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114回国会参議院1989/02/14

大蔵委員会 第2号

発言数
56
登壇者
10
会派数
4
開催日
1989/02/14

会議録

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、河本嘉久蔵君、堀内俊夫君が委員を辞任され、その補欠として上杉光弘君、二木秀夫君がそれぞれ選任されました。     —————————————

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) まず、租税及び金融等に関する調査を議題とし、財政及び金融等の基本施策について村山大蔵大臣から所信を聴取いたします。村山大蔵大臣。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 今後における財政金融政策につきましては、先般の財政演説において申し述べたところでありますが、本委員会において重ねて所信の一端を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。  今後、我が国の進むべき道は、これまでの成長と発展の上に立って、対内的には豊かで活力のある経済社会の構築を進め、対外的には調和のとれた国際関係を形成し、世界経済の安定的発展のために我が国にふさわしい貢献をしていくことにあります。  現在、我が国経済は、落ちついた物価動向のもとで、内需を中心として力強い拡大を続けております。個人消費は堅調に推移し、設備投資も増勢を強めるなど、民間需要は順調に推移しております。経常収支の不均衡是正も進んでおります。  国際経済情勢を見ますと、景気の拡大が続く一方、主要国の対外不均衡は、改善傾向にあるとはいえ、依然大幅なものであり、これを背景として、保護主義的な動きにはなお根強いものがあります。さらに、累積債務問題につきましては積極的な対応が迫られております。  私は、今後の財政金融政策の運営に当たり、我が国を取り巻く状況を踏まえ、以下に申し述べる諸課題に取り組んでまいります。  第一の課題は、内需を中心としたインフレなき持続的成長を確保していくことであります。  今後の経済運営に当たっては、物価の安定を維持しながら、内需主導型の自律的な成長をできる限り長期かつ安定的に持続することが肝要であります。  このような見地から、平成元年度予算につきましては、内需の自律的な拡大基調を背景として、財政改革をさらに推進するとの考え方のもとに編成いたしました。  また、金融政策の運営につきましては、内外の経済動向及び国際通貨情勢を注視しつつ、適切かつ機動的に対処してまいる所存であります。  持続的な経済成長を確保する上で、為替相場の安定が重要であることは申し上げるまでもありません。主要国の政策協調努力もあり、為替相場はこのところ安定的に推移しております。  我が国は、他の主要諸国とともに政策協調の積極的な推進に努めてまいりました。先日開かれました七カ国蔵相・中央銀行総裁会議におきましても、これまでに構築されてきた主要国間の協調の枠組みを確固として堅持していくことの重要性が再確認されたところであります。今後とも政策協調のための努力を続けてまいる所存であります。  第二の課題は、財政改革を引き続き強力に推進することであります。  政府は、平成二年度までの間に特例公債依存体質から脱却し、公債依存度の引き下げに努めるという目標を掲げ、財政再建を着実に進めてまいりました。平成元年度の予算編成に当たりましても、経済が好調に推移しているこの時期にこそ目標達成に向けて確かな歩みを進めることが何よりも重要であると考え、緩むことなく歳出の徹底した見直し、合理化に取り組んだところであります。その結果、特例公債発行額を前年度当初予定額に比し一兆八千二百億円減額することができました。また、公債依存度についても前年度当初予算の一五・六%から一一・八%にまで低下しております。  しかしながら、来年度末の公債残高は百六十二兆円程度に達する見込みであり、これから生ずる国債の利払い費は歳出予算の約二割を占めております。財政は、基本的にはなお極めて厳しい状態にあると申し上げざるを得ません。  将来の高齢化社会においても、経済社会の活力を維持し、国際社会における責任の増大にこたえていくためには、今のうちにその基盤とも言うべき財政の対応力の回復を図ることが不可欠であります。また、今次の税制改革を円滑に実施する上で国民の理解と協力を得るためにも、行財政の効率的な運営を図っていく必要があります。  今後とも、各般にわたり、行財政改革の推進に不断の努力を傾注してまいる所存であります。  第三の課題は、新しい税制の円滑な実施を図ることであります。  政府は、新税制実施円滑化推進本部を設置し、今般の税制改革の意義及び全貌について国民の理解を深め、新しい税制の円滑な実施を図るための対策を総合的に推進することとしております。特に、新しく導入される消費税については、便乗値上げの防止に配慮しながら、その円滑で適正な転嫁のため各般にわたりきめ細かな対策を実施することとしております。  どのような税制も、その導入当初は、種々の懸念や戸惑いを生じやすいものであります。なかんずく、消費税の執行に当たりましては、この種の税になじみの薄い我が国の現状を踏まえる必要があります。このため、制度導入当初においては、積極的な広報、親切な相談、適切な指導を中心とした運営を行い、制度の意義、仕組み、手続等について国民の十分な御理解をいただき、混乱や不安が生じないよう配意してまいります。  第四の課題は、金融・資本市場の自由化、国際化を着実に進めていくことであります。  これまでにも預金金利の自由化、外国金融機関のアクセスの拡大等の措置を逐次講じ、短期金融市場、国債の発行・流通市場、先物市場の整備拡充等に努めてまいりました。  さらに、証券市場につきましては、内部者取引規制の整備及び株式公開制度の改善等を進めております。  今後とも、我が国金融・資本市場が内外経済の発展に十分な貢献を果たし得るよう、諸外国との協調を図りながら一層努力してまいります。  第五の課題は、調和ある対外経済関係の形成に努めることであります。  自由貿易体制は、世界各国の経済発展と福祉向上の基礎であり、各国との協力のもとに、その維持、強化に努めていく必要があります。ウルグアイ・ラウンドにつきましても、引き続き積極的に推進してまいります。  また、対外不均衡是正の問題は重要な課題であり、我が国としては、国民生活の質的向上を図る見地にも立って、内外価格差の是正、市場アクセスの改善等を推進し、貿易の拡大均衡を図ることが必要であります。  関税制度につきましては、来年度において、熱帯産品等の関税引き下げ、撤廃等の改正を行うこととしております。  経済協力につきましては、開発途上国の自助努力を支援するため、厳しい財政事情のもとではありますが、政府開発援助の着実な拡充に努めております。  累積債務問題につきましても、最貧国について債務軽減措置を実施する等、積極的に取り組んでいるところであります。  今後とも、関係国との対話を深めながら、我が国の国際的地位にふさわしい貢献を行ってまいる所存であります。  次に、平成元年度予算の大要について御説明いたします。  平成元年度予算は、内需の持続的拡大に配意しつつ、財政改革を強力に推進することとして編成いたしました。  歳出面におきましては、引き続き既存の制度、施策の見直しを行い、経費の節減合理化に努めるとともに、限られた財源を重点的、効率的に配分するよう努めました。  一般歳出の規模は、三十四兆八百五億円となり、これに国債費及び地方交付税交付金等を加えた一般会計予算規模は、六十兆四千百四十二億円となっております。なお、消費税の影響額につきましては、適切に計上しております。  また、補助率等につきましては、昭和六十三年度まで暫定措置が講じられてきましたが、改めて、最近における財政状況、国と地方の機能分担、費用負担のあり方等を勘案しながら検討を行い、見直しを行うこととしました。厚生年金の国庫負担金の繰り入れにつきましては、所要の特例措置を講ずることとしております。  次に、歳入面におきましては、税制につきまして、税制改革の円滑な実施に配意する措置及び地域の活性化、社会政策上の配慮等の当面の政策的要請に対応する措置を講ずるほか、租税特別措置の整理合理化を行う等の改正を行うこととしております。  公債発行予定額は七兆一千百十億円であり、その内訳は、建設公債が五兆七千八百億円、特例公債が一兆三千三百十億円となっております。なお、借換債を含めた公債の総発行予定額は二十二兆三千百四十九億円となっております。  財政投融資計画につきましては、社会資本の整備、地域の活性化及び資金還流措置の推進等の政策的要請にこたえ、資金の重点的、効率的な配分に努めました。  この結果、財政投融資計画の規模は三十二兆二千七百五億円となり、このうち資金運用事業を除いた一般財政の規模は二十六兆三千四百五億円となっております。  この機会に、昭和六十三年度補正予算について一言申し上げます。  昭和六十三年度補正予算につきましては、消費税創設等税制改革関連経費農産物輸入自由化等関連対策費、貿易保険特別会計への繰り入れ、厚生保険特別会計への繰り入れ等、特に緊要となった事項について措置を講ずることとしており、この結果、昭和六十三年度一般会計補正後の予算の総額は、当初予算に対し、歳入歳出とも五兆一千五百二十億円増加して、六十一兆八千五百十七億円となっております。  以上、財政金融政策に関する私の所見の一端を申し述べました。  本国会に提出し、御審議をお願いすることを予定しております大蔵省関係の法律案は、平成元年度予算に関連するもの八件、昭和六十三年度補正予算に関連するもの一件、その他一件、合計十件であります。今後、提出法律案の内容につきまして、逐次御説明することになりますが、何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) ただいまの大蔵大臣の所信に対する質疑は後日に譲ることといたします。     —————————————

