P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
118回国会衆議院1990/06/12

科学技術委員会 第4号

発言数
160
登壇者
21
会派数
4
開催日
1990/06/12

会議録

与謝野馨自由民主党

○与謝野委員長 これより会議を開きます。  科学技術振興の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本拓君。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 ことしの二月の総選挙で福井県から初当選をさせていただきました山本拓でございます。  御承知のとおり、福井県はもう原子力発電所を、計画を入れますと十五基も設置をいたしております。まあ日本で一番科学技術庁に協力をしている県だと思っているところでございます。私は二期七年県会議員をやっておりまして、県会議員、自民党の立場で積極的に推進をしてまいったところでございますけれども、しかしながら福井県も敦賀一号機から約二十年たちまして、いろいろと当初の国の説得方法とそして今現在の説得方法と大きな違いが出てきております。そんな中で、推進してきた立場の県民の中にでさえやや不信感が出てきているというのは、これは否定できないところでございます。  例えば、率直に言いまして、私どもがもう十数年前からお聞きしていることは、原子力発電所は絶対に事故が起きない、世界じゅう探しても原発で死んだ人は一人もいないということを国は明言をされておったわけであります。しかしながら、御承知のとおりソ連で事故が起きました。そうかと思うと、あれは日本と機種が違うんだ、日本ではあのような事故は起きないんだという説得方法に変わっているわけでありますが、いかにもちょっとお粗末な言い方でございまして、私どもは推進の立場から申し上げておりますのでそこをよく認識してお答えいただきたいと思うわけでありますけれども、やややはり、いろいろ二十年やっていますと福井県民とそして国というよりも国の意向が、実際設置している設置者とのいわゆる管理というんですか、行き届かなくなる。設置している現場の者とそして立地している市町村とのいろいろな人間関係、そして信頼関係がややひびが入ってきている現実がある。具体的に申し上げれば切りがないですけれども。  そこで、そういう認識に立って、やはりいいことはいいし、悪いことは悪いし、改めることは改めるし、危ないことは危ないと認めた上でオープンな議論をこれからしていただかないと、何が何でも安全なんだという一本やりの行政は、これからなお一層エネルギー、原発を推進をしていく上ではもう通用しない時期に来ているのではないかなというふうに思っているところでございます。  例えば蒸気発生器の問題で盛んに施栓率の問題が出ております。社会党の先生からも二五%どうのこうのというお話も出ておりますが、私などに言わせると、蒸気発生器細管に傷が入ったとかそういうようなのに、こう閉じていくよりも、機械でございますから、西欧諸国のように壊れたら全部入れかえればいいんですね、原子炉そのものを。アメリカ、スウェーデン、ソビエトでさえ全部入れかえているのです。経済的にもずっと安いんです、その方が。どうしてそういうことが日本国内ではできないのか、まずお答えいただきたいと思います。

倉重有幸資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全管理課長

○倉重説明員 お答えいたします。  先生御指摘のその蒸気発生器の交換、取りかえというお話でございますけれども、我が国では蒸気発生器、先生御存じのようにいろいろな損傷が起きているわけでございまして、それに対しましては徹底したその原因の究明、それから再発の防止、また抑制のための対策を講じているわけでございます。これらの対策によりまして現在安全上の観点からは十分な予防保全対策がとられているというふうに考えておりまして、安全上の観点からは蒸気発生器の取りかえの必要性はないというふうに考えておるわけでございます。  なお、海外におきまして蒸気発生器の取りかえというものは幾つか事例があるわけでございますけれども、その取りかえは安全上の問題というよりか経済上の問題、そのために取りかえているというふうに実は承知している次第でございます。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 安全上云々より、もう少し詳しく申し上げますと、最近やたら専門家になりましたので少し……。いわゆる細管に施栓をする場合でも、あれは結局、実際施栓するのはロボットでございますが、チェックするのもあれするのもセッティングするのは全部人力なんですね。大変な近くまで人間が張りついてしょっちゅう出入りしなくてはならない、その人間が被曝する率というのはもう想像にたえないぐらいのものが現にあるわけです。そういったものを認めながら、これからなお一層ひどくなるわけですから、やり続けること自体どうなのかな。どうして西欧諸国のように――確かに経済的に安いのだったらいいじゃないですか。ましてやかかるんですから。一基休むと一日一億円というんですからね。安全対策上とおっしゃるならば、そこらの作業員のかなりの被曝状態、もうこれは公になっているのですから、そこらは避けて通れない問題だと思いますよ。そういう点からもう一遍答えてください。

倉重有幸資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全管理課長

○倉重説明員 お答えいたします。  蒸気発生器の損傷に関しまして対策としましてはいろいろ補修をするわけでございます。先生御指摘のようにそのためにいろいろ被曝等があるわけでございまして、そのために、被曝低減化のためにいろいろロボットを使うとかいうことをいたしまして被曝の低減を図ってきた次第でございます。  ただし、一点御理解いただきたいのは、そういうような被曝をする場所の作業につきましても被曝管理というのはきちっとしておりまして、そのトータルの被曝線量につきましては通産省に報告を受けておりまして、これによって限度を超えるということは聞いておりません。きちっとしたその管理がされているということでございます。(山本(拓)委員「間違いありませんか」と呼ぶ)はい。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 私が申し上げたいのは、経済的にも取っかえた方が非常に安上がりなんです。それで欧米諸国でもみんな取っかえているのです。そしてもう細管漏れ、細管の施栓率の問題で住民に対して非常に不安を与えている。そういうことを総合的に考えますと、やはりこれから本気で原子力を推進していくのだったら、施栓率の条件を一〇%、二〇%、二五%と緩和してそこにへ理屈をつけて実行するよりも、いっそのこと西欧諸国のようにすかっと入れかえた方がすっきりするんです。その方が納得するんですよ。そう思われませんか。

倉重有幸資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全管理課長

○倉重説明員 蒸気発生器の取りかえでございますけれども、いっそ取りかえた方が被曝も少なくなるし云々というお話でございますが、それは私ども、安全上の問題でなく経営上の問題というふうに考えております。おっしゃるように、海外でいろいろ事例がございます。それによってトータルで見れば被曝が少なくなるとか、あとはそれによって稼働率が上がるということがあろうかと思います。それによって経営上トータルとすれば資金的にかからないということはあり得るかもしれませんが、私ども安全規制を担当する側からは安全上今の問題であるというふうに認識はしておりませんので、そういう面で取りかえなさいという指示をする考えはございません。     〔委員長退席、新井委員長代理着席〕

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 安全上の問題ということになると、要するに、その安全のあなたの言う範囲には、地元住民に対して安全だという認識を与える、そういうことは含まないのですか。施栓率を緩和していって、そしてそれはだんだん古くなれば、そういったものを検査するのももっと厳しくしなくてはならない。あなたが言うのはどういうことか、私よく理解できないのですけれども、私自身思いますのは、地元の立場からすると、もうああのこうのとやるんじゃなく、機械でございますから、いっそのことメンツを捨てて、二十年たってこれから三十年、四十年やるんでしたら、もう古いものは取っかえます、アメリカやヨーロッパは、もう経済的に安上がりなんですから、そのぐらいのことをもうそろそろ判断する時期に来ているという認識を私は持っております。ぜひともそのようにお願いをしたい。  そしてもう一つ、話をがらっと変えますけれども、こんなこと一緒なこと言っても始まりませんので、もうこれでいいというんじゃないですよ、また次回へつなぎますから。もう一つ、例えば安全協定というのがございます。これは御承知のとおり、設置している県、地方公共団体とそして設置者との紳士協定でございます。これは昭和四十六年からいろいろと一応県の方から要望して、そして県の意向も少し原子力行政に反映できるようにというところから、国はなるほど話は聞いてくれますが、国を通じて設置者ということになりますと遠くなりますので、直接、例えば福井県の場合は福井県に立地している原発とそして地方公共団体、福井県とが信頼関係でお互い紳士協定、安全協定なるものを設けているんですが、どうもそれを守ってくれない現実があります。だから昭和五十年から福井県が毎年国に対して何とかそれに法的裏づけをつけていただくようにという要望を出しておるわけでありますが、一貫してはねつけられているんですが、なぜ福井県の要望は受け入れてもらえないのか、まずお聞きを申し上げたいと思います。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  福井県との間で原子力発電施設を持っております関西電力とそれから動力炉・核燃料開発事業団が安全協定を結んでおることは承知しておりまして、特に昭和五十二年に安全局長が通達を出しまして、特に設置者である関西電力に安全協定の遵守を求めたいきさつもございます。  安全協定そのものにつきましては、山本委員御承知のとおり、地域の特性などを踏まえまして、法制化することがなじまない事項などについて、地方公共団体すなわち知事さんとそれから原子炉設置者との間で自主的に締結されたものというふうに承知しておりまして、いろいろ制度論の問題、法律論の問題等がございまして、これ自身を法制化するのは非常に困難であるというのが国の考え方でございまして、長年福井県の方から御要望があることについては重々承知している次第でございます。  ただ安全協定そのものは、先生御承知のとおり、お話しになりましたように紳士協定とはいいますものの、私ども国といたしましても、地元の理解と協力を得る上で重要な役割を果たす取り決めであるというふうに考えておりまして、先ほど申し上げました局長通達以来、原子炉設置者に対しましてこれが極力遵守されるように指導しておるところでございまして、今後ともそのように指導してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 これは何で申し上げるかといいますと、防災訓練に絡んでくるわけですけれども、国は結局原子力の災害、それは地元でやりなさい、県が考えなさいと。今度大臣は福井県へいつ来られるかわかりませんけれども、歴代の新しい大臣さんは必ず福井県へ来られて、そして言われることが、災害については地元でやりなさいと言って帰られるのですね。ただ申し上げたいのは、地元の立場から言わしてもらうと、普通の地震、災害、火事とかそんなのと違って、原発災害はどのような形で災害が起きるかわからないのです、周りは。だから、やるんだったら災害を含めて国がやってくれなければ、事故の発生元を国が秘密裏にしておいて、事故が起きたやつは地元の県知事が面倒見なさい、そこまで言われるのだったら、県としては事前チェックしなくてはならないから、事前に設置者といろいろと安全協定を結んでチェックしようとするのです。そのお互いの紳士協定が、例えばこれは法的裏づけがないから、余りにも守らないから昭和五十二年に安全局長の通達が出ているのでしょうが。その五十二年に通達が出てもう十何年たっているけれども、新聞でも御存じのとおり、事故の報告がおくれたり、細かいことがいっぱいあるわけですよ。今何もないものを新たにつくりなさいと言うのではなしに、既にあるものをもし守らなかったら少し怒ってやってほしいということを申し上げているのです。どうしてそんな技術的な――関係ないでしょう。私はそう思うのですけれどもね。  法的根拠というのは、要するにもし守らなかった場合にちょっと怒ってやってほしいということ。例えば公職選挙法なんかに、私らに言わしてみると、罰則規定がないものは守らないのです。罰則規定があるからきちっと守るという現実があるから、ことしの二月一日から厳しくなっているのですよ。  担当官、例えば関西電力にしても、そしておたくの偉いさんなんかは確かに間違いないことをおっしゃっているし、間違いないことをやっていますが、しかし現場サイドの担当官なんかはしょっちゅうかわります。そしてもう一つきわめつけなことを言わしてもらうと、私も県会議員時代に大分原子力局長その他のところへ陳情に来ましたが、来るたびに相手がかわっているのです。担当者が、局長もかわる、担当官もかわる、すべてがかわっている。この人に陳情したって、次に行くともうかわって、あれは聞いていますというだけで、人がかわっているともうつながらない。国に対して一応信頼はしておりますけれども、やはりころころかわる以上は、地元の県が責任を持たざるを得ない、地元住民に対して。  そういう観点から、安全協定というものは実際に今まで何年もやってきたわけですし現存しているわけですから、そしてそれをましてや科学技術庁の局長が守りなさいと認定している項目ですから、それを法的裏づけはできないという理由は私は見当たらない。あなたが今おっしゃったのは縄張り根性以外にないというふうにとれるのですけれども、いかがですか。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 安全協定に法的根拠を持たせるという先生の御意見についてはよく理解できるわけでございますが、先ほど申しましたように、原子力行政及び安全行政という国の事務とそれから地方公共団体の位置づけの問題という非常に難しい問題がございまして、私どもとしてはこれを法制化するのは困難だという立場に立っておるわけでございますけれども、先生の御意見、貴重な御意見として承らしていただきたいと思います。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 何も難しい問題ではございませんし、難しくしているのはそちらの方ではないかなと思うわけであります。  例えば原子炉規制法とか電気事業法がいわゆる原子力をいろいろ管理している法律だとお聞きしているわけでありますけれども、例えばその中に、国に対して事故が起きた場合に報告しなくてはならないという規定があるわけですね。その項目に、国ないし知事に報告しなくてはならないというふうにつけ加えてもらえばいいんですよ。なぜそれができないのですか。国に対して報告しなさいという項目があるのです。その項目にもう一項目、関係の県の知事に報告しなさいという項目をどうしてつけ加えることができないのですか。お答えください。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 私どもの立場といたしましては、これまでの枠組みが、事故通報につきましては国に報告するということとの裏打ちとして設置者と地方公共団体との間に安全協定が結ばれておりまして、その安全協定に基づきまして、例えば福井県の場合「ふげん」発電所は科学技術庁が所管しているわけでございますけれども、「ふげん」発電所の事故通報等、トラブル通報等ございます場合には、最近の例で申し上げますと、私どもに通報があると同時もしくは早いぐらいに地方公共団体の方に通報がやられておるものと承知しておりまして、そういうことでこの安全協定の遵守をこれまでどおり、さらにこれ以上指導することによってそのことは担保されているのではないかというふうに考えているわけでございます。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 そこまでおっしゃるのなら、結局一緒でしょう。どうして一項目、国と同じ、その法律の中で、仮に事故が起きた場合に――あなたが、今局長さんがおっしゃるのは、そんなこと決めなくても地方自治体に報告が行くし、また国は責任を持って報告させる。そこまでおっしゃるのなら、そんなややこしいことをしなくても、一項目、国と、そして立地してそれをふだんから運営して、もし万が一事故が起きたら、知事、あなたがやりなさいと大臣は来るたびに言うのですからね、これは歴代の大臣の話ですけれども。そこまで言われるのでしたら、やはり今の法律の中で、もし仮に何かトラブルが起きた場合に国に報告をするということが明記してあるのです、それに、同時に知事に、立地している団体の長に、地方公共団体の長に報告をすることとなぜ一項目つけ加えられないのか。今の答弁は答弁になっていませんよ。答えてください。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 先ほど来申し上げておりますとおり、防災問題についても御指摘ございましたけれども、防災問題については先生御案内のとおり、災害対策基本法という法律の枠組みの中で国、地方公共団体、設置者等々のいわゆる役割分担で対応するという制度に既になっているわけでございまして、他方事故通報のみを取り上げて議論するわけにもまいらない点もございまして、先ほどから申し上げておりますように、広範な角度から考えました場合に、私ども国としては法制化をするのは非常に困難であるということでございまして、先生の御意見は貴重な御意見として承っておきたいと思います。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 その答弁自体が矛盾しているんですね。安全協定という細目にわたるといろいろと差しさわりがあるということだから、せめて事故報告だけでも、どうせ国にやるんだったら知事にしなさいということを申し上げているのです。全然答弁になっていませんね。  私は、何遍も言いますけれども、推進してきたんですよ、県会自民党で十五基も。そして県の知事が毎年毎年やっているんですよ。それを玄関払いしているのです、あなたたちは。まだまだこれからやろうとするのなら、少し地元の推進している知事の意向も――どうしてそんな縄張り根性を外せないのですか。設置して受け入れて、そして運営して管理している側の意向を全然国に反映してくれない。地元の意見が法的に正式に反映されていない。そういう現実があるのです。それを何とかしてほしいということを言うわけです。あなたはそこにいるけれども、次のときにはもういないかもしれないでしょう。局長さんというのは一年に一遍かわるのですか。私の名刺入れに歴代の局長の名刺、大分ありますよ。そうでしょうが。  だから私が申し上げたいのは、やはり国が地元の――今おっしゃったように貴重な御意見ですからといって、そういうおだては結構です。何遍も言いますけれども、今の法の体制の中で、だから私はそんな無理を言っているのじゃないですよ。安全協定そのものを、何項目かあるものを全部法制化せいなんということをいきなり言いませんよ。だから、せめて今ある枠組みの中で一番簡単な方法は何かというと、事故が起きたり何かトラブルが起きたら国に報告すること、そこに続けて、設置している県の知事に報告することとつけ加えればいいんじゃないですか。それがあくまでもへ理屈を言うてできないということであれば、もう県民だれも協力しませんからね。それははっきり申し上げておきます。そんなことを言うているのでは、今まで推進してきた立場で、そこまであなたたち言われるのなら、ちょっと態度を変えざるを得ないです。そこらをよく考えてくれないと、大臣、どう思われますか。私は民間団体とか反対の団体のことを言っているのじゃないですよ。県の知事が、意向が、きちっと設置者との約束の中で果たされる法的措置が欲しい。それがだめなのならまだいい。現骨組みの中で、もし事故が起きた場合に、設置者は国に報告しなければいかぬのです。しろということが明記してあるのです、法律の中で。それに、国及び知事に対して、知事を一言入れてくれればいいのです。それができないというのです、へ理屈をつけて。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 大臣の御答弁の前にちょっと私どもの対応のことについて、弁解になりますが、福井県を初めいろいろお世話になっております地方公共団体から毎年たくさんのいろいろ要望があるわけでございますけれども、特に原子力の問題に関しましては当庁では職員の業務を優先させまして、時間の許す限り対応させていただいているところでございますが、非常に幅広い内容がたくさんございまして、できるものできないもの多々あるわけでございますけれども、例えば当庁では原子力の担当審議官のところにチームを編成いたしまして毎年処理をさせていただいているところでございます。  それから、くるくるかわるではないかという御指摘につきましては、私の例で非常に恐縮でございますが、私はもう二年近くやっておりまして、そういうことでございます。  安全協定の問題につきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、現在国としては法制化をするのは非常に困難だと考えておりまして、先生の御意見、貴重な御意見として承りたい、こう思っております。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 時間がありませんから、もうこれ以上しつこいことは言いませんけれども、私の気持ちは変わっておりません。実際私自身推進の立場で選挙もやってきました。そして選挙中もいろいろな推進している中の人でそういう不安が出てきているのですよ、実際。決して反対派じゃないのですよ。僕は県会自民党の推薦を受けて立候補してきて当選してきたのですから。もう昔と時期が変わったんです。もう共存共栄しているのですよ。地元にとって原子力発電所というのはもういわゆる外人ではないのです。もう仲間になったんです。それだったらお互い話し合うときに、知事にどうして権限を与えないのですか、いつまでも国、国と言って。それで、国、国と言って、我々が陳情に行くと、今じゃないけれども、ころころころころかわる。局長は二年いるというけれども、それじゃあと何年いるのですか。約束した人がすぐかわっちゃうのです。だから地元との安全協定を法制化しろというのは、地元の念願であります。しかしながら、いきなりはいいです、そこまでなれば。その前段として、せめて今の法律の枠組みの中で、事故が起きたらちゃんと国に報告することということが明記してあるわけですから、国ないし県知事に対して報告することという一項目をつけてくださいということを言っておるのです。それさえつけておけば、地元は納得しますよ。それもできない、そうおっしゃるのならば、私らも態度を変えざるを得ない。公の場所ではっきり言わしてもらう。  きょうはこの辺でおきます。ありがとうございました。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 この法制化の問題につきましては、先ほど来政府委員の方からの答弁と委員の意見とを拝聴さしていただいたわけでございますが、まさに地元の皆さん方の御理解を得るということをこの協定というものを通して求めるのは当然なことでございますので、私もあえて申し上げれば、ここで即断というわけにはまいりませんけれども、まさに重要な問題だと思って今聞きとめておりましたので、どうかひとつ若干の時間的な余裕を持って私も検討さしてもらいたい、こう思いますので、よろしく御了承願いたいと思います。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 そうすると、大臣のお答えは、前向きで検討するということで理解してよろしいでしょうか。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 はい。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 ありがとうございます。

