趣旨に御理解、御賛同をいただきたいと思います。

太田誠一自由民主党

○太田委員 よくわからないのですが、結局廃止をするということだけれども、その後に決まることが大事なんだということだから、その後のことというのは、何か斬新な思い切ったものが出てくるというふうに理解していいのですか。だって、提案しない限りはこのまま行っちゃうのですから。ボールはそちらの方にあるのであって、社会党、社会党だけじゃない、野党の皆様方がどういう案をつくってくるのかということを我々は待っているわけですよ、どうするのかと。そうしたら、それはまず廃止だ、そしてその後にと言うけれども、その後に出てくるものはよくわからない。  この間、六月十六日の各新聞ですけれども、何か載っておるのは、社会党の田邊副委員長ですか、「主張を貫いて清く散る、という考え方もある。今回は敗れても、次の総選挙で多数を占めて、廃止を実現するということだ。だが、その間、消費税は残る。私はそういう手法は取らない」「ベストがだめならベターの状況をつくらねばならない。現行の消費税がそのまま残っていくことは許されない」こう言っておられるというふうに報道されました。そこで、そこには土井委員長も伊藤政審会長も、皆さんおいでになったということですけれども、これは事実ですか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 報道されております、詳しく読んでおりませんが、党内で新人の議員と勉強する会合がございまして、今おっしゃったような党の幹部が出席をいたしまして議論をされました。そのときに田邊副委員長からお話があったのも事実であります。ただ、私どもは八人連名で提出者の立場でございますから、この委員会の結果どうなるのか、それから後どうするのかという立場にはございません。  ただ、一般論としてといいましょうか、申しますならば、やはり一つはこの委員会で、太田さん、冒頭に素直に前向きに、また謙虚、率直にというふうな趣旨のお話がございましたが、議員同士が議論し合うということは私は非常にいいことだと思います。そういう議論をやはりもっともっとできるだけ詰めてやるということが必要なのではないだろうか。今までの議論を通じましても、さっき申し上げました国民の不公平感をどうしてなくしたらいいのだろうか、あるいは現在の消費税について福祉目的というふうなことを最近言われておりますけれども、では、どういう福祉のためにどういう負担が必要なのかというようなことについてはまだまだ判然といたしません。  そういうことをすべて国民の皆さんに御理解いただけるように議論するのが私どもの使命であろうというふうに思いますし、さっき申し上げました幾つかの柱、私どもの発想なども、一般論として当時は質問の立場でこの場所でも議論をいたしますと、与党の皆様も、伊藤さん、それは正論だよというようなことを個人的にはおっしゃるわけであります。税制にかかわるさまざまの大きな柱を議論しなければならないということは、私が質問者の立場で質問いたしますと、総理も大蔵大臣もそれはそのとおりと言われているわけでありまして、そういうものをもっともっと詰めていく努力が必要であろうというふうに思うわけであります。これが委員会、私ども特に提出者としては一番大きな今当面する責務であろうというふうに思います。  ですから、できましたらやはり白紙に戻してやり直すというのが、いろいろ手間と問題も、途中経過、いろいろな措置を取りまとめなければなりませんが、長い日で見て国民の皆様に合意を得られる最も正しい唯一の道であろうというふうに私ども思っているわけであります。しかし、議会ですから、審議を尽くした後委員会としての判断をするという時期も参るでありましょう。そうしてまた、その上に立って、国民の皆様の立場から見てこれではおかしいではないかということが発生するかもしれません。その場合には、やはり国会の我々の議論の延長としてというのか、国会の議論をスタートにしてというのか、いろいろな意味で、議会人としてまた政党人として国民の皆様への責任は果たさなければならないというふうに考えております。

太田誠一自由民主党

○太田委員 それで、事実は、田邊副委員長はどうしたのですか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 今四党共同で提案をさせていただいておりますから、自分の党の立場だけ余り言うことは差し控えたいと思いますが、信頼する我が党の三役、中心部の皆さん、今もその相談をなさっているはずでございますけれども、私どものさまざまの第一線の議論を踏まえながら、その時点時点での適切な判断をしていくということはやっているわけでありまして、またこれは政党人としても当然のことであろう。  ただ、私どもはやはり国民の皆様にお約束をし、そして今日この議論がされているわけでございますので、やはり私どもとしては、国民の皆様にお約束をし、ともに議論してきたことを実現できるように、あらゆる局面、あらゆる段階で真剣な努力はしなければならないというふうに思っております。

太田誠一自由民主党

○太田委員 こういうのは私どもは隠さないできちんと言った方がすべて前に物事が進んでいくわけでありまして、今の、田邊さんが、現行の消費税がそのまま残っていくということは、ベストよりもベターの方がいいんだ、ベストを求める、ベストがだめならベターの状況をつくらなければならないということについて言ったかどうかということを聞いているのであって、いいじゃないですか、別にそんな大したことじゃない。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 いろいろな報道が目やお耳に入るというふうなことであろうと思いますが、私も、おっしゃったようなその場面あるいはいろいろ報道されるようなこと、一々確かめたり一々聞いたりは、伺ったりはいたしておりません。やはり政党ですから、やはり機関としてあるいは組織としてきちんと決めていくということになるわけでありまして、私どもも執行部の一構成員として発言もし、また意思統一しながら対応するというふうなわけでございまして、だれがどのように言ったのがどう報道されているのかということだけでは私ども考えておりませんので、御了解いただきたいと思います。

太田誠一自由民主党

○太田委員 そんなことは私もすぐ答えられるものだと思いましたからお聞きしたのであって、そんなに答えたくなければ、別にそう執着するわけではありません。  それで、時間がだんだんなくなってきましたので、ちょっと具体的なことをお聞きをしたいのですけれども、今までこの消費税の法案についていろいろな骨格というか論点があったわけであります。その中で、新聞などが報道しているところでは、一つの論点というのはいわゆる逆進性ということでありますし、もう一つの論点というのは、いわゆる中小事業者に対して免税点とか簡易課税とか限界控除とか帳簿方式とか、何か厳格でない、この制度は。そして、途中で事業者の懐に、何かわずかなお金かもしれないけれども入ってしまうかもしれないという、そこが不公正であるということを指摘されるわけであります。だから、論点は大きく二つに実はこれまで分かれてきているわけですね。逆進性ということが一つの柱で、もう一つの柱が何らかのアンフェアなことがあるということが第二点であります。  そこで、前者の方はさんざんもう言われたことでありますから、議論されたことでありますので、ここでは何も聞かないのですけれども、じゃ、後者の方の中小事業者に対する特例措置の中の免税点を、今三千万円になっておりますけれども、三千万円の免税点というのを、これを各党の皆様方は全廃すべきだと言っているのかな、どうなのかな、そこをお聞きをしたいわけであります。  ちなみに私は、この議論が行われました六十三年の自民党の税制調査会の討論の中では徹底して反対したんです。こういうものを設けるのはそもそも間違いである、そういうことで何かお客さんから疑いの目で見られることになるし、あるいは、その程度の税負担であればきちんとした方がよっぽど気持ちがいい、禍根を将来に残すものだということで反対したんです。しかし、大体七対三ぐらいで、七の方がこの免税点を絶対設けるべきだ、しかもそれは三千万円じゃなくて五千万円だと言って頑張る方々がおられて、我々も大勢を認めざるを得なくて、そこで旗をおろしたわけであります。  ですから、ここについては当然野党の皆様方の間でも意見の違いもあるだろうし、そこら辺のところははっきりしていただきたいと思う。ほかのことはいいから、免税点のことだけをここでお答えいただきたい。私は十分の三しかなかったから今は賛成しているんですよ。今でも反対じゃないですよ。今はやむを得ず賛成している立場ですけれども、そこはどう思うんですかと、ちょっとこれは各党それぞれお答えをいただきたいと思うのですが。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 太田委員 の方から特に免税点に絞って、私どもが批判をしている幾つかの要件の中の、何といいますか欠陥部分ということで御指摘がありました。  簡易課税制度、そしてこの免税点を含む限界控除制度というものが、今も太田委員御自身言われたように、消費者が支払った税金が国庫に正しく納入されないという意味で非常に大きな問題がある。普通の場合の控除とかという場合は、まあ例えば扶養者控除とか配偶者控除とか、そういう場合は自分が払う費用がある意味では控除されるわけですが、一たんだれかが払っているのに、納税義務者の段階でそれをいろんな理由はあるにしろ払わないでいいという形というのが、払った立場の消費者からいえばまさに納得しがたいというのは、今太田委員御自身言われたとおりだと思うわけです。だから、そういう問題を含む現行の消費税を廃止をしたいというのが私たちの一致した考え方でありますから、そういった意味で存続を前提としてこれについてどうこうということを申し上げているんじゃなくて、そういう問題点を含んでいる消費税を廃止すべきだという理由の一つがまさにこういうところにある、そういうことであります。

太田誠一自由民主党

○太田委員 じゃ、今のはこれも反対の、廃止を主張している理由だと言うからには、全部この制度は全廃と言っておられるということですか。ちょっとこれは私どもがと言わないで、人の分は答弁しなくていいから、それぞれお聞きしたいと思うのですが。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 一応発議者八名協議をしていますので、どうしてもということであればまた後でお聞きいただくとして、私どもが考えていますのは、今言いましたように、これも現在の消費税が含んでいる大きな欠陥である、ですからこれを含めて、先ほど言われた逆進性等々の問題を含めて現行消費税は廃止をして、改めて新しい税制を考えるべきだ、そういう立場におります。

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 太田委員、全員にお聞きになりますか。

太田誠一自由民主党

○太田委員 全員というか、各党お一人で結構です。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 ただいまの答弁内容と私どもの立場は同じです。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 全く同じ考えでございます。

中野寛成民社党

○中野議員 消費税を廃止いたしますと三千万も一千万も一億円も関係ないわけでございまして、私どもとしては廃止を前提としての御提案を申し上げているわけであります。

太田誠一自由民主党

○太田委員 じゃ、みんな全廃ということを言っておられるわけですね。はい、わかりました。それはそれでいいんですよ。そういうふうにはっきりしていただければ、何も疑問の余地がないわけですから、それは結構です。  それから、そこでちょっと政治のこの世界において去年から一年間、衆議院の選挙前まで、我々が今までとってきた政治手法といいますか、政治のあり方あるいは国会とか行政とのかかわり合いとか、そういうものについて大きく反省をさせられることが相次いだわけでございます。  そこで、政治の一つの意思決定をする場合の手法として今とられていることについて、私どもは、よく聞く話ですけれども、日ごろ大変苦々しく思っていることは、政府の各省庁が自分で勝手に勉強すべきことを、つまり何か審議会と称して隠れみのみたいなものを設けて、そして結論を先延ばししたり、あるいは自分たちが言っているんじゃないんだ、偉い先生方が言っているんだというふうに人に責任を転嫁するというふうなことをやる。  もう一回申し上げますと、これは各省庁が自分で勉強すべきことであって、これは人に何も胸を張って言うべきことではなくて、必要とあれば参考意見を聴取すればいいことであって、その過程がどうあろうと国会の知ったことじゃないのですね。立法府は行政府がどういう勉強の仕方をしようが、どこから意見を聞こうがそんなのは知ったことではないわけでありまして、そういう手法をしばしば野党の皆様方も、隠れみのであるとか、回答を先延ばしするとか、責任逃れと言って批判をしてこられた。その審議会方式ということについてどう思っているのですかね。

中野寛成民社党

○中野議員 お答えをいたします。  私どもも、とりわけ名前を出して恐縮ですが、中曽根内閣当時によく審議会方式を採用され、そしてそこには行政や立法機関の主体性が損なわれるのではないかという批判をしたことがございます。これは言うならば一つの結論を先にみずから持っておって、それを諮問をするという形で審議会を隠れみのに使う、そして結果的にはみずからの主張を審議会の答申だという名をかりて、言うならば一種の隠れみのとして利用して、そしてそれを実行に移していくという手法が余りにも目立ち過ぎましたので、私どもはそのことについて批判をした経緯がございます。  しかし、この審議会形式というのはすべてが悪いというふうに断定するのはいかがかと思います。広く国民の意見を求めなければいけないとき、もしくは非常に具体的に専門家の意見をより一層緻密に整合性を持たせてトータルとしてまとめていただきたいという懸案があるとき、そういうときに必要に応じて審議会方式をとることは決してむだなことでもありませんし、また必要なことであろうというふうに考えているわけであります。  今回の場合にはむしろ、税制再改革のための協議会を設置をしよう、これは専門的な立場に立って、かつ広く国民の皆さんの意見を聞いていただきたい、そしてまた福祉ビジョンや行財政改革等将来のことも展望しながら総合的な税制のあり方について協議をいただき御答申をいただきたいという気持ちを込めて御提案を申し上げているわけでありまして、もちろんその答申に基づいて政府が税制再改革案を提出をし、国会が改めて論議をし、審議をし、その是非を決するわけでございますから、私どもとしてはそのことが責任転嫁であるなどというふうには考えていないわけであります。

太田誠一自由民主党

○太田委員 何か五十五分にやめろというお話でありましたので、残念ながらあと二分間ぐらいしかありません。  まず、これはどうしても確認したいので簡潔にお答えいただきたいのですが、国会議員が国政について意思決定する唯一の国民の代表だと私は思っているのですけれども、それはどうなんですか。ほかの人が国民の代表ということはないのですよ。これはよく新聞も勘違いしておって、例えば米価の季節に、米価審議会が国民の代表だ、その国民の代表たる米価審議会の結論を自民党の農林族がねじ曲げたとか、そういう記事が出るわけで、私どもは愕然とするのですね。我々が国民の代表であって、農林省の人たちが、まあ都合のいい人なんでしょうけれども、選んできてつくった審議会がなぜ国民の代表なんだ。  これでまた皆様方がつくろうと言われているものは、何かこの間の参議院の去年の答弁であれば、内閣総理大臣が人選をすることになる、それに任せるんだというふうなお話だったんですよね、去年の答弁は。内閣総理大臣に任せる。内閣総理大臣は何かその人が、たまたままた中曽根さんがなっていたらば、また何かメンバーつくるときに自分の都合のいい人にするかもしれないでしょう。どうしてそのことが否定できるのですか、内閣総理大臣に任せると言っているのに。

中野寛成民社党

○中野議員 私どもが提案をいたしております税制再改革基本法をごらんをいただきますとおわかりいただけますように、これは国会同意人事ということにいたしております。衆参両院、国会においてその協議会のメンバーが同意される、そういう前提で内閣が御推薦をいただくわけでございまして、そういう意味ではバランスのとれた構成がなされるものというふうに期待をいたしているわけであります。  もとより国会は国権の最高機関でありますから、最終的に決定するのは国会であります。ただ、国会が決定をしたり、また行政機関が行政を進めていく上において、審議会等にお諮りをして参考意見といいますか答申をちょうだいし、そのことを参考にしながら政治を進めていくという手法は今日までもとられてきたことでありますし、乱用にわたらなければ当然そういうものは必要であろうというふうに考えているわけであります。

太田誠一自由民主党

○太田委員 もうこれは最後ですからあれですけれども、こういう審議会というのをつくって、そして国会の方に参議院で通るようにと思って委員会の構成をする、あるいは結論をあらかじめ通るようなものを念頭に置いて委員会の構成をするということならば別でありますけれども、予断を持たずに委員会の構成をしたらばそれぞれ各党が、自民党推薦の委員というか、大っぴらに推薦するかどうかは別として、自民党と同じようなことを言う委員と社会党と同じようなことを言う委員と、五十人というんだから五十人の中の構成メンバーがちょうどその議会の議席に配分された委員でしかないわけですね。そうすると、ばらばらの結論しか出ない。相変わらず社会党が推薦した人は廃止と言い続けるでしょうし、我が党が推薦した人は見直しと言い続けるでしょうし、そうしたらそこで結論が出なくて両論併記みたいな形が出てくるわけですよ。そうしたらば、それはまた再び問題は国会の方に戻ってくるだけの話で、そうしたらまたもとに戻るわけです。そうしたらその期間はむだな期間なんですよね。そういうことを、わかったことを考えてそこを一つのよりどころのようにするのは間違った手法である、余りいい手法ではない、もうそういうことはやめてほしいということでございます。  余り実りのないやりとりでありましたが、まことに残念でありましたが、ひとつどうか次にまたこういう機会があればもう少し心を開いて、そしてこの場で、この場でですよ、この場で開かれた討議をやって、そこで前向きの結論をこの場で出していこうということにぜひお気持ちを切りかえていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 これにて太田君の質疑は終了いたしました。  次に、村井仁君。

村井仁自由民主党

○村井委員 大変時間も限られておりますので、私、端的にお伺いをしてまいりたいと思います。  初めに地方交付税法につきまして、特に社会党の御対応につきましてちょっとお伺いしたいのでございますが、六月十一日の本会議におきまして我が党の塩川税制調査会長が、社会党は地方交付税法改正法案について消費税が含まれるとして当初は反対の姿勢をとっていたが、最終的には御賛成になった、社会党は消費税には反対するが消費税の税収を使うことには賛成するという変身を行ったわけであって、国民にその理由を説明してほしい、このように質問をいたしました。伊藤政審会長は、与党から今回の改正は消費税に関係がないとお願いされたので賛成したまでのこと、このような趣旨の御答弁をなすっておられます。  そこでお伺いしたいのでございますが、社会党は今度の地方交付税法改正法案は消費税と無関係、そのようにお考えになっておられますか。

元信堯日本社会党・護憲共同

○元信議員 お答えを申し上げる前に、私どもは頼まれたからというようなことを言っておるのではなくて、与党の方がそういう御主張であったということをまず申し上げておかねばならぬというふうに思います。  それで、交付税法の改正案と消費税の関係でございますが、もちろんこれは議員御案内のとおり、消費税の税収の一部が交付税の財源になっておる、こういうことでございますから、その限りにおいては当然無関係などというようなことは言えるものではありません。したがいまして、私どもは、自民党、社会党、公明党、民社党、それぞれ御協議を申し上げまして四会派で共同提案で修正をし、決議も付して衆議院を通して、そして参議院も通過をし、成立をした、こういうふうに承知をしているわけであります。したがいまして、私どもは政府の原案に賛成したのではなくて修正原案に賛成をした、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。  この修正は、自民党も共同提案の一員となっていただいておりまして、昨日公明党の小谷先生が自治大臣にこのいきさつについて質問をされまして、奥田自治大臣もこういう四党共同修正については高く評価する、こういうふうにおっしゃっているところであります。したがいまして、この前の本会議の質問もさようでございますが、この処理がおかしいと自民党がおっしゃるのでございましたら、私どもはこうした経過について御協議をいたしましたので、ぜひ自民党内にお帰りになって、その御協議された地方行政委員会の理事さんなどとよく御協議をいただいて、自民党の態度を決めていただいて、その上で議論をしていただきたいと思うわけであります。自民党と私たち四会派はこの修正案の内容については共同の責任を持っている、こういうふうに考えているということであります。  社会党は、消費税の税収が十月以降、お願いしてございます消費税廃止法案が可決をいたしましたとすると、それ以降の交付税財源の中には消費税は含まれない、こういうことになります。したがいまして、これをどういうふうになったとしても確保するための修正ということをお願いしたわけでございまして、この点についてもあわせて御理解をいただきたい、そういうふうに思っているわけであります。私どもは、消費税の改廃いずれの場合にも税源の対策については、共同修正をした以上、与野党がそれぞれ共同責任でこれに当たるべきではないか、かように思っております。  以上です。

村井仁自由民主党

○村井委員 まず、十月以降の地方交付税については、その消費税の一部を交付しないというような法律にはなっていない。それから、いずれにしましても、消費税収のうち一兆二千億交付税として地方自治体に配分されるというような実態がございまして、明らかに関係あるわけでございまして、関係がないというような言い方というのは私は甚だ不穏当なことだと思うわけでございます。  ただ、こういった言葉じりをとらえたやりとりを余りしていても仕方がございませんから、ちょっと先へ進ましていただきますが、もう一つ私ちょっと気になりますのは、与党からお願いをしたので共同で処理したんだ、こういうような感じに受け取ったわけでございますが、その点はどうなんでございますか。

元信堯日本社会党・護憲共同

○元信議員 お願い云々と言いましたのは、そういうことではないということを申し上げたんです。与党の方で、これは関係がないとおっしゃったのは与党の方がそうおっしゃったんで、こういうふうに申し上げたんで、御理解をいただきたいと思うわけであります。私どもは、当然関係がないということはありませんよ、しかし、与党の方でこれは関係ないから賛成してくれないか、こういうお話でございました。そこで共同修正の話が持ち上がって、そういうことになった、こういうことでございます。関係がないとおっしゃったのは与党の方である、こういうことをまず御理解いただきたいと思います。

村井仁自由民主党

○村井委員 私は社会党の御理解をお尋ねしたつもりなんでございますが、どうもついなにしておりますとだんだん時間が過ぎますので、肝心な話に入れませんので、私は私の理解だけ改めて申し上げておきますと、社会党のおっしゃっておられるのは、消費税を課税するのは反対だけれども、その財源は国や地方が必要とするので使いたい、こういうことでありまして、私はやはり代替財源案というものをきちんと法律の制度として提案することができないためにそう言わざるを得なくなった。国の財政につきましてやっぱり責任持った議論をしていただきたいということをお願いしておきたいわけでございます。  次の問題に進ませていただきます。  その同じ日の本会議で塩川税制調査会長が、野党の税制再改革基本法案に言うサービス、流通に対する適正な課税とはどういうものか、個別物品税以外はだめだという趣旨か、この点について野党各党の考えは一致しているか、こんなような趣旨の質問をされたわけでございますが、これに対しまして、やはり同じく伊藤政審会長が、大型間接税は行わないという点では野党各党の考えは一致しております、サービス、流通に対する課税が一般的なものになるか個別的なものになるのかは国民税制改革協議会での議論に任せるので、現在予見を与えることは言えない、こういう御答弁をなすっておられます。また、同じ趣旨のことを翌日の当委員会におきまして中村正男先生も御答弁になっておられます。まず、その御答弁の内容に変更はないかどうか、これをちょっと確認させていただきたい。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 今御紹介ございましたような、今まで本会議あるいはこちらの方で答弁をさせていただいたことは変更ございません。

村井仁自由民主党

○村井委員 そこで、サービス、流通に対する課税が、いいですか、一般的なものか個別的なものかは国民税制改革協議会での議論に任せるということは、サービス、流通に対する一般的な課税が国民税制改革協議会の結論となったらそれを実施することもあるんだということを含みますね。この点ちょっと確認させていただきたい。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 私ども提案をしておりますことは、消費税が廃止をされることにかんがみという前提の上でサービス、流通に関する税制を検討するという趣旨のことを述べているわけであります。これは消費税廃止によってサービスの税制がなくなるわけでございますから、何らかの方途を研究をしなければならないということが前提であります。ただ、再三当委員会でも御質問ございましたが、私どもの考え方は、それらについて考え方をきちんとしておくということは必要であろうという意味で、直接税を主とし間接税を従とする、あるいは応能、応益負担などにつきましての考え方を出させていただきました。それらをどう具体化をするのかということは、今までの経過を考えますと、せっかちにやるべきものではなくて、やはり合意の得られるものを白紙からもう一度考え直すというのが適切な方法であろうというふうに考えまして、考え方を再改革基本法の中に述べさせていただきました。それの具体的な姿というものにつきましては、さまざまの予備的な勉強その他やっていることは当然でございますけれども、それらの姿というものにつきましてはやはり幅広く国民各界の代表の皆様と議論する中で詰めていくというのが最も適切な方法ではないかということでございまして、そういう意味で申しますならば、本委員会における討議の中での私どもの御答弁、今はっきり言いますならば、白紙ということでお答えをさせていただく以外にないということであります。  同時に、その点にどうしても議論が集中いたしますけれども、私ども基本法の中で提起をしました趣旨というのは、先ほど来申し上げておりますように、公平な税制、税金の使い道、福祉、国と地方などを含めました包括的に国民の御理解を得られるような内容の柱で、国民合意の得られるものをやるべきであろうということを基本法の中に基本方針、基本的内容として提示をしてある、そういう考え方でございます。

村井仁自由民主党

○村井委員 いやちょっと、肝心なことに答えていただきたいのでございますけれども、要するに一般的な課税がサービス、流通に対して行われることを排除しない、そういうふうに理解してよろしゅうございますね。その一点だけ、イエスかノーかで答えてください。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 言葉で一般的、個別的という御答弁をさしていただきましたが、私どもの考え方は、その前の御答弁で申し上げましたように、一般的すなわち大型間接税という意味では考えておりません。今まで議論ございましたような内容からいっても、大型間接税といえば一般消費税、売上税あるいは消費税、これらがその概念に当たるわけでありまして、そういう形が広く国民の御理解を得られるようなものとは考えていないということを御答弁を申し上げた次第であります。

村井仁自由民主党

○村井委員 大変私はそういう意味では、本会議の御答弁で私の理解では、もう一度繰り返しますけれども、サービス、流通に対する課税が一般的なものか個別的なものかは予見できないけれども、要するに国民税制改革協議会の議論に任せるんだ、こういうふうに言っておられる。それは私は一般的な課税があり得るということを論理的には否定しないということだと思うのでございますけれども、今の伊藤先生の御見解はどうも、一般的なということになりましたらこれは大型間接税になるからだめだ、こういうふうに言っておられるように受けとめられるので、ちょっと本会議の御答弁とずれてくるなという感じがいたしますが、それはそれといたしまして、次に、そこで今おっしゃっておられる大型間接税、これは一体何を指すのか、その定義をちょっとお述べいただきたい、お願いいたします。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 ただいま申し上げましたように、大型間接税、いろいろな概念的定義がございますけれども、まあわかりやすく具体的に言うならば、今まで与党が提案されてまいりました一般消費税、売上税あるいは消費税、これらが日本における今まで話題となった大型間接税の具体的な類型であろうというふうに思います。

村井仁自由民主党

○村井委員 それじゃちょっと角度を変えて伺いますけれども、今日本でと伊藤先生おっしゃいましたけれども、それじゃフランス、西ドイツで行われている付加価値税、それからスウェーデンとかデンマークとかこういったところで行われている付加価値税、あるいはニュージーランドで行っている付加価値税、こういったものは大型間接税ですか、そうじゃないですか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 今委員 がお挙げになりましたような内容も、類型としては大型間接税であろうと思います。

