地方行政委員会 第3号
- 発言数
- 245 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1989/03/28
会議録
○委員長(向山一人君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る三月二十三日、抜山映子君が委員を辞任され、その補欠として柳澤錬造君が選任されました。 また、昨日、片上公人君及び上野雄文君が委員を辞任され、その補欠として馬場富君及び渡辺四郎君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(向山一人君) これより地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。坂野自治大臣。
○国務大臣(坂野重信君) ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。 最近における社会経済情勢等にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化等を図るため、個人住民税について所得割の非課税限度額の引き上げ等を行うとともに、法人事業税の分割基準、自動車税の税率構造及び軽油引取税の課税の仕組み等について見直しを行うこととするほか、非課税等特別措置の整理合理化等を行う必要があります。 以上がこの法律案を提案いたしました理由であります。 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。 個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、低所得者層の税負担に配慮するため、所得割の非課税限度額の引き上げを行うことといたしております。 また、年齢七十歳以上の障害者である控除対象配偶者または扶養親族を老人控除対象配偶者または扶養親族に含め、あわせて同居老親等に係る扶養控除の適用を認めるとともに、同居特別障害者に係る配偶者控除額及び扶養控除額を七万円引き上げることといたしております。この結果、寝たきり老親を在宅で介護している場合の老人に係る控除額は、現行の七十二万円から九十一万円に引き上げられることになります。 また、扶養親族である子を有する一定の寡婦について寡婦控除を三十万円とするほか、住所地の都道府県共同募金会に対する寄附金について所得控除を設ける等の措置を講ずることといたしております。 その二は、事業税についての改正であります。 事業税につきましては、法人の事業税の分割基準の改正として、資本の金額または出資金額が一億円以上の製造業を行う法人の工場に係る従業者の数については、当該数値にその二分の一に相当する数値を加えて算定するものとするとともに、証券業に係る分割については、課税標準額の二分の一に相当する額を事務所または事業所の数に、二分の一に相当する額を従業者の数に案分して行う等の措置を講ずることといたしております。 その三は、不動産取得税についての改正であります。 不動産取得税につきましては、住宅建設の促進を図るため、住宅及び一定の住宅用土地の取得に係る税率等の特例措置の適用期限を三年延長することといたしております。 また、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入を活用して港湾法または漁港法に基づき第三セクター等が取得する一定の港湾施設等の用に供する土地について、一定の要件のもとに非課税とする等の措置を講ずるとともに、特定船舶製造業経営安定臨時措置法に基づく営業の譲渡により取得する不動産に係る税額の減額措置等の特例措置について整理合理化を行うことといたしております。 その四は、自動車税、軽自動車税及び自動車取得税についての改正であります。 自動車税につきましては、近年における自動車の需要動向及び国際的な観点等を踏まえて、税率構造がよりなだらかなものとなるよう普通自動車の税率の見直しを行う措置を講ずることといたしております。 また、自動車税、軽自動車税及び自動車取得税について、平成二年十月一日以降に適用される自動車排出ガスに係る保安基準に適合する自動車及び軽自動車に係る税率を軽減する等の措置を講ずることといたしております。 その五は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。 固定資産税及び都市計画税につきましては、石油ガス備蓄施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置を廃止する等特例措置の整理合理化を行うほか、文化財保護法に規定する重要伝統的建造物群保存地区内の一定の家屋について非課税とする等の措置を講ずることといたしております。 その六は、特別土地保有税についての改正であります。 特別土地保有税につきましては、多極分散型国土形成促進法に規定する一定の中核的民間施設の用に供する土地またはその取得について非課税とする等の措置を講ずることといたしております。 その七は、軽油引取税についての改正であります。 軽油引取税につきましては、課税の適正な執行を確保する等のため、課税客体を軽油の引き取りで納入を伴うものとし、納入地所在の道府県において課するものとするとともに、元売業者及び特約業者の指定に係る制度を整備することとし、さらに、軽油等を混和する場合等においては、道府県知事の承認を受けなければならないこととする等の措置を講ずることといたしております。 その八は、事業所税についての改正であります。 事業所税につきましては、多極分散型国土形成促進法に規定する一定の中核的民間施設に係る新増設に係る事業所税の非課税及び資産割の課税標準の特例を創設する等の措置を講ずることといたしております。 その九は、国民健康保険税についての改正であります。 国民健康保険税につきましては、課税限度額を現行の四十万円から四十二万円に引き上げるとともに、公的年金等に係る所得の種類の変更に伴い年齢六十五歳以上の被保険者の有する公的年金等に係る所得について所要の調整措置を講ずることといたしております。 以上が地方税法の、一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(向山一人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 なお、政府委員からの補足説明につきましては、理事会で協議いたしました結果、説明の聴取を行わず、会議録に掲載することといたしました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山口哲夫君 まず、津田財政局長にお尋ねをいたします。 三月二十四日の毎日新聞ですけれども、大変穏やかでない記事が載っております。「公共料金転嫁見送り 自治体制裁も検討 「交付税減額する」 自治省局長が強圧姿勢」、こういうことでるる書いてあるのですけれども、地方自治体にとっては非常に穏やかでない発言だと思うんです。真剣にこんなことを考えているのでしょうか、どうですか。
○政府委員(津田正君) 二十四日付の新聞、今御指摘の毎日新聞のほかの各紙でもいろいろ書いてあります。書き方はいろいろあるわけでございますが、端的に申しまして、私の二十三日の衆議院地行委員会の答弁の仕方をそれぞれの新聞が見出しをいろいろつけたりやったんだと思います。 そういう意味におきまして、二十三日の衆議院地行におきます二、三の先生方からの御質問に答えましたことを改めて申し上げますと、要するに四月一日から消費税が課税される、こういうような現実的な事態を踏まえまして、私どもとしては今後とも粘り強く地方団体が適切に対応するよう指導してまいりたい、このように申し上げました。 ただ、制度的に申しますと、御承知のとおり、例えば地方財政法二十六条におきましては、「地方公共団体が法令の規定に違背して著しく多額の経費を支出し、又は確保すべき収入の徴収等を怠った場合においては、国は、当該地方公共団体に対して交付すべき地方交付税の額を減額し、又は既に交付した地方交付税の額の一部の返還を命ずることができる。」、こういうことが法律制度としてある、御質問が交付税の減額の問題を指摘されておりましたのでそのように御答弁したわけでございます。 ただ、その際にも私は、この地方財政法の規定自体、これまさしく端的に書いておるわけでございますが、地方財政法、地方自治法も同様でございますけれども、憲法の規定に基づいて法律が制定されておる、その憲法の規定は、地方団体の組織及び運営については地方自治の本旨に従って法律で定める、こういうふうに書かれておるわけでございますので、やはり法律の精神というものは地方自治の本旨というものを第一義的に考えるべきではないか。したがって、この問題におきましても地方団体の自律的な適切な対応ということが望ましい、そういう意味におきまして地方財政法の二十六条の規定というものは、あの日も言ったわけでございますが、後段のことは私は制度の解説をしたのです。現段階におきましては私どもは地方団体に適切に対応していただくよう引き続き指導をしてまいりたい、このように答弁した次第でございます。 そういうようなニュアンスをどういうふうに新聞の方で、記者の方あるいは整理の方、見出しのつけ方、そこいら承知しないわけでございますが、各社いろいろなとりょうをしたようでございます。
○山口哲夫君 今の答弁によりますと、制度を一般的に解釈しただけにすぎないのであって、自治体に対して交付税の減額をするようなことを今真剣に考えての答弁ではないと、そういうふうに解釈してよろしいのですね。
○政府委員(津田正君) そのとおりでございまして、その二十六条の問題は、これは制度の解説ということで御理解いただきたいということを申し上げております。
○山口哲夫君 一般的な制度の解釈をしただけにすぎないと言うけれども、私に言わせれば法理論そのものにもちょっと疑義がある。それからもう一つは、あなたの発言が自治体に非常に混乱を起こしておりますので、今後こういうことのないように、答弁についてもひとつ慎重を期していただきたい、このことだけはお願いしておきたいと思います。 次に、大臣に質問をいたします。 三月の十四日に大臣談話というのが出ております。その中に、「地方公共団体の使用料、公営企業料金等への消費税の転嫁についての考え方」というのが自治省名で出ております。その中で、一、二問題がありますのでちょっと読んでみたいと思うんですけれども、四番目のところに、「地方公共団体は消費税相当分を料金等に当然転嫁すべきものである。」、こう書いてあります。それから一行置いて次の行に、「現行の料金等に消費税相当分を単純に上乗せせざるをえないものである。」、こんなふうに書いてございます。 ところが、私に言わせますと、こういう公共料金というものはどういうふうに決められるかといえば、前にも申し上げたように、物価の安定であるとか市民生活に対する影響の問題だとか、そのほか自治体のもろもろの事情があるわけです。そういうことをいろいろと総合的に判断した上で公共料金を決めるというのが建前だと思うんです。だから、自治省が言うように、何か公共料金に対して単純にかけることが当然のことのように解釈することは、私に言わせるとちょっと間違いでないかと思うんです。 そのことについて、自民党の方で出した「早わかり消費税ハンドブック」というのがありますけれども、これを読んでみますと、ちょうど私の考えと同じようなことが書かれているんです。「公共料金と転嫁」というところに、「①一方で、通行税、電気税、ガス税などの既存間接税の廃止等による負担軽減効果も見込まれること、②公共料金改定については、従来と同様、経営の徹底した合理化を前提とし、物価及び国民生活に及ぼす影響を十分考慮して厳正に取扱う方針であること等を考え併せれば、その改定幅は、当該料金等によって異なってくるものであり、一律三%の引上げとはならないものと考えられます。」と。これは自民党が出した本です。このとおりだと思うんです。 だから、自治省が内簡で出しているように、何か消費税相当分を公共料金に当然転嫁すべきものであるし、単純に三%上乗せすればいいんだという、そんな単純なものでは私はないと思うんです。 たまたま自民党の政調会長渡辺さんもこういうふうに言っているんです。これは東京新聞です。なかなかいいことを言っているんですよ。「消費税で一番怖いのは便乗値上げ。今のところ物価が安定しているからいいが、四月からの導入で、ある程度の混乱を覚悟しなきゃいかんのに、インフレになったら目もあてられん。そういう意味では、自治体の内部努力で少しでも値上げを抑制するというのはいいことなんだ」と。私の言っていることと渡辺政調会長の言っていること、それから自民党の消費税ハンドブックで言っていること、みんな同じなんです。違うのは自治省だけなんです。こういう今私が述べたような考え方について大臣どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) 基本的には先生のおっしゃること、それから私どもの言っていることもそう大きな差異はないと思いますが、ニュアンスの違いは若干あるかもしれません。 私どもは、この法律はもう十二月から施行になっておりますし、それからいうと四月まで三カ月あるわけでございますから、それまでの間にできるだけひとつ単純上乗せというものを原則として各地方公共団体において努力してもらいたいということをあらゆる会議、通達等をもってお願いしておったわけです。 それで、私どもの考え方は、企業努力といいますか、各公共団体の努力によって公共料金の引き下げを図るということ、これは当然のことでございますから、これは転嫁あるないにかかわらずふだんからやっていただかなきゃならぬ問題でございますが、消費税に関連して一番心配なのは、できもしないことを、公共料金を引き下げするんだと。中身を聞いてみると、東京都の場合、率直に申し上げますと、事務当局が説明を聞いたところによると、必ずしも説明に納得できない面も残っているということでございます。 私どもとしては、恒久的な財源問題というものを考えて、本当に永久的に公共料金の引き下げができるものならば、引き下げた上でもちろんそれに上乗せするということも、これは何も私ども反対しているわけじゃありません。本当にそういうことが現実問題としてできるならばそれでも結構であるけれども、できもしないで見かけだけそういうことをおやりになると、これは公共団体というのは、きのうも本会議で申し上げましたが、やはり二つの面がございます。公共団体自身が事業者であるという面と、もう一つは政府と同じように公共団体においても消費税の転嫁というものの環境づくりをしなきゃならぬという指導的な責任があるわけでございます。それを放棄してもらっちゃ困るというのが私どもの立場でございます。そういうものをいろいろ勘案してまいりますと、私の談話に伴って自治省の見解というものを出しているわけでございますが、そういう気持ちでやっているわけでございますので、ふだんから公共料金を引き下げられるものなら今までにやっているはずだ、そういう立場で言いますと一番すっきりするのは単純転嫁じゃないかという立場で言っているわけでございますから、先生のおっしゃること、党の言っていること、それから私どもの言っていることとそう大きな基本的な差はないと思っております。御了解いただきたいと思います。
○山口哲夫君 基本的に違うんですよ、私の言っていることと大臣の言っていることは。大臣の言っていることは、公共料金に単純に三%乗せなさい、それが当然なんだと言っている。しかし、私の言っていること、渡辺政調会長、自民党の言っていることはそうじゃないです。やっぱり便乗値上げがあったら困るし、それから物価の関係だとかそういうことを考えると、自治体が公共料金をできるだけ抑制することはいいことだと言っているんです。何か突然今回の問題が起きたから値下げしょうなんという考え方じゃないです、地方自治体は。たまたま石油も随分安くなりましたし、今度は電気料金も安くなります。そういうことに合わせていろいろと真剣に合理化もやっていく、そういう中で何とかこの三%分を上積みしないでやっていけるようにしようじゃないかといってそれなりに努力をしているわけですから、それを一律に単純に上げなさいというような指導というのはおかしいのです。 しかも地方自治体というのは、先ほどお話があったように、地方自治の本旨に基づいてやらなければいけないんです、一番大事なことは。そうすると自治体の独立性ということが私は一番大事なことだと思うんです。だから自治体のやることに対して一々干渉して、ああせいこうせいという言い方というのはちょっと見解が違うんじゃないかと思うんですが、どうでしょう。
○国務大臣(坂野重信君) 先生にお言葉を返すようで申しわけないんですけれども、私は根本的に違っていないと思うんです。さっき申し上げたように、公共料金の転嫁問題に当たって、転嫁するということと公共料金の値下げに努力するということは別次元の問題で、当然ふだんから公共料金の値下げというものは地方公共団体として努力してもらうべきだと。そして、たまたま転嫁の時期におっしゃるような値下げができるということならば、別にそれに対してぐあいが悪いとかなんとか言っているわけではありません。値下げができるんならふだんからやっているんだから、急に転嫁が出てきたからといってダウンできるのはかえっておかしいじゃないかという議論も私どもも随分あっちこっちから指摘されているようなことでございます。 公共料金の値下げがたまたまその時期に本当にできるならば、それはそれで下げた上で、三%の転嫁をやっていただきゃ結構なんで、それまでも私どもは反対しているわけじゃありません。立場は私はそう基本的に違っていないと思っておりますし、後ずっと読んでいただくと何項目目かに言っているように、恒久的な財源を見つけて、そしてその上で転嫁ということができるならばそれはそれでやむを得ないという立場を言っているわけでございますから、基本的には大きな差はないと思っております。
○山口哲夫君 しかも、この中にはこんなところもあるんです。「仮に適正な転嫁措置を行わない場合には、住民生活に不可欠な上下水道等のサービスの安定的供給に支障を生ずることになるだけでなく、」云々とあるんです。何か転嫁しなければ上下水道のサービスの供給が不安定になるんだ、そんなような言い方をしているんです。しかし自治体は、上下水道の運営についてはそれなりにちゃんと責任を持って住民に安定供給を行おう、支障のないようにやっていこうとして真剣に努力をしているんであって、そういう努力をやっていることに対して一々干渉して、転嫁しなければ上下水道そのものが不安定になるんだよ、住民生活にマイナスになるんだよというのは、これは地方自治体に対する余計なおせっかいだと思うんですよ。そういう介入は私はやるべきことではないと思うんです。 先ほども言ったように、地方自治の本旨というのは自治体の自主性というものを尊重することなんです。自治省が強圧的にこんな内簡を出して言えば自治体の中でも混乱が起きてくると思うんです。自治省というのは混乱を起こすことが役割でないんですから、安定させようと言っているんですから、余計なおせっかいはやめてほしいと思うんです。この点は十分ひとつ慎んでほしいと思うんですけれども、どうでしょう。
○政府委員(津田正君) 先ほど来大臣が申しておりますように、内部努力、合理化というものについては常に私どもも努めていくべきものと考えております。たまたま転嫁問題と一緒にやった。これは適正に行われれば結構な話でございますし、東京都の問題につきましても、全般的にはいろいろ問題があるんですけれども、やはり部分的には評価すべきところがあるということも言っておるわけでございまして、積極的定数削減等をしまして恒久的な財源というものを生み出して対応するなら結構。しかし、そういうような恒久的な財源を生み出さないまま、いわば合理化という名をかりてやりますと、そこのしわ寄せというのは、サービスを提供しております上下水道の供給自体をどうするのか、そのレベルを下げるか、あるいは全然使用していない方々の税金を持ってくるというような住民間の不公平の問題が出るのではないか、こういう点は十分判断材料として理解してほしい、このような指導をしておるわけでございます。
○山口哲夫君 今言ったようなことを書いてくれるのならまだわかるんですよ。いろいろと合理化をやったりいろんなことを考えながら、その上でどうにもならない場合には云々ということならわかるけれども、この一片の通知を見ますと、転嫁を行わない場合にはもう明らかに上下水道の安定供給が損なわれるんだというような書き方をするから、自治体の努力というものは一切考えてもいないなというふうに言われるんであって、その点は私は注意してほしいと思うんです。 その次は、ちょっと前にも取り上げたんですけれども、一斉に四月一日に実行するということは非常に無理なんです。地方自治体の中には政府の言う方針にのっとって一生懸命やろうと努力しているところもあるけれども、例えば上下水道一つとっても伝票を五十種類くらい書き直さなきゃならないし、それを今度コンピューターに入れるのに時間がかかるし、セットするのにも時間がかかる。ある都市では、大体二カ月はかかります、しかもPRもしなければならない、審議会にもかけなければならない、そういうことからいけば六月一日実施がいいくらいだ、そういうところもあるんです。そうすると、四月分は経過措置だから納税義務はないけれども、五月分というものは自治体が払わなきゃならないわけですね、かわって。一生懸命政府の方針にのっとって消費税をかけてやろうとしているんだけれども、事務的に間に合わないその一カ月分を自治体に負担せいというのは、これは私はやっぱりどう考えてもおかしいと思うんです。 それで、前のときに検討してくださいと言ったら、松田政務次官は、私の言うことを聞いていたら、なるほどこれは大変なことなんだなと思うので検討してみましょう、こう言っていました。大臣も大分突っ張っていましたけれども、一応検討はしてみようということだったんですけれども、この自民党のをもう一度読んでみたら、ここにもなかなかいいことを書いているんですよ。「公共料金の改定時期」というところですけれども、百二十九ページなんですけれども、「審議会への諮問の手続、利用者への周知期間が必要であること等それぞれ事情を異にすることから、公共料金等が必ずしも同時一斉に改定されるとは限らないものと考えられます。」と。私の言っていることと同じことを自民党のこの本には書いているわけです。 なお、いろいろと調べてみましたら、よく新聞にも出ているんですけれども、高速道路なんていうのは現金に対しては転嫁できないと言っているし、道路公団なんかは審議会にかけるので八月までは値上げが不可能だと言っているんです。まさに私どもが心配していることが政府自体にもやっぱり起きているわけですよ。念のために私、あちこち聞いてみたんですけれども、例えば神奈川県の水道なんていうのは七月一日からなんです。一生懸命やると言っているんですよ。しかし七月一日からでなければかけられない。どうしてですかと聞いたら、やっぱりPRの期間がどうしても必要だと言うんです。住民に混乱を起こさせないためにはPR期間がどうしても必要なんだと。そうやって一生懸命やっているところが七月一日からということになれば、五月、六月分はかわって払いなさいというわけでしょう、自治体に。これはちょっと無理があるのではないだろうかと思うんですけれども、どうですか。検討された結果、少しはいい結論が出ましたですか。
○政府委員(津田正君) 先生の御指摘もございますし、私どももかねて十二月三十日から諸準備をするような連絡を地方団体に流しておるわけでございます。御指摘もございましたので、改めて厚生省とも連絡をとってみておりますので、その実情につきましては公営企業担当審議官から御説明申し上げますが、私どもとしてはそのように昨年来からよく地方団体には周知徹底をするようにすると同時に、例えば認可手続等を要するものについては地方団体に認可手続申請をする準備をしていただくこともお願いすると同時に、認可官庁にはそのような状況を踏まえ、認可の処理に当たって協力いただきたいと、こういうような手配もしておるわけでございます。 いずれにしましても四月一日から課税という事実、特に民間の方々もやはり相当の御努力をされておるわけでございますので、地方団体におきましてもさらに御努力をいただきたいと思います。 状況等につきましては小島審議官から御説明申し上げたいと思います。
○山口哲夫君 詳細な説明はいいです、時間の関係もありますから。 民間も努力をしているんだからというのはわかります。しかし、地方自治体と民間とは違うでしょう。地方自治体は審議会にかけなきゃならないんです。そして、水道料金とか下水道についての課税に当たってのPRも十分やっていかなきゃならないんです。民間の場合には審議会とかそういうものはないわけでしょう。法律に基づいてすぐ四月一日から課税しようと思えば課税できるんです。しかし自治体はそうはいかないです、いろんな手続があるわけです。コンピューターに入れることだってあるし、民間とは一緒にならない。そのことを考えれば地方自治体に猶予期間を十分とらないというのはちょっと無理があるだろうと思うんです。 これはたまたま補助金の関係で大蔵委員会でも質問する機会がありますから大蔵省にも質問しますけれども、これは自治省だけでは恐らく回答できないんだろうと思うんです、なるほどなと思っていてもね。だから、大蔵省と十分協議してくださいよ、こういうことについては。十分弾力的な運用を考えるという方針があるはずですから、この消費税可決に当たっては。弾力的運用の最たるものだと、適用されるものだと思うんで、その点は大蔵省ともよく詰めていただきたいと思っております。 それで、津田局長にもう一つ聞いておきたいんですけれども、これは共同通信の記事でしょうか、二月の二十七日の千葉日報にこういうことが載っているんですね。「美術館やプールという一般会計の施設使用料などはそれこそ転嫁すべきだ」と言っている。美術館とかプールというのは一般会計でしょう、大多数が。これは納税義務がないんですよ。納税義務がないのに、それこそ転嫁すべきものなんだと。転嫁して入ってきた金はどうするんですか。これは税務署に納めなくていいんですよ。自治体にポケットせえと言うんですか。
○政府委員(津田正君) 一般会計につきましては、要するに課税されるということは同様なわけでございますが、売り上げにかかる消費税と仕入れにかかる消費税額を同額とみなすと、このような特例を設けたわけでございます。その点の誤解をどうも私どもいろいろ聞くわけでございますが、この消費税の仕組みというのは、お客さんからもらった売上税相当額を税務署にそのまま納めるということは、むしろ絶対ないくらいのことでございます。必ず仕入れの方との差っ引き控除でございまして、端的に申せば竹を切るにしたって、のこぎりだとかなんかの仕入れ税額を差っ引くわけでございまして、竹を売った値段、それにかかります消費税相当分を国税に納めるものではないと、こういうことでございます。そこいらがお客さんからいただいたものをそのまま税務署に持っていくんだという、何かどうも時々誤解が出るようでございます。 それで一般会計の扱いにつきましては、今申しましたようなことにした趣旨は、種々の行政を総合的に経理する会計であって、それぞれの経費に対してそれぞれの財源をどういうふうに対応させるかということをいたしますと、せっかくの総額予算主義という仕組みというものを壊してしまいますので、むしろ仕入れの方が多い、つまり税金だとか交付税については税金はかかっていないわけでございますが、あれも一応売り上げ的なものでございますけれども、当然のことながらこれは非課税のものでございますので、逆に言えば売り上げの方が少ない、むしろ仕入れの方、道路を発注すればそれに対して消費税がかかる、鉛筆一本買ってもかかると、こういうような事態でございますが、それよりもやはり予算総額主義というものを、今度税金のためだけに個々の財源をどの経費に振り向けるというようなことをやりますと、むしろ地方団体が混乱するという意味で、売上税額、仕入れ税額、同額みなしということにしたわけでございます。 それから、美術館、プールの点、申し上げたこともあると思うんでございますが、これはこれまで議論しましたいろんな一般消費税あるいは売上税の議論におきましても、地方団体の提供します財貨、サービスの中でも民間事業と競合するものは課税すべきだということでとられてきたわけでございます。今回の消費税にはそれだけではなくて地方団体の行いますものについて原則的にもう課税するということまで踏み込んだわけでございますが、もともと美術館なりプールというものを例示されますと、これはまさしく民間でもあるものでございますので、この十数年来議論してきた中でも非課税というような考え方はなかったものと私は理解しております。
