建設委員会 第3号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/06/16
会議録
○委員長(稲村稔夫君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る三月二十八日、藤井恒男君及び久保亘君が委員を辞任され、その補欠として山田勇君及び松本英一君がそれぞれ選任されました。 また、昨十五日、山田勇君が委員を辞任され、その補欠として田渕哲也君が選任されました。 —————————————
○委員長(稲村稔夫君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 道路法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日、日本道路公団及び首都高速道路公団の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(稲村稔夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(稲村稔夫君) 建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題といたします。 まず、建設大臣から建設行政の基本施策について所信を聴取いたします。野田建設大臣。
○国務大臣(野田毅君) このたび建設大臣を仰せつかりました野田毅でございます。 委員長初め委員各位の御理解、御協力どうぞよろしくお願いを申し上げる次第であります。 それでは、建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べます。 最近の我が国経済の課題は、行財政改革を推進する一方、内需を中心とした景気の持続的拡大を図り、雇用の安定と地域経済の活性化を積極的に図っていくことにあります。 このため、平成元年度の建設省関係の一般公共事業については、財政投融資資金の活用等により、前年度を上回る規模を確保したところであります。 改めて申し上げるまでもなく、建設行政の基本的な使命は、住宅・社会資本の整備等を通じて、国土の均衡ある発展を促進し、活力ある経済社会と安全で快適な国民生活を実現することにあります。 建設省としては、こうした課題にこたえ、所管行政を鋭意推進しているところでありますが、内需主導型経済成長の定着を図り、豊かさを実感できる国民生活を実現するため、所管事業の計画的かつ効率的な実施に努め、また、民間活力をも活用しつつ、住宅・社会資本の計画的かつ着実な整備を推進してまいります。 この推進に当たっては、ふるさと創生、すなわち地域の活性化が図られるよう、その基盤づくり、個性と創意工夫を生かした地域づくり等に重点を置いてまいる所存であります。 また、現下の土地問題に対処するため、総合土地対策要綱を踏まえ、住宅・宅地供給の促進、土地の有効利用の促進等の施策を強力に推進してまいりたいと存じます。 以下、当面の諸施策について申し述べます。 第一に、都市対策であります。 これからの都市整備に当たっては、本格的な都市化、情報化、産業構造の高度化等に適切に対応するとともに、それぞれの地域の特性を生かしながら、安全で個性と魅力ある都市を形成することを目標として、長期的展望のもとに、総合的、計画的に都市政策を推進していくことが必要であります。 このような観点に立って、都市計画を適切、有効に推進するとともに、街路、公園、下水道等の都市基盤施設については、五カ年計画に基づき、計画的かつ効率的にその整備を進めてまいりたいと存じます。 さらに、都市機能の高度化等に資するため、市街地再開発事業及び土地区画整理事業の一層の拡充、推進を図るとともに、再開発地区計画の積極的な活用及び都市施設の上空等の都市空間の複合的利用の推進を図ってまいります。また、地方の特色や創意工夫を生かして新しい都市開発を推進する地域創生総合都市開発事業の創設、民間の都市開発事業の推進等により、魅力と活力のある都市の整備を進める所存であります。 このほか、都市の防災構造化の促進、都市の緑の保全と創出、良好な都市景観の形成等に資する多様な施策を進めてまいります。 第二に、住宅・宅地対策であります。 住宅は、国民の生活の基盤であり、国民が安定したゆとりある住生活を営むことができるよう良質な住宅ストック及び良好な住環境の形成を図っていくことが必要であります。このため、五カ年計画に基づき、今後進展する高齢化、情報化、ニーズの多様化等にも適切に対応しながら、総合的な施策を展開してまいる所存であります。 具体的には、住宅金融公庫融資等の拡充を初め、公共賃貸住宅の的確な供給、良質な民間賃貸住宅の供給の促進、大都市地域における市街地住宅の供給、住環境の整備、既存住宅ストックの有効活用、高齢者対策の充実、地域に根差した住まいづくりの推進、木造住宅の振興等の施策を推進してまいりたいと存じます。 また、宅地対策については、公的宅地開発の推進、政策金融の活用、関連公共公益施設の整備の推進、開発許可の適切な運用、土地関係税制の改善等を図ってまいる所存であります。特に、宅地開発と鉄道整備の一体的推進のための新たな制度の創設を図るとともに、大都市地域における優良な宅地開発を緊急に促進するなど各般の施策を総合的に推進してまいりたいと存じます。 第三に、国土の保全と水資源の開発であります。 我が国の国土は、洪水、土石流等に対して極めて弱い体質を持っておりますが、その保全施設の整備はいまだ立ちおくれております。 このため、五カ年計画に基づき、重要水系の河川の整備、総合的な治水対策、土石流・地すべり対策、急傾斜地崩壊対策、海岸保全対策等を計画的かつ強力に推進してまいる所存であります。 また、災害対策の充実を図り、その着実な実施に努めてまいります。特に、近年火山活動が活発なことにかんがみ、火山砂防事業を創設し火山泥流等による土砂災害の防止に万全を期してまいります。 さらに、安定した水供給を図るため、二十一世紀に向けての水資源開発計画に基づき、多目的ダムの建設等による水資源の開発を推進してまいる所存であります。 このほか、ふるさとの川モデル事業や清流ふれあい交流活動関連事業などにより、豊かで潤いのある河川の整備を積極的に進め、個性的で魅力ある地域づくりの促進を図る所存であります。 第四に、道路の整備であります。 多極分散型国土の形成、地域社会の活性化等国民生活の充実を図る上で、道路は欠くことのできない基本的な公共施設であります。 このため、五カ年計画に基づき、交流ネットワークの強化、よりよい都市のための道路づくり、地方部の定住と交流を促進する道路づくり、多様な道路機能の充実に配慮しつつ、高規格幹線道路から市町村道に至る道路網を体系的に整備してまいる所存であります。 特に、高規格幹線道路網一万四千キロメートルについては、先般開催された国土開発幹線自動車道建設審議会において、第二東名・名神高速道路等の路線について、新たな基本計画及び整備計画が策定されたところであり、今後ともその整備を積極的に推進することとしております。 また、近年の交通事故死者数の増加にかんがみ、道路交通の安全と円滑化に十分配慮するとともに、活力ある都市活動を支えるため、大都市及び地方中枢都市等における交通渋滞対策を推進する所存であります。 このほか、地方道路整備臨時交付金制度等を活用し、地方の創意工夫を生かした道路整備を推進することとしております。 第五に、建設産業、不動産業の振興であります。 国土建設の重要な担い手である建設産業の健全な発展を図るため、産業構造の改善、経営基盤の強化、労働・資材対策等の諸施策を総合的に推進することとし、元請、下請間の新しいルールの確立、建設産業情報ネットワークの構築、若年労働者の参入促進等の施策の推進に努めてまいる所存であります。 また、国際社会における我が国の地位にふさわしい建設分野における経済技術協力等の国際協力の強化を図るとともに、建設産業の国際化への的確な対応を図ってまいります。 不動産業については、資質の向上及び業務の適正化等を図るため宅地建物取引業法を改正したところであり、これを円滑に施行するとともに、引き続き不動産流通市場の整備、近代化を図ってまいる所存であります。 第六に、国際花と緑の博覧会の推進であります。 国際花と緑の博覧会については、来年四月からの開催に向けて会場整備、海外出展者の調整など準備作業が本格化しております。今後も国内外の方々の協力を得つつ、日本で四回目の国際博覧会として、また、アジアで初めて開かれる大国際園芸博覧会として成功させるべく、強力に諸般の準備を進めてまいりたいと考えております。 このほか、四月一日から実施された消費税に関連しては、建設産業においても、建設省所管の公共料金等についても消費税の転嫁が円滑かつ適正に行われるよう引き続き努めてまいる所存であります。 また、大都市地域における道路、河川、下水道、鉄道等の公共の利益となる事業の円滑化に資するため、大深度地下の公的利用に共通する制度の創設に向けて準備を進めているところであります。 さらに、高速自動車国道等のネットワークを活用した高度情報通信網の整備、高度情報化に対応した都市整備及び建築物整備の推進等を図るとともに、リゾート地域の整備、地域活性化プロジェクト等の地域的な総合プロジェクト、先端技術の活用等による建設技術の研究開発について積極的に推進してまいる所存であります。 以上、私の所信を申し述べましたが、その推進に当たっては、所管行政の合理化、効率化を図るとともに、綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる考えであります。 委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻をお願いいたします。
○委員長(稲村稔夫君) 次に、国土庁長官から国土行政の基本施策について所信を聴取いたします。野中国土庁長官。
○国務大臣(野中英二君) このたび国土庁長官を拝命いたしました野中英二でございます。 委員長初め委員各位の御指導、御協力をお願い申し上げます。 国土行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し上げます。 近年の国際化、情報化の進展の中で生じた東京圏への高次都市機能の一極集中と人口の転入超過が再び生じていること等により、東京圏においては地価の高騰を初めとする都市問題が顕在化する一方、地方圏においては急速な産業構造の転換等もあって、人口減少地域の拡大や新たな産業振興の困難性等の問題が生じており、国土の均衡ある発展にとって多くの弊害があらわれています。 このような状況を是正し、第四次全国総合開発計画の基本的目標である多極分散型国土の形成を図るため、私は、次に述べる諸施策を積極的に推進してまいる所存であります。 第一は、第四次全国総合開発計画の推進であります。 東京一極集中を是正し、多極分散型国土の形成を図り、ふるさと創生の目指す新しい地域社会をつくっていくため、政府においては、各省庁の密接な連携のもとに第四次全国総合開発計画に沿い、地域主導の地域づくりの推進を基本として、その基盤となる交通、情報・通信体系の整備等諸施策の総合的推進に努めてきているところであります。その一環として、多極分散型国土形成促進法に基づき、地方公共団体等との密接な連携、協力のもとに、振興拠点地域の開発整備等を積極的に推進してまいります。 また、公共事業の一層効果的かつ整合的な執行を図るとともに、特に地域振興プロジェクトを強力に促進するため、国土総合開発事業調整費等の活用を図ることとしております。 今後は、これら諸施策について各種支援措置の一層の強化、確立を図ることなどにより、四全総の総合的かつ具体的な推進に取り組み、各地域の活性化を図ってまいる所存であり、地域の創意と工夫を基本とし、住民が誇りと愛着の持てる、豊かで住みよい地域社会の実現に寄与してまいりたいと考えております。 第二は、総合的な土地対策であります。 最近の地価動向につきましては、東京圏では鎮静化傾向が顕著となっているものの依然として高水準で推移する一方、大阪圏、名古屋圏、一部地方主要都市等においても地価上昇が見られており、引き続き地価の抑制に努めていく必要があります。 このため、昭和六十三年六月には、臨時行政改革推進審議会の答申に基づき、総合的な土地対策として総合土地対策要綱を閣議決定し、監視区域制度の機動的運用、不動産業、金融機関等に対する指導の継続等土地取引の適正化に引き続き努めるとともに、諸機能の地方分散、住宅・宅地の供給促進等各般の施策を政府一体となって推進しているところであります。 また、土地対策を強力に推進するためには、土地の公共性を明確化し、土地についての共通の国民意識を確立するとともに、各般の施策を総合的に実施することが必要であり、このため、国土庁においては、本国会に土地基本法案を提出したところであります。 さらに、この土地基本法の理念に基づく施策の一環として、投機的土地取引の抑制等を図るため、国土利用計画法の一部改正案を本国会に提出いたしました。 以上のほか、地価公示の運用の改善に努めるほか、平成元年度で最終年度を迎える第三次国土調査事業十カ年計画の着実な推進を図るとともに、次期長期計画の策定に向けて準備を進めてまいる所存であります。 これらの施策により、引き続き、適正な地価の形成を図るとともに、適正かつ合理的な土地利用の実現に努力してまいります。 第三は、地方振興の推進であります。 多極分散型国土の形成のため、さきに述べた諸施策に加えて、地方振興を強力に推進してまいります。このため、四全総に対応した新しい地方開発促進計画の策定及びこれに基づく振興施策の遂行を図ってまいります。 また、総合保養地域整備法に基づき、リゾートの整備を鋭意促進するとともに、テクノポリス地域、頭脳立地法に基づく集積促進地域等の整備により、地方産業拠点の振興を図ってまいります。 さらに、地域の個性を生かした町づくり、生活環境と生産基盤の調和した豊かな村づくりを進めることにより、地方都市と農山漁村について総合的な整備を図るほか、地域の主体的なふるさとづくり活動を支援する地域活性化支援事業を行ってまいります。 過疎地域、振興山村、豪雪地帯、特殊土壌地帯、離島、半島、さらにさきに法律の延長を御承認いただいた奄美群島及び小笠原諸島についても、各種の特別事業の実施、生活環境の整備、産業の振興などを進めることにより、引き続き計画的、総合的に振興してまいります。 第四は、大都市圏整備の推進であります。 大都市地域における良好、安全な都市環境の整備と大都市圏の秩序ある発展を図るため、大都市圏整備計画等の積極的な推進を図ってまいります。特に、近年の土地問題、住宅問題等の大都市問題に対処するため、住宅・宅地供給のマスタープランの策定等大都市地域の居住環境の総合的な整備を推進するとともに、国の行政機関等の移転を初め民間部門を含めた都市・産業機能等の地方分散を推進してまいります。国の行政機関等の移転については、先般、移転先地の第一次取りまとめを行ったところであり、引き続きその推進に全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。 また、東京圏において多核多圏域型の地域構造を形成するため業務核都市の整備を進めるとともに、東京臨海部、東京中心部等における大規模プロジェクトを推進することとしております。 さらに、筑波研究学園都市の総合的な整備、関西文化学術研究都市の建設、琵琶湖総合開発事業の計画的な実施、関西国際空港関連施設の整備等を推進してまいる所存であります。 第五は、総合的な水資源対策の推進であります。 水需給の安定を図ることは、国土行政を遂行する上で基本的な課題の一つであります。 このため、経済社会情勢の変化、連続して発生する渇水等に対応し、二十一世紀を展望して策定した全国総合水資源計画及び利根川水系、荒川水系などにおける水資源開発基本計画に沿い、水源地域対策の充実を図りつつ積極的に水資源開発を推進してまいります。 また、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入を活用した収益回収型の無利子貸付金を用いて水資源開発公団が業務を行うことができるよう、水資源開発公団法の一部改正を行いたいと考えております。 さらに、地盤沈下防止等対策要綱に基づく諸施策の実施など地下水利用の適正化を進めるとともに、国民の水資源に対する意識の高揚、雑用水利用の促進など水資源の有効利用に努めてまいります。 第六は、災害対策の推進であります。 国土を保全し、国民の生命及び財産を守ることは、国の重要な責務であります。昨年は、梅雨前線などによる水害、冷害、火山噴火などが発生いたしました。今後とも、関係省庁との緊密な連携のもとに、各般にわたる災害対策を総合的かつ計画的に実施し、災害に強い国土づくりに努力していく所存であります。 震災対策については、東海地震に対する防災体制の充実、地震対策緊急整備事業の推進のほか、南関東地域について広域的な震災応急対策、直下の地震対策の充実などにより、総合的な震災対策をより一層進めることとしております。火山対策については、特に桜島、伊豆大島などの活動的な火山に係る防災体制の整備を促進するとともに、十勝岳について万全の防災対策に努めてまいります。 また、近年多大の被害を発生させている土砂災害については、関係省庁との連携を図りつつ、総合的な対策を推進していく所存であります。さらに、防災無線網の充実強化、情報化に対応した防災対策の推進、防災訓練などを通じた国民の防災意識の高揚に努めてまいります。 最後に、国際交流につきましては、国連総会決議に基づき一九九〇年から始まる国際防災の十年に向けての国内体制の整備、啓蒙・普及活動の実施等、国土政策に関する国際協力を引き続き進めていくこととしております。 以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(稲村稔夫君) 国土庁長官は退席されて結構でございます。 次に、北海道開発庁長官から北海道総合開発の基本施策について所信を聴取いたします。井上北海道開発庁長官。
○国務大臣(井上吉夫君) このたび北海道開発庁長官を拝命いたしました井上吉夫でございます。 私は、全力を尽くして北海道総合開発の推進に努めてまいる所存でありますので、委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いを申し上げます。 引き続きまして、第百十四回国会における委員会審議に当たりまして、平成元年度の北海道開発行政の推進に関する私の所信を申し述べたいと存じます。 北海道は、豊かな国土資源に恵まれ、我が国において最も開発可能性に富んだ地域であり、昨年の青函トンネルの開通や新千歳空港の開港など、新たな発展基盤の整備も進み、国土の均衡ある発展に重要な役割を果たすことが期待されております。 現在、北海道を取り巻く情勢には、農産物の輸入自由化など厳しいものがありますが、このような状況を打開し、地域の活性化を図るためにも、開発基盤の整備と産業の振興開発を一層積極的に推進していかなければなりません。 このため、第五期北海道総合開発計画の二年目に当たる平成元年度においては、史上最高の北海道開発予算を確保し、北海道の発展基盤を形成する主要な新規プロジェクトに着手するなど、計画を着実に軌道に乗せるための施策を展開していくこととしております。また、噴火による災害発生のおそれのある十勝岳の防災対策等の緊急を要する課題についても重点的に取り組むこととしております。 今後とも、我が国の長期的な発展に貢献するとともに、国の内外との競争に耐え得る力強い北海道の形成を目指して、第五期北海道総合開発計画の着実な推進に努めてまいる所存であります。 以下、主要施策について申し上げます。 まず、治山治水につきましては、国土の安全性を高めるとともに、貴重な水資源の効果的な開発を図るため、国土保全事業及び水資源開発事業等を総合的、計画的に推進することとしております。 特に、石狩川下流部と千歳川流域の抜本的治水対策である千歳川放水路や、六十三年洪水により激甚な災害が発生した留萌川の改修、十勝岳の火山泥流対策などの事業を重点的に実施し、災害の防止に努めてまいる所存であります。また、今後の水需要の増大に対処するため、新たに留萌ダム及び上ノ国ダムの建設に着工するなど、治水対策とあわせて、多目的ダム等の建設を促進することとしております。さらに、ダム湖の活用、河川空間の利用、都市化流域における総合的治水対策等にも力を入れてまいります。 次に、道路整備につきましては、道内各地域の均衡ある発展に寄与するため一高規格幹線道路から、国道、地方道に至る道路網の体系的かつ総合的な整備を促進するとともに、交通安全施設等の整備及び防災、震災対策事業を重点的に進めることとしております。また、都市機能の向上と都市環境の改善を図るため、都市周辺のバイパス、街路等の事業を促進するとともに、新たに帯広市において連続立体交差事業に着工することとしております。 生活環境の整備につきましては、下水道、都市公園及び公営住宅等の整備を促進するとともに、活力あふれる北国の生活文化の創造を目指し、快適な冬の生活環境づくり「ふゆトピア」事業を推進することとしております。 また、北海道の国際化を進展させるため、新千歳空港の整備やそれに関連するプロジェクトの推進に努めるほか、開発基盤の一層の充実を図るため、港湾、空港、漁港、林道等の整備を計画的に進めることとしております。 さらに、農産物の輸入自由化等、農業をめぐる諸情勢にかんがみ、北海道の特性を生かした、より一層の低コスト、高生産性農業への速やかな展開を図り、我が国の食料供給基地としての役割を果たしていくため、農家の負担金対策や事業制度の拡充等を図り、農業基盤の整備を促進することとしております。 以上のような平成元年度予算の執行につきましては、六十三年度補正予算における公共事業費の国庫債務負担行為(いわゆるゼロ国債)や、平成元年度暫定予算の北海道への傾斜配分によって、年度がわりの端境期から切れ目なく事業を実施してきたことを受け、引き続き効果的な事業の推進と北海道経済の活性化を図ってまいる所存であります。 これらの基盤整備の推進とあわせて、北海道の産業の振興開発を促進するため、北海道東北開発公庫の機能を充実し、その活用に努めてまいる所存であります。 このほか、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定を図るため、北方特別措置法に基づき、所要の施策を積極的に推進し、北方領土問題等の解決の促進に資するよう努力してまいる所存であります。 以上、北海道開発行政に関し、所信の一端を申し述べましたが、今後とも北海道総合開発の推進に全力を傾注して取り組んでまいる所存でありますので、各位の一層の御支援をお願い申し上げる次第であります。
○委員長(稲村稔夫君) 以上で所信の聴取を終わりました。 この際、木村建設政務次官、自見国土政務次官及び工藤北海道開発政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。木村建設政務次官。
○政府委員(木村守男君) このたび建設政務次官を拝命いたしました木村守男です。よろしくお願い申し上げます。 もとより微力でありますが、野田大臣のもとで誠心誠意建設行政推進のために努力を重ねていく所存でありますので、委員長初め委員各位の心からなる御指導をよろしくお願いし、ごあいさつといたします。
○委員長(稲村稔夫君) 自見国土政務次官。
○政府委員(自見庄三郎君) このたび国土政務次官を拝命いたしました自見庄三郎でございます。 微力でございますが、野中国土庁長官をお助けしながら、国土行政の推進のために全力で取り組んでまいる決意でございます。委員長初め委員各位の御指導、御協力を心からお願いを申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(稲村稔夫君) 工藤北海道開発政務次官。
