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118回国会衆議院1990/04/27

環境委員会 第2号

発言数
261
登壇者
31
会派数
4
開催日
1990/04/27

会議録

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 これより会議を開きます。  環境保全の基本施策に関する件及び公害紛争の処理に関する件について調査を進めます。  この際、環境庁長官から所信を聴取いたします。北川環境庁長官。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 第百十八回国会における衆議院環境委員会の御審議に先立ち、環境行政に関する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。  最近の内外の状況を見ますと、二十一世紀を目 前にし、世界全体が大きな転換期に直面し、新たな価値と行動の模索が始まっております。特に、近年、オゾン層の破壊、地球の温暖化、熱帯林の減少等の例に見られるように、人類にとってかけがえのない地球が病んでいる状況にあります。地球環境問題は、全人類の生存基盤にかかわる重大問題であり、国は異なれど地球は一つの考え方に立って、国際社会の構成員全員が一致して取り組むべき緊要な課題となっております。  一方、国内の環境問題に目を転じてみますと、窒素酸化物による大気汚染、生活排水による水質汚濁等の問題は改善がはかばかしくなく、また、さまざまな有害化学物質による環境汚染等の問題も広がりを見せております。さらに、余暇時間の増大や国民の意識の変化に伴い、自然との触れ合いや快適な生活環境の形成の面でもさまざまな課題が生じてきております。  我が国が高度な経済活動を営み、世界経済が相互依存を深めていく中で、国民一人一人の生活は地域のみならず地球の環境に大きなかかわりを持つに至っており、地球的規模で考え、地域から行動をとの考え方に立って、地域のレベルから地球のレベルに至るさまざまな環境問題に対し、一貫した包括的な環境政策が求められております。  以上の認識を踏まえ、私は、次の重点施策の実現に邁進してまいりたいと存じます。  第一に、地球環境保全のための積極的な役割の発揮であります。地球環境保全に関する関係閣僚会議で明らかにされた基本方針を踏まえ、我が国の国際社会に占める地位に応じた積極的な役割を果たしてまいりたいと存じます。  このため、地球温暖化等に関する国際的な対策の枠組みづくりに積極的に取り組む所存であり、先日アメリカで開かれたホワイトハウス会議でも、日本政府を代表して、地球環境の問題に対する政策対応、さらに調査研究等を含めた国際的な協力のあり方について所信を述べ、今後の方向についての合意形成のため積極的な役割を果たしたところであります。  また、地球環境に関する学際的、国際的な調査研究等を強化するため、政府全体の総合推進計画その他内外の研究動向を踏まえつつ地球環境研究計画を策定し、これに基づき所要の研究費を配分して総合的な研究を推進いたします。  さらに、オゾン層保護対策等を積極的に推進するとともに、熱帯林の保護等開発途上国への支援の拡充に努めてまいります。  これらにあわせて、地球環境問題についての総合調整機能を強化するため環境庁企画調整局に地球環境部を新設するとともに、国立公害研究所を国立環境研究所に改組し、地球環境研究センターを新設するなど、地球環境保全施策を総合的かつ強力に進めるための組織体制の整備を推進してまいります。  第二に、自然環境の保全と適正な利用の推進であります。日光国立公園尾瀬地区など、自然環境がすぐれ、利用者が集中する地域についての国立公園管理の充実を図ってまいります。また、自然との触れ合いの増進のため、野生生物の観察など体験型の自然利用の推進を図るとともに、東北自然歩道の整備を開始するなど自然公園施設等の計画的整備を積極的に推進します。  また、野生生物の保護、生態系の保全などの施策を体系的かつ強力に推進してまいります。  この一環として、今国会に自然環境保全法等の一部を改正する法律案を提出させていただいておりますので、速やかな御審議をよろしくお願いいたします。  第三に、都市環境保全対策の推進であります。まず、大都市地域における窒素酸化物による大気汚染の改善を図るため、ディーゼル車から排出される窒素酸化物について規制の強化を図るとともに、低公害車の普及、最新規制適合車への代替促進等に努めます。  また、家庭からの生活排水が水質の汚濁原因の大きな比重を占めるに至っており、総合的な生活排水対策の実施が急務となっております。このため、今国会に水質汚濁防止法等の一部を改正する法律案を提出させていただいておりますので、速やかな御審議をよろしくお願いいたします。  さらに、都市生態系の再生、保全に向けた施策の展開を図るなど、都市地域における環境資源の計画的管理を推進いたします。  第四に、多角的な環境保全施策の積極的推進であります。我が国の社会経済構造や国民のライフスタイルを環境への負荷の少ない地球にやさしいものへと改め、地球時代にふさわしい環境倫理の確立を図るため、環境教育を初めとする諸事業の効果的な推進に努めるとともに、平成元年度補正予算に基づく助成を受けて全国の都道府県及び政令指定都市に設置された地域環境保全基金による地方公共団体の施策と連携して、国民的な環境保全活動の全国的な展開に努めたいと存じます。  また、公害防止計画、地域環境管理、環境影響評価、公害防止事業団事業等の多角的な環境保全手法を積極的に活用したいと存じます。  第五に、公害防止施策の推進であります。安全で良好な環境の確保のため、有害化学物質等による新たな態様の環境汚染の未然防止を図るとともに、環境基準の達成に向けての各種公害対策を強力に推進します。  大気汚染対策のうち、スパイクタイヤ対策については、スパイクタイヤ粉じんの発生の防止のための措置を法制化すべく政府内で鋭意検討を進めているところであります。  また、アスベスト対策、浮遊粒子状物質対策等についても一層の推進を図る所存であります。  水質保全対策につきましては、東京湾等の水質総量規制を積極的に推進するとともに、海域における富栄養化対策、湖沼水質保全対策を進め、さらに、内海の保全と利用についての国際会議を開催するなど、閉鎖性水域の環境保全施策の推進に努めてまいります。  第六に、環境保健施策の推進であります。大気汚染の影響による健康被害を未然に防止するため、健康被害予防事業の推進や大気汚染と健康との継続的な監視体制づくりなどの総合的な環境保健施策に積極的に取り組んでまいります。  また、健康被害の救済にも引き続き万全を期してまいります。特に、水俣病対策につきましては認定業務の一層の促進等に努めてまいります。  以上、環境行政の主要な課題と今後の取り組みの基本的方向について所信を申し述べました。  環境がますます重要となっている今日、この日本と地球の環境資源を私たちの世代で使い切ることなく、美しく住みよいものとして私たちの子孫に引き継いでいくことが環境行政に与えられた重大な使命でございます。私は、来るべき二十一世紀に向けて、次の世代に誇り得る環境行政の推進に心がけ、各界各層の国民と手を携えて最大限の努力をいたしてまいる所存でございます。何とぞ本委員会及び委員の各位におかれましては、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。(拍手)

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 これにて大臣の所信表明は終わりました。  次に、平成二年度環境庁関係予算の概要について説明を聴取いたします。渡辺官房長。

渡辺修環境庁長官官房長

○渡辺(修)政府委員 平成二年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。  平成二年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は四百九十六億八千四百二十二万円であり、これを前年度の当初予算額四百八十四億五百九十二万円と比較すると、十二億七千八百三十万円、二・六%の増額となっております。  予算要求額の主要な項目について、御説明申し上げます。  第一に、環境保全の企画調整等については、地球温暖化を初めとして地球環境に関する学際的、国際的な研究等を計画的に推進するための地球環境研究計画等の策定及び開発途上国の環境援助促進のための基盤整備等国際協力の積極的な推進に努めるほか、国民各界各層に対する環境教育の強化、都市生態系の再生や快適な町づくりの促進を図るとともに、環境影響評価及び公害防止計画の 策定の推進に必要な経費など、合わせて七億七千七百三十二万円を計上しているところであります。なお、これらとあわせて、地球環境問題についての総合調整機能を強化するため、庁内の関係事務を一元化し、企画調整局に地球環境部を新設することとしております。  第二に、公害による健康被害者の救済等については、従来に引き続き、公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、公害健康被害補償予防協会に設けられている基金を活用した健康被害予防事業や総合的な環境保健施策を推進するほか、水俣病の認定業務を一層推進することとし、これらの経費として二百二十七億七千五十二万円を計上しております。  第三に、大気汚染等の防止については、窒素酸化物対策として、自動車排出ガスの規制、低公害車の普及推進等を進めるほか、オゾン層保護対策として、フロンガス等の監視及び調査研究の推進等、酸性雨対策として、監視測定体制の整備に努めるとともに、アスベスト対策及び未規制大気汚染物質対策の推進を図ることとしております。また、騒音、振動及び悪臭対策についても一層の推進を図ることとし、これらの経費として七億九千四百二十二万円を計上しております。  第四に、水質汚濁の防止については、生活雑排水対策及び地下水質の保全対策を推進するほか、東京湾の環境保全、水質総量規制の推進、汚濁河川対策、湖沼水質の保全等の対策を推進するための経費として七億九千八百十四万円を計上しております。このほか、地盤沈下防止及び廃棄物対策費として一億千百七十九万円、土壌汚染防止及び農薬対策費として一億五千四百十一万円をそれぞれ計上しております。  第五に、公害防止事業団については、事業団の事業運営に必要な事務費等の助成費として三十六億三千八百十五万円を計上しております。  第六に、公害監視等設備の整備については、地方公共団体の監視測定体制等の整備を助成するために必要な経費として七億六千九百四十四万円を計上しております。  第七に、環境保全に関する調査研究の推進のための経費については、総額四十三億千七百七十五万円を計上しております。この内訳としては、まず、国立試験研究機関等の公害防止等試験研究費として十九億二千八百四万円を環境庁において一括計上するとともに、環境保全総合調査研究促進調整費として一億七千五百万円を計上し、関係省庁が所管する各種の環境保全に関する調査研究の総合的調整を行うほか、新たに、地球環境研究総合推進費として十二億円を計上し、関係省庁の所管する国立試験研究機関等が行う各種の地球環境保全に関する調査研究の総合的推進を図ることとしております。また、地球観測衛星アデオスに搭載する成層圏オゾン等の観測機器の開発、光化学スモッグや公害による健康被害の解明、その他大気汚染、水質汚濁、自然保護等に関する調査研究費についても十億千四百七十一万円を計上し、必要な調査研究を進めることとしております。  第八に、自然環境の保全対策及び施設整備について申し上げます。まず、自然環境の保全対策及び自然公園等の維持管理等については、自然環境保全基礎調査を初めとする調査研究を実施するとともに、国立公園等の保護管理の強化を図ることとしております。また、野生生物の保護対策については、絶滅のおそれのある野生生物種の監視調査等を実施するとともに、国設鳥獣保護区の管理強化等を図ることとしております。これらに必要な経費として、合わせて十六億四千四百七十一万円を計上しているところであります。次に、自然公園等の施設の整備については、国立、国定公園の利用施設や長距離自然歩道等の整備に必要な経費として二十九億七千四百六十二万円を計上しております。  第九に、国立公害研究所については、地球環境問題等環境全般にわたる研究の一層の推進を図るため、地球環境研究センターの設置など体制の強化を図り、国立環境研究所に改組するとともに、環境に関する研究と研修の緊密な連携の観点から公害研修所を統合する等機能の充実強化を図ることとし、これらに必要な経費として四十四億七千九十一万円を計上しております。また、国立水俣病研究センターの運営等に必要な経費として四億二千八百五十七万円を計上しております。  以上、平成二年度環境庁関係予算案の概要につきまして御説明申し上げました。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 次に、各省庁の平成二年度環境保全経費等の概要について、便宜、環境庁から説明を聴取いたします。安原企画調整局長。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 各省庁の平成二年度環境保全経費等の概要について御説明いたします。  まず、歳出予算について御説明いたします。 平成二年度における環境保全経費の総額は一兆三千四百二億円であり、前年度の当初予算に比べ百八億円、〇・八%の増となっております。  これを事項別に見ますと、各種基準等の設定のために十億円、監視取り締まりの強化のために六十億円、公害防止事業助成のために七十二億円、公害防止関係公共事業等の推進のために一兆千百三十四億円、公害防止調査研究の推進のために二百六十七億円、公害被害者保護対策等の充実のために二百四十三億円、自然保護対策の推進のために一千四百八十九億円、その他として百二十七億円が計上されています。  主要な項目については、次のようになっています。  まず、環境保全経費全体の八三%を占める公害防止関係公共事業等のうちでは、建設省等に計上されている下水道事業費八千二百三十八億円、公共用飛行場周辺及び防衛施設周辺における騒音防止対策等の経費として運輸省、防衛施設庁に一千三百三十七億円、さらには、厚生省、運輸省等に計上されている廃棄物処理施設整備費八百六十八億円などがあります。また、公害被害者保護対策等のうちでは、環境庁の公害健康被害補償対策等経費二百二十八億円、自然保護対策のうちでは、建設省等の公園事業費一千八十七億円、環境庁の自然公園等施設整備賢三十億円などがあります。  なお、近年の地球環境問題に対する取り組みの重要性にかんがみ、環境保全経費とは別に、環境庁において各省庁の地球環境保全関係予算を取りまとめたところでありますが、これによると、平成二年度における総額は四千五百二十三億円であり、前年度の当初予算に比べ二百六十七億円、六・三%の増となっております。これを事項別に見ますと、地球環境保全関係一般経費として六百億円、衛星等研究開発関係費として二百十九億円、エネルギー対策関係費として三千六百九十三億円、その他関連経費として十億円となっています。特に、国際機関等への拠出、調査研究等を内容とする地球環境保全関係一般経費は、新規施策が多く盛り込まれるとともに、対前年度比三五・九%の高い伸びとなっています。  次に、公害防止関係財政投融資の概要について御説明いたします。  平成二年度における公害防止関係財政投融資は、貸付規模等において総額一兆六千六百八十億円を予定しており、前年度の当初計画額に比べ八十四億円の増となっております。機関別の主な内訳としては、公害防止事業団が事業規模で七百四十億円、日本開発銀行が貸付規模で六百億円を予定しているなどのほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理等の事業を推進するため、地方債計画において一兆四千九百十三億円を予定しております。このほか、中小企業金融公庫、環境衛生金融公庫、北海道東北開発公庫、中小企業事業団等において産業公害防止対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。  最後に、環境保全関係の税制改正措置について御説明申し上げます。  大都市を中心とした窒素酸化物汚染に対し効果的に対処するため、五十四年規制以前の古いディーゼルトラック、バスの廃車を前提とした最新規制適合車への買い替えを促進するための税制措置などの新設や、メタノール車への特例措置の延長などの措置をとることとしております。また、野生動植物の保護繁殖を目的とする公益信託 についての税の特例措置を新設することとしております。このほか、公害防止用設備に係る特例措置の延長、公害防止事業団の事業に対する特例措置の延長など、所要の税制上の措置をとることとしております。  以上をもちまして、平成二年度の各省庁の環境保全経費等の説明を終わります。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 次に、平成元年度における公害紛争の処理に関する事務の概要等について説明を聴取いたします。勝見公害等調整委員会委員長。

勝見嘉美公害等調整委員会委員長

○勝見政府委員 公害等調整委員会が平成元年中に行った公害紛争の処理に関する事務及び平成二年度総理府所管一般会計公害等調整委員会予算案について御説明申し上げます。  まず、公害紛争の処理に関する事務の概要について御説明申し上げます。  第一に、平成元年中に当委員会に係属した公害紛争事件は、水俣病損害賠償調停事件、仙台湾における養殖海苔被害等調停事件、大阪市における新幹線騒音被害等調停事件、長野県及び北海道におけるスパイクタイヤ使用禁止等調停事件、東京都世田谷区上馬における道路騒音等被害責任裁定事件、長崎県壱岐における養殖真珠被害原因裁定事件等、合計二十三件であります。なお、以上のほか、水俣病損害賠償調停事件については、調停条項の中に、将来申請人の症状に慰謝料等の金額の増額を相当とするような変化が生じたときは申請人は調停委員会に対し金額の変更を申請することができるという条項があり、この調停条項に基づいてなされた水俣病慰謝料額等変更申請事件が二十三件あります。  これらの係属事件のうち、平成元年中に事件が終結したものは、  長野県及び北海道在住の申請人らがそれぞれ国を相手方として、スパイクタイヤの使用によって生ずる道路粉じんが住民の生命や健康に被害を発生させるのを防止するため、スパイクタイヤの製造、輸入、販売、使用を全面的に禁止する等の適切な措置を講ずるよう求めた申請につき、公害紛争処理法第二十五条の規定により、長野県知事及び北海道公害審査会にそれぞれ移送することとしたスパイクタイヤ使用禁止等調停事件、  水俣病と認定された患者とチッソ株式会社との間で患者個々人ごとに具体的な損害賠償額を定める調停を成立させた水俣病に関する調停事件、  自動車の走行によって生ずる騒音等の被害について、東京都世田谷区上馬交差点周辺地区に居住する申請人らから国等を相手方として申請されていた責任裁定事件を、職権により調停に付し、防音壁の設置、特殊舗装の試験的実施などを内容とする調停を成立させた道路騒音等被害責任裁定事件等、合計十九件であります。なお、平成元年中に処理した水俣病慰謝料額等変更申請事件は十五件であります。  現在係属中の事件につきましては、適切な解決が図られるよう努力してまいる所存であります。  第二に、平成元年中に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は六十五件であり、工場、工事現場及び近隣の騒音に係る事件及び道路、廃棄物処理場の建設反対に見られる将来の被害の発生防止を求める事件が多くなっております。これらのうち、平成元年中に事件が終結したものは二十七件であり、その多くが防音工事その他発生源となっている施設の改善、作業方法の変更等を内容とする発生源対策及び損害賠償の支払いにより解決を見ております。  公害紛争処理法においては、当委員会と都道府県公害審査会とはそれぞれが独立の機関として職務を遂行することとなっておりますが、当委員会としては、公害紛争の迅速かつ適正な処理という観点から全国の公害審査会をバックアップするため、審査会との間の情報交換、連絡協議に努めるとともに、参考となる情報、資料の提供を積極的に行っているところであります。  第三に、全国の公害苦情の実態について御説明申し上げます。  当委員会の調査によれば、昭和六十三年度において全国の地方公共団体に寄せられた公害に関する苦情は約七万三千件となっており、これを対前年度比で見ると約三千件の増加となっております。苦情件数は、四十七年度の約八万八千件をピークに、以後減少傾向を示したものの、五十八年度から再び増加傾向を示しております。これを苦情の種類別に見ると、いわゆる典型七公害に関する苦情では、騒音に関する苦情が最も多く、全苦情の二八%となっており、悪臭一六%、大気汚染一二%、水質汚濁一〇%等の順となっております。また、廃棄物に関する苦情等これら典型七公害に分類できない苦情は約二九%となっており、年々増加してきております。  公害苦情を迅速かつ適正に処理することは、公害紛争を未然に防止し、地域における良好な生活環境の実現を確保する上で不可欠なものであります。この公害苦情につきましては都道府県または市区町村がその処理に当たっておりますが、ただいま申し上げましたところにかんがみ、当委員会としては、これらの地方公共団体に対し、職員に対する研修の実施、苦情処理に必要な情報の提供、あるいは個別の事案についての指導、助言等を積極的に行っているところであります。  続きまして、平成二年度公害等調整委員会予算案について、その概要を御説明申し上げます。  平成二年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、公害等調整委員会の予算要求額は四億六千二百万円であり、これを前年度の当初予算額四億五千百万円と比較いたしますと、二・四%、一千百万円の増額となっております。  次に、その内訳について御説明申し上げます。  第一に、当委員会に係属する公害紛争事案の審理経費、公害の因果関係の解明に必要な調査経費、職員基本給等の人件費を含む一般事務処理経費として、四億三千三百万円を計上しております。  第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員及びその事務を担当する職員との情報交換、連絡協議のための経費及び公害苦情処理を担当する地方公共団体の職員に対する研修、情報提供、指導並びに公害苦情の実態調査を実施するための経費として、二千九百万円を計上しております。  以上が、平成元年中に公害等調整委員会が行った公害紛争の処理に関する事務の概要及び平成二年度公害等調整委員会予算案の概要であります。よろしくお願い申し上げます。      ────◇─────

