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116回国会参議院1989/11/21

商工委員会 第1号

発言数
16
登壇者
7
会派数
1
開催日
1989/11/21

会議録

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る八月十一日、森山眞弓君が委員を辞任され、その補欠として下条進一郎君が選任されました。     ─────────────

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、産業貿易及び経済計画等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) この際、通商産業大臣、経済企画庁長官、通商産業政務次官、経済企画政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。松永通商産業大臣。

松永光自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(松永光君) 通産大臣の松永光でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  第百十六回国会における参議院商工委員会の開会に当たり、一言ごあいさつを申し上げます。  今日、世界経済は、全体として拡大の方向にあるものの、主要国間の貿易不均衡は依然として高水準にあり、欧米諸国の保護主義的な動きも根強く存在しております。発展途上国における累積債務も依然として増加傾向にあります。  我が国経済に目を転じますと、景気は全体として内需主導による拡大局面にありますが、貿易収支の黒字幅は依然として巨額に上っており、その是正に向けての国際的要請が高まっております。また、東京圏への諸機能や人口の一極集中が進んでおり、東京圏と地方との経済格差が拡大しております。さらに、経済の発展に見合う生活のゆとりや心の豊かさを大切にする生き方が求められております。  我が国としては、今後とも世界経済の発展の基盤である自由貿易体制の維持、発展を図るという責任を分担し、地球的規模での共存共栄を目指して、各種の不均衡の是正と地球的規模の諸問題の解決に向けた貢献を進めることが必要であります。また、国内においては、我が国の高い経済力を国土の均衡ある発展と豊かな国民生活の実現に結びつけ、ゆとりと活力に満ちた経済社会の実現に努力していかなければなりません。  このような視点に立ち、私は、以下の諸点を中心に通商産業政策の推進に向け全力を尽くす所存であります。  まず、主要国との政策協調を推進しつつ、引き続き適切かつ機動的な経済運営に努めるとともに、一層の産業構造調整を進めてまいります。なお、この一環として現在行われている日米構造問題協議においても、積極的に意見交換を行い、適切に対応してまいる所存であります。また、我が国が輸入大国への道を着実に歩むため、総合的な輸入拡大策を推進いたします。さらに、先般私が議長を務めた四極貿易大臣会合等における各国間の共通認識の形成を弾みとしてウルグアイ・ラウンドを推進するとともに、私も出席したアジア・太平洋経済協力閣僚会議における検討を深めつつ、アジア・太平洋地域における多面的協力を積極的に推進いたします。加えて、人類の共通課題である地球環境問題については、経済成長と環境保全の両立を確保するため、技術によるブレークスルーを目指し、技術開発を含めた総合的な対策を講じてまいります。  また、国土の均衡ある発展を図り、内需主導型の経済成長を定着させるため、産業機能の地方分散を一層促進し、地域の活性化に向けた自主的な取り組みを支援するとともに、活力ある中小企業の育成を図ってまいります。  このほか、ゆとりと豊かさに満ちた国民生活の実現や技術開発等によるニューフロンティアの開拓、中長期的観点に立った資源エネルギー政策の推進に向け、積極的な政策展開を図る所存であります。  以上、今後の通商産業行政の基本的方向について申し上げました。  我が国経済社会の充実と国際社会への貢献に向け、国民の皆様の御理解と御協力のもとに、今後の発展の基盤を築いてまいる所存であります。委員長を初め委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) 次に、高原経済企画庁長官。