新井将敬自由民主党

○新井委員長代理 松前仰君。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 今の原子力発電の問題については、また後ほど私の方からも若干私のこれまでの経験の中から質問さしていただきたいと思いますが、その前に、一般的に大臣のお考え等も含めまして、これからの科学技術の方向についてお答えをいただきたい、こういうふうに思います。     〔新井委員長代理退席、委員長着席〕  そして、この科学技術委員会で所管されております問題の中で、私自身としては、今話があった原子力発電に象徴されますようにエネルギー問題、これがこれからの最大の課題だと認識をいたしておるわけでございます。  そういう意味でいろいろな研究会で、科学技術庁以外のところ、資源エネルギー庁、通産省も含めてさまざまな検討がなされているやに聞いておりますし、またその資料も公表されておるということでございますけれども、科学技術庁の方としては、このエネルギー問題について将来像も含めてどう考えるかということがちょっと私にとってはなかなかはっきり見えてこないということでございます。その辺についてまず最初にお話をお伺いしたいと思います。

石塚貢科学技術庁科学技術政策局長

○石塚政府委員 お答えいたします。  委員ただいま御指摘のとおり、資源の八割近くまで海外からの輸入に依存しております我が国のエネルギー事情、この安定供給を確保するということは極めて重要なことでございます。  そこで、そのために昭和六十一年の三月に閣議決定されました科学技術政策大綱の中におきましても、重要研究開発分野の一つといたしましてこのエネルギーの開発及び利用というものが位置づけられておるところでございます。また、政府が中心となって推進すべきものといたしましては、エネルギー研究開発基本計画といったものが内閣総理大臣によって決定されておりまして、関係各省庁がそれぞれ分担協力しながら積極的にこの代替エネルギーあるいはエネルギーの有効利用技術といったものの研究開発に現在鋭意取り組んでいるところでございます。  具体的には、太陽、地熱、波力、風力等の新エネルギーの研究開発をそれぞれのエネルギーの特性に応じて多様な利用ができますように長期的な観点から推進しておるところでございますし、あるいはまた、エネルギーの有効利用を図るという見地からの省エネルギーにつきましても積極的な研究開発を現在推進しておるところでございます。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 大体そういう話については私はしょっちゅう聞くわけでございますけれども、またこの予算についても大体そういう格好で出ておるのですが、どうも、何というか、ビジョン、思想というのですか考え方、これは我が国のエネルギーは輸入に依存しておるから、これがもし万が一問題が起こると困るとかいうようなことから、このような国内のエネルギーの問題としていろいろ考えていらっしゃるということなんでございますけれども、ところが、エネルギー全体の大体八〇%、八一%ぐらいが海外から入っているということでありますね。これは、今世界の問題を考えてみると、貿易摩擦に象徴されますように、いろんな国際問題がほかのところでは起こっておる。エネルギーもその一環として位置づけて考えなければいけないのじゃないだろうか、私自身はそのように感じているわけです。ですから単に国内だけでもって話を進めていいんだろうかということが私の大変な疑問であるわけでございます。その辺についてどういうビジョンを持っているのか。大ざっぱでわからないかもしれないけれども、それでお答えしていただくのもいいんだけれども、ちょっと私がその前に申し上げたいと思うのです、多少議論していただきたいのですけれども。  要するに、今のこのエネルギーというものは消費量がどんどん拡大をしておるということは御承知のとおりですね。日本国内もそうです。そして同時に、化石燃料の燃焼によってCO2の問題が起こってきておる。地球温暖化現象が起こっておりますね。起こっているようである。それから石炭火力の酸性雨の問題が起こっておる。そうして今度は原子力発電、これについては放射能の問題が起こるということになると、このエネルギー問題というのはこれから先大変にっちもさっちもいかない行き詰まりの状態に追い込まれるであろうということは明らかでありますね。これで省エネルギーとかそういう新しいエネルギー開発をしようとしている。しかしその新しいエネルギー、省エネルギーが実はちっとも目に見えてこないのですよ。ここのところは一体どういうふうに推進されているんだろうか、そこのところをきちっとこれからやっていかないと、これは将来いろんなところで問題を起こすのじゃないか。これは途中までの私の考えを言ったわけで、この後まだ続くのですけれども、その辺について、省エネルギーとそれから新しいエネルギーの開発、これについての力の入れぐあいというものをちょっと聞かしていただきたいと思います。

大津幸男資源エネルギー庁長官官房省エネルギー石油代替エネルギー対策課長

○大津説明員 ただいまの質問についてお答えさしていただきます。  太陽光発電、風力発電、燃料電池等の新エネルギーについては、先生御指摘のとおりCO2の発生が少ないということでクリーンなエネルギーとして非常に期待が高まっておるわけでございます。ただ、そのエネルギーにつきましても、現時点におきましてはコストとか発生の条件がかなり自然条件に左右されることもございまして、幾つかの制約がございます。  いずれにしましても、通産省としましては従来よりこういうエネルギーにつきまして非常に信頼性の向上のための技術開発を今まで行ってきまして、私ども総合エネルギー調査会の石油代替エネルギー部会では実用化に向けて、実用化のめどのついたものについてはその導入を促進したいということで、今検討を行っている最中でございます。  ただ、いずれにしましても、この辺の新しい技術につきましてはやっと最近になって実用化のめどがついたのが非常に多うございまして、今後これに対しては積極的に取り組んでいきたいと思いますが、これが近い将来において日本のエネルギーの大宗を占めるということに対してはかなり難しいのではないかと思ってございます。  それから先生のもう一つの質問でございますが、省エネルギーにつきましても、最近のエネルギー消費の大幅な増加とか地球環境問題もございまして、最近エネルギーの利用効率向上に対する必要性が非常にあるということで、私ども総合エネルギー調査会の省エネ部会を開きまして、その抜本的な政策見直しを踏まえた中間報告をつい先般、六月七日にいただいたところでございます。その中におきまして、二〇一〇年において約八千四百万キロリットルの省エネを達成する目標を示してございますし、その中の目標値におきましてエネルギー消費のGNP原単位で一九八八年度から二〇一〇年度におきまして約三六%の改善率をうたってございます。この改善率は石油危機の一九七三年度から一九八八年度までとほぼ同じ改善率でございます。私どもはこの改善率を達成するためにかなり厳しい目標等も掲げてございますが、いろいろ省エネルギーの設備投資とかあるいは省エネの技術開発とか、そういうものによってぜひ実現を図っていきたいと考えてございます。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 今のような質問を科学技術庁に出しますと、これはすぐ資源エネルギー庁ということで、そちらの方からのお答えになってしまうということなんでございます。  大体このエネルギー問題というのは、今実用化の段階に入っているとおっしゃいましたけれども、これは非常に多岐多様にわたる研究を促進しなければいけないのですね。今実用化になろう、なりそうな感じがするようなエネルギー源というものが果たして本当に世の中に出ていくことができるかどうかというのは、これはこれからの検討ですけれども、なかなかこれは難しいとおっしゃった。それで、いろいろな省エネルギー等でもってある程度の削減ができるとか、そういうことをおっしゃいましたけれども、今おっしゃったようなことはすべて焼け石に水だと私は思うのですね。だからもっといろいろな新しい創造的な科学技術を駆使して、自然エネルギーも含めて、バイオテクノロジーも含めて、さまざまな面での研究促進をするということが、これは科学技術庁でやるべき仕事ではないだろうかと私は思うのでございますが、その辺がちっとも答えが出てこない。いつも資源エネルギー庁の今の現実の、もう実用化寸前のものの話ばかり出てくるということであれば、これは大変寂しいと私は思うわけです。  なぜこんなことを申し上げるかというと、世界のことをちょっと考えなければいけないと思うのです、もう世界の日本になったのだから。こんなでかい話をして、何だ、現実的じゃないじゃないかと言うかもしれないけれども、これは現実じゃないかと私は思うのですね。というのは、世界の将来の人口は大体幾らになるかというと、あと五十年先ぐらいには予測によると百億人ぐらいに達するという予測だって出ておりますね。こうなるかどうかわかりませんよ。だけれども、今のままでいきますと百億人ぐらい。ところがこの人たちが飢えて苦しんでいれば、それではエネルギーを使わないからいいかもしれないけれども、そういう世界の人たちが人並みの生活をする、させるということがやはり我々の人類としての責務ではないだろうかと思います。そういうことになれば、どこの国だって一生懸命生活向上のための努力はする、また新しい技術も導入する、エネルギーも使う、そして日本もそういう国に対して援助をする、そうしますと日本並みの生活をすることもある可能性が出てくる、そこまでやはり考えておかなければいけない。その前の段階の、そういうことは絶対ないのだ、その途中の段階のもうちょっと前の飢え苦しんでいる人がいるような状況だけを想定して考えていったのでは、日本はもう既に世界に対して物を言えないじゃないか、そう思うのですね。  それで百億人の人を考えてみると、日本人並みの生活をするとしたら、今世界で使われております一次資源の供給量は石油換算で八十億トン年ぐらいですね、このぐらいですけれども、これの大体三・八倍ぐらいを使う。三・八倍というと相当なすごい量ですね。そこまでいかないかもしれないけれども、いかないなんて言ってはいけない、やはりそこを理想として私たち科学技術は追求をしていく必要があると思うわけです。そうなると、太陽発電とか燃料電池とか、いろいろなことを国内だけでもって考えているけれども、これじゃだめだ。世界のためになるようなエネルギーの研究、創造的な技術開発、これをやはり日本ではやっていくことが必要ではないだろうか。そういう資源をむだ遣いするようなものは困るから石油を使わない方向でどうのこうのなんていうようなことが単純に言われておるようでございますけれども、そうではなくて、とにかく将来の世界のこの大きな動向というものを頭に入れてこれから科学技術庁としては考えていくべきではないだろうかということを私は申し上げたいわけです。ですから創造技術というもの、これがいかに大事か。エネルギー分野においてもその分野をこれからしっかりやっていかなければいかぬ、きちんとやっていかなければいかぬ、そして、どんどんそれについて技術者、研究者を生んでいかなければならぬ、そういうことでございます。そういう点の努力はどのようになされておりますかということをちょっとお伺いしたいわけです。

石塚貢科学技術庁科学技術政策局長

○石塚政府委員 先ほど資源エネルギー庁の方からも御説明がございました、ただいま先生からも御指摘がございましたとおり、新しいエネルギーあるいは省エネルギーの技術開発の進度といいますか、いろいろな段階にあると思います。極めて基礎的なものから既にもう実用化の段階に入ったもの、いろいろあるわけでございます。そして先ほどもちょっと触れましたけれども、政府全体として取り組むべきこういった多様なエネルギーの研究開発のあり方、二十一世紀を見通し、かつ十年程度のスパンを考えまして、それで科学技術会議の御審議を経ましてエネルギーの研究開発基本計画といったものを随時改定しながら、それを策定いたしまして、その方針に沿って現在私ども研究開発を進めておるわけでございますが、その研究開発基本計画、これは端的に申し上げますと、そのときそのときの環境の変化、状況の変化あるいは研究開発の進度、進展、そういったものを踏まえまして適切にこれを毎年改定していく、科学技術会議の専門の先生方の御意見も拝聴しながら毎年改定をいたしております。  そういったことで国内的には整合性のとれた効果的、効率的な研究開発の推進に努めているわけでございますが、国際面につきまして今お話がございましたけれども、やはり日本のように技術力の高い国については、そういった新エネルギーの開発というものによって国際的に貢献をしていかなければならない。国際的な研究の場といいますか、国際協力の場といたしましては、OECDのIEAでございますとか、いろいろな国際協力機関が存在いたしております。各国それぞれの国情に応じて、どういうエネルギーのミックスというものがベストであるかといったことを計算するための各国の協力事業といったものもOECDで取り上げられておりまして、日本もこれには積極的に参加しておるところでございまして、やはりエネルギーの研究開発といったものは国際的な視野でそれぞれの国情に合ったエネルギーの導入といいますか、そういったものをグローバルに考えていく必要があるであろうということは先生御指摘のとおりでございまして、私ども努力してまいりたいと思っております。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 今までのエネルギーの問題については大体国内中心でありましたね。日本はエネルギーのない国である、資源のない国だ、ここから始まるわけですね。これは確かに最初の経済的な力がないときの、昔の科学技術庁ができたころ、そのころにはそういう話で、とにかく経済成長しなきゃいかぬ、経済力を向上させて日本の国を豊かにしなきゃいかぬ、こういうことであったわけでございますけれども、科学技術庁がそういうことでつくられて、今日までその振興に当たって今日ができ上がったと私は思いますけれども、今はとにかく一人当たり世界第一位のGNPを持つようになった。これは正確に言うと第三位ぐらいだそうでありますが、大国として考えれば、大きな人口を抱えている国として考えれば世界第一位ですね。そういう国になった。こういう段階になったならば、やはりこれは自分たちだけのために経済成長だけでもってエネルギーを使い果たしていくというわけにはいかないと思うのですね。八〇%もエネルギーを輸入して、そしてその輸入したエネルギーによって経済成長をしているということになれば、これはもう当然アメリカから言われているようなことがまた言われてきてしまうであろう。たまたま石油産油国はそれほどの軍事大国でもないし、米ソみたいな形じゃないから余り言わない。石油をかなり買ってもらうから、それで潤っているということもあるものですから、まあ文句は言わないということでございますけれども、しかし、それはいつ爆発するかわからない。そしてまた、その石油産油国以外のところ、開発途上国、まだ開発されていないような国、そういうところについては、何でエネルギーはあっちばっかり使って、そして私のところにはいいことは一つもないんだというようなことを言われかねないわけであります。それで、日本だけいい顔をしている、これは間違いなくそう言われるに違いない。言われるからそうするのじゃなくて、とにかくそういうようにみんなの資源をもらって、買ってきて使わせてもらって、そしてこのような国になったというからには、やはりお返しをすることぐらいは考えたっていいじゃないか。これはやはり日本の、日本人たる一番人間的なところじゃないだろうか、そういうふうに思うのですね。  今まではとにかく伸びろ伸びろということで、追いつき追い越せでもって自分だけよければいいという格好でどんどんどんどんやってまいりましたけれども、ここらで考える必要があるのじゃないか。だから、このエネルギーの長期計画、開発基本計画にしたって、これまでは国内の問題だけを考えてきた。だから、エネルギーが足りないから、石油も何か値段が上がったり下がったりして困るから、いろいろなことで危機感を感じて原子力にしようなどということになって原子力をばんばんふやして、また問題をいっぱいつくってきているというようなことになってしまうわけでありますね。  だから、先ほど最初に申し上げましたように、八方ふさがりのエネルギーでございますから、ここらで新しい打開をしなければいけない。世界じゅうでそれを求めていると思うのですね。だから、日本としては、せっかくここまで成長してきた、ですから、この創造的な技術、基礎技術、研究というものを使って、エネルギーに集中して、そして新しい世の中に、世界に貢献できるエネルギーをつくっていくようにしたらどうか、そういうような考え方を、何というんですか、エネルギー開発基本計画、こういうところでも考え方を変えていってもらいたい、私はそのように思うわけでありますが、その点はいかがでございましょう。

石塚貢科学技術庁科学技術政策局長

○石塚政府委員 地球的な規模で、日本のことだけではなくてほかの国の事情もよく考えてエネルギーの研究開発を進めなくてはいけないという先生の御指摘でございますが、そのとおりだと思います。私ども、長期計画といいますか、そのエネルギーの基本計画の策定に当たりましては、そういった情勢の変化もにらみながら、今後とも柔軟に対応していくべきものであろうというふうに考えておりますので、そういった線に沿いまして努力をしてまいりたいと考えております。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 それで、その研究体制等についていきなりちょっと細かい話になるのですけれども、今の科学技術庁の関係でのいろいろな研究に対する費用というもの、これについてちょっと話を持っていきたいと思っております。  科学技術庁としましては、今十分に国民の要望、希望にこたえてしっかりとやっているということを言いたいと思うのでありますが、今科学技術振興、このために科学技術振興調整費というのが使われておる。こういうものをつくっていただいておるということは、各研究者にとっては非常にありがたいことであるわけなんですけれども、問題は、この科学技術振興調整費、これは毎年毎年、年度ごとなんですね。これは継続した研究というものがなかなかやりにくい。結局、ことし夏ごろ始まった研究で、ずっと続いて来年も続くというような研究、研究自体はそういう形にしなければうまくいかないというようなものがある。そうしますと、年度ごとですから、来年度のものは科学技術振興調整費をまた申請をして、そして審査をしてもらってやらなければいけない。そして、その審査が済むのが大体九月ごろだというのですね。大体、ことしはもう国の大きな予算は決まりましたが、これから先その項目について科学技術庁がいろいろ検討をなさるわけですけれども、それが決定されるのが夏だか、夏から九月ごろにかけてということになると、本当に研究ができるのは、そこから始まって次の年の三月、たった半年なのですね。半年でもって成果を上げなさい、こういうような考え方がこの予算の問題なんです。これでは現場はとても仕事をやることはできない。しかも、今、先ほどから申しましたように、基礎的な研究をやるということになると、これは半年やそこらでできるわけはないのでありまして、長期の研究になるわけです。時間をかけて、何年もかけてやって、継続をしてやらなければいかぬ。そういうときに、この振興調整費というものはありがたいのだけれども、その執行に当たっての問題点が非常に多いということを言わざるを得ない。  もう一つ申し上げますと、国際的な研究をやっている場合、例えば、これは私の知っているところですが、TOGA、これは亜熱帯の海洋の物理を研究するプロジェクトでありますけれども、海洋大循環を研究するプロジェクト、これはアメリカのNOAAと日本と共同研究をやっておるわけですよ。科学技術庁でも、恐らくこれは国際的な研究として非常に目玉になっているはずですね。この研究一つやるにしても、ことしの予算がとれるかどうかわからない。それで、三月からお金を使わなければいけない。海にいろいろな測定器を入れるための保険を掛けなければいかぬ。その保険のお金を出すことができないのですね。立てかえるわけにもいかない。これは仕事が全く進まない。ところが、アメリカの方はどんどん進んでいる。アメリカは違うから、全く自由にやっていますから、どんどんどんどん仕事が進んでいる。その中で一緒にやるプロジェクト、日本の方は半分ぐらいしか仕事ができない。しかも、それが次の年はつながるのかどうかもわからない。こういうような不安を研究者は感じている。これでは十分な仕事ができっこないし、創造的な研究だってできっこない。だから、日本は上っ面の軽薄な、軽薄なと言ってはいけませんけれども、基礎的な奥深い研究がこれまで成果を上げてこれなかったのではないか、そういうふうにも感じるわけです。直接つながらないかもしれないけれども、そういう要素も非常に多い。せっかくうまくいきそうなところで、お金を使わなければいけない段階に来たのにそれが使えないということになると、そこでストップして、成果は全部アメリカに持っていかれる、こういうことになる。  これは科学技術庁が悪いとは私は申し上げません。政府の予算全体の問題、予算の執行のあり方、年度ごとに全部切らなければいけない、こういうような問題があると思います。ただ、宇宙開発なんかはマル債とかそういうもので先取りすることができるのですね。やはりそういうこともこういう基礎研究の分野でも考えていただけないだろうか、その辺をちょっとお伺いしたいのです。

