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118回国会衆議院1990/06/15

交通安全対策特別委員会 第6号

発言数
144
登壇者
16
会派数
5
開催日
1990/06/15

会議録

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。緒方克陽君。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 今回の二つの法律の改正について、当委員会では慎重に審議がされてきたというふうに聞いておりますが、私は運輸委員会に所属をしておりまして、できれば連合審査をしていただきたいということで要望したのですが、できなかったので、差しかえということできょう質問をさしてもらいます。したがいまして、今まで質問をされてきたこととダブる点があろうかと思いますが、その辺についてはぜひ御了解をいただいて御答弁をお願いしたいというふうに思います。  まず第一は、この二つの法律案の問題については随分新聞でも話題になりましたし、記事にも載ったわけでありますが、当初四月の上旬に発表された内容から非常に後退をしているということについて大変問題があるんじゃないかというふうに思うわけでありまして、どうしてこんなに後退したのかということが疑問としてあるわけです。  当初スタートしたときには、この試案では、まず第一に、軽自動車にも車庫証明の義務づけ、二つ目に、車庫の確保ができたものについてはシールを張って、それがないものについては運行禁止とか、あるいは行政制裁金の賦課などがあったわけですけれども、これが消えて後退したということになっているわけでありまして、私どもからすれば、新聞論調を全部見ても、何で急にこんなふうになるのかということがどうしても納得できないということであります。警察は交通事故から国民の生命を守るという観点から、国民のために働くという観点からして骨抜きになっているんじゃないかというような気すらするのですけれども、何でこんなに後退したのか。業界などの圧力があったのではないかというふうにすら言われているわけでありまして、一体何でこういうふうになってきたのかということについてお尋ねをいたします。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 お答えをいたします。  最近の駐車問題が非常に深刻化しておるということは御存じのとおりでございますが、この深刻化しております駐車問題を何とか早急に解決したいということで従来からずっと検討してきておったわけでございますが、とりあえず四月の当初の段階で交通局の試案ということで、考えられるいろいろな点を網羅いたしまして、それを広く国民の各層各界の方にお示しをいたしまして御意見を広く伺うということで試案を出したわけでございます。その結果、マスコミを初めとして各方面から非常に多様な御意見が寄せられました。それを踏まえまして、今度はその実現可能、実効性ということに重点を置きまして試案の内容を細かに検討いたしました結果、今御提案申し上げておりますような内容にまとめまして御審議をお願いしておる、こういうことでございます。  これは、そういうことで圧力その他というようなことではございませんで、広く各層の御意見を伺った上で、実現可能、こういう点に力点を置いた結果、内容が今のようなことにまとまったということでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 そういう御答弁ですが、一部のマスコミではありますけれども、こんなに後退をしてきたのは第二のリクルート事件ではないかというふうにすら報道もされておることもあるわけでありまして、非常に問題だというふうに思います。  問題は、各層の意見も聞かれたということです けれども、実際に車に乗らない人、あるいは交通事故に遭って大変苦しんでいる人とか、あるいはプロのドライバー等いろいろ実際に仕事をしている、そんな人の意見を聞かれたのかどうか。いろいろ聞かれたと言いますけれども、私たちが承知する範囲ではそういうところは聞かれてないというふうに思うのですが、一体その辺はどうなんでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 私ども、交通警察懇談会という私的な諮問機関を持っているところでございますが、ここでいろいろ有識者の方々でございますとか各界代表の方々がお集まりでございまして、そこで御意見をいただくこととしております。それから新聞論調、投書欄等も参考にさせていただいているところでございますが、例えば障害者の方々から道路上の放置物件が大変邪魔になるというような御意見もいただいておりまして、それを除去するような施策も講じてほしいというようなこともございまして、それも例えば地域交通安全活動推進委員の職務というような形で取り入れさせていただいているところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 今言われましたどういうところに聞いたのかということについて、正確にメモしておりませんけれども、交通警察懇談会ですか、そんなものを開いて意見を聞いたというふうに言われました。それは、私が承知しているところでは、ことしの初めごろにはそういうのはあった、あるいは去年の暮れからかもしれませんけれども、試案をつくられる前にはそんなことはあったというふうに承知しておりますが、四月の発表以降そういうものも開かれたということなんでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 試案を発表いたしました以後は、個別にいろいろな御提言をいただいたり励ましをいただいたりしておりますが、そのような形で個別に御意見を伺うということをしておりまして、この交通警察懇談会はその後開いておりません。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 その辺のところが、発表以後いろんなことを聞いたと言いながら、実際には、その後でもまた警察の交通懇談会ですか、そんなものを開かれているということであればそうかなということも納得できるのですが、私もいろんな交通関係の団体の人から話を聞きましたけれども、さっき言いました交通の障害者とかプロのドライバーとかあるいは車に乗らない人の意見というのは全然聞かれていないで、とにかく二ヵ月の間にこんなに変わってしまったということでありまして、非常に残念だということであります。今言われた報告でその後開かれてないということについては問題ではなかったかということで、この点についてはこれからの運営について非常に問題を残しているんじゃないかということで御指摘をしておきたいというふうに思います。  次に、軽自動車のチェックの体制について警察庁の方にお尋ねしたいのですが、今回、許可制が届け出制に変わったということで、当初計画されていたことよりも非常に内容が後退したということでチェックが困難になったのじゃないかというふうに思うわけであります。  お尋ねしたいのは、車庫飛ばしで一部事件として取り上げられ、報道もされておるものもありますけれども、一つの車両しかとめることができないのにたくさんの車をつるしている車庫飛ばしの例がいろいろ報道されております。多いところでは二十台も二十五台もあるというふうな話を聞いておりますが、一番多いところはどれぐらいあるのでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 一つの車庫を車庫証明の対象として何台ぐらいの自動車について車庫証明を取ったかについてのお尋ねでございますが、これは私ども、どの程度が一番多いかということについてはつまびらかにしておりません。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 公の委員会ですから言えないようですが、私的なところでは二十台とか二十五台というようなものもあったということも聞いているのですけれども、その辺ははっきり言えないのですか。そこがはっきりしないと、実際にこれだけ非常に大きくなっている、車庫飛ばしということを含めて、駐車違反の撲滅あるいは交通事故の撲滅ということについて進まないのじゃないかと思いますが、その辺どうなのでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 過去の事件で、一つの車庫で三台という例がございます。それから、昭和六十二年に大阪府警で検挙いたしました事件でございますが、ある会社が二台分の車庫を持っておりまして、そこに七十二台自動車を運営していたという事例がございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 私はそういうのは氷山の一角ではないかというふうに思うわけです。そういう実態を本当に改善しなければならぬというのが今度の法律だと思うのですが、非常に後退したために疑問を感ずるわけです。  そこで、そういう状況がある中で、本当にチェックができるのだろうかという疑問があるわけで、どうやってチェックができるのか、体制は一体どうなっているのかということについてお尋ねいたします。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 現在、車庫飛ばしが行いやすいといいますか、その原因は、自動車を自動車登録ファイルに登録する時点で一回限り警察署長の車庫証明を登録の際の添付書類として添付するという仕組みでございまして、それ以後の車庫を持っているかどうかについてチェックする仕組みがございません。  そこで今回は、そのような登録の際の車庫証明を受けられた方、あるいは軽自動車につきましては届け出ということをお願いしたいと考えているところでございますが、届け出をされた車につきましてまずシールを張っていただくということを考えております。これで、届け出られた場所に車庫を持ち、あるいは車庫証明を受けられた場所に車庫を持つというマナーを高めていただきたいというのが一つでございます。  それから、車庫を変更した後につきましてもまた届け出をしていただくことといたしますほか、このような仕組みでチェックいたしますが、そのほかに、事後に確認をいたしまして車庫がないということが明らかになった場合には、車庫を持たれるまでの間、その自動車の運行供用を制限する措置を講ずることとしたいということを考えておりまして、これらの一連の仕組みによりまして車庫飛ばしというようなことのないようにしてまいりたいと考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 今のお話を聞きますと、結局のところマナー、それぞれ車を持っている人たちの良識の問題みたいなことになりまして、チェックの具体的な体制というのがなかなかないということでして、私は、これではその目的とするところに達していないのじゃないかということで、それぞれざる法ではないかというふうに言われている面もありますが、そんな気がしてならないわけであります。マナーを高めて車を持っている人たちの意識に問うということでは、今でもそのことについてはやられているわけですけれども実効が上がっていないという意味で、非常にこの点については問題であるということを指摘をしておきたいというふうに思います。  三番目に、車庫法の改正で軽自動車についての適用地域を東京と大阪ということにしたわけですけれども、この点では今までも議論されているようでありますが、少なくとも政令都市ぐらいにはすべきではないかと思うのですが、その辺についてはどうでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 今回、軽自動車につきましても保管場所確保義務を保障するための一連の仕組みを導入することとしたいと考えておるところでございますが、これは新しい仕組みでございますので、まず経過的な手続といたしまして当面交通渋滞の最も激しいところからという考えで、東京二十三区、大阪市内から始め、逐次適用地域を拡大していくことを考えているところでございます。これは政令でその地域を指定するという仕組みでございますので、地域の方々の御要望やら交通実態等を勘案して逐次そのような措置を講ずることとしたいと考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 当面東京と大阪ということでありま すが、確かに東京では政府の交通事故非常事態宣言を受けて緊急協力要請というものを都知事の名前で各団体にも出しておりますし、大阪では駐車違反の非常事態宣言というものがなされているわけですが、それ以外の都市でも、数的には、総量としては東京とか大阪でなくても、ある路線に限ってみると大変な渋滞とか問題が起きているというところもあるわけであります。そんなところについても当然考えていかないと、総量よりも、局限的にもその限った路線では本当に大変だということなどが問題としてある地域もやはりあるわけでありまして、そんなところからは、我々のところも指定になるのじゃないかという期待もあったようなところもあるわけですが、しかし今度はどうも政令では外れているという中で、ぜひ適用地域の指定をしてもらいたいというような地方議会の意見書とか決議というようなものが出た場合には、警察庁、政府としては当然対応すべきじゃないかというふうに思いますが、その辺についてお答えを願います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 先生のお考えのとおりかと存じます。それぞれの地域の御要望等を当然踏まえながら、地域の交通実態等を勘案して、政府として責任を持って運営できるところから逐次適用地域を拡大することとしたいと考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 それでは、逐次そういう地方の要望も含めて実施をしていきたいということでありますので、十分地方の議会の意見とか、そういうものについては酌み取って対応していただきたいというふうにお願いをしておきます。  次に、バスの専用レーンの問題でお尋ねしますが、結局いろいろな施策で大都市ではこういった交通渋滞とか交通事故をなくするということで、公共交通機関の充実、活用というのが大事だということで、制度としてバス優先レーンとか専用レーンとか専用道路とか、いろいろなものがされてきたわけであります。  実際に最近の状況を見てみますと、私どもの資料では、一九八〇年が八百五、六十キロでしょうか、そして八七年にわたってもほんの何十キロしかふえていない、これは専用レーンのことでありますけれども、そんな状況についてはぼ間違いないのかどうかということが一つ。それから数字を、八〇年から一番最近のもので結構ですから、専用レーンの長さを示していただきたいということと、これについてはもっと拡大をすべきじゃないかというふうに存じますが、その点についてお答えを願いたい。  もう一つは、いろいろ朝夕の、特に朝が多いのですけれども、中央線変更というようなことがやられております。そういうものについてももっと積極的にやるべきじゃないかと思うのですが、その三点についてお答えいただきます。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 まず、バス専用レーンのここ十年間における延伸の状況でございますが、私どもの資料では、一九八〇年、昭和五十五年度末が九百九十キロ余りでございまして、それから一九八九年、平成元年度末が千百キロ余りということで、確かに余り大きくは伸びていないというのが実情かと存じます。  そこで、その理由として考えられますのは、まず道路整備の状況が十分でないこともあろうかと存じますし、またバスの運行回数が少ないということでありますとか、そういう理由から、車線数を減少させてまでバスの優先を考えることがいいかどうかということで必ずしも確信が持てなかったというようなこともあったかと存じます。しかしながら、現下の都市交通の実態を考えてみますと、公共輸送機関に大幅に頼ることによりましてマイカー等が都市中心部に入ってこないような仕組みを図ることも極めて大事なことかと存じます。そこで、今後はバス専用レーンのみならず、優先通行帯でありますとかいろいろな仕組みもございますので、公共輸送機関の優先通行を図るような規制等を考えてまいりたいと存じます。  それから、中央線変移の問題でございます。これもいろいろ行っているわけでございますが、とりわけ朝の通勤時間帯に、この周辺の事例で申し上げますと都心部に入ってくる道路の方を拡大し、それから、帰りの時間帯には都心部から効外部へ行く方を拡大するというような運用を図っているところでございますが、これをさらに一層拡充するように努めてまいりたいと存じます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 今の御答弁で、つくったとしてもなかなか効果が上がるかどうかということもあったようです。結局つくったとしても専用レーンにタクシーが入るとか、タクシーもそれなりの公共交通ですけれども、普通の車が入る。