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114回国会参議院1989/05/11

予算委員会 第7号

発言数
385
登壇者
30
会派数
4
開催日
1989/05/11

会議録

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 予算委員会を開会いたします。  平成元年度一般会計予算、平成元年度特別会計予算、平成元年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。     ―――――――――――――

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 理事会の協議決定事項について御報告いたします。  本日の総括質疑は、日本社会党・護憲共同二十八分、公明党・国民会議五十五分、日本共産党五十分とすることと決定いたしました。     ―――――――――――――

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成元年度総予算三案審査のため、本日、日本銀行総裁澄田智君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) それでは、これより総括質疑に入ります。黒柳明君。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 私、参議院に二十四年議席をちょうだいしております。予算委員会も数十回質問させていただいております。きょうはその一回ですか、間もなくおやめになる内閣総理大臣また閣僚に質問するなんて、全く異例中の異例でありまして、何か空気の抜けた風船玉に体当たりするような感じがします。行政は継承される、こういうことをかたく信じまして質問いたしたいと思います。  けさほど、各社一斉に藤波元官房長官がリクルートの問題で地検の参考人としての事情聴取を受けた、こういう報道がありましたが、法務大臣、これについてひとつ御説明いただけますか。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) お話しのように、本日の新聞にはちらほらそういう記事が出ておりますが、法務省としてそのような捜査の内容についてお話をすることはできません。この点は御了承いただきたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 先般のたしか野党の議員のときには、法務大臣が参考人としてと、被疑者じゃないとテレビで記者会見したのを私は目で確認しております。今回はそれをおっしゃれないというのは、これは先回と今回と違いがありますか。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 今お話しのようなことがありましたかどうか、私はよく覚えておりませんが、もしあったとすれば、それを確かめた上でお答えを申し上げます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 これはちょっとおかしい。ついせんだってのことですから、私だけじゃない、皆さんテレビ見ているのですから。あれは参考人だよ、被疑者じゃないよと法務大臣がおっしゃったのを私はっきり見ていますから、それを今回はおっしゃれないというのは全くおかしい。調べてください、すぐ。これすぐ調べなきゃ。こんな重大問題。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) もう一度念のために私の方から伺わせていただきますが、どういう場面で、いつそういうことがありましたか、御記憶であったら教えていただきたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 たしかあれは四日ということが六日に出たですかね、私は当事者じゃありませんから連休中も、まあ言っていいかどうか、次期参議院の候補者ですからすっ飛んで歩いていたわけですよ。その途中で私はっきり見ました。法務大臣が出て、あれは被疑者じゃありません、参考人ですとはっきりおっしゃった。すぐ調べてください。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) その点よく調べましてからお答え申し上げます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 いや、だめだめだめ。そんなことはもう第一重要な問題じゃないですか。やったことは間違いないです。私の目で見て、見た人もいっぱいいらっしゃるんじゃないですか。あれは参考人です、被疑者扱いじゃありませんとはっきりおっしゃったのをテレビで見ています。私が見ているんだから。ほかの人から聞いたのならいい、私が見ているんだから、私が。

根來泰周法務省刑事局長

○政府委員(根來泰周君) 私もそのテレビを見たわけではございませんけれども、事情を御説明いたしますと、この五月六日でございましたか各社から池田氏を取り調べたのではないかという照会がございました。それについて、地検の方も私の方もそういうことについては一切申し上げられないということを申しております。  したがいまして、ただいま強くおっしゃいましたテレビの問題につきまして、私は見たわけではございませんので断言はできかねますけれども、大臣の方にもそういうことについては一切検察庁も我々も申しておりませんということを申し上げておりますから、万が一にも大臣がそういうことを申し上げたはずはないと、私どもはそう思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 私はどのチャンネルかは忘れました。正式な記者会見じゃなかったです。立ち話みたいなところではっきりあれは被疑者じゃない、参考人ですよと私は聞いて、見ています。間違いありません。立ち話的な雰囲気だったかなという感じがします。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) どうも私には全く記憶がございません。ともかくもそういうことを私は言える立場でございませんので、言ったはずはないと私は確信しております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 言ったはずはない――私はこんなものをでっち上げるなんというつもり全然ありませんからね。これは、おっしゃうたからきょうもという、全くもう極端に言うと政治的な立場を離れて、一テレビの視聴者としての関心で申し上げただけです。ですから、うそなんか言う必要ありません。言う理由もないわけであります。私が偶然見たから、だからそれを言っているだけであります。早くすぐ調べなさいよ。そんなもの、私がでっち上げる必要は何もないじゃないですか、別に。見たままを言っているだけですよ。(「こっちだって調べなきゃ議論にならない」「何チャンネルのどこで見たか」と呼ぶ者あり)

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 速記を起こして。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 では、三十分後に御返答いただく。  私、今不規則発言で、いつ、何時の何チャンネルだと、こう言われても、私はそれを調べたわけじゃないんですよ。偶然見ていたら映って、聞いたということですから、そういう非常にノーマルな感覚ですから、だから今おっしゃる不規則発言、こんなものを取り上げてもしようがありませんけれども、こういう感覚です。法務大臣に対して、私うそなんかつくようなそんな非礼なこといたしません。こういうことで、三十分後の答弁ということでこれで了承させていただきます。  そこで、どうなんでしょうか、中間報告、これはたしか国会正常化の前提として中曽根総理の喚問について委員外議員としての発言はどうかと、そのときに中間報告も含めて自民党さんから案がありましたが、それはちょっと時期が前でしたからいいんですが、現在の時点において中間報告、来週あたり、あるいは再来週はもう国会終わるわけですね、そこらあたりまでに中間報告できるような見通しでございましょうか。いかがでしょう。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) お答え申し上げます。  ただいままで時々私が申し上げていることでございますが、国会からの御要請があれば報告は申し上げることを検討するということを申し上げておりました。今仰せのとおりにだんだん捜査が進んでおりまする段階でございますので、果たしてその適否の点は問題があると思いますが、もし御要請があればその際に検討させていただきます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 ひとつ委員長、御要請があればと、これは前からこういう発言がありましたが、いつの時点で、どういうふうな段階でこちらも要請していいのか、私、個人的なことは疑問ですが、もうそろそろ中間報告を院として、衆議院がああいう状態ですから参議院として要請していいんじゃないかと、こう思います。ひとつ理事会で検討していただけますか。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) ただいまの発言の内容については、理事会において検討をいたします。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 法務大臣、これは私ども新聞報道しか知らないわけであります。ですから、その報道で接する限りにおいては、何か政界の捜査あるいはリクルートの捜査と言ってもいいんでしょうか、俗っぽい言葉で言いますけれども大詰めに来たと、こんな感じを国民の一人としても受けるんですが、こんなような感じを私あるいは相当の人が受けているんですけれども、話の中で。これについて、法務大臣、どういうようなコメントをいただけますか。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 捜査の段階についてどのような段階であるかというお尋ねでございます。捜査というものは流動的なものでございまして、いつの段階でこれでおしまいと、どのくらいかかるかというような時期とかいうことにつきまして明確にお答えすることができませんことは甚だ遺憾でございますが、一日も速やかにかつ厳正に捜査を遂げるべく検察は懸命の努力をしている、終局的な努力をしていると申し上げてもいいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 終局的なというお言葉がありまして、そろそろ大詰めかなと。  総理、これは今国会始まる冒頭あるいはもう何回も何十回もと言っていいかわかりませんが、バッジにかけて政治改革を、政治生命にかけて政治改革をと。残念ながら途中でこういうような問題になりまして、総理の所信が竜頭蛇尾に終わるのかな、政治改革については非常に残念な結果を残して御退任しなきゃならないのかなと、こんな感じがするんですが、いかがでしょうか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 確かに、黒柳委員おっしゃいましたとおり、この政治改革を緒につけたいというところに自分の表現の限界を自分でつくっておりましたけれども、そういう決意をたびたび披瀝させていただいたことは事実であります。  しかし、退陣表明に当たりまして申し上げましたように、「政治に対する国民の皆様の信頼を取り戻すために、私は、みずからの身を引く決意を固めることといたしました」と。したがって、政治改革を緒につける、それを本当に実現に移すためには、まず私が身を引くことが私個人の政治生命についての一つのけじめにもなると思ってそういう決意をいたしたわけでございますから、私がここで国会議員の一人として申し上げておりました政治改革の必要性、それは引き続き持つべきものであると考えております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 結局思っていることは当然ながらできない、緒につけるだけは任期中にやろうと、こういうことと解釈します。  それで、ちょっと念のためにお伺いしたいんですが、今、総理がお読みになったその予告の中に、平成元年度の予算が成立してからと。これは参議院で成立する段階、二十七日ですね、自然成立を待てばということであって、予算関連法案が成立した後という意味ではないでしょうね、それは念のためですけれども。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) いろんな環境の変化が全くないとは予言できませんけれども、私が申し上げましておるとおり、全力を尽くして新年度予算の成立を図り、その実現を待ってみずからの決意を実行に移す考えでありますという気持ちに変わりございません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 ですから、そうすると参議院の自然成立になるか――参議院はいつも自然成立を待ちませんね。若干日にちを繰り上げて自主的な判断で審議の段階でやります。今、総理おっしゃった、若干にしてももしその環境が変わると、予算関連法案成立後の辞任ということも全くないことはないという今の御答弁に私は承ったんですが、そういうことでしょうか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私自身環境が変わればと申しましたのは、私なりの頭の中でいろんなスケジュールを考えますと、それがたまたま何曜日であって、それのアズ・スーン・アズであるのか、一日後であるのかというような選択の範囲内の問題とお考えいただいて、すべての――俗称我々の言葉でわかります予算関連法案が成立するのを待ってというような考えは持っておりません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 わかりました。  そうすると、今申しましたように自然成立を待ったとしても二十七日、あとちょうど二週間、こうなるわけでありますとタイムリミットがもう目の前であるわけであります。今私が知っているところでは、賢人会議の提言が出て、それを後藤田委員会にあれして十七日までに答申をもらう、こういうスケジュールになっている。昨日あたり、骨子だけを何とかまとめてあとは与野党の協議にまちたい、さらに知っているところでは、法改正の分については後継内閣、そのほかできることはやりたい、こんなこともおっしゃっておりましたが、ひとつ具体的に、緒につけたいというものはどういう形で緒につけたいのか。あるいは先送りするものあるいは今できるもの、また、やりたいもの、そこらあたりは何なのか。ということは、私も失礼ですけれども、非常に時間が、若干の二日、三日ということはあるでしょう、今、総理おっしゃったように。だけど、もうすぐ目の前ですね。だから、後藤田委員会が出るのも十七日ですから、そうなりますと、もうそれからでは本当に指折り数えてですよ、その前だっていろんな作業を進めるかと思いますけれども。ですからその点ひとつ緒につける、後継内閣にと。法改正の必要ないものはどういうものを具体的に考えていらっしゃるのか、総理が短い限られた時間の中で政治改革を、ちょっと教えていただけますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 元来、私が予算成立後辞任するという考えを持っておったといたしますれば、本来は予算成立のその直後に辞任表明するというのが、私は従来の哲学からすればそうすべきであると思っておりました。しかし、先ほども御指摘がありましたように、予告期間を置いたということに対しては、率直に言って私の今日までの生きざまからすると不本意な点がございます。したがって、緒につけると私が申しておりましたのは、およそ後藤田委員会、これは自由民主党内の問題でございますが、等に私が有識者懇談会等からいただきました提言に対しましてそれなりの感想をつけてこれをお願いして、そうすると法案の準備とかそういうものが、法律を要する問題もございますから、そういうものもできるであろう。そうすればそれらをあるいは提出することが自分の緒につけるということかなとも考えておりました。  しかし、今ぎりぎり整理いたしまして、私が緒につけるとはどこが緒か、こう申しますと、私は後藤田委員会に対して有識者懇の意見を付してこの検討方をお願いした、これが緒であったなという今考え方に立っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 わかりました。  そうすると、これからちょっとお尋ねいたしたいと思いますが、個々に個々にいろんなところで、東南アジアのときも御発言されましたけれども、いろんなところを具体的にやれることはやるということをおっしゃっているんじゃなくて、後藤田委員会の答えをもらうことが緒につけること、それがもしかすると任期中にできることのすべてである。何かこう具体的に閣僚の株の云々だとか資産だとか、いろんなことを私これからお尋ねします。そういう個々の問題についてはやる、こういうことは余り頭にないわけですか。ないというよりむしろタイムとして、これは自民党内だってやっぱり手続がありますから、総理だけがこれをやるとかやらないとかというわけには当然いかないと思います。ですから、何も法改正だけが手続じゃないと思います。  そういうことになりますと、いろんな具体的な、私たち、やれそうだな、やるんじゃなかろうかなということは今までずっと考えたのはあったんですよ。だけど、そういう個々のことについてやるやらないじゃなくて、後藤田委員会の答申をもらうことがもう緒につけることであって、もしかするとそれが任期中にできるすべてであると。個々の何をやる、何をと、こういうことじゃないんだというふうに私は受けたんですが、その点いかがですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私は、おおよそ今の考え方で私なりにそのとおりだなという感じを持ちました。ただ私なりに、私が内閣総理大臣でありますまでに申し合わせ等でできる問題、これについては、全体のことから申しますならば極めて小さい一つであろうとも、それだけは閣僚懇談会等で御協議してみたいと思っておることはございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 済みません。また追っかけてのようですけれども、思っていらっしゃることがあるというものを具体的にお挙げいただけますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) これは実際はまだ相談しておりませんので申し上げるのは差し控えるべきかなと思いましたが、閣僚の皆さんも今私の後ろにいらっしゃいます。私が内閣総辞職の手続をいたします。その時点における閣僚、そもそも申し合わせによって資産公開をしているわけでございますから、それの異動が幾ばくかあろうかと思います。それらに対しては就任時と辞任時という一つの区切りとして御協力いただけるものならやりたい、このような気持ちでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、緒につける、後藤田委員会の答申をもらう、そしていつの閣議、閣議といったってもう四回しかありませんね、正式な閣議は。そこで閣僚の皆さん方の同意を得て、出発そして終了時の資産公開、それだけができる唯一の政治改革であるかな、こういう御発言でしょうか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) そのとおりでございます。ただ、例えば辞任時にそのことを申し合わせいたしたといたしましても、それが事実上届いて個々の立場で公表するのは一週間後とかというようなことは、従来の閣僚資産公開の例に照らして時期的にはそういうことがあろうかと思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 もう非常に、総理、謙虚な上にさらに今謙虚になられまして、もうちょっとやっぱり前向きに発言してもいいんじゃないか、こう思うんですけれども、早稲田の先輩というのは進取の気性があるわけですから、ひとつ激励さしていただきたいと思うんですけれども。  高辻法相は、六日、池田克也衆議院議員が事情聴取を受けていた事実を認め、参考人としての聴取と聞いており、被疑事実があるとは聞いていないと述べた、こういうテレックスが入っていますが、途中でまだ報告が来ませんけれども、どうですか、これについては。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 私はその記事、そういうような、今お話しのようなことがあったということは聞いておりますが、全く私の関知しないことでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、この記事、私、法務大臣とやり合うのは嫌なんですよ、私はもう潔白ですけれども、いっか法務大臣、黒柳にらんでなんというようなことになると。法務大臣とは非常に仲よくしたいんですよ。これ冗談で申しわけございません。  だって、六日、池田克也衆議院議員が事情聴取を受けていた事実を認め、参考人としての聴取と聞いており、被疑事実、私が今言ったでしょう。全く内容は同じでしょう。これを否認する、こういうことですか。これは後で大問題になりますよ。法務大臣が、私こんなところで失礼ですけれども、うそをついたなんて言ったら、マスコミの公開の場のテレビで出ているんですから、大変なことになりますよ、とれまた、そんなことしない方がいいんじゃないですか。別に問題じゃないじゃないですか。発言します、口はふたできません、そんなものは別に、やったらやった、ちょっとうかつでしたと、何でもいい。私は法務大臣じゃないから、法務大臣の言葉はできません。これを否定したら大変なことになりますよ。私は老婆心ながら御注意します。否定しますか、これ。私は構いません。法務大臣の見解どうしようと構いません。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 私は元来うそがつけない男でございますので、もう完全に否定をいたします。何かの間違いであろうと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 私は法務大臣に輪をかけてうそがつけない男なものですから、うそをつけない男とうそをつけない男が対決したので、これは国会で前代来聞の場面ですわな。まあ結構です、三十分後には報告が来ますから。これはまた後日ということであれさしていただきます。  済みません、総理大臣、こういうメモが入ったものですから。――何を私質問していましたっけね。済みません、頭が悪くて。  閣僚のことだけだと、閣僚が同意するかどうかわからないということで非常に謙虚な態度であったわけでありますが、もっと前に、閣僚の株の取引を禁止しようというのはもう二月ごろから言われていて、閣議で申し合わせよう、申し合わせよう、申し合わせようというのは三回ばかり私は記事で見ているんですが、これも全く放棄いたしますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 閣僚等の株式取引の自粛等について、これはたびたびの御議論がございました。そのことを閣僚懇談会で申し合わせしたらいいじゃないか。しかし、可能な限り一括して物をやりたいという気がございました。しかし、その議論が起こったことそのものが結果的に閣僚等の株式取引の自粛はその期間なされておったと、このように私は思っております。これらの問題、これは決められないことはございません、申し合わせで決めること。しかしながら、私は新しい内閣の冒頭でお決めになった方がけじめとしては立派かな、こんな感じがしておるだけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 わかりました。そうすると、閣僚をやったんだから次官も資産の公開、また株について、こういうことも再々言われましたが、これもそうすると放棄と、こういうことでしょうか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) いわゆる今は閣僚に私はとどめたお答えをいたしました。政務次官、国会議員等々にこれを拡大する問題についてはいま少し手続があって、各党との話し合いとかいろいろあってしかるべきだと、こう思ったから、従来閣僚については少なくとも申し合わせで就任時の資産公開はやっておりますので、ここまでは現内閣で申し合わせしてもいいだろうと思ったわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 現実性がある御答弁と、こう言えば現実性がある答弁だと私は思います。しかし、やめると決まったから、だから私冒頭に行政継続性がある、こう信じてと、こう念を押したわけでありまして、何かもうおやめになるからあれもこれも後継、あれもこれも次期というところまであれしなくて、むしろ政治改革に対してこちらが、もうやめるんですから、もう次のあるいは自民党あるいはこの次の内閣まで足を縛っておかないと政治改革というものは緒につかない、竹下総理としてこういう前向きな判断もあってもいいんじゃなかろうかなという感じがいたしますが。  それから、これはロッキードの後の五十二年二月、三月、各派閥がみんな派閥解消を打ち出しました。いつの間にか派閥がまたできちゃったわけですけれども。今、財界の方、経済同友会の石原代表幹事もおっしゃっていますね、派閥を解消しろ、派閥があると金を集め過ぎる、だからもう政治改革は派閥の解消からだと。それから、伊東総務会長も一昨日、派閥の解消をしなきゃだめだと、こうおっしゃっていますね。  総理は、ひとつこの派閥の解消については、あながち現総理としてこれをどうやるとかやらないとかと、これも、総理ですから、御答弁ですから当然含めなきゃなりませんけれども、これは自民党の最長老あるいはこれからも実力者として、従来そして現時点においてのこういう派閥解消の声が――次期総理に今晩お会いになるわけですね、その伊東正義総務会長も強くこれをおっしゃっているわけですよ。この派閥解消について現時点でのそういう財界あるいは党内あるいは有力な後継総理としての総務会長伊東さん、この声に対して総理はどういうふうな御判断、お考えを持ちますか。もう政治改革の中にはこれは入らない、これはもう今言った中においてはしようがないですわな。だけれども、そ‘ういうことについてどういう判断を今お持ちですか。あるいは政治改革の一端に入れますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 我が党の総務会長であります伊東正義さんと今晩お会いする予定は持っておりますが、今諸般の手続によって、去り行く私の意思ではなくして、党の機関の中で後継総裁は決まっていくわけでございますから、後継総裁という前提のもとにお話を申し上げるというようなことは越権であると思っております。ただ、政治改革の有識者懇からの御提言をいただきまして、幹事長にはきのう申し上げました。きょうは総務会長、予算委員会をやっておるわけでございますから、続いて政調会長、参議院の議員会長という方々に対して、私が後藤田委員会へお願いしたことについての詳しい説明等は申し上げなきゃならぬというふうに思っております。  さて、派閥解消の問題でありますが、これについて私なりにも長い間勉強したことがございます。本来は、これは言いにくい点もございますけれども、中選挙区制度をもって一つの政党が政権を担当するに必要なる過半数を獲得するためには、それぞれの選挙区で過半数の候補者を出すことを原則とすることになります。そうなった場合、いわば党是において戦うよりも、むしろそれに個人のカラーというものが選挙運動の中に非常に重要な要素を持ってくる。これは中選挙区の長所もございますが欠点の一つでございましょう。そうなると、そこに派閥というものができてくるという一つの必然性というものもありはしないかということからいたしまして、派閥の中の効用の部分を、お互いが切磋琢磨することによって能力をつけるという意味における効用の部分を今日まで主張してきた。しかし、欠点がたくさんあります。この点はやはり私は是正、解消していかなければならない問題である、こういうふうに考えておりますので、その一つの目標を定めて、それに行く手順というものもやはり十分検討して進めていかなければならない課題ではなかろうかというふうに常日ごろ申しておったことを、きょうたまたま申し上げただけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 欠点、常日ごろどういうことを――私ちょっと申していたことが耳に残っていない、記憶に残っていないものですから、常日ごろ欠点としてどういうものが欠点だったかと申しておるのか、それをまた言っていただきたいことと、それから今度のリクルート事件、国民に大きな不信を買って総理が残念ながら辞任に追い込まれた。これはやっぱり派閥が相当関係ある原因があったと、こう判断しているんじゃないんでしょうか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 派閥というものの欠点というものは、やはり私はそれぞれが政策集団として切磋琢磨する長所はございましょう。が、欠点というものは、今の政治資金規正法等から見てやはり党中心的政治活動資金というものはあるべきものである。それの不足を補う、しかも先ほどもおっしゃいましたようにかなり大きな部分を占めておるというところは、やはり私は政党中心の形で政治資金等がシフトしていくのが現実的ではないかというふうに思っておるところでございます。  リクルート問題と派閥ということになりますと、下世話な言い方でございますが、俗称竹下派の数が多いから、したがって派閥の献金も多かったとかいう批判があるとすれば、それは寄附者の意思をそんたくすることになりますので私の方から申し上げる筋合いのものではございませんが、リクルート問題即派閥とは必ずしも考えておりません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 経団連の花村相談役が、これは三月ごろでしたか、私テレビを見たんですが、自民党に財界から割り当てて寄附していると。百四十億とたしかおっしゃっていました。それを党にやっているんだから、それを中心に党が運営すれば今回みたいな事件は起こらないんだと。今くしくも総理が、派閥じゃなくて金集めは党中心にと、それを補完するものと。その補完の方が党中心を越えちゃっているわけです。ですから、中選挙区制と派閥、これは確かに中選挙区制という中の派閥というものは必要悪であるという意見もあるでしょうが、それじゃ小選挙区にすれば派閥は必要ないのか。それはまたそのときになるかと思います。  ですから、党中心に、こういうことならば、少なくとも断行できなくても、もうちょっと今の総理が政治改革、この次の総理はそれをさらに実行に移すんですから、当然そこに大きな影響があるんですから、だから与野党で審議する。これはなかなかまとまるものもまとまらぬ可能性がありますね、各党あれですから。政治改革は自民党内の改革というのがもう九〇%を占めているわけですよ、まあ失礼ですけれども。その中で今、総理が、金集めは党中心であるべきで、派閥は補完するべきだと。財界だって、しかも財界の一番の中心の大蔵大臣がそうおっしゃっているんですから、この点ももっと強く政治改革のメーンとして打ち出して、それで次期に継承する、こういうことは考えてないですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 今の問題を私なりに熟慮いたしましたから、私から自由民主党幹事長安倍晋太郎殿、政治改革委員会会長後藤田正晴殿、これに対して、リクルート問題に端を発した政治不信の広がりは我が国の議会政治史上例を見ない深刻な事態を迎えております、特に三十余年にわたり継続して政権を担当してきた自由民主党に対する批判は極めて厳しいものがあります、私たちは謙虚な反省に立って党の再生に力を尽くし、かけがえのない自由と民主主義を堅持していかなければなりませんと。  いわゆる自由民主党への批判というものが厳しい、そこに党再生の政治改革は必要だということを私なりに考えまして、本当は保守合同以来三十有余年にわたりとも書いてみましたが、保守合同も既に古くなりまして、私は保守合同になって後に初めての選挙に出たわけでございますけれども、青年諸君が見たときに、保守合同ということも、左右両派の社会党の統一ということも何か歴史物語のような感じで若い人は見ておるのじゃないかと思ったものですから、そういう言葉を削ったりして、三十有余年にわたって継続した政権を担当してきた自由民主党に対する批判は極めて厳しいという認識の上に立ってこの有識者懇の意思を伝えた、こういうことでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 昨日もこの場で、政治改革は解党的な気持ちでと、解党的な出直しをと。そうすると、この解党的な出直しという言葉自体も次期内閣に継承するという意味でおっしゃったんですか。総理はもうそんなやる資格はない、時間的にもだめだ、言ったってしようがない。それを言うのもはばかる。だから、もう解党的出直しをしなきやならないというのは、次期後継総理に対してのはなむけの言葉として言っただけのただジェスチャーですかね。もうちょっとやはり総理の政治改革の信念はかたいと私は認識していたんですけれども、昨日は解党的な出直しをしなきゃならない、こうおっしゃったんじゃないですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私が昨日解党的な出直しと言った言葉が自由民主党党内に浸透しておるということは、私は確信をいたしております。しかしながら、私は辞任するわけでございます。やはりそれらのことも新しい内閣で改めた形でアピールする方が、改革そのものも進むであろうと思ったからでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 三十分たって、今メモが行ったり来たり。法務大臣、それじゃ御報告を願います。