○山口哲夫君 例えば美術館で十億くらいする絵を買ったとしましょう。そうすると、三%ですから仕入れに三千万払うわけです。それだけのものを払わなきゃならないですね。そうすると、今度美術館の入場料というものも三%だけでは済まなくなるかもしれないですね。逆に消費税五%も一〇%もかけなければ仕入れにがかったときの三%を払えないかもしれません。そうすると、美術館で高い美術品を買った年と買わない年とで毎年消費税の率が変わってくるんですか。そういうことにもなりかねないということが起きませんか。
○政府委員(津田正君) それはもともとその売り上げでございます入場料の設定の仕方と、それから美術館の経費の問題でございまして、正直申しましてかなり一般会計と申しますか、一般財源を充当しておるわけでございます。その部分は非課税でございますので、むしろ売り上げにかかる税額の方が少ない、こういうような事態になるわけでございます。 それで、それは美術館なり博物館という、やはり地域住民に対してどのような文化行政をするか、このような判断で一般財源の充当の仕方というのは各地方団体あるかと思います。ただ、税法におきましては、例えば五十円取りましても五十円の三%というものは課税される、こういうような仕組みでございます。
○山口哲夫君 例えば美術館とかプールというのは民間企業もやっているから、それと競合するようなものについては課税すべきだと言うのですけれども、設立の目的が全然違うわけでしょう。例えば住民の社会教育というものを振興しようじゃないかとか、あるいは住民の体育を向上するためにプールを自治体が経営するとか、あるいは小中学生に無料でもって提供して体育向上のために使おうとか、いろいろ目的があるわけです。だから、そういう自治体の施設というものはすべて住民福祉という目的のもとにつくられるのであって、そのために公共料金というものは政策的な料金であるべきだと思うんです。それを一々民間と競合するからといって、そこの部分は一般会計なんだけれども課税しなさいというやり方というのは、これは設立の目的に反すると思うんです。少なくとも自治体が経営する諸施設については公共料金という立場で、これに課税することは反対です。おかしいと思うんです。設置の目的が失われると思うんです。 そういう点で、公共料金に対する課税というものは、前にも言いましたけれども、局長が事あるごとにこういう談話を発表してみたり、それから内簡でもってもう転嫁するのが当然のような言い方をするというのは慎んでほしいと思うんです。そのことについてはもう幾ら論議をやっても平行線ですから、強く要求しておきたいと思うんです。 それで、ちょっと細かいことになるんですけれども、今自治体の中で大変混乱しているんです。先ほど局長のお話の中にもちょっと出てきたんですけれども、消費税導入に伴う使用料、手数料の見直しの方法というのがあるんです。これは一月十三日の財政課長内簡に補足的なメモとして何か出たものなんです。非課税となるものについてコスト計算せいというわけです。そして転嫁をせいというのです。非常にややこしいんです。現行端数処理前の原価のうち、消費税の導入によりコストアップとなる部分(物件費等)に三%を乗じて得た額を織り込んで見直しをしなさいと。そして、現行単価(端数処理前)プラス消費税の導入によりコストアップとなる部分(端数処理前)掛ける〇・〇三%イコール端数処理前改定後単価、そして四捨五入により端数処理をしなさいと。これを四月一日から単価改定を実施せいと、こういう計算でね。 これ、例えば非課税の部分ですよ。住民票なんかありますでしょう。例えば百円という住民票。このメモをそのとおり解釈しますと、この住民票百円を分解せいというのです。直接費として印刷にかかる転嫁の部分、例えば三%ということになりますと、一枚十円で仮に印刷したとすると三十銭の価格転嫁をしなきゃならないんです。そのほかに今度は間接費というのがあるんですね。電気料だとか水道料とかリース料、コピー代そのほかの物件費、そういうものがもろもろあって初めて住民票が出されるわけでしょう。この間接費についても案分していかなきゃならないんです。それに対して三%かけるというんですけれども、例えば住民票出すためにリース料が住民票の部分は一体何割使っているのか、電気、水道とかというものは一体どのぐらい使っているのか、そういうものを全部案分せいというんです。とてもそんなこと地方自治体が一々やれますか。それをやれというんです。そして銭単位までやれというんですね。港湾関係なんか銭単位でもってちゃんと計算せい、端数処理は銭単位だと。こんなことをやっていたら地方自治体それこそ幾ら人があったって足りないでしょう。混乱すると思うんですけれども、どうですか。
○政府委員(津田正君) 非課税の財貨、サービスの提供の点でございますが、端的な例を申し上げますと、例えば税金の督促手数料、これは非課税でございます。しかし、これは六十円が六十二円になります。督促手数料の単価のつくり方というのはいろいろあるんですが、現在のやり方というのはまさしく切手代ということを督促手数料で決めておるわけです。それが非課税なんですけれども、郵便局は六十円を六十二円にすれば今度は督促手数料は六十二円になると、こういうようなことでございます。 それで非課税のものにつきまして、それは仕入れの方が丸々かかるものでございますが、非課税のものについては人件費等が相当額あって課税される部分の割合というものが少ないものもございます。私ども授業料などの見直しもやっておりますが、大体授業料は八割が人件費系統、二割がいわゆる仕入れにおきます課税負担が出てくるというようなものでございますので、結果的に〇・六%のアップと、こういうような計算をしておるわけでございます。これは各経費によりまして異なるわけでございますが、やはりそういうようなことで原価というものを考え、その原価の中で課税されるものについての見直しということが必要でございます。 それから、端数のとり方でございますが、これは各団体の実情に応じまして、十円単位の刻みあるいは百円単位の刻み、今までの手数料、使用料等の改定の場合におきます単位の中で端数処理をして結構だと、このように指導しておるところでございます。
○山口哲夫君 住民票一通出すのに当たって、間接的な経費で既に仕入れの段階で転嫁されている三%の問題を全部案分をしなさいというわけでしょう。そうすると、一枚の住民票を出すのに電気関係でどのぐらいの消費税がかかってきたのか、リース料に対してはどのぐらいのものがかかっているのか、この住民票を出すための機械だけというならいいですよ。しかし、それだけに使うわけじゃない。ほかのものにも使うわけでしょう。いろんなものに使うわけでしょう。そういうものを一々案分をしてというんですよ。こんなややこしいことまでやる必要はないと思うんです自治体では。もう何か自治省の説明を聞いた人の話を聞きましたら、こんなことを一々やっていたら仕事にならないと言うんですよ。そんなことまで何でやらなきゃならないんだと言うんですね。しかも、百円のものを出すのに何十何銭くらいになると、そしたら四捨五入して一円だと、百一円だと。何でそこまでやらなきゃならないんだと言うんですね。 だから、それはやっぱり政策料金として、しかもこれは一般会計なんですから納税しなくたっていいんですから、少しくらいはコストが上がってきてもそれは自治体の中でかぶりましょうと、それは住民のためにもかぶりましょうという政策を決めればそれで済むわけでしょう。それを地方自治体のやることに対して一つ一つそういう細かいところまで介入するやり方というのは、まさに自治省が地方自治体を支配するような、そういう趣旨につながるので、あなたが言う地方自治の本旨に全く反するようなやり方なので、その辺もそんなことのないように今後ぜひ注意をしていただきたい。このことも強く要求しておきたいと思います。 せっかく大臣おられるので、税の問題とまるきり関係のない問題についてちょっと質問したいと思います。実は、これ私前にも質問をしたことがあるんです、梶山自治大臣のときに。残念ながら梶山自治大臣のときは結論が出されていないものですから、新しい坂野自治大臣の考え方を聞いておきたいし、ぜひ実現してもらいたい問題があるんです。 それは一九七六年、昭和五十一年六月十八日の第十六次地方制度調査会の答申の中に、地方自治の日を制定しなさいということが出ている。「地方公共団体が国民にとって最も身近な存在」であるんだと。そういうことから、「地方自治の確立と健全な発展を図ることについて国民の理解と協力を促し、自治意識の向上と確認に資するため、毎年十月五日を「地方自治の日」と定めることとすべきである。」と。そして、この日は「国民の祝日とするとともに、」「統一地方選挙を実施するものとし、」云々と書いてあるわけです。今、政府の中にも時間短縮というのは大きな国家的な課題になっているわけです。そういう点からいたしますと、こういった地方制度調査会の趣旨を生かして地方自治をもっと発展させるためにも、これはぜひ十月五日を地方自治の日に制定して休日とするということは結構なことだと思うんです。この点に対する大臣のお考えを聞きたいと思うんです。 選挙をこの日にできるだけ統一せいということになりますと、いろいろと手続があるので時間がかかると思うんですが、それはそれなりに検討していただくことにいたしまして、その結論が出るまで待つというのであれば時間がかかり過ぎますからそれはそれとして、まず休日の方だけでも先にやるべきだと思うんですけれども、お考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) 御趣旨は理解できますし、それから地方制度調査会でもそういう提言もあるようでございますので、これはひとつ検討さしていただきたいと思います。 おっしゃるように、選挙の日を合わすということになると一番理想的かもしれませんけれども、各党各派のいろんな御意見もあるでしょうし、なかなか一挙には決まらぬと思いますが、せっかくの御提言でございますので、また私どももひとつ御意見に従って研究さしていただきたいと思っております。
○山口哲夫君 梶山自治大臣も検討すると言ったのですけれども、もう一年もたつとおやめになっちゃうんです。坂野自治大臣もまた一年でやめられて、結論はまだ出ていませんじゃ困るので、任期中にぜひ実現するように前向きで検討していただけますか。
○国務大臣(坂野重信君) 約束はできませんけれども、おっしゃる趣旨を体してひとつ努力してみたいと思います。
○山口哲夫君 くどいようですけれども、前向きに努力をしますね、検討してくれますね。――うなずいていらっしゃったので、ぜひひとつ前向きに検討していただきたいと思います。 それでは次に、租税特別措置の関係について質問をいたします。資料の要求をしておりましたら、けさ届きました。約二百項目あるわけです。まだ細かくは見ておりませんので、どこにどういう問題があるかということについてまで申し上げる時間的余裕がないんですけれども、ただちょっと見てみますと、適用期限が書かれていないところが結構あるんです。こういう租税特別措置というのは、いわば該当するところに対する補助金と似たものだと思うんです。ですから、ある程度時間がたつとそれでもう効力を失うというか、そういうものもあるのではないか。だから、原則としてなるべく適用期限というものをつけた方がいいんじゃないかなと思うんです。ただ、住民福祉という立場でずっと永久にやっていきたいというものがあるわけですからそういうものはまた別ですけれども、そういうものを除いてはできるだけ期限というものを明示するようにしていった方がいいんじゃないかなと、そんなふうに思うんですけれども、それに対する考え方ですね。 それからもう一つは一平成元年一月の政府税調答申に、租税特別措置の整理合理化については、これをできるだけ図るとともに、創設及び拡充を行うことは厳に抑制すべきである。なるべく新設はしない方がいいよということが書かれてあるわけです。けさもらった資料を読んでみますと、結構新設のものも多くあります。それなりに必要な理由が書かれておりますけれども、新設する場合にはこれは政府税調にかけていらっしゃるんでしょうか、どうなんでしょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) 地方税におきます場合には非課税等特別措置ということで統一して考えておりますけれども、これは国税におきます租税特別措置に類するものでございまして、これらにつきましては基本的には税の公平というものに反するわけでございますが、他方、特定の政策目的を実現するというために税の公平というものを犠牲にしても実施すべきであるというものについてこれは行っていくということが基本的なものだと思います。そういう意味から申しまして、税負担の公平を犠牲にしてまで政策目的を実現するということは、かなり強いいろんな要請、例えば住宅取得対策でございますとか、地域政策でございますとか福祉対策とかというような要請に基づいて設けらるべきものだというふうに私どもは基本的に考えているわけでございます。 そういう観点から見ますと、この既得権化あるいは慢性化というものはやっぱり排除していかなければならないという観点から申しますと、今仰せのとおり、これらの措置については基本的には期限を付して、そしてその都度その都度その効果というものを見直しながらやっていくというのが基本的なものではないかと思うわけでございます。ただこの中には、例えば公共的団体についての特例措置とかというように、公共的な団体がある限りは特例措置をやっていかなきゃならぬというようなものもございますので、すべてが期限を付するというわけにはいきませんが、極力期限を付して、そしてこの特例措置の既得権化というものを排除していかなければならないという考え方に立っているわけでございます。 その上で政府税制調査会におきましても、非課税等特別措置の整理合理化については積極的に実施するように、また新設する場合にもよく内容を吟味して安易に新設をするべきでないという考え方を示していただいているところでございまして、これに基づいて私どもは一つ一つのものにつきまして関係省庁と御協議をしながら決めていくということでございまして、この一つ一つにつきまして政府の税制調査会にお諮りするということはしていないわけでございます。
○山口哲夫君 これは政府税調にかけた方がいいんじゃないですか。自民党の税制調査会にはかけているようですね。そうすると、公平な立場で審議してもらう政府税調の方にかけないというのは私はちょっとまずいんじゃないかなと思うんです。そういう点でぜひかけてほしいと思うんです。 それからもう一つは、政府税調の方では整理合理化を図れというふうに言っているんですけれども、これは何かこれに基づいて具体的な基本計画というものを立てていらっしゃるんでしょうか。また、これから立てますか。
○政府委員(湯浅利夫君) 整理合理化につきまして計画というようなものはないわけでございますけれども、ただいま申しましたように、できるだけ期限を付して、そして期限が到来したときにその政策効果が果たして効果のあるものというふうに理解できるかどうかということを見直していくということで一そういう観点からの見直しを行いたいということでございます。またさらに、期限の付されていないものにつきましても、毎年度その政策効果が実効を持っているかどうかにつきましても一つ一つ吟味をいたしまして、そして各省庁とは御協議をしているということでございまして、具体的に計画というものはございませんが、毎年度そういう形で整理合理化のための努力を重ねているところでございます。
○山口哲夫君 政府税調の方は。
○政府委員(湯浅利夫君) 政府税調に一つ一つの問題をかけるという点につきましては、非常に技術的な問題等もございますし、限られた時間で一つ一つの、かなりこれ項目数も多うございますので、これを一つ一つやることについて、これは直ちにそうすべきかなという点についてはちょっと私どもも判断できないわけでございます。むしろ政府税制調査会においては基本的な考え方、方向というものを示していただいて、それに基づいて関係省庁と私どもの間で話を詰めていくという方がいいのではないかなという感じがしているわけでございます。
○山口哲夫君 私は、自民党の税調にさえかけて論議しているんですから、くどいようですけれども、公平を期すためにもできるだけ政府税調にもかけてもらいたいと思っておりますので、検討していただきたいと思います。 それでもう一つ社会保険診療報酬。税調答申の中にも、「社会保険診療報酬に係る課税の特例措置については、累次の当調査会の答申において指摘したとおり、これを撤廃すべきである。」と、もう何回も書かれているんですけれども、一体いっ撤廃するんですか。これは大臣にお聞きしたいと思うんです。
○政府委員(湯浅利夫君) ちょっとその前に私から答弁させていただきたいと思いますが、前回の税制改革におきましても、社会保険診療報酬の取り扱い、いろいろな特例措置がございますので、これをどう扱うかという問題について検討したわけでございます。この際には国税、地方税を通じまして現在ございます特例措置についてどのように考えるかということで検討したわけでございます。 御案内のとおり、所得税、法人税、それから住民税につきましては所得計算の特例がございまして、一定の所得につきまして概算経費率を適用するという特例措置があったわけでございます。それから事業税につきましては、御指摘の実質非課税の措置という二つの大きな特例措置があるわけでございまして、さきの税制改革におきましてはこのうちの前者の特例措置、所得税、法人税、それから地方税でいえば住民税の概算経費率の特例の見直しという点でこの見直しが行われたわけでございまして、収入金額が五千万円以下の医師に限って、それ以上の医師につきましては概算経費率の特例をやめるということにしたわけでございます。これは社会保険診療報酬に対する課税につきましてかなり大きな影響が出るというふうに言われております。 そういうことも踏まえまして事業税につきましても検討したわけでございますが、今回は所得課税についての見直しに限定いたしまして、事業税につきましては引き続いて検討していくということで話が決まったものでございます。この点につきましては、事業税については社会保険診療の公益性と公共性に照らして一般の営利事業とは同一視できないとか、あるいは地域医療の確保の問題等があってなかなか難しいという意見もございまして、これらを踏まえて引き続き検討させていただきたいと思っております。
○山口哲夫君 大臣、これはもう毎回なんですよ。もう何年にもなるんじゃないですか、それこそ累次にわたって答申しているんだと言っているわけですから。もういいかげんに、これは今局長が説明したようなことを全部配慮した上で答申が出されているんですから、これはもう直ちに社会保険診療報酬に係る特例措置というのはやめるべきだと思うんですが、どうですか。
○国務大臣(坂野重信君) 事業税問題は随分議論されていることは私も承知しております。それから答申の趣旨もよくわかっておりますが、やっと所得税等について五千万限度で一歩前進したわけでございます。また、事業税になりますとなかなか議論百出で、これ本当に自民党の中でも大変な激論が交わされているような次第でございますけれども、まあしかし税調の方針、答申も出ておるわけでございますから、今後ともひとつこれは精力的に努力しなきゃならぬと思っております。しかし議論の統一を図ることは極めて難しいということはひとつ御了解いただきたいと思います。方向としては税調の方向に沿って努力すべきだと思っております。
○山口哲夫君 こういう言い方はしたくないんですが、何か医師会に押されているんじゃないですかね。日本医師連盟から自民党に対する政治献金をちょっと調べてみたんですよ。これは国民政治協会に対するものですけれども、自民党に入ってくるお金でしょう。昭和六十年が一億三千五百五十万、六十一年が八千五百万、六十二年が七千万。これだけ医師連盟から寄附が自民党に行っているんですね。こういう大きな政治献金をする団体には弱いんですかね。こういうことはもっと真剣に考えてほしい。何のために税調があるのか、毎回毎回繰り返し言っているわけでしょう。それでもいまだに実現しないというのはこういうことがあるからだろうというふうに考えざるを得ないんですよ。これは恐らく厚生大臣が当面の責任者として圧力を受けているんでしょうけれども、一回閣議に諮って閣議で議論してみたらどうですか。
○国務大臣(坂野重信君) 先生のおっしゃる趣旨はよくわかりますので、また厚生省とも十分相談をして努力してみたいと思っております。
○山口哲夫君 もう毎回大臣は努力する努力すると言う。だれも実現した大臣はいないんですよ、過去に。あなた、本当にわかるんだったら一回やってくださいよ。真剣に考えてくださいよ。国会の答弁さえ終わればそれで済むなんという問題ではないですよ。税調だってもういいかげんにしてくれという気持ちでないでしょうかね。税調が真剣に論議したって何にもならないんじゃないですか、これは。こういうことを見逃しておくというのは私はおかしいと思いますよ。都合のいいところばっかり税調の問題を全部取り上げて、こういうことになるとほおかぶりするという、そういうやり方が国民の不信を買うんだと思うんです。どうですか、本当に閣議にかけてくれますか。
○国務大臣(坂野重信君) 閣議にかけるまでには厚生省ともいろんな話を詰めなきゃいけませんから、そういうことで各方面と相談をしながら先生の趣旨に沿うように努力してまいりたいと思っております。
○山口哲夫君 本当に真剣に努力してください。 それで、医師の問題が出たときについでにもう一つ関係する問題を質問しておきたいと思うんです。 医師の固定資産税ですけれども、家屋だとかそれからいろんな診療機械がありますね、自治体によってはそういうものを初めから台帳にも載せないで非課税にしているところが結構あるんです。もし非課税にするんであればするように条例をきちっとつくってその上で非課税にするというならわかりますけれども、そうでなくて、ただ初めから台帳に載せないというやり方というのはちょっと税法上からもまずいんじゃないでしょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) 医師の固定資産税につきまして地方税法上の非課税の規定はございませんから、もしそういう措置があるとするならば、市町村におきまして条例に基づいて減免をするということしか考えられないわけでございます。ただ、減免の規定の仕方につきまして、例えば包括的に公益のために直接専用する固定資産について減免するという条例の規定を使って、あとは要綱なりあるいは規則なりで処理をするという場合はあろうかと思います。しかし、基本的にはやはりその基礎は条例に基づいているというふうに考えなければならないわけでございます。 ただ、減免する場合におきましても台帳に登録してないというのはちょっと考えられないわけでございまして、やはり減免する場合でありましても台帳には登録するべきものだというふうに考えております。
○山口哲夫君 自治体の中にはそういうところが非常に多いようですから、その辺間違いがないように指導していただきたいなと思います。 それから租税特別措置の最後に、私は前に質問したんですが、国の租税特別措置が直ちに地方にはね返るというやり方は好ましくない。当然そこには、国の政策として租税特別措置でやったんですから、それを地方自治体にまで影響させないように遮断するべきだという提案をしたことがあるんですけれども、それは非常に技術的に難しいというお話なんです。どういうふうに技術的に難しいんでしょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) 国の租税特別措置と地方税の非課税等特別措置を一緒に行うという場合は、やはり一つは政策目的というものが地方税でも同じように軽減した方が適当だというようなものもあろうかと思います。それから今御指摘のように、地方税で回避することが非常に技術的に難しいという問題がございます。これは主として法人関係税に多くなろうかと思います。例えば固定資産税とか独自に課税するものにつきましては、もともとそういう遮断ということはあり得なくて、独自に判断すればいいわけでございますから、基本的にはやはり法人関係税が一番大きな問題だと思うわけであります。 法人関係税につきましては、今二つの税目が御案内のとおりございます。一つは法人住民税でございますが、法人住民税の法人税割というのは法人税額そのものを課税標準にして課税をしているということでございますから、その法人税の中身をいじるということは、これは課税資料もございませんのでなかなか難しいという点はひとつ御理解をいただきたいと思うわけであります。 と同時に、この法人事業税はそれでは別ではないかという点でございますが、この点につきましても課税資料等につきまして、例えば一定の特別償却を国税で行っている、あるいは圧縮記帳を行っているというようなものを地方税ではやらないで、もとに戻して普通の償却にするとか、あるいは圧縮記帳をしないとかというようなことをやることになりますと、その資料を一つ一つ納税者である企業からいただいて全部吟味をしてやっていかなければならないということになりますと、実際問題といたしまして企業の事務負担も相当ございますし、また課税側である課税庁の方もそれを一つ一つチェックしていくということは技術的になかなか難しいというような点もございまして、課税技術上の問題として、法人関係税につきましては、これはなかなか技術的に難しいということになるわけでございます。
○山口哲夫君 ここで余り細かな技術論を論議するのは避けますけれども、私はそんな難しいものではないと思うんですよ。所得金額に関する計算書というのがありますね。それを見ますと、例えば加算の中に、損金の額に算入した所得税額とか損金の額に算入した海外投資等損失準備金勘定への繰入額等々いろいろ加算した額を記入するようになっているわけです。そこに例えば引当金に関する控除額という欄をつくって、そこに金額を書き込んでいきますと、そういう計算さえしていけば遮断というのはそんな難しいものではないと思うんです。何か技術論にすりかえてきているんじゃないかなという疑いさえ持つわけですよ。真剣に遮断しようと思えばできないことではないんであって、それを技術的に難しいからどうのこうのと言うんですけれども、技術的には私は幾らでも克服する方法はあるんではないかと思う。 とにかく地方税そのものを国税の考え方によって支配していこうとする。いわゆる地方自治体の自主性というもの、それがもう損なわれているわけですね、税の段階から。税独自の自治体の自主性というものをきちっと考えるならば、こういう遮断というのは考えるべきことだと思うんです。余り技術論にすりかえないように一回真剣に考えてほしいなと思うんですけれども、その点も特に要望しておきたいと思います。 それから最後に、キャピタルゲイン課税の問題について質問をしたいと思うんですけれども、調査室の資料を読んでみますと、「所得税において源泉分離課税を選択した場合の株式等の譲渡による所得については、個人住民税は課税されないこととなった。」という、これは前の法改正によってそういうふうになったんですけれども、これは私は当然課税するべきだと思うんですよ。 それで、有価証券の譲渡益課税、キャピタルゲインですね、源泉分離課税を選択した場合に支払い調書というのは出ないんですね。当然支払い調書を出せば個人住民税を課税することができるんですけれども、これなぜ支払い調書を出さないんでしょうか。
○説明員(野村興児君) ただいま御指摘ございましたように、今回税制改革におきましてキャピタルゲイン、有価証券譲渡益課税につきましては、原則非課税だったものを今度は原則課税にする、こういう大改革をやったわけでございます。そのときに、その具体的な課税方式といたしまして申告分離方式と源泉分離課税方式と二つの選択制度を設けたわけであります。 今御指摘の源泉分離課税につきましては、選択申告書提出などの一定の要件、こういったもののもとに、株式譲渡価格の五%相当額を所得とみなしまして、それに税率であります二〇%を乗じて所得税の源泉徴収を行う、こういうシステムになっている。その限りにおいてもうその課税は完結をいたします。したがいましてその場合に、例えば総合課税であればそれを確認するための調書は当然要るわけでございます。あるいは申告方式をとればその確認をするためにそういう調書が要るわけでございますが、所得税につきましてはそこで課税関係が完結いたしますのでそのような調書については特に徴収していない現状にございます。
