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118回国会衆議院1990/09/14

商工委員会 第11号

発言数
152
登壇者
22
会派数
6
開催日
1990/09/14

会議録

浦野烋興自由民主党

○浦野委員長 これより会議を開きます。  通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。甘利明君。

甘利明自由民主党

○甘利委員 武藤通産大臣におかれましては、昨夜APECから御帰国だそうでございまして、お疲れのところ本当に恐縮でございます。今回の委員会は主に中東情勢の変化を受けての開催と承知をいたしておりますので、お疲れのところでしょうけれども、どうぞ御理解をいただきたいと思います。  八月二十九日に政府のいわゆる中東貢献策が発表になりました。これは八月二日未明にイラクのクウェート侵攻があってからほぼ一カ月後の発表でありまして、内容については現行の法制下ではかなり踏み込んだ、相当汗をかいた内容だと私は評価をしているわけでありますけれども、その割に国際的な評価がいま一つ上がらない。これは言ってみれば、少しタイミングを逸した感があるからかな。もうちょっと間髪を入れずにこの案が出そろっていたらもっと評価も違うのではないだろうかと思うわけでありまして、この上は発表された貢献策がスムーズに実行されるということが肝心かと思います。  そこで、大臣がいらっしゃっておりますから、まず通産関係からこのいわゆる貢献策の進捗状況について伺いたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 今中東の、今回のイラク侵攻に伴います問題に関しましての日本政府の対応の仕方でございますが、割合経済制裁の方は早く言ったものですから、それと比べるといわゆる貢献策の方が遅かったのではないか、こんな感じで今御指摘があったと思うのでございますが、これは私は考えてみますと、従来はこういうことになりますと日本というのはお金だけ出してそれで終わっておったということではなかろうかと思うのでございますが、今回はお金だけではいけない、物も人もという話になってまいりましたものですから、そうなると憲法の範囲内でどこまでできるか、こういう議論の方が先に立って、それで正直、相当時間を費やしたものでございますから、結果的には少し時間を要したのではないかと思いますが、これは世界の人たちに対してもそういう形で、日本は平和憲法のもとで初めて今回どういう形で憲法の範囲内でできるか、そういうことを議論してからこれはやらなければならなかったということでございますから、そういうことであれば世界の人たちからも御理解いただけるのではないかと思っております。  そこで、通産省としてはそれじゃどういう形でその中でやっているかということでございますけれども、私どもの方は、少なくとも今御指摘のありました先回決めました貢献策の中では、いわゆる輸送協力と物資の調達の協力とそれから医療協力と資金協力という点がございまして、そのうちの特に物資の協力というのがこの貢献策の中では通産省の一番所管ではなかろうかと思うのでございます。この点につきましては私からこの間、私が出発する前日でございますけれども、九月の三日でございましたか、各業界の皆様方にお越しをいただきまして、例えば淡水化の施設であるとかタンクローリーであるとか四輪駆動の車であるとかあるいはプレハブの住宅であるとか、いろいろのものが言われているけれども、そういうものを調達をしなければならないときにはぜひ御協力を お願いしたいということでお願いをいたしまして、全面的な協力のお約束をしていただきました。  具体的には早速、今出ましたのは四輪駆動が八百台でございましたか、これを輸送して、もうほとんど今現地に着くころではなかろうかと思っております。具体的な進捗状況ということであればその程度かと思いますけれども、あとはいろいろと御注文いただければ早速それに対応するだけの態勢はおかげさまでできておるわけでございます。  それから、実はけさ御承知のとおり閣議で決定をいたしました第二弾の貢献策と申しますか、その中で湾岸諸国の中でも非常に困っておられるエジプト、ヨルダンそれからトルコの三国に対して援助をするということでございまして、二十億ドルの枠を設定し、とりあえずそのうち六億ドルだけは緊急の商品借款で行うということになりましたが、これについては通産省が相当中心となっていろいろやらなければならないわけでございますが、決まった以上、これは緊急の商品援助でございますから、できるだけ速やかに実行ができるように私どもはそれぞれの関係筋とよく連絡をとり合いながら実行してまいりたいと思っております。

甘利明自由民主党

○甘利委員 とにかく一度発表して紙面を飾りますと、それ以降の実行策がもたついていますと効果が半減するわけでありますから、決定するときにはその執行の方法もしっかりと踏まえてやっていただきたいと思うわけであります。 今大臣から特に物資協力の面での進捗状況の説明をいただきましたが、それ以外については外務省から回答がいただけるのかな、それ以外の進捗状況についてちょっと御説明をお願いします。

内田富夫外務省中近東アフリカ局外務参事官

○内田説明員 御説明申し上げます。  湾岸における平和回復活動に関する協力といたしましてさきに八月二十九日に十億ドルの意図表明をいたしているわけでございますけれども、それらが四つに分かれておりまして、輸送協力、ただいまお話のございました物資協力、医療協力、それから四番目に資金協力という柱になっておるわけでございますけれども、これらにつきまして、その後その具体的な肉づけ及びこの実施につきまして関係各省及び関係方面と詰めておるという状況でございます。したがいまして、まことに恐縮なんでございまするが、本日この場でこの点についてこうなっているという御報告は包括的にかつ具体的にできにくい状況でございますが、この点は御了承いただきまして、先生の御発言にありますようにできるだけ早く効果を上げるべく詰めたいという方向でやっておるわけでございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 いま一つよく見えない答弁でありますけれども、よくアメリカを初めとする諸外国から、日本はとにかくこういうような事態にあるときにコストは見てくれるけれどもリスクの負担をしてくれない、もっと見える形でやってくれという声が随分出ているわけでありまして、今外務省からちょっとまだ具体的に詰めている最中だというお話がありました。これは特に要員の派遣に関していろいろと難しい点がある――何かありますか。

内田富夫外務省中近東アフリカ局外務参事官

○内田説明員 先生御指摘のとおり、今回の貢献策の策定に当たりましては、物的、財政的な協力のみならず人的側面における貢献を行うという観点から具体的に動いておりまして、医療協力の面につきましては百名を目途とする医療団を緊急に派遣する体制を整備中でございます。本件医療団の派遣につきましては、公務員、民間人を含めまして幅広く国民各層から適任者を外務公務員として採用した上、在外公館の職員として発令することで体制づくりを考えておる次第でございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 今公務員としてという話がありましたけれども、これは要員に関するすべてにそういう対応をするわけですか。

池田右二外務省国際連合局審議官

○池田説明員 現在、人員派遣の面で具体的に検討されておりますのは医療チームの派遣でございまして、医療チームの派遣につきましてはただいま説明がありましたように外務公務員として採用して在外公館職員の身分が与えられる、こういうことで派遣をするというふうに考えております。

甘利明自由民主党

○甘利委員 そこの点が一番基本になるところだと思うのです。かつて、例えば災害復旧のために外国に人を送る、そういう場合には恐らく休暇をとっていただいてボランティアとして送り込んできたはずなんですけれども、自民党内でもいろいろ議論がありました。要員の派遣に関して、公務員として身分保障されている人間を送ることができなくて、民間人に何の保障もなくてただボランティアで行ってくれという要請が一体できるのだろうかという議論もありました。とにかく人を派遣する以上は民間の方でも身分保障をどうしていくかという問題が一番大事なことになると思うのです。  今、医療チームに関してはというお話がありましたけれども、これは物資協力の面でも、ただぽんとクーラーを送ってあと設置はやってくださいとか、ぽんとプレハブの材料を渡して適当に組み立ててくださいということにもなかなかいかぬと思うのですね。いろんな意味で物と人とがパッケージになっていく応援体制というのがこれからどんどん問われてくる。そのときに、法的に整備をして、公務員として国家が要請をして派遣するときにはその派遣期間中は公務の執行中である、そういう身分保障がちゃんとなされるのかどうか。そのために、現行の法体系でそれがみんなカバーできるのか、それとも新規立法をする必要があるのか、その辺のところについてはいかがでしょうか。

池田右二外務省国際連合局審議官

○池田説明員 民間の人にこのような事態のときに海外に行っていただくという場合に、一般論として申し上げますれば、現行体制下におきましてもそれらの方々を国家公務員、より具体的には外務公務員として採用して、そのもとで、万一何か事故があった場合には国家公務員災害補償法等を適用する形で送ることは現行法下でもできるということでございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 わかりました。  今回中東貢献策にかかわる問題をいろいろと勉強していますと、日本はこういう事態に対応する各般の整備が非常におくれているということを痛感するわけであります。今要員の派遣に関する法的な扱いの話をしましたけれども、例えば財政法の問題でも、この間大臣のお話にありましたとおり四輪駆動車を八百台送ったわけでありますけれども、これも我々が簡単に考えると、政府が買い上げてそれをすぐぽんと渡してあげればいいじゃないかという発想をするわけでありますけれども、財政法上政府が国の財産を無償で上げちゃうということができないわけですね。ですから、物の流れとそれからそれを買い上げる資金の流れというのを別々につくっていかなくちゃならない。そういう法律の整備がおくれている部分に検討する時間がかかり過ぎて、いざ実行するのがどんどんおくれていく。そうするとそれが諸外国の不信を買って、日本は本当にやる気があるのだろうかというような話になっていくのだと思うのです。ですから各省とも、それぞれがかかわっている法律でこういうところがこう不備で、物を出す、人を出すあるいは輸送協力をする点でスキームを組むのが大変だったというのがあれば、この機会に個々の法の整備もやっておくべきだと思うのですね。  今、財政法上の問題をちょっと取り上げましたので、きょうは大蔵省はおいでだと思いますけれども、これは財政法の改正が必要なんですか、それともそれ以外の措置で今回のようなややこしい手続をとらなくて済むようになるのでしょうか。

寺澤辰麿大蔵省主計局主計官

○寺澤説明員 お答えいたします。  財政法は第九条におきまして、「国の財産は、法律に基く場合を除く外、これを交換しその他支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し若しくは貸し付けてはならない。」こう規定されておりますので、法律に基づく場合には可能であるということでございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 何かわかったようなわからないような説明ですけれども、要するにこれ以降もそうも たもたしないですぐできるということですか。

寺澤辰麿大蔵省主計局主計官

○寺澤説明員 一般論で申し上げますと、国の財政活動と申しますのは金銭の支払いで行われていることが一般的でございます。物品の供与は、特にその必要がある場合に、先ほど申し上げましたように特別の法律に基づいて行うこととされております。したがいまして、国が直接物資協力を行うための立法措置につきましては、どのような物資をどういう趣旨で供与する必要があるのかというようなことを、その必要性について、まず物資協力を所管する省庁において御検討いただくことが第一かなと考えております。  大蔵省といたしましては、所管省庁の検討結果を踏まえまして適切に対応してまいりたい、こう思っております。

甘利明自由民主党

○甘利委員 とにかく、政府が必要だと判断をした場合には、しかもそれが一般的に考えてまさに適切な措置だということが確認できるような場合にはすぐに対応できる、そのための法整備が必要であればぜひそれをする必要があるというふうに考えております。  この中東貢献策の十億ドル、それにプラスをして多国籍軍に十億ドルという話と、それから湾岸地域の経済的な支援に二十億ドル。実は、私は具体的な内容について質問通告しておいたのですけれども、きょうこの委員会の前に既にカメラに向かって報告があったようでありますし、今大臣からもちょっとそのお話がありましたので詳しいことはこの場では質問を差し控えさせていただきますが、いずれにしても、とにかくこれからどういう状況の変化が出てくるかわかりませんから、それには機動的に国際貢献という立場から対応するその御決意だけ大臣から伺っておきたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 今、説明が大蔵省からもございましたけれども、正直日本の場合にはこういう緊急の事態に対応しての法体系の整備というのは、私は必ずしも十分ではなかったと思っております。やはり、いろいろの角度から考えて法体系の整備というのをしていく必要があるのではないかと思っておりますが、それもそれとして、これは臨時国会が開かれれば当然そういうお話をお願いしなければならないことが出てくると思いますけれども、今お話のあったとおりで、今の日本の国際社会において置かれている立場を考えれば、いわゆる憲法の範囲内においてできる限りの貢献策を思い切ってしていくということは当然日本としてやらなければならないことでございまして、その国際的な責務を果たしていかなければならないという気持ちは私ども十分持っておるつもりでございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 もう一つ、今回の中東紛争に関して少し心配がありますのは、警察庁は見えていますね、どうも、中東紛争と国際テロとの結びつきがあってはならないし、これは未然に防いでいかなければならないということが心配をされております。中東のこの問題に呼応して国際的なテログループが動いている。特に、こういう話のときには日本赤軍の話がいつも出てくるのでありますけれども、そういう動きは察知されていますか。

服部範雄警察庁警備局外事第二課長

○服部説明員 お答えします。  日本赤軍は、従来からイラク寄りのパレスチナ人テログループと密接な関係がございます。また、日本赤軍は今回のイラクによるクウェート侵攻に対しまして、反帝国主義という立場からアメリカなど西側諸国がサウジ等に軍隊を派遣したことに強く反発をしております。したがいまして、今後の情勢の推移によりましては、何らかのテロ活動を行うことも考えられるところであり、我々としては鋭意情報の収集に努めているところでございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 ぜひ、いろいろと御努力をいただきたいと思います。  それから、今我が国がなすべきことは、とにかくこの紛争を原状回復するために最大の努力をする、もちろん人質の定全の確保と一刻も早い救出に最大の努力をすること、これはどっちが重要という比較ができない問題で、両方大切な問題でありまして、今はこの場では言うべきではないかもしれませんけれども、もう一度日本の国際的な貢献に対する評価がされる時期が来るのであります。  それはいつかというと、これはまだ、今紛争解決に向けて最大の努力をしているときでありますから、今はそれに集中をしていくということでありますが、やがて、いずれ出口が見えてきたときに復旧措置というのでしょうか、事後処理、余りいい言葉が見つからないのですけれども、終結した時点での復旧対策に各国がどう対応していくか。ここでまたどうしたらいいのか。よその国を見ながらとか対応がおくれたら、やっぱりまた日本は案の定という話になるわけでありまして、そのときに必要な措置を間髪入れずにぱっと提示して実行をする。今回の中東貢献策というのは確かに時期がおくれた。これに批判がある一方、人質問題が絡んでいるし、余り早く突出して云々という議論も確かにあるのでありますけれども、この出口が見えた時点で、処理された時点での復旧措置、事後措置というのは、早くやり過ぎたからけしからぬという話は絶対ないのでありまして、そのときに一番必要な適切な措置を間髪を入れずにやる。それはそろそろ出口が見えてきたなというころから、もう政府はいろいろ策を組んで情報をとって、何が必要かということをとって、間髪を入れずにやる。このときにもう一度日本の国際的な評価がされると思うのです。御決意のほどを大臣から伺います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 今御指摘のとおり、現時点では、やはり一日も早い武力によらない解決を、日本だけではできませんけれども、日本も一緒になってそういう努力を続けていかなければいけない。原状回復を一日も早く実現できるように努力をしなければならない。同時に、人質は、当然人質と思われるような方々は、一日も早く釈放されるような努力を私ども続けていかなければならないということで一生懸命やっておるわけでございますけれども、今の御指摘は、紛争が幸いにも解決をするということになったとき、その後の復興対策に思い切って日本はいち早く貢献をしていくべきではないか、こういう御指摘でございますが、当然の話でございまして、何も今度も、先ほど来遅くなった遅くなったという御指摘がございますけれども、私ども先ほど申し上げたように、もう少し法体系の整備が、こういう平和憲法のもとでどこまでできるのかということが議論され、そういう整備がなされておったならばもっと早く対処ができたのではないかなという感じがいたしておりまして、それはそれで今後の問題として、一日も早くそういう法体系の整備は臨時国会においてもお願いをしなければならないわけでございますけれども、いずれにせよ、そういうことでございましたのでこれで法体系の整備ができていけば、当然今度は、そういう紛争の解決ができたというときには、それこそそういう御指摘をいただかないような形で迅速に対処していくということは当然やっていかなければならないと思っております。

甘利明自由民主党

○甘利委員 今回の紛争が国民生活に与える影響としてまず第一に挙げられるのは当然油の問題でありまして、この関係二カ国から日本が輸入している原油の総量は輸入総量の一二%に当たるわけであります。この一二%の穴があいているのを埋めていく、こういう措置は各方面に御努力をいただいておりますし、OPEC関係諸国でもこれをカバーすべく増産体制に入るという話は聞いておりますが、石油製品を含めてのカバーできる体制についてはもう整っているのでありましょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 御指摘のとおり、大体三百八十万バレル・パー・デー平均輸入をいたしておりますうちの一二%、約四十四万バレル・パー・デーがイラクとクウェートから入っておったわけでございまして、これはおかげさまで、それぞれ企業なども努力をしていただきまして、またOPECの中の、特にサウジアラビアなどが非常にイニシアチブをとっていただきまして増産体制に入っていただきましたので、今のところそういう供給量 においては幸い日本としては不足をいたしていないという状況でございます。  石油製品についても、クウェートあたりからは全体の消費量の、たしか一二から一四%ぐらい入っておりましたけれども、これに対しても他の国からより一層輸入をできるように努力をすると同時に、一方国内におきまして、そういう石油製品の問題につきましては、三百六十万バレルにつきまして増産体制、いわゆる原油処理の枠をふやさしていただいておりまして、石油製品についてもそれぞれの製品についても輸入減を補う体制はつくらしていただいておるわけでございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 そのサウジなんですけれども、一部新聞報道で、サウジ、イラク国境線に化学兵器の配備がある、そうすると、その国境に近いサウジの油田地帯の油田作業員がかなり身に危険を感じて逃げ出してしまって、ここではもう労働力不足が叫ばれている、増産をするという号令はかかったけれども現実問題としてその対応ができていない、できないだろうというような話が一部流れたわけでありますけれども、その辺のところは承知をしていらっしゃいますでしょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 一つ、今ちょっと三百六十万キロリッターをバレルと私申し上げたようでございますが、三百六十万キロリッターでございますので、これを修正させていただきます。  それから、今のサウジアラビアの問題でございますけれども、例えば私の報告を受けておりますのは日本の進出企業の一つでございますアラビア石油でございますが、御承知のとおりアラビア石油はちょうど現在のクウェートとサウジアラビアの国境地点で操業いたしておるわけでございまして、幸い今のところは、サウジアラビアには日本人がたしか八十数名だったと思いますが、その従業員もそのまま残っていただきまして操業を続けていただいておるという報告を受けておるわけでございまして、今の話で私どもは、サウジアラビア全体においても当然増産体制というものは実行していただけるもの、こう確信をいたしておるわけでございます。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 ただいま大臣がお答えしたとおりでございますが、サウジアラビアの石油会社のアラムコは多くの労働者が辞任した、やめたという新聞報道、これを強く否定しておりますので、ちょっと私ども直接確認はできませんけれども、当事者は否定をしております。  それから、サウジの現在の生産能力、しかとはわかりませんけれども、報道では八月時点五百五十万BD程度であったものが、現在は七百万BDまで拡大をしているというふうに伝えられております。