根來泰周法務省刑事局長

○政府委員(根來泰周君) 短い間の調査でございますのであるいは間違いがあるかもわかりませんが、六日土曜日は大臣は登庁されておりません。大臣に伺ったところ、六日には数回各社から電話の取材があったようでございます。七日は日曜日でございます。それから八日月曜日、七日、八日はテレビの取材は受けておりません。九日には、閣議後の記者会見を行っております。このときには、池田代議士の話は話題には出ておりますが、大臣はそういうことは一切申されておりません。これは議事録で確認しております。  そういうことでございますので、新聞にはそういう先生がおっしゃったようなことが記載されているところもございます。それは否定するわけではございませんが、私どもの考えるところでは、六日の電話による取材について多少誤解されて報道された面があるのではないか。もっとも、その報道機関について真実を伝えているということについて疑問を持つわけではございませんけれども、若干その主観的真実というのはございますから、その辺御了解いただきたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 刑事局長、いつもばっぱっと歯切れよい答弁ですから、何も遠慮しなくたっていいんですよ。私は非常に刑事局長を尊敬していますし、法務大臣は倍尊敬しています。だけれど、刑事局長ですからね、もし誤りがあったらと、そんな答弁を国会でするのは困りますよ、刑事局長が。後で何か突っ込まれたら困ると。それはもう突っ込まれる前提で今おっしゃっているんじゃないですか。いや、あのときもし間違いがあったらといって言ったじゃないですかという布石にしているんじゃないですか、それ。ちょっとそんな歯切れが悪い答弁、歴代刑事局長をもう私は大尊敬しているんですよ。特に今の根來局長は大々尊敬しているのに、何か布石を置いて歯切れが悪い。私に遠慮することありません。ひとつ言ってくださいよ。黒柳が言っているのはうそじゃないかと一蹴してくださいよ、ひとつ。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 先ほどお尋ねの中でございましたが、私がテレビに映って、そして今お話しのようなことがテレビに出ておったというふうに最初伺ったものですから、全く覚えがないということを申し上げました。  私の方でさしあたり調べたところによりますと、これは秘書官が聞いてきてくれたわけでありますが、五月六日の午後六時ごろ民放のテレビで私の顔写真が出てお話しのようなことがあったそうでございます。これは確実ではございませんが、さしあたり聞いたところによるとそういうことでございます。ただ、私の顔写真は出たようでございますし、そのような内容が報道されたようでございますが、ただいま刑事局長が申しましたとおりの状況でございまして、私にはそういう場面にぶつかったことがないのでございます。したがって、私の先ほど申し上げたようなことを申し上げましたが、これを御信用になるかならないかはそちらの御自由でございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 それじゃ、私も弁明いたします。  私も一〇〇%記憶が定かとは言いません。私は動いているあれで話している。ただ動いているといったって、それがそのまま口で出てきませんでした。これはコメントですから、果たしてそれはそれを使ったのかわかりません。だから、それは今おっしゃったのが正確かわかりません。私は、記者に囲まれて動いているからその場で話したのかなと、こう錯覚しました。おっしゃったことが正確でしょう。  そうすると、顔写真というのは、私の記憶ではただ動かない顔写真じゃありません。記者に取り囲まれた動いている写真です。だから私はそこでしゃべったのかなと、これも私錯覚かわかりません。記憶違いがあったら失礼します。ただし、そこで私は、今テレビで映った。これは同じですね。動いていました。それに対して、その次の刑事局長の主観的云々、もし誤りが、この点はどうも納得できない。どういうことですか、これは。新聞記者のことを否定しているんですか、否定してないんですか。何か私は、失礼ですけれども、今の答弁を聞きますと、真実だけれどもこれは動かせないんだから、だけれど、これで反発されると困るから、何とかそこに一言入れなきゃならないということで、何か私は法律家じゃないので私をごまかす答弁を考えたんじゃないですか、十分の間に。

根來泰周法務省刑事局長

○政府委員(根來泰周君) いえ、私の申し上げることは、電話の取材でございますからいろいろやりとりがあるわけでございます。したがいまして、それをいろいろ誤解して、誤り報道されたことがあるんではないか。これはあくまでも推定でございます。それで、その報道されたことが真実でないということを私は否定するわけではございませんけれども、そういう誤りが時々あるということは十分御理解いただけることだと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 ちょっと刑事局長、失礼ですけれども、刑事局長だから私そうですがと言えないんです。いいですか。今リクルートといって世間は騒いでいるわけですよ。そういうことで、そのかなめになる刑事局長ですからね。ああそうですが。否定するんですか、新聞のコメントを。おれはそんなことを言ってないと否定するんですか。言ったけれども、それをオーバーにとられた。だけれど、オーバーもコーバーもないんですよ。参考人として事情聴取、被疑者じゃない。被疑事実はない。本当の簡単な言葉ですね。これを言ったか言わないかなんというのは、シロかクロか単純明快だと思いますよ、そんなものは。どういうことでしょうか。否定はしないけれども、だけれど往々にして新聞は間違った記事を書く場合がありますと。どっちをとったらいいんでしょうか。間違ったものを書いていると、こうおっしゃりたいんでしょうか。

根來泰周法務省刑事局長

○政府委員(根來泰周君) 先ほどからるる御説明しておりますように、私どもは大臣にはそういう取り調べについても報告しておりませんし、そういう取り調べの結果については外部に申し上げないということは大臣もよく御承知でございます。したがいまして、新聞社から取材がございましても、大臣が万が一にもそういうことを申し上げるはずがないわけでございます。したがいまして、端的に言えば、その辺、大臣の電話による取材について誤解されて報道されたのではないかと、こういうふうに私どもは思っているわけでございます。  この点について、大臣にも後刻私はお尋ねしましたところ、そういうことは一切申していないということでございますから、それは何か取り違えて報道されたんではないかと、こういうふうに思っているわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 もうこれ以上あれしませんで、最後に一言。  そうすると、参考人としての聴取と聞いており被疑事実があるとは聞いていないということは言ってないと否定したことになる。それでいいですか、そういう受けとめ方で。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 再三申し上げますとおり、御指摘のような内容のことを私は申しておりません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 これ以上聞かないと言いましたんですから、もう押し問答いたしません。  それで、総理、マスコミ報道ではきょうは実質的な伊東総務会長に対する後継総理の要請だろうと、こんなことを報道されておりました。私はそういうことであろうと、こう思っています。ただ、せんだって、二日前ですね、伊東総務会長が記者会見して、総理も御存じのように、本の表紙が変わっても中身が変わらないのはだめだ、党の意識革命をしないとだめだ、リクルートで高まった政治不信を解消するため自民党としてのけじめをつけることが必要だと、この三点を会見されて述べられた。これははっきり三点書いてあります、各社とも。これについて総理はどのように受けとめておりますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 後継総裁の問題につきましては、党において四役中心に、これが手順を進めていくということが決定されております。したがって、後継総裁というものを前提にして私はお答えする立場にはございません。今報道されたと言われる伊東総務会長のお考え方というものは、私にも十分理解できるものでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 十分に理解できる、これが大切だと思うんですけれども、ここでは、総理が辞任したのは、きのうも個人としてのけじめだと、ワクルートの。ここでは自民党としてのけじめと、こうおっしゃっているんですね。これについてはどういう総理は受けとめ方をしていますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 先ほども申しましたように、三十有余年にわたる長期政権の中で政治不信をもたらしてきたやっぱり自由民主党に対する批判が最も厳しいという前提の上に立って、何をやるというよりも、党全体の意識革命の中でもろもろの具体的改革を進めていかなきゃならぬと思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 ちょっと具体的な問題で聞き忘れたんですが、前にさかのぼって株の利益の還元、けさの報道ですと、民社党が決定したと。これも前から総理が自民党もと、こうおっしゃっていたし報道されているんですが、これも総理、結論をつけないで御退任ですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) その問題については、私が折に触れ本当は話してまいりまして、その方針でおおよその合意を得ておりますが、そのことはそれこそだれが一括してどうするかとかという具体的な問題が残されておりますので、もとより方途は御指摘なさったような方途でございますが、具体的な措置については私が辞任後になるであろうというふうに思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 今度は中曽根証人喚問に移ります。刑事局長済みませんね、いろいろ御足労いただきまして。  安倍幹事長と同じく十日の日に会談されたときにおっしゃっているのは、要するに、今国会の証人喚問を受けると捜査に支障を来すと、こういう趣旨の言葉をおっしゃったんですが、支障を来しますか。中曽根前総理が国会証人に来ていろんなことをしゃべると、捜査の差しさわりになりますでしょうか。

根來泰周法務省刑事局長

○政府委員(根來泰周君) また大変難しいお尋ねでございますけれども、去年の十月二十日に衆議院の税特委員会で坂井委員の御質問に答えまして、またその後十月二十四日でございましたか、同じ委員会で社会党の伊藤茂先生からお尋ねがございまして、御答弁申し上げております。  私どもの立場から申し上げますと、国会で証人喚問をされる場合には、国会でいろいろ御協議になりまして、捜査の御都合もお考えになりまして、その上で御決定になるわけでございますから、私どもとしては全く捜査に支障がないと申し上げているわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そう私も答弁を聞いております。だけれど、前総理大臣ともあろう者が何を勘違いしているのかなと、こう思います。  それで総理、これもたびたびおっしゃっているんですけれども、中曽根前総理証人喚問、野党側は今も終始一貫して強く要求しているわけでありますが、総理大臣、これはいろんな記事で言っているんですけれども、前総理自身の問題は二月二十七日の記者会見で明らかにされている、喚問の必要はないと、こういう見解を示しているんです。これは今もこの考えは変わりありませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 一般論としていつも申し上げておりますように、具体的な証人喚問の問題はまさに国会そのものでお決めになる問題であると。中曽根前首相の問題につきましては安倍幹事長に一任をされたという報告を受けておる、ここまでが今までも申し上げてきたところでございます。  それから、新聞記者会見の問題につきましては、これは日米首脳会談の際の整理は外務大臣の方で行われ、そしてそれの答弁を私なりに聞いておる限りにおいては、その問題については記者会見、そうして外務大臣のお答え、それからそれを私が確認したということで整理されておる、その問題に限っては整理されておるというふうに私は今でも思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 たしか発言は三つに分かれていましたね一真ん中が日米首脳会談のスーパーコンピューター、リクルートの一台がどうだこうだ、三台、四台だと。それから前段が、政治献金もらったのをどうしたんだと。政治資金規正法、届けてないと違反じゃないかと。最後が江副さんを知っているとか知らないとか。今おっしゃったその真ん中ですね、これについてはあのとおりだと認識していると、こういうことですね。それがそのとおりと総理は何を根拠にして認識しているかどうかわかりませんけれども、いろんなことをおっしゃっています。ですから、これは記者会見の内容をあれして、やっぱり総理がそういう認識ですと、あそこの会見で弁明しているのが明らかだからもうそれ以上言う必要ないという認識だと、ちょっとその誤りを正さなきゃいけない。  こういう意味で、あの中でいろんなことを言っていますけれども、要するに問題は、三台目か四台目か、こういうことで、クレイ社から一台買うと、こういうことだったですね。そこで、これは三月二十六日にNTTがクレイ社と契約したと新聞に載っている云々、レーガン大統領や米国の閣僚はそんな細かいことは知らないから私が言った云々、これありますよ。前提は、なぜクレイ社から一台とかなんとか言ったか。大統領や閣僚は知らないから私言ったんだと、こういう発言なんです、趣旨は。総理はこれでいいとおっしゃったから、これは外務省か通産省かな、アメリカが政府としましてスーパーコンピューターについて六十二年五月一日の直前にいろんな面から調査しましたね。この調査した時期、調査した内容、その結果はどういうことですか。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) ただいま御質問の点は、多分USTRにおきまして日本のスーパーコンピューターの導入に関して調査があったかどうか、そしてその内容がどのようなものであったか、こういうお尋ねかと承知をいたします。  まず、スーパーコンピューターにつきましてUSTRが調査をいたしましたのは、六十一年の十二月十日、いわゆる七四年の通商法三〇五条という条項がございますが、それに基づきまして、日本のスーパーコンピューター導入に関する調査をとり行ったということは事実でございます。  それで、この三〇五条に従いましたUSTRの調査手続の内容でございますけれども、これはアメリカ側の手続に関することでございますから、それぞれアメリカ行政府の中の調査結果になっているわけでございます。したがいまして、外部に対してこれが明らかにされているということにはなっておりません。しかしながら、六十二年の三月末にアメリカ政府は、当面このスーパーコンピューターの問題につきましてはアメリカ政府として措置をとるということは必要ないということに判断が下されております。そして、日米両政府間で話し合いを継続するということを結論づけているわけでございます。  したがいまして、ただいまの御質問に対する答えといたしましては、この調査の結果については明らかにされておりません、しかし両政府間で交渉しよう、こういう結果になっておりますことを御報告申し上げたいと思います。  調査の項目につきましては、御案内のとおり、三〇五条というのはアメリカの通商の利益が損なわれていないかどうかということを調査するわけでございます。したがいまして、日本政府あるいは日本の市場におきます調達の実態、あるいは日本のスーパーコンピューターに関する市場の動向、こういったことが対象になって調査をされたというふうに承知をいたしております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 六十二年五月一日の首脳会議の直前、六十一年の十二月十日から約九十日余にわたって、だから三月ないし四月まで調査したんです。そして、その内容は五項目。その中には、日本政府のスーパーコンピューターの調達、そういうものも調査しました。それで、この結果を引用して、ダンフォース議員やあるいはロックフェラー上院議員等が、四月、五月の公聴会でどんどん発言しております。公表はされないんですけれども、当然これはどんどん漏れるというか、内容をキャッチして具体的に発言しております。この事実もおわかりですね。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) 当時、日本のスーパーコンピューターにつきましてアメリカの議会の中で、あるいはアメリカの行政府の中でるる議論がありましたことは、先生御指摘のとおり事実でございますし、また関係の議員、ダンフォース議員等が当時の総理に書簡を発出されたということもそのとおり承知しておるわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 いや私は、それはもう既成の事実であって、この調査をしたということを踏まえているわけです。調査をしたということを踏まえて、建前上は公表しないけれども内容はどんどん出ている、USTRの報告書でも出ている、こういうことがありますね、その事実はお認めになりますねと、こう言っているんですよ。調査は公表しないのが建前ですよ。だけれど、アメリカは議員の力が日本と違いますから、どんどんそれを引用して具体的な数字を述べている。こういうこと、これはいいですね、認識していますねと。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) 委員今お尋ねの内容につきまして、アメリカ側でいろいろ話題になっていることは事実でございますけれども、この三〇五条の調査ということは、通商法の行為として行われているわけです。その結論は、両政府間でさらに話し合おう、こういうことで、その後、両国政府間におきましてスーパーコンピューターの導入の手続に関します交渉が行われ、日米両国政府間で手続の透明性についてきちんとしよう、こういう方向に展開をされたというふうに御理解をいただきたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 もう最後ですから、同じ質問しませんよ。  それは、建前上は公表しないの、日米間の約束として。ですけれども、その調査内容を踏まえて、スーパーコンピューターの全国のクレイ社のシェアが九五%だとか、日本のシェアが六%だとか、それから日本政府が使っているものは二十台は全部国産であるとか、いろんな数字をはじいて、その調査結果はここにありますけれども、もうそんなことを言ったってしようがないから、ありますけれども、それを踏まえてやっています。  だから、建前は公表しない、それはそうでしょうよ、政府間の交渉ですから。だけれど、向こうの議員と政府の間は違うわけですから、こちらだってある面でそういう面があるじゃないですか、だから数字を引用して、その調査の結果に基づいていろんな発言をしているじゃないですかと、こういうことを言っているんです。それを認識していますねと、これを言っているんです。  それともう一つ、ついでですから聞きますが、政府機関、インターエージェントについてどことどこの機関がこれを調査したんですか、アメリカのどこの省庁が。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) お尋ねの趣旨が、このアメリカ側の調査が日本側のどの関係機関に当たったのかというお尋ねかと思いますけれども、私ども直接この三〇五条の調査のアメリカ側の関係者がどのような調査をしたかという実態については、それぞれ詳細に捕捉しているわけではございません。アメリカ側が独自に調査を行ったというふうに私どもは了解をしております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 これで四回目。そんなこと聞いてないじゃないですか、私は。  政府間の調査、交渉は漏らさない、公表しない前提だと。だけれども、その調査は三月から四月に終わって、それを踏まえて向こうの公聴会や何かで数字や何か、調査結果に基づいていろんな議員が発言しています。USTRの調査内容もここにあります。そういうことについて知っておりますねと、これを答弁してもらえばいいのです。  それともう一つは、どこの機関がアメリカは調査したんですかと。この二つですよ。もうこれ以上聞かない。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) お尋ねのアメリカ側の機関でございますが、これはUSTRが主管官庁となりまして、恐らく商務省あるいは国務省、そういうアメリカ政府内の関係省庁がグループとなって調査をとり行ったというふうに承知をいたしております。  それから前半の、いろいろな調査の結果が議会に報告されているんではないか、あるいは調査の結果についての数字がいろいろ議会の場等においてリークされているんではないかという御指摘がございましたが、私どもはそのように承知を実はしておらないわけでございます。  三〇五条の調査の結果というのは、両国政府間というよりは、むしろアメリカの行政府の中での決定でございますので、私どもが知らされている結果は、スーパーコンピューターの手続の問題について日米間での協議をしよう、こういうことになり、その結果、日本の調達手続の透明性を図ろう、こういうことでまとめられたものという状況になったわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 それでは、日本がクレイ社から買ったスーパーコンピューターのシェア、全世界にクレイ社は販売しているわけですが、そのシェアはわかりますか。何%という数字が出ているかわかりますか。

南学政明通商産業省通商政策局次長

○政府委員(南学政明君) 世界の中におけるクレイのシェアというのは、私どもちょっと今手元に資料がないのでありますが、六十三年度まで日本におきましてクレイのコンピューターを購入した台数は十五台という数字を持っておりますので、御報告させていただきます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そんなこと言っているのじゃないんです。向こうは調査しているんです、USTRを中心にして、インターエージェンシー、国務、商務、財務、三〇五条に基づいて。これは強制権発動ですね。こんなことはもう言うまでもない。  それで調査結果、これは公表しない前提です。ですけれども、それが四月から五月、もう公聴会や何かでどんどんその資料が使われて、どこからどこまで使われるか私はそんなことは知りませんが、少なくとも議事録や何かを見るとそれが出ているということ、向こうの報告を見ると。こんなものはそちらにある、知っているということを私前提で言っているんですよ。知っていること、そんなものは今もうコンピューターでがたがたしているんですから。ここに全部出ている。余りこれをやると時間がありませんが、中曽根前総理は、細かいことを知らないから大統領、閣僚に言ったなんて、そんなことはないんです。全部もう向こうで調査しまして、いいですか、五月一日の直前に、それでもう報告しているんです。これは公表はしません。ですけれども、正規の機関ですからホワイトハウスには報告しているんです。その中にはクレイ社の三台まで出ているわけです。政府調達機関ですから、日本の政府機関の調達するコンピューターの数、全世界に対する日本のシェア、全部出ているんです。それを議員が引用して公聴会や何かで質疑応答しているわけです、USTRの代表が出たりなんかして。だから、閣僚、大統領が細かいことを知らないからおれは言ったんだなんというのは、これは全く何を聞いているのか、何を言っているのか、全くとんちんかんなんです、そんなものは。  それからさらに、これはもう私、中曽根前総理が当事者ですから喚問のときあれすればいいかと思いますけれども、要するに首脳会談というものは非常に重みがあるものである。だからちゃんとした役所から、これはやれるもの、やれないもの、やれるものじゃなきゃ言わないんだと、こう言っているんだ。  それじゃもう一問だけ聞きましょう。  中曽根前総理の記者会見の中で、三項目に分けた一番最後、NTTのことを言いましたね。あれは事務当局、MOSSは二年やっているんですから、通産省も外務省もやっているんですから、NTTが一台買うということは、両当事者、事務レベルで詰めて中曽根前総理に報告したことですか。外務省でなきやわからないのじゃないかな。

塩谷稔郵政省電気通信局長

○政府委員(塩谷稔君) お尋ねがNTTのコンピューター購入にかかわることでございますので私の方からお答えさせていただきます。  NTTは、資材調達の協定に基づきましてスパコン初めいろいろ購入しているわけでございます。たしか四台買っておりますが、その買った個別のことについて総理に報告したということは私ども承知しておりません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 だから、わからないから外務省と言っているんだ。外務省とは詰めてあるんですから。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) お答え申し上げます。  私ども外務省といたしましては、総理大臣の御訪米ということになりますと、会談で予想される問題点、これは単に経済問題だけにとどまらず、国際政治の問題万般にわたるわけでございます。  そういう準備の過程の中で、恐らくもう既に当時発表されておりましたNTTのいわゆる三台目の購入につきまして、こういう事実があるということは、当時の記録があるわけではございませんけれども、ちょうどスーパーコンピューターの調達問題ということが当時の日米経済関係の一つの関心事項でもございましたので、私どもから恐らく御報告をしていたものというふうに推察をいたしております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 こういうことを聞いているんですよ。  中曽根前総理が、要するに首脳会談というものは重い、やっぱりきちんとした役所からも、これはやれるもの、やれないもの、これは当てずっぽうに言うわけにいかないんだ、報告を受けてやるんだ。これは当然ですよ。  ところが、ここで中曽根前総理がおっしゃっているのは、一つは、日本の公的機関による調達手続の明確化。これは文書で総理に渡しましたね。いいですね。それから二番目は、政府調達については六十二年度補正予算で手当てする。これは口頭で言ってありますね。三番目、NTTが一台買う。これは政府レベルで詰めてないでしょうと言うのです、事務レベルが。中曽根前総理がその場で言ったのでしようと言うんです。どうですか。新聞見たのか何したのかわかりません。それは別にして、事務レベルで詰めてないものでしょう。一番と二番は事務レベルで詰めたじゃないですか。一番は文書で渡したじゃないですか。二番目は口頭で言ったじゃないですか、補正での調達については。三番目のNTTの一台は事務レベルで詰めてなかったじゃないですか。それでいいですか。詰めましたか、事務レベルで。それで前総理に報告しましたか。そこだけ言っているんです。事務レベルで詰めたものか、詰めないものか。それだけです。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) 最後の点だけ簡潔に御報告を申し上げますが、この三台目の先生が今御言及になりました点は、既に事実として存在をしていたことでございまして、私ども政府として云々ということではございません。したがって、こういう事実がございますということを御報告したということで御理解をいただきたいと思うのであります。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 だから、日米間の事務レベルで詰めてなかったんでしょう。それだけでいいですよ。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) 日米間で詰めるという性格のものよりは、むしろ、仮にスーパーコンピューターの問題が先方から提起された場合には、あるいはNTTが既にこういう調達の事実がございますということを総理が御承知になっていることは有用ではなかろうか、こういう気持ちで御報告を申し上げたということは言えると思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうじゃないんだ、何回も言っているように。私の質問と全く違うでしょう。事務レベルで詰めたものは、一番に言って二番に言った。三番に言った一台買ったというのは、日米間の事務レベルで詰めてないものでしょう。これはそうだと。総理が、だから知っていてどうしだこうしたと、そんなことを言っているんじゃないの、詰めてないものでしようと言うんです。そこだけですよ。その答弁があれしなかったらだめですよ。  総理がどこで知ってどう言ったなんて、首脳会談は総理だから、何を言おうと勝手じゃないですか、極端に言えば。だけれども、事務レベルで詰めたものじゃなきゃいけない、そんな勝手なことを言えないと言っているんじゃないか。しかも、一番、二番は事務レベルで詰めて、三番は事務レベルで詰めてないだろう。(「立ってやれよ」と呼ぶ者あり)済みませんね、座ったままの発言で。しようがないよ、立ったって同じことだもの。(「ないと言えばいいんだよ」と呼ぶ者あり)それでいいんですよ。何も別に外務省いじめないから大丈夫。佐藤さん、大丈夫だから。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) どうだ、佐藤経済局長。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) 何回も同じことを御答弁申し上げるようで恐縮でございますが、問題の本質が事務レベルで詰めをして持ち上げるということ、そういう性格のものでないものですから、先生のただいまの御質問に直接お答えするわけではございませんけれども、事実としてそういうことがあったということを御承知おきいただければ十分な事柄であったというふうに私どもは承知をするわけで、その点ぜひ御理解をいただきたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 外務大臣、ニュアンスはわかります。事務レベルで詰める必要がない……

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) ちょっと、立ってやってください。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 立ってやれと言うのなら、しっかり答えろ。何やつているんだ、委員長。立ってやれと言うのなら、もっとしっかり答えろと言いなさい。何回も同じことを言っているんじゃないですか。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) あなたは委員長に発言をして、許可を得てから発言をしなさい。発言の場合は起立してください。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 何回も私は同じことを言って答弁が返ってこないから座ってやっているのであって、委員長はしっかり答弁しなさいと言うのが先じゃないですか。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 言うたじゃないか、どうかと。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 四回目です、これで。また同じことを言っているじゃないですか。また同じことを言っているじゃないですか。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 同じことしか答弁が出ないんでしょう。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうじゃないです。委員長、外務省の肩持ったんじゃしようがないな。  もう一回だけ言いましょう。もうこれは国民の皆さん方は何と……。事務レベルで中曽根総理が三項目言ったんです。コンピューターの調達の手続の問題、補正で一台買えるんじゃなかろうかという問題、これは事務レベルで詰めて、一番初めは文書で出しているんです、総理に。二番目は口頭で言っているんです。三番目、NTTが一台買う、これは事務レベルで詰めてないと、私の認識は。詰めたものですか、詰めない、ものですか。イエスかノーか、これだけの答弁。もうおしまい、これで。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) 恐縮でございますが、これは事務レベルで詰める性格のものではないということをぜひ御理解いただきたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 性格のものじゃないから詰めませんという一言がないと、やっぱり国会というのは厳しいですよ。  ニュアンスはわかりますと私言ったじゃないですか。大臣、立って言いなさいよ。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) じゃ、私から。  これはもう何度も申していますが、首脳会談……

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 今の一点だけでいい。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 言います。言いますが、それは前後をしないことにはちょっとわかりにくいと思いますが、やはりお互いに外国との会談におきましては詰めた問題もあるし、もしこういう問題が出たらどうしますかという問題もあります。だから、もしこういう問題が出たらどうしますかというので、今、局長が答えましたように、総理としては説明の中でイ、ロ、ハという説明資料を得ておられます。  だから、ハは既に六十一年の四月に決まっておる問題を、三台目も、つまり六十二年三月三十一日、三台目のことは十分知っておられたわけですから、三台目に関しまして大統領から質問があったら総理はこう答えますというふうなことは事務レベルで詰める問題ではない、こう佐藤局長は言っておるわけでございます。その点は御理解いただけると思うんです。  私と黒柳さんが質問する場合でも、詰め切ってから私が質問にお答えするということはあり得ないと同じように、やはり大統領から何が出るかわからぬ。だから日米間の事務レベルで詰めない問題もあるわけでございます。詰めなくてもよい問題もあるわけでございます。そういうふうにお考え賜れば御理解願えるんじゃないかと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 もう一回同じ質問になりますよ。  それはもう私はわかっています、そんな答弁は。そうじゃなくて、ここで、記者会見で中曽根前総理がおっしゃっているのは、首脳会談というのは重いものであると。だから、これができる、これがやれないというものは、きちっとしたものじゃなきゃ発言できないんだ、簡単には言えないんだ、こう言っているんですよ。それで当然今おっしゃったように、首脳会談というのはもう事務レベルで相当詰めるんですよ。ただし、だからといってそこで詰めないものは発言しちゃいけないというルールなんかありませんよ。そんなことを私は言っているんじゃないですよ。  その詰めた中に、三つの発言の中の二つはちゃんと詰めているんです。三番目のNTTのものは詰めたものじゃない。発言がいいとか悪いとか私は言っているんじゃない、そんなことは。事務レベルで報告した、しないか、そんなことを言っているんじゃない。日米間の事務レベルで詰めたか詰めないか、詰めたものじゃないんでしょう、こういうことを言っているんですよ。発言したのがいいか悪いかじゃなくて、それを報告したのがいいか悪いかじゃなくて。MOSSなんか二年かかって詰めているんですからね。首脳会談と同じように詰めているんですよ。それを、詰めたものを発言したんじゃないでしょうねと。報告した、これはいいじゃないですか、報告。いろんなことがあるんだから報告しなさいよ、レクやっているんですから、一週間前と前の日だったっていいですよ。それを聞いているんです。詰めたものじゃないでしょう。報告する、いいですよ、いろんなことがあるんだから。それを聞いているんです。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 済みませんが、記者会見というのは、例の日経新聞の記者会見をお指しになっていますね。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうそう。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) だからそれは、この間、矢田部さんの御質問に対しまして私がお答えいたしました。つまり、前総理は三台目のことをレーガン大統領に話した。それを記者会見で、かくのごとく日経新聞も書いておりますと、これどうだというのがこの場における問答でございましたから、私は、前総理が記者会見でおっしゃった日経だけから三台目ということは言えないんじゃないですかと、こういうふうにお答えして御理解を得たはずでございます。  だから、今おっしゃっておるのは、前総理がレーガン大統領との会談において申されたことは既にして決まっている三台目であると、だからその三台目のことを答えるについて、では日米間で事務的な詰めがなされたんですかという御質問だと解釈いたしますならば、そうしたところまでは詰めない、また詰める問題でもない、こういうふうに佐藤局長は答えておると御理解賜りたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 いいですね、事務レベルで詰めたものじゃないと、報告はしてあると。念を押します。いいですね、これで。

