逓信委員会 第5号
- 発言数
- 221 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1989/06/20
会議録
○委員長(糸久八重子君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る六月二日の青島幸男君の議員辞職に伴い、その補欠として同月十六日、今泉隆雄君が本委員会の委員として選任されました。(拍手) また、去る十六日、野沢太三君が委員を辞任され、その補欠として西村尚治君が選任されました。 また、去る十七日、永野茂門君及び二木秀夫君が委員を辞任され、その補欠として坂野重信君及び添田増太郎君が選任されました。 また、昨十九日、成相善十君が委員を辞任され、その補欠として工藤万砂美君が選任されました。 また、本日、添田増太郎君が委員を辞任され、その補欠として下稲葉耕吉君が選任されました。 —————————————
○委員長(糸久八重子君) 金融自由化対策資金の運用及び簡易保険郵便年金福祉事業団の業務の特例等に関する法律案、郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案の三案を便宜一括して議題といたします。 三案につきましては、既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○及川一夫君 まず、郵政省側にお伺いいたしますが、金融の自由化問題は、六月の五日から全国一斉に、官民を問わずそれぞれの企業が活動を展開しているわけです。郵政省も、六月五日から金融自由化の問題を具体的に展開されておるのでありますが、その事実と、今提案されている法律の改正を審議するということは一体どういう関係にあるのか、まず、そこから答えてもらいたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 先生のお話のとおり、金融自由化のメリットを小口の預金者にも享受していただこうということで、かねてから小口のMMCというものを実施すべく準備をいたしておったわけでございますが、官民共通の発足予定日の六月五日を前にいたしまして、国会に法律改正をお願いしておったんではございますが、改正が現実に困難なものと、こういうことに相なりました次第でございます。 考えてみますと、郵便局しか利用できない方も全国にたくさんいらっしゃいます。やはり、郵便局だけが置いてきぼりを食ってこのMMCのスタートをおくらせるというわけには、何としてもこの事態は避けなきゃならないということで、急遽、いわば緊急避難的な措置といたしまして、やむを得ず現行の法律のもとにおける政令というものを活用して実施に移したところでございます。 しかし、何といたしましても、今回の措置は極めて異例の弾力的な取り扱いをお願いしまして、ようやく実現にこぎつけたというものでございまして、MMC、これは毎月金利が変動するという極めて市場に即応する内容のものでございますので、今後MMCを継続的に、円滑に実施していくためには、どうしても本日御審議をお願いいたしております郵便貯金法の一部改正をお願いしなければ不可能でございますので、何とぞ御理解を賜り、この法律の成立を一日も早くお願いいたす、そういう次第でございます。
○及川一夫君 緊急避難という言葉を使われて実施をされている。しかし、これから先も永続的にやらなければならない問題だから法律の検討をお願いしているんだ、こういうお話でございますが、後段の方は余計なことじゃないですか。むしろ、緊急避難的に扱った理由ですよね。 どなたが緊急的な措置として御判断になったのか。同時に、この法案を審議してほしいということで提案をしている逓信委員会との関係ですね。これなんかはもう一切関係ないんですか。これはこの案件だけではなしに、今後も起き得ないということは私はないと思いますよね、現実の社会の問題ですし、また国会の運営の問題でもありますからね。だから、そのときに法律の審議をお願いしていて、それが通らない、通らないというより審議に一切かかっていない。しかし、事態は進む。さあどうしようかというときに、緊急避難だということでどなたが判断されたのかは知りませんけれども、勝手気ままにやってしまうということがあっていいのかどうかということを私は非常に危惧するわけです。 したがって、どなたが緊急避難的にこれを判断されて、六月五日の競争に要するに参加をしていくということをお決めになったのか、その点をはっきりしてもらいたい。
○政府委員(森本哲夫君) 御案内のとおり、このMMCは市場の金利をできるだけ多くの方に享受をしていただこうということで、過去四週間の金利を、できるだけ直前の金利を利用者の方に御利用いただこうと、こういう発想から四週間日の金曜日の金利を全国で取りまとめまして、その金利を次の週の月曜日から適用しようという構造に相なっておるわけでございます。 現在の金利は、御案内のとおり、政令で定めるということになっておるわけでございますが、この法律ではそういう事態にかんがみますと、従前の金利の定め方ではこうした市場実勢に即応するという形が非常に困難になってまいる。そこで、郵政大臣にその金利の決定方法をお願いしようと。いわば規制緩和の方向でこのMMCの貯金の実施方をお願いしておるわけでございますが、残念ながらこういう事態に相なりましたので、ぎりぎりまで実は待って国会の審議の模様をうかがっておったわけでございますが、どうしてもこれは六月五日の実施直前に判断せざるを得ないという事態に相なりました。そこで、この政令ということでございますが、これは閣議で決めるということになりますので、郵政大臣が発議をいたしまして、閣議にお諮りをいたしまして政令で定めると、こういうことに相なった次第でございます。 できるだけ多くの方々にこういうふうになったということについて御理解をお願いすべきところでございますが、何分にもぎりぎりまで差し迫った状態で法律の実施を見守らなきゃならなかった。しかも、緊急に対処をしなければ間に合わない、こんな事態でございました。この間、十分先生方にこうしたいきさつについて御説明ができる時間的ゆとりがなかったのを大変遺憾といたしますが、郵便局あるいはその利用者の方々に御迷惑をかけたくない、こういう一心でまいりましたが、今後ともこうした緊急避難というのは、これはもう先生のおっしゃるとおり、万やむを得ない形でございます。できるだけこうした事態は避けなきゃならぬというのは御指摘のとおりであります。
○及川一夫君 迷惑がかかるのは預貯金を期待しているそういう国民だけじゃないと思いますよ。我々だって迷惑がかかっているんじゃないですか。いや、実際問題として聞かれるわけですよ、もう郵便局も始めましたねと言われる。しかし、僕の頭の中は法律改正をしなければできないものだと思っている。そんなものを郵政省がやるわけないじゃないの、国会も通らないのにと。いずれにしろ、立法府ですから、そして現実にこれはかかっているわけですから、やっているとは思っていないわけです。 ところが現実にはやられておるわけですな。一言も僕は聞いていませんよ、そういうことは。それなら何のために一体これを審議するんだろうか、法律を改正せぬでもできるんなら勝手にやったらいいじゃないか、だからこの改正案を撤回しなさいと、こういうことだって言うことができるんですよ。僕は非常にこの点納得できないんです。 しかも、あなたはすらすら言っているけれども、市場原理を働かす金利なんというのは今までの法律にないんです。ただ、金利を決めるときには民間の金利動向というものを考慮して決めなければいけない、郵政審議会に諮って大臣が決めて政令で発表する、これは今までどおりのものですな。しかし、今度行われるこのMMCというやつは市場原理というものを働かした金利ということになるわけですから、今までの概念と違うんだろうと思うんです。 それだけの実効のあるものが、我が国全体として、金融の自由化として行われるかどうかという、批判はともかくとして、どちらにしても郵貯法の建前からいえば市場原理を働かすような金利の決め方というのは新たな問題ですから、したがって法律を改正しよう、充実強化をしよう、こういう意味合いで私はなされているものだと思いますよ。 だから、それはまともに受けて、大切なことだし必要なことだから、我々も当然これは審議をしなければいけない。たまたま国会の運営が六月五日までにうまいこと乗らなかったということは、これはお互いの責任ですから、それ自体は我々はかぶらなきゃいかぬけれども、だからといってどういう緊急事態だというのか知りませんけれども、郵政省にとっては六月五日に立ち上がりができないということは他の銀行に比較すればそれはマイナスでしょう。あるいは、郵貯というものに期待をしてそういうサービスが始まったら直ちに郵貯に我々も預貯金をしよう、こう思っておった人からいえば確かに問題があるかもしれません。しかし現実には法律がない、改正されていないという中で行うということの意味、これは非常に私は問題があると思うんです。 しかも、もしそれが本当の意味でもう大変だ、理解はいただける、こういう前提なら、所信表明の段階で、実は提案をしている法律の関係でこういう事態だったので実施に移しました、論議を拘束するものではありませんけれども、しかし、まげて了解願いたいというふうな、そういう所信表明があってもいいんじゃないでしょうか。あるいは提案説明の中で、どう見てみましてもそのことに少しも触れていませんよ。実施をしているのに実施していないかのような立場でいわばこの法律の提案がなされている、こういう実態になっているんですよ。 まさに逓信委員会の形骸化ですね、そういう意味で言うなら。こんなばかなことが私はあるのだろうかということを率直に思うんです。なぜそういうことについて、真摯に問題の処理について責任ある見解なりあるいは所信の表明というものがなされなかったのか。我々をばかにするのもいいかげんにしてもらいたいということを言いたいんでありますけれども、この辺はどうですか。
○政府委員(森本哲夫君) このMMCも現在の郵便貯金法の基本的な利率の決定原則、つまり預金者の利益の増進に十分考慮を払う、そしてまた、一般金融機関の利率への配慮をする、こういう点は決して基本的には変わりはないわけでございまして、今回のMMCでも、あるいは従前の規制金利でもその点の変わりはございません。 ただ、今回一般金融機関の利率がMMCという形で市場金利が導入されるということになったことにかんがみて、そうなりますとできるだけ頻繁な利率改定が要る。そうすると、非常に固定的な形の従前の金利の改定の仕方では間に合わないので弾力的な運用をお願いしたい、こういうことでございますので、確かにこの趣旨のことが、何かMMCというのは法律を改正しなければ新しい商品ができないみたいに映るところは私どもとして十分な御説明ができていなかったと、大変うらみに思います。 確かに今先生の御指摘のとおり、なぜ法律改正をお願いしておって法律なしでできたのかという点については、我々としても説明不足であったということを痛感する次第でございます。しかし、冒頭から申し上げておりますように、今後弾力的な形で市場金利を導入してまいるには、どうしてもこの法律改正はお願いをしなければならぬということは、これはもう事実でございますので、ひとつぜひ御理解を賜りたいと考えるところでございます。
○及川一夫君 言葉の端々をとるわけじゃありませんけれども、現実に提案されておるのは郵便貯金法の一部を改正する法律案でしょう。何か法律の改正をせぬでも金利の問題の扱いを適当にやってもいいんだがというふうに聞こえるような答弁ね、それならそれでやりなさいと言うんですよ、わざわざこんなものを提案せぬでもよろしいから。僕はそういうものじゃないだろうと思うんです、どう読んでみても。 だから、私は少なくとも法律改正をしなければ郵政省の立場としてはやれないんだと、だから法律の改正を要請しているんだと。たまたま六月五日を迎えたときにそれが成立していない、さてどうするかという問題だろうと思うんです。それ以上のことは僕はまだ何も言っていないんです。あなたはその先の方をいっているじゃないですか、必要だ、必要だと。大臣が自由に弾力的に対応できるようなものにしないとなりません、現実に対応できないんです、だから改正をお願いしているんだと、そっちの方ばかり言っている。 僕が言っているのは要するに扱いの問題です。一言も触れていないんですよ、あなた方が今実施しているということは。実施しているのにしていないようなふりをして我々に審議をさせるんですかというんです。そこのところの説明というか、現実にやむを得なかったらやむを得なかったという意味でのお断りというのがあってしかるべきじゃないですか。私は今後の問題もあるからわざわざ時間を割いて言っているつもりなんですけれども、この種問題が起きたときにはやはり事前に委員個々人に対して、こういう事情であるからこうさしてもらいますということを私はやるべきだと思うんです。もちろんそんなのはだめだという人もいるかもしれない。しかし、全体の意向として、郵政大臣が責任をとるつもりならそれはできぬことはないですよ。 しかし、前もってそういうお知らせがあって、その上で実行に移していったというのと全く関係なしに実行に移して、かつこの場面でももう実施していますということは一言も触れない、それでもってこの法律案の審議をしてくれなどという態度は、私は何としても納得できないです。 大臣いかがですか、こんな提案の態度はありますか。
○国務大臣(村岡兼造君) 今及川先生のお話を聞いておりまして、所信表明にも何も出ていなかった、言及すべきであったと、こう思っております。 局長からも答弁ございましたけれども、やはり緊急避難措置として特例政令で実施したと、こういうことはやはり事前に先生方に、こういうふうにやむなくするよというようなことがあってしかるべきだと私は思っております。決して委員会を無視するとかそういう状況では幹部の方もなかったと思いますが、以後そういうことはひとつ気をつけますので、よろしく御審議を賜りたい、こう思っているところでございます。
○及川一夫君 大臣から率直なお気持ちが出されましたから、ぜひ今後の問題としても起き得る問題だし、私も別に四角四面に考えているつもりはないんですね。確かに気持ちの上では、法律が成立していないが、一体郵政省は六月五日以降どうされるのだろうということはどこかの頭の片隅にあったことは間違いないんですよね。 だから、郵政省が心配するまでもなく、我々も法案を預けられている立場ですから、どうしたらいいものかということは当然考えておったわけでありまして、そういう中で一言御連絡あれば私は私なりの考え方を述べて現状に対して対応していただこうという結論になるんだろうと思うんですよ。ですから、ぜひ我々自体に対しても信頼をしてもらいたい、信用をしてもらいたい、そういう前提で、郵便事業にしろ電気通信、情報産業にかかわる監督、指導の問題でも事に当たっていただくように強くひとつ要請をしておきたいと思います。 次に移ります。 この問題を論議するに当たりましてお聞きしたいんでありますけれども、たしか六十二年の五月十四日衆議院で、六十二年の五月の二十二日参議院で、百八回国会ではなかったかというふうに思いますが、同じ郵貯法の改正の問題がございました。そして、小口預金金利の自由化の早期実現ということが議題になっておりまして、それをめぐりましていろんな論議をした結果、最終的に附帯決議が出されているというふうに思います。 その附帯決議の内容は、老後に向けた資産形成に努めなさいということと、長寿社会に対応した商品の開発に努力をしろということ、郵政三事業と組み合わせをした新しい商品というものができないかと、ぜひ考えるべきだと、こういう意味の附帯決議が実はついているわけであります。この附帯決議をまともに考えていけば、できたかできないかということを最低にして、できなかった理由は何か、できたとすればこういう商品をというのが少なくともあって、この金融自由化の問題はこうしますという提案があれば、かなりすっきりしたものに実はなるわけですね。 しかし現実には、今のところ見たところ提案されている自由化の問題はありますが、附帯決議に基づく新しい商品というか、あるいは老後に向けた資産形成のために郵政省としてはこういうものを考えていくというふうなことが示されているようには思えないんですけれども、その辺はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(村岡兼造君) ただいまの先生の御意見に対しまして、郵政省としては郵便貯金法の一部改正に当たっていただいた附帯決議の実現に努めているところでございますが、具体的にはただいま御指摘されました金利自由化への対応として、去る六月五日からMMCの実施という問題点が第一点でございます。 第二点として、郵政三事業の組み合わせ商品としては、六十二年六月から電信為替と電子郵便の同時配達サービス、マネーレタックスと呼ぶようでございますが、これをやっておる。六十二年十一月から郵便年金等を契約者等の振替口座に払い込むことにより支払うサービス、また、六十三年四月から国債の利子を自動的に定額貯金に預け入れする国債定額貯金の取り扱いを実施しているところであります。 また、長寿社会に対応した商品として、平成元年度予算でシルバープラン貯金の実施を要求いたしましたが、これは認められなかったのでございます。 今後とも金融自由化の進展や長寿社会の到来に積極的かつ的確に対応し、国民の多様化するニーズに合った商品、サービスの開発、提供に努めてまいる所存であります。 以上でございます。
○及川一夫君 大臣の所信表明の中でも、個々の法案の審議をお願いする前提として、この種問題については必ず長寿社会を展望してという言葉が入っているわけですよ。だけれども、長寿社会に対応してというようなものであるのかどうかという点では少し大げさじゃないのと、こう言いたい気持ちがあったので第一日目といいますか、所信表明を論議し合ったときにも一言申し上げておったわけです。 ですから私は、今最後に大臣が言われた長寿社会のことを意識するなら、シルバープランが認められなかった、こういうものが商品として出てくるということになると、決議をまともに受けて生かしていったということになるんだと思うんですが、努力をしていることは率直に認めます。しかし、なぜこの種問題が実現できないのか、その実現できなかった理由について明確にしてもらいたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 今先生お話しの、高齢化社会に対応して私ども郵便貯金としてどういうことをすべきか、これはまあ日々の郵便貯金の活動そのものがある意味で今後の高齢化社会に対応するということになるわけでございますが、しかし、これから先行き考えますと、とりわけ高齢化社会ではひとしく公的年金だけではやっぱり十分でない。それでせっせと多くの家庭は自助努力を重ねながら貯蓄をされておるという現状でございます。 ところが、御案内のとおり昨年の利子課税の改正で原則的にすべての貯金に利子がかかる、ただ例外は高齢者を初め社会的な弱者の方々あるいは財形貯蓄をされる勤労者の方々、こういう方は非課税で残っておる。そういう現状にかんがみれば、せっせと老後のために貯蓄をされる多数の方々を対象に何がしかの新しい貯蓄の形態というものを考えていいんではなかろうかと、こういうことで、そうなりますと勢い限定的になるわけでございますが、例えば四十歳を過ぎてから継続的に貯蓄なさる方で、しかもおろすときには高齢になってからだと、しかもそれも一遍に取りおろしでなくて、年金的に分割的に受け取るようなそういう貯蓄というものは一種の特別扱いにしてもよかろうではないか、これはまあしかし金利で付加するというのもなかなか困難でございますから、この点を税制の上で軽減措置が図れないだろうかというのが昨年論議いたしましたこのシルバープランという中身でございます。 残念ながら、政府部内でいろいろ討議は交わしたものの、基本的にはこういうことをすると郵便貯金のいわば預入限度額の実質的な引き上げになるということで民業との関係でどうか、あるいは税制改正自体今やったばかりのところへこういう優遇措置を講ずるということは全体の構想に反する問題になる、あるいは老後の問題というのは公的年金を含めた社会保障全体として考えるべきじゃないか、いろんな議論が出てまいりまして、残念ながら私どもの構想は実現を見るに至らなかった、こういうわけでございます。 何にしても、冒頭申し上げましたように非常にせっせと貯蓄をなさる方についての優遇措置をやはりぜひひとつ、これは必ずしも郵便貯金だけじゃなくて官民挙げて取り組んでも差し支えない課題じゃないかという考え方でおりますので、今後とも民間の金融機関とも手を携えながら貯蓄機関としてどういう形で寄与できるか、いろいろ研究してまいりたいと考えている現状でございます。
○及川一夫君 今、局長のお話を聞いていると、かなり思いやりのある長寿社会に対する対応というものを考えて発言されていますから、それなりに我々は了解をするわけですがね。 しかし、現実にこれが実現をしないというところに問題があるし、特に今一生懸命思いやりのある言葉で盛んに強調されているんだけれども、しかし一方で消費税みたいなものがぽんと出るものですから、こういった面では思いやりがあっても支出の面では全く思いやりがないということで、要するに高齢者の方々の政治に対する不信というのは拡大するばかりなんですよ。 ですから、これは郵政省に注文をするだけではなしに、私たち自身もどうあるべきか、どうすればいいんだ、こういうものはどうかということを具体的にやはり提案していかなければならないというふうに思いますから、ぜひこの点は局長が最後に言われた官民の別なく一致してやはりこの辺のことは考えるべきだという、そういう考え方を基礎にしながら実現方に努力をしていただくように要請しておきたいと思います。 そこで、提案をされている金融自由化の問題なんですが、まず事態を理解をするために先進国の金融の自由化問題というのは一体どういうものなのか、それに比べて今回郵政省が提起をしているものは完全に合致するものなのか、あるいは四分の一なのか、半分なのか、四分の三なのか一体どの水準に達しているのかということについてお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 先生御案内のとおり、金利の自由化、金融の自由化もいろいろございますけれども、とりわけ問題になっております金利の自由化については、ヨーロッパでは比較的早く、例えばドイツなんかは二十二年前に預金金利の自由化がなされたと伺っておりますし、イギリスでも一九七一年ということですからこれは随分たっておる次第でございます。アメリカでは一九八三年に定期預金の金利がほぼ完全に自由化された後、一九八六年には完全自由化、定期預金、貯蓄預金、これが完了したというふうに言われておるわけであります。 その過程ではやはりいろいろ動きがあったようでございますが、特に今回私ども日本で進めようとしている小口の預金については、アメリカのMMCにその事例があったという点は先生も御案内のとおりでございます。しかし、これはいわば過渡期ということで、ただいま申し上げました完全自由化のステップでは自然消滅してしまった、こういうことでございますので、今当面取り組んでおる私どもの小口MMCというのはあくまでも完全自由化へのひとつの過渡的な貯蓄、こういうふうに位置づけるということができるかと思うのであります。 何にしてもようやく緒についたばかりでございますので、預入限度の問題についても御指摘もいろいろございまして、当面私どもとしては過渡的商品ではあると言いながらこの小口MMCをできるだけ多くの国民の方々に御利用願うことが現下我々の最大の責務だと考えておる状況にございます。
○及川一夫君 そうすると、もう一つお聞きしたいのは、我が国は郵便貯金あるいは生命保険というのが国営事業としてあるわけですけれども、我が国と同じように貯金なり保険についての事業を国がやっている、そのほかに民間の預貯金もあれば保険もある、こういう国は世界じゅうを見渡してありますかありませんか、あるとすれば大体どういう地域にそういった実態が存在しているかということをお伺いしておきたい。
○政府委員(森本哲夫君) 個人の貯蓄を対象にします金融機関には世界的に大別して二種類あるだろうと思うんです。一つは商業銀行でございます。もう一つは貯蓄銀行というタイプでございまして、これは非営利の機関でございます。 多くの国々ではまず例外なく商業金融機関と貯蓄金融機関、貯蓄銀行と称しておりますが、この二種類が相争って個人貯蓄の高度サービスを今一生懸命自由化のもとでやっておる、こういう現状にあろうかと思います。 そこで、その中で一部の国では貯蓄銀行とほぼ同じ役割を私ども郵便貯金と同じように国営の形で、例えばドイツでございますとかフランスでございますとか、そういったヨーロッパの主な国々は大体貯蓄銀行のほかに郵便貯金がまた存在しておりまして、郵便貯金と貯蓄銀行とそして商業銀行、この三つが併存しておる、これがヨーロッパを中心とする動きかと思います。アメリカでは、これは早い時代でございますが、かつて郵便貯金というものもアメリカに生まれたんでございますが、これは一九〇〇年の早い時代に郵便貯金はなくなりまして、現在は商業銀行と先ほど申しました貯蓄銀行とが併存しながら預金者への奉仕を任務としておる、こういう実態にございます。
○及川一夫君 先ほど我が国のMMCは完全な自由化ではない、私流に言わせれば半自由化とでも言うんでしょうか、金額の面でも三百万以上ということになっていますしね。小口ということになれば三百万が果たして小口と言えるか言えないか、こういう議論もどうもされたように思うんですが、いずれにしても完全自由化に向かっていくのだろう、できるだけ早くそうしないとまた国際的な面からもいろんな批判が出てくるということを含めて完全自由化に向かっていくのだろうというふうに思いますけれども、完全自由化ができないという理由ですね、原因、これは一体どこにあるというふうに判断されていますか。
○政府委員(森本哲夫君) 先生御案内でございますが、我が国でも完全自由化というのはいわば今まで大口の預金に対して完全自由化、つまりは政府において何の規制もなく金融機関と顧客との間でマーケットが存在して、その過程で自由な取引が行われて金利が決定される、こういうのが完全自由化、これは現在大口預金に対してたしかごく最近改正されて二千万円までは自由化になっておるところでございますが、これがいずれ秋には一千万円までこの自由化のステップが来るというふうに大蔵省で計画されているふうに伺っておるわけであります。 一千万以下の問題については、御案内のとおり一千万までの小口MMCがこうやって三百万まで及んだわけでございますから、次は先生のお話のとおり、完全自由化が一千万以下の小口に及ぶという問題が次のステップにまいろうかと、こう思う次第であります。 先ほど申し上げましたように、ただ、日本の状態では当面この小口のMMC化をできるだけ小口に及ぼす、普及させるということが当面の課題だと思いますが、次のステップではこの大口の問題が当然出てまいるわけでありますが、ただ、これには一つは預金者にとっては大変望ましいことでございますが、当然のことながら金融機関の経営の問題というのがこれは無視できない問題になります。弱小な金融機関が過当な競争に陥って経営的に危うくしてしまえば、かえって預金者の利益を失うという問題が基本的にあるわけでございますから、その競争にたえ得るような金融機関経営というのが行われるということが前提になきゃならぬと思うわけであります。 いずれにしても、そういう過程の中で自由化を迎えるとなれば、私どももこれは早晩、この時期をまたできるだけ早めなきゃならないという考えでおりますが、これにはしかし、やはりアメリカで起きていますように、一つの自由化というのはいい側面、つまりは競争の光の面と申しますか、できるだけ競争で金利が上がってまいるという側面で、利用者がそのメリットを享受できるという面もございますが、同時に金融機関としては効率を最大限に考えなきゃならないということになれば、今まで出ておった店舗をあえて閉めなきゃならないとか、不効率な地域は店舗を撤退するとか、あるいは非常に少額の預金をいつまでも預かっておるというんじゃかえってコストばかりかかるから、むしろこれは預金金利をつけるんじゃなくて手数料をいただきたいというようなことだって起きかねない。現に起きているわけでございますので、我が国でもそのおそれなしとしないという問題もございますので、自由化についてはそうした面をよくにらみながら、あくまでも小口預金者の利益というものを第一義に、慎重に考えながら進めていかなきゃならない。こんなふうに考えているところでございます。