甘利明自由民主党

○甘利委員 供給に関しては安心できるということでありますね。  そこで先般新聞に通産省は石油製品の値上げを容認というふうに報道されたわけでありますけれども、どうしようもないコストアップ分というのは仕方がないにしても、問題は便乗値上げというのがこういう場合に必ず出てくるわけですね。あるいは売り惜しみだとか買いだめだとか、これに端を発して社会不安が起きてくる。かつてのオイルショックの経験にかんがみ、この辺は事前に手を打って、まず便乗値上げをきちっと監視をして抑えていくという体制をしいていく必要があると思いますが、その辺に関してはいかがでしょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 石油製品の便乗値上げが行われないようにするというのは当然の話でございまして、私ども従来、毎月一回の調査をガソリン、灯油、軽油についていたしてまいりましたものを一週間に一回ずつ調査をいたしまして、そしてそのようなことが行われないように十分チェックをいたしておるつもりでございます。今後そういうことが起きないように、私はそういう形によって十分行い得ると思っておりますけれども、売り惜しみ、買いだめに対する禁止の法律もあるわけでございまして、私は、業界の良識によってそういうことは絶対に行っていただかないようにしていただきたい、強制するわけにまいりませんが、万が一のときはそういう法律もあるわけでございますから、そんな法律を適用しなくてもいいような状況を業界が良識を持ってやっていただきたいと今は思っておるわけでございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 ぜひ適切な行政指導をお願いをしたいと思います。  時間が迫ってきましたので、最後にウルグアイ・ラウンドに関しまして質問をさせていただきます。  ゆうべ大臣は、APECの会合からお帰りになりました。本当にお疲れさまでございました。多大の成果があったと思いますが、このAPECの会合等を通じてウルグアイ・ラウンドに関する諸問題についていろいろと議論をされたというふうに承知をいたしております。このウルグアイ・ラウンドの成功というのは、二十一世紀に向けて自由貿易体制をしっかりと堅持しはぐくんでいく、これは日本にとってのみならず世界にとって大事なことでありますから、ぜひ引き続き御尽力をいただきたいと思うわけでありますけれども、今回のいろいろな会議を通じていろいろ御苦労されたと思いますけれども、農業問題とかあるいは知的所有権とか投資等に関する幾つかの問題、こういう点に関してはいろいろと我が国の立場もありますし、厳しい対立、激論もあったというふうに報道をされているわけでありますけれども、大臣の今回のAPECの会合に関する率直な御評価と、ウルグアイ・ラウンドの進展に関する展望について最後に伺いたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 御承知のとおり、ウルグアイ・ラウンドは十二月中には何としてもまとめなければいけないということで今世界各国が努力をいたしておるわけでございまして、あと三カ月ちょっとということになってきたわけでございますけれども、そのときにたまたま開かれましたこのAPEC諸国によるウルグアイ・ラウンドに関する会議がきのうまで持たれたわけでございまして、そういう時期に、正直今御指摘のとおりいろいろ意見の相違はございました。大変激しい議論も展開をされましたけれども、結果的には、いろいろ問題になっておりました例えば繊維の問題につきましてもアメリカ並びにカナダが譲歩いたしてまいりまして、従来グローバル方式というものを主張しておりましたのが、まあまあMFAの方式ということに理解を示すように変わってまいりました。また農業につきましては、これはまだはっきりはいたしておりませんけれども、私ども日本と韓国だけが実は孤立をしているような形でございましたけれども、やはり全体をまとめていく上においては何らかの、日本も韓国も譲るべきところは譲らなければいけないんじゃないかということを申し上げたわけでございます。  それから、ASEANの諸国に対しては、最初はTRIPとかTRIMなどについては非常に消極的でございまして、特にTRIPなどについてはなかなか受け入れられにくい、まだそんな体制ではないということもありましてなかなか難しいところがございましたけれども、これについては私の方から、場合によればそういうお国に対しては五年やそこらの経過措置を設けてもいいから、とにかく今後世界で、そういう新しい技術を伴った企業がそれぞれの国へ進出していく上においてはこういうルールがしっかりとガットの中にないとなかなか企業の進出さえ難しくなるのだ、それは結果的にはそういう途上国に対してもプラスにならないではないかということで説得をいたしまして、これに対しても一応前向きで取り上げる方向でASEANの諸国が理解を示してくれたということでございまして、こういう時期においてそういう方向で、今ウルグアイ・ラウンドの中において問題になっております点についてそれぞれが前向きに、それぞれつらいところはあるけれども、お互いに努力をしてとにかくまとめる方向でいこうじゃないかということで合意が見られ、それでそういう形での議長のサマリーが発表されたということは、私は一応評価をしていいのではないか、成功であったのではないか、こう思っておるわけでございます。

甘利明自由民主党

○甘利委員 ありがとうございました。質問を終わります。

浦野烋興自由民主党

○浦野委員長 安田範君 。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 初めに通産大臣にお尋ねいたしておきたいと思います。  ただいまも質問がありましたけれども、八月の二日にイラクのクウェート侵攻、こういうことで極めて重大な局面を迎えたわけでありますが、その間、今日に至りますまで政府としてもいろんな施策については検討してこられた。こういう状況の中で、今も御指摘がございましたけれども、八月二十九日に中東における平和回復活動にかかわる我が国の貢献策、こういうことでまとめられた。こういう形で推移をしておるわけでありますけれども、率直に申し上げましてこの貢献策の内容、その後について、どうも私ども今日憲法の中で判断をいたしますのに、貢献策というものが言うならば日本とアメリカを中心にした二国間の協議、こういうことに重点を置いて、例えば十億ドルの経済援助提供、こういうものが出てまいりましたり、その内容というものは今お話あったとおりでありますから省略いたしますけれども、いずれにしましても国際的な機関、国連、こういうものを基盤にした話ではなくして、いつもアメリカと日本の協議の中で問題が対処せられる、こういう事情で推移をしたのじゃないか、こんなふうに考えているわけであります。したがって、そういう面からしますと、私ども、平和を希求するという日本の基本政策と申しますか基本理念に基づいて考えました場合には、どうも十分な納得がいかない、こんな気がして仕方がないわけであります。  したがいまして、まず質問の前段としまして大臣に、今日までの日本のとってまいりました諸施策、特にこの貢献策、これについての所感と申しますかそういうものについてひとつお聞かせをいただきたいと思うのです。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 私は、率直に申し上げて大変誤解をいただいているように感じたわけでございますが、決して日米間だけで話を決めているわけではございません。私どもはあくまで、国連のいろいろな安全保障理事会その他の決議があったわけでございますし、これはもう世界じゅうの国々と言ってもいいほど、今回のイラクのクウェートに対する侵攻は非常に不法である。こういう形で思い切ってそれは制裁を加えなければいけないし、一日も早く人質も解放し、そして原状復帰、いわゆるイラク軍が撤退をしてクウェートが正当な形でまた国として回復できるという状況をつくらなければいけないということに国連全体決議でなっているわけでございます。  私どもは、それに基づいて、日本としてどれだけそういう中で、片一方、日本には世界にない平和憲法がございますので、そういう平和憲法を持っている日本としてどれだけ貢献ができるだろうか。しかし、今までのようにただ金を出せばいいという形だけでは、今の日本の国際社会の中に置かれている立場から考えれば、それはもう通用しないだろう。やはりある程度それ以外にも、人においても物においても憲法の範囲で許される範囲はできるだけ協力をしなければいけないのではないかという形で、今私どもお話を申し上げましたように、資金協力、医療協力あるいは輸送協力その他、特に医療協力とか輸送協力というのは従来なかったものではなかろうかと思いますが、そういうものを一応今回は貢献策の中に取り入れたわけでございまして、憲法の範囲で、本当に許される範囲ということで、私どもいろいろ苦心をしてやったということにおいては、確かに先ほど御指摘のように、時間がかかり過ぎたのではないかという御指摘もございますけれども、我々としては、そういう全く新しい事態に対してどういかなければならないかということで、なかなか時間的に、そういう議論をしなければならなかったものでございますから時間がかかりましたけれども、あのような貢献策をとったということは、私は、一応今の国際社会の中において日本のとり得る最大限のことをやったというふうに考えておるわけであります。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 実は、答弁ございましたけれども、私は別に誤解をしているつもりは毛頭ないのであります。もちろん安保理事会の決議とかそういうものを踏まえまして、国連の場で十分な議論を踏まえて、そういう中で例えば経済制裁なりそういう道をとってきたということについては理解を示すのでありますが、ただ、日本自身が自主的な判断において今日の中東問題の回復に向けて貢献策ということで何かやったかということになりますと、私、どうもそれについての見きわめということができないわけであります。  例えば十億ドルの問題にいたしましても、これはアメリカからの要請がある。さらにはまた、その後の対応につきましても、十億ドルなんということではなくして、もっと多額の援助をせよ、あるいは人も出せ、いろいろな形での要請というものがあったわけでありますから、そういうものに基づいて、慎重といえば慎重になるかもわかりませんが、日本政府としては対応してまいった、こんなふうにしか受け取れないわけであります。とりわけ十億ドルとかそういう具体的なものにつきましては、経済制裁以外の問題、こういうものについては特にアメリカと日本の二国間だけの協議というものが非常にニュアンスとしては強いのではないか、こういうような印象はぬぐい去ることはできないと思うのです。  同時にまた、アメリカの軍事展開と申しますか、サウジなんかに対する軍事行動というものに対しまして、相当程度援助を要求される、こういう部分もあったはずでありますけれども、そういうものに対しては、非軍事的な意味でということで割り切ってやっているというふうには言っておりますけれども、現実にはどうなんだろうか。言うなれば、軍隊というものは前面展開だけで戦争が遂行できるわけではありませんし、もちろん後方援助というものが必然的について回る。こういう事情を考えますと、今日の日本の経済的な援助というものは、特に輸送の関係なんかも含めて話がありましたけれども、そういうものにつきましては、やはり軍事的な背景というものがどうもちらちら見える、こう言って間違いない話ではないかと思うのです。  したがって、そういうものからしますと、大臣は憲法の範囲内でということを何遍も言われておりますけれども、そういうことでいいのかどうか、こういうことについて非常に私としては懸念を表明せざるを得ないわけです。特に最近の、国民の一部と言わなければいけないと思うのですけれども、盛んに進軍ラッパを吹いて自衛隊法の改正だとか有事についての法の整備だとか憲法についての検討もする必要があるとか、いろいろな意見がぼんぼん飛び出してくるような今日の状況というものを私ども毎日、大変危険な考え方と申しまするか、そういう大変な懸念を持って今聞いているわけでありますけれども、そういうものから総合的に判断をいたしまして、今日の中東紛争に対する日本の対応、これについての仕方というものはもっと別な意味で十分な検討をする必要があるのじゃないのか、こういうふうな考え方を持つわけなのです。  具体的に何なのかということになりますれば、これも閣僚会議ということで大臣も当然出席しておられて、そういう中で方向が決定されるということになりますれば、大臣も非常な責任があるわけであります。同時に、日本の基本的な政策と申しますか、そういうものは一応内閣委員会なり、あるいはまた外交上の問題というのは外務委員会、こういうことになりましょうけれども、通産関係としましては、やはり日本の経済なりあるいはまた日本の国民生活、こういうものをきちんとこれからも発展維持をしていくということになりますると、それぞれ内閣あるいはまた外務省と同じレベル、あるいはその枠を超えて、大臣としても大変な責任があるのじゃないか、こういうふうに考えるわけであります。そういう面から、もっともっと今日の中東問題については通産などが中心になって、積極的な、平和的な解決への道、これを模索し、そしてまた行動としてそれをとるべ きではないのか、こんなふうにも実は考えるわけであります。  そういう面から、先ほど申し上げましたような、例えば原状の回復なり、あるいはペルシャ湾岸の安全の確保の問題、あるいは人質の解放の問題、こういうものを展望しつつ、展望というかそういうものをより早く実現させる、こういうふうな基本において、通産としての考え方というものが何かもっともっとはっきり出ていっていいのじゃないか、かように思うのです。特に、原油の輸入、石油製品の輸入、こういうものを考えてみました場合にはもっと真剣な取り組みというものが表に出ていいのじゃないか、国民の目に見えるように何らかの方策というものが出ていいのじゃないか、こう思うのですけれども、大臣いかがでしょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 まず第一点といたしまして申し上げなければなりませんのは、先ほど来申し上げておりますように、決してアメリカから言われて十億ドルとか二十億ドルとかいうものを決めたわけではなくて、日本があくまでいろいろな観点から考えて、日本としてはどの程度こういうものは資金を考えるべきかということで最初十億ドルというのを私どもは決めたわけでございまして、決してアメリカから言われたわけではございません。  それからもう一つは、あくまで国連を中心としてという考え方を持っておるわけでございまして、例えば今の十億ドルにつきましてもアメリカ軍へは直接出せない、だからどういう形でこのお金を出すべきかということで、まだ今実行なされていないのは正直実はその辺にあるわけでございまして、アメリカへ出すのならすぐ出せているはずでございますけれども、そういう形ではあくまで日本は出せないということで、どういうルールで出したらいいかということで今非常に苦慮いたしてやっておる最中でございます。そういうことからいっても、アメリカと日本とが何か結びついてやっているということでは決してないということをぜひ御理解をいただきたいと思うわけでございます。  それから、今日本の経済あるいは日本の国民生活を考えて対処すべきだというのは当然の話でございまして、私どもはそういう面からいっても、中東に何といっても油の七割ぐらいを依存いたしております日本といたしましては、中東が一日も早く平和な状況に戻ってもらえるようにということで努力するのは当然のことだと思います。しかし、日本としては平和憲法で武力を行使するわけにまいりません。そこで私は、アメリカが、普通のアメリカが戦争をやっているということにおいてそれに援助するということは、これは全く許されないことでございますけれども、現在アメリカ軍だけではないわけでございまして、いわゆる多国籍軍ということになっておりますけれども、私どもは、国連の決議に基づいてそれぞれ軍隊を派遣できるところはほとんど軍隊を派遣しているという形からいけば、まあ国連軍と同じような考え方でいいのではないだろうか。いわゆる従来のアメリカ軍がどこかへ出たとかそういうことではなくて、確かに一番大きな勢力はアメリカ軍でございますけれども、アメリカ軍だけでは決してないわけでございます。私どもはそういう面からいけば、やはりあの地域を一日も早く今おっしゃったように原状回復しようということで、それぞれの国の軍隊があそこへ出ていき、そして、少なくともイラクによってサウジその他の油田が破壊されないようにという形でおってくれるわけでございまして、それは日本の経済にとっても日本の国民生活にとっても決してマイナスではないので、私はプラスであろうと思うのでございます。そういう面からいってそれに対する支援体制をとるということは、これまた日本としては、国際的な中でせめて、先ほど来くどいようでございますが、憲法の範囲で許される限りのことはやはりやるべきだということで、私どもは貢献策を決めたつもりでございます。  今後においても、とにかく、世界の経済に大きく貢献している日本の経済としては、こういうものが長期化することによって世界の経済が非常にマイナスの方向に行くようなことは避けるべきでございますし、そういう面で私どもとしては、一日も早くとにかくこれは解決してもらいたいという形で、及ばずながらいろいろのことで努力をしておるつもりでございます。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 商工委員会ですから、そういう意味では内閣委員会あるいは外務委員会で十分議論がされる問題もあるわけでして、特にこの問題について深く論議を交わしたい気持ちはありますけれども、時間的なゆとりもありませんからそこまで突っ込めない状況であります。  ただ、申し上げておきたいのは、この中東の解決というものはあくまでも非軍事的な努力、武力によらない解決、こういうものを中心にして最大限の努力をしていかなければいけない、こういうふうに私は考えるわけであります。御承知のように、十七年前になろうと思うのですけれども、第一次オイルショックがありました。その際に、日本のエネルギー危機と申しまするかそういうものを十分検討した中で、今後の政策としては何なのかということで、やはりアラブを対象にして友好関係を発展させなければいけない、こういう形で今日までずっと続いて日本の政策というものは遂行されてきた。特にそういう中で、例えばイランの革命の問題、あるいはまたイラク・イラン戦争の問題、こういうときにもいつも日本は、アメリカとは一定の距離を持って、あのイランの革命のときには独自の方策をやってきた、言うならば独自のパイプを持ってきた、こういう経過が一つはあるはずです。もう一つは、イラン・イラク戦争の場合にも、日本はまさに純中立と申しまするかそういう立場で今日までずっと推移をしてきておる、こういう経過があろうと思うのですね。そういう面からしますると、やはり今日の中東紛争の中におきましても、日本の独自の判断、主体的な判断、こういうものの中からこの平和的な解決への努力、これをもっと明確にわかるように、しかもそれが、日本は何もしないのじゃないか、こういうような国際世論が沸かないような、そういう国際的な指弾が出てこないような、そういう形での努力というものがもっと必要なのではなかったのか、こんなふうに実は考えておるわけであります。  そういう面で一つ残念だと思いますのは、八月の中旬ですか、海部首相が中東を回る、こういうふうな計画がさたやみになって、そして中山外務大臣があちこちの要請を探ってまいった、こういう経過が一つありましたけれども、これからどうなるのか、それも定かではありませんけれども、私は、今日までの中東、特にイラクの問題等を中心にしまして、日本がもっとあの中東紛争というものを早い機会に解決をする、その努力を世界各国にもわかってもらえるという立場からするならば、海部首相あるいは通産大臣、あなたでも結構でございますね、こういうことでやはり出ていって、そしてイラク大統領あるいは首脳とも十分話し合う、こういうふうな姿もとれないわけではなかったのじゃないか、こんなふうにも実は考えるわけでございます。  きのうですか、けさの新聞でしたか、イラクのラマダン第一副首相、あの人がぜひ日本とも話し合いたい、いろいろな条件なんかも出しているようでありますけれども、その条件をのむとかのまないということじゃなしに、例えばイラクは先ごろソビエトにも要人を出している。中国にも要人を出している。アメリカにも出している。アメリカは無視したようでありますけれども。そういう幾つかの経過を踏まえて、何としても今日の孤立した状況、これを脱出しなければいけない、何らかの解決の方途を見出さなければならない、そういう動きがあるのではないかと私は思うのであります。困難な道は困難な道だと思います。しかし、そういう動きも無視することはないと思うのです。したがって、そういう面からしますと、例えば我が国と中東問題解決のための話し合いがイラクとの間にある程度でき得る雰囲気、せめて雰 囲気はある、こう見てもよろしいんじゃないかと思うのです。そういう面からしまして、ぜひ積極的に大臣もこの問題に、今申し上げたように例えばイラクに飛ぶなりいろいろな対策もあると思いますので、その辺についても今後の問題としてぜひ決意を持って対処してもらいたいな、こんなふうに感じているわけでございます。  時間がありませんので、ひとつ簡単にお答えいただきたいと思います。     〔委員長退席、古賀(正)委員長代理着席〕

