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116回国会衆議院1989/12/05

公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第6号

発言数
102
登壇者
8
会派数
5
開催日
1989/12/05

会議録

左藤恵自由民主党

○左藤委員長 これより会議を開きます。  公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。  本日は、選挙制度審議会会長小林與三次君に参考人としてお越しをいただき、同審議会の審議状況を伺うこととなっております。  この際、小林参考人に一言ごあいさつを申し上げます。  本日は、御多用中のところ、当委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。当委員会での審議に資するため、忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。  なお、議事の順序は、初めに小林参考人に十五分程度御意見をお述べいただき、次に、各委員から小林参考人に対し質疑を行います。  それでは、まず小林参考人にお願いいたします。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 選挙制度審議会の会長を仰せつかっております小林でございます。  本日、公職選挙法改正に関する調査特別委員会に出席して、選挙制度審議会の審議状況について御説明申し上げる機会を与えられまして、ありがとうございました。  委員各位におかれては、政治改革について御熱心な御審議をいただいておること、選挙制度審議会会長といたしまして、また、国民の一人として深く敬意を表するところでございます。  去る六月二十八日、私どもは選挙制度審議会の委員に任命されまして、内閣総理大臣から「選挙制度及び政治資金制度の根本的改革のための方策を具体的に示されたい。」という諮問を受けたのでありますが、内閣は政治改革について非常な決意を持って審議会を再開し、このような諮問をされたものと受けとめております。まことに重要な問題の審議を仰せつかり、かつ、私としましては会長の重責を担うこととなりましたので、全力を挙げてこの問題に取り組む決意を固めているところでございます。とりわけ、今回の審議会には国会議員たる特別委員が任命されていないことでもあり、私どもは格別責任の重さを痛感しておる次第でございます。  審議会におけるこれまでの審議の状況について、その概要を御説明申し上げます。  審議会は、総会における審議のほか、第一委員会及び第二委員会の二つの委員会を設けて審議を行っております。それぞれの審議事項は、第一委員会は選挙区制等選挙制度の基本的なあり方等であり、第二委員会は政治資金制度のあり方及び腐敗行為の防止を徹底するための措置等であります。  これまでの会議の開催状況を申し上げますと、総会を五回、委員会を十二回、合同委員会を一回開催いたしております。  第一委員会の審議事項であります選挙区制等選挙制度の基本的なあり方として取り上げるべき項目につきましては、委員の自由な意見交換を踏まえて、総会において、①衆議院議員の選挙区制のあり方、②衆議院議員の総定数及び定数配分のあり方、③参議院議員の選挙制度のあり方、④その他といたしたのでございます。  このうち衆議院議員の選挙区制のあり方につきましては、論議のポイントを、①選挙区制のあり方を考える上での基本原則、②現行中選挙区制の評価、③金がかからない選挙の実現と選挙制度との関連、④衆議院と参議院との選挙制度の組み合わせに整理した上で、第一委員会においてまず自由討議を行いました。  委員からはさまざまな意見が出されておりますが、例えば選挙区制のあり方を考える上での基本原則について若干の例を紹介いたしますと、政局の安定とともに、政権交代を可能とする政治システムを考えるべきであるとの意見、政治における意思決定と責任の帰属が明確になるようにすべきであるとの意見、多数の死票が生じることをできるだけ避け、民意の公平、公正な反映に配慮すべきであるとの意見、多党化している現在の政党の状況にも配慮すべきであるとの意見などであります。  金がかからない選挙の実現につきましては、政治資金を抑制する措置の検討と並行して、政策本位の選挙のできる選挙区制を考えるべきであるとの意見がありました。また、参議院の選挙制度にも目配りしながら衆議院の選挙制度を考える必要があるとの意見もありました。  現行中選挙区制の評価につきましては、一つの政党から複数の候補者が立候補し、同士打ちとなることが避けられないため、金がかかる、派閥選挙になる、政策本位の選挙とならないなど、中選挙区制には弊害が多いという意見が多く出されましたが、日本型の非常にうまい知恵だという見方もあるとの発言もありました。  以上のような論議の上、第一委員会といたしましては、現行中選挙区制を改めるかどうかはさておいて、中選挙区制に問題が多いとすれば、これにかわる望ましい選挙制度が考えられるかという点について具体的な検討を進めていくことになりました。  具体的な検討に当たりましては、各委員の意見を踏まえ、次のような検討項目を用意し、まずこれに沿って議論を行うことといたしました。  第一は、代議制民主政治の望ましいあり方であります。  第二は、選挙区制のあり方についての基本的な考え方であります。  これをさらに区分いたしまして、衆議院議員選挙の機能をどのように考えるか、望ましい選挙制度の基本原則をどのように考えるか、実際に選挙を行う際に生ずるひずみをできるだけ少なくするため制度的にどのような点に留意すべきか、有権者の立場からどのような点に留意すべきか、この四項目を設けたのでございます。  また、これとあわせて、委員から具体的な提案があれば、随時お出しいただくことにしております。  この検討項目に関してこれまでに出ました意見の若干を御紹介いたしますと、政権交代が可能で、かつスムーズに行われることが重要である、どの政党に内閣を組織させるかは直接国民の判断に基づいて行われるようにすべきである、多様な民意が適正に反映されることが重要であるなどの意見が述べられております。また、選挙制度自体の改革とあわせて、金の使い方を厳しく抑制することが必要であるとの意見が繰り返し述べられております。  なお、一部の委員からは、議論の手がかりとして幾つかの選挙区制のタイプが示されております。  次に、衆議院議員の総定数及び定数配分のあり方についてでありますが、総会での自由討議の段階から、衆議院議員の定数是正の問題をめぐりいろいろな議論がございました。  この問題については、昭和六十一年の定数是正の際、国会において決議がなされているところでありますが、本年三月末の住民基本台帳人口によりますと、議員一人当たり人口の選挙区間の格差が一対三を超える選挙区もあります。そして、現に総選挙が話題となっていることでもありますので、何らかの緊急提言をすることが必要ではないかとの議論がなされました。しかしながら、現在確定している国勢調査人口による格差はその範囲内でもあり、審議会としては、選挙制度の根本的改革のための方策を諮問されておりますので、定数問題についても根本的な論議を進めるべきであるとの考えをとることとなったのであります。  参議院議員の選挙制度につきましては、良識の府、抑制機能にふさわしい選挙制度を考えるべきであるとの意見が述べられ、また、その比例代表制のあり方につきましては、これを再検討すべきではないかとの意見が多く見られましたが、審議会といたしましては、まず衆議院議員の選挙制度についての論議を進めることといたしております。  次に、第二委員会の審議事項であります政治資金制度のあり方等についての審議の状況について申し上げます。  政治資金制度のあり方について審議すべき項目は、総会において、①政治と金についての基本認識、②政治資金の調達・拠出、③政治資金の支出の抑制、適正化、④政治資金の透明性と政治資金規制の実効性の確保、そして⑤政治活動に対する公的助成、政党法といたしました。  それぞれの項目につき述べられた意見の一部を紹介いたしますと、まず政治と金についての基本認識につきましては、適正な政治資金は民主主義のコストとして評価すべきであるとの意見、選挙や政治活動に金がかかる原因は日本の習慣や風土に根差しているが、それを改める努力をすることが必要であるとの意見、政治資金制度は選挙制度と密接な関係があり、金のかからない選挙制度はいかにあるべきかを踏まえて政治資金制度を検討する必要があるとの意見などが述べられました。  次に、政治資金の調達あるいは拠出についてでありますが、企業献金が認められないとする理由はないとの意見、企業献金は禁止し、労組献金は見直すべきであるとの意見、政治資金の拠出主体については、個人献金と団体献金とに分けてそのあり方を検討すべきではないかとの意見、政治資金の受け入れにおいて政党を中心とする仕組みを考えるべきであるとの意見などが述べられました。  次に、政治資金の支出の抑制と適正化につきましては、政治活動に係る支出について、選挙運動に係る支出制限と同様、合理的、標準的な基準を設けて規制できないかとの意見、政策周知、宣伝等に要する費用と選挙区培養のための費用とは区別して考えるべきであるとの意見などが述べられました。  また、政治資金の透明性と政治資金規制の実効性の確保につきましては、基本的には透明性の確保に努力すべきであるとの意見が多く、また、政治資金の小口分散化を防ぐための措置を講ずべきであるとの意見、政治資金の公私混同を防止すべきであるとの意見などが述べられました。  政治活動に対する公的助成、政党法につきましては、政治資金のあり方に関連する一つの検討課題であるとの意見、この問題を検討する場合には、国が政党を統制するという危険性を排除し、また、国民の十分な理解を得られることが必要であるとの指摘がありました。  次に、腐敗行為の防止を徹底するための措置について申し上げます。  既に申し上げましたように、金のかからない選挙を実現するためには、選挙制度の見直しにとどまらず、あわせて不必要な支出を抑制し、これを担保する厳正な措置が必要であるとの意見が数多く述べられております。具体的には、イギリスの腐敗行為防止法のような峻厳な法律が必要である、選挙運動と政治活動とを区別することなく規制すべきである、刑罰による威嚇より当選無効、資格剥奪に重点を置くべきである、刑事裁判とは別の民衆訴訟のような選挙裁判ができないかなどの意見が述べられました。  審議会における審議の状況は以上申し上げたとおりでございまして、それぞれの審議項目についていまだ具体的な方向づけを行うまでには至っておらず、今後さらに論議を進めていくことといたしております。  なお、選挙制度及び政治資金制度のあり方は、政党の政治活動に直接関連する根本的な問題でありますので、審議を進めるに当たりまして、政党の御意見を直接お伺いさせていただきたいというのが審議会の総意でございます。したがいまして、過日、このことについてそれぞれお願いいたしたところでございます。私どもの意のあるところをお酌み取りいただければまことに幸いでございます。  最後に、私どもといたしましては、我が国の議会制民主政治にかかわる極めて重要な事項を審議していることを深く認識し、微力ではありますが、国民的な立場で全力を尽くしてまいることを申し上げまして、説明を終わらせていただきます。  ありがとうございました。(拍手)     ─────────────