○山口哲夫君 所得税は完結するんでしょうけれども、これは地方税の対象にはなるわけでしょう。支払い調書さえ回ってくれば、地方税の住民税として総合課税の中に含めることができるわけですね。そうでしょう。
○政府委員(湯浅利夫君) 仕組みにつきましてはただいま大蔵省から御答弁のあったとおりでございますが、源泉分離課税を選択した場合に、証券会社から支払い調書をいただくということで、この案をつくる過程におきまして随分検討していただいたわけでございますが、非常に事務が膨大になるということのために、これにつきましてはやはり技術的に難しいということになったわけでございます。そういうことで、源泉分離課税分につきましては課税関係がここで遮断されてしまいますので住民税が課税できないという結果になったわけでございます。 ただ、この点につきましても、御案内のとおり総合課税への移行についての問題について検討をするようにというさきの国会におきましての修正もございますので、こういうものを含めて引き続いてこの問題につきまして課税できるような方法を検討してまいりたいというふうに考えているわけでございます。
○山口哲夫君 大分前進されたと思うんですね、課税できるように検討してみたいと。 今膨大な事務量と言うんですけれども、それほどのことではないと思うんです。もう既に支払い調書というのはやっているわけですよ。例えば所得税法によりますと三十三、相続税法でも四つ、租税特別措置法で一つ、全部で三十八種類の支払い調書というのは義務づけられているわけです。ですからそれに今の問題を一項目加えればいいのであって、それは当然支払い者としてはそのくらいのことは義務があると思うんです。何でキャピタルゲインのことだけは支払い調書を書かないのか不思議でしようがないんです。これは氏名と性別と生年月日さえあれば確認できますからね、地方自治体では。話を聞きますと、仮名を使っている人もいるんではないかと言うんですけれども、それは中にはいるでしょうね。しかしマル優のときと比べてそれほどたくさんはいないと思うんです。もし仮名を使っているとすれば、この三つだけわかれば、これは仮名を使ってやったことだなということはすぐわかります。これは公文書偽造にもなりますし、脱税行為にもなりますし、そういう中から税の対象というものをきちっと把握していくことができると思うんです。これは証券会社だとか銀行が事務の煩瑣だという逃れ道で、なるべく出したくないという、そういうものが働いているから今までは出してこなかったのだと思うんですけれども、もうこれは事務の煩雑だとかそんなことは理由にならないので、きちっと義務づけて、今局長がおっしゃったように課税できるようにひとつ検討してほしいと思うんです。そういう方法で検討してくれますね。
○政府委員(湯浅利夫君) 今の源泉分離課税を選択している段階で課税ができるかどうかということになりますと、私はなかなか難しい問題があろうかと思います。先ほど私が申し上げましたのは、一定期間内に有価証券譲渡益課税につきましては納税者番号制度の導入の問題等も関連させながら所得把握の環境整備をしていく、そういう中で総合課税への道を探っていこうじゃないかという、そういう規定を地方税法の改正の中でもこの前の国会で修正で入れていただいておりますので、こういうものを勘案いたしまして、総合課税への過程の中で課税できる方向というものを探っていけないかなということを申し上げたわけでございます。
○山口哲夫君 これで終わろうと思ったんですけれども、局長から背番号制の問題が出てくると、やっぱりちょっと一言言わなきゃならなくなったんです。 「地方税」という本がありますね。これは平成元年二月号ですけれども、自治省の企画課のある理事官が、きょういらっしゃると思うんですけれども、「「納税者番号等検討小委員会報告」について」という論文を書いています。これをちょっと読んでみたんですけれども、納税者番号をやらなくても名寄せをきちっとやれば総合課税はできるという考え方が書かれているんです。支払い調書がまず発行される。その支払い調書にはさっき言った氏名、性別、生年月日が書かれている。それだけで名寄せがきちっと自治体ではできて、総合課税が可能だということが書かれているんです。だから、総背番号制に話を持っていかなくても本当に課税しようと思えばすぐできるわけです、支払い調書さえ出してもらえば。その支払い調書を出さないのは、証券会社とか銀行の都合で出さないんですから、それをきちっと義務づける。これはもう当然課税の対象にするべき地方税の大きな財源ですから、そういう立場で検討してください。
○政府委員(湯浅利夫君) その問題につきましては、この有価証券譲渡益課税を課税する段階で私どもとしては最大限の努力をしたところでございまして、その結果がこういうような格好になったわけでございます。そういう意味からいって、支払い調書の提出を証券会社から求めて課税をするということは、これは正直言ってなかなか難しい問題があろうかと思います。それよりも、一定期間内に総合課税への道を探るという修正の案文もございますので、そういう方向に向けてこの納税者番号制などと関連させながら総合課税への道を探ることしか、ちょっと今の段階でそれ以外の方法はなかなか難しいんじゃないかなという感じでございます。
○山口哲夫君 あなたの部下の理事官が書いているこの論文を一回読んでください。そうすると、なるほど名寄せでもってできるということがわかりますから。 以上で終わります。
○佐藤三吾君 大分時間が入り込んでまいりましたから簡潔にやりますが、大臣、個人的には私はよく承知をしておるんですけれども、大臣とこういう初めてのやりとりの場ですから、少し地方税にかかわる前に、これは委員長にもお願いして一遍一般質問の機会をつくってもらおうと思っておるんですけれども、一つだけ大臣の考え方を聞いておきたいと思うんです。 それは、けさの新聞でも、政治に不満が六八%、消費税不満が八二%、首相の改革姿勢六七%ということで、政治不信が連日数字でもって、世論の動向がテレビ、新聞、ラジオ各方面で報道されておる。それを総合しますと、今竹下内閣に対しては支持率が一三%だと。かつてない状態なんです。不支持率が逆に七〇%以上というんです。これは正直言って政治をやれる状態じゃないと私は思うんですよ。政治というものはやっぱり国民の信頼があってできることであって、こういう異常な状態の中でどうして総辞職が出てこないのか、どうして国会解散が出てこないのか。これは私どももバッジをつけている者として恥ずかしいぐらいなんです、正直言って。 先日、羽田で自民党の衆議院の委員長に会いましたら、あなた何をしているんだと言ったら、いや、帰ろうか帰るまいか今迷っていると。何でなんだ、ちょっと日が高いからと。これが今の心境ですよ、本当にある大臣経験者は、私は今全国を走り回っているんですけれども、ある県に行きますと、夜中に帰って朝暗いうちに出る、それは帰るのは帰るよと、こういうことなんですよ。こういう状況というのは、正直言って、大臣だってそうだと思うんですけれども、私なんかも電車に乗っていると、やっぱり何か上にかぶらぬと恥ずかしくて。こういう日々なんですよ。これについて国務大臣としてどういう認識をしておるのか、それをちょっとお聞きしたいんです。
○国務大臣(坂野重信君) おっしゃるように自民党の支持率、内閣の支持率が低下しているということは私どもも承知しておりますし、総理を初め各閣僚ともこれについてはそれぞれの立場で認識されていると思う次第でございます。最終的には、これは総理・総裁の決めることでございまして、私どもはその動向に従って行動しなければならぬ立場でございますが、おっしゃるようにリクルート問題等を契機として政治に対する不信というものが広まってきたということはまことに残念でございますし、私どももそれぞれの立場で本当に今こそ倫理観、政治倫理という立場を貫いて、私どもの行動を律していかなければならない、これはもう確かでございます。 しかし、それを具体的にどういうぐあいにやっていくかということについては、きのうも総理が答弁いたしましたように、総辞職はもちろん考えていない、また解散ということも考えていない、そういう中でできるだけ国民の信頼を回復するような政治改革なり、あるいはまたリクルートに対する対応というようなこともこれからいろいろ総理自身も考えておられると思いますし、党の中でもいろいろこういう問題については、若い人は若い人、それぞれの立場で、反省の中に立って、いかに政治不信というものをできるだけ解消するような努力を払うべきかという真剣な議論がされているのは当然でございます。 そこへもってきて消費税問題、まあ今にして思うと、私どもも、消費税の問題についても国民の皆さんに対するPRの仕方をもうちょっとやっぱり考えるべきじゃなかったかなというような感じもございます。しかし、消費税につきましても、消費税のいろんな技術的な問題は言われているんですが、税制の抜本改革、消費税そのものが税制の中の一つの事項であるということがなかなか皆さんに御理解いただけない。そういうことが考えてみると、自民党なり政府のPRの仕方といいますか、皆さんの御理解を得る努力がそういう面でまだ足りなかったんじゃないかということをいろいろ考えるような次第でございます。私どもは厳粛に事態を考えているということは間違いないわけでございますので、ひとつこれから身を引き締めながらやってまいりたいと思うわけでございます。何といっても内閣でございますから総理の考え方、そういうものを体しながら私どもは身を処していきたいと思っている次第でございます。
○佐藤三吾君 あなたは国家公安委員長でしょう。同時に自治大臣でしょう。四十九年の田中金脈事件で、田中内閣のときに、当時の副総理の三木さんは、この金脈不正について総理の対応について私は承知できないということで辞表をたたきつけた。福田さんも大蔵大臣だったけれども、同じように辞表をたたきつけたでしょう。あなたは公安委員長という立場もあるわけだし、同時にまた、あなた自身がこれは政治の常道としてこんなことを放置するわけにいかぬという認識がきちんとあるならば、堂々とどうしてそれが態度になって出てこないんですか。それが私はわからないと言っているわけです。だから、あなたの国務大臣としての認識と同時に、あなた自身が一体どう決断するのか、そのことについて聞いておるわけです。いかがですか。
○国務大臣(坂野重信君) いろんな法律的な問題は、もちろん今御案内のように検察庁が真剣に取り組んでいるわけでございますから、できるだけ検察庁が何物にもとらわれないで早くひとつ解明を進めていただいて、いつまでも、もう年がら年じゅう一年じゅうもかかって、あと一年も二年もかかるというようなことでは、ますますこれはどうにもならぬわけでございますから、やはり法律的な問題が何といっても解明されるということが私は大変大事だと思います。それと同時に、さっき申し上げたように、私どもは私どもなりにまた政治的な立場で道義的な責任をいかに我々が感じてそれに対応するかということでございますが、これはもちろん私一人の考え方を言ってみてもどうもならぬわけでございますから、私も自民党の一員であり、また内閣の一員でございますから、自分自身が単独な行動をとれるわけではございません。しかし、私どもは私どもなりにそれぞれの立場で、今国民の信を失っている、そういう中で本当に厳粛な立場で身を処していかなければならぬという自覚だけは十分持っているつもりでございます。
○佐藤三吾君 私はもうこれ以上言いませんが、大臣、自民党の内閣であり、そして同時に自民党員であり、それは私も承知した上で議論しておるんですが、政治家というのは、不正の問題もあろうけれども、国民からこれだけ不信任を突きつけられておるわけですよ、言いかえれば。これはいわゆる検察庁のリクルートにかかわる問題もありましょうけれども、それだけではなくて消費税もありましょう。ここにありますように八二%反対と、こう言っておるわけだ。農業の自由化問題もあるでしょう。いろいろ含めて今の内閣に対して不信任を突きつけておるわけです。この事態に対して政治家としてどう決断するか、判断するかということを今真剣に考えてほしいと思うんですよ。それは自民党というものじゃないですよ。政治家としてこれだけ政治不信を受けたときにどう決断するのかという、これが私は大事じゃないかと思うので、この点はひとつぜひ私は大臣にきちっと対応してほしいなと思います。 私はここに十二年間おるんですけれども、十二年間の中であなたを含めて自治大臣がちょうど今十四人目ですよ。こう振り返ってみると、一年おらないんですね。大臣は。その一年おらない中で一体何を残すか、政治家として。そのことも大事なことじゃないかと思うんです。そういう点をひとつぜひ大臣の方でしんしゃくしていただいて、いずれにしても早急にこの事態を打開しなきゃならぬ。もう自民党とか社会党とかいろいろ言っておるすきはないんです。言うならば政治そのものが国民から見捨てられようとしている。そういう意味でもっと危機意識を持って対処してほしいと思う。特にあなたの場合には全国の治安を預かる国家公安委員長である。そして自治体にかかわる大臣でもある。そういう意味では非常に一挙手一投足というかその決断が大きな影響を持つだけに、ぜひひとつそれを大臣に要請しておきたいということをまず申し上げておきたいと思います。 本題に戻ります。 さっき山口議員と自治体の転嫁の問題でいろいろございましたが、これは私はあえて御答弁いただくというふうに思っておりませんけれども、大体事の起こりは東京都でしょう。そこの鈴木知事はあなたたちの大先輩なんです。そこに乗り込んでいったのは渡辺自民党政調会長です。そして、これでやりなさいということを指示したんでしょう。それを今度は財政局長が地財法二十六条を持ち出して威嚇するようなことは方向が間違っておるんじゃないか。足元はばっとやらなきゃいかぬ、ところが交付税がなきゃできぬのです、こういう理屈があるかもしれませんけれども、こういうことがやられるんですから、それは大臣もそれは承知の上ででしょうが、そこに今日の問題のスタートがある、地方自治体の場合。それをひとつぜひ踏まえて対応してほしいなと思いますので申し上げておきますが、答弁は要りません。 ただ、消費税の問題でお聞きしておきたいと思うんだが、タクシーで、いわゆる三千万以下の免税の個人タクシーと三%かかる法人タクシーが同じ運賃と。これは運輸省の同一地域同一連賃という行政指導によって云々ということはあるでしょうが、これは余りにも消費者をばかにしたことじゃないかと思う。政府みずからが公然たる脱税を認めるのかということですよ。そうでしょう。その問題とか、さらに今度は商店会、烏山とか世田谷とかもうこれ全国に出てきますよ。ここでも免税店とそうでない、それが同一価格。それを公正取引委員会まで出て認めている。こんな公然たる脱税を奨励して、そして公正公平な税と言えるんですか。この点は私は何としても納得できない。この点は一体どういうふうに認識をしておるんですか。
○説明員(野村興児君) ただいまお尋ねございました免税事業者の関係の値決めの話でございますが、これにつきましては、免税事業者のような本来零細な事業者の方々に対しまして、仕入れに含まれる消費税額、これが一体幾らなのかということの計算自身が非常に困難であるといったような観点からかかる零細事業者についての特例という制度を設けたわけでございます。それがまず第一点でございます。したがいまして、そういった方々に厳密なコスト計算を求めること自身がある意味では非常に困難ではないかという気がするわけでございます。 それから第二番目には、免税事業者といいながら、この税の性格からいたしまして当然ながらその仕入れの部分には既に消費税がかかってきているわけであります。今タクシーの場合、あるいは商店街の場合、個々の零細な事業者の方々にもその仕入れされますところのものにはかかっている。 例えば、その方が仕入れ部分が売り上げの八割あるといたしますと、三%もし仕入れ部分にかかっているとするならば二・四%部分は売上価格に転嫁をしなければその方の収益を圧迫することになる。しかし、零細な方々でありますから、個々に具体的にコスト計算をして、一体幾ら引き上げればいいかというのは、なかなかそのあたりの計算は難しかろうというのが先ほど第一点との絡みで出てくる問題でございます。 したがいまして、それは事業者の収益、売り上げと仕入れの関係、すなわちマージンがどのぐらいかということで、業種業態によってそれぞれ違います。そのあたりを平均的なものをさっき二・四%と申しましたけれども、平均的な方でも二・四%程度は価格転嫁をしなければ収益が悪化する、こういった実態であるということでございます。 またもう一つ、これは蛇足かもしれませんけれども、これらの零細事業者の方々の売上高と申しますのは、その取引高全体からいいますと本当に数%、計数上からいいますとそうなる。これは余計なことかと思いますけれども、我が国経済全体の中で決定的な影響を与えるものではない、こういうふうな考え方もしております。 かれこれ申しましたけれども、こういったようなことから免税事業者が周囲の同業種の課税事業者に倣って、例えば売り値を三%ないしはそれ近く引き上げをする、これについてこれを便乗値上げとして指弾することについてはやや過酷かなと、こういった認識を持っているわけでございます。 それから、お尋ねございましたタクシーの場合でございますけれども、これも具体的な実例に即して言いますと、個人タクシーの場合確かに免税事業者でございます。免税事業者でございますが、その仕入れというものは当然あるわけでございますので、その分については既に三%かかっていると。したがって、そのマージン率がどのぐらいになるかはそれぞれの業者の方によって異なるとは思いますけれども、そこはある程度の転嫁を行われなければ非常に困難な事態に立ち至るであろう。しかも、タクシーの場合は同一地域同一連賃という運輸省の行政上の一つの政策があるわけでございます。そういったものも兼ね合わせまして、やはり免税事業者、課税事業者同一料金とするということが適当であるとの運輸省の御判断もございまして、そういったようなことから個人タクシー事業者についても転嫁ということを私ども言っているわけでございます。
○佐藤三吾君 それを言うなら、例えば自動車の場合には仕入れに税が入っておるというのは、個人タクシー、自動車の物品税下がるでしょう。それなら料金下げていいんじゃないの。現に大阪など結局三%分は転嫁をしなくて料金は据え置くという自動車会社もどんどん出ておるでしょう。むしろ行政指導をやるとするなら、これは運輸省だろうと思いますが、あるべき姿というのはやっぱり料金の据え置きという、転嫁なし、こういう指導があっていいんじゃないですか、あなたが仕入れ云々言うなら。ところが、今あなた二・四%要っておるなんて言うけれども、二・四%なら二・四%掛けりゃいいじゃないですか。何も三%にすることはない。こういうふうなこととか、逆に今度は不動産会社の場合には、あなたのところは、これはもう差があってもやむを得ぬ、だから三千万未満と三千万以上のところについての転嫁があるなしということはやむを得ない、こういう指導でしょう。 それかと思うと今度は便乗値上げで、おたくの、新聞に出ておるかどうか、中身はよく私はまだ調べておりませんが、食堂の物品についても四捨五入で大体六円値上げするところを十円値上げしたとか、これは明らかな便乗値上げ、大蔵省食堂。それかと思うと今度はキヨスクなどは二百円以上についてはこれはもう面倒くさいから十円値上げして便乗値上げ、それ以下は転嫁しない、こういうことがどんどん起こってきているわけですね。 こういうことについて、それは大蔵省にしてみれば私のところの知ったことじゃない、通産省だ運輸省だのいろいろ言うだろうけれども、あなたのところがこの消費税を出してきた経緯からいっ てこういうことは当然予測されたと思うんです、実施されれば。そういう面で見て、きょうの新聞で見ると、竹下総理の答弁の中で、ひとつ今後検討して免税点であるとか簡易課税制度であるとか、こういうものについては是正をしていきたい、こういう答弁もしておるようですが、是正するものなら初めからしなきゃいい。それは当然予測できるものを予測しておって、それに対して混乱は起こらないという前提のもとに税というものを施行するのがあなたのところの基本でなきゃならぬ、そう思いませんか。
○説明員(野村興児君) 個々の免税事業者あるいは課税事業者の実態、それぞれ業種業態によって相当事情を異にすると思います。しかしながら、この税の性格というものが広く薄く負担を求める、そして事業者の方に納税義務者になっていただく。例えばタクシーの話が出ましたけれども、それはこの制度を導入いたしました関係でメーターをつけかえなくちゃいけないとか、あるいはいろんな勉強をしていただかなくちゃいけないとか、いろんな意味での負担もかけるわけでありますし、あるいは小規模零細な事業者の方々にもある意味でいろんな御負担をかけることになる、こういったようなこと等を勘案いたしましてその零細事業者の方に対する一つの配慮ということでお願いをしたわけでございます。 御指摘のとおり、いろんな意味で精緻さを欠く面もあるかと思いますけれども、このあたりについては我が国はかかる新しいタイプの間接税は全く経験ございません。そういった意味でいろいろ御負担をおかけすることもあるかと思いますのでそういったような特別措置をお願いしているわけでございます。 先ほど御指摘ございました制度の見直しということについては、国会の議論の中で今後これらのものについては一定のその制度の定着を見まして見直すべきものは見直す、こういった税制改革法の修正に一応なっているわけでございます。私どもそういった規定につきましても規定の趣旨を踏まえて誠実に対応してまいりたい、こういうふうに考えております。
○佐藤三吾君 これは大臣、あなたはさっき消費税のPRの仕方とかちょっと拙速過ぎた嫌いがあったという表現がございましたが、PRの仕方というものじゃなくて、今大蔵省も初めての経験だからと言っていましたが、各国の場合でも、アメリカにしてもヨーロッパにしてもどこでも、韓国だってそうですが、この消費税問題、付加価値税を入れる場合には大体四、五年ぐらい議論をし、点検をやって、そして導入しておるのが普通の例ですね。 皆さんからいえば十年と、大平内閣のとき云々と言いますけれども、あれはもうあのときに出してきて、そしてだめと、タブーと、こうなって皆さんの方も口にチャックしちゃって何も議論していないわけです。議論をし始めたのは何かといえば売上税の問題がスタートですね。そしてそれもやっぱりだめと。こういうことを見れば消費税があんなに拙速的に、しかも衆参両院で多数でやっていく、そのことにもうどだい無理がある。だからそれが当然出てきたと言っていいんじゃないかと私は思うんですよ。 この際ひとつ国務大臣として聞いておきたいのは、こういう事態を、地方自治体もそうでございますが、このまま見過ごしていくのかということでいくべきじゃない、ここら辺に来たら事態が鮮明に出てきたわけだから、これ以上国民の皆さんに迷惑かけるべきじゃない、こういう決断をして、もう少し議論を国民の中に起こして、そして理解を広めていく、こういう努力に変えていく、こういう姿勢があってしかるべきじゃないかと私は思うんです。これはひとつ自治大臣というんじゃなくて国務大臣としてどういう認識かを聞いておきたいと思います。
○国務大臣(坂野重信君) おっしゃるようにいろいろ疑問もあり、いろんな問題点も指摘されているということはよく私も承知しておりますが、さっきおっしゃいましたように、考えてみると大平内閣から積算するともう十年もたっておるわけです。いろんな議論を繰り返しながら、残念ながら先般の臨時国会のときには、参議院の方は、十分とは言えないにしても九十時間ぐらいのうちで、衆議院と比べてかなりの審議をやっていただいたわけです。参議院は六十時間、衆議院の方は十六時間とよく言われているんですが、かなり審議していただいたんですけれども、審議ストップというようなこともあって十分な議論ができなかった。法律ができてからむしろいろんな議論が展開されてきたというのは確かに事実でございます。 しかし、公共団体にしましても、私どもまだはっきり数字は把握しておりませんけれども、大勢はルールに従ってやっていただいておると思いますし、民間の方も大蔵省初め通産省、それから各省がそれぞれ努力される中で大体四月一日からはやっていこうと。いろんな問題をはらみながらとにかくスタートする態勢は私はできてきたと思っているような次第でございますから、やってみて悪いところがあるなら直すというなら初めからそんなものは直したらよかったんでないかという議論もありますけれども、考えてみますと大変な歴史的な大改革でございますから、確かにやってみてこれはまずかったというようなことは、やってみた結果でないとそういうものは出てきませんから、そういう段階で近い将来に必要に応じて法律の改定というものはあってしかるべきものであるというぐあいに考えておるわけでございます。 そういう中であともう数日しかありませんから、現実にそういうことで事は進んでおりますし、何とか各界の御了解を得て実行にひとつ四月から持っていきたい。既に十二月から施行されていることは事実でございますから、税の徴収は四月以降ということになっておりますので、ひとつぜひ御協力をいただきたいというのが私の気持ちでございます。
○佐藤三吾君 金丸さんは、悪ければ命をかけてとめる、廃止すると。そのくらいの勢いはないですかな。 私は、やっぱり足を踏んだ者は痛みがわからぬと思うんですね、踏まれた者から見れば。今、地方自治体は大変な苦悩をしておると思います。ですからああいう決議がやられて、怒っておるわけだよね。ましていわんや、商店会にしてもどこにしたってみんな、その苦しみの表現がどんどん肌に感ずるでしょう。そこら辺はひとつそれにこたえるぐらいの大臣のきちっとした態度を私はお願いしたがったんだけれども、なかなかそれ出てこないからこれ以上はその問題言いませんがね。 それから二月に、各都道府県の税務課長会議を開いて、法人事業税、法人住民税の超過課税について引き下げの見直しを指示した、こういう報道がなされているんですね、これは事実ですか。現在の超過課税の実態もあわせてひとついかがですか。
○政府委員(湯浅利夫君) 超過課税につきましては、これは地方団体が財政上の特別な必要がある場合に住民のコンセンサスを得て行うということで、その判断というものは基本的には地方団体の自主権にゆだねられているものだというふうに考えられるわけでございます。ただ、この超過課税というのは、基本的には納税者に対して通常以上の負担を求めるということでございますから、その実施に当たりましてはこれを必要とする財政需要の緊要性というようなものを明確にしなければいけないでしょうし、また納税者の方々の理解と協力が得られなければならないというようなことで、これは毎年度の財政運営通達の中でこれを毎回指摘しているところでございます。 そういうこともございまして、この超過課税というものが慢性化したり、あるいは既得権化するということは、これはやはり注意しなければならないということで、税務課長会議におきまして私からそういう点の御注意は申し上げました。それからまた、この超過課税は、通常の場合には期限を設けておりますから、その適用期限が到来する段階ではその見直しを十分また行っていただきたいということを申し上げるというようなことで、適正な超過課税制度というものを運用していくべきではないかということでございます。 現在、超過課税につきましては、いろいろな税目もございますが、一番多いのはやはり法人関係税の超過課税でございます。住民税の法人税割につきましては都道府県で四十五団体が実施いたしております。市町村におきましては千四百八十二団体が実施をいたしております。法人事業税につきましては七団体が実施をしている、こういうような状況でございますので、こういう団体につきまして、先ほど申しました趣旨で、必要な見直しをするときはぜひお願いしたい、こういうことでございます。