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 今イラン・イラクの紛争のときと比べてお話がございましたけれども、私は今回の場合非常に違うと思いますのは、あのときはお互い両方に言い分があってやったわけでございますが、今度の場合は本当にイラクの不法な侵略だと私は思うのでございます。ですから、国連における決議もああいうすっきりした形になっているわけでございまして、やはり今回の場合はちょっと前のときとは異にしているのではないか。  それでは、そこでイラクに何とか平和的な解決に向かって日本も外交的な努力をすべきではないかという御指摘でございますが、これは私は当然そういうことができれば大変すばらしいことだと思うわけでございます。第一副首相が日本へ来たいというような御意思もあったようにも聞いておりますし、正直、相当前でございますが、非公式ではございますけれども、私のところへもイラクの石油大臣がぜひ会いに来たいという、どうもはっきりはいたしませんが、そういうような意思表示があったというような話が外交的に私の方の耳に入ってまいりました。ただ、私はそのときにも申し上げたのでございますが、一体それは、何といってもイラクのフセイン大統領が一番力を持っているので、フセイン大統領にかわって話ができるという人ならば私はいつだって会いましょう、しかし、それがそういう形でなくて個人の立場でお話しになるのならこれはお目にかかっても仕方がないんじゃないかということをそのときには申し上げたわけでございます。  私は、第一副首相でも、もし本当にイラクの代表として日本へお越しになるのならお越しになったらいいんじゃないかと思うのでございますけれども、どうも中国へ行かれてのお話を聞いておりましても、あるいはこの間外務大臣がソ連へ行ってのお話を聞いておりましても、完全な全権を持ってお話しになっているというふうにはどうも私は受けとめられないわけでございまして、そういう点ではお目にかかることがかえってマイナスになる点もあるのではないか。私は、できればフセイン大統領自身が一日も早く反省をしていただいて、世界がこれだけおれのところを批判しているのだから、やはりこの際は自分たちも何か主張すべきところは主張し、妥協しようという姿を何らかの形で一日も早くお出しいただくことが一番大切なことではなかろうかと思っているわけであります。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 座して待つといいますか、そういうのも一つの手法ではあろうと思うのですけれども、ただ、今日の世界にすぐれた経済大国といいますか、それで人は出さない、こういうことで指摘をされている今日の日本の状況からするならば、やはり先ほど申し上げましたように、日本独自の判断あるいは自前の行動というものを考えていい時期になってきていると私は考えるわけです。したがって、相なるべくは日本が今日の中東紛争の調停者、これだけ世界の大変な債権国、いろいろな形で経済大国とかそういう評価もある部分では高い我が国でありますから、それにふさわしい非武装の国としての対処の仕方、こういうものを外交も含めてやっていく必要があろう、それはやはり調停者としての役割ではないのか、こんなふうに私は強く考えるわけです。したがって、この辺につきましてはこれからもいろいろと議論されると思いますからあえてそれ以上申し上げませんけれども、ひとつ念頭に置かれて、閣議や何かその他のことに当たってもしかるべく対応をしていただければありがたい、かように考えて、要請をいたしておきたいと存じます。  次に、中東問題ということになりますれば、直ちに原油、石油製品、こういうものの関係と直結をするわけでありまして、特に今日の国民生活の中で国民のほとんどの人たちが中東の問題と物価の上昇というものを端的に結びつけて大変な不安感を持っている、こういう状況があることは御理解いただけると思うのですね。実はこの間、私は生鮮食料品店とか魚市場、青果市場、あちこちずっと幾つか回ってまいりました。そういうところで経営者あるいはまた商店主という人たちからいろいろな意見を聞きましたけれども、ほとんどの人が今日の状況の中で中東との問題を絡めて、もう既に物価の上昇が幾分かあるような気がしている、こういうふうな考え方と申しますか実態についての話をしてくれました。あるいはまた今後の問題として、ごく近々の将来と申しますか、そういう問題として考えるのにはもう大変な値上がりの危険があるのじゃないでしょうか、こういうことを言っておるわけであります。一つは、輸送にかかわる油の関係もあるでしょう。もう一つは、いろいろな容器、入れ物、こういうものに対する石油関係の値上がりによる影響というものもあちこちに見受けられる。したがって、中東問題がこのままずるずるいくならば近々のうちに大変な物価の上昇あるいはインフレの懸念というところまでいってしまうのではないか、こういう意見を随分私は受けておるわけであります。  この辺について、通産省としてはどんなふうに受けとめておられるか、まずはひとつお聞かせをいただきたいと存じます。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 私どもも、本当にこういう事態になって、第一次オイルショックあるいは第二次オイルショックのような形で急激に物価が上がらないように、一番その点を心配いたしておるわけでございます。ですから、現在においても、原油の仕入れが正直上がってきているわけでございますけれども、極力それを転嫁して製品を上げるのは遅くなるようにということを私どもはお願いしてきたわけでございます。  今後においても、値上げをせざるを得ないといたしましても、いわゆる仕入れのコストの上がった分だけはやむを得ないといたしましても、それを機会に、例えば人件費であるとか輸送費であるとかいうものも上がっているようでございますからそれも一緒に上げようというようなことは、これは私どもとしては困りますよということをはっきり申し上げておるわけでございますし、今後においてもそういう方針はとっていきたいということで、先ほども申し上げたと思いますが、一週間に一回ずつガソリンや軽油、灯油の価格の調査、LPGについては二週間に一回の調査という形で、少なくともそういうことの便上値上げが行われないように、できるだけ価格は今申し上げたような形の範囲内で行われ得るようにという指導をしてまいりたいと思っておりますし、また実際そういうような形でうまくいけば、いろいろ御心配になっておりますけれども、私どもの試算では、一バレルが三十ドルぐらいで今後推移していくといたしますれば卸売物価では大体〇・一%ぐらいの上昇率になるだろうという試算を一応いたしておるわけでございまして、物価全体に大きな上昇を見るということは今のところはないというふうに判断をいたしておるわけでございます。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 今のところは余り大幅な影響というものはない、こういうような話なのですけれども、一バレル三十ドル、こういうことを基礎に置いての今の大臣の話なのですけれども、過般、日銀の三重野総裁もそのようなことを言っておりましたね。九月十日ですけれども、原油価格が一バレル三十ドル程度で推移すれば日本の経済は適切な対応ができるだろう、こういうような話をしておるのですが、これが四十ドル、五十ドルということになると大変なことだ、こういうふうな発言もあったように記憶をいたしておるわけでございます。  ただ心配なのは、その当日なのですけれども、ギナンジャール・インドネシア鉱業・エネルギー相、これはOPECの副議長だと思うのですけれ ども、この方が、これから冬の需要期を迎えると四十ドル、五十ドル、こういう高値も予想せざるを得ないのじゃないか、こういう厳しい発言をしているわけであります。そういうことになりますると、今大臣が話しましたように一バレル三十ドル程度であれば大変な影響はないという話なのですけれども、もしこれが四十ドル、五十ドルということになりますると大変な混乱を来すのではないか、こういう心配が一つあるわけであります。  そこで、時間の関係で余り説明できませんけれども、御承知の、今日本の原油の取り扱いは後入れ先出し、そういうことでやっていこうという話になっているわけです。これは一時的に仕入れ価格が高くなればそれに応じて価格を上げる、こういうシステムのようですが、そうじゃなくて総平均法、こういうことでやった場合にはなだらかな形でということで対応できる、こういう話になってくると思うのですが、政府の方としてはこの間の閣議了解事項として、当面後入れ先出しについてはその方法を変えるつもりはない、こういうことを言っているわけでして、そういうものと、例えば先ほど申し上げました一バレル四十ドルになってしまった、五十ドルになってしまったということになるとまた急激に上昇を来すという形になりますから、その辺について全体の整合性を図るといいますか、国民生活に余り急激な負担をかけないという意味からしますると何らかの方策が必要かな、こんな感じもするのです。この辺について、例えば四十ドル、五十ドルという高値になってしまった場合に政府としてはどうしていくのだろうか、この両面についてお答えいただければありがたいと思うのです。     〔古賀(正)委員長代理退席、委員長着席〕

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 どうも帰ってきたばかりで頭がまだぼけているようで、数字を時たま間違えまして、今、私〇・一%と言ってしまったようでありますが、卸売物価は大体三十ドルぐらいのときは一%ということで、ちょっと訂正をさせていただきます。  今お話のございました点でございますが、実は私今回IEAとOECDへも参りまして、いろいろ打ち合わせをしてまいりました。そういう四十ドル、五十ドルになるということはぜひ避けなければなりませんので、IEAにおいてもOECDにおいても早急にいろいろの分析をしてもらいまして、いろいろのケースを考え、それに十分対応できるようにそのケース、ケースにおいてこういうことになるということをそれぞれの加盟国に連絡をとってくれということと、そしてIEAにおいてはOPECの方とできるだけ連絡を密にして、何とか世界がそういう第三次オイルショックとも言えるような状態が起きないようにするためには、今度はOPECの方もサウジとかみんな理解している国も多いのでございますから、そういう面でぜひ値段が急騰しないようにしてもらいたい。  正直、サウジを初めOPECの穏健派は、やはりこの際余り値段が上がってしまうことは将来において石油が代替エネルギーにかわり、結局石油の消費が落ちることになる、それは自分たちにはプラスにならないんだ、これはよくわかってくれているようでございまして、そういう価格が何とか高騰しないように、ぜひIEAあたりがいろいろとOPECとも連絡をとり合いながら、また我々消費国ともIEAが窓口になって連絡をとってくれて、そういうことが起きないように、例えば今お話のございました備蓄の問題も、万が一のときは思い切って日本だけではなくて世界じゅうの備蓄を取り崩していくというような形で牽制をする。そういう備蓄の取り崩しもなるべく世界的に一遍協調していこう、消費国が一緒になって取り崩しをしていこう。特に今、第一次、第二次オイルショックと比べますと、日本だけではなくて世界的に備蓄が非常に多いわけでございます。それでも産油国がそれこそ今は理解をしておってくれますけれども、もし万が一、五十ドルとかいうようなときはぜひそういうこともやろうじゃないか、こういうこともIEAで打ち合わせをいたしてきたわけでございまして、何とかそういう事態にならないように私は持っていきたいと思っておるわけでございます。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 取り崩しの話は……。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 ですから、そういうことにならないようにと思っておりますので、取り崩しにつきましては、日本だけがやるということではなくて、国際的な協調のもとに取り崩しをするときはやはり取り崩しをしなければいけないと思っております。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 話はわかりますけれども、ただ、後入れ先出しの関係、もし不幸にして急激な値上がりをする、これは国民負担は極めて重大なものが出てまいると思うのですね。その場合には、全体の調整として総平均法にも変えていかなければならないのじゃないか、こんな感じがするのですが、それらについての考え方はいかがなものですか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 失礼いたしました。  これは私も過去の経緯を十分承知をいたしておりませんでして、場合によれば、総平均法でやれれば急激に上げなくてもならしていけるからいいじゃないかということで、一度考えてみたいと思って、実は閣議の後帰ってまいりましていろいろ調べてみますと、二年前に総平均法であったものをほとんど後入れ先出し法に変えたということでございます。それまでは後入れ先出し法じゃなかったわけでございます。そして、なぜそういうことになったかというと、国際的に石油のそれぞれのメジャーを初め石油業界がそういう方法をとっておる、日本だけがその方法をとっていないと、同じ世界でございますから、そういう中にあってかえって不自然な点があるということでこれは変えたという経緯が正直あるわけでございます。  今、世界もみんなほとんどそれでやっているわけでございまして、日本だけがまた変わった方法というのも大変難しいということもございまして、これはもうやむを得ないということも私はわかりましたので、これはやむを得ないということで各閣僚にも話をし、閣議でそういう話が出たのでございますけれども、それは後入れ先出し法はやむを得ない、こういうことになったわけでございます。その点は御理解をいただきたいと思います。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 大臣、答弁が大分親切なものですから、時間がなくなって大変困ってしまうのですが。やはり今回の場合は緊急事態ですね、通常ベースと大分違うわけですから。だからそういう意味では一バレル単価というものが大変な変動が出てきたということについては、やはり国民生活優先でしかるべき対処というものは当然していかなければならない、これは指摘だけしておきたいと思うのであります。  それで、もうわずかな時間しかありませんけれども、ずっと考えてみますると、先ほどお話がございましたように日本のエネルギーの大体七一、二%が中東依存、こういう状況は否めない事実なのでして、このような紛争がしょっちゅうあっては大変なことなのですけれども、いずれにしましてもこういうことが起きるということになりますると、エネルギーというものが原油あるいは石油製品全部お任せということであってはならない。これはもうはっきりしている話なのですが、そういう面で今までいろいろな形で新しいエネルギーの開発をやってまいっていることも承知はいたしております。しかし、この間ブッシュ大統領もアメリカの上下両院の合同会議か何かで、新しいエネルギーの開発がどうしても必要だ、こういうふうな演説をしておるようなのですけれども、やはり我が国といたしましても、すべて油を外国に依存をしているという状況からしますると、一層新エネルギーの開発について最大の力を入れなければいけないのではないか、こんなふうに私は考えるわけでございます。  いろいろエネルギー源というものはあるでしょう。しかし原発の問題もいろいろ問題がありますから、これは二〇〇〇年、二〇一〇年、こういう 計画もあるようですけれども、なかなかそれも達成不能という状況なのだろうと私は私なりに判断をいたしております。したがって、そういうものを原発に頼るということではなしに新たなエネルギーの開発、これにも力点を置いて今後政府としては取り組む必要があるのではないか、こんなふうに考えるものですから、これについてひとつ政府の、あるいは大臣の所見を承っておきたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 御指摘のとおり、私どもも今度の長期エネルギー見通しでもそういうことを申し上げておるわけでございまして、ぜひとも代替エネルギーの開発、例えば燃料電池あるいは太陽光発電といったようなものはこれからもその開発に力を入れていきたいと思っておりますし、また従来利用されていなかった、捨てられておった、例えばごみなどの廃棄物、こういうものからもっと熱利用ができないだろうかということも今後積極的に私ども取り組んでいきたいと考えております。原子力について、今お立場がいろいろございますからあれでございますけれども、私どもとしてはサミットにおいてもあるいはその他においても、原子力発電もこれはどうしても将来のクリーンエネルギーとして進めていきたいということでお願いをいたしておるわけでございます。

安田範日本社会党・護憲共同

○安田(範)委員 時間がなくなったようでございます。立場上で物を言っているのではなくて、この狭い日本の中で、これから二十基ぐらいでしょうか、新設をするというようなことはなかなか不可能に近いのじゃないか、こういうような将来の見通しも含めて新しいエネルギー、こういうことを言っているわけです。もう一つは、新しいエネルギーと申しましても、やはり各種産業に利用できるような、そういうエネルギーでなければ困る。今日の状況では一地域なりあるいは家庭で、そういう程度の発電の範囲を超えないという状況ではないかと思うのですね。産業ベースに乗るような新しいエネルギーの開発、これについて最大限の努力をする必要があろう。これはごく短い期間でできるわけではありませんから、精いっぱいの将来に向けての努力を必要としよう、こういうことで申し上げておきたいと思うのであります。  いろいろ申し上げたいことはございますけれども、この辺にしますけれども、冒頭申し上げましたように、やはり中東の紛争というものはあくまでも武力の解決ではない、武力で解決をしたものは必ずまた何らかの形で反感が出たりあるいは反抗するものが出てまいりまして、また二の舞を繰り返す、こういうことは必然だと思います。したがって、ぜひ平和的な方法、しかも日本は経済大国という今日の状況を踏まえて、最大限の平和的な努力によって中東紛争解決、こういうことに向けて最大限の御尽力をお願いしたい、このことを申し上げて私の質問を終わります。  ありがとうございました。