一台入れば次々にみんな入ってくるということで、みんなで渡れば怖くない方式で、結局専用レーンが専用レーンの役割を果たしていないというのが非常に大きな問題として、警察としても一定の取り組みはされてきたというのは承知しておりますが、結局まだまだその効果は上がっていないということでありまして、その辺の対策というものをきちっとやるということが必要ではないか、これは非常に大きな決め手になるのじゃないかというふうに思いまして、この辺について具体的な対策についてお尋ねしたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 先生の御指摘のとおり、バス専用レーンが効果を発揮してその定時定速性を保つためには、専用レーンを妨害する車を規制する必要がございます。今までそこにおける路上駐車等の規制はかなり厳しくやっていたつもりではございますが、なおそれとあわせまして、そこに入ってくる車の規制でありますとか、そういったことも十分勘案いたしまして、めり張りのある取り締まり、めり張りのある規制というものを心がけてまいりたいと考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 それでは次に、交通違反の取り締まりと死亡事故件数の関係でお尋ねをいたします。  これは警察の方からいただいた資料でありますけれども、交通関係の指標で見てみますと、昭和五十九年、交通違反の取り締まり件数が千三百七十四万件ということになっておりますが、平成元年度では八百四十七万件ということで、約五百万取り締まりの件数が減っているということです。それから、交通事故の死亡者の数はどうなっているかといいますと、昭和五十九年で九千二百六十二名が、平成元年度では御承知のように一万一千八十六名という数字になっているわけです。それで、特に元年度ですか、その前の年からもう一方人を超すということで、本当に大変な状態だということで非常事態宣言も出しながらされているにもかかわらず、片一方の——取り締まりだけがいいということではないだろう、しかし、現実には片一方で非常事態宣言を出しながら、そして取り締まりは結果として五百万件も減っているということで、一千三百万から八百万台へというのは、それはだれの目から見てもこれはおかしいのじゃないか、一体何なんだということになると思うわけでありまして、こういうことになったのは一体何なのか、やはり何かその辺に警察庁の対応としてまずさがあったのじゃないかというふうに思われますが、その辺についてはどうなんでしょうか。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 交通違反の取り締まりの方針でございますが、これは一口に言いますと、悪質、危険性の高い違反に重点的に取り締まりを行うということでございます。したがいまして、取り締まりの件数自体が減っておることは全く事実でございますが、その減っております中身を子細にごらんいただきますと、悪質、迷惑性、危険性というものについては減っていない。むしろ大幅に減りましたのは、十五キロ未満のスピード違反というような比較的軽いもの、これを指導、警告ということに方針を変えたということによりまして、検挙する件数は減っております。しかし、例えば酒酔い運転一つ見ましても、特に程度の高い酒酔いというものは減っていないと思います。また、スピード違反につきましても、二十五キロ以上の非常に悪質、危険性のあるスピード違反については減っていないと思います。  したがいまして、そういう国民からの要望の高い悪質、危険性の多いものについて重点的に取り締まる、その他の軽微なものにつきましては警 告、指導で処理をするということの方が、むしろこういう交通状況の中での取り締まりの姿勢として望ましいというふうに考えて全国を指導しておるわけでございます。  それと、死亡事故の増加と取り締まりの件数との関係でございますが、今言いましたような中身の程度とのバランスでございますので、それと最近ふえております死亡事故の原因が、例えばレジャー型であるとか若者のスピードの問題であるとか高齢者の問題であるとか、そういったことでございますので、違反取り締まりの件数の状況と直接の関係は少ないもの、こういうふうに考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 そういうお答えが返ってくるだろうと思ったのですが、しかし、それにしても結局死亡事故がどんどんふえていくということになれば、では十五キロであればいいのかどうかということも含めて、その程度であればいいのじゃないかということでまたスピードを出して事故が起きるということだってあるわけです。そんなことでいきますと、今のお話を聞きますと悪質しかやらないということだから、昭和五十九年は一千三百万で、平成元年では八百四十七万で、ことしは五百万で六百万で、そんなことにはならないと思うので、そこはそこ、さっきめり張りの話もありましたけれども、これだけの死亡事故と渋滞等で都市機能まで低下するような状態の中では、取り締まりをやってもらったとしても国民的な反発はそんなに出ないのじゃないか。それはあるかもしれません、しかしそこは警察としてはやはり勇断を持ってやるべきじゃないかと思いますが、いかがですか。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 各県警察の方に指導しておりますのは、自分の県の事故の発生の状況を分析し、その事故の発生につながりますような違反について今言いましためり張りのきいた取り締まりを行うようにということでございます。したがってそういう方針で取り締まりをやっております限り、これが五百万なり四百万なりと下がるということは当然考えられませんし、また警察庁としましては各県の取り締まりの実態を個別に詳しく報告を求めて分析をしておりまして、その内容についても具体的に指導しておりますので、件数自体がこれから相当下がるというようなことはちょっと考えられない、むしろ内容の点でしっかり事故の実態に即した取り締まりが行われるようにすべきであるというふうに考えております。  件数主義ということにつきましては、単なる件数主義には余り陥らないようにしたい、こういうふうに思っておりますが、実のある件数主義というものは大いに当然でございますので、今後は実のある件数主義ということで取り締まりが行えますように、そういうことで指導してまいりたいと思います。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 それは実のある取り締まりをやっていただかなければなりませんけれども、しかし片一方ではやはり死亡事故もふえている、いろいろな問題もあるという中で、口で実のある取り締まりだというふうに言われても数字の上で出てこないと、果たしてそうなっているのかなということでありまして、平成元年度で八百四十七万という数字ですけれども、今はまだ二年度が始まったばかりなのですが、そこらは今後一体どういうふうな状況にいくのですか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 非常事態宣言が発せられました十一月の前後から取り締まり件数はどんどんふえてきておりまして、現在も件数はふえている過程でございます。今手元に具体的数字を持ち合わせておりませんが、傾向はそういう傾向にございまして、ただいま長官から御説明申し上げましたとおり、実のある、めり張りのきいた取り締まりということで中身はふえているものと確信をしております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 めり張りのある取り締まりということでしていただいて、実際に国民全体で交通事故死亡者をなくすということは当然取り組まなきゃなりませんし、いろいろな啓蒙活動も含めて、私たち自身も国会の責務としてもあると思いますが、それはみんなでやらなきゃなりませんが、本当に実のあるそういった取り締まりを強く希望を申し上げておきたいと思います。  それに関連して、そうであっても、いろいろやりますと、きょうの質問での答弁では出てきませんでしたけれども、体制の問題があるとか人が足りないとか、あちこちでイタチごっこだというような話もあるわけであります。そんなものを解消する一つの手段として、今回の地域交通安全活動推進委員ですか、そんなものも出されているようでありますけれども、それ以外にでも、体制として非常に不備ということであれば、常習的にいつもこの車はここにとまっているよとか、あの会社の車はいつもここにあるよとかいうようなものについては、しかも例えば交差点付近とかいつも渋滞を起こす原因になっているというようなところ、交差点付近なんかは仮に一台でも非常に渋滞を起こす場合があるわけですね、それも取り締まりはされているようですが、そんな状況をなくするために民間の協力も得るということで、例えば交通関係の特別の会社であるとか、そんなことが専門的にできるようなところなどを含めて民間の協力を得ながら、例えばクランプ方式ですか、そういうものも外国ではあるようでありまして、警察庁でも検討されたようですが、今回はそういうことはされておりませんけれども、これ以上問題が解決しないということになれば将来的にはそんなものもやはりやる必要があるのじゃないかというふうに思いますが、その辺はどうでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 クランピングの仕組みの導入を私どもも考えたところではございますが、これは今の刑罰を前提とした体制でありますとなかなか難しい点がございます。そこで、刑罰の仕組みをやめて行政制裁金といったような、いわば行政処分と連動させた仕組みでありますとあるいは可能かもしれないということで検討したところでございます。しかしながら刑罰制度をやめて行政の仕組みですべて完結するという仕組みを考えますと、これは膨大なまた別の体制が必要になってまいりましたり、大きくお金も必要になるということでありますとか、さまざまな問題が生じてまいります。そこでこの種の問題は今後さらに道路交通法を全面的に見直す機会に本格的に検討するということで、今回は見合わさせていただいたものでございます。  しかしながら、その必要性は私どもも十分考えておりますので、今後識者の方々、学界の方々その他関係者の方々の御意見をいただき、コンセンサスを得つつその方向で進めてまいりたいと考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 今回のことでも多少は検討されたということであります。道交法の全面改正についてはいろいろなところでもお聞きをしておりまして、それなりにいろいろ検討しなきやならぬということがあって今回はそうなっていないと思うのですが、いろいろな識者の意見も含めてお聞きをしながら対応されるということのようです。別にここで発言されたからどうだということじゃありませんけれども、全面的な道交法の改正の時期は警察庁としてはおおむねどのような目標をお持ちなのか、お話ができればお聞きしたいと思います。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 現在の道交法の全面改正でございますけれども、私どもも近い将来ということでいろいろと検討はしておるわけでございますが、何せ今交通局長からも申し上げましたようにいろいろな問題がございます。それについて、法律上の問題であるとかいろいろな学説の問題であるとかありまして、国民的なコンセンサスを得るのはなかなか簡単ではないというのが現状でございます。しかし、今の道交法の中身を見ましても、非常にバラエティーに富んだ内容がその都度の改正で盛り込まれておりますので、やはりこれは近い将来体系的に全般の問題を解決したような形で道交法というものが新しく見直されるべきだということについては、私どもそういうふうに考えておりますので、ただいつの時点でどうかというのはちょっと申し上げるのはなかなか難しいわけです が、近い将来そういう考えを持っておるということで御理解いただきたいと思います。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 それでは続いて、今回地域交通安全活動推進委員という制度ができるわけでございます。お聞きをいたしましたところ、例えば少年指導委員であるとか民生委員というような人たちと同格というようなことでございますが、この地域交通安全活動推進委員の仕事については、国家公安委員会の規則に基づいて業務内容とかその地やるということになっておりますが、その業務内容と災害補償を、その点について要点で結構ですからお答え願いたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 地域交通安全活動推進委員につきましては、この改正法案の百十四条の五にその職務内容が定められているところでございますが、「道路における適正な車両の駐車及び道路の使用の方法について住民の理解を深めるための運動の推進その他の地域における交通の安全と円滑に資するための活動で国家公安委員会規則で定めるもの」を行っていただくというのが内容でございます。  具体的には、これは従来の事故防止を中心とした各種のボランティア活動とは若干観点を変えまして、道路の使用の仕方、これは駐車の問題も含めてでございますが、それについて住民の方々に理解を深めていただくという方向での活動の推進役をお願いしたいということでございまして、特別に権限を持っていただくとか、そういうものは一切考えておりません。  それから、災害補償の関係でございますが、非常勤の地方公務員ということになろうかと存じます。そこで、地方公務員災害補償法の規定によりまして、それぞれの条例で必要な災害補償についての手当てをしていただくことになろうかと存じます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 そこで、御説明を聞いておりましたら、この地域交通安全活動推進委員については、全国で千三百ぐらい警察があって、大体一署十名ぐらいということでお話を聞いているわけです。  しかし、交通事故とか渋滞とか、そういうのは非常に格差がございまして、全国的に聞きたかったのですが、時間がなかったものですから東京の例ということでお聞きをしましたら、平成元年四月二十六日の時点で、警察庁の実態調査によれば瞬間駐車違反の最も多いのは深川警察署で、八千八百二十七件ですね。それから、取り締まり件数では渋谷警察署で、年間一万二千六百三十九件ということですが、大島、これは島ですから、大島では年間を通じて取り締まり件数はゼロということで、もちろん駐車違反もないということだと思いますが、別に大島警察署が取り締まりをやってないとかなんとかということじゃなしに、実態としてそういうことで、車も結構あるけれどもマナーもいいとかいろいろなこともあるのだろうと思います。  実情はわかりませんが、大島警察署がやっていない、けしからぬということではございませんが、ゼロであるという状況の中で、片一方も十名、これだけの件数の多いところも十名ということについては、本当に活動していただく場合に、片一方ではもう点にしか対応できない。大島のようなところになればもっと、十名の人でも日常いろいろな接触もできるでしょうからいいと思うのですが、人口の状態とか交通の過密の状態とか事故の状態とか、そういうものを含めて数については弾力的に、非常に問題の多いところなどはふやすということも当然考えられていいのじゃないかと思うのですが、その辺についてはいかがでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 御指摘のとおり考えているところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 そこで、数のことはもうどうこう言いませんで、それは実態に応じてしていただくということでございますので、ぜひお願いをした上で、そこの委員になられる方について、ぜひ要望をしたいのです。  前回も何か出ているようでありますが、例えば町内会長で指導的役割に当たる人とか交通事故防止に今までもいろいろな努力をされてきた人とかあるようですが、やはり何といっても実際に車を運転して仕事をしている人たちの声というものも、そこに働く人たちにも大きな影響力がありますし、運転者としての責務と地域への影響性ということも考えて、プロのドライバーの代表というような者を入れることについて、そこらについては長官どうでしょうか、考えていただけるということにならないのかどうか、お尋ねしたいと思います。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 この委員は、地域の交通の実態なり道路使用の実態なりというのをよく知っておる人になってもらうのがいいわけです。それで、法律にある一定の資格要件ということを言っておりますので、そういった資格を満足するような方であって、今のようなプロの、いろいろな知識を持っておる方というのは、これは非常に結構なことでございますので、その辺のところを念頭に置きながら都道府県を指導してまいりたいと思います。(発言する者あり)