佐藤嘉恭外務省経済局長

○政府委員(佐藤嘉恭君) 私どもの考え方は、今、外務大臣から御答弁いただきましたとおりでございまして、それ以上つけ加えることはございません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そういうこと。となると、またここでおかしいわけですよね。  中曽根前総理大臣が、もう日米首脳会談は重いんだから、これはやる、これがやれないって、そんないいかげんなことをやるわけにいかない、ちゃんと役所からやれるというものしか言わないんだと言いながら、日米間の事務的に詰めたものをきちっと二カ所言って、最後の三台目は詰めないものをぼっと言っちゃっている。(「それは事実だ」と呼ぶ者あり)そういうことですよ。――いや、こういうことじゃないの。しかもこれは、先ほどのあれで三台目のことはもう調査済みなんです。それと関連するんです。さっきのアメリカの十二月十日からの調査の中でもうこれは調査済みなんです、クレイ社の三台目というのは。三台目のことは、だからもう知っているんです、大統領も閣僚も。それでありながら、細かいことを知らないからと発言したり、日米首脳会談は重みがあるからできないものは言わないんだと言いながら、日米の事務レベルで詰めたものもそこで言われる、詰めないものも自分で発言しちゃっている、こういうことですよ。わかりますか。これがわからなければどうしようもないですな。  だから、総理大臣、この発言一つ一つおかしいんです、これ。まあ総理が当事者じゃありませんから何とも言いようがありません。まあ中曽根前総理が出る可能性もある。ですから、今おっしゃった日米首脳会談のくだりについては了解しますということじゃないんです。完全にこのくだりだけでもおかしい。  これは、こればかりやっていると時間がたっちゃいますから、この次中曽根さんが来たらじかにやりますということだけをひとつ頭に入れておいてください、外務大臣も。これは、ここでやったらとてもじゃないが膨大な資料で詰め切れません、こんなものは。これだけにしましょう、残念ですけれども。  委員長、済みません、消費税の問題。  総理、三%、これは竹下内閣は堅持します、ただし次期内閣までこれは拘束できませんとさんざんおっしゃいましたね、十一月の消費税国会におきましても。ところが、これを実施して二カ月足らずでもうおやめになるわけですよ。そうすると、次期内閣をある程度の拘束力、ある程度というよりも拘束していただかないとこれはうまくないんじゃないでしょうか、どうですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 繰り返すようでございますが、私がそのことを申し上げましたのは、すべての政策について後世代の手を縛ることは避けるべきである、したがって私の責任において申し上げるのは限界がおのずからあって、それは竹下内閣においては上げも下げもいたしませんと、こういうことを申し上げたわけでございます。  この問題につきましては、今私が間もなく辞任するにいたしましても、政策の継続性の中において私は理解していただけるものであるというふうに確信をいたしております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、もう次期内閣も後継内閣も間違いなく三%は堅持する、こう確信していると、これは間違いありませんね。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私はそのように確信をいたしております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 昨日は、見直しは一回来年徴税してからと、こう大蔵大臣はお答えになりました。安倍幹事長も、三月の十幾日でしたか、国会ががたがたしていたときの御発言かと思いますけれども、要するに、実施後矛盾が出れば見直し規定があるから改めることは改めればいい、こんな発言もしております。何か、どこを改めるというようなことについて示唆しているみたいな。それから渡辺政調会長、これはいろんなところ、テレビや何かで、ともかく三千万だってあれで棒を引いたんだから、いろんな議論があったんだから改める可能性がある、あそこらは改めなきゃならないよ、五億だってあれはもういろんな論議があったんだからというようなことがありました。  要するに、今、実施してやがて二カ月になりますけれども、一番問題なのは、小倉税調会長もおっしゃっていますね、消費税の仕組みが帳簿方式、簡易課税制度を大幅に採用したから徴税漏れが起こるだろうと。安倍幹事長も言っておるわけです。これは二人だけじゃありませんね。  もう実施した。それで今の現状は、きのうおっしゃったように、うまくいっていますよ、一部に便乗値上げはあるけれども物価動向だけは注目する、こんな認識を総理も同じくしていますか、今、消費税を実施してやがて二カ月の現状において。きのうはそういう大蔵大臣、日銀総裁の答弁だったんですよ。どうですか、総理の認識は。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私が円滑推進本部長を務めております。したがって絶えず目配りをいたしておりますが、きのうの認識に私は間違いはないというふうに思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 総理、この一カ月、二カ月の実施状況について事務当局から報告を受けたことがありますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) まとめて聞いたことが回、あと個別には何回聞いたでございましょうか、一日に一回ぐらい聞くようにしておったことは事実でございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 項目的に言うと、どういう内容であったかお教えいただけますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) これは、経済企画庁側から来る問題は便乗値上げの問題でございます。公取関係からはカルテルの進みぐあいでございます。主税局から受けますのは転嫁問題等のこれは――失礼いたしました、通産も含むでございます。それから、農林省から受けますのは、なかんずく競り、市場における転嫁の円滑化の問題である、こういうふうに聞いております。  それから、できるだけたらい回ししないように、できるだけといいますか、たらい回ししないように、自分の所管でないところは、少し待ってもらってでもその所管のところへよく定めてからその場で答えるようにしなさいということを絶えず指導しておりますので、そのときに消費者サイドの議論の中でございますのが、制度上の問題に入ることがいわゆる三千万であり五億円であったりという議論を含めた意見はございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 報告の中で、いい点はいいです、スムーズにいっているというようなことは。問題があるとしたら、問題事項を聞いているとしたら、問題点としてどういうことを各省庁で挙げていますか。お聞きになりましたか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) まず、見直し規定が国会審議の段階で入れられた、これが一番重いことである、これは私なりにはそう受けとめております。  そういうものがどの点から出てくるかな、こういうことになりますと、いわゆる値決めの問題。税によって物価が左右されるのではなく、本来物価というのは需給関係の中で決まるものだという考え方と、税そのものからくる値上げの問題とを混合していらっしゃる点が多いなと、これは非常に感じました。  それからいま一つは、やはり消費者サイドからの、私が本委員会で第九の懸念とか申しておりました免税点、簡易納税制度の問題等については、若干それそのものを肌で感じたというよりも、そういう理論を聞きながら、いろいろ電話をしてきます。私の自宅へも一日に大体五本ぐらいはかかってまいりますが、そういうことがやはり今問題視されておるのだなと。  そこで、ただ昨日申しましたように、私が大蔵大臣兼務をして成立するところまでは責任をとらせていただいたわけでございますから、私なりの長い歴史から考えてみますと、今、納税義務者が国庫へ税をまだ入れていないわけでございます。いわば消費者の方が負担をしていらっしゃる段階でございますから、やはりここにもう一つ新しい時点が出てくるなと、九月というものから。それから推してみますと、来年の四月決算というもので一通り納税義務者の方の問題が出そろうのかなと。こんな感じからその辺を見詰めていなければならぬという慎重な考え方になるわけでございます。  基本的には、いわばこの見直し規定というのが入れられたという精神は、いついかなるときであろうと不合理とされれば手直しすべきであるという、これは基本的に存在しておると思っておりますが、慎重な立場から考えてみると、来年の四月決算の様子を見てというのが一般論としてはお答えするのに一番親切なのかなと思ってお答えしたわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 焦点を絞りまして、一般消費者が接触するスーパーやデパートみたいな大きなところ、小さいところ、これは一番購買する接点ですね、この商店街、これの実態というのは報告がありましたか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 正確に整理整とんして今すらすらとお答えするだけの準備はございませんが、デパートからスーパーから、それから商店街から、なお私どもの田舎のようなまさにお店屋さんといったような段階からの事情は聞いております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 その普通の、失礼ですけれども零細店舗、商店街、お店屋さん、そういうところの困った問題というのはどういう点が報告で挙がってきましたか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 質問の中に零細という言葉をお使いになりましたが、そういう範囲で申しますと、仕入れしたものはいわば三月以前に仕入れしたものである、したがって転嫁問題と実際の値決め問題についてどうしたらいいものだろうかというような感じが私には一番強く聞こえてまいりました。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 それよりもっと非常にクリアなのは、転嫁している店、しない店、こんな報告は何かなかったですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 数字は忘れましたけれども、そのような報告もございました。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 一回ちょっと総理に報告した数字をおっしゃっていただけますか。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) いろんなところの調査がございますが、これは通産省の四月二十六日の発表に係るものでございます。  要点を申し上げますと、六十品目、四百五十八店舗でございます。それから転嫁の状況でございますが、物品税の廃止に関係のない品目四十品目、これは値上げ率が二・四%、物品税の廃止品目二十品目、これの引き下げ率が四・七%。それから、百貨店、スーパー等はすべて転嫁しております。それから、一般小売店も八割近く消費税の上乗せを実施しております。ですから一般商店は八割近くやっております。逆に言いますと、二割くらいがまだやっておりませんということです。それから、三%以上の引き上げをやったのは一例でございます。ただし、そのお店は三月中はバーゲンセールをやっておりました。こういう報告でございます。  それから、経済企画庁の方のモニター調査、これは四月二十八日の発表でございます。これで見ますと、これは店別、規模別に出ております。  百貨店でございますが、これは消費税が単純に上乗せされたもの、食料品が二・八、それから雑貨が三・三、それから物品税が廃止されたものにつきましては耐久消費財が六・九%引き下げ、その他が〇・八%引き下げ。それから大型スーパーの方は、食料品二・四、雑貨二・八、それから物品税等で耐久消費財が六%引き下げ、その他が一・七。そこで中小専門店、小売店のところでいきますと、食料品二・二、雑貨二・五、サービス二・八、それから物品税の関係のあるもの、耐久消費財が五・八引き下げ、その他が〇・四。こういう状況になっております。  それから、今ちょっと資料が見当たりませんが、東京都の実施した価格調査がございます。これによりますと、やはり転嫁をしなかったところは調査の中で大体一八%、たしかこういう答えが出ておったと思います。しかし、そのうち小売業者に限定しますと、今言ったのは販売店全体でございますが、小売業者全体にしますとその比率はかなり上がっておりまして、たしか三十何%じゃなかったかと、私の記憶はそのようなことでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 いろんなことを御指摘になりましたけれども、一番最後の小売業者、零細じゃなくて小売は、転嫁、未転嫁に絞りますと、東京商工会議所は四割ぐらいが転嫁していないと。私どもも調査しまして、二十三区の百五十二カ所の商店街、七千三百九十六店舗、転嫁商店が四千五百八十六、六二%、それから未転嫁が二千八百十、三八%、大体四〇%弱。それから東商のあれも大体四割ぐらい。それから今おっしゃった小売だけですと四割弱だと。ここなんですよ、問題は。それからさらに、もう一言言いますと六商店街、全部で百五十二ですから六商店街、四%がいわゆるやみカルテルではなかろうかというこちらの調査結果です。こちらは公取じゃありませんから、単純調査です。こういう結果ですよ。  だから、一番問題なのは、実施して二カ月、要するに値上げや何かはありますね、便乗値上げがどうだとか物品税がどうしたとか。それよりも転嫁していいのか悪いのか、これに非常に戸惑っている。この実態がはっきり東商の調査でも、今、大蔵大臣がおっしゃったものでも、私たちの党の調査でも、六八%が転嫁、三二%が非転嫁、全くやみカルテルみたいなのが四%、六商店街、こういうことであって、これが非常に問題なんです。  ですから、カルテルの申告期間が二年、これも四千幾つ申告してあるといいますから、商店街は幾つですか。全国で十商店街じゃないですか、たしか私の記憶では。東京は鳥山の商店街一つぐらいじゃないですか。全国にある五万の商店街は迷っているわけですよ、していいものやら、して悪いものやら。よければやる、悪ければやらない。それが二カ月続いているんです。  ここらあたりが、消費者じゃないですよ、六八%を占める零細商店街が一番苦慮しているところなんです、どの実態調査でも。これにやっぱり何とかメスを入れませんと、今のまま、一回徴税してから見直すなら見直すということじゃうまくないんじゃないか、この認識をもっと厳しくしなければならない、こう思うんですが、これは大蔵大臣、どうですか。いろんなことはありますよ。まずこの点から。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 免税業者が全体の六割五分を占めております。それから個人で言いますと八割強なのでございます。この人たちでございますが、この人たちは、しかしコストにかかってくる分はあるわけでございます。しかし、そのコストにかかる分は三%でないことは確かでございます。  したがいまして、税は税で、この税の建前でいくわけでございますが、最終的にどういう値決めをするかというのは、やはり自由競争のもとでやっているわけでございますので、やはり税制というものもそれぞれの事業者は頭の中に入れ、自分の採算性も頭の中に入れ、それから自分が扱っておる商品の市場動向も頭の中に入れて値決めをしていく、こういう性質のものであろうと思います。  税は、もちろんこれは直接税でないという意味におきまして、最終的にはこれは消費者が負担すべきものである。これはもう間接税の理念を税革法で述べておるのでございますが、具体的な値決めということになれば、自由市場における競争によって決まるわけでございますので、それぞれの方々がただいま申しました税制の問題も頭に入れ、採算性もまた市場の動向も入れてやるのであろう、こういうふうに思っております。したがいまして、今、小さな人たちはほとんどまだ値決めを決めていない、従来どおりであるからといって、これはそれ自身が不当であるとかなんとかいう問題ではないのではないだろうか。  それで、小売業者の方で言いますと、全体の取引の三%でございます。先ほど申しました免税業者が六割何分占めておると申しますけれども、全体の取引で言いますと二・七%ぐらいでございます。したがいまして、消費税全体の問題というのが全体としてどうなっているかということは、やはり一般の値決め状況あるいは便乗値上げがないかどうか、それで物価がどうなっているか、それによってまずは判定すべきものであろう。我々は、四月の状況を見てこれで大丈夫だなどとそういう思い上がったことはありませんけれども、しかし、やはり今言ったようなことの性質からいいますと、それだからといって、四割近い人がやらないからといって、これは消費税が大問題だというふうにも受け取っていないのでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 失礼ですけれども、経済学の市場メカニズムの講義だと今の講義で満点です、百点です、確かに。ですけれども、今、小売店の皆さん方はそういう経済学の講義を聞いているんじゃないんです、今このテレビを通じまして。いわゆる消費税が転嫁された、それに対してどうしようか。四割近くの方は転嫁しない、六割が転嫁している。これが非常に頭痛いわけ。購買者、消費者はこれは当然ですよ。いいですか、総理。だから僕はこれが大問題だと言う必要はない。私もその意見は完全に賛成じゃありませんよ。だから大問題だとこれだけを取り上げて私は言うつもりはありませんよ。これだけを取り上げて消費税大問題だと言いませんけれども、消費者、購買者の怒りというものはこれはもう言うまでもありません。  その次に問題なのは、もう大蔵大臣が言ったように、大企業じゃないんですよ、みんな転嫁していますから、それぞれの人手をふやしたり設備投資したり。問題は小売業者ですよ。しかも購買高じゃなくて、実際に頻繁に接触があるわけですよ。その方が、経済学の講義じゃなくて、メカニズムがどうだこうだじゃなくて、この消費税導入のために六対四に分かれて、転嫁した方が必ずしもこれでいいと思っているわけじゃないと思うんです。転嫁しない方がこのままでやろうと思っているわけじゃない。今過渡期なわけですよ。それが、それじゃ一回徴税した後で何とかするんだ、だから一回、一年待てよ、見直し規定もあるんだから、こういう判断でますます夏になり秋になり、いやそのうち多くなるだろう、あるいは少なくなるかもわからない、おっぽりっ放していいのかなと、非常にこの点がぐるぐる回っていて一番不満不平が来るわけですよ。  転嫁するしないとか、うちは一生懸命お客さんにサービスするんだとか、そんなことじゃないんですね。全体的に四割と六割の問題、これをこのまま放置すると小売店からますます不満が出てきますよ。するしないは勝手じゃないか、自由じゃないか、競争じゃないか、これは経済の哲学ですよ。だけれども、それを強いられたのは、消費税が導入されたからそういう混乱を、私はあえて混乱と言います。混乱を起こしている。スムーズにいっているというのは、何か消費者と商店街の争い事でもあって死人でも出ないからスムーズにいっている、ヒう御判断ですか、総理。現場に行ってスムーズにいっているという感覚を受けてそうあれしているんですか。失礼ですけれども、実施されたとき奥様と一緒にデパートへいらっしゃって、総理大臣は一万五千円のネクタイ。私のこれは二千五百円ですよ。それで消費税スタートと、こういうことはちょっとおかしいんじゃないか。  やっぱり現場が、特に、いろんな業界があります、いろんな角度から言いたいですよ、言わなきゃならないんです。だから今値幅のことも言いましたけれども、まずここに絞って今言っているわけですよ。頭数と言っちゃおかしいけれども圧倒的に多いわけですよ、小売店の方が。その方がこういう中で試行錯誤、大混乱をしているという事実について総理は認識していますか。している上においてなおかつスムーズにいっている、こうおっしゃっているんですか。  私は、消費税を今こうしろ、こういう知恵は持ち合わせません。大蔵大臣、いいですか、こうした方がいいという知恵など持ち合わせません。ですけれども、これは、私たち野党ですから、非を正すためですから、明らかにこういう事実を総理御認識ありますか。これは私は百五十二だけ調べたんですよ。東京をランダムで。大田区――こんなことを言ったってしようがないですね、六軒とか五軒とか商店をあれしたわけですね。全国的には同じ結果が出ると思います、ある程度ニアイコールの。大混乱して知恵を絞って迷惑している、そういうものを知った上で、いや、だけれどもスムーズにいっているよ、トラブルがないから、新聞でそんなものが報道されてないから、こういう認識だとしたら、僕は非常にやうばり雲の上での認識だ、こういう感じがするんですよ。どうですか。  大蔵大臣の講義はわかりました。お昼過ぎになって今の答弁をいただいて、大蔵大臣の講義はまたお暇いただきまして伺いますので、じゃここで……。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 黒柳明君の残余の質疑は午後に譲ることとし、午後一時まで休憩いたします。午前十一時五十五分休憩      ―――――・―――――    午後一時開会

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 予算委員会を再開いたします。  平成元年度総予算三案を一括して議題といたします。  休憩前に引き続き、黒柳明君の質疑を行います。黒柳君。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 午前中指摘しましたように、消費税、なかんずく商店街、小売店舗、ここに関しての転嫁、未転嫁、これが六対四の割でこれからも推移しても非常に頭を悩ますだろう、混乱しているだろう、こういうことを指摘したわけであります。  これは学問的じゃなくて、ひとつこういうものを政治的な判断で、しかも、スムーズにいっている、この一言じゃなくて、実情をよくごらんいただいて、それでその上で見直し規定の中に簡易課税制度あるいは免税点なんかももう入れなきゃならない、こういう自覚もしてもらいたいな、こういうふうに思うんですが、総理、いかがでしょう。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 学問的な問題は別といたしまして、確かに自由主義経済下においてこうした新税が入ってまいりますと、当初議論したこともございます。一度は全部一律三%上げて、そしてその後の段階でいわゆる競争原理が効いていけば、その方がかえって定着は早いんじゃないか、こんな議論をそれこそ素案の素案の段階で、フリーディスカッションでしたこともございますけれども、やはり自由主義経済そのものがすべての経済活動の競争原理というものの根幹にある限りにおいては、私はそれこそやや一時的であろうと、統制価格、公定価格的な世界を実現するという意味においてはとるべきでない、こんな感じを持ちました。  したがって、今私はそういういろんな懸念を考えながらも、国民の皆さん方の理解の進みぐあいというものは、私は比較的順調にいっておるという見方をしておることは事実でございますが、そのいわゆる三七、八%、まあ六対四でも結構でございますが、まだ三月までに仕入れた問題を抱えていらっしゃるひとつの戸惑いと申しますか、これもあろうと思います。したがって、私は日にちがたっに従ってこれが自然に定着していくことを期待しながら、結論から申しますと、積極的な広報と、それから一番大事なことは親切な相談、そして適切な指導、この三つでもって根気強くやはり推進本部を初めとする各窓口はそれに対応していかなきゃならぬと思っております。  しかし、先ほども申しましたように、見直し規定というのは院の意思の中で生じた問題でございますから、これは対応の姿勢としては、そうした問題についてはいついかなる場合でもそういう姿勢を持ち続けなきゃならぬということは御指摘のとおりであろうと思っております。私が、一回りしたところでと、来年の四月決算のものも見ながらというのは、そういう緊急性から見たときに、少しゆっくりし過ぎているんじゃないか、こういう印象がありましたとしたならば、やはり基本的には見直しというものが院の意思の中で入れられたということを前提に置いてすべてを考えていくべきものだと、このように考えております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 私たちも基本的にはこれは撤廃論でありますし、欠陥税制である、これを基本にしております。ただ、広範にわたったところでもう実施されておりますし、これをもう私たちはどうするという力もない野党の立場でございますから。  ただ、現状というものはまだまだ上っ面だけで、失礼ですけれども、うまくいっているなんてものじゃないんだ、ですから、その見直し規定の中にと、こういうふうにあれしたんですが、せめて修正、見直し規定の一つの一番近い手前にあるものがあるとすれば免税点であり、簡易課税制度ではないかな、こういうことぐらいは御認識の中には入っていますですかね。大蔵大臣、どうですか。講義は結構ですから、今の一点だけ。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 今度の見直し規定が、それを中心にして見直し規定が入っておりますので、その意味で、我々は実際の機能がどうなっているかということを注視してまいりたいと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 それを中心にとおっしゃるのは、いわゆる免税点あるいは簡易課税制度を中心にという意味ですか。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) そのほかにもあるわけでございまして、帳簿制度であるとか、それから課税期間を一年にしたとか、事業年度にしたとか、こういう問題を含むわけでございますが、この前の税革国会で一番論議されたのは免税点、それから簡易課税制度でございまして、それら一連のものとして十七条三項に入れられたといういきさつでございます。したがって、あの条文の趣旨に沿いまして注視してまいり、必要があれば所要の改正をする、このようなことでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 問題を移します。もう時間がないので、消費税はこれ以上できませんが。  外務省、おとといから問題になっていますタイコンデロガ、これは一部の報道で、何かこれは新聞では外務省の安保課としか出ていないんですが、八一年に国防総省の重大事故の一覧まとめ、日米間でこれを処理した、こう出ているんですが、これはどうなんですか、事実関係は。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 一九八一年の四月に米国の国防省とエネルギー省が一九五〇年から一九八〇年にかけて生じました米国の核兵器にかかわる事故に関するという報告を出しております。その中に、一個の核兵器を搭載したA4航空機が米航空母艦の昇降機から滑り海中に落ちた、当該機のパイロット、航空機及び兵器を失った、この事故は陸地から五百海里以上離れていたところで起こった、こういう記載がございます。しかし、それ以上のことはもう全く何も承知していなかった。この記録はもちろん私どもは入手はいたしておりました。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 それと同時に、日米両政府間でこの事故についても事実確認だの処理が行われたと、この安保課のコメントとして出ているんですよ。八一年の時点において相当の情報を入手して何らかの処理が行われた。これはどういうことかな、どんな処理が行われたのかな、こういうことなんですがね。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) その三十二件の事故を記載しております。ただいま申し上げました報告書を入手した以外には、何らの措置をもとっておりません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、逆に言うと、重大核事故が発生したということは知っていたけれども、それについてまだ今日みたいな内容について定かじゃなかったから、入手しただけで特別に処理というような行動は起こさなかった、こういうことですか。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) その中には陸から五百海里、八百キロでございますか、ということ、太平洋ということがございましたが、それだけの記載でございましたので、私どもはにわかにそれが私どもの措置の対象になるというふうには考えなかったわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、それにはどこの場所であるかというのは明示されない、だから日本には関係なかったんだろうということですか。そうじやないんでしょう。やっぱり日本に関係があるということははっきりわかっていたんでしょう。ただ、場所があいまいだということで、それだけ、入手しただけということなんですか。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 陸から五百海里ということをもちまして、私どもと直接に関係あるとは判断いたしませんでした。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、今回はもっと具体的に東経何度、北緯何度という、こういう具体的地点、沖縄から離れたところだと、こういうのが出たから関心を持った、こういうことですね。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) さようでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、何と言っていいか外務大臣、その時点においては事故が起こったけれども、五百海里だから関係ないだろうと思っていたと。そこらあたりの情報入手というか、これだけ日米間が親密な間にあるのに、ちょっと何か私たちぴんとこない。八一年のときに知らなかったというのならまだしも、知っていたと。陸から五百海里だからうちには関係ないだろうと思っていたんだけれども、今度はグリーンピースという民間団体が調べたら、いや、とんでもない、日本だ、沖縄の近くだ、泡食った、今調査を、こういうことですね。  ちょっとここでこれを私は断言できるかどうか、その八一年の時点でちょっとこちらの対応が何か私はぴんとこないなという感じはするんですけれども、どうですかな。仕方なかったんですかね、それ。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 沖縄の近海だということがわかって、我が国といたしましても、昨日お答えしたとおり、私も重大な関心を抱いておりますということになったわけでございますが、従来からアメリカの艦艇の装備なり、あるいはまた行動なりにつきましては、日本自体が、それが公海である以上は知り得ない立場にあったというような経緯がございましたから、八一年の発表のときには、外務省といたしましても五百海里という数字のもとにそれ以上の話を行わなかったものであろう、こう思います。  しかし今後、ではどうするかという問題になってきますと、やはりこうしたことを契機といたしまして、もう少し、大陸から五百海里という場合でございましても一応照会して、知り得ることは知った方がいいのではないか。ただ、教える教えないという問題はあるかもしれません。しかしながら、政府の姿勢としてはそうしたことの方がむしろ正しいのではなかろうか、かように思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 今は本島から三百キロですね。近いところからは百十キロとありますね。五百海里ですから八百キロですか、八百キロだからうちは関係なくて、三百キロになったから関係があった、こういうことですわな、距離的に言いますとね。  だからこれは、報道によると原爆が三十二個とか海中に沈んだ事故があったとか、いろんなことがあれしますけれども、今反省しているということで、今後はもう近海でこういうことがあったら、たとえ八百キロでも千キロでもやっぱり厳重にこれは情報入手というか調査しなきゃならない、こう思いますね、今、大臣がおっしゃったように。  今、調査を開始したというんですけれども、実際にこの海域を特定して、海水の汚染等も含めての調査を開始ということになるんですか、これ。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) その可能性をも含みといたしまして、現在米国に対しまして、そもそもこれは米国が起こしたことでございますので、できる限りの情報、事実関係について問い合わせを行っているということでございます。  私、先ほど五百海里を八百キロメートルと申しましたが、それは九百三十キロメートルで、申しわけございませんでした。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 いや、私が言ったんだよ、私が言ったんだから。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) いえ、私がそもそも八百キロと……

