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114回国会参議院1989/06/16

商工委員会 第3号

発言数
242
登壇者
24
会派数
6
開催日
1989/06/16

会議録

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る三月二十八日、田代由紀男君が、また翌二十九日、小山一平君、野田哲君及び対馬孝且君が委員を辞任され、その補欠として降矢敬義君、高杉廸忠君、小野明君及び梶原敬義君が選任されました。  また、昨十五日、小野明君及び梶原敬義君が委員を辞任され、その補欠として山口哲夫君及び安恒良一君が選任されました。     —————————————

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) この際、通商産業大臣、経済企画庁長官、通商産業政務次官、経済企画政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。梶山通商産業大臣。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) このたび通商産業大臣を拝命いたしました梶山静六でございます。  どうぞ委員長並びに委員各位の御指導、御鞭撻のほどをお願いを申し上げます。(拍手)

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 次に、越智経済企画庁長官。

越智通雄自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(越智通雄君) このたび経済企画庁長官を拝命いたしました越智通雄でございます。  内外ともに大切なこの時期に経済運営のかじ取りを担うことになり、その重責に身の引き締まる思いがいたしております。今後とも宮澤委員長初め委員各位の御支援、御鞭撻を切にお願い申し上げまして、簡単ではございますが、私のごあいさつといたします。(拍手)

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 次に、片利通商産業政務次官。

甘利明自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(甘利明君) このたび通商産業政務次官を拝命いたしました甘利明でございます。  もとより非力ではありますが、梶山大臣を補佐し、出口政務次官と力を合わせて通商産業行政の円滑なる遂行に微力を尽くしてまいる決意であります。  委員長初め委員の先生方におかれましては、どうぞ格別の御指導と御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 次に、平林経済企画政務次官。

平林鴻三自由民主党経済企画政務次官

○政府委員(平林鴻三君) このたび経済企画政務次官を拝命いたしました平林鴻三でございます。  越智大臣を補佐いたしまして、また宮津委員長初め委員各位の御指導をちょうだいいたしまして職務の万全を期してまいりたいと存じます。  どうぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手)     —————————————

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題といたします。  まず、通商産業行政の基本施策に関し、通商産業大臣から所信を聴取いたします。梶山通商産業大臣。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 第百十四回国会における参議院商工委員会の御審議に先立ち、通商産業行政に対する私の所信の一端を申し述べます。  今日、世界経済は、全体として拡大傾向にあるものの、主要国の対外不均衡の存在や保護主義の動き、発展途上国の累積債務問題など多くの課題を抱えております。一方、世界経済の相互依存関係は深まりつつあり、主要国間の政策協調の重要性は一層高まっております。  国内に目を転じますと、我が国経済は、落ち着いた物価動向のもとで内需を中心とした拡大を続けております。他方、諸機能の東京集中が進んでおり、国土の均衡のとれた発展が強く求められております。また、経済力に見合う生活や心の豊かさも大切にしなければなりません。  以上の状況を踏まえ、私は、以下の諸点を中心に通商産業政策の推進に向け全力を尽くす所存であります。  第一は、内需主導型経済構造の定着を図り、インフレなき成長を持続させることであります。このため、主要国との政策協調を推進しつつ、引き続き適切かつ機動的な経済運営に努めるとともに、一層の産業構造調整を進めてまいります。また、特に輸入の拡大、市場アクセスの改善に努め、国際社会と調和した経済構造の実現に努力いたします。  第二は、世界経済の安定と発展へ向けて積極的に貢献することであります。  自由貿易体制は、世界各国の経済発展の基礎であり、その維持、強化を図る観点から、ウルグアイ・ラウンド交渉の進展に向け最大限の努力を払ってまいります。発展途上国への経済協力については、援助、投資、貿易の三位一体となった総合的協力を推進するとともに、民間資金還流を促進すべく、貿易保険の引き受け弾力化を図ります。また、アジア・太平洋協力については、この地域の成長を持続させ、世界経済の発展に貢献していくため、開放的な協力の推進に取り組まなければなりません。  このほか、地球温暖化やフロン問題などの地球的環境問題について、我が国の技術力を生かしつつ積極的に取り組むとともに、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムの推進などの研究開発分野あるいは産業、文化面での国際交流を進める所存であります。  第三の柱は、地域経済社会の活性化であります。  産業機能の地方への分散を一層進め、活力ある地域経済社会を構築するため、頭脳立地施策、テクノポリス施策、主業再配置施策などを引き続き推進するとともに、イベントを通じた地域の振興などを図ってまいります。また、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を提出し、同法の対象施設の拡充を図ることとしております。  第四の課題は、産業のニューフロンティアの開拓と技術開発、情報化の推進であります。  我が国の今後の発展のかぎを握る技術開発については、航空宇宙、情報、超電導などの分野における研究開発を一層充実するとともに、大深度地下の開発、利用にも積極的に取り組んでまいります。また、新規事業の立ち上がり支援及び情報化に向けたソフトウエア供給基盤の強化を図るため、今国会に特定新規事業実施円滑化臨時措置法案及び地域ソフトウェア供給力開発事業推進臨時措置法案を提出したところであります。工業所有権制度については、国際的な調和に努めるとともに、迅速かつ的確な権利付与に力を注いでまいります。  第五は、活力ある中小企業の育成であります。  我が国経済の安定的発展のためには、今後とも中小企業が内外の環境変化に的確に対応し、健全な発展を遂げていかなければなりません。特に共済制度の拡充や地域の新たな牽引力となる中小企業の育成、支援等の中小企業の構造転換施策を強力に推進することが必要であります。このため、今国会に小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案、中小企業投資育成株式会社法の一部を改正する法律案及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案を提出したところであります。  第六は、豊かさを実感できる国民生活の実現であります。  我が国の経済力の向上が国民生活の質的向上に反映されるよう余暇の充実を図るとともに、消費者保護の充実、流適合理化、住宅関連施策の拡充やデザインの振興に努めてまいります。また、既に成立した繊維工業構造改善臨時措置法の一部を改正する法律を着実に実施し、繊維産業が厳しい環境変化に適切に対応できるよう、新しい構造改善対策を推進いたします。  第七の課題は、総合的な資源エネルギー政策の推進であります。  国際石油情勢は依然として不透明な点が多く、中長期的には石油供給の不安定化、石油需給の逼迫化が懸念されております。エネルギーの安定供給確保は我が国経済の健全な発展の前提条件であり、引き続き石油の安定供給の確保、原子力、石炭を初めとする石油代替エネルギーの開発導入、そして省エネルギーの推進を図ってまいります。また、鉱物資源の安定供給確保などにも力を注いでまいる所存であります。  第八は、消費税の円滑な定着てあります。  通商産業省としても、説明会の開催、転嫁円滑化対策の実施等により消費税の円滑な導入に努めてきたところであります。これまでのところ、消費税はおおむね順調に実施されているものと認識しておりますが、今後とも円滑かつ適正な転嫁の実現と、便乗値上げの防止や物品税廃止等の価格への反映を柱に万全を期する所存であります。特に下請企業や中小小売業等の中小企業者に対しましては、きめ細かな対策を講じてまいります。  以上、今後の通商産業行政の基本的方向について所信の一端を申し上げました。  我が国経済社会の充実と国際社会への貢献に向け、国民の皆様の御理解と御協力のもとに、今後の発展の基盤を築いてまいる所存であります。  委員各位の一層の御理解と御協力を賜りまするようお願い申し上げます。  ありがとうございました。

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 次に、経済計画等の基本施策に関し、経済企画庁長官から所信を聴取いたします。越智経済企画庁長官。

越智通雄自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(越智通雄君) 当委員会が開催されるに当たりまして、当面の経済情勢と今後の経済運営の基本的考え方について、所信の一端を申し述べたいと存じます。  まず、世界経済の現状を見ますと、各国間の政策協調が進展する中で息の長い景気拡大が続いておりますが、このところ幾つかの国で物価上昇率にやや高まりが見られるほか、依然大幅な主要国の対外不均衡、根強い保護主義的な動き、発展途上国の累積債務問題など、今後解決していかなければならない課題が数多くあります。  他方、我が国経済は、個人消費や民間設備投資を中心とした自律的な内需主導型の成長過程にあります。こうした中で、引き続き雇用情勢の改善が見られ、一部では企業の人手不足感の広がりも見られます。また、近年の国際収支の動向を見ますと、製品類等を中心とした輸入が堅調であることなどから、経常収支の黒字幅は縮小してきておりますが、最近に至り海外における設備投資の堅調な動き等もあって、その縮小テンポに若干の鈍化が見られております。  このような状況を踏まえ、政府としては、内需を中心とした持続的な成長を図るため、主要国との協調的な経済政策の実施を推進し、為替レートの安定を図るとともに、物価の安定に留意しながら、引き続き適切かつ機動的な経済運営に努めてまいる所存であります。  また、対外面におきましては、内需の持続的拡大に加え、市場アクセスの改善などを通じて輸入の拡大を図り、対外不均衡の着実な改善に努めるとともに、ウルグアイ・ラウンド交渉の一層の進展に向けて積極的な役割を果たしてまいる所存であります。今回のスーパー三〇一条に基づく認定につきましてはまことに遺憾であると考えておりますが、こうした措置が結果として保護主義の蔓延につながることのないよう、我が国としては冷静な話し合いや協力を通じて米国の理解を求めて一層努力していくことが重要であると考えております。経済協力につきましては、政府開発援助に関する第四次中期目標の着実な実施、発展途上国への資金還流の促進などに努めてまいる所存であります。  物価につきましては、これまでのところ、その基調は基本的には変わっていないと認識しております。本年の春闘の結果もインフレに結びつくものとはなっておりません。ただ、最近の物価をめぐる情勢を見ますと、為替レートが円安に振れており、原油価格の動向もこのところ強含みに推移しております。政府としては、こうした動向にも注意を払いながら、今後とも物価の安定のため最善の努力を尽くしてまいる所存であります。  本年四月から実施されている消費税は、全般的にはおおむね価格に円滑かつ適正に転嫁されており、これまでのところ、便乗値上げ的な動きについても特定の業種の一部の業者に限られており、物価水準全体に大きな影響を及ぼすものとはなっていないと考えております。また、物品税が廃止された品目等についても、税負担の軽減に見合ったほぼ適正な価格の引き下げが行われていると考えております。  政府としては、一部に見られる便乗値上げ的な動きが他に波及することのないようにしていくことが最も重要であると認識しており、引き続き物価モニターを中心とした価格動向の調査、監視を実施していくなど、万全の対応を図ってまいる所存であります。  また、物価の安定と並んで重要な政策課題となっている内外価格差の是正につきましては、引き続き円高メリットの浸透に努めるとともに、製品輸入の拡大、農業の生産性の向上、流通業における競争条件の整備等についても積極的に取り組んでまいる所存であります。  さらに消費生活が複雑かつ多様化している中で、悪質な商法による被害の防止等の消費者保護施策を推進するとともに、消費者教育の充実にも重点を置いてまいりたいと考えております。  中長期的な経済運営としては、昨年五月に策定した経済計画「世界とともに生きる日本」に示されておりますように、内需主導型経済構造への転換、定着を実現していくことが不可欠であります。同計画につきましては、先般、その推進状況と今後の課題についての初年度の経済審議会報告が取りまとめられたところであります。この中では、円高を契機とした構造調整から制度改革による構造調整への転換が求められているとし、対外不均衡の是正のためにも、地価の適正化、労働時間の短縮、内外価格差の是正といった国民生活に関連する分野を重点的に、これまで以上に思い切って制度改革への取り組みを強化していく必要があるとの指摘がなされております。政府としては、本報告を十分に踏まえながら、計画の積極的な推進に取り組んでまいる所存であります。  以上、我が国の経済運営の基本的方向について所信の一端を申し上げました。幸いにも現在の我が国経済は総じて順調な状況にありますが、今後に残された課題も少なくありません。私は、こうした課題を一つ一つ着実に解決していくため、全力を尽くしてまいる考えであります。  本委員会の皆様の御支援と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。  ありがとうございました。

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 以上で両大臣の所信の聴取は終了いたしました。  なお、平成元年度通商産業省関係予算及び平成元年度経済企画庁関係予算につきましては、お手元に配付してあります関係資料をもって説明にかえさせていただきますので、御了承願います。  次に、昭和六十三年における公正取引委員会の業務の概略について、公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。梅澤公正取引委員会委員長。

梅澤節男公正取引委員会委員長

○政府委員(梅澤節男君) 昭和六十三年における公正取引委員会の業務につきまして、その概略を御説明申し上げます。  経済の国際化等経済社会の構造変化が進展する中で、公正かつ自由な競争を維持、促進するため、公正取引委員会は競争政策の適正な運営に努めてまいりました。  まず、独占禁止法の違反事件の処理につきましては、違反の疑いのある行為に対し積極的な審査を行い、このうち五件について審決により違反行為の排除措置を命じたほか、七十一件の警告を行いました。さらに三件の価格カルテル事件について課徴金の納付を命じました。  また、昭和六十三年末に成立しました消費税法において独占禁止法に関する特別措置が臨時、暫定的に講じられたことに伴い、本カルテルの適法、適正な実施並びに価格カルテルによる便乗値上げ、消費税の転嫁に関連する不当表示及び下請取引における不当な買いたたき等の未然防止を図るため、ガイドラインを公表しました。  価格の同調的引き上げに関する報告徴収につきましては、昭和六十三年中に価格引き上げ理由の報告を求めたものはありません。  次に、事業活動及び経済実態の調査といたしましては、企業のリストラクチャリングに関する調査等を行いました。一方、流通分野における公正かつ自由な競争の促進を図る観点から、メーカー希望小売価格に関する調査等を行い、所要の改善指導を行ったほか、流通問題全般に関する今後の取り組み方針を取りまとめ、公表しました。また、技術革新の進展への対応の一環として特許、ノーハウ等の技術取引に関する独占禁止法上の考え方の明確化を図り、新たな運用基準を公表しました。  政府規制及び独占禁止法適用除外制度につきましては、我が国経済における民間の活力を生かし、経済の効率性を高める見地から、引き続きその見直しのための検討を行い、その結果を公表しました。  次に、下請法に関する業務といたしましては、下請取引の適正化及び下請事業者の利益保護を図るため、下請代金の減額等の違反行為を行っていた親事業者一千五百八十二社に対して減額分の返還などの改善措置を講ずるよう指導しました。また、親事業者等に対して下請取引の適正化の要請を行うなど、違反行為の未然防止に努めました。  また、景品表示法の運用により、消費者の適正な商品選択が妨げられることのないよう過大な景品類の提供及び不当表示の排除に努めました。このうち、昭和六十三年中に排除命令を行いましたものは三件、警告により是正させましたものは六百六十六件であります。  また、貿易摩擦問題への対応の一環として、景品提供制限についての考え方の明確化等を行いました。  以上、簡単でございますが、業務の概略につきまして御説明申し上げました。  今後とも何とぞよろしく御指導のほどお願い申し上げます。

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 以上で説明は終了いたしました。     —————————————

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 次に、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。梶山通商産業大臣。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  いわゆる民活法は、近年における内外の環境変化に対応して、経済社会の基盤の充実に資する新しい施設を民間事業者の能力を活用して整備することを目的とするものであります。  今般、近時の経済社会の新たなニーズに対応して、以下御説明する二つの施設を民活法の対象施設に追加するため、本法律案を提案した次第であります。  第一は、港湾に係る水域をレクリエーションに利用する場合における当該水域の適正な利用及び港湾を拠点とする海底の鉱物資源の開発に関する研修施設及び展示施設であります。  第二は、高度な電気通信機能を有する施設と一体的に整備されるいわゆるインテリジェントビルであります。  以上がこの法律案の提案理由及び要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 それでは、きょう両大臣からの所信表明、さらに加えて今の法律の提案がございました。それらを踏まえてお聞きをしたいと思います。  この法律の関係上、運輸大臣にも御出席をいただいてますし、できれば建設大臣、郵政大臣もと思いましたが、それぞれきょうは法案を持った委員会が開かれておりますから、建設省やそれから郵政省は担当の審議官に来ていただいてます。それらを踏まえて質問させていただきます。  まず私は、今回の民活法の改正案と各省の利害という問題点、それから第二点目には、社会資本の整備と今回の民活法、第三点目は、中曽根民活の問題点と今回の法の改正、第四点は、民活と東京一極集中の問題、以上の問題についてこれから質問をしたいと思います。  まず、民活法が六十一年に制定されて既に四年になってますが、民活法対象事業について、施設、事業についてはどのようなものがあるか挙げていただきたいと思います。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 民活の施設につきましては、法律の第二条に各号でそれぞれ施設が定めてございまして、第一号から第十二号まであるわけでございます。具体的には例えば研究開発基盤施設、あるいは電気通信の研究開発の促進施設でございますとか、国際経済交流促進施設とか、さらには港湾の利用の高度化施設とか、そのほか合わせまして全体として十二号にわたって列挙してございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 参考資料をいただいてますから、参考資料のものはそれで見るようにということで時間を節約していきたいと思います。  対象号数は十二で、対象施設の種類は二十七、間違いありませんね。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) そのとおりでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 それでは大臣にお聞きしますが、現在、事業認定の事業数はその中でどのくらいあるというふうに大臣はお考えですか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) これは私の方からお答えさせていただきたいと思いますが、法律に基づきます認定をいたしたものが現在三十五でございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 大臣、お聞きのとおり、メニューは二十七メニューあるわけですね。対象号数では十二あるんです。かなり盛りだくさんにあるわけですが、実行されているのはたった三十三の地域にしかすぎないのであります。この点について、これは政策の問題ですから、大臣どのような所感をお持ちですか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 確かに指定が少ないか多いかという問題は別個な問題でございますが、いずれにしても、それぞれの地域であるいは民間で計画の段階にあるものが数多くあるわけでございまして、ようやく最近その緒についた。ですから、その三十五の件数が指定をされたわけでございますけれども、まだこれからようやく軌道に乗るという段階だというふうに理解をいたしております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 では、本当に軌道に乗るのかどうか、問題点を少しあれしてみなきゃならぬと思います。  問題点の一つは、多種多様のメニューはあるんです。例えば展示施設、研修施設、会議用の施設、そして多くのメニューで整備できるようになっています。ところが、各メニューの所管を見ますと、通産、運輸、郵政、建設、農水と、各大臣の共管というやつが余計あるんですね。大体このメニューの中の三分の一が共管になっておりまして、これでは国民、利用する方も全然わかりにくいと思うんです。  そこで運輸大臣と通産大臣に聞きたいんですが、例えばきょう提案をされましたハーバーコミュニティーセンター、これは何するところだということで私勉強してみましたら、港湾地区で専ら帆走とかクルージングなどの海洋レジャーの研修、体得のための施設、こういうことになるわけですね。そうすると、これは運輸省が中心に所管されるのはわかるんですが、何でこれ通産省が顔を出さなきゃいかぬのか、それがわからぬのです。ですから、この点について、きょう提案された中の一つの例を今挙げたんですが、ハーバーコミュニティーセンターの問題について通産大臣と運輸大臣の共管というのが私はどうしてもわかりません。ですから、この点について、まず運輸大臣、主として海洋レジャーの研修、体得のための施設でありますから、これは運輸省がおやりになればいいことではないかと思いますが、運輸大臣、通産大臣、それぞれこの点についてのお考えをお聞かせください。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 恐縮でございますけれども、各省の所管にかかわる話でございますので、私の方から御返事をさせていただきたいと思います。  今回御提案をしております法律の改正案の中のいわゆるハーバーコミュニティーセンターの部分 でございますけれども、ただいま安恒先生御指摘のような海洋利用に関する部分がございますと同時に、あわせて海底の鉱物資源の開発等に関する研修施設というのも同じ号の中で一緒にお願いをいたしているわけでございまして、そういったようなことから運輸省と通産省の共管ということになっておりまして、それぞれ施設の特色に基づいて所管に即して権限関係を整理してあるわけでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 政策に関することはできるだけ大臣が答弁してください。数字とかそういうものはお役人が答弁されるのも結構ですが、政策なり方針に関することは、それがためにわざわざ運輸大臣も含めてお出ましを願っているわけですから、ひとつそのことを、これからも質問ずっといろいろありますから、注意しておきます。  今両大臣にお聞きしたんですが、どうも通産省が何か代表して答えたようなことで、運輸省側は黙っているんですが、運輸省側は今の点はどういうふうにお考えですか。主として港湾の中で、私が申し上げたように、海洋レジャーの研修、体得の施設というのが、これが今回の中心なんです。海底鉱物資源の開発なんというのは、私から言わせると、何だか取ってつけた理由のように思えてなりません。どうしてもこの点理解できないんですが、今度は運輸省側に聞きましょう、どうですか、この点。

山村新治郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 通産省と基本的な知識、情報あるいは技術の普及、研修など、共通した点が多々ございますので、通産省と共同し、お互いに協力していくということでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 全く答えになっていません。  それでは具体的にお聞きしましょう。  これをやる候補地、計画をひとつ、どういうところがやるんでしょうか、それをちょっと明らかにしてください。

植松敏資源エネルギー庁次長

○政府委員(植松敏君) 先生御案内のとおり、この法律の実施に当たりましては、それぞれ主務大臣が定めました基本方針に基づき各民間の事業者が整備計画をつくりまして、それを主務大臣の認定を受けてスタートをするという形になっております。したがいまして、この法律改正がなされますと、それに基づきまして基本方針が出され、それを見てそれぞれ各地域の具体的な事業者から整備計画の申請がなされるということでございまして、現段階で果たしてどこまで出てくるかということについて必ずしも確たることを申し上げることはできませんですが、一方で、こういったハーバーコミュニティーセンターにかかわる構想は幾つかの地域で既に検討がなされておるというふうに伺っておりまして、例えばでございますが、新潟県の柏崎市あるいは岩手県の釜石市等におきまして、地元を中心として本件にかかわるようなプロジェクトを計画中であるというふうに承知いたしております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 もちろん法律の仕組みは知っていますが、こういうものを提案される以上、こういうものをやる候補地についてもある程度あなたたちはおわかりだと思うんです。法律を通して、それから来るんだからわからないということなら、法律を出さぬ方がいいわけだから、やってくれるかやってくれないかわからぬと言うんなら。  私は、今あなたがおっしゃった柏崎のニューフロンティア、博多のコースタル計画等々が資料を見る限りにおいてあるんじゃないかと、こう思っていますが、その点は違いますか、通産省、運輸省。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 先生のおっしゃるとおりでございます。もちろんまだそれぞれの現地でいろいろ準備をしている段階でございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 そこで、運輸省と通産省に聞きますが、共管にした理由は、いわゆる海洋レジャーのほかに海底鉱物資源の開発を理解をさせるための施設をつくる、だから共管だと答えられたですね。それでは、これからこういうものができるときには、例えば今話題に上がっています柏崎の場合も博多の場合も、通産省が言われているところのいわゆる海底鉱物資源の開発理解のための施設がつくられないと、これは認可をしない、海洋レジャーだけでは認可しない、こういうふうに受け取ってよろしゅうございますか、通産大臣、運輸大臣お答えください。