○及川一夫君 経済が世界でも一位、二位を争うような日本経済の体質を持っているという前提に立ちますと、ヨーロッパであるとかアメリカでできることが我が国にできないことはないと、こう思うのは常識ですわね。しかし、今局長が言われたように幾つかの障害があるということなんですが、そういう意味合いで言うならやはり我が国の金融機関のあり方というか構造というか、そういうものまで含めて考えていかないと、またメスを入れようとしないとなかなかもってその障害を省くことはできないだろうというふうに私は思うんであります。 したがって、これからはそういう方向も含めて議論がされていくだろうというふうに思うんですが、今回郵政省が提案している金利そのものの問題、自由化された金利というけれども、一定の方程式のもとに最高金利が示されて、その枠の中で競争し合う、競争を意識して大臣が審議会にかげながら、あるいはかげなくとも政令に定められたらそれでもって郵政大臣が判断をして金利を定めていくという方法ですけれども、方法はきれいなんだけれども、実際の競争の場面というものを考えると、もう最高金利というものより下げたら郵貯には来ないわけで、それこそ逆に民間金融の商品の方にいわば移行していくということになるわけですから、銀行の立場から見ても、郵貯の立場から見ても、最高金利というものがそのまま金融自由化の問題ではやっぱり実行されていくんじゃないか。 実行されていくとすれば、そこには一体本来の意味の金融自由化に基づく競争金利なんというのは存在するんだろうかどうだろうか。存在しないということになれば、ここで金融の自由化なんていうことを打ち出してみたって、あんまり意味のあるものに思えないがなというふうに私は感ずるんですけれども、この辺はどうなんですか。 具体的に、郵貯に加入してください、郵貯に貯金をしてください、小口金融でこれだけの金利をあげますよ、他の銀行に比較してこれだけ高いですよというふうに言いながら預貯金を集めていくという具体的な場面を考えたら、意味のある金利の設定ということになるんだろうかという疑問を持つんですが、いかがですか。
○政府委員(森本哲夫君) まさにそういう、私どもではこれだけの金利をつけます、あちらさんではああいう金利ですからうちの方が有利ですよというのが、いわば完全自由競争のもとにおける金利だと思うんでありますが、そこへ行くまでにはいろんなステップがあるということで、当面MMCというのは、完全な自由市場における金利というものをできるだけ小口の方にも利用していただこうじゃないかというのが、このMMCの発想だと思うんであります。 したがいまして、これまでの大口のMMCも、それから今回実施をしようとして法律改正をお願いしておる小口のMMCも、基本はいわば何億とか何十億とかという単位で取引される日本の金融市場における金利がもとになっておるわけでございまして、これはしかし極めて大口である。したがって、その大口の金利をいきなり小口に適用するには金融機関の経営からいっても無理がある、現実にはコストもたくさんかかるわけでございますから。したがって、その大口の金利というものをベースにしまして、それをその金利から金融機関の経営が成り立つようなスプレッドを差し引かしていただいて、そして小口の方にその金利を御利用いただこうというのが今回のMMCでございます。 したがいまして、当面は今の構築の仕方では官も民も同じ日銀が調査いたしますところの市中の大口の自由金利というものをベースに、それぞれの金融機関が決まった定めに従って小口の預金者に大口のメリットをできるだけ目いっぱい御利用いただこうという、これが当面の形でございますので、次のステップには、先ほど申しましたように、次の時代に進展するにはまたいろいろ考えなきゃならぬことが山ほどあるなと、こういうふうに思っているところでございます。
○及川一夫君 いずれにしても、利用される方々は非常に期待しているわけですから、別に今回の改正がゼロに等しいなどと言うつもりはないわけであります。有利に働かすわけですから結構な話だというふうに思うんですが、できるだけ早く、局長もおっしゃられたように、完全自由化に向かって一歩一歩進めていただきたいということを申し上げておきます。 これに関連をしまして、かなり意識されている問題として、言葉で言えばある意味では郵貯にとっては最大の課題じゃないかという意味では、昭和五十五年の預貯金ですね。どうも省内では集中満期という言葉を使っているようですが、八%の金利で預貯金をしてもらった人が五十五年に集中しておられる。それが十年たつというわけですから、来年ですか、いずれにしても満期なんで、除隊をしてもらわにゃいかぬ。しかし、除隊をするといっても、三百万を納めたものが三百万で返るわけじゃなしに、おおむね計算をすると六百六十万ですか、倍以上の額でもって返さなきゃいかぬ。したがって、それを全部返すということになったら大ごとだということがどうも省としてあるようですね。したがって、その辺を明らかにしてもらいたい。 つまり、五十五年郵貯に参画をした件数ですね、八%利子ということで。こういった件数が一体どのくらいあって、それが総額にして幾らであり、そしてこれを満期で除隊さして返すということになると、どのぐらいの総額になってしまうのか。六十三年度のさらに郵貯の残高ですか、六十二年度までしか出ていなければ六十二年度でもいいんですが、郵貯の残高という問題を含めてちょっと明らかにしてもらいたいというふうに思います。
○政府委員(森本哲夫君) 五十五年度の金利は定額貯金で三年以上預けると八%という金利でございました。これは、過去私どもの貯金の歴史にもなかった非常に高い金利でございます。その後かれこれ十年近くたっておりますが、この間金利は低下する一方でございましたので預金者としてはせっかくのことだからこの預金だけは置いておこうというそういう形になって、御案内のとおり集中して満期を迎えるということで、集中満期という略称をいたしておりますが、五十五年当時の預入金額は三十三兆八千億円でございました。もちろんその間これまでの間に随時引きおろしが出ております。 普通の定額ですと大体十年間残っておるのは二割見当になるわけでございますが、この場合はどうも私ども、推計でございます、あくまで推定の域を超えないんでございますが、ざっと四割ぐらいは残っているんじゃなかろうか。こういうことで計算いたしますと、それでその八%が十年たつということになりますと、これ全体で、引きおろす時点では約三十兆円を超えるかな、こういう試算を今いたしておるところでございまして、これが高い金利のときで、五十五年のときでございますが、来年平成二年の四月から大体十一月にかけて八%、その前後はまた七・五%とかいろいろございましたが、いずれにしてもここしばらくはたくさんの集中満期が残っておる。その事態を迎えなきゃならない。したがいまして、約三十兆でございますが、今現在の大ざっぱな私どもの預金残高は百二十七兆でございますので、全体の数分の一になる相当大量のものが集中して満期を迎えるという事態でございます。 貯金事業としては、これは大変重大な時期を迎えているということで、ぜひひとつこの預金は再度私どもの郵便貯金に再預入をお願いしようということで今対策を大わらわで進めている、こういう状況にございます。
○及川一夫君 そこで、この問題に対する直接の責任官庁は郵政省であることは間違いないんですけれども、一方で郵政省が大蔵省との関係で果たしている役割、つまり財投資金ですな、これに負うところが非常に大きいだろう、こう思いますね。そうすると、仮に百二十七兆の残高のうち、いわばこの三十兆全部お支払いしますということになると一体どういうことになるであろう。これが我々はそんな金は持っていないし、見たこともない、使ったこともないからわからぬのだけれども、一体大蔵省これは例えば財投という観点からいうと一体どういうことになるでしょうか。
○説明員(佐藤謙君) 五十五年に預入をされました定額貯金の問題でございますけれども、この見通しにつきまして今森本貯金局長からもお話がございましたけれども、私ども郵政省からお話を聞いておりますのは、この貯金につきまして例えば預入限度額の引き上げの問題であるとか、あるいは小口MMCの導入問題であるとか、こういったいろいろの施策によって平成二年度に大量に満期を迎えるという問題について対応をしたい、それによって郵貯としては財政投融資の安定的な原資としての機能を果たしていくように努力をしたい、こういうお話を私ども郵政省から聞いているところでございます。 そういうことでございますので、私ども大蔵省といたしましては、定額貯金の動向について一体どうなるのか、あるいはそれを前提にしてどうなるのか、ちょっとそういうことを申し上げる立場にございませんので、郵政省からお聞きしているそういった考え方を踏まえますと、平成二年度におきまして郵貯が大量に払い出されて、その結果、財政投融資の編成に支障を来すということになるようなことにはならないのではないか、こんなふうに私どもは今思っておるところでございます。
○及川一夫君 ちっとも答えてくれないじゃないですか。郵政省に期待しますだけじゃないですか。僕はそういうことを聞いているんじゃないですよ。やっぱり僕らも事態が深刻であればあるように我々自体もいろいろ考えなきゃいかぬわけでしょう。ひとり大蔵省だけがいい格好をしているわけにいかないわけですよ、これは。と私は思いますよ。 ですから、例えば大蔵省は郵貯もあれば、銀行筋も抱えているわけですわな。その郵貯以外の銀行がこれにねらい撃ちをかけていると現場の人たちから聞くわけですよ。それで現場で今から競り合っているというわけですわな。それで一体だれが八%の郵貯を持っているのかというやつをどうやって調べるか、そういうところから争いが起きている。郵政省の場合には貯金局というのがあって、原簿はそこにあるんだろうから、やろうと思ったらそれはすぐ調べられるでしょうな。ところが、そういうことは公正競争じゃないというような話までこれは出てくるんですよ。 だから、確かに積んでいるものをおろして、使うわけじゃないけれどもね、まあ使う人もいるかもしらぬけれども、使わない人が多いだろう。有利な方に持っていこうと、こういう話になるわけだから。そういう場合にこの郵貯と銀行の関係というのは、要するに対立する関係ですね、競争という意味での。それを大蔵省が郵政省に請う御期待というだけで、悪い意味で言うならお手並み拝見みたいなというふうに聞こえるような僕は答弁ではどうも納得できないですね。 この辺は、先ほどの局長の答弁じゃないけれども、官民一体で何とかならぬものだろうか。これは長寿社会の問題にかかわるところの言葉なんだけれども、この問題でもある意味ではおろされたら郵貯の方は危機なんですからね、そうさせない、してはいけないんじゃないか。それがみんなのためになるんだというならいざ知らず、そうでないということならば何かそこに合意点を見出すようなことが大蔵省としても論議があってしかるべきじゃないかと思いますが、どうですか。
○説明員(中井省君) 先生御指摘の点につきましては、我々としましても今回の小口MMCの導入によりまして、例えばその郵便貯金から民間に大幅な資金が流出する、あるいは民間の預金から郵便貯金の方に逆に資金が流出するというようなことがあっては金融界に大きな混乱が起こるであろうという感じは持っております。 そういう考えを基盤といたしまして、実は昨年、小口MMCの導入を郵政省と協議いたしまして合意しましたときに、そういう観点からまず官民一体で同一商品を導入しましょう。同じ商品を導入すれば、これはもう個々の郵便局員の預金集めの御努力でございますとか、民間の努力もあろうかと思いますが、お互いの競争を同一の競争条件の中で競争していくことができるであろうということが一点ございます。 それから、やはり同時実施いたしましょうと、六月五日の御議論に出ておりましたけれども、やはりこれは官民同時実施でなければいけない、これは資金の流出等を防ぐためという意味が非常に強かったわけでございます。 それからもう一点つけ加えさせていただきますと、先ほど先生から御質問ございましたけれども、預入限度の問題でございますが、三百万円の預金が六百六十万になるということで、実は我々としては民間金融機関に対する立場としては非常に辛うございます。実は三百万円を五百万円に上げたばかりでございましたけれども、そういうことの配慮もございまして今回予算編成の過程で預入限度額を七百万まで上げることにさせていただくということで、我々としましては枠組みといたしまして郵貯と民間の間に大幅な資金シフトが起こることのないよういろいろ配慮したつもりでございます。
○及川一夫君 いや、配慮したつもりと言うんだけれども、これから現実に起きてくるわけでしょう。今はまだ動いていないわけでして、満期が来ていないんだから。だから、あなたが予想されたとおりになるかどうかなんというのはわかりませんよ。三十兆全部引き出されるようなことになれば、これは郵政だけじゃどうにもならないから銀行から金を借りるような話になるでしょう。銀行全部集めてみたって一、二の三で三十兆ぱっと集まるかどうかなんてこれは疑問ですよね。だから混乱が起きる、こういう問題だと思うんですよ。ですから、この問題は別に金融の自由化があるから問題だというわけじゃないでしょう、これそのものが独立して一つの問題点なわけでしょう、どっちにしても。 ですから、この辺はきょうの段階では十分間に合わないのかもしれませんけれども、郵貯の役割と市中銀行の役割というのはそれぞれあるわけでありまして、そういう中でいかにして、単に対立だけじゃなしにこういう問題では一致した対応ができないのかどうかというのは、時間がもう来ていますから私はこの辺でやめなきゃいかぬと思うんですけれども、例えば七百万にするお話でも、こんなの意味あるのかということだって私は考えるんですよ。 私自身がやられているんだから、三百万のときに。限度が三百万だと、こう言うんですね。で、五百万預金をしたいと言ったらだめだと言うんです。しかし別の方法がありますよと、三百万までやって、あとの二百万はまた別の口座にしてください、こういうお話なんですよ。これは何も郵貯だけがやっているんじゃない、民間企業皆そうですよ、マル優のときね。郵政はそのほかに限度額というのがあったわけでして、だから今度限度額七百万にしたって、七百万超えるやつどうしてくれるんだといったら、同じ名義で、今度はもう税金納めることになっているんだからマル優直接関係ないわけですからね、どんどん別の通帳をつくっていくわけですよ。だから、七百万なんという額を設けてみたって何の意味もないんですね、我々からいえば。何でそんな面倒ぐさいことをやるんだというような状態なわけですよ。 ですから、やっぱり面倒なことが郵貯にあって、民間金融の方は自由だと、だから差がついて、さっきの三十兆の話じゃないけれども、そこから取り上げるのは民間の方が有利だなというような話にもなりかねないんですよね。やっぱり削り取られれば取られるほど結果はよろしくない。下手をすると金融機関全体が混乱をする、こういう問題があるだけに、もう少し大蔵省も能動的に郵貯の役割と民間金融の役割というものを考えながら、すべてがすべてではないけれども、この種問題なんかについては統一したやはり対応というものをするようにむしろ働きかけるべきではないかなということを率直に実は思っているわけですよ。 そういう点で、従来大蔵省と郵政省は対立することが多いと私は聞いているんで、郵政大臣、閣議の中で大蔵大臣とよく話をしてもらわないといけないんじゃないかというふうに思うんですが、この辺いかがでしょうか。
○国務大臣(村岡兼造君) 今及川先生のお話をお聞きいたしまして、郵便貯金等の問題でございますが、今回の法改正では、来年大量に満期を迎える高金利の定額郵便貯金を再預入していただくための当面必要な額を確保するとの観点があるが、ひとまず七百万円に引き上げることとしたものであります。 国民の金融資産の増加状況等に応じ、今後とも預入限度額の引き上げに努力してまいる所存でございますが、一応現段階で七百万にひとつお願いをいたしたい、こういうことでその後も引き続きそういうことには努力をしていく、周囲の状況もございますのでそういう考えでまいりたい、こう考えております。
○及川一夫君 私は、大臣の立場は細かいことはどうでもいいんですけれども、どちらにしても縦割り行政になっているという批判は常に存在しているわけでして、したがって、金融全体という意味合いではやはり政策の問題として対立することなしに、競争はいいんですけれども、やはり一定の調和策というか、そういうものを考えて、閣議でも発言をしていただくというのが非常に私は重要ではなかろうかというふうに申し上げておきたいと思います。 そのほか指定単の問題とか幾つかございますけれども、時間が参りましたので、とりあえず質問を終わらせていただきます。
○大木正吾君 最初に、貯金の概況といいましょうか、現在の増加状況等を中心としまして一般的な話を聞かしていただけませんか。
○政府委員(森本哲夫君) 郵便貯金の増加状況は、御案内のとおり残高全体でかれこれここ数年七兆円から年間八兆円伸びておる状態にはなっております。そして六十三年度末に約百二十七兆円見当に相なったわけでございますが、ただ私どもとしましては、この残高の伸びには先ほどから話が出ておりますような過去の貯金の金利を生む分、これは金利を生む分として大蔵省に預託をすることになりますので、この部分が一つございますのと、それからその当該年度に純粋に新規にふえる分とこの両方が残高を構成しているということに相なるわけでございます。 ここ数年の動きを見ますと、新規に増加になりましたのは六十三年度では約一兆五千億、六十二年度ではざっと五千億でございますので、約一兆円ばかりは新規に増加いたしたわけであります。その限りにおいては、六十三年度はまあ前年度よりは大変ふえたという形に相なっておりますが、実はこの年間の新規の増加額というのは過去数年、やはり年間二兆円から三兆円は通常の状態でございましたので、そうした意味合いではここ数年は非常に低金利のゆえをもってだと思うんでございますが、全体として伸び悩みではある。しかし、いわば底を打った形で何とか全体の傾向をひとつさらにしっかりと前進させていかなきゃならない、こんな状況に相なっております。 幸い、今年度に入りましても、四月、五月累計で全体の新規の増加額は対前年比六二%増、六割増しという状態でございますので、ひとつ新たに今度MMCが入りましたし、そしてまた定額貯金の金利等も上昇傾向にございますので、大いにまた郵便貯金の御利用をひとつ願っていこう、こんなふうに考えておる状況にございます。
○大木正吾君 民間との競争関係におきましては特段の問題はないと承知してよろしゅうございますか。
○政府委員(森本哲夫君) 日本の個人の金融資産というのが今ざっと六百兆ぐらいございます。そのうち預貯金の占める割合はざっと六割ぐらいございます。その三分の一が私ども郵便貯金、残りの三分の二は民間の金融機関が持っている預貯金と、こういう状態に相なっております。この郵便貯金を含めた預貯金の伸びは、ここ二、三年やはり低金利のゆえをもって非常に全体として伸び悩みかなと。 そこで、しかし一方ふえておる部分は、ここで際立ってふえておりますのは、やはり生命保険でございます。一時払い養老に見えるような生命保険が、ここ二、三年急増いたしております。それから各種の証券貯蓄、つまりは投資信託でありますとかあるいは中国ファンドであるとか、そういう新しい証券貯蓄も非常にふえておると、こういう状態でございます。
○大木正吾君 いろんな商品について、先行き質問しようと思ったことまで含めてお答えが返ってきたんですがね。一般的な傾向としましてはそういう心配はないと、こういうふうに受けとれますが、問題は、この郵貯としての自主運用ですね。自主運用の動向についてはどういう状況になっていますか。
○政府委員(森本哲夫君) 先生御案内のとおり、郵貯の資金は、挙げて財投資金にこれまで供与してきた次第でございますが、今日の状況に見られますような自由化に備えて、運用の面でもできるだけ自由化を図っていかなきゃならない。そういうことで、昭和六十二年度に初めて先生お示しの自主運用というのが始まったわけでございますが、これが六十二年度二兆円で開始をいたしまして、六十三年度はさらにこれに加うるに二兆五千億、四兆五千億でございました。六十三年度でそのトータル四兆五千億を運用いたしたわけでございますが、これは主として国債を中心とする債券、これはすべて元本保証のある債券に運用してまいったわけでありますが、まだこの決算が出るにはもう少し時間がかかりますが、今の状態では、この四兆五千億を六十三年度まで運用しました結果、この一年間に約三百五十億円程度新たに収益を得て、全体としては大蔵省資金運用部に預託するよりは、一号強の運用ができておるという状態に相なっておるわけでございます。 六十二年度はまだ始めましたばかりでございましたが、その当時の利差が〇・六%だということを考え合わせますれば、六十三年度はノーハウの方も次第に蓄積をしてまいりましたので、ひとまずの成績を上げ得た状態になっておるかなと考えておるところでございます。
○大木正吾君 国債の窓販の状況はどうなっていますか。
○政府委員(森本哲夫君) これは自主運用からちょっと一年おくれまして、六十三年四月、つまり去年の四月から郵便局として初めて、国債の個人消化の役割を担おうと、こういうことで始めたわけでございます。 国債の長期債とか中期債とかいろいろ中身はございます。全体を平均いたしますと、六十三年度、つまり四月から始めてこの三月に至りますまで、全体で引受額九千六百三十億円を郵便局で引き受けまして、このうち五千百二十一億円を販売いたしました。したがいまして、約五三%の販売ができたと、こういう状態に相なっております。
○大木正吾君 たしか自主運用のとりあえずの目標としまして、平成三年まで十五兆でしたか、それから先の分については、現在郵政省自身としては考え方があるのかないのか、あるいはこれをもっと拡大していくという計画等があるかないかですね。その辺聞かしてください。
○政府委員(森本哲夫君) お示しのとおり、毎年新規に五千億ずつふやしてまいりますので、平成元年度は七兆五千億、そして平成二年度には十一兆、平成三年度で十五兆円と、一応自由化対策資金の運用規模はこういうふうに決まって、その方向に向けて今進めておるところでございます。 平成四年以降はどうするかということでございますが、今後の金融自由化の全体の進展状況はどうなっているかということの問題が一つございます。この間には、相当自由化の進展も著しいことになるだろうと思いますので、そうした自由化の進展状況がどうなっているか。それから、私ども自体の郵便貯金事業の経営状況がどういうふうになっておるか。商品開発が新たにどの程度の取り組みができるか、あるいは郵便貯金のマーケットの競争力がどのくらい達成できているか、こういった私どもの事業形態の経営上の問題、それからもう一つは、やはり財投の資金需要の問題がどういうふうになるか、こうした問題をトータル考えまして、私どもとしてはもともと金融自由化資金が生まれましたのは、郵便貯金が自由化市場に適切な対応をするようにという趣旨でございますので、そうした状況の中で最も最適な規模は何か、どの程度に、那辺にありやということをよく考究してまいりたい、こういうことでございまして、現在これに対しまして、今これから勉強を始めて、平成四年以降の対処に誤りなきを期してまいりたいと考えておるところでございます。
○大木正吾君 大臣に伺いますけれども、今、話ありましたとおり、自主運用、一応十五兆までのめどはついているし、同時に、割合に低金利時代でありながらも一%ぐらいの運用益を上げているという話もございまして、順調にというか、比較的安心して見れる状態なんでありますが、今の局長がおっしゃった総合的な勘案ということはわかりますけれども、大臣御自身はこれ四年以降、三年の十五兆以降はどういうふうにこの問題については、もっと増額をする、あるいはどういうような形でもって考えていくか、そういった所見はお持ちですか。
○国務大臣(村岡兼造君) 今、大木先生のお話でございますが、三年度末で十五兆円、こういうことでございますが、四年度以降、私としてはこの額をふやしていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
○大木正吾君 これは、ぜひ具体的にひとつ事務局の方も、貯金局長の方でもぜひ早目にそういった、総合的なことを勘案結構ですが、目標的なことも考え、同時にやっぱり貯金全体の競争状態というのはだんだん激しくなるわけですから、そういった意味合いで、やっぱり大臣に対しまして、こういう方向でもっていきましょうという話を材料として提供してほしい、こう考えています。 次に伺いたいことは、MMCの導入に絡む問題でございますが、結果的に民間の場合なんかですと、ここにもちょっと雑誌を切り抜いてきましたけれども、ことしの一月ぐらいから激しく、言えばつなぎ的な形の動きが激しくなってきたわけですが、郵政省自身はあれですか、さっき及川委員も質問しておりましたけれども、要するに法律が通っていない、政令でもってやるんだと。その過程、例えば三月、四月ですね、あるいは二月ですね、そういった過程では現場ではどういう対応をされたかについては御存じないですか。
○政府委員(森本哲夫君) 正直に申しまして、法律の実施はもう少し早期に上がるものだというふうに理解をいたしておりまして、そうなればもっとPRが本当にできたかなと思っておりますが、しかし私どもぎりぎりまで法律を見なきゃならないということで、どうしても及び腰部なPRにならざるを得ない。つまり、法律を前提にお願いをしているわけですから、通ってもいないのにそんなに大々的に宣伝するか、こういうそしりを受けても困るわけでございます。 ただ、やはり郵便貯金は国民の貯蓄ですから、こういう新しい有利な貯蓄ができるということについての基礎的な理解は、ぜひひとつ国民の利用者の間によく浸透させなきゃならぬということで、お示しの二月、三月には、近く新年度に入ったら、大体六月をめどにしておりますが、新しい預金ができます。ただし、これは御案内のとおりですが、金利が幾らということはその時点ではわからないわけでございますんで、非常に説明もしにくい内容になるわけでございますが、ともかく、規制金利と違って市場の金利がすぐはね返るような新しい貯金ができますので、ひとつできました暁にはぜひ御利用願いたいというふうなことは、全国の郵便局で、そう大々的じゃございませんが、何というか地道に着実にPRをしていこうということでやってまいりました。そのような形で現にやれておったのかなという感じを持っておるところでございます。
○大木正吾君 現場に入りまして局長さん方と話をいたしますと、大体町や村に入りましたら大口のといいますか、大体定額など持っておられる方々の場合には、大分長く住んでいる方が多いですからね、どこのうちにどれくらいの貯金があるかということは局長は全部知っているんですよ。そういったときに、六月五日からMMCなんということは貯金者の方がむしろ知っていることなんです。郵便局のだれだって、そりゃあなたしょっちゅう行ったり来たりしますからね、当然の問題として満期になった場合にはこうしてもらいましょうとか、あるいは二百八十万のものになった場合には三百万でいきましょうとか、そういった話をやっておるわけです、現実に現場では。 そういったことについて、公式に貯金局長の方でパンフレットをつくってやったとかやらぬとかということはいいですけれども、競争の激しい時代ですから、現実にこういうときには正直に言ってほしいんだけれども、内示的な面で僕は恐らくそういったことをやらしたか、あるいは現場でもって気がついて自主的にやったかどうか、そういった問題については余り局長の方で把握していないですか。
○政府委員(森本哲夫君) 先ほど大蔵省からも話がありましたとおり、この新しい市場金利を導入した商品の形をどうするべきか、当初これ実は話合いが、形式的に言えばかれこれ三年ぐらいかかっておるわけでございますんで、ようやくたどり着いたのが今の官民共通の姿でございます。 したがいまして、当初にやはりおくれをとっちゃならぬということは、私どもも十分意識をし、現場もそのつもりでございますので、四月ごろからチラシとかポスターとかは準備を始めたわけですが、ちょっと二月にはまだそれこそ法案を提出させていただく前の段階でございますんで、やはりその辺を見ながら本当はもう少しテレビ等も大々的にやりたかったわけでございますが、しかし滑り出した結果、ふたをあけてみましたら決して郵便貯金も民間に比べて見劣りはしない成績を上げているかなと思われますので、そうした面で事前の準備には今お話しのとおり、自主的なロコミの形である程度浸透ができておったのかなと考えておるところでございます。
○大木正吾君 あとMMCと定額の関係でございますが、将来これはどういうふうにシェアが移動していくのか、あるいはどういうふうな伸び方をしていくか、そういった問題については見通しなんか持っていませんか。