左藤恵自由民主党

○左藤委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中山利生君。

中山利生自由民主党

○中山(利)委員 小林会長には、きょうは大変お忙しいところ当委員会に御出席をいただいて、ただいまは審議会の審議状況について詳しい御報告をいただきまして、まことにありがとうございました。  今お話にありましたように、公職選挙法は議会制民主制度の根幹をなすルールでございまして、常に議会においても、国民を挙げてこの監視をし、公正な運営というものを図っていかなければならない課題であろうと思います。今お話がありましたように、現在いろいろな問題が出ておりまして、今日ほど議会政治あるいは選挙制度、政治資金というものに対する国民的な関心の高まりを見せているときはないと思うわけでございます。これを好機として、これからの時代にふさわしい選挙制度あるいは議会制度の見直しをやるべきときであろうと思っておりますが、そのときに選挙制度審議会の会長を引き受けていただいて、ただいまお話がありましたようないろいろな課題について取りまとめをしていただく、これは大変なことであろうと思います。  本院におきましてもこれは重要な課題であり、各党の先生方もこの問題については真剣に取り組んでおりまして、いつもの委員会とは違った、こういうラウンドテーブルというような形で本日の審議を進めていこうということになっているわけでございます。  今御報告がありましたように、選挙制度、現実の中選挙区制に対する批判、あるいは諸外国が行っておりますいろいろな制度に対するあこがれみたいなものもありまして、また現実に起こっておりますいろいろな課題、そういうものをどう解決していったらいいのか、会長の御報告がありましたように諸説粉々といいますか、いろいろな説がいろいろな形で論議をされているわけでございますが、この問題についてはそんなに時間をかけるわけにはいかないと思います。何か制度を決めておいて、十年後に実施をするというような説もあるそうですが、これは本当に根拠の少ない説であろうと思いますし、むしろそれよりも、全国民的な論議を十年間重ねるといった方が私は正しいのではないかと思っております。  しかし、こういうものは余り時間をかけますと、またそれなりの弊害が出てくるわけでございますので、これをお取りまとめになるためにいつごろまでに、今のところ諸委員からいろいろな御意見を聞いている段階というふうに受けとめたわけですが、これからそれをどういうふうに整理をして取りまとめていかれ、いつごろまでを目途にして取りまとめられるのか、その点をお伺いしたいと思います。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 お答えいたします。  私どもとしては、諮問をされました政府の御要望もありまして、遅くとも来年の三月の末までには何らかの形でまとめたい、そのためには少なくともことしじゅうにいろいろな論議を詰めなくてはいかぬな、こういう感じでおる次第でございます。

中山利生自由民主党

○中山(利)委員 今この院内でも、自民党の中でも、また今御報告がありましたように、本当にいろいろな議論、いろいろな案というものがたくさん出ているわけでございますが、結局は多数代表制にするのか少数代表制にするのか、どちらをまず選ぶのかということが一番初めに来る課題であろうと思います。  その上で、またそれぞれの案の長所とか欠点等はあるわけでありますから、長所を生かしながら欠点をどのように補っていくかという論議に入って、そして実際にそれが選挙制度として選挙を行ったときにどういう影響が出てくるのか、実際に選挙に立候補をする我々議員、そういう人たちの立場を考えて、少しずつだんだんと調整をしていくという段取りにしていくのが一番の近道ではないかなと思っておりますが、そういう問題について、審議会の今御報告がありました中で、何かどっちかの傾向が強く出ているとか、そういうようなことはございませんか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 ただいままでのところではいろいろな問題点が提示され、考え方がいろいろ述べられておるところでございまして、その方向というか、取りまとめの態勢には現在のところまだ入っておりません。いろいろ各方面の御意見を広くお伺いして、それぞれの委員の人たちの考えを固めていきたいな、こういうふうに存じております。

中山利生自由民主党

○中山(利)委員 こういう政治的な基本的な問題でございますから、我々のような委員とか審議会の皆さんとかにももちろん十分討議をしてもらわなくてはならないのですが、私は、むしろ基本的には各政党の指導者の方々がサミットみたいなものを開いていただいて、本当に基本的な政治理念をぶつけ合った論議をしていただく、そこで取りまとめをしていただく、これしかないのではないかというような感じもするわけでございます。その難しい役割を小林会長が担われるということでございますので、きょうは会長に対する御質問の機会をいただいたわけです。お立場として余り私見などは述べられないのではないかなという感じもするわけですが、この重大な役割を担われている現在のお気持ちなり御決意なりをお漏らしいただければ、承りたいと思います。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 ただいま中山先生も仰せられましたとおり、私も非常に苦慮というか心配いたしておるのでございます。何しろ従来、選挙制度審議会としてでも何回かの回数を重ねていろいろの議論を重ねてきたのですが、結局なかなかまとまらなかった、そして今日に至ったような次第でございまして、仰せられましたとおり、審議会の議論の中でも、各党の責任者の方々が御相談になって、基本的なことでも一致しなかったらどうにもならぬじゃないか、そういうことを考えるべきじゃないのかという意見を、たしか総理大臣に総会のときに質問をされた方もおられるのでございます。  いずれにいたしましても、私としては非常に責任が重くて、正直言って、自信があるのかと仰せられると自信は必ずしもありません。ありませんが、お引き受けいたした以上は何としてでも各委員の意見を取りまとめ、一つの結論だけは出したい。そのために各政党の方々の御意見も当然に拝聴しなくてはいかぬじゃないかというので、総会で各党の御意見を承りたいということになったのでございますが、今日までのところ十分その御返事をいただいておらぬ。あるいはちょっと今のところ出る気持ちがないというふうな御返事もいただいておって、我々としては甚だ残念に思っておる次第でございます。しかし、まだ先があることでございますから、ぜひ何らかの形で委員全体にそれぞれのお考えがあるところがあればひとつお述べいただきたい、我々としてはお聞きしたいと考えておる次第でございます。

中山利生自由民主党

○中山(利)委員 大変な大役でございますが、最も適任者ではないかと私は思っておるわけですので、よろしくお願いをしたいと思います。  時間がございますので、お願いといいますか、私のお話をちょっと聞いていただきたいと思うのです。  先ほど政治資金、金のかかる選挙という話が出ました。現在私どもは月手取り百万円前後の歳費を支給されている。そのほかに秘書とか通信費とかあります。その中で政治家としてやるべき、自分たちの政策を有権者に訴え、また有権者のいろいろな希望、国民の希望を国会、国政に反映させるという基本的な仕事というものがあるわけでありますが、またそのほかに政治活動その他おつき合い、いろいろなことがあるわけで、それに対する費用というものは莫大になってきているわけであります。今言われております金のかかる選挙、リクルート問題その他の入る方のいろいろな問題もございますが、これは中選挙区制の一つの弊害として取り上げられているわけです。  選挙制度も改正をすると同時に、先ほどお話がありました政党法その他の国費による政治活動に対する支援ということも強化をしていただいて、それと相まって罰則も強化をしていく、そういう総合的な選挙制度改革というものをやっていかなければ、本当の改革というものはできないのではないかというふうに思っております。個々の技術的な制度の改革はもとよりでありますが、そういうこれからの国政、国会あるいは国会議員のあるべき姿というものをよく踏まえた上で、総合的な改革の案を出していただきたいと思うわけであります。  それと、この選挙制度の改革の中で一番難しいのは、選挙の区割りをいじることだと思います。今、定数是正、一人減らすということがまだできないでおりますのも、この区割りの問題がかかわってくる、そういうこともあります。今ここにいらっしゃる委員の方々は君子でございますから、大変君子らしい高邁な議論をされておるわけですが、今度は御自分の選挙区をいじられるということになりますと、君子も豹変するおそれもあるのでありまして、私自身もいつまで君子でいられるか自信がないところであります。  そういうことで、審議会の審議の模様あるいは各党の審議の模様、この委員会の審議の模様をマスコミなどで早めに報道をされてしまう、そういうことになりますと、これは議員ばかりではなくて議員を支援しております選挙区の皆さんの方にも大きな動揺を来すわけでございまして、こういう大改革につきましては、我々ももちろん慎重にやらなくてはいけませんが、マスコミの皆さんにもこの報道については自制のある報道を貫いていただきたい。会長もマスコミ関係の方でございますので、それだけお願いを申し上げまして、その点について何か御意見がありましたらお伺いをいたしまして、質問を終わります。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今、中山先生のおっしゃいましたような問題が全般的に実は委員の中で議論になっております。だから、これはもうそれぞれの重要な問題として考えてまいりたい。  最後の、何か事前に漏れると後がやりにくいなということも、実はマスコミ関係者がたくさんおるのですが、当事者全部がその気持ちでおります。私自身もそうですが、国民の理解を得てやらなくてはならないし、さりながら漏れると一々大ごとになってどうなるかわからぬ、ここの扱いが非常に難しくて苦悩いたしておるところでございます。何しろ早く各方面の御意見だけは全部承って、委員の中で隔意なくある一つの方向づけをできるだけ早くやりたい。そして、それがまた総合的なものでなくては意味がない。一つ欠けても議論が難しくなりますから、そういう意味で非常に扱う問題が広範で、あらゆるところにかかわっておる。しかし、今度は少なくとも委員として考えられるだけのあらゆることを常に俎上にのせてまとめなくてはいかぬ、そういう覚悟で私どもはおりますので、ぜひまた外部から総合的に応援というか、少なくともやむを得ぬものだということで認めていただきたいという気持ちでいっぱいでございます。

