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117回国会参議院1990/01/18

国民生活に関する調査会 第1号

発言数
72
登壇者
16
会派数
6
開催日
1990/01/18

会議録

遠藤要自由民主党

○会長(遠藤要君) ただいまから国民生活に関する調査会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十二月二十二日、井上裕君が委員を辞任され、その補欠として野村五男君が選任されました。     ─────────────

遠藤要自由民主党

○会長(遠藤要君) 国民生活に関する調査を議題といたします。  本調査会は、去る十二月十三日に、内外価格差問題等について経済企画庁、通商産業省及び公正取引委員会から説明を聴取いたしましたが、本日は、これらの三省庁に対して質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。

前畑幸子日本社会党・護憲共同

○前畑幸子君 前回の会議録をちょっともう一度目を通させていただいて思い起こしているような状況で、突然のことですので余り自分の意図するところの問題が御提案できなくて申しわけないんですけれども、私は一人の主婦として、内外価格差というのですか、そういう問題に関しましてお聞きしたいと思います。  この中の説明でいきますと、要するに内外価格差というものは食料品とか家賃とか公共料金、そういう生活必需品的な性格を持つ支出ほど大きいようであるということのようですけれども、そうしますと、これは、消費税じゃございませんけれども、低所得者ほど割高なものを買わされるという懸念が考えられるわけですので、そうした実質的な所得格差を拡大させていくということにつながるのではないかと思います。そういう点に関しまして、どういうふうに経済企画庁の方としては今後取り組んでいかれるのかということをお聞きしたいと思います。

栗林世経済企画庁物価局長

○説明員(栗林世君) お尋ねのように、食料品それから家賃とか生活必需的なものが確かに内外価格差の実態を見ますと高いということは認識しております。ただ、こういったものを私どもとしてはどうやってできるだけ国際水準に近づけていくかということがございますが、これは物価レポートでも書いてございますように、非常に短期的には貿易を通じてできるだけ安いものが国内に入ってくるようにいろいろな政府の施策をしていかなければならないというふうに考えております。  それから、家賃のように特に貿易できない品物があるわけでございまして、そういうものにつきましては政府が、土地基本法等を国会を通していただきましたけれども、そういったものを中心にして今後土地対策を行うことによって、家賃にもそういうものが響いていかないようにしていくということで対策をやっていかなければならないんではないかというふうに考えておけます。  そういうこともありまして、政府・与党一体となりまして内外価格差対策推進本部を設けまして、ただいまそういったいろいろな価格引き下げ、あるいはなるべく上がり方を少なくしていくという形で是正縮小していくような方策を考えたいというふうに思っております。

前畑幸子日本社会党・護憲共同

○前畑幸子君 要するに、今のものは貿易取引が不可能なサービスの価格差になるわけですけれども、電気とかそういうものに関しましては多少はそういう関連もしてくるわけですし、家賃なんか は土地政策というものが大きなウエートを持つわけですし、サービスに関しては人件費というそういうものが要素になってくるわけです。要するに生活必需品というものは、食料品も絡んできますけれども、これからどんどんと、お米にしても自由化という問題が出てくるわけです。そういう価格差をしっかりと調整していただかなきゃいけないんですけれども、まず第一にどういうものを主に置いてそれを考えていかれるかということはどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

栗林世経済企画庁物価局長

○説明員(栗林世君) それにつきましては、先般、内外価格差対策推進本部におきまして六つのことを当面の対策として考えております。  一つは、御案内のように、関係省庁が物資、役務に係る内外価格差の調査等によりその実態調査の把握に努めて、その是正縮小を図るため、必要に応じ所管業界に対し価格情報の提供その他の所要の措置を講ずるというものでございまして、これは主に、どちらかといいますと貿易のできる、食料品も含めまして、そういうところの価格が現在実態はどうなっているかというふうなことをできるだけ消費者の方にも知っていただくということによって、それが価格引き下げに働いていくことを期待したいということでございます。  それから二番目は、関係省庁が、特に流通の問題がございますので、流通について規制緩和あるいは独占禁止法の厳正な運用等による競争条件の整備ということで、そういった流通にかかわる問題についてできるだけ規制の緩和や独占禁止法の厳正な運用によって整備していきたいということでございます。  それから三番目は、輸入を促進することによって内外価格差の縮小に努めたい。さらにまた生産性の向上、今も出ましたように、人件費等に関連しますものは、これは生産性の向上を通じて価格を引き下げていくということが非常に重要になってくるわけでございます。  それから、今一部御指摘ございましたように、公共料金等につきましては、これは国際的な観点からコスト構成等の検討を行いまして一層の生産性の向上に努めることによって料金の適正化を図っていくということでございます。  それから五番目が、土地に関しましては、先般の土地対策閣僚会議における検討を踏まえまして、関係省庁の連絡を密にして大都市を中心とした適正な価格の形成に努めるということでございます。  最後に六番目としましては、その他の規制緩和、独占禁止法の厳正な運用、消費者への情報提供等内外価格差の是正に資する施策を推進するということで、政府といたしましてはこういったことを当面の対策として行っていきたい。長期的には、非常に経済構造調整ということで経済計画等でも取り上げておりますように、物価構造の是正を図っていくということが基本になるかというふうに考えております。

前畑幸子日本社会党・護憲共同

○前畑幸子君 流通マージンは諸外国並みにというのが今、日本のようですけれども、そういう面で価格政策というものに対する監視の目もしっかり向けていただきたいということと、きょうはちょっと私も勉強不足ですので余り突っ込めないんですけれども、もう一つ移転価格税制なんかの問題も将来的には、これは不公平税制の一つだと思いますけれども、そういう問題も関連して出てくるのではないかと思います。そういう点もこれからどういうふうに取り組んでいかれるかということ。そして今、公取の規制なども消費税の問題から少し崩れている面もあるかと思いますけれども、これからしっかりとそれに目を光らせていただきたいということもお願いしたいと思います。  以上です。

栗林世経済企画庁物価局長

○説明員(栗林世君) 今、御指摘のありましたようなことにつきましては、十分頭に置きまして施策を推進させていただきたいというふうに思っております。

前畑幸子日本社会党・護憲共同

○前畑幸子君 ありがとうございました。

遠藤要自由民主党

○会長(遠藤要君) 通商産業省として、何か今のあれに対して……。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 通産省におきましても、ただいま物価局長の方から御説明がありましたように、対策本部での申し合わせ六項目を当面内外価格差是正の最重要項目として取り組んでまいりたいと思っております。  具体的には、前回御説明申し上げたとおりでございますけれども、来年度予算等々におきましても政策の具体化のためのいろいろな措置を御検討いただくことにいたしておりますので、ひとつよろしく御指導、御鞭撻をお願い申し上げたいと思います。

遠藤要自由民主党

○会長(遠藤要君) 公正取引委員会、何か今のあれに対して……。

佐藤一雄公正取引委員会官房審議官

○説明員(佐藤一雄君) 公正取引委員会といたしましても、独占禁止法の運用につきまして、価格カルテルとかあるいはやみ再販とか、そういうものの摘発、これは従来からやってきておるところでございますけれども、この際にはなお一層その辺の意を尽くしてやってまいりたいというふうに思っております。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 まず最初に、日米構造協議に関する御質問をさしていただきたいと思いますけれども、昨年の九月に第一回の日米構造協議が行われたわけでありますが、ここに臨むに当たっての日本側の姿勢についてもマスコミの各紙がいろいろ指摘をしているわけであります。  一つは、これはアメリカの議会がジャパンバッシングといいますか、日本たたきということの中で、管理貿易論というような状況になりつつある中で、この構造協議を通して日米間あるいはまた経済がグローバリゼーションの進行ということの中でいいますと、本来ならば経済の問題、内政不干渉の原則も一つあるかと思いますけれども、そうも言っておられないような国際情勢の進行の中で、お互いにさらけ出してやろうじゃないかというようなことが一つ大きなねらいであったかと。したがって相当突っ込んだ協議がされているというそのことについては大変積極的に評価をする必要があろうかというふうになりますけれども、客観情勢としてのっぴきならない状況に今、日米関係がなりつつある。そのことの中でアメリカ側から指摘をされております六項目にわたる日本の経済構造上の問題点の指摘ということについて、日本側が大変態度がかたかったということがこの中で指摘をされているわけです。  あるマスコミの表現をかりますと、こんな言い方になっているわけです。「初日の米国からの要求に対し、日本側は構造協議の皮切りということもあって、強い態度に出た。米国はこれに対して「我々の要求は日本でも国内でとりあげられているテーマ。米日で意見の一致がみられると思ったのに心外だ」と態度を硬化させ、日本側があわてる場面もあった。」と、こういうことが書かれております。そして、「確かに米国側の要求を検討していくと、86年の前川レポートや、新行革審の答申で述べられている内容とみごとに重なってくる。米国政府は、こうした動きを加速化し、早く具体的成果を得たいと考えているようだ。」と、こういうふうに言っているわけであります。  それで、この記事の中に出てきますいわゆる前川リポート、六十一年の四月七日、当時の中曽根総理大臣あてのものでありますけれども、国際協調のための経済構造調整研究会ということで、いわゆる前川リポートという内容の中で既にこの構造協議の中で指摘をされているような問題点については相当深く突っ込んだ形で報告がされておりますし、また臨時行政改革推進審議会の公的規制の在り方に関する小委員会の報告でも、この問題を敷衍した形でさらに広範な検討がされているという経緯がございますが、事ここに至って、なおそのことの延長線上の問題として米国から、かなり管理貿易に至らないためのさまざまな手だて、努力としての対応が国内的には既にあるにもかかわらず、構造協議の場というような外圧によってそのことが促進されていくというようなことであってはならないのではないか、こう思うわけであります。  日本人の内外価格差問題等に対する関心も極め て今高くなっているわけで、豊かさが実感できない一つの要素としてもこれが大きく取り上げられているという状況であります。そうした点を考えてみまして、これらの答申や報告書が出て以降、今日までの経過といいますか、それらについてどのような流れになって今を迎えているのか、そのあたりをまず御質問したいというふうに思います。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 通産省がただいまの広範な御質問に対して全体をお答えする立場ではないわけでございますが、御指摘いただきましたとおり、日米の構造協議のテーマ、その中で米側から日本側に提起されております六項目につきましては、今お話のございました前川レポートで徹底した論議が行われたもの、その後新行革審等でフォローアップを含めて検討がなされているものが入っておるわけでございまして、これらの前川レポート等の実施状況につきましては、例えば通産省関係でございますと、構造不況業種等々に係ります産業構造調整政策、あるいは各業種別あるいは分野別の政策でいろんな機会に御報告いたしておるところでございますけれども、相当程度の実施をやってまいっておるわけであります。  しかしながら、これを日米という場で、アメリカ側の立場で見てまいりますと、特に日米の両国でマクロ的な経済政策協調というものも、長く為替を含めまして行われているにかかわらず、なかなか二国間の貿易収支の顕著な改善がないと。これは、例えばその前川レポート等々で言われておるような構造問題が貿易なり国際収支調整の阻害になっているのではないかと、こういう観点で提起しておられるわけでございます。  私どもこの点につきましては、御承知のとおり昨年のブッシュと当時の宇野総理のアルシュ・サミットの場所をかりた合意の中で明確にいたしておるわけでございますけれども、いわゆるこの構造問題というのが直接貿易収支の改善にリンクするものではないのである。ただ、その貿易なり国際収支調整との関連において構造問題を議論することも十分適切な面がある。こういう認識に立ちまして、日本自身の構造調整をさらに進めていくという観点から参画をいたしてまいっておるわけでございます。同じような観点から考えますと、むしろ日本側といたしましてはアメリカ側の方の構造問題というものも同じような意味合いで議論されてしかるべきだということでございまして、御承知のとおり日本側からは七項目につきまして提起をいたしまして、これまで二回にわたって論議をいたしておるわけでございます。  先ほどマスコミの報道等を引用されながらのお話でございましたけれども、これまでお互いに誤解があってはならない。正確な問題の理解という意味で第一回をやり、第二回はさらに具体的な、例えば日米の共同価格調査といったような具体的な共同の勉強にも進めながら検討をしてまいっておるわけでございまして、御指摘のように、外圧に押されて日本側がたじたじと、そういう場面では全くないと。もちろん議論の中では一部大変熱のこもった論議のやり合いもあるわけでございますが、お互いの立場を理解し合いながら構造問題の検討を相互にアドバイスという観点でしておると、こう御理解賜れば幸いでございます。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 この次には三月が予定をされているようですけれども、いわゆる外圧によってというのは、実は日本の消費者自身がこの構造協議を通して日本の流通問題その他が改善の方向でいくのではないかという一部期待まであるといったような、なかなか自主的に改善を図っていくということでは、むしろ外の圧力を利用してということの方がというふうに内外から見られちゃっているというのはどうもいかにも残念な話なわけです。そういう点で、第三回目の構造協議になりますか、この三月に行われます構造協議に向けての基本的な姿勢といいますか、それらについて今お考えがあればお伺いをしておきたいというふうに思います。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 実は第三回目の構造協議、一月に行うことで当初予定されておりましたけれども、準備の都合その他もございまして、一一月の下旬に延期するということで両国で合意をいたしております。構造協議全体のスケジュールはブッシュ、宇野両首脳の合意にありますとおり、一年後に共同の報告をまとめましょう、この春に中間評価をいたしましょうということになっておるわけでございます。  そういう道程での第三回目の協議。これまで一回、二回とそれぞれ勉強の成果を踏まえまして大変広範囲な問題の議論がなされてきておりますけれども、通産省関係で申しますと、今のお話の流通あるいは商慣行あるいは輸入促進等々の政策もあるわけでございますが、その後第二回の会議以降、通産省として政策の各面で努力してまいったことを十分御理解を得ながら、その中間評価に向けての議論の整理が進んでいけば大変ありがたいと、こう思って準備をいたしております。  なお、先ほど流通に関連して、外の圧力等々で政策を取り組んでいるような誤解も一部にあるという御注意があったわけでございますが、この点、前の私どもの政策についても申し上げましたけれども、日米構造協議が議題になるはるか前から、例えば九〇年代の流通ビジョンづくりといったようなものを進めてまいってきておるわけでございまして、こういうものをこういう日米構造協議の機会にもアメリカ側に十分理解をしてもらいながら進めていく、こういう趣旨と御理解賜ればありがたいと思います。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 今、構造協議に臨むに当たっての御決意を承りましたが、やはり貿易立国という我が国の立場からいたしまして、そしてまた経済のグローバリゼーションの進行という状況の中で考えた場合に、やはり日本としてのさまざまな規制というものが障壁になっているということについての指摘、そしてまたそれが結果として国内における消費生活の中で大変な内外価格差を生じる結果、豊かさが実感できない状況というものが生み出されている。そのことについてはやはり今後積極的な改善をして、少なくとも管理貿易に口実を与えるようなことにしてはならないと、このように考えるわけでございます。  全体として我が国はいわゆる規制というものが大変に項目が多いということでつとに知られているわけでありますけれども、全体の方向性としてはデレギュレーションの方向に向かいつつある、こういうことも指摘をされております。地域経済等との関係の中で、いわゆる大店法の問題、大型店の関係があるわけですけれども、私どもの神奈川県で考えてみましても、そういう大型店を国や自治体等の規制の中で進出が阻まれている、そのことが地域経済を守る結果になっている部分と、それが結果として地域振興に役立たなくなってきている実態というものも同時に進行しているような状況がございまして、現在の大店法を取り巻く状況の中で言えば、一部財界にはこれは立ち枯れするであろうというような指摘をする向きもございます。  大型店が出て大資本が中央に、いわゆる利潤のストロー効果といいますか、吸い上げてしまうといったような状況から地域経済が疲弊するというようなことになってはもちろんいけないわけですけれども、この大店法を今後どのように運用上の問題も含めまして今日の経済の実態に合わせて対応されようとしているのか、それらについてお伺いをしておきたいと思います。