○政府委員(森本哲夫君) 定額貯金は、今私どもの残高全体の九〇%でございます。ある意味で、したがいまして約一人百万御利用願っている計算になるわけでございますんで、大変国民の強い支持がある。これは一つにはやはりいつでも引きおろせる、期日管理が要らないというか満期がいつだという一々煩わしい管理を家計がしなくても済む。余裕があるときに預けておいて、必要なときに引き出して、決して損をしない仕組みになっておるということで、今回も実はMMCの発足に当たってこの定額貯金の商品性を見直せと、そうでなければ郵便貯金はMMCの参加はまかりならぬという民間側の強い意向もあったんですが、そうした事態を踏まえてみればこの定額貯金を基本的になくしてしまう、消滅さしてしまう方向には断じていかないということを強く主張もいたしまして、今お話のように定額貯金と同時に新しいMMCを官民共通の商品として持つということに相なりました。 最近は、先ほどもちょっと触れましたが、預金者は非常に金利選好が大変強うございまして、少しでも金利のいい方向へ向かいつつある状態でもございますんで、郵便貯金も新たに市場金利の実勢がすぐ反映できる、従前に比べれば比較的高い金利のつくMMCができたわけでございます。これも五種類、いずれそろうことに相なりますので、こうした中で全体どうなるかというのは、私どももこうなるであろうということを見通すのは非常にまた難しい状況でございますが、ただ新しいMMCは皆定期性のものでございます。最短で三月、最長で三年と、その間に期日管理が、いやでも時期が参るわけで、そのときどうしようかという一々判断をしなきゃならないわけでございます。それに比べて定額貯金の商品は比較的長期的な貯蓄商品として位置つけることができる。 したがいまして、これは専ら私どもでこれがいい、あれがいいということで押しつけるよりは、お客様にそれぞれのライフステージございます、もう子供も大きくなったから老後の貯蓄にせっせとやろうとか、あるいは今若者でしたらぜひひとつ車の頭金が欲しい、至急に欲しいということならばできるだけ短期のもので有利なものを選択なさるだろうと、そういう意味でお客様の生活のそのときそのときの状態、それから資金の使途、それから資金が要る時期、こうしたことを勘案してお客様に最も適当なものをお勧めするということで、これから郵便貯金も相当な変質をして、いわばコンサルタント的なセールスを郵便貯金の面においてもやっていかなきゃならないのかなと考えているところでございます。 あくまでも定額貯金は、やはりそういう意味では主力商品たる点は決して失うことではないと考えているところであります。
○大木正吾君 一つだけ関連して聞きますけれども、コスト問題ですけれども、今までMMC問題についても郵貯の方ではもっと早くという話もあったようですが、民間の信用金庫の場合なんかは、やっぱり小さな金融機関の場合、コスト問題等とも関連しまして、これがおくれたという話が一般的に新聞等にも出ていたわけですが、郵貯の場合にはMMCの導入そして定額との比較、そういったことに関連をいたしましてコスト問題について一切心配はないと考えていいんですか。
○政府委員(森本哲夫君) 小口のMMCの導入についてこれまで時間がかかりましたのは、最大の問題はそのコスト問題でございます。 民間の金融機関にとってもう既に自由金利商品つまり大口の定期あるいは大口のMMC、こういう性質の預金なり貯金が全体の預金に占めるシェアというのは年を追ってふえている次第でございます。まあ都銀は半分弱のようでございますが、従前の相互銀行、新しく第二地方銀行と呼ばれておりますが、これでもやっぱり三〇%ぐらいになっておりますし、規模の小さい信用金庫でも全体の一六%はこういう自由金利商品だということで、それにかてて加えて小口のMMCが実施されるとなると、これは当然経営上も重大な問題が起きるということで、各金融機関ともこれから相当経営の効率化ということには意を用いなきゃならぬ状態だと思います。 もちろん、私どもでも当然この分コストアップははね返ってまいるわけであります。しかし、幸い私どもは経費率といいますのは、三事業兼営でやっておりまして、郵便も貯金も保険も兼ねて、一人の局長が運営するというような形態を全国で展開いたしておりますし、局舎も大理石の立派なものを建てるんじゃなくて、借り入れでやるというような形で、全体としてのコストは幸い民間金融機関に比して比較的低位のところで運用もてきておりますので、今回MMCが実施されますれば当然金利の負担は上がってまいりますが、ただ、今回一番高い三年物、これは秋に予定されておりますが、この場合でも表面、国債の利率よりは〇・七%分を引いてお客様に提供するということでございます。そうしますと、私どもの現在の経費率が〇・五四%ぐらいになっておりますので、この利差がある限りは一応経営的には黒字基調は維持できるのかなと思っております。 しかし、ここへまた集中満期を迎えることでもございますし、残高が減ると経費率というのは当然のことながらはね上がることにも相なりますので、これからの経営には相当真剣に立ち向かわなきゃならぬというのは当然のことでございます。 ただ、そのことばかり取り上げて、預金者の利益を第二義にするという立場は、これは許すわけにいかない。目いっぱいのところで預金者サービスを第一義に考えていかなきゃならぬ、こういうことで今後とも対応してまいりたいと思っているところであります。
○大木正吾君 これは大臣にお願いなり、あるいは検討課題にしてほしいんですが、民間の、例えば信託関係にありますビッグとか、それから証券関係で公社債投信、さらに五%一時払い養老保険、これはさっき森本さんおっしゃったですね、こういった問題について郵政省あるいは三事業、貯金、保険等の関係では新しい商品が、これは当然検討されてしかるべきなんですが、そういったことを考えられて大蔵省と折衝する腹構えは、大臣あるいは局長お持ちですか。
○国務大臣(村岡兼造君) 先ほどからお話しになっておりますMMC、今実施したところでございますが、今後とも金融自由化の進展等の社会情勢の変化に的確に対応して、国民のニーズに合致した金融商品、サービスを積極的に提供していく必要があると考えており、引き続き鋭意検討してまいりたいと思っております。 また、貯金と保険の組み合わせ商品というような話もございまして、利用者にとっては一回の手続で貯金関係商品の購入と保険関係商品の加入が可能となり、利便性が向上するとともに、このような組み合わせ商品の販売は、郵便局における三事業一体的経営の理念にも沿うものと考えておりますので、この辺につきまして前向きに検討してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○大木正吾君 これは答弁は要りませんが、私の感想をちょっと一つ述べておきますが、最近公定歩合が〇・七五上がったですね。原油も少し強含みでありますし、そういった中で、言えば公定歩合の引き上げ、それはCDをさらに突き上げて、さらにMMC問題についても、むしろ六月五日よりは八月ごろにやった方が得じゃないか、こういう話もあるわけですね。 その反面、やっぱり心配なことはインフレ問題なんですよね。インフレということは、貯金の金利が上がりましたから、確かに利息がたくさん入ってきます。逆に今度は物価が上昇しますれば、そういうものは帳消しになっていくわけですからね。あながち、競争しながらいい商品をつくりまして、どんどんお客さんに利息をたくさん上げることは結構なんですけれども、一面でやっぱり担当者に考えておいてもらいたいことは、インフレ含みという状態、これは国際的なこともございますけれども、そういった問題ですね。 一面ではやっぱり貯金局長とか大臣等は、要するに国民に対していいサービスをしたいということはわかりますし、競争に勝ちたいことはわかるんですが、しかし、一生懸命になって器の中でもってやり合っているうちに、言えば、国家的な意味合いでは、昔から私たちが銀行に金を預ける場合なんというのは全部財投という、まあ郵便貯金の関係もございますけれども、工場で物を生産するために貯金をして、言えば銀行は工場に物を生産するために預ける。最近では金融業といいますね。あるいは財テク問題とか、そういったことでもってやっぱり一つの産業構造変化という問題点が来ていると思うんですね。しかし、そういったことを何か前向きにだけとらえておりますと、一転してインフレ状態になっていく心配もなきにしもあらずなんですね。 ですから、みんなでもって一生懸命アクセルを踏みまして競争していくうちに、今度社会全体がインフレ的な傾向になってしまうという問題についても重要な関心を持ちながら、ぜひこういった問題については、今後競争に勝ちながらも頭の隅に常に置いてもらいたい、このことをお願いしておきます。 私の質問は以上で終わります。答えは要りません。
○大森昭君 我が党の方針でありますが、金融自由化対策資金の運用、これは賛成で、郵便貯金法の一部を改正する法律案も賛成で、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案、これは中身はいいんですけれども、消費税含みでありますから我が党は反対であります。 そこで、さっき大蔵省に及川委員の方から質問して、その答弁を聞いておったんですが、民間と郵貯はバランスをとっているという話をしきりに大蔵省は言っているわけで、これは郵政省も大変だと思うんですが、全然バランスなんかとれていないんですよ、正直言うと。あらゆる面で非常に郵便貯金というのは不利な状態に置かれているわけです。別に民間金融機関がどっちでもいいというわけじゃないんですけれども。民間金融機関の持つ役割といわゆる郵便貯金の持つ役割は全然違うんですよ。 何かさっきも、五百万に上げたやつを、この間やったんだけれども集中満期があるから七百万にしてやったんだみたいなこと言いますが、それはあんた、向こうは無制限でしょう、民間金融機関が集めるのは。なぜ七百万に抑えられなきゃならないのか。特に、マル優のときに五百万にしたなんというのは、何か省の幹部の中には一部、三百万を破って成果だなんて言うけれども、とんでもない話で、マル優の廃止でもって五百万になったなんてのは大体何の成果もへちまもないんですよ。全くインチキな話なんですよ。 問題は、銀行を使う人たちと郵便貯金を利用する人たちとは全然違うんですよね。だから、その原則をもっとしっかり大蔵折衝のときには資料をまとめてね、大体知らないんですよ、大蔵省の人というのは郵便貯金を集めている人たちのことを。外務員の人が汗かいて一生懸命集めているわけでしょう。それはなぜかといったら、老後の不安に対して保障する。片方は商売で、だから地上げなんか見てごらんなさい。地上げやっているのはみんな民間金融機関じゃないですか。日本の資本主義が一番悪いのは、金融資本なんだよ。金融資本が介在して、リクルートだってそうですよ、ずっと突き詰めていけば。 だからもうちょっと大蔵省に対して、あの頭のかたいやつらを口説くのは容易じゃないんだけれども、やってもらわないと困るんですよね。 今言ったように、二本は賛成といっても、問題はいろいろあるんですよ。例えば、簡保の福祉事業団の業務にやるんでしょう。一体、貯金事業でもって自主運用していこうというのに、簡保事業団の業務の特例でしょう。それから、今も大木委員の質問があって、国債買ってやるというんでしょう。金利を少し上げて利用者に還元するのはいいけれども、大体これだって、国債買うために自主運用やっているわけじゃないんですからね。というように、もう幾つも問題あるわけ。 だから、逓信委員会というのは、何か質問して、法案が通ればいいというふうには考えていないと思うけれども、問題がたくさん山積している中で、一体郵貯事業をどうやって守っていくかということが最大の使命でありますから、質問しているところは部分的に我々も質問せざるを得ない、時間的な制約があるんだけれども、郵貯の性格とそれから郵貯の持っている特殊性を強調してもらって、むしろ民間金融機関が暴走しているやつを郵貯が少し歯どめをかける。 例えば六十五歳以上のやつだって、五百万のとき三百万でしょう。今度七百万になったんだから、それで各人の貯蓄率も上がったんですから、そうなればこの際七百万に上げたときに、六十五歳以上の非課税は三百万じゃなくてこれは四百万にするとか何かにしなきゃいけないんですよ。五百万が七百万になったからまあやれやれというような形では、これは高齢化社会へ向かっていくとかなんとかかんとか言ったって全然なっちゃいないんだよ、おれに言わせれば。だから、三百万がなぜ引き上がらなかったかと、民間はそれはもう反対ですよ、非課税がふえることについてはなかなか同意しないと私は思うんですよ。何でかといったら、大蔵省の護送船団がついているからね。大蔵省に税金がたくさん入るように民間金融機関が協力して、同時にまた民間金融機関は大蔵省から保護してもらうというのははっきりしているんだから。 だから、そういう場合には、やっぱり郵貯がこの際七百万になったんだから六十五歳以上の非課税の部分も上げていこうじゃないかというようなはつらつたる努力がなければだめなんだよな。そういうことを言っても答弁するのはなかなか大変だから、今のは私の考え方を総括的に言っているんですがね。 そこで、これから金融機関もなかなか厳しい状態の中でお互いに競争するわけでありますけれども、ただ貯金をしてもらう、運用をするというだけが金融機関の役割じゃないから、そうすると今回提案されております為替あるいは振替のいわゆる送金、決済サービスといいますか、これも金融機関における最大と言うとちょっと言い過ぎですけれども、一つの大きな役割ですが、民間と比べてこの送金、決済というのは郵便局の関係は一体どういう格好になっていますか、その占めるシニアは。
○政府委員(森本哲夫君) 民間の金融機関の預金口座というのは御案内のとおり、貯蓄をするのと同時にその口座自体で送金もできる、各種の決済もできる大変便利なシステムになっておるわけでございますが、私どもの郵便貯金は本来がただいま先生冒頭にお話がございましたように、やっぱり貯蓄目的のためだということで、この貯金口座ですべての送金だとかいろんな決済だとかは建前としてやるわけにはいかない、そういう構造になっておるわけでございます。別にどういう方法があるかというのは、御案内のとおり為替という形であるとか、あるいは振替を御利用願うとかいう形で送金、決済の方を御利用いただく、こういう構造でございます。 全体としてどうなっているかというお尋ねでございます。正確な数字は正直言って国内でまとまった統計がございませんので、私どもでいろいろ推計をいたしました。各金融機関の有価証券報告書みたいなものをトータルしたりいろんなことをやりますと、大ざっぱな見当でございますけれども、送金の件数で申し上げれば、過去昭和四十九年、もう随分昔になるわけでございますが、そのころ郵便貯金が持っていたシェアは件数で三三%、それが六十一年度のデータで見ますと、二〇%ちょっと、二三%ぐらいということでございます。全体に相当低下をいたしております。 なお、金額ベースで六十一年度で念のために見ますと、日本の送金、決済の中で郵貯は件数では二三%ございますが、金額では〇・七%という状態になっておりまして、全体として非常に低下傾向にあるなということを痛感いたしておるところであります。
○大森昭君 よく皆さん三事業一体論をいつも言うのでありますが、少なくとも貯金というのは金融機関的なものを役目として持っているわけですから、そういうことでいけば、例えば郵便事業においてもいろいろ料金を取ったり、保険なんかももちろん保険料金を取ったり、そういうことをやっておるんですが、具体的に貯金のいわゆる金融機関的な役割を持っているものを各種のサービスに組み合わせることなどについては検討されているんですか。
○政府委員(森本哲夫君) 現下の情勢を見ますれば、こうした送金、決済の機能をもっともっと充実しなければならないということでこれまでも努力をしてまいっておるつもりでございます。 ちょっと古くなりますけれども、例の電気、ガス、水道の公共料金、これを私ども通常貯金から自動的に引き落としていただくサービス、これが五十七年からでございます。翌五十八年には、株式の配当金なんかが各家庭にずっと配られるわけでございますが、これを今までは為替で送ったりいろんな方法でございましたが、できるだけ便利なようにということで、これを通常貯金の口座に自動的に受け入れるシステム、こんなことも五十八年に始めたわけでございます。また昨年、当国会にも為替法、振替法の改正をお願いいたしましたが、この中で、最近盛んになりました通信販売の代金引きかえの料金、その引きかえ金の電信為替による送金を居宅払いで払う、あるいは郵便振替の払出金を家にいて受け取れるサービスの改善をお願いするとか、個々にはいろいろ対応してまいったつもりでございます。 しかし、先生御指摘のとおりの状態でございますので、オンラインも逐次整備がなっておりますので、できるだけ民間金融機関に比して預金者の方から御不満の出ないようなサービスの改善を今後ともいろんなことを手がけてまいらなければならない情勢にまいっておる、こんなふうに考えておるところでございます。
○大森昭君 大木委員からの質問もありましたけれども、自主運用をこれから検討するというお話もありました。私どもは実は議員立法で地域に還元をしていくという形での法案を提案しようかという準備をしたこともあるのでありますが、資金運用の金から自主運用に移るという過程の中で、一体地域に還元していくというような考え方をお持ちになっていますか。
○政府委員(森本哲夫君) 郵便貯金資金は、今財投資金の約六割を占めております大株主でございますから、当然この財投資金自体として地方公共団体への貸し付けあるいは各種の政府系金融機関を通じて地方への貸し付けというのは行われているわけではございますが、私ども郵便貯金自体としての運用でも地方とのかかわりというのは十分重視をしなければならない。 何とならば、この資金は何も都会で集まった資金じゃない、全国あまねく各地域から集まった資金でございますので、そこで今自由化対策資金では、御案内のとおり国債のほかに地方債も買っております。地方債の運用ということもいたしておりますが、これも先ほど述べましたように、今六十三年度末で四兆五千億のうち約四千九百億円、したがって、一一%見当は地方債を購入したりして間接的ながら地方の地域の振興にお役に立てているということではございます。ただし、こういう債券市場で売買するという形でございますので、直接地方とのかかわりにはならないわけでございます。 私どもとしましては、こうした郵貯資金の性格にかんがみまして、直接自由化対策資金で地方還元が相ならないものかということで、先ほど出ましたシルバープランと同様な形で予算要求をいたしまして、郵貯資金で、自由化対策資金を地方公共団体に直接貸し付ける、あるいは地方公共団体等が行います新しい地域興しの事業はいろいろございます、第三セクター、そこらへ私ども郵便貯金が出資をさせていただく、融資をさせていただく、こんな形をお願いをしたわけでございますが、結果的にはこれらの要求というものは、本来は自由化対策資金というのは有利運用を求めたものではないか、そうだとすると、この手の地方への貸し付け、第三セクターへの融資というのは必ずしも有利なことにならないんじゃなかろうか、こんな議論も出てまいりました。残念ながら、時間的制約もございまして、政府部内では合意に至らなかったということでございます。 確かに、地方公共団体への貸し付けが大変有利になるというんでは、これは貸し付けを受ける側は逆にお困りになってニーズがなくなってしまうし、余りに低利に貸し付けますと、せっかく競争化時代にお客様に有利な金利を払おうとするための自由化対策資金の性格がどこかへ行ってしまうという難しい問題もございまして、なかなか困難な課題ではございますけれども、ただ私ども基本的にはやはり検討すべき課題は残るにしても、郵貯資金が全国から集まっておる、これから日本の国策というのは地域開発、東京の一極集中の是正だということで、郵便貯金が何がしかのお役に立てればということで、ひとつまた新しい視点で地方還元の方途をどうしたらいいものか、寄り寄り検討してまいりたいと考えておるところでございます。
○大森昭君 局長が言いますように、確かに公共性と企業性というのは非常に難しい問題で、公共性を優先するとどうしても企業的にぐあいが悪いというようなこともありますが、確かに高い利息をもらうことはいいことなんだけれども、ただ郵便局でやっている場合にはそれだけかといいますと、郵便局員の人が持つ親しみ性というか、少し利子は安いけれども、しかし町のためにも村のためにも国のためにもなっておるわいというところもやっぱり共感を呼ぶところでありますから、それは必ずしも利子は高いばっかりで貯金を販売していくということだけじゃないんじゃないか。いや、これは非常に難しい問題ですから、私素人だからそんな簡単に言いますけれども、そうはいかないんだろうと思うんですが、その辺のところをちょっと織りまぜて、局長が言うように検討してもらいたいんですよ。最も民間金融機関と差があるのは、現在国家公務員は同じ国の機関である郵便局の給与振り込みを利用できないんでしょう。地方公務員の場合もこれは預入しているところもあるけれども、預入していないところもあるというような状況ですけれども、一体なぜ国家公務員が郵便局の給与振り込みなどは利用できないか、民間は利用できるのに。これなんかも最たる差別みたいな感じがするんだけれども、これはどうなんですか。
○政府委員(森本哲夫君) 残念ながら、国家公務員の給与振り込みは郵便貯金が対象になっておりません。非常に残念なことでございますが、これは現在の法令手続等で国家公務員の給与の振り込みというのは日銀が指定しました金融機関にある個々の公務員の預貯金口座への振り込みの方法による、こういうやり方になっておりまして、残念ながらここでは振り込みの方法というのは、これは郵便貯金の口座は振り込みの対象にならない、端的に申してそういう解釈で実施に至っていないわけでございます。 御指摘のとおり、何とかここのところをひとつ実現したいということで今いろいろ努力もいたしております。今までの形で不十分なことは先ほども申し上げましたが、振替口座というようなものも我々としても持っておりますので、こうした点も考え合わせながら、何とか案現可能な方向へ努力をさらに続けてまいりたいと思います。 なお、地方公共団体の方は、これもいろいろ問題があるんでございますが、非常に地域に散在する方々の現実の困難な問題ということに着目しまして、これも少しずつではございますが地方公共団体、つまり県、市町村の職員の給与振り込みというのは行われておりますが、やはりこれも基本的に問題ありということで解決を見ていない状態でございますので、この辺もしっかり努力をしてまいらなきゃならぬと思っております。
○大森昭君 いろいろ努力をしていますが、今指摘しましたように、いろいろな問題があるわけですから、何か非常に各事業とも順調のような報告を恐らく大臣は受けているんじゃないかと思うんですが、マル優は廃止されるし、全く一般庶民のために親しまれる貯金になるにはまだまだ努力が必要だと思いますので、最後に総括的に大臣の御感想を伺って終わりたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 今局長の方からいろいろ問題点それから努力しておる状況の御説明がございまして、いろいろな隘路もあるわけでございますが、御指摘を受けました送金、決済サービスというような問題、金融の自由化に伴いまして、もう民間金融機関ではこの送金、決済サービスの分野に相当力を入れている、こういうことで経営環境が競合でますます厳しくなると認識をいたしておるところでございます。 したがいまして、先ほど局長がお答えしたことなどもよく私も聞きまして、その隘路打開に努めてまいりまして、きっちり主張すべきところは主張して、この貯金事業が円満にいくように、国民に還元できるような方向で打開を図っていきたい、こういうように考えておるところでございます。よろしくひとつお願いいたします。
○委員長(糸久八重子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 —————・————— 午後一時二分開会
○委員長(糸久八重子君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○鶴岡洋君 金融自由化対策資金の運用及び簡易保険郵便年金福祉事業団の業務の特例等に関する法律案、郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案、三案まとめて御質問申し上げます。ただし、この前の二本については賛成という立場、最後の郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案については反対という立場で質問をさしてもらいます。午前中の質問と重複するところがあると思いますけれども、その点は御了承いただきたいと思います。 まず最初に、今回の法改正で金融自由化対策資金の中から平成元年度で約七百五十億円をいわゆる指定単という形で株式運用に充てるようでございますけれども、株式は元本保証がございません。郵便貯金は資金の性格上、安全性が確保されなければならないと、こういうことになるわけでございますが、リスク管理についてどのように行われるのか、局長から御答弁願います。
○政府委員(森本哲夫君) 御質問の指定単については、確かにリスクの問題はございます。これまではすべて元本の保証のあるものばかりの運用でございますが、これにはおのずから有利運用の面で限界があるということで、こういう指定単について郵便貯金の資金運用をお願いしたいということで法案を提出さしていただいているわけであります。 この指定単は、自由化対策資金を簡易保険事業団に寄託をいたしまして、その簡易保険事業団が信託銀行に信託をすると、こういう中身でございます。その際に、信託銀行に対しまして株式等の運用対象を指定いたすわけでございますが、どういう株式をいつの時点で売買するのか、そういう信託財産の具体的な運用方法は信託銀行の裁量にゆだねる、こういう性質のものでございます。したがいまして、株式運用に伴いますリスクにつきましても、これは信託財産の具体的な運用方法に当たるものでございますので、この問題につきましては、当然のことながら専門的なノーハウを有しております信託銀行の裁量にゆだねると、こういうことになるわけでございます。この指定単は、御案内のとおり国民年金あるいは各種の企業年金初め、いろんな長期にわたる資産運用についてもう既に行われておるわけでございますし、しかもかつて元本割れしたことはないということで、安全性については高いものだというふうに考えておるところでございます。
○鶴岡洋君 関連して、信託銀行といっても一つではないし、事業団に任ぜるということになっておりますけれども、この信託銀行のある一行ということではなくて、幾つかの信託銀行に分けて預けて競争させていくのか、これが一つと、この指定単の割り当て配分についてはどんなふうに考えているか、この二点お伺いいたします。
○政府委員(森本哲夫君) 第一の御質問の、信託銀行の選択の問題でございますが、これは現在国内初め外国系の信託銀行が十数行ございます。したがいまして、どの信託銀行を選んでどの金額を委託するかということは、これは法律を成立させていただきました後事業団において選定に入る、その際には各信託銀行がこの郵貯資金の性格、お客様から大変大事なお預かり物をしておるわけでございますから、それに対する信託銀行の運用態度がどういうことになるか、実績がどうであったか、いろいろなことを総合判断して勘案してやることになると思います。この場合、ただ信託財産自体二千五百億円ということで、既に運用を開始いたしておりますほかのロット単位に比べますれば非常に少額ではございますので、まあ簡保資金がかつて出だしましたのが三千五百億円、去年でございますか、そうしたことも勘案しながら行うことになるであろうと思っております。 それから信託の範囲ということでございますが、これは株式をおおむね三割以内、その他の各種の債券等を残余のものに充てるという大枠を今のところ予定をしていきたいと考えておるところでございます。
○鶴岡洋君 わかりましたけれども、私の言うのは、運用してもらう以上、信託銀行に競争させてより上手な運用をしてもらうのが局長の立場としてこれは当然期待するところであるわけですから、その点を事業団にそういうふうに上手に運用してくださいと、そういう意向は強く言うつもりであるのかないのか、ただお任せっきりなのかどうなのか、その辺を聞いているわけです。
○政府委員(森本哲夫君) 一義的には、これは簡易保険事業団に私どもの郵便貯金の自由化対策資金を寄託をいたすということでございますが、その寄託するゆえんはこの指定単に運用をお願いすることでございますから、先生御指摘のとおりできるだけ有利に、そして最も運用の上がるような方法での指定機関の選定等には当然留意をしていただかなければならない。そういう前提で寄託をするということは御指摘のとおりでございます。
