運輸委員会 第2号
- 発言数
- 60 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1990/04/17
会議録
○田名部委員長 これより会議を開きます。 陸運、海運及び航空に関する件等について調査を進めます。 この際、運輸大臣から運輸行政の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。運輸大臣大野明君。
○大野国務大臣 このたび、第二次海部内閣の発足に際して運輸大臣を拝命いたしました大野明でございます。まことに浅学非才でございますが、何とぞよろしくお願いいたします。 私は、運輸は国民生活と密着しており、豊かで活力ある社会を築き上げていくために期待される役割はまことに大きいものがあると考えております。 運輸行政の基本であります安全の確保に万全を期しつつ、運輸をめぐる多くの課題に積極的に取り組み、問題の解決に最大限の努力をいたす所存でありますので、本委員会の先生方の絶大なる御支援と御指導をお願い申し上げ、まずは就任のごあいさつといたします。(拍手) 引き続き、第百十八回国会に臨み、当面の運輸行政の諸問題に関し、所信を述べ、各位の御理解を賜りたいと思います。 一九九〇年代を迎え、世界の政治、経済、社会が従来の枠組みを超えて激しく変化する中で、我が国においては、昭和六十一年末以来長期にわたって内需主導型の景気拡大が続いております。 交通運輸に関しましても、内需の好調を反映し、国内輸送量が旅客・貨物とも近年順調に増加し、また、国際旅客においても出国日本人や訪日外国人の数が史上最高を記録し、国際貨物も輸入の伸びが目立つなど、輸送量は好調に推移しております。しかし、一方で交通分野における社会資本整備の必要性が高まるとともに、物流の分野を中心とする労働力不足、交通事故の増加などの諸問題も顕在化しております。 このような問題を克服し、豊かさを実感できる国民生活を実現するために、交通運輸に課せられた使命はまことに重大であります。私は、このような運輸の使命の重要性を認識し、新しい時代に対応した運輸行政の展開に全力を挙げて取り組んでまいる決意であります。 また、運輸行政の展開には長期ビジョンが不可欠でありますので、現在、運輸政策審議会に、二十一世紀を展望した九〇年代の交通政策について精力的な御審議をお願いしているところであります。 以上申し上げました基本的考え方にのっとり、当面する諸問題につきましては、次のとおり所要の施策を推進してまいる所存であります。 まず第一に、交通網の整備等を通じた均衡のとれた国土づくりであります。 多極分散型国土を形成するためには、鉄道、港湾、空港等の社会資本の充実に努め、幹線交通体系の整備を進める必要があります。 鉄道につきましては、整備新幹線に関し、財源の確保に努めつつ、北陸新幹線高崎・軽井沢間の建設を着実に推進するとともに、他の区間につきましても難工事推進事業、建設推進準備事業を実施してまいります。また、在来線の高速化等幹線鉄道の活性化を進めていくこととしております。さらに、二十一世紀における高速交通機関として期待される超電導磁気浮上方式鉄道につきましては、山梨新実験線の建設に着手し、実用化に向けた技術開発を推進してまいります。 港湾につきましては、輸入の急増等に対応するため、外貿コンテナターミナル等の施設整備を推進するとともに、港湾貨物流通システムの整備を進めてまいります。 空港につきましては、引き続き、新東京国際空港の整備、東京国際空港の沖合展開及び関西国際空港の整備の三大空港プロジェクト並びに一般空航の整備を推進してまいります。特に、新東京国際空港につきましては、混雑が限界に達し、また諸外国からは増便を強く要請されており、早期完全空港化が急務となっております。このため、用地問題について農家との話し合いを進めるとともに、妨害勢力には毅然とした対応をし、平成二年度末の概成を目指して全力を尽くしてまいる所存であります。また、国際航空貨物の増大に対応し、貨物取扱施設等の整備を推進するほか、地方空港の活用も検討してまいります。 なお、港湾、海岸、空港整備の各五カ年計画については、今年度が現計画の最終年度となるため、次期計画の策定に向け作業を進めてまいります。 さらに、高速道路の整備の進展に伴い運行開始が相次いでいる高速バスにつきましても、路線網の拡充を初めサービスの向上を図ってまいります。 次に、活力に満ちた快適な地域づくりのため、地方公共団体と連携しつつ、長期的な展望に立った計画を踏まえ、地域交通体系の整備を進める必要があります。地方におきまして、中小民鉄、バス及び離島航路に対する助成等を行い住民の足を確保する一方、都市におきまして、地下鉄補助の充実等による鉄道の整備やバスの活性化を進めてまいります。特に、東京圏を初めとする大都市圏におきましては、地価の高騰や都市活動の二十四時間化に対応し、住宅適地の拡大に資する都市高速鉄道の整備や深夜輸送力の増強に努めてまいります。 以上のような交通体系の整備に加え、九〇年代観光振興行動計画に基づく総合的な観光振興や海洋性レクリエーションの振興を図るとともに、物流ネットワークシティー構想の具体化、民間活力を活用した港湾の再開発や沖合人工島の建設を進め、また、地方空港の国際化を促進するなど地域の創意工夫を生かした多様な施策を展開し、地域の振興を図ってまいります。 第二に、経済社会の変化に対応した運輸産業の基盤の強化と活性化であります。 まず、国鉄改革につきましては、JR各社が今後とも国民の期待する安全で快適な輸送サービスを提供できるよう経営基盤の強化を図るとともに、改革の趣旨に沿って、できる限り早期かつ効果的に株式を上場・売却してまいりたいと考えております。さらに、国鉄清算事業団用地の新たな方法による処分や事業団の帝都高速度交通営団に対する出資持ち分の処理等により、本格的な債務処理の早期実現を目指してまいる所存であります。 物流につきましては、昨年十二月に成立した貨物運送取扱事業法及び貨物自動車運送事業法につきまして、国会における附帯決議の趣旨を踏まえ、周知徹底を図るとともに関係政省令の制定等を行い、円滑な施行を図ってまいります。このほか、深刻化する労働力不足への緊急対策として、魅力ある職場づくりや広報活動の積極的展開等を推進するとともに、国際宅配便、トランクルーム等消費者ニーズに対応した物流サービスの健全な育成に努めてまいります。 外航海運業につきましては、長期不況からの回復が本格化の兆しを見せておりますが、なお経営基盤は脆弱なため、その強化と労使合意に基づく日本船への混乗を円滑に実施するための環境整備等を図ってまいります。 また、船員をめぐる労働環境の変化を踏まえ、日本人船員の外国船への配乗を促進するための法制整備等船員の雇用対策を推進してまいります。 さらに、同様に回復基調にあります造船業につきましても、引き続き経営の安定化、活性化を図るための施策を推進してまいります。 航空につきましては、今後とも企業間の適正な競争を促進し利用者サービスの向上を図っていく方針であります。国内航空運賃につきましては、割高な二十七路線の運賃の値下げ及び割引運賃の導入・拡充を行うとともに、国際航空運賃のいわゆる方向別格差につきましては、今後ともその是正に引き続き努力してまいりたいと考えております。また、国際航空につきましては、航空交渉により路線網の充実に努め、国内航空におきましては、コミューター航空の育成にも努力してまいります。 