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 次に、環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田辺広雄君。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 田辺広雄でございます。早速お許しをいただきまして、私から、今回提案をされました平成二年度の予算に関係をいたしまして、大臣並びにそれぞれ関係の皆様方に御質問を申し上げたいと思います。  ただいまは大臣からいろいろ所信の表明をお聞かせをいただきました。地球環境の問題は全人類の生活基盤に関する、国は異なれど地球は一つの考えを唱え、力強い取り組みに全くの敬意を表します。地球環境研究計画を策定をされ、行政面では環境庁の企画調整局に地球環境部の新設をし、また政策研究のために地球環境研究センターを新設された。これが一つのあらわれではないかと私は思います。また一方、自然保護、環境を守るための生活排水対策まできめ細かい対応に心から賛意を表するものでございます。  そこで、数点につきまして大臣並びに各位に御質問を申し上げたい、こう考える次第でございます。  まず第一番に、地球の環境保全について。今や全人類的な課題となっております地球問題の中でも、人間活動に伴って発生する二酸化炭素、フロン、メタン等によって地球が温暖化する問題は、その影響が海面の上昇や気候の変化、食糧生産への影響など、広範しかも重大なことから、最近国 際的な検討が極めて速いペースで進められています。近い将来、対策のための枠組み条約の検討も開始をされることとなっています。一層真剣な取り組みが必要になってまいりました。IPCC第一回会合がジュネーブで開催をされ、第二回のナイロビや第三回の一九九〇年二月のワシントン、そしてIPCC第四回会合一九九〇年八月中間報告の取りまとめとなり、温暖化問題に対する政府レベルの検討が進められてきたのであります。昨年は東京会議、そしてことし四月には地球環境ホワイトハウス会議がワシントンで開催をされました。政府代表として環境庁長官初め皆様方が御参加をいただきました。大変な成果を上げられ、各国の取りまとめのために東奔西走されましたことは後ほど新聞等でお伺いをいたしました。心からその御労苦に感謝を申し上げる次第でございます。  当時の新聞を見てみますと、大見出しにそれぞれの新聞が書いてございますが、例えばA紙は「地球温暖化「防御」と「適応」に分極化」、B紙は「狙いはずれた?米国」「米欧の認識の差鮮明に」「今秋の枠組み条約焦点」、C紙は「成長へ日本の役割増す「世界の中のアジア」」そしてD紙は「即応を求めた欧 米は「まず研究」」「地球温暖化会議 日本対立の谷間に沈む」、そしてE紙は「「地球環境の国際政治学」全世界に共通する新たな安保問題に」、F紙は「環境損わず”沈む都”守る」等々が書かれております。この大見出しを読むと、一応私どもが理解をいたしますのには、世界には二つの流れがあると考えられます。一つは、地球環境を守ることは何物にも優先するのだ、したがって、研究調査もさることだがまず二酸化炭素の排出量の削減に行動を起こせと言う国と、一方には地球環境を守ることと経済成長との調和を図りながら進める、したがって、まず削減策実施の前にもっと徹底的に研究すべきと言われております。政策決定者がこれほど多くの重要な環境問題に直面させられている現在、かぎを握っているのは彼らの対応の時期そしてそれを決断する勇気であると言われております。  そこで、今日本は、谷間に逡巡をするのではなく毅然として世界の環境を守ることに徹して、両者の間に立って日本の技術と科学の力で世界に貢献をするときだと思います。大臣の認識と今後の取り組み方、あわせてホワイトハウスにおける各国の立場、会議の成果について、まずお聞きをいたしたいと思います。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 田辺委員の地球環境を思う非常に熱誠ある御質問を受け、また、ホワイトハウスにおける我が国がとってまいりましたその態度にも温かい御理解をもって御鞭撻願ったことに、まず冒頭感謝を申し上げます。  なお、新聞紙上を御紹介賜りました。ホワイトハウスにおける我が国の歩んだその道は決して谷間ではなく、アメリカとそしてECを初めとする欧州諸国の意見の食い違い、それを調整するというのはおこがましゅうございますけれども、日本は、EC諸国と同時に一日も早くこの温暖化対策を初めとする地球環境問題に取り組まなければいけないということを力説いたしました。他方アメリカが、基礎的科学研究をやらなければいけない、温暖化のメカニズムの解明をしなければならない、そういう意味においての研究をテーマとする案を持っておりました。片やEC諸国は、これはノルドベイクで決まっておるし速やかな実行だ、このことは日本も同調し、またアメリカが提案しております研究課題についても、我が国といたしましては国際間のパネルを持ってこれもまた研究をやる必要があるのじゃないかということを申し述べますと同時に、私は、速やかに、地球を守るための研究がおくれをとってはならぬ、悔いを千載に残してはならないということも申し上げるとともに、今御指摘のありました、国は異なれども地球は一つじゃないかということで、各国の間に立ちまして、日本は経済の発展を損ねることなく環境問題に今日まで取り組んできた、それは自動車の排気ガス等によるところの実績を持っておる、経済の四%の伸びをしてきた、こういうことも申し述べますと同時に、各国のそれぞれの意見が非常に多く出されまして、また各国がこのホワイトハウス会議を一つの大きな国際の中のみんなが認識を深めた場となったと私は思っております。  特に地球温暖化に対しましては、これはもう国境を越えまして地球全体に及ぼす影響が大きくございますので、速やかな対策を取り決めにゃいけませんし、先ほど申しましたが、昨年の十一月に採択されましたノルドベイク宣言では、先進工業国のCO2対策を早くやらなければいけないということも決定をいたしておったようなわけでございまして、このためにもIPCC等の政府間パネルのことも取り上げまして我が国の立場を鮮明にいたしますと同時に、このことについての我が国の方針もまた申し述べました。また、第一グループの中では環境問題に対してECとともに議長を務めさせていただいて環境問題に取り組んでまいりましたことを御報告いたします。  以上でございます。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 ただいま大臣から御回答をいただきましたが、もう少しホワイトハウスの話をPRするといいなと思いましたが、これは私の時間にも関係をいたしますのでこの程度にして、またの機会に十分お聞かせをいただきたいと思います。本当に御苦労さまでございました。  次に、地球環境問題の解決に当たりましては、科学的知見に裏打ちされた適切かつ効果的な施策を実施していく必要がある。このためには国際的、学際的な取り組みのもとで科学調査研究の推進が極めて重要です。我が国としては地球環境調査研究の推進方策をどのように考えておられるか、またもう一つ、我が国の技術、科学等は世界に比類のないものだと私は考えておりますが、それもあわせてひとつお答えをいただきたいと思います。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員のただいまの御質問に対しまして、地球環境保全を的確に推進するためにはその科学的基盤を強化しなくちゃいかない、また地球環境に関する調査研究、モニタリング等の推進が必要であると考えております。このため、地球環境保全関係閣僚会議においては今年度から毎年、政府全体としての調査研究、観測、監視等に関する総合推進計画を策定いたしまして、政府一体となった取り組みを強化することといたしております。  また、環境庁といたしましては、今年度から、閣僚会議の総合推進計画そのほか内外の研究動向を踏まえつつ、地球環境研究計画を策定いたしまして、地球環境研究総合推進費に研究費の配分を通じまして、国立研究諸機関はもとより、大学、外国研究機関等の研究者との連携を保ちつつ、総合的な地球環境推進をいたしたいと思っております。  なお、地球環境の研究、モニタリング、中核的拠点としての国立環境研究所、このたび名称を前国立公害研究所をそのようにいたしまして、地球環境研究センターを設置することといたしました。  なお、地球環境に関する調査研究については、国際的協力体制の一層の強化が必要であると考えられます。このため私は、さきのホワイトハウス会議におきまして、ただいま申しましたように、関係国際機関が連携し、世界各国が政府レベルで協調して取り組むべきである、そのための研究協力の場を設けることが必要じゃないかということを力説いたしました。その中でアメリカはまた研究機関をということでございました。こういうような体制で取り組んでまいりたいと思っております。  なお、そのほかのことはまた政府委員よりいたします。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 これは大変難しいというのか、私も率直に申し上げますが、日本の研究機関というのは一体どれぐらいのレベルであるか、アメリカと比べたら、もちろん比べることが変ですけれども、そのことについて担当者からお聞きをしたいと思います。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 地球環境に関します研究のレベルについてのお尋ねでございますが、確かにアメリカがこの面では最も進んでいるというぐあいに考えております。我が国におきましても、もちろん気象庁の関係あるいは各大学等でかなり前から気象の問題とかあるいは地球そのものについての科学的な解明について研究がされてきたわけでございますが、地球環境という視点からの研究となりますとやはり最近のことになりまして、例えば筑波にございます環境庁の国立公害研究所で地球環境を特別研究テーマとして取り上げましたのはここ数年のことでございます。したがいまして、まだ研究途上のテーマが多いということでございます。  全体としましてそういう科学的な知見というのはそれぞれの国でそれぞれの立場からやっておりますので、それを総合しまして、そして世界の関係者がそれを共有するということが極めて重要でございます。それによっていろいろな政策対応もそれをベースとして策定されることになるわけでございます。そういう意味で、先生が先ほどおっしゃいましたIPCCでございますが、IPCCの第一作業部会がそういう意味での地球環境に関する特に温暖化問題についての科学的知見を集約いたしまして、そして今何がわかっているのか、何がまだ解明を要するのか、そこの整理をしておりまして、それの結果が先ほど御指摘のとおりことしの八月に中間報告として出る、それを踏まえて各国で対応していくということになろうかと考えております。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 今お答えをいただきましたが、一つだけ重ねてお聞きをします。  それは、例えば、そういう研究が十分されないままに二酸化炭素の削減だとかそういう統計だとかいうような問題を討議することは時期尚早ではないかという感覚があるわけですが、今の現在の調査研究の段階でそういう行動に起こすことについてはやはり不安がありますか、それとも起こしてもいいんだとお考えかどうか、お聞きをしたいと思います。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 この問題につきましては、世界の科学者が集まりまして、それぞれが知見を持ち寄りまして十分な意見交換をしてやってまいっております。その結果、地球の観測結果の分析からも明らかに、先生の御指摘のCO2の濃度について見ますと、産業革命前が二八〇ppm程度であったのが、今大体三四五ppm程度前後まで上昇してきている、そしてごく最近の濃度の上昇がかなりのテンポであるということでございまして、そういうCO2そのものが明らかに温室効果を持つということでございます。それ以外にもメタンとかフロンもそうでございますが、そういったいろいろな化学物質が温室効果を持っておりまして、それの濃度が測定によればふえてまいっております。この調子でずっといきますと、科学者の推定によりますと、二〇三〇年ころには産業革命前の温室効果の状態を一〇〇としますとCO2換算でちょうど倍になるということでございまして、そうしますと温度上昇が生ずることは明らかである。ただ、その温度上昇の幅につきましては学者によっていろいろ説がございます。それから、それによる地域的な影響につきましては、細かい分析結果を的確に出していくというのが現在のモデル計算ではまだ不十分な点がございます。そういういろいろな不確実性はございますが、温暖化が進んでいく、それによって相当程度の重大な影響がいろいろ生じてくるということについては科学者の意見は一致しているわけでございます。ただ、米国が申しますようにいろいろな点でなお解明を進めていく必要があるということではございます。  さはさりながら、そういうことにはまだ時間がかかるわけでございます。しかし、科学者の見解によると温暖化というのは確実に進んでいく。それは進めばもうもとへ戻らないわけでございますので、早目に行動をとらなければならないというのはそのとおりでございまして、日本政府といたしましては、不確実性はございますが、やはり必要な行動に着手すべきであるというのが見解でございます。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 大変ありがとうございました。  次にお尋ねいたしますが、先日、地球環境の問題について議事録をずっと見ておりました。そうしましたら、前の環境庁長官が、何といっても一番大事なのは、そういう調査研究ともう一つ、一般の国民の一人一人がこれについての認識を深めることだ。深めるためにはどうするかといえば、やはり環境庁みずから、また国民的な立場で国の政府がこのPR、宣伝をすべきだ、こういうことを言ってみえました。このような地球問題の多くの情報は、非常に難しいといいますか、考えようによっては非常にセンセーショナルな流れをするわけでございまして、正しい理解を国民に与えるように、政府は小中学校の教科の中で、また生涯教育の一環としてこの問題を普及啓発をしてもらいたい。その方をどういうふうに考えてみえるか。  またもう一つ、簡単に申し上げますと、実は先日新聞に出ておりましたが、ある信託会社が財団法人の野鳥を守る会の方々に、一つの商品として、一定のお金を預かったらその利子を、一年間野鳥を守るためにお金を出そうという一つの協力態勢について出ておったわけなんですが、これは民間の協力という面です。またもう一つの新聞に、熱帯雨林を昔の姿にということで、ある商事会社が長期プロジェクトとしてまずマレーシアでラワン材などの植林をすることも書いておりまして、私は非常にありがたいことだと思いました。NHKのスペシャルを見ますと、東南アジアの森林は全部日本人が切って切って切り捨てるんだ、しかも現地民の生活まで危うくするんだというニュースまで見るわけでございますが、そうしたときにこういうありがたいお話を聞いて大変感銘を深くいたしておりますが、今後、PRについてどうお考えでどう対処をされていかれるか。そのことをお聞きしたいと思います。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 地球環境問題について広く国民の皆さんの理解を深めていただくことが大切である、それが第一歩であるということは御指摘のとおりかと存じます。そういう意味で、地球環境保全対策を進めていく上での基本方針を昨年六月、関係閣僚会議で決定いたしておりますが、その六項目目にその関係の項目がございます。それは省エネルギー、省資源等の地球環境への負荷の少ないような方策を推進していく必要がある、そのために国民の理解を得る必要がございますので、必要な普及啓発に努力していくということをうたっているわけでございます。そこでその具体化としまして、ことしの三月末でございますが、閣僚会議のもとの幹事会も開きまして関係省庁、もう全省庁が挙げてこの普及啓発に取り組もうということで申し合わせをしたわけでございます。これから各省庁の重点施策として展開されていくことが期待されておるわけでございます。  環境庁といたしましては、かねてから環境教育が重要である、普及啓発が重要であるという認識に立って各般の施策を進めてまいっております。環境教育につきましてはまず学校教育でも十分取り上げていただくことが必要でございますので、この点につきましては環境庁の方から文部省にもお願いいたしまして、文部省と緊密な連携のもとに学校教育における環境教育の充実を図っていこうということに相なっております。そこで文部省の方では、ちょうど教科書の改定時期に来ておりますので、新しく改訂される教科書に最新の知見に基づく環境に関する記述が入るように、その指導をしていただくことになっておりまして、新学習指導要領で環境問題の取り扱いを充実していただくというのがございます。もう一つは、公民館等で生涯学習の活動がございますが、ここでも環境保護実践活動への補助を新たに設けていただくというようなことが行われることに相なっておるわけでございます。  それから、環境庁の方では、先般平成元年度の補正で地域環境保全基金造成のための補助をお認めいただきまして、そこでこの助成をしまして、それを受けましてすべての都道府県、政令市にお きまして基金を造成していただいたわけでございます。この運用益をもちまして地域環境の改善に資する各般の施策を展開していただくことになっておりますが、この運用益で平成二年度からその事業が始まるわけでございます。その中でも特に環境教育につきましては重点を置いていただくように、地方公共団体の方に環境庁の方からもお願いをしておりまして、それに応じた対応がこれから進められていくものと考えております。その中では関係部局と教育委員会が十分密接な連携をとっていただきまして、これは例えばでございますが、環境モデル校などを指定していただきまして、その学校における環境教育を充実していただく、そういう例えば視聴覚教材を整備するといったこともやっていただこう、あるいは環境に関する副読本などの整備をやっていただくとか、そういったことも考えているわけでございます。それから、地域におけるそういう学習もしていただくように、一日環境大学とかといった催しもやっていただくことをお願いしております。  それから、環境庁自身いろいろな普及啓発事業を推進しております。最近も「みんなで守ろう地球の環境」ということで、わかりやすい形で地球環境問題を解説いたしまして、その取り組みにつきまして記述したパンフレットを五十万部印刷いたしまして広く全国に配布するというようなことも今やりつつあるわけでございます。それから環境白書で、六十三年度白書でも地球環境問題を特集として取り上げましたが、今準備しております環境白書でも、地球環境問題への国内での取り組みを中心に特集したいということで、今鋭意準備を進めているところでございます。今後とも努力してまいりたいと考えております。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま委員が御質問くださいました点で、国民に対する普及活動ということでは、アメリカではアースデーということで、挙げて国民が運動していただいております。なお、日本といたしましては、一九七二年に世界環境の日というものを日本が提唱いたしましてつくりましたので、六月五日でございますが、一週間大きな運動をしていきたいと思っておりますので御理解を願いたいと思います。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 アースデーのことは聞きましたが、新聞等で見ますと一向にぱっとしないというのですか、それより今長官おっしゃったように六月五日世界環境を守る会をひとつ盛大にやっていただきますようにお願いを申し上げておくわけでございます。  それからまた、今答弁の中で環境保全基金の問題に触れてお聞きをしました。そこでもう一つそれに関係して、今公害対策基本法があるわけですが、だんだん七公害、それからその対策というだけの公害対策基本法ではどうもちょっと基本法にしてはまだるっこいのじゃないか。むしろ環境を維持する、そして自然を保護する、そういうような広い視野に立った、仮に環境を守る基本法というような考え方で今までの公害基本法という名称を変えたらどうだろうかということも私は思うわけでございますが、後ほど簡単で結構ですからお答えをいただきたいと思います。  それから、今の公害防止計画を推進するために公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律がありまして、産業廃棄物処理施設や下水道の終末処理施設等の設置について、国の補助率のかさ上げ等の財政上の特例措置が現在講じられております。この法律は御承知のように時限立法でありますので、平成二年度で期限が来ることになっておりまして、先ほどの施政方針また予算の説明の中にもありますように、また苦情処理等にもありましたように、下水道の処理場、産業廃棄物の処理場というのは建設するのに非常に困難であるわけなので、また住民の理解を得ることも大変だと思います。その中で、どうしてもなくてはならない施設として地域の地方自治体が取り組んでおります。そういう意味では、ぜひ地元のためにもこの法律を延長して補助のかさ上げを続けてもらいたい。以上をお願いかたがたどうしてもらえるかという質問をさせていただきます。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 最初の公害対策基本法の見直しはどうかというお尋ねでございます。御承知のとおり、環境庁といたしましては、第一が公害の防止ということでございますし、第二が自然環境の保護ということ、それの整備でございます。それからその他の環境保全、こういう三つの柱につきまして環境行政の総合的推進を任務として鋭意努力しているところでございます。  その第一の公害の防止につきましては御指摘のとおり基本法があるわけでございますし、それから自然環境の問題につきましては自然環境保全法というのを基本としまして各種の施策を展開しているということでございます。その他の環境の保全としましては快適環境づくりとかいろいろな各般の施策がございますが、これにつきましては関係省庁も広く関係いたしますし、地方公共団体の協力も得ながら諸施策を進めておるというのが現況でございます。そういうことで非常に広範かつ多様な環境問題にどう的確に対応するかということでございますが、当面、私どもとしましてはそれぞれの分野でその特性に応じました施策の展開を図っていくことがまず重要であるということでやっておるわけでございます。今先生から公害対策基本法ということでは狭過ぎるのではないかという御指摘でもございますので、私どもとしましては、中長期的な研究課題ということで引き続き勉強をさせていただきたいと考えております。  第二点目の、公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置法の期限が御指摘のとおり平成二年度末で切れるということでございます。これにつきましては関係地方公共団体の方から、公害防止計画の推進等その地域の環境の改善に重要な役割をこの法律は果たしておるので、ぜひ延長してほしいという要望が寄せられております。そこでこの取り扱いをどうするかにつきまして、環境庁としましても、環境の改善状況とか公害防止対策事業の実施状況等々を今地方からヒアリングをいたしまして、総合的な検討を進めているところでございます。環境庁としては、この公害防止計画を円滑に推進するためには引き続き財政的な支援措置が必要であるという考え方に立っておりまして、何とか公害財特法について延長の方向で、これらの所管省は自治省でございますし、財政当局とも調整する必要がございますので、今後これらの関係省庁に働きかけをしてまいりたいという考えを持っております。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 大変ありがとうございました。僕は地行にも入っておりますのでそちらでもまたお願いしておりますから、環境という立場なら、地行だとか大蔵関係でいろいろ言われても一番大事なことですから、先頭を切って守っていただけるのは環境庁だと考えておりますから、どうぞひとつよろしくお願いいたします。  その次に、今一番私心配をいたしておりますし、また皆さん方も対策を練っておっていただきますが、現在開発途上国に対する公害対策の協力を強力に進めるべきではないかというようなことでいろいろお聞かせをいただいております。特に急速に発展をしてまいりますアジア、NIESやASEAN地区を初め、最近開発途上国は大変な経済成長も遂げておりますと同時に、アジアにおいては公害問題も進行してきております。そうした国々における環境保全対策を支援するために、環境庁としても我が国の公害対策の専門知識を移出する、またそれを生かして積極的に対応していくべきではないかと思います。また一面、日本から企業がどんどんタイへ出ていきましたりフィリピンへ参りましたり進出をいたしております。そういう企業につきましても、その地域において日本企業がこういうことをしたから公害が発生をしたのだというようなことを言われないように、ぜひよく指導すると同時に、その方々にしっかり環境対策をするようにというような規制というのですか、そういうことができるものかどうか、考え方をお聞きしたいと思います。

渡辺修環境庁長官官房長

○渡辺(修)政府委員 初めに先生が御指摘になりました開発途上国の環境問題といいますか公害問 題、これはおっしゃるように、砂漠化とか熱帯林といった特有のいわゆる地球環境問題に加えまして、人口の都市集中あるいは工業化が進展をして、まさに御指摘のとおり私ども先進国が経験したのと同じような公害問題に直面をしているのが実情だと思います。  日本政府としましては、向こう三年に三千億程度の環境保全のためのODAを行うことを対外的に公約をしております。これは最近三カ年の平均が六百億程度でございますから、三年三千億というのは六、七割の増という大幅な増でございます。こういった大きな政府開発援助が適切に効率的に実現されるようにするためには、いろいろなそのための条件整備といいますか、こういうものが必要ではないか。これも先生御指摘の私どもが持っておりますノーハウを円滑に途上国に移転をする、そういうことのために、途上国の環境状況の把握ですとか基本的な情報の整備といったものについて、私どもとしてもお力をおかししたい。それから、先方の人の研修あるいは環境関係のODAに携わるこちら側の人材の養成といった面でも力を尽くしていかなければいけないと思っております。環境庁みずからも、そういった基礎的な条件づくりのための予算というのは大幅に増額を図っております。  二番目に先生が御指摘になりました、日本の企業が途上国でいろいろと活動をするときに、十分その地の環境保全に配慮をした活動をするようにという点は、昨年の地球環境保全に関する閣僚会議の最初の基本方針の申し合わせの中にもそういう点が触れられておりますし、企業グループとしての経団連等でもそのようなことを具体的に検討をしておられます。私ども政府としても、そういうものについて十分話し合いを密にして、新聞報道等で言われるようなことが事実として生じないように全力を挙げていきたいと思っております。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 次に、立場を少しやわらかくしまして、自然歩道など自然公園施設の整備促進についてお伺いをいたしたいと思います。  美しい自然との触れ合いというのは国民の切実な要求でもありますし、余暇活動の充実や精神面でのゆとりの創出が課題となっております。国立公園等の自然公園の果たすべき役割は極めて大きい、もちろんお考えのとおりでございます。そのために重要な国立公園等における公共的な諸施設整備の現況と近年の推移はどうなっておりますか。ただいま予算でも尾瀬、また長官からもお話がございましたが、その他につきましてお聞きをいたしたいと思います。

山内豊徳環境庁自然保護局長

○山内政府委員 お答えいたします。  先ほど官房長が説明を申し上げましたように、平成二年度の予算で約二十九億七千万円の整備費、これは国立公園の中、国定公園の中あるいはそれ以外にも、長距離自然歩道と申しまして、現在既に全国に五つのルートがあるわけですが、そういったものを含めましての金額でございます。最近の整備の現況、近年の推移という御質問かと思いますが、実は昭和五十四年度がピークでございましたが、その後財政上のいろいろなシーリングの都合もありまして、ここ約十年ばかり削減傾向が続いておったのでございますが、本年は初めて一〇%増という増額に転じたということをまず申し上げたいと思います。その一〇%増の内容としましては、大臣の所信表明にもございましたように、日光国立公園尾瀬のようなところの、つまり利用者が集中することによって、公共的な整備をしないと自然が悪くなるというところに対するお金を重点に増額を図ったわけでございます。  御案内かと思いますが、国立公園の中での私どもが分担しております自然公園施設整備と申しますのは、採算部門といいますものではなくて、歩道であるとか園地であるとかあるいはキャンプ場でありますとか、それから国立公園、国定公園に独特の制度として、ビジターセンターと呼んでおりますが、こういった広い意味での環境教育、自然教育のための拠点のようなものを受け持って、今申しました金額で推移してきたわけでございます。件数にしますと、一年度の間に百件を超える件数で補助なり直接事業をやっておるわけでございますが、率直に申しまして、十分な額で推移してきたとは考え切れないでいるところが現状でございます。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 ありがとうございました。  ただ、時々新聞などで見るのですが、そうした自然に親しんでもらおうと思って設備をします、施設をしますと、どんどん人が行きまして、残ったのは弁当の殻だとかそういうものがすごくたまって、何か自然を楽しむのか自然を開放して自然を壊しておるのかというようなことがたまさか見受けられるわけで、ここらの調和をというのか、これをどういうふうに対策をするかということが問題だと思いますが、一言で結構ですからお聞かせをいただきたいと思います。

山内豊徳環境庁自然保護局長

○山内政府委員 全く私どもも御指摘のとおり考えておりまして、いい意味でのリゾート整備は、これはあっていいと思うのでございますが、それがやはり利用者の、どういうふうに申しましょうか、不適正な利用につながることのないように、先ほど私が例示を挙げました園地、歩道ということは、実はそういった利用者を適正な利用の方に導く手段という意味でも、不採算性と同時に、公園の中の利用に一つのガイドラインを与えるという意味もあって整備されているわけでございます。今後、御指摘の趣旨も、予算をふやすだけではなくて使い方の問題としても、十分意を用いて対処していきたいと思っております。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 自然公園の問題につきましては以上にしまして、今度は都市環境の保全対策についてお聞きをいたしたいと思います。  窒素酸化物による大気汚染につきましては、今もお述べいただきましたし、また、免税につきましても御努力をいただいておるようですが、現在の自動車公害問題は都市型公害の最たるものであります。どのように規制をするか、強化を図るか、また、電気自動車、メタノール車などの低公害車の普及の研究、技術的な開発促進にどうして努めるか、これが一番重要だと思います。その現況はどうでございますか。そしてまた、どういう代替燃料の供給体制を、その将来の見通しについて、まずお聞きをしたいと思います。

渡辺修環境庁長官官房長

○渡辺(修)政府委員 電気自動車、メタノール車などの低公害車の普及についてのお尋ねでございます。  昨年十二月、中央公害対策審議会からディーゼル排ガス規制の強化についての答申をいただいた際も、低公害車の大量普及に向けて社会環境づくりを進めよという御指摘をいただきました。普及の実態は必ずしもはかばかしいものではないと思いますが、技術開発の面では、なおガソリン車と同等というところまではいきませんけれども、一定の範囲の利用では十分耐え得るところまで開発が進んできておりまして、さらに今後その性能の改善に向けて努力を重ねるつもりでおります。またあわせまして、できるところから低公害車の導入を図っていくということも大切でございまして、公害健康被害補償予防協会の基金を活用して、そのための低公害車助成、普及といった啓発活動をしているところでございます。  それから、先生お触れになりました燃料供給体制の問題でございますが、これは低公害車の中でもメタノール車の普及を図る上での問題でございます。私ども、メタノール自動車普及促進懇談会というものを設けまして、その燃料面も含めてこれから先大量普及に向けた方針についての検討を進めてまいりたいと考えております。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 ありがとうございました。  次に、時間がございませんので、航空機騒音についてお尋ねをいたしたいと思います。今御説明、苦情の中でありましたように、やはり何といいましても騒音というのが二十何%を占めて住民に対する公害被害の最たるものだということでございますが、私は実は名古屋空港のすぐそばに住んでおりますので、ずっと以前から防衛施設局の方で学校、病院等の防音工事等をやっておっていただいたのですが、その後運輸省にかわりまして、一番画期的なことは、各民間の住宅も防音工 事をするというような対策は行われたわけです。その範囲をもう少し広めることができないだろうかということを一つお尋ねをします。  それからもう一つは、もっと細かいのですが、具体的な例として名古屋の南部の方で、第一回と第二回のホンによって工事が変わってまいりまして、第一回の五十四年のときに大体二千世帯がその防音工事の対象になりました。その後、五十七年にまたランクを少し落として八十ホンじゃないです、八十何とかというのですか、それから今度は七十五になりました。そういうことで後の方も補助を受けたのですが、八十のときにその区域の中にある方とその次の方との間に三年間の期間のずれがあるわけです。片一方は五十四年、片一方は五十七年。だから、五十四年の対象にはならなかった、その当時は住んでなかった、その後で住んだ人が今度は五十七年には新しいランクを下げた補助対象になった。そうすると、五十七年以前、五十六年に入った人もその対象には入るのですけれども、肝心な前のランクには入らない、こういうねじれ現象ですか、そういうものが今約百戸ばかり残っておるのですね。こういうことについてどういうふうに考えるかなと思って、なるほど理屈はわかりますが、地域住民にとってみると、法律ではあるけれども、何か非常に不合理な不公平な扱いがあるんだなという感情が、事実は残るわけでございまして、その点につきまして、運輸省の方からどなたか来てみえたらお答えをいただきたいと思います。