高原須美子経済企画庁長官

○国務大臣(高原須美子君) 去る八月に経済企画庁長官に就任いたしました高原須美子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  我が国の経済を見ますと、個人消費や民間設備投資などの内需を中心として景気の拡大が三十六カ月続いており、総じて順調に推移いたしております。  物価につきましては、消費税の影響は六月までにほぼ出尽くしたと見られ、また、円安による輸入物価の上昇の影響も、これまでのところ消費者物価には必ずしも明確にはあらわれておりません。最近、企業の人手不足感の広がりが見られておりますが、賃金の動向も基本的には落ちついたものとなっております。こうしたことから、経済企画庁といたしましては、物価の基調は基本的には変わっていないというふうに認識いたしております。  政府といたしましては、主要国との協調的な経済政策の実施を推進しつつ、インフレなき内需中心の持続的成長と一層の対外不均衡の是正を図るため、引き続き適切かつ機動的な経済運営に努めていきたいと考えております。  中長期的な経済運営といたしましては、経済計画「世界とともに生きる日本」に沿って内需主導型経済構造への転換、定着を実現していくことが不可欠であると考えております。この構造調整につきましては、産業、雇用の分野ではかなりの進展が見られておりますが、地価の適正化、労働時間の短縮、内外価格差の是正等、国民生活に関連する分野では必ずしも十分な成果があらわれておりません。したがいまして、今後は特にこれらの分野を中心として構造調整を積極的に推進していく必要があると考えております。  私は、民間出身の女性閣僚といたしまして、これまでの一主婦としての立場を生かし、経済企画庁長官に就任以来八回にわたりまして消費者との懇談会を行ってまいりましたが、今後とも幅広い層の人々との対話に努めながら、我が国経済の発展と国民生活の質的向上に向けて、微力ながら最善の努力を尽くしていきたいと考えております。  何分ふなれでございますので、今後とも委員長並びに委員の皆様方の御支援、御鞭撻のほどをお願い申し上げまして、簡単ではございますが、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) 次に、甘利通商産業政務次官。

甘利明自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(甘利明君) このたびの内閣の発足に伴い、おかげさまで再び通商産業政務次官を拝命することができました甘利明でございます。  もとより非力ではありますけれども、松永大臣を補佐し、石原政務次官と力を合わせて通商産業行政の遂行に微力を尽くしてまいる所存でございます。  委員長初め委員の先生方におかれましては、何とぞよろしく御指導と御鞭撻のほどを心からお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) 次に、石原通商産業政務次官。

石原健太郎自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(石原健太郎君) このたび通商産業政務次官を拝命いたしました石原健太郎でございます。  松永大臣のもと甘利政務次官と力を合わせて、微力ではございますけれども、一生懸命務めさせていただきます。何とぞ委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) 次に、平林経済企画政務次官。

平林鴻三自由民主党経済企画政務次官

○政府委員(平林鴻三君) 平林鴻三でございます。  前内閣に引き続き、今回も経済企画政務次官を拝命いたしました。大臣をお助け申し上げながら、職務の万全を期してまいりたいと考えております。どうぞ委員長初め委員の皆さん方の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。(拍手)     ─────────────

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) 次に、産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題とし、本委員会が先般行いました委員派遣について、派遣委員の報告を聴取いたします。岩本君。