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) 次に、昭和六十三年度の水田農業確立助成補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を議題とし、提出者衆議院大蔵委員長中村正三郎君から趣旨説明を聴取いたします。中村正三郎君。

中村正三郎自由民主党

○衆議院議員(中村正三郎君) ただいま議題となりました昭和六十三年度の水田農業確立助成補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。  この法律案は、去る十日、衆議院大蔵委員会において全会一致をもって起草、提出したものであります。  御承知のように、望ましい水田利用形態に可能な限り誘導する見地から、政府等から稲作転換を行う者に対し、水田農業確立助成補助金を交付することといたしておりますが、本案は、昭和六十三年度の同補助金に係る所得税及び法人税について、その負担の軽減を図るため、おおむね次のような特例措置を講じようとするものであります。  すなわち、同補助金のうち個人が交付を受けるものについては、これを一時所得の収入金額とみなすとともに、転作に伴う特別支出費用等は一時所得の必要経費とみなし、また、農業生産法人が交付を受けるものについては、交付を受けた後二年以内に事業の用に供する固定資産の取得または改良に充てる場合には、圧縮記帳の特例を認めることといたしております。  なお、本案による国税の減収額は、昭和六十三年度において約六億円と見込まれるのでありまして、衆議院大蔵委員会におきましては、本案の提出を決定するに際しまして、内閣の意見を求めましたところ、稲作転換の必要性にかんがみ、あえて反対しない旨の意見が開陳されました。  以上がこの法律案の提案の趣旨とその概要であります。  何とぞ速やかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

鈴木和美日本社会党・護憲共同

○鈴木和美君 まず最初に、農水省にお尋ね申し上げます。  水田農業確立対策の概要というものをいただきまして、これを見させていただきました。そこで、ある程度お話を聞いておりますので簡略にお答えをいただきたいと思うのですが、まず一つは、水田利用再編対策ということと、昭和六十二年度から水田農業確立対策というように名称が変わっておりますね。したがいまして、この名称が変わったということの基本的な考え方とその効果などについてお尋ねをいたします。  特に、その際アクセントを強くしてお答えをいただきたいのは、この水田農業確立対策という前期三年、七十七万ヘクタールということで、全部これ同じ目標面積になっていますね。その前のところは全部各年違った面積になっておりますが、この七十七万ヘクタール各年信じにしたということの理由について明確に御答弁をいただきたいと思います。

清田安孝農林水産省大臣官房審議官

○説明員(清田安孝君) お答えを申し上げます。  現在実施しております水田農業確立対策と昭和五十三年から六十一年度まで実施してまいりました水田利用再編対策を比較しまして基本的な相違点は、まず第一に、これまでの水田利用再編対策が米の計画的な生産とそのための他作物へ転換という点に力点を置いておりましたのに対し、現在実施中の水田農業確立対策は稲作転作を含めて水田農業全体としての生産性の向上及び稲作転作田を団地化し、それを合理的に移動させる地域輪作農法の確立といった、水田農業の体質強化を図りながら需要の動向に応じた計画生産を進めるということでございます。第二点には、従来行政主導の面が強かったのに対しまして、今回の対策におきましては、生産者それから生産者団体の主体的責任を持った取り組みを基礎に、生産者団体と行政が一体的に推進するということ。第三に、米から他作物への転換を重視した従来の奨励措置に比べて、構造政策を重視した助成措置をとったという点に基本的な相違があると考えております。  それから、今お尋ねがありました水田農業確立対策におきまして七十七万ヘクタールというふうに固定をいたしましたのは、一つの事業を推進していく中で転作等の目標面積が余り年度ごとに変わっては生産者の対応も難しかろうということで、極力この前期間中は七十七万ヘクタールに固定をしたいという考え方からでございます。

