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114回国会参議院1989/06/19

本会議 第15号

発言数
83
登壇者
24
会派数
4
開催日
1989/06/19

会議録

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより会議を開きます。  この際、新たに議席に着かれました議員を御紹介いたします。  議席第五十二番、比例代表選出議員、今泉隆雄君。    〔今泉隆雄君起立、拍手〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 議長は、本院規則第三十条により、今泉隆雄君を逓信委員に指名いたします。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) この際、日程に追加して、  常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。三塚外務大臣。    〔国務大臣三塚博君登壇、拍手〕

三塚博自由民主党外務大臣

○国務大臣(三塚博君) 昨年九月二十九日に我が国を含む十二カ国がワシントンにおいて署名をいたしました常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、趣旨の御説明を申し上げます。  この協定は、国際法に従って平和的目的のために宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用を行うことに関する協力の枠組みを確立することを目的とするものであります。  宇宙基地は、天体及び地球の効率的観測並びに低重力、真空等の宇宙環境を利用した地上では行い得ない実験を可能にするものであり、産業、医療等の広範な分野における技術進歩の機会を大きく開くものであります。我が国の宇宙基地協力への参加は、我が国としてこれまで実績のない有人宇宙活動に関する技術基盤の確立に資するとともに、二十一世紀にかけて人類の科学の進歩に資する本件協力への積極的な貢献を通じ、国際社会の我が国に対する期待にこたえていぐ上でも重要であります。我が国がこの協定を締結することは、このような宇宙基地協力の枠組みの確立に資するとの見地から有意義であると認められます。  なお、米国、欧州諸国及びカナダは既にこの協定に沿って協力を開始しておりますところ、我が国としても、宇宙基地協力の活動が本格的な段階に入るに当たり、宇宙科学技術の発展等のために貴重な機会を提供する本件協力への円滑な参加を確保するため、早期にこの協定を締結することが極めて重要であります。  右を御勘案の上、この協定の締結につき御承認を得られますよう、格別の御配慮を得たい次第でございます。  以上が常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件の趣旨でございます。  よろしくお願いを申し上げます。(拍手)

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。千葉景子君。    〔千葉景子君登壇、拍手〕

千葉景子日本社会党・護憲共同

○千葉景子君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま提案されました常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関する協定、いわゆる宇宙基地協力協定について総理並びに関係大臣に質問をいたします。  この間の衆議院における審議の中で、この協定によって約四百六十キロメートルの地球周回軌道上に建設されようとしている宇宙基地は、新技術開発、宇宙観測、衛星打ち上げ管理などを行う低軌道の多目的施設であり、居住棟、実験棟、与圧棟などから成る常時有人本体、無人プラットホーム、有人支援型自由飛行実験室、宇宙基地専用地上要素によって構成される国際宇宙基地複合体で、九五年から打ち上げを開始し、九八年に組み立て完了、九九年に運用開始の予定であり、日本は有人本体の日本実験棟を九七年に打ち上げ、提供することになっていることが明らかにされました。  そこで第一に、宇宙基地構想の背景に関する問題についてお伺いいたします。  そもそもこの宇宙基地建設構想は、一九八四年一月二十五日の年頭教書で、当時のレーガン米大統領が航空宇宙局NASAに対して指示したことに端を発しています。ところで、このレーガン大統領政権下の米国は、その国家安全保障政策などで明らかなように、ソ連に対する軍事的封じ込めを米国安全保障の基本として鮮明に打ち出し、あらゆる方面での対ソ軍事優位を追求したことは周知のとおりです。毎年の国防報告及び「ソ連の軍事力」その他の政府報告書において、米国はソ連の宇宙軍事利用の実態について執拗にキャンペーンを繰り返し、軍事利用のための宇宙開発の必要性、正当性を訴えてきました。  私は、このような米国によって構想され、その建設費の四分の三の約三兆円が米国によって負担されるこの宇宙基地が、軍事目的に利用される可能性は極めて高いと考えますが、まずこの点について政府の御見解を求めます。  さらに、この米国による宇宙基地の軍事利用の可能性について、具体的に伺います。  伝えられますところでは、米国防総省は、SDI兵器や戦闘指揮ステーション、軍事衛星、スペースシャトルなどの燃料補給基地をこの宇宙基地の近辺に設置したり、兵器の回収や修理のためのサービス機能として宇宙基地を利用したりすることを研究していると言われております。  また、この協定締結の交渉中の八八年三月、米国防総省は、この有人宇宙基地の軍事研究利用の方針を打ち出した報告書を議会に提出しております。同報告書は、現在同基地を利用した兵器体系の実験計画はないものの、この宇宙基地を将来SDI研究を支援する実験、開発活動に利用することを検討すると明確に述べています。  さらに、この報告書は、陸海空の直接監視、緯度経度の探査、海軍支援の海上観察、地上の戦闘指揮官支援のための宇宙戦術の開発、ミサイル打ち上げ探知、大気環境監視、宇宙での軍人活動の研究、宇宙配備の通信衛星などの修理・サービスシステム、衛星組み立て、電力源の研究開発、宇宙における小物体の管理など、十三項目に上る検討中の軍事利用計画を列挙しているのです。  既に政府は、SDIが非核の防御兵器であり、究極的に核廃絶を目指すものであるとの判断から、我が国民間企業のSDI研究参加の道を開いています。しかし、この間の米国のSDI配備計画などから、SDIは米国の核戦力を防御する戦略核防衛戦力であって、米国の核戦争遂行の能力を飛躍的に高めるものであることが明らかになっている現在、政府は速やかにSDI研究参加の閣議決定を撤回すべきです。ここで改めて、SDIに対する評価を明らかにするとともに、SDI関連のものを含む国防総省のこれらの実験計画は軍事利用に当たるか否かについて政府の明確な御答弁を求めます。  次に私は、政府がこの宇宙基地の主要構成部分の米国による軍事利用を積極的に認めている事実、及びこの協定が米国による日本実験棟の四六%の利用を認めていることから、米国防総省の軍事利用が単に米国の管理下にある施設のみならず、日本実験棟に及ぶ可能性が開かれていることを指摘しなければなりません。  この間政府は、同協定が平和目的のための民生用宇宙基地の開発利用をうたっており、また、核兵器や大量破壊兵器の宇宙配備を禁じた宇宙条約などの国際法に従うことを規定していること、さらに、日本実験棟は日本が非平和目的と認定した場合には利用できないとして、米国による軍事利用の危険性を否定してきました。しかし同時に、協定には平和目的に関する定義規定はなく、その定義及び各国施設の利用が平和目的のためであるか否かの判断は各参加国にゆだねられ、他国の判断について相互のチェックはできません。  また、宇宙条約は、科学的研究その他平和的目的のために軍の要員を使用することは禁止しないと規定しており、さらにICBMの実験、発射、核兵器の宇宙通過、軍事衛星の利用などは認めているのであり、しかも米国は、平和目的には国際法にのっとった安全保障のための活動も含まれるとの立場を明らかにしているのです。この米国の主張に対して、政府は、協定締結に際しての八八年九月十九日付の米国あての外務省書簡の中で、米国が国家安全保障上の目的のために自国施設及び各国共用の基盤施設から得られる資源を利用することを確認しているではありませんか。  基盤設備など基礎的部分が米国によって提供される一つのシステムとしての宇宙基地で、たとえ日本実験棟のみが部分的に平和利用を貫くことができたとしても、この軍事利用を含む宇宙基地構想に日本が参加することになるのであり、我が国の宇宙平和利用の立場がゆがめられることは明らかです。政府の御見解を求めます。  また、この協定によれば、各国がそれぞれ独自に作成する利用計画は研究の概要を事前に通告するものであり、研究の最終的企図については公開が義務づけられておりません。政府はこのような計画書によって日本棟における米国などの実験が平和目的か否かの判断を迫られることになりますが、これでは事実上軍事的利用を拒否することは不可能と言わざるを得ません。この点について、米国など他国による我が国の実験棟利用の際の判断手順、判断基準について具体的に明らかにしていただきたいと思います。  私はこの際、宇宙基地協定のみならず、これからの我が国の宇宙開発、利用のあり方を左右する国会における宇宙開発及び利用の基本に関する決議について御質問いたします。  我が国は、既に一九六九年五月の衆議院本会議において、宇宙開発、利用を平和目的に厳しく限定する決議を採択しておりますが、近年、政府は、国会答弁によってこの平和目的利用についての解釈を拡大し、あるいはねじ曲げてきており、私は強い危惧を感じざるを得ません。この決議を上程した同年五月の科学技術振興対策特別委員会の審議において、この平和利用とは侵略に利用させないというような狭い意味ではなく、あくまで非軍事であることが明確に確認されておりますが、自衛隊のさくら二号通信衛星の利用や、米国の軍用衛星フリートサットの利用に関する統一見解において、政府は、この軍事目的利用を「直接、殺傷力、破壊力として利用すること」と極めて狭く解釈し、宇宙平和利用の国会決議の真意を歪曲していると言っても過言ではありません。  かかる政府の解釈は、SDI研究参加の閣議決定をめぐる議論においても繰り返されているのであり、衛星利用に限らず、ただいま懸案となっております有人宇宙基地における我が国実験棟の軍事利用にも道を開くことにつながります。私は、六九年のこの国会決議を踏まえ、このような政府統一見解の撤回と、宇宙における一切の軍事利用の禁止の表明、上程されている宇宙基地協定における各国の軍事利用禁止の保障措置の確立を求めます。明確に御答弁ください。  次に、この宇宙開発における予算措置についてお尋ねします。  この宇宙基地建設における日本参加の分担は三千億円とのことでありますが、これはいわゆる日本実験棟に関する費用であって、打ち上げ経費二回分約三百億円のほかに宇宙実験棟を支援する地上施設の建設経費や実験棟の維持運用経費、いわゆる共益費などの我が国負担が予想されますが、これらの費用がどの程度のものになるか、果たして莫大な予算を投じてそれに見合う効果があるのか、この点について政府の見通しを伺っておきたいと考えます。  最後にお尋ねいたします。  宇宙開発政策大綱にも明らかにされているとおり、我が国の宇宙開発は、宇宙インフラストラクチャー整備の時代に突入しようとしており、また、通信衛星などの民間主導の商業ベースの活動が目前に迫っています。我が党は、二十一世紀に向けた我が国の宇宙開発の平和的発展、平和的な宇宙開発、利用技術の確立のために、政府が宇宙平和利用に関する諸外国の理解を得るために積極的に努力するとともに、我が国の宇宙技術の他国による軍事利用を阻止するための体制を早急に確立すべきだと考えております。また、これからの宇宙開発、利用において我が国の技術力が大いに期待されるところでもあり、このような我が国の立場からも、米ソによる宇宙軍拡の停止と、米ソを初めとする東西の技術や資金を結集した平和的な宇宙共同開発への道を我が国が提起すべきだと考えますが、これらの点についての政府の御見解をお聞きして、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕

宇野宗佑自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 千葉さんの御質問にお答え申し上げます。  先ほど外務大臣から、宇宙基地の構想に関しましては詳細その趣旨が説明されました。したがいまして、宇宙基地は平和的目的のために運用、利用される民生用のものであり、政府としては、米国が対ソ戦略及び宇宙の軍事利用のために本件構想を打ち出したものであるとは考えておりません。あくまでも低重力、そして真空、そうした宇宙環境を利用いたしまして、これを将来医療並びに産業に当てたい、そういう気持ちでございます。  次は、宇宙平和利用の国会決議に関する問題でございますが、国会決議の有権解釈はもとより国会でされるべきものであります。宇宙の開発及び利用の基本に関する国会決議の趣旨につきましては、政府は昭和六十年の二月六日の政府統一見解におきまして、その見解を表明いたしております。今も一つの例として、さくら二号の例を申されましたが、あくまでさくら二号は民間用の通信衛星でございます。だから一般化しておると、そうした意味においてそれを、自衛隊による利用を私たちは認めておる、こうした趣旨が、国会決議の趣旨についての政府の統一見解でございます。現時点におきましてもこの見解に変わりはない、かようにひとつ御理解賜りたいと存じます。  最後に、国際協力を中心とした宇宙開発の長期的また基本的あり方、この問題につきましてのお尋ねがございました。  もちろん宇宙は全人類に開かれたものであり、人類が手を携えてその開発に当たるべきものであると政府も認識いたしております。しかし、今日の日本は、そうした意味におきましても国際的地位にふさわしい役割を果たさなくてはならない、こういうことで今後もひとつそうした意味の宇宙開発に積極的に取り組んでいきたい、かように考えております。  残余はそれぞれ担当大臣から答弁をしていただきます。(拍手)    〔国務大臣三塚博君登壇、拍手〕