中山利生自由民主党

○中山(利)委員 ありがとうございました。

左藤恵自由民主党

○左藤委員長 次に、山花貞夫君。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 参考人には大変御苦労さまでございます。若干の質問をさせていただきます。  先ほど、まだ具体的な方向を出すには至っていないと御報告をいただきました。同時に、今の質疑の中で、来年三月までには、遅くともその時期までには決着をつけたい、こういうお話でございます。その過程におきまして、十二月中には議論をまとめたい、こういうふうにお話しいただいたわけですが、具体的に方向づけをするというのは、どのテーマについて方向づけされるということでしょうか。第一委員会、第二委員会ともに、大変たくさんの項目について御検討いただいているということについてお話をいただきましたけれども、どの点について具体的な方向づけを十二月中にまとめ、三月には答申として出すというお気持ちなのか、お話をいただきたいと思います。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 私は十二月中に何とかというのは、十二月中にはせいぜい恐らく論点をまとめることだろうと思います。問題点を取り上げて、こっちとして一応結論を出すべく問題点を整理するのが今の状況では精いっぱいではないか。三月中にはというのが限度でもありますから、何らかの結論を出すためには、問題点の整理ぐらいは十二月中にやらぬととてもできそうもないと私は思っておりますが、これをこれから一月のうちに何か自信があるのかと言われると、正直言って、こんなところで自信がないなどと言っては申しわけないのですけれども、これは正直な私の今の心境でございます。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 実は、今回第八次の選挙制度審議会について会長の大役をお務めいただいているわけです。これまでの七回の審議会の経過について振り返ってみますと、テーマといたしましては、今回を除きますと七回の審議会が設置されましたが、三つの種類に類型が分けられるのではなかろうかと思っております。  第一回、第二回につきましては「選挙制度審議会設置法第二条第一項各号に掲げる事項に関し、選挙の公明化をはかるための方策を具体的に示されたい。」とありまして、これが第一回、第二回両選挙制度審議会の共通のテーマでありました。第三回、四回、五回、六回につきましては、諮問は第三次のが引き継がれているわけでありまして、「選挙区制その他選挙制度の根本的改善をはかるための方策を具体的に示されたい。」ということだったと思います。第七回の審議会のときには新しいテーマとなりまして、「政党本位の選挙を実現するための選挙制度全般に通ずる根本的改善策を具体的に示されたい。」とありまして、以上三つのテーマを答申、報告と見比べながら実は今度のテーマについて考えさせていただいたわけですが、今回は宇野総理の方からの諮問の内容は、「選挙制度及び政治資金制度の根本的改革のための方策を具体的に示されたい。」と、先ほど御説明になったとおりだと思います。  さてそこで、選挙制度審議会設置法は、第二条におきまして「審議会は、次の各号に掲げる事項に関し、内閣総理大臣の諮問に応じて調査審議する。」とされています。そういたしますと、この第二条には一号、二号、三号、四号とあるわけですけれども、どの項目について今回は諮問を受けていると理解したらよろしいでしょうか。第一号は選挙制度について、第二号は選挙区制と定数の基準について、第三号は政治資金について、第四号は選挙の活動についてと整理されると思いますが、今回は一号、二号、三号、四号のどの項目について具体的な施策を答申されたいとされているのでしょうか。この点についての受けとめ方についてお伺いしたいと思います。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今、山花先生がいろいろおっしゃいました。その一、二、三、四、どの項目と限らずに、全部にわたって諮問を受けておるというふうに私は理解しております。恐らく委員の先生方もそのつもりであると思います。それで、第一委員会と第二委員会に分けまして、その項目を大づかみに振り分けしたような次第でございます。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 四つの項目につきまして、例えば第四の項目は「選挙公明化運動の推進に関する重要事項」とありますので、これは外れているのではないかと思いましたけれども、それではこれから議論があるのかもしれないと承っておきたいと思います。  同時に、この点について伺いましたのは、実は第二号の定数の問題について、諮問の内容に入っているかどうかということについて疑問を持った次第です。今のお話の中でも、当初の段階から定数の問題について議論になったのだけれども、この点については整理されたというように、二つの理由を挙げられて説明があったと受けとめました。そうしますと、この問題について答申の中身にあるのだろうか、ないのだろうか。あるいは全般的といいましても、その中で答申の中身になってくるのは一号と三号ではないだろうか。すなわち、選挙制度の問題と政治資金の問題ということになってきて、定数の問題は、具体的な方向ということは方向づけがされないのではなかろうかと思ったわけですが、この点いかがでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 これは当然定数の問題も含まれております。選挙区制を論ずる限りは、定数の問題が当然に入ってくると思います。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 そういたしますと、定数の抜本的是正案につきましても答申の中身に入ってくると承ってよろしいでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 そのように御了解いただいて結構だと思います。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 諮問に際して、当初は宇野内閣のときにスタートいたしまして、その後海部総理にかわりました。海部総理が九月十八日、第四回総会に出席されまして、意見を述べられたと新聞報道などを通じて承知しております。海部総理からはどういう気持ちを込めた要望が審議会になされたのでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 ちょっと今、海部総理のごあいさつが手元にございませんが、私は特別の御意見があったとは思えません。我々に諮問になった先ほど申し上げました――ここに総理のあいさつの抜粋が参りましたので、申し上げます。   政治改革の実現の時期は、明年十一月の国会開設百年が目途となります。選挙区内での寄附禁止の徹底、政治資金パーティーの規制など当面特に急を要する課題については既に議員提案により法案が提出され継続審議となっているところでありますが、今後、制度の根本的な改善策についてできるだけ早く成案を得たいと考えております。明年三月を目途に、可能な限り審議会としての考えをおまとめいただけることを御期待申し上げる次第であります。 これが総理のごあいさつでございます。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 国会の関心といたしましては、先ほども触れましたとおり六十一年の国会決議、違憲の状態にある定数のテーマについて立法府としての責任、このことを全党的に受けまして、定数是正についての国会決議を行っているところであります。六十一年の速報値だけではなく、確定値が出た段階で抜本的な改正案に直ちに着手しなければならない、こういう責任があるわけですが、この点については海部総理大臣の要請の中には入っておりませんでしたでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今申し上げましたのが海部総理大臣のあいさつでございます。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 同時に、実は海部総理のその際の発言に関連しての心境につきまして、新聞報道等がございました。これは十月十七日の読売新聞の記事なんですが、   首相はまた、選挙制度審議会が来年三月まとめる予定の第一次答申について、「私自身の気持ちとしては政策本位の選挙ができるようにと言っており、その気持ちをくんで答申をくれると思っている」と述べ、同答申に小選挙区制導入が盛り込まれることに強い期待感を表明した。 こうなっているところでございます。  実は、私たちの関心の第一は定数是正の問題にあるということなんですけれども、この海部総理の審議会に対する要請、その気持ちということをこうした新聞報道を通じて知るところによりますと、定数是正問題については棚上げしてしまいまして、選挙制度の問題だけに関心があるのではないだろうか。政策本位の選挙制度ということの意味として、小選挙区制について具体的な提案をしてもらいたい、こういう期待を持っているというようにおっしゃっているわけでありますけれども、その点について、総理のそうした期待に対してどう受けとめておられるか、お話をいただきたいと思うのです。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今、山花先生いろいろおっしゃいましたが、私どもは先ほど申し上げましたとおり、選挙制度全般についての答申をできるだけ急げ、こういうふうに理解をいたしております。したがいまして、定数の問題もその中の一部に当然含まれておるだろうと存じております。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 定数問題につきましては、今既に十二月は入っています。御承知のとおり、年末解散はなくなったのかという言い方もありますけれども、来年早々には選挙があるだろう。こうして選挙が間近に迫って、臨時国会は十六日まで、そして通常国会もどの程度の会期になってということについては、およそ想像がされているわけでありますけれども、今日の時点におきましては、この定数の問題について議論する、あるいは結論を出すといういとまがなく今回の選挙に突入するのではなかろうか、こうした情勢になっています。  ということですと、私たちとしては、最高裁判所からの違憲判決が続きまして、立法府としての責任が問われているこの問題について、立法府としての責任を痛感しつつ選挙問題について議論するということであるとするならば、まずこの定数の是正の問題から議論されるべきではなかろうか、こういう考え方を一貫して持っているわけであります。お話を承りますと、今回の総会の当初の段階でも定数問題についての議論はあったとのことでありますけれども、この点についてなぜ整理をされてしまったのか、選挙制度の問題中心の議論になっているのかということについてお伺いをしたいと思います。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 ただいまおっしゃいましたことにつきましては、先ほどちょっと報告を申し上げましたが、委員会の中でも、定数問題については、選挙も近いかもしれぬから、そして現に住民基本台帳では一対三を超えておるじゃないか、そういうところも現実に出ておるから、緊急答申というような形で物を考えるべきじゃないのかという御意見を出された委員があるのであります。これはお一人でなかったと思います。そこで、その問題の扱いをどうするかという論議が審議会の内部でされまして、定数問題は当然選挙区制度の根本にかかわる重要な問題の一つであることは間違いありません。だから、定数をいかにすべきかといる問題についてはみんな頭の中にあったのでございます。  そこで、それならば、選挙があるかもしれぬ、その前は緊急答申をすべきかという論議に対しては、我々はともかくも選挙制度の根本をどうするかという全般的な問題の諮問を受けておるのだから、今すぐにここで個別の定数問題に入ったらとても動きがつかぬじゃないか、時間的にも無理だろう。これは国会の方で現に御決議なさって、六十年の国勢調査の結果をまって恒久的に解決したいというふうな御決議もなさっておるのだから、これは国会の御審議をまつことにして、我々は与えられたこの問題全般について総合的な判断を出すことが審議会としての責任であるだろう、そういう結論になったわけでございます。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 今のお話の中でもその問題についてのお考えが出ておったと思うのですけれども、およそ二つの理由から、抜本的な選挙制度の問題に議論が移ったというようにお伺いをいたしました。  一つは、既に確定値が出ておる。六十年国調によれば、一対三の枠の問題については、既に八増・七減の定数是正がなされているという状態にある。第二番目の理由としては、選挙制度の問題について根本的に考えることの中で、この定数問題について一緒に結論を出すことがなければ、なかなか難しいのではないか、こういう骨子だと受けとめたわけです。  私たちは、実はこの公職選挙法の特別委員会におきましても昨年小委員会を設けまして、今年度、委員会におきまして、自由討議ということをも含めてこの問題についての議論をしてまいりました。野党は全体として、私たち日本社会党だけではなく、すべての野党の皆さんからある程度具体的な提案がなされました。しかし、政府・自民党の側からは、定数の問題に突っ込んでいくと選挙制度の問題にぶつかる、全体としての選挙制度の問題について結論が出なければなかなか答えを出すことはできない、こういう御返事をいただきまして、暗礁に乗り上げたまま年が過ぎている、こういう現状でございます。したがって、私たちの気持ちといたしましては、そのことに対する批判といいますか、そのことに対する要請というものがそのままどうも審議会の方にもぶつけられる、こういうことになるのじゃなかろうかと思っているわけです。  実は、この問題はつきまして一九八五年の十二月十九日、定数是正問題のきっかけとなりました衆議院の坂田議長の議長見解が出ております。最高裁判所の違憲判決が国会の怠慢を厳しく指摘したことを受けまして、「立法府として違憲状態を一日も早く解消すべき重大な責任を負っている」とされまして、四つの原則に基づいて定数是正法案の成立を期すべきである、これが議長提案の中身であります。第一は、「現行の議員総数(五一一)は変更しないものとすること。」、第二番目は、「選挙区間議員一人当たり人口の格差は一対三以内とすること。」、第三番目に、「小選挙区制はとらないものとすること。」、第四番目に、「昭和六十年国勢調査の確定値が公表された段階において、速報値に基づく定数是正措置の見直しをし、更に抜本的改正を図ることとする。」私たちは各項目とも大変大事な問題だと思っておりまして、非常に難しいこの定数是正の問題について、一応与野党ともに議論する土台をつくるという意味におきまして、その後の定数是正の議論のベースになったものと受けとめているところでございます。  実はこの坂田議長見解の中でも、立法府の怠慢、こうしたらどうかという原則の幾つかの問題、一つは小選挙区制の問題で、選挙制度の問題の議論に入ったならばなかなか解決が難しい、したがって、まずは違憲状態にある、この状態でこれからの選挙が行われることに対しての心配から、その問題についてはとらないということが議長見解の原則となっていること。それから第四番目の、国勢調査の速報値に基づいて一たん是正をした上で、確定値が出たならば、確定値は翌年の秋、十一月に出ておりますけれども、改めて抜本的な改正を図ること。すなわち、部分的な改革ではなく、確定値に基づいて抜本的な改革を図ること、こうした二つの原則が出ているわけであります。四原則のうち大事なテーマだと思いますけれども、こうした坂田議長の国会における難しかった議論を踏まえての原則の提示に対して、会長としてはどうお考えになるでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 坂田議長の見解は私も承知いたしております。現に手元にちょうだいしたのでございまして、議長としてそのときの御発言、これはごもっともだろうと思います。したがいまして、私としては、そういう議長の見解が表明されたなら、議長の見解に基づいて国会としてしかるべくお考えになるに違いないと考えております。  ただ、審議会といたしましては、定数の問題につきましては、現に議論が出たことは先ほど申し上げたとおりです。緊急提案でもすべきじゃないかという議論もあったわけです。しかしながら、全体として、定数の問題を議論すれば、何も選挙区制にすぐつながるとは私も思いません。現行の選挙区制の中だって定数問題は当然にある。これは坂田議長の見解になってあらわれているのだろうと思います。しかしながら、総定数をどうするかとか定数論になれば、当然そういう議論が出てくる。それから、定数の是正ということになれば、選挙区割りの議論が当然に出てくる。区割りのいかんによっては、今の選挙区のままだって区域をちょっと変えれば、定数のあの憲法問題が解決つくかもしれぬ。三対一という問題も区域をちょっと、これは変えられるか変えられぬかは別にして、そういう可能性もあるのです。  それから、そもそもそうなれば区割り制度というものを一体どうして決めるかとか、区割りの画定委員会のような制度を考えるかとか、そういう問題も当然に考えなくちゃいけない。