○佐藤三吾君 あなたさっきおっしゃったように、自治体が財政自主権に基づいて議会の承認を求めて条例を改正して、そしてこの超過課税というのはやられておるわけです。しかも、それもちゃんと上限の幅があって限度の中でやっておるわけです。そこにあなたがそういうくちばしを入れるのは一般論として結構だが、それは率直に言ってそこまでこの時期にくちばしを出さぬで、これは自治体の自主性に任すということで私は足りるんじゃないかと思うんです。あなたのところのさっき出ました租税特別措置、これすらぞろぞろやっているじゃないですか、いまだに。税制調査会が何遍もこれはもうやめろやめろ、こう言ってもどうしようもなく続けるわけだ。これの方が問題なんですよ。これは今あなたの言葉を聞いておると、一般的な意味での指示であって、特別改めて今回指示したという意味じゃない、こういうふうに聞こえるんですけれども、どうもそうじゃないんじゃないですか。いろいろ私ども耳にすると、今度法人税下げましたね、消費税ということと同時に。それがせっかく五十億を割ったものだから地方税でついておれば意味がない。そういう意味で、企業その他からの圧力があって自民党の税調か何かでその問題が出されて、そして自治省があえて指示をした。これが真相じゃないんですか、いかがですか。
○政府委員(湯浅利夫君) 先ほど申し上げましたとおり、この超過課税というのはあくまでも地域住民に通常以上の税負担を求めようということでございますから、これは財政需要がそれだけやつばりあるということを理解をいただいて実施するというのが本来の建前ではないかと思うわけでございます。もちろんその財政需要がどういうものがあるか、あるいは住民の方々にどういうふうに理解を求めるかということは、これは地方団体の自主性にお任せする問題ではございますけれども、この制度のもともとできている考え方というものはそういうところにあるということで、その点はひとつ十分御理解をいただきながらこの超過課税制度というものを運用してまいりませんと、先ほど先生からも御指摘のようなそういう問題も出かねない問題でございますので、ここら辺はやはり課税する立場からもこの超過課税制度を適正に運営するように私どもはお願いしていかなきゃならないと思うわけでございます。
○佐藤三吾君 一般論的な話はいいんです。私が今聞いておるのは、消費税施行に伴って法人税も下げましたね、国が。その一環として超過課税はだめだ、そういう考え方かどうか聞いておるんです。どうなんでしょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) これは、すべてがそれはだめだという趣旨ではございません。しかし、そういうことが巷間言われていることでもございますし、こういうことを慢性的にやっていくことによってそういう声が強くなってくるということを私どもは恐れるわけでございます。
○佐藤三吾君 慢性的にやると言ったってあなた、今さっき出たように、租税特別措置の問題については、大蔵省の方でやるのは、これだって安易なかけ方をやっておるんですか。そうじゃないでしょう。慎重に審議をしておるでしょう。毎年毎年改めていっているでしょう。自治体だって同じじゃないですか。その上で議会にかけて条例を制定してやっておるわけでしょう。そういうことから見れば、自治体だって必要だからこそお願いして企業から超過課税を取って、そして財政需要に充てておるんですから、そのことについて、まあ一般論としてわからぬことはないんですよ。しかしどうも今度の二月のあなたのところの指示というのはそうじゃなくて、消費税の施行に伴っての一環としての措置、こういうふうな感じがするんですが、それはないんですね。
○政府委員(湯浅利夫君) そういう点からのことを申し上げたつもりではございません。
○佐藤三吾君 そういう点、ひとつ十分留意してほしいと思います。 時間がございませんから、二つだけしか聞かれませんが、一つは、不公平税制の中でさっき租税特別措置として医師の問題が出ました。これはもうさっき聞きましたから私はあえて重ねませんが、医師の首都圏における六十二年ですか、確定申告の中で疑義のあるものについて千七百名の調査をした結果、九割が事実上の脱税というんですか、申告漏れということが報道されておるんです。しかもそれは百三億、一人当たりにしますと六百六十万円、サラリーマンの平均収入の二倍、こういう脱税現象が起こっておるわけですが、この実態と脱税の特徴についてお調べがあるんならひとつそれをお聞きしたいんです。
○説明員(阪田雅裕君) 今先生御指摘のものは、東京国税局管内で昨年の十二月までに調査を実施した医師等の六十二年分の所得にかかるケースということでございまして、御指摘のケースのとおりでございます。 所得の脱漏といいますか所得隠しといいますか、その手口というのはこれは医師等に限りませんが、一般的に言いまして大きく分けると二つあると。一つは収入を計上しない、除外するという方法、それからもう一つは経費、これを水増しするという方法、大きく分けるとその二つがあると思います。 医師につきましては、先生御承知のように、社会保険診療報酬については一定の経費率を法定しておるという特例がございまして、実際の経費のいかんにかかわらず選択すれば一定の経費を認められるという制度がございます。そういう制度を適用している者にとりましては経費の水増しというのは余り意味がない。少なくとも社会保険診療に係る収入については意味がない。専ら社会保険診療以外の収入、自由診療ですね、この部分の収入を抜くといいますか、漏らすということによって所得を圧縮するというのが一般的にあります。しかしながらこの特例を適用しない者、実額の収支、実際に得た収入、それから実際にかかった経費、これの差額を所得として申告されている方、こういう方も決して少なくございません。特に平成元年分からは収入五千万超の者につきましては制度改正により今度社会保険診療報酬特例が廃止されますので、今後ますます当然多くなるわけでございますが、そういう者にとりましては、むしろ収入除外もさることながら、経費の水増しという方法によって所得を圧縮するという手口が非常に意味を持ってくるということでございます。 最近の傾向としましては、これは医師の収入がふえたというのか、あるいは病院等の経営が苦しくなったということなのか、ちょっとよくわかりませんけれども、特に所得の高額な者につきましては社会保険診療報酬の特例を適用する者が昔に比べると減ってきているということでございまして、したがいまして所得脱漏の手口といたしましても経費を水増しするという方法によるものが比較的多くなっているというふうに聞いております。
○佐藤三吾君 要約すると、今のあなたの場合、五千万以上の収入のある診療報酬に係らないそういう人のところに脱税が集中しておる、こういうことですか。
○説明員(阪田雅裕君) それは必ずしもそうではございません。先ほど申し上げましたように、所得の脱漏の方法といいますか、手口としましては両方あるわけでございまして、五千万に社会保険診療報酬は満たなくても、それ以外に、例えば特に多いのは産婦人科とか外科医というようなことになろうかと思いますけれども、自由診療分、自主診療が多い者、こういう者の場合にはそういう収入の除外あるいは計上を漏らすということによって所得を圧縮するということがございます。
○佐藤三吾君 これは大臣、さっきあなた、この問題議論がありましたけれども、例えば事業税について今非課税ですね。そして診療報酬という特例をつくっての恩典もある、その上に脱税をする、これがあなた許せますか。こういう者に対してむしろ怒りが出てしかるべきじゃないですか。これは大臣、さっきの答弁もございましたが、私はもう一遍ひとつ大臣のこれに対する認識を含めて御意見を承っておきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(坂野重信君) 今の先生と国税庁のお話を聞いても、本当にこれは姿勢を正すべきものは正さなけりゃなりませんし、同時に事業税問題、もうはっきり申し上げると自民党の中でもいろいろ意見が分かれましてなかなか統一するのが困難な情勢であることは御承知のとおりでございますけれども、それにいたしましても所得税の方はやっと一歩前進したわけです。これでもいろんな議論がありまして、五千万以上のものは考えようというようなことに一応なりましたから、この次の段階は事業税に当然さらに徹底した議論をして、それで結論を出すように持っていかなきゃならぬと思っております。私も厚生省等ともよく相談をいたしたいと思っております。
○佐藤三吾君 そのほか地籍調査とかいろいろ用意しておったんですが、国土庁、ちょっと時間がなくなりましたので、また次の機会にしたいど思います。 いろいろございますが、時間もございませんで、十分を過ぎましたのでこれでやめますけれども、大臣、さっき申し上げたように、国民の皆さんから見ると、今の竹下内閣は一体何をしておる、同時に国会は何をしておる、自民党だけじゃないんですよ、今政治家全体が問われている。下手をすると政党政治そのものの根底が崩れるんじゃないかという危機感を持っておる。その点をひとつぜひ認識を改めていただいて、国務大臣としてとるべき態度は今何かということをぜひとってほしいということだけひとつつけ加えて、終わります。
○委員長(向山一人君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時十二分休憩 ―――――・――――― 午後一時三分開会 〔理事松浦功君委員長席に着く〕
○理事(松浦功君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、馬場富君が委員を辞任され、その補欠として片上公人君が選任されました。
○理事(松浦功君) 休憩前に引き続き、地方税法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○片上公人君 従来からも国に偏っておりました租税の配分割合は、昨年の税制改革によりまして今回一層国に集中することになったと思います。このようなことは竹下首相が提唱されておるふるさと創生や特色ある地域づくりを行うという自治省の方針と矛盾するのではないか、こう思いますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂野重信君) 御指摘のように、国と地方との税の配分といいますか、それを見てみますと、事務当局の資料によりますと、国は六三で地方が三七、これは六十三年度見込みでございます。それが税制改革によって確かに六四・六対地方が三五・四、平成元年度でございます。それに対して、御案内のように、地方交付税等によって補正をするといいますか、消費譲与税というものを消費税の中から五分の一を持ってくるということもございましたし、それから交付税の方もそれを除いた消費税の二四%を地方に充てるというような操作をやりました結果が、最終的には平年度で四六・九が国で、地方税の方に相当するものが五三・一ということになったわけでございます。地方の一般財源の確保という立場からいうと地方の財源というものが確保できたということに思っておりますので、この税制改革によっていろいろな事業というものが執行できないというわけじゃございませんので、その辺御理解いただきたいと思います。
○片上公人君 国に集中しました税源につきまして、今後は何らかの方策によって地方に移すべきであると、こう考えますけれども、この点について自治大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂野重信君) 消費税の導入によりまして、電気税であるとかガス税、木材引取税というものが廃止になり、また娯楽施設利用税それから料飲消費税というような見直しも行われたのは御承知のとおりでございます。こういうことによって地方の税源が減っては困るというようなことで、さっき申し上げたようなことで消費譲与税というものを創設したわけでございますが、御案内のとおりに地方の財政というものはまだまだ厳しい情勢でございますし、いろんな仕事をやっていく上からいっても地方の自主財源というものの充実はどうしても必要であるわけでございます。そういう立場から、国と地方を通ずる事務配分のあり方あるいは地方団体の間でかなりの格差があるわけでございますから、そういうものの調整ということも考えながら、地方行財政全般のあり方について、税制調査会であるとか地方制度調査会等の審議経過を見守りながら、地方財政の税源の充実に今後とも努めてまいりたいと思う次第であります。
○片上公人君 消費税の問題ですが、昨年我が党の強い反対にもかかわりませず消費税法が強行成立し、四月一日実施を目前にしまして国民の反対の声はますます今強まっております。このような国民、市民の声を反映して、各自治体におきましても公共料金の消費税転嫁を見送ることを決めたところが続出しております。自治省はこのような転嫁見送りは好ましくない、恒久財源あるいは企業としての内部努力によるものでなければ認められないとの姿勢のようでございますけれども、しかし公共料金価格は自治体の政策判断に任されているものでありまして、消費税分を転嫁するかしないかは住民負担、自治体の財政等を考慮して自治体がみずから決めるべきものでありまして、自治省のこのような指導は行き過ぎたものと思うけれども、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○政府委員(津田正君) 消費税の問題と地方団体の使用料あるいは料金等の関係でございますが、税制改革法の第十一条によりまして、地方団体も財貨あるいはサービスを提供する場合には事業者、このような性格、位置づけにされておるわけでございます。そして、この税制改革法十一条の第一項は、政府原案におきましては、適正に転嫁するように努めるものとする、こういうような政府案でございましたが、国会審議の過程におきまして国会修正として「適正に転嫁するものとする。」、こういうような国会の御意思もいただいておるわけでございます。 それのみならず地方団体は、国と並びまして今回の税制改革の円滑な推進に資するための環境の整備にも配慮しなければならない、このような責務も負っておるわけでございます。したがいまして、転嫁するということが法の趣旨でございますし、仮に適正な転嫁措置を行わない場合には、結局のところ住民生活に不可欠な上下水道等のサービスの安定的な供給という面に支障を来すことも考えられます。また、消費税を住民税等によって肩がわりすることは、本来利用者に転嫁すべき消費税を住民全体に転嫁するといった不合理を生じまして、住民間の不公平という問題も出てまいるわけでございます。 したがいまして、自治省、国の一環としまして転嫁等のために必要な施策を講ずる責務も負っております私どもとしましては、このような観点から地方公共団体の料金等について、消費税の導入に合わせてその円滑かつ適正な転嫁を図るように指導しておるわけでございます。 もうすぐ四月一日が到来いたしまして、現実に地方団体の提供いたします財貨、サービスについては消費税がかかる、このような厳粛な事実ということもあるわけでございまして、地方団体におきましても適正に対処するよう指導を続けなければならないと、かように考えております。
○片上公人君 最近の地方公共団体の中で、都道府県別、政令指定市別、一般市における消費税の転嫁について、その状況を自治省としてどう把握されておるのか、具体的に述べていただきたい。
○政府委員(津田正君) 各地方団体の使用料等の改正は条例等によるものが大部分でございます。条例については、各団体の議会におきます審議を経て決定されるものでございまして、御承知のとおり二月そして三月、現時点においても条例についての審議が行われておるわけでございます。そういう意味におきまして私どもは、執行部が条例案を議会に提案する段階、こういうような時点で調べております。 それで、その後の状況ということでございますが、これは御承知のとおり、議会におきましても一つの大きないわば政治問題にもなっておるわけでございます。それについての動向、自治省としてここの団体はこうなるであろうと言うことも僭越な話でございますので、そこいらは私どもとしては言えないわけでございまして、執行部が議会に提出した状況ということで数字を申し上げます。 都道府県の普通会計でございますが、四十七都道府県中四十一団体が四月一日から使用料等の改定等により消費税の転嫁を行うように条例案を提案してございます。ただし、うち十五団体、大部分が公営住宅関係でございますが、この四十一団体のうち十五団体は、公営住宅等を中心といたします一部の使用料等について実施時期が四月以降となるような提案をしておるわけでございます。ほかの六団体は四月一日からの使用料等の改定を見送ると、こういう状況であると、このように承知しております。 それから公営企業関係につきましては、都道府県の代表的な例として水道事業、工業用水道事業について私ども承知しておる限りでは、上水道事業においては二十六団体中二十三団体、工業用水道事業では四十団体中三十九団体と、ほとんどの団体が消費税の導入に合わせて消費税の転嫁のための料金改定を行うと、このような条例案を提出しておるような状況でございます。市町村については、指導を各都道府県を通じて行っているところでもあり、また先ほど来申し上げましたように、この問題はいろいろ政治的な問題もございますし、端的に申しまして、私どもが聞いてもその担当者自体が最後の帰趨というものが言えるかどうかという点もあるわけでございまして、私どもとしては承知していない、また調査も難しかろうと、かように考えています。 しかし、議会関係が終了した四月以降につきましては、都道府県、そして市町村の大きいところでは、大体は私ども状況を、まあ結果でございますが、把握いたしたいと考えておるところでございます。
○片上公人君 去る三月の十四日ですが、消費税転嫁を守るように通達を出して指導されたと聞いておりますが、その通達、指導の内容を示していただきたいと思います。
○政府委員(津田正君) 三月十四日、私の名前で各都道府県知事等に出した通達の内容でございますが、かがみは別としまして、いわゆる私どものこの消費税転嫁問題についての考え方ということの要点を御説明申し上げますと、第一点としましては、消費税法は既に昨年十二月三十日、公布と同時に施行され、本年四月一日から適用されるという、こういう事実をしっかり踏まえていただきたいということでございます。 第二点目は、消費税は、今回の税制の抜本的な改革の一環として創設されたものであるということでございまして、直接税を軽減し、その財源の一部をこの消費税に求めると、こういうことでございます。地方団体にとりましては、消費税収入の約四割を地方に還元するような措置をとっておるところでございます。しかし、地方財政の面から申しますと、このような消費税の約四割というものを地方団体へ配分するということにいたしましても、約八千八百億の減収超過が生ずると、こういうような事態につきましても十分承知していただきたいということでございます。 第三点は、この消費税の導入に伴い、地方団体の財貨、サービスの提供の対価としての料金等についても一部の非課税となるものを除き三%の消費税がかかる。そして、この課税というのが四月一日から現実に行われ、地方団体も納税義務者となる、このようなことについて、これは十分御承知と思いますが、改めて確認的に申し上げております。 第四点は、転嫁の考え方でございますが、消費税が最終的に消費者に負担を求めることを予定している税であるという基本的性格にかんがみると、地方公共団体は消費税相当分を料金等に当然転嫁すべきものであること。各地方公共団体においては定期的に料金等の適正化のための措置を講じているところであり、各地方公共団体の現行の料金等が適正なものである限り、現行の料金等に消費税相当分を単純に上乗せせざるを得ない、このような性格を持っておるということを指摘しております。 それから第五点は、四月一日以降は料金改定の有無にかかわらず、地方団体の料金等についても民間事業者と同様消費税が課税されるものであること。仮に適正な転嫁措置を行わない場合には、住民生活に不可欠な上下水道等のサービスの安定的供給に支障を生ずることとなり、また、消費税を住民税等によって肩がわりすることは、本来利用者に転嫁すべき消費税を住民全体に転嫁するといった不合理を生じ、先ほど申し上げましたように、結果的には住民間に不公平が生ずるということになるということを指摘してございます。 それから第六点は、いわゆる内部努力の点でございますが、なお、地方行財政運営の改善合理化のための内部努力は、消費税の導入の有無とは関係なく、常に各地方公共団体において行っているところであり、また今後とも行っていくべきものであることは当然のことであること。消費税の導入を契機に、内部努力等により地方公営企業の料金等を引き下げた上で消費税の転嫁を行うこととしているところもあるようであるが、この場合には、新たに恒常的な財源を捻出することにより対応すべきであり、資産の処分など安易な一時的措置で対応するようなことは厳に慎むべきものであること。消費税の転嫁問題と合理化努力というものは別次元の問題でございますが、たまたま一緒にやるという場合におきましても、消費税負担というものは恒常的な課税関係が出るわけでございますので、財源自体でも恒常的な財源で対処しなければならない。 このような六点について指摘しておるところでございます。
○片上公人君 通達に則した措置をしない地方自治体に対して、今後交付税等により制裁をするとか個別指導をしていくとか言われておりますけれども、制裁の考えがあるのかどうか、その個別指導は既にしておるのか、そういうことを伺いたいと思います。
○政府委員(津田正君) 消費税の問題につきましては、先ほど来申し上げましたように、地方団体は事業者としての立場があるということで、適正に転嫁するものとされておるところでございます。そういう点におきまして、私どもは今後ともそのような考え方に立って、消費税の円滑かつ適正な転嫁をしていただきますよう引き続き粘り強く指導してまいりたいと考えております。 私どもとしましては、もう既に消費税法は昨年の暮れに成立し、四月一日から課税が始まる、このような現実を踏まえ、民間の方々もいろいろと準備が進められ努力されておるところでもあるわけでございますので、先生御指摘のような制裁をするというようなことよりも、地方団体が国と協力して税制改革が円滑に進むよう努めてほしいと考えておるところでございます。 なお、指導の仕方としまして、先ほど申しました一般的な通達のほかに、やはり私どもは個別の団体におきます種々の事情というようなことにつきましても地方団体から事情を聴取し、また適切な個別な対応というものも相談をしていかなければならない、かように考えておりまして、必要に応じ、直接または都道府県を通じまして機会をとらえ適宜適切な指導を行ってまいっており、また今後もそのつもりでございます。
○片上公人君 地方自治体の消費税の扱いにつきましては、現在事態が大変深刻になって扱いの内容もそれぞれ複雑になってきております。先ほども述べましたけれども、個別指導というのは、これは自治省による地方自治の侵害あるいは阻害になるとも思われますけれども、この辺の認識はどうでしょうか。
○政府委員(津田正君) 私どもとしましては、この問題につきまして一般的あるいは個別的な指導をし、適切に地方団体が対応していただくよう今後も続けてまいらなければならないわけでございますが、指導に当たりましては、やはり地方自治の本旨ということを十分わきまえ、地方団体の自律性第一という観点におきまして、個々の団体におきます意思決定におきます判断材料等必要な情報を提供し、また必要な御相談をいたしてまいりたい、かように考えております。
○片上公人君 自治省は、消費税を転嫁しない地方自治体は財政力があるから転嫁しないことができるというふうに考えているんじゃないかと思われる点もありますが、今の地方自治体の消費税の扱いで大変苦悩している実態がよくわかっていないのではないか、こういう声もあるわけでございますが、この点の認識はどうでしょうか。
○政府委員(津田正君) 私どももこの消費税の転嫁問題というものは大きな地方税制改革の一環、こういう中で考えていかなければならない。それと同時に、やはり消費税というものがよく言われますように我が国になじみのない税制の導入というようなことで、この円滑な実施というものにつきまして相当な努力をしてまいらなければならない、かような認識は持っておるわけでございます。ただ、その場合におきましても消費税法は既に成立しておりますし、この四月一日から現実に課税される、民間でもいろいろな御苦労、御苦心もされて準備が進められておるという状況でございます。地方団体は事業者であるという観点と同時に、さらに税制改革の環境づくりという使命も持っておるわけでございますので、適正な対応につきまして努力していただきたい、かように考えております。
○片上公人君 次に、軽油引取税についてお伺いしたいと思います。 軽油引取税におきましては脱税が行われているというマスコミや資源エネルギー庁等の指摘がありましたし、私も以前この問題を質問したことがございますけれども、今回の見直しは結構なことだと思うんですが、軽油引取税課税問題研究会の報告書等で指摘されておること、その他積み残しになっている問題について若干伺いたいと思います。 まず、今回の改正で課税団体を特約業者ないし元売業者の所在する都道府県から軽油の引き取りを行う販売業者等の所在する都道府県に変更した理由について説明をお願いしたい。また、これによってどの程度税収の移動があるのか、あわせてお伺いしたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) 現行の軽油引取税につきましては、各県によりまして、特約業者を誘致し合うというような問題とか、あるいは特約業者そのものが納税地を選択いたしまして、比較的有利な県と申しますか、そういうところを選択するというようなことによりまして、納税地と軽油の消費地とが必ずしも一致しないというような点がございまして、現実に税収の偏在が起こっております。 それからまた、軽油引取税というのは地方の道路目的財源であるという関係から考えますと、税収の偏在というよりむしろ実際に軽油を使っているところで、都道府県で課税をするということが望ましいわけでございます。そういうような観点から今回この課税客体につきまして、現在は軽油の引き取りということにしておりますが、これを軽油の引き取りで現実に納入を伴うもの、いわば単なる契約上の引き取りではなくて、実際に軽油そのもの、物が納入されるというものをとらえまして課税をするという形に改めたいと思っているわけでございます。 そういう関係で、課税団体も現在は特約業者等の営業所の所在の都道府県ということになっておりますが、これを特約業者から実際に軽油を引き取りしたその軽油の納入地の所在の都道府県に改める、こういう形にしようとするものでございます。こういうことをすることによりまして、販売業者が軽油の現実の納入を受ける場合にはその納入の事業所所在の都道府県が課税主体になる。また、消費者が特約業者から直接軽油の現実の納入を受ける場合にはその納入地の所在の都道府県が課税団体になる。こういうような形になりまして、消費地と非常に近いところで課税ができるということになるんではないかと思うわけでございます。 そういうような結果、従来は特約業者の営業所が比較的集中しがちな都道府県に軽油引取税が偏在していたということがあったわけでございますが、今回の改正によりまして軽油の消費に対応した全国の都道府県に均てん化していくのではないかなというふうに考えております。計数的にどのくらいということはなかなかわかりませんけれども、この改正によりましてそういう均てん化が図られ、現実の軽油の消費に対応した納税というものが行われるんではないかというふうに考えているわけでございます。