三塚博自由民主党外務大臣

○国務大臣(三塚博君) 千葉さんの私に対する質問はおよそ四点、具体的に二問が二点に分かれておりますが、お答えをさせていただきます。  基本的な平和利用の問題については宇野総理から明確に答弁があったところでありますが、私からは具体的な補足をさせていただきたいと存じます。  すなわち第一問は、米国の対ソ戦略及び軍事利用の意図があるのではないかという御懸念でございますが、先ほど趣旨説明でも申し上げましたとおり、宇宙基地は平和的目的のために運用と利用、こういうことでありまして、ライフサイエンスなどの科学実験及び天体観測等を通じまして、宇宙空間の科学的、技術的及び商業的利用を促進する民生用のものでございまして、米国において宇宙基地協力の実施について責任を有する協力機関は航空宇宙局、すなわちNASAでありますこと、この点は協定上も明らかでございます。政府といたしましては、米国が対ソ戦略及び宇宙の軍事利用のために宇宙基地構想を打ち出したものとは考えておらないところでございます。  第二点は、宇宙基地がSDIに利用される可能性がかなり高いのではないかという御懸念でございます。  米国防省による宇宙基地利用の問題につきましては、SDI研究のための利用を含め、現在具体的な利用計画があるわけではないと承知いたしております。御指摘の報告書におきましても、米国防省による将来における宇宙基地利用の可能性につき述べているのでありますが、何ら具体的な利用計画は示されておらないと承知をいたしております。  すなわち、問い二の具体的な問題の第一といたしまして、現時点での政府のSD工に対する評価を聞きたいということであります。さらには、研究参加の閣議決定などの撤回の方向を考えられないか。  これは軍事利用があるという意味の御指摘でありますが、本件は、SDI研究計画は非核の防衛的手段によりまして弾道弾を無力化し究極的に核廃絶を目指すものでございまして、平和国家としての我が国の立場に合致するものであるのみならず、かかる研究計画への我が国の参加は日米安保体制、日米信頼関係の維持強化にも貢献するものであると考えておりまして、本件に関する閣議決定を撤回することは全く考えておりませんので、御了承賜りたいと存じます。  さらに、問い二の二点として御指摘いただきましたのは、SDIのために宇宙基地を利用することは軍事利用に当たるのではないかという御指摘でございます。  一般論として申し上げますならば、宇宙基地の特定の利用が平和的目的のためのものであるかないかについてあらかじめ論ずるのは極めて困難でありまして、利用が予定されております実験棟等の提供国が個々の具体的な利用計画について判断を行うこととなっておるところであります。いずれにせよ、現在、宇宙基地においてSDI研究を行う具体的な計画があるわけではないと承知いたしておるところでございます。  問い三は、まさに協定上の平和目的の定義からいたしましてはっきりしないと御指摘をされておるのでありますが、日本実験棟が軍事利用に組み込まれていくことについての御懸念、歯どめなど、御提言がございました。日本実験棟の他国による利用についてどういう手続、判断基準で認めるのかという御指摘でございますが、日本実験棟の利用につきましては、他の参加主体による利用を含めまして、我が国が平和目的のための利用に当たらないと決定した場合には、当該利用を拒否することができることに相なっておることで御理解を得たいと思います。  日本実験棟の他の参加主体による利用計画につきましては、我が国も参加する運営組織に提出されることになっております。政府といたしましては、日本実験棟の他の参加主体による利用につきましては、当該利用が平和的目的のためのものであるかないかにつきまして宇宙開発事業団法第一条との整合性、これは平和利用であります。さらに、宇宙の開発、利用の基本に関する国会決議等を踏まえて判断する所存でございます。  最後に第四点、宇宙基地の各国による軍事利用を禁止する担保措置を明確にすべきではないか、置くべきではないかという御指摘でございます。  協定は、平和的目的のために宇宙基地の開発、利用を行うことなどを規定いたしておりますが、協定上「平和的目的」の定義に関する規定はなく、宇宙基地のある要素の利用が他の参加主体による利用も含めまして平和的目的のためのものであるかないかについての決定権は、当該要素を提供いしております参加主体にゆだねられておるとこでございます。  なお、協定上宇宙基地の利用は国際法に従って行われることとなっておりまして、例えば核兵器及び他の種類の大量破壊兵器を宇宙基地に載せて宇宙空間に配置するようなことは認められておらないのであります。また、宇宙基地は、宇宙空間の科学的、技術的及び商業的利用を促進する民生用のものでございまして、この点は協定上明確に相なっておるところでございます。  私の答弁はこれで終わります。(拍手)    〔国務大臣中村喜四郎君登壇、拍手〕

中村喜四郎自由民主党科学技術庁長官・原子力委員長・宇宙開発委員長

○国務大臣(中村喜四郎君) お答えいたします。  まず最初に、宇宙基地関連の予算に関する御質問がございました。  我が国実験棟の開発費は約三千億円でありますが、このほかにも実験棟の打ち上げ費、実験棟を地上から支援するための施設の建設費、実験棟打ち上げの後の運用費等が必要となっております。実験棟開発費以外のこれらの経費については、現在参加各国と調整をとりつつ内容を固めておるところであり、現時点では具体的な数字を申し上げる段階に至っておりません。  いずれにせよ、平成元年度の宇宙開発関係予算は千五百五十億円の規模でありますが、今後とも宇宙開発関係プロジェクト全体の資金需要見通し等を踏まえ、所要の資金確保に努めてまいる所存であり、他の計画とのバランスをとりつつ本計画を進めていくことは十分可能であると考えております。これらの経費負担については政府として十分その重みを認識しておりますが、本件宇宙基地計画への参加は、宇宙環境利用及び有人宇宙活動に関する科学技術の習得等、今後の我が国の宇宙開発利用の推進並びに国際協力の観点から極めて重要であると考えております。  次に、宇宙開発に関し、国際協力を中心に長期的、基本的なあり方に関する御質問がございました。  我が国の宇宙開発を進める上での基本的な考え方は、先ほど総理から御答弁のあったとおりであります。  宇宙開発は、気象衛星のように我々の生活の向上に大いに役立つばかりでなく、科学技術の進展の牽引力であり、また、人類に限りない夢を与えるものであり、このような観点から積極的に取り組んでいくべきものであると考えております。その際、国際協調に十分留意しつつ、宇宙科学、気象観測、地球観測等各般の分野にわたり、その成果をもって世界に貢献してまいる所存であります。(拍手)    〔国務大臣山崎拓君登壇、拍手〕

山崎拓自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(山崎拓君) 国会決議の「平和の目的」と自衛隊による衛星の利用については、先ほど総理がお答えになったところでありますが、再度、私からも見解を述べさしていただきます。  国会決議の有権解釈はもとより国会でなされるべきものでございます。しかしながら、宇宙の開発及び利用の基本に関する国会決議の趣旨について、政府は、昭和六十年二月六日の政府統一見解におきまして次のとおり述べております。「平和の目的に限り」とは、自衛隊が衛星を直接、殺傷力、破壊力として利用することを認めないことは言うまでもないとして、その利用が一般化しない段階における自衛隊による衛星の利用を制約する趣旨のものと考えており、したがって、その利用が一般化している衛星及びそれと同様の機能を有する衛星については、自衛隊による利用が認められるものと考えているとの見解を表明しているところであり、かかる政府見解を見直す必要があるとは考えておりません。(拍手)

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これにて質疑は終了いたしました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) この際、日程に追加して、  平成元年度地方財政計画についての国務大臣の報告及び地方交付税法等の一部を改正する法律案についての趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。坂野自治大臣。    〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕

坂野重信自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(坂野重信君) 平成元年度の地方財政計画の概要及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。  平成元年度の地方財政につきましては、累積した多額の借入金残高を抱えるなど引き続き厳しい状況にあることにかんがみ、おおむね国と同一の基調により、歳入面においては、地方債の抑制に努めるとともに、地方一般財源の所要額の確保を図り、歳出面においては、限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹することを基本としております。なお、消費税の影響額につきましては、適切に計上することとしております。  以下、平成元年度の地方財政計画の策定方針について御説明申し上げます。  第一に、地方税については、最近における社会経済情勢等にかんがみ早急に実施すべき措置を講ずることとしております。  第二に、国庫補助負担率の取り扱いの見直しに係る額については、補助負担率の復元、国のたばこ税の地方交付税対象税目への追加、地方交付税の増額及び建設地方債の増発等により、地方団体の財政運営に支障が生ずることのないよう措置しております。  第三に、地方財政の中期的健全化を図る見地から、財源対策債償還基金の計上、交付税特別会計借入金の一部返済等所要の措置を講ずることとしております。  第四に、地域経済の振興や雇用の安定を図りつつ、その特性を生かした地域づくり、ふるさとづくりを進めるとともに、住民生活に直結した社会資本の整備等を図るため、地方単独事業費の確保等所要の措置を講ずることとしております。  第五に、地方行財政運営の合理化と財政秩序の確立を図るため、定員管理の合理化及び一般行政経費等の抑制を行うとともに、国庫補助負担金について補助負担基準の改善を進めることとしております。  以上の方針のもとに平成元年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は六十二兆七千七百二十七億円となり、前年度に比し四兆九千五百二十九億円、八・六%の増加となっております。  次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  地方財政の状況等にかんがみ、今回の国庫補助負担率の見直しに伴う地方公共団体の財源確保を図るため、新たにたばこ税を地方交付税の対象税目とし、その百分の二十五を地方交付税の総額に加えるとともに、平成元年度分の地方交付税の総額について特例措置を講ずることとしております。  また、平成元年度分の普通交付税の算定については、地域振興に要する経費、公共施設の整備に要する経費、教育施策に要する経費、福祉施策に要する経費等の財源を措置するほか、財源対策債償還基金費の創設その他各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため、単位費用を改定すること等としております。  以上が平成元年度の地方財政計画の概要及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨であります。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) ただいまの報告及び趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。一井淳治君。    〔一井淳治君登壇、拍手〕