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 局長は五百海里だよ。僕がそれを計算したんだよ。済みませんでした。  そうすると、情報入手というのはいつごろになるんですかね。ということは、もうきのうもきょうも横須賀で、沖縄でやいやいなって、失礼ですけれどもどちらに肩持つわけでもないけれども、別に余り騒ぎにする必要がなければ、早くこれをきちっとした方がいいんじゃないですか。何か情報だけが飛び交って、あっちの市もこっちの市もと今騒いでいることは大臣御認識していると思うんですけれども、情報入手といったって、向こうはもう八年前のことですから、今さら情報も何もあったものじゃないんじゃないでしょうかな。いっ入手できるんですか。もうきのうでも入手していなきゃならないんじゃないんですかね、そんなものは。私のファックスを貸しましょうか、何だったら。ぱっと入ってくるように。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 本件は報じられましてから直ちに一連の照会、問い合わせをしているわけでございます。そして、既に一部の事実関係については入手しております。これは昨日、外務大臣から御紹介申し上げたとおりでございます。さらに種々問い合わせているわけでございますが、これらにつきましても可及的速やかなる回答が得られるようにと督促しているところでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 タイコンデロガが、きのうは横須賀に事故が起こった二日後一週間いたとか、それから沖縄云々だとか、三十六年岩国に来たということ、佐世保にも行った、横須賀にもと。これは何年何月、どことどことどこの港に寄港したんですか。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 先生よく御承知のとおり、タイコンデロガは合衆国軍隊の艦船でございますので、地位協定第五条二項に基づきまして合衆国が使用しております施設、区域、今先生が御指摘になられました三つの港はそれぞれそうなわけでありますけれども、出入しております場合には海上保安庁あるいは私どもへ入港を通告することは一般論としては必要ございませんので、このタイコンデロガの横須賀入港実績は、一般論としては承知いたしておりません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 日にちは特定できないということですか。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) さようでございます。ただ、横須賀が記録を持っておられるとか、それから、すべてがきちっと捕捉されているとは思いませんけれども、一部について知られているというようなことはあろうかと存じますが、一般論としては、政府としては承知していないということでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 横須賀が四十七年の一月ですね。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 間違えました。私、横須賀と申しましたが、佐世保の間違いでございます。申しわけございません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 佐世保は記録を持っているんですか。僕のところ、ここにあるのは横須賀の記録なんですけれども。それじゃ佐世保が記録持って、横須賀も記録持っていて、あと岩国はわかってますよ、三十六年の五月だから。じゃ全部わかっているんじゃないですか。どうなんだろう。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 政府としては、先ほど申し上げましたような地位協定の法的な枠組みからして、全貌を捕捉していることはございません。  ただ、先ほど私が申し上げましたように、佐世保市は記録を持っておられるというようなことは承っておりますが、それらが全体を捕捉しているのかどうかということについては承知いたしておりません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 ですから、今こういうことが起こってアメリカからも情報入手するんですから、まして日本の国に、どこに何年寄港したかというようなことぐらいは当然調べなきゃならないんじゃないですか。  私、横須賀の記録ありますからお見せしますよ。佐世保はこの新聞に一九六五年の末と書いてありますね。岩国は三十六年の五月ですよ。その三カ所、二回。ただし、横須賀はもう一回行っているんですね。それが今問題になっている四十年の、この事故があったと言われる二日後と、こういうこと言われているんですけれども、この事実確認はまだなんですか。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 九日の国防省のハワードという報道官の説明の際に質問が出まして、このタイコンデロガはどこに行くところであったかということを聞いております。それでハワードは、そのとき一、二申しておりましたけれども、確認して答えるということを申しております。私どもからも照会しておりますから、それがわかり次第明らかになると思います。  それから、私どもとしても実は調べました。しかし、現在までのところ確認し得なかった、正確には確認し得なかったということでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、岩国と佐世保と横須賀、横須賀が四十七年一月、もう一回四十年のこの事故発生時に来たかわからない。計三港、四寄港の可能性と、こういうことですね。その事故後のあれについては問い合わせていると、こういう確認ですかな、これでいいですかな。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 現在行われております確認は、昭和四十年十二月五日、本件が生じたその後のと申しますか、その際その船はどこに行きつつあったのかということでございます。したがいまして、今ほかのところについては特に照会いたしておりません。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 じゃ、これやっぱり寄港したところを年月日と寄港地をしっかりしていただけますかね、外務大臣。  それから、さっき言ったハワードが、やっぱり訓練としては核兵器つきの訓練配備はしている、だけど、これは持ち込むとかなんとかとは違うとか言っていますわね。この点についてはどう私たち認識したらいいんですかな。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 御指摘のような発言がございますけれども、我々は長年核搭載能力を有する海軍機を保有してきている、核兵器を搭載の上訓練を行ってきており、かつ展開されている等と述べておりますけれども、これはあくまでも一般論として、米国が核抑止体制の信憑性を維持するに当たっての訓練を行っているという一般論を申したものと考えております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 だから、タイコンデロガが我が港に寄港したときには非核三原則は守られてそういうことはないのだと、こうその後を続けたいわけですか。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 御質問の趣旨を私的確に捕捉しておりませんでしたらば申しわけございませんが、ここでハワードが申しておりますのは、米国の訓練を一般的に申し述べていることである。  それから、我が国に対するいわゆる核の持ち込みにつきましては、艦船によるものをも含めて安全保障条約及びそれの関連取り決めに基づいて事前協議の主題となり、もしもこれが主題となった場合には、我が国はこれに対してノーと言うことを公にしているわけであります。このことは米国の最高首脳が篤と認識しているわけで、そして一般的にハワード報道官自身このことを九日に申しておりますが、今までそのようなことがなかったということをもって、我が国に対する核の持ち込みというものはなかったということについて何ら疑いはないと思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 私、その疑いあるかどうかというところまでいかないのでね。  総理大臣、やっぱり疑惑というのは認識が不十分だから疑惑が起こるわけですよね、認識していないから。ですから、その認識不十分だということは、今言ったようにやっぱり非核三原則が守られている、これはもうどうしようもありません。しかし、ハワード報道官が、いわゆる訓練配備については、もう年じゅう配備しているんだと、訓練のためには。そうすると、やっぱり実戦配備イコール訓練ですからね。ですからそうなると、太平洋上――日本の自衛艦だってそうですよ、年じゅう実戦であり訓練でありますからね。配備するもの、弾薬は積んであるわけですよ。ですから、ハワードがこういうふうに常時訓練で核搭載能力があるんだと、搭載もしているんだと。じゃ訓練と実戦はどこで分けるかといったってなかなか分けられるものじゃありませんからね、いざという場合に、動いているわけですから。だから、その辺が疑惑が起こる大きな原因なんですね。しかもそれが日本に三回も四回も寄港している可能性がある。ですから、ここらあたりがまた非核三原則の遵守ということでどうも理解しにくい、しにくいから疑惑だ、疑惑があるから何とかせいと、こういうまた論理が展開するんですけれども、総理はそういうふうにお考えになりませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 今、黒柳さんのおっしゃったこの問題は、古くて新しい問題とでも申しましょうか、今度の問題についてなお新しくして、もう一度古い議論を展開する背景が整っているんじゃないかと、こういう意味のお尋ねだと思いますが、やはり政府といたしましては、これは日米の信頼関係というものがあってこそ安全保障条約というものが成り立っておるし、そこにこの事前協議というものが、条項がある限りにおいて私どもはそういうことはないと信じていくという方針であります。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 FSX、時間がないので質問をまとめて聞きますけれども、きのうも自民党の部会でこれはクレームがつきました、日本は譲歩し過ぎるんじゃなかろうかと。果たして譲歩し過ぎるんじゃなかろうかという、自民党内部でもあった。私は当然そう感じますが、それどういうふうに思いますか。  それから、三月三十日の三菱重工との契約、その契約というものはどういう法的根拠があったんですか。その契約をしたためにこういうふうに日本は寄り切られてきちゃったのじゃないんですか。  また、向こうにいろんな譲歩した、ワークシェアの四〇%の問題、技術移転の問題とか、そういう問題についてこちらはどういうふうな評価をしますか。  しかも、こちらは戦闘機の重要な部分の技術提供をしてもらえない。これはどう評価していますか。  さらに、技術移転、第三国に日本の技術が渡ったときの武器の輸出三原則とどういうふうに関連するか、抵触するんじゃなかろうか。  以上、五点まとめて。

田澤吉郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(田澤吉郎君) 御承知のように、現在の支援戦闘機であるF1が一九九七年から二〇〇一年までの間にこれは生命を失うものでございますから、次期支援戦闘機を検討してまいらなければならない状況にあるわけでございます。したがいまして、その当時、開発に当たりましては、自主的開発にすべきか、あるいは共同で開発すべきか、あるいは現有機を導入すべきかといういろんな意見がございましたけれども、一九八七年から八八年、数回にわたって日米の防衛首脳会談が開かれまして、そこで合意されまして、一九八八年の十一月に交換公文あるいは了解覚書、MOUが締結されたわけでございます。このMOUを中心にして三菱重工とゼネラル・ダイナミックス社との間で調整をした結果、技術支援等の契約というものが結ばれたわけでございます。  これですべてが終わったわけなのでございますが、これを発効するためにはアメリカ側に一つの手続が必要なわけでございます。それは、やはり武器あるいは武器技術等を輸出する場合には、武器輸出管理法に基づきまして大統領が議会にいわゆる通告をしなければならない、そうして三十日以内に異議がなければそれが発効するということになるわけでございまして、それを私たちは期待しておったわけなのでございます。  その折にレーガン政権からブッシュ政権にかわりまして、いわゆるスタッフが全部かわるというような大きな変遷があったわけでございます。その間に、三月の二十日に駐米松永大使がアメリカの要請でベーカー国務長官と会談をした折に、いわゆるクラリフィケーションというものの要求があったのでございます。これについては、今御指摘のように、アメリカ側のクラリフィケーションは、いわゆる生産段階で四〇%のワークシェアが必要だとか、もう一つは対米技術供与といいましょうか、技術提供というものも必要であるということのクラリフィケーションがありました。  そこで、私たちの方としては、日本のクラリフィケーションとしては、これから共同開発を進める段階で不安のないようにしてまいるためには、エンジンをやはり確保する必要がある。したがいまして、このエンジンの問題とソフトウエアの問題、特にこのウエア等の問題をやはり私たちの方としてはいわゆるクラリフィケーションの要求をいたしたわけでございます。  したがいまして、このクラリフィケーションとMOUの関係というものは、これは別でございまして、MOUを変更するとかあるいは修正するという問題じゃないわけでございまして、三菱重工とゼネラル・ダイナミックス社との間での技術援助等の契約を発効するためのアメリカの手続上の中で、いわゆるクラリフィケーションが行われたということなのでございます。したがいまして、きのうも自民党の部会でもいろいろお話し合いになりましたけれども、そういう状況ならよくわかると。したがいまして、今後さらに日米間の信頼性をもとにしながら、この共同開発を一層有利なすばらしいものにするように努力をしなさいというこの考え方を私たちも承ったわけでございます。  問題は、やはりアメリカ側も共同開発については熱意を非常に持っておりまして、したがいましてその段階で、やはり日本に対してF16の技術をすべて提供することが日本の航空界に大きなプラスを与えるのじゃないかというようなことなどもいろいろ議論されているようでございますが、いずれにしましても、私たちは共同開発によって、共同開発でなければできないすばらしい支援戦闘機をつくることを目標にして今後努力をしてまいりたい。そのためには、日米の安全保障体制というものが、また信頼性というものが一番重要であろうということでございますので、そういう姿勢で今後も努力してまいりたい、こう考えております。

山本雅司防衛庁装備局長

○政府委員(山本雅司君) 基本的には今、大臣からお答え申し上げたとおりでございますが、技術的な点を一、二補足させていただきます。  まず第一に、三月三十日に防衛庁と三菱重工業が契約したこの根拠は何かというお尋ねでございますが、これは国内で私どもが三菱重工業をプライム契約の相手といたしまして国内の開発のための契約をしたわけでございます。その根拠といたしましては、当然に昨年の国会で認めていただいております予算の執行でございます。それからもう一つは、このベースとなりますのは、アメリカと日本との間では既に昨年の十一月の末に政府間の交換公文及びそれに基づきます了解覚書等の細目取り決めがなされております。したがいまして、この共同開発を前提とした国内の開発契約をするという法的な根拠はすべて整っていたということで私どもは契約をしたわけでございます。  それから、第二番目に技術提供の問題でございますが、これも今、長官からお答え申し上げましたように、ベースとなりますF16の技術につきましては基本的には必要な技術を提供するという形になっております。ただ、具体的にどのような技術が来るかというのは企業間の契約、さらには今後私どももアメリカ側と話をしてさらに詰める点は残っておりますが、基本的にはすべて必要な技術は来るという形になっております。  それから最後に、それでは今度こちらからアメリカ側に行く技術につきまして第三国輸出のおそれがあるのではないかという御指摘でございました。この点につきましては既に昨年のMOUで決まっておることでございまして、今度新しく決めた点は全くございません。今まで決めてあることは、日本のいわゆる成果技術の中で武器技術に該当するものは前に決まっております対米武器技術供与の枠組みでアメリカに渡すということになるものですから、その場合に第三国にその技術が渡るかどうかという点につきましては、これも再三御指摘がございましたけれども、今後具体的な技術の輸出の段階で、その内容あるいはそれが第三国にもし行きたいという場合には事前の同意にかからしめるということになりまして、個別具体的に判断する、こういうことになっておるわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 当然、言われておりますソースコーズというのは、そうすると基本的な技術には入らないですか。相当高度だから基本じゃないんですかね。

山本雅司防衛庁装備局長

○政府委員(山本雅司君) 具体的な技術についての御質問でございますが、実は、私どもの考えでおりましたアメリカから来る基本的な技術につきましてはソフトウエアを考えておりました。御指摘のように、ソフトウエアにつきましては、実は二つあるわけでございまして、一つはフライトコントロールという飛行制御の関係のソフトウエアでございます。もう一つはレーダーとか、あるいは何といいますか、電子戦関係とか、そういうのをコントロールしますミッションコンピューターのソフトウエアがございます。  御指摘のように、今のソースコードの面は実は両方ともかかるわけではございますけれども、ミッションコンピューター関係のソフトウエアにつきましては、全部アメリカ側は提供するということを確約いたしております。ただ、フライトコントロール関係のソースコードにつきましては、これはいろいろ先方と話をいたしました結果、アメリカ側としては完成したものをこちらに出したい。したがいまして、いわゆるソースコードという生の形では日本に出せないというのがアメリカ側の今の意向でございます。  したがいまして、それをどういう形で今後具体的なFSXの開発の段階でアメリカ側とまとめていくかというのはまだ今後に残されている問題ではございますが、基本的には、これ言葉が悪いのですけれども、完成品という意味は、ある意味ではブラックボックスという言葉を使う場合もございますが、そういう形で来るのか、どういう形でやるのかというのはなお今後話を詰めなければならない点が一部残っているということは事実でございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 そうすると、ソースコーズというのは完全に拒否ということではなくて、話し合いで来る可能性がある、形はどういう形かわからないけれども、こういう理解でいいですか。

山本雅司防衛庁装備局長

○政府委員(山本雅司君) ソースコードと申しますのは……

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 フライトコントロール。

山本雅司防衛庁装備局長

○政府委員(山本雅司君) ソフトウエアをつくる場合のベースになるところでございますが、ミッションコンピューターに関しましてはソースコードが来るわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 フライトコントロール。

山本雅司防衛庁装備局長

○政府委員(山本雅司君) ただ、フライトコントロールにつきましては、ソースコードは今のアメリカの態度としてはそのものとしては出さないという形になっております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 だからさ、違った形で来る可能性がある、その話をするというのですから。完全に拒否じゃないんですね、可能性はあるんですね、どういう形にせよ。

山本雅司防衛庁装備局長

○政府委員(山本雅司君) 詳しい点についてのお尋ねでございますが、いわゆるそのフライトコントロールをするためのソフトウエアはいずれかの形で来るということははっきりしております。ただし、そのフライトコントロールをつくるベースになるソースコードにつきましては、今のアメリカの考え方ではソースコードは出せないということを言っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 だから、完全に拒否されているんじゃないですか。まあこの次また外務委員会等であれがありますから……。  中ソ、日ソです。外務大臣ですね、領土問題は余り進展はなかった。ただ安保条約があったままでも日ソの平和友好条約はいいじゃないかというような発言があった。これは大きな変化と見るんですかね。  それから、中ソの外相会議、十六日には首脳会談、これは当然三十年来の和解ですから、日本がどうとらえ、またこれは日本を含んでアジアにどういう影響を与えるか、この辺いかがでしょうか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 安保条約体制下において、日ソの平和条約締結は可能である、こういうシェワルナゼ氏の発言があったことは一つの前進でございます。というのは、今まで安保を非常に気にいたしておりまして、安保を結んだから共同宣言の内容も無効だと言わんばかりの話し合いもあったわけでございますから、それを考えればこれは修正されたと、こう見るべきだと思います。  なお、中ソ会談は、これは双方からお互いにその内容を得ておるわけでございますが、一つは、両方とものことでございますが、一九五〇年代には戻りませんと、これは双方言っております。つまり同盟国関係の時代には戻らない。なおかつ、公にされましたところでは、銭其深外相は私に対しまして、その後、中ソの仲は敵対関係になったと、そういう時代にも戻りません。こういうふうに言っております。なおかつ、正常の国交正常化を図りたいと思うが、そうしたことは第三国に不利益にならないように私たちは当然考えております。こういうことでございますから、中ソのそうした関係改善というものはアジアにおける大きな安定材料であろう、こう見ていいのではないかと思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 北方領土を観光地で世界にPRするなんという動きがありましたけれども、あれについてはどういうような見解を向こうは披瀝し、日本じゃどう受けとめたらいいんですかね。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 観光協定を結んではどうかという話がありますが、これは今のところ全く考えておりません。  といいますのは、今のとおり、さる新聞社の記者がソ連のビザを得て、そして国後島に入った。これは取材目的であるにせよ固有の領土に他国の旅券を得て行くということはいささかどうであろうかと、こういうことでございますから、そういうことがはびこらないようにいたしませんと、やはり我が方の主張というものがそれだけ弱体化するというふうに考えていいのではないかと、こう思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 どうもありがとうございました。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 以上で黒柳明君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 次に、福間知之君の質疑を行います。福間君。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 先ほどの昼休みのNHKテレビニュースで、午前中も同僚議員が触れておられましたが、藤浪前官房長官の参考人事情聴取が検察として行われた模様だということが報じられました。  高辻大臣は、先ほどはあのような御答弁でございますが、官房長官、当然藤浪さんというような立場の方が事情聴取を受けたというふうに思われるわけなので、しかも国民は大変これは注目をしていると思います。前官房長官でもあった方ですが、何か小渕長官の方に御連絡なり御報告なりがございましたでしょうか。

小渕恵三自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(小渕恵三君) 何もございません。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 ないということであればそれは仕方のないことかもしれませんが、常々このリクルート問題は昨年の夏以来の我が国政界あるいは社会における最大の課題としてお互いがかかわってきたわけでございます。  そういう意味で私は、竹下総理、総理は先般退陣の意向を表明されましたけれども、それは個人的なひとつけじめという意味で、政界全体としてのけじめには必ずしもならないと総理も認めておられる。この間ずっと一つの経過をつらつらと考えまして、特にここ二、三日は野党を含めてリクルート以外の関係した事件のような報道もあるわけです。この時期にこういう事態が報道されているということは私たち野党の議員といえども人ごとじゃない。日本の国会、日本の議会政治というものが国民からどう思われているのだろうか。全く身の置きどころもないような実は気分がしておるのでございまして、総理ともなればなおさらではないかと私は思うのです。  したがって、内閣の責任をとるということだけでは、決してこれは問題解決にはならない。いわんや今は衆議院の事態を見ましても正常化ができておらないし、中曽根さんの証人喚問問題も率直に言っていまだに宙に浮いている。こういう中で参議院は予算審議に踏み切って我々はやっているわけでございますが、我々の心情もひとつこれは総理は酌んでもらわなきゃ困る。私たちは内閣退陣と同時に、やはり国民に信を問うて、議会政治を守るということで、与野党の議員すべて含めてここは解散総選挙というところに持っていくのが、憲政の常道ではないかと思いますが、その御決意はいまだにつきませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私は、みずからのけじめの一つといたしまして、予算を成立させていただいたならば、その後辞任するということを申し上げておるわけでございます。  解散問題でございますが、解散権というものが帰属しておるところは私も十分承知をいたしておりますが、去り行く私がそれに対して言及する立場にはない。ただ、私自身が平素申しておりましたのは、憲法上与えられた任期というものは大事に大事にすべきだということだけは平素申しておったとおりでございます。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 かねがね我が党もこの席で申しておりましたように、内閣が退陣されるとなれば、当然これは野党に政権を渡して、それが選挙管理内閣的な役割を果たすかどうかということが考えられるわけですけれども、そういう考えもないわけですね。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 内閣総理大臣たる者は、国会の指名によって行われるわけでございますから、今私が、この国会においてどのような状態になるべきだということを申し上げることは、今、行政府の責任者でございますから、お答えする範囲外のことではないかというふうに思っております。  ただ、私自身が振り返ってみましても、昭和三十三年に私は初めて国会に出ました。昨日もちょっと申し上げましたが、先輩がそれこそ十年したら社会党政権になるだろうと、その際いかに君たちがそれに対して政策的にも復元力を持つ努力をすべきかだと、このように言われたときも何の抵抗も感じないでそのとおりだと思っておりました。しかし、現実、その後三十年以上、我が自由民主党を中心とした内閣が今日まで続いてまいりました。そういう現実というものもわきまえて考えますとき、それはそれなりに各党間でお考えがあることであろうというふうには思いますが、私が今この席で野党の皆様方に政権を担当する力がないとかいう断定は非礼でございますから、する考えはございません。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 ただいまの話を聞きまして、野党の私たちとしては甚だ遺憾に存じますが、もちろん野党が政権担当の十分なる能力があるとも自信を持って申し上げることもできませんけれども、いささか今の御答弁はちょうだいいたしかねると思うわけであります。  さて、本題に入りたいのですけれども、竹下総理は、この連休中にASEANを訪問されましたね。総理をやめると宣言された後で訪問されたわけでございますが、居心地はさあよかったでございましょうか、あるいはまた諸行無常を肌身に感じられたでございましょうか、私にはわかりませんけれども、歴訪の目的とその成果について、所信を伺います。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 先ほど野党に政権担当の自信があるかないかということについては、いささかのちゅうちょも感ずるという趣旨の御発言がございましたが、私は決してそうだとは思っておりません。しかし、その謙虚な態度は、私が平素とり続けておる態度と同じだなと。それは大変うれしゅうございました。  さて、ASEAN歴訪目的の成果でございます。  今御指摘がありましたとおり、私も辞任を決意いたしましたにつきまして、言ってみれば、アメリカ流に申しますならばレームダックという言葉もございます。したがって、私が行くことに意義があるかないか、私なりに熟慮をいたしてみました。そして、宇野外務大臣を中心とした外交の専門家の意見も徴してみました。三十分もたたないうちに、やはり竹下登ではあっても日本国総理大臣としてそれぞれ交渉し、決まった日程はこれを消化すべきであると、このような結論に到達いたしたわけでございます。したがって、外交政策の一貫性、継続性の中に何を決めてこようというASEAN訪問では必ずしもございませんけれども、その日程をことごとく消化をいたして帰ってきた次第でございます。  各国の首脳レベルとの対話を通じて、やはり今日の我が国に対する期待感の高まりと同時に、国際社会に貢献しなければならないとかねて思っておりましたことを実感として感じてまいりまして、それぞれ二国間の懸案事項等につきましては整理整とんをいたしまして、それこそ外交の一貫性、継続性の中において新しい方にこれを引き継いでいかなければならないというふうに思っておるところであります。  心境といたしましては、元来感情の起伏は少ない方だと自分で思っておりますので、平常心を持って日程を消化さしていただいたと、このように御理解をいただきたいと思います。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 ところで、ジャカルタでの「共に考え共に歩む――日本とASEAN」という題名での講演、この中で、ODAの積極的な推進、拡大推進をこれからも果たしていくことが日本の責務だと、こういうふうな認識を吐露されました。  先般、私たち商工委員会の理事とオランダの国会議員が本院で懇談をして、まず第一に出た質問が日本の国際的な貢献のあり方、これが向こう側から出されまして我々はそれに対応したのでございますけれども、まさに日本は今日国際的にもそういう役割を先頭を切って果たさなきゃならない、そういうふうに思うわけです。  ところで、総理がASEAN諸国の首脳に地球的規模の環境問題、この重要性を訴えて、途上国の環境保全に一千億円以上のODA予算をつぎ込む、こういう意向表明をされたそうですが、マレーシアのマハティール首相は、熱帯雨林はマレーシアにとって重要な産業資源だという趣旨で、首相の提言をやんわりかわしたというふうな印象を受けるのでございます。そもそも熱帯雨林の減少した一因が、我が国の商社によるところの節度のない木材の買い占め、乱伐、こういうことにあることがとやかく言われてきたわけでございますけれども、途上国が積極的に熱帯雨林を初め環境保全のためにODAの要請をしてきたというのなら別なんですけれども、たまたまこれはもうかねて私も承知しているんですが、来るサミットで地球環境保全問題が一つの重要テーマに挙がっていますし、我が国としては当然これは前向きに取り組んでいかなければならぬわけでございますけれども、特にASEAN等開発途上国との関係においては、この点総理はどういうふうに御理解し、進められようとしていますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) ODAの問題でございますが、私は元来経済援助という言葉は使わないという方針を立ててまいりました。やはりそれが両国のため、ひいては世界全体のためになることですから、あくまでも協力という名前を使うべきだと思って今日に至っておりますが、ただ、ODAそのものを訳しますと、これはやっぱり援助という言葉が出てくるわけでございますので、大変矛盾を感じながらも、精神的にはそういう言葉は使わない方がよかろうというふうに思っております。  しかしながら、それはそれといたしまして、その範疇の中で環境に対する問題、金額が某新聞に報道されておりましたが、これは決まったわけでは決してございません。  環境問題に対する物の考え方を申し上げますと、確かにこれは我が国におきましては一九七〇年、昭和四十五年の例のお互いがやりました公害国会というもの、あれによって四面海に囲まれた国内政策としての環境問題ということにつきましては、私はどこの先進国へ参りましてもむしろ先進的役割を果たしておるというふうに思います。が、地球規模ということになりますと、一九七〇年にはそこまでの議論は速記録を読み返してみましても余り出ていないことも事実でございます。近時これが言われるのが地球規模の環境問題ということでございます。  しかしながら、この問題について私は時々感ずることがあります。地球規模の環境問題を論ぜざるリーダーは知性と教養と良心なき者であるというぐらい大変に今クローズアップされておるわけでございますけれども、現実問題としてこの問題をサミット等で議題にのせてみましても、若干各国の首脳の考え方にもまちまちな点があろうかと思います。あるところはフロンガス、あるところは酸性雨、あるところは人口問題。したがって、やはり学者の方にお集まりいただいて、しかも国連で細々と言いながらも努力しておりますUNEP等の機関を通じながらこれを地味に積み上げていくべきだというので、今度青木環境庁長官が国際会議に出席するとともに、この九月、我が国においても国際会議を開いて、本当に地味なところがら積み上げていかなければだめだという考え方を持っておるわけでございます。  しかし、これが例えば中国の李鵬さん、たまたま電気技術者でもございますので私どもよりも科学的な知識がございますが、今度の条約十周年のお互いの記念行事としては、環境センターをつくろうじゃないかという御提案がございまして、これについて大筋その構想がまとまったところでございます。他の開発途上国におきましても、それぞれの国において中身の違いがございましても確かに環境問題に関心が出ておりますが、一方、やはりかつて私どもが一九五〇年代、六〇年代に感じました産業そのものと相反するような形で環境問題が議論されては、これは跛行性が出てくる、こんな議論があることも事実でございます。  しかし、この問題、インドネシアあるいは今御指摘になりましたマハティール首相のマレーシア等におきましては、我が国が戦後復興等で原木を初めとする、あるいは今は製品が多うございますが、そうしたことがなされておって、その後の植林というものが新しい資源造成であると同時に自然保護であるという形においては大変理解が深まってきておるのではないか。今もそういう造植林等のお手伝い、御協力はしてきておるわけでございますが、私は熱帯雨林という問題につきましては、それは基本的には焼き畑の方がはるかにその比重は大きいわけでございますけれども、我が国がそこらの地域で焼き畑をやって歩いておるわけじゃございませんけれども、いわば立木の伐採等によって与えた影響についてその国の資源の継続性のためにも、また自然保護のためにも協力することはお互いが、決して今のようなマハティールさんの御心配の向きでなく、いい方向で合意が形成されつつあるか、あるいはベースとして、具体的な方策は別として合意は形成されておるというふうに私は感じてまいっております。  少し話が長くなりました。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 いずれにしても、日本の国民の今の生活実感は、経済大国だとか世界一の金持ち国だとかいう名にふさわしくない実は生活実態なんですよね。そういう中で、国民の血税であるODA資金というものを効果的に使うということが何よりも必要だ、こういうふうに思うんです。  私は、ここで一々具体例を挙げて指摘する余裕はございませんけれども、下水道施設が不十分なところ、電気も十分に来ない病院等に立派な医療機械を持っていって十分に使いこなせないというふうな事態、あるいはまたフィリピンの場合に通勤用の列車が耐用期間中にもかかわらず放置されて不法占拠されているというふうな事態、これはかつて新聞に写真入りで報道されました。さらに、イメルダ・マルコス夫人の言いなりになってレイテ島に建設された航海訓練所、これも当初の五%しか機能していないという指摘もなされています。こういうふうなことがあれば、日本の国民は、政府がどんなにODAの必要性を説いても、どすんと胸には落ちないんですね。  こういうことについて、特に外務大臣が既にいろいろと今までの経験で感じられていると思うんですけれども、今の所見はいかがですか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 我が国は最近世界一の援助供与国であるということは、私たちといたしましてもはっきりと認識する必要はあると思いますし、そのこと自体は国際的には高く評価されております。しかし、今御指摘のとおり、やはりその元は国民の営々孜々として働かれたその結果の税金をもってするものであるということであれば、当然政府はODAそのものに関しましても十二分に調査の上実施するというところが必要でございます。  今御指摘のようなケースもありましたが、一応クリアしたと、こういうふうに聞いておりますけれども、しかしやはり相手国の需要に応じまして、また自助努力に対して私たちは御支援を申し上げ、それによって民生の安定、ごうしたことを期したいというのがODAの目的でございますから、世界一になればなっただけ今後さらに充実した内容を伴いたい、かように存じております。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 ODAに充てられる費用は、あれやこれや入れて当面一兆四千億円規模になっているんです。まさに世界一と言えるでしょう。その巨額な規模の割にはそれを運用するシステムあるいはスタッフ、こういう面でかなり見劣りをするというのが日本の現状ではないでしょうか。  アメリカでは、援助の専門官庁として国際開発庁というのが存在しておりまして、スタッフは四千三百八十三名、その約半分が海外百二十二カ所の事務所に派遣されておりまして、相手国政府とのプロジェクトの案件の協議、本国への報告、援助後の評価活動等々多面的にやっているようでございますが、これに対しまして日本は、外務大臣のもとの外務省の担当局、国際協力事業団、俗にJICAと言われますが、さらに海外経済協力基金(OECF)等の機関を含めても合わせて千三百名程度でありまして、しかも最も人手がかかって、なおかつ現地の人たちにとって親しみのある立場で技術協力を実施していく機関であるJICAは、在外事務所がわずか四十七カ所しかない、しかも職員数は百八十三名、余りにも貧弱過ぎるんじゃないかと思うのであります。そして、例えばこのOECFのジャカルタ事務所のスタッフは五名で、その所管する予算規模は千七百二十七億円、一人当たりで三百四十五億円もの予算を預かっている。マニラ事務所では、スタッフは四名、一人当たり百六十九億円の予算を預かっている。  こういうふうに日本の資金を運用をすろ体制というものが、ここ五年、十年前に比べてどれほど充実されたのかということになると大きな疑問があるんですけれども、外務省はどのようにこれを考えておられますか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) おっしゃるとおりだろうと思いますが、現在といたしましては、政府は、財政再建、行政改革、こういう大志のもとにすべてを運営いたしておりますので、我々といたしましても、各官庁それぞれそうした趣旨にのっとりまして、いわば少数精鋭で頑張れということになっております。しかし、そればかりでよいとは私は決して考えておりません。しかしながら、特別に財政当局もやはりそうした面を考えてもらいまして、ある程度の他にまさるところの伸び率はあるんでございますが、確かに他国に比しました場合に世界一の供与国としては内容乏しき点は否み得ないと思います。なおかつ、そうした点をも補足、補完、補充しなくちゃなりませんから、本年度になりまして総理のお考えのもとに、その指揮下にODAの関係閣僚会議というものをつくって、極力各省庁がお互いにもたれ合ってやる、自分だけでよいというんじゃなくして、お互いに触通し合うというふうな体制も組みながらそうした欠陥を補いたいと思っているような次第でございます。  しかし、今後ますますそういう点におきましては、さらに努力すべきは努力しなければならない、かように思っております。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 話としてはわかるんですけれども、それは今までも言われてきたことで、余り実効は上がってないということを強く私は指摘したいと思うんです。もちろん各関係省庁横の連係プレーを今までもとってきたでしょうけれども、それは多分にきれいごとでしかなかった。もっと本気で体制づくりをやらなければならない。閣僚会議はその頂点にあるにしても、実際はラインが敷設されなければ私は事が進まない。  ところで、この経済協力は相手国の経済の自立達成を助成し、民生の向上なり安定というものに資さなければなりません。そしてまた、経済的な力量がつけばみずからテークオフしていくというところまで我々は協力しなきゃならぬと思うんです。特にそういう点で私は、通産省の仕事の分野では、日本の企業は海外にどんどん今出ていまして、非常に重要な役割を果たしている側面があるんです。おかげで、総理もお聞きになったと思うんですけれども、フィリピンなどは八六年までは成長率マイナスだったのが、八七年、八年、ことしの九年などというのは、六、七%から八%近く成長をするだろうと言われています。事実、去年おととしはそうなんです。大変アキノさんはこれを喜んでおられると思うんです。マレーシアにおきましても七%水準、シンガポールにおいては八%から一一%、タイにおいても六%から一一%、こういう状況なんですね。これは日本の進出企業が随分あずかって力になって、そして輸出をし、その国のために外貨を稼ぐことに役立っているんです。  そういう意味で私は、通産省はそういう民間の企業の活動のみじゃなくて、それにプラスする産業上の政策がこのODAとの関係で考えられてきたのかどうか、お聞きをしたいと思うんです。