鈴木和美日本社会党・護憲共同

○鈴木和美君 そこのところをもうちょっとお尋ねしますが、そうするとこれは平成元年までが前期ですね。後期も同じような考え方でいきたいということになりましょうか。

清田安孝農林水産省大臣官房審議官

○説明員(清田安孝君) 後期対策の考え方につきましては今後の米の需給状況、そういったことを勘案して今後慎重に決定していきたいと考えております。現在の時点ではまだ規模等について具体的に固まってございません。

鈴木和美日本社会党・護憲共同

○鈴木和美君 そこで衆議院の中村委員長にちょっとお尋ねしたいんですが、本件は、御案内のとおり昭和四十六年からいろんな、名目は違ってはきていますけれども、減反ということと転作ということが中心にあって、それで減収になるものについてなるべく補助していこう、そういう考え方が一貫してずっと基本的には同じだと思うのですね。今農水省にお尋ねしたのは、各年見直しをやって、それで目標面積がばらつきで毎年違うというのであれば私も意見が違うのですが、長い間やっていきまして、むしろ減反に該当する人がなるべくダブらないように、なるべく上手にうまくいくようにということで、七十七万というような面積の固定化が行われてきたと思います。私はこの考え方賛成なんです。だとすると、毎年毎年これ同じ時期に確定申告があるというと、こうやってこの議論をやっているんですが、大蔵省の方は一時所得とみなすという問題が大変議論になって、これは議員立法で出ているんでしょうが、仮に同じようなことであるならば、衆議院で議員立法をおつくりになるときに、単年度じゃなくて、例えば水田確立対策期間とか当分の間とかいうようにやれば、毎年毎年同じことをやらなくても済むんじゃないかと私は思うのですね。そういうことについて、衆議院で満場一致で御決議がなったときの議論経過と考え方があったらお聞かせいただきたいと思います。

中村正三郎自由民主党

○衆議院議員(中村正三郎君) 今の鈴木委員の御意見大変私どもよくわかりますし、そういうお考えが出るということは私ども衆議院の議論の中でもあるわけでございます。  先生御指摘のとおり、四十六年から最初は稲作転換対策ということからずっと始まって、六十三年度は望ましい水田利用形態に可能な限り誘導する見地からということでこの助成金が出される、それをなお一層助成する意味で税の面からも対策をしようということだと存じます。その内容がおおむね今先生の御指摘のとおり、同じような経緯で進んできているということでございます。  ただ、しかしながら、この助成金が出されます経緯でございますが、そのときどきの農業環境に応じて多少の変化をしながら、単年度予算の問題として処理される予算補助でございます。でありますから、形式からまいりますと、これはどうしても単年度で予算ができて、それが執行された段階で私どもは税としてなお誘導しようということをお諮りするということになるのではないかと思うわけでございます。なおかつ、これが今先生既に御指摘されましたように、いわゆる税の世界の話になじみにくいということになりますと、それを議員立法でということで毎年こういう作業が続けられているのだと理解しているわけでございます。  そういう経緯に基づいてことしも起草させていただいたわけでございますが、今先生の御意見、大変私どもも身に感じるところがございますので、その御意見持って帰って与野党でまた話題にさせていただきたいと思っております。

鈴木和美日本社会党・護憲共同

○鈴木和美君 単年度予算ですから、そのときに何ぼ交付するということの額ですね、そういう問題のつまり難点というか、それがあることは私も承知します。けれども、大体今まで農水省の見方からいきますとおおむね三年ですわね。一年一年見直すといっても、大体三年単位で見直しているのが私は実績だと思うのです。だから知恵を絞れば、大蔵にはまた別な話をしますけれども、議員立法にするにしても、私が述べたように、同じような性格であるなら、もっと審議の合理化を図るためにもぜひ衆議院で御一考いただきたいということを委員長にお願いを申し上げておきます。  次に、大臣にお尋ねいたしますが、村山大臣というのは税の神様だというふうによく聞いています。とりわけ、税の神様ということは手続とかそれから編成とか、そういうことに大変知識を持っておられる方だと私は聞いているのです。  そこでお尋ねするのですが、これは現行の税制から見れば事業収入である。どうしても一時所得ということには難点があるということのために議員立法ということになってくるわけですね。一方、しかし翻ってみると減税措置ですわな、本件は、税の問題ですから。だから、もう少し租税特別措置法とか別な法律において、このことの趣旨を生かしながら対応することは私は可能ではないかと思うのですよ。したがって、そのことが可能であるということが、議員立法ということにしなくても、政府がみずから提案をするということが私は何らかの方法でできるのじゃないかというように思っているのでございますが、その点についての御見解を聞かせていただきたい。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) もう今鈴木委員がおっしゃったとおりでございまして、これは事業収入の補てん措置というのがその中身でございます。したがいまして、それは当然事業所得の収入になる。  それからもう一つは、いろんな補助金が出ているわけでございますが、一つはそういったことで一時所得で提案するということにはなかなかなじまないのではないか。  もう一つは、補助金が随分出ております。この補助金だけをなぜやるのかということについてもなかなか合意が難しいのじゃないか。こういうようなことで政府提案は差し控えさせていただいている、こういうことでございます。

