建設委員会 第9号
- 発言数
- 327 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1990/05/31
会議録
○中島委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案並びに都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。笹川堯君。
○笹川委員 このたび提案されました大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案並びに都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案についてお尋ねいたします。 御案内のように、今回提出されました両案でございますが、大都市における住宅の困窮あるいはまたサラリーマンの方々に住宅を供給する、あるいはまた遊休土地の利用、建築基準法の高さの制限、斜線制限の緩和あるいは容積率等の緩和、いろいろの施策が中に入っておりまして、住宅問題等に対する解決には相当役に立つのではないか、こういうように理解をし、また評価をいたしますが、これらのことをすることによってまた新たな問題点が出てくるのじゃないか、こう思うわけであります。 問題点というのは、住宅が増加すれば必然的にそこに住む方々がまた車をお買いになる、まさに交通戦争がどんどんふえていくのじゃないか、こう考えるわけでありますが、住宅あるいはまた大きなマンション等を建設いたしましても、駐車場の設置義務だとかそういう方向がこの法案の中に見当たらないわけであります。いずれにしても近い将来こういうことをやらなきゃならぬということは当然だろうと思いますので、現在あるいはまた将来についてそういうことを必要とすることを法律でつくるとか、あるいは行政指導するとか、そういうお考えがあるかどうか、建設省にお尋ねをいたします。 それから二点目は、現在でも夜間の路上駐車等が交通事故発生の原因にもなっておりますので、現在の建築基準を、駐車場をつくるならば例外的に認めてやってもいい、こういうお考えがあるかどうかお尋ねをしたい。 三点目は、国及び公共団体が進める建物、例えば住宅公団、県営住宅、市営住宅等に今後駐車場の設置を義務づけていくかということをお尋ねをしたい。 以上三点を建設省にお尋ねいたします。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 最初の、住宅供給の促進に当たっては駐車場対策の推進が不可欠ではないかというお尋ねでございますが、自動車の駐車場の整備は、道路交通の円滑化を図るとともに、都市の機能の維持及び増進のために極めて重要な課題でございます。近年は、各家庭におきまして自動車を保有する率が高まっているとともに、住居系の地域におきましても、駐車場不足から違法の路上駐車の問題が発生して住民生活に大きな影響を与えることも十分認識をいたしているところでございます。このため、駐車場問題が深刻化している都市につきましては、総合的な駐車場の整備計画の策定を推進するとともに、有料道路の整備資金やNTTの株式の売り払い収入を活用いたしました無利子の貸付制度を活用して、民間によるものとあわせて公共駐車場の整備を目下進めているところでございます。 また、特定の業務用、商業用の建築物のための駐車場需要に対する駐車施設は、その建築物に附 帯して設けるべきであると考えておりまして、駐車場法におきましても、建築物の新増築の際の駐車施設の整備に対しまして、地方公共団体が条例によりましてその建築物の規模に応じて駐車施設の附置を義務づけることができるものとされております。平成元年三月三十一日現在、全国百三都市においてこの条例が制定されているところでございます。最近の駐車状況にかんがみまして、駐車場施設の附置義務につきましてさらに制限を強化する方向で目下対策を進めているところでございます。 それから第二のお尋ねの、住居系の用途地域の建築物についても駐車場の設置を義務づけるべきではないかということでございますが、駐車場法に基づきまする駐車場附置義務制度では、住居用途の建築物につきましては、駐車場整備地区内または商業地域内もしくは近隣商業地域内におきまして、三千平方メートル以上の建築物に関して条例で駐車場の附置を義務づけることができることとされております。また、通達によりまして、一台当たりの床面積は四百五十平方メートルが適当というふうに指導しているところでございますが、最近のモータリゼーションの進展の状況によりまして、世帯当たりの乗用車保有率が極めて飛躍的に増大してまいっておりますので、この基準が駐車場需要の現状に十分対応していないのではないかという御指摘については、私どもそのように感じておるところでございまして、これから、違法の路上駐車が著しい地域におきましては、その集合住宅周辺の地区等につきましても、マンション等の住宅について附置義務の強化を図るための検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○伊藤(茂)政府委員 三つ目の御指摘の点についてお答え申し上げます。 公営とか公団とか公的主体が供給しております集合住宅の団地については一定の駐車場を確保させるべきではないか、こういう御意見かと存じます。 確かにモータリゼーションといいますか車の保有率が非常に高まりまして、各事業主体も団地をつくった後、住民との間にいろいろなトラブルを経験してまいりまして、次第に駐車場の整備率が高まってきております。したがって、公営住宅につきましては事業主体ごとに駐車場の整備方針を定めてやっております。 例えば、東京都の場合には郊外の団地ではおおむね五〇%をめどにしているということでございますし、大阪市は三割、名古屋市は原則七〇%というようなことでやっております。さらに地方都市に参りますと、各戸に一台というようなところも相当ございます。そういうことで、それぞれの地域地域で実情に応じながら確保に努力をしております。 それから公団住宅は、建設計画規定で、車の駐車場の需要を十分把握をして適切に対処するよう計画するようにとなっておりまして、現実の問題として郊外型は八割のものを確保しておりますし、賃貸住宅については八割程度、分譲については一〇〇%というのが、これがもう最近の計画になっております。 そういうことで、各事業主体において立地の状況等に応じて駐車場のスペース確保に今後とも努めてまいる所存でございます。
○笹川委員 建設省の答弁が長いものだから質問時間がなくなっちゃうので僕の方、短く一、二、三と分けて聞いたのだけれども、要請をいたしておきますから、今後はもう必ず車社会で車は要るということですから、一つの寝室があれば一台、あるいは二つあれば二台というように必ずアメリカ社会の後を追従していくと私は思いますので、その点ひとつもっと前向きに努力をしていただきたいということを要望申し上げておきます。 次に警察庁にお尋ねをいたします。 現在、自動車の路上駐車あるいはまた夜間の長時間駐車によりまして交通事故が多発をしている。同時にまた消防活動、救急活動にも支障を来す場合が多く出ております。今、建設省に質問いたしましたが、警察庁としては、当然こういう住宅事情が緩和をされていけば車の台数は住民に比較してふえていきますから、その辺は建設省が住宅、マンションをつくればその後始末を警察庁がやらなくちゃならない、こういうことになるわけでありますが、今まで警察庁として駐車場の設置をもっともっとふやしてもらいたいという要請を建設省にしたことがあるかどうかをまず一点お尋ねをいたします。 二点目は、今回警察庁が改正をしようとしている自動車の保管場所に関する法律案の改正でありますが、軽自動車の車庫証明というのは今まで必要ではなかったわけであります。今度は軽自動車については届け出制度をやってもらいたい、こういうことでございますが、いずれにしても車を買うからにはどこかへ置かなくちゃならない。そういうことを考えると、届け出制度じゃなくして、本当は普通の自動車のように車庫証明を必要とするような法案に改正した方がよかったのじゃないか、こう考えていますので、その点について考え方をお尋ねをしたい。 それから三つ目は、東京都内に現在車庫がなくしてどのくらいの自動車が夜間、俗に言う不法駐車されているのか、大体でいいですから、わかったら以上三つについてお尋ねをいたします。
○島田説明員 お答え申し上げます。 まず第一点目の、建設省あるいは各自治体の都市計画担当の方々に対する警察からの駐車場整備等についての要望の状況でありますが、中央あるいは地方におきまして、ほとんど全県においてここ数年にわたっていろいろな形で御要望させてきていただいておるというふうに認識しております。その中で、また例えば私どもの承知しておりますところでは、この四月一日から大阪市において相当に厳しい附置義務条例が制定されるなど最近急速に前向きの動きが進んできているというふうに認識をしております。 それから二点目の、軽自動車について登録自動車と同様車庫証明の制度を当初からとるべきではないかという御指摘であります。大変ごもっともな御指摘だと思いますが、今まで軽自動車についてはチェックをするための何らの制度もなかった。しかも販売店が比較的小規模の、とっちゃんかあちゃんというと大変失礼ですが、体制が必ずしも十分ではない。しかも私どもの行政サイドの方としても必ずしもまだ十分な、車庫証明のように調査員等が回るような体制までがそうすぐにはできない等々、激変緩和等も勘案させていただきまして、今回私ども提案——まだ提案できてないわけでありますが、させていただきたいと考えております案においては、当面届け出制で何とか実効を上げていきたい、このように考えております。 三点目の夜間においてどのくらいの路上駐車がということ、大変難しいのですが、今運輸省の数字を若干記憶しているところで申し上げますと、たしか三百十数万台の車が一応都内にあるということで、昼間については二十三区内で瞬間路上駐車二十一万台というような数字があります。 さて、それでは今のような数字をもとにして夜間どうかということになりますが、大変残念ながら具体的には持ち合わせておりませんが、最近の多摩ニュータウンでの火災、先生今御指摘のように消防車が非常に苦労したとか、ああいったこと等考えますと、相当数の夜間においても違法な路上駐車があるものというふうに認識しております。
○笹川委員 まだちょっと時間があるから警察庁にお尋ねしますが、今警察の夜間の取り締まりというのは、表通りとか比較的大きい通りは多いのですが、東京都内の場合にちょっと裏通りに入ると大変道が狭い。そこの取り締まりというのは実はほとんどできていないような状況です。そうしますと、さっき私が言った消防活動ということになると、表通りはいいけれども裏通りに一歩入ったときに夜間どうするのかなと思いますと、非常に背筋が寒くなるような思いがたくさんいたします。たまたま私も都内に居住いたしておりますの で、こういう自動車の不法駐車を警察だけに頼って取り締まりをしろということでは、私はまさに行政の汚点になるのじゃないかと思いますので、ぜひひとつ建設省も、後始末だけをさせる形ではなくして前向きに、お互いに痛みを少しずつ分け合ってやっていただきたいと思います。 後でこれ、警察庁に上げておきますが、きのうの新聞に、自動車の車庫事情というので出ています。まさに苦労してやっています。車をどこからおりるのかわからないのだ、いっぱい入っている。まず家の中のドアをあけておいて、車を入れて、それでドアをあけて出るんだそうですよ。クイズみたいなことをして駐車場を実は使っているということがありますので、ぜひひとつ研究をいただきたい。やれば必ずできると思います。 次に、大蔵省にお尋ねをいたします。 主税局の方にお尋ねをいたしますが、今回の法律改正の中に「国及び関係地方公共団体は、」「大都市地域における土地の有効な利用を促進し、並びにその投機的取引を抑制して住宅及び住宅地の供給の促進を図るため、必要な税制上の措置その他の適切な措置を講ずるよう努めなければならない。」こうなっております。大体、この日本の土地の高騰はいろいろな要因があるだろうと思いますが、考えてみますと、投機的に取引をした、その土地を使おうとしないで要は金もうけの道具にしたということがまさに今回の原因であります。これを税制の上だけで措置することによって抑制できると私は考えてはおりません。土地でもうけた人の金を税金として取ってしまえばそれでいいんだという考え方には承服できないわけでありますが、主税局として、個人の場合には死にますから必ず相続ということで税金は取れますが、企業は死にませんから相続の対象にならない。したがって、法人が所有する土地に対して、今現在資産の格差を見直そうじゃないかという動きがあるわけでありますので、土地に対する再評価税という意味じゃありませんが、そういう資産の格差等を含めてそういうものを将来取ることを考えているかどうかひとつお尋ねします。 それから、銀行局にお尋ねしますが、地価が非常に上がった、土地が高騰した、政治問題、社会問題になってまいりましたが、つい先般、銀行協会の会長あるいはまた経済団体の幹部、日銀総裁等々が、土地の高騰にはモラルが欠けておった、こういうことで反省の談話が出ております。それを監督する大蔵省として責任を感じているか、あるいはまた行政上やはり指導が間違っておったか。私は、間違っておったということを指摘したいと思うのですが、大体、銀行が土地を買う、すぐ貸す、上がる、また担保を増す、また買うというように、結局どんどん自転車操業的なものを許した、これは私は、銀行局の責任が大きいということは昔から、大蔵委員のときからずっと申し上げて、銀行局長にも、土地に対する貸出金利をどんどん引き上げろ、そうすれば必ず地価は鎮静化していく、あるいはまた、工場をつくるのならば、上物に対してお金を貸すのはいいけれども、土地に対しては貸すな、土地くらいは自己資金で調達するように指導したらどうだということを顔を見るたびに申し上げて、今はだんだん貸出金利を引き上げておるということを聞いておりますが、その点についてちょっとお答えをいただきたいと思います。
○河上説明員 税制につきまして二点ほどお尋ねでございまして、お答えさせていただきます。 まず第一に、税制で地価高騰の問題に対応できるかという御指摘でございますが、先生御案内のとおり現在土地関連税制につきましては、税制調査会の土地税制小委員会で御審議をいただいておるところでございますが、今週火曜日、この小委員会がこれまでの審議を踏まえまして小委員長の取りまとめを行ったわけでございます。 そこにおきましては、土地問題の所在を、地価高騰の結果としての資産格差の問題、それから地価高騰の要因でもあります土地の不均衡あるいは非効率な利用の問題、こういう形でとらえますとともに、税制だけではなくて各般の施策を総合的に推進すべきである、こういった御指摘をされておるところでございまして、こうしたことから示されますように、税制だけではおのずと限度があるのかなという感がするところでございますが、同じ取りまとめにおきましても、特に税制本来のあり方とともに、政策的な税制の活用というところで、税制の限界を述べつつも、税制は土地政策の中の極めて重要な手段の一つとしてしかるべき役割を果たすべきである、こういった御指摘もあるところでございます。 いずれにいたしましても、税制としての今後の対応がこの小委員会でさらに審議が深められていく、こういうふうに承知しております。 それから二点目の、含み的なものに着目する課税、こういう御指摘でございました。 法人所有の土地につきましてただいま先生の御指摘のような御意見等々、ほかにもいろいろとあるところでございますが、従来政府の税制調査会は、こうした含み益的な課税につきまして三つの問題を指摘してございます。第一は、未実現のキャピタルゲインに対する課税ではないのか、第二は、現在保有税としては固定資産税等があるわけでございますが、ここら辺との関係をどう考えるのか、それから三点目が、経済活動への影響をどう考えるのか、こういったことが指摘されておるわけでございます。このほかにも先生御案内のとおり、これまでの含みということに着目いたしますと、かなり以前に土地を取得した企業にとりましては含みは大きいわけでございます。一方、最近取得いたしました企業につきましては含みはそうない、これをどのように課税するのかといったようなところをどう考えるのか、こんな問題もあるわけでございます。 いずれにいたしましても、公平という観点をさらに重視いたしまして土地関連税制を考えるべきだという先生の御指摘もございますし、また土地税制小委員会で今後さらに税制につきましての御検討が深められていくかと存じますので、この御審議を見守りたいというふうに考えておるところでございます。
○小山説明員 お答えいたします。 今回の地価の高騰でございますけれども、これは複合的要因といいますかいろいろ複雑な要因が絡み合ってでき上がっているというふうに認識いたしておりますけれども、その中に金融的な側面があるということは否定できないと思っております。 大蔵省といたしましては、これまで投機的な土地取引に金融機関が融資という形で手をかす、こういうことがないように厳正な指導を行ってまいったわけでございますけれども、しかし地価の高騰は一向にやまないという状況を考えまして、去る三月二十七日に量的規制に踏み切ったわけでございます。これは昭和四十八年の列島改造論等が云々されておりましたときの地価高騰に対する措置に含まれておりましたけれども、それ以来十七年ぶりの大変強い措置でございます。金融政策としてこういう量的規制、総量規制を行っている国といいますのは我が国をおいてほかにございません。 私どもといたしましては、地価問題というものを大変重要なものとして認識しておりますので、今後とも厳正に指導してまいりたい、こういうふうに考えております。
○笹川委員 銀行局、今私がお尋ねした最後の点についての答えがないのだけれども、日銀総裁、経済界の幹部、銀行協会の会長が私たちのやってきたことが間違っておったということを認めているけれども、大蔵省は認めるかと言って聞いたのです。その答えがないから、もう一遍答弁してください。
○小山説明員 金融政策といいました場合に、金利政策というのがまず一つございます。それから、金融機関の融資、これは金融機関は公共的な側面を持っておりますので、こういうものに対する指導というものがあると思います。 金利政策については、残念ながら私どもは所管しておりませんで、公定歩合政策等は日本銀行の 所管でございます。 金融機関に対する行政的な指導としてお答えいたしますと、私どもとしては、投機的な土地取引、例えば土地の転がしとか買い占めとか、個別の事案についてはこれまで精いっぱいのことをやってきておると思っております。それで不足しておりますので量的規制ということでやってきておりますので、まあ反省という言葉が今出ましたけれども、事の重大性については十分に認識し、とれる措置についてはその時点その時点で十全の措置を講じていくという姿勢は貫いてきておるわけでございます。
○笹川委員 残念ながら、銀行局として金融機関、銀行への指導が適当であったと私は思わないし、その証拠にそういう団体の人が反省の談話を出した。銀行局だけの責任とは言わないけれども、これからもノンバンクを通じて、どんどん土地はまだ上がっているということをよく認識して銀行を厳しく指導してほしい。もちろん公定歩合、金利についてはこれは日銀がやるのですから、それも必要であろうけれども、そういうふうに企業だけじゃなくして銀行が社会的責任を痛感して、土地が高騰することによってサラリーマンが困るんだ、住宅供給ができないんだ、建設省はこういう法案をまたつくらなければならないんだということにだんだん変わってきたのだから、その点をぜひひとつ認識してやっていただきたいと思います。 まだちょっと時間があるから、最後に建設省にお願いしておきますが、今回の法律改正で容積が非常にふえてきましたし、高さの制限もとれた。いろいろなことを考えますと、現実にそこに住める人が多くなるわけですから、例えばアメリカのように千坪建物つくったら千坪駐車場とはいかなくても、そういう時代がもう目前に来ているということをひとつよく考えていただいて、建設省が仕事をすることによってまたほかの省庁がしりふきをしなくてもいいように、ぜひひとつ前向きに取り組んでいただきたいということを要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○中島委員長 渡海紀三朗君。
○渡海委員 まず、大臣にお伺いをいたしたいと存じます。 今回のこの法案の改正の背景を考えてみましたときに、言うまでもなく近年における地価の高騰、ひいてはその地価の高騰が一つの大きな要因でありますけれども、サラリーマンが一生働いても住宅が持てないというふうな、こういった社会的背景があることは御存じのとおりでございます。 そこで、大臣は以前にも国土庁長官として土地政策の所管の最高責任者として仕事をされておられますし、今回建設大臣ということで、今度は住宅政策といいますか、こういった面でも大変御活躍をされているわけでございますが、こういった問題に対して大臣、当然ながらしっかりとした御認識をお持ちであろうと思いますし、またその認識に基づいてこういった問題をどういう決意で、そしてまた大臣としてはどういうお考えでこれから取り組んでいかれるのか、まずその御所見をお伺いいたしたいと存じます。
○綿貫国務大臣 今御指摘の、中堅的なサラリーマンが一生働いても住宅が持てないということは大変深刻な問題だと思います。それに関連をいたしまして、四全総で多極分散型の国家をつくるということを示しておるわけでございますが、やはり地方振興を含めたこの政策は、ぜひ国としても進めていかなければならない問題だと思っております。しかしながら、この大都市圏におきます住宅宅地問題が地価高騰の原因等にもなっておることを考えますときに、この深刻な問題に対処するために、今回住宅宅地供給策の一環としてこの法律を出させていただいておるわけでございまして、これを進めると同時に、先ほど申し上げました多極分散型ということを忘れないようにやらなければならぬというふうには考えておるわけでございます。
○渡海委員 今お話の中でも四全総というお言葉が出たわけでございますけれども、例えば四全総では首都圏だけでも十五年間に五百七十万戸ですか、それぐらいの住宅の供給が必要であろうというようなことが言われておるわけでございますが、今回のこの法案の改正で、当然ながらどういう土地が利用されるだろう、そしてその場合にこれぐらいの新たな住宅の供給の量が見込まれるというふうな、そういうこともスタディーは既に行われているというふうに考えるわけでありますけれども、その辺について量的なものも含めてまずお答えをいただきたいと思いますし、また、これだけではちょっと恐らく必要量に足りないということになった場合に、建設省として、今後例えばまだ法案までつくるには至っておらないけれども、こういうことについて今検討を進めている、今後こんなことについても取り組んでいきたいというふうなことがあれば、お教えいただきたいというふうに思います。
○伊藤(茂)政府委員 今回の対策が、当然ながら四全総といいましょうか、全国的な国土利用の計画、国土の均衡ある発展に向けてのいろいろな諸施策と整合性のとれたものという形で行われるべきであるということは先生の御指摘のとおりでございます。したがいまして、私ども三つの大都市圏についてどれくらいの住宅供給が必要であるかということを試算する場合も、四全総を前提としてはじいておるところでございます。 今御指摘のように、東京圏につきましては四全総で十五年間で五百七十万戸というようなことでございます。私ども、今後十年間にこれを焼き直しますと三百八十万戸というような数字になろうかと思います。この数字は、現在あります住宅をつぶしてその土地に建て直すもの、それから新しい宅地を造成をしまして建てるもの、それから土地利用が転換されまして、住宅用途でないものから住宅に変わるものといろいろあるわけでございますが、現地建てかえ分、住宅を建てているものの建てかえが約半分ぐらいだろう、こういうふうに見ております。 今回のこの対策を立てるに当たりまして、低・未利用地でございますとか、市街化区域内農地でございますとか、国公有地でございますとか、新しく土地利用をいたしまして住宅が建てられると思われる土地を拾い上げまして、かつ、過去のいろいろな施策の継続、さらに大都市法で見込みました新しい事業手法も加え、かつ、各事業主体の努力も加味いたしまして供給をアップするという形でいろいろ試算をいたしまして、十年間の三百八十万戸という四全総の需要に対して四百三十万戸ぐらいのペースのものを用意をして、努力をすれば大体大量供給によって住宅価格が中長期に安定をしていくのではないか、こういうことで考えております。 同様に、近畿圏につきましても、近畿圏の基本整備計画では十五年間で二百六十万戸ということでございますが、これを十年に換算をした後、これを上回る百九十万戸という供給見込み量を考えてございます。 中部圏につきましては、十五年間で百二十四万戸というのが中部圏の基本開発整備計画でございます。これも四全総に整合いたしておりますが、これに対しまして十年間分の必要量を上回ります九十万戸という供給見込みを立てております。 今申しました四百三十万戸、百九十万戸、九十万戸、それぞれの見込みでございますが、これはいずれも今回の法律が成立しました後に、国と関係地方公共団体等々と意見を聴取し、協議をして、最終的にこの法律に基づいた供給方針、供給計画で定めていくべきものでございまして、とりあえずの建設省での試算ということでございます。
○渡海委員 数字的な問題については今後の推移を見守りたいと思うわけでございますけれども、先ほどもお伺いをしたわけでありますが、その他新しい今後のいろいろな検討項目といいますか、今回この法案の中で、例えば一種住専の地域に新たな手法を持ち込むことによって住宅供給を促そ うというふうなことも実現をするわけでありますけれども、我々もいろいろ考えている中で、これは従来からも議論をしているところでございますけれども、もっと例えば都市計画の線引きなども非常に小さな範囲までやるべきじゃないか、それによって、その土地の有効利用というものがより図られるのではないかというような議論もございますし、そういったことも含めて、これからこんなことも検討の課題に上げていきたい、そういうことがあれば、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。
○真嶋政府委員 このたびの改正案として遊休土地の利用の問題とか住宅地の高度利用の問題もお願いしてございますが、これらとともに、これまで制度的に昭和五十五年の改正で入れていただきました詳細的な土地利用計画を定める地区計画というものも、これから大きな役割を果たしていくだろうと思っております。 そういう意味で、最近はその地区計画というものの活用について、私どももこれまで指導してまいりましたが、地方公共団体の側でもこういう詳細な地区計画、土地利用計画こそがあるべき都市計画の理想であるというようなことを御認識をいただくようになってまいりまして、その利用というものが非常にふえてきていることでうれしく思っておるところでございますが、こういう詳細化の傾向に向かって都市計画がこれから進んでいくであろうというふうなことを考えております。
○渡海委員 地方がいろいろな計画を進めていく中で、私は、私ごとで恐縮でございますけれども、若干関係をしたような仕事もしておりましたような関係もございまして、そういうことで考えますときに、現実にはなかなか地方の能力では残念ながら解決し切れないような問題が実は存在をしているわけでございまして、そういう点について今後とも、当然建設省のレベルもそうでございますし、県のレベル等にもよく御指導いただきまして、そういった計画がスムーズに進んでいきますように御努力をいただきたいということをお願いをしておきたいと思います。 ただいまの答弁の中にも実は地区計画ということがあったわけでございますが、いろいろな都市計画事業を推進していく中で一番大事なことというのは、やはりその地域の、特に地域に住んでおられる住民の方々の理解と協力というものがなければ、例えば市街地再開発にいたしましてもなかなか進行しないわけでございます。そこで、従来からいろいろな協議なりそういうことが行われているわけでありますが、しかし、考えようによってはこういった計画が十年たってもなかなか話し合いがまとまらないとかいうことで、結果的にはなかなか進行していないという事例は全国至るところに存在をしていると思います。 そういう観点に立って考えますと、場合によってはこの公共性というものを前面に考えた場合に、個人の権利等も少し制限せざるを得ない、従来からそういう議論があるわけでございまして、これは少し種類が違うかもしれませんが土地収用法等の法整備もされているところでございます。しかしながら、現実にはこの土地収用というのもほとんど実効を上げていない、発動されたことがほとんどないというふうにも聞いておるわけでございます。 今回の法案改正の中で遊休土地転換利用促進地区制度という制度をつくられたわけでありますが、私がこの法律を読んだところによりますと、罰則規定に相当するようなものは何も存在をしていないわけでございます。こういうことで、現実にこの制度が運用された場合に効果が本当に上がるのかなという疑問を率直に今持っているわけでございますけれども、そういった点についてどのようにお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 都市内には工場跡地等有効に利用されているとは言いがたい低・未利用地が多く存在しておりまして、例えば東京圏を見てみますと市街化区域面積の一割弱、数字にいたしまして二万八千ヘクタールの低・未利用地がございます。特に大都市地域において住宅宅地の需給が逼迫している現状を考えますれば、このような低・未利用地を有効に利用して住宅宅地の供給を促進することは非常に重要な課題となってきていると申し上げることができます。 この遊休土地転換利用促進地区制度でございますが、この制度は土地の所有者等に有効利用の責務を課するとともに、国、地方公共団体が土地の区画整理事業の施行等により合理的な土地利用を誘導するようにする。それから、地区指定を行ってから二年経過後に依然として低・未利用地の状況にある場合には、その土地は遊休土地であるという通知を行いまして利用計画の届け出を義務づける、そして届け出により出された計画が不適切な場合には計画変更というような勧告もいたしますし、また勧告に従わない場合の買い取り協議という制度にいたしておるところでございます。 そして、こういう一連の手続によりまして低・未利用地の有効利用を実現しようとするものでございますが、この利用計画の届け出とその変更の勧告という手段は、言ってみれば行政指導的なものではございますが、国土利用計画法の土地取引の届けに対する勧告の実績なども参考にいたしてみますと、勧告を受けた者はほとんどの場合その勧告を受け入れていただくということも実例もございますので、私どもの制度も相応の効果があるのではないかと期待をしているところでございます。 また仮に勧告に従わない場合ということになりますと、買い取り協議ということで、地方公共団体が土地所有者等にかわって有効利用をすることとなりますが、遊休土地の所有者等は正当な理由がなければその協議を拒否してはいけない。国土利用計画法上の土地取引の届けを要する場合がこういう場合には多うございますので、最長六週間は売買ができないということのため、買い取り協議中の六週間は事実上転売禁止されるというような副次的な効果もございますが、こういう買い取り協議は実効があるものと期待をしているところでございます。 また、買い取り協議の実効を上げるためには買い取りに要する資金を確保する必要がございますので、工場等の跡地の買い取り資金を国が地方公共団体に貸し付けます都市開発資金制度等がございますが、これの拡充に努めてまいりたいというようなことを考えているところでございます。
○渡海委員 制度が有効に働くことを期待をいたしておるわけでございますけれども、今後この都市政策を進める、そしてまた都市計画事業を考えていく上で、私個人の考えとしては、やはり公共の利益を優先するという立場から何らかの私有権の制限的なものが出てきてもいいのではないかなと考えておりますので、そういったことも大いに御検討の対象に入れていただきたいということをお願いをしておく次第でございます。なかなか難しい問題であろうと思います。 例えば東洋で一番美しい町と言われておりますシンガポールは、私は必ずしもそうは思わないのですけれども、実はスラムクリアランスをやるときに大変な強権を発動しております。あそこまでやれとは言いません。現に地下鉄の計画を見せていただいたときに実はびっくりしたのですけれども、例えば日本で地下鉄の計画をやると言えば交通規制も大変ですけれども、深夜に道路の下を使って路線を計画していくというのは当たり前のことでありますけれども、遠慮なしに個人の人間が住んでいる敷地の下に路線を計画して、これは国にとって大事なことなんだから遠慮なしに全部たたきつぶせというふうな、まさに強権発動的な手法がとられているなということを実は肌で感じたわけでございますが、そこまでやると確かにやり過ぎだと思います。しかし、余りにも個人の権利というものを大きく取り上げ過ぎると大きな公共の利益が損なわれるという側面を考えずにおられないという感じがいたします。ぜひ今後いろいろと御検討の対象に入れていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 次に今回の法案の改正で、例えば容積率の緩和であるとか高さ制限というものを高くしようとかということがあるわけでございますが、これは大変結構なことであると考えます。しかしながら、従来からこの土地に付加された容積率というものと地価というものがかなり連動しているということが言われております。当然ながら建物がたくさん建てられるわけでありますから、やはり土地の値段としても値打ちがあるということで売買の中の一つの判断にされているとも聞いておるわけでございますけれども、今回の改正によってそういった規制緩和が行われた場合に、かえって土地の高騰を招くようなそういうおそれがないかということを心配いたしておるわけでございますけれども、その点についてはどのようにお考えか、お伺いをいたしたいと思います。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 今回の改正の中で一番容積率、高さ制限の緩和が大きく行われますものは住宅地高度利用地区計画でございます。今委員御指摘のような問題があることは私どもも十分に承知をいたしておるところでございます。 住宅地の高度利用計画につきまして申し上げますと、この制度は運用上は農地等の土地所有者が、地価の顕在化をもたらす不動産業者等への転売という形ではなくて、みずから土地を有効利用して住宅供給をする場合に活用されるということを典型的には期待をしているものでございまして、税財政上の措置の拡充によりましてその方向での活用を図りたいと考えているところでございます。 一般論としての容積率の緩和の問題でございますけれども、基本的には宅地及び住宅のその供給量は容積率の緩和によってもたらされるということで、フロア面積の増大につながるということで全般的な地価の抑制に貢献し得るものと考えているところでございますし、また、大都市地域におきましては国土利用計画法上の規制区域の指定もいたしておるところでございます。また、現在の地価水準が都市計画に基づく土地の立地可能性による収益性からは説明できない高さに達しているというような実情もございますから、このような私どもの今回の法改正等が直ちに地価上昇につながることはないというふうに思っております。 規制区域と申し上げたのは監視区域の間違いでございます。失礼いたしました。
○渡海委員 余り時間がございませんので、最後にこの機会に町づくりといいますか、あえて言うならば特に大都市における町づくりについてちょっとお伺いをしたいというふうに思うわけでございます。 例えば海外の事例を見てみますと、いろいろな都市づくりに対する公の立場からの先ほどの意味とは違った意味での規制、そういうものが随分かぶせられるようになってきたと思いますし、従来からそういう制度があるわけでございます。私がいろいろ経験した中では、例えばイタリアのローマでは、ある地域の建物の外壁のいわゆる色の指定というものがございまして、ここからここまでの色しか実は外壁には使ってはいけない。例えばパリの町を見ますと、シャンゼリゼ通りというのは確かにきれいな町だと思います。ただし、よくこれを見てみますと、建物一つ一つはどうということはないという感じがいたします。しかしながら、ある高さ制限を加えて、そしてある素材で統一をされている。屋根にみんなスレートがわらを敷いて、そういう全体がつくり出すハーモニーであるとかそういうものがその町の美しさというものを大変強調しているように感じておるところでございます。 これも委員会で視察に行かしていただいたときに聞いた話でありますけれども、例えばヘルシンキの町では、あれだけ緑の豊かな都市でありながら、自分のところの庭の木一本を切るにも景観委員会に申し出をして承諾を得なければいけない。先ほどの話とも関連をするわけでございますけれども、こういったことも含めて考えた場合に、やはり日本における都市計画なり町づくりというものに対して、余りにも秩序がなさ過ぎるのではないかなということを私個人は感じているわけでございますけれども、こういったことについて、この町づくりのビジョンなり、それからそういった概念なり理念なりというものをどういうふうにお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 日本の都市の場合は、東京が一つの典型でございますけれども、非常に変化のさなかにあるということが一つ申し上げられると思います。殊に近年、経済のソフト化とかサービス化とかというような問題が出てまいります。国際化という問題が出てくる、高度情報化社会に都市がどういうふうに対応するかという問題もできてくるというようなことで、非常に多種多様な要望がここにどっと押し寄せているというようなことがございます。それはそれとして、また人間性豊かな生活の場としての町づくりということも必要ではないかという声も最近極めて強くなってきているところでございます。 今委員御指摘のお話は、どちらかというとその人間性に着目した町づくりをやる時期にそろそろ来ているのではないかというような御示唆だと思います。明六月一日からまちづくり月間というのが行われるのでございますが、そのまちづくり月間で、各地域、各都市での立派な町づくりについて建設省で表彰するというような制度がございますが、それを見ますると、ここ一年ぐらいの間に地方都市におきまして、今お話しのような町の美しさに留意した条例とか建築協定というものが非常に熱心に行われるようになってきました。この傾向がこれから大都市にも求められているのだなというふうなことを感じておるところでございますので、そういう情報化とか国際化の大きな流れの中で、かつそれに対応しながら人間性豊かな生活の場としての都市を築いていくことが課題だというふうに認識をいたしております。