応急的に国会で措置されるのはそれとして、審議会として区割りの問題に入るとすれば、当然そういう問題を総合的に解決しなかったら、審議会としての答申にはならぬだろうと私は思うのです。そういう問題はまさしく区割りについての根本的な制度の仕組みの問題でございまして、今全般の選挙制度について諮問されておるこの審議会として、総合的にその問題も考えたらいいじゃないか、こういうことに相なったわけでございます。私は、審議会としては、それがやむを得ない結論であるだろうと存じております。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 実は私どもの理解としましては、第八次選挙制度審議会のスタートは宇野内閣の時代でしたけれども、発案としては竹下総理の時代であったと理解しています。リクルート事件が山場を越えつつある時期だったと思うのですけれども、八八年の十二月の段階でありましたが、後藤田先生を中心といたしまして、いかに自民党内の政治改革を進めるかという議論がなされた中での総理との会談の結論というものが報道されています。  政治改革については、四本柱で進めるというのがその内容だったと受けとめています。一つは外部の機関、一つは内部の機関。外部の機関につきましては、政府側の有識者による協議会でやろう。有識者会議ということだったと思います。第二番目は選挙制度審議会でやろう。党内的には総裁直属の機関をつくり、同時に選挙制度調査会、この四本立てでやっていきたい。これはその後は有識者会議と選挙制度審議会、そして政治改革委員会と選挙制度調査会等の四本立てになっているのではなかろうか、こういうように思っています。自民党内の問題としては、政治改革推進本部がその上に位置づけられているのではなかろうかと理解しております。  そういたしますと、竹下総理の時代に始まりました自民党政治改革のいわば外部の機関としての有識者会議と選挙制度審議会、有識者会議の場合には答申が、竹下総理の退陣表明が急にあったものですから、慌ただしく一両日でその後まとめられたという特別の事情はありましたが、当面の政治改革と中長期的な政治改革ということで、その当面の問題と中長期的なテーマというものをある程度整理をいたしまして、実は提言がなされているというように私たちは受けとめています。  今のお話の中ですと、この定数問題、区割りの問題等についてはなかなか難しい問題である、そして、その問題については国会でも一応進んでいるという御認識については承ったわけですけれども、この提言の中身として、来年三月にされる場合にも、当面の緊急にやるべき問題あるいは中長期にやる問題、こういうような有識者会議のような手法になることはないのだろうか。その場合に、当面の課題として、定数の問題についても確定値に基づいて抜本的にこう変えるべきである、こういう提言が具体的に出てきてもよろしいのではないかと思うのですが、この点についてはいかがでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今の有識者会議ですか、そのときに当面の問題と中長期な問題に分かれたということは、私も関係しておりましたので承知いたしております。しかしながら、この選挙制度審議会が設けられたのは、まさしくそこに言うところの中長期的の中期という中へ入っておるのじゃないのか。そこでこの選挙制度の根本的な改革についての答申をまとめられたのであって、私はやはりそれを一体とした根本的な改革の御意見を出すことが我々の責任だろう、そういうふうに理解いたしております。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 ごく自然の流れとしての会長の受けとめ方ではなかろうかと私どもも理解するわけです。  となりますと、やはり宇野、海部両総理の諮問の中身には、先ほど会長冒頭の段階で、大体この諮問のテーマというものは四つの項目全部である、定数も入っておるというお話ではありましたけれども、問題のポイントとしては、中長期的な選挙制度の問題、そして将来の政治資金の問題、ここに重点が置かれておりまして、我々の言葉遣いになるかもしれませんけれども、この緊急の定数是正問題については棚上げされてしまっている、こういう気がしてならないわけであります。  実は、国会の中の動きということで、これは坂田議長見解と重複するような伺い方になるかもしれませんけれども、先ほどの坂田議長の見解を受けまして、同年の十二月二十日、第百三回国会衆議院本会議におきまして「議員定数の是正に関する決議」がなされました。そしてこれを受けて、国会の中で定数協と言われております定数問題協議会が議論を始めたわけであります。八六年二月十二日、第百四回国会、定数協が衆議院に設置される前に与野党の国対委員長会談が行われています。そして、坂田議長の見解につきまして各党が確認をいたしました。以下の五項目であります。まず第一に、今国会で定数是正を行う、第二番目、五百十一の定数を変更しない、第三番目、一票の格差を一対三以内とする、第四番目、小選挙区制はとらない、第五番目、昭和六十年国調の確定値が公表された段階においてさらに議長見解を踏まえて抜本改正に取り組む、こうした与野党の国対委員長会談での坂田議長見解についてのいわば腹合わせが行われまして、以来この八増・七減の定数是正につながっていく、そしてその際の国会決議につながっていく、こういう経過をたどっております。  国会の中の自然の流れとしましては、会長おっしゃいました有識者会議から選挙制度審議会への流れとしてはお話しのとおりだと思うのですが、我々の国会の中での自然の流れからしますと、今申し上げました坂田議長見解、そして国対委員長会談での意思統一、これを踏まえての作業ということになるわけですが、そうすると、双方の流れがかなり違っているのじゃなかろうか。国会では定数是正の問題、このことが各党の、とりわけ野党の念頭にあります。違憲の状態のまままた今度の選挙が行われるということに対する責任の問題もございます。流れは違っていると思われるのですが、この点についての会長の御意見、御認識を伺いたいと思います。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 この坂田見解に現行の議員定数は変更しないとか、一人当たり格差は一対三にする、こういう具体的なことが書いてあるわけですね。政府としては、こういうことを書いて審議会に御諮問なさるはずはないだろう、こういう条件と枠を決めて。こういうことは既に国会でそれぞれ御論議になっておる問題でございますから、我我はもうちょっとそれを超えて、定数だって現在のままがいいのか悪いのかという議論が当然にあり得るはずですし、それから一人当たりの格差が一対三がいいのか。三は応急的だからそういう問題が出てきたのであって、根本的な解決になれば、三ということは常識的にもやはり少し甘遇ぎるのじゃないのかという議論が当然に出てくる。だから、こういう具体的な問題は我々の審議会とは関係のない問題で、それぞれのお立場で応急的にどう措置されるかという問題で、私どもは諮問のとおりに全般的な問題として考えたい、そういうふうに存じております。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 お話を伺いまして、私どもの理解といいますか、問題の整理もかなりされてきたという気がいたします。  私たちは、この定数是正の問題と選挙制度の問題は別のものである、こういうように考えてまいりました。最高裁の違憲判決があった定数是正の問題は、最高裁判所の方からその違憲状態の是正というものをいわば迫られていたテーマです。選挙制度の問題につきましては、最高裁の違憲判決の中にも、私の記憶では、中選挙区制に対して一定の評価をするということが判決の理由にあったように記憶しているわけでありまして、そのことの意見についてはさておきまして、要するに選挙制度の問題について、中選挙区制が憲法違反である、こういった議論はなかったわけであります。したがって、定数の問題と選挙制度の問題は別問題である。これを混同いたしますといろいろ議論の整理できない問題が出てくると思うわけですが、今お話を伺いますと会長もその点は整理されておりまして、緊急の定数是正の問題は、一対三の是非をも含めて国会の中でどしどし作業を進めるべきではないか。有識者会議を踏まえて、中長期的な将来の理想的な民意代表、政権交代可能な選挙制度について今これから議論をするところである、こう理解されていると承るわけでありますけれども、よろしいでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 言葉の使い方とか言いようという問題でちょっとデリケートなところがございますが、今、山花先生がおっしゃいましたことは、そのままそうだとも言い切れぬところがあるように思うのです。選挙制度と定数問題は全然無関係かというと、定数問題を除いた選挙制度などというのはありようがないのです。議員を何人にするかとか、それを選ぶ単位をどうするかとか、当然に選挙制度のうちの重要な部門であると私は思う。  ただ、今、坂田議長の見解の議論になっておる問題はそうではなしに、現在一対三が切れ上がっておるか下がっておるか、そういう議論が裁判でも問題になっておるが、そういう問題に触れるところはどうするかという目の前の問題であって、そういう意味でこれは別問題だ。審議会としてはそこまで踏み込まぬよということを申し上げたのであって、定数そのものをどうするか、何人にするかとか、定数のアンバランスを一対三で考えるかとかいう問題については、私は審議会として当然議論をさせていただくよりほか仕方がない、またそういう議論になるだろうと思いますので、そこを誤解のないように一言申し上げておきたいと思います。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 御説明の中身は、当初お話しされました、一つには確定値で一対三ではないかという問題と、もう一つは、結局定数の問題を考えれば選挙制度の問題にかかわってくるのであって、根本的に選挙制度を考えなければ全体の理想的な案はできない、こういう意味において両者は別の問題。分ける問題ではないということである、こういう御説明の補強のように伺ったわけですが、そう理解してよろしいですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今おっしゃったようなことと御理解願っていいと思います。また、言葉が厳密に言うとどうだこうだとありますが、大体そういうことだと思います。つまり、坂田見解に基づく措置をどうするかという問題が一つあると思います。しかしながら、今言った選挙制度全般をどうするかという問題には定数の問題が当然に入っておる、こういう趣旨で申し上げたわけです。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 そうした審議会を進められておられる立場で、その作業の中身とかかわってということでお伺いするとお答えいただきにくいかもしれませんけれども、そのことはさておきまして、会長の個人的な見解でも結構だと思いますけれども、例えば定数是正の問題について、実は今日なお八増・七減以降、具体的な一対三か一対二かということを含めて、国会での与野党の議論が進んでいないという現状であります。このままの状態でいきますと、違憲判決を受けた、そしてそのことに対する立法府の努力が期待されておったにもかかわらず、なお確定値か住民基本台帳かその他の基本の問題はありますけれども、一般的に違憲状態、一対三を超えるのではなかろうかというような現実の中でこの次の選挙が行われる。違憲の選挙ではないか、違憲状態ではないか、また選挙が終わりますと憲法違反という裁判が全国で幾つかは出るのではなかろうか、こういうふうに思っております。そうした事態についての会長の御認識はいかがでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今の御質問はまた非常に重要な問題ですから、こうなってくるとちょっと私の個人的な見解になると思います。そういうことで御理解いただきたいのですが、つまり一対三を超えれば最高裁が違憲だという。大体常識的にそういう判断になっておるわけです。そのときの一対三というのは何かというと、国勢調査人口によるより仕方がない。そのほか住民基本台帳というのも一つの行政上の材料になっておりますけれども、これはそれほど精密な調査をやっておりませんし、しょっちゅう毎年変わるわけです。ことしの状態と去年の状態がはや違っておる。人口の異動ですから、選挙区によってしょっちゅう変わっておる。やはりこういうものじゃいかぬ。本当の基本的な制度をやる以上は、国勢調査のようなしかっとしたものでやるべきだ。それが当然の法律上の、選挙法上の建前でもあれば、最高裁の建前でもあるだろうと思うのです。  そこで、先ほど読みましたように、住民台帳では明瞭に部分的に食い違っております。しかしながら、国勢調査の人口によれば、また六十年の国勢調査の結果によれば今のところは差し支えない、こういう結論になるわけです。したがいまして、これは純法律論ですよ、法律論によれば、国勢調査によるからには差し支えないという結論になるんじゃないのか。最高裁の判断も、訴訟が仮に起こったとしても、従来の判断の流れから見ればそうなるだろうと私は思うのです。  そこで、審議会としても、本当に今目の前に明瞭に国勢調査の人口に違反しておるという違憲状態があるとすれば、それを無視して審議会が論議を進めることは、理由のいかんを問わず私は許されぬだろうと思うのです。しかし、幸いにして国勢調査ではこうなんだし、それから目の前のことはこうなっておる、だからこの際はむしろ根本問題として議論をしたらいいじゃないか。つまり、区割りの委員会も入れ、定数の総枠も入れ、あるいは配分の方法も入れ、そういうことで、ここはやはり定数に関しても根本的な意見を出すべきじゃないかというのが、どうも審議会としての態度になったわけでございます。そこを御了承願いたいのです。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 会長の見解と私たちは見解が違いますけれども、これは議論になりますので、差し控えたいと思います。  最後にもう一つ伺っておきたいと思うのです が、先ほど総会を重ね、第一、第二委員会についてもたしか十二回既に終わっている、こうお話を伺いました。第一委員会の方の第六回目の委員会、十一月二十一日の議論につきまして、新聞報道等を通じて私たちは中身について推測しているわけでありますけれども、報告としては、これは読売新聞の十一月二十二日号ですが、   衆院の現行中選挙区制に代わる新制度について意見交換した。この日は、初めて委員の具体的な提案が示され、小選挙区制と比例代表制の併立制を支持する意見が目立った。   具体案を表明したのは出席した十六委員のうちの四人。うち二人が「小選挙区比例代表併立案」で、残る二人は「小選挙区、絶対多数代表制のオーストラリア方式」と「都道府県単位の比例代表制」を提案した。   小選挙区比例代表併立案は 云々、こう書いてあるわけですが、議論の流れとしては大体そうした流れになっておるのでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今お尋ねになりましたが、新聞記事の詳細は私もよく知りません。読売新聞だとおっしゃっているのを私が知らぬというのもぐあいが悪いのですが、それはお許しを願いまして、委員としても自分の意見としての提案がまだないのです。こういうことが考えられぬか、こういうことが考えられぬかといういろいろな思いつきを今は述べておられる程度でございまして、そういう意味で御理解を願いたいのです。当分それが続くだろうと思います。そして、それにつきまして、先ほど申しましたとおり、現在の中選挙区も日本の風土に合ったおもしろい制度じゃないのかという意見も現に出ておるのであって、それを御紹介申し上げたわけであって、まだ全く混沌としておりまして、どういうことになりますか、委員も発言の数はそれほど多くないので、これからだんだんいろいろな立場で御議論になるだろうと思います。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 最後に、今の委員会の議論等、きょうは会長においでいただきまして、全般的ないわば概況についてはよく理解できた気がいたします。まだ漠としているとおっしゃいましたけれども、第一委員会、第二委員会ともどもたくさんのテーマについてさまざまな観点から議論されていると承知しておるわけですので、できましたならば第一委員会、第二委員会の関係についても、参考人として委員長などにおいでいただきましていろいろお話を伺いたい、こういう希望を申し上げます。これは理事会で御相談いただきますけれども、その点についても御配慮いただけるょうお願いしまして、私の質問を終わらしていただきます。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今のことは委員会で御相談願いたいと思います。  それとともに、社会党の方にも御意見があるのなら、ぜひ出て、こうすべきだ、こうあるべきだ、そこまでいかなくてもいいですけれども、何らかの御意見を拝聴させていただければ審議会としては非常にありがたいと思います。それは私の方から、場違いかもしれませんけれども、ちょっとお願いを申し上げたいのでございます。

