国民生活に関する調査会 第4号
- 発言数
- 95 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1989/03/23
会議録
○会長(長田裕二君) ただいまから国民生活に関する調査会を開会いたします。 国民生活に関する調査を議題とし、労働と余暇について経済企画庁及び労働省から説明を聴取いたします。 初めに、経済企画庁から説明を聴収いたします。経済企画庁末木国民生活局長。
○政府委員(末木凰太郎君) 最初、総合計画局長の方を先にお願いいたします。
○会長(長田裕二君) では、海野総合計画局長。
○政府委員(海野恒男君) 総合計画局長の海野でございます。 お手元に資料を二種類お配りしてあると思いますが、この資料に基づきまして御説明をさせていただきたいと思います。 私がお話し申し上げます内容は、昨年の五月に発表されました政府の経済計画におきまして、労働時間短縮の問題と余暇時間の充実に関しましてどのように位置づけられているのか、取り扱われているのかということと、具体的にどのようなことを言っているかということの御説明をさせていただきたいと思います。 まず、お手元にお配りしてございます資料のうち、縦長の資料をお開きいただきたいと思います。「経済計画における労働時間短縮及び自由時間充実の位置づけについて」という縦長の二枚つづりのものでございます。横つづりのものは経済計画の中に具体的にどのように表現されているかという原文をそのまま載せておりますが、全体の位置づけという観点からしますとこの縦長の方が都合がよろしいかと思いますので、これに基づきまして御説明を申し上げます。 まず第一でございますが、経済計画における労働時間短縮と自由時間充実の位置づけについてということで、どのように位置づけられているのかということにつきましては、昨年の五月に発表されました「世界とともに生きる日本 経済運営五カ年計画」という現在の我が国における経済計画でございますが、この中で、まず当面我が国は三つの課題を抱えておるという指摘がございます。 その一つは、このところに書いてございますように、「①豊かさを実感できる多様な国民生活の実現」それから第二番目に「産業構造調整の円滑化と地域経済社会の均衡ある発展」、第三番目に「対外不均衡の是正と世界への貢献」、この三つの政策課題を我が国は現在抱えておるという指摘をした後で、これを達成するためには内需主導型の経済構造への転換・定着、それを図ることによって同時に達成できるという認識を示しております。そして、その中で労働時間の短縮と自由時間の充実という課題は、①にございます「豊かさを実感できる多様な国民生活の実現」という項目の中で、重要な柱として位置づけられておるわけでございます。 この「豊かさを実感できる多様な国民生活の実現」を今阻んでおる要素として三つあるということを、ちょっとここには書いてございませんが指摘しておりまして、その一つは、土地、住宅問題が非常におくれているということと、それから二番目に、当委員会で問題にされました長い労働時間、それから三番目に、国際的に見て価格水準が非常に高いという内外価格差の問題、この三つが大きな阻害要因として指摘されておりまして、その中で労働時間の短縮ということが大きな柱として指摘されておるわけでございます。 具体的に(2)で示しましたように、経済計画における労働時間短縮と自由時間の充実に関します具体的な施策といたしまして、①に書いてあります「労働時間の短縮」につきましては、まず、労働時間をおおむね週四十時間という労働時間の実現を期し、計画期間中におおむね千八百時間程度に向けて努力するということが掲げられておりまして、その具体的な施策として、i)にありますように、完全週休二日制の普及を基本とする、それから第二番目に、年次有給休暇の計画的な付与・取得の促進、あるいは連続休暇の普及等々によります休日の増加、それから三番目に、所定外労働時間をできるだけ短縮する、この三つを通じて、計画期間中に千八百時間労働時間を達成する、こういうことを言っております。 それから、「自由時間の充実」につきましては、今後増大する自由時間に対応して次のような施策を実施するということで、まず第一に、四季折々にある程度まとめて休暇がとれるような制度や慣行を確立する、それから二番目に、自由時間の増大に対応していろいろな各種の余暇活動のためのいわばインストラクター、人材の育成、それから三番目に、円高も進行しておりますので、国際的ないわば親善を増進するという観点から、外国への旅行ということを大いに促進する、この三つが指摘をされております。 次のページに、現在の検討状況について述べております。 経済審議会は、毎年一回、この施策の実施状況を点検いたしまして政府に報告することになっておりますが、昨年の十二月にその中間報告が出されております。その中間報告におきましては、この2の一番下から二行目のところにありますように、今後、まず完全週休二日制の早期実施ということを図ることによって時間短縮を実施すべきであると。三つ掲げております施策の中で、完全週休二日制というのをまず取り上げるべきだということを指摘いたしております。 なお、3のところにございますように、経済審議会とは別個に経済企画庁の中に労働時間短縮の問題についての研究会を設置いたしておりまして、この研究会が近く報告書を出すことになっております。いずれも、国際的に見ても非常に長い労働時間に対するいわば批判の対象となっていることにかんがみまして幾つかの提案がなされることになっておりますが、四月の中ごろそれが公表されることになっております。 それからもう一つ、横長の資料につきまして、お配りしてあると思いますけれども、一ページ、二ページにはただいま御紹介いたしました経済計画の中で具体的に時間短縮と自由時間の充実についてどのような施策を講ずべきかということについて、先ほど御紹介しましたような点を具体的に載せてございますが、これにつきましては省略させていただきまして、三枚目をちょっとおあけいただきたいと思います。 このグラフは、勤労者一人当たりの平均労働時間というものの長期的な推移を示したグラフでございますが、左の方から右に下がってまいりますグラフ、二本ございますが、上が年間の総労働時間の動きでございまして、下の点線が所定内の労働時間の動きでございます。ごらんいただきましてわかりますように、三十五年をピークにいたしまして着実に労働時間の短縮が進んでおったわけでございますが、昭和五十年ごろになりまして、その後労働時間の短縮が足踏み状態になりまして、むしろ最近におきましては総労働時間におきまして若干増加する傾向にある。この点線と総労働時間の間が結局所定外労働時間ということになるわけでございますが、最近の好調な景気を反映いたしまして所定外労働時間が若干ふえているということもございまして、総労働時間がむしろ増大ぎみであるということでございます。 五十年代に入りまして、このようにそれまでの低下傾向からその傾向が定常状態に入ってしまった大きな原因と申しますか、あるいは背景の一つに、週休二日制の実施の足踏みということがあるのではないかということでもう一つグラフをお示ししてございます。四十年代の後半から昭和五十年ごろまでにかけまして週休二日制が非常な勢いで実施されつつあったわけでございますが、五十年以降その実施状況が非常に足踏み状態に入ったということで二本やはりグラフをお示ししてございます。 下は、完全週休二日制を実施しております。その適用を受けております労働者の割合、四週八休になりましと完全週休二日制になるわけでありますが、何らかの形で、四週五休、四週六休というような形で週休二日制を享受しております労働者の割合が上のグラフでございます。いずれも五十年代以降若干の上昇傾向にはございますけれども、それまでの急速な普及過程から一転して足踏み状態になった。このことが平均的な労働時間の短縮を五十年代以降定常状態に至らしめたという大きな原因になっているのではないかということから、先ほど御紹介しましたように、経済審議会の中間報告の中では、まず当面週休二日制の早期普及ということについて言及をしておるわけでございます。 それから次のグラフは、諸外国との比較をいたしておる表でございます。このグラフを見ていただきましておわかりのように、日本が現在二千百五十時間程度に対しまして、フランス、西ドイツといったヨーロッパ大陸の国々は千六百時間台に入ってきているということでありますが、アメリカ、イギリスという国々は千九百時間台でございまして、いずれにいたしましても日本の年間労働時間に比べまして二百五十時間から五百時間ぐらいの差があるということでございます。 下はその内訳でございまして、日本の場合には、まず年間の労働日数が非常に多いわけでございますが、その大きな原因の一つとして、先ほど御説明いたしました週休二日制が十分実施されていないという、この白塗りのところでございますが、これに祝祭日が若干日本は多いということもございまして、休暇の日は比較的多くはなっておりますけれども、週休二日制が実施されていないということが大きな原因になって、労働日数が多い。それからもう一つは、有給休暇の取得状況が非常に悪いということもございまして、年間労働日数が非常に多いという状況でございます。 以上、経済計画の中で労働時間の短縮と自由時間の充実という問題につきまして、計画の中でどう取り扱われているか及び現状はどのようになっているかということを御説明申し上げました。
○会長(長田裕二君) 末木国民生活局長。
○政府委員(末木凰太郎君) 国民生活局長でございます。 引き続きまして、もう一つの資料にございますが、「政府の余暇・生活文化政策推進体制の現状と今後の整備方針」、こういう六、七枚の紙でございます。これで日常の業務の状況について御説明いたします。 表紙をめくっていただきまして、資料1でございます。余暇あるいは生活文化関係の行政に関連する省庁がこの一覧表にございますように十三省庁ございます。経済企画庁はその中にありまして、余暇における生活の充実、その他国民生活の日常生活の改善に関する基本的な経済政策及び計画の総合調整に関することを所掌しております。そういった関係で、当庁がいわば幹事役、取りまとめ役になりまして、この十三省庁の担当ベースで連絡会議を開催いたしておりますし、予算の取りまとめ等の仕事を日常行っております。 それから、その次の紙で資料2でございますが、これら十三省庁の自由時間、余暇と言ってもいいんですが、の充実対策の関係予算の推移がグラフになっております。しばらくの間横ばいないし減少傾向にございましたけれども、ここ二、三年は上昇傾向にあります。 一番上が合計額の数字でございまして、これは数字が入っておりませんけれども、左側の目盛りで大体見当をつけていただきますが、六十三年度は合計三千八十九億円でございます。それから、次の細い点線は一般会計分でございまして、これが千九百七十四億円。一番下が特別会計でございまして、千百十五億円。内訳はそういうことでございます。もちろんこの予算は、余暇とか自由時間とかいう名前をどういうふうにつけているかということにかかわらず、これら十三省庁の予算の中で余暇に実質的に関連する部分を抜き出したものでございまして、例えば資料1で言いますと、建設省の河川関係の予算というのはもっと巨大なものがございますけれども、河川関係の予算の中で余暇充実に関連する部分を抜き出すというように、各省庁いずれもそういったもので抜き出したものでございまして、これを見ましてもここ二、三年若干予算の充実が見られます。 それから、経済企画庁自身、私ども自身といたしましては、その次の資料3でございますけれども、国民生活審議会という審議会がございますが、この審議会で昨年の十二月から余暇問題を取り扱う専門の委員会を設置いたしまして、おおむね今年中を目途に今余暇対策の充実のあり方につきまして御審議いただいているところでございます。ちなみに、過去に国民生活審議会で御審議をいただきましたいろいろなテーマが資料5に掲げてございますが、余暇問題につきましてもかつていろいろの勉強をした経緯がございます。しかし、今日ほど余暇問題が現実の政策課題として重要性を増してきたことはないと思います。今や非常に重要なテーマになっておりますので、新たな意気込みで総合的な御審議をいただいているところでございます。 以上が中央でございますけれども、地方関係につきましては、国の余暇関係行政と地方自治体のそれとの連絡調整を図るために、毎年春及び秋に全国の都道府県の担当課長会議あるいはブロック会議を開催しておりまして、都道府県に対する情報提供あるいは啓蒙等に努めてきております。 なお、当局の行政体制といたしまして、平成元年度から新たに余暇・生活文化行政企画官を設置するということをお願いしております。この企画官は、余暇・生活文化に関する基本的な政策の企画立案あるいは総合調整、情報普及、世論調査等を行うわけでございますけれども、当面はこの国民生活審議会の報告を受けまして、余暇・生活文化充実のための指針を策定する等の仕事を考えております。 時間の関係で、簡単でございますが、以上でございます。
○会長(長田裕二君) 次に、労働省から説明を聴取いたします。椎谷賃金時間部長。
○説明員(椎谷正君) 賃金時間部長の椎谷でございます。 お手元に幾つか資料をお配りしてございますが、まず、労働時間の短縮につきましてお話し申し上げます。 お手元に「昭和六十三年の労働時間の動き」という三枚つづりのペーパーがあるかと思います。これの一枚目をめくっていただきますと、ただいま経済企画庁の方から御説明のありました資料と似たような資料が出てまいります。 この中で、今御説明ありましたとおりですが、このグラフの右の上の方に「労働時間の変化状況」というのが四角い箱に囲んで書いてあるかと思います。六十三年につきましては、総実労働時間が二千百十一時間、前年と同じでございましたが、中身をごらんいただきますと、所定内と所定外所定外といいますのはいわゆる残業時間でございます。所定内労働時間の方は千九百二十二時間、初めて千九百三十時間台を割りまして、前年に比べて十一時間減少いたしました。これは上の箱の方に書いてございます。 六十三年、昨年一年間の四半期ごとの対前年同期比というのが下の四角の枠の中に書いてあると思います。一月から三月の四半期につきましては一・五%所定内労働時間がふえているわけですが、実は昨年の四月から改正労働基準法が施行になりまして、その四月-六月以降につきましては所定内労働時間がマイナス一・二、マイナス〇・三、マイナス一・二と減少を続けております。 つい最近、この一月の分が出ましたのでございますが、それによりますと、そこには入っておりませんので恐縮ですが、所定内でマイナス〇・九、それから残業時間につきましても対前年同月比でプラス二・六ということで、増勢がかなり鈍化してきているということがおわかりいただけると思います。 次のページをごらんいただきますと、これは非常に細かい数字で恐縮でございますが、ごらんいただきたいのは、下の欄の左から二つ目と三つ目でございます。そこに六十三年の一-三月から四-六月、七-九月、十-十二月というのが下段のやや真ん中辺にございます。左から二つ目が所定内時間でございます。ただいま申しましたとおり一-三月はプラス一・五でございますが、四-六月がマイナス一・二、それから七-九月が〇・三のマイナス、十-十二月がマイナス一・二。さらに右の欄の所定外労働時間が、同じく四半期ごとに見ますと、プラス一二・四から九・四、六・九、四・一と、確かに残業時間はふえてはおりますが、そのふえ方がかなり鈍ってきているということがおわかりいただけるかと思います。 もう一つは、週休二日制の話は今企画庁の方から御説明がございましたので省略させていただきますが、連続休暇に関連いたしまして年次有給休暇のとり方、とりぐあいがございます。それにつきましては、「労働時間短縮推進計画」という資料がお手元に配られているかと思いますが、この二十八ページをごらんいただきたいと思うんです。二十八ページに「労働者一人平均年次有給休暇の推移」というのがございます。 昭和六十一年まで書いてございますが、点線で書いてございます真中の線でございます。昭和六十一年で有給休暇を与えられている日数が、一番右の方でございますが、十四・九日。それに対しまして実際に年次有給休暇をとった日数が七・五日。取得率というのが一番上にございますが、五〇・三%。非常に大ざっぱに申しますと、大体会社から与えられる年次有給休暇は十五日ほどありまして、そのうちの半分ぐらいが実際に使われている、こういう状態でございます。六十二年につきましてもほぼ同様の状態でございます。そういうような状態でございまして、外国との関係で言いますと、今御説明がございましたように、二百時間から五百時間の差があるということでございます。 そういうような状況の中で、労働基準法の改正をいたしまして昨年の四月一日から施行をしているわけでございますが、もう一つ、今ごらんいただいております「労働時間短縮推進計画」というのを私ども労働省としてつくったわけでございます。 これはどういう性格のものかと申しますと、この推進計画の二ページ目をごらんいただきますと、一番上に(ハ)というのがございます。そこにこの計画の性格を示してございます。「労働時間短縮推進計画」は、「世界とともに生きる日本」、ただいま御説明になりました「経済運営五カ年計画」でございますが、及び「第六次雇用対策基本計画」、これも閣議決定をされております経済計画と同じ期間中における雇用対策に関する計画でございますが、その二つの計画との調和を図りつつ、我が国の経済的地位にふさわしい労働時間の水準の実現に向けて昭和六十七年度――これは昨年つくりましたのでそう書いてございますが、平成四年度までにおける労働時間短縮の進め方についての指針を示すものでございます。 ということでできているわけでございますが、労働時間短縮の意義というのが次に書いてございます。 (イ)はいわゆる勤労者にとってのメリット、(ロ)は企業、産業にとってのメリット、(ハ)が国民全体といいますか、国全体としてのいわば課題という形で書き分けてございます。 勤労者につきましては、(イ)にございますように、「充実した余暇活動、家族との触れ合いなど家庭生活の充実、社会参加を通じた地域社会の発展への寄与など我が国の経済的地位にふさわしい豊かな国民生活を実現し、ゆとりあるライフスタイルの定着を促進するために必要不可欠な課題である。」と。それから、産業、企業につきましては、労働時間短縮によりまして(ロ)にございますように、「労働者の勤労意欲の向上、柔軟性と創造性に富んだ人材の確保、能率のよい仕事の遂行などを通じて、産業・企業の活性化、ひいては、我が国経済社会全体の活力の維持増進に資する」。さらに、(ハ)で、労働時間の短縮が図られますと余暇活動が活発になり、一般的には「個人消費の拡大等を通じて我が国の経済構造を内需中心型に変革し、経済の調和ある発展に貢献するという観点や、中長期的にみた雇用機会の確保などの観点からも、我が国全体として取り組むべき国民的課題である。」。個人の問題、社会、企業の問題、あるいは国全体の問題として取り組むべきものである。労働時間の短縮は、そういう点で大変意義のあるものであるということでございます。 労働時間短縮の目標につきましては新しい経済計画と同様でございまして、(イ)にございますとおり、「おおむね計画期間中に週四十時間労働制(完全週休二日制に相当)の実現を期し、年間総実労働時間を計画期間中に、千八百時間程度に向けできる限り短縮する。」。 具体的にどういうやり方でやるかということですが、(ロ)にございますが、「改正労働基準法の段階的法定労働時間の短縮を踏まえた完全週休二日制の普及促進を基本に、年次有給休暇の完全取得の促進、連続休暇の定着、所定外労働時間の削減を重点として推進する。」ということでございます。労働時間の短縮は、いわば生産性向上の成果を賃金、労働時間等の労働条件の改善に配分するについて、労働時間の短縮にも積極的に配分してほしいというのが基本でございます。 ということで、労働時間短縮への取り組みにつきましては、Ⅲ以下に書いてございますとおり、一つは労使の取り組み、さらに労使の取り組みにつきまして、そこに「基本的課題」以下四ページから七ページ②の「個別的課題」を経まして九ページ、十ページまで書き分けてございます。さらに、国民の理解と協力はぜひとも必要であるということで、十ページに「国民の理解と協力」、さらに十一ページに「行政の取り組み」として改正労働基準法の円滑な施行、それから十二ページで「労使の自主的努力に対する指導、援助」、十三ページで「国民的コンセンサスの形成」、さらに「金融機関、公務員等の週休二日制の推進」といったようなことが掲げてございます。それから十四ページに「自由時間の活用促進のための環境整備」ということで、労働省としての余暇対策というのをそこに書いてございます。 以上が「労働時間短縮推進計画」でございます。 もう一つ、お手元に「労働時間短縮に関する提言」というのが白表紙のものでお配りしてあるかと思います。 これは、一番最後の十二ページに、どういう人たちが集まって議論をいただいたかというのがございますが、労使の方はもとよりでございますけれども、報道関係の方あるいは地方自治体の方、学者先生方、そういう幅の広い方々にお集まりいただきまして議論を重ねた結果、そこにございます提言が出されたわけでございます。 提言は三ページから四ページにかけて十五ほど掲げてございます。一つは、三ページですが、「ゆとりある社会に向けて考え方の転換を」ということで、これは社会全体に対する呼びかけのような形になっておりますが、そこにございますように、例えば(1)で「「しっかり働き、ゆっくり休む」というバランスのとれた生活を実現しよう。」ということで、五つほど書いてございます。もう一つは、「創意工夫をこらして労使の真剣な取り組みを」。労働時間の短縮の基本は労使の話し合いによる実現ということでございますので、そこに創意工夫を凝らしてほしいということで、例えば「トップが率先して休みをとろう。」というようなことが、これもまた五点ほど提言されております。 それから四ページに、「政府の積極的な支援と国民の理解と協力を」ということで、例えば「余暇を活用し、自己啓発に加えて、地域社会やボランティア活動にも積極的に参加していこう。」、以下五点ほど、全部で十五の提言が掲げてございます。私どもとしましては、この提言につきまして労使を含めて広く国民に知ってもらい、労働時間短縮についての国民的コンセンサスの形成を促進したいというふうに思っております。 それから最後に、そういうふうな形で労働時間の短縮を実現してできました自由時間につきましてどういう対応策があるだろうかということで、「労働時間短縮に対応した勤労者余暇対策について」というのがございます。これにつきましては、簡単に、「労働時間の短縮について」という説明関連資料がございますが、この説明資料を二枚めくっていただきますと、「労働時間短縮に対応した勤労者余暇対策について」というのが書いてございます。 基本的な考え方としましては、そこにございますとおり、「勤労者の余暇時間が大幅に増大することに対応して、余暇の有効活用を図る」ということで、「勤労者が生涯にわたりその能力や個性を発揮するとともに、勤労意欲の向上等を図るため、各種余暇施設の整備、余暇時間中の自己啓発の推進、スポーツ、文化活動等の振興等の勤労者余暇対策を推進する」ということで、労働省がやっておりますのは、そこの以下2の(2)から(6)まで掲げてございます。 一つは、「勤労者福祉施設の設置、運営」。それから二番目は「自己啓発の促進」、これは余暇時間中の自己啓発を促進するために有給教育訓練休暇制度をとっている事業主に対して助成する、あるいは自己啓発に対して援助をする事業主に助成するという形で自己啓発の促進を図っているものでございます。それから三番目が、「スポーツ、文化活動等の振興」でございますが、これにつきましても、全国勤労者の駅伝大会ですとか、そういういわばイベントを幾つか手がけておるものでございます。 それから(4)で、「リフレッシュ休暇制度」というのが書いてございますが、これはやや新しいものかもしれませんですが、職業生涯の節目節目、例えば十年ごととかというその節目節目におきまして、職務から一定期間離れまして心と体のいわばオーバーホールを図る、そういう形で「余暇活動の促進等を図るため、リフレッシュ休暇制度の普及促進を図る」ということにしてございます。 それから、余暇がせっかくありましてもどういうふうにそれを過ごしたらいいかということもございまして、特に勤労青少年につきましては、その健全な育成を図るために指導者の養成ということで、指導者の大学講座の開催等も行っているところでございます。さらに、勤労青少年の国際交流ということでワーキングホリデー制度というものに関して助成を行っているところでございます。 簡単でございますけれども、以上私どもの方の説明を終わらせていただきます。
○会長(長田裕二君) 労働省の御説明はそれでよろしいですね。 以上で経済企画庁及び労働省からの説明聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○青木薪次君 時間がありませんので、言いっ放しのような格好になると思うのでありますが、今もお話のありましたように大変立派な提言をされているわけでありますが、実際問題としてはウサギ小屋に住む働きバチとか働き中毒とかということを外国で言われております。事実、私も昨年いろんな国際会議に出ましたけれども、日本は確かに世界一のGNPの大国だと。しかし、やっていることについては全くもって働くために生きているというように言っても過言じゃないだろう。今お話のありましたように、一年間の労働時間が二千二百時間、外国は千七百時間前後というようなことで、このことが貿易摩擦の最たる支障になっているということを考えていかなきゃならぬのではないだろうかということで、働くことを自己目的としないで、働くことの生きがいと同時に、今言われましたような自由時間、余暇の活動や文化、スポーツ活動というようなものを有意義にしていく手段として労働をとらえていくということが必要じゃないだろうか。 そうして、金ばかりためるということでなくて、新しい豊かさというものは一体何だろうかということになりますと、これはやはり生活にゆとりがあることである。それから自由時間、すなわち今も言われましたように、余暇が充実していることである。次に将来に不安のない生活を意味するものでなければならない。そのために所得のゆとりとか時間のゆとりとか、あるいはまた住宅などのいわゆる空間のゆとりというようなものが含まれなきゃならぬのではないだろうか。 高齢化社会に対応いたしまして、新たな福祉の充実を図るとともに心の豊かさを重視するという点が、あわせて今企画庁や労働省からも言われたわけでありますけれども、その意味で労働と余暇を考える場合に、企画立案などいわゆるクリエイティブといいますか、その仕事に携わっている勤労者と、事務や工場労働など定型的な業務に携わっている勤労者とでは、その把握に非常に違いがあると言われているわけであります。今私が申し上げたそういう企画立案などに携わっている人たちは、労働イコール生きがいというのが私は案外あるんじゃないか。ところが、全体大半の労働イコール苦痛といいますか、余暇こそが生きがいまたは休息の時間であるというように考えている人が大半じゃないだろうかというように考えているわけであります。 ことし春闘が今闘われておりますが、この中においても、賃金と労働時間の短縮という問題で、雇用問題というのが今まで言われておったけれども、このことは人手不足という問題に今日かき消されている感さえあるのでありまして、そういうような中において、実態的にどういうようなとらえ方を、今私が申し上げたような、いわゆるそういう面で新しい生きがいというものについて充実させるために、私は単なるかけ声じゃなくて、労使に向かってそういう点を徹底的にひとつ教育、啓蒙、宣伝、実践、そういうものをしていく必要があるんではないかと思うのでありますが、その点をどんなふうにお考えですか。