将来の運輸産業の発展のかぎとなる技術開発につきましては、超電導磁気浮上方式鉄道、新形式超高速船、運輸多目的衛星システム等の実用化を目指してまいりますほか、さらに、二十一世紀に向けての技術開発課題につきまして検討を進めてまいります。 また、運輸産業の効率化、交通機関の安全性や利便性の向上を図る観点から、情報化を推進してまいります。 第三に、国際社会への貢献であります。 我が国は、国際社会において相互理解を深めつつ、より大きな責任と役割を果たすことが求められております。 国際観光は、国民各層が幅広く参加できる国際交流として極めて重要であります。このため、海外旅行倍増計画を推進してきたところでありますが、目標の旅行者数一千万人の達成を目前に控え、新たな振興方策を検討してまいります。また、外航客船旅行に関しましても、その振興に努めてまいります。 国際協力につきましては、鉄道、港湾、空港等開発途上国の発展の基盤となる輸送基盤の整備に対する協力や船員養成等運輸分野における人づくりに対する協力を推進するとともに、開発途上国における国際的な観光地の整備への総合的支援を進めていく所存であります。 さらに、現在、国際社会の直面する最重要課題の一つである地球温暖化、オゾン層の破壊等の地球的規模の環境問題に対応し、温室効果気体世界データセンターの気象庁への設置を初め、観測・監視・研究体制の充実強化を進めるほか、船舶からの大規模な油流出事故に対する国際的な防除体制の整備について検討するなど、総合的な地球環境保全施策を推進してまいる所存であります。 また、海上保安庁におきましては、国際条約に対応し、巡視船艇及び航空機による広域哨戒体制の整備や全世界的な海上における遭難・安全制度導入のための施設整備を促進するほか、プルトニウム海上輸送の護衛のための準備を進めてまいります。 第四に、安全で良好な生活環境の確保であります。 交通安全の確保は運輸サービスの基本であり、運輸行政の要諦でありますが、昨年末、政府として道路交通事故に関する非常事態宣言を出す事態となり、また基本動作の励行を怠ったこと等による鉄道事故も相次いで発生するなど、まことに憂慮すべき状況にあります。このため、陸・海・空にわたり、運航管理体制の充実、交通安全施設の整備等を推進し、また交通にかかわるすべての人人の自覚と責任を促し、交通安全の確保に最善の努力をいたすとともに、交通事故被害者の救済にも努めてまいる所存であります。 次に、災害対策につきましては、一九九〇年代が国際防災の十年と定められたことにかんがみ、気象観測と予報、地震観測と予知及び火山観測等気象業務体制の充実や海上防災体制の充実に一層努めてまいります。また、安全で潤いのある海岸の整備を推進してまいります。 さらに大気汚染、騒音等の交通公害対策や海洋汚染対策、さらには廃棄物処理対策の推進にも努力してまいります。 このほか、運輸行政をめぐる課題は数多くありますが、私は、長期的展望に立ちつつ、各課題の解決に向けて積極果敢に取り組んでまいる所存であります。 以上、運輸行政の当面する諸問題につき述べましたが、これらは申すまでもなく委員各位の深い御理解を必要とする問題ばかりでございます。終わりに当たりまして、重ねて皆様の御支援をお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
○田名部委員長 次に、平成二年度運輸省予算について、運輸政務次官から説明を聴取いたします。運輸政務次官二階俊博君。
○二階政府委員 このたび運輸政務次官を拝命いたしました二階俊博でございます。もとより微力でございますが、大野大臣を補佐して、懸案事項の解決に全力を尽くしてまいりたいと存じます。運輸委員の先生方の一層の御指導を心からお願い申し上げます。(拍手) それでは、平成二年度の運輸省関係の予算につきまして、概要を御説明申し上げます。まず、一般会計につきまして申し上げますと、歳入予算総額は、二十四億六千二百万円、歳出予算総額は、他省所管計上分一千百六十九億三千三百万円を含め九千三百一億四千三百万円をそれぞれ計上いたしております。 次に、特別会計につきまして申し上げます。 自動車損害賠償責任再保険特別会計につきましては、歳入予算額二兆八千三百三十一億四千五百万円、歳出予算額六千四百八十一億六千百万円、港湾整備特別会計につきましては、歳入歳出予算額四千百十五億八千百万円、自動車検査登録特別会計につきましては、歳入予算額三百九十八億七千三百万円、歳出予算額三百六十九億三千三百万円、空港整備特別会計につきましては、歳入歳出予算額三千七百八十八億三千六百万円をそれぞれ計上いたしております。 なお、港湾整備特別会計及び空港整備特別会計の歳出予算には、日本電信電話株式会社の株式売り払い収入を活用した無利子貸付金の所要額を計上いたしております。 また、産業投資特別会計の歳出予算には、運輸省関係海岸事業及び新幹線鉄道整備事業に係るNTT株売り払い収入を活用した無利子貸付金の所要額が計上されております。 また、平成二年度財政投融資計画中には、当省関係の公団等分として二兆二千五十五億円が予定されております。 このほか、民間事業者が実施する民間事業者の能力の活用による施設整備事業の一部貸し付けに要する資金のNTT株売り払い収入を活用した日本開発銀行等からの無利子貸し付けによる運輸関係社会資本の整備を図ることといたしております。 運輸省といたしましては、以上の予算によりまして、国鉄改革の推進・定着化対策、空港、港湾、海岸、鉄道等運輸関係社会資本の整備、交通ネットワークの整備、海運、造船及び船員雇用対策、国際交流の推進・観光の振興、貨物流通対策、運輸関係の技術開発の推進、地球環境問題への対応、海上保安体制及び気象業務体制の充実・強化、交通安全対策等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。 運輸省関係予算の詳細につきましては、お手元に資料をお配りしてありますが、委員各位のお許しをいただき、説明を省略させていただきたいと存じます。 以上をもちまして平成二年度の運輸省関係の予算につきましての説明を終わります。(拍手)
○田名部委員長 以上で説明は終わりました。 ─────────────
○田名部委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤敬夫君。