山花貞夫日本社会党・護憲共同

○山花委員 会長の御意見は承っておきます。

左藤恵自由民主党

○左藤委員長 次に、伏木和雄君。

伏木和雄公明党・国民会議

○伏木委員 お忙しいところ、会長さんありがとうございます。この選挙区制を初め選挙制度というのはさまざまな意見がございまして、会長さんも大変であろうかと思います。私も選挙制度についていろいろ勉強させていただいたり、あるいは学者の御意見というものを拝聴いたしておりますけれども、いろいろな議論がございまして、なかなかこれという方向が出しにくいということも十分承知いたしております。  それはそれといたしまして、今回発足いたしました第八次選挙制度審議会でございますが、従来第一次から第七次、ここまでは政党の代表というものが参加をいたしておりました。選挙制度についてすべてに国会議員がかむということの是非については、議論があろうかと思います。しかし、我が党の考え方としては、選挙区制というような基本になる問題、これは法律で整えるべきである。したがいまして、この区制の基本的問題ということについては、やはり当事者である政党も大いに議論をしていかなければならない、このような判断を持っております。ただ、区割りとか区割り内の定数の配分とかいうことになりますと、歴史的あるいは地理的条件とかあるいは従来の流れというものから、これはむしろ第三者機関が行った方が速やかにできるのではないか、こういう考え方を持っておったわけでございます。  今回審議会の方からは、一時間ほど出てきて意見を言ってほしい。しかもその御通知をいただいたのは、先ほどからもお話が出ておりますように、新聞紙上におきましては小選挙区比例代表の方向が固まりつつあるというような報道がされているやさきに、一時間出てきて意見を言ってもらいたい。方向としては、先ほどお伺いをいたしましたように、十二月中には結論を出していきたいということになると、根本的な議論に果たしてどこまで参画できるのか。ただそこへ出ていって、形式的な意見を述べてきたにとどまるのではないか。あとは審議会の結論ということで、審議会の方向どおりのものが出るのではないかという非常な危惧を持った次第でございます。  今回、八次審に政党の代表が含まれておらない。従来の審議会と形を変えております。審議会設置法では国会議員の出席について、区割りあるいはその区の定数配分についてはメンバーとしてはいけないということがありますけれども、区制については国会議員の出席も可ということになっております。今回この八次審が政党代表を除いたまま、従来の形と別の形で開催をされているということにつきまして、御意見を承っておきたいと思います。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 これは政府が御任命になったので、私がとやかく言うべき筋合いではないと思いますが、御案内のとおり、従来の選挙制度審議会では、全部各党の代表の方が特別委員として御参加になっておったのは事実でございます。これは選挙制度審議会法の趣旨からいって、委員は、委員と特別委員という制度があって、特別委員は特別の事項を審議するためとか、それで特別委員を学識経験者と国会議員から選ぶ、こういうふうになっておりまして、今度はともかくも原則の普通の学識経験者の委員をまず御任命になったのです。後からまた必要があれば特別委員を追加されるかもしれない。そこは政府のお考えであると僕は思います。  ただ、私が仄聞しておるところでは、従来、要するに何次か審議会の答申を出そうとしたけれども、いざということになるとなかなか議論がまとまらぬ。だから、ついに結論を出さずに、幾つかの案を併記で出したりした経験もあって、その場合には国会議員の方々、私がとやかく申し上げては悪いのですけれども、やはりそれぞれのお立場でなかなか論議がうまくまとまらぬ。だから、審議会としては審議会として早く意見をまとめて、あとはどうせ国会で審議してもらうのだから、最後の結論は当然国会の問題ですから、審議だけでも早く何らかの形でまとめたらどうだろうか。むしろとらわれぬ立場でというよりも、各党の立場を全部総合的に考えた立場で意見を進めたらどうだろうかというふうなお考えでやられたのじゃないかと思うのです。  私ども今委員になっておるのが二十何名おりますが、それがみんなそういう立場でやっております。多数党とか少数党とか、野党とか与党とか、そんな立場を全部捨てて、あらゆる立場を捨てて、大政党の立場も小政党の立場も、ばらばらの国民の立場も捨てて、選挙制度はどうあるべきかという立場で論議すべきだ、これも一つの考え方だろう。  それで、先ほど申し上げましたとおり、我々としては逆に責任が重いのです、国会議員の方々がおられぬのですから。おられた方がやはり楽なんですよ。そして決めれば、最後の決が多数決になるかどうなるかは別にして、それは楽なんです。 今度はおまえたちだけでやってくれと言われると、我々としては逆に責任が非常に重いのですが、やむを得ない。政府がそういうお考えでやられて、それもやはり一つの考え方かな。現にそういう意見を言う人が国民の側にもおられますので、我々としてはそれではその責任をとろうということになったような次第で、これは御了承いただきたいと思います。

伏木和雄公明党・国民会議

○伏木委員 会長さんのお話を承りまして、我々ますます危惧を感じるわけでありますけれども、お話の中にありましたように、審議会のメンバーについては政府の方で勝手に決めたことだということでございまして、一方的に政府の任命という形で選ばれた審議会のメンバーでございます。その上、政府の方は審議会発足以前から小選挙区制を何とかつくり上げたい、審議会発足後もしばしば政府関係者は小選挙区制ということを口にいたしております。一方、政党代表を入れるということは、さまざま意見が出てまとまりにくい。ということになりますと、結局まとめいいところでまとめてしまう。結果は政府が一方的に任命したところの審議会のメンバー、こういうことに我々は非常に心配を持つわけでございます。  それはそれといたしまして、先ほどからお話もございましたように、そういうことから、今、国会として一番重要視しなければならない定数の抜本是正の問題が棚上げにされてしまっているのではないか。私ども定数の抜本是正についてそれぞれの案を示しつつ、政府並びに与党に御意見を求めても、答えは審議会で今やっているから。ところが、審議会の方はこれは切り離して、もっと根本的な問題に行くのだということで、お互い隠れみの的なやりとりに終始しているのではないか。  先ほど会長さんのお話にございました定数是正の国会決議については、六十年の国勢調査に基づく定数是正が既に八増・七減で行われている、したがって六十年の国調に対する制度としてはクリアされている、こういう御発言でございます。これも政府が言っていることでありますけれども、私どもはそのようにはとっておりません。ということは、六十年国調の確定値が出たならば、直ちに抜本是正を行わなければならないという前提のもとにあの暫定案が国会を通過しているということで、六十年の国勢調査でクリアされているならば、六十五年の人口調査による確定値によって抜本改正を行えという決議をすべきなんです。そうではなくて、あれはあくまでも暫定であるということで、六十年の国調による抜本是正を国会の決議として定めてあるわけであります。したがって、今、国会の合意に基づいて最も緊急にやらなければならない定数是正、これが審議会として棚上げされているという点については、国会の決議というものがいいかげんに軽くあしらわれているのではないか、私どもこういう考えを持つわけでございますが、この点審議会の御意見はどんなであったか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今、伏木先生のお尋ねでございますが、国会の決議がどういうふうに扱われておるかは国会内部の問題ですから、我々が外からとやかく申すべき筋ではないだろうと思います。これは遠慮したいと思いますが、ただ、審議会として今の問題をどういうふうに考えたかということだけははっきりさせておかないといかぬ問題かと思うものでございますから、それを申し上げたいと思います。  審議会としては、先ほど山花先生の御質問のときに申し上げましたが、審議会の中で、現に総選挙もあるんだし、国会の決議もあるんだ、それなのにその後何もやっとらぬじゃないか。やっとらぬじゃないかという言葉は悪いですが、それだから選挙前に何らか緊急提言でもすべきじゃないのかという意見が強くあったのです。しかしながら、その後皆さんと相談、協議して、本当ほ現在最高裁の言うとおり憲法違反という現実があるのなら、憲法違反はだれが何と言ったって何人も無視するわけにいかぬのです。そこでそれを調べたら、今言った六十年の国調では幸いにして憲法違反ということにはなるまいと。しかし、不均衡であることはまず間違いないんだ。不均衡問題をどうするかということを定数問題では当然考えなければならぬ。  そうすると、選挙区制のいかんを問わず、定数問題自身としてでも例えば一体総定数をどうするんだ。坂田議長の案は、現行の定数は動かさぬと書いてあるけれども、我々審議会としてみればその定数を認めるのか、その定数五百十一名というのはおかしいんじゃないかという意見があったのです。五百人ぐらいはいいじゃないかという意見も現にあったことも間違いないのですが、今までは定数是正じゃなしに、あれは定数増加じゃないか、定数増加の改正をやってきておるのであって、ちっとも定数是正の改正をしてないのじゃないか、こういう意見が審議会の中にも随分ありまして、だから審議会としては、定数問題に限って議論をしてでも、定数問題の根本解決となれば、現在の議員定数を一体何人にすべきかという議論が当然出てくる。そして、何人と仮に出てきたとして、それを現在の府県に配分するのに、一対三と最高裁が言っておる。最高裁は選挙の結果をそうひっくり返すわけにいかぬから一対三と言ったのだけれども、新しい立法論をやれば一対三とは甘過ぎるのではないか、それはせめて一対二にすべきではないのかという意見がまた当然に出てきた。  個々の選挙区を前提にしてそういうことを議論するのか、府県単位でむしろ議論すべきじゃないのか、個々の選挙区の人口はしょっちゅう異動しているのですから。それを千葉県の何区と鳥取県の何区と比較するのはナンセンスじゃないか。異動の結果ふえたとかふえぬとか、そして二・九九だとかなんとかという大議論をやっておるのはおかしいのじゃないか。そういう議論をするならばむしろ府県単位で議論すべきじゃないかとか、二倍ぐらいで議論すべきじゃないかとか、いろいろな意見がありました。  それだから、今の議長見解は、このままで我々審議会の答申というか議論の対象にすることは適当ではない。それと切り離して、そもそも定数はどう考えたらいいのかという形で論議を進めるべきだ。これは何も今の選挙区制が中選挙区だからどうだこうだという問題とかかわりのない問題なんです、どうしたって定数は決めざるを得ぬのですから。そういうことになったのでございます。  そこで、この坂田議長の見解の問題については、これは立法府の問題として、我々はここで取り上げる必要はない。そういう意味で、もっとフリーな形で、根本的な問題として定数はいかにあるべきか、どう配分すべきかという議論を根本的にやったらいいじゃないか、こういうことになったのでございまして、そこをひとつ御理解願いたいのでございます。