鈴木和美日本社会党・護憲共同

○鈴木和美君 補助金全体の問題に対する税の側からの、税制側からのアプローチの仕方というのは、大変広範になっていますから、大変だなということはそれなりに理解できます。  それともう一つは、うがった見方になりますが、本件に関してはどちらかというと行革審の示唆などもあって、いずれ補助金はなるべくなくしていこうや、そういうのに近づけようやというようなものがあるために、何とか知恵を絞ればできるのだけれども、意識的に難しい難しいと、あえて反対をしないというような態度をとり続けているというように私は思うのですが、これは補助金全体を見直す点からも、こういう点については政府提案が行われるような措置というのは、今後検討するような方向というのは考えられませんか。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 補助金につきましては、行革審その他でやはり国の役割分担というのはどういうものであるか、こういう角度から旧行革審、今度の行革審でも論じられております。したがいまして、今度は補助金等の見直しをやりまして、一応の六十三年度までの暫定措置についてのある種の結論をつけました。しかし、恐らく今後といえどもこの補助金問題というのはやはり論じられていくのじゃないであろうか、こういうふうに考えられるところでございます。  その補助金がどうなるにしろ、税制上としてはやはり事業所得をすぐ一時所得とすることができるかどうか、他の補助金がどうなるか、それらは恐らくやはり事業所得として取り扱っておるわけでございますので、これだけを一時所得にするということについてはなかなか難しい問題があるように思います。

鈴木和美日本社会党・護憲共同

○鈴木和美君 時間がございませんので、これだけをちょっと抜き出して取り扱うことは難しいという御答弁ですから、ほかとの関連から見れば別よという意味にも解釈できますので、どうぞ御検討をいただきたいと思うのです。  先ほどは、中村委員長には、それと切り離した上で、それを認めた上で何とか審議の合理化を図っていただきたい。  大蔵省には、もっと抜本的なことを検討していただきたいということをお願い申し上げておきたいと思うのです。  そこで、もう一回農水省にお尋ねしますが、そうすると平成四年以降、今も話が出ました新行革審でも、補助金依存体質から脱却するということを要請されているわけですね。これについて農林当局は今のところどういうお考えをお持ちですか。

清田安孝農林水産省大臣官房審議官

○説明員(清田安孝君) ただいまお話がありましたように、現在の水田農業確立対策は昭和六十二年度から六年間の期間をもって実施しておりまして、この対策期間中に水田農業の構造改善を図りながら、農業者なり農業者の団体と行政が一丸となって、それぞれの立場から水田農業確立のための活動を積極的に展開していくことによりまして、この対策が終了した時点には全国の水田において、稲と他の作物が合理的あるいは有機的に組み合わされた生産性の高い営農が確立されるように努めまして、これによりまして奨励金依存からの脱却が図られるように努めていきたいと考えております。

鈴木和美日本社会党・護憲共同

○鈴木和美君 ところで、減反とか転作というような問題が出ることは、米が余っているということとの関係なんでしょうね。過剰という言葉がいいのかどうか知りませんが、本当に余っているのですか。ということは、私は自主流通米とそれから政府米ですね。最近、自主流通米についても価格決定方式が、全農と卸というようなところで価格が決まっている。そして、一般消費者の方はどちらかというと自主流通米、銘柄米、産地米、そういうものを非常に希望しておるわけですね。足りないわけですな、どっちかというと。だから、余っていると言われているのは俗称政府米と言われるものなんでしょう。裏を返せば余りおいしくない米ということになるのですか。そういうようなことで今国民の側のニーズに多様化があると思うのですね。だから、米が余っているとは言うけれども、欲しい米がないということ。この関係において過剰という定義が、一般的な全体的に余っているということだけでいいのかどうか、私はちょっと疑問があるのですが、その点に関しての現在の米の流通の実情についてちょっと聞かしていただきたいと思います。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) お答え申し上げます。  昭和六十二年産米でお答え申し上げますが、御承知のとおり生産された米は農家段階で約三分の一がとどまります。残り三分の二程度がいわゆる正規の流通ルートを通りまして流通段階に乗るわけでございますが、そのうちの割合は、いわゆる良質米、新米志向ということがありまして、自主流通米の比率が大体予約限度超過米と合わせまして五四%ぐらい、それから政府米が四六%、こうなっています。先ほど申し上げました農家段階に三分の一程度があるわけでございますが、そのうち生産量の大体一割強ぐらいですね、いわゆる縁故米、贈答米、それからいわゆる検査を受けずに正規の流通ルートを通らないいわゆるやみ米、これが生産量の大体一割ぐらいある。いわゆるやみ米と言われるものは大体生産量の五%強、こういう状況でございます。

鈴木和美日本社会党・護憲共同

○鈴木和美君 最後の一問ですが、いずれ機会がございましたら日本農業にかかわる問題というものはまた別の機会に質問させていただきます。  大蔵大臣、最後ですが、米の問題をめぐりまして売上税のときには食料品には課税をしないということだったですね。今度は生産者米価の方が四・六%下がって、一月の消費者米価が新米ですか、六十三年度米は一・五%下がる。消費税がかかってくるから逆に一・五%高くなる。金額で言えば、私の計算ですけれども、生産者米価で一万七千五百五十七円が一万六千七百四十三円ですね、六十キロですが。この一・五%と三%を見ると、結果として四月一日以降二百六十円ぐらい逆に新米の方は高くなるわけです。こういうようなことで食料品、日本人の主食であるべきこういう問題について消費税絡みで高くなるというような消費税の入れ方というものは、やっぱり私は問題があるなと思うのです。  同時に、補助金の中でも団体に補助されたものに消費税が今度はかかるということになると、補助金を出しながらまた消費税がかかる、まことに矛盾だらけな問題があると思うのです。こういう問題もありますので、私はやっぱり消費税というものは再検討されるべきじゃないかと思いますが、最後に大臣の意見を聞いて終わります。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 消費税は、御案内のように広く薄く消費者に負担を求めるということで、これは税制全体の改革の中の一つのポイントとしてやっているわけでございます。米が非常に重要なものであるということはもうもちろんのことでございます。ただ、消費税の考え方で言いますと、重要なものだから課税しない、そういう意味ではないのでございます。この仕組みがやはり税として成り立つように考えるということでございます。したがいまして、本来物とかサービスになじみにくいもの、こういったものはもちろん外すわけでございますが、それ以外のものについてはやはり転々流通するものについて、これを非課税にいたしますと大変複雑なことになります。  したがいまして、政策的なものにつきましては、サービスの最後の段階であります例えば学校の授業料であるとか検定料であるとか、あるいは社会保険だとか、サービスでございますとそこだけでございますが、それ以外のもののところで外しますと転々流通するものでございますから、この調整が大変なことになるわけでございます。  そういった意味で、この消費税というものの持つ意味から考えまして、重要であるから課税しないという、つまり課税するのは重要なものでないということではないんだということを一貫してやったわけでございます。その結果として今のようなことになりましたが、消費者米価の引き下げにつきましては、今の内外価格差を縮小するとか、あるいは生産者米価が下がったからそれを消費者米価に反映させるという期待はもちろんあるわけでございます。また、食管会計の財政事情もございますので、その辺の三者をにらみ合わして最大限やったところでございます。御案内のように、今おっしゃったように、新米については一・五%、それから古米については七%。これは三%かかりますので、おっしゃるように新米は一・何がし、一・五ぐらい逆になる、それから古米の方は三・五ぐらい。それを全部総合いたしますと、新、古米を全部合わせると〇・八ぐらい下がることになります、これでひとつ御辛抱をお願いします、こう申し上げておるところでございます。