○政府委員(工藤万砂美君) このたび北海道開発政務次官を拝命いたしました工藤万砂美でございます。 井上長官のもとで、北海道開発推進のために全力を尽くす決意でございます。委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。よろしくお願いいたします。 —————————————
○委員長(稲村稔夫君) 次に、派遣委員の報告に関する件についてお諮りいたします。 先般、当委員会が行いました新潟県及び群馬県下における建設諸事業の実情調査並びに大分県及び宮崎県下における建設諸事業の実情調査のための委員派遣につきましては、報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(稲村稔夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 北海道開発庁長官、御退席いただいて結構でございます。 —————————————
○委員長(稲村稔夫君) 道路法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。野田建設大臣。
○国務大臣(野田毅君) ただいま議題となりました道路法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 市街地における幹線道路の整備につきましては、近年、代替地の取得難等により、道路用地の取得が困難な地域が生じてきておりますが、事業の緊要性にかんがみ、このような状況を打開し、事業の進捗を図ることがますます必要となっております。 また、市街地における適正かつ合理的な土地利用を図るため、幹線道路の整備とあわせて、その上下の空間を含めた周辺地域の一体的かつ総合的な整備を行う必要性も高まっているところであります。 この法律案は、このような状況にかんがみ、市街地における道路の整備を促進し、あわせて適正かつ合理的な土地利用を図るため、道路法、都市計画法、都市再開発法、建築基準法等を改正し、道路と建築物等とを一体的に整備する制度を創設しようとするものであります。 次に、その要旨を御説明申し上げます。 第一に、道路法におきまして、道路の区域を立体的に定めること等により、道路の上下空間を建物の利用に供するとともに、道路と建物とを一体的に建築、管理することができることといたしました。 第二に、都市計画法におきまして、地区計画に関する都市計画に定めることができる事項として、道路と建築物等との一体的な整備に関する事項を新たに設け、道路の整備とあわせた良好な市街地形成を図ることといたしました。 第三に、都市再開発法におきまして、再開発地区計画に関する都市計画について、地区計画に関する都市計画におけると同様の措置を講ずるとともに、市街地再開発事業について、道路と施設建築物との一体的な整備を行うことができることといたしました。 第四に、建築基準法におきまして、地区計画等において道路と建築物等との一体的整備に関する事項が定められた場合における道路内の建築制限の合理化等を図ることにより、道路の上下空間に建築物を建築することができることといたしました。 その他、これらに関連いたしまして関係規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(稲村稔夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○青木薪次君 今回の改正案は、今大臣の説明にもありましたように、用地の取得が困難なため市街地の道路整備がなかなか進まないということのために、道路法とか都市計画法とか建築基準法を改正いたしましてその状態に合った形で道路整備を優先する、こういう考え方がこの道路法等の改正の主眼点であろうと思います。 まず第一に、高規格幹線自動車道の整備問題について質問いたしたいのでありますが、六十二年に決まりました第四次全国総合開発計画で、多極分散型の国土形成のために一万四千キロの高規格幹線自動車道の整備を決めているのでありますが、その大部分を占める国土開発の幹線自動車道の建設に関して、去る一月三十一日に国幹審、国土開発幹線自動車道建設審議会が開催されて、大体その中心になる第二東名あるいは名神の自動車道とかが決まったわけであります。千三百六十四キロの基本計画とそれから五百八十五キロの整備計画、これらの路線への繰り上げ等が決定されたのでありますが、この国幹審の決定事項について簡単にひとつ説明をしていただきたいと思います。
○政府委員(三谷浩君) お答えいたします。 国土開発幹線自動車道一万一千五百二十キロを二十一世紀初頭までに完成させるという目標に従いまして、その整備を円滑に進めるために平成元年の一月に国土開発幹線自動車道建設審議会を開催いたしました。この場におきまして、新たな基本計画、整備計画及び追加インターチェンジの整備計画が策定されたところでございます。 まず基本計画でございますが、基本計画につきましては、予定路線の中から新たに第二東名・名神高速道路、これは横浜から神戸間でございますが、延長は、四百五十五キロのこの区間を初めといたします千三百六十四キロの計画が策定されたわけであります。 また、整備計画につきましては、基本計画区間の中から調査の進捗状況等を勘案いたしまして五百八十五キロメートルの計画が策定されました。 また、追加インターチェンジにつきましては、NTT資金の無利子貸し付けを活用いたしました開発者負担によります開発インターチェンジ十六カ所の整備計画が策定されたところであります。
○青木薪次君 この審議会の答申では、渋滞の著しい東名、名神高速道路の混雑緩和を図るために、二つの高速道路の改築計画の促進と第二東名・名神高速道路の建設を優先いたしまして実施すべきというようにうたっているわけであります。現在工事の行われている東名、名神の改築事業の概要、工事完成時期等について説明してもらいたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) 御指摘のとおり、第二東名・名神高速道路につきましては、多極分散型国土形成のための根幹となる重要な路線でありまして、現在の東名、名神高速道路の混雑状況から見ましても、現在の東名、名神と一体となって機能する、そういう道路として緊急に整備する必要があると考えております。 このため、本年一月三十一日開催の審議会におきまして横浜−神戸間四百五十五キロメートルの基本計画を策定したところでございます。今後環境影響評価などを行いまして、第十次道路整備五カ年計画内に審議会の議を経て重点区間について整備計画を策定した上で逐次事業に着手をしてまいり、そして二十一世紀のできるだけ早い時期に概成させたいと考えております。
○青木薪次君 第二東名・名神高速道路の建設に対する整備の緊急性と今大臣からもおっしゃったわけでありまするけれども、二十一世紀の初頭というお話があったわけであります。第十次計画期間中に整備計画を策定して逐次事業に着手するということをうたっているのでありますが、整備計画決定の時期、工事着工の時期と今後の事業実施の見通しについて簡単に触れていただきたいと思います。
○政府委員(三谷浩君) 御案内のとおり、現在の東名高速道路それから名神高速道路、これは昭和四十四年、昭和四十二年にそれぞれ全線が開通しております。その後我が国の基幹をなします幹線道路といたしまして経済社会活動に多大の貢献をしてきたわけでございますけれども、非常に交通量が多くて混雑区間は全体の九四%、こういうようなことで交通量も平均六万三千台という状態でございます。したがいまして、現在の東名高速道路を補強するという意味での改築事業を、渋滞区間の著しい東名の区間の一部であるとかあるいは名神の区間の一部であるとかというところにつきまして四車線から六車線に拡幅をしておるわけでございます。しかしながら、二十一世紀初頭への道路の整備という観点から、もう一つどうしても代替路線というべき第二東名・名神、この路線の整備が必要であることは御指摘のとおりでございます。したがいまして、先ほど大臣からもお話がございましたように、この第二東名・名神につき まして基本計画が今度策定されたわけであります。 これからの整備でございますが、国土開発幹線自動車道の整備につきましては、基本計画から整備計画さらには施行命令と、こういう順序でいくわけでございますが、現在私ども、この基本計画が出たところにつきましていろいろな調査をやっております。先ほどお話がございましたように、具体的に環境影響評価も行わなければなりませんし、またいろんな調査も行わなければなりません。したがいまして、その重点区間を決めていってできるだけ早いところから整備計画を出していって全体として供用をさせる、こういうことでございますが、従来のパターンで申し上げますと、基本計画から整備計画、あるいは整備計画から施行命令施行命令から完成というものにつきまして、これは最近の全般的な平均の数字でございますけれども、十数年かかっておるわけでございます。したがいまして、二十一世紀初頭まで全通するのにはかかるということになろうと思いますが、できるだけ早い時期に完成をさせていきたい、かように考えております。
○青木薪次君 渋滞の程度は、私は静岡県なんですけれども、ほとんど毎日東名高速道を使って何百キロという区間を走っているわけでありますが、それこそ今静岡県の富士とそれから藤枝、この間は東京の都市街路並みの混雑なんです。したがって、ある意味では高速道路の体をなしていないということさえ言われるくらい非常に困難をきわめている。そのことはまた利用価値が非常に高いということが言われるわけであります。結局、第二東名は横浜と名古屋の東の東海間、それから第二名神は名古屋の西の飛島から神戸間ということになっているわけでありまするけれども、横浜−東京間をどうするか、これは重大なことであります。 私は、資料をもらったのでありまするけれども、静岡県の方から入ってきた車が横浜でもってぷっつり切れてしまったんでは、これはもうふん詰まりを来してしまうわけなんです。そうかといって、今度は東京都内にどんどん入っていって千葉県とか茨城とか北関東の方へ行くのでは、これまた混雑を増幅させるということになるわけです。したがって、このこととあわせてひとつ対応しませんと、第二東名の問題については、各部分部分は供用に供することができたにしても、全体的に統一的になかなか困難ではないだろうかというように考えます。 そこで、この東京−横浜間については基本計画への組み入れを見送っているのでありまするけれども、都心とどう結ぶのかという点についてひとつ明確な回答をお願いしたい。
○政府委員(三谷浩君) 基本計画、この一月に策定をされましたのは、先ほど説明いたしましたように横浜までということになっております。東京−横浜間につきましては、まだ調査が十分詰まっておりませんので基本計画を未策定としたわけでございます。 この区間につきましては、御指摘のように大変難しいところでございますが、地域の土地利用状況、それから周辺道路の整備状況、こういうものを総合的に勘案いたしまして、幅広く基礎的な調査を行っているところであります。今後、関係地方公共団体とも調整を図りつつ、基本計画に向けて調査検討を進めていくこととしておりますが、特に、一つの考え方といたしまして、例えば東京と神奈川、この間に多摩川がございますが、この多摩川の断面で今一日の交通量が、幾つかのルートがございますけれども、五十五万台ぐらいでございます。もちろんこれが将来我々の予測でもふえていくであろう。こういうようなことで、第二東名がどういうようなことで、今いろいろな調査をしておりますけれども、その交通量がやはり何割かふえていくわけでございますから、大量の交通を分担を図るための第二東名の必要性も非常に重要でございますが、あわせて東京都内の自動車専用道路網計画、こういうものも含めて十分検討して適切な交通処理が行われるように努めてまいりたい、こういうようなことを考えております。
○青木薪次君 一部には第三京浜道路等を活用するということも検討されていることを聞いているのでありますが、第二東名の関係が一番これは頭が痛い問題だと思います。今道路局長のお話のとおりだと思うのでありますが、東京都心への車の流入を防止するというために、首都圏の中央自動車道あるいはまた東京外郭環状道路など、東京を取り巻く環状道路の整備をどういうように整合性を合わせていくかということが大切だと思うのでありますが、この点いかがですか。
○政府委員(三谷浩君) 先生御指摘のとおり、現在東京都区部においては大変交通量が多いわけでございまして、大体東京都区部で一日七百万台の交通が流動しております。このうち百六十万台が東京都区部に出入りをする交通でございます。東京を通過するだけという交通は二十万台ぐらい、こういうようなことでございます。したがいまして、第二東名の計画に当たりましても、この東京都区部に関連をいたします大量の交通の分散、導入など適切な交通処理が必要不可欠でございます。 東京首都圏で申し上げますと、放射状の道路の整備はある程度進んではまいってきておりますけれども、そういう交通を分散、導入する、こういう環状道路の整備というのは大変立ちおくれておりまして、そのために首都園中央連絡道路であるとかあるいは外郭環状道路、それから首都高速道路などにつきまして、自動車専用道路につきましてもいろいろな整備計画を立て逐次進めておるわけでございます。これらとの整合性もあわせて十分検討してまいりたいと考えております。
○青木薪次君 そこで、同じ基本計画に組み入れられた第二東名とか名神とかというものについて早急に整備計画を急がなきゃいかぬということになるわけでありますが、その整備計画の中でも最も渋滞の激しい地域、私は先ほど藤枝と富士、これは東京の今の一日七百万台という東京都区部の交通量と言われたのでありまするけれども、これ並みであるということになりますと、こういうところは早急に整備計画をつくって、そして区間を限定して先に着工するというようなことが急がれなきゃならぬ。現在の東名でも御殿場から大井松田等については画期的な六車線の工事が今行われているわけでありまするけれども、そういうものとあわせてもなかなか大変だという事態でありますので、その点について、一足先に整備計画を立てて、そして早く渋滞解消に間に合わせるというような計画はありませんか。
○政府委員(三谷浩君) 御指摘のとおり、第二東名・名神のほとんど全区間について基本計画が定まったわけでございまして、この後重点区間について整備計画をまとめていくということになろうかと思っております。 第二東名・名神高速道路でございますが、考え方として、私どもはこれは全線六車線の道路、それから当然ながち二十一世紀の主流となります高速道路でございますから、構造等あるいは線形、ルート、安全で確実な高速交通が保持できるようなもの、こういうものについて十分配慮していかなきゃならぬというふうに考えております。その観点から、この基本計画の決まりました後、積極的に調査を進めて整備計画に格上げをしようと思っておりますが、いろいろやはり全体といたしまして、ルートでなかなか調査が進んでいないところ、あるいはかなり進んでいるというのがございます。具体的に、今どんどん進めておりますが、重点区間を先生の御指摘のように選んで、調査の進捗状況に合わせまして早急に整備計画へ格上げをして整備に持っていきたい、こういうふうに考えております。
○青木薪次君 わかりました。 例えば、いろいろ住民の協力度合いがある、あるいはまた渋滞を解消しなきゃならぬ区間がある、そういうようなところを選んでそこを重点的に早くやっていって、そして現在の東名等との関係については、それぞれインターチェンジを活用いたしまして、肋骨道路を県単事業その他とあわ せてやっていくというようなことについては考えておりませんか。
○政府委員(三谷浩君) 第二東名・名神高速道路は、現在の東名、名神高速道路と一体となって二十一世紀の幹線道路ということでございますので、現在の東名、名神と適切な間隔で、大体並行していくと思いますが、適切な間隔、まあ数十キロ程度を考えておりますけれども、こういう間隔ごとに交通機能の分担それから交通障害時の代替性、こういうものを確保するためにおのおのを連絡させようというふうなことを考えております。これらにつきましても今調査を進めております。具体的な計画というものが固まりましたときに、今先生のお話のありましたことも踏まえましていろいろ検討させていただきたい、かように考えております。
○青木薪次君 建設計画については、全体は大体二十一世紀の初頭ということだけれども、相当早まって、区間ごとに必要な現在の東名、名神に対する補完的な役割、災害時におけるところのいろんな問題、産業、経済等の新しい分野に対応した道路計画というような問題なんかを考えてやっていくと思うのであります。 端的に結論だけ聞きたいと思うのでありますが、新しい第二東名・名神は車線はどうなるのか。例えば四車線とか六車線とか、車線は何本か。トンネルの距離については大体どれくらいを考えているか。それから海抜といいますか、何百メートルぐらいまでを考えているのかというような点と、それからインターチェンジまたはジャンクション、それは何キロに一つというように考えているのか。その点いかがですか。
○政府委員(三谷浩君) 第二東名・名神の計画を今いろいろ検討しているわけでございますが、私どもの今考えておりますまず車線数でございますが、これは全線六車を考えております。 それから速度の問題。これは大変高速走行の問題がございますので、これについてもいろいろな今検討をしておる最中でございます。いずれにいたしましても、実は速度とルート、高速走行の安全度とルートというものは大変密接に関係がございます。今お話がございましたように、例えば高速交通の確保が図れるような線形をするために、余り高いところを通りますと霧とかこういう問題がございますので、余り高いところを通りますと交通安全に問題が生ずるだろうということで、例えば通過の標高につきましてはおおむね三百メーター以下、こういうところを考えております。 それから、どうしてもトンネルといいますと安全性については普通のオープンのところよりも落ちるわけでございますので、トンネルの延長もできるだけ短くしょう、例えば最大の長さも五キロ未満、こういうようなところでルートを考えてまいりたい。 それから、現在の東名高速道路との代替性それから一体機能、こういう観点からは、第二東名・名神と現在の東名とを大体数十キロに一カ所ずつぐらい連絡をするというようなことでございます。それから、もちろんこれに接続をいたしますネットワークとしての有効な効用を図るために他の高規格幹線道路網とのネットワークの整備もあわせて行うというようなことで、いろいろな条件のもとにルートを含みますこういうような諸調査を今進めておる、こういうところでございます。
○青木薪次君 スピードはどうですか、速度は。
○政府委員(三谷浩君) 現在、道路構造令で高速自動車国道の設計スピードは最高で百二十キロということが決められております。諸外国の例とかこういうものを比較いたしますと、もう少し高い数字が使えないかというようなことで今検討しております。 具体的には、例えば百二十キロを百四十キロというようなことも検討しているわけでございますが、いずれにいたしましてもこれは線形との関係、先ほど申し上げました高速安全走行との関係、こういうこともございますので、種々な検討をしております。もちろん、最高速度はともかくといたしまして、いろいろな、例えば都心部への流入部の速度は別途また考えなければいけないと思いますし、種々なことにつきまして目下検討しておるところでございます。
○青木薪次君 この審議会では、今開業中の高速道路につきまして十六のインターチェンジを決定しているのでありますが、これは開発者が建設費を負担するという開発インターチェンジ方式としているのでありますが、どのような制度であるのか。インターチェンジとの仕分けはどのようにされるのか。私のところの静岡県でも二カ所ぐらい、掛川と牧之原がこれに対応いたしているわけでありますが、開発インターチェンジの設置の基準はどういうようになっているのか、説明してもらいたいと思います。
○政府委員(三谷浩君) 今般、国土開発幹線自動車道建設審議会で追加インターチェンジについても御審査をいただいて十六カ所の追加インターチェンジが認められたわけでございますが、全国から大変多くの追加インターチェンジの要望がございました。これらを早急に整備するという観点も含めまして今回開発インターチェンジ方式を使っております。 開発インターチェンジ方式でございますが、これはNTT資金の無利子貸し付けを活用いたしましてインターチェンジの建設費を開発者が負担するものでありまして、次の要件をまず満たす必要がございます。一つは、当然ながら周辺地域の振興に役立つものであること。それから高速道路の本線がインターチェンジが追加設置できるもの、そういうような道路構造であること。それから、開発者が確定をいたしましてその開発事業が明確になっており、その費用負担が確実に行われるというようなことでございます。具体的には、第三セクターあるいは公社等に開発者になっていただきまして、NTT資金の無利子貸し付けを活用したNTT−A型事業ということだろうと思いますが、関発者は建設費の四七・五%を道路公団に支払いまして、残る五二・五についてNTT資金を公団が無利子借り入れをいたしまして、その借入金を償還するのにあわせて公団に分割払いをする、こういう仕組みになっております。
○青木薪次君 開発インターチェンジの追加インターチェンジですか、今回初めてですね、開発インターチェンジは。追加インターチェンジの設置の要望は百カ所を超えているということを聞いているのでありますが、今回の十六カ所を入れてあと設置の要求のあるものは何カ所になりますか。
○政府委員(三谷浩君) 要望の熟度等がございますが、今般国土開発審議会に追加インターチェンジのいろいろな取りまとめを行いましたときには、全国で大体百を超える数字が出てまいりました。したがいまして、十六カ所要望は認められたわけでございますから、引き算をすれば八十何カ所ということになりますが、まだその計画の中身もかなり熟度で差がございまして、必ずしもその数になるというわけでもないと思っております。 いずれにしても、いろいろな高速道路の高度利用が図られるに従いまして非常にこういうようなインターチェンジの要望ということが多くなってきておることは事実でございます。
○青木薪次君 この審議会の答申では、中部横断自動車道については国土開発幹線自動車道として整備することとなっているのでありますが、基本計画路線となっており、事業着工の前提となる整備計画路線に組み入れられるのは大体いつごろになりそうですか。
○政府委員(三谷浩君) 現実の基本計画への組み入れ等につきましては、まず法定で予定路線が一万一千五百二十キロございます。その中から前回国土開発幹線道路審議会で基本計画に組み入れた区間を入れまして、現在八千五百九十キロとなっております。整備計画はさらに全体で六千九百九十五キロでございます。 今お話のございました中部横断自動車道、これは調査の熟度等々を勘案いたしまして、中部横断自動車道につきましては、山梨の増穂−双葉、この十五キロの区間を基本計画に組み入れたわけでございます。したがいまして、残りの区間はまだ 予定路線のままでございますが、鋭意調査を進めまして、調査の熟度等々につきまして勘案をして基本計画に組み入れていくことになろう、こう思っております。
○青木薪次君 先ほどに戻るわけでありますが、開発インターの設置の事業計画の概要でありますが、事業費の総額と事業費の負担割合、工事着工の時期、完成の時期について、ひとつ結論だけ説明してください。
○政府委員(三谷浩君) 実例で申し上げたいと思っておりますが、例えば静岡県で認められました牧之原インター、これは整備計画で決められておりますけれども、工事費が大体二十億円ぐらいではないかというふうに考えております。それから、もちろんNTT資金等を活用するわけでございますので、その割合は先ほど申し上げましたような、建設費の四七・五を開発者が当初公団に支払い、残る五二・五%につきましてはNTT資金を公団が無利子借り入れをする。償還は、合わせまして公団に分割払いをする、こういう仕組みでございます。