浦野烋興自由民主党

○浦野委員長 小岩井清君。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 私は、中東情勢と石油を初めとするエネルギーについて質問いたしたいと思います。  その中東情勢と石油を初めとするエネルギーの問題に入る前に、一点、通産大臣にお伺いをしたいことがございます。  APEC特別会議に出席をされて、昨日お帰りになったという話が先ほどありましたけれども、この中で、十一日の夜、バンクーバーですか、記者会見をした内容が日本で報道をされております。これによりますと、国会の米についての決議は見直す必要がある、こういう御発言をなさったということが日本で報道されております。この立法府の国会が全会一致で決めた決議を、行政府の一閣僚が見直せという考え方を述べられるということについては極めて重大だ、こういうふうに思いますけれども、この発言の内容とお考えを確認いたしておきたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 それは全く違った報道でございます。私は見直すべきだとは言ってはおりません。国会の決議がある以上は、政府として米の問題についてはどうにも動きがとれない、しかし、今ウルグアイ・ラウンドの問題で、農業問題というのがだんだんこれから最終になっていくけれども、もし国会の決議というのが、これが金科玉条で絶対変えられないということであるならば、米以外の、いろいろ農業というのは非常に広い分野があるのだから、そういう分野でいろいろ検討していかなければならないだろうということを申し上げたのでございまして、私は見直しをしろとは言っておりません。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 ということは、新聞報道が間違っていたと、この際明確に、間違っていたということを御答弁ください。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 新聞を全部見ていただくとよくわかると思いますが、それは一つの新聞だけが見直すべきであるということを言っておったと思うのでございます。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 一つの新聞だけではなくて、朝日にも毎日にも載っておりますよ。この点についてはそういうことで真意ではないということでありますから、了解をいたしておきます。  続いて伺いたいと思いますけれども、先ほど議論になっておりましたけれども、国連を基盤として中東問題について平和解決に努力をすべきだというのが私どもの立場なんです。大臣は先ほど国連決議を踏まえて貢献策を決めたという、これにはかなり隔たりがございますね。しかも、十億ドルの拠出についてはまだ拠出をしていないということが先ほどの答弁にありました。ということは、私どもは、直接アメリカを初めとする多国籍軍についての支援策については集団自衛権を禁じている憲法に抵触する疑いがある、こういうふうに考えているわけですね。そういう考え方に基づいてまだ出していないということですか。それとも何か理由があるのですか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 先ほど申し上げましたように、米軍に直接出すということはなかなか難しいということは、私どもよく承知をいたしておるわけでございます。ですから、例えば国連の中に基金があってそこへ出すというような形ならば、国連を通じてという形だから一番いいのじゃないかということで最初考えておったわけでございますが、国連の方もそれらの基金をおつくりいただくような方向になかなかないものでございますから、ではもう一つは、湾岸諸国で基金をつくっていただいてそれへ出していこうかとか、いろいろ今方法を国際的に打ち合わせをしながら進めているということでありまして、それがまだ決まっておりませんので、具体的に現金をお出しをしていない、こういうことを申し上げたわけであります。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 経過についてはわかりました。  それから、防衛医官や非武装の自衛官の派遣が検討されているというふうに聞いております。これは国連平和協力隊として検討をされているというふうに聞いているのですけれども、この点についても自衛隊法、憲法に違反する行為に当たるのではないかというふうに思うのですけれども、この点についてのお考え方を伺っておきたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 まだそれは政府部内でも完全に固まったわけではございませんから、今具体的に私がどういう方向にいっているということは申し上げられませんけれども、今御指摘のような形でいわゆる自衛官がそのまま行くということは自衛隊法からいっても問題でございますし、そうかといって自衛隊法を改正していくのがいいのか、あるいは自衛隊の方がそのままじゃなくて一応おやめいただいてから、せっかくそういう経験をお持ちの方があるならば、その方を今度は別の形で派遣をするという形で、国連平和協力隊というのでございますかどういう名前になるかわかりませんが、そういうことがどうだろうかというようなことが政府部内で検討されているということで、まだ固まってはいないと私は承知いたしております。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 この辺のやりとりをいたしたいところでありますが、石油の需給についての質問を主体にしたいと思いますので、この点についてはまた改めていたしたいと思います。  先ほども質疑の中でありましたけれども、イラクからの輸入量が全体の六%、それからクウェートからの輸入量、これまた六%ですか、上期で日量全体で三百八十万バレル、先ほどお答えがありましたね。それからイラクが二十二万バレル、クウェートも二十二万バレルということで、合わせて四十四万バレルで一二%、こういうことですね。  先ほどの答弁では、サウジアラビアの増産を初め他の国に原油輸入を振りかえるので供給については心配ない、こういうお話でありましたけれども、この点についてまず確認をいたしておきたいということが一点です。  二点目は、石油製品についても先ほど同様の御答弁がありましたけれども、これはクウェートから十二万バレルで一四%を占めているのですね。それからLPG、これについては百六十万トンで一一%を占めていますね。先ほどLPGについての御答弁がありませんでしたけれども、これも供給は大丈夫だ、他の地域に振りかえられるということでお考えになっているのかどうか、承りたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、他の国への振りかえだけでと私は申し上げたつもりはございませんので、それにプラス、日本の国内において増産の方向で原油の処理枠を三百六十万キロリッターふやしましたので、そういう形で石油製品についても今のところは心配がないということを申し上げたわけでございます。ただ、これは永久にそれで心配ないということではございませんので、現在のところはということでございます。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 LPGについて御説明いたしますと、日本の総需要、千八百五十万トン程度でございますが、そのうち四分の三、千四百万トンぐらい輸入に依存している分でございます。それで、本年度クウェートから百二十万トン、それからイラクから十万トン、合計百三十万トン程度輸入する予定でございました。そのうち事件前に輸入してしまった分がありますので、今回の事態で本年度中に減少する分は約九十万トン程度というふうに見込まれております。これは全体の年度内輸入見込み量の約一〇%ぐらいに当たる量でございますけれども、LPGの輸入元各社にイラク、クウェート以外のところからの輸入手当てを要請いたしまして、こちらの方は着実に進んでおります。  また、これは石油と違って国内で法定備蓄量は五十日分、それからそれに民間のいわゆる在庫分があって、現在六十日の備蓄といいましょうか在庫といいましょうか、合わせたものが国内にございます。これらがありますので、それらを含め適切な対応によりまして大きな混乱なく供給できるものというふうに私ども考えております。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 石油並びに石油製品、LPGの供給についての御答弁はわかりました。  続いて価格について伺いたいというふうに思うのです。  原油のスポット価格、八月一日の価格ですけれども、ドバイで一バレル当たり十八ドル二十三セント、十八・二三ドルですね。八月二十三日には三十・七五ドル、これは一日と二十三日を対比しますと一対一・六九ということになるわけですけれども、九月に入って、九月十日までの数字しかありませんけれども、二十六・七〇ドル、一対一・四六というふうになって、価格は落ちついてきたのじゃないかというふうに思いますが、それ以降の価格についてと、今後の見通しと対応について伺いたいというふうに思います。  それから、LPGの輸入価格、これはことしの四月でトン当たり二万五千五百十七円、対前年同期比一四六・九、五月については二万三千百四十七円、対前年同期比で一三〇・八、これはいずれにしても上昇傾向だったのですけれども、これは中東情勢の急変以前の価格でありますが、中東情勢以降の価格動向、これについて見通しと対応についてお示しをいただきたいというふうに思います。  そして、原油価格の上昇による石油製品の上昇、LPG価格の上昇などは、エネルギー産業に影響しますし、それから日本経済全体に対しても影響する、そういう観点から四点について伺います。  日本経済全般、特に国民生活に視点を当てた影響をどう考えているのか、そして国民生活を守るという視点でどう対応していくのかということで御答弁いただきたい。二点目は、国民生活にこれまた密着をした電気・ガス料金への影響について、どうなっていくのか、これについても御答弁をいただきたい。三点目については、特にLPGを主原料とする地方都市ガス事業者、これは先ほどLPGの供給は大丈夫だというふうに御答弁ありましたけれども、LPGの安定確保と価格の安定、これも十分配慮していくべきではないかと思いますが、その対応策について御答弁いただきたいと思います。  以上お伺いしたいと思いますが、日本経済全般についての影響については、経済企画庁長官御出席ですから、御答弁いただきたいと思います。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 幾つか御指摘がございましたが、原油価格並びにLPG価格の現状と将来の見通しということでございますが、クウェート侵攻以降原油価格が大幅に高騰し、その後乱高下をしているわけでありますけれども、現在の原油価格の動向といいますものは、どうも石油の需給の実態をあらわしているというよりは、むしろ中東情勢全般の先行き不透明、不安感というようなものを受けた、いわば心理的な要因によって規定されている部分が非常に大きいのではないかというふうに考えております。したがいまして、今後を見通すことは実は大変難しいわけでありまして、私どもとしては、その事柄の重要性からこの動きを今後とも注意深く見守っていくという立場にとどまるわけでありますが、需給だけから申しますと、こんなに大きく上がる必然性は必ずしもないというふうに私どもは考えておるわけでございます。  と申しますのは、御案内のとおり七月末のOPEC総会以前、世界の石油需給は非常に緩んでおりまして、価格もOPECが掲げた十八ドルという目標がとても達成できないような状況にあったわけでありますし、それから先の需給の変化、クウェート、イラクの落ち込み分――四百万BDと俗に言われておりますが、落ち込み分の大部分はサウジ等の増産によってカバーされるわけですから、需給の不均衡は基本的にはそう大きくないのではないかというふうに考えておりますので、以上申し上げたわけであります。  なお、LPGの価格につきましては、原油の価格が決まりますと、特にサウジアラビアのアラビアン・ライトでございますが、この値段が決まりますとそれが翌月のLPGのFOB価格に反映をしていく、こういう仕組みで動いておりますので、LPG価格も月おくれで原油価格の動きを追っていくというふうに御理解いただければと思います。したがって、いずれも先行きの見通しについては確たることはなかなか申し上げられないわけでございます。  それから日本経済全体へ与える影響については企画庁長官から御答弁いただくわけでありますけれども、電気・ガス料金への波及あるいは地方ガスへの影響について先にお答えをさせていただきますと、電気・ガスでございますけれども、これは、電気・ガスの企業の収支面に影響が及んでくるまでにタイムラグがございまして、直ちに電力会社、ガス会社の収支に原油価格の影響が出てくるというものではございません。また、電気・ガスの需要それから為替レート、資本費、その他コスト、もろもろの要素がございますので、現時点でその影響を見通すのは大変困難なのでありますけれども、いずれにいたしましても、私どもとしては現行料金ができるだけ長期間維持できるように経営面でさらに努力をしていただくことを期待したいと思っておりますし、すぐに影響が出てくるというものでもないというふうに思っておるところでございます。  それから地方ガスでございますが、地方ガスの 場合、御指摘のように原料としてLPGに依存している部分が非常に大きいわけであります。LPGの需給全体としては、先ほど答弁申し上げましたように、基本的に大きな混乱はないと思っておりますけれども、特に、こういう民生用の安定に資する意味で、事件発生直後からLPGの輸入元売各社に対しまして、民生優先で、民生用について安定供給に特に努めてほしいということをお願いしているわけでございます。そんなこともありまして、またイラク、クウェート以外の国からの手当てもおかげさまで比較的着実に進んでおりまして、現時点では、都市ガス向けを含めまして、量的には安定供給についてめどがついているということでございます。  なお、価格につきましては、先ほど申し上げましたように、原油価格を月おくれで追随いたしますので、当然外国の原油が上がってまいりますとLPGの輸入価格も上がってまいります。そこから先は、私ども基本的にはマーケットメカニズムで、当事者間の交渉によってコマーシャルベースで決定されていく問題であろうというふうに考えているところでございます。

相沢英之自由民主党経済企画庁長官

○相沢国務大臣 今回の中東紛争による石油輸入の減少、それから価格の上昇が日本経済に今どういう程度の影響を及ぼすかという御質問でございますが、御案内のように、イラク並びにクウェートからの原油の輸入量は総体の原油輸入量の一二%弱でございます。これが他の産油国からの輸入によってどの程度カバーされるかということでありますが、一応総体の輸入量としては変わりはないというふうに想定をいたしておりますし、もし仮にそれが必要量を割るようなことがあれば、御案内のような百四十二日分という備蓄がございますから、それの取り崩しによって賄うことができるのではないかというふうに考えております。  問題は価格でございます。価格が上昇をすれば、当然それがまず物価に影響することが考えられるわけでございまして、これはごく試算でありますけれども、大体一バレル当たり十八ドルの原油が仮に二十五ドルになったというふうに想定をいたしますと、国内の卸売物価におきまして約一%程度、それから消費者物価について〇・五%程度の上昇というふうに想定をいたしております。ただ、これは為替レートの変動も当然に関連してくるわけでございまして、御案内のように、このところはひところに比べて円高が続いております。それをどのように考えるかということは、今後の為替相場の変動も見なければなりませんので簡単に申し上げることはできませんけれども、円高になれば当然原油の輸入の円建て表示の価格が下がるわけであります。そういう要因もございますから、今私が申し上げましたような、原油価格のドル建ての価格の上昇が直ちに国内の卸売物価または消費者物価に影響する、こういうことではないというふうに考えております。ただ、ドル建ての上がりだけをいいますと、そういう影響がございます。  それからさらに、GNPに対してどういうような影響がくるかという点については、実はまだ詳細の検討をいたしておりません。これもいろいろとモデル計算がございますから、ひとつ推定をしてみるように事務当局に命じている段階でございます。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 それぞれ御答弁をいただきました。資源エネルギー庁長官の答弁では、原油あるいは石油製品、LPGについての価格の先行きについて、先行きは不透明だ、心理的不安感であって、上がる必然性はない、需給が不均衡で価格が上がるというふうには考えていないというふうに御答弁いただきましたし、LPGについても、量的には安定供給ができる、こういうことでありまして、その辺確認をいたしておきたいと思います。  さらに、次に移りたいと思います。  通産省は九月七日に、石油元売会社及び各石油販売業者団体等に石油製品価格について要請を行っておりますね。特に仕切り価格改定について留意点四点を挙げて、適切な対応を要請いたしておりますけれども、石油製品の価格値上げの動きがあるというふうにきのう、きょうの新聞で伝えられておりますけれども、要請以降の仕切り価格改定の動きについてどうなっているか。さらに、便乗値上げと見られる仕切り価格の改定は厳に慎むこととこの中に指摘されていますね。便乗値上げを抑える具体策を伺いたい。あわせて、その決意のほどもお伺いをいたしておきたいと思います。また、この要請の中に、独占禁止法の遵守についても要請がされております。不当な取引制限、不公正な取引方法のないように要請されておりますけれども、これに基づく公正取引委員会の対応について具体的に伺いたいと思います。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 石油製品の価格についてでございますが、私ども、石油製品の価格は基本的にはマーケットメカニズムで決定されるべきものと考えております。しかし、そうは申しましても国民経済、国民生活に非常に大きな影響を与えるものでございますので、九月七日に元売各社に通達を出しまして、原油価格の上昇等に伴うコストアップについては、可能な限りの企業努力によって吸収するように指導すると同時に、いやしくも便乗値上げと言われるような改定が行われることがないように、それを裏づけるために各社ごとに毎月コストの変動について資源エネルギー庁に報告をするように、こういう指導をしたところでございます。その後、この通達に基づきまして、九月十日からでございますけれども、油種別あるいは船積みごとに原油の価格あるいはフレート、保険料といったようなコストの変動要因につきまして逐次詳細な報告を受けているところでございます。  値上げにつきまして具体的にどうするかということは各社それぞれ決定すべきことでございまして、私どもとしてはこういうコスト変動要因をあらかじめ詳細にヒアリングをいたしまして、要すればコストの変動からかけ離れたようなコスト転嫁が行われることがないようにウオッチしていきたい、こういうことでございます。ウオッチの体制については先ほど来大臣が御説明されましたように、石油製品について毎週一回末端価格を調査する、LPGについては二週間に一回末端の小売価格を調査するというようなことをやっているわけでございまして、私どもこれらの措置を通じましていわゆる便乗値上げが行われることのないように十分指導をしてまいりたいと考えているところでございます。

相沢英之自由民主党経済企画庁長官

○相沢国務大臣 物価関連の問題でございますので、私からも一言申し上げたいと思います。  原油の値上がりに伴う石油製品の価格の上昇によりまして、物価に対する大きな影響が考えられます。そういう意味におきまして、まず何としても便乗値上げが起きないようにということを我々としても十分に配慮しなければなりません。そういう意味におきまして、八月十四日から十項目の「石油関連製品の便乗値上げ防止等のための当面の対応策について」というものを企画庁で取りまとめまして、調査・監視体制の強化を図ることといたしております。  それからこの対策は、具体的には物価モニター、全国で四千二百名の物価モニターを委嘱いたしておりますが、この物価モニターによる灯油、LPG、ガソリンを中心とした石油関連製品等の価格動向等の調査を行うことといたしておりまして、具体的には今月の七、八、九の三日間調査を行い、それを直ちに報告をしてもらう。月内にはその調査結果がまとまるようになっております。引き続き二週間間隔でその調査を行う。そして価格に対する監視を強めていきたいと思っております。  それからブロック別の物価モニター研修懇談会等の場を通じまして、これは中央からでありますけれども、石油価格等についての情報提供の充実等を図ることを考えております。それからさらにこのことにつきまして、九月の四日並びに七日の閣議におきましても、便乗値上げの抑制について関係各省庁に強く要請をしております。  また、公取に対しましても当方連絡をとっておりまして、そういう便乗値上げの、特に話し合 い、申し合わせによる便乗値上げの動きがあるような場合には直ちに公取から調査に入る。それからさらにカルテル一一〇番というような電話による連絡受けの機関を、組織網をつくるというようなことを、これは公取委員長からもそういうことで大いに積極的に協力をする、こういうお話もございましたので、公取からも答弁があるかと思いますけれども、その点からも十分な監視体制を強めてまいりたい、このように考えております。

矢部丈太郎公正取引委員会官房審議官

○矢部説明員 公正取引委員会におきましては、原油価格の上昇を背景とした最近の石油製品の値上げの動きにつきまして重大な関心を持ってその情勢を注視しているところでございます。これからもその独占禁止法違反行為が行われることのないよう情報の収集、監視に十分努めてまいりますとともに、例えば事業者がカルテルによって値上げをしたりあるいは卸売業者が小売業者の販売価格を拘束する場合など独占禁止法上問題となる具体的な端緒に接した際には機動的に対応いたしまして、違反事実が認められた場合には厳正に対処するという考えでございます。 それから今、企画庁長官から御答弁ありましたカルテル一一〇番でございますが、これにつきましては一応検討しておりまして、必要があればいつでも設置するということで考えております。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 時間がありませんので、次に移ります。  続いて、省エネルギーについてお伺いをいたします。  八月十三日、省エネルギー・省資源対策推進会議で今後の省エネルギー対策について打ち出されております。さらに、夏季の省エネルギー対策については既に六月二十八日に出されているということを承知をいたしております。中東情勢悪化、石油の需給の不安定、C02削減、地球環境保全、こういう観点から省エネルギーの徹底が今求められているわけでありますけれども、省エネルギー対策の実施による効果はどうであったのか、これは具体的に答弁をしていただきたい。  さらに、夏季の省エネルギーの重点項目で三点挙げています。その中で、ビルの冷房、給湯について、これはトップに挙げて具体的に指摘がなされております。ことしは夏季の電力需要が非常に大きくて、八月十二日までの記録では最大電力使用量、これは東京電力の例でありますが、七月十九日に四千九百七十八万キロワット、伸び率一三%を記録したと言われております。その後の数字を持っておりませんけれども、その後も高需要で電力供給はピークに達したというふうに言われております。省エネルギーについて、国民に暑くても我慢をしろ、二十八度ですか、と言うだけでは問題は解決しないのではないか。今後とも電力需要の堅調な伸びが予測をされると思うのです。抜本的な対策が必要じゃないかというふうに思いますけれども、来年の夏、ことしと同程度の伸びがあった場合にどうなさるのか、この点についてお伺いいたしたいと思います。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 省エネルギーに関連して三点御質問であったかと思いますが、第一の、こういう石油情勢あるいは地球環境問題を考えて、中長期の省エネルギー問題をどうするのかということからお答えをしたいと思いますが、私ども、本年の六月に総合エネルギー調査会の省エネルギー部会で今後の省エネルギー政策について中間報告をいただきまして、それの実現に向けて今鋭意努力を始めたところでありますが、この目標と申しますのは、御案内のとおりエネルギー消費のGNP原単位を一九八八年から二〇一〇年までの間に三六%改善をする、こういう目標でございます。これは、実は三六%の改善というのは過去に一回やっておりまして、第一次オイルショックのありました一九七三年からこの計画をつくるベースになりました一九八八年までの間に実は三六%改善されているわけです。したがいまして、この長期エネルギー需給見通しで述べておりますのは、二回のオイルショックを通じて達成をした三六%のGNP原単位の改善というものをこれからの二〇一〇年までの間にもう一度達成しよう、こういう野心的な目標になっているわけでございます。そのためにいろいろな施策を講じていることは御案内のとおりかと思います。これは中長期の話です。  それから当面の問題として、御指摘の八月十三日あるいはその前の夏の省エネルギーということことで決定をし、また呼びかけをしているわけでございますが、省エネルギーについて最近ともすればそういう意識が薄れがちになっているのではないかということから、やはり夏、冬二回この省エネルギーキャンペーンを私ども実施をしているわけでございますけれども、特にことしは八月になりましてイラクのクウェート侵攻問題、それから電力の異常な伸びなどがありましたので、これを踏まえて八月十三日に政府の省エネルギー・省資源対策推進会議というものを開いて国民への呼びかけをしたわけでございます。その中身は、御案内かと思いますが、役所が率先して省エネルギーを実施をする。中身としては、冷房について二十八度、原則二十八度以下には下げないということにし、また照明についても部屋の電灯の三分の一程度を消すというようなこと、あるいはエレベーターあるいは官用車の利用の効率化を図るというようなことでございまして、これを役所が率先して実施をするので民間の産業あるいは家庭の皆さんもぜひ続いてほしい、こういう呼びかけをしたわけでございます。  それから三番目に電力でございますが、電力は御指摘になりましたように、七月十九日という非常に早い時期に東京電力で非常に大きな電力のピークが出まして、例年にないことでありますのでそれが注目されたわけでありますけれども、三日連続最低気温が三十度を上回ったというような異常な気象が原因だったようでございまして、その後幾つかの小さなピークが出ておりますけれども、幸いこれでこの夏は乗り切ったような格好になっております。そして、今申し上げました十三日の省エネルギー対策会議における節電を含めた省エネルギー策を推進をすると同時に、電力の方では大口電力需要家を対象といたしました需給調整契約の対象を拡大するというようなことを指導してきたところでございます。  今後は、もちろん電源開発の一層の推進を行いますとともに省エネルギーをさらに進めること、あるいは夏のピークが問題になりますので負荷の平準化に寄与するような機器の開発、普及促進あるいは負荷平準化に資するような料金制度の活用というようなことを通じてこの問題の解決に取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 電力需要の増大についての対策について今御答弁がありました。その対策だけでは問題点が解決をしないのではないかというふうに思うのですね。で、夏季によるエネルギー源を変えていくということが必要になってくるのではないかというように思うのですね。特にここに御指摘申し上げたいのは、冬季に需要のピークを迎えるエネルギーがあるわけですね。夏季は需要が冬季の六割だというガスがあるわけですね。ですから、夏季の冷房をガスに切りかえていくことによって夏季のエネルギー源を切りかえることになるんじゃないか。ガスと電気の需給のバランスをとっていく、これがエネルギーのベストミックスを図る、こういうことにつながると思うのですが、どうでしょうか。この点伺いたい。  それから続いて、時間がありませんから、全体的なエネルギー政策についてもお伺いをいたしておきます。  過去二回の石油ショックを経験しているのですけれども、中東へ過度に依存する我が国のエネルギー構造、これを改善をするということがずっとうたわれているのですけれども、今回の状況を見ていると、改善が不十分だったんじゃないか。一層のエネルギー構造の改善が必要と思われますけれども、この点についてのエネルギー政策のあり方についていま一度御答弁いただきたい。長期需給見通しが出ておりますけれども、これは二十年の長期の問題ですから、その点についてお答えい ただきたいというふうに思います。  それから、先ほど同僚安田議員からも質問がありましたけれども、我が国の石油に依存したエネルギー構造を変えていく、太陽光発電だとか太陽電池などの新エネルギー、それから地域熱供給あるいは都市廃熱など未利用エネルギー、それから燃料電池の開発とコジェネレーションシステム、熱電併給システムですけれども、これの研究と実用化を急がなければいけないと思うのですね。そしてLNGの積極的導入を図って、LNGの積極的導入とあわせてパイプライン網の整備というのは、これはどうしても必要になってくる。あわせて非化石エネルギーを導入をして早期にエネルギー構造を改善しなきゃならない。これが今回の中東問題の教訓ではないかというように思うのですけれども、その点について国の役割、それから支援策について、さらに予算を含めて、これに対する対策の予算が極めて少ないんじゃないかというふうに思うのですけれども、予算上の問題は大臣からお答えいただきたいと思いますけれども、考え方そのものについては大臣並びにエネルギー庁長官の方から答えていただきたいと思います。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 最初の御質問の冷房について電気とガスの相互補完という御指摘でございますが、これは非常にごもっともな御指摘でございまして、私どもも政策的にこれを推進するために、ガス冷房については既に相当前から幾つかの政策的な支援を講じておるところでございます。まだなかなか機器の関係からいって小型の家庭用というところまではいっておりませんけれども、中型のビル以上になりますと、冷凍トンでいうと百冷凍トンクラスから上の規模になりますと経済的にも電気とガスで大体競争できるような条件になってございますので、新しく建ったビルについてはたしか最近では半分ぐらいがガス冷房になっているものと私承知をしております。  それから、中東依存でございますが、今石油輸入の七割程度が中東ということになっておるわけでございますけれども、第一次オイルショックが起こりましたときは中東依存度は八割近かったということがあるのですけれども、それ以上に一次エネルギーの石油依存度が第一次オイルショックのときには七七%であったわけです。これが現在は五八%まで下がってきております。ですから、その五八%まで下がった石油の中で中東への依存度はどうなっているかというと、七割ございますけれども、全体としてそういう日本の脆弱性というものが多少は改善されているという点は御理解いただきたいと思うところでございます。もちろん、私ども中東依存から脱却するために自主開発原油あるいは中東以外の諸国からの原油の輸入というものを努力をしているわけでございますが、何と申しましても世界の石油の賦存量というものの七割が中東にあるというのは厳然たる事実でございますので、どうしても相当の量は石油に関する限りは中東に依存をせざるを得ないのが実情かと思います。  それから三番目の新エネルギーの関係でございますけれども、私ども第一次オイルショックのときから太陽エネルギーを初め新エネルギーの技術開発には本格的に取り組んでおります。予算も相当充当しているつもりでございますけれども、非常に技術的な課題が幾つかありますので、これは経済的にそのエネルギーを供給するためには技術的なブレークスルーがまだ必要だということでございます。原理的にはもちろん太陽で発電できるわけなんですけれども、まだまだコストが高いというのが実情です。そういうものを下げていくための努力、これは御案内のとおりサンシャイン計画ということで大規模に実施をしているところでございます。それからLNGの導入についても、これは大手都市ガスを中心に導入は一巡をし、さらに地方ガスへの導入も今課題として取り組んでいるところでございます。コジェネレーションについても、技術開発を行う傍ら、既に幾つかのものが実験的なものではありますけれども実用に供されつつあるような状況になっております。さらに、これまで利用されていなかった未利用エネルギーを有効に活用するということで、ごみ焼却場の熱であるとか、河川の熱などをヒートポンプを使って活用するという問題もこれから取り組んでいきたいと考えているところでございます。  支援策、予算、財投、税等につきましてそれぞれ工夫を凝らして支援策をやっているつもりでございますが、なかなか行き届かない点あるかと思いますが、ぜひ今後とも御支援をいただければ幸いでございます。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 予算のことは今長官からもお話し申し上げたとおりでございまして、私ども従来から新しいエネルギー開発に取り組んできたつもりでございますけれども、こういう事態を踏まえてより一層その予算の獲得には努力をしていきたいと思います。