太田淳夫公明党・国民会議

○太田淳夫君 それでは、時間もないようですので取り急ぎ質問さしていただきますけれども、水田農業確立対策というのは、ここにも説明に書いてございますが、前期、後期ということで、三年ずつで、平成四年度でこれは終わることになっておるわけでございますが、今前期の最終年度ということでございますが、後期の三年に対する考え方もいろいろと検討はされていると思いますが、そういうことと、その六年間終わった後の農業の拡立対策、これについてはどのように検討されているのか。やはり農業を、きょうも大臣、本会議で答弁されておりましたけれども、魅力のある農業づくりのためにもこれはやはり短期的あるいは長期的な視点に立った対策樹立が必要になってくるんじゃないかと思いますが、その点でどのようなことを考えてみえるか、まずお聞きしたいと思うのです。

清田安孝農林水産省大臣官房審議官

○説明員(清田安孝君) 現在実施しております水田農業確立対策は、ただいまお話ありましたとおり平成四年度までの計画でございますが、これが終わった後の対策については、今後の米需給それからいろいろその条件を勘案しながら決めていかなければならないということで、現在の時点でまだそこまで具体的な計画を持っているわけではございません。

太田淳夫公明党・国民会議

○太田淳夫君 私、申し上げますのは、せんだって福岡の選挙区の選挙が行われたわけでございますが、その結果の中でいろんな批評もあるわけでございますが、「政府・自民党の農政に対する農民の反発も大きかった。」ということが特に取り上げられてもおるわけですね、リクルートやあるいは消費税と並びまして。それだけやはり農家の方々、特に青年層の方々が農業に対する非常な不安感を持って今農業に従事してみえるわけですから、そういった意味でできるだけ早くそういう対策の、いろいろな情勢はあると思います、国際化の中でいろんな圧力等もありますから、それぞれそういうものに対応しながら進めていかなければならない問題もあろうと思いますけれども、一日も早くそういう皆さん方が安心をして農業に従事していけるような対策を樹立していただきたいと思うのです。  先ほどのお話の中に、この対策を進めながら奨励金依存からの脱却を図りたいということをあなたもお話しになっておりました。新行革審の中でも奨励金依存からの脱却ということが要請されていると聞いておりますけれども、今までいろいろ対策を進められた中で確かにこの補助金依存度というのは減ってきておりますけれども、この六年間の対策で補助金依存から脱却するということは実現できるのでしょうか。その点どのようにお考えでしょうか。

清田安孝農林水産省大臣官房審議官

○説明員(清田安孝君) 現在進めております水田農業確立対策の期間内に水田農業の構造改善を図りながら、農業者なり農業者団体と行政が一体となって、それぞれの立場から水田農業確立のためのいろいろな活動を積極的に展開していくことによりまして、水田において稲と他の作物が合理的に、また有機的に組み合わせられて生産性の高い水田農業が確立されるように、そういうふうに努めながら奨励金の依存から脱却を図っていくように努めていきたいと思っております。

太田淳夫公明党・国民会議

○太田淳夫君 時間がないから次に進みますけれども、全米精米業者協会、これからは米の輸入自由化要請がいろいろあったわけでございますが、最近の動向はどのような動向になっておりましょうか。その実態をちょっとお話しいただきたいと思います。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) お答え申し上げます。  先生御承知のとおり、昨年の九月十四日に再提訴がなされまして、十月二十九日に却下をされた。それから、十二月の初めにいわゆるガットのウルグアイ・ラウンド、いわゆるモントリオールでの中間レビューが行われたわけでございます。この際、今は農務長官でございますが、当時のUSTRのヤイター代表はRMAの再提訴を促す考えはないということを表明されたというふうに聞いておりまして、当面、ことしの四月の第一週に開催される予定のウルグアイ・ラウンドの高級事務レベルの貿易交渉委員会でいろいろと議論をしていこう、こういう考えだと承知しております。  RMAの動きでございますが、RNAは昨年の十二月に理事長が辞任をいたしまして、その後空席でございましたけれども、この二月の初めに新理事長が決定したというふうに聞いております。したがいまして、RMAの新しい体制がそういう意味でできたということでございますので、具体的な動きがあるとしてもこれからというふうに思っております。  いずれにしましても、今後とも十分いろんな情勢をきちっと把握しながら対応していきたい、こう思っております。

太田淳夫公明党・国民会議

○太田淳夫君 いただいた資料を見ておりますと、潜在生産量と消費量とのギャップというのが約三百万から四百万近くあるわけですが、それに伴って減反目標として七十七万ヘクタールが実施されているわけでございますが、この需給ギャップを埋めるために米の消費を高めることも一つの方法でしょうけれども、農水省としては、その他どのような具体的な方法でこのギャップを埋めていこうと今施策をされていますか。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) 米の消費拡大というのは、私どもといたしまして、我が国の風土とか資源に適したもの、いわゆる日本型食生活ということで、その中心となる主食でございます米、これの消費を拡大していくという施策をいろいろやっております。ただ、非常に地道な施策ということになりますけれども、米についての正しい知識の普及啓発とか、地域におきます米の消費拡大対策とか、それからやはり学校での児童生徒が米をきちっと主食として、また日本型食生活の中で中心的なものとして位置づけられるように米飯学校給食を計画的に推進するとか、それから米を原料といたしました新しい加工食品を開発普及する、そういう地道なことでございますが、特に力を入れておりますのは、やはり米飯学校給食でございまして、平成元年度からは地元産のおいしい米を学校に提供してほしいという声にもこたえ得るように、いわゆる自主流通米の学校給食への提供について一定の助成を行うというようなことを考えております。  また、やはり加工利用の世界でもいろいろ需要が出てきておりますので、主食の約半分の価格で供給するという他用途利用米についても、平成元年度においてはその生産規模を五十万トン程度というふうにして、いろいろな面で消費拡大に努めているところでございます。