○青木薪次君 工事着工の時期、完成の時期。
○政府委員(三谷浩君) 失礼いたしました。 これはいろいろ用地買収とかそういうものがございますから、一般論で申し上げますけれども、完成時期は未定でございますけれども、従来の実績ですと、手続を終えまして事業着手から供用までにおおむね三、四年、こういう結果になっております。
○青木薪次君 一万四千キロの高規格幹線自動車道の整備計画のうち、二千三百キロについては一般有料道路として整備されることになっているわけでありますが、この一般有料で整備される分についての具体的な整備計画はありますか。
○政府委員(三谷浩君) 高規格幹線道路は全体で一万四千キロでございますが、そのうちの二千三百キロこれはお話がございましたように、一般国道の自動車専用道路として整備をすることにしてございます。これらは、例えば三遠南信とかこういう道路を含めまして二十五路線でございます。 この自動車専用道路の整備、これは一般国道でございますので私どもで直轄事業等々で行っているケースが多いわけでございますが、これらの一般国道の自動車道路の整備につきましては、平成元年度に新規に百七十七キロメートルの区間の事業に着手をいたしまして、全国で六百三十キロメートルの事業を推進しております。それで、昨年度から発足をしております第十次道路整備五カ年計画の最終年度の平成四年度までに、この事業中の区間を含めまして約千二百キロメートルの整備を推進いたしまして、百九十キロの供用を図る所存でございます。
○青木薪次君 今局長おっしゃったように、伊豆縦貫自動車道とか三遠南信自動車道の二路線が静岡県にあるわけでありますが、これの計画が大分 おくれるんじゃないかという心配がありまして、期成同盟等が相当活発に行われているのでありますが、その見通しはどうですか。
○政府委員(三谷浩君) まず三遠南信でございます。これは飯田から三ケ日に至ります延長百キロの路線でございます。一般国道の自動車専用道路として整備を推進する考えでありますが、二区間既に整備に着手しておりますが、一つは、昭和五十九年から事業に着手しております小川路峠道路でございます。これは四・ニキロの矢筈トンネルが入っておりますが、これをさらに平成元年度では八キロ延伸いたしまして十三キロの事業を推進しようというふうに考えております。もう既に着工しております五キロの区間、これにつきましては十次五カ年計画期間中に完成をしたい、こういうふうに考えております。 また一方、青崩峠、この区間につきましても、交通不能区間でございましたけれども、昭和五十八年から事業に着手しております草木トンネル一・三キロを含む二キロ区間については、第十次道路整備五カ年計画期間中に供用を図る考えであります。
○青木薪次君 道路公団が担当いたしております高速道路の建設について建設省は、採算が悪い横断自動車道については建設資金のコストを三%に抑えるという助成の措置をとっているわけでありますが、現在三%が認められている路線は大体どのぐらいありますか。
○政府委員(三谷浩君) 高速自動車国道の整備に当たりましては、プール全体の採算性を確保するという観点から、供用当初余り交通量が見込めない横断道路、こういう道路につきましては、構造物等も多いものですから建設費もかかるということで、こういうものにつきまして資金コストを三%に引き下げるというような国費の助成策を図ってきたわけでございます。具体的には、昭和五十八年度に四道七路線を三%路線といたしたわけでございますが、平成元年度新しく九州横断道を加えまして現在三%路線は八道十二路線となっております。
○青木薪次君 コスト三%と、もう一つは、私どものようなところは六・五%なんですね。そして、三%になるために国費で調整を図る、いわゆる援助するということで大変な負担なんです。私自身だって東名高速道路料金で大体七、八万かけているんですよ。そしてそういう人が東京都内並みの混雑ぶりといったら推してしかるべきだということで、大分もうけて地方にやっている、こういうことだと思うんですね。 そこで、何とか一般有料道路として整備される路線については率直に言って相当面倒を見ていかないとなかなかできないということはよく事情はわかっておりますから、我々も協力しているわけでありまするけれども、これらの点についてこれからどういうような援助をしていくのか。抑えるのかそれとももう少し広げるのか、その点についてはどんな考えを持っていますか。
○政府委員(三谷浩君) 高速自動車国道は全部で予定路線が一万一千五百二十キロでございますが、そのうちの四千四百キロが現在供用しております。したがいまして、割合で申し上げますとまだ四割を切っておる、こういうような整備がおくれている状況でございます。したがいまして、これを二十一世紀に向けて早期に整備するという観点から、一つは有料道路制度で整備をしたい。それからもう一つは、その際にやはり全国各地で利用者の方が等しいサービスを同じ負担で受けるという公正の観点から全国プール制、こういうような制度を今活用さしていただいております。したがいまして、有料道路でございますから料金で償還をするという仕組みになっておるわけでございますけれども、その際に、路線によっては先ほど申し上げましたように交通量が少なくて採算性の確保が若干落ちる、こういうものについては資金コストを下げるというようなことで国費の助成を行ってきたわけでございます。 いずれにいたしましても、利用の方から料金をいただいているわけでございますから、道路公団にも私ども指示しておりますが、経費をできるだけ節約して、なおかつ今のような国費の助成をいたしまして資金のコストを下げていく、こういうような方法、そのほかにいろんな諸施策を講じまして、なるべく料金の増大を軽減させようというようなことを考えて、従来からも実行してまいりましたし、今後とも続ける方針でございます。
○青木薪次君 これらの点については、例えばJRなんかでも東海道新幹線が大変もうかっている。そして、東北新幹線その他これからつくるところへ新幹線保有機構を通じて分けていくというような制度をとっておりますね。 しかし、この間そういうところにもかかわらず八・九%の料金を上げたんですよ。道路公団知っていますね、おたくがやったんだから。これでまた過重負担になったということで大分参っているわけですね。これを常時利用して、私だって七、八万を毎月負担しているくらいなんですから。それをやっぱり一体的に高速道路を建設する、管理するという体制のもとにやることについて、我々は我慢しているといいますか、喜んでやっているわけじゃないんですが、仕方ない、こういうつもり でいるわけでありまするけれども、今回なんかはそういう点では少し遠慮すべきじゃなかったかというように考えますよ、これは率直に言って。現在でも過重負担しているところへもっていってまた八・九%も値上げということでは大変つらいとうのが全体の声であるということを、道路公団も頭の中に置いておいていただきたいというように考えます。 それから、今回の改正案は、東京や大阪などの大都市の都心の密集市街地において新たな道路建設の用地確保が著しく困難となって、緊急を要する市街地の道路建設が行き詰まっている現状を考えて、建物と道路を一体的に整備するということでありまするけれども、市街地における道路用地取得の現状なり、道路建設費に占める用地の補償費の割合等についてはどうなっているだろうかという点について説明してもらいたい。
○政府委員(三谷浩君) 都市によっても若干異なりますが、立体道路の整備が想定されます都市内の道路整備にかかわる用地補償費を一例として御紹介いたしますと、例えば東京でございます。首都高速道路で板橋−足立線を今事業中でございますが、ここで用地費の割合が大体七六%でございます。外郭環状、これは場所によっても異なりますが、練馬、和光地区で大体八割でございます。もちろん東京都区内の中の本当の内部になりますと極めて高いものがございます。例えば虎ノ門から新橋までの環状二号線、こういうものについては、用地費が場合によっては九九%近くなるというようなことにもなろうかと思います。それから名古屋でも、都市のための環状二号線を整備しておりますけれども、こちらの方は大体四六%、こういう数字になっております、 なお、全国平均は、国道では大体二四%、道路公団では一八%ぐらいに六十三年度の実績データではなっております。 このようなことも踏まえまして、都市地域での立体道路整備、こういうものは用地補償費の削減の面からも非常に効果があるというふうに考えております。
○青木薪次君 一般的に立体道路と言われるものには、既に大阪の船場ビルとかそれから朝日新聞社ビルなど建物と道路が一体となっているというものがあるのでありますが、従来の立体道路と今回の法改正によって新たに創設される立体道路の制度とはどの点が違っているだろうか。いわゆるビルの上を道路が走る、あるいはまたそのビルの真ん中を道路が走っていくというような点については、既にもう事例があるわけでありまするけれども、今回の改正に伴う相違点について説明してください。
○政府委員(三谷浩君) まず、今度の制度の対象といたします種類をちょっと御紹介さしていただきますと、高速道路とその路面の下の建築物、これは分離構造でございますが、こういうタイプのもの。それから例えば地下、これはトンネルあるいは半地下道路、これは半分地下でその上にふたをかけて構造物あるいは建築物をつくる、こういう仕組みでございます。 それから高速道路とこれを支持する、例えば先生今御指摘のございました建物の中を貫いて道路が走るような、したがいまして道路を建物が支持している、こういうタイプでございますが、このタイプ。いわゆる道路一体建物というものにも幾つかの種類があろうと思います。一つは、建物の屋上に設置されている場合あるいは建物の中を貫通する道路、こういうものを立体道路というふうに考えております。 従来はいろんな方式で活用してまいっておりますが、例えば阪神高速の船場センタービルでございますが、これは道路側が持っております土地所有権を占用許可いたしまして、そのビルの上に阪神高速道路が通っておる、こういう形式で従来やっておりましたが、今回これらにつきまして、御提案申し上げています法改正によりまして、いろんな権利関係あるいは区域関係等につきましてきちっと決めさしていただきたい、かように考えているものでございます。
○青木薪次君 密集市街地の道路用地は、建物の過密を防止しながら災害時の避難のスペースとして非常に使われているということが言えると思うんです。過密市街地に住む人や仕事をする人々にとっても非常にすばらしい居住環境を維持するための貴重なオープンスペースである。用地の取得が困難であるからといって建物と道路を一体的に整備するという発想はいかがなものだろうか。 また、今道路局長がおっしゃったように、ビルの上を高速道路が走る、あるいはまた道路をビルが囲んでしまう、あるいはまた道路のわきのビルその他宅地関係に対して都市計画の網をかけてそれをサイドへ持っていくというようなこと、そういうようなことのために立派な空間がなくなると同時に、地震でも起きたときに何か落下物があるんじゃないだろうか。あるいはまた、非常に煙その他密集してしまって、そして息苦しい状態というものが起きやせぬだろうかというような点。もちろんそういう点の対策は行っていくでありましょうけれども、そういう点に対する心配があるんですけれども、この点はどうですか。
○国務大臣(野田毅君) 御指摘のとおり、都市防災の上でオープンスペースというのは非常に大事なものでありまして、そういう意味で、道路が貴重なオープンスペースの役割を果たしておるということは我々も十分認識をしておるところであります。したがって、今回この制度も、これはやはり土地の利用、都市計画、そういった角度から適正な土地利用であるというところに限定をしてやっていかないと問題が出てくる。そういう意味で、今回は道路と建築物とを本当に一体的に整備するんだ、その地域を限定するんだということが第一に必要なことだと思っております。 それからさらに、そういう限定してやるとしても、その際、地区計画または再開発地区計画におきまして、そういう道路、公共空地等の配置あるいは建築物等に関する詳細な計画を定める、こういったことによりましてさらに防災上の十分な配慮を加えていかなければならない、このように考えております。
○青木薪次君 そこで、私は当面する課題といたしまして、高速道路における事故が物すごく今ふえている。昭和六十二年に死者が一万人、それから重軽傷、まあ重傷が多いようでありまするけれども、傷害を負った人が七十万人。死んだ人に一人五千万円の補償費その他がかかってくるということになりますと、これが一万人で五千億円、それから重傷を負った人なんかに対しまして、補償やその他医療費や何か一切含めまして大体最低一千万かかるということにいたしますと、七十万で何と七兆円の金がかかるわけであります。合計いたしまして、昭和六十二年度に交通事故に遭って死んだ人、傷害を負った人合わせますと、七十一万人で七兆五千億円の金が消えている。恐るべきことだと思うのであります。東名、名神高速自動車道は大変便利であり、そして我が国経済に対して画期的な恩恵を与えているわけでありまするけれども、そういったような事故その他によるところの問題が発生している。 高速道路を管理する道路公団では大規模な改築工事等を実施してはいますけれども、東名、名神高速道路の交通量は限界に達している。だから第二東名、第二名神をつくるんだと言えばそれまででありまするけれども、渋滞防止や事故防止のためには高速道路の交通管制の一層の強化が必要だと考えるわけであります。 道路公団が行っている高速道路の交通管理システムと情報システムについて説明をしていただきたいと思います。
○参考人(杉山好信君) ただいま高速道路の関係の御質問があったわけでございますが、東名、名神、特に先ほど来お話ございますようにほとんど全区間にわたりまして理想的な交通量をオーバーしておるというふうな状況でございます。 渋滞の状況を私ども三つに分けております。言葉が適切かどうかわかりませんが、私どもの勝手な言葉でございますが、自然渋滞とそれから工事渋滞と事故渋滞というふうに三つに分けておるわ けであります。東名、名神でございますと、おおむねその割合が、自然渋滞が五割ぐらい、それから工事渋滞が四分の一ぐらい、事故渋滞が四分の一というふうな割合でございます。 先ほど来お話にございますように、まずこの自然渋滞についてでございますが、やはり抜本的には第二東名・名神の建設促進ということ。さらには、大都市圏環状道路としての首都圏中央連絡道あるいは外郭環状道路の建設というものを私ども一部分担させて今進めさしていただいておるわけでございます。こういったことのほかに、今一部で東名あるいは名神の特に混雑区間の六車化の仕事をさしていただいている。さらにインターチェンジの改良、インターチェンジの第二インターの立体化でございますとか、あるいはランプの拡幅、一車線から二車線化、さらには料金所をふやすとかいうふうなこと、それからサービスエリア、パーキングエリアも、参考まででございますが、開通当初四千台の駐車能力がございましたが、現在で約〇・六倍の二千六百台ぐらいふやしまして六千六百台ぐらいになっております。さらに三カ年かけまして二千台ふやしまして八千六百台ということで、開通当初の約二・一倍にふやそうというふうなことも進めておるわけでございます。 工事渋滞につきましては、時間帯を選んで工事をやるということはもちろんでございますが、昨年から初めて東名と中央道で区間を選びまして、秋に一週間から十日ぐらい集中的に工事をやるというふうなことで渋滞回数を大幅に減らすというふうなことに努めさしていただいております。 それから、それに絡みまして、やはり何と申しましても情報提供ということが大事でございますので、私ども基本的には情報の量と質をふやし、さらにこれを目で見る情報のほかに耳で聞く情報、こういう面の基本スタンスといたしまして広域的な情報板の整備を逐一進めておるわけであります。さらに、その情報提供の内容もフリーパターン方式といいまして、従来十五文字ぐらい程度でございましたが、ほとんどあらゆる情報といいますか、流せるようなパターンの電光標示板、しかも三色の発光ダイオードを使いました情報板を提供する。それは近くの一般道路につきましてもそういったハイレベルの情報板をつけるというふうなこと。さらには、ハイウエーラジオでございますが、ラジオもこれは渋滞区間を対象にいたしまして逐次整備を進め、さらにその提供内容も充実しつつあるわけでございます。 当面、東名につきましては東京−沼津間を今重点的にやっておりますが、さらに静岡−焼津間が込んでおりますのでそちらの方向、さらにはその他の区間というふうに進めてまいる。その他首都圏に集中する、あるいは名古屋圏、大阪圏に集中する路線につきましてもというようなことで逐一そういった情報提供施設の充実も図ってまいりたいというふうに考えているわけであります。
○青木薪次君 現在実施されている高速道路の交通管理システムは、建設省が所管する道路管理と警察庁が所管する交通幹線、運輸省が所管する車の安全管理、こういう三系統に分かれているわけであります。この三者を一体とした総合的な交通管理が実施されていないところに私は相当問題があるのじゃないかというように考えておりますが、例えば鉄道とか船舶とか航空など他の交通機関では、すべてこれらの総合的な交通管理が一元的に実施されておりまして交通の安全確保が図られている。道路交通についても一元的な管理システムを検討すべき時期に来ているんじゃないだろうか。 建設大臣、この点について、さっき言った七兆五千億円の金がこの事故のために失われているという点とも兼ね合わせて、改革前進内閣としてどういうふうに考えますか。
○政府委員(三谷浩君) それでは建設省の交通安全の関係についてだけちょっと御説明さしていただきます。 今御指摘のございましたように、確かに十三年ぶりに交通事故死者が一万人を超す、こういうようなことで大変私どもも憂慮しております。道路の交通安全を確保するためには、車と運転者とそれから道路環境、こういうものの三つが組み合って事故が発生するというようなことになっておるものですから、おのおのについて適切な対策を講ずることが必要でございます。ただ、私どもいろんな交通安全を担当する部局といたしましては、道路環境の改善、こういう面で建設省は主として担当しているわけでございますが、当然ながら、例えば車の関係、特に交通規制とか交通管理とか、こういうところとの連係プレーをとりつつ調査検討して、しかも対策を実施している、こういうことでございます。 先ほど道路公団からも御紹介ありましたが、特に高速自動車国道というものにつきまして交通事故死者が非常に急増しておりまして、昨年緊急点検あるいは対策実施、それから重大事故発生地点、こういうものの事故特性に応じた対策を早急に実施することとしております。新しい二十一世紀の道路を目指しましたこういう交通の安全確保という観点からも、道路構造とそれから自動車構造両者の高度化が非常に必要だろう、こういうふうに思っております。 第二東名等につきまして、二十一世紀を担う幹線道路としての道路の構造あるいは線形等につきましてのあり方につきましては、先ほど検討状況を御説明したとおりでございますが、このほかに情報提供などソフト面からのアプローチも加えております。特に、建設省では、二十一世紀において求められる道路構造の検討のほかに、安全、快適性の向上という観点から、自動車の自動走行あるいは衝突防止等についても検討課題の一つというふうに考えております。 いずれにいたしましても、交通安全の観点から、関係各省とも一層より緊密に協力をして事故減少に努めてまいりたいというふうに考えております。
○国務大臣(野田毅君) 交通事故の防止、交通安全対策の充実、交通安全の確保ということは非常に大事な課題でありまして、まことに御指摘のとおりだと思います。今度宇野内閣になりまして、改革前進内閣と銘打ってさまざまな施策をやっていくわけでありますが、そういう中で関係省庁さらに一層緊密な連絡をとってその対策に万全を期してまいりたい。今青木委員からお話がありました点を踏まえて、私からもまた総理の方にも申し上げ、内閣全体として取り組んでまいりたい、このように考えております。
○青木薪次君 そこで、一つ具体的な提案をしたいのでありますが、高速道路の走行車線に鉄道の信号機に相当する地上設備を設ける。そして高速道路を走る各自動車に自動制御機を搭載いたしまして、常に一定の車間距離を確保するようにすれば高速道路の事故防止に大いに役立つ。これは主に居眠り運転なんかが非常に多いんです。私どもも高速道路を走っておりますと、トラックなんかは常に無線連絡をお互いにやっているんですよ。運転手同士で、乗務員同士でやっている。これはなぜか。やっぱり孤独ですから、もう常に人間だから居眠りが出る。それをお互いに、元気か、道路の状態どうかというような話をしながら眠気覚ましをひとつ自衛の手段としてやっていますよ。私なんかさっき言ったように高速道路を非常に乗る機会が多い。自分でも自動車電話は持っておりまするけれども、こんなものじゃない。しかし、そんなに金はかけなくても、例えば交通事故の絶滅に対するために、鉄道のATCとかATS、これは居眠りしていればとまっちゃうんですから。 問題は、軌道の上を走るか道路の上を走るか。したがって、ケーブルなんかについても鉄道の場合にはレールから車体を通っていろいろ感応するようになるわけですけれども、自動車の場合等については、常に情報を、例えば道路敷の中に埋め込むということは、ハンドルを操作しますからこれはやっぱり圧縮することになる。だからしたがって、今高速道路のわきに光ファイバーが埋められている。ここへちょっとアームを立てればこんなことはできるわけですから一そんなに金かからない。交通事故死一万とかあるいはまた七十万 人の障害者を発生させるというようなために補償する金とか医療費を考えたら微々たるものなんです。 問題は、どうして人命を尊重するかというようなことについて、各省ばらばらの対応ではできない。今大臣が、総理にも話をしよう、改革前進内閣としてひとつ提案していこうじゃないか、これは非常に前向きの回答で評価いたします。いたしまするけれども、そういう点について統一的にこの問題に対処いたしまして対応を考えるべき時期に来たんじゃないか。 もっと言うならば、飛行機は機体検査をする、航空管制をする、あるいはまた飛行場の建設と管理をする、これが飛行機の対応。自動車は、道路の建設と管理は建設省とか道路公団がやる、それから道路交通の統制については道路交通法に基づいて警察がやる、それから自動車の整備と管理については車検等で運輸省がやるというようになっているわけです。鉄道の関係は、私は昔鉄道におりましたからそういう点は知っているわけでありますが、鉄道の施設とか保安設備とか車両等の建設、整備、運行管理は運輸省の監督のもとに鉄道事業者がやっているわけです。一貫をしているわけです。 ですから、この五千万台になんなんとする自動車、一軒のうちで二台、三台持っているわけですから、そういうようなことを考えて、これからも自動車交通はさらに盛んになっていくわけであります。さらに高速性を持たなきゃならぬということになる。しかも、今私どもが審議しているように、道路法を改正いたしまして、そして道路交通を何とかして確保するということのためには事故対策と相まってやっていかなければならないということについては、これはもうだれしも考えているところでありまするけれども、その点がなかなか思うように任せない。 そこで、私は日本の状態とそれから欧米各国の資料を集めてみた。各国ともみんな検討している。一々ここでもって説明することはできませんけれども、やはり相当この問題に対しては前進的にとらえてやっている。これはある意味では人類の幸せのためにやっているということを言っても過言ではないと思うし、交通事故がもたらした惨めな状態というものは、大臣は御承知かどうか知りませんけれども、私どもは常にこのことについては散見しているわけです。残された遺族の問題、御本人の問題あるいはまた社会的な問題、これらのことについて、しかも事故を起こしたときにおける交通渋滞なんかは今杉山道路公団理事がおっしゃったとおりであります。そういう問題を一つでも二つでもなくしていく。 鉄道が居眠り運転で列車の正面衝突とかあるいはまた追突というようなものがあった。これは信号だけには頼れない。そこでATSとかATCができたら、その面における状態はよっぽどのことがなければもう皆無に等しい状態になったわけです。やればできるということで、この問題に挑戦すべきときが来たんじゃないだろうか。 特に私は、道路建設と管理を担当する建設省がこの問題の音頭をとる、また建設省主導のもとにやるべきであるというように考えますので、その点についてもう一度大臣から決意の表明をいただきたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) 私も技術的なことはよくわかりませんが、最近の目覚ましいいろんな技術の進歩ということを考えますと、今御指摘のような角度からさらに研究を重ねていかなければならない課題だと思います。いずれにしても、交通事故をいかに少なくしていくかということ、これはもう各省庁の枠を超えて真剣に対処していかなきゃならぬ問題であると認識をいたしております。