平沢愛祥運輸省航空局飛行場部環境整備課騒音防止技術室長

○平沢説明員 最初にお尋ねのございました住宅防音工事の補助対象区域の拡大の件でございますけれども、私ども運輸省といたしましては、空港周辺の航空機騒音を軽減させるために、発生源対策として、従来の高騒音機にかえて低騒音型機材を積極的に導入を図ってきております。この結果、空港周辺における航空機騒音の程度は全国的に低下しておりまして、名古屋空港においても現段階では騒音対策区域の指定を拡大しなければならないような状況ではないと考えております。  それから、二つ目に御質問のございました件は、防音工事対象区域の指定告示後に建築された住宅について、騒音の実態があることを知りつつ建築されたものでありますので、これらについては防音工事の対象とはしておりません。しかし、区域を拡大したことによりまして、御指摘のような、いわゆる告示日後の矛盾と言われるような状況がありますことについて、地元の住民の皆様方の間に不公平であるというような声があることは承知いたしております。私ども運輸省としては、一つの課題であると考えております。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 ありがとうございました。もうそれ以上言いますと、また、大変御迷惑がかかりますから、その程度にいたしておきます。  もうあと時間がございませんので、生活排水対策について、いろいろ前々から当委員会においてもそれぞれ問題になりましたし、また、先回この委員会で霞ケ浦へ現況を見せていただきに視察に参りました。その中でも、大変な水質汚濁が進んでおる、しかもその約五〇%が生活汚水なんだ、雑排水なんだというようなことも聞いてまいりました。このことについては、防止法の一部改正等でいろいろ御検討をいただいておりますので、大変ありがたいと思います。そこで一つ具体的な問題として尋ねますが、もっと公共下水道の拡充を図るべきではないか。現在全国で四〇%と言われておりますが、何をおいてもこの拡充を図ることが一つです。もう一つは、もしできなければ合併処理の浄化槽、これをひとつ義務づけたらどうかというのは毎回この委員会で要望が出されております。もちろん義務づけをしますとそれぞれの負担が百万程度かかるとか言っておみえになりますが、その負担だけでなしに、それについての補助をしっかり見て、そのことを個々に考えていけば、浄化槽が働いて、そして伊勢湾だとかそれぞれの汚濁は具体的に減ってくるのではないかということを考えております。  それから、伊勢湾の汚濁の問題につきましてもいろいろ御心配をいただいておりますが、せっかく五十四年度から第一次の総量規制が行われ、第二次が行われて第三次に入ったのですけれども、一向に効果が上がらない、と言うと大変ですけれども、そういう状態になっておりますので、これを一体どうしたら、そしてどういうふうに考えて伊勢湾の対策も考えられるか。今の合併処理浄化槽の話と伊勢湾の話を二つ一緒にお聞きをしてまいります。

安橋隆雄環境庁水質保全局長

○安橋政府委員 お答えいたします。  先生御指摘のとおり、公共用水域の汚濁の状況というのは、全国的に見ますとほぼ横ばいの状況でございますけれども、やはり湖沼でございますとか閉鎖的な性格が強い内湾、あるいは都市内の中小河川につきましては著しい汚濁が見られておりますし、その原因を追求すると、これも先生御指摘のとおり、やはり生活の排水といったものが見過ごすことのできない汚染源になっているという実態でございます。東京湾では七割が生活排水系でございますし、伊勢湾でも五割だというようなことで、私どもといたしましてはこういった状況打開のために水質汚濁防止法の改正案を提案しておりますので、ひとつよろしくお願いしたいと考えているところでございます。  そこで、具体的な中身といたしまして、下水道の整備をもっと進めるべきではないかというようなお話でございます。これは、現在の下水道整備五カ年計画が本年度、平成二年度で終わるものでございますから、第七次の五カ年計画というようなことで建設省中心に政府部内で新しい下水道整備計画、飛躍的に充実すべく検討が行われているわけでございます。  また、もう一つの考え方、浄化装置の手段でございます合併処理浄化槽にいたしましても、下水道が当面来る見込みのないようなところでございますとか、あるいは非常に人口が疎でございまして下水道が必ずしも効率的でないようなところにおきましては、こういった生活用水とそれからし尿とを一緒に処理するような施設をぜひ積極的に導入する必要があるということで、先ほど触れました法律案でも、いわゆる施設の整備につきまして、これは国民の義務でございますけれども、設置に努めなければならないというようなことを責務規定として入れさせていただいている現状でございます。下水道と合併処理浄化槽、それぞれ施設の特性がございますので、地域の実情によりましてその特性のすぐれた方を入れていただくというようなことで推進してまいりたいと思っているわけでございます。  それから、最後におっしゃいました総量規制でございます。非常に汚れの激しい東京湾でございますとか伊勢湾でございますとか瀬戸内海につきまして、先生御案内のとおり既に水質の総量規制という制度を導入して、今まで第二次までやってきたわけでございますが、平成元年度でその第二次総量規制制度の目標年度を迎えたわけでございますが、今の状態ではさらに第三次の総量規制をしなければならないのじゃないかというふうに考えておりまして、今中央公害対策審議会の中に専門委員会を設けていただきまして、鋭意第三次の総量規制の実施に向けて検討を進めていただいておりますので、何とか本年度中には第三次の水質総量規制の実施に向けて計画が策定されますように御検討をお願いしております。そういうことで、閉鎖性水域の水質の状態が一刻も早くよくなりますように、私どもとしても努力を重ねていきたいと思っているところでございます。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員 時間がございませんが、今の御答弁によりまして、何か公共投資の十カ年計画をつくるというようなことで、これは日米構造問題協議の中からも出ておりますし、アメリカはもうとにかく日本は公共投資が少ないんだということを盛んに言ってみえるんですね。だから、今度のこの中に下水をばかんと入れて、ほかのことは全部やめてしまって、下水だけはやるというようなことは極端ですが、環境庁としても強く要望し、またそのような十カ年の公共投資の計画をひとつ出すべきではないか、こういうようなことも考えておりますので、それはもう時間がございません から強く強く要望をさしていただきます。  それから、あと二点でございますが、地球環境問題について、皆さん方もよく御承知でございますが、地方自治体は余りこれについてどういうように対処していいかということが今のところわかりません。ですから、環境庁の方からそれぞれの自治体に対して、この地球を守るという問題についてはおまえらはこういうことをしたらどうだというような一つの指針を出していただきたいということが一つと、それからもう一つは、そういうように協力をしていこうと思いますと、フロンガスや酸性雨等の測定器が要るわけでございますね。その測定器を買うのに補助金が欲しいということなんです。  こういうようなことを申し上げて、大変勝手な時間を長時間いただきまして本当に申しわけなかったのですが、ますます地球の問題、また国内の公害の問題につきまして——一言返事もらえという話です。今の下水の話です。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員の強い御要請があり、またいろいろの角度から下水道整備をやらないかぬじゃないか、最重点的に取り組んでまいりたい、このように思っております。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 午後零時三十分から再開すること とし、この際、暫時休憩いたします。     午前十一時三十三分休憩      ────◇─────     午後零時三十一分開議

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。岩垂寿喜男君。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 沖縄県の新石垣空港計画についてお尋ねをしたいと思います。  実は、私は復帰前に石垣島を訪れたことがございます。大変豊かな自然やサンゴ礁に目をみはったものでございます。復帰後白保の空港建設の問題が話題になりまして、現地を調査するために訪問いたしました。復帰前の状況と比べてみて、復帰後の沖縄、そして石垣島の現状というのをこの目で見まして、あの豊かであった自然や緑が損なわれたり、特にサンゴ礁がまさに死屍累々という言葉に値するような惨たんたる状況を目の前にして、及ばずながら沖縄の返還運動にかかわった一人の人間として心を痛めないわけにはいきませんでした。以来私は、白保のサンゴを守りたい、石垣島のサンゴを守りたいという気持ちで十年来当委員会でこの問題に取り組んでまいりました。その意味では環境庁を初め関係各省庁にいろいろなことを申し上げてお手数をおかけしたり御迷惑をおかけしたと思います。ただ、今申し上げましたように沖縄に残されている本当にわずかなサンゴ礁は、決して観賞用にあるだけではなくて、私たちが先祖代々から譲り受けたものであると同時に、自然保護の全国的なキャッチフレーズである自然は子孫から預かったもの、したがってそれを無傷で返すことが私たちの責任だということなどを含めてこの運動に取り組んできたつもりです。率直に申し上げて、白保地区が計画から除外されたということを聞いて、私なりにほっといたしました。それぞれの皆さんの御努力があったことは私も否定するものではございません。そのときに私が一番先に環境庁の関係者に聞いたのは、新しい候補地というのはサンゴ礁は大丈夫かということでした。その後の経過は長官御存じのとおりですね。  このサンゴ礁の保存という問題について新しい運動が国際的にも盛り上がってきていることは御存じのとおりです。WWF、世界自然保護基金、私どもの覚えているのは世界野生生物基金といった時代がございましたけれども、あるいはさまざまな国際的な専門家や学者などからいろいろな意見があなたにも総理大臣にも寄せられていることは御理解のとおりです。その中で非常に印象深いのは、ケンブリッジ大学のJ・デービス名誉教授という人が、世界的に見ても少ない遺産を犠牲にせず保護することによって、開発ばかりするという日本に対する評価を取り除くようにしてほしい、つまりサンゴを守ることによって世界にそのことを示してほしいという言葉。あるいはフランスのクロード・ベルナール大学のR・グランサム教授、この方も私は直接知っているわけではないのですが有名な学者だそうでございます。その方が、地球の温暖化の元凶と言われる炭酸ガスを吸収するサンゴ礁の重要性ということを指摘して、白保のサンゴ礁は日本が自然から授けられたプレゼントだというふうに言っています。いろいろな手紙が届いていまして、例えば外国の学者が、詳しいデータをもとに独自にアセスメントをやってみようとか現地を視察してみたいとか、いろいろな意見が寄せられていることは長官御存じのとおりです。  つまり私の言いたいのは、白保そしてその隣接に新しく設けられようとしているサンゴ礁を破壊する飛行場計画は、世界の自然保護団体から注目されている。そのことに対する日本政府なり日本の対応が、日本のあり方自身ということとの関連において問われている、長官は恐らくこういうふうに御認識いただいていると思うのですが、そういう認識でこの問題に対応なさろうとしていらっしゃるかどうか、一言で結構です、御答弁を煩わしたいと思います。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま岩垂委員から非常に情のある、長年の人生経験の中からおっしゃっていただいて、特に白保のサンゴ礁の安全ということで内外からいろいろの要請もある、その要請にもおこたえしなければならない貴重なサンゴを初めとするこれにつきましては、その保全に対して環境庁は配慮していかなければいかない、こういう思いをいたしております。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 後ほどまた環境庁にはお尋ねすることにして、実は、新しい候補地の選定、そしてその選定される土地の地主たちの間にその後大変不明朗な事柄が明らかになってまいりました。私は候補地が変わったということを喜んだ一人なんですが、実はその変わったところのいきさつの中に不明朗なさまざまな動きがあったということを指摘せざるを得ない。  それはこっちへ置いておいて、国土庁にお越しをいただいていますので、この新しい候補地にかかわる土地の取引について御調査をいただいた結果について、御報告をいただきたいと思います。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 お答えいたします。  御指摘の件につきましてはいまだ最終的な報告は受けていないわけでございますが、中間報告によりますと、無届け取引が行われたということが私どもといたしましても確認されておるわけでございます。  国土庁といたしましては本件を極めて重要な案件として重視しておりまして、きちんと調査するよう沖縄を指導しているところでございます。現在、さらに具体的な処分の内容につきまして県において検討をしているところでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 沖縄県にその調査ということを言ったのはいつですか。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 昨年の十二月二十六日でございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 どうしてそんなに時間がかかるのですか。そして、恐縮ですが、この間に土地の移動があります。その移動の経過について明らかにしていただきたいと思います。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 重要案件でもございますので、沖縄県といたしましても現地の調査に慎重を期した結果がこういうことではなかろうかと存じます。その現地の権利移動について概要を申し上げますと、六十二年の二月二十六日に沖縄日誠という株式会社から、現地の空港面積約百十ヘクタールのうちの四十ヘクタールでございますが、その部分の土地が国内リゾート開発という株式会社に権利が移転しておるわけでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 平米幾らですか。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 平米につきましては、これは私ども公務員法の守秘義務がございまして私の方からそのようなことは申し上げるわけにはいきませんが、どうも当事者の方からそのようなことが何か付近から漏れたようでございまして、新聞によ りますと四百円程度で行われたように聞いております。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 その後の動きを含めてずっと流れを追ってお話しください。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 その後、平成元年の二月二十八日にただいま申し上げました国内リゾート開発株式会社からセンターアートギャラリー、これはどうも銀座の画廊屋さんのようでございますが、そちらの方に譲渡担保という格好で権利移転が行われたようでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 これは数字はわかるのでしょう。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 これにつきましても私どもは申し上げることはできませんが、ただ、報道されたところによりますと五千六百円程度の価格になっているようでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 その後。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 その後、平成元年六月十六日にセンターアートギャラリー、今申し上げました企業でございますが、それから光建設という建設会社に権利移転が行われております。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 価格は。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 価格については、要するに、届け出があったものの途中で当方が禁止している期間内に所有権の移転が行われたというようなことでございますが、その価格については、先ほど言いますように私の方から申し上げることはできません。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 国土法の規定によれば届け出の義務があるわけでございますけれども、この届け出義務に対する違反といいましょうか、無届けというのは。今お話をいただいただけでも、平成元年の二月二十八日の国内リゾート開発からセンターアートギャラリーが無届け、そしてもう一つ、今の平成元年の六月十六日のセンターアートギャラリーから光建設と言われるものも届け出はないということですね。そのように理解していいですか。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 先生の御指摘のとおりでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 実はもっとさかのぼってあるのですが、今御指摘をいただいたことですからその御指摘に基づいて申し上げたいと思いますが、新聞や何かの報道によればとおっしゃるわけですが、おおむねあなた方の方はそういう金額での取引が行われているという判断は持っておられますね。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 先ほど御答弁いたしましたように最終的な報告は受けておりませんが、中間的に沖縄から聞いたところによりますと、おおむねそのような事実があるというふうに聞いております。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 昭和六十二年二月二十六日沖縄日誠から国内リゾート開発というところに移ったのが平米当たり三百九十四円、平成元年の二月二十八日国内リゾート開発からセンターアートギャラリーに移ったのが平米五千六百円、そして、センターアートギャラリーから光建設というふうな移動が平米当たり七千円、こういう数字で間違いないと私は思っております。そして同時に、それは大方の証明といいましょうか判断も得られるわけであります。  さて問題は、実はこの間に、二月二十七日、つまり二十八日の国内リゾート開発からセンターアートギャラリーに移る前の日ですが、綜和設計に契約が行われて移動しているというのはどのようにつかんでおられますか。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 そのような届け出があったか否かについては、これは私どもとしては沖縄県に照会してつかむことは可能でございますし、またそのような報道が一部に行われておりますので、そのようなことから私どもは既に知っておったわけでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 そのことまでいろいろ申し上げますまい。さっき申し上げたセンターアートギャラリーというのと光建設というのの経営者、つまり社長は、実は同じ人物であることは証明いただけますね。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 私どもが調査したところによりますと、両社の代表取締役社長でございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 今国土庁から御報告をいただいて、無届けというのは国土法違反ですから、私はしかるべき措置をきちんととっていただきたい。沖縄県というのはいわば機関委任事務としてそれをやっているわけですから、国土庁が告発をするなりなんなりきちんとした措置をとらなければ、国土庁というのは土地の高騰を抑えることを目的といたしておりますから、こんなものをほったらかしておくと、とてもじゃないけれども国土庁何しているという責めを免れないと私は思いますので、県に対する指導をきちんとやるというふうに御確約をいただきたいと思いますが、いかがですか。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 先生の御指摘もございましたし、私ども国土庁といたしましても今後国土利用計画法に照らしまして厳正に対処するよう沖縄県を指導してまいる所存でございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 私、そういうことを言いたくないのですけれども、さっき言った光建設、センターアートギャラリーというのは決して大企業じゃないのです。資本金二千万円程度の企業なんですが、こういう大きな何十億という土地の転がしをしているのはどういうわけかなというふうに不思議に思わざるを得ません。ただ、これは御存じだと思うのですけれども、同時に東北で贈賄事件を起こしまして、営業部長が逮捕され有罪判決を受けていることも申し添えておきたいと思います。  そこで私がお尋ねしておきたいのは、実は周辺の土地というのは去年の段階でも大体平米六百円なんです。五百何十円から六百円、高くても七百円前後。それが、片方は六百円、片方は七千円、こういう開きが実は現実にあるのです。これも国土庁、認めておられますね。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 石垣島のようなああいうやや未開の地域におきまして空港建設のようなプロジェクト構想が持ち上がりますと、今まで比較的低位であった地価が急騰するというようなことはよくあることでございます。御指摘のとおり去年ぐらいは恐らくそんな程度の価格ではなかったかと思いますが、実際にこの案件を審査した時点におきまして、これは県も不動産鑑定士に第三者鑑定というような形で依頼してはじいた価格がこのようなことになったということでございまして、これも一定の手続に基づいた価格である、そのように思っております。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 私はそういうことを言いたくないのですけれども、国土法というのは二十四条で取引価格が法外に高い場合は勧告することができるという項目があって、それに基づいて御存じのように不勧告の通知を出しているわけでしょう。つまり私の言いたいのは、法外な土地の値上がりと言われるものを含めて国土庁がやはりきちんとしておかないと、結果的に六百円だった、片方は七千円だった、七千円の取引は国土法上問題ないと言われたのでは、全体の土地を値上げをすることにならざるを得ないのです。こういう意味では国土庁が、これからの課題だと思いますが、そういうみずからの行政の実績を振り返っていただいて、県に対して告発を含むきちんとした措置をとっていただくように期待をいたしておりますが、御答弁を煩わしたいと思います。

大日向寛畝国土庁土地局土地利用調整課長

○大日向説明員 先ほどから御答弁しているとおりでございます。現在、県におきましては具体的な処分の内容について検討しておるところでございます。私どもといたしましては、先生御指摘のとおり告発を含めまして法に照らしました厳正な対処をとるように、今後とも沖縄県を指導してまいるつもりでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 実は新しい候補地が選定されたというときに、正直言って白保が守られたという実感を込めて私はうれしかったということを申し上げました。ところが、今のようなやりとりを含めて申しますと、白保を断念した、そして新しい候補地が選ばれた。本来ならもう三カ所いろいろなところを考えていたのです。それが何となくそこのところは検討されないで、一・五キロぐらい離れたすぐ近くのところに新しい空港の予定県が設定された。これは環境庁も責任あるのですよ、北川 さんの責任だとは言わぬけれども。それが、サンゴ礁は大したことはないよ、そして白保の方にも影響ないよという形でイージーに決められているわけです。  何でそんなにあの地域に固執するのだろうかというふうに振り返ってみると、実はそこにカラ岳という山があるのです。その山を崩して白保を埋め立てるという約束事が前の一番最初の地主であった日誠総業というところと沖縄県との間にあるのです。この文書は実は表に出ていませんでした。県は別に秘密にしたわけじゃないと言っているのだけれども、現実に表に出てない確約書であることは事実なんです。その山を崩す、山を崩した土地の代金、それはもちろん支払うのですが、そのほかに、「上水道については、新石垣空港から貴社」、貴社というのは日誠総業のことですが、「別荘計画地間の給水」。崩した土地やらもともとの土地を別荘にしようというのです。その間の「給水区域の変更手続きのうえ、工事施行を市が責任をもつて行い、その事業費については、総額の五〇%は貴社負担」、つまり日誠総業、地主負担、「残りの五〇%は県と市で負担する。」二番目、「貴社の土地利用計画の変更については、」地目の変更その他でしょう、「県と市が誠意をもつてその実現に努力する。なお、土地利用計画の変更に伴う資金の長期低利融資が受けられるよう県と市は、充分に研究し希望に添えるよう努力する。」ここまでお約束を申し上げているわけです。この約束自身も、私自身は一体ここまで地方自治体がコミットしていいのかというふうに思います。  自治省、こういう約束は議会の了解を得ないでもできますか。

松本英昭自治省行政局行政課長

○松本説明員 地方公共団体の議会の議決に付すべき事項につきましては、地方自治法に定められております事項、それから他の法令で議決すべき事項として定められております事項、それから当該団体が条例で指定いたしました事項というように制限列挙主義をとっております。ただいま先生御指摘になられましたような内容の地方公共団体のそれぞれの事項がどれだけ具体化された時点で必要なものについては議会の議決に付すべきことになるか、そういう判断ではないかと思います。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 具体化される前の状態ですから、それはそういう答えになるかもしれませんが、その後、今度は国内リゾート株式会社というところ、つまり買ったところですね、それが県に対して問い合わせをいたしております。一言で言いますと、この土地は飛行場の予定区域内ですね、最終決定したのですね、二番目、この土地は所有地を買収するのはいつごろですか、三番目、買収単位は幾らぐらいになりますかという質問をしているのです。それに対してこれまた御丁寧に、予定地内ですよ、できるだけ早くやりますよ、値段は、確かに金額はございません、要するに公共事業損失補償基準というのがあるので、そこらを考えて用地買収の判断をいたします、こう書いている。  私は、地方自治体たるものが、これから仕事をやろうという特定の業者にまさに至れり尽くせり、上水道を引いてやりましょう、別荘を建てるときに用地地目変更してあげましょう、上水道の銭も半分は持ってあげましょう、そしてその後転々と移転して、そしてそういう形のものに対してそういう問い合わせで、文書で、これは土木部長の公印が押してあります、そういう文書で出すということが一体どういうことか。これは土地に対して付加価値を自治体で保証しているようなものです。これは癒着と言われても仕方がないと私は思うのです。ちょっと度が過ぎている。  そういう意味で、私は自治省にお越しをいただいたのは、余りそういうことを言いたくなかったけれども、この文書だってマル秘という判こが押してある。だから一般の目には見えない。いわんや議会にも明らかにされていない。県当局によればマル秘にした覚えはないというようなことを言っています。しかし、つまりカラ岳の土を取るという約束をして、特定の企業にそういうことを約束している。その企業が転売をした。新しい用地に移ろうとして、そこに当たるわけです、新しい用地は。だからどうしてもそのところを固執したんだなというふうに私なりに残念ながら憶測せざるを得ない。こういう点はどう考えたってよそへ移ったのではだめなんで、その約束事のもとで、しかもそこでぬれ手にアワというような利益を上げる、そういうことになってしまっている。根抵当が最初五億、それがいつの間にか十億になり十五億になり、そして何と一挙に五十億になり七十億です。しかも三年の間ですよ。こういうことを私は、公共事業をやっていく場合によほど考えておかないとえらいことになってしまうなという感じがする。  それでこの際大変恐縮ですが、行政監察局にお越しをいただいていますので行政監察局にお尋ねしておきますが、実は私も環境委員をずっとやってきましたし、白保に取り組んできたのですが、たしか四月の二十六日ぐらいに場所の変更があった。その前の二月ごろから、もう環境庁は白保はだめだよというふうに言っているといううわさ話を聞いたことがあります。これはうわさ話にとどめておきます。つまり、二月ごろからその動きがあって四月でそれが実現したのです。そのときに光建設というのがちゃんと手を打っているのです。だれかが値上がりをすることを知って、だれかじゃなくて光建設が知って押さえたという判断しかない。しかも同じ社長が違う会社へ転がしているわけです。こういうことであってはならぬと私は思う。目の前で土地転がしが行われて値段がつり上げられて、そのつり上げられた土地を国民の血税で買い上げる。そして飛行場をつくる。こんなことが許されてはいけないと思います。私は、行政監察局がこれらの公共事業に関連をして、白保、石垣を含めて監察を、全体として配慮しながら、今私の指摘したことを念頭に置いて今後とも関心を持っていただきたい。御答弁をいただきたい。