石塚貢科学技術庁科学技術政策局長

○石塚政府委員 研究調整費の実行上の問題といたしまして、毎年これを執行するに当たりましてはその都度財政当局と立目の協議が必要であるというようなことで、多少年度に入りましてから、四月一日からすぐに研究が開始できないといったような問題点があるというその御指摘につきましては、私どもも十分それは気にとめた上で、なるべくそういう空白期間のないように努力をしておるところでございます。  多少弁明めいたお話になって申しわけございませんけれども、この科学技術振興調整費、先生御案内のとおり、これは目未定の経費として認められておる予算でございますので、毎年その立目のための協議を財政当局と行うわけでございます。さらに、その協議が調いました後、関係省庁へこの予算を移しかえるといったような手続も必要であるということで、年度当初からの予算の執行にはいるいるな手続上の問題があるということは事実でございます。  ただ、私どもといたしましては、こういったような制約から研究の円滑な実施が損なわれないように、いろいろな配慮も行っております。  例えば、先ほど御指摘のございました継続的な研究、この調整費でやっております総合研究、これは普通五年ないし六年間の継続ということで、そういった五年あるいは六年間の計画をまず最初に立てて計画的に進めているところでございますけれども、そういった継続課題につきましては、予算の早期執行という観点から、なるべく早い機会から財政当局と立目の協議を開始する、そういったようなことでございますとか、あるいは関係省庁との間であらかじめ綿密な連絡会を開催いたしまして、移しかえ等の手続がスムーズに行くような、そういう努力もいたしております。  また、例えば元年度、本年度もそうでございますが、暫定予算というような場合には、前年度に既に制度として確立しておりましたフェローシップの外国人の研究者の滞在費あるいは研究費、こういったものを暫定予算の方で手当てをいたしまして、執行がおくれないような配慮もさせていただいた次第でございまして、こういったことで、研究の円滑な実施には十分意を用いているところでございます。  なお、五年ないし六年の継続研究でございましても、途中の三年目には中間評価というものをいたしまして、三年たちますと、四年以降、五年以降の研究はどこをどういうふうに改めたらいいかといったような中間評価をいたしまして第二期に移るといったような制度がございまして、その場合には、継続ではございますけれども、第二期へ移行する際には若干の時間を要しております。  それから国際共同研究、特に最近非常に重要なものがたくさんございます。それで、年度途中にどうしても緊急にやはり国際的な共同研究につきましては開始しなくちゃいけないというような事情がしばしば生じてまいっておりますので、そういった場合には、緊急枠といいますか、緊急国際研究の実施というような制度の中において、予算要求、制度ともこの調整費の中から柔軟的に対応をするといったようなことも行っておるところでございます。  こういったことで進めておるところでございますので、何とぞ御理解を賜りたいと思います。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 いろいろやり方があるということをお話しいただいたわけですけれども、そういうことがスムーズにできるのは、大きなところですよね。やはり力を持ったところ、官庁とかそういうところが非常に多いわけであります。例えば学校とかそういうような個人が研究しているようなところ、それの集合体、こういうような、大変そういう手続にはなれておらぬ、しかも力が弱いというようなところもあります。そういうところが大変問題になる。そういうところの人を、やはりユニークな考え方を持つのはそういうところだと思うのですよ、そこを育成できるような予算の執行のやり方、それをやはり十分考えて今後対処をしていただきたい。また、そういうのも明らかにしていただきたいですね。もしそういうふうにいろいろな方法があってこうすればいいんだよということがあるならば、それをみんなわかって簡単な手続でできるようにしてもらわないと、これは研究をやっているんだか、予算の執行のために書類を書いているんだかちっともわからないような、こういう状況ですよ、今現実には。報告書を書くことばかり一生懸命で、報告書だけは要求して、それで本当の研究は半年のうちのほんの数カ月になってしまうというようなことだってあり得る。それはちょっと極端ですけれども、そういうことだってあり得るということでございますから、ぜひともその辺については、今後問題があったら改善をしていただきたい。いろいろ今言われているはずです。科学技術庁の担当者の方には言われていると思いますけれども、そういうことで、私どももまた気がついたら申し上げて改善をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。  これはここら辺にしまして、次に、原子力発電の問題について若干御質問させていただきます。  先ほども質問がありましたが、福井ですか、原子力発電の話がございました。それから、前回同僚の辻議員が蒸気発生器の問題で質問をされたわけでありますけれども、私は、その質疑の内容、それから、そのほかで説明を受けた内容から非常に危険を感じているわけです。大変、こういうやり方でもってこれから進まれたのでは、本当に問題が起こるんじゃないか、そんな感じがしているわけです。それをちょっと、技術屋の私の経験から、いろいろ対照しながら申し上げてみたいと思うのです。  私は宇宙開発をずっとやってまいりましたから、宇宙開発の信頼性管理という面では、厳しく科学技術庁から言われてやりました。もうとんでもないぐらいに厳しく言われたわけですけれども、それに比べてこの原子力発電は非常にルーズだとしか言えない、私はそういうふうに思います。  いろいろなところから、どういうところから質問していいかちょっと今迷っておりますけれども、まず、疑問点として一つずつ申し上げますけれども、恐らく資源エネルギー庁の方からの御答弁になるんじゃないかと思いますが、定期検査で伝熱管を一本一本検査するということを言っておりましたね、細かい点をちょっと申し上げて恐縮ですけれども。異常のときには、こういうものを施栓をしたりスリーブ補修をするということについては最初から定めていたのですか、その辺をちょっと……。

倉重有幸資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全管理課長

○倉重説明員 お答えいたします。  先生御指摘のように、我が国では定期検査のときに蒸気発生器の伝熱管すべてを一本一本検査しているわけでございます。その補修方法につきましては、今先生御指摘のように、施栓とかスリーブ補修をしているわけでございます。施栓がまず一般的な方法でございます。その施栓は、作業が簡便である、それから所要時間が短い、被曝量が少ない、そういう特徴を有しておるということで、蒸気発生器の補修につきましては、その初期の段階ですべて施栓で対応してきたわけでございます。  その後、施栓率の上昇を抑制する、それから長期的な伝熱性能の余裕を確保するという観点から、我が国では昭和五十六年からスリーブ補修ということもあわせて導入してきたわけでございます。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 最初から、設計のときから、問題があったらそうするということを決めてあったのですかと聞いているんだけれども、今、スリーブ補修の方は五十六年からとおっしゃいましたね。途中から始めたのですね。施栓の方は最初からあったのですか。施栓の方は最初の仕様書に、設計書の中に、問題が起こったら施栓をしますということ、それで、このぐらいまで施栓をすれば大丈夫ですということがちゃんとあったのですか。

倉重有幸資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全管理課長

○倉重説明員 設計書の中にあったかというお話でございますが、私、設計書を見たことはございませんけれども、設計というのは、蒸気発生器をいかに安全につくるかということを確保するためにいろいろ仕様が書いてあるわけでございまして、今私が述べましたのは、その補修方法でございます。  この施栓というのは特に何も珍しいものではなくて、通常、例えば火力発電所でも、復水器の細管の補修をするために、何か異常があればそこに施栓をするということがございまして、そういう面では、特段特別のものというふうに考えておるわけではございません。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 それは設計書も見ないでよくできると思うのだけれどもね。設計書がなければ手順書だね、補修の手順書、これも見ていないというのですかね。  要するに信頼性管理、信頼性設計ですよ。これは、見てなければあなた方はこの原子力発電所をオーケーするわけにいかないですね。それでもってオーケーしたんでしょう。したということは、その辺がどうなっているかということをわかってやったはずですよ。まずその点が大変おかしいと思います。  それから、あらかじめ余裕を持って設計をされているということは、どういうことなんですか。伝熱管が不良になるということをあらかじめ想定をしていたのかということ、その辺はどうでしょう。

松宮勲資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全審査課長

○松宮説明員 お答え申し上げます。  原子力発電所の安全確保の基本は、先生御案内と存じますが、多重防護の考え方に立ちまして、まずその異常を発生させないこと、それから異常が発生した場合には、これが拡大したりあるいは事故への発展を防止すること、さらには、仮に事故の展開が不可避になった場合には極力環境への影響を抑制すること、こういう三つの基本的な考え方、いわゆる多重防護の考え方に立脚して設計、製作、建設、そして運転管理がなされているわけでございまして、なかんずく第一の点、異常を発生させないというところに力点が置かれているわけでございます。こういう考え方に基づきまして、御指摘の設計につきましても安全基準を満たすことはもちろんのこと、相当の安全余裕を持たせまして製作されておりまして、このことから、結果的には期待される性能なり機能も相当程度の余裕を持っておるというのが一般的でございます。  御指摘の蒸気発生器の細管につきましても、こういう考え方に基づきまして設計され、製作されているということでございまして、結果的には残念ながら御指摘のような細管の、加圧水型原子力発電プラントのごく一部でございますが、一部のプラントにおいて細管の損傷というトラブルが発生しております。これに対しては、先ほどお答え申し上げましたようなスリーブ等による予防保全とか、あるいは施栓がなされて再発防止対策が図られているところでございますが、余裕がございますので、結果的に、かなりの施栓がなされたとしても、伝熱管の性能には幸いなところ影響を及ぼすところには至っていない、こういうことでございます。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 基本的に信頼性管理の面で間違っておりますよね。というのは、余裕というのはそこまで故障していいよということじゃないんですよ。これは設計をした段階で、それを製作した段階でいろいろな不確定要素があるんですね、物というものですから、人間じゃないんだから、物を組み合わせてつくるんですから。不確定要素があるから、それがどうなるかわからないからその余裕をとっておくわけですよ。その余裕というのは、これは大事にしまっておかなければいけない。これを食い尽くしちゃいけないのですね。これを食い尽くしていったら安全性管理、信頼性設計がもう全部狂ってしまうということですよ。これは信頼性管理の専門家に聞いてくださいよ。科学技術庁の宇宙をやっている人に聞けばわかりますよ。宇宙関係をやっている人がそこにいるんじゃないですかね。その人に聞いてごらんなさいよ。私はそれは厳しくやられたんだから。衛星のテストをやるでしょう。このテストの基準だって、余り過酷なことをやっちゃいけないと言うんですよ。疲労が起こると言うんですね。そのぐらい厳しいんですからね。そういうのをやはりちゃんと科学技術庁から勉強してやらなければだめですよ。こんなことじゃ危なくてしようがない。  もう一つ聞きますけれども、コンピューターシミュレーションを行ったのはなぜですか。これは予想外の事故だったんですか。

松宮勲資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全審査課長

○松宮説明員 お答え申し上げます。  ただいま先生御指摘のコンピューターシミュレーション、先般の本委員会で辻委員が御指摘の五〇%の施栓率による安全解析と受けとめさせていただきましてお答えさせていただきたいと思います。  先ほど来御説明申し上げておりますように、一部の加圧水型の原子力発電プラントにおきまして蒸気発生器の伝熱細管の損傷が生じておりまして、結果的に施栓率が高まっておるというプラントがございます。これに対しまして、関係地元の方から、どの程度の安全の余裕があるのか国として解析をしてほしい、国としての考え方を示してほしい、こういう御要望が昨年来ございまして、これを受けまして、私ども昨年の秋に一定の厳しい条件を設定いたしまして解析をさせていただいたわけでございます。  具体的には、一般的に施栓率が高まりますと、原子力発電プラントに期待されております出力を維持することが困難となるであろうラインというのがおおむね三分の一程度というのは容易に推測されるわけでございますが、個々のプラントによって条件が異なりますので、私どもといたしましては、コンピューターシミュレーションによる解析に当たりましては五〇%という施栓率を仮定いたしまして、この場合、今申しましたように通常は三分の一程度で電気出力は下がるということが予想されますが、五〇%施栓率で保守的に考えて定格出力、一〇〇%出力という条件を設定し、しかも二つ目には、一般的に原子炉の基本設計の妥当性を判断する際の非常にクリティカルな重要な項目でございます非常用炉心冷却システムがうまくワークするのかどうか、施栓率が五〇%に高まってもうまく作動するのかどうかということの解析をさせていただいたわけでございます。解析をさせていただいた結果、およそ現実には考えられません五〇%という施栓をしたとしても、非常用炉心冷却システムは十分ワークし、結果的には燃料被覆管を損傷するおそれのあると判断されております一つの安全基準でございます千二百度というラインを超すことはない、相当の余裕を持って下回っている、こういう結果になったわけでございます。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 そういう答えが返ってくるに違いないと思っていましたけれども、本質を答えてくださってないのですね。コンピューターシミュレーションを行ったのはなぜか。なぜかというと、ここのところでどうして途中でコンピューターシミュレーションなんかやらなければいけなかったのかということですね。ということは、これは慌ててやったのでしょう。予想外の事故だったのですね。だからこれはコンピューターシミュレーションを慌ててやった。しかもコンピューターシミュレーションで、今いろいろおっしゃいました、いろいろな条件があって、こうだこうだと言って、さもこれですばらしいことをやっておるだろうみたいなことをおっしゃったけれども、コンピューターシミュレーションですべてがオーケーではないのですよ、これは。コンピューターシミュレーションなんてあくまでも参考ですよ。実際にこれが確証されるには、実物でやらなければいけないのですよ、実際の問題。人工衛星がそうでしょう。コンピューターシミュレーションでオーケーでしたといって宇宙へ上げることはできないのです。宇宙へ上がったもので実証されたハードウエアを使いなさい、フライトプルーブンという言葉があるのですよ。科学技術庁は、これを使わなければだめだと言うのですよ。資源エネルギー庁の原子力発電所なんというのは、科学技術庁の基準からいったら全然だめですよ、使えないのです。コンピューターシミュレーションは――大体コンピューターなんというものは、人間がソフトをつくるのですよ。このシミュレーションモデルは一体どうなんですか、シミュレーションモデルが正しいかどうかの立証はどこでやったのですか。そういうことすら全然わかってないで、コンピューターシミュレーションでやったからオーケーなんてだれが言わせますか。

松宮勲資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全審査課長

○松宮説明員 お答え申し上げます。  二点御指摘をいただきまして、まず第一点のコンピューターシミュレーション、先ほどお答えさせていただきましたのは、五〇%の施栓率でもって安全上問題ありやなしやということで一つさせていただいたということでございますが、そのほかに、通常私どもは炉規制法に基づきまして、原子炉の基本設計の妥当性を確認する際に幾つかのシミュレーションをやらせていただいておりますが、その一つといたしまして、ただいま申しました蒸気発生器の伝熱管の細管の損傷に伴いまして施栓率が上昇する、この上昇することが非常用炉心冷却システム等にどういう影響を及ぼすのかということについて、常日ごろ設置者の方から申請がございますとこれを審査させていただきまして、その妥当性の確認は一般的にさせていただいているところでございます。五〇%という仮定を設けてのシミュレーションというのは、地元からの強い御要望があったのでさせていただいたということでございます。  それから第二点目のコンピューターシミュレーションの妥当性、リアリティーの問題でございますが、御指摘のように、原子力発電プラントのみならず、一般的にすべての工作物、大型プラント等にかかわるコンピューターシミュレーションにつきましては、果たしていかなるリアリティーを持っているかということの妥当性の確認というのが一番大事であることは私どもも重々承知しているところでございまして、私どもが、今問題になっております施栓率の上昇に伴う安全解析の際に使用させていただいておりますシミュレーションモデルは、原子力安全委員会が非常用炉心冷却システムの性能を評価する際の指針についてという指針をお出しになっておりますが、その指針策定の際に妥当と判断をされた解析モデルを使用させていただいております。  この解析モデルにつきましては、御案内のように科学技術は日進月歩でございまして、当該非常用炉心冷却システムの安全性、ワーカビリティーの解析モデルにつきましても、昭和五十一年以来アメリカのアイダホ国立工学研究所におけるいわゆるLOFTというプロジェクトがございますし、それから日本におきましては日本原子力研究所におけるROSA計画という実験等、各種の実験、試験研究あるいは理論的研究あるいはコンピューター解析技術の進歩の成果等を踏まえて最新の知見を反映したものとして、原子力安全委員会において妥当性が認められました解析モデルを使用させていただいているところでございます。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 解析モデルはそういうことできちっとされているということであって、百歩譲っても、何でこの時点でコンピューターシミュレーションをやらなければいけなかったか、こういうことは最初からわかっていたのですかね、設計の当時から。わかっていたなら最初からやればよかったでしょう。何で今ごろやったか。しかも余裕を持って設計されているからなどという言葉を使われたのでは、これはもう突然予想外の事故が起こったとしか見えないですよ。さっき申し上げたように、余裕というものは、こういうもののための余裕をつくったんじゃないのだからね。信頼性設計をもう既に食いつぶしているわけですよ。その辺のことは安全委員会か何かでは一体ちゃんと議論されているのですかね。それは答えなくていいですよ。  とにかくそういうことで、これについては信頼性設計上の大変な問題があると私は思います。これは科学技術庁どうですか。その辺はどう思いますか。宇宙をやっている人はどう思いますか。これがいいと言ったら、宇宙でやっていることはでたらめだということですよ。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  宇宙の信頼性解析の手法については、宇宙の担当の方から答えるべきだと思うのですが、現在の施栓率の問題と信頼性解析の問題については、私も余り知識が豊富ではないのですが、ちょっと様子が違うのではないかなというふうに実は考えております。  といいますのは、先生御指摘のとおり、蒸気発生器はそもそも施栓をしてもいいように設計されているわけは当然ないのでございまして、いろいろな工学的な出力の余裕、それから燃料の温度の余裕、もろもろの設計の結果、結果的に余裕が持たせてあるわけでございますが、最初から蒸気発生器の細管に穴があいて、それに施栓してもいいように余裕が持たされているわけではないので、したがって、信頼性解析もそういうような意味でなされていることではないというふうに私どもとしては理解しております。  たまたま今資源エネルギー庁の方から御説明ございましたように、五〇%のシミュレーション解析は、五〇%仮に施栓することはないとしても、やってみたときに安全上大丈夫かどうかということを地元からの御要望があって、計算コード自体はべリファイされているものだと思いますが、そのコードによって計算してみたらかなり安全上余裕があるということがわかったという、たまたま結果論にすぎないので、先生のおっしゃっている信頼性解析をそもそもやっているのじゃないかということについては、ちょっと内容が違うような気がいたします。  それで、本件につきましての安全委員会の対応につきましては、安全委員会としては、通産省のやっておりますこういうトラブル等も踏まえましてもろもろについて十分話を聞いておりまして、施栓率の問題については、スリーブ補修するか施栓補修するか、午前中もございましたけれども、取りかえるかというようなことは、これはあくまでも設置者の問題であるというふうに実は考えておりまして、安全上、現在のところ問題はないというふうに考えておるところでございます。  それから基準、指針類の問題につきましては、今も御説明ございましたけれども、原子力安全委員会のもとに専門家から構成されております原子炉安全基準専門部会という部会を設けまして、内外の研究の実際のデータ等々も用いまして、かなり長期間にわたって慎重に検討し、これがいいということになった場合は、その都度基準、指針類として公表しているところでございます。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 途中までよかったけれども、問題はないという言葉が出たのでびっくりしました。科学技術庁ともあろうものがこういうことを言うというのは、これはちょっと大変な問題ですよ。この問題については、今いろんな問題が起こってきていますから、チャンスですから、信頼性管理、信頼性設計の面から原子力発電全体について徹底的に見直す、それでなければ、世界に冠たる原子力発電の国、もう外国の考え方なんか取り入れることはできないですよ、もう既に外国の方はやめようとしているのだから。日本とフランス、これが一生懸命やっておる、それでもって安全にやっていくというのだったら、我々がしっかりしなければだめでしょう。しかももう老朽化の域に入っているように私は思います。機械というのは壊れるものですから。機械というのは壊れるものなんですよ。これははっきり認識しておかなければいけない。疲労するものですよ。摩耗するものです。そしてそういうようないろいろな問題が起こってきたときに、機械を運転するのは人間なんですよ。人間が運転しているときに、いろいろな問題があちこち起こったら、人間もパニックに陥りますよ。疲れちゃいますよ、これ。人間が疲れたときには、もうこれはアウトです。ですから、そういう意味で、今ここでチャンスですから、やってもらいたいですね。その辺大臣、いかがですか。信頼性の再チェック……。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 先ほど来私も耳を傾けて、エネルギーの問題、そして原子力の安全性の問題、まことに貴重な御意見ということで拝聴しておりました。まさにエネルギーのない日本の国として、現在石油なりあるいは原子力に依存しているということもございますが、新しいエネルギーの問題についても当然進んで研究していくべきであるというふうにも考えておりますし、現在直ちにということになりますと、若干これは補足的な面にもならざるを得ないのじゃないか。  同時にまた、その線から関連をいたしまして、ただいまの原子力というものに対する安全性ということについては、まさに委員の御指摘のような問題につきまして、私もこれは十分に検討を加えて、いやしくも間違いのないような方向に進むべきではなかろうか、こういうふうに心得てお聞きをいたしておるわけでございますから、御了承願います。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 ぜひともそういう方向で――方向じゃなくて、ちゃんと具体的にプロジェクトでもつくってこの際見直しをきちっとやるということを約束してもらいたいのですけれども、いかがですか。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 当然私もそういう気持ちを持って、今後具体的に進めてまいりたいとここに明言させていただきます。