岩本政光自由民主党

○岩本政光君 北海道における産業活動等の実情に関する調査のため、去る八月三十日から九月一日までの三日間にわたって行われた委員派遣について御報告申し上げます。  派遣委員は、倉田委員長、中曽根理事、福間理事、井上理事、三木委員、市川委員と私岩本の七名で、日程は、八月三十日にホテルの会議室で北海道通商産業局及び北海道より管内概況説明を聴取した後、石狩湾新港地域を視察いたしました。翌三十一日には、まず恵庭市のサッポロビール北海道工場及び恵庭リサーチ・ビジネスパークを、次いで千歳市の北海道松下電器をそれぞれ視察いたしました。それから、苫小牧市にて苫小牧東部大規模工業基地を視察し、基地の概要について説明を聴取するとともに、同基地内の北海道電力苫東厚真発電所を視察いたしました。さらに九月一日は室蘭市の新日本製鉄室蘭製鉄所を視察いたしました。  以下、ただいま申し上げました日程の順序に従って、視察先の概要について申し上げます。  まず、北海道通商産業局の管内概況説明としてその主な特徴を数点申し上げれば、北海道の全国に占める割合は、面積が全国の約二二%を占めるものの、人口、就業人口、域内純生産はいずれも五%に満たない。また、産業構造面では、第一次及び第三次産業のシェアが高く、第二次産業のシェアが低い。第二次産業の中でも加工組み立て型の割合が非常に少ない反面、食料品加工などの生活関連型産業のウエートが高い。  管内経済動向については、鉱工業生産指数で見ると、去る六十二年五月の底以来上昇傾向にあり、前年比で見ると、二十五カ月連続して好調である。しかし、石炭、鉄鋼においては構造的に依然として厳しい状況にあり、そのため財団法人を設立し、地域開発にかかる調査研究、事業化推進を実施する一方、函館、道央のテクノポリス構想の推進や、恵庭リサーチ・ビジネスパークの整備を初めとする産業支援プロジェクトを実施している。  また、産業経済対策としては、二十一世紀における北海道の産業振興のための長期ビジョンを検討し、情報産業、バイオ・インダストリー、リゾート開発を三大戦略産業として位置づけている。  中小企業対策としては、地域産業創造基盤整備事業等により鉄の町室蘭の産業構造高度化を支援していくとともに、去る六十一年に開校した中小企業大学校旭川校のカリキュラムを拡充するなど、多方面にわたって施策展開を行っている。  エネルギー関係では、八月三十日には北炭幌内炭鉱で会社側から労働組合に対して閉山提案が行われるなど、厳しい状況にある。しかし、石炭産業は依然として貴重な国内資源として重要であり、適切な合理化に努めている。一方、閉山を余儀なくされた場合については、情勢に即した離職者の再雇用対策、産炭地域対策が必要であると考えている。また、エネルギーの安定供給のため、石油の備蓄基地も建設している。  以上の説明がありました。  次に、北海道当局から概況説明として、北海道新長期総合計画を策定し、経済の停滞を克服し、産業構造転換への対応を高めるべく努力している。  雇用動向は、全国に比べて水準は低いものの、総じて改善傾向にある。しかし、空知地区は人口の減少が著しく、また、夕張地区では有効求人倍率が〇・四三倍と低く、これらの地域に対する財政面、企業誘致面での課題が存する。  また、函館、道央の二カ所がテクノポリス開発計画の承認を受けスタートしたところであるが、このほかに、青函トンネルが開通したことに伴い、青函テクノポリスネットワークとして今後連携することを企画中である。  また、今年七月に一部供用開始した新千歳空港の建設を進め、有利な地理的条件を生かし、北の二十四時間運航国際エアカーゴ基地を目指して整備中であるとの説明がありました。  次に、石狩湾新港地域を訪れ、同地域の開発主体となっている石狩開発株式会社より説明を聴取いたしました。  この地域開発は、昭和四十七年、北海道開発庁が北海道開発審議会に諮り石狩湾新港地域開発基本計画を策定し、東西約十キロ、三千ヘクタールの土地にその中核となる新港を建設し、その背後地に流通経済基地を創設するというものである。  港湾、道路も順次整備され、現在既に二百四十八企業が操業を開始しているものの、分譲済みが三分の一であることから、視察委員が今後の見通しについて質問したところ、会社側から、高度成長期に策定されたプロジェクトであり、当初計画に比べその完成はおくれているが、産業用地としての十分な基盤整備、各種助成措置、分譲単位の細分化を行い、開発の一層の促進を図っている旨回答がありました。  次に、サッポロビール北海道工場は、明治九年に創業を開始した旧第一製造所の代替工場として本年六月に恵庭市に完成したもので、敷地面積九万二千坪を有する全国一広いビール工場であり、最近のビール消費量の増大に伴い設立され、大瓶概算で年間約一億九千万本の生産能力を有し、その従業員は約八十名である。  同工場の特色として、地域社会との調和を目指し、敷地に塀がなく、内部に三万坪もの庭園を有し、市民に憩いの場として利用してもらっていること、また、生産性を高めるために大型コンピューターや軌道台車を導入し合理化を図っていること、さらに工場内に融雪設備を設けたり、庭園の池を大雨時の調整池にするなど工夫を凝らし、一日平均五ないし六百人もの見学者があるとの説明がありました。  