小岩井清日本社会党・護憲共同

○小岩井委員 時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございました。

浦野烋興自由民主党

○浦野委員長 森本晃司君。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 大臣、大変お疲れでございました。お戻りになって早速の商工委員会でございますが、今回の中東問題は私たち国民の生活に大変な影響力を与えてまいるところでございます。どうぞ大臣におかれましては、さらにこの問題をどう解決していくかということをいろいろと御検討いただき、御貢献をいただきたいと思います。  イラクがクウェートに実に不当な侵攻をいたしました。断じて許すべきものではないと私も認識をしているところでございます。なおまた、今炎暑の中で人質となっておられる皆さん方、さらにはまたその御家族の皆さんのことを拝しますと、非常に胸の痛む思いでもあります。  我が国は、こういった緊急事態、中東問題に対してどのように貢献していくのか、いろいろと検討されているところでございます。人、金、物、これをどう貢献していくのかということでございますが、日本は何をしているんだということで、具体的な貢献策あるいは国民の皆さんにもわかるような貢献策が今のところなされていないように私は思うところであります。今後のこの貢献のあり方というのは、どこまでも国連を中心に進めていかなければならない、また武力による解決に我が国が加わっていくということは断じてあってはならないと私は思います。交渉による解決をしていかなければならない。また、先ほど来の大臣の答弁の中にございましたが、日本の貢献策の中の一つである十億ドルが国連に受け皿がない、言うならばまだ宙に浮いたままであるという状況でございますが、今後こういった貢献策について大臣は今どのようにお考えなのか、御答弁をお願いしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 今御指摘のありましたように、私どもといたしましては何としても一日も早く武力によらない平和的な手段による解決が望まれるわけでございまして、これは外交その他を通じて私どもは私どもなりに日本も努力をいたしておるわけでございますが、いずれにいたしましても現在の事態は事態でございますから、それに対する貢献策ということで御承知のとおりのような貢献策をこの間決めさせていただいたわけでございます。  引き続きまして、本日改めて湾岸諸国に対する援助という形で二十億ドル、そのうち特に六億ドルについては緊急な商品援助という形で特に一%という低利、しかも十年間据え置き、三十年という条件で御援助させていただこうということになったわけでございます。今後、せっかく決めた以上は、特にこれは今までのルールがあるわけでございますから、できるだけそれぞれのエジプト、トルコ、ジョルダンのお話を承りまして、早速にでもこれは仕事を、いわゆる援助をさせていただかなければならぬと思っておりますし、先ほど申し上げまして今御指摘もいただきましたように、多国籍軍を中心とするものに対する援助については、受け皿を早く決めまして、そしてスムーズな形でそれぞれ物資の調達もなされ、それが輸送され、そして現地でそれが湾岸諸国あるいはその他に対して活用されますような方向に行くように努力をしていかなければならぬと思って、今鋭 意努力をいたしておるところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 一日も早い解決を望みながらも、なおかつこの問題が長期化することになるのではないかということも一面また考えられるわけであります。そうなりますと、来年度の概算要求にも大きな影響が出てくることが十分考えられますが、通産省としてそれはどう受けとめておられるのか。また、特に石油の対中東依存の脱却、さらにまた、今後の我が国のエネルギー政策を推進する上で、従来から私も委員会で申し上げておりますが、省エネあるいは代替エネルギーの早急な研究開発を含めたエネルギー関連予算を、このイラク問題を契機に今回さらに検討しなければならないのではないか。事は我が国の国民の生活、また産業にも影響を及ぼす重大な問題であります。さらに積極的な予算によって取り組んでいかなければならないと私は思っているわけでございますが、今後のエネルギー政策や確保についてどのように対処されていくのか、お伺いをしたい。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 今、概算要求はもう提出をいたしておるところでございますけれども、それに基づいてこれから事務的に大蔵省との間でいろいろ折衝を続けるわけでございますが、御指摘のとおり、私どもこういう事態を考えましても、いわゆる石油依存度を極力小さくしていかなければならないと考えておるわけでございまして、そのためには、もちろん省エネということも国民の皆様あるいは産業界の皆様により一層お願いをしなければならぬことは当然でございますけれども、同時に新しい技術の開発というのは本当に大切でございますから、そういう予算については、仕事が十分円滑に進められるような予算だけは絶対に確保しなければならぬと思っておりますし、あるいはまた、せっかく予算をつくりました以上は、技術開発あるいはその実用化ということに向かって、できるだけ今まで以上にスピードアップをしていくように努力をしていきたいと考えておるわけであります。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 近年のエネルギー関連予算の推移、それから省エネ、代替エネルギー等の研究開発による効果はどのようなものであったのかということを御答弁願いたい。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 省エネ、代エネにつきましては、先ほども申し上げましたように、第一次の石油危機を契機といたしまして日本のエネルギー供給構造の脆弱性ということが明らかになり、それの克服策として石油代替エネルギーの開発導入、それから省エネルギーの推進ということに取り組んできたわけでございます。  原子力、天然ガスあるいは太陽とか風力を初めとした新エネルギー等の石油代替エネルギーにつきましては、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律というのができ、これに基づきまして、また技術開発についてはサンシャイン計画という名のもとに予算を投入して、これまで積極的な開発導入をやってきたわけでございます。省エネルギーにつきましても、エネルギーの使用の合理化に関する法律というのができまして、これに基づきまして、事業者の自主的努力によるエネルギー使用の合理化を推進するということと並びまして、技術開発についてはムーンライト計画というニックネームのもとに予算を計上してきているところでございます。今後とも所要の予算の確保に努めまして、原子力、新エネルギーを初めとする石油代替エネルギーの開発導入、それから省エネルギーというようなものに取り組んでまいりたいと思っております。  今後の問題といたしましては、先ほども触れましたように、二〇一〇年の目標として、一九八八年に比べてGNPに対するエネルギーの原単位を三六%改善しようという目標を掲げておりますし、それによりまして石油に対する依存度を、一九八八年の実績約五七%でありますけれども、これを二〇一〇年には四六%に引き下げをする、こういう目標を掲げまして、官民一体となってこういう目標に向けて努力をしていく決意でいるところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 今、長期エネルギーに対する需給見通しで一部話がありましたけれども、もう一度この需給見通しについて伺いたいわけでございます。  六月に長期エネルギー需給見通しが発表されました。エネルギー需給の拡大、それから一方、省エネ意識が非常に低下している、さらに今回の中東情勢の緊迫化、それに伴う経済制裁という、見通し作成の過程では、当初の六月の発表では予想することのできなかった事態が起きたために、あの長期エネルギー需給見通しを修正しなければならないのではないだろうか、今修正が求められるのではないかと思うのですが、その点についてどのように考えられるのか。さらにまた、我が国のエネルギー需給に占める石油の割合は、先ほど来話がございましたが、二度の石油ショックで低下してきた。先ほど五七%から四十数%にという見通しを立てられましたが、八五年で五六%、それが底になりまして、そこから昨今は拡大していっているのではないか。八九年度には五八%に上昇している。そういう面から考えて、この長期見通しは生活者のゆとりと豊かさを犠牲にしないことを前提として作成されたものと伺っておりますが、現在進められている省エネ政策程度では、例えば自動車の燃費改善等々そういったものだけでは、これからのこのエネルギー増にはとてもじゃないけれども追いつかないのではないだろうか、先ほどの御答弁の四十数%まで、今の状況のままでは私はそれは実現が不可能ではないかというふうに思うわけであります。  また石油依存度、今日まで大半中東に依存してまいりましたが、今後の十年、十五年ということを考えてみたときに、まだまだ第一エネルギーを石油に頼らなければならないのが現実であります。さらに、石油の埋蔵量という点から見ても、我が国にとって石油の輸入先は今後も中東に大きく依存をせざるを得ないという現実、この点をどのように認識し、今後我が国のエネルギー政策に反映させていくのか。先ほども申しましたが、先般の第百十八国会の商工委員会で、私は三回にわたりましてこのエネルギー問題、長期需給見通しの甘さを指摘させていただきました。同時に、省エネ政策の推進、研究を強く主張してきたわけでございますが、残念ながらその見通しの甘さというのは、今回のイラク問題という不測の事態によって露呈する形になったのではないだろうか。この教訓を生かすというふうにしていかなければならないと考えておりますが、今後どのように対策を講じていかれるのか、その点をお伺いしたいと思います。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 イラク情勢に端を発します石油の需給について、先ほど来大臣も御答弁をし、私もお答えをしているわけでありますけれども、幸いにして量的な面で当面大きな不均衡、混乱はなく済ませることが、今の情勢が続く限りそういう見通しが得られつつあるのではないかと考えているところでございます。仮に事態がまた別の展開をし、本当に我慢をしてでも緊急事態としてエネルギー使用の削減をお願いしなければならない事態に、私ども、これはもうそういう事態になっては絶対困るということなのでありますけれども、なりました場合にはどうしてもそういうことを考えなければならないわけであります。  現在政策的に考えておりますのはそういう非常事態対応ということではなく、長期エネルギー需給見通しで提示をしておりますのは、政策目標としての中長期の目標ということでございます。甘いのではないかという御指摘でございますけれども、これは日本の産業構造あるいは個々の国民の生活行動というものを相当程度変えていかなければ達成できない、かなり野心的な目標であるというふうに私ども、実は考えているところでございます。  申し上げましたように、二回の石油ショックを通じてGNP原単位三六%改善したわけですが、これをもう一度ということになりますと、産業界にあっては一度相当の合理化をやってしまっておりますので、乾いたぞうきんを絞るの例えのように、努力をいたしましても次の手の効果がなかな か前回ほど上がらないということも懸念をされます。そんなことで、私どもは、そういう困難は予想されるわけでありますけれども、日本の置かれた脆弱なエネルギー供給構造というものを考えますと、やはりそういう省エネルギー型の経済を実現しなければならない、こういうことで目標として掲げているところでございます。  それで、それを達成をいたしますために、産業界では省エネルギー設備投資をさらに進めていただく。それから民生部門でも、増大をしてまいりますのが、輸送部門というのは相当大きなウエートを占めますので、自動車の燃費の改善というのは非常に大きなターゲットになります。それから住宅の断熱性の向上、さらには未利用エネルギーの活用、それから国民意識の問題としての広報活動の強化というようなことが当面の対策として必要なのではないかと考えられているところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 それぞれ貢献策を考えておられるわけでありますけれども、先日、日本エネルギー経済研究所の「シルバー世代のエネルギー利用に関するアンケート調査」が発表されました。それによりますと、省エネ意識の低い今の若年層がシルバー世代入りする高齢化社会を迎えますと、家庭用エネルギーの消費は、一世帯平均のエネルギーは現在より三割程度ふえるというふうに結論づけてありました。我慢の省エネをこれから国民に強いていくということも非常に現実的に厳しい。しかし、このまま行くと家庭消費量が三割ふえてくる、こういうアンケートが出ている。のど元過ぎれば熱さ忘れるで、かつてのあの省エネのときにお互いが認識し合ったものは今もう見る影もない。電化製品あるいは住宅設備ではもう便利さを追求した豪華なものになっている。車にしてもだんだん大型化されてきている。国民の目はそういう豊かさの中へ向いているわけであります。この日本エネルギー経済研究所のアンケート調査についてはどのように認識されておられるのか、お伺いしたいと思います。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 家庭用のエネルギー需要でございますが、国民生活の豊かさというものを追求してまいりますと、必然的に家庭におけるエネルギーの消費量は伸びる方向で出てまいります。これは、そのこと自体は否定のしようのないところだと思いますし、それが無理なく実現できるように、むだを省きつつそれができるようにしていくのが政策でなければならないのではないかと思っております。  しかし、無制限に家庭のエネルギーが使われるということは決して好ましいわけではありませんから、一つには家庭で使われるエネルギーと申しますのは、考えてみますと実は熱エネルギーとしては非常に質の悪いといいましょうか、お湯を沸かすにしても冷暖房をするにしても百度以下の熱でございます。化石燃料を燃やしますと数百度という高い熱が出るわけです。この数百度の熱を使って百度以下のところでしか利用しないというのは実はもったいない話でございまして、そこに着目をして、従来捨てられているような百度以下の熱をうまく使うことによって、これまで捨てられていたものを有効に活用する。未利用エネルギーを利用することによって、我慢の省エネではなくて全体のパイをふやすことによって、むだをなくしながら豊かな生活が実現できる、そういうものを目指していかなければならない、こう思っているわけでございます。  また、自動車の燃費について、大型車がいいのか小型車がいいのかという問題はもちろんいろいろ議論のあるところだと思いますけれども、いずれにいたしましてもある一つのエンジンなり車について、その燃費をいささかでも改善をさせる、あるいはその燃費がどれだけであるかということを国民の皆さんが十分わかった上でお使いをいただくような体制にすることが今求められているのではないかと思って、その方向で今努力をしているところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 省エネ、それから代替エネルギーという問題が極めて大事な問題でありますけれども、改めて今回の中東問題でそのことを私たちは認識をしたわけでございますが、それと同時に資源の再利用、有効利用を推進すべきであると考えられます。これは地球に優しい環境づくりという面からも、以前も私は委員会で質問をさせていただきましたが、その資源の再利用、有効利用を推進していかなければならないと思うわけであります。  最近私、ちょっと手にしました資料の中に、プラスチックをガソリンにかえていくという研究開発が、通産省も一緒になって共同研究でやっているという記事が掲載されておりました。プラスチックといえば我々の生活に今やもう欠かすことのできないものになっておりますし、非常に優秀な製品であります。しかし、このプラスチックをさて捨てる段階になる、不要なものになった段階には、今度はこれはもう大変な厄介者になる。優秀さが厄介者になっていく。  そこで、そのプラスチックをガソリンにかえようということに取り組んでいるところがあると伺っているところでありますが、この資料によりますと、プラスチックのごみを再生いたしますとプラスチックごみ一キログラムから油一リッターがとれるというわけです。ガソリン五百cc、軽油二百五十cc、灯油二百五十cc。こういうものを通産省としてさらに推進していかなければならない。地方自治体からの問い合わせも相当あるというわけでございますが、このプラスチックからガソリンへという研究開発についての通産省の取り組みはどのようにされているのかお伺いしたいと思います。

大野隆夫通商産業省工業技術院総務部長

○大野説明員 お答え申し上げます。  この技術は、昭和四十五年来北海道工業開発試験所が研究に取り組んでまいったものでございますが、昭和六十年度ころに一応その技術の確立を見まして、その後民間企業の協力を得まして、これは兵庫県下の地方の小さい企業でございますが、かなり大規模なプラントで今実験の継続中でございます。今までの結果でございますと相当いい成績を残しておりますが、なおこれはプラスチックにいろいろな種類もございますし、また周辺の収集システムの問題とかいろいろ付随的な問題がございますので、今後そういった残された問題を詰めてまいりたいと考えております。私どもとしましては、近い将来にこれが実用化されるものと期待をいたしておるところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 これから石油の需要期に入ってくるわけでございますが、イラク問題、また長期化することになりますと国家備蓄石油の放出をすることになります。第一次、第二次石油ショックと大きく異なる点は何かと申し上げますと、これは国家備蓄が百四十数日間あるということが今日まだその不安を和らげているところでございますが、備蓄の取り崩しについては、きのうの衆議院の物価問題特別委員会でも取り上げられたようでありますが、放出価格はそのまま産業や物価等に大きく影響をしてまいります。ということは、国民生活に大きな影響を与えるわけでありますから、非常にこれは慎重にしなければならないものであります。この点を国民にわかりやすく説明していただくことはもちろんのこと、この備蓄取り崩しが国民生活を守るかぎとなるために最大の努力をしていただきたいと思うところであります。  そこで、備蓄取り崩しの開始時期や放出価格の設定方法さらに民間備蓄の放出量との調整について、どのような対策を講じていかれるのか、お伺いしたいと思います。