三塚博自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三塚博君) 御指摘のとおり、ODAはODA、民間は民間としてこれに関与しこれに協力を申し上げていくということが、我が国の政策として極めて重要であるという観点で、通産省は貿易保険等を多角的、有効に活用する中で技術移転、民間関係のそれぞれの分野における企業立地等々について推進を図ってきたところであります。  そういう中にありまして、特に、かの国の技術者の養成、研修ということが一にかかりましてODAの効果あらしめるための重要なポイントであることにかんがみまして、当省といたしましては海外技術者研修協会におきまして、民間活力を活用いたしながら途上国からの研修生受け入れ事業を実施いたしてまいってきたところでございまして、それなりの成果が上げられておるのではないかというふうに思います。特に、技術協力を推進する上におきまして途上国投資におけるリスクというのが、株式会社でございますから、それなりに考えるわけであります。そのリスクの軽減ということで貿易保険、補正予算におきまして本院の多大の御協力を得て成立を見たところであるわけでありますが、この弾力化を図りながら直接投資、民間活力の移転を促進し、さらに途上国からの輸入拡大に努力するなど、引き続き進めてまいる所存でございます。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 ODA問題は、また別の機会にさらに論議することにします。  最後に、五月四日の朝日新聞でございますけれども、「世界一の予算規模になった日本の政府開発援助(ODA)に狙いを定め、米国が官民をあげて受注に走り出した。米国IBMは、当地のホテルで二日から三日間にわたり、アジア南太平洋地域での日本のODAビジネス攻略のための戦略会議を開いている。一方米国では、開発援助政策とその実施を担当する米国際開発庁が今月中、二回にわたってセミナーを開き、メーカー、建設企業、コンサルタントなどに、日本のODA攻略法を伝授する」、私は基本的には、これは結構だと思うんです。しかし、これが単にコマーシャルベースだけで事が運ぶということについてはやはり問題があるんじゃないか。私たちは要請主義という立場でODAの予算を使っていくはずでございまするから、だから単に企業のコマーシャルベースだけでこのODA予算が消費されてしまうということには私はいささか疑問を持っているんですけれども、今後の検討課題としてひとつ念頭に置いていただきたいと思うんです。  次に、日米通商摩擦について入りたいと思うんです。  五月三十日までにスーパー三〇一条の対象国、品目を特定することになるわけでありますが、この五月三日、電気通信条項に基づく報復措置発動を決定したのに続きまして、半導体、スパコンの政府調達、流通制度など三〇一条の対日適用に踏み切る見通しが強くなっておりますが、この点についての見通しはいかがですか。

三塚博自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三塚博君) 本件につきましては、委員も御案内のような諸状況にありますことは御承知であろうというふうに思うのであります。この発動は米国通商代表部の権限でございまして、我が国政府が本問題に言及する立場にはございませんという基本的なスタンスは御理解をいただけるものだというふうに思うのであります。  この四月二十八日のUSTRの年次貿易障壁報告が発表され、数々のものがリストアップをされておりますこと、私どもも決して等閑視するわけではございませんし、憂慮をいたしておるところでございます。いよいよ今後優先項目を決定するという重要な場面を迎えることに相なりました。しかし、スーパー三〇一条の問題はあくまでも米国国内法の問題であると前段申し上げたわけでございますが、我が国といたしますれば自由貿易主義を高く標榜いたしておるわけでございますから、同条の運用が保護主義台頭の引き金に相なるような事態は同盟国として避けていただかなければならぬ、このようなことで今回の訪米におきましても、日本とアメリカが自由世界に果たしておる役割の重大性にかんがみまして、いささかも保護貿易、管理貿易に相なりませんように、両国の首脳はこのことで一致をいたしておるわけであります。  と申しますのは、竹下総理の口頭メッセージを私はブッシュ大統領に申し上げたわけでございまして、両国首脳間において取り交わしました約束は不変不動であり、これは推し進める。そういうもとに私ども閣僚がその趣旨に従いながら全力を尽くしておることでございまして、このことにつきましては政府として当然その問題の事実誤認があるとすればこの是正を求めなければなりませんし、在米大使館を通じまして正しい認識をするように引き続き努力をいたしておるところであり、先般の訪米に際しましてもその辺のところは私からも指摘をして、ある程度の理解は得たのかな、こんなふうに考えているところであります。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 なかなか大臣は自信に満ちた答弁をされていますけれども。  では、次にお聞きしますけれども、USTRが先般発表しました貿易障壁報告の中におきまして、我が国の不公正なビジネス慣行として系列取引、これを一つ挙げています。あるいはまた不況カルテル、これも一つ指摘しています。さらにスパコンの大学向け大幅な値引き、銀行オンライン網へのアメリカ企業の参加の難しさ等を挙げているんですけれども、政府は、今申したような具体的な事案について、どういうふうに考えておられますか。

鈴木直道通商産業省通商政策局長

○政府委員(鈴木直道君) 御指摘のように米国通商代表部は、八九年外国貿易障壁報告の中でいろいろな点について指摘しております。  おっしゃった中の例えばビジネス慣行の点でございますけれども、御指摘ございましたように各国いろいろビジネス慣行がございます。我が国にも歴史的な背景を持ったビジネス慣行があるわけでございまして、米国の慣行と違うということだけでそれが一方的に不公正に判断されるというのは、私どもとしてみますと不適当だと考えておるわけでございます。もちろん公平な立場で判断すべきだと考えておりまして、そのような面から見て仮に問題があるとすれば、当然それに対しては積極的に対応しなくてはならない、かような考え方でございまして、アメリカ側の指摘に対して正すべきものは正すというような考え方で対応してまいりたいと考えておるわけでございます。  さらに、御指摘の中に系列のお話がございました。系列のお話の中には、例えば修理の必要性があるような商品等につきましてはその系列化というのはあるわけでございますが、これは必ずしも日本だけの問題ではございませんで、米国でも同様でございます。この辺につきましても、その系列そのものが例えばアメリカの商品の日本への参入の障害になっているかどうかという点につきましてはやっぱり理解を正していかなくちゃならない、かように考えているわけでございます。  それから、スーパーコンピューターのアカデミックディスカウントの問題もお話しになりましたけれども、これは日米双方にもいろいろ取引慣行があるわけでございます。アカデミックディスカウントという英語がございますように、アメリカにおきましても大学等に販売する場合のディスカウントはあるわけではございますけれども、一方、アメリカは日本の方が値引き率が非常に大きいんではないか、こういう問題点等も指摘しているわけでございますので、日米双方で正すべきものは正す、それぞれ理解を必要とするものについては理解を受けていくというような考え方で対応してまいりたいと思っております。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 次に、郵政大臣にちょっとお聞きしますけれども、電気通信分野において米通商代表部は、自動車携帯電話など日本の電気通信市場は開放されていないということを理由に、対日制裁候補品目を発表したようでありますけれども、この点については郵政省はどういうふうにお考えですか。

片岡清一自由民主党郵政大臣

○国務大臣(片岡清一君) ただいま福間委員からお話がございましたように、先般、包括通商法の一三七七の電気通信条項を発動しまして、そして我が国のやり方はこのMOSS合意に違反しておるということを指摘せられたわけでございますが、これは非常に私は理解しがたい状況でございまして、昭和六十一年一月、MOSS合意が成立いたしましてから、我々この電気通信機器については誠意を持ってこれを実行してまいりまして、それが今までそういう指摘を受けるようなことは絶対になかったと、こういうふうに思っておるにかかわりませず、今回そういうふうになりましたことは大変遺憾でございます。  しかし、我々は既に四月末、事務次官を派遣いたしまして、それらの従来の関係を十分理解してもらうように努力をいたしたわけでございますが、必ずしもまだ釈然としておらぬようでございまして、今後ともなお誠意を持って今までの事実関係を理解してもらって、そして今までの判定を何とか取り消してもらうように努力をしていきたい、かように思っておる次第でございます。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 これ総理ね、竹下内閣の時代に、もう目の前ですけれども、日米関係の今の当面する通商摩擦の大どころを決着したいと、こういう発言を通産大臣も行ってきていますからね、いずれこれは内閣の問題になるんですが、今の郵政省の御答弁を聞いておってもそれはそれでわかるんですけれども、具体的にじゃ今からの協議の中でその態度の変更が行われるのか行われないのかということは、これは国際的な信用の面においても、単に日米間だけでなくヨーロッパ勢も含めて注目をされているところですから、十分留意をしてかかってもらわなきゃならぬ。  今あえて具体的な問題として指摘するならば、アメリカのM社という電気通信メーカーが八メガヘルツの周波数帯を割り当てろ、こういうことを言っているんですけれども、郵政省は、それは断じてもうそういうことは考えない、こう言い切っていますがね。いずれにしても、これは私は単に郵政とか通産等だけの問題じゃないと思いますので、非常に重要視していかなきゃならぬと思っています。  今にわかに日米間の通商摩擦がこういうふうになってきたので、しばらく火がちょっと下火だったんですけれども、竹下総理として、どういうふうに今この事態を受けとめて、これから対応しょうとされるのか、御決意ございますですか、ございましたらひとつお聞かせを願いたい。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私が一昨年の十一月六日に内閣総理大臣に就任いたしまして、外交の一方の柱であります日米関係、なかんずくこれが経済問題につきましては、科学技術協定あるいは公共事業への参入でございますとか、牛肉・かんきつ問題でございますとか、それぞれいわゆる共同作業によって解決しようという方針に従って対応してまいりました。  その後、今もおっしゃるようにちょっと静まっておったという感じのことをおっしゃいましたが、しかしながら、今の貿易インバランス問題からして、アメリカのなかんずく国会等におきまして大きなフラストレーションがあるという事態は私も十分承知をいたしておりました。そこで、新政権になった今日、それが噴き出した感がございます。  それに対してはアメリカの行政府としても、大統領府としてもこれに対して、ただ日本との関係はうまくいっているんだというだけでは済まない問題であるということは十分私どもも認識しております。    〔委員長退席、理事遠藤要君着席〕  あるいは先ほど来議論のありましたFSXの問題等についても、過去の経緯から見れば今こういう問題が出てくるのはいかがか、こういう議論も我が方にはございましょう。なかんずくMOSS協議におきます郵政関係の問題等につきましては、安倍・シュルツ合意というもので最大限にこれを評価するということがなされておりました。ちょうど私は大蔵大臣で、金融の国際化自由化の方を担当しておりましたが、その方がうまくいっているかと思ったら、こっちの方が余計うまくいっているとシュルツさんが大変私に誇らしげに、まあ雑談の中でございますが、話したこともございました。  しかし、それがまた今新たなる問題として議会等を中心に持ち上がってきておるということは十分承知しておりますので、私どもはこれはやはり政府全体の問題としてこれには対応していかなきやならぬ。だから、いつまでとかいう問題、またあるいは、もうどうせ間もなく退陣するんだからというようなことで行政の停滞を招くことがないように、やはりこれについては根を詰めた国内の議論も、そして対米交渉等も進めていこうという考え方で鋭意それぞれのつかさで議論を行われて、それがいずれ私どもの方にも中間的にもあるいは報告があるであろうということを期待して対応しておるところでございますから、いずれにせよ共同作業で解決しようという精神と、それから行政に停滞があってはならないという考え方をベースにして、残された期間最大限の努力をしていきたい、このように考えております。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 郵政大臣、さっきのちょっと結論的なことがぼやけておったんですけれども、私が最後に指摘したような周波数割り当てについての譲歩は考えられない、こういうことでよろしいんですか。

片岡清一自由民主党郵政大臣

○国務大臣(片岡清一君) 今の当面の問題は、自動車電話につきまして現在は東京-名古屋についてはNTT方式をやっており、これは前のMOSS合意によってそういうことになっておるわけですが、そして向こうさんの方は関西方面のモトローラ方式ということで今進んでおるわけでございます。  それを今新しいMOSS合意を超えた要請として我々は認識しておるわけでございますが、それによると、新しい周波数を割り当ててほしい、こういうことを言うのでございますが、現在我々の方でやっております。波数の割り当てではもう満杯になっておりまして、新しい割り当ては不可能でございます。そういう意味から、これは何とかさらに今後も話し合いを十分して理解を得ていきたい、そして今のところ全然我々が譲歩する余地がないということを十分話をしていきたいと思っております。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 総理、お聞きのように、今までのMOSS協議の経過、決着、それから今日に至る経過の上では、今おっしゃったようなことはそれはそれで理解できるし間違いじゃない。しかし問題は、これから先はさらにまた我々も発想を変えていかなきゃならぬのじゃないかと思うんです。私、何も郵政省の立場に立つとか、それを批判するとかじゃなくて、すぐれてこれは国内的な問題でもあるんだという認識を忘れないようにしてもらいたい。日米間の問題であると同時に国内の問題でもあるということ、その指摘をするに私はとどめておきたいと思うんです。今後、ディジタル化していくというようなことは当然出てきますので、今のアナグロだけじゃなくて、ディジタル化していくことにはまた今までとは違った発想が私は生まれてきてよいし、当然そうあらねばならぬ、こういうふうにも思っています。今後の課題として残しておきたいと思うんです。  ところで通産大臣、通産大臣は、アメリカで輸入大国を目指すということを力説され、三つの原則、三つの柱を出されまして、大変反応はよかったようですけれども、具体的なプランはきてお持ちでございましょうか。  これは一つのマクロの話ですけれども、日本は今アメリカと比べましても遜色のない輸入大国に一面なっているんですね。日米摩擦は再燃しておりますけれども、国民一人当たりのアメリカからの輸入額は、日本が西ドイツ、フランスをはるかにしのいでおりまして、アメリカ国民一人当たりの日本からの輸入額に迫る勢いでありまして、ここ数年でこれを凌駕するかもしらぬと言われているんです。もちろん、その輸入の中身は工業製品が少なくて農産物その他が多いというアメリカから指摘されている点は確かにあるんですけれども、一人当たりで、パーヘッドで見ればそういう統計も出ているんですけれども、それでもなおかつ貿易摩擦は解消しておりませんから、そういう発言を大臣はされたんだと思うんです。何か具体的プランはお持ちですか。

三塚博自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三塚博君) まさに我が国は貿易大国でございまして、輸出入総額においてアメリカに次ぐわけでございます。そういう中で、ただいま御指摘にもございましたインバランスの問題がそれぞれの商取引の枠組みを超えましていら立ちに相なってまいりました。当然このことを上下両院におきましてけんけんがくがくの指摘をするという昨今の状況にありますことは、御推察のとおりであります。時あたかもブッシュ新政権が一月スタート、新内閣もほぼ承認を得て、次官クラスの承認が上下両院で行われようという中で、人事と本問題を圧力に使おうということではなかろうかと思いますけれども、その辺のアメリカ議会の空気というものも極めて険悪に相なっておりますことは事実であります。  ここで、輸入大国の方針は既に内需拡大政策を断行いたしまして、行ったときからそのスタートを切ったわけでございます。ちなみに数字を見ましても、八八年の我が国輸入の対前年度増加額は三百八十億ドルであります。伸び率は二五・三%であります。先進国中第一位。八八年の米国の増加額は三百五十億ドルであり、伸び率は八・三であります。分母の多寡が違うからその伸び率はそのまま受け取れませんよという御指摘はありますけれども、事実は事実としてこれを説明いたしましても、聞く耳持ちませんという感じなんですね。結果主義である。結果がこのように出てきております以上、この事実に立って経済大国日本はどうするのか、同盟国なら同盟国らしい行動があってしかるべきではないのか、こういう指摘であります。そういう中にありまして、私は、個々別々の問題で閣僚同士が議論をするということになりますと、同盟国が深い溝にはまりまして、石で手を挟んだということわざがありますが、引くに引けない、えらいことになるわけでありまして、それよりも枠組みの中でこれを話し合いましょうと、こういうことでその哲学が輸入大国ということであります。  具体的にどうかということでありますれば、従前とりきたりました内需拡大の方針は堅持をしていかなければなりませんし、経済構造調整も推進をしていく。同時に、輸入するのは民間会社が主力でございますから、各民間業界に対しまして通産大臣として、また省内挙げて輸入促進のただいま要請をいたしておるところであります。半導体にいたしましても、その目標値がサイドレターでありました。数字は今回言いませんでしたけれども。そういう中で私どもの方は民間の努力によりなだらかな坂を上るような形にはなると期待しつつただいまやっておりますと、こういう表現で終わらさしていただいたわけでございます。  そういう中で、対日輸出ホットラインを外国企業とつくりまして、輸出するにはどうしたらよろしいかということを懇切丁寧にこれをやらさしていただく。いわゆるジェトロ等の機能をフルに活用させていただきます、通産本省もこれに対応いたしてまいります、またクレームの処理も今言ったような機関で的確に行いますと。さらに、我が国商社は世界の商社で売り手の名人でございますから、また買い手の名人でもあるわけでありますが、この売り手の名人のノーハウを十二分に生かさしていただくという意味で、商社のノーハウを活用した輸出支援窓口の設置をいたしまして、よりきめ細やかにやらさしていただきますから、どうぞ何でも御相談くださいと、このように申し上げさしていただきました。  同時に、これは我が国の努力でございまして、商売やるのに売る方が第一義的に努力をしなければなりません。さような意味で、ニーズにこたえた、ユーザーの嗜好にこたえた開発努力というのが第一ではなかろうか。それと、これに伴う輸出国側の輸出産品の開発、売り込み、こういう問題について格段の努力を賜りますよう各国の閣僚諸君に申し上げて賛意を得たところであります。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 昼のテレビでも、けさですか、電子機器関係企業の責任者を集めて、半導体の輸入をふやしてくれと、こういう要請を通産大臣がされておったですね。テレビでちょっと見たんですが。私もこの予算委員会の場で今まで何遍もこの問題を取り上げていまして、実際半導体一つとっても無理して買わざるを得ないんですよ、正直言って、不良品が多くて使い物にならない。だからかなり苦しいんです。だから我々のニーズに合ったものを、今大臣がおっしゃったような営業努力もこれ相まって行われればいいんですけれども、なかなかニーズに合う品物が来ないというところで、輸入はしたいけれども非常に難しいということが存在をしているということをこれは指摘せざるを得ないんですね。いずれにしても、知恵を働かして、向こうは結果主義をいい悪いは別にして唱えているんだから、ある程度努力する以外にはない、こういうふうに私も思います。  ところで、先ほど防衛庁長官、FSXの御答弁がございましたけれども、これたまたま調べたら出てきたんですけれども、私はおととしの十月十四日に三菱重工の名古屋航空機製作所を視察で行っているんです。そして、ここの河野所長さんと若干の話し合いをしまして、私は、FSXの共同開発をめぐって日米協議が続けられているが、航空機製造の技術水準の日米比較について、所長さんどのようにお考えですかと、こう聞いたら、河野所長いわく、FSXや小型機、小型エンジンなら当社は米国に劣らぬ技術を持っております、十分国産化が可能でありますと防衛庁に対して自信を持ってお答えもしております、大型機の機体やエンジンとなるとまだアメリカに及ばぬ点は残されておりますけれどもと、こういうお話だったんですよ。そのとおり一応は信用をしていいかと思うんですけれども。  それから、先ほどの御答弁を通じても私ちょっと腑に落ちないんですけれども、昨年十一月の合意以来、国内でもいろいろと議論があるんですけれども、第一の問題は、昨年十一月に合意したにもかかわらず、大統領がかわったから見直しが一方的に持ち出されてきているということ、そしてそれがいつの間にか公式の交渉のような姿に発展してしまったこと、二国間の普通の外交ルール、殊に相互信頼のもとにあるはずの日米関係におきましては、遺憾な事態と言わなければなりません。  第二の問題は、合意の内容が極めて不平等ではないのか。双方互恵的な共同開発となってはいないではないかという点だと思うんです。例えば、アメリカ側はFSXの飛行制御用コンピューターソフトなど、最近の高度技術情報の対日供与を制限できるのに対しまして、日本側は独自に開発した技術を無条件に米国に供与することになっているんですね。また、日本側はアメリカの承認なしには開発した技術を第三国へ輸出できないだけでなく、国内での航空機生産にも転用できない。アメリカの方が、その点新技術をどう使うかは不明だということのようなんですね。こういうふうに、やや一方的にアメリカ側が有利な状況になっているのじゃないかと思うんですけれども、そういう懸念はないですか。一点だけFSXについてはこの点をお聞きしておきたいと思います。