○赤桐操君 それでは私の方から続いて質問をいたしたいと思います。 今回の立体道路制度を導入するに至った直接の要因というのは、東京、大阪等の大都市に都市機能が過度に集中をしている、地価が著しく高騰し、都市内の幹線道路の整備が不可能な状況になったということとされております。したがって、大都市の都心部に対する人や物やあるいは車、今お話がありましたが、こうしたものの過度の集中を抑制していかない限り、立体道路制度を導入して道路と建築物の一体的整備を進めても、大都市の都心部の道路交通の悪化は改善されないのではないか、こういうように思いますが、この点はいかがですか。
○政府委員(三谷浩君) 今お話がございましたように、最近特に都市内では著しい交通渋滞が発生をしております。私ども道路整備の観点から申せば、特に環状道路を初めといたします道路の整備というのが重要な役割というふうに考えております。しかし一方、非常に地価も高く、なおかつ代替地の取得というものが非常に難しいということで用地買収費が大変高い、こういうことも踏まえまして、道路整備が非常に困難となってきております。さらに、良好な市街地環境を維持しつつ、適正かつ合理的な土地利用を促進するために、幹線道路の整備とあわせて、その周辺を含む一体的な整備を行う必要も大変高まってきております。 こういうような情勢のもとで、道路と建築物等の一体的な整備を可能といたします立体道路制度を創設いたしまして、円滑な道路整備とそれから良好な環境を備えた町づくりを行おうというのが今回の法の趣旨でございます。 なお、この立体道路制度の創設については、既に道路審議会あるいは都市計画中央審議会の答申が行われているほか、昨年度の土地臨調答申、それから総合土地対策要綱などにおいてもその必要性が指摘されております。
○赤桐操君 今私が申し上げていることは、要するに他から流入してくる人や物や車を抑制しなければ問題の解決の根本を押さえることはできないだろう。言うなれば、都心部の幹線道路の整備もそれはしなきゃならぬと思いますが、都心に流入するそういった人や物やあるいは車をまず抑制することが先決ではないのか、こういうことを言っているんです。これはいかがですか。
○政府委員(三谷浩君) 現在、東京都区部の交通量が五百六十万台ぐらいございます。流入を、いわゆる東京都区部へ出入りをしている車というのは、調査を私ども行いますと約百六十万台でございます。一方、実際の物流の面から見ますと、今までどちらかといいますと、旅客の面では鉄道等でございましたけれども、物流の面では圧倒的に自動車交通に頼るというのがこの数字でも出てきております。したがいまして、例えば自動車交通の抑制という観点、これは必ずしも建設省の担当ではございませんけれども、実態的にはなかなか難しいのではないかというふうに考えております。 しかしながら、当然そういうような全体の大都市の渋滞対策、こういうものを含めまして、例えば自動車の抑制、交通の抑制等につきましては、昨年度総務庁交通安全対策室でいろいろ考えていただいております渋滞対策の緊急対策、こういうことにおいてもいろいろ調査検討をされているというふうに私どもは伺っております。
○赤桐操君 日本の国内でもあるいはまた外国においてもそれぞれの大都市なんかでいろいろそういう例が出てきておるわけでありますが、国内における今の例は大体わかりますが、外国における状況等はどんな状況になっておりますか。おわかりでしたらひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
○政府委員(三谷浩君) まず日本は、先ほどからちょっと御説明をいたしましたように、船場センタービルとかあるいは東京シティーターミナルがございます。 外国でも各国でこの方式を試みられておりまして、例えばアメリカでございますが、ニューヨークでウォッシュブリッジアパートというのがございまして、これは十二車線、大変幅の広い高速道路を掘り込んで上空に集合住宅が建てられている、こういうケースでございます。建物全体は三十二階建てという大変大きなものでございます。それから西ドイツでございます。西ドイツのベル リン州のウィルマースドルフ市で行われております事業でございますが、これはベルリン・シュランゲンバーダー住宅という名前になっております。これはやはり集合住宅の低層部を高速道路が貫通をしております。建物は全体として十五階建てでございまして、住戸が千二百戸、こういうようなものでございます。それからフランスでございますが、フランスはリヨンにございまして、リヨンのペラーシュ駅総合ターミナルということで、これは高速道路の上に交通機関のアクセス施設とかあるいは文化施設を建設しておりまして、五階建ての建物でございます。 このように、ほかの例を見ましても、多くは高速道路等の自動車専用道路の整備とあわせて一体的に建築物を建築したものでございます。もちろん今回もこうした事情を参考にいたしまして、自動車専用道路あるいはこれに類する道路の整備とあわせた建築物の建築ができる制度としたところでございます。
○赤桐操君 その場合、環境面との、まあ周辺との調和をどういうふうにとっていくかということが大変大きな問題になると思うのでありますが、これらについてはどんな配慮がなされているんですか。
○政府委員(三谷浩君) 当然ながら、例えば上にできます、あるいはその構造等にもよると思いますが、環境面での対応ということが大変対策として重要になってまいってきております。したがいまして、道路の上下空間に建築される建物に道路が与えます環境上の影響、これは騒音とかあるいは振動とか排気ガス、こういうものがございます。 したがいまして、必要に応じまして事前に十分な調査検討を行いまして、道路構造からのいろんな配慮、これはやや技術的でございますけれども、道路構造の剛度、つまりかたさでございますとか、あるいは支承の方法であるとか、あるいは固有周期とか、こういうものに十分配慮していかなきゃいかぬと思っておりますが、環境保全をいろんな観点から検討して配慮していく必要がある、あるいはそういうふうにしていくべきだというふうに考えております。
○赤桐操君 今伺った範囲では諸外国ではそう多くはないようですね、例は。
○政府委員(三谷浩君) 先ほど各国の例を申し上げました。主たるものはそういうことでございますが、やはり場所あるいは道路等の構造、そういうものがございますから非常に多いというわけにはいかないと思っています。 なお、環境面のことにつきましては、この外国の例でも換気とか振動、こういうものに十分配慮した構造を採用しているというふうに私どもは承知しております。
○赤桐操君 そこで、ひとつ次の点について伺いたいと思いますが、大都市の都心部の道路交通を確保するために立体道路の制度を導入する、そして幹線道路の整備を行うということでありますが、この制度が適用される範囲というもの、あるいは区域というものは極めて限られてきていると思いますね。今の諸外国の例を見てもそうたくさんあるわけではない。それであくまでも緊急避難的な、これをその地域地域における、ここだけは特例としてもやらなきゃならぬ、こういう性格を持つ内容になってくるだろうと思います。基本的には、バイパス道路や環状道路を整備して都心部に流入する車を抑制する、これが一番基本的な問題だろうと思いますが、これなくしては、今のこの制度をつくってみてもそれは根本的な解決にはならないんですよ。 したがって、私がこれが問題だと思うのは、一応東京圏にこれから限って考えてみたときには、環状道路の整備というものが促進されなければしょせんは基本的な解決にはならないだろう。例えば、今百六十万台とか言われておりますが、これらの百六十万台なり二百万台なりが大体外側ではけていくということになるならば、これは非常に大きな成果を上げることになる。立体道路の制度化をしてみても、それだけの効果を上げることはできないはずであります。 そういう意味で考えてみると、このいわゆる環状道路といいますか、こういったような側面を取り囲んでおる道路に対するところの対策、これは一体どのように進捗をしているか、こういう問題になりますが、その後の状況をひとつ説明してもらえませんか。
○政府委員(三谷浩君) 東京圏の環状道路につきまして御紹介させていただきます。 東京二十三区にあっては、環状七号線あるいは環状八号線、通常環七、環八と言われております街路がございます。その外側に近郊地域では国道十六号線がございます。環状七号線は一日七万六千台、それから国道十六号線は十一万五千台ということで大変混雑が著しいわけでございます。したがいまして、建設省では、東京圏に集中いたします交通の分散、導入、こういうものを図って、あるいは通過交通を迂回させる環状道路の整備ということが急務と我々は考えておりまして、現在、首都圏中央連絡自動車道、東京外郭環状道路それから首都高速中央環状線、こういうものが主な計画で私どもは事業を進めておるわけでございます。 まず、首都圏中央道路でございますが、首都圏中央連絡自動車道は、ちょうど都心から半径四、五十キロの地域を連絡いたします延長約二百七十キロメートルの高規格幹線道路でございます。平成元年度には、八王子から埼玉県川島町に至ります区間、それから横浜市金沢区から戸塚区に至る区間など、ちょうど四区間ございますが、八十三キロの区間につきまして建設費約四百六十億円で今用地買収等を進めていく予定であります。その他の区間についても早期に計画が確定できるように調査を推進してまいりたいというふうに考えております。 それから東京外郭環状でございますが、これは御承知のどおり半径十五キロの地域を連絡いたします延長八十五キロメートルの幹線道路でありまして、元年度は、関越道の練馬インターから常磐道の三郷インターに至ります延長三十キロの区間を中心に建設費千八百億円でもって事業を推進しております。それから関越道の以南の未事業区間については、桐密な市街地を通過することから、環境に配慮した道路の構造、整備手法について現在検討を行っているところでありまして、関係機関と密接な連絡調整を図りながら調査の推進を図ってまいりたいと考えております。 それから首都高速の中央環状線でございます。これは延長が約四十六キロの環状道路でございますけれども、そのうち二十キロが供用中であります。北側区間の板橋−足立線につきましては現在事業中でありまして、それから西側の区間の中央環状線、これについては現在都市計画の手続を進めており、早期に事業が着手できるよう努めてまいりたいと考えております。それから残りの目黒区青葉台から品川区の八潮、湾岸道路約九キロの区間については、早期に計画が確定できるよう調査を推進してまいりたいと考えております。
○赤桐操君 なかなかいろいろ御努力はなさっておるようでありますが、東京周辺におけるところの環状道路の整備が進捗をしていない状況にあるように思います。 この中で特に外郭環状道路の状況でありますが、これもなかなか進捗をしていないようでありますね。私ども時々お伺いしておりますが、まさに十年一日のような状況でなかなか開通の見通しは立ってこない。建設省の外郭環状道路の整備促進のためにいろいろ御努力はいただいておりますが、私どもの身近なところで見ておる範囲では大変いろいろ問題があるようでありますが、これの見通しはその後どうですか。
○政府委員(三谷浩君) それじゃ外郭環状につきましてもう少し整備状況を御説明いたしますけれども、先ほど申し上げましたように、まず東側の区間について申し上げますと、東京から千葉県に至ります六十八キロの区間、これについては既に都市計画決定されております。関越自動車国道から常磐自動車道に至る三十キロの区間、これは高速自動車国道それから一般国道の二百九十八号 線、こういうことで整備をしております。この区間につきましてはかなり仕事が進んでおりまして、例えば用地買収も約九割近いわけでございます。高速自動車国道の区間とそれから一般国道の区間と二つあるわけでございますが、この高速自動車国道の区間についても十次五計、つまり平成四年度でございますが、開通をさせるべく今頑張っております。 それから常磐自動車道から東関東自動車道のうちの国道六号線のさらに南側の区間でございます。これは六十二年の十月十九日に、周辺の環境に配慮いたしましたルート、構造の再検討結果を建設省の関東地方建設局長から千葉県知事に提示をいたしまして、今早急に地方自治体の協力を得て事業の進展を図りたいということでやっております。残る区間につきましては、桐密な市街地を通過することから、環境保全に十分配慮した道路の構造、整備手法について検討を行い、関係機関と密接な調整を図りながら計画を策定しております。六十二年十月にいろんな検討結果を提示いたしまして、その結果を踏まえまして、市川市に東京外郭環状道路の対策特別委員会が設置されております。現在までに三十一回委員会が開かれておりまして、この案に対しまして、ルートの問題あるいは構造の問題、それから外観のいろんな問題、こういうものについてもいろいろ検討されております。いろいろ私どもも市川市並びに千葉県の検討結果を十分考慮して、都市計画並びに事業の促進を図っていきたいというふうに考えております。
○赤桐操君 市川の場合ももちろんでありますけれども、非常にぐあいがよく進んでいると思いますね。埼玉なんかへ行ってみたところでは、大変よくあの地域は進んでいるようであります。しかし、例えば千葉みたいな密集地域になればこれはなかなかそうはいかない。こういう状況の中で、私も市川の状態を目の当たりに見ておるのでありますけれども、これにはいろんな案が前から提示されてきたようでありますが、その後幾つかの案が出ていると聞いておりますが、どんな案がありますか。
○政府委員(三谷浩君) ルートの問題とそれから構造の問題と二つ大きく言ってあろうかと思っております。 ルートの問題につきましては、昭和六十二年にいろいろな検討案を私ども出させていただいたわけでございますが、三つのルートを最善の策として出したわけでございます。一つは今の都市計画ルートと私ども言っておるわけでございますむそれから江戸川沿いのルート、それからさらには松戸有料道路。その後いろいろずっと私ども検討しまして、例えば移転の問題であるとかあるいは市川との実際の生活関係の交通のアプローチの問題とかいうようなこと、あるいは地域の交通改善効果、こういうようなものでいろいろ総合的に検討いたしますと、やはり現在の都市計画ルートは最善のルートでないかというふうなことで私どもいろいろ御説明をして、それを踏まえまして、先ほどちょっと申し上げましたように、特別委員会でその問題についていろいろ御議論をいただいておる、こういうことでございます。 それから構造的な問題でございますが、これは複断面構造というようなことで、南北方向の交通軸の確立、生活道路の機能回復それから地域環境の改善、こういうことを目指しております。 環境面では、半地下構造、それからもちろん施設帯を設置する、それから地域の利便のためのサービス道路とか、あるいは道路空間を利用した下水道あるいは都市施設の主要空間を確保した構造、こういうものでいろいろ検討しております。 いろいろな御意見がございまして、それらを含めましていろいろな検討をしてまいりましたが、今のルートあるいは今の構造、こういうもので十分対応できるのではないかと私ども考えております。 そういうようなことで、いろいろ今御説明をしていただいておりまして、いろいろありがたいことに委員会の方でも大変検討していただいておりますので、私ども何とかこの事業の実施の進捗をお願いしたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○赤桐操君 私は進捗をしているところはどんどん進捗していると思うんですよ。しかし、道路というのはどこか一カ所ふさがってしまっていればこれは役に立たぬわけでありますから、そういう意味で特に一番大きなネックになるのは千葉県側にあるんじゃないかな、こういうふうに考えてきたわけです。 それで、こういった東京や大阪のような繁華な地域に道路の立体化まで図らなきゃならぬ、しかもそれがごく限られた地域の中で緊急避難的な程度の役割しか果たさないということであるならば、やっぱり基本的には外郭道路等こういったようなものが貫通していかなければ解決にはならない、促進しなければできない、こういうことに考えなければならないだろう。とするならば、やはり一番ネックになっているようなところについては大胆な発想の転換もあわせて行うべきじゃないのか、こういう実は考え方を最近持つに至っておるんです、私自身も。 ですから、例えばルートの問題とか構造の問題とかということもいろいろありますけれども、あるいは市川市でもこの辺に対するところの論議はしておりますよ。論議はしておりますけれども、それじゃそれを受け入れるところになるかどうかということについては大変な問題になると思うんです。五軒や十軒片すわけじゃないんです。二千五百戸なんです。しかもそこにはもう病院から学校からいっぱいあるわけですね。これを抜いていくということはこれは不可能ではないかと私は考えるんです。それは建設省道路局の担当の立場からすれば、今まで段取りをつけてやってきた以上はそれに基づいて完成をさせていくということが一つの任務であるかもしれない。しかし、道路をつくればいいということではないと思うんです。何年かかってもいいから、何十年かかってもいいからそれができればいいんだということではないと思う、道路というものは。 一方においては、立体化までやらなきゃならぬようなところまでせっぱ詰まって追い込められてきている。一方においては、そこを何らかの発想の転換をすればできるんじゃないか、こういうふうに考えられてきているにもかかわらず、またやればできるはずなんだ。ほかにもそういう前例がある。ここだけなぜそれをとらないのか。むしろそういう発想の転換を行って、抜くものは抜いてしまった方が早いんじゃないのか、こういうように私は考えて言うわけです。この前のときには具体的に、二千五百戸から、学校から病院の数まで私は申し上げておりますけれども、そちらの方にもいろいろ出てきていると思いますけれども、先般の中で一つ私が提案したのは、ルートの問題についても変更してもいいじゃないのか、河川敷の利用とかあるいはまた場合によっては地下方式なんかも考えるべきじゃないか、こういうふうに私は発想の転換を今求める時期に来ていると思っているんです。 例えば江戸川の河川敷の利用の問題についても、荒川はもうでき上がっているんですね、高速道路が。私が提案したあの直後に高速道路は開通しておりますよ。私がもう大分前の委員会で質問したときには、河川は使えません、利用することができませんという答弁があったんですが、荒川では高速道路が通ずるようになった。私が提案した直後です、これは。もちろんそれは事務当局の方では検討されてきたと思いますが、どうなんですか。二千五百戸片づけて、何十年たってもいいからこの道路をつくるというのは、これは外郭環状道路をつくっていくという本来の目的から見たならばいささか外れてくるんじゃないかと思うんですよ。この辺でひとつ思い切った政策の転換をする考え方はないのかどうなのか、こういうように私は今考えておりますので、お考え願いたいと思いますが。
○政府委員(三谷浩君) 前の御審議の際にも赤桐先生から御指摘をいただいた件、私どもも十分承 知をしております。また数字等についても把握しておりますし、また御指摘の点は極めてごもっともだと思っております。 私どもが提案をいたしましたルートの問題、構造の問題、それについて例えば河川敷が使えないか等々につきまして私ども相当検討してまいりました。単なる河川管理の問題だけではなくて、例えば道路としての機能の面からもどうだというようなことの検討をしたわけでございます。 河川敷の利用、これはどこを利用するかというのは大問題だと思いますけれども、例えば高水敷を利用いたしますとどうしても高架構造になりまして、その橋脚の部分が江戸川を縦断的に占用することになりまして、大変いわゆる河川管理上問題があるという御指摘がございます。 それからもう一つ、今度は河川管理上の問題だけではなくて、道路との問題を考えてみますと、道路にいたしますとほかの道路とのアクセスをどういうふうにするか、ほかの道路との接続をどういうふうにするかということが大変難しゅうございます。市川市の南北の交通軸を確立することがなかなか難しいのではないかなというふうに考えております。 なお、先ほど御指摘がございましたように、確かに首都高速の葛飾江戸川線につきましては、荒川と中川の合流部の背割り堤を使いまして、ああいうことでうまくちょうど合流部の既存の昔割り堤を使いましたものですから、河川管理上堤防の若干のいろんな解消はしたというふうに私ども承知しております。 そういうことでできたわけでございますが、単に私どもだけでなくて、いろんな専門家等についていろいろ検討をしてそのルートあるいは構造等について考えさしたわけでございます。特に、地下構造だけに仮にいたしますと、今度は外郭環状道路を利用される方の、私どもの想定では約五割ぐらいが市川に起終点を持たれる交通がまたある。じゃそれをうまくこういうふうに処理ができるかという問題もございます。いろんなことについて私どもは鋭意検討をいたしまして、なかなかできない。 しかし、御指摘がございましたように、大変な用地の問題があるわけでございまして、こういうこととそれから今の環境上の問題、さらには構造上あるいは交通処理の問題、こういうものが円満に調整をしていかなければ事業は進まないわけでございますので、いろいろ私どもなりに考えておりますし、先ほど申し上げましたようないろんな関係者との議論、こういうものを通じまして一日も早く事業の実施が図れるように私ども努力もしておりますし、またいろんな意味で非常に事態は動いていることもこれまた事実でございます。
