外務委員会 第7号
- 発言数
- 341 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/06/22
会議録
○委員長(堀江正夫君) ただいまから外務委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨日、木宮和彦君、松前達郎君、広中和歌子君、原文兵衛君が委員を辞任され、その補欠として最上進君、丸谷金保君、伏見康治君、井上吉夫君が選任されました。
○委員長(堀江正夫君) 常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○丸谷金保君 最初に衆議院の決議の関係についてお伺いいたしたいと思うんですが、この決議が行われたことは結構なことなんですけれども、附帯決議、何か新聞報道ですけれども、外務省の高官がこれで平和を主張する面でアメリカとの間でもって非常に大きな効果があるというような談話が載っておったのですが、やっぱりそういうふうにお考えになっているんですか。
○政府委員(丹波實君) 衆議院の決議が行われまして、先生が念頭に置いておられますのはこの第二項、 我が国の行う宇宙の開発・利用に際しては、「我が国における宇宙の開発、利用は平和の目的に限る」旨の従来の国会決議を尊重すること。 を念頭に置いておられると思います。私たちといたしましては、もちろん衆議院外務委員会の決議を念頭に置いて行動はいたしますけれども、その原点に立ち返らせていただきたいと思いますが、本件協定の第一条一項には「この協定は、国際法に従って平和的目的のために」運用、利用されるということが書かれておりまして、九条八項の(b)には「要素の企図されている利用が平和的目的のためのものであるかないかについては、当該要素を提供している参加主体が決定する。」ということが明文で書かれておりまして、日本といたしましては、日本の実験棟でアメリカが実験する場合、その実験の内容が日本の判断基準から見て、平和目的でないと判断した場合には、アメリカにはそういう実験は遠慮していただくということは協定本文そのものから出てくることでございまして、私たちとしては、既にこの協定の中に日本側の立場は組み込まれているというふうに考えております。
○丸谷金保君 そうすると、附帯決議があってもなくても余り変わらないということですね。前からちゃんとそういうふうになっているんだと。
○政府委員(丹波實君) 協定の中に考え方は組み込まれておりますが、せっかくの外務委員会の決議でもございますし、私たちは念には念を入れてこの決議をさらに念頭に置いて対処したいと考えております。
○丸谷金保君 しかし、これは従来の国会の決議を尊重するということでしょう。全然それから出ていないんですね、この附帯決議ね。そうすると、これは今までのはいいことはいいことだと言っただけのことなんだよね。どこがこれでもってえらいあれなんですか。
○政府委員(丹波實君) 本件決議は国会の衆議院外務委員会の決議でございまして、その決議の内容の評価につきまして、一官僚である私がとやかく申し上げる立場にはないと思います。
○丸谷金保君 でも、その外務省高官がそういう新聞報道しているんですよ、御存じないですか。
○政府委員(丹波實君) ある一紙に外務省幹部として先生が引用されたような趣旨の発言が載っておりますけれども、全体の発言者の文脈、コンテクスト、そういうものがわかりませんので、そのコメントについても私がコメントすべきものではないと思います。
○丸谷金保君 ああそうですが。それならいいんですが、えらい何か鬼の首でも取ったような記事が出ていたので、この程度の附帯決議、これは当たり前のことを当たり前だと言っただけじゃないか。何でこれが特別新聞でコメントして記事にならなきゃならぬほどのものかなと、実は不思議に思ったものですからそれでちょっとお聞きしたんですが、わかりました。そういうことですよね。 実は私は、大臣も御承知のように十勝ワインを開発しまして、そのときにいろんな商標登録とかそういうのがあるんです。これは自分で鉛筆なめながら申請したんです。最初は全くわからないものですから、それでおかげで特許法の勉強していたんです。ところが、一昨年来防衛機密特許協定の問題が出てきまして、この問題は特許庁内の事務分掌だとか、アメリカと日本の特許制度は違って、例えば植物特許なんというのは別なジャンルでアメリカはやっていますね、そういうふうに違うので、そういう違いを問題として、特許の公開性という問題を中心に最初は質問を始めたんです。ところが、質疑をだんだん進めていきますと、これは単に特許制度だけの問題じゃないということに実はだんだん思いをいたすようになったわけなんです。結局、これは先端技術全体で日本がアメリカの大きなライバルである、これらのハイテク産業というふうなものをアメリカの統制下に置こうとする、いわゆるパックスアメリカーナの大きな戦略の一つのこまでしかないな、こういうふうなことがだんだんとわかってまいりました。 そして結局、いろんなアメリカとの間の協定、交換公文というふうなものを振り返ってみますと、五十六年の防衛協定によって、要するに秘密保護の対象に協定出願しなきゃならぬと、こういう当時のあったものを、何で今ごろお蔵から出してきて生かさなきゃならぬかなということになっている。そうすると、八三年の対米武器技術供与に関する交換公文というふうなものが大きく出てまいりまして、今ここに持ってきていますけれども、実にたくさんのいろんな一連の関係がある。これらは結局、この宇宙基地の問題もその一環でしかないんじゃないかな、アメリカの方から言わせれば一環だというように考えるようになりましたので、これはひとつ特許の問題、今度はこれは当然この宇宙基地の中で行われるいろんな研究開発、そういうふうなものがいわゆる特許協定の問題とも絡んでくる。しかも汎用技術、平和にもあるいは軍事にも使えるような汎用技術がどんどん進んでいる中で、このことだけはやはり私は、これは国の将来を考えた立場でしっかり申し上げておかなきゃならない、こういうことにだんだんと思いをいたすようになったわけです。 そこにFSXの例のアメリカとの三月四月にかけてのいろんな問題、日本の国会では全然論議しないけれども、アメリカの方だけ一方的にえらい騒ぎになって論議しているというふうなことが出まして、それでこれは特許の問題を秘密特許の問題と連動してじっくり大臣は考えていただかなきゃならないのでないか。大臣は通産大臣をやっていたから特許法のことについてはベテランでございますので、ひとつそういう点で素直に聞いていただきたいと思うんです。 それで、実は宇宙基地開発で汎用技術がどのように使われるんだろうかということで、まず問題を秘密特許の問題から入っていきたいと思います。 特許庁来ておりますね。――実は特許公報で昭和四十九年の三六七八六、公開されておりますね。これでここで公開されているのはトランジスタの電荷付加装置の問題で、これは民間で使うものですわね。トランジスタに民間でも使えるということで日本に特許申請がなされて、それで公開をされた、こういうものですね。それは間違いございませんね。
○説明員(染川弘文君) 先生が今御指摘になりました案件の特許公報でございますが、昭和四十九年度に当該の発明の公報が出ております。
○丸谷金保君 それで、この申請書の中に「ここで記述される発明はNASAの契約のもとで遂行されたものであり、一九五八年施行の航空宇宙法、公法八五―五六八の第三〇五条の規定に従うものである。」、この三〇五条というのはどういう規定ですか。
○政府委員(吉村晴光君) 米国の国家航空宇宙法第三百五条のお尋ねかと思いますが、要点を申し上げますと、発明がNASAとの契約のもとで行われる場合、あるいはNASAとの雇用関係または政府の施設、設備、材料、資金、情報、サービスの利用等という、政府の寄与に基づき行われる場合には、NASA長官の出願に基づいて米国に帰属をする。それから、発明に関し特許庁長官が航空宇宙活動の振興に重要であると認める場合には、当該発明の特許は原則としてNASA長官以外の出願者には与えられない。米国の利益のために必要であるとNASA長官が認める場合には、民間等に発明にかかわる米国の権利の全部または一部を譲渡できる。そういった内容でございます。
○丸谷金保君 この米国の利益というのは軍事のことではないんですか。米国の防衛、軍事、それ以外のものも含むんですか。ここで言う米国の利益というのは国防利益じゃないんですか。
○政府委員(吉村晴光君) 私どもは、先方の法律条文を読んだだけでございまして、その内容の細かな解釈につきましては正確な御答弁ができる状態にはございませんので、どういう中身であるかということについては答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○丸谷金保君 私、これはきのう質問通告して、しかもちゃんとこれ出して、このことをよく調べておいてくださいと、しかも、アメリカの特許法等についても十分調べておいてくださいと言ったんですがね。それがわからないというなら私の方でちょっとこれ申し上げざるを得ないんですけれどもね。 この三百五条の規定に従うという、今のおっしゃったそれは、特許庁長官が特定発明の非公開、いわゆる特許付与の保留をするコード三十五――コード三十五というのは特許法なんです。アメリカの特許法です。――のうちの十七章にあるんですよ。その十七章によりますと、「特許商標庁長官は、その発明の開示されている特許出願を、原子力委員会、国防長官および米国の国防機関として大統領により指定された政府その他の省庁の長に調査のため利用させなければならない。」――要するに、こういう国防機関、原子力委員会、こういうところでこれは非公開にすべきだというときには、それに基づいて特許商標庁長官はこれを保留する。これを保留されていたということが、ここに言う三百五条ですわね、あなたが今言われた ように。間違いございませんね。三百五条で保留されていた。いかがですか。――きのうこれはちゃんと調べておくように、それの原文も渡しているんだよ、コピーして。
○説明員(染川弘文君) 先生御指摘のアメリカ宇宙法の三〇五条の規定が特許公報、我が国特許庁の特許公報に出ているという御指摘でございますが、当該の記載は、我が国特許庁に対する出願書類中の発明の詳細な説明の一環でございますが、こういった発明の詳細な説明の事項につきましては、発明の中身を詳しく説明すべきであるということでございますが、特許法に基づきまして、「その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易にその実施をすることができる程度に、その発明の目的、構成及び効果を記載しなければならない」という特許法三十六条の規定に基づいて記載されたものでございますが、特許庁といたしましては、かかる明細書の記載事項を読みまして所定の特許要件につきまして特許性の有無につきまして特許法に基づきまして審査官が審査を行った結果、本件の出願を出願公告するに至ったものでございます。
○丸谷金保君 そこはわかるんです。公告をちゃんとしてるんだから、至ったのはわかる。しかし、これはアメリカの特許商標法によって一たん保留されているんです。そして、保留を解除になったところで日本の方に申請してきたんです。いいですか。アメリカの特許法をここに持っているんですよ。普通アメリカの特許法の場合、大体審査期間は二年で、日本のは公開まで四年かかっているんですよ。アメリカの倍かかっているんです。この件に関して、これは一応NASAが国防上の発明にも関係するからということで保留したんです。保留が解かれたから外国に出すこともできるようになったですね。いいですか、そういうことなんですよ。 それで結局、アメリカの特許法では特許庁長官の――商標庁長官ですけれども、まあ特許庁長官でいいとしましょう、ライセンス受けなければ外国に出願できないんです。しかも、六カ月を経なければ出願できない。この場合にはライセンスがなきゃいつまでも出願できない。保留されて非公開ですわね。アメリカの特許法にはこういう非公開の条文がきちんとあって非公開なんです。ところが、日本は戦後は非公開の制度はないんですよ。したがって、日米秘密特許制度というのも、特許法の法律の外から無理やり日本の特許法の中にねじ込むためにどうしてもくぐらなければならない協定だったんです。それが二十何年ぶりに突如としてよみがえってきたということの中には、私が冒頭申し上げましたような一連のあれがあるということです。そのアメリカの大きな戦略で吹き返してきたということ。 大臣ね、だから秘密特許も全部同じなんです。こういうことをまずしっかり皆さん勉強してもらわなきゃ。私の質問にも答えられないで、質問者が答弁のかわりを今言ってあげたんだな、これ。そちらで答弁できないから、しようがないからこっちが説明をしてあげた。この程度の特許に対する知識の中で特許秘密協定を結び、あるいは今宇宙基地協定にも及んできたということになると、これは大変だ。というのは、結局宇宙基地でも汎用技術が問題になるんです。軍事と、それから民間との技術の接点を一体どういうふうに宇宙基地の中では振り分けするつもりですか。
○政府委員(丹波實君) まず特許の問題につきましては、先生が指摘されたことはまさに協定二十一条三項に書かれてあることでございますので、そういう建前で私たちもこの協定を運用していきたいと考えております。 第二番目の先生の御質問につきましては、先ほど読み上げました協定第一条の「平和的目的」の解釈という言葉に結局関係してくるわけですが、この「平和的目的」の意味いかんという点につきましては、この参加国の間でも一義的な統一された解釈はございませんで、それぞれの参加国の判断にゆだねられている。なぜそうならなければならないかと申し上げますと、現在の宇宙法の体系上「平和的目的」という言葉について、一定の統一的な解釈が必ずしも存在していないというところにあろうかと思います。
○丸谷金保君 そこで、今度の宇宙基地はユーザーも入れていくわけですね。当然アメリカ特許法で言う秘密保護になるかならないかという問題が出てくるときに、やはり日本の政府が特許法に対してもう少しきちんとした考え方持ってもらわなきゃ非常にこれは困る。 戦前は日本にも軍事秘密の適用があったんです。いいですか。その中では、例えば虫下し、これも陸軍が特許を持って秘密保護の対象にしましたね。あれは、虫下しはやっぱり軍事用ですか、どう思います、虫下し。ありましたよね、特許庁。虫下し。
○説明員(染川弘文君) 先生御指摘のように、戦前の時点でそのような制度がございました。
○丸谷金保君 外務大臣、虫下しがこれ軍事用のものだと思いますか。
○国務大臣(三塚博君) 虫下しは、虫がいたのをおろして健康になるというものですから、健康医薬品、民生用、こういうことじゃないでしょうか。
○丸谷金保君 そうですね。それも旧陸軍は軍事の特許だといって押さえ込んじゃったんです。今特許庁が言うように押さえ込んだんですよ。そういうふうに民間用のものを際限なく軍事用と理由づけると、全部それで押さえ込まれていく危険性があるんです。いいですか。例えばIC(集積回路)こういうふうなものでも民間でも使えるし、平和にも使えるし軍事用にも使えますわね。そうすると、これは全部軍事用だということで、この日米合意秘密特許の中で押さえ込まれたら手も足も出なくなりませんか。どうですか。宇宙基地の開発問題は全部そういうことにひっかかってくるんです。
○国務大臣(三塚博君) この点はそれぞれ判断の問題だと思うんです。同時に、その判断の基準というのはその国の方針、またこの分野の方針等がそのベースにあるわけでございまして、特にそういうことですべてのものが軍事用として、戦前の 一つのケースとして虫下しの話がありましたが、そういうことで押さえるということと連動するものでは私はないと思いますし、また特許そのものが、それを発明した人が戦前は軍人である、軍所属の科学者、医学者であるのか、民間でさようなことであるのかどうかという、申請時、また発見時の状況ではないのかなと。 私不敏にして、ただいま虫下しの例を御指摘いただきました感想として申し上げたのでありますが、しかし戦後は、我が国は平和国家を国是にすべての分野で国会論議を踏まえて、武器三原則にしろ、それからその他科学技術の問題についての活用につきましては、特に海外的な協力の中で行います問題については国会決議を踏まえ、いわゆる平和目的に限るという慎重の上にも慎重を期しその辺のところをきちっとした構成の中で進んでおりますものでありますから、御心配としてそのことはしかと受けとめさせていただき、さらなる注意力をもちまして、さような御批判のありませんように私どもがこれに対応していくということで御信頼をいただく、こういうことであろうと思うのであります。
○丸谷金保君 虫下しはそれでいいです。今度は現在に戻りましょう。 私の申し上げたのは、そういうふうに際限なく軍事目的というのは広がっていく危険性があるということを申し上げたんです。 例えば、今使われているレーダー、これは軍用のレーダーと航空管制用のレーダーとは本質的には同じなんです。これは大韓航空機もね。これらのものがそれじゃアメリカから軍用だと言ってこられたときどうしますか。これは、この間の協定に基づいて、やはりアメリカのいわゆる秘密保持の特許法の形の枠の中に入るんですよ。そうですね、特許庁、これはもう何遍もやっているから御存じでしょうけれども。
○説明員(染川弘文君) 協定出願の扱いでございますが、一九五六年協定に定められている要件、すなわち米国秘密特許出願の対象であり、かつ米国政府から防衛目的のため、日本国政府に提供された技術上の知識を対象とする出願という要件に合致して特許庁に出願されたものであれば、そのように扱われることになります。
○丸谷金保君 それで大臣、冒頭申し上げた電荷集積効果を求めるところのトランジスタ、これも一応アメリカは押さえたんです、後でね。そして、これはまあ民間用にしてもいいということで外したから民間になったんです。そうすると、そういうものを全部アメリカの法律によってアメリカの意向で押さえられて、日本には同じような法律がないから日本では押さえられないんです。例えば、今の一番いい例からいいますと、大出力のレーザーは、これはSDIに使いますわね。これはもう工作機械にも用いられるんだからどっちにでも使える。 それで、先ほどから外務省の方で申し上げたように、九条八項(b)の平和目的の問題をちょっとよくお聞きしたいと思うんですがね。 今までの国会発言等で見る限り、この平和目的は何だということについては、それぞれの国によって平和目的に違いがあるという国会答弁をなさっているんですよ。したがって、平和利用ということについても国によって解釈が違うわけです。アメリカの解釈と日本の解釈は当然違うんです。 そこで、実はSDI、これは考え方は違いませんね。
○政府委員(有馬龍夫君) 「考え方が違いませんね」とおっしゃることの意味がよく理解できませんでしたけれども、SDIは米国が行う研究計画でございまして、我が国の防衛の基本的方針であります専守防衛との関係ということを申しますれば、米国政府自身がこの構想は非核の防御システムによって弾道ミサイルを無力化することにより、究極的には核兵器の廃絶を目指すものであるということを説明しておりまして、これは我が国の基本的な防衛政策と相入れるものとは考えておりません。
○丸谷金保君 これは、官房長官がそういうあれを発表していますわね。官房長官が言っているんですからそのとおりだと思うんです。 それで、このSDIの研究、これはこの協定から見ますと、平和目的であるかないかということは「当該要素を提供している参加主体が決定する」と。ということは、それぞれの国が決めるというのはそのテリトリーの中で、これは共同開発ですから、アメリカ棟の中でアメリカがSDIの研究開発をやっていくということについては、これはどこも文句は言えませんわね。そういうことになりますでしょう。
○政府委員(遠藤哲也君) 今先生御指摘のように、平和目的の解釈適用が参加国によって違うというのはそのとおりでございますし、それを踏まえまして御指摘の九条八項の(b)があるわけでございますが、アメリカ棟の中での実験なり研究なりに対してそれが平和目的であるかどうかというのは、今先生御指摘のようにアメリカが判断をすると、こういうことでございますが、ただし一つそれに対して大きな網がかぶさっておりますのは、この協定の執行、運用というものは国際法に従って云々ということがこの協定に明記されているわけでございまして、そういうふうな大きな網のもとでのアメリカの解釈の適用と、こういうことになろうかと思います。
○丸谷金保君 国際法でもちょっとそこでいろいろ違うんです。きのうの参考人からの話にも出ましたように、例えば平和利用というのは何かと、アメリカは非侵略的なものは平和利用、ソ連は非軍事的なものだと、違いますわね。だから、国際法でも定説がないんですよ。そうすると、国際法に従ってなんていうことではなくて、日本は日本の判断に従って決めなきゃならぬでしょう。SDIの研究は、これは平和利用だということにするかどうか。そうではないですか。これは国際法で決まってないでしょう。
○政府委員(遠藤哲也君) 確かに今先生の御指摘のように、平和利用云々ということについて国際法がこうこうだといっているわけではございません。しかしながら、実定国際法に関します限り、例えば宇宙条約の第四条というのはこれは実定国際法としての規範になっているわけで、そういう意味での宇宙条約あるいは国連憲章、あるいはいわゆる宇宙三条約等というのがございまして、そういうふうな国際法に従ってということで、確かに先生おっしゃいました点は、平和利用という定義につきまして国際法というのははっきりした定義はしていないというのはそのとおりだと思います。
○丸谷金保君 ただし、SDIの研究が平和利用だというふうに決めれば、これはアメリカ棟の中においてアメリカがこの研究開発することについては、異議は日本政府としてはできませんね。
○政府委員(遠藤哲也君) まず最初にあれなんでございますけれども、アメリカ自身殊に国防省自身、この宇宙基地でどのようなことをしたいかという具体的な計画は、今のところ持ってないということをはっきり明言いたしております。かつこの宇宙基地は既に建設にかかろうとしておる、あるいは少なくとも本格設計に入ろうとしているわけでございますけれども、宇宙基地のいわゆる仕様と申しますか枠組み、構造等々についてもアメリカ国防省は何ら要求を出してないということで、確かに理論的にはアメリカ国防省の利用可能性というのは否定できないところでございますけれども、しかしながら現実的にはそのような計画は目下ないということをまず申し上げたいと思います。 それから次に、しからばそういう前提のもとにアメリカの実験棟の中でどういうふうな実験が行われるのか云々につきましては、これは繰り返しになりますけれども、アメリカの平和利用の解釈とこういうことで、アメリカはそういうふうにして宇宙基地実験棟を利用していくと、こういうことを協定で我々パートナーといいますか参加主体が合意しているところでございます。
○丸谷金保君 それで、アメリカはSDI開発というのは非侵略的だと、したがって平和利用だということを言ってますわね。日本もそれを認めてますでしょう、そうだということに。どうなんですか。
○政府委員(有馬龍夫君) 米国が私どもに対しまして、これがいかなる性格を有しているかということは、先ほど御紹介いたしましたとおり非核の防御システムによって弾道ミサイルを無力化することにより究極的には核兵器の廃絶を目指すものであると、したがってこれは防御的性格であるということを申していることに尽きます。
○丸谷金保君 それで、そのSDI計画を宇宙基地で、アメリカの区域で行った場合については、重ねて言うようですがアメリカに計画があるとかないとか、我々協定の審議しているんですから、その場合にはどうかということを聞いている。いいですか、その場合に日本政府としてはそれを認めるのか、八項の(b)によって。
○政府委員(丹波實君) 問題は二つに分けてお答え申し上げたいと思いますけれども、まず第一に、我が国の実験棟で行われるアメリカの実験につきましては……
○丸谷金保君 そんなことまだ聞いていない。後から聞くんだから、だめです。
○政府委員(丹波實君) よろしゅうございますか。――その点は、アメリカの実験棟におけるアメリカの実験活動についての御質問と思いますけれども、繰り返し御説明申し上げたいのは、現在国防省はこの宇宙基地を利用する計画はないということを繰り返しいろんな局面で、あるいは書簡をもって言ってきているということでございまして、先生の御議論は、私はやはり非常に仮定の議論ではないかと考えます。 それから第二点は、私は素人でございますけれども、SDIの研究と言っておられますが、SDIの研究といっても、中身を見ますと五百項目も千項目も二千項目もいろんな項目が恐らくあると思うんです。半導体の研究もあるかもしれない。 合金の研究もあるかもしれない。ですから、それはどういう項目かということがやはり問題になってくるわけでして、いずれにしてもアメリカは、アメリカが国際法上持っておる枠組みの中で活動するということは協定にも書いてございますし、そういう問題ではないかと思います。
