地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 190 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/03/06
会議録
○委員長(向山一人君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る二月十四日、神谷信之助君が委員を辞任され、その補欠として諫山博君が選任されました。 また、去る二月十六日、渕上貞雄君が委員に選任されました。 また、本日、加藤武徳君、吉村真事君及び坂元親男君が委員を辞任され、その補欠として松浦孝治君、上杉光弘君及び大浜方栄君が選任されました。 —————————————
○委員長(向山一人君) この際、坂野国務大臣及び松田自治政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。坂野国務大臣。
○国務大臣(坂野重信君) 昨年末に自治大臣、国家公安委員会委員長を命ぜられました坂野重信でございます。前大臣に引き続きまして、何とぞよろしくお願い申し上げます。 地方行政委員会の委員各位におかれましては、かねてより地方自治行政並びに警察行政の推進に格段の御尽力をいただき、厚く御礼申し上げます。 申し上げるまでもなく、地方自治は我が国の民主主義の根幹をなすものでありますが、最近の地方公共団体を取り巻く環境の変化には極めて大きなものがあり、国、地方を通ずる行政改革の推進、地方財政の健全化、地方税源の充実強化、東京への一極集中の是正など、解決しなければならない多くの課題を抱えております。 また、国家社会存立の基盤である治安の維持につきましても、内外の諸情勢はまことに厳しく、現在の治安水準を低下させることなく、国民の安全を確保していくためには、今後、一層の努力が必要であります。 私は、今後、これら地方行財政の諸問題の解決と治安の維持に最大限の努力を傾注してまいる所存でありますので、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げます。 なお、最後になりましたが、過日実施されました大喪の礼に伴う警衛、警備につきましては、国民の皆様の御理解と御協力により無事終了することができましたことを深くお礼申し上げます。 以上、簡単でございますが、私のあいさつといたします。 ありがとうございました。
○委員長(向山一人君) 松田自治政務次官。
○政府委員(松田九郎君) このたび自治政務次官を命ぜられました松田九郎でございます。どうぞよろしくお願いします。 地方行政委員会の委員各位におかれましては、豊富な御経験と高い見識を持たれまして、我が国地方自治の進展のために常日ごろから並み並みならぬ御尽力をいただき、まことにありがたく存じます。 今日の地方行財政を取り巻く情勢は依然として厳しいものがございますので、今後とも先生方の大所高所よりの御助言、御指導を心からお願い申し上げまして、私のあいさつといたします。 よろしくお願いします。 —————————————
○委員長(向山一人君) これより地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。坂野自治大臣。
○国務大臣(坂野重信君) ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。 今回の補正予算により昭和六十三年度分の地方交付税が二兆千二百五十六億円増加することとなりますが、地方財政の状況等にかんがみ、本年度においては、普通交付税の調整額の復活に要する額四百四十四億円、地域づくりの推進に要する額六百二十億円、補正予算等による地方負担の増加に伴い必要となる額三百八十九億円、地方債の縮減に伴い必要となる額三千八百億円及び特別交付税の増額に要する額五百六十五億円、合計五千八百十八億円を地方公共団体に交付することとするほか、翌年度の地域づくりの推進等に要する額相当額三千六百億円を本年度に交付しないで、平成元年度分の普通交付税の総額に加算して同年度に交付することができるものとするとともに、残余の額一兆千八百三十七億円に相当する交付税及び譲与税配付金特別会計における借入金の額を減額することといたしております。 また、補正予算等による地方負担の増加及び地方債の縮減に伴い必要となる財源を措置するため、昭和六十三年度分の普通交付税の額の算定に用いる単位費用の一部を改定するとともに、地域づくりの推進に要する経費の財源を措置するため、市町村分のその他の諸費に係る基準財政需要額に昭和六十三年度にあっては二千万円を、平成元年度にあっては八千万円をそれぞれ加算することといたしております。 以上が地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(向山一人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山口哲夫君 ほとんど全部質問の通告をしておりますので、順序はちょっと変わると思いますけれども、端的にひとつお答えをいただきたいと思います。 大蔵省いらしていますね。資金運用部の方はいらしていますか。——今度、交付税の剰余金一兆一千八百三十七億円、これの繰り上げ償還を特会の方にすることになりましたですね。交付税の特会の方に繰り上げ償還いたしますと、資金運用部の方にそれが返されるようになると思うんですけれども、資金運用部の方として、繰り上げ償還までしなければならない理由は何なのでしょうか。自治省の方に何でそんなに急いで償還を要求したのか、その辺をちょっと聞かせてください。
○説明員(佐藤謙君) お答えいたします。 この今回の補正の措置によりまして一兆円強の金が交付税特会から資金運用部にいわば返済になるわけでございますが、これは実は、交付税特会におきまして年度内の資金繰りをつけるという意味で、私どもの方からいたしますと交付税特会の資金不足を短期の形で融資をしている、こういう格好になっているわけでございます。したがいまして、交付税特会におきまして資金繰りがつくような状況になったということで、それだけ借入金の所要額が減るという形で私どもの方に実質的に返済が行われた一こういう格好になっているわけでございます。私どもの方から無理やり何かお返しを願うということではなくて、私どもの方が特会の資金繰りを見ているものですから、その面で特会の資金繰りが従来考えていたよりもつくようになったということで、その所要額が減るという格好で私どもの方に実質的に返済になる、こういう形でございます。
○山口哲夫君 資金運用部の方として、急いで返してもらって困らないんですか。
○説明員(佐藤謙君) 資金運用部資金につきましては、郵貯、年金等の資金を原資にいたしましてこれを公共事業実施機関であるとか、あるいは政策金融機関とか、いわゆる財投機関にこれを供給いたしまして、それで社会資本整備であるとか中小企業対策だとか、もろもろの政策を遂行している、こういう状況にございます。今後ともこの政策課題各種政策を推進していくという必要性につきましては引き続き高いものがございますので、この交付税特会から返済されたものも有効に活用していくということになろうかと思います。
○山口哲夫君 返された金を有効に使うと言うんですが、これは昭和六十二年度における財政投融資計画の実行状況を見ますと、翌年度に繰り越しするお金が約五兆円あるんです。不用額が六千八百億くらいある。この数字からいきますと、資金運用部のお金がだぶついて余っているんじゃないですか。どうでしょう。
○説明員(佐藤謙君) ただいま先生がお挙げなさいましたのは財投全体、いろいろな資金がございますので、財投全体の数字かと思います。基本的に今、先生が言われた数字に沿っているわけでございますが、財投の中の今ここで話題になっております資金運用部資金ということに着目いたしますと、不用額で見ますと六十二年度は四千五百四十六億円でございます。 四千五百四十六億円というのがどの程度の数字かということでございますが、実は六十二年度に運用部資金として財投で運用しようと予定いたしましたいわゆる予算現額、これが二十四兆九千百三十五億円でございます。このうち、今申し上げましたように、結果的に不用になりましたのが四千五百四十六億円でございまして、運用予定額に対します比率からしますと一・八%程度ということでございます。もちろんこの不用額につきましては、できるだけこういった数字が出てこないように引き続き努力していくつもりではございますけれども、全体の運用の規模等から考えますと、不用額が出ているからそれだけ運用部資金がだぶついているということにはならないのではないかなと、かように思っております。
○山口哲夫君 それにしても、翌年度に相当繰り越すだけのお金を持っているわけですね。ですから、今不用額だけをお話ししておりましたけれども、恐らく昭和六十三年度においても翌年度に対する繰越金額というのは相当出ると思うんです。一般的に今資金運用部というのは資金がだぶついているというふうによく書かれていますね。そういうことからいって、あえて償還期限が来ていないのに返してもらわなくたっていいんじゃないかと思うんですが、どうですか。
○委員長(向山一人君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、金丸三郎君が委員を辞任され、その補欠として山岡賢次君が選任されました。
○説明員(佐藤謙君) 繰り越しについて若干説明させていただきますと、六十二年度の繰越額は三兆八千三百七十八億円ございますが、実はこれは地方団体側の便宜と申しましょうか、その要素で地方団体に係る分が大半を占めておりまして、その分を除きますとこの繰越額につきましても六十二年度五千九百二十五億円、こういう数字になっております。地方団体におきましては、当該年度の借入所要額、それを年度内はいわば短期の資金で手当てをしてまいりまして、翌年度の四月、五月にこれを長期資金に借りかえるという格好になっているものですから、その分がこの財投の方の整理の年度と地方団体の実際長期資金を借り入れるタイミングのずれがございますので、それが形の上で繰り越しという形になっているわけでございまして、その要素を除きますと、先ほど申しましたように六十二年度の繰越額も五千九百二十五億円程度、こんなふうな状況にございます。
○山口哲夫君 質問しているのはそういうことでなくして、今の状況からいっても無理に返してもらわなくても資金運用部としては困らないんでしようということなんです。
○説明員(佐藤謙君) 今回の措置につきまして、要するに私どもの方から無理に返していただくという立場ではございませんで、本来、交付税特会の資金繰りを見ているという格好で、私どもいわば資金繰りを見ている立場にございますものですから、交付税特会の方でその資金繰りをつけるためにこれだけの借り入れをする必要がないということで借入額を減らすという措置をとられるわけでございまして、それをお受けするというふうな立場にあろうかと思います。
○山口哲夫君 そうしますと、自治省の方にむしろ積極的に返すという意思があったようですけれども、交付税特会から借り入れたお金の償還計画というのは、昭和で言いますと六十六年度からになっていますね。これはなぜ六十六年度からになったんでしょうか。
○政府委員(津田正君) 交付税特会の借入金の問題でございますが、現在、昭和六十三年度当初におきます償還計画というものでございますと総額五兆九千百三十九億円の借金を交付税特会でしておるわけでございます。これの償還につきましては、昭和で申しますと昭和六十六年度、平成三年度から約十年間にわたって償還する、こういうような計画になっております。
○山口哲夫君 私の聞いているのは、どうして昭和六十六年度から返すことになったんですか、六十三年度とか六十四年度でなくして六十六年度から返すという理由は何ですかということです。
○政府委員(津田正君) 実は、交付税特会につきましては、昭和五十年代、財政危機の状況にかんがみまして地方交付税の所要額の確保ということで行ってきておるわけでございます。そして、当初の計画では大体二年据え置きの五年間返す、合わせて七年で返す、こういうようなことで借りたわけでございます。しかし、昭和五十年代後半に至りまして、当時の財政収支の見込みというものを立てますと、到底そのベースでは、返しますと地方財政が負担に耐えられない、こういうような状況でございましたので、これはいろいろ議論があるかと思いますが、国におきます財政再建の目標を昭和六十五年度に置く。要するに、特例公債依存脱却というものを昭和六十五年度目標、こういうことにしておきました。 それに並行いたしまして地方財政におきましても、非常に厳しい財政事情ということで、昭和六十五年度までは何とかやりくりをしていかなきゃいかぬ、その間に過去の借金を返すほどの財政余力は出ないであろう、こういうような判断のもとに、実は昭和五十年代の後半に至りまして交付税特会借入金の償還年次を昭和六十六年度以降、平成三年度以降に送る、こういうような措置をとった。以上のような経緯でございまして、今までの財政見通しからすると到底平成二年度ぐらいまでは借金を返す財政上の力はないであろう、こういう判断でございました。
○山口哲夫君 昭和六十六年度から七十六年度までですから、約十年くらいかかって返す計画というのは、今お話があったように、六十五年度で赤字財政を脱却する、それがやっぱり大きな目標だったと思うんです。赤字財政を脱却できたらその翌年度から返していこう、それが私は主たる理由だったと思うんです。そうすると、まだ赤字財政を脱却していないですね。これは来年何とか脱却できるだろうという見通しです。だから、その大きな目標がまだ実現していないのにあえて返すという必要はないんじゃないですか。
○政府委員(津田正君) 償還計画の経緯につきましては以上のとおりでございますが、正直申しまして、その後経済情勢の好転とともに自然増がかなり出てまいっておるわけでございます。そういう意味におきまして、昭和六十二年度末におきましても若干償還し、それから今回の補正予算におきましてもいわば繰り上げ償還をする、こういうような考え方でございます。 今後の税の自然増というものがどれほど続けられるか、ここいらは必ずしもはっきりしないわけでございますが、私どもとしますと、現在のような相当急激な自然増が出てまいってきた事態におきまして平成三年度以降の地方財政の負担を軽くしておく、こういうような観点から今回におきまして繰り上げ償還をするような法案を提案しておるわけでございます。
○山口哲夫君 しかも今度の償還金額というのは昭和六十六年度から七十年度までの五年間分を一遍に返すということなんですね。これはそれほど急いで返さなきゃならない理由はないと思うんです。しかも、将来の財政負担を軽くしておきたいというのは自治省の都合でして、自治省の都合で交付税の剰余金を右から左に動かされたんではちょっと困るんですね。これは本来地方自治体の金でしょう。自治体が使うべき金ですよ。交付税の剰余金が出たら当然交付税として地方自治体に配分するべき性格の金だと思うんです。それを償還時期がまだ来ないのに五年間分も一遍に返してしまうというのは、これは自治体の方かち見たら納得できないと思うんですが、どうでしょうか。
○政府委員(津田正君) 地方財政におきましては、やはり国民生活に非常に密着しておる、こういうような性格を持っておるわけでございますので、財政需要というものを安定的に確保していかなきゃならぬ、こういう性格は国の財政以上に強いかと思います。そういう意味におきまして、そもそもこの特会借入金というものも、昭和五十年代、また六十年代の初めもそうでございますが、やはり地方団体の仕事を安定的にできるように借り入れてまいったわけでございます。そして、その償還というものが平成三年度より始まる、こういうような計画でございますが、私どもとしては、やはり地方財政の安定的な成長、そして必要な需要額に対する財源措置、こういうような観点におきまして中長期的な財政運営というものを考えてまいらなければならないと思います。 端的に申しまして、昭和六十三年度におきましては必要な財政需要について措置をしてございます。措置をした残りの部分についてこの際中長期的に健全化に資すために繰り上げ償還をする、このような考え方でございます。 それから、ちなみに平成元年度、新しい年度におきます地方交付税の伸び率も一七%台を確保してございますし、また財政計画におきます地方単独事業の伸びにつきましても九%台の伸びを確保しておる。それ相応に地方財政の需要に対する措置というものを考えた上でこの際平成元年度以降の財政負担も減らそう、当面の財政運営に支障がないように、また中長期的な観点におきまして地方財政負担を軽くしておこう、こういうような趣旨でございます。
○山口哲夫君 何かお話を聞いていますと、地方財政に対してもそれなりの措置をしているし、交付税も伸びているんだから地方財政の方は心配ないんだと。だからこの際、将来の財政負担を軽くするために返しているんだというんですが、これもやっぱり自治省の立場で考えているだけのことですよ。今たまたま局長がいみじくも言っていましたけれども、地方団体の仕事を安定的にできるようにしたいんだと、こうおっしゃっています。 今、地方団体全体を見ますと、基準財政需要額そのものが低いんです。あなた方の方ではそれ相当の財政措置はしていると言うけれども、私に言わせれば基準財政需要額の算定そのものに問題があるんです。きょうは時間がないからそこまで入りませんけれども、簡単に申しますと、国会で議決を必要としている単位費用そのものについてもやはり問題がある。非常に低い基準で抑えているから、全体的に基準財政需要額を抑えられているわけです。だから、少なくとも交付税法の精神からいきますと、あるべき水準までは当然保障しなきゃならないですね、地方交付税というのは。 そうしますと、あるべき水準まで交付税を交付するということになりますと、とても今償還金を返せるような状態にはないと思うんです。剰余金が大体出ること自体むしろ問題があるかなというふうにさえ思っているわけです。地方自治体というのはまだまだ金が欲しいんです。自治体だって借金がたくさんあって、返さなきゃならないものがたくさんあるわけです。繰り上げ償還なんとい う話にはならないです、自治体では。とにかく一銭でも多くいただいて、それを何とか償還の方に回そうということで、幾らお金を回したからといって国のように五カ年も繰り上げ償還できるような状態にはない、そういう実態です。 それからもう一つ。まだまだやりたい仕事はたくさんあるんです、福祉の問題とか建設の問題とか。そういうことを考えましたら、自治省の御都合で、しかもさっき言ったように大蔵省の資金運用部の方としては金がダブついているんですから、何も返してもらわなくたっていいと思うんです。余り早く返してもらったらかえって困るんじゃないですか、またダブついちゃって。そういうことを考えたら、もっと計画どおりに償還をして、剰余金というのは地方自治体にきちっと配分をするべきだと私は思うんです。どうでしょうか。