中名生隆通商産業省産業政策局商政課長

○説明員(中名生隆君) ただいま先生から御質問いただきました大店法の問題でございますけれども、これは先ほど横田審議官からも答弁いたしましたように、日米構造協議の以前からその運用のあり方ということについての検討を進めてまいりました。具体的には一昨年、昭和六十三年の十二月に出されました行革審での公的規制の緩和についての答申の中でも、大店法の運用の改善についての御指摘というものをいただいているところでございます。  そうした御指摘、御意見を踏まえまして、通産省の中では産業構造審議会の流通部会と、それから中小企業政策審議会の流通小委員会、この二つ の審議会の合同の場で御審議をいただきまして、昨年の六月九日にいわゆる「九〇年代流通ビジョン」というものの中の、特に前回この委員会でも御説明させていただきましたが、第二部というところで大店法の運用等の適正化の問題について具体的な御指摘をいただいているわけでございます。  これは若干繰り返しになりますけれども、主要な内容について申し上げますと、一つにはこの法律の枠組み自身は、これは現行のものを維持するということでありますが、運用の実態につきましては本来の趣旨をやや逸脱している部分というのも一部に見られるということで、その運用の適正化を図っていくべきであるということの御指摘をいただいております。これは一つには事前説明あるいは事前商調協というようなものについて一部に非常に時間がかかり過ぎるというようなものがあるので、これについては原則的な処理期間を設けようということでございますとか、あるいは軽微な案件ということについては法律に規定がございますけれども、具体的にどういうふうに運用するかという定めがございませんでしたので、こういうものについて明確にしていくということでありますとか、あるいは大型店の開店時間、逆に申し上げますと閉店時間というものについても国民の方々の購買行動の変化に合わせまして時間をずらしていきますとか、そういうことについて具体的な御指摘というものをいただいております。  私どもといたしましては、この答申をいただきまして、これに沿って具体化を図るべく現在鋭意関係方面との調整を図りながら作業を進めているという状況でございます。私どもとしては、これを省令あるいは通達という形で実施に移していきたい、そのようにただいま考えております。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 大体その運用の時期的な問題というような見通しについてお触れいただきましたでしょうか。

中名生隆通商産業省産業政策局商政課長

○説明員(中名生隆君) 実施の時期でございますけれども、私ども今申し上げましたように鋭意準備を進めておりますけれども、ただいまいつの時点で実施ということはちょっと具体的に申し上げられる状況にまだ至っておりませんので恐縮でございます。

山本正和日本社会党・護憲共同

○山本正和君 これは調査会ですから、法案の審議じゃないので、できたらきょう御出席の政府側の皆さん方もある程度役所のかみしもを脱いだ格好で議論をしていただきたいというふうに思うんです。調査会は、御承知のようにいろんな事柄を調査して国会に対していろいろと勧告する、あるいは政府に対して勧告するというのが任務ですから、そういう立場に立ってひとつざっくばらんに承っていきたいんですけれども……。  まず、実は通産省も企画庁も公正取引委員会も、本当は大体ポイントは知っておられると思うんです、我が国の内外価格差の原因ですね。本当は知っておられるんですけれども、なかなかそれが政策として実現しにくい。法案を出すについてもさまざまな抵抗があって大変やりにくい。これは別に与党にすべて私は責任があるとは言いませんし、野党側にも随分いろんな、何といいましょうか、関係団体からの要請等でなかなか難しい問題がある。よくわかるんですけれども、ただ端的に言いまして、これは一月六日の読売で、「日本経済の課題」というのがちょっと出ていまして、その中でこういう指摘があるんですね。  我が国はいわゆる市場経済を前提として経済の発展を今日まで続けてきた、こう言っている。ところが本当に我が国は自由な市場経済になっているんだろうか。土地が自由な市場経済になっているんですね、だから土地はどんどん値上がりする。ところが一般の生活必需品や国民生活に関連するいろんな商品については統制経済だ、さまざまな規制があって統制されてしまっている。我が国の経済は自由な市場経済と言うけれども、実は自由な市場経済で放任されているのは土地なんだ。国民生活に大変関係の深いさまざまな商品等についてはこれは統制経済なんだ。何か外国から品物を買ってきて安く売ろうと思っても売れない、さまざまな仕組みの中でやられておる。こういうふうなことを言っているんです。  そういうふうなことについて、諸外国と比較して、これは経済企画庁も通産省も公正取引委員会もまずざっくばらんにそういう指摘が合っているとお考えなのかどうなのか、大変抽象的な質問ですけれども、抽象的な今の皆さん方の感想でいいんですけれども、正直言ってヨーロッパと比べて、アメリカと比べて我が国はそういう意味で自由な市場経済という立場で比較した場合にどうなのか、まずそこのところを皆さん方はどういうふうにお考えでしょうか。

栗林世経済企画庁物価局長

○説明員(栗林世君) 読売新聞がどういう観点からそういう記事を書いているかちょっと私も読み過ごしてしまいまして非常に恐縮でございますが、基本的には我が国の経済は統制経済だというのは私は間違いではないかというふうに思います。確かに規制している部分はございますけれども、これは価格を直接規制するということは我が国では一切やっておらないわけでございます。ですから、市場全体の枠組みをどういうふうに考えていくかということが非常に重要であって、確かにその枠組みをはめるときにいろいろな制度の規制というのはございます。しかし、それが日本の場合にほかの国に比べて非常に多いのかどうかということについて、これは定量的になかなか分析しにくいものですから、一般には日本の市場は今外国から割合にそういう面でなかなか参入しにくいという御指摘はございますけれども、今いわゆる統制経済と一般に言われている意味での統制経済だということは間違いではないかと思います。  それからもう一点、土地と商品、サービスについて、土地は自由であるということが読売新聞に載っているということですけれども、これは土地と一般の商品、サービスとの大きな違いというのは、土地の場合には供給が制限されているということがございます。一般の商品、サービスにつきましては、これは供給と需要と両方ありまして、特に供給サイドが非常に重要である。ですから、需要がいろいろ発生したときにそれに対応する供給体制がきちんとできているかどうかということが、我々が物価を考えていくときには非常に重視している観点でございまして、そういう意味でも今内外価格差で問題にしておりますときに、特に輸入の活用ということがそういう意味で非常に重要になってくるということであるというふうに我々は認識しているわけでございます。  ですから、土地の場合につきましても、これはいわゆる土地のいろんな税制の問題とか、土地全体の制度の問題というのがいろいろあるかと思いますけれども、基本的には供給が制限されており、かつ日本国全体の土地をはかれば非常に広いということも言えるかもしれませんけれども、しかし取引対象になってくるところが非常に限られてくる。しかもそれに対して非常に需要が殺到するということになりますと、そこに価格が上昇する枠組みができ上がってきてしまうということが基本になりますので、そこのところは土地といわゆる一般の商品、サービスとは政策体系としても分けて考えた方が我々が政策を考えていくときにもいいんじゃないかというふうに考えております。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) ただいま経済企画庁の方からお話があったとおりでございますが、若干先ほど来のお話の日米構造協議との兼ね合いでもアメリカ側の主張の背景に御指摘のような誤解がある。日本の経済あるいは輸出力がかくも強いのは、別の違ったルールで日本の経済が運営されているのではないか、必ずしも統制という言葉を使ってはおりませんけれども、日本の長期的な取引関係あるいはグループの問題を取り上げましたり、あるいは系列の問題を取り上げましたりしていろいろ論議をしかけてきております。  内外価格差も、ある意味では日本の中の市場経済、競争原理というものが不十分でないか、それを証明する手だてのような、シンボルのような形でアメリカ側が共同で調査をしようということであったわけでございますけれども、私ども当然のことながら日本の経済運営の基本原理は自由経済 であり市場経済で、実態もまさにそのとおりになっておるということをいろいろな例証を踏まえながら理解を求めておりますけれども、本日問題の内外価格差関係でも、これまでの私どもの調査の中ではそういうことが如実に証明されておる、こう考えております。通産省の経済産業政策の一番の基本も、そういう競争市場経済をどうさらに完全なものにしていくかという点に置かれておる次第でございます。

柴田章平公正取引委員会経済部長

○説明員(柴田章平君) 御質問の件でございますが、私の率直な印象をお話しさせていただきますと、今両省庁からお話がございましたように、日本の経済活動というのは自由主義のもとに市場原理で働いている、基本的には私はそういう認識を持っております。  ただ、今先生がおっしゃいましたように、あるいはアメリカから折に触れて言われておりますように、若干そういった感じで考えられないこともない。と申しますのは、例えば直接価格に介入しているというものは非常に少ないかと思いますが、何らかの形で中央政府あるいは地方公共団体が経済活動に関与しているものというのはかなりやはり私は多いんじゃないかな、こういう印象を持っています。これは当然のことながら、それぞれ関与するにはその理由あるいは目的というのがあるわけでありまして、関与の仕方も濃淡いろいろあるわけで、直接価格介入をしたりあるいは参入規制をしたりというようなところから、ある意味で監視のために届け出だけを求めるような規制、そういうところまで濃淡ずっと幅広く見てまいりますと、そういう薄いところまで入れるとかなりのものがあるいはあるのかなという感じはいたしております。

山本正和日本社会党・護憲共同

○山本正和君 これは十四日付の日経に通産省が内外価格差の原因を分析して出しておりますね、分析というか記事が載っていましたですね。これはまだこの場には御報告いただいていませんけれども、これを見てもかなり的確に問題の指摘をされておられる。それから公正取引委員会の方も、政府規制のさまざまな問題点についての見直しということでこの前資料をいただきましたけれども。  ですから、私がここで先ほども、企画庁も恐らくそういうものを持っておられるんですけれども、あれをした意味は、政府規制というか、規制がヨーロッパやアメリカと比べてどうなんだと。そこを比較した場合に、いわゆる自由な市場経済という観点からいった場合に、我が国の方が統制的な意味合いが強い、こういう指摘を受けざるを得ないんじゃないか。例えば経済同友会が、運輸省関係の許認可権が何と一万二千件ある、こんなものはひとつ半分に減らしてくれと、こんなことを言っているんですね、流通に絡んで。これは経済同友会ですよ。  大店法問題の先ほどの同僚の小林委員の質問でもそうですけれども、だから、さまざまなそういう意味で規制というものが我が国はヨーロッパやアメリカと比べて大変大きい。その部分についてやっぱりこれはもう少し率直に国民の前にみんなで資料を出していく必要があるんじゃないか、国会も調査しなきゃいけませんけれども。  ですから、例えばアメリカへ旅行する、ヨーロッパへ旅行する人は、みんなお土産を買ってきてくれと言われるんですね。つまりヨーロッパへ行って、フランスでフランスの製品を買うのは安いのはわかるけれども、アメリカへ行って、あるいはハワイへ行って、香港に行って、それでフランスの製品を買ってきたら日本の半分だと。これはだれが考えてもおかしいんですよね。ところが、これは何か総代理店制度の問題がある。そういうふうなことをやっぱりきちんと出していく必要があるんじゃないかということで私はお伺いしたんですが、そういう意味で規制が多いかどうか、ヨーロッパとかアメリカとか。その辺についての御見解はどうですか。それだけ伺って終わりたいと思います。