○片上公人君 軽油引取税については、特別徴収義務者に対する交付金が認められて、交付金率が各都道府県ごとに任意に定めることができた結果、過度の誘致合戦が行われたことも税収の偏在の原因であると言われておりますが、そもそも軽油引取税について交付金を認めてきたこの理由は何なのか、また必要なのか。また、交付金率は、自治省の通達におきましても、昭和四十八年通達においては一%までとしていたのを六十年四月一日の通達では二・二%まで認めることとしたが、その理由は何ですか。 なお、今回の改正でこのような交付金制度は今後もうなくなると理解してよいのか、この辺をお伺いしたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) この地方税の特別徴収義務者につきましては、これは地方税の課税客体となるものを直接管理しているということで、その徴収を的確に行い得る立場にあるということでございまして、税法上そういう特別の義務を課されておりますけれども、こういう方々に一般的には徴収取扱費というようなものを交付するという制度はないわけでございます。 ただ、軽油引取税の場合には免税軽油が非常に多いわけでございますが、そのための免税証というものを都道府県が発行しております。それを受け取って整理をしなきゃならないという問題がございます。また軽油の課税済みの証明というものの承認申請をしなきゃならない。それから、一番大きいのは石油業界の慣行としてほとんど商取引が掛け売りで行われているというようなこともございまして、代金の回収に非常に時間がかかる、こういうような事情を勘案いたしまして、通常必要とされる事務経費を超える経費を軽油引取税の特別徴収義務者は負担しているのではないか、こういう考え方から交付金というものを交付していただくように各県にお願いをしているところでございます。 そういう意味で、この交付金の率は、本来は各都道府県のいろいろな事情によって決めらるべきものでございますけれども、私どもとして一応の基準といたしまして、ただいま御指摘のように、四十八年に納税額の一%ということでお示しをしたわけでございますが、昭和五十五年には二%、六十年には二・二%ということで私どもの通達でその引き上げの御通知をしているわけでございます。これは結局は売掛金の回収等による諸経費が非常に増大してきたということを勘案いたしまして二・二%という率を一応お示ししているところでございます。 そういうことでございますので、今回の改正によりましても特別徴収制度というものが存続されまして、軽油引取税の特別徴収義務者には依然といたしまして他の場合とは異なる特別な事情があると考えられます。そういうこともございますので、交付金というものは現行の交付金率のまま維持をしていただきたいなというふうに考えているところでございます。 ただ、各県によりまして、従来はこの二・二%を境にして高いところと低いところがございました。それは一つにはこの特別徴収義務者である特約業者を誘致するというような意図もあったのかもしれません。しかし、先ほど申しましたように、今度は納税地が消費地に近いところで課税されるということになってまいりましたので、特定の県がこの交付金率を高くしてもその意味がないわけでございますので、おのずから二・二%という私どもがお示ししている率にだんだんと収れんしてくるのではないだろうかというふうに考えているところでございます。
○片上公人君 今回、元売業者の特約業者からの軽油の引き取りに係る非課税措置の廃止、また、元売業者及び特約業者の指定、取り消し要件が厳格化したと。また、仮特約業者の制度の創設等の見直しが行われたわけでございますが、特別徴収義務者は依然として特約業者でありますから、従来から問題となっておったのはまさにこの特約業者がペーパーカンパニーとして暗躍していると。違法な軽油を卸しては税が課される前に行方をくらましてしまう、そういう手口が横行したためだと思うんです。根本的な解決策としては、特約業者に対する課税ではなくして販売店に対する課税に切りかえていかなくてはならないのではないか、こういうように思いますが、どうでしょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) 軽油引取税につきましては、先ほども申し上げましたとおり、道路目的財源として消費地に近いところで課税をするという考え方はこれは非常に貴重な考え方だと思います。そういう意味でいきますと、一番末端は販売業者でございますから、販売業者に対して課税するというのは消費地課税という点からは非常に制度としてよろしいわけでございますけれども、ただ問題は、軽油引取税の場合、販売業者の大半の方々が中小零細企業であるということで経営基盤が脆弱でありまして、軽油引取税の徴収の確保が非常に難しくなるんじゃないかという問題もございます。それから、納税義務者の数が販売業者になりますと非常に数が多くなりますので、この点についての問題が出てこないかという問題が一つございます。 それから一番大きな問題は、未課税の軽油が一番末端の販売業者までずっと行くわけでございまして、この未課税軽油が転々流通することによって脱税がいろいろ出てくるという事態が現在でもあるわけでございます。これが販売業者課税になることによりまして一層未課税軽油が広範に流通するということになりまして、かえって脱税が容易になるのではないか、こういうようなおそれもございます。そういうこともございまして、今回は従来どおり特約業者というものを納税義務者にするということは変えなかったわけでございます。しかし、その特約業者を特別徴収義務者とするということを前提といたしまして今まで脱税などで非常に問題のあった点を是正したいというふうに考えているわけでございます。 例えば今御指摘のペーパーカンパニーとかというようなものが横行しないように、従来はこの特別徴収義務者は都道府県の包括指定という形で比較的安易に特別徴収義務者になれたわけでございますが、今回は、例えば特約業者になるのには仮特約業者と申しますか、一定期間はひとつ仮免制度みたいなものをつくりまして、それによって一定の実績の上がったところについては正式の特約業者として指定をするというようなことを考えたいと思っておりますし、その際の特約業者の指定要件も厳格にしてまいりたい、また取り消し要件も厳格にしていきたい、こういうようなことを考えているわけでございます。そういうことで、今回の改正によりましてペーパーカンパニーの横行と申しますか、こういうものは相当防げるというふうに考えているところでございます。
○片上公人君 軽油の混和等の販売につきまして今回承認制がとられることになったわけですが、今回の承認制では具体的な軽油と炭化水素油の混入割合については触れておられない。従来の例では、随分ひどいものになりますと灯油が九割も混入されて軽油は一割しかないというような事例もあったようでございますし、軽油と称して中身が灯油であるというようなけしからぬ販売が行われたこともあったようであります。この点につきまして、通産省の方では着色剤、識別剤などの検討をされていると伺っておるわけですが、現在どこまで検討が進んでいらっしゃるのか、あわせてお伺いしたいと思います。
○説明員(岡本巖君) 御説明申し上げます。 お話しのように、軽油に灯油等をまぜまして軽油と偽って販売するのは、私どもの立場から見ましても大きく三つの観点から非常に好ましくないと考えております。第一は消費者利益の擁護という観点であり、第二は今御議論のありました脱税という点であり、さらに石油全体の流通という面から見まして、軽油の流通秩序の混乱をもたらしている。以上三つの観点からこの問題を何とかしなければならないということで、六十二年の八月から石油審議会の中に小委員会を設けて御検討いただきまして、六十二年の十二月に中間報告をいただきましたが、その中で、識別剤による混和チェック方式の導入を検討すべしという御指摘をいただいたわけでございます。 それを受けまして、六十三年の三月以降、省内に対策検討委員会というのを設けまして、かたがた海外、イギリス、ドイツ、フランスの三国に調査団も派遣いたしまして、検討委員会の検討の過程では安全性なりあるいは分析の方法などにつきましての実証試験を行いまして、これらの検討結果を踏まえまして、ことしに入りまして二月に小委員会から、路上チェックの容易性等の事情も考えまして軽油の周辺油種、灯油とかA重油とかそういう軽油にまぜられる可能性の高い周辺油種にクマリンという識別剤を添加するのが適当であるという意見の取りまとめをいただいたところでございます。この意見を踏まえまして、通産省としては事は急を要すると考えておりますので、平成元年度中にも識別剤の添加を暫定的に実施したいと考えております。 ただ、この実施のためには当面石油業界に百億以上のかなり大きなコストの負担をお願いするということになりますので、実施に先立ちまして自治省なり地方公共団体に、識別剤を添加しまして混和をチェックする、そういうことの意義を十分御認識いただいて、特に地方公共団体において路上チェック等の体制を整えていただくという見きわめをさせていただくのが不可欠だと考えておりまして、この点につきまして自治省初め関係の方々とこれから十分御相談申し上げていきたいと考えております。
○片上公人君 脱税対策として取り締まりに対する都道府県間の協力体制の整備が定められたわけですが、この条文によって、軽油引取税課税問題研究会報告書が提言している各県にまたがる合同調査機構の設立までこれは進めるのかどうか、それとも設立は不要になると考えておられるのか、この辺をお伺いしたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) 軽油の取引の広域化が進むにつれまして、脱税につきましても非常に広域にわたる問題がたくさん出てきているところでございまして、一都道府県内の動きでそういうものをとらえるというのはなかなか難しくなってきているということがございます。こういうようなことで、研究会の報告書にもございますとおり、軽油の流通過程というものを全国的な視野で調査していくというようなことがどうしても不可欠であるというふうに考えているところでございます。 そういう意味で、今回の改正におきましても、都道府県同士で軽油の取り締まり、保全に関しまして緊密な連絡をとり合いながら相互に協力し合わなきゃならないという規定を入れさせていただくことにしておるわけでございますけれども、結局、この規定によりまして広域的に脱税を行っている業者に対する合同調査の実施が実際には可能になるわけでございまして、これをどういう形で具体化していくかという点につきましては、今御指摘のような合同調査機構というような一つの団体をつくってやっていくのが適当なのかどうか、それとも調査の内容をチェックし合う何かネットワークのようなものをつくっていくのがいいのかどうか、こういうようなところがこれからの検討課題ではないかと思います。直ちに合同調査機構を設立するかどうかにつきましては、なお検討の余地があるのではないかと考えております。
○片上公人君 報告書では軽油の流通を全国的に一元的に把握するために軽油の流通情報管理システムを図るべきと、このような提案をしております。これについても課税側の事務量の増大、軽油の売り渡し情報等につきましてどの程度関係団体の協力が得られるのか、まずそういう疑問がございます。これらの問題につきまして自治省としてはどのように考えていらっしゃるのか伺っておきたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) ただいま申しましたように、油の流通というものが非常に全国的に広域化しているというようなことを考えますと、これらの脱税を防止するためにはどうしても一元的に油の流れというものを把握するということが必要なのではないかということで、先ほどの御説明にもありましたように、都道府県間の協力義務と同時に元売業者なり特約業者に各種の報告義務をお願いしたいと思っております。 そして、その報告を受けた都道府県が、関係都道府県と連絡をし合って、一つの相互チェックシステムと申しますか、そういうようなものを考えていくということが当面必要なのじゃないかなというふうに考えているところでございます。そういう意味で、先ほどの協力義務とそれから特約業者、元売業者の方々の報告義務というようなものをセットにいたしました軽油の流通情報管理システムというようなものはつくっていかなければいけないのじゃないかな、そのやり方につきましてどういうやり方があるかというのを検討してまいりたい、このように考えております。
○片上公人君 次に、国民健康保険税についてお伺いしたいと思います。 まず、国民健康保険税の課税限度額を引き上げているけれども、どのような理由なのか。また、現在限度額に達している世帯割合はどのぐらいなのか。この引き上げによってどの程度の収入増が見込まれておるか。まず、厚生省にお伺いしたいと思います。
○説明員(大塚義治君) 三点のお尋ねでございますが、第一点の引き上げの理由でございますが、限度額につきましては、所得の伸びが毎年ございます。そういたしますと、限度額の引き上げを行いませんと限度額に該当する世帯が増加をする、こういうことになるわけでございまして、これは反面、仮に引き上げをいたしませんとその所得以下の層、いわば低所得層でございますが、相対的にその低所得層の負担が重くなる、こういうことになるわけでございます。このために来年度におきましては、被保険者間の負担のバランスということを考慮いたしまして、課税限度額を四十万円から四十二万円に引き上げるということにいたしておるわけでございます。 この限度額に該当する世帯の割合でございますが、推計をいたしますと大体六%程度というふうに承知をいたしております。なお、実際には、限度額が法定限度額まで引き上げをしておりません市町村もございますので、実態調査、これはサンプル調査でございますが、実態調査によりますと一〇%程度ということになっておるわけでございます。 それから、この引き上げによりましてどの程度の増収になるかという御趣旨の御質問でございますが、国保税はそれぞれの保険者が必要といたします費用、それから国庫負担等を除きました費用を保険料としてちょうだいするわけでございます。したがいまして、被保険者間の負担のバランスに影響がございますけれども、国保税総額を増加させるというものではございません。以上でございます。
○片上公人君 国民健康保険税については、従来から他の社会保険に比べまして負担が大変重いと言われておりますが、特に年金所得者や低所得者にとりましては負担が大変重くなっている。 新聞の投書等では、例えば、藤沢市から柏市に住所を変更した人の意見では、国民健康保険税の負担が四倍にもふえたとされている。どうしてこのような差が生じるのか説明してもらいたいと思いますし、また、根本的には、現行の国保税制度が所得割におきまして三つの課税方式を認めていることに起因するかと思いますが、これを一本化してはどうかと思いますが、そういう検討をするつもりはないのか、自治省、厚生省にあわせてお伺いして、質問を終わります。
○政府委員(前川尚美君) 国民健康保険税につきましては、御承知いただいておりますとおり、各市町村において市町村単位で実施をされております国民健康保険に必要な費用に充てる、そういう観点から、当該市町村の被保険者が使いました医療費を基礎にいたしましてそれぞれ被保険者に割り振って計算される、こういう性格のものでございますので、国民健康保険税の負担水準と申しますのは、やはり当該市町村の被保険者の医療費総額の水準によって変わってくるという点が一つございます。 また、この国民健康保険税の課税の方式につきましても、当該市町村の事情に即した課税が行えるように、例えば応益負担部分の割合でありますとか応能負担部分の割合についても当該市町村の選択ができる形にいたしておりますし、その中で、所得割を課税する場合につきましても課税方式が三つございます。これもやはり当該市町村の実情といったようなものに即して当該団体で条例で決めるところによって選択ができる、そういう非常に幅のある仕組みになっているわけでございます。そういうところから、市町村を異にすることによって国民健康保険税の負担水準に違いが出てくるという要素もございます。 これは、一つには、そういった市町村の賦課方式の選択の自由をどの程度認めるのが国民健康保険制度の趣旨に照らしてふさわしいのかという問題もかかわってまいると考えるわけでございますが、しかし一方では、国民健康保険というものの成り立ちからいいまして、所属する、あるいは住所を有する市町村が違うことによって余り大きな保険税の負担差があるのもいかがか、こういう御指摘もかねてございます。そこで、今お尋ねがございましたように、この所得割の課税方式、現行は三つございますけれども、それを一本化してはどうか、こういう問題も出てまいるわけでございます。 現実のところを申し上げますと、三つある所得割の課税方式の中でもただし書き方式を採用しているところが非常に多いといいますか、ほとんどといっていいぐらいのシェアになっているかと承知しておりますけれども、しかしそれにいたしましても、やはり課税方式の違い、それから健康保険税でいくかあるいは健康保険料でいくかという問題もあります。 〔理事松浦功君退席、委員長着席〕 こういった点につきましては、我が国の医療保険制度、今それぞれ複数の制度に分かれておりますけれども、負担と給付の一元化、公平化といったような観点から医療保険制度の一元化というものを将来考えていくべきではないかという御議論もあります。将来の国民健康保険制度の安定的な運営を図っていくためにどうしたらいいのかということ、これを幅広く検討することが必要ではないかというふうに考えておるわけでございまして、現在社会保障制度審議会におきましても国保基本問題特別委員会を設けて専門的な立場からいろいろそういった問題点も含めて検討がなされているというふうにもお伺いいたしております。 私どもといたしましても、国民健康保険税を取り巻くさまざまの今申し上げましたような問題点につきまして、この審議会における検討の状況なども見ながら、ひとつ適切に対処するよう検討してまいりたいというふうに考えております。
○説明員(大塚義治君) 国保税あるいは国保料につきましては、一般的に申しますと、医療費の状況でございますとか所得の状況でございますとか、あるいは御指摘の賦課方式の違いなどによりまして、さまざまな要因がございますが、市町村、保険者間によりまして差が生ずる場合があるということは事実でございます。お示しのケースの場合におきましても、そういった要素の中で、藤沢市の場合には市民税をベースにした課税、柏市におきましてはいわゆるただし書き方式と言われます方式による課税という違いがその保険料の差の大きな要因の一つになっていることも事実でございます。 この賦課方式の違い等につきましては、それぞれの市町村の実情に応じた賦課ということをできるだけ適切に賦課ができるようにするという面がございまして、現在その選択の幅は広いわけでございます。この問題は、市町村の実情に応じた賦課という面、それと国保税の市町村の不均衡の縮小という面、その両者をどう調整するかという問題でございまして、率直に申しましてなかなか難しい問題であろうと思っておりますが、基本的には、できるだけ市町村間の格差を緩和していくという方向で考えていく必要があろうという点につきましては私どもも認識をいたしておるところでございます。
○諫山博君 私は、三月六日の当委員会で、公共料金への消費税転嫁で自治省の指導に従わない自治体が出てきた場合に、自治体に対して行政上、財政上の制裁を加えることができるのかどうか、この問題について何回も質問しました。会議録から私の質問を抜き出しますと、「自治省の指導に従わない自治体があった場合に何らかの制裁が可能なのか、可能だとすれば根拠法を挙げてくれ」、こうなっています。これに対する津田財政局長の答弁は、「私どもは制裁ということではなくて、あくまで指導と、このように考えておるわけでございます。」と、こういう答弁を繰り返しておられます。この方針は現在も維持されているのかどうかお答えください。
○政府委員(津田正君) 今お示しの前回の当委員会におきます答弁は、現在でも私どもの考え方でございます。
○諫山博君 三月二十四日の毎日新聞の記事については既に山口委員が質問されました。ところが、同じ日の日経新聞は、「消費税転嫁しない自治体に制裁考えず」と全く反対の報道をしています。この記事の方が津田さんの真意に合っているのではなかろうかと思いますけれども、どうですか、全く反対の報道がされていますから。
○政府委員(津田正君) 先日の衆議院の地行委員会の翌日の新聞で実はいろいろな書き方が出ておるわけでございますが、新聞の書き方、これ記者の方々あるいは整理の方、いろいろなことでやったんだと思いますが、私が御答弁申し上げましたのは、午前中の質問に対しまして御答弁したとおりでございまして、基本的な趣旨、先ほど来出ておりますように、制裁は現在のところ考えていない、粘り強く指導してまいりたい、こういうことでございます。
○諫山博君 国民は会議録で自治省の方針を知るよりか新聞紙を通じて知る場合が多いど思います。毎日新聞が津田財政局長の答弁として、「自治体制裁も検討 「交付税減額する」 自治省局長が強圧姿勢」、こういう報道をしているわけですよ。どうもこれはあなたの答弁の趣旨とは違うように思われます。しかし、日本じゅうの自治体が大きく報道された毎日新聞の立場を自治省の方針と理解したのではないかと思います。何らかの誤解を解く措置をとる責任があると思いますけれども、どうですか。
○政府委員(津田正君) 午前中の質問にもそういうようなお話がございました。私は、答弁のときにあえてどの新聞が間違っている、どの新聞が正しいと言うこともできないわけでございまして、それぞれ記者の、取材の方々の判断もあるかと思います。しかし、まさしく三月二十四日の新聞、いろいろ書かれておりますけれども、考え方というものは私が先ほど来答弁しておることでございますので、先生方の御認識もそのような観点でいただいておるものと考えております。殊さらにどの新聞が悪かったとかいうようなことを申すつもりはございません。
○諫山博君 山口委員から、新聞に誤解を与えるような発言をした責任について質問がありました。しかし、これは現に誤解を与えていますよ。転嫁しなかったら交付税が減額になるんだなと多くの自治体は考えているはずです。この誤解は解かなくてもいいんですか。
○政府委員(津田正君) 誤解を与えたかどうかという事実自体も、先ほど先生が御指摘になったもう一方の新聞は大体私の言った趣旨で書いておるわけでございまして、誤解をさせたのが私の責任というものではないのだと思います。
○諫山博君 あなたの真意を割合に正確に伝えた日経新聞の記事は小さいんです。自治省が強圧的な態度という記事は大きいんです。この点は新聞に責任は負いませんというのでは済まないと思いますから、私はぜひ自治大臣の方でも検討していただきたいと思います。いかがですか。
○国務大臣(坂野重信君) 衆議院で答弁を局長がしたときに私もおりました。局長は強圧的なことであるとか制裁というようなことは全く言っておりません。 その前に私も質問されて、大臣も、閣議で何か交付税の問題が出たそうだがどうかということが出ましたので、閣議である閣僚が、消費税をどうしろこうしろということじゃなくて、三二%の率を、仮に転嫁しないというようなことになってくると、地方団体が裕福だから地方団体の中でそういうことを転嫁しないでも一般財源を振り向けてやっていけるというようなことになってくると、交付税の率を下げてもいいんじゃないかというような議論が出はしないか、それは困るんじゃないかという発言があったので、いや、私はそういうことは考えていないし、しかも全部の地方公共団体に交付税が行っているわけではない、富裕団体については交付税が行っていないところが二百近くあるんだ、そういうことを考えるときに、交付税の率を下げるとか交付税でどうこうするということは考えていないということもはっきり言ったということは、私はその前段に答弁しているわけです、衆議院の段階で。 そういうことでございますから、局長の答弁はそういう誤解を招くような答弁でなかったことは事実でございますから、それは新聞の皆さんがそういうぐあいに勝手におとりになったということしか言えないと思うわけです。だから、局長の答弁にはまさに責任はないと思っております。
○諫山博君 次の問題です。 福岡県の苅田町で収入役が裏口座をつくって町の公金をため込んだ、そしてこれを不正に支出した。そのために町の財政に対して約一億程度の大穴があいたという事件が起こりました。住民代表は収入役を業務上横領罪で告訴し、福岡地方検察庁は不起訴にしました。ところが、福岡検察審査会は不起訴は不相当という結論を出しまして、今福岡地方検察庁は再捜査をしなければならない立場になっています。ところが、地元の話を聞きますと、再捜査がされている模様は全くないと言っております。 法務省にお聞きしますけれども、不起訴不相当の結論が出た後の再捜査はどのように進められましたか。
○説明員(古川元晴君) 御指摘の事件でございますけれども一福岡地検におきましては、検察審査会の不起訴不相当の議決を受けまして事件を直ちに再起いたしまして、現在改めてその処分を検討しているものというふうに承知いたしておりますけれども、具体的にどういう形で捜査を行っておるかというふうな事柄につきましては、ここで具体的なことを申し上げることはお許しいただきたいと思います。いずれにいたしましても、議決の趣旨を踏まえまして適切に対処するものというふうに考えておるところでございます。
○諫山博君 検察審査会の不起訴不当の結論というのは、ただ法律的に結論を検討し直せというだけではなくて、さらに証拠を集めなさい、再捜査をした上で結論を出しなさいという趣旨だと思いますけれども、再捜査をしていますか。
○説明員(古川元晴君) くどいようでございますけれども、福岡地検におきましては、検察審査会の議決の内容につきましては十分承知した上でそれなりの適切な対応措置をとっているものというふうに考えておる次第でございますが、あくまでも具体的な中身につきましては申し上げるのは御容赦いただきたいと思います。
○諫山博君 自治省に質問します。 検察庁はこの事件を刑事事件として捜査していますけれども、これは刑事事件として問題になるだけではなくて地方自治体の財政のあり方という点から見ても大問題です。福岡地方検察庁は、一たん不起訴にしましたけれども大きな穴があいている事実は認めています。ただ、何に使ったか特定できないということで不起訴になったようです。自治省は当然この問題を地方財政の問題として調査し把握していると思いますけれども、自治省の把握している事実を説明してください。
○政府委員(紀内隆宏君) 事件のあらましにつきましては今お話しのとおりでございますが、数字をもって詳しく申し上げますと、この住民税不正の中身につきましては、特定の事業所、これは町外でございますけれども、そこに勤務する町内の居住者、おおむね百五十人程度と思われます。その住民に係る住民税の特別徴収分につきましてこれを調定から除外したというものでございまして、現在判明していますところでは、これは五十六年度分から昭和六十年度分まででございます。五十六年度分といいますのは現存する書類では一番古いものでございます。それから六十年度までで約一億二千九百万円ということでございます。また、福岡県からの報告によりますと、このうち個人県民税の徴収率を一〇〇%達成ということのために補充したと称せられるものの額が約二千八百万円、それから昭和六十一年五月に前収入役名義の銀行口座から苅田町の一般会計に繰り入れられたものが約二千万円、これを除きますと約八千万円の使途が不明となっている、このように承っております。
○諫山博君 非常に長期にわたって膨大な金が不正に使用されたわけですけれども、これが一収入役だけでできるだろうかという疑問を持っています。町長のかかわりについてはどういう認識を持っていますか。
○政府委員(紀内隆宏君) 私どもの、県を通じて調べたところによりますと、八千万円の使途は全く不明ということでございます。したがって、その使途不明金についてだれがどのようなかかわり方をしたかということについては承知いたしておりません。
○諫山博君 自治大臣にお聞きします。 企業が裏金をつくって不正に使用したという話は我が国には幾らでもあります。地方自治体が公金の裏金をつくって八千万円もの金が何に使ったかわからぬ、収入役とか町長の責任がどうなっているのかも把握できていない、こんなことが今の法治国家であり得るのかというのが私たちの率直な疑問です。しかもこの支出は、当時苅田町の町長をしており、その後自民党から衆議院選挙に立候補した政治家のために不正に使われたのではないかという疑いが非常に広まっております。当然これは刑事問題でもありますけれども、地方自治上の大問題として自治大臣は無関心ではおれないはずだと思います。自治大臣の見解を聞かせてください。
○国務大臣(坂野重信君) 本件は御指摘のように極めて異例な事件でありまして、地方公共団体に対し不信を招くということにもなりまして、まことに残念で、かつ遺憾でございます。自治省としましては、このたぐいの事件を防止するためには、何よりも地方公共団体自身において長の監督が十分に行われ、また議会、あるいは監査委員等による自律機能というものが十分に発揮されるということが肝要であると考えております。そのような方向で県を通じて今後とも厳重な指導を行ってまいりたいと思っております。
