予算委員会 第17号
- 発言数
- 339 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/06/12
会議録
○中尾委員長 これより会議を開きます。 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 このたび、皆様方の御推挙によりまして、予算委員長の重職を担うに至りました。 もとより微力な私ではございますが、練達堪能なる委員各位の御指導、御鞭撻を賜りまして、公正かつ円満なる委員会運営を図ってまいりたいと存じております。 何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) ――――◇―――――
○中尾委員長 理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が二名欠員となっておりますので、この際、その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中尾委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、理事に 小里 貞利君 中島源太郎君を指名いたします。 ――――◇―――――
○中尾委員長 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。 この際、政府からリクルート事件の捜査結果に関する報告を求めることといたします。法務大臣谷川君。
○谷川国務大臣 いわゆるリクルート事件につきましては、東京地方検察庁は、昨年九月八日、楢崎弥之助議員から、株式会社リクルートコスモスの取締役社長室長であった松原弘らに係る贈賄事件の告発を受けて捜査を開始し、以来、株式会社リクルートコスモスの未公開株式譲渡問題を中心として、鋭意、所要の捜査を遂げるとともに、刑事事件として取り上げるべきものについて順次その処理を行い、本年五月二十九日をもって捜査を終了いたしました。 処理の内訳は、公判請求をした者十三名、略式命令の請求をした者四名、不起訴処分に付した者四名であり、ほかに刑事事件として訴追するに足る犯罪の嫌疑を認め得るものはありませんでした。 捜査処理の具体的状況につきましては、引き続き政府委員から報告いたさせますが、本事件は、その内容が複雑かつ多岐にわたっておりましたため、捜査は約二百六十日の長期間に及び、その間、捜査に従事した検察官は五十二名、検察事務官は百五十九名、取り調べた参考人の数は延べ約三千八百名、捜索場所は約八十カ所、押収証拠品は約九千点に上っております。 申し上げるまでもなく、検察は、個人の基本的人権の保障を全うしつつ、刑罰法令に触れる疑いがある事案についてその真相を明らかにする使命を負っておりますところから、本捜査に携わった検察官においては、厳正公平、不偏不党の立場を堅持しつつ、法律の定める手続にのっとって事案の解明に当たり、法と証拠に照らして適正な事件処理を行ってきたものでありまして、その結果、これから御報告いたしますような捜査処理に至ったものであります。
○中尾委員長 刑事局長。 その前に一言申し上げますが、時間の関係もありますので手早く、的確に御答弁ください。
○根來政府委員 引き続きまして、捜査処理の具体的状況について申し述べます。 まず、事件処理の概況について申し述べます。 公判請求をしたものについてでありますが、その捜査処理の状況及び事案の概要は、去る五月二十五日、衆議院予算委員会で報告いたしたとおりでありまして、これを罪名別に見ますと、受託収賄二名、収賄三名及び日本電信電話株式会社法上の収賄三名並びに贈賄五名となっており、松原弘については、既に裁判確定済みであります。 略式命令の請求をしたものについてでありますが、安倍晋太郎議員の私設秘書であった清水二三夫及び宮澤宣三議員の公設秘書であった服部恒雄が、昭和六十二年中において、株式会社リクルート代表取締役社長であった江副浩正から、それぞれ、各議員の政治活動に関する寄附として、五千万円の振り込み送金を受け、あるいは額面金額合計五千万円の小切手を受領して、同一の者に対する法定の制限額を超える寄附を受けた事実並びに加藤六月議員の公設秘書片山紀久郎及び同議員を支持する政治団体である城山会の会計責任者坂巻正芳の両名が、共謀の上、昭和六十一年度及び同六十二年度の城山会の収支報告書に、パーティーによる収入を記載せず、あるいは虚偽の記入をしてこれを自治大臣に提出した事実につきまして、本年五月二十九日、これら四名につき、いずれも政治資金規正法違反で東京簡易裁判所に略式命令を請求し、同日、同命令の発付を受けております。 また、不起訴処分に付したものについてでありますが、処分保留のまま釈放した証券取引法違反事件の被疑者である小野敏広、館岡精一及び間宮舜二郎並びに日本電信電話株式会社法違反事件の被疑者である村田幸蔵の四名を、本年五月二十九日、起訴猶予処分に付しております。 次に、以上申し上げました事実以外の事実に関する捜査結果について申し述べます。 その一は、受託収賄で起訴した藤波孝生議員及び池田克也議員に係るものを除く株式会社リクルートコスモスの未公開株式の譲渡に関する贈収賄罪の成否についてであります。 昭和五十九年十二月に行われたコスモス社の前身である環境開発株式会社の未公開株式の譲渡につきましては、その中に三名の国会議員に係るものが含まれておりますが、この未公開株式の譲渡は、店頭登録の一年十カ月前になされたものであって、贈収賄罪の客体たる財産上の利益に当たるとは認定し得ないため、同罪の嫌疑は認められませんでした。 昭和六十一年九月に行われたコスモス社の未公開株式の譲渡につきましては、その中に、藤波議員及び池田議員を除く十一名の国会議員に係る合計十万株の譲渡が含まれておりますが、捜査収集した証拠に基づいて検討を加えた結果、クレイリサーチ社製のスーパーコンピューターの導入、就職情報誌の発行等に対する法規制、いわゆる就職協定の存続、遵守、安比高原の開発等当時のリクルート社及びその関連企業の事業遂行上の懸案事項が、大まかに分類しますと、関係の国会議員または国務大臣の職務権限外の事項であることが明らかであるか、あるいは、抽象的にはその職務権限内の事項であると認められるものの、当該職務と株式譲渡との間に対価関係が認められないなどの理由により、贈収賄罪の対象となるものは認められませんでした。 その二は、政治献金関係についてであります。 リクルート関係の政治献金につきましては、コスモス社の未公開株式の譲渡やいわゆるパーティー券の購入も含めて、同株式の譲渡に関係する国会議員に係るものを中心に、政治資金規正法違反の嫌疑の有無について所要の捜査を行い、また、日本電信電話株式会社の管理職員が拠出したいわゆるボランティア資金からの政治献金につきましても、同様の観点から所要の検討を加えましたが、略式命令の請求をした前記四名以外に同違反として訴追するに足りるものは認められませんでした。 なお、川崎市前助役小松秀煕に対する収賄被疑事件につきましては、横浜地方検察庁において、所要の捜査を行った上、本年六月二日、不起訴処分に付しております。 以上が、リクルート事件の捜査結果についての報告であります。
○中尾委員長 以上で報告は終了いたしました。 ―――――――――――――
○中尾委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山下徳夫君。
○山下(徳)委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、宇野新内閣がこれから取り組まんとする施政の方針につきまして、若干の質問を申し上げたいと存ずる次第でございます。 例に倣って与党の質問時間は極めて短うございますので、どうか国民にわかりやすく、国民が理解できるような、そしてまた今申し上げたわずかの時間でございますから、なるたけ再質問は避けたいと思いますので、つぼを外さない御答弁をあらかじめお願いを申し上げておきます。 まず、ただいま法務大臣からリクルート事件についての検察の捜査終了についての報告がございました。私は質問に先立って申し上げたいことは、この事件に関連して二人の政治家が起訴をされたということでございます。まことに遺憾なことでございます。もとよりこのことにつきましては、この事実関係につきましては、今後の公判の過程において明らかにされていくことと存じますけれども、国政に携わる我々といたしましては、ひとしく責任を痛感するものであります。 そこで、竹下前総理が退陣によって最高の責任者としてのけじめをおつけになった。さらにまた、中曽根元総理大臣も我が党からの離脱によってこれまた私どもの納得のできるけじめをおつけになったわけでございます。これは、みずからの政権のもとに起きた事件についての責任とけじめをつける、そういう意味であろうと思うのであります。私は、このお二人の決断につきましては敬意を表するものでございますが、このときにおきまして、政府・与党が何としても政治改革をなし遂げなければならない、こういう決意を新たにする必要があると思うのであります。 この具体的な考え方に当たって、まず法務大臣に、ただいま検察の捜査終了についての報告がございましたけれども、この捜査の報告に基づきまして、リクルート事件についてまず質問をさしていただきたいと思います。 第一に、このリクルート事件に当たりましては、国民の政治に対する信頼を著しく失墜したという点について私どもはまことに残念でならないのでありますが、これは、この際、関係者すべてについてその結果を詳細に国民に報告した方がむしろ私はフェアである、そのように思うのでございますが、法務省といたしましては、今申し上げましたように詳細なる報告を国民に向かってすべきであるという私の意見に対して、お答えをいただきたいと思います。
○谷川国務大臣 委員長から本報告をするように命ぜられまして、報告をさしていただきました。 ただいまの委員の御指摘のございました点につきましては、事務当局からこの内容について御報告をいたさせます。
○根來政府委員 御理解をいただいておりますように、捜査資料の公表につきましては、刑事訴訟法で原則的には公開しないということになっております。といいますのは、やはり基本的人権の擁護あるいは裁判に対する不当な影響力の行使という観点から、捜査資料の詳細については公判前に公表しないという取り扱いになっておりまして、今回もそれに倣っておるわけでございますけれども、先日委員長から御指示がございましたので、その法令の許す範囲で最大限の御報告をした次第でございます。
○山下(徳)委員 ただいまの局長の御答弁、人権問題等を考慮するとそうすべてを公表するわけにいかない、こういうことでございますから、私はそれはそれなりに了承いたしておきますが、この事件に関連いたしまして、しきりと灰色高官という言葉が使われている。法務省は、この灰色高官というものを一体どういうものを指すのか、どのように理解しておられるのか。そしてまた、実際に今回の事件でいわゆるその灰色高官なる人物がいたのかどうか、これはひとつ国民に明らかにしていただきたいと思います。
○根來政府委員 この件につきましては、少し時間をいただいて御説明いたしたいと思いますけれども、灰色高官というのは元来刑法的にはそういう規定はないわけでございます。ですけれども、社会的に灰色高官と言われているのは、私の推察するところでは、刑事責任を追及するに至らないけれども、政治的道義的責任のある国会議員等を指すものと理解しているわけでございます。 この抽象的な言葉の内容というのは非常に不明確でございます。どういう方が灰色なのか、政治的道義的責任があるのかという点について、具体的案件に即するとはっきりしないわけでございますので、それではこれをだれが決めるかということになるわけでございます。これは国会がお決めになるものと私どもは理解しているわけでございます。 といいますのは、私ども検察なり政府なりが、これが灰色であるということを申し上げることになりますと、やはり恣意的にわたる危険があります。また、行政が政治的に中立であるという建前をとっているのに、やはり政治的にそういうことを言っているのじゃないかという疑いを受けるものがございます。それからさらに大事なことは、国会が最高機関であるのに、それを超えて政府が灰色ということを申し上げることになって、極めて国会に対して失礼なことになるわけでございます。 そういうことでございますから、私どもとしては、灰色というのはどういうことを言うのかということを国会でお決めいただければ、法令の許す範囲で十分検討すると申し上げているわけでございます。ただ灰色であるから公表しろと言われましても、私どもは公表するすべを知らないわけでございます。 端的に申しますと、政治的道義的責任というのはその内容がはっきりしないということであり、また、法令では先ほど申し上げましたように裁判前の資料を公開してはならないという規制があり、さらに国会の最高機関性あるいは自律性に対して政府があれこれ申し上げることは大変問題があろうという三つの理由で、灰色ということについては極めて慎重な態度をとっているわけでございます。その辺を十分御理解いただきたいと考えております。
○山下(徳)委員 この問題につきましてさらに具体的にお尋ねをいたしたいと存じます。 昭和五十九年の十二月に、コスモス社の前身でございます環境開発株式会社から当時未公開であった株の譲渡が行われている。その中に三人の国会議員の名前があるわけでございますが、今回の報告の結果、この三人は起訴されるに至っておりません。ということは、収賄罪の嫌疑がなかったということでございましょうが、その理由は一体どういうわけでございますか。
○根來政府委員 先ほど申し上げましたように、先日の殖産住宅の最高裁判例にも言っておりますように、公開が間近に控えておる株式については贈収賄罪の対象になると最高裁の判例は言っておるわけでございます。ところが問題は、五十九年の十二月に行われたわけでございまして、この株式の公開というのはその後の一年十カ月後になされたわけでございます。したがいまして、最高裁の判例に照らしましても、やはり公開が間近に控えているという要件を欠くものではないか。ですから、その他の要件を検討するまでもなく、贈収賄罪の成立は難しいのではないかということでございます。
○山下(徳)委員 次に、昭和六十一年の九月に行われましたコスモス社の未公開株、この譲渡の中には起訴された二人のほかに十一名の国会議員の名前が出ておるのでございます。株数にして合計十万株。この十一名の国会議員も収賄罪の嫌疑が認められなかったということでございますが、これはいかなる理由からでございましょうか。
○根來政府委員 先ほどもこれも申し上げましたように、当時リクルートコスモスあるいはリクルートの会社、あるいは関連会社がどういう問題を懸案事項にしておったかといいますと、スーパーコンピューターの導入問題、就職情報誌の発行等に関する法規制の問題、あるいは就職協定の存続、遵守の問題、安比高原の開発等の問題でございました。 そういう懸案事項と、それでは国会議員とあるいは国会議員が兼ねております国務大臣との職務との関連性を検討いたしましたところ、明らかに職務権限外の事項であるということが明らかなものがございます。これはもとより収賄罪の対象にはならないわけでございます。そのほか、抽象的には職務権限内に属すると思われますけれども、具体的に、その職務に関してわいろを提供するという構成要件になっておりますが、職務に関してわいろが提供されたという事実が認められなかったということで起訴されていないわけでございます。
○山下(徳)委員 この事件につきましてあと一問お尋ねをいたしたいと存じます。 これは法務大臣にお尋ねをいたしますが、今回のいわゆるリクルート事件の捜査に当たって、検察庁がとられた今日までの態度につきましていろいろと言われている。毀誉褒貶というものは世の常でございますけれども、今日までこの事件についてとられた検察庁の一貫した捜査に対する姿勢と申しましょうか、それにつきまして、これは法務大臣からお答えいただきたいと思います。
○谷川国務大臣 今回のいわゆるリクルート事件は、まことに広く国民各層の深い関心を呼んだ事件でございました。そればかりか、国会におきましても昨年来、種々の御論議がございました。本捜査に携わりました検察官は、こういった事実にかんがみまして、公正厳正、不偏不党の立場を堅持しながら、法律の定める手続にのっとって事案の解明に全精力を傾注をいたしまして、法と証拠に照らして適正な事件処理を行った、私はかように考えておるところでございます。
○山下(徳)委員 次に、政治倫理の確立の問題についてお尋ねをいたします。 私は国会に出ましてちょうどことしで二十年であります。振り返ってみまして、その間常に倫理、倫理と、政治倫理の問題が唱えられなかった時期はなかったのであります。しかるに、その確立のための徹底した改革が行われなかった。ためにまた今回のような事件を引き起こしたと言っても過言ではないと思うのであります。幸い我が党は後藤田委員会が発足いたしまして政治改革大綱というものをまとめた。そして政治に関する金の集め方、使い方、さらには選挙に踏み込んでまで、あらゆる面から検討して、今鋭意その結論を急いでおられるところであります。要は金のかからない政治をやるということでございましょう。 で、総理もまた組閣後の初閣議におきまして、新内閣は改革前進内閣、このように命名をされているのであります。さらに、さきの所信表明演説の中でも「いかなる厳しい試練に遭遇しようとも、」「政治改革を、内閣の最重要課題として、不退転の決意をもって取り組む覚悟」である、このように力強く述べられておるのでありますが、この際、この問題に対する総理の信念をお伺いいたしたいど存じます。
○宇野内閣総理大臣 組閣に当たりまして、私は改革前進内閣という一つの性格づけをいたしました。これは私の内閣の誕生そのものが、やはりリクルート事件から端を発して、そして多くの先輩の方々の辞任、辞職等に基づいての政治空白をどうしても埋めなくちゃならない、こういうところから誕生したものであるということを十二分に私自身が自覚したためでございます。 もちろん、既に、山下委員御質問の政治倫理に関しましては、昭和六十年六月二十五日に政治倫理綱領が本院においても制定されております。そこには「国民の信頼に値する高い倫理的義務に徹し、政治不信を招く公私混淆を断ち、清廉を持し、かりそめにも」云々と、いろいろと書かれております。私は、こうしたものを中心として、やはりまずこの倫理観のもとに政治改革をやらなければならない、かように覚悟いたしました。 そして、その政治改革に関しましては、前内閣のときに既に有識者会議なるものがございまして、七項目にわたる提案がございます。我が党におきましても、後藤田さんを中心といたしまして、その提案が我が党に課せられた政治改革大綱として決定されております。したがいまして、私はまず我が党のそうした大綱を尊重しつつ、やはり有識者の提言というものに目を通しまして、第三者の方々が国会に何を望むか、それによって国民の政治不信、これをいかにして払拭するか、このことを考えたい、かように考えましたので、私はそのことの実施をどうしてもいたしたい、これが今日の私の考えでございます。 具体的にもし御説明の必要があらば、そのことも申し添えたいと思います。
○山下(徳)委員 今国会の会期ももうあとわずかとなってまいりました。この政治改革に関連しまして片づけなければならない幾つかの問題がある。それは例えば政治資金規正法の改正案、公職選挙法の改正案あるいは資産公開法等の法律の制定及び改正を含めて、早急にこれは処理しなければならぬ問題だと思いますが、政府としてはどのようにこれを処理されるおつもりですか。
○宇野内閣総理大臣 まず私は、やはり国民に対しまして、リクルート事件に端を発した一連の政治改革、その前に私たちは深い反省の念を国民にささげなくちゃいけません。そして、政治家すべてが、そういうもとにおいて我々としてこれだけの改革をするということを、与党も野党も相協力して一つの共同作業として進めていただくのが私といたしましての期待でございます。 そこで、まず隗より始めよということでございますから、私たち自身は今どういうことを考えておるかということを申し上げなければなりません。 先ほど申し上げましたとおりに、有識者会議並びに我が党の政治改革大綱には七つのことが示されております。そのうちの三つは政府において実施する事項でございます。例えば閣僚の資産公開の改善強化、閣僚等の株式取引の自粛、閣僚等の保有株式の信託、これらはすべて既に初閣議で我々は申し合わせました。 次に、法律改正によってなさるべき事項があとの四つでございます。その四つに関しまして大まかに分けますと、ただいま御指摘のありました選挙法の改正並びに政治資金改正案、この二つになります。さらにはまた、国会議員の、閣僚と同じように資産公開、こういうような法案もございましょう。とりあえず我が党からは、既に選挙に関する公選法の改正案並びに政治資金、これを公私混交しないように、さらにガラス張りにするよう、そういう趣旨におきましてその内容を改正をいたしております。そうしたものは既に議員立法の法案としてこの国会に提出をいたしておりますので、会期わずかでございますが、ぜひともこの法案の成立を私はお願いを申し上げたいというのが政府の考え方でございます。
○山下(徳)委員 次に、外交問題について若干のお尋ねをいたしたいと存じます。 今や転換期を迎えていると言われる国際情勢、その中にあって我が国の外交も極めて重大な時期にかかっていると思うのでございます。 特に、中国問題は御案内のとおりでございまして、時間がございませんから早速この中国問題からお尋ねいたしたいと存ずるのでございますが、それに先立って、余談ではございますが、先般の中曽根元総理の本委員会における証人喚問、あのときのテレビの視聴率が一六・四%という、静止した画面でございましたが、一六・四%というまことに驚異的な数字を示している。これは、国民の政治に対する関心がいかに深いかということで、私は歓迎すべきことであろうと思います。 ちなみに、今日までのテレビの視聴率の最高は何であったかというと、もうあれは二十年もなりましょうか、あるいはそれ以上かもしれませんが、浅間山荘事件が今日までのテレビの視聴率の最高と言われております。私もあれを拝見しまして、同じ国民同士が実弾でもって撃ち合うということは、これは事のいかんを問わず容易なことではない、極めて重大なことであった。 これが最高の視聴率であったことはよくわかるのでありますが、しかし、あのときに比べて、今度の規模、あの天安門におけるあの事件は、しかも片方は全く無防備であったという点においても、あらゆる面から見てまことに人類史上まれに見る事件であり、また人道上からもまことに悲しむべき事件であったと私は思います。 戒厳軍の鎮圧によって一応平静を保っておりますが、私は、中国はこのまま平静の方へと順調に移行していくのか、あるいはまた、これから混迷の時代を続けていくのか、まことに見通しも難しいと思うのでございますけれども、この問題につきまして、外務大臣の一つの所見と申しますか、お尋ねしてみたいと思います。
○三塚国務大臣 先般の中国問題は極めて世界の関心を呼びました。それと同時に、ただいま御指摘のとおり国際情勢は転換期に入ってまいりました。その背景には自由と民主主義の優位性の一層の認識が深まったということが一つあると思います。同時に、その中で新しい時代を模索する動きも世界に出てまいりました。米ソなどの東西関係は大きな変化をもたらしておるのが昨今であり、対話がその中心になってまいりました。特に中ソ関係はゴルバチョフの訪中により正常化へ向かいましたことは同慶にたえません。カンボジア等の地域紛争では解決に向けた動きなどもございます。 こういう動きの中で、世界平和の安定力、力の均衡によって保たれておるという基本状況は不変でありますけれども、今回の北京問題というのは、さような意味におきまして大変今後の世界のあるべき姿を示唆したものではないかというふうに思っておるわけであります。日中という基本的な枠組みの中で私どもは慎重に憂慮しつつ見きわめたというのもそこにあるわけであります。
○山下(徳)委員 この事件にかんがみまして私どもが非常に憂慮したのは邦人の保護の問題であります。何分数も多かった。連日の新聞も留守家族等の心配等が出ておりましたけれども、限られた外交の陣容においてこれらの全きを期することは非常に困難なことであったろうと思うのでございますが、この機会に邦人保護等について私は外務省も確たる方針を打ち出されるべきである、この点についての所見を伺いたい。
○三塚国務大臣 今回の邦人保護につきましては各方面から激励とまた御批判などもちょうだいいたしましたことは事実であります。 国家の最大の目標は国民の生命と財産を守り抜くことに尽きるわけでございまして、今日の北京事件に際しましても、在中大使館を中心に、また米国大使館等諸外国の情報提供を探りつつ、ともに万全を期するという体制をとったわけでございまして、退去命令なども同時にさせていただき、運輸大臣の大変な御協力を得まして臨時便等を発出をいたすことによりまして万全を期したわけでございまして、最終の臨時便は定員三百余名の中に三分の一というような余裕の中で終了し得ましたことは、航空会社また各省庁の提携のたまものであり、今後さらなる御批判の部面を体しつつ完璧を期する体制をとるために、研究努力を努めてまいる、さようなことであります。