栗林世経済企画庁物価局長

○説明員(栗林世君) お尋ねのように、確かに日本の場合にどこまでを規制とするかということは非常にいろいろあるかと思います。先ほど公正取引委員会の方からありましたように、濃淡あるかと思いますが、そういう細かいいろいろな規制まで入れますと、今ここで完全な国際比較したものがあるわけではございませんけれども、一般には日本は規制されている範囲が広いのではないかというふうに受けとられているということはあるのではないかというふうに考えております。  やはり規制というのはいろいろな目的がありますから、価格の観点からだけ論ずることは難しいんですけれども、物価レポートでも我々が論じましたように、確かに規制がありますと、それを価格の下方硬直性、いわゆる下がらないという特性がございますので、その辺はやはり戦後、敗戦のところから立ち上がる過程で、非常に歴史的な産業政策あるいは歴史的な雇用対策とかいろいろなことがございますので、そういう面でいろいろまだそういう古い、現代に合わないような規制が残っているということはあるかもしれませんので、我々といたしましても、ですからそういうことが内外価格差をなくしていく上で非常に重要であろう、そこら辺を見直していくことが重要であろうというふうに認識しておるわけでございます。  ですから、今回の日米価格調査でもそうですし、今これから我々もいろいろやっていこうとしている中でも、今先生がおっしゃいました同じヨーロッパの品物がなぜ日本とアメリカと比べて日本が高くなるのであろうか。これは消費者が率直に持つ疑問だと思いますので、それにこたえていくような調査、分析をしていきたいというふうに考えております。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 もうこの前いろいろ御説明をいただきまして、大体いろいろお考えになっていることでございますし、それから政府の方でも土地問題だとかあるいは内外物価差のことについても特に委員会なり審議会を設けてやっておられるわけですから、私から余り申し上げることもないんですが、経済の素人として、一国民の意見として申し上げたいと思います。  とにかく日本は世界一の金持ちの国になった。一人当たりの国民所得ではもう米国を抜いている。今やスイスと並んで非常に所得も大きい。またジャパンマネーがなければ世界の経済が運営できない。こういうふうになっておりまして、日本の金持ちということは世界的にみんなが認めているところでございます。ところが、国民一人一人はやはり自分の生活が豊かになったというようなことは余り実感として感じられないというのが一般ではないかと思うわけです。  よく言われますように、お金はあるんだけれども我々は一向豊かじゃない、その金はどこへ行っているんだというようなことを言われるわけで、そのお金の分配の格差が非常に広がっているというようなことを率直に感ずるのが一般の国民じゃないかなと思います。そうなると貧富の差が非常に大きくなっていくというようなことで、自由主義、民主主義の国でそのようなことがだんだん大きくなるというようなことは、私非常に憂慮すべきことじゃないかなと思っているわけです。  それの第一の原因といいますか、やはり土地が高い、そのために自分の家は持てないというようなことが一つ大きな原因だろうと思うんですね。昔の我々の時代は、一生働いておれば自分の死ぬ前には子供に家を買い与えていくというような、そういう遺産を残していくというようなことができたわけだと思うんですけれども、現在のサラリーマンの人で、働いてその職場の便利なところに家を持って豊かな生活を楽しんでいくというようなことは大体できないんじゃないかということが一般によく言われているわけですね。それは御承知のとおりだと思うんです。やむを得ずもう家を買うことはあきらめて、自動車の高級車でも買うというようなことがよく言われますし、ゴルフでもやって楽しんでいくというようなことであると思うんです。  こういう意味で、内外価格差ということも問題でございましょうが、それも一つの問題でありま すけれども、一番大きな問題はやはり土地が高く、それに引き連れて住宅が持てないという、住まいが持てない、我々の一番大事な巣がないということでありまして、これが一番大きな問題なんで、だから、すべての元凶は土地の高いことにあるんじゃないかなというふうに思います。だから、もう今ではサラリーマンにとっては自己の住宅を持つということは全く高ねの花になっているということであります。  それからもう一つは、これを何とかしなきゃならぬということでございますが、先ほどお話しのように、供給が限られていて需要が大きいというようなことから、これはやむを得ない一つの動きである、これはとめようもないというような話でございますが、このままではますます私は国民は非常に何だかひずみを持った嫌な気持ちになるんじゃないか、これを何とか片づけなきゃいかぬ。これに対してはどんなふうにお考えになっているか。  なかなかいい手はないのかもしれませんが、もうしようがない、リゾートにちょっとマンションを買っておくとか、あるいは外国へ行ってちょっと土地を買うかとか、そういうことまで考えられているようでございますし、年をとったらスペインかどこかに家を建てるかというようなところまでいくというようなことは、国というものに住んでいる一つの国民としては全く情けない思いじゃないかと思うんです。これはどうしたら解決できるのかは物価価格差ということもありますけれども、これが元凶だと思いますので、ひとつ何かいい知恵があったらお考えを聞かせていただきたいということです。  もう一つは、自動車を買うのも一つの例ですけれども、どうせこうなればというようなことで、株を買いあさるというようなことになるわけです。一般に勤労で汗をして金を稼ぐよりも、とにかく一か八か株を買ってそれで金をもうけようというようなこと、あるいは賭博的なことをやる。非常に悪い例を挙げれば麻薬というものに走っていく、麻薬の売買というようなことにも関与していく。これが先進国では大体歩んでいるような道でありまして、日本でそういうことが起こらないという保障が私はないんじゃないか。それは、勤労というものの価値がほかのものの価値に比べて非常に低くなっているというようなことがあるんじゃないか。それもやはりもとはといえばそういう土地、住宅の取得の困難というようなことが初めにあるのではないか。  それから最近見ておりますというと、ゴルフ場の会員権というのが非常に高くなっているわけですね。日本には千六百カ所のゴルフ場があると聞いておりますが、ここ一、二年じゃないかと思うんですけれども、百万とか二百万ぐらいの会員権が現在では何千万あるいは何億というところがもうざらにあるわけでございまして、なおその上にゴルフ場を申請しているのが八百ぐらいある。そのために今度は公害を引き起こしてきて、地元とはいろんな問題を起こしている。これももう土地はだめだ、土地よりも幾らかいいからというので、実際はゴルフをしないで会員権だけを買いあさる、こういうことになっていっているんじゃないかという私は危惧を持っているわけです。  この間、オーストラリアに視察にやっていただきましたけれども、オーストラリアでは会員権の譲渡ということはないわけなんでして、その一代限りでありまして、自分が会員になると、自分が死ぬとそれは子供にも譲れないし、もちろん売買もできない。そういうふうにオーストラリアなんかでは会員権がやられておりますし、アメリカではほとんどがパブリックでありまして、キャディーさんなんかもいない、自分でバッグをかついで歩いて、一回行ったところで千円か二千円でやる。ハワイのゴルフは高くなってきておりますけれども、これは日本人がそうしたというようなことで、何だか妙にゆがんでいるといいますか、こういうことの方が実は問題でして、価格差というのはニューヨークとかハンブルグとか皆さんから御説明いただきましたけれども、大体一・五倍、高くても二倍ぐらい、規制のあるものは三倍とかいうのもございますけれども、そんな単位ではないわけなんですね。  マンション一つを買って大体二、三千万、名古屋の方では二、三千万ぐらいで買おうと思えば買えますが、東京では二、三千万ではとても都内にはもう買えない。非常に環境の悪いマンションしかない。こういうことになって、何だか勤労、働くというものの本当の価値がどこか見失われていってしまっているというような気持ちがするわけなんです。これが私は一番問題になっているんじゃないかなと思います。  そういうことで、土地と住宅とそれからそういうゴルフ会員権というような、そういう権利の価格の上昇というようなものについて、どんなお考えを持っておられるのか、皆さん方もゴルフをおやりになると思いますけれども、一回行くと二万円も三万円も取られるというようなことがあるわけです。そういうことをどんなふうにお考えなのか。  それから、先ほど物価局長の方ですか、公取の方ですかがお話しになった、生産性を上げていって物価を安くしていくというようなことですけれども、しかし今度は逆に労働時間を減らそうということが、この前も我々の調査会でやりましたですね。ドイツでは千六百時間ですか、日本では二千百時間、今は少し減ったかもしれませんが、そうであると。大体日本人の方がドイツ人よりも二カ月間余計に働いている。しかも、現在人手が足りない。だから、労働時間を減らせば、需要があるのに減らすとどこにどのようなしわ寄せがいくのか。果たして生産性を上げるということが、ロボットを使おうと何しようとそんなに上げられるものかどうか。  そういうこともひとつ日本人としては生活にゆとりがない、内外価格差の問題ばかりじゃない、そういう時間的のゆとりもない。サラリーマンはお金のゆとりもない、今度は時間的にもゆとりがない、空間的にもゆとりがない、そういうところへ追い込まれているような気がして、内外物価価格差というものはそれの一つのあらわれでないかなと私は思うわけです。  それから、質問だけまとめてお話ししますと、公共料金が普通よりか高いですね、日本の方が高い。今百二十六円ぐらいで計算しておられた経済企画庁の物価価格差でございますが、現在百四十五円ぐらいがもうずっと続いているわけなんです。これ下がるか円高になるかどうか知りませんが、大体百四十五円ぐらいが昨年暮れから続いているわけなんです。そうしてガソリンが上がって石油が上がっているわけなんですね。そうすると、ガスも電気も上がってくるんじゃないかなという気がいたします。それからいろんな公共の交通の料金も上がるんじゃないかという気がするんですね。その点公共料金は今後どうなるだろうか。これが非常に大きく私たちの生活にしわ寄せがくるんじゃないかなという気がします。  もう一つは、航空運賃のことをこの間またお話しになりまして、行きと帰りとは違う、向こうで買う方が安いというような話があって、いろんな手を使って皆さん旅行しておられるようでございますけれども、それは円高が急であったために、その調整がつかないために航空運賃が高いんだというお話もございましたが、果たして今後いつになったらば大体航空運賃というのは外国とも同じになるでしょうか。それはどういうふうにしたらいいか、ちょっとお聞かせ願いたいと思うんです。  それからもう一つ、最後にちょっとお聞きしておきたいのは、いわゆる流通機構が日本は非常に複雑であるということはアメリカからもよく指摘されているわけなんですね。先ほども山本委員からもお話がありましたけれども、メーカーから卸を何段階も経てそして小売に来る。そうすると、その間に少しずつマージンがあって、結局消費者には高いものになるということですね。これは一方から考えれば、日本は貧しい国ですから、昔からそういうことがあって、少しずつ利益をみんなに公平にというか平等に分配しようというような 気持ちがあったんだというふうに思うんですね。それだから、そういう意味では、私はお互いの思いやりの気持ちといいますか、消費者も少しかぶってくれというようなことがあったのじゃないかなとも思いますけれども、そういう流通機構というものが果たして今後直るだろうかということですね。  それから、今度は建築業者あたりのいわゆる話し合いといいますか、談合ですね。横浜あたりの米軍人の住宅でもめておりますけれども、アメリカの方が入ってこれない。そしたら、各メーカー、建設業者が集まって五十億の罰金を払ったらそれで済んじゃったというようなことを見ると、もう談合というのは当然であるというような、そういうような形にも見えるわけです。そうすると、五十億というのは、そういうものがしょっちゅうあるとしますと、我々一般消費者の方ではそれをいつも取られているということになります。この談合というものも、大体顔のつながりがある一つの商習慣だと思うんですね。  しかし、これは日本の一つの常であって、いわゆる身内意識が強い。なあなあというふうにしてお互いがつながって、その間では非常にうまく話し合いがつく。だから平和にやっていける。だから注文をとるについてもけんかが起こらないというようなことで、非常に平和的にやるんだけれども、消費者にとっては非常にそれが負担になってくるというようなことである。こう思いますと、それが昔からの商取引の一つの慣行であって、日本人がお互いに平和にやっていくのにはそういう方法が一番いいんだということになって、これでよしとするならば、それは日本人自身の一つの固有の意識であるというふうに私は思うわけですね。  ところが、アメリカにはあるいは外国にはそういう意識がない。そうすると、お互いの心の中にあるそういう意識というものの違いによるものでありますから、なかなか論議をしてもまとまりがつかないんじゃないかという気もするわけです。アメリカはそういうことが足りないからぎすぎすしている、日本はそれがあるから商取引もあるいは流通機構もうまくいくんだと。どちらがいいということはないかもしれませんが、これについて、これから日本はどういうふうにしていくべきであるか、そういう意識改革をやらなきゃいかぬのじゃないかという考えが一方にあるし、いや、アメリカの意識を変えさせた方がいいという考え方もある。こういうことが議論の中心になっていくんじゃないかなという気もいたすわけですが、これについてひとつ、今まで幾つか挙げましたことについて御感想といいますか、お考えがあったらお聞きしたい、こう思います。

末木凰太郎経済企画庁国民生活局長

○説明員(末木凰太郎君) 大変広範な問題を御提起でございますので、到底全部お答えする能力はありませんけれども、国民生活関係の仕事をしている立場から、入り口のところの問題についての私どもの認識を一言申させていただきますと、生活の豊かさの実感がないということがここ数年非常に言われているわけでございます。この問題は私どもも最重要のテーマとして国民生活白書などでもここ二年ほど取り上げてきておりますし、それからいろいろな国民の意識調査等でもこの問題を取り扱っております。そういったものを集約しますと、先生御指摘のように、どうしてそういうことになるかといいいますと、土地、住宅に関する不満ですね、土地が高い、住宅が高い、それから労働時間が長い、それから生活関連の価格が高い、そして四つ目に御指摘の格差の問題ですね、この四つくらいが確かにあります。中でも土地問題が非常にウエートが大きいという点も私ども同感でございます。  たまたま今ここに持っておりました六十三年度の選好度調査、選好度調査といいますのは要するに国民の意識調査でございますけれども、この中でちょうど今こういう問いと答えがあるんですが、生活についてあなたは満足していますかと聞いた場合に、満足している、あるいはまあまあ満足していると答えた人がどのくらいいるか、その割合を住宅の状況で分類したものがあるんです。それによりますと、持ち家、家を持っている人は四六%の人が満足している、あるいはまあまあ満足していると答えているんですけれども、民営の借家の人の場合には三三・七%に落ちます、満足派が。それから、公営の借家に住んでいる人の場合には三一%に落ちます。これは因果関係を示すものかどうか、専門家から見ればいろいろ議論があるでしょうけれども、常識的にいいましてやはりどういう居住形態になっているかということが非常に大きなウエートを占めているということが言えるだろうと思います。そういう意味で土地、住宅問題というのが政策の中で大変重要な問題で、政府全体として真剣に取り組まなければならない問題であることはもう私どもも全く御指摘のとおりだと思います。  それともう一つは、これも御指摘になりました労働時間の問題でございます。これもまた豊かさの実感のない大きな柱でございまして、当調査会でも昨年立派な御審議で報告書をおまとめになっているわけでございますけれども、今手元にありませんが、ちょっとおもしろい調査を私は思い出すんですが、ある民間の調査機関が、あなたは一週間の休暇をもしお金で買えるとしたら幾ら出しますか、つまり一週間の自由時間の値打ちというものを聞いたわけです。正確な数字を記憶しておりませんので比喩的に申し上げさせていただきますけれども、日本人に聞いた場合の答えが、仮に十万円会社に払えば一週間の休みがとれるのなら買いましょうと、仮に十万円だとしますと、外国人の場合にはそれが三十万とか四十万とか国によって違うんですけれども、大きな開きがあったわけですね。  つまり外国人は、今や所得水準からいえば日本の方がむしろ上なんでしょうけれども、ですから、お金が潤沢だから高い値段をつけるんじゃなくて、時間が大事だから高い値段をつけるということです。これは日本も地域によって差がありまして、なるほど県民性をあらわしているかなと私思ったんですが、今データなしですから不正確を申し上げるといけませんけれども、その国際比較は非常に印象に残っております。つまり、いろいろな豊かさに関連するいろいろな要素というのは相関連しているということですね。時間に対する価値観、それからお金に対する価値観、居住形態に対する価値観。前後いたしますけれども、居住形態、東京が厳しいにもかかわらず東京に魅力があるか地方に魅力があるかと聞くと、やはり東京に魅力があるという人が多いわけです。これはいろいろな条件が重なってそうなるわけです。  そこで、土地問題それから労働時間の短縮の問題等、大きなテーマとして、それはそれとして政府のそれぞれ関係の省庁を中心に真剣に取り組むべきだと思いますが、同時にこれは時間をかけて国民がどういう生きざまをしていくか、どういう人生設計をするかということにもかかわっているんだろうと私は思っております。そういった意味で、例えばお金はほどほどにして、もっと価値を時間に見出すとか、家族と過ごす時間に価値を見出すとか、そういうビヘービア、価値判断が広まっていくに従って、例えば土地問題についての解決の処方せんも書きやすくなるとか、相関運していることではないかと思います。また、事実そういう国民の意識の変化は徐々に進んでおりまして、これは経済団体の調査でもあるいは連合の調査でも若い世代ほど時間選好が強くなっていると思いますが、そういったことで基本的に世の中は変わっていくだろうと思います。  労働時間に関してもう一つだけつけ加えさせていただきますと、おっしゃるように労働時間を減らせばいいという、単純にそういうものじゃなくて、減らした分はじゃ生産性が上がらなきゃどうするのか、十分に上がれば足りますけれども上がらない場合はどうするのかと、当然そういう問題が出てまいります。これにつきましては平成元年度、今年度の国民生活白書では、日本的ワークシェアリングということを提言しております。  一方で中年が非常に働き過ぎる、一方で高齢者 は働きたい人は相当いても今の制度ではなかなか職がない。それからまた、女性の労働力率というのももう少し上がる余地がある、職を求める人が結構多い、しかしいろんな制度でなかなかスムーズには働きにくい面がある。そういった点を改善しまして、一方で働き過ぎ、一方で暇のあり過ぎというのを是正して、そして人生の全体の期間にわたって仕事と自由時間が適正に人生八十年の中で配分されるように、そうすることによって全体の労働時間を減らすことができ、そしてまた生きがいも出てくるという提言をしております。これは白書でございますから抽象的な提言にとどまっておりますけれども、今後日常の仕事の中で私どももこの点については勉強を続けていきたいと思います。  以上、私、全般のところをお答えいたしました。まだ公共料金等の問題についてはお答えしておりませんが、ほかの説明員からお答えすると思います。