菊池光興総務庁行政監察局監察官

○菊池説明員 お答え申し上げます。  今までずっと先生の御質疑を拝聴いたしておりました。私どもが知り得なかったような話が随分あるわけでございまして非常に参考になったところでございます。ただ、先生十分御承知のとおり、私どもの行政監察というのは、個別事案についての可否を判明させるというような趣旨になっているわけではございませんで、中長期的な観点で大きな行政課題の問題点を解明して、円滑良好な行政運営の改善に資する、こういう趣旨でやっておるわけでございます。  白保の問題について私どもが詳しく把握しているわけじゃございませんけれども、いずれにいたしましても、土地対策の問題あるいは公共投資の問題、こういう問題は現下の経済社会情勢を考えましても、内閣としても大変重要な行政課題というふうに理解しておりますので、いずれかの時期においてこういう土地対策についての行政監察というようなことはやってまいる考えでございます。その際は、ただいま事例として先生が御指摘になったようなことを十分念頭に置きつつ計画を立ててまいりたい、こういうふうに考えております。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 行政監察局と会計検査院のお二人とも、お忙しいところ大変申しわけございません。  今私は一つの例を申し上げました。白保あるいは隣接の新予定地を含めて何としても空港建設を食いとめるための努力をしなければならないと私は思います。とにかく公共事業というものが進められる場合に、関連の土地が土地転がしで値上がりになる。事業費の七割とか八割が土地代になってしまう。こんなべらぼうなことをいつまでも許しておくわけにはいかぬと私は思うのです。その意味で、まさに頂門の一針として、これらの問題についてきちんとした会計検査院の役割を期待したいと思うのですが、運輸省担当の上席調査官の檜垣さん、これについて関心を持っていただくということについてぜひ御答弁を煩わしたいと思います。

檜垣敏夫会計検査院第三局上席調査官

○檜垣会計検査院説明員 お答えいたします。  私ども従来から、空港建設等のための公共用地 の取得につきましては、取得価格等が適正かどうか十分検査してまいったところでございますが、新石垣空港の建設用地につきましても、補助金が交付され補助事業が実施されるということになりますれば、その時点で用地取得費等が適正かどうか十分検査してまいりたいと存じます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 会計検査院、行政監察局、結構です。お忙しいところ済みませんでした。ぜひしっかり注目をしていただきたいと思います。  大蔵省、お見えですか。——計画があって予算がついた。しかしその計画は変更になった。予算は宙に浮いてしまいますね。これまで予算化されたお金は当然国庫に返却されるべきだと思うわけですが、この点と補助金等適正化に関する法律との関係をぜひ御答弁を煩わしたいと思います。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 新石垣空港の建設につきましては、事業主体である沖縄県が新空港建設予定地を白保海上と定めまして事業執行に向けて努力をしてまいりましたが、サンゴ礁の御指摘の問題もございまして、一部の予算を執行しただけで着工に至りませんで、昭和五十九年度以降同空港建設に係る予算は執行されてございません。  先生の御質問は、白保海上地区を前提とした新空港建設に対しまして交付、執行された補助金の取り扱いはどうなるのかという御趣旨と考えますが、本件につきましては、沖縄県による新石垣空港についての検討等を踏まえて、関係省庁とも相談して、適切に対処いたします。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 予算というのは計画にくっつくのです。白保は断念なんです。新しい用地はこれから始めようということになっている。まだ決まっていませんよ。運輸省に申請も出ていませんよ。こっちはおしまいになったのです。こっちについた予算は、使わなかった分は、国庫に返すのは当然ですね。新しいものはまだ申請が運輸省に出てないのですから、幾ら大蔵省がおおようでも、計画が出ていないものに予算がつくはずないじゃないですか。そこのところを大蔵省に答えていただきたい。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 私ども現石垣空港の利用状況それから今後の航空需要を勘案いたしますと、当地域において本格的にジェット機が就航できる新空港を建設することが緊急の課題だと考えております。いろいろ経緯がございましたが、沖縄県におきまして昨年四月、カラ岳の東側の海岸地区におきまして地元の理解を得ながら事業実施に向けて準備を進めているというように聞いておりまして、今後手続が順調に進みますれば平成二年度において事業に着手することが可能と考えられますので、新空港建設の必要性にかんがみまして今回所要の予算額を計上したところでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 あなた、何を言ってるの。飛行場というのは、計画があって、それに予算がついたのでしょう。漁業補償だとか用地買収だとか、それは白保空港に出されたのですよ。その計画はだめになったのですよ。まだ使ってない予算もあるよ。それはお返しいただく以外にないんじゃないかと言っているんです。  新しい計画に予算がついていくというのは、計画があって、申請があって箇所づけがあるのでしょう。こっちで使わなかったものをあっちへいきなり流用してもいいと言うのですか。そんな例がありますか。お答えいただきたい。そんなインチキな金の使い方をするのでは……。大蔵省、もう一度答弁。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 先ほど申し上げましたように、新石垣空港の建設につきましては五十五年度以降ずっと計上しているわけですが、五十九年度以降は、これは執行されてございません。ただ、昨年四月以降に新しい地区に沖縄県が準備を進めるということでございますので、その手続が順調にいけば平成二年度でも事業に着手することが可能だというように考えて予算措置をしたということでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 では、沖縄が計画を立てて、やりたいと言えば、まだ許可を得ていなくても予算がつくわけですね。御立派な話だね、これは。大蔵省の主計官たる者がそういう答弁をするとはよもや思わなかった。あなたも寛大な方だ。今までの話はだめだったから、それは使っていません。それは返すでしょう。返さざるを得ない。確かに距離はそれほど離れていないよ。いないけれども別の計画ですよ、これは。別の漁業補償も用地買収もかかるのですよ、これとは別に。こっちはもう漁業補償も、一部分土地も買ったのです。それはそれとしてこっちの方で計画を進めるそうだから、何とかうまくいくそうだから、そう考えて三億六千万つけたというのですか。もう一遍答弁してください——運輸省、関係ない。大蔵省だ。大蔵省の予算の組み方を私は言っているんです。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 空港建設に係る予算措置につきましては従来より航空法上の手続の前にやることになっておりまして、今回の新石垣空港につきましても従来からの慣例と申しますか、従来から、航空法上の手続に先立ちまして新空港につきましては予算措置をしているということでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 それはどういう理由ですか。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 私どもとしては従来から予算措置としてそういうことでやってきておりますが……

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 ちょっと待ってください。やっているじゃなくて、どういう理由でそうするんだと聞いているんです。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 私どもは、先ほど申し上げましたように、現在の石垣空港の事情等を考えまして新石垣空港が必要であるという判断から、このような措置をしているものでございます。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 速記をとめて。     〔速記中止〕

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 速記を起こして。  岩垂君。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 わかりやすく言いますよ。あなたが新石垣空港が必要だと判断したということまではいいですよ。だけれども、白保はだめにな。てしまったわけでしょう。だめになったのですよ。いいですか。それで新しいところをつくるというのです。ところが、これにはまだ申請も出ていないし、きちんとした運輸省の対応もないわけでしょう。何とかしてやろうじゃないかというその気持ちをそんたくして予算をつけるのですか。もしつけるとすればその理由を、どういう法律に基づいてなさったかを明らかにしておいてほしい。それを私もこれからの参考にさせてもらう。大蔵省というところはそういうところかというふうに、大変参考にさせていただきたいと思う。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 先ほど御説明申し上げましたように、沖縄県において地元の理解を得ながら新しい地区で事業実施に向けて準備を進めていくということでございましたので、私どもとしては予算措置をさせていただいているところでございます。  それからそのあと、この件につきましては航空法の関係もございますので、運輸省の方からお答えいただくのが適当かと思います。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 航空法では三十九条の規定によって飛行場の建設について申請を行う場合には幾つかの項目があって、第五号に「飛行場にあつては、申請者が」これは沖縄県ですよ、「その敷地について所有権その他の使用の権原を有するか、又はこれを確実に取得することができると認められること」が要件でありまして、申請の審査を行うというようになっているのです。まだ「飛行場にあつては、申請者が、その敷地について所有権その他の使用の権原を有するか、又はこれを確実に取得することができると認められること」という条件を満たしていないのです。そこへ御丁寧に先年度も予算をつけ、三億六千万円をおつけになっていらっしゃる。余りにもイージーではないかと私は申し上げたいのです。こういう前例はありますか。こういう場所がだめになって新しい場所に移ったときに、ここへつくるそうだから、要件は満たしていないけれども予算はつけました、そういうことがありますか。林さん、どうぞ。——これは予算の使い方、組み方の問題です。大蔵省の問題です。運輸省の問題じゃない。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 ただいま先生の御指摘されたような事例はございません。ただ、先ほど申し上げましたように、新規の空港をつくりますときには航空 法上の手続とは別に先に予算措置をするというのが前例になってございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 計画がきちんとして申請が行われるとか、それがなければ予算がつかないし、もちろん箇所づけというのは何のためにあるのか。そうでしょう。だから、ことしの三億六千万円という予算のつけ方はおかしいです。余りにもイージーなんです。今までつけてきたから今回もつけましょうというやり方なんです。こういう予算のつけ方をしていたら、申しわけないけれども幾ら銭があっても足らぬよ。主計官というのはもうちょっと厳しいと思った。やはりそういうことはきちんとしなければいけません。前例がないということはあなたがお認めになった。そして願わくば、今まで使わなかった部分、そしてことし予算に組んだ部分、これについて、使わないのですからお返しいただきたい、そして新しい計画は新しい計画で予算化をしていく、これが筋ですよ。それが、あなたのところで運用されている補助金等の適正化に関する法律の趣旨を生かす道なんです。私は主計官より頭が悪いからよくわからないけれども、しかし頭がいいといったってそういうごまかしをしてはいかぬですよ、悪いけど。だからここのところは、きょうここでこれ以上あなたを詰めたいとは思わない。しかし、非常に問題がある。非常にイージーだ。こんなことをやっておったら予算の組み方というのはどういうことになるかということが心配だということを強調しておきたいと思います。主計官、忙しいところありがとうございました。いいですね。一言答弁を。私の言っている意味をちゃんと理解して対応するね。

林正和大蔵省主計局主計官

○林説明員 私どもとしては財政当局としての立場から慎重に対応してまいります。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 私はいじめっ子みたいなことは嫌なので、ぜひその点はきちんとしておいていただきたいと思います。  かなり問題点が明らかになってきたように思います。環境庁にぼつぼつお尋ねしたいと思うのですが、実は、現地では新しい予定地は環境庁がオーケーを出しているから大丈夫だ、だから前へ前へという意見があるのです。環境庁は何も調べないで沖縄県が持ってくる計画ならすべてよろしいというふうにおっしゃったことはないと思いますが、長官、どうぞ御答弁をいただきたいと思います。

山内豊徳環境庁自然保護局長

○山内政府委員 経緯ということで私から答弁させていただきますが、新しい予定地の場所について環境庁がいかなる意味でもここをと言ったことはございません。私どもとしましては、県の方から出してこられた新しい案について、それまで実施しておりました御案内のサンゴ礁の現況調査に照らして評価を申し上げたということはございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 私はWWFJの調査に対する環境庁の意見を聞きたいと思うが、ここでやりとりをしたいとは思わない。ただ少なくとも環境庁は、白保のアオサンゴということだけ、サンゴ礁全体を残すために変更をしたわけだから、それとつながっているのです。私もよくわからなかった。しかし、専門家の調査によればつながっている。そのつながっているところは壊れてもいいという理屈にはならぬと思う。そういう点で、十分にはきょうここであなたから御答弁を煩わさないけれども、長官、やはり一つは、私は土地転がしのことを理由にしたくなかったけれども、調べてみればみるほどそうなっている。そして、こんなことを県民がみんな見ていたら、わかったら、何でそんなことをしてまで飛行場をつくらなければいけないんだという議論になる。同時に、国民がそれを聞いたら、そんな利権絡みの、例え話が大変悪いけれども、国土法違反をやったのですから悪いことをした、その悪いことをした人に、おい、銭をよこすからそれをよこせよと言う理屈と同じですよ。これは行政のけじめとしてやるべきではありません。いわんや、沖縄県は国土庁から機関委任事務で委託を受けて、土地の値段を抑えなければならぬ監視地域の指定までやっている。そのところを無視して、違反してつり上げた土地を、その取り締まらなければならない役所が買っていたんじゃ、どういう締めくくりになりますか。これだけはお許しいただかないように願いたい。  まず、政治家としてのいいことか悪いことかの判断が一つ。いいですね。二つ目は、もう一遍きちんと生態系を含めて国際的な世論にこたえることができるような調査をやっていただきたい。これはアセスをやっていただきたいというふうに言いたいけれども、あなた方にもいろいろな意見があるようだから。しかし、少なくとも環境庁が責任を持ってこの問題にこたえられるような対応をしていただくことを求めたいと思いますが、いかがですか。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま委員から初めて聞くいろいろの問題を聞かしていただき、石垣島の新空港に対する、環境庁としては局長が答えたように、一応サンゴ礁についての視察はいたしたように答弁をしておると思いますが、今御指摘のような点を踏まえながら、今初めて聞いた問題ですから、よくよく調査をし、そしてみずから考えてみたい、こういう思いでございます。

岩垂寿喜男日本社会党・護憲共同

○岩垂委員 以上で終わります。ありがとうございました。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 竹内猛君。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 私は先ほどの長官の方針に関連をして質問をいたしますが、先ほどの御説明になった方針は大変立派で、全面的に賛成でございます。それからまた、先般アメリカに行かれたことについての報告も、先ほどの御質問にお答えをいただきましたから、これは御苦労でありましたということであれしたいと思います。同時に、先ほどゴルフの振興会の役員をおやめになった、これも時節柄賢明だと思いますけれども、ただ、一言、何で、一体どういう理由でゴルフ振興会の七人の発起人でありながらやめられたかということについての御心境だけは承りたい。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 竹内委員の、なぜゴルフの発起人でありながらその委員をやめたかということでございますが、私は、環境庁長官になりましていろいろな問題が出てまいり、特にまたそれがゴルフ場問題である以上は、みずからその身をきちっと身辺をはっきりとして、言うなればアンパイアといいますか審判をする者は身をはっきりと出処進退をしておきたい、こんな思いを持って即日やめた次第でございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 これは後でゴルフの問題に関連をして質問をいたしますが、まず最初に、長官の先ほどの所信表明に関連をして、今環境問題というのは国際的にも国内的にも大変大事な問題として毎日のように新聞でもテレビでも取り上げられている、そういうときに、環境庁自体の予算が余りにも少な過ぎやしないか。四百九十六億八千四百二十二万円、昨年と十二億七千八百三十万円の増加である。それは環境庁が所管をするという環境に関する一般予算が一兆三千四百二億という形でありますけれども、六十六兆という国の予算の中からしてみたら、これはどう見ても環境に対する軽視である。政府としての問題だ。まず、環境問題というものがこれほどに国際的に国内的に騒がれて、問題になって大事にされているときに、予算の額というものは全くそれとは見合っていないというふうに私は思います。いかがですか。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員が今御指摘くださいました環境庁の予算が少ないじゃないか、この点につきましては、率直に言いまして、私も初めて予算を見たときには、大変これは他のいろいろな面から見て少ないなという思いがいたしました。しかし、もう一度またいろいろと見ますと、一兆に余るところの予算の中に環境関係がみんな含まれておる、こういうことを考えますときには、環境の保全ということ、また環境の研究、いろいろの開発、いろいろなものを考えますときに、私は、その調整機能を十分に発揮していくためには関係各省庁と十分連絡をとり、政府一体となって環境行政をやっていくならばお答えの線に沿っていくと思いますけれども、なお諸外国の点を見てまいりまして、まだまだ環境庁としては、予算について も、またなすべき仕事についても多々あることを考えさせられるものでございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 四月十日、塩崎総務庁長官が、閣議の後で生活環境省というものを提唱をされました。消費者のサイドからいろいろな問題を取り上げて、重要な課題にこたえていきたいということでありますから、それは結構なことですが、そういうことになると、ますます環境というものの対象が拡大され、大きくなっていく。これだけのことを総務庁長官が正式に閣議の後に記者会見で提唱されるのですから、この問題について長官はいかがですか。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員が今、塩崎総務庁長官が生活環境省ということを言われたということから、環境省の格付という点についてのいろいろの問題がまた皆さんからも環境を思っていただいていろいろ御指摘を受けておるのでございますが、私は、生活環境をよくしていくということには国民の一人一人の合意と御理解を得て、また、これは国民のみならず企業も、あらゆるものの御理解の上に立って環境をよくしていかなくては対応できない、こんな思いを持っておる次第でございまして、なお、報道されておりましても、その点はやはり、環境省という昇格そして充実ということは今後の行政機構の中でお考えを願っていくことだと私は思っております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 私たちも、二十一世紀というのが人間と環境との調和、そしてゆとりのある生活環境をつくっていく、人間が大事にされる、自然が大事にされる、こういうことが望ましいと思っていますね。そういう意味からすれば、いろいろなところにかなり、むだだとは言わないけれども、不必要な支出もしているわけだ。先ほどの空港のように求めないようなところにも予算をつけるという、大蔵省も大分気のいいことをやっていますけれども、そういうようなことがあるならば、もっともっと環境のために人間をふやし、金をふやし、そして本当に国民の立場からまじめに、真剣に環境保全のために取り組んでいくということが要求をされますから、ぜひそれは頑張って実現をしてもらいたい、こういうふうに思います。もう一度長官の決意を求めます。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま委員が御指摘のとおりでございまして、環境庁としましては、さきのホワイトハウス会議でいろいろの各国の意見を聞きながら、地球環境は一日もおろそかにできない、一日も早くこれに対する研究を形づけて実行していかなければいかぬ、こういう思いを痛感いたしました。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 そこで、今度は霞ケ浦の水質汚濁の問題に関連をして、先般、十一日に本委員会が現地調査をいたしました。もちろんこの問題の詳細な点については法案が出ていますから、法案の審議のときに詳しく申し上げますが、態様として霞ケ浦のようなところは日本には随分ありますね。琵琶湖もそうであるし、諏訪湖がそうであるし、印旛沼、手賀沼あるいは宍道湖等においても、今は干拓が中止されましたが、かなり汚染されている部分がある。そういうことを考えていくと、水質を浄化するということは非常に大事なことだ。ところで、霞ケ浦は今まで茨城県あるいは地元の市町村会がやってきたし、それから住民運動が約二十年続いてきましたね。その住民運動の皆さんともこの間、初めて一緒に話を聞く機会を与えられましたが、そのときに、その皆さんの声が、もうこれは我々の運動の限界だ、やはり行政がしっかりしてもらわなければ困るというのが結論になっているように思います。  そこで、本年は霞ケ浦にかかわる湖沼の水質保全計画の切りかえどきになっている。そういうことになっておると思う。それで、霞ケ浦の汚濁というのは七つ八つの総合的な要素があり、そして複合的なものである。したがって、これを本当に浄化するためにはやはり総合計画でなければいけない。これはあっちがやる、こっちがやるというような形ではいつまでたってもだめだ。最近は少しよくなったようには言っていますけれども、これから暑くなって夏になってくるとまた前のような形になることは明らかですから、そういうことになるといつでも同じようなことを繰り返している、これではだめなのであって、総合的に、計画的に、そして、やや長期の期間をかけて具体的に手順を決めてそれぞれが一生懸命になって取り組んでいかなければ展望が開けないだろうと思うのですね。各地でも同じだと思います。  そこで、この平成二年に終わり、新しくつくられる水質保全計画、この問題が幾つかの形で計画をされていますが、これに対しては基本的にどのように考えられているのか、進められようとしているのか、この点をちょっとお聞きしたいと思うのです。

安橋隆雄環境庁水質保全局長

○安橋政府委員 霞ケ浦の水質の状況でございますが、一応関係者のこれまでの御努力によりまして、徐々にではありますけれども、改善の方向に向かっているわけでございます。  今先生御指摘の湖沼水質保全計画の基準年度になりました昭和六十年の西浦のCODは一〇ppmでございましたが、六十三年では九・二というふうに、若干ではございますが、改善の方向に向かっております。この五カ年計画が終わります平成二年度の水質目標値は八・九でございますから、だんだん近づきつつあります。しかし、そもそもこの霞ケ浦の環境基準というのは三でございますので、この環境基準から申しますと、理想との間にはまだ懸隔があるというのが実情でございます。  そういうことで第一期の計画は平成二年度で終わりますけれども、引き続き先生御指摘のように新しい水質保全計画を県の方で立てていただく、あるいはその中で、関係者のさまざまな努力も計画の中に盛り込んでいただくというようなことでありますれば、私どもといたしましても政府が一体になりまして、例えば下水道の整備でございますとかしゅんせつ事業でございますとか、それから環境庁の方では各種の汚染源に対します規制の措置等を総合的に講ずることによりまして、少しでも環境基準に近づくように今後とも努力してまいりたい、このように考えているところでございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 基本的には、総合的な複合汚染でありますから、やはり各省の縦割りではなくて連ねて、総合的に、そして長期的に物をとらえて、どこからどのような手順でやるかということを明らかにしない限りなかなか理解がしにくい面があるから、その切りかえのときであるだけにそのことについてはぜひそういうふうにしてもらいたいということだけはまず要望し、その次に行きます。  霞ケ浦は一級河川で、建設省が管理をしていますね。それで、県がある意味においては委託をされた部分もある。そこで問題は、長い間問題になったのは、常陸側の水門の逆水門の問題です。土浦の市民の方からいえば、常陸側の逆水門をなかなかあけてくれない。確かにあの水門をつくったときには治水上の立場からこれはできた。ところが現在はあの水は用水になっている。工業用水、都市用水そして農業用水になっております。鹿島の工業地帯に塩分の入った水を送るわけにいかない、だからどうしてもあけっ放しにするわけにはいかないんですね。また、あけっ放しにするということになると、今度は水田に塩分が入ったりいろいろなことがあって公害を起こすということだからそれもできない。そこで、利根川導水だとか那珂川導水だとかいろいろ努力はしているのはよくわかりますが、そこで一番問題になっているのは、逆水門の周辺に行くと、これを上げると塩分が入ってきて水田がだめになる、しかし市民の立場からすれば、あれが閉まっていることが問題だと言って、ずっとやってきた。  この問題について、どっちがいいとか悪いとかではなくて、よく話を聞いてみると、お互いに話が十分にできていない。そこでこの際、環境庁も入って、建設省も入り、水資源公団も入り、県も入り、地元の市町村の代表それから農業の関係、それと市民が一カ所で会って話をする必要がある。そういう話をして、官民一体でこういう問題 の処理をしなければ、おまえらの言うことは聞いちゃおれぬということではだめなんだ。今まではどちらかというと市民団体を排除したような傾向がある。この間調査に行って、初めて市民団体の人々が委員会に乗り込んできて、委員長に話をしたということで大変喜んでいた。そういうように、官尊民卑で、おまえらの言うことはだめなんだということではこれは絶対解決ができないんだから、市民の声というものを大事にするために、田植えが終わったころ、六月から七月の間に潮来あたりでぜひ両方を会わせるようにしてもらいたい。このことについて、これは建設省にも関係あるし環境庁にも関係ある。両方から答えてもらいたい。

定道成美建設省河川局河川計画課長

○定道説明員 お答え申し上げます。  霞ケ浦につきましては、先生も御承知のとおり、私たち河川局といたしましては、治水事業の促進、洪水防御をやっております。それからもう一つは、御承知のとおり水資源開発事業、多面的に霞ケ浦を利用していくという立場から総合開発をやっております。それからもう一つは、先生のおっしゃいましたとおり、環境につきましても私たちは全力で取り組んでいるところでございますけれども、今の常陸川水門につきましては、現在、平常時におきましては両県知事、いわゆる茨城県知事と千葉県知事の要請を受けて操作を行っているところでございます。この判断は、両県の知事さんは総合的に物事を勘案する立場でいらっしゃるということから、私たちはその御意見をお聞き申し上げて操作を行っているところでございます。  最近、常陸川水門が年間大体百日ぐらい、一日じゅうじゃございませんけれども十時間前後、百日ぐらい開いている状態になっております。自然的な現象は、雨の量とかそういうのは確かに変わってきてはおりますけれども、根本的には水の収支は変わっておりません。そういうことから、水門につきまして、確かに一部そういう水質の汚濁のこともあるかもわかりませんが、全面的にそうじゃなくて、汚濁負荷量の急激な増大とかそういうところもございまして、現在のところ、今両県知事の御意見をお聞きしながら水門操作を進めてまいりたいというふうに考えております。

