商工委員会 第5号
- 発言数
- 205 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1990/05/25
会議録
○浦野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江口一雄君。
○江口委員 先陣を承りまして大臣及び政府委員に質問をいたしたいと思います。 現在東京の一極集中ということにつきましては大変問題になっているわけでございますけれども、五十年代半ば以降特に増加をしてまいったのも皆さん方御存じのとおりであるわけでございます。一たん鎮静化をし、そしてまた流入人口がますますふえてくるというようなこと、そしてその反面、三大都市圏を除いて見ますと、ここ数年、特に人口の減少しておる県が十七県ほどあるわけでございます。これらのことを考えますと、首都圏と地方というようなもの、そしてまた東京集中がより一層進行しておるというようなこと、そしてこの原因と背景というものにつきまして通産省はどういう認識をお持ちなのか、第一点、御質問をいたしたいと思います。
○岡松政府委員 お答え申し上げます。 東京の一極集中問題でございますが、その背景にはさまざまな事象が考えられるわけでございます。特に近年の一極集中の原因といたしましては、産業構造の変化あるいは国際化の進展というふうにとらえることができるのではないかと考えておる次第でございます。すなわち、近年の経済活動というものがソフト化、サービス業化してきているという点、あるいは消費者ニーズの多様化、高度化といったようなものを背景とする、これは産業構造の変化というふうにとらえることができると思うのでございます。また、企業活動にとって情報の重要性が増してきている、これを情報化時代の到来というふうにとらえることができるかと思います。さらに、国際化の進展によりまして、国際金融市場あるいは外国の政府機関等が東京の重要性を認識して東京に数多く集まってきているといったようなことが背景になって、東京への一極集中が進んでいるというふうに認識しておるわけでございます。このほか、首都機能の集中あるいは交通、通信体系等が東京を中心に整備されているということもその背景にあるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○江口委員 特に都心部への人口の流入、このことはいろいろな弊害を引き起こしておる。特に現在問題になっております地価の高騰、あるいはまたこの高騰によりまして地方の産業の東京への参入が全く困難になってしまっている。あるいは都心での居住空間の質、あるいはまた量の面でも大変不足をいたし、いわゆるドーナツ現象ということの中で東京周辺の市町村に住宅等が伸びていっているというようなこと、あるいはまた道路、下水、公園等社会資本が大変不足をしているのではないか、そういうことで構造協議の中でもアメリカから指摘をされるというような事態を引き起こしているわけでございます。そしてもう一つ問題なのは、地方の若い方々が地方を出ましてほとんど東京に就職をするというような人材の流出の懸念、こういういろいろな弊害を生んでいるわけでございますけれども、こういう事態につきまして通産省はどういう受けとめ方をしておるのか、この辺をお聞きしたいと思います。
○岡松政府委員 ただいま先生御指摘の一極集中の弊害ということかと存じますが、東京圏におきましては、地価の高騰問題を初めといたしまして居住空間の不足、あるいは御指摘がございましたように日米構造協議で問題になりました社会資本の不足等の弊害をもたらしてきているということに加えまして、地方の活力が東京に吸い上げられてしまっている。そのために地方の活性化の上で弊害になっている、障害が生じてきているという点も御指摘のとおりでございます。このような一極集中問題は、産業面ばかりでなくて国民生活一般にも影響を及ぼしてきているわけでございまして、この解決は内政上の大きな課題になっているというふうに通産省といたしましても認識をいたしております。 そこで、通産省といたしまして、このような認識をもとに、我が国経済の健全な発展のためにはこの問題の解決に向けて引き続き積極的に各般の施策を講じていく必要がある、このように考えておる次第でございます。
○江口委員 地価等の問題につきましては、これは通産省の権限外であろうと思いますけれども、特に今回の頭脳立地法等の問題の中で、東京からどんどん出ていっていただくというような促進方、そしてまたその後の利用というようなものについて、これは建設省か、あるいはまた国土庁かもしれませんけれども、一応通産省の方の考え方についてお尋ねをしたいと思います。
○岡松政府委員 諸機能が東京に一極集中してきておるわけでございますが、これを是正して国土の均衡ある発展を図るということが産業立地政策上も極めて重要な課題であると受けとめております。これを進めていくためには、東京に集中している産業を地方に分散していくという一つの政策の柱と、もう一つは、地域の活性化をむしろ内発的発展というふうに考えたいと思うのでございますが、地域そのものが起業化していく、起業化の努力をしていくという政策面と、いわばこれを二本の柱として、車の両輪として一体的に進めていく必要があると考えておる次第でございます。このため通産省といたしましては、四十七年度以来進めてまいりました工業再配置施策を初めといたしまして、産業の地方分散化政策とあわせて地域の中小企業対策等の地域を活性化する内発的な振興対策というものを同時に進め、これらをあわせて総合的な対策をとっていく必要があると考え、進めておるところでございます。 現在御審議いただいております平成二年度の予算案におきましても、この両面の施策を一体的に進めていくために、当省の最重点施策の一つとして地域の活性化対策、一極集中是正対策を盛り込んでおるわけでございますが、具体的にはただいま御審議いただいております本法案の改正のほかに、工業再配置補助金制度の拡充を図っていくということが一つ。また地域中小企業による起業化、あるいは産業起こしの推進、中小企業政策、また中小商業の活性化策、さらには電源地域の振興政策という形で過疎地等にございます電源地域の振興もあわせまして、幅広い観点から総合的な政策の推進を考えておるところでございます。
○江口委員 いずれにしましても東京一極集中という大変大きな問題があるわけでございますが、今回のこの頭脳立地法につきましても、東京から出ていくというようなことの中で、そのための融資制度なりあるいはまた機械等の移転をするときの、また新しく買いかえるというようなときの減税制度というような大変きめ細かいことを取り入れながらやっていっているわけでございますけれども、東京からの地方分散とそして地方の活性化というような二つの大きな課題を抱えた法律ではないか、このように思うわけでございます。この辺につきましてどういう取り組み方、あるいはまたこれからできるわけでございますけれども、この法律を利用してかなり地方に出ていっていただけるのではないかというような見通し等がございましたら御教示いただきたい、このように思います。
○岡松政府委員 地域振興という場合にはその地域社会を魅力あるものにしていくということが必要ではないかと考えておるわけでございますが、それぞれの地域が持っている独自の自然、歴史あるいは過去から興ってきている産業面、こういうような特色を生かした個性ある産業づくりを進めていくことが重要であると思っておるわけでございます。このために地域の主体的、内発的な取り組みを尊重していくべきだというふうに考えておるわけでございまして、当省といたしましても、産業機能の地方分散政策とあわせまして地域の内発的な産業発展の支援を施策の柱というふうにしてきているところでございます。特に平成元年度におきましては、このような観点から補正予算でお願いいたしまして、地域産業活性化基金というものを都道府県が設ける場合にこれを政府として助成するということにしたわけでございますが、これは、施行されておりますテクノポリス法に基づいてできておりますテクノポリス開発機構の中にこのような基金を設け、地域産業の活性化を図っていこうという施策でございます。 具体的には、これは、地域で生まれてまいりました特色ある技術の集積を図っていこうということでございますが、テクノポリス法の五十八年以来、さまざまな地域でこの開発機構を通じて新しい技術の芽が育ってきておりまして、この技術を生かした起業、これの起業化のための政策をその基金を使って進めていこうという考え方でございます。また、ふるさとの文化、資源を結びつけた地域中小企業が新しい事業を進めていこうという際の起業努力、起業化努力というものについても、これによって支援していけるものというふうに考えております。また、今年度、平成二年度の予算案におきましても、地域の産業起こし活動等を支援するために各般の施策を拡充すべくお願いしておるわけでございまして、本法の改正案に盛 られております東京から拠点への特定産業の移行というものもこの考え方に立つものでございまして、今後とも地域の内発的な振興というものとの組み合わせを考えながら支援に万遺漏なきを期してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○江口委員 ただいまの答弁にもございましたように、特に地域の振興という観点からは中央の押しつけでは決してない、地方の自主的な取り組みあるいはまた地方から出てまいったいろいろなプロジェクトについて支援をしていこうというようなことのようでございますが、地方の自由濶達な発想なり活動というものについて国が側面から援助していくということでございますけれども、それらの環境づくりというようなことについてどうお考えなのかお尋ねをいたします。
○岡松政府委員 地域振興の環境づくりということでございますが、政策を進めるに当たりましては、先ほども触れましたように地域の特色を生かしていくことが大事であるわけでございまして、それぞれの地域の個性を生かして——個性と申しますのは、やはり自然的な問題あるいはそこの地域をはぐくんだ歴史的な問題あるいはそれに基づく文化的な背景、さらに過去から続いております歴史的、産業的な問題等を踏まえながら、それらの地域にふさわしい企業起こしをしていくということが大事であるというふうに考えておりまして、先ほど触れましたテクノポリス法あるいは一昨年から施行してまいりましたこの法律もそれらの地域のある程度の集積を前提として開発拠点づくりを進めていくということでございまして、その意味では既存の環境を生かしながら、さらにそれを生かして地域の振興を図っていくことが必要ではないかと考えておる次第でございます。
○江口委員 既存のものの振興というようなこと、あるいはまた新しい産業を育成していくというようなこと、大変大事なことであろう、このように思うわけでございます。 そこで、既に通産省はテクノポリス構想あるいはまた工業再配置政策、地域振興政策を講じているわけでございますし、また、それなりに一生懸命やってこられた、このように思っておりますが、結果といたしまして、それにもかかわらず、依然東京一極集中というものがかなり進行いたしているわけでございますが、これらの諸政策に対する効果、今までの結果につきましてどのようにお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○岡松政府委員 通産省といたしましては、工業再配置法を初めといたしまして産業の適正配置また国土の均衡ある発展ということでさまざまな政策を展開してきたわけでございますが、さかのぼって整理をさせていただきますと、四十年代の後半から工業再配置政策というものを進めてまいりました。ここで目標といたしました昭和六十年度の数字があるわけでございますが、出荷ベースで目標といたしましたのは誘導地域で三〇%のシェアに持ってくることをねらったのでございますが、出荷額ベースで見ますと目標に対して約半分くらいのところにまでしか到達しなかったという実績がございます。しかしながら、新しい工場の立地という面でとらえますと、誘導地域におきまして敷地面積ベースで見ますと全国の工場の新増設の七割が行われたということでございまして、工業の地方分散の方向は定着しつつあるのではないかというふうに見ているわけでございます。また、その後とりましたテクノポリス政策でございますが、これはハイテク技術に着目いたしまして、産業のハイテクを中心とする工業開発を進めていこうというねらいの政策でございます。六十一年度までに承認いたしました二十の地域について見ますと、五十九年から六十三年までの五年間の年平均の立地件数を見ますと、それ以前、すなわちテクノポリス法施行以前のレベルに比べますと実に一・五倍に増加をしている、また、敷地面積で見ますと二倍の増加になっているということでございます。また、各地域に研究開発機構等の整備が進められる一方、地域の産官学の共同研究事業あるいは地域企業による新製品、新技術の開発も一層活発化しておりまして、新しい技術の芽が生まれつつあるという点につきましては先ほども触れさせていただいたところでございます。 このような政策に貢献してまいりましたテクノポリスの建設でございますが、以上申し上げましたようにおおむね着実に進展しているのではないかと思っておるところでございますが、新しい基金の創設も加えまして今後のさらなる発展を期待しておるところでございます。しかしながら、御指摘のように一方で東京の一極集中傾向というものは依然として進行しておるのも事実でございます。これらの、今申し述べましたような政策あるいは本法に基づく頭脳立地政策ともあわせまして、さらに関連施策とも有機的な連携を図りながら、引き続き積極的に一極集中是正、地域振興という政策を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○江口委員 既に今までの工場の地方再配分、こういうものにつきまして七〇%くらいいっているんじゃないかというようなお話でございます。この頭脳立地法とあわせて地方の振興という点につきましてより一層の御努力をいただきたい、このように思うわけでございます。 次に、我が国の産業構造がどんどんソフト化をいたしているわけでもございますし、またかつ高度化していく大変大きな流れがあるわけでございます。そういう流れの中でこの立地政策を考えますときに、従来のように製造業だけを対象にして政策を考えるのではなく、ウエートを増大しておりますサービス業につきましてもこれからシェアを広げていくことが大変大事なことではないか、このように思うわけでございます。その意味で現在の頭脳立地法や今回のこの一部改正は時の流れに合致したものではないか、こんなことを考えているわけでございますけれども、今後ますますその充実を図っていくことが重要であろう、このように思います。 そこで、一時日本の産業につきましても重厚長大から軽薄短小ということが言われていたわけでございますが、まさしく今日本の経済は重厚長大も大分景気がよくなってきているようでございますし、また軽薄短小の方もそれなりに国内での産業のウエートを広げておるように思うわけでございます。そこで、ソフト化あるいはまた高度化していきますそれらの部分について通産大臣はどうお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○武藤国務大臣 今御指摘のとおりでありまして、本当に今経済構造というのは高度化、ソフト化、大変進んできているわけでございますし、今後ともその方向が進んでいくことは間違いのないことだろうと思います。今回、私どもの通商政策の中でも、生産優先から消費者重視へ、こういう観点で政策を進めていこうというのもその一環でございますし、何にいたしましても、多様化した消費者のニーズにいろいろこたえていくためにも、また世界の中における日本の経済が発展をしていくためにも、そういうソフト面、大変大切なことだろうと思っておりますので、ぜひともこれからの経済政策の中ではそういう面にもっともっとウエートを置いたような形でやっていかなければならないと考えております。
○江口委員 いずれにしましても、この日米構造協議等の中でも、通産大臣、所管が非常に多いわけでございます。これからもひとつ世界の中の日本ということの中で、精いっぱい政策を遂行されますようお願いを申し上げまして、大変簡単な質問であったわけでございますが、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○浦野委員長 鈴木久君。
○鈴木(久)委員 議題になっております頭脳立地法に関連して質問をしてまいりたいと思います。 先ほどのやりとりにもありましたけれども、東京の一極集中というのは予想を超えるような形で大変大きな問題を抱えつつ、ますます集中をしていくという状況が続いております。そこで、私はまず産業立地政策がどうであったのかというふうなことと、特に一極集中になってしまったこれまでの経過について多少お尋ねをしてまいりたいと思います。 国土総合開発法に基づいて、全国開発計画が四全総までずっと続いてまいりましたけれども、三十七年に初めにつくられた全国総合開発計画では、四大工業地帯という太平洋ベルト地帯に特に工業立地を集中するということになったわけです。その過程では、むしろ東北や北海道の方は出稼ぎなどという事態も起きてまいっております。そういう中で、新産都市という新たな拠点開発方式というのを提起をして地方の開発というものを手がけ始めたわけでありますけれども、その次の開発計画では、過疎と過密の同時進行という事態の中で、この解消のために、先ほども議論になっておりますように工業再配置促進法という法律がつくられて、地方への工場立地というものが進められてまいりました。その後、石油危機をくぐって安定成長、定住圏構想などという形でいろいろと開発計画が打ち出されてまいりましたけれども、四全総になってまいりましても一極集中はやまず、むしろその集中が拡大をしていく、そして地方の方も依然として過疎はやまないという同時進行が続いているというふうに思うのです。私は、いわゆる一極集中と同時に過疎が同時進行するという問題について、これまでのそれぞれの四全総までの総合計画が十分に機能を果たしていない、あるいはまた政策的に問題があったのじゃないのかという気がしてならないわけでございまして、確かに工場は地方に分散をしました。工場は地方にいろいろな形で分散をしておりますけれども、今問題になっているいわゆる頭脳立地といいましょうか、頭脳に関する第三次産業は研究開発部門も含めて逆に東京に集中してしまった。工業が表に出ていって、東京には逆に高次機能の産業が集中してしまったということが四全総までの過程でむしろ進んでしまったのではないだろうか、こんな気がしてならないわけです。 具体的に数字を挙げれば幾つかあるわけですけれども、高次機能の集積状況、今提案になっている十六業種、これを見ても東京、大阪、神奈川、愛知、この四都府県で従業員数の問題で見ても五七%を超えている。東京のみで三四%という集中の度合いです。ですから、新たに六十年以降の研究所の立地などを見ても、関東圏域ということになると、ほとんど六〇%近くが関東圏に集中して立地をされている、こういう傾向が依然として続いております。その辺について、これまでの産業立地政策と今日の現状というものについて、私はいろいろ欠陥や失敗や問題点を含んでいたのではないか、こういうふうに言わざるを得ないのですけれども、その辺の御認識をどう持っておられるのか。また、このように頭脳関係の研究部門が東京に集中してしまっている背景は一体那辺にあるのか。これは先ほどもありましたけれども、情報化の進展の問題、国際化の問題、あるいはもう一つ私は許認可権を含めてそういう問題がほとんど国に集中してしまっている問題などもこれに拍車をかけているのではないだろうか、こういうふうに思うのですけれども、二つの問題について御認識を承りたいと思います。