太田淳夫公明党・国民会議

○太田淳夫君 いろんな対策が考えられているようでございますが、私もこういうことを考えているんです。ちょっとお考えをお聞かせ願いたいと思うのです。  それは、優良農地の確保とかあるいは環境保全等に十分配慮しなければなりませんけれども、都市周辺の、特に大都市周辺でございますけれども、その地域における水田の転用を促進することを考えたらどうかと思うのです。例えば、より一層整然とした宅地化ということを進めてもよろしいし、自然とかあるいは本物との触れ合いを都市の住民の方々が求めてみえるわけでございますから、そういう皆さん方の期待にこたえられるような農業公園であるとかあるいは学童農園とか、言うならば農業の第三次産業化を進めるということによって農地の転用促進を図っていくというような考え方を持っているのでございますが、その点農水省はどのようにお考えになりましょうか。

山本徹農林水産省構造改善局農政部農政課長

○説明員(山本徹君) ただいま先生御指摘ございましたように、土地利用制度の面からも米の需給均衡を図るようにいろんな努力をするということは大変重要なことであると私ども考えております。  具体的に申し上げますと、都市周辺の水田農地で特に市街化区域内の水田、これにつきましては都市計画制度上おおむね十年以内に市街化を図るべき区域である、こういう位置づけがございますので、農地転用制度上も許可不要、届け出で自由に転用ができるという仕組みになっておりますので、土地制度上も宅地化を促進したり、あるいは公園にしたりというような転用が進められるように、今後とも指導を進めていきたいと考えております。  それから、市街化区域以外の水田につきましては、これは農地制度上許可制度になっておりますが、安定的な就業機会の確保を図る、あるいは生活環境の改善を図るといったような多面的な目的に水田を活用するということはますます重要になってまいっておると私ども考えておりまして、現在の農地制度上は一種、二種、三種という農地の優良性等による区分がございます。これによりますと、第一種農地というこれは集団優良農地でございますけれども、これについては公共的な施設以外には転用を認めていないところでございますけれども、ただいま申し上げましたような就業機会の確保あるいは生活環境の改善に役立つような施設については、先生御指摘のように優良農地の確保等に配慮しながらでございますが、個別審査によってケース・バイ・ケースで農地転用を許可できるように、現在の農地転用許可基準の改正を行うことといたしておるところでございます。  それから、農業公園あるいは学童農園などといった先生御指摘の農業の第三次産業化、こういったことにつきましても土地制度上あるいは私どもの持っております各種の事業等を活用いたしまして、今後ともこの第三次産業化にはさらに努力をしてまいりたいと考えております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 きょうは最初に農水省の方に質問をして論点を幾つかお示しして、そして大臣にも閣僚としての所見をお伺いしよう、こう思っておったのですが、何か二時に始まる衆議院の本会議に行く時間が欲しいので先に大臣に質問をしてほしいというこういう御要望がありまして、それを受け入れることにしたのです。いつもこんなに物わかりがいい議員ではないということを最初に申し上げて、質問に入りたいと思います。  先ほども指摘がありましたが、アメリカからの米市場開放の要求が大変強まっておるわけであります。これについて国民の方からは、政府・自民党が次第にこれに屈していってしまうのではないか、こういう心配が実際あるわけであります。  実はきょうの午前の本会議で自民党の西村議員の方から、米の自由化については国会決議がある、毅然たる態度で対処されたい、まさにそのとおりなんですが、これにつきましてはこういう見方もあるのですね。この国会決議は自由化反対とあるけれども、市場開放はしないとか一粒も入れないとは書いていないんだ、だから近々このような解釈、これを持ち出すことを今あるところで真剣に考えているのではないか、こういう指摘がされておりますが、これについて大臣のお考えを聞きたいと思うのです。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) 再度にわたる国会決議も我々も承知しております。現在、米をめぐる環境が非常に厳しいことも事実でございまして、やはり過剰米という基調があります。しかも、内外価格差縮小あるいは消費者が納得できるような米の値段にしてくれという要望もあります。非常に難しい問題があるかと思います。したがって、我々の承知しているところでは、この米の問題については構造的な問題からもかかっていく必要があるということで、農政審議会の方で今検討しているということでございます。今度の予算でもその構造改革のようなもの、共通対策と言っておりますけれども、こういった方向に向けて大きく前進しているように思うのでございまして、この問題非常に難しい問題でございますが、これ以外にはなかなか生きる道はないのかな、非常に厳しい問題だな、このように認識しているところでございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 どうも竹下総理の答弁に大分以ておられるようで、どうも私の質問に対して真正直に真正面からお答えなかったようですが、しかし、問題はやはり国会決議が厳として存在するわけですね。これを文字どおり守っていくのか、それともさっき私が指摘したようないわばなし崩しにしていくという、こういう動きも現にあると聞いておるのですが、その点についてやっぱり文字どおりこの国会決議を守っていくという、これは閣僚としての、主管大臣というより閣僚としての御見解。それから、今も指摘かあったとおり、大変農業全体厳しい中で米まで輸入されたらば日本農業の縮小は決定的になりますね。となると、国民の胃袋が完全に外国に握られてしまう、そんなことが許せるのか、こういう御認識についてそれぞれお答えいただきたいと思います。