松前仰日本社会党・護憲共同

○松前委員 やる気持ちを明言するのじゃ、なかなかどうにもわからないけれども、とにかくやってもらえるということで認識してよろしいですね。  要するに、こういう複雑な技術というものは、やはり原子力発電も長いことたちますと、最初のうちは一生懸命意気に燃えてやった人が多いけれども、今運用の段階に入って、資源エネルギー庁や通産省あたりが商売のためやっているような方向でやっていますから、そうなると働く人だってもう毎日がサラリーマン的にやらざるを得ない。そうなるとマンネリ化するですよ、だらけるですよ、そう言っては悪いけれども。管理者だってくたびれてしまうから、そういうことがあり得る。スペースシャトルが事故を起こしたのもそれですよ。だらけたからですよ、あれ。一番最初の人はきちっとやったけれども、その次に来た人は、知識を十分持たない人がたくさん来た、その人が手順書だけでもって一生懸命やって、それで手順書どおりやったらうまくいかなかった、こういうことがある。そういう、長くたちますとだらけることもあるから、ここでぴしっと締め直さないと、総合エネルギー調査会の報告にありますように、原子力発電は将来四十基もふやそうなんといったって、こんなのはできませんよ。こんな四十基も今のこんな状況でふやしていったら、日本じゅう汚染されてしまう可能性も出てくる。だからしっかりやってください。それを強く要望して終わりたいと思います。

与謝野馨自由民主党

○与謝野委員長 関晴正君。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 最初に、原子力船「むつ」、その後どのようになっておられますか。御報告いただければと思います。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 原子力船「むつ」につきましては、五月二十八日、約二週間前でありますが、先々週の月曜日に出力上昇試験中に緊急停止をいたしました。停止をいたしましたが、幸い原子炉の安全性あるいは外界に対する影響等はなかったわけでありますが、その後原子炉を停止した状態で原因の究明を行っているところであります。  結論的には、今日現在まだ原因を突きとめる段階には至っておりませんが、これまでの過程を若干御説明いたしますと、六月七日に原子炉を停止した状態で、いわゆる再現性試験というのを実施いたしました。これは、六月七日に原子炉をとめた状態で、スクラムが発生した五月二十八日と同じようなプラントの運転状況、操作手順などを可能な限り模擬をいたしまして、関係各部の電流、電圧等の詳細な挙動データを得るために行ったものであります。  具体的には、補助ボイラーの蒸気で二台の主発電機を運転しまして、一次冷却水ポンプ等の各機器をスクラム前の運転状態とした上で、一時間ほどかけまして主発電機から補助発電機二台に電気の負荷を移行させるという操作を行いまして、各ステップごとに各部門の電流、電圧等の詳細をレコーダーで記録をするということによりまして詳細なデータを集めたところであります。  この試験を行っている過程で、五月二十八日に起こったようないわゆる一次冷却水ポンプモーターの主電磁接触器の開、つまり電源が瞬間的に切れるという事象は発生をいたしませんでした。ただ、そういう貴重なデータを得ましたので、目下それを総合的に解析をしているところでございます。  また、今週に入りまして十一日からは、同じく原子炉を停止させた状態で発電機等を種々の条件で運転をいたしまして、回転数、発生電圧等、各種データの詳細測定を実施をしておりまして、現在、これらの試験によりまして原因究明に必要な各種プラント挙動データを詳細に測定をし、逐次分析をしているところでございます。  分析の手法といたしましては、フォールトツリーという原因究明の手法なども用いまして総合的に漏れがないようにチェックをしているところでございまして、今後、これらの手法を駆使して原研の総力を挙げて原因の究明に取り組ませているところでございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 既に十五日を経過しながらも、なおその原因が不明であるというのが現状のようでございます。  原子力船「むつ」の出力上昇試験をよしとした科技庁、この科技庁がことしの三月に出しているところの文書の中に、幾多多重防護を欠いているという点が大きく指摘されているわけであります。申し上げますというと、補機冷却系統、二つ目には非常用炉心冷却系統、三つ目には補助蒸気系統、四つ目には非常発電機、五つ目には安全保護系統、これらの系統においていずれも必要とするところの多重防護の措置がなされていない、そうしてまた共用の状態である。今度事故の起きた状態においてはこの共用の部面が多くを占めておるんじゃないだろうかとも思うわけであります。  したがって、科技庁がこうした欠陥のあるものを出力上昇試験よしとしたこの方針に大きな間違いがあったんじゃないだろうかと私は思います。原子炉の安全については、特に原子力発電所においては多重にまた多重をもってする防護措置が、完備していると言えばなんですが、ある程度相当に完備しておる。それなのにこの原子力船の原子炉の運転に当たっては多重防護がなされていない。そうして、多重防護がなされていない部面については手動による練習を反復練習しておくことによって補われる、こう書いています。どうして多重防護の役割を手動の部面によってかわることができるであろうか。こんな非科学的な内容はございません。  先ほど松前先生の御質問の中にもありましたけれども、言うなれば、安全第一ということを考えれば、当然に多重防護ということを措置して、その上でこの船は試験をしてしかるべし、こうすべきものであると私は思うのです。ですから、初めに誤りがあった、こう言わざるを得ません。そういう点からいきますというと、原子力発電所とこの船とは審査において差をつけているんじゃないのか。重要な欠陥があるものを見逃して許可をしたところに私は問題があると言わざるを得ません。  しかもこの船は、十六年前、昭和四十九年に出港しましてそのままの状態なんです。どんないいものといえども、十六年も放置しておればどんな状態が起こるか。至るところにさびが出てくる。至るところに腐食が起きてくる。至るところにスムーズにいかない部面が発生してくる。特に今度の場合は、回路において、あるいはまた接続において、接触において初めからひっかかっておったじゃありませんか。それでもなおこれを進めなければならない。まるで大島長官はその総大将のごとく言いつけられたとおり進んでいるようですけれども、恐らく長官御自身のお気持ちからいけば、もうこれは早くやめた方がいい、そう思っているに違いないと私は思う。先般の私の質問に対して胸の張り裂ける思いだと言ったことは、それを示して余りあると私は思うのです。ですから、謙虚に顧みまして、安全運航が難しいものを無理によしとした科技庁の方針に間違いがあると私は言いたいわけであります。この後何が起こるかわかりません。何が原因なのか不明だ。不明だということほど恐ろしいものはないじゃないですか。十五日もたっていますよ。日本の科学というものはそんなに低いものですか。原子力船の問題についての態度というものに大きな手落ちがあった、大きな手抜かりがあった、こう言わざるを得ないと私は思うのですが、その点については何とお考えですか。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 大変長い歴史と経緯のある原子力船の開発のプログラムでございまして、いろいろ御批判をいただいておることは我々も重々承知をしておりますが、ただ、十六年前と全く同じで、至るところにさびが発生しているというのはある意味で例えとして非常にわかりやすい御表現なんでありますが、そういう状態ではなくて、船体も、私もドックに上げたところを見ましたけれども、さびが浮いている状態ではありませんし、原子炉の燃料棒に点食と申します、管理上の不備から生じたものと言われておりますけれども、欠陥が原子炉の開放点検の過程で発見をされたわけでありますが、これはいわゆる赤さびが浮いているというようなことではありませんで、ピンホール、針でつついたような現象が起こっているという状態でございました。なお、これらの問題のあるものについてはすべて予備のもの、問題のないものと取りかえをして行っているわけでありまして、さびだらけのまま何か船を、古い老朽船を使っている、こんなことではございませんので、そこは誤解のないようにお願いをしたいと存じます。  なお現在は、原子力船、十六年前にやりまして、出力上昇試験の途中で中断をした状態になっておったわけでありますが、それを再開して続けているという状態でございます。それに先立って原子炉のふた開放点検、船体の点検等一連の点検を行いまして、またもとへ復旧した後、起動前機能試験というものを実施し、安全性に問題がないことを確認しながら逐次、ステップ・バイ・ステップで実験を続けているところであります。  現在はまだ原子力船について、これを原子力研究船として就役させるため以前の、いわば機械としての最後の仕上げの検査をしている段階でありますので、原子力船としての本当のねらいといいますものは、これらの試験が終わり、検査に合格をした後いわゆる実験航海をして、私ども一年間の実験航海を予定しておりますが、この実験航海を行うことによりまして、舶用炉特有の問題点について実験によって初めて得られる貴重なデータを集めるようにしたい、こういうことで考えておるわけでございます。それに至る前の機器の総合的な検査を今やっているわけでありますけれども、これは安全当局の厳格な監視のもとに原子力研究所総力を挙げて取り組んでいるわけでありまして、ふぐあいが発見された場合、それを逐一改善いたしまして、必要な手当てを講じまして、その上で次の段階に進むということでありますから、何が起こるかわからないというようなことではなくて、起こった場合に、何かが起こりかけたときにそれを事前にチェックをして次のステップに進んでいく、こういうことで行っているものでございますので、ぜひ御理解をいただきたいと存じます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 私の聞いているのにお答えがございません。こういう多重防護のないような原子炉の運転を安易に許可しておるというところに問題があるのじゃないか。多重防護がなくてもかように立派な成果を上げた、そういう成果物が欲しいのですか。これは大変な危険でしょう。大変な危険の負担を伴いながら、なお実験をする、なおよしとするということに問題があると私は思うのです。そういう意味においては、今起こっている事態も、そういうルーズさが全体の状態を把握することにおいての弱さになってあらわれておると私は思うのです。この議論をきょう長くしようとは思っておりません。  いずれにしましても、先ほど我が同志の松前先生からお話あったように、原子力船「むつ」は疲労こんぱいです。非常に疲労しております。そして、部品を取りかえれば済むなんというようなものではありません。新しいものと古いものとつなぐということは、そこにもまた摩擦が生ずるのです。私は何も科学者でもありませんよ。しかし、私どもの日常の生活においてよく経験するところでしょう。同質のものならばつないでも力になるが、それが欠けた、折れた場合に、同じ質だといっても、つないだ場合にはそこには力は弱さがあるのですよね。いろいろな問題がまたそこにはあるのです。とにかく今度の原子力船「むつ」の問題で発生しておる現状、私は潔くここから撤退するのが一番いい道だろう。そうして、実験して得る成果というものはちっとも役に立たない。将来の設計図、何もあるわけじゃない。何かいずれの日に役に立つだろう、こんなのんきなことで事を進めるのには余りにも金がもったいない。全く非科学的なものじゃないでしょうか。こうも思いますので、重ねて、早期決断の上廃船に進められるように、長官に強くこれは要望しておきたい、こう思います。  次の質問は、プルトニウム社会というものを呼んでいいのかどうかということであります。  これは海部総理大臣にもお尋ねしておいたところでありますが、今世界の国々は、プルトニウム生産、そうしてプルトニウムを使用するエネルギー生産というものについて、多くの疑問を持ち始めていると思っております。私どもの日本において、今度プルトニウムを使ってなお実験を続けようじゃないかというのに動燃の事業団があるわけであります。この動燃の事業団はこの後毎年どれだけのプルトニウムを使用する計画であるのか、まずこの点から伺いたいと思います。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 今後のプルトニウムの需給について、何度か申し上げておるかと存じますが……(関委員「需給じゃない。動燃が必要とするものです。問違えないでください」と呼ぶ)そうですか、失礼しました。  日本全体で今後二〇〇一年までの十四年間に約四十二トン使うという計画であります。約四十二トンと申しますのは、動燃が使います高速増殖炉実験炉「常陽」、新型転換炉原型炉「ふげん」、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」、これで約九トン、それから電源開発の新型転換炉実証炉で四トン、それから日本原電が行うことになっております高速増殖炉の実証炉で四トン、それから軽水炉のプルサーマル利用で二十五トン、それで合計四十二トンになるわけでありますが、この中で動燃事業団が現在決まっておりますのは、今申し上げた「常陽」「ふげん」「もんじゅ」で使うこと並びに電源開発が担当いたします新型転換炉実証炉の燃料の製造を行うこと、ここまでが現在正式に決まっておるところでございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 動燃事業団として必要とするもの、当面は九トン、こういうことですね。  そこで、動燃事業団が返還プルトニウムの買い取りと申しましょうか、受け取りに九二年以降おいでになるのか、何年かかっておいでになるのかわかりませんが、フランスにプルトニウムを受け取りに行くその日程、その数量、これはどうなっています。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 ただいま先生、動燃の分九トンだなとおっしゃいましたが、先ほど申し上げましたように、電源開発が行います新型転換炉の燃料も動燃が担当することになりますので、先ほどこれを四トンと申し上げましたから足しますと十三トンということになります。  海外から返還されるプルトニウムの量と申しますのは、全体で約三十トンございます。この中で動燃が持ち帰ってきて利用する分というのはおよそ三分の一程度というふうに私どもは見込んでございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 今、局長は大間の新型転換炉の分も入れて十三トンと言いました。大間の新型転換炉というのはいつ動くと思っておられます。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 一九九九年運転開始予定の計画と承知しております。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 一九九九年といいますと、あと十年後ですよね。計画で十年後です。私どもの見通しとしては、これはなかなかまだ見込みがつかないであろう。大間の皆さん方はこんなものは要らないと言っていますよ。こんなものの建設のために土地を売るのは漁民としては御免だ、我々の大事な昆布が売れなくなる、こう言って心配しております。あなた方がつくりたいと言って頑張っておるものですから、それでも一九九九年ですよ、十年後。  今私が聞いているのは、動燃の事業団がとにかく今動いているものでいけば、うんとおまけして九トンでしょう。あなたはこれに四トン足して十三トンと言ったけれども、九トンなんです。  そこで、この九トンというものを生み出すために毎年一トンずつ持ってくるという計算なんですか。それとも十トンというのが十年で持ってくるからということで、九トンが生かされるということなんですか。  もう一つは、三十トンと言いましたね。三十トンのうちの十トンは動燃事業団だ。しかし、再処理をお願いして、そうして返還されてくるプルトニウムの総量というものは三十トンで終わりになっていますか。そんなものじゃないでしょう、全体の我が国とフランスとの関係からいけば。動燃の事業団との関係からいけば十トンということはわかりました。しかし、三十トンという根拠は何ですか。とてもそんなものじゃないでしょう、それこそ全体的に言うならば。プルトニウムはどのくらいの量を結果的に運ぶということになりますか。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 何点か御質問でございますが、まず、大間の問題については運転開始予定九九年ですが、動燃が担当しますのは燃料の製造でございますので、四、五年先に、九五年ごろから燃料の製造にかかりたいという計画で見込んでございます。  それから、フランスからの持ち帰りでございますが、契約上たしか二〇〇〇年ちょっとぐらいまで引き取りがあろうか――失礼しました、今後十年間ぐらいにわたって引き取りを行うことになろうかと思いますが。毎年一航海で一トン程度のものを運んでくるということになろうかと考えております。年間の必要量は一トンより若干少ないかと思いますが、運びます際には約一トン運べると思いますので、十年間十回というよりは輸送回数が若干減るかもしれませんけれども、そんなめどで考えております。  それから、返還プルトニウムの総量でございますが、先ほどおよそ三十トンと申し上げました。これは、現在日本の電力会社がフランス及びイギリスに使用済み燃料の再処理を委託しておりますけれども、この現在委託をしております量から回収されるであろうプルトニウム量の総量が約三十トンでございます。個々の燃焼度等によって若干の相違があり得るのかもしれませんが、およそ三十トンでありますので、現在の契約によります限り、海外から持ち帰ってくる分はこれですべてということになります。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 これにはまだまだ論を深めなければならない内容がある、こう思いますが、とりあえず今局長の言ったことを土台にして物を見ますと、十年かかって十トン運ぶ予定である、年間一トン運ぶ予定である、こう計算しますと、一体プルトニウム一トン当たりどのくらいの価格でこれを使うことになるのかということと、あわせて、先般から何度も私が申し上げているように、プルトニウムを燃料とするよりはウランを燃料としておった方がはるかに安いであろう、こう申し上げておりましたら、皆さんの方からは、値段は大体同じくらいである、こういうお答えがございました。もしそうであるとするならば、ひとつその計算をした上で、どういう数字が出てくるのかお示しいただきたいと思います。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 プルトニウムの価格でございますが、これについては、プルトニウム価格という世界市場があるわけではありませんので一概に言うことはできないわけでありますが、前回晴新丸で運びましたときには、御説明しているかと思いますが、約百九十キロのプルトニウムをフランスから運んでまいりました。このときのプルトニウムの価格、これも電力会社から動燃が譲り受けたわけでありますが、これが約十億円、それから輸送してまいりました費用、輸送費が約五億円、こういうことで既に国会で何度か御説明をしているところでございます。これは、ただ過去の例ということになろうかと思います。  それから、ウランの方が安いからそれを使うべきであるところ、科学技術庁は、いや値段は同じであるということを言っているという点でございますが、価格の比較というのは大変難しいわけでありますが、先ほど松前先生からも御指摘がありましたように、日本として、やはり日本国内のエネルギー需給なり経済性ということを考えるだけではなくて、やはり地球規模、人類的規模で技術開発をやっていく必要があるという御指摘をいただいたわけでありますが、そういう新しい資源論として、ウラン全体の中にいわゆる軽水炉で使いますウラン235というものは御案内のとおり〇・七%しか入っていないわけですから、いわば資源の〇・七%だけを使って残りの九九・三%は捨ててしまうという思想をとるのか、あるいは資源論として、その九九・三%を捨てることなく、その中から利用できるものを有効に利用していくということの技術開発なり利用をやはり技術先進国である日本なりフランスなりがやっていかなければいかぬのじゃないか、こういう面もあろうかと思います。  私どもそういうことで、技術開発をやり、資源論としても、全人類的立場からもこういうことはやっていく必要があると思っておりますが、経済性、現在の時点での経済性だけを比較してどうかという別の観点の御質問でございますので、そちらの方にお答えをいたしますと、従来からお答えしていますように、これはウラン一キログラムとプルトニウム一キログラムでどちらが高いかという比較をするのは適当でありませんで、ウランを使ったシステム、軽水炉を使ったシステムと、それからプルトニウムまで利用する、その再処理をやり、プルサーマルでまた活用していくという全体のシステムでございますね、そういうもので比較をしなければフェアではないのだろうと思います。  それで、アメリカなどの一部の人たちが非常にプルトニウムは高くつくという御議論をされておりますけれども、これは、その研究開発的な要素をどれだけ価格の中に織り込むかという点の見方の違いということから出てくるものがあるのだろうと思いますけれども、私どもが大差はないということを申し上げております根拠は、実は私どもが一方的に言っているのではなくて、一九八五年の六月にOECDのNEAが「原子燃料サイクルの経済性」という文書を発表してございます。これは、今申し上げましたように、使用済み燃料を再処理してプルトニウムを利用するケースというものを片っ方に想定をし、もう片っ方は再処理をしない、いわゆるワンススルーでやった場合ということで、当時のコスト、八五年でございますが、当時のあれでいろいろ諸元を置いて計算をしたものでございます。その結果として、トータルの発電コスト全体で見ますと、まあいろいろな見方があるのでしょうが、発電コストとして見ますと、その違いは約三%、これは確かにワンススルーの方が三%安いということにはなっておりますが、全体でその程度の差でありますので、この資料から判断する限り、私どもとしては大差がないというふうに申し上げて誤りではないのじゃないかな、こういうことで御説明をしたわけでございます。  なお、OECDの文書は公表されておりますので、御入用でありましたらお届けをさせていただきます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 大変な数字のマジックでお答えをされていると私は思います。何も難しいことないのですよ。プルトニウムを運ぶのにどれだけかかったか、動燃事業団としての経費、百九十キロで十五億でしょう。(「十億」と呼ぶ者あり)十五億さ、あなた、運搬もかかっているのだもの。ただで来るのじゃないんだよ。十五億ですよ。一キロ何ぼに当たりますか。計算してくださいよ、一キロ何ぼにつくか。そうすると、今国際価格は、ウランは幾らで売買されていますか。一ポンド四十ドルから五十ドルと言っているでしょう。最近は下がるだけ下がって一ポンド九ドルだというところに来ているでしょう。我が国の円は安くなって、今百五十円ですか。とにかくウランというものを今買おうと思えば幾らでも買える。非常に安く買える。三%などという比較は人をばかにしていますよ。でたらめもいいところだ。  この問題を私は今まで何度取り上げてきましたか。プルトニウムをたくことにかかわる経費とウランをたくことにかかわる経費との比較は雲泥の差があるはずだと言ったのに、あなた方はさしたる差がない、似たものだと答えてきたでしょう。似たものだと言うならば、購買価格において、購入価格においてこうだと言ってくださいよ。私どもの素人計算をしても、いいですか、我が国に届けられるところの一キログラムの価がどのくらいになるか、プルトニウムの値段が何と高いのだろう。そうしてまたウランの方はどのくらいかと言えば、あなた方は計算して出しもしない。電力会社が教えてくれない、経費も機密に属するから申し上げるわけにいかない。何でこんなにかたくなにあなた方は答えなければならぬのです。私どもは危険負担を伴いながらプルトニウム社会というものを招来していいかどうかと考えているときに、こんなにウランの利用ができるのに、それにそっぽを向いて、危険な方向を歩むことをとめなければならないと思って、せめて計算だけでもちゃんとしてみなさい、こう言っているのですよ。私も今度は真剣になって計算しましたよ。私の思っていたものは大変な差だと思っているのに、あなた方の方は大した差がないと言う。そうして三%。次元が違うのじゃないですか。今の時点で素人計算をしても、一キログラムのウランの価というのは何ぼにつきます。うんと高く一ポンド四十ドルと見ても、一ポンドというのは四百五十グラムですから、二・二倍すれば大体一キロになるでしょう。しかし現在は九ドルぐらいまで下がっている。足して二で割れば二十五ドルぐらいになるでしょう。でも、そんな計算をするよりも、実際上の購入の状態から見て比べれば何も難しいことはないのです。世界のデータがどうだとか国際的なデータがどうだとか言うが、実際に買っている値段で比べて示したら、それで済むことです。  しかも、プルトニウムをフランスからこれから運ぶ場合に、二百三億の船を買って、つくって、十年間、じや一年間一トン当たりこれだけでも二十億じゃありませんか。こっちの方はまだ一トンだから二十億。さっきのは百九十キロで十五億でしょう、あなた。けた違いというのはこういうのを言うんじゃないですか。もっと真剣に考えて、科学行政というものは、日本の電力行政についてこれでは困るのじゃないか、国民経済からいってそんなことをしては問題になるのじゃないだろうかということぐらい言えるような立場をとっていただきたいと私は思うのです。  プルトニウムの話を聞けば、みんな通産だ、通産だと言う。なるほど通産の人を呼んで聞けば、ある程度のお話はされます。しかし、科学技術庁が自分たちでこのプルトニウムを使って実験をし、何に供するのかといえば、電力会社に供するのでしょう。プルトニウムをたいた場合はどうなるかという一つのデータ、二〇三〇年に使うんだと言うけれども、二〇三〇年というのはまだ四十年もかかります。そこで、そこまで黙って持っていくわけにはいかないから、せめてプルサーマルで軽水炉に使おうかと言っているのでしょう。プルサーマルで軽水炉に使うからといって、いいかどうかということになりますと、これだって問題がある。ストレートによしとするわけにはいかないと私は思うのです。そうして、わざわざそんな金をかけてフランスから持ってこぬでも、動燃で再処理工場をつくってやっているでしょう。ここから出る分で間に合わせようと思えば間に合わすことができるじやありませんか。間に合いませんか。どうです。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 最後の御指摘の動燃の再処理工場で賄えるのではないかという点についてお答えをいたします。  一九九〇年の三月末の時点で動燃手持ちのプルトニウムというものが在庫は〇・五トンであるということを前に御説明したかと思います。これが九二年の年度末で計算上ゼロになることになっておりまして、それ以降どうなるかということでございます。  したがいまして、ゼロからお考えいただいて、ややラフな数字ですが、九三年からどういうことになるかちょっと申し上げてみますと、必要な量が、「常陽」で年間約〇・一トン必要です。それから「ふげん」でも〇・一トン、「もんじゅ」が取りかえ燃料で約〇・五トン年々必要になってまいります。平均値でございます。これ以外に研究開発用にも若干量が要りますが、一応無視したとして、合計をいたしまして〇・七トン必要になる、こんなことになります。〇・七トンプラスアルファと言った方がよろしいかと思います。  他方、動燃の東海再処理工場でございますが、現在九十トン処理体制ということでやらしていただいております。これから得られますプルトニウムの量というものは、持ち込まれる燃料の燃焼度等によって若干変動がありますけれども、非常にラフに言いますと約〇・四トンということになります。したがいまして、期首在庫がゼロで、国内で発生するものが年間〇・四トンで、必要量が〇・七トンということでございますから、国内のものだけでは賄えない、こういうことは明らかでございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 今の数字も、仮に間に合わないとしても、間に合うだけで実験をしておったらいいでしょう。何も高い金をかけてフランスまで受け取りに行く必要はない。今あなたのお話だけでも〇・七トンと〇・四トンの差だ。しかし、この差だって本当にそういう差で終わっているかどうかということには疑問があります。再処理工場の生産量を何ぼと見てそういう計算をしたか。二百十トンの再処理工場で年間九十トンぐらいしか再処理できない、そういう計算でおやりになったのかどうかわかりませんけれども、いずれにしても、二百十トンといいながらも、そこの能力は九十トンしかないということになっておるのでしょう。ならば、その能力に応じて試験をしていけばいい。何もこの試験はあすにでもやらなければならないというような試験ではないと私は思う。再処理工場でたまったら、また試験をすればいい。どうせ休み休みしてきている試験で、この試験は今急がなければならないという理由はちっともない。これはあなた方と私の方に考え方があって、違うといえば、そこで違うでしょう。  それにしても「もんじゅ」といい「常陽」といい「ふげん」といい、何もその「ふげん」、急いで青森のATRの方にその成果を使わせなければならないというものでもないのです。十六万キロワットの「ふげん」をATRの六十万に持っていくために今いろいろおやりになっておられるのかもしれませんが、ここから来る電気がなければ日本の国民生活に困るなんというものでもないのです。また、「もんじゅ」の電気がなければ国民の生活に困るというものでもないのです。  そういう意味では、実験に必要とするところのプルトニウムを何もフランスに仰がなくてもいい。電力会社に頭を下げて一々買いに行く必要もない。大体電力会社というのはけしからぬ。自分たちの持っているものを届けてくれるならばいい。届けもしないで、必要とする者が取りに来いという物の売り方というものはあるものではない。どこの商慣習にこんなばかげた商慣習がありますか。売る者が届けるのが原則でしょう。買う者が取りに行く、大変なリスクを伴いながら取りに行く、そんなことは用のないことなんだ、これは。そういう価値観からいっても、必要性からいっても、何も電力会社の用足しをするために一々取りに行く必要はないのですよ。電力会社が売りたかったら、かようにありますのでどうぞ買ってくださいと来たらいい。そのとき、そうかと言って、欲しかったら買えばいいんだ。ここにはこの問題の把握が非常に欠けていると私は思うのです。そしてプルトニウム社会というものをあたかも喜ぶべき社会のごとく礼賛しているんじゃないだろうか。  やがてウランが枯渇する、そういうことになると、少しでも生かしていくということになればプルトニウムだ、こうおっしゃっていますが、また多くの国民はそれに惑わされて、たいた以上のたきものが出るというのになぜ社会党は反対するのかとよく言われます。しかし、プルトニウムをたくような時代になるというと、このFBR、高速増殖炉というものはこれまた高い金がかかってつくられなければならないし、この経済指標を見ても容易なものじゃないということがあって、二〇三〇年以降だと判断したのでしょう。二〇三〇年まで日本のエネルギーの生産がこのままの状態だと考えることは間違っていると思う。先般発表された我が国の今後のエネルギーの計画、見通し等を見ましても、あそこに太陽光発電を取り入れるということが大きく出ておりますよ。量からいけばそんな量でもないけれども、これを普遍化していく、これを大衆化していく、これを国民生活化していく、その道の方がどれほど国民のためになるかわからないと私は思っている。この点についてはこの後もまたじっくり、新しいエネルギーの開発のためにかくあるべしということでまた御意見を申し上げたいし、お答えもいただかなければならないと思っております。  いずれにしても、プルトニウムに踏み込んでしまうというと後戻りができないことになってしまうんじゃないだろうか。今ここで、少なくとも日本のエネルギー行政において最高の立場にある科技庁に本当に真剣に考えてもらわなければならないと思って申し上げているのです。  先般、アメリカからおいでになったところの核管理研究所の所長さんが、日本はプルトニウムを買うことはよした方がいい、そこに踏み込む前に先進国の実態によく学びなさい、そうして、ウランが五倍の値段にでもなるというならばそれはある程度考えなければならないかもしれない、しかし今日のウランの値段から見るというと非常に安いんだから、日本は買おうと思えば百年分も買える、こう言っているじゃありませんか。百年分も買わぬでもいい、せめて五十年分くらい欲しいなら買ってもいいし、あるいは二〇三〇年までといったらあと四十年でしょう。大体二〇〇〇年までの分は支度しているのですから、もう三十年ぐらい買うというなら買ってもいい。その方がはるかに経済的にペイすることなんです。電力会社がやるのはそちらにお任せしておいたらいい。動燃事業団がわざわざこういうプルトニウムの買い出しに二百三億の船を伴って、そうして危険を伴いながらわざわざ行く必要は私はないと思う。  そういう点については、この際、科学技術庁長官である大島長官に、プルトニウムの問題について、長官も、そうであるかもしれないがやはり考えなければならないなという、その辺まではお持ちになっていただければ、私はこう思うわけでありまして、あの軍閥がしゃにむに大東亜戦争を進めたようなことをしてはならない、再び同じ轍を踏んではならない、こう思いながら、プルトニウム社会の招来はやはり考えなければならない、こう私は思っているだけに、ひとつここで長官のお考えがあればいただきたいと思います。