○丸谷金保君 大臣、これね、お役人さんは答えられないかしらぬですが、官房長官はこう言っているんですよ。一九八六年の九月九日、米国のSDI研究を「我が国の平和国家としての立場に合致するものと考える」と、こう言っているんです。当時の官房長官が言ってますでしょう。そうすればそれが宇宙基地の中で、アメリカ棟で行われることが架空だとか、アメリカは今やるとは言ってないといったって、私の質問にそれは答えてないんだよ。そうなったときに日本はそれを了解するのかどうかと聞いているのに、これは答えてくれなかったら質問は続行できない。
○政府委員(有馬龍夫君) 正確に官房長官がどのようなことを前提として「我が国の平和国家としての立場に合致するもの」であると言われたかということを御紹介いたしますと、米側からは種々の機会に、私が先ほど紹介いたしました米側の基本的な考え方に加えまして補足ということで、本構想は、米国が将来、戦略防衛システムの開発、配備の可否を決定するに当たって必要な技術的知識を提供するための研究計画であり、本構想の基本的考え方は、軍備管理・軍縮交渉努力と並行しつつ、非核による高度な防衛システムについて研究を進め、究極的には核兵器を廃絶しようというものであるとの説明を一貫して受けている。米国がこのような基本的理念の下で研究を行っていくことは、我が国の平和国家としての立場に合致するものと考える。こう申しているわけです。
○丸谷金保君 だから、それでこの宇宙基地でSDI計画の開発研究を始めるといった場合に、日本はイエスと言うのかノーと言うのかということなんだよ。これは何にもだれも答弁しないじゃないか。これは大変なことなんですよ、日本の将来にとって。
○政府委員(丹波實君) 先ほどから御説明申し上げておるつもりでございますけれども、アメリカの実験棟をアメリカがどのように使うかという点については、国際法に従って平和的な目的のためという枠内である限り、アメリカの判断に任されているというのは協定の建前でございますということは、先ほどから何度も御説明申し上げているとおりでございます。
○丸谷金保君 そこで問題は、それじゃ日本棟の中の四六%はアメリカに利用を認めますね、使用を。そこでアメリカがSDIの研究開発を行うと言った場合に、日本はイエスと言うのかノーと言うのか。
○政府委員(遠藤哲也君) これも先生、全く仮定の議論で……
○丸谷金保君 仮定の議論でないよ。
○政府委員(遠藤哲也君) アメリカが日本の実験棟の四六%につきましてどういうふうな実験なり研究なりをやりたいかということにつきましては、その個々のケースに当たって日本が、これが日本の平和利用の目的に合致しているのかどうかという判断を下してそれでもって対処する。こういうことで、もし日本の判断がノーということであれば、そういうふうなアメリカの要求は退ける、こういうことになるわけでございます。
○丸谷金保君 これは平和利用、平和目的のためかどうかと日本政府が決めると、これはわかりますよ、そうでしょう、それはこの(b)項の条項によってね。だけれども、SDIの研究については既に官房長官がこれは日本の平和目的に合致するものだという談話を発表していればどうなんですか、それは個々のことですか。だから私は、SDIのことを聞いているので、ほかのことは聞いてないんだよ。SDIの研究開発を日本棟の中のアメリカが使用しているところで行う場合に、日本はイエスと言うのかノーと言うのか。こんなのははっきりしているでしょう。仮定の議論でも何でもない。仮定の議論なら、何で官房長官がああいう発表しなきゃならぬのか。
○政府委員(遠藤哲也君) 先生、私が仮定と申しましたのは、日本の実験棟をどういうふうな目的で使いたいと言ってくる具体的なあれがまだないという意味で仮定と申し上げたわけでございます。 したがいまして、SDIといっても、先ほど政府委員から答弁申し上げましたように、非常に広いわけでございますし、一体本当にそういうことを言ってくるのかどうかなということもよくわかりませんし、その意味での仮定につきましては非常にお答え申しにくいんですけれども、また繰り返しですけれども、アメリカが何か言ってきましたときに、それにつきましては日本の平和利用の解釈に従って判断する、その判断が日本としての平和利用の解釈に合わないものであればお断り申し上げる、こういうことになるわけでございます。
○丸谷金保君 官房長官が、SDIの研究開発は日本の平和利用に何ら反するものでない、平和国家としての立場に合致するものだ、こう言っているんだよ。それを何でもう一回判断しなきゃならぬのか。
○政府委員(丹波實君) 官房長官が談話の中で申しております平和の意味は、日本として世界に平和を求めていくという、そういう意味における平和を言っておるわけでございまして、この協定上、その平和的目的のために利用するという意味での平和というのは、平和利用とか軍事利用とかいうそういう意味での個々の活動を言っておるものでございまして、そういう意味で、アメリカがSDIであれ何であれ、個々の実験を日本棟でやる場合に、私たちはその個々の実験の性格に着目して判断するという意味でございまして、若干面が違う言葉遣いをしておるというふうに私は理解しております。
○丸谷金保君 それは答弁にならない。SDI個個と言うけれども、SDIの研究開発ということは既に熟語として一つのものになっているんだよ。それはたくさんある、その研究は。その個々の一つ一つ、これはSDIの研究だとなった場合にどうなんだと聞いている。
○政府委員(丹波實君) 私、先ほど申し上げましたとおり、素人でございますけれども、SDIの研究の中に例えば合金の研究がある、あるいは半導体の研究がある、それからミサイルをぶっぱなすような研究もある。そういうミサイルをぶっぱなすような研究というものがこの宇宙基地の中で行われるかというと、それは常識的に考えてちょっとあり得ないわけで、私はそういうことを申し上げているわけです。
○丸谷金保君 だから、そういうことは常識的にあり得ないんだから、SDIの研究開発はイエスと言うのかノーと言うのか。
○国務大臣(三塚博君) ここは官房長官談話を今じっと読みましたが、問題は「我が国の平和国家としての立場に合致するものと考える」という、SDIの研究はさようなことで表明をし国民の理解を得る、こういうことに相なっておるわけでありまして、これはこれとして、しからばという丸谷委員の、今度の宇宙ステーションに米田モジュールにおきましての研究にどうかと、こういうことと、日本モジュールにおいて、日本モジュールはもう明確に政府委員が申し上げましたとおり、それはということで明確な態度を示す、こういうことでありますから、こちらのアメリカ側のモジュールにおいての研究あるいはSDIが、日本がそうは言うもののアメリカは軍事用ではないのかねという反論として出るのではないかという前提があるやに私は推測するんです。
○丸谷金保君 いや、そんなことないです。
○国務大臣(三塚博君) ないですか。なけりゃいいんですけれども、そうしますとこの理屈、議論は整理されてくるんじゃないだろうか。要すれば、先ほど政府委員が言われましたとおり、我が国の研究分野のハイテク分野というのは、これはまさに科学技術の先端をいく分野が多くなってまいりました。その利用の仕方ではいかようにもなりますと、これが科学者の一般常識であろうし、我々もそう見ておるわけですよ。 ですから、ココムの問題なんというのは、まさにその辺のところが軍事的目的に利用されていくことは世界戦争への立場に立つのではないかとか、局地紛争を激化するのではないだろうかというような、我が国の平和国家の国是という立場の中でそういう問題のチェックをしてまいる。もちろん、これはその多国間の世界平和への念願を込めた協議、申し合わせによって行われておるわけでございまして、そういたしますと、この組み合わせによればすべて何でもなるということなんですよ、組み合わせによれば。ですが、アメリカも我が国もこれに参加する西欧の諸国家も、これは平和目的にひとつ利用、活用していこう、特に我が国は産業、民生用にこのことで技術を得て、このことで我が国民だけではなく世界国民のためにこのことで稗益をしてまいる国際貢献の一助ではないだろうか。 こういうことで、この点は我が国の平和国家という、言うなれば国是であります。その立場であります。これを完遂するためにまいっておるわけでございまして、これは政府・与党、もうこれはきちっとしておるところであり、またそれぞれの各党の論議の中におきまして御賛成をいただいておる。衆議院におきましては民社党に本件採決の際に御賛成を賜るとか、また反対の立場の政党もございます。これは党の立場ですから、まさに平和国家をどう守るかという意見、前提の御議論を私どもはその議論として尊重をし、拝聴させていただきまして、その御懸念もありませんように、今後の行政の進め方の中におきましてこれに対応してまいるということでありますので、ここはどうぞ御信頼を賜って、私ども全力を尽くしてまいりますし、また時に御叱声、御指摘を賜りながら、常時我が国は国会が開かれておる、通常会及びそして臨時会という、こういう形の中で、また国政調査権は休会中といえどもそれぞれの分野で行われるという極めて開かれた議会制度の中にありますことでありますので、この辺のところは御理解をぜひ賜りたいと、こういうことであります。
○丸谷金保君 委員長、私十一質問のうちのまだ二番目でひっかかって、もう時間がこんなにたっちゃってるんだ。そして、長々と言っているけれども、私の質問に全然答えてないんですよ。 私の聞いているのは簡単なの。いいですか、アメリカがアメリカ棟内でやることはわかった。日本棟の四六%の中でアメリカのSDI研究がないなんていうことは言わせませんよ。日本の官房長官も言っているぐらいだからね、そういうことはあり得るんだから。それがもし日本の基地の中のアメリカが使用する四六%の中で、これはミサイルだろうがレーザーだろうが何だろうが、SDIの研究と称するものが行われた場合には、日本はそれをイエスと言うのか、ノーと言うのかと聞いているので、アメリカが今そういう計画がないからなんていうようなことは、今なくたって来年は出てくるかもしらぬ。これは九七年くらいからでしょう。そうすると、まだ時間があるんです。しかし、今決めてしまわなきゃならないんだよ。そんなことを言うなら、この協定をもう少し延ばしてくださいよ。それをはっきり言わなかったら、とてもじゃないけど後の質問は続けられないですよ。答えないじゃないか。
○政府委員(丹波實君) 先生の第一段階の点については、もう一度繰り返したいのでございますけれども、差し控えさせていただきます。しかし、考え方は前に申し上げたとおりでございます。 第二点目につきましては、やはりこれも繰り返しになりますが、この協定についております了解覚書をごらんいただきたいのでございますけれども、九十三ページに、これは日米間の了解覚書ですけれども、NASAと日本政府は、それぞれ自己の利用計画をこの宇宙基地協定の参加者でつくられる利用のための運用組織にあらかじめ提出するということが書かれております。 したがいまして、アメリカがアメリカの実験棟であれ日本の実験棟であれ利用する場合には、事前にその利用計画を詳細に提出してまいります。我々としてはこれを十分にチェックする時間がございます。したがいまして、私たちといたしましては、アメリカが提出してきますところの研究項目の一項目ごとに詳細に目を通しまして、先生の御懸念あるいは国会の御懸念も入れて十分慎重に対処していきたいと考えておりますので、よろしくその点は御理解いただきたい、こういうふうに考えます。
○丸谷金保君 私の質問に答えてくれないんです、周りを回っているけれどもね。 SDIの研究開発は既にアメリカで始まっているんですよ。そして日本の官房長官は、これは日本の平和目的に反するものでないと言っている。これは明らかなんです。それをやると言ってきたときに、イエスと言うかノーかということは慎重に検討してなんという仕掛けのものでないでしょう、これ、平和利用だと言っているんだから。そして(b)項によれば、平和利用のために使うのはいいということで、利用を妨げるものではないと言っているのだから。これちょっと、もう質問できませんよ、こんなことでもって時間食っちゃったら、あしたまでやったってこれは教えてもらえぬ。もう少しちゃんと整理させてください。冗談じゃない。
○政府委員(丹波實君) まことに申しわけありませんけれども、非常に正面からお答え申し上げているつもりです。先ほどから申し上げておりますとおり、SDIと一言で世間で言われておりますけれども、SDIの研究には多岐にわたる項目の研究がございまして、したがいまして、そのアメリカの研究計画が提出されてきた場合にそういうものがあるかないか、あった場合でもそれがいわゆる日本の判断基準でありますところの平和目的に合致するのかしないのかということを慎重にと申しましたのは、念には念を入れて誤りを来さないように判断してまいりたいという意味で申し上げているつもりでございます。
○丸谷金保君 ただいまの質問でも、多岐にわたるいろんなものを全部まとめSDIなんだ、これを平和だというふうに日本の政府が認めていくのには、その個々の研究はSDIの研究はどうだかわからないというような、そういう返答では私は承服できないです。これはちょっとだめだ、こんな……。もうやめます。
○委員長(堀江正夫君) 丸谷君に申し上げます。 もし御疑念の点があれば、もっと具体的にこれは何だこれは何だというふうにお聞きいただいて答弁を求められたらいかがでございますか。
○丸谷金保君 SDI研究というのは具体的なんです。それをそれじゃ個々にと言うのであれば三日ぐらいくださいよ。五百もあるやつを一つ一つ聞かなきゃならなくなる。どうしますか。
○委員長(堀江正夫君) その具体的な代表的なものについて聞かれたらいかがですか。
○丸谷金保君 これはとても一時間二十分でできるものでないですから。それはちょっと、委員長、無理だよ、そんなこと言ったって。ちょっと休憩してくださいよ。うちの理事がちょっといないのでちょっと……。
○委員長(堀江正夫君) その問題はそれじゃ後にして、次の問題を御質問いただけませんか。
○丸谷金保君 その問題を後にして時間が来ちゃったらどうにもならぬ。返事しないんだから。私の聞いていることに答弁しないんだから。そういう答弁を酢だコンニャクだと言うんだ。
○国務大臣(三塚博君) これは丸谷委員に申し上げますが、御答弁申し上げますが、答弁しないというものですから。 この協定文、合衆国及び欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定……
○丸谷金保君 ちょっと休憩にしてください。休憩になったときに聞きます。
○委員長(堀江正夫君) まだ休憩宣告していませんから、聞いてください。
○国務大臣(三塚博君) これに明確に詳細な記述が行われておりまして「宇宙空間の探査及び平和的利用」、こういうことで長期間の相互協力を得たい。あるいは、とのことは民生用でありますので、特に目的の第一条に平和的目的のために「民生用宇宙基地の……
○委員長(堀江正夫君) 丸谷君、外務大臣が答弁していますから聞いてください。
○国務大臣(三塚博君) 詳細設計、開発、運用及び利用を行う」こういうことでありまして、まさに産業、民生用ということで行われておるわけでございます。SDI研究計画に関する内閣官房長官――国会で論争されました計画は、今アメリカ局長言われますとおり、このことは世界平和への重要な計画である。こういうことで、このことを我が国の立場として合致するということを政府として声明をいたしたということでございまして、まさにアプローチー協議の中でもそういうことで確認をし合って、日米の中でその基本が構築をされておりますものでありますから、これをただいま宇宙ステーションという、産業、民生用とリンクさせてその計画がどうであるかということでありますと、今委員長御指摘のように、具体的にこれとこれのプロジェクトはどうじゃと言われますならば、それはまさに軍事専門の技術ではありませんかという回答ができるのでありますが、今日の先端技術というのは広範にわたり、政府委員の言いますように、五百も千もある研究課題にわたるということでありますれば、そのことを日本モジュールにおきましては、きちっと平和利用であるという観点からチェックをいたしましてアメリカ利用についても取り組んでまいりますと明確に申し上げておるわけであります。 それをアメリカのモジュールにおいて何が行われるかと。これも平和利用ということで行われている観点、非侵略的という言葉が使われておるようでありますけれども、そういう中においての米国モジュールにおける研究というものも広範多岐に汎用に行われておると、民生産業用という意味で、そのとらえ方が、今日の科学技術の水準の中で、とらえる人によって、それは軍事的目的になるのではないかということ、いやそれは平和目的であるという二つの議論が必ず出ると思うのであります。
○丸谷金保君 そんなこと聞いていないんですがね。
○国務大臣(三塚博君) ですから、そういう中でこのことをきちっとやられてしかるべきであるし、我が国もこの協定に参加をすることについて、平和利用ということで言わなければなりません。 こういうことで 米国モジュールについて我が国がそこに立ち入っていつでも行っておればよろしいかもしれませんが、それはこの協定の趣旨ではない。参加主体のそれぞれの判断で、協定の枠組みで誠実にこれを遵守するというのが国際協定の基本でありますので、ここは丸谷先生の御判断は御判断として、しかしこのことについての論議をさらに具体的に本件についてはどうじゃ、こういうふうに言われますならば、またその問題について誠実に答弁をさせていただく、こういうことではないのかと思います。
○丸谷金保君 全然これ四十分五十分、私の質問に答えてくれないんだよね。簡単なことなんだ。 私は、SDIが平和目的だという官房長官の談話、そしてそれは日本の政府の意思ですよ。だから、その平和目的だということを認めるなら個々のモジュールがどうこうということはないので、そういうことを認めているなら、四六%をアメリカが使用するところでSDIの研究がどんな研究であろうとなされた場合に、日本はイエスと言うのかノーと言うのかと。これはどっちかなんだよ。それに全然答えない。五十分ですよ、これ答えないのは。ほかの答弁聞いてもしようがないよ、もう。
○政府委員(有馬龍夫君) 大臣が仰せられたことに尽きます。 そして、それをさらにこの内閣官房長官談話そのものに沿ってお話しいたしますと、これはSD1が平和的であると日本政府が判断しているのではなくて、我が国の平和国家としての立場に合致するものと考えているということを申しておるわけでございます。
○丸谷金保君 同じことじゃないか。我が国はそう考えているんでしょう。
○政府委員(有馬龍夫君) したがって、SDIの実験、これは多岐多様にわたっておりますけれども、それの性格づけというよりは、我が国の平和国家としての立場、これは御承知のとおり一番最初に説明されているわけでありますが、それに合致するということを言っているのであって、今後具体的な案件が出てくれば、これはまさに大臣の仰せられたように、そのような立場から個々に判断してまいるであろう。そして、一番最初に答弁申し上げましたように、SDI計画というものがもしも米国が説明しているようなものであるならば、我が国の基本的な防衛政策に背馳するようなものであろうとは考えておりませんと、こういうことだと思います。
○丸谷金保君 まさにそのとおりなんですよ、私の聞いているのは。我が国が拒否するかしないかということを聞いているので、アメリカがどうこうということは聞いていないんだよ。 すると、日本はSDIの研究を、あなたが今言ったように、我が国の平和目的に合致するものという、日本政府がそういう判断をしているんでしょう。そういう判断をしている研究を、日本棟の中のアメリカが使う四六%の中で始めたときに、平和目的の利用だというふうに判断している日本政府がそれは平和目的でないというふうに判断を変えることがあるの。ないでしょう、政府見解として出ているんだから。これはとてもじゃないけれども、全然――これはちょっと休憩しないとだめだな、五十分かかっているんだ、堂々めぐりを。
○委員長(堀江正夫君) ちょっと待ってください。
○政府委員(丹波實君) この点につきましても、申しわけありませんが、私先ほどお答え申し上げたつもりでございますけれども、官房長官談話で言っております平和というものは、北米局長から先ほど御説明もございましたけれども、私が先ほど申し上げたことと全く同じことでございまして、日本として世界に平和を求めていくというそういう意味での平和ということでございます。 このSDI研究を判断する場合の日本の平和目的という基準の平和は、その個々の項目が、あるいは合金の研究なのかあるいは半導体の研究なのかあるいはミサイルをぶつ放すのか、まさにそういう項目によって平和的目的かどうかという個々の研究の性格を言っているものでございます。
○丸谷金保君 個々の研究は、全部SDIの研究でしょう。ほかの合金だろうがミサイルだろうが、個々の研究を言っているんじゃないんだよ。それらを全体として五百も千もあるといういろんな研究の総合体、これがSDIの研究ですと。SDIの研究だから、日本棟の四六%をアメリカが使わしてくれと言ってきた場合に、その個々の研究の問題じゃないでしょう。SDIの研究は平和目的に達すると言っているので、平和目的に達していれば認めるんでしょう。大臣、どうなんです、平和目的に達していれば認めるんでしょう。
○国務大臣(三塚博君) これは平和国家の立場に合致するということで、ただいまは仮定のお話で今御質問いただいているわけでありますが……
○丸谷金保君 仮定じゃないんだよ。
○国務大臣(三塚博君) それがそういうことで認定をされました場合は、平和国家の立場に合致する研究であると。SDIといいましても総合研究で、最終的に決定をする話でございまして、ですから私先ほど来申し上げておりますのは、個々の研究プロジェクト、基礎研究というものが、これは確実に軍事目的でありますというのなら、我が国は四六%の参加は認めませんよ、こう申し上げているわけです。
○丸谷金保君 だから、アメリカだって軍事目的と言うはずないでしょう、状況によって。九条八項の(b)で平和目的についてということの協定がある以上、アメリカが宇宙基地の中で軍事目的でやりますと言うはずがないじゃないですか、あなた何言っているの。
○国務大臣(三塚博君) ここを丸谷委員に答弁申し上げるのでありますが、ですから政府委員も言っておりますので、SDI研究計画とは弾道ミサイルを無力化することによると……
○丸谷金保君 わかっている、そんなことは。そういうことを聞いているんじゃないんだよ。
○国務大臣(三塚博君) こういうことの、これは平和達成の手段でありますということですから、我が国も平和国家としてその立場に合致する、こう官房長官がこれ申し上げている、この声明を読みますとね。そういうことじゃないんでしょうか。
○丸谷金保君 とてもじゃないけれども、この繰り返しじゃどうにもならない。
○矢田部理君 休憩を求めます。 この答弁はだめです、私が聞いていても。理事会で少し協議させてください。
○丸谷金保君 もう五十分やっているんだ。
○矢田部理君 ちょっと速記をとめるように言ってください。これは同じ繰り返しで、だめだ。
○政府委員(有馬龍夫君) 先ほど来申し上げておりますように、この構想全体、すべての要素一つ一つをも含めて、それがいわゆる軍事的なものであるとか平和的なものであるとかということをこの官房長官談話が判断しているのではなくて、この構想の研究開発というものは平和国家としての我が国の立場に合致するということを言っていることに尽きるのであって、個々の要因というものはその段階で、我が国は平和国家としてのそのような立場から見ることでありましょう。全体の構想、しかしそれは申しておりますように、さまざまな要因から成り立っております。我が国がその一つ一つについて、それが平和的であるということを判断することがこの談話の目的ではなかった、性格ではなかったということでございます。
○矢田部理君 ちょっと休憩を求めます。いずれにしてもだめです。今の答弁では丸谷さんの質問に的確に答えていない。同じことの繰り返しです。ちょっと理事会で協議してください。
○国務大臣(三塚博君) 丸谷委員と政府委員との質疑応答、長くてもう五十分と言われる。私もお聞きしながら、それと官房長官談話を引用されての御指摘でありますから、この官房長官談話の文面を見つつ、なお政府委員各位の答弁を補足するという形で、基本的に平和国家としての立場に合致するという官房長官談話の骨子を踏まえて、あらゆる観点から丸谷委員の質疑に対して申し上げてきたわけでありまして、要すれば答弁の骨子はSDIの問題についてでありますから、この宇宙ステーションにおける研究についての種々の観点からの御質疑、五千の研究科目があるであろうと言われる中で、ですから具体的にプロジェクト、基礎研究は何かということをお示しをいただきますならば的確にそこで申し上げてまいりますと、こういうことを言っておりますのでありまして、この辺は御理解をいただきませんとこの審議は逆に進まないのではないでしょうかということです。
○矢田部理君 とりあえず十分間休憩。
○委員長(堀江正夫君) 十分間休憩いたし、十一時三分再開をいたします。 午前十時五十三分休憩 ―――――・――――― 午前十一時十分開会
○委員長(堀江正夫君) 委員会を再開いたします。 丸谷委員の質問時間の残り十分間は後刻これを行うこととし、伏見康治君。