田澤吉郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(田澤吉郎君) 経団連の防衛関係の企業家と私も最近お会いいたしまして、防衛産業についての自信のほどを私も承りました。ただいま御指摘のように、エンジシは一番難しい、けれども他の問題についてはかなり自主的に開発はできると私たちは思うと。しかし、技術本部の筒井本部長に言わせますというと、確かにできることはできるけれども時間がかかる。エンジン等についてはやはり十年ぐらいかかるんじゃないだろうかというような御指摘もございます。  これまでは軍需が民需を刺激してまいりましたけれども、最近は民需が軍需を刺激する時代に変わっておりますので、したがいまして、日本の今の産業の振興というものはそれだけ軍需に与える影響というのは非常に大きいと思うんですね。日本でつくられました炭素素材というのがございますが、これは本来はゴルフのシャフトあるいは釣りざおをつくるために開発されたものでございまずけれども、これがF16に活用できる非常に重要な物体であるということが言われているごとく、日本のやはり防衛産業の振興というものは確かに着実に歩んでいるということは事実だと思うのでございます。したがいまして、このFSXの開発に当たりましては自主開発でやるべきだという考えが非常に強かったのでございますが、しかし日米安保体制のもとで、日米の信頼性を向上させる意味からいっても、やはりこの際、共同開発にすべきだということで踏み切ったわけなのでございます。  そこで、先ほども黒柳委員にも申し上げましたが、昨年の十一月に交換公文とMOUの締結を得まして、それをもとにして日米両企業がこの技術援助等の契約をいたしたわけでございますので、これですべて終わっているわけなんですよ。それで、アメリカのこれに対するいわゆる対応を待っておったわけでございますが、たまたまレーガンからブッシュ内閣にかわったことがやはりクラリフィケーションという形で、MOUに対する修正だとかあるいは変更等はないのでございますけれども、ただいま御指摘のように、このワークシェアの問題だとか、あるいは日本が提供すべき技術の問題等について厳しく要求をしてきたということは事実でございます。  したがいまして、私たちの方としましても、日本のクラリフィケーションとして、やはりエンジンの問題とソフトウエアの問題について、共同開発するためにはこのような条件がなければならぬということを主張して、今回の松永大使もベーカーとの話し合いの結論を得たということに相なるわけでございますので、これからもできるだけ私たちは共同開発によって最も効果のある支援戦闘機をつくろう、つくるように努力したい、こう考えております。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 最後に、若干景気と予算の問題についてお聞きしたいと思うんですけれども、六十二年度の六兆円に上る緊急経済対策というものの効果もありまして、今日、三十カ月に及ぶ内需主導型の着実な景気拡大が続いております。    〔理事遠藤要君退席、委員長着席〕  一方、世界経済も欧米中心に押しなべまして順調でございまして、当面、財政面からのこれ以上景気刺激策を行う必要はないとする見方がほぼ共通しているように思うんですが、そういう認識のもとにありまして政府はどのような方針で本年度予算を組み上げたのか、これは総理と大蔵大臣。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 今、福間委員のおっしゃるとおりの認識のもとに作成させていただいたわけでございます。  すなわち、内需を中心とする持続的拡大のそういう問題の焦点といたしましては、公共部門の支出につきましては前年度と横ばいにする。しかし、やはり十年がかりで平成二年度赤字国債脱却という問題がございますので、その他の経常部門の経費については非常に厳しく査定いたしたところでございます。その結果といたしまして赤字公債を一兆八千二百億減らすことはできましたし、また依存度も昨年の一五・六から一一・八、これは昭和五十八年以来最低の依存率になったわけでございます。しかし、なお累積赤字百六十二兆、そして一般歳出に占める利払い費は約二割にいっておる、これは世界にはないわけでございますので、引き続き厳しく今後も査定していこう。ですから、言ってみますれば、刺激型の形はとらないということを基本的なことといたしておるのでございます。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 村山大蔵大臣からお答えがあったとおり、福間委員の景気に対する認識と基本的には等しくしてこの平成元年度予算編成に当たったわけでございます。  しかしながら、私、振り返って思いますのに、今、村山大臣からもお話がありましたように、五十八年度予算以来の公債依存度とかいう御説明がございました。五十八年度予算を組みましたときも私は大蔵大臣でございましたが、その間、結局、国民の皆さん方の勤勉、英知、そういうものに支えられまして今日の予算編成ができるようになったなとしみじみと振り返ってそう思っております。  したがって、今後の問題ということにお互い眼を転じて見なければなりませんが、新たに消費税という新税も入りますと、やはり新税というようなものがありますだけに、これからは効率的にこれが活用され、一方、冗費節減とでも申しますか、行財政改革というものを絶えず念頭に置きながら財政運営をやって、この経済の潮流の中で非常にスムーズに物を生かしていかなきゃならぬと思っております。  と同時に、いま一つは、やがてパリのサミットもあるわけでございますけれども、世界経済全体、大筋申しますと、多少の差はございますけれども、インフレなき持続的成長という方向にありますだけに、その中にあってそれぞれの国が果たさなければならない役割、我が国で言えば、当然のこととして内需中心型の経済成長を世界経済全体に貢献せしめるということでございますが、そういうことも一方に置いて将来の経済運営を含め財政運営に当たっていかなければならない、このように考えておるところであります。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 前年度比六・六%増、六十兆四千百四十二億円という一般会計の規模でございますが、初めて六十兆円台に乗ったということで、これは五十六年度以来実に八年ぶりの高い伸び率でございます。そこで、税収などの好調な状況を背景にしまして安易な財政支出を求める動きがやや顕在化しているのと違うのかなということを感ずるんですけれども、結果的にその場合ばらまき予算になってしまうというふうな懸念が指摘もされております。  ところで、景気の現状は、文字どおり加熱ぎみとも言えないかもしれないんですけれども、いささかインフレ懸念が強いというふうな局面だと思うんです。本予算案によりますと拡大的な財政政策を志向しておりますので、インフレ懸念というものが心配なんですが、これは日銀総裁お帰りいただきましたのであれですけれども、大蔵大臣、経企庁長官から。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 従来の日本の経済はもう御承知のように内需拡大でやっておりまして、そして物価の点につきましては、やはり円高傾向というもの、原油価格が下がっているというようなこと、あるいはベースアップもリーズナブルであるというようなことからいたしまして、あるいは製品輸入がどんどん拡大いたしまして、今五割になっているわけでございます。こういう点で今までやってきたわけでございます。  問題は、この後どうなるかということでございます。一つは、消費税がどうなるかということでございましたが、我々の見る限り、四月の東京都区部の消費者物価の上昇、それから卸売物価の上旬、中旬の様子を見ておりますと、まず予想された大体いいところへいっている。それによってこれがインフレの引き金になるということはございませんし、言うまでもなくこれは一時的な問題でございます。したがって、問題は、やはり消費税を除いたそれ以外の物価がどうなるかということにあろうかと見ているわけでございます。  確かに、見ておりますと、若干円が弱含みになっておるとか、原油の価格が一時の安いものよりも少し上がってきまして、通関ベースで大体平均で十五から十六ドルぐらいになっておるとか、こういうところでございます。しかし、基調となるやつを、やはり今の物価、先ほども述べましたような四月の卸、消費者物価、これを消費税を除いて見てみますと、基調としてはやはり落ちついておる、こういうことを考えているわけでございまして、したがって金融政策の基本スタンスを今変える必要はないのではないか。  しかし、あくまでも物価という問題は絶えず注意していかなければならぬことは当然でございますので、今後ともやはり警戒の目を緩めることなく、いつでも必要があれば機動的に対処できるように注意深く見守ってまいりたい、こう考えておるところでございます。

愛野興一郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(愛野興一郎君) 大蔵大臣が全部お答えになってしまわれたものでありますから、私が答弁することもありませんが、せっかくのお名指しでありますから。  言うなれば、個人消費それから雇用所得、いずれも堅調に今推移をいたしております。また、設備投資等々も順調に推移をいたしておるわけでありますが、平成元年度の成長目標は四%と昨年よりも落としておるわけであります。  それに、今、大蔵大臣が言われましたいわゆる目を凝らしておかなければならぬ、それが為替、原油あるいは労働力不足等々の問題と公定歩合の問題であろうと考えるわけでありまして、今日の段階では堅調に推移をいたしておるわけでありますし、あるいは東京都区部の消費者物価も、また四月上旬、中旬の卸売物価も大体政府の予測どおりでありますから、消費税の便乗値上げ等々を監視しながら、消費税以外の面も十分見きわめながら堅調に推移していくように努力をしていかなければならぬ、そういう経済の現況ではなかろうかと考えておるところであります。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 自治省にお聞きしますが、いわゆる通称ふるさと創生一億円ということですが、これの進捗状況はいかがですか。

坂野重信自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(坂野重信君) お答えします。  ふるさと創生につきましては、例の一億円の交付税を配賦しておりまして、その中で各市町村にみずから考え、みずから行う発想をぜひつくっていただきたいということで進んでおります。今のところ、こういう方式は初めてなものでございますから若干おくれている面もございますけれども、恐らく全国で大体三割ぐらいの町村はその使途なり発想というものを固めつつあります。何とか六月か七月ごろに中間報告的なものをとって自後のまた対応というものを考えていきたいと思っておりますが、各町村とも非常に将来を見込んだ楽しい発想をやろうということで住民の皆さんにいわばアンケートといいますか、そういうことを行いながら、今鋭意各町村で取りまとめている段階でございます。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 私もこの情報には乏しいのですけれども、いろいろな工夫が凝らされて進捗しているが、二千万円がとこ、この段階で配分されるのですかな、一億円のうち。そういうことも承知しておりますけれども、ぜひこれは、一たんやる限りはむだ金を使うようなことのないようにやらなきゃいかぬわけですから、自治省の方の善処を要望しておきたいと思います。  さて、時間も参りましたので、景気の問題、経済の問題でちょっと所見を申し述べたいのですけれども、非常に好調な経済局面にありまして、これはどの程度の速度でいつごろまで続くのか、また続けさせるためにどうあるべきか、こういうことが問題なのであります。  消費と設備投資を中心に、内需主導型の自律的な拡大基調が今まで続いてきたということでございますが、若干の懸念材料はないことはないと見ています。やや好調過ぎるので資本財の市場あるいは労働市場ですね、労働市場は今十四年ぶりに求人倍率が一・二ちょっとぐらいになっているんですけれども、これらがボトルネックになる危険があるという、そしてそれがインフレの火つけ役になっていく、こういうふうなことも考えられるわけであります。町のファーストフード店などの求人ポスターを見ておりますと、時給が最近もう千円近くに急上昇しています。時給が上がるということは私は結構なことだと思う反面、つい先日までは六百円程度であった、人手を多く必要とするサービス業におきまして合理化にも限界があるわけですね。そうすると、それが価格上昇を吸収できないという結果をもたらすわけですが、サービス業でのこういう状況が拡大をして他の分野にも悪影響を及ぼさないだろうかという懸念を持つわけであります。  それらにつきまして、特に政府の注意を喚起して、御所見を伺って終わりたいと思います。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) これは各方面から論じ、政府全体としてやるべきことはたくさんあると思います。やはり今、三十カ月余り続いたわけでございます。しかし、イザナギ景気のような五十七カ月というあれもありまして、何とかこれを長続きさせたいものだ。問題は、外貨の天井の外れた今日では、やはり物価が一番大きな問題だろうと思っているわけでございます。ですから、今のところは設備投資と消費が循環になっておりますし、それと一番いいのは、企業の収益と家計の所得が好循環を続けておる、これはやはり物価の安定という基礎がなければできないだろうと思うのでございます。  それだけに、やはり今後コスト面の分、特に輸入物価がどうなってくるかという問題と、それともう一つはデマンドプルの問題があるだろうと思います。余りにも過熱になりますとこれは大変でございますので、設備投資についてもやはり慎重な態度が要るのではないか。  我々聞きますと、日本の企業は、しばしばの経験で非常に慎重にやっているとは聞いておりますけれども、やはりそのことについては絶えず注意を喚起していく必要があるのではないか、私は個人的にはそう思っているわけでございます。また、労働需給の過熱という問題と時短の問題がどう一体絡んでくるのか、こういう問題もやはり本当にマクロ的な見地から考えていくべき問題ではないか、このように考えておるところでございます。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 大蔵大臣からお答えがありましたが、政府全体でこれは取り組まなきゃならぬ問題であります。  特に福間委員、今、有効求人倍率に触れての御懸念もございました。この問題は、一方、時短の問題等との調整、調和というものも必要であろうと思います。  それから、お互い振り返ってみますと、一九六〇年代のあの高度経済成長のとき、何がこれを支えたであろうかと思いますと、二ドル三十五セントから一ドル七十五セントの間が原油価格でございました。一ドル違いますと、たしか二十一億ドルでございますから、かつての最高高値に仮になったとすれば、五百億ドルも一遍に飛んじゃうという計算も出るわけでございますが、そうした問題は国際的視野に立って、また平和の問題が原油価格の安定にも影響があるというところへも目配りをしながら、しかも国内政策につきましては、今順調な段階でありますだけに、引き続きインフレなき持続的成長ということで、経済政策全体をにらんでいかなきゃならぬことであろうというふうに考えております。

福間知之日本社会党・護憲共同

○福間知之君 終わります。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 以上で福間知之君の質疑は終了しました。(拍手)

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 次に、吉岡吉典君の質疑を行います。吉岡君。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 まず、国会で最大の問題になってきました中曽根前総理の喚問問題についてお伺いします。  証人喚問という問題は、本人の承諾を得て行う性質のものではなく、憲法六十二条の規定による国政調査権として国会が決める性質のものであります。この証人喚問に応じなければ処罰される、そういう性質のものであるにもかかわらず、これまで自民党が中曽根前総理の意を酌んで反対したためにもこれが実現を見るに至りませんでした。  きのうの答弁で総理は、安倍の中曽根会談で招致ということで一任を受けたという答弁がありましたが、この招致というのは国政調査権に基づく証人喚問のことなのか、それともそれと違うのかということを含めて、きのうの答弁はそういうことでこの問題はもう解決するだろうということなのかどうなのか、まずお伺いします。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 中曽根前総理の喚問問題につきましてはきのう申し上げたとおりでございまして、安倍幹事長に中曽根前総理が任せられた、こういうことでございますし、そしてまた一方、証人喚問というのはおっしゃるとおりに国会そのものが決めることであるということでございますから、その場合もよく新聞等にありますように、衆議院規則四十六条でやる方法があるとかないとか、そういう議論を今する立場にはないというふうに思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 我々が要求し国民が期待しているのも国政調査権に基づく証人喚問だということをまず申し上げ、さらに自民党内には、捜査が一段落してからこの招致をやろうという議論がある問題について一言述べておきたいと思います。  検察の捜査と国政調査権に基づく国会の調査、これは全然別のものであって、これを混同して論議するのは誤りであると私は思います。捜査がどうあれ、捜査とは無関係に国民の負託を受けている国会が国会としての独自の責任を果たすためにも国会として政治家の政治的道義的責任を追及する、これは当然の国民への責務であると思います。そういう点で私は、捜査が終わってからというふうな議論は重大な誤りであり、これは国会の責任をみずから放棄する議論だと言わざるを得ません。私は、中曽根前総理の喚問をまず要求します。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) ただいまの問題については、慎重を期すために理事会で協議をいたしたいと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 次に、法務大臣、リクルート事件で既に十人が起訴されました。その起訴事実の内容はどういうものか、報告してください。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 起訴事実は大きく分けまして、御存じかと思いますが、三つございまして、NTT関係と文部省関係と労働省関係でございます。  もう言うまでもないことですけれども、起訴事実それぞれ違っておりますが、これは政府委員から詳細はお答え申し上げます。

根來泰周法務省刑事局長

○政府委員(根來泰周君) ただいま大臣が仰せになりました事実について御説明申し上げます。  まず、いわゆるNTT関係でございますけれども、NTTの収賄者側といたしまして、長谷川寿彦、元NTTの取締役でございますが、それと式場英、これは企業通信システム事業部長でございます。それから代表取締役でありました真藤恒、これがリクルート関係者である江副、小林両名から順次長谷川が一万株、式場が五千株、真藤が一万株の供与を受けた、こういうことでございます。御承知のように、例の殖産住宅の趣旨に従った起訴になっております。  それから、労働省関係でこぎいますが、加藤孝職業安定局長、労政局長、事務次官でありました者が江副、辰巳、小野という三人の者の共謀の上に同じリクルートコスモスの株式三千株の譲渡を受けた、こういうことであります。さらに、労働省の職業安定局の業務指導課長でありました鹿野茂という人が、リクルート関係の位田尚隆ほか十四名から十数回にわたりまして百五十一万余円の供応を受けたということでございます。  それから、文部省関係でございますが、高石邦男初等中等教育局長あるいは事務次官をされておった方が、江副、小林両名の共謀のもとにリクルートコスモスの一万株の供与を受けた、こういうことでございまして、いずれもその職務に関して収賄したということであり、NTT関係は日本電信電話株式会社法違反、その他の者については刑法上の贈収賄ということでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 殖産住宅に従ってという中身、わいろの中身ということになりますので、その点もう少し詳しくお話ししてください。

根來泰周法務省刑事局長

○政府委員(根來泰周君) 正確を期するために公訴事実の一部について引用して申し上げますと、「右江副浩正らと特別の関係にある者以外の一般人が入手することが極めて困難である株式会社リクルートコスモスの株式を、右登録後に見込まれる価格より明らかに低い一株当たり三千円で株式を譲渡して取得させ」、こういうことになっております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 値上がり必至の未公開株の譲渡がわいろ性があるということが立証されたということだという説明であります。  そこで問題は、総理も、今起訴されていろ点ではわいろ性があるということになっている未公開株を関係者が一万二千株受け取っているという問題があり、その利益は二千六百万円に上っていると。最大の問題は、総理がこれは自分と全く無関係に青木氏及び青木氏のあっせんによる福田氏とリクルートとの個人的な経済関係だというふうに言っている問題です。ところが、江副氏自身は国会での宣誓証言で、竹下総理の分につきましては竹下事務所の青木伊平さんとお話しさせていただきましたと、これが竹下総理分だということを証言しているわけです。このどちらが真実なのか。全く無関係だと総理があくまでおっしゃるならぱ、そのことを証明する責任があると思いますが、どうですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 江副さん側の、言ってみれば第三者の意思を私が推測する立場にはございません。ただ、私自身がその未公開株の取引について関知していなかったという事実は事実として申し上げるだけでございます。証拠とは、すなわちその事実を私が国会で申し上げることが証拠であろうと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 推測の問題ではなくて、国会の宣誓証言ではっきり総理の分だということになっているわけです。ですから、総理が関知するしないにかかわらず、それは総理に対する事実上の政治献金、わいろ性もあるという容疑を含むことのできる政治献金として扱われたものだというふうに我々は見ざるを得ません。  今の説明、私が関知しなかったということだとすると、それは一体だれが責任を負うのか、はっきりしてもらいたい。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私が申しておりますのは、この譲渡側の意思をこちら側で推測することはその立場にない、こう申しておるわけでございます。  されば、受け取り側の責任というものはどこにあるかと言えば、よしんば経済行為であれ何であれ、それはどういう意味における責任でございますか、私の方から逆に御説明願えれば幸いだと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 質問者に説明を求められるというのもおかしな話だと思いますけれども、この問題は、既に我が党不破議員以下繰り返し質問して明らかにしてきた問題です。  我が党の調査によれば、この一万二千株の未公開株というのはリクルートの間宮常務、それから小野室長、この二人が総理分として竹下事務所に持ち込み、そして一切処理を任せた。その任された竹下事務所が青木、福田の名義で処理をした、そういうことが我々の調査で明らかになっておりまナ。これはあくまで総理分、総理の政治資金としてのものだ、そういうふうに我々はこれまでも言ってきました。総理も随分調査されたはずですから、その事実はもうお認めになりますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 重ねて申しますように、譲渡側の意思は今おっしゃった断定の仕方もございましょうが、私の方からそのような意思のものであったということを断定する立場にはない、こう申しておるわけでございます。竹下事務所の責任だとおっしゃれば、それはだれが責任者か、総合的に言えば、やっぱり竹下事務所と書いてありますから、それは竹下登だと、こういうことであろうと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 竹下総理は、今、自分に責任があるとおっしゃった。まさか自殺なさった青木元秘書の責任だとおっしゃるとは思っていませんでしたけれども、自分の責任だということを今はっきりおっしゃいました。そうすると、これまでこれは青木氏あるいは福田氏とリクルートとの個人的な関係だとおっしゃっていたその関係は変更なさることになるんですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 経済行為そのものの責任は、それは譲渡者と譲り受け者との関係であって、ただ竹下事務所という事務所そのものは、やっぱり私のもろもろの関係の仕事を処理する事務所でございますから、責任者はだれかと言われたらそれは私ですと言うのが正しいことじゃないかな、このように思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 あくまで経済関係は経済関係だという答弁です。しかし、それはもう成り立ちません。我々の調査によっても、この件というのはこれはもう非常にはっきりしておりまして、第一、青木さんも福田さんも株券というようなものは受け取っていないはずです。それで二千何百万円のもうけの金だけは送ってきている。それから福田さんとリクルートとの関係は一切ないということも判明しております。それを個人関係だというふうにおっしゃっても、それは成り立たないということをまず申し上げておきます。  その上で、私はきのうの総理の答弁の中でいわゆる三点セットの問題、これは今の竹下総理の主張を立証する証明の材料として国会に提示するということで提示を求め、また出す出さないという経過があった問題だと思います。その点について株式約定書などは理事会の方へお持ちいたしたいということで、委員会に公表しようとなさらない。しかも、新聞に報道するとか一般に公開してはだめだというふうなことをおっしゃっている。コピーされて全国へ回るようなこともあってはならない、こういうふうにおっしゃっていますが、私はこれは当然のことではなくてそういうふうにするのが当然だと思います。というのは、総理は国の最高責任者、その公的立場にある総理をめぐる疑惑、それをただすための文書というふうなものは、国会議員あるいは理事等の一部がこれを見るというふうなことで片づくものではなく、今非常に大きな憤激が高まっている国民すべてが、一体どうなっているかということを見なければ納得できない性質のものだと思います。  ところが、総理はそういう形で出そうとなさらない。なさらないので、我々もそのうちの幾つかの資料を独自に入手しております。ですから、その我々が独自に入手している問題をめぐって、総理と論争したいと思います。  まず、福田名義の約定書です。私、ここに約定書を持っております。ですから、竹下総理にも見てもらって論議したいんですが、この約定書に書かれている福田さんの署名、これと我々が別に入手した福田さんの署名を比較してみれば、どこからどう見ても、この約定書の署名というのは福田さんのものではない、そういうふうに言わざるを得ません。私は総理にもお渡ししますから、これが同一署名なのかどうなのか、はっきりと答えていただきたいと思います。(資料を手渡す)

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 株式売買約定書、これは普通、個人として株式売買約定書を保存することは少ないというふうに承知しておりますが、確かに青木伊平氏の株式売買約定書は本人が保存をいたしておりました。  それから、福田勝之氏名義の約定書につきましては、ここに書いてあります会社、いわゆる譲渡人の方にお願いをいたしまして、両方にあるわけでございますから、それを私どもはかなりの時間をかけて取り寄せたというものでございますから、私、これと比べてみる今立場にはございませんけれども、これがあっても別に不思議とは思っておりません。  しかし、その筆跡鑑定という立場には私はございませんので、その点は……(発言する者あり)いや、不規則発言はできるだけ控えていただきたいと思います。  そこで、この筆跡鑑定をしろということは、ちょっと私もよくわかりませんが、取締役社長福田正と福田勝之との筆跡はおのずから違うだろうと思いますけれども、どういう意味でございますやら。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 福田勝之の名義は使っているけれども、実際にやったのは福田正氏だということを、これまでずっと言ってこられたわけです。そうだとすると、ここに書いてある福田勝之という名義を実際に使ったのは福田正氏だということに当然なるわけですね、総理のこれまでの説明によっても。  そうだとすると、この株式売買約定書の福田勝之という署名は、福田正さんの筆跡であるというのが、まず我々が思うところであり、またそうでなければ、この福田正氏と総理と無関係で、これはあくまでリクルート対福田氏との関係だったということを証明する材料にはならないと思います。これを見れば、名前、筆跡が違うことは、もう筆跡鑑定に出すまでもなく明白じゃありませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私、感情をいつも殺してお答えいたしますが、私は別に福田正さんがこの売買約定書に署名されたという事実を確認しておるわけでもございません。そうしてまた、きょうの問答をテレビも聞いておると思います。特に、あなたと私と同じ中学校で、実際問題としてこういう議論が行われるということ、しかも見ようによっては私が取り調べを受けているような感じを与えるというようなことは、お互い人間として避けて通りたいものだなと、このように思っております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私は確かに竹下総理の中学の後輩です。しかし、史上最低の支持率、そういう先輩を持っていることを非常に残念に思っていることを申し上げておきたいし、それから東京にいる島根県出身者はもう全部、島根出身だということが恥ずかしいという思いをしているわけです。  そういう点で、私は、総理がこういう問題さえはっきりされないようでは、もう責任を感じているというふうには言えないと言わざるを得ません。私は、総理が福田正名だと今まで言われたということを言っているわけじゃないわけです。少なくともこの約定書の署名が福田正氏が書いたものでないということが、この二つの筆跡を見ればはっきりすると。そうすれば、これは竹下総理と無関係に福田氏が直接にリクルートと取引した契約だという証拠物件にはならないというのが私の言いたいことで、もっと突っ込んで言えば、福田名義をかりたという、今までかけられていた疑いが、一層これによってはっきりするというふうに言わざるを得ないというのが私の言いたいことです。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) しかし、吉岡委員に申し上げますが、私にいきなりこの資料を突きつけて、我が党の調査と。立派な調査もなさいます。確かに立派な調査もなすっておりますが、しかしそれを初めから断定して、いきなり出して、これを証拠として議論するというようなことは、やっぱり国権の最高機関の節度としてお互いきちんとしょうじゃございませんか。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 出す出すと言われてどれだけ期間たちますか。我々も総理がみずから出されることを待っていた。しかし、出されない以上、我々はこれを明らかにせざるを得ないということです。  もう一つ私はここで、約定書があります。それはドゥ・ベストの約定書です。これは別の人の約定書ですけれども、この今お渡ししたビッグウェイの約定書とドゥ・ベストの約定書とを比べてみると、非常に重要なことがわかります。それは、まず書式はもう全部同じものだということ、そして株数、それから単価、金額、受け渡し時期、発行の時期、この筆跡は全部同一の筆跡になっております。同じ筆跡、つまりリクルート社は、ドゥ・ベストとビッグウェイと名前は違うけれども、同じ書類を全部届けて、そして相手の名前だけ書いてもらえばいい。竹下事務所について言えば、この二つの書類を間宮、それから小野室長の二人が持っていっているということを我々これまで明らかにしてきたわけですが、そういうリクルートのやり方が今度証明されたということになると私は思います。私は、参考までにこれも委員長、総理に見ていただきたいと思います。(資料を手渡す)

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 速記を起こして。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 もう一つの問題は政治献金の問題です。  自治省に聞きますが、竹下総理の政治団体にリクルート社名の政治献金の届け出が行われているかどうか。