○政府委員(津田正君) 基本は、まず地方財政需要の見方をどのようにするか、こういう点にかかわるかと存じますが、地方財政需要の見方につきましては、交付税の算定がどのようにあるべきかということにつきましては、私ども常時地方団体からの意見というものも十分聞いておるつもりでございます。それが、先生おっしゃるとおり、個々の団体にとってもっと仕事をやりたいのに十分でないとかいうような意見は確かにあるかと思います。私どもも正直申しまして、地方財政がこの交付税特会の借入金を含めまして六十数兆円の借金を抱えております状況におきまして、そうやたらに財政需要を伸ばすというようなことは、この借金の返還あるいはさらには借金が累増する、こういうような危険があるわけでございまして、やはり地方行革の推進ということもお願いしておるわけでございますので、そこらは節度ある形での財政需要を見込んでおります。 ただ、その場合におきましても、私どもは先ほど申しましたように、国民生活の第一線で行う行政でございますので、それ相応の財政需要というのは確保していかなければならない。先ほど単独事業の来年度の計画の伸びについても御説明申し上げたわけでございますが、そういうような意味で的確な財政需要というものはそれ相応に伸ばし、それの財源措置というものは考えてまいりたいと思います。ただ、反面におきまして、そのような巨額な借金を抱えておるという地方財政の実情から申しますと、やはり中長期的な観点での財政の健全化を図らなければならない、かように考える次第でございます。 その場合に、中長期的な財政の健全化を図る方途というのは種々あるかと思います。交付税特会の借入金の償還あるいは個々の地方団体の地方債の償還の問題、そしてさらには新しい地方債の発行を抑制する、こういうような種々の方途があるわけでございます。 ただ、その場合に、やはり地方債の繰り上げ償還等の場合でございますと、市場に流通しておるものを、発行した当時の金利と現在の金利水準というのが異なった場合に無理やり繰り上げ償還をすることといたしますと、地方債の市場におきます信用力というものを減らす危険がございまして、そのことは逆に言えば地方債を引き受けるときに金利をほかの通常の社債等に比べて危険率を見て高くしておかなければならない、そういうようなことで繰り上げ償還ということもなかなか難しい問題もございます。 それから、新規の地方債の抑制。私どもも、お願いしております補正予算絡みにおきましても、新規の地方債の発行を一部交付税に振りかえるという措置で考えておるわけでございます。しかし、個々の団体としますと、余り無理に地方債の抑制をいたしますと、個々の団体での財政運営への影響ということも考えなければならない。そのような個々の団体の財政運営もにらんだ新規債の発行の抑制、こういうような観点も考えなければならない。 いろいろな方途がございますが、個々の地方団体の財政運営に支障がなくしかも中長期的な意味での財政健全化を図る、そして当面の必要な財政需要については交付税の算定において手当てしておる、こういうような観点でこの法案をお願いしておるわけでございます。
○山口哲夫君 もう少し地方自治体の財政の苦しい実態を私は認識してほしいと思うんです。 例えば、こういうことを政務次官なら御存じかと思うんですが、予算編成のときになりますと地方から随分予算獲得の陳情に来ます。ところが最近こういう現象が起きているんです。普通ですと、もう少し予算を下さいと言うんです。ところが最近は、中には、政府の方から建設関係の仕事を予算をつけられたらどうしようと。予算の獲得の陳情に歩きながら、片方では、余りつけられるとついていけないんです、自治体は持ち出しがなくて。仕事はやりたいんだけれども、財政が苦しくて持ち出しはないんだと言うんです。だから何とかもう少し地方自治体に財源を与えてもらえないだろうか。それでなかったらとても国の内需拡大にはついていけないという実態があるんですよ。 そういうことからいきますと、交付税の剰余金が出たら真っ先にそういう地方自治体にきちっと配分してもらって、自治体でやっぱり内需拡大の一翼を担って仕事ができるような財政措置を考えるのが政府全体の仕事じゃないかと思うんです。大蔵省なんか特にその辺を十分認識してもらわなければ、地方財政は豊かじゃないかなんというふうに考えられたら大変なことになると私は思うんです。さっき言ったように、基準財政需要額の算定そのものに問題があるんですから、これはきょうはやりませんけれども。 だから、我々の言うような形にしていくならば、まだまだ地方に対する交付税なんというのは今の段階では、私は前の委員会でも質問しましたけれども、地方交付税法の六条の三の二からいけば、当然交付税率を上げなければならないでしょうと。しかし上げないと言うけれども、実際には単位費用そのものが低いですよと。だから、あるべき水準の計算をやっていけば、私はもっと交付税率を上げなければならないくらいの問題だと思うんです。 そういうことからいっても、剰余金を資金運用部に返すよなんということをしないで、これは本来地方自治体の金なんですから、自治体の方に全部交付税としてさらに配分をするということについて考えてみたらいかがでしょうか。
○政府委員(津田正君) 国の事業に対する地方負担につきましては、財政計画等を通じまして、また個々の地方債措置あるいは交付税の事業費補正、こういうもので措置しておるわけでございます。 ただ、いわゆる奨励補助金等につきましては、これはマクロでは保障しておるわけでございますが、個々の団体につきましては、やはり余り事業拡大をいたしますとそのような問題はあるかと思います。しかし、そこいらの点につきましては、必要な事業を的確にやるためでございましたら、私ども地方債の配分等において考えていかなければならないと思います。 いずれにしましても、財政の問題は国民負担の問題、それと国の財政状況、そして地方財政の状況、こういうものを兼ね合わせなければならない。特に、最近若干問題になっておりますのは、いわゆる農業関係事業につきまして農家負担どの兼ね合いをどうするんだと、実はここいらが難しい問題でございまして、特定の地域で問題が出ておることは若干承知しておるわけでございます。しかし、国の施策に伴います地方財源措置につきましては地方財政計画等を通じまして必要額というものは確保しておるわけでございまして、また、個々の団体におきます財政運営につきましては私ども十分その実態に即した財政措置というものを今後も考えてまいりたいと思います。 ただ、いずれにしましても、これは基本的な御意見があるところでございますが、ともかく昭和五十年代に巨額な交付税特会借入金をして地方交付税の総額を確保してきて、そして地域生活に必要な地方行政水準を守ってきた。これはいずれ返さなければならない。このような中におきまして、やはり私どもとしては中長期的な財政の健全性の 確保ということも当面重要な課題ではないか、かように考えております。
○山口哲夫君 納得できませんけれども、これからも起きる問題だと思うんです。そういう点、きょう大蔵省もいらしていますし、ぜひ地方財政の今の非常な窮状を考えて、そういった剰余金を五年間も繰り上げ償還してしまうなんというようなことになったんでは、とても自治体からいきますと、それこそ一体自治省、政府は何を考えているんですかと、地方財政が苦しくてどうにもならないでいるのに、その償還計画まで五年間も繰り上げて返してしまって、我々の方どうしてくれるんですかということになりますので、その辺も少し認識をしていただきたい。これからも起きる問題です。納得はできませんけれども、この辺でこの問題は終わります。 それから、消費税の問題について次に質問いたします。 厚生省いらしていますか。——上下水道の地方自治体に対する説明会がありましたね。これ最終的に終わったのはいつでしょうか。
○説明員(坂本弘道君) お答えいたします。 消費税の実施に関する地方公共団体等に対する説明会の実施状況でございますが、最終は平成元年の二月の二十一日に全国生活衛生関係主管課長会議というのを設けておりまして、そのときに説明しております。その前に三遍ばかりやっております。
○山口哲夫君 そうしますと、各都道府県ごとにもやっているんでしょうね。それの終わったのが二月二十一日でいいんですね。
○説明員(坂本弘道君) 都道府県まとめてやらしていただいております。
○山口哲夫君 その説明会に出た人に聞いたんです。これは二月の十四日、北海道でやっていますね、札幌で。北海道での説明会に出た人の話を聞きますと、政府の方から来ていろいろと説明してくれたけれども、資料を読むだけで、聞いている方がさっぱりわからなかったと言うんですよ。余り勉強にならなかったと言うんです。それで、とにかくその説明聞いても、消費税に関して一体どうやってこれから、例えば上下水道に三%を取って、そして、実際に今度は仕入れの方転嫁していかなきゃなりませんね。いろいろとありますね。そういったものをどういうふうにするのか見当っかないんだと。とにかくやらなきゃならないんで一生懸命勉強したと言うんです。ところが、これ予算編成がもう二月の二十一日では終わっているんですね。予算編成が終わってしまっている段階で説明会をやっても、これは条例は出せるでしょうけれども、予算に対してどうやって組んだらいいのか、間に合わないと言うんです。それはどういうふうに認識しているでしょう。
○説明員(坂本弘道君) 今、先生のお話しの件でございますが、私どもの方は地方ごとに説明会というのをやっておりませんで、先ほど申し上げました全国の主管課長会議なんかのときにその概略についてお願い申し上げておると、こういうことでございます。
○山口哲夫君 それはそれでいいですよ。とにかく、政府の方から出てきて説明をしてくれたんだけれども、その聞いた人間が中身がさっぱりわからぬ。わからないけれども、一生懸命やらなきゃならないんで勉強したと。私が聞きたいのは、二月の二十一日といったらもう地方の予算編成が終わっていますよ。予算編成が終わった段階で新年度から消費税を取りなさいといったって、徴収する方の条例は出せるだろうけれども、予算の中にどういうふうに組んでいったらいいのか。これは間に合わないですね、予算の中には。その点はどういうふうに認識されているんですかと聞いているんです。
○説明員(坂本弘道君) 先ほど先生のお話で最終の会議がいつだったかという御質問だったものですから、その最終は平成元年の二月二十一日でございますとお答え申し上げたわけでございますが、私どもの方では、昭和六十四年一月六日に日本水道協会と水道環境部の関係団体の説明会ですとか、かつまた平成元年の二月二日、これは全国の衛生主管部局長会議、こういうものも設けておりますし、かつまた、その後の平成元年二月二十日には簡易水道協議会の全国事務局長会議等でも御説明しております。したがいまして、随分後になってからというお話でございますが、消費税法が通りまして、その後速やかにこういう会議を催しておるわけでございます。
○山口哲夫君 あなた方は一方的に説明すればいいけれども、実際に徴収するのは市町村です。そうでしょう。そうすると、都道府県の人が聞いてきたら、今度は市町村の担当者を集めて説明しなきゃならない。それにも時間がかかるんですよ。それはそれでいいでしょう。ところが、その自治体の方はこれをどういうふうにして作業を進めるかといいますと、議会が終了しない限り作業は進められないんです。地方議会が通るか通らないかもわからないのに、通るという仮定に立ってコンピューターの中身まで全部変えるなんてことにはならないんですね。地方議会が終わるというのは大体三月です。そうすると四月から作業にかかるんです。四月一日から徴収するといったって間に合わないんじゃないですか。
○説明員(坂本弘道君) 先ほども申し上げておりますが、私どもの方では個別にそういう説明会をやったわけでございませんで、今の全国会議等で消費税の趣旨について広く御理解をいただいたと、こういうことでございます。
○山口哲夫君 いや、そういうことを聞いているんじゃないんですよ。地方で消費税をいただくのは四月一日からでしょう。しかし、実際に作業にかかるのは四月からでなければ作業にかかれないんですよ。だから、四月一日から新しく水道料金に消費税をかけなさいといったって間に合わないと言うんです。作業に二カ月かかるんです。どうするんですか。
○説明員(坂本弘道君) この件につきましては、一月の二十日に、先生も御承知いただいておると思いますが、私どもの方から「消費税の導入に伴う水道料金等の取り扱いについて」という通知を出さしていただております。その中で、消費税とはこういうものでございますというようなこととか各事業体におかれましては、この消費税が導入される平成元年四月一日から、今先生がおっしゃいましたように、水道料金の改定を円滑かつ適正に実施できるよう速やかに条例改正等々の所要の手続を進めていただきたい、こういうことは言っておりますが、その具体的内容については私どもの方で会議をやったとかということじゃございません。
○山口哲夫君 政府の方は一片の通知を出せば、あるいはみんな集めて会議をやればそれで自治体は全部右へ倣えしてちゃんとやってくれるだろうと思っているんでしょうけれども、ちょっと甘いんじゃないんですか。そんな簡単なものじゃないんですよ。 ちょっと現場の問題で説明しますと、今言ったように自治体の議会が終わらないうちに作業に入るということはできないです、議会がどういうふうに議決するかわからないんですから。それで、よし、水道料金にうちの自治体も消費税をかけましょうと決まったとしますね。四月から作業に入りますと、例えば水道、下水道なんかの場合は料金の通知書というのがありますね。これの様式変更を全部やらなきゃならないんですよ。大体五十種類ぐらいあるそうです。それで、コンピューター用に使うのと、それからコンピューターでなくて日常事務的に使うのと二つあるんだそうですね。そういうものの様式変更を五十種類以上やって、大体その印刷を終了するのに一カ月かかるそうです。その一カ月かけてやっとでき上がった様式を今度電算に入力して、今みんな電算でやっていますね、コンピューターで。入力した後間違いないかどうかテストするのに一カ月かかるそうです。だから、二カ月は作業に入ってからどうしてもかかるんだそうです。これは直営でやってですよ。委託でやったら、委託の方は今、民間からいろんな消費税の関係で依頼が多くてとても混んでし まって、自治体の方を優先するなんというわけにはいかないと。だから直営で最低限二カ月かかるということになると、四月から作業にかかっても四月、五月かかりますから、幾ら早くても六月一日からでなければ徴収できない。どうしますか。
○説明員(坂本弘道君) 水道料金につきましては、今のその条例でもって決めるということになっておるわけでございますが、確かに今先生おっしゃいましたように、いろいろ従量制とか口径別とかという形になっておりますから、それをまた一々変えるということになりますと大変手間がかかるということも我々承知しておるわけでございます。 そういうようなことから、消費税分が幾らになるかというのはまたございますが、全体としてそれに百分の幾らというようなものを乗じた形でお取りいただくという手もあるんじゃないかというようなことを日本水道協会等を通じまして今指導をやっておるところでございます。
○山口哲夫君 三%を水道料金にいきなり掛けて、そして徴収すればいいと言うけれども、そんな単純なものじゃないですよ。なぜならば、少なくとも水道の料金の徴収に通知書を出すわけでしょう。何で水道料金が上がってきたのか中身もわからないで使用料を払いますか。やっぱりこれについては今度の消費税が入ったために消費税の分三%が上がることになりましたというような説明書きというのは必要になってくるわけですよ。説明書き一つするんでも全部伝票が違いますから、余白に書くといったって、余白のやつは全部コンピューターのプログラムを一つ一つつくりかえなぎやならないんです。だから、本当に市民に親切にやろうとすればそのくらいのことはどこだってやらなきゃならないんです。政府の言うように頭から三%掛けて取ればいいじゃないか、そういうことにはならないんです。 それで、よしんば二カ月おくれても、六月一日から徴収した場合に、五月分については消費税は納めなくてもいいというんならいいですよ。しかし、四月一日から徴収しなさいと言っているんですから、これはどうしたって六月一日からだったら、四月、五月分の消費税というのは地方自治体がかわって払わなきゃならないわけでしょう。たまたま四月分については、これは旅客運賃等の経過措置があるから、四月分は自治体は払わなくてもいいはずですね。しかし五月分は、これは取られるわけでしょう。自治体がかわって消費税を税務署に納めなきゃならないんです。そういうことになるでしょう。
○説明員(坂本弘道君) 確かに消費税という法律の趣旨からいきまして四月一日からということでございますが、今の経過措置については先生御承知のとおりでございます。
○山口哲夫君 だから六月一日から徴収したら、五月分は自治体がかわって払わなきゃならないのでしょう。
○説明員(坂本弘道君) かわって払うかどうかはともかくといたしまして、国税庁の方からは徴収されるんじゃないかと思われます。
○山口哲夫君 かわって払うかどうかはわからないけれどもと言うが、それじゃどこかで払ってくれるんですか。自治省でその分払ってくれるんですか。
○説明員(坂本弘道君) 水道事業体が集めた中で払う、こういうことになるんじゃないかと思われます。
○山口哲夫君 そうでしょう、自治体が払うわけでしょう。 そうすると、例えばちょっと計算してみたんですよ。水道料金三十億円入る自治体を例にとりますと、三%ですから九千万円ですよ。仕入れの段階で大体三分の一くらいが仕入れにかかるだろう。そうすると十億掛ける三%で三千万円です。九千万から三千万円引いた六千万円が納税額なんです。ところがこの納税額のうち、仮に六月から徴収したとしても一カ月分は自治体がかわって払わなければならないんです。そうすると五百万超えるんですよ。 六月一日からやれるというのは早い方です。七月でなければできないというのがたくさんある。そうすると、二カ月分で計算しますと一千九十万円の金を自治体がかわって消費税を払わなきゃならないんです。これは自治体の責任で遅くなったんなら仕方ないですよ。自治体は一生懸命やろうと思っているんです。さっぱりわからない説明会を聞きながら、それでも真剣になって今取り組んでいるんですよ。だから、事務的に間に合わないような消費税の取り方を自治体に押しつけておいて、その責任まで全部自治体に負わせるというのはちょっと政府としてはどうですか。五月、六月分、これは地方自治体に限っては非課税にしますということを約束してください。
○説明員(坂本弘道君) 先ほども申し上げておりますように、私どもの方で自治体に対して個別にそういう報告会というようなことはやっておらないわけでございまして、これにつきましては何かの誤解じゃないかと思われます。 それから、消費税そのものにつきましては四月一日からということで、これにつきましては消費税法が通りました後、先ほども申し上げましたように各自治体等にはお話を申し上げているところでございます。