○山下(徳)委員 さらに、今回の事件で考えますことは、中国と我が国とは政治につきましての体制が全く異なっている、同時にまた、経済等社会の仕組みも違うのでございまして、全く違ったそういう環境の中で取材活動をやる、情報を収集するということは、外務省としても大変なこれは苦労だったと思うのでございますが、本来、我が国のこれらに対する外交の陣容というものがまことにお粗末である。この数年言われてきましたが、外交官の定員にいたしましてもイタリア、インド並みと言われている。これでは十分な情報活動を求める方が無理であります。 したがいまして、今後予算、予算といいますとそれは人と機材とあるいは金の問題でありますが、そういう面について、これを機会にさらに十分情報活動ができるような、そういう一つの体制を外務省はおつくりになる必要があると思うのでございますが、これについての御所見を承りたいと思います。
○三塚国務大臣 御指摘のとおり、この機能を強化してまいりますことが、外交また邦人保護という観点から重要なポイントであります。さような意味におきまして、今後とも情報収集、邦人保護の面でさらに万全を期すべく外務省の諸機能を強化し、外交実施体制を充実させることが必要であるという観点で努力をしてまいる決意であります。
○山下(徳)委員 次に、日米間の貿易の摩擦問題についてお尋ねをいたします。 去る五月の二十五日に米国通商代表部は、包括貿易法のいわゆるスーパー三〇一条、このことに基づきまして、我が国を不公正貿易国と名指しで決めつけたのであります。このスーパーコンピューター、衛星あるいは林産物の三項目につきまして問題を有する優先国であると認定したのであることは、まことに遺憾であると私は思うのでありますが、この日米貿易関係について、歴代の内閣は非常に気を使って今日まで来ている。私も運輸大臣時代にも、特に自動車の構造等についてアメリカからもうごくわずかの部品の問題まで注文がついたのでありますが、やはり日米の好ましい関係を樹立するためにと思って、私どももそれをまことに不適当と思われる部分まで改正したりして受け入れた節もあったのであります。そのように気を使ってきたということでありますが、それに限らず、最近におきましても公共事業の参入あるいは科学技術協力協定とかの改定、あるいは牛肉・オレンジあるいは農産物の十二品目とか、いろいろのことをやってまいりました。 そういう最大限の努力を払ってきたのでございますが、その結果、我が国の対米貿易収支は非常に健全な方向へと向かいつつある。例えば昭和六十一年の黒字幅が八兆六千五百億円、そしてその翌年の六十二年はさらにこれが減少して七兆五千七百億円、そして昨年度は六兆一千億円と、年を追っていい方向にとずっと改善されてきているのであります。このような状況の中にあって米国がこのような認定をしたということは、やはり我が国に対する制裁をバックとした極めて一方的な認定であって、長年にわたって我が国が積み重ねてきた友好的立場からの米国に対する努力を踏みにじるものと私は思うのでございます。 数日前のNHKテレビスペシャル「アメリカは何に怒っているのか・報復対象国・ニッポン」こういう番組があったのでありますが、その中で、今や米ソ間は緊張関係はなく、アメリカ国民はむしろゴルバチョフに親近感をすら持っている。むしろ日本との間に経済戦争ともいうべき緊張が生じている、このように報じておったのであります。しかも、大筋においては、上下両院あるいは共和党、民主党、さらにはアメリカの国会議員のおおよそ、これは日本に対するいわゆるジャパンバッシングという極めて過激なものとなってきておるのであります。同時にまた、こういった上層部だけではなくて、アメリカの国民の間にも徐々にこの思想が浸透しつつある、これは極めて大きな問題であります。特に相手国が、何といっても国会議員が中心になってこの問題が拡大しつつあるということであるとするならば、我々も与野党打って一丸となって国会なら国会という、ひとつ我々もこれに対して対策を講じて展開していかなければならないと思うのでございますが、このスーパー三〇一条の問題について、政府は具体的にどのように取り組もうとしておられるのか、政府の方針を承りたいと思います。
○三塚国務大臣 関連に通産大臣もおりますけれども、私から基本的な考え方を申し上げさせていただきます。 御指摘のように、米ソは恐るるに足らず、対決はデタントの方向、それに引きかえ日米経済摩擦というのは深刻な度合いを深めておる、こういう中でスーパー三〇一条が議員立法される、それの初適用に我が国が相なりました。 まさにその背景は、米国会及び米国民のいら立ちが存在することは事実であります。それは、累増する我が国の貿易収支、黒字五百億ドルを越えているわけでございますけれども、その点が一点。さらにもう一つは、不公正取引があるのではないか、慣行があるのではないか、こういうことであります。世界一の製品を製造している我が米国、それがヨーロッパを初め世界の各国が購入しておるにもかかわらず、日本は買わないのはいかがか、この辺であります。 事実誤認の点もあるわけでございますから、実は先般、当時の宇野外相とお供をしながら、OECDの会議におきまして、かの国のカウンターパートである四閣僚と、大臣とともに、経企庁長官とともにお会いをさせていただきまして、今回め指定は極めて遺憾である、一方的制裁を前提とした交渉には応ぜられませんよという我が国の基本的態度を表明いたしたところであります。 しかしながら、世界第一位の経済大国、第二位の我が国、日米は、世界史にかつて見ない両国関係、これは、だからといってそのことでけんかをしてよいものではございません。静かなる対話の中で共同作業を進めつつ問題の解決を図っていかなければならない、理解を深めてまいらなければならない、かようなことであろうというふうに思います。 幸いに、日米構造問題につきましてハイレベルの協議を本日から米国代表が参られまして行うことといたしております。これらの対話の、また協議の機関を、懇談の機関を活用いたしまして、彼我の誤解、摩擦がなぜ生じたかという問題について意見交換をすることにより解決を図ってまいりたい、かように考えております。
○梶山国務大臣 お答えの前に、このたび通商産業大臣を拝命いたしました梶山でございます。委員各位の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。 ただいま前任者である三塚外務大臣からお答えがありましたとおりでございまして、委員御指摘のとおり、今まで我が国は輸入の拡大あるいは自由貿易体制の維持のために全力を尽くして今日を得たわけでありますが、こうした努力にもかかわらず、いわゆるスーパー三〇一条の対日適用が行われましたことは極めて遺憾という以外にはございません。 この制裁措置を背景にするいわゆるスーパー三〇一条の枠組みのもとでは、これはガットの精神にも反し、ウルグアイ・ラウンドにも悪影響を及ぼすわけでございますから、この枠組みのもとで交渉に応ずるというわけにはまいらない、こういう考えを持っておりますけれども、いずれにいたしましても、今お話がありましたように、過般のOECDの閣僚会議、あるいは四極の貿易大臣等においても本件についての問題提起をいたしたところであります。 しかしながら、今、山下委員御指摘のとおり、この問題の本質は、アメリカの極めて大きないら立ち、その象徴的ないわばあらわれでもございますので、私たちは、経済大国の責任を果たすべく、今後とも輸入拡大のために全力を尽くしていかなければならないとの重要な認識を持ち、また決意を固めていかなければなりません。いずれにいたしましても、こういう問題等によって日米関係の感情的な対立がないように、これから冷静に対応していく所存であります。
○山下(徳)委員 次に、今回の通商代表部の報告の中のスーパー三〇一条による三項目の認定問題とは全く別個に、構造障壁に関する協議という考え方が示されている。私ども、まだこれをつまびらかにする資料は持ってないのでございますが、察するに、我が国の流通制度と申しましょうか、あるいは販売の系列化とか談合とか、そういった問題まで踏み込んで、こういった構造的な、体質的な諸制度をひとつ検討し、これらの問題について協議の対象としよう、このように思っているように思われるのでありまして、私は、これは一歩間違えば内政干渉になるのではないか、アメリカが今行わんとしているこれらの協議のテーマというものは。そのように感ずるのであります。 このような最近のアメリカの一連の動きを見てみますと、アメリカの世論を背景として、日本に圧力をかければ何とかなるんだという何かそういった気持ちがある。まことにどうも私からすれば理不尽なやり方だなと言わざるを得ないのであります。このような米国の姿勢につきまして政府の基本的な考え方を、この際、お示しいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 その国はその国で基本方針を持ち、国民の利益を、国家の利益をどう満たしていくかということで存在をいたすわけであります。よって、大国といえども理不尽だと言われるような要求に耳を傾けるわけにはまいらぬ。基本的な主権というものを踏まえながら、ただいま通産大臣も答えましたとおり、同盟国、有力な経済国家でありますから、静かな対話と共同作業の中で解決点を見出すという努力を根気強く行うということが大事であります。 ただいま御指摘のように、構造問題についての提案がブッシュ大統領からなされたことは御案内のとおりでございまして、御指摘のような問題が含まれておりますこともそのとおりであります。御指摘のように、構造問題はすぐれてその国の内政の問題でございます。しかしながら、今日のマクロとミクロが両々相まちましてバランスをとりつつ解決をしていかなければならぬことなどを考えますると、その相互依存関係が著しく深まっております日米経済関係という意味におきまして、双方が抱える構造問題について意見交換を行うことは有意義である、こういう観点で、この対応につきましては御指摘の点を踏まえながら米側とよく話し合いまして進めてまいりたい、このように考えております。
○山下(徳)委員 これらの協議は非常に難しい、相手が相手だけに私はこれから困難をきわめると思うのでございますが、しかしまた、考え方によってはこういう協議を通じてお互いに理解を深める努力をしなければならぬし、そのようにこの協議を有効なものにしていかなければならないと思うのであります。また、そうすることがブッシュ政権と宇野新内閣をより親密にする基にもなると思うのでございますが、そうするためには、やはり相手の理解をもっと深めるためにも、この際、外務大臣はもう一刻も早くアメリカに行くべきである、いろいろ外務大臣も忙しいだろうけれども、やはり何をなすべきかという順序からするならば、私は、あなたはまず何をさておいてもアメリカに行くべきだと思うのですよ。そういうお気持ちがあられますか。
○三塚国務大臣 国会日程が第一であります。国会日程が終わりますと、政治日程がそこにございます。さはさりながら、御指摘のとおりこのような状態に相なります日米関係、黒字国たる我が国の側から対話を求めることも大事なことかということで、検討をいたしてまいりたいと存じます。
○山下(徳)委員 次に、農業問題について一、二お尋ねをいたしたいと存じます。 最近の農業は、農業従事者の高齢化あるいは山村地域の過疎化、生産性向上の立ちおくれ、いろいろ難しい問題を抱えている。諸外国のこれらに対する市場開放の要求が非常に厳しく迫っておる現状からしますと、まことにこれから農業は難しい問題だな、私も農業県の出身だけに非常に頭の痛い思いをしておるわけでございます。しかし、何よりも農業に従事している農民の皆さん自身が本当に今日本安な気持ちを持っている。特に、牛肉やかんきつあるいは農産物の十二品目の自由化等がございまして、既に行われたということで、やはり次に来るのは米なのかな、この不安は農家に満ち満ちているということでございます。 去る四月に行われましたガットのウルグアイ・ラウンドの高級事務レベルにおいての中間見通し、これは農業問題について一応の合意は見ているのでありますけれども、長い目で見ると、米の市場開放問題はまだ油断できない、いつまでもこの問題は我々非常な不安感を持って見守っていかなければならないと私は思うのでございます。 今日まで農業を培い、はぐくんできたのは我が自由民主党であります。一部で誤解されている農業の切り捨てなんというのは、自由民主党はかつて思ったこともないし、やろうなんて全く思っていない。そういうことからして過去におけるいろいろな政策も講じてき、あるいは今申し上げました自由化につきましては、諸外国との交渉の中において全くやむを得ずせっぱ詰まって行った措置であります。もうまさにぎりぎりの選択であったということが言えると思うのでございますが、しかし、これらと違ってさらに米は、今申し上げましたとおり農民にとって最も戦々恐々としている、米の自由化は最も不安な問題である。しかもこれは主食でございまして、稲作というのは日本農業の根幹であり、あるいはまた水田というものは我が国の一つの治山治水の上からも非常に重要な役目を果たしておるわけでございます。今後とも、この主食については自給方針を我々は堅持していかなければならぬ。そういう立場から、米の自由化について断固阻止するという政府の決意を農林大臣はここではっきりと国民にお示しになるべきであると思うのでございます。
○堀之内国務大臣 ただいまの山下委員の御質問は、全く私ども常々自民党農政として進めてまいったところでありますが、農民の皆さん方の理解が得られずに大変苦慮いたしておるところであります。 お尋ねの米の問題でありますが、米の貿易問題につきましては、我が国の立場は、現在進行中のウルグアイ・ラウンドの場で、各国が抱える困難な農業問題及び制度、その他さらに米国のウエーバー品目等をひっくるめて議論を行う段階になれば、米の問題もひっくるめてあらゆる農業問題を討議するにやぶさかではないとの方針に今後とも変わりはありません。 委員御指摘のとおり、米は日本国民の主食であり、さらに我が国農業の基幹をなすものであります。また、水田稲作が国土保全、自然環境の保全、地域経済上の不可欠の役割を果たしておるということも事実であります。したがって、このような米及び稲作の重要性にかんがみまして、国会の決議等の趣旨を十分体し、今後とも国内産で自給するという基本的な方針で対処してまいりたい、こういうように考えております。
○山下(徳)委員 時間がございませんから、一言でよろしいですから答えてください。 米の問題につきましては、今御答弁があったとおりでございますし、また現実にこれは過剰基調でございます。しかしながら、全般的に見ますとやはり農業所得というものは他の産業に比べて立ちおくれている。したがって米価に対する依存、期待というものは農民にとって非常に強い。今年度の米価につきましてはどのような方針で臨まれるのか、いつごろお決めになるのか、一言で結構です。
○堀之内国務大臣 生産者米価につきましては、稲作の一層の生産性の向上を図りながら、農業の経営の安定を確保しながら、そして、国民の理解し得る価格について、米価審議会の意見を拝聴しながら食糧管理法の規定に従い適正に決定してまいりたいと思っております。 決定の時期につきましてはまだ何も決めておりません。先生も御案内のとおり、この米価決定に当たりましては生産費及び所得補償方式によって決定する、こういうようになされておりますが、最近時の生産費あるいは労賃、物価等のデータ等が詳細に明らかになりますのが今月末でございます。しかし他方、参議院選挙前にこの米価決定を行うべきだという声も多数あることも承知をいたしております。したがって、私といたしましては、今後与党及び関係機関との調整をなるべく早い時期に行いまして時期を決めてまいりたい、こういうように思っております。
○山下(徳)委員 もう時間があと二分少々になりましたので、消費税の問題についても十分意を尽くす質問ができないのでございますけれども、要は、四十年前に改革されたシャウプ勧告における税制の改革から私どもの生活環境は一変している、このままでいいとはだれも思ってない、その結果が今回の消費税としてあらわれたと端的に申し上げていいのかと思うのでございます。 ただ、減税と消費税が別々に行われたために、ややもすれば減税だけが、消費税だけが取り上げられているところに私どもは非常な不満があるし、私は、この点野党の皆さんに申し上げたいのは、総合的な判断から御質問なさらないところに野党も無責任なところがあると思うのであります。したがって今後、ことしだけではなく、今後とも継続してずっとこれから減税も行われるわけでございますから、それとのバランスにおいて消費税について国民はもっと納得しなければならぬと思うのでございますが、一つは、やはり政治というものは、知らしむべしというのが政治の要請でありますから、もっとPRをやって、よく国民に知らしめる努力をもっとやらなければならないと思います。 同時に、この問題について大蔵大臣は見直しをやると参議院でも御答弁なすっておりますが、いつごろ、どういう、問題は二つ三つしかございませんが、おやりになるつもりか。時間がございませんので、端的にお答えいただきたい。
○村山国務大臣 おっしゃるように、この税制改正は、やはり高齢化社会をにらみまして、そしてやるものでございまして、今後の長寿・福祉社会の基礎をなすものと考えております。 ただ、おっしゃるように、まだ十分理解されていない。税制改革の趣旨、全体像、こういったものが理解されておりません。それからまた、消費税につきましてもいろいろなことが指摘されておりまして、この辺のことについて、今度はもう本当に各般の努力を払ってPRする必要があると思っておりまして、政府は推進本部を通じまして努力をしてまいりたいと思います。 見直しにつきましては、既に改革法の中で、こういうポイントをよく見定めた上やりなさい、こう書いてありますので、そのようにやってまいる、つもりでございます。これが申告が一巡いたしますのは来年の五月になるわけでございますので、いずれにしても具体的な改正というのはその後になりましょうけれども、しかし問題のポイントだけは早くキャッチする必要があると思っております。したがいまして、税制調査会の方にひとつ勉強いただきまして、この転嫁の状況がどうなっておるのか、あるいは国庫に納まらぬというようなことは、結局値決めのいかんによって決まるわけでございますので、そういう点をよく調べまして、そして必要があれば所定の時期に改正ができるような準備をこの七月からでも早々に実施したい、このように考えておるところでございます。
○山下(徳)委員 終わります。
○中尾委員長 これにて山下君の質疑は終了いたしました。 次に、川崎寛治君。
○川崎(寛)委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表いたしまして、宇野新総理を初め関係閣僚に若干の質問をいたしたい、こう思います。 まず最初に、冒頭に報告がありましたリクルート事件の捜査結果に関する報告、これは後ほど社会党の山花副書記長が具体的に関連をして質問をいたしますが、最初に総括的にお尋ねをしておきたいと思うのです。 それは、灰色高官というのは政治的責任、道義的責任がある者、こういう答弁を法務省の方もいたしました。それは国会で、こういうことでございますが、竹下前首相がリクルートスキャンダルで政権を投げ出した、また、一番関係の深かった、証人喚問にも出ました中曽根前首相が離党をされたわけでございます。ということは、今日の混迷をいたしております、そして国民の大きな政治不信、それは宇野新総理も所信表明で述べておるところでございますが、また竹下前首相も二月の施政方針演説で述べておりますので、後ほどそれらにも触れますが、といたしますならば、道義的責任あるいは政治的責任というのは大変重いわけです。ところが、今度の報告には全く触れられていないということはなぜでありますか。
○谷川国務大臣 検察当局といたしましては、法令に違反する者についての刑事責任を問うたところでございまして、その捜査は全部完了をいたしました。その御報告をさせていただきまして、なおそれ以外に、政治的道義的責任の有無について御調査をなさられる国会におきまする要請がございましたら、これは総理大臣が本会議などでもう既に御答弁のとおり、私ども法令の許すところによりましてできるだけの協力をさせていただく覚悟でございます。今回の報告は、ただいま申し上げた形でとらせていただいた次第でございます。
○川崎(寛)委員 後ほどこれは山花代議士の方から御質問いたします。 宇野総理にお尋ねをいたしますが、このリクルート疑獄、リクルート事件というのは何だったのか、つまり、この報告ではわからないのです。国民の皆さんは、この報告では、リクルート事件というのは何だったのだろうかということがここからはさっぱりわからぬわけです。あなたは、竹下前首相がリクルート事件の責任を負っておやめになった、そしてその後を受けたわけでありますから、当然深刻にこの事態を受けとめて、どう解決していくか、どう再び起きないようにしていくか、どうして政治不信を一掃するか、こういうことに取り組まなければならぬわけですね。といたしますならば、あなたは今回の、去年以来一年間近く続いてきておりますリクルート問題、リクルート疑獄というものをどういうふうにお考えになりますか、伺いたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 国民の方々からいろいろな御批判を仰いでおります。我々は反省しなくちゃなりません。 そこで、先ほども申し述べましたが、私は有識者会議の御提言、これを一つの参考資料としていろいろなことを考えました。その有識者御提言の中に、多くの国民は政官財の構造的癒着というものがあるのじゃないか、こういうふうに指摘されております。我々もやはり政界に身を置く以上は、この指摘に対しまして謙虚な姿勢で振り返ってみることが必要ではなかろうか、私はかように思います。 根本的には、やはり皆さん方が時として議論の中で一番大きな問題として取り上げていただいておりますが、政治に金がかかり過ぎるのではなかろうか、だから金が要るんだったらお立てかえいたしましょうというふうな近づきがあるのじゃなかろうか、そういうふうに一般の方々はとらえていらっしゃるのではなかろうか。そしてそこに官界が、言うならばどちらからとも利用されたのじゃなかろうか、こういうふうに政官財の構造的癒着というものを一般の国民の方々が考えていらっしゃるとすれば、そこら辺を我々としてはメスを入れなくちゃならぬ。これはこの間から本会議で申し上げたとおりでございます。したがいまして、まず金のかからない政治、信頼の置ける政治のためにはというので、有識者提言の七項目を実施すべきである。そのうちの三項目は内閣、そしてあとの四項目は立法府において法律によって制定をしていただきたい、それによって私は不退転の政治大改革をなすべきである、かように認識いたしております。
○川崎(寛)委員 政治家と財界と官界の癒着ということを有識者会議の報告を受けてあなたも御指摘になりました。これは後ほど具体的に、ではどうして政財官の癒着をなくすかという根本的な問題についてはお尋ねをいたします。 今あなたが後の方で言われたことは、政財官の癒着をなくすという、構造的な汚職をなくすという回答ではないんですよ。政治資金規制をいたします、政治に金がかかります、だからこうします、それは対症療法を言っているわけなんです。問題は、この起きておるリクルート事件という、国民の政治への不信を買っておるこれはどこから出てきたのか、その構造を、そのリクルート事件というものは何なのかということを受けとめなければ、政治改革委員会の後藤田さんも自民党が今金属疲労に陥っている、私は後藤田さんよりも早く、今日の自民党の状況は金属疲労的な状況だということについては指摘をいたしてまいりました。そのことはあちこちでも言ってきたんです。だから、これは制度疲労でもあるわけです。 そこで、じゃお尋ねをいたしますが、リクルートの江副前会長がむちゃくちゃな未公開株をばらまいた。また十三億とも言われておる、あるいはもっと多いとも言われておりますが、政治献金あるいはパーティー券購入、そういうものについて金をばらまいたわけですね。そのばらまきというのは、何を背景にしてこのことを可能にしたんでしょうか。江副氏が株のばらまきや金のばらまきやということをむちゃくちゃにやった。できたんですね。やったんです。それはなぜできたんですか。
○宇野内閣総理大臣 先ほど申し上げましたとおりでございますが、やはり政界にそれだけのすきがあったのではなかろうか。そうしたすきをねらわれた、私はこう解釈するのがいいと思います。そして、これはもう専門家じゃございませんから、それが我が国の法律上どうなったかということは、これは検察庁が明らかにされたところだろうと考えております。