栗林世経済企画庁物価局長

○説明員(栗林世君) 先ほど私の発言でちょっと、土地の問題につきまして、商品、サービスと土地の問題で供給と需要の話をしましたが、私の申しましたことは、土地の供給が限られているために地価が上がっていくことはやむを得ない、こういうことではないというふうに御理解いただきたいと思います。  土地対策につきましては、確かに今、政府の方でもまた国会の方でも土地基本法をつくりまして、これからその基本理念、特に今回の場合には公共の福祉優先というふうな形で基本理念ができてきておりますので、こういったことが今後皆国民の間に理解されることによって土地の供給サイド及び需要サイドにどういうふうな意識改革が行われていくかということが非常に重要なんではないかというふうに考えております。  これまで政府が進めてきました土地対策といたしましては、特に一つは供給サイドで、これは基本的に土地の問題は大都市に集中するということが非常に大きな問題になっておりますので、地方分散というふうな形でいかに需要サイドを、全国にその需要を分散していくかということによる需給バランスのとり方というのがひとつ、抽象的な文言で恐縮ですが、そういうふうな観点からいろんな施策が行われているというふうに御理解いただきたいと思います。  もう一つは、特にまた今度は、供給サイドでは大都市内における市街化区域内の農地の問題とか、こういった問題がいろいろ今議論の対象になってくるということでございます。  それからもう一つは、土地を保有することによる便益をどういうふうに社会的にこれをみんなで負担していくかという問題が出てくるかと思います。これはですから土地税制の問題としてどういうふうな税制をみんなが受け入れるかということが非常に大きな今後の土地の価格を見ていく上では重要な問題になってくるのではないかというふうに考えております。そのほか投機の問題をどういうふうに扱っていくかというふうなこと等、いろいろな問題が現在もほとんど議論し尽くされているというくらい議論されておりますので、この中からどういうふうな選択が行われていくかということではないかというふうに思います。  他方、マクロ経済政策的に考えますと、やはり過剰流動性の問題というのが非常にございますので、やはりマネーサプライが非常に急激にふえるというふうな現象をどうやって抑えていくかということが、物価と同時にこういう、いわゆる資産の価格と呼ばれておりますけれども、そういう資産の価格に対して過剰流動性が大きな影響を与えていかないような方策を先手先手ととっていくということが重要になってくるのではないかというふうに一応考えておるわけでございます。  それから、先生の御指摘の公共料金の問題でございますが、公共料金につきましては、確かに現在円安傾向に振れておりますし、石油も寒波とかいろんな一時的要因もございますけれども、需給関係が基調的にも少し需給が締まってきているというふうな情勢が出てきているようでございますので、今後こういったものが公共料金のコストにも響いてきますから、そういうことも勘案して、我々としましても今その点を非常に注視しておるわけでございますが、これまでのところでは、そういったこれまでの円高差益を還元という形で公共料金は厳正にコストを見まして料金の適正化を図ってまいりました。今後は、これに対して今までと同じような形で厳正な公共料金の見直しを行うと同時に、国際的に内外価格差というような観点も少し加味しながら考えていきたい。これは関係省庁と十分連絡をとって適正化に努めてまいりたいというふうに考えております。  それからもう一点、航空運賃でございますが、これは現時点ではほぼ先進国間では格差はなくなっております。むしろ日本発の方が安いというふうな現象が出ております。ただ、若干発展途上国との間では、これはまだ少し一〇%から二〇%の格差があるというふうな形になっております。これは一応運輸省の方で今年度目標を定めまして是正をいたしましたので、そういう段階まで来ております。  ただ一点、よく言われておりますのは、割引運賃のあり方につきまして若干まだ日本の場合には改善の余地があるのではないかということで、その辺は今後見直されていく観点ではないかというふうに考えております。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 実は、今先生の御質問の諸点、通産省といたしまして、産業構造審議会等の場で、二十一世紀の先までにらんだ九〇年代の今後の産業政策のあり方というものを検討いたしておるわけでございますが、その際の主要な問題意識の内容であるわけでございます。  ごくかいつまんで、一、二申し上げてみますと、要するに豊かさといいますか、その豊かさの使い道というものが我々まだなかなか知らない面もあるわけでありまして、金は余っておっても、ある意味では国際貢献でありますが、アメリカ政府の国債を大量に買っておるわけでありまして、こういうものが地方振興等々に十分流れていっておるか、日本の基盤整備等々に流れていっておるかといったような観点を考えてみますと、それなりの反省すべき点はある。  他方、豊かとは言いますが、今労働時間のお話ございましたけれども、時間当たりの豊かさというのがあるかどうかなんです。例えば製造業の生産性、日本は世界一と言ってこう胸を張っている向きが多いわけでありますが、大手から中小企業まで含めてこれを労働時間一時間当たりの生産性で見ると余り胸の張れるところが必ずしも多くない、こういった両面が実はございます。  しかしながら、先ほど国民生活局長の方から世論の動向等も踏まえたお話もございましたけれども、やはりゆとりと言われているものを実感できるような政策というものに、私どもそういう政策の開拓といったものに重点を移してまいりたい。例えば時間短縮の問題でございます。これは既に産業界の主要なリーダーの頭を切りかえてもらわにゃいかぬ面がありますので、網羅いたしました懇談会で千八百時間体制への具体的な業種別の検討もしてみたいということで懇談の場をスタートさせました。あるいはゆとりといった形になりますとこれはなかなか難しいわけでありますが、企業べったりで揺りかごから墓場まで企業で生活していく、こういったことから本来は我々も含めて自立して個人の文化というものがなきゃいかぬわけでありまして、先ほどのゴルフ会員権なんかもある意味では企業文化の反映でありまして、コストなしで会員権をある意味では買っておる。こういったものに対しまして、私ども産業政策の観点から例えばニューサービス産業の育成なりあるいは労働者の意識変革あるいは女子、高齢者の、何といいますか労働力不足の中での職場進出に対応した政策をどうやっていくかということを一つ検討いたしておるということでございます。  それから、ちょっと先ほど触れたことに関連いたしますが、やっぱり何よりも国内的に考えてみますと、地方振興、東京一極集中是正であろうと思います。日本はある意味では東京とその他から できておるのでありまして、東京問題というのがいろんな意味で国内的にも国際的にも大変、まあ諸悪の根源とは申しませんが、いろいろな問題の根源をなしていることは事実であります。地方で残念ながらいっときの地方振興の勢いが、また人口の社会減というようなものの再発の中で進んできておるわけでございます。  通産省の来年度の大きな政策の三本の柱の一つに対外摩擦あるいは地球環境問題と並んで、地域振興政策ということでやってございます。基本はもとより地方財源とか交通通信体系というものにあるわけでございますけれども、特に職場環境といった意味での工場、研究所も含めたそういった立派な魅力ある職場環境、雇用の場をつくるといった意味での努力というものをこれまでもやっておりますし、来年度も予算あるいは税制とか財政投融資、あるいはそのほかの地方との連携をいたしましたテクノポリス等々の行政の推進の中で取り組んでおる次第でございます。  企業の行動ビヘービアといいますものも、そういった意味ではぜひ変わってもらわなきゃいかぬ。新入生を採用して家の一軒も建ててやれないというのは、果たして企業としての社会的責任が果たせるかどうかといった、大げさなことは申し上げる気はありませんが、そういったような観点も含めた議論をいたしておるということを御報告させていただきます。  それから、あと二つございますが、一つは公共料金につきましては、今物価局長の方からお話があったとおりでございますけれども、一つ電気料金のお話がございました。昨年の春も近年では四度目の下方改定をいたしました。その段階での料金原価査定の基礎といいますものが、当時の円高の基調あるいは原油安という中で査定をしたということが事実でございまして、最近の原油高基調、円安基調の中で厳しい実態はあると思いますけれども、当然のことながらぎりぎりまでこういった公共料金の改定というものは行わない方向での企業努力は当然なされるものと期待をいたしております。  流通機構の方の問題につきましては、中名生商政課長の方から補足説明をさせていただきます。

中名生隆通商産業省産業政策局商政課長

○説明員(中名生隆君) それでは、今先生から日本の流通機構が複雑であるということに関連しての御質問がございましたので、これに関係する点について若干申し上げさせていただきます。  一つは、日本の流通の構造というようなことに関しまして、日本の特徴ということで長らく言われてまいりましたのは、日本の場合には小売のお店というのは非常に零細なお店が多い。そういうお店が非常に稠密にあるということ。それから卸が非常に多段階になっている。こういうことがよく日本の流通の構造の特徴ということで言われてまいりました。確かに国際的に比較した数字を見ましても、例えば人口当たりの小売のお店の数というようなことで見ますと、日本の場合にはお店の数が多いということは事実でございます。それからお店の規模につきましても、これは外国のどこの国と比較するかということにもよりますけれども、と申しますのは、例えばフランスですとかイタリアなんかの場合にはやはりかなり日本と同じように小さなお店が多いわけですが、アメリカなり西ドイツと比べますとお店の規模が小さいということもそういうことだろうと思います。  それから、卸と小売との関係ということで統計を見ましても、これはなかなか統計的に把握が難しいのでございますけれども、卸の売上高と小売の売上高の比率みたいなものをとってみますと、統計的にいろいろと整合的かどうかという問題はございますけれども、日本の場合には卸の比率が割合大きいという数字も出てくるということだろうかと思います。  ただし、この前の委員会でも若干御説明をさせていただく機会がございましたが、そういう日本の流通の構造というのは近年かなり変わってきているということでありまして、例えばお店の規模の問題にいたしましても、お店で働いておられる方が一人ないし二人というような一番小さいところのお店が減りまして規模の大きいところのお店がふえるというようなことで、日本の流通構造もかなり現在変わりつつあるという状況だろうと思います。  ただ、先ほど先生のお尋ねの中にございましたように、そういう形が欧米の形と同じようなものになっていくのかどうかということにつきましては、これはやっぱりそれぞれの国の経済の置かれている状況というものがございまして、日本の場合の国土の条件でありますとか歴史的な経緯がございますし、それから何よりも消費者の方々の購買態度と申しますか、そういうものがやっぱり国によって差があるということだろうと思います。  現状で申し上げますと、一つの調査によりますと、日本の主婦の方々というのは大体四割の方が毎日買い物に行っておられる。これは、例えば食料品やなんかの中身の違いというようなことがあるんだろうと思いますけれども、そうしますとどうしてもやっぱり近くにお店があるということが非常に消費者の方にとっても便利であるというような、そういういわば流通を規定するような要因が違っておりますので、なかなか同じ形ということになるかどうかわかりませんが、ただ日本の流通というのも非常に変わりつつあることは間違いないのではないかという気がいたします。  それからもう一つは、そういう流通の効率性といいますか、生産性みたいなものが国際的に見てどうかということでございますけれども、これはなかなか国際的に客観的に比較できる数字で比べてみるということは難しゅうございますけれども、仮に例えば小売業に携わっている方一人当たりの売上高というのを一つの指標として国際的に比較をしてみるとどうかというようなことで考えますと、アメリカよりは若干低いんですけれども、ヨーロッパの国に比べてはほぼ同じぐらいの水準にあるというようなことがありまして、ほかにも例えば流通のマージンというのが消費財についてはアメリカと比較してどうかというような数字をとってみますと、逆に消費財については若干日本の方がマージン率が低いというような数字が出てまいったりいたしまして、そういう数字を見ておりますとなかなか一概に日本の流通の場合は外国との比較において効率が悪いとは言えないのではないかという気もいたします。  もちろん私どもとしましてはこれからもさらに日本の流通の効率性を高めていくということに向けて政策的な努力も必要だと考えておりますけれども、統計的な数字からはなかなか一概に日本の流通が効率が悪いということは言えないのではないかという感じがいたします。  それから最後に、商取引といいますか、商慣行という点で先生からお話がございましたが、これは実は日米構造協議等の場でもアメリカの方から例えば返品制でありますとか、建て値制でありますとか、リベートでありますとか、そういう日本の商慣行というのがなかなかわかりにくいということについては御指摘をいただいている点であります。これはもちろん独禁法との関係ということもございますが、第一義的にはこれはまさに慣行でございますので事業者の方々の問題、しかもその商慣行の中で日本で特徴的と言われていることの中にも、例えば長期的な関係を重視するとか人間関係を重視する、これはそれなりの合理性、メリットもあることですし、なかなか外国と一緒になりにくい面もあろうかと思いますけれども、ただ私どもといたしましても商慣行の中で是正した方がいいものについてはそういう是正の方向を示して事業者の方々の取り組みを促していく、そういう方向で考えていきたいというふうに考えております。  以上でございます。