○佐藤(敬夫)委員 きょうの運輸委員会開会に際しまして、ただいま大臣から所信をお伺い申し上げ、全くそのとおりだと思うのでありますが、今新しい時代に向かって、私たち政治家が二つの仕上げていかなければならないことがあるとすると一体何だろうかというその問いにみずから答えてみますと、一つは、まさに新しい国際時代を迎えて、国際政治の中で日本が信頼を確立していくための政治哲学とは一体何か、このことがまさしく日本の政治家に問われている大事なことではないかと思います。 いま一つは、新しい時代になってその芽生えがあって、今や戦後から豊かな時代の中に入って、新しい各種の格差が登場してきた。まさにその典型的なものは地域間格差というものだと思うのです。これ以上この地域格差を広げないということのために、そういうすべての諸政策が一人一人の政治行動、活動を考え、行動することを通して国民の皆さんに信頼を受けていくことを覚悟しなければならないということだと思うのであります。 その意味で、ただいまいただきました大臣のいわゆる所信というものは大変見事なものでありますが、しかし現実はどうだろうか。実際に、例えば大臣、平均時速五キロという道路が東京都内にあるのを御存じですか。——御存じない。首都高速道路であります。まさかあれをつくるときに平均時速五キロの道路になるなんということはあの時点でだれも考えたことはない。よりスピード豊かに、より都市間の距離を詰めるために利便性を持ってつくってあげよう、こう考えたに違いない。ところが、これ以上車が混乱してまいりますと平均時速四キロになってしまう。料金を取るなんてとんでもないということが市民感情として、国民感情としてあらわれてくることになるのではないかと私は思うのです。 そういう意味から考えますと、今の所信の中にありますように、空路、陸路、海路、こういう運輸省が持つところのすべての交通体系というものに向かって本当に新しい考え方に立った施策が必要ではないかな。例えば新しいものができてくるときにはみんな東京、大阪という周辺だけで、なぜかといったら、あそこには事業が資本投下をしてももうかるからだ、損するところにはだれも行かない。それだったら我々の住む秋田なんというのは一体どうなっていくのだろうか。第六次の空港整備五カ年計画を大臣は諮問されたようであります。 そういう問題も含めてもう一度、所信ではなくてもうひとつ大臣の本音の所信を実はこれから——前例がないからとか、あるいは過去にそんなケースがないから、いや、あそこは多分やったとしたってだれ人が行くかとか、そういう想像を超えて、人が行かないならどういう政策を通して人が多く交流するような形にしていくとか、あるいは整備新幹線の順序の中、高速交通体系の中で全く閉ざされている空一本というような地域、例えば私どものような秋田の地域あるいは委員長のところの青森県の津軽の方の地域。吉幾三というのは秋田の生まれかとよく聞かれるのです。なぜだといったら、吉幾三の歌の新幹線も道路も何にもねぇところといったら秋田しかねぇじゃないか、それだったらおまえのところは吉幾三だろう、こう言われるぐらい。そういうところに向かって、私は何でリニアとかああいうものが、また太平洋メガロポリスの山梨県のところにすぐ持っていかれるのか、よくわからないのです。 むしろそういうものこそそういう期待を持って、日本全体の地域間格差を縮めるためにいろいろな実験施設や新しい時代に向かう日本国土全体を平均化さしていくのが、政策として、現在隘路になっているところにそういう政策を重点的に講ずべきだ、私はそういう意見を持っておりますので、その意味でもう一度、今後の空路、陸路、海路という部分に向かって大臣の忌憚のない御意見をいただければありがたい、こう思います。よろしくお願いいたします。
○大野国務大臣 ただいま佐藤先生から二十一世紀を展望するような非常に高邁な御意見を伺いまして、今私が読ましていただいた所信と違った本音をという話でございます。 本音というよりも、私は政治家として、現在の我が国、本当に戦後四十数年でこんなに立派になるとはだれも想像しなかった部分があると思います。それは国民各位の努力、勤勉、いろいろなものが日本を支えてきたということは言うまでもございませんけれども、時速五キロでしか走れない道路を知っているかと言われて、私知りませんで本当に申しわけないと思いましたけれども、現実そのとおりですね。 そういうようなことを毎日私どもは経験しているわけですから、これはもう一極集中でなく多極分散しなきゃならないということは、口で言うはやすく、なかなか行うはかたいということがあるかと思いますけれども、本当に本音の部分で言わしてもらえれば、こういう多極分散するためには、何をやるにしても、たとえ先生の地元の秋田県でいい構想をお持ちになっても、まずアクセスの問題が解決しない限りは、これは宝の持ちぐされということになるわけでありますから、これは何としてでも、陸海空を問わず何らかの形でやはり地域開発に貢献するようなことをするのが運輸行政の第一番に大切なことだ、こういうふうに私は考えております。 特に、国土の均衡ある発展、繁栄、これを期するのが、今度は運輸行政を離れて政治家としての務めですから、佐藤先生も地元で頑張っておられるし、ここにおられる先生方すべてがそういうお気持ちであろうと思いますけれども、それが結局、我が国の二十一世紀に対して今考えるべきことであると同時に実行しなきゃならないことです。しかも冒頭におっしゃられた国際社会に対して貢献するという意味においても大切ですし、それには私が特に痛感しておるのは、日本の空港は本当に、世界の一流国と言われ経済大国と言われても、現在のような空港で果たして国際社会に対して責任が持てるのか、貢献ができるのか、こういうようなことを考えても、これは何としてでも私どもが本当に真剣に対応しなきゃならない。 そして地域社会に貢献するためには、新幹線の話もございました、リニアの話もございました、空港の話もございました、また同時に、これからの世界の情勢、アジアの情勢を考えていっても、裏日本と言うと怒られますけれども、そういう日本海側が港湾施設なんかもぎりとこれからますます重要になると思います。こういうものも含めて、そうしてまた国民が、今も申し上げましたように経済大国になったというけれども、実感としてない部分、やはり心のゆとりを持てるような観光政策というかレクリエーション施設というか、こういうようなものも含めて地域開発、振興に私どもも大いに努めていきたい「こう考えております。
○佐藤(敬夫)委員 ぜひ大野大臣のその気概をこれからの政策、予算執行に当たってひとつ実行していただきたいというふうに思います。 さて、その意味で、実はこの連休時にあるいは年間一千万人を超えるような海外旅行者が国外に旅立つ、こういう状況になったようであります。 先ほど申し上げましたように、第六次の空港整備五カ年計画を諮問された後、ひとつ航空局にお尋ねをいたしますが、羽田の飛行場の沖合展開に基づく事業は、この間、委員長と各理事の皆様方と視察に行ってまいりました。第三期までで、平成七年度までにこの工事を完結をしたい、こういうことでありますが、実際に我々地方の空港も整備してほしいけれども、実際飛行機がみんな集まりてくるところは羽田でありますから、どうしてもここをきちんと整備しなければ地方空港の整備もままならぬ、こういうことの理屈になるんだというふうに思うのです。 その点について、今現在でも二分に一回あるいは一分四十秒に一回の発着の飛行機といいますと、もう山手線と同じぐらいの混雑であります。平成七年度までに第二期、第三期、順調にきちんと工事をまとめ上げられる可能性があるのかどうか。そしてまた、もしできないとすれば、そこに起こる障害は一体何なんだということと、終わった後、前面にありますところの現在のターミナルビルや、あの辺のところの再利用の問題というのは見通しがついておるのかどうか。ただその土地を、終わったからというので区や都に返すだけではなくて、本当に新しい、例えば緊急医療体制、空港というのはしょっちゅう事故があるわけですから、そういうものも含めた、大田区との一緒の構想にあって再開発の構想がおありになるのかどうか。この二つの問題について、ひとつ局長から御意見をちょうだいしたいと思います。