浅野大三郎自治省行政局選挙部長

○政府委員(浅野大三郎君) 私どもは指定団体についてはわかりますので調べましたが、竹下総理の指定団体は新産業経済研究会でございます。自治大臣に提出されております昭和六十年分から六十二年分までの三年分の収支報告書の寄附の内訳欄を見ましたが、その中にリクルート社という名称の記載はございません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 我々も竹下総理の政治団体と言われる団体の届け出をこのとおり調べました。一つもリクルート社の名前は出ておりません。六十一年だけで三千五百万円の献金を受けながら、一つも届け出が出ていない。この問題はこれまでここでも論議になり、総理は百万円以下で分散して受けている、こういう答弁ですが、百万円以下に分散するのはだれが分散し、どこへ分散したのか、この点を明らかにしていただきたい。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) まず、政治献金の受け入れ団体でございます。これは四月十一日に衆議院の予算委員会で答弁をいたしております。したがってリクルート社、リクルート情報出版社、リクルートフロムエー社及びリクルートコスモス社の合計四社から十数団体がそれぞれ百万円単位で献金を受けておるという報告を記憶しております。  以上でございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 だれが分けたんですか。そして、その十数団体というのはどういう団体ですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) だれが分けたかと申しますか、寄附者の意思もあるでございましょうが、いずれにいたしましても、今日事務処理について、私どもの方で早急に整理して、説明をできるためには若干時間を要することでございます。これは矢田部委員に対しても申し上げておりますので、今の私の事務所の環境からいたしまして時間を要する問題である。  もとより、今、自治省からお答えのありました新産業経済研究会、あるいは長期政策総合懇話会等を含む十数団体である、このようにお答えをいたしておきます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 相手も望んだという言葉がありますから言いますが、つまり相手は自分の会社の名前が出ないように、百万円以下になるようにうまくやってくれという要求があり、竹下側もそれを受け入れて、政治資金規正法の名前が出ないように百万円以下に分散した、双方がうまく気脈を合わせてそういう処理をやったということだと思います。  そこで私は、一体政治資金規正法上そういうことでいいのかどうなのかということを問いたいと思います。  自治省、政治資金規正法の目的はどこにありますか。それからまた、届け出の基準はどうなっていますか。

浅野大三郎自治省行政局選挙部長

○政府委員(浅野大三郎君) 政治資金規正法の目的というお尋ねでございますが、これは同法に書いてございまして、「政治活動の公明と公正を確保し」、「民主政治の健全な発達に寄与すること」、そこにあるということでございます。  それから、届け出の基準でございますが、これは政治団体が寄附を受けました場合には当然報告するわけでございます。ただ、寄附の内訳といたしましては、各政治団体が百万円を超える寄附を受けました場合に、その内訳をあわせて収支報告書に記載する、こういうことになっております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私は、今、自治省からありました収支の公開という政治資金規正法の精神からいって、会社の名前が出ないように分散してやったという総理のきのうの答弁は、非常に重大な脱法行為を上手にやっているということをみずから証言したものになると思います。  総理、法に触れないようにうまく操作をやればいいというのが、総理の政治資金規正法についての考え方ですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 政治資金規正法の目的等については今、自治省からお答えがあったとおりでございます。議員立法でたびたびの修正もして今日に至っておるわけでございますが、いわゆる矢田部さんからも御指摘のあった問題は、政治資金規正法そのもののあり方に対する問題点として指摘された、これは私はそのとおりだと思っております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 答弁になっていません。そういう提供者と受け取る側とが相談して名前が出ないようなやり方をやることが、政治資金規正法の精神に反すると私は思います。総理は反しないという立場ですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 現行法において百万円という基準が定められておるからこれは合法的なものである。ただ、政治資金のあり方として、近時この問題が議論されておるということは私も十分承知しております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 総理への献金はリクルートだけではありません。他の企業からも同じように献金があるということは当然だと思いますが、ほかの企業も同じ方法で、名前が出ないように百万円以下に分散して届け出ておられますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) それは、届け出を見ていただければそのとおりでございます。私は今、届け出書を持ってここでお答えする用意ができておりません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私は届け出書を見ました。百万円以下に全部なっている。これはもう政治献金を公開するのではなく非公開にするやり方の模範を総理が示していることで、非常に遺憾なことだということを述べておきたいと思います。次に、パーティー券の問題です。  六十二年五月のパーティーで、総理は二十億、純益十二億のパーティー券、これをやられたということを認めておられます。リクルート関係二社で五千万円買ってもらっておられますが、五千万円ぐらいのパーティー券を買ってもらった企業はほかにもありますか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) パーティーの問題については、たしか六十二年の政治資金の中で、経費を差っ引いたものについて経理をして届け出をしておるというふうに思っております。多数の方々の好意によってそういうパーティーは行われるものでございますので、詳細を承知しておるわけではございませんが、このことはここでお答えすべき課題では私はない、このように思っております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 二十億円も売れているわけですから、五千万円以上あるいは三千万円以上のところがあるかないかぐらいはわかるんじゃありませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 多数の人の好意で行われるパーティーについて、その中身をこうしたところで申し上げる筋合いのものでないと、こう申しておるわけでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 こうしたところで言いたくない、つまり公の場では言いたくないということだというふうにとる以外にありません。そうなると、総理の政治献金というのは、政治献金の面でもパーティー券の面でも、あらゆる面で不透明だということになると思います。これは総理、ことし政治を透明にしなくちゃいかぬという施政方針演説を行われたことと全く反することが、総理の政治献金の面ではやられていることになるのではありませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) だから政治改革の中で、迂遠なようでございますが、法律に基づく公職選挙法問題とかあるいは政治資金規正法問題を手がけなければならない、こう申して、その透明性の確保のことを念頭に置きながら作業を進めるべきだと、こう申し上げておるわけでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 今、政治改革の話になりました。国民は、もう辞意を表明されている総理による政治改革ができるものと期待はしておりません。  私はここで、政治改革という問題に当たって最も考えなければならないのは、ロッキード事件とか今回のリクルート事件等の一連の汚職事件の教訓だと思います。その教訓は、企業献金こそそういう疑獄のもとになっているということだと思います。これは三木元総理も、企業から多額の献金を受ける候補者は企業の代弁人になりやすい、こういうふうに言っておられることでも、我々だけの言い分じゃないということが言い得るわけです。  そこで、私は自治省にお伺いします。選挙制度審議会の第一次答申、第二次答申は、政党の政治献金のあり方についてどういうふうに述べておりますか。

浅野大三郎自治省行政局選挙部長

○政府委員(浅野大三郎君) 第一次答申ですが、これは昭和三十六年に出ております。いろいろだくさんございますものですからそのすべてを申し上げることは困難でございますが、はしょって申しますと、例えば会社、労働組合等の団体による選挙または政治活動に関する寄附を禁止すべきものとし、その実施時期等については引き続き検討を加える、あるいは、とりあえずの措置として、国、地方公共団体から補助金、出資金等を受けている会社、団体の寄附の禁止等の措置を講ずると。その他いろいろなことを言っております。  それから、第二次の答申は昭和三十八年でございますが、ここでは、寄附金拠出の原則としては第一次答申を再確認。それから、個人の寄附についてはさしあたり金額に制限を設けないこととし、政治資金を集める機関を設け、個人がこれを集めるあっせんをすることを認めること、その他などを答申いたしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 非常にはっきりしています。要するに企業献金、団体献金を禁止して個人献金にする、これが一次審、二次審以来、昭和三十六年以来答申されていることなんですね。もちろん私は企業の幹部であれ従業員であれ、それらの人々が個人の資格において支持する政党に献金されることを否定するものではありません。憲法も、個人の結社の自由、政治活動の自由は認めておるわけです。しかし、企業は営利団体であって、これの政治活動というふうなものは認められていないし憲法上の地位というものも変わるわけです。私はそういう意味で戦後の一連の汚職、今度のリクルート事件の教訓からも、企業献金を禁止すべきだと思います。  総理の政治改革に期待するものではありませんが、総理が考えておられる政治改革の中身に政治献金の禁止が入っているかどうかということをお伺いします。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 企業も一つの社会的存在であって、企業が行います政治活動に関する寄附がよくないと決めてかかるのは適当でございませんが、期待しないと言いながら私に聞くというのもいかがなものでございましょうか。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 辞意を表明している総理に期待のしようがないわけですよね。それはもう当たり前のことです。  企業も社会団体だとおっしゃいますけれども、それでは一次審、二次審からずっと答申でそういうふうに言っている、これはなぜそういうふうに言っているか。我々憲法上見て、やはり個人と企業というものは違うということをはっきりする必要があるというふうに私は先ほど述べたように思うわけです。そして、企業献金を禁止しない政治改革では汚職の根は絶てないということを申し上げて、次の質問に入りたいと思います。  次は、消費税の問題です。  総理は、一連の世論調査で消費税廃止が非常に高い数字になっている。例えば共同通信の世論調査では六四・七%が廃止を要求している。つけ加えますと、今のままでいいというのはわずか三%、日経では一%という状況です。それでも消費税を導入してよかったと感じていただける日が来ると確信しておられるのかどうなのか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) これはいつもお答えしておることでございますが、税制というものは、それが国民生活の中に溶け込んできた段階において、私はその評価が決まるものだと思っております。大幅減税と加えて、こうした国民福祉充実のため、安定した財源が必要であるという本院におけるこの国会決議の線からいたしましても、いずれそのような評価がいただける日が来ると確信をいたしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 国民の怒りというのはどこにあるかといえば、一つは今度導入された消費税が本当に悪税だと、国民の毎日の生活に税金をかける悪税だということと、もう一つは公約違反だと、自民党の八五%がやらないと言って三百議席とったら、その議席で強行した、ここに国民の怒りがあるわけです。今のような世論調査に対して、一般論で税金というのは云々というのは通用しない、そういう国民の怒りがあるということを私は申し上げておきたいと思います。  そしてまた、大幅減税ということをおっしゃいますが、ここに一つの家計簿での訴えがあります。年収二百四十万円のひとり暮らしのおばあさん、減税は所得税、住民税合わせて月二千円余り、四月からの買い物のレシートを集め消費税が幾らになるかを計算したら、家賃も含めて月約三千円だと、減税を上回って吹き飛んでしまっている。こういう訴えが公表されている。消費税のひどさを家計簿が証明しているではありませんか。――どなたでもいいです、総理でも大蔵大臣でも。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) これは、実は根本改正というのは六十二年九月、それから六十三年の十二月、相次いでやられているわけでございます。そして六十二年のその年の減税額は約二兆、それから今度は二兆六千、こういうことになっているわけでございます。したがいまして、この根本改正の問題は、もう御案内のように、売上税のときにありまして、あれがだめになりましたが、一つの大きな眼目は、やはり非課税貯蓄、これを廃止することによって弱者対策に、弱者の非課税預金に切りかえるということ。それから、それと相まちまして、やはり大幅な減税を組み合わした。それが第一段階でございます。その次が昨年の大改正でございます。だから、二段構えでこの税制改正全体の構想が貫かれているわけでございます。  そういう意味からいいますと、ただいまおっしゃった二百何十万の独身者の問題でございますが、六十二年九月前と比較していただきますとこれは明らかに減税になっている、こういうことで御承知願いたいと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 今のは答弁になっていませんね。これはもう減税が吹き飛んだという訴えにそういう答弁、そして弱者対策をやるんだと、これじゃ答弁に全然ならない。この家計簿をつくっているおばあさんは今の答弁で怒っていると思います。  弱者の問題ですが、障害者の問題。  障害者は、車いすにも障害者用の自動車にも物品税がかかるようになった、しかも製品には実際上転嫁は不可能なんだと、大変な事態だということで今深刻な事態になっております。そして消費税廃止の大運動をやっている。これで弱者対策をやっているというふうに言えるんですか、大蔵大臣。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 障害者につきましては、いろいろ補正予算で臨時給付を出しました り、あるいは今度の平成元年度の予算でその手当額を、四月から九月までは七%、それから十月以降は三・三%上げるということをこの予算で提案いたしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 何を上げるんですか。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 手当を上げるということ、三・三%上げるということを提案いたしておるのでございます。そのほかに、今、物品税のお話もある。  そこで、大体私はどれぐらい物価が上がるかということを見ればほぼ償いがつくと思っておりますが、特に物品税の問題につきまして、従来障害者の自動車等については免税しておったことは事実でございます。しかし、今度の消費税というものは用途免税がございません、性質上。取り入れる余地はないわけでございます。したがいまして、それにかわるものとして更生資金の制度を創設しておりまして、その障害者の方もやはり障害更生資金が借りられる仕組みになっております。もしこれを借りますると、我々の計算では、利率が大体一・五%の利率でございます。通常の自動車のあれは約九%から一〇%でございますから、それを二千ccで計算いたしますとたしか三十何万円ぐらいの軽減になる。だから、これを使っていただきますと、従来の自動車の物品税の軽減額よりもやや多くなるのではないか、こういう計算をいたしておるのでございます。  そういった意味で、やはり障害者の方々には弱者救済という意味で考え得ることはすべて手を尽くしておるということでひとつ御理解願いたいと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 障害者の施設、共同作業所というのは、私もよく知っていますけれども、一人当たりの給料は一万円台という人がいるような状況なんですよ。今おっしゃったようないろいろな手当をやったというようなことを、これまたテレビを通じて共同作業所の人、障害者が聞けば何たることを言っているかというふうに受け取ると思います。  いろいろなことをおっしゃいましたから、私一々反論するわけにはいきませんけれども、彼らが今、大運動を行って、消費税をやめていただかなければ大変だということで動いている。例えば、いろいろな手当をふやしたといっても、作業所は、数はふえたけれども一カ所についていえば七十万円が八十万円にふえただけのことだと。そういうふうな問題とか、例えば歳出での処理というふうなものをめぐってみても、せいぜい一万円の福祉一時金。一時金は一年で終わります。しかし、消費税はこれからずっと続くわけですね。そういう弱者、障害者の怒りというふうなものがあなた方は全くわからない、そういうふうに私は言わざるを得ません。私は、障害者にかわってこの消費税を廃止していただきたいということを訴えたいと思います。  年金で生活しているお年寄りの切実な声も我々にたくさん寄せられております。例えば、去年国民年金の増額がたったの四百円、一日一円だったと。仏様のお花を取りかえたくても五百円から七百円になってかえられないと。それから線香も二本ずつ上げていたのを一本にした。こういうふうな訴えもあれば、中には死んだら幽霊になって出てやりたい、こういう訴えまで消費税に対する怒りとして我々に訴えられてきている。総理、こういう怒りにどういうふうなお答えをなさいますか。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 今、年金生活者の問題と、それから消費税というのはずっと続くんだがそんなのは一時限りじゃないかと、その点についてお答えしたいと思います。その次に年金者についてお答えしたいと思います。  先ほどは、平成元年度の予算について申し上げましたが、その中でちょっと数字が間違っておりますので訂正させていただきます。四月から九月までは〇・七%、これはことしの物価上昇率、従来ですとこれは考慮しないことになっておりますが、今度はもう完全スライドでございますので、そういうことでございます。それから、十月から三・三%ということでございます。それから、平成元年度の物価騰貴がもちろんあるわけでございますが、それは当然平成二年度の年金給付の引き上げになるわけでございます。そういうものと連動いたしまして、やはり障害者に対する手当もすべて是正されるわけでございますので、この点はずっと引き続いて行われるということをまず御理解願いたいと思います。  それから年金生活者でございますが、今、一部答えました。もう一つは、これも先ほどお話ししましたが、税制改正は二回にわたってやっております。通常、年金生活者でございますと、夫婦二人の方々でございます。この人につきましては、実は六十二年の九月に大改正をやっているわけでございます。すなわち、そのときにやりましたのは、給与所得者としての給与所得控除と、それから老年者控除二十五万あったわけです。その六十二年の九月にこれを根本的に改正しまして、老年者控除を五十万に引き上げまして、それから給与所得控除というのは、あれはある程度の経費がかかるという意味でやっておりますが、これは経費がかかりませんので、年金控除という定額控除と定率控除を組み合わせてやったわけでございます。そして、定額控除の最高限を六十五歳以上の者については百二十万、そして六十五歳以下の人については六十万、そして定額控除後の金額につきまして定率控除をその金額によってやっているのでございます。そして、今度の改正は、さらに税率の引き下げを昨年度やりまして、ことしはさらに控除の引き上げをやっているのでございます。  したがいまして、六十二年度の課税最低限、夫婦二人でございますとたしか二百四十万ぐらいでございます。今度は、改正になりますと三百六万ぐらいになるわけでございますから、普通の給与所得者よりもはるかに高いものになる。このことをまず御理解願いたい。つまり、税制上非常に有利にしてあります。  それから、今度は歳出の方でどうやっているかということを先ほど申し上げたわけでございまして、そういう年金生活者につきましては、平成元年度九月まで〇・七%、去年の物価上昇率。そして十月からは、財政再計算でありますので、これは実質的に大分上がってくる、こういうことでございます。平成二年度以降は物価スライドでまいっていきますから、これもまた全部賄われるのでございます。  今、私が申し上げたようなことが、実は税制改正が非常に広範で、そして複雑である。ところが、消費税の方は非常にみんなに、人口に膳策しているわけでございますので、消費税そのものを取り上げますと、確かにこれは、今までないものを支出するという面で不満が残ることは当然なことだろうと思うんです。  ですから、我々がこれからやらなくちゃならないことは、やはりあらゆる省庁を通じまして、特に大蔵省、そういったところではいろんな機会がございますので、年金生活者の方々あるいは障害者の方々に今、税制改正の内容をよく知っていただいて、自分は決して損はしない、得をしているんだ、こういうことをよく知っていただくように我々は全力を挙げてPRしてまいるつもりでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 大蔵大臣の話ですと、まるで国民にとって、特に弱者や年金者に天国が生まれるような話ですね。それなら国民の世論調査で内閣支持率が落ちたり、消費税に反対の世論がこんなに大きくなるはずはないわけです。あなた方は国民の生活、怒り、全然わかっていない。例えば、今おっしゃった年金の問題にしても、十月から年金を上げるといっても、三万円にも足らないものでしかない。しかも、保険料が値上げになる。そういうものを一方で出しておいて、それでそういうふうなバラ色になるかのようなことを描く、そういうやり方が国民があなた方に批判を向けていることだと思います。  私は、それだけ申し上げて、あと関連質問に移らせていただきます。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 関連質疑を許します。佐藤昭夫君。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 政府は、消費税は高齢化社会に備えるものだとしばしば言ってきましたが、このうそも明白になっています。  わずかな年金で暮らしているお年寄りから情け容赦なく消費税を取り立てる。しかも、消費税を強行した途端に打ち出してきたのが年金制度の大改悪であります。厚生年金の支給開始年齢を六十五歳に延ばして、人生八十年、年金生活二十年というときに、そのうちの五年、実に四分の一、約一千万円を切り捨てる。さらに、国民年金も厚生年金も公務員共済も保険料を大幅に引き上げる。これが総理、政府のいう高齢化社会のための内容ですか。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) もうしばしばお答えしているように、今度の消費税というのは、やはり将来の高齢化、国際化社会をにらみまして、稼得所得に余りにも負担がかかるということは、給与所得者に特に打撃を与える。それだけ働く人が少なくなるわけでございますから、その分やはり所得を中心にしまして消費、資産に対する課税も均衡のとれたものにすることによって、高齢化社会を迎えますけれども、それによって経済活力を与える。そしてまた、豊かな長寿社会の基礎を築こうというものでございまして、今おっしゃるようなことは当たっていないと思います。  年金の問題は、もう厚生大臣がしばしば言っているように、やはり給付は大体標準報酬の七割というものをやっておるわけでございますので、だんだん標準報酬が上がってまいりますと、当然のことでございますが、ある程度保険料は上がってくる。これはもうやむを得ないことでございまして、年金数理から当然そうなるわけでございます。  だから、そこは給付と負担の関係でございまして、税金とは直接関係のない問題でございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 大蔵大臣がしゃしゃり出たんですけれども、厚生大臣が手を挙げているからどうぞ。

小泉純一郎自由民主党厚生大臣

○国務大臣(小泉純一郎君) 答弁者の指定がなかったものですから、だれが答弁していいのかわからなかったから出なかったわけですが、本来の税制改革と今回の年金改正とは別物であります。税制改革がなかったとしても年金改正はしなきゃならないものでありまして、そうなった場合に、減税なしにある程度の保険料の負担をお願いする。今回幸いに税制改革が断行できましたから減税もすることができ、なおかつ年金の給付改善あるいは若干の保険料負担をしていただき、なおかつ年金というものが将来揺るぎない安定した制度に存続していかなきゃならないという使命がありますので、ちょうど五年ごとの財政再計算期に当たるものですから、今回の改正案をお願いしているわけであります。      ,  確かに消費税は不人気でありますが、逆に消費税の五兆四千億円の財源、これをどうするかと考えた場合、それでは所得税、法人税、住民税を増税するのか、あるいは物品税をまた戻すのかということになると、これまた大方の理解を得られないと思います。私どもとしては、やはり五兆四千億円のこの消費税の重要性というものは、これだけの大きな減税との引きかえにやったんだと。不人気ではあるがやむを得ない、必要なものであるという御理解を得られるような努力を今後とも一生懸命政府としてやっていかなければならない。  同時に、年金改革というのは、これは将来、本当に年金のありがたさが今わかってきた時代でありますので、これが引き続き破綻しないように揺るぎない制度にしていくために今回の改正案をお願いしているわけでありまして、直接、税制改革と年金というのは別のものとして、それぞれの意義というものを御理解いただきたいと思うのであります。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 私が質問していたポイントの支給開始年齢が五年先に延びる、片や保険料が上がるというここの問題は、お二人とも長々しゃべられたけれども、やっぱり事実そうだということで否定になっていない。  そこで、将来に向けて年金制度の安定化を図るということを大体言っておられるわけですけれども、これは一つには、国からの補助率を削ったのをなぜ戻さないのですか。また労使の負担割合をもっと諸外国並みに改善をしたら、こんな料金引き上げとかこういう改悪をやらなくても済むんですよ。  そこで、厚生大臣に具体例で聞きましょう。  月収三十万のサラリーマンの場合、今回のいわゆる税制改革によって保険料は幾ら上がるんですか。

水田努厚生省年金局長

○政府委員(水田努君) お答えいたします。  厚生年金は社会保険料でございまして、税はかけておりませんので、多分、今回提案いたしております厚生年金保険法の改正による保険料率の引き上げによってどれだけ保険料額が上がるか、こ・ういう御質問だといたしましてお答えをさせていただきます。  月収三十万円の方の標準報酬月額は当然三十万円になるわけでございますが、本年十月から厚生年金の保険料率本人負担分六・二%が一・一%上がりまして七・三%となるわけでございますが、その場合、現行でございますと月額一万八千六百円であるものが、一・一%上がることによって二万一千九百円、月額にして三千三百円上がりますが、この場合に、一応月収三十万円の方の場合の標準世帯四人と仮定をいたしまして、これが当然社会保険料控除というものがございますので、実質的な負担増を試算いたしますと、月額二千六百円程度になろうかと思います。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 月三千三百円、年間にすれば約四万円であります。二十歳以上の大学生は今度の制度改革によって国民年金に強制加入となるわけですけれども、この保険料は年額幾らですか。

水田努厚生省年金局長

○政府委員(水田努君) 今回提案いたしております法案が成立いたしますと、学生の方は平成二年四月から当然加入になるわけでございますが、その場合、保険料は月額八千四百円でございますので、年間では十万八百円となります。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 そうしますと、大学生がいなくても年約四万円、大学生がいる場合には実に十四万円の負担増になるということでありまして、月三十万といえば年収約五百万弱、年収五百万としての夫婦子供二人、うち一人は高校生か大学生という場合、消費税と差し引きして四万八千円の減税だというふうに宣伝をしてきましたけれども、保険料だけで軽く飛んでしまう、大学生を抱えていたらなおさらだと、こういうことになるわけです。  そこで総理、最後ですが、総理としての最後の答弁だから正直に、うそをついてきて申しわけなかったというふうに謝る気持ちはありませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 私は、国民のためによかれかしと思って税制改正をお願いしたわけでございます。  吉岡さん、佐藤さん、最後最後とおっしゃいますが、私も申し上げますならば、自分のことはすべて正しくて自分以外の者は間違っておるという姿勢でもって議会制民主主義の中に参画していくということには、私はその道を将来とも選んではならないなと、あなた方のお話を聞きながら反省したわけでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 冗談じゃないですよ。きちっと数字を挙げて、かくかくのごとく今度の年金改革によってこのような被害が出るじゃないかということを示している。これを、高齢化社会の対策のために消費税を導入するんだというその言い分がもう破綻をしてきているじゃないか、根拠が崩れてきているんじゃないか、申しわけないというその気持ちはないのかといって聞いているんですよ。  論点を移しましょう。  吉岡議員が触れましたように、税の公平のためという、これもうそだと。高齢化社会のためだという、これもうそだと。そして減税も吹っ飛んでしまうと。一体何のための消費税かといえば、これは結局は軍備拡大の打ち出の小づち、この消費税じゃないかと、こういう声が出てくるのは当然です。いわばうそで固めた消費税、これをこの際潔く廃止するという、そういう気持ちはありませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) やはり自分の方から、うそで固めた消費税、自分の方の言うことはすべて正しいと、この思想が私は議論する際に一番毎度ちゅうちょを感ずるわけでございます。しかし丁寧にお答えをしてまいりましたが、今のような考え方には全く私は立っておりません。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 ところで、日本国民にはこうした悪税を押しつけながら、在日米軍の物資調達や電話、電気、水道料などはこの消費税は免税にしているんですね。外務省、外務大臣。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 日米地位協定第十二条第三項は、合衆国軍隊等が日本国で公用のため調達する物品等には一定の租税を免除する旨、さらにこれら以外の一定の租税についても両政府は免税または税の軽減を認めるための手続について合意する旨規定いたしております。  今般導入された消費税につきましても、規定に基づき、免税を認めるための手続につきまして日米両政府間で合意されておりまして、在日米軍が電話及び光熱サービス等の役務を公用調達する場合には消費税が免除されることになっております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 今の答弁を聞いて、一体どこの国の政府かというふうに言いたいんですね。  軍備拡大のための消費税じゃないかということを指摘したときに、与党席でざわめきがありました。しかし皆さん、どうですか、我が参議院税制問題特別委員会、ここで消費税法案を強行採決をしたまさにその翌日に、一九九一年度からの新しい軍拡計画、新中期防の策定開始を決定したじゃありませんか。現在の五カ年計画は総額十八兆四千億円ですけれども、新計画の規模は二十兆円をはるかに超えることになるんじゃないですか、防衛庁長官。

田澤吉郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(田澤吉郎君) 次期防につきましては、昨年の十二月、安全保障会議において、ただいまの中期防衛力整備計画のような中期的な計画を立てるべきであるという了解をいただいておりまして、したがいましてただいまのような数字ははじいておりません。しかも、これは防衛の基本政策をもとにしながら、いわゆる国際情勢だとかあるいは軍事的な状況だとか、あるいは財政状況等を踏まえながら、節度ある防衛力整備を進めようという計画でございますので、したがいまして先ほど御指摘のありました額をはじいているような状況ではございません。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 私、終わります。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 消費税がなぜ導入されたかということについて、今、佐藤議員が述べましたことについて、私は、これ共産党だけの見解じゃなくて、国民の中でそういう声が出ているということが重要だと思います。  最近私は、新聞を読んでいて一番おもしろい欄は投書欄だと思っています。その投書の幾つかを見ますと、なぜ消費税を導入したかということを見ると、これはどうも軍拡のための打ち出の小づちをねらったものじゃないかというような投書が出ている。私は、やっぱり国民がそういうことを見抜いている、感じとっている、このことが重要だというふうに思います。  同時に、それではその軍拡、今、佐藤議員も述べた軍拡というのが日本を守るための軍拡というものでなく、まさにアメリカが求めるところの世界戦略のための一層の日本の貢献ということだということが重要だと思います。大体、日本が単独で攻撃されるおそれというものはないということは、これは防衛庁が発表しています「防衛アンテナ」、これにもアメリカの議会の証言でそういうことが次々行われていることが出ております。日本が攻撃を受ける可能性というのは米ソ戦争の際、つまり安保があるからだということになるわけですけれども、そういう論議がアメリカでもたくさん行われている。これは防衛庁広報「防衛アンテナ」に出ていますが、防衛庁、これは事実でしょう。