伏木和雄公明党・国民会議

○伏木委員 私どもは今回の国会の決議、これは審議会としても最大限に尊重し、実は方向づけを期待しておったわけであります。というのは、政府の諮問にもありますように、今日の政治不信の一掃というところに審議会は大きな使命をお持ちではないかと思います。とすると、国会みずからが決議したところの定数是正というものがまたないがしろにされる。しかも御承知のように、五十八年の最高裁の判決においては違憲状態と言われるし、六十年の判決では違憲と言われております。しかもその判決の中には、この次こんなことをやりましたならば選挙を無効にいたしますよという意見も五人の裁判官から述べられております。したがって、このままいけば今度もまた違憲訴訟が出てくることは間違いないと思います。  しかも、国会の方で六十年の国勢調査において抜本改革をやる、こういう決議をしておきながらそれを行わず、三倍以上の格差のある選挙を行った、これに対する最高裁の判決は今までと同じだ、このようには必ずしも私はとらないわけであります。さらに厳しい意見が出てくる。ここまで来ますともう立法府の裁量権の問題ではなくなってきてしまう。立法府において抜本是正を決めておきながらやらない、そのような状況を最高裁が果たして国会の裁量権というような甘い言葉で終わらせていくだろうかという危惧を持っているわけであります。私どもがそれだけ深刻にとらえている今日の定数是正が、いろいろ御意見あるでしょうけれども、審議会でいとも簡単に棚上げされているというような状態から、審議会のあり方について若干不安を持つ、こういうことでございます。  それは一応おきまして、選挙区制というのは、会長さん、こういうことはもう十分御承知のことであろうと思いますが、結局代表制民主主義というのはいかに民意を公平に代表するか、要するに代表と多数決の原理によって議会制民主主義が運営されるとするならば、その多数決の以前に、代表は民意をいかに公平にあらわさなければならないかということが大前提ではなかろうか。その代表部分が崩れていると多数決というものまで崩れてくるのではないか。そこに国民の不信感というものが起きてくると思うのであります。民意を正確に反映させていく制度というものが期待されるのであって、区制を変えれば金がかからないとかということではないのではないか。それは別問題であるわけです。  例えば区制を変えれば政党本位になるんだというような御意見、区制を変えれば金がかからないんだ、こういうことになっておりますけれども、参議院の全国区を比例区に改めたわけでありますが、それで金がかからなくなったかといえば、従来より金がかかる。数千万円の金を出して公認を受けるというようなことも報道されておりまして、従来より金がかかるようになった。とすると、この区制の問題ではなくて、ほかの要因によって金がかかったり派閥ができたりという結果になってくるのではないか。ですから、そういう金がかかり過ぎるとかどうとかというよりも、選挙区制においてはまず有権者の意思、投票者の意思がどのように公平に議席にあらわれてくるか、ここが一番問題ではなかろうかと考えるわけです。やり方はいろいろあるでしょうけれども、そこが一番ポイントではないか、このように考える次第でございます。審議会としての御意見を承っておきたい。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 ただいま伏木先生いろいろおっしゃいましたが、代表者を選ぶのですから、国民の民意ができるだけ公平、公正に反映するようにするのは当然だ。これは選挙制度の一つの最大の基本的な問題だろうと思います。  ただ、先ほども申し上げましたとおり、選挙区制のあり方を考える上での基本原則について委員からいろいろな意見が出たのですが、政局の安定とともに政権交代を可能とする政治システムを考えるべきであるとか、政治における意思決定と責任の帰属が明確になるようにすべきであるとか、多数の死票が生ずることをできるだけ避けて民意の公平、公正な反映に配慮すべきであるとか、多党化している現在の政党の状況にも配慮すべきである、こういう多方面の意見がみんな出ておりまして、私がここに上げた要素はそれぞれみんな当然頭に入れて考えていかぬと、選挙制度というものは適正なものができぬだろうと考えております。  そこで、金の問題が出ましたけれども、選挙制度を変えたからといって金がかからなくなるかというと、そんなことはだれも考えておりません。どうやったってやはり金は使う者は使うだろう。いろいろな選挙区の例が現にあるではないかということは繰り返し述べられております。私もそのとおりだろう。金を使うのは区制と何の関係もない。何の関係もないと言うと語弊がありますが、ただ、今の中選挙区だと、同士打ちとか派閥選挙になって妙な金のかかり方があり過ぎるではないか、誘発する危険があるじゃないか、そういう意見がまた非常にたくさん出ておる。金はかかるだろうけれども、同士打ちの金のかけ方とか選挙区培養のための金のかけ方とか、そういうところが少し妙なところがあるじゃないのか。そういうものは、少なくともこの問題を解決しなかったら弊害を除去できないのではないかという意見もある。そういうことを先ほど来申し上げておるのであります。  そこで、金そのものをどうするかということになれば、どういう金がかけてもいい妥当な政治家としての金なのか、それから、余り適当でない金なのかを分けて、そして適当でない金ならば一種の腐敗行為、選挙を乱す要素だから、そういうものについては規制をどうするか。それでイギリスの腐敗行為防止法などというものが例にとられるのですね。あれも日本の現行の選挙制度は多分に取り入れておるのでございますが、最後のポイントを一、二取り入れておらぬところがあるからであって、もっと真剣に取り入れるべきではないかとか、いわゆる連座制をどうするかとか、それから違反に対する効果をどうするとか、効果は刑罰だけじゃいかぬのではないかとか、被選挙権そのものを否認するとか、そういう議論が出ておるわけであります。  今度の審議会は、リクルート問題その他に絡んで政治の汚職から出てきたのですから、それにかかわりのあるようなというか、原因になるような制度は制度として徹底的に考える。しかし、それがやはり現在の中選挙区制度にも影響があるのではないか、その点もまた検討してくれ、こういうことで議論が始まっておるのでございまして、どうせ金の問題は金の問題として、こういうふうに議論になった以上は、我々として考えられるだけのことを考えたらいいじゃないか。それは逆に言えば、現在金がかかるのは、従来の人情とか風俗とかいう日本の風土に原因しておるのではないか。そういう議論があるのは冠婚とか葬祭の問題がそれで、そんなことしたら人情にそぐわないのではないかという議論もあり、いろいろな従来のしがらみを断ち切るべきか、どう断ち切るか、いろいろな議論がありますが、当然そういう問題はそういう問題として徹底的に今度は議論を詰めようということに審議会はなっておる次第でございます。

左藤恵自由民主党

○左藤委員長 中村巖君から関連質疑の申し出がありますので、これを許します。

中村巖公明党・国民会議

○中村(巖)委員 参考人には大変御苦労さまでございます。時間もございませんので端的にお伺いをしたいと思います。  その第一は、先ほど来六十一年の国会決議というものがいろいろ言われております。六十一年の国会決議ということは定数問題であることは事実でありますけれども、その根底には中選挙区制を堅持をしていくということがあるわけでございます。中選挙区制を堅持をした上でその定数を是正をするのだということでありまして、当面の国会の全体的な意思は中選挙区制を堅持をする、こういうことにあらうかと思うわけであります。その国会全体の意思というものを選挙制度審議会はどう受けとめておられるのかということが一点であります。  それから第二点目は、今ちまたで言われておるのは、新聞報道なんかもそうでありますけれども、この選挙制度審議会は小選挙区制の方へ世論をリードするための審議会ではないのか、委員の人選そのものも多分に小選挙区制論者が多いではないか。あるいはまた論議の中、今報道されている中でも、先ほど読売新聞の例が紹介されましたけれども、やはり小選挙区制の意見が多数出されておるという状況にあるように思われるわけであります。会長の御発言では、今委員のいろいろな意見をアトランダムに聞いている状況であるとおっしゃるけれども、実はそんなことではなくて、やはり小選挙区制の方へ持っていくためにだんだん集約をされつつあるのではないか、こういうことであります。  私どもは小選挙区制に対しては、端的に申し上げて反対であります。こういうような選挙制度というものは、仮に一部比例代表制が併立されるということであっても、これは少数政党を無視をするものであって、少数政党に徹底的な打撃を与えるものである。だから賛成することはできないわけでありますけれども、そういう方向性で審議会は動いているのではないか。こういう町の声に対してどうお考えになるか、これだけをお伺いをい たします。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 今ちまたの声がどういうところでどういうふうに言っておるのか知りませんが、今の段階では審議会はそういうふうには全然偏っておりません。今言ったいろいろな案が委員から出された。これも思いつき、自分の意見として出しておるわけです。  そういうわけでございまして、今の中選挙区制は、先ほど申しましたとおり、うまい日本的な知恵ではないか、世界で日本しかやっておらぬではないかという議論が常にあるわけです。世界で日本しかやっておらぬけれども、この日本に一つしかないのが存外うまいのじゃないのかという議論も現にあることは間違いないのです。しかしながら、その世界に一つしかないのが筋が合わない――それで筋が合わぬと言う必要はないのですけれども、選挙の理論として筋が合わぬじゃないかとか、現実にいろいろな弊害が生じておるではないか、問題があるではないかという議論があるのもこれまた事実でございまして、そういう議論がちまたにあるのもまた事実だろうと思います。  そういうことで、ともかくもとらわれずに現在の選挙制度を根本的に見直してくれ。こっちに見直す能力などありませんけれども、どうしたらいいのか、自分たちのいいと思う案をつくってくれとおっしゃるのだから、我々としてはそれを考えざるを得ない。今のようにどっちかに偏っておるとか、方向づけができておるということは全然誤解でございます。そういうことをいろいろな立場でおっしゃるのはやむを得ぬとしても、審議会がそういうふうに構成され、動いておるじゃないかということは全くの誤解であって、その点だけはまず払拭を願いたいのであります。小選挙区論者だけで構成されておるじゃないかということも、これは大間違いですと私は思います。それはいろいろな考えを持っておられる方がおられます。比例代表論者もおりますし、それは言えるのです。そういうことでございまして、だからもう少し公明党の立場で、仮に小選挙区論は間違っておる、現在の中選挙区論が正しいというのなら、それを一遍審議会ででも御発言になっていただいた方がありがたいのじゃないのか。これは余計なことですが、もう一遍私からお願いしておきます。