○諫山博君 私の地元で大変な事件が起こっていながら、これが結局うやむやにされようとしているということは私我慢できません。法務省に対しては、検察審査会が不起訴不当と言っているんですから、迅速な厳重な捜査を要望いたします。自治省に対しても、やはりどこに欠陥があったのか、なぜ長期にわたって発見できなかったのかというような問題を積極的に調べていただくということを要望しておきます。 次に別な問題ですけれども、競輪場、競艇場、競馬場などの競走場で働いている労働者、非常に数は多いんですけれども、この競走労働者の労働条件、とりわけ年次有給休暇の問題について質問します。 競走場で働いている労働者は五年、十年、長い人では二十年、三十年と継続して勤務しています。就労日数も年間百日から百五十日、あるいはそれ以上になる人もたくさんいます。このような競走労働者は現在年次有給休暇がとられているのかとられていないのか、この結論だけをお聞かせください。
○政府委員(紀内隆宏君) 公営企業の臨時従業者に対して有給休暇がどのように与えられているかということの実態については私ども承知しておりません。
○諫山博君 知らないというのは余りにも無責任だと思いますけれども、年次有給休暇は現在とられていないんじゃないですか。知りませんか。
○政府委員(紀内隆宏君) 存じておりません。
○諫山博君 労働省に質問します。 年次有給休暇というのは法律上は恩恵的なものではなくて労働者の権利、年休権と呼ぶべきものだと思いますけれども、年休の理念について労働省から説明してください。
○説明員(氣賀澤克己君) 労働基準法の第三十九条で、労働者の心身の疲労を回復させ、労働者の労働力の維持培養を図るという趣旨で使用者に週休日のほかに毎年一定日数の有給休暇を与えるべきことを規定をいたしております。
○諫山博君 一九八八年四月一日に、労働基準法の年次有給休暇に関する部分が改正されました。労基法三十九条第一項、第二項の要件に該当しない労働者であっても一定の要件があれば年休を与える、こういう改正です。これはパート労働者や競走労働者などに年休の規定が適用されていないのは現実的ではない、是正を要する、こういう立場で法律が改正されたと聞いていますが、そのとおりですか。
○説明員(氣賀澤克己君) 昨年の四月から施行されました改正労働基準法によりまして、所定労働日数が通常労働者に比べまして少ない労働者につきましても年次有給休暇を与えるべきことを明確にするため所要の改正が行われております。
○諫山博君 この問題では雇い主の同一性ということが議論されております。そこで、自治省に質問しますけれども、競走労働者は特定の競走場、特定の競技施設で継続して働いています。しかし、競走事業の施行主体は時々かわります。例えば北九州市の小倉競輪と門司競輪を例にとりますと、一年間の九カ月は北九州市が主催する、三カ月は近隣五市が主催する。形の上では三カ月と九カ月、雇い主がかわるように見えます。しかし、労働者の就労形態というのは全く同じです。こういうふうに競走事業の施行主体がかわるというのは政府の方針に従ったものだ、施行権の均てんという政府の方針からこういう措置がとられていると理解していますけれども、間違いありませんか。
○政府委員(紀内隆宏君) 私ども施行権の均てんを図っていることは御指摘のとおりでございます。しかしながら、それとそこに就労する人たちがどういう就労の態様をとるかということは直接は関係ないことと思います。
○諫山博君 施行権、または収益の均てん化という言葉が使われているようですけれども、具体的には、今私が言ったような主催をすることを言っているんじゃないんですか。
○政府委員(紀内隆宏君) 施行権の均てん化の場合に、要するに施行の主体が広がる、あるいは一部事務組合という形式で競技を施行する、そういうものを私どもは均てん化と呼んでおります。
○諫山博君 同じ北九州市の若松競艇場を調べますと、北九州市が月に十二日間主催、近隣二市が月に二日間主催、BG開催が一日、こういうやり方が繰り返されております。こういうやり方がいわゆる施行権の均てんと呼ばれているのではありませんか。
○政府委員(紀内隆宏君) 施行権の均てんの結果がそのような開催の形をとることはあり得るかと思います。
○諫山博君 わかりました。 労働省にお聞きします。競走労働者を例にとりますと、どういう条件が満たされれば年休権が発生することになりますか。
○説明員(氣賀澤克己君) いわゆる競走事業従事員の年休につきましては、去る三月の十日に私どもといたしましての行政解釈を通達として示したところでございます。その内容といたしましては、おおむね毎月就労すべき日がありまして、かつ雇用保険法に基づく日雇労働求職者給付金の支給を受ける等の継続勤務を否定する事実が存在していないという場合に労働基準法第三十九条の継続勤務であるというふうに解しまして、年次有給休暇を与えるべきであるというふうに考えたところでございます。
○諫山博君 今指摘された通達の中には、それぞれ施行主体ごとに労働基準法三十九条の要件に合致するか否かを判断するとなっています。ただ、これは原則としてそういう取り扱いをするとなっていますから、当然例外的な取り扱いも予想されているわけですけれども、どういう場合を例外的なものと考えておりますか。
○説明員(氣賀澤克己君) 今御指摘ございましたように、継続勤務に該当するかどうかの判断につきましては、複数の施行主体に雇用されている者につきましては、原則としてそれぞれの施行主体ごとに法律の三十九条所定の要件を満たすかどうかを判断するということにいたしております。 その例外的な場合といたしましては、当該雇用に係る採用あるいは賃金支払い等の事務処理が一体的に行われているなど、実態的に見まして一の使用者に雇用されているという場合を考えております。
○諫山博君 採用と賃金と何でしたか。
○説明員(氣賀澤克己君) 採用、賃金支払いその他諸事情を総合的に勘案いたしまして一体的に行われているというふうに考えられる場合でございます。
○諫山博君 私が例に引いた北九州市の小倉と門司の競輪についてまず聞きます。 形の上から見ますと、九カ月間は施行主体は北九州市、三カ月間は近隣五市と、こうなっております。しかし、競走労働者の採用業務は全部北九州市が行っています。非常に厳しい選考試験を通って競走労働者になれるわけです。賃金は北九州市が払います。人事管理も北九州市、就業規則も北九州市の就業規則、近隣五市の場合はこれを準用する。団体交渉は北九州市と行う。北九州市と団体交渉を行って決められた賃金が近隣五市の行っている競走事業の場合にも適用される。期末手当も北九州市。例を挙げれば切りがありませんけれども、そこで働いている労働者から見れば、今月は北九州市の仕事、次の月は近隣五市の仕事というような意識は全く持ちません、仕事の内容は同じですから。こういう場合は、形の上では複数の施行主体のように見えますけれども、さっきの原則としてという言葉を弾力的に運用すれば同一の事業主体として取り扱っていいのではないでしょうか。
○説明員(氣賀澤克己君) 先ほども申し上げましたように、労働基準法第三十九条の年次有給休暇につきましては、特定の使用者のもとで一年以上継続して勤務をした場合に付与すべきであるというふうに規定をいたしておりますので、原則として別個の施行主体に雇用されているというふうに判断される限りは、それぞれの施行主体ごとに所定の要件を満たすかどうかを判断するということになろうかと思います。先生お話しの件につきましては、具体的な実態に応じて適正に対応していく必要があろうかというふうに思っております。
○諫山博君 どこの競走場ではどうと結論的なことは言いにくいと思いますけれども、一般論として申し上げますと、賃金にしても採用にしても、その他のすべての就労条件にしても、実質的には一人の雇い主のところで働いていると同じ雇用形態、こういう場合は例外的な措置として同一の雇い主という処理をすべきではないでしょうか。 ついでに申し上げますと、そういう雇用形態が行われるというのは、施行権の均てん、収益の均てんという政府の立場に従って行われているのだということです。見解を聞かしてください。
○説明員(氣賀澤克己君) 私ども先ほどの通達によりまして原則あるいは例外的な場合について一応の考え方をまとめてございますので、具体的にはそれぞれの実態を十分把握した上で適正に対応していきたいというふうに考えております。
○諫山博君 この労働基準法改正というのは、どういう労働者を念頭に置いて行ったものですか。
○説明員(氣賀澤克己君) 先ほども申し上げましたけれども、通常の労働者に比べまして年間の所定労働日数が相当程度少ないという労働者につきましても年次有給休暇を与えるべきであるという考え方で改正が行われたところでございます。
○諫山博君 典型的にこれに該当するのはパート労働者あるいは競走労働者などではありませんか。つまり、仕事の実態は継続的に行われている、ところが勤務は必ずしも普通のサラリーマンのように固定したものではない、しかしそこで十年も二十年も働いている、この人たちに年休を与えないのは現実に沿わないという立場からの改正ではなかったんでしょうか。
○説明員(氣賀澤克己君) 先ほど御指摘ございました改正部分につきましては、典型的にはパートタイム労働者を念頭に置きまして改正を行ったところでございます。かつ法律の三十九条におきましては、一年間継続勤務をするという要件がございますので、一年間以上継続して勤務をするような実態にある場合にこれらが適用されていくということになるわけでございます。
○諫山博君 北九州市の門司と小倉の例を挙げましたけれども、これは単なる例示というふうに理解してもらいたいと思います。門司とか小倉でこういう公権的な解釈を示したととられますとなかなか窮屈になりますから、例示としてお聞きいただきたいと思います。 九カ月と三カ月と、形の上では施行主体は違うんですね。しかし、これは政府の方針に従ってそうなっているわけです。働く労働者は施行主体が違うというような意識は全然持たずに同じような仕事をしている。そうすると、やはりこれは毎月働いているというような理解をすべきではないですか。
○説明員(氣賀澤克己君) 私ども御指摘の事例につきまして実態を把握をいたしておりません。いずれにいたしましても、具体的にはそれぞれの実態を十分把握をした上で適正に対応していく必要があるのではないかというふうに考えております。
○諫山博君 雇用の形式ではなくて実態が問題だという御説明が繰り返されていますけれども、どういう実態であったらこの要件に当てはまりますか。
○説明員(氣賀澤克己君) 先ほど例外的な場合として御説明をいたしているわけですけれども、採用なり賃金の支払い等、その他総合的に勘案をいたしまして、実態的に見て一の施行主体、一の使用者に継続して勤務をしているというふうに判断される場合であろうかというふうに考えております。
○諫山博君 実態から見て継続的に勤務していると見られる場合という説明ですね。競走労働者の場合はどうなったらそうなるんですか。私が今指摘したような場合こそまさに実態としては継続的に勤務している場合に当たるのではないですか。
○説明員(氣賀澤克己君) 先ほどから繰り返し申し上げているわけですけれども、形式的に見ますと施行主体が違っているという形で勤務をしておられるわけですけれども、例外的な取り扱いとしての使用者に継続的に勤務をしているというように見られるかどうかにつきましては、採用なり賃金支払いなど総合的に勘案をいたしまして実態上の判断をしていく必要があるというふうに考えているところでございます。
○諫山博君 もうそれ以上のことは説明したくないようですから、あえて聞きません。ただ、競走労働者の数は非常に多いんですよ。そして、この人たちに年休権が保障されていないのは問題だという立場から法改正が行われたと思います。そうすると、通達にも原則としてという運用の幅のある言葉が使われていますから、今私が指摘したような場合は同一雇い主のもとで継続して働いているというような取り扱いをしてほしいし、これが労働基準法改正の原点だと思って繰り返し繰り返し質問したんです。見解を聞かせてください。
○説明員(氣賀澤克己君) 私どもといたしましては、今回競走事業従事員につきましての年次有給休暇についての行政上の取り扱いについての考え方を示しましたので、労働基準法第三十九条の趣旨にのっとりまして今後適正に対応していきたいというふうに考えているところでございます。
○諫山博君 労働省に重ねてお願いしたいのは、法律の解釈を弾力的に運用してもらいたいというのが第一です。もう一つは、どのように法律を弾力的に解釈してもなかなか年休の要件に当たらないという競走労働者も出てくると思います。しかし、労働基準法というのは労働条件の最低を決めたもので一労働基準法の年休の要件に当たらなくても労使間で年休の協定をすることは結構だし望ましいことだと思います。ですから、労働基準法の改正部分の弾力的な運用と同時に、長い間十分な権利が保障されない状況に放置されている競走労働者に対して労使間で年休が与えられるような行政指導をしてほしいと思いますけれども、どうです。
○説明員(氣賀澤克己君) 私ども、法律に基づきます年次有給休暇の問題につきましては、それがきちんと遵守されるべきであるという立場で行政指導をいたしてきているところでございます。法律を上回ります休暇等の問題につきましては、労使の話し合いで自主的に決定されるべきものであるというふうに考えているところでございます。
○諫山博君 労使が自主的に交渉して決定すべきであるというのは当然ですよ。ただ、労働基準法の建前からいけば、法律の要件には当たらないけれども労使間で年休の協定をして労働者に年休を与えることは好ましいというのが労働基準法の建前でしょう。違いますか。
○説明員(氣賀澤克己君) 労働条件につきましては、御指摘のとおり労使の自主的な話し合いの中で決定されるのが一番望ましいというふうに考えております。
○諫山博君 どうも労働省は、労働基準法というのは労働条件の最低を決めたものだと、これを上回ることは望ましいんだという労働基準法の原則をお忘れのようですけれども。 今度は自治省に質問します。 競走労働者の置かれた勤務形態というのはなかなか複雑なんです。今もお聞きのように、同一の雇い主かどうかということが一つの大きな争点になるわけです。そして、形の上から見ると同一の雇い主ではないような雇用形態が一般的だと。日本じゅう共通にそう出てきているわけですけれども、これは政府の方針でそうなっているわけですよ。例えばある自治体だけで競艇をやらせるのではなくて、一つの競艇場を幾つかの自治体がかわるがわるに使っていくというのが政府の方針で、その方針に従っているからこそ何か雇い主が二人あったり三人あったりするようなふうに見えるわけです。労働基準法が改正されたばかりですから、これからこの問題をめぐって当然自治体では問題が出てくると思います。その場合に自治省としては、なるべくそこで働いている労働者がせっかく行われた労働基準法改正の恩恵を受けられるように指導すべきだと私は思います。現在、競艇場とか競輪場で働いている労働者に年休が与えられているかどうかは知りませんというのでは余りにも冷たいと思いますし、ぜひその点は大いにこれから関心を持って指導も強めていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○政府委員(紀内隆宏君) 先ほど来従事員の勤務の形態がそのようであるのは、均てん化というのは国の方針の結果である、こういうお話がございました。実は国がいわば均てん化を推し進めているということは紛れもない事実でございますけれども、これは労基法の改正にはるかに先立って昔からやっていることでございまして、そういう実態の後に労基法の改正が行われたわけでございます。したがって、そのような労働関係のもとで労基法三十九条をいかに適用するかという問題は、まさしくその所管省庁のお考えであるというふうに思っております。
○諫山博君 それは余りにも冷たい説明ですよ。地方自治体のもとで働いている労働者ですよ。日本全体で何万人といますよ。そして、そういう勤務実態を十分承知の上で労働基準法が改正されたと聞いています。 労働省にもう一遍聞きますけれども、競走労働者の就労実態、雇用の実態というのは十分調査した上で今度の法律改正が行われたんでしょうか。
○説明員(氣賀澤克己君) 昨年四月から施行されました労働基準法の改正につきましては、事前に関係の労働者の就業の実態といいますか、労働時間の実態等を十分調査した上で法律改正をいたしたところでございます。
○諫山博君 大臣にお聞きします。大体お聞きのとおりです。競走場で働いている労働者、この人たちに年休が保障されていないのは現実的ではない。特に、労働省では労働の実態を調査した上でそういう結論に到達して労働基準法を改正したわけです。だとすれば、均てん化はもう昔からあることだというような冷たい回答で突き放すのではなくて、地方自治体のもとで働いている競走労働者ですから、この人たちになるべく年休がとれるような指導をするというのは自治省の仕事だし、自治大臣の責任ではなかろうかと思います。そうでなければ、せっかく法律改正ができているのにパート労働者には適用されるかもしれないけれども、何万人とおる競走労働者には適用されないということさえ起こり得るんです。大臣の見解を聞かしてください。
○国務大臣(坂野重信君) 競走労働者の問題は私も今まで余り勉強しておりませんが、諫山委員の話を聞けばおっしゃることももっともだというような気がしますけれども、実態は私自身も握っておりませんし、よくまた労働省の皆さんのお話も聞いて対応してまいりたいと思っております。
○諫山博君 自治省にもう一遍聞きますけれども、これは自治省と労働省の協力が必要だと私は思うんです。年休というのは労働省の分野だと言われればまさにそのとおりですけれども、自治体で働いているわけです。そして、自治体がどういう雇用形態を採用するのかとか、そういうことになりますと自治省の方が関係は深いと思います。自治省には積極的にこの問題を労働省と話し合っていただく。労働省は積極的に自治省と話していただく。何しろこれは法律改正がされたばかりで実施はこれからなんです。これから始まる問題ですから初めが大事だと思う。自治省と労働省に協力を特にお願いしたいと思いますけれども、それぞれ答えてください。
○政府委員(芦尾長司君) 公務員部の立場からちょっと一言申し上げておきたいと思いますが、公営企業従業員の年休付与の問題については、先ほど来解釈通知が示されたことは御承知のとおりでございますが、地方公共団体においてはこの通知に従いましてこれから適切な対応がなされるものと思います。 ただ、先ほど来御質問ございますけれども、継続勤務ということと、それからまた対使用者との関係ということは、これはひとつ区別して判断をしていかなければならぬではないか。ただ、先ほど労働省の方からも御答弁ありましたが、その実態というものにつきまして、これはこれからも十分把握していかなければならぬと思うわけですが、いずれにいたしましても、今後必要に応じまして労働省と連絡をとってまいりたいというふうに考えております。
○説明員(氣賀澤克己君) 私ども、先ほど申し上げましたとおり三月十日に行政解釈を示したところでございますので、自治省あるいは関係機関との連携をとりながら、この考え方が周知されるように努めてまいりたいと思っております。
○柳澤錬造君 最初に私が取り上げてお聞きしたいのは、若干基本的な問題になるんですけれども、所得税、法人税、酒税がその三二%を地方に交付しているのはもうだれもが御存じのとおりなんです。私が今ここでもって申し上げたいのは、国税として徴収をしておきながら地方の方に交付をしている税がかなりたくさんあるわけなんです。これは昭和六十一年度のところを調べたんですが、国税で徴収する税金が四十二兆八千五百十億、地方税が二十四兆四千七百九十二億、国税の方が六三・五%で地方税が三六・五%です。それが今言ったようにいろいろ譲与税だとか交付税だとかで地方におろされるがゆえに、実質的な配分でもって比較をしますと、国の方は二十三兆百九十二億、三四・一%、地方税の方が四十四兆四千六百億、六五・九%と、こういうふうな振り分けになるわけです。 言うならば国税として徴収した税金の四六%が地方におりてきているわけなんです。だったら国税として徴収するんじゃなくて、これとこれの税金はもう初めから地方税にして地方自治体に渡してしまう、そうやった方がむだなロスはなくなるし、何かにつけて効率がいいと思う。ですからその辺の国税と地方税の割り振りというか、そういうことについて基本的に御検討をして改めるという気持ちがないかどうか、この点は大蔵省と自治省と両方でお答えいただきたいんです。
○政府委員(湯浅利夫君) 御指摘のとおり、税の面だけで見ますと国税と地方税とで徴収したものがいろいろ国から地方に交付されるものによりまして逆転をしているという形になるわけでございます。この国と地方との財政関係につきましては、まず基本的には仰せのとおり国税と地方税というものでそれぞれの財政基盤をつくるということでございますが、一つには地方におきます地域間の財政力のアンバランスと申しますか、財政格差というものがございます。これを地方税だけで処理をしてまいりますと財政力の格差がいよいよ広がってきてしまうという問題がございますから、どうしてもこれは、財源調整という形で現在の地方交付税制度があるわけでございますが、そういうものが補完的に機能しない以上は地方税だけでこれを処理することはなかなか難しいという問題が一つあろうかと思います。 それからもう一つは、やはり国と地方とで仕事を分担し合うという意味で、これは税の分野というよりむしろ財政の分野かもしれませんが、国と地方での負担関係と申しますか、例えば義務教育でございますと、義務教育の教員の給与は国が二分の一、地方が二分の一という形で出し合って義務教育というものを運用していく経費の負担関係というものに基づいて国から地方に財政資金が交付される、こういうやり方があるわけでございまして、財源調整とそれから国と地方との負担関係、そういう大きな枠組みの中で現在の国と地方の財政関係というものができているんじゃないかというふうに考えるわけでございます。したがいまして、国税と地方税だけでこれを処理するということはなかなか困難ではないかというふうに感ずるわけでございます。
○説明員(野村興児君) 国と地方の間の税源の配分の御指摘でございますけれども、これについてはただいま税務局長から御答弁されましたとおりでございまして、一つは地方団体間の財源調整が行われている、これが先ほどお示しになりましたところの計数の差の原因になっているわけでございます。もし、仮にこのような財政調整制度というのを廃止いたしまして地方団体の財政需要をすべて地方団体みずからが徴収する、そういう形にしてしまうとするならば、地方団体間で税収に偏在がありますところの現況からしますと、財政力の弱い団体におきましては相当大幅な増税をしなければいけないとか、あるいは逆に富裕な団体におきましては必要以上の税収が上がる、こういったようなことも起こり得る話でございます。そういったようなことから現在の財源調整が行われているわけでございます。 したがいまして、国、地方の財源配分の問題というのはそういったいろんな問題を抱えているわけでございますが、これについてはいろいろ御議論がございます。単に地方税だけではございませんで、今申しました地方交付税あるいは国庫支出金、さらには国と地方の行政事務の配分、そういったもののあり方も含めて検討されるべき問題であろう、このように考えているわけでございます。
○柳澤錬造君 私が聞いていることにもう少しまともにお答えになってください。そういうことを言うならば、地方税を全部やめちゃって、もう税金は全部国税でいただいて、それでどういうふうな分け方をするかといえば今言っているような問題は起きはせぬわけだ。 私は何も一切国から地方に交付するのをやめろなんて言っているんじゃない。国税として国民からいただいたお金の半分近くも地方におろすなんて、そんなむだなことをやめたらどうですか。大体地方におろしている税金は幾つあるんですか、数え切れないくらいあるでしょう。その辺の点を少しは整理をして、そして徴税事務やいろいろなそういうことについてのむだなことをおやめになったらどうですか。今のような答弁を聞くならば、もう税金は全部国税でいただく、それでそれをどういうふうに分けるかを一つの算定方式を出してやるということにしたっていいことだ。私はそんなことを言っているんじゃない。もうちょっと質問したことをまともに受けとめてお答えいただきたい。
○政府委員(湯浅利夫君) 地方団体の立場から申しますと、地方団体の財政を自主的に運営するためにはこれをすべて地方税で賄うというのが一番私どもにとっては望ましいという考え方でございます。しかしながら、現実には地域間に大きな財政力格差があるということを考えますと、どの地方公共団体を基準にして地方税制というものを仕組んでいくかということを考えなければ、現実的には地方税だけでございました場合には、余りにも税収が上がり過ぎる団体が一方にあり、他方では税収が上がらないという団体が出てまいりますので、ここをどんないい税制を仕組んだといたしましても、実際の経済力に地域間格差がある以上はどうしてもこれは難しい問題があるわけでございます。 したがいまして私どもは、基本的にはこの地方税というものを基本の財源といたしまして地方自治は運営してもらいたいわけでございますけれども、そういう実態を踏まえまして財源調整制度というものを補完として設けていただいている、こういうことでございまして、決して地方税が要らないということではなくて、基本的には地方税を中心にして運営したいということを前提にした上でそういう財源調整制度というものを設けていただいている、こう私どもは理解しているわけでございます。
○柳澤錬造君 今の点は大臣、後でもって大臣からお答えをお聞きしたいと思います。今のような答弁聞いていると、地方自治とは何かと言いたくなるんです。大蔵省の方が今のようなことを言っていうんなら話はわかるんだよ。自治省の方がそんな答弁しているということになると、地方自治というものは何かということを言いたくなるんです。それはまた一番最後にでもします。 次に消費税の問題でお聞きをしていくんですが、これは大蔵省の方にまずお聞きしたいんですけれども、昨年の税制改革関連六法案を審議している過程で、十一月に税制改革法案の十七条の第二項を追加して、「国税当局においては、昭和六十四年九月三十日までは、消費税になじみの薄い我が国の現状を踏まえ、その執行に当たり、広報、相談及び指導を中心として弾力的運営を行うものとする。」ということが追加になったことは御存じのとおりだと思うんです。 この弾力的運営ということについて、自民党の安倍幹事長と我が党の大内書記長が十一月二十四日に会談して、そこで安倍幹事長が言われたことは、延長に等しいような効果の出るようにすることで大蔵省に指示すると言っているわけです。私どもはこの弾力的運営というものをそういう理解をしてきたんです。その後の大蔵省のいろいろのところでもっての発言あるいは新聞報道なんかを通じて私どもが理解する点は、この弾力的運営といって少なくともあの中でもってお決めいただいた、幹事長からもその見解が示されたことについて大蔵省がそのような行動をとっていないんです。なぜきちんと公党間の約束を守ってやらないんですかということをお聞きしたいんです。
○説明員(野村興児君) ただいまお尋ねございま した弾力的運営に関する事柄でございます。 ただいま先生の方から御指摘ございましたように、国会におきましてまさに公党間の合意に基づきまして、この種の税になじみの薄い我が国の現状を踏まえまして、新制度の発足当初の配慮といたしまして議員修正によりまして今先生御紹介ございました十七条第二項を新たに起こしてその弾力的運営を行う旨規定されたところでございます。政府としてこのような修正の趣旨を踏まえまして制度面において必要な措置、例えば申告期限あるいは納付期限の猶予、これは九月三十日まで猶予する、こういった規定を新たに設けておるわけでございますし、また提出書類、いろんな書類については例えば四月一日までに提出のこと、こういう原則がございますけれども、そういったものも実は九月三十日まで、すなわち半年間延長する、こういったことも先ほど申しました公党間の約束ということですべて新たに設けさしていただいているわけでございます。 また執行面におきましても、税務執行の弾力的運営、すなわち初めから調査を行う、こういったことではございませんで、指導あるいは相談あるいは広報、こういったものを中心に一生懸命やっていく、こういったことを執行面についても適切に対処していきたい、こういうことで今いろいろ努力をしている最中でございます。いずれにいたしましてもこの弾力的運営は、消費税に関します納税事務手続について事業者が十分な余裕を持って行えるようにするための措置でございまして、多くの事業者の方々から公党間のこの約束、合意に基づく措置、これについては時宜を得た措置である、こういう御評価をいただいている、こういうふうに思っているわけでございます。公党間の約束でございまして、決してそれをないがしろにしている、あるいは実際何もやっていない、こういうことではございません。具体的にもし時間がありましたら御紹介をさしていただきますが、先ほど申しましたように制度及び執行両面におきましていろいろ努力している最中でございます。