与謝野馨自由民主党

○与謝野委員長 午後から……。     午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時十八分休憩      ────◇─────     午後一時一分開議

与謝野馨自由民主党

○与謝野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。関晴正君。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 大臣、答弁あるでしょう。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 先ほど来委員のプルトニウムあるいはウランの問題についての御説、まことにごもっともだと私も聞き入っておったわけでございますが、あえて答弁をさせていただきたいと思うのでございます。  と申しますのは、原子力発電所で発生する使用済み燃料に含まれるプルトニウムは、技術によって生み出された我が国の貴重なエネルギーとしての資源であるという考えを持っておるわけでございます。またエネルギー資源に恵まれない我が国としては、ウラン資源の有効利用を図って原子力発電によるエネルギー供給の安定化を図るという観点からすれば、使用済み燃料を再処理いたしまして回収されるプルトニウムを核燃料として積極的に利用していくということが非常に重大な課題となっているということを認識しておるわけでございます。  したがって、このプルトニウムの利用については高速増殖炉での利用を基本としつつ、高速増殖炉の実用化までの間においても、できる限り早期に軽水炉及び新型転換炉において一定規模でのプルトニウムの利用を進めていくという方針で取り扱ってまいりたいと思うのでございますので、御理解のほどをお願いいたします。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 通産省の方がおいでになっているかと思うのですが、通産省の方に聞きたいことは、先ほど科学技術庁の方にも申し上げておいたんだけれども、プルトニウムの一キログラムの値段とウランの一キログラムの値段というものを比較した場合には、どういう計算になっておられるか、その点お示しいただければ、こう思います。

日下一正資源エネルギー庁長官官房原子力産業課長

○日下説明員 お答え申し上げます。  プルトニウムにつきましては必ずしも広く事業者間で取引されているものでないのは御承知のとおりでございます。また使用済み燃料からプルトニウムを分離するわけでございますので、既に所有者は原子力発電の場合でございますと電気事業者でございますので、プルトニウムの価格そのものをどういうふうに考えるかについてはいろいろ考え方があろうかと思います。科学技術庁の方からも答弁がございましたとおり、プルトニウムを利用しましての発電と、それとウラン燃料による発電と、その発電の原価ということで考えますと大差がないというのは、答弁があったとおりでございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 答弁のあったことを聞いているんじゃない。あの答弁じゃ大差がないと言われたから、あなた方の方も大差がないという計算になっているのかどうかを聞きたくて今問うたところでありますが、結果的に大差がない。大差がない、こう言うのには通産の方では根拠があるか、あるならばその根拠を示してください。ないならばなくて結構です。

日下一正資源エネルギー庁長官官房原子力産業課長

○日下説明員 お答え申し上げます。  大差がないという結論になりますのをちょっと科学技術庁の方の御説明と違う角度から申し上げますと、原子力の発電コストの構成というのを見ますと、その八割程度が資本費になっております。そういう意味におきまして、燃料費の占める割合というのは比較的少ないわけでございますが、燃料費につきましても、プルサーマルの場合とウラン燃料利用の軽水炉の場合を比較いたしますと、御承知のようにプルサーマルの場合にはウランとプルトニウムをまぜて混合酸化物燃料というものになるわけでございますが、ウラン燃料を用いました軽水炉の場合と比べまして、燃料加工過程におきまして、プルトニウムが入っていることもございますから品質管理や放射線遮へいなどの必要性が出てきますが、他方ウランの使用量が減りますとか濃縮が不要になるとか、メリットもございます。  したがいまして、プラス要因、マイナス要因ございまして、燃料価格部分が原子力発電コストに占める割合が低いことと相まちまして、大差がないというのが、通産省の方としても考える結論として同様の結論をとっている根拠でございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 先ほどのお話の中にもありましたように、動燃事業団がわずかに百九十キログラムのプルトニウムを輸送して持ってくるのに、価格として十億円、輸送費として五億円、合わせて十五億円もかかっているわけなんです。一キログラムになりますというと、これは大変な値段ですよ。それと同じように、今日ウランの取引の状態から見ますというと、これまたずっと安いんです。にもかかわらず、大差がないの、三%だのと言っておるけれども、これは私は大変な誤りがあると思いますので、その点についてはこの後もなお御検討しておいてください。そうして数字的にもまたわかるように、解明できるならば解明して、御説明ができるようになれば大変ありがたい、こう思っております。この点さらに追及するとして、もう時間がありませんから次の方に入りたい、こう思います。  きょうは原子力安全委員会の方からもおいでいただいておりまして、そうして特にお尋ねしなければならない、こう思っておることは、低レベルの廃棄物の貯蔵所のことでございます。このことについて、今青森県の六ケ所村に低レベルの廃棄物の貯蔵所をつくる。とにかく将来三百万本のドラム缶をあそこに捨てる、そうして三百年間はそこで貯蔵しておく、こういう内容のようであります。このことについては、科技庁がことしの二月の二十一日に一応の審査を終えて、その計画しかるべしという一つの線をお出しになっておりまして、今原子力安全委員会の方に問題が、審査が移っている中にあるか、こう思います。  そこで私が先に聞きたいのは、一昨年の四月の二十七日に許可申請が出されまして、そうして一年半たちました昨年の十月の二十七日に、言うなれば大きく計画を変更されて出されてきたわけであります。この一年半の間、それから二月に至るまでの間、どういうような吟味をしたのかということについて先に伺いたいことは、十月二十七日に計画変更されるまでの間には科技庁はどういうような審査をしておられたのかということです。  そうして、ああいうような大変更を来すに至ったという理由は那辺にあったのか、先にこの二点を伺っておきたいと思います。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  まず後段の十月二十七日の、先生、計画変更と申されましたが、申請書の補正の内容とその理由の方を先に御説明申し上げますが、十月二十七日付の補正の主要点は以下のとおりでございまして、まず第一点は組織の改正、これは今御指摘のございましたように、申請がありましてからことしまで時間がたちました関係から組織の改正が行われましたので、申請書の記載の内容としての改正が入っております。  それから工事工程の変更。着工予定時期及び操業開始予定時期が長くなりましたので、それが変わっております。  それから、御案内のとおりこの過程で国際放射線防護委員会の勧告に伴いまして、政府として政令及び府令改正をいたしましたので、この勧告の取り入れに伴います用語及び単位の変更がございます。  それから第四点は地下水対策の強化に関する記述の変更でございます。  原申請の段階と変わりまして、埋設設備を鷹架層の上に設置し覆土で覆うこととしていたのを変更いたしまして、鷹架層を掘り下げまして埋設設備を鷹架層内へ設置するということ。  それから埋設設備の上面及び側面へのベントナイトを混合した透水性の小さい覆土を追加すること。  それから三番目として、廃棄物と地下水との接触を妨げるためのポーラスコンクリート層の設置をすること。  それから四番目として、埋設設備からの放射性物質の漏出状況を監視するための排水・監視設備の設置。  それから第五点としまして、地質及び地盤の記述の追加がございました。埋設設備設置位置の地質の状況、地盤の物理・力学的性質、断層とその性状に関する記述の追加。  それから第六番目といたしまして、線量当量評価という安全評価の項目がございますが、その記述の内容の変更がございました。この変更の理由は、炭素14の線量当量換算係数を無機形態の換算係数から有機形態の換算係数に変更になりました。また、管理期間後の評価において、発生頻度の極めて低いと考えられる事象についても念のために想定しまして、その評価結果を追加したなどでございます。  この補正の理由につきましては、埋設設備の構造物としての長期にわたる健全性についてより慎重な考えに立って評価をするなど、安全確保に万全を期すために申請者がみずから補正を行ったものと聞いております。  それから昭和六十三年四月二十七日付で提出されました申請につきましては、その十月二十七日の補正の申請がありますまでの間は、行政庁といたしまして事業者からヒアリングを行い、プロセス等、やり方等、それから安全評価の内容等逐次ヒアリングを進めてきていた次第でございまして、その結果、安全審査において申請者に説明を求めた際に申請者が補足説明をしてきたものなどなどを、先ほど申しましたような項目について十月二十七日に補正に至った、こういう次第でございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 補正申請をされるまでの間、どのくらい審査に当たられたものですか、申請者との間で。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 ちょっと御質問の要点があれでございますが、六十三年の四月二十七日付で申請がございまして、十月の二十七日、平成元年の十月の二十七日でございますが、約一年半でございますが、ずっと審査をしてまいったということでございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 ずっとということは、その審査に当たって申請者との間でどのくらい回数を重ねたかということ。ずっとじゃわかりません。申請者を呼んで調べるとか説明を求めるとか、そういうような審査日数ですね、審査回数と申しましょうか、それはどのくらいあったのでございますか。そうして、その回数を経て得たものは何であったのですか。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  詳細な数字はちょっと持ち合わせておりませんが、行政庁審査といいますのは、いわゆる申請者からヒアリングをして、担当官が極端なことを言いますと一ページ、一ページ、それから一計算、一計算ごとに詰めていくわけでございますが、そういう作業を大体週に二回ずつぐらいやっておった。それから、もちろんその中には顧問の先生方から意見を聞くというようなことも含まれております。それからまた現地調査も含まれております。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 この低レベルの廃棄物の貯蔵所には、今後フランスから入ってくるところの高レベル、高レベルは別に扱うとしても、それに伴って中高レベルのまた廃棄物が来るわけなんですが、これは、その処理においては、この場所には来ないものと、こう理解していいのかどうか。そうして、それはどこへ扱うことにしているのか伺っておきます。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 中高レベルの廃棄物につきましても、返還廃棄物につきましては再処理工場の中に設けられます保管場において保管をされる計画になってございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 TRUについても同じですか。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 同じでございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 私は、この廃棄物の処理場における最大の問題は地下水である、こう思っております。そういう地下水の高いところにこういうものをほうり込んでそれでよいとお考えになったのでございましょうか。お答えいただきます。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  関委員にも現地においでいただいたということを伺っておりまして、よく御案内のとおりだと思いますが、まず地下水の状況を先に御説明申し上げたいと思いますが、当該低レベル廃棄物埋設施設の敷地は、北側及び西側にある沢によって北側の丘陵地と区分されました台地上にございまして、これは前回も御説明申し上げましたけれども、その埋設設備群の設置位置及び付近の地質は、いわゆる新第三系中新統の透水性の小さい鷹架層中部層を比較的透水性の大きい段丘堆積層などのいわゆる第四紀層が薄く覆って台地を形成しております。したがいまして、埋設設備周辺の地下水は専らいわゆる降水、雨水によって涵養されておりまして、地下水面は今先生おっしゃいましたように高いところにございまして、主に第四紀層の中にございまして、埋設設備を埋め込むことになっております鷹架層の面ではなくて、主に第四紀層中にございます。  またこの地下水は、地形に沿いまして埋設設備の設置位置を北の北西側から南東側に向かってゆっくりと動きまして、敷地中央部の沢を通って尾駮沼へ流出しているわけでございます。  それから流速でございますが、これも逐次御説明したかと思いますが、流速を求める一般的な式によって求めた結果、第四紀層中で年間四メートル程度、それから鷹架層中で年間〇・一メートル。すなわち地下水があると言われております第四紀層中は年間四メートル程度、それから埋設物を埋設します鷹架層中は年間〇・一メートル程度と非常にゆっくりした動きとなっておりまして、ただし安全評価の際の線量当量評価では、この値に大きな安全度を見まして、四メートルを年間十メートル、〇・一メートルを一メートル動くというふうにして評価を行っておるところでございます。  それで、これが地下水の状況でございますけれども、そういうことで、他方埋設設備は、放射性廃棄物をセメント等で容器に固型化した廃棄体をコンクリート製のピットに入れまして、セメント系充てん材を充てんした上で埋設する形をとりまして、それからこのコンクリート及び充てん材は透水性の十分に小さい材料でございまして、それから地下水から放射性物質を隔離する機能も持つものであります。万一地下水がそれでもピット内に浸入した場合でも、この水が廃棄体に達することがないよう排水できるようにピットの内側にポーラスコンクリート、いわゆる空孔の非常に多い、水の抜けやすいポーラスコンクリート層というものを設けまして、排水が可能なようにしております。  さらに埋設設備は、透水性の小さい鷹架層を掘り下げて設置するとともに、その上面と側面は粘土の一種でございますベントナイト混合土などで覆土しまして、地下水が近づきにくくするとともに、万一埋設設備から放射性物質が漏出したとしても、その移動を抑制する機能を期待できる形態となっておりまして、私ども行政庁といたしましては、これらの地下水対策を十分考慮した設計方針がとられているものと考えて、安全委員会にダブルチェックをお願いしている段階でございます。  なお、この設計方針が妥当かどうかということは、さらに線量当量評価というものをやりまして、埋設設備が劣化することなどを考慮いたしまして、地下水中へ放射性物質が漏出しまして、それに伴って一般公衆がどれくらい線量当量を受けるかということを評価いたしまして、最大でも〇・〇三一マイクロシーベルト・パー年と十分小さいことを確認しております。  さらに三百年後の管理期間終了以後におきましても、発生頻度は非常に小さいが、線量当量の観点からは検討しておくことが重要と考えられます井戸水飲用とかいう経路を評価いたしまして、この値が三マイクロシーベルト・パー・イヤーと十分小さく、管理期間終了の目安となる線量を十分下回っていることを確認しております。  以上によりまして、こういったところでございましても十分に安全性が確保されるものと判断した次第でございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 こういう廃棄物の処理場というものと水というものは絶対に相入れないものだ、これが併存するようなことは許されないことだ、こう私は思っておるのですが、他国においてこういうような廃棄物の貯蔵所に今のような地下水の高い、あるいは非常に水のあるところ、そういうところがございますか。いずれも絶縁されているようなところで措置されているんじゃないでしょうか。どうです。簡単でいいです、お答えは。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答えいたします。  お答えの前に、先ほど御説明申し上げましたように地下水が第四紀層にあるということで、御案内のとおり非常に上の方に地下水があるわけでございますが、その埋設自体はうんと掘り下げまして透水係数も非常に小さい鷹架層の中に埋設するということでございますので、じゃぼじゃぼの水の中に入れるというような意味で外国と比較しろというようなことでございますと、そういうことではございませんので、御理解いただきたいと思います。  それで、諸外国の例でございますけれども、例えばアメリカ、フランスなどでは地下水の上に埋設することになっておりますが、スウェーデンでは御案内のとおり海底面下に設置するようになっておりまして、埋設処分施設がその立地地点の特性に応じて設計されるものであるということで、地下水の上でなければならないということではないというふうに考えておる次第でございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 私は、この扱いが非常に安易だと思うのです。なぜ安易かといいますと、とにかくあそこはもう地表すれすれに地下水の高いところ、一メートル掘るともう水面がすぐにのぞかれるわけです。この間も現地に行ってまいりました。現地の説明者が言うには、確かに先生御指摘のように地下水の高いところでございます、これこのとおりでございますと言って、一メートル掘ったところの水面をきちんとのぞいてくることができたわけであります。私は、そういうところから反省しまして、そういうような帯水層にほうり込むわけにはいかない、こういう指導もあったかと思うのです。さればこそ鷹架層という岩盤のところにくりぬいて入れようか、こう方針を変更したのだろうと思う。  しからば、その岩盤が地下水がないのかということですよ。その岩盤の地質はかたいものなのかということなんです。向こうの提出しているところの資料を見ますと、確かにN値において五〇以上ある、こう言っております。だがN値五〇あればかたいのか。示されているN値もほんの深さの程度しか示されていませんよ。もっときちんとしたものを出せとなぜ言わないのです。審査において私は非常に弱いものがあると一つは思いますよ。  それからもう一つ、そういう岩盤のところに掘れば、あたかも水がないかのごとくあなた方は見ておりますが、これはとんでもない間違い。アメリカにおいて、あれは大変なメーター掘りましたよ。そうして地下水まで行かないそのところに置くということで位置づけているでしょう。スウェーデンは海底下と言うが、海底下じゃないのです。海底じゃないのですよ。海底のその下の岩盤をくりぬいてやっているところでしょう。でもあそこだって、海底下だからといって水がないかといえば、海底下でも水が出ますよ。それをいかにしてなくするかということでポンプアップも相当にまた働いておられますよ。あなた方が机上のプランにおいて、あそこはいろんな装置をしてやるから、かたい岩盤に掘るのだ、そうして十分にコンクリートもやるし、ピットもぴっと張るし、もしも水が出るならば、水の吐き口も見つけるからいい、見てやるからいい、こう言っておりますが、どのくらい水が出ると計算されていますか、計算したことがございますか。私はそれが一つ聞きたいところ。  それからもう一つは、ああいうような場所に、今のような、申請者が申し出ているような計画で事を進めた場合に、その実態はどういうようなものになるかという実験をされていますか。この二点をお答えください。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  地下水の水量といいますのは、御案内のとおり、委員もごらんいただきましたけれども、一つのたくさん出ているように見える例といたしましては、お入りいただいた試掘坑の中に、これは原燃サービスの再処理施設のために掘られました試掘坑の中の水の例が考えられてございますが、これは全体で毎分百リットル程度出ておるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように非常に透水係数の小さい、〇・一メートル・パー・イヤーというような透水係数の小さい鷹架層の中にある地下水ではございませんで、上の方の涵養された水が試掘坑内を通って出てくるものの量でございまして、試掘坑の長さから判断して、この全体で毎分百リットルといっている量は決して多くはないというのが専門家の判断でございまして、私どももそのように認識、評価しているところでございます。  それからモデルなどを使ってやるべきではないかということにつきましては、御案内のとおりベントナイトで巻いたりいろいろなことをやることになっておりますけれども、この基本的な工事そのものはいわゆる在来の日本の既存の土木技術を用いることによりまして十分建設が可能なものであると判断しております。またコンクリートなどにつきましても、施工管理を十分に行うこともできますし、長期にわたってその強度及び耐水性を確保し得るものだということを考えておりますので、もろもろ考慮いたしまして、私どもとしては、そのモデル等をつくって実際にやってみてからでなくても十分に耐え得るものだということを評価して行政庁審査を終わっている次第でございます。