○説明員(椎谷正君) なかなか難しい御質問だと思うのでございますが、私どもから申しますと、いわば確かに今までですと働くことが生きがい、また休んでも、例えば今御指摘のように住宅が狭いとか生活にゆとりがないとかいうことで十分に余暇を活用できないということがあったかと思うのでございますけれども、今お話にございましたこの春の賃上げにかかわります交渉におきましても、労働組合側自体がかなり労働時間の短縮ということを大きく取り上げてきておりますし、私どもとしましては、やはり働いている人たち自身の意識が少しずつではありますけれども変わってきているのではないか。また、それを受けます使用者側も、日経連に代表されますように、労働時間の短縮というのを自分たちも考える、そういう雰囲気といいますか、そういうのができてきているのではないかというふうに思っております。確かに生活にゆとりがない、あるいは住宅の問題等があることはありますけれども、そういう新しい動きというのはやはり注目してよろしいのではないかと思います。 また、定型的な労働者の場合とそれから企画立案をしております労働者との間で意識の違いがある。片方は労働は苦痛だと思う、片方は労働が生きがいであるというふうな御指摘もございましたけれども、最近はどうもやや変わってきているようでございまして、特に二十代から三十代の年代の人におきましては、労働も余暇もというそういうことに両方をいわば重視する、そういう生き方というのが広まりつつあるように思います。私どもとしましては、そういう点を労使を初めとしまして国民の皆様方に理解をしていただこうということで、啓蒙活動なりあるいは指導行政に努力をしているところでございまして、そういう方向でさらに引き続き努力を重ねたいというふうに思っております。
○政府委員(末木凰太郎君) 先生御指摘の生活にゆとりを持つと、時間的にも空間的にもゆとりを持つことが真の豊かさの追求上必要であろうという御指摘、全くそのとおりだと思います。 そこで、この余暇の問題ですけれども、しかし、余暇の問題については、大きな流れとしては余暇をふやしていこう、労働時間を減らしていこうということで、労使ともに大きな流れとしてはそういう考え方になっていると思いますけれども、少し突っ込んでみますと、非常にまだ意識がばらばらでございます。 先日、私テレビで一時間半ぐらいの特集番組で「フリータイム・イン・ヨーロッパ」という、ヨーロッパにおける自由時間問題を取り上げた特集を見ましたが、そこで、日本のアナウンサーが、皆さんこんなにたくさん自由時間、余暇の時間があってどうするんですかと、そんなにたくさんどうやって使うんですかと聞きますと、ほとんどどこの国でインタビューしても、家族と過ごすということで、家族という言葉が非常によく出てくるんです。ところが、日本では、どこかの会社の調査によりますと、家庭の奥さんは亭主の休日がふえると非常に迷惑をするとか、自分の自由時間が減っちゃうというような調査結果が出ていたり、必ずしも時間がふえれば家族というふうに直結していないのかもしれないという疑問があります。 あるいはまた産業界の一部の方々、あるいはそれ以外にもあるかもしれませんが、外国から働き過ぎていると批判されて、それで政府は日本人を怠け者にすればいいということを考えておるのかということをおっしゃる方もなくもありません。もちろんこれは多数だとは思いませんけれども。 したがいまして、私どもとしましては、大きな流れははっきり見えてきておりますので、もう少し突っ込んだ議論を広く国民一般の方々にやっていただく。労使という場でもやっていただく、地域という場でもやっていただく、あるいは研究者とか学会の方にもやっていただいたらいいと思いますし、婦人団体でも労働組合でもいろいろなところで、そもそも自由時間、余暇の時間というのはどういう意味合いを持つのかということについて大いに議論をしていただいて、そういう中から、なるほどこういうことで、外国に言われるからじゃなくて、本当に豊かな生活を築くためにこうしていくべきじゃないかという盛り上がりを期待するといいますか醸成していく。そして、一方では制度的な、先ほど来経済計画にうたわれていた線とか、あるいは労働省でも具体的にお進めになっている労働時間短縮についての具体的なフレームワークも進めていくということが必要なんではないかと思うわけです。 そういう考え方に基づきまして、先ほど申し上げました国民生活審議会でいろいろ御議論をいただいているわけですが、今私が一、二例を挙げましたような論点につきまして、右左いろいろな議論がまだある段階でございます。しかし、いずれにしても、そういった議論をいろいろ踏まえまして、労使も含めて呼びかけをしていくということが非常に重要な問題だと思います。
○青木薪次君 私は今の方向は正しいと思うんですが、問題は、労使に向かって教育、啓蒙ということはもっと徹底的にやりませんと、この経済企画庁や労働省が指向している、一九九二年の千八百時間の目標は達成できないと思います。なぜかならば、例えば私は中小企業者と非常に交流があるわけでありますが、朝八時半からの出勤だと仮定いたしますと、七時半からもう出てきている。出てきているのは何かというと、自発的に出てきている。使用者はそのことについて出てこいとは言っていないということで、これはそういう雰囲気があるから出てくると思うのでありまするけれども、これは五十歩百歩の議論だと思います。したがって、それを来るなと言うわけにはいかないということがまず第一点。これが日本の中小企業の今日的ないわゆる就業構造の中における労働時間の態様だというように考えて差し支えないと思うんです。 大企業の場合にはある程度やっぱりシステム化されておりますし、その意味では、実施が比較的可能だけれども、中小企業の場合には下請産業であるということ、いわゆる受注産業でもあるということ、そういう経済構造の中において一段と消費税なんかが実施されてまいりますと、その意味で、仕入れの関係やあるいはまた納期の関係やその他いろいろ考えてまいりますると、労働時間は短縮されるどころか、自発的意思というような意味をもって私は余計延ばされていく可能性というのが非常に強い。 そこで、一つは労働時間短縮が行われた場合における余暇活動の施設利用、その他の関係の設備をふやすことも非常に大切なことでありますし、休まれたら奥さんは、今おっしゃられたように女性がかえって苦労してしまう。粗大ごみのようにうちでごろんごろんしておられたら、二日も三日もやられたら大変なことだというように実は言われているわけでありますが、私もそのとおりだと思うんです。ヨーロッパやその他へ行ってごらんなさい、人口が半減してしまう、極端に言うと。それはなぜかというと、家族そろって国境を越えてバカンスに行くわけですね。それが普通になっている。日本の場合にはそんなことは夢にも考えられないという状態だと思うんです。 そこで、その問題と、中小企業対策とおっしゃいましたように、労働時間短縮を実現させるためには、そのための啓発、指導、教育、宣伝というようなものをつくると同時に、私どもはむしろ全体が労働時間を短縮してしまえば、あそこは一日八時間なり九時間やっているけれども、我々のところは七時間半だとかというような格差がなくなるような方向でいわゆる指導を徹底する、法律までつくることがどうかという点はあるかもしれませんけれども、全体でやればできるわけです。あるところがカンニングしたらそれはできないことになってしまうわけでありますから、その点の関係等について行政指導をどのようにお考えになっているのかどうか、この点を伺ってみたいと思います。
○説明員(椎谷正君) いわゆる中小企業に対する労働時間短縮の指導の問題だと思うんですが、御指摘のように、中小企業というのはなかなか時間短縮を進めにくい。私どもは、今まさに先生御指摘のとおり、一つの企業だけでできない面が強いんだろうと思います。 一つは、親企業から注文を受けて、その納期を言われたとおり納めなければいけない。そういうときには無理をしてでも、例えば土曜の休日を、あるいは日曜日の休日を返上してまで納期に納めようとするというのはなかなか避けられない。そこで、私どもが実は今考えておりますのは、親企業も含めて系列企業を一つの集団としてとらえて、親企業も入った形でみんなで時間短縮をうまく進める方策を考えようではないかというのを、少なくとも来年度からやりたいということで予算のお願いもしているところでございます。 それから、もう少し卑近な例で申しますと、例えば商店街がございますが、商店街で一斉に閉店をする、土曜日の閉店をするというような形で、あるいは労働時間の短縮を図るために一日の閉店時間、ある一日といいますか、閉店の時間をそろえる、七時なら七時でそろえるということを実は進めておりまして、そういうふうにうまくいった商店街には、いわばマル適マークではございませんが、そういうものを出しまして表彰するというような形でいい集団づくりというのをひとつやっていく。それはもう既にやっているわけでございますが、そうしますと、その商店街につきましては一斉にできるということでなかなか評判がよろしいというようなこともございます。 それからもう一つは、そういういわば集団でなかなかできない、もっと独立した、むしろ注文生産ではあるけれども、注文主があちこちたくさんあるというような個別の中小企業に対しましては、これは労働時間を単に短縮しなさいと言っても、なかなか、じゃどうやったらいいんですかという話になるわけでございます。 そこで、これも実は来年度予算でお願いをしておるものでございますけれども、個別に労働時間の短縮について、あなたの企業ではどういう点が問題なのかというのを診断してあげる、診断した上でどういうふうにすれば、少なくともこういう仕組みにすれば労働時間は短縮できますよという、粗っぽいかもしれませんが処方せんを書いてあげるというような形で、それを時短診断サービスと呼んでいるわけでございますが、そういう手法を取り入れて中小企業に対して労働時間の短縮の指導なり、あるいはもうちょっと進んだ援助というのを考えていきたいというふうに思っております。
○岩本政光君 経済企画庁さん、労働省さん、御苦労さまでございます。時間が限られておりますので、私は最初にまとめて質問をいたしますので、答弁は一括お願いをいたします。 当調査会はたくさんの人を呼んで勉強させていただきました。特に労働と余暇につきまして意見を聞きましたが、総体的に今まで私が感じましたのは、自由時間の確保と創造的、自己実現的な余暇活動の必要性を皆さん方がずっと述べてきたように感じます。それで、今もお話がありましたけれども、私もそう思うんですが、最近本当の豊かさとは何なんだ、あるいは高齢化社会の到来、あるいは週休二日制によります休日の増加が予想される中で、従来自分たちがやってまいりましたライフスタイルを変えなければならないのではないか、こんなことを国民全体が真剣に考え出している、動き出している、そんなように感じられております。 そこで、したがって行政側も、皆さん方もそのような国民のニーズに真に対応する政策を考える必要があるんだと、私はこういうふうに思っておりますし、まあ考えておられるというふうになるかもしれませんが、その辺をまず私は、両省に共通する事項として二つのことをちょっと聞きますのでお答えをいただきたいと思います。 一つは余暇行政のあり方、これは両省に対してお聞きいたします。 先ほどちょっと説明もあったんですが、余暇行政、余暇に関連する行政は従来から今まで各省が実施してきた全体的な行政の中に、いろいろ今報告もあったんですが、結果的には余暇活動に関連するものがあったんだということで、積極的にはまだ動き出していないんではないかという感じが私はするわけでございます。しかも各省の余暇に関する行政はそれぞれちょっと報告があったように独自で進んでいっている。方向は全体として一体なのかもしれませんが、独自で進んでいっているのではないか。これでいいんだろうか、もっと総合的な見地から考えなければならないところに来ているんではないかというのが私の一つの考え方であります。 したがって、余暇行政に何らかの総合的な調整機関が必要なのではないだろうか。先ほど経済企画庁さんは新しい課を何か設けるとかいろんな話がありましたけれども、全体的にどれだけの効果が上がっているのか、こんな程度でいいのかなという気持ちもいたしますので、その辺も含めて行政側として国民のニーズに対応する余暇行政はどうあるべきなんだと。できれば、皆さん方は役所として今来ているんですが、担当者でもありますから、これは調査会は別な機関なので、こんなふうにしたらもっと効果が上がるんだけれどもなという個人的な意見もあったら一緒に、決して文句は言いませんから教えていただきたいと思います。 二つ目の問題は、分散型データベースによる余暇情報の一元化についてちょっとお聞きをし、その辺についてお教えいただきたいと思います。 公共余暇施設の利用に際して、国民の皆さん方はそれぞれ所在、場所とか設備の状況とか利用の仕方とか申し込みとかをするのに、情報の入手手段が地方公共団体の広報等によるとか、現地へ出向いていって聞くとか、申込書を持ってウイークデーに長い時間行列をつくっていいところに行くとか、抽せんをもらって自分の番を待つとか、大変全体的にはばらばらで、しかもどこに何があるか、使いづらい形になっているのではないかという感じを私はいたします。 そこで、現在コンピューター時代でもあるし、情報化時代でもあるし、通信技術もありますので、各施設、種類別の分散型データバンクを整備するなど、そういうものをつくるなどして一元管理できないのかな。そして主要の駅だとかあるいは公共の郵便局だとが、そういうところに端末を置いたり、また別な便利な使いやすいところにそういう情報を集めてそれを提供する。申し込みがあったらそういうことについてそれに答えられるようなそんなシステムをしますと、非常に国民側が使いやすくなるんだけれども、そんなことについて、もしやるとすればどんなことが考えられるのか、また考えたことがあるのか、そういうデータベースというものが集められるのか、そんなことについて御意見を聞かさしていただくと大変ありがたいし、また、できればそうしてほしいなというような気持ちもあるんですが、その辺についてちょっとお話を聞かさしてください。 次に個別の問題で、経済企画庁さんに時短と休日の問題についてちょっとお伺いをさしていただきます。 先ほど来、時間の問題がありましたが、休日、特に長期休暇については、我が国の経済システム、国民の生活習慣、意識等の点から考えて、今すぐ全く新しい長期の休暇のタイプといいますか、制度をつくり出すということについては、ぽんと一遍に変化をするというのは非常に難しいと思うんですが、我が国特有と言った方がいいのかもしれません、年末とか年始とかお盆とかゴールデンウイークといった、国民生活に根差しました既存の休暇慣習がありますので、そこでこの際、これらを活用して少しでも欧米の休暇制度に一歩でも近づくことを考えて、無理のない姿で休暇とか休日とかをふやしていくことが非常に大事なんではないか。その点について経済企画庁さんはどんな考えをお持ちなのかということを伺っておきます。 一つの考え方として、例えば、最近ちょっと話題にもなっていますが、五月一日の休日化、これはメーデーとつけるのか、名称のことは別として、そういうことについても、この際もしお考えがあればお聞かせを願って、そしてそういう方向に持っていったらどうなのか、その辺についての御意見を経済企画庁さんにお伺いをさしていただきます。 それから、労働省さんについて、先ほどちょっと有給休暇の話がありましたけれども、なかなか使っていないという話がありました。それで、病気の休暇制度についての考え方についてこの際お伺いをしておきます。 有給休暇が未消化であるというその裏には、一つは、やっぱり現在病気の休暇制度がないものですから、有給休暇制度は病気にも備えておかなければならない大事な休暇ではないか、そういう考えがあるように私はちょっと感じられるわけであります。欧米諸国では、病気欠勤は有給休暇とは常に切り離して処理をし、休暇はあくまでもバカンス用に使用できるようになっているというふうに私は聞いておりますし、そんな理解をしているわけであります。なかなかこれも難しいことかもしれませんが、日本でもサラリーマンに対する病気休暇制度をぜひ創設すべきときに来ているのではないか。その辺が、何というんでしょうか、不安時に対しまして有給休暇が十分使えない原因にもなっているのではないかと思いますので、その辺につきましても御意見をお聞かせ願いたいと思います。 私は聞きっ放しにしますので、どうかひとつできるだけ御親切に内容のあるように御答弁をいただき、もしそれで時間が終わりましたら、会長さん仕切っていただいて、二つで、あと資料ででもいいから出していただきたいと思います。会長さん、よろしくお願いいたします。
○政府委員(末木凰太郎君) それでは初めに経済企画庁の方から答えさしていただきます。 まず、第一の余暇行政のあり方でございますが、先ほど資料で十三省庁どんな関連施策があるかというのを御披露いたしましたけれども、あの表をごらんになって、確かに、御指摘のようなことで、結果的に関係のあるものを整理したんじゃないかとおっしゃられれば、そういう面もないとは申しません。ということは、余暇問題に対する大方針といいますか大号令というのが、まだ政府として必ずしも明確になっていないのかもしれません。それは、その背景には、国民の意識も必ずしも熟していないということも、先ほど来申し上げましたようにあるんだろうと思います。しかしそれは急速に変わってきていると思います。 その変わってきている背景として、最近、円高以来だと思いますけど、円高で日本が非常に経済大国だということを言われるけど、じゃ生活の豊かさは本当にあるのかということで、円高以来真剣に国民の皆さんが豊かさについて考えるようになって、その豊かさの一つの重要な要素として時間ということが取り上げられてまいりましたし、時間に関してはお金よりも比較的平等性が強い、比較的ですけど平等性が強いと私も思いますので、そういう意味で、これを上手に生かしていくことが全体の福祉の向上につながるということで、余暇問題についての意識は急速に高まってきていると思います。 それに対応いたしまして、私どもも行政の方もしっかりしなきゃいけないというのはおっしゃるとおりでございます。政府の仕組みとしては、経済企画庁の設置法とか組織だとか、そういう法令上、私どもが総合調整なり基本的な政策の企画立案なりの役割を負わされているわけでございまして、仕組みはあるわけですけれども、実態がそれほど大したことをやってきていないじゃないかと言われれば素直に反省をいたします。 それで、じゃ今後どうするか。今後大いに、そういう意味で新しい国民の動向、判断を踏まえて本格的に取り組みたいということで、先ほど来申し上げたように審議会のお知恵を今おかりしている段階でございます。今日までのところは、総合調整といいましてもそういう段階でございますから、いわば深刻な調整問題ということはないわけで、むしろ関係各省しっかりやりましょうよということできたわけであります。現実のところも、今日のところも多分そういうことだと思いますが、これは各省それぞれ、例えば各省庁の中で担当の部局が予算要求枠をとっていくためにもしっかりした哲学といいますか、あるいは各省庁共通の物の考え方なり連携がありますと、省庁内で発言が強くなります。そういう意味で、それぞれ担当の方は一生懸命やっているわけですけれども、幹事役としましては当面はそれを大いに強化する、激励するという機能がまず重要じゃないかと思っております。 それから、二番目のデータベースの問題でございますけれども、これは私どもも個人的にも体験をいたしまして、いろんな施設があるらしいんだけれどもどうもなかなかうまく使えないというのは、もう実感は確かにございます。しかし、これは全然使われていないわけじゃなくて、使い勝手を心得ている方はうまく使っているわけでありまして、ぱっと気がつくとそんないい施設があったのか、しかも安いということが案外あるわけでございます。 そのためには何か工夫がもっと要るだろう。各省いろんな施設を持っているわけでございますが、その持っているものを有効活用するために、先生御指摘のような方策というのは有力な考え方だと思いますし、日常生活の場で一時間休暇をとって手続に行く、半日休暇をとって申し込みに行くというようなことじゃなくて、日常の生活の場で手続ができたり選択ができたりするような仕組みをもっと改善の余地があるんじゃないかと私も率直に個人的な体験から思います。 しかし、具体的にどういうふうにしたらいいのかということになると、これも実はまだ公的な検討をしたわけではございませんけれども、やや自分の国内あるいは海外における体験で申しますと、データベースにしてそれを見て判断して選択をして申し込むというようなことにする場合に、例えばすぐ思いつきますのは用語とか概念の統一ということが非常に重要でございます。 海外に旅行しまして、例えばミシュランのガイドブックを見まして、これにいろんな印があります。小鳥のマークがついているところは、このホテルは非常に閑静で環境のいいマークだ。これで裏切られたことは私自身はありません。そういう意味で非常によくできたガイドブックが一つの一般データベースだと思いますけれども、もうちょっと具体的に言いますと、例えばよくアパートとマンションはどう違うんだ。これは業界では概念がはっきりしているようですけれども、素人にはわからない面もありますし、それから特にどんなサービスがついているのかということについての表示というのはなかなか難しいとか、そういうテクニカルな問題もあるかと思います。それから、そのデータベースが古くちゃしようがないものですから、いかにして最新のものにしていくかとか、いろいろ技術的な問題があると思います。 これは各省庁の縄張りで進まないんじゃないかということを言われる方もあるんですが、私はその前にこういうテクニカルな問題をもう少し地味に詰めてみて、そして改善の余地があるかないかということに進んでいったらいいんじゃないかと思います。この問題、まだ具体的には着手しておりませんけれども、国民生活審議会の余暇対策のいろいろ御検討いただく項目の一つとして考えてまいりたいと思っております。 それから、第三番目の休暇のいろんなタイプがある中でという御指摘でございますが、日本の特色を生かすということでございます。それはもう私もそのとおりだと思いますし、先ほど総合計画局長が御説明申し上げました経済計画、五カ年計画の中でも、たしか四季折々にある程度まとめて休暇を取得する制度や慣行の確立を図るということをうたっておりました。日本的な慣行というのは、日本の自然条件、社会的な背景をもとにできているものですから、これを有効に生かしていくということがうまいやり方だと思います。欧米の国でもそれぞれやはり背景があってできているわけでありますから、必ずしも例えばドイツ、フランスのように夏一月というのにこだわることはないわけですし、春夏秋冬というやり方も非常に有力な考え方だと思います。これまた全部審議会のせいにしてしまうようで恐縮でございますけれども、そういう実現可能性という観点から夏の大型がいいのか四季折々型がいいのか、第三の道もあるかもしれません。 それから次に、それのどれをとった場合にどういう経済的、社会的な効果があるか、影響があるかという点からいえば、例えば夏一月型ということになるとかなり海外に出ていくのではないかという感じがいたしますし、四季折々型ですと国内にとどまる率がもう少し高くなるのかなという感じがいたしますし、あるいは週末充実型でいくとこれは余り外には出ていかないでしょう。むしろコミュニティー型じゃないかと思いますが、そういったいろんなタイプの休暇のもたらす経済的、社会的な帰結効果というものを比較考量する、実現の難易度と効果と総合的に考えていろいろなチョイスをこれからしていくべきだと思います。その中でおっしゃるタイプは有力なタイプではないかと私としては思っております。 五月の連休、一日の話でございますが、これは、私は直接その場にいたわけではございませんけれども、たしか総理の答弁があったようでございますので、公的には総理答弁が政府の見解ということになります。私が承知しておりますところでは、幾つかの理由を挙げまして、特に五月一日を祝日とすると連続七日以上の休みになりますので、国民生活や経済活動の影響が大きいので、もう少し国民世論の動向を見守る必要がある等々、問題でありなかなか難しいと考えているという答弁をなさったように承知しておりますけれども、これは恐らく現状、急に出てきたお話ですからこういう答弁を総理がされたんではないかと思います。それをもちろん私ども、立場としては踏まえておりますけれども、審議会の先生方の中には、その四季折々型のお考えの方の中にはこの五月一日を生かしてもいいじゃないかという方もいらっしゃるようでもありますし、そういう御議論もあり得ると思いますので、これも今後の勉強の対象だと思います。 以上でございます。