○赤桐操君 私は、葛飾江戸川線が河川敷の利用が実現できて、その隣に流れている江戸川が利用できないというばかな話はないと思いますよ。それはいろんな専門的な説明をするかもしれぬけれども、やろうという気がないんじゃないですか、あなた方の方に。計画されているこの外郭環状道路、当初からの計画路線も自分の段階では何とかこれはやりたいと、その意欲はわかりますよ。しかし、ここまで詰まっちゃって二千五百戸も片づけるってどこへ片づけますか。恐らく市川の何代の市長が連続してやっても、これを政治生命かけてやるといったら吹っ飛んじゃいますよ。市川の町は二つに割れちゃうんです。こんなことは市長としてできるわけない、どの市長が立ったって。私は恐らくこれを忠実に実行しようと思ったならば一期務まらないと思います、市長は。 そういう難題を国が市に持ち込んで、しかもこれは計画されている道路でございますと、こう言って押し切ろうとするこの姿勢がこれは一体何だろうかということにならざるを得ないんじゃないですか。局長、どう思いますか、これは。葛飾江戸川線がこの河川敷を利用できて、それは理屈はあるかもしれぬが、隣を流れている江戸川が使えないということはないと思う。この江戸川を仮に使ったと仮定します。そうすると、それじゃ出てからのいろいろアクセスの問題があるというならば、みんな出てから埋め立ての道路を使っているんじゃないですか。東京湾の埋め立てた道路を使っているんじゃないですか。私はそういうように考えて実はこれを見ているんですけれども、これはひとつなお御検討を願いたいと思いますね。 それからもう一つ、これがだめだというならば、何で地下方式をとらないんですか。これは最近私がいただいたものの中にも出ておりますが、これは新宿道路というんですか、中央環状新宿線といいますか、ここに出ておるようでありますが、首都高速の中央環状線で一部新宿線区間に地下方式による決定がなされて事業化されてきている。これについては新聞にも出ておりますね。東京都が一緒になってやるということが出ておりますが、外郭環状道路についてもこういう考え方が大幅にところによっては取り入れなければ私は物の役に立たないと思うんです。建設促進を図っていく必要が私はあると思うんですけれども、河川がだめならば地下方式、これをとることはできないのか。河川がだめならば地下方式はできないんですか、こういうことなんです。 この前の質問のときにもこれは私からも提起しているんですよ。私が今もう一遍申し上げるというと、一度決定したこの計画については建設省は変えたくないんだということはわかりますよ。しかし、一方においては東京都内のビルの真ん中まで穴をあけて道路を通そうという時期でしょう、こんなこともやらにゃいかぬわけでしょう。他方においては、ふん詰まりになったところをいつまでも追っているというやり方は、これは私は行政じゃないと思うんです。また、そういうことを事実上地方自治体に強要していくということは国の立場ではないと私は思う。 この点は、下を抜けばこれは問題なくいってしまうんですよ。新宿のこの路線にはあるんじゃないですか、下を抜いているやつが。今始まっているじゃないですか。五千二百億ですか。松戸から市川にかけた一番集中地域二千五百戸を片さなければならぬようなところだったならば、これは私はこのくらいの努力をしても仕方ないと思いますよ、全体の外郭環状道路を生かすためには。こういう問題についてそれではどうお考えになりますかと、こういうことになる。河川が難しいというならば下を通すことはできないんですか。そのことなんですけれども。
○政府委員(三谷浩君) 建設省側から提示をしました計画案では、専用道路部分それからサービス道路あるいは歩行者道路、こういうものを含めた断面で実はいろいろ御相談をしております。専用部分、例えば首都高速等に相当するのは専用部分だと思います。この部分については確かに、ある区間の交通の長さがございますから、部分的に半地下とかあるいは地下とかいうようなことが可能だと思いますし、現実にも今度の計画で、標準的なものでございますけれども、半地下にして、例えば部分的にふたをかけられないだろうか、こういうようなことを考えてやっておるわけでございます。もちろんその際でも、排気をどこで出すかというのが一番問題になりますので、トンネルになりますと次に安全性と同時にその排気の問題、換気の施設をどこにつくるかというのが大問題になります。 この区間につきまして私どもも大変そういうことでいろいろ検討さしていただきました。外郭環状のこの区間そのものが、私どものいろんな予測では約半分が先ほど申しましたように起終点と。それからもう一つ、南北軸ということで、近くの一般的な交通に使われることがあるというふうになると、その部分を全部地下に入れてしまうというのがなかなか難しいということも考えております。それじゃ例えばそういう一般部を全部やめてしまって全部を地下に入れてしまうということは、物理的に御指摘のように不可能ではないと思いますけれども、今度はそうするとその道路の機能がうせるというなかなか難しいところがございます。 いずれにいたしましても、先ほど御指摘のありましたように、大変この道路の建設につきまして はいろいろな御意見もいただいておりますし、私ども決してこれでどうというふうなことを言っているわけではありませんので、それで六十二年に、いろんな御意見を踏まえまして、従来の計画にかえましてこういう我々の案を提示したところでございますので、今ちょうどいろんなことで審査をしていただいている最中でございますので、いま少し時間をいただきたいと思っております。 ただ、やっぱりこの道路の整備の必要性は、早期に完成するということが大変大事だと思いますし、それからもう一つ、私ども、お話をいたしませんでしたけれども、一つの制度として今度の立体道路制度、こういうものももちろん活用できるところには活用することが十分可能だろう、こういうふうにも考えております。
○赤桐操君 埼玉の状況は私もよく見せていただいた。すぐ隣が千葉県なんですが、その千葉県はふん詰まりになっているわけです。いつまでたったってこれはできませんよ。恐らく市長の首が五人や八人飛んだってできないでしょう。これは私が断言します。 今議会の中ではやっておりますよ。議会の中では再三にわたる国の要請であるからということで論議はしております。論議しているけれども、これはとてもじゃないけれどもそんなことやったら市会議員みんな落ちちゃいますよ、賛成した者は。そのくらい圧のかかっているところです。恐らく市川市は二分されます、これによって。半地下にしようが何にしようが二分されてしまう。これはとてもじゃないが地方自治体としてはできないことです。行政の技術的な考え方からすれば、今までいろいろの例がありますから、何とかひとつ頑張り抜いていって地元を説得と納得で押し切ろうというその姿勢はとうといものかもしれぬけれども、しかし間に合いませんよ、それでは。千葉とか埼玉とかというのは恐らくトラックや自動車の東京都を通過する一番大きな比重を占めている地域だろうと思いますけれども、そういう意味でこれは考え方、発想の転換を求めたいと思うんです。 これはひとつ大臣に私申し上げたいと思うんですが、この論争を聞いておっておわかりいただいたと思うんですよ。大臣に就任されて間もないわけですからちょっとこの経過はまだ余り御認識ないと思うのでありますが、現地は豚を殺すような騒ぎです、はっきり申し上げて。大変な騒ぎです。そういうところへこういう難題を持ち込んで、それは努力と根と忍耐、これはもう結構だと思うけれども、これはできることとできないことがあります。またそこまでやっていいことと悪いことがある。こういうことをひとつ考えていただいて、この際ひとつ発想の転換を求めたいと思うんです。それは河川を利用しろと私は必ずしも言っているわけではない。地下方式でいってもらえば一番無難かもしれぬ。いろいろな観点から考えて御検討願いたいと、こう思うんですが、大臣、大局的な観点でこれに取り組んでいただけるかどうか御見解をひとつ承っておきたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) ただいまのやりとり、非常に深刻な問題であるということを改めて認識いたしました。 さまざまな御指摘ございました。また技術的な側面、私どもまださらに勉強したいと思いますが、もう少しその点を実情を十分掌握した上で検討いたしたいと思っております。
○赤桐操君 終わります。
○委員長(稲村稔夫君) 午後一時四十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 —————・————— 午後一時四十一分開会
○委員長(稲村稔夫君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、道路法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○馬場富君 まず最初に法案につきまして伺います。 本法案は、大都市地域の地価高騰による道路用地の取得難に対処するため、立体道路を建設するための創設、そのように私たちは考えておるわけです。道路の管理、建設の安全等から考えれば、やはり通常のオープンスペースの道路が望ましいと我々も考えるわけですが、今度の法案によりましてそういう立体道路が建設された場合の環境、安全面からの点について一、二問質問したいと思うわけであります。 特に、建物の中を道路が通過するという構造なものですから、自動車の排気ガス、騒音等でその建物の環境が著しく害されるおそれがあるというように考えるわけですが、この点はいかがですか。
○政府委員(三谷浩君) 環境問題につきまして、例えば幾つかの環境悪化の要因があろうかと思っております。 まず、道路一体建物について振動の問題でございますが、振動については、道路建物の剛度それから固有周期に検討を加えまして、その共振を防ぐ、あるいは道路の支承の方法に検討を加えることにより環境保全を図ることができると思います。 また、騒音でございますが、道路、建物の構造に検討を加えて、さらに必要に応じて遮音壁等を設置するなどにより環境保全を図ることができると思います。 それから排気ガスにつきましては、道路、建物の構造に検討を加えて、場合によって換気の方法等を検討することにより環境保全を図ることができるということでございます。 いずれにいたしましても、環境問題にも十分配慮して環境の悪化をもたらさないような建物を建てていくということを十分考えて行いたいと思っております。
○馬場富君 環境、そして安全面からのもう一点は、立体道路を頻繁に自動車が通行するわけですから、そういうことによる振動とか、あるいは建物の構造上に悪影響を及ぼすことが出てくるんじゃないかという点で、万一立体道路内で自動車事故が起こったり災害が起こったりと、こういう場合に建物が非常に危険な状態になると考えられますが、この点はいかがですか。
○政府委員(三谷浩君) 交通の安全面につきましては、いろんな安全施設を必要に応じて設けることになろうかと思います。規模にもよりますが、例えばトンネルのようなものにつきましては、そういうような同等な安全ないろんな施設関係が必要だろうし、また必要に応じて処置をしたい、かように考えております。
○馬場富君 ここで大臣、特にこの法案の趣旨は、非常に土地が高騰しておるから立体道路を考えていくということについての趣旨は非常に結構ですが、今一、二御質問申し上げたように、環境面からと安全面からの心配が出てくるわけです。今局長も答弁いたしましたが、この点をやはりしっかりしておかないとこの法案のよさにかえって悪影響を及ぼしてしまう。それなら無理して法案をつくらなくても、無理な方を選ばなくてもいいんじゃないかということになってしまうわけです。 建物の中を道路が通過するとか屋上を通過するとか、そういうような状況の中では環境と安全面が一番大事だと、こう考えられますが、大臣の所見をひとつお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) まさにおっしゃいますとおり、非常に環境面あるいは防災面、いろんな角度から考えまして、その点に十分な配慮をしていかなければならない、これはもう御指摘のとおりだと思います。特に防災という側面で道路の持つオープンスペースという役割というのは非常に大事であります。 そういった角度から、この事業をやる上で対象地域というものをやはり限定しておかなきゃいけないし、そしてまた、限定した範囲の中でこの事業をやる場合におきましても、十分御指摘の環境面、防災面ということにも配慮をしながらこの事業を実施していかなければいけないと考えております。
○馬場富君 もう一点大臣に。 立体道路というのは地価高騰のための非常手段であるということであって、抜本的には地価を下げることによって通常の道路を建設していくということがポイントじゃないか。非常手段としての今回の法案であるが、そういう建物の中を通すとか屋上を通すとかということではなくて、やはり基本的には道路というのは安全性と環境面を考えた従来の道路に主眼点を置くべきではないかという点、そこらあたりの大臣の見解をひとつ聞いておきたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) 確かに地価高騰ということが背景としてはあろうかとは思いますけれども、既にもう御案内のとおり、今回の提案は、少なくともこの大都市地域における大変な交通渋滞、これが容認しがたい程度にまで達しておる。そういった中で、特に通過交通というものをどのようにさばいていくのか、こういった事柄に緊急に対処していかなきゃいけない、これが主眼でありまして、あわせてそれに都市施設の整備等を含めてそういう道路を一体的に立体化をしていこう、建築物と一体化していこう、こういう発想であります。 大きな意味で言えば、地価という問題も背景にはあろうかとは思います。
○馬場富君 次に、本法案の改正の意義でございますが、既存の立体道路の整備というのは今までも行われてきたわけですね。この法案がなくても既存の道路法の中で、例えば大阪の船場センタービルだとか、そういうような既存の中である程度まで条件つきで立体道路というのは現存して考えられておるわけですが、その点について、改正案の意義というのはそこらあたりとどう違うのかを説明してもらいたいと思います。
○政府委員(三谷浩君) 既存の立体道路の事例として、今先生から御指摘がございましたように、船場センタービルであるとかあるいは箱崎の東京シティーターミナルがございます。これらについては、道路の敷地外に余地がなかったものですから、道路側が所有している土地の上に道路占用許可を受けて建物を設置したものでございます。これは、現行では道路の区域内では私権が行使できないことになっているために、土地の利用に関する権利の行使としては一建築物を建築することはできず、占用許可を得た場合にのみ建築できるということでございます。したがいまして、この制度でやりますと、占用許可対象として限定されておりますし、また三年ごとの許可更新が必要になっていることとか、あるいは占用許可の継承が認められていないというようなこと等、建築物の存続する根拠が不安定でございまして、自由な利用になっておりません。 これに対しまして、今回の制度では、幹線道路の整備と適切かつ合理的な土地利用の増進を図るために、道路と建物のいわば共存を認め、道路の上下空間を建築物等の自由な利用に供しようというものでございます。したがいまして、本制度の創設によりまして幹線道路の整備が促進され、著しい交通渋滞の解消に寄与するものというふうに考えております。
○馬場富君 今御説明になったような改正案ですけれども、既存の整備手法があるわけですね。だから、現行の占用許可制度でそういう立体道路をつくった場合にどういうところが足らないのか、現行ではできないのか。この法律をわざわざつくってやったところにここの違いがあるんだという、占用許可制度ではこれはどうだという、どのあたりが物足りないんだという点をちょっと御説明いただきたいと思うんです。
○政府委員(三谷浩君) 現在、道路の占用許可ということで道路法の三十二条の占用条件に従っております一部の建物でございます、例えば高架下の建物とかこういうものについて、ある一定の制限でもって道路管理者が占用を認めたものについてだけ認めております。したがいまして、そういうことでございますので、占用の範囲、つまり占用許可対象というのは限定されておる、あるいは期間が三年未満というようなこと、あるいは継承が認められていないこと、あるいは土地の財産権がないわけですから、これを担保に融資を例えば土地の所有者から見れば受けることができない、こういうようなこと、いろいろございます。 これらの制度に対しまして、新しく提案をしております制度は、幹線道路の整備の観点あるいは合理的な土地利用の増進、こういうことで道路と建物とが共存をする、あるいは共存を認めて道路の上下空間を今度は建築物等としては自由な利用、こういうものに供しようと、こういう考えでございます。
○馬場富君 あなたの説明によりますと、従来の道路法の中のいわゆる占用許可制度、そういうものでは一つの限定があるから、やっぱり総合的にするためにこの法律をつくったということですね。それはわかりますが、それじゃ仮に今この法案の改正が成立したならば、既存の立体道路の法的位置づけというのはこれとどういう問題になってくるか、ここらあたりを説明してもらいたいんです。
○政府委員(三谷浩君) 道路の立体区域の決定でございますけれども、これは既存の道路については行うこととしておりません。したがいまして、新設または改築を行う道路についてのみ行うこととしております。ということは、今もう既にできておりますこういう建物、既存の立体道路については従来どおりの扱いといたします。
○馬場富君 そうすると、これから立体道路に二つの法的根拠の分け方があって、申請が二通りになるというふうに理解していいかどうか。例えば先ほども話したような占用許可制度だけの範囲内でできる立体道路と、それから総合的に管理ざれなければいけない立体道路と、法律が二つに分かれてくるわけで、これに対して二つの方法の申請手続がなされるということになると思うんですが、ここらあたりの見解ばどうですか。
○政府委員(三谷浩君) 現在、道路法の三十二条で占用の手続、これについてはそのまま生きております。それから、今回御審査をいただいております立体道路の制度、これがもし成立いたせばこの制度というふうに二つあるわけでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、新しい立体制度の仕組みといいますのは、例えば占用で行いましたようないろんな不安定な要件、こういうものが除かれまして、建物と道路と例えば一体的な整備をいたします場合には両方共存する、お互いにおのおのの存在が区域等を決めてはっきりしていく、こういうふうな仕組みとしておりますので、この制度でやることが新しい場合には望ましい、こういうふうに考えております。
○馬場富君 だから、以前は既存の法律で認めたけれども、これから出すものについては、総合的なものであるから新しい法律によっての申請でやるべきが主体だというふうにとっていいですか。
○政府委員(三谷浩君) 原則としてはそういうふうに考えております。
○馬場富君 今度は質問を変えまして、この法案の裏には、やはり根本的には地価高騰というものが影響してこういうような状況になったと思うんですね。今既存の法律がある、いわゆる占用制度がある。だから新しいこの総合的法律をつくって包括的な、道路と建物とが一緒に整備されることを目的につくられるわけでありますけれども、やはりこれには土地の高騰という裏づけがあるわけですけれども、特に私は東京を主眼としてこの問題はとらえられておるんじゃないかと思うんですね。そういう点で、今具体的に建設省が把握をしてみえる中で、この法律の適用をしてやろうとする事例があったならば、それをひとつ挙げて説明をしていただきたいと思うんです。
○政府委員(三谷浩君) 現在事例として考えておりますのは、一つは東京外郭環状道路でございます。それから、これは名古屋でございますけれども、名古屋の環状二号線の喜多山地区、さらには首都公団、首都高速道路箱崎、こういうところで目下検討を進めております。
○馬場富君 建物の中を道路が通過するという事例と、建物の上を道路が通過するというのと、どちらの面が多いんですか。
○政府委員(三谷浩君) 今申し上げた三つの例について申し上げますと、外郭環状では道路が掘り割り式になっておりまして、それにふたをかけて住宅等を設けよう、こういうものでございます。それから名古屋の二号線の例でございますが、これは道路上の駐車場を道路整備と一体的に行おう、こういう内容でございます。首都公団の箱崎地区については、いわゆる建物の中を貫通していく、こういう計画を考えております。貫通といいますか、これはちょっと駐車場も絡んでおりますので、建物の中に設けるということでございます。
○馬場富君 この法案が出た裏には、やはり地価が高騰しておるという点が大きくこの法律の必要性を生んでおるわけでありますが、建設省といたしましても現下におきまして非常に重要な課題の一つは、やはり地価を適正な水準に安定させていく、東京都等については高値安定の状況ですから、これは下げていくというような方向性が私は共通な建設省の大きな課題だと、こう思うんです。そういう点で、最近の地価を見ましても東京都は依然として一応落ちついてはおるものの高値安定ということですね。多少の下降はあったとしてもそういう状況にありますし、やはり全国的には上昇の機運にある地域も大阪、名古屋等についてはあるわけです。そういう点で国民としては、これはいろんな政策問題の混乱があって、土地問題がややもすると重要な課題だけれども沈む傾向に今ある。だから私は国民生活の課題の中で大事な一つの課題が土地の問題だと思うんです。それからまた、その土地を基盤としてそこに住む人たちの生活の問題だ、住宅問題だと思うんです。 いろんな不祥事件は相次ぎましたけれども、それがあったとしても、この生活の課題については私は真剣にやっぱり建設省としても取り組んでもらわなきゃいかぬと思うんですが、この点についての大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) まさに御指摘のとおり、地価問題というのは単に公共用地の取得を困難にしておるという側面だけでなくて、特に宅地が非常に上昇してきた、このことがいわば平均的な勤労者にとって住宅取得の夢を非常に遠ざけてしまっている、このこと自体が残念ながら我々国民生活の中に何か潤いとかゆとりを与えることから遠ざけておる非常に残念な事態であります。これは建設省だけでできることではありませんが、何とか政府総力を挙げ、そしてまた国民の皆さんの御理解と御協力もいただきながら、この地価対策というものに本当に全力を挙げて取り組んでいかなければならぬ、こう思っております。 国土庁の方におかれては、特に監視区域についての的確な御判断をいただく、あるいは昨年総合土地対策要綱というものを政府としても閣議決定をいたしたわけでありまして、これに基づいてさまざまな角度からこの地価問題あるいは宅地の供給促進、こういう対策をやっておるわけであります。 そういった中で、特に大都市地域においては、今住宅宅地審議会初め関係審議会で御検討も願っておりますが、都市部における土地の有効利用、高度利用、これらについてもいろんな角度から御検討を今お願いをしておるわけでありますし、一方でまた税制についても、これはこれから年末にかけてのいろんな税制改正作業の過程の中で非常に大事なポイントとして我々も真剣に取り組んでいきたい、こう考えております。 他方、これは大都市問題というだけじゃなくて、御案内のとおり、基本的にはこの一極集中をどうやって排除して本当に国土の均衡ある発展といいますか、多極分散型の国土形成をやっていくか、そういうためにも一方では全国的な高速交通ネットワークというものをつくっていくということもまた必要なことでもあります。さまざまな角度から我々対処していかなければならぬと思っております。 さらにつけ加えますならば、今国会において私ども御審議をお願いいたしております、宅地開発と鉄道整備とを一体的に推進していこうという新たな法律案も御提案を申し上げておるわけでありまして、ぜひ我々も全力を挙げて土地問題、そしてまた宅地供給対策に取り組んでいきたいと思っておりますので、どうぞひとつ馬場委員初め各先生方の御指導、御協力もお願い申し上げたいと思っております。