安橋隆雄環境庁水質保全局長

○安橋政府委員 既に御説明がございましたように、水門につきましては治水、利水あるいは塩害防止というようないろいろな目的のために設けられているものでございますし、これの開閉いかんというのは非常に利害関係が錯綜するものでございますから、私どもといたしましては、この問題は基本的には地元で十分話し合われるべきものであるというふうに考えているわけでございます。  水質汚濁の面から申しますと、環境庁といたしましては霞ケ浦の水質の浄化ということにつきましては、先ほども御説明しましたように、湖沼水質保全計画等に基づきます各種の施策を総合的に、計画的に推進することによって達成してまいりたいというふうに考えているところでございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 建設省も環境庁も、そういうこと言っているからいつまでたっても本来の問題からそれてしまう。向こうへ行けば、市民の方から雑排水を出してくるのが悪いんだと言うし、市民の側からいえば、常陸川の水門がああいうことになっているからだめだと言っている。そういう対立をそのままにしておいて、そうしてそれは県に任せよとかなんとかいったらこれは話にならぬじゃないか。これは両方とも戦わせる、けんかさせるだけの話じゃないか。そういうことではだめなんだから、県が指導しようとどこがしようと、そういう両方の人たちに会ってもらって話をして、そして、これは党派の問題じゃないですよ、環境の委員なりその選出の議員が全部出てもいいから、お互いにそういう問題についてもっと真剣にしなければ、ここで一片の答弁で、それは時間が来ればやめてくれと言うかもしれないが、三百六十五日あそこじゃそういうことで対立しているんだよ。そんなこといつまでも、十年も二十年も続けるわけにはいかないんだ。だから言っているんだ。だめだ、さっきの答弁全部だめだ。これは長官だ。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま竹内委員の大変厳しい御指摘を受けたんでありますが、この建設に当たっては建設省と地域の県または地域の市、その他住民の皆さんの話し合いの中で建設されたものでございまして、農業用に利用しあるいは工業用に利用し、あるいは今の霞ケ浦の水質汚濁という点を解消するにはあけっ放しにした方がいいんじゃないか、こういう御指摘ばかりじゃなしに、両方で話し合うて何かいい解決方法はないのか、こういう御指摘もまた受けておると思うのでございますが、生活雑排水については、下水道というものも含めて抜本的な新しい対処を重点的にやらなくちゃならぬ。水門については水門の用途があると思っておりますし、霞ケ浦の汚濁については、汚濁についてやはり科学的にもいろんな取り組み方が今度考えられなくちゃいかぬ、私はこういう思いをいたしております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 県の方でも何でもいいから、両方の代表と行政が入って、そうしてそこで話し合いをしていくということで問題の焦点を明らかにしていかなければ、あれが悪いこれが悪いと言っていたんでは解決がつかない。どうせこれはまた法律があるから、また法律のときにでもやるけれども、そのままじゃ、さっきからの二人の答弁じゃだめですね。それはもう落第だ。そういうことじゃなくて、前向きにやらなくちゃだめなんだよ、これは。今は市民の声というのは大きいですからね。きょうまでやる気のないことはよくわかったから、今度はやる気のないままでないようにして、また、今度はやる気にさせるようにするから、いいですか。  その次に入りますけれども、建設省はヘドロのしゅんせつについて一体どう考えているのか。今四千万トンというヘドロがあると言っている。それを一年間に三十万トンか四十万トンしか処理ができない。地元では、千五百万トンを処理すればこれはまあ何とかなるだろうという話だ。ところが、あそこで砂利をとっている会社があるんですね。その砂利とりの方法についても、砂利だけとってヘドロを落としていく。そして今度は砂利を新しくできた新港の横の方へ積んで、今度はそれをダンプで運ぶ。せっかく港はできたけれども使い物にならない。だから会計検査院から今度しかられて、補助金を返上しろなんということになっている。一体、あそこで砂利をとらなければならないのかということと、それから砂利とりの方法、それからヘドロの処理、これは建設省どうですか。

定道成美建設省河川局河川計画課長

○定道説明員 今、霞ケ浦の砂利につきましては、第九次の規制計画、平成二年から平成四年度に至ります砂利採取計画に基づきまして採取しております。これは湖に賦存しております砂利資源を有効に利用していくという立場でとっておりますけれども、現在の採取の方法でございますが、湖の中の沖合百五十メートルの先、いわゆる生態学的にもアシとか植生とかそういうものに関係ない、また漁業、これは魚の類がアシの中にすんでおりますから、そういうことも関係ない沖合で砂利採取事業を行わせております。先生の御指摘のとおり、今現在、年間約四十万前後とっております。  この土砂の採取をどのようにしておるかということでございますけれども、まず採取しますときに周辺にオイルフェンスというんですか、泥が拡散いたさないように周りを囲んでしゅんせつさせておりまして、しゅんせつ時の汚泥の湖内への拡散をまず防ぐという手法をとっておるようでございます。それからヘドロが上がった場合の排水の方法として、ポンプで吸い上げたやつを陸上に一たんプールをつくりまして入れて、その上澄みを流していくようにということも考えて、これはまだ一部の地域ですけれども、実施しております。先生の御指摘のとおり、これにつきましては湖を汚していかないというのが基本的なスタンスでございますので、その資源を有効に利用し、かつ湖を汚さないという姿勢で臨んでまいりたいと考え ております。  それから、ヘドロの処理の方法で、しゅんせつでございますが、四千万立方メートルという膨大な数字が一部で出ているのでございますけれども、これもさることながら、現在、高崎地区それから土浦地区、湖の両端の一番奥のところでございますけれども、ここに生活排水あるいは川から出てくる汚泥等が底に沈積しております。これが当面の非常に重要なヘドロの量だ、これをいかに処理するかというのが私たちの今施策として考えているしゅんせつのやり方でございます。全量をとることもと言いますけれども、限られた予算の中で適切に効果あるように持っていくためには、やはりその二点を今重点的に実施しております。これにつきましても、今後処分地の問題がございまして、なかなか吸い上げたヘドロの処分地を適切に見つけ出すことも難しくなってきております。これにつきましては、今現地で、ヘドロを固化するとかそれから肥料というような形でもっと使えないか、その辺を今現在勉強中でございます。これの解決なくしては、どんなにヘドロをしゅんせつしても捨てるところがなければ湖がきれいになりません。その辺のことも今建設省としては全力を挙げて取り組んでいるところでございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 お答えがあったわけですけれども、霞ケ浦を浄化するにはいろいろな方法があって別な問題もあるから、余りここでやってしまうと法案の審議のときに差し支えるから残しておきます。  運輸省に一つ尋ねますけれども、せっかく新港をつくって、七、八年かかって新港ができてそれが使えない。やはりこれも、つくるときに住民に約束をしたことが実施されない。砂利だけは運ぶ。だから砂利はためる。この港というものは観光船、遊覧船あるいは釣り舟、さらにはあそこには有名な帆かけ舟などがありますけれども、そういうものは出入りができなくなっている、砂利の船だけがそこに出入りしている、そういうことだから十五億の金、国が四〇%、県が四五、地元が一五という形でのその補助金は今問題になっている。運輸省はこれをどういうふうに処理をしようとしていますか。

堀井修身運輸省港湾局計画課長

○堀井説明員 お答えをいたします。  土浦港と申しますのは、先生から今御指摘がありましたように、観光の遊覧船でありますとか、あるいは遊漁船、漁船、あるいは砂、砂利の作業船、こういったものが混在をしておったわけでございますけれども、駅の非常に近くにありますところの西船だまりと申しまして、ここのところを埋め立てまして都市の再開発用地に提供したわけでございます。したがいまして、そこにおりました船なりあるいは今後増大するであろう船をどこに置くかということで、現在あります川口地区並びに今話題になっております新港地区、こういうところに船を入れよう、観光拠点としては川口地区を使おう、それから新港地区につきましては漁船とかあるいは砂利等の運搬船の船着き場に使うというような機能分担をしたわけでございます。  ただ、砂利の運搬につきまして、その陸上輸送につきまして周辺の住民の方から問題であるというような指摘が出ておるわけでございます。これまでいろいろと経緯がございまして、土浦市が前面に立って調整に当たっておったわけでありますけれども、実はこの土浦港と申しますのは港湾管理者は茨城県でございますので、私ども茨城県に対しまして、できるだけ早く有効に新港が使えるように周辺の皆様と茨城県が前面に立って調整に当たるように申し上げたところでございます。また、先ほどお話がございましたけれども、先般会計検査院の方が現地に入られましてそのような指摘があったというようなことも、私ども伺っておるところでございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 せっかく港ができてそれが使えない、砂利だけはちゃんととっている。どうしても霞ケ浦からああして砂利をとらなければならないのかという問題です。あっちにこっちにヘドロはためる、道路はおかしくしてしまう、住民からはにらまれる。いいかげんに砂利とりをやめさせたらいいのじゃないですか。建設省はいかがです。

定道成美建設省河川局河川計画課長

○定道説明員 霞ケ浦に賦存しております貴重な資源、砂利、そういうことが起こらないようにできるだけ配慮して私たちはその資源を有効に利用してまいりたいという、これはまた私たちの方の考えでございまして、そちらのダンプ、今おっしゃいました陸上の方における問題も、また別の形で対応していくということもあるかというように考えております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 歯切れが悪いから、その歯切れの悪いところをこの次のまた法案のときに残しておきますから。  ついでに、最後にゴルフ場の話をするけれども、その前にもう一つ。建設省の努力で六号のバイパスのところの交差点が高架になったけれども、依然として騒音が激しいという声が絶えないわけです。これについては建設省、その防音装置というものを、私たちはおとといも東京都内の騒音とかそういうのを調べてきたのだけれども、ややそれに等しいぐらいの音がある。これについてどうですか。

藤田忠夫建設省道路局国道第一課長

○藤田説明員 お答えいたします。  土浦バイパスは、今お話しのとおり、土浦市内の交通混雑の緩和を目的といたしまして、延長九キロのバイパスを五十六年に暫定二車線で供用したところでございます。交通量が増加してまいりましたので、交差点部の交通混雑の緩和を図るために、昭和六十二年度から主要地方道土浦—岩井線との交差点であります上高津交差点の立体化工事を進めてまいりまして、平成元年の十月に完成したところでございます。  騒音問題につきましては、一般的に現地調査を行いました上で必要に応じて対策を講ずるというような対応をとっておりますが、本交差点付近につきましても今の御指摘を踏まえまして今年度現地調査を行いたいと思います。その上で必要な状況でございましたら適切な対応を行ってまいりたい、かように考えております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 それはぜひ現地調査をしてもらいたいと思います。  さて、ゴルフ場の問題で質問しますが、先般十一日に、この農薬の問題がいろいろあって茨城県のあるゴルフ場に入っていろいろ話を聞きました。ゴルフ場をたくさんつくるというような状況、今千七百六のゴルフ場が開設され、三百五十ぐらいが工事中であり、千ぐらいがさらに申請をしているという大変なゴルフブームになってきているのです。けれども行ってみると、会員権が九千五百万円という金額、なお調べてみると二億五千万円というような会員権もあり、千二百五十万ぐらいの会員権持っている方々いらっしゃるけれども、出入りする人は何千万という人たちですが、パブリックの一般の庶民が出入できるような状態のものは余りない。土曜、日曜、今度の連休などはほとんど入れないのじゃないか。そういう高ねの花みたいなゴルフ場に農薬をまき散らして公害を与えて、今大騒ぎになっている。通産省はこのごろ七省庁を固めて連絡会議をつくったようですが、厚生省、農水省、農薬公害についてはどういうような方法をとっているのか。

関口洋一農林水産省農蚕園芸局植物防疫課長

○関口説明員 ただいま先生御指摘のゴルフ場の農薬問題でございますが、我が国におきましては非常に気温が高い、湿度が高いといったことで、病害虫あるいは雑草の発生というのが大変多いわけでございまして、この防除のためにゴルフ場側といたしまして大変苦労しているというふうなことを聞いているわけでございますが、農薬を使用しないでこのようなことをやろうとした場合に、それにかかります労力あるいは病害虫——雑草はともかくといたしまして病害虫をどう防除するかということが大変な問題となるわけでございまして、その面で農薬をどうしても使用せざるを得ないということが実情かというふうに理解しているわけでございます。  農薬の散布に当たりましては、私どもといたしましては、特に人畜あるいは周辺環境に対します 安全を確保するということが最重要であるというふうなことでございますので、農薬につきましては農薬取締法に基づきまして毒性あるいは残留性といった面からの試験をもとにいたしまして、環境庁長官が定められます基準に照らして厳正に検査いたします。さらに、それで安全性を確認いたしました上で、適正な使用方法を定めて登録したものでなければ販売できないということになっているわけでございます。したがいまして、農水省といたしましては、登録された農薬が適正な方法により使用されることが基本であるというふうに考えている次第でございます。  ただ、昭和六十三年以来各地でゴルフ場におきます農薬の使用問題に関心を持つに至りまして、私どもといたしましては昭和六十三年八月に「ゴルフ場における農薬の安全使用について」という通達を出しまして、登録農薬を使用しなさい、使用上の注意事項を守りなさい、あるいは気象、地形等の環境条件に留意した散布をしなさいというふうな指導の徹底を行ったところでございます。また、昨年十二月でございますが、その前に、北海道で魚が死ぬという事故が発生いたしました。こういう事故の再発防止を図るという観点から、「ゴルフ場等非農耕地における農薬使用に伴う危被害防止の徹底について」ということで再度注意を喚起する通達を出しております。この結果、都道府県段階におきましては、これらの通達を受けまして指導要綱あるいは指導要領を作成する、あるいはゴルフ場に対します立入検査、関係者に対します研修会の開催ということを通じまして安全使用の徹底に努めてきているというところでございます。  このほかに、国、県のほかに民間におきましても、昨年の八月には緑の安全推進協会という団体がつくられております。ゴルフ場等の関係者に対します研修会あるいは資料の配付ということをやっているわけでございますが、農水省といたしましては、平成二年度の予算におきまして農薬適正使用緊急対策事業をお願いしているところでございますが、この中で病害虫、雑草等の発生、生態に応じました安全防除指針の策定あるいは農薬使用者の資質向上、周辺住民等の理解を得るための啓蒙の推進といった意味で農薬適正使用の徹底を図ることとしておるわけでございます。なお、先ほど先生申されましたゴルフ場関係省庁連絡会議、こういう場も通じまして関係省庁との連携をとりつつ、この指導にしっかり努めていきたいというふうに考えております。

永瀬誠厚生省生活衛生局水道環境部計画課長

○永瀬説明員 お答え申し上げます。  ゴルフ場の農薬問題に関しましての厚生省側の対応でございますけれども、ゴルフ場農薬によります水道水源の汚染問題につきまして私どもとしましても重大な関心を持っておるところでございまして、都道府県を通じまして情報収集を行ってきておるところでございます。私どもの立場としましては安全な水道水を供給するというふうな立場にあるわけでございまして、その立場から、生活環境審議会水道部会水質専門委員会がございますが、その委員会におきまして、ゴルフ場で使用される主要な農薬につきまして水道水としての水質目標値を策定するための検討をお願いをしております。私どもとしましては、その検討結果を踏まえまして適切な対応をしていきたい、こういうようなところでございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 今農水省から説明がありましたけれども、せっかくいろいろ地方に要綱なり基準ができているようだから、農水省の方でそれを集めて次の委員会には委員に全部配ってもらいたい。それだけの努力をしているのだからぜひ理解ができるように、これは環境委員会だから大事ですから、そういうことを要請したいと思います。  次に、これは長官にお伺いしますけれども、長官は自民党のゴルフ振興会の発起人の七人のうちの一人ですね。先般私が物価対策特別委員会で相沢長官と話をしたら、相沢長官はそれの親分ですね。それで、これは閣議でもいろいろ話をするというけれども、あの高いゴルフの会員権、手が届かない。これは、つくることには別に反対をするわけではない。農薬の問題もしっかりやってもらいたいし、公害もないようにしてもらいたいが、いずれにしても庶民には手が届かないですよ。そういうゴルフ場が幾らできても、これは金を投資するだけの話なんです。これではぐあいが悪いですよ。何とかもう少し大衆が喜べるようなゴルフ場にならなければ、これはもうだめですね。そういうふうにならなかったらつくることをやめてもらいたい。どっちかだ。この点についていかがですか。専門家としてお答えいただきたい。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま委員の御指摘でございますが、非常にゴルフ会員権が高い、一般的になじまないじゃないかという点も、私は御指摘のとおりだ、このように思っております。ただ、私みずからがゴルフは過去いたしておりましたが、このことについての高い安い、これをどうしてこうしてということになると、自分の域じゃないように思うのでございます。ただ、ゴルフ場が、農薬によって汚染されたのが一般に悪くなっていくことは環境庁として十分配慮していかなければいけない、こういう思いをいたしております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 これだけゴルフの問題が毎日のように新聞にも出るし、テレビにも出るし、騒がれているときであるだけに、やはり相沢長官はゴルフの振興会の親分ですから、そういうことで話をして、余り公害が拡散しないようにするために、それからもう一つはだれでも好ましい人は出入りができるようにするために、そして乱開発が起こらないように、この三点だけはぜひ注意をして発言をしてもらいたいと思いますが、いかがですか。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員の御指摘のように、乱開発をして自然の環境を損ねないように、これは注意していかなければいけないと思います。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 時間も来ましたが、最後に二点お伺いします。  今産業廃棄物の処理が大問題になっています。家庭の廃棄物と同じように、産業廃棄物がどこへでも入り込んできております。私のところの茨城県の岩井という市のあるところには東京の産業廃棄物が入り込んできて、大問題になっています。県の方は努力をしているけれども、市なり町が意外にだめですね。住民との間に信頼関係がない。何でも許可してしまう。そして、わかったときにはもう取り返しのつかない状態になっている。土を掘り起こして、いい土はどこかへ持っていって売り飛ばして、その穴に今度はヘドロと瓦れきを持ち込んできて、雨が降ってそこに水が流れてくると水が濁って、飲料水がおかしくなる。これは許しがたいことです。  そういう状態について、残土とは何をいうか、あるいは、そういう状態をどのように把握して、これに対してどう対応しようとしているのか。その点について、これは厚生省かな。

三本木徹厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課産業廃棄物対策室長

○三本木説明員 ただいま先生御指摘の岩井での事件でございますが、私どもが承知しているところでは、不法投棄まがいの事例につきまして、どうもその中に残土と称して泥状のものが入っているというようなことを聞いておりまして、これにつきましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律というものがございまして、これによって規制するということになってございます。  それから、その他産業廃棄物の問題につきまして現在いろいろな方面からいろいろな問題が指摘されておりますし、また、いろいろな角度からの御意見あるいは要望等々が私どもの方に参っております。私どもとしては、現在、この廃棄物処理法を含めていろいろな角度からの検討を始めたところでございます。そういう中で、岩井の事件を初めとした日本全国いろいろなところで起こっております事件等々をよくよく分析いたしまして、今後適切な対応をしていきたいと考えております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 これはぜひ間違いのないように、誤りのないような対応をしてもらわないと、これも環境破壊の一つですから。  もう一つ環境破壊をしているのが、空き瓶、ジュース、ビールの空き缶、これだ。これは一体 どういうような処理をされようとしているのか。今、農村ではいよいよこれから農繁期に入ります。そうすると、片隅に空き瓶や空き缶があって、機械を使うとそれがひっかかって事故を起こす。これははっきり事故が起きるのです。あるいは、手や足が切れる、そういう苦情が至るところに出ております。ところが、これに対して意外に行政側はむとんちゃくであるし、地元が騒いでみてもどうもやりようがない。それでボランティアがいろいろ集めている。そうすると、スチールとアルミ缶では、アルミ缶の方は好評だけれどもスチールはだめだ、こういうことになる。これは通産省かな。どういうふうにされますか、この問題は。

中島一郎通商産業省基礎産業局製鉄課長

○中島説明員 お答えいたします。  御指摘の空き缶のリサイクル対策等につきましては、環境保全あるいは資源の有効利用等の観点から、通産省といたしましても極めて重要な問題と認識しております。かかる認識のもとで、例えば空き缶散乱防止のための消費者のモラルの向上等々を中心としました幾つかの対策を考えており、また実施もいたしておりますが、今後とも、空き缶問題につきましてはこういった総合的な対応の中で検討していきたいと考えております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 法律でも出す意思があるのかどうか、それだけちょっとお伺いします。

中島一郎通商産業省基礎産業局製鉄課長

○中島説明員 お答えいたします。  私どもの関係の団体等で、関係の企業あるいは関係の流通業界等々を中心にいたしましてさまざまな検討を進めておるところでございます。法律というお話がございましたが、そういった問題も含めて団体では検討を続けておりますが、先生この辺大変お詳しいわけでございますけれども、何分いろいろな利害が錯綜しておりまして、私どもも重要な問題と考えておりますのでさらに検討を続けていきたいと思っております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 終わります。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 斉藤一雄君。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 先ほど環境庁予算案についての説明をお聞きして、長官からも非常に力強い所信表明をいただいたわけですが、実はこの予算案を見まして、率直に言わせていただければ私は愕然としているという以外の何物でもございません。環境庁の予算総額が四百九十六億、東京都の環境保全局の予算は三百五十億です。一々申し上げる時間はありませんけれども、特にNOx関係の予算はわずか一億円ちょっとですね。東京都のNOx関係の予算は三十三億円です。三十三倍ということですね。これで果たして長官が言われるような事柄が効果的に遂行できるのかなと大変心配なわけですが、今私が申した点から、どうお感じになるか、いま一度感想をお聞かせいただきたいと思います。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいまの斉藤委員よりの、予算が少ない、これで対応できるか、東京都はこれだけの予算を計上しておるではないか、こういうことの御指摘を受けますと、なるほど環境庁としては四百九十六億八千四百万円でございます。しかし、そのほかの各関係諸庁の中に含まれている予算も含めまして、これをうまくそれぞれと連携を保ちながらやっておるのでございます。ただ、東京都の方が都民の皆さんに対しての接触度の中で三十三億を組み、環境庁は一億だという指摘を受けますと、大変心苦しい思いをいたしますが、環境庁として各都道府県に依存をし頼りながらそのデータの中で環境庁が動いている点もございまして、御指摘の点をよく踏まえながら今後十分対処するように努力をしてみたい、こういう思いでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 自治体に対しての国庫補助も非常に少ないわけですし、今言ったように予算も問題にならないくらい少ないわけですから、せめて自治体が環境行政を進めるに当たってその権限なりあるいは自治体が公害防止を進めやすいようなことを積極的にやるべきであって、環境基準を三倍に大幅に緩和するとかそういう余計なことはぜひやらないようにしていただきたいということをお願いしておきます。  公害健康被害者の救済についてお尋ねしたいと思うのです。  大気汚染による健康被害認定患者の推移でありますけれども、公健法に基づく認定患者と東京都が行っております大気汚染健康障害者に対する助成条例に基づく患者を合わせますと、六万二千四百六人ということになるのです。この十年間の推移を見てみますと、昭和五十三年度が三万四千二百七十六人であったものが昭和六十三年度で六万二千四百六人ですから、二万八千百三十人公害病の認定患者がふえているという実態でございます。  そこで、長官は先ほどの所信表明でも、健康被害の救済に対して引き続き万全を期していく、こういう力強いお言葉があったわけでありますけれども、今私が申し上げたような東京都内の公害健康被害者、いわゆる公害病患者が年々このように増大していることについてどのような御感想をお持ちか、長官にお伺いしておきたいと思うのです。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 東京都におきまして公健法に基づく認定患者が年々ふえてきているという実態は承知をいたしております。それからまた、東京都が独自に条例に基づきまして十八歳末満の若年層の方々に対する呼吸器疾患の医療費補助を行っていることも承知をいたしておりまして、その認定患者、登録患者が増加しておることも承知をいたしておりますけれども、一般的に申しまして、この十年ぐらいの傾向でございますけれども、公害関係の呼吸器系の患者さんもふえておりますけれども、全国的な傾向といたしまして大気系の呼吸器患者の中で特に気管支ぜんそくあるいはぜんそく性気管支炎の患者さんがふえておりまして、慢性気管支炎とかあるいは肺気腫の患者さんは横ばいあるいは一部減少しているといったような傾向が見られまして、これは旧指定地域の……(斉藤(一)委員「そんなこと聞いてないよ。わかっているんだから」と呼ぶ)全国的な傾向だと思っております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 そこで、新規患者を打ち切りました昭和六十三年の三月、これは公健法で見ますと患者数は四万三千五百八十四人ということになっております。同年の十一月で見ますと四万一千六百九十四人。つまり、新規患者を打ち切った以降八カ月間で千八百九十人、法の扱いが減っているわけです。ところが東京都の条例の方で見てみますと、平成元年三月で一万八千八百二十二人、同年の十一月で二万一千四百七人、つまり二千五百八十五人、条例の方の認定患者がふえているわけです。つまり、国の方で新規患者を切り捨てました。それでその患者が東京都の条例によって救われている、東京都に肩がわりをさせているという結果が明らかに出ているわけであります。この点についてどのようにお考えですか。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 六十二年度でございますけれども、公健法を改正いたしました。この公健法の改正の趣旨は、この改正に至ります経過の中で……(斉藤(一)委員「趣旨を聞いているんじゃないんだよ。自治体が肩がわりしていることについてどう考えるかと言っているんだよ。余計なこと答えないでいい」と呼ぶ)公健法に基づく認定業務と申しますのは、この公健法の性格上、大気汚染による健康被害に対して、その汚染原因者である企業に財源を負担させて給付事業を行うという仕組みの中から始まった制度でございまして……