○山口哲夫君 話はしたって、具体的に作業が間に合わないでしょうと言うんです。 それじゃこれはどうですか、地方自治体の議会が通らない前に全部そういう作業をやれと言うんですか。
○説明員(坂本弘道君) その辺はなかなか難しいところではございますが、消費税というものの御趣旨を御理解いただいて、ある程度のやはり準備はしてもらわないとというふうには考えられます。この点につきましては、私たち水道を所管してはおりますが、いろいろ地方公営企業の関係もございまして、自治省とも相談しながらやらしていただくということでございます。
○山口哲夫君 準備はしていますよ。しかし、実際に作業に入るのは自治体の議会が終わってからでなければ入れないんですよ。これははっきりしているんですよ、そうでなかったら議会無視なんですから。 そうしますと、四月から作業に入った場合には物理的にできないんですよ。物理的にできないという証拠に、北海道三十二市に聞いてみましたら、今検討中というのは一カ所、それからあとの六カ所が徴収しないと言うんですよ。そうすると、二十五市ですか、それは幾ら早くやっても六月一日からでなければできないでしょう。そのうち幾つかは七月一日からでなければできないと言うんです。五月一日からやれるというところは一カ所もないと言うんですよ。だから、これは政府の責任で、自治体が一生懸命やっても、そういうふうに一番急いでやっても六月一日、常識的に七月一日からでなければ消費税の徴収ができないと言うんですから、徴収できない一カ月ないし二カ月分は、これは四月の経過措置と同じように非課税にするべきでないんですか。どうでしょう。
○説明員(坂本弘道君) 水道料金というのは独立採算で、原価をもとに定めるということになっておりますが、事業体によりましては合理化努力だとかいうことで原価の低下が図れる場合とか、かつまた料金見直しを定期的に行うというふうなことをしておりますが、改定期にないというふうなことで特別な事情があるところは当面四月からの料金改定が見送られる可能性もあるということは、我々も一部の事業体ではそういうことがあるということは伺っております。
○山口哲夫君 そういうことを聞いているんじゃないんです。政府の言うとおりに一生懸命に自治体では作業をしました。今やっているんですよ。しかし、実際に徴収できるのは六月一日か七月一日の料金でなければ徴収できませんと言っているんです、今言ったようにコンピューターの関係とかそういうことがあって。それを自治体の責任にして、自治体がかわって五月、六月分の消費税を国税庁に納めなければならないというのは、これは余りにも無理な話でないですかと言うんです。 あなたで答弁できないんなら、せっかくきょうは自治省の次官がいらしているので、次官から厚生大臣にでも話してください。こんなむちゃな話はないと思うんですね。一生懸命やっているんですからね。やっていないならそれは言われてもしようがないですよ。最大限努力して努力して、それこそみんな夜勤に夜勤を重ねてやっていて物理的に間に合わないというのに、それの間に合わない分まで自治体に消費税を払えというんですからね。これは私はちょっと理不尽だと思いますね。どうでしょう。
○政府委員(津田正君) 自治省といたしましては、御承知と思いますが、昨年の十二月三十日、法律の交付とともに公営企業関係につきまして課長内簡をし、さらに十三日に普通会計関係の問題につきまして財政課長内簡をいたしましてこの理解というものに努めておるわけでございます。先生のおっしゃる事情というものも私もわかるわけでございますが、ただ、この消費税の問題は地方団体だけじゃなくて、むしろそれ以上に民間事業者の問題があるわけでございます。まさしく民間事業者の方々は四月一日以降財貨・サービスの提供につきまして課税、こういうような事態になるわけでございまして、民間事業の方もいろいろ問題があると思いますが、やはりその準備というものをやっていただいておるわけでございます。 そういうようなものの中におきまして、地方団体の状況、議会等の関係もあるわけでございますが、しかしこの消費税の問題につきましては、法案成立以前の問題として、地方財政に大きくかかわる問題として、税の仕組み等につきましてはよく承知しておるはずでございます。そういう意味におきまして、民間事業者の御努力というものとのバランスにおきましても、地方団体におきましても四月一日からこの消費税法の施行に伴います対応への準備はやはりやっていただかなければならない問題かと思います。議会の問題、料金等の決定につきましては条例というものの問題もあるわけでございますが、そういうような点につきましても議会サイドにおきましても御理解を賜りたい、かように存ずる次第でございます。
○山口哲夫君 自治省がそんなこと言っちゃだめですよ。あなた方、自治体の現場をもう少し尊重してもらわなければ、厚生省と一緒になって地方自治体に押しつけるようなそういう態度じゃ、自治省を信頼できなくなりますよ、地方自治体は。地方自治体はとにかく一生懸命やっているんですからね。だから、もう法律ができたら、おまえら一生懸命勉強して知っているだろうなんて、そんな甘い考えじゃ困るんです。例えば支出の区分を見ても課税のものもあるし、非課税のものもあるし、不課税のものもあるんですよ。不課税のものだってもう何十種類とあるんですよ、いろいろ。一体これが課税の対象になるんだろうか、不課税なんだろうか、あるいは非課税なんだろうか、一つ一つ全部いろいろ点検していかなきゃなんないんですよ。 そして今度、仕入れの方だって一体どこまで転嫁できるのか、大変な作業をみんなやっているわけです。自治省とか厚生省から出てくるのを見ましても本当にこれは大変でしょうね、地方自治体にしてみましたら。端数の計算をどうするとかね。まずこれ読んでいたら、私ならとてもついていけないですね。仮に現場におって事務屋としてやっていたんではこれ容易でないと思いますよ。それでもやっぱり徴収しなきゃなんないからみんな一生懸命やっています。 だからこの際、全国の地方自治体を一回調べてみたらどうですか。本当に四月一日からできるのかどうか、五月一日から本当にできるところがあるのか、どの程度できるのか。町村はまだ割にやりやすいらしいですよ。しかし、少なくともある程度の規模以上のところになりますと、これはほとんど電算に入っていますからね。コンピューターに入っているんで、そのコンピューターのプログラムだけでも何十種類とつくり直さなきゃなんないと言っているんです。そういうことを考えたら、政府が言うように経過措置をとっても五月一日からできるところというのは非常に少ないと思います。だから、それが五月一日にどうしてもできない、六月一日、七月一日でなければできないというところは、サボっているところは別ですよ、一生懸命やっていてそういうふうにおくれているところに対してはそれなりに、やっぱりその間は一カ月でも二カ月でも経過措置として、自治体が消費税をかわって納めることのないような措置を考えてもらわなければ、自治省が厚生省と一緒になってそんなことを言っているんではちょっと困りますよ。これは政務次官の出番じゃないでしょうかね。
○政府委員(松田九郎君) 今、山口先生からのお話を私もお聞きしておって、なるほどそういうこともあるなと思って、よくわかるような面があると思います。 ただ、御承知のとおりに、転嫁の問題、サービスの問題については実施を四月からするんだという法律がなされておるわけでありますから、その基本線を厚生省も自治省も変えるわけには、今の時点では私は説明がしにくいと思います。 しかし、今、山口先生のおっしゃったような、なるほどなという、そういうわかりにくいというか矛盾というか、実施しにくいというか、そこら辺は、特に民間のいわゆる事業体と地方公共団体との間に少し食い違いがあるなと、だからそこについては十分御趣旨を今ちょうだいしましたから、やはり厚生省とも自治省とも、よく今後そこら辺については運用でもってやれる面がありゃせぬかということ等を踏まえて、ひとつ前向きに検討をさしていただきたい。 ただ、これを一政務次官の言動として基本線を今変えるとか変えないとかいうことのお約束なり、あるいはそういう意味ではなくて、十分先生の御趣旨は我々も玩味すべきものがある、そういうふうに受けとめさしていただきたいと思います。
○山口哲夫君 きようになるかあすになるか、大臣にもおいでいただいて論議する時間もあると思いますので、もし大臣がいらっしゃったらその問題についてもまた質問したいと思いますので、ぜひひとつ内部でもって調整していただければありがたいと思います。 先ほど局長も、民間の方でもどうのこうのと言っていましたけれども、民間だって大変なんですよ。そこは認識しておいてください。 この間、テレビで国税庁の関係の何か労働組合の幹部の方が出てお話をしていましたよ、大分夜遅くだったんですけれども。ちょっと聞いていましたらこう言っていました。確定申告で今忙しくてとてもじゃない、四月一日から民間の人たちみんな含めて消費税を徴収するということは、これは難しいですねと。特に説明会をしたいんだけれども、その説明会で指導する人を要請することさえ今確定申告の時期でできないで困っているんです。だから、四月一日から円滑に消費税を徴収するといったってとてもこれは現場では無理じゃないでしょうかねということを言っていましたよ、民間だってそうなんですから。そこへ地方自治体の場合には議会というものがあるんですから、議会を無視して全部作業をしてしまうなんということにならないんですから。そういうことを考えたら、この問題は自治体にとっては、一生懸命やっているけれども容易ではない。その一生懸命やっていることを十分認識していただくならば、今次官がおっしゃったように経過措置だってあるわけですから、そういうものを適用できるかどうかということは一遍政府としても検討してしかるべき問題だと思います。 ちょうど時間になりましたので、前半の質問はこれで終わらせたいと思います。ひとつ誠意を持って検討していただきたいと思います。
○片上公人君 初めに、地方への補助金のあり方について伺いたいと思いますが、ふるさと創生を提唱する総理のもと、各省庁でいろいろ励んでいると思いますが、ふるさとづくり、その中で最も大事にしなければならない子供の心、ふるさとを傷つけたという事例が最近報道されておりますの で、文部省にちょっとお伺いしたい。 既に御存じのことと思いますけれども、山梨県の西八代郡六郷町というところの町立六郷小学校で、六年生が卒業記念にプールの外壁に壁画をかいた。ところが、そのプールは二年前に完成したのだそうでありますが、国の補助金を使っているので原状を変更してはならない、補助金の交付要綱で示してあるので原状に戻してもらいたいと町の教育委員会からクレームがついた。そこで、校長先生たちが泣く泣くこの壁画を削ったと、こう報じられておるわけでございます。しかし一番かわいそうなのは、六年間の思い出ということで一月もかかって絵をかいた子供たちであると思います。このようになった原因は何であったのか。地元の教育委員会があれこれ言ったようでございますけれども、以前に文部省がそのような指導をしてきたのではないか、こう思いますが、これについてお伺いしたいと思います。
○説明員(藤田不二男君) 御説明いたします。 山梨県の教育委員会からの報告によりますと、山梨県の六郷町立六郷小学校で、六年生の児童が卒業記念制作といたしまして水泳プールの側壁に壁画を描いておりましたところ、同町の教育委員会が、同水泳プールは国の補助金により建設した施設でございまして、側壁に壁画を描くことはその交付要綱等に違反するものであると判断いたし、同校に対し水泳プールの側壁を原状に戻すように指示し、学校がこれを受けましてこの壁画を消したものでございます。 なお、町教育委員会がこのような指示を出すに当たりまして、事前に文部省なりあるいは山梨県の教育委員会の方に対しまして問い合わせばなされていない状況にございました。 現在、六郷小学校におきましては、児童による話し合いの上、新たな卒業記念の制作に取りかかっていると承知しております。
○片上公人君 このような壁画消去のできことでございますけれども、プールの外壁に絵をかくということは、これはそもそも悪いことだったかどうかということをお聞きしたいと思います。
○説明員(藤田不二男君) 県によりますけれども、ある県におきましては、やはり補助金で建設いたしましたプールの側壁に壁画をかくという例も幾つかあるようでございまして、私どもに事前に町の教育委員会から問い合わせがございますれば、一般論でございすずけれども、問題がないというふうにお答えしたはずでございます。
○片上公人君 補助金行政の一つの側面でございますけれども、自治省の場合はどのような感想を持っておるのかお伺いしたいし、以前には各省庁の指導で出入り口が三つも四つもあるような集会場とか、一人で済む、あるいは委託で済むような管理者を何人も置かざるを得なかった、こういう事例もあったそうでございますけれども、このようなおかしな補助金の交付要綱に自治省はどう対応しているのか伺いたいと思います。
○政府委員(津田正君) 今回の事例につきまして詳細というものを私ども承知しておるわけではございませんが、やはり地方団体側といたしまして、一つの補助金を受けるために申請から交付に至るまで、さらに建設された後の検査を受けるという段階まで地方団体の現場におきましてはさまざまな苦心が行われておると思います。今回の事例もこの補助金行政の一の問題点があらわれたものではないか、かように考えるわけでございます。 自治省としては、地方の現場でこうした事態を招かないよう補助金行政のあり方につきまして関係省庁とも相談しながら必要な見直し、改善に努めてまいらなければならないと思います。何分にも補助金行政の一つの目的が、全国に一定の行政水準なり一定の施策目的を達成する、こういうようなどうしても画一的なものになるわけでございますが、現在の地方行政の場から申しますと、やはり地域地域の実態に即した運営というものが図られてもいいのではないか、かように思うわけでございます。 典型的なものが、先生御指摘のように個々の補助金によってそれぞれ入り口、出口をつくらなければならないとか図書室をつくらなければならない、こういうようなことにつきまして従来から地方団体側からの意見も聞いておるわけでございます。各省の所管する行政でございますので、それぞれの施設の構造あるいは基準というもの、確保すべき点もあるかと思いますが、やはり地域の実態に即して住民の利用しやすいような行政というものを今後考えていかなければならない。補助金の問題につきましても、そのような見直しというものはさらに進めていくべき課題と考えております。
○片上公人君 どうか心の通った対応をしてもらいたいと思います。 今度の政府の予算案を見ますとふるさとオンパレードといいますか、そういう感じでございます。文部省のふるさと歴史の広場、厚生省の場合はふるさと21健康長寿のまちづくり、農水省のふるさと森林活性化対策、環境庁のふるさといきものふれあいの里事業、運輸省のふるさと海岸モデル事業などお聞きした分だけでも十一省庁にもこれは及んでおります。自治省もまた一億円の配分のほか、今年度から行っているふるさとづくり特別対策事業、ふるさと財団、ふるさと市町村圏基金の設置等を挙げておりますが、自治省内でふるさと関係施策をどのように位置づけておるのかまず伺いたいと思います。 また、自治省間でもそうでございますが、各省庁全体のふるさと創生関連事業全体の政策の整合性、方向性がいま一つはっきりしていないように思うわけでございますが、内閣としてその点どのように調整してきたのか、これを伺いたい。また、今後どのように対応するのか、あわせて伺いたいと思います。
○政府委員(小林実君) ふるさと創生は国、地方を通ずる内政の最重要課題の一つであるというふうに私ども考えております。 御承知のように、竹下総理は従来の発想を変えまして、これからは地方が知恵を出して、国がこれを支援するという発想の転換が必要だということを申されておるわけでございます。そこで、自治省といたしましては、この考えに基づきまして六十三年度に、御質問がございましたように、ふるさとづくりの特別対策事業、それからふるさと財団の設立を計画したわけでございます。前者は県単位で見まして、個性豊かで魅力あるふるさとづくりのための公共施設整備事業、いわばハードの面での支援の仕組みを考えたわけでございます。後者につきましては、地方での民活支援のために長期低利の資金の融資システムを考えまして、ふるさと財団をつくりまして大いに地方で民活をやってもらおうということで考えたわけでございます。 今回、御質問がございましたように、ふるさと創生の起爆剤ということで、自ら考え自ら行う地域づくり事業といたしまして一市町村一億円構想をお願いしておるわけでございます。また、複数の市町村が共同いたしまして広域的な地域の振興、整備を図るという観点から、ふるさと市町村圏の選定、基金の創設等を予定いたしておるわけでございます。これらはいずれも地域の特色を生かしまして地方が自主的、主体的に地域づくりを推進するためのものでございまして、この四つの施策をそれぞれ適当に組み合わせていただくか、あるいは取捨選択をしていただきまして地方の活性化に役立てていただきたいというふうに考えております。 あわせまして、各省庁からも「ふるさと」という名前を冠した施策がたくさん出てきております。今後の我が国の国づくりの基本方向につきましては、四全総等におきまして基本方向が示されておりまして、その中でやはり地方の自主的、主体的な地域づくりの必要性が明確にされておるところでございます。そういう観点から、自治省におきましては四つの施策を掲げております。また各省庁におきましてもいろいろ施策を掲げておりますが、この取り組みの姿勢といたしましては、地方の自主的なあるいは主体的な地域づくりを支援していく方向で運用していただくというか、そういう姿勢が必要であろうかと思います。 さきに内閣におきまして、局長レベルでございますけれども、ふるさと創生・地域の活性化の推進に関する関係省庁連絡会議というのが設置されました。この場におきまして各省庁の施策の連絡調整を図っていただく必要があると考えておりますし、自主的なあるいは主体的な地域づくりの取り組みに対しましての支援も進められるというふうに期待をいたしておるわけでございます。自治省自身といたしましては、これらに関する施策につきましては積極的に協力をしてまいる考えでございます。
○説明員(田中正章君) 今お尋ねのふるさと創生地域の活性化の政府全体としての取り組みについて御説明させていただきます。 今自治省の方から御説明もございましたように、ふるさと創生・地域の活性化の基本はやはり地域が自主性と責任を持って進めていく、それに対して必要な支援を政府の側が行うということになると思います。そういうものにつきましては、先ほどもお話がございましたが、この一月三十一日にふるさと創生・地域の活性化の推進に関する関係省庁連絡会議、これを内閣の内政審議室に設置したところでございまして、いわば体制を整えたというところでございます。この会議でもってふるさと創生・地域の活性化に関する各省庁の施策やそれからアイデア、こういったものをお出しいただきまして、各省庁の考え方や進め方、こういったものの連絡調整を図っていこう、こういうふうに内閣としては考えているところでございます。 以上でございます。