○岡松政府委員 先生御指摘の過去の立地動向につきましては、お話のように三全総の時代には内発的な工業団地計画を進めるということで、大都市からの工業の分散化を進めるわけでございますが、それ以前の段階におきまして過疎過密が同時進行するという局面があり、このような状態の中で全国的な工場分散を進めていくというところから新全総が決められたわけでございますし、私どもの政策展開といたしましては、この時代に工業再配置促進法を制定して、過疎過密の同時解消をねらったということであったわけでございます。また、先ほどちょっと触れました内陸的な工業団地の形成という三全総の時代にはテクノポリス法という法案を用意いたしまして、先端技術産業の導入というハイテク時代の産業立地政策を展開してきた。さらに、経済のソフト化、サービスの進展という時代に合わせまして頭脳立地法というものを投入したわけでございますが、その政策を今評価してみますと、工業再配置の時代におきましては、出荷額で見た工場の地方分散はまだ必ずしも十分進んでいるということは言いがたいと思っておるわけでございますが、立地動向で見ますと、誘導地域におきましての敷地面積ベースでの全国工場の新増設の約七割がここで行われるということでございますので、やはり工場の地方分散というものは定着しつつあると見ておるわけでございます。 またテクノポリス施策を講じたわけでございますが、この点につきましては、最初に指定いたしましたというか六十一年度までに承認した二十地区について見ますと、この年平均の立地件数がそれ以前に比べまして五割増し、あるいは敷地面積で見ると二倍に増加しているというようなところから見ましても、これらの地域への立地の動向というものが進んできているのではないだろうか。また各地域におきまして研究開発機構の整備が進められる一方、地域の産官学の共同研究事業あるいは地域企業による新製品、新技術の開発等も活発に行われまして新しい技術の芽が育ちつつあるというのもまた事実でございます。これまでのところのテクノポリスの建設というものは、以上のような御説明を申し上げましたようにおおむね着実に進展してきていると思いますし、その技術の芽を生かしてさらなる発展を期待しておるところでございます。 そして、頭脳立地法を二年前に施行したわけでございますが、まだ施行後間もないために、現在承認しております地域も限られておりまして、今後この計画に沿っての推進が図られることを期待しておるわけでございます。 以上のような産業立地施策はおおむね着実に成果をおさめつつあるというふうに認識いたしております。しかしながら、産業構造の変化の中で地域経済社会につきましては依然として過疎化等の問題が生じていることも事実でございまして、産業経済情勢の変化に的確に対応して地域経済社会の発展を図っていくという観点から産業立地政策の一層の充実を図っていく必要があると思っているわけでございます。 他方、東京の一極集中はどうして起こったのか、どのように認識しているかという御指摘でございますが、これにつきましては先ほども触れさせていただきましたが、この背景には産業構造の変化あるいは国際化の進展という我が国産業経済をめぐる大きな環境変化があったと思うわけでございまして、近年の経済活動のソフト化、サービス化の進展あるいは情報化の進展、国際化の進展といったような状況が重なりまして東京への一極集中が急速に高まってきているということであろうと思います。このほか、商業集積、都市機能の集中ということに加えまして、先生御指摘の行政機能あるいは政治機能というものが首都に集中しているという点も一つの課題であろうと思っておりますし、また交通システム、通信体系というものを見ますと、東京を中心として放射線状に発達し、整備されているという点もインフラの問題として一つ大きな影響を与えているものというふうに思料しているところでございます。
○鈴木(久)委員 そこで、今回の改正の主なポイントは、過度に集積している東京地域からその研究部門を移転させるという意味で、移転にかかわる融資と税制の優遇というのが改正の主なポイントになっているわけでございます。 今もお話がありましたけれども、どうして東京にこのように研究開発部門というものが集中的に立地したのかということについては、一極集中しているこの東京を中心とした地域は土地の値上がりあるいはまた住宅なども大変厳しい状況になっている、あるいは労働賃金にしても地方から比べたら随分高い、実際はそういう不利益がありますね。にもかかわらず、集積している方がそれを上回る利益があるということが、私はこの首都圏に研究開発部門が集中している最大の理由だと思う。今もお話がありましたように、情報も集中しているし、金融もあるし、流通も販売もあるいは行政機関などの許認可の問題なども全部東京中心に機能しているということだと思うのですね。ですから、一極集中の中でいろいろな活動をするのには不利益もあるけれども、不利益よりも、これだけ集積をして一極集中して問題があるよりも集積の利益の方が多いから、先ほど私が申し上げましたけれども、六十年度以降でもほとんど東京を中心に研究開発部門の立地は進んでいるということだと思うのです。 今度の改正でこの集積の利益を上回るだけの、例えば融資の問題とか優遇税制の問題で、果たしてこの二つの改正によって地方への移転が行われるんだろうかということについて私は大変疑問を持っているんです。確かにこれに見合ったものとして、今度立地するそれぞれの地域には中核施設をつくっていろいろな情報の提供やら人材の育成やら研究開発をやろう、こういう計画も同時に推進をされるわけでございますけれども、これで果たして、先ほど申し上げましたけれども、この首都圏にいるよりも向こうへ出ていって利益があるのか。そういうことを考えてみないと、この法律改正の趣旨が十分生かされてどんどん地方へ研究開発部門が移転をしていくというふうになるのかどうか、私は多少の疑問があるのですけれども、どんな御認識をお持ちでしょう。
○武藤国務大臣 これは大変難しい問題でございますが、本当にうまくいくかどうか。しかし、私は逆に言えば、これ以上ほっておいたらもっともっと一極集中をどうしてもせざるを得ないことになるんではないか。今御指摘のあったように、もう土地の価格は大変上がってきて住宅問題からいっても大変だ。そこへ研究所を設けたくてもなかなか設けられないという方向に来ているんじゃないか。しかし、それじゃ今度立地をぜひ促進をしようとする地域に行ったら、一体東京にいるときよりももっと情報が迅速にしかも的確に把握できるのかというようなことも今御指摘かと思うのですけれども、これはそういう努力もいたしますということで、とにかくやらしていただきたい。今よりは少なくとも効果はあるんじゃないだろうかということでありまして、これがもう全くオールマイティーで、もうこれをやったらどんどん研究所が地方へ行ってというわけにいくかどうか私はわからないのですけれども、とにかく今そういう研究所を設けたくても企業で今言ったような東京の事情でなかなか設けられないというときに、やはりこういう法律をつくらしていただきますと、企業もそれじゃそういう情報をキャッチするためのいろいろなセンターでもつくってくれれば、そこでうまくいくかもしれない。例えば今言われている光ファイバーとかいろいろ情報のネットワークをうまく組むようなこともいろいろ考えられているわけでございますから、将来そういうことが実現をしていけば、何も東京にいなくたって同じ情報が同じ時間に提供されるということも、私は将来あり得るんではないか。 こんなことを考えますと、今からこのような法律をひとつお決めいただいて、なるべく各企業がそれぞれの研究所を地方で固めて、そこへ集積をして、それぞれ連絡を取り合い、先ほどの話でそれこそ情報の交換もし合えるようなそういうことがプラスになっていくのではないかな。こんなことで、決してこれがマイナスになるとか全く効果がないということではないので、ただ、一〇〇%これがすばらしい効果になっていくかどうかというのは、これはやってみなければわからぬことでございますけれども、とにかくインセンティブを与えるという意味においては、やはりそれだけの、少なくとも金融面、税制面でそれだけの効果はあるのではないか、こういうことで私は御審議をお願いいたしているわけでございます。
○鈴木(久)委員 そこで、立地地域には今の首都圏にあるような情報とか流通、販売あるいは人材、研究開発能力、こういうものをできるだけ地方へ行っても可能にするように中核施設等もつくられるのだろう。 もう一つは、それと同時に、その立地地域にもっと総合的な研究開発部門が出ていった場合に、それを支えてなお一層集積していくようにするためには、関連のいわゆる地場中小企業に対する育成やら指導やらいろいろな角度で周りを援助していくというか、そういうものも同時並行的にしなければならぬのではないだろうか、こんなふうに思うのですけれども、これらの点についてはどんなことを今考えておられますか。
○岡松政府委員 頭脳立地を進めていく上で、御指摘のようにやはり人材育成といいますか、その他の政策もあわせ講じていくということが大事であるという点は御指摘のとおりでございます。この法律によりまして、産業高度化施設というものを設けましてみずから高度な研究開発を行うということのほかに、高度な技術あるいはノーハウを有する人材育成を図っていく、あるいは情報提供をしていくというような形で研究開発の成果を普及させていくというのもまた大事な点であるわけでございます。また、このような施設が整備されますと、技術集積あるいは情報へのアクセスができるということから、大都市圏に対しておくれていた地域に対しまして、そういう施設が利用できるということで、またこれがインセンティブになって特定事業を行う者の立地が進んでいくというようなことも考えられるわけでございます。 また、御指摘のその他の政策の点でございますが、やはり周辺の中小企業の技術レベルのアップということも大事な点でございまして、中小企業事業団からの出融資を活用いたしまして、地域産業創造基盤整備事業等の事業を進めております。これらの施策もあわせまして、地域の中小企業を幅広く育成、活性化していくという観点から講じているものでございますが、特定地域における集積を目的として講じられるこれらの施策とは若干目的は異にするものでございますけれども、この二つを一体としてあわせて、すなわち関連施策もあわせながら有機的な連携のもとに進めていくというのが大事であるというふうに考えておりまして、今後とも関連施策との密接な連携をとりながら進めていくということを配慮してまいりたいというふうに考えております。
○鈴木(久)委員 さらに具体的に御質問を申し上げますけれども、今まで既に十二の立地する地域の承認をしてございます。今後の進め方といいましょうか、どのくらい最終的にこの法律に基づいて承認をしていくのかということでございます。テクノの場合は二十六くらい全国承認をしております。今まで承認をされました十二地域についても、半分ぐらいはテクノ地域と一致しているというか、同じ地域になっております。 そこで、地方への移転という問題を考えて今まで承認をいたしました十二の地域を見てまいりますと、東北、北海道で一つ、それから四国はゼロですね。中国、九州で合わせて五つ、こういうふうになっておりますけれども、地方への分散ということを考えたときに、テクノ地域で見ると、北海道、東北、北陸で十の地域の指定がございます。同時に、四国、中国、九州では十二の地域がテクノには指定をされております。こういうことを考えてまいりますと、今の十二の指定は余りにも一部に偏り過ぎているし、本来進めなければならない地域への立地といいましょうか、そういうものにはこたえていないのではないだろうか、こんなふうに思いますし、それはむしろ各県レベルの立地法に対する計画策定等がおくれているからかもしれませんけれども、今後の総体的な承認の見込みと、今申し上げましたような地域への指定承認というものについての今後の考え方。もう一つは、いずれこの法律を推進をしていくに当たって一定の皆さん方の目標というのが立てられていると思うのです。ですから、就労人員で見て、今ほとんど関東圏に集中している研究開発部門、これをどのように立地承認をしていって推進をしていって地域に分散をしていくのかということの目標ですね、従業員ベースで見て何年ごろにはどのぐらいにするという目標値などは定めていらっしゃるのかどうか、この辺も含めてお尋ねをしたいと思うのです。
○岡松政府委員 幾つかの点がございましたが、まずお尋ねの頭脳立地に今地域の偏りがあるのではないかという点でございますけれども、確かに現在指定されております十二の地点につきましては若干南の方に偏っているといったような点はございます。しかしながら、これは基本的には道府県の集積促進計画案の策定を待ってこれを国が審査、承認するというスキームをとっているために、今後どういう地域が出てくるかということあるいは最終的にどういう数になるかという点につきましては、なかなか断定的に申し上げるのは困難な点があるのでございますが、現在茨城、福島、大分、新潟といったような十数県から本年度以降の集積促進計画の策定、承認に向けて検討が行われているというふうに私ども承知しておりまして、これらの地域への計画促進が行われるというふうに考えておる次第でございます。 また、就労人口についての問い合わせがございましたが、この計画をつくりますに当たりまして目標年次を決めまして、平成七年度でございますが、この目標年次における特定産業の集積目標というものを特定事業の従業員数を指標として決めるということを指針で示しておるわけでございまして、この指針に沿って各地域で決められます計画の中には目標年次においてどのくらい従業員数がふえるかということを掲げておるわけでございまして、これらに向かって各地域が集積という形でその努力をしていくということでございますし、それにあわせまして、法律の体系といたしましては工業開発が進むようにさまざまな政策手段を用意しているところでございます。
○鈴木(久)委員 最後に、時間がありませんので、立地地域に研究開発とか人材育成とか情報の提供とかというものを中心にして行われる中核施設を建設することになりますね。この建設はどこが主体でどういう形でされるのか、そして、こういう施設の建設にはかなりの財政的支出が伴うわけですけれども、それらに対する援助、あるいはまた将来にわたってこの施設を管理運営をしていくということになるわけですけれども、これが、いわゆる赤字などを出さないで十分に運営が可能なのかどうかということ、これはもちろん、その立地する研究部門がどんどんいっぱい行った場合は十分可能だとは思いますけれども、当初から一番初めに中核施設があってやらなければならない仕事でしょうから、この辺の管理運営についてもどんな考えをお持ちなのか、お尋ねをしておきたいと思います。
○合田政府委員 産業高度化施設の経営主体はまずどういうところであるかという御質問でございますけれども、一番多い形態は第三セクターという形で、株式会社形式の主体で経営するものが現在承認をしました十二法人のうちで九つございます。それから、あとの三つの形態と申しますのは、県みずからがこの経営に当たるというような分類になっております。 先生御指摘のように、産業高度化施設の運営というのは、初期投資が非常に大きいものですからなかなか当初から黒字になるというふうにはまいりませんけれども。まず、産業高度化施設の建設費につきましては、これは資本金や借入金で対応するのが原則でございますが、資本金につきましては地域振興整備公団が出資をするほかに、関連の民間企業からの出資も行われております。それから借入金につきましては日本開発銀行等からのNTTの無利子融資が受けられることになっておりまして、できるだけコストの低い資金で建物あるいは施設の整備について会社の経営に支障が生じないように配慮をいたしております。 それからさらに、御質問の産業高度化施設の管理運営の問題でございます。まず各法人におきまして、こういう産業高度化施設を計画し設計する段階から、その地域におきまして綿密なアンケート調査あるいは企業ヒアリングを実施いたしまして、その研究開発等に関する具体的なニーズを正確に把握をいたしまして、さらに各施設につきましても、産学官の専門家から成る委員会を設置いたしまして施設の管理運営等について十分なる検討を行っていく等の、産業高度化施設の事業内容がその地域の実情やニーズに合致したものになるような配慮をいたしております。それから、第三セクター形式、株式会社形式でやるわけでございますから、その株式会社の組織につきましてもできるだけ簡素化を図っていく、さらに出資者等からも適時適切な指導や助言を行うというような努力に努めておるという形をとっております。 いずれにいたしましても、今後の収支の見通しとかあるいは施設の利用計画等、会社の事業計画を十分チェックいたしますように、今後とも地域振興整備公団を指導しながら、御指摘のような会社の経営が不安定にならないような配慮をいたしてまいりたいと考えております。
○鈴木(久)委員 終わります。
○浦野委員長 次に、加藤繁秋君。
○加藤(繁)委員 加藤でございます。先ほど鈴木委員の方から、頭脳立地は南の方ばかりだと言われたのですけれども、私、実は南の方の出身で、四国の香川の出身なのですけれども、よろしくお願いしたいと思います。 それで、質問に先立つ前に、前回、私、大臣の所信表明について質問したのですが、そのときに大臣が、大型店の出店抑制地域の新聞記事の問題について、読んでないから答えられないというお返事があったものですから、どうしてか、新聞には出ているけれども、なぜ国会の場で答えられないのかということについて頭脳立地の質問のときにお聞きしたいというふうに言っていましたので、まずその点についてお伺いしたいと思います。
○武藤国務大臣 大型店の出店調整に当たってのある程度の地域を考えていわゆる抑制といいますか自粛と申しますかそんなようなことをお願いしているものが五十七年の通達であったわけでございます。大変細かい通達でございまして、私も正直あのときは承知をしていなかったのでございますが、御指摘をいただいたので通達を読ましていただきました。なかなか何といいますかきめ細かいことをやっているのだなという感じを受けたわけでございます。しかし、また一面からいくと、私はまあこういうことが結果的には消費者といいますか一般の方々がわかりにくい点も正直あるものでございますから、なるべくその辺はもう少しわかりやすくした方がいいのじゃないだろうかということから、今回いわゆる運用改善のいろいろの通達をきのう出させていただいたのでございますが、その中で従来とは多少変わった形での通達を出させていただきました。それに対しては事務当局から報告をさせていただきます。
○加藤(繁)委員 ちょっと大臣、質問の趣旨が理解されてないのじゃないかと思うのですね。私が質問したのは、繊維新聞には発表されて、なぜ国会の場で答えられないのか、その理由をここで聞きたいということを言ったのです。今答えられたのは、それは違うでしょう。
○武藤国務大臣 いや、あのときに私がお答えしたのは、繊維新聞は読んでいないから何ともお答えできないということを申し上げたと私は記憶をいたしております。
○加藤(繁)委員 だから、新聞をお渡ししましたので、読んだ後のことを聞きたいということなのです。
○武藤国務大臣 いや、新聞を見せていただき、そしてそれによって通達そのものも私は正直承知をしていなかったものでございますから、通達も読ましていただきました。そこで、その通達についてはどうもこういうのもある程度そのときの事情としてはやむを得ないことであったと思うのですけれども、余りにもわかりにくい面がございますからもう少しわかりやすくした方がいいのじゃないかという形で、今回通達でその辺を改めた、こういうことを私、御答弁させていただいたわけであります。
○加藤(繁)委員 私、議事録を持ってきているのですけれども、私の質問で、四月十日の繊維新聞には発表されて私が質問したことには答えられない、このことについて通産大臣はどのようにお考 えですかという質問、それについて新聞を読んでないから答えられない、だったら読んでこれに答えてくださいというふうにきょう私、聞いているのです。 なぜそれを聞くかといいますと、実はきのう二十四日ですね、朝の新聞を見ますと、出店抑制地域を廃止すると日経新聞にも読売新聞にも載っているのです。しかし、通達が発表されたのはきのうの三時のはずなのです。そうしますと、新聞にはすべて出されて我々には知らされない。これは今回もまたこういう状況になっているのですよ。しかも、出店抑制地域の廃止の問題は、前回の大臣の所信表明に対する質問である委員の方が質問されたのですけれども、その委員の方の質問に対して山本政府委員はこのように答えているのです。出店抑制地域を残すのですか、この質問に対して、いや枠組みは残しますと答えているにもかかわらず、今回の通達は枠組みは残ってない。出店抑制地域の事実上の撤廃だ。こういういわば前回の政府の答弁と内容も違う、しかも通産省が発表する三時以前にもう既に新聞に発表されている、こういうことがまた起きているのですね。ですから、繊維新聞には載っている、しかし私の質問には答えられない、これはどうしても私、理解できない。二回続けてやっておるものですから、そこで聞きたいということなのです。
○武藤国務大臣 ちょっと誤解があるようなんですけれども、新聞の報道に私どもが発表したものが載っているわけじゃないのです。今の昨日の朝刊も私は読みましたけれども、何も私ども、廃止はいたしておりません。ですから、間違った認識に基づいてあの見出しは書いてあると私は思うのですね。ですから、私どもが新聞の方に、プレスの方に発表は、当然我々が通達を出してからしか発表はいたしませんので、その前にそういうもの書くことは、それは新聞の方の自由でございますが、私どもはとやかく言いませんけれども、我々が流してそういう新聞報道がなされたというのは少し誤解でありますから、その誤解に基づいておっしゃっていただくと、これは私もなかなかお答えができないわけでございますので、その点はひとつぜひ御理解をいただきたいと思うのです。
○加藤(繁)委員 おかしいですね。通達は通産省が考える、それ以外は考えない。考えないのでしょう。通産省が考えて出す通達が、なぜ新聞が通産省が流さないのに勝手に書くのですか、書けることができるのですか。だれも知らないはずですよ。だれも知らないものを、全然火の気のないところに煙は立たないのですから、これは明らかに通産省のだれかが流したのです。それ以外に書けないじゃないですか。しかも出店抑制地域の撤廃という、私も通達を見ましたけれども、私、これを見ましても事実上の撤廃ですよ、大臣はそうしてないとおっしゃいますけれども。 私、これを見ましたけれども、この四ページ、通産省からもらった資料、第一種店舗の出店が相当水準に達したと認められるところの扱い、これ撤廃じゃないですか、これが何で枠組みを残しているのか、私はこれは日本語として全然理解できませんね。私はきょうの新聞も見ました、きのうの新聞も見ました。私はその方が正しいと思いますよ。それはいいですけれども。 しかし、いずれにしたって、新聞の方に先に出て我々が後から知る。しかもその繊維新聞を聞いたときに、いやお答えできない、こういう態度が私は理解できないからお答えいただきたいということなんです。
