税制問題等に関する調査特別委員会 第2号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1990/06/11
会議録
○山崎委員長 これより会議を開きます。 本日付託になりました伊藤茂君外七名提出、消費税法を廃止する法律案、消費譲与税法を廃止する法律案、地方交付税法の一部を改正する法律案及び税制再改革基本法案並びに内閣提出、消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。神崎武法君。 ───────────── 消費税法を廃止する法律案 消費譲与税法を廃止する法律案 地方交付税法の一部を改正する法律案 税制再改革基本法案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○神崎議員 ただいま議題となりました消費税法を廃止する法律案外三法律案は、昨年参議院において可決され、本院に送付された消費税廃止関連法案を基本に踏まえて、日本社会党・護憲共同の伊藤茂君、森井忠良君、中村正男君、元信堯君、民社党の中野寛成君、進歩民主連合の菅直人君並びに公明党・国民会議の宮地正介君、神崎武法の八名共同で、提出者の属する四会派所属議員の賛同のもとに本院に提出されたものであります。私は、提出者を代表して、これら四法律案について提案理由と概要について御説明いたします。 まず、消費税法の廃止を求める理由について申し上げます。 消費税は言うまでもなく公約違反の大型間接税であり、その成立過程についても著しく民主的手続を欠いた税金であります。昨年の参議院選挙の結果は国民の消費税に対する拒否権の発動でありました。また、先般の総選挙においては、自民党は過半数を維持したものの、消費税に対する国民の批判は世論調査を見ても今なお根強いものがあります。現行の消費税は、圧倒的多数の国民の反対を受けているのであります。 また、政府は消費税は最善と強弁しながらも、その実施後半年もたたないうちに見直しを表明し、消費税が欠陥税制であることを認めております。さらに、政府の見直し案についても、自民党内には再見直しの声が強く上がっております。そして、今回提出されております消費税見直し法案自体、逆進性も解消せず、税金が国庫に入らないという問題も何ら是正されておりません。欠陥消費税は、このような見直しによってその矛盾や欠陥を解消できるものではないのであります。 消費税は廃止し、間接税を含めまして国民合意の税制再改革を実施するのは当然のことと言わなければなりません。今、海外においても、イギリスにおける人頭税導入、カナダにおける小売売上税導入などが大きな問題となっておりますが、為政者は税に対する国民の信頼と理解こそ第一の理念とすべきであり、また、常に税の使途については国民の合意が得られていなければ増税は受け入れられません。税制は政治の顔であると言われております。私たちは、消費税に示されるようなゆがんだ税制、ゆがんだ政治を抜本的に改革し、デモクラシーの日本を表現するような国民合意の税制をつくり上げることが国民の皆様に対する大きな責任であると考えるのであります。 政府・与党の中には、参議院選挙の結果は国民の理解不足、総選挙の結果は消費税の信任と受け取っておられる方も多いようですが、与党候補者の多くの皆さんが選挙争点を消費税から外そうと必死になられていたことは、総選挙を目前にした党首公開討論会における海部総理の姿、また皆さんの選挙公報等を見れば明らかであります。 大型間接税は強行導入する、戦後最大の構造汚職は引き起こす、そしてみずからに都合のよい選挙制度改正に腐心するといった姿勢を続けていれば、自民党という政党に対してだけでなく、政治に対する信頼が損なわれることを篤とお考えいただきたいと思います。 政治に対する信頼回復のためにも、政治家は納税者の批判に真撃にこたえ反省するという姿勢を明らかにするためにも、提出させていただいている消費税廃止法案をぜひ御可決いただきたいと存じます。 次に、税制再改革の問題であります。 国民の合意のない消費税を廃止した上で、真に国民の信頼と理解を得られる税制をつくり上げなければなりません。政府の税制改革は、今早急に取り組むべき課題をなおざりにしながら、ただ初めに大型間接税ありきという姿勢でありました。今日、土地税制の改革が問題となっております。これはさきに政府がシャウプ以来の税制抜本改革と宣伝した税制改革において欠落していた問題であります。国民が求めてやまない不公平税制の是正を初めとして、改革すべき課題は数多く存在しています。 今日、国民の間に高まっている税の不公平感、重税感は、シャウプ税制の理念を忘れて、我が国の税制を不公平なものに変貌させた歴代自民党政府の責任は帰せられる面が小さくありません。国民は、民主的で公正、公平な税制の確立、税制における所得と富の社会的再配分機能の向上を求めているのであります。不公平感や重税感を生み出している根源に迫ることなく、消費税を存続させ、小手先の見直しで済ませようという政府・自民党の姿勢では国民は納得せず、国民負担率は上がる一方、福祉は何ら改善されないということになります。 勇気を持って、まず不公平の一掃を国民に宣言し、公平と公正を最大のキーワードとする税制再改革に着手すべきであります。さきに定めた税制改革法は、言葉でこそ公平、公正をうたっておりますが、消費税、土地税制、法人課税、キャピタルゲイン課税、どれ一つ見ても公平、公正ではありません。したがって私たちは、ここに税制再改革基本法案を提出している次第であります。私たちは、民意の赴くところに従い、消費税法を廃止する法律案を初めとする四法案を提出し、その成立のために全力を尽くす決意を明らかにするものであります。 次に、法律案の概要について御説明いたします。 