○丹羽政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のとおり、羽田空港というのは、今の国内線のまさに大変な拠点となっておりますので、その羽田空港の沖合展開事業というのは大変重大な事業と考えております。 それで、私どもただいま進めておりますのは第五次の空港整備五カ年計画でございますが、本年度が最終年度でございますけれども、その計画にのっとりまして、その中でも特に三大プロジェクトというのがございまして、成田、関西空港、それと羽田でございますけれども、その三大プロジェクトの一つとして、最重要事項として計画の中に取り上げまして、今最大の努力をしているところでございますが、若干具体的に御説明申し上げたいと思っております。 まずは、この事業そのものの整備計画というのは、東京都が都内から発生いたします土砂、そういったようなものの廃棄物によりまして埋立地の造成を行いまして、運輸省はこの埋立地を活用いたしまして空港施設を沖合に整備する、こういうことでございますけれども、全体を三期に分けまして、今順次整備を進めているところでございます。 そのうちの第一期というのは昭和六十三年の七月に完成いたしまして、私ども新Aランと言っておりますが、A滑走路、それが供用を開始いたしました。それで、それまでの年間発着回数というのが十六万回だったわけですが、この第一期の完成によりまして十八万回、二万回ふえたというところに今現在なっておるところでございます。 それで、現在は当然第二期の計画の進行中でございますけれども、その二期の計画というのは、新しいターミナルビルを、これは西側と東側と両方ございますが、その西側の方のターミナル施設の建設を行っていくということで、これは平成四年度後半、その供用開始を目標といたしまして、今一生懸命やっているところでございます。 それが済みますと第三期ということでございますけれども、第三期というのは、私どもBラン、Cランと言っているあと残りの二つの滑走路の新しいB滑走路、新しいC滑走路、そういったようなものと、それから東側のターミナル施設、そういったことを第三期の計画として進めていくということでございますので、今現在は、東京都が進めております埋め立てが竣工するというのに対応いたしまして空港工事に入ることとしておりますので、現在行っておりますのはその地盤改良、そういったようなことに着手しております。 それで、これの完成時は、平成七年ごろその供用開始ということを予定しております。これができますと、さっき申し上げました十八万回というのが二十三万回になるわけでございます。それで、先ほど申し上げましたように、この三大空港プロジェクトの一つとして、今最重点に私どもその努力をしておりまして、ぜひともその目標どおりに達成したいと考えております。 それから第二点目でございますけれども、先生が触れられました、羽田空港を今のように沖合に展開していきますと、当然、今現在使っておる内陸側の方の土地というのを、そこに若干のスペースが生まれてくるわけでございますが、そのスペースをどのように活用していくかという問題があるわけでございます。それで、これは地元の要望などにもいろいろ配慮いたしながら、先ほど申し上げましたように、埋め立てをやっておりますのは東京都でございますが、その東京都との関係で今後協議していくということとしておりまして、御指摘のように、空港関連施設というか、空港関 連機能として活用するということも含めましてどのような土地利用が望ましいのか、運輸省、私どもといたしましても十分検討してまいりたい、かように考えております。
○佐藤(敬夫)委員 詳細には時間がありませんのであれですが、実際に平成七年というところに必ずこの問題は完結をしていくんだという、やはり今のような成田のような状況や、例えば関西新空港の場合にはこれはもう完成間近なわけでありましょうから、その予定どおりいくのでしょうから、そういう大きな一つの日本列島を軸にする空港というものがきちんとできていきませんと、我我地方でどんなにいろいろな要望を出してみても、やはり発着回数の中で織り込みができない、新しい路線が確立できない、こういうことになるわけでありますから、これは局長、必ず平成七年度までに完成するよう、各省庁との連絡機構もつくって、そして、いわゆる今までになかったような、例えば飛行場があればそのそばには鉄道は行かない、こんな発想ではなくて、むしろ京浜急行も入り、モノレールも入り、湾岸道路も入りという、こういうまさに日本の新しい空港のあり方としては、見事な汗と知恵を出した傑作なわけでありますから、ぜひひとつこれを七年に完結するということをお約束ください。どうぞ御返事ください。
○丹羽政府委員 先生御指摘のとおり、全力を挙げて達成したいと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 さあそこでなんですが、実際に今国土全体が、大型リゾート構想という問題を含めて、各県が四全総とか五全総とかといろいろな形で自分たちのふるさとの特性を出そう、こういうプログラムにかかっております。 私どもの秋田県も、大館・能代空港ということを予定として、そこに壮大な、十和田湖や田沢湖を含む、まさに自然の中に人間がリフレッシュできるような、そういうリゾート構想というものを持ちながら実はこの計画を進めていこうということにしているわけでありますが、第六次の空港整備五カ年計画の中にこの大館・能代空港というものを申請をしたいということで、一生懸命地元の皆さんが運動をやっております。 ただ、なかなか政治的な課題がございまして、どうもその仕組みというものを我々は余りよく知ることができません。私は運輸委員会の理事をやっておりますから、皆さんからレクチャーをいただいていろいろその概要をつかまえておることは間違いないのですが、しかし現実には、なかなかそういう仕組みのものを皆さんにお話し申し上げるという機会はありません。選挙のときはみんな勝手なことを言って、三年後には滑走路ができて、五年後には飛行機が飛んでくるんだ、こんなことを言う人もいますし、そうすると、そういう言葉に住民の皆さんがみんな惑わされます。その期待が、五年後に飛行機が来なかったら、また政治家はうそつきだ、こうなるのです。 私は今、そういう一つの方向に向かって直接行動をした。本当に私は、皆さんが、やはり政治というのは、不可能を可能にするときには泣く子と地頭には勝てないんだ、だから、どれだけ地域の皆さんが欲しいと言っているかその実態を示せということを、正月から青年の皆さんに話をしまして、署名運動をやらせました。 これは委員長、資料をお配りしていいですか。数が少ししかありませんから、大臣と局長と。
○田名部委員長 はい、どうぞ。
○佐藤(敬夫)委員 四十万四千四百九十一人の人口であります。十一万六千百二十八世帯で、ここが県北空港に関連をする地域の期成同盟会をつくっている。その中で、一月六日ごろから署名運動を開始したと思いますが、三月二十六日現在で二十五万八千九百一九名。これからもっと続けて署名をしていこうという追加署名の数もここに予測をしております。これだけは頑張ってとにかくやってみようということであります。ですから、そういう意味において非常に大きな期待があるということであります。 第六次の中で新しい空港という枠組みが、どのような審議会経過の中で固有名詞が登場してくるのか、あるいは大体今年度はこのぐらいの諮問の調査段階ですよというようなことが概略わかれば局長の方からちょっと御説明を簡単にいただきたいのです。