○武藤国務大臣 どうも新聞の報道全部、私が責任持てと言われても、これはとても持てるものではございません。例えば、いつかも私は大変困ったときがあったのですね。大店法廃止かといって、私が何か言ったようなこと。あのときだって私は廃止というふうなことは全く言ってなかったのですね。思い切った決断をしなければならないときがありますよ、こう言ったのが、廃止を示唆した、こう言ったわけですね。それはもうこちらの言ったことを新聞の皆さんが適当に解釈してお書きになるものまで、私どもはそれは間違っておりますからやめなさいと言うわけにも、なかなかこれは、今の新聞報道は全く日本ほど自由なところはないわけでありまして、残念ながらそういうことでございまして、今度の問題も、それは委員が今度の通達を見てこれは廃止だというふうにお考えになるのも自由でございますけれども、私どもの方は、全くなくしたのならそういうものは全くないわけですけれども、いわゆる手続の問題で私どもは多少直させていただいたけれども、地域そのものは残していくわけですから、全くなくなったと私どもは考えていないわけでありまして、これは後で何だったら事務当局とよく議論していただきたいと思うのですけれども、私は枠組みとしては残したものというふうに考えておるわけであります。
○加藤(繁)委員 ちょっと外野席は黙ってもらったらいいのですけれども、新聞社に私が言えとは何ということかと思うのですよ。それがえらい迷惑だったら通産省が言えばいいのですよ、私の方はそのことを聞いているのですからね。それで、この問題について私長々とやる気はないのですけれども、大臣のそういう御答弁だということだけで、また引き続いて同じような問題が起きた場合は質問したいと思うのです。 最後に、大臣、これはそうすると前回の通達と今回の通達、この出店抑制地域の問題については変わらない、こういうふうに理解してよろしいのですか。
○武藤国務大臣 手続については今申し上げたように変わっておるところがあるということを申し上げたので、そういうものを一切をなくしちゃったということではないということを私は申し上げたわけであります。
○加藤(繁)委員 それでは内容について目安を通産省の方が持っていますから、商圏人口に対する人数比例ですね、その目安を持って今後も指導していくというふうに理解してよろしいですか。
○山本(貞)政府委員 大臣が今御答弁申し上げましたが、出店抑制地域というのは俗称でございますが、私どもの通達の中では従来相当水準地域あるいは小規模市町村と言っておりまして、私どもの言葉では従来から特定市町村と言っておりますが、その特定市町村につきまして私どもの判断のまさに行政的な判断基準として一定の基準を持っております。これは先ほどお言葉がございましたが、繊維新聞は恐らく現場から何となく感じを聞いたのを総合して書かれたわけで、数字的にはもちろん違いますが、物の考え方はそんな感じではございますが、私どもは発表したということは全くございませんし、役所の中の運用あるいは判断基準として持っておるものでございます。 これにつきましては、今後の運用につきましては、特定市町村あるいはその他の市町村というふうに二種類の地域、市町村に分けて手続、それから具体的な現場の運用というのは違うように考える、かつ、特定市町村であるかどうかについての判断基準は、私どもとしては現在のところは基本的な考え方は、基準は従来と同じものを持って判断していく、そういう点は変わりはございません。
○加藤(繁)委員 ちょっと多少不満足ですけれども、きょうは私、頭脳立地の質問ですからこれで終わりまして、また関連するときに申し上げますから。 そこで私、与えられた残り時間で頭脳立地の問題について補強する立場から幾つか質問をしたいのですが、この頭脳立地の提案が、産業機能の地方への移転の促進という国民的課題になっているからその一環として進めていくということについては私大変よろしいと思うのです。したがって、そういうことになりますと、通産省としては当然一極集中に問題があるというふうに御理解していると思うのですが、一極集中ならばなぜいけないのかという問題です。 私はこれまでいろいろ勉強不足ですけれども考えてみますと、やはり一極集中が進んできたのはまさに情報の集中であるというふうに考えるし、これまでにももちろん東京の一極集中はあったのですけれども、過度に一極集中になっていろいろな問題が生まれてきている。そのいろいろな問題の中に、例えば人口が集中をする、情報が集中をするということはもちろん人口が集中することですから、その人口の集中によって産業の廃棄物やあるいはごみの問題、地価高騰や住宅や所得の格差が生まれてきているというまさに国民生活に大変重要な影響を与えてきている、これがやはり一極集中はいけない理由になっているのではないかと私は思うのですけれども、そういう御認識を通産省として持っておるかどうか、まずお伺いをしたいと思います。
○武藤国務大臣 大体においてそのような認識を持っております。
○加藤(繁)委員 そうしますと、お伺いしたいのですけれども、これまでテクノポリスが始まって十年ですし、それから頭脳立地が始まって二年足らずですけれども、その間、具体的に言いますと地価あるいは所得の格差、住宅問題、産業廃棄物あるいは人口の集中、こういうことが具体的にどのぐらい成果として上がっているか、この点についてお伺いしたいと思うのです。
○合田政府委員 東京一極集中の結果、地価とか住宅あるいは所得格差、ごみ問題等に対してどういう悪影響があったかということでございますが、テクノポリス法が制定をされたのは昭和五十八年でございますし、頭脳立地法が制定を見ましたのは昭和六十三年でございますが、五十八年以降の今先生御指摘になった点についての変動の状況について見てまいりますと、まず地価についてでございます。これは商業地でとってみますと、昭和五十八年から現在の平成二年までに三倍を超える水準に地価が上がっております。それから住宅の問題でございます。これはマンションを例にとりまして、京浜の大都市圏の勤労者世帯の年間の可処分所得に対して、一体幾倍でマンションが買えるかという数値を見ますると、昭和五十八年当時約六倍の倍率でございましたのが、現在は十倍に拡大をいたしております。 それから、お尋ねの東京圏と地方圏の所得格差の問題でございますが、これは一人当たりの県民所得で比較をいたしますとおおむね横ばいでございますけれども、わずかに格差が昭和五十八年から六十一年の間に拡大をいたしております。 それから、ごみの問題でございますが、厚生省の調査によりますと、五十八年と六十二年を比較をいたしますと、これは六%ぐらいふえておるというような状況でございまして、テクノポリス、頭脳立地法、特に頭脳立地法の場合はまだ法制定以来余り日はたっておりませんが、テクノポリスも効果を上げるにはかなりの時間がかかりますが、いずれにしましても、今の御指摘の問題について数字をもって御説明いたしますとそういう状況でございます。
○加藤(繁)委員 私もそういうふうに思うんですね。したがって、一極集中がなぜいけないかという観点、つまり国民生活が大変不便を来している、こういう観点から数字だけを見ますとなかなか成果が上がっていない、こういうことが私言えると思うんです。そういうときに、今後さらにこの頭脳立地法を進めていくということですから大変今後の期待が大きいわけです。しかし、その大きい中で今度の改正案を見ますと、税制の優遇措置、これが挙げられていると思うんです。これが一つですね。私、これが悪いというんじゃなくて、これが挙げられていると思うんです。それから、これまでの頭脳立地の中でも、高度に集積をされた地域以外に進出をさせる、こういうのが法文の中に出されていると思うのですね。 この二点からいいますと、私こちらに資料を持っているのですが、これは一九九〇年三月二十日のエコノミストの中に載っていました通産省立地公害局の「昭和六十三年工場立地計画の動向に関する調査」、八十一ページより作成という中で、「研究所用地取得の際の最重視立地選択条件」、こういうのがあるのです。これを見ますと、つまり研究所をつくる場合にどういう最重視立地条件を持っているか。アンケートで、これは通産省がやっているのですけれども、一番は「大学・試験研究機関等の集積」、これが二七・四、「専門技術者の確保」一五・〇、「地価」が一三・三、「三大都市への近接性」が八・八、以下非常に小さい。そして、「税制・金融上の優遇措置」〇%、「県市町村の補助金・助成金」〇%、こういう数字に一応なっているのです。そしてなお、今度は国土庁の大都市圏整備局編の「大都市の高等教育・研究機関の動向と課題」、こういう中で「研究所立地にあたって重視した立地条件」、こういうのがあるんです。これで見ますと、「一九八一年以降立地の研究所」が、一番は「自社の本社との距離」、これが四六・二%、「自社の工場との距離」三八・五、こういうのがありまして、この二つの表からいきますと、いわゆる税制の優遇という今回の改正、これが果たしてこの一極集中、研究機関を外に移すということから成果が上げられるのかどうかの問題でございます、お聞きしたいのは。 そしてもう一つは、この頭脳立地そのものが高度に集積した地域以外のところに行くというふうになりますと、「テクノポリスフィーバーのあえない結末」という論文を山崎朗さんという方が書いていますけれども、テクノポリスにおいても、つまり一定程度成功しているのはどこか。これでいいますと、結局は首都圏に近いところのテクノポリスが比較的成功をしている。そして、それ以外で成功しているところを見ても、そのテクノポリスのところが確かに人口やあるいは出荷数がふえたりしているけれども、県全体のレベルアップにはやっぱりまだ至っていない、こういう分析がされているわけでございますが、私はこの論文を読ましていただきまして、そして頭脳立地の集積地域以外のところに進出するということと、そしてこれまでのテクノポリスの成果が東京近辺にあったということが矛盾をするのではないか、こういうふうに私思うのですが、その点についてお伺いをしたいと思うのです。
○岡松政府委員 先生御指摘の工場の分散が我々が講じてきました施策の結果どういう方向に進んでいるのかということでございますが、テクノポリス法によりまして、先ほども触れさせていただきましたが、年間の立地件数あるいは敷地面積等が着実にそれらの地域に増加しておりますし、またその地域において新しい技術の芽が出てきているということも事実としてあるわけでございまして、今後の発展に期待しておるわけでございます。 また、頭脳立地につきましては、従来からの措置に加えまして今回過度集積地域からの移転、これは東京二十三区を考えておりまして、そこからむしろ外へ出していくという形で、促進地域への移転を促していこうというのが今回の改正の趣旨であるわけでございます。 先生御指摘の中に研究所にリファーされたのでございますが、研究所の立地といいますのは、確かに六十一年度までは単独でも東京都に立地するというような動きが見られたのでございますが、その後六十二年以降は単独での東京都への立地というのはなくなってきて、本社に付随した場合にのみ行われるというように、単独の研究所の地方分散ということが事実として起こり始めているという点が一つと、それから企業としては税制上の恩典などということは期待してないではないかというお話があったのでございますが、私どもが考えておりますこの頭脳業種につきましてこれらを中心にいろいろアンケート調査をした最近の結果があるのでございますが、これによりますと、やはり東京における先ほど先生も御指摘のように過度集中の弊害が出てきておりますところからできるだけ外に出ていきたいという企業の気持ちが近年特に高まってきておりまして、最近行いました調査によりますと、やはり政府の対策が行われれば地方への移転を図っていきたいということの回答が寄せられているわけでございまして、企業が外に移転をしつつあるという動向をとらえて、これをさらに後押しする政策というものを講じていくことによって一層加速できるのではないかということが今回の法改正の趣旨でございます。
○加藤(繁)委員 私そういうふうに期待したいんです。そこで聞いているのです。 私ここに、ことしの五月二十二日の朝日新聞に出ました高知県安芸郡馬路村の公園遊具製造会社「馬路ミロク」、これは第三セクターでやっているのですけれども、これが実は朝日新聞に載ったのです。なぜこれを取り上げるかといいますと、せっかくこういうふうにして第三セクターで仕事をつくった、にもかかわらず若者が来ない。この中にも雇用の場がないから過疎になるという論理で企業誘致が叫ばれた。しかし、せっかくこういうふうに場所をつくったとしても人が来ないじゃないか。私こういう問題から見ますと、このテクノポリス、頭脳立地というように続く一極集中を排するやり方、これで果たして本当に成功するだろうかという危慎を実は持っているのです。そこで先ほど言ったような質問をしたのです。 そこで私、一遍には何もかもうまくはいかないと思いますから、ぜひとも国段階で、一省だけではなくて例えば国土庁とかあるいは文部省とか建設省とか大蔵省とか、あるいはそれを通産省が主軸になりまして国段階でひとつ一極集中の問題についてプロジェクトをつくって本気で取り組んでいこう、こういう姿勢を今見せなきゃいけないんじないかな、私こういうふうに考えているのですけれども、お考えを聞かしていただきたい。
○岡松政府委員 先生が最初にリファーされました新聞記事、私ども読ましていただきまして、確かに地方における雇用の問題というのは非常に難しくなってきているということを感じたわけでございます。特に仕事があればそこに若者が定着するかというとなかなかそうもいかないということでございまして、地域の雇用の場を確保するという場合にはやはり若者にとって魅力のある場になっていく必要があるということがあるのではないかと思うわけでございますが、その意味でテクノポリス法ではハイテク産業を中心として、また頭脳立地法では特定業種として産業の頭脳部分をとらえ、若者に魅力のある職場を形成していこうということも大きなねらいになっておるわけでございます。 そこで、先生御質問の趣旨でございます各省庁一体となって、政府一体となってやっていくべきではないかという御指摘でございますが、御指摘のとおりでございまして、この法律におきましても、通産省が中心になりながらも法律にもございますように国土庁、建設省、農水省も主務省庁として参加し、協力し、施策を推進しているところでございますし、一極集中是正の問題というのは通産省あるいは今申し上げました四省庁で計画すれば済むというものでないこともまた事実でございまして、関係省庁が協力し合いまして政府一丸となって取り組んでいかなければならない課題というふうに考えておるところでございます。通産省といたしましても、関係各省に働きかけながらこの問題については真剣に取り組んでまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○加藤(繁)委員 政府一丸となってやらなければいけない課題ですけれども、ぜひともよろしくお願いしたいと思うのです。 そこで、大局的にはそういうふうに全体で取り組むということで、そして小局的には今度の頭脳立地の中の進め方でございますけれども、通産省として頭脳立地を指定する場合に、各県あるいは指定された場所の特色というものをもっと通産省の方も県と相談しながら指導する、それをもう少し前面に出しながらやっていかなければいけないのじゃないかと私は思うのです。 私は出身が香川県ですが、香川県は皆さん知っていますようにうどんです。このうどんは全国的に有名ですから、ひとつうどんの情報は香川県に集めたらどうか、私はそういうふうに思うのです。つまり情報源を地方につくっていく。全国の情報源が東京に集まるのじゃなくて、うどんはひとつ香川県にお任せ願いたいな。したがって、香川県でうどん会館でもつくったらどうか、こういうことを私は考えているわけでございます。そのうどん会館についても、技術、研究、商品開発そして研修、歴史あるいは諸資料を集めたうどん会館なんかをつくって、全国からうどんのことを聞きたいなら香川県に行きなさい、あるいはそこから資料を取り寄せなさい、こういう特色を今出してもっと積極的に進める必要があるのではないか。例えばの例ですよ、こういうことを答えてくれというのじゃなくて、香川県はうどん、あるいはそのほかはこういうものだ、そういうふうにして明確にしていく必要があるのではないか。そして同時に、そういうふうに特色を出す場合についてははっきり特色が出ている、しかも地方の情報源となる場合においてはこういう、例えばうどんでいいますと中小企業庁の地域産業創造基盤整備事業に関することでございますけれども、この事業に関係することでいきましても、補助率が二分の一だとか、あるいは株式会社としてやる場合には大企業が最大株主になってはいけないとか、やる場合についてなかなか難しい規定があるわけでございまして、通産省が本当に全体で取り組もうという姿勢があるならば、ぜひともひとつ思い切ってそういう特色のあるものについてはどんどん積極的に開発をさせていく、しかもそれを全国にPRをしていく、こういう姿勢が必要だと私は思うのですけれども、その点についてお伺いしたいと思うのです。
○岡松政府委員 各地域の置かれております事情は多様であるわけでございますが、地域振興を図っていく上で何が大事かといいますと、今先生御指摘のようにやはり地域の特色を生かしていくことが最も基本ではないかということは御指摘のとおりであると考えているわけでございます。その意味で個性のある地域づくりを進めていくということで私どもとしても指導をしてまいりたいと思います。 具体的な方向につきましては、やはり何よりも地域の人々がみずからの将来像を考えて行動を起こしていくということが基本であると考えておるわけでございまして、国側といたしましては、地域のこうした自主的な取り組みを尊重いたしまして、政策面でもなるべく使いやすい施策となるように努力をし、地域の動きを側面から支援していくようにしていくことが大事ではないかというふうに考えている次第でございます。
○加藤(繁)委員 以上で終わります。
○浦野委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時五分休憩 ────◇───── 午後零時五十四分開議
○浦野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小岩井清君。
○小岩井委員 社会党の小岩井清でございます。私は主としてこの法律並びに今回提案をされている改正案の内容についてお伺いをいたしたいと思います。 地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律、すなわち頭脳立地法でありますけれども、昭和六十三年六月に施行されて今日に至っております。現在までの承認集積促進地域は十二地域と聞いておりますけれども、法施行後の今日までの特定事業集積の状況並びに法施行の効果についてどのような傾向になっているのか、まず最初にお伺いしたいと思います。
○合田政府委員 お答えいたします。 御指摘のとおり、六十三年の六月に法が施行されまして、集積促進計画につきましてはまず昨年、平成元年の三月に第一号案件として四地域承認をいたしまして以来、本年に入りまして二月二十三日に四地域、さらに三月十五日に四地域、合計いたしまして現在までに全国で十二地域について承認を行ってきておるところでございますが、制度発足後何分にもまだ日が浅く、その成果について十分な評価を行うには今後さらに時間を要するところでございます。 しかしながら、第一号案件といいますか、昨年三月に承認をいたしました四地域における企業の立地状況について見ますと、承認から本年四月までに約一年という短い期間でございますけれども、承認集積促進地域内に特定事業、自然科学の研究所でございますとかソフトウエアとかあるいは情報処理産業等が十数社近く立地をいたしておりまして、さらに二十社近くが立地を決定いたしております。そういうところから見ますると、おおむね着実に進捗しつつあるものというふうに考えております。
○小岩井委員 法施行後まだ日も浅いので、具体的な効果についてはまだあらわれていないけれども、一年で四地域、また特定事業についての十数社が立地をしている、さらに二十社近く決定をしているということでありましたけれども、これはいわゆる大都市圏からの移転に対する立地ですか。その立地企業の内容について伺いたいと思います。
○合田政府委員 今申し上げました事例について、どこの地域から移転をしたのかという御質問でございますけれども、特定事業の東京都区部からの移転についての報告はまだ受けておりません。今回の改正が、先生御承知のとおり現在までの移転実績にもかかわりませず依然として東京一極集中の傾向が進んでおりますので、新たな措置を講ずることによりまして、東京からの移転をさらに促進をする、そういうことを通じまして、東京一極集中是正に資したいという観点から、過度集積地域でございます東京都区部から承認集積促進地域への移転促進措置の拡充を今回の法改正によって行おうという考え方でございます。