四法案は、消費税の廃止のための三法案と消費税の廃止を踏まえて税制再改革を行うことについての基本法案から成っております。 まず、消費税法を廃止する法律案外二法律案についてでありますが、平成二年九月三十日をもって消費税を廃止し、消費譲与税、地方交付税を含めまして経過措置等を定めたものであります。本案に基づく減収額は、平年度においては政府資料をもとに六兆三千九百億円と見込んでおります。 また、税制再改革基本法案についてであります。これにつきましては、既に配布済みのことでもあり多言を避けますが、不公平税制の徹底的な是正、土地税制など資産課税の適正化などを初め、改革の基本原則、基本方針、手順などを明らかにしたものであり、昨年提出された法案をもとに、参議院における八十四時間余にわたる御審議を踏まえまして改めて整理し、御提案させていただいているものであります。なお、本法律案の附則において、現行の税制改革法は廃止することといたしており、この法律の施行に必要な費用は平年度約八千万円を見込んでおります。 以上で法案の提案趣旨並びに概要の御説明を終わりたいと存じますが、消費税廃止に係る代替財源について一言申し上げます。消費税廃止に係る代替財源については、既に昨年の国会に代替財源五法案として参議院に提出し、参議院で可決後、衆議院に送付された経緯がございます。昨年の臨時国会においては、政府予算案も提出されておりませんでしたが、今国会においては平成二年度政府予算案が国会に提案され、また、政府の消費税見直し法案も提案されておりますが、特に代替財源法案は提出されておりません。 したがいまして、私どもは、消費税廃止に係る代替財源については、基本的に昨年の代替財源案を踏襲する考えでおりますが、平成二年度政府予算案に対する組み替え要求をもちまして明らかにいたしました。代替財源については、消費税廃止法案が成立した時点で与野党の責任で措置されるべきものと考えます。 何とぞ、委員の皆様の御賛同をもちまして本四法案が速やかに可決されることを再度お願いいたしまして、終わります。(拍手)
○山崎委員長 次に、橋本大蔵大臣。 ───────────── 消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○橋本国務大臣 ただいま議題となりました消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 御承知のように、先般の税制改革は、それまでの税制が持っていたさまざまなゆがみやサラリーマン層を中心とする重税感を是正するとともに、高齢化の進展を踏まえ安定的な税体系を確立することを目的として行われたものであります。 この税制改革は国民の長期的、全体的利益にかなう正しい選択であったと確信しており、新しい税制の一層の定着を図ることが重要な課題であると考えております。 先般の税制改革の一環として創設された消費税は、昨年四月実施以来の経済動向や申告・納税等の状況を見ましても着実に日々の生活に溶け込んできておりますが、一方、この間において国民各層からさまざまな御意見や御指摘をいただきました。本法律案は、そのような情勢を背景として、消費税に対する国民の声にこたえ、その一層の理解と定着を図る観点から所要の見直しを行うものであります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、消費税の所得に対する逆進性を緩和し、社会政策的配慮を充実するなどの観点から、非課税範囲の拡大及び飲食料品の譲渡に対する特例措置を講ずることとしております。 具体的には、人の生命にかかわる出産費、火葬・埋葬料を非課税とするとともに、借家住まいの方々のために住宅家賃を非課税とするほか、社会的に弱い立場の方々により一層配慮して、身体障害者用物品、老人福祉センター経営事業などの社会福祉事業、ホームヘルパー、ショートステイなど老人などに対する在宅サービスを非課税とすることとしております。さらに、学校教育にかかる父兄の負担を軽減するため、入学金、教科書などを非課税とすることとしております。 また、すべての飲食料品について小売段階を非課税とするとともに、卸売段階までの税率はこれまでの半分の一・五%とする措置を講ずることとしております。 第二に、事業者の事務負担に配慮しつつ、制度の公平性をより一層確保するなどの観点から、年税額が三百万円を超える事業者の中間申告回数を年三回に増加する措置を講ずるほか、交際費などの支出及び乗用自動車の購入費、貸借料等に係る課税仕入れなどについては、仕入れ税額控除を制限する措置などを講ずることとしております。 第三に、高齢化社会への対応という消費税導入の意義を踏まえ、消費税収のうち国分については、国民福祉のための経費に優先して充てることとしております。 その他、制度の見直しに伴う事業者の事務負担に配慮して、中小事業者等の特定事務用機器の即時償却制度の適用期限を一年延長するなどの措置を講ずることとしております。 以上が、消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
○山崎委員長 これにて各案の趣旨の説明は終わりました。 ─────────────
○山崎委員長 この際、公聴会開会承認要求の件についてお諮りいたします。 ただいま趣旨の説明を聴取いたしました各案につきまして、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、公聴会は来る六月十六日に開会することとし、公述人の選定その他の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、明十二日火曜日午前十時委員会、正午理事会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十六分散会