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 では、今の話は、答弁後退したということのようですから、念頭に置いてということでははっきりした中身になってこないわけでありますから、もう少し具体的に考え方を御説明願いたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 先生の御意見の趣旨を念頭に置きつつ、プロのドライバーの方々、もう法律の要件が備わっていれば当然委嘱の対象になるわけでございますから、積極的にそのように運営をしてまいりたいという趣旨で長官が御答弁を申し上げたところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 では、そういう意見を積極的に受け入れてしてもらうということですので、そういうことで確認をしておきたいと思います。  それで、この問題に関連して、私は何回かこの交通安全特別委員会でボランティアの交通指導員、毎朝、雨の降る日も雪の降る日も子供たちの通学の安全のために、もう本当に二十年も三十年も働いている人をたくさん知っているわけです。もう毎朝見るわけです、本当に雨の中でも冬でも。この人たちについては、要するにボランティアということでありますけれども、片一方で、今度できる人たちについては地方公務員の災害補償の特例もあるということですが、もう二十年も三十年もやってきた人のことになると、私はこの人たちについてはちょっとかわいそうだな、一体これでいいのかなという気がします。では、同じようにやれということでいいのかどうかというのはなかなか議論がありますけれども、長年苦労をされている交通指導員の人たちのことについては、本当に長い間苦労している人たちの問題、新しくできる制度の中でこの人たちはどう思うかなという気がしてしようがないのですが、そこらはどんなふうにお考えですか。

徳宿恭男総務庁長官官房交通安全対策室長

○徳宿政府委員 確かに、交通指導員というボランティアの方は、雨の日も風の日も文字どおり連日御苦労をいただいておるわけでございますので、例えば災害補償というような面で取り残されるというようなことがないよう、よくその活動の実態等を見まして、その実態に応じた適切な手当てがなされるよう地方を指導してまいりたい、かように考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 ちょっと、そこにいてください、時間のあれで。  それで、前回、二年ぐらい前でしょうか、災害補償の問題で質問しまして、全国でボランティアの約四割程度、そんな状況の中で、これをやはり何らかの形で救済すべきだということで指導したいということで話があっておりましたが、その後の状況についてお答え願いたいと思います。

徳宿恭男総務庁長官官房交通安全対策室長

○徳宿政府委員 交通指導員の方々のいろいろな形態がございまして、その身分、活動の形態等によりまして災害補償の取り扱いというのも違ってまいります。大きく分けますと、地方公共団体の職員あるいはその委嘱を受けた方というのが一つの形態としてございまして、また二つ目には、警察署長とか交通安全協会等の委嘱を受けて活動しておられる方もございます。さらに三つ目といた しましては、全くのボランティアという形で、PTAであるとか町内会あるいは老人クラブ、母の会、こういった活動の一環として活動されておる方もございます。  そういうことでございますので、その処遇の点につきましては、そういう身分であるとか活動の形態によっては異なっておりますけれども、前回議員にお答え申し上げたときは昭和六十二年末現在の数字でございまして、全交通指導員の約四割ということでございましたが、その後一年経過した後の昭和六十三年末では約五割という数字になっております。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 それで、肝心の交通指導員の人たちの気持ちについてはなかなか議論が深まるような時間がありませんので、これはまた別の機会にしますけれども、この人たちの問題については、例えば金とかいうことじゃないけれども、何らかの形で報いるということをやはり気持ちの上ではしっかり考えていただかないと、非常にしっくりしないということを二十七万のボランティアの人が思うのじゃないかなという気がしますので、これはきょうは議論しませんけれども、新しい制度の中にそんな問題がありますよということを指摘して、次回議論をしたいと思います。  それで、もう時間が来ましたので、あと最後の一問だけで打ち切りたいと思います。都市公害も含めて環境問題もいろいろあるわけですが、そういう問題でお尋ねします。  低公害車の開発とか大気汚染防止のためのCO2排出規制の問題で、きょうの新聞でも政府の新しい方針もちょっと出ていたようでありますけれども、私が運輸委員会で昨年賀間をしたときには、CO2の排出を抑制していくという観点で政策をどうとっていくのか十分検討したいということで運輸省の方から御回答いただいておりまして、もう新たな予算編成に向けての段階に入ったわけでございます。そんな中で、新たな政府の方針も含めてもっと積極的に取り組むべきだというふうに思いますが、現状の考え方、前向きの姿勢というのは一体どうなっているのかということについてお尋ねいたします。

中村徹運輸省運輸政策局長

○中村(徹)政府委員 昨年の十一月に先生から御質問いただきまして、運輸委員会において御答弁申し上げたわけでございますが、平成三年度の予算要求の編成作業というのはそろそろ始まるわけでございます。他方、地球環境問題ということで、来週ぐらいになりますと閣僚会議も予定されているようでございます。そういう閣僚会議での決定、あるいはそれを受けてのさらに政府の取り組みというのがこれから進んでまいると思いますので、私どもはそれを受けまして、平成三年度の予算編成に積極的に取り組んでまいりたいと思うわけでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲共同

○緒方委員 今のは、運輸政策局がやはり前面に立ってみずからこうだということを考えていただかないと、何か待っているような感じでありまして、そういうことじゃ困りますので、そこは局長として先日もお答えいただいて検討したいということでしたから、ぜひ前向きに積極的に努力をしていただきたいということにいたしまして、まだ残っておりますけれども、時間が参りましたので私の質問はこれで終わります。どうもありがとうございました。

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 次に、須永徹君。     〔委員長退席、今枝委員長代理着席〕