○政府委員(海野恒男君) 若干補足的な発言をさせていただきたいと思いますが、今、国民生活局長の方から御説明いたしました三番目の問題でございます。 四季折々あるいは夏一月というようないろいろなとり方があろうかと思いますが、私どもの方で先ほど冒頭に私が御説明申しましたように、経済計画のフォローアップの一環といたしまして現在労働時間短縮の問題を取り上げまして研究会を開いております。東京大学の竹内教授を中心にいたしまして検討を進めていただいておりますが、近くその報告書がまとまりまして、その段階でお手元にお配りできるかと思います。 そこでは少なくともとのようなタイプの休暇をとるかということについては、それぞれの地域なり企業なり職場によって違うタイプがあり得るということでありますけれども、少なくとも現在のようになかなか進まないものを進ませるには、特にその企業のあるいは地域のリーダーシップを発揮できるような人が思い切ってやるということが非常に重要であるという指摘と、それから全体的にどのような休暇をとろうが、現時点で例えば週休二日制なりあるいは休暇数といったようなものが少ない企業というのはいい人材が集められないという段階にも至っているということで、若い優秀な人材を集めるためには、例えば週休二日制といったようなものは昔はメリットになっておったけれども、それがない企業はもうもはやデメリットになっている、企業のイメージダウンにつながっているというような段階にまで若い人たちの認識は高まっているということであるので、このことを企業のリーダーあるいは地域のリーダーは十分認識して、思い切った措置をとるべきであるというような提案がなされております。 いずれにいたしましても、近くまとまりますので、岩本先生から資料の御指摘がございましたが、非常に私は内容の濃い研究報告書であると思いますので、お手元にお届けさせていただきたいと思っております。
○説明員(椎谷正君) まず、余暇行政の総合調整の問題でございますが、ただいま企画庁から御説明がございましたように、私どもとしましても企画庁にございます担当省庁の連絡会議ですとか、あるいは予算の要求なり予算案ができ上がったときの余暇関連予算の取りまとめとか、そういうことを通じて、緩やかではあるかもしれませんが一応の調整は図られているのではないか。 実は、例えば予算を要求する段階で各省庁がこういうのを出していますよというのは私どもにもフィードバックされるわけですね。それを見ながら、また実際に予算要求が通った後のまとめを通じて各省がそれぞれどういうことをやっているかというのがわかって、自分の行政にもフィードバックするという形である意味では調整が図られているのではないかというふうに思っております。 また、例えば経済計画がつくられますと、実は先ほど私ども冒頭に御説明しましたような労働時間の短縮に関しましては、私どもで経済計画を踏まえて推進計画というのを労働省内につくったわけでございまして、あれも経済計画という枠の中でつくらしていただいたというふうに認識しておりますので、緩やかで、あるいはもうちょっと強くやったらいいんではないかというお考えなのかもしれませんですけれども、私どもとしてはそれなりに調整が図られているのではないかなというふうに思っております。 それから、余暇行政のあり方の問題でございますが、実はこれも私どもとしても政府全体の中でどういう形で勤労者の余暇対策を進めたらいいかというのを労働省なりに考えておりまして、実は甚だお恥ずかしい話ではございますけれども、政府全体の総合調整の前に労働省の中の総合調整が実は今までは十分でなかったというようなこともございまして、昨年の十月に内部の組織改正を図りまして、新しく勤労者福祉部というのをつくらせていただきました。そこで総合的な勤労者福祉対策を考えているところでございます。 具体的には、勤労者福祉懇談会というのを、これも学者先生方も入った学識経験者のグループでございますがお願いをしまして、ついこの二十日に第一回目の会合を開きました。その中で検討すべき課題として、ゆとりある生活というのがございまして、そのゆとりある生活の中で自由時間対策というのも重要なテーマとして考えていこうではないかということでございまして、先生のおっしゃられました御趣旨もこの懇談会の審議を通じて考えさしていただければというふうに思っております。 それから、次のデータベースのお話でございますが、まことに御指摘のとおりではないかと思います。実は、私自身長らくといいますか、ある程度長い期間ヨーロッパにいたこともございまして、今、企画庁の国民生活局長さんが御説明なされたような経験もしておりまして、日本ではどうしてないのかなというのもございます。 労働省自身かなりそこの資料にございますような形で関連施設を持ってはおるんですけれども、少なくとも都道府県、私どもは実は出先機関としまして監督署なり安定所というのを持っておりまして、そこまでは届いているんですけれども、実は勤労者が生活の基盤としております市町村の単位まで恐らく届いていないのではないかということもございまして、まず市町村単位までどうやって私どもが持っております施設を知ってもらうかということもございます。その上で、これは実は余暇施設を有効に利用してもらうという意味からも、データといいますか情報の提供というのは大事なことだろうと思っております。 これもまた実は私どもの中で、これは先ほど言いました懇談会のような大がかりなものじゃございませんけれども、研究会を一つ持っておりまして、余暇情報の提供の問題というのをそこで少し研究をする必要があるのではないかというふうに思っております。とりあえずは、私ども自身の持っております情報の整理から始まるかと思うのでございますが、御指摘の点も踏まえてこれから考えていきたいというふうに思っております。 それから、個別の問題といたしまして病気休暇制度のお話がございました。確かにお話ございましたように、私ども先ほど申しました年次有給休暇を必ずしも皆さんが取得してもらえない。年間通じて八日弱しか皆さん年休をとっていないというのはいかにも少ないなというふうに思っているわけですが、その理由というのを見てみますと、御指摘のとおりでございまして、一番多い理由というのは、休暇をとって帰ってくると忙しくなって、あるいは休暇期間中に同僚に迷惑をかけるというようなことでとらないというのが実は一番多い理由ですが、二番目の理由としまして、今お話ございました病気や急な用事のために残しておくというのがございます。そういう意味では病気休暇制度というのが考えられるわけでございますけれども、これには実は幾つかの事情がございます。 一つは、病気休暇制度をとっている事業所というのが全体のまだ二・一%しかございません。ほとんどないと言っていいと思います。それからもう一つは、これは余り知られてはいないのかもしれませんですけれども、健康保険法というのがございますが、健康保険法で私傷病によります休暇が四日以上になりますと、その休業した日にもらえなかった所得について、まあこれは六割でございますけれども一応の補償がございます。そういう制度があるということでございます。 それから、御指摘のございましたように、例えば外国ではそういう制度があるということでございますが、確かに調べてみますと、西ドイツなどではそういう法律があるようでございます。また、フランスなどでは、法律はございませんが労使協定で病気休暇という制度がある。まあいわば慣行と言ってよろしいかと思いますが。ただ、先進国の中でも、アメリカですとかイギリスですとかあるいはイタリアではそういう制度はございません。 そういうもろもろの事情を考えてみますと、今すぐ病気休暇制度というのを法律でつくるというよりは、労使間の話し合いの成り行きといいますか、それによってどういう格好で病気休暇について慣行ができ上がっていくかというのをもう少し見守った上で考えてみたいなというふうに思っているところでございます。 以上でございます。
○岩本政光君 両省ありがとうございました。 経済企画庁さんが総合調整をおやりになるようでありますので、ニーズは相当加速度がついてきているような気がいたします。また我々もばらばらですと、とてもじゃないが御意見を交わす機会もありませんから、総合調整をされた上でまたいろいろと御指導や情報提供をいただいて、一緒にこの問題について実のある前進をしていきたいと思いますので、役所の皆さん方も頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。
○刈田貞子君 公明党の刈田でございます。時間がございませんので早口でしゃべらしていただきます。 当調査会は、余暇と労働についてかなりの参考人等もお呼びをいたしましていろいろ勉強さしていただきました。きょうもまた両省からいろいろ勉強さしていただいたわけですが、幾つかの疑問をお尋ねいたします。 一つは、先般中小企業関係の組合の方々が見えられたときにも私はお尋ねしたんですが、ことし労働省が出された労働時間短縮の経済効果の試算の問題を私お尋ねいたしました。私は大変計算がバラ色ではないかというふうに申し上げたんですけれども、まあ例えばのケースだからというようなことも言われましたが、この労働時間の短縮による経済効果の問題について、経済企画庁と労働省と両省からお伺いをしたいというふうに思います。 特に労働省については、一のケース、二のケース、三のケースとあるわけですが、この問題についてどんなふうに考えればいいのか。ちなみに、先般参考人の方に質問いたしましたときには、この試算の一番の誤りは賃金水準を問題にしていないということを指摘なさいました。つまり、これだけ経済が豊かになった我が国において、今勤労者の賃金の水準が余りにも低いではないか、その賃金水準を抑えておいたままでのこの試算は成り立たない、つまり雇用創出効果というようなものもあり得ないのではないかという考え方を申しておられましたので、あわせてお伺いをいたします。 私は、余暇ができることによって生活が充実してくる、ライフスタイルが変わってくるということは決して否定するものではありませんけれども、一番の問題は、例えばここの資料にもあるように、当面所定外労働時間を少なくしていくというような方向で考えた場合に、残業手当も生活費の中に取り入れて所得の一環として位置づけている勤労者にとっては当然所得減になり、そしてそれがやっぱり家庭生活の経済を変えていくということになれば、一体その時間短縮と所得、給与という問題についてはどういうふうに考えればいいのかということが一つ大きな疑問としてあります。 たくさんの参考人の中には、余暇があったら、お金がなくても充実した生活はできるということを言われました。そのとおりだと思います。そのとおりだとは思うけれども、実質まずその余暇のために使うお金の前に、生活のために使うお金が減るのではないか、生活費が減るのではないかという疑問を一番率直に申し上げてみたいというふうに思うんですね。 もう一つは、そのことの証拠にこの「労働時間短縮に関する提言」の中で、四ページで、「政府の積極的な支援と国民の理解と協力を」という項目で、「物価の引下げで実質的な所得を増やすなど、労働時間短縮を進めやすい環境を整備していこう。」ということがうたわれておるわけですね。そうすると、結局生活していくための実質的な所得をふやすというのは、物価でも下げなければその生活水準は保てないということを、裏から読めば言っているんじゃないかなというふうに思うので、この辺のところも教えていただきたいというふうに思います。 それから企画庁に申し上げて、ちょっと先ほど岩本先生のお話と関連した話なんですけれども、十三省庁による総合的なこれから余暇行政の総合システムをつくられていくという関連のことで、私がちょうだいいたしました資料の一番最後の「自由時間の充実」の三番目に、国際化社会の中における「国際親善の増進、外国文化に接する機会の」云々で、「海外旅行等の促進」ということをお挙げになっているわけですね。ここで、最近のところ海外に起きているいろいろな事故、トラブルの問題を私考えております。実は地域の老人会の方々までも皆今旅行というと中国、台湾などへ出かけるようなそんな時代になってきている。私は、そういう中で海外の情報というものが意外と日本でわかっていない、あるいは知られていない部分があるのではないかなというふうに思います。したがいまして、余暇行政の一元化等を考える中で、外務省みたいなものもこの中に入ってこなきゃいけないのではないかというふうに私は思っています。 かつてスリランカの空港で、モルジブに向かう飛行機に乗っていた日本人が爆発事故に遭って亡くなったという事故がありました。その中に日本人が八人含まれておった。私はそのとき外務省に向かって御質問したのは、あのときシンハリ、タミルの両民族の抗争が非常に激しい時期のスリランカだった。そんな時期にモルジブに向かうのに、何でスリランカの空港を経由してそこへ行かなきゃいけなかったかというような情報について日本の国民は知らないわけですね。こういうふうなことを通じて、これから海外旅行者等もふえる中で、こういう海外の情報というものを一括してやはり国内にプールし、それをつまり安全情報システムのようなものに乗せて国内にきちっと徹底させるべきだ、これはぜひやってほしいということを申し上げたことがあるんです。こんな問題も今の余暇行政一元化の中へ取り込んでいったらどうだろうかということを考えています。 それから、さらにはリスクの保障というのが今非常に大きな課題になってきておりますね。こういう問題なんかも生活行動が広がっていくことによってこういうことがやっぱり考えられていかなきゃならないんじゃないかなというふうに思いますが、大変広範な質問で申しわけないんですけれども、時間のある限りの中でお答えいただければ大変ありがたいというふうに思います。 以上でございます。
○説明員(椎谷正君) 初めに、私どもが一月に出しました例の労働時間短縮の効果の話でございますが、御指摘のとおりあくまでも一つの試算でございます。 考え方としましては、非常に大ざっぱに申しますと、完全週休二日が達成され、さらに有給休暇がふえていく、そういう状態を想定しまして、労働時間に直しますと年間千九百時間あるいは千八百五十時間、さらに千八百時間というふうな三つのケースを想定しまして、そうなった場合に消費拡大がどの程度になるか、あるいはそれを通じて内需拡大がどのくらいになるか、さらに雇用機会がどのくらいふえるかというのを試算したものでございます。 一般的には、今お話ございましたように、賃金水準との関係があるわけでございますが、これはデータの関係がございまして、実は、まず休日がふえれば本当に消費性向、いわゆる使い得る所得の中で消費に回せる部分が、まあそれを消費性向と言うわけでしょうが、その消費性向が上がるのかどうかという問題があるかと思います。御指摘のように、本来生活費に回さなきゃいけない部分を削って余暇の方に使ってしまうということであれば、消費の水準そのものは一定なわけですから消費性向は動かない。 しかし、私どもが分析をしてみますと、そもそも分析に当たって使った式の問題があるわけですが、一般的に休日がふえれば余暇活動が活発になって消費がふえていくだろう、あるいは消費性向が上がっていくだろうというのは経済学者等の間では認められている考えなものですから、企画庁が前におやりになった計算、あるいは私どもが労働白書で昭和六十一年でしたか、やりました計算がございます。それとほとんど同じものでございますが、ただ、データが新しくなったものですから、そのデータを入れかえて今回試算をしてみたというものでございます。そういう意味では一定の条件が確かにございます。所得水準が一定といいますか。 ただその式を見ますと、所得水準が低い人あるいは高い人で消費性向がどう違うかというのはもちろんわかります。わかりますが、今回の試算の目的はむしろ休日増の純粋な影響をつかみたいということで、休日をふやしたり減らしたりした場合にどうなるかというのを試算したものでございます。 それで見ますと、少なくとも週休二日制をとっている人と週休一日の人との消費性向の違いというのが、一般的な傾向としては週休二日制の人の方が消費性向が高いという傾向が出てきた。それを使いまして消費拡大効果を計算し、さらに内需拡大効果を計算し、雇用機会の拡大がどの程度になるかを試算したものでございます。時間短縮をするために、例えば残業代が減って所得が減るではないかというのも一つの考えとしてあるかもしれません。 ただし、私どもが調べてみますと、大体において時間短縮をしたところは、そもそも時間短縮というのは生産性向上の成果の配分の一つだ、つまり生産性が上がっているということからいえば、労働時間を短縮しても、つまり賃金自体が下がるわけではないということがございます。と同時に、実際に労使関係の中で、時間短縮をするから賃金は下げますよというのはまずないだろう、そういう形の時間短縮というのは余りないわけでございます。少なくとも年間を通してみますと、全体として年間の労働時間、それは残業を含めてですが、減るような格好のものが多いわけですが、にもかかわらず、その賃金といいますか、年間の収入は減りはしないというのが一般的に見られるものでございます。 〔会長退席、理事岩本政光君着席〕 したがいまして、恐らくこれは、必ずしもそういう世帯が絶無だとは言いませんが、一般的には生活費を削って余暇に回すという傾向はないだろうというふうに見ております。 それからもう一つ、物価の引き下げの問題がこの提言にございますが、詳しい説明はその提言の中の十ページにございますとおり、今申しましたように、労働時間の短縮というのはあくまでも生産性向上成果の配分の一つだ。生産性向上を賃金に回すか労働時間に回すか、今まではどうも賃金に回していた。労働時間の短縮が昭和五十年代以降横ばいであるのは、労働時間の短縮に積極的には回されていなかった結果であるというふうに見ておりまして、これからはむしろ労働時間の短縮にも回してもらいたい。労働時間の短縮に回せるようにするために、つまり賃金の上昇ばかりを考えずに済むように、物価が安定するあるいは物価が引き下げられれば実質賃金は上がるわけでございますので、それだけ生産性向上の成果を賃金というよりもむしろ労働時間の短縮に振り向けることができるであろう、そういう意味でここで物価の引き下げの問題が提言されていると私どもは理解をしております。
○政府委員(末木凰太郎君) 第二の点についてでございますが、十三省庁、もう十三もあるわけですから、別にそれ以上ふやしていけないとかどうとかというそういうセクショナリズムの問題ではございませんし、それから確かに海外旅行者が急増しておりますので、この仕組みをつくったときと全く数字が変わってきているという意味で、おっしゃるような意識をもっと持たなきゃいけないと思います。 ただ、当面の問題としましては、この場では比較的基本的な、我が省はこういう施策をやるんですというようなことの連絡調整をしておりますので、先生御指摘の問題はもっと緊急の、日常的といいますか、最近はあの国ではこういう問題がありますというようなお話でございますので、むしろこれよりも、もっと日常的にどういう体制で外務省から情報をいただくかということじゃないかと思いますので、どういう連携が一番効果的か考えさせていただきたいと思います。 〔理事岩本政光君退席、会長着席〕 第二の問題の後半のリスクの、事故があった場合の補償とか何かということでございますが、これもその国がどれだけの責任を負うかということの前に、基本的にはこれは国内の旅行も海外の旅行も、いかに一人一人の方が備えをするかということで、通常であれば保険ということであろうかと思います。それで、しかし事故があったときの救急体制ということとはまた別かもしれませんけれども、基本的にはまず保険で相当分をカバーすべきことだと思います。 私の海外体験ですと、こういったいろいろな旅行先の情報とか、それから保険のあっせんとか、それから何かあったときの対応とか、これはたまたま私がいた国はドイツでございますけれども、余り公的機関に依存しないで、旅行代理業、ドイツ語ではライゼビューローと言っておりますが、これが非常に発達しておりますので、そういうところが相当念入りにやってくれているわけです。日本でも基本的には保険制度は随分発達しておりますので、この辺については、海外旅行に行く組織化をする旅行社等が、この保険との関係をどういうふうにお客様にお知らせし、あっせんをし、お世話をしているのか、これは運輸省が監督していると思いますので、運輸省によく問い合わせをしてみまして、なお改善すべき問題点があるとすれば私どもも運輸省に意見を言う、あるいは関係業界にどうしたらいいかということを検討させていただきたいと思います。
○会長(長田裕二君) 刈田先生、よろしゅうございますか。
○刈田貞子君 労働省のこの経済効果の問題について、企画庁はどのような御見解を持っていらっしゃいますか。
○政府委員(海野恒男君) 労働省の試算結果についてのコメントは、私その計算式等について内容をつまびらかにしておりませんので、直接的なコメントは差し控えさしていただきたいと思います。 実は昭和六十二年になりますが、経済企画庁でも経済審議会の中に構造調整特別部会というのがつくられまして、そこでいろいろな審議を行われた際に、完全週休二日制を実施したときの経済効果はいかにというものを計算したことがございます。 これによりますと、先ほどグラフでも御説明しましたように、完全週休二日制を実施されております労働者の数は非常に少ないわけでございますが、これが一〇〇%実施されたということを前提にいたしまして計算をしたのがございまして、それによりますと、六十二年の価格で一兆七千億の経済効果があると、具体的に数字がはじき出されております。この計算方法は労働省のものとほぼ同じ方法ではないかと思いますが、まず余暇活動が盛んになるということによって消費性向が上がってくる、それに伴いまして消費支出が拡大し、内需拡大につながっていくという計算をしているわけで、それぞれ消費性向がどれだけ上がるかということは恣意的にやったわけでなくて、過去のデータ等から計算して出したものでありますけれども、いずれにしましても、完全週休二日制を実施したときに一兆七千億の経済効果が出るという計算をいたしております。 その際、御指摘のように、それじゃ所得がそれによって週休二日制を実施したときに下がるのではないかとか、あるいは消費性向が上がることによってかえって貯蓄を食いつぶすようなことをするのかというふうなことでありますけれども、実際には労働時間を短縮いたしました際に、例えば年率にいたしまして一%労働時間を減らしますと生産性はその分だけ、一%分減るかといいますとそうではなくて、逆にいわばモラールが上昇いたしまして、過去の計算をやりますとそれだけで大体七割は取り返す。時間を短縮することによってその分だけ労働生産性が下がるんでなくて、その七割は取り返すという計算が出ております。 それから先ほど御紹介しました私どもの研究会でも、最近労働時間を短縮することが決して生産性を下げるものではないという、労働時間が下がりますので、それをカバーするためのいろんな設備投資その他をやるということもございまして、生産性が比較的上がるということで、したがって賃金がそれによって下がるというようなことではなくて、極端な場合を考えれば別ですけれども、労働時間がわずか減る、あるいは週休二日制が実施されるという程度であればそれほど大きな生産性の下落はないということでありますので、所得もそれによって減るということではなくて、むしろ労働時間が短縮されることによるいわば余暇活動の効果として消費性向が上がって消費支出がふえてくるという、それが内需拡大につながるという計算結果で、必ずしも、計算方法は労働省のものとは違うと思いますけれども、考え方は大体同じような計算をしていると思います。
○吉川春子君 まず、経企庁にお伺いいたします。 ただいまの説明によりますと、年間総労働時間を千八百時間に減らすために完全週休二日制の普及が基本であると、こういうふうに説明されました。しかし、示されました参考3のグラフによりますと、週休二日制と労働時間の短縮というのは比例していないわけです。何らかの週休二日制適用労働者、これが五十年が六九・九%、六十三年が七七・六%というふうに増加しておりますが、年間総労働時間を五十年と六十三年と比べて、減っているどころか増加している。所定内労働時間もほぼ横ばいとなっている。なぜ週休二日制が時短につながっていないのかということが一点と、最近実施されました金融機関の完全週休二日制、これは労働時間の短縮に資するものであるかどうか、これをまずお伺いします。
○政府委員(海野恒男君) 御指摘の表は、私どもの方でお配りしました横長のこの表を見ていただきたいと思います。 三十五年をピークにいたしまして、五十年まで労働時間がごらんのようにずっと下がってきておるわけですが、その間の週休二日制の総計のとれる四十年代の半ば以降のグラフが同時に載っております。これを見ていただきますとおわかりのように、五十年のところで大体週休二日制の普及度合い、テンポというものが急速に落ちているわけでございます。 その以前は、四十五年以前はどういう経過で労働時間が下がってきたのかということについてはむしろ労働省の方から御説明があった方がいいかと思いますが、四十五年以降は少なくとも週休二日制の実施が軌道に乗っていった時期だったと思います。したがって、そのために労働時間がかなり下がっておったわけですが、ごらんのように五十年を境にしてほとんど普及のテンポが横ばいになってきてしまったということが一つの大きな背景なり原因となって、五十年代に入ってからのいわば労働時間の短縮というのが実現されなかった一つの大きな原因ではないかということを私は先ほど御説明をしたつもりであります。 これで見る限りでは週休二日制が実施されるということはかなり私どもの見方では労働時間の短縮につながるというふうに思っております。したがって、金融機関ないしは公務員も二月以降隔週でありますけれども、土曜閉庁制度がとられるようになったわけですが、これがいろんな各企業なり地域に波及いたしまして週休二日制が実施されれば、他の事情が変わらない限りは少なくとも労働時間は減ると見て差し支えないのではないかと思います。 最近、若干労働時間がむしろふえている状況にありますけれども、所定内労働時間はこのグラフでおわかりのように、点線のところでありますが、わずかでも減っておるわけですけれども、総労働時間が若干ふえているというのは、この差であります所定外労働時間が景気がいいために多少ふえている。その背景は実は雇用形態にもあろうかと思いますが、企業にとってはアルバイトを雇う、あるいは新しい人を雇うというよりも、所定外労働時間をふやすことによって払った方が有利であるというような背景もあろうかと思うんです。そのために景気が非常に今よろしいために所定外労働時間がふえてしまっているということでありますので、経済計画の方ではこの所定外労働時間もある程度抑えるような政策をとるべきであるということを主張しておるわけであります。