○柳澤錬造君 しかし、きのうも本会議で私聞いておったって、大蔵大臣はそういうことを何も言わないんですよ。改めて今御答弁があったようなことを国民全部がわかるような方法でもってお示しする方法をお考えいただきたいと思うんです。 きのうは竹下総理自身が四月一日から実施です、絶対にこれは変えませんと。それで大蔵大臣は総理の御答弁に何もつけ加えることございませんというふうな答弁の仕方をして引き下がった。今の御答弁は、言うならば公党間の約束はきちんと私たちは守るんですということですから、そのことをもっと公にみんなが理解ができるような方法をお考えになってやっていただきたいということをお願いしておきます。 それから今度は、これは自治省の方に関係してくるんですが、先ほども出ておりましたが、地方自治体がこの消費税相当分をいろいろ合理化努力をやって生み出して、住民には負担増にならないようにしようとしているところがあるわけなんです。それは悪いことですか。自治省の判断をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(坂野重信君) 基本的には別にこれは悪いことじゃありません。ただ、前々から申し上げているように、各自治体の企業努力といいますか、合理化努力というものはふだんから一生懸命やっていただく問題である。たまたま消費税があるからといってそうぴったり名人芸みたいなことは実際的にはなかなか難しいんじゃないかと。東京都の話を事務当局から聞いたところによりますと、一部は確かに企業努力ということが言えるけれども、全部がその辺の恒久財源というところと必ずしも結びついていない。東京都はたまたま裕福なところですから、転嫁するかわりに東京都の一般財源を振り向けるということは可能でしょうけれども、富裕でない県が、もし転嫁するのが難しい、そして何かやりくりして県の財政から出さにゃいかぬ、あるいは市町村の財政から出さにゃいかぬと。三%はこれはもう法律で決まっておりますから、転嫁しようとしまいとにかかわらず税務署に納めていただかなきゃならないことは皆さん御案内のとおりでございますから、その辺を私どもは心配しておるわけでございます。いいか悪いかと言われますと、現実に本当にそういう、時期の問題は別といたしまして、合理化によってコストを下げて、そしてその範囲内で三%の転嫁をやるということになればこれは別に差し支えないと思いますけれども、そんなにできるんならなぜ今までやっていなかったという議論も別にあるわけでございますので、その辺を踏まえて私どもはいろいろ申し上げているわけです。
○柳澤錬造君 じゃ、言うならば自分で努力をしてそういうものを生み出せるならばそれはそれでよろしいんだ、別に悪いことではないんだと、そういう理解をします。 それから次には、これもあっちこっち出ておるのは、いわゆる地方自治体がこの転嫁を見送るということを決めているところがかなり今出てきた。これは自治省も大分頭を痛めているんだと思うんですけれども、どのくらいそういうのが出てきているように把握をしているのか、それを発表していただきたいし、それに対する対策というものはどういうことをしておるんですか。
○政府委員(津田正君) 料金等の転嫁の問題は、料金改定でございますので条例等によっていることがほとんどでございます。そういう意味におきまして、各団体の議会におきまして大部分が審議中と、このように承知しております。執行部が議会に送り込んだ段階、これで私ども都道府県について承知しておるわけでございますが、普通会計におきましては、四十七都道府県中四十一団体が四月一日から使用料等の改定により消費税分の転嫁を行う、このような条例案を提出しております。ただし、うち十五団体は、公営住宅が大部分ですが、そのようなものの一部使用料について実施時期を四月以降よりもうちょっと時期をずらす、このように承知しております。ほかの六団体は四月一日からの使用料等の改定を見送ると、こういう状況でございます。以上が普通会計でございます。 それから公営企業関係でございますが、これはいろんな事業をやっておるわけでございますので、都道府県でやっております代表的な例としまして、典型的な水道事業、工業用水道事業について申し上げますと、上水道事業を実施しております都道府県が二十六団体ですが、そのうち二十三団体、工業用水道事業自体をやっておる団体が四十団体ございますが、そのうち三十九団体、ほとんどの団体が消費税の導入とあわせて消費税の転嫁のための料金改定を行っておると、このように承知しております。
○柳澤錬造君 完全に全部が四月一日から実施の状態にない。自治省の方は個別指導をすると、こう言っているわけですけれども、具体的にどのような御指導をなさろうとしているんでしょうか。
○政府委員(津田正君) 個々の団体それぞれの具体的事情がございますが、例えば東京都の例をとりますと、いわゆる合理化努力をして四%程度従来のコストを下げる、そして下がったものに三%の消費税を転嫁する、こういうことでございます。先ほど大臣が少しおっしゃっていましたが、要するに合理化努力の内容が定数削減と申しますか、定数の合理化、こういうものは消費税が恒久的にかかるというものに対応した恒久財源として出てまいります。ここいらは私ども評価すべき問題だと思います。 ただ、企業用財産で今売れるのがある、それを売っ払えればその財源で当分消費税負担が出せる、こういうようなことも考えておるようでございますが、そういうような恒常的な財源じゃなくて臨時の財源で恒久的な税負担の問題を対処するのはおかしいじゃないか。あるいは今剰余金がある、しかし大体地方団体の公営企業関係の料金の設定の仕方は三年間でやっております。三年間を見通して料金設定をやっておるわけですから、例えば一年半ぐらいはむしろ若干剰余金が出て、それで残りのあとの一年半でそれを食いつぶして、三年間で平均した適正な料金設定をしておるわけです。それをその前半、今剰余金があるから、これは三年間で使わなければ料金設定の趣旨と反するわけでございます。今あるからこれを使おうということはおかしいじゃないか。こういうような個々の団体、個別的なそれぞれ事情がございます。審議会等の手続もございますし、あるいは機械等の改良とかございますが、そういうような個別問題につきましても御相談しておる最中でございます。
○柳澤錬造君 要は四月一日から完全に実施ができるような状態にないということはお認めになると思うんです。 大蔵省にもう一回お聞きするんですけれども、先ほど弾力的運営ということについてきちんとそういうことを言っておりますというお話だったんですけれども、町の商店連合会なんかがいろいろのことを今みんな集まって相談をしているわけなんですが、そういうところもその弾力的運営のそういうことについてお話が行っているのかどうか。ある商店連合会ではカルテルを結んでやる。それからあるところでは、一切これは自分たちでもって消費税三%分は負担をしてお客さんには御迷惑をかけませんと、もうはっきりそういうことを決めているところもある。いろいろのケースがあるんだけれども、じっとそういうのを見ておりましても、弾力的運営という先ほど申し上げたようなことについて、商店連合会の人たちなんかがその辺の点をよく理解をしておったならば、もう少しやり方があったと思うんですけれども、そうではなくて、何が何でもこの四月一日からというようなことで、先ほど言っているようなカルテルを結ぶ。いやこれはもう転嫁をするといってやっているところもあるし、転嫁をしないでもって自分らが負担をしてお客さんには迷惑をかけないといってやっていくところもあるんだけれども、これらについて大蔵省のお考えをお聞かせいただきたいんです。
○説明員(野村興児君) ただいまお尋ねの点でございますが、消費税の実施、適用につきましては、これは四月一日から行われるものでございます。ただ、先ほど来申しておりますように、納付の期限、申告の期限、こういったものについては半年間延長する、あるいはいろんな届け出等のたぐいのもの、こういったものも半年間延長させていただく、こういったようなことで弾力項目、七項目実はあるわけでございますけれども、そういったことを納税者の方々、特に事業者の方々には説明会等あらゆる機会を通じまして周知徹底を図っているところでございます。 ただいま先生から御指摘ございましたところのいろんな商店街のいろんな問題がございます。これは先ほど来より申しておりますように、この新しいタイプの間接税、消費税は我が国で初めての試みでございます。全く経験もございません、あるいはなじみも薄いものでございますし、こういったようなことから国民、特に事業者の方々あるいは消費者の方々が不安とかあるいは懸念もいろいろお感じになっているわけでございます。新税なるがゆえに導入に当たっての摩擦的現象、こういうのも各方面で出てくるかもしれません。しかしながら、とにもかくにもこの消費税が円滑に実施できますように、私どもとしましては、新税制実施円滑化推進本部、こういったものも総理みずから本部長となっていただきましていろいろ広報、相談、指導、こういった施策をやっているところでございますし、消費税の円滑かつ適正な転嫁といったことがまさに今の商店街の大きな問題になっているわけでございます。こういったことについてもきめ細かな対策を実施いたしまして、関係行政機関の相互の緊密な連絡をとりつつ、現在実効ある総合的な対策に万全を期しているところでございます。 消費税の実施を控えました現在、消費税をめぐる活発な議論が行われているわけでございますが、ある意味ではこれは消費税に対する関心の高まりを示すものでございまして、こうした議論につきましても一つ一つ丁寧にお答えをしていきたい、こういう心構えで現在当たっているわけでございます。 いずれにいたしましてもこの際、消費税の導入ということと同時に今回行われますところの一連の改革、税制改革全体の姿というものを改めて思い起こしていただきまして、二兆六千億円の大幅な減税が行われるという、こういった側面も含めまして、ひとつぜひとも今回の改革の意義を再確認をし、そして広く国民各層に訴えて理解を求めてまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。 いずれにいたしましても、この新税の円滑な実施にぜひともひとつ御理解と御協力をいただきたいと思うのが私どもの立場でございます。
○柳澤錬造君 ちょっと引っかかるところは、法律では四月一日からこれが適用になる。しかし九月三十日までの半年間は、極端な言い方をすれば、四月一日から入ることにはなっているけれどもどうしたものかと考えあぐねていて、それで九月三十日までに自分は簡易課税方式をとるのかどれをとるのかというそういう届けのあれを出してもよろしいんですということでしょう、この弾力的運営ということは。そこのところをちょっと……。
○説明員(野村興児君) 弾力的運営の中身につきましてちょっと御説明をさせていただきますと、まず一つは、先ほど来申しておりますように、税務署へ提出いたします書類の期限の猶予、これは本来であれば三月三十一日までに出さなくちやいけない、こういうものも原則的にはあるわけでございますが、そういったものはすべて九月三十日まで期限を延長するということにしております。 それから税務執行の弾力的運営、これは先ほど申しましたように、いきなり調査に入るということは慎もう、広報、相談あるいは指導、こういったものを税務執行の中心に据えていこう、こういうことでございます。また、消費税計算事務に対する関係についてもいろいろな配慮をしておりますし、記帳事務の関係についてもそうでございます。特に先ほど申しましたように申告、納付期限、今先生がおっしゃいましたそういったものの猶予、こういったことは、要するに本来であれば九月三十日までに納付期限が来るものもございますが、そういったものはすべて九月三十日まで納付期限を延長する、こういう措置をとっているわけであります。 したがいまして、このことと、ほかの部分も関係があるわけでございますが、例えば個人の事業者の方でありますと、最初の納付期限、申告期限が参りますのは実は平成二年の三月末日になるわけであります。それまでに、言うなれば税の関係についてはいろいろ御勉強いただくといったことも可能であるわけでございます。ただ、先ほど来申しております、あるいは商店街のいろいろな御議論というのは、四月一日を境にいたしましてこれは転嫁という問題、価格の設定というものはその時点から行っていただかなければ、その企業あるいは事業者にとってみれば収益に関係する話であるということでございますので、そういった問題は別途ございます。しかしながら税の関係につきましては、そういった弾力的運営ということで、今申しましたのは例示でございますけれども、その他いろいろな点に配慮しているわけでございますが、九月三十日までいろんなものについて配慮していく、こういうことがその弾力的運営の実態でございます。
○柳澤錬造君 したがって、九月三十日までに届けを出して手続をとればよろしいということは、それを出してから徴税の作業というか物を売る者が自分の手でそれについてかけるわけでしょう、消費税を。そうでなければどういうふうなやり方をするかということが決まらないわけなんです。その辺は一その首かしげたところはどういうことですか。
○説明員(野村興児君) ただいまるる申しましたように申告期限、納付期限、これは税の関係でございます、こういったものについての期限はそれぞれ延長をしているわけでございますが、税そのものの実施、適用は四月一日からあるわけでございます。したがいまして、それぞれの事業者の方々は、消費税の部分を転嫁されないと、これはその企業の収益に関係する話でございますので、そこについては価格設定、価格問題については四月一日から的確に対応していただかなければならない、こういうふうなことを申し上げているわけでございます。
○柳澤錬造君 これはきちんとしておいてもらわなければいけないと思うんだけれども、安倍幹事長が言っていたことは、実質的に半年延期の効果があらわれるようにいたしましょうということです。それでそれがそのころ、昨年の場合に私どもやっておって、答弁で明確でなかったのでもう一回私ども書記長に言って再度幹事長と会談を持ってもらって、今言ったようなことについてきちんとそれは大蔵省に指示しますということになっているんで私たちも納得しておったわけですから、その辺はむしろ誤解のないように、公党間の約束は約束で守っていただいて、それでその弾力的運営ということについて誤りのないようにやっていただきたいということを申し上げておきたいと思うんです。 次に、またこれは自治省の方ですけれども、個人住民税で、寝たきり老人それから通称言われるところのぼけ老人、およそこういう人たちというものはどのくらいいるんですかということが一つ。これらの老人にも、特にぼけ老人の方になるわけだけれども、別にこれは寝ているわけじゃないですから、特別障害者控除及び同居の場合だと加算控除が適用されるというふうに理解してよろしいんですかということをお答えいただきたい。
○政府委員(湯浅利夫君) 厚生省の統計でございますけれども、寝たきりとかあるいは起きれるけれどもトイレなどに行けないというような方々、要介護老人ということになろうかと思いますが、こういう方々の数は、昭和六十一年現在で約六十万人、このうち在宅が二十二万人、特別養護老人ホームの入所者の方々が十三万人、それから長期入院患者の方々が二十五万人、大体こういう数を私ども承知いたしております。そしてこういう方々、特に痴呆性老人という方々、今の要介護老人以外に痴呆性老人の方々は、昭和六十年現在の数値でございますが五十九万人、これは在宅の方々、こういうふうに承知をいたしております。 こういう寝たきりなどの要介護老人とか痴呆性老人の方々が特別障害者であれば、当然のことながら特別障害者控除、これは住民税の場合ですと、今回の改正案では平成二年度以降は二十八万円ということでお願いしておりますけれども、これが適用されると同時にこの老人の方々と同居している場合には、その同居の場合の加算控除、これは改正案では平成二年度から二十一万円お願いしております。現在は十四万でございますが、それを二十一万円に、これも適用になります。と同時に、その老人の方々が納税義務者かその配偶者の方の同居の直系尊属の場合、これは通常同居老親と呼んでおりますが、そういう方々であれば、先ほど申しました二十一万円の加算控除のほかに、さらに同居老親等に係る加算控除七万円が適用になることになります。
○柳澤錬造君 だから、痴呆性老人というのもいわゆる特別障害者控除の適用はあるんですということでしょう。
○政府委員(湯浅利夫君) 痴呆性老人が直ちに特別障害者になるということではないようでございますけれども、この辺の認定は具体的にどういう方を認定するかという問題がございますが、心神喪失の状況にある方は特別障害者になるということでございまして、特別障害者と痴呆性老人というのは多少違うようでございます。ただ、認定の段階で痴呆性老人のうち心神喪失の状況にある方は特別障害者になる、こういうような形に税法上の扱いはなっております。
○柳澤錬造君 それはまた厚生省の方と連絡をとっていただいて、私が確認したのでは何か難しいことを言っておったけれども、結果的には痴呆性老人、ぼけ老人もこうこうしかじかで適用になるんですということを聞いておったですから、あれしていただきたいと思うんです。 それから、これは大臣に聞いておかなきゃいけないんですけれども、地方公務員の給与ですが、行政改革をやったときに、余りにも国家公務員との格差があり過ぎるんじゃないかということであれしまして、あの当時はラスパイレス指数がどうだこうだといってよく議論したんだけれども、そんな指数で言っておったってしようがない。大阪周辺なんかは、国家公務員に比べて、言うならば年間約百万円の給料を余計もらっていることなんですと。余りにも不合理じゃないかということで、これは自治省から次官通達を出してくださったんです。地方公共団体の職員の給与というものは地域住民の税金によって賄われているのであるから十分理解をしなきゃいけないということでもって、公表せいと。 ところが、私が方々で聞いてみても公表しているところは初めのころは少なかった。その後、今度は何かのときに聞くと、これこれしかじかで九〇%以上もこうやって公表していますと言うんだけれども、当初に行革の特別委員会でやっているときに私が言ったのは、サラリーマンが、自分は年齢が幾つで勤続が幾らでもって、どのくらいのサラリーをもらっている、その自分と比較して、市役所なら市役所に勤めている公務員がどのくらいの給料をもらっているんだという比較ができなければわからないんだから、平均賃金が幾らですなんというのを発表したって意味がないんだから、比較のできるようなものを公表してやってくれと言ってお願いをして、滋賀県とどこだかが非常に詳しい公表をしました。しかし、あとは数えるほどしか数字のあれを見てわかるところがなかったくらいなんです。自治省の方はこれだけの地方公共団体が発表していると言っているんだけれども、最近の状況はどうなっているか、それをお聞かせいただきたいんです。
○政府委員(芦尾長司君) 地方公務員の職員給与等の住民への公表の問題でございますが、ただいま御指摘ございましたように、昭和五十六年の十月、それから五十九年八月付の自治事務次官通知で「地方公共団体における職員給与等の公表について」ということで通知を出しまして、指導を行ってきておるところでございます。 それで、六十二年度におきます給与公表の状況でございますけれども一公表するようにということで指導をいたしておりますのが都道府県、市、それから特別区、こういうことになっておるわけでございますが、既に都道県と指定都市、特別区、これはすべてもう公表をいたしております。それからまた、市のうちで六百六市はもう既に公表をいたしております。そういう意味で、全部合わせまして六百八十六団体は公表をいたしておるわけでございますが、未実施がまだ三十九市残っておる、そこまではきておるというふうな状況になっておるところでございます。現在の状況でございます。
○柳澤錬造君 その公表という中の、どこなんと言うといかぬから言わないけれども、市長さんに会って、きちんとやっておりますかと言ったんです。そうしたら、次官通達を受けてきちんと公表していますと。どういうやり方をしていますかと言ったら、住民の代表は市会議員ですから、市会議員にそれを配っていますと。市会議員にデータを配ったぐらいでは公表にならないんだから、その辺住民にわかるような公表の仕方をしろと。税金を納めてくれるサラリーマンの人たちが自分との比較ができるようなデータでもって公表してやらないとわかりません。 それから、これもいつかも私は言ったけれども、逆に国家公務員に比べて低過ぎるところもあるわけだ。それは税金が入ってこないからあれだろうけれども、今度はそういうところは逆にできるだけある程度引き上げてやれという指導もしていただきたいと思うんです。それはもうおやりいただければ結構です。 次に、今度の改正でもって、共同募金会に十万円以上寄附したならば所得控除を認めるという制度を新しくつくられて、これは私は大変いいことだと思うんです。いいことだと思うんだけれども、あの共同募金に十万円以上寄附するというのは一般庶民の中にはほとんどおらない。だからそういう点からいくならば、こういう制度をおつくりになっても対象というものはごく限られてしまう。おやりになるならば、それをもっと下げて、一万円以上とかなんとかといってやったらいいではないかと思う。それから、せっかくこういうことをおやりになるのならば、いろいろとボランティア活動をやっている者がおりますね、ああいうふうな団体への寄附なんかも所得控除の対象にするということぐらいおやりになったらいいと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(湯浅利夫君) 御指摘のように、個人住民税におきまして今回初めて寄附金控除の制度を導入いたしまして、共同募金会に対して十万円を超える寄附を行った場合に所得控除を創設することにしたわけでございます。御指摘のとおり、金額をもう少し引き下げろという御意見もあったわけでございますが、課税庁なりの事務手続等の問題もございまして、当面十万円というところで出発をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。 御指摘のボランティア活動に対する寄附控除という問題でございますが、ボランティアという場合に、これは今の段階では法律上の位置づけというのは特にございませんから、この活動そのものの態様が非常に多様化しているわけでございます。いろんな運営のやり方があるというようなこともございまして、これを直ちにボランティア活動をしている方々に寄附をしたから住民税の所得控除をするということはなかなか現段階では難しいんじゃないかと思うわけです。 ただ、例えば社会福祉事業に係るボランティア基金に充てるために共同募金会を通して支出した場合、こういう場合には今度の寄附金控除で控除の対象にしたいというふうに考えているわけでございますが、直接ボランティア活動に寄附した場合というのについてはもうちょっと活動の内容など検討しませんとちょっと難しいんじゃないかと思います。
○柳澤錬造君 局長、アガペハウスというのを御存じですか。恐らく私知らないから今のような答弁が出てくると思うんです。これは日本でじゃなくてアメリカでやっているんです。ケン・ジョセフ君ですけれども、十八歳ぐらいまで日本で育っておったものですから、それで八年前アメリカに帰って、アメリカでもってアメリカじゅうの主要なところからお金をカンパしていただいて、ロサンゼルスでもって電話四本持って三十人ぐらいボランティアの人たちがかわりばんこでその電話へついて、これはもう二十四時間体制。アメリカじゆうのどこからでも、日本人が向こうへ行って何か困ったことがあった何があったというふうなことになると、そこのところへ電話をしてくるとすぐその地域におる人のところへ協力が、何万人と登録されているわけですから、そのところへ行って、今どこそこの空港で日本人のだれだれが困っているから助けてやってくれと。ところが、これは日本のNHKか何かでも報道したはずですけれども一みんなお金をアメリカ人が出してやっている。そしてそのうちに‘アメリカのそういうお金を出している人たちが、日本人が何人おまえさんのところへカンパしているんだと言って、しようがないから本当のことを、三人ですと。あんな景気がいい日本人がたった三人しかカンパしない、我々がこれだけ失業で苦しんでおるのに、その日本人のために何でおれたちが銭出さなきゃいかぬのだ、やめたと言って次々とやめていく。それでそのアガペハウスの人たちが今日本に来て、日本で日本人の人たちにそのためのカンパをしてくださいといってやってきているんですよ。 何でもかんでもボランティアでやっていたからそれを認めるなんということはできることじゃないんであって、何らかのところで、それは大蔵省でも自治省でもどこでも、どこかのところでもってそういう認定はする必要は私はあると思うんです。だけれども、もうちょっと共同募金のあれを認めるということになるならば、それ以上のそういうことをやっているところがあることなんだし、そういうことも頭の中へ入れていただいて、そして今後のためにもぜひお考えいただきたいと思うんです。御検討いただけるかどうかだけお聞きしておきたい。
○政府委員(湯浅利夫君) 実は住民税につきまして今までこの寄附金控除の制度、所得税は随分前からやっているんですが、住民税ではやっていなかったその理由は、寄附をされる方とそれからその寄附金控除をする団体との関係で寄附と受益との間に対応関係がなかなか認めにくいというのが一番大きな理由だったわけでございます。 今回の共同募金会については、自分の住んでいる都道府県の共同募金会に寄附をするということで、その受益もそれから寄附の対象も、それから寄附控除をする団体もそれぞれ対応関係が認められるということで、今回初めてこの寄附金控除の制度を導入させていただきたいというふうに考えているわけでございます。 そういう趣旨からいきますと、いろんな福祉活動や何かに住民税の寄附金控除をやるという点につきましては、いささかまだ今の私が考えた枠の中でやるということになりますと問題も多いわけでございまして、この辺はこれからの検討課題ということで、特にボランティアというのは今先生が御指摘のような非常に大きな団体から地域だけの小さなボランティア活動までいろいろございますので、またその支援のやり方も、補助金を地方団体が交付してやるというようなものもございますし、いろんなやり方がございますので、この辺をよく見きわめながら検討させていただければと思うわけでございます。
○秋山肇君 四月一日、消費税の実施というのを目前に控えているわけですが、私のところに来ていますのは、マンションに入っている人たちが、管理をしている不動産屋さんから、四月から消費税三%が家賃に上乗せになる、その分を含んで払ってくださいという通知が来ているわけです。それが三千万を超える大きな経営をやっているマンションを持っている人もあれば、そうでない人もあるわけです。そういう人はその三%を預かってそのまま懐に入れてしまって払わないで済ませていいということになるわけで、先ほど佐藤先生から個人タクシーのお話がありました、また商店のお話もありましたけれども、この三千万という限度が、今度マンションに入っている人からすると、大家さんは果たして三千万の収入があるのかどうかというようなことを税務署に聞く人も出てくると思うんですが、その点についての対応というのはどうお考えですか。