佐藤一雄公正取引委員会官房審議官

○説明員(佐藤一雄君) 先生の御質問、非常に多岐にわたっておられましたが、私ども公正取引委員会として関係していると思われます流通問題、それからいわゆる談合問題、この二点について若干御説明いたしたいと思います。  日本の流通機構の点につきましては、今、中名生課長から詳しくお話がございましたが、私ども 公正取引委員会といたしましても、日本の流通機構は、例えば小売店の数が減り始めたといいますか、ずっとふえてきたものが減り始めてきたとか、あるいは多様な流通経路が出てきているとか、いろいろ変化してきていることは事実だと思います。しかしながら、日米構造協議でも言われておりますように、外国から見て参入障壁とも見えるようないろんな商慣行があるということで指摘を受けているところでございまして、これらにつきましてこの前も御説明いたしましたけれども、流通・取引慣行等と競争政策に関する検討委員会という有識者の方に集まっていただきまして検討会も開いて鋭意検討しているところでございます。  例えば、その流通の商慣行の面で申しますと、私どもの問題意識といたしまして、一つはメーカーが流通業者に対しまして非常にいろいろな流通経路を管理していくと申しますか、そういう行動が見られるわけでございますが、いわゆる俗に言う流通系列化的な動きですね、そんなようなことも言われますけれども、現にその流通が系列化している業界も幾つかあるわけでございます。そういった点につきまして、メーカーがその流通に対して行っていく価格面でのいろいろな介入でございますね、例えばいわゆる再販売価格の維持とかあるいは複雑なリベート体系とか、そういったような面、それから一つには専売店制とかテリトリー制とか、あるいは一店一帳合い制とかいった系列化をもたらしやすいようなそういういろんな商取引上の慣行、そういったような点につきましていろいろ検討を加えておりまして、独禁法上の不公正取引でもってそういうものの問題があれば規制しているわけでございます。  そういうことの独禁法上の考え方をできるだけ明らかにしてわかりやすいものとするために、できればガイドラインなんかをつくっていきたいな、そういうようなことで今作業をしておるところでございます。そういうことによって、独禁法上の規制の考え方、そういうものをできるだけ内外にわかりやすいものとして明らかにすることによって、いわゆる透明性を増すと申しますか、そういう努力を大いにやっていかなければいけないのではないかというふうに思っておるところでございます。  それからいま一つは、談合問題でございますけれども、これは申すまでもなく、いわゆる官公庁に対する入札談合、これにつきましては、先生御指摘の例えば横須賀の米軍に対する談合の摘発、こういったもの、そのほかにも官公庁向けの物品の購入その他につきまして、いわゆる談合事件というものはたくさんございまして、公正取引委員会はこれまで摘発に努めてまいっているところでございます。これはいわゆる価格カルテルの一種ということになるわけでございまして、そういう官公庁向けの価格カルテルだと、こういうことになるわけでございます。  こういう談合に接した場合には、私どもの鋭意やっておるところでございますが、これは諸外国の独禁法でも全く同じでございまして、アメリカあるいは西ドイツなんかでも多数の入札談合事件が摘発されておる。すなわち、外国にもそういう入札談合というものはあるわけでございますけれども、各国独禁当局とも非常にシビアにこれを取り締まってきておるわけでございまして、その点は私ども公取としても全く同じでございまして、摘発に努めておるわけでございます。  それで、先生のお話で、いわゆる日本の場合には非常に、何というんでしょうか、お互いに話し合いということで仲よくやっているというそういう面があるといいますか、そういうカルテル体質と申しますか、談合体質と申しますか、そういったような観点があるわけでございますが、独禁法の観点から申すならば、まさしくこれはカルテルでございまして、そういうことでもって競争が制限されるということはあってはならないことでございまして、これは一般のいわゆる入札談合以外のカルテル事件がたくさんございますけれども、それがカルテルであるということにおいて全く同じことでございまして、これは競争制限でございます。そういうことで、自由な競争の維持という観点からこれは公正取引委員会として厳正に対処していかなければならないところでございまして、そこら辺が構造協議などでも、公正取引委員会はそれをきちっと規制するのが足りないのではないかというような指摘を受けておるわけでございますが、もとより公正取引委員会としては、これは従来から厳正にやってきておるところでございまして、今後ともそういうことにつきましても、このたび審査の体制が人員もふえまして強化されることになったわけでございますけれども、そういうことで今後とも入札談合の規制については厳正にやっていくということでございます。それを御説明申し上げます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 私が伺いたいことは、まず自分の意見として申し上げてみたいんですが、内外価格差の是正ということが本調査会のテーマ及びいかなる現状にあるかということだろうと思うんです。  その前段で、何のために内外価格差の問題を問題にしなきゃいけないかということでありますし、まただれのために内外価格差を是正していくのかというような課題を考えてみまして、ずっと暮れ以降いろいろなものにちょっと目を配ってみましたけれども、その論議の中で何か私は、いただいた資料の中では豊かな国民生活実現のためという文言がたくさんあります。だからそれが主なる目的なんだろうと思うんだけれども、最近の新聞の細面なんかを見ますと、次の構造協議のときまでにこの問題を解決しておかなきゃいけないというような記事とか、それからまた、政府のいわゆる価格差の協議会等では次の選挙向けにというような話まで紙面に出てきますと、はて、この内外価格差の問題というのは一体だれのためのものだったんだろうか、何のためにその是正をしなきゃいけないのか、考えなきゃいけないのかという問題をもう一度改めて確認しなきゃいけないなという思いに今立っております。  私は消費者問題をずっとやってきた関係上大変関心の深い課題で、実は早々とからこういう問題について自分でもいろいろ調査をしてきておりますが、消費者及び消費者団体の意見を聞く場をぜひ設けてほしいということをひとつ申し上げたいと思います。それは、私自身がそういう会を回って意見を聞きました。そして商品、サービスに関する適正な価格というものに対する概念が、こういう問題を一つ提起されたことによって大分変わってきているなという実感を実は持ちましたので、これぜひそういうメンバーの声を聞く機会をつくってほしいというふうに思っています。  その一つの大きな例として、いろいろ申し上げたいこともあるんですけれども、事例で申し上げますと、通産省の報告書に包装の問題が載っていますね、ラッピング、包装の問題載せていますね。これを実は一番身近な課題なんで話し合いの材料に持っていったんです。  そういたしましたら、かつて私ども四十八年のオイルショックのころ、けちけち運動や物を大切にする運動というような運動をやったあのころの問題がみんな残っていまして、やっぱり過剰包装の問題が今少し薄れているんじゃないか。ある団体は、たまたま商品の贈答期でありましたもので、ここで大分調査しているところがあります。丸いせんべいが一つ袋に小ちゃく入って、それを十五個入れた袋に一つ詰まって、それが二袋箱に入って、その箱に入ったのを丁寧に着物を着せて箱のふたがしてある、それをさらにサックをかぶせて、次は包装用紙で包装をして紙パックに入れてくれた。合わせたら七枚着ていたと。こういうふうなラッピング、これはやっぱりかつて私どもが四十八年過ぎてからやった過剰包装を排除していこうというあの運動が忘れられている、そういうあらわれだということで消費者団体の皆さんが大変問題にしました。  そしたら、私つい最近新聞のコラムで読みましたら、総理がヨーロッパに行かれたとき、どこかの国でこのことがやっぱり言われたそうですね。日本の過剰包装というのは大変遺憾であると。そ れで、資源のむだ遣いにもつながるし、あれが日本の商品のコスト高を招いているではないかということで大変問題だと。そんなにすてきなラッピング、過剰なラッピングが欲しかったら、それも一つの商法にして金をかけて包んでもらうというジャンルをつくりなさいと総理が言われたとか言われないとかいうコラムを読みまして、私も実はそういうふうに思うんです。こういう問題が消費者団体の間で今論議されておりまして、我々はそんなものまで買う必要はないので、そういうところをやっぱり変えていけば、かなり自分たちの自助努力で価格を引き下げることができるなという話をしていました。  それから次には、私は事業者とのつき合いもありますものですから事業者の間を随分歩きました。そしたら、いただいた資料の中に倉庫業法によるところの倉庫料の問題が実は出ていて、私もたくさんの業界から倉敷料の問題を実は言われたんです。先ほど来土地の問題の話が出ておりましたけれども、土地が高いために非常に倉敷料が上がってきている、倉庫費を払うだけで大変だという話がこれは大手の家電メーカーから出ていました。ある一つの専門領域の人たちはいずれこれを問題にしていくということで話をしておりました。  冷蔵庫の専門のジャンルの人たちの話で、冷蔵庫は、かつての私どもの運動の成果なんでございますけれども、部品を八年間ストックしておくということで制度ができているわけです。ところが、冷蔵庫の部品を八年間一つの年次のものをストックするということは、実はこれはメーカーにとって大変なことなんだという話を聞かされまして、例えば冷蔵庫のあのフレームだけを二万個ストックするだけでも、そのいわゆるストックコストというのは計算したことがおありですかというこういう話を聞かされまして、私はなるほどなというふうに思って、これを八年部品をストックするのではなくて半分の四年にしてもらっただけでも我々は商品の価格を引き下げることができる、こういうところまで業界が言われたので、私も実は問題にしたんですが、先般消費者団体との話し合いでこれを出してありまして、みんな検討事項にしている。  こんなふうなことで、実はこれは政府の研究会から出ているものの中で、消費者の良識ある選択ができる能力、資質の向上ということをひとつここで挙げられておりますけれども、この環境づくりの中の消費者の選択能力の向上、資質向上、これはとても大きな課題であるし、また消費者がそういう立場で動くならば内外価格差問題というのは実はもっと違う形の展開をするのではないかなというふうに私は思っておりますので、質問になるかならないかは別なんですが、私は聞いてきた情報をお話しいたしますのでコメントがあれば聞かせていただきたい、こんなふうに思っております。  質問は、これは私は公正取引委員会に伺いたいんです。それは、例の独禁法運用の問題で、ちょっと新聞の記事読みますね。「流通、取引慣行に対する独禁法運用基準は、七月に日米構造協議が終了するのをにらんで六月までにまとめる。」と、先ほど来からのお話ですよね。さっきもできるだけ内外にわかりやすくするということが大変大事な作業だというふうに言われていたんですが、具体的には、独禁法の厳正な運用ということを先ほども言われたけれども、今までもやってきているはずなんですね。だけれども、さらに一体どこのところをどういうふうにするといわゆる内外価格差なるものを是正することにつながる要因になるのか。ないしは、今談合の話も出ましたけれども、まだ残っている適用除外カルテルの問題であるとかあるいはまた再販制度の問題であるとか残っていますね。この辺の問題を大幅に改正していこうとされているのかどうなのか。  その場合に、私は今の問題に限らず、この種の我が国のいろいろ経済活動の中で、ある規制というのは、やはり一つの政策目的を持ってできている規制でございますので、さっき言ったように、部品を八年間残しておくということが消費者にとってメリットがあるのかないのか、それを四年にして価格を少し下げる方が消費者にとってメリットが出てくるのかこないのかというような問題も含めて規制を緩和していくという問題が出てきておりますけれども、どこに尺度を置いたいわゆる規制を緩和するのか、改正をしていくのか、そこをさわるのかというのはさほど単純な作業ではないであろうというふうに私は思っております。  したがいまして、一体独禁法の厳正なる適用ということで何らかのことをまとめていく。これは私、公正取引委員会にとって大変大きな仕事だというふうに思っておりますので、できれば、例えばというようなこの具体的な一例でもいいので、さっき私はカルテルの話と再販制度の問題を言いましたけれども、例えばどんな商行為のことなのかについておっしゃっていただければというふうに思います。  まだ伺いたいことがたくさんあるんですけれども、これは通産省のお話だと思うんですが、最後に伺いたいのは、価格設定といってもやはり原則として企業の自主的な判断にゆだねられるべきものであることを基本に考えなければいけないとおっしゃられましたね。そういう意味で、政府が価格に関して直接措置を講じ得るかという点については限界がありますということを通産省では先般おっしゃっておられますね。そうすると、一体できるのはどこまでなのかという話なんです。  いろいろ申し上げましたけれども、以上でございます。

栗林世経済企画庁物価局長

○説明員(栗林世君) 前半の、先生、特に質問ということではなくてコメントということだと思うんですけれども、まず何のため、だれのためかということですが、私どもといたしましては、物価レポートでこういう問題を取り上げましたのもこれは構造協議が起きる前からこの内外価格差というのは重要であるという観点に立っております。今回の内外価格差対策推進本部におきましてもこれは構造協議とは別という考え方をとっておりまして、消費者重視という視点から、したがいまして、消費者のためにかつ豊かな国民生活を実現するためにというのが一応我々の目的だというふうに考えております。  先般の御説明のときにもお配りしました、たしか二十四ページにあると思いますが、国民生活が豊かに感じられない二つの大きな要因として、この内外価格差の問題と労働時間の問題を掲げてございますが、そういうふうな観点から今後ともやっていきたいということでございます。  先生がおっしゃいましたように、過剰包装の問題につきましては我々も非常に問題ではないかということで、物価レポートでも特に消費者サイドからの一つの対策として考えてほしいということを申し上げてございます。これからも消費者団体の方とはできるだけ接触していくことでやっていきたいと思いますし、先般、私どもの高原大臣と消費者団体との会合におきましても、今先生から御指摘のあったことが出ております。特に最近では、地球環境問題との絡みで資源の問題、特に木材の問題等がございますので、そういった資源のむだ遣いという観点からもう少し消費者も考えるべきじゃないかという指摘が出ております。  一応、私ども経済企画庁の方からは以上でございます。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 刈田先生の幾つかの、質問では必ずしもないというお話でございましたが、消費者あるいは消費者団体の意見も聞くように検討してほしい、この点につきましては現在省内でそういう懇談会の開催を具体的にどうしたらいいだろうかと検討をいたしております。  それから包装、包装と申しますか、あるいは倉庫料等との問題でございますが、ある意味ではこれは商慣行とも絡んでくるわけでございまして、過剰包装の問題、御指摘のとおり第一次オイルショックの後、単に包装だけでなくてエネルギーの消費節減でございますとか、余り多機能、豪華な商品でなくてシンプルな電気機械などどうだ。 いまだ理解を得て継続されているものもありますが、ややもとに戻りつつあるものもあるわけでございまして、例えばアメリカの話で、クリスマスケーキを買いに行きましたら、箱に入れますかというので箱代をどうぞ、ひもを結びますか、リボンですかと、リボン代も別料金だというようなところもあるようでございます。  それに対しまして、今回のいろいろな価格調査をいたしました際の例えば輸入業者等々外国の例と比較して一番その辺を痛感される方々の中には、日本の消費者は大変高度なサービスを前提としてそういうものに慣れていらっしゃると、過剰包装の問題もそういう中にあるわけでございまして、消費者との関係もありますけれども、関係業界の方々とも価格差の問題、あるいは資源の観点も確かにあります、一度率直な議論をしてみたいと思っております。  それに対しまして、冷蔵庫の部品の方の問題、これはかつて国会の場でもむしろ逆の観点からの部品等々の保管期間を法定するなり義務づけてという議論の中で、主要な電気製品あるいは自動車の部品等々について今の仕組みができてきておるんだと、こう思っておるわけです。これは一つにはまた業界、いわゆる技術進歩等を反映したモデルチェンジの頻度等とも関係してまいりましょうし、あるいはこの面でも、何といいますか、実費負担の方式と消費者負担の問題とも実は絡んでくるんだろうと思いますけれども、この辺は担当の原局の方とも、こういう機会でのせっかくの御意見でもございますので、現段階の考え方を私どもとしても聞いてみたい、改善すべき点がもしあれば改善してみたいとは思いますが、確かに倉敷料の問題はアメリカの方からもいろんな格好で言われている議論でもあり、ちょうどいい機会ではないかと思っております。  それから、価格設定についての前回の通産省の方の説明でございますが、御指摘のとおり、やはり現在の私どもの自由主義経済体制のもとでは、民間企業の提供します物資、サービスの価格設定は原則として企業の自由な判断、それを消費者が選択していくという相互関係の中で適正な価格形成がなされる、こう思っておるわけでございますが、それに対しまして、政府がなし得る措置と公共料金のような許認可のある問題を別といたしますと、私どもはまず問題がありそうな品目を中心に継続的な価格調査というものをやってみたいと思っております。これも日米の議論だけではなくて、実はヨーロッパあるいはシンガポールといったような、いわゆる大変安いと言われているような地域の価格も含めまして調査をいたしまして、それを消費者、それから関係の業界にも十分情報を提供して、それなりの判断材料として論議の対象にしたいと思っております。  それから、そういう調査の中で、先ほど別の先生から新聞記事で商慣行の問題についての御指摘もございましたけれども、商慣行上仮にそれが問題があって価格が下方硬直である。あるいは何と申しますか、競争が十分に行われていない、先ほど商政課長の方から幾つか例を申し上げましたけれども。こういったものも独禁法に違反するようなものは論外といたしまして、そうでなくてもできるだけ競争原理を働かしていくという方向で実態を踏まえて、でき得れぱ産業別の問題点を踏まえて是正という方向で取り組んでいきたいと思っております。  それから、何よりも競争の一つの手段といたしまして、国内での競争のほかに輸入というのがやはり大変大切である、こう思ってございます。来年度の政策の中で、輸入拡大政策といいますものを税制その他を含めてやっておりますけれども、例えば草の根輸入の促進というものも取り上げてございまして、地方公共団体とも連携しながら、あるいはジェトロの世界的なネットワークで今まで以上に、例えばブランド品でありましても特定の品物しか入っていないから高いというんであれば、より多くの銘柄のものが入ってくるように、あるいは並行輸入が進んでいくように、あるいは輸出業者、輸入業者同士のマッチングがよりうまくできるような仕組み、場合によりましては個人輸入が国際宅配便のような仕組みでみずからも試みてみられるような仕組み、こういったようなきめの細かい対策を含めまして、総合的な輸入促進策を実施するということで、一部既にスタートいたしておるところでございます。さらに問題があるといったようなケースの場合には、個々に行政指導という段階になることもあると思いますが、基本的にはそういう競争の一層の促進と公正な価格形成という観点で通産省は取り組んでまいりたいと思っております。

柴田章平公正取引委員会経済部長

○説明員(柴田章平君) 私から、最初に規制緩和の問題について御説明をさせていただこうというふうに思います。  現在我が国がよりどころといたしております自由経済体制、口幅ったいことでございますけれども、消費者それから事業者両者がみずからの自主的な判断で自由な経済活動を行う、市場メカニズムを通じた経済の活力のある発展、消費者の多様な選択、そして豊かな国民生活がそれによって達成される、基本的にはそういう考え方であろうかというふうに思うわけでありまして、このようなメカニズムを基本に据えております。したがって、その経済運営においては、やはり事業者の公正かつ自由な競争の維持促進、これが基本にされるべきであろうというのが基本的なスタンスであろうかと思います。当然のことながら、それぞれこの市場メカニズムに対して一つの政策目的を持ったいろいろな規制が行われていることは私どもも承知をしておりますけれども、やはり市場メカニズムを基本的に生かしていくように、その規制は最小限にとどめるのが必要じゃないかというのが基本的なスタンスではないかというふうに考えております。  そこで、今なぜ規制の緩和かということでありますけれども、規制というのはともするとやはり硬直的になっておりまして、私どもいろいろ勉強さしていただきましたけれども、今日の技術革新あるいは情報化の進展、そして消費者ニーズも非常に多様化をしている。また外に目を転じれば非常にグローバル化というふうなことも進んで、取引もあるいは人の行き来も国際的に行われているというふうな状況になっておりますし、そして、先ほど先生からもお話がございました消費者の意識あるいは物の考え方が非常に変わってきている、そして選択の仕方も変わってきている。一方、事業者の方もそれなりに能力が一昔前とはかなり変わってきているようなそんな状況にあるというふうに思います。  したがって、このような情勢の変化に規制のあり方が十分ついていっていないというふうに今私ども認識をいたしておりまして、少しでもこういった変化に合わせて、規制をするにしてもやはり規制の仕方を考え直していただく必要があるのではないかということで、実は、先日御報告いたしましたような研究会を組織して、少しずつ研究会と御一緒に私どもも勉強さしていただいたと、基本的なスタンスはそういうことになろうかと思います。  特に、先ほど倉庫の話が出ておりましたけれども、倉庫料一つをとってみましても、実は今の制度では料金が届け出制になっているわけであります。したがって、この制度本来の趣旨からしますと、それぞれの事業者がみずから創意工夫をしていろんな料金を設定し得るような建前にはなっておりますけれども、現実に行われております運用は、運用と申しますか、これはある意味で慣行にもなっていようかと思いますけれども、級地制あるいは期制、基本料金を定めるというふうな、そういった慣行ができ上がっておりまして、非常に一律的な運用に結果においてなってしまっている。  ところが、今の現在の時点での倉庫の利用の仕方というのは非常に多様化してきておりますので、それに合わしたような、むしろ事業者の方も自分たちの知恵が出せるような、そういった運用をしていただくようにやはり考えていかなきゃいけないんじゃないか、このようなことが具体例と しては一つ出てきているわけであります。したがって、なるべく私どもとしては、いろんな機会があればそれぞれ規制官庁に規制のあり方を見直していただくようにお願いもし、そしてまた法律のような形になっておりますときには法令調整という場もございますので、私どもいろんな主張をさしていただいている。  それからもう一つは、規制を緩和されますと、規制を緩和された後で十二分に競争が行われているかどうか私どもとしては十分チェックをしながら、またより望ましい考え方があるのかどうかということも常に追い求めているというふうな現状でございます。したがって、当然のことながら規制緩和というのは、繰り返しになりますけれども、やはり市場メカニズムの持つメリットを十分に生かせるように私どもとしては基本的に考えていきたい、こういうことでございます。  この前の研究会のところにも、実は消費者に対するお願いと申しますか、むしろ消費者の方からもそういう意味ではいろいろ意見を言い、あるいは規制のあり方について自覚を持っていろんな批判あるいは御提言をいただきたいということは、この前のリポートの中にも実はうたってございます。そのためには十分規制のあり方がまず透明になっている必要があるので、まず規制のあり方を透明にして、そしてまたそれについて積極的に皆さん方からも御意見をいただくということが必要であろうというふうに研究会のリポートでは実は御提言をいただいているようなわけでございます。  そのような考えでございますが、あと適用除外につきましても、実は規制の問題の広い意味では一環でございます。今このリポートをいただきました後、引き続きまして私どもの実は適用除外問題、これもかなりある意味で時代を帯びたようなものもございますものですから見直しをしていただく、あるいはできれば廃止をしていただくようなことも含めて、今勉強を鋭意進めているところでございます。