一井淳治日本社会党・護憲共同

○一井淳治君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案並びに一九八九年度地方財政計画につきまして、総理及び関係大臣に質問をいたします。  まず、一九八九年度地方財政計画について伺います。  その一点目は、消費税の問題であります。  法制定から施行までわずかな時間しかなかったため、地方自治体においては十分な議論を行う時間がなく、自治体の財政運営はかなり混乱をいたしております。特に使用料、手数料における転嫁の問題については、完全転嫁を実施している自治体の方が少ないくらいです。この責任は、転嫁ができない、あるいは転嫁しない自治体にあるのではなく、議論の前提条件を整えず時間も与えない政府にあることは論をまちません。地方自治体が行う行政サービス、事務事業は、国の支出金を伴う補助事業等を含め公共サービスの七割以上を占めており、財政の安定が必要不可欠であります。  宇野総理は、参議院選挙目当てに政府税調において消費税の見直し作業を行うかの発言をしておりれますが、改正しても消費税の構造的な欠陥は解消せず、自治体財政にとってプラスとならないことは明らかであります。私は、この際、消費税については廃止することが地方財政の安定にもつながると考えます。宇野総理は消費税見直しと言りが、野党の反対を押し切って成立させ、実施後いまだ三カ月ですが、消費税のどこをどう具体的に見直そうというのか、消費税の存続そのものを見直す考えはないのか、見解を伺います。  また、二点目も消費税にかかわりますが、歳出の関係であります。  政府は、官公需においては予定価格に、実際には落札価格に一律三%の上乗せを予算措置していると思いますが、政府の説明によれば消費税による物価上昇率は一・一%とされており、消費税には人件費等は課税仕入れとみなされないはずであります。したがって、国、地方及び特殊法人等において年間数十兆円に達する公共投資においては、業者に従来以上の利益をもたらすこととなり、これは消費税転嫁の趣旨から外れ、また会計法、予決令の趣旨からも外れ、地方財政にも無用の支出増をもたらすものと考えます。政府は公正な入札及び価格設定を自治体に指導しているのに、積算に見合わない支出増を強制しているのは不可解であります。大蔵大臣、自治大臣の所見を求めます。  三点目として、税収見積もりについて伺います。  政府においては八六年度以来租税収入見積もりを過小に見積もり、毎年度多額の税収超過現象が起きております。すなわち、八六年度にあっては一兆三千億円余、八七年度にあっては五兆六千億円余、そして八八年度においても補正の段階で三兆円、さらに、決算においてはさらに三兆円弱が上積みされることは確実とされております。  問題点は二つであります。  一つは税の取り過ぎであり、消費税収入も政府が言っている平年度五兆四千億円、八九年度にあっては消費譲与税を含めて四兆五千億円弱という数値も極めて過小であるということであります。この際、大蔵大臣に、改めて八九年度及び平年度の消費税収入見積もり、そして八九年度租税見積もりの修正値をお示し願いたいと思います。  二つとして、過小に見積もられて補正や決算で超過となった税収、交付税がどこへ行くかという問題であります。  国においては金がない金がないと言って、当初予算において地方財政に負担を転嫁し、補正で金が余ると国の国債発行額を減額し、地方にとっては詐欺とも思われる措置をとっております。    〔議長退席、副議長着席〕  また、交付税の増額補正についても、当初予算においては基準財政需要額を抑え自治体サービスを抑制させながら、ふるさと創生と称し臨時のばらまき行政を行い、また国の責任によって発生した過去の交付税特別会計の借入金の返済に充てるなどしております。このようなことが既に三年も繰り返され、八九年度においても行われようとしております。これは財政の単年度主義を形骸化させるとともに、国会の予算審議権すら侵害するものと言わざるを得ません。なぜこのような作為的行為を繰り返されるのか、大蔵大臣、自治大臣の明快な答弁を求めます。  さらに四点目として、昨年の税制抜本改革においては地方税改革の懸案事項のほとんどが見送られました。すなわち、社会保険診療報酬非課税の適正化の見送りを初め、株式譲渡益課税すら地方税においては極めておざなりなものでありました。地方自治体の財政運営に重大な支障を与えた移転価格税制の改善も放置されたままであります。なぜこれら地方財源の充実措置が実施されないのか、自治大臣の責任ある答弁を要求いたします。  また、大蔵大臣に伺います。税制改革期間中に法人課税適正化の一環として引当金等を圧縮し三千億円余りの増収を図るとされましたが、九〇年度税制改正には必ず入れるのでしょうね、約束していただきたいと存じます。  次に、交付税についてお伺いいたします。  第一に、ただいまの質問とも関連いたしますが、八九年度地方財政が表面的には財源超過の現象にありながら、八八年度補正と合わせて二兆三千百九十七億円を既往の交付税特別会計の借入金返済に回す等、住民福祉向上よりも財政至上主義を優先させていることはいかがでしょうか。消費税の理由が福祉の充実などを柱としている割には、国の歳出を見ても、地方財政計画における歳出を見ても、福祉民生関係の予算は充実していないことについて自治大臣から御説明を伺いたいと思います。  第二に、八八年度限りとされた国庫補助負担率の特例措置でしたが、八九年度にあってはその一部が恒久化され、一部は暫定措置として再延長まれることとなりました。これは国と地方の信頼関係を裏切るものであり、まことに遺憾であります。八三年の行革特例法、八五年度カット法、八六年度カット法、八七年度カット法と次々と地方との約束を破棄してきている経緯と、今回の措置のこれまでの暫定措置の固定化は、政府の公約違反であります。また、共済追加費用は給与費の重要な構成要素そのものであり、国庫負担から外したことは重大な国と地方間の負担変更であります。特例期間経過後は今度こそ本当に補助負担率の完全復元が約束できるのでしょうか。総理並びに大蔵大臣、自治大臣の確約を求めます。  第三に、国民健康保険会計の問題であります。  八九年度にあっても昨年の改正に基づき五百五十億円が交付税に特例加算されることとなっておりますが、実際は九一年度以降の交付税に加算とされました。退職者医療制度に基づく国保の赤字はいまだに発生しており、自治体負担増なども図られておりますが、安定財源がなく、また十分な権限もないために国保事業はますます不安定な状況に置かれております。自治体においてはいまだに保険料、国保税が混在もしております。政府は年金に基礎年金を導入したと自慢いたしますが、医療制度は退職者医療制度の見込み違いしかしておりません。厚生大臣、自治大臣は、長期的な安定のための抜本的な改善策をお示し願いたいと存じます。また、八九年度においては退職者医療制度の見込み違いに基づく国保会計の負担増は幾らになり、どう措置されるのか、お示しをいただきたいと思います。  第四に、年金スライドについてお伺いいたします。  八九年度にあっても、既に成立した政府予算において、国民年金、厚生年金、共済年金を初め各種福祉手当の〇・七%の引き上げについて措置されております。ところが政府は、今回、恩給等については引き上げ法案の成立を要請しながら、老齢福祉年金や児童扶養手当、障害者特別手当などについては、年金の六十五歳支給開始年齢繰り延べや保険料の大幅アップに応じなければだめだとしております。子供や障害者、お年寄りへの手当を大改悪法案の人質とすることは許されるべきではありません。例えば、老齢福祉年金や児童扶養手当、障害者特別手当などは年金の財源再計算とは関係ないのであります。また、他の年金スライドも既に予算は通り、恩給法案も成立が決まっております。社会党は、この終盤国会において、八九年度の単純スライドだけを議員立法で成立させるべきと考え、既に法案を用意し、自民党を含めて各党に強く呼びかけておりますが、年金担当大臣である厚生大臣の決意を求めます。  第五に、竹下内閣の内政の柱の一つとしてふるさと創生が提案され、一市町村当たり一律一億円の臨時交付、地域総合整備財団の創設と融資制度、ふるさと市町村圏基金の設置などが講じられようとしております。しかし、竹下総理は既に退陣し、これも風前のともしびと言えましょう。もっと前向きで、大きく、永続的な施策が地域の振興のためにできないのでしょうか。本当の意味で地域の振興を図るなら、過疎法の強化延長や、不況地域における雇用創国策の推進などを強力に行うべきだと考えますが、総理並びに自治大臣の答弁を求めます。  最後に、私は、最近の凶悪犯罪の多発と警察官による犯罪など警察問題について国家公安委員長に伺います。  グリコ・森永事件もいまだ解決せず、東京周辺において幼児の誘拐、殺害が頻発しております。最近の警察は公安警備や風俗営業に対する介入には熱心でありますが、刑事犯罪、市民の安全についてどの程度予算と人員を割いているのか、疑問を感じます。第一線の警察官は不眼不休で捜査を続け、御苦労さまではありますが、冤罪事件も相変わらず多発いたしております。そして、最近衝撃を受けたことは、大阪府警警察官による強盗致死事件、茨城県警警察官による婦女暴行致傷事件の発生であります。犯罪をなくすべき立場の警察に絶対にあってはならぬことであります。警察官の処遇問題も含め、警察庁の姿勢、警察行政に緩み、ゆがみがあるのではないでしょうか。公安委員長に厳しく反省を求め、公安委員長の所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕

宇野宗佑自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 一井さんの御質問にお答えいたします。  最初に、消費税の見直しの問題が出ております。  これはもう過般来私はしばしば申し上げておりますが、やはり高齢化、国際化の進展、将来の展望を踏まえまして税に対する不公平感を払拭する、そして所得、消費、資産の間で均衡のとれた税制をやりたい、こうしたことでつくった税法でございますので、今日廃止する考えはございません。  しかし、免税点制度の見直しは税制改革法の中で定められております納税者の事務負担や転嫁の実現状況等の実態把握がその前提でございますが、少なくとも全納税者の申告が一巡する来年五月末までは定着状況を見守る必要がございます。まだ見直しの時期、内容については申し上げられる段階ではございません。  しかし、初めての税でございまして、なじみが薄い税でございますから、いろいろと事業者あるいは消費者に戸惑いがございます。これはやはり私たちは謙虚に耳を傾けてまいらなければなりません。したがいまして、将来の見直しに備えまして、実施状況等の把握、問題点整理は必要でございます。その意味で、政府税調におきましても早速勉強会を開いていただきたいということを私は大蔵大臣を通じてお願いいたしております。そうした意味で、早い時期に実施状況等を把握する場を私は設けたいと思っております。  補助負担率の完全復元に関しましての御質疑でございますが、今回の補助負担率の見直しに当たりましては、公共事業、義務教育国庫負担金のうち共済費追加費用等にかかわる措置につきましては今後二年間の暫定措置となっております。暫定期間終了後の取り扱いに関しましては今後引き続き検討を行いたい、かように思っております。  なお、公共事業にかかわる補助負担率につきましては、関係省庁間の検討会を設置して総合的に検討を行うことといたしております。この場合、御承知ではございますが、昭和六十二年度引き下げ分につきましては、平成三年度から昭和六十一年度の補助負担率の水準に復元するものといたしております。  次に、過疎法の強化延長というお話でございます。  もちろん過疎法に関しましては、今後、やはり地域の住民の方々が自分の故郷に対する誇りと愛着を持って地域づくりに励むことができるように、新たな法的措置のあり方につきましては関係方面とも協議しながら検討をいたしたいと存じております。  次に、不況地域における雇用対策でございますが、地域振興のためには雇用問題の解決は極めて重要であることは言をまちません。このために今日まで、不況地域など雇用機会の乏しい地域に対しましては地域雇用開発等促進法、また産業構造転換円滑化臨時措置法、こうした法に基づきまして雇用の安定確保と事業転換の円滑化に努めてまいりました。今後も地域経済の活性化のため各種の措置を講じていきたいと思います。  もちろん、おっしゃいましたとおり、こうしたことは大切な問題でございますから、積極的にまた強力に私は雇用機会の開発に努力をする所存でございます。  以上であります。(拍手)    〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕

坂野重信自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(坂野重信君) 一井議員の御質問にお答えいたしますが、整理いたしますと八点になろうかと思います。順次お答えいたします。  第一点は、官公需の予定価格三%の上乗せ措置についての質問でございます。  消費税の導入に伴う歳出増については、地方財政計画に的確に計上するとともに、各地方団体に対しましても、その影響額について歳出予算に適切な計上をするよう指導しているところでございます。  第二点は、地方財政に負担を転嫁し、補正で国債発行額を減額しておるというようなことで、基準財政需要額の関連した質問でございます。  地方財政は、巨額の借入金残高を抱えるなど、引き続き厳しい状況にあります。一方、今後、多極分散型国土形成を推進し、高齢化社会の進展へ対応していくこと等が必要であります。このため、補正に係る地方財政対策においては、交付税特別会計借入金の返済、自主的な地域づくりのための財政措置等を行っているところでございます。  第三点は、社会保険診療報酬非課税、株式譲渡益課税、移転価格税制等についての御質問でございます。  社会保険診療報酬に係る事業税の課税の特例措置の見直しにつきましては、一般の営利事業と同視することができないとする意見もあり、引き続き検討することとしたところであります。  また、有価証券譲渡益に対する住民税の課税については、総合課税への移行問題を検討する中で対処してまいりたいと考えております。  なお、移転価格税制につきましては、法人所得に対し適正な国際課税の実現を図ろうとする制度であり、地方税についてもこれを適用すべきものと考えております。  次に、交付税特会の借入金償還に優先して福祉向上などを図るべきではないかという御質問でございます。  さきにお答えいたしましたとおりに、地方財政は大変厳しい状況にあります。このため、地方財政対策に当たっては、多様な財政需要に必要な交付税総額を確保した上で、地方財政の中期的な健全化を図る見地から、交付税特別会計借入金を返済しているところでございます。地方の財政需要を適切に確保した上で財政の健全化もあわせて検討しているという立場でございます。  それから第五点は、総理からもお答えがございましたが、国庫補助負担率の復元問題でございます。  国庫補助負担率の取り扱いについては、安定的な国と地方の財政関係を確立することに配意し、補助負担率の復元に限らず、新たに国のたばこ税を地方交付税の対象税目とする等地方一般財源の充実を図るなど、総合的な見地から見直しを行ったところであります。また、今後二年間の暫定措置とされた公共事業、共済費追加費などの補助負担率の暫定期間終了後の取り扱いについては、今後引き続き検討を行うこととしております。なお、公共事業に係る補助負担率の検討を行う際には、昭和六十二年度引き下げ分については平成三年度から復元することとしております。第六点は、国民健康保険の抜本的な改善策を講ずべきだという御質問でございます。自治省といたしましては、国民健康保険制度は、本来国民皆保険の一環として国の制度として設けられたものであり、国に基本的な責任があるものと考えております。平成二年度の見直しに当たっては、そのような考え方に立ち、また昭和六十三年度見直しの経緯を踏まえ、国保制度の中長期的な経営の安定化を図れるよう取り組んでまいる所存でございます。本件につきましては、厚生大臣とも十分連絡を密にして対応してまいりたいと思っております。  第七点は、地域振興の問題でございます。地域振興のための永続的な施策を実施すべきだという御質問でございます。  今後の過疎対策のあり方については、これまでの対策の成果や過疎地域の現状を踏まえ、御指摘の法的措置の問題を含めまして関係省庁ともども適切に対処してまいる所存であります。  また、いわゆる不況地域等に対しては、自治省としてもかねてから、ふるさと創生の一環といたしまして地域経済活性化対策等を実施してきたところであります。今後とも、活力ある安定的な地域経済基盤を確立し、地域社会の均衡ある発展に一層努めてまいる所存でございます。  最後に、公安委員長としてお答えいたします。  凶悪犯罪の未解決対策をどうするかという御質問、御指摘なり御鞭撻をいただきました。  お尋ねのように、グリコ・森永事件、一連の幼児対象誘拐事件については、いずれも反社会性の強い極めて悪質な犯罪であり、国民が真にその早期検挙を期待している事件であります。これらの事件につきましては、警察といたしましても早期検挙を目指し、当面の最重要課題として組織の総合力を挙げて取り組んでいるとの報告を受けているところであります。特に昨年来から連続発生している幼女誘拐殺人事件については、いたいけな少女を殺害するという残忍な事件でございました。総理大臣からも、全力を挙げて一日も早く検挙してほしいと指示を受けております。  私といたしましても、国民の不安感を取り除く観点から、これらの事件が早期に検挙、解決されるよう警察庁長官を現地に派遣するなど捜査を督励するとともに、私自身も本日現地に督励に参る所存でございます。  また、この種の検挙、解決のためには民間協力が不可欠となりますので、これが得られるよう関係省庁等にも協力をお願いしたところであります。  さらに、この種重要凶悪事件への対応を強化するため、平成元年度予算においても、広域捜査力強化のための組織の新設、車両等の増強を図るなどの措置を講じているところであり、今後も適正捜査に配慮した事件に強い警察の実現を目指すとともに、警察官の処遇についてもその改善に鋭意努力してまいりたいと考えております。  また、警察官の不祥事案については、大多数の勤務員がまじめに職務に精励している中にあって、極めて遺憾なことでございます。申しわけないと思っております。今後、再発防止に向けて一層の規律の振粛に努めてまいる所存であります。  以上です。(拍手)    〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 一井議員にお答え申し上げます。  私に対する第一の質問は、官公需の予定価格に三%を上乗せするのと消費者物価一・一ないし一・二はどういう関係に立つかということでございますが、三%の方は、消費税法によりまして、人件費等を除いて消費税のかかるものに三%を適切に乗っけているわけでございます。消費者物価の方は、やはりこれに伴いまして既存の間接税の全部または一部廃止するものが三兆四千億程度あるわけでございますので、その差し引き計算からいたしまして、物価騰貴に与える影響がここしばらく一・二%、平年度になると、一・一%、こういうことになっているわけでございます。  それから最近の税収見積もりが非常に過小ではないかと。それから平成元年度の消費税を含む税収見積もりの修正値を示せ、こういうことでございます。  税収の見積もりは、当然のことでございますけれども、その時点における我が国経済の見通し、それまでの課税実績その他あらゆる資料を活用いたしまして、適正に見積もろうとしているのでございます。ただ、最近におきまして、株、土地、円高、三高と言っております。それから原油安、金利安、二安と言っております。これが出てまいりまして、なかなか難しいのでございまして、結果として大分自然増収が出ていることはもう御案内のとおりでございます。これからも適切に見込みを立てるよう鋭意努力してまいりたいと思います。  ところで、元年度の税収見積もりでございますけれども、まだわかっておるのは一カ月かニカ月くらいでございますので、そしてまた、今度歳入構造も変わりました。したがいまして、平成元年度の数値は残念ながら今のところではお示しするわけにはいかぬのでございます。  それから第三番目は、そういういろいろな税収見積もりの違いもあって、国、地方を通じて補正予算を組む、その際にどうも民生中心よりも財政至上主義である、そのことが国会の予算審議権を阻害するのではないか、あるいは財政の単年度主義と反するのじゃないか、こういうお話でございます。  言うまでもなく、今、国、地方を通じて非常に厳しい状況にございます。そしてまた、国民の負担を考えたときに、歳出はできるだけ縮めようとするのはもう当然のことでございます。したがって、特例公債は国はできるだけ少なく見積もると。それで、自然増収が出た場合には、さらに特例公債の減額に励むと同時に、追加需要を同時に適正に見積もっておるところでございます。地方の普通会計においても全く同様でございまして、三税の交付税の増が出ますと、やはりそこで追加需要を適切に見積もる、同時にまた、交付税からの借入金の返済に充てるということをやっておるわけでございます。  これらはいずれも国会に提出いたしまして十分な御審議をお願いしているところでございますので、単年度主義に反するとか、あるいは国会の審議権を侵害するという御批判には当たらないと思っております。  それから法人税についての引当金の関係でございます。  言うまでもなく、引当金という制度は収益と費用の配分の問題でございまして、当然損金性を持っておるものでございます。したがって、政策税制でないことはもう御案内のとおりでございます。ただ、それが引き当ての仕方が実情に合うか合わぬかというところが論議の的になるところでございます。  御質問は、九〇年度の税制改正で必ず直すか、こういうお話でございますが、昨年の与野党の協議会におきまして、引当金の問題については二、三年中に検討しますということを与党の方ではお答え申し上げております。したがいまして、政府も与党と同一歩調で検討してまいりたい、かように思っています。  最後は、今度暫定措置をとりました補助率について二年後に復元するか、こういう問題でございます。  この点は、総理からもお答えがございましたので、私からは省略さしていただきます。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