○吉川春子君 労働省にお伺いいたします。 今の経企庁のお考えですと、金融機関の週休二日制の実施は時短につながると、こういうふうにお答えになっておりますが、私はそうではないということを事実を示したいと思いますが、これの質問は労働省に対して行います。 六十三年六月の労働時短推進計画によりますと、完全週休二日制の適用を受けていない労働者が、所得水準が現在のままで完全週休二日制になった場合には、国内生産総増加額及び雇用創出効果等を計算すると、それぞれ五兆六百億、五十万人となる、このようにしているわけです。 ところで、完全週休二日制に移行した銀行において、いわゆる特定日を月に五日から八日設けて、平日の労働時間を延長する、こういうことを行っております。その結果、月間の時短はわずか十二分から二時間六分程度。本来、土曜日を休みにしますと、年間百時間ぐらいの時短になるものを、平日の労働時間の延長で吸収するために時間短縮にはならないわけですね。そしてその結果、残業が金融機関では恒常的にありますけれども、それが残業だったものが正規の就業として働くわけですので残業代がつかない、実質的には減収になるケースが多い。これは読売新聞が「案の定…」という大きな見出しで報道しております。七十七銀行の従業員組合の試算では、残業代がカットされる時間は月四時間四十五分となり、これに一人平均、平均単価時給二千円を掛けると九千五百円、従業員全体の総額は年三億六千四百八十万円になる。これは赤旗の報道です。 こういうような金融機関でやっているような週休二日制では、労働省の試算によっても国内総生産額あるいは雇用の創出、こういうものにつながらないんじゃないか、この金融機関の問題に焦点を当ててお答えいただきたいと思います。 それから労働省に対する二問目は、労働時間短縮推進計画の中の時短の取り組みとして、「円滑に進めるためには、生産性の向上が必要」だと、こういうふうにしております。しかし、今国際的にも日本の長時間労働が批判されている根底には、日本では労働の成果配分が労働者に適切になされていないということがあるわけです。日本の大企業は既にもうけ過ぎていることは明らかです。例えば一例を挙げますが、三月期決算ではNTTなど電気通信関係大企業十六社の内部留保は、これは我が党の調査によるわけですが、十二兆六千九百億円余となりまして、前年同月比一兆二千八百億円増になっています。同時に、この中で松下、日立など大手五社を例にとりますと、十年前の何と三・五倍になっているわけです。・ 一方、労働者の賃金はといえば月額二十四万円、所定内ですが、これで全産業の平均よりも三万円も低い。特に大企業の場合は下請企業、中小零細企業も搾取して犠牲にして利益を物すごく積み上げている、こういう実態があるわけですけれども、労働省がこういう実情についても、なおかつ時短を進めるためには生産性の向上が必要なんだと、こういうふうに指導するのはいかがなものかと私は思うんですけれども、その二点についてお伺いします。
○説明員(椎谷正君) 初めに金融機関の週休二日の問題でございますが、週休二日が時間短縮につながらないのではないかという御指摘かと思いますけれども、そういうことは決してないだろう。ただ、金融機関の完全週休二日はこの二月から始まったわけでございまして、実際その調査の結果でどういう形で出るかの問題は一年ぐらいたってみないとわかりませんが、私どもがつかんでおる限りで申しますと、完全週休二日制に移行するに当たって、各金融機関は確かに一日の所定労働時間をふやしてはおります。十分から二十分ぐらいふやしているところが多いかと思いますが、年間で見てみますと、所定労働時間が大体二十時間から三十時間、一般的に言えば一日七時間半ぐらいの所定労働時間だと思いますので、年間に直しますと三日から四日ぐらいの短縮に当たるだろうというふうに思います。 それから、一日の所定労働時間を延ばして週休二日をするのはどうかという問題はあるかと思いますけれども、これはあくまでも労使が話し合いでそういう形でいいということで決まったものであれば、私どもとしては少なくとも年間の所定労働時間が減るのであれば、それに対してとやかく言うことはないのではないかというふうに思っております。 もう一つは、特に首都圏等の、大都会といいますか、というところでは通勤時間ということも考えに入れますと、一日の労働時間が多少長くても休みが二日ある方がいいというのが恐らくこういう労使協定を結んだところの労働側の考え方でもあるのかなというふうに、これは推測でございますが、しております。そういうことからいえば、金融機関自体、労働時間は減少することになるだろうというふうに思います。また、それが他の業種といいますか、他の業種の企業の週休二日制の促進にいわば弾みがつくのではないかというふうに期待をしているところでございます。 それから、生産性向上の話でございますが、私どもがここで……
○吉川春子君 賃金はどうですか。残業手当の問題。
○説明員(椎谷正君) 残業手当の問題は、実は私どもの方で銀行の残業というものがどの程度になるかということはむしろこれからの問題だと思います。新しい完全週休二日が始まったばかりでございますので、その辺はむしろ推移を見守っていきたいというふうに思っております。 それからもう一つの方の生産性向上の話でございますが、私どもとしてはむしろ重点は、生産性向上したものについての成果配分の重点を賃金よりは時短――賃金よりはといいますか、賃金に今までかなり偏って配分されていたものを労働時間にも積極的に振り向けてほしいというところに重点を置いて行政を進めているというふうに思っております。したがいまして、ただ言ってみれば、先ほどもございましたとおり、労働時間の短縮そのものが労働生産性の向上にも寄与するということはあるわけでございますので、私どもとしてはむしろその生産性向上の成果配分を今までの状況から見て、もう少し労働時間の短縮に振り向けてほしいというところを重点に考えているということを御説明申し上げておきたいと思います。
○会長(長田裕二君) 時間の関係で……
○吉川春子君 ちょっと一言。 私、要望しておきますが、金融機関の週休二日制が全然時短につながっていないし、むしろ残業手当の減少で物すごい打撃だということはいろんな資料が出ていますので、これは推測ではなくて、十分に調査して本当に時短につながっているかどうか調べていただきたい、そのことを要望します。どうですか。
○会長(長田裕二君) 時間の関係で簡潔に願います。
○説明員(畠中信夫君) ただいまの私どもの部長のお答えをちょっと補足させていただきますが、基本的に今までは金融機関というのは月二回の閉店制でございました。それが完全閉店制になったということで、まず所定休日自体が二十数日基本的に増加しておるということをお踏まえいただきたいというふうに思うわけであります。
○吉川春子君 いや、調査してほしいということなんです。その点でイエスかノーか言ってくだされば結構です。
○会長(長田裕二君) 簡潔にお願いします。
○説明員(椎谷正君) 金融機関の問題は私ども非常に注目しているところでございますので、情報は取り集めるつもりではおります。
○吉川春子君 終わります。
○平野清君 先ほど労働省の方が、時短があっても賃金カットはまずないだろうというふうにお答えになったんですけれども、先日、この前の調査会で日経連の方を参考人として呼びました。そうしましたら、時間短縮は当然コストアップにつながるんだから賃金カットもあり得る。週休二日制のうちの一日は無賃金化も考えていくというふうにはっきりと文書にされたものを私たちに見せてくれました。それについて先ほどのお答えとどう関連するか、ちょっとお答えいただきたい。 それから有給休暇が半分しかとれていないといいますけれども、今並んでいらっしゃる方に卑近な例をお聞きしますが、土曜閉庁になって他の日の仕事がふえた、月曜日から金曜までふえたと、ふえたか減ったかは別として、その上で有給休暇を完全に消化できるようになっていらっしゃるか、定員の問題もあると思うんですね。 なぜこういうことを聞くかといいますと、病休の問題とかいろいろお答えありましたけれども、民間会社は特に部なり課なりきちっと定員があって、有給休暇をとろうと思っても他人に迷惑をかけて実際にはとれないことが多いのですね。だからそういうような観点、特に事務系統を除いて技術部門とか、きょうの仕事をあしたに残してしまっては困るような部門というものはなかなか有給休暇をとれないのですよね。そういう点についてどうお答えいただけるか、極めて私の時間は短いし、もう時間が大分過ぎておりますので、まだお聞きしたいことがあるんですけれども、この二点だけ。
○説明員(椎谷正君) 第一点目の、時短によってコストがアップして賃金を払わない日があるかもしれないという経営者側のお話だということですが、実は私ども経営者側の文書を拝見しておりませんので、どういう真意かというのがあるかと思いますが、私どもが考えておりますのは、考えておりますというか、今までの実態から判断しますと、少なくとも労働時間の短縮を進めようという企業は、時間短縮を進めるについて黙って今までの労働時間を減らそうと思えばそれはコストアップになるかもしれません。 ただし、通常の場合、労働時間短縮を進めるについて何らかの手を打っております。勤務体制をうまく仕組み直すとかあるいはそのための設備投資をするとかという形で何らかの対処をする、それによって労働時間の短縮、言ってみれば生産性を先に上げておいて、その生産性の上がった範囲内で労働時間の短縮をやるというのが一般的な傾向でございます。かたがた労働時間の短縮それ自体がいわば勤労者の意欲の向上とか、そういうことを通じまして本来そのままの賃金であればコストアップになるであろう分を取り返すほどになっている。 実は私どもが最近計算しましたところでは、九割方は生産性を取り戻せるということになっておりまして、そういう意味では理屈の上ではその一割が残るわけですね、一割がいわば設備投資で取り戻す以上に実は生産性を上げているわけでございますが、そういう形で対処しているのが一般的でございますので、先に労働時間の短縮をして後から生産性を上げるというのはなかなか苦しい話でございますから、それは確かにコストアップになるでしょうが、逆の場合を皆さんは、実際に労働時間を短縮されようとする企業は、時間短縮をする場合には時間短縮ができるような体制を整えてから短縮をしているというのが実情なものですから、コストアップというような形でやる場合は少ないのではないかというふうに思っております。 それからもう一つ、例えば役所の場合のお話でございますが、今までは四週六休ということで交代制で毎週土曜日二分の一の職員で通常の業務をこなしておったわけです。今度はその二週ごとの土曜日について全員で、二分の一の職員ではなくて全員でこなす格好になっております。したがいまして閉庁分のお客様が来ても大丈夫なようにはなっているというふうに思っております。 それから、私ども職員がそういう中で、定員の問題はもちろんございますが、有給休暇をどういう格好でとるのかという話もあるわけです。これは皆様方といいますか、国民全体に労働省として呼びかけていることもございますし、私どもの有給休暇の使い方の重点は、やはり先ほども出ましたけれども、四季折々のいい時期を選んで、例えば近いあれで言えばゴールデンウイークですとかあるいは夏ですとか、秋あるいは年末年始、そういう四季折々に国民の祝日等とうまく連動させてまとめて休暇をとる、それを交代で、そういうような仕組みを実は考えております。そういう形でサービスの低下は起きないような形にして、職員が交代で連続して休めるように、しかも国民の祝日などがうまく挟まってそれをつなければ連続になるような形でとることを工夫しております。
○会長(長田裕二君) 以上で経済企画庁及び労働省に対する質疑は終わりました。 午前の調査はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩いたします。 午後零時九分休憩 ―――――・――――― 午後一時十一分開会
○会長(長田裕二君) ただいまから国民生活に関する調査会を再開いたします。 国民生活に関する調査を議題とし、労働と余暇について国土庁、文部省及び厚生省から説明を聴取いたします。 初めに国土庁から説明を聴取いたします。長沢計画・調整局長。
○政府委員(長沢哲夫君) 計画・調整局長でございます。 お手元に「平成元年三月八日国土庁」と書いた説明資料を用意させていただいておりますので、これに沿いまして順次御説明申し上げます。 私の方からは、その表紙に書いてございます上の二点、「国民の余暇生活志向の高まりに対する国土庁の認識と対応策」、それから「四全総における総合保養地域整備法の位置付け」、この二点について御説明申し上げます。 資料にちょっとページが打ってないので大変恐縮でございますが、開いていただきまして最初の二枚に四全総の考え方を要約してございます。これがすなわち国土庁の考え方でもございますので、それに沿いまして御説明申し上げます。 まず一番に、「自由時間の増大の見通し等」につきまして、表が載せてございます。これは四全総そのものの参考図表として採用されている国民総生活時間の現状と見通しを示した表でございます。三十八万平方キロの国土の上に、国民の総活動エネルギーがどう展開するかということを見るためにつくられている表でございまして、総生活時間は人口掛ける一年間の時間数ということで、億人・時間という表になっているわけでございます。それが人口増も含めまして、一番下の欄にございますように、六十年から七十五年、平成十二年でございますが、西暦二〇〇〇年、四全総の目標年次であります七十五年までの十五年間に一・〇八、八%ふえるという形になっているわけでございますが、それを必需的時間、拘束時間、自由時間に分けますと、自由時間のところにございますように、これが一番増加が著しゅうございまして一・二五と、二五%伸びる。これを一人当たりに直しますと、右側にありますように一二%伸びるという姿が想定されるわけでございます。 なお、この自由時間のうち、特に活動的、積極的なレジャー活動の伸びを申し添えますと、総量で一・八、八〇%ぐらい伸びる。それから一人当たりで六〇%ぐらい伸びると、こういう大変レジャー活動の活発化が予想されているわけでございます。 また、その一のぽつの下に書いてございますように、相対的に自由時間の多い高齢者層がこれから人口の上でふえてまいりますので、総自由時間の増分の約半分は六十五歳以上が占める。したがって、高齢者の社会参加や余暇活動の場の展開がこれからの国土政策上も非常に重要な課題であるということになっているわけでございます。 具体的には、四全総の中に「長寿社会における生活の充実」という項目がございまして、そこに今後の余暇行政関係の指針を示しているわけでございます。三点にまとめてございまして、一つは生涯学習社会の建設等「地域の教育・文化の活性化」というテーマ、第二に高齢者の生きがいを高める「保健・医療・福祉施策の総合的推進」、第三にリゾート地域の整備等の「余暇・レクリエーションのための空間整備」、こういう三点が重要施策として掲げられております。 一枚めくっていただきまして、「総合保養地域整備法の位置付け」でございますが、今申しました「長寿社会における生活の充実」の中でも特に重要な目玉施策として、総合保養地域の整備、リゾート地域の整備がうたわれているわけでございます。 その基本的な考え方は、一つには、先ほど表でお示ししましたような余暇需要の質的、量的変化に対応していくと。それから第二には、地域アイデンティティー、個性ある地域づくりを確立しながら地域の振興を図っていく。こういう基本的な考え方に立ちまして、リゾート整備につきましても、大まかな整備方針のようなものを示しております。それがそのページに①、②と書いてあることでございまして、リゾート地域の整備方針の第一といたしましては、長期滞在型の機能を重視していく。第二に、多様な人々が集まって触れ合いの場になるようなそういう整備を進めていく。第三には、交流の拠点を備えて、特色ある機能を持つ地区を複合的に備えたものでなければならない。第四に、各種の交通手段で各地区を連携して、リゾート地域としての一体性を確保する。こういった四点の整備方針を示しながらリゾート地域の整備を非常に重要な四全総施策の一環として位置づけているわけでございます。 私からは以上でございますが、あと五枚ばかり四全総の抜粋を参考として該当箇所を抜き出してございますので、御参考に供したいと思います。
○会長(長田裕二君) 森地方振興局長。
○政府委員(森繁一君) 地方振興局長でございます。 私の方からは、「総合保養地域整備法に基づくリゾート開発事業の動向と今後の見通し」、それに「地方振興対策の概要と今後の方針」、この二点につきまして御説明を申し上げます。 ページ数を振っておりませんで大変恐縮でございますが、今計・調局長が申し上げました参考資料のすぐ後ろにございます「総合保養地域整備法に基づくリゾート開発事業の動向と今後の見通し」という縦長の表でございます。これをごらんになりながらお聞き取りをいただきたいと思います。 総合保養地域整備法、一昨年の六月に制定されたわけでございますが、関係主務省庁が国土庁を含めまして六省庁ございます。私どもの方で窓口事務をやっておりますので、便宜上国土庁の方から説明をさしていただきますが、まず上の方に、「リゾート整備の背景」といたしまして、ただいま計・調局長が申し上げましたように、自由時間が大幅に増加するであろう。週休二日制が普及したり長寿化が進展したり、こういうことによりまして自由時間が大幅にふえる。それから、日本の国民の価値観も変化し多様化してくるだろう、こういうことを背景にいたしまして、さらに地方にとりましては、一次産業が好調でない、あるいは地域資源を有効に活用したい、産業構造が変わってきた、こういうことで、いわばリゾートの開発整備というのが地域振興の起爆剤になる、こういう期待を非常に強く持っておる。そういう地域からの願望があるということでございます。 こういうことのためにリゾートの整備を促進していこうということで総合保養地域整備法というのができたわけでございますが、その法律におきましては、主としましてハード面の受け皿づくりをねらっております。 左の方をごらんいただきますと、いわゆるリゾート法に基づきまして施設整備を民間の活力を導入しながら進めていこう、こういうことでありますが、そのために国の方といたしましても、ここに書いてございますように税財政上の特例であるとかあるいは資金の確保であるとか、地方債の特例であるとか、関連公共施設の重点整備であるとかあるいは土地利用関係法令の弾力的運用、こういう支援措置を講じました上で民間の活力を利用いたしましてリゾートの整備を進めていこう、こういう考えでございます。 このリゾート法は、国の方が基本方針を定めまして、それに基づきまして各都道府県におきまして基本構想というのをつくる、国がそれを承認する、こういう段取りになっておりますが、(2)で書いてございますように、リゾート地域整備のマスタープラン的な意味を持っておりますこの基本構想につきましては、既に具体的な整備に向けて始まっておりまして、ここに書いてございます三重県、宮崎県、福島県、兵庫県、栃木県、新潟県、群馬県、さらに、資料が十分でなくて恐縮でございますが、この三月になりまして埼玉県を承認いたしておりますので、現在では八県が承認済みということになっております。 基本構想の承認の申請が現在までに届いておりますものが秋田県、岩手県、千葉県、長崎県、北海道、一道四県ということになっております。これ以外の地域につきましても、幾つかの地域におきましては基本構想をつくりたい、こういうことでいろんな準備に着手をされているということを承認いたしております。 このような形でリゾートの整備、リゾート法が運用されておるわけでありますが、さらに右の方をごらんいただきますと、リゾート法そのものではございませんが、言うなればソフト面の環境整備というのを進めていく必要があるだろう。例えば休暇の充実であるとかあるいはコスト低減であるとか、あるいはリゾート産業の育成の問題であるとか、こういうソフト面の課題も今後解決をしていかなければいけない問題だろうと思っております。 「今後の動向」、この下の方に書いてございますが、リゾート事業といいますのは、先生方御承知のように極めてリスキーな事業でございます。初期投資が非常に多くかかる、リゾートの性格といたしましてストックというのができない、あるいは天候等によりまして需要が不安定である、こういうことのためにリゾート事業というのが極めてリスキーであり、かつまたリゾートを取り巻く社会環境整備の課題が一朝一夕にはなかなか解決できない。例えば長期休暇をどういうふうに制度化していくとか、あるいはアクセスの改善、これは時間的な問題もありますが、運賃その他コスト的な問題もございます。 そういう課題があるわけでありますが、日本のリゾートを考えてみました場合に、フランス等でよく言われております一カ月近くの一カ所の長期滞在のリゾートを楽しむというのは、現段階で期待することはこれは容易ではないという、正直申し上げましてそういう認識を持っておるわけであります。言うなれば、日本的リゾートというのを今後考え出していかなければいけないだろう。それにはどういうものがあるだろうかといいますと、周遊型の観光であるとか、あるいは週末滞在型のリゾートであるとか、こういうものを言うなればミックスしたような、いわば新しい日本的なリゾートというのが今後考えられていく必要があるんではなかろうか、こういうように思うわけでございます。 その次のページをごらんいただきますと、これまでにリゾート法によりまして整備構想を承認いたしました県の一覧表がございます。大変恐縮でございますが、埼玉県が承認申請中に入っておりますが、三月十日に承認をいたしておりますのでよろしくお願いを申し上げたいと思います。 それからその次のページが、秋田県以下の基本構想承認の申請中のものでございます。いずれの地域につきましても一定の広がりのある地域を対象にいたしまして、その地域の中で重点的に施設の整備をしていく、そういう地区を複数で定めております。それぞれの地域、自然的、地理的特性を生かしまして、海洋性のリゾートであるとかあるいは山岳型のリゾートであるとか、あるいは高原型のリゾートであるとか、地域特性を生かした基本構想になっておるわけでございます。 それからさらにもう一枚お開きをいただきますと、地方振興対策の概要を御理解いただきますために、私どもが持っております法律あるいは関係いたしております法律の一覧表を掲げてございます。私ども国土庁の地方振興局で所管いたしておりますものは、極めて大ざっぱに申し上げますと、いわばおくれている地域の振興立法、これが一つございます。それが最初の紙でございます。それからもう一つが、産業の振興を軸にいたしましたいわば地方の定住の促進対策というのが一つでございます。 まず、比較的おくれている地域、俗にハンディキャップ地域と言っておりますけれども、そういう地域に対する立法措置というのが最初の紙でございまして、これも極めて大ざっぱに申し上げますれば、最初の過疎地域振興特別措置法、これは人口の著しい減少に対処するものでございます。言うなれば社会的事象に対する措置、こういうふうに御理解をいただけると思いますが、半島振興法から以下の法律は、言うなればその地域の自然的条件のための法律、こういうふうに御理解をいただければいいかと思います。 それぞれの法律につきまして、施行年月あるいは時限法が多いわけでありまして、有効期限、目的、地域指定の条件あるいは地域指定の数、それから特別措置の内容等につきまして一覧の表をつくっております。この中で、特に過疎地域振興特別措置法につきましては、ここに書いていますように有効期限が平成二年三月でございます。平成元年度で期限が到来いたします。この法律の失効後、これらの地域に対しましてどういうふうな対策を講じていったらいいかというのが当面抱えております大きな課題の一つでございます。 それから右の方をごらんいただきますと一奄美群島振興開発特別措置法、それから小笠原諸島振興特別措置法、いずれも平成元年三月、この三月で期限切れの法律でございます。この二つの法律につきましては、いずれも今後五年間を延長させていただきたいということで法案を提出させていただいておる状況でございます。 次の紙をごらんいただきますと、今度は産業の振興を軸にいたしました定住の促進対策ということでございます。ここに書いてあります代表的なものが新産業都市建設促進法、昭和三十七年に制定されましたが、この法律が代表的なものでございます。以下ずっと右の方をごらんいただきますと、高度技術工業集積地域開発促進法、いわゆるテクノ法でございます。それから地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律、いわゆる頭脳立地法でございます。こういう法律が比較的新しいものでございます。 さらにその右をごらんいただきますと、先ほどのリゾート法というのが出てまいります。それから一番右に、昨年成立をさせていただきました多極分散型国土形成促進法というのがございます。これらの法律を、言うなれば多面的、複合的に運用いたしまして地方の振興を図っておる、こういうことでございますので御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。
○会長(長田裕二君) 国土庁北村大都市圏整備局長。