○川崎(寛)委員 では、私、申し上げたいと思いますけれども、要するにリクルートコスモス株を売却をしました。江副氏が創業者利得百四十七億とも言われている。いろいろ計算もあるでしょうが、百四十七億とも言われている。その創業者利得には税金がつかない、非課税である。後で少し税制をいじりましたよ、今のことを言っているのじゃないですが、非課税であった。これは当時としては、世界でこうした創業者利得非課税という制度は、つまりそういう租税特別措置というのは日本しかなかったのです。日本だけだったのですね。それが一つ。 それからもう一つは、ばらまいていった株の売却益に対する非課税、こういう不公平税制というものが背景にあった。それは中曽根内閣であり竹下大蔵大臣であり、ずっとこれまでの歴代自民党が、我々が不公平税制を改めなさい、資産課税の問題をきちっとしなさい。そのことをやらないで、一方では消費税を強行採決をしたわけでありますけれども、そのことに今国民の皆さんは怒っているわけですよ。ぬれ手にアワ、そして消費税。つまりそのことを、今度のリクルート事件というのはまさにそうした不公平税制というものを背景にやってきた。お認めになりますか。
○宇野内閣総理大臣 税制、財政上の問題は担当者の大蔵大臣にお答え願いたいと私は思いますが、一応今日までありました優遇税制の中には、川崎さんも御承知で、私も自民党の役員時代には随分税制をやったものでございますが、中小企業対策がほとんどであった。しかし、中にはおっしゃるような面があったかもしれません。我々は中小企業対策ということでやってきた、そうした経緯があるということもひとつ御理解賜りたいと思います。
○川崎(寛)委員 大蔵大臣、どうです。
○村山国務大臣 近時、土地、株式の値上がりで、資産所得に対する課税という問題が大きく取り上げられておることは御案内のとおりでございます。 今まで土地につきましては、累次にわたりまして改正をいたしておるのでございまして、超短期譲渡所得の問題、あるいは相続税における取得原価の問題、あるいは法人税におきます借金で土地を取得した場合に、その損金の算入時期の問題等々やっているわけでございます。しかし、何と申しましても税制だけでは土地の問題は片づきません。したがいまして、我々は土地基本法が制定されまして、あそこに盛られている精神、これが国民的な合意を得るようになりますと、今度は税制も大きく効果を発揮するのじゃないか、そのように思っております。 それから、利子所得に対する適正化は六十二年の九月に実施されまして、その総合課税の方向に向かって検討しなさいということが附則に盛られております。 そしてまた、キャピタルゲインに対しましては御案内のとおりでございまして、昭和二十八年でございますけれども、当時捕捉がないままに総合課税のたてまえをとり、しかもほかの所得と通算し、損失があったら繰り越すという制度でございましたから、むしろ国としてはマイナスの方向がどんどん出てまいりまして、税収を非常に減殺いたしました。そのために有価証券取引税でもってこれを代替することにいたしまして、そして原則廃止をいたしまして、継続的なものだけ課税する、こういうことにいたしたのでございます。 有価証券取引税は、その当時、最初出しましたときはたしか六億円のあれでございましたが、今は一兆何千億ということになっているわけでございます。だから、原則は、課税するものは継続的なものということでございましたが、その後――創業者利得というものはけしからぬというよりも、その面からだけいえば、むしろよみするべき点もあるということで、そういう流れの中で非課税にしたのでございます。しかし、今度のようなことがありまして、そうしてまた、根本的にキャピタルゲインに対してはやはり原則課税の方向でいくべきでないかということで、与野党がそのように踏み切ったのでございます。そして、今度は御案内のように申告分離と源泉分離、この二者択一になりました。ただ、未公開株については申告分離にしたことは御承知のとおりでございます。しかし、将来の問題は、納税者番号等含めまして、利子所得とともに総合課税の方向に向かおうじゃないかというので、目下各省一緒になりまして検討を進めておる、こういうことでございますので、これらのことができますと資産課税も大体いい方向にいくんじゃないか。土地につきましては、これは土地基本法の制定をもってやっていく、こういうことであろうと思います。
○川崎(寛)委員 いずれにしましても、創業者利得あるいは株式の非課税、譲渡所得の非課税、そういうものが江副前会長がばらまいた基礎であったということについてはお認めになったわけですね。この事件があったから次に今は進む、こういうことになってきたわけです。これらの点については後ほど消費税の問題でもお尋ねをいたしますが、そのことを指摘をいたしておきたい、こう思います。 それからなお、今大蔵大臣も御指摘になりましたが、異常な土地の値上がり、異常な株の値上がり、金余りというものに、宇野新総理は当時自民党の民活調査会長として、あるいは幹事長代理として、その当時中曽根民活の、つまり異常な土地の値上がりをもたらしたその中曽根民活の担い手としてあなたがかかわってきたということについてはお認めになりますか。
○宇野内閣総理大臣 当時私は自由民主党の民活特別委員長でございまして、総理から幾つもの提案を承りました。その中の最たるものは東京湾の橋並びに明石海峡の橋であったわけでございます。そのほか一つだけ物件がありました。それはたしかホテルニューオータニのあそこら辺の土地、このとき私十二分に財務当局とお話をいたしまして、また東京都の区会のお話も承りまして、そして競争入札をさしたことがございますが、これは一つの基準として、決して物を上げる基準にならなかったと私は考えております。 特に、私はその当時、公共事業を推進するにも政府にお金がない、お金がないときどうするんだという問題に逢着したわけです。しかしながら、やはりどんどんとやっていかなければならない仕事がある。特にサミットで内需拡大ということが日本の一つの使命でございました。そのためには、手っ取り早いのは公共事業であります。だから、私は次のように民活を定義した次第でございます。あなたの税金は使いません。これは使えません、ありませんから。だからあなたの預貯金を使わしてください。ただし、赤字の出るような事業に預貯金を使ってもらうことは、これは第二の税金と言われるおそれがあるから、将来必ずや黒字になるということを私たちも見きわめましょうと。その中に東京湾の横断橋があり、あるいは明石海峡の架橋があったわけでございます。だから、当時そうしたものすらも、はっきり申し上げますと土光臨調では、不要の仕事である、こういうふうな定義がございましたが、これは党が責任を持ってやらしていただきましょうということで、総理の御理解も得ましてこれをしたわけでございます。両方とも夢のかけ橋が実現したといって非常に地元では喜んでおられる。これが私たちのやりました一つの民活でございますので、御理解をお願いいたします。
○川崎(寛)委員 中曽根民活で特にまた国有地の払い下げ等、櫻内会長、それから宇野会長、さらには天野会長と、こういうふうに自民党の中の民活を支える人たちがやってきたわけでありまして、そのことがリクルートコスモスが非常な地上げやマンション屋、そういうふうに入っていく、そういう基盤もまたつくったわけでありまして、この点については否定できないところであろう、こういうふうに思います。 そこで次に、あなたが内閣を構成するに当たりまして、といいますか、自民党の総裁指名後の記者会見で、あなたは政治改革担当の副総裁を置きたい、あるいは女性や民間人の起用もやりたいというふうなことであったわけでございますけれども、これらはできなかった。これまでの派閥を離れているんだ、派閥は超えているんだとあなたはよく言うんですね。しかし、この政治改革担当の副総裁を任命できなかったということ、あるいは女性の起用ができなかったということ、そして現在編成されておりますここの皆さんの大臣の顔ぶれ、こういうものを見ますと、これはまさに派閥均衡内閣ですね。だから、先ほど言いましたように、民活を中曽根さんと一緒になって一生懸命進めた、土地の異常な値上がりやそうしたものを進めるあなたも一つの担い手でもあった。そして今度竹下さんから一カ月かかりましてようやく内閣の編成、こういうことになりましたが、派閥均衡である、これはだれも否定できない。 あなたが裂帛の気合いと、大変剣道をやっておる人らしいことで裂帛の気合いなんて言っているのですけれども、それなら、あなたが自民党の救世主だ、後継総裁がいなくてようやくあなたのところへ来たわけでありますが、それだけにあなたは自民党の救世主だ、こういうことでありましょうけれども、そのときに、党の役員なりあるいは内閣の構成なりというものについて、あなた自身がそういう裂帛の気合いでスタートできなかったということは、あなたが口で言っておるそういうものではないということを物語っている、私はこういうふうに思うのです。いかがですか。
○宇野内閣総理大臣 私、組閣に当たりまして次のようなことを考えました。私自身も派閥は離脱しよう、そして広く党内的な大きな視野に立って考えよう。多くの人たちは若手を起用せよ、よし、あるいはまた年功序列を廃止せよ、よし、そういうふうな気持ちでございました。でき得べくんば女性も一人配置をした方がいいかな、あるいはまた民間人もいいかな。はっきり申しますと、私の民間人の中には、高辻法務大臣が一生懸命にやられましたし、国会の会期も続いておりますから高辻さんにお願いするのが一番いいかなという頭があったのでございますが、高辻さんも、ちょうどけじめがつきました、私自身も頑張って法務大臣を務めさせていただいて、高齢でございます、何分高齢でございますからというふうなことでございましたので、これは私、断念せざるを得なかったという経緯をここに明らかにいたしておきます。だから、高辻法務大臣が非常に立派な職責を果たされたことに対しても、私は今なおかつ敬意を抱いておるということでございます。 そこで、若い方々を全部、全党的視野で適材適所に配置することには、私はこれは一つの前進を見たのではないかと思います。中には、甚だ失礼でございますが、年功序列というものもある程度排除いたしまして、やはり適材適所が大切だ、さようでございます。だから、若い人ばかり並べますと、その結果を見て、やあ軽い内閣だとおっしゃる場合がありますし、お年寄りばかり並べますと、余り活躍のできない内閣だ、こういうことで非常に難しゅうございます。 しかし私は、やはり私の使命に照らしまして大改革を推進しなければいけない。改革前進というのは、改革をしながら前進、改革のために停滞、足踏みしちやいけない、改革をやりながら他の政策も前進していく、その改革によって国会もあるいは政策も、すべての問題が生き生きと輝き出す、こういうふうなことで私は改革前進内閣とつけたわけでございますので、その点も格段の御理解のほどをお願いいたします。皆頑張りますから、どうぞひとつよろしく御理解のほどをお願い申し上げます。
○川崎(寛)委員 土井委員長が中曽根亜流だと言えば、そっくりさんのそっくりさんでお返しをする、こういうことでございましたが、大変よく口の回る点においては中曽根さんとよく似ておられる、こう思います。 これはまあ落語でございますけれども、中国のやぶ医者のよく使うのに葛根湯というのがありますね。これは何にでも効くんです。私の滋賀県の友人が言うのに、滋賀には感応丸というのがあるそうですね。これはもう腹痛にも風邪にも何にでも効く。つまり、あなたのは言葉は非常にあるんですよ。言葉は非常にあるんだけれども、何をやろうとしておるのか、国民にはそれが響かないわけです。国民の心に響かない。だから鯨岡さんが、けじめというのは国民におわびを言うことだ、そしてやめることだ、こう鯨岡さんはけじめの問題について厳しく言っておられます。私もそのとおりだろうと思う。しかし、残念ながら今日の自民党の中には、竹下総理がやめられた、中曽根さんが党を離脱された、それでもうけじめは終わったんだ、あと役職を引いた、こういうことでけじめが終わったという雰囲気がある。前の水野けじめ小委員長というのがおりますけれども、今総務会長ですか、この水野さんは、もう国民はリクルートに飽いたということをしきりに言って歩いているそうでございますけれども、私はこれは聞き捨てならぬと思うのです。いかにいいかげんなけじめをつけようかとしておる姿勢ではないか、こう思うのです。 そこで、お尋ねをしますが、自民党小委員会が五月三十日にけじめについて一つの案を出しておる。それは、関係議員の一定期間役職辞退だということだ、こういうことでございますが、それは総選挙が終わるまでですか、一年間ですか、どういうけじめのつけ方をしようとしておるのですか、伺いたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 まだその点私は詳細聞いておりませんが、やはり政治のけじめというものが、国民サイドに立って考えた場合には、そうした国民の判定がなされたときが、これはまた、幾つもけじめがありますが、一つのけじめだろうから、恐らく水野さんもそうしたことも頭に入れながらの役職停止ということではないかと、現在私はそう思っております。
○川崎(寛)委員 まあ、そうすれば、今のあれは総選挙が終わるまでというそんな感じですね。 では政治改革の問題について次にお尋ねをいたしますが、竹下前首相が二月の十日、この衆議院の本会議で所信表明をされた。その所信表明は、 今日、リクルート問題等を契機として国民の間に政治に対する不信が広がっております。このことは、我が国の議会制民主主義にとって極めて憂慮される事態であると認識いたしております。 政治改革は、竹下内閣にとって最優先の課題、であります。私は、各方面からの厳しい御批判を真剣に受けとめ、皆様と力を合わせて、必ずや政治への信頼の回復をなし遂げなければならないとかたく心に誓っている次第であります。 さらに、間を飛ばしますが、 私は、政治家みずからが自己改革し、衆参両院で決められた政治倫理綱領を守り、国会の自浄能力を高めるための環境づくりを急ぐことによって国民の負託にこたえていくしか道はないと思うのであります。 こういうふうに述べておる。 実行できませんでした。二月に所信表明をされて、国民に向かって約束をしたわけです。しかし、それは実行できないまま政権をほうり出しました一なぜできなかったのですか。
○宇野内閣総理大臣 実行は、私は一部された、かように思っております。それはですよ、今そこに述べられておりまするとおり、やはり国民に陳謝しなくちゃいけません、反省しなくちゃいけません。だから、内閣も国会も政治も何もかもという気持ちを込めておっしゃいました。 だから、今、国民はそうした意味で何を望んでおるかというので、有識者会議なるものをおつくりになられまして、先ほど申し述べましたとおり、有識者が竹下内閣に相当なことを提言したわけでございます。その提言を受けて、自由民主党総裁として、我が党の自由民主党の中にも後藤田さんを委員長とする一つの強力な機関をつくられて、この提言に基づいて、自民党まず身を正すためには何をなすべきか、これを検討してほしいということで、自由民主党の政治大改革の大綱もできた次第でございます。 そして、それによりまして、議員立法として、選挙法の改正と政治資金規正法の改正が既に国会に出されておるわけでございます。新聞に書いてあるとおっしゃいますが、私、今総裁として、総理大臣として申し上げておるわけですから。幾たびも幾たびもそれは新聞は報道をしてくれました。だから、そのことはもう既に竹下内閣がやっていらっしゃるわけです。私はその継承ですから、この国会あと会期わずかしかございませんから、せめてこの二つの法律案なりとも与野党で御審議を願って、そしてこれが成立することがまず国民に対する私たちの責任であるから、よろしくお願い申し上げますと、こう言っておるわけでございますから、私たちは一応そのことまでもしておるということをひとつ御理解賜りたいと思います。 なおかつ、竹下内閣時代の有識者が政府に対して要望されましたことは、私の内閣の初閣議できちっともうこのことは皆が満場一致で認識をして約束をしたことでございます。したがいまして、残っておるのは、法律に関する問題が残っております。まだまだそのほかにもいっぱい改正案がございます。しかし、今のようにできなかったとおっしゃると、やはり前内閣が一生懸命にやられたことは、この際私はされたというふうに申し上げなければならぬ。 ただ、志半ばにして倒れられたことは事実である。だから私は、それは内閣の一貫性として当然継承いたしましてやりますと、こう言っておるのでございますから、その点は御理解をお願いいたします。
○川崎(寛)委員 これは竹下さん自身に本当はお尋ねしなければならぬのですが、途中でほうり出されたわけですから、引き継いだあなたに聞く以外にないわけです。 昨年の十二月二十八日、記者会見で当時の竹下首相が、「政治改革はすべての問題の土台だ。基本的には私を含め、政治家一人ひとりが倫理綱領に徹して、」これは政治倫理綱領に書いてあるわけですから。私が二月の予算委員会でやったときに、竹下ざんはこれを持っていませんでしたけれどもね。政治倫理綱領に徹して、「絶えず注意しながら日常の政治に対応していくことに尽きる。」こう言っているわけです、「尽きる。」と。 それからさらにワシントンでの記者会見でも、政治家一人一人の倫理の問題であり、国会の政治倫理綱領が守られる環境整備、法律、制度の改正をあわせながら、最終的にはなるほどと国民に思ってもらえる進め方でなければならない、こう言っている。 この国会には、ロッキード事件を踏まえまして、政治倫理綱領をつくり、さらに政治倫理審査会というのが常設されております。その政治倫理審査会の委員は、自民党、安倍晋太郎幹事長、伊東正義前の総務会長、鯨岡さん、それから櫻内さん、そういう人たちですね。ところが、なぜこの政治倫理審査会を開いてちゃんとしないのですか。政治倫理綱領を守ることだ、それなら政治倫理審査会を、つまりこれだけ国民の皆さんに対してお騒がせしているのですから、それなら政治倫理審査会を開いて、政治倫理綱領をどう具体的に展開をしていくか、そのことをやるべきじゃないんですか。 ところが、政治倫理審査会を開いたらもう入り口で吹っ飛ばすということを自民党の諸君は絶えず言っておったわけです。だから、この政治倫理審査会というのを開かないできた。じゃ、なぜこの政治倫理審査会を開かないのか。私はもう政治倫理審査会を開いて、広く国民におこたえができるような政治倫理審査会の審議を進める。あなたはすぐ先の方の法律やら何やらを言われる。これは小手先なんですよ。小手先生言うと悪いですけれども、その前に、つまりこれまで竹下さんが繰り返し繰り返し言っておった、一人一人の政治倫理なんだ、どう政治倫理綱領を具体化するか、こう言ってきているのですから、それなら、これは私たちみんながこの政治倫理綱領に縛られ、政治倫理綱領を守らなければいかぬわけです。そのために速やかに政治倫理審査会を開いて広く議論する、私はそのことが大事だと思うのです。 これは総理としてではなくて、総裁としてのあなたにお考えを伺いたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 今お名前を伺いますと、我が党のいわゆる三役の方々並びに長老がお入りになっておられました。当然、今度この問題に関しましても、現在、御承知のように、法律化するべく、また改正するべくいろいろと議論が進んでおることは御承知願っておると思います。だから、どういうスタッフになりますか、当然私も考えていかなければなりません。 しかし、今日までできなかったことはどう思うかという御質問に対しましては、これはやはり内閣というよりも、院内におきましてその委員会でどのような御議論があったのか、そうしたことも参考にしなければならない、私はかように思います。
○川崎(寛)委員 政財官の癒着ということをあなたは言われましたね。そこで、私はその構造的な癒着の問題を具体的にお尋ねをしたいと思うのです。 それは、公務員というものは、自民党さんの方の政治改革大綱の中でも族議員という問題も取り上げておられますけれども、この公務員の問題というのを一遍考え直さなければいけないと思うのです。それは国会のあり方そのものにかかわってくる。つまり、日本の国会というのは、戦前のイギリス型の議院内閣制、それから戦後のアメリカの委員会制度、そういうものを木を竹に接いだような形になっているわけです。そういう形できているわけです。ですから、国会のあり方というのは、そういう意味ではこれは与野党を超えた、与野党を通じての問題だと私たちは思いますが、国会のあり方というものは考えなければいかぬ、こう思います。 それで、現在の国会と行政府、立法府と行政府というものを考えますと、つまり、立法府を押さえたら行政府を全部押さえてしまうという今の形になっているわけです。これはイギリスと非常に違う。イギリスは公務員という、官僚というのが完全に中立を守っているわけですからね。なぜこういうふうになったか。つまり、政財官の癒着と特定の利益集団との関係というのが出てくるわけでありますけれども、現在ここに政府委員の諸君がたくさん来ております。イギリスでは国会には出れないわけですね。つまり、選挙という洗礼を受けた者でなければ国会には出れない。そうなる。そうなりますと、議論というのは、政権をとっている者と野党との議論になるわけです。私はやはりそういうふうな議論にしていかなければいけない、こう思います。公務員が、つまり公務員が――やりますよ。今日の憲法の十五条は、「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」こう憲法は規定しているんです。 そこで、私は、具体的に高石前文部次官の問題で、政財官の癒着の問題というのをお尋ねしてみたいと思うんです。 この高石君が、今回のリクルート事件のこれで出てきますね。それは、彼が就職協定の問題であるとか、あるいは専修学校の問題であるとか、あるいは江副前会長に対する教育課程審議委員とか大学審議委員とか、いろいろの関係で出てくるわけです。そういう関係を通して、彼が文部次官室で、江副氏も彼とは十年来のつき合いだ、こう言っておりますが、文部次官室で一万株譲渡を受けるわけですね。そして、彼が中曽根派の候補者として次官の当時から選挙運動をやっているわけです。選挙運動をやっている。あるいはやめた後でありますけれども、パーティーを開いて、それには教育委員会を使ったり、あるいは各県の教育委員会を使ったり、あるいは教科書会社を使ったりと、こういうことをやっているわけです。 そうしますと、まずこれは文部大臣にお尋ねをいたしますが、この高石前次官のやってきたやり方、リクルートの江副君とのつながりの中で、それぞれこのリクルート事件で指摘をされておるような事態というものを考えますならば、これが憲法十五条の「全体の奉仕者」という立場を貫いておったと言えますか、いかがですか。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 高石前文部事務次官の問題に関しましては、委員ただいま御指摘のとおりに、事務次官を退任をいたしましてからのいろいろな行動について、具体的に問題があったということは事実でございます。それ以前、現職の事務次官という立場で不適当な行為もあったことも、率直に申し上げて事実であると考えております。
○川崎(寛)委員 これは前に予算委員会でもお尋ねしましたが、私は、教育基本法にも違反をしておる、こういう指摘もいたしておきました。 そこで、この高石前文部次官は、つまり役人として、官僚として、公務員として、つまり江副という人との異常な結びつきをもって、そしてそれが文教族という自民党の諸君ともつながり、日本の文教行政を動かしてもきた。それは就職協定の問題という商売の問題にもなったし、専修学校という問題にもなってきた。そういたしますと、それを断ち切らなければいかぬわけですよね、それを。どうして断ち切っていきますか。総理。
○宇野内閣総理大臣 文部行政上のやつはひとつ文部大臣から、どういう仕組みになっていますか、私、つまびらかにしておりませんが、一般的に、やはり私は、今日これだけ近代化された日本、そうしたことを思いますと、もう少しく規制緩和していいのじゃないだろうか。規制が多過ぎる。二番目には役所、役人が持っていると言われる許認可、この権利が余り大き過ぎる、また多過ぎる、こうした面にもやはりメスを常に入れていくということは必要であると思います。だからそういう意味で私は、やはり行政改革というものは、政治改革をやると同時に行政改革も当然進めていかなくてはならぬ。これは総理大臣としての答えでございます。
○川崎(寛)委員 あなたは政治家と財界と官界の癒着を認められたんだ。冒頭認められたんです。そして、それは有識者会議の方の建議にも入っているわけですよね。自民党の方ではやはり族議員の問題を政治改革大綱で取り上げているわけなんです。だから私は具体的に今高石前文部次官の問題を取り上げて、そういう癒着ができてきておる、どうして断ち切りますかと。あなたは政財官の癒着がというところは認めたんだけれども、そこから先はべらぺらっとこう言って、わからぬわけですよ。だからどうするんですかと言うのですよ。文部大臣、どうですか。
○西岡国務大臣 お答えいたします。 ただいま委員から就職協定の具体的な御指摘がございました。この問題に関しまして、私も文部大臣に就任をいたしましてから具体的にその間の経緯を詳細に調査をしたところでございます。その結果、高石前文部次官が、あるいは文部省全体として、就職協定の問題をめぐって、江副氏に対して具体的な便宜を与えるというような行為はございませんでした。 確かに外側から見て、そのことについて疑わしいと見られるような面があったという点につきましてはいろいろな問題点がございまして、文部省といたしましても深く反省をするところでございますが、就職協定を結ぶということに関して直接的に文部省が江副さんとの関係の中で決定的な役割を果たし、具体的な行動を起こしたという事実はございませんでした。