佐藤一雄公正取引委員会官房審議官

○説明員(佐藤一雄君) 流通・取引慣行等と競争政策に関する検討委員会のスケジュールでございますが、先生お尋ねのように、ことしの六月ごろをめどに検討委員会の御提言をいただければという予定で、大体月一ぐらいのペースで検討を進めております。  もう少し申しますと、分科会を二つつくってございまして、その第一分科会というのが、いわゆるきょう議題になっております内外価格差問題あるいは流通問題、そういったのを第一分科会でやっていただいておりまして、第二分科会の方ではいわゆる系列問題、通産からの御説明でも若干出ていましたけれども、例えば継続取引が日本ではあるではないかとか、あるいは企業グループがある場合のグループ内取引があるではないかとか、そういった問題でございますね。それから入札談合とかいうあれもございますけれども、もっと広く言いまして、いわゆる事業者団体が対外的に排他的な何か行動があるかないか、構造協議の言葉で言うといわゆる排他的取引慣行といいますか、そういったような感じのテーマでございますね。そういったようなのを中心に第二分科会というのがあります。  この二つの分科会が月一ぐらいで同時並行的にやっているわけでございますが、その中で、そういうことでございますから、御提言をいただいて、公正取引委員会としてそれに対応した形でいろいろ対外的に発表していくという形でございますので、現時点ではっきりとこれこれというふうに申し上げるあれはございません。  先ほど申しましたように、例えばメーカーが流通業者に対していろいろやるところの価格に関する介入的な商慣行、例えば再販なんというのはその一つになるわけですが、あるいは専売店とかリベート問題とか商慣行とか、そういったような点についてガイドラインをひとつできればなということとか、それから、第一分科会で一つ大事な点が抜けてしまいましたが、いわゆる輸入総代理店でございますね、輸入総代理店も第一分科会でやっておりまして、これは独禁法に基づきまして国際契約は届け出制になっておりまして、輸入総代理店も国際契約の一つでございますので公取へ届け出てこられるわけでございますけれども、それの認定基準というのを公取として発表してやっておるわけでございますが、その内容をこの際に、内外からいろいろ輸入総代理店というのが問題点があることを言われておりますので、そういう認定基準の見直しを図っているところでございます。  それから、内外価格差そのものの調査あるいは要因分析、これを鋭意進めておりますけれども、そういうものについても、今まだ鋭意やっているところでありましてこれはまだまだ時間がかかると思いますが、そういうものがまとまれば対外的に発表していくとか、それらがいつまとまってどうするかというのははっきりとは申せないですけれども、いずれにしましても、検討委員会の御提言をいただいた形で我々としてそれに対応して対外的に公表してまいるという基本、そういうことで鋭意進めておるところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 前回の調査会で御配付をいただいた資料等々を拝見いたしまして、非常にかなり生活必需のものもありますし、そうでないものもありますし、また今までの質疑を聞いていて、日本全体で取り粗まなきゃいけないものとあるいは個別的にメスを入れなければいけない問題等々、いろいろ複雑にあろうかと思いますけれども、私は医薬、医療の分野でちょっと御質問をしたいと思います。  まず、この前の資料の「日米共同価格調査結果指数表」、これの二ページ、Bグループの下段のデンタル・キャスティング・マシン、歯科の4、5です。これがかなり価格差が大きいわけでございます。為替レートでもかなり大きくこの数字が変動すると思いますけれども、百二十六円、二百円という、もう一度為替レートを初めとしてこの四番、五番の品目に対する価格差要因を少し詳しく御説明を願いたいと思います。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 為替レートは百四十二円という換算率でやってございます。  このうちの医療用機器でございますが、指数で再度申し上げてみますと、医療用機器が歯科医用機器というのが二つございまして、ニューヨーク、シカゴが四七あるいは五九、これに対して東京が一〇〇ということで、御指摘のとおり国内での価格がアメリカの場合と比べて約倍になって大変大きいというそういう御指摘ではなかろうかと思います。  実は、輸入経費とか流通経費等を別といたしますと、日本の場合、これはいわゆるリスト価格と申しますか、こういう歯科医用の専門の雑誌等でこれは幾ら幾らという、そういう値段でございまして、日本の場合、単に歯科医用の機器だけでなくて、いわゆる一般消費者用でないこういう機材に関しまして実売価格は相当ディスカウントをして売っておるということがあるようでございます。もとよりこのアメリカ製の機器がブランドとしてはなかなか日本でも通った有名な機器のようでございますが、それがこのリスト価格から実際にどれだけのディスカウントをして売られておるかというそういう調査が、ある意味では秘密にも属する面でありますのでできていないわけでございます。私どもが担当の部局から聞きました限りでは、実売価格での比較ではその差はさらに縮小する、こう報告を受けております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 確かに商慣行等々で、ここにも出ておりますけれども、カタログ価格、こういうことでまともに比べますとこういう数字になりますけれども、それにいたしましても非常に価格差が大きい。これは、Bグループは資本財の例でありますけれども、去年の十一月の某新聞の、薬、これも大阪、ニューヨークが一〇〇対四三ということが報道されているんです。その内容は、さっきちょっと出ましたけれども、包装だとか、日本は湿度が高い。ただ、その程度でこんなに価格差があるはずがないのでございますが、その辺のところをどう見ておられるか。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) まことに恐縮でございますが、医薬品に関しましては厚生省が所管しておられまして、私の方は十分実態を把握いたしておりません。恐縮でございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そう言われちゃうと余り質問が広がらなくなるのでありますけれども、私は安ければいいということは今回の場合ないということを実は強調したい初めの質問だったんですけれども、例えば医薬品は消費拡大されない方がこれいいに決まっているわけでございまして、ただ医療費の関係を見た場合に、例えば盲腸なら盲腸の手術を日米比較した場合に、アメリカの方が三倍ぐらい高いんですね。そして日本の医療費全体も非常に抑えられている。その医療費の部分の中で薬剤の占める割合がどんどん毎年ふえている。そういう傾向が数字として出ているんですけれども、そういう中で、これからどんどん高齢化が進むに当たりまして、こういうことになりますと今度は医療で働く人がどんどん減ってくる可能性、ということは薬剤の占める割合がふえるということは、技術に対する評価、技術に対するいわゆる費用、コストというのが減ってきますので、そうしますと、清水先生もこちらにいらっしゃいますけれども、医師初め、パラメディカル、パラデンタルグループがどんどん別な仕事についてします。それで今の医療体系が壊れはしないか。  そういう面でひとつ、たまたま歯科機器のあれが出ておりましたので、こういったような一番まず心配である健康あるいは医療に対してもう少し鋭くメスを入れて、あるいは実効が上がるような措置、対応をしなければいけないのではないかと思います。それに対してどういったようなお考えなり進め方をされているのかということを実はお伺いしたかったんですが、厚生省でないといけないと。じゃわかる範囲でちょっとお伺いしたいと思うんですが。

遠藤要自由民主党

○会長(遠藤要君) 今の石渡君の質疑に対して、経済企画庁国民生活局長なり物価局長も出席されているので、文書でお尋ねになるとそういうような話になるかもしれぬけれども、今の面について知っている限りのお答えをお願いしたいと思います。

栗林世経済企画庁物価局長

○説明員(栗林世君) 先生の御満足いくようなお答えになるかどうかわかりませんが、私どもの方の物価の調査によりますと、医療費の場合にだれが負担するかということで調査しておりますので、例えばアメリカと比較した場合に、診察料とか入院費とかマッサージ料金とか混合ビタミン剤、こんなものを調べているんですけれども、それによりますと、物価レポートにも書いてありますけれども、ニューヨークに比べますと日本の方が安いという感じになりますが、ただ西ドイツに比べますと、これは西ドイツの場合には公的負担が非常に大きいものですから、自己負担分が少ないということで安くなる、こういう結果が出ております。  ただ、これは日本の医療制度について私も十分深く承知しているわけではございませんけれども、結局今先生が御指摘になったことが、日本の医療費の決定の仕方につきましても、技術料をどう見るかということと薬価基準をどういうふうにしていくかということで、現在医療費の改定がそこの二つの観点から行われておりまして、むしろ技術料の方に主眼を移しながら薬価基準を少し厳しく見ていくというふうな形で今先生が御指摘になったような問題に政府としては取り組んでいるというふうな形ではないかと考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 もう余り長くあれしませんけれども、今もう組織医療の方向に行っているわけですね。それで、たまたま先ほどの答弁の中でも生きざまの話まで出たわけでありますけれども、その生きざまの最終は死にざまでありますので、それがきちっと対応されなければいけないということで、例えば薬剤費がどんどんふえて人件費、技術料を圧迫していると。先進国で一病床当たり一人以下の体制は日本だけなんです。みんなそれ以上ある。したがって、薬剤なりあるいは今の医療機器、それが余りにも広過ぎるのは、そういう組織的に多面的に考えたときに、やはりもう少しこれを縮める努力をかなりやっていかないと、いろんな面で国民生活にかなりの影響を与えるのではないかと、そういう前提で私はお伺いをしたわけでありまして、ただ、いろいろ限界があるようでございますので、また会長さんのお話のとおりに文書等々で後でやらせていただきます。

遠藤要自由民主党

○会長(遠藤要君) ただいまの石渡君の発言に対して、国民生活局長としてまた物価局長としていろいろこれからの考え等があったら、後の機会に譲りたいと思いますので御了承願います。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 私は、内外価格差をどうとらえるか、それから貿易摩擦の原因は何か、またその価格是正の対応策、こういった点で一番基本的な問題を取り上げて若干の議論をしてみたいと思います。  これは、前回の当調査会の冒頭に遠藤会長が、日本は経済大国だと各国から言われているが、国民一人一人は経済大国という認識を持っているか。価格差の問題についてもしかり。働く人たちが何十年働いても一戸の住宅も持てないという時代に、これで経済大国と言えるか。こう発言をされております。GNP世界第二位、しかし生活実感は二流国並みというこの本源は何かということ、これを解明することが私はこの内外価格差をどうとらえるかという一番基本にあると思いますし、そういう意味では会長の御発言は的確であると私は思います。  ここで、経企庁の「物価レポート’89」、それの二十三ページを見てみますと、ここに2の13図、「一人当たり国民所得の日米比較」、六十一年から六十二年の間にアメリカを追い越しましたが、しかしこれは為替レートの計算です。しかし、購買力平価で換算すると約五千ドルの差が出ております。問題は、さらに一時間当たりの国民所得であります。これも次のページを見てみますと、これは2の14図、アメリカを一〇〇とした場合に日本はこれは五十幾つ、六〇を随分割っておりますね。イギリスがこれは七〇に近づいています。西ドイツは八〇を超えているというこういう状況を見てみますと、要するにこういうぐあいに日本が低いのは、結局低賃金とそれから長時間労働、こういった状況に置かれている反映がこういったところに出ているんだと思います。  この点では、先ほど通産省の横田審議官も長時間労働については触れましたが、私はもう一つ賃金の問題に重大な問題があると思うわけであります。これを別の角度、為替レートと購買力平価のギャップを八五年から八七年で比較してみますと、為替レートは対ドルで六割も高まっている。しかし、実質購買力はほとんど高まっていないというこのことが日本の物価水準が高い、いわば価格差にあらわれていると思うわけであります。  長時間労働とそれから賃金の問題、これは当調査会でも昨年いろいろ議論してまいりまして、やはり日本においては賃上げと時間短縮が大変重要な問題だということも指摘をされて、これは共通の認識になったと思うのであります。私はこれが価格差の一番の問題であり、この一番のもとのところを打開することが是正していくことではないか、そこに一番早くつながっていくと思うわけであります。  ところが、経企庁の元年度の年次経済報告、これを拝見しますと、打開策として触れておりますのは、産業界は生産性向上を行う、また政府部門でも規制緩和等によりその是正を図る、この二つを挙げておるわけであります。それから通産省の方は、十四日に発表になりました先ほど指摘のあったやつを見てみましても、輸入関連税制とかその他約四つにわたって出ておるんですが、例えば輸入促進税制の創設、航空運賃など公共料金の引き下げ等々、マクロ面ではコストアップ要因として地価、サービスコスト、環境安全コスト、市場規模など、また流通慣行要因等に触れてはおるんです。  ただ私は、経企庁にしても通産省にしましても、こういう点に触れており、対策を考えておられるのはそれはそれで結構ですが、今一番根本にある 日本の低賃金の問題と長時間労働、この問題の対処なしに価格是正問題は抜本的にはうまく進まないんじゃないか。と申しますのは、日本が従来ずっと生産性のアップ、市場拡大り設備投資、生産が伸びれば幸せになる、経済力が伸びれば幸せになると言ってきた。しかし、そうやったけれどもそうならない、逆に格差は広がっているということから見まして、やはり同じ路線の上に立っているのではないかな、そう思わざるを得ないんですが、経企、通産それぞれお答えいただきたいと思います。