○渡海委員 私がこういう御質問を申し上げたのは、実は量的な側面で住宅供給量が不足をしている、そのためには技術的にもこういうことをやりながら新たな住宅を供給していかなければいけない、確かにこういうことが必要であるのは言うまでもないわけでございますけれども、とかくそういった面にとらわれますと、とにかく量を供給しなければいけない、そのためにはこの方が有効なんだというふうなことがどうしても先行しがちでございまして、そういった別の観点からの非常にロングスパンの視野というものを常に持っていないと、まさに先ほど局長がおっしゃいましたような急激な変化、そういう急激な変化の中で自然発生的に町がこのようになってしまった、笹川委員の質問にもあったように、そういうことでどっと人間が流れ込んでくると、人間が生活をしていく上での、例えば車であるとか、その車が入ってくるための道路、駐車場、こういうものも不足をしてしまう、こういった面が必ず生ずると思いますので、そういった点について今後十分注意をしておやりいただきたいということをお願いしておきたいと思います。 最後に、実は今回のこのような大都市における住宅の対策ということだと思うのですが、こういうことを一生懸命考えるよりも実はもっと先にやらなければいけないことがあるのじゃないか。例えば今新しい交通システムというものが随分研究をされているわけでありますが、そういったものにもっと重点を置いて、何もこの東京都内の大変便利で、そしてあえて言うならば一点集中で豊かさを満喫しているようなところでこれ以上環境をよくしようなんてことを考える以前に、これは先ほど大臣もお答えになりましたけれども、地方振興といいますか、そういったことをやるためにも、例えば交通政策でもっとカバーをしたりすることの方がプライオリティーとしては先じゃないか、こういう御意見がございます。 私個人は、これは同時並行的にやっていくべき問題であろうというふうには考えておるわけでございますけれども、そういった点についてどのようにお考えか、御意見がございましたら、お聞か せをいただきたいと思います。
○綿貫国務大臣 この大都市圏のいろいろな問題を解決するための方法として業務核都市というようなものも今進めておりますし、ただいま常磐新線等々につきましても運輸省やその他関係省庁とも協議をしながら新しい通勤圏の拡大ということも今考えておるわけでございますが、今回提出いたしております法案等につきましては、今までの低・未利用地とかあるいはさらには農地とかいうものにつきまして宅地化できるものはひとつ並行してやっていこうということでございまして、御指摘のような通勤圏拡大とかその他につきましても並行しながら進めていこうという考えのもとに立っておるところであります。
○渡海委員 ほとんど時間がなくなりましたのでこれで終わらせていただきますけれども、いずれにいたしましても、先ほども申し上げましたように、法律というものはつくる以上その背景がある、そしてその背景に基づいてせっかくつくった法律なり制度なりが有効に働いていかなければ意味がないということは、これは皆さん方には釈迦に説法だと思いますけれども、どうかそういった点で、今後の推移をよく見守っていただいて、その場その場に応じて適切な御対応をいただくようにお願いを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
○中島委員長 山内弘君。
○山内委員 社会党の山内でございます。 きょう国土庁長官にここにおいで願いたいと思ったわけでございますが、何か都合の関係上出られないということで、私の方の木間理事が承諾されたようでございますので、私も了承したいと思います。したがって、建設に絞って質問を申し上げたい、こう思います。 まず大都市法の問題でございますが、大都市の住宅宅地問題の解決のためには広域的な対応が必要と思われるわけであります。今回の法律案がどのような制度をこの中に用意しておるのか、まず御質問を申し上げたい、こう思います。
○望月政府委員 ただいまお話しのように、今日の東京圏を中心とする大都市圏におきます住宅宅地問題の深刻さという現実に照らしますと、仰せのとおり広域的な取り組みがぜひ必要である、東京は東京、千葉は千葉、埼玉は埼玉というふうな各県が単独で取り組んで解決が図れるものとは考えられない現実にございます。 そういった中で私ども今回の法律を提案させていただいておるわけでございますが、具体的な内容といたしましては、例えば首都圏でいいますならば、一都四県の地域につきまして関係の都県が一体となってこの問題に取り組もうという一つのシステムをつくりたいということで、まず建設大臣が関係県と御協議を申し上げながら広域的な長期方針をつくらせていただきたい、これがまず一点でございます。 長期方針をつくるといっても、単に建設大臣が単独で、いわば一方的につくるということではなくて、あくまでも連絡協調の中でつくりたい、こういうものでございますが、それを受けましてまた各県におきましては、それぞれの県の将来展望等を見詰めながら全体の方向づけの中でのみずからの供給計画をつくる、またそれを受けましてさらに、ある程度即地性を持たせるという意味で重点的に事業展開を図るべき目指そうとする地区を決めていこう、こういったような一連のシステムを入れることによって、事業の具体化またはその段階での関係機関の協議体制というものもしっかりと動かしていきたい、こういう構えでございます。
○山内委員 それでは、建設大臣の策定する供給基本方針の意味合いは一体何であるのか、この点をまず説明願いたいと思います。
○望月政府委員 先ほど申し上げましたような一つの考え方のもとに立ちまして供給方針では、将来おおむね十カ年間を見据えての需要量、供給量、量をひとつ整理させていただきたいということがございますが、あわせまして、これを実現するために必要な促進策、促進すべき方策の方向づけを内容として定めたい、言うなれば量と方策、方向づけということによりまして関係者の協議を具体的に進める場としたい、こういうふうに考えておるものでございます。
○山内委員 該当する都府県の策定する供給計画によって、将来これからどのように住宅宅地の供給が進んでいくのか、その概略を説明願いたいと思います。
○伊藤(茂)政府委員 お答えします。 供給計画におきましては、国の供給基本方針に即しまして都府県の区域ごとに都府県の中をいろいろと政策的な区割りをいたしまして、地域別の供給の目標年次及び目標量を定めます。それから、それぞれその圏域全体における住宅宅地の供給の促進に関する施策の方針を定めます。さらに、これは一番ポイントになるかと思いますが、住宅宅地の供給を重点的に図るべき地域、戦略的な区域であろうかと思いますけれども、これを定めまして、それぞれの地域の特性に応じた住宅、住宅地の供給促進策を定めることにいたしてございます。 したがいまして、こういう供給計画に基づいて具体的にどういうふうになっていくかということでございますが、法律上も国、関係公共団体が供給基本方針と今の各都府県の供給計画の達成のために事業の実施とか、公共的な事業の主体あるいは民間の主体、いろいろあるわけでございますけれども、それらに対する助言、指導、援助、いろいろな必要な措置を十分に講じなさいということ、さらに、住都公団とか住宅供給公社、土地開発公社等々の公的な事業主体はこの供給計画の達成に資することとなるように事業を一生懸命やりなさい、こういうふうに義務づけられております。したがいまして、定められました供給計画の中の特に戦略的な供給地点ということで定められた個々の重点地域ごとに、いろいろな事業施策を集中的に行うということになろうかと思います。 具体的には、特定住宅市街地総合整備促進事業というのがございます。例えば工場跡地とか国有地を種地として住宅市街地をつくっていくという事業でございますが、これをやったり、区画整理事業をやったり、あるいは新住宅市街地開発事業といった既存の事業手法を活用してそれぞれの地域、地区の特性に応じて事業を展開する。さらには公営とか公団、公社といった公的な住宅プロジェクトを採択して進める。それから民間の優良住宅供給事業に対しまして低利融資とか減税の措置をして支援をする。さらに、それぞれの重点供給地域につきましては、今回お願いしてございます都市計画法、建築基準法の改正案に盛り込まれた各種の制度、それから既存の総合設計その他いろいろな制度も活用して、その地区ごとの特性に応じた住宅、住宅地供給促進のために資するような制度をそこに適用してしていく。こういうことをやりまして、集中的かつ積極的にその地域に施策を講ずることによってそれぞれの住宅、住宅地のプロジェクトが具体化し住宅が供給される、こういう仕組みを予定しておるところでございます。
○山内委員 概略的な答弁でございまして具体的な数字が出てこないわけでございます。まあこれはこれからの計画の問題だろうと思うわけでございますが、大都市の市街化区域内における農地、これが非常に大きな問題だろうと思うわけです。 そこで、これを積極的に活用して中高層マンションといったものを大量に供給するようにすべきではないかと思うわけでございますけれども、その点についてはどのように考えるか、御説明願いたいと思うわけです。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 大都市地域の市街化区域内の農地でございますが、例えば東京圏におきましては約三万四千ヘクタールの市街化区域内の農地がございます。比較的都心に近接した地域におきましてもある程度のまとまりを持つ農地が相当量存在しておるところでございまして、こうした農地等については住宅宅地を供給する上でその有効利用を図ることが大変重要なことでございますが、基盤施設の整備が 不十分であるというようなことで十分に利用されていない場合も少なくございません。 それで、このために、市街化区域内の農地等につきまして基盤施設の整備をやりながら容積率の制限の緩和、高さ制限の緩和をすることによって住宅地の高度利用を図っていって、そこで良好な住宅市街地を整備するという制度でございます住宅地高度利用地区計画制度を本委員会に御提案しているところでございます。 この制度は、まとまりのある農地等の良好な中高層の住宅市街地への土地利用変換を図ろうとするものでございまして、この制度の積極的な活用によりまして中高層のマンションの供給は促進されることと考えております。
○山内委員 この問題については後で同僚議員からも質問があると思うのですが、ただ一点、国民の中で家を持たない方、低所得層といいますか、そういう庶民、サラリーマンという方々に対しての対策はどのように考えておるわけですか。
○伊藤(茂)政府委員 今回の大都市地域におきます住宅、住宅地の供給促進の体系は、できるだけ住宅を供給するような土地を生み出して、しかも有効・高度利用していこうというところに一番ポイントがございます。その上で、具体の住宅プロジェクトにつきましては従前の公営住宅、公団住宅あるいは公社住宅、金融公庫体系の現在の住宅対策がその上に乗っかっていくことになります。 今先生おっしゃいましたように、庶民の住宅と申しましょうか、中堅所得層あるいは低額所得層に対します住宅政策は、従来から公営、公団、公庫の三本柱で対応してきているわけでございますが、今回、大都市地域の対策に絡めまして具体のプロジェクトをやります際に、できるだけ公共サイドがリードをする形、つまり土地利用の計画の段階から公共団体がリードをする形になりますので、その際にできるだけ公共的なプロジェクトをその中に組み込んでいくということが考えられます。今の時点で、地主さんとの話も何もしないうちからとても申し上げることはできませんけれども、できるだけそういう形で公共プロジェクトを組み込んでいきたいというのが第一点でございます。 それからもう一点は、民間がやる場合もできるだけ地主さんに賃貸住宅を建てていただきたい、こういう施策を展開したいと考えております。そうすることによりまして、公庫融資を初めとしまして政府の家賃のコントロールが可能ないろいろな施策がございますので、そういう制度を利用していって民間の賃貸住宅を供給したい。したがいまして、その際には、面積的な問題もワンルームみたいなああいう小さいものではなくて、家族が住むようなものにできるだけ引き上げたいという誘導施策を講じたい、こういうふうに考えているところでございます。
○山内委員 ただいまの答弁でございますけれども、これは公共プロジェクトよりも民間ペースでほとんど今提出されておる法律ではやられてしまうのじゃないか。そうなってくると、なかなか低所得、中間のサラリーマン庶民の方々に対する住宅の供給というものは縛りがつかないような状態になってくるのじゃないかというふうに言われておるわけでありますが、この点についていま一度答弁願いたいと思います。
○伊藤(茂)政府委員 東京圏で申し上げますと、先ほど住宅供給が四百三十万戸ぐらいやりたいという話で申し上げましたけれども、そのうち新規の供給といいますか、建てかえでない、従来住宅があったものを壊してそこに建てかえるというのでない新規の供給分が約二百万戸ぐらいあるわけでございます。今先生が御指摘の一般勤労者、家族がおりましてそして子供がだんだん大きくなっていくのでより広い住宅に住みたい、借家でも、今の社宅や何かで狭いからもっと広い住宅に住みたい、あるいはこの際マンションに住みかえたい、こういった方々が一番住宅問題大変でございますが、そういう方々がそのうち大体百万戸ぐらいいるだろうというふうに私ども見込んでおります。 十年間に百万戸という数字は相当大きな数字でございます。今先生おっしゃいましたように、今までの公営住宅、公団住宅といった直接供給の賃貸住宅、これを一生懸命努力したとしても、そんな百万戸という数字はとてもカバーできません。私ども、そこは大いに努力をしたとして、今までの趨勢を相当上回る形で努力をしたとして約三割ぐらいかな、こう思っております。したがいまして、どうしても民間の力をお願いをするということは不可欠でございます。したがいまして、残りの部分、七割ぐらいになると思いますが、その部分につきましては、先ほど申しましたように具体のプロジェクトが計画される段階で公共サイドがいろいろとリードをいたしまして、できるだけ公的な融資あるいは補助、そういったものを使っていただいて、それによりまして、今申しましたような一般世帯が住めるような住宅に誘導する、こういうことを強力にやっていきたいというふうに考えております。
○山内委員 そのことについては、これからまた議論を詰めていきたいと思うわけであります。 次に、都市部では特に住宅が事務所に圧迫されておるというふうに思うわけでございます。住宅供給できるような都市計画上の何かの手当てをすべきじゃないかと思うわけですが、この点についてはどうですか。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 大都市の都心部またその周辺部などでは住宅と商業地との用途が混在化している市街化がございますが、最近の地価高騰あるいは業務用のビルの建設の進行等の影響を受けまして、住宅や人口がそういう地域で減少を示しているという現象がございます。こうした地区におきましては、公共公営施設が遊休化するとかコミュニティーが崩れるとかいうようないろいろな問題を生じているのでございます。このため、住宅の減少の著しい地区等につきまして、住宅について容積率の割り増しを行う、住宅に限って建てる場合に容積率の割り増しを行うことのできる用途別の容積地区計画制度を今国会に法案改正をお願いしているところでございまして、この新しい制度の活用を図りますとともに、市街地再開発事業等における住宅建設を積極的に行うことにより、都心部またその周辺部における住宅の確保を図ってまいりたいと考えております。
○山内委員 それから、都市部には工場の跡地等で遊んでおる土地が相当あるのではないかと思うわけであります。これらをもっと有効に活用する積極的な施策というものは考えてないのかどうか。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 委員御指摘のように、都市内には工場跡地等有効に活用されているとは言えない低・未利用地が多く存在しておりまして、例えば東京圏でございますと、市街化区域面積の一割弱約二万八千ヘクタールの低・未利用地がございます。特に大都市地域におきましては、住宅宅地需給が逼迫している現在の状況を考えますれば、このような土地を有効に利用していくということが大変重要なこととなってきております。 このため、有効利用の必要性の高い場所にございますおおむね五千平方メートル以上の低・未利用地を都市計画上遊休土地として指定するとともに、一定の期間内に有効に利用されない場合にはその当該の遊休土地の利用計画を届け出させる義務あるいは計画変更の勧告等の措置を講ずることにより、その土地の有効利用を促進する制度として遊休土地転換利用促進地区計画の創設を今回の法改正でお願いしているところでございます。 都市内の低・未利用地につきましては、この制度を積極的に活用するとともに、道路、公園等の整備あるいは区画整理事業の積極的な実施等によりまして住宅の供給その他有効な利用が行われるように進めたいと思っております。 〔委員長退席、笹川委員長代理着席〕
○山内委員 これは大都市法という一つの法律を中心としてやっておるわけでございますが、何も大都市だけの問題じゃないわけですよ。地方にお いてもこういうふうな状況というものはあって、なかなか家を持てない。それからまた利用されていない土地というのはごろごろ転がっておる。しかしながら、これを活用する段になるといろいろ大変な隘路があるわけであります。したがって、この問題に対して、建設省は一体こういう状況をどのように把握をし、どういうふうな態度をこれからとっていこうとするのか、ひとつお聞かせ願いたい、こう思うわけです。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 まず、今回のこの制度自体でございますが、住宅地の高度利用促進の用途別容積地区計画、遊休土地転換利用促進地区というものは大都市において適用されることが多いと思いますけれども、制度的には全国的な制度として都市計画制度の中で創設するということを考えているものでございまして、必ずしも大都市地域のみに利用される制度ではございません。地方の都市におきましても、工場跡地の土地利用転換によって新たな都市拠点を形成するというようなことによりまして地方都市の活性化を図る必要がある、あるいは地方の中心都市におきましては中高層住宅に対する需要も最近は強くなってきておりますので、土地の高度利用による住宅供給ということを促進する必要があるというような地区につきましてはこの制度は有用であろうと思います。他の施策とあわせて地方都市におきましてもこれらの制度を積極的に運用していくことで問題解決に一歩進めたいと思っております。
○山内委員 ただいまの私の質問に対して綿貫建設大臣の御所感を賜りたいと思います。
○綿貫国務大臣 今御指摘のございました大都市圏の問題を中心にして今回の法律が考えられておりますが、その中身は地方においても、住宅宅地、いわゆる豊かさの実感できるというのはやはり住宅政策だというところに力点を置いていかなければならないというふうに考えております。
○山内委員 東京の一点集中の排除ということ、これは各般にわたって重大な政治問題になりつつあるわけでございます。特に地域振興を図り多極分散型国土を形成するということは、建設省の大きな仕事の一つでもあると思うわけでございますけれども、高規格幹線道路の早期整備は、このためには非常に欠くべからざるものであると思うわけであります。この問題に対して非常にいろいろな取り組みがあるわけでありますが、まずこの取り組みの方法について建設省の見解をいただきたい、こう思うわけです。
○三谷政府委員 お答えいたします。 多極分散型国土の形成あるいは地域社会の活性化の緊急課題に対応いたしまして、国民生活の充実を図る上で道路は欠くことのできない最も根幹的な社会資本ということで私ども認識しております。 そこで、道路の整備につきましては、昭和六十三年度から第十次道路整備五カ年計画を始めております。この五カ年計画では、高規格幹線道路から市町村道に至ります道路網の体系的な整備を促進しております。中でも魅力のある地方の振興を図るためにも高規格幹線道路一万四千キロの整備が極めて重要と私ども考えております。 具体的には二十一世紀初頭におきまして全線供用を目指しておりますが、第十次道路整備五カ年計画の最終年度であります平成四年度までには六千キロ、それから今世紀中には九千キロの供用を目標に整備を促進していく所存でございます。
○山内委員 その方向、その気持ちは非常にいいと思うのでありますが、まずこの一万四千キロメートルの完成に大体三十年かかる。三十年ということになると、これは昔の国家百年の大計は今まさに十年、こう言われておるわけでありまして、公共投資に対する国民の期待は非常に大きいわけであります。したがって、今いろいろなことを言われておるわけでありますけれども、これをもっと予算を拡大して早急に整備を図るべきであると思うのでありますが、その点についてはいかがですか。
○三谷政府委員 現在五十三兆円の総額の第十次道路整備五カ年計画に基づいて道路を整備しております。 そこで幾つかの主要な柱を掲げておりますが、その第一の柱が高規格幹線道路網の整備ということでございます。現在、一万四千キロの規模に対しまして供用延長が四千八百三十五キロ、これは四割をちょっと切っております。そこで、第十次道路整備五カ年計画をスタートさせるに当たりまして、従来の準備期間を短縮することにいたしておりまして、例えば高規格幹線道路網のうちの大部分をなします高速道路の整備、これにつきまして、年間二百キロメートルの供用延長でございましたが、これを二百五十キロと五十キロ引き上げました。そのほかに、高規格幹線道路網一万四千キロのうちには一般国道の専用道路で整備をする部分がございます。この部分につきましては年間百キロ、合わせまして三百五十キロの供用延長を図るということで、第十次道路整備五カ年計画では第一の柱として整備を推進しております。今後とも必要な道路予算の確保を図るとともに、沿線の地域の方々の御協力を得て、早期整備に努力をしてまいる所存でございます。
○山内委員 私は青森県出身でありますが、青森県の西北五地域は高速交通体系から非常に離れておるというかおくれておるわけであります。今回の高規格の中にも、これが残念ながら鰺ケ沢でストップされておるという状況にあるわけでありまして、地域振興のためには津軽自道車道の早期着工、これに接続して鰺ケ沢から深浦までの高速交通アクセスの利便性を向上させる国道の整備を急ぐべきであると考えるわけであります。 大臣、これは残念ながらここでストップされているわけでありますので、道路局長、この点に対して特別の答弁、これを何とかするという答弁をいただきたい、こう思うわけです。
○三谷政府委員 青森県の高規格幹線道路網については、全部で四本ございまして、そのうち国土開発幹線自動車道、いわゆる高速自動車国道といたしましては、東北縦貫自動車道の弘前線あるいは八戸線でございます。これは八戸線がまだちょっと残っておりますが、かなり開通をしております。それから、今お話がございました区間につきましては、一般国道の自動車専用道路として整備をしておりまして、路線といたしましては津軽自動車道それから八戸・久慈自動車道でございます。 その津軽自動車道につきましては、今お話がございましたように、東北縦貫自動車道から五所川原を経由いたしまして鰺ケ沢に至ります四十キロの高規格幹線道路でございます。青森県の西北五地域の産業発展及び国民の生活向上に寄与する重要な路線というふうに私どもも認識しております。 この路線につきましての整備の要望につきましても、広く私どもも伺っておりますが、本路線につきましては、建設省におきまして昭和六十三年度から調査を推進しておりまして、平成元年、去年の八月に東北縦貫道から五所川原に至ります区間、十五キロでございますけれども、この区間につきましては基本計画を定めたわけでございます。今後、早急に環境アセスメントの手続に入るとともに、事業化について検討してまいりたいと思っております。 それから、五所川原から鰺ケ沢の区間、この区間につきましては交通需要あるいは整備効果など、基礎的な調査を進めてまいりたいと思っております。その先は、いわゆる青森—能代間を結んでおります国道百一号線の問題でございます。 今お話がございました、例えば深浦地内の整備につきましては、現在幅が非常に狭小で、線形も悪いことでございますので、県において新しいバイパスを建設すべく、昭和六十三年度から調査中というふうに私ども伺っております。したがって、その調査の結果を待って検討してまいりたい、こう思っております。
○山内委員 熱意はわかるわけでありますが、この地域は極めて風光明媚でございますから、道路局長もひとつ地元を視察しながら何とか具体的な 対応をすることをお願いしたいと思います。 それからいま一つは、道路の関係でどうしても一言言っておかなければならない問題があるわけです。それは冬期間の雪の多い積雪地帯、この積雪地帯の雪対策として道路交通の問題、これは地吹雪といいまして、口で言ってもなかなかわからぬと思うわけでありますが、一寸先も見えなくなるという状況があるわけであります。こういうふうなことについて建設省も最近ようやく道路問題に対して相当な理解は示されておるわけでありますけれども、やはりこの問題に対して、特にこの地域の生活を守るためにはどうしても道路の整備といいますか、これに対する附帯した工事の整備というものが必要であります。この点について道路局長どのように考えておるか、一言お考えを聞かしていただきたいと思うわけです。
○三谷政府委員 建設省では、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法に基づきまして、積雪寒冷特別地域道路交通確保五カ年計画、いわゆる積寒の計画でございますが、これで除雪、防雪、凍雪害防止にかかわる事業を実施しておるわけでございます。現在、第九次の計画を実施しております。 今具体的にお話のございました例えば青森県につきまして申し上げますと、青森市では累加降雪量が七メーター、あるいは弘前市が約四メーターということで、大変有数の豪雪地帯でございます。この間につきまして道路交通、特に冬季の道路交通の確保を図るということは大変重要でございますので、人家の連檐した都市部におきましては、運搬排雪、こういうものについては大変苦労されておるわけでございますが、建設省といたしましても、除雪あるいは融雪の強化とか、あるいは歩行者の利便性を確保するための冬期歩行者空間確保パイロット事業、ちょっと難しい言葉でございますが、いろいろな総合的な計画を組み合わせて歩行者の空間確保を行う事業とか、あるいは都市部の除排雪を容易にするための面的な流雪溝、こういうものの整備を図っております。 それから、地域間交通の確保を図るためには、冬期間交通のネックとなるところ、こういうところにつきましては、やはり道路構造によりあるいはバイパスとか、こういうものでも対応をして、その積雪寒冷地域に対応した道路整備を行いまして交通の確保を進めているところでございます。積雪地域におきましての道路の冬季交通の確保、私どもも大変重要だと考えておりますし、今後とも努力をする所存でございます。 〔笹川委員長代理退席、金子(一)委員長代理着席〕
○山内委員 この問題は、なかなか口で言っても現地を見ないとそのすごさというものがわからないと思うわけでございまして、その点道路局の格段の検討をお願いしておきたい、こう思うわけです。 特に、青森県の津軽地方における冬季の雪の多い積雪地帯、この雪対策というのがまた非常に大きな問題になってきておるわけです。しかし最近建設省は、流雪溝の整備の問題で非常に建設的な提言をいたしておるわけでありまして、これは非常に結構だと思うわけです。私の出身の弘前市においても、市内の主要部でこの流雪溝が設置され非常に効果を上げておる、こういう状況にあるわけであります。ひとつ今後とも、これは私だけじゃなくて木村守男代議士も同じ選挙区でございまして、この問題は同じだと思うわけでありますが、流雪溝の整備を積極的に進めるためには、一体建設省はこの地元のためにどういうことをやってくださるのか、お聞かせを願いたいと思うわけです。
○三谷政府委員 建設省におきましては流雪溝を、特に人家の連檐部での除排雪、こういうものを容易にするために、あるいは路面の凍結防止、こういうものに役立たせる事業ということで、凍雪害防止事業の一環としてやっております。 今お話がございました青森県のように非常に豪雪地域の都市では、雪捨て場の確保とか、あるいは運搬排雪をいたしまして、その除雪後の堆積された雪の処理、これが大変重要な課題となっております。それから、特に豪雪時には家の出入りとか、あるいは歩行が困難になる、こういうことで市民生活への影響も生じております。解決方法としては、今お話がございましたように流雪満というのが非常に有効な手段でございます。青森県においてもその整備を進めております。 それから、流雪溝の集中整備を図る事業ということで、その流雪溝の面的整備ということを行っておりまして、沿道住民の理解と協力を得ながら元年度までに二十八都市を対象として事業を進めております。青森県におきましても、弘前市を初め二市三町を対象都市として整備を実施しております。 ただ、流雪溝というのは水源を確保しなければなりませんので、この水源等が確保できれば流雪溝は非常に有効な対策でありますので、整備必要箇所での事業実施に今後とも努めてまいる所存でございます。
○山内委員 この問題に対する期待は非常に大きい。このことについては地元の人々は皆それぞれ期待を持っておると思うので、一層の検討をお願い申し上げたいと思うわけであります。 水のついでに、いま一つお聞きしておきたいのは、最近非常に水の問題が重大であると思います。特に地域の活性化を図っていくためには、どうしても生活用水、工業用水、農業用水の確保、治水事業というのを推進していくことが今や非常に重大な段階に入ってきておるのではないか、こう思うわけですが、その点に対する建設省の考え方をお聞かせ願いたいと思うわけです。
○近藤政府委員 治水施設の整備また水資源の確保は、国民の生命財産を災害から守り、また豊かな水を供給することによって安全で豊かな国民生活と地域の活性化を実現するための基盤を築く上で最も根幹的な事業だと考えております。 ところで、我が国は河川のはんらんの危険区域に全人口の半分、資産の七割以上が集中するなど水害に対しては極めて脆弱な国土条件を有しておりますし、水資源につきましても国土面積当たりの年間降雨量では世界平均の約二倍でございますが、一人当たりとなりますと世界平均の六分の一と少ない上に、また地域的、季節的な偏りが大きいなど厳しい条件下に置かれておるわけでございます。 そういう意味で、今後とも経済大国にふさわしい安全で豊かな国民生活の実現と地域振興のためには、河川改修、多目的ダム建設、砂防事業の推進等治水施設の整備、水資源確保に一層積極的かつ強力に推進して努力してまいる所存でございます。
○山内委員 そこで、津軽ダムの問題が今浮上しております。大体の概要と進捗状況は一体どうなっておるのかを聞きたい、こう思います。
○近藤政府委員 津軽ダムは、岩木川の洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい用水及び都市用水の供給を目的といたしまして岩木川の上流に建設するダムでございまして、昭和六十三年度から実施計画調査に着手し、現在鋭意調査を進めているところでございます。岩木川流域は昭和四十七年、五十二年と洪水に見舞われまして沿川に大変大きな水害が頻発したわけでございまして、早急に抜本的な治水対策を行うことが必要となっております。 また、利水につきましても昭和六十三年八月渇水に見られますように緊急性が高く、新たに安定水源を開発することが必要となっております。特に、この利水計画では弘前市等に都市用水を新たに供給することが必要となっておりまして、また、岩木川沿川地域におけるかんがい用水の補給が必要となっております。そのため、県また沿川市町村からの強い要望もありまして、現在調査を強力に推進しているところでございます。
○山内委員 この津軽ダムの建設に伴う水没の状況が出てくるわけでございます。これは地元でも相当いろいろな問題を派生しておるわけでありますけれども、この人たちへの対応といいますか、いろいろなことを考えられておると思うのです が、この状況が一体どういうことになっておるのか、お知らせを願いたいと思います。
○近藤政府委員 津軽ダムの建設に伴う水没状況につきましては、先ほども申し上げましたように実施計画調査段階でございますので、まだ確定という段階ではございませんが、水没予定戸数は約百五十戸、水没予定面積は約百五十ヘクタールでございます。水没する住民の方々に対しましてはぜひ御納得いただいて移転していただかなければならない状況にございますので、まず青森県の御協力をいただきまして本年相談所を設置するなど住民の意向を適切に把握するよう努めておるところでございます。また、地域の実態に即した生活再建が図られるように今後とも青森県及び関係市町村、関係機関と連絡をとりながら適切に対応してまいる所存でございます。
○山内委員 局長、これはそれぞれの機関との相談、それからまた進捗状況に伴う問題が出てきておるわけでありますが、私はこれは相当進んでおるのじゃないかと思うのです。ただしかし、進んではおるけれども一〇〇%納得する状況にないというふうになっておるわけでありますが、その点に対する考え方、いま一歩突っ込んだ意見を出していただけませんか。
○近藤政府委員 先ほども申し上げましたとおり、現在では実施計画調査という段階でございますから、事業計画を確定することが最優先の課題でございます。しかしながら、同時に移転する方々に御納得いただくこと、またその地域で水没者が移転されるわけでございますから、市町村地域の地域再建ということが大きな課題になります。 それらにつきましては、どういう将来ビジョンにおいて地域の生活再建を図り地域振興を図るかということは、とりわけ地元の市町村、また県御当局の御協力も得なければいかぬと思いますので、そのあたりの連絡を密にいたしまして、関係機関の十分な御協力をいただきながら対策をとっていきたいと思っております。それらの問題につきましては、今後また事業段階になった段階でもなお引き続き進めていくことになると存じます。
○山内委員 この岩木川というのは非常に水が早く流れてしまうという状況があるわけです。これは全国で何番目かの河川になっておるわけです。その理由は、最近は雪解けが非常に早い、最近の異常気象もあるのでしょうけれども、とにかく融雪の時期が非常に早まっておるというところに大きな原因があるわけであります。したがって、これは今治水、利水の問題においては大きな効果を有するというダムであることは間違いないわけでありまして、私は決してこのダムの工事そのものには反対しているわけではない。非常に早目にこれをつくっていかなければならないということを、逆に私は考えている者の一人であるわけであります。ただしかし、ダムの工事の地域の経済への波及効果、いろいろな問題たくさんあるわけでありますけれども、この建設に対してはやはり補償問題、それから水没されるであろうところの部落、これは相当大きいわけでありまして、私の選挙区の木村守男君と二人でけんかしている地盤なわけでございまして、非常に地元のあれがあるわけです。ですからこれは早くやらなければならないということは十分わかるわけです。 その点に対しては、河川局長非常にまじめな方のようでございますが、まじめにひとつやっていただきたいということ。それからいま一つは、早期に完成するために一体どういう考え方を持っておるか、早くつくるためには一体どうするのか。これをいま一度御答弁を願いたいと思います。 〔金子(一)委員長代理退席、委員長着席〕
○近藤政府委員 このダム建設に当たりましては、技術的な問題につきましては、この流域でも既に目屋ダム等を建設しておりましてある程度解明されておりまして、私どもは自信はあるわけでございます。何といたしましても水没される方々が十分御納得して移転していただくこと、また地域がダム建設を契機にして地域振興を図られるということが重要な課題だと思っておりますので、まず関係者間の十分な連絡調整を図り、関係機関の御協力を得るということが最大課題だと思っております。それらの御協力が得られた段階で円滑に工事が進むように努力してまいりたいと考えております。
○山内委員 下水道の問題について若干聞きたいわけであります。 下水道というのは今や全国的に普及しつつあるし、またそのことによって汚水を処理し雨水を排除するだけじゃなくて、積雪地帯においては冬季の雪の排除、この問題については非常に大きな効果をあらわしておるわけでございます。この下水道の問題に対して積極的に対応してもらいたいと思うのですが、その実施状況はどういうふうになっておるか、お答え願いたいと思います。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 冬期間における除雪のために下水道を利用し、殊に下水道の流れる断面積を大きくしてそれによってスムーズに雪を排出するという事業は最近各地でも非常に注目をされているところでございます。私どももこの要望にこたえて、そういう下水道の雪処理能力を高めるための役割というものについても補助の対象にして鋭意推進しているところでございます。今後とも重点事項の一つとしてやっていきたいと考えております。
○山内委員 特にこの下水道で流雪溝、いろいろな問題が今回提起されて、非常にこのアイデアというかこの計画は立派であり、拡大し推し進めていくべきものであると私は考えるわけでありますけれども、特に平成二年度における予算では、この問題は余り予算的に多いというふうには考えられないわけでありまして、この点に対する一つの所感を申し述べてもらいたいわけです。