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 おはようございます。私は須永徹でございます。  地方行政委員会に所属しているわけでございますが、この道交法、車庫法の問題につきまして、地方行政委員会につきましても連合審査を要望してまいりました。結果といたしまして連合審査まで至りませんでございまして、差しかえということで私が質問をすることになりました。この間、この道交法の問題やあるいは車庫法の問題につきまして、当委員会においても審議されてきておるわけでございまして、そういう意味では重複する部分が多々あろうかと思いますけれどもお許しをいただきたい、このように思っているところでございます。  今、緒方委員からも質問があったわけでございますが、最初に地域交通安全活動推進委員の委嘱の問題、今お話がありましたが、また視点を変えてお尋ねをしていきたいと思います。  今度の推進委員の創設、公安委員会としては、駐車問題に関する活動など交通安全と円滑に資するための活動を行うべくボランティアとしての委員を委嘱する、こういうことのようでございますが、その理由というのはどういうことなのか、お聞かせいただきたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 駐車問題を初めといたしまして、地域における交通実態をよく御存じの方々のお考えを地域における道路の利用の仕方に反映することができるような仕組みを設けたいということが、今回の地域交通安全活動推進委員を考えた大きな理由の一つでございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 今度の場合、法律にその根拠や職務等規定するということになっているわけでございますが、これは風営法のときも少年指導委員というのがあったようでございます。少年指導委員というものが規定をされて法律の中に組み込まれた、こういう経過があるようでございますが、今回もその少年指導委員のときと同じような形で推進委員が法律の中へ入ってくる、こういうことのようでございます。  そうしますと、一つは今もお話がありましたように、ある意味では、民間の人に道路の使い方やあるいは駐車場の問題等指導してもらうんだ、その人たちを公務員に準じてといいますか、きちっと位置づけていくんだ、そうしますと、先ほど緒方委員からもありましたように、ボランティアでやっている人たちは本当にそういう中へ組み込まれるのかどうなのかという点が出てくると思います。  それともう一つは、そうなったときに警察の権限といいますか、そういうものがさらに拡大をしていくということにつながっていくのではないかというふうに思いますが、その点につきましてお聞かせいただきたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 地域交通安全活動推進委員の職務は、先ほども御答弁申し上げましたように何ら権力的な内容を持つものではございませんで、一般の方々が通常できる事柄を積極的に推進していただくということでお願いをしたいというものでございます。警察の権限を広げるとかそういう考えは毛頭ございませんで、この道路の利用の仕方、駐車問題といいますのは、本当に地域の問題でございます。従来、警察の取り締まりを中心に、駐車秩序の維持でございますとか道路に放置物件があって歩行者の方々が不便を感じているといったような問題について、主として警察が対応していたところでございますが、それのみならず、地域の方々が自主的にそのような問題に対応しておられますので、その自主的な活動、ボランティア活動、これは駐車対策協議会でございますとか駐車問題懇談会といったような仕組みを設けて対応していただいているところでございますが、そういった方々の活動に法的な裏づけを与えることができれば大変望ましいという考えからこのような制度を設けさせていただきたいということでございまして、権限をこのような方々に与えるとか警察の権限を拡大するという考えは毛頭ございません。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 現に、今現在交通巡視員という人がおりますが、その巡視員の人たちは、やはり歩行者の保護やあるいは駐停車違反の取り締まり、あるいは交通指導全体にわたってそのような仕事を行っているというふうに思います。その交通巡視員の人たちも今度保管場所法の部分についても事務を行われる、こういうふうに法改正がされるようでございますが、この交通巡視員と競合する部分はないのですか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 交通巡視員は警察官の仕事の一部、交通達反の車の取り締まりでございますとか、レッカー移動でございますとか、そういう強制権限を必要とする事務を行う常勤の警察職員でございます。これに対しまして、今回私どもお願 いをしようとしております地域交通安全活動推進委員は、そのような強制権限は一切持たず、自主的に住民の方々にいろいろ呼びかけを行っていただいたり、道路の利用の仕方、主として駐車問題等につきまして住民の方々の理解を深めていただくことを推進していただくということでございまして、レッカー移動をしたり、違反駐車標章を張りつけたり、あるいは警察のために警察の強制権限を補うような仕事をしていただくということは一切考えておりません。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 そうしますと、交通巡視員ではなくして民間の人たちにそういう位置づけで手伝ってもらうんだ、モラルも含めて、規範ですとかそういうものを地域住民の人たちに理解してもらうために民間の人たちに手伝ってもらうんだ、こういうことのようでございます。  そうしますと、先ほどお話のありました、緒方委員からもありましたけれども、交通指導員、この人たちは今全国で三十万とかという話を聞いております。緑のおばさん等も含めて都市部ではいらっしゃるようでございますが、そのように地域の中で献身的に交通安全やそういう指導をされている方が現にいらっしゃるわけでございまして、その人とはまた別のわけでしょう。どうなんですか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 交通指導員は、先生御指摘のように全国で三十万人ぐらいおられるわけでございまして、ある方々は、例えば緑のおばさんと言われているような方々は、知事部局から委嘱をされた非常勤の職員であったりするわけでございますが、他方、交通安全協会のような民間団体に所属して活動しておられる方もあるわけでございます。  これらの方々は、主として交通安全、事故防止という観点で仕事をしていただいているわけでございますが、今回私どもが考えておりますのは、交通安全も、もちろんそれに資する活動を行っていただきたいと存じますが、あわせて、道路の利用の仕方の問題、駐車問題といったようなそちらの方にも関心を持って、住民の理解を深めていただくような仕事をしていただきたいということでございまして、従来の交通指導員の方々にお願いしている仕事の内容とは若干視点が異なるものと考えております。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 若干視点が異なるということで、交通安全よりも駐車場の問題、そういうところに視点が当たるんだということのようでございますが、そうしますと、例えば行政区、それぞれ単位がございますが、あるいはまた町内会ですとか、そういうところに行政的な役割を持っている人が多数いらっしゃいますけれども、そういう中でその駐車場の問題ですとか、あるいはまた交通安全の問題等についていろいろ指導するとか、あるいはまたその中で協議をしてもらうとか、そういう役割を持つという意味なんでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 自治会等の活動の一環としてそういう問題に関心を持っていただきたいということを依頼するような活動等を念頭に置いております。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 先ほど来お話がありますように、この推進委員につきましては、一つは、地域の中で、一市民から見てみますと、道交法の改正によってあるいは車庫法の改正によってさらに厳しくなる、こういう感覚を持つわけでございますが、あわせて、一面、推進委員が委嘱をされていくということになりますと、さらにそういうものが地域の中でも、また、今までボランティアでされていたものが警察の指導によってさらに推進される、こういうことになるかと思いますが、私はそういう意味では、この交通安全指導員の人たちが、あくまでもボランティアでそういうモラルというものを地域の中でさらに深めていく、こういう視点の方がよりベターではないかな、こういうふうに感じたわけでございまして、さらにそういう点も含めて御検討いただければ、このように思います。  先ほど来もこの改正案に当たっていろいろ質疑が行われたわけでございますが、今回のこの改正案というものは、年々深刻化している交通渋滞やあるいは違法駐車等の問題はもうこれ以上は放置しておけないんだ、こういう危機感から出されてきたというふうに実は思うのです。  そういう意味では、ある意味では今までのその対症療法じゃなくて抜本的な見直し、もっと言うならば、この地価の高騰で大都市では駐車場を飛躍的にふやすということはもうできない状況にありますし、あるいは、大都市への機能集中や都市ビルの駐車場不足あるいは公共輸送機関の不備等々があるわけでございますが、そういう状況を考えあわせますと、都市部への車の乗り入れ規制だとかあるいは公共輸送機関の整備、都市機能の分散あるいは物流というものをもう一度再検討する、それは、そのことをきちっとやるということはもう大変難しい、しかし総合的な交通体系の政策転換というものも検討すべき時期にも来ているのではないか、こういうふうに実は思えるわけであります。  そういう点で、きょう公安委員長見えておりますので、どのような御認識を持たれているのかお聞かせいただきたいと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○奥田国務大臣 全く先生の御指摘のとおりであります。  都市機能が麻痺寸前の状態になって、そして今あるべき車社会の秩序をもう一遍ここで見直してスタートしようという形で、まさに危機的な認識の中で御提案申し上げておるわけでございます。しかし、これらの問題は今先生が御指摘になったような総合的な交通対策、もちろん行政の対応の、今日までこれだけの状態になるまで、我々自体がはっきり言いまして率直に認めなければならぬことですけれども、それぞれの縦割り行政の弊もあったと思います。  ですけれども、今このままに放置しておいたら都市機能は麻痺すると同時に、大変な利便を求めてきた車社会が逆に私たちに対して大変な害を与えてくる。こういった状態に至った以上、これはやはり車を持つ人、ドライバーの責任、やはり車庫も、保管場所もきちっと持った人が車に乗っていただくという原則が、今までの対応のおくれの中からこういった青空駐車とかいわゆる駐車公害と言われるような状態にまで立ち至ったわけですから、私たちは今度の法案提出に当たって、ドライバーも痛みを感ずる、そして、はっきり言って、これに関連するディーラーまたメーカー含めて、この車社会を形成するそれぞれの立場の人たちが今度の法提案によって痛みを感じていただかなければいかぬということも一つでございます。  と同時に、本来当然あるべき形の車社会の秩序というものをここで再点検して、そして今やらなければ大変だという認識の上に立って何とか都市機能の回復に努めたい、またさせなければならぬという気持ちで御提案申し上げたところであります。     〔今枝委員長代理退席、柳沢委員長代理着席〕

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 そうしますと、この間、道交法の改正につきましては昭和六十年から三回ほど改正されておるわけでございますが、特に昭和六十一年のときにもこの駐車場の問題、時間制限駐車区間に関する規定の整備とかあるいはまた違法駐車車両に対する違法駐車標章の取りつけ強化等々改正されておるわけでございますが、この昭和六十一年のときの改正と一緒に措置できなかったのでしょうか。今のこのような状況を考え合わせますと、当然もっと早く、もう予想されておったわけでございますから、この六十一年改正のときに私はできたのではないかというふうに思うわけでございますが、いかがでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 六十一年の道路交通法の改正をお願いした際、先生の御指摘のとおり、短時間の路上駐車を可能とするような時間制限駐車区間を大幅に設けることを念頭に置きましたパーキングチケット発給設備を設けることができることとすることでありますとか、それから違法駐車標章を取りつけて、それを取りつけられた方がそれを動かした後、動かした旨を警察署長に届け出ていた だくというような仕組みを設けさせていただくこととあわせまして、罰金の額、反則金の額を引き上げる等の措置を講ずることができるように法改正をお願いしたところでございます。  これはこれなりにかなり効果があったものと存じます。その後、短時間の路上駐車のための仕組みでありますパーキングメーター、パーキングチケット発給設備等の増設によりまして、それまで一万四、五千台分しかなかったその種の施設が約三万台分にまでふえてまいりましたし、その他、違法駐車標章を取りつけるという形での駐車違反の取り締まりもかなりふえてきているとこるでございます。  しかしながら、この間の自動車の増加台数がこれまた大変な数でございまして、六百万台余り、ドライバーの方々も五百万人以上ふえてきております。その結果、現在のような麻痺寸前の状態に立ち至ったということでございまして、今回は主としていわば応急の措置として、当面講ずべき措置として、ドライバーの方々の責任追及のみならず、車の管理運行について責任を持たれる車の使用者の方についても責任を負っていただく仕組みでありますとか、保管場所を持っていることを継続的に確保できるような仕組みを設けさせていただきたいということで、二つの法案を御提案申し上げているところでございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 今、六十一年に法改正をやって効果があったという話がありましたが、その当時に今度の改正がされていればまだここまで来なかったのではないか、実はこういう点の指摘ができるのだというふうに私は思います。  もう一つ、効果があったという部分から考え合わせますと、また今回も罰金や反則金を引き上げるということのようでございます。しかし、この違反抑止機能を強化するというのは当然だというふうに思いますが、違反の実態を見てみると機能してないのではないかという気がするのです。特に東京や大阪では、六十一年から六十三年を比べますと違反件数がふえているという実態もあるようでございまして、そういう意味では、この違反抑止機能というのは罰金、反則金だけで十分働いているのかなという疑問が生まれるわけでございますが、いかがでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 この運用の問題かと存じます。交差点の付近でございますとかバス専用レーンのところでございますとか、そこに違法駐車がある場合に交通渋滞の原因になったり、その他いろいろな迷惑を与える場所あるいは危険な場所を中心として取り締まりを行うということによりまして、めり張りのある取り締まりにより、その反則金の額、罰金の額を引き上げたことの効果を高めるように工夫をしてまいりたいと存じます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 効果を高めるように工夫するということでございますが、先ほども保有台数が六千万台になるということのようでございまして、十年間に五三%も増加しているという状況にあるわけでございます。何といっても今度の違法駐車や車庫の問題については、警察庁の取り締まりも当然でございますが、あわせて、今までの交通行政というものがどうだったのか、本当に間違いなく効果あらしめてきたんだろうかという点を考え合わせますと、保有台数に比べてその対策というものが十分行われてなかったのではないか、こういうふうな気もするわけです。警察庁としてどのような認識を持たれておるのか、お聞かせください。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 車の台数の伸び、また運転免許保有者の増加、こういったものと警察の私どものいろいろな対応のバランスの関係でございますが、対象とする方の数の非常な増大になかなか対応が追いついていかないというのが現実だと思います。したがいまして、取り締まりだけで事態を解決するということは現在は到底無理でございますので、今政府としましては、総務庁が中心で交対本部の申し合わせというのをこの間五月にやったわけですが、私ども警察の方としましては、そういう総合的な対策の一環として警察としてできることを早急に進めていくということが大切だと思います。  今回の御提案申し上げておるのもそういう総合的な対策の中での緊急の対応の一つ、こういうふうに思って今御提案を申し上げておりますので、今後もそういうことでやってまいりたいと思います。総合の中の一つということでございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 今交対本部の報告も出された、こういう話があったわけでございますが、確かに私もそう思います。今の違法駐車の問題や、あるいはまた車庫法の問題、道交法の問題等合わせますと、警察庁だけで解決するという状況にないわけでありまして、特に道路あるいは駐車場の確保スペース等々の問題も当然検討されなければならない事項だというふうに実は思います。  そこで、きょう建設省の方も見えているわけでございますが、建設省としてはこの車の伸び、今も話がありましたが、十年間で五三%も車が増大をしている、そういう状況にあって、最近新聞等では、駐車場整備三ヵ年計画に切りかえるとか、そういう対策、あるいは附置義務をつける条例改正を行ってもらうんだ、こういうことも出ておるわけでございますが、この間、そういう道路の状況、十年間の実延長といいますか、そういうものはどうであったのか、お聞かせいただきたいと思います。