○川崎(寛)委員 そこで、結局政権交代がないために公務員が全体の奉仕者であることを忘れておるのです。それでそういう癒着になっているのです。それは私たち野党にも責任は大いにあるということは厳しく自己批判をいたします。しかし、政権交代がないから公務員が全体の奉仕者でなくなっておる、そのことは私は指摘をせざるを得ないと思うのです。 そこでこの宇野内閣というのは、八六年の同日選挙、つまり大型間接税はやらないと言ったあの同日選挙の三百議席をそのままにしているわけですね。そして竹下内閣、宇野内閣と、こうきているわけです。これまで一つの選挙と一つの選挙の間に内閣が三つ続いたというのは、戦後ございます。それは昭和二十二年から二十三年にかけて、片山-芦田-第二次吉田内閣というのがございます。これは戦後の非常な混乱期ですね。それから二回目は、第二次鳩山内閣から鳩山-石橋-岸という時代があります。 しかし、今度の場合と違うのですね。私は今度の場合は、つまり竹下内閣がずっと正常に続いているのじゃなくて、大型間接税を入れないという公約違反をやって三百議席、そしてそれに基づいた消費税の強行採決、そこへ持ってきてリクルート、そのリクルートで竹下内閣が退陣をしたのですから、そうなりますと、これは当然解散・総選挙で国民に信を問うべきである。私はそれが今国民の皆さん方が、解散をせよと、信を問えと。だから政治改革の主体者はだれか。政治改革の主体者は、宇野さん、あなたじゃないのですよ。国民なのですよ。国民の皆さんが政治改革の主体者なのです。我々は憲法に従って国民の信託を受けているわけですから、その信託にこたえられない状態に今陥っているのです。だからあなたも竹下さんも国民の政治不信を受けていると言われたのでしょう。それなら、国民の信託にこたえられない今の状況というものは、政治改革で政治資金規正法をどうします、何をどうします、届け出は百万を六十万にします、そんな問題じゃないのですよ。 アメリカのニューズウイークが、これは随分前でございますけれども、三月九日号でございますけれども、これは日本版ですが、「リクルート事件でわかる民主主義の成熟度」というものを指摘をいたしております。これは、テオ・ゾンマーという西ドイツのディ・ツァイトの編集主幹でございますけれども、「スキャンダルが起きたことを日本が恥じる必要はない むしろ恥ずべきはあいまいなままに終わらせることだ」、だからこれは、あいまいなままに終わらせないには、あなた方も私たちも責任があるわけですから。 それで、この中で言っておりますことは、「選挙法や厳格な倫理規定、厳重な規制と監視なども、世論が金に動かされる政治を是認しているかぎり、腐敗を根絶する力とはならないだろう。」こういうふうに指摘もいたしております。「日本は経済大国になったが、その経済力と近代国家としての看板にふさわしい政治倫理規定をまだ確立していない。」政治倫理綱領があるのだけれども、こういうふうに言われている。「リクルート・スキャンダルに関連して最も勇気づけられるのは、日本の国民もとうとう堪忍袋の緒が切れたようであること、そして報道機関が犯罪者を容赦なく糾弾していることだ。しかし、それでも不十分なのではないかと私は危惧する。政治腐敗は、政治権力が恒久化するにつれて増長する。すべての権力は腐敗する。そして、際限のない権力は際限なく腐敗するのだ。」今極限に来ているのですよ。「腐敗に対する最終的な制裁は、政権の交代しかない。つまり犯罪者を引きずり下ろし、野党に政権をゆだねることだ。」西ドイツのディ・ツァイトのテオ・ゾンマー氏は指摘をしております。 これは竹下氏が辞意を表明する、既に早い段階ですね。ヨーロッパ、アメリカ、みんなこうして見ているわけですよ。でありますから、あなたが今度パリ・サミットに参りますと、パリ・サミットは、後ほど、これは午前中にやろうと思っておりましたが、時間がございませんので、中国外交の問題、これは人権の問題でありますね。それからこの政治倫理の問題ですね。そして残念ながらもう一つ、人間倫理の問題、こういうことがこのパリ・サミットでは問われるのですよ。私は、そういう意味においてこのテオ・ゾンマー氏が言っておるこの指摘、まさに今日の宇野内閣というのは、従来の政権交代と違う。そうすると、国民の信託にこたえられないで今日に至っているのですから、あなたは速やかに解散をすべきだ。そして政治改革の与党、野党それぞれの考え方というものを国民の皆さんにお示しをして、そして国民に信を問う。そこから本当に信託にこたえられる日本の国会のあり方というものができる、私はこう思います。解散をすべきである、国民の声である、いかがですか。
○宇野内閣総理大臣 まあ川崎さんの今の御提示は野党としての御提示である、私はさように思います。国政に責任を持つ私たちといたしましては、この内閣の最大の国民に対する公約はやはり政治改革でございますから、旧態然たる選挙法あるいは政治資金規正法その他もろもろの姿で解散をやるよりも、やはり私は、何としてもまず政治改革をやっていかなければならない、これが私の考え方でございます。 だからその点は、過般来具体的にもお示し申し上げているようなことでございますから、私はやはり民意の側に立ちました場合も、民意はそのようなことで、ひとつ政治大改革をやれ、そのことは既に有識者提言で明らかになっておりますので、私はこれを守っていきたい、かように考えておる次第でございます。
○川崎(寛)委員 その政治改革というのを、先ほど来申し上げておりますように国民の信託にこたえられるかどうかという基盤をきちっとすること、そしてこの日本の政治というものの民主主義というものをきちっと確立をしていくんですから、私は解散を避けて、例えばこれは大変許せない発言でございますけれども、橋本幹事長が今は解散をしておるようなぜいたくなことはできぬ、この発言は、私は幹事長としては大変不適当だと思います。 これは、幹事長はここにおりませんからあれですけれども、国民に信を問うことをぜいたくだ、つまりそれは余裕がないという意味で言ったのだと思いますけれども、これは私はお互いに、つまり政権党で来ておるあなた方の思い上がり、それがそういうところに出ておる、こう思います。でありますから、この解散・総選挙という問題は、これは国民に信を問うという原点に返る、憲政の常道に返るということを私はあくまでも要求したいと思います。 きょう午前中は時間がないですから、ここで一応終わっておきます。
○中尾委員長 午後一時より再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時五十七分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○中尾委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。川崎寛治君。
○川崎(寛)委員 午前中に引き続き質問いたしますが、午前中に関連をいたしまして、政財官の癒着の問題が大変今大きな課題になっているわけでありまして、先ほど公務員の問題を取り上げました。公務員は憲法の上から全体の奉仕者だ、こういうことでございますが、高石前文部次官の問題を取り上げましたのは、彼が文部次官という立場を使って大変選挙運動を進めてきたという、しかもゆがめられた教育行政という面から、私は典型的な問題として取り上げたわけでございます。 それで結論といたしまして、政財官の癒着を断ち切る一つとして、これまでも高級公務員が企業への天下りというときには人事院の審査を受けることになっております。でありますから、高級官僚については選挙への立候補の禁止、それはある程度の年限の問題とか基準の決め方とかあるでしょう、しかし、これは根本的に考えなければいけない。そして、公務員を全体の奉仕者というものにしていく立場から考えていくべきだ。そして、政財官の癒着を断ち切る。高級官僚になりますと、そういう足場を利用しての行動になるわけでありますから、このことについて、これは自治大臣ではなくて総理にその考え方をお伺いいたしたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 まず、官に対しましても一つの政治改革、そうしたことを考えてもらうとするのならば、確かに今御指摘になりました天下り問題、さらには立候補問題、これはそれぞれが、やはり憲法上はいろいろございましょうけれども、そこに、官から民へ移るときのそのあり方がどうかということが御指摘の面ではなかろうかと思いますから、私、なお一層やはりそうしたところにけじめをつける、あるいは厳格な網を、審査を受けてそこへ移ったというふうなことも一つの方途ではなかろうかと思います。特に、選挙、立候補なさるときには立候補はだれでもできるというわけでございますが、そこら辺を果たしてどのように自粛してもらえるのか、またいろいろなことで網がかかるのか、一応私はそうした問題、積極的に取り組んでみたいと思います。
○川崎(寛)委員 次に、中国外交の問題についてお尋ねいたしたいと思います。 あの天安門におきます流血の惨事ということは目を覆うものがございました。今日こういうことがあるのだろうか、大変疑ったわけでもございます。大変悲しむべきことであります。 ただ、日本の外交という面で見ますときに、宇野総理が六月五日、所信表明演説で全くこれに触れなかったということは大変海外では注目もされておるわけでありまして、例えばロンドンのインディペンデント紙などには、我々の知ったことではないというふうな見出しで書かれておるわけでございまして、エコノミックアニマル、こういうことでの評価をなお一層、この際つけられたわけであります。 外交に人権意識というものは大変大事なところでありまして、私は中曽根前首相にも、日本の外交には自由や民主主義や基本的人権を守るという意識が欠けておるという点については指摘をいたしたこともございます。でありますから、あなたが中国への侵略、そういうことで大変長い特別の関係があるのだという点について言われておることは理解はできます。しかし、それとこの人権問題というのは別でございますから、その点は厳しくけじめをつける。昔のけじめがつかないから今のけじめもつかない、こういうことになるわけでありまして、そうした点では外交の基本、これは相当冬の時代が続くと思います。それだけに、日本としては外交の基本を確立をしていくということは、大変大事な点ではないだろうか、こういうふうに思います。 既に国際金融面で見ますならば、カントリーリスクが優良国から要注意国、こういうふうにもなっておるわけでありますし、しかし一方では経済開放、開放、改革ということを進めるんだ、こうは言っておりますが、そのことと、国内における民主勢力を弾圧をしていく、抑えていくということになりますと、そこの矛盾というのはこれから非常に出てくるわけでありまして、日本の大変深い関係というのは既に円にもあらわれているわけでありまして、円が非常にドル高・円安、こういう方向もこれらの点を物語っておるわけでありまして、そういたしますと、私は日本外交という点、中国に関して言いますならば、やはり原則をきちっとする。それは、私は洛陽、奉天の郊外でございますが、その柳条湖に立ちましたときに、あそこで満州事変を起こした、その満州事変を起こした愚かな陸軍が満州事変勃発の記念碑を建てたわけですね。しかし、戦後、それを中国人は倒しました。そして、それに刻み込んであるわけです。「九・一八を忘れず、血涙の恨みを心に刻みつける」というのが、この石柱には刻み込まれておるわけです。私は、これは日本が侵略をした一つの原点になっておる、こう思います。もっと前々からありますけれども、その十五年間というものを厳密に踏まえるということが日中外交の基本でもあるわけであります。でありますから、この点については昔のけじめをきちっとする、今のけじめをきちっとする、そういうことを日本外交としては確立をしなければいけないということを、まず申し上げておきたいと思うのです。 そして、そういう中で米ソが大きく緊張緩和から共存という方向に動いておる、中ソも三十年来の関係回復、正常化、こういうふうになっております。米中は非常にこれから厳しくなっていくと思いますね。ただ、私は、アメリカのレーガン前大統領式の全権外交をやれなんということを言っているんじゃないんです。そこはきちっとしなければいけない、こう思います。そうしますと、日米という関係から日中という関係、そういうものでまいりますと、日本のこの自主的なきちっとした外交のあり方というのは大変大事だと思うし、基軸をどうするか、日本外交の基軸をどうするかということが今問われておる、こう思うのです。 そういう点でまいりますならば、日本外交の基軸をどう踏まえるかということは、この七月のパリ・サミットでも問われる点でありますから、宇野政権としてのこの日中の外交の基軸あるいは国際関係での平和外交の基軸をどこに置くかということを明確にしていただきたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 私、外務大臣当時から申し上げておりますし、またこのことはずっと自由民主党政権が申されてきたことでございますが、まず、外交面においては日本は西側に位しておる、二番目は、日本はアジア・太平洋諸国の一員である、こうしたことが一つの外交の基軸でございます。なおかつ、ずっと一九四五年以来の経緯にかんがみまして日米関係は我が国外交の基軸なり、こういうふうな基軸、これもしばしば議会におきまして明らかにしてまいったところでございます。 そこで、中国との関係でございますが、今川崎委員申されましたとおり、十年前に日中平和友好条約が結ばれました。また、共同宣言等々もございます。そうしたものを通じまして過去の戦争に対するけじめはついておる、かように思います。したがいまして、その間にいろいろ個人的感想がもたらされる、それがいたく中国の方々にいろいろな感情を起こさせた、このことは本会議で述べたとおりでございます。 したがいまして、私たちは昨年たまたまお隣の国の中国と十周年を迎えたわけでございます。いわゆる平和友好条約締結十周年、非常によい関係にございました。ことしになりましてからも、私、外務大臣当時に、銭其深外相と四回出会ったということもございます。そうした後にあの事件が起こったわけでございますから、全くこれは大変な事件だと痛感いたしました。 所信表明においてなぜ取り上げなかったかという問題は、各方面から私、実は指摘されております。したがいまして、それに対しましても私といたしましては、やはりお隣のことはよほど慎重でなければならぬし、今鳴っておる音はラジオの音かテレビの音か、それを見分けるぐらいのやはり慎重さが必要だということがまず私の念頭にございますし、同時に、八千名以上の在留邦人がおられる、きっとこの方々が帰国を急がれるであろう、それについてはどうしたらいいか、いろいろそういうこともございましたから、したがいまして、私は、所信表明からそのことを全く抜きにしたというような経緯は、それはそれだけでひとつ御理解賜りたいと思います。 しかし、その後ますますあの混乱が大きくなったということ、特に、国民の生命財産を守らなければならぬ軍隊がその国民に銃口を向けた、これはもう甚だゆゆしきことであり、憂慮すべきことであるということを私ははっきり申し述べまして、人権の上から申し上げても許容されないということを、外務省の次官を通じまして駐日中国大使にその旨をはっきりお伝え申し上げました。しかし、一日も早く平穏を取り戻してくださいというのが隣国日本の気持ちでございます。 今後どうなるかということでございますが、随分と邦人の方々も引き揚げられました。そうしたこともございますから、全く昔どおり影響ないんだということは、私は言い切るつもりはございません。やはりいろいろな面において多少の影響はございましょう。しかしながら、今申し上げました見地において、お隣が本当に国内的にもうまくすべてがおさまることを私はひとつお祈りしながら、事態の推移を注目したい、かように思っております。 なお、サミットにおきましては、常に人権が大きな問題として取り上げられております。したがいまして、そうした面におきましても、やはりよき友達ならばよき忠告をしなければならぬと言っていらっしゃる多くの方々の御意見、私は、これは大切な御意見である、かように思っておるような次第でございます。
○川崎(寛)委員 まあ後になっていろいろ言われてと、特に財界からも指摘がありました。諸外国からもございました。それからやおら言うということではいけないのですから、もう少しきちっとした方針を確立をしてもらうということをお願いしたいと思います。 なお、中国が不安定であるということは、アジアの経済、それからまた世界の政治にとりましても、これから大きな課題になってくると思います。その点については慎重に対処していくということを希望しておきたいと思います。 そこで、パリ・サミットとも関連をいたしますが、私、大変総理にこういうことをお尋ねをするのはつらいのでありますけれども、しかし、諸外国から大変厳しい指摘が出始めております女性問題でございます。 それは、実は久保田参議院議員が指摘をしておるのですが、「この際もう一つぜひ伺いたいのは、女性を金で買うという売買春の風潮についての総理の御認識であります。戦後、全国的な女性の総決起によって売春防止法が制定されました」と、こう言うのですね。「しかしその後は、法網を巧妙にくぐり抜ける売買春が発展し」云々、こういうふうに久保田さんが質問しておられるわけであります。 実は、私の妻の母親というのはもう亡くなりましたけれども、日本の売春防止法、この売春防止法制定のときの鹿児島の労働省の婦人少年室長を実はしておったのです。で、いわば私の妻の母がこの鹿児島における事件というものを契機にし、当時の神近市子代議士やあるいは藤原道子参議院議員や、そして党派を超えた婦人議員の皆さんが一生懸命になりまして、中心力になって、この売春防止法、非常にいろいろと紆余曲折ございました。しかし制定したわけでありますかち、私にとってそういう亡くなった妻の母の苦労した、関係をした法律でもありますので、ひとしお感慨があるわけでありますけれども、この最近のアメリカのワシントン・ポストに始まり、さらにはニューヨーク・タイムズ、そしてロンドンのタイムズあるいはフィナンシャル・タイムズ、そしてまたソウルからシンガポールから、こういうぐあいに今指摘をなされてきております。大変これ、悲しいことだと思います。しかも、また週刊誌が次々に取り上げるなどということになると、これは私はクリーン宇野ということで、リクルート・スキャンダルで倒れた竹下内閣の後を受けるクリーン宇野内閣ということにとっては、これは後ほど山花代議士からもあなたの政治資金の問題やあるいは橋本幹事長やらリクルート関係やら、そういうものもお尋ねもいたしますけれども、そういう問題が出てきておるということを私はやはり避けて通れない問題だ、こう思います。大変残念でございますが、久保田参議院議員に対してはお答えになっていないわけでございますので、この席で明確にそのことをいたしていただきたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 この間、参議院で久保田議員から、今川崎さんがおっしゃったような趣旨のお話がございました。私そのときにも申し上げたのでございますが、これはあくまで私個人という問題についての御質問であろう、したがいまして、こうした公のときに公の席で一々申し上げることは私は避けたい、これが本日も変わらない私の気持ちでございます。
○川崎(寛)委員 アメリカでは大統領候補でありましたゲーリー・ハートがこの女性問題で大統領候補からおりざるを得なかったのですね。ケースは違いますけれども、ケネディ上院議員もやっぱりそうなんです。それだけ厳しいわけです。日本もリクルートの政治倫理の問題を通しまして、こうした倫理の問題というものについては、政治倫理、人間の倫理、そういうものが特に政治家には、しかも高い地位にある者には厳しく要求されてくる、こういうことでございますので、けじめはやはりきちっとつけてもらうということをお願いいたしたい、こういうふうに思います。 で、次には――予算委員会だからやらにゃいかぬのだよ。大変恥ずかしいですよ。だから、売春防止法が骨抜きになっているという指摘、どう思いますか。
○宇野内閣総理大臣 売春防止法はきっちり守られておる、私はそのように思っております。
○川崎(寛)委員 私もこれ以上はいたしたくないと思います。でありますが、ひとつ厳しい倫理が要求されておるということを指摘をいたしておきたい、こう思います。 で、消費税が導入されたのが四月一日でございます。竹下前首相御夫妻が日本橋の有名デパートに参りまして、一万五千円のフランス製のネクタイをお買いになられた、そして四百五十円の消費税をお払いになった、こういうことでございますね。 私はその翌日、鹿児島の桜島というところがございますが、そこの桟橋の前に朝市があるのです。それは戦後ずっと続いている朝市でございますが、近郊から野菜を担いで、おじさん、おばざん、もう今はじいさん、ばあさんになっている人たちが来て売っているのですが、その人たちが消費税の問題について大変厳しい怒りをぶつけておりました。でありますから、その点を申し上げてみたいと思うのです。 村山大蔵大臣はちょうどその日アメや横丁に行って、そしてゴルフのクラブをお買いになられた、こういうことでございましたが、このじいさん、おばあさんが言うのには、一把のネギ、一本の大根、それから一把のホウレンソウには消費税はかけられません、こう言うんです。しかし、私たちが買うこの作業服や日よけの帽子や長靴や、こういうものには全部これから消費税がかかるのです。しかも減税、減税、減税と大幅な減税を言っておられるけれども、私たちには減税の恩恵がないんです、こう言っているのです。そういたしますと、これらの人たちに、つまり高齢化社会に入るからと、こういうことで言っておられますが、今のこの消費税で苦しんでおられる人たち、お年寄り、その人たちには一万円の福祉手当をやったとかそういうことで済む問題じゃないのですよ、毎日毎日の暮らしてございますから。そういたしますと、この人たちを、消費税の導入というのは暮らしの安定というものを保障するものになるのかどうか、伺いたいと思います。
○村山国務大臣 所得税、住民税を納めている人は今度の税制改正で大体負担が軽くなるということは御案内のとおりでございますが、所得税、住民税のかからない人は歳出方面で手当てをせざるを得ないわけでございまして、昭和六十三年度補正予算で臨時給付金一万円、それから臨時の介護手当五万円出したのもその趣旨ということでございます。それからまた同時に、平成元年度予算でそれぞれ手当てしていることも御案内のとおりでございまして、年金生活者につきましては特例加算で九月までは〇・七、財政再計算が行われますとそのままかなりの改善が行われる。そして元年度、消費税を含む物価騰貴がありますと、一年おくれでございますけれども、二年度には完全にスライドしていく、こういう仕組みをとっております。それから、その他の弱者の問題、例えば身体障害者の問題は税法でもって非常に手当てをしているわけでございまして、それらの人を世帯に持つ人につきましては、同居をしている場合には八十万から百二十万に上げるとか、あるいはその人たちの医療費控除の対象を広げるであるとか、それからまた給付の点でも生活保護世帯は四・二%上げることになっておりますが、それと見合った程度に実質的の改善をいたしているところでございます。 したがいまして、これは税制では、それを扶養しておる人の方にやっておる、それからその人に対する手当ての方は歳出でやっているということで、大体今度の消費税導入による値上がり分、それは十分カバーさせていただいている、私はこのように考えておるところでございます。
○川崎(寛)委員 消費税というのは間接税ですよね。ところが、間接税ですが、実際にはこれが直接税になる。所得税というのは直接税ですよ。ところが、直接税ですけれども、源泉徴収ですから、これは間接なんですね。直接払うということはない。でありますから、今痛税感というのは、これは国民の皆さん、特に主婦の皆さんやお年寄りの皆さん方には大変な痛税感というのをもたらしているわけです。納めた消費税が、負担をした消費税というのが国に入っていないということに対する不信感、そして一方では直接そのたびに取られるという痛税感、そういうものが今国民の中に、リクルートというぬれ手にアワのそういう人たちが税金を押しつけたということに対する反発としてあるわけであります。でありますから、この点については、あなた方が消費税というものに対して大蔵省がいろいろと宣伝もいたしております。しかし、そういう感じというものは、国民の皆さんは受けていない。だから、どの世論調査を見ましても、この消費税に対する反対というのが、むしろリクルートより以上に消費税に対する反対というのが大きいわけでありまして、その点は見間違えてはいけない、こう思います。 でありますから、つまり、消費者の痛税感というものをどのように受けとめるか。これは大蔵大臣に聞くとまたべらべらと言いますから、総理に伺います。――総理、総理だよ。