○伏見康治君 まず外務大臣にお伺いいたしたいんですが、私はきょうひょいとここへ入ってまいりましたので外務大臣の所信表明を伺わなかったんですが、後で文章を拝見いたしましたら、私の見た限りでは、あるいは近眼で見落としたかもしれませんが、国際連合についてのお考えが一つも表明されていないように思って、甚だ残念に思ったわけです。 日本は安保体制でアメリカ依存の国でございますが、同時に、一国に偏ってしまうのは非常にぐあいが悪いとお思いになったのだろうと思うんですが、私たちの先輩の政治家たちが国連重視主義という立場を一方においておとりになって、一国だけに頼るという弊害を防ごうとなさったのだと私は理解しているんです。ですから、日本にとって国連重視という立場は特に重視していかなきゃならないと思うんですが、その国連についてお考えが表明されていないのは何か特別な理由があるのでしょうか。
○国務大臣(三塚博君) 既に国連重視外交というのは我が国外交の基本でございまして、明示的に申し上げませんでしたことは、もう大前提としてあるということでありますものですから、宇野新内閣の発足に伴いまして外務大臣を拝命いたしたことにかんがみまして、政府外交方針の骨子的なといいますか、継続的、一貫性の問題点を申し上げさせていただきました。 まさに先生御指摘のように、国連活動に関する方針は我が国外交の重要な基本的な大きな柱でありますということでありましたものですから、ほかに他意はございません。
○伏見康治君 昨年、国連で軍縮総会がございまして、それに私は国連議員連盟の一員として参加させていただきましたし、またこの四月に、前の竹下総理大臣が招待されたんですか、国連が京都で軍縮会議をなさいました。そのときにも出席させていただいて、軍縮の問題を通して、特に国際連合というものを大事にしなきゃならないと思いますので、外務大臣は国連のことを夢嫌にもお忘れにならないようにひとつやつていただきたいと思います。 いろいろ質問を用意したんですけれども、大分時間が短くなってしまいましたので、国会軽視というか無視というか、そういう関係が対外関係では多いような感じがいたします。 例えば、FSXの協定というのがございますが、国会では正式には議論されていない問題です。アメリカではコングレスの中で大論争の対象になっていると伺っているんですが、日本ではこれがどうして国会の正式な議題にならないのでしょうか。それから、対米武器技術供与の取り決めというのも一九八三年にございますが、これも国会で正式には議論されていない。それから今、丸谷議員が問題にされましたSDIの協定というのも国会では正式な議論になっていないわけです。それから、きょう私が特に伺いたいと思っているのは、新日米科学協力協定なんですが、これも国会で十分に議論されずに済んでしまったような感じがいたすわけでございます。 私は、こういう大事な問題が委員会の議論の対象にならずに――私は商工委員会に属しているものですから、商工委員会でこの間怒ったんですけれども、何か中小企業者の保護政策の一テーマをちょっと変えるか変えないかということで一々何時間もかけて議論なさっていて、大事な問題はちっとも議論しない。内閣の方で何か国会操縦の上手なことをやって国会議員をばかにしておられるのではないかという印象が避け得られないんですが、こういう一連の重要な問題についてもう少し国会で正式な議論をすべきだとお思いになりませんでしょうか、その点をお伺いいたします。
○政府委員(福田博君) ただいまの先生の御質問の趣旨は、こういう一連の政府間合意というものを国会の正式の承認の対象とすべきではないかということではないかと思いますが、そういう御質問であるとしてお答えを申し上げます。 これにつきましては、従来から国会でいろいろ議論がなされておりますが、政府側といたしましては、昭和四十九年の二月二十日に当時の大平外務大臣が衆議院の外務委員会で、行政府としてどういうものを国会に御提出し、御審議をいただいて、その御承認をいただくかということでいわゆる大平三原則と申しますか、そういうものを言っております。 要するに、国際約束の中で法律事項を含むもの、つまり法律事項というのは、かいつまんで申しますれば、新たな立法を必要とするようなことを約束する、あるいは今ある法律を維持していかなければならないというようなことを約束する、そういうものを含んだものを法律事項を含むと申しますが、そういうものを含んだ条約といいますか、国際約束。それから第二に同じ意味で、予算的にそういう約束を含むという意味で財政事項を含むもの。それから第三に、法律事項または財政事項を含まなくても国と国との基本的な関係を律するもの。これは具体的に申し上げた方がいいと思いますが、例えば日中平和友好条約とか日韓基本関係条約とかいろいろございますが、そういうようなものを締結するという場合には、これは国会の御審議を得て御承認いただいた上で締結をするということが常道であろう。 他方、その三つを除きましたものにつきましては、我が国行政府が法律的に授権されている、あるいは財政的に予算の範囲内でやるということにつきましては、我が国行政府が外交の処理の一環としてその枠内で先方の政府あるいは二国間以上にわたる場合もございますが、さまざまな形で国際約束をしていくというものは、これは国会の御承認を得るために提出するということはしない。もちろん、その実際的な内容について委員会その他の場で御議論をいただくことは我々も喜んでやっておるわけでございますが、承認の対象としない。それはまさに憲法に書いてありますように、法律をつくる、あるいは予算的なことをするという場合には国会の議決を要するというようなことを反映して、それに見合った形で、そういう内容を含むものについては国際約束をきちんと国会の御承認を求めるために提出するということで従来からやっておって、それについて御理解を得たいというふうに思っております。
○伏見康治君 大平三原則というのは一応のめどみたいなもので、重要な案件というものは大平三原則の中の一番おしまいのところ、第三の原則というのは意味が相当あいまいだと思います。 それはそれとして、FSX協定について申しますというと、アメリカでは国会内で非常に大きな議論が行われているように新聞では書かれておりますが、日本ではそれほどでもないような感じがするんですが、アメリカの行き方は日本とは違うんですか。
○政府委員(有馬龍夫君) 御指摘のとおり、FSXにつきましては米国の議会において大きな議論がなされました。しかし、これは去年十一月に締結されました交換公文についてそれを認めるか認めないかということではございませんで、米国には米武器輸出管理法というのがございますけれども、これに基づいて、FSX共同開発計画の関係企業間の技術援助契約に基づくF16の技術、仕様の我が国移転について議会に通告を行うわけでございます。それは三十日間の猶予期間を置くということになっておりますけれども、その間上下両院ともに幾つかの行動をとる可能性があったわけですが、それを含みとしていろいろな議論がなされたということであって、先ほど条約局長から説明申し上げましたような意味での仕分けで申しますれば、このFSXも米国におきましては行政取り決めとして取り扱われていたわけでございます。
○伏見康治君 ということは、我々日本の国会の中でもこの問題を別の角度からいろいろ議論してしかるべきだというふうに理解したいと思います。 それで、私が今実は一番心配しているのは、私は科学者だったものですから、日米科学技術協力協定というものがどういうことになっているかについて非常に関心が深いわけですけれども、昔からありました日米科学技術協力協定というのは一種の紳士協定で、あってもなくてもいいようなものだったと思うんですが、それがにわかに非常に重要な意味を持つものになってきたんだろうと思うんです。これを成立させるために大変長い時間がかかったというのは、つまり昔の紳士協定的なものから何か非常に難しい条件のついたものになるための産みの悩みであったんだろうと思うんですが、一体どういう、何が長い間かかるだけの争点であったんでしょうか。
○政府委員(遠藤哲也君) 実は私は、個人的なことになりますけれども、この協定の日本側の交渉責任者であったわけでございますが、前の協定と、実は新協定は去年の六月に調印されたわけでございますが、その間の違いというのは、今先生御指摘のように二つあるんじゃないかと思うわけなんです。 一つは、科学技術というものの重要性が非常に大きくなってきたということ、これはこの数年間に極めて著しい現象として言えるんではないかと思うわけでございます。それからもう一つは、日本のいわゆる科学技術分野における力といいますか、力が向上してきてアメリカから日本の科学技術に対する期待感が高まってきた、こういうふうな二つの要素があるのではないかと思います。 このような二つの要素を踏まえまして新協定と旧協定を比べますと言えますことは、相変わらずある意味では決して規範的なものではなくて、紳士協定というような色彩が強いのでございますけれども、一つは、やはり具体的な協力分野を拡大していきたいという意向がアメリカから物すごく強く出てまいりまして、これは日本側からもかなり同じでございますので、協力分野の拡大をうたうこと、規定することが一つの日米間の問題であったわけでございます。 もう一つは、御承知のように、日本の科学者あるいは研究者がアメリカに行って、アメリカから来る研究者、学者の数が少ないという、いわゆる研究者不均衡の問題をもうちょっと直すべきではないかという不均衡是正の問題。 それから、同じようなことはいわゆる研究情報についても言えるわけでございまして、日本からの研究情報というのはなかなか海外に流れないけれども、日本は海外の研究情報をどんどん受け入れている、ここに不均衡がある、この是正の問題。 それからもう一つは、日本の研究体制をもう少し開放してくれないかという、いわゆる何といいましょうか、非常に雑な言葉で言いますと基礎科学ただ乗り論というか、基礎科学を日本はもうちょっとやってくれと、こういうふうな要望。 こういうようなものが一緒になりまして、かなりの間、交渉に時間を費やしたわけでございますけれども、結果といたしましては、去年の六月に調印されましたようなかなり大部な協定ができ上がったわけでございます。
○伏見康治君 それで、その協定の結果、高級諮問委員会というのですか、妙な名前の委員会だけれども、そういうものができ上がって、その高級諮問委員会が具体的なことについての議論を開始したというふうにうわさを伺っておりますが、そこでは今どういう議論が行われているんでしょうか。
○政府委員(遠藤哲也君) 先生御指摘のように、実はこの日米新科学技術協力協定を遂行しますために、三つの機構をつくったわけでございます。前回の協定は一個だったのですが三つにした。つは大臣クラスの委員会、もう一つは局長クラスの委員会、それから三つ目に、これは横になりますけれども、今御指摘の諮問委員会。諮問委員会は、日米ともに産業界、学界、そういったようないわゆる有識者を中心とした委員会でございまして、日本の場合は岡本道雄先生とかあるいは猪瀬先生等々、約十人近い先生方に委員になっていただいているわけでございます。 そこでは、まず大所高所から日米においてどういうふうな協力分野を今後進めていくのが一番いいかという勧告をいただく。それから、日米間あるいは日米双方におきまして、産官学のいわゆる三者間の研究協力体制をどういうふうにしていくのが科学技術の進歩のために一番いいのかというような点。それからもう一つは、日米間の交流を促進するためには一体具体的にどういうふうな措置がいいかという、こういうふうな大所高所からの示唆をいただいて、それをいわゆる政府間レベルの会合に反映していく。こういうことで、実はことしの一月、先方からメンバーが参りまして、日米両方の有識者の間で第一回目の会合を持ったわけでございます。これは一過性じゃなくて今後ともずっと続けていく、大体一年に一回ぐらいの会合を予定しているわけでございます。
○伏見康治君 先ほどの御説明の中でどういう問題が中に含まれているかという御説明があった中に、私は当然出てくるはずだと思ったことが触れてなかったと思うんです。研究協力をやった成果について、アメリカの立場と日本の立場の根本的な違いがあって、というのは、アメリカは軍事大国であって日本は平和大国あるいは通商大国、アメリカは何かというとディフェンスに対して問題を持って絡めてくるわけですね、日本としては極力平和目的、平和目的というところに話を限定したいという争いがあったはずだと思うんですが、その点についての御説明をもう少ししていただきたい。
○政府委員(遠藤哲也君) この点につきましては、実は今度の新協定と申しますのは、知的所有権をどういうふうに日米で分けるかというかなり詳細な規定が入っているわけでございます。そこで、ちょっとこれは仮定の議論になりますけれども、知的所有権、発明の結果の知的所有権、共同研究の結果の知的所有権を日本側が全部とるというケースもありますし、知的所有権を全部アメリカ側がとる、あるいはその両方でもってシェアするという、大ざっぱに言いますと三つのケースがあるのかなという感じがいたします。 そこで、日本が知的所有権を全部とるという場合には、これは日本には秘密特許制度が全然ございませんし、全く問題がない。それじゃしからば、アメリカ側が知的所有権を握るというふうなケース・バイ・ケースの取り決めもあるいはなされようかと思いますけれども、その場合にはアメリカのもちろん特許法に従う。そこで、今先生の御指摘はそういうときにアメリカは秘密特許制度があるではないか、これに囲い込まれるではないかと、こういうことだろうと思いますけれども、実はこの協定は、いわゆる秘密関係は一切扱わないという建前になっているわけでございます。したがいまして、当初から秘密を要するようなものは一切扱わない。しかしながら、この研究協力活動の結果、何か出てくることもそれはあり得ないわけではないわけで、その場合にアメリカ側の特許権、アメリカが知的所有権を持つ場合にそういう何か出てきたときにどうするんだということにつきまして、これはもう協力活動やめるという了解ができているわけでございます。 したがって、この協定に関する限りは、いわゆる秘密の関係のものはこの協定の中には入らないという仕分けをしておるわけでございまして、逆に言いますと、この協定を日本側で調印いたしますときに、現行法令のもとにという字句をきれいに入れているわけでございます。
○伏見康治君 今、日本では秘密特許が全然ないと言われた点は少し事実に反するんじゃないかと思うんですけれども。
○政府委員(遠藤哲也君) ちょっと私の舌足らずなところがあったかと思いますけれども、いわゆる一般的な意味での秘密特許制度はない。特に日米間の科学技術協力協定に関します限りは、そういうのは想定されない、考えられないということでございます。
○伏見康治君 その線をひとつ守っていただきたいと思います。 先ほどSDIの議論が繰り返し行われたと思うんですが、SDIの全体構想というものは、これはレーガン大統領が、ある種の科学者の、ほら吹きの科学者にだまされてそういう壮大な夢を描いたにすぎないと私は思うのですが、つまり大陸間弾道弾が飛んでくる途中で全部やっつけることができるようなものを考えろという、それは紙の上で絵そらごとをかくことは幾らでもできますが、実際それをつくることになると大変なことになるということは、アメリカの科学者自身がいろんなところで指摘するとおりでございます。 それで、この数年の推移を見ておりますと、実際そういうふうに皆さんなっているような感じがします。つまり、言葉はSDIで変わりがないんですけれども、その内容はもうどんどん変わって変質していると私は思うんですが、そちらではどういうふうに理解しておられるか。
○説明員(池田維君) お答え申し上げます。 SDIの研究計画につきましては、非核の防衛的手段によりまして弾道弾が着地いたします前にそれを空中で打ち落とすということを考えているわけでございまして、これは究極的に核廃絶を目指しているということでございます。この研究計画に従いますと、現在アメリカの国防省、特にその中のSDI局を中心といたしまして多くの民間企業の参加を得ながら進められておりまして、今後最終目標といたします技術水準を達成するためには解決すべき問題というのは数多くあると思いますけれども、現在のところ着実に進捗しているというように承知いたしております。 それから、ブッシュ政権になりましても基本的にはレーガン政権の構想をそのまま引き続いて支持しておりまして、具体的にはまだ細かい計画は打ち出されてはおりませんけれども、全体の枠組みにつきましては従来どおりの構想を引き続いて行っていくということでやっているわけでございます。
○伏見康治君 そういう認識は、表向きはそういうことを言ってこられるんでしょうけれども、極めて甘いとしか私は言いようがないと思うんですが、つまり外務省だけの立場でそういう認識をなさらずに、科学技術の方面の方々の知識を動員しなければ、そのSDIの研究の実態がどうなっているかという判断はできないはずだと思うんですが、今おっしゃったことは外務省の立場で言われたことにすぎないと思うんですが、そうじゃないんでしょうか。
○説明員(池田維君) ただいま申し上げましたけれども、ブッシュ大統領は就任前から戦略的観点から、ソ連との軍備管理交渉を成功させるという観点からも、SDI研究の継続を支持するということを発言してきておりましたわけで、そういった意味では政策的な変更は新政権になってもないわけでございます。 そして、最近も再三にわたってブッシュ大統領は、今後とも引き続いてやっていくということを言っております。もちろん、アメリカの防衛費の全体の枠の中で進められますから、そういった意味で防衛費全体が横並び的であるということで、若干経費的にはスローダウンする面もあるかと思いますけれども、技術的な面を含めまして今後ともやっていくということを明確に打ち出しているというように私ども理解しております。
○伏見康治君 ブッシュさんがソビエトとの軍縮交渉の一つのこまとしてSDIを使っておられるということは、これはもう極めて明らかなことだと思うんですが、しかしそれは、SDIが意味を持っているかどうかということはわからないままやっているわけです。要するに、いろんな言い方がございますけれども、アメリカで出たある科学者の分析の本の標題に「エンプティー・プロミス」という言葉が使ってありますが、要するにSDIというのは到底できない仕事を、いわば大統領に売りつけただれか科学技術者がいるにすぎないというのがむしろ一般の理解だと私は考えます。そういう表向きの、外交上のいろいろの取引だけをながめているのでなくて、科学技術的な研究の進展がどうなっているかということをもっと組織的にお調べになることを私はお勧めいたしたいと思います。 それで、きょう実はここへ参りましたのは、もちろん今問題になっておりますスペースステーションに参加するかしないかのお話を伺いたいと思ってやってきたんですが、実は私はこの外務委員会でやるよりは、科学技術特別委員会で質問する方がいいような問題をまず先にやらざるを得ないんですが、まず宇宙に対する開発計画の中で、有人であるか、でないかということは非常に大きな開発の技術上の違いだと思うんです。私は、人間を上げるよりは機械を上げる方がはるかに利口だと思っているんですが、どうして有人でなけりゃならないとお考えになるかの理由を、これは外務省の方には無理でしょうから、科学技術庁から伺いたいと思います。
○政府委員(中津川英雄君) 先生の御質問でございます有人より無人の方がということも、そういう考え方もあろうかと思いますけれども、我々としましては、宇宙空間での活動において無人で行い得るものについては、可能な限りロボティクスとか、人工知脳等の無人システムの発展を図るということは重要であろうかと考えております。 しかし、一方では宇宙という新領域に人間みずからが進出をして、人類の未知なる可能性を冒険するということも必要でありましょうし、また有人宇宙活動は、宇宙における多様な作業の円滑な実施でありますとか、未知の事柄への柔軟かつ効率的な対応というものも可能でございます。また、新たな知見の獲得ができるということでございまして、宇宙活動の発展にとって極めて重要な分野ではなかろうかというふうに考えております。こういった見地から、本件の宇宙基地計画への参加を通じて、有人宇宙活動にかかわる経験、技術等を蓄積していくということが、我が国にとって大きな意義を有するというふうに認識をしておるところでございます。 このような有人宇宙活動の意義とか重要性に関しましては、宇宙開発委員会におきまして我が国の宇宙基地計画への参加構想を検討をしてきた過程でいろいろ議論をしてございまして、その場といたしまして宇宙基地計画特別部会というのをつくりまして審議をしておりますし、長期的な宇宙開発政策を検討いたします長期政策懇談会といったところを通じても十分審議をしてまいりまして、こういった有人活動に参加をしようというふうにしたわけでございます。
○伏見康治君 もちろん、ある程度の吟味をなさってある程度の意義があるということで御計画をお立てになったんだろうと思いますけれども、しかし私の見るところでは、有人であるか有人でないかでもって技術のけたががたんと変わると思うんです。人間一匹を宇宙空間で養うためには大変な補助手段がいっぱい要るわけですが、オートメーションの機械でやれば何の保護をしてやらなくてもいい、非常に小さな機械一つで済んでしまう。人間を持っていくと、人間を働かせるために空気も食べ物も廃棄物の処理もやらなくちゃならないというわけで、大変な装置になるわけですね。まるでお金のかかり方が違うわけです。 そこで、有人でやるか無人でやるかの決断というものは非常に大きな決断であって、したがって普通の委員会の判断で話が済むような話ではないと私は思うんですが、非常に大きな判断だと思うんですね。最終的にはそれはどこで決めたんですか。
○政府委員(中津川英雄君) この宇宙基地計画への参加につきましては既に五十四年から話が出てまいりまして、基礎的な検討も宇宙開発委員会でいろいろやってまいりまして、予備的に設計をする段階を経まして宇宙基地計画の開発に入ろうということにしたわけでございますけれども、その長い期間の間に関係する人々の意見も十分拝聴いたしまして、こういう計画に国として入るということが意義があるというふうに判断をいたしましてこの協定の提出までこぎつけたということでございます。
○伏見康治君 今のは説明にならないので、科学者としてはいろいろな可能性を考えてそれぞれ研究をするわけです。いろいろなプロジェクトが出てくるわけです。しかし、そのプロジェクトを最終的に取り上げるか取り上げないかという判断は、どこか別のところでしないとだめなわけです。もし科学者がやりたいことを全部やらせるということになったら幾ら予算があったって足りるはずないですよ。どこで判断したかを聞いているわけです。
○政府委員(中津川英雄君) この宇宙開発計画につきましては、宇宙開発委員会というところでずっと審議をしてまいったわけでございますけれども、そのときには科学者の意向、技術者の意向も含めまして関係する各界の幅広い人の御意見をお伺いしながら固めてまいりまして、最終的に宇宙開発委員会として判断をして決定をしたというふうな状況でございます。
○伏見康治君 いろいろ宇宙計画について伺いたいことがいっぱいあるんですが、今の質問にやや関連すると思うので、HⅡという大きなロケットを今推進している最中だと思うんですが、それの目的はどこにあるんですか。
○政府委員(中津川英雄君) HⅡロケットを今開発中でございますけれども、このHⅡロケットは、静止軌道に二トン程度の人工衛星の打ち上げが可能だというものでございます。これは一九九〇年代の人工衛星開発の打ち上げ需要に対応することを目的として今開発中のものでございます。
○伏見康治君 ですから、HⅡというのはスペースステーションというものとは直接の関係はないと理解してよろしいわけですか。
○政府委員(中津川英雄君) 現在のHⅡロケットはまだ開発途上でございまして、人工衛星打ち上げということで開発を進めてございます。したがいまして、宇宙基地計画と並行した形で進むわけでございますけれども、宇宙基地にHⅡロケットでモジュールとか荷物を運ぶということが可能なはどまだ計画ができておりませんから、先々にはHⅡの上に荷物運搬ができるようなものを積んで宇宙基地に接近できるという可能性はありますが、それについてはまだ研究中ということで、今の宇宙基地計画に直ちに参画できるというものではございません。
○伏見康治君 いろいろ伺いたいことがいっぱいあるんですが、まず、日本の宇宙計画のほかに、今度の話は国際的な協力をしようというお話で、国際協力でものをするというのは私は大変いいことだと思うんですが、どうして西側だけの国際協力に参加するのかというところを伺いたい。 これがもし軍事目的の国際協力であるならば東側と対抗するという必要があるだろうと思うんですが、平和利用を目的とする宇宙計画であるとすれば、どうして東側を取り入れないのか伺いたいと思います。