○馬場富君 そこで、けさの新聞で、建設大臣の新任インタビューの中で何点か大臣の考え方が、けさの所信もそうですけれども、述べられておりますが、その中で大臣は、住宅や宅地がそういう意味で順調に推進していくということが重大だ、特に庶民の手の届くようなものに宅地や住宅をしていきたいという意見が新聞等で出されております。私もこの委員会でもこの点についてはるる論じてきたわけですけれども、その点から実は大臣の言葉は非常にうれしい。 そこで、やはり言葉だけではなくて裏づけというのが必要なんですね。庶民の人たちが今住めない東京、庶民の人たちが本当に生活もできない東京ということは、私は本委員会でも土地委員会でも論じてきたわけですけれども、まだそれは全然変わっていません。サラリーマンの方々が都内でも安定して生活ができるような住宅ができましたなんというものはなかなかはっきりとしてきません。この点について、大臣のおっしゃったことは言葉だけではなくて実行に移してもらいたいと思うわけです。 例えば、東京の地価高騰によりまして商業地域については従来の三・五倍ですか、それから住宅地域については三倍にも上昇しておるわけです。安定したといったってそこまで上がっておるわけです。だから、東京から十キロから二十キロ圏では中高層住宅でサラリーマンの年収の約十倍、こういうような状況になっておるわけです。だから購入限度といわれる五倍を大きく上回っておる、このような状況なんですね。大都市地域では勤労所得者の住宅取得がもう深刻な問題であるわけです。これは大臣の言葉と合わせてみると余りにもギャップが大き過ぎるわけです。私は大臣の言われたことは信用したいわけだけれども、建設大臣は立派だからこれからいろいろと実施していただけると思うが、余りにもかけ離れておるから、ここをどうなさるか私心配するわけです。 その点について、小此木建設大臣が発表された構想をそのまま継承していきたい、最大で住宅三百七十万一尺宅地四万ヘクタールを新規に供給していく構想を小此木さんが発表しましたが、それを継承するとおっしゃっています。そのための具体的な施策については現在各関係の審議会で検討されておると聞いておりますけれども、六、七月にはその基本方向が取りまとめられるという予定も報道されておりますが、今後具体化までのスケジュールをひとつ明確に説明してもらいたいと思うんです。
○政府委員(伊藤茂史君) 小此木建設大臣時代に大臣指示として受けております目標といいますか、住宅戸数が三百七十万戸、宅地が四万ヘクタールというようなことで、一応そういうことを目標にいろんな政策手段を考えてみたらどうか、こういうことに相なっております。私の方からは、三百七十万戸の方の具体的な施策をどういうことを考えているかということを若干お話し申し上げたいと存じます。 この三百七十万戸が出ました根拠というのは、四全総を根底に置きまして、二十一世紀の初頭までに五百万近い住宅を供給する必要がありますけれども、建てかえといいますか、今まで住んでいる自分の家を建てかえるというような需要もその中に入っておりますので、大体二百五十万から三百万を超えるような新規の供給を確実にすれば需給関係は非常に安定するであろう、長期に住宅の需給関係を安定せしめることが住宅価格の鎮静化といいますか、そういうものに非常に大きな影響があるだろうということで、まずこの総量を押さえまして、それを実際どこで供給することができるのであろうかという地域を探したわけでございます。 その際に私どもは、できることであれば通勤圏が都心から一時間、山手線から三十分ぐらいのと ころでできるだけ大量のものを供給していく、土地を高度利用していくということが一番いいというふうに考えまして、これは現状の土地の利用状況を勘案をして、例えば山手線のすぐ外側で木造の賃貸住宅の密集地が相当ベルト状にございますが、そういうものの再開発でどのくらいできるか。その場合にはどういう政策手段が要るのか。今現在いろんな事業手法がございますけれども、それでいいのか。あるいは国公有地とか工場跡地とか、これは相当面積がございまして、既成市街地の中に六千三百ヘクタールぐらいあるというふうに私ども見ておりますが、この相当にまとまりました土地を核として周辺を含めてこれを再開発していくときに、再開発地区計画制度等はございますけれども、それに加えてどういう制度が要るのかというような検討。それから空地でありますとか屋外駐車場でありますとか資材置き場でありますとか、そういう低・未利用地が約二万三千ヘクタールほどございます。これは相当散在をしておりますけれども、それについてどういう手法があるのか。それから市街化区域内の農地でございますが、三万六千ヘクタールございます。これについて、区画整理済み地もあれば、まだ区画整理が済んでない相当公共施設整備が要るものもございます。それぞれの土地の状況に応じて具体的な事業手法を考えるということが一点。 それからもう一つは、現在の都市計画あるいは建築規制でさらに高度利用していく上でそれでは十分ではないというところも改善をしようではないかということでございます。そういう制度の改善につきましては審議会の検討も要りますので、住宅宅地審議会、都市計画審議会、建築審議会等で関係の項目について具体的な手法を検討しているということでございます。 したがいまして、そういういろんな手法がそろい、制度がそろい、事業手法がそろい、さらには制度改善あるいは予算要求、その他もろもろの手だてが要りますけれども、そういうものを駆使しまして、大体三百七十万一尺それから既成市街地の中でそのうち三百十万戸ぐらいを供給できれば、今後の二十一世紀までの住宅問題は相当明るい展望が開けるんではないかということで、今鋭意、大臣から先ほどお話がございましたように、審議会ともども私ども検討している最中でございます。六月いっぱいぐらいまで勉強し、七月には基本的な方向が出るのではないかというふうに期待をいたしております。
○馬場富君 そこで、関係審議会で検討されている内容については、今まで報道等や関係機関からの発表等でもう既に明らかになっておる基本的な問題は、新たな都市計画制度の創設と、それからもう一つは各種の助成措置が取り上げられておるようでございます。この二本が主になって審議が進められているし、この問題等についての具体案が進められているというふうに聞いておりますけれども、何せ資産のない一般のサラリーマンの人たちが住宅の供給を受けていくということは、やはりいろんな政策が総合的に私はしっかりしていかなければとてもできぬのじゃないかと思っている。そういう点で、ただ単にこの審議会だけで、東京都にサラリーマンが住めるような住宅がどんどん建ってくるということは私は具体的にはなかなか難しいんじゃないかと思います。 大臣は、そのポイントとするところを、審議会の審議もあるけれども、遠くから二時間もかかって通っておるサラリーマンの人たちに、いかにして通勤圏も短くして都内に住めるような住宅、収入に比例した住宅ができるかということで、どんな点をポイントに考えてみえるかということをお尋ねしたいわけです。
○国務大臣(野田毅君) これはさまざまな角度から対処しなければならぬだろうと思います。 今御指摘のとおり、通勤距離を短くして、そこで住宅地を供給していく、これはまさに先ほど申し上げました宅地開発と鉄道整備と一体的に整備していこう、これによって約十五万戸ぐらいの宅地を供給していこう、こういう計画を立てておるわけであります。これも一つの方法でありますし、ぜひやっていかなければいけない。あるいはまた、先ほど少し触れましたけれども、既存の大都市部における規制のあり方についても見直しをすることによって、そしてもっと土地を高度に利用できるような方策はないものか、こういったことによって住宅を供給できるのではないか。あるいはまた、既成市街地の中における農地を含めた活用の方策。さまざまな角度から宅地の供給ということについてはやっていかなければいけない。まだそのほかいろいろお知恵もあろうかと思いますが、私どもはこの際考えられるいろんな角度からの事柄を検討してみたいと思っております。
○馬場富君 私が以前からこの委員会で主張してきたのは、恒久対策は別として、今差し迫ってサラリーマンの人たちがそういう悲惨な状況にあるわけです。郊外へ郊外へと追い出されてしまった。景気が非常に今いいわけです。そしてあらゆることが本当にかつてないような上昇気流にある。政界の腐敗の問題は別といたしましても、景気そのものはそういう状況下にあるわけです。 私は昨年竹下総理へ土地委員会の質問の中でも言ったんですが、かつてEC諸国が、札束をなびかせながらウサギ小屋に住む日本人という表現をされたのを今しみじみと実感するわけです。本当にしみじみ実感するわけです。それだけ経済が成長しておる中で、そこの国の中に住む基本的な人たち、サラリーマンといえばその国の中の中心ですよ、そういう人たちが安心して住むことができる政策が立てられないような政府であったならばもう終わりじゃないかとかつて竹下さんに私は詰め寄ったわけですよ。それはいろんな土地対策や土地の慣習の問題、いろんな問題がある。それはわかってますよ。そんな話じゃないんです。具体的に現実的に眺めていけばやる手ばあるんじゃないかと言って僕は、前の本会議でもそうですが、土地委員会でもその例を話したのは、あの東京都の銀座の先ですよ。 大川端へ土地委員がみんな視察に行きました。開発が行われております。その住宅が都営住宅、公団住宅、民間住宅と建ってます。昨年の状況で三DKが都営住宅で六万七、八千円ですか、公団住宅で十八万、民間で二十八万です。こういう例を私は聞いてきたわけです。その例を話して、それは東京都営住宅にはそれなりの補助金や何かがあるわけでしょう。土地の制度は日本人のいろんな考え方を変えなきゃならぬから時間はかかるかもわからぬけれども、予算さえあればできることじゃないの。都営住宅がなぜ安いかといえば、大臣だって御存じでしょう、だからそういうところへ焦点を当てていけばうまくできるんじゃないですか、大臣。政府がやらないんじゃないかと竹下さんに言ったら、必ずそういうことをやるようにすると言って御答弁なさったけれども、私は建設大臣はそこらあたりを頭に置いておかぬといかぬと思うんです。 世界の中でも一番先行されておるのは公営住宅ですよ。これが一つの解決の見通し、土地も全部解決しちゃうんです。土地が高いかどうかじゃないんです。公営住宅をつくろうという政府の本腰があれば、公共にそういう気持ちがあればできないわけないですよ。例えば東京都営住宅が六万八千円なのは、これは大臣だって御承知のように、一種では五割を国が補助しています。それから二種では三分の二補助していますよ。東京都あたりでは、全国平均の五段階に分けまして下から二段半までを基準にして、その大体一五%か一六%の収入に対する基準で家賃を決めておるじゃないですか。これができればずんずん解決してくるじゃないですか。いわば子算じゃないですか。これだけ景気がよく予算もある時代において、まず最優先して建設大臣が、住宅の担当は建設大臣ですから、あなたが本腰を入れてやる気があれば、今このくらい不信が満ち満ちておるときに政府が勇気を持ってやること、このことから私は始まると思うんですよ。どうですか、大臣。
○国務大臣(野田毅君) 御激励をいただいたことだと思って感謝をいたしておりますが、公的賃貸住宅というものの必要性についてはまさに御指摘 のとおりだと思います。他方で、現在そういう賃貸住宅に住んでいる人あるいは狭い持ち家にいる人たち、こういう方々がもう少しゆとりのあるマイホームを持ちたい、これもやはり非常に大きな国民的な願望の一つでもあるわけですから、この住宅政策の進め方としては、一方ではそういう公共的賃貸住宅というものを引き続いて十分に推進していかなければならぬと同時に、あわせて持ち家取得を容易にするような住宅宅地政策というものを並行的にやっていかなければいけない。 そういう中で、今当面この地価問題等から発生しておりまして非常に大きな問題が、先ほど来御指摘のありました、マイホームの夢がだんだん遠のいているではないか。これを単なる政治的貧困というだけで片づけるには余りにも我々政治家としては情けないことでありますから、これは総力を挙げて、夢に終わらせないように何とか現実のものに取り戻していかなければいけない。そのための政策努力をこれからも全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。
○馬場富君 竹下総理大臣とお約束しましたから。 結局公営住宅をつくる原資、住宅をつくる原資、持ち家、どんなことを言ったって民間に任せっ放しては地価が高いからどうしようもありませんわ。おわかりでしょう。だから公が出ていくしかないんですよ。僕はこの前も言ったけれども、シンガポール方式なんというのは、あそこも一番密集地帯で世界で一番家賃が安いんですよ。それは公営が先行しておるからですよ。日本だってそういうときに緊急発動として、大都市の東京あたりでも、中心都市における住宅の困窮地域については緊急的な措置として私は公共が先行しなきゃだめだと思うんですよ。民活民活と言っておったって、土地が高くなれば住宅も高くなるに決まっておるじゃないですか。そのために公があるんじゃないですか。建設省があり都や住宅局があるんじゃないですか。だから、公が先行してこの問題解決してこそ庶民は政治に自分たちが税金をったから納得できるんじゃないですか。それをやらずして、このときにどこに金を使うんですか。こういうところに金を使うべきじゃないですか。そうでしょう。 私はそういう点で、今この例を話したんですけれども、土地の開発もありますよ。だがその高いやつを半分に下げることはなかなか容易じゃないですよね。それをおやりになることもある時間をかけなきゃならぬと思うから、緊急措置としては、公が前に出て住宅に国が補助しても、都が収入に合わせた政策家賃を設定したとしても、そこまで取り組んでなおかつ悪いのならこれはやむを得ませんけれども、そこまでは何が何でもやらなきゃ、私は本当に日本の政府はあるかないか疑われたってしようがないと思うんですよ。 政治不信が高いだけに、私は、そういう政治不信の解決のいろんな案というのがありますよ。あると同時に、今国民の生活が直面しておる問題について勇敢に取り組んでこそ、思い切ってやってこそ国民から信頼される政治になると私は思うんです。そういう点で、公営住宅にもっとそういう面でやっていけば安くなるんです。そのかわり予算は要りますよ。それは国民のために使う予算じゃないですか。そこに私は前向きに取り組むことを建設大臣にもう一遍しかとお確かめしておきたいと思うんです。
○国務大臣(野田毅君) 公営住宅等を含めた公共的な賃貸住宅の必要性については、確かに御指摘のとおり我々も非常にこれを重視しております。御案内のとおり、住宅五カ年計画に基づいて所要の予算措置を今一生懸命講じておるところであります。これから、来年度あるいはその次の予算編成に向けても、御趣旨を体してさらに我々も努力をしてまいりたいと思っております。
○馬場富君 それからまた、今後国土庁長官の出席の場所でもまた質問したいと思いますが、地価の安定の問題ですけれども、これも私は随分論議してきたわけです。今度の東京の土地にいたしましても、大臣は民活や規制緩和云々ということも新聞等ではおっしゃっていますが、これは次の機会に私は論議するといたしまして、やはり何と言っても、いわゆるオフィスの需要やそういうものが急増してきまして、商業地域だけでは足らぬものですから結局住宅地域に侵入してきた。そのためにどんどん地価は高くなる。商業地に建てられないビル等々がどんどん住宅地に侵入してきて今日のこういう住めない東京にしてしまったというわけです。 日本では今都市計画制度の中で八種類の用地指定がなされておるわけです。工業用地とか住宅用地とかありますが、実はこの法律ほどずさんなものはないと私は思いますよ。住宅地は住宅地、そういう明確な位置づけがないわけです。外国では、住宅地域にオフィスビルを建てようと思ったらこれは大変なことになるんです。そういう点については、日本では農業地だとか工業地ぐらいが規制がはっきりしているだけで、あとのところは、高さとかなんとかの制限はあったとしても、その中身は何にしようとも使途の制限はないんですよ。大事なのは、守らなきゃならぬ人が住む住宅というものについて厳然として他のものを排除していくというだけの、そういうものが日本の法律の中にないんですよ。土地を四万ヘクタール整備するとおっしゃるけれども、ここらあたりが解決してなかったならば、こんなものはざるで水をすくうようなものですよ。ここらあたりに対するお考えを聞かしてもらいたい。
○政府委員(真嶋一男君) 今の先生のお話は、住居専用地域をもっとしっかりつくれという御意見だと思います。 一般的に、新たに住宅地を造成する、そしてそこに用途を都市計画で決めていく、そしてそういう場所を住居専用地域とする、住居以外のものは建てさせないということは、これは今までもやっておりますけれども、ただ、既成市街地の中におきまして住宅あり店舗あり事務所ありという用途が現実にある。それをここの段階ですぐ住居専用というわけには実際としてはなかなかまいらぬところがございます。ほっておいていいというわけではもちろんございませんし、東京都でもちょうど今用途地域の見直しを一生懸命やっていただいているところでございますが、結局はそういう混在地域につきましては、例えば地区計画というようなもので、試行的にはなりますけれども、用途を純化していくように努めていくということで考えていくしかないと申しますか、そういう方向を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○馬場富君 今混在しておるものを一括してすぐ解決しろということを私は言っているんじゃないです。それはなかなか難しいことですよ。だからこそこの八種類の問題について担当局である建設省がもっと検討しなきゃならぬ。 結局、そういう商業地域から住宅地域へ乱入してきたわけです。それで住宅地域が上がっちゃって住宅の人たちが住めないから外へ行っちゃったということになるわけですから、そういう住宅に住む人たちを守るという、住宅という一つのガードがしっかりしていなかったからこういうことになったわけです。今これをまたもとどおりに直せというような愚論を私は言っているわけじゃないんです。だから、新しく四万ヘクタールの宅地供給をしていくならば、そういう新しい地域についてはそういうものを考えた上でやはり見直しをきちっと並行して進めていかなければ、四万ヘクタールつくったって何にもなりませんよということを言っておるんだ。お答えいただきたい。
○政府委員(真嶋一男君) 新たな住宅地についてそういうことを十分配慮してまいることは重要なことだと思っております。
○馬場富君 次の質問に移ります。 一月の国幹審で、第二東名と第二名神が計画決定をされました。我々地元としても、特に伊勢湾岸道路を控えて供用地域が実は第二東名・名神にあるわけですから、そういう点では地元としてもこの決定を早くしてほしいということで、一月の国幹審で計画決定をしていただきまして非常にこれは地元としても喜んでおるわけです。 あの地域は、御存じのように、三百二号の海上部は豊田−四日市間の湾岸道路に発展しまして事業が今進められつつあるわけです。これと並行して進められる第二東名、第二名神についても、あの区間についての整備とあわせまして事業決定というのを早く推進してもらう必要があるんじゃないか。あそこに橋をつくり道路をつくっていくという、そういう並行して進められていくわけですから、その推進のことについてひとつ質問したいと思います。
○政府委員(三谷浩君) 第二東名・名神につきましては、今回の国土開発幹線道路審議会におきまして横浜−神戸間四百五十五キロの基本計画が策定されたわけでございます。高速自動車国道として整備をしていく場合には、この後、整備計画、さらに施行命令、こういう順番でやることになろうかと思っております。したがいまして、まず横浜−神戸間の基本計画ができましたので一命後この区間につきまして環境影響評価等を行いまして、第十次道路整備五カ年計画期間に審議会の議を経て重点区間につきまして整備計画を策定した上で逐次事業に着手をする、こういうことを考えております。 そこで伊勢湾岸でございます。伊勢湾岸は、御案内のとおり、豊田から四日市までの五十キロを結びました伊勢湾周辺の一体的、広域的発展に資する幹線道路でございます。東海−豊田の区間、それから飛島−四日市の区間については、平成元年の一月三十一日に第二東名・名神ということに決まったわけでございますが、具体的にそれを整備計画に上げる資料につきまして今いろいろ調査を進めまして、その調査の熟度の高いところから重点区間として整備区間に入れていく、こういうようなことを考えております。伊勢湾岸道路自身は、豊田から四日市の間約五十キロを結ぶものでございますので、非常に伊勢湾周辺の一体的なあるいは広域的な発展に資する幹線道路の計画でございます。伊勢湾岸道路については、第二東名・名神の一部として有力な候補というふうに私どもも考えております。
○馬場富君 説明はわかりましたが、そういう全区間ももちろんそうですけれども、特にこの区間については、湾岸道路との併設があるから国幹審での計画決定も私はぜひ急いでほしいと言ったわけです。そういう点で事業決定についてもほかの地域と違った推進がなされてしかるべきじゃないか。特別な状況にある、併用していくわけですから。その点をちょっとお尋ねしたいわけです。
○政府委員(三谷浩君) 整備区間につきましては、調査とか、整備区間として決めるためのいろんな熟度が整っているところからやってまいるわけでございます。当然この区間につきましては、かねてから伊勢湾岸道路ということで調査も進めておりますし、また一部については既に事業に着手されておりまして、路線的にもかなり明確になっております。また、いろんな調査等あるいは都市計画等についてもかなり進んできていることもこれまた事実でございます。 それで、整備計画はいわゆる重点区間、これは第二東名全体として重点区間をやっていきますし、また他の区間におきましても、基本計画から整備計画に格上げをする区間、こういうものもまた整理をして、次の国土開発幹線道路審議会で決めさせていただきたいというふうに考えております。 伊勢湾岸自身は、先ほどお話がございましたように、非常に計画のための調査あるいはいろんなものについて決まっていることはよく認識しておりますので、第二東名・名神、あるいは第二東名・名神の一部として有力な候補であることは確かだと思います。
○馬場富君 それに補足しまして、横浜まで来ましたが、東京−横浜間というのは将来的に考えておられるのかどうかという問題ですが、この点どうでしょうか。
○政府委員(三谷浩君) 第二東名・名神につきましては横浜−神戸間ということで設定をされております。東京−横浜間につきましては、調査がまだ不十分でございますので基本計画としては決めておりませんで、予定路線のままであります。 この区間につきましては、やはり東京都区部に関連する大量の交通の分散、導入など適切な交通処理が必要不可欠でありますので、外郭環状あるいは首都圏中央連絡道路等々との整合性を保ちつつ、地域の土地利用それから周辺道路の整備状況、こういうものを総合的に勘案して調査を進めていきたいというふうに考えております。
○馬場富君 それと関連しまして、名古屋の第二環、三百二号、これは北回りについては近畿自動車道路の促進ということで順序よく進められておりますが、湾岸道路、海上部を除く名古屋インターから湾岸道路あるいは千音寺インターから湾岸道路、この部分について大変地元では、下の国道部門についての決定はされておりますけれども、上の高速部分についての事業主体というのが全然まだ明確でない、早急にこの事業主体を明確にしてほしい、こういう意見がありますが、この点についての見解をひとつお尋ねしたいわけです。
○政府委員(三谷浩君) 名古屋二環全体の六十六キロのうち北半分につきましては高速道路として既に着工されておりますが、今御指摘がございました名古屋二環の南回りの部分とでも申しましょうか、この部分につきまして、東南部と西南部に分かれると思いますが、東南部の方は、一般道路関係で申し上げますと、用地の進捗が六割ぐらいで五カ年計画内に一部供用ができようと思っておりますし、また西南部については、一般部は十次五カ年期間中に全通をする方針で今頑張っております。専用部でございますが、これは地元関係機関と早急に調整を行いまして、早い時期に決めたいというふうに考えております。