○真嶋政府委員 平成二年度の予算につきましても、私どもは私どもなりにかなり力を入れてまいっておるつもりでございます。なお今後一層その充実に努めてまいりたいと思います。
○山内委員 下水道、特に積雪地帯においてはこの効果は抜群であるということを私は身をもって体験もし、証明もできるわけでありますから、この点は格段の対応をしてもらいたい。トラックで運ぶよりもむしろ下水道にそのまま流すというのが非常に効果があるということが最近証明されております。したがって、雪国の町、村はほとんど下水道に対する流雪の問題が大きな課題としてこれから提起されてくると思いますので、きょうは答弁ちょっと不満足でありますが、その点に対して格段の配慮というものを私はお願い申し上げたい。 最後に、大臣にお願いを申し上げます。日米構造協議といいますか、最近自民党の政調会長あたりもいろいろ言っておりますけれども、公共投資に対して非常に大きな焦点の時代になってきておるのじゃないかと思うわけでございます。そのために何としても整備新幹線、これはこのたびは格好の課題ではないかと私は考えるわけです。新幹線に寄せる大臣の期待は大きいと思うのですが、この考え方はいかがですか。お答え願いたいと思います。
○綿貫国務大臣 青森は特に東北新幹線についての御関心が深いということはよく承知をいたしております。この問題につきましては運輸省その他におきましても真剣に取り組んでおられると思いますが、私どもの建設省は道路、特に先ほど道路局長がお答えいたしました高規格幹線自動車道によって地方の活性化が得られるというふうに考えて今行政を進めておるところでございますが、さらに運輸省においてもそのような新幹線についての裏づけができればより一層地方の活性化ができるものだと考えております。
○山内委員 極めて高邁な答弁であり、適切な答弁であると考えるわけであります。 いま一つ大臣、この住宅問題は何としても重大な社会問題になっておるわけでございます。これは恐らく青森県だけじゃなくて、全国的にこの問題を提起することこそまた最大の政治課題であるというふうにも言われておるわけでありますが、今の四百兆に上る日米構造協議、これはよくわか らぬわけですが、そういうふうな状況になりつつある事態を迎えているわけですけれども、大臣の住宅問題に対しての御所感をいただきたいと思います。
○綿貫国務大臣 住宅は各国民が居住する拠点でございますから極めて重要な問題であると考えておりますし、特に日本はウサギ小屋などといって外国から侮られておるようなこともございまして、豊かな住宅スペースを持った方向づけに向かって皆さんに努力してもらいたいと思っております。特に、建設省は住宅に対しましての五カ年計画を通じましていろいろこれまで施策を講じてまいりましたが、いよいよ平成三年度からまた新しい五カ年計画をつくることになっておりますので、その中におきましてより豊かさを実感できるような住宅政策についてぜひ努力をしていきたいと考えております。
○山内委員 特に大臣の住宅に寄せる気持ちも十分わかるわけであります。あわせて、家を持っていない方、庶民の方々に対する住宅政策の成否が今後の日本の行政の中での最大の課題であろうかと私は思うわけであります。いつまでもウサギ小屋、マッチ箱と言われるような状況ではいけないわけでありますから、押しなべてサラリーマンの方々、そしてまた中産の方々、低所得の方々に一戸の家を持たせ、家庭の愛がそこにはぐくまれるような社会にしないと日本の将来は危ないと思いますので、私の方からそれを特に期待を申し上げまして、質問を終わります。
○中島委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時三十分休憩 ───────────── 午後零時三十分開講
○中島委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小野信一君。
○小野委員 最初に、大臣の所見をお伺いいたします。 というのは、政治を志す者にとって大臣は大変魅力があります。その理由を私なりに考えてみますと、自分の持っている理想なり政策を実現するための力が与えられているからだ、こう思います。しかし、残念ながら日本の大臣の任期は二年ございません。平均して一年数カ月でございます。これでは十分な実力を発揮できる期間だとは私は考えておりません。残念なことであります。 しかし、逆に考えますと、政策の選択が大変重要になってまいります。したがって、今建設行政の最高責任者として大臣は、現在の日本の国土、国民の需要、日本の将来に対する見通しなどを考えた場合に、自分の任期中にぜひこのことだけは完成しておかなければならないあるいは着手しておかなければならない、こういう緊急課題についてどのような認識をお持ちなのか、二、三国土行政に対する大臣の所見をお伺いいたしておきます。
○綿貫国務大臣 一年数カ月といえば長い方じゃないでしょうか。むしろそれよりも短い大臣の任期ということになってまことに残念でございますが、私もできるだけ長く携わって、いい行政をやりたいと考えております。 国土行政と申しましょうか建設行政と申しましょうか、国土を改造する、社会福祉のために貢献をする、いろいろな目的がございますが、これは継続して行われておる問題が非常に数多くございます。そのために、やはり長期計画というものに基づいて国の建設行政を進めてきておるところでございまして、そのいずれもが極めて重要な問題であり、また国民のニーズの非常に強いものばかりでございます。したがいまして、国民の生活関連と申しましても、建設省の所管するものは全部生活関連だと私は思います。 その中でも、特に最近の地価高騰等を背景にいたしました住宅宅地問題、これは極めて深刻な問題でもございますし、この問題についての新たな展開をしていかなければならないということから今回住宅宅地関係の促進に関する法律も出させていただいておりまして、この問題等にはまず取り組ませていただくつもりでおります。 また、多極分散型の国家をつくるということにおきましては、やはり何といいましてもその目玉であります道路網の整備ということが極めて大事でございます。とりわけ高規格幹線自動車道というものが今まで一万四千キロということでございますが、ただいまは四千八百キロ余しか開通いたしておりません。第十次の道路計画におきましても六千キロ、今のままでいきますと二〇〇〇年までに九千キロということでございますが、もっとピッチを上げて国民のニーズにこたえられないかなというようなこと等々も考えております。 また、災害は忘れられたころに来ると申しますが、災害対策についても日ごろから、ダムを一つつくるにいたしましても大変に時間がかかります。特に、住民の皆様方との話し合いというようなことに大変時間がとられているような現状を見ますときに、これらについても十分な基盤を進めていかなければならないと思います。 また、公園、下水道、一番おくれておると言われておりますし、どれをとっても大変だな、こう思っておりますが、従来からの継続しております問題をさらに煮詰めてやっていきますとともに、現下の住宅宅地とかあるいは駐車場とか、国民が毎日大変にその問題に当面して建設省に対してのいろいろな要求を持っておられるという気持ちを体して、そういう問題に一つ一つ対処していきたいというふうに考えております。
○小野委員 もう一つの問題に構造協議の対処があるだろう、こう思います。土地問題あるいは公共投資の拡大を通して構造協議を見た場合に、建設大臣として構造協議とはどういう意味をお持ちになっているとお考えになりますか。
○綿貫国務大臣 ただいま構造協議ということによって内政問題と外交問題がごっちゃになったような感がいたしますが、これは従来から、アメリカから言われたからやる、言われないからやらない、公共投資はそういうものではないと私は思っております。 今までもむしろ外国に比べて基盤整備がおくれておるということはだれもが知っておることでございますが、国の財政再建その他のいろいろの背景がございまして、このおくれをなかなか取り戻せなかったということは事実でございます。このたび、アメリカも日本の実情についてよく調査をされておるものだなと思っておりますが、いろいろ言われておるところはもっともな点が多いわけでございまして、このアメリカとの構造協議というものはまた外交問題といたしまして、内政上からはそういう問題も含めながら国民のニーズにより多くこたえられるような建設行政を今後進めていかなければならないというふうに私は考えております。
○小野委員 私は、九〇年代の初頭に当たって公共投資の長期計画を持つことについては大賛成であり、当然だろうと考えております。しかし、今回の構造協議に伴う四百兆円の公共投資の拡大は、その経過を見ますと異例であろう、そう考えざるを得ません。つまり、日米構造協議の審議の経過を通して、アメリカ側の要請を通して、いわば外圧を受けることによって急遽計画がまとめられたと国民自身が考えているからであります。 ある人々は、このやり方は内政干渉ではないのか、戦前でありますとこのような内政干渉は戦争に発展したものだ、こう言う人すらございます。ある人々は、内政干渉であろうといいことはいいではないか、どの国が要請しようとだれが要請しようと当然やらなければならないことはやるべきだ、こう考え、発言している人もございます。私自身はどちらとも言いかねる要素は十分理解できるのでありますけれども、大臣はこの問題にどのような考え方をお持ちになりますか。
○綿貫国務大臣 今回の構造協議の中で公共事業が取り上げられておりますのは、いわゆる貯蓄と投資のバランスとかいろいろな理論の背景があるようでございますが、とにかく日本の貿易構造が非常に黒字を出しアメリカが赤字を出すという非 常にアンバランスな関係にあるということが特にアメリカの指摘するところであると思います。その中で日本が公共投資という国内に対する投資をふやすことによって貿易構造の中に一つの新しい改革ができればということがねらいとされておると思っております。 指摘されております点は、一つ一つ考えてみますと、なるほどそのような点もうなずけるわけでありますが、私は、さきにも申しましたように、アメリカから言われたからやる、言われないからやらないというものではない、こういうことで、構造協議の内容はもちろん私ども頭の中に入れておりますが、建設省は建設省としてより公共事業の拡大ということにねらいをつけて今後とも考えていかなければならないと思っております。
○小野委員 十年間で四百兆円の公共投資の拡大というものは、建設省サイドから見た場合にどういう意味を持っておるとお考えになりますか。
○福本政府委員 お答えいたします。 構造協議の性格は、ただいま大臣からもお話があったわけでございますが、両国間の貿易不均衡の是正が進まない中でブッシュ大統領の提案を受けて日米双方がいろいろな問題を指摘し合ってそれを除こう、そういうことを協議しようということで始められたものでございます。そういうことで、それがいいか悪いかあるいはまた内政干渉になるかどうかという問題がいろいろあろうかと思いますが、その点私ども建設省としてもコメントする立場にないものでございますので、それはお許しいただきたいと思うわけでございます。 ただ、先生も今御指摘がございましたように、新しい十カ年の公共投資計画をつくるというようなことも中間報告の中にそういう協議の中で盛り込まれたわけでございます。したがいまして、そういう協議の中でそれがまたいいか悪いかということも、私どももいろいろとコメントする立場にないと思いますが、そういうような中間報告が盛り込まれましたこともありましたし、先ほど大臣からもお話しのように、そういった問題についてはアメリカから言われるまでもなく、我々建設省としても従来から公共投資の拡大、社会資本の充実というようなことは言ってきた問題でございますから、そういうような構造協議の問題などを踏まえまして、今後私どもとしては社会資本の充実に一層努力し、努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○小野委員 この四百兆円という数字は、九〇年度の国、地方、公社、公団の公共投資総額三十兆円を、予定されている名目成長率四・七%より若干高い五%で二〇〇〇年まで伸ばしたものだと言われております。八一年から九〇年度の公共投資総額は二百六十兆円余になり、ほぼ五割増しということになります。そのことは私どもは承知をいたしておるつもりであります。 問題は、この四百兆円の使い道であります、配分方法であります。同時に、公共投資の決定過程は、本来ガラス張りでなければならないと思いますし、公正が必要だろうと思います。また、現在公共投資の配分が大変国民の需要に、国民の要求にこたえておらないのではないだろうか、こういう批判も強いことは皆さん既に御承知のとおりであります。要するに、思い切った配分方法の変更が要請されておるということであります。 大臣、この四百兆円の配分について、大臣は基本的にどういうお考えのもとに実行しようとしておるのでしょうか、御所見をお伺いいたします。
○綿貫国務大臣 今、四百兆円という数字がよく言われるわけでございますが、これはまだ確定したものでもありませんし、これからいろいろの形でこの数字が具体化していくものだと思いますが、その中身につきましては、その総額の方向が決まってからいろいろと配分についての議論を重ねていかなければならぬ問題である、こういうふうに考えておりまして、今のところ現在よりもふえていくということは間違いないと思っておりますので、そのふえ方によってどのように配分を考えていくかということは、これからいろいろと考えていかなければならぬ問題だと思っております。
○小野委員 私が最初にお聞きいたしましたのは、大臣が考える日本国土の緊急度の高さ、したがって大臣の考える先ほど申し上げた緊急度の高いものから当然この四百兆円の配分が行われるべきものだ、私はそう思います。 しかし、いつ予算を見ましても、前年度対比で〇・一%と違わないのが公共投資の配分率でございます。緊急補正予算を組んだ場合でも、その配分率はほとんど変わっておりません。一%変化するということは、まことに大きな変化でございます。そういう固定的な配分方法が現在の日本の国土行政の緊急度に対応できないのだ、こう批判があるわけですから、私はこの四百兆円と言われる公共投資の配分について、基本的に何を行うべきなのか、何を基準にして行うべきなのか、国民が納得できるような方法、検討をやはり明らかにすべきだと考えるものでございます。したがって、その点に対する十分なる御配慮をお願いをいたしておきます。 もしこの四百兆円が決定された場合、どういう問題点が起こると予想されますか。
○綿貫国務大臣 予想でございますから何とも申し上げようがございませんが、今緊急度の高いというお話がございましたが、それでは緊急度の低いものは何かな、こう考えると、大変難しい問題がたくさんあるのじゃないかな、私は今そういうふうに考えております。
○福本政府委員 先ほど来、先生は四百兆、四百兆とおっしゃるわけでございますが、先ほどもこれにつきましては大臣からも御説明申し上げたとおり、まだ現在そういう十カ年計画をつくるということで経済企画庁の方で作業中でございまして、まだ全体の額がどうなるかわからないということになっておるわけでございます。 そしてもう一つ、この四百兆が決まる、あるいは五百兆になるか、それはともかくといたしまして、その十カ年計画は中間報告では総額を決めるということになっておるわけでございまして、それを部門別にどこに何、どこに何というように配分するというように私どもまだ理解していないわけでございまして、一応総額を決めて、それをアメリカに提示する、こういうことになっておるわけでございます。 したがいまして、その全体の総額というものが、これは従来の十カ年の水準よりも大幅に拡充するということになる、これもはっきり書いてあるわけでございまして拡充されるわけでございますが、それがどのように配分されるかという問題は、これからそれぞれの事業をあるいは五カ年計画をいろいろと私ども持っておりますが、そういう五カ年計画を具体的にどれだけ伸ばしてつくっていくかというような問題などを考えながらやっていくということになるわけでございまして、ある程度の総額が決まりますと、その総額の中で建設省にどれだけ国民生活の質の向上という観点から配分と申しますか、その中でどれだけ認めていただけるかということになるわけでございますので、私どもはそれを前提に今度私どもの事業をどれだけ伸ばしていくかというところに重点を置きながら努力していきたいと考えておる次第でございます。
○小野委員 私は四百兆円でも三百九十兆円でもいいわけです。問題は、このような十年の中で五割も投資額がふえた場合に、当然用地取得が問題になるだろう。二つ目として、物価と対外黒字等の経済への影響が出てくるだろう。三つ目に、その財源をどうするのだという問題が当然出てくるだろうと思います。したがって、それらに対する御意見をお聞きしたかったのですけれども、私の方からそのような問題が起こるのではないだろうかと提案いたしておきます。 続いて、今大臣も審議官もおっしゃっておりましたけれども、この構造協議の公共投資額の増大は、対外的にはいろいろ問題があるにしても、国内的には建設省は日ごろ要求しておったことである、当然やらなければならない事業である、計画であると答弁なさいました。それならばなぜ今ま でそれらが実現しなかったのでしょうか。なぜその建設省の計画が大蔵省にあるいは内閣に認められなかったのでしょうか。大臣の所見をお伺いします。
○綿貫国務大臣 先ほどからもお答えしたように、日本の財政再建という一つの旗印のもとに、いろいろと私どもも夢を持ち、また夢を実現したいと考えておりましたが、それがそういう財政再建という国の一番基本の政策の中におきまして夢の実現度が少なかったのじゃないかなと思っております。
○福本政府委員 今大臣からもお話しされたわけでございますが、私どもは昭和六十一年に国土建設の長期構想というものをつくったわけでございます。これは二〇〇〇年を目標にいたしまして、さらにもっと先も見通すわけでございますが、一応二〇〇〇年までにどれだけの公共投資をやるべきか、どれだけの社会資本の整備の充実を図るべきかということで、一応目標といたしましては欧米先進国の少なくとも最低基準のところぐらいまで持っていきたいという希望を持ちましてそういったものをつくったわけでございます。 ただ、先生御案内のとおり、公共投資は五十五年から伸び率はほとんどゼロでございますし、しかもゼロシーリングという非常に厚い壁があったわけでございます。これは私どもが幾ら声を大きくいたしましても、財政再建という非常に大きな国全体の問題があったわけでございますので、その枠内で公共投資の問題を考えるということで、私どもとしては、努力をいたしましたがなかなか力及ばずということで現在に至ったわけでございます。 しかし、今回はそういった財政再建も赤字公債脱却ということにもなりましたし、あるいはまた、いいのか悪いのか、今度構造協議のようなことで公共投資の拡大ということになったわけでございますので、私どもとしては、今こそ私どもが考えました国土建設の長期構想、これは四全総に生かされておるわけでございますが、そういう目標の実現に向かってこれから一層努力しなければいけないと考えておる次第でございます。
○小野委員 赤字国債の発行をしなくてもいいようになった。確かに以前よりは財政内容が改善されたことは事実でありますけれども、百六十四兆円の国債残高を見ますと、私は日本の財政が根本的に改善されたという感じを持っておりません。これはいろいろな意見の違いがあるとは思いますけれども。やはりアメリカからの対日要求の強さが公共投資増大につながったのだろう、私はそう考えておるものでございます。まことに残念でならないと考えておるところです。 続いて、構造協議の対日要求の中に排他的慣行という言葉が使われております。これは具体的に何を指しておるのですか。
○望月政府委員 御指摘のとおり、構造協議の大きなテーマの一つとして排他的取引慣行の問題がございます。 この趣旨は何かという御指摘でございますが、一口で言うと、公正かつ自由な競争を維持、促進することは消費者の利益となると同時に、外国企業を含めて新規参入機会を増大させるといった重要な政策課題だ、こういう認識に立っているものと受けとめております。 具体的には、そういった観点から、独占禁止法の運用の強化が一つのテーマとしてございますし、また行政指導等も、政府慣行に関する一層の透明性あるいは公正性の確保、こういったことが問題として提起されている状況でございます。
○小野委員 今の説明を一般の国民の皆さんが聞いて、具体的に何を言っておるのかわかるでしょうか。私はわからないと思うのです。一口に言うと談合を排除してほしいということなのでしょう。いかがです。
○望月政府委員 おっしゃるとおり、談合排除の問題もその一つとして位置づけられていると理解しております。現実に、これまでの協議の場でもそのことはしばしば問題提起されております。特に建設業の談合問題もその具体のものとして話題に提供されているということは否定するものではございません。
○小野委員 大臣、現在建設業界、不動産業界に談合は存在するのですか。
○綿貫国務大臣 談合というとあれですが、やはり公共事業その他にはすぐれた技術と公平な形で工事をしてもらいたいということから、業者の選定に当たっていろいろな方法をとっておりますが、それは公平に行われるべきものであり、また公平に行われておるものと私は思っております。
○小野委員 私は、談合がない、そういう断言をするつもりはございませんけれども、少なくとも皆さんが適正な競争を維持するためにいろいろな法律をつくり、いろいろな指導をしている以上、外国から談合をやめなさいと言われた場合に、はいそうですかといって日本政府の関係者の皆さんが引き下がらなければならないようなことが当然あるのだという前提に立ってアメリカも話しているとすれば、建設行政の指導の怠慢になるのではないだろうか。 もし、ないという確信があるならば、そういうものはございませんといって、これを押し返すのが皆さんの任務ではないんでしょうか。いかがですか。
○望月政府委員 公共事業の受注をめぐりまして建設業の談合事件といいますか、独禁法違反という事案がときどき出ていることについては否定することができないことは現実でございます。そういった意味で、談合いわゆる独禁法違反というものがないかと言われたら、これは率直に言うと残念ながらある、それは現実でございます。 我々の基本的構えについて申し上げさせていただきますと、独禁法違反のような事案はいささかも許さない、これは私どもの終始変わらない姿勢でございまして、残念ながらときどきそういう事案が出ることについては私どもまことに悔しい思いでございます。私どもはその都度厳正な対応をしているという実情も十分向こうに伝えておるし、我々もまたその気持ちを一層強めながら日々の行政と取り組んでいる今日でございます。
○小野委員 ある新聞の一面に出ましたが、アメリカの聖域が国防費であるならば、日本のそれは公共事業費だ、両者はアンタッチャブルの世界だ。日本の官僚のトップがこう言い切ったと報道いたしております。公共事業が政治資金の大きな源であることは半ば公然と語られておりますけれども、しかしその内容はベールに包まれて、国会ですらわかりかねる内容であります。談合というこの日本の古い慣行が日本の政治の大きな背景にあることは、私は否定できない事実だと思っております。 先日、在日米軍横須賀基地の工事で、談合による不正な受注額の水増しであると米司法省が認定し、約百社の日本の建設会社、商社が計四十九億円の損害賠償を支払わされるという事件がありました。もし日本政府の発注した工事であったならば、こんなことが表に出てくることはないだろうと私は思います。アメリカだからこそ出てきたんだろうと思います。 そこでお尋ねしますけれども、これらの関係会社は日本の法律によって罰せられたのですか。それとも罰せられるものではないのですか。
○望月政府委員 お尋ねの件は一昨年の横須賀海軍基地におきますいわゆる星友会事件にかかわるものであろうと思いますが、御指摘のとおり、これについて米国側からの損害賠償請求という動きもあり、和解金等も払ったという事実があるわけでございます。 それはそれとして、我が国におきます国内的な対応としては、御存じのとおり独禁法によります処分にあわせまして建設業法によります処分を私ども行っております。この辺は言うなれば基本的には談合事件あるいは独禁法違反事件に対する法制度の違い、あるいはまた、それに対するもろもろの取り組みの体系、諸制度の違いといったことがおのずからあるわけでございますので、必ずしも一律に米国側と同じようなもので対応することはできないわけでございますが、我が国におきま しては率直に言いまして行政指導というものを基軸に置きましていわゆる談合、独禁法違反事案に対する対応をしているというのが今日の姿でございます。
○小野委員 この事件に対して行政指導は行ったのですか。
○望月政府委員 行政指導の範疇に入ろうと思いますが、まず直接的には建設業法によります監督処分、これを私ども行わせていただいております。と同時に、この問題は単にこの星友会事件にとどまるかどうかということ等々も念頭に置きながら、今後いささかもあってはならないということで関係業界全体に対する指導をそれこそ行政指導として強く行っているところでございます。
○小野委員 具体的にはどういう行政指導になるのですか。文章で出すのですか、それとも業界の幹部の皆さんを集めて、皆さんがしっかりした訓示、指導を行うということですか。
○望月政府委員 まず関係会社に対しましては建設業法の分野といたしまして指示処分を各関係会社に対して行っております。と同時に、関係団体に対して、もちろん先ほど申しましたように指導を行っておりますが、特に再発防止のために具体的な取り組みをするようにということも申し渡しているところでございまして、現実にそれを受けまして建設主要関係団体におきましては建設業刷新検討委員会というものを発足させて、今日まで精力的にそういった芽を摘むための基本的な問題等も含めてのもろもろの研究、取り組みをしておる。同時にまた、広く関係業界の個々の企業に対しましていわゆる団体としての指導活動という観点から、独禁法遵守キャンペーンをその事件以来精力的に全国的に行ってきている状況にございます。
○小野委員 これも某新聞の一面の記事であります。アメリカの建設業界のトップが、我々は日本企業と手を組んでODAも手がけたい、日本の建設業界のトップに話をした、こう書いてあります。独禁法の強化の要求等々、この談合、排他的慣行の廃止などを考えあわせたときに、単に日米構造協議の問題が公共投資の増額だけ、こういう範囲で考えてはいけない内容を持つのではないだろうか。 そこで、大臣にお尋ねいたしますけれども、建設大臣というよりも政治家の内閣の一員として、構造協議とは大きな内容を持つ、要するに日本の社会経済あるいは慣行にまでいろいろな影響を与える大きな背景を持つものではないだろうか、私はそう考えるのですけれども、大臣いかがです。
○綿貫国務大臣 構造協議というのは、お互いにそれぞれの国の状況を踏まえながら少しでも歩み寄って共通の土俵をつくっていこうというのが一つの大きな目標だと思うのです。その中で、やはり従来からの伝統的な文化とかあるいは生活環境とかいろいろなものがあるわけでありますから、何もかにも全部イコールというわけにはいかないと思います。そういう点で、それぞれに努力を重ねていくというところに本当の意味があるのではないかと私は考えております。
○小野委員 一九八八年一月にアメリカ側より日米自由貿易協定の提案が竹下内閣のときにございました。竹下総理はこれに対して慎重論でございました。ところが、半年たった六月にトロント・サミットが行われた際に、この日米自由貿易協定の提案に対して積極的な賛意を表して、行動を起こすことを総理は発言いたしました。九月に自由貿易協定の締結交渉に入ることの報告書を求めました。私は、これらと構造協議とを考えあわせたときに、アメリカの日本に対する最終的な要求は自由貿易協定の締結ではないのだろうか、こう考えざるを得ません。今大臣がおっしゃるように、日米関係の慣習の違い、制度の違い、社会の違いを構造協議の中でならしておって、日米自由貿易協定を締結する最終目標を持つものではないのだろうか、こう考えざるを得ません。もしそれが最終目的であるとするならば、私どもは単にアメリカの要求は自分たちの計画と合致しておるからこれを賛成して進めなければならないという立場は、私は軽率と言われないような慎重でなければならないのではないか、そう考える次第でございます。大臣、いかがです。
○綿貫国務大臣 我が国が繁栄いたしておりますのも自由貿易体制というものの中で繁栄をしておるわけでございますし、また世界の国々もこれを守っておるところが繁栄をしておるわけであります。したがいまして、この自由貿易というのはあくまでもフェアに競争をし、お互いの国がプラスしていくということだと思うのでありまして、アンフェアという要素があればそれを除いていくというのが当然のことだと思うわけでありまして、今そのアンフェアな面があるかどうかということについての問題が出ておるのだと思います。 その点につきまして、あくまでも自由貿易体制というものを維持するという中で、よりこれがフェアに行われるような土壌づくりをするというのが、今のすべての構造協議を含め、今後の日米間の問題あるいは世界の貿易の構造の基本だというふうに考えております。
○小野委員 日米構造協議が終わりまして時間が経過するとともに、この問題の与える影響は大きいものになるだろうと私は思います。自由貿易体制の問題ではなくて自由貿易協定の締結になりますと、アメリカと日本との黒字も赤字もお互いになくなるわけです。そこにはカナダとアメリカの協定のように国家間の障壁は一切なくなるわけでありますから、日本の貿易が黒字だアメリカの貿易が赤字だというようなことは完全に雲散霧消するような大きな変化であると私は思います。したがって、これらは順次国会で大きな論争の焦点になるのだろうと思いますからこれで差し控えますけれども、十分な注意のもとに私はこれらに対処していっていただくことを希望いたしておきます。 次に、地価高騰は東京圏で終息して現在は地方圏に拡大している、こう言われておりますけれども、実情はいかがですか。
○藤原(良)政府委員 仰せのとおりでございまして、東京圏におきましては東京都、神奈川県ではほぼ横ばいでございますが、しかしなお、埼玉県の東京から比較的遠い地域とか千葉県、茨城では上昇傾向が続いております。大阪圏、名古屋圏はほぼ全域にわたりまして著しい上昇、かなりの上昇が続いておりますし、残念ながら地方圏でも相当の上昇を示す地方都市がふえておる現状にございます。
○小野委員 東京圏の地価の高騰は、国際都市あるいは金融都市、情報化によってオフィス需要と説明されておりましたけれども、今回の地方への地価高騰の移行、地方での地価高騰の原因は何だとお考えになりますか。地方には経済拡大に伴う実需、少しの大きな需要はあるにしても、国際化であるとか金融化であるとか情報化であるということを原因に求めることはできないはずであります。そして最初に東京で地価高騰し、それが地方に波及するというこの時間差は、国際化、情報化では私は説明できないのではないか、こう思います。地方へ波及した要因を何だと分析をいたしておりますか。
○藤原(良)政府委員 大阪圏初め地方圏に波及しております原因でありますが、やはり依然として金融緩和基調にあること、それと先行して高騰いたしました東京圏等と比較しまして相対的に地価の割安感が出まして、そういう割安感の中で投機あるいは投資的な需要が増大したこと、これが一番大きい理由だと思います。 もちろんそれぞれの地方都市は地方の中枢的あるいは中核的都市が多うございますから、それぞれの都市で都市再開発あるいは交通機関の整備等が進展いたしまして、そういった都市の先行き期待感も大きくなっている、そういう面もございます。あると思いますが、やはり大きな要因は金融緩和基調と割安感に伴う投資、投機的需要ではないか、そういうふうに考えております。
○小野委員 大蔵省、おいでになっておりますか。不動産業界への融資残高、最も近い時期の調査を発表願いたいと思います。できれば生損保等 のノンバンクの残高が調査してあれば教えていただきたいと思います。続いて建設業、流通業等不動産取得のために融資を受けた金額がわかっておれば、それらもあわせて説明願いたいと思います。
○小山説明員 お答えいたします。 統計上全国銀行という概念がございます。これは都市銀行、地方銀行、第二地方銀行協会加盟行、信託銀行、長期信用銀行の合計を指しておりますが、その全国銀行の不動産業向け貸出残高を平成二年二月末実績で見ますと、約四十八兆円でございます。これを金融機関の業態別に見ますと、都市銀行が約二十兆円でございます。地方銀行が約九兆円、第二地方銀行協会加盟行が約五兆円、信託銀行約八兆円、長期信用銀行約六兆円でございます。 また、ノンバンクとして位直づける場合もございますが、生損保の不動産業向け貸出残高を見ますと、平成元年十二月末実績でこの数字をとってみますと、生命保険会社が約三兆円、損害保険会社が約四千億円でございます。 なお、私どもではノンバンクと申しますときは通常生損保を除いております。したがいまして、信販とかリース業界等となるわけでございますが、これの不動産業向け貸出残高については統計数字がございませんで、不明でございます。 ただ、補足させていただきますと、金融機関のノンバンク向け貸出残高、これは生損保を除いておりまして、信販、リース等の貸し出しになるわけですが、金融機関がノンバンクに貸し出すその貸出残高を全国銀行の平成元年十二月末実績で見ますと、これが約六十八兆円となっております。最後の御質問の、建設業、流通業等々についての土地関連の融資というのは統計をとっておりません。 以上でございます。
○小野委員 全国銀行で四十八兆円、ノンバンクに対する銀行がそれが果たして不動産融資に回ったか回らないかは別にいたしまして六十八兆円。こうした数字は莫大ではありますけれども、私は金融機関の不動産融資の実態を正確にあらわしている数字だとは考えておりません。表面上は卸屋であれ小売業や製造業向けに貸し出したものが、借りた資金として不動産に回っているのが非常に多いと私は考えるからであります。そのほかリース、信販、ファイナンス等を考えた場合に、恐らくこの金額の二倍あるいは三倍になるのではないだろうか、こう考えざるを得ません。したがって、こういう数字を考慮に入れながら不動産融資を見た場合に、余りにも大きな融資ではないだろうか、私はそう考えざるを得ないのですが、大臣いかがです。感想をお聞かせ願いたいと思います。
○綿貫国務大臣 今数字の話を聞いておりましたが、確かに不動産というのは有効利用をすればすばらしいものでございますが、ただそれを転がして利益を得るということに対しては私どもはそれは社会正義に反するのではないか、こういうふうに思っておりまして、それが有効利用されておるかどうかということについてさらにいろいろと考えてみなければならないのではないかと思います。
○小野委員 わかりやすくするために融資残高五十兆円といたします。この資金で一平方メートル当たり百万円の土地、坪三百万円の土地を購入するといたしますと五千ヘクタールの土地が買えるという計算になります。世田谷区の全住宅地の一・五倍の面積になります。一平方メートル当たり一千万円の商業地、要するに坪三千万円の土地であるとすると五百ヘクタール買うことができます。千代田区と中央区の商業地の面積に匹敵いたします。したがって、現在の東京、名古屋、大阪まで含んだといたしましても五十兆円の土地融資を回収することは不可能ではないだろうか、私はそう思います。土地局長いかがです。
○藤原(良)政府委員 御指摘のとおり、相当大きな保有地が在庫あるいは転売目的で保有されておるんじゃないかと思います。 こういう借入金により取得された転売目的の土地が大量に業者によって保有されているという場合、金利上昇等によって果たしてそういった金利負担に耐えられるのかどうか、耐えられないで投げ売り等をせざるを得ないような場合も予想されるんじゃないかというふうな気もいたします。また高い価格水準は、結局は住宅地についてはエンドユーザーの取得能力あるいは業務地につきましても期待される収益に見合う価格をはるかに超えている、そういうふうな状態が長く続く限りやはりその投機的あるいは投資的に保有しておる関係者にとっては厳しい状況ではないか、そういうふうに考えます。
○小野委員 別な角度から見てみますと、最終需要者の住宅購入能力はせいぜい平均所得の人で三千万円ぐらいだろう、こう言われております。四千万円近くになりますと現在でも売りが大変難渋になっておると聞いております。もし三千万円だとしますと、うち建築費が二千万円、土地に回せる金はせいぜい一千万円という計算になります。この五十兆円という金を回収するためには住宅を五百万戸建てなければならぬという計算になります。建設省が持っている建設計画は、五年で百万戸であります。土地の持っている必要戸数は五百万戸であります。 私は、これらの数字の背景からしても、銀行が五十兆円の不動産業からの回収は不可能ではないだろうか、こう考えざるを得ません。したがって、もしそのような事態が起こるとするならば大変な社会的混乱がそこに伴うわけでありますから、建設行政としてこれらに対する配慮、警告その他の措置が当然とられてしかるべきじゃないのかと私は考えるのですけれども、建設省とすれば、越権行為になるのでしょうか。大臣、所見を。