○政府委員(遠藤哲也君) 実は、この宇宙基地計画と申しますのはアメリカ側が中心となりまして進めておるわけで、アメリカから、ヨーロッパあるいはカナダ、日本に、入らないかという招請がありまして、その結果、先ほど申し上げましたように、宇宙開発委員会の御審議等々を経て結論に達したわけでございます。 他方、ソ連あるいは東側はどうかという御質問でございますけれども、別に東側との関係をシャットアウトしているわけではもちろんなくて、東側との間でも今のところ若干の宇宙科学協力は行われておりますけれども、さほどの実は大きなまだ宇宙開発関係での協力は行われていないわけで、これにつきましては、まだ今のところソ連から、こういうふうにというふうな具体的な提案も受けてないわけでございます。したがいまして、別に東側を排除しているということは全くなくて、いい計画があれば具体的に検討してまいりたい、こういうふうなことでございます。
○伏見康治君 お話を承っていると、日本の宇宙計画は全部受け身であって、よそから声がかかると応ずるか応じないかを考えるという、全く自主性のない宇宙計画なんでしょうか。
○政府委員(遠藤哲也君) 今までのところ、私からこういう御答弁を申し上げるのはどうかと思うんですけれども、日本の宇宙開発というのは米ソに比べますと本当に何十年かおくれて出発したような、いわゆる後進国でございまして、近年やっとこさ何とか追いつきそうな状況というのが正確なところだろうと思うのでございます。したがいまして、今までのところは、自分からこういう計画をもってやるからみんなやってこいというふうな自主性を発揮できる状況にはなかったわけでございますけれども、しかしながらかなり力もつきかかっておりますし、今後はできれば日本が小規模ではあっても自主的な、あるいは日本がイニシアチブをとるような形での何かプロジェクトがあればいいなということを考えております。 他方、発展途上国との関係におきましては、これもまあそれほど大規模というわけじゃございませんけれども、リモートセンシングとかあるいは人工衛星の受信設備等々で若干の協力は開始しておるところでございます。
○伏見康治君 去年でしたか、モスコーに行きましたときに、グラフコスモスというところを訪ねてきましたのですが、そこはよその国の、宇宙へのいろいろなものを上げたい方にいつでもロケットを使わさしてくれるという、そういう商売をするところができているわけですね。また、特によく調べたわけじゃありませんけれども、インドなんかはソビエトのロケットでもって自分の衛星を打ち上げたりしていると思うんですが、日本としてはアメリカのいろいろな技術を利用するということも必要でしょうし、東側の技術も利用するということはいいことではないかと私は思うんですね。少なくとも宇宙に関しては、スプートニクという形でとにかくソビエトの方が世界の大先輩であるわけですね。そのソビエトの技術というものをもっと習い覚える必要が私は十分あるだろうと思います。 ところで、五十一分でやめろといって、五十一分になってしまいましたんですが、最後に大臣に御意見を伺っておきたいと思うんです。 先ほどの丸谷さんの御議論を伺っていてこういうことを考えてみたんです。日本とアメリカとは、アメリカは軍事大国で日本は平和大国ですから、平和、軍事に対する考え方がまるで違うわけです。ということから、これが平和利用であるかどうかという判断は日本では比較的簡単でございまして、日本では平和利用であるかないかを判断するのにその金の出どころが防衛庁関係であるかないかによって判断すればいいわけです。つまり、科学技術庁のお金を使っている限りは、これは平和利用であると安心して使えるわけです、日本では。ところが、アメリカではそういうことにはなっていない。アメリカでは軍部が基礎研究にまでお金を出しています。大学の先生がエアフォースからお金をもらって素粒子の研究をしたりしている。アメリカでは軍事研究というものと平和研究というものが予算的に全く入り乱れているわけです。私は、日本の方の考え方の方が非常にすっきりしていてよろしいと思うのです。つまり、ある研究が軍事研究であるかないかは、その研究をやらせる主体が軍部であるかそうでないかということによって判断するのが一番いいと思うのですが、大臣はどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(三塚博君) 一般論として、その国その国の方針と制度と法律がこれありでありまして、先生御指摘のように、平和利用ということでありますと我が国の制度の方がすっきりしている、これは言えると思います。
○委員長(堀江正夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、井上吉夫君、最上進君、立木洋君が委員を辞任され、その補欠として永野茂門君、小野清子君、吉井英勝君が選任されました。 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後零時三十分まで休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ―――――・――――― 午後零時三十分開会
○委員長(堀江正夫君) ただいまから外務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○黒柳明君 外務大臣、昨晩のニュースで上海の三人の方が処刑されたと。これは私非常にショックを受けましてあっちこっち話をし、夜中アメリカからも電話がかかってきましていろんな意見交換いたしましたが、外務大臣、どうですか、この三名の処刑のニュースを聞きましてどういうふうに受けとめられましたですか。
○国務大臣(三塚博君) 結論からいいますと、極めて残念な結果になったなというのが率直な感想でありますけれども、本件は、委員も御案内のとおり、基本的には中国の司法制度の枠組みだと言わざるを得ません。二審制度のようでございますが、だといたしますると、コメントを差し控えるべきなのかなというふうに考えておるところであります。 取り締まりの強化など、先般来中国政府による一連の措置というものは、国際社会の中におきましてせっかく改革開放という十年にわたる中国のよき国際的な評価、イメージというものにいささかでも傷をつける、あるいは大きく傷ついたということもできようと思いまして、そういう点で私ども、隣国として中国の改革開放政策に協力をしてまいりました立場からいたしまして、残念であるというふうに思わざるを得ないというのが率直な見解でございます。
○黒柳明君 中国のよき伝統のイメージが悪くなったと。当然私たちもこの前も言いましたように非常に対中姿勢というのは積極的だったものですから、それなりのやっぱりリアクションも大きいと、こう思っているわけでありますが、さらにきのう山東省で十七名が死刑の宣告を受けた。昨日の上海の三名の方も事件発生以来二週間、一審があってから一週間という、これは国内の諸手続が完備していれば私たちは内政不干渉ですからこれについて云々は言えませんけれども、またそうなりますと当然この十七名の普通ならば処刑と、こういう手続順序というふうになるのではなかろうか。まさかこんなことはないとは思いつつ、どうなんでしょうかね、確かに日本の立場というのは私たちもよくわかるわけであります、政府の微妙な立場は。欧米諸国とは完全に違う。これもわかりつつ、それから人道、人権というものについての日本人というか我が国の伝統的な考え方が欧米とは根底的に違うものがある。違うということよりもちょっとずれがあると。これもわかるんですが、十七名についても直ちにまた処断される可能性があるので、もうここらあたりで、外務大臣、日本政府として少なくともこの十七名についてはもうこれ以上人殺しはやめよと、こういうようなことはストレートにやっぱり厳しく言わなきゃならない段階じゃないでしょうか。こんなことはないとは思いますけれども、ないとだれも断言できません。
○国務大臣(三塚博君) 再度の御指摘でございます。 我が国といたしましては、総理、官房長官、私と、またアジア局長あるいは外務省報道官等々、それぞれの立場で憂慮を表明してきたところであります。特に、六月四日以降、諸外国の論調、また逮捕あるいは処刑という昨日の件につきまして西欧、米等のそれぞれの立場から、それぞれのコメントなり声明なり、首脳の会見におけるその発表なりが行われておるわけでございまして、先ほでも申し上げましたとおり、中国は営々として戦後四十三年苦難を乗り越え、特に十年前から新しい社会主義の国家形成という意味で大変な改革開放という努力をされてきまして、大変評価が上がってきておりましたやさきでありますだけに、私は隣国としてぐっとセーブをいたしておるわけでございますが、各国のそういう憂慮でありますとか、ある意味の批判でありますとか、こういうことが相次いでいる中に、我が国が隣国でありますだけに息吹が、また息遣いが聞こえるわけですね。太平洋を隔てた合衆国というアメリカ大陸あるいはアメリカ大陸を経てヨーロッパという国と地理、体制という意味で違いますものですから、静かなる状態が一日も早く出ますことを念願しつつ見ておるわけでありますが、どうか国際的なこのような声にも耳を傾けていただけますように期待をいたしたいということであろうと思うのであります。
○黒柳明君 もうこれは人権問題じゃなくて人道問題で十七名の生命の問題ですからね。そうなると、十七名の問題についても積極的には発言はいたしかねるというようなニュアンスですね。 そうすると、どうですか、もう一歩下がりまして、きのうも在日留学生あたりが非常に勇敢な発言をテレビを通じてやっておりましたですけれども、経済開放は続ける、政治的弾圧はさらに強化する、こういう中で日本の企業は、これは日本は自由経済ですから、どんどん行ってそこでもうけること、これに対して日本政府は別にタッチすべき性質のものじゃありませんけれども、日本企業だってばかじゃありませんから今の政治的な厳しさというものはとうに知っておるわけでありますけれども、まして人権問題から人道問題、生命の問題にまで発展しているわけですからね。にもかかわらず、先般外務大臣がおっしゃったように、日本企業は続々帰って仕事を始めておるわけです、やむを得ない状況があるけれども。 そこらあたりにもうちょっとやっぱり判断しなきゃならないというよりも、今のこの厳しい中で政治的ないわゆる弾圧、経済開放、これはもう非常に私たち矛盾を感じるわけですが、企業はそういうことをどう思っているのだと、こんなことあたり、ただ行くな帰るなということじゃなくて、もう一本中期的な政治判断も含めて、日本政府として中国関係の商社、企業に対してもう一つやっぱりサゼスチョンをする今は時が来ているのじゃないですかね。どうですか。
○国務大臣(三塚博君) 御説のとおりでございまして、民間の企業でありますから政府といえども命令する立場にはございませんが、こういう人道上の問題に相なっております点、それと同時に退去命令を出ささせていただきました。これは邦人の人命の保護といいますか安全性という意味でお帰りをいただいておりまして、いまだその解除をいたしておるわけではございません。そういう中で、最低限保守管理という点、それから遂行いたしておりますプロジェクトが出戻りになりませんように、平静を待って直ちにスタートを切るという立場にあるわけでございますが、その程度のことは効率的な運用という意味で許されることである。こういうことであったわけでありますが、ただいま御指摘のように大挙してということであるとすれば、今日、先般の外務委員会の委員の御指摘なども踏まえまして、それなりに私は私としても申し上げましたし、担当局も、口頭ではありましたが、なだらかな形で意味がよくとれ得ますように今日の置かれておる状況の理解を求めたわけであります。 そういう中でありまして、なおかつそういう御批判が存在をするということについては、もう企業の人道に関する倫理観と言うんでしょうか、存在の意義と言うんでしょうか、企業存在の意義と言うんでしょうかね、活動の基本と言うんでしょうか、適当な言葉が見当たりませんが、そういう意味で企業自体の御判断をまちたいということでありまして、また状況を見つつ、私どもも対応していかなければならないのかなと思っておるところであります。
○黒柳明君 アメリカ局長、有馬さん。きのう、日本に非常に理解のあるアメリカの議員、むしろ親日派の議員、それから国務省の元役人にちょっとそんなことを雑談的に意見聞いて、向こうもこちらの意見を聞きましたけれども、どうですか、あさってから大臣が訪米しまして、当然この問題が相当厳しい問題になって、どういう話になるかこれはわかりませんけれども、非常に向こうは厳しい姿勢で臨んでくるんじゃなかろうか。こう思うんですけれども、アメリカ局長、今向こうの新聞、テレビでは皮相的なことはわかります、報道されていますからね。ですけれども、大臣はこれから行かれるんだし、一番重要なときなんですから、今アメリカの中国問題に対しての受けとめ方というよりも、日本の外務大臣が訪米するときにどういう態度でこの中国問題に臨んでくるか。そういうようなことについてどのような感触なりっかんだ情報なりで分析しておりますか。
○政府委員(長谷川和年君) 現下の中国問題に関するアメリカの対応でございますが、御案内のとおり、ブッシュ大統領が記者会見も何回かやっておられまして、米国としての種々の対応を行っております。ブッシュ大統領が行いました記者会見の内容につきましては御存じと思いますので、私この場でもって繰り返しませんが、基本的には米中関係、中米関係というのは大変重要な関係である、こういうことを認識されまして、極めて抑制した落ちついた対応をしている。 ただ、一番新しい措置でございますが、二十日でございますが、ブッシュ大統領が二点発表されまして、第一点は、これまでの米中間の軍事交流の中止に加えて、米中政府間の高級レベルの交流を中止する。この結果、七月十日に予定されていたモスバッカー商務長官の訪中が中止されることになるのではないかと思います。それから第二点が、国際金融機関による新たな対中融資に延期を求める、こういう二つの措置でございました。
○黒柳明君 アメリカ局長は、今おっしゃったようなことはマスコミで流されておりますけれども、そういうものを踏まえて日本の外務大臣が訪米するときにアメリカがどういう構えでいるか、何かそういう情報は握っていませんか。 例えば、大臣どうですか、こういう意見があるんですよ。確かに日本の立場はわかるし、米中と日中は違うと。企業についても政府はある意味において勧告もしている。いろんな会合もストップした。第三次借款についても延期せざるを得ない。みんなわかっているわけですね。ですけれども、いわゆる直接制裁ができない。ならば日本の企業に対してもうちょっと厳しく指導したらどうか。日本の企業に対して間接的な制裁、これも一つの方法じゃないか、こう言っているわけです。日本の企業だってよく実情知ってますから、日本の政府の苦しい立場を知ってますから、何が何でも向こうへ行って金もうけするばっかりじゃない、こういう感じもあります。ですから、もうちょっと日本政府が企業に対して厳しい指導ないしはストレートに言うと締めつけ、そういうものをしたらどうか。もうけばっかりに走らないようにさせたらどうか、これも一つの間接的な制裁なんじゃないか。日本政府は欧米諸国みたいに直接制裁はできないという関係があるならば、間接的な制裁をやりなさい、これも一つの案じゃないか。間接制裁を表面に出したら間接にならないわけですが、暗にやらなきゃならないわけですけれども、こういう意見も出てますよ。ですから、もうちょっとやっぱり考えれば考え方があるんじゃないですか、企業に対して。有馬さん、そういうあれは厳しいという感じしませんか。今度外務大臣があさって訪米されたとき、この中国問題について非常に厳しい姿勢がアメリカから要求が出てくるという感じがしませんか。
○政府委員(有馬龍夫君) 米国政府の最近来の中国情勢に対する考え方というものは、先ほどアジア局長が説明されたとおりでございますが、今般外務大臣が訪米されるに当たって、中国情勢についての基本的認識に大きな相違があるとは考えておりません。
○黒柳明君 基本的認識はこの前の委員会でもそんなに相違はない。ただ、もう基本的認識の段階じゃなくて、やっぱり行動の――中国も行動を起こしているわけですから、次から次に。どうなんですか、外務大臣、これは何か哲学的な話になりますけれども、日本人の人道問題に対する考え方、これは欧米と相当違いますか。生命に対する考え方というのは違いますか、欧米諸国とは。
○国務大臣(三塚博君) これは人間存在の守らなければならない基本的なルール、個人間においてもしかり、社会間においてもしかり、国際間においてもしかり、生存を与えられたことに対してお互いがそれに思いやりをいたし、理解しつつ進むということであるわけですから、全くそれは基本的には同じなわけでございます。ただいま来の御指摘で間接制裁という、企業を通じましてということでありますが、前段も申し上げましたとおり、私どもは人道問題については厳しくこれに対応しなければならない。また、かくあってはならない。中国もこのことは十二分に承知してくれるであろうというふうに期待はいたしておるわけでございますが、今日の起きております事態が私は内政問題であるというふうに今日ただいま冷静に受けとめる以外に、中国の現況を分析をした上から判断をせざるを得ない。 言うなれば、流動をいたしているわけでございますから、そういう点でその流動の全体を見定めてという意味は、なぜ流動といいますかというと、戒厳令下であります、戒厳令がいまだ解除されておりませんということを指して言うわけでございますけれども、そういうことで一日も早い鎮静化を目指すという観点から言いますと、世界の中で強い批判が寄せられておるときでありますだけに、我が国は人道上、人権上の問題について厳しく物を言い対応すると。 宇野さんがよき隣人はよき諌言をするという非常にいい言葉で申されたわけでございますが、その甚深な意味を御理解をいただかなければなりませんし、私どもも企業に対してなだらかな形で、保守管理の限度にとどめてほしいと。というのは企業行動の中で、企業行動も世界に存在し人類の中に存在をしておるという意味で、彼らは彼らとしてそれなりの帰られた人は行動をされてしかるべきではないのか。人間同士として、この辺のところも実は期待を込めておるわけでございまして、間接であろうとも制裁ということに相なりますと、中国が一番信頼をしておるといいますか、隣接の国日本までがということで、我々の今の苦悩をわかってくれないのか、どういうことにストレートに結びついてまいりますことを実は懸念を、心配をいたしておるわけでございます。 よって、今後における事態は、先ほど申し上げました世界の世論の動向をもうよくお聞きいただいているわけでございますから、そういう中で今後の中国の動きというものを注視していきたいし、国際的な声にぜひとも耳を傾けていただきたいと期待をするということで今後を見てまいる以外に、ただいまの時点ではない、こう思っておるところであります。
○黒柳明君 戒厳令下ということで一つの条件があると。そうすると、また処刑が続いたとしても、戒厳令下というまだ実情がはっきりわからない、推移を見なきゃならない、こういう前提から言うと、これからたとえ近々さらに処刑者が出たとしても今の日本の姿勢はそのままである、何ら変わるところがない、こういうことになりますかな。
○国務大臣(三塚博君) もう自後さようなことのありませんように心からお祈りを申し上げる、こういうことだろうと思うのであります。 法制上の決定は決定としても、人道という意味で世界の世論がここまできたということで、隣人としてよき諌言を私も同様申し上げさせていただく。その気持ちは、黒柳委員御指摘のように、まさにその念願を込めて祈念をしたいと思っておるところであります。
○黒柳明君 法務省、ビザの延期の申請というのがどのぐらい今出されているんですか、何件ぐらい。
○説明員(桔梗博至君) お答え申し上げます。 ただいまのところ、中国の国内情勢を理由として延長申請が出ている件数は、昨日現在で六十七件でございます。
○黒柳明君 それは当然六月四日の今回の事件始まって以後の延長申請ですか。
○説明員(桔梗博至君) さようでございます。
○黒柳明君 そうすると、その内容はどういうようなあれになっているんですか、留学生とか、短期、長期滞在とかその別は。
○説明員(桔梗博至君) 留学生等六月の期間以上を持っている人の場合でございます。
○黒柳明君 そうすると、申請は全部認められるということになるんですか。
○説明員(桔梗博至君) これは本人の申し立てる事情も勘案いたしまして、個別に検討して弾力的に対応したいというふうに考えております。
○黒柳明君 今回、事件が始まってからビザの延長申請については原則として政府ではそれを認める方針だというようなことが話が出たわけですけれども、よっぽどの事情がない限りその申請については許可する、こういう前提でやっぱり審査するわけですか。
○説明員(桔梗博至君) 一応本人の申し立てる事情も十分お聞きいたしまして、個別に検討して弾力的に対応してまいりたいというふうに考えております。
○黒柳明君 それはあれですか、個々によって滞在の期間も違うし延長の申請も若干違うわけですね。そうすると、その期間というのはどのぐらいかかるんですか。
○説明員(桔梗博至君) 審査の期間でございますか。
○黒柳明君 はい。
○説明員(桔梗博至君) これはなるべく早く結論を出すようにいたしたいと思っております。
○黒柳明君 留学生はそのうちどのぐらい入っているんですか。
○説明員(桔梗博至君) 留学生は今のところ二名でございます。
○黒柳明君 その留学生はいつごろビザが切れるんですか。それから、あとの五十何人の方も大体いつごろビザが切れるんですか。
○説明員(桔梗博至君) 一応在留期限が間もなく来るという人が申請に見えているわけでございます。
○黒柳明君 そうすると、何月ごろになるんですか。
○説明員(桔梗博至君) 今月……
○黒柳明君 今月というともう間もなくすでね。あと数日、一週間。十日ないわけですね。そうすると、それがもうすぐということになると、切れる前というと二、三日、一週間、切れる前に許可を出す方向で今審査しているわけですか。
○説明員(桔梗博至君) 切れる前に結論を出すのが原則でございますけれども、一応申請をお預りいたしますと、たとえ期限がその間観念的には切れたという場合におきましても違反ということにはならないように扱っております。
○黒柳明君 一部の報道で、最近、事件発生以来中国の政府の関係者の方が入国している人が多いというようなこういう事実は何かあるんですか、アジア局長。
○政府委員(長谷川和年君) そのような報道もございまして、私たちとしては関係当局とも接触しましていろいろ調べてみたんですが、今までのところ、確認されるような事実はないということでございます。
○黒柳明君 留学生がデモをやったり集会をやっていますね。そういうときに何かこう、これは私も現場へ行ってちょっと見たんですけれども、写真を撮って、留学生からするとあれは何だかんだなんて、これこそ全くわかりません、大使館の人だか何だか。向こうから来た人だとか何とか言っていましたが、ああいうものについて、留学生もそんなことをやればだれが写真を撮られたってこれはもうしようがないわけでありますけれども、そういうものについて万が一、やっぱりかつて日本であったように、そういうことを動機に向こうに連れ去られるとか、強引に国外退去させられるとか、それが中国に行って何か法的に処罰の対象になるとか、こういうことになる可能性については今のところ全くないとは私は思います。私そんなこと関知するところじゃありません。しかし、やっぱりそういう可能性があると。きのうなんかもテレビに出た人が電話で脅迫を受けている、こんなこともありましたね。 ですから、これは外務省がやることでもない、公安当局の仕事かもわかりませんけれども、そういう面について局長、全くそんなことは今の時点においては我々は関知しない、そんなことがあったらあったときだと、こういうふうなことですかね。何か私は、いろいろ聞きますと、やっぱりそういう動きはあるみたいな感じはいたしますよ、動きは。向こうから入っているとかなんとかじゃなくて、留学生にしてみると、反中国政府の抗議をしている人にとりますと、何か生命の危険を感ずるということも含めまして、非常にやっぱり脅威を感ずるような動きがある。こういうふうなことを言っているし見ていますし、そういうものについてはどういうような関心を持っていますかね。情報か何か入っていますかね。
○政府委員(長谷川和年君) 日本におります中国の留学生等の滞在期間の延長申請につきましては、ただいま法務省の方から委員に対してお答えがあったところでございますけれども、政府としましても、日本におります中国の留学生は八千人ぐらいおられますけれども、こういった方々の安全全般につきましては大変関心を持っておりまして、いやしくも我が国の主権下においてこういった留学生があるいは好ましくない状態に陥る、そういったことがあってはならないと思うわけでございます。 こういったことも念頭におきまして、こういった留学生の保護ということも考えまして、関係当局ともよく連絡、接触を行いまして情報の交換等も行っているところでございます。いろいろ報道はございますけれども、報道に関しましては現在のところ確認されるような事実はないということでございます。
○吉岡吉典君 会期の最終日ですけれども、私は、衆議院段階での論議、それからきょうの論議でも、この協定というのは、民生用の宇宙基地だといいながら実際には軍事利用を排除していない、軍事利用も可能だということをめぐって非常に重大な問題を持っている協定だということが明らかになってきていると思います。したがって、それを審議が十分行われないままに何が何でも成立させるようなことがあってはならないということを最初に申し上げておきたいと思います。そういうことをやれば、それはやはり禍根を残すことになるというふうに思わざるを得ないからです。 私、協定の内容に入る前に、間違って解釈するとまずいので、ちょっと先ほど伏見委員からの質問に対する答弁の中で、宇宙協力で東側もアウトしてない、排除していないんだという答弁がございました。これはこの協定をめぐってもそういうことであり、この協定についても東側にも参加を呼びかけたということなのかどうなのか、まず最初その点を伺いたいと思います。