安達常太郎建設省都市局都市再開発課長

○安達説明員 お答えいたします。  数字的に申し上げますと、自動車保有台数の伸びが著しいというのはもう御指摘のとおりでございまして、四十年度末の保有台数が七百二十万台に対しまして、六十三年度末が約五千三百万台、約七倍になっております。これに対しまして駐車場整備でございますけれども、建設省で統計的に把握している路外駐車場等、これは都市計画駐車場、届け出駐車場、附置義務駐車施設、それから路上駐車場、この四種類でございますけれども、昭和四十年度末におきましてこれが約十万台分、六十三年度末に約百四十万台分ということで、数字的には約十四倍になっているということであります。  とは申しましても、駐車場の現時点の整備水準は、近年のモータリゼーションの進展の状況の中ではいまだ十分な整備水準ではないということは十分認識しているところでございます。このために、建設省といたしましても、融資制度、税制面等の優遇措置を中心に助成の拡充を図ってきたところでございます。  ちょっと詳しく申し上げますと、融資の面では、公共側が整備する駐車場に対しまして昭和四十八年度に有料道路融資制度を創設いたしまして以降、貸付率が当初最大二五%だったものを四〇%に引き上げるなど大幅に制度を拡充してきております。また、民間が整備する駐車場に対しましては、昭和六十年度に道路開発資金、昭和六十二年度に道路公社あるいは道路四公団に対するNTT・A型の無利子融資制度を創設、それから昭和六十三年度には第三セクターに対するNTT・C型の無利子融資制度を創設し、貸付対象を拡大してきたところでございます。  税制面では、昭和四十四年度より都市計画駐車場に対する固定資産税及び不動産取得税の軽減措置を創設する等、市民に広く利用される公共駐車場の整備の促進に努めてまいったところでございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 建設省としても、今までの保有台数の伸びに比べてそれに対応できない、まあおくれてしまったということだろうというふうに思いますが、先ほど総務庁を中心とする交通対策本部申し合わせのお話もあったわけですが、その中にも路外駐車場の整備ということで附置義務駐車場の設置基準の見直しというようなことがうたわれているわけでございます。昨今建設省としてもこの附置義務駐車場を整備をする、そのための条例改正を各地方自治体にお願いをする、こういうのを通達で出されたというふうに伺っているわけでございます。その中の中身として、百万人以上、あるいは五十万から百万人、あるいは五十万人以下の都市にそれぞれ床面積に対する台数等の附置義務がつけられているわけでありますが、その附置義務の関係、考え方、さらにはこのことによって どのくらいの駐車スペースが拡大されるのか、お聞かせいただきたいと思います。

安達常太郎建設省都市局都市再開発課長

○安達説明員 お答えいたします。  附置義務基準の見直しでございますけれども、昭和六十三年度より二ヵ年にわたって検討委員会を設置し、その結論を本年の春に得たところでございまして、その成果を踏まえまして、今週の月曜日でございます六月十一日に地方公共団体に新たな標準駐車場条例を通達したところでございます。  基準の見直しに当たりましては、駐車需要及び附置義務駐車施設の整備の実態を踏まえ、今先生御指摘の都市の人口規模あるいは建物用途、地域特性に対応したきめの細かい基準づくり及び附置義務を強化する方向での基準の見直しを基本方針としたところでございます。  具体的に申し上げますと、一つは附置義務の適用を受ける建物下限の引き下げ、スーパーあるいは百貨店、事務所等駐車需要の多い用途、特定用途と言っておりますけれども、これに関しては従来二千平方メートルでありましたものを一千五百から一千平方メートルに引き下げる。あるいは、一台当たりの床面積の基準の引き下げ、特定用途に関して申し上げますと、従来三百平米であったものを百五十から二百五十平方メートルに引き下げる等々が主要な基準の見直しのポイントでございます。今後はこの基準をもとに公共団体に対して条例の制定等を適切に指導してまいりたいと考えております。  この附置義務の基準の見直しの効果でございますけれども、現在年間約五万台ずつ整備されておりますけれども、今後は約二割ぐらいアップということを期待しているところでございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 年間五万台、二割アップというお話でございますが、道路の延長も、実延長の部分から見ますとまだまだ今までの伸びから見ますとさらに拡大をしなくてはならないでしょうし、また、今お話ありましたように、駐車場スペースの確保という点からいってもさらにそれを推進をしていく、こういう方向をとっていただかなければならないと思います。  そこで、建設省としても、各局でそれぞれ中心になって、今まで道路は道路局ということで検討を進めたようでございますが、今回、駐車対策連絡協議会というような協議会が建設省全体でできたというふうに聞いております。そこでいろいろ議論されるだろうと思いますが、道路法の改正といいますか、今道路法の関係につきましては、道路を良好な状態に保ち、交通に支障が起きないよう努力する、こういうことになっているわけでございますが、さらに障害物、いわゆる違法駐車、その障害物を取り除く制度というものを考えていらっしゃるようなこともちょっと聞いたわけでございます。そのところについてもお聞かせいただきたいと思います。

三谷浩建設省道路局長

○三谷政府委員 お答えいたします。  今お話がございましたように、道路法に道路を良好な状態に保つように道路管理者が努めなければならないという規定がございまして、それを受けまして、四十三条に道路に関する禁止行為というのが定められております。具体的には、例えば道路に物件を放置する行為等、あるいは道路の交通に支障を及ぼすような行為、こういうものを禁止しております。この違反をいたしますと、行為の禁止とか物件の移動等を命令、または告発に基づきます罰則の規定があるわけでございます。  そこで、例えばこの駐車問題等にいろいろ問題が生じているときに限りまして、結局、交通に重要な支障が生じている場合であって、しかもその交通の円滑化を図るためというところで物件を移動するときは、今までは告発をして、その原因を起こした人がどかす、道路法はこういう仕組みになっておりますが、必要なときは道路管理者みずからが、これはもちろん自動車に限りませんが、道路に放置された自動車とか物件を移動できるような処置、こういうものについて検討をしつつある、こういうことでございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 ということは、道路管理者が違法駐車も摘発できる、そういうふうな方向に持っていこうというのがその改正のねらいかな、こういうふうに受けとれるわけでございますが、もう一度そこのところをお聞かせいただければと思います。

三谷浩建設省道路局長

○三谷政府委員 今申し上げましたように、現在の法律では道路管理者みずからが例えば放置車両、こういうものを移動できるようになっておりませんので、これがみずからできるようにする。そういうことになりますと当然道路法の改正とか、こういう問題が絡んでまいります。いずれにしましても、今それを一つの検討課題として検討しているところでございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 時間がなくなってまいりましたので、最後に車庫飛ばしの問題についてお聞かせいただきたいと思います。  新聞紙上でも大変騒がれていますし、地方都市の中でも車庫飛ばしの問題が大きく取りざたされておりまして、そういう意味ではいわゆる過失行為と違って計画的でありますし、聞いてみますといろいろな形、いわゆる手口があるというふうに伺っておりますが、この車庫飛ばしの実態についてお聞かせいただきたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 車庫飛ばしは、現在の自動車の保管場所の確保等に関する法律の仕組みが、車庫を持っていることをチェックするのが自動車登録ファイルに登録する時点一回限りであるところから、行いやすいということで行われているものと考えております。  昭和六十年から平成二年三月ぐらいまでの間に二千七百件余りそのような事例を検挙しているところでございます。平成元年中は、それぞれ有印公文書偽造、同行使、有印私文書偽造、同行使、保管場所法違反、電磁的公正証書原本不実記録、同供用等の罪名で二百七十八件検挙しているところでございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 今二千七百件、平成元年度で二百七十八件という数字もお聞かせいただいたわけですが、聞きますと、車庫飛ばしのやり方についてもいろいろな形、やり方があるようでございますが、やはりこういう状況にまで及んできた。それはディーラーにしてもあるいはユーザーにしても、今の公共交通がない中にあって、特に軽自動車等はもう家庭の主婦の足がわりになっている、こういう実態に起因するところが非常に多いのだろうというふうに思います。  しかし、法的には軽自動車だって保管場所法の適用範囲で、ただ車検義務しかない、登録義務がないということで今日まで推移してきた。ところが軽自動車の部分については、そのところの理解がユーザーの中にもなかったのではないか。いわゆる車庫がなくても買えるんだよという意識でしかなかったのではないか、こういう点が一つ挙げられるというふうに思います。ただ、確かにそういう意味では軽自動車も当然保管場所法の適用の範囲でございますから、車庫を持っていなければ車が買えないというのは当然であります。  しかし、この間いろいろ議論がされているというふうに思いますが、軽自動車というものが日本の中でどういう形でつくられてきたのか。昭和三十二年にスバル三六〇というかまぼこ形の車が出たのが最初だと思いますが、あの軽自動車が生まれたときに、国民大衆車として国民の足になるように、そして私もあの軽自動車を使っていまして愛用者でございますが、やはり小回りがきくし、省燃費である。今若い人たちは、私も若いのですが、三ナンバーの車をみんな好んで、大型車化しているようでございます。しかし、軽自動車の燃費はそういう意味では大変省エネにもなるわけであります。あるいは環境問題からとらまえていけば、CO2の問題等も大変騒がれている。排ガス規制の問題については三百六十では適用できないんでccを多くしたという経過もあるようでございますが、しかしそのように環境問題、特にディーゼルエンジン等の問題はまたマスコミ等でも騒がれている今日があるわけでありまして、そういう意味では、この軽自動車というものが、ある意味では普通車あるいはトラック等々と比べる と、歴史的な経過も踏まえてとらまえ方がすべて同じでいいのかという議論もあるような気がするのですが、どうなのでしょうか。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 今お話にありましたような軽自動車の便利さといいますか、有用性といいますか、そういう問題は私もその面に関して同感でございます。  ただ、現在のこの保管場所法ができ上がったときの軽自動車の数が大体百万台くらいだったと思いますが、今現在千四百万台という軽自動車があるわけであります。その軽自動車の数の変化、それからまた先ほど来話が出ておりますように、全体の車の数の変化、それと最近の交通渋滞の状況、駐車の問題、事故の状況、こういうことをいろいろ考えますと、軽自動車の便利さ、有用性というのはわかりますけれども、やはり車一台は一台として、保管場所法の原則であります一台一車庫、一保管場所、こういう原則は、今の車社会の現状からすればやはり貫いていくべきものというふうに考えております。  したがって、お話の趣旨はわかると思いますけれども、現実の事故の状況、渋滞の状況、社会の状況からして、やはり今回の改正というものはやむを得ない、これは応急といいますか、緊急の措置としてやむを得ないもの、こういうふうに考えております。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 そうだと思います。もちろんそれは昭和三十七年に保管場所法が成立して、それ以来当然そのような状況にあるというふうに思いますが、そういう点からいきますと、今度の改正の中で、当初案とそして今度の閣議決定、六月一日にされた案と比べますと、やはりそういう実態を踏まえてされたのか、あるいはその差についてもう一度お聞かせいただければと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 試案の段階とで異なっておりますのは、車庫証明制度を軽自動車についても適用するかどうかという点であろうかと存じます。これはいわば一種の事前チェックでございまして、自動車を買われる方があらかじめ車庫をお持ちかどうかを事前に警察の方でチェックをして、車庫をお持ちであることを確認した場合に車庫証明をお出しするという仕組みでございます。  これはかなり厳格な手続でございますが、軽自動車につきましては従来何らチェックの仕組みもなかったこともあり、事後のチェック、つまり届け出制ということでひとまずお願いをして、そしてシールを張っていただき、さらに保管場所を変更した後も届け出をしていただき、そして事後チェックの結果、車庫がなかった場合には運行の供用制限をするという仕組みで担保するというものでございまして、極めて現実的なものになり、しかもユーザーの方々の負担の少ないものとなったというように考えているところではございます。