村井仁自由民主党

○村井委員 今私が挙げました幾つかのあれでございますが、例えばスウェーデン、デンマーク、ニュージーランド、これはいずれも社民党あるいは労働党、こういった社会民主主義の国が導入しているんですね、この付加価値税。こういった多段階方式の付加価値税をこういった社会民主主義の国が導入している、こういうことを伊藤先生はどういうふうにお考えになりますか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 税制はやはりその国その国の風土、伝統そしてまた国民合意というものから成立をするわけでありまして、社会主義インターに加盟をしている社会党、社会民主党であるからすべての政策は同じだというわけではございませんし、例えばですが、原子力発電とかいろいろなこととかにつきましても、大会がありますとにぎやかに議論をいたしております。

村井仁自由民主党

○村井委員 大変興味ある御見解を承ったわけでございますけれども、この間この委員会で公明党の井上先生の御質問に対しまして、同じく伊藤政審会長が、キャピタルゲイン課税や納税者番号制度のように国際的に行われていることはちゃんとやらなければいけない、こういうふうに御答弁になっておられる。付加価値税について、どうしてそれが言えないんですか。こういうときは国際的な話は通用して、あっちの方は通用しない。どっちが日本の国の実情というものに合う合わないという話になるんですか、その基準は何ですか、一体。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 私ども、世界の政権担当友党などの勉強をいろいろと真剣にやっているわけでありますが、やはり日本の中で、ああこれは日本でも導入できるいいことだということについては積極的に努力をしていく、これはちょっと日本の風土とか日本の経済社会構造に合わないなというところは考えさせていただく、これは当然のことというふうに実は考えているわけでありまして、ですから、日本でどのような社会を目指すのか、例えばスウェーデンの社会福祉政策とか、あるいはまたさまざまの開発意欲に燃えるフランスの社会党の場合とか、いろいろなところを全体を見渡しながら、やはり我が日本の社会の将来にとってこれは参考になる、適切な部面であろうということについては前向きにそれらの導入の勉強をさせていただく、これは日本の状況とは、ほかの国ではやっているが直接すぐに合わないという問題については御遠慮をさせていただく、当然のことであろうと思います。

村井仁自由民主党

○村井委員 先ほど大型間接税の定義というものをきちんとお伺いをしたいと思ったのでございますけれども、要するに日本で今まで提案されたものが大型間接税なんだ、こういうようなおっしゃり方をなさって、しかし、だんだん伺ってみると、よその国でやっている付加価値税というのもこれも大型間接税だとおっしゃったので、いろいろ想像してみているのですが、どうなんでしょうか、もうちょっと詰めて私なりに整理させていただきますと、多段階、これは一つの要素ですね。それからもう一つ幅の広い課税ベース、これはもう一つの要素ですね。これは一体どういうふうにお考えになりますか。多段階だったら大型間接税ですか、それとも幅の広い課税ベースだったら大型間接税ですか。ちょっとさっきの御答弁じゃ私非常に不満足なんですが、おっしゃってくださらないものですから、こちらからちょっと申し上げますが、これはどうでしょうか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 私も大蔵委員会に十年余り所属をいたしておりまして、論理学のさまざまの税の概念、分類ですね、いろいろと議論をさせていただきました。それなりのやはり税のシステムとしての概念規定やさまざまな位置づけというのは当然あることだし、議論もいろいろとなされるということは当然のことだと思います。  ただ、申し上げたいのは、この委員会の冒頭から加藤さんの御質問がございましたこの十年間の経過、あるいはこの一、二年間の経過というものを考えますと、やっぱり何か国民の皆さんの立場から見てこのような大型間接税は納得できないとかなんとか、そういうことを改めて振り返ってみて考えるという点が非常に必要なんではないだろうかというふうに実は私は今思っているわけでありまして、何も御質問ございました概念規定論を否定をするわけではございませんけれども、そういうことも非常に今は大事なことではないだろうかなというふうに思っております。

村井仁自由民主党

○村井委員 だめですよ、そんなこと伺っているんじゃありませんよ。私は、この間の十三日もちょっと申し上げたのですけれども、税というのは技術論なんですよ。感情論の世界とかそういう世界にすぐ潜られましてそういう御答弁をなさるから、ちっとも話が煮詰まらないので、一体大型間接税、スローガンだけでいろいろおっしゃっていますけれども、その要素を詰めて、一体その多段階制に問題があるのですか、それとも幅の広い課税ベースに問題があるのですか、もう一回答えてくださいよ、ちゃんと。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 概念規定からいいますと、幅の広い課税ベースですか、投網のように税金をかけるとかいうことは大型の要件であることは言うまでもありません。そしてまた、多段階でかけるというのも大型間接税の典型的な類型であろうというふうに思います。

村井仁自由民主党

○村井委員 そうしますと、逆に間接税は必ずしも否定しないんだ、こうおっしゃっておられる。そうであると、一体その認められる間接税というのはどういうものなんですか、それをちょっとお伺いしたい。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 委員 御案内のように、個別間接税というのは課税物品の消費に示される担税力に照応した課税を行うものでございます。消費資金の大きい物品に負担が偏ることはなかなか避けがたい、こういう性格を持っておると思います。しかし、それゆえ消費すべてに課税をされます現行の消費税よりも逆進性は緩和されるのではないだろうか、こんな認識でもって個別間接税を考えております。

村井仁自由民主党

○村井委員 個別間接税のことについて直接お伺いするというより、大型間接税でないものというのは一体どういうものなんだということをお伺いしているのですけれども、ちっともはっきりしな  それじゃ、こちらからまた申し上げますけれども、個別間接税でない以上、どんな場合でも大型間接税だ、こういうふうにお考えになるのですか。伊藤先生、これをぜひちょっと伺いたい。もう一回伺います。個別間接税でない以上、すべて大型間接税、そうですか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 そういうことはないと思います。

村井仁自由民主党

○村井委員 というと、どういうケースが大型間接税でない税制になるのですか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 だからこそと申しましょうか、そういう点をどう組み立てるのかということが大事であり、また国民の関心だからこそ国民税制改革協議会という場で議論しようというふうに考えているわけでありまして、初めに大型間接税ありきという社会の混乱をした手法はとりたくないというのが私どもの提案の趣旨でございます。

村井仁自由民主党

○村井委員 私は、十三日に変な落語の話、「花色木綿」の話なんか持ち出しましたけれども、非常に不本意なんで、またその税制協議会というお話になってしまうわけで非常に残念だと思うわけでございますが、要するに、どうしてあれなんでしょうか、一体何を、どういうものをイメージして言っておられるのか。  じゃ、伺います。よその国でどこか、伊藤先生が、これなら大型間接税でない、しかし必ずしも個別間接税だとは言えない、そういう税制を持っている国、どこかございますか。じゃ、それひとつ例を挙げてください。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 私どもの提案している趣旨をぜひ御理解をいただきたいと思うのです。  確かに、消費税にかわる間接税はどうあるべきなのかということが今後の検討すべき一つの柱であることは言うまでもありません。そういうものを考えるときに、さまざまの概念規定からいった類型という議論も当然あるでありましょう。そしてまた、今までの日本の個別物品税制が長く行われてきたという上に立った、国民の受け入れやすいさまざまの設計というものもあるでありましょう。ただしかし、その点の議論に集中してぎりぎり詰めていくというのは、今私どもの税制改革のやり直しからいってふさわしい方法ではないというのが私どもの考え方であります。  そういうことですから、今きちんと正式に問われるとしたら、白紙とお答えする以外にないということも先ほど申し上げました。やはり税制全体像の議論を含めた体系でもって初めて国民の納得が得られるというのが私どもの趣旨でございます。

村井仁自由民主党

○村井委員 これは委員長、普通でしたらもう質問続けられないという話になるところですよ。随分何度か、大変失礼でございますけれども、社会党の先生方がこんなことで質問できるかと言って横向いて議論をとめるということ、国会をとめるということがもうしょっちゅうあったわけでございますけれども、今のなんか全く申しわけないが御答弁になっていない。私は、大先輩に大変失礼だが、本当にひどい御答弁だと思うのでございますね。端的に申しまして、全くどういう代案をもってこれからの税制を構築していくのかという御案がない。ただあるのは、初めに消費税廃止ありき、消費税反対のみということでありまして、ただいま初めに消費税ありきということだ、あるいは一般消費税ありきというようなことだ、それではいかぬのだというような御議論ございましたけれども、私は、野党の側にあるのは初めに消費税廃止ありき、そこから先には何のビジョンも示されていない、こう申し上げざるを得ない。私はそれは甚だ不見識だと思うのでございますね。私は、やはりそれは何かの代案を出していただかなきゃいかぬ。どうなんでございますか、何か案がおありなんでしょうか。こういう姿に日本の税制持っていくということが必要なんだという絵がなければ、私は幾ら何でもひどいと思うのでございますね。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 今の御質問の論点に、非常に何か絞った御質問になっておりますけれども、これは私どもぜひ考えていただきたいと思うのですね。なぜ今日のようなこの審議とかあるいは消費税に対する国民の反発とか起きてきたのか、そういうことから私どもはスタートをしているわけでありまして、どうやったらもう一度やり直して国民の御理解をいただけるような税制をどう構築できるんだろうか、私どもは単に廃止、反対だけではなくて、いつもその点を真剣に考えてきたわけであります。やはりそういう現実、消費税に対して幅広い国民の御納得はないというのが私どもの議論の出発点、その出発点からどうしたらいいんだろう、どのように努力をしていったらいいんだろうかという真剣に考えた道筋と柱というものがあるべきであろう、これが私どもの提案をしている、またいつも御答弁をしている中心の考え方になっているわけであります。  そうなりますと、あなた方は消費税のかわりにどういう図面のことをやるのですかということがまず何か焦点になり、それが前提になるような議論では、私は国民の御納得は得られないというふうに思うわけでございまして、再三申し上げておりますように、本当に納得が得られるものにしようと思いましたら、やはり発想と手順と柱ときちんと踏まえた上で将来の間接税設計がなされる、予断を持ってまず前提にそれを決めていくというふうには私どもは考えていないわけであります。

村井仁自由民主党

○村井委員 私は、国会というのは、やはりこの前も申し上げましたけれども、税のあるべき姿について私たちが責任を持って国民のかわりに議論をする、そして筋をつくるということが基本であるべきだと思うわけでございまして、そういう点から申しますと、ただいまのやりとりでも非常にはっきりしましたように、大型間接税というものはどういうものか、何を否定なさろうとしているのかとお伺いすると、今まで政府の出したものを否定するという以外のお答えは何も返ってこない。概念で整理しようとすると、それにも応じられない。非常に無責任としか私には受け取れない。消費税をめぐりまして野党のやっていらっしゃる御議論というのは、あるいは対応というのは、いかに非論理的でごまかしに満ちたものかということを私は残念ながら申し上げざるを得ない。  非常に時間が限られておりますので、私もう質問はこれで終わりますけれども、ぜひお願いをしたいのは、これから与野党間でいろいろな協議が行われるやに新聞報道等で承っておりますけれども、私たちやはり国民を代表する立場で、責任を持って本当にあるべき税制を求めて真剣な議論を交わしていくために、今のような御議論ではなくてひとつ御研究をいただきたい。お願いを申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 これにて村井君の質疑は終了いたしました。  次に、原田義昭君。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 既に審議も大分進んでおりますので、できるだけ質問は重複を避けたいと思いますけれども、何点かについて御質問させていただきます。  今、村井委員のお話をずっと聞いておりまして、国民の御納得がいかない、こういうことを再三伊藤先生の方からも御回答をいただきましたけれども、その点について、若干重複になりますが、先ほどの衆議院選挙の評価、これについてちょっとお聞きしたいと思います。  参議院選挙では確かに自民党は大敗いたしまして、民意は確かに既に実行されておる消費税について大きな鉄槌が下ったわけであります。それを受けて野党の皆さんが撤廃法案を出されたというのは、私はそれはそれで一つの見識だと思います。ところが翻って、半年後に行われました総選挙で自民党が安定多数、私は大勝したと思っておりますけれども、安定多数をとりました。これの後にも改めて野党の皆さんは撤廃法案を続けておられるわけでございますけれども、民意を踏まえて参議院選挙後にこの法案を出された、そういうロジックでいきますと、衆議院選挙後に改めて出されたのには矛盾があるのではないかな、こういうふうに思います。  それで私の第一の質問でございますけれども、総選挙において消費税の問題はどういう程度争点になったのか、皆さんお考えでございましょうか。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 ただいまのお尋ねは、この総選挙の評価の問題でございますが、確かに消費税につきましてもこの総選挙で一つの大きな争点として戦われたことは事実でございます。そして、総選挙の結果、自民党が安定多数を得たことも事実でございます。しかしながら、得票率で見てみますと、与野党の得票率はいずれも四六%、自民党は過半数を割っているわけでございますし、選挙後の各種世論調査の結果を見ますと、その中には、この選挙の結果をもって自民党の見直し案が是認されたと考えるのかという問いに対して、そうとは思わないという回答が五六%もあったという、そういう世論調査も出ているわけでございます。したがいまして、私どもはこの総選挙の結果をもって自民党の消費税見直し案が是認された、このように受け取るわけにはいかないのではないか、このように考えるわけでございます。  また、選挙中も、先ほど申し上げましたように、消費税問題が最大の争点の一つであったと思いますけれども、自民党の候補の方々の中には、これまでも本委員会でもさまざまな点から御指摘がございましたように、消費税問題に全く触れないあるいは消費税廃止等を公約で掲げている候補もいたということを伺っておりますし、その意味ではこの消費税問題が十分な選挙の争点になったのかどうか、その点について疑問なしとしないものでございます。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 今、疑問なしとしないと言われましたけれども、私は実際に選挙を戦ってまいりまして、ほとんど消費税の問題が唯一の争点であった、私はそう感じます。そしてまた、いろいろ意見はございましたけれども、しかし、この争点を今になってたくさんのうちの一つの争点である、そういうことも言われたなと言われるのはいささかおかしいのではないかな。参議院選挙のときは、勝ったときは、これは唯一の争点であって国民が断罪を下したんだ、それゆえに廃止法案を我々は自信を持って提出するんだということを言われました。それにもかかわらず、衆議院選挙、負けたときには、あれは幾つか争点があった、いろいろそのほかに議論として争点があったために本問題は我々としては十分関知しない、こういう態度のようでございますけれども、私はそれはいささか矛盾ではないかな。民意を受け取るのはやはり選挙だろうと思うのですね。  今おっしゃった中に、選挙の結果は確かに四六%強のパーセンテージでありますし、また無所属候補を入れると五三%ぐらいになるわけでございます。パーセンテージをどう見るかわかりませんが、自民党は、今までの総選挙では大体四七%から八%、四六%ぐらいのところでずっと支持を得て、それが今日の政策、それから政府に対する信頼を国民から得てきておるわけでございます。私は、そういう意味では今回の選挙は、この消費税の問題がまさに争点となってそれを国民が是認をした、こういうふうに考えます。少なくとも自分たちは認めたくないというのはわかります。これはわかります。それで、先ほどの引き続き行われたアンケート調査、これは認めたことにならない、こういうような説明をされましたけれども、やはり選挙というのは何物にも増して民意を問う大事な制度でございまして、それによってなかなか負けを、負けといいますか自民党の支持を認められない、ここが私はそもそも非常におかしいのではないかな。消費税に対する国民の審査が今回の選挙である、こういうことを野党の党首は何度も何度も言われたわけでございまして、そういう意味で私は、選挙後に改めてこの廃止法案を出された皆様方の見識については今度は逆におかしい、こういうふうに言わざるを得ません。  いずれにいたしましても、もう一つお聞きいたしますが、この手続論に皆さん方は反対しておるということでございますけれども、実態として定着していないという判断が今度の廃止法案の動機にもなっておるようでございますけれども、その定着していないという根拠、そう判断された根拠を少し詳しく御説明いただきたいと思います。

中野寛成民社党

○中野議員 お答えをいたします。  例えば小売業の皆さんの中で、とりわけお客様と直接接する、その接点が多い御商売をやっておられる方々につきましては、やはり転嫁をまだしていないというところがアンケート調査でもかなり出てまいります。 また、先般の当委員会における質疑の中でも指摘されましたけれども、地方公共団体において、上下水道そして公営住宅の家賃等々、転嫁をしていないところが二割から三割、住宅につきましてはまた改めて、転嫁をしているけれどもそれを撤回しようという動きさえも一方ではあるわけであります。これらは言うならば定着していないことの具体的な証拠でございますけれども、それでも半分以上実行されているではないかというふうにおっしゃるかもしれません。  しかし、実際に納税をしているということと、定着をしている、納得をしているということは、これは明らかに別であります。日本人の言うならば遵法精神が旺盛であるという評価はあっても、それはあくまでも法律で決められたがゆえに、例えば悪法も法なりという気持ちを持ってその決められた法律に従っている国民の皆さんが大多数いらっしゃるわけでありますが、そのことと国民が納得をしているということとは別でありまして、私どもは、言うならば定着という言葉の定義は、国民が納得した上で納税をするということに厳密に解釈をしているわけでありまして、まして地方公共団体等の転嫁の問題等を考えますと、これは言うならばいろいろな自治省からの指導もあるでしょう、そういう中でもやはり住民の声を大切にして転嫁をしないところが二割、三割あるということは、これはまさに五割、六割の値打ちを持つもの。それはどういうことかといいますと、大変な圧迫感を感じながら、しかし住民の声を、国民の声を大事にしなければいけないという気持ちの中で、あえて勇気を奮い起こして転嫁をしないという道を選んでおられるところがそれだけあるわけでありますから、心の中を推しはかってみれば、半分以上の自治体がやはりそれについては大変大きな抵抗感を持っていることをあらわしていることにもつながるであろうというふうに思うわけでありまして、現実にそういう具体例が数字となってあらわれていることを御理解いただきたいと思います。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 今のお話で、それを具体的な何か調査それからアンケート、そういうものをもとに言っておられるのでしょうか。それとも先生の個別の接触、こういうことで行われたものなんでしょうか。私が日々生活している過程で、関心を持っておりますのでいろいろとお店に立ち寄ったりいろいろやっておりますけれども、特に選挙前ぐらいからはほとんど皆さんは文句を言わずに払っておられる。ただ、それは嫌々ながら払っておるのかもしれないけれども、そこはある程度過渡期間というのはもちろん若干の抵抗はありますよ。しかし、それをもってこの全体の法律を廃止しなければならないほどの不定着ぶりなのか、不納得ぶりなのか、その辺をお聞きしたいと思います。

中野寛成民社党

○中野議員 先般の総選挙の結果、自民党が勝ったからといって消費税が認められたとは言えないという方々が、例えばNHKの調査ですと七四%いらっしゃる、これも一つの数字でございます。それから、幾つかの商店街の中で転嫁をしているお店、していないお店、これらにつきましては報道機関等々で具体的な調査をされたパーセンテージがあります。これは現在私は手元に持っておりませんが、地方公共団体の転嫁の実態につきましては、先般当委員会において同僚委員からの御質問に答えて、自治省が具体的にパーセンテージを挙げてお答えになったとおりでございます。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 少し中身の問題に入りますけれども、納税環境をよくすれば二千億円の代替財源になり得る、こういうような項目がございますけれども、どういう根拠でこれを出されているのか、それをお聞きしたいと思います。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 原田委員にお答えを申し上げます。  確かに、私どもがフレームを提示しております代替財源の中で、納税環境の整備で大体二千億の増収という数字を出さしていただいております。納税環境の整備という中身は、御承知のように、税務職員の処遇改善あるいは執行体制の整備などを行って、適正な申告あるいは納付の推進、脱税の防止摘発に努める。最近も、東京地検がかなり大きな株にまつわる脱税あるいはインサイダーといったものを摘発をしているようですけれども、これなどもある意味ではこういったことの一環というふうにも十分見ることができると思うわけです。  そこで、そういうことをやったときにどの程度の財源が見込めるかという数字は、確かに制度の改革とは違いますから、いわゆる何掛ける何で幾らという形にはならないんですが、例えば平成二年度に二千億というものを提示した根拠をちょっと申し上げてみますと、政府の資料によっても、昭和六十三年度のいわゆる申告漏れ所得は、個人、法人合算して二兆二千百五十九億円、個人が七千二百四十二億円と法人が一兆四千九百十七億円という数字が出されております。また、同年度の申告所得税、法人税についての調査件数、実調率、追徴課税額を見てみますと、申告所得では、調査件数が十六万九千件、実調率で換算しますと三・九%、追徴額がこれで千九百五億円。法人税調査では、調査件数が十九万八千件、実調率で換算しますと九・一%、追徴課税額が六千百六十四億円となっている。そういうことを逆算してみますと、普通の所得税では二十五年に一度、法人税では十一年に一度の調査がぐるぐる回ってくるわけですが、それでこのぐらいの申告漏れないしは追徴額が出ているということを考えますと、先ほど申し上げたような税務職員の処遇改善あるいは執行体制の整備、これには税務職員の増員を含めてそういうことをやっていけば十分に二千億程度の増収は見込める、こういうことを根拠として申し上げているところです。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 次に、物品税の復活を今度の代替財源の一つとして考えておられますけれども、今度の選挙中に社会党の方から個別限定列挙方式という案が出されました。これは今全体としてはどういう位置づけにあるか、これを教えていただきたいと思います。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 お答えを申し上げます。  この土井提言と申し上げますのは、ことしの二月の四日に「消費税廃止プログラム・2」という中で具体的に提示をいたしております。消費税が廃止をされた後どうしていくのか、そういう意味合いでの野党四党協議のたたき台として出したわけであります。  内容的に申し上げますと、「物品・流通に対する課税については個別限定列挙方式での改善を検討」してはどうか。「例えば品目・税率等を二年に一度見直すとか、奢侈品と一定の普及度をもつものと税率を区分するとか、」を例示をいたしております。  しかし、今回提案いたしております基本法における間接税については、一定の予断を持つことはしておりません。あくまでも白紙の状態で、これから広く国民的レベルで論議をしていただきたい、そういう提案でございます。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 これについては各三党の皆さんはどういうような考えを持っておられますか。これは今や社会党が選挙中に出したというだけのものであって、各党はどういうポジションなんでしょうか。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 税制再改革におきます間接税のあり方につきましては、既に何回もここで御答弁申し上げておりますように、大型間接税は導入しない。間接税については、直接税を主として間接税を従たる位置づけのもとに、間接税のあり方について国民税制改革協議会の中で検討をいたしたい、こういうことでございまして、当然その検討の対象には、個別間接税のみならず、幅広く検討されるものと考えます。

中野寛成民社党

○中野議員 個別物品税につきまして土井提言がありましたことは承知をいたしておりますが、四党間でそのことについて論議をしたという経緯ではありませんので、私どもといたしましては考えていない、民社党としては個別物品税について考えているわけではない。  ただ、代替財源として暫定期間の間にノーハウがあります過去の物品税について一時期復活することについては、苦悩の末やむを得ないものというふうに判断したいきさつは御存じのとおりでございます。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 私どももこの個別物品税について、最終的な国民税制改革協議会の中で議論をする材料の幾つかの一つにあるというふうには考えております。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 今、基本的なことはよくわからない、これからの議論と言われましたけれども、選挙中に有力な党首がこういう、また有力な政党からこういうきちっとした概念だけが出されて、それでもっていろいろ国民が誘導された、こういう経緯はあるわけでございます。そういう意味で、今になって内容がまだよく詰まっていないということでは、そもそも今回の法案審議もできないんではないでしょうか。いかがでしょう。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 御質問ございましたが、一つの試案として土井委員長が御発表になったわけでありまして、しかし、私どもは常に合意を求めて謙虚に相談をしていきたいということでございますから、固執をするとか押しつけるとかいう気持ちは全然持っておりません。いろいろな意味での幅広い議論を国民的にやっていきたいという姿勢でございます。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 ただ、そのときに土井委員長は、そうすると何がしかのイメージを、確固たるイメージを持って当然政策という形で提言されたんだと思いますけれども、その関係者としていかがでしょう。どういうイメージをそのとき持っておられたのでしょうか。ただ言われただけなのか、概念、言葉だけを。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 申し上げましたように、特別これしかないとかいう形で申し上げたわけではございませんで、私も政策担当ですから事前にも承知はいたしておりますけれども、一つの提案としてという意味であります。あくまでも、あの発表のときにも申し上げたのですが、やはり四党の合意、それから国民税制改革協議会での結論ということを大事にしてくいという姿勢でございますから、御理解いただきたいと思います。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 いや、一つの提案はわかるのです。その内容をどの程度理解してこれを選挙中に発表されたか、それを聞きたいわけです。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 どの程度理解しているというお話がございましたが、日ごろの勉強の中で考えたことを言わせていただいたというわけであります。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 いや、私が言うのは、土井さんがどういう内容のことを国民に対して訴えられたかという、それを聞いているわけであります。伊藤さんのあれを言っているわけじゃありません。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 消費税が廃止をされた後、税の公平の確保という観点から、また税収を考えた場合に、一定の考え方を間接税において示さなければならない、そういう認識での御提言であろうと思っております。それは委員御案内のように、消費税はいわゆる大型間接税であり、網羅的で普遍的で投網をかけるようなそういう税でございますが、個別限定列挙方式の間接税の場合は個々の担税力に見合う対象物品に課税をしていく、そういうことであれば、消費税よりは逆進性は緩和されるのではないか、こういう対案として示した、こういうふうに御理解をお願いしたいと思います。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 あえて限定列挙という言葉をつけておられますけれども、いろいろ報道を聞いている限りでは、その数が非常にふえてくる、無数にふえてくる、結果としては大変なカバレージになるというふうに私は聞いておったのですけれども、これはいかがでございましょうか。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 暫定的に取り入れようといたしております物品税の中身でございますが、これは廃止前の物品税の対象品目に限って、いわゆる激変緩和、こういう観点でそういう考え方を提起をいたしております。新たな個別限定列挙方式の間接税については、一定の予見というものは持たずに、これはあくまでも直接税を補完していく、そういう意味合いで間接税としての論議をお願いしたい、こういうことでございますから、品目の数、税率等といったことについては持っておりません。あくまでも考え方の提示としての御理解をお願いしたいと存じます。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 いや、だから選挙の争点として、こういう概念もはっきりしない、予見も持っていない、それを言葉だけ出して選挙戦を戦おうとしたわけですね。今これだけ聞いても、例えばカバレージがどうなるのか、二年後にどうなるのか、そういうことをわからないままに選挙の概念として出された。私はそこに非常に無責任性というか、これを感ずるわけでございますけれども、伊藤さん、いかがですか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 そういうお話がございましたが、あのパート・ツーにせよ、たまたまそのところが焦点になっておりますけれども、全体としてはやはり基本法に提示をしたような国民の御納得をいただける具体的な方法、手順という全体を考えようではないかというのがたしかあの文書全体の趣旨ではなかったかと思います。  ただ、おっしゃいました個別限定列挙方式ということを提案をいたしましたが、それらについては、ひとつ焦点でもございますし、それから四党合意、そしてまた国民税制改革協議会という手順の中での問題でございますから、それに固執をするという意味ではなくして、一つのアイデアとして申し上げた。パート・ツーのときでも、あの趣旨はその全体ですね、やり直す全体の趣旨は何だろうかということを真剣に委員長が御発表になったと伺っております。