○片上公人君 このふるさと事業が大変混乱するのも、もとを言いますとふるさと創生を発表した竹下総理自身に明確な理念がなかったからではないか、こう言われております。そこで最近その理念づくりなどのために、仮称ですか、ふるさと創生懇談会を発足させるようでございますけれども、政策の具体化が進んでしまってから理念をつくるというのもおかしな話だと思います。しかもその懇談会の発足につきましては、リクルート事件にかすんでしまいまして、メンバーのなり手に相次いで断られるなど大幅におくれておると伝えられておりますが、この懇談会の性格、運営方針、この発足時期について示していただきたいと思います。
○説明員(田中正章君) 御説明申し上げます。 ふるさと創生・地域の活性化ということは、簡単に申し上げると発想の転換を伴う非常に広い分野にわたる問題でございます。こういった分野についてどうやって取り組んでいくかということにつきましては、既存の新行革審でございますとか国土審でもそれぞれの観点からの検討が進んでいるわけでございますが、総理の方からは、有識者に参加をいただいてふるさと創生・地域の活性化について大所高所からいわば検討していただいてはどうか、このような御指示を内政審議室として受けておるわけでございます。現在、内閣の内政審議室におきまして今御質問のございましたような性格、運営方針、時期、こういったものを含めましてどんな形で行っていくのが最もふさわしいかということの検討を含めまして準備を進めているところでございます。 以上でございます。
○片上公人君 大変すばらしい発想の転換のふるさと創生論でございますが、昨年その創生の一番手として打ち出されたものは、政府関係機関の地方移転をきっかけに当該移転地域の振興、活性化に非常に役立ち、人口の地方定住化の促進を図ろうというもので、私もその計画には非常に期待した一人でございますけれども、これに対しまして全国各地から受け皿の希望も随分集まりましたようでございますが、このたび示されました第一次分におきましては本四連絡橋公団だけが地方の方へ出て、他の多くが首都圏に移るのみである。これでは二十三区から外に出たにすぎませんし、移転地の地価を逆に引き上げますし、今や人口が増加し続けておる首都近郊にわざわざ移るだけでは何のためのふるさと創生かというふうな疑問がわいてくるわけでございます。このような結果を招いた理由は何か、また残る機関の調整についてはどのような方針で臨むのか、国土庁いらっしゃいましたらお願いいたします。
○説明員(黒田正輝君) 御説明いたします。 今回の政府機関の第一次の取りまとめにつきましては、昨年七月に閣議決定されました七十九機関十一部隊等の移転対象機関のうち、従来から検討が進められてきた八機関十一部隊等につきまして移転先地の選定が行われたものを取りまとめたものでございますが、それぞれの機関の業務内容等から考えまして、私どもとしましては適地が選定されたものというふうに判断いたしております。 残りました七十一の機関につきましても、現在、各省庁等におきましてそれぞれ検討が進められておるところでございますけれども、確かに東京周辺を希望するものが多い状況であることは事実でございます。国土庁といたしましては、今回の機関移転の趣旨を踏まえまして、できる限り幅広く検討していただくということで各省庁と相談してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○片上公人君 どうか期待を裏切らないように頑張っていただきたいと思います。 自治省に伺いますが、ふるさと創生として「自ら考え自ら行う地域づくり」のキャッチフレーズで各地方団体に一億円が配られるわけでございますが、一億円の根拠及びその効果についてはどのように考えておるのか伺いたいと思います。
○政府委員(小林実君) 自ら考え自ら行う地域づくり事業におきましては、市町村が地域づくりの原点であるという考え方に立ちまして、小さな村も大きな市も同じスタートラインに立ちまして、お互いに競ってみずからの地域づくりを考え、行うということを期待して一律一億円ということにしたわけでございます。 事業内容につきましては、それぞれの地域におきまして地域住民の参加を得て知恵を結集いたしまして、その地域に必要な事業を考えていただくということを期待しております。主として地域に必要なソフト事業を想定しておるわけでございますが、過去の例を見ましても事例がたくさんあるわけでございますが、一億円程度は必要であるということを考えまして金額もそのように決めたわけでございます。この事業を契機といたしまして、全国各地におきまして各地方団体が広く住民の参加を得て未来につながるような地域づくりの施策、構想を考えていただきたい、また行っていただきたいというふうに考えております。
○片上公人君 不交付団体はもちろん除かれるわけでございますが、その他のいわゆる富裕団体も窮乏団体も、そして財政規模も関係なく一億円を配られますので、いわば過疎地の財政力の小さい村ほど思い切った使い方ができると言われておりますけれども、この一億円によりまして過疎問題は解決すると思っていらっしゃるのかどうかお伺いしたいと思います。
○政府委員(小林実君) この施策につきましては、ふるさと創生の起爆剤となることを期待しておるものでございます。この一億によりまして過疎地域の抱えるさまざまな課題が一挙に解決されるということを言い切るほどの自信はございません。しかし一従来、過疎地域に対しましては過疎法等もございましていろいろな施策を積極的に講じてきておりますし、財政措置等におきましても手厚い措置をしておるところでございます。 今回の一億円につきましては、特に東京から離れれば離れるほど、遠い地方団体におきまして高い評価を受けておる、こういう状況でございます。それらの地域におきましていいアイデアを出していただきまして、それに対しましては私ども今後とも自治省の範囲内におきましてもでき得る限りの支援を講じてまいりたい、こういうふうに考えております。
○片上公人君 今回の補正の二千万円と来年度の八千万円で一億円を配るわけでございますが、一億円の配分につきましてはこれは今回だけなのか どうか、その後の配分につきましても計画はあるかどうか。税収の伸びによっては地方よりうんと声が出るんではないかと思いますが、その辺についてどうでしょうか。
○政府委員(小林実君) 一億円構想が出てきましたもとは、竹下総理の、発想の転換を求めることが必要である、これに対する何らかのいい知恵がないかということで考えられたものでございます。しかし、その背景には、六十二年度の地方交付税につきまして、予算で予定しておりました以上のものが国税三税の方で増収がございまして一兆八百億円に上る交付税の精算分が出てきた、こういうことも背景にあるわけでございまして、あくまでも一市町村に一律一億円を交付するという措置は今回限りでございます。これらに基づく施策につきましては、先ほど御説明いたしましたように私どもいろいろの支援の仕組みを持っておりますので、これらを活用していただいたらいかがなものか、こういうふうに考えております。
○片上公人君 平成元年度への繰越額が三千六百億円となっておりますが、その内容は、ふるさと創生と共済長期四分の一カット戻しの単独分であるとされております。しかし、ふるさと創生分や共済長期の戻し分が補正でも措置されているのに、わざわざ来年度に繰り越しをするという理由は何かを伺いたいと思います。 また、繰越額の配分方法まで決めて翌年度に繰り越すというのも従来の繰越額とはちょっと異なると思いますが、これはなぜそうなのかということをお伺いしたいと思います。
○政府委員(津田正君) 今回提出しております法案でお願いしておりますものの大きな内容が、このふるさと創生に関する一億円を本年度内に二千万円、来年度に八千万円措置することと、それから補助事業におきまして処理いたします共済長期、これに対応する単独分をどうするかということでございます。 ふるさと創生の一億円の分け方の考え方でございますが、何分にも昭和六十三年度末の処理ということを考えますと、非常に期間的に限られるわけでございます。短期間というよりはむしろ来年度も含めてこのふるさと創生のためのプロジェクトを中心とする事業に使ったらいかがかと、そういうことで本年度の第四・四半期、それと新年度の四つある四半期、こう考えますと四半期が五つあるわけでございまして、五つのうち一つを本年度分ということで二千万円と考えたわけでございます。 それから、共済長期の扱いの問題でございますが、補助事業につきましては地方団体の方においても対応が割に易しい、また交付税の算定においても易しいわけでございますが、単独分につきましては地方団体の対応あるいは交付税の算定、さらに波及する問題としまして公営企業職員の取り扱い等を考慮いたしますと、平成元年度、新年度に措置することが適当と、このような判断で送っておるものでございます。従来のこのような交付税の繰り越しの場合には、一般的に新年度、翌年度の地方交付税の総額の状況等を勘案しながら、いわば総額に加算ということで送る例が一般的な例でございます。しかしながら、今回は地方団体財政運営上昭和六十三年度に処理するよりも平成元年度に処理することが適当である具体的な財政需要に着目いたしまして繰り越しをする、これによりまして地方団体の財政運営の対応もしやすいと、このように考えたわけでございます。
○片上公人君 次に、ふるさと財団につきましてでございますが、当初自治省が考えていたものと多少違う形で発足するとのことでございますが、具体的にどうなったのか。 特に、昨年春には大蔵省などからいろいろ注文がつきまして、それは日本開発銀行などの政府系金融機関と重複するとか競合するとか、あるいは民間機関への融資に地方交付税を措置するのは国民の税金を民間機関に交付するに等しいのではないかとか、あるいは特別法なしに財団を認可していくことは脱法行為ではないのか等々が挙がっておりましたけれども、今回は多少手直しはしているようでありますが、基本的にはこれらの問題は残っているのではないかと思いますが、この辺についてお伺いします。
○政府委員(津田正君) ふるさと財団の趣旨につきましては、先ほど総務審議官からお答えしたとおりでございますが、この財団構想につきましては、関係各省等からいろいろな意見が出されました。その多くのものは地方単独施策に対する理解が十分でないことに由来するものであったかと思います。そういう意味におきまして、私ども関係機関との調整に当たっては、地方団体の主導性と主体性に基づき地方単独施策として行われるものであることについて精力的に理解を求めたわけでございます。そして、金融機関的な性格を持つことについての問題というものもあったわけでございますが、今回、昨年の暮れ認可いたしました財団におきましては、地方団体が直接民間事業者等に融資をするという形にいたしまして、金融機関としての性格というものを消しておるわけでございます。しかし、機能におきましては、私ども当初構想いたしたものと変わりないわけでございまして、今後本財団の適切な運営、地方団体に御活躍いただきまして、当初の趣旨でございます地方民活というものを積極的に進めてまいりたい、かように考えております。
○諫山博君 消費税と地方自治体の公共料金の引き上げに絞って質問します。 税制改革基本法第十一条は、「消費税の円滑かつ適正な転嫁が行われるよう努め」と規定しています。一方、同法の第五条は、地方公共団体に福祉の充実に配慮することを義務づけています。地方自治体が福祉の充実、住民負担軽減の立場から、議会での十分な審議、採決などの手続を経て、消費税による負担をなるべく住民にかけなくて済むようなさまざまな措置が今検討されています。自治省がこういう自治体のやり方に強権的に介入するというのは自治体の自主性を損なうもので、極めて不当だと考えます。自治省は自治体に対して消費税導入を理由とした公共料金の引き上げを強制することはできないと思いますが、いかがですか。
○政府委員(津田正君) まず基本的に料金の改定が必要であると考えておるわけでございますが、各地方公共団体の使用料等の改正は条例等によるものでございまして、条例については各団体の議会における審議を経て決定されるべきものと、このように考えております。 そして、今回の消費税の法の施行に伴い、四月一日から法律が動くわけでございますが、地方団体もその提供いたします財貨・サービスにつきましては、若干の例外はございますが、民間の事業者と同様に消費税が課税されるわけでございます。また反面におきまして、仕入れにおきましては恐らく消費税負担が転嫁されてくる、こういうような状況にあるわけでございまして、このような状況に対処いたしまして、地方団体におきましても適切なコストの再計算、そしてまた適切な転嫁をすべきものと考えておるわけでございます。その間におきまして、先生御指摘のとおり福祉の問題も考えてまいらなければならない。 しかし、基本的に消費税負担というものが仕入れの段階、またいわゆる料金、使用料等の場合に課税になってくる、このような基本的な関係を十分地方団体に認識していただきまして適切な対応をしていただきたい、私どもとしてはこのように指導しておるわけでございます。
○諫山博君 この問題で地方自治体と自治省の見解が対立しているという問題がさまざまあります。私が聞きたいのは、地方自治体がさまざまな検討をして一定の方針を打ち出した場合、強制的にこれに介入するというようなことはできないし、やってはならないことだと思いますが、いかがですか。
○政府委員(津田正君) 地方団体におきましてこの消費税の問題につきましてさまざまな検討をしていただきたいと、もちろん私どもかように考えています。そして、その基本、その前提というものにつきまして、今回の税制改革の趣旨、消費税の 仕組みというものにつきまして、十分御理解をいただいた上での検討をやっていただきたいというのが私どもの指導の趣旨でございます。 特に、地方団体は先ほど申しましたように事業者としての立場もあると同時に、新税制の円滑な推進に資するための環境の整備に配慮すべき責務もあるわけでございます。このような点を十分認識していただいて対応を考えていただきたい、かように思うわけでございます。もちろん御指摘のような強制的にあるいは強権的にと、このような観点の指導ではないつもりでございます。あくまで税の仕組み、今回の税制改革の趣旨というものの徹底を図っておるということでございます。
○諫山博君 強権的な介入とか強制の趣旨ではないと言われましたけれども、そういうことはしてはならないものだという点では意見は一致するわけでしょう。
○政府委員(津田正君) 前段に申し上げましたように、地方団体の料金等につきましては条例によりまして決められるわけでございまして、地方議会におきましても十分その点の御審議をいただきたい。ただ、その前提といたしまして、税制改革あるいは新しい消費税の仕組みについての御理解を十分いただいた上での御審議もお願いしたい、かように存ずる次第でございます。
○諫山博君 強制できるかどうかについては三回質問しましたけれども、三回とも回答は得られていません。しかし、強制できないものだということはもう常識だと思いますから、もし自治省の指導に従わないような自治体が出てくれば、例えば刑事上の制裁、財政上の制裁がありましょうか、あるとすれば法律的な根拠を示してください。
○政府委員(津田正君) 私どもとしましては前段述べたような趣旨で指導をしておるわけでございまして、今後におきましても粘り強く指導してまいらなければならない、かように考えています。
○諫山博君 質問していることに答えてもらえないでしょうか。 自治省の指導に従わない自治体があった場合に何らかの制裁が可能なのか、可能だとすれば根拠法を挙げてくれというのが質問です。
○政府委員(津田正君) 私どもといたしましては、制裁とかいうことではなくて、粘り強く指導していく、こういう方針でございます。
○諫山博君 それは答えになっていないわけですよ。要するに制裁する法律的な根拠はないというふうに聞きます。それが違うんだったら反論してください。
○政府委員(津田正君) 私どもは制裁ということではなくて、あくまで指導と、このように考えておるわけでございます。
○諫山博君 結局、反論はありませんでしたから制裁はないというふうに理解します。もしそれが違っておったら答えてください。 次の質問に入ります。 昨年の十二月三十日に公営企業第一課長、本年の一月十三日に財政課長の内簡というのが出ています。これを見ると使用料、手数料等には課税物件であれ非課税物件であれ料金を値上げするようにという指導に読めるんですけれども、そういう指導をしていますか。例えば課税物件については消費税を転嫁しなさい、非課税物件については適切に対処しなさいという記載になっていますけれども、わかりやすい言業で言えばこれは値上げをしなさいという指導でしょうか。
○政府委員(津田正君) 御指摘のとおりの内簡で指導をしておるわけでございます。まさしく消費税の課税の仕組みとしまして、地方団体が提供いたします財貨なりサービスの提供ということには消費税が課税されますので、その部分の適切な転嫁を図るよう料金を見直すべきだ、また非課税のものにあっても、仕入れというものにつきまして前段階の事業者からの転嫁を受けておるわけでございますので、その点のコストを見直しをすべきだと、このような観点で指導しておるわけでございます。
○諫山博君 消費税の導入を契機としてさまざまな便乗値上げが今問題になっています。これは地方自治体の場合も同様です。 例えば私の地元である福岡市の今度の公共料金の値上げを調べてみましたところが、美術館の入場料が百五十円から二百円になる。地下鉄運賃が初乗り百四十円が百六十円になる。出産証明書が千五百円から二千円になる。営業許可申請手数料が一万一千円から一万三千円になる。例を挙げたら切りがないくらいです。これはすべて値上げ率が三%を超しています。市民は消費税の便乗値上げではないかという批判の声を上げているし、私もそうだろうと思います。 多くの自治体で消費税の導入に合わして便乗値上げと思われる公共料金の引き上げが今準備されています。もともと消費税が導入される以前、消費税を口実とした便乗値上げは厳しく取り締まるというのが政府の立場だったと思うし、この点は自治省も同様だろうと思います。この便乗値上げがどのように準備されているのか、これに対してどのような指導をしているのか説明してください。