○丹羽政府委員 先生の御指摘のとおりに、三月十五日に航空審議会に運輸大臣から第六次空港整備五カ年計画に向けての諮問をいたしました。これは、今始まったばかりでございまして、昨日も部会あるいは小委員会を初めて行ったわけでございますけれども、これから先どのようなスケジュールでいくかという問題につきましては、今現在実施しております第五次五カ年計画がございますけれども、そのやり方に準じて行っていきたいと考えております。 それの例との関係で申し上げますと、まずはことしの八月の概算要求時点までの段階で中間的な取りまとめをお願いしたいと考えております。それ以後のお話としましては、それはある程度予算といいますか、財政当局とのいろいろなすり合わせが必要でございますので、来年の春、三月かそのぐらいのことになるかと思いますが、五年間の全体の事業規模、そういったようなものを主とした閣議了解を行い、それで来年の暮れ、十二月に具体的な空港整備五カ年計画を決める、こういう形がこれからの手順ではないかと考えております。 先生御指摘の地方空港のそれぞれの空港がどういう内容になってくるかということが具体的にあらわれますのは、一番最後の、来年の十二月の空港整備五カ年計画の決定の段階で具体的に固有名詞が上がった形になると思います。八月の段階は大プロジェクト、五次空港整備五カ年計画、先ほど御説明しました三大プロジェクト、具体的にこういったようなことを中心に書かれ、他の空港の問題につきましては、方針を今後どういうふうに考えていくか、そういうことを決めていただくということを今念頭に置いております。
○佐藤(敬夫)委員 そうしますと、念を押すようでありますが、空港整備五カ年計画の閣議決定が大体平成三年の十一月から十二月ごろには固有名詞が出てくるのだ、その時点においてはいわゆる全体構想という中で総体量の投資資金を決めたりと、そういう協議になる、こういうことですね。
○丹羽政府委員 おっしゃるとおりでございますが、その中で三大プロジェクトは固有名詞が出てくる、こういうことでございます。
○佐藤(敬夫)委員 局長、私どもは空港のイメージとして、今アメリカには五百五十ぐらいの空港があるのですか、日本には八十カ所ぐらいあるわけですね。どうしても一県一空港というイメージなのですよ。——アメリカは二万ですか。そういう数からいって、もう一県一空港とか、例えば二空港ができた、小さい地方新空港ができたというのは、軍用の基地と一緒に併用しているというところは二つに分かれているのです。例えば青森の三沢空港なら青森空港というふうに、山形の神町なら鶴岡や酒田の方へ今度新しい空港をつくるとかですね。一つつくってしまうと、あともう全然空港というのはできないという感じですね。それが第六次とか第七次とか進んでいく過程の中で、こういう大型リゾートの中にどうしたって大量に人を呼ぶためには新しい空港を欲しいと言っても、多分そこは人が行かないだろう、あるいは航空会社が行かないだろう、こういうことで消えていってしまうのです。 そうではなくて、さっきの大臣の所信から考えれば、新しい国際時代に向かって、内需拡大というのは何もアメリカとの関係だけではなくて、これだけ豊かになった日本人がリフレッシュするために、一回行って帰ってくるというのではなくて、毎年毎年そこへ行って体をリフレッシュして帰ってくる機能のために空港というのは一番手っ取り早いのです。それを一県一空港という主義ではなくて、全体をどうネットワークするかということをやはりきちんと固めてほしい。その考え方についてはどうですか。
○丹羽政府委員 先生おっしゃることとの関係でございますけれども、一県一空港というような物の考え方に私ども固定していることはございません。 ちなみに、私も二十数年前に航空局におりましたことがございますが、そのころは確かにそういう言葉がございました。それで、一つの目標としましてということでございましたけれども、ただいま先生のお話の中にもございましたように、山形県を初め二空港を整備していくというようなことで現に動いている、そういうようなところもございますし、私どもの方としては、県に幾つとかいうような物の発想ではございませんで、一般的に申し上げますと、航空需要の見通しとか、それから今先生がおっしゃるネットワーク、そういったようなものをどう考えていくかとか、そういうことを詰めていって空港の必要性ということを考えていくという問題ではないかと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 だとすれば、例えば審議過程の中においても、第三種空港を満たす条件は何かと審議されますね。それがどうも可能性としてないとすれば、次はコミューター空港でいかがか。それもだめだということになると、今度はヘリポートではいかがか。この三種類の枠組みの中で空港立地の条件というものを決めるのではなくて、私は新しいカテゴリーをつくってもらわなければいかぬと思うのです。それは例えば秋田のようなところで、地元秋田ばかりで済みません。どこでもいいのです。秋田に限って言わせていただければ、そういうところに、例えば空港空白地域というか、要するに出発はあくまでも羽田発大館・能代空港なのでありまして、大館・能代空港発羽田着というのは、始発がそうなるというケースはほとんどないのです。 だとすれば、大型リゾートの中にその空港を設置して、空港空白地に飛行場を大胆に設置したときに、あの紅葉の十和田や神秘なる十和田をぜひ見たい、どうして行かないのと言うと交通が不便だから、交通が便利なら行きますという潜在需要は全国にたくさんあるのです。それだったらそこにそういう資金、十和田へ二十分、田沢湖へ三十分、こういう飛行場ができたよとPRすることによって何百万の人が秋田へ来る可能性がある。 例えば、ヒルトン・ヘッド・アイランドなんというのをアメリカにつくって大型リゾートの基地ができている。そこは最初は本当に何にもないワニしかいないところだったのです。しかし十八のゴルフ場をつくったりなんかしていろいろやってみて、そこで大胆な構想をすればもう毎年何百万人の人が行って、わずか五十人ぐらいしかいなかった村が、二万人の定住圏の町がそこにできているではありませんか。 そういう意味からいったらカテゴリーに、そういう期待があるところは調査空港というような名称でも結構ですから、県サイドの調査費だけではなくて、やはり運輸省が調査空港ランクを幾つか決めていただいて、これは調査に値するぞ、百万円でも五百万でも結構であります。そういうものをつけて、地域住民が、やがてここに空港が本当にできるということは、政治的な動きだけではなくて、本当に運輸省は真剣に考えているのだなというポジションをひとつぜひ、新しい政策の枠組みの中にカテゴリーを一つ加えていただきたい。いかがですか。