次に、恵庭リサーチ・ビジネスパークは、先端技術の研究開発の推進、新産業インフラの整備により、北海道の産業構造の高度化及び自立的発展に資するため、全国に八カ所ある民活法によるリサーチコアのトップを切ってこの四月に営業を開始した。  本事業の中核となるのは、産学官参加による第三セクター方式で設立された恵庭リサーチ・ビジネスパーク株式会社であり、同社の事業は、若い起業家を育成するインキュベーター事業、試験やコンサルティングの研究支援事業、異業種交流の交流事業、経営セミナーなどの人材育成事業、その他電算業務、リース事業などの附帯事業が挙げられる。  また、当所は道央テクノポリスの研究開発機能も受け持っており、これらの業務を行うために、延べ床面積七千七百五十平方メートルのインテリジェントビルを建設し、近隣に専門学校、商業施設を建設し、研究開発機能の集積を図っているとの説明がありました。  次に、北海道松下電器は、昭和四十五年にセラミック電子部品の専門工場として発足し、国内セラミック生産の主幹工場である。規模は、三万坪の敷地に九百五名の従業員で操業しており、ここで生産された部品は全体の五分の一が関連会社で、他の五分の四が国内他社と輸出向けとなっている。また、用途は一般電化製品、OA機器、自動車などに、温度センサー、ヒーター、発音体、点火装置等として幅広く使用されているとの説明がありました。  次に、苫小牧東部大規模工業基地は、重工業の地方分散を目指す国家プロジェクトとして発足し、一万ヘクタールを超える開発総面積のうち、工業用地の計画面積が五千七百ヘクタールであり、南北十二キロ、東西八キロにも及ぶ日本最大の工業基地である。本基地は、北海道開発庁によって策定された苫小牧東部大規模工業基地開発基本計画に基づき、第三セクター方式で設立された苫小牧東部開発株式会社が中心となって、去る昭和四十七年より造成が開始された。  現在の状況は、二十六企業が進出し、火力発電所、自動車エンジン工場、石油備蓄基地、コールセンターなどの大規模工場も既に操業しているが、分譲済みは全体の一五%の約七百五十ヘクタールであるとの説明がありました。  これに対し視察委員から今後の誘致促進の見通しについて質問がなされ、会社側は、本プロジェクトはオイルショック前に当時の重厚長大産業を対象に計画されたもので、近年の産業構造の変化により軌道修正を迫られている。そのため交通の便のよさを売り物に、研究開発、先端技術産業を含む幅広い業種の立地促進を図っていきたい。あわせて、現在、全域が工業専用地域となっているのを、一部地域に限って、住宅等の生活関連施設が建設できるよう見直しを検討したい旨発言がありました。  次に、北海道電力苫東厚真発電所は、石炭専焼火力発電所であり、同社の発電電力量の三五%を占めており、従業員は百三名である。出力三十五万キロワットの一号機は、昭和五十五年十月に運転を開始し、専ら道内炭を使用している。  また、出力六十万キロワットの二号機は、昭和六十年に運転を開始し、オーストラリア、カナダなどの海外炭を使用している。  同発電所の特徴としては、低廉な海外炭の大量使用、脱硫装置による環境保全対策、高効率設計、総合自動化システムが挙げられるとの説明がありました。  最後に、新日本製鉄室蘭製鉄所は、近代化推進の象徴として明治四十二年に操業を開始したのを端緒に、以来八十年近く銑鉄一貫製鉄所として操業してきており、工場敷地約四百万平方メートル、従業員約三千六百名、粗鋼生産量年間百六十万トンの工場である。  しかし、昨今の産業構造の変化により明年三月末に高炉を休止することを予定し、かわりに冷鉄源溶解炉を導入することを決定しており、今後は特殊鋼化を志向する。さらに複合経営化にも取り組んでおり、情報システム開発やビジネスプロモートのための別会社を設立し、七百人近い新たな雇用に役立てているとの説明がありました。  視察先の概要は以上でありますが、今回の現地調査を通じての視察委員の全体的な印象として、オイルショック以降の産業構造の変化に伴い、特に石炭、鉄鋼産業が活発であった北海道は大きな影響を受け、従前作成された種々の開発計画も一部見直しを余儀なくされている。このため、新たに情報関連産業や研究開発型産業の誘致を進めていることがわかったが、いま一つ手ごたえが弱いような気もするので、さらにPRを強めるなどして北海道産業の高度化に努められることを期待している、との感想が述べられたことを紹介しておきます。  なお、今回の現地調査に際し御協力をいただきました通商産業省北海道通商産業局、北海道、恵庭市、苫小牧市、室蘭市及び各企業等の関係者の皆様に厚く御礼申し上げまして報告を終わります。

倉田寛之自由民主党

○委員長(倉田寛之君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十四分散会

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