○小岩井委員 東京都区部からの移転はないということですね。ということは、今回の提案による過度集積地域ということになりますけれども、この東京都区部以外の大都市圏からの移転はあるのですか。
○合田政府委員 大都市圏からの移転という報告も受けておりませんで、その地域におきまして新設をするという種類の立地でございます。
○小岩井委員 というのは、この頭脳立地法、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律ということになりますと、いわゆる東京一極集中を是正をしようという法の目的には沿っていない、新たな一つの立地をする集団、集積地域をつくろう、こういうことになっているというように理解していいのですか。
○合田政府委員 承認集積促進地域におきまして、特定業種が新設もしくは増設することによりまして、それだけ働く機会がふえるわけでございますので、そういうことを通じて東京一極集中の是正も図られる、こういうことでございます。
○小岩井委員 それでは具体的に法律の中身に触れて伺いますけれども、第七条第一項一号において、地域振興整備公団は「承認集積促進地域において、特定事業の用に供する業務用地を造成し、当該業務用地の利用者の利便に供する施設を整備し、並びにこれらを管理し、及び譲渡する」とあります。各地域における業務用地造成については、青森県八戸地域が平成元年十月、富山地域が十一月に同公団の事業として採択されたということに聞いております。現在、工事着工の準備が進められているというふうに聞いておりますけれども、他の地域の業務用造成については現在どのようになっているのか、今後の対策についても明らかにしていただきたいと思います。
○合田政府委員 八戸と富山につきましては先生御指摘のとおりでございまして、現在着工準備、造成中でございますが、その他の地域につきましては、既に団地の造成が完了している地域が二地域ございます。浜松と鹿児島でございます。それから残りの八地域でございますけれども、いずれも団地の造成に向けて詳細設計を行ったり、あるいは地元との用地買収交渉等の準備中でございます。そういう状況でございます。 業務用地は集積促進計画に基づきまして、事業の円滑な実施に不可欠な施設でございますので、各地域において着実にその整備が図られるよう、今後とも適切な指導助言に努めてまいりたいと考えております。
○小岩井委員 今、八戸と富山以外は浜松と鹿児島であるというふうに御答弁ありました。他の八地域については準備中とありますけれども、これは他の八地域も地域振興整備公団が業務用地を造成する、そういう準備中というふうに聞いていいのですか。それとも、個々に答えてください。
○合田政府委員 他の八地域につきましては、地域振興整備公団が団地の造成に向けて詳細設計をやったり、用地買収交渉をやっているということでございます。——失礼しました。訂正させていただきます。浜松と鹿児島は既に団地の造成が完了をいたしております。それから残りの八地域でございますけれども、そのうち二地域が県もしくは市が主体で詳細設計等をやっておりまして、さらに残りの六地域が地域公団が造成に向けて準備中ということでございます。
○小岩井委員 二地域は県ないし市、六地域が地域振興整備公団が業務用地を造成をするということでありますけれども、二地域、県ないし市というのはどことどこですか。そして地域振興整備公団が造成をするところ、これは二つの地域を聞けばあとわかりますけれども、そしていつごろ造成が完了するめどになっているのか、この点についても伺いたいと思います。
○合田政府委員 各地域について若干の時間差はございますが、早いものでは平成四年度、遅いものでも平成五年度くらいに造成が完了する見込みでございます。 それでは、個別地点ごとに竣工の時期を申し上げさせていただきますと、浜松地域につきましては造成済みでございます。それから富山地域につきましては、平成四年度に完工の見込みでございます。それから徳島地域も同様に平成四年度、それから八戸地域は平成三年度、甲府地域が平成五年度でございます。それから鹿児島地域は、先ほど申し上げましたように造成済みでございます。石川地域が平成五年度、岡山地域は平成四年度、和歌山地域平成五年度、それから北九州地域が平成四年度、広島地域も同様に平成四年度ということでございます。
○小岩井委員 よく質問を聞いておいてくださいよ。県と市で、自治体が造成する二カ所というのはどこですかというふうに聞いたのですよ。そして、今八戸と富山と浜松と鹿児島は完了している。他の八地域についての造成事業の見通しについて伺ったわけです。これについては今平成四年ないし五年、各地域が出てまいりましたから結構ですけれども、地域振興整備公団の手を経ないで自治体が造成するところはどこですかというふうに伺ったのです。
○合田政府委員 自治体が造成をいたしますのは、鹿児島地域、岡山地域、北九州地域、広島地域でございます。
○小岩井委員 さっき二地域と言いませんでしたか。今四つ言いましたよ。
○合田政府委員 自治体が造成するのが四地域ございますが、そのうち二地域が造成済みでございまして、あとの二地域は造成準備中ということでございます。
○小岩井委員 ということは、自治体で造成するのは四カ所で、あと八カ所が地域振興整備公団が造成をする、そういうふうに理解していいのですね。それは後ほど答弁してください。 続いて伺いますけれども、今第七条の一項一号について伺いましたが、第七条一項二号として「承認集積促進地域において産業の高度化に資する研究開発、研修等を行うための施設の整備及び管理の事業を行う者に対し、その事業に必要な資金の出資を行う」ということになっておりますけれども、現在までの出資については昭和六十三年度に富山、徳島、平成元年度に浜松、八戸、鹿児島、鳥取、北九州の七地域については施設整備事業を行う各法人に対して各六億円の出資が行われているというふうに聞いております。他の五地域についてはどのようになっているのか伺いたいと思います。
○合田政府委員 御質問の産業高度化施設につきましては、承認集積促進地域におきまして研究開発、研修施設等の事業を行う施設でございますが、御指摘のとおり既に七地域についてはそれぞれ六億円の地域公団からの出資がなされております。 それから、他の五地域の状況でございますけれども、第三セクター方式で施設を整備することとしておりますのは二地域ございまして、広島、和歌山でございますけれども、その地域につきましては公団からの出資を希望いたしておりまして、現在その準備を進めているところでございます。残りの三地域につきましては、いずれも県の事業として高度化施設の整備を実施することといたしておりまして、既存の施設の活用によって対応する一地域、これは石川でございますが、そのほかに二地域につきましては、岡山と山梨でございますけれども、施設の設計ないしは建設作業中でございます。
○小岩井委員 今の答弁によりますと、出資を行うのはこの七地域だけ、あとは県ないし他の団体の資金で賄えるというふうに理解してよろしいですね。
○合田政府委員 十二地域についてはそのとおりでございます。全体で十二ございまして、既に七地域については出資が行われております。それから残りの五地域でございますが、そのうち二地域につきましては公団からの出資を希望いたしておりますけれども、まだ出資はいたしておりません。現在その出資の準備中でございます。残りの三地域につきましては、先ほど申し上げましたが、県事業として実施をすることにいたしております。
○小岩井委員 あらかじめ答弁者にお願いをしておきますけれども、時間が経過しますからきちんと質問の要旨を聞いておいてください。質問の要旨のとおり答えていないですよ。ということは、残りの五地域については、三地域が県が出資をする、あとの二地域については公団から出資を希望しているのであるけれども、まだ決定をされていない、こう答えれば簡単に済むものを、全然観点が違うことで答弁が出てくる。以後気をつけてください。 そして、公団の出資を希望している二地域について、希望はしているけれども、まだ決定していない理由は何ですか。
○合田政府委員 二地域につきましては公団からの出資を希望いたしておりまして、その検討中でございます。
○小岩井委員 それでは、時間がありませんので次に移ります。 今業務用地を公団が造成する、あるいは公団が出資をするということで十二地域の承認集積促進地域の造成が進んでいるわけですね。ところが、この法の趣旨は、いわゆる大都市圏、特にこの改正案の場合には東京二十三区の区部なんですが、この最初の立法の趣旨は大都市圏からの移転を目的にしたはずなんですね。先ほど伺ってみますと、十数社はもう既に立地をしているけれども、さらに二十社近く決定をしているけれども、これは要するに移転をしてここに立地をしたんではなくて、新たにここに立地をしてきたということでありますから、この点については法の趣旨とは違うのじゃないかと思うのですけれども、その辺についての、移転についてのどういう対策が必要なのか、伺っておきたいと思うのです。
○岡松政府委員 先ほど審議官から答弁さしていただきましたように、実態はそのとおりでございます。そこで、どのような対策をとっていくかということであるわけでございますが、大都市圏、特にその集中度の高い東京都区部からの移転を促進するために、さらに何らかの政策の追加が必要ではないかという考え方で今回の改正のお願いをしておるわけでございまして、一つは融資制度を設ける、もう一つは税制の特例措置を設ける等々の政策を積み上げることによりましてこの移転の促進を図ってまいりたいと考えておる次第でございます。
○小岩井委員 今、今回の提案の内容について答弁がありましたから今回の改正提案の内容について伺いますけれども、過度集積地域、東京都二十三区から「特定事業に係る事務所又は事業所」、これを特定事業事業所等というふうに称しているようでありますが、「を移転して特定事業を行おうとする者に対し、その移転に関し必要な資金の貸付けを行う」とあります。今回の改正案の中ですね。この法律案に言う移転とは、事務所または事業所のいずれかが承認集積促進地域に移転をすれば移転とみなされるというふうにもこの条項からは読めないこともないわけです。したがって、移転の定義について明確にしてもらいたいと思うのです。先ほど言いましたように、過度集積地域から承認集積促進地域に移転をさせるのが目的なんですから、東京都二十三区に事務所ないし事業所を残したまま新たに設備投資をして事業を拡大をするためにこれが融資あるいは税制上の配慮の対象になるというふうに読めなくもないわけですから、その点について明確にしていただきたいと思うのです。
○岡松政府委員 御指摘のように、今回はこの移転を促進するということがねらいでございますので、その移転とはどういうふうに考えているかということについて御説明させていただきますと、まず、移転である以上、従来の特定事業所、古い方でございますが、それの全部または一部が廃止されるということが必要でございます。次に、これとは別途の特定事業所等の新たな事業活動の開始または拡大がある必要があるということでございまして、この廃止と開始または拡大、この二つの間に事業主が特定事業所等を移そうという意図がなければいけない、さらに、両者の間に一定の期間内、時間的な関係が見られなければならないといったような関連が認められるものをもって移転というふうに考えておるわけでございます。 なお、現実の融資を行うに当たりましては、特定事業の性格から事業活動のウエートを人的資源に置いているもの、あるいは特に施設というものを有することなくまさに事務所としてのスペースが重要な役割を占めているというものもあるわけでございまして、このように業態が多様でございますので、一律に施設にだけ着目して事業活動の廃止を判断することは適当でないと考えられますことから、事業活動の全部ないしは一部の廃止あるいは新たな事業活動の開始または拡大について、施設だけでなしに、従業員数あるいは事業所等の床面積によっても判断することを検討をいたしております。
○小岩井委員 どうも局長の答弁で明確じゃないんですね。というのは、これは何のための法改正なんですか。最初に全部または一部の廃止と言いましたね。一部の廃止でも移転とみなされるとすれば、東京都区部に残っちゃうじゃないですか。今の答弁は極めて大きな問題なんですよ、そのための移転を対象にした法律改正なんですから。この点を明確にしてください。これが第一点ですね。 それから、次の「過度集積地域からの移転の促進」の中で「移転の促進について特別の配慮をする」とありますね。特別の配慮とは何か。しかも、東京都二十三区に残したまま資金の貸し付けもしくは税制上の配慮をするということになれば、特定事業に対する援助だけが残るじゃないですか。立法の趣旨、立法の効果が上がらないじゃないですか。この点についてはどうですか、伺いたいと思うのです。
○岡松政府委員 まず、移転の定義の問題でございますが、先ほど御説明申し上げましたように全部または一部の廃止というもので考えていきたいと思っております。一部の廃止では意味がないではないかという御指摘でございますが、行われております事業の形態というのは非常に広いケースがあるわけでございまして、そのうち、その事業の一部を外に持っていくということであっても、それが特定事業に属するものであれば、その行った先の新規地点において集積効果を生むということは十分考えられるわけでございますので、丸ごとその事業体全部が移る必要があるというふうには考えていないわけでございます。そこで、全部または一部ということで考えていきたいというふうに思っております。 それから、特別の配慮とは何かという御質問でございますが、これは過度集積地域から承認地域への移転を促進するために、公団からの新規業務として移転促進融資を行うこととあわせまして、第七条に所要の改正を行うことにしているわけでございますが、これに加えまして、本法に定められました促進措置を展開するに際し、種々の移転促進施策を実施したいというふうに思っておるわけでございます。 具体的には、税制の措置といたしまして、過度集積地域からの移転に係る拡充措置、すなわち、現在ございます特別償却制度につきまして、過度集積地域から出ていった場合には割り増しの償却を行いますとともにさらに所要の融資規模を確保する、あるいは情報提供、各種の助言の機会を活用していく等の特段の措置を考えていくということでございます。
○小岩井委員 明確ではありませんね。全部または一部の廃止というところに非常にこだわりを持ちます。この法律の改正の効果が上がるのかどうか非常に疑問ですということを指摘をいたしておきたいと思うのです。 そして、最後に大臣から伺いたいのですけれども、今のやりとりでおわかりをいただいたと思うのですけれども、本法律案については、研究所やソフトウエア業等産業の頭脳部分の東京一極集中傾向を是正をするということですね。そして地域振興を進めて、各地域が既存の大都市の経済集積等に従属しない個性豊かな地域社会を主体的に構築をしていく、これを目的としているということを象徴いたしているわけです、この改正案は。ところが、今のやりとりから見ても、これをもって東京一極集中を是正をするというふうには読み取れません。理解ができません。しかし、本改正案をもって直ちに問題解決、一極集中是正、こういうことにならないのじゃないか、このやりとりを通じてあるいはこの改正案全体を通じて見てもならないのじゃないかというふうに思うのですけれども、この点大臣の御見解を伺いたいと思うのです。
○武藤国務大臣 今の法律、現在行われている法律は、いわゆる情報処理関係の産業の特定地域の集積を願って、それによってそれぞれの地域の産業がより新しい時代に向かって発展をしていくようにというのが今行われている法律でございますが、そういうような法律を二年前に施行いたしましてからも、結果的に東京集中が案外進んできておるという現実を踏まえますと、先ほども私御答弁いたしましたように、この法律を改正することによって、東京に今集中しているいわゆる頭脳部分というか、いわゆる情報産業あるいはそういう研究所といったものが一〇〇%地方に移転できるか、特に税制、金融面でこのような措置をとって特定の地域に移転できるかといえば、私は、一〇〇%できるとは思いません。しかし、少なくとも今手をこまぬいておったらますますその傾向が深まっていくという心配もあるわけでありまして、やはりこういう法律改正をお願いするというのは、私は、多少なりともそれが促進されるという意味合いにお考えをいただかなければいけないのじゃないか。これができたらもう物すごくぱっとみんな移っちゃう、そうはなかなか正直いかないだろうと思うのです。 それともう一つ、この頭脳部分の東京一極集中から地方へなるべく移していくことを促進するためには、すべての面で、行政面、文化面、いろいろなことがあるだろうと思うのでございますけれども、政府全体として、国全体として今いろいろ施策に取り組んでおりますし、四全総でも一極集中から多極分散型の国土形成に行くんだということでこれからいろいろの施策をやっていこうということになっておるわけでございまして、私は、そういうものとの総合的な中で進んでいくのじゃないか。少なくともこの法律はそういう面において一つのインセンティブを与えるということと、そういうこれからの総合的な施策を一歩先んじて進んでいくというふうにお考えいただければ大変ありがたいのじゃないかと思うのです。
○小岩井委員 時間が来たようですけれども、今やりとりを聞いていただいておりまして、移転の定義について大臣の御見解を伺っておきたいのですよ。移転が、全部または一部の廃止、こういう解釈でこの法改正の効果が上がるかどうかなんです。それから、にわかに法の効果は上がらない、やらないよりはやった方がましだという御答弁ですけれども、例えは悪いのですけれども天井から目薬を差しているような状況ではまずいのではないかというふうに思うのです。この点について最後にもう一度伺います。
○武藤国務大臣 理想を言えば全部が移転するといいと思うのでございますけれども、私は、やはりそれはそれぞれの企業のいろいろな今日までよって来たところの、企業の考え方として幾らそういうものが——今の御質問を聞いていると、ひょっとすれば、もっと思い切った優遇策を考えたらどうか、そうすればもっと効果が上がるかもしれないという御趣旨かもしれませんけれども、これはいろいろ今までやってきて、金融、税制、この程度がとりあえずのところでございまして、私、実際これがすばらしい理想的なものとは思いませんけれども、しかしこの程度でもとにかく一歩前進というふうでまずいかなければいけないのじゃないだろうか。 そして今後また、これだって二年ですぐ改正するわけですから、ちょっと早過ぎるじゃないかという御意見もあるかと思いますけれども、やはりこういう問題は、本当にどんどん時代というのは変化しているわけですから、そういう中で少しでも直していくべきところは直させていただく、やはりこういうことで進めなければ仕方がないんじゃないか、こう思っておるわけでございます。
○岡松政府委員 先ほど御質問の中でちょっと数字が合いませんでした団地の造成の件についてだけ整理をさせていただきたいと思います。 十二の団地があるわけでございますが、公団が工事をいたしますものが七団地でございます。したがいまして、引き算して残りが五になるわけでございますが、これが自治体が施行するもの。うち二カ所、すなわち浜松、鹿児島は既に造成を終わっているということで整理させていただきたいと思います。 どうも失礼いたしました。
○小岩井委員 終わります。
○浦野委員長 二見伸明君。
○二見委員 一昨年四月十三日の本委員会での頭脳立地法案の審議のときも、そしてきょうの午前から今までの質疑を通しても、東京一極集中是正の難しさというものを改めて感じております。前回もこれが果たして一極是正にどこまで効果があるのかということが一つの論点になりましたし、きょうの午前中もそういう議論がここに展開されたわけであります。 私は、この頭脳立地法だけで一極集中是正を図ろうということ自体は、それは無理な話だ、頭脳立地も含めてそれこそ総合的な施策を講じなければ一極集中の是正はまず不可能だというふうに思っております。この頭脳立地法が一極集中是正への一つの大きな要素になっていくことを期待しながら、二、三質問したいと思います。 この法律が制定されて二年経過して、現在十二地域が承認されておりますけれども、この十二地域のほかに承認申請の動きはどういうことになっているのか、教えていただきたいと思います。例えば、私は茨城県ですけれども、茨城県でも頭脳立地に手を挙げようかなという動きもありまして、できればことしじゅうに決めてもらいたいなという意向もあるのですけれども、そうしたことも含めて動きがどうなっているか、お示しいただきたいと思います。
○合田政府委員 頭脳立地法のスキームは、基本的には都道府県が集積促進計画を策定されまして、それを国の方で審査をして承認を行うというスキームをとっておりまして、今後の承認見通し についてのお尋ねでございますけれども、現在、例示に挙げられました茨城、福島、大分、沖縄等の十数県が本年度以降の集積促進計画の策定、承認に向けて検討を行っておるところでございます。