○丹羽政府委員 先ほど私が御説明しましたように、空港をどのように整備するかということの基本として考えております航空需要の話とか航空ネットワークの話に関係する問題でございますけれども、その航空需要を考えるときに、地元の現状だけではございませんで、今後地元の方としてどのような開発をやっていくかとか、極めて近い将来といいますか、具体的な計画を持っている場合ももちろんあるわけでございますので、そういったようなことを需要予測の中には要素として含めていくということは当然我々もやっておりますし、そうした結果、そのエアラインがそこを飛ばせるようなことになるかならないか、そういったようなことを考えながらやっていくということも当然議論の中には入っているわけでございます。 それで、今調査空港というお話でございますけれども、どのような空港の考え方でいくかという問題につきましては、ただいままさに航空審議会で議論を始めたばかりの段階でございますので、その中でいろいろと議論してまいりたいと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 いや、ですから局長、最後のそこが問題なのですよ。そこに飛行機が飛んでいくかどうかということも含めてというところから、全部問題が逆にもうシーンと静かになってしまうのですよ。ですから、それだったらJR東あたりに飛行機会社をつくらせてあげて、そしてほかがやらないのならおれのところがやるぞというくらいの気構えを持たすくらいにして、やはり地域間空港のネットワークづくりというものに重点を置いていただきたい。そういうことを考えたって、どうせ五年後か十年後ぐらいしか完成しないのですから、今から考えてほしいよというのが私のお願いであります。どうぞひとつ、答えは要りませんからよろしくお願いいたします。 大臣もまた、ひとつぜひ調査空港みたいな新しいカテゴリーを検討の中に加えていただきたい、お願い申し上げておきます。 そして最後に——ありがとうございます。大臣からどうぞお答えいただきます。
○大野国務大臣 本当に、佐藤先生が国を思い国民を思っている気持ちがそこら辺でよくわかります。結局、鶏が先か卵が先かの話だと思います。一般の民間企業だったら、それは経済効果が今、現時点で薄ければそれはなかなか進出するということはないのですけれども、国ですから、そこをよくすることによってよくなるという見通し、これがやはり政治判断だと思うのです。そこら辺は先生の御意見を踏まえて、今局長の方から六空整の話で、それは額面どおり、それは一つのルールですから、しかしそれだけを考えておっても新しい時代、スピードのある時代に対応できるかどうかということになると、これはまさしく政治問題になる、ひとつ私も前向きに検討させていただきます。
○佐藤(敬夫)委員 ありがとうございました。 大分時間が、少し熱中してしまいまして、空港問題で多くとられてしまいました。ひとつ大臣、この熱心な署名運動というものをどうか評価してあげて、この国民の熱意にあるいは住民の熱意にこたえてあげられるように、ひとつ前向きの御検討を重ねてお願いを申し上げまして、航空局の方の質問に対しては終わらせていただきます。 さて、大臣の所信の中で、港湾のテーマが出ておりました。ちょっと時間がなくなりましたので、何点かあったのでありますが、これもまた第八次港湾整備五カ年計画という、来年から、平成三年度からこれは始まっていくわけですね。そのときに、やはり今大臣の所信にありますように、多種多様な事業が入ってまいります。例えば整備新幹線の問題なんかにしても、これからやはり相当大きな枠組みはとられていくような形になってくる。例えば大変立派な「豊かなウォーターフロントをめざして「二十一世紀への港湾」フォローアップ」というので、こんな厚い文書で、読むと本当にもう夢物語。それをきのうまでは夢、きょうは可能性、あしたは現実、こういうものにもっていくためには、やはりその第七次までの港湾計画というものは現実に出ていて、陸の事業と違って現実の海の仕事というのは、きょう考えてあしたできるといってやれるものではないわけですね。 とすると、この中で一つだけ、簡単で結構でありますからお答えしてほしいのですが、五十ノットか何かの新しい船ができて、そういうものが例えば岸壁を往来して、地域の要望があれば、現実化するためには二十一世紀の入り口くらいまでのときにできますよ、こんなことがうわさされておりますね。そうすると、ああいうものはやはり五十ノットの船で入ってきたら従来の防波堤や岸壁では無理ですね。当然静穏海域を広げて、十六メーターくらいの水深のところに防波堤をつくって、そのまま突っ込んできて波の静かなところでスピードを落として岸壁に入るという形にしていかなければならぬ。そうすると、今第七次まで一生懸命、まだこれもちんたらちんたらずっといくわけですから、予算が少ないですから、それをやっているときにもう一つ新しい事業計画、港湾に新しい技術を導入することによってダブって投資をしなければならぬというようなことにはなりませんか、それが一点。 もう一つは、平成三年度以降の港湾事業の整備計画の予算について、港湾はお願いしますよ。これはもう本当にしっかりと歯どめをしてその事業予算を獲得していただきませんと、省内の中で都合が悪いからあっちへ持っていかれてしまってこっちは少なくなった、さあ計画も終わったとなったら、これが先へ延びたら何の意味もない、そういうことになると思いますから、局長、ひとつ平成三年度予算にはしっかりと枠組みを獲得しますという決意表明をしていただきたい。この二点を御質問させていただきます。
○御巫政府委員 お答え申し上げます。 第一の御質問でありますけれども、テクノスーパーライナーと申しますか、超高速貨物船が二十一世紀へ向かってできるだけ早い時期に実現さすべく現在研究が進められている時期でありまして、非常に夢のある、またでき上がれば物流に非常に革命的な変化をもたらすであろうというふうに思っておりますが、先生のおっしゃいますように、今の港湾そのままでそういうような超高速船が出てきたときに対応できるかどうかというのはかなり慎重な考慮が要るのではないか。したがいまして、それを受け入れるような港湾はどういう位置に配置すべきか、あるいはどういう構造を持つか、あるいは背後との連携、連絡というものはいかに整合性を持たせていくかというようなことは現在大いに調査中、研究中でございまして、現在整備中の港湾と整備がダブるというようなことはないようにいたしたいというふうに思っております。 それから、二番目に、平成三年の港湾予算、しっかり獲得して整備を十分に進めろ、こういう御激励の言葉でございます。大変ありがたく、ますます御支援をいただきたいというふうに思っております。ありがとうございます。
○佐藤(敬夫)委員 時間がなくなりましたので、もう少し予定しておりました質問をはしょった形になっていくと思いますが、短い質問ですが、ちょっと一つ二つさせていただきたいのです。 秋田に花輪線というのがあるのですが、八十三線の特定何とかという路線が、既に旧国鉄からJRとの仕事の割り振りができたときに、これは廃止路線ではないのですね。廃止路線の対象になっておるのですか。
○大塚(秀)政府委員 ただいま先生が御指摘の花輪線については、特定地方交通線ではございません。廃止対象路線ではございません。
○佐藤(敬夫)委員 そうしますと、もうJR東の管轄である以上は、例えば所定の駅をどっちの管轄にするとか、仙台管轄にするとか秋田にするとか、そういうことはもうJR東の中でおやりになればいいということですね。
○大塚(秀)政府委員 JR東日本が第一義的に判断する問題だと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 駅庁舎の新設や何かの場合に、もう運輸省の方は関係なくなるのですか。
○大塚(秀)政府委員 駅の新設につきましては、地元の計画あるいは旅客の需要の動向、地元の要望等を総合的に判断してJR自体が判断していくということになると思います。