○伊藤(茂)政府委員 直接お答えになるかどうかわかりませんが、今回の大都市対策が求められました一番最大のポイントというのは、大都市圏に住んでいる方々に、将来政府がどれだけの住宅や住宅地を供給する見通しであるのか、それは本当に自分らが確実に持てるようなものであるかどうかということをある程度明示していくことも一つポイントがあったのではなかろうかと思うわけです。 そういう意味で、今先生言われましたように、土地に対する融資額が多額に上っておってこれだけのものになっておるので、将来は大変だよということを建設省が言うということも、今回の大都市対策と非常に関係の深い問題ではなかろうかと思います。ただ、今お話に出ました四十八兆円という数字は、住宅だけではございませんで、先生も例に挙げられましたように、事務所の需要もございましょうし、リゾート開発なんかで相当長期に持つものもありましょうから、その詳細がきちっとわからない限り、権威をもってどうこうというのは非常に難しかろうと思います。 それで、先生が分析されましたのとちょっと違った観点で、きのうこの問いをいただいたときに私なりに考えてみたことがありますので、ちょっと説明させていただきます。 通常、土地を買った業者は、土地をそのまま売ることもございますけれども、実際は最終的には建物を建てて売るということになろうと思います、マンションであると戸建てであるとを問いませんで。そうしますと、分譲住宅というのは今現在全国で大体毎年三十万戸供給されております。これは五十年代に入りましてから、当初が大体三十万戸で、その後若干落ちましたが、最近非常に売れ行き好調で、また三十万戸台になっております。したがって、今後とも、建てかえであるとか、それから土地を買ってから自分で建物を建てられる方もあると思いますけれども、分譲形式のものはやはり三十万戸台ぐらいで推移するだろうと思います。 そうしますと、先ほどの大蔵省の説明にありました五十年代当初の融資残高、全国銀行の不動産向けの融資残高でございますが、十兆円になっておりません。それが、同じように三十万戸ずつ供 給されておる現在で四十兆を超しておるということでございますから、四倍に膨れ上がっているわけでございます。一方で、地価は四倍にはなっていないと思います。東京で二倍強でございましょうから、全国で見ればもっと低くなると思います。そういうことでございますので、確かに分譲住宅の必要供給戸数に対して土地の量というのは非常に多く買い占められているということかと思います。 先ほど言われましたように、土地代が一千万円で五百万戸ということになりますと、先ほどの年間三十万戸の分譲住宅になりますれば十九年分既にあるということにもなりますので、住宅サイドからだけこう推計しますと、確かに巨大な量になろうかと思います。
○小野委員 土地局長、現在の地価が異常に高いことは国民だれもが知っておるところでありますけれども、たとえ非常に高い価格であってもそれは需要、供給によって決められた価格である、こういう説がございます。もう一つの説として、過剰流動性と投機による異常高値である、こういう説がございます。局長はどちらの説をおとりになりますか。
○藤原(良)政府委員 東京圏、大阪圏等、この五年間で三倍前後も上昇したような地域における地価というものは、正常な需給関係のもとで形成された地価とは申し上げられない。やはり投機、投資等、不要不急の需要が非常に増大した結果、金融緩和ということも複合的に加わりまして形成された高い価格水準だというふうに私は理解しております。
○小野委員 大臣、予算委員会である大臣がこう答弁をいたしました。「土地の高騰がおさまらない場合には、先ほど検討してまいりましたような国土利用計画法の強権発動ということも考えなければならない事態があるかもしれないと思っております。」大臣いかがですか、この答弁に対する御感想は。
○綿貫国務大臣 今のそれは国土利用計画法の第十二条、十三条に書いてあることですから、法律としてはそれはできることになっておるわけであります。しかし、それは地価の凍結ということでございますから、その波及するところは極めて大きいと思いますが、そのときの状況に応じまして、どうしてもという場合にはそれもやむを得ない措置ということでお答えになったのだと思いますが、私も国土庁長官をしておりましたから、そのことについてはある程度理解を持っておるつもりであります。
○小野委員 実はこの答弁は、昭和六十二年七月二十三日、建設大臣が国土庁長官のときに予算委員会で答弁した内容でございます。 海部総理が誕生したときに、この規制地域の指定、活用を非常に強力に記者会見で発表いたしました。その後トーンダウンしてしまいまして、果たしてどういうものかなという感じを受けておりますけれども、これだけ地価が高騰して一般国民が土地、住宅を買えなくなった場合に、つくってある法律を利用しないで新しい法律をつくる、こういうこと自体、私は異常ではないか。法律をつくるためには、調査をし、その結果まで予測して、長時間かけて法律の効果を出すわけです。つくった法律を活用しないで新しい法律をつくるということ自体、私は不十分ではないのかという感じを持っておるものですから、まず、国土利用計画法の十二条、十三条をいつでも発動しますと言うという、発動できる体制を建設省内にしっかりと準備しておくことが必要なのではないだろうか、そう考えるのですけれども、いかがです。
○綿貫国務大臣 これは建設省というよりも、地方の自治体の協力がなければできないことなんですね。だから、そういう準備というかそれは国土庁でいろいろお考えになることだと思いますが、いずれにいたしましても、地価あるいは土地の問題というものは、我が国の憲法二十九条の財産権の保障、そしてさらにそこには公共の福祉のためにこれをいろいろ定めるということで昨年はいわゆる土地基本法ができたわけであります。 その土地基本法の精神を生かしながら今後土地政策なり住宅政策というものを考えていきたいと思っておりますが、今おっしゃいました強権発動ということ、これは一罰百戒ということではある程度意味があると思いますが、その後の問題等々考えると、非常に慎重にやらなければならない問題ではないかというふうに思います。しかし、この間からも予算委員会で野党の皆さん方もこれは竹光ではないか、こう言われますが、法治国家である以上竹光であるわけはない、私はそう思っております。
○小野委員 最後に、土地局長にお尋ねいたします。 アメリカは、日本に構造協議を要求しているくらいですから、大変物価に対して需要と供給、要するに市場マーケット、市場を通して決定された価格が多いんだろう、そう予想いたします。日本の国土とアメリカの国土の面積は一対二十五になります。日本のGNPとアメリカのGNPは一対二になります。土地のGNP、生産性は当然十二・五対一になります。したがって、日米の地価は十二・五対一が正常の地価だ、こう理屈づけることができるだろうと思います。ところが日本とアメリカの地価は百二十五対一になっております。したがって、適正地価比をいたしますと日本はアメリカの十倍高い、当然こういう計算になります。したがって地価が十分の一になってもそれは正常価格だ、こういうことがこの理屈からいくと成り立つのですけれども、局長はこの計算にどんな御感想をお持ちになりますか。
○藤原(良)政府委員 仰せのような計算も一つの計算としては成り立つわけです。 それで、よく日本の国土資産とアメリカの国土資産を比較され、そういう先生の仰せのような試算をして価格差もいろいろ公表されておる評論家等も承知しておるわけでございます。ただ、土地資産といい、それからはじき出される推定価格といい、市場に出る売買物件というのはごくわずかな件数であります。例えば日本では年間大体二百万件余りでございますが、恐らく土地の筆数は二億筆ぐらいあると思います。そういうことですから、年間大体一%ぐらいが市場に出されると、まさにその限界価格であろうかと思います。その限界価格で全体の面積に価格を掛けて国土資産がこれだというふうな評価の仕方が本当に正しいのかどうか、私は若干疑問を感じております。 ただ、アメリカと日本とやはりどうしても乗り越えられない自然的、地理的な制約があるのじゃないか。日本では、狭い可住面積の中で一億二千万人の人口が相当高密度な社会経済活動を行っておるわけでございますので、どうしても土地の生産性がアメリカ等と比べて単位当たり高い。そういう点で、やはりアメリカ等と比べまして都市部等の地価が高いというのはある程度やむを得ないのじゃないか、そういうふうな考え方をしております。
○小野委員 以上で二法案に対する質問を終わります。
○中島委員長 三野優美君。
○三野委員 今から一時間質問させていただくわけですけれども、建設大臣は国土庁長官以来のおつき合いで、第二議員会館で恐らく二階だっただろうと思うのですが、私まだよくわかりませんから、ひとついろいろと教えていただきたいと思います。大臣になったときにお祝いを持っていっておらぬからかもしれませんがあいさつはなかったけれども、それは別として……。 先ほどから小野委員からも出ておりましたけれども、日米構造協議の問題がいろいろと議論になっています。これで、先ほども出ていたように、十年間に四百兆円がいいだとか五百兆円がいいだとかいう議論がありますね。およそ世間的にも政府の中でもやはり四百兆円というのが固まりつつあるように思うのでありますが、建設大臣はベテランであって、前の内閣でも今度の内閣でも入閣しているということでありますから、単に一建設大臣というだけではなしに、今の自民党政権のもとで、とりわけ海部内閣の重要な立場にある 者として、この四百兆円というのは多いと思いますか少ないと思いますか。そこらのことをひとつまずお尋ねしておきたいと思うのです。
○綿貫国務大臣 この四百兆円という数字がだんだん何か現実のもののようなお話になっておりますが、私どもはまだこの数字は定まったものではないというふうに考えております。しかも、私ども建設省は従来から、この日米構造協議というものがある前から、長期構想ということで二十一世紀を目指してのいろいろの目標値を定めてこれの実現を図っていこうということで努力してまいったところでありまして、例えば下水道の普及率が今四〇%ちょっとでございますが、これを二〇〇〇年には七〇%にするとか、あるいは公園の広さも五・二平方メートルだけれども十平方メートルにするとか、高規格幹線自動車道はひとつ九千キロにしたいとか、こういう長期構想を持ってやってきたわけですから、今もこの路線の上に乗ってやっていきたいと考えております。 したがいまして、私どもは今四百兆という数字を念頭に置いてやっておるものではないのでありまして、しかも、四百兆という公共事業は、建設省の公共事業だけではなしにほかのものも皆入っておりますから、私はできれば多いほどいいと思っておりますが、この四百兆というものを一つの前提にして今論議を進めることはどうかなという気がいたしております。
○三野委員 四百兆というのは固まったものではない、これから固めつつある。あなたが固める一人ですな。重要な一人だ。その重要な立場にある、しかも建設省は公共事業の中心的役割を果たすわけですから、やはりそうは言いながら、建設省は建設省として今日の日米構造協議を一応きっかけとして公共事業拡大を、しかも十年間集中的にやるということになると、建設省は何をやるのか、どのぐらいな規模でやるのか、もちろんこれは内部で議論されていると思う。したがって私は、本当はそこのところを聞きたかったわけです。それが実現するかどうかはこれからのいろいろな、政府内部の議論もあるでしょう、財政等の問題もあるでしょう、やはりそこらを聞きたかったのです。そこらをもう一つ聞かせてもらいたい。 さて、十カ年に集中的に公共事業をやる、建設省はその中心的役割を果たすということになると、先ほどもこれは出ていたのですが、従来の予算編成を見てみると、国の予算の伸び率が幾らであれ、各道路なり港湾なりあるいは公園なり下水道なり、そのバランスというものは従来の枠から一歩も動かないわけです。これではやはり本当に重点的だとは言えないと私は思う。やはり国民生活に関連が深いということになると、例えば今大臣も言われた下水道だとか公園だとか、これから審議いたします住宅問題、単に民間だけに責任を負わすのではなしに、政府が先頭に立ってやろうやということ、もちろん生活等の問題もあるでしょう。ですから、そこらの重点というものはどこに置くかということをやはり考えているだろうと思うのですが、そこらについては重点をどこに置くつもりですか。国民生活重視という立場からいえばどんなところに置くのでしょうか。それをちょっと聞いておきたい。
○綿貫国務大臣 先ほども申し上げましたように、四百兆円が先にここにあったというような話では今ないわけでございまして、四百兆円、四百兆円ということが先ほどから言われておりますが、建設省は、先ほど申し上げましたように、長期構想の上にいろいろと積算をすれば、それは数字は出るでしょうけれども、それは建設省の目標値でございまして、今その積算のことは経済企画庁でいろいろ御整理になっておる問題ですから、ここでは申し上げられないと思います。 それから、今の後段の生活関連ということでございますが、これは生活関連といいましても生活基礎関連というものもあります。例えば河川とかそういうものは災害に備えてやる。これをほっといて公園、下水道等をやっていけばいいわというものじゃないのですね、災害が来たときに何をやっておったのだ、こう言われるわけですから、そういうもの等々を入れますと、建設省のやっております行政は全部生活関連だと私は思っております。
○三野委員 さて、四百兆円が三百兆円になるか五百兆円になるかは別として、公共事業が拡大することは間違いありませんね。 そこで、綿貫建設大臣は海部内閣の重要な立場におる者として、その財源はどこに求められるとお考えでしょうか。従来から国債問題が非常に議論になったのですが、いわゆる赤字国債は一応解消した。建設国債は依然として残っていますね。やはりここでも建設国債にかなり重点が置かれるとお思いでしょうかどうでしょうか。私はそういう今の内閣のやってきていることを見るとそういうふうに見えるのですが、そこらはどうでしょうか。
○綿貫国務大臣 先般私は二回大蔵大臣代理をやりましたが、そのときだったら明確にお答えしたいと思いますが、きょうは建設大臣でございますから……。 しかし、先般から予算委員会におきまして、これらの問題についての御質問に対して大蔵大臣は、できるだけ建設公債も出したくない、こういうふうに答弁されております。
○三野委員 日本の縦割り行政で、大臣までがよそのことは答えないなんて言わないで、やはり海部内閣の大臣ですから、どこの委員会に行っても海部内閣を代表するようなつもりで物を言ってもらわなければ困るわけなのです。これではどうも議論にならぬ。ただ、私ども駆け出しは予算委員会になかなか行けませんので、やはりこういう場で聞かざるを得ないわけです。 さて、一つ建設省に聞いておきたいのです。この機会ですから、ついでの折にと言っては悪いのですが。 御承知のように、昭和四十年から国債発行してきて今百六十四兆円の借金がありますね。今日まで建設国債が占めた割合は一体幾らになりますか。そして、その建設国債は何か六十年償還というおきてがあるようでありますが、今日まで払った利息は幾らなのですか。というのは、これから四百兆円とか五百兆円とかいう話がありますが、建設国債にまた負わされる部分が多いと思うのですけれども、そのことが足かせになってさらに日本の財政が大変なことになるのじゃないかという気がするわけなものですからちょっとこの機会に聞いておきたいのですが、どうでしょう。
○牧野(徹)政府委員 累積の残高が百六十四兆円超、四十年から出した建設国債分の方が多くて五十年から出した特例公債の方が少ないというのは覚えているのですが、そこのところ正確に、例えば百兆対六十四兆だったのか、今正確な資料がございませんのでちょっとお時間をいただければ調べて御報告したいと思います。 〔委員長退席、北村委員長代理着席〕
○三野委員 今官房長が言われた数字が近いようです。 そこで、昭和四十年から今日まで国債を発行して、そして払った利子は百兆円を突破しているわけです。来年以降一銭も借金をしないで、国債を発行しないで建設国債も発行しないで、そしてこれから平成十六年まで払う利息もまた百七十兆円くらい払うわけです。そうなりますと大臣、四百兆円か三百兆円か、いずれに決まるか知らぬけれども、この財源の裏づけというものがかなり重要な部分になってしまうわけです。六十年間も借金を残されると、子や孫の時代にはもう身動きならなくなってしまうわけです。 私は、政府あるいは海部内閣が大蔵大臣を中心にして、いやもう赤字国債を出さぬようになったと、それは大変御努力いただいて結構なことであるし、感謝したいと思うのです。しかし建設国債をやめるとは言わないわけですね。さっきも言ったように、建設国債もできたらやめたいなと言っているのですが、いまだに建設国債は続けているわけです。 建設国債はいつまで続けるのでしょうか。六十 年で償還するというけれども、例えば我々が自分の住む家を建てるとします。できるだけ自分の一代で借金は済ませて子や孫には残すまい、子や孫の代が来たらまた時代が変わりますから、家でなくても、あるいはプールまでいかぬにしてみても庭もつくりたい、門もつくりたい、そういう次の時代に応じたことをやらなければならぬわけでしょう。したがって六十年間も、子や孫の代まで先食いしておく必要はさらさらない、それは異常だと私は思っているわけです。 したがって、海部内閣の一員として、建設国債も最も近い将来にやめる、そのことを言えるかどうか。あるいはまた、日米構造協議で三百兆になるか五百兆になるか知らぬけれども、それについても子や孫の代まで借金を残すような、しかも何と百六十兆円の借金が今残っている中で既に百兆円払っている。あすから一銭も借金をしなくても平成十六年までまだ百何十兆円の利子だけ払わなければならぬ。そういう財政運営あるいは建設行政も含めてあってはならないということがここで言えるかどうか聞いておきたいと思うのですが、どうでしょう。
○綿貫国務大臣 本当の健全財政ということであれば赤字公債であろうと建設国債であろうと公債政策はとらないでやれば一番いいわけでございますが、そのときの事情によりまして今日まで赤字公債とか建設公債とかいろいろ公債政策を交えて財政を運営してきたところでございます。今の公債に対する利払いが我が国の財政の上に大きくのしかかっていることは間違いのないことでございます。 さらにこの上に、建設公債の問題を御心配いただいておるわけでございますが、今公共投資に対する国民のニーズあるいは建設省としてもやりたいという夢がいっぱいあるわけでございまして、これを実現するためにはいろいろと財政的な裏づけも必要でございますが、この問題につきましてはそのときどきの事情もございます。好景気のときも不景気のときもありますが、幸い今、好景気も続いておるわけでございますから、それらを背景にしてさらに長期的展望に立った財政政策と公共投資政策が合致するような方向にこれから協議を進めていかなければならないと私は考えております。
○三野委員 大蔵大臣代理らしくお答えいただいたわけであります。 私は、本来財政法に認められた建設国債は全く臨時的な措置だと思うのです。やはり好景気、不景気がありますから、そして国の財政が逼迫して、これで景気を刺激しなければ日本の経済は持たないというときの臨時的な措置として認められたものであって、これは原則的にはあってはならないわけです。それが昭和四十年以降、毎年当然のごとく行われる、しかも赤字国債を出しておる、ようやく赤字国債なしになったけれども建設国債はなお続く。建設国債はことし五兆六千億近く出していますね。考えてみると、これをやめるか消費税をやめてしまったって、どっちか一つはやめられるわけです、税金が余計入ったわけですから。去年もおととしもさきおととしも入ったわけでしょう。にもかかわらず、建設国債を出すという意味が我々素人にはどうしても理解できない。何のために出すのだろうか。どう考えてみてもこれは説明がつかない国債なんです。 しかも竹下さんのときには、余計入ったといって一億円ずつばらまいたわけです。あれは竹下さんのところの酒蔵の酒を出してきて、いい酒ができた、余ったからやるわというのだったらいいのですけれども、国民の税金ですからね。 そういう点からいうと、建設国債を出すという理由はどうしても根拠がないのです。私はこれ以上すると本論に入れませんから、また改めて皆さんに御高見を聞きたいと思うが、ぜひそういう点については大蔵大臣代理をやられた建設大臣は閣内においてきっちり説明できるようにしてもらいたい。なお、財政が豊かになって、国が予算を組んだよりも余計入っておるけれども、しかし建設国債を出さなければならぬという理由をもしお知りだったら教えてもらいたいし、もしそれが明確な答えができないとするならば、その矛盾があるということもお認めになったならば、私は内閣においてちゃんとしてもらいたいと思うのですが、これはどうでしょうか。
○綿貫国務大臣 この問題につきましては先ほどもお答えいたしましたが、大蔵大臣も赤字公債は出さなくても済むようになったけれども、建設公債もできるだけ出さないような方向に第二の財政の健全化のためにやろうというふうに御発言になっておるわけですから、その方向で努力しなければならないと思っております。
○三野委員 この問題はまた日を改めてひとつ皆さんからいろいろと教えてもらいたいと思いますが、一説によりますと、ある学者の中には、銀行に借りたりなんたら、銀行の方が利子稼ぎは大変なんじゃないか、最も安定した利子稼ぎはこれじゃないか、百六十七兆円。こういう説さえあるわけですね。私は全く的外れとは思いませんから、ひとつこの点についてはこれから本格的にやってもらいたいと思います。私が予算委員会へ行けたらいいんだけれども、予算委員会へ行くまでは大分当選しなければいかぬのですから、それは行けない。行けたらいいけれども、なかなか行かしてくれぬ。 さてそこで、本論の大都市法外一件、この二件についてお尋ねをしておきたいと思います。今までも既に議論されておりますが、住宅地等の供給をとりわけ大都市に集中的に取り組む理由をまずお尋ねしておきます。
○綿貫国務大臣 我が国のいろいろの公共事業につきましては、多極分散型の国家をつくるということがまず最初の一番大きな眼目でございますが、特に最近の地価、宅地、こういうものが高騰をし、しかも一生働いても住宅が持てないという不公平感、こういうものが出ておるわけでございまして、この地価抑制という意味も含めて、大都市の低・未利用地とかあるいは市街化区域内の農地とかいうものについての宅地化を図ろうというようなことで、この法案を出させていただいたわけでございます。
○三野委員 さすがに国土庁長官をやっておるものだから、次に私が質問しようと思ったことを先に答えるわけですけれども。 あなたが国土庁長官の時代に、東京一極集中、大都市集中はだめよ、もっと地方に経済も人も文化も含めて分散しなければならぬ、そのためにまず公的機関を地方に分散しようということをあなたが取り組んだわけです。言ったほど余りいかなかったけれども取り組んだわけです。そういう点からいいますと、今度の大都市に人が住みやすくなるということは悪いことではない。しかし、地方よりも大都市の住宅問題に集中的に取り組むということは、いわば経済、人口その他文化の都市への集中というのが慢性化する危険性がある。そういう点からいうと、かつてあなたが提唱したものとは矛盾するわけです。この点についてどういうふうにお考えですか。
○綿貫国務大臣 今御指摘になりましたように、そういう都市集中をさらに激化させるのではないかというような御意見もございます。しかし、このままほっておいていいのかどうかということを考えますと、やはり宅地化できるものはして再整備をするということ、同時に大都市圏以外のところに吸引力をつけさせるための公共事業も積極的に行っていかなければならないというふうに考えております。
○三野委員 大都市の問題をほっておけとは言わぬけれども、地方が人なり経済なりを吸収する能力を持てば、ある意味では大都市問題は一定程度解決するわけです。地方がそのままおかれて都市にさらに集中するようなことをやれば、地方はますます疲弊するし、大都市に集中して問題解決にはならぬ。けさからも交通問題その他いろいろと出ておりましたけれども、そういう問題があると思うのです。 さてそこで、本法案が「住宅地等」となっているこの「等」とは何を意味するのですか。「等」 とは何ですか。「住宅地等」というのは住宅地以外のことを言うのですか。何ですか。
○伊藤(茂)政府委員 法律の表題、目的のところでは住宅と住宅地を書き分けておりまして、したがいまして、「住宅地等」と書いた場合には住宅のことでございます。
○三野委員 ということは、本法案に基づいて開発される土地は住宅以外には一切使わないということですか。あなたが今「住宅地等」といった場合には住宅を指すんだと言うのであれば、事務所用地だとか商業用地だとかそういうものには一切使わないということになるんですか。それをちゃんとしておきましょうや。
○望月政府委員 お答えします。 法案の名称、題名については、「住宅地等」という「等」は文字どおり住宅を指しているものでございますが、さて、その住宅地というその中に文字どおりの住宅以外の用に供する土地はないのかという御質問。これにつきましては、これからの住宅地づくり、俗に言う新規開発も含めて考えるときに、住宅だけで、一切の業務機能あるいは文化的機能、こういったものを排除するというのは、かえって地域づくりとして問題であるというのはかねてから言われていることでございます。そういった意味で、住宅地という中には住宅以外の機能も想定されるものでございます。
○三野委員 その点は私も一定程度理解できるが、ただ、後の質問に関連するものですから、この点は明確にしておかなければ。「住宅地等」の「等」の方が主要になるわけ、業者の間では。今度は土地を売買その他開発する場合には、「等」の方が中心になって、住宅の方が従になってしまう危険性があるものですから、私はここでその問題を明確にしておこうと思うわけです。 いわば住宅地等ですから、買う人が住むだけではなしに、宅地なり商業用地あるいはまた事務所用地も含めるんだろうと思います。問題は、そこの歯どめがこの法案の中でできるかどうかについては、また後でやりましょう。実はこれは、動く過程の中でそっちの方が主になってしまうわけですね。もちろんゼロとは言いませんよ。だから、これはまた後で議論しましょう。 さて、地価の高騰が、必ずしも大都市だけでない、地方までも含めて急上昇している。あるいは宅地不足がある。大分議論が出たと思うのですが、かつてはこの住宅地の不足あるいは住宅の不足は、核家族等によるものが非常に大きいと言われたのです。これは御承知のように、七〇年代後半から八〇年代までに既にもう核家族は終わっていた。そのころは核家族は進んでいたけれども、宅地の方は安定していたんです。その後急激にまた上がり出したんですね。 ですから、今日のこの地価の上昇というのは、いわば社会的な要求ではなしにそれ以外に原因があるんではないかという議論が先ほどもされています。そのほとんどは企業における金余り、あるいは金融業界の土地に対する過剰な融資。ここのところがほとんど原因であるということについては、先ほども国土庁土地局長も言われておりましたが、その点はお認めになりますか。
○伊藤(茂)政府委員 お答えします。 六十年代に入りましてからの地価高騰が住宅需要によって引き起こされたというものではない、それはもちろんその後の需要は非常に堅調でございまして、いろいろとふえておりますけれども、それは、どういうんでしょうか、波及的に拡大したというところはあると思いますけれども、原因ではなかったと思っております。
○三野委員 今もお答えがありました。私は、確かに日本の住宅はまだ一〇〇%満たしているということは思っていません。核家族が非常に進む過程の中で住宅不足が激しいんだ、よくこう言われておるのですが、核家族はもう既に終わっているわけなんですね。にもかかわらず、若い人たちが都市でも、あるいは地方の都市でも、住宅を求めようと思ったらもう売りが出ない、買えない、価格が高騰した。そのことはいわば需要と供給のバランスが崩れたのではなしに、むしろ今言ったように企業の金余り、金融業界の土地に対する不当な融資というものがこういうものをもたらした、こう考えなければならぬ。そうすると、そこのところに手を入れない限り、この問題の根本的な解決は逆に言えばないということになる。それに対してはどういう措置が考えられますか。
○藤原(良)政府委員 住宅宅地等を整備していく際に、特に地価対策が重要であります。今回の地価高騰に対しましても、当面緊急の措置としまして、まず投機あるいは不要不急の投資的な需要を抑えないといけないということで、土地取引面では監視区域制度の活用あるいは不動産業者や金融機関等に対する指導さらには超短期重課制度に代表されるような税制上の措置等を講じてきたわけでございます。 ただ、そういう緊急措置とあわせまして、中長期の観点から構造的な対策も講じていかなければならないということもございまして、政府で総合土地対策要綱を閣議決定し、需給各般にわたる対策を現在講じておるわけでございます。また今後、土地基本法が成立いたしましたので、この基本法に定められた土地に対する基本理念にのっとり、さらに一歩二歩、新しい施策を前進させていかないといけない。そういう中で地価の抑制策をさらに土地税制の総合的見直し等も含めて進める中で図っていく、そういうことではないかと考えております。
○三野委員 さて、今、私の意見とそちらの意見と余り食い違ったわけではない。いわば住宅の不足は金融問題なり企業の金余りなり地価の問題が非常に重要な原因であるということになってしまうと、住宅難解消の策というのはここに出されている本法案が最も中心的な役割を果たすとは言いがたい、そういう前提に立つわけです。しかし、当面の課題として建設省はこういう二つの法案を出したのですが、法案の中身についてお尋ねをいたします。 土地区画整理促進区域の要件緩和についてでありますが、面積要件を五ヘクタールから二ヘクタールに引き下げた。従来の促進区域における土地区画整理は五ヘクタールを最低限度としますよ、それが二ヘクタールに引き下げられる。そのことによって町づくりの変化というのはどういうことが起こりますか。
○真嶋政府委員 土地区画整理促進区域の要件を五ヘクタールから二ヘクタールに下げることによりまして、私どもはこの制度が今よりもかなり利用度が上がってくると考えております。 その際に一つ議論になりますのは、それによって、その区画整理の中の言ってみれば公園、下水道というインフラの整備のレベルが下がるのではないかというようなことも、あってはならないことでございますが、議論をいたしました。 それで、今の考え方でございますが、土地区画整理事業によります道路、公園等の公共施設の整備につきましては、その事業計画の中の設計の基準というものにおいて定めることといたしております。この設計の基準でございますが、区画道路は原則、住宅地にあっては幅員が六メートル以上であること、公園の面積は人口一人当たり三平方メートル以上でかつ施行地区の面積の三%以上であること、それから施行地区内の宅地が建築物を建築するのに適当な宅地となるよう必要な排水施設の整備改善を考慮するということを定めているところでございまして、今回の基準の引き下げによっても、この点はこれまでどおりに実施したいと考えていることでございます。 したがいまして、面積要件とインフラの整備水準のレベルが下がるということについては、そのようなことはないようにしたいと考えております。
○三野委員 頭のいい人の数字の魔術ですね。五ヘクタールの三%と二ヘクタールの三%。公園の広さはどうなんですか。走っていく子供が走る距離はどれだけ縮まりますか。同じだけとれるの。また、下水道にしろ、恐らくその団地内の下水道だけれども、五ヘクタールに見合う下水道を完備するのと二ヘクタールとは、機能も落ちてしまう わけですね。小規模になる。あるいは機能が落ちなくても単価が高くなるということになってしまうのですね。これはミニ開発でしょう。いわばミニ開発になって、それが乱開発につながる。あるいは十分な機能を果たさない。だから、五ヘクタールを基準にして最低限度をつくったのでしょう。どうして五ヘクタールの三%と二ヘクタールの三%が同じ運動場がとれるの。走れるの。教えてよ。
○真嶋政府委員 おっしゃるとおり、もとの単位が、張りつく人口が少ないわけでございますから、それは同じではございませんし、同じである必要も、端的に言えばなくてもいい場合もあると思います。そういう意味で、人口とのバランスはとっているものでございますけれども、絶対値の数値はダウンすることにはなろうと思います。
○三野委員 我々頭の悪い人間を相手にするときは、ようわかるように言ってよ、ごまかさないで。あなたは絶対下がらぬと言うけれども、本当に私は走れるのかと思った。五ヘクタールと同じだけ運動会のとき走れるかと思ったら、走れぬでしょう。ようわかるように教えてよ。それはわかりました。そうすると五ヘクタールから二ヘクタールに下がることによって公園その他の環境条件は低下する、整備条件は低下する、これはわかりました。 さて、本法の改正によって都市計画法による用途指定が事実上緩和されますね、実務面で。そうすると本法をつくることによって、今日まで非常に厳しくやってきた用途指定、一種住宅、二種住宅、商業地、準工、いろいろとやってきたこれが事実上なし崩しにされる。あるいはその用途指定の意味が極めて弱くなってくる。このことはお認めになりますね。
○真嶋政府委員 このたびの改正の中におきまして、用途について、あるいは容積について、あるいは高さについて緩和する規定は設けておりますが、そのことが直ちに当該の用途地域の変更までもたらすものではないというふうに考えております。
○三野委員 ちょっと待ってください。いわば、あなたの方はその用途指定の指定そのものを変えるものではない、こう言うのですね。私が言っているのはそうではなしに、用途指定の変更はしないまでも本法の実施によって実質的に従来の用途指定の性格が変わっていくのではないか、こう言っているわけです。私の質問が悪いのかな。
○真嶋政府委員 具体的に申し上げさせていただきたいと思いますが、今度の改正の中の一つの考え方は住宅地高度利用地区というものでございまして、これは第一種住居専用地域の中で中高層の住宅市街地として整備することを都市計画上やっていこうということでございます。そして、こういう地域で公共施設の整備が十分でないために第一種住居専用地域とか住居地域に指定できないという状況にあるものにつきまして、施設の整備をして条件が整った地区についてこういう住宅地高度利用地区計画に指定して、そして地区レベルの公共施設の整備を条件としてその場所を中高層の住宅市街地への土地利用変更を誘導するということでございまして、先ほどちょっと申し上げましたように、第一種住居専用の中にそういう、端的に言うと高さ二十メートルぐらいの中高層のマンションは建てますが、そこから商業圏の用途に変えるとかそういうものではないということでございます。 また、もう一つの考え方でございますその用途別容積地区計画制度でございますが、これは、その地域で事務所を建てる場合よりも住宅を建てる場合の容積を割り増すという考え方に基づいた制度化でございまして、商業圏についてそこで規制を緩和するというものではございません。 そういう意味で、先生がおっしゃいますように実態が少し変わるじゃないかということはございますが、全体から見てその用途地域というものを云々するというところまでのものは今回はやらない、地区的な考えであるわけであります。
○三野委員 では僕の言う質問は間違っておるのですか。だから、あなたの言うように、あなたの方は用途地区指定をしたのは変えないが、しかし、一種住宅地域にも中高層を建てるんでしょう。従来は建てられなかったわけですね。今度建てるんでしょう。だとするならば、事実上それは用途指定の実質的な変更ではないか、こう言うのです。私は間違っていますか。間違いなら、おまえのは間違いだと言ってくださいよ。
○真嶋政府委員 おっしゃる意味は私も理解しているつもりでございまして、ある地域が第一種住居専用地域、高さ十メートルしか建物が建てられないという地域がべったりとございます。しかし、その中で公共施設の整備が地区的に整えば、ある一定の地区で一ヘクタールなら一ヘクタール整えば、そこはひとつ他の環境とのバランス上問題がなければ、そういうところに中高層の建物を建てることによって住宅の供給をふやそうということで、今の都市計画の手法の中で全体としての用途の問題と、それから、ある一定の地区で住民の同意でつくっていく地区計画というものと二つの制度がございますが、まさに今私どもの考えているのは、その制度を住宅について一種住専で適用していこうという制度でございまして、用途地域ということと地区計画というものは両立し得るという思想に立っております。
○三野委員 いや、どうもよくわからぬですね。十メートル制限があったものを、そこへ本法の実施によって中高層が建つわけですね。だからやはり変わるんだよ。一種専用地域というその指定は変えないけれども、実質は変わるわけなんです。変わるか変わらないかと聞いておるのに余計なことを言うから、頭が悪いからなおわからなくなるんだ。変わるんだよ、やはり。 さてそこで、建ぺい率なり容積率が変わっていきますね。特に容積率が変わるでしょう。そうすると容積率が変わって中高層が建つ。そこに隣接する住民は、かつて十メートル以下のものであった、高いものが建たないから日当たりもいいわな、風通しもいいわな、ここでじっくり住ませてもらおうと思って住んでいた。本法の実施によって中高層が建つ。そうすると隣の人は住環境が変わりますね。そういう意味から言うと、本法の実施によって、従来そういう環境を選んでそこで住んでいた者から言うならば、一定の住環境に対する権利侵害にはなりませんか。
○真嶋政府委員 住宅地高度利用地区計画制度は、中高層住宅地として整備することが適当である地域で、放置すればミニ開発やばら建ちがこれから進行していくであろう、そしてその結果都市環境が悪化するおそれのある地域について、その地区レベルでの公共施設の整備を条件として良好な中高層市街地の土地利用の転換を誘導しようという思想で、新しい思想でございます。 この場合に、その住宅地高度利用地区計画の容積率、建ぺい率等の制限の緩和、特例を認めるに当たりましては、周辺の環境への影響、道路等の公共施設の整備状況等総合的に判断し、かつ、建ぺい率については十分の六を超えて定めることがないということにいたしておりますが、さらにその特例の適用に当たっては、特に特定行政庁がこの計画に従って公共施設は現実に整備されている、交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないとして個別に認定すること等を要件としているところでございます。また、特に第一種住居専用地域内でございますが、都市計画基準に、住宅地高度利用地区計画の区域の周辺の低層住宅にかかわる住居環境の保護に支障がないように定めることを法文上明らかにしているところでございます。 なお、具体の住宅地高度利用地区計画の策定に当たりましては、特に住宅地高度利用地区計画の区域の場合、緑部における周囲の住環境と調和するよう壁面の位置の指定、オープンスペースの確保等に特段の配慮を行うとともに、高さ、建ぺい率、容積率等の制限の特例を定めるように指導していくことといたしておるところでございます。
○三野委員 よくわからぬですけれども、次に行かせてもらいます。 土地局長に聞きますが、我が国は大都市でも地 方でもそうなんですけれども、宅地の開発ですね、宅地の値段、これは建ぺい率、容積率によって宅地の価格が違いますな。例えば、今土地が上がっているでしょう。宅地の上昇率というのは、住宅地と商業地と比べてみたらどちらが上昇率高いですか。