○政府委員(北村廣太郎君) 次をおめくりいただきたいと思います。 労働と余暇に対します大都市施策について御説明申し上げます。 首都圏、近畿圏、中部圏の三大都市圏につきましては、人口、産業の集中が著しゅうございますが、特に近年首都圏におきます人口集中、これが最大の問題となっておりまして、四全総における重要なテーマとして取り上げられているわけでございます。 その結果、余暇に対しましてどういう問題が生じているかということになりますと、一般勤労者の通勤距離が著しく長くなりまして、そして冬季に至りますと、朝暗いうちに自宅を出、日が暮れてから自宅へ帰るというようなことでございまして、日の照っているときには自分の家にはいられないというような形で、通勤距離の遠さのために、その時間のロスのために余暇に割く時間というものはほとんどないという問題が一つとしてございます。 もう一つの問題は、大都市内における余暇に対するさまざまの施設、機関等のためのスペースのなさでございます。つまり土地がない、あるいは建物としてのそういう余暇に充てているものが少ないというこの二つの問題がございます。これは大都市問題の基本にも触れる問題でございますので、その解決策といたしましては第一に機能の分散というものを図る必要があるということでございまして、工業、大学等の地方分散は、首都圏、近畿圏の二つの既成市街地におきまして厳しくこれの抑制をしております。増設あるいはその施設増あるいは人員増というものについてこれを法律をもって規制しております。 それから、分散策の一つといたしまして、先ほども御説明のありました多極分散型国土形成法、つまり四全総を実施するための法律の中で、国の行政機関の移転及び民間の施設等の移転の努力義務等を設けておりまして、国の行政機関の移転等につきましては既に閣議決定をもって七十九機関十一部隊の移転が決定され、具体的な移転場所につきましても先般第一次の移転先が決められたところでございます。 事務所等の移転につきましては、一つは経済団体でございます経団連あるいは日本商工会議所等に協力依頼をいたしまして、それぞれ内部におきまして委員会等を設けて検討いただくと同時に、その受け皿といたしまして、首都圏の場合、東京近郊に横浜、川崎、立川、八王子、千葉あるいは大宮、浦和、筑波、土浦というような地区に、それぞれ国鉄跡地あるいは埋立地等々の相当のまとまりのある土地を業務市街地として整備いたしまして、そこに国の一部機関やあるいは民間のオフィスの本社機能の、あるいは研修研究機能の一部を分散するという施策をとっているわけでございます。これは首都圏計画、四全総及び多極分散型国土形成法によって位置づけられておるわけでございます。 一方、その都市内における職住接近のための施策といたしましては、東京臨海部等における新たな大規模な開発地、例えば汐留の操車場跡地等におきましては、でき得る限りオフィス機能と同時に住宅及びレクリエーション機能もこれを収容するという形で計画しておりまして、東京臨海部等におきましてはプロジェクトの採算性のぎりぎりまで住宅をふやし、なおかつ現在そこにつくります新しい市街地につきましては単に働く場所ばかりではなくて、例えばテニスの森公園等を代表といたしますさまざまなレクリエーション機能、あるいは臨海部であるウオーターフロントという優位性を保ちまして、例えばレストランシアターあるいは海辺のためのマリンスポーツのベース、あるいは劇場あるいは夜のすぐれた水辺を挟んだ都市の景観を見るための展望レクリエーション施設、そういう多目的な施設を設けまして、居住の場、働く場、レクリエーションの場、三位一体を兼ねた町づくりというものを推進しているわけでございます。 なおかつ、例えば東京都二十三区に八百万の人口が今住んでおりますけれども、居住部分に限りますとまだ二十三区内の居住部分の階層は二階をやっと超えたくらいというような状態にございまして、圧倒的多くは二階建てあるいは二階建て半くらいの程度にとどまっているわけでございまして、これのやはり高度利用というものがぜひとも必要でございます。このため、一つは職住接近を図るために東京都二十三区にもっと人を住まわす、それからもう一つはそのために高度利用を図ることによってオープンスペースを設け、あるいは新たなレクリエーションの場等々を設けることによって居住環境を改善する、この二つの点から住宅、宅地の供給のマスタープランの策定というのを平成元年度予算で、ただいま御審議中の予算の中に盛り込みまして着手しようということでございます。これはただいま申しましたような都市改造あるいは常磐新線のような新たな鉄軌道の設定によりまして大規模な宅地供給を図るというようなこと等でございます。 一方、ただいま臨海部等を中心に、倉庫、港湾施設あるいは工場等の転換が図られつつあるようでございます。その低未利用地あるいは将来発生するでありましょう転換等を事前に調査の結果先取りいたしまして、あるべき都市づくりに対しまして居住とそれから今の余暇機能あるいはオフィス機能というようなものをあわせ持った町づくりのための長期的な指針というものをつくりたいということでございます。 このために、3に参りますけれども、先ほど申しました業務核都市の整備等とあわせまして交通ネットワークの整備が非常に重要でございまして、首都圏を取り巻く近距離リニアモーターの検討等も進めているわけでございます。成田-羽田-横浜-立川-八王子-大宮-浦和-筑波さらにまた成田と続くような環状のリニアモーターの将来の可能性等々、あるいはただいま申した常磐新線あるいは既存の鉄道の複々線化、立体化等々の地域構造の改善等についても、ただいまプロジェクトの具体的推進あるいは新しい調査等を手がけておるわけでございます。 最後に、新たな住まい方の対応でございまして、現在例えば東京都内に土地がない、施設がないと申しておりましても、例えば丸の内オフィス街というのは朝九時から夜九時までの十二時間の都市でございまして、夜になりますと道路はがらがら、上下水道もがらがらというようなことでございまして、電力もガスもインフラ設備というのが大量に余っているということでございますので、例えばこれからつくります東京臨海部等々につきましては、二十四時間使える、二十四時間働ける、二十四時間医療が受けられる、そういう都市帯というものをつくりたいということでございます。リゾート等につきましても、都市内に適宜レクリエーションを含めました、例えば芸術、文化それからスポーツ等も含めました幅広いそういうレクリエーション、リゾートの場というようなものを展開してまいりたい。 ウオーターフロントにつきましては、特に現在土地利用の転換が激しいところでございますので、そこを意識的に改善いたしまして親水的な、かみそり堤防を改めまして緩傾斜、芝張りの堤防に切りかえるというようなことを長期的見通しのもとに行いたいというようなことで、その都市改造というようなものを図っていこうとしているわけでございます。 添付してあります資料は、それぞれ業務核都市あるいは東京臨海部あるいは東京に本社を置くことのメリット、デメリットの調査におきまして、やはり職員通勤対策が非常に問題視されているというようなことの資料でございますので、一々の説明は省略させていただきたいと思います。 以上でございます。
○会長(長田裕二君) 次に、文部省から説明を聴取いたします。齋藤生涯学習局長。
○政府委員(齋藤諦淳君) 「余暇関連施策の概要」を文部省の資料によって御説明いたしたいと思います。 本資料は第一から第五までまとめておりまして、初めに第一でございますが、言わずもがなで恐縮でございますけれども、「余暇に関する国民のニーズ」を見てみますと、一番上の表にありますようにレジャー・余暇生活への力点を置く者が非常にふえておりますし、それから(2)にありますように、心の豊かさを重視する者が近年非常にふえておるというこういうことでございます。こういう状況を背景にいたしまして、一番下に書いておりますように、文部省におきましては生涯学習、スポーツ、文化等の施策を通じて人々の精神的、文化的な面での欲求を充足に努める必要があるというそういうことで関連施策を推進したい、こう考えているわけでございます。 二ページでございますが、まず第二に「生涯学習振興対策について」の考え方と施策を説明しております。 考え方といたしましては、生涯学習体系への移行というこういう考え方でもっておりまして、特に学校中心の考え方から脱却する、生涯にわたって必要な学習を行う、学校というのはそういう基本的な能力と、自分は一生学んでいくというそういう意欲、態度の育成というものが重要である、そういうことで、学校の学歴を中心としたあるいは偏差値を中心としたそういう考え方を変えていかなきゃならない。それからなお、学校を卒業いたしましても、(2)でありますけれども、科学技術の高度化とかあるいは情報化、国際化、こういうことで絶えず教育を繰り返す――繰り返すという意味でリカレント教育と、こう言われたりしておりますけれども、そのために学校と地域、いろんな教育訓練施設との連携が必要である、あるいは学校自体が放送大学や専修学校あるいは社会人の受け入れのようにソフトな対応をしなければならない、こういうことを考えているわけでございます。 なお、(3)は余暇時間の増大、所得水準の向上、高齢化への対応ということで従来の社会教育を中心にその施策を展開したい、こういうことでございます。 生涯学習の対策といたしましては、2の(1)でありますけれども、国における生涯学習局の設置を昨年度の七月にお願いいたしました。なお、国立教育研究所におきましても生涯学習研究部の設置を本年度の予算でお願いしているところであります。 それから都道府県、市町村の推進体制、特に市町村の推進体制なんかはこれからの重要な事項でありますけれども、都道府県につきましては、この円筒の図にありますように、九三・六%で生涯学習推進のための連絡・調整組織をもう既に持っているところでございます。その下の③に「学習情報提供システム整備」と書いてございますけれども、学習情報のネットワークを形成することが大事である。もちろん教育関係もありますけれども、各省庁のそれぞれ地方で行われておりますいろんな事業も含めまして、そういう情報もちょうだいして住民にサービスをするというそういう学習情報のためのあらゆるネットワークを組んでいく、そういうような具体的な補助事業を行っているわけでございますが、本年度の一億六十万円の補助金を、平成元年度においては二億七百二十四万円ということで目下要求をしているところでございます。 なお、(2)にありますように、「ふるさとづくり、長寿対策等の推進」、地域なり家庭の教育力の活性化、あるいは特に青少年が中心でありますけれども、ふるさと学習、自然とのふれあい促進並びに高齢者の生きがい促進、こういうところに本年度、平成元年度の予算案としては重点を置いているところでございます。 なお、三ページでございますけれども、関連の資料でございますが、この図の右の方を見ていただきますと、例えば公民館の利用者数の推移でございます。昭和四十九年には八千八百万人であったのが、昭和五十八年度では一億八千二百二十九万七千人、倍以上にふえている。それから図書館、博物館等も同じであります。この真ん中の図の一番下の黒いところが図書館でありますけれども、昭和四十九年度には二千三百万人でありましたのが、五十八年度では六千万人が図書館を利用している。こういうことでいろんな施設が随分活発に利用されているわけでございます。 一番最後の図にありますように、大学の公開講座等も必ずしも十分には進んでおりませんが、十四万人が昭和六十一年には三十三万人までふえているというこういう状況になっております。 それから四ページでありますけれども、最も顕著にあらわれておりますのは「民間における生涯学習事業」でありまして、縦型の円筒の表があります。これは大都市だけでありますけれども、昭和五十一年には三十六万五千人の受講者でありましたが、昭和六十年の文部省の調査によりますと九十二万三千人まで、二・五倍にふえている、非常に急速にふえている状況でございます。 なお、四ページの下は、国の社会教育関係費は財政再建のときに相当落ち込みましたが最近徐々に努力をさせていただいておりますが、今後ともさらによほど画期的に尽力しなきゃならない、こういうふうに考えているところでございます。むしろ地方社会教育費の方が顕著に頑張っていただいているという、それが右の方の図に出ているわけでございます。 それから五ページ、第三の「青少年教育対策」でありますけれども、生涯学習の中でも青少年の対策というものは、対策という言葉は語弊がありますけれども、青少年にどういうサービスをしていくかということが非常に重要ではないか。特にこの一に書いておりますように、家庭や地域の教育力が低下し、自然の中で仲間と切磋琢磨するというそういうことがなくなってしまっている。そのことで子供の忍耐心や自立心等の不足というものが出てくる。なお、もっとも子供は体位が向上し、非常に性格も明るく、あるいは最近の子供は芸術、文化、スポーツ等に非常に親しんでいるというそういう特徴も見られるのではないか、こういうふうに思えるわけでございます。 なお、この右の表でありますけれども、非常に見にくくて恐縮であります。学校が終わってからふだん遊ぶ場所でありますが、公園が一六・七%で自分の家が七九・八、友人の家が五六・一、大半がやはり家の中で遊んでしまっている。結局、車の余り通らない道路とかあるいは近くの空き地とか、神社やお寺というのは非常に少ないという状況がこういう表にもあらわれているわけでございます。 そういうことで、青少年の健全な育成を期しまして、自然との触れ合いやあるいは仲間との切磋琢磨というそういうことで真ん中以降に書いておりますように、「地域における学習、実践活動の促進」とか、あるいは「青少年団体活動の助長」、あるいは「青少年教育施設の整備」、こういうところに政策の重点を置いて目下進めているところでございます。 それから、資料を一つ飛びまして、七ページの第四の「スポーツ振興対策」でございますけれども、総論としましては、言うまでもなく国民のスポーツに対する関心が非常に増大しておりまして、具体的にはスポーツの実施人口がふえておりますし、それからスポーツの目的の多様化というものが非常にふえております。それからスポーツ活動の内容の多様化、ニュースポーツ、これは軽スポーツ、いろんな、年齢、体力に合った楽しみ等を考えた例えばグラウンドゴルフとか、そういうような新しいスポーツの開発ということが現在の大きな特徴になっているわけでございます。 そういうことで、「スポーツの振興方策」でございますけれども、スポーツ施設の整備・充実ということが、相当最近は整備されておりますけれども、なお、さらにこれを続ける必要があるということで、平成元年度も若干の予算の増強をお願いしているわけでございます。それから学校体育施設、この調査会でも再三議題にされておりますけれども、さらに住民への開放の促進というものを図っていかなきゃならない。そのために、管理指導員のような、その仕組みというものをぜひよく考えていかなきゃならない。こういうふうなことで補助金等を出しているわけでございます。 それからスポーツの場合に、(2)にあります「指導者の養成・確保」というのが非常に重要でありますけれども、指導者の養成ということで、各種の研修の主催でありますとか、あるいは都道府県から市町村へ指導者の派遣であるとか、こういう事業も行っておりますが、特にスポーツリーダーバンク事業ということを元年度から新規事業として要求しているところ、案をつくっているところでございます。なお、社会体育指導者の養成なりあるいは資格の付与事業の認定制度、この点につきましては、結局指導者の信頼性を確保するというそういう立場から、スポーツの種目に対する指導者並びにスポーツプログラマーというそういう立場からの認定制度を実施しているところでございます。 それから「スポーツ事業の推進」でありますけれども、生涯スポーツ推進事業、これは市町村が行う事業に対する補助でございますけれども、同時に市民スポーツの相談事業というものをこれを新しく始めたいということで本年度から実施したい、こういう考えで準備をしているところでございます。なお、六十三年度から全国スポーツ・レクリエーション祭の開催をさせていただいております。 これらのものも含めまして、今後の方針といたしましては、六十三年の四月の十八日に、二十一世紀に向けたスポーツの振興方策について保健体育審議会に諮問いたしまして、スポーツ五カ年計画の具体的な内容等を含めて振興方策全般について目下検討中でございます。 それがスポーツの概要でございます。この八ページの表でございますが、「スポーツの実施状況」は一時六八%まで伸びたのでありますけれども、最近は何らかの形でスポーツを行う者が若干減っております。これは都会化だとか通勤とか、そういうことではなかろうかと、こういうふうに見えるわけでございますれども。なおこれは何らかの形でスポーツを行った者でございまして、スポーツをする者は比較的濃厚に時間を割いてやるというそういう面があるのではないかと推測されております。 なお、「体育・スポーツ施設」といたしましては、この下のグラフにありますように、学校はもとよりでありますけれども、いろんなところの職場スポーツ施設とか公共スポーツ施設とか、こういうところを相当拡充しているところでございます。 なお、九ページに学校体育施設の開放について触れておりますけれども、例えば屋外運動場、公立小学校は開放率八四・三という数字がございますが、小学校の八四・三%が開放している。中学校では七七・九%が開放している。高等学校では四五・二%。高等学校の場合には、自分たちの生徒がクラブ活動に使ったりいたしますので、それとどうしても県立高校ということで、あるいは私立高校ということで、市町村立の小中学校と違って地域住民との関係が若干疎遠になるというそういう事情があるかと推測されますが、必ずしも十分開放されていないというこういう問題点があるわけでございます。 なお、スポーツの指導者の実態につきましては九ページの下の方に書いてございますけれども、いろんな民間の指導者も含めまして、一応三十五万七千七百六十五人というこういう数字があるわけでございます。 最後に、「国民の文化活動の振興について」ということでございますが、「文化への志向の高まりと文化振興」ということが余暇問題として極めて重要なことではないか。(1)に書いておりますように、国民が真の豊かさを享受できるよう芸術文化の振興が不可欠であるというこういう立場で行っておりますが、その際に芸術の頂点を高める部分と、芸術文化のすそ野を広げるというそういう両面からいろんな形での機会を拡充するそういう施策が重要である、こういうふうに考えているわけでございます。 具体的には、「国民の文化活動の振興に関する施策」、こういうふうに書いておりますけれども、国民文化祭、これは昭和六十一年度からアマチュアが行っているいろんな文化活動、それを全国的な規模で発表する、そういうことで始めさせていただいたわけでございます。最初東京都、第二回が熊本県、第三回が兵庫県、第四回は埼玉県を予定しているわけでございますが、次第に参加者もふえて非常に好評を博しているところでございます。それから、高等学校あたりから文化祭というようなものになじませておくということが非常に重要であるということで、これは昭和五十一年からこの事業を始めているところでございます。 それから、「優れた芸術鑑賞機会の提供」ということで、中央の舞台芸術等を地方に派遣するというそういうことで地方公共団体の文化振興事業への努力を促進する。それから、子供の間が大事であるというそういうことで、「こども芸術劇場」とか「青少年芸術劇場」とか、あるいは「中学校の芸術鑑賞教室」とか、こういうことにもいろいろ施策を講じているところでございます。 それから、芸術文化の場合には指導者というものが非常に重要になるわけでございまして、これを地域に派遣する、あるいは文化会館等の職員に対する研修等も行う、こういうことで施策を講じているわけでございます。 十一ページをお開きいただきますと、「国民の文化活動関連データ」というのがございますけれども、この上の方の表の右のところ、「芸術鑑賞活動の状況(人口規模による地域別)」という表がございますが、結局東京都区部が非常に多くて、十大都市あるいは人口十万人以上の都市というふうで、町村に至りますと相当参加率、活動の状況が非常に小さくなっていくというこういうふうな実態があるわけでございまして、この点については日本の国全体の立場からよほど文化振興の立場で考え直さなきゃならない、こういうふうに考えているところでございます。 なお、「自ら行う文化活動」ということでありますけれども、これは、下の図を見てみますと、十五歳から十九歳、こういう若い人ほどそういう文化活動に参加するという人数が多いわけでございまして、その意味では全体に希望が持てる、こういうふうに思っているところでございます。 以上、非常に早足でございましたけれども、生涯学習、青少年並びに体育について、文化活動についての余暇関連の施策を説明させていただきました。
○会長(長田裕二君) 次に、厚生省から説明を聴取いたします。
○政府委員(末次彬君) 厚生省関係は資料を四つまとめてとじておりますが、資料1と2につきまして私から御説明し、3と4につきましてはそれぞれ担当局長の方から御説明申し上げたいと思います。 まず一枚めくっていただきまして一ページでございますが、「国民の余暇生活志向と厚生行政」というタイトルにしてございます。第一点といたしましては「余暇時間の増大」でございます。これは既に御説明があったかと思いますが、経済運営五カ年計画の中で週四十時間労働制の実現、年間総労働時間を千八百時間程度に向けて短縮するという労働時間の短縮という要素が一つございます。それから高齢化の進展でございますが、人生五十年時代から人生八十年時代に移行するということが言われておりまして、日本の場合には平均寿命八十年というふうに、世界でもトップクラスになっております。それから人口構造の高齢化でございますが、二十一世紀には四人に一人が六十五歳以上という世界で最も高齢化の進んだ国になる。余暇時間は高齢者ほど多いというふうに考えられます。今後の高齢化の進展に伴いまして、特に高齢者の余暇時間が焦点になるのではないかというふうに考えてございます。 下に表1、2、3とつけてございますが、後ほど御参考にごらんいただければ幸いと存じます。 もう一枚めくっていただきまして、二ページ目でございますが、こういう流れから見まして「厚生行政の観点から着目すべき余暇に関する志向」という点でございますが、一つは何度も出たかと存じますが、余暇重視の志向でございます。国民生活に関する世論調査によりますと、レジャー・余暇生活に今後の生活の力点を置こうという者が、昭和四十九年時点で一三・八%でございますが、六十三年は三一・七%と非常に増大しております。 それから、具体的な余暇の過ごし方についての志向でございますが、図の一にございますように、これは経済企画庁が「人生八十年時代における労働と余暇」ということで昭和六十一年五月に調査いたしております。この中で見ますと、「これからやりたいもの」というものが非常に伸びておりますのが、三つ目にございます「スポーツ活動・健康づくり」、以下旅行等でございます。それからボランティア活動、こういうものがあるわけでございますが、健康づくりに対する志向が非常に強い。それから、ボランティア活動についても非常に関心が高いということが言われておりまして、次のページをもう一つめくっていただきまして、表の4に「ボランティア活動に対する参加志向」という調査を掲載いたしております。 左側が六十歳以上七十五歳未満、右側が二十歳以上、こうなっておりますが、地域奉仕活動、広く言いますとボランティア活動でございますが、これに対する参加状況といたしまして、過去一年間に参加した者が三九・七%、約四割でございます。それから参加志向といたしまして、これから参加する、あるいは参加したいという者が合計いたしますと六九・二%というふうになっております。 それから右側に行きまして、二十歳以上、これは二十歳以上から老人まで入っておりますが、この階層で見ますと、参加状況といたしまして、現在ボランティア活動に参加している者あるいは過去に参加したという者を合わせますと二二・七%でございますが、現在も過去も参加していないと七・三%の中で、今後どうだ、どうしてボランティア活動をしたことがないのかという点につきまして一番下に書いてございますが、「身近に適当な指導者がいない」、あるいは「忙しくて時間がない」、「同好の仲間がいない」等々の要素がございまして、「忙しくて時間がない」というような点につきましては、今後の労働時間短縮、週休二日制の導入等によりまして障害が除去されてくるのではないかというふうに考えております。このようにボランティア活動について非常に関心が高い、志向が強い。高齢者につきましても、社会的な活動に対する意欲が強いというようなことが読み取れるわけでございます。 さらにめくっていただきまして四ページでございますが、このような「余暇志向の厚生行政に与える影響」といたしまして、三つに絞って御説明をいたしたいと思います。 一つは、ただいま申し上げましたように健康づくりの点でございますが、健康づくりにつきましては、一つの要素といたしまして休養の時間が確保されるということが大事でございます。また健康づくりそのものを行う時間等々含めまして、運動を含めました積極的な健康づくりの時間がこれから確保されていくんではないかという点でございます。 〔会長退席、理事斎藤栄三郎君着席〕 それから、ボランティア活動につきましても、先ほど資料で御説明いたしましたとおり、時間やゆとりがないというような要素、それから情報が十分得られないというような点につきまして今後努力をしていかなきゃならぬというふうに考えておりますが、それぞれの方々の生きがいの発見あるいは自己実現というものにつながっていくばかりではございませんで、社会福祉サービス等の供給主体が非常にふえていくというような要素、こういう点も考えられるわけでございます。 それから三番目が、家庭機能の充実の問題でございます。余暇時間の増大によりまして家庭内はもちろん外に出まして旅行、運動などの時間がふえるということで家族との触れ合いの時間がふえる、あるいは家庭生活の充実が図られる。一方、家庭における子供の養育あるいは老人等の介護の機能の充実につながっていくというふうに考えられるわけでございます。 四番目が、現在余暇対策といたしまして実施しておりますものにつきまして、(1)に六点ほど挙げております。一つは健康づくり対策の推進でございます。第二点がボランティア活動の育成。第三点といたしまして、とかく引きこもりがちな障害者につきまして社会参加を促進するという意味で、ここに書いてございますいろいろな施策を展開しております。それから四番目が高齢者の社会活動の促進の問題でございます。これは後ほどまた触れたいと思います。それから五番目が児童の健全育成。六番目が厚生年金の被保険者等の福祉の増進。各種年金あるいは医療保険の被保険者を対象にいたしまして、例えば厚生年金会館でありますとかスポーツセンター等の施設におきまして、いろんなレクリエーションあるいは運動等の場を提供しておるわけでございます。社会保険庁が行っております施設につきましては、昨年二百十万人の利用があったというふうに把握しておるところでございます。 五ページに参りまして、今後の余暇対策の厚生省といたしましての重点。 第一は高齢者の問題でございます。高齢者につきましては、とかく従来あるいは保護、援助の対象としてとらえてきたわけでございますが、これからはこれまで得ました豊富な人生経験あるいは知識、技能を生かして社会に貢献できる一員として社会参加できるように、一つは高齢者の意識改革、それから高齢者の生きがいと健康づくりを推進するための国民運動を展開していきたいというふうに考えております。それから第二点といたしましては、栄養、運動、休養という健康の要素のうち、運動に重点を置きました第二次国民健康づくり対策、これを通じまして健康づくりの指導者育成あるいは優良な健康増進施設の整備の促進を図っていく。第三点といたしまして、国民のボランティア活動への参加意欲、これを実際の活動につなげていくという点からの施策を展開していきたいというふうに考えております。 続きまして資料の2に参りまして、「高齢者の社会活動促進対策」でございます。 基本的な考え方といたしましてはただいま御説明したとおりでございますが、具体的には、まず第一に高齢者の生きがいと健康づくり推進対策でございます。これは平成元年度予算で創設をいたしたいというふうに考えておりますが、官民相協力いたしまして高齢者の生きがいと健康づくりを図っていきたいということで、都道府県レベルに明るい長寿社会づくり推進機構というものを整備していきたいと考えております。これは元年度予算では十五都道府県分でございますが、三カ年で全都道府県にこの推進機構を設置いたしまして、一つは高齢者の社会活動につきましてシンポジウム、健康・福祉イベントの開催等の実施主体となるという点でございます。それから第二は、都道府県内におきます生きがいと健康づくりのための組織づくり、これの呼びかけが主体になる。第三点といたしましては、社会活動に関します指導者の育成等につきまして講習会あるいは研修の開催等を行っていきたいというふうに考えております。 それから③のところでございますが、モデル市町村を設定いたしまして市町村直接、あるいは例えば老人クラブに委託する等いたしまして、いろんなスポーツ活動、健康学習、健康増進活動、ボランティア活動等を市町村レベルで推進していきたいというふうに考えております。 それから(2)に参りまして、「ふるさと21健康長寿のまちづくり事業」と書いておりますが、これは町づくりの中に健康づくりあるいは生きがいを高めることができる機能あるいは適切な医療、介護を受けることができる機能を公民あわせまして総合的に整備していきたいということでございます。そのために平成元年度予算の中では、計画づくりを行うための基本計画策定費に関する補助、それから②にございます公的施策と連携をとりながら、民間事業者が有料老人ホーム、健康増進施設、在宅介護サービスセンター、総合福祉センター、こういった一連の施設を一体的に整備する場合に税制上の優遇措置あるいは無利子融資の活用、こういうものを図っていくための施策を講じたいというふうに考えておりまして、このための法律案を今国会に御提出したいということで現在準備中でございます。 それから(3)でございますが、全国健康福祉祭、ねんりんピックという名前をつけておりますが、これはスポーツだけではございませんで、いろんな囲碁、将棋あるいは手づくり民芸品あるいはシンポジウムといった非常に広範な事業を一体的にイベントとして開催をするということを考えておりまして、第一回につきましては昨年度兵庫県で開催いたしまして、八万人の参加を得ております。第二回は大分県で開催する予定でございまして、参加人員として約九万人を予想いたしております。 それから(4)、(5)につきましては、従来から行っております老人クラブの助成、あるいは六十五歳以上の高齢者を対象といたしました能力開発情報センターの運営事業、これをさらに実施していきたいというふうに考えております。