○佐藤(敬夫)委員 わかりました。 そうしますと、いろいろな、例えば今駅を新しくして地方独特のものにして、温泉を組み入れたりあるいは郵便局を入れたり、広場をつくったりというようなことは独自で考えて、その手続をJRが運輸省に申請していわゆる認可を、許可を得れば実行して構わない、こういうことですね。
○大塚(秀)政府委員 原則的にそういうことだと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 わかりました。以上です。 まだまだ質問があったのですが、ちょっとけさになって二つほどあるのですが、時間がありませんからこっちの方の話を先にいたします。 鉄道工事の中で、建設省なのかどうか、これは問題なのでしょうが、鉄建公団が実施しておりますところの各種の凝固剤注入の事件がなんでこんなに広がってくるのですか。
○大塚(秀)政府委員 去る一月二十二日に東北新幹線御徒町において道路陥没事故が発生しまして、運輸省として直ちにJR東日本にその原因究明を行わせたところ、下請会社の薬液注入の手抜きの事実が確認されました。 私どもこれについてJR東日本に現在対応策を急遽検討させているところでございますが、この事故を契機としまして、日本鉄道建設公団においても、自己の施行しております工事のうち薬液注入に関して調査を実施しておりました。これにつきまして、特に東葉高速鉄道習志野台トンネル工区におきまして、薬液注入工事に従事していた下請会社の元社員と称する者から通報があり、公団は直ちに習志野台トンネルの薬液注入工事について調査を行っておるところでございます。今までの調査で相当程度強度が不足しているものが見られますので、今後、全体の計測結果及び対応策について今週中にも中間報告を出すよう公団を指導しているところでございます。 運輸省としましても、最近このような鉄道関係工事において、鉄道事業者を発注者として下請事業者が薬液注入問題を起こしておるのにかんがみまして、発注者である鉄道事業者に対して、あるいは鉄道施工を行っております鉄道建設公団に対して必要な調査と対策を講ずるように、本日私、総括審議官と地域交通局長名で通達を出すように予定しております。
○佐藤(敬夫)委員 本当にこれは、恐らく実際に運輸省だけの問題ではないと思いますよ。例えば、凝固剤注入をするような工事というのはほかにだってもっとたくさんあるはずですよ。道路にしたって、例えば河川にしたって空港にしたって、あるいは湾の埋め立てにしたって。ということになると、こういうテクニックを、少なくとも業者が皆さんと契約をし、要するに基本設計図にのっとってやったものを、下におろした瞬間に業者が多分こんなもので大丈夫だと見込みでこういうことをやっているようなケースを、全国で全部探せということになったらこれは大変なことになるのじゃないですか。 私は、もうかればどうでもいいという発想というのは、本当に日本人が心から反省しなければいけないときに入ったと思うのですね。企業だって社会の公的存在の中で役に立っておるわけでありますから、ただ単に——今ここで隣から、かすめ取っているからだというお話があったのですが、そうじゃなくて、本当に企業の社会的責任というものを考える風習というものをきちんとこの際、この問題は運輸省だけじゃありませんよ、恐らく建設省も農林水産省も全部波及していくことになってくるのじゃないかという気がしてならないのです。この問題は突っ込んだ調査と、そしてとことん業界の皆さんとの調査結果というものをきちんとまとめ上げていただけるようぜひひとつお願いを申し上げたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 今先生御指摘のように、この問題は建設工事全体の問題だと考えますので、運輸省としましても鉄道工事の発注者である鉄道事業者を指導しますとともに、その結果等について建設省等と十分連絡をとり、対応していきたいと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 恐らくこれから、きょう、あすの委員会で他の先生からもいろいろ御指摘がおありだと思いますが、これはあいまいにせずにしっかりと、ここまでは調査は終わっているし、ここまではまだわからない、こういう枠組みをごまかさずに正直に本音でもって話し合う形をしていきませんと、これは絶対に許されるべき問題ではない、私はこう思いますので、この後よろしくひとつそのことについて真剣に対応していただきますよう重ねてお願いを申し上げておきます。 それから最後でありますが、「新幹線、8兆円で売却方針」というのが朝日新聞にいきなりけさ出ているのですが、これは、旧国鉄が分割になっていくときに、新幹線鉄道保有機構がとりあえず持って、そして株式に上場していくときには、財産を持たなければ減価償却なりなんなり、持たない会社が上場しても会社の内容は重くならないわけですから、ある程度それを読み込んだ上でこういう話になったのですか。それとも、突然出てきた話ですので、それは織り込み済みなんだという発想でよろしいのでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 国鉄改革の当初の計画の中で必ずしもこの点は明確でなかったわけでございますが、各JRについて今後上場していく際に、特にJR東海につきまして、その営業収益に比べて償却資産が大変小さく、財務体質が弱いという問題が生じ、JR東海からは、現在新幹線保有機構が保有しリースを受けております東海道新幹線について譲渡を受けたい旨の要望が出ております。私どもとしましても、遅くとも平成三年度にはJRの上場を開始したいという前提で現在財務体質等を総合的に検討しているその一環としてこの新幹線譲渡問題についてもいろいろな角度から検討しているところで、来年度の予算要求までには結論を出したいと考えております。
○佐藤(敬夫)委員 決して悪いことではないと思います。むしろ、そういうものであれば、大蔵省が反対しようが何しようが、これからの新しい時代に向かって新しい機構をつくり上げていって、しかもそれでJR東の関連なんかにしても新しい民間になった鉄道関係がきちんとした資産を構成して、そしてそのものに向かって普通の、いわゆる従来の企業というベースの中でやっていけるのだとすればぜひ我々は進めていきたいと思うのです。ただ、こういう形で出ますとまた何かいろいろな憶測が入ってきますので、ぜひ余りこういうことを軽率に、ぽんといきなり簡単に新聞が取り上げるような形で、いかにももう決まってあとは大蔵省だけが問題なんだというようなやり方だけはひとつ慎んでいただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 今回報道されていることについて、私どもが検討結果を公表したとかということではございませんので、今後も報道には十分注意したいと思いますが、現在まだこの問題については結論が出ていないところであります。
○佐藤(敬夫)委員 三分ぐらい前でありますが、後の鴻池さんの質問がありますので、これで質問を終わります。 ありがとうございました。
○田名部委員長 鴻池祥肇君。