原田義昭自由民主党

○原田(義)委員 では、時間も参りましたので、最後に一点、法人税も暫定的にもとに戻すということでございます。物品税も、それは国内ではいろいろ問題はあるわけですけれども、法人税については外国との関係も非常に強うございます。日本の法人税は諸外国に比べて相当に高いというところで、今回消費税の導入に伴って法人税を低くしたのは大変評価されておるわけですけれども、これがまたもとに戻るということについては国際的になかなか説明できないと思いますが、これはいかがでございましょうか。

森井忠良日本社会党・護憲共同

○森井議員 法人税につきましては、御指摘のように三七・五を四〇%に戻すということにしております。これはもう何年か前は御存じのとおり四二・五%でしたから、全般的にいいますと私はそう無理はないのではないか、こういうふうに考えております。しかも、これは未来永劫というわけではないわけでありまして、私どものフレームは、当面の代替財源の一つとして御提示を申し上げておるわけでございます。確かに、国際比較をしてみましても、アメリカあるいはイギリス、フランス、そういったところよりは高く、そして西ドイツよりは低いというランクづけになるかと思うわけでありますが、これは会計上の損金の扱いでありますとかあるいは租税特別措置でありますとか、そのほか幅広い特別措置がございますから、一概には高い低いという比較になりにくいのではないかというふうに判断をいたしております。  さらに、法人税率が高ければ外国からの企業の進出等から見れば貿易摩擦の一つになるのではないか、また、法人税率が高ければ我が国の企業が海外へ行くのではないかなどなどの御心配もあるようでございますけれども、現在の時点で考えますと、日本の企業は率直に言ってこの程度の法人税率でへこたれるようなものではないというふうに判断をいたしております。

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 これにて原田君の質疑は終了いたしました。  午後一時から再開することとし、この際、休憩 いたします。     午前十一時五十八分休憩      ────◇─────     午後一時一分開議

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。安田修三君。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 それでは、提案者側にお尋ねいたします。  今度の見直し案、総理は答弁で絶えず、どちらかというと感性によって行ってきたんだ、要するに理論的根拠ということよりも、絶えずそういうことを先般からの答弁で盛んにおっしゃっております。そういう点では、初めから見直しということの理論的根拠というのは私は大変乏しいような感じを受けますし、そのことは今日まで再三の質問を通じまして、そこらあたりの見きわめということはなかなか出てまいっておりません。特に、簡素を旨とした改革であったにもかかわらず、かえってこの見直し案によって複雑化してしまった。  これは先般来、各民間の簡易課税制度あるいはまた免税点、そして今度の軽減税率の問題という問題について具体的ないろいろなことが出ておりますが、私はこれを公的な場合に見た場合、例えば地方自治体、普通公共団体は三千二百九十二ありますけれども、これに事務組合等いろんな公共団体を上乗せしますと随分の数になります。公共団体の中にある特別会計それ自身を全部一つの業者とみなしていくわけですね。ですから、三千万円以下であればもちろん免税、そうでなければ課税、こうなります。ですから、この数たるや随分多量になるわけです。  きょうは、皆さん当局でありませんから具体的なことで立ち入ってその点の質問はするわけにはまいりませんので、私は、特にいろんなそういう点の、公共団体で扱っている業務のことで見ますと随分ややこしくなっておる、給食問題も随分ややこしいことになってくるわけです。そしてやったり取ったりのこと、それからまた、今度の軽減税率が入るために食品を扱うそういう公共団体の中ではまたややこしくなってくる。よく行政改革の問題が出るんだけれども、事務量がふえてややこしいことになって、そして、中には公共団体で還付が出てくるところがあるんですから、税金がどこかへずっと回ってきてまたもとへ戻ってくるという変なことになるのでして、これは次の当局の見直し案のときに具体的ないろんな事例を申し上げますが、実にややこしいことになってくる。こういう点等あわせて、私はきょうは、民間の関係の事務負担というのはそういう点で大変ふえてくるんじゃなかろうか、そういう点で極めてむだなことが今回行われているわけですけれども、もちろん今でもそうなんですが、一層複雑化してしまったという点で、提案者側にこの点をお伺いしたいと思います。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地議員 安田委員 にお答えしたいと思います。  委員今おっしゃいましたように、今回の政府の見直し案が業者の事務負担の一層の増加、また複雑、混乱を招くのではないか、私もそのとおりに存じ上げておるわけでございます。特に、飲食料品のいわゆる軽減税率、三%と一・五%、また非課税、こうした問題は、私は、消費者にとりましてもまた業者にとりましても、大変複雑、混乱を招くのではないか。特にスーパーなどのレジのあるところとまたレジのないところ、こういうところでは大変に混乱を招いているのではないか。また、中小零細企業で税理士さんに頼らないような小さな個人業者、こういう方が納税に行く場合、税務署に行く場合、今回の確定申告でも相当戸惑いが出たというようにも聞いておるわけでございまして、これが軽減税率が導入されればさらに事務が非常に煩雑になる、また、納税の上においてもそうした小さな業者にとっては大変に厳しい状況に追い込まれるのではないか。また、価格の転嫁の問題なども非常に難しいのではないか。  先生御存じのように、書店なんかは今回総額表示方式などに変えるということで、税込みの問題、価格のいわゆる変更の問題、こういうことでシールを張るとか張らないとかで在庫問題でも既に大変大きな問題になっているわけでございまして、消費税そのものにおいても大変な複雑、混乱を招いて、その解決ができないまま今回見直し、こういうことでさらにこの複雑な軽減税率、こういうものがさらに事務の混乱、負担の増、こういうものを招いているので、この点についてはやはりこの消費税は一度、政治的にもこうした公約違反でございますので、廃止に戻して出直して、そして新しい税制再改革をするのが筋ではないか、このように考えております。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 そこで、これはもう与党の方からも我々の方からも質問の出るところでございますが、いわゆる廃止ということを皆さん今提案しているわけですが、その後という問題、盛んに出るわけでございます。そこで、税制の将来展望を見据えた理念、これは当然必要であります。そういう点ではどうかという問題が盛んに出るわけです。  それで、私は、政府の税制改革の場合、これは基本的な考え方として例えばこういうことがどの文書にも、大蔵省、自治省が出された立派な、すばらしい、何といっても国はお金を持っておるわけですから、すばらしいパンフレット、皆さんの場合は、廃止法案の場合はパンフレット一つ出てきませんが、何といっても国の場合はすばらしいのがじゃんじゃん出されましたし、それから新聞広告も出ましたし、我々はもちろん国会審議の中にも聞きました。  さて、その基本的な考え方として、勤労所得に対する所得税、住民税などの負担を大幅に軽減し、消費すなわち生活の規模に応じ負担を広く薄く求めるなど税制を抜本的に改革することにより、従前の税制が抱えていたさまざまなゆがみやひずみを是正し、さらに、本格的な高齢化社会の進展や経済社会の一層の国際化に対応しようとするものであるということが要約して、これは税調のあたりがこういうぐあいに要約してどの文書にも出しているわけですね。こういうように一口に要約すると言われているわけです。そうして結果的には、所得、消費、資産などへの税が相補うバランスのとれた税制にはなってない、そして不公平だけを拡大してきた。  本来、やるんなら――基本理念というのは極めて抽象論です。これ以上の詳しいものはどこにもないのです、あるのはただ文章の羅列だけですから。そういう点で私は、もともと理念に欠けておったのじゃないだろうか。ですから、例えば政府税調の消費税見直しについての「実施状況フォローアップ小委員会中間報告」、この中間報告の中にも例えば「見直しの必要性及び位置づけ」という中に「その理論的正当性だけでなく社会経済情勢や国民の意向をも踏まえて不断に見直しが行われていくべき性格のものである。」私は、不断に見直していくのは当然なのですが、しかし不断に見直しておれば、今まで、例えば今打ち出しておる所得、消費、資産のバランスのとれた、全部はバランスとれていないかもしれぬが、例えば日本の法人税の不公平、資産課税が少なかった、あるいは物品税を中心にした間接税体系というものは不断に見直していればいわゆる今日のような物すごいアンバラは出ていなかった。そういうものが行われていた。ところが今度は、そういうことが将来、二十一世紀を展望して何かきちっとするのだと言いながら、不断に見直せ。不断に見直しておったら消費税というものはなくなっていくのじゃなかろうかと私は実は思うわけです。そういう点で私は、何か場当たり的な感じがします。  そういう点で私は、今回の見直しによって矛盾がかえって大きくなることは、これは火を見るよりも明らかであります。先ほどの答弁でもそうでございました。そういう点で私は、本当に将来の社会を見据えた税制改革に取り組もうというときには、やはり、どうしたら税というものについてのいわゆる合意が得られるかという手続というものを積み上げていくのが一番大事ではなかろうか。  これは諸外国、そうですね。アメリカの税制改革でもあれだけいろんな報告書が出る、財務省案が出る、大統領案が出る、それをまた議会が上げる、その間随分いろんな手間暇をかけておる。そういう点で私は、これはあるいは民主主義の手法の違いかもしれない。今まで長年政権を担当してこられた与党にすれば、やはり日本流の昔からの、さあこうだぞ、これに皆さん従いなさいよ、どうでしょうかというやり方を選ぶのが民主主義の手法という一つの行き方もあります。それから、我々のようにそれはあくまで積み上げだという民主主義の手法。じゃ、民主主義の本来の筋道は何かといったら、私は積み上げが本来の、いわゆる急がば回れという方式が民主主義の手法ではないだろうか。そういう点で私は税制再改革法案というものが出されておると思うのですが、改めてその構想についてお聞かせ願いたいし、また国民もそこのところを一番聞きたいのじゃなかろうかと思いますので、御答弁をお願いしたいと思います。

中野寛成民社党

○中野議員 お答えをいたします。  税というのは、まさに対価なしに国民から直接、言うならば強制的に国家権力によってまたは公共団体の権限によって取り上げるわけでありますから、それを決めるときにはやはりよほど民主的手法、手順というものが必要であろう。まさに租税民主主義は、ある意味では民主主張の一番根幹をなすものというふうに申し上げても過言ではないと思いまして、先生御指摘のとおりだと思うのであります。  先般来、当委員会におきます論議の中で、自民党の皆さんから、十年、いやそれ以上かけて税制問題は論議を積み重ねてきたというふうな御指摘等もございましたけれども、しかし果たしてそうであろうか。継続性の問題があります。時に提案をされて、それを引っ込められた。それはそれで一たん切れているわけでありまして、むしろ今回の税制改革は、ある意味では四年前の衆参ダブル選挙以後に始まったものと言っても過言ではないだろうと思います。しかも、その際の公約に反して、きょうのトップバッターの御質問にもございましたけれども、公約に反してこの消費税の導入が検討をされ、そして国会において強行されたわけでありますから、このことに対する国民の怒りは、内容に対する怒りとともに、ある意味ではそれ以上に大きいと言って過言ではないと思うのであります。  ゆえに私どもは、租税民主主義を何としても尊重しながら、改めて税制改革のあるべき姿について論じなければならない。それはある意味では、我々が、政府や各政党の案を先に提示をして、一つの予見を与えて、それを国民に押しつけるというふうなことではなくて、ある意味では国民の皆さんから一から議論を積み重ねていただく。そういう手法が、今日までの税制改革のあり方の反省の上に立って、我々はそのやり方を十分に民主的に考えなければいけないだろう、こう思ったわけであります。  そういうことを起点にいたしまして、まず消費税を一たん廃止をいたしまして、そして広く国民の意見を、専門的な立場からも意見を聴取して、そして新たなる税制改革の姿をつくり出していきたい。そのために、国民税制改革協議会が一番現段階においてはふさわしいであろうというふうに判断をさせていただいた次第でございます。  しかし、そのやる手法につきましては、行きつく目標を設定しないで白紙で御論議をいただくわけでありますから、その手法については明確にしなければなりません。ゆえに、その手法につきまして私どもは、租税民主主義の確立、公平公正の確保など、その改革の原則を打ち出すと同時に、基本方針におきまして、現行改革で手のつけられなかったみなし法人、公益法人、企業等に対する特例などの整理合理化といった不公平の是正、それから資産課税の問題についても先生今お触れになりましたが、土地税制の改革など具体的な事例を挙げまして提起をしているわけでございます。それらを一つ一つその是非を論じ、検討をし、そして将来のあるべき税制改革をその中でつくっていきたい、こう考えている次第でございます。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 さて、さきの税制改革では五兆六千億円の減税に対しまして――財源の収支からしますと九兆円、それは三兆四千億円の間接調整等がございますからそうなりますが、減税だけからすると五兆六千億円ということに、これは政府のいろんな出ておる公式の額でございます。  そこで、一つは消費税導入による増税二兆円、これは間接税等の調整によってなおかつ純消費税として出てきたのは二兆円、課税の適正化による増収が一兆二千億円、合わせて三兆二千億円は財源手当てがついたわけですけれども、残りの二兆四千億円はネット減税と言っているけれども、これは実は歳入の欠陥を生じたわけですね。そのため、歳入欠陥であったかどうかというのがいろいろ問題になるわけですが、ただ事実上からすれば、地方団体にも八千八百三十五億円の不足財源の手当てをしなかった、地方財政計画にもそういう点では財源手当てをしなかったという点からすれば、端的にこれは歳入欠陥であったということになるわけです。  そこで、別の面からすれば、例えば参議院の公聴会のときに日経連の鈴木会長がおっしゃったように、自然増収といえども実はそれは税の増収である。確かに自然増収多ければ調整減税するのが本来私は建前だと思うのですが、ところが今回の政府の見直しによっていわゆる減収の補てんというのは実は示されておりません。私は、自然増収を充てるなら充てるとはっきり言い切った方が政府の責任性がある。なぜか。それは税の増収によって充てるんだ、それならそれでいいと思うのですが、そういう点で私は極めて、責任ある政権執行主体が財源の見通しをつけてないのは無責任ではなかろうか。そういう点で、せっかくの政府の税制手直しということがこう出ておるけれども、財政論議がこれではかみ合ってこない。  私は、四会派が出された場合には、予算編成権は内閣にあるわけですから、財源手当てはなくてもいい。しかし、昨年皆さんがせっかく廃止法案を出されて、財源手当てについても法案を出された経過があって、そういう点では道筋というのは見えるわけですけれども、政府の場合には全然出してないというのはおかしい、財政論議はそういう点ではやり得ない、こういうことになってくるわけでありまして、そういう点で私は皆さんの四会派の見解をひとつ責任者の方からお聞きしたいと思います。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 今、安田委員の方から、今回の見直し、政府の出しております見直しという問題について、その減収分の財政補てんという問題についていわば何も言わない、政府が何も言わない、つまり、自然増収を充てるなら充てるということをきちっと言うべきだということを含めての御指摘だと思います。私もその点については全く同感であります。特に、今も御指摘がありましたように、この問題は二度も三度も四度も同じことの繰り返しで、しかも、何か特に与党自民党は鬼の首でもとったかのように野党に対しては財源がきちんと出てないじゃないかといまだに言い募っているわけですけれども、自分たちあるいは与党・政府がやっていることに対する、何といいましょうか、バランスから見て、私も二重の意味でこれはおかしな議論だと思っております。  といいますのは、今の御指摘にもありましたように、昨年のいわゆる抜本改正時においても相当の、それを減税というかあるいは歳入の減収というか呼び方はともかくとして、いわゆる所得税等の減税に対して消費税が導入をされて、差額分についてかなりの減収になったと政府みずから言っているわけです。そこに対しては何もいわゆる財源としての代替財源を用意していない。結果においてはこれは明らかに自然増収で賄われている。つまりは自然増収を引き当てているわけですね。それを、野党が出しました、私たち四党が出しました昨年の廃止法案、代替財源法案の中にたしか一兆六、七千億ほどの部分に自然増収を充てるという中身に昨年はなっておりましたけれども、それに対して、先ほど言いましたように、鬼の首でもとったようにこれはおかしいじゃないかと言っている。  また、先ほども言われましたように、本来自然増収という問題は歳入歳出のトータルの中でいわばあらわれる問題でありますから、どうしても予算編成とかかわりを持つ。もちろん税収見積もりという中でも処理はできるにしても、結果的には予算編成とかかわりを持つわけです。ですから、予算編成権を現在内閣がいわば独占をしている状況の中で言われるならば、野党が出している案に対しても、そういう立場でいえば、そういう法律が国会で通った場合は予算編成を含めてこれは政府が責任を持たざるを得ないというのが今の考え方であるべきだと思っております。  しかし、それだけでは野党として十分な政策立案能力がないのではないかというふうに見られることもあるということで昨年ああいう法案を出したことは御承知のとおりだと思いますけれども、今回の廃止案についても、平成二年度予算案に対する組み替え要求という形でフレームはきちんと出しているのに対し、政府の見直し案は財源措置については何らのコメントをしない。それは予算の中で処理したんだ、まさに処理したということは・自然増収を充てたのだということを明確にしなければ論理がかみ合わない。そういった意味で、今の御指摘は全く同感であることを重ねて申し上げておきたいと思います。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 したがって、見直し案が通らなかった場合予算上はまことにひずみが出てくる。地方団体の場合等もそういう問題を実は含んでおりますので、私たちは、きょうも質問がありましたが、地方交付税法の附則で、今度の税制改革に絡んで安定的確保に努めるということを附則に修正したのもそういう意味があるわけです。  さてそこで、国際化に対応するといって法人税率の引き下げが税制改革で行われました。確かにヨーロッパでは法人税率の引き下げが行われてまいりました、引き下げていない西ドイツ等もございますけれども。しかし、今日まで幾多の変遷を経てきた我が国の法人税ではありますが、ヨーロッパ諸国に比べまして制度としては複雑であることもこれまた事実であります。かつては実効税率が日本より高かった国々が、例えばイギリスですとかフランス、そういうのが税率を下げたことに対応しようとするなら、日本もまた欧米諸国の税制が取り入れている法人税と所得税との調整の総合課税とか、あるいはまた優遇措置の抜本的兄直しをすることが必要ではないかと私は思うわけです。要は、この実効税率、それから租税特別措置その他の優遇税制などの結果、法人の実質税負担が妥当であるのかどうか、それからまたこれからの税負担はどのように転嫁されていくのか、こういう点の判断を実はしていくべきではなかろうかと思うわけです。したがって、国際化を志向するなら、欧米の法人税制度と比肩して、課税方法あるいは税率とも絡めて大改革をすべきではなかろうかと私は思うわけです。よく政府の方で国際化、国際化という話が出るのですが、この方になりますとどうも、税率だけは国際並みにしたいけれどもその他は嫌だ、こういう感じに見えてしようがございません。そういう点でひとつ所見をお伺いしたいと思います。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 ただいま法人税のあり方について、国際的な観点からのあり方についてのお尋ねでございます。  私ども、今回のこの考え方、消費税を廃止した場合の代替財源の基本的な考え方の中で、平成三年度におきまして法人税の基本税率を三七・五%から二・五%上乗せをする、と同時に各種引当金を見直すなどの課税ベースを拡大することを御提案申し上げているところでございます。また、諸外国の例を見ますと、ただいま委員御指摘のように、法人税のあり方そのものをもう一度私どもも税制改革の中で考えていかなければならないと思いますし、主要国の引当金制度を見ましても、税制改正の中で縮小あるいは廃止する方向でさまざまな整理合理化というものもされているわけでございます。したがいまして、法人税を検討いたします場合、単に税率を引き下げるだけではなく、課税ベースを広げるという観点が大事になるのではないかと考えるわけでございます。引当金、租税特別措置その他課税ベースを侵食いたしております必要のなくなった過度の優遇措置につきましては、実情に即して適宜見直しを図らなければならないと考えます。  将来にわたります法人の税負担水準のあり方につきましては、委員も御指摘になりました実質の税負担が一体どうなっているのか、高いのか低いのか、そういう点も含めまして、経済社会の動向、財政事情、課税ベースのあり方などを勘案いたしまして、国民税制改革協議会におきまして検討をされるべき課題であると考えます。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 そこで、よく物品税がどうも憎たらしくてならないような話が、まあ憎たらしいより、欠陥がある、欠陥があると。そうだという声が出ておりますが、確かに万全の税制というものはどこでもないというのはよく言われる。ただ、それが国民生活にどのようになじんで違和感がないかということが問題、一番重要な課題ではないかと思うのです。  そこで、実は日本の場合、物品税は各年度とも安定した収入をなしているわけです。例えば昭和五十五年の物品税の比率からいたしますと、国税の中に占める比率、構成比が三・七、昭和六十年三・九、六十一年三・八、六十二年三・九、六十三年三・九、ずっと横ばいになっておるのですね。これは税収が伸びておる中でこの率が安定しておるというのは極めて重要な要素だと私は思うのです。間接税が下がっている中で、例えば酒税、これは下がってきておるのですね。揮発油税、これも随分下がってきておるのです。そういう中で物品税がずっとこういう安定的な数値を示しておるというのは注目すべき現象だと私は思うのです。こういう点では、間接税の中では社会の変遷に合わせて見直しをしていけばやはり有効な税制の一つであることは間違いない。これは私は万全であるとかいいとか、そういうことをここで断定するということではございません。ただ、そういう点では、日本の今日の税制の中では間接税体系の中では安定したこういう収入をもたらしておるという点ではやはり、見直しは当然必要でありますが、また社会の変遷に合わせることは必要でありますが、有効な税制の一つではないか、こう思うわけですが、どうでしょうか。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 お答え申し上げます。  委員御指摘のように物品税というのは課税対象を限定列挙しておりまして、絶えずその時代に対応した見直しができるという性格を持っております。また、これは見直しをしなければならない税制でもあるわけでして、課税、非課税の基準を明確にすることによって時代に合わせた税制と言えるのではないかと思います。  今回、旧物品税をそのまま暫定的に復元をいたしております。したがいまして、課税、非課税のこの矛盾を内在したままこれを復元をしておるという点については、これは確かに整理統合、合理化を図らなければならぬと思いますが、現状そういう位置づけであります。  将来どうするのかということにつきましては、まさにこれから二年間かけまして御論議をいただいて、国民の合意のもとに決定されるべきもの、かように思うわけでございます。ただ提案者として私見を述べれば、やはり課税、非課税の基準を明確化すべき点が一番問題点ではないか、このように私は考えておるところでございます。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 そこで、実は日本の間接税の場合に、こういう物品税を初めとして免税点制度がある。免税点制度そのものというのは、税制の中ではあるいは考えとしては古いということかもしれません。しかし、やはりそれは日本の社会あるいは所得、そういうものになじんできたということでありましょうが、ただ、そういう階層分位の五分位以下ぐらいの人にその制度が有効に働いてきた、いわゆる所得の割合低い人には有効に働いてきた。そういうものはいかなる場合でも、免税点を別につくる、つくらぬの問題じゃない、そういう所得の低い人に配慮をされてきたというものは税制にはぜひ組み入れていかなければならぬという立場から私は言うわけであります。免税点制度そのものを将来にわたって持っておらなきゃならぬという立場で言うんじゃございません。なくてもいいが、そういうものはできるだけやはりつくらなきゃならぬ、どこかの税制にそういう精神が組み入れられていわゆる所得の再配分ということができれば別に要らない、こういうことでございます。  そこで、従前の地方税であった電気税、これはここでも先般も言われておるとおりでございまして、一月三千六百円まで免税でありました。その免税対象契約口数は、電気税はもちろんこれは地方の市町村の有力財源でございましたが、この消費税が入るまで、そして電気税があったときは一千九百九十四万口のうち実に四二・五%が免税対象であったわけですね。ということは、日本の四割以上が免税対象ということは、これは皆さん大変な数でございます。またガス税は一万二千円まで免税であったわけですが、その免税対象口数一千七百六十九万口のうち九三・四%まで占める。私も地方行政をやってから初めて免税点を知ったのです、お恥ずかしいながら。地方議会におったときも免税点を知らなかったのですよ。ここへ来て初めて免税点を知ったのです、お恥ずかしいながら。うちに聞いてみたんですよ。うちは一万二千円はどうなのかと言ったら、一万二千円だったらふろを毎日使っておっても大体入りますと言うのです。そうかなと初めてわかりました。そうしましたら、今こういう段階になりまして調べたら数値が九三・四%。ということは、大した分を免税でカバーしておったということですね。  料理飲食税、これもまた以前は飲食二千五百円、それから旅館五千円の免税とそしてその他基礎控除がありました。実は皆さん御存じのように、そばでも消費税が入ったといって大騒ぎになった。私も新幹線に乗ります。うちではカレーライスを食べないのですけれども、新幹線に乗ったらカレーライスをよく食べるのです。五百円だったのですが六百円になりました。そうしたら、そのうち野菜がちょっとつきました。そして一遍に百円値上げです。今までは免税点があったからかからなかった税金が全部かかってしまった。  ですから、先般ここでも特別地方消費税の問題で何かちょっと質問がありましたが、あれは、私たちもあのときに修正したのは、原案が十月一日施行だったわけですね。十月一日施行なら何も三月三十日に日切れ法案で処理しなくてもいいじゃないか。日切れ法案というのは四月一日から配賦を配らなきゃならぬ税金のために、例えば特別措置等があって延期をしなきゃならぬ、そのために私たちは緊急、万難を排して法改正をやっておるのですね。だから何も十月一日施行の見直し案の中で出てくるものをやる必要はないじゃないかということが問題だったわけ。もう一つ、免税点だけ引き上げても、消費税がある以上は、今までかからなかったお子様ランチから全部お金を取られてしまうことになる。幾ら免税点を上げても消費税だけは消えないのですね。そういう点で根本論議をしなきゃならぬ。だから消費税論議は今、税制問題が両方出ておるのだから、そのときに議論し合えばいいじゃないかということで、実は抜いて修正になったわけですね。そういう点で、先般も何かこれと違った誤解した発言が与党の方からありましたが、事実はそういうことであったわけですね。  さて、物品税の課税の不公平がそういう点でよくここで論議されてまいったわけですが、長年の間、時代に見合って適正に見直してこなかった政府の怠慢の結果じゃなかろうか、私はこう思うのです。例えば生活用品に高率の税金がかかったとか、現在でも高級品に税がかからぬとか、いろいろなアンバランス問題がよく言われます。私は、まさに税の持つ作用ではなく、これは人為的なものでなかったのか。  よくここで紅茶だとか緑茶――紅茶というのは、社会党が政権を負わせていただいたのはほんのしばらくでした、二十二年か、連立を含めて二十四年まで。二十六年に紅茶に税金がかかったのです。なぜかかったのか。この間も与党の方が、紅茶にどうして税金かかったのかと質問をやっておられたのですが、あの当時労働争議が多くて、赤いものは何でも嫌で税金を取ったのかなと思ったのですけれども、保守党政権のときに。自民党さんは三十年、しかしこれはその前から続いておる政権ですからね、皆さんの中でやられたのですね。  そこで、今日品物は多種多様化される反面、画一的、均質の大量生産の時代となっておりますから、国民の消費性向や普及状況の把握に困難さはなくなっておると私は思っておるのです。従前の物品税は税率が高いものがあったので、かなり広範囲にわたって免税点を設けておりますし、そして可処分所得の低い庶民にとって極めて温かい配慮をなしてきたところもございます。私は、そういう点では、じゃ見直してなかったかというと、やはり戦後かなり見直しがあって廃止、それから入れられたもの、随分いろいろなものがあります。  現行の免税点、私参考までに、物品税が悪の親玉みたいに言われることもよくあります。物品税の名誉のために私ちょっと言っておきたいと思うのですが、例えば小売段階の場合に、真珠の製品、これは三万七千五百円まで免税なんですね。そうしますと、普通のOLの方ですと、ああいう方たちがちょっときれいなイヤリング、私もアクセサリーを見るのは大好きでございまして、ちょっとしたものは大抵カバーされますね。結婚式に出るような豪華な何十万円というのは、これは別ですが、ちょっとした平生のはみんなカバーされるのですね。それから、皆さんお好きな方がたくさんあるようなゴルフバッグ、これは製造段階四千五百円、小売推定は七千五百円ということになっています。蔵出しですから小売はわかりませんので、小売の推定が七千五百円という、これは大蔵の資料でしょうか。例えば電気ストーブも四千三百円が製造段階の免税、小売が六千九百円。そうしますと大体八百ワットぐらいは全部カバーされてしまいますね、家庭でちょっと使う電気ストーブというのは。こんなのをずっと見ていきますと、何か粋な配慮がありまして、例えば寝台などというのは、ダブルベッドが九万五千円が免税なんです。そうしますと、小売が十五万八千三百円ですから、まあ一般庶民用だったら間に合うんじゃないでしょうか。それから、机、テーブル、製造で八万七千円、小売推定が十四万五千円。そうしますと、ちょっとした机、テーブルは大体間に合います。それから、長いす以外のいすが六万円、そうしますと小売が推定十万円。腕時計が製造で五千四百円、小売で一万一千五百円ですから、まあ普通持って歩く場合にはほとんどカバーされてしまう。まあよく女性の品物にも、先般から香水やらクリームやら出るのですが、ハンドバッグ、製造四万四千円が免税です。小売が七万三千三百円ですと、これはまあ大体中級まで全部カバーされます。大体外国製品の輸入物以外は全部カバーされます。それから化粧クリーム、化粧品がよく問題に出ますが、百グラムについて五百二十一円、この小売が一千円ですから、これまた普通のものはカバーされますね。  まあまあこれはこういうぐあいに、一例ですが、このようにかなり広範に免税点が設けてあることは、私は物品税に対する愛着があったんじゃなかろうか。そういう点で私は、税制というのは、垂直的公平や水平的公平というのはここで盛んに議論されている。それを簡素にあらわしていくことが最も望ましいと思うのです。こうしたいわゆる免税点など従前の制度におけるもの、これは中堅以下の所得層に生活の安定感を与えていったんじゃなかろうか。そういう点で私は、いわゆるこの制度そのもののいい悪いは将来ともいろいろと研究していただかなければなりませんが、ただ、こういうぐあいに中堅層以下の低所得者層にいわゆる所得の再分配としての役割を果たした。こういうものはぜひひとつ税制の中に残してもらわなければならぬ、またそれをやっていくのが税制改革の重要な柱じゃないだろうか、こう思いますが、そこで、ひとつ意見をお聞きしたい。     〔委員長退席、関谷委員長代理着席〕