○政府委員(津田正君) まず第一に、この際に便乗値上げをすることがないということにつきましては、地方団体にも十分指導しております。そして、先生御指摘の個々の事例についていろいろな点があるかと思います。 一つの問題は、通常の料金改定の時期とたまたまこの消費税の負担の問題がタイミングが合ってしまった、こういうような事態の場合も考えられるわけでございます。そのような場合におきましては、私どもとしましては、消費税の導入に際し、消費税以外のコストの動向等をも勘案して、消費税の転嫁に見合う幅以上の料金の改定等を行う場合もあると考えられるが、このような場合においては、無用の誤解を受けることのないようその趣旨を説明するなど、住民等の十分な理解を得られるように努める必要がある、このように考えておりまして、適正な料金の見直しというものとたまたま消費税負担の問題が重なったときにつきましても、それを分けて、十分住民の理解を得るようにと、このような指導をしております。 それからもう一つの点は、国におきます郵便事業でもそうでございますが、はがき四十円についてはそれの三%でございますと一円二十銭上がるところを一円にする。それから封書は六十円でございますが、その三%でございますと一円八十銭ですが、これは二円にする。片っ方の方で端数を切り、片っ方を切り上げる、そして全体としてこの消費税の転嫁の問題を考える、このような例があるわけでございまして、まさしくこの端数金の処理の問題につきましても合理的なものにしろと、こういうような指導をしておるわけでございます。御指摘の事例の中にもそういうような例があるかと思います。 要するに、通常の料金の見直しの時期と一緒にたまたま合った場合、また端数処理の問題におきまして、一つの料金は三%以上上げるけれども、ほかのものは上げないで事業全体として三%の税負担の転嫁をする、こういうような事例もあるのではないか、かように考えるわけでございますが、そこいらは合理的なもの、そうではなくて御指摘のような便乗値上げはやはり差し控えるべきもの、このように物事に即して考えなければならない、かように考えております。
○諫山博君 私が問題にした便乗値上げは、端数の処理などではないんです。消費税導入にまさに乗っかって公共料金を不当に引き上げる場合のことを言っているんです。 政府広報の「NEWTAX 新税制のあらまし」というパンフレットの中に「過大な料金の引き上げが行われることのないよう、厳正に取扱う方針である」ということが書かれていますけれども、自治省もやはりこの立場で地方自治体を指導すべきだと思いますが、いいでしょうか。
○政府委員(津田正君) 自治省のみならず関係各省の連絡会議が設けられておりまして、そのように便乗値上げをすることのないようにということが関係省庁間の統一の運用方針としておるわけでございます。
○諫山博君 公共料金に対する便乗値上げがいかに不当な結果をもたらすかという一例を紹介したいと思います。 例えば現在まで百円だったものに三%の消費税がかかれば、だれが考えても消費税は三円。ところが、現在百円の公共料金が百五十円に上がったとすれば、この百五十円に対して三%の税金がかかる。ただでさえ消費税というのは国民に大きな負担になるわけですけれども、便乗値上げがされると公共料金の場合は耐えがたいものになるということになります。例えば百円のものを百五十円にするとすれば、それだけで消費税額が四円五十銭ということになりますから、便乗値上げというのはやはり厳しく監督しなければならないということを申し上げておきます。 ついでに質問しますけれども、学校の給食費にも消費税をかけますか。
○政府委員(津田正君) 学校の給食の場合におきましても、仕入れ、要するに材料あるいは光熱水費等におきまして消費税負担が転嫁されてまいります。また、学校経費につきましては、授業料は非課税になっておりますが、そのほかの財貨・サービスの提供、それに伴います収入につきましては消費税がかかる、このようなことになります。
○諫山博君 結局、給食費にまで消費税がかかるということだと思いますけれども、先日、NHKの朝のテレビで公共料金に対する消費税の転嫁の問題が議論されていました。次のような点が指摘されています。自治体が民間住宅を借り上げて障害者やお年寄りなどに低額で賃貸している、いわゆる福祉住宅ですね。例えば自治体が五万円で借り上げ障害者などに二万円で賃貸しているというような場合があります。この場合は消費税は五万円の三%である千五百円かかることになりますけれども、実際に障害者などが払っている家賃は二万円です。そうすると、貸借人である障害者などは二万円の家賃に対する消費税を払えばいいのか、それとも自治体が民間から借り上げている五万円について貸借人が消費税を払わなければならないのか、こういう問題が提起されて、なかなかNHKでも明確な答えは出なかったと思いますけれども、これどうなるんですか。
○政府委員(津田正君) 今の事例で申しますと、五万円で借り上げておるわけでございますから、これについては非課税ではございませんので、五万円の三%、千五百円が支出として地方団体負担になってまいります。それから、二万円で福祉等の必要で身体障害者に貸しますと、二万円そのままでございますとそれの三%、まず六百円は国税に納めなければならない、こういうような消費税負担ができるわけでございます。この問題は、要するに借り上げの場合は千五百円ふえてくる。そして二万円にそのまま消費税負担といたしますと六百円しか入らない。従来は福祉ということで五万円と二万円、三万円のコストダウンを福祉と見ておったのを、それよりも幅を広げるかどうか、これはまさしく福祉政策の問題になるわけでございます。しかしその前提としまして、そのように福祉の幅が広がる、こういうような事実認識をまず持っていただいて、その上で具体的な福祉対策としてどうあるべきかと、このような議論を検討していただきたいものと、かように考えます。
○諫山博君 私が知りたいのは、賃借している障害者などは六百円の消費税を負担すればいいのか、あるいは五万円に対する千五百円の消費税を負担すればいいのか、貸借人の負担は幾らになるのかということです。
○政府委員(津田正君) その問題は、福祉対策としまして、借り上げのときの地方団体の財政支出と、その身障者の方々に貸す収入と、その差額について、どの程度を福祉として必要とするかという地方団体の判断で処理すべき問題と、かように考えます。
○諫山博君 これは統一的な見解ではなくて、それぞれの自治体が決めることだという趣旨ですか。
○政府委員(津田正君) 最終的には地方団体が判断すべきもの、ただ、その判断の前提といたしまして、そのように消費税が導入されますと、借り入れと貸すその差額というものがふえる、こういうような事実認識を十分していただいた上で、個々の団体において福祉としてどの程度が必要か判断すべきものと、このように考えます。
○諫山博君 要するに、明確な説明になっていないと思います。NHKでも明確な説明ができなかったけれども、消費税が実施段階でどんなにさまざまな矛盾、問題点を生み出すかということの一つだろうと思います。 そこで次の質問です。 公営住宅の家賃、し尿・ごみ処理料、検査手数料などは一般会計のサービスですから、自治体は国に消費税を納めなくてもよろしい。ところが実際は、住民から消費税を取り立てるという仕組みのようですけれども、その消費税は国には入らない。悪い言葉で言うと自治体が猫ばばする仕組みではないかという批判が出ていますけれども、この点はどうですか。
○政府委員(津田正君) 一般会計の問題は、御指摘のとおり消費税の課税の問題におきまして、いわゆる新税におきます売り上げにかかる税額と仕入れにかかる税額というものを同一と、このようにみなしておるわけでございます。しかし、課税というものの基本は変わっておらないわけでございます。 それではなぜそういうようなことをやったかということでございますが、地方団体の一般会計の場合の売り上げと申しますと、各種使用料、手数料収入、そのほか地方税収入あるいは国庫支出金、そういうような収入が事業者におきます売り上げとみなされます。そういたしますと、その場合に、消費税の仕組みから申しますと、課税売り上げに対する課税仕入れがどういうようなものか、あるいは非課税売り上げ、地方税あるいは地方交付税は非課税売り上げになるわけで、それに対応する仕入れ、課税売り上げ、非課税売り上げというようなことをそれぞれ分けて処理しなければならない。しかし、一般会計というものは、要するに予算総額としてどのように財政運営をしていくべきか、こういうような意味をもちまして地方団体の中心的な予算制度でございます。これを消費税の導入ということによりまして、先ほど申しましたように、この経費についてはこの収入が対応するというようなことを細かく分断することはいわゆる予算総額主義というような基本にももとるわけでございます。 そういう意味におきまして、課税関係は一般と同様であるが、税の計算の仕組みとして、いわゆる売り上げにかかる税額と仕入れにかかる税額を同額にみなす、このような処理をしたわけでございます。そしてそれが、地方団体が住民から取って国税に納めないからといって地方団体は自分の懐に入れたのかと、こういうようなことでございますが、そうではなくて、地方団体におきます仕入れというものにつきましては、消費税の転嫁というものが前段階の事業者から行われてきておるわけでございまして、そういう意味におきましてコストアップしている。そして、そのようなもの以上に地方税なり地方交付税なり、そういうような財源が入っておって、売り上げとなりますいわゆる料金、手数料、使用料の収入はむしろ少ないわけでございまして、地方団体の負担の方がむしろ多い場合があるかと思いますが、しかし先ほど申しましたように、予算総額主義という基本を守るために、たまたま売り上げにかかる税額と仕入れにかかる税額を同じにした、こういうような扱いでございまして、決して地方団体がもうかるとか、そういうような問題ではないわけでございます。
○諫山博君 よくわかりませんね。市営住宅に対して入居者は消費税を払う。ところが、この消費税は政府の方には行かない。どの説明会で意見を聞いてもこの点は理解できないと言います。もっと矛盾に満ちているのは、いわゆる非課税品目に対する自治省の指導です。例えば、公立保育所の使用料、公立学校の授業料、老人ホームの使用料、それから医療費、こういうものは非課税品目だと いうことがさんざん宣伝されてきました。消費税が成立するまでは、こういうものについては国民生活に密着するものだから税金はかけませんという宣伝をしてきまして、法律的には非課税扱いですけれども、自治省の指導を見ると、コストの動向を踏まえ料金の改定等の必要性を検討するなど適切に対処する必要があるというふうになっています。これは一月十三日付の内簡です。法律上非課税のものを料金を引き上げなさいと指導しているわけですね。これは国民をペテンにかけたのではないかと言わざるを得ないと思います。消費税が成立するまでは非課税だ非課税だと宣伝しておって、消費税がつくられてしまうと、非課税品目ではありますけれども値上げの指導をしなさいと言うんですから、全く国民を愚弄したやり方だと思いますけれども、そういう指導をしているんですか。
○政府委員(津田正君) まず、先ほどの答弁が、いろいろごちゃごちゃ言って御理解いただけなかったようでございますが、端的に申しますと、今回の消費税の仕組みは、例えば二百円で仕入れたものを百円で売ったというような場合には、二百円の仕入れでございますので六円の転嫁を受ける。しかし、百円で売る場合には三円しか転嫁できないわけでございますので、むしろその間、売り上げにかかる税額マイナス仕入れにかかる税額でございますから、マイナス三円ということで国税から三円の還付を受ける、こういうような仕組みでございます。課税になっておりましても、そういうような売り上げと仕入れとの関係におきましては、むしろ還付を受ける事態もあるわけですが、しかし消費税が課税されているという基本は変わらないわけでございます。地方団体の一般会計の歳出におきましては、先ほど申しましたように、地方税、地方交付税等を入れておるわけでございまして、まあいわば料金収入以上に経費をかけてやっておるというようなことで、たまたま税金を納めないでいいということで、まさしくダンピングと同様な関係がかなり多いもの、そして課税になっておりますが、具体的な税額は納めないもの、このような仕組みになっていることを御理解いただきたいと思います。 それから、保育所等につきましては非課税になっておりますが、保育所の運営に要する光熱水費あるいは材料費等については税負担が前の事業者から転嫁されてまいります。保育所は自分の方の徴収金について非課税だから、光熱水費を供給する者あるいは資材、物品等を保育所に売る方について消費税負担をまけろと言うことはできないわけでございまして、前段階の事業者から消費税負担の転嫁を受けてくる、その意味でコストアップになっているわけです。 そのようなコストアップというものを十分また全体のコスト計算において織り込んで適正な微収金等の設定をしなさい、非課税の場合におきましても、仕入れの方での消費税負担というものについてコストアップすることについての十分の認識をして全体の徴収金等の水準を考えるべきだ、このような考えで指導しておるわけでございまして、決して不当に消費税負担を押しつけるというものではないわけでございます。
○秋山肇君 私は地方に対する国庫補助負担率の取り扱いについて二、三お伺いをいたします。 地方に対する国庫補助金は、補助率が二分の一を超す高率の補助金を対象として昭和六十年度にまず一年限りということで緊急的にカットし、さらに昭和六十一年度には昭和六十三年度までの暫定措置としてカットを強化してきたいきさつがあります一つまり国の財政再建のために地方が協力をするという形をとってきたわけです。この特例法の期限切れに合わせて各自治体からは復元を求める声が昨年末より出ております。 今回の平成元年度以降における国庫補助負担率の取り扱いの概要を見てみますと、昭和六十三年度までの国庫補助負担率の暫定措置が終了することに伴い、新たに国のたばこ税二五%を地方交付税とするなど、国から地方への恒久財源の移譲による地方一般財源の充実を図ろうとしたことは一定の評価ができるところであります。しかしながら、今回の措置の中で投資的経費については今後二年間の暫定措置を講じることになっておりますし、義務教育費の追加費用についても今後二年間の暫定措置を講じることとなっているわけでありますが、これはどのような経過、根拠によるものなのですか。
○政府委員(津田正君) 補助率問題の期限切れに伴います処理につきまして、私ども地方団体側の意向というものを十分考慮いたしまして関係各省と折衝したわけでございます。そして、私どもとしましては、国と地方との安定的な財政関係を図るためになるべくこの補助率、特に、補助金と負担金を分けますと負担金の問題でございますが、負担率の問題につきましては恒久化するというような決着の仕方を考えたわけでございます。そういう意味におきまして、経常経費系統につきましてはほとんど決着を見ました。引き上げ、もとに戻したもの、ある程度戻ったもの、引き下げられたものといろいろあるわけでございますが、私どもとしましては全体的な地方財政への考え方として特定ひもつきの財源である補助金というものと地方交付税等一般財源措置というものをどのように調和させるか、実はこういうような観点も含めまして対処したわけでございます。 ただ、結局のところ御指摘のとおり、投資的経費についてはすべて、それから経常経費のうちで義務教育の追加費用の点ではなお二年間の暫定措置、このような考え方になりました。 経常経費系統の中の追加費用の問題につきましては、これは大蔵省側は過去債務なんだからもうしょってくれというような言い方、私どもは、追加費用というものはまさしくこれからも地方負担が出てくる問題で、国と地方とのいわゆる義務教育をめぐります負担関係で処理すべきものということで対立し、ついに結論が出なかったわけでございますので、なお二年間、残念ながら暫定措置としたわけでございます。 それから投資的経費につきましては、現在の経済情勢,そしてこのような経済情勢の中で公共事業の事業量をどのように考えるか、これが関係各省間で意見が必ずしも折り合わなかったわけでございます。端的に申せば、補助負担率の問題と事業量の問題というのは別個の問題で、補助率を戻す、そのために国費がふえるというものはその手当てを大蔵省が各省にすればいいわけなんでございますが、残念ながらまだ財政再建期間ということもあって、大蔵省側としてはシーリング体制を崩すわけにはいかない、各省からすると国費の追加がなければ事業量を縮減しなければならない、そういうことではやはり現在の経済情勢においても耐えられない、こういうような議論がされまして、結果的にもう二年間暫定期間を講じまして、その間に公共事業関係の補助負担率のあり方について基本的な検討を加えていこうということで、この分についてはまだ決着がつけられなかった。それは事業量、それから国のシーリングの予算編成というものに基本的にかかわった問題でございます。
○説明員(杉井孝君) ただいま御説明がありましたように、私どもといたしましても、補助金等につきましては今回改めて検討を行いまして、たばこ税を交付税の対象とするなどの財源措置を講じながら、先ほどもお話があったように補助率等の恒久化に向けて極力努力をし、経常的経費につきましてはおおむね恒久化を行うこととしたわけでございますが、やはり公共事業等の投資的経費につきましては、先ほども御説明がありましたように、事業費確保の要請に当面基本的な変化はないと考えることや、あるいは今後種々の観点からさらに引き続き検討を行う必要があるといったようなことから、公共事業や共済費の追加費用につきましては平成二年度までの暫定措置として昭和六十三年度の補助率ということにしたいと考えておるところでございます。
○秋山肇君 公共事業にかかわる国庫負担率のあり方等は総合的に検討する必要があると思います。その検討会をつくるようなことも聞いており ます。どのような形でいつぐらいから取り組むつもりなのか、お答えをいただきたい。
○説明員(杉井孝君) 先生御指摘のように、公共事業等に係ります補助率等の暫定期間終了後の取り扱いにつきましては、今後引き続き検討することとしまして、関係省庁間の検討会を設置いたしまして総合的に検討を行う考えでございます。 この検討会の具体的な運営等の方法につきましては、今国会の御議論等も踏まえまして、今後関係省庁等と十分協議してまいりたいと考えておるところでございます。
○秋山肇君 昭和六十年度に一年限りで暫定措置を行い、その後六十一年度にまた三年間暫定ということで、地方としてはようやく今年度復元になるのかなと思っていたところで、全部ではないにしても、また一部で暫定措置がとられるということになったわけで、これでは地方としては国に対して不信感だけが出てくると思うんですが、この点についてはどうお考えでしょうか。
○政府委員(津田正君) 補助率復元の問題は、六十年度あるいは六十一年度の国の財政事情、当時の経済情勢、こういうものを背景に行われてまいったわけでございます。そして、地方団体の完全復元というような意向というものも私ども十分に考えなければならない問題でございますが、やはり国の財政あるいは予算編成全体の問題としまして、なお特例公債に若干でも依存せざるを得ない、こういうような財政状況の中でどう処理するか。私どもとして、またそういうような補助率自体をそれぞれの事業の性格において見直しを行い恒久化する、こういうような観点と同時に、国と地方財政とのいわゆる相対的な関連におきまして、ひもつきの財源か、それとも一般財源によります地方財源の安定的確保という観点か、そういうような問題も含めまして今回の結論を得たわけでございます。 現実問題としましても、新年度の財政計画におきましては、一般財源の伸び率は一三・一%程度、また地方財政計画に占めます一般財源比率というものは六七・八%ということで、非常に地方団体の自主性、自律性というものは増した、その反面補助金等については若干譲った点はあるわけでございますが、地方財政の自主性、自律性の確保、このような基本的なスタンスというものは守り得た、かように考えております。