○二見委員 政府の集積促進指針、いわゆるガイドラインによりますと、集積促進計画の目標年次は平成七年ごろにと設定されておりますけれども、そうすると、平成七年ごろに設定するということになっておりますので、これから承認申請を出す場合に、この法律は時限法じゃなくて恒久法だけれども、大体七年ということになるとリミットは、いつごろまでに申請を出してもらいたいというふうに考えますか。
○岡松政府委員 御指摘のように、現在法律に基づいて決めております集積促進指針の中で、当面の目標年次は昭和七十年、平成七年度とするということが記載されております。これはあくまでも現時点で頭脳立地事業を進めるに際しての当面の目標を定めたものでございまして、必ずしも承認申請を受け付けるリミットを定めたものではございません。同じようなことがテクノポリス法のときにもあったわけでございますが、当初の開発指針を後に改定いたしまして、目標をまた先に設定したという例もございまして、頭脳立地法の運用に当たりましても、必要があればさらに目標を先に延ばすということも考えておるわけでございまして、承認のタイムリミットを設定したということではないとお考えいただいて結構でございます。
○二見委員 最終的にこの承認地域の数は全国でどの程度が適当と考えられているのか。ちなみに、テクノポリス地域は現在二十六地域でございますけれども、この頭脳立地としては全国ではどのくらいが適当と考えているのか、数字がもしおありでしたら教えていただきたいと思います。
○合田政府委員 本法に基づく承認につきましては、基本的には都道府県の計画案の策定を待って行うことにいたしておりますために、現時点で最終的にどのくらいの数の承認になるであろうかという点について想定をすることは非常に難しいわけでございますが、今先生が御指摘になりましたように、類似の施策体系をとっておりますテクノポリス政策を一つの参考といたしまして現時点での予測を申し上げれば、最終仕上がりとして全体で二十数カ所程度になるのではないかという見通しを持っております。
○二見委員 そうすると、現在十二カ所、十二地域になっておりますけれども、これは地図で見ると関東からずっと西の方ですね。関東から北の方は余りありませんね。これは都道府県、それぞれその地方が手を挙げてくるというシステムになっておりますから、国の方でおまえのところというふうに指定するわけにいかないからこういう西に偏ってくるという形になるのだろうけれども、それはそれでやむを得ないというふうに考えるのか、できれば余り西だけに偏るのではなくてこれから北の方にも手を挙げてもらい、そして承認していきたいというふうに考えるのか、全国的な配置のバランスはどういうふうにお考えになりますか。
○岡松政府委員 頭脳立地法の目的の一つとして産業配置の適正化ということを掲げておるわけでございまして、したがいまして、計画の承認に当たっても当然のことながら全国的な配置のバランスということを考慮しているところでございます。しかしながら現在は、御指摘のように、北海道、東北地域では八戸だけということになっているわけでございますが、これは、この法律のスキームがまず県の方から行動が起こってくるということになっているわけでございまして、国の方から能動的に働きかけていくということはなかなかできないところでございます。ただ、現実にはこれらの地域におきましても、複数の道県において集積促進計画の策定検討を行っているということが私どもに伝わってきておるわけでございまして、今後御指摘の点を踏まえまして、本法の目的でございます産業の配置の適正化あるいは地域住民の生活の向上を実現すべく、法の運用に遺憾なきを期してまいりたいというふうに存じております。
○二見委員 先ほど最終的には二十数地域になるのではないかという御答弁がありました。そして今は、できれば全国的にバランスのとれた配置をしたいという御答弁があったわけですけれども、最終的に二十数地域というと、あと十数地域これから承認するわけですね。都道府県の希望の状況なんかを見て、予想される残り十数地域は北の方にもかなり手は挙がってきておりますか、それともやはり関東から西の方のがウエートがかなり多くて、全体的なでき上がりの数では四分の三ぐらいが西ということにもなるのかどうか、そんな見通しはいかがですか。
○岡松政府委員 個別の県の名前は控えさせていただきますが、北の方でも検討が進んでいるというふうに承知いたしております。
○二見委員 それから、これは一昨年もこの議論がありましたけれども、承認済みの十二地域はテクノポリスと半分がダブっておりますね。二年前にも、この頭脳立地とテクノポリス、それから工業再配置、これはどういうふうに考えたらいいのかという議論がありました。これからこれはそれぞれの府県が考えていくことでありますけれども、いわゆる頭脳立地政策とテクノポリス政策というのは、この関係といいますか、これはどういうふうにお考えになっているか。二年前は、工業再配置、テクノポリス、そうしたことを全部見て、工業再配置の地域でなければいけないとかテクノポリスのところじゃなければいけないとかということじゃなくて、全体を見ていいところにというどうにでもとれる御答弁だったのだけれども、これからの方向としてはどういうことになりますか。
○岡松政府委員 御指摘のとおり、現在の十二地域のうち六地域はテクノポリス地域と重複しておるわけでございます。テクノポリス政策といいますのは、高度の技術に立脚した工業の開発が行われるということを促進することを目的としているわけでございます。また、頭脳立地政策といいますのは、経済のソフト化、高度化といったものに対応いたしまして、工業だけでなしに地域産業一般の高度化を目的といたしまして、これを可能とするような頭脳部分というものをとらえまして、それを特定産業としてとらえてその集積を促進しようとするものだということであるわけでございます。このような政策目的に沿って、それぞれ法に設定されている要件に従いまして、両法に基づく、すなわち要件を満たす限り、二つの法律に基づく承認が受けられるという地域が出てくるのはまた当然でございまして、これらの地域につきましては、両法に基づく政策的な支援を補完的に活用しながら、それぞれの地域の方針に沿って開発整備が行われるということを期待しておるわけでございます。それぞれの目的に沿って、あるところではダブり、あるところでは単独で進んでいくものだというふうに解釈しているわけでございます。
○二見委員 集積促進事業の進捗状況について二、三お尋ねいたしますが、まず最初に承認十二地域のソフト団地造成事業の進捗状況ですね、造成計画の作成とか用地取得とか工事着工とか分譲準備等、これはどういうことになっておりますか、御説明いただきたいと思います。
○合田政府委員 承認地域十二カ所のうち、現在既に団地の造成が完了しておりますのが二地域でございます。それから、現在団地を造成中の地域が二地域ございます。それから、団地の造成に向けて詳細設計をやったり地元との用地買収交渉等の準備中の地域が八地域という状況でございます。団地の造成期間は先ほど申しましたようにおおむね三年程度を想定をいたしておりますので、今後着実に事業が進捗をしていくものと期待をいたしております。
○二見委員 それから承認十二地域のうち地域振興整備公団が直接事業として造成事業を行うのはどこなのか。先ほどたしかこのやりとりがあったように思いますけれども、もう一度御説明いただ きたいと思います。 それから公団の団地造成事業は予算上は六十三年度が三カ所、平成元年度三カ所、それから本年度は二カ所分が計上されているけれども、円滑な事業推進のためにこれで十分と言えるのかどうか、それもあわせてお答えいただきたいと思います。
○合田政府委員 承認十二地域のうち地域振興整備公団が団地造成事業を行っておりますのは七地域でございます。残りは地方自治体が実施主体となっております。 それから頭脳立地事業として行われます箇所のうち、昭和六十三年度の予算箇所づけは三カ所、平成元年度三カ所、計六カ所ということになっております。それから平成二年度につきましては二カ所が予算計上をされておりますけれども、これは今後の見通しとして今年度中に集積促進計画の承認が可能となるもののうち自治体独自で団地造成が難しいということで地域公団に事業要請を行うこととなる地域のためのものでございますけれども、過去の公団事業としての採択状況とか今後の各地におきます計画の検討状況を勘案いたしますと、予算上の不足は特に生じないものであるというふうに考えております。
○二見委員 浜松等の先行地域では一部分譲を開始しているというふうに承っておりますが、特定事業からの立地の引き合い状況はどういうことになっておりますか、把握している範囲内でお答えいただきたいと思います。
○合田政府委員 浜松地域におきましては昨年の七月に分譲を開始いたしましたわけでございますが、これまでに自然科学研究所でございますとかソフトウエア業を中心に十数社の特定事業者が立地を決定するなど引き合いが盛んな状況であるという報告を受けております。
○二見委員 それからもう一点お尋ねします。産業高度化施設の整備事業の状況、特に法人の形態、公団出資を含めた法人への出資の状況、施設整備の設計、着工等の状況について御説明をいただきたいと思います。
○合田政府委員 産業高度化施設は承認集積促進地域におきまして研究開発、研修等の事業を行う施設でございます。現在までに承認されております十二地域のうち既存の施設で対応する一地域を除く十一地域におきまして新たな施設整備を行う計画があるわけでございますが、施設の整備主体について見ますと、第三セクター形態の株式会社が九地域、残りの二地域は県が単独の事業主体ということになっております。この株式会社形態の九地域のうち七地域につきましては既にそれぞれ地域公団から六億円ずつの出資がなされておるところでございます。 なお、既存施設で対応する一地域を除く十一地域につきましては現在施設の設計作業が進められておりまして、うち一地域につきましては既に建設作業に入っておるところでございます。
○二見委員 ちょっと話の観点を変えますけれども、それぞれの地域に特定事業の集積を図るためには、それぞれの地域、自治体が積極的に誘致活動をやるということも当然必要でありますけれども、誘致される企業が魅力を感じるような助成事業とか育成事業をそれぞれの自治体が展開することも大変重要ではないか。この地域に指定されたからというだけで特定事業が移るわけでもないだろうというふうに思いますが、そうした各自治体での対応はどういうことになっておりますか。十二地域に限定しても構わないし、それからこれから手を挙げようとしているところを含めても構いませんけれども、各自治体の対応はどうなっておるのか、御説明をいただきたいと思います。
○岡松政府委員 特定事業の地方での集積を効果的、効率的に進めるに当たりましては、やはりこの法律で設けられた国の支援だけでなくて、各地方公共団体がみずから先生御指摘のように誘致活動をやりますとか、さまざまな助成事業、育成事業を積極的に展開していくということが不可欠でございます。これはまことに御指摘のとおりでございます。現実にも各自治体はこの特定事業の加速的な集積を図るためにさまざまな事業を展開しておりまして、一例を申し上げますと、富山県、静岡県等ではこの用地取得に対する補助制度を設けているというところもございます。また融資制度を設けている県もございます。あるいは特定事業に対するコンサルティング事業あるいは情報提供事業といったように幅広く、この集積促進のための周辺活動といいますか支援措置を講じているというのが実態でございます。
○二見委員 もう一つは、やはりその地域が個性豊かに発展していくために必要なのは人ですね。二年前にもこの人の議論がありました。この人が、優秀な人材がいなければ、幾らハードの面で手当てをしてもうまく機能しないわけですね。そうした各承認地域の人材育成あるいは人材の確保、このことについてはどういう取り組みになっているのか、その点について御説明をいただきたいと思います。
○岡松政府委員 地域の振興に当たりまして優秀な人材を確保するというのが非常に大事であるということは御指摘のとおりでございます。また特にここでとらえております特定事業といいますのは、対事業所サービス業という性格から見ても人に依存するという要素が高い事業分野ではないかというふうに考えるわけでございます。そこで、法律の第三条第四号に規定がございますように、その地域において人材の確保ができるかどうかということが非常に重要な要件として書かれておるわけでございまして、この承認地域につきましても同じような認識に立ちまして、具体的に研修会を実施するとか、あるいは特定事業者の組織化を図って人材の活性化を図るといったようなもの、あるいは研修に対するインセンティブ、すなわち賃金の補助を出したりといったようなこともいたしておりますし、またUターン人材の確保のための措置をとるというように各自治体が積極的に取り組んでおりますし、また今後もこのような取り組みが非常に大切ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○二見委員 たしか昨年だったと思いますが、労働省とたしか共管で地方にソフトウエアの人材をつくろうということでそういう法律をつくりましたね。ああいうものはこれに活用できるのですか。
○岡松政府委員 御指摘のように地方におけるソフトウエアの振興法ができておりますが、これとこのような頭脳立地業種というものは非常に近い関係にあるわけでございまして、この両者の活用が図られる、すなわち一体的な運用により、より成果を上げていくということが期待されるところでございます。
○二見委員 人材の確保はそうした面での手当ても必要だし、また自分の住んでいるところが住みいいとか、生活環境が快適でなければ人は住んでこないし、それは例えば下水道が整備しているとかそういうことだけではなくて、二十四時間そこに住んでおるわけですから、働く以外の時間も楽しみがなければ人は集まってまいりません。この頭脳立地と違うけれども、私のところには学園都市がある。当初、ここは研究者の集まりであって人間の住むところじゃないと言われた。最初のころは、あるいは研究所と周りにはパチンコとラーメン屋きりないのだから、こんなのは人間の住むところじゃないと言われた、幾ら施設が整っていても。今はいろいろなものができてきてそれなりに住み心地がだんだんよくなりつつあるけれども、そうした社会生活観念のインフラ整備ということもやはり私は大変大事だと思います。 日米構造協議でも公共事業の優先配分ということがアメリカ側からの大きな要求の一つとして日本側に提起されている。日本もそれにこたえて公共投資をこれからふやそうという方向にあるわけですね。そうした公共投資の拡大とあわせて、頭脳立地地域の生活関連のインフラの整備ということについては通産省としてはどういうふうにお考えになっているのか、その点もあわせてお答えいただきたいと思います。
○岡松政府委員 産業基盤の整備だけでなしに社会生活面のインフラの整備ということが重要であるということは、先生御指摘のとおりでございますし、また日米構造協議におきましても、公共投資をそのような方向に振り向けていくべきだという議論が行われたことも御指摘のとおりでございます。 この頭脳立地構想を進めるに当たりまして、産業基盤整備のみならず社会資本の整備もあわせ行っていく必要があるのだということがこの法律の中にうたわれておるわけでございまして、法律の第五条の第二項第三号あたりに道路あるいは住宅というのが出てきておりますが、まさにこれもその趣旨でございます。この頭脳立地構想を進めるに当たりましては、その意味で通産省だけでなしに建設省、農水省、国土庁という省庁が主務省庁に入っておるわけでございまして、これら関係主務省庁が一体となって、各県の集積促進計画に盛り込まれた事項の実現に向けて密接な連携をとりながら御指摘のような点に対処してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○二見委員 一昨年いわゆるこうした地域をつくるときに、東京と違ったコアが必要だ、東京とは違った魅力がなければ意味がない、また違った魅力のあるものをつくらなければだめだという議論がこの委員会で行われたわけであります。 ところで、集積促進計画というのは政府が示した指針に沿って作成されるので、事業計画の概要がある程度どの地域も似通ったものになるのはやむを得ないのだろうと思う。しかし、東京と違った顔というのがまた魅力ある地域、個性豊かな地域の発展につながっていくわけですから、地域の独自性とか特殊性とか、あるいはA地域とB地域とは違うとか個性を出すためにどういうことが必要になってくるのか、そうした点の配慮を、政府は承認や指導をする段階でどういうことを考えていくのか、その点についてもお示しいただきたいと思います。
○岡松政府委員 各県が集積促進計画を策定していく際の参考といたしまして、いわばガイドライン的な性格を持たせた指針というものを出しておるわけでございまして、これに沿って各県がいろいろ考え方をまとめてくださるということになっているわけでございます。しかしながら、この指針はあくまでもガイドラインでございますので、各県においてこの指針を生かしながら独自性を盛り込んでいくということをまさに期待しておるわけでございまして、各地域の自主性あるいは特色が最大限に生かされるように、策定の段階で事前に御相談がありましたときには私どももその点は配慮しながら指導を進めておるところでございます。 具体的には、幾つかのケースがございますが、例えば鳥取のケースなんかでございますと有名な砂丘があるわけでございます。この辺を生かしながら、砂漠の緑化に対する技術協力に実績のあります大学の研究センターがございますが、こういう研究蓄積を生かしてさらにさまざまな研究開発計画ができないかといったような指導をし、そのようなまとめになっておりますが、これも一つの事例かと存じます。
○二見委員 次には、今回の改正措置について若干承りたいと思います。 これは一昨年四月に本委員会では可決したわけでありますけれども、本格的な事業が推進されるのはまさにこれからですね。ですから、十二地域承認されたからといって、それがどういうふうな状況になっておりますか、効果はどうですかと聞いても、まだわかりません。今回早くも改正措置を講じなければならなくなったその理由というのはどこら辺にあるわけでしょうか。
○武藤国務大臣 先ほど来御答弁申し上げておりますように、とにかく一昨年この法律が施行されまして、いろいろと特定事業について、いわゆる地方の集積地域を設けてそこにせいぜい集中していただきたい、そして東京を初めそういう大都市へはなるべく集中しないようにという仕組みでこの法律ができたのですけれども、どうも現実は、先ほどから申し上げておるように、依然として東京への集中が進んでおるようでございまして、これは何かインセンティブを与えなければいけないのじゃないかということで、今回先ほど申し上げたように、本当に十分であるかといえば十分であると私は言いかねるけれども、苦労してここまでいわゆる金融面、税制面で持ってきたわけでございまして、せっかくそういうことでまとまったものならば、やはりこの際法律改正をお願いをして、とにかく少しでも、一歩でも二歩でも前進して、所期の目的が達成できるように、こういうことで改正をお願いをするということになったわけでございます。
○二見委員 今回の改正は、産業の頭脳部分の東京一極集中の流れを是正するとして、いわゆる過度集積地域、これは東京二十三区内ですね。これを承認地域に移そうということですね。二十三区内から表へ出そうということで、それはよくわかる。それは当然必要だと思う。これを承認地域に限ってしまいましたね。もう少し承認地域を幅広く考えた方がよかったのではないか。承認地域でなければならないというよりも、もう少し幅広く考えた方が二十三区から出ていきやすいのではないかと思いますが、そういう点についてはどういうふうにお考えになりますか。
○岡松政府委員 特定事業について、本法に基づいて承認集積促進地域に集積を進めるべく国、地方公共団体が一体となって集積促進計画を講じているところでございますので、このような政策を一層円滑に進めるために移転先というのは承認の集積促進地域に限定したわけでございます。仮にこの承認集積促進地域以外の地域も受け皿の対象とすることになりますと、過度集積地域から移転する特定事業の承認集積促進地域への移転先としての選択の可能性がそれだけ減るということになるわけでございまして、従来の促進効果を減殺することになるというところから、政策的な移転の促進策といたしましては、やはり承認集積促進地域に限定することが必要であるというふうに判断したわけでございます。
○二見委員 過度集積地域、これは政令で二十三区内と書くわけですね。確かに東京に過度に集中しているのはそのとおりなんだけれども、これは将来例えば大阪圏とかあるいは名古屋圏とかというふうに政令につけ加えることもあり得るわけですか。
○岡松政府委員 現在、過度集積地域として検討しておりますのは、東京都の特別区の存する区域ということで考えておるわけでございます。これは、現在の集積状況を見ますと、東京への集積が約三四%、中でも区部にその九割が集まっているという実績を判断して決めておるわけでございます。したがって、将来またこれ同様の集積度の著しく高い地域というものが出てきた場合、そういう地域が出現してしまった場合には、必要に応じまして機動的に過度集積地域としての追加指定を行うことが可能であるというふうに考えておる次第でございます。