元信堯日本社会党・護憲共同

○元信議員 お答えを申し上げます。  委員からるる御指摘がございましたとおり、免税点制度は各種の政策的配慮が実現される大変すぐれた制度であろうかというふうに思います。したがいまして、このたびの税制再改革の中で、今まで免税点制度が果たしてきたそういう役割が生かせるようにぜひ参考として公平なものをつくり上げていきたい、かように考えている次第でございます。  なお、お話のございました特別地方消費税の問題につきましても、これも先ほども申し上げたところでございますが、私どもはこの特別地方消費税、今回の免税点の引き上げというものも何とか生かす方向でと思っていろいろに努力したわけでございますが、最終的には、出先では合意をしたものの自民党の新しい方針とやらでそれが実現しなかった、このことについては繰り返し申し上げておきたい、かように思います。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 さて、税制再改革の具体的な方策としまして、先ほど国民税制改革協議会で論議の上決めるというお話がございました。その際、私は、地方公共団体の声が的確に反映されるのかどうか、また、そのための制度的な担保として地方六団体からの意見聴取なりあるいは協議などを法制化するなどの措置がとられるのかどうか、こういう点についてお伺いしたいと思います。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地議員 お答えいたします。  税制改革協議会のメンバーにつきましては、学識経験者及び国民各層を代表する者から両院の同意を得て内閣総理大臣が任命をすることになっているわけでございます。この際、地方公共団体の声が的確に協議会での議論に反映ができますよう、地方税に詳しい学識経験者あるいは地方公共団体関係者等の任命については、これは当然配慮をしていくべきであると私は考えております。また、地方公聴会あるいは地方団体の関係者からの意見聴取、こういうものもやはり積極的に行っていくべきではないかと考えているところでございます。  なお、地方六団体からの意見聴取及び協議等の法制化につきましては、これは現在、政府におかれましても各種審議会におきましてそういう例がございません。先ほど申し上げましたような方法によりまして地方団体の声を反映をしていくべきではないか、このように考えております。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 そこで、今度は国と地方の税源再配分、これは先般も私、地方行政で橋本大蔵大臣に質問したときには、今再配分というのは考えていない、こういうお話でした。国と地方の税収の割合のあるべき水準というものをどのように考えておられるかということなんです。  それで、私は、ちなみに申し上げますと、私の手元に持っている資料、これは自治省の資料でございますが、「国と地方との租税収入の配分割合」。六十三年度の租税というのは、国税が六三・四、地方税が三六・六、地方交付税等による調整後は、国税が四七・四、地方税が五二・六ということに変わってきます。平成元年度は、国税六四・三、地方税が三五・七、そして交付税等の調整後は、国税が四五・二、地方税が五四・八。これは、六十三年度までは決算ベースです。平成元年度は補正予算まで。今年度の場合は、これは地方財政計画のベースですが、国税が六五・七、地方税が三四・三、交付税等による調整後は、国税は四七・二、地方税は五二・八、こういうぐあいにおおよそ半々に変わってくる。  仕事の量からすると、今度は出口が全部がらっと変わってしまいます。今度は、国の方が一、地方が二ということになってしまいますね。そうしますと、私は、本来は国が一、地方が二の割合にすべきなんだが、しかし、それだと国は全部ストリップになってしまいますので、やはり半々程度には、当然これはもちろん精細にしなければならぬが、まあまあそれくらいは地方の場合もしてもらいたいなという希望が私はある。そういう点でどうでしょうか。

中野寛成民社党

○中野議員 税収の配分割合と実際上の国と地方の歳出段階での割合、四対六が六対四になる、逆転現象がある、せめてこれを半々にという先生の御指摘は、私どもも全く同感でございます。  また、その御質問の御趣旨は、どちらかといえば、例えば国税が直接税、地方税が間接税、そういう性格も大体中心的にあったと思いますし、またそこから、おのずから応能負担はどちらかといえば国税、応益負担はどもらかといえば地方税というような性格づけといいますか、そういうものもあったであろうと思います。それを極端に今日変えるということはやはりバランスを崩すことになるであろうというふうにも思うわけでありまして、ましてそれが消費税の導入等によって間接税を中心に一たん国を経由する、または国に入るという傾向が強くなっていることは、言うならば地方の税源をそれだけ圧迫する、このことを憂慮されての御質問でもあろうと思うわけでありまして、私ども御指摘のところにつきましては十分注意をしなければならないな、全く同感の気持ちを持っているわけでございます。  また、税源の地域的偏在もございますので、一概にすべての税を五、五にするようにとかというふうな配分は考えられませんけれども、しかし、比較的地域的偏在の少ない税財源について地方へ移譲する等を勘案しながら地方財源の充実を図っていくということは、私ども今日的課題であろうというふうに思っておる次第でございます。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 税制改革によって導入されました消費譲与税、地方団体は電気ガス、そういう独立財源を失いましたので一般財源の補てんということになったわけですが、しかし、将来地方団体の財政が一層厳しくなりますと国に財源の確保を求めてくるということになってまいります。その場合に、消費税率を上げれば譲与税が増額できますよという、こういう手段に使うのじゃなかろうかという懸念も私は出てくるわけです。そういう点で、消費譲与税そのものというのは、配分基準についてこれは政令で決めていますので、例えば人口それから事業所の従業員数、これは政令で決めていますので、そういう点では変動要素というのはあるわけです。そういう点で私は、地方の独立財源と異なって地方コントロールの道具にもなるという可能性もあるという点では懸念がありますが、皆さんどう思っていらっしゃいますか。

元信堯日本社会党・護憲共同

○元信議員 御指摘のとおり、さきの税制改革によりまして、地方財源が減った分を地方譲与税並びに交付税によって一般財源の補てんが行われたわけでございますが、結果としては地方財源に占める地方独立財源の比率が低下したところであります。したがいまして、この後の問題といたしまして、地方財源が逼迫をしたときには消費税率を引き上げ、譲与税を増額する、こういうようなことが考えられる、まことにそのとおりでございまして非常に不安定な要素になりかねない、こういうふうに思いますし、また、地方へ介入し得る余地もふえるかというふうに思います。私どもといたしましては、これも御指摘のとおり、地方財源というものを確保して、いかなる事態にも地方財政に不安を与えることがない、こういうふうにするのが国政としての努めではないか、かように考えておるところでございます。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 国税の租税特別措置の地方税への影響遮断というのは、課税技術上難しいところがあるわけです。しかしこれは、先般大蔵省への私の委員会質問では、それは地方税だからやれるんですよ、こう言うのです。しかし実際は、自治省の方はなかなか難しいところがあると言うのです。しかし、税制改革をやる以上はそれはぜひ何とか克服してもらわなければならぬと思うのです。  ちなみに、平成二年度の地方税の非課税措置による減収というものを申し上げますと、国税の影響によるもの四千九百六十七億円、これは皆さんに普通配られる資料は六百六十二億円ということになっていますよ。なぜかというと、それは広告課税のベースを広げたことによってプラスになっているのがあります、事業税。一千五百四十七億事業税がふえていますから、そういうものを差し引きしますものですから普通発表は六百六十二億円ということになっておりますが、まともにいただくと四千九百六十七億円、それから地方税法による非課税等特別措置による減収というのは五千百二億円、合わせますと実に一兆円を超えるわけです。ただし、その中には例えば貯蓄の奨励、お年寄りの少額預金の利子の非課税、こういう点の道府県税等の影響だとかそういうものが含まれますから、全部がだめということではもちろんございません。  ただ、いろいろと見ますと、例えば税調の平成二年度分の答申の中にも、原則を曲げておるのだから新設とかそれからこういうのはやめなさい、徹底的に合理化しなさい、こうは書いてありますけれども、どうも政府はこの方になると税調の答申も余り見られないようでありまして、毎年合理化されておるのはほんのわずかだけでございます。そういう点で皆さんの方には、こういうものはやはりぜひひとつ見直す。いいものはもちろん継続しなければならぬ。しかしだめなものはそれこそやめていただくということが必要ではなかろうか。そういう点で所見を伺って終わりたいと思います。

元信堯日本社会党・護憲共同

○元信議員 国税の租税特別措置の地方税への影響遮断、こういう問題でございますが、確かにお話しのとおり、課税技術的には大変難しいというようなものでありますけれども、しかし国政上の政策配慮から行われたものが地方財源にそのままはね返ってくる、現象としてはね返るというのは地方自治の精神にも反する、こういう点から、原則的には遮断すべきものであろうというふうに思います。確かに技術上は難しいわけでありますが、今の地方税法等においても何とか遮断は可能ではあろうかというふうに思われます。また御指摘のとおり、特別措置の中でもマル優でありますとか住宅対策の特例とか必要なものもあろうかというふうに思われますので、一律に遮断をする、こういう性質のものではないというふうに思いますが、原則的には遮断をし、必要なものは残す、こういうふうに対応するのがよろしかろう、かように思っておるところでございます。

安田修三日本社会党・護憲共同

○安田(修)委員 終わります。

関谷勝嗣自由民主党

○関谷委員長代理 これにて安田君の質疑は終了いたしました。  次に、遠藤和良君。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 本年はちょうど議会開設百年という記念すべき年でございます。野党四党の皆さんが選挙公約を誠実に履行いたしまして、消費税廃止法並びに関連法案を提出されまして今日までこのように本格的に審議されてきたことは、まことに画期的でありまして、私は心から敬意を表したいと思います。  これは私の意見でございますけれども、与党も、閣法の改正は閣法でということはわかるのでございますけれども、やはり選挙中は見直しということを公約されたのでございますから、議員立法という形で提出されたならばさらに立法府らしい議論が正々堂々と展開されたのではないか、このように考えますが、御意見はいかがでしょう。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 御指摘ございましたように、私ども議員立法で提案をさせていただきまして、しかも議員同士が中心となって議論される、私は、議会制民主主義あるいは議会の運用からいって非常に意味のあることであろうというふうに考えております。できましたら、やはりそういう議員同士の議論でございますから、さらに真剣な議論の中で、まあ批判かたたき合いかだけではなくて、何かお互いに一致する方向を発見していくというふうな審議が行われることが非常に大事ではないだろうかと思っているわけであります。  御指摘ございましたように、慣例によりますと、閣法の改正は閣法でというふうなことでございまして、政府の方も、この方からいわゆる見直し法案という形でできているわけでございますけれども、しかし、議員同士の議論は大いに活発であるべきであろうというふうに思います。  また、先生おっしゃいましたように、議会制度百年、いろいろな意味でやはり政治改革あるいはまた国会改革というものも重要な時点であろう。私どもは、やはり国会の場で、議員立法で国民の要望にこたえるさまざまな立法がなされて活発に議論される、それにふさわしいような議会の権威あるいは議会の機能というものがなされるように、行政府中心ではない、もっともっと議員立法を活発に出せるような、そういう意味での国会の機能、これがぜひ必要ではないか。昨年来の法案の作成などの中でも、私ども四党関係者一同痛感をした次第でありまして、ぜひそうしていきたいと思います。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 それでは、中身の議論に入らせていただきます。  経済学の創始者とされますアダム・スミス、彼は「国富論」の中で四つの租税原則を述べております。いわゆる公平の原則、それから明確の原則、便宜の原則、最少徴税費の原則、この四つですね。この四原則から見て、野党の皆さんが現行の消費税並びに見直し案についてどのように考えるのか、これを聞きたいのですが、特に私は、この四原則の中でも公平の原則というのが一番大事な原則ではないかな、このように思っています。  政府・与党は、この消費税が、国民のだれもが等しい物やサービスに対して等しい税金を負担するんだから大変公平な税である、このように言っているんだけれども、これは確かに日本国民の、全国民の生活水準が全く等しければそのように言えると思うのです。しかし現実は、所得の格差、それから資産の格差、これはますます拡大している状況にあるわけですね。そうした社会状況の中で、この逆進性という構造的な欠陥を持つ消費税は、私は根本的に不公平であると思います。そして、これを見直せば見直すほど新たな格差が生じてくる、だからこれは廃止する以外にない、このように私は痛感をするのでございますが、これに対する御意見はありますか。

中野寛成民社党

○中野議員 アダム・スミスの四原則を取り上げて消費税の構造的欠陥について御指摘でございましたが、全く私どもも同感でございます。  今御指摘の公平の原則というのは、とりわけ最重要課題であります。他の原則がある程度満たされておりましたとしても、公平の原則が崩されているようでは、これはもうどうしようもないということであろうと思うのであります。まして今逆進性のことについて触れられましたけれども、御指摘のとおり、例えばすべての人が同じ所得でなくても、垂直的公平、水平的公平とよく言われます、これがともに確立をされ、そして社会保障制度の中でナショナルミニマムが確立されておって、そして国民が総じて担税力があるという状況にありますれば、こういう間接税の導入の環境がある程度整ったということになるでありましょうが、そういう環境が整っていないにもかかわりませずこういう消費税のようなものを導入いたしますと、その逆進性の上になお不公平を拡大するという結果を招くということであろうと思うのでございます。  まして今、見直し案ではどうだという御指摘もございましたけれども、食料品について生産、卸段階一・五%にする、小売段階非課税とする、こうなっているようでありますが、それによって食料品の小売価格が引き下げられるという保証はございませんで、いろいろなコストにはそのまま三%かかるわけでございますから、消費税の持つ構造的欠陥が是正されるとは私どもは考えていないわけであります。  また、四原則のうち便宜という点から見ましても、納税者の立場からいうと決して満たされたものではございません。ただ、徴税費の面では幾らかすぐれているかもしれませんけれども、それだけでは消費税が肯定される理由ということにはならないであろうというふうに考えるわけであります。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 次に、明確の原則から見るともっと大きな問題があるんじゃないかと私は思うのですね。この委員会でもたびたび論じられてきたことですが、高い免税点、それから簡易課税制度、それから限界控除制度、これをつくりましたことによりまして、国庫に入らない消費税ができるわけですね。今度の見直し案でもそれが見直されていませんね。消費者が税金だと思って払ったものが国庫に入らないというのは、まことに不明確きわまりないと思います。  きのうの新聞でございますけれども、いろいろな事例が出ておりました。例えば、申告所得が三千万円以下の免税業者の場合は消費税を納める必要がないので、お客が払った消費税はすべて懐に入る。だから、その余得で車を買いかえましたとか背広をつくったとかそういう人がいる。あるいは社員旅行に行きましたとか。あるいは、簡易課税を選択したので、テナントが支払った消費税約三百万円のうち約六十万円を納めただけで約二百四十万円が残りました。それを雑収入として処理をしまして、半分はほかの税金の支払いにして、残ったうちの九十五万円は那須へ社員の一泊旅行に行ってまいりましたとかですね。  それから、いろいろとそういう例があるのですけれども、例えば法務省さんの調べによると、昨年全国で設立登記された法人は約十六万四千社ある。前年に比べて一七・九%も、二けたもふえている。これは、新設法人の中には、免税業者や簡易課税を選択するために設立されたものが多いと言われる。あるいは大蔵省も、消費税の「減収額」という表現で、いわゆる税金の猫ばばを事実上認め、その規模を約四千八百億円にしている。しかし、いろいろ計算してみると一兆円ぐらいはあるんじゃないかとかですね。あるいは輸出業者の場合ですけれども、例えば輸出業者は、輸出品を仕入れたときに負担した消費税の還付を受けられますね。ところが、免税業者から仕入れても、消費税を支払ったものとみなされて税の還付が受けられるわけです。したがって、臨時ボーナスと思って夫婦で海外旅行に行きましたとかですね。この国庫に入らない、それが事業者の手に渡る、あたかも消費者が事業者に補助金を渡しているようなものですね。  この新聞で言っているんだけれども、これは「益税」だというのです、益税。私も税はいろいろ勉強してみたのですが、脱税とか節税というのはあるけれども、益税というのですね。これは、消費税というのは益税を生んだ、こういうことはまことに明確の原則からいっておかしい、こう思うのですよ。大体、税に対する国民の厳粛な信頼をなくしている税だと思いますよ。  それから、さらに今度の見直し案を見ますと、飲食料品を要するに小売段階だけ非課税にしている。しかし、こうすることによって消費者は一体幾ら消費税を払っているのかわからぬようになるわけですね。これは、例えば生産から卸売段階までは一・五%かかるわけでしょう。それから流通経費は三%かかるわけですね。それは全部コストに反映されます。ですから、消費者は自分が税を幾ら払っているのかさっぱりわからない。非常に不明確ですね。あるいは、食料品と非食料品を混在して売っている小売店がありますね、スーパーなんかの場合。こういう場合は、レジで分離するのは大変難しいですから内税化に進みますよ。そうするとますます税が幾らかわかりません。私は、税というものは厳粛なものだと思うのですよ。消費者が、幾ら自分が税金を払っているのかはっきりわからなければいけないのですよ。それが国庫に入らなくて事業者に行ったり、あるいは幾ら税金を払ったかわからない、非常に不明確きわまりない欠陥税であると私は思いますけれども、これに対する認識を教えてください。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 遠藤委員にお答えいたします。  もう既に委員御自身大変詳しくこの問題についてお述べになりましたので、もう私から重ねて申し上げることがほとんどないのですけれども、本当にこの制度の中で、いわゆる簡易課税制度、免税点を含む限界控除制度を設けたことが、非常に、消費者が納めた税金が結果的にしろ業者に、何といいましょうか、残るというのか、それが今益税という言葉を使われましたけれども、そういう事例を私もいろいろと聞いております。そういった意味で、制度的にも大変大きな問題がここにあるというふうに認識しております。  それから、見直しにおけるいわゆる食料品の小売段階非課税、あるいは流通段階一・五%というこの見直しの内容も、おっしゃるとおり、今度は消費者自身にも一体どれだけ消費税を負担しているのかが全くわからないし、計算のしようが事実上なくなってくるということで、二重の意味で不明確になろうというふうに思っております。加えて、総額表示をとる商店が内税化していく。まさに中身がわからないわけですから、結果的にはどの部分が税金でどの部分がもともとのコストかわからない形の総額表示ということになれば、まさに内税そのものというふうになってきますし、それがいろいろ混在すれば、一方が内税で一方が区分なんということはあり得ないわけでしょうから、どんどん内税化が進んでくるという御指摘もそのとおりだと思っております。  そういった意味で、今回の消費税そのものも、あるいは見直しによる内容はそれに加えて不明確な要素を大変大きくしておりまして、そういった意味からも、この消費税をまず廃止をして、白紙の状態から今後の税制のあり方について議論すべきだ、そのように考えております。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 政府は消費税が定着しているというようなことを言っているのですが、ある人はこう言っていますよ。もうかっている事業者が黙っているだけだ、消費税でもうかっている人たちが黙っているから定着しているように見えるだけだ。私は、これは本当に定着とは言えないと思うのですよ。もっと国民の皆さんが納得をし、事業者の皆さんも納得をし、理解をしたものでなければ定着とは言えないと思います。したがって、まさに定着はしていない、このように私は思います。  それから、今回の見直し案の中に福祉目的税化するかのごとき規定が新設されております。これは私は単に国民の批判をそらすためのものである、このように思います。こうした規定を行うこと自体が、一般経費を調達するという税本来の目的からいえば税の体系を崩すものですね。それから、現在社会保障費が約十一兆円です。消費税は約六兆円。国税を考えても三兆六千億でしょう。そうすると、福祉目的に使いますといって消費税を全部使っても足らないわけでしょう。そういうことから考えますと、この規定は、将来消費税の税率を上げ高齢化社会に対応するという根拠をつくるために挿入した規定でしかない、このように思いますが、どうでしょう。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地議員 遠藤委員 にお答えしたいと思います。  委員今おっしゃいましたように、今回の政府の消費税の見直し案の中に、「消費税の収入については、別に法律で定めるところによるほか、毎年度、社会福祉、社会保障その他の国民福祉のための経費に優先して充てるものとする。」このように規定をいたしまして、消費税の使途の明確を掲げているのは事実でございます。しかし、この消費税は御存じのとおり一般財源でございまして、特別会計でもございません。にもかかわらず消費税の税収を福祉目的とするというのは、制度的な保証もございませんし、単なるイメージづくり以外の何物でもない、このようにも思えるわけでございます。消費税が本来構造的に持つ逆進性の問題から見ますれば、これは弱い者いじめである、また大変福祉に対しましては反福祉的であることは御存じのとおりでございます。  特に、平成二年度の消費税収入の見込み額を見てまいりますと、国税で約三兆九千七百億円、そして社会保障関係費は何と十一兆六千億でございますので、この差は大変なものでございまして、三%の税率といいましても到底財源には届かないわけでございまして、今後この三%の税率をもし社会保障関係費に充当するものということになりますれば、当然これは税率アップが予想されるわけでございまして、この点については国会がきちっと歯どめをして監視をしていかなくてはならない、このように考えており、税率アップの危惧をしているところでございます。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 次に、税の機能として所得と資産の再配分ということが考えられるわけですけれども、現行の所得税とかあるいは相続税あるいは資産課税にはこの機能がありますね。さらに、累進税率を入れたりあるいは課税の最低限を設けることによってこの機能が強化されているわけですね。ところが、消費税というのは所得の低い人とか弱い立場の人ほど負担が重いわけですね。所得、資産の再配分という考え方からいえば全く逆方向にある税ではないのか、資産、所得をますます拡大する税ではないのか、しかもそれは今度の見直しではとても緩和できない、こういうような認識を持っておりますが、この点はいかがでしょう。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 確かに、税の原則の一つに中立というものを挙げまして、税は中立でなければならないという考え方があります。他方、税も所得、資産の再分配の機能を持つべきである、こういう考えもあるわけでございます。一概に申し上げることはできませんけれども、直接税のうちの所得税、相続税等はこの所得、資産の再分配機能を持っているというように見ることができると思います。それとは逆に消費税は、委員御指摘のように所得の低い者、社会的に弱い者に負担が重くかかるような仕組みになっている、逆進性を有しているわけでございますから、所得、資産の再分配機能はない、これに逆行する税制である、このように考えられると思います。  さらにまた、消費税の持つ逆進性の緩和は見直しによってできるかどうかという点でございますけれども、政府の見直し案によりましても、食料品は生産、卸段階一・五%、小売段階非課税ということでございますけれども、価格が引き下げられる保証がないわけでございますので、この逆進性の緩和につながらないと考えられます。さらにまた、出産費、火葬代等の点につきましては、これを非課税にいたしておりますけれども、本来これらは消費税を課すべきではなかったものである、このように考えます。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 直接税と間接税の関係について伺いたいのですけれども、野党案の基本法案を読みますと、直接税が主で間接税が従である。政府も税の主体は所得税とか法人税にあるんだ、間接税はその補完的役割を果たすんだ、こういうふうに言っているわけですが、私は、今後の税制改正に当たっては、一たん消費税を廃止してやり直すべきですけれども、その際の最も大事なスタートは、やはり直接税の中の不公平をいかに除去するか。やはり国民の皆さんは税金を払うことを嫌がってはいないのですよ、それが公平であれば。それがいっぱい不公平がある、これを何とかしてくれ、これが税に対する信頼をなくしている一番大きな原因だと思います。したがって、直接税の中の不公平をどう除去していくのか、この辺を野党の皆さんの考え方を聞きたいと思います。