○説明員(杉井孝君) 先ほども御答弁申し上げましたように、今回の補助率の見直しに当たりましては、今回改めまして最近における財政状況あるいは国、地方の役割分担、費用負担のあり方等を勘案いたしまして、極力補助率等の恒久化を図るという方向で検討をし、経常的経費の大部分につきましては恒久化を図るということとしておるところでございます。また、これに伴いまして、たばこ税を地方交付税の対象とするなどの財源措置を講じていること、あるいはまた、残念ながら公共事業等につきましては二年間の暫定措置としておるわけでございますが、これにつきましても地方公共団体の財政運営に支障が生じないよう従来より手厚い財政措置を講ずることとしておりまして、総合的に申し上げますれば、今回の措置は地方公共団体の御理解を得られるものではないかというふうに私どもとしては考えているところでございます。
○秋山肇君 松田政務次官にお伺いをしたいのですが、今の国と地方の私の質問に対してのお考え、それから消費税関連で幾つか用意してあるんですが、もう時間がありませんから一つだけにしますが、これは先日ある新聞の読者投書欄に、神奈川在住の会社顧問の方から、「自治体努力に干渉する政府」という見出しで、今回の東京都の措置に対する政府の対応に対し厳しい声が寄せられておりました。その中で、「自治体が内部努力や財政事情で三%分を吸収して住民の負担を軽減することは、むしろ善政ではないか」と述べておられました。もちろん逆にことしの夏の選挙対策の一環ではないかという批判の声があることも承知しておりますが、このような声が実際上がっていることに対して、次官としては、民間の人たちは企業努力をする、こういう自治体が内部努力をしていくということ、国と地方、それから地方自治体と一般庶民といいますか国民の消費税に対する考え方、あわせてでよろしいんですが、次官のお考えを時間の許す限りお伺いしたいと思います。
○政府委員(松田九郎君) 先ほど財政局長の方から政府の答弁を申し上げておるわけでありますが、先生の今の御指摘の転嫁の問題については、これは次元の問題でありまして、私ども自治省としては、ぜひひとつ今後も強力な指導をしながら、そういう新しい制度にぜひなれてついてきてもらいたい、守ってもらいたい、そういうことでありまして、内部的な努力をすることで、いわゆる消費税の問題をどうだこうだということについては、これはまた別次元の問題としてぜひお願いしたいし、やっていただかなきゃいかぬ、そういう判断を持っておることをひとつお許し願いたいのであります。 それから、前段の質問である補助率のカット問題、先生の御指摘のとおりで、私自身としては全く不満足であります。しかし、自治省がこのことについて対大蔵省との間に従来にない画期的ないわゆる行政交渉をしてまいりまして、ようやく自治省としては不満足ながらこの程度のことに今日幾らか復元にこぎつけつつある、そういう意味に御理解をいただければまことに幸いだと思います。よろしくお願いします。
○委員長(向山一人君) 暫時休憩いたします。 午後三時七分休憩 —————・————— 午後五時五十三分開会
○委員長(向山一人君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山口哲夫君 質問時間が三十分しかありませんので、大臣なるべく短く、端的にお答え願います。 まず、ふるさと創生についてお尋ねをいたしますけれども、ふるさと懇談会というのが今度できるそうですね。何か大変人選に困っていらっしゃるようですけれども、考えてみますと、一律一億円という政策ができた後でこういう懇談会を開くというのはどうも解せないんですね。これは本来であれば先にそういうものをつくって、その中からふるさと創生についての政策が出てくるならわかるんですけれども、どうも本末転倒でないかなと思うんです。そういう懇談会ができて、ふるさと創生についていろんな論議をしていく中で地方自治体に何か口出しでもしてくるんじゃないだろうか、そういう心配があるんですけれども、そういうことはないでしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) お答えいたします。 いろいろ議論はあったかと思いますけれども、交付税でございますし、事柄は各地方の自由な発想に基づいてひとつメニューづくりをやっていただこうということでございますから、国の方なりあるいは県から特定の基準をつくったり、あるいは指導方針というものを示さないで自由な立場でひとつやっていただこうということでございますから、これがすぐにできるわけじゃございませんし、補正予算を通していただければ、ここでぽつぽつ各市町村がスタートを切れるわけでございますから、そのうち懇談会の構想も、総理も言っているようでございますから、おっつけできると思います。そういう中で、懇談会は懇談会で自由な立場でひとつ議論をしていただいて、哲学なり何なり大いにやっていただく。それから市町村は市町村で一億が参りますから、その中で起爆剤といいますか、私どもそう言っているんですが、自由な発想をひとつつくっていただこうということでございますから、矛盾することはないと思います。
○山口哲夫君 口出しすることはないということで安心したんですけれども、ただ、自治省が一億円の使い道について各市町村から報告を求めるんだというようなことが言われているわけですね。今大臣がおっしゃったように、交付税というのは あくまでも地方自治体の自主財源ですから、交付税の使い道について何にどういうふうに使ったなんという報告を求めた例は今までないんでして、もしそういうことをするということは、これは交付税の精神を曲げるものになると思うんですね。そういう点で一々市町村に報告を求めるようなことはしないでしょうね。
○政府委員(小林実君) 今度の構想につきましては、市町村が自由に発想していただきまして地域づくりについて考えていただくということでございます。ただし、この点につきましては国民各位からも非常に関心を持っていただいておりますので、私どもといたしましてはこの制度の趣旨を踏んまえて、市町村が自由に発想するということを基本としてはおりますが、事業の成果につきましてはある程度の時点になりましたら教えていただきたいと、こう思っています。 その主たるねらいは、他の地方団体の参考に供したいということが一つと、それから国自身といたしましても、ふるさと創生に関する施策を推進する必要がありますから、そういう意味で情報の提供を求めて、それを今後の国の施策の参考に供したい、こういう趣旨から、これは強制ではございません、任意の情報提供は求めたい、こういうふうに考えておりますが、その点は御理解をいただきたいと思います。
○山口哲夫君 心配なのは、市町村全部に対してどういうふうに使ったか参考までに出してくれと、こういうふうに言いますと、使っていないところは使っていないといって報告してくるんですよ。そういうものが何らかの形で印刷物になって出されると、やっているところとやっていないところと必ず差がつくわけです。そうすると自治省はすぐ、やっていないところに対して何でやらないのかと、こういうようなものに使いがちなんです、今までの例から見ますと。 ですから、交付税からいけばそう一々報告の義務はないわけですから、本当にすぐれたようなものがあれば参考に供するという意味で、どこの県のどういうところではこういういいことをやっていますと、そんな程度にとどめるべきであって、やっていないところまで一々報告を求めるようなことだけはしてほしくないんです。その点、約束してもらえますか。
○政府委員(小林実君) これは交付税でございますから、地方団体がどういう使い方をされるかというのは私の方は干渉する気はございません。ただ、地域づくりにつきまして、国民の方からはばらまきではないかとか、あるいはむだ遣いになるんではないかと、こういう非常に御懸念をされる方が多いわけです。そういうことに対して、地方団体そのものが一生懸命考えてやったことにつきましては、私どもといたしましては、やりましたことの情報はやっぱり出していただいて、でき得ればそれは公表をいたしたい、こう考えております。 事業そのものの成果につきましては、基本的には地域住民が評価することであって、私どもがその事業の成果につきましてあれこれ評価を加える筋のものではない。地域住民が第一、それから二番目に国民そのものがこの事業につきましてどう評価していただけるか、そういうことであろうと思います。
○山口哲夫君 これはあくまでも地方交付税でしょう。地方交付税というのは使い道については、これは自主財源ですから一切指示できないはずです。いかにふるさと創生と言ってつけたとしても、一たん交付税の中で出した以上はそういう義務は自治体にはないはずです。それをもしふるさと創生に限って一々中身について報告を求めるということになると、交付税の精神そのものを根本的に変えることになると思うんです。ですから、そういうやり方というのは自治省の本来持っていない監督指導権を新しくつくるものになると思うんです。これはぜひやめてほしいと思うんです。
○国務大臣(坂野重信君) 交付税の趣旨は山口先生お話しのとおりで、よくわかっておりますが、地方にしてみればこの一億を皆さん大変楽しみにしているんですよ。そこで、どういうぐあいになるのか、各市町村によって進度が違ってくると思いますし、構想もいろいろまちまちになってくると思いますけれども、恐らく市町村の期待としては、この一億ぽっきりでおしまいということでは楽しみがないわけでございますから、やっぱり将来に夢をつなぐというようなことで、そういう期待があると思うんです。 自治省としても、あるいはもう説明があったかと思いますが、県単事業も既にことしからまた思い切ってつぎ込もうとしておりますし、また、ふるさと財団というようなことで、民間の資金をひとつ低利で持っていこうとしております。それから各省の連絡会議が内閣官房にできております。それは結局、各省の公共事業とかいろんな事業を、出てきた一億の成果を見ながら、これは将来に実現性があるというようなものについてはやっぱり国としてあるいは県として助成をしようという気持ちがあるわけでございますから、そういうところは各市町村で以心伝心で、報告しろとは言いませんけれども、情報の提供ぐらい求めれば恐らく自発的にやってくると期待しておるわけでございますので、その辺の私どもの気持ちをひとつ御賢察いただきたいと思います。
○山口哲夫君 楽しみにしている市町村もあるでしょうし、逆に苦しみにしているところもあるんですよ。一億円で村おこし、町おこしができるんならもうとっくにやっているというところが随分ありますよ、そういう声。本当に一億で何ができるんだろうか。だから、一億円もらうのはありがたいのだけれども、一体どうやって使ったらいいか困っているわけですね。極めて中途半端だというような言い方もあるわけです。ですから、必ずしも夢を持って楽しみにしているだけじゃないと思う。苦しみながら、それじゃ一億円をどういうふうに使おうかということで一生懸命悩んで、そしてことしはちょっと無理だと、だからもう一年ちょっと基金に積んでおいて、いろいろなほかのことを参考にしながら翌年度またいいものをやってみようかと思うところだってあるかもしれない。そうやって一年間基金に積んでいたら、そこは何もやっていないといって書かれたら、何でうちの町長はやらないのだと、ほかの方はやっているじゃないかといって、そんな中で勤務評定されたらたまったものじゃないわけですね。そういうことからいけばやっぱり、すぐれた例だけを紹介するというのは結構だけれども、一々どこの市町村がやっているかやらないかまでやるというのはおかしいと思うんです。だからこれだけはぜひやめてほしいと思うんです、そういうやり方は。 それからもう一つは、私これから質問しようと思うことを先に何かちょっと触れていたんですが、やっぱり一億だけじゃちょっと無理だというところがあるでしょうね。やってみたら非常に何かおもしろいことができそうだ、あと一億あれば何とか格好つくとか、あるいは四、五年間もう少し国の方で何らかの助成をしてくれれば成功するかもしれないというようなところだってあると思うんですね。そういうところについてはやはりこれから計画的にこのふるさと創生について、今まででもいろんな事業はあるけれども、そのほかにも何か考えてもいいんじゃないかなと思うんです。その点についてはどうでしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) 先ほど申し上げましたけれども、この一億というのは、前大臣と総理が話し合ってつくった大変おもしろいアイデアだと思うんですが、一億ぽっきりではこれはやっぱり中途半端だと思います。一億でもって、できればひとつメニューをつくっていただいて、ソフトを中心にしてまとめていただいて、そしてそれが将来につながるプロジェクトというものが出てくれば、いろんなそれは中身があると思いますけれども、これはさっき申し上げたように、自治省は自治省で四つの柱を立てておりますから、あと三つの柱をできるだけ活用していきたい。そして、各省は各省で、例えばここにはやっぱり道路が足らぬということになれば、今度は官房の方で調整をしてもらって、建設省の方から道路予算をまた回してもらう。高速道路だって、この間衆議院で話 したらみんなが笑っていましたけれども、やつぱり高速道路をつくらなければその地域の活性化というのはできないところもあるわけです。現に私の郷里の鳥取県とか島根県なんというのは高速道路ができないと活性化しないわけです。 そういう問題も絡んできますので、私はやっぱり今度の一億というのはそういう意味では起爆剤というかメニューづくりで大変重要な事柄と思っております。そしてできるだけそれを将来につないでいく。同じような一億のメニューづくりを、全く同じようなことを二年も三年もやる必要はないと思いますけれども、今度はそういうことで皆さんにお願いして、何だ、また指導方針出すのかとおっしゃるかもしれぬけれども、私どもの気持ちとしてはそういうぐあいに持っていっていただければ大変ありがたい。そうすると将来に夢がつながってくるんじゃないかと、そういう気持ちでございます。
○山口哲夫君 せっかく将来に継続して何とか発展さしていこうといういい約束をしてくれたんですから、なるべく実現するまで大臣続けてやっていてください。ぜひひとつふるさと創生が、村おこし、町おこしが本当に成功するように期待していますので、ぜひお願いしたいと思うんです。 それで、この二千万、来年八千万ですか、これ交付税法十一条の精神に反するような支給の仕方なんですね。特例措置として出すわけでしょう。何でこれ特例で出さなきゃならないんですか。もう一々言うまでもないと思うんですけれども、基準財政需要額の算定方法というのは測定単位と単位費用でしょう。一律にぽんと出すなんというのはいまだかつて聞いたことないことなんです。これも交付税法の精神に全く反すると思うんですけれども、どうですか。
○政府委員(津田正君) 今回の需要額の算入は、六十三年度と平成元年度の一カ年間に合わせて一億円を措置すると、こういう特例法でございますので、恒久的な交付税法の中には入れないで特例的な扱いとしておるわけでございます。 それから、大きな団体も小さな団体も一律一億円というのはおかしいではないかということでございますが、交付税はいろんな経費について算定をしておるわけでございます。その算定する費目によりまして交付税の算定の仕方も違うわけでございます。ですから、人口規模の大小によって勘案しなければならない財政需要につきましてはそのような算定をいたしますし、あるいは老人対策などの経費につきましては老人人口を加味した算定をするということでございます。 それで、今回の一律ということも、端的に申せば、市町村におきましては市町村長一人でございます。これの給与等のことも交付税で算定しております。市町村長の給与でいいますと、人口二百万の団体で大体百万ぐらいの給料の設定をしております。それから、人口四千人ぐらいで三十数万だと思います。ですから、人口格差からすれば五百分の一。ところが、給与の格差からいえば三分の一程度と。これはまさしく当該見る財政需要の性格に応じましてそのような配分をしておるわけでございます。今回の場合にはまさしくよく言われます地域アイデンティティーをつくるとか、いわゆるその地域、その市町村のプロジェクトをつくるという意味におきまして、大きな団体も小さな団体もそういうことが必要だということで均一に算定するものでございまして、地方交付税の需要の算定としておかしいものではないと、かように考えております。
○山口哲夫君 市町村長が人口によって二人いる、三人いるなんということにならないのは当たり前のことです。そんなものとこれと一律に比較されること自体がおかしいんです。大体特例なんというのは、これずっと読んでみたんです。そうしたら同和対策だとか過疎対策だとか公害防止、石油コンビナート、地域対策、みんなこれ特例ですよ。特例だけれども、全部単位費用でもって千円につき何百円と書いてあるでしょう。全く一律で、一市町村一億円なんというのは、これは特例の中にも入らないですね。だから特例というものを余りにも飛躍させて使い過ぎると思うんです。特例の精神からいってもこれは反するんです。これは国の政策でしょう、竹下総理が考えられた政策ですよ。地方自治体の財源ですよ、竹下総理の金でないんですよ、ポケットマネーじゃない。 本来、交付税というのは基準財政需要額で、こういう難しい法律に基づいて全部算定して地方自治団体に与えている自主財源でしょう。この自主財源というのは自治体が使える金ですよ、自由に。それを自分の政策をやるためにこっちから一億円よこせと、三千億こっちの方に持ってこいというのは、これはちょっと余りにもひど過ぎないですか。人の財布に手を突っ込んで持ってくるような、そういうことですよ、これは。 だから、せっかくやるんであれば、立派な政策であるならば、御自分の一般会計の国庫の特別交付金でもって出すのが本筋じゃないですか。交付税の精神まで曲げてこんなものに組んで、地方団体に与えるべき金をその分だけ少なく与えるなんていうやり方は私はおかしいと思う。どうですか。国庫支出金として出しなさい、これは。
○政府委員(小林実君) 今回の一億円の話でございますが、これがそもそも出てきました背景には六十二年度の交付税の精算分が出てきたということも一つあるわけでございまして、いろいろ御異論がございますと思いますけれども、大きな都市も小さな村も今回は同じスタートラインに立って、ひとつその地域づくりについて知恵を出してみたらどうか、その趣旨に合うものとしては交付税がふさわしいんではないか。自分の責任と判断のもとにおいて使えるお金ということで交付税にしたわけでございます。その背景には六十二年度の地方交付税の精算分が出てきた、その一部を活用させていただいている、それをお願いしておるということでございますので御理解をいただきたいと思います。