○政府委員(丹波實君) お答え申し上げます。 この協定九条の八項の(a)、ページ数では二十八ページになりますが、そこに「参加主体以外の国又はその管轄下にある民間主体に利用要素を利用させる場合には」ですから、参加主体以外の国ですからこの協定参加国以外の国、その中には東側の国も入るわけですが、そういう場合には「すべての参加主体に対しその協力機関を通じて事前の通知を行い」云々云々と、そういう条件を満たした場合には利用させることができる。ただ、アメリカの同意も必要ですよということが書いてある。それを協定上の根拠にしてそのような答弁が行われたわけです。
○吉岡吉典君 アメリカは呼びかけたんですか、実際に協定参加するように。
○政府委員(遠藤哲也君) それは、アメリカが呼びかけましたのは、この協定の冒頭にもございますように、あるいはレーガン大統領の一九八四年の演説でございますけれども、ヨーロッパ、カナダ、日本に呼びかけたと、こういうことでございます。
○吉岡吉典君 その点きちっとしておきたかったのです。 本論ですが、まず正式に批准した国は今までどれだけありますか。
○政府委員(丹波實君) 批准書か、あるいは加入書、いずれか、法的には同じですけれども、いずれにしても批准書をアメリカに寄託した国は現在までのところノルウェー一カ国と承知をしております。
○吉岡吉典君 そういう状況ならなおさら我々は、十分な審議もしないで批准するというようなことで後で問題が残るようなことがないようにしなければならないと思います。 それはさておきまして、宇宙協定というのはなかなか難解な文章ですが、この協定をめぐって我々がいただいている資料で了解覚書というのがありますし、「実施取決め」というのが文中には出てきます。それは我々はいただいていませんけれども。一体この協定は本協定のほかにどれだけの文書があるのか、あるいは文書にならない取り決めというふうなものがあるのか。今後どういうものがつくられることになるだろうかということを最初にお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(丹波實君) 全体の立て方は、まず協定がございまして、それから協定の附属書がございます。これが合わせて一本、これが本体でございます。その協定を実施するに当たって必要な了解覚書、これがございまして、これは参考資料として国会、当委員会にも御提出申し上げておりますが、これらの協定及び了解覚書を具体的に実施していく上において必要な文書がいろいろ協定及び了解覚書の中で言及されておりますが、その中には取るという字と南極の「極」の「取極」と、それから取るという字と決定の「決」に「め」の「取決め」、そういうふうに呼ばれている文書その他がございます。総合的に全部挙げるのはなかなかあれですけれども、主たるものはそういうものでございます。
○吉岡吉典君 私はこの文章を見て、これはどれだけそういう取り決めがこれにくっついてできるかわからない協定だなという疑問を持ちましたけれども、実施取り決めというのはできているんですか。まだできていないんですか。できているけれども、まだ発表できないのかどうなのか。
○政府委員(丹波實君) 先ほど申し上げた「取極」それから「取決め」、混同しないようにそういうふうに読みますけれども、できておりません。今後、協力の過程で実施の問題を処理するものとして、そういうものが今後つくられていくということになってございます。
○吉岡吉典君 これは例えば今つくられつつあるのか。案はできているのか。具体的な見通しというのはどうなのか。できたら国会には提出されるかどうか。
○政府委員(丹波實君) 取り決めの中には例えば、この協定にも書かれておりますが、今後宇宙基地の能力が追加されていく場合、相当遠い将来のことだと思いますが、そういう能力の追加の事態が起こったときに結ぶ取り決めというものが例としてありますけれども、このような取り決めは、そのような事態が将来起こったときに結ぶわけでございますので、現在まさにそういうものは存在していないわけでございます。同じような例といたしますと、例えば協定の二十七条にありますが、カナダが脱退する場合、その脱退の処理について別途取り決めを結ぶというふうな規定がありますが、こういう取り決めはまさにそういう事態が起こらなければ生じないわけです。その他、今後いろいろな協力を進めていく上で必要が生じてきて結ぶ「取決め」といったものがあるわけですけれども、現在のところそういうものは存在していないわけでございます。
○吉岡吉典君 ないことはわかりましたけれども、今のお話を聞いていると、何か新しい事態が起こったときにつくるというふうな話で、私ちょっとと合点がいかないんですけれどもね。 協定を読んでみますと、この協定の主な中身というのは、了解覚書と実施取り決めで具体的には決めるということになっていると私は読めました。実施取り決めというのがこの協定の中に私の数えたのでは二十四カ所に出てくるんですね。そういうものが、何か新しい事態があったときにできるということなのかどうなのかですね。これはもう最初から最後まで、幾つか後から触れますけれども、主なものは具体的には了解覚書と実施取り決めで具体的にはやると、そういう組み立てになっているんじゃないかと思うんですけれども、そうじゃないんですか。
○政府委員(丹波實君) 大きく分けて二つあると思います。一つは、特定の事態が生じて初めてできる取り決めですね。もう一つは、今後協力する上に当たってどんどんどんどんできていく取り決め、例えば後者には、いろんな利用計画とかいったようなものが取り決めの中に入ってくるとか、そういうものが二番目のカテゴリーに属する取り決めで、先生が恐らく提起しておられるのは後者のことだろうと思います。
○吉岡吉典君 私は協定を読みまして、この協定は、今も言いましたように大部分の問題が了解覚書と実施取り決めで具体化するということになっている以上、実施取り決めなしにこの協定というのが具体的にどういうものかというのは理解のしようがないのが実際じゃないかと思います。だから私は、できていないとすれば、実施取り決めができてからこれもあわせて提出し、しかも協定の内容がそういう具体的な文書に任されている以上は、国会で承認を求めるのも協定だけじゃなくて、こういう了解覚書や実施取り決めも当然国会の承認を求める対象にすべきだというように思いますけれども、そういう気はございませんか。
○政府委員(遠藤哲也君) 先生の御質問に対しまして、この宇宙取り決めの大枠といいますか、枠組みはまず第一番に、政府委員の方から答弁申しましたように、協定本体、それからそれを補足しますものとして了解覚書。先生の今の実施取り決めというのは、実は二つの種類の実施取り決めがあり、何か起こる発展的な段階での実施取り決め、それからもう一つはいわゆる実際上細目を施行していくための実施取り決めということがあるわけでございますが、細目を進めていくための実施取り決めというのは恐らく数千ページにわたるようなものになるのではないかと思っておるわけでございます。 どういうものかといいますと、例えば日本のモジュールの電圧を何ボルトにしてどういうことをやって云々というようなものと、いわゆる宇宙基地本体とどういうふうな連係関係をとるかというような非常に小さな、小さいというか、重要でございますけれども極めて技術的なものがほとんど大半を占めるのではないかなという感じで、これはこういう協定の御承認を得て本格的な設計に入ってもいいというゴーサインをいただいてから早急に、今も全然検討していないわけではなくて、技術陣は検討を開始しているわけでございますけれども、そういったものを踏まえまして、主として安全が中心になろうかと思いますけれども、膨大なそういったことを中心とします実施取り決めを一つずつというか、あるいは徐々に締結していきたいというのが現状でございます。
○吉岡吉典君 何千ページになるなんと言っておどかしのような答弁をなさいますけれども、読んでみますと、この宇宙協定の協定の題名は「宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力」と、こういう題名になっていますよね。この中身を読んでみますと、このほとんど全部が了解覚書と実施取り決めで具体的には取り決めるということになっている。協力機関は協定の取り決め並びに了解覚書、実施取り決めに従う。これは四条二項ですね。それから、参加主体の宇宙基地上での人員に対する管轄権及び管理の権限の行使、これは協定、了解覚書、実施取り決めの関連規定に従う。宇宙基地上の要素及び装置の所有権の行使、これも了解覚書、実施取り決め。運営についてもそうなっている。ある意味で言うと、この協定の中心問題であり、この協定の題名にもついている設計ですね、これも了解覚書、実施取り決めと。また、利用要素の利用権、この配分等も了解覚書を見ないとわからない仕組みになっている等等、もう挙げてみればほとんどの問題というのは結局了解覚書、実施取り決めを見なければ具体的にはわからない。 私は、ボルト数まで一々知らなくたって協定を判断はできると思いますけれども、今言ったように、この協定の表題になっている主な内容、そのほとんどが了解覚書と実施取り決めで結ぶんだと。そして、その片方の了解覚書は確かに参考資料として出ていますけれども、実施取り決めというものがわからないと、これはどうなるだろうかなと思いながらこの協定の承認を求めさせられるということになるので、私これでは賛否の言いようがない。最終的な判定のしようがないという気になるんですがね。そういう気になる方が間違っているんでしょうかな。
○政府委員(遠藤哲也君) 先ほどのちょっと繰り返しになりますけれども、この協定と了解覚書で大体大枠の宇宙基地協定の権利義務関係なり構成、それから日本の権利義務等々を決めるということで、いわゆる実施取り決め――「取決め」の方につきましては、いわゆるこの細目、例えば例を挙げさせていただきますと、日本の利用要素の利用権の配分というのは一二・八%になっているわけでございますけれども、その一二・八%をどうやって実現していくか。例えば期間をとりましてもどのぐらいの期間、つまり平均する場合もあれば常にという場合もあるわけでございます。 それから、日本がカナダに三%日本の実験棟を貸すといっても、三%を常時貸すということは実はこれはナンセンスな話であって、その三%をじゃどうやって実現していくのかというふうな細目につきましては、やはり実施取り決めによらざるを得ないのではないかなという感じがするわけでございます。そしてかつ、その実施取り決めも、一たんつくりましても、これは経験を積みましてあるいは修正があるかもわかりませんですし、そういうような観点から実施取り決めは、もちろん発足、御承認をいただいてからある程度して、すぐ締結にかかるわけでございますけれども、やはり同時に追加もあろうと思いますし、あるいは変更もあるのではないかな、こういうふうに思っているわけでございます。
○吉岡吉典君 具体的なことはもう一任せよということかもしれませんけれども、これは秘密になっていることではないわけですが、例えば日本の実験棟の利用権、これは、この宇宙開発ですばらしい夢が実現する、青少年にも夢を持たせるんだというふうなこともきのうもいろいろ強調もありましたけれども、日本の実験棟ができてそこでいろいろな新しい発見もあるかもしれないというふうに思っている、協定を読むと。ところが、そのうち日本が使うのは五一%、アメリカは四六%、カナダが三%使う。こういうのは協定だけではわからない。了解覚書を読まなければそういうふうなことはわからないわけですね。ですから、そういうのは大枠でさえなくて、それは白紙委任をせよということだとすると、私は、先ほど国会軽視があるじゃないかという伏見先生の質問もございましたけれども、同じ感じを持たざるを得ない。 実施取り決めはこれはでき上がったら公表はしますか。
○政府委員(遠藤哲也君) もちろん、公表いたします。
○吉岡吉典君 私は、繰り返すようですけれども、まずこの協定というのは、そういう意味で言えばまだこの協定の中に二十四カ所も出てくるような実施取り決めもできていない。できていないものに沿ってこれを運用するんだというのでは、協定自身がない、完成していないという段階だと言わざるを得ないので、そういう面からもこれはやっぱりこの協定というのはそれができ上がるのを待って提出し直してもらいたいというふうに思います。 しかし、政府はそういうわけにはいかないということのようですけれども、私はそういうふうに要求する。一言聞いておきましょう、どういうふうにおっしゃるのか。
○政府委員(丹波實君) 先ほど遠藤政府委員から申し上げましたとおり、この協定及び現在参考としてお出ししておりますところの了解覚書、あわせてお読みいただきますと、本件宇宙基地協定のあり方の法的、実態面両方の大枠は示してございます。そういうことで御了承いただきたいと考えます。
○吉岡吉典君 次は、協定の内容の問題です。 衆議院でも最大の問題になり、この委員会でもこれまで問題になってきました平和利用の問題です。 私の受けた感じでは、これまでの論議で言えばこの協定の題名も、民生用宇宙基地というふうなのにつけ加えて、この協定に沿って言えば民生用及び非侵略的軍事利用宇宙基地という題名にした方がふさわしい内容の答弁がこれまであったというふうに言わざるを得ません。私どもは本当の意味での平和的な宇宙開発の必要性というものは否定するものではなく、その必要性というものは認めるものです。しかしながら、その宇宙開発の成果が軍事的に利用されるという危険があるということになればこれには賛成するわけにはいかない。 ところで、この協定には平和目的ということが言葉では書かれています。そして民生用宇宙基地だという言葉もうたわれていますけれども、それにもかかわらずこの協定が大問題になっているのは、この平和目的ということをめぐっての一致した見解というのが各国間にないということですね。そこから問題が起こっているわけです。 私はまず念のためにお伺いしておきますけれども、協定加盟国中の統一解釈というのは本来あった方がいいではないかと私は思いますけれども、ところがこれは各国の解釈でやるんだということになっていますけれども、これはそういう統一解釈をつくろうという努力をしたけれどもできなかったのか、もう最初から各国の解釈でいい、そういう見地でつくられた協定なのか、どうでしょうか。
○政府委員(丹波實君) これはまず第一に、国連憲章を初め、その下にくる宇宙に関連する全体の宇宙法体系というものが、この「平和的目的」という点について一致した見解を必ずしも出しておらず、各国の解釈の余地を残しているというところが問題だと思います。 本件協定交渉のプロセスの中で、そういう解釈を一致させる努力ということは行われたわけですが、しかしながら先ほど申し上げましたとおりに宇宙法体糸全体がそういう現実なものですから、結局協定上はその定義を設けずに、その解釈及び運用については各国の判断の余地を残したということでございます。
○吉岡吉典君 そうすると、統一する努力はしたけれどもできなくて各国に任せたということですから、そうだっただろうということにしておきましょう。 私は、きのう参考人の話を聞いて宇宙法の重要性というものを非常に痛感しましたので、それに関連して二、三ただしておきたいと思います。 国際法、国際条約で従来一般的に平和利用という場合には、これは例えば条約の名前を挙げてみましても、国際原子力法あるいは南極条約等々、そういうところで平和利用という場合には軍事的利用に対立する用途、つまり軍事的目的には使わない、こういうふうに理解されてきたというふうに解釈していますけれども、国際法のそういう解釈はいかがでしょうか。従来の解釈です。
○政府委員(丹波實君) この「平和的目的」という言葉を使った条約は、今先生が挙げられた条約も含めてたくさんありますけれども、例えば典型的には宇宙条約ですが、この四条の二項でございますか。
○吉岡吉典君 宇宙条約以前の条約について、私はまずそれから……。
○政府委員(丹波實君) 宇宙条約以前の条約につきましては、例えば南極条約にも同じような表現がございますけれども、との南極条約の前文それから第一条に「南極地域は、平和的目的のみに利用する」ということが書かれてありますが、その一条の二項では「軍の要員又は備品を使用することを妨げるものではない」というふうに書かれてございますので、こういうことはやはり平和的な目的の中に含まれるというような解釈になっておるわけでして、まさに現状はそういうようなところにあるということじゃないかと思います。
○吉岡吉典君 現状を聞いているわけじゃなくて、私は従来の国際法の解釈、南極条約が宇宙条約と同じように軍事的にも利用することを許したものだというふうな、これは私は、私が幾つか読んだ国際法の本の知識からいっても全く突出した独特の解釈だと思います。南極条約が軍事的利用を許していたのかどうか。これは条約局長にお答え願いたいと思います。
○政府委員(丹波實君) その前に。 第一条、「南極地域は、平和的目的のみに利用する。軍事基地及び防備施設の設置、軍事演習の実施並びにあらゆる型の兵器の実験のような軍事的性質の措置は、特に、禁止する。」ということで、こういう典型的な軍事的な活動というものは南極条約で禁止されておりまして、なおかつ宇宙条約の第四条二項の立て方もこのところはほとんど同じ立て方になっております。
○吉岡吉典君 従来の国際法、国際条約の中で「平和的利用」という場合の一般的な解釈は、この平和的というのは軍事的利用と対比するものとしてとられていたというのが、これが真っ当な私はとり方だと思います。それが、宇宙空間の平和利用という問題が出てから以降、この宇宙空間の平和的利用ということについて、ここで言う平和利用というのは非軍事的利用ということではなく非侵略的利用だという説が新しくアメリカから出てきた、これが実際の経過じゃないんですか。条約局長にこれはお伺いしたいと思います。
○政府委員(丹波實君) 例えば生物兵器の禁止条約をとりましても、やはりその「平和的目的」ということが書かれておりますが、他方同時に、防疫の目的あるいは身体防護の目的のための研究活動というのは、これは排除されないという立て方になっておりまして、その他国際海事衛星機構条約とかいろんな条約が平和的目的だけだといいながらも一定のいわゆる括弧つきの軍人の活動といったものが認められているというのは、これは随分前からの全体の立て方ではないかと思います。
○吉岡吉典君 軍人がある目的で参加することと、軍事利用というのは同じことではありませんよ。 私、条約局長に、日本の外務省が国際法、国際条約についてそういう解釈でいいのかどうなのかきちっとしてもらいたいと思います。
○政府委員(福田博君) ただいま政府委員からお答えいたしましたとおり、その「平和的目的」という言葉が使用されている条約はいろいろあるわけでございます。 それぞれにつきましてどういうことでそこの「平和的目的」というものが理解され運用されているかということはいろいろ御説明できますが、それをつづめて言えば、結局のところ、それぞれの厳密な解釈についてはそれぞれの条約の成立した背景、それから目的、対象とする分野、それによって個々に検討せざるを得ないというのが現実だと思います。
○吉岡吉典君 私、いろいろな本を一々紹介するわけにはいきませんから、城戸正彦さんのお書きになった「宇宙法の基本問題」という本に基づいてもう一問この点で条約局長の見解をただしておきたいと思います。 「宇宙空間の平和利用」というところに、その平和的利用というのは非軍事的利用ではなく非侵略的利用ということであり、非侵略的な軍事利用も可能だという解釈を持ち込んだことについて、こういうふうに結論的にこの城戸さんはおっしゃっています。 〔委員長退席、理事森山眞弓君着席〕 「「平和利用」という話を、このように理解することはできないのであって、この話は通常の用語例により「軍事的でない利用」の意味に理解されなければならないと思う。」と、「この話」というのは平和的利用という意味ですね。こういうふうにお書きになっていますが、そうすると条約局長、外務省の見解というのはこういう見解とは全く異なる、そういうことですか。
○政府委員(福田博君) ただいま申し上げましたように、確かにその著者の方がおっしゃったことはその一つの考え方といいますか、そうあってほしい、あるいは自分はそう信ずるということであると。そういう意見としては貴重なものとは思いますが、現実に国際約束をしていく当事者として申せば、多数国間であれ二国間であれ、「平和的目的」というような言葉が使用されている場合に、それをどういうふうに解釈していくか、それは日本のみならずほかの国も関係するわけでございますが、ほかの国がどういうふうに解釈をしているか、それは定義の有無あるいはその背景、経緯等に応じて一つ一つ考えていかざるを得ないというのが現実である、これは認識せざるを得ないと思います。
○吉岡吉典君 外務省は、衆議院の答弁の中でも同趣旨のことを、こちらでもお認めになっていますが、「アメリカは、平和的な目的という場合には、国際法に従って非侵略的な軍事的なことを行うことも認められておる」こういう答弁をなさっています。そのとおりだというふうに再確認してよろしいでしょうか。
○政府委員(丹波實君) アメリカは、その国連憲章以下の国際社会に現存しておる法体糸に従って行動する限り、かつ非侵略的なものである限り認められるという考え方だと存じております。
○吉岡吉典君 そういう解釈をずっとなさってくると、「平和的目的」ということは、この言葉だけでは、もう参加国すべてがそれぞれに勝手にとる、非侵略的ということでさえあれば軍事的に利用しても構わない、こういう解釈が生まれれば、この宇宙協定というものが民生用だとかあるいは平和的目的ということを書いてあっても、これはもうそのうちの平和的ということは事実上あってもなくても余り意味を持たないものになってしまうのではないか、そういうふうな心配が出てくるんですが、そうお考えになりませんか。
○政府委員(遠藤哲也君) お言葉を返すようでございますけれども、私はやはり宇宙基地は協定の冒頭にもございますように民生のためであると。つまり、民生のためという言葉というのは、アメリカの場合、御承知のとおり宇宙活動というものを三つの分野に分けていまして、一つは民生活動、これはNASAが主導する活動、もう一つは商業活動といいますか、民間企業が勝手にやるいわゆる宇宙活動、それから三つ目が国家安全保障のための活動、すなわちこれはアメリカ国防総省が主導権をとってやる活動と三つに分けておるわけでございます。 この宇宙基地は民生用、したがいましてアメリカにつきましてはNASAがやるということ、そういうことであって、確かにアメリカの場合、平和利用という定義が日本あるいはヨーロッパ等とも違うわけで、したがいまして、そこの適用解釈については若干の差が出てくるのはそのとおりだと思いますけれども、やはり民生基地であるという性格づけをされておるからには、かつアメリカの場合NASAが主導権をとっておるからには、宇宙基地全体の性格づけというのは、これはやはり先生の御指摘のようなことは、つまりアメリカの平和利用の解釈の適用があっても、おのずからここに大きな限界があるのではないか、こういうふうに見ております。
○吉岡吉典君 これが民生用宇宙基地の協定だとなっているから私はそのことを言うわけです。本当に民生用の宇宙基地に徹底しようというのなら、そんな軍事的利用の余地のないようにきちっとできるはずです。第一、統一解釈をつくる努力をしたけれどもできなかったというわけでしょう。統一解釈をつくろうということの努力ができなかったのは、民生用だけに使うということが前提になっておればできるはずじゃないですか、それができないということは、民生用に徹するわけにいかないものがあったからだと私は言わざるを得ません。この協定というのに国防総省は全く無関心であるようにとれる答弁がこれまでの論議の中で出ていますので、それはやっぱり事実と違う。この宇宙ステーションを直接の攻撃基地に使うという意味でならそうではないかもしれませんけれども、もともとアメリカが宇宙基地計画をつくったときにやっぱり国防総省が軍事利用を念頭に置いていたことはもう紛れもない事実だと思います。 その点で私はお伺いしますが、報道によると、一九八七年二月十一、十二日、ワシントンで開かれた最初の全参加国国際会議には、アメリカ代表に米国防総省も参加した、こういうことをアメリカの代表が公式に言明しているとありますけれども、もしそうだとすれば、もう出発点から国防総省が参加してスタートしているということになるんですが、これは事実ですか。 〔理事森山眞弓君退席、委員長着席〕
○政府委員(遠藤哲也君) 国防総省がユーザーの一つとしてこの宇宙基地に関心を持っていたということはそのとおりだろうと思います。しかしながら、同時に、これまでも答弁申し上げましたように、国防総省自身がユーザーの一人としての余地を残しておいてくれとこういうことであって、現時点においても、じゃどういう計画があるかというと、計画はないというわけでございます。そういうようなことを申し上げた後で、先生の御指摘のこの会合に国防総省が出ていたかどうかということでございますが、国防総省もそういうふうな関心を持っていたわけでございますから、代表団の一員としてたしか入っていたというふうに記憶いたしております。