○二見委員 東京に集中してくるというのはそれなりに大きな理由があるわけでして、情報機能や政治、行政の機能が全部東京にありますから、それらのアクセスを考えれば東京あるいはその周辺に集まってくるというのは、私は一つの当然の経済の流れだろうと思います。その流れを是正するために、一方ではこうした頭脳立地でもって頭脳部分を地方に分散させようとしている。それは当然必要なんだけれども、極端なことを言うと、東京都内でこれから新たに企業を立地しよう、二十三区内で新たに企業を起こそうという場合に起こしにくいような、東京では起こしにくいから例えば承認地域でもって研究所をつくろうとか、立地規制というのか立地抑制というのかそうした措置だってこれから考えていかなければいけないのじゃないか。一方では行政機能の地方分散も当然必要だけれども、あるいは東京には出にくいよという立地規制というものもこれは当然考えられていいのだと思うのだけれども、そうした点についてはどういうふうにお考えになりますか。
○岡松政府委員 東京の一極集中是正のためにさまざまな措置が考えられるわけでございますが、この一極集中のよって来るところは何かというところを考えますに、やはり産業構造の変化あるいは我が国の経済構造の変化といったような難しい問題に根差しているというふうに考えるわけでございます。今回お願いしております頭脳立地法の改正ということで、さらにそのほかの既存の政策もあわせまして、総合的に実施することによって何とか分散を図っていきたいということでございますが、そのほかさらに思い切った措置として立地抑制的なものが考えられないかという御指摘でございますが、この点につきましては、新規参入の規制を行うということになりますと実体経済に相当大きな混乱をもたらすおそれがあるということを懸念するわけでございまして、現時点ではやはり社会的コンセンサスが得られないのではないかというふうに考えておるわけでございます。いずれにいたしましても、今後とも東京の一極集中是正の解消に向けまして、広く各界の意見に耳を傾けながら、さらに私どもとしても努力してまいりたいというふうに考えております。
○二見委員 東京を住みやすく便利にすればするほど人が集まってくるという矛盾がある。極論すれば、東京ほど住みにくい、仕事のしにくいところにしてしまえば企業はいや応なしに地方へ行ってしまう、そのぐらい——そんなことを言うと東京人からぶん殴られるかもしれませんけれども、そのためにも、ただ頭脳が地方へ行くというだけじゃなくて、本社機能が地方にどんどん出ていくような政策が必要なんだろう。例えば、大阪に名前の上では本社があるけれども、実績の本社機能は東京だという企業がたくさんあるわけです。これは、ここに官庁があり、政治の中心がここにあり、世界の情報が二十四時間ここに入ってくる、そういう状況であればいや応なしにここに集まってきますね。また、これだけ通信が発達しているから、地方にいても東京と同じように同時にいろいろな情報が入るはずなんだけれども、人間というのは不思議なもので、青森にいても同じはずなんだけれども、東京のど真ん中でうろちょろしていないと何かおくれるのではないかという妙な心理も働いてきまして、どうしても集まってくる。そうすると、やはり行政機能のかなり思い切った移転というものもこれから進めていかないと、頭脳立地だけでもって一極集中を是正しようといってもこれはかなり厳しいのではないかなというふうに思うのですけれども、そうした点についてはどう思いますか。前回もこの議論をしたときに、あのときの通産大臣は田村さんでしたか、よき意味での東京の空洞化を図ろうなんておっしゃっていましたが、どうですか、大臣。いい意味での、東京を住みにくくするなんて悪い意味ではなくて、いい意味での東京空洞化をこれから本気になって考えてもいいのじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
○武藤国務大臣 昨年私どもがつくらせていただいた四全総の考え方は、いわゆる東京一極集中から多極分散型の国土形成、こういうことになっておるわけでございまして、今御指摘のようなことは、東京を空洞化させるということとは直接はつながらないかもしれませんけれども、いずれにしても、もっと地方に核を分散していくという形を経て多極分散型ができるのではないかということで、これからこの四全総に基づいて政府全体として取り組んでいくところでありますし、一応昨年の八月でございましたか、各官庁におきまして、こういう部門につきましては東京周辺から外へ出てまいりますということで、国土庁でまとめたものがあるわけでございまして、こういうものについてもできるだけ早くそういうことを実施をしていくというのが、本当に私ども行政官庁の当然の努めではなかろうか。いずれにしても、まず行政官庁がそのように努力をし、とにかくこれは国民のコンセンサスが得られていかなければならないのではないか。全国の皆さんが東京へ行くよりはやはり地方、地方で中心をつくって、そこを中心としてどんどん伸びていこう、こういうふうになるようにしなければいけないし、そのための先ほどお話のありました社会資本の充実も、やはり今後の社会資本充実についてはその配分についてもそのような考え方で配分をしていくということが大変大切だ、私自身もそんな方向で努力をさせていただきたいと思っております。
○二見委員 以上で終わります。
○浦野委員長 小沢和秋君。
○小沢(和)委員 時間も限られておりますので、私はまず、我が国の今日までの産業立地政策について歴史的に総括する立場で幾つかお尋ねをしたいと思います。 今日までいろいろな法律がつくられたわけでありますけれども、常にそこで言われてきたことは、大都市への集中の抑制と地域の秩序ある発展だったと思います。私自身も地方に住む者でありますから、我が国の国土全体の均衡ある発展を心から願っているわけであります。しかし実際には、今日までいろいろな法律でいろいろな手法でやってきたけれども、先ほどから議論されておりますとおり、結果はますます東京への一極集中を強める結果に終わっております。今日なぜそうなったかを根本的に反省して、産業立地政策を立て直す必要があるのではないかと思います。 そこでまず、我が国の高度成長期に初めて本格的な産業立地立法としてつくられました新産業都市建設促進法、続いて工業整備特別地域整備促進法、ちょうど私はこの当時、福岡の県議会でこの地域指定を受けるかどうかで大激論したことを思い出すのでありますけれども、今日まで国費あるいは自治体の費用それぞれ幾らこの二つの事業に投入をしておりますか。これは国土庁にお願いします。
○上野説明員 新産・工特制度につきましてのこれまでの政府の助成の概要を簡単に御紹介いたします。 近年の状況を簡単に申しますと、六十一年から六十三年まで、都道府県が公共事業を行う場合に起債をいたします、その場合の利子について補給をいたしております額がおよそ毎年五十億円程度。これは毎年大体五十億円程度の実績になっております。それから、あわせて市町村が道路あるいは住宅等の公共事業を行う場合に、国の補助率をさらに通常よりもかさ上げをするという金額が、これも単年度で数十億円から約百億円、そういう実態になっております。
○小沢(和)委員 私の質問の仕方が悪かったのでしょうか、私は、単純にこの四次までにわたる基本計画で国、県あるいは市町村、合わせて全部でどれぐらい投入することになったのかということをお尋ねしたわけです。 これは、私が単純に合計してみますと、五十六兆一千五百八十四億円というぐらいの金になるわけですね。そしてこういう先行投資の方は、第一次の計画では一一四・六%、二次では九〇・二%、三次では八三・一%、四次では平成元年度までで七九・八%と、そっちの方の遂行率は若干下がりながらもほぼ実施されているわけであります。 ところが、それに見合う工業出荷額の方はどうか。これは極度に低迷をしておるようでありますけれども、それぞれこの計画の区切りごとでちょっと数字をおっしゃってみてください。
○上野説明員 例えば工業出荷額について申し上げますと、これまで計画が、ただいま進めておるものを含めまして四次にわたっております。 第一次基本計画は、昭和五十年を目標にして約十年間実施してまいりましたが、その実際の出荷額ベースで見た目標達成率は、実質ベースで新産・工特地域二十一地域合計をいたしまして九三%でございました。それから、第二次基本計画は五十年から五十五年でございますが、五十五年時点で、達成度は約五〇%でございました。それから、第三次基本計画、六十年を目標にして実施をいたしましたが、この達成度は四四%程度。ただいま六十年から六十五年を目標にしてやっておりますけれども、この工業出荷額ベースで見ますと、六十一年、六十二年までしか実績がございません。たまたま円高不況で各地域が非常に落ち込んだという特殊性で、やや古いデータでございますが、この実績で見ますと約六%程度となっております。 〔委員長退席、井出委員長代理着席〕
○小沢(和)委員 今数字でおっしゃっていただいても、もう第三次のころには工業出荷額の実績が四四%という程度の惨たんたる状況になっているわけです。 私の地元の福岡県の大牟田市、ここも新産都市の一つに指定されておりますけれども、企業の新たな立地というのは、この新産都市になってから三井アルミなど二十数社ですね。ところが、その大部分は百名以下の規模。しかも最大の三井アルミは、一たんは八百八十一名まで雇用が伸びたわけですが、一、二年前の数字では百五十三名というような状況になっている。だから、せっかく造成した土地の大部分が遊んでおる。しかも、既存の三井三池炭鉱やあるいは三井東圧などは相次ぐ人減らしで、人口も新産都市指定時の約二十万から今日では十五万ぎりぎりまで減り続けるという状況になっております。 大牟田の例はひどい方かもしれませんけれども、私は、この新産・工特の地域というのはかなりの部分はこういうのに似たような状況ではないかと思いますが、そうでしょうか。
○上野説明員 新産・工特地域は全国に二十一地域ございます。確かに、個々にはそれぞれその基幹となっておりました産業の状況には特性がございまして、それに対応して、若干御指摘のようないろいろ困難な状況を抱えたという地域もあろうかと思いますが、これを全体として見ますと、一つ御紹介をいたしますと、例えば工業出荷額で見ますと、二十一地域全体で、昭和三十五年と六十二年を比較しますと約十九倍に増加をいたしております。それから、新産・工特制度の主要な目標であります人口の増加という面で見ましても、昭和四十年をベースにいたしまして平成元年までに、二十一地区で約四百十七万人増ということになっております。これらの結果、これら二十一地区といいますのは、総じて申し上げれば、地方経済を支える中核的な都市として発展をしてきておる、そういうふうに理解をいたしております。
○小沢(和)委員 今、成果が上がっているようなお話ですけれども、そちらの方からいただいた目標と実績というのを対比してみてもさっき言ったような状況、私の周りを見ても、具体的には大牟田などではさっき申し上げたような状況。私は、これを成果があったと言うのはいささか強弁に過ぎるのではないかと思うのです。先ほども申し上げたように、事業費の規模でいえば五十六兆円余りも投入をして、それでも企業が来たらいいわけですけれども、来なかったようなところでは、自治体の多額の借金が残るというような結果になる。 だから私は、こういうような発想でのやり方というのは、ちょうど平成二年でこのための財政特例法も期限が来るということでありますから、もうこの辺でけりをつけるべきではないかというふうに考えるけれども、その点いかがですか。
○上野説明員 新産・工特制度は、産業開発を軸にいたしまして地方発展の中核となる都市を建設する、こういうことで、大都市への人口、産業の過度の集中を防止するということを目的として昭和三十七年にでき上がりました制度でございます。 今申し上げましたように、新産・工特地域の建設整備といいますものは、産業の振興とあわせて総合的な都市づくり、これが車の両輪となってこれまで進められてきたわけでございます。新産・工特制度は、制度発足以来、地方開発の拠点づくりに、私どもとしては大きな成果を上げてきたというふうに見ております。 ただ、今日東京一極集中は、先ほど来の討議でもございましたように、さらに強まる傾向にあるということで、本制度によりますような地方の開発の拠点となるような地区を整備する、都市を整備するという手法への期待というのはむしろ高まっているのではないかというふうに認識しているわけでございます。 現在、二十一地区は、第四次建設基本計画に基づきまして整備を進めておるところでございますが、ただいま委員からも御指摘がありましたように、本年度末でこれを支援します財政特例制度が期限を迎えることとなっております。したがいまして、現在、今後の本制度のあり方につきまして、国土審議会の地方産業開発特別委員会におきまして御審議をいただいているところでございます。この結果をちょうだいいたしまして、それを踏まえまして、関係省庁、さらには関係地方公共団体などとも綿密な連絡をとりながら適切に対応してまいりたいと考えております。
○小沢(和)委員 この新産・工特に続いては、いわゆる工業再配置促進法が制定されたわけであります。それで、これは東京から地方に工場を移したときに、補助金を支給するほか、税制や金融で優遇するものであるわけですけれども、この法に基づいて今日まで総額どれぐらいを投入しているのか、実際それがどの程度所期の目標を達成したというふうに評価をしておられるのか、お尋ねをします。 〔井出委員長代理退席、委員長着席〕
○岡松政府委員 総額どのくらいの補助金を投入したかということにつきまして、ちょっと今整理をいたしておりますが、近時は大体四十二、三億、四十億から四十五億ぐらいが毎年度投入されているということをまず御報告申し上げます。 そこで、成果はどうかという点でございますが、工業再配置法施行以来昭和六十年を目標にして、一つの目標を置いて進めてきたわけでございますが、その実績と比較いたしますと、工場出荷額につきましては目標達成の約半分程度というのが実績でございます。ただ、工場の立地動向というのを見ますと、誘導地域において敷地面積ベースで見ますと、全国の工場の新・増設の約七割がそこに行っているということでございますので、工場の地方分散は進展しているというふうに評価されるということでございます。そういうことで、今までのところ新・増設はそちらの方にうまくいっているのではないかというのが私どもの評価でございます。
○小沢(和)委員 確かに、移転促進地域の工場が全国に占めるシェアというのは四十九年の二三%から六十年は一八%へと下がってはいるわけですね。しかし、当初の目標が一一%に下げるという目標であったということから比べるならば、ここでも計画から見るならば大幅に未達成に終わっているというふうに言わざるを得ないと思うのです。 それで、新しく今度は平成十二年を目標にして次の計画を立てられたわけでありますけれども、今までと同じような手法で、それは若干ずっは進んでいくかもしれないけれども、今度の目標は必ず達成できるという保証はどこにあるわけでしょうか。
○岡松政府委員 御指摘のとおり、新たに平成十二年度を目標に定めまして、先ほどの数字で申し上げますと、今後の新・増設の四分の三は誘導地域へ持っていきたいということを考えておりますし、また促進地域からの工場出荷の比率を一一%まで落とすのだということを考えているわけでございます。このために、補助金を講ずるあるいは団地の造成の補助をする等の政策を推進してまいるわけでございますが、平成十二年度に向かって何とかこの目標に到達するように今後とも私どもとして努力してまいりたいというふうに考えております。
○小沢(和)委員 それで、新産・工特でも地方に大きく分散させていくという点で十分な成功をおさめなかったし、それからいわゆる工業再配置の法律でもやはり思うように進んでいかなかったというのが歴史的ないきさつだと思うのですけれども、それでは、いわゆるテクノポリス法が制定されて今度こそそれが進んでいくのかということになりますと、今度はちょうど臨調・行革の時期にぶつかって、財政的にも余り国としては大きなこともできないというような制約があったのかもしれませんけれども、国から出すお金というのは今度の場合は非常に規模は小さくなっているようですね。そうすると、自治体がかなりその中心になってテクノポリスを進めていくということになる。むしろ金融だのあるいは税制面だのの優遇措置を頼ってというふうな感じが強くなってきていると思うのですけれども、じゃこれでうまくいくのか。私は、久留米・鳥栖テクノポリス地域というのがやはり私の県内にありますから、これがどうなっているかということを見てみたのですけれども、昭和五十五年と六十二年と比較してみますと、工業付加価値額などでは二千二百一億円が二千百九十七億円に、ここでも下がっておるわけですね。それから工業従事者数、これも三万一千九百六十二人から二万九千九百三十八人にやはり下がっているのですね。そうすると、このテクノポリス法という手法によってもこういうような結果だということになると、これもまた余り多くを期待できないのじゃないかなという印象を受けるのですが、いかがでしょうか。
○岡松政府委員 テクノポリス構想につきましては、五十九年三月の施行以来二十六カ所の開発承認を行っているところでございまして、先生御指摘の久留米・鳥栖も一つの地点であるわけでございます。これは二十一世紀へ向けた長期展望のもとに進められるプロジェクトでございまして、この成果を問うにはもう少し時間が要るのではないかというふうに考えておるわけでございます。 ただ、その立地状況を見ますと、六十一年までに承認を受けた地域について見ますと、それ以前の年平均に比べますと六割増しあるいは二・一倍の敷地面積、件数で見て一・六倍、面積で見て二・一倍の企業立地が行われているということ。また、各地域につきましてその研究開発機構というのを設けて、そこで研究開発を行っているのでございますが、それぞれの地場の特色を生かした、すなわち過去の伝統的な産業あるいは資源あるいはその自然的な条件等を生かしました新しい技術、新しい製品のための開発技術といったようなものが芽生えてきているのもまた事実でございまして、今後このような成果を生かしていくべく、前年度末の補正予算におきましても地域の活性化基金を設ける助成を行ったわけでございますが、このようなことを通じて着実に成果が出てくるということを期待いたしておるところでございます。
○小沢(和)委員 今回改正を提案されている頭脳立地法は、いわばこのテクノポリス法を補完するものとしてつくられたと思うのですけれども、まだ法が施行されてから日も浅いので、これについてまだ結果を論ずるというようなことはできないと思いますが、早くもそれについて修正をする。結局私は、今までのこういうようなやり方では東京への一極集中というのは食いとめていくことはできないのではないだろうかというふうに、全体の今までの法律のやられてきた実績というのを眺めてみて思うわけであります。 そこで、私は一つの提案も含めてこの際根本的に再検討することを求めたいと思うのですけれども、こういうような企業にいわゆる先行投資をして、土地などの面で安く、有利に払い下げますよといったようなやり方とか、あるいは税制、金融などの優遇で誘導するというようなやり方ではどうしても限界がある。だから、むしろ工場などについては首都圏への新たな立地を規制をしたりしておるわけですね。私は、これから分散させようとしているこの頭脳部門などについても、こういうような東京だけでなくその周辺も、もう今から規制をしていくというようなことが必要になってきているのではないかということを考えますが、この点いかがですか。
○岡松政府委員 本法に基づきまして頭脳立地政策を進めるためには、さらに東京圏からの移転を促進するための助成措置をとる必要があるというのが今回お願いしております改正の趣旨でございます。 先生御提案の規制的措置をとる必要があるのではないかということにつきましては、やはり立地についての制限的政策をとるということになりますと、関係する利害関係者も含めまして、広く社会的なコンセンサスを得ることが必要不可欠だというふうに思うわけでございます。現時点でこのようなコンセンサスが形成されているというふうには言いがたいのではないかというふうに考えておるわけでございます。しからばどうするかということでございますが、私どもといたしましては、このような、御指摘のような直接的な規制措置をとるのではなくて、地域においても東京に対抗できるような、できるだけ対抗できるような魅力のある経済社会をつくっていくという形で、そちらの方に企業の目が向いていくという政策をとっていくことが肝要ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○小沢(和)委員 私はだから、そういうやり方ではもうどうにもならないという段階に来ているというのが現状ではないかというふうに思って、そのことを提案するわけです。 それからもう一つは、日本全土の、特に地方の活性化のためには、こうやって、あるときは重厚長大型の産業また今度は高度技術工業だといったように、上から旗を振るという以上にもっと大事なのは、やはり地域の住民生活に密着をしている地場の中小企業を着実に育てていくことではないかと思うのです。その点で私ちょっと奇異にも感じたのですが、久留米・鳥栖テクノポリスの調査をしたということをさっき言いましたけれども、そのときに関係者から、せっかく地元の中小企業がそこに進出をしても高度技術工業ではないということで、そこに進出している企業の大部分が何の優遇措置も現実には受けていないのだというような話を聞いたのです。その優遇措置を受けていないのは、私はちょっと見てみたら、いわゆる地場の中小企業というような種類のものだというふうに思いますけれども、こういうところに対してぜひ手厚い措置をしていくということが今特に求められているのではないかと私は思いますが、この点どうですか。