末木凰太郎経済企画庁国民生活局長

○説明員(末木凰太郎君) 私ども労働問題の専門担当ではございませんけれども、経済企画庁二人しかおりませんのでお答えさせていただきます。  どのぐらいの賃金の水準が妥当かということについては、これは政府が決めるわけにはいきませんものですから、労使の間で決まっていくものだと承知しております。いずれにしましても、一般論でございますけれども、賃金が高ければそれは当然それだけ豊かさの原資は出てくるわけでございますが、もちろんこれは行き過ぎれば、物価にはね返るようなことがあれば今度は物価高ということで、内外価格差はむしろ拡大の方向になってしまうわけでありまして、当たり前のことですけれどもなかなかそこは難しいところだろうと思います。  最近、ちょっと今手元にデータはないんですけれども、分配率等はそう大きな変動はたしかなかったかと思いますので、急にこれが大きく動くということは恐らく現実問題としてないんだろうと思いますが、いずれにせよ、これは労使の交渉の過程で決まっていくこと。私どもとしてはそれに直接介入する立場にございませんけれども、要するにインフレにならないように見守っていくということだろうと思います。  それからもう一つの時間の方は、これは数年前に比べまして進歩があるんじゃないかと思っておりますが、昨年は時短元年などとも言われましたし、春闘でも時間の問題が大きく浮かび上がってきたことで、そういう意識を持って労使両方が取り組んだということは大変結構なことだと思います。  これについては、政府も一定の目標を掲げて労働時間の短縮の方向を明確に出しているわけでございますし、労働省で具体的な法律の手当てもあるわけでありますから、一つの方向ははっきり示されている、スケジュールもある程度示されているということで、大いにその実現を期待しているわけでございます。その二つがしかしいずれもかみ合っていることでございますから、それをどちらをとるかというのはこれは大変難しいことで、これも一遍に政府がどうこう指図して決めるというのにはなじまないだろうと思いますが、国際的に見れば日本は時間の問題について注目されていることは間違いありません。  ただ、私どもがいろいろ現場の方に伺いますと、お金か時間かということを平時にアンケートをとりますと、若い層を中心としまして時間派が比較的多いわけです。ある調査ではたしか三分の二ぐらいが時間派でございますけれども、春闘の時期になりますと、やはり現場からの突き上げはお金だということで、大変組合としても悩ましいところだというお話を伺っておりまして、そういう微妙な問題でございますので、余り短兵急に政府がどうこう言うのはいかがかと思いますが、基本認識としては今申し上げたようなことで考えております。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) いわゆる内外価格差等の分析に際しまして、貿易に関連する指標の一つである為替レートだけでなくて、いわゆる購買力平価といったようなものをベースにして判断するというのは御指摘のとおり大切であると思いますし、豊かさの分析に際しても大変有力な分析手段だと思っております。  労働時間、賃金のお話がございましたけれども、そういう意味で実質をどう見るかという問題はありますけれども、時間なり賃金の点についてもそういう実質的な判断が要ると思います。特に私ども通産省の立場では、時間、賃金の点につきましても格差とその実態的レベルもありますけれども、労働時間でも大企業の場合と週休二日もまだままならぬ中小零細企業、賃金のレベルでもそういった意味の格差、こういった点にも焦点を当てて勉強していきたいと思っております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 もとより賃金は労使関係で決まってくることは当然ですが、ただ、ことしの財界の首脳の発言を見てみますと、賃金を抑えていくという方向が明らかに出ております。また時間短縮についても、今好況の時期に、こういう時期にむしろ積極的に進めていこうという態度が見られないわけです。それなりの対応はしておるし、これは当然のことでありますからね。ただやっぱりこういった点で政府の指導性があってしかるべきだということを指摘したかったわけであります。また、そのことについて政府がそういった角度からの認識を持つことが必要ではないかというのが私の指摘であります。  それから第二の問題といたしまして、貿易摩擦の原因はどこにあるのか、こういう問題であります。  日本経済の構造が輸出依存型といわば規定されておりますが、果たしてそうなのか。内容を正確に見てみますと、我が国の輸出依存度は一九八五年時点で一三・二%と、アメリカに比べれば高いんですが、欧州諸国に比べるとはるかに低い。輸入依存度とのバランスも他国と遜色がないと思うんです。日米間で見ましても、例えば国民一人当たりの輸入額、これはアメリカは八八年で三万七千百ドル、これは一人当たりアメリカ国民が日本からの輸入した額。それから、日本の場合には一人当たりアメリカからの輸入額は三万六百ドル、イギリスが三万二千四百ドル、西ドイツは二万三千四百ドルですから、決してこれも遜色ないし、アメリカとそんなに大差ないわけです。しかし、なぜそれにもかかわらず輸出依存型だと言われるかというと、問題は大幅黒字がどこから生まれているのかという問題だと思うんです。  これは通産省の通商白書からとって見てみますと、食料品などはもとよりこれは収支はマイナスで、これはますます広がってきておりますが、多くてかつふえているのが一般機械、これは八〇年から八七年の間でふえたのを見ますと百十四億ドル、電気機械百三億ドル、輸送機械百八十五億ドル、精密機械二十四億ドル、これで全体の、要するに貿易収支が拡大している部分の九四%、ここにこそ私は貿易黒字の、大幅黒字の一番の原因があると。結局、この分野というのはいわば言わずと知れた大企業ですよね。で、問題は、こういういわばまさしく黒字の原因がここにある。しかしここに対する対策が果たして抜本的にされているのか。逆に今いろいろ問題にされて、貿易摩擦がいろいろ議論されて対象に取り上げられているのはこの分野じゃないんですよね。逆に弱い分野、むしろここで今通商白書によっても、いわばだんだんマイナスになってマイナスがふえている分野、そういう分野こそまさに問題になっておる。  そういう一方で今度の対策にも輸入促進税制というものが出てまいりますね。そうすると、これはどこが一番恩恵を受けるのかというと、やはりこれは貿易また輸入を一番扱う大企業の分野、輸出の面ではまさしく黒字の一番原因をつくっている。そして今度輸入の分でもまたそのところが恩恵を受けるとなると、本当にこれ抜本対策になるんだろうかということを思わざるを得ないわけであります。  そして、ついでに対策の問題を申しますと、例えば先ほどの経企庁の対策の一つとして、産業界は生産性向上によりと。結局、見てみますと、競争力の弱いところは競争力をつけろと。しかし、その分野が競争力をつけるには今までそこに従事しておった人々がそこから放逐されて、その分野のいわばこれは生産性向上だからね、能率化となりますとそこがやっぱり追い出されていくというそういったことになって、国全体から見ますと大変いびつになるんじゃないか。経済効率からいったらそれはそれでそれなりの数字は出てくると思 うんですよ。しかし、全体から見て、先ほど冒頭に申し上げたようなこの価格格差の一番問題になっている、また日本が経済大国だけれども生活はそうではないという、この一番問題のところが結局は解決しないのではないか。  その端的な例は私食糧だと思いますね。ヒルズ通商代表は決してそれは自由化の対象から外していない、こう言っておけます。まさしくこれがこれから大問題になってきますと、私は経済効率から考える皆さんのお考えと、本当に日本のそういう経済全体のバランス、また食糧であれば自給制の確立、それとはしっかりそこを区別して考えないと、いろんなことをやったけれども、例えば通産省も十三日の発表ではいろんなことをやりましたよね、しかし結局は、やったけれども基調は全然変わっていない、そういうことになりかねないのではないかという抜本的な問題提起をし、それに対する、まあ政治家としての部分も若干ありましたから、それは無理な部分もあるかもしれませんが、一応お役人として答えられるぎりぎり限度までひとつお答えをいただいて、きょうは抜本的な問題提起をしまして、それを受けてこれから具体的な議論をしていきたい、こう思っております。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 実は私、通商関連の専門ではないわけでございますが、私の担当の中からお答えできる範囲で御説明申し上げますけれども、日本の貿易摩擦の真の原因は何であるのかというお話でございます。  基本的には、いろんな国といろんな貿易関係の議論はございますけれども、今貿易摩擦として日本が今後の進路を打開する上でどうしても解決していかにゃいかぬ問題といいますものが特に日米間の貿易不均衡の問題と、こう思っております。もとより貿易と申しますものは、釈迦に説法でありますけれども、特定の国とのバランスとか特定品目でのバランスというものは本来ないものでございまして、その国の置かれたもろもろの状況の中での円滑な交易活動ができていく、その中での自然な秩序ができていく、しかもそのための公正なルールがあるということであろうと思うわけでございます。アメリカとの関係でも、かつては日本の方がむしろ入超の時代も長かったわけでございますし、特定品目のお話もございますけれども、特定品目で問題があるものは、例えばそれが集中豪雨的な輸出といったものについてはそれなりの二国間の話し合い等で、例えばMOSS協議等々で取り組んでまいっておるわけでございまして、そういう前提で考えてみますと、日米の今の貿易不均衡の最大の問題は、やはり何よりもマクロ経済のそれぞれの運営における問題が貿易不均衡となってあらわれておる、こう思っておるわけでございます。  先ほど来構造協議でございますとかいろいろ商品別の議論もあるわけでございますが、これはアメリカ側の例えば通商代表のヒルズさんなんかも、むしろ八割以上の原因というのはマクロ経済の運営だと。これマクロで仮に私どもがアメリカ側に言っておりますものは、ある意味では財政赤字である、過剰な消費である、過少な貯蓄であると。そういう中で当然のことながら対外バランスというのは不均衡になるわけであります。日本が昨年輸入を大変大幅にふやしまして、三百八十億ドルの輸入を日本経済全体ではふやしました。実はこの増加額はアジアで言えばフィリピン一国のGNPに相当するものを輸入増という形でやっておりますし、その中で例えばアメリカからの輸入額はどれだけふえたかといいますと、これは八八年の数字でありますけれども、九十五億ドルふえておりまして、ヨーロッパのイギリスとかドイツとかフランスがアメリカから輸入をふやしているその合計以上のものを実は日本はふやしておるというわけでございます。  先ほど一人当たりの輸入額等々のお話もございましたが、日本の今や対米輸入額といいますものは一人当たり約三百十ドルレベルになってございまして、ヨーロッパのどの国と比べましても、イギリスと大体並んでおりますけれども、そのほかの国と比べましても一・五倍とか二倍とか三倍というレベルでアメリカから輸入を今やいたしておる。そうなってまいりますと、一番の原因は、アメリカがやはり日本からそれ以上に輸入をしているという点に実は求められるのではなかろうかと思っております。  機械類のお話もございました。日本が輸出している機械の中には、例えばファクシミリ等々のようにアメリカで輸入代替品がないものもあります。あるいはアメリカの企業が海外にアウトソーシングといいますか、出ていく、あるいは日本の企業もアメリカで生産することに伴って部品等の輸出がふえておるといったような面もあるわけでございまして、基本的にはアメリカ側の供給力にボトルネックがある、日本にいろんな面で依存しておる。こういった点もあわせて考えてみませんと、貿易摩擦の基本的な論議は焦点を見失うんではないか、こう思いながら取り組んでおるわけであります。  さはさりながら、そういったマクロ面での経済運営、アメリカにおける需要のモデラートな方向へ持っていく、あるいは財政赤字を削減する、日本での内需主導型の経済をさらに長期的に定着させていく、そういう中でバランスが回復されていく過程においてもやはり政治問題という需要もあるわけでございまして、輸入拡大のための緊急の思い切った対策といいますものはやはり貿易立国日本の決意としてやっていかにゃいかぬということで、例えばその一つが製品輸入促進税制でございます。  詳細は避けますけれども、この製品輸入促進税制、一応三年間の時限ということで提案することに相なりますけれども、その中では例えば中小企業が輸入を促進する場合にはむしろ優遇度を強めるといったような配慮もいたしておるわけでございまして、現時点での政策的な重要性、緊急性を踏まえつつバランスのとれた税制上の特別措置、しかもその背景にはいわゆる関税撤廃等々といったよりゼネラルな措置を踏まえた政策ということで政府部内で決定いたしたものでございますので、よろしく御理解賜れればと思います。

遠藤要自由民主党

○会長(遠藤要君) 先ほど近藤委員から発言がございましたように、きょうは一応皆さん方の方にボールを投げておくというようなお気持ちでの御発言のようでしたから、次の方に移らせていただきます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 よろしくお願いします。  年末年始大変多忙をきわめておりまして物価の勉強も余りできておりません。それで、非常に素朴なことを聞いてみたいと思います。  まず、一番初めに、日本でつくったカメラがアメリカで買うと日本で買うよりも安く買えるというようなこともさることながら、為替レートが三百六十円の時代から比べますと、もう物価は円高で半分以下になっている。そのアメリカの半分以下になった品物がもっと日本でもたくさん売れるであろうし、安くなるであろうのに、なっていないのはおかしいなということ。  また反対に、アメリカで土地なり会社なりを買うときには、円高になっておりますから半分のお金で買えるのではないか。そのときに日本の方々がアメリカの土地とかそういう会社とかというのを手当たり次第に買っていくというふうなことになりますと、アメリカの方々の感情といいましょうか、そういう日本人に対する感情はどうなのかなというようなこと。  それからまた海外メーカーの方が日本の方に物を売るときに、輸出するときに、日本向けに差別的に高い値段で日本の方へ輸出してくるというような話も聞かしていただいたりするんですけれども、この三点についてまずお伺いしてみたいと思います。よろしくお願いします。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 初めにカメラのお話で、さることながらという御表現でございましたが、私ども昨年日米で共同調査いたしました結果を踏まえましても、、日本製のカメラ、むしろ当然のことながら日本の方が安い、アメリカの方が高い。一部アメリカの方が安いものも見つかったりいたしましたが、分析いたしますと、例えば日付機能 その他がないとかいったような品質、性能等で十分説明ができるような実態でございました。  当然のことながら、今為替調整の過程で、一時的な価格、値づけの摩擦的な差というのはあるわけでございますけれども、そういう格好で十分調整されていっておる、こう考えてございます。その中で確かに日本に輸出する国の立場から見ますと、例えばアメリカのお話ございましたけれども、日本でもっと多く安く売れるのではないかというお話でございます。この点まさにおっしゃるとおりでございまして、私どもが構造協議のアメリカ向けの指摘事項の中でアメリカの輸出振興努力というのが不十分ではないですか、日本のマーケットの研究といいますか、あるいは日本の消費者の好みに合わせた商品の開拓、あるいは販売方法というものをもっと研究されたらいかがですかということを盛んに申し上げてございます。  通産省の輸入促進のもろもろの政策とアメリカの、これは商務省が中心になりますけれども、輸出振興政策とをリンクさせまして、今後より大々的なアメリカ製品の日本での輸出振興努力をお手伝いしよう、こういうお話もいたしておりますし、先般アメリカを訪問いたしました通産大臣もそういう話をしてこられたというぐあいに承っております。  ただ、アメリカでも日本でも、十分知られていない面があるのでございますが、立派な企業は日本で大成功をおさめておるわけでございまして、日本で大変利潤を上げて成功している企業がむしろ大きな声でそのPRをおっしゃらないということでございます。この辺、アメリカの企業あるいはヨーロッパの企業の日本での赫々たる成功例というものも私ども調査いたしまして、誤解のなきように御説明をいたしておる次第であります。  それから不動産の方の問題でございまして、アメリカ等一部地域で不動産分野の投資が急増する懸念があるということも承知はいたしておりますが、実は基本的には、当省といたしましては所管外でございますけれども、民間企業の自主判断の中の自由な市場原理で行われておる、それが投資国あるいは投資受け入れ国、その相互の経済交流に資するというものは、やっぱり不動産投資であっても基本的には差異はないと思ってございます。当事者が投資先国で摩擦を生じさせないというのが何よりの基本ということで、通産省におきましては、より一般的な形でございますけれども、海外に投資する企業がまさによき企業市民としてその地元で歓迎されるように、企業の行動指針というものも昨年審議会の答申を受けまして業界に示しまして、それぞれの具体化を促しておるということでございます。  それから三つ目のお話で、海外の企業が日本向けに差別的に高く価格設定をしているのではないだろうか。物によりましては、日本を差別すると言ったらこれはいささか誤解があるわけでございますが、日本の消費者がある意味では価格よりも品質のよさでございますとか高級感を大変重視する、こういった傾向がある中で、供給者側がブランドイメージを生かした価格設定をされる、あるいは輸入総代理店がそういう価格設定をされるという場合はなきにしもあらずと思っておるわけでございまして、この辺私どもの調査結果も踏まえまして、関係業界といろいろな懇談の機会等も持ってみたいと思っております。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 ありがとうございました。  今度は国内のことを聞いてみたいんです。  私は徳島県出身なんですが、家電の話なんですけれども、ああいった分野でディスカウントするというか、秋葉原というようなところでは電気製品を買うと大変安い。それが徳島の地から見ると非常にうらやましくて、どうしてあそこだけあんなに安く販売ができるのだろうか、どうして徳島ではそういうものができないんだろうかというふうにうらやましく思っておりました。そこら辺の御説明をお願いしたいと思います。