黒田直樹資源エネルギー庁石油部長

○黒田説明員 お答えを申し上げます。  現在石油備蓄につきましては、先生御指摘のように民間備蓄と国家備蓄を合わせまして百四十二日分の石油備蓄があるわけでございます。この石油備蓄は、今御指摘ございましたように、石油の量的な定安供給の確保というものを目的といたしているわけでございます。先ほど来御議論ございましたように、石油の供給の不足に対処いたしましては需要面で省エネルギーを初めとする対策がいろいろ打たれているわけでございますが、供給面では新しい供給ソースからの原油の調達あるい は製品の調達といったものの努力がまず第一義的に行われまして、それでもどうしても石油の供給の不足が賄われないという場合に初めて備蓄を取り崩していく、こういうことになろうかと思うわけでございます。  先ほど来の御答弁の中でございますように、現在のところは、当面は新しいソースからの原油の調達というのがかなりの程度めどがついてきておりますので、直ちに石油備蓄に手をつけるということはなかろうかと思いますが、今後の問題といたしまして、備蓄が取り崩されていく場合の考え方につきましては、私どもの通産大臣の諮問機関でございます石油審議会の場におきまして昭和六十三年に御報告をいただいておりまして、その報告に沿いつつ私どもも対応していきたい、こういうふうに考えております。その考え方と申しますのは、まず第一に、基本的には石油の供給不足の初期の段階におきましては民間備蓄の取り崩しで対応していく、そして民間備蓄の取り崩しでは量的にどうしても対応できない場合には、最後の手段として国家備蓄で対応していく、こういう考え方をとっているところでございます。  いずれにいたしましても、現在のところは、先ほど申し上げましたように量的に直ちにということではございません。しかしながら、今後の事態の推移いかんによっては備蓄の弾力的な活用というのが必要になってくるわけでございますので、基本的にはそういう考え方で臨んでいるところでございます。  また、備蓄の放出価格の問題でございますけれども、民間備蓄の場合には、いわゆる備蓄でございますけれども、これは民間の石油会社が持っている在庫ということになるわけでございます。したがって、市場メカニズムの中で企業の在庫の評価の方法に従って払い出されていく、こういうことになろうかと思います。また、国家備蓄につきましては、これは先ほどの石油審議会の場でも御議論があったわけでございますが、石油業界の原油調達努力というものを減殺するような価格でも困りますし、また、余り安いとだれもほかのところからの原油調達というのをしなくなるわけでございますし、余り高ければこれは買う人がいないわけでございますので、やはりそのときの国際市場での価格プラス必要経費というものを基本に考えていくのが適当ではないか、こういうふうに考えているところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 次に貿易保険の問題についてお伺いをいたします。  イラクとクウェートの貿易停止措置の長期化で、貿易保険の支払いが急増することが予想されているわけであります。日本企業が持つ貿易保険つき商業債権は、イラク、クウェート、それぞれどの程度の金額なのか、またその債務の内容はどのようになっているのかという点についてお伺いしたいと思います。

堤富男通商産業省貿易局長

○堤説明員 お答えを申し上げます。  イラクとクウェートと両方あるわけでございますが、イラク向けの貿易保険で付保されている債権の総額でございますが、とりあえずの調査によりますと約四千三百億円ぐらいになろうかと思っております。それから、クウェートについてでございますが、これもとりあえずの調査によりますと約八百億円ぐらいがあるのではないかと思われております。この債権の形態でございますが、当然民間の債権でございまして、日本側でございますと商社、メーカー等、非常に幅広くございますし、相手方はイラン、イラクとも、イラクの場合には中央銀行ですとか銀行が債務を持っている状況にございます。クウェートの場合は、政府機関、公団でございますとか、そういう物を買ったところが債務を負っているという状況にあろうかと思います。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 旧IJPCの保険支払い問題を初めとして、支払い期限が到来しても回収ができない場合、企業がどの程度保険請求してくるかは予想しにくい点もありますが、経済制裁が長期化すれば保険請求が増加するのは必至であります。その場合の資金繰りについてどのような対策を考えておられるのか。さらにまた、イラク問題を含めて事態を予測することが困難な事件あるいは災害によってその都度貿易は敏感に影響されやすいという性格を持っておりますが、最近における貿易保険の動向を説明願いたいと思います。

堤富男通商産業省貿易局長

○堤説明員 それでは、まず最近の収支動向について申し上げさせていただきたいと思います。  長期的に見ますと、一九八二年以来、南北問題、南側の債務の状況が非常に悪くなりまして、その結果、リスケジュールと我々由しておりますが、従来の期限を延ばして、十年延ばすとか、そういう延ばす形でのりスケジュールということを先方の要請でやっております。この状況下でかなりの収支状況は悪化をしておりまして、長期的には悪化の状況があるわけでございます。  ただ、平成元年度についての感じを申し上げますと、これは保険料回収金額等がアップをしておりますし、保険金の支払いがやや徴減をしているという状況をトータルしますと、その赤字の中でもやや状況はよくなってきているということは申し上げられるかと思います。ただ小さくはなっておりますが、依然赤字が続いている状況は変わっておりません。したがいまして、こういう状況の中で保険金の請求額がどのぐらい出てくるかというのは、先生のおっしゃるとおりなかなか見通しが難しいわけでございます。  ただ、一方で保険契約をしておるわけでございますので、請求が出てきた場合の手当てというのは必要でございまして、我々としても、必要があれば所要の資金繰り対策を講ずる必要があろうかと思っております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 貿易保険会計収支の改善が進み、財政基盤強化に対する対策もいろいろと講じられておるようでありますけれども、この経済制裁が長期化すれば再び大幅な赤字になりかねない。財政基盤の定安化、健全化という点で、貿易保険に対する制度の改善に関する研究をしていかなければならないと考えますが、今後の貿易保険のあり方について御答弁願いたい。

堤富男通商産業省貿易局長

○堤説明員 お答え申し上げます。  先生がおっしゃるとおりでございまして、この貿易保険というのは、民間の資金が発展途上国に行くという役割だけではなくて、それに技術ですとか資材とかが一緒になって、南側の発展途上国に対するある意味での経済活性化に非常に役に立っているという状況があるわけでございます。こういう役割を十分果たすためには、それなりの保険会計としての健全性というのは保っていかなければいかぬと思っておりまして、我々といたしましても、利用率の拡大ですとか、必要な場合には保険料の値上げということも、これはやりましたが、一方で回収の努力ということもやらなければいけないと思っております。それから、昨年でございますが、資本金の規模も従来七十億円程度であったものを一千億円強に引き上げるというような形での努力もさせていただいて、その財政基盤強化を十分図っていきたいという気持ちでやっておるわけでございます。したがいまして、今後の状況、このイラク問題も含めまして大変南側の状況が悪化してきているという状況もございますので、今後とも引き続きこの財政基盤の強化という点については我々も万全の努力をしていく必要があろうかと思っております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 時間があとわずかになってまいりまして、最後に、今度の中東問題で中小企業者が大きな影響を受けることになるかと思います。まとめてこの中小企業問題についてお伺いをして質問を終えたいと思います。  対イラク経済制裁が長期化すれば、イラク、クウェート向け輸出関連中小企業に対して大きな影響が出てくることが予想されます。既に九月七日の新聞でも報道されておりまして、「イラク倒産」という大きな見出しで、「自動車部品輸出できず」ということでございます。大阪の自動車部品商社が主要相手国だった両国への輸出がとまったために倒産していったという影響も出ているわけです。  こうした状況に対して、政府が八月十四日に 「対イラク経済制裁に係る中小企業の金融の円滑化について」という通達を出されました。この倒産が起きたのは通達以降の八月三十一日でございますが、適用を受けられる会社の範囲についてお伺いしたい。それから、イラク問題が解決の糸口を見出すことができずにさらに経済制裁が長期化した場合には、どのような対策を講じていくのか。  さらにまた、対イラク経済制裁の影響を受け、イラクやクウェート以外の国に輸出をしている輸出関連中小企業者も被害が拡大する可能性があります。我が国と比較して石油備蓄が少ない、また経済が非常に弱い中東諸国やアジアの国々と貿易をしたりしているところについては非常に深刻な影響が及んでくるわけでございますが、イラク、クウェートだけではなしに他の国も同様な問題が深刻化してくるわけでありますので、通達の内容のイラク、クウェートだけではなしに、そういった影響を受ける地域と取引しているところに対しても弾力的な運用をしていかなければならないと思いますが、今後の中小企業保護政策をお伺いしたい。

高橋達直中小企業庁長官

○高橋説明員 中小企業に対する影響についてのお尋ねでございますが、私どもも経済制裁以来注意深くこの問題を見守ってきておりますけれども、ただいままでのところそんなに大きな影響は出ていない。  御指摘の大阪の商社でございますが、いろいろ調べてみますと、たまたまそれまでの資産内容、経理内容が非常に悪くなってきたところにこの問題が起こったということで、いわば引き金になったというような状況でございまして、私どもとしては、そういった会社が破産等の問題に至る前に私どもの対策の中で相談等を受けられて問題を解ましていくように希望するという趣旨で、今委員御指摘の金融の円滑化措置に対する通達を八月十五日付で出させていただいたわけでございます。適用の範囲は商社等も当然に対象になるわけで、つなぎ資金などの相談でございまして、これまで十四件の相談、その中で九件は融資相談ということで、これは政府系中小金融機関でございますけれども、いずれも私ども前向きに考えておりますし、また、既に決定をしたものもございます。そういう意味で、お困りになった場合には前広にそういった政府系の中小金融機関に御相談になられることが適当かと思うのでございます。今後とも、御指摘のように紛争が長期化してまいりますと中小企業への影響というものも考えられるわけでございますので、私どもも十分に事態を注目いたしまして、適時適切な対策ということを考えてまいりたいと思っておるところでございます。  それから、このイラク、クウェート地域以外のところの問題でございますけれども、これにつきましても考え方は同様でございまして、現在のところはそれほど大きな影響はないといいますか、影響はないというように承知をしております。しかし、今後ともよく注意をいたしまして、周辺諸国あるいはアジアの諸国なども含めまして、我が国からの輸出に影響が及ぶ可能性も長期化すれば考えられるわけでございますので、中小企業者の事業活動の影響について十分に注意いたしまして、適切な対処をしていきたい、かように考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 質問を終わります。

浦野烋興自由民主党

○浦野委員長 小沢和秋君。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 まず石油の需給と価格の問題についてお尋ねをいたします。  先ほどからの御答弁を伺っておりますと、OPEC各国がイラク、クウェート禁輸分を自主的に増産することにし、また日本の国内でも処理量をふやすというようなことによって、今後湾岸で戦闘状態にでもならない限りは供給面での不安はないというように理解をいたしましたが、そのとおりでよろしいか。それならば、価格もだんだんもとの水準に落ちついてくると見るのが常識的ではないかと思いますが、なぜ下がらないのか、お尋ねをいたします。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 供給の面は、今御指摘のとおり先ほどから申し上げておるとおりでございます。  ただ、年末といいますか、いわゆる冬になってまいりますと、これは需要が相当伸びてくる可能性もございますので、私どもはその辺は正直心配をいたしておるわけでございます。当面は、先ほど来申し上げておるとおりで、心配をいたしておりません。  それから、価格はどうして下がらないのかというお話でございますが、これは残念ながら日本だけで決められるものではないわけでございまして、世界的な石油の情勢の中で推移をしてきております。特に御承知のとおりこのイラクのクウェート侵攻の以前においても既に一バレル二十一ドルというものをOPECは決めたわけでございますし、その二十一ドルに正直不満を持っておったというのがイラクにあって、それもイラクがクウェートへ侵攻する一つの理由にもなっておったわけでございますし、そんな形で産油国が高い価格を維持しようとしておるものでございますから、消費国としてはそれは安くしてくれるのにこしたことはございませんけれども、そういう形で向こうの方が、産油国の方が高い価格で維持しておる以上は、これは残念ながら結局日本の原油の仕入れ価格は結果的に上がるということになるものでございますから、それがはね返った石油製品も残念ながら値上げになっていくということもやむを得ないのかなということでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 今、産油国が高値で維持しようとしているから高値が続くというようなお話がありましたけれども、私はもっと国際的な投機が絡んでいるのではないかというふうに思うわけです。新聞の報道などを見ましても、ニューヨーク市場などでWTIが高値になっているためにドバイ原油などが全体として引っ張られているというふうに聞いておりますし、その中で特に私は重要だと思いますのは、今、日本だけで決められるものではありませんというお話があったんですが、日本の元売や商社などが高値で買いあさっている、中には他国向けに予定されていた原油を横取りしたというようなニュースもあるようです。一次、二次の石油ショックのときにも日本が価格をつり上げたと批判をされたが、同じことを繰り返しているのではないかという気がしてなりません。  こういう大もとでの石油価格の高騰に日本が役割を果たしているとすればこれは重大でありますし、大臣としてもここまで目を配って指導していただく必要があるのではないでしょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 実は先日IEAへ参りまして、IEAの事務局長ともいろいろ今後の問題について打ち合わせをいたしたわけでございますけれども、何も日本が、おまえのところが油の値段を上げているからけしからぬという話は一つもございませんでした。いずれにしても、今のところはとにかく供給が円滑にいっているからいいけれども、先ほど申し上げましたように、これから需要期に入っていく中にあって万が一にも国際的に価格が急騰するというような場合には、お互いに協調して、それぞれ消費国において今備蓄をしておるものを思い切って放出をしてでもそういう国際的な石油が急騰するようなときには対処しようじゃないかということも話し合ってきたわけでございますし、私はそういうことはないと思っておりますが、しかし先ほど来私からも、また事務当局からも答弁いたしておりますように、今一週間に一回ずつチェックをいたしておるものでございますから、万が一にもそういうようなことが起きたときには早速にでも行政指導をさしていただきたいと思いますし、また、先ほども申し上げましたけれども、これから非常に何というか不心得な業者が出てきて、そういう買いだめをしたりあるいは売り惜しみをしたりするような者が出てくるというようなときは、行政指導でもどうしても及ばないというときには、法律がございますから法律の適用も場合によれば私どもはやらなければならない。何とか法律を適用しなくても、ひとつ業者が良識を持ってやっていただければ非常にありがたい、こう思っておるわけであります。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 先ほども答弁の中にあったわけでありますけれども、今回の事件が起こって、原油の調達について私どもイラク、クウェートからの落ち込み分をよその国からできる範囲で調達するようにという指導は石油会社にしたところでございますが、無条件ではなくて、これは原油調達をするんだけれどもいわゆる高値買い、市場の実勢とかけ離れたような高値買いをすることなくそれをやるべきであるという指導を同時に行っております。幸い在庫が十分ありますので、国際的にも在庫がありますし日本も備蓄という形であるいは商業在庫もございますので、量を確保するために市場実勢とかけ離れた価格で買わなければならないということは、そういう無理なことを行う必要は幸いございませんでして、そういう事例はこれまでのところ見られていないというふうに私ども考えているところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 しかし、新聞報道などにはそういうようなことが現に出ておりますので、国内の価格となってあらわれたものをただチェックをしていくだけではない、一番の仕入れる大もとのところからぜひ目を配っていただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。  私は、今回のイラクのクウェート侵入以後の政府の石油業界などに対する指導というのを見ておりますと、八月十日に昭和シェル石油が値上げを表明したときに押さえにかかった。ここまではちょっと格好がよかったのですが、それから後というのは大体においてもう値上がり分の転嫁はやむを得ないということに終始してきたのではないかというふうに思うのです。今回の通達を見てみしても、「いやしくも便乗値上げに当たるような価格改訂が行われることのないよう、」と言い、「原油価格の上昇等に伴うコスト・アップについては、可能な限りの企業努力によって吸収するよう関係企業を指導する」と言っているわけですけども、要するに値上げは認めるというわけであます。  ですから、お尋ねしたいと思いますのは、具体的にコストアップ分をどう吸収するとか抑制するように努力をさせるのか、通達のこの部分は何か言葉以上の中身があってのお話なのかということをお尋ねいたします。