○馬場富君 最後に大臣に。 以前から各大臣が、通常国会が終わった際に日を選んで中部の道路計画や建設計画のことでいつも視察を兼ねて大臣にも来てもらっておるわけです。小此木建設大臣もそういう意思を表明してみえたんですが、急遽交代されたという状況ですが、野田建設大臣もその点についてぜひやっぱり現地を視察してもらって、この促進等についても御配慮賜りたい、こう思いますので、この点ひとつ御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) 私も日程を検討しながら、できるだけ今の御趣旨のとおりに名古屋の方にも足を運ばせて視察をさせていただきたい。検討をこれからいたしたいと思います。
○上田耕一郎君 参議院先議で今審議中のこの道路法改正案、これは日本の道路政策上重要な法案で、下手をすると危険な曲がり角にもなりかねないという感じがしています。 おととしの十二月号の「建設月報」に、建設省の道路局路政課の「立体道路整備制度について」という論文があります。これを拝見しますと、昭和二十七年に新道路法が制定されて以来、三十五年にわたる道路行政の歴史の中で、今は本質的な見直しが必要とされている時期だということから始まって、道路整備に対する国民のニーズはますます高くなる。ところが他方、都心の環境は土地利用の高度化、地価の高騰と、よりよい居住環境を求める国民意識の向上などで今までにない困難な状況に直面している。その打開策を見出すことが急務とされているというんですね。ここまでは私もほぼそうだろうと思うんだけれども、そこでどこへいくかというと、公共施設整備における民間活力の活用と、こう出てくるんですね。 どうも中曽根内閣の民活導入政策というのはさまざまな問題点があることが今度のリクルート疑獄の中でも暴露されてきたんですけれども、こういう民活導入が言われて、それで最も基本的な公共施設である道路についてそのあり方が模索されているのが現状だと。だから、三十七年の道路政策の結果、今もう大変な困難な時期に来た、その打開策を民活導入で考えよう、模索している、それが立体道路整備制度だと。これがこうしたコンテクストの中で提案されたものだという論文なんですね。 僕はこの論文を読んで、なるほど建設省道路局の模索の方向がわかりましたよ。つまり、道路の上下空間の利用ということで、大土地所有者や大企業の民活導入でビルの中に道路を通していこうという模索なんですな、これは。そうしますといろいろな問題が生まれてくるんで、まずちょっと大臣にお伺いしたいんですが、曲がり角になると大変だと思うんです。 今度のこの改正案は、自動車専用道路またはそれに準ずる構造の道路の新設、改築道路について立体的区域設定というものになっているわけですね。道路そのものはどうかというと、道路審議会の建議、一昨年の六月二十六日、「確かな明日への道づくり」というのがあります。ここに冒頭、道路の機能というのはこう書いてある。「道路は、人間生活の営みのための他のあらゆる施設を活かし、活動を支える最も根幹的な社会資本である。道路は人や車の交通機能に加えて、上下水道や電線類などの公共公益施設を収容し、採光・通風・防災のための空間機能を有している。また、都市にあっては街なみの骨格を構成する基幹施設である。」と、こう書かれているんです。 私もこれは全く異議がない。こういう空間的機能からいうと、当然オープンスペースが道路にとって基本的な性格だと思うんです。ところが、今度新設あるいは改築道路についてはオープンスペースを棚上げにしようというわけでしょう。じゃ、このオープンスペースが基本だという骨格がこの道路法改正で、立体道路の導入で揺らぐことがないのかどうか、これをお聞きしたいんです。
○国務大臣(野田毅君) その点は、基本的に道路が果たすオープンスペースの機能ということは、これはもう当然のことながらその基本は堅持をされておるわけでありまして、どうしても道路と建築物と一体的に整備をするという限定された地域についてのみやるわけでありますから、道路についての御指摘の基本原則というものは揺らぐものではないと考えております。
○上田耕一郎君 ところが、中曽根内閣時代の文献、閣議決定にはちょっと揺らいでいるんじゃないかと思うものがあるんですよ。先ほど局長も行革審の答申とか閣議決定を言われましたよね。いただいた調査室の参考資料の中に引用があります。 まず、六十三年の六月十五日、行革審の「地価等土地対策に関する答申」、これは六十三年だから中曽根内閣じゃない、竹下内閣。行革審の「地価等土地対策に関する答申」で、「土地の有効・高度利用の促進」の中に「空中及び地下の利用」というところがあるんです。「道路、鉄道等の施設の上空について、都市環境、防災面等に配慮しつつ適切な利用を図るため、都市計画、建築規制等の見直しを行う。」。ここには新設だとか改造なんて書いてないですよ。鉄道まで入っている。道路、鉄道の上空利用をやるという答申。 去年の六月二十八日の閣議決定「総合土地対策要綱」、これも同じようなもので、「土地の有効・高度利用の促進」のところに、「道路、鉄道等の施設の上空について、」「関係法律の改正その他の所要の措置を講ずる。」となっているんですね。限定がないわけですよ。 閣議決定、行革審の答申に、局長も引用されたこういうものに、限定なしに道路や鉄道の上空を立体的に今度利用するんだということになっていると、この法律は新設の道路あるいは改造道路に関してのみかもしれないけれども、今後もっと広がってくるという危険はないんですか。
○政府委員(真嶋一男君) 「総合土地対策要綱」のことでございますが、この中におきましても、まず都市環境、防災ということに配慮しなさいということが出てきております。そして今度の法律改正は、新設に限った理由は、先ほど来御説明申し上げていますような、どうしても一体的に整備せざるを得ない土地利用の状況にあるというところに限って、しかもその場所については環境、防災に配慮して、そして都市計画の方も、これと一体になって、それで地区計画、再開発地区計画というようなことをそこにかけていって、そしてその地域の公共空地とかあるいは建物の高きとか壁面の位置とか、そういうことを決めて、環境に十分配して、限られた場所で環境に都市計画上配慮した形でつくるということで考えているものでございます。
○上田耕一郎君 ここに建設省の立体道路制度専門委員会の去年の十二月二十六日の中間報告書があります。これはかなり見解がはっきり書いてあって、「既存道路については、それがオープンスペースであることを前提として沿道の土地利用秩序が形成されており、その上下空間の建築を認めれば、重大な市街地環境破壊が生ずることとなることから、仮にその必要があるとしても、既存の占用制度の的確な運用によって対応していくべきである。」とはっきり書いてあるんです。だから、建設省のこの専門委員会の報告書は、既存道路についてはこういう立体的利用はまずい、オープンスペース前提でできているんだから、ということになっているんです。 そうすると、どうですか、建設省、閣議決定とか行革審の「道路、鉄道等の施設の上空について、」と一般的に書いてあって、これで法律をつくれというのは間違っているんじゃないんですか。僕は建設省の中間報告を読んで、ああ建設省はなかなか抵抗しておるなと思ったんですが、いかがですか。
○政府委員(三谷浩君) 今御指摘があったとおりでございまして、これは既存道路はオープンスペースであるということを前提にしてやっておりますので、その既存道路の上に例えば建物をつくるとかということは一切認めておりません。したがいまして、新しく道路を新設または改築を行う場合について、しかも先ほどからるる御説明しておりますような、良好な市街地環境を整備する、こういうようなところで、しかも幹線道路の必要がある、こういうような条件のもとでこの制度を適用しようという趣旨でございます。
○上田耕一郎君 大体私の思ったとおりだという答弁もあったんですけれども。 そこで、鉄道の上空利用については、これは運輸省のことであれなんですけれども、今後、今度の例外的な新設、改築のケースに導入しようとするこの立体道路制度を、既存の道路などを含めて一般化するというようなことが、あるいは閣議決定や行革審の答申の具体化なんて出てくることがないように建設省としてはやってほしいと思うんですけれども、この点、大臣いかがですか。そういう不当な一般化については断固これは反対するという答弁をいただきたいんですが。
○政府委員(三谷浩君) この制度は、幹線道路の整備を推進するために創設する制度であります。既存道路については全面的にその権原を取得して十分な道路管理を行っておりまして、これを変更すると、占用許可とかあるいは道路管理、こういうものについてやはり混乱が生じる。したがいまして既存道路にはまず適用をしない。 それから、先ほど申し上げましたように、現在の既存道路については、オープンスペースであるということを前提にしまして沿道の土地利用が形成されております。したがいまして、仮に既存道路にも適用するということになりますと、先ほど来申し上げておりますように、市街地環境上極めて重大な問題を生じることになるということで、今回の制度につきましては、既存道路については行わず、新設または改築を行う道路についてのみ行うという考え方でございます。
○上田耕一郎君 大臣いかがですか、今後の問題、広げないと。
○国務大臣(野田毅君) 今後、これは将来どういうことになるのか、何十年になるのかどうかわかりませんけれども、現在の道路行政というのは、局長から御説明申し上げましたとおり、既存の道路についての立体化については現在の一つの法制上の枠の中でやっていくんだと。それから今回の新しい手法というのは、あくまでも新設、改築の話である。したがって、既存の道路について今回のような手法をさらに新たに追加していくということは当面考えることは要らないんじゃないかと 思っております。
○上田耕一郎君 既存道路でも、きょうもいろいろ出ましたけれども、幾つか道路一体建物の例ができているわけですね。首都高速箱崎のバスターミナル、阪神高速の船場センタービル、阪神高速の朝日新聞の本社ビル。これを調べてみますと、朝日新聞の本社ビルなどは占用許可問題は未解決のまま推移しているということなんですね。今までこういう立体的区域制度はなかったのに、実際にはいろんな法的問題、未解決の問題も含みながら進められてきているわけですね。今度この法律がもし成立して立体的区域ということが設定されてしまうと、地区計画がなくても、今まで幾つかどんどん行われていたように、どんどん進んでしまうということか生まれることはあり得ませんか。地区計画なしに、つまり地区計画というのは環境を守る上で非常に必要なんですね。それもできていないのに、今までもどんどんできているんだから、今度この法律が通って立体的区域制度というものが合法的になると、地区計画もできていないのにどんどん進んじゃうということはあり得ませんか。
○政府委員(伊藤茂史君) 先生今御指摘のように、現行法上も、例えばアーケードや、避難上必要な渡り廊下、それから、朝日新聞の場合はこれに当たると思いますが、最低限高度地区内の自動車専用道路の上空に設けられる建築物等につきましては、建築基準法上は、建築審査会の同意を得て特定行政庁が許可するということで道路内に建築できることになっております。 今回の改正は、従来のこのような制度に加えまして、地区レベルで計画的位置づけの中で道路と建築物の一体的な整備を行える制度を創設しようということでございまして、今後は地区の状況を踏まえて、要するに地区計画を伴ったような形で積極的な活用を図っていくということになろうかと存じます。
○上田耕一郎君 じゃ、地区計画なしに進むということはあり得ませんね。
○政府委員(伊藤茂史君) 今申しましたように、新設で道路と建物とを一体的に整備をしていく、道路の新設でやっていくというときには当然にこの制度を積極的に活用することになろうかと思います。 既存の道路の上に建てる場合ということで先ほど道路局長がいろいろ御答弁申し上げましたが、その場合には道路管理者の意思というものが当然働きますし、それから道路の上空を当然にオープンスペースとして考えている都市計画全体の考え方もございますし、そういう限定の中で、非常に限定的に建物を建てるケースがあろうかと思います。その場合にも、今申しましたように、建築審査会等で十分に審査をして、現行のそういう都市計画を前提にして考えてまいりますので、問題はなかろうかと思います。非常に限定的に運用されておりまして、現在のところ、先ほど言いました最低限高度利用地区には朝日新聞社の場合が当たる程度ではないかと聞いております。
○上田耕一郎君 その地区計画自体にもいろんな問題があります。これが本当に民主的に進められればよい町づくりの手法になり得る面もあることを否定しませんけれども、実際には地区計画の開発で結局多くの住民が住めなくなって出ていくというケースがいろいろあるんですね。今度の場合も、地区計画ができて、ビルができて、そこにそれまで住んでいた住民が住む。それで排気ガスと騒音の上に住む。結局のところ土地を売らざるを得なくなって入居できなくなるというケースもやはりあり得るんじゃないかと思うんです。 同時に、先ほど私引用した建設省道路局の論文でも、この制度をつくる上では、今までのままだと土地に対する権原が不安定なので、だから土地の上下空間について範囲を定めた権原としなければ、土地所有者が提供するインセンティブ、刺激がない、こう書かれているんです。それで結局今度の法律になったと思うんですね。だから、土地所有者に今度道路を通す上で協定を結ぶのに賛成させようという方向でこれが進んでいきますと、大規模な事務所ビルなどを建築できるように、土地所有者が刺激を受けられるような法律として出ているわけだから、この土地所有者は再開発地区計画で建築基準法の容積率制限も緩和される、あるいは建築費用についても道路側の負担で軽くなるという点で利益が大きいけれども、その地域の住民にとっては結局追い出されるということが生まれるのではないかというふうに思うんですけれども、道路局長、そういう点の保証はありますか、そういう被害を与えないという保証は。
○政府委員(三谷浩君) 今回の制度は、土地の大小を問わず土地の所有者等と話し合いをして道路整備を進めようとするものでございます。したがいまして、今の一般居住者にとっては、従来の道路の用地買収、これは全面買収というので専ら道路整備をやっていたわけでございますが、一般居住者にとって、従来の道路の用地買収に加えて権利の一部を保有しながら現地に継続して居住する道、こういうものも開かれるというようなことでございます。 具体的には、小さな土地所有者の立体道路制度の適用例というのが考えられると思いますが、幾つか御紹介させていただければ、例えば地権者が共同してビルを建てれば道路一体建物とすることができるとか、あるいは共同ビルを建てない場合でも、道路管理者が橋脚等を立てて建物とは分離した形で道路を建設すれば地権者は引き続き居住ができるというようなことで、種々の道を開いているわけでございます。
○上田耕一郎君 ひとつ具体的な例を取り上げたいんです。 先ほども赤桐委員の質問でちょっと例に出ましたけれども、東京の都市高速道路中央環状線の問題なんです。これは全部地下道路になるんですけれども、目黒の大橋インターチェンジが一つの終点になるんですね。ここのインターチェンジが立体化の一つのモデルになりつつあるという報道があるんですよ。これは朝日新聞ですけれども、もう図まで出ちゃったんですね。モデル図が報道されたという点があるんです。これは建設省の今度の立体化の具体的な構想の中には入ってないんですね。入ってないんだけれども、実際には新聞報道があるんです。 大橋インターチェンジ、これは目黒区大橋一丁目の大半をループ状のランプで覆う。幅三十メートルにかかる建物は四十二棟、ループの内側まで含めると六十六棟。大半がマンション、一般住宅、中小事業所。今でも騒音、大気汚染が東京で最もひどい場所で、ここに、高速道路公害から生活と環境を守る会のアセス評価書案についての批判、住民のアセス研究部がつくった批判のあれも出ていますけれども、このぐらい住民運動が盛んになっているところなんですね。今のインターチェンジ問題、首都高速中央環状線について反対運動が起きているわけです。ここに立体道路制度の適用が考えられているようだと。三月十七日付の朝日新聞にこのモデルが出ていたんだけれども、これはだれが見ても——この朝日には書いてない、大橋インターチェンジと書いてないんだけれども、だれが見てもここのルートになっているんですよ、これ見ましても。 こういう計画が一体あるのかどうかということをお伺いしたいんです。
○参考人(並木昭夫君) お答え申し上げます。 一般的にインターチェンジにおきましては非常に広い敷地を必要といたしますので、都市空間の有効利用というような観点から一体整備につきまして幅広く勉強いたしております。しかし、御質問の大橋インターチェンジにつきましては、現在のところ具体的に詰めた計画はございません。
○上田耕一郎君 先ほど挙げた朝日新聞の図ですね、これは公団が作成した図じゃないんですか。
○参考人(並木昭夫君) 勉強会はやっておりますけれども、大橋という具体的なところにおいて図面等を書いているというものではございません。
○上田耕一郎君 いや、しかしアセスの地元説明会では、公団側は公団がつくったんだと認めたんですよ。ただし朝日新聞に提供はしなかったと言 われたんだけれども、地元での説明会と今の答弁と違うじゃないですか。国会で、委員会でやっているんだから、ちょっとミスがあると困るなんて思わないで、やっぱり事実を述べていただかないと進まないですよ。
○参考人(並木昭夫君) 勉強会の中で具体的な候補地として幾つかございますが、その中で大橋も一つの事例として勉強はいたしております。ただ、いずれにいたしましても、一体的整備はあくまで地域の皆様方の御同意を得て実施するものでございまして、現在中央環状線は計画手続を進めているところでございまして、計画が決まりました後に実施の段階で地元の皆様と御協議をしながら、御賛同があればというようなことで再開発も考え得るというふうには考えております。
○上田耕一郎君 案の中では、こういう立体化の一つとして首都高は考えているわけですか。
○参考人(並木昭夫君) いろいろな案がございまして、直接買収だけでいくという案も一つの案でございますし、その一番対照的な案といたしまして、再開発をして建物と一体整備をするという案も勉強会の中では出ております。
○上田耕一郎君 どうもあなた勉強会の中で出てくる出てくると言われているけれども、建設通信新聞の五月八日付には、「新しい道路の整備手法として浮上してきた道路と建築物との一体的整備が、首都高速道路公団で施工する高速中央環状新宿線の大橋インターチェンジで検討されている。」、こういう記事が載ったんです、大きく。目黒区もこれを重視して、それで目黒区は首都高の公団に問い合わせたんですよ。そしたら公団は、この建設通信新聞に取材を受けたということを認めたんですよね。それで地元を無視したそういうやり方に対して区の方も不快感を表明しているんです。 だから、勉強会で話が出たという程度でおさめようというのでなくて、実際にそういう構想があって検討してるんだとか、こういうことはやりませんとか、ちょっとはっきり答えていただきたいと思うんです。
○参考人(並木昭夫君) 何度も申しますが、まだそこまで計画が詰まっておりませんで、むしろ実施の段階におきまして、これは一体整備というのは一つの道路をつくるための事業手法でございますので、計画の段階では勉強ということでございまして、実施の段階で地元の皆様と御協議をする、こういうことだと思うんです。
○上田耕一郎君 実施まで決定されてないんでしょうけれども、勉強勉強といって一生懸命実施するための勉強を進めている。だからイメージ図までできて、もう大体イメージ図が新聞に報道されるぐらいかなりの計画が進んでいるわけです。道路計画自体環境破壊ですけれども、それで立体化でかなり相当な高層ビルですね。何十階かになるんでしょう。これはやっぱり日照問題を初め周辺への影響はさらに大きくなる。 ここは東急の大橋営業所バスプールが大きな土地を占めている。東急に対して私ども問い合わせしたところ、東急は、一般論としてだけれども、土地は手放しませんと言っている。だから首都高が土地を今買収しているなんておっしゃったけれども、東急は一般論としては売らないというんです。そうすると、ちょうど今のこの道路法改正案にぴったりはまるでしょう。だから、東急という大規模事業者が自分の土地を持って、首都高の公団と協定を結んで、立体道路をここでつくる計画が進行しているんですね。そうなるといよいよ朝日に載った図面も真実味を帯びてきて、あなたが先ほどから勉強しているだけだとおっしゃるけれども、なかなか勉強は必死になってきたなと、受験勉強以上だなという感じにもなってくるんです。 こんなことをしたら本当に住民運動大変ですよ。しかもやり方がそうやって隠して隠して、新聞に報道されて、それでそれを言い抜けているというのでは絶対僕はうまくいかないと思うんですね。 首都高としては、もっと本当に住民とこの問題で、これだけ反対運動が起きているんだからよく話し合いをしていただきたいし、建設省としても、この大橋インターチェンジの問題は、住民の要望、アセスの問題についても責任を持ったやり方を御指導いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(真嶋一男君) 実態は首都高速の並木理事から話がございましたような状態でございまして、私どものところまではまだ参っておりませんが、いずれにしろ、こういう計画は地元の協力なしてはできないことだというふうに認識をいたしております。
○上田耕一郎君 終わります。
○青木茂君 この法律ですけれども、道路の保全ということについてはいろいろな規定があって保護されているし、また売る側、使わせる側にもいろいろな配慮があると思いますけれども、周辺のそこに住む人間であるとか通る人間であるとか、そういういわゆる人間利益の保全ということについてはどうもはっきりしない点があるんですよ。そういう意味において少々片手落ちの感がなくもないと思う。その点が私はこの法律についての一番の気がかりなんです。 そこで、まず四十八条関係です。これは読んだだけではよくわからないのだけれども、道路保全立体区域内の所有者、占有者の権利制限の規定ですね。これは一体具体的にはどういうことを言っているのか、一つか二つ実例を挙げて、こういうことを言うのだというのを御説明いただくとありがたいんですけれども。
○政府委員(三谷浩君) これは、ここに書いてありますように、道路一体建物の借地、敷地権有者、つまりその土地について権利を有している人でございますが、そこを例えばどなたかに貸しておる。そうすると、その建物の借料を不払いをした。そうしますと、その建物の借料を時価で払え、時価で売り渡すことを請求することができるというような、いわゆる道路一体建物に関する私権の制限等について決めたものでございます。
○青木茂君 よくわからないんだけれども、当該土地、竹木または工作物について必要な措置を講じなければならないものとするとともに、一定の行為を行ってはならないものとする。この一定の行為を行ってはならないものとする、これは何なのですか。
○政府委員(三谷浩君) これは、例えば橋梁の周辺、橋脚の周辺部で土砂を、そういうケースは非常に少ないと思いますけれども、例えば土砂を採取する目的でそういうことをする、こういうことについてその周辺ではそういうことをやってはいけない。つまり、この保全区域内について道路に影響を与えるような支障を防ぐためにいろんな制限をやっておるわけです。だから、建物のすぐ横で、橋脚の近くで土砂を採取いたしますとその構造物自身に非常に影響がある、こういうようなことをここで示しておるわけでございます。
○青木茂君 例として適切であるかどうかはともかくとして、とにかく何らかの権利制限がそこへ出てくるわけですよね。もっと広げて考えてみると、住む人間、暮らす人間、通る人間、こういう人たちの立場を考えました場合、自動車がビルの真ん中のトンネルの中をだっと通るわけだから、これは振動の問題も出てくるでしょうし、それから万一事故が起きたという場合、火災の問題も出てくるだろうと思います。こういうことを想定した場合、何らかの配慮がなされておるかどうかということなんですけれども、これはいかがでしょうか。