中野寛成民社党

○中野議員 お答えをいたします。  今御指摘のように、国民の皆さんの税に対する不満の最大の部分が御指摘の不公平税制にあることは、総理府の税金に関する世論調査、そして各種報道機関の世論調査などからも明らかでございます。この不公平税制を是正することが税制改革の言うならば大前提でなければならないというふうに考えております。  私どもが提案をさせていただいております税制再改革基本法案の中でも、そういう意味で再改革を行うための基本方針として不公平是正を最優先課題とさせていただいているわけであります。その第五条の第一号では、「社会保険診療報酬課税の特例、みなし法人課税、公益法人課税の特例、企業に対する課税にかける各種の特例等の租税特別措置等の抜本的な整理及び合理化が図られ、税負担の不公平が是正されていること。」こういうふうにされているわけでありまして、こういう不公平感をまず国民の皆さんの気持ちの中から払拭することが何よりも肝要だというふうに考えているわけであります。あわせまして、国民税制改革協議会でいろいろ検討をしている際のつなぎ財源でございますが、これは平成二年度予算の共同組み替え要求の中で触れさせていただいておりますキャピタルゲイン課税の強化や法人課税における貸倒引当金、受取配当益金不算入割合の圧縮や、外国税額控除制度の改正など、これらも単に代替財源というだけではなくて、不公平税制の是正の一環でもあるというふうに踏まえながら提言をさせていただいている次第でございまして、不公平の是正というのは、一部分を取り上げるというのではなくて、税体系全体として取り組まなければいけない課題であろうというふうにも思っている次第でございます。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 私は最も公平な税のあり方というのは、やはりシャウプ勧告の総合課税に戻ることだと思うのですね。これはあらゆる所得を全部合算をして累進税率かけるわけですから、垂直的にもあるいは水平的にも大変公平な、すぐれた税制だと私は思うのですよ。やはり不公平税制の是正という基本理念は総合課税の再構築だろうと私は思います。そうすることが一番公平な税の体系がつくれる、こう思うのですね。戦後の国会の税制改正は、このシャウプ勧告を全部ゆがめてきたわけですね。そのために課税ベースが侵食をされたり不公平が拡大をしてきたわけですね。これをもう一回もとに返してシャウプ勧告の求めた総合課税制度、これを再構築していく、これが基本にあるべきだ、このように考えますが、どうでしょう。

元信堯日本社会党・護憲共同

○元信議員 お答えを申し上げます。  我が国の税制は、昭和二十五年にシャウプ税制が基礎となって始まったわけでございますが、お話しのとおり、シャウプ税制は税負担の公平を前面に掲げ、総合課税主義による応能原則を重視しているところにその最大の特徴があったわけでございます。しかし、その後の税制改革を繰り返していく中で、総合課税主義がだんだん蚕食されてついには崩壊し、不公平が税制それ自体に内在するようになり、シャウプ税制は今日では今や骨抜き、こういうことになったと思われます。さきの税制改革においては、シャウプ税制の基本となっている公平の確保と総合課税主義こそを尊重すべきであったにもかかわらず、この点は全く顧みられていない、こういうことだろうと思っております。  御承知のとおり、総合課税は、あらゆる所得を合算して累進税率を課そうとするものでございまして、担税力に応じて税金をかけるもので最も公平な税制である、このように考えておるところでございます。高齢化社会に移行いたしますと所得格差がますます拡大することになりますが、応能負担の原則が税制の中でますます重視されねばならぬ、かようにも思っているところでございます。総合課税はあらゆる所得を合算する方式でございまして、したがって、業種や所得の種類によって格差が生ずるということも少ないし、この面からは総合課税は水平的な公平も確保できる、このように考えるところでございます。  総合課税を再構築するためには、納税者番号制度の導入が重要でございます。所得税法附則第八十一条には、総合課税と納税者番号の検討が掲げられてございますが、もちろんプライバシーの保護を大前提にいたしまして導入を図るべき、かように考えているところでございます。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 ひとつ野党の皆さんの団結で国民の納得する税制改正をぜひなし遂げてもらいたい、こう強く期待をしたいと思います。  それから法人税について伺いたいのですけれども、さきの政府の税制改正では、法人税の見直しについては課税ベースの拡大を図らないで税率だけを引き下げましたね。言うならば、この税率の引き下げ分を消費税の導入によって賄おうとしたわけですね。私は法人税の持つ問題というのは法人税の改正でやるべきだ、基本的にはこう思っています。政府・自民党は国際的な視点から見て大変日本の法人税は重いので、これ以上重くすると企業が空洞化して外国に行っちゃう、こういうふうなことを言っているのですけれども、私二年前にアメリカのアトランタに行ってきたのですよ。そこに私がもと勤務しておりました会社がありまして、ヤマハという会社ですけれども、そこの社長といろいろ懇談してきた。そしてそこで、外務省のアトランタの総領事とも懇談をしてきました。何でこちらにたくさんの日本の企業が来るのですか、みんな日本の法人税が高いから逃げてきたのと聞いたのですよ。そうじゃないのですね、実態は。どういう実態になっているかというと、こういうことなんですよ。今アメリカの南東部では、日本からの投資を歓迎しておりまして、そして例えば製造業に対しては五年間法人税を免除しているのですよ。これはアラバマ州ですよ。あるいは固定資産税を免除したり、あるいは土地の無償提供までやっていますよ。これもアラバマ州ですね。それから、訓練のために日本に社員研修の費用まで、ジョージア州、負担しています。このようにして、今ジョージア州には日本の企業は百七十社進出しています。そして約三千人の日本人がいる。こういう状態なんですね、ヤマハもその一つなんですけれども。  こういう状態がありまして、これは法人税が重いから逃げていくというのは、私は法人税改正に手をつけない一つの根拠をつくっているようなものだ、自民党さんは。私は、この法人税の改正というものはやはりきちっとやるべきだ。最近の統計を見ても、やはり法人の力というのは圧倒的に強いわけでしょう。東京都内の土地の動向を見ましても、個人が買ったんじゃなくてほとんど法人でしょう。こうすると、法人の税制並びに税率、この辺について野党の皆さんもきちっとした考え方を持って対処すべきではないのか、このように思いますが、いかがでしょう。

森井忠良日本社会党・護憲共同

○森井議員 我が国の法人税率が諸外国と比べて高いのではないか、そういう御懸念もおありのようでございますが、けさほど来申し上げておりますように、私どもの今度の法人税の引き上げというのは極めて短期間の代替財源をお願いするための措置でありまして、やがてまたもとの三七・五%に戻したいというふうに考えておるわけでございます。  それにいたしましても、外国と比較をしてどうかということになりますと、これは一概に言えないんですね。我が国の場合は、企業会計におきます損金の算入の措置でありますとか租税特別措置その他の特別措置等が限りなくあるわけでございまして、なるほど、イギリスあるいはフランス、アメリカ等と比べまして我が国が高いという、西ドイツよりは低いという形になっておりますけれども、実際の高い低いということになりますと、もう少し議論をし、中身を調査をしてみないと一概に言えないというふうに考えておるわけでございます。私どもといたしましては、今委員御指摘のように仮に法人税率が外国より高いといたしましても、御指摘のように日本の企業がそのために外国へ出ていくとか、あるいはまた外国の企業が日本で企業活動しようとする場合の対外摩擦の原因になるとか、そういうようなことではないというふうに理解をいたしておるわけでございます。  なお、これも御指摘にございましたけれども、やがて法人税率をもとへ返すという考え方でありますが、いずれにいたしましても、法人税率を引き下げをする場合はやはり課税ベースの拡大をやっていかなければならない。したがって、消費税との関連でなしに、委員御指摘のようにやはり法人税法の改正を行うべきであるというふうに考えております。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 大蔵省に聞きたいのですけれども、我が国の企業の半分以上が欠損法人、いわゆる赤字法人であるというふうに言われているのですけれども、最近の実態をまず報告をお願いしたいと思います。

岡本吉司国税庁次長

○岡本政府委員 国税庁におきまして会社標本調査というのを行っております。それによりました数字をお答え申し上げたいと思っておりますが、対象が稼働中の内国普通法人でございまして、この稼働中の内国普通法人に対します調査の結果から見ますと、例えば最近五年間で赤字の法人の割合を見てみますと、昭和五十九年分では五五・四%が赤字でございました。続きまして、六十年分では同じく五五・四%、六十一年分では五四・三%、六十二年分では五二・五%、直近の六十三年分では五一・三%ということになっておりまして、ちなみにこの四年間で赤字の割合が四・一%減っております。  以上でございます。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 恐らくこの資料と同じ資料じゃないかと思うのですけれども、数の御報告がなかったものですから、数を確認させてもらいますけれども、昭和六十三年に限りまして、日本における内国普通法人のうち赤字法人の数は九十五万七百で全体の五一・三%、こういうことですね。

岡本吉司国税庁次長

○岡本政府委員 そのとおりでございます。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 それで私は思うのですけれども、最近の日本の国の景気というのは大変絶好調である、あるいは高原状態が続いている、このように言われているのですけれども、そんなに景気がいいときに何でこんなにたくさん赤字法人があるのだろうか。これは税執行上の問題ではなくて、やはり税の制度に問題があるのではないか、このように考えるわけです。それで、大蔵省はこの実態に対して、何でこうなっているのだ、この原因についてどういうふうに考えておるのか聞きたいと思います。     〔関谷委員長代理退席、委員長着席〕

岡本吉司国税庁次長

○岡本政府委員 赤字法人の赤字の原因でございますが、我々のところでこれを計数的に把握してはございませんが、我々が法人税の調査等を行った結果から推察をさせていただきますと、基本的には、欠損法人の大宗はやはり景況とかあるいは経営者の経営意欲の問題ではなかろうかという気がいたしておるわけでございますが、税の面に限ってやや具体的に考えられますのは、中には、例えば長期的な設備投資等を行いますと当然そこに減価償却が生じてまいります。したがって、そういった減価償却費の増大であるとか、あるいは開発投資等を行いますと当然そこで借入金で行われる場合がございます。そういった借入金の利子負担、こういった点から赤字になっていることも考えられようかと思っております。ただこの点、後者、つまり借入金の利息につきましては一部手当てをしていただいたわけでございまして、六十三年末以降に法人が借入金で土地を取得した場合には、借入金の利息の損金算入の制限を法的手当てをしていただいているところでございます。  それから、そのほか考えられますのは、これは全体的のウエートから申しますとやや低いのではないかという気もいたしますけれども、役員報酬との関連から赤字になっているのもあるいはあるかもしれませんし、中には、代表者等の総意的な経理からあるいは赤字を仮装をしているのもあるかもしれない。この点につきましては、我々調査等で常に課税の適正化に努めているところでございます。  以上でございます。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 やはり法人税というのはフローの分にかかるわけですね。今いろいろな開発投資をしたとか、あるいはいろいろな工場をつくって、その損金の算入を制限したわけですけれども、減価償却もあるし、そういう形でフローが全部ストックに入っちゃう、そうするとかけられない、こういうような話になるわけですね。この辺の部分まで考えまして、やはりこれは法人税のあり方というものを検討する必要があると思うのですね。戦後の日本は、再建するに当たって、やはり企業の力を強くしましょう、そして雇用の場を拡大しましょう、こういうふうな政策をとってきました。それはその当時では確かにすぐれた政策であった。しかし今、日本の国は経済大国になりましたね。貿易黒字もたくさんありますね。そしてそれが企業の内部留保として残っているわけですね。この内部の留保に対してやはり適正な考え方で対処いたしまして、それがあるいは税の形になるかわかりませんが、あるいは国民に還元できる形になるか、お給料に還元されるかわかりません。そういうふうな制度というものを考えていく時期が来ているのではないか、私はこのような意見を持っておりますが、大蔵省はどういうふうな認識を持ちますか。

尾崎護大蔵省主税局長

○尾崎政府委員 赤字法人に対する課税との関係で、いわばストックについての課税についての御提言であろうかと思いますけれども、御承知のように、所得課税という法人税の範囲内では解決できない問題で、別の仕組みによるしかないわけでございます。現在でも、例えば外形標準というようなことで課税しております税は固定資産税でございますとか住民税の均等割でございますとか、いろいろあるわけでございまして、そういうものとのバランスを考えながら新たな税をつくるかということであろうかと思います。  税制調査会で、ただいま御承知のとおり土地問題について議論をいたしておりますけれども、その中でもそのような分野に触れるような議論も出てきている状況でございまして、また、かつて行われました与野党協議の際におきましても、その赤字法人問題が問題になっておるということもございまして、いろいろな角度から今後早急に検討していく必要のある点であろうかというように存じます。  なお、ちょっと一言、事実の問題でございますので法人税につきまして申し上げておきたいのでございますが、先般の税制改正の際に、税率だけ下げて課税ベースの見直しを行わなかったという御認識のようでございますけれども、それはそうではございませんで、例えば受取配当の益金不算入について八割に限る、それから、先ほど国税庁から申しました土地購入の際の損金算入の制限の問題、それから外国税額控除の見直し等、課税ベースの問題につきましてはやはり検討が行われているわけでございまして、決してそういうことを考えずにただ税率だけ下げたということではございません。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 私は、抜本的な課税ベースの拡大がされていないという意図で申し上げたわけでございまして、それは承知の上でございまして、言葉足らずの点がありましたら御容赦願いたいと思います。  それから、大蔵省に再度聞きたいのですけれども、最近、特に都内でございますけれども、地価高騰に対処する方法として、個人の持ち家が困難であるということから、経団連等では社宅の建設、これを促進しましょう、こういうのが打ち出されておりまして、かなり動き始めているようです。企業が社宅を建てると損金算入できるわけですね。こういう政策というのは税制面から見てどのように評価するのか、これを大蔵省に聞いてみたいと思います。

尾崎護大蔵省主税局長

○尾崎政府委員 法人税の問題を考えていきます場合に、先ほど委員から御指摘がございましたように、例えば借入金の利子の損金算入の問題、それから減価償却の問題等々非常に問題になっているわけでございますが、従来当然と考えられていたようなことが最近非常に大きな問題となってきているというのが今の税務の上での特色でございまして、御指摘になりました社宅の建築の問題なども住宅政策としてどうかということは別にいたしまして、その税の上で、ただいまおっしゃいましたように減価償却あるいは借入金によって社宅を建てることによりましての損金算入、その間土地を保有しておくことによりましてキャピタルゲインをねらう、一種のスペキュレーションというようなこともかみ合わせて検討してみなければいけないことであろうかと思います。  例えば、所得税の世界におきまして、私ども現行制度の前提となっております、また委員も非常に強調なさいました総合課税というような、当然というような問題につきましても、例えば高い給与所得を取っておられる方が借金してマンションを買って、その利子とマンションの減価償却で赤字を出して、それで給与について源泉徴収されている所得税を還付してもらうというような節税策が図られているわけでございますけれども、それも総合課税といういわば当然と思っていたようなところを利用いたしまして、給与所得のほかに不動産所得を持つ、それを総合する、そこを利用して節税策をしている、そういうことが起きているわけでございまして、今まで当然と思っていたことにつきまして、いろいろ見直しをしてみないといけないような事態になっているというような気がいたします。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 先ほどもストックに対する課税で恐らく念頭にあったのではないかと思いますけれども、土地保有に対する新税検討という話が、これはきょうの新聞ですけれども、政府税調の土地小委員会が中間報告をまとめそうだというお話があります。これは法人の土地に対する、法人ばかりではないのですけれども、特に法人の持っている土地に対して国税による保有税、これを導入しよう、こういう考えもあるようでございますが、これは大蔵省としてどういうお考えを持っているのか、あるいは自治省としてどういうふうに考えておるのか、私はこれを伺いたいと思うのですね。  確かにこういう税の導入というのは私は必要だと思います。遅きに失した気持ちもあります。しかし、課税根拠を明確にしないことには、従来の固定資産税とかあるいは特別土地保有税との二重課税、三重課税の心配があるのではないか、こういうようなことも懸念するわけでございまして、その辺も踏まえて、この土地保有税についてどういうふうに今後見通しをしておられるのか、また大蔵、自治両省としてはこれに対してどういうふうな考え方を持っているのか、この確認をしたいと思います。

尾崎護大蔵省主税局長

○尾崎政府委員 税制調査会におきまして土地税制がただいま議論されておるわけでございますけれども、先ほども申しましたように、土地の保有に対する税が比較的軽いために、長期間土地を持ち続ける、つまり、私どもの頭の中に、従来土地投機といいますと、いわゆる土地転がしのように売ったり買ったりということがあったわけでございますけれども、よく考えてみますと、保有の負担が少ないがゆえに長期間にわたって土地を持ち続けることができる、売らないで持っている、これも一つのスペキュレーションじゃないかという考え方が出てきているわけでございます。その際、土地の保有について負担が非常に少なくなっている、その事態を改める必要があるということで、土地の保有に対して何らかの課税を考えるべきではないかという論がただいまの税制調査会の議論の中でも見られます。  その場合、しかしいろいろなお考えがございまして、例えば含み益のようなものに着目していくべきであるということ、あるいはその保有に対する税は地方税であるから、地方税の世界で考えたらどうだという意見もございますし、逆に、地方税の固定資産税のようなものは今言われているような保有税のような思想となじまないものであるという議論もございます。それから保有の含み益につきまして、含み益に課税するというのじゃなくて、いずれ後で課税にどこかで遭うのかもしれないけれども、その間の繰り延べの期間について金利分を課税すべきではないかというような意見もあったりいたしまして、論者によりましていろいろあるわけでございますけれども、今盛んにそういう議論が行われているところでございます。この秋までには結論が出る予定でございますので、私どもといたしましては、税制調査会の論議を見守っている段階でございます。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員?

○奥田国務大臣 今主税局長が話したのと大体大同小異の結論になると思いますけれども、特に今御指摘になりました新しい保有税制度、これは国税か地方税かという形の本格的論議はこれからでございまして、税調の方で秋までに結論ということで、推移を関心を持って見守っておる段階でございます。  ただ、ここではっきり申し上げたいのは、固定資産税のような場合は政策税制としては私はなじまないと思います。しかしながら、委員も御指摘になりましたように、法人の持つ土地買いあさりというような傾向の国民的批判がございます。事実そのとおりでございまして、ある意味においては、今もお話がありましたように、相続税がないとかあるいは固定資産税の損金算入ができるとかあるいは含み益が膨大であるとか、こういった形で保有税は政策税制として活用すべきであろうと思っております。  しかしながら、今日地方税としての特別土地保有税がございます。これらとの関連も含めまして、それが仮に国税として政策税制的に保有税を採用するということになりました場合でも、これは国に対する財源配分と同時に、地方に対する国と地方のそういった財源配分に配意してほしいということは、これは当然なことであろうかと思っております。

遠藤和良公明党・国民会議

○遠藤(和)委員 この政府税調小委員会でもいろんな観点から議論をしていくんでしょうけれども、特に法人については個人に比べて強い経済力を背景に土地取得を進め、これが地価高騰を招いている。これは確かに東京都の土地白書でもそういう傾向でしたね。法人の取引が大変多いんですね。これに対して、やはり適正な政策的な税を検討するということは、本当に政府としてもぜひやってもらいたいと思います。  それから野党の皆さんにもこの土地税制に対する考え方を聞きたいのですけれども、一つの試算があるのですよ。例えば、六大都市での試算なんですけれども、昭和三十年にAという人は三百万円の預金をしました。金利が七%です。この人が昭和六十年に幾らになったかというと、二千二百八十三万円になった。Bという人はやはり同じ昭和三十年に三百万円で土地を買った。そうすると、昭和六十年には四億二百万円になっている。だから、預金をした人と土地を買った人の格差は十七・六倍ですね。それから昭和六十三年になると、この土地を買った人は十二億円というオーダーになるんですね。ですから、この土地というもの、特に都内ではサラリーマンが一生働いても土地が持てない、こういう状態になっていますね。あるいは東京を売ったらアメリカが買える、こんなことを言われているんですね。この土地税制に対する野党の皆さんの決意を聞きたいと思うのです。  一つは、私は思うのですけれども、今度の代替財源案、この中に本当は土地保有税を新設するくらいの気迫でやるべきじゃなかったのか、こう思うのですよ。こういうことを最後にお伺いして、いろいろ質問があったんですけれども、終わりたいと思います。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 今土地保有税についての質問でありますけれども、まずこれは決して政府や自民党の方だけがやっているということではなくて、御存じのように野党四党、かなり以前から土地問題について共同で幾つかの提案をしていて、特に大きい問題でいいますと、土地基本法も野党四党で出した後に政府がいわばそれを追っかけて出してきて通過をしたという経緯もありまして、そういった意味では、かなり積極的に対応していると言っても決して言い過ぎじゃないと思うのです。  今の法人の土地保有税についての考え方だけを申し上げてみますと、法人の土地については、先ほどシャウプ勧告のことを申されましたけれども、シャウプ勧告の中にもいわゆる資産再評価という考え方が従来入っていたのが、それを最近この三十年間くらいやってこなかったことも今のような含み益に対するいわば課税ができていないという原因にもなっておりますし、先ほど来言われているように個人との比較において相続税が存在しない、あるいは固定資産税評価が非常に低いことが極めて大きな、大規模な土地所有を可能にしている。  そこで、実は来年はこの固定資産税評価の見直しの時期でもあって、扱い方を間違えますと、そういう問題と悪い形で絡むと、あれもこれも安くしろということになってしまったんでは、大土地保有に対する課税ができない。そこで野党四党は、個人の住宅とかあるいはある程度の営業なんかに対しては余り重い課税にならない、あるいは現状程度に抑えながら、しかし大規模土地所有に対して、法人に対してきちんと課税する方法を考える必要があるだろう。そういった意味で、再評価的考え方による課税かあるいは遊休地的な考え方による課税か、またさらに国税によって新たな保有税を創設すべきか、あるいは固定資産税の評価を何らかの累進的な考え方を取り入れながら評価をきちんと、いわゆる一物四価問題も含めて改革をしていくか、そういったことについて、これは非常に緊急の課題でもあると同時に抜本的な課題でもある、このように認識しております。  そういった意味で、代替財源に入れるべきという議論も当初それぞれの議論の中であったことは事実ですが、内容が余りにも本質に極めて迫る問題でありますので、そういった意味で抜本改正の最優先課題、再改革の最優先課題という形で位置づけさせていただいている、そういうことで答弁とさせていただきます。

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 これにて遠藤君の質疑は終了いたしました。  次に、真鍋光広君。

真鍋光広自由民主党

○真鍋委員 二十一世紀に向かいます日本の一番大事な問題というのは、やってまいります高齢化社会に対してどのように備えていくかということでございまして、それが現下の一番大きな問題でございます消費税問題の根本にあるということは国民共通の認識であるわけでございます。  そういう中で、実は先生方、皆さんお気づきの点でございますが、六月十日付の朝刊で大きく出た記事がございます。「女性一人の平均出産数戦後最低の一・五七人」、こういうことでございます。戦後最低でございまして、「女性の晩婚化や少産化が背景にあるとみられる。」ということでございますが、厚生省の「公式推計値中、最も低い予測よりさらに〇・一九人少ない。」ということでございまして、この結果、今世紀中にも老年人口が、六十五歳以上でございますけれども、年少人口、十四歳以下を突破する勢いである、このような衝撃的な記事が出たわけでございます。  この六十一年の公式推計の前提といいますのは、六十一年の一・七五五人から逐年どんどん出産数はふえていって、そして平成三十七年、二〇二五年には二・〇〇人に上がっていくという前提で考えておるわけでございますが、それでも平成十六年から十九年には老年人口の方が年少人口よりも上回る、こういう恐ろしい前提でございます。そして、平成二十五年の一億三千六百万人を日本の人口のピークとしまして、それからどんどん下がっていって、平成九十七年には現在の平成二年の一億二千四百万の数字に来るという恐ろしい話でございます。  厚生省にちょっと伺いたいのですけれども、その一・五七という数字、これより下がるとも思うわけでございますが、これでずっと横にはうとしたら老年人口が年少人口を上回るのはいつごろになるのか、ちょっとお答えいただきたいと思います。