須永徹日本社会党・護憲共同

○須永委員 いずれにいたしましても、いろいろ聞いていますと、やはり今の違法駐車の実態やあるいはまた車庫飛ばし、こういう実態の中で、あるいはまた交通渋滞等の実態の中でそれら法規制をしていく、そのきっかけといいますか、今度の法改正の中では足がかりをつくって、さらにそれを拡大強化していく、こういう視点に立たれているのではないか、このように受けとめております。そういう意味では、やはり先ほどお話がありましたように、懇談会の報告にもあります関係省庁とさらに協議をしながら今の交通体系全体を見直していく、是正をしていく、そういう方向でぜひ警察庁としても取り計らいをお願いしたい、このように思うわけでございます。  時間も参りましたので、以上申し上げまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

柳沢伯夫自由民主党

○柳沢委員長代理 次に、草野威君。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 今回の道交法それから車庫法の改正、きょうで三日目を迎えたわけでございまして、各委員から熱心な質疑が行われたわけでございます。私もこの改正案に対しまして、駐車場の整備の問題、それから中でも大規模住宅団地の駐車対策、また保管場所に関しまして、車庫法の問題とかシールの問題、さらに交通安全教育の問題、あわせて救急救命体制の整備、さまざまな角度で質問をさせていただきました。いよいよきょうで委員会の方も議了、こういう予定になっているわけでございまして、私もきょうは最後の質問でございますが、二、三お尋ねをさせてもらいたいと思っております。  来年から新しい五ヵ年計画がスタートするわけでございまして、どういうような考え方で今取り組んでおられるのか、そういうところからお尋ねをしたいと思っております。  正直に言いまして、このきょうまでの三日間の審議を通して、これは私だけかもしれませんけれども、本当に日本の自動車事故というものは減少させることができるのだろうか、この狭い国土の中で七千五百万台以上の自動車が走り回っている、こういう中で、警察庁を中心として多くの省庁が熱心に取り組んでおられるわけでございますけれども、本当にこれをどこまで減らすことができるのだろうか、警察庁はどういう目標、どういう決意で今取り組んでおられるのだろうか、そこら辺のところもお伺いしたいと思っております。  警察庁がことしの初めに西ドイツに調査団を派遣して、西ドイツのこの車の問題につきましていろいろと勉強されてきた、こういうことも新聞報道で読ませていただいておりますが、西ドイツにおいては、一九七〇年二万人くらいの事故があった、これが最近ではその四割まで減らすことができた、こういうようなことも読ませていただきました。これは大変すばらしい成果だと私は思いますし、西ドイツは西ドイツなりにかなりの思い切ったいろいろな対策に取り組んでこられたのではないかと思います。引きかえて我が国の場合、初めて非常事態宣言が発令されたにもかかわらずことしは逆に増加傾向にある、極めて憂慮すべき状況でございます。こういう中で、警察庁がこの交通事故という問題に対してどういう目標と決意を持っておられるか、まず初めにお伺いをさせていただきたいと思います。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 交通事故の防止につきましては、これは一口に言いますと、行政機関それから民間各関係団体、それに国民のすべてがこの交通事故の防止ということに向けて意見が一致し、行動が一致するということが大切だろうと思います。そういう意味で、私の方で担当しておりますのは、その総合的な交通事故防止対策の中の一環というふうに認識しております。  特に最近感じますのは、特に安全教育という面につきましては、これは生涯教育ということで、まさに幼児からお年寄りに至るまでの安全意識ということも、これも大切な問題というふうに今感じておりますし、また、今お話のありました、現に事故が発生した場合の対応ということで、今お話がありました西ドイツの問題、これも私どもの方の課長が先般現地に参っていろいろと調査をしてまいりましたが、ここでは、事故が発生いたしますと、いろいろな角度から各方面の専門家が一緒になって事故の分析を徹底的に行って、自後の防止対策に役立てるということがございます。こういう問題も、これは我が国でも当面早急に実現していきたいというふうに考えております。車の問題、ドライバーの問題、道路の状況の問題、現在でもそれぞれの立場でいろいろと分析が行われ、データが保管されておりますけれども、それをできるだけ早く一体的に分析、検討して事故の防止に役立てる、こういう仕組みを、これは私どもの方も積極的につくってまいりたいというふうに考えております。  それと、いろいろ申し上げますけれども、取り締まりの面につきましても、これは私どもの方の専門的な分野でありますから、先ほど来申し上げておりますように、めり張りのきいた、特に悪質、危険性という観点から、少ない人員でありますけれども、それを効果的に活用してまいりたいというようにも考えております。  それと、あと安全施設、ハードの面につきましては、今第四次五ヵ年計画の最終年度でありますが、来年から始まります第五次の五ヵ年計画につ きましても、事故防止、安全という観点から新たな対策を盛り込んでいきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 大臣にお尋ねしたいと思いますけれども、今長官の方からもお話ございましたように来年から新しい五カ年計画が始まるわけでございまして、交通安全施設等整備事業五カ年計画、昭和四十六年以来四次にわたってこの計画で安全施設の整備をしてきたわけでございまして、この間約七兆円のお金が投入されているわけですね。しかし、本当にこれは残念なことですけれども、決定的な効果は上がっていない。昭和六十一年から本年度で終わる第四次計画、これにも相当な力を入れて取り組んでこられたことと思いますけれども、その割に交通事故も減っておりませんし、逆に増加傾向、こんな現状になっております。  そういうことで、交通システム、都市計画など車社会の構造というものが今問われているわけでございますけれども、この第四次五カ年計画の効果また反省すべき点、こういうものと、それからもう一つは、来年から始まる第五次計画の策定に当たってどういうような基本的な姿勢で取り組まれようとされているのか、この辺のところについて国家公安委員長にお尋ねをしたいと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○奥田国務大臣 第四次の総括ということでございますけれども、具体的な整備状況の数字に関してはまた長官からさせることにいたしまして、私はそれなりに成果があったんだろう、またあったと思いますけれども、現状は率直に申しまして満足すべきものじゃないということは、今日の事態、今日のこの法律提案のいわゆる原因、その点から考えると、先生から恐らく低い点数しか与えられないのじゃないかと思います。  しかし、五次の安全基本計画の作成に当たりましては、現状を踏まえて、こういった点の反省も踏まえて国の関係省庁一体的にやると同時に、地方、そして先ほども御指摘ありましたけれども製造業者等々も含めて、官民一体の総力態勢の中で今度の五次の問題点を基本計画作成に当たってはつくらなければいけないな、実効性のある形で真剣にやらなければならぬと思います。したがって、単に交通事故の分析、先生がこの前も御指摘なさいましたけれども、こういった形の問題点から、売る側、つくる側にとってみれば安全という面に、果たして人命尊重という面にどれだけの形で、努力されておることとは存じますけれども、そういった形も踏まえ、そしてまた道路の施設状況も含めて、この事故の分析を通じて少しでも安全な車社会、その方向に向かって五次の基本計画は作成されなければならぬと思っております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 最近十年間の交通事故の特徴、三つあるようでございます。一つは若年ドライバーの事故、高齢者の事故、それから夜間事故の増大、こういうことが言われておるわけでございますけれども、この現象について警察庁はどのように受けとめていらっしゃいますか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 若年者の交通事故の増大及び人口の高齢化に伴います高齢者の事故の問題、それから生活の夜型化に伴います夜間の交通事故の増加の問題は非常に深刻な問題であると受けとめております。あわせまして、近年は自動車乗車中の事故の増大ということも一つの特徴であると考えておりまして、これらの問題に総合的に対処できるよう、交通安全施設整備の面につきましても工夫をしていく必要があると考えているところでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 この若年ドライバーと高齢者の事故でございますけれども、この十年間の増加分の八五%を占めている、それから夜間事故については現在の事故の中で七六%を占めている、こういう非常に難しい問題が今起きているわけでございます。先ほど国家公安委員長の方からもお話がございまして、これからの新しい五カ年計画に取り組むに当たって実効性の上がるもの、それからまた事故の内容を徹底的に分析をしていかなければならない、こういうお話もございました。また、今局長の方からも、こういう三つの特徴につきまして非常に深刻な問題である、こういう観点でとらえていらっしゃいます。  そこで、ちょっと申し上げたいと思うのですが、実効性の上がる対策というものが非常に重要なことであることは申し上げるまでもないと思います。かつての例でございますけれども、歩行者事故が非常に多い時代がございました。一番多いときは昭和四十五年、五千九百三十九人でございました。一番少ないときは昭和五十九年、二千五百七十六人、五七%も減っております。歩行者事故が何でこんなに減ったんだろうか。いろんなことがございますけれども、最大の対策としては歩車道を分離をした、これがやはり一番適切な実効性の上がる対策でなかったんじゃないかと思うのです。  また、自転車の問題にしましても、昭和三十五年が二千八十四人、一番多かった。それが昭和五十七年には八百九十八人、これも五七%減っております。その最大の理由は何だ。これは、自転車が歩道を走ってもいい、こういう対策を決めたことによって自転車の事故がぐっと減ってきた。  また、二輪車につきましても、昭和三十九年、三千七百六十二人の事故がありました。それが昭和五十二年には千四百六十七人、六一%も減っております。これは、教習所においてきちっとした教習を行ってきた、そういう教育効果というものがあらわれているのじゃないか、このように思うわけでございます。  もちろん車の場合には、交通環境の整備によって、昭和四十七年と昭和五十四年を比べると、かなり、半分近くは減っているわけでございます。いずれにいたしましても、適切な対策を講じればこのように交通事故が減ってくるという一つの例として申し上げたわけでございます。  そういう中で、現在、夜間事故の増加ということが憂慮されておるということでございまして、十年前と比べまして二千五百二十二人ふえておるその中で、夜間が二千人、昼間が五百二十二人、こういうような状況で、夜間における事故というものが極めて特筆されるような状態に今なっておるわけであります。警察庁として、また各省庁で、夜間事故の問題については照明の問題だとかスピード取り締まりの強化、その他いろいろなことを講じられていると思いますけれども、特に夜間事故に対する対策として具体的には今どのようなことを考えておられますか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 現在、応急の手当てとして夜間における取り締まり体制をまず強化するということを講じているところでございますが、さらに装備資器材の充実ということを検討しているところでございまして、私ども、異常高速抑止システムと名づけておりますが、道路に新型の車両感知器を備えまして、走ってくる自動車の速度を検知し、その少し先に警告板を示しまして、速度を落とせというような掲示をし、さらに行く先の信号機と連動いたしまして、赤とすることによって抑止の気持ちを持ってもらうような仕組みでございます。このような一連の夜間における事故防止について注意を喚起するようなシステムをこれから整備していくということを検討しているところでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 新型の感知器などをこれから開発してという話でございますが、夜間事故の場合は七六%ということで非常に多い。一方、交通関係の警察官の配置を見ますと、これは昼間の方が圧倒的に多いのじゃないかと思いますが、夜間事故増発ということで交通警察官の配置体制については今後どのようにお考えになりますか。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 夜間の取り締まりにつきましては警察官の配置、運用が非常に困難な点があるわけでございます。しかし、夜間の事故が多いという現状にかんがみまして、昨年来夜間の取り締まりの強化ということでやっております結果、前に比べまして、先ほどお答えしましたように全体の取り締まり件数が減っておる中で、夜間の取り締まり件数というのは増加しております。  ただ、人による取り締まりの方はなかなか限界がございますので、危険な箇所、危険な場所についての取り締まりは強化いたしますけれども、全 体としては、今交通局長が申し上げましたようなハイテク利用の指導、警告、取り締まり、こういうことを多用しながら今後対応していきたいというふうに考えております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 最近、学者の先生方からさまざまな提言が出されております。その中で第五次五ヵ年計画に対する提言もございますけれども、こういう中で非常に厳しい御意見もあるわけでございまして、第二次交通戦争と言われながら臨戦態勢はまことに不十分ではないか、具体的には事故分析体制を確立すべきである、こういうような指摘もございます。そしてさらにその中で、事故の徹底分析、これに基づく有効な対策の立案が必要である。いずれにしても、現状の事故分析対策の体制はまことに不十分である、こういうような指摘がされているわけです。  そういう中で、先ほども触れましたけれども、警察の調査団が西ドイツに参りましていろいろと研究もされてこられた。事故防止に当たってどんな秘訣を学んできたのか、いろいろあろうと思いますけれども、そういうこともお聞かせをいただきたいと思います。そして、事故分析体制ということで、これは西ドイツの場合ではDVRという組織が中心となりましていろいろ今行われているようでございますけれども、我が国にとっても非常に参考になる面があるのではないか、このように思われるわけでございます。  そういうことで、提言にもありますように、事故分析体制、これはやはり早急に確立する必要があるのではないか、このように思います。今、警察庁としてどんな体制を考えておられるのか、ここら辺のところもお聞かせいただきたいと思いますし、できるものであれば来年度からでも実施すべきではないか、ぜひとも実現をすべきじゃないか、このように思いますが、いかがでしょうか。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 御指摘のように、調査分析がなければ行政というのは成り立たないものでございます。調査分析体制がおくれているということで、この点は何とか早く整備充実を図りたいということで、先ほど長官から御答弁を申し上げたとおりでございます。  西ドイツから学ぶべき点、多々ございますが、事故の調査分析の体制のあり方でございまして、道路の構造の面でございますとか、車の構造の面でございますとか、救急医療体制の問題でございますとか、極めて幅広く総合的に、個々のケースごとにさまざまな専門家を動員して調査分析を行っているという点であろうかと存じます。私どももそれに倣いたいということで、いろいろ各関係省庁にお諮りをしているところでございます。平成三年度からの私どもの予算要求の過程におきましても、交通事故分析統合データベースの整備等のことを含めまして、現在検討を進めているところでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 来年度の予算要求ということを今考えながら検討を進めているというようなお話でございました。  これは大臣に伺いたいと思うのですけれども、交通事故の分析、非常にこれは大事なことである。西ドイツの場合、ああいった非常に大きな効果を上げている。そのうちの一つに西ドイツのDVRという組織、制度、こういうことが挙げられているわけでございまして、警察庁としても非常に今前向きに取り組もうとしている姿勢がうかがわれました。ぜひともこれは来年度の実現に向かって御努力をいただきたい。大臣からも御答弁をいただきたいと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○奥田国務大臣 先日からの先生の御提言で私も勉強させていただきましたけれども、この事故分析、これがとても大事なことだなということを勉強させていただきました。そして、やはり事故多発地点なんか、一体それがどういう形であるかという平素のモニタリングも物すごく大事な問題だなと思っておりますし、総合的な見地からぜひそういった研究というか、そういった形の予算措置も含めての問題提起をして御提言の趣旨に沿いたいと思っております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 自動車メーカーと交通安全対策、こういう問題でございますけれども、西ドイツの場合もそうであるようでございますが、非常に積極的にメーカーが参画をしている、こういう話を伺っております。  そこで、一つは車の構造の問題になってくると思いますけれども、これは警察庁の立場でひとつお答えいただけたらと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○奥田国務大臣 ちょっとその前に。分析センターの件でございますけれども、運輸省も建設省も協力してこれをぜひやろうという方向でもう大体詰まってきておるようでございますから、先ほど言った新しい予算措置も含めての問題点でございますけれども、もうちょっと、一歩具体化の方向でもう詰めておるということでございますので、御報告申し上げます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 ぜひそういう方向で積極的にお取り組みをいただきたいと思います。あの提言の中にもございますように、警察、建設、運輸だけでなくて、工学、医学、心理学等の交通安全に関する各分野の専門家が集まって、こういうような意味のことを書いてありますね。ぜひともそういう幅広い体制でひとつ取り組んでいただきたい、このように思います。  それから今の、メーカーと交通安全の問題ですけれども、これはよくニュースで見かけるわけでございますが、故障のときに、事故のときによく燃える車と燃えない車、これがどうもあるようなんですね。一つは、事故を起こして火災を起こす割合というのは事故の中でどのくらいの割合があるのでしょうか、また、どういう車が燃えやすい車なのか、できたらその名前をひとつ公表してもらいたいと思うのです。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 まことに申しわけございませんが、今手元にその数字を持ち合わせておりませんので、また改めて調査いたしまして御回答申し上げたいと存じます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 お願いいたします。  それから、よく故障を起こす車、こういうもののランキングみたいなものも、非常に問題かもしれませんけれども、できればぜひとも公表していただけたらと思います。今、車両の構造問題がよく言われております。特に警察の立場から見て日本の車、どういう点が一番強化すべき箇所であるか、ここら辺のところももしわかっていればお答えをいただきたいと思います。よく故障を起こす車のランキングの公表と車の強化すべき箇所、この二点お願いいたします。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 私どもだけで客観的な内容の御報告ができるかどうか不安でございますので、関係省庁ともよく検討を重ねまして対応をするようにいたしたいと存じます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 よろしくお願いをいたします。  それから最後に、安全運転中央研修所、いよいよ来年から業務を開始するということを伺っております。私もかつて十年ほど前この件につきまして質問をさせていただいたことを記憶しておりますけれども、この中央研修所、かつては交通大学なんという名前もあったのじゃないかと思いますが、記憶をしております。ここで一つ二つだけ簡単にお尋ねをさせていただきたいと思います。  この建設の趣旨でございますけれども、交通安全教育を一層充実させるため、こういうことが強調されているわけでございますが、その中で、実際にこの研修所に入れてどういう人に対してこういう研修をするのか、その対象となる人たち、それからその人数、講習の期間、こういうものをお聞かせいただきたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 自動車安全運転センターの中央研修所で教育をすべき方の対象は、法律の二十九条の四号に定められているところでございまして、「自動車の運転に関し高度の技能及び知識を必要とする業務に従事するもの又は運転免許を受けた青少年」ということでございます。  そこで、私ども現在考えておりますのは、対象といたしまして、各種交通関係団体の交通安全指導者でございますとか、市町村、学校職員等青少年に対する交通安全教育を行う指導者でありますとか、トラック、バス、タクシー等の企業の運転 者、運転指導者、それから指定自動車教習所の技能指導員、検定員といったような方々と並べまして、交通安全教育の必要性の高い青少年の運転者というものを考えております。そして、その研修の期間でございますが、これは一日コースから二、三週間コースに至るまで、いろいろのメニューを工夫してまいりたいと考えているところでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 その最後の部分の対象者と、それから一日から二、三週間にわたって研修期間を設ける、こういうことでございますが、もうそういうことも大体計画は決まっておると思いますけれども、研修の対象、その期間、それから初年度の人数、ここら辺の計画がわかれば、これは今じゃなくて結構ですから、ぜひ資料として後ほどいただけたらと思いますので、よろしくお願いをいたします。  これで終わりにいたします。ただ、冒頭に警察庁長官にお尋ねをした中で私が申し上げたことは、交通事故の減少ということは非常に難しい、このままでいくと一体本当に減るのかどうか非常に憂慮すべき状態にある。そういう中で、例えば西ドイツの場合はこの二十年間で四割のところまで減らすことができた。警察庁としては、日本のこの現在の現状から考えてどの程度を目標に置いて、それをいつまでに達成しよう、ここら辺のところの目標とそれからその決意みたいなものをお聞かせいただきたいと思います。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 決意の方は、もう先ほど来申し上げておりますように、いろいろな総合対策を各省庁協力しながら一つ一つ的確に実施していきたいということでございます。  目標の方は、なかなか難しいわけでございます。前回昭和四十五年のときに目標にいたしましたのは死者の半減で、当時一万六千人を超えておりましたが、それの半減ということを目標にしまして、八千数百人台という目標をほぼ達成したわけでございますが、現在一万一千人という死者の数でございますから、これを半減ということはちょっと今この時点で申し上げるのはなかなか難しいと思います。しかし今までに八千人台ということを達成した実績はあるわけでございますから、今まで実現をした実績八千人台というものは当面、これは当面でございますが、当面何とか実現していきたい、こういう考えでおります。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 これで終わります。あきらめないでひとつ頑張ってください。