村山達雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(村山達雄君) なし崩しとおっしゃいましたけれども、なし崩しというのは今の構造改善がどのぐらい進むのかということとかかわってくるのじゃないだろうか。私は農業の専門家でもありませんけれども、なかなか大変な時期を迎えている、大いに農水省頑張ってくれ、こう思っておるわけでございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 大臣、ごゆっくり歩いていってください。  次に、農水省に質問いたしますが、八九年度の食糧庁予算について質問をいたします。  このうち政府買い入れの米の数量それから自主流通米の数量、これについてお答えをいただきたいと思います。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) 政府買い入れの数量でございますが、これはただいま予算上では二百七十万トン程度というふうに見ております。  それから自主流通米については、これはまだ全体の集荷が終わっておりませんので、これは数量としては現在のところはっきりとしたあれを申し上げられる段階ではございません。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 しかし、およその予測はつくんじゃないでしょうか。私の方の得ている資料では主食用自主流通米は全体の六三%、昨年度は五〇%でしたから六〇%に達する、超えると、こう聞いておるのですが、その点どうですか。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) 先生今御指摘の数字につきましてはちょっとつまびらかにしないわけでございますが、と申しますのは、集荷がまだ継続中でございますので、はっきりとした割合というのは出てない。ただ傾向といたしましては良質米志向それから新米志向というものが非常に高まっておりますので、自主流通米の集荷は、昨年不作ということもございまして、ウエートを高めていくということは承知しております。ただ、はっきりした割合はまだ申し上げられる段階ではないということです。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 昨年五〇%、ことしは六〇%を超えるという、私はこういう思いなんですが、この点につきまして、昨年十一月の行革審、公的規制の在り方に関する小委員会報告、この中で政府米を必要最小限にとどめ、自主流通米比率を今後三年から五年以内に六割程度とするという、こういうのがありましたね。私が今指摘した六〇%を超えるとか、あるいは六〇%程度といいますと、今後三年から五年以内にという予測をしているのをもう既にことしの予算の中で実現してしまうのではないか、そんな可能性ないという、そういうことが言えるんですが、どうですか。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) 先ほど傾向的に集荷段階でもそのウエートが高まっているということを申し上げたわけですが、先ほど先生が御指摘になりましたいわゆる六割というのは、これは流通量の中での六割ということでございまして、集荷のウエートとはちょっと違います。六十三RY、いわゆる米穀年度での主食用のウルチ米の流通量の中でのウエートは自主流通米が予約限度超過米も合わせますと五四%、こういう数字でございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 いろいろな見方があるにしましても、しかしもし六割に達するというようなことになりますと政府米の果たす役割と機能というものは変わってきてしまうのではないか、その他要素も加わって、いわばこれ自由米に近いものになってしまいやしないか、こういう心配についてはこれはどうでしょうか。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) 政府米につきましては食糧管理制度の中で、また自主流通米につきましても全体需給計画を定める中で、いわゆる自主流通計画等で流通をしているわけでございます。したがいまして、全体の需給は国において把握をし、また指導をするという仕組みでやっておるわけでございます。  今御指摘の自主流通米の比率が高まっていく中で、政府米の機能、役割がどうなるのかということでございますが、政府米の機能、役割はこれまでと同様国民に対して安定供給を行うということでございまして、そのために、政府が直接、米の買い入れそれから売り渡しを行う、それから一定量の回転備蓄を行う、こういうことでございまして、その機能、役割は自主流通米の比率が六割ということになりましても基本的には変わらないし、またそういう自主流通米の比率を高めるというのは、これは民間流通のよさを生かしていくという部分を高めるということでございまして、政府米の機能と役割の先ほど申し上げました基本的な役割は変わらないというふうに考えております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 最後に、あと一問です。  農政審で食管改革についての議論がされておると思いますが、聞くところによりますと、一部の政府米を除いて大半を民間流通にゆだねることなどを改革の内容として詰めてきたと、こう言われていますが、そうかどうか。そしてただ、この報告がもうあってしかるべきなんだけれども、大分時期が延びるのじゃないのか、延びる理由は、農民の反発を恐れて、参議院選挙などを配慮じているんじゃなかろうかと、こう聞いているのですが、どうですか。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) お答え申し上げます。  ただいま農政審議会におきまして中長期的な米管理のあり方について審議を行っております。これは一昨年の二月以来行っているわけでございますが、その中で米管理制度の変遷とか米の生産、流通、消費をめぐる……

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 時間がないから簡単でいいです。

高木勇樹食糧庁管理部企画課長

○説明員(高木勇樹君) はい、社会経済情勢の変化というようなことを踏まえてやってきているわけでございまして、大変難しい問題が多々あるために現在も精力的に議論を続けていただいているというわけでございまして、遠からず報告をいただける、こういうふうに考えております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 終わります。

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) これにて質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見もなければ、討論はないものと認め、これより採決に入ります。  昭和六十三年度の水田農業確立助成補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。藤井孝男君。