植松敏資源エネルギー庁次長

○政府委員(植松敏君) 先生御指摘のとおりでございまして、今回改正をお願いいたしております第二条一項六号のホは両方の機能を有するものでなければならないようになっておりまして、いずれか一方ということでは本号によりましての認定というのはできない仕組みになっております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 それは承っておきましょう。  では、次にインテリジェントビルについて聞きます。  これは今回の提案でつけ加えようとされていますが、これは郵政省と建設省の共管ですね。これを港湾地区で建設する場合には運輸省が加わることになっています。都市の建物だから建設省、高度情報通信機能の設備が付随するから郵政省、これを港湾地区内で行えば今度は運輸省が加わるんだと。インテリジェントビルをやるんでも、まさに私から言わせると各省庁の縄張り争いじゃありませんか。縦割り行政そのものと私は言わざるを得ないのであります。例えばウオーターフロント、リゾート、民活、こういうかけ声はされて、実績は非常に少ない。通産大臣は、これからだと今言われましたが、このように各省の利害が絡んでおりますと、実際やる方の事業者は大変なんです、これは。それが私はおくれている原因の一つではないだろうか、こういうふうに思うんですね。  わかりやすい例を二つ私は挙げたんですが、みんな各省が、民活だから一口乗つとかにゃ損や、おれの権限だといって、今言ったように、まあこれは役人というのは昔からそういう法則がありまして、自分の部下が減ることと権限が減ることはもう絶対嫌がりますから、これは有名な世界的な法則でありますが。しかし、国務大臣はそうであってはいけないと思うんですね、国務大臣というものは。ですから私は、どうもこれがおくれているところの一つの原因には、各省の利害というものがふくそうして、実際これを活用する方の事業者の利便よりも各省の利害が優先されているというところにこの法律の欠陥があるんじゃないか。私はこの法律、賛成をする立場でこれは聞いているわけですね、反対をしているわけじゃないんですが、そういうふうに思いますが、この点今度はひとつ通産省よりも運輸大臣、郵政大臣はお見えになっていませんから郵政大臣にかわる方、今言った問題について、インテリジェントビルと各省の関係について私が聞いたことに対して両大臣からお答えをいただきたいと思います。

奥山文雄運輸省港湾局長

○政府委員(奥山文雄君) ただいまのお尋ねにお答えいたしますが、港湾におきます特定施設、インテリジェントビルにつきましては、港湾関係の公共施設との一体的なあるいは計画的な整備を図ることがその施設を生かすことにつながるということでございます。したがいまして、港湾の開発とか利用あるいは港湾の機能との整合を図りながら港湾管理者が一定のかかわり合いを持つということが必要であるというふうに考えているわけでございまして、機能の増進上その開発区の指定を行うことにしまして所管するという形をとっているわけでございます。

江川晃正郵政省大臣官房審議官

○説明員(江川晃正君) インテリジェントビルにつきましては、ただいま運輸省からお答えございましたとおり、同じように電気通信施設につきましては郵政大臣、郵政省が責任を持ってやらなければならないものとなっております。それが両々相まって行われる、設備されるところに効果が出てくるものですから、郵政省と運輸省とが共同して一緒にやっていこうということになっているわけです。それで、具体的、実務的には運輸省と郵政省は実務的にも役所的にも十分な連携をとりながら進めていっているところでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 大臣に答えてくれと言っても、みんな役人が答えるから自分のことばっかり言いよるわけです。  そこで、私はちょっと通産大臣、関係大臣に要望しておきたいんですが、これは実際に活用する事業者の利便よりも省庁の縄張りが優先することは私はいけないと思うんです。今言ったように、例えばインテリジェントビルというものを郵政と建設が中心になって共管をしてやられるというのはわかるんですよ。たまたま港湾地区にそれがあったら、今度は運輸省も入らなければならぬというのはどうしても私はわからないんです。ですから、どうかこれを本当にこれからあなたが生かしていこうとおっしゃるならば、それぞれのメニューは地域の要望とリンクしたものにするように大臣間でお話し合いをくださって進めてもらわないと具体的に進まないであろう、こういう意味のことだから、私は大臣にお答え願いたい。ところが、各省の役人が答えたら、やっぱり自分の縄張りを守りたいから、守りたい立場ばっかりで話をするんだ。私は前向きにそういうことを言っていますから、通産大臣、ひとつ考えを聞かしてください。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 安恒委員御指摘の御心配は私もしている一人でございます。ただ、委員御指摘のものと裏腹に、官側はそれぞれにかかわりを持つという、習癖と言うとおかしいかもしれませんが、今までのそういうことがあることは私も否定をいたしません。ただ、これ御案内のとおり、法律の名前のごとく民活法でございます。ですから、地域や民間業者、民間の方々がこの地域にこういう施設をこういうふうにつくりたいといりたときに、それぞれの役所にかかわりのある、許可権限その他にかかわりのある機関に来ていただきたいという参加要請があった場合、それぞれの役所がかかわりをいたしませんとその遂行ができないので、むしろこれは民間側、地域側の要請ということでそういうものが共管になっているというふうに御理解をいただきたいし、私は一〇〇%そういうつもりでこれからの民活法の運営に当たってまいりたいと考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 後から民間側はそんなこと要望してないというのは、これはぼつぼつ聞いていきますから、後で具体的事例を挙げながら聞きますから。  そこで、まずひとつ大臣お聞きしたいんですが、国際化ということで国際会議場を幾つもつくり、展示会場も各地でつくる。これ共倒れするんじゃないか。例えば首都圏では国際展示場が現行面積の三倍以上になりますね。国際会議場も新たに三カ所。そうすると、これが本当に安定的な運営ができるのかどうか。このことは既に総務庁がいわゆる民活事業推進の首都圏への集中し過ぎ、各省調整しないと大変なことになるという指摘をしていますね。これは私もそう思うんですが、例えば今言ったようにこんなに展示会場ができて、現行面積の三倍以上もできたり、国際会議場だけでも新しく首都圏で三カ所もできて、本当に安定的な運営ができるんだろろか。だから、何かしらぬけれども、民活民活と言いながら、本当はどうもお役人さんの都合で官活ではないかと思いますが、総務庁からいわゆる民活事業推進の問題点という指摘を受けておるわけですから、その中に私が聞いたことも入っているんですが、これらの点についてどうお思いになりますか。本当に安定的な運営ができるんでしょうか、どうでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) ただいま御指摘の特定の地域に似たような施設がたくさんできるという点でございますけれども、総務庁の方から民活法の五号の施設につきまして、通産省と運輸省で特定施設の安定的な運営が確保されるように整備計画の認定に当たって立地条件を十分考慮しろという御指摘を受けているのはそのとおりでございます。ただ、御案内のように、国際会議場、展示場等の関係の施設につきましては、最近の我が国のとうとうたる国際化の流れの中で、現行の施設をもっては到底そういった需要には対応できないような状況になっているのは、これは恐らく安恒先生も御承知のところであろうかと思うわけでございますが、そういった現状等、さらにこれから先どんどんそういう国際化に伴いましてもろもろのイベントが増加していくことを考えまして、今回御指摘のようなプロジェクトにつきましては我々としては認定をしたところでございます。  なお、総務庁の御指摘をまつまでもなく、実は民活法の施設を指定いたします基本指針の中にもそういったことにつきましては特に触れているわけでございまして、私どもといたしましては、その基本指針に基づきまして個々のプロジェクトには認定をきちんとしてまいったと考えております。いずれにいたしましても、御指摘のような懸念が生じたり、あるいはそういう問題が起きては大変でございますので、私どもといたしましては、今後とも施設の安定的な運営が確保されてまいりますように関係省庁の間でも十分に調整、審査をした上で認定を行ってまいりたいと考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 総務庁自身が、なるほど国際会議場が足らぬからつくらなきゃいかぬ、展示会場も必要だと。しかし、こんなにどんどんどんどんつくって安定的な運営ができるんだろうか、十分考慮することが必要じゃないかと勧告しているんですよ。と同時に、プロジェクト間の役割分担を図るため、行政機関の調整の場を設けるようにといって総務庁自身が求めているんですよ。あなたは、いやそんなことは心配ないと言うけれども、心配あるから総務庁がそう言っているわけですからね。だから、そういう勧告。ですから、私は、どうも各省庁が横並びに多種多様のメニューを並べて縄張り根性を持ってやる。今度は地方から言わせると、中央からの補助金配分も一層複雑にしているという点がありはしないかという点です。  そこで、私はひとつお聞きをしたいんですが、どうも通産省というのは、民活というとあらゆるものに触手を伸ばしましてあれもこれも口を出す。産業政策の所管庁として、実際のメニューが使われようと使われまいと、とにかく参加だけしておかなきゃ損だと、こういう意図が通産省側にあるんではないか。  じゃ、ひとつ卑近な例で大臣に聞きましょう。  大深度地下利用法案の調整ですね、これ通産省が横やり入れているから進まないんですよ。通産省が民活で地下を利用したい、こう主張するから話が全然進まない。今大都市の緊急課題は何ですか。鉄道や道をどう整備するか、それがためにはこの大深度地下を利用した方がいい、こう建設省や運輸省は主張しておるんです。通産省が言っているような民間施設を私は無理に地下に入れる必要はないと思うんです。また入れる公共性も乏しいし、利用の緊急性も私はないと思う。民間企業の利益のために私は大深度の地下の利用をやるというのは間違いだと思う。これは公共性のある、しかも緊急性のあるものをやるべきだ。国民的な緊急性のあるものとすれば、今大都市では鉄道網の整備をどうするのか、通勤地獄をどう解決するのか、いわゆる車の渋滞をどう解決するのかという場合に、どうしてもやはり土地問題がありますから、この大深度地下を利用しようということが運輸省や建設省から出てくる。当たり前です。ところが、それを通産省がくちばしを入れてこれが進んでいない。こうなってきますと、国民的な緊急課題について通産省は害悪を流していると私は言わざるを得ない。こういう大深度地下利用の問題について、ひとつ運輸大臣、建設大臣、それから通産大臣、今私が具体的に指摘した事例について三大臣から答えてください。

山村新治郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 運輸省といたしましては、現在大深度地下公的利用のあり方や法制度について内閣官房を中心に関係省庁間で調整中であります。緊急に求められている鉄道整備を円滑に進めていくため、大深度地下鉄構想の実現に向けて各省と調整を行い、引き続き最大限の努力をしていくつもりでございます。

高木俊毅通商産業省立地公害局長

○政府委員(高木俊毅君) ただいま大臣の方からお答えがございましたけれども、通産省といたしましては、いわゆる大都市の環境改善に本法案が資するということにかんがみまして、積極的にこの調整につきまして私ども内閣官房と協力をしているところでございます。  それで、先生御指摘の対象施設についてでございますけれども、実はこれ昨年六月に閣議決定されました総合土地対策要綱というのがあるわけでございますが、これにのっとりまして、内閣官房の調整の過程におきまして、整備主体が公的な機関であるかあるいは民間事業者であるかを問わず、大都市の環境改善に資するための社会資本の整備の観点に立って、その緊急性だとかあるいは必要性だとか、そういう観点から判定していこうということを内閣官房の方との調整をしているところでございます。それで、今後とも私どもはこの内閣官房の調整に積極的に取り組んでいく所存であるわけでございます。

河原崎守彦建設省大臣官房審議官

○説明員(河原崎守彦君) 建設省といたしましても、大深度というものは最近の都市の高度利用というものを図る上で大変に重要なものだと認識しておりまして、関係方面と鋭意調整を進めてまいりたいと考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 こういう場で聞くと、当たらずさわらずのことを言って役所同士で傷をなめ合っているけれども、通産省は大深度地下利用に民活を主張している。ところが、私が勉強する限り、他の四省はやはりこれは公共の目的に限定すべきだと、こうなっているんですよ。そこのところが食い違っているんですよ。そこのところが大きく食い違っているんです。他の四省は、利用するにしても公共目的に限定をすべきだと、こう言っている。通産省は、いや、これは民活もこの中へ入れろと、ここが大きく食い違っているのであって、いかにも聞かれると当たらずさわらずの答弁をされますが、きょうはこれは商工委員会ですからこれぐらいにしておきますが、この次は予算委員会で全大臣、総理並べてきちっとこういうものは僕はやろうと思います。でないと、こんなところではあれですから、大臣が全部そろっていませんからね。ですから、ひとつここのところ通産大臣よくあれをしてもらいたい。やはりそこが進まないものですから、せっかく大深度地下の利用というアイデアが浮かんできても、そこのところががちゃがちゃがちゃがちゃして一とんざしているのが現状なんですよ、これは、率直に言って。まあ大臣になられたばかりですから、というのはなぜかというと、あなたは自治大臣もしておったんだからね、自治大臣、そして今度は通産大臣になったんだから、大都市がどういうことで困っているかということはいろいろ御承知だと思いますから、ひとつどうしても私は今のところについて、通産省は民間活用を主張する、他の四省は主としてこれは公共の目的に限定をすべきだというところがいわゆるネックになっているという点を指摘をして、その調整を進めてもらいたい。  そこで最後に、私は通産省の産業政策が今日の我が国の産業競争力を強化するに果たした役割というものを頭から否定するものではありません。私は通産省の果たした役割は非常に重要だったと思いますよ。しかし、そうだからといって、民活について通産省が何でもかんでも口出しをすればいいかということでは私はないと思う。でないと、どうしても通産省が中心になってやりますと、我が国の産業の体質からいうと、民活といってももうけ主義になるんですよ。いわゆるもうけんがための我が国の産業資本は、例えば輸出攻勢をやる、利己的な企業本位の姿勢をやる。それが民活の問題の一つとしてこの国会を大変揺るがしたリクルート事件に象徴される企業倫理の欠如という問題があるわけですね。ですから、この民活法を利用するときに、こういう我が国の民間企業が持っている体質というものとこの民活法というもののあり方というところを大変私は疑問に思うわけです。ですから、私が言ったように、通産省が産業政策で今日まで我が国の産業の成長なり競争力を強化するに果たした役割を評価することにやぶさかでない。しかし、何でもかんでも民活だといって、今私はたまたま大深度利用のことを挙げたんですが、そういうような問題点については、大臣、十分に関係大臣との間でひとつ協議をしてもらいたいし、いずれこれは予算委員会等で総理を交えて相まみえて議論をしなきゃならぬことだと思います。通産大臣、どうですか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 大変貴重な御意見でございますし、私自身もそう考えております。  ただ、大深度の問題、私の理解が浅いのかもしれませんが、確かに緊急性というのは交通の隘路是正のための手段であるということは私も理解をいたします。さは言いながら、せっかく大深度を利用するならば、交通機関のみで果たして採算的にもいいのかどうなのかというのを考えれば、あるいは電力やガスやその他もろもろのものも、こういうことができるならば同時利用ができれば、それはやはり民間のためにもなる。そういうことを考え合わせれば、全くこれは公的な交通機関のみでやるべきものというふうに断定をすることはいかがなものかという感じがするわけであります。ぜひこれは総合的な調整を要する問題でございますから、公共的な緊急性のあるものだげで限定をすべきというあれが統一をされれば、それになおかつ民活だからということで口出しをしようなどという気はございませんが、恐らく電力やガス等もこれに当然配慮をしてまいりませんと、私は大都市問題の解決ができないという感じもいたしますので、そういうものについての配慮をこれからもしてまいらなきゃならないというふうに考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 いや、電力やガスやらを排除するなんて私は一言も言っていませんね。公共的なものを中心に、電力もガスも公共ですからね、そういうものを中心にやろうとする各省の御意見と、民活ということでその他のことも入れたいという通産省との間の意見の対立。これだけやると時間が長くなりますから、またいずれかの機会にゆっくり法律的根拠からいろいろ各省の見解の違いやりますが、どうも何か私が言ったのは交通だけのことのように、私そんなちゃちなこと言っていませんよ。四省が主張しておる公共的なものを中心に大深度を利用するのか、それプラス民間のやつもいろいろ入れてというところに問題を、それが各省との調整が進まぬものですから、せっかく大深度利用といういいアイデアが出てきていながら一とんざしている、こういうことを言っているわけですから、そこのところは誤解がないように。  それでは、次に社会資本の整備と民活ということでお聞きしたいんですが、民活法の主たる目的は内需拡大ということに受け取っていいんでしょうか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 民活というものが言われて久しいわけでございますが、この問題を考えますと、私は背景は幾つかあると思います。  若干時間をちょうだいしますが、結局、戦後長い間日本は貿易構造上赤字の基調にあったわけでございますが、懸命な努力のもとにようやく黒字が定着をして、昭和五十六年あたりからまさに構造的に完全な黒字国家になって、今日のいわば貿易摩擦が発生をするほど、九百億ドル強の黒字を持つように至ったわけでございますから、こういうことになれば、やはり国内需要、輸入をふやせという外圧が加わることは当然でございますし、我々のまた生活環境を上げるためにも、外国のもろもろの製品を輸入することは大切なことでございます。  しかし、さは言いながら、ちょうどその当時オイルショックを契機といたしまして大量の国債の発行をいたすことによって日本の経済のかじ取りが行われたわけでございますから、なかなか財政支出、財政出動ができない環境のもとで内需振興を要請をされたわけであります。ですから、内需を振興し、貿易の拡大をし、輸入をふやしていくといういわば国策的なものに対応するのには何がいいかといいますと、公的な資金の出動があれば一番よろしいわけでありますが、それができないということになれば、民間の活力をどう導入をしていけばいいか。そのためには民間活力、民間がどうしてもやり得るものになるためには、今までの規制を緩和することによって民間の活力の導入ができないかと考えたのが第一期目の考え方ではないかと思います。  ですから、規制を緩和しただけで特に東京には数多くの民活と言われるいわゆる民間のいろんな 事業が起きたわけでございます。特に日本の国際化が進んで、金融や情報その他の三次産業が活発になりました。そういうことがありまして、まさに東京に一極集中と言われることが一つの弊害にはなりましたけれども、いわば内需振興の実を上げたわけでございます。それによっていわば輸出ドライブが抑えられ、輸入の増加が見れることになったわけですから、第一次の目標はいわば外圧というか、日本の輸出超過、こういう体質を直すための一つのきっかけであったわけでありますが、たった一つの弊害は、一極集中、東京の地価を上昇させた。一極集中は地方の雇用の場やその他を奪ってしまった。そういうこともございますので、これからはむしろある程度民活と言いながら、民間に完全に任せる体制ではいわゆる環境の整った東京しかございませんから、地方にどうやって民間の活力を導入するかというのが今回の民活法であり、あるいはふるさと創生議論に見られる数多くの地方への配慮。ですから、よく言われる一極集中から多極分散へというもろもろの政策の展開を図ることが一番肝要なことでございまして、その一環をなすものだというふうに理解をいたしております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 宇野総理と村山大蔵大臣は、べらべらべらべらようしゃべつて野党であんまり人気よくないんですよ、しゃべり過ぎだと与党も言っていますからね。私が聞いたことに答えていただきたい。でないと、私が質問通告していますからね、最後の結論まで含めていろいろ御答弁願うことはないんです。これから聞いた順序にお答えを願わないと、何のために質問通告しているかわかりませんからね。私が聞いたのは、民活の主たる目的は内需拡大だったかということですから、私はお答えとして、民間の余裕資金を活用して新しい産業のインフラを整備したい、こういうふうに簡単に返ってくるだろうと思っておったんですが、何かいろいろ言われましたけれどもね。  そこで少し中身を聞いていこうと思います。  私はやはり我が国の今あなたがおっしゃった貯蓄、投資のバランスの均衡化と国際収支のインバランスの解消のために、これは国際的に我が国の責務とされておりますから内需拡大が必要だと、こうなったと思いますね。ですから、民活法が円高不況下において内需拡大の役割の一端を担わされてそういう役割を持っていったものだというふうに、私は今いろいろ大臣が述べられたことを整理しますと、そういうふうに理解をします、長々としゃべられましたが。  そこで私はお聞きをしたいんですが、我が国の産業の現状から見ますと、八八年三月の決算で企業収益は過去最高を更新しています。それから八九年三月も大幅な増益を記録しています。例えば鉄鋼、造船など重厚長大産業の復権も著しいのであります。これらは内需の拡大とリストラクチャリングの成果が相まってこういうような重厚長大産業も非常によくなっている。そういうふうに我が国の産業の発展を考えてまいりますと、こういう時期にさらに民活を導入する政策を推し進めるということが果たしていいことになるのかどうかというような点を考えますが、場合によると、やり方いかんによると、これは逆行になるということすら私は心配をいたしますが、最近の産業のいわゆる好決算、好景気の状況とこの問題点についてどのようにお考えになりますか。これは通産大臣と経企庁長官の役割になるんでしょうか、お考えをお聞かせください。

越智通雄自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(越智通雄君) 安恒委員仰せのとおり、本法案が六十一年に成立いたしましたときには、円高不況の中において民間事業者の活力、言うなればその資金を活用いたしまして経済基盤の強化充実に資する特定施設の整備を図ったという法律でございます。その意味では内需拡大も一つの目的ではございますけれども、同時に、この特定施設も公共性の高い投資でございまして、その意味では立ちおくれぎみの日本の社会資本、そうしたものを充実するという中長期的なねらいもあったかと思いまして、その場合に民間資金の活用という関連から効率性、経済性の高い施設が、先ほど来御議論ございますように、十二種類でございますか、指定をされていたと、こう考えておりまして、今日景気がよくなってきた、それでは民活取りやめるかという話ではないと思っておりまして、長期的な計画に基づくいろいろなものは既にスタートしておりまして、七年かかるもの、十年かかるもの等もございますので、この方針は今後も持続させていただいてよろしきやと思っております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 私は、貯蓄と投資のバランス改善というのは本来何でやるべきであろうかというと、我が国の場合であると、例えば住宅の問題であるとか、道の整備であるとか、下水道とか、公園の問題であるとか等々、人間が人間らしく生活できるための社会資本の整備に資金を回すことが基本であると思います。ですから、えらい民活が何か貢献しているようですが、現実の姿は、通産大臣、私から聞かれたらこれからだと言っているんですから、こんなちまちました民活でいわゆる貯蓄と投資のバランスがクリアできるなどという考え方は私は間違っていると思う。本来的に今我が国で一番大きい問題になっている貯蓄と投資のバランスの改善のためには、今言ったようなことを思い切ってやらないと、何か民活法でメニューだけはたくさんある、しかし実行はわずかしかないと、そんなことで貯蓄と投資のバランスなんかとれるはずはないんです。  それはなぜかというと、我が国の企業はたびたびの円高をクリアしまして強い体力を持っていますね。その中で一層強い生産力を維持しています。もちろんこれには労働者に合理化と長時間労働が強いられていまして、しかし円高でも輸出型の企業の体質が変わらずに、いつまでも貿易摩擦とあくせく働くという環境が改善されずに来ているのが今日の姿ではないでしょうか。ですから、経済はGNPで見る限り世界で一流、しかし国民の生活は残念ながらまだ世界で二流なんです。ですから、私は内需拡大ということを民活だけでできると思ったら大変な大間違いを犯すことになるだろう。私はその点を考えなきゃならぬと思うんです。  ですから、経済を本当に内需拡大に転換するためには、住宅、道路、下水道、公園などの公共事業を中心とする社会資本の整備しかないんですから、こういう点について、私は、貯蓄と投資のバランスも、国際収支のバランスも、これをやることによって改善できると思いますが、どうも今まで大臣の御三張を聞いておりますと、何か民活をやれば、一番我が国で問題になっている貯蓄と投資のバランスないし国際収支のバランスも改善できるというふうにもしも通産大臣や経企庁長官がお考えだったら、これは大変な間違いを犯されることになると思いますが、そういうことについてお考えを両大臣お聞かせください。