関晴正日本社会党・護憲共同

○関委員 二分ばかり次の方からちょうだいしましたのでよろしくお願いいたします。  と申しますのは、せっかくおいでいただきました原子力安全委員会の委員長さんに一言申し上げて、お答えいただきたいと思うわけです。  それは、何としてもあの場所はもう名立たる水のわくところなんです。そうしてただいまも、そうした申請に当たって申請そのものを徴するに実験もしていないのです。私はこの間試掘坑の中に入ってまいりまして、この試掘坑は再処理工場のために掘っておった場所なんですが、この場所と今の場所はすぐ近くなんで、大体同質の系統のものです。十七、八メートル掘っている穴の中なんですが、この穴の中でも大変に水が出ています。それから岩盤がかたいなんて言っていますけれども、ちっともかたい岩盤じゃありません。それだけに私にはいろいろ問題がある。  ですから、二次審査において責任を持ってこの後審査されます原子力安全委員会においては、とにかく今までの調査というものについての吟味をしながらも、さらに重ねて厳重に安全上の問題等についてひとつ当たっていただかなきやならないものがある、こうも思っておりますので、この機会に委員長さんの審査に当たってのお考え等がありましたらお聞かせいただきたい、こう思うわけです。

内田秀雄総理府原子力安全委員会委員長

○内田説明員 内田でございます。それではお答え申し上げます。  御承知のように低レベル放射性廃棄物埋設事業の許可申請に係ります原子力安全委員会のいわゆるダブルチェックは、本年の二月二十一日に内閣総理大臣から諮問がありました内容につきまして現在核燃料安全専門審査会に検討を指示して、具体的な内容についてはその審査会で審議しているところでございます。  今、関先生がお話しになりましたような鷹架層の問題とか水の問題等御疑問の点は、きょうここで出席することができましたときに十分伺いましてよく肝に銘じてございますので、核燃料安全専門審査会の審査内容につきましても、十分その意を体して安全委員会としても十分検討したい、こう思っております。  ありがとうございました。

与謝野馨自由民主党

○与謝野委員長 近江巳記夫君。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 さきの委員会におきましてエネルギー問題を主として質問をさせていただいたわけでございます。きょうも続きまして、このエネルギーの問題というのは非常に重要な問題でございますので、まずその点から入りたいと思います。  長期エネルギー需給見通しの改定問題でございますが、過去七回改定されておりまして今回で八回目である、前回はたしか三年前であったと記憶いたしております。今この改定を行われた、この理由につきましてまず第一点お伺いしたいと思います。

中澤佐市資源エネルギー庁長官官房企画調査課長

○中澤説明員 お答えいたします。  総合エネルギー調査会、昨年六月よりエネルギー政策の総合的検討ということで審議を再開したわけでございますが、今回のその審議の一つの大きな要因といいますか、これはまさにエネルギー需要の我が国だけでなくて世界全体での構造的な増大傾向ということ、そしてそれが資源制約という問題を持ってくるのではないかという点、もう一点は、御案内の地球環境問題、特に地球温暖化問題というものでございまして、これは温室効果ガス、いろいろとあるわけでございますが、その約半分ぐらいの影響をしていると言われるCO2、この約八割が化石エネルギーの燃焼によって出ているというこの二点、これが一つ大きな問題として審議が行われたわけでございます。  そして、このような資源制約、環境制約を克服し、我が国のエネルギーの安定供給を確保しつつそれにこたえていくためにはどうしたらいいだろうかというのが今回の審議のポイントだったわけでございまして、その結果、省エネルギー、エネルギー利用の効率化といったような一つの大きな政策の方向、そしてエネルギー供給構成の方におきましても、引き続き石油依存度の低減を図りますと同時に、その地球温暖化問題へ対応していくためにいわゆる非化石エネルギーと言っておりますが、そのようなものへの依存度を高めていくという点、そして三番目の課題として、我が国のいろいろな、経済大国であるということだけではなくて、省エネ技術とかエネルギー利用に伴います公害防止技術といういろいろな技術を持っておりますものですから、これらを生かしまして国際的な協力あるいは国際貢献といったようなものを積極的かつ主導的にやっていく必要があるというような三点が、大きな課題として今回の答申の中に入っているわけでございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 今後、気候変動に関する政府間パネル、この中間報告というのはこの八月末ですか、そういうことを聞いておるわけでございます。それから温暖化防止条約の策定作業における規制水準の設定、こういうようなことが今後行われてくるわけでございまして、そういう点からいきますと、早期にまたこれは見直しということになるのではないかと思うわけでございますが、その点はいかがでございますか。

中澤佐市資源エネルギー庁長官官房企画調査課長

○中澤説明員 委員御指摘のとおり、今地球環境問題、特に温暖化問題につきましては国際的な議論がいろいろな形で進展しているわけでございます。確かに八月末にIPCCの方の中間報告、そして秋から世界気候会議というようなものが予定されておりまして、国際的な議論、我が国もこれに積極的に取り組んでいろいろな貢献をしていかなければならないわけでございますが、今回いただきました総合エネルギー調査会の答申というもの、それを十分踏まえましていろいろと対応していく必要があるだろうと思っております。  したがいまして、また見直しがあるのではないかという御質問であったかと思いますが、これにつきましては、そのような国際的な状況によるわけではありますけれども、基本的に現在の、今度いただきました需給見通しなりエネルギー政策の方向というものをまずよく踏まえまして対応していくということが、我々の課題であろうかと思っております。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 この地球環境保護という観点から非化石エネルギーの割合を高めていこう、こういうことでそうした中に盛り込まれておるわけでございますが、特に、原子力発電の非常に大幅な拡充というものが目につくわけであります。二〇一〇年度時点、この原子力設備というのが七千二百五十万キロワット。現在三十八基、八八年ですか、このベースで二千八百九十万キロワットという点からいきますと、今後二十年間で少なくとも四十基相当新設が必要である、このようにおっしゃっておるわけでございますが、実際この原子力問題というのは、当委員会におきましても、私を初め各委員の皆さんも常に問題を指摘してきておるわけでございまして、チェルノブイルを初めといたしまして非常に不安というものが高まってきておるわけであります。そういう中で、今後二十年間で四十基を新設していくということについて、見通しとして科学技術庁、そしてエネルギー庁、どういう考えを持っておられるのか、その点をお伺いしたいと思います。

作田頴治資源エネルギー庁公益事業部開発課長

○作田説明員 御説明いたします。  先般いただきました総合エネルギー調査会の中間報告、この報告におきましては、各エネルギー源の供給の安定性あるいはまた経済性あるいは環境負荷、はたまた導入可能性等につきまして、総合評価を踏まえた適切なエネルギーミックスを御協議いただいたというふうに私ども考えているわけでございます。したがいまして、これらの見通しの策定に当たりましては、特に原子力発電につきましても立地の可能性、あるいはまたもろもろの可能性等十分御検討いただいたもの、かように考えておりまして、その実現性の可能性は十分あり得るというふうに考えているわけでございます。  もちろん、現下の社会情勢等を踏まえますと、この目標を達成するためには、今後とも広く国民の御理解を得ることに最大の努力を傾ける一方、また地元の立地受け入れに向けての十分な対策を講じていく必要もあるのじゃないか、かように考えておりますし、政府といたしましては、引き続き安全確保を第一といたしまして、バックエンド対策あるいは立地促進対策あるいは広報対策等もろもろの施策を積極的に講じてまいりたい、かように考えておるところでございます。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 エネルギー政策につきましては、ただいま資源エネルギー庁の方から御答弁のあったとおりでございますが、私ども科学技術庁といたしましても、原子力につきましては供給の安定性、経済性あるいはまた環境影響等の面ですぐれたエネルギー源であると考えておりまして、資源の八割を輸入している我が国として、今後ともエネルギーの安定供給を図っていく上で主要なエネルギー源の一つとしてこれを位置づけていく、こういうことでその開発利用を着実に進めていくという立場でございます。  そのために、安全の確保に万全を期しますとともに、適時適切な広報活動を行うことによりまして、国民の理解と協力が得られるようなことにさらに努力を重ねて、原子力の開発利用の円滑な進展に努力をしてまいりたいと考えているところでございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 既存の原発のいわゆる廃炉の問題でございますけれども、これは早ければ一九九六年ぐらいから始まるということも聞いておるわけでございますが、そうなってきますと、四十基新設プラス廃炉の分を合わせますと、これは一体どうなるのですか。どういう計画をしておりますか。

作田頴治資源エネルギー庁公益事業部開発課長

○作田説明員 御説明いたします。  運転を終了します原子力発電施設の規模につきましては、個々の原子力発電施設の具体的な運転状況等によって変わるものでございますので、一概には申し上げにくいわけでございますけれども、仮に原子力発電所の供用期間が三十年ないし四十年といたしますと、大体二〇〇〇年ごろから廃炉の一部が発生いたしまして、私どもの見通しといたしましては二〇一〇年時点では百万キロワット程度が廃炉の規模になるか、かように考えておりまして、今回の総合エネ調での原子力開発の目標におきましても、こうした状況を十分踏まえた上での御検討をいただいたというふうに承知しております。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 原発建設ということにつきましては、これは地元の合意を初め今これだけ不安が高まっておる中で、私はこれはもう至難のわざである、このように見ておるわけです。原発の問題につきましては、特に安全チェックの強化とまたその条件というものを常に我々申し上げてきておるわけでございますが、六項目言ってきております。  その一つは、人間の過失に耐え得るものであること、二つには、いかなる状況下においても、住民、環境を脅かす放射能を放出しないこと三番、信頼性の複雑な技術的対応で確保されるよりも、単純な法則に基づくこと、四番目に、異常事態に際して、それ自体で自然に停止されなければならないこと、五番、冷却材の喪失があっても、炉の溶融がないこと、六、いかなる化学爆発や火災もないこと、こういうことをきちっとクリアしなさいということを言っているのです。  こういうチェルノブイル等の事故もあり、一層安全確保については努力されると思いますが、あの事件を通じてどのようにシビアな面で前進されているのか、そのことについてお聞きしたいと思います。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  チェルノブイリ原子力発電所の事故につきましては、先生御案内のとおり、事故直後、原子力安全委員会で事故調査特別委員会を設けまして、事故報告を取りまとめていただいたわけでございますが、固有の設計の問題、それから運転員が規則違反等々を重ねたということもございまして、日本ではほとんど起こることが考えられない事象であるという報告が出されておるわけでございます。  ただ、それにもかかわらず心に銘ずべき事項という事項も摘出されておりまして、その中の一つといたしまして、これはアメリカのTMI原子力発電所の事故以来のことでございますけれども、いわゆる過酷事象というようなことについても、我が国の軽水炉の安全設計指針等々によりますと、これを守って設計、運転、管理が行われる限りそういうことは考えられない次第ではございますけれども、これを十分設計の担保という観点から詰めていくべきであるということで、自来、原子力安全委員会の中に専門部会をつくりまして、検討を進めてきているところでございます。     〔委員長退席、新井委員長代理着席〕