○村山国務大臣 私からまずお答えして、後で総理から必要があればやっていただきたいと思います。 おっしゃるように痛税感という問題からいいますと、直接税である所得税、ほとんどこれが月給取りの方でございます、源泉徴収でございます。しかも、その問題は年末調整の関係と、減税が年末調整のところへ絡んできます。そしてまた、前年に対して所得が上がりますとその分もまた絡んでくるわけでございます。もう一つ、今度の減税は非常に時期が長く行われておりまして、六十二年の九月から始まりまして、それから六十三年度の減税、それから平成元年度の減税、それから実は平成二年度の減税が、住民税の控除の引き上げの分がそこへいっているわけでございます。言ってみますと、四年間にわたって行われておる。しかもさっき言ったような形で来ますので、割とわかりにくい、よほどよく説明をしないとわかりにくいということはよく承知しておりますので、この点を税制改正の趣旨とかあるいは全体像とか、そういったものでよくわかっていただく必要があろう。 これに関しまして、間接税であるものがやはり外税方式でやっているわけでございます。必ずしも外税方式ではないのでございますけれども、税制改革法にありますように、必要があれば納税者、消費者の方にわかるようにしてくださいという理念規定がありまして、それで物によりまして外税方式にやっておるわけでございますから、それが毎日でございますから奥さん方が、いやあこれは面倒だ、しかも全体像がわからない、何がどうだ、こういうことであろうと思います。この点はやはり全体像なり趣旨なりを説明すると同時に、一つの問題点だと思いまして、今後検討してまいる項目ではないかな、こういうふうに思っているわけでございます。 いずれにいたしましても、これが四十年来の抜本的な税制改正で、今後の高齢化社会に向かいまして、活力ある福祉・長寿社会を建設するための礎をなすということは明白でございますので、これを定着させるように全力を挙げて御理解を得るように努めてまいりたい、このように思っているところでございます。
○宇野内閣総理大臣 痛税感というお話、私も税調におったことがございますが、本来ならば、間接税はポケットに入る前にちょうだいしましょう、一たんポケットに入ったものから税を取るから痛税感があるんだ、そういうように私たちも心得ておりましたが、今回、おっしゃるように主婦の方々が外でお払いになるときには毎日毎日三%という問題を非常に問題視していらっしゃるというお話は、十分私も伺っております。したがいまして、過般来、本会議におきましても、一応、税の定着ということを図るためにはPRをもっとしなくてはいけません、しかしながらいろんな国民の声に謙虚に耳を傾けましょう、そしてどういうふうにしていくか、今大蔵大臣が答えられたとおりであろうと私は思います。
○川崎(寛)委員 中小企業者もこれは大変怒っているわけなんですよ。この消費税を入れますときには業者対策ということでいろいろなことをやったわけです。ところがしかし、非常に複雑になり、むしろこれはまた業者の間に非常な不満を起こしておるという実態ですね。 たまたま鹿児島市商店街連合会というのが大変詳しいアンケート調査をやっておりまして、それを見ますと、同連合会加盟の約二千店から五百店を抽出、五月十四日から一週間行った。回答率が七八・四%、割に高いですね。それによりますと、消費税の表示は約四割が内税、顧客に転嫁していない業者が五九・四%。導入後、六一%でトラブルや混乱を経験、七三・五%で売り上げが減少。消費税を自己負担する、消費税を自分で負担しちゃっているという業者が四四%もおる。その理由は、お客さんからもらいにくい、得意客を失いたくない、こういうことが大きな理由ですね。そういたしますと、やはり格差のあります、経済が落ち込んでおる鹿児島の実態もこれはあらわしておるんだ、こういうふうに思いますけれども、こういうふうに大変厳しい、そして八五%が消費税に反対、こういうアンケート調査に対する結論が出ておるわけであります。この会としては、全日本商店街連合会と連携をして消費税廃止の運動に取り組んでいきたい、こういうことを言っております。 これが鹿児島の零細な中小企業者の実態でありますから、そういたしますと、この消費税というのが、資産や所得や消費、そういうものにバランスのある税制だ、こういうことでまいりましたが、そういう受けとめ方ではないということがこのアンケート調査からははっきりしてくる、こう思います。いかがですか。
○村山国務大臣 今の鹿児島の例は、詳しいことはわかりません。先生がおっしゃったのは、あるいはそうかもしれません。しかし、全体的に見ておりますと、我々がずっと見ておる通産省の値上げに関する調査、経企庁の調査、それから東京都の商工会議所の調査、これらを見ておりますと、ほとんどの方が、物品税等と関係ないものについては大体三%以内の値上げをしておられる。していないところが小さなお店で二割ぐらいある。恐らく免税点のところではないかと推察しております。それから、物品税等が今度は廃止になったものを扱っておるところは大体予定範囲内の値下げをやっておる、こういうことでございます。 また、消費者物価がその後すぐ発表になりまして、東京都区部のものでございます。これは一回限りの引き上げでございますので、経済企画庁の試算によりますれば大体一・二%ぐらい引き上げになるであろう。東京都区部の場合は一・五%になりました。ただ、それを、季節商品を外して、そして生鮮食料品を外して季節調整いたしますと、偶然でございますけれども一・二という、ちょうど経済企画庁試算とぴしゃっと合っているわけでございます。その辺から見まして、大体定着しつつあるんじゃないか、滑り出しは順調ではないかというふうに我々はとっておるわけでございます。ただ、今川崎委員のおっしゃいましたこと、一つは免税点以下の人でもコストアップがあるわけでございますので、その分だけは当然転嫁されるでしょうということは、これは経済原理として当然のことでございまして、それは消費者の方々に我々の方から推進本部を通じまして至るところでそれをPRしているわけでございます。 ただ、これだけは御理解いただきたいと思うのです。この消費税が入ったことによって一人一人の事業者がその値づけについてどういう行動をとるかというのは、市場経済でございますので強制するわけにはまいらぬということでございます。考えてみますと、当然事業者でございますから自分の採算性を考えましょう、それから自分の当該業種についての競争的な条件、それから今後の経営戦略、小さい方でもやはり経営戦略はみんな持っているわけでございますから、お客さんを少し余計とりたいとか、今まで割と自分のところはマージンが多いからこの際控えても差し支えないとか、そういう三つの客観的の関係と、それから消費税法における自分が例えば免税点であればこういう位置にある、こういうことを総合勘案の上やはり値決めを決めるのであろうということでございます。したがいまして、例えば免税点以下の人が全部三%を上げたとすれば、それは確かにコストアップの分、ちょうど売り上げの〇・六ぐらいは有利になるのでございましょう。ただ、そのときにその準備のためのコストがどれぐらいかかるのかという問題、それから事実どれぐらいの値決めをしているかという問題は、これから申告等を見まして、あるいはヒアリングをいたしまして調べないと、今度設計いたしました事業者の事務負担に考慮をしてやったという免税点、簡易課税制度、それが予定どおりいっているのか、あるいは事業者にとってうまくいき過ぎているのかわからないわけでございます。免税点以下が仮に三%一律に上げたとすれば、これは税の問題でなくて、少し余計に値上げし過ぎたということでございまして、税ではないのでございますけれども、いずれにしても、そういう問題があることは税制改革法でも十分予定しておりまして、それでありますから検討を急ぎたい、こういうことを申し上げているのでございます。
○川崎(寛)委員 少し長いですよ。聞いていることにちゃんと答えてください。 この今の一・二%の物価上昇というこれは、大蔵省なり経済企画庁なりそういうことを言っておる。しかし、日本生協の方は、生活協同組合の方では、主婦を通した実態調査からいきますと一・七とか二とか、学者の皆さんによっては二%を超すところもあるわけです。これは実際の生活から来る問題でございますから、いずれにいたしましても今度の参議院選挙で、皆さんの消費税に対する痛税感なり消費税の反社会性、そういうものに対しては私は結論が出されてくる、こういうふうに思います。 そこで、そうなりますと、先ほど来お二人とも見直しの問題についても触れておられますけれども、いつ政府税調に見直しを諮問をされるのか伺いたいと思います。
○村山国務大臣 この点については総理からも御指示がございまして、できるだけ早い、七月、国会を過ぎますと例年報告するわけでございます、その際にやはり御勉強を願いたいということを税調にお願いしたいと思っております。そうすると、見直しに関するポイントはもう既に税革法に出ておりますので、そのためのチェックポイントを決めまして、そして実施の状況で値づけがどうなっておるのか、あるいはヒアリングをするとか、こういうことによりまして問題点を整理してまいりたい、こう思っております。
○川崎(寛)委員 この資産課税の問題に関して言えば、リクルート問題を通しまして大変これは出てきたわけでありますけれども、そういたしますと納税者番号、これが具体的に検討に入っているわけでございますけれども、なお各十三省庁で今この関連の検討もしておる、こういうふうに聞いておりますが、納税者番号を具体的にといいますか、その結論をどう出していくか、納税者番号をいつ入れていくか、そういうことについてはいかがですか。
○村山国務大臣 この問題は、前回の税制改革国会において与野党の方から、大体合意いたしまして、この問題を検討しようということになっておるわけでございます。おっしゃるように今十三省庁で検討しております。 ただ問題は、この納税者番号というものを税だけで使うのか、あるいは年金番号にも使うのか、あるいは人口管理にも使うのかという適用範囲の問題がございます。それから、プライベートの人権の関係でどういうふうな点に気をつけなくちゃならぬのか、こういう問題もあるわけでございます。そういったことで、やはりこれはかなり精密にやらないと、悔いを残してはいかぬということでございます。 それで、既に預金利子についても同じような趣旨のことが六十二年の改正の附則に盛られておるわけでございますので、大体時期を同じくいたしまして、それにも間に合わせようということで鋭意検討しておるというところでございます。
○川崎(寛)委員 竹下前首相は消費税についての九つの不安、こういうのを述べられたわけですね。だんだんだんだんふえてきました。しかし、とうとうこれは全部御自身では解明できないまま、こたえられないまま終わっているわけでありますが、私はその逆に、消費税についての十の不信、最初は九つに絞りたかったのですが、なかなか九つじゃ入らぬで十になったわけですが、この消費税十の不信というものを指摘をいたしたいと思うのです。 まず第一には、選挙公約違反の税金であるということ。それから二番目には、不公平な負担を拡大する税金であるということ。三番目には、弱い者泣かせの税金であるということ。四番目には、つまり強行したわけですから、準備不足の税金である。それから五番目には、負担をしても国庫に入らない税金である。それから六番目には、消費者と商工業者に今対立をもたらしておるのです、そういう税金であるということ。それから七番目には、商工業者同士の間に不信感をもたらしておる、あそこは税を取っているのだろうか取っていないのだろうか。これはおすし屋さんなんかに行ってもそうなんです。そうしますと商工業者同士を不信に陥れている税金。それから八番目には、便乗値上げ公認の税金。九番目には、高齢化社会のためと言いながら高齢者いじめの税金。十番目には、増税、税率引き上げ確実な税金という、私は十の不信というものを指摘をいたしておきたい、こういうふうに思います。 そこで、この問題と今関連をいたしまして、これは厚生大臣になりますか、国民が今高齢化社会、高齢化社会と言う場合に一番知りたいのは、自分自身の生涯中どのくらいの公的な負担をするか、これに対して国から年金などの形でどれくらいの利益を受けるのかということです。だから、モデルケースによって国民のその目安というものを国民に示すべきだ。ところが、消費税は入れた、高齢化社会だ、こう言いながらも、生涯を通じてどれくらいの公的負担でどれくらい年金で返ってくるのか、そういうことの目安というのはきちっと示されていないわけなんです。だからそこに大きな不満があるわけです。いかがですか。
○水田政府委員 お答え申し上げます。 厚生年金で拠出と給付の関係について御説明申し上げます。四十歳の方が、これから大体平均四十年加入されるという前提に立ちまして、今回の再計算に基づく将来の保険料見通しで計算いたしますと、四十歳の方はこの四十年の加入期間中に支払う保険料が千百二十万円になります。これに対しまして、六十五歳から年金を受け取るといたしまして計算をいたしますと三千六百八十万円で、保険料に対する給付は三・三倍、こういうことに相なっております。それから三十歳の方のケースの場合で申し上げますと、保険料が千四百五十万円、これに対して受け取ります老齢給付の額は三千九百万円で、保険料と給付の関係の倍率は給付の方が二・七倍になる、こういうことになります。
○川崎(寛)委員 しかし、それは長期ビジョンがない。そして、具体的なそういうモデルケースで今は一つそう言いましたけれども、そういうのが明確になってないという国民の不満があるわけです。だから、消費税を入れた、そうすると年金引き上げ六十五歳、こう来たわけですから、今これに対する反発というのは大変強いわけです。このことはまた消費税の問題と絡んでいるわけですね。 そこで今、国会に法律も出されておりますけれども、私はこの法律に対する国民の反発は大変高い、大きい、そう思います。でありますから、この法律というものは、しかも六十五歳の問題については、二〇一〇年というものは決めておきながら施行法律は参議院選挙後、こういうふうになっておるわけでありますけれども、別にしよう、こういうことですね。でありますから、これはもうこの法律は撤回をする、そして物価のスライド分の〇・七%というものを切り離してこれはこの国会中に処理をする、こういうことで私は物価スライド引き上げの処理をすべきだ、こういうふうに思います。でありますから、社会党としてはこれ具体的に法案も提案をいたしますけれども、厚生大臣の回答を伺いたいと思います。
○小泉国務大臣 本年四月かち物価スライド分、そして十月から実質改善、年金受給者の方はこれは早くしてくれという要望があると思います。しかし、給付の裏には負担が必ずつきものでありまして、負担の方を考えずに給付だけ切り離すという考えはございません。
○川崎(寛)委員 それは、長期計画と消費税の問題も絡めて、そして国民は消費税を廃止しなさい、こう言っているのですから、この問題は不公平税制の是正とも絡めて、これからの課題として検討すべきだ、こう思います。 そこで、時間がございませんので農業の問題について少し触れたい、こう思います。 午前中に山下委員からも質問がございましたから、ダブる点は避けたいと思うのです。それは、宇野総理は外務大臣の当時にガットの交渉にも当たられました。あなたがガットの交渉に行きます前に、私は北海道や鹿児島の農業の実態についても厳しい状況を申し上げました。そして、農産物自由化に対する交渉については厳しい要求もいたしてきたわけであります。 で、今農家が非常な不安を持っている。鹿児島のことを言って恐縮でございますけれども、自民党の町長がこう言うのですよ。ドイツの農業を見てきた。そうすると、ドイツの農業を見ますと、ドイツの農業には安定がある、展望がある、しかし日本の鹿児島の農村には展望がない。東京は、村山大蔵大臣もいつも誇らしげに言っておりますように、景気は絶好調だという。しかし、この鹿児島の農村、北海道の農村にはそういう景気の絶好調だというのはないのですね。余りにも開いているのです。だから展望がない。 そういたしますと、これは農水省から出してもらった資料でございますが、西ドイツでは所得とそれから農業というものの政策を、つまり農業における社会政策というものを今非常にきちっとしているのですね。ですから、農業者にかかわる各種保険、年金、それは老齢年金や障害保険や健康保険や早期退職年金制度、これに支出する連邦政府の財政資金は連邦農林予算の過半を占めておる、こう言っておるわけでございますが、一番重点を置いておることは何か。政策の重点は、農村地域の生活環境の改善及び農業者の所得、福祉を非農林漁業分野のそれと均衡させるということを農業政策の一番の眼目に置いているわけです。そういたしますと、ECでも、アメリカとの農業の問題、国境調整の問題では大げんかをしているわけですね。その場合にECが言っておりますことは、アメリカの農業は企業だ、しかしヨーロッパの、ECの農業はこれはファミリーの農業だ、だから当然保護があってしかるべきだ、こういう哲学がきちっとしているわけです。 ですから、要するに財政負担は減らせ、そして調整は自己でやれ、このことに今農家の不満というのが非常に出てきているわけです。でありますから、あなたが農業安全保障論というのをいろいろ展開をいたしてまいりましたが、その今日の日本農業、つまりもう穀物ベースで三〇%、これはシンガポールの都市国家なら別ですよ、農業の環境保全という問題もあるわけでありますから、そういう意味からいいますと、最低のそうした今農業に対する哲学というものが求められておる、こう思うのです。宇野総理のこれまでの外務大臣等の経験からして、国際交渉に当たってきたわけでありますが、伺いたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 十二品目のときにガット総会に出るに際しまして、川崎委員からもいろいろなアドバイスを受けたことを私はきのうのことのように思い出します。やはり我が国の農業にはそれぞれ地域性もございますし、独特の性格があるということを私は国際会議でよく申し上げます。そうした意味で私たちも農業は守っていかなければならないと思います。 いずれにいたしましても、今日私たちから申し上げますと、これから我々は戦争のない時代をつくっていかなければなりません。戦争のない時代というのはつまり破壊がないわけであります。破壊がなければ物が余るわけであります。物が余れば生産者がよほど頑張っていただかなくちゃならないわけであります。そうしたことを日本流に見ますと、いわゆるだんだんと大きなものから短いものへ、あるいは小さなものへ、厚いものから薄いものへというふうな認識が生まれております。だから量よりも質という時代を迎えたことは事実である、こういうふうに私たちは心得て、これは産業政策の一つとして常にそこには新しい発展がなくちゃならないし、みずからなる経営改善と技術革新、これは大切ですと私はいつも申し上げておるわけでございます。特に農産物は、とはいえ自然の影響を受けるわけでございます。そしてまた、その耕土というもの、経営面積というものに限定があるわけでございます。ほかの工業ならば資本金豊かならば幾らでも敷地は増大することができるかもしれませんが、この限られた国土でそういうわけにはまいりません。そこに農業の難しさがあるということを十分考えまして、やはり私たちは、農業が国の、私たちの生活を支えてくれるんだという基本方針を持って臨まなければならぬ。 そこで私は、外国に対しましては、日本の農業は、今申し上げたように狭隘な国土で私たちは農業技術をずうっと久しきにわたって保ってまいりました。だから、太平洋の波が非常に静かなときはよいが、もしも台風があった、あるいはまた自然環境が破壊された、それによって輸出を期待していた国の方の輸出がだめになった場合に、今私たちは本当に、自分たちの自給率が低いのだから、だからそのときどうするかというこれを考えますと、まさに安全保障でございます。だから、日本の農業には安全保障ということを私たちも考えてやっていかなくちゃならぬ。その農業技術を守るということも、そうした意味で私は安全保障を唱えておるのである。もし、それ、安い農産物が入ってきて我が国の農業がつぶれてしまった、農業技術が滅びたといったとき、もしものときに私たちはどうするか、そういうことでございますから、そういう観点で私たちは今日まで、ガットの場におきましても日本農業の独特のお話をしてまいりまして、まさに農産物は我が国においてはこれは安全保障の対象であり、もう日本特有のものであるから、格段のいろいろと理解によってやっていこう、私はそう思っておりますから、今後も、米を初めそうしたいろいろな主要農産物に関しましては十二分に政府といたしましても配慮をし、そして常に生産意欲を持っていただく、そういうふうな農業を我々といたしましても目指して努力をしていきたい、かように思っております。
○川崎(寛)委員 大変いいことをぺらぺらと、こう言っているのですが、では、そのことできちんと日本の農政が整理されていくかどうかということは、これからきちっと監視をし、また要求もしていきたいと思います。 それで、指摘をしておきたいと思いますが、イタリーは自給率八九%、西ドイツは九五%、イギリスはかつて五〇%まで落ちた自給率を一一一%に今上げているわけです。フランスが一六五%、アメリカが一八五%、カナダが二二二%ですね。でありますから、今日本の七割は輸入、食糧全体でいいますと七割が輸入という状況を考えますならば、この農業の問題についての基本方針というのをきちっとしてもらうということを要求しておきたいと思います。 最後に、大変時間がなくなりましたから結論だけ伺いたいのでありますが、アメリカの空母タイコンデロガの水爆の問題について、当時の宇野外務大臣が五月の十五日参議院の予算委員会で、また当時の宮崎科学技術庁長官が五月の二十三日野坂浩賢委員の質問に対して答えているわけでありますが、あなたは十五日、きょうから具体的にこのタイコンデロガの被害調査その他、各省庁集めてやります、やるのです、こう断言をしたのですが、どういう結論が出ましたか。
○有馬政府委員 十五日に米側から接到いたしました今回の事故に関します環境あるいは安全に関する資料、それを政府部内で検討いたしまして、その後、米側に対して関係省庁からの照会事項を取りまとめて照会中でございます。
○川崎(寛)委員 日本政府がこの問題が明らかになって五月八日アメリカに照会をした、そうすると十五日来たと今言うのですね。評価調査が十五日には来た。あなたは十五日の日に、きょうからやります、あなたの言葉というのはいつもそうなんだ、きょうからやります、大いにやりますと。きょうからやりますと言って、今照会中でしょう。そして、関係省庁で調査をします、科学技術庁は六五〇〇のしんかいがあります、こう言っているのです、鹿児島県の喜界島の沖、沖縄の沖。だから照会しかしていないのじゃないですか。だから、具体的にどうしたかということを聞いておるのですが照会中、これはもう大変いただけません。 そういう状況でありますから、この事前協議の問題についても相手からなければしない。認めるというのであれば、相手は、アメリカ側は要求をしたらノーというのが答えになっているのですから、それなら言わない方が得だ。日本政府は、日本はいつもどうぞ、こういうことになっているのですから、国民の生命、国民の不安、それよりもそのアメリカとの約束を先にしておるという今のやり方は私は大変いけない、こう思います。 時間がございませんので、そのことを最後に指摘をいたしまして、私の残余を山花代議士にお願いします。
○三塚国務大臣 ただいまの件でありますが、政府といたしましては、本件事故の報道に接し次第、直ちに米国政府に対しまして我が方の重大な関心を表明するとともに、事実関係について照会を行いました。米国よりは事故の概要、さらに安全性について、爆発は決して起こり得ない、また環境への影響もないとの説明を受けたとおりでございまして、参議院の委員会におきましても説明を申し上げたところであります。安全性の問題については、現在、米御説明につき関係省庁間で緊密な連絡をとりつつしかるべく検討を行っておりますが、米国説明はそれとして重みのある説明と認識をいたしておるところであります。いずれにいたしましても、国民の不安を解消いたすべく適切に対処をいたしたい。 なお、政府としては、事前協議が行われませんから核持ち込みがないことについて何ら疑いは持っておりません。かようなことであります。
○川崎(寛)委員 これはもう本当に、そういうことでしゃあしゃあとしておることは許せないのですよ、あなたはやるんだと言ったけれどもやってないのだから、照会中なんですから。これが今の実態だということを指摘をして、次に譲りたいと思います。
○中尾委員長 この際、山花貞夫君から関連質疑の申し出があります。川崎君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山花貞夫君。