越智通雄自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(越智通雄君) 安恒委員からのいろいろの御指摘がございましたが、まず第一に、日本の今の経済体質は定められました内需主導型の経済の道を着実に歩んでいると私ども考えております。と申しますのは、設備投資と個人消費が依然として牽引力と発揮しておりまして、外需輸出依存型から徐々に脱却できているのじゃないかと思っております。委員御高承のとおり、平成元年度の経済成長は政府としまして四%を見込んでおりますが、これは内需で四・七、外需でマイナス〇・七という計算をいたしておりまして、輸出依存型からの脱却を示していると思っております。  なお、社会資本の中でも福祉型の社会資本と申しますか、下水道その他につきましては、これは民間資金の活用という性格に余りなじみませんものですから、おっしゃるように、一般公共投資によって行われるべきものでございまして、こうした問題については、かねて国の公共事業費の言うなれば頭打ちが続きましたが、昨今からできるだけこうしたものについても努力を重ねていきたい。御高承のとおり、公共事業、国費、地方負担その他を入れますと十数兆になろうかと思っていますが、民活の方はそれに比べますとぐっと小さいわけでございまして、民活がすべてのものをカバーするというふうに思っておりません。経済運営の内需主導型の運営の中で民活もその幾つかの政策手段の一つとして有効に機能しているかと理解いたしております。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 今経企庁長官からお答えがあった方向で全く同じでございますが、いずれにしても、この内需主導型のものを定着させなきゃならないということと、地域間のバランスの回復と申しますか、そういうものにこれからの主力を注いでまいらなければならない、こういうことが主たるこれからの対策であろうと考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 私は民活を一切やっちゃいけないと言っているわけじゃないんですからね。今民活は内需拡大という目的であって、それが投資と貯蓄のバランスや国際収支のバランスの改善ということも目的であるときに大きいことを忘れてはいけませんよと。いわゆる住宅とか道路とか、下水道とか公園とか、これは公共事業でやるのが当たり前ですよ。これを中心にあとそれをげた履きさせて民活をやるという考えを持たないと、何か民活でこんなものができるということにならぬ。例えば円でももう既に百五十円ですわね。ですから、輸出がまたふえるということになりますね。そういうことになります。内需じゃなぐて輸出がふえるという傾向に私はなりはしないかという心配、輸入が逆に減ると、今の円の推移を見ますと。そういう点を考えますと、やはり私はそういう点について今日の円の動き、毎日毎日の円の動きを注目して見ていますが、大変なことにまたなりはしないかなという心配を私は一つするわけですね、今の円の動き、それから原油の動き等々いろいろの経済の指標を見ますと。しかし、依然として我が国は貯蓄と投資のバランスも考えなきゃならぬし、国際収支のバランスも考えなきゃならぬ、そういう状況下におる。その点を申し上げているわけですから、ひとつ十分に私の主張していることについてもよく耳を傾けていただいて御検討をお願いをしておきたいと思います。  次に、今度はいわゆる民活は中曽根さんの時代から大きく始まったわけですから、中曽根民活と今回の法の改正の諸問題について少しお聞きをしたいと思います。  私はどうしても民活の中で指摘しなきゃならぬのは、民活の名をかりた政治、官界、民間との癒着であります。リクルート事件は民活NTTを巻き込んだ大疑獄であります。また、国鉄の民営化、これはそれなりの成果を上げています。しかし、何のことはない、これは運輸官僚の天下り先の受け皿に一つはなっています。それから、中曽根さんの民活は国有地を払い下げて民間企業に利益を与える。それがどうなったかというと、土地が商品化し、金余りの我が国では資金の流れを土地に向かわせて狂乱地価を招いたことは、これは天下周知の事実ですから御承知だと思います。  ですから、どうも私はこれまでの民活というのは、注意をしなきゃならぬのは政界、官界、企業の利権づくりであって、本当に国民のためのものであったかどうか。私はさっきから言っているように、本来公共事業でやるべきものはやはり公共事業で整備する。公共事業で本来やるべきものの資金が民間の資金を活用するということで民活へ持っていくというやり方は私は考えるべきところに来ているんじゃないか。というのは、国の財政状況もここ数年間非常に好転をしてきて、いよいよ単年度赤字公債発行をやめようか、こういうところまで財政も直ってきていますから、そういう点についてどのようにお考えか、ひとつお考えを、通産大臣、簡単に聞かせてください。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 先ほどオーバーランをいたしまして大変申しわけございません。私が申し上げたのは、実はやはりあの当時の状況から考えますと、財政出動のできない環境下、大変なゼロシーリング、マイナスシーリングを続けていたいわば財政の立て直し期間でございますから、やむを得ずというか、そういうことでいわば民間活力を活用しようということで規制緩和その他を行った。それが結果として内需拡大につながって貿易収支の改善にも役立った。それはすばらしいことでございますし、その果実が今税収が上がり民間企業が大変活発な活動を続けることの一つ方向の構造改善ができつつある。そういう大きな成果があったわけでございますが、結果としてあの民間活力だけでございますと、東京のように資本やその他のあるところに集中をいたしますから、東京の地価高騰という一つの欠点を招いてしまった、こういう認識をいたしております。ですから、これからは地方にいかにこれを分散、分割をしていくか、そのための配慮を一生懸命やっていかなきゃならぬ時代だという認識をいたしております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 通産省がNTT株の配当金で設立した特殊法人ですね、基盤技術研究促進センターというのがありますが、簡単にここの業務、目的をちょっと説明してみてください。

飯塚幸三通商産業省工業技術院長

○政府委員(飯塚幸三君) 基盤技術研究促進センターでございますが、昭和六十年度の予算要求で通産省と郵政省と両方が構想いたしましたものを復活いたしまして特認法人として設置されたものでございます。現在主な業務といたしましては、民間における基盤技術研究に対する出資事業及び融資事業、さらには国立の試験研究機関と民間企業等との共同研究のあっせん事業、あるいは海外からの研究者を招聘する国際研究協力、ジャパントラスト事業等の業務を行っているところでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 一番大きい目的はあれじゃないですか、特定産業が基盤施設の整備を行う際に必要となる借入金の債務保証、これが第一項にありますね。それと違いますか。この基盤技術研究促進センターの主要な業務の第一項、それと違いますか、間違っていますか、私の認識は。

飯塚幸三通商産業省工業技術院長

○政府委員(飯塚幸三君) 先生の最初のお尋ねが基盤技術研究促進センターということでございましたので、これは民間における基盤技術研究について出資あるいは融資の事業を行うものが主体でございますので、お尋ねのものは産業基盤整備基金のことではないかと存じます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 産業基盤整備基金というのがございますね、これ。そこで、民活法の産業基盤整備基金の債務保証の規模は幾らになっていますか。また、実際に使われた債務保証はこの六十三年度まで幾ら使われていますか。民活法における産業基盤整備基金の債務保証の規模、それから現実に保証されているのは幾らありますか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 御指摘の産業基盤整備基金というのは、債務保証機能が確かに一番重要な仕事の一つでございますけれども、こういう民活関係の債務保証の実績といたしましては、一件二千万円でございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 これはあれじゃないですか、債務保証できる規模は二千億というふうに私は資料を見ていますが、実際使われたのは六十三年度までで二十億ぐらいじゃないんですか。間違っていますか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) この産業基盤整備基金と申しますのは、歴史的には特定不況産業信用基金という名前で五十年代の前半に発足したものでございまして、その後いろいろな変遷を経て今日のような産業基盤整備基金の形になっているわけでございます。したがって、その後特定の不況産業についての債務保証だけではなくて、例えば構造転換をいたしますときに必要な資金についての債務保証でございますとか、あるいは運輸省の関係では、船舶の解撤をいたしますときに必要な資金についての債務保証でございますとか、さまざまな仕事をいたしておるわけでございまして、債務保証の実績をこれらいろんな分野について全部ひっくるめてみますと、累積ベースで二百億円ぐらいの債務保証の実績がございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 それからいま一つ聞きたいんですが、基盤技術研究促進センターというのがございまして、これはNTTの配当金でつくられた特殊法人ですね。それは間違いありませんね。

飯塚幸三通商産業省工業技術院長

○政府委員(飯塚幸三君) NTTの配当金を利用して先ほど申し上げましたような事業を行う特認法人でございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 そこに役員は何人おられて、通産省出身はその中で何人おいでになりますか、ちょっとそれを聞かしてください。

飯塚幸三通商産業省工業技術院長

○政府委員(飯塚幸三君) このセンターの役員でございますが、常勤役員六名、非常勤役員二名が任命されております。  なお、通産省の出身者というお尋ねでございますが、そのうち常勤役員の二名がそれだと思います。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 大臣ね、今言ったように八人、そして常勤は六人おる。そして理事長、理事、これ通産省から二人は行っているわけですね。だから、これなんかもいわゆる天下り先が、NTTのいわゆる配当金で設立した特殊法人ができるという、まさに天下り先を財界と一体になって組織をつくって、そしてやる。私は、民活で、しかもNTTの資金でつくるなら、こんなところに役員が八人もおる必要ないと思うんです。私は役員の名簿を持っておりますけれども、何で八人もこんなところに、常勤は六人ということですが、役員が要るだろうか。通産省から理事長と理事が何で天下りしなきゃならぬのだろうか不思議でなりません。  これはお答え要りません、私の意見でありますから。そういう点についても、民活、民活と言いながら何だろうかな、こういう点を非常に疑問に思っておるということを申し上げておきます。  そこで、大臣も盛んに一極集中とか、首都に固まったらいかぬ、こう言っておりますが、どうも現実は大臣がおっしゃったり、また、きょう大臣の所信表明の中でも、この問題については地域分散ということで言われておりますが、現実はそうなってない。どうするかという問題点について少し聞きたいんですが、今まで出てきているプロジェクトを見ますと、大都市集中の感は否めません。例えば私が勉強した当時の資料では、三十三認定プロジェクトのうち首都圏のプロジェクトが八つあるわけですね。ですから、つまりもうかるところにはこのプロジェクトが集中する。ところが、大臣も盛んにおっしゃったように、民活の目的は中央と地方の均衡を回復することにあるはずだと思いますね。大臣もそのことを盛んに私が質問をする前から一生懸命答弁されているわけですから。ところが、どうも資料で見る限り、実態は全く逆になっていると思うんです。  例えば首都圏で民間のプロジェクトの規模は各地域に比べて非常に多い。手元に資料をいただきました。事業規模別で示してくれということで言っておきましたら、手元に資料をいただきまして、首都圏が七つで事業規模は幾らと、これは資料をいただいておりますが、首都圏だけで三〇・五%だと、こうなっておりますね。それから、プロジェクトごとの民活の補助金、六十三年まででどう使っているかということで見ますと、補助金全体の使用額は八百五十六億円のうち首都圏の八つのプロジェクトが四百二十六億、半分使っておる。大阪圏を含めますと、実に六百八十六億補助金をいわゆる大都市で使っている。ですから、こういうふうに公共事業のお金の使い方もそうだし、こうしたプロジェクトにおいても、地方より大都市圏の方が補助金額が多い。こういうやり方では民活の趣旨、すなわち地方の活性化と中央と地方のバランスをとるという考え方からどうも逆行している、こういうことを私は現実の姿として一つ一つのいただいた資料等を見ると考えざるを得ないのでありますが、大臣、その点はどういうお考えをお持ちですか。具体的数字をずっと私はいただいた資料に基づいて拾い上げ、勉強してみますと、まさに今申し上げたような本来の目的に、いわゆる地域の活性化と中央と地方のバランスをとる、これが民活の一つの大きなねらいだったんですが、現実今日までのやつはそうなっていない、こういうことを申し上げなきゃなりませんが、その点はどうでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 大臣のお答えの前にちょっと数字につきまして御回答させていただきたいと思います。  現在の制度で認定をしておりますプロジェクトは全部で三十五件あるわけでございますが、そのうちの二十二件というのは三大都市圏以外のプロジェクトでございまして、例えば北海道の恵庭のリサーチ・ビジネスパークあるいは新潟の柏崎ソフトパーク、さらには富山の宇奈月国際会館等等、地方の民活が合わせまして認定分二十二件あるわけでございます。  先ほど例えば補助金の実績等にもお触れいただいたわけでございますけれども、やはりそのプロジェクトの立ち上がりのタイミングというのがあったわけでございまして、私どもといたしましては、その二十二件の地方の民活プロジェクトがこれから本格化していくということになってまいりますと、逐次いわゆる地域民活というものが進んでいくことを期待しているところでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 大臣、私は具体的数字で聞いておるわけで、私の数字が間違っておったら言ってもらいたいんですが、六十三年度までの補助金使用額で見ると、全使用額が八百五十六億、そのうち首都圏の八つのプロジェクトが四百二十六億と半分を占める。大阪圏まで含めると六百八十六億円使われているんですよ、六百八十六億円。ですから、こういうような補助金の使い方からいきすると、やはり民活の主要な趣旨である地域の活性化と中央、地方のバランスをとるという考え方に逆行しているんじゃないでしょうか。件数が首都圏が七つとか八つで、地方は二十幾つあるからそれでいいじゃないかということじゃないんですよね。問題は具体的に民活補助のためのプロジェクトの使用状況を六十三年度までどうなっているかということで、私は資料で見る限りこうなっている。だから、私の資料が間違っている、いや、そうじゃないんだ、補助金のほとんどは皆地方に行っているんだというなら数字で反論してみてください。私はそういうふうに、数字の読み違いはないと思いますから。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) ただいま先生がお触れになりました首都圏とその他の地域につきましては、事業規模六百十億、それから地方が千三百九十二億でございまして、補助金は恐らくその事業規模にほぼ見合ったような形で出ているというのが現実であろうかと考えております。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 再三の御指摘大変ありがとうございます。ただ、私が懸念をしますことは、現在の国際化時代に情報や金融等のサービス産業ということになりますと、そういう集積のある大都市、特に東京にもろもろのものが集中することは今までの時代よりもはるかに大きなエネルギーがある。ですから、公的な力でもって地方分散はむしろ今まで以上にやらないと、東京の集積が強まってしまう。ですから、一つで私は決め手はないと思いますが、これもその一環でございますし、それから、先ほど委員長から間違って過去の、自治大臣と言われましたけれども、例えば地域振興のための財団をつくるとか、あるいはそちいうことを行ったもろもろのものを一環として地方振興を図ってまいりたいと、かように考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 ちょっと数字を訂正させてもらいます。百万円単位ですから、八億五千六百万円の内訳がけた一つ僕も資料の読み違えしていました。けたが一つ違っています。しかし、これはけたが違っているだけで、大半がいわゆる首都圏と大阪圏で使われているということは、これはもう数字的に間違いがないわけですから、この点。  そこで、大臣はいわゆる自治大臣もされておったんですから、エコノミストに、これ大臣読まれておったら所感を聞かせていただきたいんですが、八八年十一月二十二日号の「農村滅び「TOKYO国」だけが残る」と、こういうことでエコノミストに書かれている論文を私は読んだんですが、この中でやはり指摘をされているのは、大都市圏偏重の補助金になっている。例えば地域別国庫の支出金額の増減を一九八三年度対八六年度で見ると、全国は一・四%の減に対し東京圏は一・二%の増、大阪圏は三・一%の増になりていることを指摘しているんです。ですから、大都市への機能の集中で補助金の配分までおかしくなっている。本来はやっぱり補助金というのは大都市は少なくてよいはずだと、でないと農村はどんどん滅びて東京圏だけが残るんだと、こういうことで私はこの論文を一つの指摘として勉強をしたんですが、大臣は最近までは自治大臣だったんですから、今は通産大臣ですから通産省のことを一生懸命言っておられますけれども、こういう点についてこのエコノミストの論文、その当時大臣お読みくださったかどうかわかりませんが、今私が申し上げたようなことについてどのようにお考えですか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 不勉強でエコノミストの論文を残念ながら読んでおりません。後刻拝見をさせていただきたいと思います。  私は、やはりそれぞれの地域がそれぞれの思いを込めて地域振興をいたしているわけですから、その成果があらわれるようなことをいたしてまいりたい。そういうことは今でも商工行政の中でも強力に取り上げて、そういうものは一体化をすることによってその実を上げてまいりたいと考えていることは、自治大臣在任中も現在も全く同じでございますし、その手法は相通ずるものがあるはずだというふうに確信をいたしながら頑張ってまいりたいと考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 それでは、この件に関して今度は運輸大臣と通産大臣にお聞きしたいんですが、これも日本港湾協会の機関雑誌がございまして、六十四年度港湾関係予算の概算要求についてということで、運輸省のお役人さんも各地方自治体の市長さんなんかも出て討論されているのがありますから、これは運輸大臣にもお聞きしたいんですが、この中で下関の市長さんがこういうことを言っているんですよ。民間の活力は、正直なところ、東京とか大都市周辺あるいは特殊なところが食指を動かしているが、定住人口の少ないところは民間はなかなか投資をしてくれない。たまたまNTTの無利子貸付制度があっても、額が決まっているから長く続かない。長期的にもっと民間が投資しやすいようにしてほしい。基本的には公共事業をまずやってほしい。そして、民活を受け入れるためのげたを履かせてほしい。民活で地方の活性化を図る場合、大都市圏と同等の条件ではだめだということです、と。  私は、この下関の市長のこの雑誌における指摘というのは非常に正鵠を得ていると思うんです。ですから、私は、基本的には公共事業でやるべきだと考えていますが、百歩譲って民活でやるというならば、地方向けの条件を改善をしないと、大臣がおっしゃっている地方を一生懸命やるんだということにならぬじゃないか。今地方向けの条件も大都市の条件も皆同じなんですよ。ですから、私はこの地方向けの条件を改善するということをやはり提示をすべきだと思いますが、通産大臣。運輸大臣、この点についてどうお考えでございますか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) ただいまの御質問に大臣からお答えいたします前に、現行の制度の概況につきまして御説明をさせていただきたいと思います。  まず、民活プロジェクトにつきましては、NTTの無利子融資制度というのが非常に役に立っているわけでございますけれども、この無利子融資制度につきましては、融資割合につきまして区別が設けてございます。三大都市圏の既成市街地の場合には融資割合二五%でございますけれども、そのほかの地域の場合には五〇%になるように配慮をいたしております。  また、多極分散型の国土形成促進法の認定を受けました振興拠点地域あるいは業務核都市等におきましては、これはどうしても大都市の場合と地方の場合とで事業の規模が違ってくるわけでございますので、従来、事業規模要件は十億円以上と言っておりましたけれども、これを五億円以上であればいいというふうに緩和をいたしているわけでございます。  また、平成元年度から創設されますいわゆる開発銀行によりますスーパー特利制度というのがあるわけでございます。これは、事業主体が第三セクターではなくて民間事業者である場合にはNTTの無利子融資が受けられないわけでございまして、その場合には開発銀行等の融資を使うわけでございますけれども、これらにつきましては、三大都市圏以外の地域だけがこういう新しい制度の対象になるというふうな配慮をいたしております。  それから、仰せのように、民活は確かに大都市にはいろいろ知恵もアイデアもあるということかもしれないのでございますが、やはり地方でいろんな工夫がなされているわけでございまして、そういった工夫につきまして適切なアドバイスができるような仕組みがあれば、なお一層いいんではないか。これは地域の皆さん方からも非常に要望が強いわけでございまして、平成元年度から民活アドバイザー制度というものをつくりまして、地方民活プロジェクトの推進を一層進めてまいる体制を整えたところでございます。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 御指摘のとおりでございまして、前段申し上げましたように、このままうっちゃっておきますと、民間の活力というのは大都市集中をすることは当然であります、そういう産業エネルギーがございますから。ですから、やはり公的な誘導策は傾斜配分をしていかなければならないわけですから、公的な資金もあるいはこの民活法と言われる中でもそういうもので地方は厚みを加えていくことによって、何とか中央に集中するエネルギーを地方に分散をするための方向転換をぜひ進めてまいりたい、各省庁一緒になって頑張ってまいりたいと考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 いろいろ融資条件の違いや有利性についても説明を受けました。私はそういうことを知っておった上で聞いているんですよ。にもかかわらず、大都市だけ進んでいるのが現実でしょう。あなたがおっしゃったように、いわゆる民活アドバイザー制度をつくれといってノーハウをすりゃ、それで民活ができるということじゃないんですよ。それぞれの市長さんがやはりいろんな雑誌の中でも書かれているんです、現実に。ですから、私から言わせると、本当に地方に民活をやろうと思えば、地方における条件、財政、金融の支援、この条件を大きくやっぱり伸ばさない限り、どうしても大都市だけの民活になる。大都市だけの民活というのは、なぜ大都市が民活になるかというのは、大都市ではもうかるからなんですよ。ですから、これが利権となってリクルート事件になるんですね。  ですから、私は各大臣にお願いしたいのは、本当に国土の均衡ある発展、中央と地方のバランスをとるというなら、大都市圏における民活は撤退をする。むしろ地方に本当に今言ったようなあらゆる条件を整備する。公共事業のげたを履かせる。さらに地方においてやりやすいような融資、金融、財政条件をつくる、そういうことをもう決断をすべき時期に来ている。内閣として一遍お考えくださるべきじゃないでしょうか。今までのようにもう大都市でも地方でもいいよ、やれ、やれ、やれと言って、何のことはない、大都市だけが出てくる。そして、それが場合によると土地の高騰を招いたり、疑獄事件に発展したり、いろんなことをする。そんなことよりも、中央と地方のバランスをとって東京一極集中をやめていこ互こういうことであるならば、もう大都市は民活をしなくてもこれは進むわけですから、大都市の民活は撤退するぐらいのやつぱり勇断を持ってこの民活法の運営についてお考えくださるべき時期に来ているんではないだろうか、こういうことを私は関係大臣の皆さんに問題を提起したいのでありますが、所見がございましたらお聞きします。なければ、あと次の質問をします。

山村新治郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 運輸省といたしましても、地方、地域における運輸関係のプロジェクト、今後数多く検討されております。運輸省として所管の公共事業、これらを重点的に配分するなど、地方での民活事業を積極的に支援してまいりたいと考えます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 きょうは三大臣おそろいですから、ぜひ一遍今申し上げたようなことで、本当に中央、地方のバランスある発展をするため、一極集中を排除するためには、今までの民活について洗うべきところは洗い、直すべきところは直す、さらに条件の整備をやるならやる、こういうことについてあれをしていただきたい。  そこで、次は少し東京一極集中をさらにちょっと掘り下げてみたいと思う。  今まで私は時間をいただいて議論を進めてまいりましたが、どうもやっぱり民活は大都市で集中、特に東京圏に集中することがメリットがある、こういうことになって、結果論的にいわゆる東京圏にプロジェクトが私は集中しているというふうに思います。それはなぜかというと、まず一つは、地方ではどうしてもやっぱり経済性が乏しい。それから、今一つ指摘されました民活のノーハウもない。ところが、民活でこれをつくりましても、収益が出るまで長期の懐妊期間といいますか、温めておかなきゃならぬ期間が必要だ。だから、なかなかこれが進まない。こういうのが、大臣、やはり実態ではないでしょうか、どうでしょうか。東京一極集中に関連して重ねてこのことを大臣にお聞きします。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 御指摘のとおりでございまして、需要のないところに幾ら水を向けてみてもなかなか出ていかないということは、現実の姿としてこれは当然なことだと思います。ですから、民間のエネルギーは確かに集中のメリットといいますか、東京に集中することによる利益の方がはるかに強いから、それを地方に回すというのは相当な公的なエネルギーを使わなければ出てまいらないという感じがいたします。しかし、昨今の動静を見てみますと、ようやく東京圏への人口の流入もややとまりつつあるというようなことがございますので、この二、三年の努力が実は出てまいったのではないかという感じがいたします。  ちょうど委員御指摘のように、私の見た範囲では、地方税制から見ましても、昭和三十七年から五十五年、二十年間に東京の税収は実は全国シェアの中で二三%から一七%まで減ったんです。それはちょうど長大重厚といいますか、重厚長大の臨海工業地帯等が造成をされて地方にいろんな企業が土地を求め、人を求めて出ていった時代。しかし、残念ながら最近はそういう情報とか金融というサービス産業が中心になってしまったので、最近の七年間では逆にそれが三・五%戻ってしまった、半分。特に昨年一年で一・七%東京の税収が全国シェアでふえたわけですから、このままでいくと、四年間で二十年の分戻してしまうというような大変な状態でございますので、思い切った公的な介入という表現がいいかどうかわかりませんが、誘導策をとらないと、一極集中はもっともっと深刻になるという事態認識を持っておりますので、懸命な努力を払ってまいりたいと考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 次に、経企庁長官に質問をしまして、この質問が終わりましたら、何か経企庁長官は十二時から御予定があるそうですから、どうぞ御退席くださって結構でございます。ほかの大臣でさしていただきます。  経企庁が発表されました八六年度一人当たりの県民所得ですね、東京、沖縄等々の関係についてどういう状況になっているか、私は東京の突出というのを非常に感じるんですが、その点についてちょっと説明をしてみてください。