○藤原(良)政府委員 一般的に申し上げまして、東京圏の場合でございますが、まず商業地から地価上昇が始まりましてそれが住宅地に順次波及していったわけで、上昇率の高さだけ見ますと商業地の方がやや高いですが、住宅地におきましても、ピークのずれはありますものの、かなり高い上昇になっております。大阪圏、名古屋圏もほぼ上昇のパターンは同じでございますが、ただ、上昇率の大きさだけ見ますと、東京の場合に比べまして大阪圏、名古屋圏の方は商業地と住宅地の上昇率の差は比較的低い、そういうふうな状況になっております。
○三野委員 私も資料を持っておるのですが、住宅地と商業地があれば、やはり商業地の方が上昇率はずっと高いのです。都市も地方も、一般的に見て今言われたとおり高いのです。東京のことは私もよくわかりませんが、東京でもそうだと思いますが、例えば私が住んでいる田舎の高松みたいなところでも、建ぺい率、容積率によって道一本で違うんですね、どっと違うわけです。いわば建ぺい率なり容積率の緩和によって土地は急激に上がっていくわけです。あるいはまた土地の業者はそこをあさるわけです。 したがって私は、今度の本法の改正というのは率直に言って、容積率が高くなりますから利用度も高い、したがって地価の上昇にそのままはね返ってくる、これはもうほとんど間違いないと思うのです。いや、はね返らないと言うのであれば、はね返らぬ理由を言ってください。私の今までの経験からいうと、建ぺい率、容積率の高いところはどんどん地価がはね上がっていくわけです。だからこのことによって、いや上がりませんよと言うなら、こうこうで上がらぬのだということをよくわかるように説明してくれぬかね。私は上がると思う。 〔北村委員長代理退席、委員長着席〕
○真嶋政府委員 今回の改正の一つの点は、住宅地の高度利用地区計画にあることは先ほど来申し上げているとおりでございます。そして、この事業を行いますところは、都心周辺部の農用地が第一種住専に指定してあるわけでございますが、ここに中高層の住宅を建てて住宅供給を図ろうというふうな考えに立っているわけでございます。そして私どもといたしましては、ここに中高層の住宅を建てる事業主としては、農地の保有者がそういう事業主体になっていけるようないろいろな税制上等の手当てを講じて、農地の所有者がそれを手放さないで住宅の建て方を促進していくということを一つの政策として考えているというところで、地価がそこで顕在化することを避けたいということを考えているのでございます。 それからもう一点、用途別容積ということを申し上げましたが、住宅と事務所と競争したならば、住宅の方が地価に対して力が強いということ、地価に対する負担力が強いということはもう御承知のとおりでございますが、そういう地域において住宅を建てるなら容積を割り増しにするという制度でございますから、これもこのことが地価に反映するというふうには考えておりません。
○三野委員 今のは全然私を説得し切れなかった。住宅が上積みされるから、そのことによって地価が上がらぬなんということはない。上積みされるから上がる。このことはまた後の議論にしましょう。 さて、別な件で一つ建設省にお尋ねしますが、川崎市麻生区下麻生字花島九百八十七番地の十七及び十八、宅地八百七十六・八四平米。御承知だろうと思いますが、この土地はかつて三井不動産が買っておった。これを三井系の建財という会社が建て売り住宅として建設をした。これは昭和六十二年七月二十八日、三億四千七百万円。その仲介には三井不動産販売株式会社が入った。これが翌昭和六十二年七月二十九日、一日ですよ、三井不動産販売株式会社、町田リハウスの仲介によって保利淳子に渡された。三億八千万。それがさらに翌七月三十日、また一日置いて、保利淳子からは天龍不動産に渡された。天龍不動産からさらに三井不動産販売株式会社、町田リハウス、ここから鈴木某なる者に渡された。四億二千万。いわば三日間で三億四千七百万のものが四億二千万。七千三百万が消えてしまった。この事実はお認めになりますね。
○望月政府委員 御指摘の事案、昭和六十二年七月に三井不動産販売が仲介業者として一連の取引に関与していた、介在していたということを私どもは承知いたしております。
○三野委員 三井不動産が介在するだけじゃなしに、その間に日本モゲージという金融会社が金を立てかえている、これも三井系列。三井不動産が土地を買って、それを三井に関係する建財が買うて家を建てて、その売買に三井不動産及び町田リハウス、すべてこれは三井系列のものばかり。金がなかったら貸してやる。毎日動くわけです。一日、一日動くわけです。 先ほどから住宅問題あるいは地価の上昇などいろいろと議論されていますが、天下の三井がこんなことをやっていて、建設省はそれを黙って横を向いているのですか。違法ではないかもしらぬけれども、むしろこの法律をつくるよりも、こっちを取り締まる法律をつくったらどうですか。今法律はないですね。商取引だからしようがないと言う。こんなものを野放しにして、天下の三井資本がそんなことをしていて、しようがないなんということで済むのでしょうか。通達は出したというけれども、通達で事が済むことじゃないでしょう。
○望月政府委員 御指摘の案件の一連の取引、今先生いみじくも申されましたが、文字どおり民民の取引でございます。その個々の取引の事情について私ども今この立場で具体的に申し上げることは差し控えさせていただきますが、いずれにしましても、昭和六十二年七月といいますと皆さん御記憶に新しいように、ちょうど六十一年から六十二年にかけていわゆる投機的取引が盛んに報道等もされ、社会問題化した時期でございます。 そういった中において、今おっしゃったような格好でいわゆるあっせん媒介行為があったということについて、やはり不動産業を専業とする者たちは、違法ではなくても、節度ある適正な企業活動が必要である、当然こういった認識を私ども当時強く持ったところでございまして、六十一年の十一月以来数次にわたって業界指導を強めてまいってきたことは御存じかと思いますが、とりわけ六十二年九月、私どもの強い指導を受けまして不動産関係業界団体におきましては、いわゆる投機的取引の防止等についてもしっかりと申し合わせをし、節度ある企業活動に努めている、こういう状況において今日に至っておると理解いたしております。
○三野委員 では、これは認めるんだな。この事実は認めますね。 大臣、こういうことが、天下の三井資本が毎日毎日転がしておるわけだ。異様であるかどうかより、けしからぬことだと思う。しかし、これでもなおかつこういう事態があるということは放置できないと思います。もし今の宅建法に違反しないとするならば、法律で縛ったらどうですか。こういうものに歯どめをする法律が必要と思いませんか。通達を出したという。通達を出しただけで事足れりということで今日まですべてのことが終わっているわけなんです。歯どめをするのだったらどうしますか。やはり通達でいきますか、それともさらにこの事態を食いとめるために、土地の業者によるウナギ登りの上昇に歯どめをするために何らかの法的措置というものが必要だとお考えでしょうか。ひとつ感想だけ述べてください。
○望月政府委員 事の実態をちょっと正確にさせていただくために繰り返させていただきますが、これは三井不販が、言うなれば土地を売って買ってということでなくて、いわば媒介をしたという 格好で参画いたしたものでございます。したがって、みずから買い、みずから売り、みずから買い、みずから売りという格好ではないわけでございます。 ただ、私先ほど申しましたように、いわゆる宅建業の業務に携わる業者というものは、不動産の流通に当たって節度ある対応が必要である、ぜひそれを望む、こういうことで指導してまいっておるわけでございますので、私どもそういった行政指導の中において適切な対応をしていることも申し添えさせていただきます。
○三野委員 言っておきますが、幾つかの金融機関なり業者が介在していますが、そのほとんどは何らかの形で役員が交互に入れかわりながら三井が関連していることなんです。だから、三井一連のしわざではないかということを私は言っているわけなので、いずれにしても、もともと三井不動産が買ったものを三井の関連の売買業者、その名前は変わってきてもみんなそう、融資もそう、そういうことで行われていることを申し上げておきたいと思います。これはあなたもお認めになると思う。 ですから、この点については大臣もひとつ、あるいは国土庁も、こういうものは単に一片の通達で歯どめがきかないから今日の急激な地価上昇をもたらしたのでしょう。狂乱をもたらしたのでしょう。これに対して何らかの歯どめをする法的措置というものは必要だと私は思うが、どうですか。それで終わります。
○藤原(良)政府委員 先生御指摘のとおり、地価高騰過程におけるそういった投機行為を抑制するということが地価の安定を図るためにも非常に重要であります。特に六十一年から六十二年にかけて、東京都を中心に転々売買の投機がかなり見られたわけであります。 そういう事態に対処するために、国土利用計画法も六十二年六月に改正していただきまして、監視区域制度というのを設けていただきました。また、税制も超短期車課制度を設けていただきまして、利用することなく二年間のうちに転売して転売差益を得るような場合には、利益の九六%ぐらいは税金でちょうだいするという車課制度も設けさせていただいたわけです。また、土地基本法の制定と同時に再度国土利用計画法を改正していただきまして、そういった転々売買、土地転がしをするような事例に対しましては、届け出勧告制の中で厳しくチェックできる、そういうふうなシステムをつくらせていただいておりまして、現在そういう行為が起こらないように厳重に行政努力に努めているところであります。 そういった措置によりまして、大阪の高騰時期では、東京で見られたような一年間に三回も五回も転売し転がす、そういうふうな事例は非常に少なくなってきておると私は思いますが、今後ともそういった行為の抑制に努めてまいりたいと考えております。
○三野委員 終わります。ありがとうございました。
○中島委員長 貴志八郎君。
○貴志委員 けさほど来論議がかなり尽くされておるわけでありますが、土地の高騰、住宅の入手難、そういったことについて、核家族だとか銀行の責任だとか金余りだとかいろいろな意見が出ておるわけでありますが、しかし、考えてみると、そういったことに対して政策的に、政治的に手をきちんと打って、諸外国ではそういう事態が起こっていないのに日本だけが起こっているということには、確かにどこかに誤りがあった、どこかに政治面で責任を感じなければいけない部分がある。 どこに病根があったのか、その政治の責任というものを、どのように病根を突き詰めて、そしてお考えになっているのか、まずそのことを冒頭に大臣にお尋ねをしておきたいと思います。
○綿貫国務大臣 地価高騰ということにつきましての政治責任というお話でございますが、土地、地価、この問題は非常に難しい問題であるということで、さきに超党派で韓国の土地政策も勉強してこられましたが、いろいろ聞いてみますと、うまくいっているのかいってないのかその辺も定かではございませんし、台湾におきましても台湾方式ということが一時言われましたけれども、これも成功したとは言えないと思います。我が国におきましても、憲法二十九条にあります財産権というものがまず大前提でございまして、これは侵してはならないということであります。この大前提のもとに土地というものの私有権を認めておるわけでありますが、さらに公共福祉のためにもこれを使い、日本の国民がすべて土地を利用しながらやっていけば問題はないわけでありますが、しかし、これはあくまでも需要と供給ということで地価というものが発生しておるわけでございまして、この中に異常な高騰ということがあったことは事実であります。 よく言われますように、日本の国際化あるいは情報化ということから東京のビル需要の中からこの問題が起こったわけでありまして、これにつきましては、先ほど土地局長からお話ししておりますように、国土庁におきましても監視制度とか短期の転がしに対しては重課を課するとかいろいろと対策を講じてきたところでございまして、いわゆる土地のいろいろのメカニズムを十分とらえながら、しかも、公共福祉の邪魔にならないようにということでいろいろの政策をとってきておるところであります。 最近も、過剰流動性の中に地価高騰の原因があるということで、銀行通達によりましてこれをいろいろと抑制した。後手と言われれば後手でございますが、それらにつきましてもいろいろの効果が出ておるというふうにも聞いておるわけでございます。 私ども政治に携わる者は、自民党のみならず野党の皆さん方もぜひこの点については御協力をいただきたいと思いますが、かつて私が国土庁長官のときに地価が暴騰しておる真っ最中でございました。そのときに、いわゆる短期の転がしに対する重課をすることによってこれは防げるのだということで、一日も早くこれを国会でやってくださいと申し上げましたけれども、これは税制の一環であるということから、与野党を通じてこの審議にはのらりくらりとして半年も一年もおくれた、そのために地価がどんどん上がった。これは私は政治家として本当に国会に対して憤りを感じたこともあります。そういうことでございますから、私どもは政治家としてはみんな共通の責任もあるのではないかというふうにも考えております。
○貴志委員 いろいろ論議があるだろうと思いますが、まず土地について私有権、財産権といったものは、もちろん私は否定するものではありませんけれども、土地という公共的なものに対して市場のメカニズムに放任をしておく、要するに土地を投機の対象として許していたというところに大変な誤りがあったのではないか。もちろん、大臣が言われましたように、短期転がしに対して重課を課するということなども対症療法としてはあり得ることであるし、大変大事なことでありますし、現に行われていることではありますけれども、それ以前に、土地に対する一つの公共的な見方というのが原則にあって、単なる投機の対象にさせないという政治姿勢というものが基本に置かれていなかったことが、土地の狂乱、住宅の狂乱を生む直接の原因でなかったのか、私はそのように思うわけでありますが、いかがでしょうか。
○藤原(良)政府委員 我が国では戦後、工業化あるいは急激な都市化が進展する中で、数次にわたりまして地価の高騰を経験してきたわけでございますが、その都度それぞれの局面におきまして各般の施策が実施されてまいりました。また、今回の高騰に対しましても、先ほど来御答弁申し上げておりますように、緊急対症療法的な対策かもしれませんが、土地取引規制、金融機関に対する指導あるいは土地税制の見直し等の措置を講ずるとともに、より総合的な対策を閣議でも決定いたしまして、需給両面にわたる対応を今やっておるわけでございます。 ただ、残念ながら、地価高騰は全国にまだ波及 しておりまして、鎮静化しておりません。そういう反省の上に立って、土地基本法を制定していただいたと思っております。 この基本法の中では、土地に関する公共福祉優先の理念を規定していただいておりまして、この理念を国、公共団体はもとより国民共通の認識として確立し、そういう認識の上に立って国、公共団体、国民ともそれぞれの責務を果たしていこう、こういうことでございます。確かに、御指摘のように基本的に意識を改め、より構造的な対策を今後進めていくことが非常に重要だ、そういうふうに考えております。
○貴志委員 諸外国の例は、私も余りよく存じないわけでありますけれども、例えば西独におきましては、土地政策についてはかなり思い切ったことが早くから行われておりまして、特に地方都市、ケルンとかミュンヘンでは六〇%近く公的所有をしておる。そういう形の中で、土地政策を行う。住宅政策だって、国民の側の負担もかなりあるわけでありますけれども、いわゆる社会住宅と名づける公的な住宅を、人口対比にすれば日本の二倍ぐらいになるのでしょうか、そういうものをちゃんとやっている。 フランスでも、公的な面を重視して、勝手に建物を建てられたとしても、そこで営業する場合に、そこの宿泊費としては、例えば日本円で言えば千円しか取れないのですよ。それ以上の金は取れない。だから、幾ら投資をしてもそこは投資効果がないということを、ちゃんと法律の規制の中で公共的な面を重視してやっておる。 韓国では、この間、私どもの政策審議会長も勉強に行かれたということでお話を聞いてまいりました。まだ結果は出ておりませんのでわかりません。しかし、思い切ったあの政策、あの断行した政策が仮に効果を発揮するということになってまいりますと、それは見事な効果を発揮するのではないかというふうに受け取れるわけです。もし抜け道がなければ効果が非常にあると思う。 それに比べると我が国の対策はどうも緩やかで甘過ぎはしないかと私は思うわけです。今度の大都市法にいたしましても、あるいは都市計画法、建築基準法の改正案を見てまいりましても、土地あるいは住宅に対して根本的なところにメスを加えて、これは効くなというふうな感じのものにどうもならないわけです。 先ほど来、三野委員の方から質問がございましたが、この一連の法案が可決されて施行されますと、果たして住宅が手に入りやすくなるのかどうか、要するに安くなるのかどうかということを私は聞きたいわけです。後で所得の関係とかについてもお尋ねをしたいと思うのですが、まず、今度の一連の法案で住宅の高度利用を刺激することはできるけれども、果たして住宅が安く手に入って庶民の手の届くところにいくのかということを聞きたいと思います。
○伊藤(茂)政府委員 今回の法律の最大のねらいのところでございますが、先生がおっしゃったように、庶民と申しますか一般勤労者の手に住宅が渡るかということでございます。私どもは、政府の総合土地対策の中で建設省が受け持っております住宅と住宅地の供給の部分について、大都市地域の手当てとしては今回のものが一番いいということで出しておるわけでございます。その考え方は、土地利用をできるだけ住宅にインセンティブを与えながら高度利用していくという形で土地の供給を促しまして、その結果住宅の大量供給を促して価格の安定を図るというのが大きな流れでございます。 その中で、住宅の供給自体は公共的な主体もやりますし民間の事業者ももちろんやるわけでございますが、その際に、公共につきましては、もちろん今の制度の中で公営、公団、公社といったようなところで直接供給をやっておるわけでございますが、これについては既存の制度を活用していくということでございます。 さらに民間につきましても、例えば重点供給地域でいろいろな仕事をしていただく場合にはできるだけ公的な融資あるいは税制といったものを活用いただいて、それによって価格制限といいましょうか価格のチェックをしていく、価格コントロールをしていくという形で、できるだけ一般勤労者の手に渡るような形で持っていきたいと考えております。 今先生おっしゃいました容積率のアップ云々でございますが、私ども例えば金利のコストを下げて住宅建設を行うというふうな手だてでコストを下げる計算をいろいろやってみました。それから減税でどのくらい住宅価格が下がるかあるいは家賃が下がるかというふうな計算をやってみましても、今の地価の高さを前提として、なかなか即座に一般勤労者の手に渡るような形にはなりません。 ただ、容積率のアップというのは御案内のとおり、単純な計算でございますが、倍になれば、例えば事業者のコストとしては地価の負担は半分になるわけでございます。したがいまして、容積率のアップは一番大きなインセンティブになろうかと思います。この容積率のアップのインセンティブの中身を、一部分は公共的な施設に還元しますし、一部分は事業者の利益になりましょうし、一部分は消費者の手に渡っていくという形で、大量供給の中で住宅価格を安定させながら、できるだけ一般勤労者の手の届くところに持っていきたいと考えているところでございます。
○貴志委員 安定をさせるということは、値を下げる、手が届くところに持ってくるということに理解をしていいのかというと、そうもまいらない。この間発表されました東京都の土地白書とでも申しましょうか、それによりますと、普通一般的には住宅地というと百平米、百平米当たりの価格は全都平均で八千五百三十五万円、区部平均で一億二千七百五十五万円。マンションの場合は専有面積六十平米で都内平均七千六百八十五万円。その上昇率を見ると都内で一四・五%、多摩地区だけを見ると二七・八%。この数字を見る限り、年平均所得六百八十一万円の十倍を出しても土地の確保は困難だ、こういうふうに報告をいたしておるわけであります。もちろん賃貸料についても、我々地方から出てきた者にとりますと驚くべき賃貸料であります。 そういう点から言うと、今のこの政策の中で安定をするとおっしゃいますけれども、容積率のアップだとか建ぺい率、そういったものによって一定の土地でつくり出すことのできる建物の面積が従来よりも大きくなる。先ほど質問がありましたけれども、そうなってくると、ふえた分だけ住宅を実際に利用する人に還元をされるということが明確に約束されるならば、それはなかなかいい方針だということで受けとめられると思うのです。けれども、そういった利益を吸収するところがどうも消費者ではなしに地主なり土地を持っておる企業に吸収されてしまう。仮に土地の値段が上がらないという御当局の御説明をそのままうのみにいたしましても、今度の法改正で得をするのは消費者ではなしに、結局地主と、土地を持っておる、その土地を生かして建物を建てる企業、そういったところに利益が吸収されて、肝心かなめの消費者への還元が行われない、私はこういうふうに見ざるを得ないのでありますけれども、どのようにお考えでしょうか。
○伊藤(茂)政府委員 今回の対策で、大都市地域において住宅地及び住宅の大量供給をすれば住宅価格が安定するかどうかという基本路線のところをお認めになるかどうかということだと思うのです。 私ども五カ年計画で考えますと、例えば東京圏の一都三県で申し上げますと、四十万戸台程度の住宅需要があるものと思っておりました。しかしながら、実際に最近の数年間を見ますと、五十万戸を超える住宅が建っておるわけです。したがって、供給力としては物すごい供給力があるわけでございますが、その中身は、非常に小さいものであったり高いものであったりして個人の手になかなか渡らない、あるいは家賃が高くて入れないというものが多いわけでございます。したがいまして、需給の関係からいきますと、これにプラスア ルファ、もう少し公共的な手を入れてプッシュをすれば必ず安定するものと考えております。 その際に、でき得べくんば一般勤労者に渡る価格にするための手段はどうかというと、先ほど申しましたように一つは公的直接供給の守備範囲をできるだけ広げたいということと、もう一点は補助でありますとか融資でありますとか、そういう公共的なコントロールを進めたいという両様で、少なくとも十年間のうち百万戸くらいはそういうコントロール下に置いて一般勤労者の手に渡るようにしよう、しかしその百万戸だけが不公平な方で安くては、これはまた問題でございますので、全体の大量供給による住宅価格の安定というものがその前提でなければならないというふうに考えておるところでございます。
○貴志委員 先ほどちょっと申し上げましたように市場メカニズムの部分できちんとした考えを持っておかないと、今そのように説明されますけれども、それじゃ実際に目的どおり下がる、例えば確実に賃貸料が下がったりあるいは住宅の購入費が下がるというふうにお考えでしょうか。 私は余りこういうことは言いたくないけれども、例えばこの法改正は全国的にもう皆随分知っているわけです。業者も知っています。そうすると、法律施行前に従前の方法によって、今度は容積率がふえるから、マンションを建てるという方は現実に手控えをする。そして設計変更して、新しい法律に沿った有利な建て方を考えていく。そうじゃないですか。そして、それでふえた分の部屋をその分だけ安く賃貸をしてくれるならいいのですよ。しかし、利益は企業に吸収されるじゃないか、私はそれを心配して言っているのです。そうじゃないと果たして言い切れるだろうか。そういう面を明確にしておかないと、土地の高度利用ということでは確かに刺激するであろうということは私も認めます。認めますけれども、それは刺激するけれども、それが住民に返らない、庶民の手に返ってこないと、いい政策だとは言えない。そういった点についてお答えをいただきたいと思うのです。
○伊藤(茂)政府委員 若干繰り返しになりますが、例えば賃貸住宅を建設して供給することを考えますと、土地を取得して賃貸住宅を経営しようと思うと、現実の問題としてはそういう経営はなかなかできません。というのは、既存の古いストックがいっぱいありまして、そこから空き家が出てくるわけでございますから、賃貸市場の値段というものがあるわけでございます。消費者はどういう賃貸住宅を選択するかといえば、当然便利なところで、値段はどうかということを見ながら動くわけでございます。したがって、現実の問題として、土地を買ってどんどんと賃貸住宅を建てて必ずもうかるというものでは絶対ないわけでございます。したがいまして、賃貸住宅の市場というのはどのくらい古いストック、空き家が出てくるかということで決まってくるということで、市場原理は働いております。 それから分譲住宅につきましても、数年前までは公共も民間も相当な空き家があった時代があるわけでございます。その時分は需要と供給という関係が均衡状態を超えた状況があったと思われるわけでございます。したがいまして、大量供給をしていって価格が下がるということはあり得ると思いますし、現に中古マンションあたりは、これは長期的な趨勢になるかどうかわかりませんが、最近では若干値下がりを始めたという情報もございます。 したがいまして、私どもは、市場メカニズムは、土地は持っておくだけで何年でも経費はかかりませんし、投資対象としてよろしゅうございますが、住宅としてはあり得るというふうに信じております。その中で公共的なコントロールをふやしたいということで、何とか一般勤労者の方が持てる住宅の戸数をふやす手段はないかということで考えましたのが今回の全体のプログラムでございます。
○貴志委員 もし私の記憶に間違いがなければ、現在でも日本の住宅の中で約一割は現に人が住んでいない住宅ではなかったかと思うのです。約一割あるはずです。住宅需要が高いと言われるこの時代でも一割のそういうものがあるということは、その一割のうちのどれだけのパーセントを占めるかは別にいたしまして、かなり投機材料としてそれを持っているという現実があるということは御存じなんでしょうか。投機材料として、現在確かに空き家のままで全然入らないで置かれておる住居というものがかなりの数に上っておる。そういう空き家がありながら、決して住宅の値段が下がっていない。どこか今の住宅関係の流通メカニズムの中に間違いがあるからそういうことになっているんじゃないか。その間違いを助長するようなことになりはしないかということを私は危惧をしているわけなんです。どうでしょう。
○伊藤(茂)政府委員 空き家に関します一番詳しい統計は六十三年の住宅統計調査がございます。全国でいわゆる空き家という名目で統計上なっておりますものが三百九十四万戸でございます。(貴志委員「一割」と呼ぶ)ええ、一割です。 したがいまして、この中身でございますが、二次的住宅、セカンドハウス的なものがそのうちの二十九万ございます。そして今現在賃貸したいということで、要するに入居者を募集をしているあるいは売りたいということで購入者を募集しているというものが二百三十三万あるわけでございます。それからまた、建てかえたいあるいはほかの土地利用に移りたいのだけれどもしばらくそのまま壊れた建物が建っているというようなものも百三十万戸ほどあるというような状況でございます。 したがいまして、その中で今先生が言われました投機的なものがどのくらいあるかと言うことはなかなか難しゅうございますが、事、東京都についてこれを見ますと、空き家の総数が四十一万でございまして、そのうち賃貸用または売却用の住宅ということで現在お客さんを募集しているものが二十八万ということで七割を占めております。その他土地利用の転換でその取り壊しでありますとか建てかえで待機しているものが十一万くらいあるということでございますので、これもそのお客さん待ちのものの中に投機的なものがどのくらいあるかと言うことはなかなか難しい。実際の市場としては戦前の昭和十四、五年の、つまり貸し家が、住宅需要が非常に緩んでおりまして斜めの貸し家がすぐ見つかるという状況は、ストックの五、六%の空き家が必要だというふうに言われておりますから、今言いました賃貸用、売却用の住宅はほぼその数字が当たりますので、そんなに投機用が目に余るほどあるというふうにはなかなか統計上は読み取れないところでございます。
○貴志委員 私も実際に、自分の住まいしているところの近所で新しいマンションが建って、それが全部売れたというけれどもだれも入っていない、そういうふうなケースがたまたま各所にあるわけなんです。役所の方ではそれはなかなか把握はできないでしょうが、そういったものが今日の実情だということだけはしっかりと踏まえておいてもらわなければならぬと思うのです。 大体今日までの政治は、住宅を安く供給する、土地の値上がりをさせないというのが政治の役割でありますけれども、どうも今まで考えてまいりますと、列島改造論で土地の狂乱を生んだ。第四次全総のときに中間報告をして、その前まで定住圏構想とかいろいろ言っていたが、そのときには東京一極集中のような中間のまとめが行われると一遍に土地が上がった。そういうふうな、政治が土地を上げてきたという経過があるわけです。私は、今度のこの法律改正によって必ず土地が上がるというような警告をするわけではありませんけれども、しかしよく注意をしなければ我々が考えているほど業界は甘くはない、そういうことはぜひこれからの運営の中で注意をしながら見ていかなければならぬ。 特に私はこの法の中でやはり問題があると思うのは、一つはマスタープランがあって、そのもとにこういう一連の法改正があって、この法改正をきちんと実行するためのペナルティーあるいは税 制上の問題、そういったものが一つのセットこなって出されなければ、私が心配するようなそういう部分の問題が惹起されるおそれがあるのではないか、こういうことを申し上げるわけです。 我々は、期待としてはこれによって、大量供給によって安定をしてもらいたい、値が下がってもらいたいと思いますけれども、果たして値を下げることに企業や地主が手をかすだろうか。ペナルティーや税制上の問題をセットで出さなければ、それは不可能に近いことではないかと私は思うわけです。しかし、このことについては、先ほど来少し論議をしましたが、余りかみ合ってまいりませんので、そのことは申し上げておいて、次の質問に入ってみたいと思います。 さて、今度大都市ということで、勉強会のときにお伺いをいたしますと、三大都市、東京、大阪、名古屋、こういうことで対象の地域を決められたようでありますが、一体福岡や札幌あるいは仙台、そういった、それに次ぐ地域の都市は手当てをする必要がないとお考えになったのか、あるいはこの三つの都市圏に限定をされてしまったというのは一体どういうことなのか、ぜひお伺いをしたいと思います。
○伊藤(茂)政府委員 大きな判断は、住宅の政策の中で居住水準というのがございまして、当然に全国的なバランスのとれた形で居住水準の向上をしていきたいということがございます。そういう目で見た場合に、大都市圏とその他の地域と各段の相違がございますのが一点で、しかもその相互のバランス関係というのは非常に今回の地価高騰で跛行的になってきたということが一つございます。 それから、住宅対策、住宅地の供給対策をやっていくときに、広域的な、都府県の境界を越えた広い需給圏が成立しておりまして、広域的な観点からいろいろな対策をしなければならないという地域が、そういう居住水準のおくれの著しい大都市圏と一致をしているわけでございます。したがいまして、三大都市圏については、都府県を超えて、国と関係の都府県が協力をしながら対策に当たりましょうという体系にいたしたわけでございます。 それと同時に、福岡とか札幌、その他の都市につきましては、一つの圏の区域の中でそれ相応のバランスのとれた対策がとれる地域と思いますので、それらについては、その地域地域の実情に応じた当然ながらの住宅対策がとられるものと考えております。 〔委員長退席、金子(一)委員長代理着席〕
○貴志委員 国土庁では、業務核都市というんですか、そういうようなものに東京都市圏、首都圏ということの期待を大分やっているようでありますし、今のお話でも、どうやら三大都市への集中的な住宅政策というふうなことでありまして、先ほど来大臣がおっしゃっておられましたが、いわゆる多極分散の基本的な姿勢は、これを踏まえながら住宅政策も考えているのです、私はその大臣の御答弁は正しいと思うのです。けれども、今行われている大都市法なりという観点から見ると、どうも都市への集中、現実のこの問題を解決しなければならぬからやらなければいかぬのだと言うけれども、多極分散の原則とマスタープランがあって、中間的にあるいは短期的にこれをするんだというふうなそういう位置づけが今度の中では一つも見えてないわけです。 そういうことでは、多極分散、多極分散と鳴り物入りで言っているけれども、現実にやっていることは、三大都市への人口集中なり住宅政策なりというふうなものだけを前面にとらえて、位置づけが明確にされておらないということについて一体どのようにお考えなのだろうか。これで、多極分散の構想の一環としてこの一連の法改正を見ることができるのかどうか、この辺をひとつ大臣にお答えをいただきたいと思います。
○綿貫国務大臣 御指摘の多極分散型の国家づくりと今回の出しておりますものは大都市集中を促すということで矛盾しているのじゃないかというような御指摘でございますが、多極分散型の国家をつくるという方向は四全総に示すとおりでございまして、着実に進めていかなければならないと思います。 今回出させていただきました法律は、提案理由の説明の中にもございますように、大都市圏におきまして近年、良好な住宅のニーズというものが極めて高くなっておるにもかかわらず、この供給が不足しておるということでございまして、これにこたえるために住宅宅地の供給を促進しようということが目的でございますが、これは現在の中における再整備というような意味もありますし、また地価高騰というものが大都市圏から起こっておるわけでありまして、これを鎮静化させるというねらいもあるわけでありまして、それらの問題を踏まえて、この法律に沿って住宅宅地政策を大都市圏で進めるということは、多極分散型の国家をつくることと私は矛盾はしないというふうに考えております。
○伊藤(茂)政府委員 大臣答弁を補足します。 法律上は、建設大臣が定めます供給基本方針というものが、全国総合開発計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画その他法律の規定による地域の振興または整備に関する国の計画及び住宅建設計画法の地方住宅建設五箇年計画との調和が保たれなければならないということでございまして、全体、多極分散型の国土の均衡発展の計画体系の中で矛盾しないようにということになっております。
○貴志委員 いずれにいたしましても、現在の住宅政策を見ましても都市計画を見ましても、どうも現行のあり方というのは一本の幹があって枝がある、要するに中央集権型の考え方、そういったもので、なかなか地方への分権と申しますか、地方の核をつくっていくというふうなことについて基本的なプランがまだきちんとできていない。どうも対症療法だけが先へ先へと動いているような感じがしてなりません。 時間もありませんので、続いて地方財政との絡みの中でちょっとお尋ねをしておきたいと思うのです。 先ほども少し御質問がありましたが、用途地域が市街地でないところ、例えば供給計画を立ててそこへビルを、マンションを建てるというふうなことになってまいりますと、当該の市町村では下水の用意をしなければならぬ、道路は考えなければいかぬ、河川の整備もしなければいかぬ、そういう公共的な投資がそのために必要になってくる。そんなものが完備されているところでなければ許可をしないのだということではないでしょう。それを完備するために市町村の負担がふえるじゃないか、学校も時としてはふやさなければいかぬ、病院だって考えなければいけない。そういったことに対する地方の自治団体の負担増に対して一体どのような手当てをお考えになっておるのか、ぜひお聞きしたいものです。
○伊藤(茂)政府委員 御指摘のとおり、住宅を建てましたりあるいは住宅地を開発する場合に公共施設の整備というのは不可欠でございます。むしろ、住宅問題を解決する場合にインフラが先行して行われなければならないということでございます。 従来から、通常事業で本来の道路事業あるいは河川事業等の公共施設の整備をお願いするわけでございますが、それではなかなか追いつかない、こういうことでございまして、別枠で住宅宅地関連公共施設整備促進事業あるいは立てかえ施行制度等がございます。これらの制度によりまして、できるだけ地方公共団体の負担増を軽減しながらその推進を図っているところでございます。 今回の大都市地域の住宅宅地対策の強化に当たりましても、これらの既存の制度をさらに活用するということで、平成二年度予算におきましても再開発計画、いろいろなところで関公の施設の事業が使えるという形になっておりますし、今後ともこういうものを積極的に活用しながら重点的に公共施設の整備をしてまいりたいというふうに考えております。
○貴志委員 いずれにいたしましても、地方自治 体のそういう公的なインフラの整備についての負担がかさむわけでありますから、財政的な措置というものをやってやらないと、これは絵にかいたもちになっていく、そう思いますので、ぜひ今後の問題としてその点は重視をしてもらわなければならぬと思います。 さて、今の土地の高度利用とか住宅提供とかいうことについて民間の力を引き出すというのがどうも今度の法案改正の趣旨でありますけれども、同時に、国有地や公的な所有地の活用というふうなものを大変急いで、かつそういう公的な所有地を活用するための計画というものを早急に提示すべきであるし着手すべきであると思いますが、いかがですか。