○山花委員 本日、法務大臣及び刑事局長からリクルート事件の捜査結果に関する報告がなされました。五月二十五日の報告はいわば中間報告であって、きょうの報告は終局的な報告という形をとっているのではなかろうかと思います。あわせて、まずこの二つの報告に対する我々の見解を申し上げ、以下具体的な疑問点についてお伺いをしたいと思います。 まず第一に、前回の中間報告もしかり、今回もそうでありますけれども、内容につきましては、これまでマスコミなどを通じて大体国民のだれでもが知っておった、こうした起訴事実などが羅列されているにすぎないということであります。しかも、マスコミに発表したよりもだんだんだんだん国会に対する報告がわかりにくくなっています。事実の関係で申し上げますならば、例えばこの事件は政治家がかんでいる、そして、例えば前官房長官の場合には贈収賄の請託が公邸で行われた、お金のやりとりが官邸で行われたと起訴状には書いてある、しかし国会の報告では、きょうの報告等、全くそういうことがなくなってしまっている。あるいはその他、読めば読むだけわからなくなる、こういう問題点もあります。この点については後で指摘したいと思います。 第二番目に、やはりこれだけ空前の事件、大疑獄事件であったわけですから大変な政治不信、そして庶民の感情とするならば、ここまで来たのだから徹底的にうみを出してもらいたい、政治家はけじめをつけてもらいたい、こうした気持ちを持って捜査の進展に関心を持ち、前回中間報告ではまだ不十分であった、きょう最後何が出るかなと思ったら、全く簡単なものでありまして、むなしい感じを多くの皆さんがお持ちになったのじゃないでしょうか。 第三番目の問題として、我々はこの問題について国会の責任ということを考えなければなりません。政治家の政治的道義的責任の所在を明確にするという国会の責任、そのことを果たすための国政調査権があるわけでありますけれども、この国政調査に全く値しないというのがきょうの報告の内容である、こういうように思います。 まとめて申し上げますと、ということであるとするならば、ついせんだって来、総理が新しく決意をおっしゃっていました、政官財の癒着がある、疑惑解明にメスを入れる、そして、だから政治改革をしなければならない、政治の信頼回復のために不退転の決意をとおっしゃっていることがいかにもそらぞらしいというのがきょうの報告を聞いての印象であります。やはり、なぜ政治改革が必要なのか、リクルートの事件があったからである、一体原因がどこなのか、全容を解明して問題点をさらけ出すことがなければ政治改革は始まらないではありませんか。私たちはそういう観点でこの問題についてとらえているところでございます。 ということを前提といたしまして、私はやはりきょうの段階でこう出たからには検察庁としては、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、リクルート事件に捜査ではふたをしたということだと思います。これからの公判の努力については当然のこととして、検察庁が、捜査当局がふたをして、いわばそれが国会に戻されている、これから全容解明の責任というものは国会に託されたと私は受けとめるべきではなかろうかと思っています。ということであるとするならば、総理に伺いたい。 国会法百四条に基づいて、リクルート疑獄の全容報告を、すべての事実関係についてこれを国会に明らかにすべきであるということを要求しますけれども、いかがでしょうか。念のため、私は今、四十七条ただし書きの問題については触れません。したがって、法務大臣にお聞きしているのではなく、百四条の本来の国政調査権によって各省庁責任を持って内容を明らかにすべきである。検察庁と関係なく、スーパーコンピューターについてどうだったかということは郵政省が調べただろう、あるいは文部省が、建設省が、農林省が、それぞれ省庁調べているはずであります。そういう問題については四十七条ただし書きとは別の問題として、百四条に基づいて、先ほどの理事会でも要求したようでありますけれども、我々は要求したい。総理として、全容解明のためにそうした国政調査に応ずる気持ちがあるかどうかということについて冒頭伺います。
○宇野内閣総理大臣 百四条の問題は、議院が行政府に対しまして要求したもの、そうしたものに対して行政府はこたえなければならぬ、書類等々の提出、それが規定されていると私は考えております。 片一方、きょう法務大臣が報告いたしましたのは、刑事訴訟法に基づきましてやった。そして、法令の許す限りで私たちは報告をいたしました。他は一切これは公表するわけにはまかりなりません、こういう二つの法律があるわけでございますから、一応刑事訴訟法がそうした段階をつけた以上、百四条の適用に関しましてはいろいろと極めて難しい問題があるのではなかろうか、私はかように感じます。
○山花委員 難しいとお考えになるところに問題がある。そこに総理の政治姿勢があるのではないか、こういうように思います。 実は、先ほど指摘しなかったのですけれども、今回は、中間報告と今回の終局報告ということになりました。ロッキード事件のときには法務大臣が中間報告をやっているじゃないですか。 当時の中間報告、拝見しますと、全体として大変詳細であります。九千字に及んでいる。前回の法務大臣の中間報告というのはわずかその何十分の一、十何分の一、七百字くらいで簡単に触れているだけであります。法務大臣がみずから責任を持って中間報告をやった。これはロ特における五十一年十月十五日、稻葉法務大臣はこう言いました。「この事件に寄せられた国民の関心にこたえるとともに、」国民の関心にこたえなければならぬということを、政府として、法務大臣としてわきまえた中での中間報告であります。「本件にかかわる政治的道義的責任に関する国会の国政調査にも資することを目的」とする、こういう目的を持って中間報告をされている。そして、最後に当たり前のことですけれども、関係者の人権の保障と今後の捜査及び裁判に対する不当な影響は防止しつつやりますよと言って、大変長いきちんとした中間報告をされておるわけであります。これが中間報告。 今度は、終局報告といったって、稻葉法務大臣の何十分の一の、形じゃなくて中身がそうなんです。こういう姿勢であるからこそ私は問題があると思う。やはり検察庁がこれでふたをしたんだから、今度は国会に託されたんだから、四十七条ただし書きの問題だけではなくて、百四条の国政調査権、憲法に根拠を置いている、その立場に立って、大臣としては、各省庁に号令かけて、政治改革を進めるためには全容を明らかにしなければならない、そのための調査、報告をしろ、そしてこれを国会に出すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○谷川国務大臣 ロッキード事件におきまする法務大臣の国会に対する御報告と、それから、今回のいわゆるリクルート事件に関する御報告とは必ずしも軌を一にしてないかもしれませんので、二つを並べては私、申し上げませんが、本日私が報告をいたすに至りました経緯は、今日までの捜査処理について報告を求めるという予算委員長の御指示がございましたので、その旨御報告させた事柄でございます。
○山花委員 稻葉法務大臣の場合にも、もちろん国会では議論が大変華々しかったわけでありますから、議会の合意、委員会の合意はございませんでした。なかったんだけれども、政府としてこうした姿勢で臨むと基本的立場を明らかにした中で、先ほど申し上げましたような詳細な報告をしているわけであります。政府の基本的な姿勢、政府の措置、捜査の開始及び捜査の体制、嘱託尋問の実施、具体的状況として児玉ルート、丸紅ルートと大変詳しく報告をいたしましたから、そこから国会の議論として政治家の政治的道義的責任がどうなるのかということについての議論が始まったのです。そのずっと始まった中で最終的に氏名が明らかになった、そうした経過がありました。今回の場合には、法務省、法務大臣はそういう姿勢は全く持っていない、したがって議論ができない、こういうことにもなっているわけでありまして、この点については改めてまた四十七条問題については議論を続けさせていただきたいと思います。 次に、このことも、きょうのこの報告の中身を見ますと大体政治資金規正法絡みの問題がありますので、この関係についても伺っておかなければならないと思います。 ここでも総理の基本的姿勢を伺っておきたいと思うのですけれども、総理の関係する政治団体、一億円の記載漏れがあるということについて新聞報道がありました。何かきょう総理の秘書の方が自治省に行きまして、私はどうも泥縄だと思うのだけれども、一生懸命自治省で訂正の受け付けをされた、受理はされないけれども受け付けをしたということで、きょうこの時点で総理の秘書官がいろいろ行って問題点を整理されておるということについて伺いました。 総理大臣が秘書官に任している。秘書官だってベテランのはずであります。きのうきょう秘書になった方じゃないでしょう。私が調べている限りでは、昭和四十二年以来宇野総理の秘書をなさっている、いわば裏表に通じている方であります。しかも、かつて中曽根幹事長当時の八億円の架空の領収証の事件があって、そうした問題については取り扱いとして秘書の皆さんはよく知っているはずであります。ところが実はそうではない、宇野総理大臣についても記載漏れがあった。 総理にお答えを伺う前に自治省の方に伺いたいと思うのですけれども、今回の一億円のパーティー収入記載漏れというのは、これは加藤六月代議士の秘書官と会計責任者についての起訴状の第一の方、記載漏れと形においては全く同じじゃないでしょうか。結局これは政治資金規正法の二十五条に当たるものではないかと思いますけれども、まず自治省の方の見解を伺ってから総理に御意見を伺いたいと思います。
○坂野国務大臣 事実関係の詳細につきましては選挙部長からお答えします。
○浅野(大)政府委員 ただいまは二つのケースを挙げられましてその異同ということでございますが、ちょっと私も完全に同じであるとか違うとかという判断はできないのでございますが、きょう訂正申し出のありました件につきまして私が報告を受けておりますところを申し上げますと、これはパーティー事業を開催されたわけでありますけれども、その収入につきまして寄附の欄に計上しておられだ。これは、パーティー開催はパーティー開催事業を計上する欄が別にございますから、そこに計上をしてもらわなければいかぬ。そういう訂正の申し出があったということでございます。
○山花委員 今の仰せですと単なる錯誤のような格好で説明されていましたけれども、事業収入の中に書いて、またそのうちの経費を書かなければいかぬ。全部抜けているんじゃないですか。私が調べた感じでは、宇野総理の政治団体は割合透明度がほかの人に比べると高いようでありまして、割合詳しく書いてあるのです。詳しく書いてある中で抜けておるから問題がまたはっきりするわけでありまして、これは単なる訂正ということではなくて虚偽記載にもなるんじゃなかろうか、こういう気がするわけであります。 自治省に伺いますけれども、実質的に故意があったとかなかったとか、過失であったかどうか、あるいは起訴に相当、不相当というような検察庁から伺うことは抜きにいたしまして、今度の宇野総理の政治団体についてのミスにつきましてもこれはやはり政治資金規正法の違反である、それには該当はしているんじゃないでしょうか。
○坂野国務大臣 今事務当局から答えましたように、私の感触としては形式的な記載違いというぐあいに考えております。
○山花委員 政治資金規正法の十二条には、収入については次に掲げる事項を書かなければいけないとなっています。そして、「機関紙誌の発行その他の事業による収入については、その事業の種類及び当該種類ごとの金額」を書かなければならないということになっております。様式が決まっておりまして、その第六の様式のところに事業収入については書かなければいけないということになっている。支出については支出のところに書かなければいけないということになっている。要するにそれがなかったのじゃないですか。それがなかったとするならば、十二条に当たることについては間違いないじゃないですか。そして、そのことについて故意があったか過失があったかということは別にしまして、それはやはり二十五条によって「記載すべき事項の記載をせず、」ということになるということじゃないでしょうか。自治省は形式的な審査です。実質的な審査は本来できないということを前提にして、形はそうなんじゃないですかということについてなお伺いたいと思います。
○浅野(大)政府委員 本日、訂正の申し出がございまして、その際に政治資金課の方で聞きましたことを私が報告を受けておりますのでそれに基づいて申し上げますと、これはパーティーを開催されましてそこで収入があったわけでございますが、いわばその収入から経費を差し引いた分を計上すればいいと思われたのだと思いますが、それを寄附の欄に挙げておられたということでございますから、これはいわば整理の仕方が間違っておられたというようなことであるようでございます。
○山花委員 それは説明としては極めておかしいわけであります。これは後ほどの加藤六月代議士の部分と関連しますので、関連した部分はその際伺いたいと思いますけれども、総理として、やはりそうした政治資金の問題、これから法律をよくしていこうということまでおっしゃっているその総理みずからの政治資金の報告書にこういうミスがあった、ずさんがあったということでは、これは示しがつかないのじゃないでしょうか。このことについての総理のお気持ちを伺いたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 これは一つのミスとして秘書から私に土曜日でしたか報告がございました。で、きつくしかっておきました。これは頂門の一針でございます。これからこうしたことのないように政治資金のガラス張りをしなければいかぬ。だから、金額を隠しておったのじゃなくして、報告をしておるわけでございますが、その報告の欄を間違えまして、法人その他の団体からの寄附、パーティーでございますから寄附の欄に計上しておった、だからきょうはそれはいけません、それを、報告書の機関紙誌の発行その他の事業による収入だ、だから、一億円出しまして、二千幾らか――領収証が皆ございました。私も領収証を点検しました。そうしたら、その日はいろいろの経費がかかってございます。その経費の領収証を全部添えまして、きょうは自治省に誤記であったので訂正をいたしますということでございました。 確かに、私はこれは遺憾と存じますし、頂門の一針であると思います。したがいまして、我々といたしましてはこうしたことのないように、今後もさらにもっと明確な会計経理、ガラス張り等々を心得なければならぬ、かように考えております。
○山花委員 実は、政治資金と政治資金規正法の問題点というのは、今の総理みずからも遺憾の意を表されねばならない程度の関心しか政治家にはないというところに私は最大の問題があるのじゃなかろうか、こう思っているところであります。 実はきょうの報告の後段で、きょうの報告の中心にもなっていますけれども、例えば前段のお二人の場合、安倍晋太郎先生とそれから宮澤喜一元大蔵大臣の場合でありますけれども、それぞれ私設の秘書、公設の秘書、五千万円の金を受け取ったとされております。これは五千万円の金を受け取ったのだけれども、違反としては、贈った側は全く政治資金規正法に問われていません。当たるのじゃないでしょうか。当たるのだけれどもなぜ問われなかったのか。それからもらった側につきましては、百五十万円を超える政治活動に関する寄附を受けた、そこだけが処罰されています。そうしますと、これは自治省に伺いたいのですけれども、五千万円のお金については我々はもともと贈収賄じゃないかと思った。そうじゃないと処理されました。じゃあ一体五千万のお金、ぬれ手にアワでつかんだのだから当然所得税法違反の問題が出ると思った。そうでもないとされた。そして政治資金になった。政治資金になったならば、わずか百五十万を超えているというところだけで捕まって罰金二十万円、五千万円のお金、五千万でも何億でも同じでありますけれども、そうした何千万、何億のお金を政治家が懐にしながら――懐にしたというのは、ちょっとここのところは訂正します。そういうのを手にしながら、秘書が秘書がということで、秘書が二十万円の略式命令だけで世の中全部終わりということでは国民は納得しないと思うのでありますけれども、この点について、この政治資金規正法違反、この起訴状にある部分以外については自治省としては検討されたことはなかったのかということについて伺いたいと思います。
○浅野(大)政府委員 具体的な事実につきましては、これは検察庁の方でお調べになったことでございますので、私どもは起訴状に書いてある事実以外には知り得ないわけでございますが、五千万円と書いてありますから、五千万円を一つの企業が寄附をしたといたしますれば、この企業の資本金にもよりますけれども、先般来問題になっておる企業を頭に置いて考えますと、これは寄附の総額の限度額を超えておるのではないかというふうに私は思います。
○山花委員 今の御説明を伺っても、五千万であって、この場合には五千万ですけれども、何億円であっても、要するに秘書を差し出して略式、かつて中曽根総理の八億円の事件のときには十万円でした。今回は二十万円。二十万円出せばそれで全部終わりということでは、私は庶民は納得しない、こう思います。 では、一体どうするか。この点については自治省の監督の問題があります。先ほどの宇野総理の問題もそうですけれども、形式上不備があった場合あるいは記載すべき事項の記載が不十分であったと認めるときには、説明を求め、そしてこの理由を付して報告書の訂正を命ずるというような監督権があるわけですけれども、今回の場合などはそうしたことについて一切自治省としては発動しなかったのでしょうか。なぜしなかったのでしょうか。
○浅野(大)政府委員 まず、問題となりました報告書が提出された時点で考えますと、この時点では私ども必ずしもそこに記載されてあること以外にどういう事実があるとかないとか、これはわかりょうもないわけでございますから、収支報告書を見まして、当然記載しなければいかぬ欄に報告書自体から記載していないということがはっきりしているとか、そういう場合には御説明を求めることもありますが、それ以外はちょっと御説明を求めるといっても求めようがないということでございます。
○山花委員 政治資金関係については、きょうの報告書におきまして、リクルート関係の政治献金について、国会議員に係るものを中心に、政治資金規正法違反の嫌疑の有無について所要の調査を行ったとありますけれども、これは法務省に伺いたいと思いますが、この所要の調査を行ったというのは、政治家本人についても調査を行ったのでしょうか。参考人として取り調べたのでしょうか。その点について伺いたいと思います。
○根來政府委員 捜査の結果は今朝来報告したとおりでございますが、だれを調べたかということは従来から申し上げていないわけでございます。捜査が終了しても同様でございますので、ひとつ御了解いただきたいと思います。
○山花委員 政治家を調べたかどうかも言わない。これではやはりだれも納得できないと思いますね。 では、政治家の秘書について取り調べを行ったのかどうか。例えば中曽根総理について、上和田秘書について、新聞に出ておりましたけれども、取り調べを行ったのかどうか、具体的にそこだけ伺っておきたいと思います。
○根來政府委員 具体的なお話については、従来どおり、お答えいたしかねます。
○山花委員 これまた、私は、法務省、検察当局の姿勢の問題だと思うのですけれども、さっきからちょっと例を挙げました中曽根元総理の八億円の事件のとき、五十一年、四つの政治団体、例えば近代政治研究会、代表は上和田義彦秘書でありました一あるいは山王経済研究会、代表は太田英子秘書でございました。今回も名前が出た皆さんでありますけれども、三年間に八億円を超える幻の支出先、あるいは架空の人名などを使って、これが指摘された件、このとき、国会でやはり議論となりました。参議院中心でありましたけれども、国会追及に対して、福田国家公安委員長、当時でありますけれども、政治資金規正法は罰則がある、警察としては恐らく捜査に踏み切るであろう、この問題について今後捜査が進められるであろう、こうおっしゃいました。初期の段階であります。そして、総理大臣みずからが、この問題は道義的に責任がある、捜査当局は捜査するということなのでまたその結果を見たいけれども、まことに遺憾である、こういうように言いまして、当時の内閣の姿勢といたしまして、こうした政治資金規正法違反については罰則があるんだから、だからやはり当然調べに行くでしょう、こういうことだったのですけれども、きょうのこれまでのお答えでは、全くそうした気配すらないということについて私は非常に不満に思います。 政治資金規正法に対する国会議員の注意義務といいますか関心というものがこれだけなくなってしまったところの責任、一体どこにあるのかということについても問題点を出しているんじゃなかろうかと思うわけですけれども、きょうのこの届け出に関連しまして、この点については自治省に伺っておきたいと思いますが、きょう具体的に報告されました安倍晋太郎前幹事長、宮澤喜一元大蔵大臣の両衆議院議員の指定団体、昭和六十二年の政治資金収支報告書にリクルート社からの献金の記載はありますか、ありませんか、この点について伺います。
○浅野(大)政府委員 ただいま御指摘がありましたお二人の衆議院議員の関係の指定団体は合計十団体でございますが、その十団体の収支報告書によりますと、寄附の内訳の中で、寄附者の名称欄にリクルート社の名称の記載はございません。
○山花委員 政治資金規正法違反で処分を受けた服部恒雄、清水二三夫、坂巻正芳及び片山紀久郎の件につきまして、五月二十九日以降、前回の発表以降です、今までの間に、自治大臣所管の政治資金収支報告書について訂正の申し出はあったでしょうか、なかったでしょうか。
○浅野(大)政府委員 六月九日現在では、今回のこの略式命令に関連して自治大臣所管分の収支報告書の訂正の申し出はございません。
○山花委員 リクルートからお金が動いた関係につきましては随分たくさん名前が出たりしましたけれども、今私が名前を挙げました方以外で多くの政治家、リクルートに関係した皆さんで、リクルート社関連で政治資金収支報告書の訂正があったという例は今日までにございますか。
○浅野(大)政府委員 同様に五月二十九日以降ということでとらえまして、訂正の申し出はございません。
○山花委員 総理、事ほどさようでありまして、今日の政治資金規正法の仕組みというものは、政治家はどんな何千万、何億、何十億のお金を手にしたとしても、それが法律違反であったとしても絶対に一〇〇%捕まらないという仕組みであります。全部秘書が捕まる。そして、団体の代表者あるいは会計責任者も捕まらない。実務をやった秘書が捕まる。大体こういう仕組みであります。ここのところに政治資金規正法の最大の問題点がある。先ほど来政治改革の中身として総理は政治資金規制も出していますよと言っていましたけれども、根本の問題はここです。どんなに変えたって政治家は将来とも一人もひっかかる心配がないという政治資金規正法の改正などは役に立たないのじゃないでしょうか。 こうした問題点について、総理の見解を伺います。
○宇野内閣総理大臣 現在、そうした政治資金規正法は既に自由民主党が議員立法として出しておりますから、ひとつぜひともそれを御審議していただきまして、その中において、ここはどうだ、ここはどうだといういわゆる議会本来の討論の結果よきものを御採択あらば、かように思っております。 私はやはり、先ほど来有識者会議が提案いたしましたことを中心としてその改正案ができておるということを聞いておりますから、現在のやつよりも相当厳しく内容がなっておるということも承知いたしておりますので、ぜひともそうした面で、今山花さんがおっしゃったことも大切なことだろうと私考えますから、お互いにひとつ御議論があってしかるべし、私かように思います。
○山花委員 総理、要するに連座の問題が入ってこない限りは政治家はだれも政治資金規正法を怖いとは思わないわけでありまして、そうなってくればやりたいほうだいが今後も続くという問題点があることについて十分御認識をいただきたいということをお願いしたいと思います。 次に、きょうの報告書の中身について、どうもここのところが理解できないというところがあるので、まず法務省に伺いたいと思いますけれども、きょうの、ページでいきますと四枚目の表三行目、これは加藤六月議員の城山会絡みの問題でありますけれども、六十一年、六十二年、城山会の収支報告書の問題、「パーティーによる収入を記載せず、」これが公訴事実の一つの関係だと思います、「あるいは虚偽の記入をし」たとありますけれども、「虚偽の記入」という部分だけあって、中身は何も書いてませんが、一体どういう虚偽の記入をどこにしたのかということについて、これは法務省の方から御説明いただきたいと思います。
○根來政府委員 これは、起訴状によりますと、六十三年の三月二十九日でございますけれども、城山会の六十二年度の収支報告書を自治大臣に提出する際に、同会が同年六月五日に行ったパーティーで三億四千百万円の収入を得たにもかかわらず、その収支報告書の「機関紙誌の発行その他の事業による収入」の欄に「三千八百六十五万四千円」と虚偽の記載をしてこれを提出したという事実でございます。
○山花委員 要するに、三億四千百万円収入があったのだけれども三千八百六十五万四千円と書いたというのが虚偽の記入である、これが自治省に出された収支報告書にあった、こうなっています。このこと自体けしからぬ話なんですけれども、では、その収支報告書が自治省に出されたということでありますから自治省の方に伺いたいと思いますけれども、その城山会の収支報告書の該当の欄にはどう書いてありますでしょうか。こう書いてないんじゃないですか、食い違いがあるんじゃないですか。自治省の方から伺いたいと思います。