田中努経済企画庁調査局長

○政府委員(田中努君) 事実の関係でございますので私から申し上げたいと思います。  八六年度における一人当たり県民所得を仮に東京都を一〇〇といたしました場合の北海道の数字でございますが、これは五七・三、それから沖縄について申し上げますと四七・六と、そういうふうな格差の状況になっております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 そうしますと、東京都と沖縄を比べると、東京は沖縄の約二・一倍、県民一人当たりの八六年度の県民所得は、そういうふうに理解していいですね。

越智通雄自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(越智通雄君) 具体的な数字はただいま調査局長から委員にお答えしたとおりでございますが、一応長官としての所見を申し上げさせていただきますと、現状におきましては、青森、鹿児島、沖縄の方々が非常に大ざっぱに言いまして東京の半分という感じでございまして、東京に一番数字上近接しておりますのは神奈川、愛知、大阪ということになっておりまして、その他の方々のところが東京よりはまあ三割方低いかなというぐらいの県民所得の分布になっているわけでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 長官、どうぞ御退席くださって結構ですから。  そこで、お聞きをしたいんですが、東京都の平成元年度の予算額は一般会計、特別企業会計合わせて幾らになっていますか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 突然のお尋ねでございまして、甚だ恐縮でございますが、私ども手元に資料を持ち合わせておりませんので、後ほど御返答させていただきたいと思います。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 質問は通告をしておったつもりですがね。  それじゃ、私の方でこれを調べましたら十兆二千億ですね、東京都の予算は。大体全自治体の一割を占める規模です。例えばこの人口比で見ますと、東京の七割の人口のある大阪府はこれの三分の一にしかなってないですね、これ。こういう状況なんです。ですから、今申し上げたように東京都の県民所得というのは日本の中でも非常に突出をしている。沖縄その他に比べると約二倍になっている。また、東京都の元年度の予算を見ても、大阪と比較しても、一極集中がまざまざとうかがえる東京都のこれは予算になっているわけですね。  そこで、この点についてさらに議論を進めていきたいと思うんですが、東京への諸機能の集中と好景気によりまして企業活動が非常に活発になる、それから不動産、財テクで浮いてきた金が全国から東京に集まる、これが今の実態ですね。ですから、全国三千の自治体の予算の一割を東京都が使う形になっている。しかも、こういうふうになったことの出発点は一つは私は中曽根民活にあったと思います。そして民活がさらに東京中心にプロジェクトを集中させる。いわゆるすなわち集中。こういうふうに民活の本来のねらいである多極分散ということには、現実にはこういうふうに数字を一つ一つ挙げていくと、これなっていないわけですね。例えば今回法改正されましてハーバーコミュニティーセンターがつくられる。インテリジェントビルの整備対象地区はどこなんだろうか、この予定されるプロジェクト地域はどこになっているのか、こういう点についてちょっとお考えを聞かしてください。今回の法改正に基づいてこの二つのことを今回入れていこうとされているが、整備の対象になっているもしくは予定されているプロジェクトの地域はどこなんだろうか、そのことをちょっと聞かしてください。

植松敏資源エネルギー庁次長

○政府委員(植松敏君) 冒頭にも申しましたとおり、実際にこの法律では地元企業を初めといたします民間事業者が計画をいたしました構想を国の方で認定をするスキームになっておりまして、この法改正が行われました後のことについて予想が必ずしも容易ではございませんけれども、現在私ども聞いておりますところでは、先ほど申しましたように、新潟県の柏崎市あるいは岩手県の釜石市などにおきましてハーバーコミュニティーセンターに関連するようなプロジェクトの構想が計画中であるというふうに伺っております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 コミュニケーションセンターは横浜市も考えているんではないですか。それからインテリジェントビルの民活対象は、どうも私心配をしているのは、東京、横浜、大阪に集中する可能性がこのままでは避けられないのではないだろうか。特に中央の情報管理機能を有する東京へ今回のこの法律が設定をされたら、さらに今申し上げたような機能を有する東京へ集中をするのが必至ではないかと思いますが、いやそんなことはない、これはこの法律をこういうことにして、一極集中じゃなくて、地域にこういうものはどんどん分散をしていくんだ、こういうことがあるならば、その実態を説明してください。  私は今回の法改正に基づくものについても、特にこのインテリジェントビルなどというものは、どうも東京中心の大都会、特に中央情報管理機能を有する東京へこの法律が設定をされたら、またそこに民活という形で出てくるんじゃないかという心配をするんですが、その点は私の相愛で終わるんでしょうか。実態はどうなるんでしょうか、考えを聞かしてください。

江川晃正郵政省大臣官房審議官

○説明員(江川晃正君) 先生御指摘のとおり、コミュニケーションセンターというのは、横浜のMM21と言っていますが、あの中にできようとしたり、それからりんくうタウン、大阪の郊外ですが、あの辺にできるというようなことがございます。そればかりでございませんで、今計画でございますけれども、この後広島とか、仙台とか、福岡とか、そういうところにも計画が上がってきておりまして、おいおい地方にもそういうのができ上がってくると期待しているところでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 横浜とかいろいろ言われましたけれども、私はどうも東京を離れたといっても、横浜とか千葉とかつくば、これはやっぱり古都圏と同じですね。一極集中で、分散につながるとは私は思わない。ですから、東京中心、首都圏と言っているんですが、そういうふうに思うんであります。  ですから、私は情報機能というのが東京あるいは首都圏に立地する必然性は全くないと思うんですね、やはり情報機能の分散というのは地方からも求められていることですから。ですから、私は、民活というのはこれから地方圏の例えばインテリジェント化にこれを大きく使っていく、そういうふうに使い方についてもやはり限度を設けていく、限定する、そういうことが真の国土の発展に寄与するんではないだろうかと思うんです。今回この法律改正が出てまいりまして新しく追加するものが二項目ある。そして、今のままの運営でやっていきますと、どうしても情報機能の関係からいっても東京あるいは首都圏にだんだんだんだん集まってくる。そうすると、やっぱり民活を進める政府としての政策というものをはっきりさせないと、民活だから民間から申請があれば、我々はそれがこの法律に適合しているかどうか審査して認可すればいいんだということに任せておくと、通産大臣、郵政大臣、どうしてもやはり東京あるいは首都圏にどんどんどんどんまたさらに集まるということになる。ですから、これはやはり民活を進められる政府の方針として真に国土の均衡ある発展を言うならば、そういうことについてやはり決断をするなり勇断をする時期に来ているんじゃないかなと、さっきから盛んに私は一極集中の心配でそのことを申し上げているんですが、通産大臣、郵政大臣、その点どうお考えですか。まず通産大臣。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 確かに御指摘のとおりでございまして、最近の企業活動を見ますと、国際化が進んで東京でなければならない企業、東京に立地をしなければならない企業は過去よりははるかに大きいウエートを占めるようになっております。ですから、今回の民活法においても、三大都市圏外に関して傾斜配分をしているようなそういう方式はとっているものの、やはり民間のエネルギーを完全に公的なもので規制し得るのかどうなのかという問題が一つここに出てまいるわけであります。  私は、例えば自治大臣時代に法人事業税の分割基準を見直そうということで、東京都の税収が年間七千億ふえる中でたった五百億という表現は悪いんですが、これをやるにも東京都の自治権、自治財政権、この問題等あれをしますと、大変な地方には地方の権利があるということで、東京を無視することはなかなかこれは困難な事情がありますので、一生懸命これからもそのエネルギーを大切にしながら地方分散を進めてまいりますけれども、現実にはエネルギーがあるということを否定することが難しいという感じがいたします。

江川晃正郵政省大臣官房審議官

○説明員(江川晃正君) 通産大臣のお答えいただきましたとおりでございますが、情報通信のところでちょっとだけ補足的につけ加えせさていただきたいと思います。  我が国は、今多極分散国土計画ということが国の課題になっているわけでございますが、そういう意味で、それを促進するためにも情報通信の側からの支援というものは何かと申しますと、地・方、地域における情報の受発信というふケに申しておりますが、情報の発信あるいは受ける、そういう機能を高めるということが我々の情報通信政策の課題となっているところでございます。そういう課題を今回の民活法の仕組みを通しまして実現させていきたいと考えているところでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 郵政省がさきに発表しました通信白書によりますと、通信系のメディア供給情報量の集中度は一段と高まっている。東京と大阪の二地域だけで全国のほぼ半分を占めているという実態はまことに異常と言わなきゃならぬ、これはおたくの発表された通信白書にあるわけですね。そして他方、内需主導型経済への転化で地方への経済の拡大をこれから続けていかなきゃならない。そうすると、情報機能の分散が地方からも非常に求められている。だから、地域の情報機能も従来の点から線へと広がりを持たなきゃならぬ、こういうふうに考えるわけですね。  ですから、今全国のほぼ二分の一を占めているこの二つの地域、これをどう分散させるか。例えば地方から発信した情報が東京を経由せず世界の主要都市に送られる、一方、海外からの情報が地方に直接入ってくる、こういうネットワークの構築も進めていかなきゃならぬだろうと思うんです。ですから、郵政省としては、この法律との関係で情報機能の地方分散というのを具体的にどういうふうに進めようとされているのか、お考え方を説明してください。

江川晃正郵政省大臣官房審議官

○説明員(江川晃正君) 白書の引用をいただきまして大変光栄でございます。白書の中で、地方が情報的に受発信機能が低くなっているから、これを高めなければいけないという趣旨のことを書いているのは先生御指摘のとおりでございます。  そういうものに対しまして、郵政省として情報通信機能の地方分散あるいは地方における情報通信機能の拡大、向上——向上という言葉はおかしいかもしれませんが、高めるということですが、そういうことをどういうふうにやっていこうかということを今研究しているところでございまして、白書の中ではたしか「重層情報社会の形成」という言葉を使いまして、いろいろな地方における情報機能の向上のための課題を書いているところでございます。  私は白井を今持っておりませんのでつまびらかにできませんが、そういう課題をこの民活法の中で仕組みをうまく使いながらその課題の実現に取り組んでいきたいと考えているところでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 私が言っているようなことはどうなんですか。地方から発信した情報が東京を経ずして世界の主要都市に送られる、一方、海外からの情報も地方に入ってくるというようなネットワークもつくらなきゃならぬだろうと思うんです。さらに、制度的には通信料金の遠いところ近いところの距離価格の是正、そういうものもやはり情報機能を地方に分散をさせようと思うならば、具体的にそういうものを考えていかないと、なかなか情報機能は分散しないんですよね。東京経由じゃないとだめだ、大阪経由じゃないとだめだというんなら、どうしても東京と大阪に全部これ集まってしまうんですね。  ですから、そういうような情報機能の地方分散化を望んでいる地域のニーズにどうこたえられるようにするのかというのが私は郵政省の重要な仕事だと。それとこの民活法をどう結合さしていくかというのが非常に重要だと思ったから聞いたんですが、そういう具体的な問題についてはどんどん今後やっていくつもりですか。また、やる方法はどうするんですか。

江川晃正郵政省大臣官房審議官

○説明員(江川晃正君) 先生御指摘のとおりでございまして、ただいま貴重な御意見をいただきましたので、それを我々の仕事の中に生かしてまいりたいと思います。  ネットワークをつくるということも、東京、大阪あるいは大都市を通さなければ世界に出ないという仕組みでないネットワークづくりというものはやりたい。そのやりたいということをどういう仕組みでやっていくのかということを我々考えているところでございます。  何分にも先生御理解いただきたいんですが、郵政省は政策予算が十一億しかございませんで、これで何をやれと言われましても大変苦しいんですね。そういう中でいろんな財源を確保するよう努力をしております。そういういろんなことで郵政省頑張っていきたいと思いますが、その節は御支援のほどをお願いしたいと思います。  料金の問題で、先生遠いところ近いところが高いというお話がございました。我々の言葉で遠近格差と言っておりますが、遠近格差を少しでも小さくしていこうということは我々も努力していきたいと考えているところでございます。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 通産大臣、主として郵政省と私は議論しておりますが、通産省は全部これにかみたいとおっしゃっているんですから、いわゆる情報機能の分散化という点についてもひとつぜひ十分お考えを、郵政省は郵政省で一生懸命研究すると言っていますから、これは閣議としてどうしたら情報機能の分散ができるのか。でないと、これほうっておくとますます東京と大阪に全部集中して、あなたがお考えになっていることと逆な方向に行くんですから、それはぜひお考えをいただきたい。  そこで、もうだんだん私の持ち時間も少なくなってまいりましたから、最終的にあれをしたいと思いますが、四全総を策定されました。そして多極分散型国土形成を推進しよう、こういうのを中曽根内閣がお決めになって、そして中曽根内閣の手によって民活が進められたのであります。ところが、今まで私が長い時間をかけて議論をしてきたように、今日まで進んできたのは、その方向は逆な方向に行って、東京集中を一層増加させているのが現状であります。東京へ東京へと、四全総ではそういうことが書いてあるが、現実にやった民活というのは、残念ながら東京集中を一層増加させたということになっています。しかも、竹下内閣も宇野内閣もこの矛盾した民活路線を何のためらいもなく続けていこうとされています。何のためらいもなくこれを続けていこうとされています。竹下内閣では通産大臣は自治大臣であったわけですね。今度は宇野内閣では通産大臣に大臣はおなりになったんですから、ここらでいわゆる東京一極集中の民活のあり方というものを所管大臣として思い切った転換を考えてほしい、こういうふうに思いますが、いかがでございましょうか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) まさに安恒委員御指摘のとおりでございます。確かに四全総にうたわれた多極分散というものは、この今の東京集中という集中のメリットを求めた産業その他の民間のエネルギーは、地方分散という公的なエネルギーよりはるかに大きいものがあったわけでございますから、我々の認識を超える一極集中が行われたわけであります。これを行うには今までのような感覚ではとても、多極分散と口では言っても、できないということを感ずるわけでございます。ですから、私も自治大臣時代に、例えば、暴論と言われたけれども、一億円のふるさと創生基金だとかそういうものを行ったゆえんのものも、もっと地方に自分たちの思いをいたそう、そういうものが起爆剤になって、何とか全国民にそういう意識を高めてまいりたい。ですから、幸い今回通産大臣を拝命をいたしまして、産業政策の上から工業の地方分散やら、特に民活を公的な誘導政策の中でどうやってそういう多極分散を進めていくか、これから懸命な研究を続けながらそういう方向に懸命な努力を払ってまいりたいというふうに考えております。

安恒良一日本社会党・護憲共同

○安恒良一君 以上で、最後の決意のところは大臣からお聞きをいたしましたから、しかと承ります。  私は、時間がこれ以上余りございませんから、それがための具体論をどうするかということの議論は、きょう残された時間で大臣や関係官僚との間にやりとりする時間がありませんから、私は私なりに問題点を指摘をし、さらに私なりに、ただ単なる批判ではなくして、こういうふうに方法を研究してもらいたい、こういうことを何点か提起をしたはずであります。例えば地方を活性化をするためには、民活だけでやろうとしても無理があるから、例えば公共事業をげた履きさせながらやるのも一つの方法ではないかとか、それから同じ条件にしても、今も緩和されているというが、地方に対する融資条件やその他についてもいま少しやはり思い切った緩和がどうかとか、それから情報の機能の分散化については郵政省の方に、こういうふうにすれば情報機能が分散をされるんではないだろうか、こういう点を研究してもらいたいとか、それからいろいろ今ネックになっている大深度地下の利用の方法についても、こういうところに大きな意見の分かれ道があるんだから、こういうことの調整をしてもらったらどうだろうかということで、私はこのきょうの法案には賛成でありますから、その中身をより高めるためにいろいろな問題点を提起をしたと思います。  どうぞ私の浅学非才な提起でありますから十分ではないと思いますが、そういう点については関係各省でも十分研究をしていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時まで休憩いたします。    午後零時十六分休憩      —————・—————    午後二時一分開会