田澤吉郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(田澤吉郎君) 我が国の安全を確保するために、日米安保体制をもとにしながら、先ほども申し上げましたように、中期的な防衛力整備計画を進めておりまして、常に節度ある防衛力整備を進めて国を守ろう、こうしているわけでございますので、ただいまの御指摘のような状況ではございません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 それは全然答弁にならないじゃないですか。どなたかわかる人、防衛庁広報に出ていますから、お貸ししてもかまいません。

日吉章防衛庁防衛局長

○政府委員(日吉章君) お答え申し上げます。  ただいま委員御指摘になられました小雑誌の記事そのものを私は記憶いたしておりませんけれども、現在の国際情勢のもとにおきましては、核を含みます防衛装備によりまして平和が保たれているというのは厳然たる事実でございます。  したがいまして、我が国といたしましてもそういうふうな国際情勢の中にありまして、防衛の空隙を生じさせることのないような自主的な自衛のための防衛力を少なくとも持っておるということは、我々自由主義諸国の中の一員といたしまして当然の国際的な責務だと考えておりまして、ただいま大臣からも御答弁申し上げましたように、専守防衛の思想に徹しまして我が国といたしまして防衛力の整備を進めているところでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私がお伺いしたのは、この「防衛アンテナ」にアメリカ議会でのそういう証言が紹介されているかどうかということを聞いたんです。それをはっきり答えてください。お貸ししていいですよ、これ防衛庁の広報、アンテナですから、私の出したものじゃないですから。ちゃんとここに印ついている。そういうことがないのかどうなのか。

日吉章防衛庁防衛局長

○政府委員(日吉章君) お答え申し上げます。  国防につきましてはいろいろな議論があることは事実でございますが、私どもといたしましては、あくまでもみずからの国はみずからで守るという考え方に立ちまして我が国の防衛力を整備しているところでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 全然答えにならない。都合の悪いことは答えにくいようだということを確認して進みます。はっきり書いてあります、アメリカの議会の証言。防衛庁、日本だけが単独で攻撃され対応しなければならない事態はあり得ず、米ソ戦の世界的対決の中だけであり得ると、こういうふうに米高官が述べております。それだけ紹介しておきます。  それでは次の問題ですが、総理、ことしの一月、ナショナルプレスクラブでの演説で「世界に貢献する日本」について訴えられ、それを保障するための安定した財源としての税制改革について訴えられた。これは御記憶にあると思いますが、どうですか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 今日の我が国の立場からして世界に貢献しなきゃならぬという趣旨のお話をいたしまして、そして国内問題に触れて税制改革に及んだと思っておりますが、今その演説の原稿を持っておりませんので、正確にお答えする準備はできておりません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 つい一月のことだと思いましたから、私は事前にもお伝えしなかったんですけれども、国際社会に貢献する日本にふさわしい安定的な財政を確保するための税制改革だというのが総理の演説です、これ外務省が出したテキストでございますけれども。  それじゃ、国際社会への貢献とは一体何か。同じ演説で総理が明らかにしているのは、政治面でのアメリカの力の政策への支持であり、質の高い防衛力の整備、日米安全保障体制の効果的運用、在日米軍経費の一層の日本側負担の増大と、こういう表明です。記憶ございませんか。

竹下登自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(竹下登君) 全体を正確には記憶しておりませんが、国際社会に貢献する日本というので三つの柱、平和への協力、経済協力、文化交流等を柱にしてスピーチを行ったというふうに思っております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 国際社会に貢献するための税制改革だということを国際舞台ではおっしゃっている。日本国内では高齢化対策だとおっしゃっているけれども、国際舞台ではそうなっていないんですね。  これは、渡辺政調会長も昨年外人記者に行った講演で、防衛費を伸ばす、海外協力費を伸ばす、そういう国際公約の財源として大型間接税を考えなければならないと、こういうふうにおっしゃっています。これはジス・イズという雑誌にはっきり全文載っておりますけれども、お読みになった大臣おられましたら名のり上げていただきたい。――だれもおられませんか。だれもおられないというのはどういうことなのか。どなたも不勉強であるのかあるいは都合が悪いことは名のりたくないということか、そのどちらかだろうと思いますけれども、ここにはっきり防衛費を伸ばす、経済協力費を伸ばすための財源としての大型間接税だということが述べられている。我々はこの事実を認めざるを得ないわけですね。  それで、お伺いしますが、在日米軍駐留費その他、日本の軍事費の大幅増大、これは同盟国の中でも模範だとアメリカから評価されている、この事実はお認めになりますか。これは防衛庁ですか、外務省ですか。

有馬龍夫外務省北米局長

○政府委員(有馬龍夫君) 米国行政府が、米国の議会における証言の中で、日本政府が在日米軍の経費に対する貢献を行っているということを述べていることはございます。それはどうしてかといえば、米国の議会の中において日米安保体制の維持をめぐって日本からの協力がきちっとなされていないという批判があるものですから、それに対する説明を行うという目的のもとになされていることでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 しかも、それになお足らなくて、アメリカは日本にさらに同盟国としての軍事費の増大、日本の同盟国としての役割増大を求めています。ですから、どんなに否定されても、新聞の投書者が述べているように、やはり消費税というのがアメリカの世界戦略を担うための防衛費をつくり出すためのものであるという一面を否定することはできない、そこにまた中心的なねらいがあると我々は言わざるを得ない。そういう消費税、しかも一方で国民が大反対している、これはなくさなければならないというのが我々の主張です。  あわせて私は、ここで一つだけ述べておきたいと思いますのは、そういう上に今回の消費税が政党の政治活動、国民の政治活動、政治参加、これにも課税しているという問題です。  今回の消費税は政党の政治活動、言論活動の中心である政党機関紙の発行に対し、それが民主的政治の最も重要な根幹である政治宣伝活動そのものであるにもかかわらず、その発行に対して課税する、こういうものになっている。これはどのように説明しようとも、国民の政治参加、政治活動そのものに対する課税であり、これは民主的な政治の発展、それを否定するものだというふうに言わざるを得ません。  改めて質問しますが、消費税は他の税法と異なり、政党、国民の政治活動そのもの、言論活動そのもの、民主主義そのものに課税しようとするものであり、断じて許されないということです。この点私は、総理に答弁を求めます。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 消費税の目的についてはもうるる申し上げまして、将来の国際化、高齢化を踏まえまして、やはり活力ある長寿・福祉社会を形成する、そのために租税体系としての公平性、広い意味の公平を求めなければならない、そしてまた同時に、安定した財源がそのとき必要であろうということで設けているわけでございまして、おっしゃるようなことにはなっていないのでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 そのようにおっしゃっておれば国民世論の内閣支持率は一層下がるでしょう。そして、ちょうど戦後取引高税を国民が廃止したと同じように、消費税も国民世論で廃止するようになるだろうということを私は申し上げて、次のテーマに移ります。  破防法の問題、日本共産党本部盗み撮り事件の問題ですが、まず、衆議院の予算委員会で我が党の不破議員も述べましたように、日本共産党の向かい側にあるマンションの二階から共産党本部を二台のレンズ、それに望遠つきのレンズ等で、共産党本部また代々木駅から共産党本部へ向かう通り、そこの通行人を盗み撮りしていた。これは憲法に保障する人権をじゅうりんする許しがたいこと、政党の政治活動に対すろ重大な干渉であります。  私はここで、隠して写し撮られた写真、それは公安調査庁に保管されているかどうか、これをまずお伺いします。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) 今、委員仰せの写真と申しますのが、一般通行人を撮った写真があるかという意味でございましたら、もともと撮っておりませんのでございません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 これはかつての答弁ともまた違います。撮った写真は公安調査庁に保管している、こういう答弁。今度は撮ってないような答弁ですね。  それでは、そこを議論していてもしようがありません。公安調査庁の言い分が違ってきているということです。盗み撮りは自由であるかといえばそうではない。これはもう既に最高裁の判決でも出ています。昭和四十四年十二月二十四日の最高裁大法廷でのこの点についての判決ではどのように描かれているか、最高裁、お尋ねします。

吉丸眞最高裁判所事務総局刑事局長

○最高裁判所長官代理者(吉丸眞君) 御指摘の判決の御指摘の部分についての判旨を申し上げます。  憲法十三条は、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と規定しているのであって、これは国民の私生活上の自由が警察権等の国家権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しているものということができる。そして、個人の私生活上の自由として、何人もその承諾なしにみだりにその容貌、姿態を撮影されない自由を有するものというべきである。これを肖像権と称するかどうかは別としても、少なくとも警察官が正当な理由もないのに個人の容貌等を撮影することは憲法十三条の趣旨に反し許されないものと言わなければならない。  しかしながら、右自由も、公共の福祉のため必要のある場合には相当の制限を受けることは同条の規定に照らして明らかであり、犯罪を捜査することは公共の福祉のため警察に与えられた国家作用の一つであるから、警察官が犯罪捜査の必要上写真を撮影する際、その対象の中に犯人のみならず第三者である個人の容貌等が含まれてもこれが許容される場合があり得るものと言わなければならない。  そこで、その許容される限度について考察すると、身体の拘束を受けている被疑者の写真撮影を規定した刑訴法二百十八条二項のような場合のほか、次のような場合には、撮影される本人の同意がなく、また裁判官の令状がなくても警察官による個人の容貌等の撮影が許容されるものと解すべきである。すなわち、現に犯罪が行われ、もしくは行われた後、間がないと認められる場合であって、しかも証拠保全の必要性及び緊急性があり、かつその撮影が一般的に許容される限度を超えない相当な方法をもってして行われるときである。このような場合に行われた警察官による写真撮影は、その対象の中に犯人の容貌等のほか、犯人の身辺または被写体とされる物件の近くにいたためこれを除外できない状況にある第三者である個人の容貌等を含むことになっても、憲法十三条、三十五条に反しないものと解すべきである。  以上でございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 今、紹介されましたように、犯罪捜査でしかも緊急のという幾つかの限定したときしか許していません。共産党本部の盗み撮りは、この判決に照らしてもプライバシーの侵害、人権侵害であることは明らかだと言わねばなりません。  共産党本部には、共産党員だけでなく、自民党の方も見えることがあります。また、世界じゅうの各国の人が見えます。外務省の推薦でお見えになる方もあります。私も外務省の推薦で来られたアメリカ共和党の議員あるいは韓国の盧大統領のブレーンだという人とお会いしたこともあります。そういう人も出入りするところを盗み撮りしているということは、これは国際道義上も許されないことだと私は思いますが、外務大臣、どうお考えになりますか。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) この問題で外務省にまで御迷惑をかけるつもりはございませんので、便宜から御説明申し上げます。  今、盗み撮りという言葉を盛んにお使いになります。御党は、本件が始まって以来全部、盗み、盗むとおっしゃいますが、盗むというといささか不穏当でございまして、のぞいてはいけないところをのぞき見た場合、ふろ場でも脱衣場をのぞいたような感じを与えますが、私どもは継続観察をしているわけでございます。その場合に、その写真を問えば隠し撮りということははっきり申し上げますが、盗むという言葉は倫理的にいささかおかしい。不当、違法の感がありますので、これだけはひとつ改めていただきたいと思います。  次に、現在私どもがとりました本件での継続観察の過程で写真を撮ったということでありますが、その写真を撮ります場合には、私どもはその業務に必要な範囲だけの写真を撮らしていただくわけであります。したがいまして、共産党本部に入ります出前持ちでありますとか、一般のお客さんでありますとか、そういう方につきましては、私ども情報のプロでございます。そういう方の写真を撮るつもりもございませんし、一般人のプライバシーを侵すような写真を撮った覚えはございません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 それじゃ、その写真を公開してもらえばすぐどういう写真を撮っているかがわかります。  今、幾つかおっしゃいました。一々反論しようとは思いませんけれども、大体、人にわからないようにこっそりと写真を撮ることを普通盗み撮りと言います。これはもう当たり前のことなんです。  それから、外務省にまで迷惑をかけようとは思わないという話でしたけれども、外務省が答弁に立つわけにもいかないようなことだったら、公安調査庁、やらないでください。そんなことはやめていただきたいということですね。そういう国際的な非礼をやっているということです。外務省の紹介で来ている人と私は会っているわけですからね。そういうことをまず申し上げておきたい。  共産党本部盗み撮りが人権じゅうりんであるとともに、公安調査庁が行っている日本共産党に対するスパイ活動、これも許すことのできない人権じゅうりんであります。スパイ方法は二つの方法でやられている。一つは、スパイを養成して共産党に投入する。そういうのが一つの手口です。  まず、お伺いします。  函館公安調査局に稲場という調査官がいたことがありますか。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) 調べましたところ、昭和五十年ごろに稲場という姓の調査官がいた事実はございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 その稲場は、函館で高校生、まあ名前はNとしておきましょう。その高校生をスパパイにした。そして、まず民青同盟に入らせ、続いて共産党に入らせてスパイ活動をやらせていた。このスパイは、その途中でもう自分がやっていることにいたたまれなくなって、良心の苛責からこの事実を告白してきた。こういう事実があります。人権侵害の最たるものだと思います。  こういうスパイ送り込み活動、こういうことを人権じゅうりんだというふうに法務大臣はお思いになりませんか。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) ただいま仰せになった事実関係、私は的確に把握しておりませんので、それが仮定のことではないと思いますけれども、事実関係をはっきりした上でないとお答えできません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 公安調査庁、党にスパイ投入をやっているかどうか。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) 昨日、委員からちょうだいしました私どもに対します質問通告は、稲場という男が函館にかつて勤務したことはないかと、それだけでございましたので、その後にその昔の人が何をどこでやったかを具体的に言われても困るわけでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 一般論です。だから、スパイを入れたかだけじゃなくて、日本共産党にスパイをつくって投入したことがあるかということです。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) それはもう衆議院で私お答えをいたしましたけれども、要するに、現在当庁としましては、わざわざ当庁の職員をスパイに仕立てて、それを御党の組織の中に潜り込ませるというようなことは一切しておらないというふうにお答えしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 わかりました。現在ということがありましたから、やられていたことがあるということが明らかになりました。  もう一つの方法、これはどういう方法でのスパイかといえば、共産党員にこっそりと身分を隠して接近して一緒に食ったり飲んだりする等々深入りしていく。そしてのっぴきならぬところになってからスパイにするとか、あるいは病人を抱えているとか経済上その他の弱点を持っている党員をつかまえて、それに幾らでも金をやるからというようなことでスパイにするというのがもう一つの方法です。  身分を隠して共産党に接近するということは、そういうことはやらないということが少なくとも破防法制定当時は言われていたことだと私は思いますが、その点はどうですか。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) 不敏にして、破防法制定当時の私どもの幹部が三十数年前にどのように答えたかまでの資料は、現在持ってきておりません。  しかしながら、身分を隠してそのような方々に接触するということでありまするけれども、これは調査の技法の問題でございまして、最初から、公安調査庁の調査官であるがぜひあなた協力してそちらの機密を漏らしてくれ、こういう工作をする場合がございますでしょうか。したがいまして、まことに申しわけございませんけれども、最初のうちは円満な人的関係をつくり、全く任意に強制捜査権を持たない調査官が、お互いの人間的信頼から実は協力してもいいという人間関係をつくり上げるために私どもは仕事をしているわけでございます。したがいまして、その過程で最初から名のりを上げていくことはないと、これは調査の難しさに免じてお許しをいただきたいと存じます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 国会での破防法制定当時には、そういう秘密活動は一切やらないんだということが言明されております。そういう言明をして法律を通して、後からそれではやりにくいから許してくれと、そういうことはあってはならないと思います。  どうですか、法律って、通すときにうまいことを言って通して、後はそれでやっていいということになりますか。これは総理ですか法務大臣ですか、どなたか法律のあり方としてお答え願いたいです。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 国会で法律を審議したときに政府当局から申し上げたことは、そのままに守らなきゃならぬことだと思っております。  しかし、今、公安調査庁の長官からお話し申し上げましたように、それが今仰せになりましたような関係に立つものだとは私は必ずしも見ておりません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 これは、私は当時の国会速記録を全部読んだ上で行っている質問であります。そして、公安調査庁の調査権は局限に制限するということも強調されております。  公安調査庁は、一切逸脱がなかった、破防法は完全にそのまま厳格に逸脱なく守られたと言い切れますか。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) ただいま大臣から御報告がございましたように、本法が制定されました際には種々の御議論がございました。そのために、本法の場合は第二条、第三条等によりまして、本法の解釈の基準あるいは規制の基準につきまして非常に厳格な、十二分な国民の人権を侵害しないような要件が定められておるところでございます。  したがいまして、私どもは、調査に当たりまして強制調査権を持っていないという制約のもとではありまするが、二条、三条の精神を生かすように努めて仕事をしておるところだとかたく信じております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私が聞いたのは、一切逸脱がなかつたかどうかということでした。しかし、直接の答えではありません。国会ではさまざまの逸脱が繰り返し論議されてきました。  私は、その一つとしてここでお伺いしたいと思いますけれども、かつて名古屋で裁判官の会合を公安調査庁がスパイした。この問題について最高裁の方から談話も発表してこれに抗議し、かつ国会論議に当時、最高裁判所長官代理として現最高裁の長官矢口さんが出席して、破防法の調査の範囲を逸脱するものだという答弁をなさっている例があります。  最高裁、この問題について国会で当時どういう論議、答弁があったかということを紹介願います。

櫻井文夫最高裁判所事務総局人事局長

○最高裁判所長官代理者(櫻井文夫君) お尋ねの件は、昭和四十六年十二月一日の衆議院法務委員会におけるものでございます。  この日の委員会で畑和委員から、破防法に基づいて公安調査庁が裁判官の懇談会に関して調査を行ったことについて最高裁が談話を発表した旨の新聞報道がされているが、その談話をめぐって最高裁はどのように考えているのかという趣旨の質問がございました。これに対して当時の矢口最高裁判所人事局長がお答えをしたわけでありますが、調査の対象とされた裁判官の懇談会は、参加した裁判官の数や出席した講師の顔ぶれといった点を総合すると、破防法による調査対象団体からはほど遠く、公安調査庁の職員が現職の裁判官についてその懇談会に関する調査を行おうとしたことは、破防法の調査の範囲を逸脱したものと考えられ、現職の裁判官についての調査であるという点で司法の独立という観点から極めて遺憾であると考え、そのような趣旨の談話を発表したという旨の答弁をいたしております。  以上は当時の質疑と答弁を要約したものでございまして、その正確なところは同日分の法務委員会議録に記載されておりますので、それにより御承知いただきたいと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 今お聞きのとおり、最高裁判所の長官が破防法からの逸脱だと述べた事例がありました。その種のものは国会の長い論議の中に幾らでもあります。幾つか私が選んできたのでもこれぐらいそういう論議が行われております。しかし、これを私はここで一々やろうとは思いませんけれども、非常に重大な問題として不破委員がこの間衆議院でこの問題を取り上げました。そうしたらこういう投書がありました。  それは、ある興信所に働く人からですが、「私は、企業が社員を採用する場合、企業の依頼を受けると公安調査庁にいって共産党とか民青に関係していないか教えてもらっている」と、そういう投書がありました。そういうことを公安調査庁ないし調査局員はやっていますか。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) 一定の政党に所属しているかどうかということの問い合わせに対しまして、もし私どもが調べた調査結果に基づいて返答ができる場合があるとするならば、今ここで思いつきますものは官庁間協力の関係が中心だろうと思います。一般の民間の者に対しまして、それが個人の秘密に属すべきプライバシーを一々報告するということはないと信じております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 興信所からそういう訴えが来ている。そういう例はこれまた国会速記録にたくさん残っているわけです。たくさん論議されている。実際、庁としてやっているか、個々の職員がやっているかはわかりません。  その一つの例として、ラジオ関東の益井専務が役員会で、公安調査庁へ行って調べてきたといって、ラジオ関東の共産党員、シンパの数、そしてそれにA、B、C、D、Eというランクをつけて報告したと、そういう事例もあります。これも国会で論議されていることで、何も新しく私がここでとりたてて言うことでなく、速記録に残っていることです。  公安調査庁、こういう逸脱を含めて公安調査庁の今までやっていることが、あれだけ制定時に厳格な論議がやられたことに沿ったものだと言い切れるかどうか、もう一度お伺いします。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) 先ほど来お答えいたしておりますように、公安調査庁のいわゆる法ができましたときの制定の精神及びそれを施行の場合に当たって尊重しなきゃならないと、この考え方には事務一般を通じましていささかも変わりございませんし、私どもは職員教育の場合でも常にそれを守るように言っております。  いろいろと、過去の長い歴史の中でそういう場合があったやに伺うわけでございますが、今私としてはその事実関係の詳細を存じませんので、どういう根拠でそういうことをおっしゃられるのかについてわかりかねますので、この場合の御答弁はいたしかねます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 これはもう国会でも論議になり、速記録に残っていることですから、それに沿って質問したわけです。  会計検査院にお伺いします。  公安調査庁が協力者、いわゆるスパイですね、に対する報酬あるいは遊興費等、そういうふうなものに支出した場合の領収書というものは全部きちっとそろうようになっているかどうか。

澤井泰会計検査院事務総局第二局長

○説明員(澤井泰君) お答えいたします。  今の、ただいまの領収書というものが、それぞれの正当債主ということかと思いますが、それぞれの情報提供者のという意味でしょうか。その意味では必ずしも全部そろっているとは申し上げられません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 今、答弁ありましたように、領収書もそろえない。そのために金の支出も極めて乱脈をきわめているという事実もこれまで国会で繰り返し論議されております。私ここで一々言いません。実にひどい金の使い方の例があります。ここで、テレビの前で言うことをはばかるような出来事も全国では随分あるわけです。そういうことを公安調査庁はやりながら、日本共産党に対する不当な調査を続けてきた。しかも、不破議員の質問によって、二十六年間も調査した結果、何も出てきていないということが明らかになっております。  私は、角度を変えてお伺いしますが、法務省は破防法に沿って毎年報告書を出すことになっています。法務大臣の名前で出すことになっていますので、法務大臣、その報告書を紹介していただきたいと思います。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 仰せのとおりに、法務大臣は毎年一回、前年における破壊的団体規制処分請求の有無について報告をいたしております。ちなみに、これまで規制請求を行った事例はございません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 報告書を読んでくださいと言ったのです。報告書そのものを読んでください、第一回から。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 報告の形式でよろしいわけでございましょうか。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 報告書の内容を、どういうものか。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) 内容は今申し上げたとおりでございますが、形式から申しますと、「昭和〇〇年中には、」今までは昭和が多かったわけでありますが、「公安調査庁長官において、破壊的団体規制処分請求の手続をとったものはない。」というような内容でございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 同じ文書が毎年続いているのですか。

高辻正己法務大臣

○国務大臣(高辻正己君) たしかそうだと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私もここに控えをもらっております。わずか一行半の同じ文書。昭和何年中には、公安調査庁長官において、破壊団体等の手続をとったものはないというのが三十何年繰り返されているわけですね。これぐらいむだな話があるかということですね。三十何年調査しても日本共産党は何も出てこない。出てこないはずです。日本共産党は暴力革命の政党でも何でもないから出てこないはずですが、そういう三十何年も同じことを続けていく。  そして、この間の委員会では、不破議員に対して石山長官は、目下のところはないと言いましたが、そういう共産党をいつまでも調査していく法的根拠は何があるか、法務大臣にお伺いしたいと思います。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) ごれもたびたびの繰り返しで恐縮でございますが、衆議院で私が申し上げましたことの繰り返しになります。  結局、本法ができました当時の社会的事情はまさに破防法を必要とした、それに当時の共産党が大きくかかわっておられたと、この歴史的事実から本法は発足したわけであります。そして破防法が制定されて後、有名な軍事方針の転換というものを共産党はおとりになっておられますので、そのためにしばらく平静な時代が続いており、しかも現在、国会における民主主義政治を前提にして党勢拡大に努められるという方針を御党がとられることによって平和が維持されておるわけでございます。  したがいまして、問題は、私どもが一番ありがたいのは、最終的に御党が今の綱領を根本的にお変えいただいて、社会民主主義下の政党におなりになる、平和的に革命ができる政党になると、こうおっしゃっていただければそういうことは規制の対象から外されることになろうかと思いますが、それがわかりませんので、しばらくの間おつき合いをいただいておるんだと、こういうふうに申し上げたわけであります。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 今の答弁は非常に重大です。一々の論戦はもう既に不破議員と石山長官とありましたから私は繰り返しません。繰り返しませんが、今の答弁は、我が党に対し思想を調査の対象にしているということを明確にしたものです。  破防法の第何条に日本共産党が社会民主主義政党になるまで調査をやるという根拠があるか、これは法律解釈になります。法務大臣、第何条によって日本共産党をそういう思想調査をやる根拠があるか、答えてください。

石山陽公安調査庁長官

○政府委員(石山陽君) 法務省の外庁として職務上の独立性を内局よりもやや認めていただいておる公安調査庁ということで、一次的に私からお答え申し上げておきます。  破防法は、いわゆる思想を処罰するような戦前の治安維持法ではございません。まさに暴力的破壊活動を行ったという事実についてやるわけでございます。ですから、暴力的破壊活動を共産党が今後未来永劫にとられないということを明言していただくならば、規制の対象から外される余地は十二分にあるということを申し上げたわけであります。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 その点こそこの前の不破議員が完全に明確にした点です。しかし、今、公安調査庁長官が述べたように、幾ら日本共産党が、党の方針が民主主義的なものだと今の党の路線について説明しても全く耳をかさないで、社会民主主義政党になれとかどうとかというふうなことを言っている。これは何かといえば、結局、日本共産党がどういう方針をとろうと、日本共産党が何を言おうと耳をかさないと、そういう態度のあらわれだと私は言わざるを得ません。そういう態度こそ戦前の治安維持法時代の態度と全く同じものである。そして、日本共産党にはあれこれの言いがかりをつけて、いつまでも不当不法な調査、政党への介入、干渉、そういうことを続ける。そのために国民の膨大な税金を全くむちゃくちゃな使い方までして恥じないと、これが今続いている破防法に基づく日本共産党調査です。日本共産党に説明せよと言われた。不破議員が幾ら説明してもあれこれ言う。そこに今の公安調査庁の態度がはっきりあらわれているわけです。  私は、ここで最後に要望しておきたいと思います。  かつて田中総理時代、日本共産党が、野坂議長らが申し入れたのに対して、日本共産党を調査対象にするかどうかということについて再検討すると、そういう言明がありました。再検討ないまま退陣されましたけれども、私は、内閣の継続性ということを言うならば、もうずっと前に再検討すると、その約束は守って、今述べられたような綱領を変えろとか思想を変えろとか、そういう文字どおり党に対する干渉をやめて、日本共産党を調査対象団体から外していただきたい、外すべきであるということを強く主張して、時間が来ましたので質問を終わります。

初村滝一郎自由民主党

○委員長(初村滝一郎君) 以上で吉岡吉典君の質疑は終了いたしました。(拍手)  明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時六分散会

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