○鶴岡洋君 次に、郵便貯金の金融自由化対策資金の一層の有利な運用を図るために指定単への運用を開始するわけでありますけれども、資金運用部へのいわゆる預託金利である財投金利、この金利が四・八五%、これに必要経費を加えたいわゆる金利以上の利回りで運用できなければ意味がないことになるわけですね。したがって、郵政省は指定単の利回りを資金運用部資金のいわゆる預託金利より何%ぐらい上回る水準、どこに目標を置いているのか、この辺はどうなんですか、細かい話ですけれども。
○政府委員(森本哲夫君) 既に六十三年度については直接私ども郵政省貯金局において運用をいたしておるわけでございますが、これは主として国債等各種の債券を運用しておるわけでございまして、まだ決算が出ておりませんが、これでほぼ財投に預ける部分プラス一%ぐらいの運用を見込める実績というのが六十三年度には既に出ております。 指定単にお願いするのはこうした運用利回りをさらにアップするということでございますので、当然我々の目標としましては、私どもの直接元本保証のある債券の運用よりは高い利回りというものを期待するということには当然相なるかと思うのであります。 お示しのとおり、運用コストは既に大蔵省から借りてまいりますコストだけで四・八五でございますし、そこで事業団に必要な人員も当然考えなければならないわけでございますから、それを上回ってなおプラスになるということが当然期待できるわけです。 ただ、指定単の運用利回りは、株式等ということになりますと、そのときそのときの金融情勢で影響を受けることが大変多うございます。したがいまして、あらかじめ何ぼというふうに期待することは無理でございますし、それから、非常にこれは長期にわたって結果的に有利な運用をするというところにねらいがございますので、できるだけ長期の面でこれまでの運用利回りよりは上回る利回りを期待する、こういうことに観念的に相なろうかと思うのでございまして、具体的に何%ということを数字でもって示すのはちょっと困難かと思います。
○鶴岡洋君 わからないわけでもないけれども、人件費もかかるし、いろいろかかるわけですから、やっぱり何%ぐらい水準を上げなければいけないということぐらいは計算できるんじゃないですかね、それは幾ら長期であっても何であっても。どうなんですか。
○政府委員(森本哲夫君) もちろん信託銀行としては、私どもが予定しておりますように株式に三割ということを大前提に、そして後は信託銀行としての運用ということに相なるわけであります。 既に各種の公的年金、公的資金を信託銀行が運用している実績がございますが、例えば年金福祉事業団、これは国民年金、厚生年金を運用いたしておるわけでございまして、私どもの手元に入っておりますデータによりましては、六十一年度は七・六五%に運用できておる、六十二年度は六・一二%、これは資金確保事業の方でございます。それから、年金財源強化事業では五・七五%、簡易保険事業では、簡保事業団で既に運用いたしますのが六十二年度では五・八四%というようなデータもございますので、少なくとも既往の実績ではこの程度の運用が期待できるということ。ただ、これはさっき申しましたように年度によって非常にばらつきの出る性質のものであろうと思っております。 私どもとして一応現在直接運用しておりますのは、さっき言いましたように資金運用部から四・九五%借り入れて、ほぼ六%の運用をいたしておりますので、これより上回ることということで、非常な単純な見込みということになりますが、予算的に何かのめどをつけるという意味では六・六五%見当というものをひとまずの、腰だめの数字でございますが、そういう数字を前提に一応の作業はしてみておる、こういう状態にございます。
○鶴岡洋君 それじゃ大臣にお聞きしますけれども、郵貯資金の自主運用というのは昭和六十二年からスタートしておりますが、金融自由化対策資金という自主運用の規模というのは平成三年度で十五兆円、こういう予定になっておるわけです。この額は、平成三年度の郵貯残高の数字からいくと約一割、こういうことになるわけですけれども、お聞きしたいのは、この規模で金融自由化に対応できるのかどうか、今後さらにこの枠を拡大していくつもりはもちろんあるでしょうけれども、その辺は大臣としてどうお考えなのかお伺いいたします。
○国務大臣(村岡兼造君) 金融自由化対策資金としての運用額は平成三年度に十五兆円、こういうことになる予定でございます。 平成四年度以降の運用規模につきましては、今後の金融自由化の進展状況、郵便貯金事業の経営状況、財政投融資の資金需要等を総合的に勘案しながら拡大につきまして検討をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
○鶴岡洋君 それでは為替法と振替法に入りますけれども、今回の改正で郵便為替や郵便振替の料金に消費税分が繰り込まれることになるわけです。消費税込みの料金は省令で定めるということでございますけれども、消費税分がどのくらいになるのか。料金は幾らにするつもりなのか。 また、消費税をそのまま転嫁すると、一円単位の端数があるわけです。そこで、原則として十円単位とするということでございますけれども、先日の質疑の中で、濫費税導入によって郵政省内の扱いの中で消費税がかけられるものがいろいろあるわけです。それは省全体のトータルの中で消費税分をはじき出す、こう言っておりましたけれども、今回の為替法それから振替法の改正でここに消費税が加わってくるわけですけれども、前の質疑のように速達料金、郵便料金、はがき、小包、これをトータルして計算をする、もう一つは今回の改正で振替とそれから為替、これをまた一つのトータルとして計算していくのか、その辺は二本になるのか、それとも省全体が今回の改正の分も含めて消費税分というのは計算していくのか、その辺はどうなんですか。
○政府委員(森本哲夫君) 消費税は、当然のことでございますが、御案内のとおり郵政省三事業一本ではやってございますが、各事業はそれぞれその会計、収入と支出は別に区分をいたしております。したがいまして、振替・為替に関する消費税の部分は当該事業分に関する限りの費用、それから支出というものを勘案して消費税を負担するということに相なるわけでございます。 その金額でございますが、電気税とかガス税とか、御案内のとおり間接税が廃止になる部分がございます。そうした費用軽減額もございまして、計算いたしますと、為替・振替の関係では全体として消費税分は二・九二四三%というものを消費者に負担をお願いするということになるという計算をいたしております。 それで、今回大変複雑でございます料金の刻みというものを簡素化さしていただいて、法律上は三段階に刻んでその最高限だけをお決めいただいて、そしてその具体的料金はその範囲内において郵政大臣が定めさしていただくということになるわけでございますが、ただいまの消費税の部分を全体として転嫁さしていただくような段取りで、今後法案が進めば具体的な料金設定をさせていただきたいと考えておるわけであります。 そこで、その過程では端数が出てまいることが想定されるわけでございますが、私どもとしては、非常に利用の実態が小口な送金でございますし、それから全国、非常に小規模な郵便局で扱っておりますので、銀行等の送金に比べて非常に差がある次第でもございますので、私どもといたしましては最終的な料金は消費税分を含めて十円単位で整理をさせていただきたい、その課程では全体の料金水準は変更いたさないで実施に移したい、こういうふうに考えておるところでございます。
○鶴岡洋君 これは午前中も出ましたけれども、送金、決済件数の件ですけれども、民間と郵便局のシェアを比較すると、四十九年のときには郵便局が三三%、民間が六七%、これが六十一年になると郵便局が二三%、民間はぐっとふえて七七%、こういういわゆる郵便局の方が下がってきたというこの理由、原因について郵政省はどういうふうに考えておられるのか。これはどういうふうにしたらいいのか、この点についてどうお考えになりますか。
○政府委員(森本哲夫君) 先生お示しの四十九年というころでございますが、御案内のとおり、各銀行はかつてはそれぞれ自行内だけオンライン化しておりましたんですが、ちょうど四十八年に全国の銀行が一つのネットワークにデータ通信を利用して結ばれた、これは全銀データシステム、こういっておりますが、そうしたネットワークを利用していわば国内の為替取引というものが飛躍的にアップした。これがやはりこのお示しのこの期間、四十九年からかれこれ十数年の間の大きな理由の一つであると思います。 二つ目の、私どもの方としてはどうかという点になるわけでございますが、私どものオンラインネットワークは残念ながらスタートがおくれました結果、かれこれ民間のデータ通信システムができあがってから十年ほど後になるわけで、昭和五十九年に全国のオンラインのネットワークがようやく完成したということでございます。こうした面で立ちおくれが一つあるということと、それからもう一つは、今回法改正をお願いしておりますゆえんのすべての料金、サービスが法定になっておる、そして最近のような非常にニーズの変化が激しい時代に十分うまく対応し切れなかったといううらみがあるのかなと。こうした点でトータルとして民間との大きな差がついてまいったかと考えておるわけでありまして、この法案改正を機にニーズの高い送金サービスの設定をぜひひとつ積極的に講じてまいりたいと考えておるところでございます。
○鶴岡洋君 時間がないんでどんどん飛ばしますけれども、今度は小口MMCの件です。 六月五日に発売ということになったわけですけれども、郵政省の方と民間の方を比べますと、私の家にもダイレクトメールによる勧誘が、二枚や三枚じゃなくて十枚も十五枚も来ているわけですね。郵政省の方はそれができなかったというんですが、国会の状況でということで、最初のスタートが、今情報化、宣伝時代ですから、これがおくれているんじゃないかと思うんですけれども、この点について、六月五日から始まってまだ幾日もたっておりませんけれども、状況はどういう状況なのか、教えていただけますか。
○政府委員(森本哲夫君) 六月五日からごく最近の六月十七日までのデータが速報レベルではございますけれどもまとまっておりますが、これによりますと全国でこの郵便貯金のMMCポストについて販売をいたしましたのは十四万件、金額にしますとおよそ四千八百億円でございます。一件平均しますと三百三十万ちょっとぐらいという見当になっております。初日は全体で四万件ばかりございました。その後は毎日平均しますと一万一千件ずつぐらいふえておりますので、全体としては順調な推移をいたしておるのかなと考えておるところでございます。
○鶴岡洋君 これも午前中出たんですけれども、集中満期の件ですね。五十五年の四月から十一月ですか、これが年利八%ということでいわゆる高金利時代があったわけなんですけれども、それが十年後の来年四月から十一月ということになるとそれが十年満期になるわけです。先ほどの話ですと、大体四割ぐらい残っているだろうと。総額は三十兆といいますけれども実際にはこれは計算するのは難しいと思うんですが、今お話を聞くと四千八百億、このペースでいけば、相当スピードを出していけば吸収できると思うんですけれども、この総額は実際、さっきは三十兆と聞いたんですけれども、どのぐらいに計算しておられるんですか。
○政府委員(森本哲夫君) これも正直言って私どもの定額貯金の金利というのはコンピューターでぽんとすぐ出る仕組みになってございませんで、いわば一件一件の定額貯金が半年ごとに利子がつくという、そういうやり方でございますので、預入をされてから半年たてば利子を累加するというやり方で利子計算をさしていただいております。したがいまして、一種の推計になるんでございますが、定額貯金で五十五年のときに預入になりましたのが約三十三兆でございました。先ほども申し上げましたが、普通の預金ですと大体二割ぐらいしか十年たったら残っていないものが、どうやら今のそういう利子計算の過程で推計いたしますと約四割見当残っているんではないか。そうしますと、四割残るとしますと、約三十三兆の四割でございますが、それがちょうど十年たつと二・二倍になるということになりますので、そういう計算をいたしますとざっと三十兆になるかというのが一つの推計でございます。
○鶴岡洋君 関連して、総務庁の六十三年の貯蓄動向調査を見ますと、貯蓄現在高が最も集中している階層は二百万から二百五十万未満、こういう数字が出ているわけです。また、勤労者世帯のいわゆる土地、住宅のための負債保有世帯は全世帯の三五・二%、これらの世帯の貯蓄は八十八万三千円、こういうのが現状であります。 この調査結果から見ますと、最低預け入れ単位が三百万というのは、いわゆる大多数の人が金融自由化のメリットを受けることができない、こういうふうに私は思いますし、加えて今度は三百万の小口MMCでございますけれども、三百万が小口かどうかというと一千万に比べれば小口かもしれません。この点について、段階的に引き下げていくというふうにも伝えられておりますけれども、最終的には将来一万円までと、こういうふうに局長さんだったかな、言っておられたという新聞記事も見ておりますので、この点については将来いつ百万円とかそれから五十万にするとかというタイムスケジュールですね、アメリカなんかは最初から一万ドルですか、一万ドルというと今の為替でいくと百四十万ぐらいになりますか、そこから始めたと、こういう庶民に合わせたいわゆる小口MMCだったわけですけれども、この点タイムスケジュール等、将来一万円までといいますけれども、どういうふうに考えておられるか。
○政府委員(森本哲夫君) 大口の一千万までのMMCをどういう形で小口に及ぼすべきか、実は大変な時間とエネルギーを要して去年の暮れにようやく結論に達したわけですが、やはり最大の問題は、預入単位を一千万だったものを一挙に引き下げるとなると、そのコストが、つまり金融機関にとっての仕入れの値段になるわけでございますが、これが一挙にはね上がる。中には経営的に不安が出る金融機関も出ると、こういう論議の中からぎりぎりのところを三百万ということに相なったわけで、決して私どももこれで足りるというつもりじゃなかったわけでありますが、しかし、何回も議論を重ねておってこれ以上この三百万をもっとさらに小さくした単位にしたいということで頑張りますと、また結論が先に延びてしまう、そうすると預金者が手の届く時間がまた先へ行ってしまう。 大体決断をいたしましてから準備をいたしますまでに、いろんなコンピューターを初め少なくとも半年はかかるという状況にも相なっておりますので、そうしたことで私どもといたしましても不本意ではございましたし、先ほどの先生お示しのように、総理府の貯蓄動向調査によれば三百万以上の貯蓄を保有している世帯は七三%あるというデータもございますが、確かにその最頻値としては二百六万だというのも事実でございますので、私どもとしては本当に悩んだあげくのことでございましたが、しかしともかく導入が先決である、その上でできるだけ早くこれを小口化するという方が賢明であろうという判断のもとに三百万でスタートさせていただいたわけでございます。 これをできるだけ小口化するということが導入当初からの決意でございますので、ただいまのところタイムスケジュールといたしましては、これは相手のあることでございますが、私どもといたしましては、これは大臣にも就任早々からお願いをしているところでございますが、来年の春には少なくとも百万を目標にいたしたいものだと、こう考えておるところでございまして、それから後についてはできるだけ速やかに普通の金融のロットでございます十万とかそういう単位で、行く行くは一万というようなこともこれは当然考えなきゃならぬわけでございますが、とりあえず当面来春を最大限の目標にいたして次のステップをできるだけ早期に進めてまいりたいと、こういうように考えておるところでございます。
○鶴岡洋君 この金融自由化、小口MMCが発売されて一歩前進というんですか、時代が変わってきたわけでございますけれども、それに加えていろいろな改正、それから老後の対策として商品がいろいろ出るわけですけれども、ここで一点だけ最後にお聞きしたいのは、二万四千といういわゆる全国ネットワークがあるわけでございますけれども、中には大きいのもあるし、小さいのもあるし、それから都市部にあるのもあるし、山間部にあるのもあるわけですから、そうなるといろいろな商品が出てきた場合にさばき切れるか、営業し切れるか。恐らくこういう小口MMCでもやはりこれからの営業としてはコンサルタント的営業になると、こういうふうに私は思うんです。 そうなった場合に、大きいところ、小さいところ、人数の多いところ、少ないところ、これはもう大変だと思うんです。その辺の職員の研修をどういうようにするか、これは当局としては悩んでいる点だと思いますけれども、私はそこを心配するわけなんですが、その辺はどういうふうに対策を立てておられるか、その点をお聞きして質問を終わります。
○政府委員(森本哲夫君) 先生御指摘のとおり大変ありがたい御心配でございまして、これだけ品ぞろえがふえてまいりますと、今までみたいに、奥様、定額貯金お願いします、ボーナスですのでよろしくと、こう言うだけのことではとても通じないわけでございますんで、各商品の特性を十分職員が、一線の人たちすべてがのみ込んで、先生がお示しのとおりのコンサルタンティングセールスということに徹しなければならぬと、大変な大事なポイントだと思っております。 もう既に始めてもおるわけでございますが、各種の技能講習会といいますか、技術講習会あるいは勉強会、研修会、さまざまな催しを今一生懸命やっている最中でございます。この辺について預金者の方から、何か郵便局員というのは頼りないねというようなことの評価を受けると、それでもう既に支持を失うという緊迫した気持ちで今職員も一生懸命研修に取り組んでおる次第でございます。十分心してまいらなきゃならない問題だと考えております。
○山中郁子君 私は、初めに前回の六月十六日の当委員会で簡保法の審議に当たりまして、夜間にわたる募集とか集金などの実情、業務の実態についてただしました。その後、とりあえず都内八局について委員長のお計らいもありまして、調査の結果をちょうだいいたしました。これを見せていただきましても、やはりかなり問題がございます。しかし、きょうは別な法案の審議の場でございますので、この中身について触れる時間がありませんので、しかるべき機会に具体的な改善方策等について取り上げていきたいというふうに考えております。 ただ、一点だけ、先日時間がなかったこともあって御答弁をいただけなかった部分について、大事なことでありますので、御確認をいただきたいと思って簡保局長に御足労をお願いいたしました。 それは前回の委員会でも申し上げましたけれども、六十一年の四月八日の当委員会で、私が当特質問したことに対して、当時の二木局長がこのように答えておられます。「今回提案しておりますのは、常時そういう形で夜間勤務するという意味じゃございませんで、あくまでも官執勤務が基本でございまして、繰り上げ繰り下げというのは特例的なものでございます。」。 この御答弁の基本的な立場というのは郵政省としてもお変わりになっていないはずであろうと、そこのところはしっかり踏まえていただきたいという趣旨で先日質問いたしましたけれども、先ほど申し上げましたように時間の関係で御答弁がいただけなかったので、この点についてのみ御確認をいただきたいと思いますので、よろしく御答弁お願いします。
○政府委員(白井太君) 運用に当たりましての基本的な考え方につきましては今日も変わっておりません。
○山中郁子君 これからも問題になる大事な点でございますので、お忙しいところを御足労いただきまして恐縮でございます。簡保局長お引き取りいただいて結構です。 それでは、本日の法案に関してでありますけれども、一つは運用自由化法ともいうべきものの基本の問題についてちょっと郵政省の見解をお伺いしたいわけです。 それは、私が申し上げるまでもなく、郵便貯金の俗に民営化というふうにもう言葉が使われていますけれども、銀行筋その他からそういう要望が繰り返されている状況ですけれども、こういう動きについて郵政省はどう考えているのかということに関係するわけです。私どもはもちろんこれに反対しているわけです。 具体的にはるる申し上げるまでもありませんけれども、国民に直接利便を拡大する諸方法、つまり国の事業として行われているこの郵貯の特質、つまり公開性、国会審議だとかあるいは経営内容を審議会方式または官報でさまざまな制度などの公示もするなどというそういう公開性、あるいはゆうゆうローンなんかもそうですけれども、小口貸し付けを初めとする国民に対するというか、預金者に対するサービス、そういう点で、預金者の利益というか国民の利益というのを守っていくという国の仕事としての郵便貯金は発展する方向を模索していく、さらに探っていくことは大事であれ、民営化というか銀行化というか、そういう動きについてはやはりきちんとした態度で対応していただかなければならないんじゃないかというふうに思うんです。 つまり、郵便局が、国が財テクに走るみたいなそういう傾向の中で、極端に言うと、アメリカなどでは一定額以下の小口の預金には利子をつけないみたいな状況にエスカレートしていくという事態を招来させてはいけないということも考えておりますので、そういう不利益をもたらすようなことは当然考えてはおられないと思いますけれども、そういうことも含めて御見解をお伺いしたいわけであります。
○政府委員(森本哲夫君) これは改めて言うまでもないことでございますが、郵便貯金というものが設けられたゆえんはあくまでも所得のいかんを問わず、階層のいかんを問わず、家計に必要な貯蓄サービス、金融サービスというものを全国あまねく公平に提供しようというところにあるんだと思っております。そうした意味合いで、民間の金融機関としては一つ一つとってみたら採算が合わないという地域に対しても、全国どこでも均質なサービスを提供するというのが私どもの役目だと思っておるわけでございます。 幸いにして、この郵便貯金一つだけでしたらなかなかそうした運営も現在の形態も難しかったと思うんでありますが、郵便貯金は郵便サービスあるいは簡易保険サービスその他のもろもろのサービスを兼営するという形で、全体としてこういう展開が可能になったと思うわけでございます。 今後金融自由化が進みますれば、先ほど先生からのお話もありましたとおり、自由競争によって金利が上がる側面はございます。同時に、しかし、どこか切り捨てなきゃならないという側面が出てくることも、これはある意味では不可避な事態かなと思うわけでありますが、私どもとしてはもともと設けられた趣旨がそういうことでございますから精いっぱい今の体制、国営の形というものをぜひひとつ持続したい。この形態を簡単に変更することは決して国民のプラスにならないんじゃなかろうか、こういうふうに考えておるわけであります。 ただ、問題は、そうやって金融機関同士が競争をすることになりますと、もし一般の金融機関よりは私どもの郵便貯金の経営がうまくいかず低い金利しか提供できないとなれば国民の支持は得られないわけでございますので、そこのところはやはり可能な限りの工夫をいたして、今お願いしております資金運用の形で預金者に有利な金利が提供できる体制をとるとともに、できるだけ効率的経営を目指してコストを最小限に抑え、その分を利用者に還元できる、この二つを重点に運用していかなければならない。その基本は国営の形態であろうと考えておるところでございます。
○山中郁子君 そのバランスの難しさというのは再三けさほどからも伺っておりますけれども、切り捨てが不可避であるということを前提にしないで、郵便貯金というものがどういうことでつくられて、どういう役割を果たして今日に至っているかということの本質、役割、そうしたものをしっかりと踏まえた上で、私が申し上げましたように預金者、国民の利益を最優先するというように事業に当たっていただきたい。重ねて申し上げておきたいと思います。 為替・振替の問題に対してですけれども、先ほど鶴岡委員の方から消費税込みの料金改定という点について、税の上乗せ分が幾らかという御質問があったように承ったのですが、ちょっと私、御答弁を聞き漏らしましたが、その金額は出ますか。消費税上乗せ分は総額幾らぐらいになるのか。
○政府委員(森本哲夫君) 先ほども申し上げましたように、平成元年度の為替・振替の、これ売り上げと言っていいと思うんでございますが、手数料、料金がトータル約三百九億円の予定でございます。したがいまして、その三%ということになりますと約九億三千万に相なるわけでございます。 ところが一方、先ほども御説明いたしましたが、電気税、ガス税等の間接税の減少、その他費用軽減額がございます。これが差し引きますと九億三百万円になるということでございまして、そうしますと、三百九億円に対して九億三百万円ということになりますと、先ほども申し上げましたが二・九二四三%ということに相なるという次第でございます。
○山中郁子君 私は、今回の改正案が消費税上乗せするだけじゃない部分があることも知ってはおりますけれども、それはやはりかなり細かいことで、今こうしたことに関して利用の拡大を図っていくという国民のニーズというか、そういうものは手数料を銀行よりも安く抑えるとか、あるいは自動振り込みだとか給与振り込みだとかの利用の拡大を図るとか、そういうものですし、また、前に私、何かのときにちょっとお尋ねした記憶があるんですが、共用カードの拡大ですね。そのときはたしか日本信販との共用ということだけだった時期だったかもしれませんが、その後拡大されているのかもしれませんが、そういう利用の拡大、その点が国民の要求というかニーズというか、ものとして浮かび上がっているわけですけれども、この辺についての具体的な施策がおありならば聞かせていただきたい。今後どういう段階でどういうふうにそういう利用の拡大を図っていくか。
○政府委員(森本哲夫君) この為替・振替については、先ほども他の先生から御質問ございましたように、私どもの郵便の貯金の口座だけで民間金融機関のようなサービスをすべて提供するわけにはいかないという問題がございまして、したがいまして、別に振替口座があったりあるいは為替という形で送金をお願いする、あるいは郵便の場合では現金書留で送金をいただくとかいろんな手段があるわけでございます。 何せ振り返ってみますと、民間の金融機関の料金は御案内のとおり三万円の上限をもって二段に区分してすべての料金を仕切っておる。それに比べて私どもは、六段階とか八段階、千円刻みごとの料金体系をすべて法定でお願いしておるということで、非常に機動的な提供を欠くうらみがあったなということでございますので、今後はこういう新しいニーズに着目いたしまして、例えばこれは検討中でございますけれども、ファクシミリで必要な通信を送って送金もさせていただく。こんなことも現行のサービスにはないわけでございますが、そういう方途を講じたりあるいはお示しの共用カード、これも現在、日本信販以外に相当のところと提携ができておりまして、現在は共用カードの発行枚数は六十八万枚の多きに至っておりますが、さらに、こうした共用等の形も活用しながら私どもの郵便貯金ないし振替口座送金の決済の機能も十分に利用していただこうと、こういうふうに考えておるところでございます。
○山中郁子君 国民のニーズを理由に法定を緩和していくみたいなことは私どもは一貫して基本的に戒めてきたところでございますから、お間違いのないようにお受け取りいただきたい。 今お示しのと言ったけれども、私は何にもいただいていないんで、六十何万枚というのはわかりましたけれども、何種類との共用カード、どういうところとの共用カードができているのかというのをちょっとお尋ねしたわけなんです。この前お伺いしたときたしか日本信販とだけという時期にお伺いしたものだから。
○政府委員(森本哲夫君) 現在各種のデパートがございます。それからVISAとかいういわゆるクレジットカードがございます。こういうところと今提携いたしましたのはトータルで四十一種類でございます。四十一種類のカードと郵貯とがそれぞれ共用をしながら先ほど申し上げましたとおり、トータル六十八万枚のカードが発行されておると、こういう現状にございます。
○山中郁子君 その資料は後ほどちょうだいをしたいと思います。よろしいですね。
○政府委員(森本哲夫君) はい。
○山中郁子君 ところで、マル優廃止後約一年以上過ぎたわけですけれども、昨年度の一年間の利子に対する課税分が先ほど二百六十七億でしたかしら、なるという御答弁があったと記憶いたしておりますが、預金別の定期預金とか定額預金とかいろんなのがありますでしょう、私全部余りよく知らないんですけれども、その預金別の金額がわかったらお示しいただきたいんですが。