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) ただいまから商工委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 ちょっと腰を痛めておりますので、皆様に大変失礼でございますが、座ったまま発言させていただきますのでお許しください。  私は、午前中の同僚委員の御質問と違いまして、主として大臣の所信表明へ向けての質問をいたし、法案そのものについても後でちょっぴりやりたいと思っております。  そこで、大臣の所信表明なるものを拝見いたしましたんですが、それを拝見いたしましていささかがっかりしたわけでございます。と申しますのは、五月二十三日、前通産大臣の三塚さんが衆議院の商工委員会でお話しなさっているときの所信表明とほとんど同じなんです、一言半句も違わないとは言えないんですがというのは、三塚さんは何か「就任後まず欧州を訪問し、サッチャー首相を初めとする」云々という、そういう旅行談がございまして、それだけは先ほどの新大臣のお話の中にはありませんでしたので、違うところもないわけじゃございませんが、大事なところはすっかり同じで、つまりコピーだと思うんです。ということは、世間が言うように、新しい内閣はちっとも新しくなくて、前の竹下内閣のコピーにすぎないという新聞の批評がございますが、それを何か裏打ちするようなことになってしまったと思うんでございますが、大臣、その点については何か釈明なり説明なりございますでしょうか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 御指摘のとおりでございまして、三塚前大臣の後を受けて私が就任をしたわけでございますから、内閣の一貫性、そういうものを考えますれば、一言半句違いがなくてしかるべきいわば経済政策だという感じがいたします。  ただ私は、経済政策以前に、今度の内閣の置かれている立場、いわば国務大臣としては政治改革を強力に進めなければならないという、その前提があることは当時とあるいは大きく異なっていることかもしれません。これはむしろ通商産業大臣というよりは国務大臣あるいは一代議士として感じている点でございますが、その他の通産行政全般につきましては、私は前任者のおおよその方向を踏襲をしながら進んでまいりたいという決意を持っております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 お話しのとおり、国としての連続性、あるいは政府としての連続性というのかな、そういうものからいってまた非常に違ったものが出てきても、これもまた大変困ると思うんですが、新大臣の何かお人柄がにじみ出るようなものがあってもよかったのではないかと私は思います。でないと、本当に、少なくとも参議院は衆議院のカーボンコピーだと言われているのを文字どおり体現したようなことになりまして、ある意味では参議院べつ視ということにもなりかねないと思うんです。  それで、中身に入っていきたいと思いますが、私の見るところでは、通産省というのは戦後一貫して大変立派な仕事をしてきたと思うんですね。国際的にMITIと呼ばれて日本株式会社の総代理店のような役割を果たしてこられた。まあ外国は悪口を言うでしょうけれども、日本としてはそれだけしっかりした屋台骨をつくっておられたということで、私は通産官僚の長い伝統が非常に大きな功績を上げてきたと思います。  しかし、それは戦後の日本が大変経済的にみじめな状態にあって、だれもがもっと金持ちになりたい、もっと物が欲しいと国民全体が一致して経済復興というものに、だれが命令したというわけでもないのにかかわらず、そういう方向へ国民全体が向いていたという、そういう状況下で通産行政というものが非常にやりよかったという面があると思うんです。ですが、ここにまいりまして、もはや日本は一生懸命坂を上がるという段階ではなくなりまして、坂を上がり切って平らなところへ来てしまいました。それで、実は国民はそれぞれみんな勝手なことを考えるようになりまして、しゃにむにがけを駆け上がるというような方向のそろった努力をするという時代ではなくなってきておるわけです。  したがって、過去における通産行政のやり方と、数年前から始まっていると思うんですが、今後の通産行政とでは何か根本的に違う考え方をしていかなけりゃならないはずだ、こう思うんですが、その大きな違いというものは大臣はどこにあるとお考えになりますか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 御指摘のとおり、戦後四十年という昔を顧みますと、まさに国破れて山河ありというか、狭い国土に一億の人口がひしめいて、これからどうしていけばいいかという状態の中で、欧米先進国に追いつくための懸命な努力を払ってきたのが日本国民であり、その牽引車になったのが産業界であり、いわばそのお手伝いをさせていただいたのが通産省ではなかったかという感じがいたします。ですから、その意味では、欧米先進国に追いつくということで、私たちはどちらかというと、貧困から解放されれば、豊かにさえなれば青い鳥がいるはずだということを夢見ながら懸命な努力を払って今日に至ったわけでございますが、必ずしも私どもはそこには理想の社会ばかりではないという今剣が峰に立っている気がいたします。  ですから、先生御指摘のとおり、確かに量的な面で考えますと、水平に移ってしまったという感じがあります。それは貧しさからの解放という意味で、経済的な豊かさを求め、経済大国になった今日、量的な意味では、ある意味で私は一つの使命が終わったというか、第一目標が終わった。しかし、第一目標が終わってその後がどういうことになるかといいますと、むしろこれからの方が大変でございまして、ようやくこれから我々はこの経済力を生かしながら世界に貢献するとはどういうことなのかといいますと、どなたの政治家が言われた言葉かここで申し上げるわけでもありませんが、もうちょっと我々は豊かに対応できるような道徳律や経済律を確立しなければならないのではないかという感じがいたします。そういう意味では、大変我々は試行錯誤をしながら経済におけるそういうあり方を求めていかなければならないと思います。  ただ、私は戦後四十年前と今日我々が変わっていない状況が一つあると思うんです。それは私たちの国土が狭い、資源がないという状況は全くこれは変わっておりません。その中で、我々は自由開放経済や世界がおおむね平和で来れたというその恩恵を受けて今日の豊かさの追求が実はできたわけでございますが、この基盤は必ずしも恒久不変のものではないわけでございます。しかも、日本の経済がここまで大きくなり、我々のいわば生涯が長くなり、生活が豊かなものを既に味わってしまいますと、むしろその意味での基礎条件は大変弱いという気すらするわけでございますから、このものをどうやって確立をしていくか。小さいうちはそれほどの大きな障害がなかったかもしれませんが、これだけ大きな経済になりますと、これを維持するためには大変な努力を要しますし、その意味で、世界に貢献をする日本とはどういうものなのか、それからもう一つは、我々の基礎的な条件をどうやってこれからも維持、拡大していくか、そういういわば第二の時代に差しかかったという認識を持っております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 ありがとうございました。  いろいろな面で変わっていると思うんでございますが、これから申し上げることは私としてはちょっと恥ずかしい。私は元来物理学者でございまして、経済のことは何もわからない。商工委員会に入っておりますのは、商はわからないけど工がわかるということで入っているので、これから申し上げることは商の方なんでちょっとぐあいが悪いんですが。  三、四年前に新聞で、日立製作所が物をつくってもうけるよりはお金の利子でもってもうける方が多くなったということが書いてありまして、私は非常なショックを覚えたわけです。つまり、私は経済というのは一生懸命物をつくってそれで稼ぐことだとばかり思っておったんですが、そういう時代は通り過ぎて、お金がお金をもうけるという時代に移りつつあるという最初の兆候をそのとき私は感じたわけです。その後新聞を読んでおりますというと、そういうお金が物を言う話ばかりなんですね。国会のリクルート汚染の問題にいたしましても、そのほかのいろいろなお話にいたしましても専らお金が物を言う。物はどうでもよくなっちゃってお金が支配している世の中だと思うんです。お金の方のことを議論するのは、これは大蔵省であって通産省ではないという分担があるんでしょうか。しかし、お金のことを無視した経済というのはあり得ないわけで、国の全体を考えるときに大蔵省と通産省とはどういう関係にあるか、経済企画庁がまたどういう役割をするのかといったようなことをちょっと説明していただけますか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) ただいま御指摘のございました、物をつくって利益を上げることよりも、むしろ金を運用して利益が大きくなった時代というのがあるわけでございますが、御案内のように、円高の不況が発生しました時期、日本の設備投資が非常に後退をいたしまして、たしか二年連続前年に比べてマイナスというふうな状況になってきたわけでございます。そういったものは特に製造業の分野で大きな影響が出まして、サービス業の方はある程度それでも進んでいたわけでございますけれども、製造業は非常に大きなインパクトをこうむったわけでございます。ということは、企業が資金をそういう実物投資の方に振り向けていく機会が一時的にではございましたけれども減ったわけでございまして、そういったことが、今先生が御指摘なさいました、世間ではよく財テクなどと申しましたけれども、そういったものにつながったんではないかと思うわけでございます。しかしながら、ここ二年ほど、その後企業がいろいろな対応をいたしましたし、また政府の方でも緊急経済対策を初めといたしましていろいろな対策を講じました結果、経済は今や順調な立ち上がりを見せておりまして、特に最近では民間の消費と民間の設備投資、その中でもまた製造業の設備投資の回復が大変著しいわけでございまして、そういった形で今の経済は非常に順調に推移しているわけでございます。その中で私どもむしろ製造業の設備投資の回復、一部の雑誌等では製造業の復権などという言葉すら使っているわけでございますけれども、投資につきましての資金の配分というものも一時に比べますとすっかり変わったんじゃないかなというふうに私どもは考えております。  それから、もう一つの御質問の経済企画庁、大蔵省、通産省の役割でございますけれども、企画庁は、御案内のように、経済全体の運営につきまして大所高所から、例えば経済の見通しとかあるいは中期の計画等を中心にして仕事をいたしておりますし、大蔵省はそれをうまく動かしていくための財政、金融面の役割をつかさどっておりますし、対外関係の資金の流れのコントロール等につきましても大蔵省が関係しているわけでございます。私ども通商産業省というのは、必ずしも製造業だけでは実はないわけでございますが、製造業あるいは流通、広く各般のサービス業等につきましても、事業の生産、流通、消費全体の増進、改善とかあるいはその調整と、こういったような役割を主に担っておりまして、そういったポジションから、我が国経済の発展のためにこれまで全力を尽くしてきたところでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 今のお話で多少はわかったんですが、お話によると経済企画庁が大いに今の問題に絡んでいるようなので、企画庁の立場からちょっと説明してください。——用意してないの。でも、こんなのは常識でしょう。——だれもいないの。  じゃ、私の間違った資本主義観からいいますと、資本主義に二色あるという感じがするんですよ。一つは、額に汗して稼いでもうけるというそういう資本主義、清教徒的資本主義があると思うんです。それからもう一つは、お金を貸してもうけるという資本主義、金融資本主義というのかな、ユダヤ的資本主義と二色あると思うんですが、今やだんだん後者の方に比重が移っていってしまう。これは人間の精神の健全性にとって非常に悪い兆候だと私は思うんですね。こういう大きな流れに対して、通産省の元来の持ち場である物をつくってもうけていくという立場をもっと前面に押し出すような政策というものがあり得ないんでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 大臣のお答えの前に一言。  資本主義の分類の仕方はいろいろあるのかと思いますが、日本の産業構造の成り立ちを考えてみますと、先ほど大臣からも申し上げましたように、ほとんど何の資源もない国で一億二千万人の人間がいるわけでございます。これを前提にいたしまして、生活水準を引き上げ、海外との関係についてもいろんな観点からバランスをとっていくということになってまいりますと、やはり産業分野が非常に大事な役割を果たします。その産業分野の中でも製造業というもの、まさに先生額に汗して稼ぐというふうにおっしゃいましたけれども、私は製造業の中にそういった分野がかなり多いと思いますし、ただ、サービス業の中にもそういうふうな分野というのは実はかなりあるわけでございますが、広くそういったものを含めまして我が国のこれから先の経済の発展を支えていくためには、そういった分野が健全な発展をしていかなければならないという点については全く同じ意見でございます。  それはほうっとけばそういうふうに今後どんどんいくかと申しますと、実はこれは必ずしもそうではないわけでございまして、少し長い目で見ますと、そういう産業が興亡いたしますのも、最終的にはやはりその分野に人がちゃんと入っていぐのか、あるいはそこに働く人々の活力がきちんと維持されるのかということにかかってまいるわけでございます。当面は私は今の日本のそういった産業分野というものは十分に活力を持って活動していると存じますけれども、少し長い目で見ますと心配な点がないわけでもございません。したがって、そういう点につきましては早目にいろいろと対策を講じまして、日本経済あるいは日本の産業の活力が失われることにはなりませんように、必要な対応策を講じてまいるべきであると考えております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 そういう意味合いから後にしようかとも思ったんですが、このきょう出ている法案ですね、民活法案の一つだと思うんですが、民活というときに何か今おっしゃったようなフィロソフィーを持ってやっておられるのかどうかという点を確かめておきたいんですが。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) この民活法に基づきまして対象にいたしますのは、技術革新とか情報化、さらには国際化といいます日本を取り巻く経済的な環境の変化に対応いたしまして、その経済社会の基盤の充実に資する各種の施設の整備を民間の能力を活用して促進じようということでございまして、経済社会の基盤の充実に資する各種の施設というところが、むしろそういった特定施設の整備の上において、私が先ほども申し上げましたような、いわば日本の健全な産業基盤と申しましょうか、そういったものが繁栄していくことになるのではないかと期待しているところでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 ちょっと話題が変わりますが、大臣の御説明の第二というところのおしまいの方に、第二は全体としては世界経済全体への寄与、関係ということなんでしょうが、その中にどうしてこれが入ってくるのか理解できないところもあるんですが、「地球温暖化やフロン問題などの地球的環境問題について」云々というお話がございました。これは非常に大事な問題で、ぜひこの問題には日本政府としても真っ正面から取り組んでいただきたいと私は思っているんですが、ここへ出てきているのは、外国とのおつき合いでやりますというような感じが濃厚なんですが、そういうことなんでしょうか、これは。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 地球の環境問題というのは大変大切なことでございますし、昔流に言って私らの心の中には昔の教育が残存をしておりますから、どちらかというと、天を恐れ地にひれ伏しながら自然によって許容される範囲内でつつましく生きていくという生き方もあるわけであります。これがいいか悪いかは別にいたしまして、通産大臣としての立場で申し上げるならば、これだけの工業化社会というか経済社会をお互いにつくり上げた先進国は、まあまあここで、先ほど言われたように、物という意味では一段落をされたのかもしれません。しかし、考えてみますと、南北問題に言われるように、まだまだ発展途上国の国民の方々が大変多いわけでございますから、こういう国々の経済活動を考えてまいりますと、ひとり先進国だけが許容範囲内で、少数の者だけがいい意味で地球のある限界を超えない範囲の公害であったらばよかったと言われるかもしれませんが、これからの問題はそうではなくなる。とれだけの地球上の人口がそれぞれ所を得たような経済生活を営むためには相当な活発な経済活動があるわけでございますから、これに従ってこの地球環境問題というのは大変大きな問題になってくるわけです。  ですから、先ほど言ったように、貧しいながらも道徳律を持っていればいいということではなく、人間は一度味わいますと、やはり経済的な笠かさを放棄するわけにはまいりませんから、国がやらねばならないのは、むしろそういう経済成長の中でいかに技術的な開発をしながらこの地球環境の問題に取り組んでいくか、これは先進国として当然の私は責務でもあるし、日本が特に標榜している技術立国、こういうのを考えれば、この分野こそ我々が本気に取り組んでいかなければ世界全般の幸せにつながっていかない、こういう気がいたしますので、この問題は自主的に、積極的に取り組んでいかなければならない重要な分野だという気持ちを持っております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 非常に力強いお話で、その線で大いにやっていただきたいと思うのでございますが、ちょうど一年ぐらい前にこの委員会で通したフロンの製造の制限が、その後国際的な場では制限どころでなくてもう全廃をしようというよう左ところへ話が進んでいるようで、そのこと自身また結構なお話なんですが、フロンの場合には、フロンというやや高度の化合物をつくる会社というのはたかが知れておりまして、その会社さえ納得してくれれば、フロンガスの生産制限をするということは可能なわけです。ところが、地球の温暖化で要するに炭素を含んだものを燃やしてはいけないという方の話は、これは非常に広範に行われていて、天然自然の現象の中にもありますし、非常に原始的な生活をしている人にもありますし、ちょっとやそっとでは何か片づく問題ではございませんですね。  発展途上国と申しても、ついお隣の中国の十億以上の民が日本の一億の民ともし同じ生活水準をするということになりますというと、その大気の汚染だけでも大変なもので、しかも、中国大陸から偏西風に乗って例えば酸性雨なんてのが日本へどんどん降ってくることになると思うんですが、発展途上国のいわゆる開発というものをどう制限するか、その外交的な問題と実際上の問題とが非常にややこしく入り組んでおりまして随分難しい問題だと思うんですが、大臣としてはその辺の困難さをどういうふうにさばかれるつもりであるか伺いたい。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 具体的な数値その他に関して私は残念ながら勉強をいたしておりません。ただ、いずれにしてもこのフロンの問題、あるいは地球の温暖化の問題、あるいは酸性雨や砂漠化の問題、熱帯雨林の破壊の問題、あるいは産業廃棄物というか、そういう一般の生活廃棄物もひっくるめてそれぞれが勝手にというようなことになっていくとこれからどうなるかということを考えれば、原始生活の中でも焼き畑農業なんかは、これはまさに温暖化につながる問題であるとか、幾つかのことがあろうと思います。  ですから、我々は生産性を高めることによってそういう粗放農業的なものの解決をしなきゃならない。あるいは人口問題、これが私は一番根幹にあると思いますけれども、地球上に生存し得る適正なそういうものに対してどう対応していくかというのは、これは一日本の問題を離れます。一通産行政の問題を離れます。大変な人類全般の問題でございますので、これからは地球の環境保全と言われるその背景にあるいろんな問題、これはまさに全世界的な一番重要な課題になるはずでございますし、これは南北問題をひっくるめありとあらゆる分野に影響というか拘束を受けるわけでございますから、その中で日本は何と何ができるか。特に先進国は、既に我々は文明を享受したんだから、あとの者はいいという言い方にはならないはずでございますので、その意味での技術開発を中心にし、それから生産性の向上や公害除去の技術をどう定着をしていくか、幾つかの問題を組み合わせながらやらなければならない大変な全世界的な政治問題だというふうな認識をいたしておりますが、具体的に何と何をやればその解決ができるかということは、残念ながら私の知識の中にはございません。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 大臣の頭の中だけで解決する問題ではもちろんございませんので、まず通産省の中にそういうことを研究するタスクフォースのようなものをつくっていただけたらありがたいと思いますが、もうできているんですか。

高木俊毅通商産業省立地公害局長

○政府委員(高木俊毅君) ただいまの地球環境題についてどういうふうに通産省取り組んでいるんだ、こういう御質問とお受けしましてお答えさせていただきたいと思うんでございますが、まず大臣から先ほどからお答え申し上げておりますように、地球環境問題は大変大きな問題でございまして、産業政策上あるいは対外政策上大変重要な位置づけの中で通産省の中においては組み入れていただいております。  そういう中で、組織的にも官房の中に地球環境対策室、あるいはまた基礎局の中にフロン等規制対策室等を設けさしていただきまして組織的にも大きく動き出しておりますし、また、そういう研究開発体制等につきましても、工業技術院の中に、技術的な対応を十分やっていこうという立場から、そういうタスクフォースを組みながら研究の体制を組んでいるところでございます。  いずれにいたしましても、ただいま大臣の方からもお答え申し上げましたように、フロン等々は対象が大変つかみやすいものでございますけれども、CO2等々の地球温暖化問題につきましては大変広範にわたる問題でございますので、私どもといたしましては広範かつ息の長い体制を組んでまいりたいというふうに考えております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 何か委員会のようなものとかあるいはシンクタンクを動員しているとか、そういうことをやっておられるんでしょうか。

高木俊毅通商産業省立地公害局長

○政府委員(高木俊毅君) 通産省の中にもそういう委員会を設けてはおりますけれども、これは私的な勉強会的なものでございますが、それ以外に官房の方におかれまして地球文化研究所みたいなものを昨年組織していただきまして、その中でこういう大きな問題の文化面あるいは産業面からのアプローチ等をやっていただいているところでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 先ほど大臣がおっしゃっていただいたことにもう少し密着したもう一つの厄介な問題を申し上げてみたいんですが、現在の使い捨て文化というやつですね。私たちの子供のころには一つ一つ物を極めて大事にして、捨てるというようなことはよほどのことでなければしなかったものなんですが、近ごろは使い捨て文化というものが、主としてアメリカの文化の影響だと思うんですが、広がってしまいまして、使い捨てするのがごく当然のことであるように思われているわけなんですが、私たちの育った時代から見ますというと、もうもったいなくてもったいなくて見てられないですね。皆さんの飲んでいる缶入りのビールは、中のビールよりも外のアルミの方がはるかに高いだろうと思うんですが、安いものだけ飲んで高いものを捨てるといったような文化は、僕はどうしても何かおかしいと思うんですね。これは通産省のいわば権力下にあり得る問題だと思うんですが、例えば昔のビール瓶のように絶えずリサイクルするとか、牛乳瓶のようにリサイクルするとかいう、そういうシステムを日本の経済界にもう一遍回復させるということはお考えになりませんか。

高木俊毅通商産業省立地公害局長

○政府委員(高木俊毅君) 先ほど大臣の御答弁の中に、日本は大変資源小国であるというお話があったわけでございますが、そういう観点から、私どもといたしましては資源の有効利用を図ってまいりたいということから、本件を重要な位置づけの中に置いて行政もさしていただいているような状況でございます。例えば廃棄物のリサイクルを推進するとか、あるいはそれについてのいろんな啓蒙普及運動であるとか、そういうのを私どもとしましては行政の対象として今日までやってきているところでございます。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 通産省として答え得る分野はそこまでだという気がいたすんですが、いずれにしても経済の採算性というのを考えますと、あるいは使い捨ての方が採算性としてはいい場合がございます。ただ、その中に我々が心しなければならないのは、一つは有限な資源の乱費につながっているのではないかという、物という価値からも考えられますし、もう一つは、これは私は是非善悪を申し上げる立場にございませんけれども、節約の文化というか人間性、こういうものが長い間、日本は国土が狭い、資源がないわけでありましたから、長い長いそういう人間の道徳律があったわけでございます。開放経済の恩恵を十二分に私たちは今享受をしておりますが、その反面そういう精神文化を失ってしまったという気がいたします。また、それを突き詰めていきますと、やはり経済というものの停温を来してしまう。そういうことですから、私は使い捨て文化というものが果たして表現していい言葉であるかどうかはわかりませんが、適正な物の価値の中で発見ができるものであれば、結果として使い捨てになるかもしらない。しかし、結果として使い捨てになる中で、先ほど言われたいわば地球環境問題に及ぶような使い捨て、これは厳に慎まなければならないし、規制をしていかなければならない。  それから、相対的な需要と供給の問題でございますから、資源論に対しても、今々相当無限にあると思われているものがある時期有限ということになって制約を受けるようになれば、経済採算性というものがまた別個に出てくるわけでございますので、そういう自律的な能力をここに求めないと、なかなか通産行政の中で考えることは難しい問題であろうかという気がいたします。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 いいお話なんですけれども、ただ、大臣は専ら資源の方にのみ注目されている、つまりソースの方ばかり考えておられるんですが、川下の方ですね、つまりごみ捨て、夢の島みたいなものを東京湾に次から次へつくっていって、今に東京湾全体が夢の島になりそうですね。ああいう方はみんな地方に任せてあって、中央官庁というのは全然関知しなくていいものなんですか。

高木俊毅通商産業省立地公害局長

○政府委員(高木俊毅君) ただいまの御指摘でございますけれども、廃棄物につきましては主たる所管官庁は厚生省でございまして、厚生省がその任務を行っているわけでございます。私どもは、そこに出るまでの間なるべく物が少なく出るような対策を講ずることが通産省の役目だろうと、こういうふうに考えております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 それで伺いたいのは、なるべく余計な物が出ないような仕組みとして例えばどんなことを考えているかということです。

高木俊毅通商産業省立地公害局長

○政府委員(高木俊毅君) 例えばということで具体的な点を指摘されたわけでございますけれども、そういう中で私どもは回収率という表現でやっているものがございまして、例えば今先生御指摘のアルミの缶なんかはどういう回収率かと申しますと、四〇%を超えるぐらいのところまで回収をしているというような状況でございます。それからビール瓶なんかの回収もかなり高いところまで来ているというふうに押さえております。ここにいろんな数字のものがございますけれども、大体平均いたしますと全体で、昭和六十二年度の再資源化率でございますが、大体五五%ぐらいまでに来ているところでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 また話が少し変わりますんですが、この商工委員会で何度か議論になって、そのたびに聞く方も聞かれる方もはらはらしていた問題はココム違反問題なんでございますが、このココムというのは東側と西側というふうに世界を二つに分けてしまって、そして西側のいい知恵が東側に渡らないための何か措置だというふうに考えられているらしいんですけれども、元来は極めて軍事的なものであったはずだと思うんです。ですから、もう少しちゃんと軍事的なものに話を限定して、普通の意味の作業に常識的に使われているようなものにまでココムの輪をはめるのは私はおかしいんじゃないかと思っているんですが、最近米ソ間の霜解けと申しますか、ゴルバチョフのかけ声で昔ほどにらみ合っているという状態でなくなりまして、したがって、ココムに対する規制も考え直されるという時期に向かっているように新聞なんかに報道されているんですけれども、日本としてはココム問題をどういうふうにお考えになって、どういうふうに持っていこうとされているのか伺いたいと思います。

熊野英昭通商産業省貿易局長

○政府委員(熊野英昭君) 我が国といたしましては、ただいま先生も御指摘のように、西側自由主義諸国の安全保障をいかに確保するかという観点から、従来もココムの中で申し合わせに従って対応してきたわけでありますけれども、今後とも西側の諸国と協調しながら、ココムの中における申し合わせを踏まえて適切な対応、規制を行ってまいりたいと考えております。  そこで、ただいま御指摘のアメリカにおけるココムの見直しという議論でございますけれども、これは五月末のNATOの首脳会議におきまして、米国がココムにおいて七九年のソ連のアフガン侵攻以来とってきた方針がございます。その方針というのは、ソ連向けについては特認、特別に例外的に認可をするという制度を活用しない、原則として例外を認めない、英語でノーエクセプションポリシーと言っておりましたけれども、そういう方針をとっていたわけでありますけれども、これを撤廃するということをアメリカが表明をいたしました。同時に、我が国に対しましてもその旨通告をしてきております。  ただ、アメリカのそういう原則として認めないという方針を撤廃するというのは、具体的に申し上げますと、アメリカといたしましては、ココムにおきましてソ連向け輸出案件についてココム加盟国から特認の申請がありましたら、ケース・バイ・ケースで対応していくという立場に、元来のところに立ち戻ったというだけでありまして、具体的に特認案件をどの程度認めるかということは今後の問題となっておりまして、現在のところでは不明でございます。  いずれにいたしましても、私どもといたしましては、ココムの申し合わせに基づきながら西側諸国と協調して適切な対応をしてまいりたいと考えております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 何かお話を伺っていると、ココムというのはアメリカがほかの国々に命令を下す場所であるような印象を受けるんですが、そうではないはずですね。どういう性格のものですか、ココムというのは。