○山口哲夫君 時間がないのでこれ以上やりませんけれども、どう考えてもこれは理屈に合いませんよ。梶山前自治大臣が私に、これは基準財政需要額の中に算定したんだ、これはすごいいいアイデアであろうということで大して威張っていましたけれども、とんでもない話ですよ。交付税の精神を完全にねじ曲げたものです。しかも地方自治体にとってみては、本来我々に来る財源を政策的にこうやってこういうように使えといってよこすなんてとんでもない話だ。そういう性格のものです。だから、今後出すべき金は、これは当然一般会計の中で国庫の支出金として出すべきで、交付税の中に絶対入れるべきじゃない。これだけは強く言っておきます。 それから消費税の問題です。 公共料金に消費税をかけるということ、私はこれはどうしても納得できない。なぜならば、公共料金というのは本来物価の安定策の一面を持っているものなんです。だから、例えば上下水道料金にしても、あるいは公営住宅の使用料にしても各種会館の使用料、各種入場料、ごみの収集手数料、どれをとりましてもこれは一般会計の中から税金を充当いたしまして、そして低料金で決めているんです。コストをそのまま一〇〇%組んで使用料なんて決めていない。それはなぜかというと、やっぱり市民生活の安定とか物価の安定策を一面に持っているからだと思うんです。 そういうことを考えますと、公共料金に消費税をかけるということは税金に税金をかけているようなものになるんですよ。ですから私は、公共料金というものに対しては絶対に消費税というものをかけるべきものではないと、そういうふうに考えているんですけれども、大臣どうでしょうか。
○政府委員(津田正君) まず事務方としてこれまでの税制改革論議での論点というものを申し上げたいと思いますが……
○山口哲夫君 簡単にやってください。
○政府委員(津田正君) これはまさしく今までの所得に対して課税するものではなくて、消費の消費力に対して課税する、こういうような税体系の転換と申しますか、新しい税制を設けたと、こういう趣旨でございまして、それが公共料金であろ うとほかのものであろうと、その消費面というようなものに着目しておるわけでございます。 それから、売上税等のときには非課税品目というのをつくりました。ところが、非課税品目を導入することになりますと、これが消費税という性格からいたしますと、仕入れ段階にはかかっておるんだけれども、それが非課税になることによって控除できないとか、そういうようないわゆる取り戻し効果等が言われたわけでございますが、それ自体が問題であるというような反省のもとに、非課税品目を減らして、原則すべてのサービス、財貨に課税する、このような税の仕組み上そのような扱いになるわけでございます。
○山口哲夫君 納得できませんけれども次に移ります。 上水道の料金ですけれども、これ合格差が十五倍あるんですよ。一番安いところは私の調査ですと十トン当たり、これは赤穂市と昭島市ですけれども三百円、最高は、地名は省略します、愛媛県内のあるところですけれども四千三百七十円、約十五倍なんです。これ消費税かけますとますますこの格差が拡大するんです。この格差が拡大するということは、これはちょっと問題があるんですね。 昭和五十九年の生活環境審議会の答申を見ますとこう書いてあります。 水道の家庭用料金については他の公共料金並みにおおむね全国平均の一・五倍以内であることが望ましいと考えられるが、当面、二倍程度以内に納めることに配慮しつつ、高料金水道に対する効率的な補助を行うこと。この場合、特に、小規模水道事業間において料金格差が大きいことにかんがみ、この規模の水道事業に対して重点的な補助を行うよう配慮すること。 厚生省いらしていますか。——厚生省のこの生活環境審議会の答申を受けますと水道料金は二倍以内に抑えなさいと書いてあるんですね。そういうことからいきますと、今度のこの消費税を水道料金にかけることによって十五倍の格差をさらに拡大するということは、審議会の答申の精神に全く反すると思う。これはそういうことのないように補助でもするんですか。簡単に答えてください。
○説明員(坂本弘道君) お答えいたします。 水道事業体間におきまして水道料金の格差が生じておりますということは承知いたしておりますが、その消費税の転嫁と水道料金の格差、これはおのおの別の問題であるというふうに認識いたしております。 なお、今先生の方からお話しございました生活環境審議会の答申等云々につきましては、この水道料金の格差是正につきましては、今後とも、小規模水道事業体の統廃合それから水道の広域化の推進等によりましてその是正を図ってまいりたい、かように考えております。
○山口哲夫君 これは別な問題ではないんですよ。今でさえ十五倍もあるんだから、消費税をそれにかけたらまた少しは広がるでしょう。格差を広がらせるということは答申の趣旨に反するんです。ですから大臣、これぜひ一度十分検討してみてくれませんか。答申によると、二倍以内に抑えなさい、そのために補助をするべきだ、特に小規模の水道事業については特別そういうことを考えろ、こう言っているわけです。これは厚生省の関係の答申で出てますんで、これからぜひひとつ厚生大臣と折衝して、この自治体の水道料金の格差を縮めるように御努力をいただきたいと思うんです。 それで、大臣、先ほど大臣いらっしゃらないときに松田九郎政務次官にいろいろとお尋ねをしました。お聞きになっていると思うんですけれども、消費税は基本的に私反対ですけれども、地方自治体がこの消費税を例えば水道料金、さっき水道料金だけを例にとって言ったんですけれども、下水道も港湾も病院も公営住宅もみんな同じですけれども、四月一日から実施せいと言われても事務的にできないという結果が出たんです。私全部調べてみました。そうしますと、コンピューターに入れるだけで、そのプログラムをつくるだけで一カ月かかる。でき上がってから入力をしてそれを全部テストするまでに一カ月かかる。だから事務的に一生懸命やっても二カ月かかるというのが例なんです。そうしますと、四月一日から始まっても、四月、五月と二カ月かかれば、一番急いでも六月一日から転嫁、こういったものに消費税かけられるだろうか、こういう話なんです。六月一日ということになりますと、四月分はこれは経過措置で非課税にしてくれるんだそうですけれども、五月分、あるいは七月一日からやるところは六月分も含めて二カ月分というのは自治体がこれは負担しなきゃならないんです、消費税を。そうすると、国の政策にのっとって自治体が一生懸命最大限努力をして徹夜してやっても事務的にできないものに、自治体に今度その分まで負担せいというのはこれは理不尽でないですかと。松田政務次官は、確かにそう言われてみるといろいろ問題があるようだと、これはぜひ検討してみたいと、こう言っているんです。 これはさっき水道だけ言いましたけれども、下水道、港湾、病院、公営住宅、みんなありますので、この点は絶対に自治体に対して、そういった理由で徴収できないものにまで自治体がかわって課税するようなことのないようにしていただきたいと思うんですけれども、どうでしょうか。
○政府委員(津田正君) 水道料金の問題でございますが、これは消費税の問題以前の基本的な問題として格差があるわけでございます。市町村ごとに水源の状況、立地条件、建設時期等の相違によりまして原価が異なる、そのために料金が異なるというようなことは事実でございます。一方、上水道は日常生活に不可欠なものでございますので、従来から料金格差の是正のために高料金対策等を講じておるわけでございますが、今後におきましてもさらに努めてまいりたいと考えます。
○国務大臣(坂野重信君) 今事務当局から答弁いたしましたけれども、確かに私も、先生おっしゃるような詳しいコンピューターの関係とかはよくわかりませんが、消費税は四月一日からやるということはもうこれは法律の段階から決まっておったわけでございますが、実態的にはなかなか公共団体も苦労しているし、私どもの自治省、また関係各省もそれぞれ苦労をしながら何とか四月一日からひとつ円滑にできるように、政府も御承知のとおりに円滑化推進本部なんというのをつくってそれぞれの各省で努力しているんですよ。 それを踏まえてまた厚生省その他とよく、そういう場でそういう話も出るかと思いますので、よく話し合ってみたいと思いますけれども、しかし法律で決まっていることですから、これをのべつ幕なしに難しいところは全部延ばすというようなことになってまいりますと、これは法律というものは既に決まっているわけでございますから、大きくこれを変えるということは極めて困難だと思っております。しかし、実情は確かによく理解できますので、その辺を踏まえて今後、私どもとしては指導するしかないわけです。指導の仕方はいろいろあると思いますけれども、その辺よく実情をまた調べてみたいと思っております。
○山口哲夫君 時間ですので最後に。 弾力的運用を図るというのが今度の消費税の扱いになっているはずですね、六カ月間は弾力的運用を図る、その中にちょうど該当すると思うんですよ。さっきいろいろやりましたよ。これは幾ら頑張っても事務的に間に合わないんですよ。間に合わないことをさせておいて、そのしりぬぐいだけは地方自治体にやれと。例えば水道料金に例をとりますと、三十億入ってくるところでは一千万円くらいの負担を自治体にさせられることになるんですよ、細かく計算していきますと。しりぬぐいだけ自治体にせいというのは余りにもひどいんで、さっき詳しく説明しましたので、ぜひ一度事務方からお聞きになって、各省大臣と折衝して弾力的運用の中に入れて、そして二カ月くらいはぜひひとつ非課税にできるようにこれはお願いしたいと思います。要望しておきます。 最後にちょっとお聞きしますけれども、何か四月一日から使用料、手数料を徴収するというのに対して消費税をかけるというんですけれども、六県は見送りになっていますね。あと十五県くらい が、一部は転嫁できるけれども一部は見送りにしなきゃならないんじゃないかということが言われているんですけれども、その実態がわかれば、ちょっとここで発表していただけませんでしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) ちょっとその前に。 先ほどの問題ですけれども、おっしゃることはよく理解できるわけですけれども、民間でも苦労しながらやっておりますし、四月一日に向けて。きょうも大分予算委員会で議論が出ました。しかし、地方公共団体も国も法律上からいうとまず率先をしてむしろそういう環境づくりをせにゃいかぬという責任があるわけですから、地方公共団体の方が弾力的な運用で、間に合わぬからこれは勘弁してくれというのはなかなか難しい問題でございまして、おっしゃることは理解できないわけではございませんけれども、そうかといって弾力的事項の中にこれを入れるというのはこれまたなかなか難しいと思います。しかし、よくまた厚生省とも相談をしてみますけれども。
○山口哲夫君 相談してください、絶対できないですから、これは。
○政府委員(津田正君) 現段階におきます地方団体の消費税転嫁の問題についての状況でございます。 御報告申し上げますと、使用料等の改定は条例等によるものでございまして、条例については各団体で議会における審議を経て決定されると。そして議会をもう既に終わったところ、これからやるところ、また現在始まったところ、いろいろあるわけでございますし、当初の提案ではなくて追加提案をする、こういうようなことを考えている団体もあるようでございます。正直申しまして、執行部と議会とのいろいろな面での調整ということがあるわけでございますので、今後におきましてもこれから申し上げます数字というものは変わってくる場合があるということを前提に御紹介申し上げたいと思いますが、二月末時点で都道府県の普通会計におきます概況を申しますと、四十七都道府県中四十一団体が四月一日から使用料等の改定等により消費税分の転嫁を行うこととしております。ただし、うち十五団体は、大体が公営住宅関係でございますが、これら大部分はやりますが一部の使用料等について当面四月一日からの実施を見送るというのが十五団体ということでございます。 ほかの六団体は四月一日からの使用料等の改定を見送る、このような状況を把握しておるわけでございます。六団体のうちには、知事選をやっております宮城県、千葉県、それからそのほかの団体としては東京都、愛知県、京都府、兵庫県、この六団体が見送っておる状況でございます。
○山口哲夫君 十五団体は。
○政府委員(津田正君) 四月一日から実施を一部見送る団体は、北海道、秋田県、山形県、福島県、埼玉県、新潟県、福井県、岐阜県、三重県、大阪府、奈良県、愛媛県、福岡県、熊本県、大分県の十五団体でございますが、前段申し上げましたように、これは議会との接触ということを執行部やっておるわけでございまして、正直申し上げまして微妙な問題があるかと思います。これが確定的ということで御理解いただきますと間違うわけでございますので、その点はくれぐれも御理解の上御判断いただきたいと思います。
○片上公人君 消費税につきましてはこの四月から実施されることになっておるわけですが、地方自治体の消費税転嫁が大変に問題になっておりますが、新聞の報じるところでは、東京都を初め十数府県におきまして公営住宅家賃など値上げを先送りする予定ということでありますけれども、自治省としてはどのように把握されておるのか。また普通会計、公営企業会計への影響等についてどのような考えで指導されておるのか聞きたいと思います。
○政府委員(津田正君) 使用料等は条例事項でございますので議会にかけるという処理が必要でございます。議会の状況、各団体におきまして違うわけでございますが、また今後の議会との調整ということがあるわけでございまして、今後も状況変化があるかと思うわけでございますが、二月末で私どもが把握しておりますのは、四十七都道府県中四十一団体が四月一日から使用料等の改定を行う。うち十五団体は一部見送りということでございます。ほかの六団体は四月一日からの使用料等の改定を見送っております。都道府県の普通会計の状況でございます。
○片上公人君 東京都は、今回上下水道料金は転嫁と同時に現行料金を三・五から四%引き下げる実質値下げ、また都営住宅家賃、各種施設使用料も転嫁しないと、こういう方針であるということが報じられましたけれども、これに対して自治省は、転嫁すべきものをやらないのは遺憾であると。さらには、一過性の合理化策では納得できない、恒常的な定員削減等を示してもらわなければ困るなどと述べていらっしゃったようでございますが、地方公共団体が打ち出した方針にそこまで介入するというのは地方自治を尊重する立場にある自治省としては余計なことではないかと、このようにも思いますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂野重信君) 地方公共団体は、確かに自治の精神からいいますと余り私どももそういった指導といいますか、できるだけ干渉しないということでもちろんいくべきだと思っておりますけれども、今いろいろ議論されておりますように、事柄の性格上、やはり各地方公共団体は今度の新税制を円滑に推進すべき責任があるわけでございまして、そういう立場で、その責任のあるところがうやむやなことで、恒久的な財源も見つけないで見かけだけで何か企業努力したようなことでおやりになりますと、これは民間にも波及してまいりますし、東京都がやればほかの地方公共団体にも波及するというようなことで、大変その点私どもも心配しておりますが、その影響が現実にぼつぼつ出始めているわけでございますので、やはり法律の本来の趣旨に沿って、何とかひとつ法律のルールに従って、東京都も、難しい面はわからぬでもありませんけれども、ぜひ協力していただきたいということで今後とも指導を続けてまいりたいと思っているような次第でございます。
○片上公人君 消費税の四月実施がいよいよということで全国的に大変な混乱が起きておることは間違いないと思うんです。消費税導入というだけで内閣の支持率があれだけ下がったわけです。これが相当混乱しておるのにまた強引に四月から実施すると、さらに支持率は大変なことになるんじゃないかと私は思うんですが、これは政府のためにも国民のためにも、これだけ混乱している消費税についてはもう一年ぐらい凍結するのが一番いい方法じゃないかなと。特に、坂野大臣が政府の中にあってもそういうことを積極的に働きかけて、そうすべきだというような形で実現すればこんなすばらしい大臣はないと、こういうふうに思っておりますが、そういうことについての御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂野重信君) 何か自治大臣が鬼みたいなことで、大変冷たいことを言っているんじゃないかということを言われているようでございますけれども、先ほども総理が同じような質問に対しまして答弁しておりました。今のままの税制でいった場合にどうなるかということをその辺をひとつ皆さんで御賢察いただきたい、物品税その他の問題で大変なアンバラが出てきておってまさに不公平税制の最たるものであると。これを是正するにはやっぱり今のような税制、確かにそれは個別の問題については若干の問題がありましょうけれども、まあやっているうちにはだんだん定着してくるんじゃないかということで、内閣としても、自民党としても、こういう新しい税制をやれば確かにいろいろ世論の反発も受け、場合によっては得票も減るおそれがあるというようなことを覚悟で始めたわけでございますから、できるだけ今後指導をしながらPRをして、そして何とか国民の皆さんの納得を得るように持っていきたい。確かに公共料金の問題にしましても、それだけ考えますと、公共料金を上げるということに皆さ ん抵抗を感ずるわけですけれども、消費税と減税というものを組み合わせて考えていけば、確かに逆進性の問題等も議論されておりますけれども、まあその辺でひとつ何とか皆さんの御理解をいただきながらやってまいりたいということでございますので、これの実施を延期するとか廃止するというようなことは、先般も衆議院の本会議でそういう質問がございまして総理が答えておりましたが、そういうことでひとつ御理解をいただきたいと思います。
○片上公人君 ふるさと創生の具体策として、全国の市町村に一律一億円の地方交付税を配分する、こういうことでございますけれども、ふるさと創生と称して中身の莫然とした人気取り政策に貴重な財源を使うのではなくして、地方財政の中長期的な健全化のために地方団体の自主性に沿って使われるべきだと思うのでございますが、大臣の御見解を伺いたい。 また、あわせて大臣のふるさと創生の理念を賜りたいと思います。