○岡松政府委員 テクノポリス政策におきましては、テクノポリス地域への先端技術企業の立地促進を図るということであるわけでございますが、そこでは先端技術企業だけではなしに、その地域にございます企業の技術高度化の推進というのが重要な柱になっておるわけでございまして、このために所要の税制、融資等の支援措置も設けられているところでございます。したがいまして、この中核的な、先ほども触れました推進機関でございますテクノポリス開発機構が中心となりまして、債務保証事業あるいは研修指導事業、研究開発助成事業等の事業を活発に行っているわけでございますが、これらの事業は、特に地域の中小企業を中心として活発に利用されてきておりまして、地域企業の技術の高度化に貢献するというふうに働いているものと考えておるわけでございまして、決して中小企業についての政策が講ぜられていないという形ではない形で進められているということでございます。
○小沢(和)委員 それから、今回の法改正がねらいどおりの効果を上げれば、東京から研究所やあるいはソフト関係の企業が地方に移転することになるわけです。そういう企業などが丸ごと移転をするということになれば、そこで働いている人々が集団的に移転をするということになりますから、これは働く本人はもとより、家族全体が大きな影響を受けることになる。私はそういう働く人々の意思あるいは条件などを十分考慮した措置がとられないと、そのこと自体が重大なトラブルを起こすのではないかというふうに思いますけれども、その点いかがお考えでしょうか。
○岡松政府委員 企業が移転を行うという場合には、当然のことながら現在雇用されております従業員の問題が起こってくるわけでございまして、この取り扱いにつきましては慎重な配慮が行われるものということを期待しておるわけでございます。 通産省といたしましても、今回の移転促進措置を講ずるに当たりまして、雇用問題についても配 慮いたしまして、地域振興整備公団が融資を行うに当たっては、対象企業が雇用の安定を配慮しているか否か、具体的に言いますと労働組合等の同意を得ているか否かという点について調査するよう指導していくことといたしております。
○小沢(和)委員 労働省、お見えになっておりますか。 実は、この頭脳集団の移転のことで私が調べておったら、たまたま私の地元の八幡から千葉県の富津に新日鉄の第三技術研究所あるいは設備技術本部などが移転をするという問題が今ちょうど起こっているわけです。全国各地から、合計すると千二百名が配転をされるというふうに聞いておりまして、六月一日にその第一次の辞令が出されることになっている。ちょうど今東京から散らそうというときに逆に東京圏に入ってくるということで、このこと自体私は国の政策から見ると逆行しているんじゃないかと思ってちょっといろいろ状況を聞く中でわかったことなんですけれども、こういう部門全体が移転するということになると、本当に働く人々に深刻な影響が出てくるわけですね。この八幡から移転させられる人々の大部分は、もともとは八幡製鉄所のいわゆる現地採用ということで、一生八幡で勤務する予定だった現場労働者が多いわけです。この人々は、大部分が自分の家を建てており、年配の人が多く、高校生で転校もままならぬ子供を抱えたり、年老いた両親がいたりして、実態としても転勤に応じることが困難な者が多いわけです。ところが、会社は、原則として全員行ってもらうという強硬な態度で説得を繰り返して、中には八回も説得されたなどという人もいるわけです。嫌気が差して既に退職した人も十名くらい出ており、発令されたらやめると明言している人が五、六名いるというふうに聞きました。もともと全国を異動することを前提にしていわゆる本社採用をされた人と違って、現地採用の人々にはこういう転勤に応ずる義務はないのではないか。少なくとも本人たちの条件を尊重して、本人の意思を無視してこういう転勤を強制するようなことは許されないのではないかということを一つはお尋ねしたいわけですね。 それからもう一つは、会社のそういうごり押しでやむなく転勤に応じる人々も家族を八幡に置いての単身赴任が多いのです。溶解圧延という職場では、二十名転勤のうち家族ぐるみはわずか四名で、残りは皆単身赴任。会社が国の政策にも反するような方向で東京の方に研究所を移すということにしたら、これほど多数の労働者にこういう正常な家族生活も送れなくなるなどというような深刻な影響を与えることは許されないんじゃないかと私は思うのです。だから、こういうどうしても行けない事情のある人々、あるいは発令が強行されればやめざるを得ないところにまで追い詰められている人々については、そういう無理を会社がしないように指導すべきではないか。実態を調べてもらいたいと思いますけれども、労働省はいかがお考えか、お尋ねをします。
○氣賀澤説明員 いわゆる配置転換の問題でございますけれども、基本的には労働協約あるいは就業規則等の契約上の問題でございまして、当該企業がそれらの中でどのように決めているかということが基本ではないかというふうに思うわけでございます。御指摘のような事案の場合には、まず当事者間で、家庭事情を含めまして個々の労働者の取り扱いをどのようにやっていくかということを十分に話し合いながら円満に処理をしていただくということが一番望ましいものというふうに考えております。私どもの方は直接的な権限がございませんので、もしも労働基準法等に抵触をするというような事案がある場合には、その立場で指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○小沢(和)委員 これで終わりたいと思いますけれども、さっきも申し上げましたように、現地採用ということで現場で一生働くことを前提にして採用された人たちが転勤の命令を受けても転勤に応ずる義務はないのではないかということで、かつて八幡では裁判に訴えた人がおるのです。これは最終的には和解という形になったけれども、君津に行く必要なしということで今でも八幡で働いているのですよ。だから私は、そういうような状況に置かれている人たちに今度は有無を言わせずにみんな行ってくれというようなことであくまで発令を強行するというようなことは放置しておけないのではないか。通常の、近隣のあるいは広い意味での一つの地域、職場の中での配置転換などとはこれは事情が違うと思うのですね。そういう点で、さっきも申し上げたようにこういう実態などもよく調べていただいて善処していただきたいと思うのですが、もう一遍、実態をぜひ調べて善処してほしいという点、答弁が抜けているからお尋ねして、これで終わります。
○氣賀澤説明員 先ほどもお答えいたしましたように、具体的な配置転換の問題をどのように考えていくかということになりますと、やはり基本的には契約上の問題、一般民事上の問題ということになってまいります。当事者間で円満に解決していただくということを期待するわけでございますが、もしも何か問題が大きなものになっているということであれば、そのような状況につきまして私どもとしてもいろいろな方法を通じまして把握に努めていきたいというふうに考えております。
○小沢(和)委員 終わります。
○浦野委員長 川端達夫君。
○川端委員 大臣、どうも御苦労さんでございます。 今日の国民的な政治課題の大きな一つとして、いわゆる東京一極集中というものをどのように是正をしていくか、そして全国的に均衡ある国土の発展というものをとらえていくかということが各方面で議論されているところでありますけれども、そういう中で一つの役割を担うであろうという観点からの頭脳立地法というのが二年前から実施をされているわけですけれども、まず総論的に全体的なこの法律というものを位置づけをしておられるのかということについて確認をしておきたいと思います。基本的なお考えをお伺いしたいと思います。
○武藤国務大臣 経済構造が高度化、ソフト化してまいりまして、そして情報というものがそれぞれの企業にとっても非常に大切な時代、いわゆる情報化時代になってまいりました。そういう中にあって、その情報が、先ほど来いろいろとお話が出ておりますように、どうしても東京といったようないわゆる中心に集中しがちである。一方、その産業構造が円高その他によりましてだんだん変わりつつあるわけでありまして、そういう中にあって、地域の経済の中には空洞化するのではないかという心配さえ起きているところもあるわけでございます。そういうことではいけないということで、例えばテクノポリス構想などもその一環だと思うのですけれども、地域の産業をひとつできるだけ盛んにしなければいけない。そうなってくると、そこに産業の適正な配置が行われなければならない。しかし、産業の適正な配置が行われても、やはりその産業が盛んになっていかなければいけない。盛んになっていくためには、それぞれの地域で発展をしていく産業に的確にその情報がキャッチされなければいけないというようなことを考えますと、情報関係の企業ができるだけ地方に分散をしていく方がいいのじゃないだろうか、私は、こういうことから二年前に頭脳立地のこの法律ができたと解釈をいたしております。
○川端委員 ありがとうございました。 おっしゃるように、この背景というのは大きな二面性があると思います。一つは、一極集中というものをやはり避けなければいけない。それと同時に、おっしゃいましたように、産業構造が変化していく中で、むしろ今まで企業城下町とか言われたようなところがどんどん変化をしていった。活性化をさせるためにまた集積を図らなければいけない。いわゆる東京の問題と地方の問題、両方の面を持った法律だというふうに理解をしているのですが、二年前にこの法律はできました。二年たったわけですが、二年ということではまだどんな感じかということに関してはなかなか難しいとは思うのですが、そういう中でこの二年、動き出したということでどのように評価をされているのか、それから実態としてどのように把握をされているのかということが一つ。それと、そういう思いでやられた中で、今回追加的な修正を図られるということのお考え、背景等についてお聞かせをいただきたいと思います。
○岡松政府委員 御指摘のとおり、現時点でまだ二年を経過したところでございますが、この間におきましても、例えば東京地区における情報関連のサービス業は、事業所数で六十三年度には前年に比して倍増する、また全国シェアでも一〇%ポイント伸びを示すといったような、東京一極集中の傾向がむしろ加速しているとも考えられる状況にございます。このように、本法に掲げました地方における特定事業の集積あるいは産業配置の適正化といった目的の達成にはむしろ逆行するような事態が見られるというのは甚だ遺憾であるところでございます。 一方、東京一極集中是正策の一つとして、産業機能の地方への移転の促進が喫緊の国民的課題となっているのもまた新たな状況であるわけでございまして、このような状況をとらえまして本法の目的の達成を確実なものとするために新たな改正をお願いしているわけでございまして、今国会におきましてこのような改正をお願いすることによって一極集中是正に何とか役立っていきたいと考えておるところでございます。
○川端委員 ということは、もともとのこの法律の背景、趣旨というのは、冒頭お尋ねいたしましたように、あるいは大臣に御答弁いただきましたように、地方の健全なる発展、そしてそこへの産業の集積というものが一つと、一方、それによって東京一極集中、東京と言ったらいかぬですか、一極集中を是正していくという観点でこの法律はつくられていると思うのですが、そういう中で現実にこの二年間といいますか、逆にむしろ東京へどんどん集積をしていっているという意味で、この改正の主なねらいは、両面性がある中で東京一極集中を避けるというのですか、今どんどん伸びていっているそれを抑えてまた地方に分散していくようにという、むしろそちらの方にウエートがあるというふうに理解をしてよろしいでしょうか。
○岡松政府委員 今回の法改正の趣旨でございますが、御指摘のように、昨今の一極集中化の傾向を是正すると同時に、地域における産業の活性化を図っていくという二つの目的を同時に解決する一つの方策として今回の改正を考えておるわけでございます。すなわち、産業の高度化、ソフト化ということから研究所、ソフトウエア業といったような産業の頭脳部分の重要性が増しておるところでございまして、また、これが今後成長が期待されるわけでございますので、このような都市部に集中して立地する傾向があるような特定産業を地方の集積地域に持っていくことができれば地域における活性化が進む、集積が進むということを考えておるわけでございます。 このような観点から、今回の法改正を考えておるわけでございまして、これを進めるために融資制度あるいは特別償却制度というようなものを盛り込みまして一層の促進を図っていきたいと考えておるわけでございます。
○川端委員 総論的なお答えでしたけれども、私がお伺いしたのはいわゆるそういう二面性の中で、特に今回の改正というのはやはり東京二十三区から集積をさらに図るということにウエートが置かれていると理解をしていいかということに関してはどうでしょう。
○岡松政府委員 御指摘のとおりでございまして、まさに過度集積地域として当初政令で予定しておりますのは東京都区部でございますので、この東京都区部に集積したものを承認集積地域へ移すという二面性を持った、これを同時解決していこうというねらいを持ったものでございます。
○川端委員 そこで、当初、二年前にスタートされて、現実としては逆に東京にそういう産業がむしろ集積をしているという傾向が非常に顕著にあらわれている中で、逆にそれを地方に集積をしたいという思いがあるわけですし、これがうまくいけば非常にいいことだと思うのですけれども、そういうときにどんどんふえているということは、やはり東京に来た方がいいと思って来られるわけです。これだけ土地の高い、あるいはオフィスとして非常に家賃の高い、税金の高い、そして働く人にとっては通勤地獄を覚悟しながらそこで働かなければいけない、それであってもなおかつそこにまだ今寄ってきているというのが現実であるということなわけですね。 そういう部分でそれに匹敵するメリットを、地方に行けばそれを上回るという魅力がなければ、企業としての集積というのが図られないのではないかなと思うわけです。確かに通勤の問題あるいは住環境の問題等々では地方に行くということで間違いなくそのメリットがあると思います。しかし、企業が経済活動をする前提としての産業立地という部分で逆になっているということが現実に最近急増しているという部分で、そういう企業あるいはいわゆる頭脳立地の対象となるいろいろな業種の企業はたくさんあるわけですけれども、そういうところに対していろいろな調査とかそういうふうなものをおやりになったことはあるのでしょうか。
○岡松政府委員 本社が東京にあるような企業に対しまして、東京以外の地域への立地の可能性といったようなことを調査いたしたこともございますし、これは通産省でやったものでございますが、そのほか他の民間の調査機関が行ったものによりますと、東京に本社を置くデメリットというものが次第に増してきているという調査結果もございます。また、本社事業を移転する可能性、さらには一定の助成措置があったら東京からほかへ移していきたいというような希望について調査したものがございまして、このような調査が今回の政策を決定するに当たりまして一つの参考データに使われているわけでございます。
○川端委員 東京にいるデメリットがふえているという調査にもかかわらず、東京にふえているということになるのですね、今のお話を伺っていますと。そういう意味で特にこの法律ということで議論を進めるならば、ここでお決めになった特定業種の人たちに対して本当にどう思っておられるのか。要するにこの法律では、税制の問題あるいは融資の問題に関して、バックアップをしてあげましょう、そういうことで行かれたらどうですかということなわけです。今の局長の御答弁でも、行政上の措置があれば移転も考えないでもないという調査もあるとおっしゃいますけれども、やはりそれよりもはるかに強いニーズとして東京に来たいと言っておられるのじゃないか。ここに、果たしてこの法律でやることが非常に効果的なものなのかということに関しては、移るという条件は今デメリットがあるというのは確かだと思います。そのデメリットを克服するために、逆にメリットを同じ程度に地方が持たなければなかなか行ってはいただけないというときに、この対象の業種、特に今度は後で政令で二十三区というのをお決めになるわけですから、その部分に関してより詳細な調査というのをおやりになる御予定はございませんか。
○岡松政府委員 先ほどの調査についての説明は若干説明不足でございまして、ちょっとその説明から入らせていただきたいと思うのでございますが、本社機能の中でどういう部分が移転可能性があるか、すなわち本社部分といいますのは企業の頭脳部分に当たる機能をたくさん持っておるわけでございますが、そういう調査を見ますと、電算センターでございますとかあるいは技術研究開発部門でございますとか、商品研究、設計業務部門であるとか、そういう部門については移転の可能性を検討しているという答えが出てきているわけでございます。それがまさに本法で言うところの特定産業に当たるわけでございまして、この部分が本社の中では移転になじみやすい部門だということがまず答えから出てきております。 今後も調査する予定があるかということでございますが、今回の政策決定に当たりましては、先ほど触れましたような私どもの調査、また民間の機関の調査等を参考にして判断しておるわけでございますが、今後とも、この一極集中是正を行っていくために何が企業として望まれるか、特に先ほどから先生御指摘のように、東京に集まるには集まるだけのメリットがあるからではないか、それを上回るメリットが地方にあるのだろうか、この政策で十分かという御指摘につながってくるのだと思いますが、ここらも含めまして、産業の実態等につきましては今後とも常時把握していくように努めてまいりたいと思っております。
○川端委員 関連しまして、そういう本社機能が例えば東京にある企業が、おっしゃったように電算部門あるいは設計部門、そういうふうな部門は地方に移転をしたいという御意向がそこそこあるということは、私も企業におりまして理解ができます。しかし、そのときに集積地域に移転をするのかどうかということなのです。この法律の目的とするところといいますか、ねらう効果として二面性があるという部分の一つが東京一極集中を各地に分散をしたい、同時に分散したときにそういうものが集積したところを育成をしたい、この両面をお考えなわけですけれども、とりわけ、今冒頭で確認いたしましたように、今回の改正の趣旨で言えば、東京一極集中というのがむしろ増加しているのを抑え、あるいはそれをもっと減らしたいということにウエートがあるとするならば、そして各社本社機能が東京にある部分にいろいろ調査すると、そういう部門は移してもいいのだとおっしゃるときに、実態として企業がそういう部門を持っているというのは、例えばそういうところは全国各地に工場も持っている。そうすると、敷地もあるからそこに電算機部門だけはもう全部移してしまってもオンラインでやるから差し支えないとかという部分もたくさんあると思うのですね。そうすると、二つの効果の中の一つは適用できるのですけれども、それは集積にはつながらない。しかし、一方の観点では、地方に対してまた雇用の場をふやし、そしてそこに産業が大きくなるという意味では効果がある。そういう部分に関しては、この法としては関係がないわけですね、ある部分で言えば。そういうことに関してはどういうふうにお考えでしょう。
○岡松政府委員 集積促進地域に東京から出ていくということをねらっておるというわけでございまして、その意味では二つの側面を同時に解決することをねらっておるわけでございますが、このゆえんは、この法律に基づきまして承認集積促進地域での集積を進めていこうという法目的がございまして、この線に沿って国、地方公共団体が施策を講じておるところでございますので、この政策を一層円滑に進めたいというところから、移転先については承認集積促進地域に限定したところでございます。 仮に、この受け皿をもっと広げたらどうかという御指摘かと思うのでございますが、こういたしますと、承認集積促進地域への移動というものが相対的に減少することが予想され、従来からの政策効果を損なうことになってはいけないというところから、政策的に支援いたします移転先といたしましては、承認集積促進地域に限っていくというふうに整理をしておるわけでございます。