熊野英昭通商産業省貿易局長

○政府委員(熊野英昭君) ココムは西側十七カ国によりまして構成されており、共産圏諸国としては十四カ国が挙げられております。この十四カ国に対しまして高度技術の輸出規制をするための紳士協定で、一九四九年に発足をしておりまして、我が国は一九五二年から参加をしているわけでございます。規制対象はココムリストに列挙されておりまして、ただいま申し上げましたような高度技術が掲げられているわけでございます。内容の詳細というのは、ココムの申し合わせにより公表しないということで非公開を原則としておりますので詳細はお許しいただきたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、満場一致原則をしておりますので、先ほどの対ソ特認を認めないと、アメリカが一カ国でも、アメリカに限らず反対いたしますと、それは進められないという仕組みになっておる関係上、ノーエクセプションポリシーということについては、アメリカの今までの方針で事実上特認は対ソについては行われなかったというのが現状でございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 大臣の信念を伺いたいんですが、通産省の根本的な立場はやはり貿易の自由というところにあると思うんですね。ココムというのはその貿易の自由に対する何か垣根みたいなものなので非常に煩わしいものだと思うんですが、これに対して通産大臣としてはどういう姿勢をおとりになるつもりか伺っておきたいと思います。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 大変難しい問題でございまして、そのときそのときの世界情勢によって幾つかの変化があろうかと思います。私たちはやはり原則的には自由開放経済体制を守っていくわけでございますから、進めていくわけですから、全世界にそういう障害がないことが望ましいわけであります。ただ、現実にやはり米ソ間にデタントが進みつつあるとはいうものの垣根があるわけでございますから、今先生御指摘のように、軍事的な脅威に対する技術の流出を防ぐという狭い意味でというか、純粋な意味でそういうことがあるわけでございますが、近来、汎用性が強まったというか、軍事と民生というものの区別がほとんどつかないような状態に今技術の水準がなっているわけでございますので、この辺の区別をどうするかというのは、そのときそのときの世界の状況によって異なってまいるかとも思います。しかし、私たちはやはり一つは自由主義体制の中で、是非論はあるといたしましても、日米安保条約によって日本の安全の保障をしていただいているという一つの利益があれば、反対給付としての責任を果たしていかなければならないわけでございますから、必ずしもアメリカの言うことを聞くということではなく、西側自由主義陣営の一員としてどういう立場であるべきか、強弱の益はその都度ある かもしれませんが、その責任は果たしてまいらなければならないという気持ちでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 では、大臣に聞くのはそのくらいにいたしまして、あとは今出ております法律の方に話を転換したいと思うんです。  幾つかのカテゴリーがあって、そのカテゴリーをまた二つふやすというお話だと思うんでございますが、今までありましたものとそうたちの違ったものでもなし、こういうものは一々国会の場に乗せなくても省令か何かでもって済んでしまうようなお話ではないかと思うんでございますが、国会ではもっと非常に大事な問題を議論していただいて、それでこの民活法なら民活法の大精神のようなものは大いに議論していただいた方がいいと思うんですけれども、個々のこういうテーマを取り上げるか取り上げないかというようなことで時間をつぶすのはいささかもつたいないような感じがするわけでございますが、いかがでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 施設を今回二種類のタイプのものを追加させていただくということで大変御負担をおかけしておりますことは恐縮でございますが、実はこの施設を政令の委任の形にできないかということにつきましては、たしか昨年の国会でも御議論があったように承知をいたしております。したがいまして、私どももまた今回施設の追加をお願いするにつきましては、再度政令委任の問題につきましていろいろ関係先にも当たりまして検討をしてみたわけでございますけれども、やはりこれまでの経緯論とか、あるいは立法技術上の問題等もいろいろあるようでございます。例えば具体的に申しますと、この民活法が始まりましたとき税制上の特例その他民活法の特定施設に対する助成措置というものを、ほかの政策とのバランスからいいますと、やはり厳しい財政事情の中でどうしてもそういう施策が必要なものに限ろうという、つまり絞り込もうという気持ちが非常に強かったようでございまして、そうなりますと、やはり法律をもって国会の御了承がいただけるような施設を対象にするというふうに非常に限定的にこの政策をやっていこうといういきさつ論がどうも一つあるようでございまして、なかなかこのいきさつにつきましても私もいろいろ議論してみたんでございますけれども、かなりかたいいきさつ論と申しましょうか、そういった感じがあるわけでございます。  それからもう一つ、政令で委任をしていただくということになりますと、全くの白紙委任というのはないわけでございまして、政令に委任するためにその法律の中で考え方、つまり政令で指定ししてもいいある種の考え方についてきちんとまた定めていかないといけないわけでございますが、その点につきまして現在いろいろ対象施設を指定していただいておりますけれども、それらを一般化し、またかつ将来各地域でいろいろ知恵が出てまいりまして施設の追加をしたいというお話が出てまいりました場合に、本当にそれらがすべてうまく政令で吸収できるようないい基準の書き方ができるかどうかというふうな点につきまして、まだ立法技術の面で十分に検討が進んでいないというのが正直なところでございます。したがいまして、今回もとりあえずは、まことに恐縮でございますけれども、従来どおり法律で追加の指定をお願いしているところでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 国会が暇なら大いにやってよろしいんですけれども、何かもっと重大な問題がたくさんあるような気がするものですから、この法律それ自身を問題にしているわけではないんですが、今後同じようなことが出てきたときにはむしろ省令にお任せになって、根本の筋書きだけちゃんと議論するという方が大事ではないかと思うんですね。それで、むしろこういう細かいことまで国会で決めてしまうために、実際問題を取り扱うときに相手によって変化することができなくなっちゃうわけですね。民活というのはもう相手がいなければ成立しない話なんでしょうから、その相手のいろいろな要望に対してこたえられるだけの弾力性を持ったシステムでないとだめだと思うんです。そういう意味からも余り細かいところまで決めてしまわない方がいいんじゃないか。そういう弾力性を持った、しかし大きな筋はちゃんと整えておくということではないかと思うんですけれども、そうではないんでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 先生御指摘の点は私も十分に理解をしているつもりでございますけれども、一方この政令をもって追加をするという問題につきましては、先ほどお答え申し上げましたような問題点があるのもこれまた現実の問題でございます。しかし、せっかくの御指摘をいただいているわけでございます。私といたしましては、今後とも何とかこの政令委任による施設の追加方式が導入できないものかどうか、関係の省庁とも連絡をとりながら十分検討してまいりたいと思っております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 民活法というのはいつから出てきたのか、歴史的に怪しげなことを言うかもしれませんが、とにかく中曽根前々首相はいろんなものをみんな民間に任せるという大仕事をなすったわけで、それが歴史的に見て非常によかったのか悪かったのかということは大分先にならないと本当はわからないはずだと思うんですが、しかし、民間に任せるということは、それまで持っていた国の財産といったようなものをとにかく何らかの意味で売りに出すんでしょうから、そのときにいろんな利権的なものが発生してくるということは、目に見えてはよくわからぬですが、いろんな民活法案をつくるときにはそういう方の、つまりそこで何か利権あさりの悪いことが起こるというようなことを防ぐ手段というものはちゃんと考えてあるんでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) それぞれに行政上の手続につきましては厳格な手順、段取りがあるわけでございます。民活を進めてまいります場合にも、ただいま伏見先生土地の問題についてお触れになったわけでございます。広い意味での民活という場合には、いわゆるディレギュレーションと言われまして、法律に基づきます各種の許認可をできるだけ簡素化あるいは自由化いたしましくそこで民活を大いに発揮してもらおうというような問題があるわけでございますけれども、いずれにしてもそういう簡素化とか自由化というものは行われるといたしましても、行政として執行しなければならない手続ということになりますと、これはあくまで厳正中立にというのが基本になっておりまして、私ども国家公務員としてもそのように常に身を慎み、国民の疑惑を招くことのないように働くというのが基本になっているわけでございまして、民活法の中に特段そのような規定を置いているわけではございませんけれども、いかなる政策を行う場合におきましても、このような基本的な原則には何の変わりもないというふうに考えているところでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 これとはもちろん関係ないんですけれども、しかし、例えばNTTに関連するいろいろな悪いうわさを聞きますと、民間に任せるというときにはいろんなことをちゃんと気をつけなくちゃならぬということをつくづくと感ずるわけで申し上げただけでございます。  午前中の同僚委員の御質問の中にもあったかと思うんですけれども、今までいろんな事業体をおつくりになって、そのときに出資なさるわけですね。その出資が民間自身が出すのもあれば、どこか金融機関に出すようにサゼストして出させるのもあればという、いろんなところからのお金が出てきて一つのものがまとまると思うんですが、いわばそのお金の官民の出資の割合はどんなことになっておりましょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 民活法のプロジェクトにつきましては、補助金、それからNTTの無利子融資あるいは開発銀行等による出資が、当然これは民間の活力によってプロジェクトを推進いたしますから、民間自身からの出資というのがあるわけでございます。  これまでに認定をいたしました三十五のプロジェクトについて、ただいま先生のお尋ねの民間と、それから公と申しましょうか、あるいは県とか市町村とか、そういったものの出しております 出資について見ますと、民間の出資分が六百三十二億円、それから県や市町村の出しております出資が百八十八億円というふうな内訳になっているところでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 国は出してないんですか。国は全然関係しない。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 国と申しますか、開発銀行によります出資というのはございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 それは今の数の中に入っているんですか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 開発銀行の出資分はただいま申し上げました数字とは全く別でございまして、開発銀行の出資は、六十一年度が約八徳二千万、六十二年度が約十三億四千万、六十三年度が約十四億六千万でございますので、合わせてみますと三十六億円余りでございましょうか、これが開発銀行からの出資の実績でございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 そうすると、いわば開発銀行という政府がわりに出している、公から出しているのが三十何位円で、それに対して民間が六百億以上出しているということですか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) そのとおりでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 なかなか成績がいいですね。  いろいろな事業体がどこで行われたかというその地図を拝見いたしますというと、やっぱり大都会の近所が多いような感じがいたしますのですが、その地域的な配慮というものは行われているんでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) これまでに認定に至りましたプロジェクトが三十五件ございまして、そのうち三大都市圏以外のプロジェクトが二十二件になっているわけでございます。あるいは御説明の段階でこれらのプロジェクトを図面にプロットいたしまして御説明もいたしてきたんじゃないかと思います。先生の目からごらんになりますと、それは非常に大都市圏に集中しているようにごらんになるのかもしれないんでございますが、はうっておきますと大都市圏にともすれば行きがちなプロジェクトが三十五件のうち二十二件三大都市圏以外の方に行っている。しかも、流れを見ておりますと、ああいう大都市圏周辺のものは比較的早い段階でプロジェクトが始まりまして、こういう法律ができまして制度の中身が周知するにつれまして、最近ではむしろ地方のプロジェクトの方が逐次出てきているなということでございます。  それで、政策面におきましても、例えばNTTの無利子融資にいたしましても、むしろ三大都市圏以外の地域で行われるプロジェクトにつきまして融資比率も高めるというふうな配慮をいたしておりますし、また開発銀行で行おうとしておりますスーパー特利による融資というものをもう三大都市圏は対象にしないというふうなこともやっております。それから、プロジェクトを具体的に進めるためのお手伝いをするという意味で民活アドバイザー制度というのも平成元年度から発足するわけでございますけれども、これらもやはり地域における民活プロジェクトを円滑に進めるためにお役に立ちたいというねらいを持っているものでございますので、これらを通じまして今後むしろ三大都市圏以外の各地域の民活プロジェクトがどんどん進んでいくんではないかと期待しているところでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 お話しによると、大都会の方が話が早くまとまって、地方の方は要するにだんだんにふえているというお話でございますが、そうだろうとは思いますが、一般的に言って、こういう話はどこかで非常にうまくいったという例をまずおつくりになれば、ほかのところがみんなそれにまねして飛びついてくるということではなかろうかと思うので、まず非常にいい成績を上げたという例をおつくりになることが大切だと思うんですが、どうお考えになりますか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 御指摘のとおりかと思います。ただ、既にたしか事業の開始に至っているものというのが五件あるわけでございまして、現在建設工事にかかっているものが二十三件というふうな状況でございます。成功例はぜひとも私どももPRしたいと思っておりますけれども、その成功例のPRの仕方でございますが、あるタイプのプロジェクトが成功したから同じものをどんどんということではなくて、むしろ成功するまでにはいろんな手続、いろんな関係者との間の相談とかいろんな知恵が必要なわけでございまして、そういった知恵がどういうふうに使われたためにうまくいったのか、そういった点をむしろデータベースに集積いたしまして広く大勢の方に使っていただくようにすべきだと思っております。民活アドバイザーというのも実は、そういうコンピューターベースのデータベースではございませんけれども、そういったことでいろいろ実際に仕事の経験を積んでこられた方々を上手に使わせていただいてサービスを提供したいという考え方でございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 もうお話の中にあるいはあったのかとも思いますが、こういういろいろなものをつくる、新しいものをつくるというのには何といっても知恵が必要ですね。その知恵を集めるあるいは出させるための組織というのはそれぞれできているわけなんですか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 知恵そのものをおかしすると申しましょうか、あるいは知恵そのものを出していただくのをお手伝いをする、こういったことのために直接に国として組織をつくっているわけではございません。むしろ基本的には民活でございまして、やはりその土地その土地の特色を生かした形でその土地の関係者の皆様方のイニシアチブで始まるプロジェクトにつきまして、むしろ私どもはそういったプロジェクトが円滑に実施されますような広い意味での環境整備とかお手伝いをさせていただこうという考え方に立っているわけでございます。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 以上で用意した質問は終わりましたので、最後に大臣の御所見を伺っておしまいにいたしたいと思いますが、私のあやふやな知識からいえば、堺屋太一という人は多分通産省のお役人だったと思うんですね。とにかく一かどの思想的なリーダーだと私は思うんですが、そういう立派な方をたくさん出させた通産省というのは僕は大いに尊敬に値すると思っております。近ごろ余りそういう人が出てこなくなったんじゃないかという印象を受けるんですが、通産省のお役人のよき伝統を生かして大いに知恵のある方を活用するようなことを考えていただきたいと思うんですが、御所見いかがでしょうか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) まさに御指摘のとおりでございまして、財政官庁であるとかそういうところは、昔ながらの過ちなきをもってとうとしとするという消極的な善を追求すべき機関もあろうかと思いますが、通産行政というのは、どちらかというと、積極的な善の追求を必要とする行政機関でございますので、まだ短い時間でございますが、大変自由な発想をされますし、自由な討論をされますし、自由な表現をするところでございますので、そういう雰囲気をもっともっと助長して通産行政の発展のあるいはその枠を超えた活動ができますように、これからそういう意味の着意をしてまいりたいというふうに考えております。

伏見康治公明党・国民会議

○伏見康治君 以上で終わります。

市川正一日本共産党

○市川正一君 梶山通産大臣の所信を承りまして、大臣の基本的政治姿勢ともかかわってまずお伺いいたしたいのであります。  大臣は、就任の記者会見において、竹下内閣の自治大臣に就任して一カ月半後の六十二年の蘇れにリクルート社から三百万円の献金を受けていたことを認められた。そして「政治献金というか、お祝い金というか、趣旨ははっきりしませんが、政治資金規正法の届けばしてあります」と述べられています。ところが、これは寄附者の名前が出ないように三団体に分散して小口処理をしていることも認められました。  そこで伺いたいのでありますが、政治資金を分割して処理するというのは、政治資金規正法からすれば違法行為とも言うべきものではないでしょうか、いかがでしょうか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) リクルート社から合計三百万円を受けたわけでございますが、三口に分けて献金を受けたわけでございますので、先方からの申し出によるものであります。そういうことでございますので、献金として浄財を受け身でちょうだいをいたしているものでございますので、献金される側の意向を尊重したわけでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 竹下前総理の場合は分けて持ってきたというんですが、大臣の場合は三団体に分散して小口処理をしたということをあなた御自身が認められている。要するに三百万円一本で来ているわけですね。しかも重大なことは、梶山大臣はその当時政治資金規正法の担当大臣である自治大臣であったわけです。政治資金規正法の第十二条で、百万円以上の寄附の場合は寄附者の氏名を公表しなければならない。また第二十二条の二で「何人も、」「百五十万円を超えて政治活動に関する寄附をしてはならない。」、こう規定されていることを自治大臣であるあなたが知らないはずはないんです。いや、重々知っておればこそ三百万円を三団体に分散して処理したというしか理解のしようがないのであります。  私ここに持ってまいりましたのは昭和六十三年九月七日付官報であります。ここに六十二年分の政治資金規正法の規定による報告が自治大臣梶山静六名で公表されております。その中にあなた御自身の政治団体の益習会、桜門静山会、現代政治研究会も記載されておりますが、ここにはリクルート社の名前は全く見当たりません。つまり法律を主管する総元締めの自治大臣みずからが率先して政治資金規正法の違法行為を行ったということにならざるを得ぬのでありますが、この点お認めになりますか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 前段申し上げましたように、浄財を受け身でちょうだいをいたしまして、申し出によって三つの団体で政治献金という浄財をちょうだいをしたわけでありますので、何ら政治資金規正法に抵触はいたしておりません。

市川正一日本共産党

○市川正一君 これは朝日新聞の六月三日付ですが、ここにあなたが三百万円の献金を受けていたと。そして、それは何か分けてきたようにあなたお答えになったけれども、そうじゃなしに、三団体に分散して小口処理をしたということを記者会見で言っていらっしゃるんですよ。だから、今政治資金規正法の諸規定から見て、何と言おうと、その点は明らかにそれに反するものです。特に第一条の目的、第二条の基本理念、かつまた第二十五条の罰則規定、これにかかわるものというふうに思いますが、重ねて所見を求めます。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 朝日新聞の記事にどう出ているのかわかりませんが、私は今この委員会で申し上げておりますように、申し出を受けて三つの団体で処理をいたしておるというふうに申し上げているわけでございますので、どうか私の独自判断で三つに処理をしたという誤解をされないようにお願いをいたしたいと思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 もう一度聞きますが、その三百万円を一括して持ってきたんですか、それとも百万ずつ持ってきたんですか、それどうなんです。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 私が直接受領をいたしたわけではございませんので、その辺のことをつまびらかにいたしておりませんが、報告を受けますと、一回でお越しをちょうだいをして、三つの団体にといって合計三百万をちょうだいをしたという報告を受けております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 肝心なところをそうごまかされたら困るんですよ。要するに三百万持ってきて、それを受け取って、それを処理するときに、あなたの表現をかりれば、三つに分けて小口扱いをしたということなんですよ。これはあなた自治大臣なんだから、総元締めがそれをやったんではそれは示しつきませんがな。  まあ、これだけやっているわけやないんで、昭和六十年十月十四日の政治倫理綱領は第四項でこう言っております。「われわれは、政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもつて疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない。」、こう述べています。ましてや当時自治大臣であったということからも、私は大臣はその点をきっちり政治責任を明確にされるべきである。もし今後通産大臣として引き続きやり遂げようとするということになれば、やはりその基本的な政治姿勢をきっちり確立しないと、私はおつき合いもいろいろありますから、この点ひとつ改めてはっきりしていただきたいと思います。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 毎度申し上げているとおり、申し出に従って三つの政治団体でお受けをしたということでございますので、誤解のないようにお願いを申し上げます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 誤解も正解も、あなたは三百万円をまとめてもろうて、それを三つに分けたということはこれはもう疑えぬので、そこをどう見るかというのは、これは今後また機会があったらひとつ明らかにしていきたいと思います。  さて、法案の質問に入らしていただきますけれども、今回のこの改正案は、要するに地域活性化のために民活法の対象施設を追加するということになっているんでありますが、それは本当に地域のためになるのか。私は、結論的に言えば、ノーと言わざるを得ぬのであります。  今回追加された特定施設について見ましても、七号施設の特定電気通信基盤施設、特定高度情報化建築物は、地方の活性化ということであるならば、本来昨年の改正時点に検討されてしかるべきものでありました。ところが、今回の七号施設の追加は、例えばMM21の構想が具体化し、要求が出てきたということからのものであり、また関西新空港のりんくうタウンの分譲も、これが具体化してきたからにほかならぬ。つまり大企業が中心となったプロジェクトが具体化し、その要求が出されてきたからというのが事の実体ではないんでしょうか。これは、私が指摘したのは郵政省関係なので、その方面からお答えいただいても結構であります。

江川晃正郵政省大臣官房審議官

○説明員(江川晃正君) 昨年も改正しておりますが、ことしまた新たに入れておりますのは、昨年の段階ではいろいろ関係の向きからヒアリングいたしましたが、今回入れたような話の要望がなかった。今回の場合には、地方公共団体等からぜひこういうことを一体的に整備したいという要望が強く出たために入れた次第でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 ちょっとようわからぬな。もう一遍ちょっとわかるようにはっきり言ってください。

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 声をもう少し大きくしてください。

江川晃正郵政省大臣官房審議官

○説明員(江川晃正君) 済みません、聞こえなかったようですからもう一度申し上げます。  昨年は関係の向きでいろいろヒアリングいたしましたが、そういう要望がございませんでした。動き始めまして、ことし——ことしというのは今回の場合ですが、関係地方公共団体といろいろヒアリングいたしましたらば、ぜひ一体的にこういうことをやっていきたいという要望が強く出たために入れた次第でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 ということは、私が質問したことをあなた認めたことなんですよ。去年はそういう要望がなかった。ことしはそういう財界、大企業でいろいろプログラムが具体化した。そういう中でそういう要望が出たんで、それにおこたえいたしましたという答えで、私の指摘を認めたことだということを二回の答弁ではっきりしておきたいと思います。  去年の三月までの認定プロジェクトは三十一件——午前中来三十五件に今なっているそうでありますが、いろいろいただいた資料で三十一件の時点のデータを以下使わさせていただきますが、その事業規模は二千八百六億円ということになっております。  さて、内訳を見ますと、首都圏のプロジェクトが九件、千四百十五億八千万円です。近畿圏のプロジェクトは五件、千百七億五千万円です。以上の十四件でトータル九〇%を占めます。そのほかの地方は十七件で二百八十二億八千万円、全体の一〇%余りです。  ところで、その地方の十七件というのも見てみますと、テクノポリスのリサーチコアが七件、テレコムプラザ、マルチメディアセンターが七件。そして、例えばこのリサーチコアの七件の実施主体を見ると、柏崎はNECです。熊本、山口は住友信託銀行です。かながわサイエンス・パークは飛島建設です。仙台は三菱地所、千里は阪急電鉄、サントリー等々、いずれも大企業がその中核を担っております。これは間違いないでしょう。これが実態でしょう。いかがでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 民活のプロジェクトを推進してまいります場合に、どういった企業が実際にその中で推進力になっていくかということでございます。  今お話のございましたように、確かに民活プロジェクトをやっていくにつきまして大企業が関係がないということはもちろんないわけでございまして、やはりそのプロジェクトの規模とか性質とかというふうなことを考えますと、大企業の関与するような事業分野というものがいろいろあるわけでございます。したがって、そういった点についてはこれは否定できないわけでございますけれども、あるいはお尋ねにはまだなってないかもしれませんが、私申し上げておきたいのは、こういったプロジェクトというものは、現実には、例えばリサーチコア等の場合について申し上げますれば、そういった社会基盤的な施設ができまして、それらがまた各地域の中小企業の皆様方に使われるわけでございます。恐らくインテリジェントビル等の場合にもその便益は実際には各地域の中小企業に及んでいくわけでございますし、そのプロジェクト自身のまた地方の中小企業への波及効果もあるという点は見逃せないところではないのかというふうに私どもは考えているところでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 社会的基盤、言いかえれば社会資本の整備の問題は後で予告されたようにお伺いしますから、それは置いておいて、予算や補助金、融資などの実態について、じゃ具体的にどうなのかということを確かめたいんです。  八八年度末までの認定プロジェクト三十一件というレベルで見ますと、私のいただいている資料では、総事業費が二千八百六億円、そのうち民間が出資しているのが四百九十二億五千四百万円、一七・六%です。他方、補助金はどうかといいますと、八億五千六百万円、NTTの無利子融資等が百三十五億七千五百万円、開銀の融資等が百三億七千五百万円、それに都道府県市などの自治体出資が百五十三億円等々、既に公的資金が四百四億円の投入ということになっているのでありますが、概略、以上に間違いございませんでしょうか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 御説明を申し上げました時点とその後の事態の進展とで多少数字に出入りがあるようでございますけれども、大筋においてはそういうことであろうかと存じます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 大筋そういうようなバランスといいますか、実態になっております。  さらに、私がちょうだいした資料を集計してみますと、今後NTT融資、開銀融資、これは限度額いっぱいという意味での数字ですが、千三百三十六億円を受けることが可能となっています。とすれば、概略二千八百六億円の総事業費のうちに千七百四十億円、六二%が公的資金によって行うことが可能となっているそういう事業であり、またそういう方向で今着々と進んでいる。私はこれはまさに民間活力という名のもとに公的事業を大企業への新しいもうけの対象に提供するということにほかならぬということを率直に指摘せざるを得ぬのです。しかも、地方自治体はこの民活プロジェクトの本体への出資支援だけでなしに、今おっしゃったように、こういう事業を推進するための社会資本の整備を行わなければなりません。この点で、私はおととしは本委員会で幕張メッセの問題を取り上げました。そして千三百五十七億円、去年はMM21関連、このときに私も三菱みらい21だということをここで指摘したことを記憶しておりますが、その公共負担が三千三百億円だという問題を取り上げましたが、本日私が具体的数字を挙げましたように、地方自治体がさらなる莫大な負担を余儀なくされる。そして、そのしわ寄せが現にやられているように地方住民に、地域住民に押しつげられるということになるのは必定であるということを重ねて指摘いたしますが、この点はどういう認識を持っていらっしゃいますか。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 民活法によりまして指定をいたしております対象施設というものは、押しなべて社会的、公共的な色彩の強いプロジェクトでございます。いずれにしましても、そのプロジェクトの性格からいいますと、基本的にはその収支を合わせていかなければならないプロジェクトでございますけれども、なかなか短期間には容易にそういった形にはなり得ない。むしろかなりいろんな形で努力をしなければそういったプロジェクトが進まないわけでございます。そういったようなこともございまして、税制上の措置、あるいは先ほどもお触れになりましたNTTの無利子融資とか、さらには開発銀行の出融資等々、さまざまなバックアップのための手段を備えて民活の推進を図っているわけでございます。  先ほど、理論計算でもし限度いっぱいまで使えば、公的な資金による負担が六二%にも上がるという御指摘もあったわけでございます。現実にはそれぞれのプロジェクトのメリットに応じて申請が出てくるわけでございますからどういうふうになるかは存じませんけれども、私どもこの民活プロジェクトというものが最近どんどん地方に展開しているということを考えてみますと、地方に出る場合にはまた何かといろいろハンディキャップも多いわけでございまして、そういった点からは、ぜひ私どもの用意しておりますいろんな便益というものを上手に使いながら、何とかそのプロジェクトを円滑に推進してもらいたいと思っておるわけでございます。  そして、そうしたプロジェクトを推進するためにさまざまな社会関連の施設を同時につくっていかなくちゃいかぬ。それが市町村の負担にもなるではないかという御意見でもございますが、もちろんこういったプロジェクトが進んでいくためには、並行して各種の公共施設の整備が行われることが重要であるのはまさにおっしゃるとおりでございますけれども、むしろそういったことでプロジェクトが全体として円滑に進んでまいりますことは、結局はその地域の経済の発展に結びついていくわけでございまして、私どもは、そういった形でむしろこれから先、多極分散型の地方の経済発展にできる限りこの民活という手段を通じて貢献できればと強く期待をしているところでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 おととしは幕張メッセ、去年はMM21を指摘いたしましたが、事態は今通産省の言っていることと、地域住民の立場からいえば、全く逆の方向に進んでいるということを重ねて厳しく指摘しておきます。  私、この機会に緊急の問題として原発問題でお伺いいたしたいのであります。  郵政省どうも御苦労さまでした。  最近、各地で原発のトラブルや事故が多発いたしております。去る六月三日にも、午前十時ごろ、東京電力福島第二原発二号機で再生熱交換器のパイプに亀裂が生じ、放射能を含んだ冷却水が一トン前後も漏えいする事故が起こりました。大臣も御承知だと思います。同原発では、三号機も再循環ポンプの事故で運転を停止しております。東京電力はもとより、指導官庁である通産省自身もその責任は重大と私言わざるを得ぬのであります。通産省の事前に受けた説明によりますと、冷却水は三日の午前二時ごろから漏れ始めていたということでありますが、六時間ごとのモニタリングデータをきちんと監視しておれば、警報が鳴る前に迅速に対応ができ、一トンもの放射能汚水を漏えいさせないで済んだはずであります。東京電力の安全無視の姿勢は依然として改めておらぬのでありますが、この点通産省みずからの責任も含めてどう考えておられるのか、まず明らかにしていただきたい。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。  福島第二原子力発電所二号機の一次冷却水の漏れた件でございますが、先生おっしゃるとおり、六月三日発生いたしました。それで、四日の午前五時三十分に原子炉を手動停止しております。この間いろいろ調査をいたしまして、それから、先生のお話のように、再生熱交換器を隔離して、いろんな措置をとって対応してこの手動停止に至ったわけでございます。  そういうことで、ただ警報が出ているのをそのままにしたということじゃなくて、措置をとりつつ対応し、四日に原子炉をとめたということでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 しかし、警報が出てから原子炉の出力低下まで六時間以上もたっているわけですよ。放射能汚染水が漏えいした重大な事故なのに一トンも流れ出ている。ちょうど水道の栓が緩んでだらだらだらだら出ているような格好で一トンも流れた。そういう重大な事故なのに対応が遅かったのはなぜなのか。また、通産省の出先である運転管理専門官はどうしていたのか、そういう点も含めてはっきりしてほしい。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) 六月三日の件でございますが、九時二十五分にダスト放射線モニターで警報が出たわけでございます。それで、モニターの指示値を確認し、それから再生熱交換器の入り口の漏えいを実際漏れているという確認をいたしまして、その再生熱交換器を隔離いたしまして、分離いたしまして、それで出力低下を開始し、とめたのが先ほど申し上げましたように六月四日ということでございまして、我々このプロセスをずっとヒヤリングをいたしましたが、そういうような対応で、特に何か手続的にマニュアルその他でおかしいとか、そういうことはございませんで、いろいろ確認しつつそういう対応がとられたというふうに認識しております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そうすると、何ら問題はなかった、何らミスはなかった、手落ちはなかったと、そういうことですか。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) こういうような漏えいが発生いたしまして、場所を確認いたしまして、その部分を隔離いたしまして、それで必要があれば原子炉をとめるという操作をずっととってきているわけでございまして、こういう流れに対しましては特に問題があるとは考えておりません。