○吉岡吉典君 そういうことを前提として出発した。当時の倉成外相は、米国防総省のやることすべてが軍事目的かどうかわからないということでこれを了解しておられるし、科学技術庁は、協定に平和目的の原則がうたわれていればそれで十分で国防総省の参加を拒否して計画が破綻するよりはその方がいい、こういうふうに語っていることが報道されていますね。軍事的利用の余地があってもこれはやるんだというのが日本側の出発点でもあったというふうにしかとれませんが、これはどうお考えになりますか。
○政府委員(遠藤哲也君) 軍事的な利用云々ということでは必ずしもなくて、国防総省が関心を持っていたと、将来利用する可能性を残したいとしていたという国防総省の関心につきましては承知していたわけでございまして、そういうことを踏まえ、かつこの宇宙基地の持つメリット、それから国際協力、それから実験棟では日本の平和利用の解釈を適用できる、こういうようなことから日本が参加したいということ、こういうことでもって交渉に参加してきたわけでございます。
○吉岡吉典君 国防総省が関心を持っているということは知っていたということですが、関心を持っていたという程度ではなく、これまでも論議になってきた往復書簡では、国家安全保障目的にこの宇宙ステーションを使う余地を残すことをわざわざ取り交わしているわけです。なぜわざわざこういうものを取り交わさなきゃいかぬのですか。民生用の基地ならこのような往復書簡というものは全く不要であって、言ってきても拒否すればいいものを、わざわざ「合衆国が国家安全保障上の目的のため、自国の要素を利用し」云々という書簡を受け取って、それは正当な主張だというふうな返事を出すというのは、これはやはり国防総省が、今計画があるかないかは別として、計画を立てたときに利用できる余地を残すということを前提とした協定だったというふうに私は言わざるを得ないと思いますが、何のためにこの往復書簡を取り交わしたんですか。
○政府委員(遠藤哲也君) この往復書簡は、先生中身をごらんになっておわかりになりますように、協定に書いてあることを確認するという、いわゆる念のためというか、確認のための書簡であり、このアメリカ側書簡は日本のみならずヨーロッパ、それからカナダに対しましても発出されておるわけでございます。したがって、この書簡があってもなくても別にもの自体は変わるわけではなくて、申し上げましたように確認であると。他方、これもまた全く確認なのでございますけれども、日本の返還書簡の一番最後には、日本の実験棟のよその国による利用については、これは日本の平和利用の解釈を適用して許可なり不許可なりをするんだということ、これも全く念のためでございますけれども、そういうことも書いてあるということで両方ともその念のための書簡である、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
○吉岡吉典君 私はそういうふうに了解できないんです。これはいろいろな専門家の話を聞いても報道によっても、アメリカは当初、協定に軍事利用容認の文言を織り込むことを主張した。しかし、日本やヨーロッパが難色を示したので、結局協定の別文書でこの確認をやろうとそういうことになった結果、こういう往復文書になったんだと、これが事の経過だということがもう半ば常識になっている。そういう文書だと私はとうています。ですから、今のような説明を納得するわけにはいきません。
○政府委員(遠藤哲也君) またまことにお言葉を返すようで申しわけないんですけれども、アメリカがアメリカの実験棟を自分の平和利用の定義あるいは解釈に従って運用できるということは、この書簡がなくても九条八項の(b)でもって明らかになっておるわけでございまして、したがいましてこの書簡というのは、その意味で創設的なものでは全くないということを再度申し上げたいと思います。
○吉岡吉典君 安全保障目的ということが書いてあるんですか、直接の言葉で。
○政府委員(遠藤哲也君) 協定そのものには安全保障ということは書いてございません。しかしながら、アメリカが、アメリカの平和利用というものは、国家安全保障の目的のため云々を含むということをアメリカの公式文書で述べておるところでございまして、したがいましてアメリカは、アメリカのポジションを述べたんだ、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
○吉岡吉典君 全く意味のないむだな往復書簡だ。そんなことをやるはずがないわけで、アメリカは安全保障目的に利用できるということを何らかの文書にきちっとしておきたかったんだということは、これは非常にはりきりしている事実で、今のようにこの往復書簡があろうとなかろうと意味は変わらないんだというふうな答弁ではこれは話になりませんよ。 特に、民生用宇宙基地だということを繰り返しおっしゃるんですから、私も繰り返し言わざるを得ないわけですけれども、民生用宇宙基地だということになれば、自国の解釈によって自分でやれるからこの文書が不必要だということと矛盾するんですよ。わざわざ安全保障目的に使えるという文書を取り交わしておく必要はない、民生用だということに徹しようというのなら全くないわけでして、そればあなたの答弁自身が矛盾した答弁だと、私は言わざるを得ないんですよ。 安全保障目的には、往復書簡はあるけれども使わないんだ、民生用だけだというふうに言えますか。
○政府委員(遠藤哲也君) 私が冒頭に申し上げた民生用という定義は、アメリカにつきましてはNASAが主導してやっていくんだというのが、この宇宙基地の参加へのアメリカの、何といいますか、基本姿勢でございまして、国防総省の利用の可能性を残しておきたいというアメリカの立場、この関心の反映がこのアメリカ側書簡であろうと思いますし、全く繰り返しになりますけれども、この書簡というものは九条八項の(b)から出てきたもの、つまり九条八項(b)の確認であるというふうに、繰り返して申しわけございませんけれども、そういうふうに私どもは理解いたしておるわけでございます。
○吉岡吉典君 その余地を残しておくという部分がだんだん具体化しつつあるというのが今の状況だと思います。 衆議院の答弁を読み直してみますと、丹波参事官・国防総省その他のいろいろなステートメントを取り出して、当面彼らは利用計画は持りていないということを盛んにおっしゃっておりますねもそれはお認めになりますね。
○政府委員(丹波實君) その趣旨のことを申し上げました。
○吉岡吉典君 その後、私答弁を読んでみますと、何とか国防総省とこの協定との関係を進めようと使えるところだけを使って答弁なさっている、これは本当に御都合主義の答弁だと私は言わざるを得ないんですよ。 というのは、これは丹波参事官が衆議院で取り上げられた今言った立場ですね、国防総省が関心を持っていないということを証明しようと思って取り上げられた八七年二月五日国防総省のステートメント、これも確かに現時点ではそういう目的は持っていないとは書いていますよ。しかし、その後同じ文書が、当面具体的な利用計画はないが利用は前提なのだということである、そういうふうに書いていますよね。その後の方ですね、国防総省がこれを利用することは前提になっているんだという部分を読まずに、当面計画がないんだということだけで国防総省との関係を否定しようということにはならないと私は思いますが、どうですか。
○政府委員(丹波實君) ただいま先生が御議論しておりますのは、NASAのフレッチャー長官の議会証言、八七年の二月でございますけれども、その後の八八年の三月に国防省が議会へ報告書を出していますことはもう先生は篤と御承知のところだと思いますが、その文書を見ますと、やはりペンタゴンとしては現在は宇宙基地を使うという具体的な計画は持っていないということを二、三回繰り返して言っております。それから、衆議院でも挙げましたけれども、かつて岩動長官に当時のベッグス長官が書簡を寄せておりますが、その中でも、ペンタゴンとしては将来具体的に乗り出していって使うという計画は当面持っていないということを言っておるわけでございます。
○吉岡吉典君 そういうふうにおっしゃれば、我我はそうでないという文書を幾らでも出せるわけで、文書の出し合いをここでやってみてもしようがないんですけれども。あくまで現在まだでぎ上がってもいないものですから、でき上がってもいないものを使う計画なんか第一にあるはずがないわけで、そんな今あるかないかという議論をしてみてもしようがないと思いますよ。 そうじゃなくて、これを利用することを前提にしているんだということで、例えば八八年三月の米上下両院の軍事委員会への国防総省の報告では、宇宙の軍事的利用は当然という立場から、将来の計画を具体的に列挙していますよ。いろんな項目を挙げて列挙している。そういうふうに現在直ちに利用する計画は持っていないでしょう、それはでき上がりていないのだから、そんなものを持っていたって意味ないわけですから。しかし彼らは、それをどういうふうに利用するかということは、具体的な項目までたくさん挙げて、こういうことを検討しなくちゃいかぬと言っているのが実態だ。ですから私は、やはりアメリカはアメリカの解釈に沿って宇宙基地というものを軍事的に利用しようとしているんだということははっきりと外務省は認められなきゃ、これは話にならないと思いますよ。 ただし、私は特にここで関心がある問題は、この宇宙ステーションが直接の攻撃基地になるかどうかという、あるいは武器生産基地になるかどうかということをここで論議しようとしてはいません。私はそういう可能性があるかないか専門家でありませんからわかりませんけれども、私がここで関心を持って軍事利用ということで論議したいのは、この宇宙開発での研究成果を軍事的に利用するかしないかという点で論議をしたいと思います。ですから、ビーム爆弾攻撃なんかに使う余地はないというふうな答弁は要りませんから、そういうことを論議しようとは私は最初から思いませんからね。ただ、民生用の基地だというのならば、ここで開発された新しいさまざまな技術、こういうふうなものは軍事的には一切利用しない。そして、本当に民生用にだけ利用するということに徹し切らなくちゃならない。しかし、その点では少なくともアメリカは、アメリカ等について言えば、アメリカの判断でこれを望事的に、非侵略的という言葉がつくでしょうけれども、軍事的に利用するんだと、それはこの協定の建前上はそういうふうになっているんだと、それはお認めになりますか。
○政府委員(丹波實君) 申しわけございません。もう一度ちょっと最後のところを。
○吉岡吉典君 要するに、この宇宙基地で開発された新しい技術、これを軍事的に利用する余地は、これはアメリカ側について言えば少なくとも残されていると、それは外務省もお認めにならなきゃならないでしょう。
○政府委員(遠藤哲也君) アメリカの実験棟に関します限り、その余地があることは私は否定できないと思います。と申しますのは、アメリカの平和利用の解釈というものは国家安全保障の利用を含むという立場でありますから、先生の御指摘のような余地は否定はできないと思います。
○吉岡吉典君 その点はお認めになりました。だから、これが大変な計画だというふうに私は思いますけれども、それはお認めになった。 しかも、ことしの四月二十日の、これは私は時事電によりますが、「ブッシュ米大統領は二十日、米国の長期的な宇宙戦略を策定するため、国家宇宙評議会を正式に再発足させた。同評議会は戦略の策定と同時に、恒久的有人宇宙ステーションの建設などで軍部や民間との協力の緊密化を図る橋渡し役を務める。」、そういうものを復活させたという報道もあります。こういう形で現在できていないものを使う計画はないかもしれないけれども、そういうものを軍事的に利用しようとする構想というのは具体的に着々と進んでいるというふうに私は思いますが、外務省はどういう判断ですか。
○政府委員(遠藤哲也君) 今、先生がおっしゃいました何と言うんでしょうか、アメリカの――英語で恐縮ですけれども、ナショナル・スペース・カウンシルというものをブッシュ大統領がクエール副大統領を長としてつくったということはそのとおりでございますし、それから、ただこの評議会というか委員会自身は、例えば国務長官、それから財務長官、国防長官等々、いわゆる宇宙に関係します省庁の長官を集めた委員会でございまして、これはアメリカのこの宇宙委員会のあれにもありますように、アメリカの宇宙政策を統一し、コーディネートしていこうということであり、したがってその中には、もちろんアメリカの場合、国家安全保障が入っていると思いますけれども、同時にその他のいわゆる商業用あるいは科学技術用と申しますか、それをも含めた幅広いアメリカの宇宙政策を一回考えてみようというのがこの組織をつくったブッシュ大統領の意図であろうかと思います。
○吉岡吉典君 私は軍事的とだけは言っておりません。軍部や民間との協力の緊密化を図るというふうに言っておりますから、軍事利用だけに限定して言っていないということだけ言っておきたいと思います。 もう一つですが、天体及び地球の効率的な観測を行うんだということ。これはきのうの趣旨説明でも述べられております。この観測結果というのを軍が利用することは許されるかどうか。
○政府委員(遠藤哲也君) 今、先生おっしゃいますは、アメリカの場合でございますか。
○吉岡吉典君 アメリカです。
○政府委員(遠藤哲也君) アメリカの場合、アメリカの実験棟なりあるいはアメリカにつきましてのそういうことが行われれば、その可能性も可能性としては否定はできないと思います。
○吉岡吉典君 私は、新しい技術の軍事利用という問題に関心がむしろあるということを言いましたけれども、この宇宙ステーションからの観測、これは天体、地球の観測というのは非常な高性能の観測ができるようになると思いますね。それの軍事利用ということは非常に重要な意味を持つようになると思います。そういうことをアメリカ自身は百も承知であるんじゃないかと思わせる文書として、これは一九八八年の一月十二日に米大統領長期統合戦略委員会報告書の「選択的抑止」という中に、宇宙の軍事力ということが書かれておりまして、それにはこういうふうなことが書かれております。 宇宙システムは主として、敵の攻撃準備や先制攻撃に関する情報、超水平線あるいは遠距離にある同盟国ならびに敵の軍隊の位置、状態、移動に関する情報、軍事活動に影響を及ぼす天候に関する情報などを収集、伝達することを可能にする。そのため侵略者は宇宙システムを攻撃しようという誘惑感にかられるだろう。 こういうことまで書いているんですね。 宇宙ステーションが敵国の攻撃にさらされるかもしれないという文書がアメリカの公式に発表されている文書にある。それほどの意味を持つ軍事利用ということが、実際にはアメリカの念頭にはあるんじゃないかと思います。そういう宇宙ステーションが実際に攻撃を受ける可能性というのが非常に強いと私は言うわけじゃありませんけれども、しかしこういう文書を見ると、そういう可能性は全くないということの前提に日本側は立っているのか、万が一にもそういうことはないと断定的に言えるか、そういうことを考えたことがあるかないかということだけお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(遠藤哲也君) 先生の極めて理論的な御質問に対して、現実的な答弁で極めて申しわけないんですけれども、宇宙基地はまだできてないわけですが、宇宙基地のモックアップがございます。モックアップ等々を見学しますときに、宇宙基地の中というのはツーツーというか、全く行き来自由でございまして、私も軍事専門家じゃございませんけれども、こういうところで果して秘密の研究とかあるいは本当の意味での軍事的な研究が、兵器研究等々が行われるんだろうかという疑問を私は持つわけでございます。 したがいまして、先生の御指摘のような、これが果たして攻撃の対象になるかならないか、絶対ないとは私もちろん断言できませんけれども、まず考えて、これが攻撃の対象になるということは現実的にはどうも私はあり得ないのではないかなと、ある可能性は極めて低いのではないかなと思うわけでございます。
○吉岡吉典君 可能性があるかないかというより、そういうこともこの協定をつくるに当たっては検討なさったかどうかということが私の聞きたかった点です。
○政府委員(遠藤哲也君) どうも失礼いたしました。 その点に関しましては、これが攻撃の対象になるというふうな想定のもとでこの協定は交渉いたしておりません。これは平和、民生、商業等々のためであるという前提に立っての交渉でございました。
○吉岡吉典君 アメリカ棟での問題はその程度にして、日本の実験棟での問題を若干お伺いをしておきます。 まず、提案理由説明でも強調されておりますが、産業、医療の広範な分野における技術進歩の機会も大きく開くということで、この協定によって非常な期待が持てるというふうに書いてありますね。しかし、そういうふうに言うと日本棟が、最初に触れたところですけれども、日本の使用率がわずか五一%だと、それで半分近い区域の四六%がアメリカ、しかも三%カナダが日本の実験棟を利用する、そういうわずか半分しか利用できないところで、まるでバラ色のような期待を持たせるような宣伝をなさって大丈夫ですかという心配をかえって私は持ちますので、まずそれはどういうふうにお考えになるか。
○政府委員(吉村晴光君) 研究の量と申しましょうか、機会と申しましょうか、そういうものの量的な問題につきましては、確かに機会が多ければ多いほどいろんな研究ができるということになるわけでございますが、私どもがまず申し上げておりますことは、地上では重力があるためにいろいろできないことがある、そういった点が全く違う環境ができ上がるということは、科学や技術の進歩に大変意義のあることであるという意味で申し上げているわけでございまして、量的な議論として何%だからどうといった議論をしているつもりはございません。
○吉岡吉典君 それで、日本棟での実験にかかわる問題をお伺いする前に、私はこの協定あるいは了解覚書等々を読んで非常に感ずる点が一つありますのは、今のアメリカによる日本の実験棟での利用権の問題を初め、アメリカの権限というのが非常に強い協定だということです。 例えば、条件つきですが、宇宙ステーション内での違法行為に対する刑事裁判権もアメリカが持っているとか、それから宇宙基地協力で生ずる問題での多国間協議を招集する権利もアメリカが持っているとか、あるいは了解覚書によりますと、宇宙基地運営でのNASAの権限というのはもう絶対的なものだと言っていいぐらい非常に強力な権限が了解覚書を読むと感じ取られるわけですね。私これを一々こういうふうに、こういうふうにとは言いませんけれども、これは一体どうしてアメリカがもう絶対的な発言権、権限を持ったそういうふうなものになっているのか、私のとり方が間違っているかどうか、まず説明してください。
○政府委員(遠藤哲也君) 先生のお使いになった言葉では、絶対的な権限云々というのは私は若干異論があるわけでございますけれども、アメリカが宇宙基地の運営に当たりましてかなり大きな権限というか責任を持っておるのはそのとおりだろうと思います。
○吉岡吉典君 なぜそうなったのか。
○政府委員(遠藤哲也君) その理由は実は幾つかございまして、恐らく私は最大の理由というのは、やはりこの宇宙基地を宇宙で運営していくに当たっての最大の関心は安全性であると思うんです。四百六十キロの上空でこの四つのモジュール、それからその他を運営していくに当たってはとにかく安全性が大切である。安全性につきましては、もちろん各国がそれぞれの実験棟について責任を持つのはそのとおりなんですけれども、やはり安全というのは各国ばらばらじゃ――これは一つの船に乗っているようなものでございますから、したがって安全確保のための責任集中、こういうことは私はやっぱりどうしても必要ではないかなと思うわけでございます。これが私は恐らく最大の理由であろうかと思います。 それからもう一つは、この宇宙基地のモデルをごらんになっても御推察のとおりに、日本は実験棟一個、ヨーロッパも一個、アメリカ二個、その他太陽電池等々のいわゆるインフラストラクチャーというものは、これはアメリカ提供であって、これもやはり安全性と絡まってくると思いますけれども、そういういわゆる投資額といいますか、アメリカの投資額三兆円、それから日本の投資額、それからヨーロッパの投資額、カナダと、こういうふうなことから、全体的な責任につきましてはやっぱりアメリカにある程度の権限を与えることはむしろ必要ではないかというように思うわけでございます。 しかしながら、日本が絶対的ということでは決してなくて、例えば日本のモジュールの実験棟の利用につきまして日本の利用計画は、それは全体との安全上の問題がない限りそのまま承認される部分ということで、絶対という意味ではないわけでございますけれども、かなり強い権限というふうに御理解いただければそのとおりかと思います。
○吉岡吉典君 その理由が安全性を確保するためにあるという説明は、私は納得できませんね。 これは私が調べた限りでは、もともとこのNASAが立てた計画に乗ったものだ、だからアメリカ主体の計画に日本が加わったというだけで、いわばこれはアメリカの宇宙基地計画に日本が部分的に加わった、したがってアメリカが主体になって、絶対的とも言えるというのが強過ぎれば、極めて強力なる権限を持つようになったということだと私は思います。むしろ、今の説明について、私はこの計画が話題になった初期の時期に雑誌「世界」で、米国が日本やヨーロッパヘの参加協力を求めているがなぜかというようなのに対し、雑誌「世界」でこういう答えを書いている。これが実態じゃないかと思いますね。これにはこう書いてありますね。「西側同盟国の結束を示すと同時に、費用を分担し合うことによって米国の負担を軽くするのが狙い」である、そういうふうにこの雑誌「世界」ではこの宇宙計画問題を分析して書いております。私は、実際上そういうことじゃないか、その端的なあらわれが、日本ですばらしい時代が来ると言いながら、日本の実験棟の利用権も日本は半分で、アメリカが半分近くも使っているということではないかと思います。 しかし、そのことを私はここで議論しようとは思いません。日本に負担させることが目的ではないかと言っても、あなた方はそうだとはおっしゃらないことはわかってますから、それは言いませんけれども、日本の実験棟のアメリカの利用という問題ですが、これは先ほどから丸谷先生のところでの最大の論議になった問題ですね。これは、午前の答弁をお変えにならないのかどうなのか、まず最初にお伺いしておいた上で進んでいきたいと思います。
○政府委員(遠藤哲也君) 午前中の丸谷先生からの御質問に対しましての答弁は目下ちょっと考えさしていただいているところでございまして、今の段階でちょっと答弁を控えさしていただきたいと思います。どうも申しわけございません。
○吉岡吉典君 それじゃ、それはそれでいいです。 午前の論議でも、日本側には、アメリカについて一々物を言うことができるというふうにおっしゃいました。私も期せずして丸谷先生がお取り上げになった問題を聞こうと思ってたんですけれども、例のSDIの問題ですが、このSDIの利用という問題がアメリカから提起された場合にSDIであるということを理由にしての拒否はできないというのが、結論的に言えば午前の答弁の趣旨だったと私は思いますが、それはどうでしょうか。
○政府委員(遠藤哲也君) いや、実はその問題も含めまして今整理の最中でございますので、その答弁はしばらく後でお願いさしていただきたいと思います。
○吉岡吉典君 そうすると、私は質問ができなくなっちゃうんですね。どうしましょうかな。後にしましょうか。ここから先は――確かにわかるんです、あなた方がおっしゃるのは。丸谷先生が先に質問なさったわけですから、その質問に対する答弁を私のところで先にやったら丸谷先生の立場がなくなっちゃいますから。あなた方のおっしゃることはそれはよくわかりますから、後にしましょうか。 委員長、もしそれでよろしけれは。――それじゃあ、私ここでおいて、後に回させていただきます。何分残りますか。
○委員長(堀江正夫君) 吉岡君の残り時間十二分ございますが、これは後刻行うことにいたします。 次に質疑のある方は御発言を願います。
○小西博行君 それでは質問をさしていただきますが、私は主として国内のいろんな宇宙開発の問題について質問をさしていただきますので、科学技術庁の方はいらっしゃっておりますか。――それでは、まず第一点でありますが、けさからもいろいろ議論されておりますが、この宇宙開発の必要性、どうしてもやらなきゃいけないこの宇宙開発、その必要性についてまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(吉村晴光君) 宇宙開発の必要性につきましては、私どもは、大ざっぱに言って三つぐらいの意義を認めておるわけでございます。 第一は、気象衛星や放送衛星のように直接国民生活に非常に役に立つものであるということでございます。 それから第二点は、宇宙開発は各先端科学技術を集約した形で進めることが多いわけでございまして、そういう意味で科学技術の進展の牽引力という役割も持っておるということでございます。 それから第三点は、人類が宇宙に行って宇宙でいろんな活動ができるという意義でございますし、また宇宙空間がどうなっているかということに対します知的好奇心を満足させるという意味もございまして、人類にいろんな夢を与えるという意味があるというふうに思っております。 こういった三点の意義を踏まえまして、宇宙開発を進めておるところでございます。