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 公健法の趣旨なんか聞いてないよ。  長官、聞いておいてもらいたいのです。新規患者を切り捨てたその分だけ東京都に肩がわりをさせて救済をさせている、条例によってこれが救われているという点についてどう考えるかということを聞いているわけですから、長官から答えてください。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま委員の御指摘の東京都の条例は、他の地方公共団体の独自制度と同様、一般財源により十八歳末満の患者の医療費自己負担分を助成する福祉政策的なものも含みながらこれを救っていただいている、こういうふうに考え ておる次第でございますが、ただ、そのように各地方自治体にその地方の各市民の方がいろいろな点において環境庁の手の届かない点をおんぶされている点もあると思っております。この点については、今後ともよく検討しながらやはり前向きの姿勢でやっていかなければいけない。長官として任務まだわずかでございますが、御指摘を受けますと、そういういろいろな点を、前向きで検討するものはやはりしていかなければいけない、こういう思いをいたします。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 今のお言葉のようにぜひ前向きに検討していただきたいと思います。  次に、世田谷、杉並、中野、練馬、いわゆる未指定四区の患者について申し上げたいと思うのですが、平成元年十一月現在で六千三百九十三人という数字が出ております。これを指定地域から除外していたわけでありますが、この四区を未指定にした理由と根拠をこの際いま一度明らかにしていただきたいと思います。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 公健法によります第一種地域の指定が東京都におきましては昭和四十九年と五十年の二回に分けまして行われたわけでございまして、先生御指摘のように世田谷、中野、杉並、練馬という四つの区が指定されなかったわけでございます。その当時、四つの区の指定について地元から御要望があったことは聞いております。  この四つの区が指定されなかった理由でございますが、この指定に当たりましてはいろいろの調査をいたしまして、その調査に基づき検討した結果、大気汚染の程度あるいはその地域における疾病の有病率等を勘案して地域指定がなされる、こういう取り決めになっておりまして、この世田谷区等四区におきましては、その地域指定要件が充足していなかったため、指定が困難であると当時判断したものでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 でたらめ言っちゃ困るのですよ。疾病の程度とか大気汚染の状況とか言いますけれども、今も申し上げたようにこの未指定になった四区の認定患者は非常に多いのですよ。大田区でも四千名いるくらいですから、私から推定すれば、この四区だけでも一万数千名になろうかと思うのですね。そして、疾病の程度がどうのと言いますけれども、環境庁は健康影響調査を科学的にやって、その結果、今おっしゃっているようなことを言っているわけですか。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 最終的に指定地区が確定をいたしましたのは五十三年でございますけれども、その指定に当たりましては、地域の調査をいたしまして、その結果に基づいて判断をしておったものでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 平成二年一月末現在の東京都の条例に基づきます認定状況を見ますと、二万二千三十人のうち、乳幼児が八千四百四十三人、小学生が九千二十八人、中学生が三千九十三人、その他が千四百六十六人ということになっております。ですから、この大半が乳幼児、小学生、中学生ということになるわけでありまして、将来性のあるこうした子供たちの健康が害されている。こういう実態を踏まえたときに、どうしても新たな救済措置というものが必要になってくるというふうに私は考えるわけでありますけれども、その点についての御所見をお伺いしておきたいと思います。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 六十三年三月に公健法の地域指定は解除したわけでございますが、それに合わせまして、旧指定地域を中心に、その地域におきます将来のぜんそくを初めとする気管支疾患の発生の予防を行いますためのいろいろな事業がスタートしたところでございます。これは予防事業と申しておりますけれども、地域におきます健康相談でありますとか健康診断というような事業をやっておりまして、これにお取り組みの自治体が一生懸命取り組んでいただいておりまして、これらの事業につきましても私ども一層の充実強化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 東京都の複合大気汚染健康影響調査によりますと、いろいろな点が解明されているわけであります。もともと東京都がこの調査をやりましたのは、窒素酸化物を中心とする複合大気汚染の健康影響を科学的に解明をして、公健法の未指定地域の指定促進を図るという目的で調査が行われたんです。これは美濃部知事以来十数年調査が続いております。未指定地域の指定促進を図るというのが一つの目的なんです。それに対して、先ほどの御答弁はとてもじゃないけれども問題にならないわけでございます。東京都では、この東京都の大気汚染の現状、一言で何と言っているかといいますと、窒素酸化物を中心とする複合大気汚染、こういうふうに規定しております。それをお認めになりますか。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 東京都におかれまして、五十年代の初めごろからこの大気汚染による健康の問題につきましていろいろな研究調査にお取り組みになっていることは、よく承知をいたしております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 そんなくらい知っているのは当たり前の話ですよ。僕が聞いているのは、東京都の大気汚染の現状について東京都としては窒素酸化物を中心とする複合大気汚染であるというふうに規定しているけれども、それを認めますかという質問をしているわけですから、それに答えてもらえばいいのです。違うなら違うと言えばいいのです。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 ただいま申し上げました東京都の調査は、先生おっしゃるように、総合的な複合汚染ということに目標を置いた調査と承っております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 質問に答えてくださいよ。窒素酸化物を中心とする複合大気汚染というふうに規定しているんです、これは。単なる健康影響調査の結果で言っているんじゃないですよ。行政目標としてもこのことをはっきり打ち出しているのです。このことについて認めるのか認めないのかということを聞いているわけだ。はっきりしてください。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 東京都の総合調査がNOxを中心にいたしました総合的な研究調査であるということは承知をしております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 調査がじゃないんだよ。東京都の行政指針としてこのことを規定していると言うんだよ、東京都は。あなた、あらゆる環境行政の書類を見なさいよ。それについて認めるかどうかを聞いているんだよ。調査がそういうことを言っているということはただ言っているんじゃないんだ。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 東京都がNOxを中心にいたしました複合汚染の対策についてお取り組みをいただいていることは十分承知をいたしております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 取り組んでいるのは承知しているなんて当たり前のことを言われちゃ困るんですよ。東京都内のこの大気汚染の状況がNOxを中心とした複合大気汚染であるのか、そうでない物質による複合大気汚染であるのかということを答えてもらえばいいんですよ。はっきりしてください、ここは。時間がないんだから、何回も何回も質問させるなよ。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員の今の点につきましては中央公害審議会でもいろいろと御検討願った問題でございまして、特に窒素酸化物による被害の状況、またその進展、いろいろの点においてはまだ必ずしもはかばかしい形が出ているとは言えないと思います。ただ、この点の中におきまして、患者さんの病気というものについてもいろんな角度から検討をしなくちゃいかないという思いをいたしておりますので、委員御指摘の点については環境庁として、中央公害審議会の答申もございます、またそういう中でそれがただ一概に、そのことのみによって判定を下すのにはまだもう一度検討しなくちゃいかぬのじゃないか、私はこういう思いをいたしております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 長官言われるように、早急にぜひ検討をお願いしておきたいと思います。  今話が出ました幹線道路の健康影響調査ですが、症状調査では、幹線道路からの距離に依存して呼吸器症状、持続性、せきであるとかたんなどですね、有症率に差が生じているというふうにみ なしているわけです。この点はお認めになりますか。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 東京都でやられました沿道調査の報告書を読ましていただきますと、道路沿道からの距離に応じて数字の上で有症率に差があるというデータを報告されておることは読んでおります。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 長官は先ほど大気汚染と健康との継続的な監視体制づくりを進める、こういうふうにおっしゃいました。それで、今申し上げたようなNOxを中心とした都市、特に東京のような大都市の汚染実態について、少なくとも東京都が十数年にわたって真剣に調査を行ってきている。そして解析の結果、明らかになってきている面も多々あるわけです。まだすべてとは言いません。少なくとも最初に申し上げたように、これらの東京都なり自治体の調査結果、それこそ予算を環境庁のNOx対策の三十三倍も使って環境行政を進めている、そうした自治体の調査結果というものを十分尊重してもらいたい。環境庁がやれるわけがないんだから、一億の予算では。  そういう面から、一番最初にも御指摘を申し上げたわけですが、東京都の調査結果が最終的に出なければ環境庁の方も言を左右にするだろうと思いますけれども、調査の結果今のような大気汚染と疾病との関係が明らかになったとすれば、その時点で地域指定を新たに見直すというようなことについて取り組んでいただけるものと私は思うのですけれども、その辺について長官から一言お答えいただきたいと思います。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員から、国民の健康、都民の健康ということで非常に熱心な御意見をちょうだいし、また御提案もちょうだいしたのであります。私なりには、また新しくこれに取り組んでいくことも大切だと思っております。ただ、六十三年に環境庁が指定区域をいろいろ決定した点につきましては、この点を今すぐに変えるということはでき得ないという考えを持っておりますが、新しい事態に対応していく前向きの姿勢が必要であるということは考えております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 ですから、私が申し上げているのは、東京の健康影響調査の結果が出て有症率なんかも科学的に解明された、解析されたということになったときには、改めて見直していただけますかということを言っているわけです。東京都がやることについては、それは一自治体がやっているんだからそんなものは参考にできないよ、六十三年に打ち切りを決めたんだからそれでいくんだよというお考えなのか。東京都の調査を全く無視するお考えなのか、あるいは仮定の話で恐縮ですけれども、十数年かけて、予算もかけて真剣にやっているわけですから尊重して、その際は見直しも含めて検討していただけますかということを聞いているわけで、その点については長官からいま少し前向きの御答弁を期待してお尋ねしているわけですから、よろしくお願いしたいと思います。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 東京都の調査につきましては、実は公健法の改正のときの中公審の御議論の中にもあの報告書は参考にさせていただいた上で、中公審の結論が出たと聞いております。したがいまして、都道府県のお取り組みになったデータというものは、今後も中公審の場での御議論には十分参考にさせていただけるものと思っております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 この患者を打ち切ったときに十分参考にしたと言いますが、何を参考にしたのですか。まだ調査の結果は出てないのです。何を参考にしたのですか、科学的にはっきり答弁してください。

三橋昭男環境庁企画調整局環境保健部長

○三橋政府委員 私が申し上げましたのは、六十一年前後に三年間の中公審における御議論がございました。その御議論の場で、東京都の報告書、研究成果についても検討されたということを申し上げたわけでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 でたらめを言っちゃだめだよ。答えられないのですね。何を参考にして決めたかということを答えられない。一番最初の質問に戻っちゃいますからそれ以上言いませんけれども。  それでは、いま一度基本的なことでお伺いしたいのですが、NO2の環境基準。長官もまだ新しくなられたばかりですけれども、これは十分御承知だと思うのです。一時間値の一日平均値〇・〇二ppm、それを三倍に緩和したわけでありますが、このときはその環境基準の緩和に対して裁判まで起きているわけです。国民は環境行政の大幅な後退であるといって大変怒ったわけであります。そのときにもそうなんですが、それ以前からも環境庁なりその他の省庁が言っていたことは、昭和六十年度末にはすべての地域でこの環境基準を達成します、こういうふうに胸を張って言っていた。それも達成できなかったということで、環境行政に対する国民の不信をますます強くさせているわけです。そうした経過について、過去の経過になりますけれども、新長官としてはどのような感想をお持ちでしょうか。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員の御質問にお答え申し上げます。  近年の我が国における大気汚染の状況は、硫黄酸化物等のように汚染が著しく改善されたものもございますが、大都市地域を中心とした窒素酸化物のように、改善の進んでいないものもあると認識しております。この点は御理解願えると思うのでございます。  なお、六十三年のときに何を基準にと、こう言われると、私たちも大阪におりますからいろいろなものも感じますし、また、大気を汚染しているものが窒素酸化物だけじゃなしに、スパイクタイヤによる粉じんとかアスベストとかさまざまなものが今大気を汚染しているという思いもまたいたすものでございますし、多様化している大気の汚染の中で窒素酸化物のみに絞ることもどうかという思いをいたしましても、なお今おっしゃっていただいている地域指定を、私の今の立場の中ですぐに再指定ということはでき得ませんけれども、この点のいろいろな問題を、過去の問題もまた考えながら私はやはり前向きに研究しなくちゃいかぬ、こういう思いをみずからいたしております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 例えば道路の建設あるいは計画に当たってこれまで、建設省を一例に出しますが、どういうことを言ってきたかというと、公害道路の建設には反対であるという主として沿線住民の不満に対して、昭和六十年度には環境基準を達成しますよという、建設省も道路公団もどこの説明会に行ってもその理屈の一点張りで道路計画を納得させ、道路建設をやってきた。ところが六十年度には環境基準が達成できなかった。全く国民をごまかし、国民にうそをついて道路建設を進めてきたのです。環境庁に責任がないとは言えないのです、環境庁自身も言ってきたんだから。その責任について、反省を含めて、長官どうお考えですか。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 大都市、殊に御指摘の東京におきまして、現在窒素酸化物が私どもが期待するほど減っていないというようなことはございます。そこで、御承知のように六十三年の十二月には新しい中期展望というものを見直しまして、その線に沿って現在……

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 そこまでまだ聞いてない。六十年に達成できなかったことについてどのような反省と責任を感じているかということを聞いているのです。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 はい、そのもとに、六十三年にはその事実を踏まえまして新しい総合的な対策を盛り込んだ新中期展望を反省の上に立ってつくって、現在施策を進めているということでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 この環境基準が達成できなかったという点は東京都も全く同じでして、同じ責任があるわけですが、現在の鈴木知事は率直に陳謝をいたしました。つまり、東京都の職員の言い分だけを聞いて信用してきた、それが間違っていたという意味で陳謝をしました。ですから、長官が先ほどからいろいろ答弁していますけれども、その結果についてはこの人たちは責任を問われないのですよ、そうでしょう。昭和六十年には環境基 準を達成します、道路をつくらせてください、将来の不安はございません、心配要りませんと言って道路をつくって、確認までしてつくって、そして基準が達成できませんでした。この人たちは陳謝する必要はないでしょうし、しないですね。しかし、鈴木知事は都議会本会議で都民に向かって陳謝をしているんですよ。そういう点で、環境庁の最高責任者としてどうお考えになりますか。それにお答えをいただきたいのです。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 今委員の御指摘の点につきましては、私もまたまことに遺憾であり、残念であると思います。そういう点を踏まえて頑張っていきたい、こういう思いをいたしております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 そこで、先ほども話が出ました、六十年の十二月にまず中期展望が策定されたわけですね。そして六十三年度中の環境基準の達成を目標としたと思うのですけれども、それは間違いないですか。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 先ほどちょっと先走ってお答えしてしまいましたけれども、現在、過去の経緯の上に立って……(斉藤(一)委員「いや、中期展望について聞いているのです」と呼ぶ)はい、新中期展望は六十三年十二月に策定して、現在この上に乗って施策を進めているわけでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 どうでもいいけど質問に答えてくださいよ。六十年の十二月に中期展望をお出しになったでしょう。そのときの目標期限としては六十三年度中に達成しますということをおっしゃっていたんじゃないですかと聞いているのです。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 御指摘のとおりでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 ここでもまた環境庁は国民を裏切っているんですよ。いいですか、長官。  そして今度は、今も話がありますように、いわゆる新中期展望なるものがまた出てきた。それではいつまでに環境基準を達成しますよという達成期限が今度は明示されてないのです。国民をだまし、国民にうそばかりついてきちゃったから、もう期限は言わない方がいいだろうというのがこの新中期展望の本質ですよ。基本的なねらいはそこにある。なぜ達成期限を明示できないのですか。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 ただいまの説明が少し不十分でございましたが、六十年に立てましたその展望によりますと六十三年以降についても環境基準の達成が非常に難しいのではないか、そういうことも踏まえまして、六十三年十二月に新しい新中期展望に切りかえて総合的な対策を立てているということでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 環境基準の達成期限というのは、これは環境行政の基本ですからね。中期展望にしろ何にしろ期限も示されない、これは行政目標がないわけですから、まあ予算の範囲内で通産省や建設省と相談しながら一生懸命やるだけやらしていきますよという程度のことですから、これでは国民は納得しないですよ。東京都でも東京都内の環境基準について一応の達成期限を明示していますよ。なぜ環境庁が期限を示せないのですか。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 先生御承知のように、新中期展望というものは総合的な対策をやっていくということで、自動車の単体のほかに、交通全体の都市計画への期待というものもございますし、それからまた固定発生源の燃料が切りかわっていくということもございますので、それを我々は最大限こうやってくれという施策を全部書き込んでおります。しかし、それが実際どれだけ期待した効果をあらわすのかということについては、定量的に、その結果いつまでにどうなると言い切れない。こういうところから、残念ながら時期を切って目標を示すことができていない、こういうことでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 そういうふうに正直に答えてもらえれば、そのいい悪いは全く別ですけれども、わかるわけです。  そこで、結局一言で言うとお手上げ状態なんですよ。環境庁としては環境行政を進める上でもうお手上げ状態なんです。いろいろな施策は掲げられていますけれども、これらは全部、総量規制を導入するとき以来の項目です。ですからもう十数年、この文章には全部書いてあることなんですね。当初は、そういうことを全部予測し踏まえた上で六十年には環境基準を達成しますの、あるいは六十三年には達成しますのと、こうやってきたわけです。今度書いてあることも、新しいことが書いてあるわけじゃないんですよ。それをまた新中期展望と称して、今度はあたかもこの展望に基づいて施策を進めていけばそのうち何とかなるだろうみたいなことを言っていますけれども、私から言わせれば全くごまかしにすぎない、過去失敗してきたことをまた並べているにすぎないというふうに断定せざるを得ないのです。  そういうことはそれとして、私の考えでは、大型ディーゼルトラックの直噴式と副室式があるわけですが、この直噴の比率が年々ふえてきて、NOxに対する寄与率が非常に高まってきている。少なくともこの辺がまず根本的に解決しなければならないことだろうと思うのです。  そこで、ちょっとあれになるかもしれませんけれども、少なくとも、大型ディーゼル車に対しては副室式でやっていくんだ、直噴の方を規制を強化して、将来は副室式と同等の規制にするんだというふうなことを言っておりますけれども、これではもう解決つかないのです。東京都は一極集中がどんどん進んでいるわけです。ですから、むしろ全部副室式にするんだということを環境庁が打ち出して、そして関係各省あるいは業界とも話し合いに入る、主導をするというくらいの決意がなかったら、これは本当に絵にかいたもちですよ。そういう提案をしたいと思うのですが、それについてのお答えをお願いしたいと思います。     〔委員長退席、小杉委員長代理着席〕

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 ディーゼルエンジンにつきまして副室と直噴の問題というのは先生の御指摘のとおりだと理解しております。したがいまして、昨年末にいただいたこのディーゼルの対策については、短期目標五年以内に直噴式を副室並みに持っていくという努力を重ねて、十年後には直副一本化の排出基準に持っていく、そういう方向の答申をいただいております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 ですから、一本化ではなくて、もう少し踏み込んだ対策を環境庁が打ち出せないかということを言っているのです。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 ただいまの一本化の中には副室そのものの、今低い値もさらに下げていく、より低い値に一本化する、その先はガソリン車並みのところに持っていく、ここまで答申をいただいておりまして、その線で現在規制を始めているわけでございます。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 最後に、いわゆる東京一極集中、臨海部開発を初めとした開発がどんどん進められているわけですが、これは長官も御承知だと思うのですけれども、臨海部を中心とした都市開発だけでも大変な人口を抱えることになるわけですね。居住人口だけでも二十万近くになるのじゃないでしょうか。就業人口は三十万人以上になるのじゃないでしょうか。そこへ道路ができる、車が出入りする、NOxがまた増大をする、交通量が増大するというような事柄については新中期でも予測してないのじゃないかと思うのです。予測していますか。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 個別的なことは別といたしまして、そういう傾向にあるという前提のもとにそういう施策の要望を受けております。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 例えばNOxの排出量はこれからどのくらいふえていくのかとか、あるいはNO2の寄与濃度はどのくらいになるだろうとか、さらには人工熱の増加がどの程度になるだろうかというような事柄について、多少でも検討をしていると思うのです。先ほど来地球環境を守ろうというようなことを盛んにおっしゃっていますが、NOxの影響による酸性雨の問題であるとか地球の温暖化の問題であるとかいうことを踏まえて地球環境問題に取り組まないと、東京の公害垂れ流しはもう放任しっ放し、環境保全の見通しも立たない、バンザイで地球環境というふうなことでは、これは国際的にも信用を失うことになると 思うのです。ですから、こうした東京一極集中による環境の影響、特に車の走行量の増加あるいはNOxの汚染の見通しというものを今こそ環境行政として出さなければ、地価高騰の問題だ、土地税制の問題だなんというようなことだけでは解決つかないのですよ。  私から言わせれば東京一極集中の根本原因は、これは私の見解になりますけれども、これまで政府が進めてきた東京一極集中に起因すると言わざるを得ない。だとすれば、少なくとも環境行政がそうしたことを、後追いでどうにもならない状態になってこうやってまた繰り返し繰り返しいくのではなくて、東京一極集中についても今から環境行政の立場から歯どめをかけていく。これ以上は困ります、車の流入も走行量がふえることも困ります、これ以上NOxをふやしてもらっては困りますと環境庁が言わないでどこが言いますか。建設省が言いますか。通産省が言いますか。環境庁が言わなければだめなんですよ。そういう点はひとつ勇気を持って国民の前に、ああ、環境庁だけは考えてくれているんだな、こういう姿勢をとってもらいたいと思うのです。  その点について環境庁並びに長官の方からお言葉をいただいて、私の質問を終わりにしたいと思うのです。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 東京、首都圏への過度の集中の状況にございますので、この流れを逆に地方分散の方に向けていかなければならない、その努力をしなければならないのはそのとおりでございまして、現在の四全総でもその考え方が貫かれているわけでございます。  私どもとしましても、首都圏の環境保全を確保していきますためにも、首都圏全体としての環境管理の方針をしっかり打ち立てまして、それを関係省庁に働きかけをする、そして各省庁の施策の中に生かしていく必要があると考えておるわけでございまして、御指摘のとおり東京、首都圏、大変いろいろな開発プロジェクトがございますので、そういうプロジェクトが実施される前にそういう環境保全についての基本的な考え方をまとめる必要があるということで、今鋭意作業をしております。とりあえず急ぎます東京湾だけは中間報告を検討会でまとめていただいた、それを今関係省庁にお示ししまして、生かしていただくように努力をしているところでございます。  先生御指摘の臨海部の開発でございますが、この開発に当たりましてはそのものが環境に及ぼす影響を最小限にする必要がございますし、せっかくそこを利用するのであれば、むしろ内陸部の環境の改善にも逆に寄与するということでなければならないと考えております。そこで、具体的な開発プロジェクトが進みます前に必要なアセスメントをきちっとやりまして、いまおっしゃいましたような大気の問題、水質の問題等々いろいろございますから、その環境の面から問題のないようなアセスメントが行われるように指導していくつもりでございますし、そのようになる手はずになっております。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 斉藤委員のいろいろの角度からの、NOxを初め環境庁の環境をよくするための重要な責任を痛感するように御指摘があり、御質問があった点を十分踏まえて頑張りたいと思っております。  ただ、一つ今思い出しますと、自動車の非常な排気ガス公害が大きいときに三木環境庁長官が自動車業界にこれを直すように言明をされた際に、大変な反発があった。しかし、それをやったために今日のモータリゼーションによるところの日本の業績が出たということは世界の中に誇れるんじゃないか。こういう思いをいたしますと、私はNOxも、原油から精製するそのプロセス、その過程において、NOxを硝酸アンモニウムにしていくところの除去をする、そういうことを考える必要があるんじゃないか。それは新しい装置をつくらなければいかぬから工場は困るにしても、そういうときに免税をし、そういうときに補助金を出していくとか、そんなこともこの際考えていいんじゃないか。ふっと思い出しまして、そのようなことを踏まえながら、長官として前向きで頑張ることをいたします。