加藤栄一厚生省大臣官房総務審議官

○加藤(栄)政府委員 厚生省の人口問題研究所におきまして人口の将来推計をいたしておるわけでございまして、今先生がおっしゃいましたように、六十一年の将来推計では、六十一年から出生率が上回る、こういう前提を置いていたわけでございます。しかしながら、実績といたしましてはその後漸次低下をいたしまして、一・五七になっております。  この推計値につきましては、私どもの方で、今申し上げておりますのは一番妥当であろうという中位の推計でございまして、このほかに高位の推計と低位の推計というものをそれぞれやっておるわけでございますが、一番低く推計いたしましても、平成十六年、二〇〇四年には十四歳以下の人口比率と六十五歳以上の人口比率の逆転が起きるわけでございますが、私どもの方で、一・五七のまま推移するという推計は、大変申しわけないのでございますが、いたしておらないわけでございます。  ただ、この平成十六年、二〇〇四年よりは、仮にこのまま推移するとすればさらに早まるであろうとは思われますが、厚生省といたしましては、ことし、一九九〇年が国勢調査の年でございますので、この国勢調査の新しい資料に基づきまして、さらに出産力等々の調査等も加えまして新しい推計を行おうということで準備中でございますので、そのときには現在の動向等も考慮をいたしまして推計をすることになろうかと思います。

真鍋光広自由民主党

○真鍋委員 一・五七での推計というのは今の段階でできぬ、それはよく理解できるわけですが、今の御答弁を伺っておると、今世紀中にもその逆転が起こるという可能性が高いというふうに了解してよろしいですか。

加藤栄一厚生省大臣官房総務審議官

○加藤(栄)政府委員 これは、出産力につきまして、主な考え方といたしましては、現在我が国におきまして女子の晩婚化が進んでおりまして、それからさらに、夫婦の子供を産む希望の子供数と実際に計画いたします子供数とのギャップがあるというようなこともございまして、やはり子育ての環境をさらに整備をしていかなければならないというふうに私ども考えてはおりますが、そういうもろもろの要素を勘案いたしまして推計していかなければいけないというふうに考えております。  したがいまして、確かにこのまま推移すれば二〇〇四年よりは早まると思いますが、このまま推移するかどうかということについては、私どもの方でことしの国勢調査の結果も踏まえまして慎重にさらに検討させていただきたいと思っております。

真鍋光広自由民主党

○真鍋委員 事が人口問題、国威国勢にかかわる問題ですから慎重なのはよく理解できるところでございます。ただ、そういう事態がある。とりわけ、その調査によりましたら日本の未婚女性、二十歳から二十四歳でどのくらい未婚かといいましたら、どんどん上がってきているのです。一九五〇年では五五・二であったのが六〇年には六八・三、一九七〇年には七一・七、一九八〇年は七七・七ということで、二十から二十四でなかなか結婚しないようになってしまったということでございます。先行き本当に心配なわけです。そうなると、結局、同じ一人でも、同じ扶養者でも十倍はコストがかかるというお年寄りの方がどんどんふえていくわけです。  ところで、今の税金を担う主たる分野でございますいわゆる生産人口部分でございますね、十五歳から六十五歳末満ということになるわけですけれども、この方々が日本の人口構成の中で占める割合は、恐らく今が史上最大なんですよ。大正九年で五八・三であった。昭和五年が五八・七、昭和二十五年が五九・六、昭和五十五年が六七・三、そして平成元年は六九・四七、平成二年、現在でございますが六九・五六、これがピークなんですよ。六十六年の推計では六九・五四、六九・四二とだんだん下がっていく。  今私たちが問題にしなければいかぬ、あるいは消費税が問題にしておりますのは、そうした生産人口、働ける人たちに直接税ということでしっかりこれは捕捉していこう、納税していただこう、こういう姿勢ばかりで本当にやっていけるのかどうか。とりわけ負担の重い、いろんな意味での社会保護、保護をしていかなければいかぬそのような方々の比率がどんどんふえていく中で、しかも将来どんどん先細りに若い方々が少なくなっていく中で、果たして今がピークの――今が一番いわば直接税が取りやすい、日本の歴史の中のピークであるわけでございます。そういう中でこの消費税の論議が鋭く対立して闘わされておるわけでございまして、私はそういう中でこの野党四党が非常に強い御決意、大変な深い勉強をされておまとめになった税制再改革基本法というのを今問題にしておるわけでございます。  第一条を見てみますと、「この法律は、消費税の創設を中心とする先の税制改革に代えて行う税制の改革」という言葉でスタートしておるわけでございますから、あくまでも政府が六十三年にお願いして成立いたした法律でございます税制改革法というものを下敷きにしておる、それに対するアンチテーゼだ、再改革法だということは、これは明らかであるわけでございますが、そういう観点からいいましたら、果たしてこの再改革基本法の中で一体財政規模というのはどういうことを考えておるんだろう、そこがなかったら、税制の中身ばかりきれいに、公平にといいましても、濁った水ならいっぱいであったけれども、真水にしてしまったら三分の一になってしまったというんでは、国民はちょっと待ってくれということになるかもわからぬわけでございます。  歳出というのは、六十数兆円が日本の国の経済社会の中に毛細管の先の先までしみ込んでおる、それが突然、税制がきれいになったがために歳入がすっと減ってぱっと切られた、これは国民にとっては大変なパニックでございます。ある意味では、野党四党の皆さんに、この方々はきっといい人だ、深い考え方があるんだ、その思いにおいては、国民に対する思いやりは大変なものだということでついていった、濃霧の中へ行ったら途端に大きながけがあった、これでは国民はその段階で政治不信に陥っても困るわけでございます。  そういった意味合いで見てみましたら、税制改革法の場合は、第四条の第二項のところに「今次の税制改革は、」「国及び地方公共団体の財政運営に基本的に影響を与えることのないよう配慮して行われる」、こういう言葉があって、税制改革は財政運営には大きな影響を与えぬように、そこは配慮してやりますよということが懇切丁寧に書いてある。これなら国民が安心する。ところが、この再改革法というのは何度読んでもそれが出てこない。そこらについてひとつどのようにお考えか、国民は本当に心配して聞いておると思うのです。どうかよろしくお願いいたします。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 税制再改革基本法におきます税収規模の考え方についてのお尋ねでございますけれども、私どもが提案いたしております税制再改革基本法案におきましては、消費税を廃止した後の税制につきましては第四条、第五条で基本原則及び基本方針をお示ししているところでございます。これらを踏まえまして、この税収のあり方、規模につきましても国民税制改革協議会で検討して、平成四年度から実施したいと考えているわけでございます。それまでの税収規模の考え方、これは代替財源につきましての基本的な考え方でお示しをしているところでございます。  平成四年度から実施されます新しい税制についての税収規模等につきましては、現段階で私どもが言及することはできないわけでございますけれども、政府の「財政の中期展望」によりますと平成四年度で六十三兆千八百億円、平成五年度で六十六兆六千四百億円という展望が示されているわけでございます。これらの「財政の中期展望」で示されている税収を下回るようなことがあってはならない、そのようにすべきであるというふうに考えております。  実際、私どもが考えております税制再改革基本法案における考え方、所得税を中心にいたしました総合課税の再構築、これを中心とした税制再改革によりまして、所得税の租税弾性値が高いという点もございますし、また昨日の本委員会におきまして経企庁長官が、今後十年間の経済見通しにつきまして実質四%の成長が十分可能であるという御答弁をされていること等からいたしまして、これらの中期展望で示されたところの税収規模につきましては、私どもの税制再改革基本法案の考え方で十分確保できるのではないか、このように考えております。

真鍋光広自由民主党

○真鍋委員 再び再改革基本法の条項によりますけれども、第五条の第二号のところでいろいろ「所得、消費、資産等に対する課税が適正に行われていること。」ということで、これからの段落がいわば税収にかかわるところだろうと思うのですが、イのところで所得税の総合課税ということが一つの大きな柱であるということになっていまして、その柱の一つが、一つといいますか大事な柱が納税者番号制度の導入だということでございますけれども、それには慎重にいろいろ条件がついておる。国民のプライバシーの保護に十分留意する、国民の勤労意欲が損なわれないように総合課税というようなことでございまして、これが協議会の方で、わずか一年ぐらいでこんなものができるかどうか。  例えば納税者番号制度一つとりましても、これはまず今何にもそういうのかないのですから、いきなり付番していかなければいかぬ。これから番号を与えていかなければいかぬ。しかもこれは一年だけ取引が起こったりなんかするわけじゃないわけですから、それだけとらえるのじゃないのですから、五年、十年、二十年、三十年とやっていかなければいかぬ。しかもそれも、これは恐らくお聞きしなきゃいかぬでしょうけれども、納税者番号というからには税務用にだけ用いるということでしょう。恐らく国民の皆さん、納税者の皆さんにとって、重い重い番号になります。  それを一部の心ない人たちのためにずっと国が何十年にもわたって、あるいは国民がその重荷をずっと耐えて、ほとんどの善良な方々が重荷に耐えて付番をされていく。その効果があるのかどうか、メリットがあるのかどうか、コスト対効果の関係で、それでやっていけるのかどうかという話は当然大きな議論になってなかなかまとまらぬと思いますが、しかしそれでも、これで税収が上がったとしましょう。しかしいかほど上がるものだろうか。今消費税で欠陥するのは、平成二年度で六兆六千億くらいになるのでしょうか。それを何とか埋めていかなきゃいけない。自然増収は大きな代替財源項目でしょうけれども、国民の多くの皆様から見て、それが年がら年じゅう続くようであったら、大蔵省の歳入見積もりはちょっと首切ってもらわなければいかぬ、申し上げればそういうことになるわけでございます。  それからロの、経済取引の国際化や云々の話も「法人税体系の適正化」となっていますが、これまでの議事録を拝見いたしましても、どう考えても三七・五%よりは、それは四〇に上げるかどうか知りませんけれども、それ以上上げるという雰囲気はどこも出ておらぬ。そう増収になるとは思えない。それから土地関係の課税についても、これは国民がどのように反応するかでしょうが、常識的には大きな税収項目にはならない。そうすると、結局ニのところに行ってしまう。「サービス、流通等に対する適正な課税の在り方について検討を加え、その結論を得ること。」こういうことになってくるわけだと私は思うのです。  時間が初めと終わりで詰められるので、もうあと五分だというので話になりませんけれども、しかしちょっと済みません、うろたえますけれども。  それじゃ、とりあえず取り急ぎ、脈絡がないが、ニのところでちょっと教えてください。ごめんなさい、その前の条項で、第一号のところで企業に対する課税における各種の特例を要するに抜本的に整理合理化する、こうなっておるのですが、具体的にはどんなことでございましょうか。時間がないので、一言、二言で結構ですから。

中野寛成民社党

○中野議員 お答えいたします。  先般も町村委員の方から、企業に対する法人税、特別償却だとか準備金だとか税額控除及び所得控除とかいろいろあるけれども、どれがよくてどれが悪いんだ、具体的に述べろというような御質問がございました。  私どもは、一つ一つのその政策目的から考えますと、全部それぞれいきさつがあって設けられているものですから、それが不必要だとは申し上げません。しかし、時代の変化や、そしてまたそれぞれの政策目的が達成されているかどうか等において洗い直すことが必要であろう、また、そういう税制上の問題ではなくて、例えば助成措置を講ずるとかというふうな転換も必要であろうというふうなこと等を考え合わせまして、トータルとしてその存否について全部洗いざらい俎上にのせて論議すべきであろうというふうに考えまして、税制再改革基本法案にも幾つかの事例を挙げながらその是非について論議をするというふうに記載をさせていただいておるわけであります。

真鍋光広自由民主党

○真鍋委員 ということは、整理合理化となっておる以上は、これ以上ふやしていくという考え方はないんですょね、いかがでしょうか。企業に対する特別措置をふやすつもりはないのでしょうね、整理合理化となっている以上は。

中野寛成民社党

○中野議員 何というのでしょうか、無原則にふやそうなどという気はありませんけれども、しかし時代の変化において必要になってくるものも、これからどういうものが出てくるかわかりません。しかし、それぞれそれらの問題につきましては原則があるわけでありまして、課税ベースを狭くして税収を少なくするとか、特定産業を優遇して企業間の税負担の公平を損なうとか、それから産業の育成保護をやり過ぎますと貿易摩擦の一因になるとか、いろいろ原則があるわけでありますから、それらに照らし合わせながらその判断をしていきたいというふうに考えておりまして、整理合理化とは、言うならばスクラップ・アンド・ビルドであるかもしれませんし、それらのことを固定的に考えているわけではありません。

真鍋光広自由民主党

○真鍋委員 それでは伺いますけれども、二号のニの個別間接税の整理合理化というのはどういうことですか。まず個別間接税の意味合いがよくわからないのですけれども、同時に整理合理化について。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 端的にお答えいたします。  消費税を私どもは廃止をするわけでありますから、当然現在あるそれぞれの個別間接税を対象にいたしまして検討をし直すというのが一つであります。  それから、それではそれ以外にどのような個別間接税が想定されるのかということになりますが、これは税制改革の基本原則をもちまして、直接税を主とし間接税を従とする、こういう考えに立ちまして、あるべき姿としては税制全体のあり方から検討を加えてまいりたい、かように考えております。

真鍋光広自由民主党

○真鍋委員 法律用語としての整理合理化というのは一体何を意味するのか、しっかり御議論させていただきたいと思いましたが、時間に追われまして中途半端になりました。この話は詰めようにも詰める時間がありませんので、そろそろ私の思いを一言述べさせていただきたいと思うわけでございます。  私が質問に立たせていただく以上は、私が消費税に対してどういうことを選挙中に言っておったかお調べだと思います。実は私は、撤廃的見直し、こう言っておったわけでございます。御存じだと思います。なかなか苦しい選択でございました。しかし私は、二月の十日に公認をいただいて自民党となったわけで、選挙戦の始まりは、とにかくまだまだ無所属でございました。  しかし、私が撤廃的見直しと言ったのは実は思いがありまして、大体税金というものは、税務職員の数を見ていただいたらわかりますように、国税職員で五万人、地方の税務職員で大体八万七千人かそのあたり、十四万人しかいない。一方で六十兆の国家予算を配賦し活用していく一般行政職員というのは、国で百十万、地方で二百四十万、合わせて三百五十万おるのです。したがって、税というのは基本的には申告納税を基本とし、簡素であって、できるだけそこでの思いやりというのは最小限にとどめて、そのかわり歳出でしっかり見ていくというのが基本ですから、広く浅くという消費税の物の考え方というのは、複税制度のもとでは極めて適当であり、かつ時代感覚としてもどうしても必要なものだと私は思っております。しかし、これが外税になったがために、日本最大の、かつてない直接税として国民に映ってしまった。これが内税であったらそんなことはなかったのでしょうが、外税が奨励されて、結果として直接税になってしまった。それだけに反発も強かったし、私どももつらい思いをいたしたわけでございます。  そういう中で、税では特例でございますけれども、やはり思いやりというものは、税の世界でもこの場合はどうしても入れていかないことには、国民が政治家に対して、議会政治に対して不信を持つようになっては困るということで、何としても国民の最小限の必要物である食料品であるとか医療であるとか、あるいはまたどうして授業料は非課税で入学金は課税かというような、これは税のプロならすぐわかる理屈ですけれども、一般国民にはわかりにくい、そういったことはとにかく認めていこうじゃないか、入れてほしいという思いが、撤廃的見直しの撤廃的であり、かつまた税収というのは福祉に使っていこうということで、苦しい中で撤廃的見直し、こう言ったわけでございます。  そういう中で、晴れて自民党に入れていただきましたら、早速にこのようなすばらしい、私の思いのとおりの修正案が出てきたということでございまして、私としてはこれはぜひとも、公約ともかかわりあり、どうかひとつ寛大なる御同情をちょうだいいたしまして、どうかこの難しい糸を何とかお互い苦心に苦心を重ねて、一億の国民が期待しておるわけですから、どうかひとつ糸をつなげていただいて、私の公約を無にしないように切にお願い申し上げまして、質問を終わります。どうもありがとうございました。

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 これにて真鍋君の質疑は終了いたしました。 次に、江田五月君。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 撤廃的見直しの真鍋先生の時間を圧縮をしたようで、大変申しわけありません。  提出者の皆さん、大変御苦労さんでございます。本当に大型の審議で、連日七時間ですか、土曜日も、これは公聴会ですが、こういう時間短縮の世の動きに逆行するかのごとき大変な審議でございますが、しかしこれももちろんやむを得ません。ひとつ大いに頑張っていただきたいと思っております。  一般質問においても、私どもまで質問の時間をお与えくださいました関係の皆さんの御配慮に心から感謝を申し上げる次第ですが、しかし質問時間二十分ということでございまして、余りあれこれと議論を広げることができないので、その点、私の思いもひとつ御理解をいただきながら御答弁いただきたいと思います。  この特別委員会、画期的な論議だったと思います。消費税廃止関連法案、提出者の皆さんの方からお出しをいただいて、私も賛同者の一人として、 微力ではございますがその審議と成立のために努力をしてきたつもりでございます。一方で政府の方から現行消費税の見直し法案というものが出されて、この二つのものがこの委員会で並行して議論された。どちらが本当に今の国民の願いにしっかりこたえるものなのか、どちらが本当に問題をより鋭くえぐって再改革の実をなさしめる方法であるのか、こういうことの議論がそれなりにできてきたと思いますし、また、この間の議論、本当にあらゆる論点にわたって議論が展開されました。  その中で、単なるすれ違いでなくて、与野党の間にある種の共通の認識もできてきている。今の消費税は相当メスを入れなきゃいかぬ、私たちはもちろん廃止をしてこそ初めて本当のメスが入るという立場ですが、廃止というのはどうもという皆さんでも、相当のメスを入れなきゃいかぬという認識が広がってきているような気がいたしますが、こうして廃止、見直し両法案を並行して議論をしてきた、このことの意義を一体提出者の皆さんはどう判断をしていらっしゃるか、これを伺いたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 江田さんおっしゃいましたように、消費税をめぐって大変な国民の大きな意識の高まりがございました。また、そういう中で、国論二分という表現がいいか悪いかは別にいたしまして、大きく意見が二つにあらわれている。それを象徴してお互いに法律を出して、しかもお互いに議員同士で中心に議論し合うということの意味は、私は非常に大きいことだと思います。  ただ、終わりがやはり一番大事でありまして、江田さんもおっしゃいましたが、そういう議論の中で、国民の御納得がいただける取り扱いは、方向づけはこうかなというふうなことが何か浮かんでくるようなことを、特に会期日程もだんだん詰まっておりますので、何かそこでできれば本当の実りある議論ではないだろうかというふうに思いますし、また、そういうことができれば、今日国民の皆様から政治改革、国会のあり方、政治家のあり方が問われているというものにこたえる一つの道にもなるのではないだろうかという気持ちでおります。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 今、伊藤提出者から終わりが大切だ、実りのある終わり方をしていかなきゃいかぬ、今次第に会期も終わりに近づいておって、さあこれはどういうことになっていくのかという、そこが大切だという御指摘をいただいたわけでございますが、実は私も大変質問に困っております。いささか憂うつな点もございます。それは、私も廃止関連法案の賛同者の一人として、廃止をして再改革をすることしか国民にこたえる実りのある結論は得られない、こう思っておるのですが、しかし、じゃ実際問題どういうことになるのかなということですね。  税というのは、これはもちろん国の歳入でございまして、取られるとか、拠出をするとか、いろいろな言い方があるでしょうけれども、やはり払うのはだれしも嫌ですよね。しかし、これはやはりいただかなきゃならぬもので、もちろん喜んで税を払ってくださる方は大変ありがたいことではあるけれども、やはりどこか痛みを感じがなら、しかしあるところで仕方がない、みんなのために、国のためにということで納得をして払っていく、そういうものであって、しかも非常に技術的な性格を強く持っておるのが税制であり税法だと思います。だれもみんなが気持ちよく快く納得をして払う、そうなればそれは大変いいのですが、なかなか実際問題としては難しい。しかし、どうしても取らなきゃいけない。  そこで、ある程度の納得ということで、これはもう制度としてそこでひとつ行こうじゃないかとみんなで合意をして、この税をいただいていくという形にせざるを得ない。したがって、それであるがゆえに余計にそこへ至る手続が確かなものでなきゃならぬ。こういうところでひとつ納得をしてというところへ持っていくための議会制民主主義の手続というのが大変大切で、公約違反ということがあってはならぬことは当然であるし、また議会の議論も十分尽くされる、強行採決などがあっていけないこともこれまた当然。そういう、公約違反とかあるいは強行採決ということがない、本当の公正な適正な手続の中で十分議論されて結論が出ることによって、初めて国民が、わかりました、そこで納得しましょうということになるんだと思います。  さてそこで、私たちは廃止がベストだ、廃止して再改革をすることしかない、そう思い、私もそれは別に独断でもないと思います。客観性もあると思います。国民にも支持をいただいていると思います。しかし、私どもがそれをベストだと言っているものしかないんだ、こうやってしまいますと、これはまた別の意見も、広い世の中ですから当然いろいろな意見がある。そこでそういう意見をいろいろ闘わせながら、これはやはりあるところへ持っていかなければいけない。もう私たちのベストしかないということで、ひたすらそのために五年かかろうが十年かかろうが、選挙を三遍やろうが五遍やろうが、この廃止・再改革が成るまで、多数をとるまで頑張るんだという性格のものと、ちょっと性格が違う。そうでなくて、いろいろな手続、選挙の洗礼、そういうものを経て、そこで出していただいた国民の皆さんの答えに従って、議会の手続を経て十分納得のいく議論で、ある結論をこれは嫌でも得なければいけない、そういう性質のものだと思っております。それが、きょう午前中にベストかベターかなんとかという議論がございましたが、そういう意味だと思うのですね。  ところが、この今進んでいる手続の中で、そういうことに一体なっているのかどうか。どうもなっているような感じもするのですね。いろいろなところでいろいろな議論が行われているらしくて、聞こえてもくるし新聞などでも出ておる。しかし、この委員会の中の質疑にそういう方向が反映されてこないという感じがあるので、その意味でそういう腹の底の思いを込めて、先ほど廃止、見直し両法案をここで議論をしていく意義は高い、高いけれども何かひとつ悩みがあるといいますか、隔靴掻痒という感があるというか、そんな感じも同時に持ちながら聞いたのですが、そういう質問、どうお考えになるか。そういう質問をすると大変酷かもしれませんが、酷なら酷であっさりした答えでも結構ですから、ひとつ伺わせてください。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 やはり多くの皆さんは、この数年間の経過を振り返りながら、消費税税制について政治が、国会が一体どうしてくれるんだ、我々が納得できるようにどうしてくれるのかという気持ちを持ちながら、世論調査にあるさまざまな数字はございますけれども、共通してそういう気持ちを持って政治を見詰めている、私はそういうことではないかと思います。  私はこれらの議論、もっと実りのある議論がさらに行われることを切に期待をいたしておりますけれども、やはり税ですから、また事柄上、最終の、また最大の判断の基準は私は国民世論だと思います。国民世論を受けとめながら議論をする、そしてまた本当に国民の皆さんがそれならわかったと言っていただける方向にどう持っていけるのかということを、注意深くさまざまの方法を講じながら御相談をしたりまた議論をしていくというのが、税制については一番肝心なことではないだろうか。  先ほども高齢化社会のお話がございました。熱っぽく言われましたが、私どもそれ以上に実は一生懸命です。やはり高齢化社会、どういう負担でどういう活力ある高齢化社会をつくっていくのか、厳重要課題の一つであろうと私は思います。また、私どもに言わせますと、じゃ、今の構造で高齢化社会を支える会費をみんなが気持ちよく払ってもらえるのかどうか。逆ではないだろうか。高齢化社会が大事だからこそ、本当に原点に戻ってもう一度やり直すという作業をしなくてはならぬじゃないだろうかという気持ちがいたします。そこはまだ絶えず並行しているわけでございまして、どうするのかということだと思います。  ですから、私も気持ちは共通する面も江田さんと同じように持つわけでございますけれども、これから先、議会人として、また議会として、国会として最もふさわしい努力を最大限やっていくという道を努力をしていく以外に私はないだろうと思います。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 ありていに言って、今のこの特別委員会の手続、そして、もちろんこれはある議論を進めていけばその先には採決ということになる。そしてその先には本会議での決着ということになる。さらに参議院があるかどうかということになっていくわけですけれども、これはもう幾ら言葉を飾ってみても、今の状況で、これから突然自民党の皆さんが意見を変えていただくというようなことがあればそれはもう大変ありがたいことではありますけれども、非常に残念ながら今の状況のもとでは、廃止・再改革というものが通るという状況にない。しかし、一方でもちろん、自民党の皆さんの見直し案、再改革をする、しかしその再改革はこの見直しが限度ですよというこれも、国会としてこれがよろしいということになる可能性はちょっとないと私は思うのです。  まあ、見直し案をここで審議をしているわけじゃありませんが、自民党の見直し案について提出者の皆さん、どういうお感じをお持ちか聞かせてください。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 政府提出の見直し案につきましては、国民の間からさまざまな批判が言われているわけでございますけれども、その批判のとおり、例えば逆進性の問題についても、この見直し案によっては価格が下がる保証がございませんので緩和されておりませんし、さらにまた、国民の納めた、消費者の納めた税金が国庫に入らないという問題点、この問題点についても何ら見直し案では解消されていないわけでございます。  さらにまた、国民の中には今回の見直し案は消費税を一層複雑でわかりにくいものにしたという批判もあるわけでございます。飲食料品等の範囲、飲食料品等の小売販売売り場の範囲、課税、非課税の仕分けなどについて、そういう御批判もあるわけでございます。  さらにまた、政府はこの見直し案を、消費税を福祉のために使うことを明確にして福祉を一層充実することにある、このように述べて提出しているわけでございますけれども、一般財源としての消費税を国民福祉のために特定して使うことが可能であろうか、そういう疑問もございますし、消費税によって福祉が充実するという保証もないわけでございます。  そのような国民の批判、これがいずれも当てはまるのではないか、このように考えます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 そうですね。私どもの廃止・再改革、これが自民党の皆さんの賛同をいただけると思うと、ちょっとそれは楽観的過ぎるだろう。しかし、自民党政府の皆さんの見直し案、これが今の国民の消費税に対する大変なふんまんにこたえる道だと国会で結論が出ると、こう自民党の皆さんが思われたら、これまたやはり相当オプチミストに過ぎるということになると私も思いますし、それは自民党の皆さんもおわかりだ。  そうしますと、これは廃止も見直しもできずに何か残るかというと、現行の消費税が残る。我が国の政党で、どの一党といえども今の消費税でいいと言っている政党がない、みんなとにかくこれは変えなければならないと言っているのに、国会の手続のあれこれのことによって今の消費税がそのまま残るなどというのは、これはもう議会としては大変な失態ですね。国民に対するこれほど無責任な態度というものはない。  そうなるとこれは何かしなければならないというわけで、政府がお出しの今の見直し案でもまだまだだめ、もっともっと鋭いメスを入れる再改革が必要、そういう大きな合意はこの議論の中で浮かび上がってきているわけですから、そうしますと、私は、ここはひとつ大きな知恵を働かせて、廃止・再改革か見直し・再改革か。もっとも、これは着地点まで既に提示をされている。そういうものを一つ越えた何か大きな協議による再改革、協議によってメスをずばっと入れて再改革をしていく。税制というものを本当にここまで議論したのですから、この議論をひとつ生かして、提出者の皆さんの大変な御努力を生かして、この再改革をしていくという道をどこかで切り開いていかないと、提出者の皆さんのこの大変な御努力にもこたえられないし、国民の期待にもこたえられないと思っておるのですが、これはひとつ答弁をいただくという性格のものでもないので、そういう意見を持っているということを申し上げて、私の質疑を終わります。