小泉純一郎自由民主党厚生大臣

○国務大臣(小泉純一郎君) 最初に、国民健康保険制度の抜本的改革に関する御質問ですが、国民健康保険は、高齢者や低所得者の増大、医療費や所得水準の地域格差などの構造的な問題を抱えていることから、現在、社会保障制度審議会において制度の長期安定確保策について御検討をいただいているところであります。  政府としては、審議会の検討結果や関係方面の御意見等も踏まえて幅広い角度から検討を行い、平成二年度において制度の長期安定化のための改革を実施する考えでおります。  また、退職者医療制度の創設に伴う財政影響については、その後老人保健法の改正や国民健康保険法の改正もあり、現時点における金額を明確に把握することは困難であります。しかし、これらの制度改正により国民健康保険の負担軽減と運営の安定化が図られたところであり、これに対してさらに特別の措置を講ずることは考えておりません。  次に、年金や手当の額の〇・七%スライドに関する御質問ですが、本年四月からの物価スライドはもとより、財政再計算に基づく本年十月からの年金給付の実質改善についても一日も早く実施すべきものと考えておりますが、給付改善とそれに伴う負担とを切り離すことは適当ではないと思います。  また、各種福祉手当についても、給付改善は年金の改善に準じて行うものであり、年金と分離して実施することは適当ではないと考えております。(拍手)     —————————————

瀬谷英行各派に属しない議員副議長

○副議長(瀬谷英行君) 片上公人君。    〔片上公人君登壇、拍手〕

片上公人公明党・国民会議

○片上公人君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま報告、趣旨説明のありました平成元年度地方財政計画及び地方交付税法等の一部を改正する法律案に対しまして、総理並びに関係大臣に質問をいたします。  まず、政治改革に対する御見解をお聞きいたします。  現下の喫緊の課題は、言うまでもなく政治不信に対する国民の信頼をいかに取り戻すかであります。そのためには、どのように政治改革を進めていくか、国会としての自浄能力をどのように発揮していくかという点にあると思います。この点、さきの代表質問に対する答弁でも、宇野総理は政治改革につきまして「不退転の決意」と最大限の発言をされましたが、その割には具体的ビジョンも優先度も手続も何らわからず、訴えてくるものが何もなかったと言っても過言ではありません。  宇野内閣の政治改革の手順を見ても、今のところ、自民党が五月十九日にまとめた政治改革大綱の実施、初閣議で決めた資産公開の拡大、株取引等の自粛方針程度で、思い切った改革への意気込みといったものが感じられません。現在自民党から提案されている政治資金規正法改正案、公職選挙法改正案では内容が不十分であり、到底満足できるものではありません。できるものからまず始めることが必要という考えもありましょうけれども、今国民から政治不信を払拭するために政治家に一番求められていることは、金のかからない政治をいかに実現するか、そのためには、単に法的な面からだけでなく、未公開株の譲り受け、多数の口座に分散する脱法的な多額の政治献金の受け入れ、パーティー券の譲渡など道義面、倫理面から求められる政治家の廉潔さではないかと思います。  政治改革への重要性、優先性というものの選択が必要であると思いますが、「改革前進内閣」とみずから称される総理はどのように取り組む決意であるのか、お聞かせ願いたい。  次に、宇野総理は地方議会の御出身と承知しておりますが、かつて自治行政に携わられた経験者として、総理の地方自治に対する御認識、抱負を承りたいと思います。  また、過日の所信表明の中で、「真に豊かな地域社会の形成」あるいは「自主的、自立的な地方自治の体制」、こういうことをお述べになりましたけれども、所信の中ではっけ足しのような印象を受けました。総理は地方自治に対しどのような認識をお持ちなのか。また、地方自治改革に対する基本方針について、具体的に御説明を願いたいと思います。  さて、近年我が国は、経済社会機能の一極集中が進み、東京圏だけが繁栄する反面、地方の衰退が目立っているのであります。これら機能の地方分散は緊急の課題であります。一極集中の根本的原因は行財政権が中央に偏っていることであります。現在、新行革審において論議されている国の権限移譲の問題は非常に重要ですが、どのような状況になっているのか。問題は、各中央省庁の強い抵抗を抑えて権限の分散をどう実現するかという点にありますが、総理の決意をお伺いしたいと思います。  この種の答申では、さきに、やはり総理の諮問機関である第二十一次地方制度調査会の答申に具体的に示されているのでありますが、総理はこれを完全実施するお考えはあるのかどうか、あわせてお伺いしたいのであります。  次に、地方財政の現状についてどのように把握されておられるのか、お聞きしたいと思います。  今年度の地方財政の課題は、国庫補助負担率の取り扱いでありました。昭和六十一年度の引き下げの際、三年間の暫定措置としたにもかかわらず、国の責務である生活保護費など、完全復元を果たさぬまま恒久化の措置を講じ、あるいは投資的経費等についてなお二年間の暫定措置を講じようとしていることは、地方に負担を押しつけ、国の責任を放棄するものであり、これはまた国、地方間の財政秩序を乱し、信頼を損なうものであるとも考えるものであります。国庫補助負担率は昭和五十九年度以前に復元すべきでありますが、御見解をお伺いしたい。  また、最近、国の直轄事業に伴う地方の負担金の割合はここ数年増加しております。直轄事業は本来国家的施策として実施されるものであり、地方自治体に財政負担を強いることは極めて不合理であり、負担金制度は早急に廃止すべきでありますが、御見解をあわせてお伺いしたいのであります。  次に、税収の見積もりについてお伺いしたい。  国の税収は最近、低目に見積もられ、消費税の必要な理由とされてきましたが、六十一年度は一兆三千億円、六十二年度は七兆四千億円、六十三年度は五兆円以上も当初の見積もりを上回りました。大蔵省の見積もりはなぜ大きく外れるのか。私は、消費税導入の準備のためにあえて低目に見積もったとしか思えません。本年度も二兆円余りも上回るとの予想もありますが、どのように見られているのか、伺いたい。  なお、国税の増収は当然地方交付税の増収にもなるわけでございますが、その増収分は、今後も、交付税特別会計の借入金の償還を優先させるのではなく、社会基盤の整備や福祉の向上など住民に身近な行政サービスを行うために必要な財源手当てに充てるべきではないか、御見解を伺いたい。  次に、国民健康保険制度についてであります。  近年、老人保健の創設、退職者医療制度の創設等の改革が行われたものの、国民健康保険は依然財政基盤が脆弱で、経営は安定するに至っておりません。このため、他の医療保険との格差ぽかりでなく、地域間においても負担や給付率に著しい格差がありますが、どのように改善する考えなのか、お聞きしたい。今後、抜本改革を行うに当たってこれらの問題にどう取り組むのか、方針を明らかにしていただきたいのであります。  最後に、消費税について伺います。  この四月から政府が導入を強行した欠陥だらけの消費税は、減税の恩典もない低所得者や老人、母子世帯などの社会的弱者と言われる人たちに、より過重な税負担を強いており、またその仕組みについてもさまざまな矛盾点を露呈しております。  さらに、国と地方との関係では、消費税導入により、地方自主財源である電気・ガス税などの廃止の見返りとして、消費譲与税の創設や消費税の地方交付税対象税目への追加を行っておりますが、国と地方の適正な税源配分の議論が十分になされないまま、自主財源である地方税が縮小を余儀なくされ、地方の財政自主権の確立にもとるものであり、地方自治独立の原則にも反すると言わざるを得ません。また、地方自治体は消費税の課税をめぐり大きな混乱を生じているのが現状であります。  総理は、消費税について早急な見直しを言明されておりますが、その内容は、大多数の国民が求めている消費税そのものの廃止ではなく、むしろ中曽根元総理が導入しないと国民に公約した大型間接税により近づけようとする方向での見直しであることは明らかであります。これでは国民に二重の公約違反を犯すことになります。  国民に大増税を強い地方の自主権を侵害する消費税を廃止することこそ、今日宇野政権に求められている道であると考えますが、そのような勇気をお持ちかどうか、総理の見解を伺って、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕

宇野宗佑自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 片上さんの御質問にお答え申し上げます。  改革前進内閣とみずから称する総理は政治改革にどのように取り組む決意かという御趣旨の質問が第一問でございますが、私は、申し上げましたとおり、あらゆる改革に不退転で取り組んでいきたいと存じます。また、改革推進という言葉がございますが、推進だけでは弱うございます。また、改革だけでは同じところに足踏みをしておってはなりません。改革をやりながら前進する。国民の要望する多くの政策がございます。これも議会におきまして十分御審議を願って、どんどんと国民に還元をしなければならない。さような意味で改革前進内閣と、かようにつけましたので、御理解のほどをお願い申し上げます。  具体的には、まず有識者会議の提言でございます。それは自民党におきましても政治改革大綱というふうに示されました。中が甘いじゃないかという御批判もございますが、七項目のうち内閣に関することは既に三項目やってのけました。これは十二分に皆さん方からも今後見ていただければよいと存じます。あとの四項目は、過般も申し上げましたとおりに法律に関する問題でございまして、やはり選挙法の改革、そして政治資金規正法の改革、そうした問題でございます。こうした問題も既に出されております。  内容が乏しいという御批判がありましたが、とりあえず、各党がもしお持ちならば、それぞれが出していただいて大いに論戦を進めていただきたいと思いますが、今のところは我が党のが出ておりますので、せめてそれを中心に衆参両院における御審議の促進を私は心からお願いを申し上げ、また期待するものでございます。  また、選挙制度等々今後大きな問題もございます。さらに、私は、今申し上げました有識者提言だけで事終われりといたしません。決してこれをもってリクルートのけじめであると私は考えておりません。やはり金のかからない選挙体質、政治体質、これにメスを入れよと、これが片上さんの御主張でございます。私も全く同感でございますので、我が党といたしましては自民党に改革推進本部を近く設けます。そしてこれによって推進いたしますし、同時に、政府には選挙制度審議会、これを発足していただきまして、今申し上げましたような諸点の改革に取り組みたいと思っておるような次第でございます。  二番目には、地方自治に対する認識と抱負というお話でございました。  私も昭和二十六年に県会議員、昭和三十年に県会議員、二期やっております。しかし、何分にもその当時の国家予算は一兆一千億程度でございまして、今日と比べましても問題でございません。また、当然地方自治体の規模も財源も同じであろうと思います。今日は世界第二と言われる大きな国になりましたので、地方自治体のその大きな使命も当然そこにあろうかと私は思います。  私は、地方自治は民主政治の基盤である、そしてそれは内政のかなめであるということを常に申し上げております。したがいまして、今後も近時の社会経済体制というものがどんどんと変化いたしますからそれに対応をしていただかなければなりません。住民に最も近い場所において最もよい政治を行ってもらわなければなりません。そのために、私はやはり福祉向上を図るためにも個性豊かな町づくり、村づくり、あるいは県づくりが必要であろうかと思います。あくまでも地方自治体は自主性、自立性の強化を図ることが必要であろう、かように考えて今後もその推進に努めてまいりたいと思っております。  第三問は、新行革審における権限移譲の検討状況、権限分散実現への総理の決意、こうしたことでございました。  確かに、仰せのとおり、一極集中ということはいろいろな面におきましてやはりいろいろな問題点を惹起いたしております。今後も、新行革審におきましては現在幅広い観点から国、地方の機能分担と費用の負担のあり方、その他これらに関する問題に関しまして本年内に答申をちょうだいすることになっておりますので、その答申をつくるために審議会も現在精力的に働いていただいておると承っております。私たちは行政の簡素化、効率化及び地方自治の尊重の観点に立ちまして、今後この審議会の答申というものを待って一層積極的な改革に取り組みたい、かように存じております。  その次に、第二十一次地方制度調査会答申に示された権限移譲の実施、こうした問題を御質問していただきました。  政府といたしましては、今後とも地方の自主性、自律性の強化を図る観点から、社会情勢の変化等を踏まえて、私たちはその機能の分担の適正化のために見直しを着実に推進していくことが必要である、かように考えております。御指摘の答申で提言されました具体的な事項に関しましては、もちろんそうした各制度等の趣旨も踏まえまして検討はいたしますが、やはり答申があったならばこれは実行に移していかなければならない、かように存じております。  次に、大増税、地方自主財源の縮減、地方自治体の混乱をもたらすもの、それが消費税だと、こういうふうな趣旨のお話でございましたが、消費税に関しましては、私は将来の高齢化また国際化の日本にとりましては必要な財源であるということでこの御審議をお願いしたような次第でございます。したがいまして、今日私は消費税を廃止する考えはございません。  しかし、初めてのなじみの薄い税でございますから、悪いところがあらぼ私はこれは当然見直しをしてもよいと考えておりますが、そうした問題に関しましても、やはり政府税調、ここにおきまして十二分に御検討ありたい、早速勉強を始めていただきたい、かように先般来申し上げているようなことでございます。  また、増税という言葉は私は当たらないんじゃないかと思います。既に九兆何千億というふうな減税規模を示しておりますし、その中には所得税あるいは住民税等を含めまして五兆五千億、もう既に実施した分も含めまして、そういうふうな減税もやっておりまするし、したがいまして、消費税の増税分と減税分を差し引きますと二兆六千億私たちは国民に御還元申し上げておるわけでございます。そうしたことを考えました場合に、私は大増税という御批判は当たらないと、かように考えておる次第でございます。  なお、地方自治体との関係におきましては、税収の四割は地方公共団体に交付税あるいは譲与税としてこれが与えられることになっておりますから、仮にこれを廃止するとすれぼ地方財政に多大の影響を与えるのではないか、私はそのことをむしろ心配いたします。  なおかつ、消費税は転嫁を予定している税でありますから、地方公共団体の公共料金においてもその円滑かつ適正な転嫁を行うことは当然でございます。多くの地方団体においては適切に対処していただいておることを私たちは多といたしますが、やはり転嫁しないとそれは一般財源から出すことになる、そのことはかえって住民の方々に不公平を招くことになる、こういう点も留意しなければならないと考えております。  残余の問題は関係大臣から御答弁をさせていただきます。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕

坂野重信自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(坂野重信君) 片上議員の質問にお答えいたします。  四点ございます。第一点は、地方財政の現状はどうかということでございます。  地方財政の状況につきましては、地方財政全体として巨額の借入金残高を抱えていること、個々の地方団体においても公債費負担が著しく高まっております。県のうち公債費率が二〇%以上を突破しているものが三分の一近くございます。そういうことで、今後とも増大する新規財政需要に対応していく必要があること等から、依然として極めて厳しい状況にあると考えております。  第二点は、国庫補助負担率は昭和五十九年度以前の水準に完全復元すべきではないかという御指摘でございます。  国庫補助負担率の取り扱いについては、復元に向けた地方団体の強い要望を踏まえまして、自治省としては国と地方の安定的な財政関係を確立することに配意したところであります。このため、補助負担率の復元に限らず、新たに国のたばこ税を地方交付税の対象税目とする等地方一般財源の充実を図るなど、総合的な見地から見直しを行いまして、地方財政の運営に支障を生じないよう措置したところでございます。御理解いただきたいと思います。  第三点は、直轄事業負担金の問題でございます。  私も、直轄事業は補助事業とは性格を若干異にすることのあることは承知いたしております。直轄事業負担金のあり方については、公共事業における今後の国と地方の役割分担、費用負担のあり方を見直す場合の課題となるべきものと考えております。  第四点は、交付税特会の借入金償還に優先して福祉向上などを図るべきではないかという御指摘でございます。  地方財政は、巨額の借入金残高を抱えるなど、引き続き厳しい状況にあります。このため、交付税の増収分の取り扱いにつきましては、申すまでもなく多様な財政需要に対応するという観点がございます。もう一つの観点は、地方財政の中期的な健全化を図るという観点でございますので、今後とも両方の考え方を総合的に考えまして対処してまいりたいと思う次第でございます。(拍手)    〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 片上議員の御質問にお答えいたします。  一つは、補助率復元で五十九年度以前に戻せという話でございますが、この補助率につきましては、国と地方の役割分担、費用負担のあり方、それから両財政の財政状況、こういうものを踏まえまして決めさしていただいたところでございます。経常経費の分につきましては恒久化いたしましたので、たばこ税の二五%を交付税の対象にいたさしていただきました。公共事業に関する補助率につきましては、二年間なお現在の状況は変わりませんので、二年間現在のまま続けまして、その後で決めさせていただくということになっております。  いずれにいたしましても、これらの問題について、地方財政がお困りにならないように、財源措置は両省打ち合わせまして十分講じさせていただいているところでございます。  次に、直轄事業の地方負担金の話でございますが、直轄事業とか補助事業とかいうのはもちろん事業主体の区分でございまして、負担割合の区分でないことは当然でございます。それぞれの事業法におきまして、地方の受ける受益の範囲に、程度に応じまして負担率が定まっておることも御案内のとおりでございます。これらの問題はそういうことでございますので、御理解いただきたいと思います。  それから税収の見積もりでございますが、このごろ多く外れておるのじゃないかという話でございます。これは、先ほどちょっと申し上げましたけれども、やはり税収を見積もるときの経済見通し、それまでの課税実績、その他もろもろの最大限の資料を活用いたしまして適正を期しているのでございますけれども、何分世界の経済状況は非常に流動的でございまして、円高であるとか、土地とか株の価格がどう上がるかという問題、あるいは金利の動向、原油の動向、これらが実体経済以上に影響するので、ここのところ相当程度の増収が出ているということでございます。しかし、政府といたしましてはやはり適正に見積もらなきゃならぬということは当然でございますので、さらにこの適切な見積もりについて努力いたしたいと思っております。  元年度の税収見積もりはと、こういうお話でございますが、まだ四月分だけがわかっているわけでございまして、今のところ申し上げる段階ではございません。  過小見積もりは消費税導入のためではないか。とんでもない話でございまして、消費税は二十一世紀をにらんだ公平な租税体系、そしてまた福祉長寿社会における経済の活力、あるいはその基礎的な財源、これをねらっているものでございまして、おっしゃるような意図でないことはどうぞ御理解いただきたいと思います。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

小泉純一郎自由民主党厚生大臣

○国務大臣(小泉純一郎君) 私に対しては、国民健康保険制度の抜本的改革にどのように取り組むのかという御質問ですが、現在社会保障制度審議会において制度の長期安定確保策について検討をいただいているところであります。  政府としては、審議会の検討結果や関係方面の御意見等も踏まえて、幅広い角度から検討を行い、平成二年度において制度の長期安定化のための改革を実施する考えであります。(拍手)

瀬谷英行各派に属しない議員副議長

○副議長(瀬谷英行君) これにて質疑は終了いたしました。      —————・—————

瀬谷英行各派に属しない議員副議長

○副議長(瀬谷英行君) この際、日程に追加して、  平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

瀬谷英行各派に属しない議員副議長

○副議長(瀬谷英行君) 御異議ないと認めます。村山大蔵大臣。    〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) ただいま議題となりました平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案の趣旨の御説明を申し上げます。  御承知のとおり、我が国財政は、巨額の公債残高を抱え、国債の利払い費も歳出予算の約二割を占めるなどなお極めて厳しい状況にあり、我が国経済の着実な発展と国民生活の安定向上を図るためには、引き続き財政の改革を強力に推進し、その対応力の回復を図ることが緊要であります。  このため、政府は、まず、平成二年度までの間に特例公債依存体質から脱却し、公債依存度の引き下げに努めるという目標を掲げ、財政再建に向けて努力をしてまいりました。平成元年度予算におきましても、経済が好調に推移しているこの時期にこそ目標達成に向けて確かな歩みを進めることが何よりも重要であると考え、緩むことなく歳出の徹底した見直し、合理化に取り組んだところであります。  その結果、特例公債発行額は前年度当初予定額に比し一兆八千二百億円減額することができました。また、公債依存度も、前年度当初予算の一五・六%から一一・八%にまで低下しており、努力目標達成に向けて着実に歩みを進めたものになったと考えております。  しかしながら、平成元年度におきましても、なお財源が不足するため、特例公債の発行を行うこととするほか、国債費定率繰り入れ等の停止などの措置をとらざるを得ない状況にあります。    〔副議長退席、議長着席〕  本法律案は、以上申し述べましたように、平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置として、同年度における特例公債の発行、国債費定率繰り入れ等の停止、政府管掌健康保険事業に係る繰り入れの特例について定めるものであります。  以上、平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。丸谷金保君。    〔丸谷金保君登壇、拍手〕