○政府委員(北川定謙君) それでは、保健医療局長でございますが、引き続き資料3、「健康づくり施策の概要」について御説明申し上げます。 厚生省が進めております健康づくり施策の基本的な考え方でございますが、これからの本格的な高齢化社会を健康で活力あるものにするために、一つは、非常に健康でアクティビティーの高い高齢者を保持する、それから、がんですとか循環器病などのいわゆる成人病を予防する、それから運動機能が低下をしていくことによって寝たきり状態が起こってくるわけでございますけれども、こういうものを少しでも防止するというような考え方から健康づくり施策ということを考えているわけでございまして、これは昭和五十三年度から進めているものでございますが、資料にございますように三本の柱を持っております。 第一は、生涯を通じた健康診査及び保健指導の体系を確立する。第二は、健康増進センターあるいは市町村保健センター、こういう専門の施設を整備する、そこに保健婦等のマンパワーを確保する。それから第三は、先ほど来申し上げております栄養と運動と休養、これが健康の基盤になる要素でございますので、これをバランスよく実践できるようなそういうよい生活習慣づくりをしていきたい、これが健康づくり施策の基本的な考え方でございます。その中で特に三番目の栄養、運動、休養というのを、これを健康増進というような考え方でとらえておるわけでございますが、ここのところがこれからさらに力を入れなければならないところであるというふうに考えております。 一方、民間でもこういう問題に対する国民の意識が高まっておるところから、いわゆるアスレチッククラブあるいはフィットネスクラブなどの健康づくりを標榜したいろんな運動施設が現在日本全体で一千カ所くらい整備されて、年間に大体二百カ所くらいずつふえておるというような状況がございます。その数字につきましては、次のページの図1を御参照いただきたいと思います。 また、国民のいろんな意識の中でも健康に関して非常に強い関心を持っておるということがその次のページの図2にございますが、これは余暇の過ごし方をどうやって考えているかという調査でございます。これは財団法人余暇開発センターが行った調査でございますけれども、その一番上のところに「健康や体力の向上を目指すもの」という項目がございまして、その数字を見ますと、現在そういうことを心掛けておる人が三五・九%ある、それから将来もっとそういうことを志したいという人が口のところでございますが、五〇・五%あるというようなことで、国民のこういう点に関する関心が非常に高いということがよくわかるわけでございます。そういった環境の中で正しい健康増進の習慣を社会に定着させていきたい、これが私どもの考え方でございます。 どういうことをやるかという点でございますが、その第一ページの2の「当面の課題と対応」というところに、「マンパワーの育成」と、ずっと下の方に「優良な施設の整備促進」と、この二本の柱を持っておるわけでございます。 マンパワーの育成につきましては、一番目は健康運動指導士資格の創設ということでございます。民間のアスレヘルスクラブ等においてはいろんな運動を指導しておるわけでございますけれども、この指導者にきちんとした健康に関する基礎概念を持ってもらう。そうして健康を全体としてとらえる。それから、栄養、休養等との関連で指導をしていただくというそういう機能を持った指導士を育成したいと、こういうことでございまして、昭和六十三年度中に約六百名を養成したいということで現在事業を進めております。 それから二番目は、「運動普及推進員」ということでございますが、これは地域社会においてボランティア的に地域の方々のこういう健康増進に対する実践活動を指導していただく方、こういうふうに考えておりまして、そういう人たちの育成を図りたいというふうに考えております。 それから第二は、「優良な施設の整備促進」でございます。健康増進モデルセンターというのを、これは各都道府県レベルで設置するということで事業を進めておるわけでございますが、現在では全国で十七の施設がございます。個々人の運動指導、食生活指導等の健康増進サービスを具体的にやっていこう、しかもそれを理論化をさらに進めていくというような機能を持って考えておるわけでございます。 次のページに移りまして、ただいま申し上げましたようなモデルセンターをさらにもっと地域に密着した格好で進めていくために、疾病予防施設に対する社会福祉・医療事業団からの融資制度を創設し、これを活用してその育成を図りたいと考えておるわけでございます。成人病予防ということを一つの目標に置きまして、医療面での医療管理がなされ、かつ国民が手軽に安心して運動等ができると、こういうことをねらっておるわけでございますが、そのため昭和六十三年度から診療所を併設している運動施設あるいは顧問医を置いております温泉を利用した運動施設、これをクアハウスというようなことで呼んでおるわけでございますが、こういう施設の育成を図ってまいりたいと考えております。 それから第三は、「健康増進施設認定制度」でございますが、ただいま申し上げましたようなものも含めまして、優良な施設を明確に表示をしていくということを考えておりまして、アスレチックあるいはフィットネスクラブなどと呼ばれております健康づくりを標榜した運動施設等の普及を推進するために、健康増進施設認定規程というものを告示いたしまして、厚生大臣が健康増進施設として認定する制度を創設しております。 以上のことを含めまして、全体の社会基盤の整備を図りながら、成人病予防あるいは寝たきり老人をつくらないようにするというようなことを目標とした健康増進施策を進めておるところでございます。 以上でございます。
○理事(斎藤栄三郎君) 小林社会局長。
○政府委員(小林功典君) 社会局長でございます。 私から福祉ボランティアの育成につきまして御説明申し上げます。 資料といたしまして厚生省関係の資料4というのを用意してございますが、必要な箇所をごらんいただきながら御説明をしたいと思います。 よく言われることでございますが、活力ある福祉社会というものは、各種の公的施策とあわせて国民の自助努力と社会連帯の精神に基づく福祉活動への自発的な参加によって達成されるものと思っております。そういう意味からボランティア活動の育成、振興という問題は大変重要な問題であるという認識を持っております。厚生省といたしましても、従来からボランティア活動が地域社会において永続的にしかも自主的に展開できるよう、その基盤となる人的、物的両面の諸条件の整備を行ってきたところでございます。 そこで、ボランティアの数でございますが、昭和六十三年九月現在の調べによりますと、社会福祉協議会に登録をされておりますボランティアの数は三百三十八万人に上っておりまして、ちなみに昭和五十五年四月の百六十万人に比較いたしますと約二・一倍という数字になっております。今後ますます増大する余暇時間を有効に利用し、ボランティア活動に参加していただくためにはその条件として普及、啓発といったいわゆる福祉マインドの醸成が従来にも増して一層必要になってくると、このように考えているわけでございます。 このような観点に立ちまして、このボランティアの振興について従来からいろいろ施策を講じてまいったわけでございます。先ほど総務審議官からもお話があった中にもありましたが、いろいろな施策をやってまいりましたけれども、その中で特に主なものを二つほど御紹介申し上げます。 まず一つは、昭和五十二年度から実施している施策でございますが、小学校、中学校、高等学校、これを対象にいたしまして学童生徒のボランティア活動普及事業というものを実施してきております。これは資料で申しますと、資料4の、ページがなくて恐縮でございますが、三枚目をごらんいただきますと内容が書いてございます。この資料の三枚目の下の方に「活動の例示」という箇所がございます。ここにありますように、「広報・啓発活動」に始まって約六項目が載っておりますが、こういった内容の事業をここでやっていただくということで、ねらいといたしましては小学校、中学校、高校でございますから、いわば幼少期からいわゆる福祉マインドというものを持っていただく、そういうねらいを持った事業でございます。 もう一つの施策でございますが、これは昭和六十年度から実施している事業でございまして、福祉ボランティアの町づくり事業でございます。我々、通称ボラントピア事業というふうに呼んでおりますけれども、これは資料の次のページ、四枚目のページにございます。これの左側の下の方にございますように、事業内容といたしましては市民啓発推進事業、養成研修事業、登録あっせん事業、ボランティアの組織化事業と、こういった事業を内容とする「福祉ボランティアの町づくり事業」、これがもう一つの主な柱でございます。 そこで、予算措置でございますが、平成元年度予算におきましても、この両事業の充実強化を図ろうということで予算額も約二倍以上の大幅の増額を図っておりますし、また内容的にも特に新規事業といたしまして、一つはボランティアリーダーの養成研修、そしてもう一つは全国ボランティア大会の開催という事業を新たに加えております。 前者のリーダーの養成研修ということでございますが、これはこのボランティアの振興が円滑にいくかどうかという一つの決め手としまして、やはりよき指導者、これが必要であるとよく言われることでありまして、そういった意味でよきリーダーを養成するための新しい事業を来年度設けたいということでございます。また、後者の全国ボランティア大会、これは初めての事業でございますが、例えば事例発表でありますとか、あるいはボランティア関係の功労者の表彰といった内容を含んだ全国の大会を開催するという事業も新たに追加をしております。この予算につきましては資料4の最初のページにまとめて掲載しております。後ほどごらんいただければありがたいと思います。 そういうことで、ボランティア振興にはこれからも大いに力を入れなければならないというふうに考えておりますので、いわばボランティア振興が実現するための基盤整備と申しますか環境整備と申しますか、そういった面に国としても積極的に力を注いでまいりたいと、このように考えている次第でございます。 以上でございます。
○理事(斎藤栄三郎君) 以上で国土庁、文部省及び厚生省からの説明聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○丸谷金保君 今三省のそれぞれ御説明を伺っておりまして、特に国土庁の場合は地域に定着したというよりむしろいろいろ動くところについての施設をどうするか、こういうことが中心で、文部と厚生は地つきの余暇活動をどうするか、簡単に分けるとそんなような感じに受け取ったんで、そんな感じ方を中心にして二、三お聞きしていきたいと思うんです。 まず国土庁に、長期滞在型を可能にするのはどうすればいいかと。これは依然として、結局長期滞在型というのは日本では定着していないんです。これを私はやっぱりヨーロッパ型と違う一つの余暇あるいはレクリエーション、そういうものの考え方を我が国なりに何かしっかりつくらないと、実際の国民の感情と合わないような施設だけがどんどんできていくということになりかねないという実は心配を持っているんですが、大体国土庁では、長期滞在というのは一体何日くらいを考えておられるのか。 それから、特にその中で、三省ともそれぞれこれからは老人社会だと、四人に一人がというようなことを皆さんがお考えになっておられる割合には、ポイントとしての長寿社会に対応する余暇のあり方というものについての御説明が、きょう私が聞いておって核心的なものに触れないんじゃないかという気がするんです。それで国土庁のリゾート整備の中で、これは長期滞在であるし、それから長寿社会に対応する老人対策の施設であり地域であるというふうなものがあったらちょっと教えていただきたいということ。それから、もっと突っ込んで言いますと、一体日本的なリゾートというのはどういうことなんだという理念、国土庁として考えておる形。 まず国土庁の方からその三点をひとつ。なかなか難しいのでわからなけりゃわかる範囲で結構ですから、余り深刻に考えないで。
○政府委員(森繁一君) 大変難しい御質問でございますのでお答えになるかどうかよくわかりませんが、まず先ほど私申し上げました、日本では例えばフランスのように長期滞在型のリゾートというのが容易には定着しないだろうということを申し上げましたが、これはフランスの場合を例にとって考えてみますと、現在のフランスで一番ポピュラーになっておりますラングドック・ルシオンのプランがございます。このプランが策定されましたのが一九六三年からスタートしておるわけでありますけれども、この時点で既に有給休暇の日数が三週間ということが法定されておったわけでございます。現在大体フランスでは一カ月近くの長期滞在型のリゾートを楽しんでおる、こういうことでありますけれども、現在フランスの場合には五週間の休暇と、こういうことになっております。 日本の現在の休暇日数を見てみますと、とてもその段階まで至っていない。ということになりますと、日本の場合、フランスのように長期滞在型のリゾートが容易に定着するということは期待できないということを申し上げたわけでございますが、さらに、これは理論的根拠はないわけでありますけれども、日本人の国民性というのもある程度あるんではないか。フランスのように一カ所に滞在して一日じゅう日光浴をしている、こういうことは日本人の性格として、よい意味で言えば非常に活動的な国民性でありますので、一カ所に一カ月近くもいるということはちょっと私どもは容易に期待できないような気がするわけでございます。 しかしながら、今後、休暇が連続してとれるようになり、しかもそれが長くなってくるということになりますと、一週間から十日程度ぐらいの滞在のリゾートというのが一番日本向きではないかな、こういう気がいたしておるわけでございます。 日数の問題は今申し上げたとおりでございますが、ただ日本の場合に今御指摘がありましたように、いろんな価格面でかなり難しい点があろうかと思います 最近、民間の資本でいろんな宿泊施設等が整備されておりますが、この中には比較的低廉な価格もあるわけでありますけれども、一般的に見ますとそうでないのもございます。そういうことを考えますと、長期に滞在する、そういう利用者のいわば負担が非常に重くなってきている。その意味でも長期滞在というのが非常に難しくなってくるんではないかなという気がしておるわけでございます。 そこで、私どもそれ相応な価格の施設があってももちろんいいわけでありますけれども、一般国民が比較的手軽に利用できるような価格帯の施設もつくってほしい、こういうこともお願いをいたしておるわけでございます。そういう長期滞在型に向くその施設が一体あるのかというお話でございましたが、例えばクアハウス的な施設というのは、昔で言えば日本の湯治場ということになりましょうか、そういう湯治場を近代的にいたしましたクアハウス的な施設というのが各地のリゾートの施設の中で幾らか見られるようになってきております。こういう施設というのがある程度長期滞在型を可能にするような施設ではないか、こういう気がいたしておるわけでございます。 最後に、長期滞在型の理念というのは一体どういうことかというお話でございますが、今申し上げましたことに尽きるわけでありますけれども、諸外国とは違った比較的期間の短いリゾートで、しかもその期間の中で容易に活動ができる、活動をしやすいようなそういう施設の配置を適宜していくということが必要ではないかと思っております。 このリゾート法の制定のときに面積の問題がございました。そのとき十五万ヘクタールということでお願いをしたわけでございますが、この考え方が四十キロ掛ける四十キロ、簡単に言いますと、車で一時間以内で行動できる、そういう広さのものということを想定したわけでございます。その広さの中で、重点整備地区として、ここは宿泊施設、ここは休養施設、ここはスポーツ施設、こういうことにいたしておるわけでございますので、そういう一定の区域の広がりの中で多様な余暇活動を楽しめるような施設をつくり、それにふさわしい環境を整備していくということが日本の長期滞在型のリゾートを可能にする条件ではなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。
○丸谷金保君 お話はわかりました。 結局、いわゆる長期滞在型というのはなかなか難しいというふうなお話だったですね、今。これは逆に言いますと、リゾート法とかなんとかいろんなことでレジャー施設が完備してくるに従って長期滞在型がなくなってきているんですよ。昔は湯治場なんというのはあったんですよ。今ほとんどどこの温泉地に行ってもそういうことがなくなってきました。昔は自分で米、みそを持っていって炊いて食べる。ところが、これが国が関与してリゾート、リゾートということで設備をあれして、テニスコートだ、ゴルフ場だ、アスレチックだ、何だというふうに、いろんなことができればできるほどそんな長期滞在できるほどの安い料金ではないんですよ。ここら辺に何か一つ私は我々のレジャー施設の、レジャーに対する考え方の欠落があるんじゃないか。 これはひとつ国土庁さんの方でぜひそういう点を検討していただきたい、どうしてこうなったのか。昔の方がもっと長期滞在していましたということをもう一遍ひとつ考えていただきたいと思います。 それから、文部省なんですが、図書館の利用等も非常にふえているというんですが、一番あれなのは、図書館が今度は土曜日も閉館になるというふうなことで、土、日休みの人たちには使えないというふうなことが各所で出てくると思うんです。それに対しては土、日あけろというふうな指導をしてもおります。それから地方自治体でもできるだけ土、日も図書館というのはあけてやろうという努力をしておる。そうすると、今度そこの職員たちが土、日休めないという非常にジレンマに陥っている自治体も多いんです。 それで、文部省さんに、ひとつ週休二日というものの考え方、これはあくまで土曜、日曜を休むということじゃないですよね、週休二日という本来の意味は。一週間に二日休みなさいということなんです。ここいら辺の、何というか観念が、いつの間にか土、日休みということが週休二日と同義語になってきている嫌いがありますので、図書館の問題、一生懸命やっておられるようですが、こういう点についての国民意識、これはやっぱり教育の問題だと思いますので、これはどうお考えでしょうか。私はそういう点で具体的に非常に苦い経験を持っておりますので、ひとつその点をお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(齋藤諦淳君) 必ずしも的確なお答えはなかなか難しいと思うのでございますけれども、確かに先生おっしゃいますように、日本の場合には学校教育の影響もありますし、それから日本人の国民性もあろうかと思いますが、とにかく試験勉強にしても一斉にするし、それから休みをとるにしても一斉にする、それが学校教育の画一的な教育という非常に重要な問題ではないか、先生おっしゃるとおりだと思います。その意味では、臨教審でも個性重視の原則ということがこういうふうに言われたわけでございますけれども、できるだけ多様なそれぞれの個人が自分の主体的な判断ができるという、それを子供の間から養成する必要があるんじゃないか。それは教育の一般論としてこれからの非常に大きな課題であると、こういうふうに思っておるわけでございます。 それから、国立の科学博物館なんかで今試験的に実施しておりますけれども、ボランティアのママさんなんかに来ていただきまして、博物館の案内を子供に対してするというそういうふうなことをやっているわけでございますが、ボランティアにつきましては先ほどほかの省庁からもいろいろ出ておりましたですけれども、何かそういうふうな方策というものは講じられないか。やれるところで、例えば、まだ例は少ないわけでありますけれども、そういうふうなものをできるだけやはり活用するようにしたい、こういうふうに考えております。 それから、全体としまして週休二日制の問題については、学校の二日制も含めて同じでありますけれども、社会の受け皿というものがなければならない。この点については、社会教育なりあるいは生涯学習のいろんな場の提供というのは、まさに週休二日制の受け皿として非常に重要な地位を持っておりますので、そこの従業職員に対しては非常に負担になるわけでございますけれども、社会教育等の立場では週休二日を有意義に生きていただくために、ぜひこの点についてはさらに進行さしていきたいと、こういうふうに思っているわけであります。
○丸谷金保君 週休二日ということが土、日、二日でないんだという国民的なコンセンサスをしっかりやっていかないと、何といいましょうか、レジャー施設なら施設、国土庁の方でいろいろやっておられても、結局そういうところへ行って休暇を楽しむ場合になぜ高くつくかというと、ほとんど金曜日から月曜日まで、そして土、日に殺到するんですね。で、ほかはどこへ行ってもみんなそういうレジャー施設はあいているんです。そうすると、その分は土、日で、かかった経費は取らなきゃならない。そのために高くなる。これが国土庁が一生懸命になって長期滞在型と言っても、そんなに一週間も十日も子供二人を連れて夫婦で行っていられるかと、こういうことにつながる経費の高さになるんですよ。 実際には、ならせば今の半分でもできるものが、それだけ経費を高くしなきゃ取れないんだと、こういうことなんで、そこのところを、これはやっぱり文部省の教育の場からそういう画一的な物の考え方を変えるようにひとつ努力をしていただきたい。これが余暇利用の私は今一つのネックになっているというふうな気がいたしますので、そこら辺ひとつお願いしたいと思います。 そして厚生省。生きがい対策の話、大分いろいろとボランティア等…… これは本当は、登録していないけれども、登録しておいたら私の著作権の違反だと思っているんですよ。この言葉は私がつくったんです。当時は、厚生省は生きがい課というんじゃ補助金を出せないから、社会福祉課とかなんとか名前を変えろといって怒られたものなんです。昭和四十年代です。ところが、私が池田町で生きがい課というのをつくりまして、今度これが逆にマスコミに載って、当時の厚生大臣が私に会いたい、池田にもぜひ行っていろんなそういうのを見たいという約束をして、マスコミにも発表したんだけれども来なかったんですよ。厚生大臣というのはうそを言うんだなと、今でも思っていますよ。その大臣はうそつき大臣なんです、約束したんですから。来なかったんです。 ですから、生きがいというのは一番最初に私がつくって、そういう言葉で言い出したときには、厚生省はむしろそんな名前をつけるなら補助金くれないと言ったものです、最初。事実ですよ、これでも盛んに今使ってくれるので結構ありがたい話なんですがね。 そこで、一つこれ具体的な問題で、結局お年寄りの場合の生きがいというのは、遊ぶことだけでなくて働くことにも生きがいがあるんです。その働くことが実際にお金にそんなにつながらなくても、特に御婦人の方はだんなが亡くなって自分の方が十年ぐらい長生きするつもりだから、だんなは私がついているからいいと。しかし父ちゃんが死んじゃったら私はどうしたらいいかと。特に一人になって動けなくなった場合の心配をするんです。これはここでボランティア活動を盛んにおやりになるという考えなんでぜひお願いしておきたいんです。 元気のいい五十代から六十代くらいで地方では相当暇を持っているお母さんたちが多いんです。こういう人たちがボランティア活動で寝たきり老人とかそういう人たちのお世話をして、お世話をしたら、時間なら時間を何か労働通帳のようなものをつくって、次の世代の人には今度はその時間の中は無料で面倒を見てくれるというような順送りのシステム、こういうものを厚生省として何か考えていただけないだろうか。これは市町村だけではなかなかやっぱりやり切れない。しかしそういうことに対してはニーズはあると思います。それをひとつお願いして、それに対するお考え、これは医療費も少なくて済むようになりますしね、わずかですけれども。どうでしょうか、そういう考え方は持てませんか、そのボランティアで。
○政府委員(小林功典君) 確かに、ボランティアを実効のあるものとして進めていかなきゃならないという意味で、今の先生の後送りというんでしょうか、世代間の引き継ぎと申しますか、そういった視点というのは大変大事だと思います。既にそういう試みが一部地域で行われています、まだ数は少のうございますけれども。特にそういう場合は相互扶助的な住民組織が中心になって行う例が多いわけでありますけれども、ただその組織自体が永続的にずっと安定して続いていかなきゃならぬという一つの問題がございますので、そこら辺をどうするか。 例えば、その相互扶助組織に入っておってボランティアで貢献をされたと。その方がじゃほかの地区へ移っちゃった場合はどうなるんだろうか。あるいはその組織がつぶれることはないと思いますけれども、非常に衰退したといったような場合どうなるかとか、そういった問題がありますのでなかなか簡単にいく問題ではないと思いますけれども、確かに貴重な御意見として我々も検討、拝聴いたしたいと思います。