市川正一日本共産党

○市川正一君 それはおかしい。きのうの報告でも、そういうあなたのような開き直りはやっていませんよ。その六時間ごとのモニタリングデータをきちんと監視しておれば、警報が鳴る前に迅速に対応できたはずやないか。寝とったんかいな。そういうことまで僕は言いたくないけれども、異常があれば直ちに対応するというのが、後でも触れます、三号機のあの再循環ポンプの破損事故からの大事な教訓の一つじゃなかったんですか。事故が起こればすぐ対応するという教訓をこの場合は全然生かしておらぬ。東京電力の対応は、そういう意味で、安全問題に対する決定的な軽視がある、そういうそしりは免れぬと私は思うんです。  ところで、福島二号機と同じタイプの再生熱交換器を設置している原発はどこどこですか。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) 福島二号機、BWRでございますので、基本的には同じような設計になっております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 福島のほかにどこにある。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) 福島第一原子力発電所にも原子炉がございますし、第二発電所にもございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 全国に二つしかないの。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) いや、もっと。BWRは全部こういうような基本的には設計になっております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そうやろ。だから、どれぐらいあるのや。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) BWR十九基、同じような設計になっております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 それで、先に質問に移ってしもうたけれども、最前言ってたそこはどないですねや、全く手落ちはなかった、ミスはなかった、全くシロやと、そう言って自信を持ってあなた今ここで開き直っていいんですか。もうちょっとよく調べてみるくらいのことは言うた方がいいのと違いますか。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) プロセスから申し上げますと、十四カ所のモニターがあって、それが一カ所二十分ごとに切りかわってデータが出てくるというような設計になっておりますので、一巡しますのに約五時間かかるわけでございます。それで、そういうような異常を発見して、その当該部分のモニターを選び、こういうような対応をしたわけでございますが、モニターの警報が発生した後、ですから六月三日の九時二十五分でございますが、これ以降は再生熱交換器の隔離という操作をとるに必要な時間ということでございまして、原子炉のとめられました六月四日、先生おっしゃるとおり一トンの水が漏れたわけでございますが、これは環境に放射能が漏れたということではございませんで、この漏れた水につきましては廃棄物処理系に行って処理されるということでございますので、環境に放射能を与えるというものではございませんし、この事象につきましては今我々いろいろ調査をしております。  再生熱交換器の入り口の配管の溶接部の近傍でこういう事象が起きておりますので、溶接に関連した事象ということで三ミリぐらいの亀裂が発見されておりますので、これがどういうことで発生したかということを我々は徹底して今調査をしている段階でございまして、先生さっき御質問ございましたように、この調査結果を踏まえまして、他の発電所にも措置が必要であれば対応したいというふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 大臣、よう聞いといてほしいんですよ。この審議官は一トンの水ぐらいが流れたって大したことないとか、まるっきりあなた自身がこの事故の重大性を認識しておらぬ。  前へ行きますが、十九基あると、そういう原発の再生熱交換器の総点検の指示を出すべきじゃないですか、どうですか。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。  今御説明いたしましたように、溶接部の問題であると我々は考えております。そういうことで今調査中でございまして、当該部分の破面調査だとかあるいは材料分析、あるいは応力評価ということをやっておりますので、これを踏まえて調査の結果によりましては必要な措置をとりたいというふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そうすると、この再生熱交換器というのはしょっちゅう頻繁に点検される装置じゃないんですよ。だとすれば、この際、総点検を指示して注意を喚起するというのは当たり前じゃないですか。まさに通産省の姿勢が問われている問題ですよ。それをあなたは何ですか、こんなもの大したことないから別に再点検する必要ないと、そうおっしゃるんですか。総点検を指示するのかせぬのか、そこをはっきりしてほしい。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) 各発電所は通常運転中に当該部分についても必要があればパトロールをできるわけでございます。それから、モニタリングがついておりますので、レベルというのが監視できているわけでございます。そういうような状況監視によりまして、他のプラントにつきましては健全であるという確認がなされておりますし、そこら辺はやはり慎重に通常の運転の点検の中で、監視の中で進めたいというふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そういう姿勢が今度の事故を起こしたし、トラブルや事故がどんどんどんどん多発しているんですよ。  そこで、三号機の再循環ポンプの破損事故に関連して話を進めたいんでありますが、我が国の原発に設置されている再循環ポンプは、シャフトのひび割れや振動による破損、ボルトの抜け落ち等々、こういうトラブルや事故が続いておるんでありますが、これは日本の原発だけの固有の現象なのかどうかという問題があるわけです。というのは、再循環ポンプは最初製品を丸ごとアメリカのバイロン・ジャクソン社から輸入しておりました。最近では荏原製作所がライセンス生産に切りかえており、アメリカの原設計をそのままに使っているというふうに承知しております。ということは、アメリカの原発でも我が国で今起こっているような再循環ポンプの事故やトラブルが発生していると見て差し支えないと思うんでありますが、アメリカの状況はどうなっていますか。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) 当該事故が発生いたしまして、我々もすぐ米国の原子力規制委員会、NRCに照会いたしました。その結果、類似の事例は発生していないという連絡を受けておりまして、なぜアメリカで起こっていないかというのを今我々は中でも議論しておりますが、サイクルの違いとか、あるいは応力レベル、発生する力のレベル等がそういうようなサイクルの違いでなっているんじゃないかという点もございますが、引き続きそこら辺は調査をやっている段階でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 これは去年の四月のことでありますが、ホノルルで開かれた国際シンポジウムでの発表によると、福島第二原発三号機とほぼ同時期に建設されたワシントン・パブリック・パワー・サプライ・システム社のWNP12という原発でも、シャフトにクラックが入るとか、あるいはボルトが抜け落ちる、そういう事故が起こっていると報告されている。そして、その報告によりますと、現在使われている原子炉再循環ポンプは、部分的に改良はされているものの実用にたえないということを指摘し、そして未解明の問題が多く実用にはならないというのがその結論とされております。通産省はこういう情報をつかんでおられますか。

向準一郎資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(向準一郎君) 今、先生御指摘になった発電所につきましては情報として入手しておりませんが、NRCに照会した結果は先ほど申し上げたとおりでございます。しかし、本件はやはり原子炉の安全性を考える上で重要な事象でございます。そういうことで、通産省の中で顧問会というのがございますが、その中で本発電所のこの事象を調査いたします調査特別委員会をつくりまして現在鋭意調査をしているということでございまして、その中で原因の究明、それから機都が健全であったかどうかという健全性の評価、あるいは再発防止対策ということで鋭意今調査を進めている段階でございます。この委員会、今までにもう五回ぐらい会合をしておりますし、現地調査にも専門の先生方に行っていただいております。そういうことで、こういう専門家の御判断、知恵をおかりしまして、本件のいろいろ解明、調査をしていきたいというふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 時間が参りましたので結び的に大臣にお伺いいたしたいんでありますが、きょう向審議官とのやりとりを通じて、私は改めて通産省の安全問題に対する努力が極めて不十分であるといいますか、怠慢であるという思いを強くいたしました。今指摘いたしましたようなアメリカのそういう国際的な情報などももっと敏速に把握し研究して、そして厳密な安全審査基準をつくるとともに、これに基づいて当面福島第二原発三号機を初め原子炉再循環ポンプの総点検を行って安全性確保の対策をとるべきであるというふうに考えますが、大臣の所見を承って質問を終わりたいと思います。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 原子力発電の推進に当たっては、あくまでも安全性の確保というものが最重要課題でございますので、念には念を入れ、安全の上にも安全を重ねながらこれから推進に当たってまいりたいと考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 終わります。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 民活法案については既に同僚委員からいろいろと質問があったようでありますし、またいろんな意味で緊急を要する法案であろうと思いますが、時間もありませんから質問については省略をいたします。ただ、午前中の大臣の所信表明のときには私欠席をいたしましたので、御無礼をして申しわけありません、承っておりません。そこで、所信表明のこのプリントを拝見をして若干感じますことをお尋ねをいたしたい、こう思います。  「第一は、内需主導型経済構造の定着を図り、インフレなき成長を持続させることであります。」、これは第一に冒頭そう書いてあります。で、云々とありまして、「特に、輸入の拡大、市場アクセスの改善に努め、国際社会と調和した経済構造の実現に努力いたします。」と、このように述べておられます。もちろん結構であろう、こう思います。  ただ、この数年来、特に円高になりましてから貿易摩擦の解消等々の問題から内需拡大が叫ばれ、またこのための輸入の拡大、これは当然でありますけれども、輸出産業を悪者のような、そのような実は論説といいますか、国民の中にもそういう感じは随分強くなってきた、こう思います。じゃんじゃん輸出をするから、だから、自由化を求められるので困るんだ、けしからぬ、こういうふうなことを堂々と言う方も随分とふえました。さらにこの十年来そうでありますけれども、製造業というのは盛んに公害を発生さす。だから、日本では製造業は必要ないんだ。むしろ海外に全部物の製造拠点を移して、国内は三次産業、サービス業等々によってもっときれいな社会環境等をつくるべきだということさえ言う人があった、こう思います。私は、との数年、そんなふうなことを考えながら、日本が仮にもしそうだったらどうなるんであろうかということをいささか考えてきたわけであります。  先ほど伏見先生から、物をつくってもうけるよりも、金をつくって利益をもうけた方がいいんだと、こういうふうな企業がふえておるという意味の質問がありました。確かに財テクというふうなことがつい数年はやって、企業が財テクに走り過ぎてまたいろんな問題もあった、こう思います。  それから、先ほど大臣から御答弁がありましたけれども、日本という国はいずれにしても資源のない国。そこで、一億二千万人の人間がこれからさらに豊かな社会をつくっていくためにはどうするかということを考えますときに、現在の内需拡大、そうして国内消費、もちろん輸入拡大結構でありますけれども、それだけで果たして日本の将来がいいのかどうかということを考え直す時期に来ておるんではなかろうかな、こんな感じがするわけであります。  それらを考えるときに、やはり物をつくる産業、第二次産業、製造業を見直すという、ちょっと表現が適当かどうかですが、もっと国民の間にやはり二次産業、製造業の重要性、将来のために重要性というものをもっと認識をさすような、そういういわゆる通産省としての政策といいますか、指導といいますか、そういうものが今必要ではないかなと、こんな感じが、どうも抽象的な表現でありますけれども、特に最近強くするわけであります。  たまたまけさある新聞の社説でありますが、「製造業離れする理工系の学生」という社説がありました。「「世界の生産工場・日本」に「危機」が忍び寄っていると言う。理工系学生の製造業離れである。」、こういうふうなことがありました。確かにこれで見ますと、「サービス業はかっこよく、製造業のイメージは悪い」と、こういうことで三次産業に理工系の学生が集中して、この数年の間に製造業への学生の就職希望は非常に低下しておる、こういう記事であります。  これを考えてみて、これから五年、十年あるいは二十年先の日本、何といいましても物をつくり、そうして日本人の技術と努力で付加価値を高め、そうして輸出をし、さらにそれで原材料を買って国内の市場を潤し、豊かな生活をと、これ以外にこれからも生きる方法はないわけでありますから、これを考えるときに、いま一度やはり五年、十年、そういうふうな将来のことを考えて、日本はこうなんですよというふうな、そういう啓蒙がどうも最近遠慮がちになっておるんではなかろうかなと、こう思います。  実は先日、当院で宇野総理に対して私代表質問をして、時間がありませんから余り多く言わなかったんですが、その中の一つに、市場開放等々の要求にこたえてという、若干関連しましたが、食料費についてもっとこれを安くという、この中の理由として、その方法として米の自由化には当然私は反対であるけれども、米以外のものについては自由化をもっと積極的に云々というふうなことを言いましたら、いろんな電話が私にかかってきて、その中の一人に、食糧は自給自足すべきである。食糧の自由化を言うやつは議員の資格がないからやめろと、こんな電話があったわけでありますが、極端なことを言うようですが、現在農村なんかでは、とにかく農産物は全部絶対自由化しちゃだめなんだ。農産物を自由化するというのは、自動車や電気製品を日本が輸出するからそういうことになるんだから、自動車や電気製品の輸出をやめろ、こういうことを言うような農業の人もいますよね。そういう誤った考え方に対してやはりもっと政府も、これは我々もそうですけれども、そういう人たちに日本の本当のあり方、日本が生きていくためにはどうすべきかと、こんなふうなことをもっと指導しなくちゃいけませんし、そんなふうなことを政府にというよりも、むしろやはり産業所管である通産省にぜひお願いをいたしたい、こういうお願いを兼ねた質問であります。  たまたまこの論説の中に、産構審が「「二〇〇〇年に向けた日本の機械産業の将来展望」を答申した。」とあります。まあどういう答申かまだ拝見しておりませんが、そこで機情局長にもお越しをいただき、大臣から、それから産政局長から、機情局長から、私の今申し上げた、質問ではありません、意見になりましたし、あるいはまたお尋ねというか、何となく私が不安に思っていることを十分表現できませんが申し上げたわけでありますので、お答えをいただければありがたいと、こう思います。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 専門的な産構審その他の答申については政府委員から申し述べざせますけれども、私も今までの経済の流れというのは、物をつくり、それを流通をし、その対価を得る、その循環で成り立ってきたという認識を持っております。しかし、近来、金融だとか情報そのものが循環をしながら経済を独自に形成をするという、三次産業というのか、そういうものがあるわけでございますが、私は、やはり私自身が年齢的なこともございまして、物をつくるということはやはり大切なことでございますし、物をつくれば物の不足を解消する、それが充足されればさらに技術革新をして新しいニーズが生まれる、そこにさらに生産が結びつくという形が原則として望ましい形だと思います。  しかし、残念ながら日本の経済というのはアメリカの後を追っているという現実がございます。ですから、かつてアメリカがそのドル高時代に製造業の空洞化を招いたことは皆さん方御案内のとおりでございます。それでも、アメリカという国は一次産業が極めて安定をしていますから、二次産業が多少衰退をしても三次産業が成り立つという基盤がございますけれども、日本の一次産業というものは極めて、ないと言っては大変失礼な言い方ですが、脆弱そのものでございますから、私は、アメリカの一次産業的なものは、日本のいわば二次産業がアメリカの一次産業的な役割を果たすことだということを考えますと、これはとても空洞化などしたらばそのものだけで日本の経済は飛んでしまう。そういう感じがいたしますので、私は三次産業を否定するものではありませんけれども、そういう三次産業のみで経済が回っていくというような、不健全という言い方をするとしかられますけれども、そういう時代はなるたけゆっくりゆっくり後で来た方がいいなという個人感情も持っておりますし、やはり物をつくるという大切な機能、心構え、こういうものを大切にしていきたいという認識を持っております。

児玉幸治通商産業省産業政策局長

○政府委員(児玉幸治君) 機械産業につきましては、後で機械情報産業局長からお答え申し上げますが、産業政策局といたしまして、一般的な点につきまして考え方を申し述べさせていただきたいと思います。  日本の産業はこれから二十一世紀に向かいまして非常に高度化をし、また、その中で確かにサービス産業のウエートが逐次高まっていくわけでございますが、一口にサービスと申しましても、実は二・五次産業と申しますのでしょうか、製造業から派生し、製造業を支えるためのサービス産業というようなものがございまして、こういったものがむしろ最近では非常に発展をしているわけでございます。したがいまして、私、井上先生が製造業とおっしゃいましたときには、こういったものも含めまして、こういった産業がこれから先どういうふうな道筋をたどるかというのが我が国の将来の産業に非常に大きな影響を与えるだろうというふうに思っておるわけでございます。日本の人口が非常に多くて資源がないという体質は、これはもう変えようがないわけでございまして、そういった中ではやはりいわゆる二・五次産業的なものをも含めた製造業の重要性というのは変わらないわけでございます。少なくとも今日まではこういった分野が大変に活力を持って日本の経済を支えてきたわけでございますけれども、ただいまお話もございましたように、少し先のことを考えてみた場合に、いろいろ問題の芽が少し出始めているんじゃないか。  その象徴的な例が理工系の学生の製造業離れと言われているような現象であろうかと思うわけでございます。もちろん言われておりますほどに怒濤のように第三次産業部門に理工系の学生が全部行っているというわけではないのでございまして、従来ならほとんど一〇〇%理工系の学生というのは製造業へ来たのが、最近では、どういうわけか銀行だとか証券とか、そういった方にも行くような者が出てきているということでございます。  この点につきましてはいろんな事情があるわけでございまして、実は証券、金融といえどもまたそういったタイプの人を必要とするという面があることは、これは否めないんでございますけれども、ややそれを超えて流れに変化がもし生じてきた場合にはどういうことになるのかというふうなこともございます。  したがって、対応の仕方でございますけれども、やはり製造業自身の役割、日本を支える機能というふうなものについて十分理解してもらうということも必要でございますけれども、一方、製造業自身も、研究開発その他さまざまな分野での活動を通じまして、若い人たちから見てなるほど製造業というのは魅力的な分野なんだなというふうなことにつきましても、これまたいろいろ努力工夫が要る点も見逃せないわけでございまして、今からいろいろ手当てをしていけば、そういう点についてもそれなりの対応ができると思いますので、私どもといたしましても、十分その問題の中身をよく分析、検討いたしまして的確な対応をいたしてまいりたいと考えております。