中村巖公明党・国民会議

○中村(巖)委員 今の国会決議との関係の問題についてはどうですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 先ほど繰り返し申しましたとおり、全く現在の制度を前提にして最高裁の判断が出ておるのですから、そして、現にそれにすれすれのところが出ておるから直すべきだというのが国会決議の立場であろう。だからちゃんと現定数五百十一名を変更しないとか、一対三以内とするとか、それで小選挙区をとらないとか、そういうことを書いてあるわけです。  しかし、例えば五百十一名を変更しないとか、一対三にしろとか、こう言われては審議会は何だと、こういうことになる。定数だって考えるべきじゃないか。現在でも五百名ぐらいはいいじゃないかという結論もあります。それから、一対三とは何だ、不均衡ならせいぜい一対二じゃないか。基本的に考えるならば、せめて一対二くらいの枠内で是正の方法を考えたらいいではないか。それからさらに選挙区の是正、今のままだってすぐにどこかの県からこっちへ一人持ってこいとか、減らすとか、一増・何減という議論ももちろんあるが、選挙区の区割りの境目を、区画をちょっと変更したら調整がつくじゃないか。今までもそういうやり方はやっておられる場合があります。そういうことは当然にあるのですよ。だからそれを増・減と、こういうふうに考える必要は必ずしもない。  定数問題を考えるとすれば、そういう問題を総合的に考えるべきではないか。我々審議会は、そうした総合的に考えろ、根本的に考えろという役割で仰せつかった以上は、それを中心にやるべきであって、現在の決議があるから決議をおまえら始末しろと言われては、むしろ国会の権威のためにもそれはぜひ国会でお考えください、我々は我我の責任と権威の範囲内でやりたい、こういうところが真情でございまして、これは御理解いただきたいと思います。

左藤恵自由民主党

○左藤委員長 次に、川端達夫君。

川端達夫民社党・民主連合

○川端委員 小林会長、お忙しいところをありがとうございます。  私たちも政治改革の中で、選挙制度を含めて、あらゆる角度から政治浄化をしたいということで委員会を開いております。ただ、そういう中で、選挙制度審議会の中でどういう議論がされているのかということ、あるいはどういうお考えをまとめつつあるのかということ自体が今までわからなかったわけでございまして、そういう意味で、御苦労いただいている中で当委員会に御出席いただき、御意見をおっしゃっていただくことは非常にありがたいと思っております。  さて、時間が非常に限られておりますので、基本的な委員会のお考えあるいは流れというふうなものについてお伺いをさせていただきたいと思うのです。  先ほど冒頭に会長がお読みになられました中で、いわゆる選挙区の議論として、現行の中選挙区制がいいかどうかはさておいて、今制度的にいろいろ問題があるのは事実だから、それにかわる制度はどういうものがいいのかという議論をしているのだという趣旨の御発言があったように思うのです。一つ確認なんですが、大体そんな趣旨でございましたでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 そんなように申しました。

川端達夫民社党・民主連合

○川端委員 そうですね。  ということで、私はいろいろな議論の流れというか手順があると思いますし、審議会自身としていろいろ御議論をされるのはもちろん独自のことでございますし、十分な議論をしていただきたいのですが、ただ、今のような経過自体がちょっと飛躍があるのではないかな。理解がしにくいといいますか、そういう部分で、本来の議論として、今の選挙ということに対していろいろ問題がある、これは事実だと思います。  そういう中で、今の選挙制度自身が抱える問題点というもの、これはいろいろな角度からいろいろあると思います。これは先ほどいろいろお述べになった中にも含まれていたと思います。いろいろ抱えている問題がある。そういうときの議論の進め方としては、そういう問題点を解決するというときに、いきなり御破算で願いましてはの議論ではなくて、現行制度の中でこういう問題点があるという一応のコンセンサスの中で、それを解決する方法があるのかということがまずは第一段階ではないかなと思うのですが、そこら辺の議論に関してはどういう感じでお考えなのか。先ほど聞きますと、それはともかくさておいてという感じをどうも強く受けまして、今どういうふうに評価をされているのかがよく理解できないという感じなんです。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 お尋ねでございますが、要するに現行制度をどう評価するか、これは一つ基本にあるわけですよ。だから評価する問題は審議会としてもまず論議をしてかかって、そしてどう評価するかということで、中選挙区制にはいろいろな問題があるとすれば、問題は何か、その問題をどうして除去するか、こういうことになっておるわけであって、そこで除去するために、選挙区制の問題もあれば、さっきお話しになりました、例えば選挙に金がかかる問題などというのはそういったものとは別問題であって、その金のかかり方をどうするかという問題でもあればという議論に当然になってきたわけでございます。  そして、ちょっと飛び過ぎておるのじゃないのかという問題は、それだからこそ過去十何年間にわたって選挙制度審議会が開かれ、何回でも開かれて何回でも答申もされ、答申の間際にもなり、年月を重ねてきたのであって、現在の段階では、これ以上しようがないのじゃないのかというお考えで我々に御諮問になったに違いない。我々もそういうことで本当にしようがないのか、しようがあるのか。しようがないとすればいろいろな問題をもう一遍洗いざらいさらってみようじゃないか、さらった上でどうなるかを考えようじゃない か。それで、中選挙区制についても改めるかどうか、いろいろ問題があるという意見が出たけれども、今そこで何も結論を出す必要はない、ほかのいろいろな問題を全部総合的に考えて、最後の段階で考えればいいのだからということで検討しようじゃないかというのが審議会の態度でございます。

川端達夫民社党・民主連合

○川端委員 現状はよくわかりました。ただ、御意見になるので差し出がましいのですが、そういう現状をどう評価するか、改めるべき点はどうか、そしてその立場からいろいろ可能なことがあるかという部分と、それは確かに非常に難しい問題であるという中で、全部を御破算にしていろいろな角度から考えてみようというところは一つのハードルがあることは事実だと思います。それを議論が大変であるから、あるいは国会決議の部分は国会でおやりになればいいからということの中で、全部そのハードルがないかのごとき議論になってしまうと、一挙に答えが出るというのはいいのかもしれませんが、果たして議論の経緯としていいのかなというふうな懸念を持たざるを得ないというのが率直な感想であります。  そういう中でもう一つお伺いをしたいのは、そうしますと、確かに、例えば現行法を評価するのもいろいろ御議論がある、それからそれを変えるにしてもというので、私はちょっと飛び過ぎかなと思いますが、選挙制度を含めて、小選挙区等々いろいろな格好でいろいろな御議論がある。それは今お伺いしてもいろいろあると思いますね。例えば先ほど、中選挙区制は世界で珍しい唯一のものだから、これはおかしいじゃないかという議論もあれば、日本的でいいんじゃないかという意見もあるというふうにおっしゃいました。そうしたときに、いろいろ議論があるなというときに、その問題自体を集約していく方向づけというのはどういう感じでやっていかれるのかなということについてはどうですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 そこが今現に悩んでおるところでございまして、もうちょっと各委員でフリーに議論をしていけばどこか集約点が見つけ出されるんじゃないのか、それを見つけ出していくのが私の責任だ、こういうふうに考えております。

川端達夫民社党・民主連合

○川端委員 そういう中で、政党の意見を聞きたいというお申し出があるわけでございますが、きょうずっと午前中の御意見と質疑を伺っていますと、基本的に審議会としては、当面の中選挙区制が抱える国会決議に基づくような二人区・六人区あるいは定数を五百十一に戻す、格差を三倍以内にするというふうな喫緊の課題はさておき、中長期的な根本的な部分で意見を聞きたいんだ、こういうことのようでございます。  そういう中で、例えばもう一部の政党が意見を申し上げたところもありますけれども、今お伺いしていますと、その意見自体はいろいろな皆さんの意見が発散――発散というのはちょっと言い過ぎかもしれません、いろいろな角度から意見がある中で、制度の方もいろいろあると思うのですね。そういう部分がどういうふうな集約の取り扱いになるのか。恐らくいろいろな違うことを言うと思うのですね。例えば、各党が政策として既に公表して持っているわけですから、小選挙区制がいいとおっしゃる政党と、そんなことはとんでもないという政党とがある中で、どういう意見を持っているか自身は、公開されているのですからわかっているわけです。そこで話を言うということに対して後でどういうふうな取り扱いをされるのか、位置づけなのかということがもう一つ明確でない。意見をいろいろ言うと、いろいろ言った意見があったということで消化をされてしまうのかというふうな懸念もありますから、そこら辺はどうなんでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 ともかくきょう私がここへ出まして、ここでいろいろ御意見、御質疑等を聞いたのですから、この結果を審議会の皆さんに克明に報告するのが私の責任だと思っております。それを委員がどういうふうにおとりになるか別として、それは当然いたしたいと思います。  そこで、いろいろな意見の違った、立場の違った、思想の違った意見をどう集約するかというのが一番難しいところでございまして、それを今の議会制度という代議制の民主政治というものの基本から考えてどうしていくか、そういうことでこれからの苦労が続くわけです、率直に言って。だから、国会の御審議そのものも、常にそういうことで苦労が続いておるだろうと思います、相違う意見をどう集約するか。しかし、結局集約しなかったら決まらぬのですよ。私は決めるということが一番最後は大事で、政治というもの、行政というものは決まらぬといかぬのです。どうしたらいいか、いろいろな意見があって一遍で理想的なことはできぬにしろ、一歩でも半歩でも決まらなくちゃいかぬ。現状のままでいくべしというのも決まる一つの決め方だろうと思いますが、いずれにしろ決まらぬことにはしようがない。  そこで、議会制民主政治のあり方で、国民の多様な意見を公平に反映することももちろん大事だし、それに基づいて国政がうまくいくように政治の基本が決まっていくことも大事だ。こういうような互いに相反する理屈とかイデオロギーとか思想とかというものを、どうまとめていくかというところにお互いの議論、難しいところがありますが、それぞれの立場を一体どうしたらいいのか、四角のものを丸くしたのもよし八角にしてもよし、どういう形にどうしようが、それはお互いの自主的な意思でやっていけばいいのだから、一番いい形で何とかおさまるものはおさめたいというのが率直な私の意見でございます。