斉藤一雄日本社会党・護憲共同

○斉藤(一)委員 ありがとうございました。

小杉隆自由民主党

○小杉委員長代理 斉藤節君。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 私は、公明党・国民会議の斉藤でございます。  まず最初に、このたびの地球環境ホワイトハウス会議に御出席されました北川大臣初め、この会議に日本代表として御出席になられました方々に、大変御苦労さまでございましたということを申し上げたいと思うわけでございます。ありがとうございました。  さて、この会議につきましては、その模様が連日のように新聞で報道されて、あるいはテレビなどでも報道されておったわけでありますけれども、私の読みが全般にわたっていなかったのがいけなかったのかもしれませんが、どうも断片的で、全体的な内容と申しますか、これが余り詳しく報道されていなかったんじゃないかな、そんなふうに思うわけでございます。そこで、この会議の模様につきまして二、三御質問申し上げたいと思うのでありますけれども、よろしくお願いしたいと思うわけでございます。  まず、新聞報道によりますと、この会議の初日、四月十七日に行われました分科会では、オランダ、フランス、イタリアなど欧州の国々からは、いわゆる炭酸ガスなど温暖化ガスに関して直ちにアクションを起こすべきである、このような意見が続出したというような報道があったわけでありますけれども、これに対しましてアメリカは、環境と経済成長の調和を重視すべきであるといたしまして研究のための国際協力の重要性を強調した、このように報道されております。また、発展途上国でありますブラジルなど、こういう国からは、経済成長の方が重要である、このように強調されまして、生活の質を論ずる前に生活そのものが大事だといったような議論がなされたというふうに報道されているわけであります。  こういうように、これらの諸国は先進国の環境重視論を批判する声が大分あったというようなことでありますけれども、これに対しまして大臣は、我が国の立場といたしまして、地球環境保全のための枠組みづくり、こういった六項目の基本方針を明らかにされまして、さらに我が国の状況から、経済成長を損なうことなく環境政策を推進することが可能だ、このように訴えられたというように報道されておりますけれども、まずそのような認識でよろしゅうございますか。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま斉藤委員から、ホワイトハウスの会議の内容その他について新聞報道を引用されました。いろいろとお話のありました点は、全くそのような動きの中で会議が進められたことはそのとおりでございます。  ただ、その中で日本といたしましては、やはり欧州の国々が言うところの、直ちにCO2対策、温暖化対策、地球対策というものはやらなくちゃいけないということは力説をいたしました。反面またアメリカは、温暖化のそういうものを解明するための基礎的研究をやらなければいかぬじゃないか、研究所の設立説も唱えてまいりました。我が国といたしましては、これも大事なことだから、科学という研究をしながら、先ほど委員がおっしゃいました経済の発展を損ねることなく環境をよくしてきた日本の経済の発展を発表すると同時に、これは国際パネル間の中でこれに対してお互いの国が寄って研究する必要があるじゃないかということも申し上げてまいりました。その点におきまして、アメリカとEC諸国との間の中和点をとり得たという思いをいたしておる次第でございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 そこで、関連して御質問を申し上げるわけですけれども、大気汚染対策は環境庁を初め関係省庁あるいは企業なども精力的に進めておりますけれども、しかし、炭酸ガスを初めとしてこういう地球温暖化ガスがどんどんふえて、大気汚染状況は一向によくなっていないのじゃないか、むしろ炭酸ガスなどはふえてきているわけでありますから悪化の方向に進んでいるのじゃな いかと思うわけでありますけれども、先ほどの大臣の所信表明演説の中にもありましたように、この二ページにありますけれども、「国内の環境問題に目を転じてみますと、窒素酸化物による大気汚染、生活排水による水質汚濁等の問題は改善がはかばかしくなく、また、様々な有害化学物質による環境汚染等の問題も広がりを見せております。」このように大臣御自身が認めておられるわけでありまして、また、先ほどの公害等調整委員会の報告の中を見ましても、公害問題でもって騒音だとか大気汚染とか悪臭とかいったものによる、あるいは水質汚濁、廃棄物に関する苦情が非常に増加してきている、「年々増加してきております。」というふうに十二ページで述べているわけであります。  このようなことを見ていきますと、大臣が、経済成長を損なうことなく環境政策を推進することは可能だ、このように言っておられるわけでありますけれども、日本の現状を見ますと必ずしもそうじゃなくて、やはり経済成長をどんどん、四%台ですかね、しておりますと、だんだんこういう環境汚染ガスだとか廃棄物だとか水質汚濁、こういったものがふえてきているのじゃないか。やはり経済成長をある程度抑えていかないと、こういった環境汚染物質の排出を少なくしていけないのじゃないか、そんなふうな感じを受けるわけでありますけれども、具体的にこの辺、改善されております、大丈夫ですとホワイトハウス会議で述べられた趣旨の具体的な例をお示し願えればと私は思います。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 大臣が我が国のこれまでの経験を御紹介になりまして、CO2対策も含めまして、地球環境保全対策と今後の我が国の経済成長を両立させていくことが可能であるという考えを日本政府の見解として述べられたわけでございます。それは御承知のとおり、かつて非常に著しい公害を経験いたしまして、それを先生も御指摘のとおり官民一体となりまして各般の施策を講じました結果、大気汚染等の公害が改善を見てきた、その間、おおむね経済成長は四%を維持してきたということでございます。  ただ、先生が御指摘のとおり、ごく最近でございますが、大都市を中心としましてNOxの汚染がやや悪化傾向をたどりつつあるというような状況もございますし、確かに都市の中小河川を中心としまして生活雑排水の問題もございます。ごく最近の問題として、まだ残された分野はございますが、これまでのもう少し長い期間でとりました経験からいきましてそういうことが言えるのではないかということを申されたわけでございます。  ただ、CO2の問題というのは、単にNOx、SOxの問題と次元が異なりまして、化石燃料を燃やせばCO2が出るということで、非常に広範な影響が及ぶ問題でございます。     〔小杉委員長代理退席、委員長着席〕そこで、過去の経験も踏まえつつ今後の取り組みの問題といたしまして、何ら対策を講じなければやはりエネルギー供給の制約が生ずるわけでございますから、経済成長にも影響が及んでくる可能性がございます。しかし、そういうことではなくて、将来に向かってCO2の排出抑制に資するような施策をとりながら、したがってエネルギー供給を確保しながら進めていく、そういう道があるのではないかということでございまして、かつても進められてきたわけでございますがやや低迷しております省エネルギー、省資源対策をもう一回徹底してやる、これは広く国民の皆さんの理解を求めましてやるということがございます。まだまだその余地はあるわけでございます。それが第一点でございます。  第二点目は、CO2の排出のより少ないエネルギー源の方にできるだけ転換していく、あるいは自然エネルギー等はCO2を出さないわけでございます。そういうCO2を出さないエネルギー源の方にできるだけ転換をしていく、エネルギー源の転換対策でございます。これが第二の柱でございます。  第三の柱が技術開発でございます。もう少しですぐに使える技術もございますし、それをさらに磨きをかけるとか、これから鋭意取り組みまして新しい技術を開発しまして、そういう両立に寄与するようなエネルギー開発を計画的に進めていくということでございます。この点につきましては大臣の方から、百年といった長期的な視野に立って計画的に、総合的にエネルギー等の技術開発を大いに進めていく必要があるということも申されたわけでございます。大きく言いまして柱が三つございます。  そのほかにつけ加えれば、あるいは植林の問題等々もございます。そういう各般の施策を思い切って推進することによって経済成長と地球環境の保全は両立させることができると考えておるということを申されたわけでございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 大変理想的でよろしいと思いますけれども、化石燃料を代替エネルギーにかえていくということは大変なことでございますし、やはりここしばらくはエネルギー源としては化石燃料が主になると思うのですね。原子力エネルギーもまだ三〇%弱で、そういう点で七〇%強はやはり化石燃料に頼っているわけですから、炭酸ガスを減らしていく方向にするとすれば、生産活動を緩やかにするか、落としていく以外にないのではないか、そんなふうに私は思ったものですから御質問したわけです。  確かに通産省あたりではサンシャイン計画とムーンライト計画がありますから、早くサンシャイン計画で代替エネルギーを開発してもらって、炭酸ガスを出さないエネルギー源を開発しなければならぬ。また、今おっしゃいましたように、国民生活の上において省エネをやっていかなければならぬ。それにはやはりムーンライト計画によるエネルギーの節約といいましょうか、効率化といいましょうか、こういったものが必要になってくると私は思うわけでございます。そういう点は大いに進めていただかないと、世界に向かって経済成長と環境保護はパラレルにいけるんだと言われた以上はそれなりの責任が出てくるのではないかと私は思うわけでございます。  次は、またこの会議についてでございます。この会議において環境庁は、温暖化のメカニズムなどに未解明な部分が残されている、こういうことを確認されたとありましたけれども、メカニズムについてさらに研究することが必要だと思いますけれども、午前中も問題になりました気候変動に関する政府間パネル、IPCCの第一部会では、私から申し述べるまでもなく世界じゅうの気象学者、地球物理学者が集まって地球の温暖化のメカニズム解明のために行われた第一部会で、政策立案報告として、二酸化炭素による地球温暖化は現実のものである、このように結論づけております。ですから、ある程度メカニズムは解明されている、こういうふうに私は思っているわけでありますけれども、環境庁といたしましてこのメカニズムはどの辺が未解明部分としてとらえておるのか、その辺をちょっとお知らせ願いたいと思います。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 この点につきましては、現在、先生が御指摘のとおりIPCCの第一ワーキンググループで検討が進められ、近くその結果が出される。その中に、この地球上が全地球的に炭酸ガスがふえており、それの温暖化効果が進んでいるというのは明らかにされておりますが、多分このIPCCの中でも未解明とされているところは、その程度、それから時期がいつになるか、また全地球上で南半球、北半球緯度別にどうなるのか、その結果及ぼされる影響というものがどこにどのようにあらわれてくるか。殊に現在言われておりますのが、温度が上がることに従って生ずる雲がどのような範囲でどういう形で分布をするのか、その結果太陽光線が反射されるのか、それともさらに悪い方向に響くのか、それから大気中と海洋との間におけるCO2ガスの大循環、どの程度吸収してもらえるのか、森林の効果をもう少し数量的に推計の幅を狭めていくような知識が必要だ、そういう幾つかの点が残っているということでございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 わかりました。そういうことであれば、確かに雲の動き方あるいは温度が上がれば海洋からの蒸発は激しくなるわけですから、それによる雲の動き方なんというのはまだメカニズムとしてははっきりしていない、そういう点は私も同感でございます。  そこで関連して質問でありますけれども、昨年九月に行われました地球環境保全に関する東京会議の議長報告で「環境倫理」という言葉を使って、エネルギー浪費型の生活様式を含む先進諸国の社会経済活動を修正することを求めているわけでございます。これは東京で行われた会議でありますからよく御承知だと思います。この議長報告に対して我が国政府、特に環境庁といたしまして具体的にどのようなことをしていかれようとしておられるのか、まずそれをちょっとお聞かせ願いたい。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 先生御指摘のとおり、東京会議で環境倫理ということの重要性が指摘されたわけでございます。私どもといたしましても同じような認識に立っておりまして、地球環境問題を解決していくに当たっては一人一人が地球環境とのかかわりを深く認識し理解し、そして地球環境保全に資するような行動に切りかえていってもらう必要があるということかと考えておるわけでございます。そういう意味で、政府一体の取り組みを示しました昨年六月の閣僚会議の申し合わせにもその点が触れられておるわけでございまして、そのため、政府としましては普及啓発を大いにやろうということになっているわけでございます。  その一環としまして、環境教育を充実していくということで、学校教育の場で充実していただくように文部省にお願いをいたしておりまして、教科書の改訂に当たって内容が充実されるようなことを期待しているわけでございます。それから地方公共団体を通じまして教育委員会とも連携をとって、学校の現場でもさらにいろいろな取り組みがされるように進めていきたいと考えておるわけでございます。それから、地域での取り組みも必要でございますので、そういう地域活動の促進も図っていきたいと考えております。これに関連しまして、年度末に補正予算が成立いたしましたので、その補助金をもちまして各都道府県、政令市に地域環境保全基金というのを造成していただきました。これの運用益をもちまして平成二年度から普及啓発事業等地域の環境保全活動が始まるわけでございます。その中でも、環境教育の推進等々の意識の高揚の事業を重点的にやっていただけるように期待をしているところでございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 わかりました。総論賛成、各論反対というような状況になっていくのじゃないかなと私は思うのです。と申しますのは、一たんレベルアップした生活といいましょうかあれというのはなかなか下げにくいのじゃないかと思いまして、確かに教育をしっかりやっていただければと思うわけでございます。  そこで、また東京会議のことについて御質問なんですけれども、この会議の中で、これは別に採決したとか何かということじゃないのでありますが、先進工業国で二酸化炭素など温室効果ガスの排出に対して課徴金を課して、その資金を途上国への支援のための資金に使ってはどうか、使おうというような発言もあったというふうに報道されているわけでありますけれども、先ほどのことも含めまして、いわゆるホワイトハウス会議においてこういった問題が取り上げられたのかなかったのか、その辺ちょっとお聞きしたいと思います。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 ホワイトハウス会議には、御承知のとおり開発途上国としましてインド、ブラジル、メキシコ、インドネシア、ナイジェリア、ザイールの六カ国が参加いたしております。それから東欧からもソ連のほかポーランドが参加したわけでございまして、これらの諸国から、途上国における現状、人口増加あるいは貧困の問題そして経済情勢、しかし一方で、地球環境保全のための行動を途上国としてもとらなければならないということはよくわかっている旨のいろいろなお話がございました。そういう状況を踏まえて、途上国側の方からの要望ということでございますと、クリーンな技術をできるだけ途上国にも移転してほしいとか、あるいはそれなりの資金援助を期待するというような発言があったわけでございます。  そのほか新しい問題としまして、これは民間ベースである程度行われているものでございますが、累積債務と自然保護のスワップというやり方がございますが、これが一つの有効な方策ではないかというような指摘もあったわけでございます。  こういうことで、地球環境保全を進めていきます上で、先進国だけではどうにもならない面がございます。途上国も全面的な協調体制でやってもらう必要があるわけでございまして、そのためにも途上国の自助努力を先進国としてできるだけ支援していくということが必要である、そういう議論は行われたところでございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 何といいましても、今は先進国は地球の資源を収奪といいましょうか、使い切って成長してきているわけでありますれども、それに対して発展途上国はこれから発展しようとしているので、先進国に対して彼らとしては先進国ばかりいいこと言うなといったような発言があるように聞こえておるわけでありますが、その辺、彼らの経済成長なども先進国が十分助けてやる方向に行く必要があるだろう、そうしないとかえって環境破壊のもとになるのではないか、こんなふうに思われるので、強く御要望を申し上げておきたいと思います。  そこで、テーマを変えて御質問を申し上げます。次は、フロンガス問題について、通産省の方おいでいただいておりますか、よろしくお願いします。  フロンガスの問題につきまして、これはオゾン保護法が昨年一月一日に発効してちょうど一年半近くなってきたわけでありますけれども、フロンの製造や輸入は通産省への届け出制ということになりまして、承認が義務づけられているわけであります。製造段階から量をぐっと絞っていこうというようなことになっているわけでありますが、この法律の実施状況はどうでありますか、それをお聞かせ願いたいと思います。

小島直樹通商産業省基礎産業局化学品安全課フロン等規制対策室長

○小島説明員 フロン等の規制の実施状況についてでございますが、通産省といたしましてはオゾン層の保護を図るために、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律に基づきまして昨年七月から生産量の規制等を実施しております。規制の一年目に当たります本年度、これは昨年の七月から本年六月までの一年間でございますが、実質約三割の削減をするということがモントリオール議定書の規定によって求められておりまして、現在までのところ、その削減は順調に進んでいるというふうに理解しております。  具体的に申し上げますと、特定フロンの生産量についてでございますが、一九八九年の上期、これはまだ規制が始まる前でございますが、約九万五千トンでございました。これが、規制の開始されました昨年七月以降その生産量が急速に減少をいたしておりまして、八九年の下期にはこの数字が約六万二千トンということになっておりまして、三割以上の減少ということになっております。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 三〇%から減少している。その分、輸入がふえているわけじゃないのでしょうね。

小島直樹通商産業省基礎産業局化学品安全課フロン等規制対策室長

○小島説明員 輸入につきましても外為法によりまして輸入割り当ての措置をとっておりまして、これもモントリオール議定書の規定に定めるところによりましてその輸入量の削減を図っております。具体的には、モントリオール議定書の規定によりまして一九八六年の数字に抑えるということになっておりますので、輸入につきましても一九八六年の実績の範囲内に抑えるということで運用しております。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 そこで、排出抑制及び使用合理化についてどのようになっておるか、これについてお尋ねします。

小島直樹通商産業省基礎産業局化学品安全課フロン等規制対策室長

○小島説明員 特定フロンの使用合理化について でございますが、私どもといたしましては、従来から特定フロンの生産規制とともに、その使用合理化を通じました使用量の削減を図っているところでございます。昨年七月から供給規制が開始されたわけでございますが、それとともに、実際にフロンその他を使っております需要業界に対しましてその使用量の削減を要請してきております。また、フロンを使っております各現場におきまして使用合理化が推進されるように、その所要の金融、税制上の措置を講じておりまして、これまでのところ、その使用合理化につきましても順調に進んでいるものと考えております。今後とも、特定フロンの今世紀中の全廃などを目指しまして積極的に所要の施策を講じてまいりたいというふうに考えております。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 排出抑制もお尋ねになりましたが、それにつきましても同様な形で税制上の措置が講ぜられ、その線でこの事業が進んでおるところでございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 それは大丈夫なのでしょうね。  では、それにまた関連して、フロンについてでありますけれども、代替品の開発状況、その進捗状況がどうなっているのか、また、代替品が実際に今利用されつつあるのか。何か今、フロンでないというマークをつけて販売されているようなものもあるようでありますが、どういったものがあるのか。

小島直樹通商産業省基礎産業局化学品安全課フロン等規制対策室長

○小島説明員 特定フロンの代替品につきましては、それぞれのフロンの使用分野ごとに幾つかの物質がその候補として挙げられておりまして、これらの物質につきまして、これを本格的に商業的に生産あるいはその使用を開始するというまでには安全性の確認その他の所要の試験研究を行うことが必要でございまして、これにはなお数年がかかるというふうに承知をしております。ただ、これも物によって違うわけでございまして、人体用のエアゾール噴射剤として用いられておりますフロン、これにつきましては昨年八月に高圧ガス取締法に基づきます通産省令を改正いたしまして、それ以降LPGその他の代替噴射剤への転換が急速に進展しているところでございます。  通産省といたしましては、これまでもこのフロン代替品の開発利用の促進のために所要の財政金融上の措置を講じてまいりましたが、今後とも、特定フロンの今世紀中の全廃という目標を達成するために所要の措置を講じてまいりたいというふうに思っております。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 ちょっと通告外でありますけれども、今おっしゃいましたようにLPGが代替品として使われているということでありますけれども、これは危険性はどうでございましょうか。ないのでございましょうか。物によっては、使い方によっては非常に危険ではないかと私は思うのですけれども。

小島直樹通商産業省基礎産業局化学品安全課フロン等規制対策室長

○小島説明員 エアゾール用の噴射剤につきましては、従来、LPGその他の可燃性の噴射剤を用いますとそれに引火をして危険ではないかということから、特に人体用のエアゾール、これにつきましては高圧ガス取締法でその使用を厳しく抑制をしてきたわけでございます。したがいまして、事実上フロンしか使えないという状況であったわけでございますが、このオゾン層保護の問題が国際的に問題になってまいりましてから、通産省の関係団体でございます高圧ガス保安協会に専門家から成る委員会を設けまして、そこで可燃性のガスを用いた場合の安全性の問題について慎重に検討が積み重ねられました結果、その使用上の注意事項その他につきまして十分な表示を行うこと等によりまして、使用上の安全性を十分図りながらフロンからLPGその他の代替噴射剤への転換ということも十分可能である、そういった結論が得られまして、規制をいたします省令その他の規則を改正するに至ったというふうに承知しております。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 そこで、フロンの削減についてお尋ねいたします。  今世紀末までに全廃するということが前提でありますけれども、九八年までに半減するということが去年でもうたわれているわけです。これは果たして年次計画をどのように立てて、それがうまく進行しているのかどうか、削減がうまくいっているのかどうか、その辺御答弁願いたいと思います。

小島直樹通商産業省基礎産業局化学品安全課フロン等規制対策室長

○小島説明員 ただいま御指摘ございましたように、特定フロンにつきましては、今世紀中に全廃をするということを目標といたしまして現在国連の場において行われておりますモントリオール議定書の改定作業その他に対応しておるところでございまして、また、関係の各産業界におきましても所要の努力をいたしておりますので、九八年までの五〇%削減ということにつきましては、これまでの削減状況あるいは代替品の開発利用の見通しその他を考えますと達成可能であるというふうに考えております。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 各年次に計画しただけ順番にいかないと、達成しますといっても最終的にできませんでしたということになっても困るわけでありますから、今世紀末には全廃という前提がありますからやはり着実に進めていかないと達成できないのではないか、私そういうふうに思いますので、ぜひとも強力にこれをやっていただきたいと思うわけでございます。  以上でフロンは終わりましたので、通産省の方、どうもありがとうございました。御苦労さまでした。  次は、酸性雨問題について御質問申し上げたいと思うわけであります。  まず最初に環境庁さんにお尋ねいたしますけれども、環境庁といたしましては酸性雨測定、ずっとやっておられますか。やっておることは間違いないでしょうけれども、どんなようなデータが出ておるか。

小林康彦環境庁長官官房参事官

○小林説明員 酸性雨の現状とその影響を把握するために、環境庁では昭和五十八年度から六十二年度まで第一次酸性雨対策調査として、全国十四都道府県二十九地点での酸性雨の成分分析調査及び陸水、土壌調査を実施しております。その結果、多くの地点でヨーロッパやあるいは北米で報告されておりますのと同水準の値、すなわち年平均で申し上げますとpH四台の降水及び酸性降下物が観測をされております。特に硫黄酸化物降下量については主に日本海側や屋久島で多く、硝酸イオン降下量では首都圏で高い傾向がございます。  酸性雨の影響を受けている湖沼あるいは土壌というものはこの調査では確認をされておりませんけれども、酸性雨の影響を受けやすい湖沼あるいは土壌の存在が確認をされております。  こうした状況でございますので、引き続き六十三年度から第二次の酸性雨調査に入りまして、現在も監視、測定を続けているところでございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 樹木、森林などに酸性雨が降っているわけでありますけれども、木が枯れた、立ち枯れになったというような例はございますか。