○政府委員(森本哲夫君) 郵便貯金の利子については、去年四月からですからちょうど一年ちょっと経過したわけでございますが、これは六十三年度全体では二百六十七億円ということに相なっておりますが、この中身は私どもまだ決算をしないと出てまいらない数字でございますので、この内訳は承知をいたしておらないところであります。
○山中郁子君 じゃそのしかるべき数字が出た段階でお示しをいただくことになるわけですけれども、これはちょっと事前に郵政省の担当の方にもお伺いをしたんですが、普通預金の場合にだけ本人に、つまり預金者にこれだけ利子から税金を払いましたよ、取りましたよということね、それが通知できていない仕組みになっているらしいんですね。 ちょっと時間がないので私、事前に伺ったことを申し上げてお尋ねするんですけれども、それぞれの場合にはいずれ預金者にこういう利子の中からこれだけ税金が取られていますよということがわかる仕組みになっているんだけれども、普通預金のところだけはそういう仕組みにまだなっていないということなので、私は納税者が、自分がどのくらい税金を取られているのかというのがわからないシステムになっているという部分が残っているということは、これはやはり基本的に問題があろうかと思います。 この点は何としても早急に解決をして、すべての人が、自分が一生懸命貯金して利子がついたんだけれどもそこから税金を取られて、このこと自体頭にくる問題で私どももさんざん反対をしてきたわけだけれども、今そういう事態になっているときに自分が幾ら税金を取られているのかというのがわかるようにすべての預金についてすべきだと考えますが、その辺の御方策についてお伺いいたします。
○政府委員(森本哲夫君) 預金者に対します徴税額の通知というのは所得税法上私どもの金融機関として義務づけられてはいないわけでございまして、しかし預金者のサービスという面で何かできないかということでいろいろ工夫をいたしまして、比較的オンラインシステムの改造が容易であります定期性のもの、つまり定額貯金とか積立貯金につきましては、現在その払い戻しの請求がありました際にはその利子額とそれから徴税額はこれだけでありましたと。それで差し引き金額これだけだという印字した支払金内訳書というものをつけて預金者に差し上げて徴税額をお示ししているわけでございます。 御指摘の通常貯金でございますが、これは全国約六千万口座があって常時動いておるという特性がございます。出たり入ったりいたしておりまして、そうしたオンラインのシステムが非常に複雑でございますので、現在通帳に直接こうした記載をするという方法をとらずに預金者から御請求があった際に、後日貯金の事務センターから税額の計算書をお送りする、こういう方法で通知をさしていただいておる、こういう状況に相なっております。
○山中郁子君 所得税法上義務づけられていないという点については疑点があります。しかしきょうちょっとそのことに深入りする時間を持ち合わせておりませんので、その点はまた引き続き解明いたします。 いずれにいたしましてもおたくの方が、というのは郵政省が、郵便局が利子から税金を取るわけだから納めるんですけれども、いずれにしても実際に納めている人が幾ら税金を取られているかというのがわからないということについては、先ほど局長もお認めになったように問題があるんで、システムその他の問題は今御答弁あったんだけれども、何らかの形で、本人が請求すればわかるというんだったら、請求しなくたってわかる仕組みというか、知らせる仕組みというのが技術的には可能だということにもある意味では通じるわけでありますので、あとは量の問題だろうというふうに考えますが、その方向はやはり郵政省としてまじめに御努力をいただくべき筋合いだと考えております。その点はいかがですか。
○政府委員(森本哲夫君) 確かに一人一人個々に聞いたらわかるなら全体だってわかるじゃないかと、それはもうそういうことでございましょうし、私どもとしてもできればそれにこしたことはないとは思うんでございますが、やはりこれにはコストの問題がございます。必要であってもこのために膨大なコストがかかる、それから果たして預金者のニーズがすべてがすべて御要求になるかと、こうした問題。それから一般の民間金融機関もどんなふうな扱いになっていくかといったこともございますので、そうしたことをしんしゃくの上、預金者にやはり負担がかかるような方法だけをとるのも決して妥当な方法でもないと思いますので、種々の点を総合的に勘案した上でこの問題を検討してまいりたいと考えておるところでございます。
○山中郁子君 いずれにいたしましても御検討いただく、御研究いただくということとして引き続き解明を図りたいと思います。 それで、けさほどから議論になっておりますMMCの問題でありますけれども、これは今すごく郵便局の方も宣伝して必死になってやっていらっしゃるんですよね。その背景というのは、けさほど来からいろいろ議論がありましたし、繰り返しませんけれども、来年満期になる定額の、いわゆるあなた方のおっしゃっているMMCへの一〇〇%吸収作戦、それは大体どういう成算があるのか。現在もう既にかなりエスカレートしていると私は思うんですけれども、そういうあれを展開されているわけなんですけれども、現実には予約の状況が今どうなっているかということが、先ほどからお話もあったけれども、要するに実績とそれから見通し、それをちょっと簡単に教えていただきたいということが一つ。とりあえずそれを最初に御答弁ください。
○政府委員(森本哲夫君) 先ほどからお話がございましたとおり相当膨大な資金量でございますので、これが満期になって再び戻ってこないとなると、これは私ども郵便貯金だけばかりじゃなくて、国家財政全体の上にも、あるいは金融界全体の秩序の上でも大きな混乱が起きる。でき得べくんばこれを満期の来たときにはスムーズにまた、一度郵便貯金を選択していただいたんでございますから、次回もぜひひとつ御利用いただくようにということで、今職員も一生懸命やっておるわけでございます。 今のところこの辺は来年の四月以降のことでございますので、今の活動はあくまでも、ひとまずあと半年とか一年足らずでおろしますと大変御損になりますから、まず満期まで目いっぱいお持ちください、その上でひとつ私どもの郵便貯金に再お預けいただけませんかと、こういう活動を今やっておるわけでありますが、そうした活動で今のところ全体でどのくらいかというのは各郵便局いろいろまちまちでございますが、なべて全体の四〇%から五〇%の間、今のところ、それじゃひとまずそういうことにしましょうかという御返事をいただいておるという状況でございまして、私ども責任者といたしましては、与える影響が非常に大きいものですから、ぜひひとつ一〇〇%再預入をお願いしたいということを目標に掲げておるところであります。
○山中郁子君 それはそうなんですけれども、やっぱり郵便局としてどうかと思うことが今ちょっとエスカレートしているのね。 これは私、事前に係の方に差し上げたから、差し上げたといっても郵政省が出しているものを私があなた方に差し上げるのも変な話なんだけれども、御存じないと言うから差し上げたんですけれども、つまり今まで八%の最高金利の利子で突っ走ってきたけれども、それがさらに有利になるようなこういうイラストでもって盛んに勧誘していらっしゃるわけね。そうすると、よく知っていらっしゃる方はともかくとして、今まで八%で来たけれども、またさらにそれがもっと有利になるのか、あるいは少なくともそれがさらに低くなるなんというふうなことには思えないような、こういうものをたくさん配って勧誘に歩いていらっしゃるという事態があるんですよね。 それで、これも私そちらに差し上げたんですけれども、各郵便局でやっていらっしゃるんだけれども、「V九〇の必勝作戦」というのをやっていらっしゃるのね。それでちょっと御紹介しますと、「東中野局では右のような手作りポスターを作成してドアーとカウンターに掲出しています。お客さまの反応は上々。毎日二十人以上のお客さまが証書と印章を持って、来てくれます」と書いてあって、「お知らせ」というのは何かというと、「昭和五十五年四月十四日から昭和五十五年十一月三十日までの定額貯金証書をお持ちのお客さまへ」というのを掲示しているんですね。 「郵便局からホットな情報及びおトクな手続きをさせていただきますので、定額貯金証書及び印章をお持ちの上、東中野局へご来局ください」。情報を差し上げますから証書と印鑑を持ってこい、こういうのですよね。そういうものを張っている。これは大変効率がいい、こういうことを周知していらっしゃるのね。それで、東中野局の主任の人の談としてさらに御丁寧にその下に書いてあるんですけれども、「ここがポイント」と、こうなっているのね。何と書いてあるかというと、「証書と印章をお持ちでないお客さまからたずねられても、特別の情報なので説明できませんというと、お客さまは是非ともききたくなるので、二、三日後には必ず持ってきていただけます」と書いてあるんですよね。 これは私ちょっと郵便局がするにしてはえげつないし、一つ間違えばやっぱりそれはもう豊田商法に通じるような、もちろんそれは郵便局が何もお金を巻き上げることをするということを言っているわけじゃありませんよ。だけれども、一つ間違えばそういうような性格につながるようなちょっと行き過ぎたやり方だと思うの。 私が今申し上げたいのは、やはりこういうものもそうだけれども、加入者を、だってあなた、情報を提供するのは郵便局の、郵便局にしろどこにしろ当然ですよ、銀行だってじゃんじゃん情報を提供してきているわけでしょう。だけれども、特別な情報を提供しますから、印鑑と貯金証書を持ってこいと言うんでしょう。それを持ってこないお客様には情報提供をしないよと言えば、お客さんはみんな持ってくるから。持ってくれば、それはその人がいつ満期になるかというのがわかるわけよね。そういう点で、こういうことまで周知するようなことはちょっと行き過ぎじゃないかというふうに思うので、その辺は郵政省としての役割と品格というものをやはりそれなりにお考えになって御指導なすった方がいいし、その必要があると思いますけれどもいかがでしょうか。 それから時間が迫っておりますので、もう一問だけあわせて質問をさせていただきます。 これは別な問題ですけれども、先ほどの鶴岡委員の御質問にありました、いわゆる三百万をどういうふうに小口にしていくかというタイムスケジュールみたいなお話がありました。既に郵便局では百万円のMMC枠を実際にとっていらっしゃるんですよね。だからそういうことで私もお伺いしたい。 そういう現実が実際にあります。だから、それは局長がさっきおっしゃった、来年の春には百万円というところへこぎつけるというふうなお話でございましたけれども、そういう前提できっと百万円というのをもう既に現実にはとっていらっしゃるわけだけれども、それは四月からの実施というふうに理解してよろしいかあわせてお伺いいたします。おたくの方の計画としてですよ。
○政府委員(森本哲夫君) お尋ねが幾つかございまして……
○山中郁子君 基本的には二つなんですけれども。
○政府委員(森本哲夫君) 二つのようでありますが、一つお示しの、八%で来ているのがさらにまたMMCなら今の定額よりもっと高利だということは、これは今日非常に金利選好がシビアな状態でございまして、お客様には万が一の誤解は与えちゃならぬと思いますが、この点は十分ひとつ注意をいたしたいと思います。当時の金利が八%だということだから大変大事にされておるし、再預入についても、すぐにはうんとも言っていただけない。ほかの金融機関も盛んにお客様のところへ押しかけておるような状態でございます。しかし私どもにとっては先ほど申し上げた大事なポイントだということで、職員一生懸命頑張っておるということをぜひ御理解をお願い申し上げたいと思います。 お示しのもう一点、東中野のお話がございましたが、どうやらこれは調べてみたんですけれども、結局お客様というのは、先ほども定額貯金の話で申し上げましたけれども、なかなかいつが満期だということはおわかりにくいものですから、適当なことを申し上げると誤解をなさいます。それで、本当に証書を郵便局員が見て確かめて、確かに五十五年の四月十四日から五十五年の十一月三十日までの間が八%で、それを過ぎると七・五号でございますので、一般の場合二・二倍だということにはならないというような問題がございます。ですから、その預入の時期が該当するのかどうか。 それから、課税か非課税かという問題がございます。お年寄りの方は非課税でございます。しかし申告されていない方はお年寄りでも課税にな ってしまうとかいろんな問題がございますので、そうしたことをきちんと間違いない情報を伝えないと、たださえこの争奪合戦の激しいときに、私どもは不信を買っちゃいかぬということでお持ちをお願いしたい、こういうことでございましたのですが、確かにただ、先生御指摘のような「特別の情報なので説明できません」という表現は、本人がしゃべったというよりは、ちょっとこれはまとめ方でこんなふうになったみたいなところもございますから、いずれにしてもこうした点が利用者に誤解のないようには十分ひとつ気をつけてまいらなきゃならぬと思っております。 なお、来年のことでございますが、百万円単位の引き下げについては、私どもはひとまず四月ということを目途にいたしておるということでございます。
○山中郁子君 終わります。
○橋本孝一郎君 大分質問も出尽くしたような感じします。重複部分は省略しますので、ちょっとあちこち飛ぶかわかりませんけれども、お願いしたいと思うんです。 まず、総括的な問題で、金利自由化の問題が午前中にもちょっと出ておりましたけれども、国際的に見れば日本が少しおくれておった。しかし商業銀行はその中でももう既に経験はあり、郵政省にしてみればこれは初体験のものになっていくわけなんですが、一方金融の国際化という大きな問題と金融機関の自由競争の中で、郵便貯金のあり方というものが恐らく問われてくるだろうと思うんですけれども、それらの問題についてどのように考えられておるのか、まず総括問題としてお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 郵便貯金は、国営事業として公平に金融サービスを提供し、社会資本整備等への公的資金を供給するなど国民福祉の向上に大きく貢献していると考えております。今後金融の自由化、国際化が進展していく中にあってもこの基本的役割は変わらないと考えております。 金融の自由化、国際化は預金利率の上昇やサービスの多様化など国民に多大の利益をもたらす、陽の面と申しますか、光の面と申しますか、有するものでありますが、他方米国に見られるように、民間金融機関による不採算店舗の撤収や預金手数料の引き上げ等の陰の面が生ずるおそれもあります。郵便貯金としては金融自由化の陽の部面、光の面を一層推進していくとともに、国民福祉増進を責務とする国営事業として、陰の面が国民に及ぶことのないように全力を尽くしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○橋本孝一郎君 小口MMC関係について重複しない部分でお尋ねしたいんですが、預金者の立場にして見ればできるだけ高金利のものがいいということはこれは当たり前であります。そのためにはスプレッドをできるだけ薄くしていくということも必要ですし、先ほどのお話ではスプレッドのある程度数字を示されておりましたけれども、その設定の根拠をまず一つお尋ねしたいと思います。 それとの関連で、小口MMCの基準利率について、二年物については譲渡性の預金利率、三年物については長期国債表面利率、こういうふうになった、こういう利率とした理由、スプレッドの関係においてどのような理由なのかお尋ねしたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) このスプレッドはどうするかというのも、これも小口MMCの商品化、つくる際の大きな論議でございましたけれども、これは基本的には要するに自由市場の金利を小口にどう持ってくるか。そのまま何十億単位の取引の金利そのものを小口に持ってきたんじゃ金融機関としては参ってしまう、非常に一件一件手間のかかることでございますから。 そこでどうしてもスプレッドというものをある程度自由金利の市場から差し引かせていただくということが不可欠になってくるわけでございますが、さんざんいろいろな論議を重ねまして、結局六月五日からはまだ六カ月と一年物だけでございますが、秋に発足いたします二年物、三年物いろいろございますが、三カ月から二年までの比較的短期のものは譲渡性預金を基準とする。これは現在の市場金利として代表的な自由金利だと認められる、こう言って差し支えないと思われますので、これを基準金利に持ってきた。 三年物になりますと、これは市場に三年物の金利というのは現実にはございません。比較的取引の頻繁なもの、これはやはり国債というのが比較的長期のものとして選ぶ指標になるだろうということで、国債の表面金利というものを持ってくるのが適当ではないか。こうした上で、スプレッドをできるだけ薄くすれば預金者の利益にはね返るわけでございます。できるだけ厚くすれば金融機関がコストを下げられるということでございますが、その妥協点といいますか接点というものを出発の時点でこんなふうにさせていただいた次第でございます。 そういう意味で見てみますと、三月物はスプレッドを一・七五%市中の金利から引く。六カ月物は一・二五%ですが、一年物、二年物は〇・七五、〇・五%、それぞれなっておりますが、これは現在の大口、一千万以上でございますが、これと同じ金利でございますので、厳しい状況の中ですが、目いっぱいスタートの時点としては預金者のニーズに沿える形にはなっているのかな、しかし御指摘のように今後ともこの辺のところは十分預金者の利益になるように考えていかなきゃならないポイントだとは思っておる次第でございます。
○橋本孝一郎君 先ほどのお話で、ことしの六月、十月と二回に分けてまず六カ月物、一年物から先に実施する、こういうことなんですが、この実施に伴って規制金利商品、つまり六カ月定期とか一年定期、これの販売にどのような影響を与えていくのであろうかということについてのお考えがあったらお聞かせ願いたいし、果たして存在意義、併存意義といいましょうか、いろいろ種目のあるのはニーズにこたえるということで、要求点に対してはこたえられるかもしれませんけれども、いろいろややこしい、そういうふうな併存していくだけの意義があるのかどうか、その点についてお尋ねしたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) きのうから規制金利が改定になりましたので、六カ月定期は三・二〇%、MMCは六カ月物は三・六四%、それから一年物では規制金利が三・九五%に対してMMCは四・一四%ということになりますから、確かに先生御指摘のとおり、こんなものの存在意義があるかという御指摘ごもっともなところではございますが、ただ先ほどからも論議になっておりますように、預入単位がMMCは三百万以上でございますから、それより以下のものはこういう貯蓄を御利用願わなきゃならないという点はございますし、同時にやはりMMCが仮に下がってまいりましても市場金利を反映するのでございますから、市場は生き物でございまして、場合によっては規制金利を下回ってしまうということもあるわけでございます。 やはり当分の間はこの規制金利と小口MMCと両方併存させていただいてお客様の資金ニーズにこたえるということでいかなければいけないのかなと思っておるところであります。
○橋本孝一郎君 多分そうだろうと思うんです。小口については来年あたりから実施ということを言われておりますし、いずれまたそういうことで併存の意義を含めて検討しなきゃならない時期が来るんではなかろうかということが考えられるわけです。 そこで、定額貯金の金利に上限、下限が設けられたわけですが、その設置理由は何かということと、それから上限については三年小口MMCの利率をおおむね八割を上回らないこととぼかした表現になっていますが、その内容及び運用方法についてお尋ねしたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) MMC化するについても定額貯金をどうするかということについて随分論議がございまして、郵貯がMMCをやるのならばかねてから問題のあると見られる定額貯金については廃止をしろ、こういう議論が非常に根強かったのでございますけれども、私どもとしてはこれだけの支持を得ておる定額貯金の実情を十分アピールし、そうした結果こういう格好でスタートいたしたわけでございます。 この定額貯金は基本的に論議があったものの、長期性のもので十年預けられて預入金利はその間保証する。しかし小口MMCは一カ月ごとに市場の実勢を反映してそのときそのときの情勢を反映した金利にいたすということで、いわば定額貯金は結果的に、何といいますか、長期安定型商品として位置づけることができたわけでございますが、長い間定額貯金が今のような形で来ましたものの、こういうMMCが導入されるということになりますと、やはり高金利とか異常金利の状態のときに定額貯金をどうするかという問題は確かによく考えなきゃならない問題でございます。 非常に高金利になったら、今度はMMCをだれも御利用なくて全部定額の方へ行ってしまうというようなことも好ましいことでもございませんし、経営上もそう預金が行ったり来たりということも決して歓迎すべきことでもないということで、お示しのような形で最終的に今のような高金利時には定額貯金には一定の制限を設ける、そのかわり金利が異常に下がった時点でも三%以下は下らないといういわば長期安定型商品と位置づけたわけでございます。 そこで、おおむね八割という意味は、やはり規制金利でございますからこれは郵便貯金法の金利の決定原則がございまして、これには一般預金者への配慮、それから一般の金融機関の金利動向がどうなっているかをよく考えろと、こういう二点を照らし合わせますと、やはりそのときどきの金融情勢というものを考えなきゃならないだろう、そこでおおよそ八割という見当にしてガイドラインに設定しておこう、その上で個々の金利は郵政大臣が政令をもって定める、こういう仕組みにさせていただこう、そうした位置づけの上でMMCをスタートさせていただこう、こうなった次第でございます。
○橋本孝一郎君 MMC関係はその程度にしまして、ちょっとこれは角度が違うんですが、昔と比べればもう切りがないんですが、いわゆる最近の金融機関の店舗数というものが、いつの昔かは別として私らのような年配からいえば全然これはけた違いに店舗数がふえておるわけですね。比較は別にしまして、特に都市部では競争の中で非常に店舗数がふえてきておる。それだけ貯金という面における郵便貯金の都市部における役割低下というのも私は出てきておると思うんです。 したがって、今後郵便貯金の役割はいわゆる都市部じゃなくてもっと全国にあるわけですから、いわゆる小口を含めてローカルも含めて庶民の金融機関として、例えば金利の低い貸し付けサービスをやる、民間ローンの金利の引き上げに対するある程度の牽制といいましょうか、これは保険のときでも私は申し上げたんですが、官業としての金融機関の暴走、暴走と言ったらちょっとオーバーかもしれませんけれども、国際的な競争もありますから、そういったいわゆる正常な競争を促していく、そして庶民あるいはそういった人たちに利益をもたらしてある程度民間の金融機関というものに刺激を与えていくという役割というものを持ってもいいんではないかと思うんですが、これは大臣に対する質問かと思いますけれども、まずお聞きしたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 確かに今店舗配置は、民間金融機関は都市部に非常に重点を置いております。私どもは全国二万四千の窓口のうち、九千は何々郡何々村、何々町ということで全体のそれは四割置いてあるということで、都市部は非常に地価高騰にもなっておりまして設置もしにくいという状況でございまして、この問題はしかし私どももぜひ預金者の利便を図る、地方も大事でございますが、都心に住むサラリーマンも大勢いらっしゃるわけですから、そうした点も今後大いに配慮をしていかなきゃならないと思います。 店舗政策はそれといたしましても、先生御指摘のありましたローン等の新しいサービスが不十分じゃないか、あるいは民間だけに任せておいていいものかという点は御指摘全くその通りでございまして、これまでも私どもとしても、郵貯はこういう役割を担っている以上、先導的役割を果たす必要があるということで、例えば住宅積立貯金というようなことを開始しました結果、民間の住宅ローンというのが大変盛んになりましたし、それからこれも十年ほど前のことですが、教育にお金を貸してくれる制度で、日本育英会の貸し付けばあるけれども、各家庭に対する進学ローンというのはないんじゃなかろうかということで、郵便貯金で提唱いたしました。郵便貯金としては非常に不十分な形になりましたけれども、これに刺激を受けて、民間でも今大学へ子供が行くと言ったら無条件で貸してくれるような時代になりましたので、確かに私どもとしては先導的な役割というものを提供できるように目いっぱい頑張らなきゃならないなと。 さしあたりは、もう少し小口の個人のローンというものをぜひひとつ、これは担保は一々提供を求めると非常に難しゅうございますが、例えば給与振り込みをなさっている家庭でずっと総合口座をおやりいただく、こんなところの家庭ならば、三十万とか四十万とか五十万とか小口の範囲のいっときのお立てかえぐらいのローンなんというのは提供したって決して民間を侵犯することにならないんじゃなかろうかという主張もいたしておるんですが、残念ながらなかなか政府部内の意見の一致を見ないという状況でございます。 お示しの点については、今後ともこれは一番頑張っていかなきゃならない、また、そういうサービスに欠ければ次第に郵貯の支持がなくなってしまうんじゃないかというような視点もございますので、またひとつ御支援を賜りたい部分だと考えておるところであります。
○橋本孝一郎君 その点はひとつ特に大臣にもぜひお願いしておきたいと思います。 次は、郵便貯金事業に関する総務庁の行政監察結果、これは昨年六月に発表されております。それによりますと、貯金事務センターの合理化で約一千名、二十三カ所、これの削減が可能である。二番目として、貯蓄奨励手当の支給基準の改善が必要、これらのことが指摘されておりましたけれども、この報告に対して現在までどのように対処されてきましたか、指摘事項が解決するのはいつごろになっているんですか、お尋ねしたい。
○政府委員(森本哲夫君) 御指摘のとおり、昨年の総務庁の報告で幾つかの指摘がございましたうち二点お尋ねでございますが、一つは貯金事務センターの合理化、これは後方の計算センターでございますが、これで約千名の削減が可能だという御指摘があります。ただ、この報告書の中でも言っていますように、いろんな要素を加味する必要があるけれども、非常に大ざっぱな試算で取扱件数だけから見てこうなるんじゃないかという、そういうことでございますので、向こうの方でも直ちに千名がすぐ可能だということは前提には置いていないんですが、ひとまずの計算としてそんなふうに言ったんだろうと思います。 しかし、私どもも、当然これは御指摘を待つまでもなく、事業の効率化というのはお客様にはね返ることでございますから、これまでも相当努力をいたしておりまして、五十八年から六十二年の五年間を見ましても、トータル二千三百人の減員をやってきたところでございますので、今後ともこうした指摘は指摘があるなしにかかわらず常に心がけて、最小限の人員で目いっぱいのサービスを提供するという体制の持続はぜひ必要だと考えております。 それから、もう一点の御指摘のありましたのは貯蓄奨励手当に関してでございますが、これは募集手当を支給する際にその認定基準というのがどうも不十分じゃないかという御指摘でございますので、これは去年の秋に支給基準を改めて通達をいたし直しました。この点については一応終了した、当初の点は今後継続してやる課題だと、こういうことになるかと思います。