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 先般、アメリカ・エネルギー省のヘンソン・ムーア副長官、この人が語っておったことでございますけれども、アメリカではここ十年間新しい原子力発電所の発注はない、それ以前に発注されたものの建設は進んでいるけれども、早くても一九九五年までは新たな注文はないだろう。アメリカにおきましても、今非常にこういう厳しい環境にあるわけであります。  そこで彼が言っておりますのは、三つのことをやらなければいけない、まず第一に改良型軽水炉という新しい型の原子炉の設計を完成させる、現在の原子炉も安全であるけれども、それ以上に安全なタイプである、原子力発電が安全であることを国民に認めさせなければならぬ、こういうことを一つ言っているのですね。第二に原子炉の設計を標準化することである、建設するたびに最初から設計し直していたら、資金の面におきましても、あらゆる点におきましても非常にコストがかかる、こういう点を指摘しております。第三に放射性廃棄物の処理の問題を解決しなければならない、ことしから放射性廃棄物を液体金属炉、この炉で再び電力に変える、そういう科学的実験を始める、そうすると廃棄物の寿命は一万年から三百年に短縮される、安全性が増す、こういうことを非常に意欲的に取り組んでいるのですよ。  今あなた方の答弁を聞きますと、アメリカに比べて私は取り組みが非常に鈍いと思うのです。どういうように今受けとめておりますか。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 日本におきましても、原子炉の、軽水炉の安全性に関する研究を強化するということは従来からやっている点ではございますけれども、最近特に力を入れてやっておるところでございます。  また、廃棄物処理問題について、これが非常に重要であるという認識は私どもも全く同じでありまして、また今先生がお述べになりました、別の炉で半減期を短縮するという計画、これは日本でも研究をしておりまして、オメガ計画と称しておりますが、むしろ日本が提唱してOECDの場で国際的な情報交換をやりながら進めていこうということでやっているわけでございます。実用化されるような段階になりますと非常に夢のある話でございますが、残念ながら現段階はまだ非常に学問的な、基礎的な研究段階というように承知はしておりますけれども、こういう廃棄物の消滅処理の問題も含め、また軽水炉の安全性の問題、また経済性の向上の点についてもそれぞれ鋭意努力をしておるところでございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 先般の委員会でも福島三号炉のことを私は申し上げたわけでございますが、こういう一つの事故を通じまして、電力会社は当該会社だけではなく、そのことを本当に真剣に受けとめて、お互いにどういう反省をやり、今後二度とそういうことのないようにやっていくのか、その辺のことはどうなっているのですか。その辺をひとつお伺いしたいと思います。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 原子力に限らないのかもしれませんが、特に原子力の発電につきましては、これを円滑に推し進めていく上で、国民の方々、特に地元の地域の住民の方々の御理解を得ることが大事でございます。このために、安全性に万全を期するというかけ声だけではなくて、やはり体制としてそういうことがしっかりできるように、またどういう事態が起こり、どういう措置をとってどうなっているのかということを、これはまた規制当局が当然安全性についての審査をしているわけでありますけれども、こういう点についてせっかく万全の安全審査をしているわけでありますから、そういうことが国民の皆様方によくわかっていただけるような体制をとっていくことが肝心であろうかと考えているところでございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 チェルノブイルの事故におきましても、これは一国の事故といいますけれども、まさにこれは本当に国際的な大きな影響が出ておるわけでございまして、今後各国協力をしてこの対策を進めなければならぬ、このように思うわけでございます。  そういう意味からいきますと、この原子力安全対策というものは、一国だけで処理しておればいいという時代ではもうないと私は思うわけです。国際的に本当に力を合わせて協力をしていかなければならぬ、こういうときであろうかと思うわけでございます。  そこで、原子力安全に関する国際監視のシステム、この現状がどうなっておるかということが一つです。それから二つ目に、国際的基準は十分であると言えるのか、もっと強化すべきじゃないかと私は考えます。この二点についてお伺いしたいと思います。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  原子力の安全確保といいますものは、御案内のとおり、基本的にはやはりそれぞれの国が責任を持つべきものであると考えますけれども、これが高いレベルで維持、実施されるようにするためには、御指摘のとおり国際協力が重要と考えます。このため、オーストリアのウィーンにございます国際原子力機関及びOECDの中にございます原子力機関等において、安全確保のための国際的な基準、指針の策定や技術情報の交換、安全研究などの協力活動が行われているところでございますが、我が国も従前よりこれらの活動に積極的に貢献してきているところでございます。また途上国に対しましても、技術者を日本に招聘するなどして技術研修等も実施しているところでございます。  さらに具体的な安全チェックというような段階におきましては、先ほど申し上げました国際原子力機関の中に、各国の原子力発電所の運転管理を吟味して相互に情報を交換するためのOSARTという仕掛けがございまして、専門家の集団が要請国に派遣されまして、その状況を国際的な水準に照らして調査、評価しているところでございます。また、これは純枠に電気事業者間における運転経験情報の交換の問題でございますけれども、世界原子力発電事業者協会というものが設立されて活動しているところでございます。  私どもといたしましても、このような原子力の安全確保のための国際協力については積極的に対応してまいりたい、このように考えております。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 そこで、いろいろ勧告等をすると思うのですけれども、そういう勧告というのはどの程度の影響力があるのですか、その点お伺いします。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、基本的には各国の問題であると思われますが、我が国の場合は、例えば一例で申し上げますと放射線の防護基準が好例だと思いますが、国際放射線防護委員会、ICRPという委員会、これは専門家の集まりでございまして中立機関でございますが、ここで勧告をまとめられました場合には、日本の場合は取り入れに時間はある程度かかりますけれども、ほぼ忠実に採択して受けとめてきているというのが現状でございます。その他、NEAやIAEAでつくっております原子炉の安全性に関する指針類、これは先回御説明申し上げたかもしれませんが、ニュークリア・セーフティー・スタンダーズという事業がございまして、これに基づきます指針、基準類も、我が国としてはこの策定の段階から積極的に対応していることもありまして、十分に反映してやっているところでございます。  なお、公の指針、基準類といたしましては、当然でございますが、原子力安全委員会で定めました基準、指針類を公表し、これを法令と同様に扱って施行しているところでございますけれども、こういうような基準、指針類を原子力安全委員会がつくります場合も、国際機関、国際会合等で勧告されましたようなものも十分考慮することになっております。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 今申し上げましたように、チェルノブイルの事故というのはほぼヨーロッパを巻き込んでいる。また我が国にもいろいろな影響というものが、調査をしますといろいろ数値の上にも出てきておるわけでございますが、この極東、ASEAN地域におきます原発の現状、私が聞いておる範囲では、韓国では九基、七百六十一万五千キロ、建設中が二基、二百万キロ、台湾の運転中が六基、五百十四万四千キロ、中国が建設中で三基、二百十万キロワット、こういうように聞いておるのですが、この周辺諸国とのその辺のいわゆる協力関係というのは、どうなっておりますか。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 ただいま先生がお挙げになりましたように、お隣の韓国、台湾などで既に相当の高い比率で原子力発電を実用化しておりますし、また、中国が原子力発電所を建設中であるというようなことから、アジア地域においても原子力発電を利用する国がどんどんふえてくるわけであります。  そういうことで、先生今御指摘になりましたように、この地域でやはり原子力の安全性問題に重点を置きながら国際的な連携をとり、地域協力をしていこうという機運が盛り上がりつつございまして、実はことしの三月に我が国が提唱いたしましてアジア地域の原子力関係者を集めた国際会議を初めて東京で開催をいたしました。これには若干の国からは科学技術関係の閣僚クラスの者も出席をし、第一回の会合ではございましたけれども非常に熱心に討論が行われて、やはりそういう面での国際協力がこれからは必要だなということが相互に認識をされたわけであります。これは毎年こういう会議をやっていこうということでございまして、来年もまた同じような時期に計画をしているところであります。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 特に周辺国とのお互いの情報交換ということはやはり極めて大事である、このように思います。ワシントン・ポストを初め、特にアメリカ側のこういうニュースを見ておりますと、北朝鮮において、平壌北方寧辺地区に再処理工場ができているのじゃないかとかいろいろなことが言われておるわけでございますが、これは我が国とは非常に近いわけでございまして、政府としてはどういう確認といいますか、現状認識をされておるか、まずお伺いしたいと思います。

貞岡義幸外務省国際連合局原子力課長

○貞岡説明員 お答えします。  北朝鮮が再処理等の施設を建設中であるという報道があることは承知しております。それにつきましては、外務省といたしましては、事柄の重要性にかんがみまして重大な関心を有しております。しかしながら、事実関係については、現在のところ確認がとれておりません。  以上でございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 長官は、そのことについてはどのように把握されていますか。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 これは先ほども、アジア地域における原子力の国際会議をやって、そしてお互いに協力してやる。たまたま北鮮の問題もここのところ問題化されているということもございますが、これは私ども重大視して注目の眼を持って今見ておるというのが現状でございまして、国際的な立場から、近隣でもございますので、やはりないがしろにできない大きな問題ではなかろうか、こんなように私は心得ておるものでございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 北朝鮮は八五年暮れに核拡散防止条約に調印しているわけですね。そうなってきますと、IAEAの現地査察協定に基づくそういう行為というものがなければならぬわけですが、今どうなっておりますか。

貞岡義幸外務省国際連合局原子力課長

○貞岡説明員 先生御指摘のとおり、北朝鮮は核防条約上IAEAとの間に保障措置協定を締結することになっておりますが、現在まだIAEAと交渉中でございます。  以上でございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 今どういう情報を政府としては正確に聞いているのですか。非常に簡単なあなたの報告ですが……。

貞岡義幸外務省国際連合局原子力課長

○貞岡説明員 IAEAとの間で北朝鮮は保障措置協定を締結するということで鋭意交渉は行っている最中でございますが、現時点ではまだ締結するに至っておりません。  それで、我が国といたしましては、IAEAの種々の理事会の場におきまして、北朝鮮が保障措置協定を早期に締結するように希望を表明しております。それからまた、そういうふうな希望表明の声は、米ソ、それから西側の主要諸国、東欧諸国等も同様の希望を表明しております。  以上でございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 だから私が先ほど、国際的な協力、その中で安全に関する国際監視システム、この現状はどうなっているのか、またそれが本当に力を発揮しておるのかどうかというようなことをお聞きしたのは、そういうことなんですよ。現実にそういう心配が伝えられながらも、実際はそういうことは行われていない。我が国は少なくとも原子力発電所を今や三十八基も持っている。だからあともう十年で五十三基ですか、なるわけでしょう。言うならば、本当に先導的な役割を果たしておる我が国なんです。それだけにいろいろな発言というのは重みがあるはずなんです。こういう弱い国際監視機構というものは、これでいいんですか。なぜもっと自発的に強化していこうという動きを我が国はしないのですか。どうしますか、これは。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 御指摘の国際的な監視という意味では、一般的にはチェルノブイリ事故を契機といたしまして、国際間でIAEAが中心になりまして早期通報条約というのができております。ですから、これは何か事が起こった後でありますけれども、早期に情報を通報し合うというようなことは制度的に確立をしております。それから、民間ベースでは、先ほど答弁がありましたけれども、電力事業者間で国際的なネットワークができておりまして、ここでも一定の情報交換をやるような仕組みができ上がっております。  それから、先ほど東南アジアの会合のことを申し上げました。これはマルチの会議でありましたが、このときにも韓国の代表が来て大変強い関心を示しておりましたが、先般韓国の科学技術処長官が盧泰愚大統領と一緒に参りました際に、日本と韓国との間の二国間の原子力安全問題を中心とする原子力協力取り決めというものを交換公文の形でまとめたわけでありますが、この中にも情報交換、あるいは、ちょっと言葉が大げさになりますが、ホットライン的なもの、何かあったときに政府間で担当者同士が連絡がとれるような仕組みをつくろうということが合意されておりまして、こういう意味でのネットワークはいろいろなレベルで広がりつつあるということであります。  北朝鮮の問題につきましては、外務省からも御答弁るるありましたように、また先生御指摘のように、北朝鮮はIAEAの加盟国でありますし、一九八五年十二月にNPTを批准しているわけでありますから、協定上、少なくとも十八カ月以内にIAEAのフルスコープ保障措置協定を結ぶ義務があるわけであります。北朝鮮はこの条約に違反をしているわけです。したがいまして、これは国際場裏、つまりIAEAの総会、理事会等において、これは北朝鮮がフルスコープ保障措置協定を結んでいないのは違反である、遺憾であって、これは早期に締結すべきであるということを、我が国も含め再三言っているところでありますが、北朝鮮がいまだにこれに応じていないようでありますので、これは大変遺憾なことであるというふうに考えております。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 外務省は事実を把握していないというだけの答弁であったけれども、どういうことを聞いているのですか、事実は把握していないけれども。

貞岡義幸外務省国際連合局原子力課長

○貞岡説明員 北朝鮮がピョンヤン北方の地点においてその再処理施設を建設しているらしい、その航空写真等も我々見て知っておるところでございますが、しかしながら、それが再処理施設かどうかということは、残念ながらまだ現時点では確認されておりません。  以上でございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 これはこのぐらいにしておきますが、いずれにしても、先ほど申し上げたように我が国として国際機関におきましてももっと重みを持ったそういう発言も積極的にやっていただいて、チェルノブイルの事故等、これだけ大変な影響が出ておるわけでございますから、こういうことが二度とないように、そういう先導的な役割を果たしていただきたい、このことを特に強く要望いたします。長官、一言そのことについて。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 まさに重要なことでございますので、御要望にこたえるように努力してまいりたいと思います。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 それからチェルノブイルの問題でございますが、今後被曝者の救援の問題であるとかいろいろな国際協力できる、そういうことが多々あろうかと思うのです。政府として具体的に今後どういうように取り組んでいくのですか。

貞岡義幸外務省国際連合局原子力課長

○貞岡説明員 チェルノブイリ事故に関しましては、これまで我が国としては、ソ連の医療調査団を受け入れまして、また国際機関、IAEA等の場を通じて専門家の調査団派遣に協力しております。  それで、今後の話でございますが、ソ連政府の要望があれば、人道的な考慮に立ちましてさらに可能な限りの積極的な貢献を行う所存でございます。  以上でございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 それじゃ、ソ連当局からあるいはIAEAから、こういうことを考えているんだけれども、日本としては協力してもらいたいというような話、何もないのですか。どういうことが出てきているんですか。科学技術庁はそういうことを掌握してないのですか。

緒方謙二郎科学技術庁原子力局長

○緒方政府委員 お答えいたします。  IAEAから要請がございましたのは、IAEAがソ連政府の要請に基づきまして専門家による調査団を現地に派遣するということになって、この調査団は、事故によります住民の健康への被害、影響、それから環境への影響を把握するためのものでありましたが、これについて日本からも専門家を参加させるということで、IAEAの要請に基づきまして、財団法人放射線影響研究所及び広島大学の原爆放射能医学研究所から専門家が参加をしております。  それから、IAEAではなくて日ソの二国間の協力になりますが、これは日ソの科学技術協力協定に基づきまして、従来から、昨年からでございますが、放射線医学の分野で日ソの二国間の研究協力が行われているわけなんですが、その一環といたしまして、本年の六月、今月の月末でありますが、ソ連の専門家を日本に招きまして日ソ放射線影響研究に関する講演会というものを東京で開催することにいたしております。日本側には広島、長崎の原爆被爆者にかかわる健康影響調査の経験がありますし、ソ連におきましてはチェルノブイリの事故後の放射線医学に関する活動状況等の実績があるわけなんで、これらの情報交換を行おうということにしております。  また、事故発生以降、ソ連の要請に基づきまして、ソ連の医師あるいは専門家の代表を日本に受け入れるということを行っておりますが、その後ソ連政府から我が国に対して具体的な要請は来てないようであります。今後もしソ連政府から具体的な御要請がありますれば、人道的見地などからこれを検討してまいりたいというふうに考えているところです。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 この件につきましては、先方からいろいろ言われて、それじゃ考えましょうという姿勢ではなく、我が国としてできる限り協力しましょうともっと積極的に手を差し伸べていく、その姿勢で対応するべきである、このように思います。長官、いかがですか。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 かねてよりあのチェルノブイリの事故と申しましょうか、これについても私どもも積極的に実態というものの把握に努めておりますし、同時にまた、ソ連からのその問題について日本への要請ということについても前向きに検討してまいりたいと考えております。実は我が国でも現地へ調査団も派遣いたしましたし、その結果についても十分私どもも検討も加え、さらに再確認というか、そういう意味で掌握しておると同時に、最近、今委員の申されたような問題も展開しておりますので、それにも対応するようにも検討してまいりたい、こう思っております。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 このエネルギー問題、これは非常に多くの問題がありまして、なかなか時間もありませんのであと一つだけ聞いておきますが、やはり省エネルギーの問題が非常に大事な問題である、私はこのように思うのです。  それぞれ今回のこの見通し、案を見ますと一応の目標というものは掲げていらっしゃるわけでございますけれども、本当に民生分野を中心として十分な省エネの努力が行われておるのかどうか、私は非常に疑問があるわけであります。このままのような状況でいって果たして省エネルギーというものができるのかどうか非常に疑問を持っております。  そこで、この省エネ対策、省エネ技術の研究開発、これについて問題点、そして今後どのように取り組んでいかれるか、簡潔にお答えいただきたいと思います。

大津幸男資源エネルギー庁長官官房省エネルギー石油代替エネルギー対策課長

○大津説明員 お答え申し上げます。  委員御指摘のように、省エネの重要性につきましては私どもも非常に痛切に感じておりまして、通産省といたしましても、最近のエネルギー消費の大幅増加や地球環境問題を踏まえまして、従来にも増してエネルギー利用効率の向上を図る必要があると考えて、省エネルギー施策の拡充強化を図るとともに、先般も総合エネルギー調査会の省エネルギー部会に省エネルギー政策についての抜本的見直しをお願いし、中間報告をいただいたところでございます。  中間報告におきまして、二〇一〇年度に約八千四百万キロリットルの省エネルギーを達成することを目標としております。この目標値においては、エネルギー消費のGNP原単位の一九八八年度から二〇一〇年度における改善率を三六%と設定しております。これは、一九七三年度、石油危機のときから一九八八年度までの改善率とほぼ同じ値でございます。この省エネルギー目標を達成するために、私どもは、産業部門において省エネの設備投資の促進、民生部門におきましては住宅の断熱化、運輸部門においては自動車燃費の向上、それから未利用エネルギーの活用及びコジェネの推進等、新たな省エネルギー対策を推進することとしており、通産省としましても、この目標達成に全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 省エネの一つ一つを取り上げますと何時間あってもできませんので次の機会にしますけれども、一つは、原発を四十基二〇一〇年までしなければならぬ、百十万キロワット規模でですね。  ここで考えなければならぬのは、私は、電力ピークの対応の問題だと思うのです。常にそこを設定してすべての計画が出てきているのです。じゃ、この電力ピークの対応策というものを政府は真剣に考えているのですか。しかもこのデータを見ますと、八月の最大電力は一億三千四十九万キロワット、来年八月の最大電力は一億三千四百八十四万キロワット、対前年度比三・三%増。そういう八月の限られた、しかも二十日ごろでしょう、あの前後でしょう、そこに設定をしているわけです。  ですからここで、この電力ピークの低下策について政府は真剣に考えていますか。要るものは仕方ないじゃないか、そういう発想で一つ-つが真剣に取り組めますか、これ。どういう具体策を考えていますか、それをお伺いします。

作田頴治資源エネルギー庁公益事業部開発課長

○作田説明員 御説明いたします。  先生今御指摘になりました電力のピーク対策、これは私どもといたしましても大変重要な課題である、かように考えてございます。電力の供給対策として設備をふやす方も大切でございますけれども、むしろこのピークカットをどうするか、電力設備をむしろ節減する方向でこれに対応するというのも、言ってみれば、供給をふやすということと同じように車の両輪として非常に大切である、かように考えておるわけでございます。  したがいまして、私どもといたしましても、現在電気事業審議会等でも御議論をいただいておりますけれども、一つには料金制度の拡充あるいは活用等も考えておりますし、またさまざまなピークカットに資します機器の開発等々今後とも強力に進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 今の答弁は決意表明みたいな感じですね。中身は余りないのですよ。要するに、例えば産業用電力の夏季料金、これを一〇%ぐらい割高にする、あるいは大口ユーザーとの需給調整契約制度、これはどのぐらいの効果があるのか、これが一つ。それから、サマータイム制、こういうことは政府は考えておるのかどうか、これが二つ目。それから、冷房に莫大な電力を使うわけです。そうしますと、特に地域冷房なんかは電力を使う必要がないわけですね。コジェネを採用してガスを使うということもあるわけでしょう。あらゆることをこれは駆使して、電力ピークをいかに下げるかと真剣に考えなければいけないですよ。この点についてはどう考えておるかということが三点。  それから、例えば甲子園大会がございますけれども、しかし、これは国民の各地域挙げてのことでございますから、それは難しいことでございますけれども、例えばプロ野球はナイターをやっておるわけでしょう。ですから、それを期間を延長してナイターで一部やるとか、やはりそれはみんなが納得しなければならぬわけですけれども、政府が真剣にそういうことをどうでしょうかと国民の皆さんにお諮りをし、そうしてその中で考えていくという取り組みが今後必要ではないか。あるいは電力多消費型産業、これにつきましては夏季長期操業を、夏場は従業員の休暇ということもあるわけでございますから、それと合わせてできるだけ協力してもらうとか、そういうことも大事だと思うのです。  あるいは電力会社が電化ハウスということで見学あるいは体験のキャンペーンなんか非常にやっているわけですね。ゆとり、豊かさということは非常に大事なことでございますが、便利であるということは最高のことですけれども、そういうようなことにつきましても、これはもうグローバルで考えていかなければいかぬと思うのです。  そういう具体的なことを考えていますか。今具体的なことを考えておるなら、時間はまだありますから、ここで報告してください。