○小西博行君 日本の今の科学技術、特に産業の面から見ますと、先進諸国と比較してもそう負けていない。造船、鉄鋼はもちろんでありますけれども、電子工学なんかの分野についても、あるいは最近ではバイオテクノロジーの分野でも相当進んでまいりました。その中でもやっぱりロケットあるいは衛星、こういう分野が相当おくれているんじゃないか。日本のいろんな研究所なんかへ訪ねていきましても、ひょっとして十年も十五年もおくれているというふうにいつも言われておるわけですが、その辺の状況はどうなんでしょうか。
○政府委員(吉村晴光君) 我が国の宇宙開発はヨーロッパやアメリカに比べまして着手が遅かったと、それからその後の資金の投入も十分でなかったということもございまして、確かに御指摘のとおり、かなりのおくれがあるということは事実でございます。私どもがおくれて着手いたしましたときに、既にアメリカは月へ人間を送るという実績を持っておるような状態でございまして、そういった宇宙開発の中で日本としてそれなりの技術を磨いていくということのためには、やはりロケットと衛星に重点を絞ることが非常に大事であろうというふうに考えたわけでございまして、その一環といたしましてロケットの開発、当初はアメリカからの技術に頼りながら次第に自主技術の方に移行させるということで、現在HⅡロケット――静止軌道で二トン級の衛星を打ち上げる能力を持っておりますが、これを全段自主技術で開発をするという非常に難しい、困難なプロジェクトに取り組んでおるというところでございまして、これが完成をいたしますと、現在のヨーロッパ、アメリカのそういった種類のロケットの技術と大体肩を並べることができるのではないかと思っておるところでございます。 それから、衛星技術でございますが、衛星技術につきましてもかなりのおくれがございまして、現在私どもはHⅡロケットのプロジェクトにあわせまして、二トン級の静止衛星の衛星技術の開発を鋭意進めておるというところでございまして、これが完了いたしますればかなりの水準にいくことができるであろうというふうに思っております。 ただ、ロケット、衛星に重点を置いて進めてまいりました関係上、有人の関係につきましてはまだほとんど手がつかないという状態でございまして、まだ日本人が一人も宇宙に飛び出せないでいるというような状態でございます。その辺のおくれはヨーロッパ、アメリカに比べましてかなりの差があるというふうに認識をしているところでございます。
○小西博行君 ついでにお伺いしますが、今度のHⅡロケットですね、これの発射計画がありますけれども、このHⅡということになりますと、もうほとんど国産で一〇〇%というふうに考えていいんでしょうか。
○政府委員(吉村晴光君) HⅡロケットの開発の基本的な発想は全段自主開発でございます。したがいまして、ほとんど国産ということで御理解をいただいて正しいかと思いますが、若干材料等につきましては、日本国内でつくるよりは買ってきた方が安いといったものは若干あるかと思いますが、基本的には自主技術であるというふうに御理解をいただきたいと思います。
○小西博行君 そういう意味ではブラックボックスというのは余りない、こういうふうに考えて、みずからの国の技術でやっとあれほどのロケットを打ち上げるところまできたと、そういうふうに理解したらいいと思うんです。 そこで、政府の宇宙開発計画というのがかなり綿密に立てておられるんですが、そういう計画がある中に今度は基地計画というのが出てまいりまして、その基地計画の位置づけというのは全体のそういう宇宙開発計画の中でどういう位置を占めるのか、その点をまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(吉村晴光君) 先ほども少し触れさしていただきましたが、日本の宇宙開発の柱はロケットと衛星ということで進んできたわけでございますが、長年の努力の結果かなりのレベルに達しつつあるのが現状であると。次のステップとして我々が考えるべきことは宇宙の環境利用ということと、それから有人技術というステップであろうというふうに考えておるわけでございまして、こういったものにつきましていきなり自分の力ですべてをやるというよりは、やはり国際協力によりましてそういった技術を習得していくことが一番いい道ではないかというふうに考えているわけでございます。宇宙基地計画はそういったものの一環としてぜひ参加をさしていただきたいと考えているところでございます。
○小西博行君 その中で、今もちょっとおっしゃいましたように、恒久的な有人宇宙ステーションの建設というような大きなテーマで七十年にスペースシャトルの打ち上げをやる、そういうことでいろんな実験も計画されているようですね。例えば、材料実験とかライフサイエンスの実験とか、あるいは科学・地球観測、通信実験と、こういうような盛りだくさんな計画をしているんですが、これはどの程度進んでいるんでしょうか。
○政府委員(吉村晴光君) 今、御指摘のお話でございますが、宇宙基地でやりますいろんな実験につきましては、まずやはり宇宙基地の実験棟の姿をどう描くかということのために、どういったことをやるべきかということがまず出てくるわけでございまして、そういった構想につきましては広く国内の研究者のアイデアを募集して、それをもとにして実験棟の設計を進めておるわけでございます。ただ、実験棟ができ上がりますまで宇宙環境利用といったことにつきまして手をこまねくということではなくて、それまでのつなぎの問題といたしましては、スペースシャトルを利用いたしました第一次材料実験というものを平成三年の七月には実施をしたい。ここで初めて日本人の宇宙飛行士を宇宙に飛び立たせたいというふうに思っておるわけでございます。 そのほかにも類似の非常に小規模な宇宙環境利用といたしまして、アメリカのNASAが計画をいたしております第一次国際微小重力実験室計画ということにも参加をしたいと思っておりますし、また日本の独自の立場から宇宙実験・観測の機会を確保するために宇宙実験・観測フリーフライヤーといったものを科学技術庁、文部省、通商産業省協力のもとで打ち上げるという計画も進めておるところでございます。
○小西博行君 そのほかのいろんな研究も相当やっているというふうに聞いているんですけれども、例えば極軌道プラットホームの搭載観測機器の問題とか、あるいは共軌道プラットホームのシステム及び要素技術あるいは太陽のいろんな問題、こういうことも相当研究しているというふうに聞いているんですが、これはやっぱり科学技術庁の中の各分野でやっているんでしょうか。
○政府委員(吉村晴光君) 日本の宇宙開発につきましては、基本的には宇宙開発委員会が全体の計画の調整をやっておりまして、基本方針を定め、それに従いまして実施機関が分担をするという立て方になってございます。その場合に、実利用の分野の衛星開発、ロケット打ち上げにつきましては宇宙開発事業団、それから科学分野の衛星開発、ロケット開発につきましては文部省の宇宙科学研究所というところが分担をしておるわけでございます。 今、御指摘になりました共軌道プラットホームという、宇宙基地計画の一環としてアメリカ、ヨーロッパが計画しております。そういった大がかりな地球観測衛星のようなものに対する日本の観測機器の搭載の問題だとか、それから宇宙科学研究所が中心になります太陽の観測、またその他の宇宙空間の観測といったことにつきましても、それぞれの研究機関のポテンシャルを生かしながら、しかも国全体として統一のとれた形で進むように宇宙開発委員会で予算の見積もりを含めた調整をやっていただきながら体系的に進めておるところでございます。
○小西博行君 そういうことを各研究機関とか大学でやっていただいているんだろうと思うんですが、縦割り社会ですからね、日本の省庁関係が、そういう意味で国の研究機関というのはもっとその辺を機能的にやっていただきたい。科学技術庁の方では流動研究員システムみたいな、リーダーを決めて二十名の方で五年間で研究をやって成果を出すと、目的が明確でありまして、そのための協力体制というのは、これはもう見事なものだと私は思うんですね。そういう体制を十分に生かしていかないと、これも省庁単位とか年功序列というような形になるとなかなかいい技術の開発ができないんじゃないか。そういう点がちょっと心配なもので、その点は大丈夫でしょうか。
○政府委員(吉村晴光君) 私どもの感じとしては、宇宙開発の分野は非常に関係省庁間の連携がうまくいっておる例ではなかろうかというふうに理解をしておるわけでございます。 と申しますのも、宇宙開発委員会の調整が非常によく行き届いておるということが一つと、それから宇宙開発事業団が唯一の衛星の開発、ロケットの打ち上げの機関であるということになりますので、関係省庁の方でいろんなプロジェクトが出てまいりましても、最終的には宇宙開発事業団を通じて衛星を開発し、打ち上げるということになるわけでございます。 そういった意味で、関係省庁の研究機関でいろんな研究をやられますものを宇宙に実際に持っていきます場合には、お互いに密接に協力をしないと実際仕事ができないということになっておるわけでございまして、そういう意味で宇宙開発事業団と関係省庁の研究機関の連携は大変うまくいっておるという理解をしておるところでございます。
○小西博行君 そこで、一つ大きな問題が搭乗員、今度の場合は一名ということになっていますね、常時日本の領域に乗れるのは一名と。だから、この一名の方というのは、ある意味ではスーパーマンでなきゃいけない。いろんな実験を仰せつかって、いろんな分野のことをやる。たしか、きのうの科学技術特別委員会だったでしょうか、大体六カ月ぐらいという、一回搭乗すると三カ月から六カ月ぐらいと。なぜ短いのかといいますと、やっぱり筋肉が相当衰えるだとかあるいはもう精神的に参ってしまうと、あのカプセルの中で実験するわけですからね。 そういう意味で私は、少なくとも一名常時要るということになれば、十名とか二十名という人間が、しかもそれがスーパーマン的な、科学技術的な能力もあり、そして精神的に非常に強い、健康はもちろんですが、そういう方々の訓練ということをこれからもやっていかないといけないと思うのですが、この搭乗員の訓練計画はどの程度の規模で何をするのか、その辺の計画はおありでしょうか。
○政府委員(吉村晴光君) 搭乗員につきましては、今お話しございましたように、常時一名程度日本から提供できるようになっておるわけでございますが、そのための搭乗員の養成計画につきましては、搭乗員の乗員の周期、それからバックアップ要員、待機期間といったものを考えて計画をつくる必要があるわけでございますが、大体十数名程度の宇宙基地搭乗員を常時プールしておかないと的確な対応ができないのではないかというふうに思っておるところでございます。 で、我が国の搭乗員の第一回目の搭乗が予定をされておりますのは一九九七年でございまして、訓練期間としては約五年ぐらいを考えられておるということでございますので、そういったスケジュールを考えまして、一九九二年ごろには選抜を終えておく必要があろうということでございます。 これにあわせまして、具体的な搭乗員の募集、選抜手続を今後検討することになるわけでございますが、その際、訓練施設だとか宇宙医学の問題をどうするかということもあわせて検討をしていきたいというふうに考えております。
○小西博行君 現在、有人ロケットですか、それ用の三名の方でしたか、訓練を受けて帰ってこられたというふうに聞いているんですが、あの方々はどのぐらいの日数でしたかね、どういう中身か、大分違いましょうか。
○政府委員(吉村晴光君) 現在、三名の宇宙飛行士の養成をやっておりますが、この方々は、先ほどちょっと触れました第一次材料実験と、スペースシャトルに乗りまして一週間ほど宇宙に行って実験をして帰ってくるという人の要員として三名を今養成をしておるところでございまして、これにつきましても二、三年前から手をつけておりまして、昨年ですか、たしか日本に帰ってまいりまして、現在日本でその材料実験に積み込みます機器の操作の訓練をしておるというのが現状でございます。
○小西博行君 そういたしますと、それとはもう全く違いますね。いわゆる科学者でなければいけないと。これも相当一流の科学者でなければいけない。しかも身体的に、精神的にということでそれを選抜をして、そして十名必要であったとしても、恐らく二十名か三十名の選抜をしてやるんでしょうが、これはどういうような選抜の方法をやるんでしょうか。この募集か何か、この前募集がありましたね。
○政府委員(吉村晴光君) 具体的な選抜のやり方についてはこれから検討するということでございますが、私どもにはその三名の宇宙飛行士を選抜したという経験があるわけでございまして、その経験を十二分に生かし、またそういったところで選抜をされました宇宙飛行士の方の意見もよく聞きながら適切な方策を考えてまいりたいということでございます。
○小西博行君 それはもう既にあれでしょう、アメリカあたりでは相当研究されていると思うし、かなりそういうノーハウなんかをいただかないと、訓練といっても適性のある人でないと訓練してもしょうがありませんので、私はそういうものはむしろ早く急がないといけないんじゃないか。特に、これから宇宙関係をいろいろやるということになれば、まあこれもまたやっぱり人材という、すばらしい人材がいればの話でありまして、その点をぜひともやっていただきたい。 その一名決まったというのは、あれでしょう、各国の資源の配分率といいますか、それによって日本は一名ということが決まったんでしょうか。
○政府委員(吉村晴光君) 今、御指摘ございましたように、日本が使えます資源の配分率は一二・八%ということになっておりますので、常時八名搭乗しておれば、日本人が常時一名乗ることになるといった意味でございます。
○小西博行君 そこで、先ほどからの人材の確保、育成、こういう意味で具体的に何か考えていますか。例えば、大学院の学生にターゲットを絞るとか、あるいは現在の若手の研究者を一応調べて、専門の分野ですね、そういうようなことが具体的にあろうかと思うんですが、それはどういう方向でいきますか。
○政府委員(吉村晴光君) 宇宙飛行士の選抜につきましては、繰り返しになりますが、まだ具体的な計画ができてないわけでございますが、前回の経験から申しますと、落とすには惜しい人がたくさんおられたというのが実態でございまして、三名に絞るのに大変苦労をしたということでございます。 そういう意味から、私どもの理解としましては、日本の大学とか研究機関、いろんなところに非常に優秀な方がたくさんおられるという認識を持っておりまして、そういう方々をうまく発掘をしていくというにはどうしたらいいかということをこれから慎重に考えたいというふうに思っております。
○小西博行君 恐らくそれぞれの大学には特徴があろうかと思うので、その辺も含めてやっぱりある程度長期間でいろいろ選抜していかないと、短期的に成績がどうだというだけではこれは話にならないと思うので、そういう宇宙の飛行士あるいは研究者として向くような方々は一体どういうものかという研究も必要だと思うので、そういうものを先行してぜひともやっていただきたいと、そのように思います。 それから、きょうもちょっと議論されましたけれども、知的所有権ですね。これからは恐らくこういう問題が、これは宇宙の問題だけじゃなくて、たくさん諸外国との関係で出てくるんではないか。例えば法律上、かなりやっぱり国によって違うんだろうというふうに思いますし、おとといも留学生の話をちょっとしましたが、学位を認定するということ一つ考えても、これはちょっと知的所有権とは関係ないかもしれませんが、全く違うんですよね。日本ではなかなか学位はもらえないようになっているんですね。あの定義からいえば、私はそう思うんです。アメリカと日本とはまた相当違います。そういう意味で、こういうトラブルというのはますますたくさんふえてくるんじゃないかと思うので、その辺の具体的な手の打ち方というのは、どういう整理をされておりますか。
○政府委員(吉村晴光君) 御指摘のとおり、知的所有権の保護の考え方が国によって違うということがあるわけでございまして、従来私どもが研究をします場合には、国内での共同研究といったことについてはお互いにうまくなれておるわけでございますけれども、これから宇宙基地の実験棟を使って外国との共同研究というのも出てくるわけでございますが、やはりそういう場合には、外国と共同研究をやることに伴いまして知的所有権の関係は一体どうなるかということを、よく見定めて着手をしなければいけないというふうに思っておるわけでございます。 残念ながら、まだ十分な勉強ができるところまでいっておりませんけれども、この宇宙基地を通じまして共同研究をやりますときには、ぜひともその点につきましては十分勉強をして日本側の不利にならないように注意をしたいと思います。
○小西博行君 これは通告しておりませんが、大臣、この間もちょっと質問をさせていただいたりお話をしたわけですが、日本は何となく新しい先端技術といいますか、基礎研究が非常に弱いというおしかりを海外からよく受けるんですが、そういう意味では、何か新しいものを開発していく、あるいは管理技術なんかでもコンピューターシステムも入れたり、あるいはいろんな品質管理あるいは工程管理のそういう優秀性というのは恐らく日本がナンバーワンだと私は思います。信頼性も非常に高いだろう。そういうようなものもあわせて、ある意味では先端技術と同等というんですか、いわゆる量産化して経済化していくためには非常に有利に展開するわけですからすばらしいこれも技術じゃないか、そういうふうに私は常々思うんです。割合こういう問題については何か知的という表現はしないんですね、管理技術分野というのは。何かノーベル賞の対象となるようなものはえらいすばらしい評価もあるんですが、外務大臣は前の通産大臣でしたから、大臣はそういう管理技術に対してどのような御見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(三塚博君) 管理技術という点についてはいろいろ論評があるだろうと思うのでありますが、前段の小西委員指摘の基礎研究、基礎技術という面につきましては海外から指摘を受けますのは御案内のとおりであります。 日本の研究というのは、実利的効率的なもののみを志向していくという、言うなれば、先人が開拓し理論づけたものの延長線上においてそれを行う、いわば応用研究という分野が日本の科学者の分野ではないのか。要すれば、今日世界がここまで参りました、また日本がここまでハイテク日本ということになり得ましたことは、日本人の基礎研究もないとは言いません。ないとは言いませんが分野が少ない、こういう指摘は依然としてありますことは御案内のとおりであります。 経済大国日本に相なったわけでございますから、科学者の皆様方に相当の分野において御研究をいただく。そのテーマにおいて一々テーマに今全部アプローチしまして、それでこのテーマはよろしい、このテーマはだめ、こういうことでわずかな研究費助成が行われておるというのが実情でございまして、そういう時代は去ったのではないだろうか。やはりこれだけの頭脳の集団が日本でございますから、そういう分野で思い切って御活躍をいただき、得た基礎研究は世界に公開し、そしてそれぞれの分野で御利用をいただくということがこれからの我が国の国際的な協力の重要な一環であろうと思いますし、さような意味におきましてヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムというものが構想されたというふうに思っておるわけでございます。 今回の宇宙ステーションの問題につきましても、まさに我が国が平和的利用という観点の中で、がんでありますとかエイズでありますとか、そういうものの今地上においての研究が気が遠くなるほど先が見えないというこういう中におりまして、非常にすぐれた研究環境が宇宙であるという、これも科学者の指摘を受けておるわけでございますから、この壮大な取り組みにスタートを切る、言うなれば、日本もこれにアプローチし参加をしてまいりますことが国際的な協力に責任を果たしていくという外交方針、我が国の方針に沿うものである、このように思っておるところであります。 ただいまの御指摘は大変心強い限りでありまして、私どももその分野の展開が図られ得ますように努力をいたしますが、何といいましても国会の論議が物を動かす重要なベースに相なっておりますので、今後とも御鞭撻、御後援賜りますように、この機会にお願いを申し上げさせていただきます。
○小西博行君 私も今の大臣の御意見とほぼ同様なんですけれども、発展途上国に対しては非常に管理技術というのは生きるんですね。生産形態をできるだけ不良品を出さないように能率を上げるようにつくる方法を教えるわけですから、そういう意味では非常にプラスだと。ただ、先進諸国に対しては、どうしても向こうから見ますと、日本の場合は利益中心型でどうも応用技術ばかりやつている、先端技術は我々から持っていっておるじゃないか、こういう批判があるのは当然だと思うんです。そういう意味で、日本もやはり早く日本以外の先進国に追いついて、そして技術立国と堂堂と言えるようなそういうものに貢献していかなきゃいけない。宇宙の問題もまさにそうだと思います。大変おくれてはいるんですけれども、そういう意味では全力でかかっていかなきゃいけない。 そこで、これは最後の質問にしたいと思うんですが、宇宙開発の予算、今度の基地の問題も、当初は金額的には非常に少ないんですけれども、これをいろんな雑誌なんか見てみますと、将来は相当なものだと。これは一九八六年から二〇〇〇年にかけていろいろやるんですけれども、十五年間で大体六兆円ぐらい見込んでいると、日本だけでですよ。その約半分が民間に期待していると、民間がいろんな研究をするという期待でしょう。このように非常に大きな予算をかけなければできない。アメリカの場合は二〇〇〇年までに大体四十兆円ですか、二千五百億ドル、これくらいの計画を一応しておるようですけれども、そういうようなやっぱり資金的な裏づけというのを、さっきの宇宙の開発というような大きな計画の中でどう展開するかということも含まれるんでしょうけれども、相当大きな金額を覚悟してやらなきゃいけない。その点は十分御理解を願っているのでしょうか。
○政府委員(吉村晴光君) 宇宙の開発につきましては、大変大きな資金が必要になるのはもう御指摘のとおりでございまして、私どもは、その中で宇宙開発の重点化ということを志向することによりまして、効率的な開発を進めてきておるところでございます。 予算の確保の問題でございますが、最近大変厳しい財政事情が続いておるわけでございますが、その中におきましても、宇宙開発につきましては格別の努力をするということで予算の拡大に努めておるところでございます。例えば、平成元年度宇宙開発予算は千五百五十億円規模でございますが、対前年度比約一〇%近い増加率になっておるということで、全体が非常に厳しい中では各省それぞれ宇宙開発の重要性をよく認識していただいて努力をしていただいているわけでございまして、今後とも一般会計予算だけではなくて財源の多様化を含めまして、円滑に宇宙予算が調達できますように努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○国務大臣(三塚博君) ただいまの政府委員答弁のように、昨今そういう世界的な世論の動向を見きわめながら着実に基礎研究分野が強化されてきておることは事実であります。しかしながら、他の先進諸国のこの分野に対する予算措置、それは民間も含めました研究費というトータルな面の比較におきましてもまだ劣っておる。経済大国日本、第二位でありますが、それに比例してまさに平和国家らしい民生産業分野におけるこの分野への貢献ということからしましてまだしというふうに私は思っております。 ただいまの政府委員答弁のように、私どももこの協定が御承認いただけますことを機に、さらに科学技術基礎研究という分野における我が国の果たすべき役割につきまして頑張っていかなければならないものと存じております。