○国務大臣(坂野重信君) 先ほど山口委員ともやりとりしたわけでございますが、今度の一億の問題は人気取りとか何かじゃなくて、今いきさつも審議官から言っておりましたが、ちょうど地方交付税も三千億ぐらい余裕がありそうだということで、この際新しい発想の上に立って地方交付税らしい仕事を各市町村でやっていただこう、大きな町村も小さな市町村もメニューづくりということになれば差異はないわけでございますから、いろいろ議論はありましょうけれども、そういう中で自由な発想をつくっていただいて、それを国なり県なりがそれに基づいて助成すべきものは助成していこう、民間の活力を活用できるものはやっていこうというようなことで、そして県単事業等もそれに合ったようなものには振り向けていこうということでございますので、いろいろ議論はありましょうけれども、そういう立場からいきますと、私は、今の考え方というものはこれをぜひひとつ皆さんの御協力を得ながら推進していきたいと思っておるような次第です。
○片上公人君 昨年の五月に地方制度調査会は十六項目の許認可事項の地方移譲、国の関与廃止を緊急提言しておりますが、各省庁の反対で実現の方向さえないようでございます。地方制度調査会の答申の実現を図り、財源と権限の大幅移譲をすべきだと思いますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。 なお、総理が行革審に諮問していると聞いておりますが、何よりも大切なことはこの問題を進めるべき立場にある坂野自治大臣の御決意ではないか一このように思いますが、大臣の決意を伺い質問を終わります。
○国務大臣(坂野重信君) 大変重要な御指摘でございまして、おっしゃるように地方制度調査会で昨年の五月でございましたか、答申が出ております。国と地方との事務分担というものを検討し、その中でできるだけ地方分権といいますか、地方にウエートをかけるべきだと。これは昨年御案内のとおりに四全総というあれもできましたし、今度はまたふるさと創生という立場からいいましても、東京の一極集中というものを排除するには、交通網とか何かを設置して改善してみても、これはそのままでいきますと、かえって東京にいろんな企業、事務量、行政府というものが集まり、なかなか多極分散ということは難しいんじゃないかと思います。ふるさと創生の立場からいいましても、やっぱり地方に自由に発想をやっていただいて、そしてそれに基づいてできるだけ地方に重点を置きながらやっていく。 そういうことからいいますと、私はこれは総論賛成各論反対で、なかなか一朝一夕でできないと思いますけれども、せっかく地方制度調査会の答申を受けて、それで今度は総理が十二月にまた行革審に諮ったわけでございます。行革審はもうぼつぼつ真剣に勉強を始めているようでございますから、私ども基本的にはこういう方向でいきませんとなかなかこの地方の時代というものが実現しないと同時に、この多極分散というものが、四全総を実現さすためにも、ふるさと創生をまた実らせるためにも、方向的にはそういう方向でぜひ持っていきたいものだということで、自治省としても、役所は役所の立場でひとつこれらの問題についてこれから勉強してまいりたいと思っている次第です。
○諫山博君 午前中に公共料金に対する消費税転嫁の問題を質問しました。これに関連しまして、東京都の公共料金据え置きについて自民党の渡辺政調会長が都知事に申し入れをしたそうですけれども、どういう申し入れに行ったんでしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) これは私も渡辺政調会長にその後会っておりませんし、また行ってどんな話をあなたはされたかなんて言ってみても始まらぬわけでございますから、どういうことをお話しになって、どういういきさつがあったのかよく存じませんが、まあ、政調会長のことでございますから考え方があって、恐らくは転嫁をしっかりやれと、企業努力でもできるものがあったらひとつ頑張れというようなことでおっしゃったんでないかと思いますけれども、会ってそういうことを私も問いただしておりませんので、中身はわかりません。
○委員長(向山一人君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、上野雄文君が委員を辞任され、その補欠として渡辺四郎君が選任されました。
○諫山博君 どうして大臣に質問したかといいますと、二月二十三日の閣議での大臣の発言の中に、東京都から事情聴取を行ったと書いてあるものですから、当然御存じだと思ったんです。しかし、新聞の報道では、渡辺さんは転嫁をしっかりやれと言いに行ったのではなくて、公共料金の値上げはしばらく見合わしておけという申し入れに行ったようですけれども、違いますか。
○政府委員(津田正君) 私ども官庁サイドでは、全然渡辺政調会長等と事前の連絡あるいは事後の問題としましても承知しておらないわけでございます。 ただ、渡辺政調会長の議論は、要するに消費税というものは転嫁すべきもの、これは当然だと、それからまた、企業努力というものも考えてもいいんじゃないか、こういうような発言をされたと、そういうふうに東京都の職員からは聞いております。
○諫山博君 都議会選挙も近いわけだからしばらく値上げは見合わせなさいと言いに行ったんでしょう。自治省は東京都に事情聴取しているわけですから、渡辺さんがどういうことを申し入れに行ったのか知らぬでは済まないと思います。そして新聞が報道しているように、渡辺さんがしばらく値上げを見合わせておけという発言をしたとすれば、消費税がいかに矛盾に満ちた非現実的なものであるかということを渡辺さん自身が証明してくれたと私は思います。渡辺さんは消費税推進の旗頭の一人だったわけでしょう。そういう経過であることは自治省はつかんでいないんですか。
○政府委員(津田正君) 残念ながら政治的な面にもわたるわけでございまして、そのような報告は私どもも受けておりません。
○諫山博君 大臣の閣議での発言の中に、都から事情聴取を行ったという前置きで始まっていますから、どうも余りにも怠慢過ぎるというのか、あるいは自治省に都合の悪いことは耳に入らないのか、どっちかではなかろうかと思っています。 そこで、税制改革基本法の中には「消費税の円滑かつ適正な転嫁」という言葉と同時に、福祉の充実に配慮するという表現が出てきます。この立場からそれぞれの自治体がいろいろ住民の負担にならないようにという工夫をしているわけです。そして公共料金というのは条例主義だ、これは本来自治体が決めることだ、過度な介入はよろしくないというのが大臣の立場でなければならないと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(坂野重信君) 先ほどお答えいたしましたように、私ども干渉しているというわけじゃ ございません。自治省として地方公共団体を担当する主管官庁でございますから指導はできるだけでございますから、先ほども申し上げましたように、この消費税については、公共団体は事業者であると同時にまた一面税制を円滑に執行しなけりゃならない責任というものを持っているわけでございますから、そういう考え方で私どもはひとつ東京都に対して指導、協力をお願いしているわけでございます。 そういうことでございますから、別に自治権の侵害とかそういうことは考えておりません。
○諫山博君 きょうの日経新聞にこの問題が出ていますね、読まれましたか。あなたの名前が出てきます。「決定権は地方議会にある。坂野自治相も自民党の四役などに「政府の指導には限界があるから、党の方から地方議会を指導してほしい」と申し入れている」、これは正確でしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) 後段の方は、それは私が記者会見か何かのどきに雑談で話したことだと思いますが、実はこの間、政府・与党の公共料金の打合会がございまして、そのときに私も正式に、政府の方針はもう統一方針ができておるから、党の方は党の方でひとつこれが実行できるようにぜひ協力していただきたいと。そこには渡辺政調会長もおられましたが、党から別に反論はございませんでしたから、党と政府とが一致協力してやろうというコンセンサスができたものと思っております。後段の方は私が雑談で言ったものがそういうことで出たと思っております。
○諫山博君 この観点は非常に大事だと私は思うんですよ。決定権は地方議会にある。これは争いありません。そして政府は指導している、しかし指導には限界がある。結局これは地方議会で決めることだということを言ってあるわけですね。 同じ日経新聞には、「四月一日からの公共料金への転嫁を見送ったり、延期したりする自治体は都道府県では三分の一弱」、市町村でははるかに比率が高いという表現になっています。さっきの説明と大体合うと思うんですよ。これほどたくさんの自治体が消費税の転嫁を見送ったり延期したりするというのは大変な事態です。これはこの消費税に問題がある、自治体の実情に合わないということだと思うんです。東京都の場合には都議会選挙があるというような問題も言われておりますけれども、三分の一もの自治体で選挙があるわけじゃないんですよ。選挙があろうとなかろうと、地方自治体が何とか消費税を住民に負担させなくて済むような努力をしている。これは尊重しなければならないし、これが地方自治の本旨だということだと思います。 そこで、最後に要望したいんですけれども、地方自治体でこういう動きが出ている、これは一種の反乱的な現象かもしれません。明らかに自治省の指導どおりになっていないわけです。そういう状況が出ているというのは、やはり消費税そのものに問題があるからだということを閣議で積極的に発言していただきたいんです。そして、こういう消費税というのは、これはさっきも言われましたけれども、早くやめないと大変なことになりますよというような積極的な提言を消費税の担当大臣の一人である坂野さんからぜひ積極的に発言してもらいたいし、そういう機運をつくり出していただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(坂野重信君) なかなかそれは難しい話でして、きょうもその話が出ました。そして、そういういろんな問題がある、また難しいという民間の問題についても、それから今の公共団体の問題についても、予算委員会もありまして全大臣が出席し、総理も出ておりますからその辺は皆さんがよく聞いているわけです。きょうは共産党さんは初めてでしたが、社会党さん、公明党さんからそういうような話が出ました。そういう中で、しかし政府としては方針は曲げられない、これは廃止するつもりもなければ延期するつもりもないというようなことで、さっき総理のおっしゃったことを、先ほど片上先生でしたか山口先生ですか、どちらかに申し上げたとおりでございます。 せっかく法律もできたことでございますし、法律も、何だ、自民党だけでつくったんじゃないかという議論もあるかもしれませんけれども、とにかく議会制度のもとで新しい法律ができたわけです。その法律には四月一日からやっていこうということが決定されているわけでございますから、そのルールに従って、法治国家でございますから私どもはやっぱり法律を守る、政府も与党もそういう方向でいかなければならぬ立場でございますから、ひとつ各会派とも何とか御協力いただいて、そしてやってみて悪いところがあればそれは、もう永久にこの法律は改正しないというものじゃございませんから。 今の問題でも、東京都の問題にいたしましても、四月一日からやってみて、そして例えば公営企業、水道なんかにしても本当に企業努力でもって料金が下げられるというものならば、これは本当にやってみてくれればいいんだろうと、こう言っているわけです。しかし、もうあと一月もありませんから、四月までに企業努力で急にがたんと何%も下がるというのもこれもまたおかしな話でございまして、だからそういう安易なやり方では困るということを申し上げているわけでございます。いろいろ問題はあろうかと思いますけれども、ひとつ各会派の御協力をぜひお願いしたいと思う次第です。
○秋山肇君 消費税に関しては町の声というのがいろいろ私どもにも来るわけですが、二月二十二日に澄田日銀総裁が記者会見で、四月から実施される消費税について、これを機会に企業などがコスト見直しを行い、消費税を価格に転嫁せず吸収することは物価安定の見地から望ましいと語ったということであります。また、消費税分を上回るような価格設定が便乗的に行われると消費税そのものの信頼を失うばかりでなく、インフレ感の台頭を招きかねないとの懸念を強調されたとのことです。この見解に対して村山大蔵大臣は不快感を表明したと聞いておりますが、自治大臣としては、今まで皆さんのお答えの中にもいろいろお考えが出ていましたけれども、どういうお考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(坂野重信君) 日銀総裁は、別に地方公共団体の問題ということでなしに、一般論として、やっぱりインフレの問題といいますか物価の問題で言ったことだと思います。この間、私も日銀総裁に会って、ちょうどだまたま会う機会があったものですから、どういうことですかと申し上げたら、私もちょっと言葉足らずだった、地方公共団体のことを言っているわけじゃないということでございます。 確かに、物価の面からいえば消費税が転嫁されれば、経済企画庁は一・二%と言っておりますけれども、一時的に物価を押し上げるという事態は免れないと思いますけれども、そのかわり、御案内のとおりに、所得税初め直接税は大減税をやるということでございますから、それをあわせて考えていただきたいと思うのは私が申すまでもないことでございます。 東京の問題については先ほどから申し上げているようなことでございまして、本当に恒常的な財源を捻出して価格の引き下げができるということならば、これはもう例外としてやむを得ないと思いますけれども、そうじゃなくて安易にただ形式的に企業努力でもってコストダウンしたんだと、それに三%プラスアップするんだと言われましてもこれは困るわけでございまして、この間、事務当局が東京都に聞いたところが説明が半分しかできなかったというようなことも聞いておりますので、まあひとつそういうことがないようにぜひ御協力いただきたいということでございます。
○秋山肇君 今度は経団連の斎藤会長は二月二十三日の記者会見で、「自由主義経済では価格競争が常に働いており、企業努力で売値が下がり、消費税を上乗せしても元の売値と同じというケースもある」「製品、サービス価格を下げてから、きちんと消費税を上乗せすれば問題はない」と述べ、東京都の今度の処置に対して、「東京都は消費税に反対している訳ではないと思う」と、都の方針 に理解を示しているということですが、大臣のお答えの中にもこのことは一部入っていたと思うんですが、今、一般の町の商店等の声というのは、やはりその商品に乗せられるのか乗せられないのかということでそれなりの努力を皆さんされているわけで、そういうことからすると大企業が下請にしわ寄せをしてくるとかいろんな問題があろうと思うんですが、いろいろ大臣もお聞きになっていると思うんですが、ひとつその点を含めて最後にお考えをお聞きして、私の質問を終わります。
○国務大臣(坂野重信君) 先ほど諫山議員にお答えしたとおりでございますが、日銀総裁と同じような趣旨で斎藤経団連会長がおっしゃったんじゃないかと思っておりますので、むしろ心配なのは、便乗値上げということになってきますとこれは大変なことでございます。こちらの方をむしろ皆さん、ここには挙がっておりませんが、心配している面もあるようでございますから、これは絶対便乗値上げなんということをやられますと物価を押し上げてまいりますし、これは絶対やっていただいてはいかぬわけでございます。本当に恒常的な財源というものが確実にできるのならば、これは別に水道だけじゃなくて、ほかの交通問題にしても同じことでございますし、電力等についても、できるものは個別的には例外的に認めざるを得ないということでございます。 ただ、安易に本当にコストが下げられるということでなしに形式的にやられちゃ困るということを私どもは強く言っているような次第でございますので、その辺をひとつ御理解いただきたいと思います。
○委員長(向山一人君) 他に御発言もなければ質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(向山一人君) 御異議ないと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○諫山博君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 反対理由の第一は、ふるさと創生一億円資金などと称して地方交付税を配分することです。これは地方の固有財源である交付税を政略的に使うもので、本法の目的である地方自治の本旨の実現、地方団体の独立性の強化に反するものであります。 ふるさと創生一億円資金の構想そのものが、参議院選挙を控えてリクルート疑惑や消費税導入で低下する一方の竹下内閣の支持率を挽回しようとする政略的な意図を持ったものであります。それだけでなく、八七年の衆議院土地問題特別委員会で竹下総理自身が四全総そのものの思想を進めていくことが私のふるさと創生論につながると述べているように、四全総の民活、大企業奉仕の国土開発に自治体と住民を協力させようとするものであります。しかも、この一億円資金の財源を一般財源である地方交付税で措置し、自治体に自ら考え自ら行う地域づくり事業を行うよう指導し、かつその事業実施について報告を求めるなどというやり方は、「交付に当っては、」「条件をつけ、又はその使途を制限してはならない」とした本法第三条の規定に反し、地方自治の本旨、地方団体の独立性の強化に反するものであります。さらに、人口三百万余の市も百数十人の村も一律一億円という配分方法についても、人口、面積などの測定単位に比例して決められる現行の算定方式に反し、地方交付税制度を政府による恣意的なばらまき制度へと変質させる糸口になりかねません。 反対理由の第二は、地方の固有財源である地方交付税を本来国が負担すべき交付税特別会計借入金の返済に充てていることであります。 本法案は、一兆千八百三十七億円を交付税特別会計借入金の返済に充てるとしています。この借入金は、一九七五年以降に生じた巨額の地方財源不足に対して、本来、本法の規定どおり地方交付税率の引き上げ等により補てんすべきものを地方債の増発や交付税特別会計借入金によって行ってきたものであり、返済の責任は当然国が負うべきものであります。このため、地方の共有かつ固有の財源である交付税は、国が負担すべき借入金の返済に充てるのではなく当該年度に地方自治体に配分すべきであります。 以上、本改正案に反対する理由を申し述べて私の討論を終わります。
○委員長(向山一人君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(向山一人君) 御異議ないと認めます。 それではこれより採決に入ります。 地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(向山一人君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(向山一人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後七時五分散会 —————・—————