丸谷金保日本社会党・護憲共同

○丸谷金保君 私は、ただいま趣旨説明がありました平成元年度の財確法案に対し、日本社会党・護憲共同を代表して、総理並びに関係大臣に質問いたします。  総理、あなたはさきの所信表明演説の中で、財政改革の第一段階として平成二年度に特例公債依存体質の脱却に努めると申されておりますが、ここで問題なのは、体質とは何かということでございます。  予想以上の税収の伸びによって確かに特例公債に依存する予算編成は平成二年度に脱却することが可能でしょうが、それは債務のツケ回しによるものであって、赤字体質、体質ですよ、からの脱却と言えるものではありません。日本の財政はまだまだ半病人で、決して健康な体質を取り戻してはいないのであります。百六十二兆円に上る国債残高、そのうち特例公債依存体質から生まれた借換債六十六兆円、二十六兆円に上る隠れ借金、財政の機動性を失う二〇%にも及ぶ国債元利の圧力、国債整理基金への定率繰り入れを停止し、不透明感の漂うNTT株売却収入をこれに充当するなどなど、綱渡り的な財政運営では赤字体質からの脱却ができるはずがないではありませんか。総理の御見解を示されたい。  ところで大蔵大臣、二十六兆円もの隠れ借金がいつの間にか市民権を得て、これこそが次の財政再建の目標のごとく思われてまいりましたが、これに旧国鉄の特定長期債務等を加えると三十五兆円以上になると言う学者もおります。本当のところは一体幾らあるんですか。大体、隠れ借金などという言葉も国民を愚弄するものであります。これらのツケ回し財政運営のからくりと実数を明らかにしない限り、国会に提出している財政の中期展望、国債整理基金の資金繰り仮定計算などはとても説得力の持てるものではありません。  自治大臣、この隠れ借金の中には地方交付税の特会からの五兆八千億も入っております。大蔵省は返済に優先順位をつけると言っておりますが、そんな返済資金があるなら、その前に暫定措置である補助率カットの復元をやってもらうよう頑張ってください。  このような厳しい財政事情を踏まえ、政府は新たな再建目標を検討するため、中期財政運営問題小委員会において本年四月以降、数回にわたって審議を行ってきました。しかし、再建目標を絞り込むことは非常に難しい。定量的な再建目標をつくるよりも、どういった財政運営のコンセンサスを固めるかが必要であります。一体、国民負担率の問題なのか、財政の健全性回復の問題なのか。全体のビジョンが国として示されないまま財政審にだけこの問題を押しつけるということは甚だ遺憾であります。  このためには国は特例公債脱却という目標にかわる新たな財政再建計画を立てなければならないのでありますが、大蔵大臣は財政審の結論待ちという態度、つまりあなた任せで、総理のおっしゃっていたような財政改革への意欲の片りんも見えません。したがって、総理自身の責任とリーダーシップによってこのことを国民の前に明らかにしていただく必要があります。総理の見解をお伺いします。  次に、平成元年度の経済見通しについてであります。  政府は、経済見通しの中で、消費者物価の伸び率を二%、卸売物価上昇率を〇・九%と見込んでおります。しかし、四月の卸売物価は円安、原油高で二・五%、五月には三・四%、消費者物価は四月の二・七%から五月中旬には東京都区部で三・三%の上昇を示しております。もちろんこれに対して、平成元年度経済見通しは一ドル百二十三円を前提にしてはじき出したものであり、円安傾向が続くとその見通しが迫られると言うかもしれませんが、ドル高円安のみで現在の物価指数の上昇が形成されたものではなく、円安以前既に消費税導入による家賃その他から始まりインフレ懸念が台頭し、識者の中には消費者物価が五%の大台を突破するとの見通しを持っている者も多くおります。  この経済見通しの修正を行う考えがあるかどうか。  それと同時に、先日のニュースで、いわゆるこの円安ドル高の原因が、日本の生命保険業界が大きくかかわっておるとして、政府がドル買いの自粛を要請しました。しかし、外債に投資しておるリスクは生保みずからが負うわけですから、有利に為替の操作をしようとするのは企業にとっては当たり前の話です。これは自粛を要請したくらいで解決する問題ではありません。大蔵大臣の見解をお伺いいたします。  次は、財政改革についてお伺いいたします。  さきに発表された財政の中期展望は、消費者物価上昇率一・五%、卸売物価上昇率〇%、極めて現況に合わない経済指標を参考にしております。そして、その中期展望を前提として国債整理基金の資金繰り状況等について仮定計算が行われております。ケースは(1)と(2)に分かれ、それぞれもっともらしい数字をはじき出しておりますけれども、前提となる経済指標が全く現況に合わないものになってくれば、これらの仮定計算に基づくところの財政論議というのはナンセンスにすぎないのであります。  私はかねがね、財政再建計画は財政の制度そのものの改革をまず行うことから始めるべきだと提言してまいりました。一方では防衛費その他後年度に対するツケ回しや隠れ借金を行いながら、建前だけは、ただいまも大蔵大臣が言っておりましたが、単年度決算方式。何が依存体質の脱却ですか。今日の目まぐるしい進歩についていくためには、当たったことのない中期展望などでなく、新しい財政運営理念を確立することによって、明治以来の単式簿記方式を改め、減債基金制度の廃止等を含め財政制度の抜本的な見直しを行ってはいかがですか。主要先進国の例を見ても現在減債基金制度をとっているところは少なく、いわゆる歩積み両建てとも言われる古典的な減債制度を固守する必要はもはやなくなっているのではないでしょうか。ところで、制度改革は既に地方から始まっております。御承知のように、地方交付税の一部を一律一億円ずつ市町村に配分することになりました。このことは地方交付税法の中に風穴をあけた新しい考え方であります。私は、一億円のふるさと創生基金に必ずしも反対でありません。ばらまきであろうとどうであろりと、小さな町に、率がいいんですから。そして、市も町も村も一律に一億という過疎地に対する手厚い財政支出は、従来の理念とは全く違う形を模索し始めた地方財政に対し、国の政策転換でもあるわけであります。自治省がこの資金について従来の考え方で行政指導などは行わないこと、つまり金は出しても口は出すなということです。自治大臣に特に要望しておきます。総理、財政改革というからには硬直した財政制度にメスを入れるくらいの所信表明演説が聞きたかったのですが、いかがですか。  サミットに出席する総理、パリでは環境問題が重要課題になることは間違いありません。あなたはさきの演説の中で、温暖化を初めとする地球環境問題の解決のため、特に我が国が積極的なイニシアチブをとることが責務と考え、地球環境保全に関する東京会議の開催を提唱しております。ところが、日本は世界一の木材輸入国であり、熱帯雨林のラワン材などはその五〇%が日本に輸入されております。アマゾン開発や熱帯雨林乱伐で地球の酸素供給量が心配されておるとき、東京のNOxも解決できないでイニシアチブがとれますか。  資源の浪費をやめ、生活レベルを下げ、電力が今より乏しくても我慢して、原子力発電もとめるぐらいの決意を持たなければこの地球の危機は乗り越えられないのではないでしょうか。地球の未来に責任を持つ政治家として、口先だけでなく、本当に地球の環境破壊を守る勇気を持ってサミットに出席してください。同じように、サミットでは農業問題が一つの焦点になります。そこで総理、日本の農産物のコスト高の原因の例を一、二申し上げます。  西ドイツでは、農業用トラクターは道路交通法による車検の制度がありません。そのため、トラクターの耐用年数は日本の約二倍であります。運輸省に道交法を改めさせて欧米並みにすれば、個々の農民の修理器具で十年や十五年、直し直しトラクターを使うことができます。  次に、酒の問題です。農民自身がつくった作物でアルコール飲料をつくり、つまりどぶろくです、自家消費できないという国はほとんどありません。欧米でできて、なぜ日本の農民にはこれらが許されないのですか。  この二つの問題は、一事が万事です。恐らくサミットで問題になるであろう日本の農業には、こうした国の施策が農民を締めつけている問題がたくさんあることを忘れないでください。サミットにお出かけの総理の明快な答弁を求めます。  最後に、今国会に承認を求めてきている宇宙基地。  アメリカ四分の三、日本四分の一とすることになっておりますが、こうした相乗りの場合の国家主権のあり方が甚だ不明確であります。私はかつて国会で、貫通したばかりの青函トンネルの裁判管轄権の問題を質問したことがあります。当時はまだ政府の統一見解がなくて答弁できませんでした。しかし、これは国内の問題です。宇宙基地の主権、したがって、その裁判管轄権というような問題の国際コンセンサスがないままで、基地だけがひとり歩きするということは甚だ危険であります。アメリカには宇宙刑法の専門家と言われる人がたくさんおりますが、日本には一人もおりません。宇宙法というジャンルさえもまだ確立されていません。赤字の国家財政の中で、どうして宇宙基地条約を急がなければならないのですか。総理及び外務大臣の答弁を求めて、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕

宇野宗佑自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 丸谷さんにお答え申し上げます。  最初、財政の構造的赤字、その体質からの脱却という御質問でございました。  今、政府といたしましては、平成二年度における特例公債発行額をゼロとしたいと、こうしたことで努力をいたしておりますが、私はできると思いますが、それができたといたしましても、御指摘のとおり、なお国債の累積残高は百六十二兆円に及んでおります。こうしたところにも国債費の重圧というものは持続していくと考えなければならないと思います。試みに我が国の国債費の予算に占めるパーセンテージも御提示がありましたが、先進国といたしましてもこれは決して低いものではございません。したがいまして、そうした大きな問題がまだまだ今後あるということを私たちも十二分に意識をいたしまして認識し、引き続き財政改革を強力に推進していきたいと思います。  もちろん、さような意味合いにおきましては、御指摘の我が国の体質というものも私たちは否定することができないでございましょう。今後ともそうした重圧、持続、そうした点から健全体に復すためにはよほどの努力が必要である、かように存じております。  財政運営のあり方につきましては、現在、財政当局におきましても鋭意勉強をしてもらっております。  次に、最近の物価情勢と政府経済見通しの修正、こうしたお話もございました。  いずれ大蔵大臣からもその御答弁がございましょうが、我が国の現状、物価をめぐる状況を眺めてみますると、輸入原油価格が上昇した、あるいはドル高という要因等々もございまして、物価動向に注視を要するところでございます。しかしながら、現在のところ物価の安定基調は基本的には変わっていない、かように認識をいたしております。したがいまして、政府経済見通しの達成につきまして今日云々するのは適当でないと思料いたしております。しかし、御指摘の点は十二分に注意をしなければなりません。  また、硬直した財政制度にメスを入れろと。  私も財政改革、行政改革、そうした多くの改革をすべてまとめて改革前進内閣と名づけたゆえんを先般も申し上げましたが、仰せのとおりでございます。不断に見直しを行っていくという視点に立って、この点十二分に御期待にこたえなければならない。しかし、よほどの覚悟がなければなかなか容易なことではない。しかし、私は、やはり改革前進内閣の看板のもとにおきましても、大蔵大臣と十分にいろいろと御相談をいたしましてこうした面におけるところの問題も進めていきたい、かように存じております。  サミットでの環境問題に関する取り組みに関しましてお話がございました。  今日、世界じゅう、会議がございますと必ずやこの環境問題が一番大きな問題となっております。CO2によるところの地球の温暖化をどうするのか、あるいはフロンガスをどうするのかという問題、今はまた熱帯雨林に関する御指摘もございました。そうした意味から申しましても、やはり日本は日本にふさわしい役目を果たさなければならない。だから、環境問題に関しましても私は常にイニシアチブをとりまして頑張りますということを先般来申し上げておるような次第でございます。サミットの後の九月に東京会議がございます。そうした会議におきましても日本はこの問題に今後とも真剣に取り組みまして、現代における人類の悩み、この解消のために努力をいたしたい、かように考えております。  その次には、サミットでの農業問題に対する取り組みをどうするかという問題でございます。農業問題は、過去二回のサミットで重要議題として取り上げられました。我が国の強い主張もございまして、食糧安全保障等の農業の持つ非経済的要因、亡れに関しましては配慮すべきであるということが合意されております。今次サミットでは農業問題は中心議題としてあるいは見込まれておらないと思いますが、やはりガット等々のいろいろな審議状況もこれあり、私といたしましても、そうした問題が出ました場合には、必要に応じまして我が国農業が置かれている現状及び農業改革努力等につきまして説明を申し上げまして、我が国農業に対する理解を一層深めていく所存でございます。残余の問題は関係大臣から御答弁させていただきます。以上でございます。(拍手)    〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 丸谷議員の御質疑にお答え申し上げます。第一問は、隠れ借金の額が幾らか、対処方針はとうか、こういうことでございます。隠れ借金といろいろ言われまして、厚生年金、厚生保険の繰り入れ特例であるとか、あるいは国民年金の平準化措置であるとか、あるいは住宅金融公庫の利子補給金の繰り延べであるとか、政管健保の問題であるとか、あるいは定率繰り入れ停止の問題等々をおっしゃっておるのだろうと思いますが、この中には実は返さねばならぬ借金であるかどうかということについて性質の違うものがあります。そういう意味でいろいろまざっているわけでございますので、政府の側から隠れ借金というのが幾らでございますとかと、こういうことを公に言うことは差し控えさしていただきたいと思います。  それから対処方針でございますが、これは既に法律でいついつまでにお返ししますと、こういうことをはっきりさしたものもございます。また、そうでないものもあるのでございますけれども、いずれにせよ、これらの制度の性質によりましてその運営に支障がないように運営してまいりたいと存じております。  それから第二の問題は、ドル高のときに生保に対してドル買いの自粛要請をしたんじゃないか、こういう御質問でございました。  そのような事実はございません。ただ、生保の取引状況の実情についてヒアリングをさしていただいたというととがあるやに聞いております。  それから、中期展望の見直しをやったらどうか、こういうお話でございます。  御案内のように、この中期展望は、経済運営五カ年計画の見通しの数字と整合性を持ってつくられているものでございます。いずれも相当の幅をもって理解していただきたいということは書いてあるわけでございます。このたび、経済運営五カ年計画のフォローアップが行われました。しかし、この数字を直すというところには至りませんで、大体見通されたこの傾向はおおむね今でも合っておる、こういう結論が下されましたわけでございます。したがいまして、数字の整合性でやっておる関係でございますので、中期展望を書き直すということはいたすつもりはないのでございます。  それから最後に、減債制度について、もうこんな古いものを廃止したらどうか、こういう話でございます。  しかし、この減債制度というものがございませんと永久国債が出るという心配もあるわけでございまして、これは国債に関する国民の信認、信用、こういったものと非常に大きな関係があります。また、予算編成の過程におきましてこれが財政、予算の編成の健全性に大きく役立っているということは事実でございます。したがいまして、この長所を維持してまいりたいと思っておりまして、廃止する考えはございません。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕

坂野重信自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(坂野重信君) 質問が二問ございまして、丸谷議員の第一の質問は、隠れ借金を返済するようなことなら補助率カットの方をやれと激励をいただき恐縮いたしておりますが、補助率カットの復元が重要なことは私も重々承知しておりますが、完全にそれが実現できればこれにこしたことはございません。しかし、大切なことは、地方公共団体にとってその財政を確立するということが極めて大事なことであろうという観点に立ちまして、私は総合的な立場から、補助率の復元に限らず、新しく例えばたばこ税を地方交付税の対象項目に追加するとか、そういうことによって地方の一般財源の充実を図るというような立場で総合的な見地から大蔵大臣とも相談をしながら見直しを行った次第でございます。  また、今後二年間の暫定措置とされた公共事業あるいは共済費追加費用などの補助負担率の暫定期間終了後の取り扱いについては、今後引き続き検討を行うこととしております。  なお、先ほど申し上げましたように、公共事業に係る補助負担率の検討の際には、昭和六十二年度引き下げ分については平成三年度から復元するということにいたしておることは先日お答えしたとおりでございます。  第二点につきましては、ふるさと創生のために一億を交付するのはいいけれども、従来の考え方でなしに、行政指導等を行うべきでない、自由か自主的な使途に任すべきだという御質問でございます。  いわゆる一億円事業は、地域づくりの原点である市町村においてそれぞれの地域の特色を生かした地域づくりを自主的、主体的に行うということを目的にしておりまして、その使途は地域がみずからの知恵と情報を結集して考えるという立場をとっております。したがいまして、自治省としては、その使途について条件をつけたり制限を加えたりすることは考えておりません。御理解いただきたいと思います。(拍手)    〔国務大臣三塚博君登壇、拍手〕

三塚博自由民主党外務大臣

○国務大臣(三塚博君) 私に対します丸谷議員の質問は二点でございます。  第一点は、宇宙基地自体の国際法上の主権、こういうことでありますが、宇宙空間は御案内のとおり国家による取得の対象となっておりませんものですから、宇宙基地に対する領土主権の帰属の問題は当然起こらないということであります。  なお、宇宙基地協力を進めていく上で裁判権あるいは裁判管轄についても特段の問題はないと考えておるところであります。  なぜ宇宙基地開発を急ぐのか、こういう御指摘であります。  これは、宇宙基地協力はいずれも極めて重要な国際プロジェクトでございますから、これらの円滑な実施を図ってまいりますことが我が国の立場から当然のことであるということであります。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 太田淳夫君。    〔太田淳夫君登壇、拍手〕

太田淳夫公明党・国民会議

○太田淳夫君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま趣旨説明のありました平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案について、総理並びに関係閣僚に質問いたします。  まず最初に、厳しく糾弾しておかなければならないのは、今国会において、政府・自民党が議会制度百年の歴史の中でまさに取り返しのつかない一大汚点を残したということであります。  さきの衆議院本会議において政府・自民党の行った平成元年度予算案の単独強行採決は、憲政史上類例のない暴挙であり、議会制民主主義を踏みにじる以外の何物でもありません。そして、その国会紛糾の根源は、今さら言うまでもなく、中曽根前首相にまつわる疑惑解明を自民党が拒み続けたことであります。しかも、本院においては中曽根証人喚問すら実現せず、予算案の自然成立という異常事態に陥ったのであります。まして、自民党が本院予算委員会において中曽根喚問自体を否決するに至ったのは、何をか言わんやであります。  また、平成元年度予算案の実質審議日数はわずか八日間、予算の空白に至っては、これまでの最長であった四日間をはるかに上回る七日間という悪例を残し、さらに会期延長についても、議会史上初の日曜未明に自民党が単独で決めるなど、今国会は自民党の目に余る暴挙の連続ではありませんか。こうした憲政史上に残る数々の異常事態を総理は一体いかが受けとめておられるのか、御答弁を願いたいのであります。  総理は代表質問において、我が党を初め野党各党が今こそ衆議院を解散して国民に信を問うべきだと迫ったのに対し、解散する意思はない、政治改革が私の使命だと拒否されました。確かに政治改革は何としてもやり遂げねぼなりません。既に御承知のように、私ども公明党初め野党四党も政治改革の共同提案を行ったところであります。しかし、今国民は、リクルート事件の徹底解明、実効ある政治改革を断行しようとしない政府・自民党に対し憤りと、そしてぬぐうことのできない不信感を抱いているのであります。  マスコミ等の世論調査によれば、宇野内閣のもとでは政治改革が進まないとする人は六五%。また、リクルート事件における自民党のけじめのっけ方に対する不満が八二%にも達していることが明らかになっております。国民は、国民の望む政治改革が、決してリクルート等で汚染された今の自民党によるものではなく、あくまで改めて国民の信を問うた上での国会においてなされるべきだと考えているのであります。私は、これこそ国民の声であり、このことは、全国各地の各級選挙における投票率の高さ一つを見ても明らかであると考えております。  それにもかかわらず総理が解散を頑強に拒むのは、国民は解散を望んでいると考えておられないのか、あるいは国民も解散を望んでいることを承知していながら何か特別の理由をお持ちなのか、総理の御真意を明らかにしていただきたい。また、けじめ問題についても、リクルート事件において灰色と目されている人に対しては、次期選挙での出馬辞退勧告、公認拒否など厳正な態度をとるべきであると考えますが、いかがでありましょうか。  次に、財政運営についてお伺いいたします。  政府は、あくまで一般会計の総額を抑制するという、甚だ偏った緊縮財政に固執されております。しかし、財政の緩みを抑えるという理由だけで硬直的な緊縮財政を続けることは、決して財政再建に有効だと言えるものではありません。むしろ一般会計から資金を受けている地方財政、特別会計、公団、事業団の会計を考慮せず、一般会計という単に財政システムの一部だけを見かけ上健全化することこそ、財政をゆがめるものと指摘せざるを得ないのであります。  特に、特別会計において赤字増が進む状況がある中で、こうした財政運営には強い疑問を呈せざるを得ないのであります。特別会計の赤字増の問題とあわせて、硬直的な財政運営が招いている財政のゆがみについて政府の見解を求めるものであります。  政府は、高齢化社会に対応するためと称して、欠陥だらけの消費税の導入を強行実施いたしました。しかし政府は、高齢化社会ビジョンの提示はもちろん、年金、医療、雇用制度の改革検討すら行っておりません。また、今国会においては、年金改革と称して年金保険料のアップ、支払い開始年齢の引き上げを画策するなど、国民いじめも甚だしいと言わざるを得ません。また、政府の言う高齢化社会への対応とは、本来取り組むべき問題を棚上げし、負担を一方的に国民に押しつけるだけではないかと多くの国民は疑問を抱いているのであります。  高齢化社会に対応するというのであれば、高齢化社会ビジョンを策定し、社会資本整備をおくらせる原因となっている土地税制の改革こそ急務であり、高齢者初め社会的弱者に、より負担の強い消費税を撤廃すべきであると考えますが、総理並びに大蔵大臣の御答弁を求めます。  次に、財政再建策についてお伺いいたします。  大蔵省の「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」、これによりますと、歳出の抑制、そして税制改革によって赤字国債は当初の予定より一兆八千二百億円減額され、公債依存率は一一・八%までに低下するに至ったと、自画自賛の「基本的考え方」を持っているようであります。しかし、これほどの赤字国債の大幅減額をもたらしたのは、まれに見る好景気を反映した好調な税収の伸びなのであり、また社会保障負担増など、大まかに言えば国民の実質的負担増によるものなのであります。  しかも、私はその上で、政府の歳出抑制と称する内容について、その実態に数多くの粉飾があると指摘せざるを得ないのであります。昭和五十七年度以降、政府は一般会計負担を特別会計や地方財政へ肩がわりをさせ、臨時に繰り延べる措置を続けてまいりました、厚生年金の国庫負担の繰り入れの特例措置、住宅金融公庫の利子補給金の繰り延べ、国民年金特別会計への国庫負担金の平準化、政管健保の国庫補助の繰り入れの特例措置、国債整理基金特別会計への定率繰り入れの停止など、こうした複雑な操作によりましていわゆる隠れ借金は約二十六兆円にも上っている試算があります。  この実態から見ますと、赤字国債が大幅に減額されたとしても、額面どおり財政再建が進んでいるとは到底受け入れられるものではありません。こうした隠れ借金の具体的解消策として、その解消の目標年次並びに財源対策をいかが考えておられるのか、お答えをいただきたいのであります。  特に、国債費の定率繰り入れについては、一国の財政にとって極めて重要な制度であり、この減債基金制度の骨抜きは絶対に許されません。ところが、減債制度そのものを揺るがす特例によって、八年間にわたる停止額の累計は十五兆円を超え、昭和五十九年度まで禁止されていた特例国債の借換債発行や、NTT株式売却という臨時収入に依存せざるを得なくなっているのであります。国債の借りかえは単なる借金の繰り延べであり、またNTT株式売却もあと二年という限度があります。このような財政にあって、政府は今後減債制度をどうされるおつもりなのか、明確な御答弁をいただきたいのであります。  また、これに関連して、日本たばこ産業株式会社の株式売却を計画していると聞いておりますが、同社株式の売却計画についてお示しいただきたい。そして、この売却によってさらに今後も国債費の定率繰り入れを停止するのかどうか、その見通しを明らかにしていただきたいのであります。  私は、真の財政再建とは、隠れ借金など小手先の粉飾ではなく、中央省庁の統廃合、地方出先機関の整理、特殊法人の整理・民営化、財政投融資・特別会計の見直し、さらに補助金の整理など行財政システムの全面的な見直しを行うことであると考えます。そのために、中央省庁に集中する権限、税源を地方へ大幅に移譲すべきであると強く指摘するものであります。最後に、この点の総理並びに大蔵大臣のお考えをお聞きして、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕

宇野宗佑自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(宇野宗佑君) 太田さんの御質問にお答えいたします。  最初に、単独強行採決等こうした異常事態をどう受けとめているかというお話でございました。  この国会で国会が正常に運営されなかったことはまことに残念に思います。しかし、国会運営のわかりにくさと、同時に審議の非能率ぶり、こうしたことも国民の政治不信の原因の一つであろうと、私はかように考えております。  そこで、審議の充実とわかりやすい国会運営、これが私は今後必要ではないかと思います。また、多数決原理の尊重も、これもまた大切なことであると思います。同時に、能率的な国会運営の実現、こうしたことも考えていかなければなりません。もちろんこれは立法府の方々の問題でございますが、我々といたしましては、そうしたことを期待するものでございます。  次に、国民の望む解散をなぜしないかということでございますが、過般来私は、まず現在やはり金のかかる政治、その根源である金のかかる選挙、そうしたものにメスを入れなくちゃならない、これはもう与党野党同様のお考え方であろうかと思います。だから、私といたしましては、それらをまとめまして政治の大改革、これを前進、進めたい、かように思っておりますので、それをまずしたいと考えます。したがいまして、解散、総選挙は全く考えておりません。  その次に、リクルート事件において灰色と目される人々に対するお話がございました。まだ灰色という人がいるのかいないのか、この問題に関しましては、衆参両院の予算委員会でいろいろと御議論がなされておると思いますし、また法務当局の御見解も既に出されております。したがいまして、私は、そうした問題に関しましては、政府は法令の許す範囲内においてひとつ御協力することを検討しましょう、こういうふうにお答え申し上げておりますが、いずれも、司法上の責任の有無にかかわりなく、リクルート問題に関係する議員は、議員としての名誉を重んじ、良識に基づいてみずから対処すべきである、かように考えております。  また、立候補するしないはまさに議員自身の問題であり、同時に選挙区の方々の判断に基づく問題である、かようにお答え申し上げたいと思います。  次に、高齢化社会に向けてのビジョンの策定ということでございますが、既に二十一世紀初頭の長寿社会を展望いたしました施策の指針といたしまして、政府は昭和六十一年の六月に長寿社会対策大綱を策定いたしております。これに沿いまして、雇用・所得の保障、二番目には健康並びに福祉、三番目には学習・社会参加、四番目は住宅・生活環境等各般にわたる施策を総合的に推進いたしております。今後とも関係省庁の緊密な連絡のもとに、長寿社会対策大綱のフォローアップを通じまして、長寿社会対策の着実な総合的な推進に努めてまいる所存でございます。  次に、社会資本整備をおくらせる原因となっている土地税制の改革、これが急務ではないか、こういう仰せでございます。  もちろん、こうしたことは常に私はやはり考えていかなければならない問題だろうと思います。今日まで土地税制に関しましては、従来から地価急騰、これらへの対処といたしまして、例えば超短期重課税等々も設けました。一方におきましては、この平成元年でございますが、一年限りの措置として、公共用地を確保しなければならぬ、だからそれに出していただいた場合、例えば土地収用法等によりましても譲渡所得の特別控除額を引き上げておこう、こうした措置もとりまして、今質疑のございました内容に関しましてもそれぞれその対策を講じていきたいと考えております。今国会にも土地基本法案が提出されておりますが、その趣旨を踏まえまして、税負担の公平確保の要請にこたえつつ、引き続きそうした問題の検討を進めたいと考えております。  次に、社会的弱者により負担の重い消費税は撤廃すべきだというふうなお話がございました。  私もいろいろと勉強さしていただいておりますが、二十一世紀になりますと本当にお年寄りがふえてまいりまして、しかも女性の方と男性の方と対比しますと三対一であるという話をされる方もございます。そうしたことでございますから、やはり豊かな長寿福祉社会をつくる礎となるものが消費税である、かように私確信いたしております。だから廃止する気持ちはございませんが、やはり国民の声に謙虚に耳を傾けるということは政治といたしまして大切なことでございます。だから、そうした問題につきましても私たちはひとつ政府税調においても、また自由民主党におきましても税調でこの勉強会を始めよう、こういうことになっておりますので、そうした方面で我々は国民の御期待におこたえしたい、その声にお報いしたい、そうしたことを考えておる次第でございます。  今回の改革では、高齢者と社会的弱者に対し、税制面、歳出面においてきめ細かな措置を講じておるということもひとつ御理解賜りたいと思います。  その次に、中央省庁の権限を地方へ大幅に移譲すべしということでございます。  今日までも臨調・行革審答申を踏まえまして機関委任事務等の整理合理化等を推進してまいりました。今後とも、地方と国との関係におきましては、幅広い見地から国、地方の機能分担と費用の負担、そのあり方をひとつ新行革審で御審議も今いただいておる。先ほど述べたとおりでございます。本年内にその答申が出ますので、それを踏まえまして一層この問題に取り組んでいかなげれぼならない、かように考えております。  最後に、税源を地方へ大幅に移譲すべきではないか、こういうようなお考えを述べられました。  税源配分の問題につきましては、単に地方税だけではなくして、地方交付税や国庫支出金のあり方、さらには国と地方との行政事務配分のあり方、これらを総合的に勘案した上で慎重に検討左していきたいと思います。しかし、常に活気ある地方、さらにはまた特異性のある地方、そしてお互いに考える地方、そうした面々を考えますと、政府といたしましては常にその財源に対しましていろいろと配慮しなければならないことは当然であろうと、かように考えております。  以上であります。(拍手)    〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 太田議員の御質問にお答えいたします。  土地税制のこれからの問題あるいは消費税撤廃の問題、それから税源配分の問題、総理からもお答えがございますので、残余の問題についてお答え申し上げます。  一つは、一般会計が総額抑制をする余り、特別会計とか地方財政とか公団、事業団に赤字をしも寄せしているんじゃないか、こういうお話でございます。  もとより、一般会計のみならずこういう特別会計、地方財政も厳しい状況でございますので、いろいろ歳出の効率化をお願いしているところでございます。しかし、特別会計は、特に事業会計は独立採算制が原則でございますので、一般会計の方でしわ寄せするということはございませんけもども、やはりもう、せいぜい採算性を重んじて御努力をお願いしていると。それから地方財政につ きましては、言うまでもございませんが、財政計画策定上、毎年自治大臣の方と御相談申し上げてその必要な財源確保を図っているところでございます。  それから第二番目の問題は、いわゆる隠れ借金の解消の目標年次、それから財源対策、こういうお話でございました。  目標年次については、物によってでございますけれども、例えば国民年金の平準化措置については既に法律で決めております。また、地方財政との調整の問題につきましても、その都度交付税法においてその処置を法定しているものでございます。それの決まらない問題につきましても、それぞれの制度の内容に応じまして運営には絶対に迷惑をかけないと、こういう指針で参るつもりでございます。  その財源はどうするんだと。これは現在の既存の制度、施策の見直しによりましてこの財源を生み出したいと考えておるのでございます。言いかえますならば、増税なき財政再建を引き続き実施してまいりたいと考えておるところでございます。  それから減債制度をどうするのか、こういう三番目の御質問、それからそれと関連してたばこ会社の株式はいつ売却するのか、こういうお話でございました。減債制度につきましては、国民に対する公債の信認という問題から極めて大事でございますし、我が国の財政の健全性あるいは節度というのは、やはり一つは単年度主義にありましょうし、一つはこの減債制度が維持をしていると思っておりますので、今後ともこの制度を堅持してまいりたいと思っております。  たばこ会社の方は、もう御案内のように国産葉たばこ、これを全部使うということでございまして、外国会社との競争上非常に今苦心をしておりまして、そして企業の採算を上げることに懸命に努力しているところでございます。したがいまして、政府としては、このたばこ会社の株が売却できるような状況になるということを望んでいるわけでございますけれども、当分はそのような状況でございますので慎重に見守ってまいりたい、このように考えているところでございます。  以上でございます。(拍手)

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これにて質疑は終了いたしました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第一 実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約の締結について承認を求めるの件  日程第二 千九百六十七年七月十四日にストックホルムで及び千九百七十七年五月十一二日にジュネーヴで改正され並びに千九百七十九年十月二日に修正された標章の登録のための商品及びサービスの国際分類に関する千九百五十七年六月十五日のニース協定の締結について承認を求めるの件  以上両件を一括して議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。外務委員長堀江正夫君。    〔堀江正夫君登壇、拍手〕

堀江正夫自由民主党

○堀江正夫君 ただいま議題となりました条約二件につきまして、外務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  まず、実演家等保護条約は、実演家、レコード製作者及び放送機関に対して著作権に準ずる権利、いわゆる著作隣接権を付与し、これを国際的に保護することについて定めております。  次に、標章国際分類協定は、商標またはサービス・マークの登録制度を有している場合に、これらの登録のための国際的に統一された商品及びサービスの分類を採用することについて定めております。  委員会におきましては、現時点で両条約に加入することの意義、実演家等に対する商業用レコード二次使用料支払いの方法、商標登録に関する審査体制の整備等国際分類への移行に伴う諸問題、サービス・マーク登録制度導入の見通し等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終え、採決の結果、両件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより両件を一括して採決いたします。  両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。  よって、両件は全会一致をもって承認することに決しました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第三 肥料価格安定臨時措置法を廃止する法律案(内閣提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長福田宏一君。    〔福田宏一君登壇、拍手〕

福田宏一自由民主党

○福田宏一君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。  本法律案は、最近における農業及び化学肥料工業をめぐる状況にかんがみ、肥料価格安定臨時措置法を本年六月三十日をもって廃止しようとするものであります。  委員会におきましては、本法が果たしてきた役割、本法廃止後の肥料価格の安定対策、国内肥料需要の優先確保策、化学肥料工業における構造調整の推進と従業員の雇用安定対策、肥料流通コストの節減対策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。  質疑終局の後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し、六項目にわたる附帯決議を行いました。  以上、御報告いたします。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。  よって、本案は全会一致をもって可決されました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第四 民間事業者による老後の保健及び福祉のための総合的施設の整備の促進に関する法律案(内閣提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長前島英三郎君。    〔前島英三郎君登壇、拍手〕

八代英太自由民主党

○前島英三郎君 ただいま議題となりました本法律案につきまして、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本法律案は、老後における健康の保持及び老人の福祉の増進を図り、あわせて老人が生きがいを持ち健康で安らかな生活を営むことのできる地域社会の形成に資するため、民間事業者が地域において保健サービス及び福祉サービスを総合的に提供する一部の施設の整備を促進しようとするものであります。  その主な内容は、整備に関する基本方針の厚生大臣による策定、厚生大臣の認定を受けた整備計画に従って整備の事業を行う民間事業者に対する課税の特例等の支援措置等であります。  委員会におきましては、公的保健福祉サービスとの連携、福祉における地方公共団体の役割、在宅福祉サービスの充実等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党沓脱委員より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。  討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決しました。  なお、本法律案に対し、附帯決議が全会一致をもって付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。  よって、本案は可決されました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第五 著作権法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。文教委員長杉山令肇君。    〔杉山令肇君登壇、拍手〕

杉山令肇自由民主党

○杉山令肇君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約の締結に伴い、同条約により保護の義務が生じる他の締約国における実演、レコード及び放送を新たに著作隣接権の保護の対象とするなど規定の整備を行うものであります。  委員会におきましては、本改正の円滑な実施と必要な諸条件の整備、激増する私的録音・録画や複写・複製への対応など当面する諸課題、その他文教行政のあり方などについて質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  質疑を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、著作権思想の普及の必要性などについて附帯決議を行いました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。  よって、本案は全会一致をもって可決されました。     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第六 道路法等の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。    〔稲村稔夫君登壇、拍手〕

稲村稔夫日本社会党・護憲共同

○稲村稔夫君 ただいま議題となりました道路法等の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本法律案は、市街地において、適正かつ合理的な土地利用を図りつつ、道路と建築物等との一体的な整備を促進するため、道路の立体的区域の決定、道路一体建物に関する協定、道路保全立体区域の指定等を規定するとともに、地区計画等に関する都市計画において、道路と建築物等との一体的な整備に関する事項を定めることができることとし、あわせて道路と施設建築物との一体的な整備を行うための市街地再開発事業の特例を設けるものであります。  委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して上田委員より反対の意見が述べられ、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。  よって、本案は可決されました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第七 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。商工委員長宮澤弘君。    〔宮澤弘君登壇、拍手〕

宮澤弘自由民主党

○宮澤弘君 ただいま議題となりました民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、最近における内外の経済的環境の変化にかんがみ、港湾に係る水域をレクリエーションに利用する場合に当該水域を適正に利用するための研修施設及び高度な電気通信機能を有する施設と一体的に整備されるインテリジェントビル等を民活法の対象施設に追加する等の措置を講じようとするものであります。  委員会における質疑の詳細は会議録に譲ります。  質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党市川理事より反対の意見が述べられました。  次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。  よって、本案は可決されました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第八 法例の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。法務委員長塩出啓典君。    〔塩出啓典君登壇、拍手〕

塩出啓典公明党・国民会議

○塩出啓典君 ただいま議題となりました法例の一部を改正する法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。  本法律案は、婚姻関係及び親子関係における準拠法の指定を両性平等の精神または子の福祉の理念に一層即したものに改めるとともに、本国法の決定等に関し所要の規定の整備を行おうとするものであります。  その主な内容は、婚姻の効力、夫婦財産制及び離婚について、夫婦に共通の本国法または常居所地法等、夫婦に共通する法律を段階的に準拠法とし、親子間の法律関係について、子の本国法または常居所地法を準拠法とし、認知及び養子縁組の成立について、子の同意を要する場合の規定を設ける等であります。  委員会におきましては、わかりやすい法律にする必要性、両性の平等・子の保護を図るための仕組み、当事者の一方が日本人の場合の特例、用語の概念等につきまして質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終わりましたところ、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告いたします。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。  よって、本案は全会一致をもって可決されました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第九 信用金庫法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長梶原清君。    〔梶原清君登壇、拍手〕

梶原清自由民主党

○梶原清君 ただいま議題となりました信用金庫法の一部を改正する法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本法律案は、全国を地区とする信用金庫連合会の資金調達の実情等にかんがみ、同連合会に対し、長期資金の調達手段として債券の発行を認め、中小・零細企業に対する長期・固定金利資金の円滑かつ安定的な供給を確保することとし、これに係る債券の発行限度、債券の発行方法を定める等、所要の規定の整備を行おうとするものであります。  委員会におきましては、協同組織形態としての信用金庫の果たすべき役割、信用金庫の経営基盤強化の必要性とその対応策、全信連に債券発行を認めることの理由等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。  質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。  よって、本案は全会一致をもって可決されました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 日程第一〇 簡易生命保険法の一部を改正する法律案  日程第一一 郵便年金法の一部を改正する法律案   (いずれも内閣提出)  以上両案を一括して議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長糸久八重子君。    〔糸久八重子君登壇、拍手〕

糸久八重子日本社会党・護憲共同

○糸久八重子君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。  まず、簡易生命保険法の一部を改正する法律案は、簡易生命保険の加入者に対する保障内容の充実を図るため、現行法では保険期間内に被保険者が死亡した場合に限り保険金を支払う掛け捨て式の保険のみである定期保険について、被保険者の生存中に保険期間内の一定期間が満了した場合にも保険金の支払いをする定期保険を設けることができることとする等の改正を行おうとするものであります。  次に、郵便年金法の一部を改正する法律案は、郵便年金の加入者に対する保障内容の充実を図るため、年金受取人の疾病及び傷害について給付金の支払いをする傷害特約及び疾病傷害特約の制度を設けるための改正を行おうとするものであります。  委員会におきましては、二法律案を一括して審査し、簡易生命保険及び郵便年金の今後のあり方、郵便年金の加入限度額の引き上げ、国民の自助努力に対する税制優遇措置の充実、生涯保障商品の開発等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終わり、別に討論もなく、二法律案について順次採決の結果、いずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより両案を一括して採決いたします。  両案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。  よって、両案は全会一致をもって可決されました。      —————・—————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) この際、日程に追加して、  国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。  まず、委員長の報告を求めます。議院運営委員長嶋崎均君。    〔嶋崎均君登壇、拍手〕

嶋崎均自由民主党

○嶋崎均君 ただいま議題となりました国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御報告いたします。  本法律案は、本年四月より、各議院の役員及び特別委員長並びに参議院の調査会長が受ける議会雑費の日額の最高限度額を、現行の四千五百円から六千円に改めようとするものであります。  委員会におきましては、審査の結果、可決すべきものと全会一致をもって決定いたしました。  以上、御報告を申し上げます。(拍手)     —————————————

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕

土屋義彦各派に属しない議員議長

○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。  よって、本案は全会一致をもって可決されました。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時七分散会

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