○小西博行君 それで、特に外務大臣にお願いしたいのは、今言ったように宇宙開発というのは相当大きな予算を伴うものです。しかし、科学技術庁の予算といいますと年間六千五百億ぐらいしかないんですよ、科学技術庁としては。ですから、アメリカと日本の関係でそういう衛星打ち上げ基地という問題でいろいろ折衝をしていただくのは結構だと思うし、特に平和利用ということについて十分チェックしていただいてうまくやってもらいたいと思うんです。 いずれにしても、科学技術庁の予算というのは日本の研究、これは民間も入れて研究の総予算というのが大体九兆円とか十兆円とか言われておるんですよ。それぐらいある中で科学技術庁というのは六千五百億しか実は予算がないんですよ。それで、プロパーの研究所といったってそうたくさんないんです。いろんな省庁へ配っているわけですね、基礎研究とかああいうところへ配って、余りきついことも言えない。どこまで進んだんだと言っておしかりはもちろんできない。各省庁でやっている。そういうような、非常にコントロールはもちろんしにくんいですが、私はこういうような大きなプロジェクトをやる場合は相当国全体で考えないと、特に外務省の皆さん方はよくその辺の内部的な事情、国内のいろんな事情をよくキャッチされて、そしていろんな約束をしていただきたい。余り大きな、ばあんと花火みたいに打ち上げて後は知らぬぞと、この間もちょっと私申し上げたでしょう、留学生十万人なんて言ってどうするんだと。恐らく文部省の人も外務省の人もそれはとてもできないと、こう思っていると思うのですね。 そういう意味で、諸外国とのいろんなお話を取り決めされる場合には、内部の実情を十分勘案して、そして予算の裏づげがないのに大きなことをばんばん言わないような体制も必要だと思います。そうしないと、いかにもできないことを公表しているという感じになりますので、政府に対して非常に信頼感が薄くなるということも心配しておりますので、その点を最後に申し上げて私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(三塚博君) ただいまの御指摘、しかと受けとめまして着実に、しかも堅実に全体をにらみ、外務省の立場の中で取り組み、推進をしてまいりたいと考えます。
○委員長(堀江正夫君) 質疑を一時中断し、暫時休憩いたします。 午後二時四十三分休憩 ―――――・――――― 午後五時四十一分開会
○委員長(堀江正夫君) ただいまから外務委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、伏見康治君、川柳寛治君、倉田寛之君、嶋崎均君が委員を辞任され、その補欠として広中和歌子君、堀内俊夫君、大塚清次郎君、二木秀夫君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(堀江正夫君) 休憩前に引き続き、常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○丸谷金保君 外務大臣にお伺いいたしますが、午前の論議を踏まえて、最終的に外務大臣からの御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(三塚博君) お答え申し上げます。 科学技術の発達に伴い、軍事技術と民生用技術の境が微妙なものとなり、ある宇宙基地の利用が平和的目的のものであるか否かについて明確な線を引くことが困難なことがあることは委員御承知のとおりであります。 しかし、我が方としては、我が国の宇宙の平和利用に関する立場が損なわれることが毫もないように厳正に対処するとの立場であり、委員の御指摘も踏まえ、個々其体的事例に即し、誠実かつ慎重に検討していく所存であります。 既に述べました次第でありますので、米国による我が国の実験棟の利用については、一律に可能、不可能をあらかじめ述べることは困難でありますが、少なくともSDI研究のための粒子ビーム兵器、レーザー兵器、指向性エネルギー兵器などの兵器に奪ら係る技術の研究を米国が我が国の実験棟で行うことは一般的に拒否することとなろうと考えているところであります。
○丸谷金保君 それで、米国の自分のテリトリーで使うところと日本の分野の中の四六%、今度は残りの五四%の日本が主として使うところの問題についてお伺いいたしたいと思います。 午前中からの論議でも明らかなように、また本協定の九条八項(b)のいわゆる平和目的に使うということ、並びに国会の政府答弁等からいって、少なくても日本棟の日本が使うところにおいては平和利用、民生用ということを踏み出すことはないというふうに考えますが、いかがですか。
○政府委員(遠藤哲也君) 先生、今御指摘のとおり、日本が使いますのは日本の実験棟の五一%でございますが、その五一%につきましては、委員御指摘のとおりの日本の平和利用の解釈、これを適用して実験なり研究を行う、こういうことになっております。
○丸谷金保君 そこで、一九五六年、昭和三十一年に取り決められた防衛目的のためにする特許権及び技術上の知識の交流を容易にするための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定及び議定書、いわゆる防衛秘密特許協定、日本棟の中において日本が開発する技術等については、少なくとも平和目的ということが明らかだから、これに該当するというふうな秘密指定ということはあり得ないだろうと思いますが、これは特許庁ですか、特許庁いかがですか。 〔委員長退席、理事森山眞弓君着席〕
○政府委員(有馬龍夫君) 御質問の趣旨が必ずしも明確ではございませんけれども、いわゆる一九五六年協定に基づきまして昨年私どもがとりました措置は、今先生が想定されたような状況のことを考えているものではなくて、米国から防衛目的のために我が方に提供される技術的な知識がもしも米国において特許申請がなされていて、それが防衛上の理由で秘密に処理されている場合には、 日本においても類似の措置をとってくれということでございますから、専らアメリカにおいてそのような措置がとられているものについてのみ想定していて、日本においてもそれがもしも特許申請されれば、それを類似の形で処理すると、極めて限定的な処理をするということを定めたものにすぎないわけであります。
○丸谷金保君 あなたね、特許法の論議のときに恐らく聞いていなかったと思うんです。 というのは、今あなたの言ったのは協定出願の分なんです。いいですか。しかし、国会論議の中では私たちもしばしば取り上げたように、むしろこの協定のいわゆる議定書の三項の(b)、準協定出願というのがある。おわかりですね。 〔理事森山眞弓君退席、委員長着席〕 この分は、今あなたがお答えした分とは違うので、私の方の聞いているのは、アメリカが開発した技術ではなくて、日本が日本棟の中で平和的に民生用に開発した技術というのは、これはもう平和目的以外にないんだから、当然準協定出願の網もかからないでしょうね、こういうふうにお聞きしているんですがね。
○政府委員(有馬龍夫君) これは何度も御説明申し上げておりますけれども、準協定出願と申しますのは、既に米国において自分の出しております特許の出願が秘にされているものを日本においても出願したと――協定出願、その内容を知る立場にいる人が特許を申請するその際に、その出願の内容がそもそもの協定出願を示す可能性があれば準協定出願として同じような処理をされなければならないとなっているわけでありますけれども、独自で行われるものは全く独自のものとして処理されるわけであります。
○丸谷金保君 これは国会で何度もやったことだから細かくは申し上げませんけれどもね。ですから、私はそれを聞いているんですよ。宇宙基地内の日本の基地において、これは協定によると日本のユーザーも考えられますわね、民間人も考えられるんです。これらが独自に開発した技術、これは理論的にどうしてもいわゆる五六年協定にはなじまない性質のものですねと聞いているんです。
○政府委員(有馬龍夫君) 今、申し上げましたことからいたしまして、おっしゃられるとおりだと思います。 念のために申しますけれども、米国政府の関係職員または政府から出願されております特許、その内容を知らされている人以外の者が行います特許出願は、たまたま協定出願の内容と同一の内容のものであっても、いわゆる独立発明として通常の取り扱いに従って出願公開等の手続が進められることになるわけですから、先生がおっしゃられるとおりだというふうに思います。
○丸谷金保君 それで問題なのは、宇宙基地というのは共同研究、共同開発しますよね。そうすると、今度はそこに、今私が申し上げたのは、協定出願と準協定出願、後段を言ったんですが、この間にもう一つあるんですね。共同開発などによって知り得た場合には、これに対して権利の保有をすると。ところが、この協定出願をするにしても、この特許の内容は、午前中に私が申し上げたように、日本の国内法ではないんです。戦前にはありましたけれども、戦後にはなくなっておるんですね。アメリカの方には午前中申し上げたようにきちんとした明文規定であるんです。ところが、これが必ずしもぴたっと一つにならないんです。例えば、特許法が違いますでしょう。 そうするとアメリカの方では、これは午前中に申し上げましたような大統領のあれだとかNASAだとかいろいろなところが、出願されてこれは問題があるとすれば審査しないでそのまま保管してしまうんですね。審査しないで保管してしまうんですよ。そして、その保管を解かなければ審査に入らないんです。午前中に私の申し上げた実例は、その保管を解いたので、アメリカでも審査に入ったし、日本にも申請してきたんです。そうすると、日本の方ではそういう内容はわからないんですよ、ブラックボックスに入っているんですからね。わからないでしょう。 そうすると、宇宙基地で日本が新しく審査したものがアメリカで既に保留されているものであるかどうかということをだれが認定するんですか。だれが認定するんですか。これは特許庁もわからないと言っているんですよ、この前の答弁で。特許庁、これはあなたの方の専門だから。中身がわからないんです。
○政府委員(有馬龍夫君) まず第一に、先ほども申しましたように、防衛目的のために日本政府に対して米国から提供された技術ですから、その内容はわかるわけでございます。提供されてくるわけでございますから。
○丸谷金保君 ちょっとだれか特許法わかる人、答弁しなさいよ。
○政府委員(有馬龍夫君) いや、これはわかるわけでございます。しかし、それは秘にされているわけですから、その秘の扱いを受けている特許出願を米国で行っている人が日本において自分の権利を確保するために、そのような特許でありますということで日本政府に対して申請する際には公開しないという取り扱いを受けるわけでございます。 それから、独立出願と申しますのは、もちろん日本の人が日本で行う、今お話ししましたものとは独立に行われて、たとえ内容が類似であったとしても内容のわかった形で行われるという仕組みであるというふうにして私どもはこの取り決めをつくったわけでございます。決して特許の専門ではございませんが、しかし取り決めの仕組みは、そのようなものであるというふうに理解してつくったわけでございます。
○丸谷金保君 午前中に私は非公開特許保留の問題を出しましたでしょう。これをあなたの言うように、日本では特許庁は中身がわからないんですよ、事実は。無条件に受理して、中身を見ないで保管するんですから、いいですか。どうしてわかるんですか。特許庁わかるかい、あなた。わからないという前に、それは私たち見ないと言っているでしょう、あなた、中身をね。
○説明員(染川弘文君) 協定出願あるいは準協定出願につきましては、その対象となる技術、協定出願でございますが、米国の秘密特許出願の対象であります米国政府から防衛目的のため日本国政府に提供された技術上の知識を対象とする出願に限られておりますが、この際に、協定出願の特許庁に対する手続とは別個に、その前提といたしまして日本国政府に日米の国防当局の間の合意の上で防衛目的のためにその供与が行われているという前提が必要となるわけでございますが、この防衛目的のための日本国政府への提供というところにつきましては、特許庁が判断してやっておるわけではないということが先日のその御指摘の答弁、特許庁からの答弁だと思います。 それから、準協定出願、協定出願の要件について、特許庁が受理する際に判断するのか判断しないのかという点でございますが、一九五六年協定の実施の問題でございますが、この要件に当てはまるか当てはまらないかという点につきまして、公式面といいますか、形式的な手続の審査をいたしまして、特許庁としまして判断をいたしまして、これは協定出願なり準協定出願に当たるということを特許庁が判断して受理するものでございます。
○丸谷金保君 それね、そうなんですね。だから、宇宙基地で、いいですか、専ら平和目的にしか使わないということになっているでしょう。ここで、準協定出願のようなものと判断されるものは出っこないでしょう。こんなことで長くかかっても困るからね、時間もないし。例えばアメリカから秘密特許として来るものの中にでも、物で来る場合もありますわね、コンピューターでも何でも。それから、アクセスだけのものもあるんですよね。すると、それらは特許庁では、防衛庁の方でこれは防衛目的のものだから秘密特許に該当するんだと言えば、それはそうですがということで特許庁の判断はそこへは入らないわけよ。しかし、日本の基地で日本のユーザーが新しい技術開発をしてこれを特許庁に申請してきたときに、そこで準協定出願と判断するというふうなことは、この今審査している法の目的からいったらあり得ないのではないか。あり得ないでしょう。
○説明員(染川弘文君) 議定書にもございますように、日本人が協定出願の発明とは全く独立になした発明につきましては、先生御指摘のように、準協定出願の扱いをなされることはあり得ません。準協定出願は、あくまでこの一九五六年協定ないし議定書の要件に当てはまるものだけを扱うわけでございます。
○丸谷金保君 そこで問題が出てくるんですよ。これはあり得ないんです。ところが、宇宙基地内でそれは既にアメリカ側がアメリカの特許商標庁に出願して保留の措置をとられているというふうな場合には、これはわからないんですよね。公開されていないし、そのままである場合にはいつまでたってもわからない。 そうすると、日本の特許庁は日本の同様な発明が行われて出てくれば受理しますわね。それでひとり歩き始めるわけです。ひとり歩き始めることになるでしょう。日本の場合にはいいんだから、日本人はね。国内だったらいいですよ。それが宇宙基地という中でひとり歩きをしたときには、これはぶつかることになるんですよ、きっちりしたあれがないから。 アメリカの方はこれは保留措置にしている。日本の方は差し支えないからそれは認めますと言ってそれを日本の基地の中で使った場合に、これはおかしいというふうになったときの法律関係はどうなりますか。この基地は一体どっちのものなんですか。アメリカの国内法によるのか、日本の基地の場合、日本の国内法によるのかということです。
○政府委員(有馬龍夫君) 今、先生が取り上げられた例はいわゆる独立発明でございますから、九五六年協定とは関係なく、我が国においてそれを申請すればよろしいんだろうと思います。
○丸谷金保君 それで、アメリカの方は保留して、要するに公開しないで、アメリカの特許法と日本の特許法と違うから、これはアメリカの場合には午前中に読んだ法案のように非公開と特許付与の保留ということで、これは公開しないでそのままくくっちゃって保留しちゃうんですよ。いいですか。そして、出願の先願権の権利だけはあるんです。しかし、これは特許になるかならないかということは審査しないんですよ。日本の方は審査するんです。 だから、アメリカが先願権があるといって保留しているうちに、日本は日本で審査する。審査して日本は特許を付与してこれを出す。これが日本の国内ならいいんですが、共同の宇宙基地という中においては、それはアメリカの法律に抵触するということにならないんですかということです。抵触すれば損害賠償とかいろんなことが起きてくるはずなんですよね。
○政府委員(福田博君) 先生の御質問の趣旨が協定出願とは無関係な独自に開発した技術に関する特許出願であった場合に、その内容が仮に協定出願と同じであったとしたらどうなるかということですね。
○丸谷金保君 そうそう、そういうこと。協定出願というより準協定出願。
○政府委員(福田博君) そうであれば、それは通常の特許手続に従って出願公開等の手続が進められることになるわけです。その場合に、実はそれは秘密特許でアメリカにあったと、したがって後で出てきたのに、特許申請があったときに、それが独立発明であってもそれに特許が与えられるのかという御質問がすぐ出てくると思うんですが、その場合には、協定出願の対象となる発明と全く関係なく同じ発明が米国での協定出願の秘密保持期間中に日本において行われるというのは、そもそも非常に珍しいケースだとは思いますが、仮にそうだったとします。仮にそうだったとしますと、独自に開発した技術に関する出願の出願公開が日本においては行われますから、後願について審査を行う時期までは、米国における協定出願の秘密が解除されて協定出願が審査資料になるものと思われます。したがって、通常の場合には特許の一般原則であります先願後願の原則によって、そのような後願については特許が与えられないことになります。 ついでに、また先にお答えしますと、万一アメリカでの秘密公開が解除がおくれて後願に特許が与えられるとどうなるかという御質問があるとすれば、それは協定出願と同一発明が後願として出願されて、しかも協定出願の秘密解除前に特許となり後から無効となるというケースは、そもそも現実には生じないとは思いますが、万一そういうことがあれば、無効とされた特許権者たる後願者は、特許法第八十条一項の規定で先願者に相当の対価を支払うことを条件にその事業の実施または準備中の範囲において通常実施権を有することが法的に保障されております。
○丸谷金保君 それはわかっているんだよ。私の聞いていることと一もう一回言いますけれども、いいですか。日本の宇宙基地内において開発された技術は平和目的なんだから、これは当然平和目的として公開され特許されるとするでしょう。ところが、同一なものがアメリカではこれは平和目的でないということでブラックボックスに入れて、そして秘密特許条項に当たると、いわゆる協定出願になるべきものだということによって、日本はこれは平和目的だという特許を与えたものと同一のものを、アメリカがそれは違うと言って、同じものが基地の中でぶつかったときにどうなるんだということを言っているでんすよ。いいですか。 というのは、日本の平和目的ということとアメリカの平和目的ということの意味が違うし、特許の態様も違うから、アメリカの特許でこれは軍事利用するものだ、あるいは防衛目的だというふうに決めても日本の特許ではそうならないこともあるんです。特にこの基地内では、防衛目的とかいろいろなそういうことでなくて、あくまで平和目的なんだからあり得ないんです。アメリカの方は、それは違うと、これは軍事目的のものだからだめだという同一のものが宇宙基地の中でぶつかった場合の処理はどうするんですかと。これまずできないんだよ、何ぼ考えてもこれは出てこないんです。態様が違うんだから。
○政府委員(福田博君) 私、どうも先生の御質問が完全に理解できているかどうかあやしいものですが、今の先生の御質問は、別に宇宙基地の中でなくても、地上で同じような事態が起こって、かつその特許出願したいものが平和的利用に当たるものかどうかということを考えた場合に同じことになると思うんですが……
○丸谷金保君 そうでないの。あのね、いいですか、宇宙基地の中と私が特に言ったのは、宇宙基地の中では日本の与える特許は平和目的なんだから、後でそれは軍事目的のものだと言われても、それはそんなことないと言わなきゃならないんだよ。国内であれば、あるいはそれは確かに保留されて、しかもブラックボックスに入っているアメリカの特許であって、それはだめだと言われれば、そうですがということが準協定出願ですよね。ところが、午前中から宇宙基地の中では今までずっと平和目的にしか使わないと。それだから、アメリカではどうなんだ、アメリカが使う日本の四十何%はどうなんだ、じゃ日本ならどうなんだと三段階に分けて聞いてきているのは、要はこのことを聞きたかったんですよ、特許の問題でまだ非常にあいまいじゃないかと。 いいですか、絶対に平和目的なんだから、アメリカが何ぼこれは軍事目的に使うと言っても、日本は毅然として、我が棟内では平和目的以外に使わないから、あなたの方がどんなにそんなことを言ってもそんなことはあり得ないとはっきり言わなきゃならないんじゃないですか。ですから僕は午前中に、軍事目的と平和目的との発明の態様というのはダブルゾーンでどちらにも理解できるという問題を例示して挙げたでしょう。虫下しまで挙げたんですよ。それからもっと今の近代のものも挙げましたわね。これらがダブルゾーンになるんだから。日本では平和目的だから宇宙基地内でこれはやったんだと、アメリカがこれは軍事目的だからだめだと言った場合に、日本は、日本の宇宙基地内でやったものについては、断固としてアメリカのそういう特許法上のこの五六年協定には絶対該当しないんだと言って拒否しなきゃならないんです。そうでしょう、平和目的だと言っているんだからね。 ところが、天際には軍事目的と平和目的とがダブルゾーンになって午前中に指摘したような問題がたくさん出てくる。そのときにも日本は毅然として、少なくとも汎用技術の問題については、日本としてはこれはあそこの宇宙基地内でやった場合には絶対にこれは平和目的だと言わなきゃならぬと思うんだけれども、そういう根拠になるようなものが何にもないんです、特許法上に。なぜならば、特許の秘密というものが日本にはないからなんです、戦後。
○政府委員(遠藤哲也君) 先生の今の御質問の趣旨、私なりにこういうふうに解釈させていただければいいんじゃないかと、もし間違っていたらお教えいただきたいんですが。 日本の実験棟の中でアメリカに貸す場合があるわけでございますね、四六%。これはもちろん日本が平和目的だと認めたからこそ貸すわけでございます。それで、貸した結果何かの発明が日本の実験棟でアメリカ人によって、仮にカナダ人でも何でもいいんですが、アメリカ人によって生まれてくる。その場合、そのアメリカ人はその成果物を特許申請したいとして日本に持ってくることもできると思います。あるいは第三国に行くこともできる。あるいはアメリカに行くこともできようかと思います。もしアメリカに持っていって特許申請したと。そもそも研究の当初は、これは平和目的であったと。つまり例を挙げますと、例えば半導体の研究をしたいと。そこで非常に高度の半導体が発明されたと、その高度な半導体の製法技術等々をアメリカの特許庁に申請した、こういう場合に、アメリカの特許庁がそれに対してどういう扱いをするかという成果の取り扱いにつきましては、これはその場合アメリカの特許法の管轄下に入る、こういうことだろうと思います。したがいまして、私はこんなことは現実にはないんじゃないかとは思いますけれども、アメリカの特許法による取り扱いを受けるわけでございますから、先生のおっしゃっているようなことは極めて理論的な可能性としてはあるいはあるのかもわかりません。そういうふうな理解。したがいましてそういうことは、ですから可能性は排除されないということは言えるんではないかと思います。
○永野茂門君 委員長。
○委員長(堀江正夫君) 永野君。
○永野茂門君 本件に対する質疑を打ち切り、(「だめだ」「何を言っているんだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)直ちに討論、採決に入ることの動議を提出いたします。
○委員長(堀江正夫君) ただいまの永野君の動議を議題とし、採決いたします。 本動議に賛成の方の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○委員長(堀江正夫君) 多数と認めます。永野君の動議は可決されました。(発言する者多し) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、直ちに採決に入ります。 常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(堀江正夫君) 多数……(発言する者多く、聴取不能)よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定しました。(「何だこれは、ちょっとおかしい」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し) なお、本件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(堀江正夫君) 次に、請願の審査を行います。 第三四号日本国平和宣言に関する請願外一件を議題といたします。 まず、専門員から説明を聴取いたします。辻専門員。
○専門員(辻啓明君) 御説明申し上げます。(「やめろ、やめろ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し) 付託されました請願は、お手元の表のとおり二件でございます。 まず、第三四号の請願は、(発言する者多し)昭和天皇の大喪の礼がとり行われた今国会において「日本国平和宣言」を決議されたいというものであります。 次に、三八八号の請願は、(発言する者多し)日本と韓国との間において渡り鳥保護条約を締結されたいというものであります。 以上であります。
○委員長(堀江正夫君) これらの請願につきましては、理事会において協議いたしましたところ、第三八八号日韓渡り鳥保護条約(協定)の締結に関する請願は採択すべきものにして内閣に送付することを要するものとし、第三四号日本国平和宣言に関する請願は保留とすることに意見が一致いたしました。 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ――――――――――――― なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(堀江正夫君) 次に、継続調査要求に関関する件についてお諮りいたします。 ――――――――――――― 国際情勢等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時二十分散会 ―――――・―――――