○丸谷金保君 それは国がやってくれないと、国がやるというより、具体的なことをやるんじゃなくて、そういう制度としての保証をしてくれないと、その通帳を持っていれば、北海道の人が東京へ移っても、そこでまたボランティアに面倒を見てもらえるというような、そういうシステムを考えていただかないと、一つの地域地域だけじゃ、そうは言ったって孫のところへ行ったり、息子のところへ行ったときにどうなるの、そこでもって今度ひとりになったときどうなるのというふうな問題がありますので、そういう意味で、地域だけでなく、国の方で何とかお母さんたちにそういう点でお年寄りの面倒を見ようという相当年配の、まだ六十から六十五ぐらいの元気な方がいますから、こういうことで、だんなさんを亡くして自分ひとりになったら、自分が動けなくなったら困るなということで一生懸命やってくれる人はいると思うんです。 ですから地域に任しておかないで、具体的なことは地域なり市町村に任してもいいんですが、制度としての保証を厚生省で考えていただくようなシステムにする、これをひとつお願いします。 以上で、これは要望で結構です。
○岩本政光君 時間が限られておりますので、最初にまとめて三省庁さんに私から質問をいたしますので、答弁はその後にまとめて一緒に答弁してください。 当調査会は労働と余暇についてこれまで十数人の参考人から意見を聴取してまいりましたけれども、私の感じたところでは、総体的に自由時間の確保と、創造的といいますか、自己実現的な余暇活動の必要性を皆さん方が述べておられたような気がいたします。私自身も最近は、本当の豊かさとは何か、あるいはまた高齢化社会の到来や週休二日制などによる休日の増加が予想される中で、今までの自分のライフスタイルを変えなければならないといったことについて考えておりますし、国民の皆さん方も真剣に考えるようになってきたのではないかと、こういう判断をしております。 そこで、先ほどからいろいろ説明もありましたんですが、行政側も今のような国民のニーズに真に対応した政策をやっぱり考える必要がある、皆さん方はそういうふうにしていますよというふうに感じられますが、私はそういう観点からちょっといろいろと説明をお伺いしたいというのが私の質問の要旨であります。 最初に、余暇行政のあり方についてお尋ねをいたします。 今までちょっとお話があったんですが、余暇に関連する行政は、今までは、各省が実施してきた全体的な行政の中には、結果的に余暇活動に関連するものがこんなふうにありますよというふうに私には聞こえまして、しかもその各省はそれぞれ独自でもってやっているんではないか、各省が独自で考えているんではないかというふうに考えられます。総合的な見地からこれをしていかなければならない時期に来ているのではないかと思っておりますが、余暇行政の一本化は非常に難しい。余暇行政について、したがってこれからも強力な総合調整が必要ではないかと、こんなふうに思いまして、午前中ちょっと企画庁に私この件をお話し申し上げましたら、企画庁はある程度していますよと、こういう話をしているのですが、皆さん方の省としては今のままでそういう総合調整がいいのか、もう少しやってもらった方がやりやすいのか、その辺も含めて今後の余暇行政がどうあるべきか、各省庁とも御意見を伺わさしていただければ非常にありがたいと思います。 続けて、ちょっと個別の問題についてお伺いをいたします。 国土庁に、まず最初にリゾート開発についてお伺いをしたいと思います。 今、同僚の議員からもお話がありましたんですが、経済的な発展に比べて余暇面では日本はやっぱり見劣りがしているんではないだろうか。今ちょうどフランスの例が挙げられましたから私もそれを挙げたいと思いますが、余暇先進国と言われるフランスからはやっぱり学ぶべき点は多い。そして、その一つがリゾート開発で、政府主導で計画整備を行うという形では、今ちょっとお話がありましたラングドック・ルシオンと言うんですか、私はちょっと発言が悪いんですが、ここら辺は物すごい湿地帯で条件が非常に悪い、蚊がぶんぶん飛んでいたところだと、それを一大リゾートにつくり上げたというふうに、ちょっとビデオを見たり勉強もさせていただきました。 先ほどお話がありましたように、六十二年度に制定されたいわゆる我が国のリゾート法、現在まで七つの基本構想が先ほど説明されておりましたけれども、民間活力の導入重視という点で、政府主導のフランス型リゾート開発に比べて、国の余暇政策としての位置づけや社会資本の整備にはやっぱり少しおくれていたのかなというような感じがするんです。私どもといたしましては、それらについてどうしていったら一番いいんだろうと、別に皆さん方に詰問するとかそういう意味じゃなくて、やっぱりおくれを取り戻して、日本はもっとその辺について重点をシフトさせたらいいのではないかなというそういう気持ちがあるものですから、その辺についてもう少し、考え方やどうしたらいいかなどについて御意見があればお教えいただきたいなということでございます。 次に、文部省さんにつきまして、個別のところでひとつお教えをいただきたいと思います。 文部省さんについては、御説明もあったんですが、余暇享受能力の工作というふうにでも言った方がいいと思うんですが、国民の余暇・文化生活に対する需要が非常に増大している一方で、中高年は実際何をしてよいかわからぬということが先ほどから出ておりまして、ごろ寝、テレビで終日過ごす、余暇と言えばリゾート、レジャー的な発想しかできないといった面があるようなことも事実だろうと、これは日本の特徴かもしれませんが。 それにはいろいろ理由があるんだろうけれども、一つには、私たちも受けたんですが、我が国の教育あるいは青少年時代の教育、特にそういうところに問題があるのではないかと思います。学校教育で従来は学術面での教育ばかりが重視されて、おのおのの人たちの人生設計だとかあるいは生活設計、その辺のものの組み合わせ方、ノーハウを十分教える機会、何と言ったらいいんでしょうか、余暇教育とでも言った方がいいんでしょうか、生活教育の機会が少なかったのではないだろうか。少し説明もありましたんですが、学校教育以外でも、このような生活文化そのものへの関心を高める機会の提供を一層強化していくということについて、もう少し御説明や考え方がありましたら突っ込んでお話をお聞かせ願いたいと思います。 それから最後に、文部省と厚生省両省に同じ質問を二つさせていただきます。 午前中もちょっと聞いたんですが、今、丸谷先生からもお話ありましたが、分散型データベースによる余暇情報の一元的提供についてと題して私は質問いたしました。これは公共余暇施設の利用をするに当たりまして、その場所あるいは設備の状況、利用の仕方、申し込み方法等についての情報を得る機会が、地方公共団体の広報によるとかあるいは現地へ出向いてからというようなことでわかってくるわけですが、例えば申し込み方法も、ウイークデーに長い時間列をつくって、いいところは抽せんを受けたりして同じところへ出かけていくとか、いろいろなそういう問題がありまして非常に使いづらいというんでしょうか、わかりづらくなっているのではないか。 コンピューター時代だとか情報化時代なんですから、こういう施設の種類を分散型データバンクというようなことで整備をされまして、一元化管理をすることによって、そしてそれを駅だとかあるいは郵便局だとか、あるいは家庭の中にも情報化を、電話で聞く方法もありますから、そういうことが私はやれば可能ではないかと思うんですが、もしこのようなデータベースの整備をしようとしたら皆さん方はそれぞれ、どんな問題があってどんなところが支障になるのか、また、それができるとしたらどんなところから進めていったらいいのか、ちょっとアイデアといいますか、考え方を聞かせていただきたいと思います。 二つ目は、先ほどちょっとお話もあったんですが、余暇サービスのスタッフの充実、これもお話があったとおりです。黙って見ておると余暇や文化生活に対応した人的サービスというのは非常に大事で、既に健康とか医療とか福祉面では、先ほどもお話があったんですが、お医者さん、看護婦その他相当充実してきていると私は思っております。しかし、国民生活の質的向上への需要がだんだん増していくについて、カルチャーとかレクリエーションとかスポーツの話はちょっとあったんですが、やっぱりニーズは相当サービスを要求しているんではないか、もっと皆さん方が考えている以上に要求しているんではないか、私もちょっと地元でやっているんですが、そんな気がいたします。 スポーツなどは、先ほど指導員の話、量、質の問題がちょっとお話にありましたけれども、これが今までのような公的な資格だけでいいのか、あるいはボランティアの問題もちょっとお話がありましたけれども、国家資格ではない何かが考えられないのか。余暇そのものに直接関連しなくてもいいですから、そういういろんな力をかすということで、もうちょっと考え方や何かありましたら突っ込んだ御意見を聞かさせていただきますと大変ありがたいなと思ったところでございます。いずれにしても、この余暇のサービスのスタッフの充実についてのところを少し詳しく御説明いただきたい。 以上でございますので、順次あとは残った時間で配分していただいて、会長さんから御指示をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○理事(斎藤栄三郎君) では、いかがですか。最初に三省共通の問題を提出されましたが、それについて各省からお答えいただいて。
○政府委員(長沢哲夫君) 最初におっしゃいました余暇行政についての考え方でございますが、この点私の方からお答え、御説明申し上げたいと思います。 国土庁自身は、冒頭に御説明申し上げましたように、国土政策の重要な一環をなすものがまた余暇行政であるというふうに考えておりまして、国土政策の観点から、余暇に関連する各省庁一体となって、余暇なりあるいは自由時間活動を通じて出てまいります政策需要、行政需要にこたえていくというのが基本的な考え方でございます。 国土庁の立場を少し離れまして、各省全体の余暇行政のあり方という問題意識も先生のお話の中にございましたが、この点は経済企画庁がある程度これまで余暇・生活文化行政担当省庁の連絡会議というようなものを主宰したり、今度また新しく余暇関係の企画官を設置したりということで、余暇、自由時間活動を通じて出てくる行政ニーズというのは非常に多様でございますから、複数の省庁がそれぞれのつかさつかさで対応していくという実態自体は、これはむしろやむを得ないといいますか、必要なことだろうと思いますが、その提携関係、協力関係というものを緊密に維持していく必要というものは確かにあるわけで、その意味の総合調整窓口、そういう役割を持ったところがやはり政府全体の中ではどこか必要であろう。その意味で、緩やかな形ではありますが、経済企画庁がそういう役割を果たしつつあるということは高く評価しているわけでございます。
○政府委員(齋藤諦淳君) 総合調整、今お話がありましたようにぜひ必要であるというのが率直なところでございます。これは実は都道府県レベルで生涯学習の推進会議というのを設けまして、今、市町村でも設けているんですけれども、自分たちは、各自治体は頑張るけれども、地方がばらばらにやられてはかなわないというのが今私どもの非常にはね返ってきておる意見でございまして、例えば昨年文部省で生涯学習に関する白書を出したわけですけれども、その白書の中で、各省庁がやっておられる生涯学習とか余暇とか、その関連の事業なり施設の一覧表を御協力いただいてつくったわけなんでございますが、そういうふうなことからまず一歩を始めようというそういうふうなことでやっておるわけでございますが、何らかの形で、ぜひこの点についてはいろんな形での連絡調整というものは必要である、こういうふうに思っております。
○政府委員(末次彬君) 厚生省としましては、今お話の出ました余暇・生活文化行政関係省庁連絡会議というものもございます。これを十分活用しまして、連絡あるいは相互の認識を深めていくといったようなことをやっていきたいというふうに考えております。 〔理事斎藤栄三郎君退席、会長着席〕 また、個別の問題につきましては、それぞれ労働省等関係省庁と連携を図りながらやっていけば十分進展が図れるのではないかというふうに考えております。
○政府委員(森繁一君) フランスの例をお引きになりまして、公共セクターの関与の度合いがややともすると十分ではないのではないか、これが社会資本の整備におくれを来さないか、こういうお話でございました。先生御存じのように、現在のリゾート法といいますのは、個々の施設の整備につきましてはできるだけ民間の事業者にお願いをしよう、これはそうした方が、民間の事業者の方が企画力もありますし、いろいろなノーハウも持っております。ひいてはユーザーといいますか、利用者の方にもプラスになるだろう、こういうことで今の法制度が組み立てられておるわけでございます。 ただ、国や公共団体のいわゆる公共セクターが何もしていないかといいますと、一方では税制面とか金融面とかの支援措置はもちろん行っておりますけれども、それ以外にも例えば道路でありますとか上下水道でありますとか、そういういわゆる社会基盤的な整備というのはこれは当然公共セクターの仕事でございますので、それを積極的に進めるということはもちろんでございます。さらにまた、民間ではなかなか採算の問題等もあって手がつけられないような施設、そういう施設につきましても、公共セクターがかんでいって一体としてリゾートの整備を進めていくと、こういう考え方で各都道府県等にはお願いをいたしておるわけでございます。 最近、いわゆる官と民が一緒になりました第三セクターという方式で事業の展開を図っておるところが幾つか見えております。これは民間のいいところと役所のいいところと二つ合わせて、逆になりますとちょっと困るわけでありますけれども、そういうやり方で事業を展開しておる、こういうところも出てきておりますので、今後社会資本の整備を含めまして公共セクターがこういうリゾートの問題に中心的といいますか、責任を持つような形でのあり方というのを十分指導してまいりたいと思いますし、また、フランスの例等もお挙げになりましたけれども、私どもいいところはどんどん取り入れて今後リゾートの推進を図ってまいりたいと、かように考えております。
○政府委員(齋藤諦淳君) 余暇とかあるいは生きがいの享受能力というふうなことで先生お話がありましたのですけれども、これは非常に重要なことであろうと、こう文部省といたしても考えているところでございます。 学校教育中心の考えから生涯学習体系へ移行を図るということは、それは何かというと、一生自分で学んだり楽しんだりしていくのだというそういうふうなことがありました。それが学校教育で偏差値一辺倒の教育ばかりをしていると、あるいは記憶一辺倒の教育をしていると、そういう自分が改善し伸びていくという能力自体が十分養成されない。そういう意味で基礎、基本の重視なりあるいは自己教育力の育成というこういうものが極めて重要であるという、具体的には学校の教育内容を定めております学習指導要領等におきましても、できるだけ内容を精選、集約していくとか、あるいは社会奉仕とかそういうふうな考え方というものも学校教育の中に取り入れていくとか、そういうことはいろいろ改善について努力はしているわけでございます。 他方、子供たちが学校外であるいは家庭の外で、青少年の野外活動とかあるいは地域での活動というものがこれは極めて重要でありますけれども、そのための例えば自然に出て非常に思い切った長期的なアドベンチャー事業等を行うとか、そういういろいろ試みがなされているものに対して、国としてもモデル的に助成を出したりしてやっております。そういう意味では近年いろんな事業を始めますと非常に熱心に参加されるという、例えば五十人募集のところへ五百人が応募してくるというふうな、そういう例も非常にふえておりまして、喜ばしいことだと、こう思っております。 それから、小学校レベルでは子供会なんかの数も非常にふえております。ですけれども、やはり率直に申しますと、中学校一年生ぐらいになりますと、くしの歯が抜けるようにだんだん抜けていってしまう、青少年活動なんかがそうなんでございますけれども、それは結局何かといいますと、高等学校なりあるいは大学への進学準備が始まるとそこで抜けていってしまう。そういうことでありますから、やはり結局、有名校なりあるいは有名企業に若年が一括してそういうところへ入っていく、そこで激しい競争がある。こういう教育問題並びに関連する問題をやはり抜本的に解決するということが、迂遠でありますけれども、こういう青少年の育成にとっては一番やはり重要なことではないか、そういうふうな認識で、至らずながら少しずつ改善を図っているわけでございます。 それから、余暇関連の情報の一元化でありますけれども、私どもとしては、生涯学習の立場から大体県レベルで生涯学習の情報センターというものを設けるべきではないか。こういうことで、具体的には兵庫、群馬で昨年度始めましたが、本年度は大阪とか愛媛等で始めておりますけれども、そこへ行けばいろんな余暇活動――遊びあるいは文化活動、スポーツ、どこの町で何をやっているかということがわかるというそういうデータベースをそろえていく。だから生涯学習センターというのは県なら県の中心になるわけでございますけれども、それは言いかえれば情報のセンターである。それに民間のいろんな文化活動も入っておりますし、それから労働訓練とかそういうものも協力いただいて入れるように今後していきたい、こういうふうに思っているわけでございます。そういう県レベルの情報センターというものは、学習のための情報センターというものはこれはぜひ推進していきたい、こういうふうに考えているわけでございます。 なお、スタッフの、特に文化関係につきましては、生涯スポーツ課長が来ておりますので、ちょっと説明をさせていただきたいと思います。
○説明員(工藤智規君) 先生からスタッフの充実ということでございますが、文部省関係につきましては、社会教育主事とかあるいは社会教育指導員という形で社会教育文化関係の御指導をさしていただいている職員がいらっしゃいますが、スポーツ関係に限って申し上げますと、私どもの方からお届けしてございます資料の九ページの下の方に量的な資料を御用意さしていただいておりまして、住民に最も身近な行政組織でございます市町村レベルの行政職員といたしまして約八万人の方々がいろんな指導、助言でございますとか、各種の行事の運営等に当たっておるほかに、体協ですとか各スポーツ団体が養成しております民間の指導者というのがある程度資格基準のはっきりしたもので二十八万人ほどいらっしゃいます。 先生おっしゃいますように、この民間の指導者のほとんどはボランティアの方々でいらっしゃいまして、このほかにも仲間内でございますとか、あるいは子供を相手にして父兄の有志がサッカーやら野球やらを御指導するというような形のボランティアがたくさんいらっしゃるわけでございます。その全容を必ずしもつかみ切れないわけでございますが、大きな固まりといたしまして従来文部省が育成してまいりました地域等におけるスポーツクラブがございます。現在、そこでのボランティアというのが大体四十万人ほどいらっしゃるということでございますが、そういう指導者の量的な面とともに、質的な面につきましては、先生の御示唆もございましたように、必ずしも国家資格ではなくて、何らかの認定あるいは養成制度をしっかりすべきじゃないかと、まさにそのとおりでございまして、私どもも保健体育審議会の御審議をいただきまして、先般、社会体育指導者の資格付与制度を設けたところでございます。 これは国家検定とかあるいは規制をするものではございませんで、各スポーツ団体がこれまでいろんな指導者を養成してございますけれども、団体によりましては実績あるいは伝統がしっかりしたものもございますが、何せスポーツ種目も非常に多様化してございまして、そういう中で団体の基盤などによりまして講習の内容あるいは名称等、区々といいますか、まちまちでございます。ひいてはこれを全体としましてなるたけ信頼を確保しながら養成水準を向上するために、この制度を通じて今後ともより積極的に展開してまいりたいと思っております。
○政府委員(末次彬君) それでは、まず分散型データバンクということでございますが、どうも十分理解した上のお答えにならないかもしれませんが、基本的には健康増進、あるいは福祉増進の施設のデータバンクをそろえる、あるいは情報を利用者に的確に伝えるということは非常に望ましいことだというふうに考えております。厚生省では、今、県単位で高齢者一一〇番というような制度をつくりまして、この中で電話などによる問い合わせに応じられるような態勢をとっておるわけでございますが、全国ベースになりますとこれは比較的ローカルな施設が厚生省関係は多い、利用の範囲がおのずと限られる施設が多いということでございまして、どういうあり方がいいのか、これは少し勉強させていただきたいというふうに考えております。 それから、厚生年金などではスポーツセンターあるいは厚生年金会館というのをやっております。これにつきましては、被保険者のサービスということで被保険者に対してはPRに努めているわけでございますが、員外利用をどこまで拡大していくかということになりますと、そちらの方の問題もあろうかと思いますけれども、これにつきましてはできればそういう一元的なといいますか、そういう情報の中で取り上げていくということは非常にいいことではないかというふうに考えております。 それから、余暇サービスのスタッフの件でございますが、これはいろんな身分制度を持っております者以外に、先ほど申し上げましたボランティア活動、これにつきましては、幸いといいますか、高齢者の方々も非常にそういう活動に対して意欲的でございますので、先ほど申し上げたいろんな施策の中で研修活動等をやることによりましてそういう指導者養成ということを促進していきたいというふうに考えております。
○岩本政光君 どうもありがとうございました。
○矢原秀男君 時間がございませんので、最初私まず質問いたしますので答弁をお願いしたいと思います。 まず、国土庁でございますけれども、リゾート、こういうことがどんどん進んでくるわけでございます。まず限定をして申し上げたいのでございますが、私たちは瀬戸内海に面するところに住んでいるわけですけれども、やはり見ておりますと、まず沿岸地域においては整備計画に基づいた場合に事前の環境調査、こういうふうな実施というものが計画づけられないとだめだと思うんですけれども、こういう点をさらに厳正にしていかなければいけない。また、内陸の場合でございますけれども、開発によって生じる保水機能の低下、それに対応する治山治水の問題ですね、こういうふうな問題点をどういうふうに厳しくチェックをしていくのか。 リゾートの問題ですが、いろいろ官民が一致しておりますけれども、常にホテル等コンクリートのファッションである。私もフィンランドの海岸線を見まして、実に緑が深い、そしてまた水、自然というものがもう徹底的に例えば沿岸に出されている。せめて私は瀬戸内海はそういうリゾートというものの計画があるときには、逆に自然をつくっていくと。自然を荒らすんではなくして、自然をつくっていく条件をやはりつくり上げていかなければ、後世の人に残す遺産というものはなくなる。これは非常に大切なことであると。これが国土庁の皆さんにお伺いをする点でございます。 それから、文部省でございますが、重複する面もございますけれども、一つは青少年の教育対策の面でございます。 今、資料を拝見させていただいておりますと、子供が放課後にすることの第一位が「テレビを見る」、六八・五%。第二位が「友だちと遊ぶ」五五・二、十歳から十五歳、こういうようになっておりますが、一番最後の第九位に「ボランティア活動」に一・〇、こういうデータが出ているわけですね。確かに核家族化、少子家族化、都市化等の進展で、家庭や地域の教育力というのは非常に低下しておりますけれども、日本の将来を、過密の日本というものを見ておりますと、やはり青少年に対する教育を、単なるボランティアというものの予算を見ておりますと、青少年の健全な発達を期するための地域における学習、実践活動の促進、こういうことで予算を取って文部省が行われておりますけれども、やはりこれは学校教育の一環の中の五〇%は内で必要であり、野外も五〇%であるというバランスのある、そういう少年たちの人間に対する思いやりの教育をきちっとやはり努力をされないと、大きな禍根を将来残してくるんではないか、今までのとおりの教育の路線であれば。 そういうことで、これは厚生省ともつながってくるんですけれども、小とか中とかいう学校の協力校という形で県で六校から三十六とか、こういうふうに指定していますけれども、僕は日本の小学校や中学の中に、先生方から、人を愛することを、自然を愛することをやっぱりこれは教育としてもう厳然としたものであるというふうなものをつくり上げていかなければ、今後大変なことになるんではないかという心配をしているんですが、この点について。 もう一つは、今お話があったと思いますが、スポーツ振興対策でございます。スポーツ指導者というものをこれはやっぱり文部省としては真剣に育てていただかなければいけない。で、私は、これは二十七万七千五百九十五人の方が民間の方である程度の資格基準というものを明確にされたスポーツ指導者、こういうことになっているようでございますが、優秀なスポーツ選手、そういう人たちを見ていると、人に知れない陰で努力をしている評価絶大なスポーツマンというのがもういっぱいいらっしゃる、そしてなおかつ人間性の豊かな資質を持った人たちの元スポーツマンという方が。 そういう方を一つは申告制度にして、そして、文部省としてもある程度試験をきちっとしたものをつくって、小学生とか青少年、もちろんまた生涯スポーツ教育、そういうことですから御年配の方の指導者、そしてまた青少年の学校を外れての指導者、ある面では学校が逆にお願いをしていく、こういうスポーツの指導者を多くつくる。そうして、ふんだんに野外でも学校教育の中でも来ていただいて、青少年にどんどんやっていく。そういう数から見ると、私はスポーツ人口から見るとこれは非常に少ない。そういうことで思い切った文部省のスポーツ振興対策の中の指導者、それをつくっていくことが必要ではないか、こういうふうに思います。この点を文部省の方にお願いしたいと思います。 それから最後に、厚生省の方でございますが、やはりボランティア活動の育成についてでございますけれども、逆の方からいきますと寄附金制度で民間の浄財を広く募っていくことも私は必要だと思うんですね。そういう場合に、現行の寄附金制度というものを見直しをして、浄財をやはり寄附をしていただく、そういう希望者が私は民間でいっぱいあると思うんです。そういう意味ではボランティア基金に対する寄附金についての、指定寄附金の取り扱いですね、これをもっと幅を広げて、間口を広くして、もっともっとボランティア活動をやっていかなければいけない。 日本の行政を見ておりましても、行政官とか我々政治家が、町にも市にも国にも県にもおりまして、一生懸命社会のために尽くしたいと思いましても、実際は人数が足りない。やはり一億数千万の日本の人口に対してボランティアの御協力というのは、今厚生省でもきちっとした非常に綿密な御計画をつくっていらっしゃいますので、本当に賛同を覚えるわけでございますが、もっと突っ込んでいかなければいけないんじゃないかということで、一つは浄財を広く募る、その寄附金制度の間口をもっと深く広くすべきではないか。 それともう一点は、ボランティアリーダーの養成ですね。先ほどからいろんなお話しございました。これについては感謝と真心の中でやはりどんどんふやしていく、そういうことを現行よりも三倍ぐらいはもっとふやしていくべきではないかなと、まずこう思うわけですけれども、それぞれ御答弁をお願いしたいと思います。