川端達夫民社党・民主連合

○川端委員 御趣旨は非常によくわかるのですが、現実に今までの七次までの部分に政党が入っていてまとまらなかったというのが、今度政党、議員を外すという中で議論されているときに、何とかまとめたいというその背景はよくわかるのですが、そうすると、そこで意見を申し上げると、結論に加担するという立場になってしまうと非常に心外だなという部分の思いと、おのおの我々非常に思い悩む部分が一つあるということを申し上げておきます。  それともう一つは、今までの議論はいわゆる中長期、抜本的な部分なんだというふうに議論が進んでいる中で、我々はやはり政党として、国会決議も含めて現行の制度内において何とか喫緊の課題を解決しよう、今の中選挙区制の中で指摘されている諸問題を解決しようということで全力を挙げているときに、それはさておき将来のことを、御破算でという議論では、今のところ言いようがないなというふうに思っております。  時間が来てしまいましたが、最後に一つだけ伺いたいのは、そういう位置づけの中で各党から意見を聞きたいとおっしゃっているわけですが、現に全部がどうも言いそうにないという状況になってきているわけです。そういう状況では余り意味がないのかなという思いがするのですが、一、二だけ言ってもそれで意見を聞いたことになるのか、全部聞かないとやはり余り意味がないなとおっしゃるのか、そこら辺はどうなんでしょうか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 それは全部の方に承りたいと思いますが、どうしてもという方もおられるかもしれぬ。私の方にはそんな力もありませんから、やむを得ぬ。一人でも二人でも多くの、できるだけ多くの方の御意見を聞いた方が望ましい、また、そうあるべきだと私は思う。また、そういうふうに審議会としては最後まで努力すべきだと思う。お伺いできるものならお伺いする機会を最後までつくりたい、そういうふうに私は考えております。

川端達夫民社党・民主連合

○川端委員 終わります。ありがとうございました。

左藤恵自由民主党

○左藤委員長 次に、松本善明君。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 参考人がきょう発言されたことは、国会決議との関係で極めて重大だと私は思いますね。国会決議は国会の問題だと、国会の決議に反するような答申をすることはあり得る考えの発言だったと私は思うのです。言うまでもありませんが、国会は国権の最高機関なんですよ。国会の決議は尊重するという考えはないのですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 国会の決議は当然尊重します。決定された最高機関の意思として尊重します。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 では、国会の決議に抵触するような答申をするという考えはありますか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 それは抵触――ただし、例えば法律などというものはみんな国会で決まっておるわけです。しかし、法律に対しての改正意見は当然に述べ得るし、述べる必要があれば述べますよ。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 あなたは国会の決議も余り読んでないように思うのですよ。先ほど言われた定数是正についての国会の決議、五百十一を変えてはならぬなんということは書いてないですよ。あなたは国会の決議を極めて軽々しく扱って、そして勝手なことをやっているということをあなたの発言で私は痛感をいたします。  今、公職選挙法をいじるとすれば、国会決議にある定数是正をやるということを最優先すべきではないかと私どもは思っています。そして、この国会でも自民党の委員の皆さんもそういうふうに言って、しかし、自民党は案を出せないのだから仕方がないんだ、非難をされるのなら甘んじて受けると言っているのですよ。公職選挙法を変えるとすれば、定数是正の国会決議に沿うことを最優先でやるべきだとあなたは考えませんか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 さっき定数の問題は、私は坂田議長……(松本(善)委員「坂田さんのことではないのだ、決議のことを聞いているのだ」と呼ぶ)いや、それと誤解して申し上げただけであって、それはお許しをいただきたいと思います。だから、国会決議があることは、ここにもありますからやりますが、我々は国会決議をどうするかという問題ではなしに、国家の機関として設けられた審議会としての責任をどう果たすかという問題ですから、審議会に付託されたというか、求められたことについて審議をするのが我々の責任だ、そういうふうに考えております。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 冷静に私の聞いておることに答えてほしいのです。今、公職選挙法をいじるとすれば、国会決議に沿うことをやるというのを最優先すべきではないか、こう聞いておるのです。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 いや、だから私は国会の決議に違反しようとは思いませんが、諮問されたことに答えるのが我々の仕事である。それはどう改正するかという問題、諮問ですから、それに答えるのが我々の責任だと言っておるのです。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 あなたは結局何遍聞いても、国会決議に沿った公職選挙法の改正を最優先するということは認めないのですよ。私は、今の選挙制度審議会のやり方は極めて越権の行為だと思います。  それで、この定数是正は一対三の範囲内だから現在問題ないのだと先ほど言われました。自民党の政治改革大綱でさえも、都道府県単位で一対二未満と言っているのですよ。そういうような姿勢では、もう会長は定数是正の問題を中心になって審議する資格はないのではないか。あなたは一対二未満に反対ですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 私個人の意見をお聞きになってみてもここで答えにくいが、私は一対三には制度として反対です。(松本(善)委員「一対二未満ですか」と呼ぶ)そうすべきだと思います。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 そうしたら、今自民党の政治改革大綱でもそういうふうに言っていまして、定数を今の中選挙区制で考えるならば、今の制度で考えるならば案はできるはずなのです。ところが、自民党は出しません。それは小選挙区と絡めているから出ないのです。そのことを公然と言われる自民党の委員もいらっしゃいます。あなたが先ほど言われた定数是正の問題は選挙制度の抜本改革と一緒に抜本的に考えるべきだ、これはもう自民党の政治改革大綱の考え方と全く同じだと私は思うのですけれども、定数是正は選挙制度の抜本改革と一緒に考える、あなたはこういう考えでしょう。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 定数の問題も選挙制度の抜本改革の一環である、こう考えております。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 だから、先ほど来各委員がおっしゃっているように、今の決議は明確に中選挙区前提の定数是正なのですよ。それは考えないで、抜本改革というのは中選挙区を変えての定数是正、そういうことをあなたはおっしゃっているのです。だから、野党の各委員が不信を持つのは当たり前なのです。  それで、あなたに聞きますが、あなたは小選挙区賛成でしょう。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 無条件に賛成でもありません。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 そうですか。あなたは七次審で何というふうに言われましたか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 七次審のことは、今ここに詳細に記録がありませんから、お答えすることはできません。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 そうですか。そうしたら申し上げましょう。あなたは七次審では、委員として、小選挙区に徹したらいい、それ以外には方法がないじゃないか、こう言っているではないですか。この考えは今でも持っているのではないですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 そういう記録があるのなら、そのときはそう言ったかもしれませんが、今は、徹する、そういう言葉には非常にこだわりがあります。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 今の考えでは、七次審で言った考えとは違うのだというのですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 だから、そのとおりにこだわるつもりはありません。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 先ほど来各委員が、小選挙区論者が多い、そして結論が見えているのだとおっしゃっています。それで、こんなスピードで中選挙区制は変えるのだという方向が出るということは、私はそのことを証明していると思うのです。  あなたの先ほどの発言からお聞きしますが、中選挙区には問題が多いのだ、これは改めるかどうかはわからぬけれども、それはともかくとして、これにかわる制度について審議をしているのだとおっしゃいましたが、それは中選挙区ではない選挙制度を審議している、実際上は中選挙区を変えるということで今の選挙制度審議会の審議が行われているということではないですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 私が申し上げたのは、第一委員会といたしましては、現行中選挙区制を改めるかどうかはさておいて、中選挙区制に問題が多いとすれば、これにかわる望ましい選挙制度が考えられるかという点について具体的な検討を進めていくこととなりました、こう申し上げた、これだけの話です。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 それは事実上そういうことではないですか。事実上中選挙区制は廃止するという方向で審議をしているということではないですか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 いや、これにかわる望ましい選挙制度が考えられるかという点について具体的な検討を進めている、これだけです。だから、何も中選挙区を廃止するとか、そんなことまで言っておるわけではありません。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 だから、事実上と言っているのですよ。  自民党の総選挙に当たります公約の重点項目では、現行中選挙区制の抜本改革を行う、選挙制度審議会の答申を最大限尊重して実行する、こういうふうに言っておきながら、伊東正義自民党政治改革推進本部長は、選挙制度審議会が審議中なので遠慮をしたけれども、気持ちは比例代表制を加味した小選挙区制導入だと、大体選挙制度審議会の結論を予想して自民党の責任者はこう発言しているのですよ。先ほど来各委員がいろいろな報道を挙げて、結論が見えているではないかと言われたけれども、自民党の責任者だってそう言っているのですよ。こういうたくさんの批判に対してあなたはどう思いますか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 どなたがどういうふうに発言されるか、それはそれぞれの方の御見解ですから、私はとやかく申すつもりは全然ありません。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 この委員会では何回もこういう問題を審議しています。そして、選挙制度にかかわることについては国会で十分議論すべきだ、これが最近の歴代の各自治大臣の答弁です。坂野さんも葉梨さんも梶山さんも皆そういう答弁です。今、選挙制度審議会が選挙制度の根本的な問題を国会の論議を全部抜きにしてやるというのは、今までの自治大臣の答弁、国会の論議を無視するということではありませんか。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 それはいかがでしょうか。我々はこの審議会委員として任命されて諮問された以上は、それぞれの自由な立場で諮問に応ずるように調査審議するのは当然ではないかと私は思います。

松本善明日本共産党・革新共同

○松本(善)委員 私は、その審議会をつくり、それから、審議会の委員の任命を総理が勝手にやって一定の方向をやろうとしておる、そこに根本問題があると思っているのですよ。総理も小選挙区制を何遍も口にして言っています。そういう立場で委員が任命をされ、だから考えられないくらいのスピードで中選挙区廃止の結論が事実上出ているのだ、小選挙区の方向へ持っていこうとしているのだということを各委員が言い、そして世論もそういうふうに報道しているという事態が起こるのですよ。  私は、きょうのあなたの御発言を聞いていると、国会決議の方は読んでいないし、間違えるし、それからそれを尊重するという意思は、私に聞かれて言ったけれども、中身は全くないですよ。それで出てくる言葉は、自民党政治改革大綱の中にある言葉はいっぱい出てきます。もう時間がありませんから一つ一つ指摘はしませんけれども、あなたの頭の中にあるのは自民党の政治改革大綱ですよ。そういうものに沿って結論を出すというものに野党が出ていかないのは当たり前ですよ。私はむしろそういう事態についてあなたが反省すべきだ、そういうことではないかと思う。我が党はこの選挙制度審議会の作業は中止すべきである、だからあなたの方の作業に協力をするような出席はしないという態度であります。そのことを明らかにして、質問を終わります。

小林與三次選挙制度審議会会長

○小林参考人 もう松本先生にお答えする必要もないと思いますが、この決議に反するのはけしからぬじゃないか、こういうことを繰り返しおっしゃいました。私は、決まった決議に違反しようとは思いません。しかし、この決議は、衆議院の現在の定数是正をどうするかという国会での態度をお決めになったのでございます。だから、それは国会の方でなされるに違いない。我々は国の機関の審議会の委員として責任を負わされた以上は、審議会の委員として自由にやるのは当たり前。これは自民党の政治改革大綱と何の関係もない。我我としての責任で自主的にやるわけでございます。これはそういうものだと思って、ひとつ御理解をいただきたいと思います。

左藤恵自由民主党

○左藤委員長 小林参考人におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。  次回は、来る十二月八日金曜日午前十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時二十三分散会

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