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 これにて江田君の質疑は終了いたしました。  次に、戸田菊雄君。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 税特開始以来、シャドーキャビネット、影の閣僚の八人の野党の皆さんが、文字どおり共同、協調いたしまして大変な御苦労をなされた、このことに心から敬意を表しまして、逐一質問をしてまいりたいと思います。で、政府の税革でも理念でもっていろいろ言っておられます。言っておられまするが、消費税が強引に強行採決で今まで実施されて一年経過をいたしました。政府・自民党はこの間、消費税を廃止しなければならないような重大な混乱は生じていない、定着していると繰り返して言っておりますが私は、税は国民の合意が大前提だ、このように考えておりますが、そこ、消費税に対する国民の不信、不満、これは極めて根強いものがあると思いますが、この辺に対する御見解はいかがでしょう。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 お答えいたします。  消費税が定着をしてきているという主張が政府あるいは与党自民党からこの委員会でも多く出され、またこれについていろいろと質疑がなされてまいりました。しかし、私どもはこの消費税が定着をしているとは思っておりませんし、また、おっしゃるとおり国民の不信、不満というものは非常に根強いものがあると、全く同じに考えております。  つまり、この消費税は、言うまでもなく一九八六年の衆参同日選挙において、当時の中曽根首相が大型間接税はやりませんという、あの私の顔がうそつきに見えますかという名文句に始まって、その後強行採決によって強引に押し通された。  確かに、この実施後約一年が経過をしているわけですけれども、いろいろな意見をこの間聞いてみても、決して皆さんが納得をして支払っているというふうには思えないわけです。特に今度の消費税の場合は、いわゆる逆進性の問題あるいは国民が払った税金が必ずしも国庫に入らないといった根本的な欠陥を有しているわけでありまして、そういった点で、まさにこの消費税のこういった根本的な問題を解決するためにこそ消費税の廃止が必要である、そのように考えております。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 極めて明快にわかりました。  次に、先般の総選挙において、大きな争点はやはり消費税であったと思いますね。しかし、選挙が終わりまして自民党は過半数を制しました。そのことをもって自民党は、消費税存続が認められたというようなことを言っておるようですが、これはまさに私は御都合主義じゃないかな、このように考えるのですが、この辺の見解はいかがでし

中野寛成民社党

○中野議員 お答えをいたします。  まさに消費税が最大の争点であったと思います。しかし、そのことを恐れて自民党の皆さんは、ある意味では争点を外すといいますか、そらすといいますか、そこでいわゆる自由主義か共産主義か、自由主義か社会主義かという体制論などを持ち出したりもしたわけでございます。そういう中で国民の皆さんは、体制を選ぶか消費税廃止を選ぶかという、ある意味での究極の選択を強いられたかもわかりません。そのあおりを受けたのが私どもかもわかりませんが……。  そういう中で、しかし自民党の皆さんは過半数の議席をとったとおっしゃるんだけれども、過半数の得票率を確保されたわけでもありませんし、現実に四年前の選挙から比べますと議席を減らしておられるわけでありますし、またここで御質問をされた自民党議員の方がみずからの口でおっしゃいましたが、自分の票も減ったとおっしゃられた。そういうケースもありますように、多くの国民の皆さんが、自民党に投票した方でもやはり消費税の問題については怒りを持っている方がたくさんいらっしゃるということが言えると思うわけであります。  その後の世論調査等におきましても、自民党は過半数議席をとったけれども、決して消費税を認めたわけではないという調査が、ある新聞では五六%、NHKなどでは七十数%にも及んでいるということなどを考えますときに、先生御指摘の総選挙の結果が消費税を認めたことにはならないというそのことは、既に明らかに証明されているものと思う次第であります。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 次に、今まで私もこの場で自民党の皆さんの御意見等もずっと拝聴してまいりました。政府・自民党は、現在の世論は消費税の存続を支持している、こういう見解でございますね。これはまさに私は見当違いでないかと思うのですが、この辺に対する見解を、具体的な資料を含めてひとつ御回答願いたいと思います。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 最近の世論調査の結果についてどう考えるかというお尋ねでございます。  消費税につきまして存続か廃止かということを尋ねた世論調査がいろいろ行われているわけでございます。世論調査の内容によりましていろいろ異なった結果にもなっているわけでございますが、この世論調査に共通して言えることは、現行の消費税に対する国民の不安が極めて根強い、現在もなお厳しく批判をしているという点でございます。したがいまして、国民のこの税に対する信頼を回復するためには、一たん消費税を廃止して、その上で税制再改革を行う以外にはないということを、私どもはいずれの調査結果も示しているのではないかと判断をするわけでございます。  具体的に申し上げますと、一つの例として読売新聞が三月十日、十一日に実施いたしました全国世論調査の結果を見ますと、内閣の取り組むべき課題のトップは消費税などの税制改革であるとするのが五六・二%となっております。消費税の取り扱いにつきましては、廃止すべきとするものが二八%、現行のままでよしとするのが七・五%にとどまっております。政府・自民党の見直し支持が一五・六%でございます。一層の修正が四五・七%ございまして、これは廃止に限りなく近いものも多く含まれていると判断をされます。  与野党の主張のどちらに近い考えかについては、消費税廃止は国民の声とする野党を支持する者が三四・四%、消費税は国民に認められたとする与党の主張を支持する者は二七・四%でございます。さらに、どちらとも言えないというのが三五・三%を占めておりますけれども、この中には消費税に対する批判層もかなりいるものと予想されます。私どもの消費税廃止論の支持が多いことは明らかでございます。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 政府税革法で、先ほど真鍋さんがちょっとおっしゃられたが、明確に政府税革では財政論も裏づけておりますよ、こういうことを言っていますが、私が精査した限りでは、あの六十三年税革法を出された中には二行ぐらいしかないですね。財政論、まさに脱落をしている、こういう状況だと思うのですが、いろいろと理念上言っておられます。  「産業構造及び就業構造の変化、所得の水準の上昇及び平準化、消費の多様化及び消費におけるサービスの比重の増加、経済取引の国際化」等々言っておりますが、消費税が必要だとされるそういった積極的理由、説得力のある理由は、いまだに明確だと私は言えないと思います。それが国民の不信、不満というものの出ている大きな原因ではないだろうか、このように考えますが、どのような見解をお持ちでございましょうか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 戸田さん御指摘なさいましたように、消費税に明確な国民的な説得性、信頼というものがないということが、私どもが廃止・再改革法案を提出させていただきました大前提になっているわけであります。  お話ございました内容、私ども同感なのですが、この経過を振り返って、改めてきちんとしたけじめ、総括をしなければならない、その上でなければ本当の国民合意の税制は生まれないということであろうと思います。約十年前の一般消費税のときには、財政問題あるいは一般財源としてということで、これは国民から拒否をされたという経過でございましたし、それから中曽根さんの売上税のとき、今回の消費税のとき、さまざまな目標設定があったわけであります。  私は、振り返ってみて、今までの税制改革、特に消費税について見ますと、一つは、目標、理念において、これは国民に理解されないと思います。消費税の経過を見ましても、あの法案を強行するときには減税それから税の公平、バランスなどが主として言われたわけであります。法案が強行されました後になって、特に最近福祉ということが強調されているというわけでありまして、私どもから言わせますと、では福祉のためにと言いながら、消費税導入初年度に年金制度など福祉の改悪が行われる、あるいはまた、見直しの中でも、法案の中に福祉目的のようなことを挿入をし、表明をするというわけでありますけれども、しかしこれは一般財源ですから、福祉のためにどう役立ったのかという検証をする方法も手段もないと思います。言うならば、その大きな目標において不鮮明である。  それから第二は、やはり手順の問題だと思います。たくさん御指摘ございましたから、私から改めて申し上げることもございませんけれども、アメリカのレーガン税制改革でも、国民の中から公平革命と言われたそうであります。あのさまざまの大統領提案やあるいは財務省のレポートなどを見ましても、我が国の税制は不公平である、そういう断定から始まっております。非常にフランクに、鮮明に問題意識を語っている。そういう率直さが日本には見られません。私は、手順においてさまざまの非民主的行為を含めた問題があると思います。  そうして三つ目には内容の問題、これは改めて申し上げる必要もございませんが、冒頭の当委員会のときにも、四党共同で表明いたしました。十点申し上げましたが、その他を加えましていろいろと欠陥が表明をされているということであろうと思います。  ですから、与党におきまして、もし本当にこういう目標、手順、内容について国民の信頼が得られるように謙虚に真剣にお考えになろうという気持ちがおありならば、例えば内容についても、指摘をされているさまざまの問題について、抜本的にそういうもののないような制度をどうつくっていくのか。今の見直しのような内容ではないものが提起をされる、そこからいろいろな議論が始まるということではないだろうか。いずれにいたしましても、政治の決断としての思い切った対応がなければならないと存じております。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 至極明快な答御弁で、よくわかりました。  時間の関係もございますので、次に、政府は、社会保障政策や税制によりまして所得再分配が行われ、所得格差縮小の傾向にあります、こういうことを言っておりますが、所得格差だけではなく、資産格差は拡大傾向にあるのではないかと思いますが、そしてなおかつ消費税はそれを助長するのじゃないだろうか、こういう危惧を持っておりまするが、この辺に対する見解はいかがでしょう。     〔委員長退席、関谷委員長代理着席〕

菅直人進歩民主連合

○菅議員 今、戸田委員 がおっしゃいましたように、政府がこれを導入するに当たって、日本は非常に所得格差が小さいのだというふうな趣旨のことをいろいろと述べておりました。  そのときの資料に所得再配分調査結果などを挙げて、税とかそういうものによってかなり所得格差が小さくなるのだというふうなデータも、都合のいいところだけを出してきているようですけれども、経済企画庁が野村総合研究所に調査を依頼をして暦年比較の、何といいますか、何年から、だんだん毎年毎年の比較をしているデータが出ております。これによりますと、いわゆる年間の収入の第五分位の階級から第一分位の比較、比率をずっと見てみますと、昭和五十六年から再度拡大傾向に移っている。つまりは所得格差が逆に広がってきているというデータが出ております。  さらに、今御指摘のありました資産格差、これについてなかなか適当なデータがないのですけれども、特にこの数年間の土地の値上がりだけを見てみても、よく言われますように、一年間のGNPを超える地価高騰がある。あるいは、今でこそ若干鎮静化しておりますが、株の値上がりも含めれば、それに上乗せをして資産的なキャピタルゲインが生じている。そして、それらについて必ずしも全員が平等にそのキャピタルゲインの恩恵をこうむっているとはとても思えないわけでありまして、当然持てる者はより大きく持ち、持たざる者はより持ちにくくなっている。まさに住宅取得なんかを考えると、単にそれは持つ者、持たざる者を超えて、例えば住居がない、これから買わなければいけない人は所得をそちらに充てなければいけない。さらに大きな土地を持っている人は、所得なんか余り当てにしないでも資産の含みだけで一生楽に暮らせる。そういった現象も、もうこれは私から説明するまでもなくあちらこちらで見られることでありまして、そういった意味では、政府が消費税導入に当たって説明をしてきた所得格差そのものも決して縮小はしていないし、それに加えて資産的な格差はまさに拡大しているということは間違いないと思います。  そして消費税がそれを助長するのではないかという御指摘ですが、まさに消費税にはそういうものを是正する機能は基本的にないわけでありまして、そういった点では、所得税の累進性を緩和しながら消費税を導入するという自民党の今回の改革をトータルで見れば、おっしゃるとおり助長するということにつながってくる、そのように考えております。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 時間の関係がありますから次の質問に入りますが、政府見直し法案第一条第二項、これを追加しました。「消費税の収入については、別に法律で定めるところによるほか、毎年度、社会福祉、社会保障その他の国民福祉のための経費に優先して充てるものとする。」との条文を書き加えておりますが、これは反福祉である消費税の不満を和らげる一つの便法ではないか、このように考えますが、その真意はどうでしょうか。

中野寛成民社党

○中野議員 お答えをいたします。  御指摘の第一条第二項の追加というのは、おっしゃるように、消費税の使途の明確化というふうに言われているわけでありますが、その目的は、どうもやはり先生が御指摘のような目的の方が当たっているであろうというふうに思うわけでございます。  そもそも消費税は一般財源でございますから、特別会計に限定された歳入とされているわけでもなければ、新たに福祉関係の特別会計を設けてその財源とする措置が講じられているわけでもございません。こうした制度的な保障もなく、ただ条文に訓示規定を置いたからといって、消費税は福祉のための財源ですというのは、これは単なるイメージづくりとしか考えられないというふうに考えておりまして、さすがに的確な御指摘だと思っております。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 高齢化問題が問題になって久しいのでありまするが、この高齢化の対応策、殊に社会保障費の増額、こういうものを賄うために消費税が必要であるならば、三%の税率ですね、百分の三、この税率を近い将来大幅に引き上げざるを得ない状況になっているんじゃないだろうかと私は思う。  かつて橋本大蔵大臣も本問題について答弁をしたときに、私は当初は反対なんだ、こういうことを言っておられました。それはなぜかというと、やはり現下の五兆九千何がしの消費税収入の枠内じゃおさまらないのですから、十一兆にもいっているのですから。そういう状況を考えれば、当然これは税率を上げて増収体制をとらなければいけない、そういうことに追い込まれていくことは当然ですね。ですから、そういう点について、この税率は今内閣では、この内閣中は海部総理も上げません、こう言っていますが、前途の、将来に対しての保証は何にもない。こういう見解についてどうでしょうか。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地議員 戸田委員にお答えしたいと思います。  厚生省、大蔵省が昭和六十三年の三月十日に発表いたしました「二十一世紀初頭における高齢化状況等及び社会保障の給付と負担の展望」によりますと、現行制度のままでいってもかなりの財源が必要になることが示唆をされております。先生御存じのように、平成二年度でも社会保障関係費が約十一兆六千百億でございまして、この厚生省あるいは大蔵省の試算によりましても、将来の国庫負担につきましても、昭和七十五年度の推計でもA推計で三十兆円、B推計でも二十五兆円、昭和八十五年度になりますと、A推計約五十五兆円、B推計が四十五兆円と大変な国庫負担になるわけでございます。  現行三%という税率で平成二年度の国税収入を見てまいりますと、約三兆九千七百億でございます。それも、先ほど中野先生から御答弁ありましたように、福祉目的の財源として今回見直し案で政府が出しておるわけでございまして、この国民負担の総額と現在の税収との間には大変な差があるわけでございますから、当然、この福祉に充てるという方向で政府が考えていくならば、現在の三%の税率を維持するのは大変難しいわけでございまして、私どもも、将来この税率が安易に引き上げられないよう国会におきましても監視を強めていかなくてはならない、このように考え、税率アップについては大変危惧をしているところでございます。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 今回、この政府の見直し案によって、食料品非課税等、これを中心といたしまして非課税範囲を拡大をいたしました。拡大はしましたけれども、これは結果的に暮らしの視点に立ったそういう見直しはやっていないのじゃないでしょうか。すべて商品とサービスに課税する、広く、薄くということで出発をして、そしていろいろと国民の反撃があるものですから、それを和らげるために今食料品というふうに限定して幾つかの品目を非課税にした、あるいは軽減課税をやった、こういうことですが、その真意は、私は本当に国民の生活を考えた視点でやられたとは思わない。これはもう時間があればいろいろいっぱいそういう実証はあるわけでありまするが、この辺の見解はいかがでしょうか。

森井忠良日本社会党・護憲共同

○森井議員 飲食料品の問題でありますが、税制にお詳しい戸田委員でございますから経過は御存じのとおりでありまして、海部さんは国内のあちこちで食料品は非課税にいたします、こう言明をしてまいりました。しかし、最終的に決める段階になりまして、新聞の報道するところによりますと、大蔵省は二%、これを固執した、結局最後は、海部さんのところかあるいは小沢さんのところか知りませんけれども、総理のメンツも立てながら飲食料品の軽減税率を決めたという経過がございます。ですから、最終段階の小売の段階では、これは総理があちこちで言っておりました飲食料品非課税、こういうメンツを片方で立て、片方で二%という軽減税率に固執する大蔵省等の顔を立てて結局一・五%、こういうことになったわけであります。  しかも、これは飲食料品本体だけでありまして、御存じのとおり、例えば運送賃等は依然として三%、軽減税率ではありません。こん包についてもしかり。具体的に飲食料品のどの部分はどういうふうに軽減税率にするかということはまだ明らかになっておりません。しかし、例えば、伝えられておりますように缶詰の缶は三%、中身の食べるところは軽減税率というふうなことが当然出てまいりまして、これは矛盾だらけであります。小売段階が非課税でありますから、したがって食料品とそのほかの品物を扱っておられる小売店等は大混乱になる。こういったふうな今の政府案の飲食料品に対する課税、こういった変則的なものは、これは世界にも例がないわけでございます。  したがって、委員御指摘のとおり、こういうことをおやりになっても逆進性は依然としてなくならない、それから国民には非常にわかりにくい、しかも最終段階では総額明示方式、これがもう指導の主軸になるようでありますから、ここでやはり便乗値上げなりあるいは将来にわたって税率の引き上げ等の余地も残される、などなど考えますと、政府の見直し案、率直に申し上げまして私は全く評価ができません。もし見直しをするのなら、全部について見直しをしなければ、これは矛盾は解消しない、このことを申し上げておきたいと思うのです。  こういうことを政府は言っておるのですね。今度の見直しについて、暮らしの視点に立って見直しを行いますといたしまして、幾つか挙げております。例えばその一つに、暮らしの身近なところは消費税を非課税にしますとぬけぬけと書いてあるわけでありますが、暮らしの身近なところが非課税ですか、全部。私はせんだっての答弁でも申し上げたんですけれども、例えば年金で暮らしていらっしゃる皆さんが眼鏡を買われても、つえを買われても、あるいは楽しみの旅行に行っても、全部依然として今までの消費税が残るんですよ。したがって、暮らしの視点に立って見直しを行いますと言うけれども、身近なところにそういうふうな税金がかかっておる。  それから例えば、消費税を優先的に福祉のために使うことを明確にするとともに福祉を一層充実することにいたします、この議論は既に幾つも出ておりまして、消費税が福祉の財源たり得ないということははっきりと言えるわけでありますが、最近の政府、厚生省の一連の福祉切り捨ての政策を申し上げれば、年金に限らず医療に限らず、ほとんど改悪に次ぐ改悪がここ十年ばかり続いておることは御案内のとおりであります。  今度も、衆議院の選挙がございましたから一たん作業をやめたんですけれども、老人医療費の本人負担の引き上げ等の老人保健審議会の審議が再開をされました。これはもともと老人本人から少し自己負担を引き上げようというところから作業が始まっておりまして、選挙が近くなりましたから一たん作業を停止をした。そして選挙が終わりましたからこれから作業が進むわけでありますが、これとて老人の負担を軽くするような動きではなくて、恐らく重い負担が画策をされるのではないかと懸念をいたしております。  したがいまして、戸田委員御指摘のように、政府の見直し案では残念ながら私どもは評価をする点はほとんどない、こう申し上げて差し支えないと思うわけでございます。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 極めて御親切に、御丁重に、本当にありがとうございました。  次に、簡易課税制度など中小事業者の事務負担に配慮した措置が消費税の国庫不入、そういうものを生じさせていると思いますね。すなわち、問題視されている消費税を導入させるためにとられた措置でありましょうが、制度上の欠陥であることは明らかだと思います。これは今までもいろいろと問題となってきましたが、それらに対する見解を伺いたいと思います。

菅直人進歩民主連合

○菅議員 御指摘のとおり、中小事業者に対して簡易課税制度あるいは免税点を含む限界控除制度等の制度が設けられているわけです。  しかし、これは通常の例えば所得税などにおける控除の場合は、いわゆる払わなければいけない人が子供の数とか等々によって控除額がふえていくという形ですから、ある意味ではそれなりの合理性なり、当然配慮されていいことだと思うのですが、この消費税においては税そのものを負担をするのは消費者であるわけでありまして、その消費者は税をちゃんと負担をして払っている。しかし、それを納税義務者である業者がこういった制度によって実際上は納税する必要がない。こういう制度は、やはり税を負担する消費者からすれば、一体自分たちはどこに税を払ったことになるんだということになるわけであります。  そういった意味で、中小事業者を配慮したということは、事務負担そのものを配慮するということは、あるいは何らかの、この制度ということではなくて、中小事業者の負担増というものに対する配慮というのは一般論としては全く配慮が必要でないとは思いませんけれども、少なくともこのような制度によって払ったものが途中でそれが消えてしまうような制度というのは、この制度そのものが本質的に抱えている矛盾であって、おっしゃったとおりまさに不信を抱くのは当然のことだと思っております。  そういった意味で、具体的な簡易課税制度の限度額がどうだとかあるいは免税点の額はどうだというような議論も一部にはあるようですけれども、私どもとしては、これは制度上極めて根本にかかわる欠陥でありますから、逆進性等も含めて、この消費税そのものをとにかくまず廃止した上で新たな税制全般の改革を行っていく、そういう形でしか解決できないものではないか、このように考えております。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 消費税は非常に痛税感があります。毎日とにかく物を買うごとに納税者になっているわけですから、非常にそういう点では痛税感を感じている。殊に低所得者その他いっぱいおるわけでありますが、そういった皆さんも同じようなあれだと思いますが、そういう一つの原因、そういうものを認識してのことであろうと思いますが、税額表示方式、これを変更しよう、こういうことをちょっと言われましたね、政府が。橋本大蔵大臣でしたかね、そういうことをちょっと答弁の中で言われておったようですが、これは私は非常に問題だと思うのですが、どうでしょう、その辺の見解は。

中野寛成民社党

○中野議員 御指摘のとおり、政府は見直しの環として、消費税の表示について、「事業者間では外税方式を堅持し、商品の最終的な支払い額を何らかの形で明示(総額表示)するよう指導を行い、普及に努める。」と指導しております。一方、食料品につきましては小売段階非課税となる見直しが提案されているわけでありまして、仮にそれが実現をいたしますと、食料品と他の商品を一緒に販売している小売店では事務の煩雑さを緩和するため内税化が進むことになるであろうと予想されるわけであります。  そこで、次のような思惑があるであろうと我々は考えざるを得ません。すなわち、内税化されれば消費税の負担感は薄れ、消費者の痛税感が弱くなる。消費税そのものに何の変化もないまま、消費者の意識からは消費税の負担感が消えてしまうことになる。そうなれば価格の引き上げは容易になるし、税率引き上げが安易に実施されるようになる。こういうことを考えているのではないかというふうに我々はつい懸念をしたくなるわけでございまして、そういうことを総合的に考えますと、総額表示イコール不当表示、こういうことになるのではないかと思っておるわけであります。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 次に、税制再改革の結論が出た後に消費税廃止問題についても結論を出せばよい、こういう意見がございます。消費税を清算して白紙の段階から再改革論議を始めるというのが私は手順であろう、このように考えますが、その手順についてどういう見解を持っていますでしょう。