緒方謙二郎資源エネルギー庁長官

○緒方説明員 基本的な考え方といたしまして先ほど来お答えしておりますように、石油製品の価格もマーケットメカニズムの中で決められるべきだと思っておりますので、コストが本当に上がった場合、これの転嫁というもの、価格に転嫁をされるということはやむを得ないことではないかというふうに考えているところでございます。ただその際に、要するに企業努力によってコストアップが吸収できる限度まで企業努力によって吸収してもらいたいということをあわせて要請しているわけでございまして、具体的には海外で上がってしまった原油の値段が十ドルも上がっているものを全部吸収しろと言ってもそれはできない話でございますけれども、企業の努力によって吸収できる限度によってこれを吸収し、具体的には、例えば値上げの実施時期といったものを一日でも遅くするように努力をする、こういう形で努力をするように私どもは指導したところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 通達によりますと、当分の間、コストの変動については毎月報告を求めるというふうに言っておりますが、これで今後、石油各社は原油価格が上がったら毎月確実に値上げができるということに逆になってしまうのではないか、これでは通産省の指導で事実上の石油の価格カルテルが形成されることになってしまうのではないか、私はそういうような懸念も感ずるわけでありますが、今後の通達の運用について引き続いて見守ってまいりたいと思います。  この問題の締めくくりに、こういう値上げを見越して九月に入るとともに私の地元福岡でもガソリン、灯油などの値上げの動きが目立ってまいりました。先ほども私の知り合いの小売業者の方に聞いてみたのですが、その方の場合、八月の末に灯油を一万リットル申し込んだら、九月からリットル当たり十円上げる、九月になるまで売れないと言って拒否されて、ようやく九月になって四千リットル入荷した、今は、安いものも、前に買っておるものもあるから、八月より百円上げて灯油一缶九百五十円で売っているが、月末になってきたら、もう配達込みでいったら千百五十円ぐらいまでは行ってしまうのじゃないか、こういうような話をしておりました。  今、こういう値上げや売り惜しみに対して全国的に消費者団体などの動きも出てまいっておりますけれども、不当な値上げや売り惜しみを監視し指導する万全の態勢を政府としてとっていただかなければならないと私は思いますが、どういうふうに大臣としてお考えか、承りたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 先ほど来もう何回も申し上げておりますように、現在、国内においても、また国際的においても、量においては全く需給関係はタイトになっているわけではございませんので、そういう面においては、価格が需給関係によって上がるということはない。ただ、先ほど来申し上げているように、産油国が値段を上げてきておりますので、仕入れ原油が上がる以上は、それに伴ってコストの上がった分をできるだけ企業で企業努力によって吸収してもらいたいけれども、先ほどもエネルギー庁長官が申しましたように、例えば一バレル十ドル上がってきたものを企業努力で吸収しろといったって全部は吸収できませんので、吸収できない分については値上げをされてもやむを得ないのじゃないか。今、市場メカニズムで日本の経済は動いているものでございますから、それをあえて政府が介入することによって価格を抑えるということは、こういう市場メカニズムの経済社会においては私は不可能だと思っているわけでございます。  しかし、今いろいろお話ございましたように、思惑で売り惜しみをしたり買いだめをしたり、万が一そういうものがあるときには、まず行政指導で、先ほど来申し上げておるようにいろいろ調べておりますので、また、もしそういうことがあれば、御指摘をいただければ私ども幾らでも調査をさせていただいて、そしてそれが現実にそういうことであれば、行政指導でできるだけそれは直していただくようにお願いをいたすと同時に、どうしてもそういうことが直らないというときには、法律がございますから、売り惜しみ買いだめ防止法の法律によってそういう業者を処分するということは何も、どうしてもそういうことが実際として行政指導でもどうにもならないときには法律を発動したい、こういうふうに私どもは思っておるわけであります。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 大臣、ずばりお答えください。私が特にお尋ねしているのは、さっきから価格などについては週一回ずつチェックをしておるとかいうようなお話があるから、こういう不当な値上げやら売り惜しみやらをチェックしたり指導したりするような態勢をもう具体的にとり始めているのかな、そういうふうに思っているのですが、まだそういうようなことはやっておられないのですか、今後やるべきじゃないでしょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 私どもは、全国全部、調査といってもサンプル調査でございますから、各通産局あるいは各県にも御協力をお願いしてやっているはずでございますけれども、私どもの事務当局、後ほど何だったら答弁させますが、今のところそういう極端な思惑でのものはどうも余り報告の中にはないようでございます。  ですから、今御指摘のようなことが具体的にあれば、ここのところで具体的なお名前をと言っても無理かもしれませんけれども、具体的なお名前を後ほどでもお教えいただければ、早速にでも私ども調査をいたしまして、そういう思惑でやっていることが事実あるとするならば、私どもは毅然たる態度でそれには臨んでいきたいと思います。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 それでは次に、先ほどから問題になっておりますが、いわゆる中東貢献策について私もお尋ねしたいと思うのです。  その前に、大臣に、今度のイラク問題の解決についての基本的な考え方をお尋ねしておきたいと思います。  我が党は、イラクが隣国のクウェートを侵略し、併合し、しかも、人質までとって制裁の動きに対抗しようとするなどということは、おおよそ現代社会では考えられない暴挙だと考えておりますし、断じて許すことはできません。ですから、直ちにクウェートからの撤退、人質の解放を要求しております。そこで、我が党は、イラクを反省させるため、国連が決議した経済制裁を支持しておるわけでありますが、もう既にイラクはこれによって大きな打撃を受けておるというふうにも聞いております。経済制裁というのは時間もかかると思いますけれども、しかし、国連で初めて侵略者に対する経済制裁を決議して、全世界が足並みをそろえてこれを実行しておるということは、私は歴史的な事件だと思うのです。私は、あくまでもこういう方向で、今後も国連の決議に沿って事態の平和的打開を図るべきだと考えておりますが、大臣はいかがでしょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 そのとおりでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 そこで、いわゆる中東貢献策の問題についてお尋ねしたいわけであります。  この貢献策の第一の柱が多国籍軍への援助ということになっておるわけでありますけれども、私たちはこれについては重大な疑問を持たざるを得ないわけであります。先ほど大臣は、多国籍軍が大部分はアメリカ軍であることを認めながらも、これを事実上国連軍と同様に扱ってよいのではないかというふうに述べられたと思います。しかし、私は、これは国連軍とは全く違うものではないかと考えております。現に、国連からこの多国籍軍に対して援助をしてやってほしいというような話は日本政府に対して今まであったことはないのじゃないですか。それからまた、国連のコントロールもきかない軍であるから十億ドルを国連に渡してアメリカにそれが使われるようにということで政府もたしか動いたように思いますけれども、受け取らないというのも、そういうように全く違うからそういうことになったわけじゃないでしょうか。この点いかがですか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 私が先ほど申し上げましたのは、国連の決議によって、イラクに対する制裁は経済制裁だけではなくて、先ほどの御指摘のとおり、武力にはよらないけれども、一日も早くイラクが撤退し原状にクウェートが回復されるということは国連で決めておるわけでございまして、そういう方向にイラクが行ってもらいたいという形で、アメリカ軍だけではなくてより多くの国の軍隊がそこにおるということであって、武力を行使したいということであの軍隊がおるとは私は考えておりません。イラクがこれ以上、例えばサウジアラビアに侵入したりすることがないように、また、片一方で経済制裁をし片一方でそういう武力が対峙しながらイラクが一日も早く反省して撤退してくれるようにということでそこにそれぞれの軍隊がおると私どもは思っておるわけでございまして、そういう意味におきましては、国連軍ではないけれども、いわゆる国連の決議に基づいてそれぞれが行動したという意味においては同じように考えてもいいのではないか、同じとは申しておりませんが、同じように考えてもいいのではないかということを申し上げたつもりでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 今の大臣のお話では、イラクがこれ以上サウジなどに攻め込まないようにあそこで防衛しておるのだ、こういうふうな認識だとお話がございましたけれども、しかし、新聞などを見ておりますと、近くクウェートなどに攻め込むこともできるほどの能力を持つところまで増強を図っておるのだ、あるいは、もっと先々イラク問題が解決してから後もここにとどまって新しい安全保障の枠組みをつくるというようなことも考えておるのだなどというニュースも出てくるわけですね。そうすると、これは国連決議の枠をも完全に超えた、暴走する危険があるのではないかということを私たちは強く危惧せざるを得ないわけです。そういうような危険を持っているアメリカ軍を中心にしたこの軍隊に対して国連軍と同じように援助をするということは、ただ憲法違反というだけでなく、実際に今私が危惧しているような軍事行動でも起こしたら、あそこから石油なんて、さっきから議論していることの前提が崩れてしまって、入ってもこなくなるでしょうし、これはもう大変なことになるのではないのでしょうか。今アメリカは、十億ドルでは足りない、もう十億ドル年内に出せなどと強い圧力を加えておりますけれども、国連のコントロールもきかず、我が国にも何の相談もなしにどんどんそういう軍事行動を既成事実としてやっておいて、そのツケだけ回してくるというようなことに対しては毅然たる態度が必要ではないでしょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 新聞でいろいろ見通しを言っているのはあるようでございますが、私は最近の、例えばサミットにおいての会議におけるいろいろの議論を聞いておりましても、アメリカもソ連も、もうこれ以上お互いに軍事力を増大をして国際緊張をしていくということは間違いだ、この際お互いに軍備も縮小し、国際緊張を緩和し、東西対立のない平和な世界をつくっていこう、こういうことであったはずでございます。そういう面からいけば、今おっしゃるような、アメリカが将来あそこに軍隊を駐留させて、何か中東地域をひとつ自分の勢力下に置こうというようなことを考えているとは私は全く思っておりません。それは非常に誤解ではないか、もう少しまじめにやっているというふうに考えてやるべきだと私は思っておるわけであります。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 あと若干具体的な問題をお尋ねしたいのですが、通産省はこの貢献策の中で、防暑、水の確保等の面で資機材を提供するための物資協力を担当することになっておるわけであります。これは直接サウジにいるアメリカ軍に提供されるというように私は理解をしておりますが、そのとおりかどうか。  それから、その物資の提供を具体化するために、大臣が九月三日に日本建設工業会、日本産業機械工業会、日本自動車工業会、日本鉄鋼連盟、日本電機工業会、日本プラスチック工業連盟の六団体に対し協力を要請されております。数ある業界団体の中でこの六団体に絞って要請したことは、具体的に出してもらいたいという物資のリストがあるからではないかというふうに思いますが、どういう品目をどれくらい今要請されているんでしょうか。

畠山襄通商産業省通商政策局長

○畠山説明員 第一点の、供給します物資がどういうものに供給されるのかという点でございますが、御指摘のサウジに展開しております部隊、これは米軍だけとは限らないと思いますけれども、を中心に提供をされるものでございます。  それから、第二点のお尋ねの、御指摘の諸団体をなぜ選んだのかということでございますけれども、これは先ほどおっしゃいましたような防暑その他の目的のために資機材を提供するということでございますので、そういうのに関係の深い団体を選んだわけでございまして、その具体的なりストというものができ上がっているという事実はございません。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 そうすると、今後具体的な物資の要求、提供が行われていくわけだと思いますけれども、例の四輪駆動車八百台の提供の過程などを見ておりますと、非常に急いでやったりしてきている。そうすると、一々正規の外交ルートなどを通しておったのでは間に合わないというようなことで、直接国防総省などアメリカ軍から電話が入ったりというようなこともあるなんというようなことも聞くのですけれども、そういうことはあるのでしょうか。

畠山襄通商産業省通商政策局長

○畠山説明員 先方にむだな物資を供給いたしても仕方がございませんので、先方がどういうものを求めておるかということにつきましては、私どももいろいろ情報の収集に努めておるところでございまして、しかしその情報は外務省と共同しながら収集をしておるということでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 その最初の具体化が、今も私ちょっと言いました四輪駆動車八百台の積み出しであります。四輪駆動車は、格好なども聞きましたが、私は兵員輸送用のものではないかというふうに理解をいたしますが、砂漠地帯で米軍の行動 力を高めるための強力な手段になるこの四輪駆動車を提供するということは、防暑とか水の確保などの面で資機材を提供するというようなことでは到底弁解できないような軍事的な性格を持つのではないかと思いますが、この点いかがですか。

畠山襄通商産業省通商政策局長

○畠山説明員 防暑とかそういったことは例示でございますので、当然その部隊に必要なものを、直接戦闘の用に供するものではございませんけれども、その部隊に必要なものというものが例外的になっている、そういうものが除かれるというふうには考えておらないわけでございます。それでこの場合、物として、当該物の性格として、直接戦闘の用に供されるもの、そういうものは除いておりますけれども、そういう構造になっておるものは除いておりますけれども、そういうことに使われ得る可能性があるけれども汎用にも使われるというものは除かれておりません。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 そうすると、武器弾薬などの類以外は何でも提供できるというように私は今の答を理解しましたけれども、そういうことになるのかどうか、重ねてお尋ねをしておきます。  それから、もう一つ質問をつけ加えたいのですが、今回のこの四輪駆動車の積み出しの場合、いわば手続は後からする、超法規的とでも言うのでしょうか、とにかく現地に一刻も早く積み出せということで今輸送中であるわけですね。表向き通常の民間輸出の手続で今は進んでいるというふうに伺いますけれども、十億ドルから支払うといいますけれども、けさの新聞では、その詰めが間に合わない、そうすれば米軍に引き渡せないというような事態もあり得るみたいなことが書いてあるけれども、私は、そういう場合もまた超法規的に米軍に引き渡すということになるのじゃないかというふうに思いますけれども、あくまで、とにかく要求にこたえることが先だということで、法律がどうあろうが、とにかくサウジにいるアメリカ軍に届けるのだ、こういうことになるのかどうか、私はっきり承っておきたいと思うのです。

畠山襄通商産業省通商政策局長

○畠山説明員 物資の協力ではっきり私どもが対象から除くことといたしておりますのは、武器輸出三原則等で示されております武器に該当するものでございます。それらは供給をしないということでございます。  それから第二点の、超法規的な手続を踏んでこの間の八百台の四輪駆動車が出たのではないかということでございますが、それはさようなことではございませんで、法律上の手続を踏んで通関をしながら運ばれているものでございます。  それから、御指摘のように、新聞で予算が間に合わないときには云々というようなことが書いてあることは承知いたしておりますけれども、これも性格としてああいうようなものを早く出せる態勢にしてくださいということを私どもは政府としてお願いはいたしましたけれども、しかし、手続を踏まないでやろうということにはなっておりませんので、この間出したことについてどこの部面でも超法規的なところというところはございません。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 今一わたり実態について私お尋をしたのですが、もう時間も来ましたから、大臣に最後に一言お尋ねしたいと思いますのは、最初にも申し上げたように、国連のコントロールもきかない、そういう多国籍軍に武器弾薬以外はもう大体何でも提供できる。何か、暑さを防いだり水を確保したりというようなことを旗に掲げて、実際には、そういうようなとんでもないものまでもう供給できるような仕組みになっているということは、いよいよもってこれは危険だということになるのではないか。大臣、こういうことでもいいのかということをもう一遍お尋ねをしたい。  それから、中東貢献策の第二の柱の方こそ、私はもっともっと一生懸命にやらなければいけないのじゃないか。もう難民の状態なんていうのはテレビで毎日見てても胸が痛みますよね。それから、あの地域の諸国が経済的にも非常に苦しくなってくるということになれば、足並みをそろえて経済制裁をやれと言っても耐え切れないというような状態にでもなってきたらこれは大変。だから、そういう国々に対してこそ本当に我々が急いでやるべきじゃないかというふうに思いますが、最後にその辺のお考えを大臣にお尋ねして、終わります。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 第一点は、先ほどから申し上げておりますように、あそこの軍隊が武力を行使しようと思ってあそこへ行っているとは私は思っておらないわけであります。あくまで、これ以上イラクがサウジへ侵入しないように、そして、できる限りそういう一つのデモンストレーションといいますか、軍隊がそこにおることによって一日も早くイラクが武力行使をあきらめて戻ってくれるようにというつもりでいると私どもは解釈をいたしておるわけでございます。ここが根本的に違うのかもしれません。  それから、今の難民のお話は、これは実は第一弾に入っているわけでございまして、難民救済は思い切ってやろうというのはもう第一弾で私どもは決めさせていただいたわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 一千万ドルでしょうが。  終わります。

浦野烋興自由民主党

○浦野委員長 川端達夫君。

川端達夫民社党

○川端委員 大臣、どうも帰国早々のお疲れのところありがとうございます。よろしくお願いいたします。  きょうずっと御議論が出ておりましたように、八月二日の中東情勢、イラクの不当なクウェート侵攻に始まり、邦人が今なお人質として残っているという状況の中で、原状復帰と世界平和の追求、そして一日も早いゲストと言われている人質の解放に向かって、日本が世界の中であのやゆというのですか、日本の常識、世界の非常識ということをよく言われますけれども、非常に恥ずかしい思いでありますが、日本の常識が世界の良識たるやはり大きな転換期、国民自体も考えなければいけない、そういう状況の一つであろうというふうに思いますし、政府におかれましてもその分やはりきちっとした責任を果たしていくという対応をおとりを願いたい。冒頭にお願い申し上げておきたいと思いますが、非常に時間が限られておりますので、国民生活に非常に密接な影響を与え、経済にも重大な影響を持っている石油関連について若干のお尋ねを申し上げたいと思います。  初めに、いわゆる一番生活者として見たときに、こういう状況の中でどうもオイルが値上がりをしてきた、果たしてどうなるのだろうということを非常に関心を持って見ておるわけですが、一連の今回の、特に石油の値段の部分に関して経過を見ますと、八月十日に一社が値上げをしたいというふうにおっしゃった。十三日には社長がいろいろ考えたけれどもやめた、見送りたいというふうな経過がありまして、九月四日に通産大臣がいろんな発表をきれた。しかし、その中で、例えば仕切り価格の問題での後入れ先出しがいいのかどうかというふうなことで、また業界でもいろいろな意見が出ました。あるいは、閣議の中でも備蓄があるのになぜ値上げなんて要るのだ、そんなことでは国民の理解が得られないではないかというふうな御意見も出たやに報道されておりますが、やはり国民生活に非常に重大なかかわりを持つということで、大臣を先頭に非常に御努力をいただいている成果というかそういうものは十分理解をしているつもりなのですが、最終的には七日に、値上げに関連する部分で便乗値上げは困りますよ等々の通達をお出しになったということで、かなり紆余曲折といいますか変化があった、それは御苦労のあらわれかなとも思うのですけれども、基本的に今回おとりになったいろいろな、結果的には最終の通達ということが報道なんかでもいわゆる値上げを容認をしたというふうな結果になったというふうに思いますが、そういう部分では基本的にはやはり国民生活に非常に重大な影響を与える石油の製品であるので、いろいろな形で価格が適正になるように指導をされたというふうに理解をしてよろしいでしょうか。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 指導と申しますか、できるだけ協力を要請したということは事実でございます。 先ほど来、経緯のお話がございましたけれども、最初にある会社が、八月の中旬でございましたか、値上げをしたいというある一重役の御発言があったわけでございます。正直、このときにはまだ八月に仕入れる原油の仕切り価格も決まっていないときでございまして、そういう値段も決まっていないのに石油製品の方を上げるというのはいかがなものかという形で私どもはそういうお話を申し上げて、その会社も、いやそれはそのとおりでございますということで御理解をいただいたと思っております。  しかし私ども、先ほどから申し上げておりますように、やはり自由経済体制である以上は市場メカニズムで価格は動いていくわけでございまして、これを政府が少なくとも法律に基づかない形で行政介入をいたしますと、これはかえって曲げられた形になってしまうわけでございまして、私どもといたしましては、ですから八月中の仕入れられた原油の仕切り価格が決まった以上、そしてそれが相当、七月以前の仕切り価格と比べて大幅な値上がりをしている以上は、そのコストに基づく分についてはできるだけ企業努力をしていただきたいけれども、企業努力で吸収できない分については、これはもう価格に反映していただくこともやむを得ないということを私どもは今申し上げているわけでございますし、今ちょうどヒアリングをしている最中でございますけれども、その結果を、私どもはどういう形かはまだ決めておりませんけれども、国民の皆様方にも、なぜ今度石油のいろいろ製品の価格が上がらなければならないのかということをよくおわかりをいただけるようなPRをぜひともさせていただきたいと思っておるわけでございます。

川端達夫民社党

○川端委員 その部分でいろいろ石油の取引といつことに関して、先ほど申しました後入れ先出しとか総平均法とか、普段、普通には余り知らないことまでよくわかってきたということの中で、一つにいわゆる事後調整というふうな部分も随分話題になってまいりました。一般の感覚からいいますと、値段を決めて売った後にまだお金が出てくるというふうなことになると、それが今大臣おっしゃったように適正なコストを果たして現在形成をしているのだろうか。もともとの値段と違う、後で違う値段に結果的にはなるというふうなことのいろいろな商習慣との兼ね合いだと思うのですが、そういう状態も出てまいります。そういう部分でこの問題をいろいろ考えますときに、今大臣は慎重にお言葉をお選びになりましたけれども、結果として、ついこの前まで国会で随分議論になりましたのが構造協議の問題、そのときに日本の経済実態を見るときに、いわゆるボーダーレスと言われる時代に日本独特の、その一つは商習慣といいますかそういう取引形態、系列等々の問題、と同時にいわゆる行政の影響力、通達、行政指導というものが非常に不透明にしている、自由競争原理を阻害しているのではないかという指摘が随分強いトーンであったというふうに理解をしております。  私たちの目から見ますと、今回の石油の部分で、今日まで通産省がおとりいただいた御努力ということはいわゆる評価して、きちっとやっていただきたいなというふうに思うのですけれども、国際的に見ると果たしてそういう評価をこの問題で理解がされるかどうか、あるいはほかの分野も含めて、いわゆる通産省を中心とした、経済に対する行政指導の部分というのは議論があるのではないかなというふうに思います。これは、そういう非常に難しい時代に我々今置かれてきたのだなというふうに思うのですが、この部分に関して簡単に御所見をいただきたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 一つの石油業界の、今お話のありましたような、ちょっと私ども理解のできないような商習慣というのはぜひ改めていただくのが本当だろうと私は思っております。できるだけそういう方向で努力を業界がしていただけることを望んでおります。  それから、特に今度の石油の価格に関連しての行政指導でございますが、私、今回あちらこちらと各国の、私どもとちょうどカウンターパートこなる大臣といろいろお話をしてまいりましたが、正直、中には皮肉めいて、日本は大変大きな油の消費国でございますが、よく価格が上がらないのですね、こういう話があったことは事実でございます。我々が行政指導していなければ、ひょっとすればもっと早く日本は石油製品の価格が上がっておったかもしれない。そういう点は、もしそれがけしからぬとおっしゃれば甘んじて受けますけれども、私どもといたしましては、国民生活に非常に大きな影響を与えますので、先ほど申し上げましたいわゆる八月の入荷したものの仕切り価格が決まるまではとにかく上げないでおいてほしいということで、行政指導的なことはいたしたわけでございますが、それは私は国民の皆様方にとって決してマイナスではなかったと思いますので、まあ外国でそういう話がありましたときも、我々できるだけ努力してとにかくやっているのだからということで、私はお答えをしておいたわけでございます。