柳沢伯夫自由民主党

○柳沢委員長代理 次に、辻第一君。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 一昨日、駐車場の問題についていろいろお尋ねをしたわけでございますが、その中で駐車場等整備事業三ヵ年計画というようなことがございました。その中で駐車場案内システムの問題が入っているように思いました。殊に大都市では駐車場を確保する、新しくつくるのに、地価の高騰の問題も含めて非常に難しいということがあろうかと思います。いろいろ御努力をいただいておるわけでございまして、そこで駐車場案内システムというのが導入されたということのようでありますが、現状はどのようになっているのか、既にどこでできたのか、お尋ねいたします。     〔柳沢委員長代理退席、委員長着席〕

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 駐車場の案内・誘導システムは全国二十一都市で今整備を実現しているところでございます。

荒木英昭建設省都市局街路課長

○荒木説明員 駐車場案内システムは、駐車場の利用が多い都心部を対象に周辺の各地から入ってくる自動車に対して、対象区域内の駐車場の位置や満車・空車情報などを提供しまして、利用者を適切に誘導して駐車場の有効利用を図るものでございます。  建設省におきましては、六十二年度から補助事業として駐車場案内システムの整備を行っておりまして、平成元年度までに五ヵ所の整備を完了するとともに、今年度八ヵ所で整備を行うこととしております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 効果はどうですか、評判はどうですか、建設省。

荒木英昭建設省都市局街路課長

○荒木説明員 駐車場案内システムの効果としましては、駐車場の有効利用の促進、これはもちろんでございますが、これに伴いまして道路交通の円滑化、交通安全の効果があるのではないかと思っております。例えば、最初に当システムを導入いたしました群馬県高崎市の整備効果の調査の結果によりますと、整備前に比べまして約二〇%程度利用者が増大するという効果を上げております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 かなり有効なシステムだなというふうに思うわけでございます。既にでき上がっているところは高崎市以外はどこですか。