神崎武法公明党・国民会議

○神崎議員 まず税制再改革を先行して、その後で消費税問題について結論を出してはどうか、こういう御意見についてお尋ねでございます。  私は、委員が御指摘のとおり、まず消費税を廃止して、その後に税制再改革を行うべきである、こういう手順を変えてはならない、極めてこれは重要なことである、このように考えるものでございます。今回の消費税問題は、内容的にも手続的にも問題のある消費税を政府・自民党が強硬に導入をしたところにこの消費税問題の混乱のすべてがあるわけでございます。いわばボタンのかけ違えによってこの混乱が生じたわけでございまして、まずこれを白紙にしてもとに戻す、そこからすべてを出発させなければならないと考えるわけでございます。  税制をいたずらに混乱させ、税制への不信、不満をいやが上にも高めましたこの消費税は廃止されなければならないと考えますし、そうしなければ国民の税制に対する信頼は回復できないと考えるのでございます。消費税の廃止につきましては、既に昨年の参議院選挙を通じて国民の意思が明確に示されているところでございますし、参議院で消費税廃止関連法案が可決されておりまして、一院の消費税廃止に対する意思は決定されているところでございます。総選挙におきまして自民党が安定多数を得たものの、先ほどから御答弁申し上げましたように、この得票率を見てみますと、与野党とも四六%台、自民党の得票率も過半数を割っておりますし、選挙後の世論調査の結果からいたしましても、国民の消費税に対する批判の声には根強いものがあるわけでございます。平成二年九月三十日をもって消費税を速やかに廃止することが国民の声に最もよくこたえることになると考えるところでございます。  私どもが一年をかけてこの税制再改革を行おうとしておりますのは、広く国民の声を反映させ、国民に情報を公開するなどして国民合意の形成に努めまして、租税民主主義を貫徹するためでございます。あくまでも消費税廃止は税制再改革の前提条件でございまして、その意味におきまして、委員御指摘のとおり手順を前後させるわけにはいかないものでございます。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 時間も迫ってまいりましたので、出題をしたあと三点について一括質問をして、御答弁をいただきたいと思います。  一つは、所得、消費、資産等、これに対する課税のバランスあるいは直間比率の是正、これは税制改革に際して非常に強調されたことだと思うのですが、再改革ではそれらを前提として今後論議をしてまいりましょうか、見解を伺いたいと思います。  もう一つは、資産課税、特に土地保有に対する課税が焦点となっておりますが、それについてどのような見解をお持ちでございましょうか。  最後に、高齢化に伴って社会福祉、社会保障などを充実させれば国民負担率が上昇するのは当然のことです。国民の信頼にこたえる国民福祉制度、そして税制を確立すれば負担上昇も受け入れられると思いますが、この辺の見解はいかがでしょうか。  以上三点について御答弁を願いたいと思います。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 第一点につきましてお答えを申し上げたいと思います。  委員御指摘のように、今次の自民党政府の税制改革のスローガンは、第一に所得、消費、資産等に対する課税のバランス、二つには直間比率の是正が強調されておったと思います。しかし、これらの数値というのは、それでもって税制のよしあしが判断できるものとは思っておりません。税制改革の結果として出てくるんではないだろうかというふうに存じておるわけでございます。  私どもの提案しておりますこの税制再改革というのは、これまでの税制の欠陥、不公平の一掃を図り、税制の持つ所得、資産の健全な社会的再配分機能の向上による公正、公平の確保と経済構造、国民生活の変化に対応した均衡ある税体系の確立を目指すものでございます。こうした税制を確立するためには、応能負担原則を重視をした総合課税主義を基本に置かなければならないという認識でございます。  したがいまして、消費税を主として間接税を従とした税制を構築する考えでございます。また、その比率につきましては、特段こだわっているわけではございません。

元信堯日本社会党・護憲共同

○元信議員 戸田委員御質問のうち資産課税、特に土地保有に関する課税についてお答えを申し上げます。  現在、大都市における土地高騰がさまざまな社会的な不公正を生み出し、社会的な大問題となっておるのは、委員も御承知のとおりでございます。普通のサラリーマンが職場に近いところに持ち家を建てることはもはや全く不可能でございますし、また、土地を持たざる者と持てる者との格差が急激に拡大をしているところでございます。  土地税制につきましては従来、土地政策全体の補完的役割が強調されてまいりましたが、政府税調でも土地税制の役割をより積極的に評価する方向に踏み込んでおり、政府も答申を受けて本年中に土地税制の改革案を取りまとめ、来年度から実施する意向と承っております。  地価対策、土地税制は国民的な課題であり、与野党挙げて取り組まなければならない課題であると承知しております。私どもも土地基本法に規定された土地税制の考え方をより具体化するため、土地保有税を初めとした土地税制の改革に取り組む考えでございまして、五月二十九日には政府税調土地問題小委員長が取りまとめられた「土地税制見直しの基本課題」の中でも、土地保有税の強化の必要性を述べておられるところであります。低利用、未利用の土地の保有税を改革し、投機的行為を抑制するとともに、土地の供給を促進し地価抑制を図ることを検討すべきだと考えます。  もちろん、地価問題は税制だけでは解決のできないところでございまして、国土利用政策の推進、都市計画の充実等適切な土地対策が不可欠である、かように考えているところでございます。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 福祉と負担についての御質問が最後にございました。戸田さんの御質問の趣旨、ごもっともな内容だと思います。  いずれにいたしましても、やはり福祉とどのような福祉政策を展開するのか、そのためにどのような公平な負担が必要なのか、今後の日本の社会で非常に重要な問題であります。私どももそう認識をいたしております。それだけに、あの消費税を政府が出される前に、なぜもっと今後の年金、医療などを含めたあるべき福祉のシステムについての提案がなかったのか、また議論ができなかったのか、非常に残念でならないわけであります。  消費税が強行された後、福祉目的が非常に強調されておりますが、四党共同ではこれは不当表示であるというふうに規定をいたしているわけであります。そういう熱心な、また突っ込んだ議論を通じたものがあれば、私は国民の御納得が得られると思います。言うならば、日本の国民は良識ある国民でございますから、反税国民ではもちろんないわけであります。私どもはそれは確信をいたしておるわけでありまして、この審議の初めのときにも新税イコール悪ととらえられる、これは運命であるかのような御発言が何回かございましたが、私はそうではないと思います。あくまでもやはり国民、さまざま利害調整その他複雑なことがあるのは事実ですけれども、国民の皆様に社会の将来を語りながら国民の御負担をお願いをするという努力をしてまいらなければと、そういうことで四法案の趣旨を考えて提出をさせていただいているわけであります。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 先ほどの答弁で若干表現が言い違えたところがあったかと存じますので、直接税を主に間接税を従とする税体系を考えている、こういうことでございます。

戸田菊雄日本社会党・護憲共同

○戸田委員 本当に大変な御努力で敬意を表するわけでありますが、本当の議会制民主主義、これはやはり今やっているような議員同士が甲論乙論闘わして、そして立法化を図っていく、そして議会制民主主義の本当に内容の充実、運営、こういうものにいくのが私は本来の議会のあり方だと思うのです。そういう開拓の道を皆さん方に開いていただいて、極めて私は画期的なことだった、このように考えますから、今後ますます御健闘を心からお祈り申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

関谷勝嗣自由民主党

○関谷委員長代理 これにて戸田君の質疑は終了いたしました。  次に、野田実君。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 この前の選挙で皆さんの仲間に入れていただきました野田実でございます。これからたびたび登板したいと思っておりますので、末永くお見知りおきいただきますようにお願い申し上げます。  私は、今申し上げましたように、この前の皆さんがこの法案を通され、また野党の皆さんが廃止法案を出され、財源法案を出されましたときは部外者でございまして、国民と一緒に野党の皆さんの御議論を聞かせていただき、また議論を皆さんと一緒に、皆さんと申しますのは国民の皆さんと一緒に議論をさせていただきました。そのときに非常に疑問に思いました基本的な点につきまして、きょうは税制の基本的な問題というよりも、本当に基本的に疑問に思いました点につきまして、三十分の時間でございますので幾つかの点についてお聞きをしたいと思っております。  それで、一番最初に、この税制再改革基本法案をお出しになりまして、この中身を拝見しまして、幾つか注目する点がございますけれども、一番私が関心を持ちましたのは、税負担の公平ということと、それからもう一つは所得税を主とするという言葉でございます。税負担の公平という言葉は、大変これは与野党を問わず国民の皆さんにとりまして一番大事なことでございまして、この二つの言葉をくっつけますと所得税が一番公平であるというように解釈できるのでございますけれども、それでよろしゅうございますか、お答えいただきたいと思います。

中野寛成民社党

○中野議員 消費税という間接税が導入をされ、それが国民の皆さんから大変忌避されている、そういう状況の中で、私どもは間接税の導入のあり方について今批判をし、そして本来のあるべき税制の姿を追求しようとしているわけであります。  そういう中で、先生はもう既に税の専門家でいらっしゃいますから、おわかりの上でお聞きになっておられるわけでありますが、直接税、所得税は本当に公平か。それだけで公平、不公平を論ずることは不可能であろうと思っております。税体系全般にわたって直接税、間接税の比率の問題や、また所得税、法人税の問題やいろんな問題を論ずる中で、それぞれの公平性というものが確保されていくのではないだろうかというふうに考えておるわけでありまして、一方に偏った考え方を持っているわけではありません。ただ政府税調でも、個人所得課税は「今後とも我が国の税体系において基幹的地位を占めるべきものである」というふうに、その垂直的公平の観点から重要性を認めているところでございまして、我々としても同じような考え方でもって所得税の公平性を考えているということでございます。  そのほか、分離課税の問題や総合課税主義の問題等々いろいろと論議をしておりますけれども、それぞれにそれが厳格に実施されれば公平性が保たれる、しかし、その厳格に実施することについてはいろいろな負担もできてくるというふうな、それぞれの長所、短所があることは承知をいたしておりますが、比較論として、現在政府税調も認めておりますように、基幹的税制として所得課税を考えているというふうにお答え申し上げておきたいと思います。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 野党の皆さんの今までの御議論をいろいろ承っておりますと、一番所得税の公平性というところで主眼に置いておられますのは累進課税ではないかというように拝聴しております。私も税務の第一線で働いたことがございますけれども、一番問題になりますのは所得税、法人税、この直接税が一番問題になります。どうして問題になるかと申しますと、税務執行上大変難しい税でございます。理論的に精緻でございましても、公平さをどうして期すかということが一番大事でございまして、その点は皆さんも同じでございますけれども、そういう点から考えますと、必ずしも直接税に余りウエートを置かないで、間接税にもウエートを置いた方がいいんではないかということを私はかねがね個人的にも思っておりました。税務行政、税務執行を行いますに際しまして、一番公平という概念を推し進めてまいりますと、一番簡単な税制が一番公平ではないかというふうに私は若きころ思ったこともございます。中世のヨーロッパで窓枠税というのがございまして、お金持ちは窓をたくさんつくりますから、それに税金をかければ公平ではないかという、中世のヨーロッパでそういう税もございました。これは非常に端的な例でございますけれども、非常に簡単な税ほど公平ではないかというように私は個人的に思っております。  そうなりますと、おのずから所得税のような非常に難しいあるいは法人税のような難しい税金に余り主としてということじゃなくて、やはり間接税にも、あるいは皆さんの基本法案にも書いておられますように、主としてをお消しになりまして、三者を一体的に考えるという文章にお直しになられたらどうかという考え方を持っておりますが、いかがでございますか。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 私どもは間接税に一定の重要な役割を当然認めているわけでありまして、反消費税ではございますが、もちろん反間接税ではございません。ただ、間接税の位置づけの問題であります。今御質問のような御意見が一部にあるのも私ども承知をいたしております。ただ、間接税にはどうしてもやはり、消費税などが典型的ですが、逆進性というものを実態としても、税理論、政策理論としてもこれは抜くことができないという問題があるわけであります。そしてまた、大型であればあるほどその性格は非常に難しい。これは施行しているいろいろな国でもさまざまなそこでの政策的な工夫がなされているというのが実態であります。  それらを考えますと、我が国の長年つくられてきた税の土壌などから考えまして、やはり直接税を主とし、間接税を従とする。主と従のバランスとかいろいろな議論、これからまだまだありますけれども、大体そういう位置づけが日本の社会に一番受け入れやすい内容ではないかというふうに考えております。     〔関谷委員長代理退席、委員長着席〕

野田実自由民主党

○野田(実)委員 間接税の議論に入ります前に、もう一言直接税のことについてお尋ねあるいは私の考えを聞いていただきたいと思っておりますけれども、直接税にも御承知のように所得税と法人税とがございます。御承知のように、個人で事業をやっておりまして、所得税から法人成りをいたしましたら急に税金が下がる場合がございます。私もかつて経験がございますけれども、一農家が一法人をつくりましたら、今まで税金を納めておりましたのが、赤字になってしまったのです。どこを調べましても赤字でございます。それ以上具体的なことを申し上げましたらあれでございますが、昔の話でございますけれども。これは一例でございますけれども、そういうことを考えますと、所得税と法人税でも本当に公平かどうか。あるいは皆さんがおっしゃられるように、所得税は累進課税だから正しいのだとおっしゃいますけれども、これは本当にうまく執行された場合でありまして、非常に多くのトラブルもあり、問題もある。そういう中で直接税、その中身の二つある所得税、法人税が主としてという、非常に基本的な税として位置づけられていくということについて、一体将来を見渡したときに、果たしてそれがいいのかどうか、私は疑問に思っておりますので、再度御検討いただける可能性があるのかないのか、お答えいただければありがたいと思います。

中野寛成民社党

○中野議員 私どもの税制改革の基本方針の中に、法人税体系の見直しを提唱しているところでございます。いわゆる法人成りをして途端に赤字になった、こういう仕組みはやはり法人税制度の欠陥でございまして、こういう法人税体系はやはり変えなければいけないということは、私ども野党サイドからもたびたび指摘しているところでございます。そのことが直接税の欠陥だというふうに即座に結びつけて、間接税の方がよりましだという論理にはならないであろう。むしろ法人税そのものが持っている欠陥を是正することが、今先生の御指摘の点においては正しいであろうというふうに考えております。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 直接税を主として、間接税を従として、所得、消費、資産等に対して適正に課税を行うという文章がございまして、補完的でございますけれども間接税の必要性というのを認めていらっしゃるわけでございます。  そこで、簡単で結構でございますから、間接税を、どういう役割を担ってこれを導入、いいとおっしゃっておられるのか、お答えいただきたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 間接税にも、従という表現をしておりますが一定の役割、それから使命というものを考えているということを申し上げました。やはり、この直接税と間接税のバランスというわけでありまして、私どもはそれを主と従というふうに法案では表現をしているわけであります。さまざま、税の設計の結果によりまして、その数値としての表現というのが出てくるということだと思います。  ただ、私ども前から主張しておりますように、そのバランス、直間比率というものを何かアプリオリに決めることによって税体系を設計をするというのは間違いではないだろうか。やはり社会に一番受け入れられやすいところの税制のあり方をつくる、その結論として一つのメルクマールとして比率があるという考え方が正しいのではないかと思います。  そしてまた、今の日本の状況を考えますと、何か五分五分になるとかというふうな大きな変化というのは、日本のやはり税制の長年の蓄積と社会的土壌からしてちょっとこれは混乱を生む。しかも、非常にさまざまの、大きくなった間接税部分によってのひずみがやはり発生をするという懸念が非常に大きいのではないだろうか。また、そういうものがやはり応益、応能を含めた税のあるべきバランスとして考えられるのではないだろうかと思っております。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 承っておりますと、考え方がほぼ同じじゃないかと思っております。  と申しますのは、直接税が主であるか従であるかは別といたしまして、直接税と間接税と資産税が三位一体となって課税すればよろしい。そのバランスがどの程度であるかというだけの話でありまして、これが三者一体となって、その人に対して課税を、ある納税者に対して課税をすれば公平であるというように理解をさせていただきたいと思っております。ほぼ同じではないかと思っております。  それから、この議論は抽象的な議論でございますので、次に具体的なことについて承りたいと思いますが、昨年でございますか、昨年の九月に皆さんがこの消費税の廃止法案を提案され、そしてそのときに代替財源を法案としてお出しになりまして、また今回も基本法案でお出しになっていらっしゃいますけれども、物品税の復活ということと、それからサービス、流通課税というもの、これは私だけでなくてみんなが驚きました。これは本当に国民の、皆さんが接しられた国民はどう思われたか存じませんが、私が接しました有権者、国民は非常に驚きました。  と申しますのは、まず物品税からまいりますと、今課税されている、税率が高い物品税が本当にぜいたくなものかどうか、これは非常に疑問であります。例えば、今もう廃止されましたけれども、その前の旧物品税、皆さんが復活したいと思っておられる旧物品税の税収の大宗を占めますのが自動車と家電でございまして、こういうものは今皆さんどの家庭でもお持ちでございますし、大衆的なものでございまして、まさしく税率をもっと下げないといけないものじゃないか。片やパソコンだとかいろいろ新しいものが出てまいります。これに対して課税されていない。日々新たになるものに対して見直しを十分されていなくて、旧態依然とした税率が残っている。さらに申し上げれば、余り野党の皆さん問題にされませんけれども、ここ何年間か酒税というのを引き上げてまいりました。これは現に酒税があるから、引き上げやすいから引き上げているんじゃないかと思っておりまして、そう見させていただいておりました。  こういう形で既にあるもの、酒も、これも大衆課税ではないかと思っております。皆さんはこれに対して余り反対をされません。家電とか自動車とか酒とか、野党の皆さん余り大きな声で、最近反対された声も聞きませんけれども、どうしてこういうものに対して反対されないのだろうか。消費税の三%のようなものに大きな声をして反対されますけれども、こういう非常に大衆的な、皆さんビールも飲まれます、自動車も持っています、そういうものに対してなぜ反対をされないのか、そこのところが非常に基本的に理解に苦しんでおります。  簡単で結構ですから、お答えいただきたいと思っています。

中村正男日本社会党・護憲共同

○中村(正男)議員 物品税の復活につきましては、これはあくまでも暫定的措置であるという御理解をいただきたいと思います。  そこで、自動車、家電製品は既にぜいたく品ではないじゃないか、こういう御指摘でございますが、戦後ある時期まで、奢侈品というものを対象とした物品税という性格からいたしますと、私は、戦後ある時期まではそういうのは正当性があったというふうに思います。しかし、その後、生活の様式が高度化するというふうな中では、今委員御指摘のような矛盾は確かにあったんではないか。ただ、私どもは、物品税は必ずしも悪ではないという認識に立っております。それは、担税力に見合った課税ができる、あるいは免税点制度もございまして、いわゆる消費者が選択できるという点もあるわけでございますから、一律に投網をかけるような消費税よりは逆進性は緩和されるのではないか、こんな認識でございます。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 承っておりますと余り意見の差がないようでございますが、次に進めさせていただきます。  サービス、流通に対する課税問題でございます。  このサービス、流通課税といいますのを拝見しましたときに、野党の皆さんがおっしゃっておられることに対しまして、私は直観的にこれはもう非常に、簡単な言葉で申し上げれば、非常に驚きました。物品税の復活だけでございましたらまあ考えられることでございますけれども、サービス、流通に対して適正な課税を行うということは、これは恐らく税務当局のお答えをいただく――きょうは来ていただいておりませんけれども、これを適正にやりたいとは従来から考えていたことではないかと思っております。このことについて、なぜ提案されたのかなとお聞きすればいいわけですけれども、私なりに解釈すれば、旧物品税は製造段階で課税されますので、どうしても流通、サービスに対して課税が欠落するということで思いつかれたことではないかと思っております。間違いございませんか。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地議員 お答え申し上げます。  サービス、流通課税につきましては、先生御存じのとおり、「税制再改革の基本方針」の第五条二号のニによりまして、「サービス、流通等に対する適正な課税の在り方について検討を加え、その結論を得ること。」としております。こういうことで、私どもとしてはこのサービス、流通課税についても適当な検討をしたいと考えております。  物品税につきましては、今先生お話しのとおり、第一種と第二種に分かれていることは御存じでございまして、特に第二種の製造段階で課税する物品税につきましては、課税額も九割以上を占めておるわけでございます。  今回、消費税廃止に伴う代替財源といたしまして、昨年同様、税負担を勘案し税率等を調整した上で物品税等を復元する考えを持っておるわけでございます。しかし、これはあくまでも暫定的な措置でございまして、物品税をそのまま継続することは前提としておりません。物品税の存続を前提とし、その補完としてサービス、流通に対する課税を追加しようと考えているものでもないわけでございまして、税制再改革における間接税論議の中で、サービス、流通に対する課税の改善につきましても今後十分に検討してまいりたい、こういう考え方でございます。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 まあ抽象的にお答えになられますとわかりにくくなりますので、具体的に一、二考え方だけでもお聞かせいただきたいと思いますが、例えば自動車を製造した、これは物品税がかかります。製造段階でございます。この自動車に乗って、まあタクシーに乗ったとします。サービス課税、サービス税がかかるわけでございますね。間違いございませんね。そうなりますと、物品税とサービス税がございますと、これは今政府・自民党が提案して、あるいは実施しております消費税と一体どこが違うのか、お答えいただきたいと思っております。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地議員 私どもといたしましても、個別間接税ですね、これを今後適当に検討をしていく。個別間接税の中にいわゆるサービス課税、流通課税、こういうものも今後適当な検討をしていかなくてはならない。ただその場合に、生活必需的なものについては免税点を設けるとかあるいは非課税措置にするとか、そういう配慮はやはり必要かと考えております。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 内容については今後のことだということのお答えのようでございますけれども、私が非常に疑問に思いますのは、物品税を暫定的であるとはいえ残しますということは、自動車や家電が大変な税収を負担するということになるわけでございまして、例えばサービスで非常に疑問になりますのは、美容院とか理髪とかサウナとかゴルフとかプールとかパチンコとか宅配便とか、こういうものはサービス、流通面でございまして、一体こういうのは課税されようと検討対象になるのでしょうか、ならないのでしょうか。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地議員 今申し上げましたように、問題は、そうしたサービス課税の中の、例えば美容院とか理髪とかあるいはサウナ、いわゆる一般庶民の行く、一般的な庶民が使うような理髪、あるいはホテルとか大変な高級な理髪もあるわけですね、ですから当然そこにはおのずからサービス課税の中において生活必需的なものあるいはぜいたく的なもの、そういうものの区分をして、私どもとしては、そうした生活必需的なサービス課税、こういうものについては、できるだけこれは免税点を設けて低くするとか、あるいは非課税措置にするとか、そういう基本的なスタンスでこの問題というのは検討し、適当なやはり結論を出していくべきではないか、こう考えております。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 この点についてもう一度お尋ねしたいのでございますけれども、今免税点、幾らであれば免税点にしますということはお答えしにくいかもしれませんが、いずれにしましても、今申し上げた美容院や理髪、 サウナ、 ゴルフ、プール、パチンコ、宅配便、こういうものは検討対象になり、また免税点以上であれば課税対象になると理解してよろしゅうございますか。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地議員 政府税調等におきましても、大蔵大臣初め総理は、余りここの国会論議の中で予見を与えるようなそういう政治判断をすることは今後の審議にいろいろ影響を与えるのでと、こういう答弁が非常にいつもあるわけでございまして、私どもとしても、やはり税制再改革のための国民税制改革協議会、ここでこれから十分に調査審議をしていただくわけでごさいまして、余りここで突っ込んだ予見を申し上げるのはいかがなものか。ただ、基本的には、やはり生活必需的なものについてはできるだけこれは課税をしない、こういう方向で検討されるべきではないか こう私は考えておるわけでございます。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 大変国会答弁らしい国会答弁でございまして、かつて自分がやっていたとおりでありますが、承っておりますと、免税点とかなんかを設けますけれども、こういうものも対象にはなるというようにお答えいただいたと解釈をさせていただきたいと思っております。  お答えの中にございました税制改革協議会で内容を詰めるという問題については、これは私は時間もございませんので質問は省かせていただきますけれども、そこで内容を詰めてもらいますというそういう御答弁は、やはりこれは国民は納得しないんじゃないかと思っております。法案を出した以上、内容はこうです、その内容についてやはり国会で議論をして、それをいいか悪いか国民の前に示していただきたい、これが筋ではないか。政府の場合でも、やはり税制調査会で議論をして、それを受けまして法案として皆さんに御討議いただくという、これが筋じゃないかと思っておりまして、この点はお答えいただきませんけれども、考え方が逆転していると思っております。  そのことは別といたしまして、物品税の復活のこと、あるいはサービス課税の問題、あるいは直接税を主とするか従とするか、それは単なるバランス論でありまして、今までお答えいただきました第一点の直接税、間接税、資産課税、この三位を一体としてどうバランスをとるかだけが議論ですというお答えをいただきました。それから第二点、物品税は一時的であるけれども復活します。これは恐らく見直しをされるということだと思うのですけれども、見直しをされる。それからサービスにも課税しますということでございます。そうなりますと、政府・自民党が実施している消費税、これに対して大反対であるという、そういう議論をなぜ大々的におやりになるのか、全く国民の一人としてわかりませんでした。お答えいただきたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲共同

○伊藤(茂)議員 今の論理ですね、おっしゃっておるわけでございますけれども、私どもは、消費税の実態あるいは消費税の諸問題、さらに言うならば国民の皆様から厳しく御指摘をいただいている消費税の現実、そこからある意味ではスタートをして、どうしたらいいのかということを実は考えるわけでありまして、結論的には白紙へ戻してやり直しというわけでございますけれども、今御質問の中でおっしゃったようなことの論理からいたしますと、消費税の国民の皆様から見た現実が捨象されるような論理構造になってしまうわけでありまして、私どもは政治に携わる、しかも消費税問題という大きな現実が存在をする中でございますから、あえて十点とは申しませんけれども、やはり四つか五つか共通した国民の御指摘があるわけでありまして、じゃそういうもののないものは一体何なのか、同時に私どもが指摘をしてまいりました直間全体を含めましたバランスとかというものを含めた設計をしてまいりたいというふうに思うわけでありまして、論理学的にはさまざまの議論が誘導されてまいりますけれども、できればそういう実態からスタートをした議論をしたいものだなというふうに思っております。何も論理的なさまざまの御意見なり御質問なり、それがどうこうというわけではありませんが、そういう気持ちでやるのが必要なんじゃないかというふうに思っております。

野田実自由民主党

○野田(実)委員 三十分にわたりまして御意見を承りましたけれども、議論はすれ違いになりますが、私の感じでは内容的にはほぼ相違はないんではないか。新聞報道等によりますと、近く協議機関を設けて協議しようということになっているそうでございまして、恐らく同じようなものができてくることを期待しておりまして、またそうなるんではないかということを期待しております。いつ協議機関ができるのかよくわかりませんけれども、国民にとりまして税がたびたび変わることは適当でないと思っております。やはりある程度それを施行して、なれて、そして改正すべきは改正していくということが一番正しいんではないかと思っておりまして、現に施行しているということを念頭に置いていただきまして、協議機関が設けられましたら、ほぼ私の感じでは考え方が近いのではないかと思いますので、成案が成りますことをお祈りしまして、きょうは朝からどうも御苦労さまでございました。ありがとうございました。

山崎拓自由民主党

○山崎委員長 これにて野田実君の質疑は終了いたしました。  次回は、明後二十一日木曜日午前十時委員会、午後一時十分理事会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時散会

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