○鴻池委員 極めて限られた十分間でございますので、前置きも省略いたします。そしてまた、どうぞ御答弁、言葉を飾っていただく必要はございませんので簡潔にお願い申し上げたいと思います。 まず、私の地元の伊丹市でございますが、大阪国際空港を置いておいてほしいという願いを込めて、最近、スカイボートシティー構想なるものを打ち上げたりいたしておるのでございますけれども、大阪国際空港の存廃について調査を実施中と承っておりますけれども、今後のスケジュールにつきましてひとつお教えをいただきたいと思います。
○丹羽政府委員 関西国際空港開港後の大阪のいわゆる伊丹の空港でございますが、その空港のあり方につきましては、大阪国際空港騒音調停に係る調停条項というのがございます。それに基づきまして昭和五十八年から必要な調査を行っているところでございまして、昨年度に今まで実施した調査を取りまとめる総合調査を実施いたしているところでございまして、現在はその取りまとめ中でございます。できますれば今月中にもその調査結果は地元に開示いたしまして御意見を伺う、そういうようなことをいたしたいと考えております。 それから、それは調査のことでございますけれども、現実の空港存廃につきましての意思決定の問題につきましては、調査結果を踏まえまして七月半ばごろまでに関係の地方公共団体それから調停団、そういった方々からの御意見をお伺いいたしまして、八月末の概算要求時までには一定の結論を得るということにいたしたいと考えております。
○鴻池委員 冒頭申し上げましたように、私自身ひしひしと存続を希望しているように受けとめておるわけでございますけれども、存廃についての地元の意向というものについて運輸省の方ではどのように把握をされておるか、お聞かせをいただきたいと思います。
○丹羽政府委員 その問題につきましては、ただいま申し上げました今現在取りまとめ中の大阪伊丹空港のあり方に関します調査の一環といたしまして、大阪国際空港に関する利用者、住民の認識度を分析するための調査を昨年二月に空港周辺の住民の方、近畿圏の企業の関係の方々、それから航空貨物の荷主の方々、そういった方々に対しましてアンケート調査をいたしました。 それで、その調査の結果を申し上げますと、空港に一番近い地域、これはいわゆる騒音防止法で第三種地域と言っておりますけれども、騒音の影響が一番大きい地域、そこにお住まいになっていらっしゃる住民でございましても、必要な周辺対策を進めることを前提として存続すべきという回答が二七・二%ございます。それに対しまして廃止すべき、そういう回答が二一・三%、前者の方が上回っているということでございます。 それから、それは一番近い地域でございますが、周辺地域全体としてのアンケート調査の結果は、存続を希望する声の方が大きいというのでしょうか、存続が四九・三%、廃止が六・六%、こういう調査結果でございます。それは住民の方の話でございますが、そのほかに企業の方々あるいは荷主の方々につきましては、さらにそういった傾向が強いというのが調査結果でございます。 それで、今のはアンケートのことでございますけれども、そのほかに地方公共団体あるいは公害の調停団、そういう関係の向きにつきましては、先ほど申し上げました調査結果を開示して、その後御意向をいろいろとお聞きしたい、そういうふうに考えております。
○鴻池委員 地元調査をしていただいているようでございますが、滑走路のすぐ横に百二十九世帯が住んでおる中村地区というのがあります。これは戦時中に空港をつくるために就労した在日韓国人・朝鮮人また帰化した日本人、こういう世帯があるわけでございますけれども、盧泰愚大統領が五月二十三日に来日し、九一年問題でいろいろこの問題を解決しなければいかぬときでございますが、伊丹市といたしましたら何とかこれを環境よきようにしていきたいという意向がございます。そういったことを含めて、運輸省の方としてもぜひとも質問ということじゃなしに御尽力をいただきたい、このように考えております。 ぜひともひとつよろしくお願いしたいのでございますが、御存じでいらっしゃいますか、中村地区というのでございますが。
○丹羽政府委員 私の所掌の関係のことでございますので、当然その問題につきましては承知いたしております。 この問題は、いろいろ長い過去の経緯がございまして、いろいろなことで未解決となっている、そういう困難な懸案事項だというふうに認識いたしておりますが、先生の御指摘のように、今後関係地方公共団体などと十分相談しながらこの問題につきましては対応してまいりたい、かように考えております。
○鴻池委員 存廃について随分議論が行われておるわけでございますけれども、その中で国土庁、建設省等による伊丹空港廃止を前提とした近畿ワールド・オムニ・コア構想なる跡地計画というものが発表され、報道されましたけれども、それについて御承知でございましょうか。
○丹羽政府委員 新聞報道などを通しまして承知しております。
○鴻池委員 きょうは国土庁、建設省にも来ていただいておるわけでございますけれども、どのような経過でこれが策定されてきたのか、また今後どのようにこれを取り扱っていかれるのか、お教えをいただきたいと思います。
○若山説明員 四月十二日付日本経済新聞に記載されておりますような伊丹空港の廃止を前提といたしましたいわゆる近畿ワールド・オムニ・コア構想については、国土庁といたしましては承知いたしておりません。 なお、日本交通計画協会に設置されました学識経験者の方々を中心といたします近畿圏高次機能都市整備計画調査委員会におきまして、近畿圏の活性化を図るために中核的なビジネスゾーンの形成を図ろうとする構想が検討されておりまして、現在その構想の理念等について基礎的な検討が行われているということでございまして、具体的な立地場所の提案等についてはまだなされている段階ではないというふうに承知いたしております。
○鴻池委員 同じ質問を建設省お願いします。
○矢島説明員 お答え申し上げます。 日経新聞に記事が出たことは承知してございますが、ここに出たようないわゆる伊丹空港廃止を前提としたようなワールド・オムニ・コア構想は建設省としては関知しておりません。 先ほど国土庁の方から御答弁がありましたように、いろいろな勉強はほかの場でいたしております。 以上でございます。
○鴻池委員 ありがとうございました。よくわかりました。 あと二分三十秒でございます、最後の質問を申し上げます。 現在策定中の第六次空港整備五カ年計画における神戸沖空港構想の取り扱いにつきまして、御表現できる範囲でお聞かせをいただきたい。 以上で質問を終わります。
○丹羽政府委員 ただいま先生御指摘の神戸沖空港の構想につきましては、地元の兵庫県それから神戸市、そういったところが計画しております地方空港構想でございますけれども、気象・海象条件だとか港湾機能に与えます影響だとか環境保全とか空域の問題とか飛行経路の計画設定方式、そういった点につきまして引き続き地元において調査検討を行っていく必要があると考えております。 それで、私どもの方は大阪国際空港のあり方とか、それから関西国際空港の全体構想、そういったようなものにこの神戸空港構想というのは関係する問題でございますので、これにかかわります調査結果とか、それから地元が行います神戸空港についての調査結果を踏まえて検討していきたいと考えております。
○鴻池委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○田名部委員長 次回は、明十八日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時十八分散会