○橋本孝一郎君 為替法関係ですが、ダブるかもしれませんけれども、私も不勉強なのかもしれませんですが、郵便為替及び郵便振替料金体系の簡明化、これは利用者のサービスの向上に資するものということは郵政省が説明されておりますので結構であります。 今回の改正というのは、見できますと実質的に値上げになるんじゃないかという気がするんですけれども、それが一点。というのは、今回の三段階表示によって、現行の六ないし八段階方式が利用者にとってはメリットがあるんではないか。ということは、逆に言えば利用者に対してはサービス低下になる、こういうふうに思われるんです。これは省令で具体的料金を決定する範囲との関係等もあると思いますけれども、そこらについて御説明願いたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 現行は先生も御案内のとおりで、本当に大変細かい刻みであります。そうしますと利用者も一々表を見なきゃわからない、局員に聞かなきゃならない、局員だって、これだけ分かれておりますと、とても覚えていられませんから、一々表を見なきゃならない、時には間違いが出るというような、そういう問題もございます。 これに比べて民間金融機関は、三万円以下と以上ですぱっと分かれております。あと、他行のものか自行のものか、私どももできたらばこの法改正をそういう形にお願いをしたがったんでございますが、余り極端に八段階のものを二段階にしますと、御指摘のように下がる部分もあるんですが上がる部分も出てくる、この辺が利用者の利益にも反しないかということでございますので、これは私ども一応三段階に抑えさせていただきました。したがって、その過程では上がる部分下がる部分、結果的には、何も預金者は一件だけ御利用になるわけじゃない、しょっちゅういろんな金額を送金なさるから、トータルとしては損にもお得にもならないというか、現状維持でいくならばそのことでは御迷惑かけないんじゃないか。 そういう意味では、省令で具体的に法定の範囲内で決めます際には、消費税分をこれはやむを得ず上乗せさせていただく以外には、全体の料金改定で増収になるようなことにはいたさないつもりで法律改正をお願いした後、また具体的に郵政審議会に諮り料金を定めさしていただきたいと考えておるところであります。
○橋本孝一郎君 それは確かにそういう体系の合理化ということも非常に大事でしょうし、業務量もほかの問題を含めて膨大化していくわけですから、そういうことは大事ですが、問題は利用者に実質的な値上げになっていく部分があるものですから、これは反対の一つの理由にもなっていくわけなんでありまして、できるだけそういうものは、サービスしていくものとそれからある程度利益を得るものと総合的な三つの業務の中でやはり運営されていくわけでありますので、サービスするものは思い切ってサービスしておいた方がいいんではないかという考えを持っておるから申し上げたわけであります。 最後に、これは新聞情報ですけれども、米国の商業銀行のシティバンクから郵政省に対して業務提携の申し入れがあったそうなんですが、それに対する対応はどのようになっておりますのか、最後にお尋ねしておきます。
○政府委員(森本哲夫君) 郵便貯金は郵便局の貯金ということで、したがいまして、国際送金におきましても世界じゅうの郵便局とネットワークを持って、為替だの振替だのも国際的にもやっておるわけでございます。既にもう多くの国との間で、郵便局で申し込んで郵便局経由で受け取るというやり方はやっておるわけでございますが、しかし、国によっては郵便局ではまだ不十分で銀行の口座に、例えば日本で郵便局から送金するが、相手国の銀行でも受け取れるようにしてほしい、こういうお話はもう既にできておりまして、こういう西ヨーロッパを中心にしまして既に十六カ国で実施をいたしておるところでございます。 アメリカの方の現在の送金は、為替証書を郵便で送る以外に、アメリカは郵便貯金をやっておりませんので非常に不自由する、こういうことで今回シティーコープの方から今お話ししましたような、向こうの金融機関の窓口と郵便局との間の送金ができないだろうかという打診があったわけでございます。これはできれば大変ありがたいわけでございますが、残念ながらこの話ちょっと立ち消えになっておりましたかどうかわかりませんが、場合によってはこれはほかの民間金融機関と提携を考えておるのかどうかは、新聞等にも出ておりましたのでちょっと定かじゃございませんが、私どもとしては決して悪くはない話だし、サービスの改善にもなると思うんですが、現在そういう意味で進展は見ていない、こういうことでございます。 なお、ちょっと先ほど十六カ国と申しましたのは電信振替をやっている国でございまして、うちの郵便局から相手の郵政庁の方へ送ってそこから銀行口座にやっているやり方、これは西ドイツ、フランス等現在九カ国に相なっておりますので訂正さしていただきます。
○橋本孝一郎君 ありがとうございました。
○平野清君 用意した質問が大分前の先生たちとダブっておりますので、大変無通告で申しわけないんですけれども、二つばかり先にやらしていただきます。 消費税は御存じのとおり四月一日から実施されたわけでございますけれども、きょう御提案の郵便為替法については、このたびこれに消費税が乗ってくるわけですね。四月一日からじゃなくてこの法案が通ると同時に消費税が乗ってくるわけですね。政府は、消費税というものは地方自治体に対しても直ちに転嫁するようにといって行政指導をやっていたはずですね。それをなぜこの為替法の、消費税だけの転嫁をこの法律が施行されるまでやらなかったのか。どうせ為替法を提案するんだから、そのときに一緒にやってもらえばいいんだという考えだったんでしょうか。
○政府委員(森本哲夫君) ごもっともなお尋ねでございまして、私どもも、国の事業でございますからには四月一日から消費税を為替・振替の料金に御負担をお願いするということも検討してみたわけでございますが、その時点では既に国会に、四月一日以前に為替・振替法の改正をお願いをしておるわけでございます。そう遠からぬうちに御審議をお願いして成立さしていただけるものだとするならば、現行の八段階に刻んだところへ端数をつけて、郵便の方と同じスタートの時点で細かいことをお願いをした上で、さらにまたこの法律が通りましたらまた料金改正をしてということに相なるわけでございますので、私どもとしては、利用者に短期間に再々国営事業の料金がそう頻繁に変わるというのも大変御迷惑なことになる。したがいまして、一日も早い成立を待ってひとつ実施に移そう、こうしたわけでございます。 結果的には、四月から今日まで若干の時日は経過いたしたわけでございますが、この辺はひとつ御理解願って、法律が成立さしていただけたらできるだけ早い機会に実施に移さしていただいて必要な御負担をお願いをいたそう、こう思っておるところでございます。
○平野清君 何か意地悪に聞いていますと、郵政省だけは消費税を取らないんじゃないかと予想したようにとれなくもないんですよね。為替法だって何もそれじゃそんなに急いで一日も早くというわけじゃないでしょう。だから、消費税は当然予測されたんだから法律とあわせてお出しになればこんなみっともないことにならなかったんじゃないかなと勝手に解釈していますので、今御答弁いただきましたので結構です。 それからもう一つは、埼玉のある郵便局から現金を二百万なら二百万おろそうと思って、ただ、現金を持ち歩くのに大変不便だから局長発行の小切手ですか、を都内へ持っていって都内の郵便局で現金化しようとしたら、一週間以上かかる、こう言われた。場所によってだめなのか、それとも郵便局長個人の発行のものだからそれだけ時間がかかるのか。こういう電信為替や何かある時代に、埼玉県から東京都でおろすときになぜ一週間もかかるのか。
○政府委員(森本哲夫君) ちょっと具体的なものをお示しいただければはっきりすると思うんですが、多分先生のお話のは郵便貯金小切手ということで、現金のお支払いにかえて現金と同様の流通をするという趣旨の小切手を先生はお受け取りいただいたと思うんです。しかし、郵便局へ持っていっていただければこれはすぐに換金できるはずでございます。 もし他の金融機関に参りますれば交換決済という問題がございますから、あるいは私どもの方で民間の金融機関の小切手をお持ちのときにはすぐにはやっぱりお支払いができないで、交換決済に出した上でお支払いする、つまりは通帳に一たん納入していただいて、有効になるのは交換決済が済んでからと、こんな仕組みをとっておりますので、多分そういうことではないのかと思いますが、何分初めて伺いましてちょっと正確にお答えできないのが残念でございます。
○平野清君 私のことじゃないんで、友人のことなので、じゃ具体的によく調べてもう一度お伺いします。 小口MMCに移ります。 マル優の廃止も農産物も建設業の参入の問題も内需拡大も何か全部外圧から来たような気がするんですよね。このMMCも早くから日本は金利を自由化しろという大きな外圧がある。どうも何か総理大臣が向こうへ行かれると、マル優のことも農産物のことも内需拡大のことも全部お土産しょって帰っていらっしゃって、何かそれでちょっと日本人としては非常にむなしく感じるんですが、まあそれはさておいて、今度預入限度額が三百万円以上というふうになっていますけれども、私たち一般のサラリーマンにとっては非常に大きな金額ですね。すぐ私たちにプラスになるというわけにいかないという御質問が盛んに出ますけれども、来春には百万円に引き下げたいというお話がありました。 大臣にお伺いしたいんですけれども、それじゃ特にスプレッドの圧縮等、商品の見直しを早急にやるべきだと考えますけれども、大臣としての御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(村岡兼造君) 小口のMMCのスプレッドは導入時のものとしては私どもまあ妥当と判断しておりますが、市場実勢をより適切に反映させる観点から、今後とも商品性の改善に努力してまいりたい、こういうふうに考えております。
○平野清君 小口金利の自由化の柱となるべき二、三年物の小口MMCの実施時期を十月ごろに予定しているそうですけれども、一年物の小口MMCに比べて四カ月も先送りになってしまった理由、しかも二、三年物が小口MMCの金利まで低く抑えられて後退してしまったことはちょっと納得がいかないような気がするんですが、それらの関係はいかがでしょうか。
○政府委員(森本哲夫君) せっかくですからスタートを一斉に切れればいいというようなもので、確かに御指摘のとおりですが、やはりこれまた先ほどの議論に立ち返るんですが、正直言って渋る金融機関にともかく何とか歩調を合わせていただこうと。そういう意味では、先生先ほど外圧でこのMMCができたとおっしゃいますが、私どもとしては、もう大口が実質的には十年前から自由化になっておるのにいつまでも小口を置いておくのは社会的正義にもとるというようなことでアピールをして強く迫ってまいりました経過があるわけでございます。 もちろん金融の問題でございますから、国際環境というのはこれは無視できないことでございますけれども、いずれにしても、そうした関係で一斉にスタートしたがったのでございますが、いきなりすべてのものをやりますと直ちにこれがまた金融機関の経営にはね返るという問題がございますので、ひとつ段階的に、徐々にならし運転をしながら預金者の利益に最も最適な方法でいこう。そうとならば、既に私どももなじみでございますが、六カ月、一年というのは比較的民間にもファミリアな制度でございますのでそれからスタートして、この十月から全部品ぞろえさしていただく、こんなことに相なった次第であります。
○平野清君 大臣にもう一問お伺いしますけれども、そういうふうに順次百万円、十万円、一万円と小口MMCを下げていきたいとおっしゃっていますけれども、その引き下げに伴って前回同様また農協とか中小金融機関との調整が大分問題になるかと思うんですが、その方を説得するだけの御自信がおありになるのか、ぜひお伺いしたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 最低の預入金額につきましては、国民の多数を占める小口預金者のことを念頭に置きますと元来いま少しの小口の金額からスタートすべきところでございましたが、最低預入金額を急激に引き下げるということは、局長も御説明のとおり、経営に与える影響が甚大との中小機関の主張に配慮いたしまして、当初三百万から以後段階的に引き下げることとし、その影響を緩和せざるを得なかったと考えております。 したがって、今後の調整についても予断は許さないものでございますけれども、郵政省としては先生御指摘の趣旨も踏まえ、できるだけ多くの国民が小口MMCを利用できるように関係の向きと精力的に協議調整を行ってまいる考えでございます。
○平野清君 MMCの導入によって資金調達コストが上昇することは他の委員の先生もしばしば御指摘になっております。資金運用部への預託利率の改善や指定単運用のほかに対策としてどのようなことをお考えになっているのか、コストアップ対策をぜひお聞かせいただきたい。
○政府委員(森本哲夫君) 御提案して審議をお願いいたします指定単になりますれば、これはやっぱり相当運用対象は広うございますし、既に各種の公的年金とかあるいは企業年金がすべてこうした指定単への運用を現にやっておるわけで、またそれなりに成果が上がっておるということでございますので、私ども何としましても指定単への運用を目いっぱい充実さしたものにするのが当面最大の課題だ、こう思っております。 なお、それ以外に何か対応はということのお尋ねかと思うんでありますが、なかなかここから先になりますと今度はリスクが問題になってくる、つまりハイリターンはねらえるけれどもリスクもハイになってくるという、そういう問題もございますのでなかなか簡単ではございませんが、ただいろいろやはり生命保険を初めとしまして各種の機関投資家もいろんなことを研究いたしておりますので、例えば私募債、私募の社債とか、公募じゃございませんが、そうしたものとか、あるいはCP、コマーシャルペーパー、これも資格のある会社が発行するというようなことで確実なものでございますが、将来そうしたものも検討の視野の対象に入ってくることになるかな、こう思っておるところでございますが、当面はこの指定単に最大の力を注ぎたい、こう思っております。
○平野清君 小口MMCの実施によって、今までは金融機関は相当威張っていると言ってはおかしいんですけれども、金融機関の方で消費者を選ぶような立場がよく見られたんですが、これからは消費者の方が金融機関を選別していく時代が来ると思うんです。そういう完全自由化の後の郵便貯金の商品や金利に対して非常に国民が注目していると思うんです。郵便貯金の将来展望ということについてどういう長期構想をお持ちかお聞かぜいただきたい。
○政府委員(森本哲夫君) 今力を注いでおるのは、今まで大口にのみ適用されておりました市場金利の連動型の貯金を小口化、それも先ほどから御指摘いただいておりますように、三百万ではまだ高いということでございますから、これを日常の経済単位まで引き下げることが、これはそう簡単なことではないけれども、しかしぜひひとつ全力を挙げてここに精力を注ぎ込まなきゃならない課題だ、こんなふうに考えております。 その後の、次の課題というのは、お話のとおりの完全自由化ということで、各金融機関がそれぞれの経営の実力に応じて金利を提供してお客の選択に任ぜるということになるわけでございますが、ただこれは一面大変歓迎すべきようではございますけれども、つまりは競争のメリットはある意味で多くの方々に消費者にも還元できるという利益がある反面、どうしても全体としては効率第一になってしまう。そうすれば採算の合わないところは切り捨てざるを得ないという、いわば大臣も先ほど申しました陰の部分というか、影の部分というのも、これも無視できないわけでございますので、その競争はあらまほしきではありますが、やはりそうした事態を招かないように、預金者全体の利益を第一義に考えながらできる限り競争のメリットが上がるような、そういう方法を次のステップには考究をしてまいらなければならない。 したがって、当面の努力の次に次のステップに向けていよいよ研さんを開始しなければならないものだと、こういう事態だと考えておるところであります。
○平野清君 平成元年度の指定単運用額は二千五百億円だと先ほどお聞きしました。その三割を株式運用にされるそうですけれども、株式には元本保証がないわけですから、そのリスク保証というのはどういうふうにお考えですか。
○政府委員(森本哲夫君) 確かに形式的には指定単は元本保証がないわけでございますが、過去いろんな事例の、先ほど申し上げております公的な資金あるいは企業の年金等の運用では元本割れを生じたという事例は幸いにして聞いていないわけでございます。そうした意味では、実質的に安全確実な運用対象だと言っていいかと思うのでありますが、ただ、形式的にやはり何といいますか、そこのところは確かに元本の保証がないということは事実でございますので、今回提案をお願いしておる際に、簡保事業団に毎年の指定単の運用益を一部必ず積み立てさせる、そして同時に平成三年までの三年間は指定単の運用益は全部その事業団に積み立てをお願いしておく、そして万一運用に元本割れが生じたようなときにはそれをもって損失の補てんに備えようと、こういう万全の構えでお願いをしておるところでございます。
○平野清君 あと二、三用意したんですけれども、ほとんどダブっておりますので、一番最後に、郵便局には現金自動預払い機等の設備が徐々になされているわけですけれども、銀行に行きますと一店舗に五台も六台もある。小さな郵便局ですと一台か二台しかない。大勢並んでいるし、ちょっと五十九年オンラインが立ちおくれたという話もありますけれども、現在の設置状況というのはおわかりになっているんでしょうか。
○政府委員(森本哲夫君) 確かに都市銀行では現在のCD、ATMの設置率は九九・九%だと聞いております。農協あたりでやっと五〇%のようでございますが、私どもの郵便局は、現在平成元年の三月末で二万四千の郵便局のうちの約八千百局に八千四百台設置をいたしまして、したがいまして、設置率というのは四二%になりますので、確かにほかの金融機関に比べて見劣りはいたすわけでございます。 状況はそういうことでございます。
○平野清君 郵便局のシェアが幾らか下がってきているというお話、先ほどありましたけれども、郵便局を利用している年齢層の調査とか男女別の調査、そういうことはやっていらっしゃるんですか。特に小さな郵便局へ行きますと、御年輩の、特に年金をいただきに来るようなお年寄りが大変目につきますけれども、銀行へ行きますと、若い青年や学生なんかが大勢自動支払い機の前にいますけれども、郵便局の年齢別利用数とか男女別とか、そういう比率は調査したことがおありになるのかどうか。
○政府委員(森本哲夫君) 私どももお客さんの動向をつかむということが大事でございますので、時々調査をさせていただいておりますが、利用者の年齢別という意味では、これは全体の中でのことでございますが、例えば二十歳代では五六%御利用いただいているとか、それが六十歳代になると六九・五%、七十歳代になると六六・五%、確かに高年齢層には御利用の方が高いということは言えるようでございます。 ただ、お話しになりますとおり、ヤングに郵便貯金が大受けたという状況にないことも確かでございますので、先ほども御質問ございましたが、今カードなんというのは若い人が大変みんななれ親しんでおるわけでございますので、先ほどお話に出ましたような共用カードを初めとして、できるだけ若い人たちにアピールできるようなそういう郵便貯金でなきゃならぬということで、今後いろんなことを検討して努力していかなきゃならぬと思っておるところであります。 —————————————
○委員長(糸久八重子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、西村尚治君、工藤万砂美君及び坂野重信君が委員を辞任され、その補欠として林田悠紀夫君、田辺哲夫君及び高橋清孝君が選任されました。 —————————————
○委員長(糸久八重子君) 他に御発言もなければ、三案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(糸久八重子君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより三案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山中郁子君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました三法案のうち、金融自由化対策資金の運用及び簡易保険郵便年金福祉事業団の業務の特例等に関する法律案並びに郵便為替及び郵便振替の改正案に対し反対の討論を行うものであります。 まず、運用の自由化法案でありますが、国が国民から預かっている資金の運用については、資金運用部資金法は第一条で「確実且つ有利な方法で運用すること」、またそれにより「公共の利益の増進に寄与せしめること」と明記されているように、確実、有利、そして公共の利益の増進に役立つことを目的としております。 ところが、今回提案されている新法案は、元本補てんのない金銭信託への投資を目的としたものであり、政府の行う資金運用としては必ずしも適切とは言えないものがあります。さらに、このように金融自由化路線に基づく施策を次々に実施していくことは、郵便貯金を民間の金融機関に近づけることになり、国営の郵便貯金事業の本来的役割を変質させかねません。 したがって、我が党は、このような郵便貯金のいわば民営化とも言うべき方向に反対であることを表明するものであります。 次に、為替・振替法の改正でありますが、郵便為替と郵便振替は、簡易で確実な送金の手段を提供することで国民の経済活動に資することを目的に行っている事業であります。 ところで、今回の改正は、サービスの向上を図るため料金体系を簡明なものにすることを理由の一つに挙げておりますが、同時に、大多数の国民が強く反対している消費税も含まれています。消費税は、実施後数多くの欠陥をますます露呈し、全国各地で廃止を要求する声が高まっているところであり、このような消費税込みの料金改定には断固反対するものであります。 また、料金体系を簡明にするという理由で少額送金の料金を大幅に引き上げる点でありますが、あまねく、公平を原則とする郵政事業としては問題があると言わなければなりません。 最後に、料金の決定方法まで法律事項から外して省令に移すという処置をとっていることでありますが、これは料金法定制を定めた財政法と財政民主主義に反するものであることを指摘いたしまして、私の二法案に対する反対討論を終わります。
○委員長(糸久八重子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより三案について順次採決に入ります。 まず、金融自由化対策資金の運用及び簡易保険郵便年金福祉事業団の業務の特例等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(糸久八重子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(糸久八重子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大森君から発言を求められておりますので、これを許します。大森君。
○大森昭君 私は、ただいま可決されました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合、サラリーマン新党・参議院の会及び二院クラブ・革新共闘各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、この法律の施行に当たり、為替貯金事業をめぐる厳しい環境変化に適切に対応するため、次の各項の早急な実現に積極的に努めるべきである。 一 国民の大多数を占める小口預金者の利益を確保するため、市場金利連動型郵便貯金について最低預入金額を早い機会に大幅に引き下げる等一層の改善を図るとともに、郵便貯金を含む小口預貯金金利の完全自由化の早期実現を図ること。 一 今後とも、国民の健全な資産形成に資するため、郵便貯金の総額制限額の一層の引上げを図ること。 一 郵便貯金資金の一層の有利運用及び地域への還元を図るため、金融自由化対策資金の運用対象の多様化及び運用規模の大幅な拡大を図るなど資金運用制度の一層の改善・充実を行うこと。 一 多様化する国民のニーズに適切に対応するため、新しい個人貸付サービスや長寿社会に対応した商品、更には郵便局の各種サービスを組み合わせた新サービスを早急に開発し提供すること。 一 国民の利便向上に資するため、公共料金の自動払込みや給与の自動受取り等のサービスをより一層推進し、特に、郵便局における国家公務員等の給与振込みを早急に実施すること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(糸久八重子君) ただいま大森君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(糸久八重子君) 全会一致と認めます。よって、大森君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、村岡郵政大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。村岡郵政大臣。
○国務大臣(村岡兼造君) 慎重なる御審議をいただきまして、ただいま郵便貯金法の一部を改正する法律案を御可決いただきましたことに対し、厚く御礼を申し上げます。 本委員会の御審議を通じて賜りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては今後の為替・貯金事業の運営に当たり御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。まことにありがとうございました。
○委員長(糸久八重子君) 次に、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(糸久八重子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(糸久八重子君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(糸久八重子君) 次に、放送法及び電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑を行います。質疑のある方は順次御発言を願います。
○及川一夫君 まず最初に、つかぬことをお伺いいたしますが、大臣の所信表明の中で、十一ページなんですが、「第四は、宇宙通信の推進であります。」こう書いてあるわけです。言葉の意味はわかるんですけれども、これは何だろうなと思って実はいるわけですが、どうしてこの「宇宙通信」という言葉を使って衛星通信、衛星放送両方含めた話になるのか、どういうことなんですか、これをちょっと聞かしていただけませんか。
○政府委員(成川富彦君) 電気通信という言葉自体にも、放送とそれから狭義の電気通信と両方含めた意味合いを込めておりまして、宇宙通信の場合にも、通信衛星による通信と、それからこのたび法改正をさしていただいて、通信衛星を利用する放送サービスの実現も考えているわけですが、それらを含めまして宇宙通信という言葉であらわさしていただいている次第でございます。したがいまして、宇宙通信の中には、狭い意味の電気通信と、それから放送と両方含めた意味合いを込めているわけでございます。
○及川一夫君 それから「通信衛星」という言葉、「放送衛星」という言葉があり、そして次の行には「衛星通信・衛星放送」と、こう使っておるわけですよ。これは二年前にもちょっと議論があったところなんですが、そのときは局長はこの担当じゃなかったみたいですね。それから、後ろにおられる方も担当者がかわっておるような気がするんだけれども、何かどこに本体があるのか、どれが正しい言葉なのか、実ははっきりしないわけですよ。これはどっちが正しいんですか。
○政府委員(成川富彦君) 通信衛星といいますのは、衛星といいますか、いわば個体を持っている、それを指して言っているわけで、それを利用する通信を衛星通信と称しているわけです。放送衛星の場合も放送する束といいますか、があるわけでございまして、その放送衛星による放送を衛星放送という言葉であらわしておりまして、したがいまして、同じことを指しているわけではございません。通信衛星というのは衛星通信とは違うわけでございまして、放送衛星は衛星放送とは違った概念というふうに私どもは理解しているところでございます。 この前も先生、ここで御議論ありまして、私どももそばで拝聴さしていただいておりましたんですけれども、そのような答弁も当時あったかと思います。
○及川一夫君 聞いているにしてはちょっと無責任じゃないかなと思うけれども、例えばここでも「放送衛星」という言葉を使いながら「衛星放送」と言っているわけでしょう。鶴岡先生言われたように、ひっくり返しただけの話だけれどもね。技術者から言うと、いろいろな意味があるわけでしょう。従来、僕らが使ってきたのは通信衛星であり、それから放送衛星という言葉を使ってきたわけですよ。ですから、できるだけ統一をしてくださいよ、これから使うときに。まあそりゃ言葉が同じだというふうに思っているかもしらぬけれども、やっぱり聞く人に言わすと、NHKに言わしたらえらい厳しいですからね、言葉の使い方は。 そこのところをひとつ指摘しておきたいのと、先ほど言った「宇宙通信」という言葉は、これは新語ですか。それとも何かどこか辞典にありますか。