○政府委員(三谷浩君) 今先生の御質問は二つあろうかと思っています。 一つは環境悪化の問題。これは例えばその建物に住む方に対して騒音であるとかあるいは振動であるとか等々であります。この環境上の評価については必要に応じて事前に十分調査をいたしますし、検討もいたします。また、道路構造面等でも、剛度を上げる方法とかあるいは固有振動の問題とか、こういうことで十分対処していかなきゃいかぬと思っております。 それから一方、通ります車、道路一体建物に例 えば交通が通過する場合に、その安全が非常に問題でございましょうし、また道路上の災害が建物に影響を与えないように、こういうものもまた同じように配慮していかなきゃいかぬということでございます。これはいろいろ具体的な事例に応じて適切な処置がとられることと思っておりますが、十分そういうことを我々も認識しておりますし、防災対策というものについては十分考慮してまいりたいと考えております。
○青木茂君 配慮とか適切な処置、これは当然のことなんですけれども、そういう抽象的な表現でなしに、万一起きた場合にどういう具体的な配慮があり、どういうのを一体適切な措置というのか。私は振動のことを言ったけれども、これは排気ガスも騒音も入ると思いますね。配慮ということで、例えばこの法律が通ってしまって、配慮の内容が全然わからなくて、当局の方では配慮したんだ、配慮を受ける方ではそんなのは配慮になっていないじゃないかというようなことでまたトラブルが起きてもいけませんから、何か具体的にぽんと、こういうことをやるんだと、もしそういうものが起きた場合には、あるいはそういうことに対しては。これはございませんか。
○政府委員(三谷浩君) まず、この一体的建物については、従来とられておりました例えば専用的な扱いではなくて、道路と建物が両方で共有をしていくというようなことでございます。例えば道路区域を決めて、残りの部分については建物を自由に利用する。したがいまして、この制度でまとめるためには、当然ながらその方と合意に達して事業を行うということが必要でございます。 ただ、道路の安全性の問題等について、私さっき配意と申し上げましたけれども、具体的には、一つの例で申し上げますと、道路のトンネルには、トンネルの規模とか交通量どか長さ等に応じていろんな施設の基準がございます。建物にもそのまま使われるかどうかは別にしまして、そういう基準が当然必要でございます。したがってそういうような安全対策を当然することになります。
○政府委員(伊藤茂史君) 今道路局長から道路サイドからのお話でございましたが、建物サイドから青木委員の御心配に対してお答え申し上げたいと思います。 今回の場合には道路と建築物との一体的整備ということでございますので、建築物と道路、要するに計画設計の段階から騒音がどうだろうかとか振動がどうだろうかということを一緒に考えなければいかぬ、こういうことかと思います。したがいまして、上が住宅だというような場合にはさらに一層の環境が求められますので、そういうものについて十分調査が行われ、検討がされるものと思っております。 それからまた、その上の建築物をつくる場合に、今回は地区計画にかからしめておりますので、地権者とも十分調整をして地区計画等によってまず市街地環境の確保ということを図るということが一点ございます。 それから、具体的な建築につきましては特定行政庁の認定にかからしめられておりまして、これらの制度の運用によりまして住環境の確保に十分配慮できるのではないかという仕組みになっております。
○青木茂君 道路局長はそのお立場があり、住宅局長はそれなりのお立場があるけれども、私が非常に心配をしているのは、住宅を担当するセクションの長は頑張ってもらって、道路利益に押しまくられないようにしてもらいたい。ここのところは十分、今私は具体的なということをお願いしたけれども、どうも具体的とは言えない。これでこのテーマについてはあれしますけれども、住む人間の立場に立つ人が頑張ってもらわないとこれは本末転倒になってしまう。そうでなくても、災害が起きなくても、この上で働きあるいは住む、そういう人たちは、とにかくその下をトンネルみたいにじゃんじゃん通るんだからストレスもたまります。孤独感も出てきます。圧迫感も出てきます。そういう人間に対する十分な配慮というものをお願い申し上げておきたいと思います。 それから、これは私の誤解であったら御勘弁を願いたいんですけれども、これまで一応、土地を持っている人の権利、地主の権利ですね、これは一つの制限はあるにしても、上空と地下に非常に広く及んでいるんだというふうなのが一般的な理解だったと思うわけなんですけれども、今もそう考えていいですか。
○政府委員(伊藤茂史君) 基本的にはそういう考えでございます。今回のはこれを立体的に区分しようということで考えておるところでございます。
○青木茂君 基本的にそういうことであるとするならば、上空の方、地下の方、それに一定範囲を超える地域、これは確かに開放するということになりますから、非常に拡大解釈というのか、広く解釈すれば財産権の侵害ということになりませんか。
○政府委員(三谷浩君) 今回の立体道路制度でございますけれども、これは道路と建物の共存を認めるということを先ほど申し上げました。したがいまして、道路の上下空間を建築物等の自由な利用に供しようというような趣旨でございます。道路自身はほぼ半永久的に存在するもの、道路の立体的区域以外の上下空間の利用は基本的に自由でありますから、地権者の権利というものは制約されることはないというふうに考えております。ただし、土地の地下または空間を道路の立体区域とする以上は、立体的な区域の中は道路以外の土地利用はできなくなりますから、その立体的区域の設定についての適正な対価、これは支払うこととしております。いわゆる財産権に対する侵害ではないわけでございます。
○青木茂君 この問題に対する質問はこれで終わりまして、次の問題に入りたいと思います。 次の問題は、高速道路の値上げに関する問題、いわゆる八・九%の問題にかかわるものです。きょうは道路公団の方はお呼びしてないわけですけれども、建設省の方でお答えをいただきたい。 とにかく、どういう理由があれ、どういう必要があったところへ、この時期、消費税は加わってくる、円安で輸入インフレの可能性もある、この時期になぜ、八・九%という公共料金としては大幅な値上げ、これをやらなければならないのかというその理由がどうしても解せない。余りにもタイミングが悪過ぎるとか、やっつけ仕事じゃないかという気がしてしようがないんですけれども、まずこの時期になぜということについてお答え願いたいんです。
○政府委員(三谷浩君) 道路公団が建設しております高速自動車国道、現在四千四百キロ供用しております。私ども二十一世紀までに一万一千五百二十キロの整備をしたいと考えておりますが、その意味ではまだ三八%というのが現状でございます。立ちおくれております高速道路を早急に整備するためには非常にお金もかかりますので、現在、借入金によりまして、有料道路制度というものを使ってその整備を進めておるわけでございます。高速道路は有料道路でありますから採算の問題が出てまいります。それで料金の問題が出てくるわけでございます。 今回この時期にということでは、まず、前回、六十年でございましたけれども、昨年十月に道路審議会の答申をいただいております。その中身は、一つは、今度の料金とは関係ございませんが、車種間変更、つまり、三種類で車を分けておりましたのを、磁気カードの発展によりまして五種類にできるようになったから、早急にその制度を直せという車種間変更というのが一つございました。それから、新たに高速道路を、先ほど申し上げましたように、年間二百五十キロ体制で、現在六百三十三キロさらに追加をして整備したいというふうに考えております。それから、土地の価格あるいは情報提供のサービスの一層の強化、こういうようなことで償還計画の前提条件が変化してきております。 先ほど申し上げました道路審議会から出されました車種間変更の問題、償還計画の前提、それからさらにことしの四月から消費税が導入されたわ けでございます。そこで、道路公団ではいろいろ検討をいたしまして、私どももいろいろ検討させておりますが、経費の節減をできるだけする、それから国としましてはなるべく借入金の資金コストを下げるために国費の助成というのをやっておりますが、この国費の助成をさらに強化する、こういうことを行った上でなお不足するものについては、採算性を確保する観点から料金改定をお願いしたいということで、三月三十日に道路公団から九・六%の実は申請が上がってまいりました。その際に、道路公団は、磁気カードのカード化の時期、それからさらに、やはり利用者の方々の理解を得ることが大変重要でございますので、十一カ所でいろんな方々とお話し合いをした上で申請が上がってきたわけでございます。私どもそれを受けまして公聴会をこの四月二十八日に開かさせていただきまして、そして、担当は私どもだけではございませんで、運輸省と共同いたしまして厳正に検討いたしまして、八・九%に圧縮をいたしまして六月一日から実施をした、こういうことでございます。 確かに有料道路の料金というのはなかなか大変でございますが、そういうことでございますので、何とぞ御理解をいただければ幸いかと思っております。
○青木茂君 車種区分の三段階から五段階というものが別に料金アップの理由に私は直接結びつくとは思わないんです。私がこの時期と言うのは、とにかく四月一日から消費税が実施されて、転嫁するとかしないとか大騒ぎになっているという時期をねらってぽんと八・九%というのは、当局側にはそれなりの理由はあると思いますよ。あると思いますけれども、それを受ける国民感情というのか利用者感情というのか、そういうものは一体何だと。ますます行政というものへの不信感が私は出てくると思うんですよ。だからこの時期なんです。一年か二年待てなかったのかということを申し上げたいんですよ。 今経費節減努力ということをおっしゃっていましたけれども、どれだけ一体それじゃ経費節減努力があったのか、これも具体的な姿が見えてこないんですよ。 一例を挙げれば、今御理解をとおっしゃいましたけれども、よく理解ができない。各週刊誌全部に、一冊しか持ってこなかったけれども、各週刊誌に全部二ページ買い切りでわっと書いてあるんですよ。「日本全国みんなの街まで伸びるため高速料金が変わりました。」と。これが果たして、国民が心配しているこの時期になぜ値上げなんだというものに答えるPRになっているかどうか。要するに、これから高速道路をどんどんつくるから値上げをいたしますよということなんですよ。これを読んで、ああそうかと納得する国民というのは一人もいない。しかも全週刊誌を二ページ買い切っての広告ですよ。大体幾らぐらいかかるんですか、これは。
○政府委員(三谷浩君) PRの料金は、私道路公団からまだ聞いておりませんのでちょっとお答えできませんが、ただ、高速道路の整備を、私ども早急にかつ多大な資金を要して国民の期待に応じて多極分散型国土の形成を図るための高速道路を進める、こういう観点からやはりどうしても今やむを得ず有料道路制度あるいはプール制度、こういうものを使わざるを得ない。これはいろいろ公聴会でも議論がございました。ただ、私どもとしてはやはりプール制度を適用することによって国民の方々に公平な負担をお願いできる。また、有料道路制度でございますから料金をいただくわけでございますが、これによって早期に整備ができる、この観点から実はお願いをしているわけでございます。 このことにつきましては、いろんなところで、道路審議会等で議論をいただいておりますけれども、常日ごろ私ども、やはりそういうものに対して一般国民が理解をしていない、君らのPRが非常によくないのでプール制ということもわかっていない方が大変多い、したがってそういうことをどうしてわからせる努力をしないんだということを審議会の先生方からも御指摘を受けております。それらを踏まえまして、高速道路の現在の仕組み、それから整備の実情、これからの御協力のお願い等につきまして道路公団がいろいろ説明をしたというふうに私どもは理解しております。
○青木茂君 プール制度のあれはないんですよ、この中には。まあいいですよ。 それで、今プール制度の話が出ましたけれども、これは大臣にちょっと伺いたいんです。プール制度というのは、黒字路線も赤字路線も、償却済みの路線も未償却道路も一緒にひっくるめて収支計算をやって料金を割り出すというやつですね。これは大臣自体は今後の展望としてどう評価なさっていらっしゃいますか。やっぱりこれはいいものだとお思いですか。東京−名古屋間の運賃と東京−博多間の運賃と違うとかいろいろ問題が出ているわね。そこら辺でパーフェクトなものとお考えなのか。これは大臣の御見解を聞きたい。
○国務大臣(野田毅君) 私の地元は熊本で、田舎でありますので、完全に独立採算で路線ごとにやっちゃうと、九州なんかもう全然道路ができないという話になるものですから、国全体にそういう高規格幹線道路をつくっていこう、高速道路をつくっていこうという場合には、やっぱりみんなでそういうような基幹的な道路をお金を出していただいてつくっていくということはひとつお認めをいただかないと、本当に国土の均衡ある発展というのは形成できない。ただ、黒字路線でどんどん、自分たちと余り関係ないのに、ほかの地域の道路をつくるために自分たちの通行料金が上がっていくというのは、利用者からすれば非常におもしろくない、そういう部分もよくわかります。 そういうことで、プール制といっても完全プール制ということだけではなくて、むしろあばら骨というんでしょうか、そういった採算性がかなり厳しかろうというところについては、利子についてその利子負担を軽減するような国費の投入措置とか、あるいは先ほど来御議論がありましたが、公団自身の経費節減努力だとか、いろんな形を組み合わせながら極力有料道路の整備というものを、プール制という枠の中ではあるけれども、さらに一層そういう国費の投入努力であるとか経費節減努力とかいうことによって、道路利用者の御理解をいただきながら、またその負担の著しい増加にも我々は十分そうならないような配慮をこれからも加えていかなければいけない、こう思っております。
○青木茂君 とにかく、そのプール制というものがあるがために、三十年たったらただになると思い込んで三十年我慢して料金を払い続けてきた利用者が、三十年直前に、また三十年払うんだ、こう言われれば、こういうPRだけでは国民感情としては納得できないんですよ。私は冷たい政治じゃいかぬと思うんですよ。国民感情を吸い上げて本当に納得してもらうという積極的な努力、ホットを、まあ大臣にお説教したって僭越至極だけれども、そういう感じを持ちます。 多極分散型国土つくりということを今おっしゃいましたけれども、これはこれからも推進をなさるおつもりですか。
○国務大臣(野田毅君) これは、東京一極集中型ということが大都市における大変な地価高騰の遠因でもあるわけでありますし、あるいはまた、それによって非常に国民の、特に大都市地域における住宅取得の夢を遠ざけておる大きな原因でもあるわけですから、そういう角度からも多極分散型の国土の形成ということはどうしてもやっていかなければならない。 あわせてまた、地方に住んでおる国民の側としても、やはり地域の活性化ということは、その生活がかかっておるわけですからそういう意味での地域の活性化を図っていくということは当然、これは時間はかかることかもしれませんが、我々は政治の大目標といいますか、そういうことに向けてやっていかなきゃいけないと思います。
○青木茂君 多極分散型国土づくりということが一つのベースにこれからの政治が行われるとするならば、多極分散だから採算性の低い道路がこれ からたくさんできてくるわけです。その都度料金は上がる、こういうことになるわけですよ。 そうするとこれからの高速道路の行政というものは、多極分散であるがゆえに道路でつなげなきゃならない、そうなるとその都度料金が上がるということは、これはもう全体のために覚悟してくださいよというのが当局の国民に対するお願いなんでしょう。そういうことでしょう。(「百年の大計」と呼ぶ者あり)そうだったらPRにそれを書きなさいと言ってるんですよ、僕は。それが本当のPRなんだ。そんな酔ったような——酔ったようなと言っちゃ失礼だけれども、こんなPRをしているよりも、その国家百年の大計についてのPRをして国民に理解を求めなさいということをお願いして、終わります。
○委員長(稲村稔夫君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(稲村稔夫君) 御異議ないと認めます。 —————————————
○委員長(稲村稔夫君) 委員の異動について御報告いたします。 本日、石井一二君が委員を辞任され、その補欠として松浦孝治君が選任されました。 —————————————
○委員長(稲村稔夫君) それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○上田耕一郎君 私は、日本共産党を代表し、道路法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 道路の上下空間は、建設省も認めているとおり都市環境の重要な一部をなすものであり、本来オープンスペースとして確保されるべきものです。もちろん、良好な都市環境の確保、生活環境の保全のために道路の上下空間を活用することが有効な場合があり得ることを否定するものではありませんが、それはあくまで例外であり、地域の住民の意向に沿って慎重に行われるべきものです。 しかるに本改正案は、限定的であるべき道路と建築物の一体的整備を、一定の条件のもとに一般に拡大するものであり、道路の本来のあり方、良好な都市環境、生活環境の確保の上で重大な問題を生ずるおそれがあります。都市環境との整合性を図る歯どめとされている地区計画制度自体、住民の意向反映の保障はなく、かえって住民追い出しの道具とされているのが実態です。これによって、住民生活破壊にならないという保障には全くなりません。 首都高速中央環状新宿線の大橋インターチェンジの例で明らかなとおり、この制度は、道路建設とあわせて大規模な道路一体ビルを建設しようとするものであり、地域住民の追い出し、生活環境破壊をさらに拡大するおそれが強いものです。メリットを受けるのは、まとまった土地を所有し、その開発を企図している大企業ばかりです。 事実上東京一極集中を容認する政府の国土計画のもとでは、大都市の密集市街地の自動車道路建設が自動車交通をさらに増大させ、極限まで来ている自動車公害をさらに激化させることは火を見るより明らかです。ごまかしの環境アセス案でさえ環境基準が守れないことが明白な道路建設に住民が強く反対するのは当然です。 半地下道路のふたの上を緑地、公園、コミュニティー施設等に利用することは、現行道路法でも可能であり、住民の反対を押し切って、都心の密集市街地の公害道路建設を推進することを目指した本改正案は容認できません。 以上で反対討論を終わります。
○委員長(稲村稔夫君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(稲村稔夫君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 道路法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(稲村稔夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(稲村稔夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。野田建設大臣。
○国務大臣(野田毅君) 道路法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めてまいる所存でございます。 ここに、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。 —————————————
○委員長(稲村稔夫君) 水資源開発公団法の一部を改正する法律案及び民間都市開発の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案、以上両案を一括して議題といたします。 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。野中国土庁長官。
○国務大臣(野中英二君) ただいま議題となりました水資源開発公団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主な内容を御説明申し上げます。 水資源開発公団は、長年にわたり水資源開発施設の建設及び管理に係る技術、能力を蓄積してきており、これらを活用することによって水資源開発をより一層促進するとともに、水源地域の持つ豊かな自然環境に対する国民のニーズにこたえて水資源開発施設の有効利用を図ることにより地域経済の活性化と内需の拡大に資する必要があります。 このような課題にこたえるため、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入に基づく国の無利子貸付制度を拡充し、水資源開発公団が収益回収型の資金を活用して水資源開発施設等の整備を行うことができるよう、この法律案を提出した次第であります。 このため、この法律案は、水資源開発公団法について収益回収型の無利子貸付制度に関する規定を加えるとともに、これに関係する政府の経理に関する規定等を整備するなど所要の改正を行うことといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及び主な内容であります。 何とぞ慎重審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(稲村稔夫君) 野田建設大臣。
○国務大臣(野田毅君) ただいま議題となりました民間都市開発の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 立ちおくれた社会資本の整備を着実に推進するとともに、内需主導型経済成長の定着とふるさと創生・地域の活性化を図るため、公共事業の積極的な推進が現下の我が国の重要課題となっております。このため、昭和六十二年度において、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入を活用した国の無利子貸付制度を創設するとともに、昭和六十三年度においても、同制度の拡充を行い、社会資本の整備の促進を図っているところであります。 平成元年度においても、引き続き、こうした課題にこたえるため、所管事業の効果的かつ効率的な実施に努め、また、民間活力をも活用しつつ、社会資本の計画的かつ着実な整備を推進していく所存でありますが、日本電信電話株式会社の株式の売り払い収入を活用した国の無利子貸付制度につ いては、民間事業者が行う河川等の公共施設の整備に関する事業の一層の促進を図るために、その拡充を図ることが必要であることから、この法律案を提出することとしたものであります。 この法律案は、第三セクターが都市計画区域以外の区域において行う河川等の公共施設の整備に関する事業のうち、その事業に関連する事業により生ずる収益をもって、その公共施設の整備に要する費用を支弁することができると認められるものについて、民間都市開発推進機構が無利子貸し付けを行うことができることとするものであります。 このため、民間都市開発の推進に関する特別措置法について所要の改正を行うとともに、附則において、関連する法律について所要の改正を行うことといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(稲村稔夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十分散会 —————・—————