○浅野(大)政府委員 私どもの方に提出されました収支報告書では、この三千八百六十五万四千円というのは「寄附」の欄の「法人その他の団体の寄附」の項目に記入されておったようです。当初そうであったように思います。
○山花委員 私が聞いているのはそうじゃない。過去のいきさつについてはまた後で出しますから。起訴された起訴状によれば、この「機関紙誌の発行その他の事業による収入」欄に三千八百六十五万四千円と書いてあったという。それで自治省に行って城山会の収支報告書を見たのです。該当の箇所に何と書いてあるかといえば、こうは書いてありません。「一億二十四万円 農林水産大臣加藤六月君を囲む会」、こう書いてあります。起訴状には「三千八百六十五万四千円」と書いてあるんだけれども、自治省の届け出はそうじゃないのです。自治省の今の部分について、ちょっと違うところをおっしゃっていましたけれども、私の質問に対応したこの「機関紙誌の発行その他の事業による収入」のところに「パーティー開催」事業として一体幾らと書いてあるか、はっきりおっしゃってください。
○浅野(大)政府委員 この「機関紙誌の発行その他の事業による収入」という事項に一億二十四万円というふうに訂正をしてその後記載をしております。
○山花委員 ここのところは白地だったでしょう。原本を見ていただけばわかりますけれども、訂正したのじゃないと思いますよ。ほかの部分は訂正がありますけれども、この部分は初めからこう書かれてあるはずですが、訂正したというのは、ちょっと正確にもう一遍言ってください。そこには訂正の跡がなくて、新しい字で、新しい筆跡で一億二十四万とあるはずであります。もう一遍自治省からあれしてください。
○浅野(大)政府委員 私どもが調べましたところでは、当初「寄附」収入欄に三千八百六十五万四千円と、こう記載してありましたけれども、官報告示前にそれは「機関紙誌の発行その他の事業による収入」として一億二十四万円、こういう訂正が出てきている。ですから官報にはそれが出ておるということでございます。
○山花委員 官報には一億二十四万と出ています。そしてきょう現在、自治省にある報告書の該当欄には一億二十四万と出ています。なぜこれ、さっきのお答えですと、それが三千八百六十五万四千円になっちゃったんでしょうか。きょうの報告の中身として、自治省のこうした問題と全然違う結論になっていますから、そこのところを、どういうことになっているかということについてはお調べいただいて、こうだという説明をいただかなければ、きょうの報告書について我々は納得できませんので、この点調整していただきたいと思います。
○浅野(大)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、最初三千八百万ということで出てきたわけでございますが、官報告示前に訂正が参りましたから、ですから官報報告の段階では訂正後の一億何がしの数字になった、こういうことで御理解いただきたいと思います。
○山花委員 くどいようですけれども、これは一億じゃないですね、法務省の方は。三千八百六十五万四千円です。これは一体どういうことなんですか。それがきょうの報告の内容であります。自治省は一億二十四万と言った。官報にも掲載した。今も記録に残っているのです。ところが検察庁の起訴状は、三千八百六十五万四千円。違うじゃないですか。一体どういうことでしょう。 これは法務省に説明していただきたいと思います。
○根來政府委員 ただいま自治省からいろいろ御報告がございましたけれども、この起訴状の内容というのは、検察官が証拠によって認定した事実でございます。したがいまして、私、今その証拠がどういうものであるかというものは、現在手持ちにございませんけれども、確たる証拠によって起訴をしたものであります。また、裁判所もそれを認定して、そのような略式命令が発付されたものでございます。
○中尾委員長 山花君、ただいまの問題でございますが、先ほどの理事会でも実は討議もございましたけれども、必要があれば、追って理事会におきまして各党の御意見をよく承って、そして協議もし、対処もいたします。
○山花委員 以上で終わりますけれども、くどいようですけれども、国会に全容解明が託されたと私たちは理解しておりますので、理事会でこれからの資料要求について十分要求させていただきたいと思いますけれども、そのことを申し添えて質問を終わりたいと思います。
○中尾委員長 これにて川崎君、山花君の質疑は終了いたしました。 次に、市川雄一君。
○市川委員 私は、公明党・国民会議を代表して、政治改革並びに消費税問題、あるいは中国の情勢について、この三点を中心に総理の見解を伺いたいと思います。 最初に、総理、今までここで議論をずっと伺っておりました。あるいは衆参の本会議、総理は裂帛の気合いで政治大改革をやるとか、あらゆる政治改革をやるとか、言葉は非常に御立派なんですが、どうも伺っている範囲では、総理が一体どういう具体的な政治改革をなさるのか、一向に具体性が伝わってこない。 例えば、今問題になっておりました、総理が自民党幹事長代理時代のパーティー、一億円のパーティー、この記載ミスの問題、今ここで問題になっておりましたから多くは語りませんが、頂門の一針ということだけでは、総理、これはちょっとやはり政治改革を担う総理としては軽過ぎるんじゃないでしょうか。宇野内閣が発足した途端に、総理御自身の政治資金規正法の記載ミス、それから与党の幹事長の橋本さんの記載漏れ一億六千万。改革前進内閣だ、こう非常に格好いいことをおっしゃったんですが、発足早々にもう総理御自身と幹事長御自身の、こういう政治資金規正法がいかにずさんかということが出たわけです。これはただ頂門の一針ということで国民が納得しますかね、総理。やはり、例えば会計責任者を処罰した場合は政治家に対して何らかの責任を問う連座制とか、そういう政治資金の改正をやります、こういうことを総理がここでおっしゃらなければ、聞いている国民の皆さんは全然納得できないと思うのです。総理、どうですか。
○宇野内閣総理大臣 私の会計のミスに関しましては先ほど申し上げたとおりで、私自体は遺憾なことである、しかも、これから改革をせんとするとき、私もまず自分の方を調べてみてそうしたことがわかりましたので、私に対しましての頂門の一針である、かように私の心境を申し上げたわけであります。ただ、私といたしましては、そうした金額が隠されたものでもなければあるいはごまかされたものでもなかった、届け出てあったが項目が間違った、この点に関しまして私はおわびを申し上げておる次第でございます。いかにそれほど難しいかということを私もわかりました。 したがいまして、そうしたことに関しましてはやはり会計責任者とそしてその団体、いっぱい団体があると思いますから、そうした団体に関しましても今後やはり整理整とんするのかしないのか、いろいろな問題があると思います。したがいまして、長い目で見た場合には、やはりもっとゆっくり政治資金規正法を改正したらどうかというお方もいらっしゃるかもしれませんが、今日ただいまといたしましては、やはりリクルート事件のこうした検察当局の一つのけじめがついたときであり、政治改革ということが国民が私たちに要請する大きな問題でございますので、その中の一つとして選挙法とそして政治資金規正法の改正も既に出ておるわけでございます。ぜひともそれを、ひとつ自由民主党案がいいのか悪いのか、そうしたことも議会におきましていろいろと御検討賜ればよいということを私は過般来お願いをいたしておるわけでございまして、政府といたしましてはとやかく立法府のことに介入できません。したがいまして、私といたしましても、自由民主党の総裁としては、既にして法案を出しております、だからひとつそれを御審議賜りたい、かように申しておるわけでございますので、ぜひともそうした意味合いにおきまして、やはりガラス張りであるということ、責任の所在を明らかにするということ等々は私は今後当然考えていかなければならない問題と思いますので、ひとつ与野党間でお話し合いのほどをお願い申し上げたい、かように申し上げておるわけであります。
○市川委員 総理のお考えを聞いているわけで、自民党案というのは、総理が総理になる前にできた案でしてね、竹下内閣当時に。リクルート事件があって、これからどういう政治改革をやるかという今局面なんですよ、総理は。ですから、リクルート事件の総括、そしてそこからどういう教訓を酌み取るのか、その教訓を政治改革にどう生かすかということだと思うのです。ところが、総理は、総理になる前に自民党がまとめた案を何か金科玉条に言っておるわけで、総理になられて、政治改革をさあやるぞとおっしゃった総理御自身はどう考えておるのか。 リクルート事件のこの捜査結果にもありましたけれども、政治資金規正法の略式起訴、四人出されておりますよね。一億円近いパーティーの収入が百五十万で記載されていたり、こういうことがあるわけですが、したがってこの政治資金規正法に罰則を強化する、会計責任者の単なるミスではなくて、その政治家にやはりその責任が及ぶ、こういう改正をしなければ意味がないということが総理御自身の経験からもはっきりしたんじゃありませんか。それを総理がどうするかということを聞いているのですよ。自民党案は国会に出ていますよ。だけれども、そういうことは入ってないじゃありませんか、自民党案には。これから追加しますか。総理御自身がどう考えているか、これをぜひ伺いたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 これは、市川さんも公明党の重鎮でございますから、いろいろ党内の仕組みがございましょう。例えば自由民主党におきましても、こうした結論を得るためにはいろんな機関が活躍をいたしまして、そしていろんな機関がまとめて、最後にそれを党の四役なり総裁が決定していくというのが自由民主党の民主主義的な段取りでございますから。したがいまして、私も、もし今日の案が悪いと皆さんがおっしゃるならば、またそれは、あくまでも国会において審議の結果でございますよ、国会において審議をしていただいて、その結果どうもこれはいかぬ、もし我が方の理事の諸君あるいは委員の諸君もそういうようなお答えになるならば、またもう一回やり直さなくちゃならない。 そうしたことでいいだろうかと思いますが、総理・総裁に就任いたしましても、今のところ改革はやりましょう、前進しましょう、そして金権体質、これをもう極力薄くしなくちゃいけません、こういうふうに私は申し上げておる中で、そうした総裁の方針に従いまして、いろんな機関がございますから、そこでいろいろとやっていく。だから、私がこうせい、ああせいと余りにも具体的なところに入ってしまうことはいかがか、私はかように思います。決して独裁者ではございませんので。そういう意味で、お互いの政党においてもそうだろうと思うのですよ。お互いの政党においてもお互いの機関がフルに動いて、そして極力いい方針を認めようと思っているのでしょうから、私たちも改革するという、大改革によりまして邁進したい、かように思いますから、その点は御理解を賜りたいと思います。
○市川委員 総理はリーダーシップを発揮しない。改革前進内閣だ、こうおっしゃるけれども、総理御自身は自民党内でいろいろ御協議をいただいて、それが上がってきたときに決裁すればいいんだ、御自分自身はリーダーシップを発揮しない、こういう御答弁というふうに承りました。それはそれで、国民の皆さんにその姿勢が裁かれると思います。 総理、記載ミスと言うのですが、大変失礼な言い方で恐縮ですが、意地の悪い見方をしますと、一億円のパーティーを隠したというふうに見て見られないことはないのですね。一億円のパーティーをやりました、二千五百万は経費でかかりました、七千五百万残りました、その七千五百万は寄附で扱いました。本来、政治資金規正法では、その他の事業収入で一億円を記載する、経費も支出欄に書く、こうなっておるわけですから、何か一億円のパーティーをやったということを、総理が隠そうという意図があってあえてこういう記載ミスをやったのじゃないかという疑いも起きてくるわけでございますが、この一億円パーティーの中にはリクルート関係は一切入ってないのですか。総理、どうですか。
○宇野内閣総理大臣 もう、それこそどこから見ていただいても、一厘とても入っておりません。そしてまた、隠そうというような意思が毛頭あるわけじゃありません。だから、届け出はしたが、欄を間違えた、そこは私は、先ほどから遺憾であるということを申し上げております。
○市川委員 先ほど、法務大臣と刑事局長の捜査報告というのを午前中伺ったわけですが、リクルート事件を総括して、そこから教訓を酌み取って、その教訓に基づいて政治改革を断行するという視点からこれを拝見しますと、そういう報告書にはなっていない。 事実関係や実態を正確に把握する、その事実関係、実態把握の中から、制度にどういう欠陥があったのか、この制度はこう直すべきだというのがわかるのでありまして、まずリクルート事件の実態の把握ができないことには、国会で幾ら政治家の政治的道義的責任を追及すると言っても、それさえもおぼつかない、こう私は思うわけです。そういう視点からこれを拝見しますと、極めて不十分。 そこで、時間もありませんので端的に申し上げますが、法務大臣、国会でこういうことを報告してもらいたい、こういう決定を国会がすれば報告を出すというふうに先ほどの御答弁から私は伺っておったのですが、そういうことでございますか。
○谷川国務大臣 刑事事件の処理は終わりましたけれども、政治的道義的問題についてその責任のあるなしを調査したいというような御意思から国会で国政調査権に基づく御要請がございました場合には、先ほど答弁いたしましたように私どもできるだけの協力をさせていただきます。
○市川委員 リクルート関連会社から未公開株や政治献金あるいはパーティー券の購入を受けた全政治家の氏名及び金額、これは新聞にある程度出ておりますが、検察の報告として正確にしていただくのが、そこに大きな意味があると思います。 それから、この捜査報告書にもありますけれども、リクルート社及びその関連企業の事業遂行上の懸案事項が、関係の国会議員または国務大臣の職務権限外か、抽象的には、これは理論的にはという意味ですね、理論的には、法律的には職務権限内の事項であると認められるものの、当該職務と株式譲渡の間に対価関係が認められなかった、こういうあっさりした文章で済ましているのですけれども、限りなく職務権限に近かった人もいたんじゃないかと思うのですよね。限りなく黒に近い人、それから真っ白な人、それから薄い灰色の方、いらっしゃったと思うのです。真っ白の人の立場から見ますと、こうやって限りなく黒に近い人も薄い灰色の人も真っ白の人も一緒にされたんじゃ、政治家の名誉というものは保たれませんね。そういう意味から、職務権限がなく、理論的には職務権限があったのだけれども、対価関係は認められなかった、その辺の区別というのか、どういう政治家がどういう形でどうなっていたのかということをやはりこれは御報告をいただきたい。 それからもう一つは、リクルート事件に関連して強制捜査をされましたNTTのボランティア基金、新聞の報道によりますと、三年間で約八億円。NTTがどういう政界工作をしたのか、この八億円の実態というものを、どの政治家に幾ら渡ったのか、これをはっきりしていただきたい。検察当局、十分資料を持っていらっしゃると思います。 それからもう一点、リクルート社及びリクルート関連会社、江副個人は総額で約十数億円の献金を数十名の議員にばらまいておるわけですね。政治資金規正法によりますと、政治献金をする側の総量規制、リクルート社の場合は年間二千二百五十万、江副個人の場合は年間三千万、これをはるかに上回っておると思うのですよ、恐らく。この点がこれには全く不明確、こういう点。この四点、ぜひ国会に報告をいただきたい。 これは、法務大臣に言っても、国政調査権の云々ということですから、委員長に、ぜひその取り扱いを御協議をお願いいたしたい、こう思います。
○中尾委員長 ただいまの問題でありますが、また理事会で、今の御要望があるならば理事会におきまして各党の御意見をよく承りたいと思います。
○市川委員 総理、このリクルート事件、けじめがついたかつかないか。見る人によって、けじめはついたと言う人もいれば、つかないと言う人もいる。私は、大半の国民はけじめはついていない、こう見ていらっしゃると思うのです。総理御自身は、けじめはついたとお思いなのか、ついてない、じゃ、どういうけじめをこれからつけていかれるお考えなのか。総理御自身の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 司法上の問題につきましては、私は、先ほど刑事局長が報告いたしましたように、一つのけじめはついた、かように考えております。 しかし、先ほど来社会党の御質問にも、またただいまの公明党の御質問にも我々国会としてどうなんだといういろいろな御疑念がございます。これに対しましては、法務大臣がお答えいたしましたように、政府といたしましても法令の許す範囲内で御協力はしましょうということは従来から申し上げておるわけでございます。だから、そこら辺でどういうふうに国会がそのけじめについていろいろと具体的になさるか、それを私はやはり一つの参考にしたい、かように思います。しかし、総理大臣といたしましては、今日ただいま一応けじめというものはあらゆる面においてついたのではなかろうか、ただ、こうした問題が二度と起こらぬようにすることも一つの大きなけじめである、そのけじめに関しまして政治改革という言葉によってやらねばならぬ、そういう意味では、まだその意味のけじめはついておらないと私は思います。
○市川委員 何かどういうけじめがついたのかよくわからない御答弁でございました。 具体的に伺ってまいりましょう。総理、竹下前総理はリクルート事件の責任をとって辞任をされました。その竹下内閣の後を継いで誕生したのが宇野新内閣。竹下内閣と宇野内閣のリクルート事件に対する政治的道義的責任の受けとめ方の重さ、政治的道義的責任の受けとめ方に違いがあるのかないのか、重みですね。竹下内閣と宇野内閣ではリクルート事件に対する政治的道義的責任の受けとめ方において、その受けとめ方の重みにおいて違いがあるのかないのか。改革前進内閣、こうおっしゃっているわけですから、竹下内閣以上の重みを私は総理御自身が感じていらっしゃると思いますが、その辺はどうお考えでございますか。
○宇野内閣総理大臣 竹下内閣総理大臣もそうした意味で辞任を決意されました。したがいまして、竹下内閣のときに当然このけじめはつけるという気持ちを持って臨んでおられましたが、それが志半ばにして倒れられたわけでございます。その後を引き受けました私は、そうした意思を継ぐと同時に、それ以上の重みを持って政治改革をやりたい、かように申し上げておるわけであります。
○市川委員 竹下内閣以上の政治的道義的責任についての重い受けとめ方でやってまいりたい、こういう総理の御決意でございました。 そこでお伺いするんですが、私たちの永田町の論理ではなくて一般の国民感覚からいいますと、新しく大臣になられた方個々の方がどうのこうのという気持ちは全く持ってないのです。そういう意味から申し上げるのではなくて、竹下内閣がリクルート事件で総辞職した、宇野新内閣はやはりリクルートと関係した閣僚を入れるべきじゃないですよ、これは。だれが考えたって。適材適所であるとか、あるいは職務権限に関係ないんだとか、それはまさに永田町の論理であって、やはり竹下内閣がリクルート事件の責任をとって退陣した、新内閣はリクルートと全く関係のないという人で新内閣を組織すべきですよ。それが国民の常識的な判断だと私は思います。そういう意味で、私は、組閣の判断の基準に、リクルートから献金をいただいた方が入っているということが、もうそのこと自体が総理の何か閣僚選択の基準は誤っているんじゃないか、こんな気がしてなりませんが、総理御自身はどんなお考えですか。
○宇野内閣総理大臣 これはもう本会議で私はっきり申し上げました。しかし、もう一度申し上げたいと思います。 やはり私たちはリクルート事件の反省と、それに対処し、また事後策、善後策、これを講ずることは当然でございます。当然であると同時に、やはり国政は一日の停滞も許しません。やはりどんどんと前進すべきである。私はそういう意味で改革もします、前進もします。前進さすためにはどういう人がいいか、こういうことでございましたから、適材適所ということをやはり念頭に置かなければなりません。中には若い人ということもございます。そうしたことも十分考えました。あるいは年功序列を廃止せよということで、はっきり申し上げますとやはりお互いに年次がございます、年次のことも念頭に入れましたが、余り若過ぎましてもかえっていろいろな、急激な大改革やってその人がかえって御迷惑じゃないだろうかということもございます。したがいまして、私としては、一応老人も壮年も青年もいるというふうなことで、今申し上げました、中でも若手を取り上げ、中でも年功序列にとらわれず、そして適材適所と。 さて、このときにです、私も検察当局じゃございませんから、果たしてだれがどういうふうな関係でリクルートと結びついておるのかわかりません、はっきり申し上げましてわかりません。わかりませんから、私自身といたしましては、適材適所のお方とおぼしき方に一人一人私からそのことを申し上げました。そのときに、私は基準を設けたんです、はっきり申し上げまして。発覚前とそして発覚後と。 これはもう私は決してリクルートを褒めるわけじゃありませんが、やはり多くの他の社会におきましてはリクルートは立派だ、立派だと言っていらっしゃった時代もあったわけでございますから、そのときに果たしてこれが悪い企業になるかというのは全然わからなかったわけでございます。だから、他の社会におきましても発覚した後と先とではきちっとけじめをつけられた。私たちもやはりそれを一つの社会としてけじめをつけなくちゃいかぬ。 ただし、政界でございます。政界でございますから、いやしくも法外な何か金銭の授受があったり、あるいはまた職務上権限を行使し得るような立場にあったということがもしあったらこれは大変です。したがいまして、発覚前といえどもそのことは政治家の倫理に照らした場合に大変な問題だ。私は、だからむしろこうした機会にそうしたことをきちっと言ってもらうために、それぞれの方々からお話を承りまして、そのことを記者会見においてもいわゆる自主申告としてやってください、こういうふうにしてそれぞれの方々が記者の方々の御質問に答えられた。私は、それによりまして私の内閣は適材適所内閣である、かように存じておりますので、その点も御理解賜りたいと思います。
○市川委員 るる本会議の代表質問でも伺いました。ただ、それは総理、この国会での論理でありまして、国民感情というのはそういうものじゃないんじゃないかと思いますね。そういう点から見て非常にわかりづらい。やっぱりこの際、リクルートに関係した方は新内閣には入れるべきじゃなかった、私はあくまでもこう思います。個々の方がどうこうという、そういう意味ではなくて、やはり改革前進内閣と言う以上は、そのくらいの厳しい一線をきちっと、筋金が入ってませんと信頼されないと思いますよ。 そこで、またさらにお伺いしますが、総理は、司法上の責任の有無は別として、国会議員、政治家の政治的道義的責任については議員それぞれが良識に基づいてみずから対処すべきだということを繰り返し答弁されているわけですが、その総理御自身がおっしゃっている意味は、これはどういう意味ですか。議員それぞれの良識に基づいてみずから対処する。どういう対処の仕方をすると総理としては望ましい対処であると、こうお考えになっておるのか一総理御自身の物差しがよくわからない。他人任せになっちゃっておる、あなた勝手に判断してやりなさいと。どうも改革前進内閣というよりは改革人任せ内閣みたいな感じがするわけでして、総理はどういう良識で対処すれば総理御自身の百点満点を得られるのか、総理の見解を明らかにしていただきたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 私の考えをもう一回整理しますと、リクルートに関係した議員は、司法上の責任の有無にかかわらず議員としての名誉を重んじてみずから対処すべし、こうしたことを今市川委員がおっしゃっていると思います。私は、これを申し上げる前提において、言うならばもう議員やめなさい、バッジやめなさいという声がございます。したがいまして、それはだれに向けられたかといいますと、言わずもがな、前総理に、元総理に向けられておったということが一つ、そういうこともございました。あるいはまた自由民主党の重要職にいらっしゃる方々全部に向けられたこともございました。その点に関して、中曽根元総理は離党された。もう無所属の席におられます。また竹下総理も辞任をされた。そうやってそれぞれがそれぞれの立場において処理された。なおかつリクルートによって得た利益は、これはもう社会還元しなくちゃいけません。これ、私調べてみましたが、自由民主党の本部に集まっておるということでございます。だから今申し上げましたのは、何人か知りません、またどういうようなことか知りません、氏名に関しましても私も存じません、存じませんから自主申告してもらったんであって、あなたは臭いぞ、あなたは黒だぞ、あなたは白だと言えませんから、私は自主申告に基づきまして一つの基準を設けたわけでございますから、組閣に際しては。 だから、今の問題も、おまえさんひとつバッジを外しなさい、離党しなさいという声についての私の気持ちといたしまして、私は特に離党云々よりもバッジを外せということに対しまして、これは私が一国の総理・総裁で言えるか言えないか、常識で考えてください、あるいはまたそれは御本人のお考えになることでしょう、とにかく選挙区等の関係でしようと、こう言っておるわけで、そういうふうに言っておるわけでございますので、そうしたときの言葉を申し述べたわけでございます。したがいまして、その点もひとつわかっていただけるんじゃないかと思います。