小林康彦環境庁長官官房参事官

○小林説明員 我が国の森林影響につきましては、昭和六十年の秋に群馬県が、関東地域における平地林の杉枯れ現象があり、それが酸性雨ではないか、こういう報告を出されております。こういう現象がございますので、環境庁では林野庁と共同でその状態あるいは原因調査をいたしましたが、酸性雨と因果関係があるかどうかについては確認をされていないという状況でございます。  そのほか何カ所かで森林の衰退現象がございまして、酸性雨が原因ではないかという御指摘がございます。環境庁では専門家あるいは関係機関と協力をしまして調査をしておりますが、現在のところそれが酸性雨による老化という確認に至っていないという状況でございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 確かに酸性雨による立ち枯れなのか、それともほかの、例えば松でしたら松くい虫による立ち枯れなのか、これは判定はなかなか難しいと思います。しかし、実際に酸性雨が降っていることは事実であるという、今御答弁ありましたように年平均でpH四ぐらいですか、そのぐらいですね。pH四というのはかなり高い酸性度です。普通雨は五・六から五・八ぐらいですね。普 通炭酸ガスを含んでおりますから、そういう点でどうしても酸性になるわけでありますけれども、pH四になるとこれは一けた違うわけですから、大変な酸性でありますので問題だと私は思うわけです。特に今御答弁ありましたように、いわゆる硫酸イオンによる酸性あるいは硝酸イオンによる酸性、窒素酸化物それから二酸化硫黄による酸性雨、いわゆる炭酸ガスを含んで降ってきた酸性雨とこれは全然違いまして、酸の種類によって大変な影響がある。特に硫酸の場合は、これは申すまでもなく腐食性が激しいわけでありまして、しかも蒸発しにくい。硝酸イオンの場合は土壌中に吸収されて肥料みたいな格好になる場合もありますけれども、しかし硫酸の場合は非常にこれは有害でございまして、特に濃縮されるという恐れがありますから大変危険だと私は思うのです。そういう点で酸性雨問題は、サルファ、いわゆる硫酸イオンとそれから硝酸イオンについて注目しなければならぬと私は思っているわけであります。  東京農工大の小倉教授たちが一九七七年から八六年の十年間、非常に長い期間でありますけれども、この間調査をしておるわけです。どこをやっているかと申しますと、大体三多摩地域です。多摩川の付近と、それから自分の農工大のある府中です。大体測定は農工大の農学部の屋上でやっているわけですけれども、このデータによりますと、この十年間降った雨の中にはpHが三・〇から六・九、六・九というのは普通の雨ですけれども、三・〇という非常にpH濃度の高い酸性雨が降っているという報告があるわけです。酸の種類、先ほど申しましたように、硫酸か硝酸イオンかということによって随分問題のあり方が違うわけでありますけれども、七七年から八三年は大体○・二二から〇・二八という硝酸イオンの濃度、これはppmです。ppmでこれだけある。それから八四年には〇・三五ppm、八六年には〇・五六ppmと、だんだん年々硝酸イオンの濃度が上がってきているわけです。これは先ほどもお話しありましたように、硫酸イオンは山間部ですか、そして日本海側と言いましたね。それから硝酸イオンは首都圏だというふうに先ほど御答弁ありました。これはやはり首都圏の交通量、いわゆる車の増大がかなりパラレルになってきているのではないかな、そんなふうに思うわけです。しかも、八四年から八六年は飛躍的に二倍近くなってきているということ、これは大変な増大だなと思うわけでございます。  それから、今申し上げましたのは農工大の農学部の屋上の測定でございますけれども、多摩川流域の硫酸イオンの降下状況を調べてあるのです。これによりますと、一平米当たり八五年には三・八九グラムです。これは大変に多い量なんですけれども、八六年は四・四七グラム、八七年は八・一七グラム、このように飛躍的に増大してきているということ、これは私非常に無視できないだろうと思うわけです。しかもこれは硫酸イオンでありますから、硫酸イオンに換算してこういう値になりますから、かなり濃厚な硫酸が降ってきている、大げさに言えばそんなふうになるわけですけれども、これが植物あるいは樹木に影響を与えないわけはないと私は思います。その辺どのようにお考えになりますか。

小林康彦環境庁長官官房参事官

○小林説明員 お話しございました東京農工大の小倉教授には、私どもの対策調査にも御参画をいただき、御指導いただいております。したがいまして、お話しのデータにつきましても部分的には今まで先生からもお聞きをしておりますが、近く最近の知見を整理をされて、まとめられて報告書としてお出しになるという段階というふうに聞いておりますので、その報告書も、内容をよくお聞きしながら調査を進めていきたいというふうに思っております。  森林の影響につきましては、直接的な影響あるいは土壌を経由しての影響等ございますが、私ども関係の研究機関等とも連携をとり、かつ自然生態系の現況把握の調査の一環としても取り組んでいきたいというふうに考えております。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 先ほども首都圏においては硝酸イオンが多いという話がありましたけれども、過日、おとといですか、本委員会で委員長を中心に視察に行ってまいりました。日野自動車に参ったわけであります。ここでは、会社の専務の説明でありましたけれども、軽油の中に含まれる硫黄、サルファですね、非常に多いわけです。〇・五%もあるという説明があったのですけれども、これはただごとではないなと私は思って聞いておったのであります。  これも通産省関係になると思いますけれども、脱硫、いわゆるワンポイント上げるだけでも大変なお金がかかるらしいのですが、いずれにしましても、軽油を燃やしていますから、ディーゼルから排気される硫酸イオンが多いわけでありますから、首都圏における硝酸イオンが多いというのもわかりますけれども、さらに硫酸イオンも多いんじゃないかな、こんなふうに思うのでありますが、いかがでございますか。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 ディーゼルが使用いたします軽油の中の含量は、現在硫黄分が〇・五の基準ですが、実効上は〇・四ぐらいのパーセントでいっているようでございます。この点につきましては、軽油の中からの脱硫についての要請が非常に強いわけで、石油連盟の方でもそれに協力するという方向で、先般環境庁の中央公害対策審議会の自動車排ガスの規制の方からの答申でもそれを要請をいたしました。それを受けまして、現在〇・四を早急に〇・二%までに落とす、さらには十分の一まで落とすというような方向が認められまして、それに対する脱硫装置への税制上それから金融上の優遇措置というのも講じられて鋭意邁進している、こういう状況でございます。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 確かにそういう点でこの酸性雨問題、何か北欧か西ドイツか、あちらの方の問題だというふうにとらえられがちですけれども、実際はそうじゃなくて、我が国も深刻な酸性雨の影響が出てきつつあるんじゃないか。立ち枯れが酸性雨によるものかどうかわからないということで、確かにそれはあると思います、非常に複雑ですから。複合汚染による立ち枯れもあるでしょうからいろいろ難しい問題が多いと思いますけれども、しかしこの酸性雨対策、もう少ししっかりやっていってほしいと私は思うわけであります。  時間もあと二分ぐらいしかなくなってしまいましたので、まず大臣に、この軽油に含まれる硫黄の量も何とか減らしていくような方向に行政的な働きをやっていただきたいと思います。いずれにしましても、この酸性雨対策についてまず大臣の御意見をちょっとお伺いしたいと思います。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま委員の御指摘の硫黄分、これの除去をどうしたらいいか、これは私はやはり前向きで取り組まなくてはいけないと思っております。そういう点については、原油の精製装置の中で硫黄分を脱硫する、そういうような方法を講じて、そのためにはやはり装置に金が要る、こういうようなものには税金をまけよう、そしてそのプロセスに金が要るなら補助金を出そう、そうすれば不特定多数のたくさんの車から吐き出されるところの硫黄分に対しては非常にそのパーセンテージが落ちてくるんじゃないか、こういう思いもいたしますし、環境庁としては、今後こういういろいろなもろもろの問題について前向きで環境保全に頑張っていきたい、こう思っております。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 ぜひとも環境庁が大いに大きな声で、通産省に対してでも品質改善、お金がかかるかもしれませんけれども、やはり脱硫をしっかりやらないとこれは大変な問題になりますので、ぜひそのように大声を上げていただきたい、こんなふうに御要望申し上げる次第でございます。  まだたくさんテーマはあって、御質問申し上げたいことがたくさんあったのですけれども、もう時間がなくなってきましたので最後に、ここに大変立派な本があるわけでありますけれども、これは環境庁の国立公害研究所で出されたものでございまして、「地球温暖化対策としての環境調和型技術とその評価に関するセミナー報告」でございます。この中に、専門家に対して地球温暖化に対 するアンケートをとっておるわけでありますけれども、これはもう環境庁の皆さん方は十分ごらんになっていらっしゃると思います。こういう立派なアンケートをとられたわけでありますけれども、このアンケートをこれから今後どのような活用をしていかれようとしておられるのか、その辺をお聞きして、私の質問を終わりたいと思うわけであります。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 国立公害研究所で温暖化対策に関するアンケートを行いまして、それをもとにセミナーが実施されまして、報告書という形に取りまとめられたわけでございます。この目的としますのは、温暖化対策に資する技術やシステムを評価した上で、これらを着実に導入していくことを考える必要があるという観点から行われたものでございます。そういう趣旨でございますので、私どもとしましても、このような調査結果に基づく技術評価をもう一度よくそれを参考にして行いまして、二酸化炭素の排出の安定化を目指した政策の立案、推進に参考として用いてまいりたいと考えております。

斉藤節公明党・国民会議

○斉藤(節)委員 じゃ、時間になりましたので、私の質問をこれで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 寺前巖君。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 お初にお目にかかります。環境庁の長官は、今や日本の国内注目の的になっておりますので、ひとつしっかりと、日本的規模だけではなくして地球的規模、宇宙的規模で公害対策をやってもらわなきゃならぬ、人類的な使命でもあろうかと思います。ひとつよろしくお願いします。  きょうは私、わずかな時間でございますので、フロンとCO2の問題について聞きたいと思います。  質問いたします前に、公害対策基本法という基本法があります。もう二十年になりましたでしょうか、公害国会とまで言われて基本法の改正というのをやりました。私も当時この問題に取り組んだ一員として、水俣病とかイタイイタイ病あるいは大気汚染の問題を見るにつけても、この基本法という問題は非常に大事だ、だから、これから大臣がお仕事をされていく上でこの基本法のどの点が改正の中心点であったかということをぜひ踏んまえておいていただきたいのです。大臣はどの点が一番の基本点であったというふうにお考えになっておるのか、お伺いしたいと思うのです。

安原正環境庁企画調整局長

○安原政府委員 大臣がお答えになります前に、事務当局として申し上げたいと思います。  公害対策基本法は、公害行政を進めていく上での基本になる法律でございます。もう名称のとおりでございます。事態の推移に照らして必要な改正が行われてきたわけでございますが、やはりその中では、経済との調和条項の削除というのが重要な改正ではなかったかと考えております。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 寺前委員の御質問でございますが、昭和四十五年にでき上がったと承知しております。そしてそれは、経済優先の中にあって人類というものをなおとうとばなくちゃいかないというのが基本ではないかと考えております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 御進講がなされていなかったのかどうか知れませんが、当時の提案をあえて読ましていただきます。「憲法にいう国民の健康で文化的な生活を確保する上において公害の防止がきわめて重要であることを目的の中で明確にするとともに、経済の健全な発展との調和規定を削除したことであります。」だから、経済の発展のためには我慢せよというわけにはいかないのだということが、我が国の憲法に照らしてもそうだ。まして、今や日本的規模から地球的規模から宇宙的規模に問題が発展しているだけに、しかとこの点を踏んまえてお仕事をしていただきたいということをお願いしておきます。  そこでフロンに入るわけですが、そういう立場からフロンの問題を見てみるときに、一九七四年にローランド博士らがオゾン層破壊の問題について既に警告を出しています。一九八五年にはオゾン層保護のためのウィーン条約というのが結ばれるようになってきている。当時、ECなど二十七カ国がこれに賛意を表すると署名をやっていますけれども、なぜ日本がそのときに署名をしなかったのだろうか。これは、出発点のみんなが意思統一をするときに日本が違う姿勢をとるということは極めて重要な位置を占めておりますので、何がゆえに署名をしなかったのか、明らかにしてほしいと思うのです。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 御指摘の一九八五年三月のウィーン条約の採択時に私どもの庁から直接出席はしていなかったようでございますが、この当時の記録を読みますと、我が国は、フロン等の規制内容につきましてはどのように具体的になっていくのかこの時点の会議では明確でなかったということから、その時点での署名は差し控えた、このような経緯があったと伺っております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 どのようになるかわからぬさかい署名は差し控えた、さあこれはどういうことですかね。私が一番最初に押さえたように、経済の調和との関係で物を見るということではだめなんだよとわざわざ国会で法改正までやって決めた問題を、その立場からいったら、どうなるかわからぬと生産のことだけを考えて対処しようなどという姿勢は、既にこの時点で過ちを犯していると私は率直に言わざるを得ないと思うのです。  そこで、通産省に聞きます。 これが時期は一九八五年でしょう。ローランド博士らが警告をした一九七四年の日本におけるフロンの生産量というのは五万五千トンぐらいであったと思うのです。それが一九八五年のウィーン条約の時期ぐらいになってくると、その前年を見ますと十五万トンぐらいの生産、三倍ぐらいの生産、警告を発せられてから三倍ぐらいの生産で、とっとことっとこ依然として日本では、これはええもんじゃということでフロンの113ですかを中心にしてずっと使われるようになっているわけだけれども、さて、このウィーン条約の時期以後に新しい新規のプラント、これは許可制でしょう。許可をしたのかしないのか、どういう会社が新しい生産能力増のプラントをやったのかということについて御説明いただきたいと思うのです。一九八四年ぐらいからどういうふうに生産をさせていっているのか、数字でお示しをいただきたいと思うのです。

小島直樹通商産業省基礎産業局化学品安全課フロン等規制対策室長

○小島説明員 特定フロンの生産能力の推移ということでございますが、オゾン層保護の問題が国際的に論議されるようになりましてから、昭和五十五年でございますけれども、当時オゾン層保護の観点から国際的に問題となっておりましたフロンの11及びフロンの12の生産能力に関しまして、その凍結を図るようにということを指導いたしております。  なお、この特定フロンの生産設備それ自体につきましては、その設置等につきまして許可制その他の規制というものはございません。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 日本の生産能力がどのようにふえていったのかということについて今説明がないわけですが、それは説明できませんか。

小島直樹通商産業省基礎産業局化学品安全課フロン等規制対策室長

○小島説明員 特定フロンの全体の生産能力でございますが、昭和五十五年当時十四万二千五百トンでございました。その後、昭和六十一年には二十一万四千トンになっております。この間の能力増は、当時オゾン層保護の問題との関連で具体的な問題が指摘されておりませんでしたフロンの113その他のフロンの能力増であったというふうに承知しております。なお、昭和六十一年以降は新たな生産能力の増加というのはございません。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 私が調べたところでは、一九八四年ですか、十五万トンほどの生産量であったと思うのです。そのときにセントラルで三千トンの新しいプラントをやっています。一九八五年のウィーン条約のときには生産量は十六万二千トンになっている。それ以後に、その年にダイキンが二万トン、旭硝子が一万九百トン、生産の設備が入っています。それから一九八六年になりますと生産量が十七万七千トンになる。三井デュポン二万三千七百トン、セントラルが一万二千トンと新しい設備の増をやって生産能力を高めている。そして今 日まで、二十二万四千トンになりますか、という方向に向かってずうっと生産アップをしてきている。考えてみたら、国際的にフロンの問題が問題になって既に提起されてからです。ずっと三倍からになってきて、その一九八四、五年の時期からも、もうそこでは署名までして、我が国は拒否しているけれども、一方で国際的にはECなどが署名をしてやめようという段階になってからも、この生産能力をどんどん高める活動をやっている。これほど問題にされていながら平気でこれをどんどん生産をしていくというのは異常だと言わなければならぬと私は思うのです。  だから私はそういう点で、企業の利益のためにこれは便利だというところで、今のうちにやっておかなかったら国際的に禁止されてしまうじゃないか、だから今のうちに使うだけ使っておこうやないか、せっかくつくる能力を持っておる機械があるんだからそれを今のうちにうんと使わなんだらえらいことになる、この何というのですか、社会的責任を放棄して利益のために、経済活動のために野放しで許していくということを、ここをとめるのが政府の責任じゃないだろうか。私は、このオゾン層のウィーン条約のときに署名しなかった問題と生産力をどんどんふやしていった問題、この関係問題をきっぱりと反省することによって次への発展を図ることができるのじゃないだろうか。大臣、どう思います。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま委員の、フロンの生産がウィーン条約後ふえておる、こういう御指摘でございますが、現段階において各業者もまたこれに非常に関心を持ってきて、これではいかないという考えになってきていただいていると察知しております。長官としましては、私といたしましては、このような問題の代替品について鋭意研究してもらうように指導をしていきたい、こういうふうに思っております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 僕の質問は、署名をしなかった、それ以後にふえてきている、それは企業の活動に任しておいたらそうなるよ、政府というのはそういうときに待ったをかけることによって社会的に責任を果たすことができるんじゃないか、そういう姿勢に立たなんだら環境庁なんて要らぬということになるやないか、こう言いたいのです。そこまで言わぬけれども、そういう反省に立つべきではないのかということだけはっきりしておいてもろたらええのです。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員から今非常に強く御指摘を受けまして、環境庁といたしましては、地球環境を損なうことなく経済の発展を両立していきたいということを望んでおります。しかしながら、今このことが環境を損ねてしまうということになるならば、環境庁としては時には企業に対しても厳しい姿勢をとる必要があるということを私は思います。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 すかっといかぬね。やっぱし署名をしなかった、それから生産がふえた、そうしたら、なるほど企業に従属しておったら政府の役割は果たせなかったな、これはもう過去の話なんだから、ああ、あの当時の日本政府のとっておる態度はどうもならぬな、おれはそんなことは許さぬぞ、このぐらいのことを言わなんだら値打ちあらへんがな、そんなもの。そういう点をはっきり言うように大臣の姿勢を正してほしい、それが一つ。  それから、オゾン層の破壊の問題では、五種のフロンと三種のハロンという問題が今問題になっているけれども、それだけじゃない、メチルクロロホルムや四塩化炭素もある、こういう問題までメスを入れるんだ、これは規制の対象にしていくんだという姿勢があるのかないのか、そういうふうに臨むつもりかどうか。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 第一点のお尋ねについてでございますけれども、先ほどの御質問で一九八五年のウィーン条約のいきさつでとまっておりましたが、そこに話が及びますと、先生御承知のとおり、これはその後一九八七年にモントリオールで具体的な議定書ができて、これには我が国は率先して締約して、その後も我が国の態勢といたしまして、昭和六十三年の五月には国内法を世界に先駆けてやったという線で、対策の方も世界のトップを切って現在努力をしておる、こういう結果に結びついております。  それから第二点の点でございますが、これまた御承知のとおり、ことしの六月に第二回の締約国会議がロンドンで開かれますが、それに向かっては、先ほど御指摘の物質も含めて削減率をさらに厳しくしていこうということで議論がなされるという予定でございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 ウィーン条約の後の会議では署名をしたというのはあるけれども、当時の新聞開いてみなさいな。何と書かれておるのや。足引きの役割を果たしたのは日本だと書かれておるんだ。それは何かといえば、部分的な規制のパーセントをどういうふうにやっていくのかということについて、一気にやるのは現実的じゃないとか言うて足を引っ張って、全体の水準の足を引くという役割を果たしている。だから世界的には、ラストランナーだ、日本が足引きで世の中のこういう問題については済まぬのだとまで言われているのや。環境庁長官、新しくおなりになったんだから、世界がどう見ているかということをやっぱりはっきり知っといてもらわなんだら、あんな御進講だけで進められたら大変だ。恥さらしになってしまう。私は友人であるだけに余計に、言いたいことを言うときたいと思うんです。  それから今のフロンの全廃問題、二〇〇〇年を目指すと言うけれども、二〇〇〇年まで待つ必要ないのと違うか。少なくとも一九九五年になったら全廃することはできますのや、日本はそういう方向で今やってますねんと世界に言えないのかいな。言えますか。

古市圭治環境庁大気保全局長

○古市政府委員 現在の量を二〇〇〇年に全廃するに至るまでにカットダウンしていくわけですけれども、それを八〇%、五〇%、例えば一五%、削減する時期を前倒しにして、可能な限り早くというものも含めて、最低二〇〇〇年までに全廃、そのスピードアップをしよう、それも含めて議論がされることになっております。その中で我が国は我が国の技術、また態勢について紹介して国際的にも貢献していきたい、このように思っております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 私、この間なんか電機会社をずっと歩きましたんや。もうあんた、早い早い。もうあんなもんで洗浄せんかて違うやり方で、洗浄を必要としないやり方にするとか、あるいは純度の高い水を使うとかアルコールを使うとか、いろんな形でやる。問題は、もうやり方は全部できてまんのや。それは何や言うたら、今やっぱり仕事をしてますさかい、休暇を使って設備の切りかえをやる、そういう時間さえとったらええんであって、もう来年になったら私のところはやりますのやとか、歩いてみたら現地の企業というのはみんなそう言うてますわ。それから、アンケートをとったって企業はみんなそう言うとるんや。何も二〇〇〇年まで待つ必要ない。九五年、ああ結構、いけまっせと、そのくらいのあれでっせ、現状は。本当に政府というのは批判を受けるのの防波堤になっている役割だけであって、企業を積極的に指導していくそういう積極性はない。本当に政府というのは何のために存在しているんやろか。私はもう歩いてみれば歩くほどそのことを感じますので、この際に念のために言うておきますよ。  もう時間がありませんのであれですが、CO2の問題だってラストランナーにならぬようにしてほしいわけですよ。千九百何年でしたか、オランダのノールドベイク宣言がある。ノールドベイク宣言を見ると、多くの先進工業国の見解によれば、CO2排出のこのような安定化は、第一段階として、遅くとも二〇〇〇年までに達成されるべきである。そうすると、多くの先進工業国の見解によればというのには日本やアメリカは入ってまへんのやということで、結局また、拘束されまへんのやということの話になっておるんや。先ほどの話を聞いておっても、日本は積極的に一番にやりましたんやとか景気のいいこと言うけれども、世界の場に出ていったら全然山違う位置になる。 やっぱりそういう点でも、CO2など温室効果ガスの現状以下の総量規制を直ちに国際的に受け入れる、そういう姿勢を何で日本はとれないのか。削減目標を明確にして積極的に世界の前に臨んでいく。スウェーデンで今度会議やりますやろ。少なくともその会議のときには削減目標を明確にして、世界に貢献する役割の発言をやらにゃいかぬと私は思うんですけれども、本当に直ちに総量規制の受け入れはやる気はないのか。大臣、相談できてまっか。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 委員御指摘の昨年のノールドベイク宣言において、日本は何もしなかったんじゃなしに、まとまらなかったのを日本がまとめたのでございます。また、この八月に行われるCO2等いろいろの地球環境の温暖化を初めオゾン層のそういう対策について、もちろん積極的に世界のリーダーになっていくくらいの気持ちで頑張りたいと思っております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 いろいろ言いたいけれども、もう時間が来ましたので。代替の問題やら要るわけですね。化石燃料から太陽熱や地熱などへの転換とか積極的に働きかけていかにゃいかぬわけや。そうすると、そういう研究に積極的に予算を組んでいかにゃあかんのや。そうでっしゃろ。それを会社任せで、この間もどこかの委員会で委員長以下見せてもらいましたけれども、もう会社の研究費の方がごつうて、国家の研究費の方が少のうて恥ずかしい思いで、これで積極的にやれるかというようなものでしたわな、委員長。  それで、いわゆるサンシャイン計画予算を見てみると、通産省のを見てみると、太陽エネルギーでいうと、昭和六十年には九十一億六千九百万であった。それが今度の予算では何と七十三億二千四百万に減る。あるいは地熱エネルギーを見ると六十二億一千六百万であったものが五十三億七千八百万に減る。ともかく、そういう化石燃料から転換を図っていく研究というのは何も大して進んでもいへんのに、予算をどんどんどんどん減らしていく。それで原子力の研究だと言うだけでは、これはちょっとおかしいんと違うやろか。本当にまじめに全体を考えるならば研究費にあらわれてきて当たり前やないか。一体どないなっとるんや、私はそういうふうに言いたいのですけれども、通産省の所管の予算をワーワー言うのはようないから言いまへんけど、環境庁長官としてこの予算の姿を見たときにどういうふうに思いますか。  これで終わります。

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 予算の少ない点も御指摘を受けましたけれども、環境庁といたしましては、各省庁間にあるところの予算を総合して環境対策に取り組んでまいる所存でございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 時間が来ましたので、中途半端になりましたが、終わらせていただきます。どうもありがとうございました。      ────◇─────

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 次に内閣提出、自然環境保全法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府より趣旨の説明を聴取いたします。北川環境庁長官。     ─────────────  自然環境保全法等の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ─────────────

北川石松自由民主党環境庁長官

○北川国務大臣 ただいま議題となりました自然環境保全法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  我が国においては、すぐれた自然環境の保全を図るため、自然性の高い地域を自然環境保全地域等として指定し、その保全に影響のある一定の行為を制限する等の措置を講じているところでありますが、現行の規定にある動植物の捕獲、採取以外の行為についてもこれを防止するとともに、自然景観や動植物の生息環境を保護する見地から、四輪駆動車やスノーモービル等の無秩序な乗り入れを防止するための措置を講じていくことが課題となっております。  この法律案は、このような課題を踏まえ、自然環境保全地域等における自然環境の適正な保全を図るため、詐可を要する行為を追加しようとするものであります。  以下、改正案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、自然環境保全地域等において動植物を殺傷し、または損傷すること、自然環境保全地域の道路等以外の地域のうち環境庁長官が指定する区域内において車馬を使用すること等を、許可を要する行為に加えることとしております。  第二に、国立公園等の特別地域において動植物を殺傷し、または損傷すること、特別地域の道路等以外の地域のうち環境庁長官が指定する区域内において車馬を使用すること等を、許可を要する行為に加えることとしております。  第三に、鳥獣を捕獲し、または鳥類の卵を採取する行為と同様に、これらを殺傷し、または損傷する行為を制限することとしております。  なお、これらの改正の施行につきましては、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日からとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

戸塚進也自由民主党

○戸塚委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時三十二分散会

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