荒木英昭建設省都市局街路課長

○荒木説明員 私どもの補助事業で既にでき上がっているところは、横浜市、高崎市、神戸市、大阪市、甲府市の五都市でございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 新聞では、業界筋では今後五年間で五十を超える都市で導入される見込みだ、こういうふうにも報道されているわけでありますが、建設省として、これからのこの整備方針についてお伺いいたします。

荒木英昭建設省都市局街路課長

○荒木説明員 建設省としましては、都市におきます交通渋滞の原因の一つともなっております現在の駐車場不足の問題に対応するために、駐車場を有効に利用することとなるこの駐車場案内システムを積極的に取り入れることが大切であると考えております。駐車場の効率的利用を図ります当駐車場案内システムの整備は、むだな駐車場を探す車の交通などを削減する効果がございましたりしますものでございますから、都市交通の円滑化、地方都市の活性化などに資するものでありますので、積極的に今後もその整備を推進していきたいと考えております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 積極的に推進をするということであります。どうかひとつしっかりやっていただきたいなということを重ねて要望いたします。  大変な車社会でありまして、その中で交通事故がふえる、渋滞をし都市機能が麻痺をする、さらに環境問題、大変な問題でございます。どうかひとつ総合的な交通対策、さらに都市対策などを十分やっていただきたいと御要望をいたしまして、質問を終わります。

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 次に、神田厚君。

神田厚民社党

○神田委員 御質問を申し上げます。  まず最近の交通事故の実情についての認識でございますが、昭和五十五年以降増加をたどっておりますけれども、政府は平成元年十一月に交通事故非常事態宣言を発しました。しかしながら現在まで大変厳しい状況が続いているのではないかと思いますが、その辺のところをお聞かせいただきます。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 お答えいたします。  交通事故の実情についての認識でございますが、きのうまで、六月十四日までの交通事故によります死者の数でございますが、四千六百十人、昨年に比較いたしましてマイナス十人ということでございます。したがいましてほぼ昨年並みということで、昨年は十五年ぶりで一万一千人を突破したという非常に厳しい状況の年でございました。ことしはそれとほぼ同じ状況で推移しておりますので、悪くいたしますと三年連続一万人突破ということも予想されますので、非常に厳しい状況というふうに認識をしております。

神田厚民社党

○神田委員 事故の減少のためにひとつよろしくお願いをしたいと思っております。  次に、違法駐車の現状についてでございます。  従来から都心部などでの違法駐車が問題として取り上げられてまいりました。最近は特に著しく、放置車両などによって交通事故を招く、緊急車両の通行の障害となるなどの問題を引き起こしております。またこの問題は道路の渋滞を招き、経済的にも大きな損害を招いております。このように社会経済に深刻な問題を生じさせている違法駐車の状況についてどのように把握をしているか、またこの原因には駐車場所の絶対的な不足があると考えておりますが、この点について御認識をお示しいただきたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 違法駐車の数、ことしの四月二十五日警視庁で都下全域について調査いたしました結果、昨年に比べましてさらに一〇%ほど程度 がひどくなっているということが判明いたしました。極めて深刻なことと存じます。  それから、これを原因といたします死亡事故件数の方でございますが、昨年中は、直接違法駐車車両が原因となって発生しました事故死者数三百六十七人、それから駐車車両を避けようとして反対車線に出る等をして間接的に死亡事故の対象となった方が百二十六人で、合わせまして四百九十三人の方が違法駐車等を原因として亡くなっております。これもまた極めて深刻な事態であると受けとめております。

神田厚民社党

○神田委員 駐車場の整備促進についてでありますが、都市中心部、商店街、大規模団地などでの駐車場所の不足が違法駐車を招いていることは否定できないというふうに考えております。このような中で、神奈川県横須賀市では、新規マンション建設においては駐車場を戸数分確保することを指導すると伝えられております。駐車場を置くことを厳しく指導するだけでなく、建築基準法の緩和や金融、税制面などでの助成もあわせて講ずる必要があると思うのですが、いかがでございますか。

安達常太郎建設省都市局都市再開発課長

○安達説明員 お答えいたします。  自動車駐車場の整備に当たりましては、従来から公共と民間の役割の分担のもとに進めておりまして、これまで整備されている時間貸し駐車場にありましては、全体の約八割が民間によるものでございます。しかしながら、近年都市部の地価高騰等によりまして民間による駐車場整備の進展に陰りが見られるために、公共による整備の重要性も高まっております。  したがいまして、先生御指摘のように、今後は広く市民に利用される公共駐車場に関しましては駐車場整備に関する官民の連携を強化し、有料道路整備資金やNTT資金を活用した無利子貸付制度等の充実を図り、積極的に駐車場整備を推進してまいりたいと考えております。また、現在再開発事業等におきまして補助制度がございますけれども、この制度の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。  さらに、先般六月十一日付で標準駐車場条例を新たに通達したところでございますけれども、この的確な、適切な運用を図ってまいりたいというふうに考えております。さらに、税制等についても積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

神田厚民社党

○神田委員 公共駐車施設の整備に関連しまして、現在の都心部での駐車場の不足を補うための方策を一つ提案したいので、これを検討してもらいたいと思うのですが、それは、霞が関地区などの公共施設に付設されている駐車場の積極的な開放ということを実現してみてはどうかということでございます。聞くところでは、ならしてみるとこの辺の駐車場は余裕があるというふうに聞いております。適切な負担のあり方も含め、関係省庁、機関と連携の上、ぜひ前向きに検討をお願いしたいと思うのでありますが、いかがでありますか。

安達常太郎建設省都市局都市再開発課長

○安達説明員 地方都市等におきまして、県庁の休日あるいは祝日における開放等これを実際に行っているような事例が見られております。そういった意味で、この中央官衙地区、霞が関地区の駐車スペースの活用につきましては、重要な提案というふうに受けとめさせていただきたいと思います。

関根謙一警察庁交通局長

○関根政府委員 ただいま建設省からお答えしたとおりでございますが、私どもも大変貴重な御意見であると考えまして、積極的に検討させていただきたいと存じます。

神田厚民社党

○神田委員 違法駐車の取り締まりの問題でございますが、取り締まりに当たって不公平感を持たれたり、あるいは逃げ得を許したりということは大変いけないことでございます。  そこで、聞くところでは、鎌倉においては警察当局も工夫をされ、この点の解消に努力をされているようであります。そこで、この方式、すなわち交差点やカーブという危険な場所などでの取り締まりにおいてチェーン違法標章を使い逃げ得を許さず、人員面でのカバーを図ることができるというふうに言われております。レッカー移動という負担も少なくて済む、こういうことで、取り締まりにも、いわゆる車庫法の改正とあわせて、モラルの向上という問題も含めまして緩急をつけられたいというふうに思っておるのですが、いかがでありますか。

金澤昭雄警察庁長官

○金澤政府委員 駐車違反の取り締まりにつきましては、めり張りをつけて取り締まりをやっていきたいと思います。特に今お話のありました交差点周辺というところは一番問題のところでございますので、そういうところを重点的にレッカーを活用して積極的に取り締まりをやっていきたいと思います。

神田厚民社党

○神田委員 最後に、大臣にちょっとお尋ねしたいのでありますが、保管場所法改正後の対応についてでございます。  今回の法改正で規制強化を厳しくすればすべて解決するというものではないというふうに思っております。この交通問題の解決には政府全体として取り組んでいくことが非常に重要でございます。今回の改正に当たっては、関係省庁との連携、協力内容、また日常の連携についてはどのようなものを考えているのか、どのようなものとなっているのか。また、ユーザーのモラルの向上も重要なことでございます。この啓発にも取り組んでいくべきでありますが、こういう点から、法改正後の適切な運用など公安委員長の決意をお伺いしたいと思います。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○奥田国務大臣 先生の御指摘どおりで、もう取り締まりだけで解決できる問題ではない。もちろん各省庁協力して一体的に、もっと大きく官民一体態勢でこの問題の解決に当たらなければいかぬと思います。  と同時に、今御指摘ございましたように、交通モラル、車社会のあるべき秩序、この原点を一遍、ユーザーもメーカーも、売る側、つくる側、乗る側、全部がそういった形でのモラル向上、それに頑張らなければいかぬと思っております。今度の法案も、そのことがスタート台という形で、新しい駐車秩序、車社会の秩序、そういった形成のためにも貢献してくれるだろうと思っております。  いずれにしても、交通安全対策は総合的に総務庁が所管することになっておりますけれども、取り締まり側の警察はもとよりでございますが、今御指摘ございましたような建設省、そして運輸省、また通産省等々関係省庁と一体的にこの問題の解決に努力を傾注しなければいけない、私どももそのように考えて、一層推進に努力いたします。

神田厚民社党

○神田委員 終わります。

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。     ─────────────

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  まず、道路交通法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     ─────────────

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 ただいま議決いたしました両案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党を代表して片岡武司君外三名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  この際、提出者より趣旨の説明を求めます。片 岡武司君。

片岡武司自由民主党

○片岡委員 ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党の四党を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。     道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、道路交通における危険の防止及び円滑化の重要性にかんがみ、次の事項について適切な措置を講ずべきである。  一 第五次交通安全基本計画の作成に当たっては、国、地方公共団体及び自動車製造業者等を含む官民一体となったすべての関係者の積極的参加、交通事故の総合的分析体制の充実等、交通情勢の変化に対応した実効性のあるものにすること。  二 駐車対策の立ち遅れた現状を踏まえ、都市計画や商店街活性化等の総合的観点から、早急に駐車場に対する施策の充実を図ること。特に、駐車場条例の制定促進、附置義務の拡大、大規模住宅団地・住宅地域における立地規制の緩和、荷捌き施設の増設並びに公共施設の地下空間等の積極的活用、駐車場建設に係る助成の抜本的拡充並びに税制面における優遇措置等によって、駐車場(出発地の保管場所を含む)整備を強力に推進すること。  三 都市の交通悪化の現状を改善するためには、公共交通の充実が不可欠である。地域の交通需要等の実態を踏まえ、パーク・アンド・ライド等の積極的推進により、公共交通の拡充に努めること。また、都市機能の分散について積極的対応を進めるとともに、大都市・中核都市における交通量の適正化に努めること。  四 駐車取締りに当たっては、駐車禁止規制の見直しを行うとともに、メリハリのある重点的取締りを行い、不公平感の生じないよう配意すること。また、駐車場案内・誘導システムの拡大充実等に努め、駐車違反の予防対策を強化すること。  五 地域交通安全活動推進委員制度の運用に当たっては、推進委員の職務が適正に行われるよう十分に指導すること。  六 保管場所に係る届出の受理及び車庫証明書、保管場所標章等の交付は自動車保有者の負担軽減を図り、迅速かつ簡略化に努めること。  七 自動車の登録時に際し、関係業界において法の周知を徹底し、不正行為が行われないよう強力に指導すること。   右決議する。  本附帯決議案の趣旨につきましては、法律案審査の過程におきまして種々論議され、委員各位には十分御承知と思いますので、その詳細な説明は省略させていただきます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  本動議について採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 起立総員。よって、両案に対し附帯決議を付することに決しました。  この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。奥田国家公安委員会委員長。

奥田敬和自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○奥田国務大臣 二法案につきまして大変熱心なる御討議をいただき、厚く御礼を申し上げます。  政府といたしましては、審議経過における御意見並びにただいまの附帯決議の御趣旨を十分尊重いたしまして、駐車対策等の推進に万全の措置を講じてまいる所存でございます。  今後とも御指導、御鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。ありがとうございました。     ─────────────

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ─────────────     〔報告書は附録に掲載〕     ─────────────

権藤恒夫公明党・国民会議

○権藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時五分散会

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