○政府委員(成川富彦君) ちょっと私手元に資料もございませんし、何か用語辞典か何かにあったかとは思いますが、記憶が定かではございません。
○及川一夫君 別にいじめるつもりで言っているんじゃないんですよ。ちょっとこれは不用意だしね。それは新語を使いたい気持ちはわかるけれども、しかしそんなものを不用意に使うと、例えばこれをぱっと見たときに、「宇宙通信」といったら通信だけなんですよね。情報であるとかあるいは放送であるとか、そういったものはどう見ても含まれないわけですよ。 そこで、おかしいなと、これは郵政省が勝手につくった言葉なのかどうかということで、実は日経の「情報・通信新語辞典」というやつを調べてみたんです。そうしたら、宇宙通信というのはあるんですよ。あるんだけれども、これは一般名詞としては登録していない、ないんですよ。宇宙通信というのは会社の名前なんです。会社の名前で郵政大臣に演説さしているのと同じですよ。 これは正直言ってどういうふうに今後郵政省で扱われるかわかりませんけれども、宇宙通信という言葉はもう会社の名前しかありませんし、新語として登録していませんし、これはちょっと郵政大臣の所信表明の中で使われる言葉としては適当でないし、同時に局長が言われたこれからの時代はという意味での宇宙を使っての放送であり通信であり情報でありというようなことをあらわす言葉としても私は適切じゃないように思うんですよ。 だから私も考えますけれども、何とかここで発言するときに結論を出してやろうと思ったんだけれども、なかなかうまい言葉が実は生まれてこないわけですよ。ですから、そのことをひとつ指摘をしておきますので、意欲は買うけれども間違った意欲じゃどこへ吹っ飛んでいくかわからない。そうでなくても衛星が片肺になっているというようなことがあるわけですから、しっかり踏まえてその辺は僕は論議をしてもらった方がいいんじゃないか、こういうふうに思いますから、これは指摘だけにしておきたいというふうに思います。 委員長、そこでちょっとこれからパネルを出させていただきたいというふうに思うんです。(図表掲示) 実は、放送衛星が出てきたり通信衛星が出てきて、放送自体がどこから流れてくるのか、そしてそれは事業者の立場から説明されたのはいっぱいあるんですけれども、事業者じゃなしに視聴者の立場から見たときにわけがわからぬわけですよ。しかも有料でしょう。どこが安くてどこが高いかというようなことも全然わからずに議論してみても、問題の本質をつくことにならないんじゃないか。こういう意味で、私自身が理解をしている通信衛星と放送衛星の関係、これを私はこう認識したということを前提にして質問しませんといけないので、郵政省の理解と私の理解は一致するのか、大変失礼だけれどもパネルを使わしてやらしてもらいたい、こういうふうに実は思っているわけです。 そこで、パネルがここにあるんですが、右側が放送衛星です。皆さんのお手元にもちょっと配らせていただきましたけれども、左側が通信衛星ということに実はなるわけであります。そして、現在試運転をやっていますけれども、NHKからこれは二波送っておりまして、そしてA、B、C、Dとありますが、これは各家庭です、視聴者ですね、たくさんあります。ここに要するに送られていく、これが八月から有料になる、こういうふうにまず受けとめておきたいと思うんです。ただし来年の春には放送衛星BS3が上がります。そのBS3には民間放送のJSB、この一波を乗せて要するに上げるわけですね。今二波だけれども、これはだから全体として三波になる。これは民間のJSBも有料で放送される、こういうことになっていくというふうに私は理解をしています。 そしてその上に、今度民間の通信衛星が上がるわけですから、そしてここでも放送が行われるということになるわけですね。一体どこからどこまでが放送なのかということが、主な専門家の方はわかるんだろうけれども、宇で書かれただけではちっともわからないわけですね。そしてこの放送とこの放送との関係は一体どうなるのかということもイメージ的にはっきりしないものだから私なりにこれを整理してみた。 もともと民間の通信衛星というのは通信用に上げたわけでしょう。難聴とかそういうものを目的にとりあえず上げたんですが、したがってまあ通信業者、NTTとかNCCも将来使うことになるでしょう。現実にNTTはここに四本か五本ぐらいトランスポンダーを借りていますよね、使ってはいないけれども。しかし恐らく使うことになるだろうと思う。NCCも将来的にこれを使うことになるんじゃないかというふうに思うんですが、通信事業者さらに通信事業のユーザーというものが一種、二種を含めて存在をしておる。これは今回の法律改正には関係ないわけですよね、そう私は認識をしている。 それで問題なのは、今度は通信だけじゃなしに放送を始めようということなんですから、放送とは一体何だという定義から始まって、図で書くとどうなるんだろうか。要するにこの通信衛星を持っている会社が二社あるわけですね。これは日本通信衛星株式会社、JC・SATというんですか、それから宇宙通信株式会社、その会社がそれぞれ二機ずつ要するに上げるからこれ全部で四機上がることになる。四機上がったこの二つの会社が、これは受託放送事業者と言われ、また第一種の通信事業者でもあると、こういうふうに私は理解をしているわけです。 この理解の上に立って、今度の法律でできるようになるのが委託放送事業者というこの番組編集ですね、設備を持たない、これがこの受託放送事業者と契約をして要するに飛ばすということになるわけですね。その飛ばしたものを受けるのが、もちろん一番最下段はA’、B’、C’、D’という視聴者でありますけれども、受けるときに、一つには有線放送事業者、CATV、これは法律がありますね。CATVが受けて後は有線でお流しをする、つまり間接視聴者ということになるんですが、それがC’、D’であると。それから直接視聴者と言われるのがA’、B’というふうにアンテナをつけて直接受ける。 このアンテナは、これは後で技術者に聞かなきゃいかぬのだけれども、衆議院の方では四つの会社のやつを聞くのには四つのアンテナを上げなきゃいかぬと、直径一メートル二十センチのやつ、そういう議論がされているわけですよ。しかし、技術的には恐らく一つのアンテナで緯度を変える、角度を変えるということによって受像が可能だと、こういうふうに言われているんですが、今のところ商品としてそこまではっきり言い切るところまでいけるかどうか、そこまではいけないようですが、将来的にはそうなるということを含めて、いずれにしても直接視聴者というものがいると、こういう形のものなんですね。 ですから、法律に関係あるのはこのイ、ロというやっと、それからこの通信衛星そのものを持っている二社ですね、これが非常に関係があって法律的に規定をされている、このように私は全体を受け取ったわけです。 したがって、もうすべてこれは料金が課せられていますから全部有料にはなっていますね。そのかわり、有料ではあるけれども高いか安いかというのは、これは絶対出てきますよね、これはサービスですから、競争ですから。 そういうふうに日本の空全体を覆うということであり、またアジアにもやろうと思えばやれると、こういう形のものになるんじゃないかというふうに理解をしていますので、そういう理解で局長よろしいかどうか。間違いがあるかないかということをひとつ言ってください。それをお互いにわかっていないと、何ぼ議論したってかみ合わないんですよ。
○政府委員(成川富彦君) 先生の絵は私も手元にいただいておりまして、それを見せていただいてそれに基づきましてちょっと申し上げますと、そのトランスポンダー百二十二本すべてがその放送に使えるわけではございませんで、そのうちの十二・五ギガヘルツから十二・七五ギガヘルツですかの分野だけは放送にも使い得るということでございます。それがすべて放送に可能かといいますと通信に使う部分だとかいろんな要素がございますものですから、それはすべて放送に可能とは言い切れません。しかしそれのうちの幾つかは放送にも使い得るということでございます。 それから有料放送という形で先生お書きいただいておりますが、NHKの場合は御承知のとおり受信料という制度でございまして、有料放送とは直接結びついていないわけでございます。有料放送というのは御承知のとおりスクランブルをかけてそれを解読してやるというような形でございますので、JSBの場合は有料放送と広告放送と両方あわせてやるという形を今考えております、BS3を使ってやる場合は。それから通信衛星を利用する放送の場合におきましても必ずしも有料と限定しているわけじゃございませんが、さしむき段階的な導入を図る際には有料放送方式しか考えられないんじゃないか。 民間、既存の放送市場との調和ある発展というような観点からいたしますと、一挙にたくさんの放送をやらせるということもできませんし、またサービスの種類とか方式といいますか有料方式であるか広告方式だとかそういう点もいろいろと考えながら段階的な導入を図っていかなきゃならぬといたしますと、まずさしむき考えられるのは有料方式ではないかというふうに思っておりますので、この面については絶対的に間違いということじゃないんですが、そのすべてが有料方式で将来もそれに限定しているということではないという意味合いにおきましてちょっと一言触れさせていただきます。
○及川一夫君 いや、有料であるかどうかはいいんですよ、これから先の話ですから。実際にサービスが始まるのは今始まることじゃない、来年、再来年というところもあるわけですからそれはそれでいいんですよ。ただ、有料であるかどうかというよりも放送というやつが視聴者に向かってそれぞれの衛星がどういう形で放送をされるのかということだけはしっかりつかまえておこう、こういうねらいで申し上げたつもりですから、これでもって大体問題ありませんよと、そういうふうに受けとめてもらってよろしいというふうに解してよろしいですな。
○政府委員(成川富彦君) おおむね結構でございます。
○及川一夫君 ありがとうございました。勉強がむだにならなかったという意味で、 それで、欧米の実態ですが、アメリカではCATVが中心というふうに聞いているし、ヨーロッパでも放送衛星を上げている国というのはそうたくさんあるわけじゃない、CATV中心でいくか、CATVと放送衛星両方でやるか、あるいは放送衛星だけでやるかいろいろまちまちのようなんですが、その辺郵政省ではどう把握していますか。
○政府委員(成川富彦君) 今アメリカの例が出ましたので、アメリカの例から御説明さしていただきたいと思いますが、一九八二年にFCCが衛星放送に関する規則を発表いたしまして、八社がやりたいということでそれに対しまして許可を与えました。しかしCATVとそれから国内通信衛星を利用したCATVの番組配信の著しい発展がございまして、多くは衛星放送としては商売が成り立たないんじゃないかというようなことで計画を中止したことがございます。その後、現在FCCにより許可を受けている直接放送衛星による放送を計画している事業体が四社ございますが、これも具体的な計画だとかいつ打ち上げるとかいつからサービスするとかそういうようなものは持ち合わせておりません。 それから今ちょっとCATVにつきまして触れたわけでございますが、通信衛星を利用してCATVに番組を供給するという面でアメリカは大変進んでおりまして、そういうこともありましてCATVが発展してまいりまして、現在ニールセンの調べによりますと、世帯普及率がCATVで五二・八%という非常に多い数になっております。 それからヨーロッパでございますが、ヨーロッパにおきましては、本年二月にルクセンブルクの申出力通信衛星アストラによる欧州初の直接衛星放送が開始されております。スカイ・テレビジョン社というところが英国の視聴者向けに四チャンネルのサービスを実施しているというふうに聞いております。これは通信衛星用の周波数を使ってやっているわけでございまして、直接衛星放送用の周波数、我が国でやっている放送衛星でやっております放送のような周波数を使っているわけではございませんで、通信衛星用に割り当てられている周波数を使っているところでございます。 それからこのほかにも、本年八月には英国の放送衛星が打ち上げられまして、年末に三チャンネルの放送が開始される予定でございますが、本年八月でございますのでまだ先のことでございます。 それからフランスにおきましては、昨年十月に五チャンネルの能力を持つ放送衛星TDF1というのが打ち上げられまして、これは打ち上げに成功したところでございます。現在サービスの主体をどこにするかとかということにつきましてつい最近決まったばかりでございまして、内容等につきましては私ども詳しくは存じ上げていないところでございますが、サービス主体がつい最近決まったという報道がなされております。 米国におきましては先ほど申し上げたとおりでございます。
○及川一夫君 そういう実態からいうと、我が国はかなり進んで衛星時代を迎えているというふうな感じがするんです。それはそれで受けとめますが、問題は二つ質問しておきたいんですが、BS3を上げますね。上げるときに三波、三チャンネルといいますか、これを載せて上げるわけですよ。しかし国際的な協定では八チャンネルまで許されていますね。しかも上げたらおりてこいというわけにいかないんで三波で上げれば三波。BS3でいうと寿命が七年、こういうわけだから七年間はとにかく三波体制でやるということになりますね。途中で五波にしようとか六波にしようということにならないんですが、BS4になったら一体どうなんだということも考えられますわな、実際つくっていかなきゃいかぬのですから。この辺がどういう展望に立たれているのか、三波でオーケー、それ以上は枠はあるけれどもやらないということでいくのか。いずれにしてもどこかで決断をしなければならないときがあるはずだということと、それからトランスポンダーの現在これを契約というか使用する会社等がはっきりしているかどうか、通信衛星の方ですね。 それともう一つは、できれば受託放送事業者が二社であることは、これが今三社になるというふうな話は私も聞いていないからそれはそれでよろしいんですが、委託放送事業者ですね、これは一体どのぐらいになるんだろうか。それと同時に、CATV会社が現在どのぐらいあるんだろう。視聴者にすれば、映像がおりてくるという限りでは同じですから、どこからおりてきたって。しかしCATVを通してくるのか直接アンテナをつくって受けるのかによって金のかかり方の、率直に言って料金じゃなしに金のかかり方が違いますね。そういう意味合いで言うと、その辺は今掌握していないなら掌握していないでもいいんですが、もし掌握していうんなら明らかにしてください。
○政府委員(成川富彦君) まず第一点の、現在BS3では三チャンネルを予定しているが、あとの五チャンネル等につきましてどう考えているのかというお話でございますが、先生御指摘ございましたようにWARC−BSにおきまして国際的な周波数割り当てがなされました。我が国におきましては周波数の位置と軌道位置につきまして八チャンネルが割り当てられております。東経百十度という同じ位置にマルチチャンネルというものが認められているところでございます。BS3の段階では私ども衛星の打ち上げ能力からいって三、四チャンネルが精いっぱいでございまして、そういう点とか、それから衛星放送の普及が緒についたばかりでございまして、直接放送衛星というのは世界にも我が国が初めてでございます。そういった未経験の分野であるというようなこともございまして、一応三チャンネルに決定したものでございます。 それで、放送の技術開発の動向とか視聴者の需要動向とか、世界的な利用動向などを総合的に勘案して次の段階を考えていかなければいけないわけでございますが、これにつきましては衛星放送の将来展望に関する研究会という会合を昨年開かしていただきまして、本年二月にお答えをいただいたところでございますが、それにおきましてはBS3の後継機の段階におきまして本格衛星放送時代が実現されるように八チャンネル全体の利用を図ることが望ましいということが示されております。 かなりやりたいというところがたくさんございまして、八チャンネルはBS4といいますか、BS3の後継機の段階におきましては使用されることになるんではないか、これからいろいろと技術開発の動向とか需要の動向等々を踏まえて私ども検討していかなきゃいかぬのですけれども、その結果はそういうことになるんではないかというような予測をしているところでございます。 それからCATVの関係でございますが、現在四万四千施設ございまして五百七十万世帯ございます。これは難視聴地域における再送信を含めておりますので、自主放送をやっているところになりますと四十万から五十万というような程度でございましてごく限られております。ただ、難視聴のための再送信も含めたものの数でいきますと五百七十万世帯が加入しているということでございまして、一六、七%ぐらいの普及率になっているかというふうに思います。ただ、アメリカの先ほど申し上げました例に比べますと普及率はまだ至っていないということが言えるかと思います。
○及川一夫君 委託放送事業者は。
○政府委員(成川富彦君) 委託放送事業者につきましては、今回の法律改正をしていただきませんと委託放送事業者としての認定ということはできないわけでございまして、したがいまして、そういうものは現在のところは考えられないわけでございますが、ただ通信衛星を利用した放送をやりたいという希望を持っているところは、音声の場合は二社程度ございますし、その他の映像につきましても、現時点におきましてはそういうことを考えておりませんが、将来は番組供給の傍ら個別受信もやってみたいというようなお気持ちを持っているところが七、八社から十社程度あるやに聞いておりますが、今すぐに、法律改正がなされたらすぐ映像放送をやりたいというような希望を持っているわけではないようでございます。 私どもといたしましては、放送普及基本計画にどういう形で取り入れて段階的な導入を図っていくかということを考えていかなきゃいかぬわけでございまして、一挙にやりたいというところすべてに放送が認められていくということではなくて、段階的な導入を図っていくということでございますので、そういうことで取り組んでいきたいというふうに思っておりますo
○及川一夫君 答えは大体わかりましたが、今の答えの中で、音声だけは委託放送事業者の認定を求める中でそれが先行するんじゃないかという見通しをちょっと言われたんだけれども、この辺はどうしてこれは音声だけを切り離して委託放送事業者がやるということになるんですかね、映像は全然関係ないんですか。
○政府委員(成川富彦君) 音声もただ具体的にそういう希望が出てきているわけでございませんで、間接的に、状況から判断いたしましてそういうふうに考えているところでございます。 先ほど来申し上げておりますように、技術開発の成果を国民に還元するということ、それから国民のニーズにこたえていくということから、通信衛星を利用した放送サービスにつきまして放送法を改正さしていただきましてその実現を図らしていただきたいというふうに考えておるんですが、ただ一方、既存の放送秩序にも影響を及ぼしかねないものでございます。したがいまして、既存の放送秩序との調和ある発展を図るということからいたしまして、先ほど来繰り返し申し上げておりますが、段階的な導入を図っていきたいというふうに考えているところでございます。 そのサービスの種類あるいは放送方式といいますか、有料とか広告とか、そういうような方式だとかいうようなことにつきまして、慎重に検討して段階的な導入を図っていかなければならないわけでございますが、音声の場合は比較的既存の放送秩序に与える影響も少ないんではないかというような観点からいたしますと、まず考えられるのはその点であろうということでございまして、具体的に私ども通信衛星を利用した音声放送を直ちに始めるということではございませんで、これらにつきましては国会の審議だとか国民の皆さん方の御意向といいますか、ニーズとか、そういうものを十分聞き入れて、また電波監理審議会でも聴聞の機会等もございますので、そういうものも踏まえて段階的な導入を図っていかなきゃならぬというふうに考えているところでございます。
○及川一夫君 今のことに対して幾つかあるんですが、ちょっと時間もあれですから横に置くことにして、NHKにお伺いしたいんですけれども、先ほどから聞いていまして、料金のことはどうなるかわからぬということが前提ではあるんですが、僕は便宜的にNHKの料金と、こう言っているわけで、有料化と言っているわけでして、性格がどうのこうのということはちょっと横に置いてお話ししているつもりですから、余り性格論にこだわらないで、金を取られていることだけは事実なんだから、そんなものは性格はどっち向いたって金は金ということになるんで、そういう前提で受けとめてもらいたいんです。 NHKが上げたものを受けるというのはどうしてもアンテナが必要ですわね。それからチューナーが必要でしょう。それだけ金がかかりますわね。大量生産になればもっと安くなるかもしらぬ。今十万前後ぐらいでありますか、そういう状況だからそれが五万になるかもしらぬ。しかし、いずれにしても設備費というものがかかることは間違いない。それから、通信衛星にしても直接受けるところは同じような意味で必要ですわね。ところが、CATVを通じて衛星放送を見ようという人はそういう設備費は要らないわけですね。要するに、利用料金というか受信料金というか、何かのものは取られるんだろうと思うんですな。そうすると、こうやって見ると、だれがどう考えてみても安いところへいくということが常識になっちゃうわけですな。 NHKと通信衛星とそれからCATVを通すやつとを見てどれが便利かどれが魅力があるか、まあ番組いかんということもあるが、その競争でおれはNHKだ、おれはこっちだというのが出てきたとしても、お金の安い高いということ、お金がどのぐらいかかるかということからいえば、できるだけかからない方で、多少一時間ずれ三十分ずれてでも見られるんならCATVの方がいいわと、こういう形になりかねないと僕は見ているわけですよ。現実に、CATVはNHKの衛星放送なんかを含めてやろうというようなことを計画しているようだし、一カ月三千円で宣伝しているところがあるわけですよ。こう見てくると、放送衛星をやるということはいいんだけれども、当初のNHKが描いた、俗に言う受信料の徴収というのは一体どうなんだろうと、大きく崩れやせぬかと、こんなふうにつながってくるんですが、今現実に論議をされ、来年、再来年あたりオープンになるぞということを前提にしてみた場合に、NHKとしてはどんなお感じでいられますか。
○参考人(高橋雄亮君) 将来的にはいろいろ問題が先生御指摘のごとく出てくると思いますけれども、当面私どもとしましては、平成元年度予算の中でお願いしましたように衛星放送の普及に目下全力を挙げている最中でございまして、来年度、つまり平成元年度末には二百三十万台ぐらいの普及を今期待しております。そのうちの百三十八万を契約収納に結びつけたいということで鋭意努力しております。 予算を御審議いただきました四月以来、各職員を動員いたしまして衛星の普及の実態を把握しながら、六月から本放送になりましてからは八月の有料化を目指しまして番組の充実を図るとともに、実態の把握について、事前契約ということで目下鋭意お願いして回っている最中でございまして、何とかこの目標だけは達成したいということで現在頑張っておるという状況でございます。
○及川一夫君 NHKから見て、通信衛星はやめろとかCATVはいいかげんにせいとかということは言えませんわな、どっちにしても。しかし、事が現実化してくると、当初描いたよりもかなり厳しい気持ちで対応しないと、予定された収入はもとより、放送衛星を上げてこうしよう、ああしようということ自体もかなり計画の変更が迫られていくんじゃないかという気がしてしようがないんですね。 私はそういう立場で見ているんだが、そこで成川さんにお伺いしたいんだけれども、あなたの方の資料の中に「調和ある発展」という言葉があるわけです。このことは放送衛星あるいは通信衛星、CATV、場合によれば地上波を含めてこれ全体、それに受託放送事業者とか委託放送事業者とか、そういうものも含めてとにかく変になったらいかぬという意味かどうか知りませんけれども、とにかく調和ある発展だから、この言葉から受けるあれは、どこといえどもくたびれちゃって倒産するなんということのないようにというふうに聞こえますわな。 そうすると、あなたがおっしゃられたCATVだけでも四万四千もあるとか、確かに委託放送事業者というやつは、認定をしますと、法律が通りましたということにならなきゃ来ないということはわかります。しかしあなたは、衆議院の会議録で三十ぐらいということで、数字としてはそんなことが予想されるというようなことも答えているのを見ているんですよ。別にそれはいいんですよ。食言でも何でもないんだからいいんですが、どっちにしても三十とか五十とか下手をすれば百ぐらい番組放送業者というやつが出てくるんじゃないか。そういうことを予定されているんじゃないか。だから調和ある発展ということをおっしゃられているんじゃないか。そうすると、調和ある発展という言葉だけではだめなんでして、どこをどう調和させるかと、需給調整というんですか、そういうこともこの法律の策定の段階ではあるいは提案の中にそういった意味合いが含まれているのかどうか、これを聞いておきたい。
○政府委員(成川富彦君) ちょっと御質問にお答えする前に、三十という話が衆議院で出ているという話ですけれども、番組供給をやっている会社が現在三十ぐらいございまして、そのうちの七、八から十ぐらい程度が映像で個別受信もやりたいというようなことを申しているということで答弁させていただいたところが、そういうふうに議事録がなっているとすると、私の答弁の仕方が悪かったので申しわけない次第でございます。 調和ある発展ということでございますが、通信と放送の境界領域的サービスに関する研究会中間報告におきましても次のように考え方が示されておりまして、 これらのサービスと既存の放送との調和ある発展を図るとともに、衛星通信の健全な発達を阻害することとならないよう十分配慮しつつ、その財源の在り方、実施時期や実施するサービスの種類(音声、データ、映像等)に関し、その段階的導入について検討することも必要 というふうに言われているところであります。郵政省といたしましても、通信衛星による放送の導入に当たりましては、既存の放送秩序と通信衛星による放送がおのおのその特質を生かしてともに発展していくことが必要であるというふうに認識しておりまして、そういうことで対処をしていきたいというふうに思っております。 御承知のとおり、通信衛星による放送の場合には、先生の御説明にもございましたように、パラボラを設置する場合に一・二メートルというような大きなものを必要といたしまして、直接衛星放送の場合といいますか、放送衛星による放送の場合には四十五センチ程度のパラボラアンテナで十分受かるわけでございます。したがいまして、負担等からいたしましてかなり通信衛星による放送の場合は受信者に負担がかかりますものですから、そのサービス内容にいたしましても、ニュースとかスポーツとか音楽とか専門的な放送サービスになるんではないかというふうに思っております。 そういうことで、既存の放送秩序との調和ある発展が十分図っていけるんじゃないか。地上放送 というのはやはり地域に密着したサービスということが可能でございますんで、それは基幹的なテレビといいますか、基幹的な放送メディアとして存続するでしょうし、衛星放送の中では、やはり直接放送衛星による放送が中核となっていって、通信衛星による放送というのはそれを補完するような立場といいますか、役割を持つんではないかというふうに考えております。 それから、通信衛星による放送につきましても、計画的な普及及び健全な発達を図るために、放送普及基本計画におきまして、放送に関する需要の動向だとか、地域の自然的、経済的、社会的、文化的諸事情を勘案の上、電波監理審議会に諮問いたしまして、利害関係者からの聴聞を経て、その数の目標等必要な事項を定めて、それに基づき必要な措置を講ずることとしているわけでございまして、昨年の放送法改正で放送普及基本計画というものを認めていただきまして、そういう中で段階的な導入を図っていきたいというふうに考えているところでございます。 既存の放送との調和を図りつつ、混乱が生じないように適切に対処していきたいというふうに思っております。