○会長(長田裕二君) 時間の関係がありますので、総体として簡潔にお願いします。
○政府委員(森繁一君) 第一点の事前の環境調査はどういうふうに行っておるかというお話でございますが、これは先ほど申しましたように、国の方で基本方針をつくりまして、都道府県段階で基本構想を策定いたします。その基本方針の中でこの環境問題というのは非常に重く見ておりまして、特に配慮すべき事項として具体的に決めております。 例えば今お話のございました瀬戸内海の問題の一つの例といたしまして、淡路のリゾート構想というのを見ましても、重点整備地区の設定に当たっては自然環境の保全を図るために、一種の特別地域は除外するとか、あるいは特定施設を設置する場合には公園計画等十分な調整、整合を図る、こういうふうに事前の環境調査を十分にいたす、こういうことにいたしておりますし、個別の施設の建設に当たりましては、在来の法令の適用によりまして、これも従前と同様のチェックがある、こういうふうに御理解をいただければと思います。 それから、第二点のリゾート開発によりまして自然災害発生の危険性があるのに対して一体どう対処するのかというお話でございますが、これも基本方針の中できめ細かく規定いたしておるわけでございまして、これを受けましてそれぞれのリゾート構想では具体的に自然災害防止のための、例えば治山治水事業を積極的にやるとか、こういうことを決めておるわけでございます。 それから第三点の、自然をつくっていくぐらいの気構えでリゾートの整備をしなければいけないのではないか、こういうお話でございます。リゾートの開発が単に無秩序な自然開発、自然破壊に終わってしまったのでは意味がありませんので、その辺私ども十分に気をつけて豊かな自然資源を残し、むしろ気構えとしましては安らぎに満ちた快適な環境を新しくつくり出していく、こういうぐらいの気構えでリゾートの整備を進めてまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○政府委員(齋藤諦淳君) 青少年の教育につきましては、御指摘のとおりであります。 ただ、非常に難しいことは、例えば昭和五十五年からの教育内容の改定のときに授業時間数を減らすと、ところが、そうすると塾へ行く子供がふえる。結果的にそういうふうなことがあったりいたしまして、なかなか難しい問題があるわけでございます。それに地道に対応しなければならないわけでございますけれども、学校の教育の中身自体を、豊かな心を持ってたくましく生きるというそういうふうに改善する、抽象的で恐縮ですけれども、自然との触れ合いやあるいは体験を重視するという、そういうふうなことでいろんな側面から教育過程の改定も考えているところでございます。 それから他方、社会教育なんかで積極的にその場をつくるというのは先ほど申し上げたわけでございますけれども、例えば少年自然の家の利用者数なんか、喜ばしいことですが少しずつふえてきているというふうなことで、やはりこれは少しずつやっていくよりしようがない。ただ、具体的な問題につきましては先ほども少し触れましたが、例えば大学入試というふうなものが非常に子供に覆いかぶさってきている。それに対する競争というようなものもある。ところが、クラブ活動なりあるいは地域の活動、それはそれでまた一つの人間性ということで大学入試にも評価しようではないか、そういうふうな大学の入試の非常に幅広いあり方というふうなものもこれから非常に大きな問題ではないか。そういうことで大学の関係者にも議論をしていただいているところでございます。 それからなお、スポーツの指導者につきましては、スポーツリーダーのデータバンクを新年度から、平成元年度から実施したい、こう考えておるわけでございますが、そのことによって、今御指摘のリーダーの発掘なり活用というものに資するようにしたい。それからなお、ことしの一月から体育指導者の資格付与事業というものを始めたわけでございますが、これはまだ始めたばっかりで、緒についたばかりでございますが、これについてもスポーツリーダーの養成の立場から、さらに質なり量的な面にわたって計画的に実施していきたい、こう思っているところでございます。
○政府委員(小林功典君) ボランティアに関しまして二つの御質問の中で第一点、指定寄附金制度についてでございます。 これは先生も御案内のように昭和六十一年度の税制改正によりましてボランティア基金について指定寄附金制度を設けまして、これは全額損金算入できる、こういう仕組みにしたわけでございます。恐らく先生の御質問の御趣旨はこれに若干の条件がついていますので、条件を少し緩和するとかそういった意味かなと思いますけれども、現在の私どもの認識としましては、この制度はかなり円滑に動いているというふうに思っております。もしこれが何か条件的にネックになっているというふうなことであればこれは考えなきゃいけませんけれども、今のところそういうことは聞いておりませんので、関係者からよく実態を聞きまして、もし必要があれば税制改革の要望事項として出すといった道も考えなければならないかなというふうに思っております。 それから第二点のリーダーの養成でございますが、先ほども御説明申しましたように、ことし、そして来年度予算、ボランティアにつきましてはかなり思い切った予算措置を講じたつもりでございますし、その中でもこのリーダー研修はその中心として新規事業として取り上げたものでございます。初年度のことでございますので実績を得ましてさらにこれは充実を図っていきたい、このように考えております。
○吉川春子君 まず国土庁にお伺いいたしますが、「リゾート地域の整備を民間事業者の能力を活用しつつ」と、こういう説明がありました。 私は先週新潟県へ行ってきましたが、マスコミでも取り上げられておりますように、湯沢町でマンションブームが起きています。ここはリゾート地区から外れてはいるんですけれども、温泉とスキーが売り物で、多くの民間業者が競ってマンションの建設を行い、分譲をしています。既に二十六棟を完成し建設中が二十五棟あります。戸数は一万戸に及び、一世帯三人とすると三万人の人が一時的にせよ住むことになるわけです。この町は現在三千世帯九千五百人でありますので、その三倍を超える人たちが入ってくることになります。しかも、今後六十階建てのものも含めて三十から四十棟、二万戸以工事前の建設の相談があるということです。 もちろん土地を売りたい、こういう希望を持っている人もいるわけですけれども、今住んでいる住民たちは日照権の被害、上下水道がない、ごみ処理、交通渋滞、さまざまな問題が起きているわけです。民間業者に依存したリゾート開発ということについては、ここに限りませんけれどもいろんな問題が起きているし、起こり得るわけですけれども、この問題について国土庁としてはどう考え、どう対策を講じていかれるのか、またこういう自治体に対してどんな手を打つつもりでおられるのかということを質問します。 それから文部省ですが、経企庁の六十一年五月「自由な時間の過ごし方」の調査を見ますと、これからやりたいものとして、スポーツ活動・健康づくり、映画演劇鑑賞、また美術・音楽・文芸、こういう方面での国民の希望が強くあらわれています。これらの所管官庁としての文部省の責任は大きいわけですけれども、実態はどうでしょうか。 第一に、文化庁の予算ですが、芸術活動の特別推進など民活導入の予算をふやしています。一方で、民間の芸術活動への助成はスズメの涙ほどです。文化庁予算の一般会計全体に占める割合は一九七四年がピークで、それが〇・一〇一%でありましたけれども、今年度は何と〇・〇六八%にすぎません。最高時に比べて三分の二に減少しています。国際的に見ても、フランス、スウェーデンなど一%前後文化予算を組んでいるわけで、日本よりははるかに多いわけです。それから、社会体育施設整備予算が一九八二年がピークで百十七億八千万円、八九年、今年度予算は五十八億で何と四九%。日本は経済大国であっても文化的には後進国であるのか、こういう疑問がわいていますが、なぜこんなに文部省関係の予算が減るんでしょうか。 第二は、消費税導入は余暇活動全体にかかってかなり重大問題です。舞台芸術入場料が五千円、映画二千円、これに引き上げるまでにはいろいろな国民の運動もあったわけですけれども、これを根本から覆す結果になって、オーケストラとか劇団など経営が困難なところが出てくるんじゃないでしょうか。また、全国六万カ所の公共スポーツ施設、これにすべて使用料に消費税が三%かかる。そうしますと、国民が気楽にスポーツを楽しみたいというその気持ちに逆行することになると思うんです。文化、芸術、スポーツ全般に消費税をかける、このことについて文部省はどういうふうにお考えでしょうか。 以上お伺いします。
○政府委員(森繁一君) 民間事業者の能力の活用につきましての御質問でございますが、先ほども申しましたように、リゾート法では、民間事業者の能力を活用したいというのは、その企画力なりノーハウなりあるいは資金の面なりということで、民間にお願いした方がユーザーの利益にもなる、こういう判断でそのような仕組みをとっておるわけでございます。 リゾート法の適用の地域につきましては、先ほど来申し上げておりますような形で運用をいたしておりますけれども、今お話しのこの湯沢につきましては直接リゾートの地域の対象とはなっておりません。したがいまして、私の方で直接お答えするのもいかがなものかと思いますが、マンションが林立するということは、リゾートのこともありますでしょうし、そのほかの意味におきましてもマンションが林立するというケースがあり得るだろうと思います。これは翻って考えてみますと、その地域における一つの町づくりといいますか、都市計画上の問題ではないか、こういうふうな理解の仕方をいたしておるわけでございます。 私ども、民間のこれらのリゾート法の適用を受けるところにつきましては、それ相応にいろんな指導なり育成なりをいたしていく、こういうつもりでございます。
○政府委員(齋藤諦淳君) 予算関係でいいますと、御指摘のようなところもあるわけでございますが、私どもとしては随分この関係には力を入れているつもりでございまして、文部省全体の伸びは一・三%でございましたのですけれども、きょう資料としてお配りした余暇関係事業一覧の分では今八・六%伸びておる、至らぬながらそういうふうな最大限の努力を払っておる、こういうことでございます。消費税の問題もいろいろありますが、政府の全体的な方針の中で、私どもとしては予算なりそのほかの政策でできるだけ対応したい、こう考えておるわけでございます。 なお、御質問は文化庁関係に重なっておりますので、簡単にちょっと文化庁から。
○説明員(渡辺通弘君) 文化庁でございます。 ただいま御指摘の点で、文化庁関係の予算その他の御質問がございましたのでお答えさしていただきます。 御指摘のとおり、文化庁の予算といたしまして特に芸術振興関係の補助金に関しましては、昭和五十七年をピークといたしまして下降をたどり、最近は横ばいという状況にございます。これに対しまして、文化庁といたしましてはこれを補うということもございまして、御指摘のございました民活導入の形の芸術活動の特別推進事業というものを六十三年度から導入いたしたほか、日米舞台芸術交流事業あるいは優秀舞台芸術奨励事業等の各種の事業を導入した結果、民間芸術活動に対します助成の額は、特に平成元年度におきましては合計十二億六千七百万円ということでピーク時をオーバーするほどになっておるわけでございます。ただ、もちろん諸外国と比較するのも非常に難しいこともございますが、私どもこれで十分と考えているわけでは全くございません。文化庁といたしましては、今後もさらにこの予算の増につきまして努力をいたしたいと考えているところでございます。 なお、消費税に関しまして入場税その他との絡みの御質問もございましたが、確かに観劇その他のものに関しましては入場税が撤廃されますので、それにかわりまして消費税ということになりますと、今まで入場税が免税になっていた部分に関しましては新たにこれがかかってくるということになるわけでございます。ただ、御承知のように、税制改革によります今回の変更によりまして、全体といたしましては二兆六千億円の減税となっておるわけでございますので、この消費税が適切にそれぞれの観客等の消費者に転嫁をされるということになるのならば、芸術団体等への影響というものは最小限にとどめられるんではないかと、このように考えております。
○吉川春子君 会長、ちょっと済みません、一言。 湯沢の問題については、そうしますと政府としては関知しない、できないと、こういうことですか。無責任じゃないかな。どうでしょうか。
○政府委員(森繁一君) 私の立場で申し上げますと、リゾート法の所管官庁でございます。その意味で、このリゾート法の適用外の地域につきましてここで申し上げるというのはいかがなものかということを先ほど申し上げたわけでございます。
○吉川春子君 納得しませんが……。
○三治重信君 簡単に御質問さしていただきます。 国土庁の方、この「リゾート整備構想一覧」で、申請の出ているところが十三件ありますわね。大体これが最終目標というのか、リゾート整備のこういうような、各県一つずつのようですが、それが何カ所も、四十七都道府県全部やるような目標なのか、大体どの程度を目標にしているのか、これを全部つくっちゃうとみんな半分ぐらいパアになるんじゃないかな。そんなので、やはり抑えるところを抑えぬと、リゾートをせっかく整備してもそれが全然、ペンペン草が生えるところがまた半分ぐらいできちゃうというようなことになると思うんだが、そこをうまいところ指導していかぬと投資のやり過ぎになりゃせぬかということが一つです。 それから、きょう文部省と厚生省で、片方は体育関係、片方は健康ということで御説明は非常にもっともなんだけれども、どうも何か重複しているところがあるので、そこに線があるのかないのかということをちょっと具体的な例でひとつやるんですが、健康づくりの方で年寄りがやっているゲートボールとかママさんバレーというのはやはりこれは厚生省の関係ですか。 それから、厚生省の方に書いてあるから厚生省なんだが、アスレチッククラブとかフィットネスクラブというのは、これは相当若い人が何か経費を出して参加しているんじゃないかな。これは厚生省がこういう指導者をつくってやっているのかね。こういうのが健康づくりかな、スポーツとは違うのかね。スポーツと健康づくりというのをどの辺で線を引くのかということと、そこでひとつ限界があるのなら、健康運動指導士という国家試験をやるという、片方は今年から体育指導員の国家検定制度を構想したいと言うんだけれども、両者これはある程度境界線を話し合ってやっているのかどうか、そこだけ質問したい。
○政府委員(森繁一君) このリゾートの数を一体どうするのかというお話がございました。先ほど申しましたように、現在証認済みが八カ所、それから申請中が五カ所、それからそのほかにも基本構想をつくりたいという内々の意思表示なり検討を始めておるところが十余りございます。一昨年、このリゾート法が制定される前に民間の通信社が調べましたところによりますと、その時点では七十を超え八十に近い地域が候補名として挙がっておったようでございますが、現在の段階は今申し上げたようなことでございます。 最終的に幾らぐらいに落ちつくかということは、先ほど来申し上げておりますように。民間の事業者がどのぐらいかんでくるだろうか、言うなれば、採算ベースで乗ってくるだろうかということでひとつ最大限の幅というのが決まるんではなかろうか、こういう気がいたしておりますし、お話しのように五十も六十もということは、現実問題としてリゾートの整備をしてもお客さんが来ないおそれもありますので、その辺は十分気をつけて対処をし、抑えるべきところは抑えていきたい、こういうふうに考えております。
○説明員(工藤智規君) 三治先生お尋ねのスポーツ関係の指導者の関係でございますが、厚生省の方とももちろんいろいろお話し合いの機会も何度かさせていただいておりますが、基本的には、これだけの福祉社会になりますと、各省庁の行政でかなりいろんな側面で競合する部分が出てくることは事実なんでございますが、背景としましてはあるにしても、厚生省さんの方は、後ほど御説明あるかもしれませんが、健康づくりという観点から、あるいは健康管理などの側面からのアプローチでございますし、私どもは、先ほど先生が例に挙げられた中で言えば、ゲートボールでございますとかバレーボールとか、そういう種目別のいろいろなスポーツの指導者、さらにはスポーツプログラマーというスポーツそれ自体を国民の皆さんに楽しんでいただくためのリーダー養成に努めているところでございます。 実際の講習内容については若干の違いがございまして、私どもの方は地域のボランティアでやっていただく方々については、初級から上級までとりますと二百四十時間ぐらいの講習内容が最低リミットでございます。厚生省さんと比べてある程度講習時間が長い、中身が幾らか濃いつもりになってございますが、もちろん基礎的な部分で競合する部分もございまして、私どもの制度としましては、大学、短大あるいは専門学校等で履修した内容でございますとか、あるいは既存の資格でございますとか、あるいはほかの講習会等で得られた知識、技能でございますとか、そういうことにつきましては、その内容、程度に応じまして減免しながら相互乗り入れできるような仕組みにしているところでございます。
○政府委員(北川定謙君) ただいま文部省の方から御答弁いただいたわけでございますが、基本的な物の考え方として、片方は、恐らくスポーツというものをどうするかという観点でございますし、厚生省の方は、これからの高齢化社会に向かって、やはり高齢になったときの健康ということ、あるいは成人病の予防というような問題に重点を置いて健康あるいは運動というものを考えていこうというわけでございまして、そういう観点から多少考え方の内容が変わっているわけでございますが、相互の間で十分連携をとりながら今後も進めてまいりたいと思っているわけでございます。 また、先ほど先生がフィットネスクラブあるいはアスレチッククラブは若い人の運動であろう、こういうふうに御質問があったわけでございますが、人間の健康というのは、子供から青少年あるいは成人、老人と、いろんな段階でずっと連続をしていっているわけでございまして、若い時期からそういうそれぞれの年代に応じた健康あるいは生活の仕方ということをいい習慣づくりをすることによって、やがてはお年をとるわけでございますから、そういう長期的な目標の上に立ってそれぞれの年代に応じた運動をしていく、これが必要であるわけでございますので、今申し上げましたフィットネスクラブ等の利用者の中に若い人もおりますけれども、そこのところを十分に理解していただくという意味で、そういう点に指導の重点を置いているわけでございます。
○三治重信君 よくわかったような、わからぬような……。 それからもう一つは、これは注文だけれども、ボランティア活動、これは厚生省がやられるとどうしても老人の医療介護とかなんかというのが重点になっていくので、いいんだけれども、やはり老人なんかのボランティア活動というものを中心にした単にそういうような救護とかなんかばっかりじゃなくて、文化活動の場、図書館のボランティアとか、ほかの省の各施設のやつにもボランティアを入れていくようなことをぜひやっていただきたいと思うのと、それからこの中で、学校がボランティア活動で、年寄りの見舞いやなんかのボランティア活動を組織的にやるというのは非常にいい考えだと思うんだ、若い子がね。だからそういうふうに相互にやって、ボランティア活動というのをもっと幅広くもっと大きく、ひとつぜひ一大運動として展開をしてもらいたいと思います。これは要望だけですから結構です。
○平野清君 まず、文部省にちょっとお考えをお聞きしたいんですけれども、先般来週休二日制を土、日と限らずに平日も週休二日というふうに物の考え方を変えろという意見もありましたし、午前中労働省の方にお聞きしましたら、季節季節に連続休暇をとるようなことを考えていくべきだというような答えも出てまいりました。そうなりますと学校の週休二日制というものはどういうふうになるのか。親と子供がばらばらな休暇をとるようなことになったり、いろんな問題が出てくると思うんですが、その週休二日制、学校の問題についてどう思うか。 それから、いろんなスポーツ、それからボランティアの問題が今出ましたけれども、公民館とか学校施設の利用をサラリーマンがしようと思いますと、通勤時間が大変長いのでうちに帰って食事をしたら七時になるんですね。普通の公民館はもう八時四十五分になるとチャイムが鳴って、九時でもって片づけてもう出ていく。一生懸命、やっととった会場も一時間半足らずで追い出されてしまう。そういうふうな矛盾があるんですけれども、そういうものを、例えば今の時間が相当夜型になっていますし、ある程度十時まで延ばすとか、それから有名地に行って飛び飛びにいろんなところを見ていこうと思ったら、もう三時五十分、四時で博物館その他は全部入れないというようなこともあるわけですね。そういうことを国民のニーズにどういうふうに対応させていくのか。 それから、厚生省さんにお尋ねしたいんですが、生涯健康診断制度というものをおやりになるといいますけれども、今の国民健康保険があるわけですね。普通のサラリーマンですと、きちっと会社に勤めている間は春秋健康診断がありますね。退職するともう何もなくなってしまう。それから、家庭の主婦が健康診断を受ける機会というのはほとんど自発的にやらない限りない。せっかく生涯健康診断制度をやられるなら健康保険と連動されて、余り強制というのも何でしょうけれども、ある程度年に一回なら一回きちっと診断を受けないと、健康保険の料率がアップするとか、何かある程度の規制がないとこういうものが進まないんじゃないかという気がするんですが、それはいかがでしょうか。 それから国土庁さんに。 先ほどもほかの委員からも、数が多ければリゾートはどんどん共倒れしてしまうというような危険もあるというようなお話ございまして私も同感なんですけれども、先般、北海道にこの調査会で行ったときに、リゾート地区に民間の施設を導入した、民活ですね。そこで大きな人員収容のホテルがあるんです。地元の方はそこでできた農産物なり何でも使ってくれると思って非常に喜んでいたら、そこにある建物のものは、ある大企業のスーパーならスーパーとちゃんと提携していて、毎日のように生鮮食料品は空輸で入ってきて、地元は何も。せっかく入ってきたってうるさいだけで地元から一銭も買ってくれない、そういうような問題を現にお聞きしたんですが、そういうことについてはいかがでしょうか。何しろ往復五分で三省庁にやれというんで……。
○政府委員(齋藤諦淳君) それでは簡単にお答えいたします。 学校の五日制ですけれども、なかなか親の週休二日制と合わないという問題がございます。それから他方、現実に土曜日を休めない親も非常におりまして、学校自体を五日制にすることにはまだ相当な感情的な反発も一部にあるわけでございます。そういうことも含めまして、いろんな形で文部省は今調査研究を進めておるというのが実態でございます。 なお、季節季節ということになりますと、もともと学校というのは夏休みという、子供側にとっては非常に長くとる夏休みがあるわけでございます。そういう例もあるわけでございますので、そこのところを今後もうちょっと柔軟に考えられるかどうかということも含めてやはり検討されるべきではないかと、こう思っております。 それから公民館あるいは体育館等は、最近は少しずつ夜間開館なんかもふえております。それから図書館の日曜開館なんかも八割を超えておりましてふえておりますけれども、私ども住民としてはなかなか利用しづらいというのが率直なところでございます。なかなか職員の勤務形態も非常に難しい問題がありますが、今後ともやはり大きな問題であると、こう考えております。
○政府委員(北川定謙君) 生涯を通じての健康診査という点についてのお尋ねについてお答え申し上げるわけでありますが、子供が生まれるとき乳幼児の健康診査、それから学校に入っては学童の健康診査、あるいは職場におきますと労働安全衛生法に基づく健康診査、それから成人になってまいりますと、四十歳以上について老人保険法に基づく健康診査、大体各年代に応じてポイント、ポイントで現在の体系の中で健康診査が行われているわけでございますが、家庭の主婦につきましては、先ほど先生の御指摘もございましたようにどうしても抜けるところがあるというようなこともございまして、昭和五十三年度から家庭の主婦を対象として、主としてこれは貧血等を対象とした健康診査をするような体制を持っております。 いろんな制度がたしかにいろいろありますけれども、この制度間の調整ということをやりながら、今後とも生涯を通じて検査の結果がうまく次の年代に利用できるような体系づくりということは将来の課題として行わなければならないというふうに考えております。
○政府委員(森繁一君) 地元の食料を使わないじゃないかというお話でございますが、このリゾートが地域振興にとりまして大変大きなインパクトを持っておるというのは、例えば雇用の面でも効果があると思いますし、その地元の食料の供給という面でも非常に地元にとってはメリットのあることであると思います。それが今のようなお話だといたしますと、少し困ったなという気持ちでおるわけでありますけれども、いずれにいたしましてもこのリゾートの整備につきましては、各地域にそれぞれ市町村なり民間なりを入れまして、地元なりを入れまして推進協議会というようなものをそれぞれ設置していただくことになっておりますので、その推進協議会の中で話し合っていただくことが一番いいのではないかと思っておりますし、そのように指導いたしたいと思います。 要するに、地元との協調なり共存なりがないと各種の施設の健全な運営というのは非常に難しい、こういう気持ちを持っておりますことをあわせて申し上げさせていただきます。
○会長(長田裕二君) 以上で国土庁、文部省及び厚生省に対する質疑は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十九分散会