○伊藤(茂)政府委員 御指摘のように、私ども住宅供給をする場合に、国公有地あるいはJRの土地というものは非常に魅力があると申しましょうか、ぜひとも活用したい土地でございます。現在は、今回の総合土地対策要綱あるいは昨年十二月の土地対策関係閣僚会議の重点実施方針におきまして、住宅建設適地については公共的住宅プロジェクトの用地への活用について配慮すべきだということで決定を見ておりまして、関係の事業主体がそれぞれの地主さんのところに鋭意話をしているという段階でございます。 それと同時に、国有地につきましては、大蔵の方の担当部局におきまして、その使用状況あるいは平成二年度末を目途に総点検をするということで、都市施設とか再開発でありますとか、今申しました公共的住宅プロジェクトの用地として有効活用を図るということで鋭意作業を進めております。これらの方針に沿いまして、国公有地が一日も早く公共的な住宅プロジェクト用地として使えるように私どもも努力をしてまいりたいと思います。
○貴志委員 例えば通勤圏一時間というふうなところは大変魅力のある地域でありまして、都市の中における遊休地の利用よりも、そういったところで大規模な手当てをする方がむしろ住宅土地政策としては有効な手段になるのではないか、私はそういうふうに思いながら具体的な質問を一つだけしておきたいと思うのです。 和歌山県橋本市の隅田というところに住宅・都市整備公団が昭和五十七年に取得した百三十ヘクタール、六六、七%が公団の分だということでありますけれども、大阪へわずか一時間で通勤できる、しかも交通アクセスもちゃんとできている、周辺の環境もいいし、道路も少し継ぎ足せばいいだけだし、河川の改修は整備が進んでいるというふうな条件があるのに、もし実施をすれば有効だと思われる開発について、なぜまだ具体的に日程が明らかにされるような状況になっていないのかということについて、ぜひ一遍お尋ねをしておきたいと思うのです。
○望月政府委員 まず、全般的なことから御答弁させていただきますが、大都市圏の住宅宅地対策を考える上で、今先生御指摘のとおり、いわゆるニュータウン、新市街地の開発というものは大変有力な一つの課題であるということは、私ども全く同様に認識いたしております。ただ、基本的には、そういったニュータウンのみならず、市街化区域内農地の有効活用、あるいは都市部の低・未利用地の住宅への有効活用、こういったもののいわば全面展開が今急がれる、こういった認識に立って今回の一連の法案を御提案申し上げておるわけでございます。 特にニュータウンといいましょうか新市街地開発につきましては、私ども、まず一つは公的主体、いうところの住宅・都市整備公団あるいは県住宅供給公社等のプロジェクトを精力的に進めていこうということで、首都圏につきましては一昨年、近畿圏につきましては昨年、それぞれおおむね十年間を展望しての供給プログラムをつくって、今その線に沿っての事業を鋭意展開中でございます。 また、あわせて宅地開発について申し上げさせていただきますと、全般的に言えることでございますけれども、やはり民間の活力というものは大変貴重なものである。今マクロ的に申しますと、我が国の宅地供給の七割は民間の供給によっているというのが現実でございますし、経年的に見ても大体その構造は変わっておりません。そういった観点から民間の優良な事業展開ということを進めていこう、とりわけ関係公共団体との間でいろいろと調整等も難航し、長時間かかるという現実もあるわけでございますので、そういった中で、私ども、先般、建設大臣が指定する優良宅地開発事業という制度もつくりまして、積極的にこの地元調整も含めての促進方に努めている、これも今着実に成果が上がっております。 そのほか、いわゆる鉄道、宅地の一体整備等もあることは御存じのとおりでございます。 そういった中で、今先生から具体の事例として、いわゆる橋本の団地のお話がございました。これはもうお話のとおり、昭和五十六年度から住宅・都市整備公団が用地買収を行っておりますし、具体的にはこの地区は土地区画整理事業をもって宅地供給をしていこう、こういう方針で臨んでおります。五十六年以来大分日はたっておりますが、これまでの間、地元協議調整等を進めております。また同時に、最近では関連する周辺の公共施設整備も大分進んできたということで、開発の機運も高まっておりますし、また何よりも近畿圏におきます住宅宅地需要というものの圧力が非常に大きくなっておる、こういった状況でございますので、公団としてはできるだけ早く事業化しようということで、現在関係地権者、あるいは関係機関との協議調整を精力的に進めているというふうに承知いたしております。
○貴志委員 そういうことであれば、精力的に取り組んでいただきたいと思います。 ところで、先ほどの答弁の中でお伺いいたしますと、首都圏で十年間に四百三十万戸、大阪、中部等では各九十万戸、そういったかなりの住宅建設を見込まれておるわけでありますが、さてそうなってまいりますと、現在、建設関係の労働者不足ということがかなり問題を提起しておるようでございます。それで、現実にはかなりの不法外国人労働者が現場で働いているというふうに受け取るわけでありますけれども、建設省としては、建設業界でいわゆる不法労働者というふうなものの実態把握はどの程度やられておるのか、一遍お伺いをしたいと思うのです。 〔金子(一)委員長代理退席、委員長着席〕
○望月政府委員 最近の建設投資が活況を呈する中で、とりわけ建築工事が盛んである、民間中心に非常に精力的に展開されておるという中で、建築系の技能工、具体的には鉄筋工だとか型枠工あるいはとびなどの不足が地域によって大分深刻にあらわれておることは先生も御指摘のとおりでございます。言ってしまえば、建築系の技能工を中心に不足現象がかなり顕在化しておるという現状にございます。 こういった中で、直接技能工の分野というわけじゃございませんが、一方、建設の分野に単純労務者が相当入っているんじゃないかというお話がよくありますが、実は実数は私ども承知できてないわけでございますが、毎年法務省が発表されます不法残留ということで強制退去された外国人について見ますと、相当数が建設現場で働いていたという実態もございます。 私ども、こういったことについてどう考えるかという点が大変大事な問題だと思いますが、一言で言わしていただきますと、確かに技能工が今深刻な状況にありますが、いわゆる単純労務者を建設業の現場にどんどん入れるということについてはいろいろな意味で慎重でなければならないという構えで私ども今臨んでいるところでございます。これからの建設投資、住宅も含めてどんどん活性化する中で、これを支えていく建設業の健全な機能ということを考えますと、やはりこの際は私ども、歯を食いしばっても建設業そのものの構造改善をしっかりと進めたいということで、今官民ともに取り組んでおるというのが今日の姿でございます。
○貴志委員 不法就労者を雇用した者に対する罰 則というのが今度の法改正でできたわけでありますけれども、建設省も、間違いを起こしたらそれなりに建設業法の処分を行うというふうな通達をされたということであります。 私は、労働関係というふうなものはちゃんとやらなければならぬし、外国人の就労ということなどについても無原則であってはならぬと思いますけれども、現状を、日本のいわゆる労働鎖国というふうな感じで外国に受け取られる、そういったことがたまたま日本の建設業界の保守体質と言おうかそういう体質を類推させて、さらに問題を大きくさせていく要因になりはしないかというふうなことを幾分心配をするわけであります。 そういう心配については後でちょっとお答えをいただければいいのですが、もう時間も余りありませんので、この際、御出席をいただいておると思いますので、入管の方にちょっとお尋ねをしておきたいと思うのです。 実は、我々国会議員としてはいろいろな分野について勉強しなければならない。私どももまだ経験が浅いのでいろいろ勉強したいと思って、入管の関係の問題を一遍勉強したいからと法務省の政府委員室の方に言うと、ああそのことは窓口へ行って聞きなさい、こう言うんですね。そういう政府委員の態度というものは、国会議員の調査権なり勉強しようということに対して一緒に協力してやろうという姿勢にない。そうして、聞いてみると、入管は忙しいんです、こう言うんです。忙しいから国会議員の要求なり調査なりに応じられないのかというのが私聞きたいわけなんですが、きょうは本当の質問の内容はそこにあるのではない。要するに、国会議員のそういうような質問等にも窓口へ行かなければ答えてもらえないほど忙しい入管、まじめな人が相談に行ったら難しいことを言って、その実、ざるから水が漏れるようなことをやって、今度法律を改正して一体これをぴしっと守ることができるだけの人的な余裕があるのか。私が先ほど来申し上げたことを含めてお答えをいただきたい。
○町田説明員 ただいま政府委員室で何か失礼なことを申し上げたようなお話でございます。それはもう何かの手違いだと思いますが、私自身もきのうも桜井議員のところに説明に参りましたし、あちこち何度も説明に上がっております。——いえ、そんなことはございません。 六月一日の施行後、不法就労外国人の取り締まりに対して対応できるのかという御質問でございます。これにつきましては、不法就労外国人問題というのは、もう先生御存じのとおり非常に大きな社会的背景を持った、多面的で非常に複雑な問題だと思っております。 外国人が入国してくる手続の順番に申しますと、その外国の政府からパスポートをもらいまして、次にそこにある日本の在外公館でビザをもらって、それで日本へ参るわけです。そこで入管の上陸審査を受けて、在留資格と在留期間が決められるという形になっております。そして、それから国内に入りまして、企業あるいはいろいろなところで働いたり何かしているわけでございます。 そうしますと、それを見ますと在外公館でビザを出す際の一つのチェックがまずあろうかと思いますが、これは外務省の所管でございます。また、入管はもちろん入管の所管でございますが、いろいろな働いたり何かするところ、それは今度は建設省を含めたいろいろな政府機関の傘下にあるところが関係している、こんなふうになっておるわけでございます。 また、それでは入管法で不法就労外国人をどのように取り締まることになっているかと申しますと、行政手続として大きな問題としては退去強制手続というのがございます。もう一つは刑事罰則、この二本立てになっております。それで、入管局がやりますのは退去強制手続だけでございます。刑事罰則の方につきましては、警察あるいは検察、裁判というような司法機関の方で担当いたすことになっております。 そういうような前提でございまして、私どもといたしましては、不法就労外国人問題は我が国の政府機関がそれぞれいろいろな立場から一致協力して対処していくべきものだというぐあいに認識いたしております。それで、この改正入管法の施行によりまして法的な整備がちょうどなされたところでございますので、この機会に関係機関との密接な連絡をとりまして、これに的確に対処していけば事態を改善できる、そのように考えております。 それからもう一点、念のため付言させていただきますと、雇用主等に対する処罰規定につきましては、先ほど申しましたように警察等司法機関のやるところでございますが、私どもといたしましては、特にこの規定の趣旨につきまして、不法就労外国人の人権侵害をするような事案とか、あるいは他人のために偽造文書をつくってやったり、あるいはそういうようなことをして入管の管理規制をかいくぐるようなことを助長する人たちといいましょうか、そういった者を重点的に取り締まっていただきたいということを司法当局に対してお願いして、御理解をいただけているのではないかと思いますので、そういうような運用がなされることと思っております。 また、先ほどございましたお話と関連するわけですが、不法就労者の取り締まりには従前どおり一生懸命努力いたす所存ですが、また、行政サービスの面で今大変きつい御指摘を受けたわけでございます。外国人等に対し懇切を旨として対応するように努力するつもりでございます。 また、予算成立と同時に、東京入国管理局に外国人在留総合インフォメーションセンターを開設するなどして、体制の面でも整備してまいりたい、このように思っております。
○貴志委員 もう時間がありませんのでちょっとだけ申しますと、今度の法改正の問題で、日本におった人たちがかなりパニック状態に落ち込んで、急に引き揚げだとかいろいろな社会問題を起こしておる。そういった点についての広報とかといったことについてどうもきちんとできていない。日本の国内で間違いを起こしてもこれは何とか済むけれども、外国人に対してそういった法改正などについてきちっと徹底をしないと、日本へ来ていじめられる、何かそういうふうな感じで、悪い感じを持って帰らせるというふうなことは絶対あってはならぬ、こういうことだけを申し上げまして、私の質問を終わります。
○中島委員長 吉井光照君。
○吉井(光)委員 今回の法案につきましては、既に今朝来六人の委員の皆さんが質問をされたわけでございまして、重複する点が若干あろうかと思いますが、お許しを願いたいと思います。 まず、昨年末に成立をいたしました土地基本法、これに基づいて設置をされました土地政策審議会がようやくスタートをいたしたわけですが、これから土地の抜本的改革の指針を示すためにいろいろなテーマを決めて集中審議をする、そして年末に答申を出したい、このような意向のようでございます。 ところが、一方では大都市におけるところの地価高騰による宅地、住宅難の解決策として今回この二法案が提出をされたわけですが、この二法案につきましても今朝来数々の指摘がありましたように、ある人に言わせれば、まるで行く先も決めずに車を走らせているようなもので、極めて無謀で無責任なやり方である、このような指摘もあります。法律をつくってみても、土地対策全体の青写真を示さないで、国民に土地を放せとか土地を売れ、こう言ってもこれはちょっと無理な話ではないか、こんなことでは国民の理解と協力は得られないのではないか、このように思います。 この土地対策の視点といたしまして、総理は、とにかく土地神話を打ち壊すことが何より重要である、このような非常に強い決意を表明されているわけでございますが、この土地神話を打ち壊す前提条件は、何といいましても国民のコンセンサスの形成であると思います。 御承知のように、土地の有効利用を考えれば、居住それからそこでの営業、これは一体どうなる のか、また開発の促進と住環境の維持、これは一体どういう関係になってくるのか、また供給拡大か地価の抑制なのか、こう考えてみますと、すべて相反する問題でございます。したがって、このような、どっちかといえば片一方だけの改革の仕方で、深く根づいている土地神話というものが果たして崩せるのかどうか。 今回の改正案は、地方自治体との調整に相当な準備期間を要するということで提出をされているわけですが、そうであるならば、もう一つの土地改革の柱であるところの土地税制の改正だって、固定資産税を初めとする地方税の改革にはやはり同じように相当な準備期間が必要なわけですから、国民の前に土地改革の全体像というものを明らかにするためにも今回の改正は土地税制の改正と一体化すべきではなかったか、このように考えるわけですが、まずこの点につきまして大臣の御所見をお伺いしておきたいと思います。
○綿貫国務大臣 土地対策につきましては、まず規制と供給、この両面からやらなければならないと言われておるわけであります。したがいまして、この両面をやっていくために昨年土地基本法ができたわけでございまして、これに沿いまして、供給面から土地対策にも充てようということで、今この法案を出させていただいておるわけでございます。 この供給と規制と申しましょうか、地価を安定させるということは極めて大事な問題でございまして、この問題について、現在のこの法案の御審議をよろしくお願いしたいと思っておるわけでございます。
○望月政府委員 基本的には大臣の御答弁に尽きるわけでございますが、おっしゃるように、土地税制、もっと言えば土地対策万般にわたる本格的、全面的な御論議というものが必要であるということは、当然私どもも十二分に承知いたしております。 ただ、その中において、私ども具体的に大都市地域のこの深刻な現実を踏まえて供給のためのいかなる施策を構築するかということがこれまた急がれる非常に重要なテーマである、こういうふうに認識をいたしております。そういった観点から今回の法案を御提案させていただいているわけでございます。今、先生いみじくもおっしゃいましたが、当然のようにこれを裏づけるもろもろの施策、具体的には税制もありますし、あるいは財政上の措置もありましょうし、金融上の対策も必要である、こういったことは全く同じ認識に立っております。 税制については、御承知のとおり今政府税調において真剣な御論議がなされている中でございますが、私どもはむしろそれに向けてもこういった制度を十二分に訴えて御理解を深めていきたいというふうに考えておるところでございますし、そういった観点から、御提案申し上げておりますこの法文におきましても、三条でございますが、税制上の措置についても努力するんだというふうな条文も入れさせていただいているという次第でございます。 いずれにしましても、この所期の目的であります中堅勤労者に向けて十分な優良な住宅宅地を供給していくためには、一つのシステムとして御提案申し上げていることはぜひお認めいただきたいし、それを踏まえて、必要な税制についても力強く積極的に御要望を申し上げ、実現に向けて努力いたしたい、私どもこう考えておるところでございます。
○吉井(光)委員 そこで、いつも言われておることですが、土地対策の成否、これはもう土地の憲法であるところの土地基本法をどれだけ具体化できるかどうか、これで決まると思うのです。すなわち、土地基本法のいわゆる基本理念でありますところの、土地は社会性それから公共性を持った財産であるという共通の認識を国民の間にどう確立をし、そして体系的な施策として具体化していくか、これにかかっていると思うのです。 そうした意味から申しますと、公共の福祉のためのいわゆる私権制限、これが土地改革には大変な役割を演じるわけでございまして、今回の改正案の中にはどのような形で具体的に私権制限が組み込まれているのか、また、公共の福祉の基準というものは一体何なのか、また、私権制限の限界は一体どの辺あたりまでを考えていらっしゃるのか。非常に難しいと思いますけれども、ひとつお考えをお示し願いたいと思います。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 都市計画におきましては、従来から都市計画区域内の土地につきまして合理的な利用が図られますよう、市街化調整区域における開発行為の原則不許可、あるいは用途地域等の指定による建築物の用途や容積率等を制限する、あるいは都市計画施設等の区域内における建築行為を規制する、あるいは地区計画の区域内における詳細な土地利用の規制等の適切な範囲で私権の制限をこれまで行ってきたところであります。 これらの既存の都市計画制限は、土地所有者が建築物の建築等何らかの行為を行おうとする際に、それらの行為を制限するという、いわば消極的な形での制限でありましたのに対しまして、今回の都市計画法の改正では、低・未利用地を放置している土地所有者に対して有効利用を義務づけ、一定条件のもとで有効利用の勧告をしてもよいという制度として、遊休土地転換利用促進地区制度を創設することをお願いをしておるわけでございますが、これは従来の都市計画制限になかった新しい私権制限の形態でございまして、土地基本法の理念を踏まえまして、一歩私権制限を強化したものと考えます。 公共の福祉と私権の限界につきましては、抽象的に一括してなかなか申し上げがたいところもございますので、個々のこういう実定法の規定の積み重ねであろうというふうに理解をいたしております。
○吉井(光)委員 そこで、線引きの見直しについてお尋ねをしておきたいのですが、日米構造協議で米側が提案している中に市街化調整区域の撤廃がございます。これを地価対策の検討対象に含めるかどうか、これについて総理は、閣僚にもいろいろ検討してもらっている、このような発言があったわけですが、大臣はどのようにお考えですか。
○真嶋政府委員 初めに少し私から答弁させていただきますが、市街化調整区域の撤廃が必ずしも地価対策としていいものであるというふうに私どもは考えてはおりません。それで、線引きの見直しということでこれまで対応してきているわけでございます。 この線引きの見直しは、市街地整備の見通しとかあるいは公共施設の整備状況などを踏まえまして、おおむね五年を目途に定期的に線引きの見直しをやってきているところでございます。 それから昭和五十七年には市街化調整区域において、将来人口の枠内であれば土地区画整理事業等による計画的な市街地整備の見通しが立った区域については順次市街化区域に編入することができるという流動的な方式もとっているところでございます。昭和五十八年以降こういう制度を活用いたしまして、全国で約六万九千ヘクタール、住宅戸数にするとおおむね百三十万戸と推定をいたしますが市街化区域を拡大しているところでございます。 今後とももちろんこういう方針で進めておるところでございまして、現在愛知県とか神奈川県等において見直し作業を進めているところでございます。
○吉井(光)委員 では次に、国公有地の有効利用についてお尋ねをしたいと思います。 まず、遊休地の実態でございますが、我が党はこの異常な地価高騰によるところの大都市の住宅難、これを重視をいたしまして、国公有地が適切に有効利用をされているかどうかを調査するために国公有地総点検委員会を設置をいたしました。 そこで、宅地供給面からは国公有地は極めて即時性のあることから、まずここから手をつけるべきである。そして、大都市における住宅に転用可能な国公有地は一体どれぐらいあるのか、また住 宅に転用した場合どれぐらいの住宅建設が可能なのか、これをまずお聞きしておきたいと思います。
○伊藤(茂)政府委員 御指摘のように、大都市圏で住宅供給を進めるに当たりましては、民間の理解、協力を得るためにも、公共みずからが国公有地の公共的住宅プロジェクトへ活用するということを行うことが極めて重要だと考えております。 先ほどもお答え申し上げましたが、先般来の総合土地対策要綱あるいは平成元年十二月に決定いたしました「今後の土地対策の重点実施方針」におきましても、国有地については平成二年度末を目途に使用状況を点検し、公有地についても同趣旨を公共団体に要請するということで、現在担当部局において総点検中でございます。 したがいまして、今の時点で住宅供給量をどのくらい見込めるかということを算定するには至っておりませんが、今後この点検結果等を踏まえまして積極的に住宅用途への転換を要請してまいりたいというふうに考えております。
○吉井(光)委員 数字に間違いがあったらちょっとお教え願いたいのですが、私たちの調査によりますと、東京、神奈川、ここで国有地が百八十万平米、それから国鉄清算事業団の用地を含めますとこれが三百万平米、容積率三五〇%の集合住宅にいたしますと、一戸当たり八十平米としての住宅が四万戸可能である。それから、企業の工場跡地が、国公有地のうち低・未利用地は首都圏で二万九千ヘクタール、このような数字が出ているわけですが、これに間違いはございませんか。
○伊藤(茂)政府委員 先ほど申しましたように、担当の部局のきちっと責任を持った数字が出てまいると思いますが、私どもが、地図の上と申しましょうかそういうところでざっと見た数字で、しかもその国有地を持っております部局の意図というものは全く入ってないわけでございますが、そういうもので見ましたものと面積的にはそんなに差がないということでございます。 ただ、三五〇%というのは市街地内とはいえ相当高密度な容積率かと存じますので、そういう点を除けばほぼそういう見当だろうと思います。
○吉井(光)委員 そこで、この遊休土地転換利用促進地区でございますが、今回の改正でこの遊休土地転換利用促進地区指定制度を設けているわけですが、この対象とされる土地に国公有地も含まれるといういわゆる法文上の明記はないわけですが、当然国公有地もこれに含まれると言うのであるならば、これは非常に結構なことだと思います。国がまずお手本を示して、そして民間企業を説得する、こういうことでなければいけないと思うのですが、問題は、この遊休地の判定がいわば市町村長にゆだねられている点でございます。共通の運用基準はどうするつもりなのか、また自治体勧告に従わない所有者への罰則なんかはどうなるのか、また、遊休地とは国土利用計画法上どのような土地を指すのか、建設省と国土庁の認識の食い違いはないのか、これらの点をひとつお答え願いたいと思います。
○真嶋政府委員 初めに、遊休土地転換利用促進地区の指定の基準の考え方について申し上げさせていただきます。 まず、要件を五つ考えておりまして、相当期間にわたって未利用であること、それから周辺地域の計画的な土地利用の増進を図る上で著しく支障となっていること、三、有効かつ適切な利用を促進することが都市機能の増進に寄与すること、おおむね五千平方メートル以上の規模であること、市街化区域内にあることのすべての要件に該当する土地の区域に定めるものでございまして、この場合、低利用という要件につきましては、政令におきまして、何らかの用途には供されているが、その利用の程度が周辺地域の同一または類似の用途の土地の利用の程度と比較して著しく劣っていると認められる場合を定める予定にいたしております。 この場合の比較の基準でございます周辺地域の同一または類似の用途でございますが、これは周辺地域におきまする都市計画の内容、一般的な土地利用の状況、一般的な建築物の整備の状況等を総合的に判断して、都市計画上適正な土地利用であると認められる同一または類似の施設をいうものとしております。 したがいまして、仮設とか一時的な建築物の敷地、著しい低利用地、それから整備水準、管理の状況、使用の頻度から見て通常の利用とは認められないものは当然入りますが、ただ、通常の利用がなされている場合であっても、例えば青空駐車場につきましては、周辺地域における駐車場としての利用形態が立体駐車場であることが一般的であったり、また都市計画上も高容積が指定されており高度利用が適正な土地利用と認められる地域にある場合には低利用地となることもあると考えております。 資材置き場についても問題になることが多うございますが、周辺における資材の保管方法が倉庫によることが一般的であり、都市計画上も流通業務系、工業系の土地利用が予定されており、倉庫による保管が適正な土地利用と認められる場合には、低利用地となる場合もあるというふうに考えているところでございます。 それから、勧告に従わない場合の罰則等でございますが、勧告というのは行政指導的な性格でございますから、勧告に従わなかったということについての罰則は設けておりません。しかしながら、市町村長は勧告をした者に対しまして、その勧告に基づいて講じた措置について報告を求めることができ、この報告を求められて報告をせず、または虚偽の報告をした者に対しては罰金が科されるということになっておりますとともに、この報告等により勧告に従わないことが明らかになったものに対しては、地方公共団体等が買い取り協議というものを行うこととしております。 この買い取り協議は、私どもはかなり実効があるというふうに期待をしておりまして、なぜならば、遊休土地の所有者等は正当な理由がなければその協議を拒んではならない。それから国土利用計画法上の土地取引の届け出を要する場合が多うございましょうから、最長六週間は売買できないため、買い取り協議期間中、六週間としておりますが、これは事実上転売は禁止されるということになりますし、それから工場跡地等の買い取り資金を国が地方公共団体に貸し付けまする都市開発資金という制度がございますが、これを拡充していくということで、買い取り資金の確保に努めていきたいというふうに考えております。 買い取り協議が不可能な場合でございましても、公園とか一団地の住宅施設等の公共公益施設として適した土地については、これらの施設の都市計画を決定いたしまして都市計画事業として収用手続をするということもあります。 それから、これらのものに対して税制上のペナルティー的なものも今議論をしているところでございますが、これは政府の税調のところにお願いをしていくという格好になろうかとも思っています。 以上でございます。
○藤原(良)政府委員 遊休地の定義等をお答えいたします前に、先ほどの国公有地の実態でございますが、ちょっと補足させていただきます。 全般の実態につきましては住宅局長から答弁ございましたように、平成二年度末を目途に点検中でございますので詳細はわからないのですが、ただ全国の賦存量は、国有地で、行政財産、普通財産合わせまして八百九十五万四千ヘクタールございまして、そのうち普通財産が十一万二千ヘクタール、これは六十三年の数字でございます。また公有地でございますが、同じく六十三年度の数字で、全体で公有地は二百十六万四千ヘクタールございまして、そのうち普通財産が百四十五万ヘクタール程度でございます。都道府県別はちょっと把握しておりませんので、その点失礼いたします。 それと国土法の遊休地の定義でございますが、これは法律におきましては一定面積以上の一団の土地であること、例えば監視区域におきましては一千平方メートル、市街化区域内において監視区 域では一千平方メートルを下限、監視区域外では二千平方メートル以上を届け出対象面積としておりますので、その面積が対象となります。また、取得後二年が経過していること、低・未利用地であること、土地利用に関する計画に照らし有効かつ適切な利用を特に促進する必要があること等が要件として定められておりまして、これに基づき通達等において詳細な基準を示しております。詳細な内容は、先ほど都市局長から御答弁があった内容と一致してございます。 また、対象となる土地でございますが、国土利用計画法の遊休土地制度は、御承知のとおり、土地が取得後必ずしも最終需要に結びつかないで投機的に保有されている場合等がございますので、そういった有効利用に結びつかない土地利用を事後的にチェックするために、届け出に際して出されました利用目的審査をそういった形で審査しておるわけでございます。 一方、今回の都市計画法改正で考えられております遊休土地転換利用促進地区における制度は、同地区内における遊休土地を有効適切に利用しようという趣旨でございますので、対象土地が異なってくるかと思います。国土利用計画法ではあくまでも取引を事後的にフォローするという観点から取引規制法的な内容の法律になっておりますので、今回都市計画法改正で考えられておられるようなところまで国土利用計画法ではカバーするのが無理だというふうな格好になっておりまして、これらの制度が両々相まってより遊休土地の有効利用促進に結びついていくのじゃないかというふうに考えております。
○吉井(光)委員 では有効利用の考え方ですが、御承知のように去る五月十一日に大蔵省の国有地有効利用のための新システム研究会、これがいわゆる国有地の効率的な利用に関する報告書を出したわけですが、この報告内容を見ますというと、売却より信託、賃貸利用、利用方法の特定による処分価格の抑制、官民の合同庁舎等を提言をしているわけですが、この国公有地の有効利用についてどう考えていらっしゃるか、お尋ねをしたいと思います。
○伊藤(茂)政府委員 今先生お話しのように、国公有地を住宅用地として利用させていただく場合に一番問題になりますのは、どういう住宅を建てるかということと、それからその処分価格といいますか、土地の価格をどうするかという問題がございます。 一般的に申し上げますと、大都市圏の地価が相当上がりましたので、通常の例えば公団でございますとか公営でございますとかそういう政策対象の住宅にする場合に、その土地の値段を、公営住宅の場合は半分にしていただきますけれども、そのまま地代相当額に持ち込むことが極めて全体の価格水準を上げてしまいまして、なかなか住宅供給が難しい実情にございます。したがいまして、今私、その内容をつまびらかではございませんけれども、今後勉強をぜひともいたしたいと思っておりますが、そういう大蔵省の勉強会の中で、住宅にそういう信託であるとか国有地の賃貸という形で、どういう形でどういう値段でできるのかということを示していただければ、私ども早速政策的な賃貸住宅に使えるかどうか検討に値する問題ではないかというふうに考えております。
○吉井(光)委員 では次に、住宅地高度利用地区計画でございますが、今回の改正では農地の宅地転用に向けた誘導策として、この住宅地高度利用地区計画制度が導入をされているわけですが、この制度を初め改正案がかえって家賃の値上げを招いて、そして地価の高騰を助長するのではないか、これはもうけさからも二、三質問が繰り返されたわけでございますが、だれが土地を買ってだれが建物を建てるのか。ある人に言わせれば、結局不動産業者は大歓迎の法律である、このようなことさえ言われているわけです。これに対して政府は、金融、土地税制等のいろいろな施策を総合的かつ強力に推進をしていけば地価及び家賃の安定が図れる、口ではこう簡単に言えるわけですが、本当にできるのかどうか。もし一般に言われておりますような不動産業者、そういったものが介入をすれば、家賃及び地価の安定ということは非常に難しいのではないか、このようにも考えるわけですが、いかがでしょう。
○望月政府委員 住宅地高度利用地区計画の点でございますが、私ども今回御提案申し上げておる法律の中で、これは実は大変に真剣にというか、積極的に御提案申し上げているポイントの一つであるわけです。 と申しますのは、今後の住宅宅地供給をするエリアとして、何といいましても市街化区域内農地というものが非常に着目されるところである、こういった前提に立ったときに、現実、ここの土地所有者等の意向というものを私どもいろいろと調査等をしている中では、なかなか地主さんの保有志向も高い、それからもう一つは、土地利用転換をどうしていくのが今後の将来設計としてよろしいかということについてなかなかわかりにくい、あるいは自信が持てない等々の事情があるわけですが、そういったことを片方に踏まえながら、かつまた、中堅サラリーマンのニーズに本当にこたえる適正な価格あるいは家賃の住宅をということになりますと、現実は、現在の一種住専地域で可能な低層住宅というのはなかなか高額物件にならざるを得ないということからすると、方向としては地主さんたちが積極的に取り組んでいただくことを目指しながらの中高層住宅、俗に言うマンション供給というものを主軸に置いていくことが私どもの目指す方向に沿ったものである、こういうことで御提案申し上げさせていただいているわけです。 したがいまして、これについてはいろいろなケースはありましょうけれども、私ども基本的には地主さんたちの意欲、積極的な取り組みというものの意識を大いに援助させていただきたいという考え方を一つ踏まえているわけでございますし、一方で、言うまでもありませんが、いわゆる市街化区域内農地の宅地化というものを現状のままで置いたならばスプロールしてしまう、これは必ずしも安いものと言い切れないということ等を踏まえまして、むしろ今申し上げているような発想による御提案の趣旨の方が、私どもは供給促進に結びつき、かつ家賃あるいは価格の低廉化、安定化に結びつく、こういった考え方で出しているものでございます。したがいまして、今先生おっしゃったような一部不動産業者に回るということも、私は絶対ないとは申し上げませんけれども、政策の大宗としてはそういう方向に定着していくことが十分考えられますし、またそれが現実的ではなかろうか。また、我々の方としましても、そういった方向に沿ってもろもろの支援体制を強化してまいりたい、こんなふうに考えているところでございます。
○吉井(光)委員 そこで、低賃貸住宅の供給ということですが、五月二十七日に発表されました総理府の物価世論調査、これによりますと、いわゆる値上がりを実感した費目の中で、特筆すべきことは、家賃が前回からほぼ二倍にふえた、こういうことでございます。ということは、結局、家賃に対する生活実感といったものが非常に高くなってきているということでございます。 そこで、都内の民営借家に居住する世帯の平均家賃が一カ月六万八千円。これが、いわゆる消費支出に占める割合が二一・一%、こういうことでございます。また、東京都の調査によりますと、二十三区内にはまだ約八十万人住める用地がある。たとえ中層の共同住宅を建てたところで、現実にはそこでマイホームを購入できる世帯は東京圏にはもうほとんどないという実態が明らかになった、こういうことでございます。区部の分譲マンション価格は、平成元年で平均八千万を超えまして、都民の平均年収の約十二倍、ローン返済の目安とされる五倍をはるかに超えているわけでございます。 こうしたデータでもわかりますように、もはや東京でマイホームは夢のまた夢、このようにいつも言われているわけでございますが、せめて安い賃貸住宅をと思いますが、これとて工夫が必要で す。 そこで注目されるのが、いわゆる東京都住宅政策懇談会の報告書でございます。ねらいは、持ち家から賃貸重視へ、また共同居住の推進への移行ということでございます。例えば、土地所有者が有料住宅を建てる場合、郡が認定、登録をし、利子補給をしたり、また都が民間住宅を借り上げて公営賃貸住宅として供給をする、いわゆる借り上げ型公共住宅、こういった制度を設けるなどして、民間の経済活力も利用して、そしてコントロールをしていこう、こういう考え方でございます。 また、臨海副都心開発計画、ここにおいては地代の基礎価格を住宅地は安く、そして商業地域は高く設定した借地方式による開発を打ち出しているわけでございますが、地価高騰の中で企業の資産化志向の防止を目指しているわけでございますが、今回の改正の中におきましても、やはり国レベルでこうした手法を活用すれば、低価格、低家賃の住宅が供給できるのではないか、このような気がするわけでございますが、いかがでしょうか。
○伊藤(茂)政府委員 先生今御指摘のように、東京都の懇談会でさまざまな提案がなされていることは私ども承知しております。それから、臨海部で東京都が借地方式ということで、業務用の土地と住宅用の土地と地代を変えて供給をしていただけるということも知っております。そういうことでさまざまな、いろいろな提案がございます。いずれも大変有意義なことだというふうに評価をいたしております。 建設省としましては、今回の法律の実際の運用に当たって、ちょうど平成三年度から次の第六期の五カ年計画の時期にも当たります。したがいまして、今現在、住宅宅地審議会で審議をいただいておりまして、その中で大都市におきます賃貸住宅でもっと知恵が出せないかということでいろいろな御審議をいただいているところでございますので、今の東京都の提案も含めまして、さらに検討を進めていい答申をいただき、それを実施に移したいというふうに考えているところでございます。