稲川泰弘資源エネルギー庁公益事業部計画課長

○稲川説明員 御説明申し上げます。  夏のピークカットの対策というのはいろいろ頭を悩ましているところでございますが、先生御指摘の大口電力にかかわる問題につきましては、六十三年一月に季節別・時間帯別料金制度というものを導入いたしまして、試験的、試行的に行ってございます。現在加入率がだんだんふえてきてございますが、さらにこの季節別・時間帯別料金制度というものを他の分野にも拡大をしていく検討をいたしておるところでございます。  それから、冷房の問題は我々最も頭の痛いところでございまして、現在夏のピークの増分の中の相当部分が冷房用で占められてございます。この冷房は民生用冷熱需要の中の非常に大きなものでございまして、こういう冷熱あるいは暖房用の需要に関しまして、良質の一次エネルギーを投入することはいかがなものかという考え方を持ってございます。したがいまして、冷房を含めあるいは冬の暖房を含めて、エネルギー源をほかのものに転換する努力をするべきであろう、かように考えてございます。  具体的に、夏の冷房に関しましては、過去数年来小型のガス冷房というものの導入に努めてございますし、また、最近熱需要を含めまして冷房その他に関しまして、河川水あるいは海水その他の、未利用エネルギーと称してございますが、そうしたものが有効に活用し得る技術のレベルにもなってまいりましたので、いろいろな社会システムの中で改善を加えながら、エネルギー源をほかのものに変えていくという工夫を現在やっておるところでございます。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 では、一遍私はここで、もう時間がありませんからこの点につきましては終わりますが、科学技術庁長官、そしてエネルギー庁長官を中心として、ピーク時における対策はいかにあるべきかということを早急によく検討していただいて、またひとつ御報告いただきたい。これは政府を挙げて取り組むべき問題である、このように考えます。  きょうは大蔵省も来ていただいておって、非常に気の毒でございますから一つだけ聞きますが、研究費、GNPの一%、これはかねて私が主張しておることでございますが、どう考え、今後積極的にやっていただくのかどうか、これが一つ。それから、アメリカから超電導大型粒子加速器の開発につきまして要請が来ておるようでございますが、これに対する考え方を簡単に要点を述べていただいて、私の質問を終わります。

福田誠大蔵省主計局主計官

○福田説明員 お答えいたします。  科学技術予算につきまして、私どもGNP比という考え方はとっておりません。ただ、資源に乏しい我が国といたしまして、今後一層の発展を遂げるためには科学技術予算の着実な充実を図る必要があるという長期的展望に立っておりまして、大変厳しい財政事情のもとでも必要な配慮を払ってきておりまして、御案内のとおり、平成二年度の科学技術振興予算、振興費の対前年度比は六・一%増となっているところでございます。  今後につきましても、このような長期的展望に立ちまして予算編成を行ってまいる所存でございますが、一方で国の財政事情は依然として大変厳しい状況にございますので、具体的な予算規模につきましては、そのような点並びにそのときどきの社会経済情勢を総合的に勘案いたしまして、各年度の予算編成で適切に対処してまいりたいと考えております。  また、第二のお尋ねのSSCの問題につきましては、まだ財政当局への御相談をいただいている状態ではございませんので、今後の推移を見ながら、これまた関係省庁とよく相談をしてまいりたいというふうに考えております。

近江巳記夫公明党・国民会議

○近江委員 終わります。

新井将敬自由民主党

○新井委員長代理 金子満広君。

金子満広日本共産党

○金子(満)委員 放射性物質の安全管理の問題について、主として科学技術庁関係にお伺いをしたいと思います。  今までいろいろ議論がありましたが、広島、長崎の原爆の被災、そして今なお後遺症で苦しんでいる人あるいはまた一九五四年のビキニ環礁における水爆の被害、そしてチェルノブイリ、原子力発電などなどを通じて、放射性物質に対する安全管理がどうあるべきかという点については、もう各界から異常なほどの注目と関心がよせられているのは御承知のとおりであります。  ところが、そういう中で、東京都文京区本郷の東大附属病院でラジオアイソトープ、RIのずさんな管理が明らかになった。これは全くびっくりした話ですよ。国立大学の東京大学の附属病院で、しかも政府のすぐおひざ元にあるところでこうしたずさんな問題が明らかになったということは、東大においてしかりだから、他は推して知るべしということを指摘されるのは当然だと私は思いますよ。もうずさんはどこにでもあるのではないか。私も文京区でお世話になっておりますから、もう文京の区議会もこれは大問題になっています。地域の住民はもちろんです。早く井戸を調べてくれというのは、あの病院が台東区との境にありますから、不忍池周辺でもこれを調査しろというのが当然大きな要求、要望として出ているわけですね。こういう中で、問題が明らかになってから、いや実は土壤汚染もありました、こういう形で次々に出てくるのですね。  こういう中で、昨年の十一月十六日に科技庁が立入調査を行った。そういう中で、三十七項目の指摘がされた。このことについては、既に建物の老朽化による構造基準の不適合、使用、保管、廃棄の記録漏れ、取扱者の教育訓練の不徹底があった、また空調設備も不備であったというようなことが言われております。これは結論だけで結構ですが、こういう指摘をされたわけですね。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 御説明申し上げます。  昨年の十一月に立入検査を行いまして、今御指摘のような三十七項目にわたる指摘を行ったわけでございます。内容は、施設に関するものが十三件、それから取り扱いに関するものが五件、記帳に関する事項が九件、測定に関する事項が五件、健康診断に関する事項が一件、教育訓練に関する事項が二件、それから手続に関する事項が二件ということでございますが、かなり厳しいといいますか、詳しい指摘をしましたために、例えば施設に関する事項十三件の中に、本来標識を張らなくてはいけないといったような指摘が実は六件入っているといったようなことでございまして、かなり細かいものも全部足し合わせたといいますか、数えましたものが三十七項目でございます。

金子満広日本共産党

○金子(満)委員 確かに、小さい問題を含めて、しかし広範多岐にわたり非常に重大な問題の指摘がされている。したがって、科技庁も厳重注意をされたわけですね。  ところが、東京大学は、今回に限ってではないのですね。既にこの問題については、指摘のように十一月十六日に立入調査をやり、そして十二月五日に東京大学に対して今の三十七項目の厳重注意をやって改善を求めた。これが明らかになったのは、世間が知ったのは、私を含めて一月十日の新聞報道なんですよ。それまではだれも知らない、当事者だけの問題だったということがあるわけですね。  私は、そういうことを考えたときに、実は東大については六六年にも立入調査をやっているのですね。そして許可されていないアイソトープを使用していたということで厳重な指摘を科技庁はやっているわけです。ところが、これが改善されないで、さらに続いて七三年に同じ指摘をされるわけですね。こんなばかげたことは世間では通らないのですよ。私は、これは惰性となれ合いだ、そして事なかれ主義で、問題を外に出さないで関係者だけでまあ何とかしよう、そういうのがかなり長期にわたってあったと思うのです。もちろん、こうした問題は極秘事項ではありませんから明らかにすることは当然だし、確かに、求められればしゃべるということはおっしゃると思うのです。  しかし、こういう重大な問題の指摘があったときには、科技庁では進んで公開すべきだと私は思うのです。やはり公開に対する態度が非常に及び腰だと思うのですね。公開すれば、どこに責任があり、事の重大性は何をもって重大とされるか、そして改善はどのようにするのか、処置はどうか、今まで基準は何だと一遍にばっと出るんですね。  あれが一月十日に新聞に発表されたために、それ以後、土壌が汚れている、汚染されているということが明らかになった。ですから、あそこをみんな視察に行きますよ。私も何回か行ってみたのです。今はもう高い塀をめぐらして、長官もこの間行ったからよく御存じのとおりであります。そういうように、これがそうかと言って、みんな危険なものにさわるとか、見たくないけど見ようとかいう及び腰で見ているんですから、こういうときに私は、原子力基本法では民主、自主、公開という原則が第二条でうたってあるわけですから、原子力基本法ですらそうなんだから、こういう放射線の問題についても、重大な指摘のときには今後は科技庁は進んで問題を公表する、こういうことをやってもらいたいのですが、これは長官、政治的な態度ですから、ひとつ所見を伺っておきたいと思うのです。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 大臣の御答弁の前に、若干事務的に御説明をさせていただきたいと思います。  金子委員御案内のとおり、この障害防止法に基づきます立入検査は、科学技術庁としては、年間、日本全国にございます約五千カ所の事業所の一割程度をある方針に基づいて検査をしている、いわゆる立入検査という名前にはなっておりますが、通常の検査の一環みたいなものでございまして、東大の十一月の場合も、一昨年若干、やはり医院でございますか、分院でトラブルがあったこともございまして、あらかじめやろうというふうに心がけてきたものを十一月にやりまして、ただ非常に不備な点が、前回立入検査をしまして以来大分たっていたということ等々もございますことと、先生御案内のとおり、病院というのはいわゆるお医者さんの卵が診療をしながら研究もし、したがって昼も夜も使うとかいう、通常の取り扱いの形態と違うというような事情もございまして、先ほど申し上げましたように、非常に細かいところまで挙げまして三十七項目の指摘になったわけですが、その性質としては通常のことだった次第でございます。  それで、そういうこともございまして実は発表しなかったわけでございますが、ところが、その土から見つかったということにつきましては、これは先生今御承知のとおり、一般の方にも非常に不安を与えることでございますし、それから他方、時々ございますけれども、病院でラジウムの針がなくなったり、コバルトが紛失したといったようなことがわかった場合には、たちどころに公表するというようなことをやっておりますので、たまたま数が多かったということでございまして、あえて公表しなかったということではないということでございます。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 今回のあの東大の問題につきましては、委員から御指摘される前にも、前回もございましたけれども、私としては、まことにあれは遺憾な問題だというよりは、それを飛び越えたところの、まことに残念至極な日本の問題じゃなかろうかというような感じを持ちました。  もう一つは、委員指摘のように、何で早く公開しなかったかという点でございますが、今委員の方の説明もございましたような経過でもございますが、それにいたしましても、私もあえて、ただ聞くだけでもいかぬというようなことから、先般実は現場に参りまして、総長以下関係者の方々とも十分話し合いをして、私どもの意思も理解していただき、また、率直に私どもの気持ちに対してこたえるという立場をとって応答していただいたことを御報告させていただきたいと思います。  それから同時に、推して知るべしというようなお考え、全国至るところそうじゃないかというようなお考えもございましょうが、あえてただいまは、学校の研究所とそれから病院の研究所では実態が苦干違うようなこともございまして、したがって、それはそれなりにやはり全国に対して、間違ってもそういうことのないように、一応調査のできる範囲内では進めるようにということで実施しているのが現状でございます。

金子満広日本共産党

○金子(満)委員 いずれにしてもあってはならないことがあったわけですね。全国でほかにはないといっても、科学的な裏づけというのは、なければいいという希望であり、私もそういう点は同じなんですけれども、しかし、東京大学でああいうことがあり、文京区で同じようなところが二十三カ所あるわけですよ。みんな戦々恐々になる方が普通で、大丈夫だといっても、ああそうですかとうなずく人はないのですね。それだけに私は、公表は早くしなけりゃならぬ。立入調査、まあ検査にしろ、そういう点で公表はできるだけやればほかのところも緊張しますから。そうでないと、一たん検査をしても後追いをしない、された方もまあ大したことはないと。私は、専門なれみたいなところがあると思うのです。だから、ふっと捨てたようなのが土壌に埋まっている、そのまま平気でいるというようなことは絶対あってはならないわけですから、その点でも、公表するという点については今長官の言われる方向でやってほしい。  それから、汚れた土壌問題ですね。これは、汚れたというのは基準があって汚れるわけですから。  そこで、汚れた土の問題について、ことし四月十日の東大医学部の同窓会の機関紙「鉄門だより」というのがありますけれども、その「鉄門だより」に、東京大学医学部附属病院RI問題についてという一つの文章があります。その中にこういうくだりがあります。   最大の難問は汚染土壌の処理である。通常の放射性廃棄物は日本アイソトープ協会で行っているが、多量の汚染土壌が予想されるだけ廃棄する場所がなく、保管廃棄庫を病院地区に設けなくてはならない。除去すべき汚染土壌の基準を国は持っておらず、病院地区には到底収容不可能と思われる程の多数のドラム罐の数字まで挙がる状況である。しかも、保存中に痛んだドラム罐は交換しなくてはならないとなると、気の遠くなる話である。今後、どのような取組み方をすればよいのか、科学技術庁はじめ関係官庁によく指導して貰わねばならない。  今確かに東大側は、あの構内に建物をつくるとか古い建物を利用するとか、いずれにしても新しい保管施設をつくって、そこに運ぶということをやるわけですね。一体どのぐらいの量になるのか。これは専門家がドラム缶でどのぐらいになるかわからないと言うぐらいですから、どのぐらいの量になり、その安全というのは、ドラム缶は腐食すれば崩れるのは当たり前なんで、そういう安全性の問題。  そうして、今後一年間にやるということですけれども、これは予算は文部省の予算の方になるだろうけれども、予算は別として、一年間にやるということだったら、これは大仕事だと思うのですね。その点の基準をつくるという問題。汚染土壌をどう処理するかという基準がないわけですから、どういう基準をつくるかは、これは至急やらなければならない問題だと思うのですね。当然汚れた土壌があるからやるんであって、あらかじめといったってそんなことはできない点があるといえばそうなんだが、もうここまで明るみに出た以上、科技庁は、汚染土壌はこういう基準で、こういう処理方針でするというのをつくらなきゃならぬと思いますが、その点どうですか。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 御心配をおかけしているところでございますが、この汚染土壌の問題は、ことしの一月になりまして、非常に残念なことでございますが、新聞報道等で、どうもあるらしいということになりまして、私ども測定いたしましたところ、中央研究室を含め全体で五カ所に、いわゆるバックグラウンドレベルよりも四倍から二百倍ぐらい高い箇所が五カ所あったわけでございます。  それで、病院全体、それから、結果的には東大の本郷全部でございますが、調べていただきまして、結局、高いところはその五カ所ということに限定されまして、科学技術庁の方でも、専門家のアドバイスを得まして、どういうことで処理をするのが一番いいかということで検討いたしまして、東京大学の方でも総長のもとに特別委員会をつくりまして検討されました結果、処置の計画がこの五月になって決まりまして、私どもの大臣がお邪魔した日に、いわゆる掘り始めを始めた次第でございます。  それで五カ所のうち、いわゆる泥の部分とそれから実はコンクリートが打ってある部分がございますので、泥の部分の方をまずやってみて、それでその後、残りのコンクリート部分の方をやろうという計画を東京大学は立てまして、すなわち前期と後期の二段階に分けて、一年を目途にやりたい。  それでどの程度になったらいいことにするかという、いわゆる除去の基準につきましては、私どももいろいろ専門家と相談いたしまして、東京大学が出してきました基準、すなわち、いわゆる日本の国内のバックグラウンドの高いところと低いところの間におさまる程度、もちろん東大の本郷内でもバックグラウンドの高いところと低いところがございますが、その範囲に入るような状態になったらよしとしようということで、今作業を開始したところでございます。  それで、まだ開始したばかりなので、何本ぐらいになるかということは申し上げかねますが、非常に大量になるということを言った人もいるやに聞いておりますが、私どもとしては、少なくとも前期の段階では、いわゆる小さなドラム缶で十本か、そんな程度のオーダ。それから後期は、この結果によって判断したいと思っておりますが、それよりも一けた上になるかならないかというようなことであろう。すなわち、放射性廃棄物の最終処分ということが確立されますまでの間は、東京大学の構内で、いわゆる法律に基づく適切な保管、管理ができる量にどうもなりそうだという一応の見通しを持っている次第でございます。

金子満広日本共産党

○金子(満)委員 言われたように、新聞が発表してえらいこっちゃ、こう思ったという、これが実態だと思うのですよ。ですから公になって、これは土壌がというのにみんな気がついて、そこへ行って調査したらこういう結果になった。  ですから、先ほど申し上げた「鉄門だより」でもこの点は言っているのですね。放射線障害の防止に関する法律が施行されたのは昭和三十三年四月一日だ。それ以前はみんなこれをやっていた。それ以後もどんどんまたやっていた。だから、どのくらいあるかようわからぬということが書いてあって、それを見通しができなかったところに問題がある。見通しをそのときぜひ持っていればこういうことにならなかった、残念だという意味のことがありますけれども、事態はそこまで来ている。  今言われるように、バックグラウンドの高低、その平均値を一応の基準にしてというお話がありましたが、いずれにしても、汚染土壌とはこれ以上を言うという基準はつくらなければならないし、そしてつくった以上この処理はどうするというのをつくらなければ、だれも安心できないのですね。あ、そうですか、ドラム缶十本でその辺に片づけておくんですかといっても安心できませんから、この基準はぜひつくっていただきたい。これは、そういう方向は長官おわかりになると思いますし、これはみんなの要望だと思いますよ。どうですか、それは。別に難しいことじゃないので。

村上健一科学技術庁原子力安全局長

○村上政府委員 バックグラウンドの範囲内でとりあえずの汚染除去のレベルを設定することについては、専門家の意見を聞いて私どもとしても適切だと判断しているところでございますので、明らかになるようにしたいと思います。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 今説明させたようなものでございますが、要するに、私も現場を見まして、バックグラウンドの四倍だとか二百倍だとか、ではその範囲がどれだけある、例えばこの間、実際ここがまず四倍のところだということで、これをちゃんとしるししてこれを全部掘って、面積の範囲内と深さでもって全部を一々文化財を掘るみたいにして測って、どれくらい実態あるかということをやっていますから、大変なこれは時間もかかるわけですね。そういうことで、一カ所からあとは類推じゃないですけれども、コンクリの下の問題もありますしなかなか大変だとは思いますが、ただいまのような専門的な立場の基準を設けて処理をするように、時間もあることですから、その都度ずっと指導してまいりたい、こう考えております。ひとつよろしくお願いします。

金子満広日本共産党

○金子(満)委員 ぜひそういう方向で具体的に詰めてほしいと思うのですね。こういうのは事が起きたとき、つまり鉄は熱いうちにではないが、熱いうちにやらなかったら、まただらだらっと行ってしまいますから、そういう点では、今どれをもって汚れと言うか、汚れたのが発見されたらどのような処理をするか、この基準はぜひやってほしい。  それからさらに、これをする上で、お話もありましたが、確かにラジオアイソトープを取り扱っているところが八八年の統計で四千九百四十六事業所ですか、この一番大きいのは病院なんですけれども、こういう中で、これは二十年前に比べると約三倍なんですね。三十年前に比べると約百倍になっておるわけです。そこで科技庁が立入検査するわけですが、お話しになったように八八年は四百四件なんですよ。ところがずっとさかのぼると、大体この程度、四百件程度なんですね。そうすると、数はどんどんふえるが立入検査するところはいつも同じと。同じ力しかないんだと思うのですよ。  つまり、今これをやるのは科技庁の放射線安全課だと思うのですね。お聞きしましたら、検査官が十二名だそうです。いつから十二名か存じませんけれども、二十年前、三十年前には何名いたのか。考えると、これだけ大規模に使っており、研究しているのに、世界に冠たる日本だといいながら、科技庁たった十二名ですかと言われたらお寒い感じで、こういうのは長官、堂々と検査官の増員を要求すべきだと私は思うのです。これは反対する人はないと思うのです。公務員だから減らせ、そんなばかなことを言う人はないのですから、こういう点は堂々とふやしていく。  もう一つは定期検査ですよ。これも既に御存じのように、原子力安全技術センターがやっているわけですね。これはどこにあるかといったら、これも文京区、私のうちのすぐ近くにあるのですよ。富山会館の中にあるのですね。これがそうですかと。私は会議や集会でしょっちゅう行くのですが、ここにこういう技術センターがあるのを知らなかったですよ。初めてこの問題で聞いたら、五十四人の職員だそうです。そうするとこれは検査官ではない、検査係というのですか、検査するそういう技術者が、そのうち検査員というのは何名ぐらいいるんだろう。これでその四千九百四十六カ所を、日本じゅう見るんだ。なるほどこれはお粗末だな。こういう点についても、科技庁はもっと堂々と正面から要求しなければだめだ。事は人命に関することであり、環境に関することであり、一刻のゆるがせもできないということなんですから、その点についてひとつ、これは別に技術問題じゃないので、長官、政治的にこういうことはぜひやってほしいと思いますが、どうです。

大島友治自由民主党科学技術庁長官

○大島国務大臣 十分心得て実施してまいりたいと思います。

金子満広日本共産党

○金子(満)委員 では終わりますが、いずれにしても検査官十二名、そしてすべての職員を含めて技術センター五十四名ではお寒い話で、こういう状態、事態だからこういう問題が起こるということになりますから、増員はぜひ長官、長官に在任しているとき、熱いうちにぜひやってほしいと思います。  以上です。

新井将敬自由民主党

○新井委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後二時五十九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