棚橋祐治通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(棚橋祐治君) お答えいたします。  全体的な製造業の問題と今後の取り組み方につきましては児玉局長からのお話がございましたが、ただいま井上先生がおっしゃいました中で、たまたまこの産業構造審議会の機械産業部会から六月十四日に答申を出していただきました。それが新聞等に載りまして、これがお目にとまって製造業離れ、物離れということについての非常に憂慮される御意見だと思いますので、この点についてやや問題を絞ってお答えをしたいと思います。  この答申の中にもございますが、我が国機械産業は、生産額で製造業の四割を占める枢要な産業でありまして、これまで積極的な技術開発や製品開発などを行って、我が国の産業の活力源としての機能を最大限に発揮してまいりましたし、今後も我が国経済のリーディングインダストリーとしての発展が強く求められていると認識をいたしております。しかしながら、ただいま児玉局長の発言にもございましたように、他方で機械産業を取り巻く環境も相当内外ともに目まぐるしく変化をしております。御承知のように、海外役資の急速な進展等に伴う国内の空洞化の懸念、これは技術と雇用の両面に出てまいりますし、それからいわゆる経済のサービス化、第三次産業の発展というような形でのいろんな問題が出て、人材面でも理工系の学生等製造業離れの問題が出てきておるのではないか、こういう懸念が確かにあるわけでございます。  一例を挙げますと、理工系学生の新卒の就職比率を見ますと、八六年度に加工組み立て部門、これは製造業の中でも特に機械産業に限って見てみますと、新卒の四五%が加工組み立て部門に行っておったわけでございます。もちろんそのほかに素材とかそれから情報産業のいろんな分野とかございますので、その他が全部サービスに行ったわけじゃございません。金融・保険・不動産には六・三%程度であったものが、二年後の八八年度で見ますと、加工組み立て部門で三二%に大幅に新卒学生の就職が減っております。他方、金融・保険等には八六年度の倍近い一二・二%というような非常に大きな比率になってきておりまして、この点について学生側、企業側、その他いろいろの要因があるわけでございます。これは一つの例でございますが、ここの答申では、こういう点も含めまして今後二十一世紀においてもやはり我が国の産業構造の中核である機械産業、情報産業と並んで中核である機械産業におけるこうした空洞化回避のための対策としての技術開発の積極的推進や、ただいま申し上げましたような雇用問題、特に新卒、将来の製造業を支える理工系学生等の雇用環境の改善、産業イメージの刷新等の人材確保対策などについて明確に浮き彫りにされておりました。この答申を我々としては今後の政策の重要なよりどころとして、我が国機械産業の健全な発展に向けた努力をし、製造業離れということにならないように最善を尽くしたいと考えております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 大臣それから両局長からお話を承りまして、私個人としては私の杞憂であったなあという感じがします。大臣が先ほどお話しになりましたが、我が国がアメリカの後追いをしているだけにそういう懸念が特に私は去年あたりからしておったということでありますが、大臣はもう十二分にそれらのことについての危険性といいますか、アメリカと日本ともう本質的に違うということを今お話しになりましたが、ただ、国民の多くの人たちがそういうことを全く考えなくなっておるということですから、それについても通産省は今後とも産業政策については国民の理解あるいは国民に対する啓蒙ということをさらにひとつ御努力をいただきたい、こう思います。  まあ産業は、すべての企業がそうであります、産業界はそうでありますけれども、先取りが絶対必要であります。その中で特に二次産業は先取りをしないと、三次産業というのは、普通サービス業はその時に応じて対応できるところがありますけれども、製造業だけはそうはまいらぬ。やはり五年、十年先を常に考えていかなくては日本の安定はあり得ない、こう考えますので、特にその点をひとつ要望をしておきます。  それから、今棚橋局長が空洞化等々の産構審の答申もお話しになりましたけれども、何といっても現在幸い景気は好調ではありますけれども、これが海外への生産拠点が多く移行していく、そうして二次産業が衰微していくことになりますと必ずそこに空洞化、雇用不安、失業率の増加というふうな大きな問題が起きるわけでありますから、私は、何といっても日本として絶対製造業の安定と発展がなければならないんだというふうな意識をもっと国民に植えつけるような、そういう政策がさらに重要であろうか、このように考えますので、大いに期待をしつつ、またお願いをしておきます。  質問を終わります。どうもありがとうございました。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 まず一番初めに民活法について簡単に一つだけ提案というんですか、あるんですけれども、実はけさほどからの議論を聞いていますと、どうも何となくもやもやしているという感じがあるんですね。私はこれはやはり今の時代でこういうものを出してくる切り口がちょっと狂っているんじゃないかと思うんですよ。それで私は、こういうものはやはり地方の活性化、議論にも出ていましたけれども、いわゆる地方の分散ですね、そういう観点からその手段として地方ではこういうものをやるんだというふうな切り口で出してくるべきじゃないかと思うんですね。梶山大臣、自治大臣をやっておられたわけですけれども、私は、こういう法案は商工委員会に出してくるんじゃなくて、地行か何かにやはり出してきた方がいいんじゃないかと思うんですよね。そうして地方を活性化するんだという点からやりますと、また非常に国民の受け入れ方、考え方も違ってくるんじゃないかと思いますので、このままでやっていると、何となく今までの過去の延長みたいな感じがあるんですけれども、自治大臣としての梶山さんの御経験ではいかがですか。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 民活法自身は、私はやはり地域活性化の大きな手段の一つだというふうに考えております。確かに一等最初に民間活力と、こう言われて、民間活力を導入するためには規制の緩和をする、そして公の介入はほとんどしないことによって民間活力を導入した場合はまさに一極集中が起きたわけでございます。大変内需の振興には役立ちましたけれども、結果として一極集中があったわけでございますから、その反省として民活法その他はこれから地方も重視をしていかなきゃならない。ですから、午前中の安恒委員の質問にも答えましたように、これ一つでもって私は決め手になるとは思っておりません。例えば自治省が出した地域振興整備財団的なもの、これもいわば地方の開発銀行的な発想で、なかなか各省庁の縦割りの中では問題があったわけでございますが、地方がみずからそういうものの事業主体を定めていこう、そういうものとこういうものが相一致をしてやっていけるのならば相乗効果を生んでまいると思いますので、私も先生御指摘のような側面を重視をしながらこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 これからの日本の大問題というのはやっぱり一極集中から地方分散だと思うんですね。したがって、産業面でもあらゆるチャンスをとらまえて何とか地方を活性化しようというふうな姿勢で取り組んでいただきたいと思うわけです。  それで、この民活法は私もこれ全然異存がございませんし、大いに今後ともやってもらいたいと思いますので賛成する予定でございますが、ちょっとこの機会に一つ確かめたいことがあるんですけれども、これは米国が今スーパー三〇一条というのを適用しようとしているわけですね。どう考えても国民としてこれは納得できないわけですね。一体この背景というか、どこまで裏の話を聞けるかわかりませんけれども、一体何でこういうおかしな状況になってきているかという点をひとつ御説明いただきたいんです。

鈴木直道通商産業省通商政策局長

○政府委員(鈴木直道君) 先生御存じのとおり、アメリカの議会におきます保護主義的な動きというのは相当歴史があるわけでございます。前レーガン大統領はそれに対して常に自由貿易主義ということで毅然として対決をずっとなさっていたと思うんでございますが、御存じのとおり、昨年の八月にいろんな経緯がございまして一回は拒否権を発動したわけでございまして、一回流れたと思ったんでございますが、再度いろんな条文の入れかえなどをして、最終的には八月でございますけれども、八八年新通商法というのが最終的には米国議会を通過した、こういう経緯がございます。  従来、米国政府はずっとやはり自由貿易主義というのを明確な政策の方針としてきたと存じますけれども、やはりアメリカの双子の赤字、これは財政赤字、貿易赤字両方あると思いますけれども、特に貿易赤字がなかなか改善しない。御存じのとおり、プラザ合意以降大幅な為替調整は実施したわけでございますが、なかなか改善しないし、先行きに対する不安があり、かつまた恐らく議会の先生方も地元のいろんな産業がいろんな問題点を提起したと、いろんな背景があったと存じますけれども、議会の強い動きとアメリカの大統領選挙を控えてのいろんな政治交渉の結果だったと存じますけれども、世界各国が保護主義的であると、こう非難をしております法案が最終的に通った、それの実行に今回移ってきている、こういうふうに考えております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 それで、今後の政府の手の内は見せるわけにはいかないでしょうけれども、どう  いう方針というか、見通しで交渉されていくか、その辺のスタンスというのですか、お考えのほどをできる範囲で結構ですけれども、お話しいただきたいんですが。

鈴木直道通商産業省通商政策局長

○政府委員(鈴木直道君) 五月二十五日にアメリカ政府はスーパー三〇一条に基づく優先慣行あるいは優先国、これは交渉をして解決すべき優先的な国ないし項目でございますが、これを発表したわけでございます。先生御存じのとおり、スーパー三〇一条というのは、各国に交渉を申し入れて、それで妥結しなければ制裁をするという制裁を控えた条文でございまして、私どもはこのような制裁というものを背景とした交渉、これはある意味で突きつけられた交渉ということになると存じますけれども、こういうものには応じられないという基本的態度をとっておるわけでございます。  実は先般五月三十一日と六月一日にOECD閣僚会議がございました。いろんなテーマがございましたけれども、一番やはり各国が指摘した問題点はこのアメリカのスーパー三〇一条の運用の問題でございます。いかなる国も、これはアメリカも実はそう言ったんでございますが、最も重要なことは多角的な貿易体制の維持である、ウルグアイ・ラウンドの成功である、それに対して非常に重大な支障を及ぼすこのような三〇一条の運用というのは非常に問題だという厳しい指摘を各国ともしたわけでございますけれども、我が国も同じような立場で基本的には対応したいと思っております。ただ、指摘された事項の中で我々が正すべきものがあるとすれば、これはやはり自主的に正さなくてはならない、かように考えておりますが、現在の多角的な貿易体制という基本的なルールの中で対応しなくちゃいけない、かように思っております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 今回のアメリカの出方で一番納得できないのは、その理由が我々納得できないですね。例えばスーパーコンピューターについても、日本政府には全然入ってないじゃないかとか、それから八割も値段をオフしているとか、しかし、それは自由競争ですからね。私なんかでももう昭和三十年代にそういう思いをしながら各国の障壁を打ち破って輸出してきたわけですよね。これはもう商売の原則ですから、それに対して日本が不公正だと、こう言われたら、理不尽というか、言いがかりとしか思えないですね。例えば木材の問題も、消防法でだめだと言っているのは、これはやつぱりちゃんと合わしてくれなきやもう買いたくても買えないわけですよね。まだほかの方で、例えば米の問題なんかで彼らがけしからぬと言ってくるんならまあ日本人としても理由としては納得できるんですけれども、今回のこの理由というのは全然納得できない。もう何か手当たり次第に別件逮捕みたいなもので、おい、こらと言って職務尋問をやっているような感じがするんですが、その辺はどうなんでしょうか。

鈴木直道通商産業省通商政策局長

○政府委員(鈴木直道君) 五月二十五日に発表した際の説明としてアメリカ政府側が説明しておりますのは、自分たちとしては政府内部で非常に議論をした。最終的に最小限のものに限ったと。これは先生御存じのとおり、ちょうどその一カ月前、四月末にUSTRが年次報告というのを出してありまして、外国貿易として障害であるというのを表にして発表しておりますけれども、例えば日本の関係でございますと三十四項目七の中に出ておりました。アメリカ側の説明は、それを三項目に絞っているということでアメリカ政府の考え方を理解してほしいということと、もう一つ政府、つまり日本政府ができる範囲内のことである、彼らは政府の手の届く範囲内と、こういう言い方をするわけでございますが、そういうものを実は選んでいる。だから、日本政府も、仮にそれが必要と判断すればやりやすいものではないか、こういう議論でございます。  ただ、先生御指摘のとおり、いずれの問題もかねてからいろんな場所で議論されてきた問題でもございますし、日本側の問題等も実はいろいろ主張はしてきているわけでございます。しかし、それぞれにつきましては我々も冷静にもう一度議論し直しまして必要なものは対応していく。ただ、これはアメリカの制裁に基づく交渉に屈するという形ではなくて、あくまでも我々が自主的に判断して対応すべきものであると、かように思っております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 それで、アメリカが制裁を振りかざして抜き身を提げて交渉に来ているわけですね。これを、それじゃ困る、ちゃんとさやにおさめてからやろうとおっしゃっているわけですけれども、そういうふうになっていく可能性というのはあるんでしょうか。

鈴木直道通商産業省通商政策局長

○政府委員(鈴木直道君) これはこれからの問題でございますが、この一カ月問いろんな場面でアメリカ側と話す機会がございましたけれども、基本的にはアメリカは確かにこれの世界に及ぼした影響が極めて大きかったということは非常に身にしみて感じたようでございます。OECD閣僚会議でほとんどの国がこれを激しく非難いたしましたし、我が国も当然そのような立場をとったわけでございますので、仮に現在のウルグアイ・ラウンド自体を失敗させる原因となったとすれば、これは大変なことだということで、アメリカはウルグアイ・ラウンドを成功させることをやはり最優先順位に考える、かつそれを成功させるための手段としてこのスーパー三〇一条を活用しているんだと、このような説明をしております。今後いろんな場面でもちろん我々としては対話というものはしなくちゃならないと思っておりますけれども、このような制裁を前提とした交渉には応ずるつもりはありませんが、やはり重大な友好国で本来あるべきだと思っておりますので、そういう意味での話し合いというのは別途あり得るだろうと思っております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 それで、先ほどおっしゃいましたように三十何品目か候補があったわけですね。その中からこの三つの項目が日本に対して適用されたということですね。そういうふうに絞られたということを日本の通産省としては、日本政府としては、なるほどそういう絞り方は至当であるというふうに納得されたかどうか。いや、そんな絞り方おかしいじゃないか、どうしても理屈がわからない、もっとほかに絞られるならいいけれども、こんな全然見当違いのところへ絞り込んできているということじゃおかしいんじゃないかというふうな受けとめ方をされているかどうか、その辺はいかがですか。

鈴木直道通商産業省通商政策局長

○政府委員(鈴木直道君) 実はサブキャビネットといいますかハイレベル会合がございまして、アメリカ側がその詳細の説明をするかと思っておりましたが、背景説明といいますか、スーパー三〇一条成立にかかわる背景説明はいたしましたけれども、個々の品目に関する理由その他の説明は一切まだしておりません。したがいまして、書面上でいろいろ理由は書いてありますが、非常に大まかな書き方で詳細に関しては必ずしも書いてはございませんので、何らかの方法でアメリカ自身がなぜ、どういう理由で選んだかということが明らかになる時期があると思います。その際に我々としてもさらなる判断が要るのかなと思っております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 私が非常に恐れるのは、アメリカというのは今まで合理的な物の考え方をしてきたわけですね。ところが、最近のこの状況、東芝のあの問題から始まってどうも動きが理不尽というか、理屈抜きで米国はパワーなりというふうな、米国は正義なりというふうなひとりよがりで、そしてそこどけそこどけ、おれが通るんだからどけというふうなごり押しにやってきている傾向にあるんじゃないかと思うんですね。そうしますと、今回これをうまくおさめたにしても、また次から次から同じようなことが出てくるんじゃないかという心配があるんですけれども、何かそういう予感みたいなものがおありになるかどうか、いかがですか。

鈴木直道通商産業省通商政策局長

○政府委員(鈴木直道君) 今回の品目の中にスーパーコンピューターと人工衛星が入っております。その背景的な説明、これはアメリカの新聞記事その他によりますと、いわゆるハイテク分野が対象になっているわけです。最近の貿易摩擦の中にハイテクの問題が非常に多かったわけでございますが、現在アメリカにあります一つの考えの傾向といたしまして、ハイテク分野におきますアメリカの優位性が日本に脅かされている、こういう議論があったわけです。これに対しましては私どももちろん言い分があるわけでございますが、今後世界経済なり日米関係全体を見ました場合に、これは私どもの内閣、前内閣も申し上げたと思いますが、このような分野での共同作業とかあるいは共同研究とか、お互いに協力し合う分野というのは当然あるんではなかろうか。仮に日本が前進している分野があるとすれば、やはりその分野についてはアメリカと共同して開発する、技術移転をしていくというような形での議論が一つの解決策ではなかろうか、かように考えているわけでございます。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 それで、前回報復措置の中にカラーテレビだとか電動工具みたいなものがありましたね。今回も実際に制裁措置をやってきたときに、とんでもないものをスケープゴートにしてくる可能性というのは十分あるわけですね。そういうことになりますと、やはり日本国民自身が納得できないわけですね。それが例えば電動工具なんというのは、あれ結果的にはあの会社はえらい大もうけしちゃったわけですよね、PRになったし、何にしたって。しかし、それは結果はどうあろうと、そういう全然関係のないものにやられたら、日本政府としても国内的なコントロールの問題がありますし、今回もそういう制裁措置としてはとんでもないものが出てくる可能性というのはあるんですかね。

鈴木直道通商産業省通商政策局長

○政府委員(鈴木直道君) つい最近の事例でございますと、電気通信の関係での制裁リストの発表というのが実はあったわけでございます。非常に多くの分野のリストを発表されまして、それについての評価といいますか、これはアメリカ議会の場合は、公聴会を開きまして利害関係者からの意見を聞くということだったと思いますけれども、先生御指摘のとおり、現在、産業分野におきます日米の相互依存関係が急速に高まっておりまして、アメリカの機械工業も日本のいろんな部品なくしては機能しないというような分野が非常にたくさんございます。したがって、制裁リストを発表してきた場合に、アメリカ側のユーザーなりあるいは機械貿易会が反対した部分は相当多かったということも聞いております。私ども非常に重要なことは、そういう相互依存関係をいかに今後建設的に発展させるかということじゃないかと思っておりまして、先般の次官級会議におきましての議論の基本的な点は、相互依存関係をお互いに認め合って、それをいかにいい方向へ発展させるかの方法というものを考えようではないかというのが一つの論点だったと思いますけれども、御指摘のように、制裁品目一つ議論しただけでもそういう議論は必ず出てくると思っております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 私はこういう外交だとか国同士の交渉というのは全然わからないんですけれども、外国人と商売したりあるいは競合したりする場合、余り弱腰でいつまでもずるずるやっていると、悪い言葉で言えばつけ上がられちゃってどうしようもなくなってくるということがあるんですね。私が国際取引をやっているビジネスマンの感覚としてやりますと、これに対処を誤るともうえらいことになるんじゃないかという感じがするんですね。かえって日米間がぎくしゃくしちゃうと。私は、相手が理不尽なら、こちらも少々理不尽であっても対抗手段を講じなきゃいかぬじゃないかという気がするんですよ。特に最近技術の問題というのはどんどん上がってきているわけですね。それで、日本は軍事技術じゃない、民生技術だと思っているけれども、それは軍事技術にも当然利用できるわけですね。そういうものにまでいろいろなことを言われてきたんじゃ非常にコントロールができなくなっちゃうわけですね。私は、もしもアメリカが理不尽なことで、こっちが納得できるならいいんですけれども、納得できずに力でもって押してくる。そして日本が、泣く泣くじゃないですけれども、理解できないまま引き下がるというふうなことじゃやはり困る。そうなった場合に今アメリカが一番困るのは、例えばココムの問題ですよね。もしもそういうことを言ってくるなら、日本はココムを脱退するというぐらいの対抗手段をもってこれに当たってもいいんじゃないかと思うのですがね。この辺はちょっと局長じゃなんでしょうけれども、大臣はどういうふうに考えられますかね。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君) 大変答えづらい問題でございますが、ココムの問題に関しては、先ほどお答えをいたしましたように、守るべき点は守っていかなければ、責任があるところに義務もあるということでございますので、そういう権利主張はしていかなきゃならないと思います。  ただ、通産省はもちろん経済官庁でございますから、経済的な合理性や採算性、そういうものを主張することは当然でありますから、理論的に正しいものを主張するという立場にはあるわけでございますが、やはりこれだけの経済大国になったゆえんのもの、これはまさに開放経済の恩恵でございますから、この利益を失うことがあってはいけない。  ですから、なぜこういう、理不尽と言われますけれども、理不尽な要求がなされるかというと、そのアメリカのいら立ちを我々がやはり理解をしなきゃならない。ですから、日米関係は今の経済状態の中では何よりも大切な分野でございますから、どちらが受ける利益があるかということを考えますと、私はやはり理論だけではない慎重な対応、相手に対する配慮、こういうものを持ちませんと、我々は経済的な合理性に一番大きな物差しを持っておりますけれども、それ以外の価値観というものが恐らく私は日米間で相当違うものがあるはずだ。そういうものに思いをいたしませんと、ただ単に経済的な合理性、採算性を要求をして、理論上突っ走るということは大変恐ろしい将来を、恐ろしい結果を招来する懸念がありますので、私は必ずしも正しいものを正しく追求をすることはある部分までは必要ですが、それは最後まで押すべき手段ではないという今実感を持っております。

木本平八郎サラリーマン新党・参議院の会

○木本平八郎君 そういうお答えしかないと思うんですけれども、ただ私は、子供が非行に走りかけているという状態にあった場合の親の態度で、これを理論的に静かに説得してとかなんとか言っていると、ついこの間のお嬢さんをコンクリート詰めにしたなんということになっちゃうわけですね。ついこの間、法務省の少年の矯正局長にも会っていろいろ話を聞きましても、やはり早い段階に何か少年院に入れてしまえば、七割はちゃんと戻るというんですね。それを、まあまあと思ってほっておくとああいう事件になっちゃうんですね。私はアメリカを少年院に入れた方がいいとは思いませんけれども、このままいくと、アメリカがついついそういうふうにいっちゃうんじゃないかという気がしますので、やはりパートナーとしては、ぶん殴ると言ったらおかしいですけれども、厳しくやるときはやらないと、甘やかすという表現は悪いんですけれども、そういうことだン取り返しがっかなくなるんじゃないかという気がするものですから、今後、毅然とやるところは毅然とやっていただくということでひとつ対処をお願いしたいと思うんです。まあ皆さんちゃんとやっていただけるだろうと思いますから、一応要望だけしておきまして、私の質問を終わります。     —————————————

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、降矢敬義君が委員を辞任され、その補欠として山東昭子君が選任されました。     —————————————

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は、日本共産党を代表して、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の改正案に対し、反対の討論を行います。  反対理由の第一は、本改正案が住民の要求とは無縁の特定大企業や大企業グループが推進する大規模プロジェクトを推進するためのものであるからであります。  今回の改正は、昨年の改正で見送られた特定電気通信基盤施設と一体的に整備されるインテリジェントビルまで対象施設として拡大するものであります。このインテリジェントビルは、横浜のみなとみらい21や、関西新空港予定地の前島のりんくうタウンで計画されているものであります。横浜のみなとみらい21は、別名三菱みらい21と呼ばれているとおり、三菱地所など三菱グループが中心になり地方自治体を巻き込んで推進しているもので、既に民活法で税制、財政、金融上の手厚い支払措置がとられています。また、りんくうタウンでのインテリジェントビルの建設は、住友グループや三和グループ、三菱グループなどが競い合って計画を進めているものであります。  これらは、いずれも衛星通信を利用して二十四時間の国際情報通信が可能な大企業向けの業務用ビルであります。日本を代表する三菱や住友など大企業グループが、そのもうけのために推進する計画に対して、国と地方自治体が手厚い助成措置をとるなどのことは全く必要のないことは言うまでもありません。  その第二は、民活法で支援する特定施設は、大企業の中枢機能の首都圏などへの集中をもたらし、地方と大都市の格差を一層拡大するものであるからであります。  昨年度までに認定された三十一件のプロジェクトを見ても、事業費二千八百六億円の九〇%が首都圏、近畿圏に集中していることでも明らかなところであります。このことは、政府が当初宣伝してきた地方民活、草の根民活が進まず、大都市と地方との地域間格差がますます拡大していることを明白にするものであります。  かくのごとく本改正案は、三年間に三回の法改正、二度の助成措置の創設などによって大企業への優遇措置を拡大するものにほかならないことを指摘して、反対討論を終わります。

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 次に、特定新規事業実施円滑化臨時措置法案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。梶山通商産業大臣。

梶山静六自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(梶山静六君)特定新規事業実施円滑化臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  我が国産業経済にとって、内需型産業構造への転換は現下の急務でありますが、これを円滑に進め、国内産業の空洞化を招くことなくその経済活力を今後とも維持していくためには、多様な需要に対応するとともに潜在的な需要を掘り起こすような新規事業を活発に創出し、産業経済のニューフロンティアを開拓していくことが喫緊の課題となっております。  このような新規事業の実施を積極的に図っていくためには、リスク性の高い新規事業の事業開始段階に対する民間資金の供給を円滑化する仕組みを整備するとともに、あわせて新規事業の実施に必要な情報の提供体制を整備することが必要であり、このため、今般、本法律案を提案した次第であります。  次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一に、新商品の生産または新たな役務の提供等を行う事業のうち通商産業省の所掌に係るものであって、当該事業に係る商品または役務が事業活動に係る技術の高度化もしくは経営の能率の向上または国民生活の利便の増進に寄与するものを特定新規事業とすることといたします。  第二に、通商産業大臣が、新たな経済的環境に即応した産業分野の開拓の基本的な考え方、特定新規事業の内容及び実施方法等に関して実施指針を定めることといたします。  第三に、事業者は、実施指針に基づき特定新規事業に関する実施計画を作成し、通商産業大臣の認定を受けることができることといたします。  第四に、産業基盤整備基金の業務に、特定新規事業の実施に必要な資金を調達するために発行する社債及び借り入れについての債務保証、特定新規事業の実施に必要な資金の出資、特定新規事業に関するの情報の提供等の業務を追加することといたします。  第五に、特定新規事業の実施に必要な資金の調達のために発行する新株引受権付社債につき商法に定められている発行限度を引き上げる特例を設けることといたします。  その他報告の徴収等必要な規定を設けることといたします。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

宮澤弘自由民主党

○委員長(宮澤弘君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日行うこととし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十一分散会      —————・—————

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