○吉井(光)委員 それでは次に、土地が非常に高騰した、その上に住宅を建てれば住宅だって非常に高くつくわけでございますが、そうした観点から、先ほどからもいろいろお話がございましたように、今からは空間利用、いわゆる中高層の住宅、ビル、そうしたものがどんどん建ってまいります。そこでやはり一番危惧されるのが、こういった中高層ビルにおける火災、これが非常に問題でございます。 そこで、建物火災による死者の状況と原因についてちょっとお尋ねをしておきたいのですが、技術開発の進歩によりまして、軽量で強度と耐久性の強い新建材の需要、こうしたものは増加の一途をたどっているわけでございますが、しかしその反面、新建材については火災時に有毒ガスが発生をするなどして、たびたび問題視されているわけでございます。 最近の記憶に新しいところでは、本年三月、兵庫県のスーパー長崎屋尼崎店の火災で十五人が一酸化炭素中毒による犠牲となった、こういったことが言われております。そして現在、火災による死者の状況はどうなっているのか、また、その原因が一酸化炭素中毒、いわゆる窒息死による場合はどうなのか、この点について、ちょっと計数的なものをお聞かせ願いたいと思います。
○海老説明員 昭和六十三年度中におきます建物火災による死者が千三百五十五名になっております。このうち、自殺者を除く建物火災による死者が九百九十三名でございますが、これを死因別に見ますと、一酸化炭素中毒、窒息による死者が四百五十三名、四五%、それから火傷、いわゆるやけどでございますが、火傷による死者が四百六十二名、これが四六%、その他不明等が七十八名、約八%でございまして、この傾向は、大体過去十年以上にわたってほぼ同様の形になっております。
○吉井(光)委員 今の御答弁をいただきましても、死者の約半数近くがそういったいわゆる窒息死、こういうことでございますが、こうしたビルの防災対策でございます。 今、都市部では、先ほどから繰り返して申し上げますように、土地住宅問題が深刻な事態となっておるわけでございまして、この問題が政治の最優先課題といっても差し支えはないと思いますが、今回の改正案もこうしたもろもろの問題はあるにせよ、やはり土地住宅対策の一環として新しい都市計画づくりの第一段階であるのではないか、このようにも思います。限られた狭い土地を有効利用して住宅難を解消しようとするならば、どうしても中高層住宅の整備がその重要なかぎを握ることになることは当然のことでございます。 そこで、その整備とともに問題になるのが、先ほど申し上げましたように、ビル火災に伴う煙による犠牲者の増大、人命の安全確保の視点から、今後このビル火災に対する防災対策のより一層の充実強化が必要と思うのですが、政府はこの点についてどのように考えていらっしゃるのか、また実施をしていらっしゃるのか、ここらあたりをちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○伊藤(茂)政府委員 先生御指摘のように、建築物の火災の防止につきましては、市街地の中では非常に重要な課題だと思っております。日本の場合には、地震もございますし、火事も非常に大きな経験を積んでおりまして、その経験のたびに、防災設備につきましては建築基準法を改正して、その都度次第に規制を強化してまいっております。現在でも、避難階段でありますとか防火戸でありますとかそういったものにつきましてはそれぞれの用途、規模に応じまして規制をきちっとして守らせているところでございます。
○海老説明員 ビル火災対策に関する消防法の点からの対策について御説明申し上げます。 消防法におきまして、火災対策としてハード及びソフトの両面で対策を講ずることといたしております。ハード面の対策といたしましては建築物の用途、面積あるいは高さ、収容人員といったようなものに応じまして、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備等の消火設備、自動火災報知設備等の警報設備あるいは避難器具、誘導灯といった避難関係の設備といったもろもろの消防用設備を設置することを義務づけております。また、ソフト面の対策といたしましては、用途や収容人員に応じた防火管理者の選任とかあるいは消防計画の作成、さらにこれに基づくもろもろの訓練、防火戸等の管理を適正にするといったようなことを義務づけておるところでございます。 そういったもろもろの状況につきまして、消防機関といたしましては建築物に今適宜査察等を行いまして指導をいたしているところでございます。
○吉井(光)委員 そこで、大きな問題といいますか、私はここでいわゆる排煙ダクトの問題を指摘をしたいと思うのです。 まず、排煙ダクト、非常に聞きなれない言葉でございますが、実はこの排煙ダクトに非常に大きな問題が隠されているわけでございます。排煙ダクトというのはこうしたものでございまして、これは現在使われている排煙ダクトでございますけれども、結局ビル火災で一番こわいと言われているのは、やはり先ほどお話がありましたように煙ですね。この煙を屋外に排出さすために排煙ダクトというものが設けられてあります。いわゆる風道のことです。これは火災時だけにファンが作動いたしまして、そして煙を屋外へ排出をする。ところが、ファンは非常に振動があるわけですから、ダクトとダクトの間にこの排煙ダクト用のたわみ継ぎ手というのをつけまして振動を和らげている、こういうことでございます。もしこれがなかったならば、振動によってダクト自体に亀裂が入ってくる、そうすればそこからどんどん煙が漏れてくる、こういうことでございます。 この排煙ダクトは死者十八人を出した昭和四十七年の大阪・千日デパート火災、これを一つの契機としてビルに設置されるようになっているわけ ですが、たわみ継ぎ手には不燃材として広く知られる石綿、これが今までほとんど使用をされていたわけです。ところが、昭和六十三年五月のいわゆる大阪キタの阪急三番街で起きた火災、これはダクト火災、このように言われておりますが、建築基準法によりまして不燃材として認可されていたところの石綿製のたわみ継ぎ手、これが火と振動によりまして破損をして、猛煙がフロアに噴出をして、そして地下街の通行者やお客さん、そういった千人少々の人が一時避難するという大騒ぎがあった、こういうことでございます。 幸いにも大事には至らなかったわけですが、一歩間違えたならば、このたわみ継ぎ手の破損によって排煙ダクトの機能は大幅に低下をして、そして煙はあっという間に室内やフロアに充満をして多数の煙死者を出す危険をはらんでいたわけでございます。当時の新聞にこのように報道されているわけでございます。また、厨房など特殊な区画の汚れた空気を排出する排気ダクトに火が入って、そしてたわみ継ぎ手の破れから建物に延焼しビル火災に進展するということも十二分に推測ができるわけでございまして、現にダクト火災の中でも排気ダクトが過去十年間の平均で全体の約八五%を占める、このようなデータまであるわけでございます。 こうしたたわみ継ぎ手の破損等によるダクト火災の危険性について、専門家の立場から消防庁はどのように見ていらっしゃるのか、またどう対応しようとしていらっしゃるのか、まずお尋ねをしておきたいと思います。 〔委員長退席、木村(守)委員長代理着席〕
○海老説明員 ダクトのたわみ継ぎ手の破損といったことなどによって、要するに非常時の排煙設備が有効に機能しないというようなことはあってはならないことであると思います。もしそのようなことがあるのであれば、その改善等について建設省さん等とも協議をして検討もしてまいりたいと考えているところでございます。
○吉井(光)委員 そこで、たわみ継ぎ手の見直し理由でございますが、先ほどからお話がございましたようにダクト火災防止の生命線とも言えるこのたわみ継ぎ手の材質それから構造については、建設省監修の「機械設備工事共通仕様書」に記載をされております。これに基づいてダクト建設が行われているわけでございます。この仕様書は、原則四年に一回内容が見直しをされるということですが、このたわみ継ぎ手の部分は昭和五十六年、平成元年の四月それから同じく平成元年の七月と見直されております。五十六年は一般用ダクトが石綿からガラスクロスに変わりました。それから、平成元年四月は排煙ダクトが石綿からロックウール、シリカ繊維、アルミナ繊維、そして平成元年七月には排煙ダクトが特記事項、こういうことになったわけでございます。 なぜ四年に一回見直しをするということを、そういった原則でしょうけれども、原則を無視してまでこういった見直しをしなければならなかったのか、いかがですか。
○清水説明員 建設省の「機械設備工事共通仕様書」は、建設省の発注いたします工事を規定する契約書として用いられている共通仕様書でございます。この共通仕様書は四年に一度見直すということでございまして、平成元年版、元年の四月から使っている共通仕様書は、いわゆるアスベストを使わないという方針のもとに新しい規定をしたわけでございます。 ところが、それを同年六月に見直しをして特記事項にしているというその理由でございますが、ノー・アス化ということで新しい材料がいろいろ開発されてまいります。ただ、いろいろ開発途上でございますので、それを具体的な品名で規定するのは必ずしも適当でないという反省のもとに、耐熱、強度等の性能規定を明確にして新しく開発された製品も使用できるようにしたことでございます。
○吉井(光)委員 今、建設省の仕様書につきまして、建設省関係とおっしゃったわけですが、ここに業者のパンフレットがございます。このパンフレットにいろいろな見本が載っております。これを見ますと、建設省、防衛庁、NTT仕様適合品であるとか、また建設省排煙仕様適合品であるとか、全部このようにきちっと建設省仕様書にうたってありますよ、だから安全ですよ、このように言わんばかりにちゃんとカタログに書いてあるわけですよ。したがって、この建設省の仕様書というものが民間にも非常に大きい影響を及ぼしているわけです。だからビルをつくろうと発注をする側についても、建設省の仕様書にあるならばこれは安全だろう、大丈夫だろう、じゃあこれを使いましょう、こうなるのは当然ですよ、これは。だから非常に影響が大きいということでございます。また新しい製品が次々にできる、これはそのとおりでございますけれども、これも余りにも仕様書に記載しておるものが無責任過ぎると思うのですね。今は特記事項でございますけれども、その前のアルミナ、シリカ、そういったものについても、これは業界自身がもうこのたわみ継ぎ手には向きませんよ、このように言っておるわけです。また、ロックウール業界、この業界も、これはうちのものを使ってもらっては困るとか、そういうことを言っておるわけですね。そういったことがちゃんと建設省の仕様書にうたってある。ところが、やはり建設省としてはこれではまずいということで、また七月に改正をされて特記事項ということになったわけですけれども、この特記事項というのはどういう意味なんですか。
○清水説明員 我々、工事を発注いたします場合に仕様書というものをつくりますが、その仕様書には、あらゆる工事に共通的に使われる部分がございます。そういうものはまとめまして一冊の共通仕様書という形で整備いたします。それを超えるような仕様を使う必要がある場合、それに含まれていない仕様を使う場合がある場合、特記仕様書という形で特記をすることにしております。したがって、共通仕様書ということでもって規定をしにくい項目、そういうことから特記仕様書に規定されるのが一般でございます。
○吉井(光)委員 私は、これが人命に非常に関係を持つ、したがってここで繰り返し繰り返し言っておるわけでございますけれども、例えばアサヒ産業ですか、このパンフレットを見ましても、ここには耐熱温度は最初は七百度、このようにちゃんと書いてある。耐熱温度が七百度あれば、これはもう心配ないわけですね。ところが、その下に紙が張られまして、「但し紡織品には二〇%未満のスフが混紡されているので二百九十度以下で御使用下さい」、こうなんですよ。こっちには七百度と書いてありながら、実際は二百九十度以下で使用してください、二百九十度しかもちませんよということなんですね。こういうものが今まで使われておった、本当に恐ろしいようなことでございます。 したがって、先ほど言ったように建設省の仕様書というものがやはりいろいろな面で大きい影響を及ぼしているわけでございますが、最近ではこういう排煙ダクトが使われている。これはいわゆる塩化ビニールのコーティングをしたガラスクロス製のたわみ継ぎ手でございます。これは本来は屋外テントに使われるものですね。これは耐熱限度は八十度しかないのですよ。七百度なくちゃいけないのに八十度にしか耐えられないものが最近でもまだ使われている。結局これは、仕様書に法的な拘束力がないために、事故さえ起きなきゃわからないもの、火災さえ起きなければわからないものでこういったものまでも使われている。これは塩化ビニールですからね、燃えたらまた有毒ガスを出しますよ。こういうずさんというか、こういうたわみ継ぎ手が使われているわけでございます。 繰り返し申し上げますように、この建設省の仕様書というものは研究に研究を重ねて、それは当然新しい製品は次から次へ出てまいりますけれども、その都度その都度、特記事項でも結構ですけれども、とにかく権威あるものをきちっと業界に示す必要がある、このように思います。 このたわみ継ぎ手の再見直し、この時期でござ いますが、建設省が急遽特記事項としたのは、本当のところ排煙ダクトのたわみ継ぎ手の材質、構造として何が適しているのか、結局これが今までは正直言ってわからなかった。ガラスクロスは高熱と振動を同時に加えますというと、いわゆる相乗作用でせいぜい二百度、これが耐久性の限界と言われています。それからロックウールの布は、これは振動なしで二百度が限度。それからアルミナは、一キログラム当たり石綿の三十倍以上の六、七万円もするコスト、したがって実用性には欠けるわけでございます。それからシリカは、熱を加えなくても振動に極端に弱いといったぐあいに、どれも弱点をたくさん抱えているわけでございまして、こういったものは当然排煙ダクト用には適さない、こういうことが指摘をされているわけでございます。かといって、いわゆる肺がん誘発物質とされる石綿に逆戻りをする、こういったことも当然できないわけでございまして、では一体このたわみ継ぎ手の材質は何がよいのか、構造はどうあるべきなのか、この点についてどのようにお考えですか。
○清水説明員 たわみ継ぎ手の材質についてはいろいろなところでいろいろな開発がされておりまして、有効に使えるものも現在ございます。私どもの方の仕様の規定のいたし方としましては、耐熱性を規定すること、それから耐熱強度を規定するということで現在やっておる次第でございます。そういう耐熱性と耐熱強度の基準を満たしている排煙ダクトであれば、現在一応有効に機能するダクトであると考えている次第でございます。
○吉井(光)委員 ところが、今まで開発されてきた、また仕様書にも盛られておるところの継ぎ手につきましては、先ほども申し上げましたように皆非常に欠陥があるわけでございます。そこで、断熱材を二重、三重に鉄製のクロスで囲むいわゆる工場用のダクト、これに準じたダクトの使用が現時点においては一番適当ではないか、このような意見もございます。この点についてはどうお考えですか。
○清水説明員 いろいろの考え方がございまして、どういうやり方が一番適当かということはなかなか決定し得ないかと思いますが、現在我々が規定しております耐熱強度、耐熱性を持った製品でございましたならばそういう構造を持ったものでも十分使えると思います。そういう考えで強度と耐熱性を規定しているわけでございます。
○吉井(光)委員 そういうものが今までまだ見出されていないわけでございます。 そこで、今建設省におきましても相当研究をされていると思うのですが、聞くところによりますと、大体ことしの七月ごろにはいろいろ再検討された結論が出るのではないかと言われておりますが、そう理解してよろしいですか。
○清水説明員 いろいろ検討しているのは、大体考え方とか試験の方法とか、そういうのは結果として七月くらいにはある程度の結論が出るものと思っておりますが、そういうものが実際に世の中に出回れるようになって初めて共通仕様書に規定することになりますので、共通仕様書に規定するのはしばらく先の状態であると思います。
○吉井(光)委員 なかなか開発というものも難しいかもしれませんけれども、現実問題として、しばらく時間がかかるでは困るわけですね。今どんどん新しいビルもつくられているわけですよ。そして四十七年以前の古いビルもたくさんあるわけです。そういうところで、いつこういったビル火災が起きるかもわからない非常な危険性をはらんでいるわけであります。したがって私は、これなら大丈夫という結論を早急に出していただきたいと思うのです。 そのために、いわゆる検査機関ですが、建設省が監督をいたします準公的研究機関であります日本建築センター、ここでは建築物の水準アップのために、民間で開発された建築材料、部品、工法などについて独自の研究、検査を行いまして、すぐれたもので必要があるならば性能評定マークというものを張っていらっしゃいます。現在同センターのこの性能評定の対象項目となっている中に、排煙ファンが入っています。ところが、これと非常に密接に関係をしておりますたわみ継ぎ手は入っていないのですね。これは一体のものですよ。これをぜひとも検査項目に入れるべきであって、そして性能検査に合格したものは性能評定マークをつけるべきであると思うのですが、いかがですか。
○伊藤(茂)政府委員 今先生御指摘のとおり、排煙ファン、防火ダンパー等につきましては従来から日本建築センターにおいて性能の評定を行っております。当該評定を受けたもので適正な性能を有するものは広く一般に使用されているところでございます。 今議論になっております排煙用のたわみ継ぎ手につきましても、日本建築センターにおきまして性能の評定を行うべく現在検討を進めているところと聞いておるところでございます。
○吉井(光)委員 建築センターで性能検査を受けたたわみ継ぎ手の検査結果については、当然官民両方に明示をされると思うのですが、このたわみ継ぎ手の性能検査の結論は当然建設省の仕様書に記載をされる、このように理解してよろしいですか。
○清水説明員 評定制度ができましてそういう製品が世の中に出るようになりますと、建設省の共通仕様書では、そういう評定を受けたもの、そういうマークをつけたものを使えばよろしいというような規定になるものと思います。仕様書にそういうふうに記載することになります。
○吉井(光)委員 そこで、建設省監修の仕様書の持つ意味ですが、ダクト建設に伴うところの仕様書は代表的なものとして三つあります。一つはいわゆる建設省監修の機械設備工事共通仕様書、もう一つは準公的なものとして日本建築学会の仕様書があります。そしてもう一つは、民間の日建設計の仕様書。日建あるいは建築学会の仕様書については、民間でも契約時に申し合わせない限り、実際には建設省の仕様書を使うことになっているんだと言われております。また全国ダクト工業団体連合会は、最も信頼できるマニュアルとして建設省の仕様書を取り扱っているんだ、このようにも言います。 ところが建設省では、建設省の仕様書については官公庁の機械設備をつくるときに建設省と受注会社の間で使うものであって、民間同士の契約に使うかどうかはその契約当事者の勝手である、民間工事の場合はいわば参考書ですよ、民間への影響力はない、このように、どちらかといえば責任を回避しているように思われるわけです。ところが、これは大きな誤りであると私は思います。なぜなら、建設省の仕様書のたわみ継ぎ手部分の内容が目まぐるしく変更されたこと、そして、そのままたわみ継ぎ手材料メーカーのパンフレットに、先ほど申し上げましたように建設省仕様書という活字が載ってこれが反映されていること、すなわち、ダクト設置会社はそのパンフレットを見てたわみ継ぎ手の材料を決めているわけでございます。 平成元年七月にこの排煙ダクトが特記事項とされる前までは、民間ダクト工事に使われるたわみ継ぎ手は石綿が八〇%、ガラスクロスが一〇%、その他が一〇%の割合であったのが、昨年秋ごろからガラスクロスが六〇%、石綿が二〇%、その他が二〇%になったということでございます。これは報道機関の調査結果からもうかがえるわけでございます。したがって、建設省の仕様書は官民の区別なくその使用を一定の条件のもとに義務づけたらどうか。その責任の所在を明確にしておく。現在のようなあいまいな体制が結局排煙設備全体の不備、安全性の不完全さを招いているのではないかと思います。 この仕様書の法的性格はどうなのか、この点はいかがですか。
○清水説明員 我々営繕部で定めて使っている共通仕様書は、本来建設省の営繕工事のために定めたものでございますが、これは実際に地方自治体、民間でも非常に多く使われているという事実は十分認識しております。その責任は非常に大き いということも十分認識しております。そういう意味で、その時点の技術水準に一番合った的確な仕様書にするべく我々の方は各界の専門家、利用者側、製造側も含めまして、そういう人たちの意見を聞きまして、四年ごとに最新の技術水準にしているわけでございます。しかし、これは法的に他の発注者に義務づけるという性格のものではないと考えております。
○吉井(光)委員 そこで、この仕様書の中でたわみ継ぎ手だけでもこうしたいろいろな問題点が指摘できるわけでございますが、結局第二、第三のスーパー長崎屋の惨事、そうしたものが起きてからでは遅いわけですから、もう一度この仕様書全体の再見直しというか再検討というか、そういったことをされるおつもりはないのか。それから、やはり問題はチェック体制です。いわゆるダクト建設のためのマニュアルであるところの仕様書が、たとえ完壁なものができたとしてもその仕様書どおりに建設できているかどうかを検査するチェック体制、これが整備されていなければ何の意味もないわけでございます。正しい仕様書とそれに基づくチェック体制の整備は、これは車の両輪のようなものでございまして、どちらが欠けても役に立たないわけでございます。そのためにはやはり現場の建築確認を行う経験豊富な有能な人材、マンパワーの十分な確保ということが不可欠でございますが、どうもマンパワーの確保が不十分のようでございます。この点について、ひとつ御意見をお聞かせ願いたいと思います。 〔木村(守)委員長代理退席、委員長着席〕
○清水説明員 共通仕様書の見直しは非常に検討に時間を要する問題でございまして、四年をかけて遅滞なくやるということでやってございまして、特に問題のある箇所については随時検討するというやり方をしている次第でございます。現在御指摘のたわみ継ぎ手につきましては、そういう意味では現時点でもう少し勉強して的確な規定をすべきだという観点から検討をしている部分でございます。
○伊藤(茂)政府委員 建築物一般のチェック体制という形で、私から答弁させていただきます。 今お話出ましたように、建築物を仕様書でありますとか設計図書どおりに適法に建築するということは工事監理者の責務ということでございます。したがいまして、たわみ継ぎ手の材料、施工方法についても工事監理者が責任を持ってチェックすることとなります。 また、建築物の竣工時におきましては、建築主事等が完了検査を行うこととなっているほか、竣工後の建築物につきましても一定規模以上の建築物等については、法定の資格者が建築物の状態を定期的に検査をしたり特定行政庁あてに報告することを義務づけているところでございます。
○吉井(光)委員 今までのチェック体制では非常に不十分な面が多いから、したがってもっとチェックを厳格にしたらどうか、こういうことを言っておるわけでございます。 そこで、時間がありませんから先を急ぎますが、このダクト設置前の対策でございます。 先ほど申し上げましたように昭和四十七年の大阪・千日ビル、この火災を境にして、いわゆる排煙ダクトの設置が建築基準法それから消防法上義務づけられたわけでございますが、問題は四十七年以前に建てられたビルの取り扱い、これが問題でございます。これはどうなっていますか。
○伊藤(茂)政府委員 基準法の防災関係規定というのは新築の建築物を想定しまして、構造に関する規制、排煙設備の設置等の義務の諸規定を適用することとしております。過去に何度も改正の経緯がございまして、現在の法体系は今申したようになっているわけでございます。したがいまして、既存の建築物は非常に多種多様な形態をしております。これらに対して一般的に防災関係規定を遡及適用する、あるいは現行の基準に適合するように改正するということは極めて困難なケースがあるということでございます。したがって、既存の建築物につきましては、防災査察等の実施に基づきまして個々の建築物の実情をよく調べまして、対応できるものは対応しろということで行政指導を通じて改善に努めているところでございます。
○吉井(光)委員 時間が参りましたからこれで終わりたいと思いますが、いずれにいたしましても小さいような問題でございますけれども、先ほども申し上げましたように人命に関する問題でございます。一たん事故が起きますと、先ほどからデータで御説明をいただきましたように四五%、いわゆる半数近くの人が煙にやられて窒息死をしておる、こういう現状でございますので、やはり私たちは人命第一、人命尊重という根本原則に立って、こうした問題についても、面倒であるかもしれませんけれどももう一度お考え直しをいただいて、そして十分な体制をとっていただきたいことを御要望申し上げまして質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○中島委員長 辻第一君。
○辻(第)委員 二つの法案について、与えられた五十五分間にたくさんのことをお尋ねをしたいと思いますので、できるだけ簡明にお答えをいただければと願って質問に入ります。 今日の狂乱ともいうべき地価の高騰は深刻でございます。殊に住宅の問題についてはこれまでも日本の住宅というのはウサギ小屋だとかなんだとか言われておりまして深刻だったのが、さらに一般勤労市民からマイホームの夢が吹っ飛んでしまった、あるいは非常に遠いところに求めなくてはならない、あるいは家賃が上がる等々深刻な状態が続いております。先日日本銀行が発表しましたレポートでは、地価上昇は金融緩和も一因と述べて大きな話題になりましたが、今日のこの地価の異常な高騰、これの原因、また責任、これを明らかにする、殊に私は政府の責任というのは非常に大きいものがあると思うわけであります。この点を明らかにして、本当にもう全力を挙げてその是正、解決に努力をしていただきたいと思うのですが、例えばけさからの質問に対する大蔵省の答弁、私どももうこの三年間ほど繰り返し繰り返し、土地への金融、これの引き締め、規制を申し上げてきたわけでありますが、そのたびにやりますというようなお答えだったのですが、実際問題としてほとんど十分な対応がとられなかったということであります。しかも、きょうの答弁を私は聞いておって非常に残念な、言うなら怒りを覚えて聞いたわけでありますが、ひとつ建設省としてこの土地問題、住宅問題の解決に全力を挙げていただきたい、まず要望をして質問に入ります。 大都市住宅法の改正案でありますが、これを読みますと、基本方針で「住宅及び住宅地の供給の目標年次並びにその全域及び都府県に係る区域別の目標量」を定めることになっております。建設省として具体的にいつまでにどれだけの住宅及び住宅地を供給しようとしておられるのか、お尋ねいたします。
○伊藤(茂)政府委員 今お話しの住宅宅地の供給基本方針でございますが、圏域別に関係行政機関との協議を経て定めることになります。したがいまして、今申し上げますのは建設省でどういうふうに考えておるかということの見通しでございます。今後十年間の供給目標量として定めたいと思っております。そして東京圏におきましては、建てかえも含めて総建設戸数になろうと思いますが、最大で約四百三十万戸の住宅供給と二万九千ヘクタールの新規宅地供給、それから近畿圏におきましては、同様に建てかえを含んでおりますが百九十万戸の住宅供給と一万三千ヘクタールの新規宅地供給、中部圏におきましては九十万戸の住宅供給と九千ヘクタールの新規宅地供給が必要だというふうに考えているところでございます。この今申しました必要というのは、最大でこのくらい供給が可能だということでございます。
○辻(第)委員 次に、関係都府県とはいっても、例えば埼玉県にいたしましても千葉にいたしましても県の遠いところは、東京を基点にして考えれば相当広範囲にわたります。どのくらいの圏域、距離の範囲での供給を考えておられるのか、お尋 ねをいたします。
○望月政府委員 今回御提案申し上げております施策は、いずれも首都圏等で広域的に取り組もう、こういう構えでございますが、やはり私ども目指すのは現実的な解決への努力である、こういうことで考えております。 そういった意味で、具体の圏域でございますが、例えば東京圏でいいますならば首都圏近郊整備地帯とその外側、近接地ですね、あるいは大阪圏においても同じような考え方等々を踏まえまして、東京圏では五、六十キロ圏、大阪圏では五十キロ圏、この辺を重点に考えてまいりたい。ちなみに通勤時間では一時間半近くなる圏域が入る、こういうふうに考えております。
○辻(第)委員 周辺部に住宅を建設される、その結果、これまでもそうでしたが、中心部から住宅が淘汰をされてオフィスビル用地にかわっていきました。これからもそうしたことでさらに東京集中を強めることにならないのか、このように考えるのですが、具体的な保証を示していただきたい。
○望月政府委員 きょうも午前中からのしばしばの御議論があったところでございますが、私ども基本的な構えは、四全総で描いている多極分散型の国土形成、こういったものを大前提にいたしまして、なおかつ首都圏であるいは大阪圏等で人口がどうふえていくかあるいは家族構成がどうなるか、あるいは住みかえがどうなるか、それにこたえる住宅宅地供給をしようというものでございます。 今先生の御指摘の点でございますが、そのためには何もいわゆる遠隔の地といいましょうか四、五十キロ圏の地域のニュータウンばかりでなくて、農地の問題あるいは都心部での住宅立地の誘導、こういうことでやっていこうというわけでございまして、とりわけ今回御提案申し上げておりますのは用途別容積地区計画、これはまさしく商業地等あるいは住宅地等において商業ビルに住宅が追われるということでは今後とも非常に問題がある、むしろそこに住宅を呼び戻そう、引きとめようというための具体の施策を御提案しているところでございますので、それを追い出した後に業務ビルをふやすということは決してその政策目標ではございません。
○辻(第)委員 ここで示される基本方針なり基本計画と第六次住宅建設五カ年計画との関係はどのようになるのですか。
○伊藤(茂)政府委員 法律では、供給基本方針は地方住宅建設五カ年計画との調和を保たなければならないというような書き方で、五カ年計画と今回の大都市住宅供給との関係を示しております。つまり、住宅建設計画法では、都道府県の住宅建設計画で都道府県ごとに五カ年間の住宅建設の目標を定める、こういうことになっておりまして、各公的な事業主体それから公庫の公的資金全体の住宅建設戸数を五カ年間分示す、こういうことになっております。 一方、大都市圏の供給計画の方は、具体的にその都道府県の中のどういう地域でどういう施策で総量をどのくらい建設をする必要がある、その場合に一般世帯向けのことに重点を置かなければならない、こういうようなことでございまして、しかも十カ年ということでございますから、それぞれその基礎の部分で、数値でございますとかそれからどういう住宅を供給するかといった考え方について共通部分がありますから、法律ではそういうものが調和をとれていかなければならない、こういうふうに書かれているものと考えております。
○辻(第)委員 そこで、基本方針に示されている目標値と都道府県の考え方の問題ですね。例えば、埼玉県の長期計画によりますと、県の南部は人口抑制、このような考え方がございます。他府県でもそれぞれ目標やあり方についての考え方がございますが、この都府県の考え方、それらと基本方針の関係はどうなるのか。 また、住宅政策をめぐっては、トップダウン方式かボトムアップ方式かという議論もございます。民主的に住宅政策をつくることが極めて大切だと思います。今回の大都市法の改正による住宅宅地供給策が地方自治体への押しつけとなってはならないと思いますが、建設省のお考えを伺います。
○望月政府委員 住宅宅地の供給という問題は、一言で言って国が地方公共団体に押しつけてできるものではないというのが現実でございます。またそういう性質のものでもないというふうに私ども認識いたしております。今回御提案申し上げております法案はそういった点を十分に留意いたしまして、むしろ広域的に取り組もう、言うなれば一緒になって同じ共通の土俵でもって問題意識を統一して取り組ましていただこう、こういった考え方で提案しているものでございます。 ただ、その際に、やはり形としては建設大臣が基本方針を定めるという仕掛けにさせていただいておりますが、くどいようですが、これは建設大臣が公共団体に一方的に押しつけるという性質のものでもありませんし、またそういったものではできないというふうに考えております。 なおまた、単なるその方針、計画の段階のみならず、具体的に今度は施策を展開していく上ではやはり緊密な連絡協調体制が必要であると考えておりまして、私ども、関係公共団体と国、あるいは住都公団を今度追加をお願いいたしておりますが、開発協議会等の場においてもそういった基本スタンスに立っての協議、協調を旨とすべきである、こういう考え方に立っているものでございます。
○辻(第)委員 重なるようですが、改正案でも第四条の二として、関係都府県の立場の尊重を規定しております。この規定も、国から地方自治体への目標値の押しつけはやらないということの宣言と受け取ってよろしいですか。
○望月政府委員 先ほどの御答弁で尽きていると思いますが、繰り返しになりますから省略いたしますけれども、まさしく密接に連絡していこうというものでございます。 ただ、一言補足させていただきますと、先ほど先生ちょっとおっしゃいましたように、各公共団体では公共団体レベルでのいろいろの行政の方針をお持ちでございます。例えば具体的に言うと自然環境を保全しよう、あるいは良好な地域をそのままにしておこうなどなどの方針が幾つかございますが、やはり私ども、東京圏なら東京圏というところの住宅問題、宅地問題に今後本当に行政がどう取り組んでいくかという課題を考えるときには、そこいらも含めて同じテーブルで十分の意見を交わし、協調体制を組んでいきたい、こういう考え方に立っております。
○辻(第)委員 十分な御対応をいただきたいと思います。 基本方針、基本計画による住宅及び宅地の供給に関してお尋ねをいたします。 住宅及び宅地の供給はいろいろの事業者によるものと思いますが、その際の公的住宅供給主体の役割については、法の第三条の四でも努力義務が規定されております。国民に良質で安価な住宅及び住宅地を供給する上で公的住宅供給主体はその役割を自覚して供給に当たるべきでありますが、政府としてもそれを実効あらしめるように十分な対策をとっていただきたいと思いますけれども、いかがでございますか。
○伊藤(茂)政府委員 先生御指摘のとおり今回の法律で、三条の四でございますか、各事業主体の実施努力義務を定めてございます。私ども、大都市地域におきまして良質で適正な価格の住宅供給を進めるに当たっては、こういった公的住宅供給主体が果たす役割は非常に大きいと思っております。したがいまして、片側で住宅建設五カ年計画でこれらの事業主体ごとにどれだけの戸数が五カ年に要るかということを決めまして毎年度の予算を要求し、その事業主体ごとに配分をするということで五カ年計画を進めているところでございます。したがいまして、今回の大都市のこの法律に基づきます全体の体系ができ上がった際にも、同様にそれぞれの事業主体が五カ年計画の責務を負って実行していくものというふうに考えております。
○辻(第)委員 公的住宅供給主体の役割というのは非常に大事だと私は思うのですね。そういうことで、ひとつその点積極的な御対応をいただきたい、重ねて要望いたします。 この法律によって供給される住宅や宅地の価格の見通しはどうなのか。今日の地価や住宅価格は、供給量が増加しても低下する保証がないというのが現状でございます。また、幾ら供給しても国民の手に届かない価格ではこれはもう絵にかいたもちであります。 さきに東京都が発表した「東京の土地一九八九」によりますと、都民の勤労者世帯の平均年収六百八十一万、その五倍、三千四百五万円をマイホーム購入資金調達可能額として購入可能地点を見ております。例えば小田急沿線では、伊勢原でも可能ラインを超えております。中央線方面では青梅線に入って、青梅市でも可能なラインを超えているという状況でございます。結局、四十五ないし六十キロ圏のマンションでも手が届き切らないという現状であります。この法律によって供給される住宅や住宅地の価格についてどのようにお考えになっておるのか、お尋ねをいたします。
○伊藤(茂)政府委員 今回の法律の最大の目的と申しますか、それは、大都市地域におきます住宅及び住宅地の供給促進ということでございます。したがいまして、それで何をねらっているかといいますと、住宅と住宅地の価格の安定をねらっておるわけでございます。したがいまして、即、今すぐどこそこで買えるという話にはなかなかならないかと思います。しかしながら、今回の法律案にも盛られました施策のほか、予算措置でいろいろなものが今回の平成二年度予算には計上してございますし、そういうものを実施いたしまして、大都市地域における住宅問題解決のために総合的な施策を推進いたしますと、結果的に住宅宅地の大量供給によって価格が安定をする。その中で、今回の都市計画法、建築基準法の改正に始まります、それから既存の制度もいろいろございますが、容積率の割り増しというようなことも活用し、あるいは予算補助等のインセンティブも付与いたしまして、家賃とか価格のコントロールを行ってコストの低減を図っていくというふうに努力をいたしますれば、全体として次第に住宅価格が安定をし、国民が適正な負担の範囲内で良質な住宅の取得が可能になってくるというふうに考えているところでございます。
○辻(第)委員 価格が安定ということを何度かおっしゃったのですが、非常に高値で安定してもらっては困ると私は思うのですね。本当に国民の手の届く、そのような価格になるように、いろいろ予算の面などもおっしゃいましたけれども、ひとつ御対応いただきたい。実際問題として、このままでは現状とそう変わらない状況が続くのではないか、一般国民には手が届かないのではないか、このようなことを心配するわけでございます。 次に、土地区画整理促進地域は農地の保全を図りつつ、土地区画整理事業等により住宅地の整備の事業を行うべき区域であったと理解しているが、そのとおりですか。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 土地区画整理促進区域内で施行されます特定土地区画整理事業につきましては、換地計画の特例といたしまして集合農地区を設けることが認められております。これは、事業の施行地区内の地権者の中で引き続き営農を希望する者につきまして営農の継続を可能なように、申し出られた方の農地を一定の区域に集約して換地を定めるという特例でございます。したがいまして、この土地区画整理促進区域は、大都市地域において営農の継続を図りながら住宅地の供給を促進していく区域であります。