川端達夫民社党

○川端委員 そういう意味で、ただ今までのそういう経済界の仕組み等々と通産省のかかわり方というものが、そうはいってもまた皮肉かもしれませんが、そういう見方もある。そして、構造協議なんかで御苦労をいただいた中でも、国が経済にどれだけ関与するのかということが一つの国際的な観点で、日本としては非常に難しい局面を迎えているという中では、やはり公取の機能という部分がこれから随分変わっていかないと、そういう部分は本当に適正なメカニズムで公正な価格形成がされているかどうかということは、行政で御指導される前にというか公取で非常にきちっとチェックされているというのが、やはり国際的にあるべき姿ではないかなというふうに思います。  そういう中で、今回非常に石油の業界のいろんな問題が指摘されているわけですが、全般的に、公取、おいでいただいていると思うのですが、今回のいろんな部分に関しての御所見をお伺いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。

糸田省吾公正取引委員会経済部長

○糸田説明員 先ほど来通産大臣からもお話がございましたように、今回通産省の方でおとりになっておられます方針につきましては、これは言ってみれば石油製品の価格というものがマーケットメカニズムの中において基本的には決まるものである、そういったお考えのようでございます。そういったことを私どもも重々承知しているわけでございます。  まああえて、一般的に各省で行っております行政指導というものについて公正取引委員会がどのように考え、どのように対応しているかということを申し上げさせていただきたいと存じますけれども、もう申し上げるまでもなく、私ども、行政指導というものは決してその内容が競争制限的なものであってはならないというように考えておりますし、まして独占禁止法違反を誘発するようなものであってはならない、そのように考えているわけでございます。こういった考え方に基づきまして、私ども、各省に対しましても折に触れていろいろとお願いをしておる、そういった状況にあるわけでございます。その他、自由経済の基本であります公正で自由な競争を維持する、あるいは促進するという考え方のもとに独占禁止法を厳正に運用してまいっているという点においては、今さら申し上げるまでもないことだと思います。

川端達夫民社党

○川端委員 そういう状況の中で、先ほど来のお話では、いわゆる備蓄が前のオイルショックのときに比べて非常にたくさんあるという部分も含めて、それと供給がそれなりにほかからのバックアップで確保できるという状況ということで、備蓄問題というのが非常に、国民にとって備蓄があるということが安心であるという非常に大きな効果を果たしていることは事実なんですが、どうも備蓄というものに対する認識というものがいろいろあるのではないかな、どうもちょっと間違った部分もあるのではないかなというふうな疑念を持つ報道が幾つかあります。  そういう部分で、ちょっと今大臣がおられませんが、閣議で、例えば百四十日分の備蓄があるの にどうして値上げを認めなくてはならないのか理解に苦しむというふうな発言が報道されております。そしてあと、総理が四日の閣議後、通産相に備蓄原油を活用し、極力値上げを抑制するように指示をした、こういうふうな報道がありまして、いわゆる備蓄というものはどういう状況になったら使うのかというときに、例えば今石油の値上げがいろいろ取りざたされ、近々値上げされるというときに、総理が担当大臣である通産大臣をお呼びになって備蓄原油を活用して値上げを抑えるように努力しなさいとおっしゃった、あるいは、たくさんあるのにどうしてそんな高いのにするんだと言ったという部分で確認をしておきたいのですが、今備蓄を、民間から先ということでありますが、取り崩すという状況にはないというふうにおっしゃったということでそれはいいのですが、これからの推移として民間備蓄が現状のままなのか取り崩されるのか、あるいはふえるのかという状況の推移の見込みについて、まずお尋ねをしたいと思います。

黒田直樹資源エネルギー庁石油部長

○黒田説明員 お答え申し上げます。  まず、基本的に備蓄の目的でございますけれども、私ども、備蓄というのは石油の供給が不足した場合の量的な定安であるというふうに考えておるところでございます。この点は、民間備蓄を義務づけております石油備蓄法の目的にもそういう趣旨が書かれているわけでございまして、私どもはあくまで石油の供給が不足した場合に備蓄は取り崩されていく、こういう考え方で臨んでいるところでございます。先ほど申し上げましたように、私ども、基本的には民間備蓄が初期の段階においては取り崩されていく、そして国家備蓄についてはいわば民間備蓄でも対応できないような状況における最後の手段ということで、量的な定安を図るということを目的に考えているわけでございます。  そこで、今先生お尋ねの民間備蓄がどうなっていくかということでございますけれども、先ほど来の御議論にございましたように、供給の面では、まず第一に新しい輸入ソースからの原油調達の確保ということに石油業界では最大限の努力をいたしているところでございまして、できるだけ備蓄は取り崩さないで当面は頑張っていく、将来どういう事態になるかわからないということでございますので、できるだけ備蓄は取り崩さないでいくということかと考えておりまして、当面の見通しといたしましてはそう大きな変動はない水準でいくのではないかな、こういうふうに見通しているところでございます。  ただ、これは一方で民間備蓄と申しますのは、当然のことでございますけれども民間の在庫になるわけでございまして、需要の動向によってもまた変わってくるわけでございます。したがいまして、需要の動向、そして今の原油調達の動向、そういうものを総合的に勘案して見ていく必要があるわけでございますけれども、当面直ちにそんな大きな水準で減っていくというような状況ではないのではないか、こういうふうに見通しているところでございます。

川端達夫民社党

○川端委員 今備蓄があるということで非常に安心だという部分が非常に大きな効果を果たしていると思います。ただ、閣僚の報じられている発言あるいは総理の発言でも、何か備蓄がすぐに弾力的に出せるように思っておられる方もおられるんではないかなというふうな印象を受けました。そういう意味で、備蓄の取り崩すときの判断の基準というものについてお伺いをしたいと思います。  同時に、国内の需要供給、そして国外から日本というものを観点にしたときの供給状況。先行き中東情勢不透明ですけれども、そういう状況ではまだまだ予断を許さないという状況であると同時に、IEPの緊急スキームの対象として、日本で間に合っているからというよりも世界の各国の中で足りなくなってきたら日本の備蓄を下さいと言われる状況もあり得るという仕組みに今なっているわけですから、そういう部分での状況の見通しというのですか、場合によってはそういうこともあり得るという判断かどうかということ、そういうIEPの対象としてもなり得る火種を抱えている認識かどうか、その点についてお伺いしておきます。  どういう状態で備蓄が取り崩されるというふうに判断されるのか。それからそのIEPも含めてのこれからの展開について、時間が非常に限られていますので、少し手短にお願いいたしたいと思います。

黒田直樹資源エネルギー庁石油部長

○黒田説明員 備蓄の取り崩しにつきましては、ただいま申し上げましたように石油の供給量が不足していく事態ということでございますので、販売量に比しまして原油の調達量が下回るような場合、こういうことになっていくわけでございます。  先生御指摘のとおり備蓄の国際的な協調という側面については、私先ほどの答弁で申し忘れたわけでございますけれども、IEAで緊急融通スキームというのがあるわけでございまして、国際協調のもとで行動を起こす場合にはまた別と考えていかなければならない問題であるというふうに思っております。ただ、現在のところはIEAの議論の場でもそこまでは事態がいく状況にはないというふうに判断しているようでございます。

川端達夫民社党

○川端委員 調達量が下回るという部分が需要供給の部分ではもう備蓄の取り崩しの対象になるということで理解してよろしいのですか、今の御発言ですと。

黒田直樹資源エネルギー庁石油部長

○黒田説明員 民間企業の持っております民間備蓄と申しますのは石油会社の在庫でございまして、したがいまして、その中で国全体の量で申しますと現在民間備蓄というのは八十八日分あるということになっているわけでございますが、このうち石油備蓄法によりまして民間の石油会社が義務として持っていなければならない量というのは八十二日分でございます。したがってそれを超える分は、両方あわせて備蓄と呼んでいるわけでございますが、いわゆる商業在庫、しかし今八十二日分のところも商業在庫でございます。そういう意味で、私が今調達量が販売量を下回るような場合にはと申し上げましたのは、商業在庫を含めて申し上げている意味でございます。

川端達夫民社党

○川端委員 六十二年に「今後の石油備蓄政策のあり方について」ということで、総合エネルギー調査会石油部会石油備蓄小委員会と石油審議会石油部会石油備蓄問題小委員会でいろいろ御議論をされていますが、やはり明確なそれなりの基準というものがはっきりしないと不安になる。今の状況は備蓄が百四十何日あるから安心だと思っているわけですが、ショートしてきたときにもなかなか備蓄というのは出ないものだなと思い出すと、思惑買いといいますかいろいろな部分で不安になる。そして、非常にガードがかたいものだということであればそういう状況が起こるということと同時に、しかも基準がよくわからない。逆に備蓄が出だしたというと、備蓄を出すまでに大変になってきたのだ、もっと大変なんだというふうになるかもしれないということで、備蓄に対しては今はまだ安心だと言っていますけれども、基本的な国民的なコンセンサスといいますか、いろいろな方が、値上がりするんだったらすぐ出したらどうだということを閣僚までおっしゃるような認識ではなくて、啓蒙も含めてしないと、思惑で非常に動揺を与えてしまうということにもなりかねないというふうに思います。  先ほど申し上げました小委員会の報告書にも、「備蓄の取崩しが具体的にどのように行われるかがある程度予め明らかにされていることは、国民が混乱に陥ることなくスムーズな対応をとっていく上で必要であると考えられる。」というふうに御指摘されていますし、またそういう部分は、「石油備蓄の取崩しの具体的あり方については、石油審議会石油部会緊急時対策小委員会において今後検討していく」、こういうふうにされておるのです。その部分の後の進展を含めてもう少しはっきりされないと、しかも備蓄というのは、例えばこの報告の中でも、四十五日分はランニングストックとしてどうしても必要である、デッドストックみたいになってしまうというと、本当に備 蓄に手をつけ出したとしたときには実際百四十何日もつのではなくてそれから四十五日ないし六十日は差っ引かないと、その後完全にとまってしまうというふうな部分で、あってはならないことですがこれからの展開、そういう不安、それから日常的な部分でのそういう基準のもう少し明確な対応というのが必要だと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。

黒田直樹資源エネルギー庁石油部長

○黒田説明員 ただいま先生が御指摘のございました備蓄小委員会の報告の後で、昭和六十三年の六月に石油審議会で緊急時対策小委員会の報告というのが出されておりまして、そこで今私が御答弁申し上げましたような考え方が報告をされているわけでございます。したがいまして、私どもとしてはその石油審議会の報告を踏まえて現在対処しているところでございます。  なお、先生今御指摘の、備蓄というものについての認識がなかなか不明確だという点がございますので、私どもも今後そのPRに最大限努力をしてまいりたいと考えております。

川端達夫民社党

○川端委員 その基準がどうもよくわからないということでございまして、なお一層の御努力をお願いしたいと思います。  時間がどんどん追ってまいりました。そういう備蓄での国民の認識というもの、不必要な不安に駆られて思惑が先行するということがないための国民のコンセンサスと同時に、やはり地球環境の観点からも、最近非常に強い関心を持たれております省エネルギーというものもこういう機会に、今すぐには逼迫しないという状況であるけれどもやはりその問題というのは非常に大事な問題ではないか。しかも今は、そういうことをかなり大胆に打ち出していく、国民の理解と協力を得る、逆に言えば一つのいい機会であるのではないか、得られやすいのではないかというふうに思います。  石油ショック以降、非常に御努力をいただき、あるいは各界ともの御努力で石油依存度というのはエネルギーの中で随分減ってまいりました。先ほどの御報告にもありました。しかし、実際に石油の依存量は減ってきたのですが石油の消費量自体はふえているというのが実態であります。そういう意味で、豊かな生活をするためにどんどんエネルギーの消費、そしてその比率は石油は下がってきているけれどもトータルはふえているという状況であります。そういう部分で、第一次、第二次オイルショックのときは随分な、どれだけ効果があるのかわかりませんが、いろいろな部分で意識としては非常に強くなったと思います。そういう部分での対策を、中身は先ほどいろいろおっしゃっていただきました。しかし、政府を挙げてのそういう取り組みというものをもう少し強くやっていく必要があるのではないか、地球の資源が有限であるということも含めてお願いをしておきたいというふうに思います。その点について御所見があれば簡単にお伺いしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 とりあえずは先ほど来事務当局から説明を申し上げました省エネルギー対策を今いろいろお願いいたしておるわけで、それをいろいろチェックをさせていただいておりますが、私といたしましては第二弾の省エネルギー対策というのもそう遠くない近い将来に打ち出すということもやらなければいけないと私は考えております。

川端達夫民社党

○川端委員 どうもありがとうございました。終わります。

浦野烋興自由民主党

○浦野委員長 江田五月君。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 御帰国直後に長丁場、御苦労さまでございます。  私は、きょう実は与えられておりました時間が四時四十分から五時までという二十分間なんですが、私の都合で五時にはもうやめなければいけないので、したがって実際十分間しかなくなってしまいまして、白熱した質疑ですからやむを得ないことですが、質問の通告をしていた多くの皆さんにむだ骨を折らせてしまいました。まことに申しわけないと思っております。  中東紛争、大変なことで、私は、まず私どもみんなの議論の前提として、私どももみんなこれは当事者だということをまず考えておかなければいかぬと思うのですね。どこかで何かやっている、巻き込まれないようになんてそんなことじゃないので、もう今世界じゅうが巻き込まれるも巻き込まれないもない、我々自身が当事者となっていろいろなことをしなければいけない、そういうところへ来ている。そして国として何をやるかということは、これはやはり政府が決めていただくことで、決定をする一番の当事者である政府がとにかく一生懸命に考えて最も適当な方針を決めていただけば、後第三者が第三者的に批判をするのはなかなか難しいことで、その当事者の政府の皆さんの真剣な決定をとにかくお願いをしたいということだと思うのです。そういうこともありまして、先般、八月二十九日でしたかの中東貢献策の決定についても私はとりあえずは評価をする、しかし、いろいろ後々私たちにも教えていただかなければならぬこと、検討をさせていただかなければならぬこと、たくさんあるからよろしくお願いしたい、そんな態度を発表したんですがね。  この委員会、閉会中審査ということで開かれておりまして、それがいけないと言うわけじゃないけれども、しかし、国会が開かれてないということは、やはり私は、これは国民に対してどう弁解できるのか、まことに異常な事態だと思うのですね。  二日前、実はイギリス大使館で小さな昼食会がございました。イギリスのゴードン・ブラウンという、これは影の内閣の予算担当大臣が外務省の招きで日本へ来ている。この人を囲んで飯を食いながら話をしたのですが、そのときに、日本の国会は召集されているんですかと聞かれて、いやまだです、いつですか、いや十月の半ばくらいというので、どうも恥ずかしくて。アメリカでも議会が始まって、駐留米軍の経費を持たないんだったら削減するぞというような、そんな下院の決議も出たりとか、それもいいんじゃないかと思ったりもしますが、世界じゅうで議論している。イギリスでは先週の週末ですか、二日間開いて百人からの発言の通告があった。一人十分間ずつで、それでも随分発言を遠慮したが、それでもヒースもヒーリーもいろいろな発言をして、質の高い議論が行われたということで、私たちも当事者、同時に決定をする政府には真剣にやってもらわなければならぬが、それならばそれだけに私たちにも情報を開示をしていただき、同時に考え方も聞かせていただき、同時に私たちの考え方も真剣に述べるという、そういう機会を、日本の国会はイギリスとちょっとシステムが違って難しいですが、しかし与えてもらわなければならぬと思うのです。  ひとつ通産行政の担当者ということを離れて閣僚の一人として、同時に卓越した政治家として、今の国会の状況をどうごらんになっておるかをお伺いしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党通商産業大臣

○武藤国務大臣 今いみじくもお話のございましたように、イギリスの国会と日本の国会というのはどうも運営が非常に違っておると私も感じておりまして、イギリスの国会のように野党の皆さん、与党の皆さん、もう本当に遠慮なくお互いに議論がし合えるというような国会になっていただけると、今すぐにでも国会は開かれているのじゃないかと私は思うのでございます。残念ながら、今は何か政府が法律を出して、議員立法も余りなくて、政府が法律を提案してそれに基づいて国会が審議をするというような慣例みたいなことになってしまっているものでございますから、そうなってくると、政府としてある程度やはりきちんとした法律案をつくりまして議員の先生方の御審議を煩わす、こういうことでなければならないものでございますから、その辺で政府の方もまだ十分な用意ができていないということもあってか私はよくわかりませんが、国会が今開かれていないのではないか。これは国会のことでございますから私ども政府がとやかく言うべきではなく、国会の各党間で御同意がいただければ政府は国会を召集しなければならぬと思うのでございますけれども、今現在の時点は多分そういうことで、私は国会が開かれていないのではないかなというふうに 推測をいたしているわけでございます。できればイギリスの国会のように一日も早く国会運営が、本当に国民の代表の皆さんがそれぞれ与党、野党を問わず、こういう重大な問題は本当に真剣に議論し合う、そういうような議会になることが私は一番望ましいと思っております。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 例えば八月二十九日の段階で、中東に展開をしておる多国籍軍の費用負担といいますか費用の支援として日本は十億ドル。私は、この国連という枠があり、国連のお墨つきで、軍事展開もそれなりに限度はありますよ、しかし必要な場面である、そこで十億ドルはとりあえず支持する、評価する、こういう態度を明らかにしたのですが、その後の動きで見ると、どうも国連という場に受け皿もない、さあ一体どうするのか。多国籍軍にすぐそのまま十億ドル出すというようなことを私は是認したつもりはないのですけれども、そうした事態が明らかにならないまま、ブッシュホンだか何だか知りませんが、さらに十億ドルの積み増しというような、これでは何かずるずるどこかへ持っていくという感じに私たちが受け取るのもやむを得ないのじゃないかと思うのですが、なぜ国会を開いてそうしたことについての議論を堂々とやらないかと思うのです、これはここで押し問答をしていても仕方ありませんが。 いろいろなことを通告しましたが、もう時間が全然ないので一つだけ。  国務省のマロット日本部長、八月六日の国連安保理の制裁決議に対して、日本の企業の担当者を呼んで、そして経済封鎖破りのようなことがあってはならぬという警告のようなことをしたという、そんな新聞の記事がございますね。どうも日本の企業の皆さんの非常に巧妙ないろいろな作戦というものが世界から必ずしも信用されない面がいろいろあって、例えば南アの経済制裁の場合でも、一体日本はどう思っているのかというようなことがあるわけですが、このマロット日本部長の行動というのは何か具体的な危惧があってのことだったのでしょうか、それとも別に特段のことはなく、単なる一般的なことというようなことだったのでしょうか、もしそうならばふだんからこういうようなことがあるのでしょうかないのでしょうか、そのことを伺いたいと思います。

堤富男通商産業省貿易局長

○堤説明員 お答え申し上げます。  私たち、国連決議を受けまして、誠実に実行すべく関係法で輸出輸入ともすべてとめるということを実施しているわけでございます。したがいまして、マロット部長がどういう意図であったか我々は必ずしも実態を把握しておりませんが、現時点においてそういう違反的なあるいは経済制裁破りというようなことを確認をしている事実はございません。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 いっぱい聞きたいことがあるのですが、今言ったような事情ですので、きょうは終わります。  どうも御苦労さまでした。

浦野烋興自由民主党

○浦野委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後五時散会

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