中名生隆通商産業省産業政策局商政課長

○説明員(中名生隆君) 今先生から御指摘ございましたのは、ディスカウントショップのようなものがない地域といいますか、そういうところもあるのではないか、こういうようなお話でございましたが、私どもどこに店を構えるようにというのはなかなか指導ということは難しいわけでありますが、一つは価格の問題で、これは昨年いただきました先ほど申し上げました流通ビジョンの中でも商慣行の問題ということで、その一つとして指摘がございます。例えば今家電の例をお挙げになられましたけれども、こういうものについて希望小売価格というようなものが、これを非常に価格を拘束的に維持するというようなお話になりますと、これは公正取引委員会の方でやっておられます再販価格維持の問題というようなことにもなりますと思います。  ただ片一方では、希望小売価格というのはそれではなくする方がいいかということになりますと、調査によりましては消費者の方もどのくらいの値引きがされているかという価格の目安としてはむしろあった方がいいという御意見も非常に強いというようなことでございまして、これは大変難しいところですけれども、いずれにしましても流通ビジョンのようなものの中でもそういう建て値制あるいは希望小売価格というようなものが価格の下方硬直性をもたらすというようなことがないようにすべきであるというような御指摘がありますので、私どもとしてもそういうことは商慣行を見直していく一環といたしまして十分に考えていかなければならないというふうに考えてございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 ありがとうございました。  それから、大店舗法といいましょうか、そのことが先ほどから問題になっておりましたけれども、大店舗をつくるときに規制が非常に厳しかったり、免許証がたくさん要るということですね。例えばお酒とかたばことかまた塩だとか薬品とかというようなものを売るときにはそれぞれの法があってということで、お聞きしますと八十種類ぐらいの免許証なり規制があるというふうに伺ったんですが、本当でしょうか。

中名生隆通商産業省産業政策局商政課長

○説明員(中名生隆君) 今御質問がございました流通に関してどれだけの規制があるかということなんですが、実はこれは流通に関係する規制というのをどこまでの範囲を考えるかということにもよるわけでございまして、例えば無店舗販売じゃなくて店舗を構えます場合には、当然建物について消防法の面からの規制があるとかそういうのを非常に広く挙げてまいりますと、これは数え方にもよりますが七十ぐらいという数え方もあり得るのだろうと思います。  ただし、そういう意味では、それでは今度は外国に比べて日本の流通の規制が多いかといいますと、外国のものでもかなりそういうものまで含めれば、例えば地域政策の観点からの規制とかいろいろございますので、なかなかこれは一概に数を比較してどっちが多いというような議論でうまく片づく問題ではないのではないかという気がいたしております。  なお、今先生の方からお話がございましたお酒でありますとかたばこでありますとか、こういう個別の物資の販売に当たっての規制ということになりますと、これはちょっと私どものところでやっておりませんものですから、大変恐縮ですが私お答え申し上げられる立場にございません。大店法につきましては届け出制ということではありますが、その運用の実態ということがやや本来の趣旨に外れている部分も見られるということで、先ほど申し上げましたように運用の適正化を図っていきたいというふうに考えております。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 もう一つだけお伺いしたいんですけれども、物価が高いというところには、日本人がブランド志向といいましょうか、高いものを好むというようなことで消費者にも問題があるというふうにも思うわけなんですけれども、アメリカの消費者意識と日本のようなところの消費者の意識といいましょうか知識といいましょうか、要求というかきつさといいましょうか、そういうものがどうなっているかということが一点。  もう一つ、メーカーがブランドイメージを維持させるために一定の販売地域だとかまた販売先だ とかということを制限して、それぞれの小売店で価格が一定に、販売店の価格競争を回避させるようなことが実際にはあるのではないかというように、独禁法の話も出ていましたけれども、特にブランド商品にはそういうものがあるのではないかというふうに思うんですけれども、いかがですか。

中名生隆通商産業省産業政策局商政課長

○説明員(中名生隆君) 今の先生の御質問も大変難しい御質問でございまして、なかなかお答えが難しいんですが、会長の方から多少自由にお答えしてもよろしいというお話が冒頭にございましたので、これはなかなか確証を持ってお答えするということは難しい問題ではございますけれども、私の感じで申し上げさせていただきますと、これはやっぱり日本の場合には、消費者が流通といいますか小売のお店に要求する水準というのはかなり高いというふうに考えていいのではないかという気がいたしております。  これは、例えば先ほど刈田先生が御指摘になられました包装の問題でございましても、これは小売の企業の方がそういう非常に丁重な包装をするということもございましょうけれども、そうしてある意味では見場のよくなったものを消費者が求めるという面もやはり一面にあるということだろうと思います。  それから、今は少なくなりましたけれども、例えばいろいろと買ったものを消費者の家まで配送るというような場合でございますとか、それからいろいろな接客のサービス、それからもう少し離れたところで申しますと、例えばお店の中に非常に豊富な品ぞろえをしていく、あるいはたまたまない商品があった場合にはできるだけ早く取り寄せて注文のあったお客様にお届けをするというそういうその流通のお店でのパフォーマンスみたいなものは、やはり日本の消費者が求めておられる水準が高くて、かなりそれに合わせて流通がそういう方向のパフォーマンスを上げているという面は比較をした上であるのではないかという感じがいたします。もちろんこれは定量的に比較のできる問題ではございませんけれども、そういう感じがいたします。  それから、それとの関連もございますけれども、お話がありましたようなブランド志向みたいなものにつきましては、物によっては薄れてきているという話もありますけれども、やっぱり相当にほかの国との比較においても日本の場合には物によりましてはブランド志向というのは強いのではないかという気がいたします。  大変不十分な答えですが、そういう感じでございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 ありがとうございました。

寺崎昭久民社党・スポーツ・国民連合

○寺崎昭久君 それでは、参入規制が内外価格差を生んでいる大きな原因だという観点から、規制緩和について若干質問をさせていただきます。  先ほど大店法の関係で運用緩和について実施時期が明示されませんでしたけれども、なぜ明示できないのか、その辺をもう少し御説明いただきたいと思うんです。この点について新聞などを読みますと、関係業界との意見調整に手間取っているからだというような説明がされているようであります。もしそれが本当だとすると、消費者の立場というのはやはり二の次になっているのか。海部内閣は内外価格差の解消を金看板にしているわけでありますけれども、その姿勢も問われかねない、そういう問題になるんであろうと思います。  私は、規制についてはすべて不要だと思わないんですが、規制の問題というのは、一たん決めるとそれがいつまでも続けられる、条件が解消しているにもかかわらず、何らかの格好で残る、つまり既得権化するというところに大きな問題があるのではないかと思っております。したがって、こういう問題を解消するには、現在の規制あるいは将来行うかもしれない規制については期限を、適用期間を決めるということ、それからもう一つは消費者保護、消費者の利益を守るという観点から、当該産業なり当該業種なりになぜ規制が必要なのか、いつまで規制をするのか、どういう規制をするのか、そのことが消費者にどういう負担を求めることになるのか、そういったような情報をもっともっと開示、公開してもいいんじゃないかと思っているんです。あわせて御見解をお聞かせいただければと思います。

中名生隆通商産業省産業政策局商政課長

○説明員(中名生隆君) 今先生からお尋ねございまして、大店法の実施時期のことがございましたが、先ほど申し上げましたように、いつ実施いたしますと今ちょっと申し上げられない状況になっておるわけでございますが、これはいろいろと準備を進めておりまして、実施に移しますためには省令なり通達という形が必要になるわけでございます。  例えば今度の大店法の運用の適正化ということの中では、一つは地方公共団体でこの大店法に関連いたしまして独自の規制をやっておられるものがございます。これは俗に横出し規制というような形で五百平米以下のものについての規制をかけますとか、あるいは五百平米を超えるものにつきましても、上乗せと俗に申しておりますけれども、さらにきつい規制をかけるというようなものがございまして、こういう規制、地方公共団体で千を超える団体に及んでおりますが、こういうところについても法律の趣旨、今回の御答申の趣旨に沿って適正化を図っていただく必要がありますけれども、片っ方では地方自治との関係というようなものもありまして、どういうふうにお願いをするかというような問題はなお詰めを要するということでございます。  それから、今回の場合、原則的な標準的な事前説明なり事前商調協の期間というものを設けますけれども、こういうものを実際に円滑に進めていくためには各通産局との間でも十分な意見交換が必要であるということがございますし、あるいはさらに細かいことを申し上げますと、経過的な扱いをどうするかというようなことでいろいろとまだ詰めが残っておりますが、そういう作業を進めましてできるだけ早く実施に持っていきたいというふうに考えております。  それからもう一つは、規制の透明性ということでございますけれども、これは今回御答申をいただきました大店法の運用の適正化ということの中でも、そういう標準的な処理期間等を決めるとともに、手続についても事前説明なり事前商調協、そういう趣旨を明確にしていく、あるいは書類等についても数を減らすというようなことを含めまして、できるだけ透明度の高いものに持っていくということで配慮をした答申をいただいたというふうに考えております。

寺崎昭久民社党・スポーツ・国民連合

○寺崎昭久君 大店法に限らず、例えば牛肉が高いとかそういう問題もあるわけなんで、私が御意見を求めたいのは、そういうのはいつまで続けるんですかとか、どれだけ消費者に負担をお願いしているということになるんですかと、そういった情報ももっと公開してもいいんじゃないでしょうかと、そういう意味なんですが、いかがでしょうか。

末木凰太郎経済企画庁国民生活局長

○説明員(末木凰太郎君) 規制もいろいろございますので一律にお答えすることはできないと思いますけれども、かみしもを脱いでお答えをさせていただけば、我々の役所の心構えとして、そういったものについて今御指摘のようなどれだけのコストがかかるのかを中心としまして考えたことはあるのかと、ないのなら今後考えてみるという御意見と承りまして、考えなければならないと思います。  ただ、私日常感じていることを率直に申し上げさせていただきますと、今のようなことを考えていくべきということと矛盾しない別のちょっと話になりますが、消費者の方々と話をしてみますと、総論的には規制緩和論なんですが、具体的な話で私が体験した話はほとんど規制強化論でございます。緩和のときに、消費者の方々、消費者団体の方々と会合もございますけれども、何として理解してそれでいいんだと言っていただくかという方には苦労いたしました。あるいはまた、現在規制がないものについてなぜほうっておくんだという議論は非常に各論としては多い。したがいまして、そのときにはただいま御指摘のように、そういう規制をすれば一つの目的は確かに達せられるけれ ども、こういうコストがひいては消費者にかかりますよ、行政機構も膨らみますよというようなことをお話ししていることが比較的多いわけでございます。  ですから、体系的、意識的に現在ある諸規制をずっと並べていってどのくらいの消費者の負担になっているかということは、そういう作業は確かに体系的にやったことはないのでございますけれども、個別の問題ではそういうことを常に考えて対処しているつもりでございます。

寺崎昭久民社党・スポーツ・国民連合

○寺崎昭久君 私は、規制緩和すべきところ、消費者にある負担を求めるところ、そういったものはもっとはっきり言った方がいいという趣旨で申し上げているわけでございます。  それとの関係で言いますと、この一月四日に経済同友会が「歴史の転換と我々の覚悟」というパンフレットを発表いたしまして、その中で政府規制は五年間に半減した方がいいんじゃないかということを提言しております。乱暴な意見にも聞こえますが、私はこういう問題を取り扱う場合の具体的な一つのやり方かなという感想を持ったような次第ですが、関係の方のこれに対する受けとめ方というのか、それをお聞かせいただければありがたいと思います。

末木凰太郎経済企画庁国民生活局長

○説明員(末木凰太郎君) 規制、いろんな種類がありまして、行革審でも幾つかに分類しているかと思いますけれども、とりあえず私の担当の範囲、つまり国民生活にかかわるものの分野で申します。それ以外の分野というのは、例えば事業者間の調整の規制という別のジャンルがあるわけですが、国民生活に関する分野につきましては、率直なところ割り切った目標を立ててしゃにむにやるというのはやはり現実的ではないと私は申し上げざるを得ないと思うんです。  過去に幾つか自分で体験しました例を考えましても、特に安全にかかわる規制、これは直接かかわるもの、間接かかわるもの、濃淡いろいろございますけれども、事安全にかかわる規制につきましては非常にこれは国民一般、消費者の方々の理解、賛成をいただくのは大変な作業でございます。しかし要らない規制がないのかと逆に聞かれれば、それはよく点検すれば、あればそれだけの効果はあるけれども、それにしてはコストが高過ぎるではないかというようなものもあろうかとは思いますので、何らかの形でそういった問題意識を持って常に見直すという姿勢はこれは大事なことだと思います。

横田捷宏通商産業省大臣官房審議官

○説明員(横田捷宏君) 政府のベースでのいろいろな規制の緩和の方針といいいますものは、おととしでございましたか、新行革審の中で私ども通産省もいわば積極的にこの論議に参画いたしまして、そのラインで現在進んでおるわけでございますが、さらに残されております通産省関係もそれなりに理由を持った規制が残っておるわけでございますけれども、こういったものも含めた規制緩和の提言が経済団体の最高首脳の一人から出るというのは非常に結構なことであろうと思っております。  経済同友会はいつも年頭の所感を発表されるのが例でございますけれども、こういう論議が総論の段階から民間のレベルにおきましても、他の主要団体が逆の意見をお持ちになるところもあるかもしれませんし、民間のベースでこういう議論が深まっていくということも私どもとしては期待をいたしております。私どもとしては常時そういう目で行政は進めておるつもりでございます。

寺崎昭久民社党・スポーツ・国民連合

○寺崎昭久君 もう一問いいですか。――手短にやります。  再販売価格維持制度についてお伺いしたいんですが、この趣旨と現状について改めてお伺いしたいと思うんです。  例えば書籍とかレコードがその対象になっているわけでありますけれども、いざ消費者の方から見ますと、ある定価が妥当なのかどうかというのは全然判断のしようもありませんし、結局のところ費用と効果というのか、需給関係で本を買ったりレコードを買ったりしているのが現状であろうと思います。一方、レコードにしてもテレビの何分の一かは歌番組だと言われているような普及ぶりですし、本にしても、日本が一日印刷を休めばインドの小中学生の教科書が全部印刷できるんじゃないかというぐらいに紙消費をしているような日本において、こういう再販売価格制度をレコードとか書籍に適用する意味というのか、意義というのか、そういったことについてお聞かせいただきたいと思います。私、これ余り中身、いきさつ知らないものですから、反対しているわけではありません。

佐藤一雄公正取引委員会官房審議官

○説明員(佐藤一雄君) 再販売価格維持につきましての適用除外制度でございますが、先生お尋ねのような本とか新聞とか、そういったものにつきましては著作物の法定再販ということで、独禁法本法でもってそのものが適用除外ということになっておるわけでございます。これはその趣旨というものは、著作物について必ずしも明快な理由はこうであるというのがなかなか難しい点もございますけれども、当時そういうものにつきまして、この適用除外制度が導入されました当時にそういう制度が既に、そういう実態が世の中にございまして、それをほうっておいた場合にはいわゆるやみ再販になってしまうんだということで、そういうものにつきましてはそれなりの保護が必要というか、そういうものがやたらに安売りの対象にされるというようなことではないのがよろしかろうということで、当時の実態において適用除外にしたというのが大方の理由というふうに思われるわけでございます。  それにつきまして、現在ただいまでも、それは先生お尋ねのように果たして本当にその本なりなんなりというものについて適用除外ということでいいんだろうか。例えば書籍なら書籍につきまして、いわゆる値引きですか、というようなものがあってもよろしいのではないかというお尋ねかと思います。  これはそういう趣旨でずっとやってきておりまして、現在ただいまにおきましてそれをにわかに改正する云々ということはちょっと考えられないわけでございますけれども、ただその著作物なら著作物の範囲というものは、さっき言いましたような趣旨からその適用除外制定当初の考えられていた対象物に限りまして、それ以上には、いろんなものが世の中に出てきておりますけれども、そういうものには、にわかに世の中でいろいろなものが出てきていても、対象を広げない、制定当初の趣旨のものに限ってそれを認めていくということで現在運用されておるところでございます。

遠藤要自由民主党

○会長(遠藤要君) なお、西川君から実は発言の通告がございましたけれども、後の時間の都合で、きょうは遠慮して後日に譲りたいというようなことでございますので、本日の調査はこの程度として、これにて散会いたします。    午後四時二十二分散会

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