藤井孝男自由民主党

○藤井孝男君 大阪府及び兵庫県への委員派遣について、その概要を御報告申し上げます。  派遣委員として、梶原委員長、矢野理事、斎藤理事、志苫理事、太田理事、坪井委員、陣内委員、本岡委員、近藤委員、栗林委員及び私藤井の十一名は、去る二月一日から三日までの三日間にわたり、造幣局、近畿財務局、大阪国税局、大阪国税不服審判所、大阪税関、神戸税関及び日本たばこ産業株式会社関西支社並びにこれらの出先機関である伊丹空港税関支署、神戸財務事務所、西宮税務署より、それぞれ管内の概況を聴取するとともに、地元の各種金融機関、貿易商社団体、納税協力団体及び酒造業界からの要望等を聴取し、あわせて意見の交換を行ってまいりました。  また、大阪におきまして造幣局工場を、神戸におきまして神戸税関庁舎、輸入品販売センターである株式会社ミツクラプライスクラブ及び大関酒造株式会社の酒造工場を視察いたしました。  以下、その調査の概要について御報告申し上げます。  まず、近畿地区における経済の現況につきまして申し上げますと、景気は昭和六十一年末を底に六十二年以降上昇過程に入り、内需主導型の底がない動きとなっておりまして、とりわけ個性化、高級化、本物志向という言葉に代表される個人消費の堅調な伸びに支えられたものとなっております。  また、民間設備投資の面から見ましても、当地区は重厚長大型の産業が多いため、立ち上がりにややおくれはありましたが、企業のリストラクチャリングが活発に行われる等企業自身の努力もあり、六出二年度の近畿地区全産業における民間設備投資の伸びは前年度比二二・九%増が見込まれる等、中小企業も含め全体として堅調に推移しております。  加えて、株式会社神戸市と称せられるほど巧みな手腕によって建設されたポートアイランド、引き続く六甲アイランドの建設は関西経済活性化の起爆剤となり、以後、関西文化学術研究都市、関西新空港、明石海峡大橋等の大型プロジェクトも既に着工に移されており、さらに明年四月には大阪市鶴見緑地において国際花と緑の博覧会が開催される運びとなっており、関西経済復活の兆しを強く感じた次第です。  次に、貿易の面から見ますと、大阪、神戸両税関管内ともに原料輸入から製品輸入の割合が徐々に高まっております。これは、主として東南アジア、韓国等いわゆるNIESからの繊維製品でありまして、今後これらの諸国の経済発展とともに、関西新空港が開港されますと、さらに一層その結びつきが強まるものと予想されます。現在、近畿圏の産業はかつての鉄鋼、造船、繊維、家電を中心とした産業構造の転換を求められている時期であり、このような中、大阪港及び神戸港もおのずと果たすべき役割が変わってくるものと推察されます。  また、近年この地区からの輸出品として事務機器の伸びに著しいものがありますが、これには昨今流行しているファミリーコンピューターが入っているためで、ここにも時の流れ、産業構造の変化が見受けられます。  次に、国税についてであります。近畿経済は一般に全国規模から見て二割経済と言われて久しいのでありますが、昭和六十二年度の国税徴収決定済み額の全国比は一七・五%となっており、ここ数年二割を少し切るウエートで推移しております。これを税目別に見ますと、所得税、法人税、物品税等は全国比一四%から一九%のウエートとなっておりますが、酒税につきましては、全国比二八%と高いのが特徴的であります。これは管内に大手酒造メーカーが多数存在することによるためであります。  また、大阪国税不服審判所における審査請求事件は、ここ数年、年約六百件ほど発生しており、処理件数もほぼこれに見合う安定した処理が行われております。  次に、造幣事業についてでありますが、昭和六十三年度の貨幣製造計画におきましては、全体で二十九億九千万枚となっており、このうち五百円白銅貨幣が対前年比二十倍の伸びとなっているのが特徴的であります。これは、消費が堅調であること、コンビニエンスストアの出店増加によるつり銭需要及び五百円貨幣の使用できる自動販売機、販売機の増加を反映したものであり、造幣事業が国民の経済取引、消費生活と密接に結びついていることがうかがえます。  また、昨年十一月に行われました第百十七次製造貨幣大試験におきましては、各貨幣とも試験量目と法定量目との差はゼロあるいはゼロに近い数値が出ており、その製造技術は高く評価し得るものであります。  また、毎年桜の開花時期には構内通路を一般市民に開放しており、桜の通り抜けとして大阪市民に親しまれております。たはこの販売につきましては、関西地区の割合は全国比一七%程度で推移しております。  本年度四月から十二月までの累計実績は、販売総数量三百六十億五千七百万本、総定価代金は三千九百五十二億五千四百万円と、いずれも対前年比で二・九%減となっており、主として外国たばこのシェア増大によるものであります。ちなみに外国たばこのシェアは、昭和六十三年度上期では一一・八%となっており、六十一年度の三倍のシェアを占めるに至っております。  日本たばこ産業株式会社においては、たばこ販売数量の頭打ち傾向もあり、今後、健康食品、医薬事業等の新規事業商品の販売、また関西地区におきましては工場跡地の開発等新たな事業の開発に傾注していくとのことであります。  神戸銀行協会との意見交換におきましては、都市銀行、地方銀行、信用金庫及び信用農業協同組合の各代表から金融の自由化、国際化の進展に伴う種々の対応等について意見が述べられました。共通する意見として、金利の自由化に伴う小口預金金利の自由化が進む中で、各種金融機関間の経営基盤による対応力の格差に目を向けることの必要性、国際決済銀行の決定した自己資本比率基準達成のために劣後債の採用等選択肢をふやすべきである、また、郵便貯金とのイコールフッティングを制度上確保すべきである等の意見が述べられました。また、二月一日は相互銀行の普銀転換の第一歩が記された日でもあり、これらの金融機関の代表からは、二十年来の念願がかないうれしく思っているが、普通銀行となっても地域に密着した金融機関としての使命を忘れず、地域発展のためにさらなる努力を続けていきたい旨の発言がありました。  次に、貿易商社団体の代表として神戸貿易協会から要望及び意見の聴取を行ってまいりました。その中では、当地区における貿易活性化のための神戸沖国際空港建設の必要性、伊丹空港跡地に加工貿易基地としてフリーゾーンをつくり、そこに海外労働者を受け入れる構想等の意見が開陳されまた、消費税関係につきましては、四月実施によりその対応策に苦慮しており、今後活発にPR及び説明会を行ってほしい旨、消費税の仕組みについて詳細に解説した冊子の配付を望む等の要望が出されました。  納税協力団体からは、近畿税理士会、兵庫県納税貯蓄組合総連合会及び納税協会連合会の代表から、各機関の活動についての概況と税務行政についての要望を聴取いたしましたが、特に近畿地区においては青色申告会、法人会及び間税協力会がなく、すべて税務協会として一本化されているのが特徴であり、この点について派遣委員の方からも質問がなされ、納税協会の組織率及び活動状況等について活発な意見の交換が行われました。また、消費税の導入に係る啓蒙活動及び対応策、消費税の転嫁等につきましても、相互に意見の交換を行いました。  酒造業界からは、灘五郷酒造組合の代表より、日本酒業界は中小企業の集団であり、その経営状況は苦しく、清酒の酒税率について同じ醸造酒であるワインと同等にすべき旨、また、原料米価格は食管制度により、安い外国産原料による他の酒類業界に比べて割高になっており、日本酒用原料米は工業用原料としての特別制度を実施してもらいたい旨の要望を受けました。  以上、概略を申し上げましたが、今回の派遣に当たり、調査に御協力いただきました関係行政機関、民間の各機関、団体、事業場の方々に対し、この席をかりて厚く御礼申し上げ、派遣報告を終わります。

梶原清自由民主党

○委員長(梶原清君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時十分散会      —————・—————

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