○川端委員 この法の精神からいうと、今のような御答弁で仕方がないのかとも思いますけれども、現実に両方非常にうまくいくというものを理想とするという部分ではそうなのでありますけれども、一つの効果として東京一極集中を緩和できるという部分に関していえば、これはこの法の範囲内外を問わず、いわゆる産業政策として考えるべきではないかな。この法律にとらわれますと、両方ともうまくいくようなものでなければいけない、東京から出ていくけれども、そのあるところへ行くのでなければだめだ。これはその法の趣旨、構成という意味では仕方がないと思いますけれども、全体的な産業政策としてそういう部分に関しても、これからいわゆる基本的な日本の多極的な分散した発展というものを図るという意味では検討されるべきではないかなというふうに私は思いますが、いかがでしょうか。
○岡松政府委員 東京一極集中是正という観点だけで押してまいりますと、御指摘のようにこの地域から他へ移転をするということで一つの目的は達するわけでございますけれども、本法でねらっておりますのは、あくまでも頭脳業種に当たる特定産業を地域に持っていくことによってその地域の活性化を図っていくということをねらいとしておるわけでございまして、その意味で本法に関する限り、やはり承認集積促進地域のところに移っていくというものをもって助成の対象にするというふうに考えてまいりたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、産業配置の適正化という広い目的のためには、今後御指摘のような点を踏まえまして、さらに産業の実態動向というものをよく注視をしてまいりたいというふうに思います。
○川端委員 しつこくやりませんけれども、私が申し上げたのは、この法律以外で考えていかなければいけないのじゃないかということを申し上げたのでございます。 それで、現に先ほども御質問があったので重複いたしますけれども、頭脳立地法が二年たったということでの集積促進計画の承認の実績と、それから地域指定、これの状況、現状とこれからの見通しについて御報告をいただきたいと思います。
○岡松政府委員 頭脳立地法の集積地域につきましては、集積促進地域の承認でございますが、昨年三月に四地域、本年二月に四地域、本年三月に四地域、計十二地域が承認されております。 それで、これら既に承認を受けた十二地域以外にも幾つかまだ候補地点があるのでございますが、これらの地域におきましては、既に団地の造成等が進んでおるという状況にございます。
○川端委員 今までの部分というのはいわゆる既存の法律の流れの中で来たわけですけれども、今回こういう過度集積地域に対して特段の施策を講じるということによって、これはバックアップをするわけですから、それによって新たに加速をされるという状況がなければ法の意味がないわけですけれども、その部分に関してはどの程度の見込みをされておるのでしょうか。
○岡松政府委員 特定産業の実態を見ますと、先ほどアンケートの中でも触れさせていただきましたように、一極集中による地価の高騰等の弊害を背景として、地方展開に向けての潜在的な志向が今日強まってきているというふうに感ずるわけでございます。 現実的に見ましても、研究所の例で見ますと、平成元年度の立地動向を見ますと、東京都に従来見られた単独の立地というものはなくなって工場の付設というものが見られる程度になってきているということでございます。しかしながら、全体的にはまだ地方移転の動きが十分顕在化されているとは言いがたい段階でございます。このような時期をとらえまして今回のような措置を講ずることによって、何とか幾らか強まってきている移転への潜在的なニーズを顕在化させていくことができるのではないかということで一定の効果を上げることができると期待しておるところでございます。
○川端委員 ちょっと心もとないなというふうに思います。 そうしたら、この地域振興整備公団の融資の問題なのですけれども、現実にこの改正によってどれくらいの融資の規模を見込んでおられるのでしょうか。
○岡松政府委員 初年度、平成二年度におきまして都区部からの移転についての融資見込みでございますが、大体十件くらいあるのではないかということを見込んでおりまして、融資規模といたしましては、一件平均一億、したがいまして契約規模全体で十億の想定をいたしております。
○川端委員 今のは初年度十件ということですが、もう少し予測というか期待値といいますか、予測値はございませんか。
○岡松政府委員 先ほど申し上げました数字は初年度の数字でございますが、初年度動かしてみまして、その実績を見ながら翌年度以降についてはさらに充実をしてまいりたいというふうに考えております。
○川端委員 念のためですが、二十三区内にこの頭脳立地対象業種というのは調査されている範囲でどれくらいあるのでしょうか。
○岡松政府委員 特定事業所数でございますが、東京都ということでございますので、二十三区とは違うのでございますが、東京都の統計でただいま答えさせていただきますと、二万五千八百四事業所でございます。従業員数で見ますと、四十五万七千強の人数の方がおられます。
○川端委員 法律の改正の趣旨、そして法律全体のねらいというのは非常にいいことだということでよくわかるのですけれども、現実に、初めは十件くらいかなというところから始まるとこれはかなり大変なことだな、どんどんふえて倍増してというお話もありまして、二万五千八百余件事業所があって十件くらい東京から出ていくのかという、この法律の適用としてはですけれども、そういう部分で前段触れたところで御要請したいのですが、本当に行きたくなるという要素をクリアしないと、一億貸してあげるし税金もいろいろまけてあげますよだけではいかないというふうに思います。そういう意味で、これはより幅広い国民的な課題としての解決策をぜひともに講じていただきたいというふうに思います。 ほとんど時間が来てしまいましたけれども、とりわけ、十六ですか、いろいろな業種を指定しておられます。お触れになりましたように、機械の設計業、エンジニアリング業、自然科学研究所あるいは電算部門というのは比較的移しやすいと私は思います。しかし、この業種に載っている、例えば広告代理業とか情報提供サービス業とかいう部分というのは、まさにお客さんが東京にしかいないというのが多くて、これは随分大きな課題だなというふうに思いますし、現実にもう少しきめ細かく、業種によってどういう動向であるのかということも本当はお聞きをしたかったのですけれども、時間がほとんどありません。そういう中身、業種間で、頭で考えた部分の頭脳集団というのはこういうものだということはよくわかるのですけれども、それが東京とのリンクの度合いというのは業種によって随分違う。そういう意味での諸策ということがこういう改正案以外にもっともっと大事なことではないかな、本当にこういう頭脳集積というものを実のあるものにしていくには調査ときめ細かい分析、そして施策が随分と必要ではないかなというふうに思いますし、それが多少お伺いしている部分ではちょっと理想的な話、期待に満ちたことかなという印象を受けましたけれども、総括的にいかがなものでしょうか。
○岡松政府委員 現在、特定事業として十六の業種をとらえているわけでございますが、御指摘のように東京都区部から外へ出ていくということで考えてみますと、やはり研究所でございますとかあるいはソフトウエア関係あるいは情報処理関係といったようなものがその十六の中では比較的候補業種ではないかというふうに私どもも見ております。確かに十六業種の中で、やはり業種、業態によってマーケットとの近さでございますとか、また人の集積の度合いあるいは他の業務とのつながり等もありますので、それらの実態に即して移転の促進というものが図られるように今後とも見守ってまいりたいというふうに存じております。
○川端委員 時間が参りました。この目的とするところは非常に重要なことだと思いますけれども、やはり経済の原則で企業というのは動いているという中でのよりきめ細かな対応、それから全体的なほかの施策も含めてぜひともに御検討いただきたいと申し上げて、終わりにします。ありがとうございました。
○浦野委員長 阿部昭吾君。
○阿部(昭)委員 短時間でありますが、お伺いをしたいと存じます。 武藤通産大臣、あなたはかつて農林水産大臣をなさっておりました。今私は、この日本の全体状況の中で一番大きな問題は、都市はどんどん肥大化をしていく、その象徴的なものが東京一極集中と言われる、その中から今度の高度集積の産業というものを二十三区の外に出そう、これは大変大きな一つの意義を持っておる、意味があるというふうに思うのであります。 そこで、従来、新産業都市の計画であるとかいろんなことが試みられてまいりました。しかし、全体状況からいえば、一極集中はどんどん進む、そして一極集中の都市の側は、普通のサラリーマンならば二十年、三十年働いても自分のうちをこの東京の中につくるなんということはもはや困難、そうかと思うと地方農村の方では集落の崩壊みたいなことがどんどん始まっていくという状況にございます。そういう意味で、農林水産大臣をやられて日本の全体状況の一つの農村という状況をいろんな角度で政策展開をされながらやってこられた武藤さんが、通産大臣として今、日本の全体状況の中で直面しておる過疎過密とか一極集中とかこういう問題に、例えば今度のこの改正案でもその一角に切り込もうということに対して、私は実は大変な共感を覚えているのであります。 今度のこのことはそれなりに大変な意義を私どもも痛感いたします。そうは申し上げましても、今後、日本は企業の側の論理で動いて、そこに通産省の行政なりそれがどのようにリーダーシップをとり得るかというのは、全体状況の動きから見るとなかなか追いついていかぬ、私がこの期間、新産業都市の試みやら何かいろんなものを見ながらもなかなかそうは追いついていかぬなという思いがあるのであります。そういう意味で、今度のこの試みを全体として将来どこまで持っていこう、こういうお考えというか、所信を持っておられるのか、冒頭申し上げましたように、困難な農業問題、農林水産相を担当された大臣のお考えをぜひこの機会に伺いたい、こういう思いなのであります。
○武藤国務大臣 たまたま私が農林水産大臣をやらせていただいておりましたときは、御承知のように農地三法の改正をやらせていただいたわけでございまして、あのときも日本の農業というものが今までのような形ではなかなか難しい、いわゆる保護政策の中で農業が生きていこうと思ってもなかなか難しくなるよ、どうしても農業そのものが生産性の向上を図っていかなければいけない時代になってきている、そのためには思い切って農地を集積化していくということも必要ではないか、あるいは一方、基盤整備をしっかりやっていくことが必要ではないか、そして農業そのものが足腰の強い農業になっていかなければいけない、これがたしかあの当時の私が一生懸命努力をした政策ではなかったかと今思い出しておるわけでございますが、これは農業面の一面。 それからまた通産省といたしましては、今御指摘のようにどうしても限界があると思うのでございますけれども、やはり地域の産業の活性化を図っていくということは当然通産省として考えていかなければならないことでございますし、同時に、地域のそれぞれの産業が発展していくということから考えれば、相対的に結局大都市に集中しているものができるだけ分散をしていくということと相まっていかないことには、一方だけ幾ら地域を盛んにしようと思っても、どんどん片方に集約してしまっていわゆる一極集中でどんどん固まってくれば、これはなかなかそうはいかないわけでございますから、いろいろな施策で地域のそれぞれの産業を盛んにしていくという政策と同時に、なるべく東京には集中しない方がいいという政策も相まって私はやっていかなければならないのじゃないか。それで国土全体の中で、産業というものがそれぞれ地域に固まらない形で発展を遂げていくのではなかろうか。これが結果的には国土の総合的な均衡ある発展につながるのではないか。こういうのが、これは夢かもしれません、理想かもしれませんけれども、そういう形に努力をしていかなければならないと私は考えておるわけでございます。 たまたま一昨年に施行させていただきました法律を見て、その実施状況を見ておりますと、先ほど来いろいろお話のあるように、二年前にもう既に、東京にはできるだけ情報産業が集中しないように、なるべく地方にといってやったにもかかわらず、なかなか結果は必ずしもうまくいっていない。となれば、ここで一つは追い出しというかあるいは誘導というか、そのための金融なり税制面の措置を少しでも考えることが必要であろうということでこの法律ができてきたわけでありまして、私はこれを契機により一層、少しでも情報産業が地方に行くことによって、今度は地方のそれぞれの産業を発展させる政策によって地方の企業が少しでも新しい時代に対応できる企業に脱皮していこうと努力されるところに、情報がすぐ近くで幾らでも提供されるとか、あるいはそこでいろいろの研究所がいろいろの研究をされることで近くでそれを手に入れることができるとかということになれば、結果的に将来、総合的にその地域が発展していくということになるだろうと思いますので、そういう意味合いでは、私はこの法律が将来どれだけ効果が上がるかどうか、これは企業御自体がそれをうまくどこまで御活用いただくかどうかということと、実際、企業の経営者の皆さんがそういうことに理解をされてどれだけ地方に進出をされていくのか、集積促進地域にどれだけいくのかということにつながっているので、法律ができたからそれで何か自然にうまくいくとは考えません。しかし、やはりそういう企業がそういうことに行きやすいようなインセンティブを少しでも与えるということが私は必要ではないか、こう考えておるわけでありますから、結果的にそれじゃどのくらいそれが効果が上がるかというのは、私は正直その見通しははっきりは持っておりませんけれども、とにかくそういうことはやらないよりはやる方がいいのじゃないだろうかということで、これは私はお願いをしているというのが正直なところでございます。
○阿部(昭)委員 これはまた議題に関連をして若干踏み出したところの議論になるのでありますけれども、例えばかつて日本のエネルギーの一番基本に石炭があった、これが石油にかわった。そうすると、産炭地の状況は大きな転換を余儀なくされた。今、最後の炭鉱と言われた北海道など、炭鉱は全部総撤収であります。また、方々で重厚長大といわれたような部門がどんどん行き詰まって、新しい転換を余儀なくされておるというような地域もたくさんあるわけであります。したがって、今この法律の中そのままでは困難だと思うのでありますけれども、私は、この法律の一つの立場は、それぞれの企業の立場、ここで今も大臣お話しのようにどのように積極的な展開をやっていくかにかかるということなんでありますけれども、政治、行政という立場からいうと、日本の全体構造から見て、例えば石炭なら石炭というものが一つの大きな転換と見なければならぬのか。従来、重厚長大というものに依拠したその地域の産業というものがあった。それがしかし、時代の変遷に伴って転換を余儀なくされておるというようなところに、新しい分野のものを配置をしていく、こういう発想が政治、行政の立場からいえば考えられていいのではないかという思いを実は私は持っておるわけであります。 同じようなことは、重厚長大や炭鉱の場合を今例に挙げましたけれども何もそれだけでなくて、国土の均衡ある発展というものを目指した場合に、それぞれの企業がそれぞれの立場で大いにやれということのほかに、やはり政治や行政はそこに一つのある目的意識を持った配置の仕方があっていいのではないか、こういう考え方を実は持っておるわけであります。この法律の今の中だけでそれ全部というわけにはいかぬわけでありますけれども、ぜひそういう観点を踏まえてもらいたい、こういう希望であります。 私は短時間で終わりたいと思うのでありますが、テクノポリスというものの評価についてであります。今、全部で相当多くの地域の指定をやっていらっしゃる。その中で、いろいろ伺いますと、うまくいっておるところと計画のようにうまくいっておらぬところがある、こういうふうにも言われておるのであります。今度の頭脳立地法と呼ばれるこのこととテクノポリスの指定とを重複して受けているところが幾つかあるわけであります。これは、大体うまくいっておるところとうまくいっておらぬところがやはりあるといわれるのでありますが、重複して指定されておるようなところは大体うまくいっているところと認識をしてよろしいかどうか。
○岡松政府委員 テクノポリス政策の実施状況といいますのは御指摘のように二十六地域で進められておるわけでございまして、全体として見ますと順調な発展を遂げているというふうに見ておりますが、やはり個々に見ますと地域ごとにばらつきがあるというのも事実でございます。例えば、伝統的な重厚長大産業に依存しているところというのは、先生のお話の中にもございましたが、やはり工場出荷額の伸びは余り芳しくない。大きなものが落ち込んで小さなものが伸びてきてもどうも埋め合わせに至らないというような実態がございます。しかしながら、加工組み立て型産業にかかわる地域については順調であるということが申せるわけでございまして、ハイテク産業の導入、技術力の向上、さらに産業構造の着実な高度化というところに向かってそれぞれの地域が努力しておるところでございます。 御質問のテクノポリスと頭脳立地の重複しているところ、六カ所あるわけでございますが、総じて申し上げますと重なっているところは比較的うまくいっている地域というふうにおとりいただいて結構でございます。
○阿部(昭)委員 将来、重複指定をするようなところはどんどん広がっていく可能性を持っておる、こういう認識をしてよろしいでしょうか。
○岡松政府委員 今後どういう地域が出てくるかということにつきましては必ずしも予断を許さないのでございますが、二つの法律の持っている趣旨が違うわけでございますけれども、当該地域の性格が二つの法律の要件を満たしておる場合には、既存の六地域と同じように重複して指定されるということがあり得るわけでございます。 このような地域はうまくいくかということでございますが、ここはもう少し個別の、地域ごとの判断をしていく必要があろうかと思いますが、私どもといたしましては、指定をする場合には新しい要件を満たし、しかも発展可能性のあるものを指定していくという考え方でまいりますので、おおむねうまくいく地域というふうにおとりいただいてよろしいかと思います。
○阿部(昭)委員 私は、冒頭申し上げましたように、今度のこの改正は我々が考えておる方向に沿った一つの改正である、こういう認識を持っておりますが、今後ぜひひとつ国全体の状況を、よく言葉で言われる均衡ある発展、こういう方向を目指してますます有効な展開をしていただきたいということを希望いたしまして、私の質問を終わります。
○浦野委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 ─────────────
○浦野委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○浦野委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長 御異議なしと認めます。よって、 そのとおり決しました。 ───────────── 〔報告書は附録に掲載〕 ────◇─────
○浦野委員長 次に、内閣提出、商品取引所法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。武藤通商産業大臣。 ───────────── 商品取引所法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○武藤国務大臣 商品取引所法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 近年、貿易、金融の自由化等を背景に、経済活動を行う上で、リスク回避のための手段の必要性が強く認識されるようになっており、世界的に商品先物取引の役割が重視されてきております。この法律案は、このような状況にかんがみ、委託者保護の充実を図りつつ、商品市場をめぐる内外の経済的環境の変化に対応するための措置を講ずるものであります。 次に、法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一は、我が国商品市場の健全な発展及びその国際化を図ることであります。 すなわち、商品取引所において指数先物取引及びオプション取引等の新たな先物取引を導入するとともに、商品市場の開設を一定期間に限って認める試験上場制度を創設し、円滑に商品市場の開設が行われることといたします。さらに、外国法人にも商品取引所の会員資格を付与することができるよう、必要な規定を整備することとしております。 第二は、委託者保護の一層の充実を図ることであります。 すなわち、先物取引に類似する取引をするための施設の開設を禁止して、その取引による被害の防止を図ることとするほか、委託者保護のための所要の措置を講ずることとしております。 以上がこの法律案の提案理由及び要旨であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○浦野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十四分散会