○辻(第)委員 そういたしますと、今回の改正で面積を五ヘクタールから二ヘクタールに引き下げておられるのですが、この二ヘクタールに引き下げて、農地の保全を図りつつということが可能なのかどうか。結局最終的には農地をなくし、すべて宅地化の布石ではないのか、こんな懸念すら抱くわけでございますが、いかがですか。
○真嶋政府委員 土地区画整理促進区域の都市計画決定手続及びここで施行されます特定土地区画整理事業の施行につきましては、農地所有者の意向を十分反映するように法律上の手続、措置を担保しております。 さらに、土地区画整理事業を施行するに当たっても、事業計画の縦覧、意見書の提出の機会の付与あるいは組合の総会や審議会の審議等、その事業実施の各段階におきまして農地所有者を含む地権者の意向を事業に反映するようにいたしておるところでございます。 したがいまして、今回、土地区画整理促進区域に係る面積要件を緩和するといたしましても、それによって土地区画整理事業促進にはなりますが、農業者の意向を無視して宅地化を進めるということにはならないと考えておりまして、農地の保全を図るというこの制度の特色は持ち続けるものだと認識をいたしております。
○辻(第)委員 ぜひひとつ、その農地の保全を図るという点を十分に御対応をいただきたいと思います。 次に、住宅街区整備促進事業は、私どもの奈良県三郷町立野地区で実施されたのが第一号だったと思っておりますが、その後全国で何件の事業が行われたのか。また今回の法改正で件数の増加が見込めるのかどうか。いかがですか。
○真嶋政府委員 お答えします。 住宅街区整理促進事業は、奈良県の三郷町の立野地区を第一号にしておりまして、これまで七カ所、合計で五十・八ヘクタール、住宅にして約二千六百戸の事業を実施しております。 今回の改正は、住宅街区促進区域について従来は第二種の住居専用地域内に限られていたものでございますが、住居地域を含んでもよいというふうに改正をするものでございます。これにより事業の施行が可能になる地区がおよそ二倍程度に拡大すると私どもは考えておりまして、本事業も相当程度増加するというふうに期待をいたしております。
○辻(第)委員 次に、都市計画法、建築基準法の改正案に関連をしてお尋ねをいたします。 今回の二つの法律改正案に共通しており、また重大な問題は、市街化区域内農地の宅地化の問題でございます。五月二十四日の朝日新聞の「論壇」で都市開発協会の花形専務理事が、農地の宅地化に関して、その放出で地価上昇、無秩序開発のおそれを指摘されておるところでございます。今回の改正に関してもこの点に大きな危惧を覚えるのでございますが、建設省のお考えを伺いたいと思います。
○真嶋政府委員 市街化区域内の農地の宅地化に当たりまして地価がどうなるかというのは私どもの大きな関心事でございまして、一つには、その農地の所有者の方々が中高層の住宅の事業主体になるようなことを頭に置いて事業を進めることによって、その地価というものが顕在化をしないような方法もあるのではないかというようなことも考えております。とにかく基本的には、その地区ごとの整備方針とかあるいは建築物に対する詳細な計画を内容とする地区計画制度というようなものあるいは開発許可の適切な運用によって計画的な市街化、宅地化を図っていくという姿勢をとってまいりたいと思うのでございます。そういうことのないように努力をしていきたいと思います。
○辻(第)委員 次に、住宅地高度利用地区計画制度は、低層住宅の良好な環境を保護することを目的とする第一種住居専用地域等の都市計画との関係はどうなるのか。 また、部分的に中高層住宅市街地をばらばらに開発をしていけば現行都市計画を無秩序に破壊することになるのではないか。その区域内は整備されていても、地域というもう少し大きい面で見ますと、住居専用地域の中に、言うなら忽然と中高層の建物が存在する姿を目に浮かべますと、決して見過ごせない問題だと思うわけでございます。この点についてお伺いをいたします。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 住宅地高度利用地区計画は、忽然と中高層の住宅街が出現するということは現象的にはあると思いますが、しかしその場合でも、第一種住居専用地域の中で中高層の住宅市街地として整備することが都市計画上適当な地区で、そして公共施設の整備がされていないために第二種住居専用地域とかに指定されないというようなことにつきまして、条件が整ってきたら逐次それをしていって、それで地区単位のレベルの公共施設の整備を条件として中高層の市街地へ土地利用の転換を誘導していこうというものなのでございます。 なお、周辺の第一種住居専用地域に悪影響を及ぼすことにつきましては、当然のことながら留意すべき大きな問題でございまして、「住宅地高度利用地区計画の区域の周辺の低層住宅に係る良好な住居の環境の保護に支障がないように定めること。」ということで、この法案によっても十三条において定めているところでございます。
○辻(第)委員 やはり低層住宅の良好な環境を保護する、それを目的とした第一種住居専用地域、そういうものはもっともっと大切にしてやっていただかないと将来禍根を残すのではないか。今いろいろ、緊急といいましょうか、そういうことでこういうことが考えられても、長い将来的に見れば非常に残念なことになるのではないかなということを考えるわけでございますので、そこの点は十分配慮をしてやっていただきたい、このように思います。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 ただいま申し上げましたように、住宅地高度利用地区計画は、中高層の住宅地として整備することが適当な地域で、放置すればミニ開発やばら建ちが進行して都市環境が悪化するおそれがある地域について、地区レベルの公共施設の整備を条件として良好な中高層住宅市街地への土地利用転換を誘導しようとするものでございます。 住宅地高度利用地区計画を第一種の住居専用地域に指定する場合におきましては、「低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」というものが第一種住居専用地域でございますから、この性格にかんがみまして、「住宅地高度利用地区計画の区域の周辺の低層住宅に係る良好な住居の環境の保護に支障がないように定めること。」という、先ほど申し上げました法十三条を定めているところでございます。 容積率、建ぺい率、高さ等の制限の緩和の特例を定めるに当たりましては、周辺の環境への彰響、道路等の公共施設の整備状況等を総合的に判断し、かつ高さ制限については二十メートル、建ぺい率については十分の六を限度として定めることとしているのでございます。 さらに、その特例の適用に当たっては、特に特定行政庁がその計画に従って公共施設が現実に整備される等、交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないとして個別に認定すること等を要件として、厳しく運用していくつもりでございます。 なお、具体の住宅地高度利用地区計画の策定に当たりましては、特に住宅地高度利用地区計画の区域の外縁部における周辺の住環境と調和を図っていくよう、建物の壁面の位置の制限、オープンスペースの確保等に特段の配慮を行いつつ、高さ等の特例を定めるように指導をしていくことといたしております。 第一種住居専用地域内の低層住宅の良好な環境を保護する上で、十分に注意を払ってまいりたいと思っております。
○辻(第)委員 用途別容積率制度で建設された住宅を一般勤労市民が入手可能かどうか、その価格の見通しはどうなのかということでございます。先般、入谷ですか、私ども委員会で視察、調査させていただいたのですが、そのことを真っ先に私は感じました。また、建築審議会の報告でも触れておりますが、転用規制はどうするのか、要するに規制緩和措置だけではこうした問題点は解決されないと思いますが、いかがですか。
○伊藤(茂)政府委員 今回の都市計画、建築基準法の改正に定めます用途別容積型地区計画そのものが、住宅の価格を云々する制度では全くございません。したがいまして、この制度がどこで適用されるかということによってどういう価格になるかというのは全く違ってくると思います。 ただ、私どもがこの制度に一番期待しておりますのは、今現在進行しておりますように、都心及び都心の周辺で住宅が追い出されていく、そこが貸しビルになる。そうしますと、貸しビルには当然に、従業員といいましょうか、そこに企業が入るわけでございますので、さらにその住宅需要が発生をするという悪循環になっておる。したがいまして、都市の形態としてやはり業務と住宅というものが混在をしていく、それは都心のど真ん中でということじゃございませんけれども、相当な地域で混在していくことが都市のあり方としてよろしいのではないか。それと同時に、公共施設の整備面から見ましても、都心及び都心の周辺というこは道路や学校なんかでも整備されておるわけでございますから、そういうものの有効活用の面でも必要だろう、こういう観点でございます。したがいまして、そういうことで少しでも住宅が乗っていくということが望まれるわけでございます。 その際に、住宅対策上からこれを見ますと、地主が自分の土地を利用、経営するときに、貸しビルですと完全にデベロッパーに渡すと思いますが、例えば貸し家が相当入る、あるいは住宅につきましては公的主体が事業をやっております、公団にしましても公社にしましても公共団体にしましても自分で仕事をやっておりますから、今度は民間と手をつないで仕事ができるという面があるわけでございます。貸しビルはそういうわけにはまいりません。したがいまして、こういう制度ができて住宅が乗るとなりますれば、公的な主体が介入できる形になりますので、今まで以上に業務と住宅が混在をし、環境のよろしい町、住宅市街地ができ上がっていくのではないか、私どもはこういうことに大いに期待しておるわけでございます。そういうことを通じて、価格面で強いて申し上げますればこれも含めた全体の大都市対策で、先ほども申しましたように大量供給で価格安定、こういうことを前提にして、勤労者が入手できるような住宅がたくさん出てくるような施策を遂行したいと考えておる次第でございます。
○辻(第)委員 ヨーロッパのパリのように、建造物の容積制限の緩和分の一定部分を自治体が使うなどの方法をとっているようでございます。こういう方法をとらずに規制を緩和しても、広く国民一般のための住宅になる保証はないのではないか。それどころか、今日住居地域や近隣商業地域での住宅の駆逐の横行の中で、容積率の緩和で一層地上げを促進するおそれはないのか、このように考えます。そうならない保証はあるのでしょうか。
○伊藤(茂)政府委員 今先生が最初に申されましたパリのお話でございますが、私どもが知り得た情報でございますと、都市計画では容積、一律に法定上の上限密度を定めまして、これは三〇〇%ということでございますが、これを超えた利用に関しましては負担金を課す、徴収するという仕組みがあった、しかし一九八六年には廃止をしたと聞いております。 今申されました容積緩和の問題が住宅につながっていくかということでございますが、今回の大都市の住宅対策のために、先ほど申しましたような農地の高度利用とか従来都心地域での業務化しておった地域での住宅の容積の上乗せとか、住宅に目をつけた容積緩和をしておるわけでございます。したがいまして、先ほどもちょっと申し上げましたように、これは必ずしもデベロッパーに売るなというような禁止の条項はございませんし、保証はあるかと言われますとその点は法的な保証はないわけでございますけれども、より公共事業主体が関与できる、これはコンサル的な面でも関与できますし、経営面でも関与できるということかと思います。それから地主が自分自身で賃貸住宅を経営できる、こういうことで、インセンティブ面でも低利融資とか税制とかそういうものは賃貸住宅を中心に充実をし、容積率緩和と相 まってインセンティブとして十分に機能するように持っていきたいと考えている次第でございます。
○辻(第)委員 四月の税調のヒアリングで、法人の所有する利用意思のない土地の問題が大きな話題になりました。さきに予算委員会で我が党の佐藤議員が、国有地と企業保有地の活用を求めました。今回の遊休土地転換利用促進地区制度における遊休土地の要件は何なのか、要件が厳し過ぎて適用が困難などということにならないか、いかがですか。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 遊休土地転換利用促進地区は要件が五つございまして、相当期間にわたり低・未利用であること、周辺地域の計画的な土地利用の増進を図る上で著しく障害となっていること、有効かつ適切な利用を促進することが都市機能の増進に寄与すること、おおむね五千平方メートル以上の規模であること、市街化区域内であることのすべての要件に該当する土地の区域について定めるものでございます。 この中で特に低・未利用地であるという要件でございますが、これは政令におきまして、全く何の用途にも供せられない場合、これは当然でございますが、何らかの用途には供されているが、その利用の程度が周辺地域の同一または類似の用途についての程度と比較して著しく劣っていると認められている場合は、政令で定めるという予定にしております。せっかくつくっていただく制度でございますので、実効があるようにしてまいりたいと思っております。
○辻(第)委員 使用されていないことが要件であるとすれば、偽装使用ともいうべき状況でも使用されておれば対象とならないのかどうか。もし対象とならないというのなら、いわゆるざる法ということになるのではないか。 そうして、勧告に従わない場合の対抗措置としては六週間の買い取り協議があるだけでありますが、協議が調わなければそのままで何もできないということではないのか、それでは不十分ではないか、このように考えますが、いかがですか。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 遊休土地転換利用促進地区は、未利用地についてのみでなく、何らかの用途には供されているがその利用の程度が周辺地区の同一または類似の用途の土地の利用の程度と比較して著しく劣っていると認められる低利用地についても対象となるものでございます。したがいまして、整備水準、管理の状況、使用の頻度等から見て通常の利用とは認められない偽装的利用の土地は、明らかに低利用地として遊休土地転換利用促進地区の対象となるものでございます。 また、この遊休土地転換利用促進地区は、勧告という手法で有効利用を促進しようとするものでございますが、勧告制度については私どもは実効があるものと期待をしております。その理由は、遊休土地の所有者は正当な理由がなければその協議を拒んではならないということ。それから国土利用計画法上の土地取引の届け出を要する場合が多うございますが、そういう場合最長六週間は売却ができないということでございますので、買い取り協議期間中の六週間は事実上転売が禁止されている。それから、工場跡地等の買い取り資金を国が地方公共団体に貸し付ける制度として都市開発資金制度がございますが、これの拡充を図って、買い取りに要する資金を確保するということを考えております。 なお、その買い取り協議が不成立の場合でございましても、公園とか一団地の住宅施設等の公共公益施設として適した土地については、これらの施設を必要に応じて都市計画決定をして、都市計画事業として収用手法を活用することもあるものと考えているところでございます。
○辻(第)委員 次に、法案と直接関係ないのですが、お尋ねいたします。 住宅の供給を増加させることで、単に住宅や住宅地だけでなく、公共施設等いろいろの整備が必要でございます。その用地も必要となります。それだけでなく、今日大きな問題となっております自動車の駐車場、住宅や住宅地を供給すれば駐車場用地の必要性も当然出てくるわけでございます。その対策についてお伺いをいたします。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 自動車駐車場の整備は、道路交通の円滑化を図るとともに、都市の機能の維持及び増進のために極めて重要な課題でございまして、近年は家庭において自動車を保有する率が高まってまいりました。これに伴いまして、住居系の地域においても駐車場不足から違法の路上駐車等の問題が発生して、住民生活に大きな影響を与えてきているところでございます。 このため、駐車場問題が深刻化しております都市におきまして、総合的な駐車場の整備計画の策定を進めるとともに、有料道路整備資金やNTT株式の売り払いの収入を活用した無利子貸付制度を活用して公共駐車場の整備を図っていく、あるいは民間による整備も図っていくというようなことに努めてまいる所存でございます。 また、特定の建物のための駐車需要、商店とか事務所でございますが、こういうものに対する駐車施設は原則としてその建築物に附属して設けるべきであると考えておりまして、駐車場法におきましても建築物の新増設の際の駐車施設の整備に対して、地方公共団体が条例によりその建築物の規模に応じて駐車施設の附置を義務づけることができるとされているところでございまして、平成元年三月三十一日現在、全国で百三カ所の都市におきましてこの条例を制定しております。 建設省としては最近のモータリゼーションの進展に伴う駐車場需要の増大に対応するために、駐車場の附置義務の基準についても目下検討を加えて、強化の方向で進めたいというふうに考えております。
○辻(第)委員 今日、道交法や車庫法の改正がいろいろと議論をされておるということであります。自動車メーカーの販売合戦の中で、車の際限のない増加、この問題の対策は当然必要なんですが、同時に、現実に車庫を保有しない車が存在をする。規制だけでは済まない問題がございます。団地やマンションには住民のための駐車スペースが必要でございますし、ビルや大規模小売店舗には来訪者分の駐車スペースが必要でございます。都市政策、町づくりに駐車場対策を基本的に欠くべからざるものとして組み込む、こうしたことが必要だと思います。どうか、この点についても十分な対応をいただきたいと思いますが、いかがですか。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 駐車場整備は、それぞれの地域の商業、業務、住宅などの土地利用の状況あるいは公共交通機関の現況などを踏まえて、駐車需要の態様に応じて進めることが必要でございまして、このため中心業務地や交通結節点などにおいては広く一般に利用される駐車場、いわゆる時間貸しの駐車場というものを、公共と民間それぞれ分担をして整備をしているところでございます。 また、先ほど申し上げましたように、特定の商業用、事務所用の建築物のための駐車需要に対する駐車施設は、原則としてその建築物に附帯して設けるものであるということで、駐車場の附置義務を条例で定めているところでございます。 いずれにいたしましても、基本的にその町づくりの中で駐車場というものの重要性が、近年のモータリゼーションの進展の中で極めて重要になってきているという認識を持っておりまして、できるところから早急にこの整備の方策を進めてまいりたいと思っております。
○辻(第)委員 最後に、建設大臣にお尋ねをいたします。 都市計画法あるいは建築基準法などに関連をして、景観問題が各地で大きな問題になっております。私どもの奈良県も、特に景観の問題ではいろいろと問題が起こっております。最近、京都の清水寺が周辺の環境を守るためにマンション建設予定地を十億円で買い取っていたということが明らかになりました。この事態を建設大臣も十分受け とめていただいて、都市計画あるいは建築規制のあり方について十分な御対応をいただきたいと思うのですが、御所見を伺いたいと思います。
○真嶋政府委員 事実関係についてちょっと御説明させていただきます。 京都市といたしましても、この地区は清水寺の周辺に位置しまして、都市景観保全の観点から都市計画上必要な規制をすべき地区というふうに考えております。 このため、まず市におきまして、清水寺からの眺望にも配慮して、昭和四十八年十二月には高さ制限を設ける高度地区の指定を行いまして、この地区では建築物の高さを二十メートル以下に制限をしているものでございます。現在もそうなっております。また、昭和四十七年九月には美観地区条例に基づく美観地区第二種地域の指定を行いまして、高さ十五メートル以上の建築物については市長の承認に係らしめて、形態、意匠等が周囲の市街地景観に支障を及ぼさないよう制限をしているところでございまして、この地区における景観の保全の必要性、それから私権制限の程度を総合的に判断して、必要な措置を講じているというふうに聞いているところでございますが、市側としては清水寺の買い取り等についてはよく承知をしていないというふうな報告を受けております。 以上でございます。
○綿貫国務大臣 ただいま都市局長がお答えいたしましたように、清水寺の問題につきましては新聞で知っただけでございまして、どういう意図でそういうことをおやりになったのか、事実もどうなのか、まだよくわかっておりません。 しかし、優良な都市景観が保全されたりあるいは形成されるということは、都市計画上非常に重要なことだというふうに認識いたしております。
○辻(第)委員 終わります。
○中島委員長 菅原喜重郎君。
○菅原委員 今回の法律の一部改正案については、現地視察による現状把握、法律案の提案理由の御説明を伺いまして、当面する事態に対応する施策として、同時に、この都市計画法及び建築基準法とも関連させている点、評価もしているのでございますが、基本的な考え方として、四全総は一極集中主義を排除して多極分散型への志向を強調しているわけであります。そういう定住構想を基軸として、今後も地方都市、過疎地域の活性化を含めたまさに国土の総合開発は、的確に進めていかなければならないと考えています。したがいまして、今回の法律の一部改正が多極分散型の国土形成に障害になるような危惧が全くないものかどうか。現状分析とあわせてまずお伺いいたします。
○望月政府委員 これからの国土建設あるいは国土計画というものを考えるときに、今おっしゃったような四全総の描く多極分散国土への道筋というものが非常に重要な課題であることは、私どもも繰り返すまでもない重い課題として受けとめているわけでございますし、建設省におきましてもまたそのための施策に精力的に取り組んでおるわけでございます。しかし一方で、大都市地域におきますこの厳しい住宅宅地事情、これもまた何とか解決を急がなければならぬという意味で喫緊の課題であるというふうに考えているわけでございます。 したがいまして、私ども今回御提案申し上げております一連の施策というものも、今後、将来を見通しての四全総が描いているフレーム等をベースにいたしまして、その人たちの住宅事情にどうこたえていくかということのための施策として考えているわけでございまして、これをもってさらなる人口吸引の施策にしようというものでは全くございません。そういった意味で、私ども、これからも多極分散国土形成への道をしっかりと進めながら、大都市での住宅問題に取り組みたいという姿勢を示させていただいているところでございます。
○菅原委員 今回の法律の一部改正は人口吸引の施策ではないということでございますが、せっかく東京都内では夜間人口が減りまして、過疎といっては変ですけれども、一応地方、都市周辺に分散していっているわけでございます。しかし私は、やはりこういう改革は残った人たちに対して、日本の一人当たりの住宅の床面積あるいは緑の公園面積等その他いろいろな点で先進国に劣っているわけでございますから、むしろこういう基準を広くとって人口集中をさせないように十分に配慮していっていただきたい、こういうことをまず要望するわけでございます。 日米構造協議に基づく公共投資総額と四全総との関連についての質問は省略いたしまして、次に移ります。 今回の法律の一部改正案では、国及び関係地方公共団体の責務の一つに「投機的取引を抑制して住宅及び住宅地の供給の促進を図るため、必要な税制上の措置その他の適切な措置を講ずるよう努めなければならない。」という条文が入れてあるわけであります。投機的取引の抑制、税制上の措置となれば、かなり困難性を帯びた問題提起がなされると思いますが、どのような観点に立たれているのかをお伺いいたします。
○望月政府委員 御指摘のことでございますが、まず一つは、今般私ども御提案申し上げております一連の施策を有効に適切に展開していくためには、これを裏づけるような税制面での取り組みというものが大変大事である、具体的には土地の有効利用の促進、内容としては低・未利用地の利用転換、あるいはまた市街化区域内農地の宅地化への誘導、こういったことをやるためには関連する税制が非常に重要である、こういう認識に立っておりまして、そういったことを踏まえて、今後政府として税制面での努力が必要であるというふうに内容を盛り込ませていただいたところでございます。私ども、この辺につきましては、現在政府税調等で真剣に御議論いただいておる中でございますが、この御提案申し上げています一連の施策を前提にいたしまして、建設省としても十分の努力をさせていただきたい、こういうふうに考えているところでございます。 また、もう一点、投機的取引の抑制の問題でございますが、これは申し上げるまでもありませんが、先般の土地基本法の中でもうたわれていることであり、これを具現化していく一つの法律制度として私ども今般の法律を見たときに、具体的には重点地区の指定等々のことも計画の内容として予定いたしております。何も重点地区に限ったことではございませんが、そういったこと等を踏まえますと、この際改めて事業者による投機的取引の抑制というものを行政として十分努めていくように、こういった気持ちで盛り込ませていただいている次第でございます。
○菅原委員 何せこの地価高騰が地方へも今大きく波及しているわけでございますので、やはり都市計画への権限を地方自治体に大きく移譲していただきませんと、こういう地方における高騰を抑えることもできないと思っておりますし、また、均衡ある発展も開発もできないと思うわけでございます。そういう意味で、ひとつ都市計画への権限をぜひ自治体に大きく移譲していく方策を考えていただきたいことを要望いたしまして、次の問題に移ります。 住宅市街地の開発整備についてでございますが、住宅市街地の開発整備を図る項目をいろいろ追加されているわけであります。都市計画法の分野から当然の対応と思いますが、最近のモータリゼーションは目覚ましい勢いになっております。これからの車社会を考えるとき、車庫及び駐車場の確保、先般いろいろ質問されておりますが、これらは都市計画の重要な項目として掲げられるべきだと思っております。 それで、警察庁の方にお伺いしたいと思いますが、現在都市部において路上駐車が交通渋滞を招き、事故の原因になったり、あるいは火災等で出動した消防車が火災現場に到着できなかったとか、はしご車が路上駐車に阻まれたとか、機能を発揮できないいろいろな現場のケース、そのような例は二十三区内ではどの程度になっているのか。また、今回路上駐車を追放するための車庫法 と道路交通法の一部を改正するようですが、要点だけ一応お聞かせいただきたいと思います。
○坂東説明員 お答えいたします。 消防車等が違法駐車車両によって阻まれた、支障になったというケースはたくさん聞いておりますが、全体の集計した資料等はございません。ただ、警視庁におきまして昨年四月、都内の違法駐車の実態を調査しております。それによりますと、東京都二十三区内においてはある瞬間の路上駐車台数は約十八万五千台でございまして、そのうち違法駐車は約十六万台というような調査結果が報告されております。 そこで、私ども警察庁におきましては、このような現下の駐車問題の深刻化にかんがみまして、駐車対策に焦点を絞った法改正を検討中でございます。その検討中の法案は、一つは道路交通法でございます。もう一つが自動車の保管場所の確保等に関する法律という、少し長いので以下保管場所法というような形で略称させていただきたいと思いますが、この二つの法律でございます。 まず道路交通法の改正の概要についてでありますが、現在の駐車違反についての責任追及は、違反をした運転者に対する刑事上あるいは行政上の責任追及だけでございまして、駐車車両の使用者には何ら責任がないというような形になっております。したがいまして、今回は、駐車違反車両のうちで運転者が車両現場にいない状態にあるいわゆる駐車車両の使用者についても、行政上の責任を追及できるようにしたいというように考えております。 次に、保管場所法の改正の概要についてでありますが、現在も軽自動車を含めて自動車の保有者は保管場所を確保しなければならないという義務はあるわけでございますけれども、その義務の履行を担保するための仕組みが特定の場合しかございません。そこで、軽自動車を含めた自動車について、その保管場所の継続的な確保義務の履行が担保できるような仕組みを新たに設けたいというふうに考えております。 以上のような改正点でありますが、これらの法律によって駐車秩序の向上を図りたい、このように考えております。 以上でございます。
○菅原委員 今、車は日本社会で生活必需品になっております。ですから、規制は個人の生活制限にもつながる問題でございますので、こういう規制につきましては慎重にやってもらいたいし、また前向きに、実は規制を緩和するのが政治の責任でもございます。そういう点で、警察庁にも公共環境整備の発言を関係省庁にどんどん出していただきたいなと思うわけでございます。 今、車庫法あるいは道路交通法の説明を聞いたわけでございますが、市街地の住宅整備あるいは都市計画法、建築基準法の一部改正に当たっては、未来の車社会を見きわめたものでなければならないと思うわけでございます。この点、現在及び将来に向けてどのように今回の法律の一部改正の中で配慮されているのか、お伺いいたします。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 このたびの法律改正と駐車場の整備の関係でございますが、駐車場の整備につきましては、私ども、都市政策上極めて重要なものであるという認識をいたしておりまして、近年のモータリゼーションの進展に伴う需要の増大ということにどう対処すべきかということで種々検討を進めてまいりました。そして、今とろうとしておりますることは、特定の建築物につきまして、これは商業とか事務所でございますが、そういう駐車需要に対する駐車施設をその建物が原則として自分でつける、自分で駐車場を持つという、附置義務と申しておりますけれども、こういうものを現在よりも強化するという方針を出そうとしているところでございます。条文的には特に加えておりませんけれども、そういう駐車場法による条例化の促進を図りたいというふうに考えております。
○菅原委員 先ほど申し上げましたように、車は我が国において生活必需物になっているわけでございますので、駐車場の整備の問題、提供の問題も、やはり前向きな線でこれから対応していっていただくようにお願いしたいと思うわけでございます。 次に、土地区画整理促進区域及び住宅街区整備促進区域の要件の緩和策を講じているわけでありますが、面積の引き下げ、現行の五ヘクタール以上を二ヘクタール以上とした根拠と期待されるメリット、それに指定要件の緩和として、第二種住居専用地域のみを、住居地域を含んでもよいとした根拠と、期待されるメリットをお伺いいたします。
○真嶋政府委員 お答えいたします。 初めに、土地区画整理促進区域について御説明いたします。 土地区画整理促進区域制度及び当該の促進区域内において施行される特定土地区画整理事業は、市街化区域内の農地を取り込んで土地区画整理事業を実施し、計画的な宅地供給を行うことを目的としておるものでございます。これらの市街化区域内農業が近時細分化してきている、それから減少の方向にあるということでございまして、小規模化した農地を積極的に取り込んで事業を進めていくためには、面積要件を緩和していくことが必要であろうということで、今回五ヘクタールから二ヘクタールに引き下げて事業の拡大を図ろうとするものでございます。 次に、第二番目の住宅街区整備促進区域でございます。 今回の改正は、住宅街区整備促進区域は従来第二種の住居専用地域内に限られていたものを住居地域を含んでもよいとするものでございまして、これも現状を見ますると、良好な中高層住宅の住宅街区を積極的に整備すべきだというふうに考えられる地域を当たってみますと、幹線道路の沿道が多いのでございますが、ここがほとんど住居地域として指定されているということが多うございます。また、三大都市圏の市街化区域内農地の用途別の割合を見ましても、第二種の住居専用地域の比率が二一・六%でございますのに対して、住居地域は三〇・〇%ということでシェアも大きゅうございます。このような状況を考えますと、今日における問題に対応するために、これらの地域においても公共施設の整備とあわせて良好な中高層住宅の住宅街区を整備する上では、住居地域を含むとすることが大切であろうというふうに考えております。 この今回の改正によりまして、事業の施行可能な面積をおおむね二倍に拡大するものでございますので、この事業量も相当増加するものと期待をいたしております。
○菅原委員 私は、この部分的な開発が、将来、全面的政策化を欠いた場合、個別法等による具体的開発はかえって低層住宅地化をなしてくるのじゃないかということを恐れての質問でございました。ミニ開発で、今申し上げましたような低層住宅地化するのを恐れての対応も一応今回の法律には盛られているところでございますが、しかし、環七、環八、環九のああいう幹線道路を見ましても、全然今の車社会に対応しては機能が発揮できなくなっているわけでございます。 そういう点で、前回も質問したわけでございましたが、こういう都市計画地域内外を問わずして、やはり幹線的な道路整備あるいはこれの線引きをぜひ進めるべきだということを主張してまいりました。しかし、まだ私権制限を加えることを恐れられたり、あるいはまだ計画のないところにそういう幹線道路を大きく線引きするということに対する難点をいろいろと申されたわけでございますが、車社会というのは全く我々の予想した以上の急速な発展でございますので、こういう今回の緩和策に対しましては、幹線的な道路への計画を必ず考えて将来対応されるようにぜひお願いして、要望していく次第でございます。 次に、国土庁の方にお伺いいたします。 これは建設大臣にもお伺いしたいわけなんですが、現在我々が見ております都市計画あるいは土地対策も、明治十九年前後に見直された土地台帳に依存しているところのものが多分でございまし て、地理的座標軸を持たないところへいわゆる計画が起こされている、地籍調査がなされていないところの都市計画、殊に都市圏、大都市ほどこれはおくれているわけでございます。国土調査事業の十カ年計画の推移を見ましても、平成元年の第三次計画終了時において、調査対象面積のたったの三五%が実施されたにすぎないわけでございます。全く先進国の名に値しないこの地籍調査のおくれ、このことについてどのように考えているのか、ぜひこれを進めるべきだと思うわけなんですが、御意見をお伺いいたします。
○藤原(良)政府委員 私どもも、土地政策を進める上で国土調査、中でも地籍調査は非常に重要な調査だと考えておりまして、この調査は御指摘のとおり、明治年間につくられました土地台帳とその附図ともいうべき公図に基づいて、今も不正確なまま活用されている状況でございますので、何とか早く地籍調査を大幅に促進させ、都市計画等の土地利用計画の策定、公共事業の実施あるいは公的財産の的確な管理や登記行政、課税行政等の基礎資料として、一層幅広く利活用されていくべきものだと考えております。 御指摘のように、三次計画が終わりまして、まだ要調査面積の三五%の進捗にとどまっております。ただ、先般特別措置法も改正していただきまして、これに基づきまして、先日の閣議でも新しい国土調査事業十カ年計画が決定されたわけでございますので、この計画に基づきまして、計画的に、さらに強力にこの事業を進めていきたいと考えております。 その際、進捗が特におくれております都市部における調査を促進するため、都市部地籍調査促進事業という新しい事業を導入することとしておりますし、また事業の必要性、利活用の面での啓蒙宣伝、未着手市町村に対する事業の呼びかけといいますか掘り起こし、さらには実施主体であります市町村等と国、公共団体との連携の強化あるいは技術者の育成確保、こういったもろもろの施策をより一層強力に進めてまいりたいと考えております。 また、成果の利活用、管理につきましても、コンピューター等を利用しながらもっと幅広に進めるべく、地籍データとその他の土地に関するデータを重ね合わせまして利用できるような新しいシステムの開発を急いでおります。 そういったことも含めまして、この新しい四次計画の着実な進捗を図ってまいりたいと考えております。
○菅原委員 やはり地籍調査は本当に必要な問題でございますが、今の都市部における土地区画整理事業の際、基準点から落とされたところの測量で土地区画整理がなされているのかどうか、その割合が、これは大体でよろしゅうございますが、どのような測量がなされているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○藤原(良)政府委員 通常、国土調査は四等三角点を設置いたしまして、その三角点から各一筆ごとの敷地の座標軸を決めていくわけでございますが、都市部地籍調査促進事業におきましては、この四等三角点、通常は一平方キロに一点ぐらいでございますが、これを高密度に五地点ぐらい設定いたしまして、その地点から街区の細部にわたりまして、さらにその細部の地点をおろして、全体の街区調査等をやりやすくするようなそういうふうな新しい工夫、試みも導入していこうとしております。
○菅原委員 いろいろ質問をさせていただきましたが、私の危惧している問題あるいは要望の問題につきまして建設大臣も十分に留意していただいて、これからの行政を進めていただきたいことをお願いいたしまして、質問を終わります。 ─────────────
○中島委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時十五分散会