○及川一夫君 答えとしてはいずれにしても抽象的にならざるを得ないんでしょうが、あなたもこれから五、六年ぐらい局長に座っているということになると答えはもっと変わってくるんだけれども、そうもいきませんでしょう。ですから、これからの問題だと私も理解はいたしておりますが、余り競争し過ぎて大変なことにならない方がいいなという希望を持っているものですから御質問させていただきました。 それで、NHKの方にお伺いしたいんですが、やはりこれだけ放送衛星が現実のものになってきますと、いい意味の波紋もいろいろあるわけですよね。どのぐらいかかるんだろうか、かかっているのだとか始まるんですが、そういう意味で言うと、通信衛星の方のアンテナ一・二メートルでしょう。それで、放送衛星の方は、僕のところは七十センチなんだけれども、七十センチ以下ということで四十五センチぐらいまで大体対応できるようですけれども、一・二メートルの通信衛星の方は、四つの放送があった場合には、どっちにしても角度をみんな変えなきゃいかぬわけで、一基のアンテナで全部それをフォローすることができるということが技術的に可能になってきたんだ、可能だというよりももう商品化されるんだというふうに聞いたりなんかするんですが、NHKの立場ではどうですか、そういったことは。アンテナ問題として、技術者の方がおられたらちょっとお答えください。郵政の方で技術者の方がおられたらまたそちらのもお聞きしておきたいと思うんです。
○参考人(大川雅彦君) ただいまのアンテナの件でございますけれども、通信衛星は位置が四度もずれております。四度ずつずれておりますから、同時に受けるというのは現在のところ不可能でございまして、先生先ほどおっしゃったように自動的に角度を変えるというのもいまだに実用化しておりません。というのは、台風等の強風のときも非常にシビアにとまっていなきゃいけませんので、現在CSにつきましては一つでは無理だろう。もう一つはパラボラが大きくなりますと、ますます受けるところはシビアに絞られますので、そういう点からも現状は不可能でございます。
○及川一夫君 ありがとうございました。聞いてみるものだなという感じがしました。 そうすると、衆議院段階でも論議をされているように、通信衛星の四つのチャンネルを受けるということは四つのパラボラアンテナを置かないとだめだと、一メートル二十のやつを四つ屋根に重ねるというわけだから、なかなかこんなことはできませんわね、日本の科学ではということになるんですが、まあそのうち技術が発達するだろうからというふうにも思いますが、何か郵政省ありますか。
○政府委員(成川富彦君) ちょっとNHKの専門家である大川さんから御説明があったのに何か外れるようなことを言ってまことに恐縮なんですが、アンテナ会社は売りたいという立場からそういうことを言っているのかどうかわかりませんが、アンテナ会社の情報によりますと、駆動システムといいますか、先ほど先生がちょっとおっしゃいました自動的に動かすような追尾システムというか駆動するようなシステムが既に可能になっている、現存している。ただ、値段的には非常に高いものであるというようなふうに聞いております。いずれ量産化されれば安くなるかもしれませんが、現時点においては相当高価なものであるけれども、駆動装置を付加したパラボラアンテナは開発されているというふうに聞いております。ちょっと念のため。
○及川一夫君 どちらにしても我が国の技術水準はかなりなものだから必ず克服するだろうと思っております、いつであるかは別にして。また、そうあってほしいんです。アンテナを四つも五つも上げてそんなものを見るかということになりますからね。ですから、そういった点で期待はしておきたいというふうに思っております。 そこで、次の問題として、認定の問題についてお尋ねをしておきたいと思います。 まず、「認定」という意味ですが、これをちょっと説明してほしいんですよ。どうも我が国のお役所が使う言葉として認可、許可、それから認定、さらには届出、免許、登録、大体これぐらいあるような気がするんですよね。そういう中で「認定」というふうに今度の法律で使われた言葉の意味はどういう意味ですか。
○政府委員(成川富彦君) 委託放送業務に関する認定でございますが、この「認定」は、これ自体としては禁止の解除とかそれから権利の付与という効果を持つものではございませんで、一定の基準に適合することを郵政大臣が確認するものでございます。 許可というのは、先生御案内のとおりですけれども、法令による特定の行為の一般的禁止を公の機関が特定の場合に解除いたしまして、適法にこれをすることができるようにするという行為でございますが、認定は、繰り返しますけれども、公の権威をもってある事実または法律関係の存否を確認するということでございます。 それから、認可ということも先生の御質問の中にありましたんですが、認可というのは行政庁の同意により一定の行為の効力を完成させるというものでございまして、それとも違いますし、それから一定の行為に対する一般的禁止を特定の場合に解除したり、特別の権利を設定する免許とも異なるわけでございます。 私どもは、そういうことでこの委託放送事業者の場合は認定ということでやらしていただくようにお願いしているところでございますが、認定の法律的な効果といたしましては、認定を受けた者に対します、この法律には受託放送役務の提供を義務づけることによりまして、委託放送事業者と受託放送事業者が一体となって事業の遂行が可能となるような措置を講じたわけでございます。
○及川一夫君 これまた奇異な質問になるかもしれませんけれども、我が国の法律の中で認定という言葉を使った法律は何本ありますか。
○政府委員(成川富彦君) 何本かあることは承知しておるんですが、正確に幾つかと言われますと、ちょっと申しわけございません、もしわかりましたら後ほどお答えさせていただきます。
○及川一夫君 いや、質問がある意味ではとっぴだからいいですよ。ただ、私も言うからにはちょっと調べてみたのですけれどもね。行政法の解説書というものがありまして、その中に「認定」という用語の意味が実は書いてあるわけですが、しかもそれに基づいて法律というのは道路法に一つある。それから職業能力開発促進法、この中に一つある。それからもう一つは社会教育法にある。大体この三つなんですね。ですから、郵政関係という意味では「認定」という言葉は初めて持ってきているものですから、一体どういうことなんだろうというふうに奇異に感じたということと同時に、巷間放送事業者の番組編成の自主性とか主体性とか報道に対する介入はいかぬとか、そういうものが逆な意味で出てくるんじゃないかという心配があるものですから、いろんなところで議論されているわけですね。 ですから、「認定」という言葉の意味はこの解説書で言うと確認行為ということなんですね。ですから、確かに局長が言われた意味は何かその法律の是非の問題じゃない、あるいは物事のいい悪いというそういう判断の問題じゃなしに、こういったことが必要なんだけれども行われているかという、行われた、行われていないという確認の問題、こういうふうに私も受けとめていますから、そういった点でそごのないようにぜひしてもらいたいなというのが一つ。 それからもう一つ、この法律を見てまいりますと、五十二条の十三で「認定」と書いてあって、そして認定の要件をずっと並べてあるのですが、大体二十一項目あるんですな。たわいのないものもありますけれども、何か一番この中で非常に大事だなというのはやっぱり五十二条の十三の三号じゃないかなと、こう思うんです。 まず、一番先に質問しておきたいのは、これは番組編成というのはこの五十二条「認定」という範囲に入るのですか。番組の編集そのものについての認定をするという、そういう意味が入るんですか、この中に。
○政府委員(成川富彦君) 認定の審査の場合におきまして、番組の内容自体については審査の対象には考えておりません。しておりません。
○及川一夫君 番組そのものはもう認定の範疇に入っていないということになれば、それは確認をしておきたいのです。ただその中で第三号の中に「郵政省令で定める基準」というのがありますね。「表現の自由ができるだけ多くの者によって享有されるようにするためのものとして郵政省令で定める基準」と、こうあるんですが、この基準はどこにあるんですか。
○政府委員(成川富彦君) これはいわゆるマスメディアの集中排除原則でございまして、できるだけ多くの者によって表現の自由が確保できるようにという、共有されるためにということで私どもは集中排除原則というものをこの基準の中で定めていくというふうに考えているところでございます。現在におきましてはまだ省令はできておりませんが、そういう意味合いでございます。
○及川一夫君 衆議院の会議録における局長の答弁からすると、きょうはかなりはっきりしましたので、特に報道の自由などということでとやかく言われるような形で認定をしたらこれは大変な問題だなと、局長の意思はもう明確にわかりましたから、それで結構だと思います。 そこで次に、局長にはちょっと休んでいただいて、NHKの皆さんなんですが、放送衛星の受信料をめぐる問題として、現状どうなっていますか。特に時間の関係もありますからはしょりますけれども、六月六日の日経産業という新聞に、NHKとCATVの要するに対立した状況、読んだら大変だなと、これ、一体郵政省はどないするんだろうと思われるようなことまで載っているんですけれども、現状についてひとつお答えいただきたいと思います。
○参考人(高橋雄亮君) 先生の御質問は、NHKと日本CATV連盟との関係はどうなっているかと、そういうことだと認識してお答えを申し上げますが、当初NHKが衛星放送を有料化するという情報が流れました昨年の秋の段階では、CATV側はNHKの放送を無料でCATV拡大のために使っておった、そういう素材として利用してきた立場がございますので、有料化することによって加入者の負担がふえるという危惧を持ちまして、当初私どもとの間で厳しいやりとりがあったことは事実でございます。 その後、元年度予算の中で八月からの有料化が御了解をいただきましてからは、どういうことでCATVとNHKが共存共栄できるかという具体的な現在話し合いをさせていただいておるということでございます。CATV側も、それは値段が安い方がCATVの普及につながることは明確でございますし、私どもは御承認いただいた予算をいただかなければならないということで、お互いがどうしたら成り立つのかということで八月の有料化に向けて、特にこの六月から衛星の本格運用ということに入ってから各放送局を通しまして地元のCATVの皆さん方とお互いが成り立つ道につきまして御相談申し上げて、少しずつ御理解を得ているんではないかなという感触を得ていますが、なお問題は残っておるというように理解をしております。
○及川一夫君 少しずつというのはどのぐらいなんですか。例えば、大臣にも聞いていてほしいんですけれども、対立点は大きく言って二つあるんですね。一つは、今おっしゃられたように無料で放送しているものですから、それをCATVで受けとめて編集し直していろいろやっているわけですね。したがって、だれがそれを受けているかというのはCATVにリストがあるわけですよ。したがって、NHKの側から見れば、そのリストがあればぜひ受信料をいただきたいという、契約が非常にやりやすくなるわけですよね。そういった点で、そこに着目をして、できればNHKにかわって料金徴収してくれ、こういうことをどうもおっしゃられておったようですね。これが一つと、それから今冒頭にお話があったように、有料化そのものがけしからぬ、時期尚早だ、こういう二つだと思うんですよ。 この後段の方になりますと、国会でもって予算決めてしまったわけですからね、その中には衛星放送の料金、受信料も入っているわけですわ。それを払わないということになるとNHKはどうするんだ、郵政省はそういうことに対して、業者に対して何か指導をしなきゃいかぬのじゃないか。それから我々自体がNHKの予算を、反対、賛成はあったけれども決めたという限りにおいて、一体それをどう理解するんだという問題が出てくるなというふうに感じたわけです。したがってこの点は解消した、問題は値段だというふうに解釈してよろしいですか。
○参考人(高橋雄亮君) 現在の時点においては、NHKが受信料をいただくということについては基本的に了解を得ていると思っております。ただ私どもは、個々のCATVの加入の方々と直接NHKが契約を結ぶわけではございますが、先生御指摘のとおりCATV側の協力を得て名簿を出していただければ私どもも余計な労働が少なくて済むというようなこともございまして、その辺の御協力をこれまで三回にわたって全国のCATVに一応お願いをした、そういう話し合いの中から、CATVによっていろいろ差はございますけれども、NHKがじゃ一体我々の協力が得られるならばどこまでCATVの発展のために協力してくれるのか、具体的に言えばどんな番組をCATVのために放送そのものとは別に供給してくれるのかというような話し合いに入っているところもございます。そういう意味でございます。 O及川一夫君話はわかったんですが、ただ料金を安くするとか新たなサービスを付加するとか、確かに企業努力の面であるような気がするんですよ。ただ、ただでさえNHKの場合には赤字云々と、こう言われるような現状にある、そういう中でそういうCATV会社に対して割り引きをするというか料金の値下げをするということは一体どうなんだろうと、そんなことできるんだろうかということを考えてみたりなんかするんです。 私自身それはいいとも悪いとも今のところ結論を持っていないんだけれども、何かそんなに自由にできるのなら予算そのものだって余り気にしないでいろいろやったらどうだというようなことの意見だって出てこないとは限りませんね。ですから、それはどう考えられておるんですか。
○参考人(高橋雄亮君) NHKの受信料につきましては、国会で御承認を得た上で郵政省の方に私どもは受信契約という、こういう格好で受信料をいただきますということを届け出ておりますので、その範囲内で行うということになろうかと思います。 CATVにつきましては、御審議いただきましたように十件以上まとめていただければ各家庭について私どもが直接集金する手間が省けますので、百五十円は割引させていただきたいし、それから利用者の方には一件について五十円奨励ということでお返しするという基本的な線がございますので、これは私どもとしては崩せないということで、別の面でいわゆるNHKが持っているソフトなりノーハウなりでCATVの発展のためにどういうことが協力できるかということで、先ほど申し上げたようなことになっているということでございます。
○及川一夫君 その点はわかりました。 そこでもう一つの問題リストの提供というやつはまだ主張されておるんですか。
○参考人(高橋雄亮君) これについては、私どもはリストの提供をしていただければ大変好ましいことではございますけれども、基本的に先ほど申しましたように一件一件私どもが当たって契約するというのが前提でございますので、今の段階では一とおりお願いをいたしましたけれども、各CATVの態度もまちまちではございますが、一応わかってきましたので、今後は無理強いしないで、御協力いただけるところは協力をお願いしてまいりたいというふうに考えております。
○及川一夫君 その点は僕は意見があるんですよ。これはNHKは何月何日でしたかな、「あなたのプライバシーはこれほど侵されている」という番組を放映をしましたな。あの立場からいったらそんなことができるんだろうか、やっていいんだろうかというまず私は感じがするんですよ。 つまり、あなたがNHKとしてCATVの業者からリストを貸してください、貸しますよということになりますと、リストに載せた人の立場からいえばこれは目的外使用ということになるんですよ。これはもう法律でそういうことはいかぬということになっているわけ。個人情報に関する法律ができましたね、昨年。しかもNHKという立場ですから、あの法律は民間をどこまで縛るかというのは一つあるんですけれども、どちらにしてもNHKである限りはそういうリストというものに全体がオーケー言うんならいいんですけれども、業者対業者で貸せ、貸しますということは、これは目的外使用ということで大変大きな問題になるんで、考え直されたらいいんじゃないかなという気持ちが一ついたします。 同時にやっぱり初めてのことですから、NHKが必死に対応をしているということが世間から認められないと、そんなに簡単に受信料の契約をしてくれるかどうか。私も一、二話は聞いているんですよ、NHKの人たちに。とにかく百人のところへ行ってまともに会えるのは十八人しかいないというんだから、そうしたらあとの八〇%ぐらいのところで半分以上が留守だというのですな。それから三〇%ぐらいの人が、おれはNHKの衛星放送なんか見ないよという、こういう答えだというわけですよ。だから、大変なことだなと思いますね。 どうやってその点を視聴者の皆さんに御協力をもらうかというときに、何かNHKでない他人が、あるいはいつの間にか取られているというようなそういう形にしてしまったら、そこはそこでおさまっても必ず問題が私はわき出てくるというふうに思うんで、まあこれだけではだめだという意味で必死にやられているという話も一部ですけれどもありましたから、ぜひ理事会等では考え直してもらえないかということを要請しておきます。 それともう一つは探知器の話、これもちょっと新聞に載りましておやおやと思ったんですが、この探知器の使用でプライバシーの侵害はしないということを、そう答えたんだから、恐らく新聞記者の皆さんから、記者会見でやったということになっていますから、これはプライバシーの侵害じゃないかというような質問があったんだろうと思うんですね。一体この、探知器はわかりましたけれども、あんな微弱なものがそんなに外からとれるのかどうか、あるいは九階、十階にあるチューナーからそんなにとれるのかどうか僕にはようわからぬけれども、どちらにしても、どういう意味でこれをおつくりになったり、探知器の使用というものを考えているのか、この際明らかにしてもらいたい。
○参考人(高橋雄亮君) 実は記者会見で御質問が出まして、こういう話が出たのは、先生先ほどから御指摘のように、特に集合住宅とかマンションなんかの場合の各家庭に、建物の上に衛星のアンテナがございまして、各家庭でそれをとるとり方がいろいろ方式がございます。そういうようなときにどうやったら、今ロックマンションとかいろいろなかなか玄関までたどりつけないという中で、いい知恵があるのかというようなことから、それじゃ何か考えてみるかというような努力の一環として試作品をつくってみたということでございまして、御指摘のように、こういうものを使って契約を強要するというようなことはもってのほかでございまして、私どもはそんなことは考えておりませんし、そういう意味で言うならば、これは私どもはあくまでも受信契約は御納得いただいた上で結んでいくという基本的な線でございますから、そういう意味のいろんなアイデアの中の一つとしてこの試作品を、BSメーターをつくったということで、私どもは探知器と言っていませんが、BSメーターと言っているんですが、そういうものを考えたということで御了解いただきたいと思います。
○及川一夫君 わかりました。再び誤解を受けるようなことのないように。 私はやっぱり、新しい事業をやろうとするときにはもうそれ自体で一本勝負をかけないとだめだと思うんですね。そうでないと、何か回り回ってやっていますと、それ自体で信頼がなくなっちゃうわけでしょう。特にNHKの場合なんかは信用というか信頼というか、そういうものがないと成り立たない。それはNHKの方々はつらいんだけれども、しかし事業の性格から考えると、これは何ともしようがないんですね。それを乗り切らなければ私はこの放送衛星というやつは成功しない、競争が出てきてもやっぱりNHKだというふうになるようにはならないんじゃないか、こう思いますから、ぜひそのことを十分胸に秘めてひとつ対応していただきたいというふうに申し上げます。 次に、BS2Xの問題なんですが、現状はどういうふうになっていますか。もう契約はしたという話はこの前予算のときに聞いたんですけれども、現状についてお話しいただきます。
○参考人(大川雅彦君) 御質問の2Xの現状でございますけれども、契約につきましては四月二十四日にGEと契約いたしました。 それから、それ以後の現状でございますけれども、衛星の本体につきましては非常に順調に進んでおりまして、間もなくテストに入れる予定でございます。一方、打ち上げにつきましては順調にいっておりまして、十二月中旬というように聞いておりまして、現在おくれるというような話は聞いておりませんので、予定どおり打ち上げが可能かというぐあいに判断しております。
○及川一夫君 この契約は、相手の会社の名前は忘れちゃったけれども、NHK自体が直持アメリカの業者と契約をされたのか、それとも何か政府というものを窓口にしてやられたのか、それとも商社を使ってやっておられるか、いずれですか。
○参考人(大川雅彦君) NHKが直接GEと契約しております。それで、商社につきましては、契約補助ということでまた別途NHKと商社とやるということになっております。
○及川一夫君 そこで、2Xの問題なんですが、BS3を打ち上げますと必要でなくなる、こういうふうに伺っているわけですね。日本でつくった衛星から見ると、半分か三分の一かは知りませんが、いずれにしても百四十億程度のものだから安いといえば安いんだけれども、安いからまた疑いも出てくるんだけれども、それはちょっと横に置くにしても、一体百四十億のものが来年の秋BS3が上がったら後は使いませんということにはなりませんね。したがって、その後の使用計画についてはどうするかということが大きな課題ですということは理事者の皆さんも言われているんだが、これから検討しようと言われているんですけれども、どうなんですか、それについてNHK内における論議、検討の状況はどうなっていますか。
○参考人(大川雅彦君) BS3以後の2Xの利用につきましては、NHK単独では決められません。関係政府機関の御指導を受けながら、関係の各機関と今後協議していきたいというのが私たちの希望でございます。
○及川一夫君 百四十億使うのに先の先がおしゃべりできない、また、そういう状態なのに我々国会議員が認めたということは果たしてどうなんだろう。もちろん、NHKががっぽりもうかっていますから余裕がありますとかいう事態ならともかくとして、赤字に赤字を重ねて、一体これから先これをどう克服していくんだという議論がある中で百四十億の支出ですからね。それを、百四十億を上げて、それから何か見返りでも収入として入ってくるならばいざ知らず、それもなさそうだと。どういうことなんだろうというのが正直言ってあるわけですよ。ですから、これはきょうはこれ以上やりませんけれども、大きな私は疑問だと思う。 NHKの赤字問題もあるけれども、赤字の中で確かに衛星がとぎれちゃかなわぬから補助機を上げなきゃいかぬという意味はわかっても、本当にこれが正当な行為と言えるのかどうかということは非常に疑問を持っているし、それを正当な行為だというのは、使用済みになったときに、いや、次のように使いますという答えがあるかないかが私は大きなポイントになるんじゃないか、こう思っていますから、ぜひ理事者の皆さんにもお伝えいただきたいというふうに思います。 なお、この問題で大臣に、私の質問としては大体終わることになるんですけれども、大変便利な世の中になりまして、特に逓信委員会での議論を思い起こしますと、これではもうテレビの放映自体が二十四時間体制だと。放映する方はそれでいいかもしらぬけれども、見る人がいなきゃ意味がない。見る人はだれだというと、我々視聴者ということになる。視聴者が二十四時間起きて見るなんということはできない。一体どういうことになるんだろうか。 テレビが入れられて非常に発展をしたときに、一億総白痴化なんというような問題が出たことを大臣覚えておられると思う。そういう意味合いで言うと、この二十四時間体制でテレビが放映される、ラジオも放送される。いずれにしても、どなたかが起きているという社会というやつは、何かこう生活のリズムとか仕組みとか、そういうものも変えていかなければならなくなっていくんじゃないかと思う。変えることはいいけれども、変えない者と変えた者との間にえらい段差がついてしまうんじゃないか、どっちがいいかは別にして。したがって、必ずこれは社会をどう変えていくかとか、政治の仕組みというものをどう変えていこうかというようなことまで関連していろいろ出てくるんじゃないか。つまり、私が言う陰の部分ですよね、陽の部分だけじゃなしに。 したがって、私は今自分でも結論は出ないんだけれども、この放送衛星にしろ通信衛星にしろ発展をすることは結構だけれども、できるだけ郵政当局としても本当に負の部分はないのかということをやっぱり一面考えておく必要が私はあるんじゃないかという気がしてならないわけですね。私もそういう立場で考えてみたいと思うんですが、以上のことについて大臣自身の、別に食言にも何もなりませんから、一言感想、所見があったらお話しいただきたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 御承知のとおり、放送はこれまで国民生活の中で重要な役割を果たしてまいりました。いろいろ新しい状況になりまして国際化あるいは経済の発展等によりまして国民の放送に期待する情報や視聴時間帯も多様化、高度化してきているということは事実であり、これにまた対応をしていくことが求められているところであります。 放送事業者には、二十四時間放送の実施など国民のニーズに対応するためにいろいろと御努力をいただいていることを認識をいたしておりますが、通信衛星を利用いたしました放送の実現によりよりきめ細かいサービスの提供が可能となり、国民のニーズにもこたえていくことができる、こう思っておるところでございます。 今二十四時間放送のいろいろな御指摘がございましたが、アメリカではテレビ放送においては三大ネットワークのABC、CBS、NBC、これが実施しているほか、独立局なども二十四時間放送を実施している例が多い。ラジオは大多数が二十四時間放送を実施している。欧州の諸国におきましてもラジオの二十四時間放送は多数ありまして、テレビにおいても一部二十四時間放送を実施している。こういうような状況でありまして、本年二月の我が国の放送の時間でございますが、おおむね二十三時間程度既に実施している、こういうようなことで、受ける国民の方がこれを選択しながら各地あるいは世界のものを受けられるということで、これは二十四時間起きている人もいないと思いますけれども、そういうようなことでひとつこれは視聴者がいろんなことの情報をとらえる、こういうことでこたえていくことではなかろうかな、こういうふうに思っているところでございます。
○及川一夫君 終わります。
○大森昭君 時間がありませんからあれですが、恐らくこの放送法改正をするときにはいろんな関係団体から意見も聞いただろうし、それから郵政省の中で独自の研究会やら調査会やらもやられているんだろうと思うんですがね。本当からすると関係する団体がどこで、どういう意見があったかというやつね、私が一人で申し上げるけれども、我々専門家じゃないから、関係団体というのは専門家だからね、その報告書を読んでこの法案に対する取り扱いを決めたいというのが本当なんですよね。ところが、国会がこれ、何か正常化したり不正常になってみたり、これだけ重要な法案をわずかな時間で上げるということになるからそういう質問ができないんだけれどもね。 今、地上波のやつはコマーシャルで結局料金を取っていないでしょう。NHKは受信料でしょう。今度は衛星になりますと全部、さっきの及川委員の話じゃないけれども有料でしょう。そうするとある程度企業ペースに入るわけです。企業がもうかるもうからないというのも重要だろうけれども、もうと重要なのは国民の方なんだよな、利用する場合。 例えば今アンテナの問題もちょっと聞いたけれども、大川さんの話と成川さんの話とちょっと違うんだよね。そうすると、アンテナ会社から聞くと何かこう動くようになりますよと言うし、大川さんはそうはいかないんじゃないですか、こう言っているでしょう。ですから、利用する国民の方は道具を買うんだからね、むだになっちゃうんだよね、下手すれば。国民にも迷惑かけるし企業の方もどうなるかわからないということになると、これは郵政省は競争体制だとかあるいは開放体制に入ったとかいうんでいろいろやりたいことはわかるんだけれども、やっぱり慎重にやってもらわにゃいかぬわけですね。 ですから、ある団体から僕のところに来ているんですけれども、そう泡食ってやらぬだっていいじゃないかという意見があるのよ。だからやめろと言っているんじゃないんだけれども、どうかひとつ法案が、これ恐らく自民党の先生方みんな賛成だから、さっきの採決じゃないがこっちが全部反対したって恐らく通るんだろうと思うんだけれども、法案が通ってももう少し各団体からいろんな意見が郵政省には集まっているわけですから、何とかなるだろうというんじゃなくて、薬だって十年もかかるんだからね、新薬つくってから厚生省が許可するまで、認定するまでにはね。だからひとつ十分に検討して、それで業務内容の改善をするということをぜひやっていただくことをお願いして、もう時間がありませんから質問を終わりますが、よろしくお願いします。
○委員長(糸久八重子君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時二十六分散会 —————・—————