○説明員(野村興児君) 今先生お尋ねの家賃の問題につきましては、これは家主さんとたな子と両者の関係でございます。これは他のいわゆる取引とは違いまして、非常に言うなれば密接な関係でございますので、そういった事情も含めまして建設省の住宅局長から実は通達が出ております。 これについては、「免税事業者となる家主については、賃貸住宅経営のために必要な資材の購入や役務の提供」のうち課税仕入れとなるものについて「消費税込みで購入し、又は提供を受けることとなるので、一般的にはその分のコストが上昇することとなり、このようなコストの動向をふまえた家賃の改定が必要となることが考えられる。」と。これはよく言っておりますように、仕入れにがかったもの、これは転嫁をしないと家主さんの結局収入が減少すると、こういったことであるかと思います。「この場合については、その理由を借家人に対し十分説明することが望ましい。」、要するに、よく事情をお話しして、家主とたな子とお話し合いをした上でその家賃の決定に当たってほしいと、こういったような趣旨の通達が出されているところでございます。
○秋山肇君 そうしますと家主とたな子という信頼関係というのが、ただ説明をすれば納得するということでない、もっと親子の関係のような親密な関係から腹のさぐり合いのような状況になっていくんじゃないかなというふうに、そういうところもあるんじゃないかなと、全部とは言いませんけれども、心配をするわけです。というのは、税というのはやはり納税者が払う、それは直接税にしても間接税にしても、払ったものが確実に納まるところに納まっていくということでなければならないわけでありますから、その辺の基本について今お答えをいただいたわけです。 昨年の三月三十一日の地方行政委員会で、私は軽油引取税の脱税問題について質問をさせていただいたわけですが、その際当局から、県の実務担当者をメンバーとする研究会を設置し、脱税防止あるいは課税の適正化、脱税の早期発見等について研究を行っているとのことでしたが、その後どのようになっておりますか。
○政府委員(湯浅利夫君) 軽油引取税の問題につきましては、ただいま御指摘のように、十四都府県の実務担当者をメンバーといたします軽油引取税課税問題研究会というものを設置してもらいまして、そしてここで主として脱税防止のための課税の適正化をどうしたらいいだろうかということを検討してもらいまして、昨年の三月にその検討結果の報告書をいただきました。この報告書にいろいろとこの改革案をお述べいただいているところでございますが、これを踏まえまして、さらにこれに、適正化の充実を図るために、この研究会の指摘に加えまして幾つかの点を加えた改正案を今回提案をしているところでございます。
○秋山肇君 今の、いろいろ対策を講じられていると思うんですが、昨年質問したときにも、九州や北海道で石油販売会社等をつくって三十億円以上に上がる軽油引取税を脱税していた事件、問題になったのは、脱税がばれ、追及を受けそうになると会社を解散、倒産させていたという点であります。今回の改正でそういうことがいろいろ規制をされていろんな要件として厳格になるんでしょうけれども、具体的にどのようになっているか、お答えいただきたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) 軽油引取税の脱税事案はいろいろあるわけでございますが、御指摘のように、いわゆるペーパーカンパニーを設立いたしましてこれを使って脱税をするという事案はかなりあることが私どももわかりましたので、そのためにはまずこの元売業者なり特約業者の指定制度というものを整備する必要があるのではないかというふうに考えているわけでございまして、その趣旨から今回の改正案におきまして、まず特約業者を指定する場合に、一度に特約業者には指定しないで仮特約業者というような制度をつくって、いわば仮免制度と申しますか、そういうものをつくりまして、そこで一定期間油の取引をしてもらう。その上でこの要件にマッチした場合には特約業者に指定をするという二段構えでやっていけばいわゆるペーパーカンパニーというものの防止に役立つのではないかということで、そういう改正案を考えているわけでございます。 特に、従来は特約業者は各都道府県で条例で包括指定をしていたというようなことで、比較的容易に特約業者になれたわけでございますが、今度はそういうスクリーンを通しまして個別指定でやっていく、しかもその指定要件というものを厳しくする、それから取り消し要件も厳しくする、こういうような形で特約業者の指定につきまして厳格な対応をしてまいりたい、こういうことでこの改正案はつくっているわけでございます。
○秋山肇君 しっかりと厳しく取り締まって、脱税行為というものの再現がないようにしていただきたいと思うんです。 そうすると、先ほどの大家さんとたな子さんの話で、やはり三%を取って三千万円以下の大家さんで消費税を払わないという人は、善意で、別に税金をごまかそうという気持ちがなくてもたな子さんから預かってしまうという人が多いと思うんです。ですから、その辺等も含めて、この税になれる、まず税の理解、先ほど柳澤先生のお話にもあったんですけれども、なかなか答える側にしても何かちょっと私が聞いていてもおかしいなというか、そう言ったら失礼なのかもしれませんが、相互理解というのがまだまだ時間がかかるんだろうというふうに思うので、お互いに税というのは正しい形で運営をされていかないといけないということを申し上げておきます。 次に、留保財源の問題について幾つかお伺いをしたいと思います。 いわゆる留保財源とは、地方財政計画上の地方税収入のうち基準財政収入額に算入される部分以外の部分を指し、地域住民が標準的に負担すべき地方税収入の一部として地方財政計画上の歳出を賄うこととされているのは御承知のとおりであります。 そこでまず、昭和五十七年七月に出された臨調第三次答申において地方公共団体間の財源調整の強化方策が出されたかと思いますが、留保財源についてはどのような方向性を打ち出しておりますでしょうか。
○政府委員(津田正君) 五十七年の臨時行政調査会の基本答申におきましては「税源の偏在にもかかわらず標準地方税収の一定率とされているため、各地方公共団体間で格差が大きい留保財源については、例えば、当該率の引下げ等の方法による財源の一層の均てん化を検討する」、このようにされております。
○秋山肇君 また、同じく昭和五十七年九月には地方制度調査会から、地方行財政改革のあり方についての意見書が出されましたが、このときの内容はどのようなものだったでしょうか。
○政府委員(津田正君) 地方制度調査会の意見は、「地方交付税の基準財政収入額の算定に用いる基準税率の引上げ等による地方公共団体間の財源の均てん化については、地方公共団体の財政運営の自主性、自律性を損なうおそれが少なくないこと」から「その検討に当たっては、慎重に対処すべきである。」、このような答申をしております。
○秋山肇君 地方財源の問題を議論するに当たり、地方財政計画の策定を通じた地方財政対策で交付税総額が決められております。そのために交付税において財源不足額が構造的に生じる部分については恒久的な地方財源として移譲することが必要であると考えるが、いかがでしょうか。
○政府委員(津田正君) 地方交付税の総額につきましては、特定の国税の一定率、このように決められておるわけでございますが、そういうように機械的に決められておりますものと毎年の地方財政の必要財源額というものは必ずしも合わない場合がございます。ある程度合わないというような場合では一々交付税率の見直し等するものではございません。ある程度安定的にいわゆる地方団体の共通財源としての交付税というものを確保を図っておるわけでございます。しかし、毎年度分として交付すべき普通地方交付税の総額が引き続き各地方団体について算定した財源不足額の合算額と著しく異なる場合には、地方行財政制度の改正または交付税率の変更を行うものとされている、引き続き著しく食い違った場合にはそのような対処をしろということで、その面での見直しの規定も六条の三で入っておるところでございます。
○秋山肇君 現在の地方財政制度のもとで留保財源の割合を引き下げることは、かえって地方自治体の財政運営を硬直化させる結果にもなりかねないと思います。そこで、地方自治体の施策の自主性、自律性を保持するためには現行の留保財源は必要不可欠であると考えますが、いかがお考えですか。
○政府委員(津田正君) いわゆる基準税率の私どもの考え方でございますが、三点の意義を持っておると思います。 第一点は、基準財政収入額の算定に当たりまして、地方団体のあらゆる財政需要を完全にいわゆる客観的統一的な資料で把握できるかどうか、こういうような技術的な観点からある程度の弾力性、幅というものを残しておかなければならないということが第一点。それから第二点としまして、自治体としての地方団体がそれぞれの地域の特性に応じて自主的に独自の施策を展開していく余地を残しておくべきではないか。いわゆる地方団体の自主性、自律性の幅というのはある程度残す必要があるのではないかということ。それから三点目に、例えば工場誘致等、当該団体がまさしく税源をふやそうという努力をした際に、ふえた税金は交付税上これは全部基準財政収入額に入れてしまう、全然残らない、こういうことでは地域の自主財源、自主税源努力というものを失わせるのではないか。これがひいては地域の活力というものを停滞させるおそれがあるのではないか。そういうような努力をしたところには、努力した部分はある程度地元に残すべきではないか。こういうような観点から設けられておると私どもは考えておるわけでございます。 したがいまして、この基準税率の問題は、単に財源の均衡化ということだけではなくて、地方の自主性、自律性をどの程度認めるか、あるいは地域の活力を、その団体がどの程度努力すればその見返りがあるか、こういうような総合的な観点から論議をしていかなければならないと考えております。
○秋山肇君 今のお答えにもありましたけれども、したがいまして、もし留保財源の率の引き下げを行うと地方行政が一層画一化されるばかりでなく、地域の振興を図って税収を上げようとする地方自治体の努力に水を差す結果となり、他力本願の姿勢になるのではないかと思います。また、これでは竹下首相がテーマにしておられる地方の活性化を目指したふるさと創生の理念にも反することになると思うのですが、この留保財源の引き下げ問題については自治大臣、どのような御見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) 先ほど財政局長が三つの点から留保財源の効能についての説明がありましたように、また先生が御指摘のように、ふるさと創生の問題であるとかあるいは多極分散に向けての活性化ということを考えますときに、軽々にこの率を下げるということになってまいりますと、これは留保財源そのものの目的にも反することになりますので、この問題は慎重に今後検討してまいりたいと思っております。
○委員長(向山一人君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(向山一人君) 御異議ないと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○渕上貞雄君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案につきまして反対の討論を行います。 以下、主要な反対点を述べます。 まず、本案は昨年の税制抜本改革と称する消費税の導入と表裏一体の関係にあるものであり、本案そのものにかかわる改正点が入っております。消費税は、近代国家における民主主義の根幹とも言える税制に関して公約違反を犯し、あまつさえ衆議院及び本院においてすら与党単独で強行採決を繰り返して成立したものであります。国民の大多数が政府・自民党を痛烈に批判しているとおり、到底容認できません。しかも、昨年十二月末に強行成立させた消費税をわずか三カ月の準備期間で導入実施しようとしているのですから、今消費者も企業も、そして行政も大混乱の状況となっています。 自治省は、昨年末から全国の自治体に消費税転嫁に関する通達等を再三出しておりますが、実際は中央政府の勝手な言い分どおりになっておりません。むしろ全国の自治体は続々と料金等への転嫁見送りを決定し、消費税の廃止決議等も採択されている状況となっておりますが、その責任は挙げて政府にあります。政府特殊法人においても転嫁できず、自治体の転嫁見送りの先駆けである東京都の場合には、与党政策責任者が介在しているのでありますから、まさに消費税の構造的欠陥は白日のもとに露呈したと言わざるを得ません。私ども日本社会党は、全国の国民の声を代表して消費税の四月導入中止を断固として要求いたします。 また、国税たる消費税の創設によって地方の自主税源たる電気税、ガス税等の廃止、料理飲食税、娯楽施設利用税の縮小などが行われたことは地方自主税源の縮小、自治の基盤たる地方財政、なかんずく自主財源の縮小であります。これらの措置によって地方財政における自主財源は減少し、依存財源がふえたことは税制改革の本質をも物語っております。そして、昨年の税制抜本改革においては、地方税改革の懸案事項のほとんどが見送られましたが、それは本案においても同様であります。 すなわち、個人住民税については、中低所得者の負担軽減のため物価調整減税制度の導入や総合課税への移行のための納税者番号制度は検討すら行われていず、所得税と課税最低限の格差なども放置されたままにあります。 第二に、税負担の公平を推進するため社会保険診療報酬課税の適正化は緊急の課題であり、事業税その他の地方税における非課税等特別措置の整理合理化の推進が求められているときに何ら評価に値するものが含まれておりません。 第三に、法人事業税の分割基準の見直しが本案に含まれていますが、これによって地方財政が豊かになるわけではなく、横の財政調整に道を開くことともなり、必要な法人事業税の外形標準課税の導入については置き去りにされております。また、移転価格税制等についても改善されていないことは極めて遺憾であります。 第四に、都市税源の充実を図るための事業所税の課税団体の範囲の拡大等についても懸案事項であるにもかかわらず盛り込まれておりません。 第五に、固定資産税、都市計画税について、最近の地価高騰の状況にかんがみ、小規模住宅用地等に係る負担軽減措置のさらなる改善などを今から講ずるべきところ、これも何ら検討の跡がないことは極めて怠慢であります。 第六に、生活協同組合への課税強化が盛り込まれていますが、営利を目的としない生協を消費税の犠牲にすることは、我が国税制の道をゆがめる重大な問題であります。 なお、本案には若干の減税案が含まれておりますが、消費税の導入によって逆に大増税となることを勘案すれば評価に値しません。年金所得に係る国保税の控除引き上げも我が党の強い要求によって実現したものでありますが、これはもともと政府の過ちであり、是正すべきは当然と言えましょう。 以上、主要な反対理由を述べてまいりましたが、全国の自治体において消費税の見直しの声が高く鳴り響いております。政府は、みずからの責任を自治体に押しつけることなく、交付税率の見直しなどという言語道断の恫喝を直ちにやめ、消費税を撤廃し、国民の声に基づく税制改革のやり直しを図るよう強く求めて、私の討論を終わります。
○委員長(向山一人君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、金丸三郎君が委員を辞任され、その補欠として二木秀夫君が選任されました。
○松浦功君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案に対し、賛成の討論を行うものであります。 本法律案は、最近における社会経済情勢等にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化等を図るため個人住民税について所得割の非課税限度額の引き上げ等を行うとともに、法人事業税の分割基準、自動車税の税率構造及び軽油引取税の課税の仕組み等について見直しを行うこととするほか、非課税等特別措置の整理合理化等を行うこと等を主な内容とするものであります。 我が国の税制は、昨年の第百十三回国会においてシャウプ勧告以来の抜本的な税制改革の実現を見たところであり、当面は、この新税制の円滑な実施を推進することが何よりも重要であります。それとともに、新年度の地方税制改正に当たりましては、社会経済情勢の変化に対応して早急に実施すべき措置を講ずる必要があると存じます。 政府案は、このような要請にこたえ、適切な措置を講じようとするものであり、現時点の改正として妥当なものと思うのであります。 以上の理由により、私は本法律案に賛成するものであることを表明し、討論を終わります。
○片上公人君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案につきまして、反対討論を行います。 以下、反対の主な理由を申し述べます。 まず初めに税源配分についてであります。 今日の国、地方の税源配分は、国が二に対し、地方は一と、国に偏重しております。特に、昨年の税制改正により、地方税の比重は一層低下し、国への依存財源が増加する結果となりました。現在、多極分散型国土形成、特色ある地域づくり、町づくりが求められておりますが、そのためには、恒常的な財源、それも自主財源である地方税の確保こそが最も重要であります。しかしながら、今回の改正案では自主財源の充実が全く図られておりません。これが反対理由の第一であります。 次に不公平税制の是正についてであります。 税負担の不公平は、政治、行政に対する国民の不信を招く重大な問題であります。しかし、現行の地方税制においては、社会保険診療報酬制度に係る事業税の特例措置を初め、不公平税制の是正が一向に解消されず存続したままであります。これが反対理由の第二であります。 次に住民税についてであります。生活保護基準額は、毎年引き上げられておりますが、現行制度では生活保護基準額しか所得のない世帯にも課税されることから、改正案は住民税の非課税限度額を二百十九万二千円に引き上げることとしております。しかしながら、この額は、生活保護基準額を一万円上回るにすぎず、生活保護基準程度の所得しかない世帯に住民税が課税されることを回避すればよいという小手先の対策にすぎません。住民税負担の軽減を図るには課税最低限の引き上げ等により行うべきでありますが、政府案はこうした改革が行われておりません。これが反対の第三であります。 次に、国民健康保険税についてであります。 近年、老人保健、退職者医療制度の創設等の改革が行われたものの、国民健康保険制度の財政基盤は依然脆弱であり、経営は安定するに至っておりません。このため国保加入者の保険料負担は年々増加し、他の医療保険との格差は広がる一方であります。また、国保の保険料負担も地域によって著しい格差が生じており、不公平感を増長させております。今、国保に求められておるのは、保険料負担の軽減措置と平準化、そして、給付水準を他の医療保険制度並みに改善することでありますが、この点についての改革が行われておりません。これが反対理由の第四であります。 最後に消費税について一言申し上げておきたい。 昨年、我が党を初め野党の強い反対にもかかわらず、消費税法が成立しました。消費税は、逆進性が著しく、税率の引き上げの歯どめもなく、また価格転嫁が困難であることと等、総理が示した九つの懸念が一層顕著になり、国民の反対の声はますます高まっております。また、地方自治体においても公共料金への負担転嫁等をめぐって混乱が続いております。このような状態で実施に踏み切るならば、国民の政治不信は深まり、行政にも重大な支障を来すことは必至であります。したがって、この際、消費税は撤回すべきであります。 以上、主な理由を申し述べ、反対討論といたします。
○諫山博君 私は、日本共産党を代表して、地方税法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 昨年暮れ、政府・自民党は国民の強い反対を押し切り、消費税導入を柱とした税制改革関連六法案を成立させました。この税制改革は、歳入歳国会わせ約一兆四千億円の地方負担と同時に、電気・ガス税の廃止等によって地方自主財源の減少をもたらすなど、地方財政に大打撃を与えるものとなっています。さらに、地方公共料金の一斉引き上げを求める政府の指導にもかかわらず、多くの自治体が公共料金への消費税転嫁を見送るなど、住民との矛盾が表面化し、大問題になっています。地方自治体がこのように次々に転嫁を見送るのは、消費税が地域住民の支持を受けていないということであります。政府は自治体がこれだけ消費税に抵抗している姿をよく見きわめるべきであります。地方自治の精神からいっても、地方自治体の判断を尊重するのは当然のことで、制裁のおどかしをかけることなどは絶対にあってはならないことです。地方自治体と住民に苦痛と混乱をもたらすだけの消費税は直ちに廃止すべきであります。 次に、本改正案に反対する具体的な理由を述べます。 反対理由の第一は、大企業優遇措置を温存し、新たに拡大していることです。 多極分散型国土形成促進法や民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法等に規定する土地及び施設について、固定資産税、不動産取得税、特別土地保有税及び事業所税の非課税措置や、課税標準の特例による軽減措置を講じようとしていますが、これらの法律は、基本的には民活の名のもとに、一部大企業の利益追求を容認するものです。税制改革で自主財源比率の低下が問題になっている中で、担税力のある大企業へこそ相応の税負担を求めるべきであります。非課税措置や軽減措置を温存、拡大してまで優遇措置を講ずる理由は全くありません。なお、今年度もいわゆる他法改正でこの種の改正が行われていますが、昨年も要望したように、本委員会での審議の対象となるよう、今後も政府がその内容を事前に明らかにされるように再度要求しておきます。 反対理由の第二は、国民健康保険税の課税限度額の引き上げです。 現在の国民健康保険制度の危機の原因は、根本的には国庫負担の大幅削減にあります。国保財政の収入に占める国庫負担の割合を見ると、八一年度の五八%から八七年度には四二・四%へと年々減る一方です。反面、保険料は三三・三%から三九・七%へと大幅に増加しています。国庫負担の実質削減額は七千四百億円で、保険料を三四・三%にまで引き下げる額に相当します。既に、国保税の徴収は限界に近い状況にあり、住民に負担を求めるのではなく、国庫負担率をもとに戻すことこそ、今政府が直ちに行うべきことであります。 反対理由の第三は、一部の生活協同組合に対する事業税の課税強化が行われようとしていることであります。 消費生活協同組合は他の協同組合と同じく公益性が認められ、また、民間事業者と異なり自由な営業活動が法律により規制されている非営利法人であります。したがって、税制上も税率の軽減特例措置が講じられてきました。消費生協への課税強化は、この公益性及び非営利法人という性格を否定し、生協の自主的な社会活動に対する規制へとつながるもので、絶対に反対であります。 最後に、本改正案の中には、国民健康保険税の限度額引き上げ、大企業に対する新たな非課税措置の新設など、いわゆる日切れ扱いをしなくてもよいものまで含まれており、これを日切れ法案と称して審議を急ぐことは到底容認できるものではありません。 以上、本法案に反対する理由を述べて、私の討論を終わります。
○柳澤錬造君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行うものであります。 我が党の強い反対にもかかわらず導入された消費税によって国民の間には強い不満と不安が渦巻いています。消費税を転嫁することが難しい下請業者や末端小売業者の経営の深刻化、便乗値上げを心配する消費者、公共料金引き上げに関する自治体の対応の相違などさまざまな矛盾と混乱を引き起こしており、その原因は一にかかって昨年末の税制改革関連六法を強行採決をもって可決、成立させた政府・自民党にあると言わなければなりません。 今回の地方税法の改正に当たっても、政府はさきの国会において我が党が主張した資産課税の強化、租税特別措置の整理合理化、公益法人への課税強化など不公平税制の是正、行政改革の徹底した推進と大幅減税の断行等の諸施策について抜本的な改革を行うことを全く考慮することなく法案を提出したのであり、我が党は断じてこれを容認することはできないのであります。 民社党は、国民が働く喜びが感じられ、個々人の努力が正当に報われるような公平公正な税体系をつくり上げていくため今後とも努力していくことを申し添えて討論を終わります。
○委員長(向山一人君) 他に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(向山一人君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 地方税法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(向山一人君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、山口君から発言を求められておりますので、これを許します。山口君。
○山口哲夫君 私は、ただいま可決されました地方税法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び新政クラブ・税金党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地方税法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、税制改革による地方公共団体の財政構造の変化、高齢化社会等に対応する行政需要の増大、引き続き厳しい地方財政の状況等にかんがみ、国と地方及び都道府県と市町村の税源再配分について検討を加え、地方税源の拡充を図るとともに、特に左記事項についてその実現に努めるべきである。 一、個人住民税については、中低所得者層の税負担の軽減を図るため、引き続き課税最低限の引上げ等について努力すること。 二、事業税その他の地方税における非課税等特別措置について税負担の公平を確保するため、積極的に整理・合理化を図るとともに、法人事業税の外形標準課税については財源確保の安定化に資するためその実現に努めること。 また、移転価格税制等の制度の適用により地方公共団体の財政運営に支障を来すことのないよう配慮すること。 三、最近の地価高騰の状況にかんがみ、固定資産税の居住用資産等に対する負担軽減措置についてさらに検討すること。 四、都市税源の充実を図るため、事業所税の課税団体の範囲の拡大について引き続き検討を図ること。 五、地方譲与税については、各地方公共団体の財政構造の変化等を見守りつつ、必要に応じてその譲与基準等について適切な見直しを行うこと。 六、総合課税への移行を展望し、住民のプライバシー保護に留意した納税者番号制度の導入を検討すること。 七、今後の税制改革に当たっては、地方公共団体及び議会の意見等を十分に尊重するとともに、地方自治の本旨にのっとり自主性を損なうことのないよう十分留意すること。右決議する。 以上でございます。 なお、第二項の「事業税その他の地方税における非課税等特別措置について税負担の公平を確保するため、積極的に整理・合理化を図る」旨の内容として、従来から課題となっている事業税における社会保険診療報酬の非課税の問題も当然含まれる趣旨と理解していることを付言しておきます。 何とぞ、満場一致御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(向山一人君) ただいま山口君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(向山一人君) 多数と認めます。よって、山口君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、坂野自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂野自治大臣。
○国務大臣(坂野重信君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重して善処してまいりたいと存じます。
○委員長(向山一人君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(向山一人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十七分散会