○市川委員 総理の言わんとすることはよくわかるのですけれどもね。しかし普通のときの総理ならそれで済むと思うのですよ、普通のときならね。これだけ政治改革が要求されておるときに、総理御自身の倫理観というものがあって、その信念のもとに政治改革をやっていくというのが、これが今改革前進内閣の総理たるべきではないかと思うのですよ。リーダーシップを発揮する。ところが、どうも言葉はすごいのですね、総理は。裂帛の気合いとか。今どうも裂帛の気合いが感じられない、答弁を伺っていても。声もぼそぼそ始められるし、あるいは大改革をやります、あらゆる政治改革をやります、言葉は非常に立派なんですけれども、具体的な問題を伺うと、これは自民党案で国会に出しています、これは何々小委員会で、これはおのおのの判断でと、みんな雲散霧消してあいまいになっちゃう。ですから政治改革あいまい内閣とか人任せ内閣とか、こういうことになりますよ、総理。 それでは端的に伺いますが、先ほど総理は、竹下内閣と宇野内閣ではリクルート事件に対する政治的道義的責任の受けとめ方の重みについては変わりない、あるいは宇野新内閣の方が重い、こういう趣旨の答弁をされたわけでございます。 そこで、竹下内閣におきましては、総理、当時原田経済企画庁長官が二百万の献金と百万円のパーティー券をリクルート社に購入してもらっていたという事実が発覚してすぐ大臣を辞職されたわけですね。それから、あるいは長谷川当時の法務大臣は、昭和五十一年から六十三年まで月四万円の会費をもらっていた、あるいはパーティー券三十万を購入してもらっていたということがわかって大臣をおやめになった。したがって、竹下内閣ではむしろ閣僚の皆さん非常に厳しい対応をされているわけですよ。総理の新しい閣僚を選んだ基準に照らし合わせてみますと、リクルート事件発覚後に関係がなかったか、リクルート事件発覚前であっても職務に関連していなかったか、余りにも大きな金額ではなかったか、この三点にこのお二方はちゃんと合格するんですよ。合格。合格しているんだ。この三点、三つの基準にちゃんと合格しているんです。それで閣僚をおやめになった。新内閣では四人の方はこの三点に合格したから責任はないんだ、こう言い逃れていらっしゃる。むしろ竹下内閣の方が非常に厳しい受けとめ方をしていたと言えるのじゃないか。この点について総理はどう思いますか。
○宇野内閣総理大臣 私の先輩に当たるお方をどうのこうの言うわけにはまいりません。はっきり申しまして、私はその方々のことも頭に入れながらけじめをつけたものでございます。したがいまして、お二人の先輩は発覚後もいろいろと、秘書のやったこととは申せ、御存じなかったこととは申せ、その当時の基準に合わなかったというので辞職をされた、かように、私も一緒にいたわけですから聞いた次第でございます。
○市川委員 お二方もそうですが、総理。いや、その長谷川当時法務大臣あるいは原田当時経済企画庁長官は発覚後も受けていたというふうに総理はおっしゃっているわけですか。そういう意味ですか。
○宇野内閣総理大臣 どういう形か知りませんが、私が発覚前、発覚後と言いますと、会費というものはまるっぽもらっていらっしゃる場合もあります、一年間。そうした意味をも込めまして、一年間のまるっぽもらっていたことに責任を感じられたということも私は承っております。
○市川委員 その会費で、例えば一月からずっと十二月までつながっていた、わかってやめるのがおくれた、こういうことを当時おっしゃっていましたよね。だから、そういう意味におきましては同じだと僕は思うのですよ。ですから、やはり総理が新内閣を組閣するに当たってやはりリクルートと関係のない人で内閣を組閣すべきだった、こう私は思いますし、その総理の御見識をやはり私たちはややどうなのかなという非常に強い疑問を感ずるわけでございます。 そこで、お伺いいたしますが、総理は政治改革大綱で――じゃ、もし今後この内閣の中からリクルート社関連の方が出ましたらどうなさいますか、総理。大変失礼な質問で恐縮でございますけれども、自主申告なしという方がもし出られた場合どうしますか。
○宇野内閣総理大臣 自主申告の件は全員に私は申し渡してある次第でございます。だから、それに反しているような人はいないと私は思っております。
○市川委員 ですから、もし出られたらどうしますか。前もよくありましたよね。もういない、もういないと官房長官が当時発表しながら、また後から出てくるという。どうしますか。
○宇野内閣総理大臣 当然責任をとってもらう、それが私の考え方であります。
○市川委員 責任を持ってもらうということは閣僚を辞任していただくという、そういう意味ですね、総理。 それから、中曽根元首相の参議院における証人喚問が今、国会で問題になっておるわけですが、総理は中曽根亜流ではない、そっくりそのままそっくりさんではない、こういう趣旨のことを発言されておりますが、長年来の盟友として、友人として、中曽根元首相に証人喚問応じたらどうですか、こういう御助言をなさるお考えはありませんか。
○宇野内閣総理大臣 これはあくまで国会の問題でございます。いかに友人とは申せ、そうしたことは申し上げるのは私はやはり控えなければならないと思います。今日まで、私が何のポストも持っておらなかったときには、私はいろんな意味でいろんな、お互いにアドバイスをし、また激励をし合った仲でございます。したがいまして、総理ということになりました場合、それはたとえ個人的でございましても大変な意味を持つんじゃないだろうか、かように思いますし、したがいまして、あくまでもこれは参議院は参議院としてお考えをお決めになるべきものであろう、かように思います。
○市川委員 何を伺っても全部これは参議院の問題。総理御自身のやっぱり気合いを感じたいわけですよね、国民は。総理御自身が、中曽根元首相はやっぱりこれは証人喚問に応じるべきだというぐらいの強いお気持ちを持っていただかないと、どうもこの改革前進内閣という言葉だけがやはり浮いてきちゃうと思いますので。やはり私もバッジをつけておりますから、よそ様に対して、あなたバッジを外しなさいなんということはなかなか言いがたい。しかし、この事件の全体から考えまして、中曽根内閣当時リクルート事件が発生した、しかも時の官房長官が起訴された、しかもこれだけ大騒ぎになって国民の政治不信を招いた、そういうことを考えますと、一つの政治的なけじめとしては、大変失礼な言い方だけれども、中曽根元首相は議員バッジを外してそのけじめをつけるべきだ、こう私たちは考えております。 総理御自身がそれを――あなたがその立場だったらどうお考えですか。バッジを外しますか、総理。どうお考えですか。
○宇野内閣総理大臣 そういう立場に立ったことはございませんから、今私が、そういう立場の場合はどうするかというふうな問題は、やはりこれはいろいろと私からお答えすべき問題ではないと思います。
○市川委員 それでは、総理、自民党の政治改革大綱に従って政治改革を行う。その中に、派閥の弊害を除去し派閥を解消する。総理御自身も派閥を解消する、こうおっしゃっておるわけですね。これは現実的な問題として、総理、我々はできないだろう、こう見ておるわけですね、派閥解消というのは。 総理は派閥の領袖の御経験がない。今までの歴代の総理はみんな派閥の領袖の方が総理になって、派閥間で激しい競争をして総理になっている。普通、派閥の領袖の方が、おれの派閥を解散するからという手本を示して、それでほかの派閥を解消しろというなら話はわかるのですが、大変失礼ですけれども、派閥の領袖の御経験のない総理が派閥を解消しろと言っても解消できるのでしょうか、総理。具体的にどういうふうにして派閥をなくすのですか。それを伺いたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 我が党の大綱にも弊害を除去し、まずその弊害を除去するということから始めなければならぬでしょう。あしたから一、二、三、派閥なくなった、これは、人間社会であり、非常に難しい問題だと私は思いますが、弊害を除去して派閥解消という、それをやっていきたい、こういうふうに私は考えております。 まず、やはり若い人を登用せよという時代が来たと私は思います。そういうふうに考えました場合に、派閥でございますとその若手登用がなかなかできないという壁がございます。全党的に見渡そうと、そういうふうに皆が一致いたしました場合には、全党的に、若い人であれ、また適材適所であれ見渡すことができます。派閥でございますとどういたしましても順送りということが鉄則になりつつございますから、これではなかなか、立派な人ばかりでございますが、適材適所というときには合わない場合があるかもしれません。 そういうふうなことを考えますと、私は自由民主党の総裁としてまずそうした意味の派閥の弊害も除去しましょう、それは今後の大事にあり、そうしたことをはっきり申し上げているわけでございます。
○市川委員 何か派閥の弊害の持っているある非常に小さい部分だけ除去するというだけで、いつごろまでに派閥の弊害が除去されて派閥が解消されるのですか。総理の、この何かスケジュールの展望を持っているのですか、政治改革の。どうですか。
○宇野内閣総理大臣 今度自民党には政治改革推進本部というものを設けることになっております。したがいまして、ここで十二分に私は申し上げましたことを申し述べて協力を願おうと思っております。 先ほどからはリーダーシップがないというような市川さんのお話でございますが、さようなことはございません。みんながひとつ思い切ってやってください、リーダーシップを発揮してください、こういうふうにそれぞれの部門の方々から言われておりますから、私はそういう意味合いにおきまして、独裁者ではない、しかしリーダーシップは発揮する、これは先ほどから申し上げておるところでございます。 したがいまして、いつ幾日までと、こうおっしゃいますと極めて難しい問題になりましょう。しかし、例えば政治資金規正法等々におきましても、きちっとしたガラス張り、きちっとしたルール等々を打ち立てていくときには、やはり派閥よりも政党本位であるというふうな考え方も当然私は大きく浮かび上がってくる、また浮かび上がるようにさせなければならない。この点に関しましては、この間も記者会見ではっきりと国民の方々に申し上げておる次第でございますが、きょうも重ねて申し上げておきます。そのことによって派閥解消の方向へ導いていくということであります。
○市川委員 全部責任転嫁だと思うんですね。派閥があるのは、今の中選挙区で複数の自民党の候補者が立っておるからだ、だから小選挙区制にすれば派閥がなくなるんだ、あるいは、中選挙区だとお金がかかるんだ、だから小選挙区制にすればお金がかからないんだ、そんなことはないと思うんですよ。選挙が続く限り、今みたいな体質を許している限り、お金はかかると思いますよ。ですから、制度に何か責任を転嫁しちゃっている、そう思えてなりません。 そこで、さらに具体的に総理の政治改革の姿勢を知るために、具体的な質問を申し上げたいと思います。 政治家の資金パーティーについてであります。もちろん、公明党の私たちも今まで、昨年まで政治資金パーティーをやっておりました。しかし、これは自民党の皆さんがやるような、一晩で一億円とかあるいは十億とかという、そういうものではありませんでして、せいぜい一千万、総額で一千万とか二千万ぐらいの程度の政治資金パーティーをやっておりました。しかし、いろいろな不祥事件を引き起こしまして我々は反省をして、今後この国会議員を励ます会発起人主催の政治家のパーティーは一切やめようと、こう仲間で話し合って決めました。 そういう前提でお伺いするわけですが、これは政治資金規正法で、例えば企業の場合、お金を出す側ですね、資本金によって一年間の政治献金に使っていいお金の総量というのが決められています。一番出せる企業で、千五十億の資本金で約一億五千万まで政治献金ができる。資本金の額によって幾らまでしか年間政治献金ができない、こう決まっておるわけですね。そういう政治資金規正法をつくっておきながら、このパーティーはその総量規制の枠外になっておるわけですね。ですから、正規の政治献金としては政治資金規正法で決められた枠を守らなければならない、パーティーなら幾らでも出しますよ、こういう抜け穴に今の現行法はなっているわけです。 今度は、それを自民党案では規制しました、こうおっしゃるのですが、何も規制していない。ちょっと手続を面倒にしただけ。個別規制。同一の人から百五十万までしか一回についてはもらえませんよ。一年に何回かパーティーやっちゃえば、これは一回ですから、一回の規定ですから、幾らでももらえるし、政治団体の数をふやせば、百五十万ずつ百の政治団体で受ければ、約一億五千万のお金がパーティーでまた受けられる。しかも年間、年間というか一年に百五十万じゃないのですね、この自民党案は。一回のパーティーで百五十万ですから、同一の人から、二回に分けてやれば三百万でもいいし、三回に分ければ四百五十万。何か規制したように、世論向けには規制したように見えるのですが、一番の政治資金規正法の抜け道になっているこのパーティーの問題について、自民党案は規制をしていないのと事実上変わりない。こういう問題について総理は、あらゆる政治改革をやる、こうおっしゃっているわけですから、こういう政治資金規正法の抜け穴について、これをきちっとするというお考えはないのですか、総理。
○宇野内閣総理大臣 何度も申し上げましたが、有識者会議の提言が七つあって、その中の法律によって決めましょうという中に、今、市川委員が御指摘になりましたパーティーも入っております。 我々といたしましては、その提言というものをもとといたしまして厳しい条件をつくり上げておるということでございますから、一年に二回、三回というのは、これは到底引き受けられるものじゃございませんし、そのような厚顔な人もまたおりますまい。とにかく、今までは派閥がやった、そのときに非常に大きな収入を得たということが 一つの大きな問題になっておりますから、したがいまして、そうした面におけるところの大型なパーティーというものはひとつ規制しよう、こういうふうにしているわけでございますね。そこにおきましても十二分にいろいろと、自民党としての今までにない厳しい内容を盛り上げておるということでございます。
○市川委員 いや、厳しい内容とおっしゃるのですが、さっきから申し上げておりますように個別規制をしたということですよ。同一の企業から一回のパーティーで百五十万しかもらっていけません、百五十万しか受け取れませんという規定をつけているわけです。一回ですよ。今、総理は、いやそんな一回なんということはないと言うけれども、一回なんですよ。年間じゃないのです、自民党案は。総理御自身がそんなことを言うと後で党内で……(宇野内閣総理大臣「いや、二回する人はいないだろう」と呼ぶ)いないだろうと言ったって、やればそれまでの話じゃないですか。それから、政治団体を分ければいいのですよ。パーティー主催の政治団体を。一団体百五十万ですから、百に分ければ百五十万ずつで一億五千万、二百に分ければ三億円、青天井になっちゃうんです。だから、一回と一応決めて、二回以上やる人はいないだろうなんという、そんなお人よしの発想ではだめですよ、この永田町は。政治資金規正法できちっとしなければいけないと思うんですよ。総理は改革前進と言うのですから、こういうことをきちっとしなければいけないと思うのですが、おやりになる考えはないのですか。
○宇野内閣総理大臣 先ほど来も一回ということを申し上げておりまして、年に二回も名前をかえてやられたってその本人はわかるわけでございますから、そういう厚顔な方はおりますまい。また、もしそれが緩かれば、ひとつその法案の審議のときに一回に限ると、こういうふうにきちっと書けばよいわけでございますから、早速やっていただきたいと私は申しますし、同時にまた、総額で二千万円に規制しております。それ以上のものはもう徹底して報告をして、そしてその報告をいろいろと分析をしてもらえばよい、こういうふうに相当思い切ったことをしておりますので、その案をひとつ、では公明党は公明党として、この国会で御審議賜って、ここはこうせい、ああせいというふうに言っていただきたいと私は言っておるわけです。まだ宙にぼうっといや、それで結構です。だから審議を通じて大いにやっていただきたい、私はそういうふうに考えます。そのきちっとした審議の場所もございましょう。その審議の場所におきまして御審議のほどをお願い申し上げたいと言っておるわけでございます。
○市川委員 ですから、総理が総理になる前に自民党の中でできた案なんですよ。総理は相当の御決意で総理大臣をお受けになったと僕ら承っているわけです。その総理が、何か総理になる前に決めた自民党の案だけをおっしゃっているのでは、何だか改革なさる裂帛の気合いが全然ないじゃありませんか。 総理、ですから私たちは、企業や団体の献金は受け取らない、個人献金にすべきだ、党としてはこういう考えを持っていますが、それを全部皆さんに押しつけようという考えはありません。そうすべきだと思っていますが、それなら百歩譲って、政治資金規正法の枠の中にパーティーを全部おさめたらどうですか。仮に、企業の総量規制を多少上限を上げても政治資金規正法の中に全部入りも出もおさめる、パーティを。それの方がきちっとするわけですよ。入る方の総量規制を外しちゃって青天井にしておいて、今度はこの改革案では、残ったお金は政治資金規正法に入れますと、こうなっているけれども、青天井をどう解決するのかということを私は聞いているわけで、それだったらこの青天井を、今の一億五千万円という上限を仮にもうちょっと上げても、政治資金規正法の中にこのパーティーという問題をきちっと入れる、こういう改革を我々は、不満ではありますが、百歩譲ってもその程度のことは最低限、これはやらなければ、リクルート事件の反省、教訓を得た政治改革とはとても言えないと思うのですよ。総理、どうてすか。――いや、総理に聞いている。あなたには後で聞きますから。
○坂野国務大臣 総理にお聞きでございますけれども、総理が細かい問題について、今党として提案されている法案について予見を与えるようなことは言いにくいと思います。それは、総理は十分政治資金規制についても識見を持っておられると思いますが言いにくいと思いますので、私の方からちょっと補足申し上げたいと思います。総理お答えの前に、ちょっと私がまず……。 そこで、パーティーの問題なんというのは、今までは政治資金の中に入ってなかったわけですよ。これだけ今度はパーティーも入れて、それで不満かもしれませんけれども政治資金規正法の中で処置しよう、今まで事業収入だと言ったわけですから。 総量規制の問題は、それは将来の問題として自民党でも検討しようと言っております。しかし、これは出と入りと両方の問題で政治資金というものは考えないと、これは金のかからない選挙制度に関係してくるわけでございますから、ですから、やはり後援団体を規制するとか総枠の規制をふやすとか減らすとかという問題はそういう中で、それで自民党の中でも、総理がおっしゃいましたようにこれから選挙制度審議会もつくろうということでございますから、その中で、金のかからない選挙制度はいかにあるべきかという中で当然この選挙資金の問題も入ってくると思います、そういう審議の中で。そういう抜本的な検討はこれから暇をかけて、皆さんの意見を聞きながらやっていこうということでございますので、その辺はひとつ十分御理解いただきまして、総理に今お聞きになるのは、総理が予見を言ってしまいますとそれはどうにもこうにも、各党の意見を十分闘わしていただこうという段階でございますから、その辺はひとつ御理解いただいた方がいいのじゃないかと思います。 余計なことでございますが、私の意見を申し上げておきます。
○市川委員 そういうお考えもあるのでしょうけれども、やはりリクルート事件であれだけ大騒ぎして、なかなか総理がお決まりにならないで、ようやくお決まりになって、改革前進内閣だという旗印を掲げて出てこられたのですから、この政治資金規正法の一番の問題点ぐらいは総理がきちっきちっとお答えになって僕は当然だと思うのですよ。そういうこともお答えできないというのじゃ、これはもう改革前進内閣なんておっしゃらない方がいいのじゃないかという気がするのです。 もう一点、伺います。 リクルート事件で高石元事務次官、みずから立候補しようとしてパー券をお役所の組織で売ったわけですね。あるいは、政治家がお役人にパー券を売ってくれと頼む場合もあるかもしれません。こういうことがリクルート事件では、やはり大きな政治不信を生んだ一つの原因になっているわけです。自民党案ではそのことについて何も触れていない。ですから、やはりこれは、本来お役所というのは政治に対して中立であるべきですよね。特定の政治家のパーティーを官僚組織を利用して応援するとか、またそれを使う政治家もどうかと思うのですが、あるいは官僚御自身がかつて高官、局長とか次官であって、今度は選挙に立候補する、したがってもとの官僚組織を利用してパー券を売る、こんなことはけしからぬと思う。これだけでも、総理、やめさせるということをやりますとおっしゃいませんか。
○宇野内閣総理大臣 私、何度も内閣に入っておりますが、パーティーには応援すべからず、きちっとしておきなさいということは、毎回内閣において申し合わせがされております。そして、前内閣におきましても、十二月に綱紀粛正という、そうした申し合わせをいたしまして、その中におきましても、そのことを各省所管のそれぞれに各大臣が申し伝えてあるというのが現状でございまして、確かに、今市川委員のおっしゃるのはそのとおりですから、なお一層私たちはそういう面におきましてもけじめをつけなければならない、かように考えております。 そして、先ほど私に対する御質問で、自治大臣が非常にうまく答えてくれました。これは、やはり私の立場を思ってでございます。というのは、早急に現在出してあります自由民主党の資金規正法並びに公選法改正案、それ以外にも長中期の問題もございます、政治資金の問題もございます。だから、久しく開かれておらなかった、むしろどこにあるかわからなかったというような選挙制度審議会、これを自治大臣に早くやっていただきたいというので、自治大臣も一生懸命なさいまして、近くその会議も開かれるであろう、私はこういうふうに受けております。これは、組閣以来すぐにやった仕事であります。したがいまして、そうしたところにおきましてもいろんな意見が闘わされることを私は望みます。 だから選挙制度一つにいたしましても、私が、例えば大がいい、小がいい、中がいいということは言いません。大であれ、中であれ、小であれ、その審議会において十分御審議くださいと言っているのと同じように、ほかの問題に関しましても、私といたしましてはそうした立場でいるのが正しいのではないか。ただ、いろいろな問題は、諮問するときはきちっとした問題を諮問する、こういうことでございますから、その点も御理解をお願いいたします。
○市川委員 要するに、決意がわからないのですよ。こんなことは極めて常識的なことなんですよ。総理、党内で相談しなくたっていいのです。政治家は、みんなそういうことがあってはいけないと思っていることなんですから、まさか官僚組織を使ってパー券を売っていいなんて思っている方は一人もいませんよ。官僚が自分の官僚組織を使ってパー券を売っていいなんて思っている官僚もいないし、政治家も一人もいない。総理、これは常識の問題ですよ。自民党の改革案がどうだとか党内の意見がどうだとかということとは関係なく、これは総理大臣として、政治家の見識としてこれは最低限やる、こうここできちっと決意をお述べになればいいのですよ。どうですか、総理。
○宇野内閣総理大臣 先ほどからそのことはやる、こう申し上げておるわけであります。そして、きちっとした綱領ができておるということも申し上げておるわけであります。
○市川委員 やるというふうに総理おっしゃいましたから、それでは次の問題に移りたいと思います。 次は、これは自治大臣もしくは自治省にまずお伺いいたしたいと思います。 政治資金規正法四条三項には、寄附の定義として、「金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付」党費、会費を除く、こうなっております。これは政治資金規正法で言う寄附に当たる、こう書いてあるわけですが、企業からその政治家の政治団体や政治家個人への社員の派遣、社員を出向させて秘書として派遣する、あるいは車を提供する、運転手さんつきで車を提供する、これは政治資金規正法の寄附に当たると思いますが、自治省の見解を承りたいと思います。
○浅野(大)政府委員 寄附の定義につきましては、ただいまお述べになられましたような規定がございます。これは、金銭に限られるわけではございませんから、例えばそういう利益を与えようということでそれを提供しておる場合には、やはり寄附に当たる場合はあると思います。ただ、いろいろ勉強のために派遣するとかいろいろな対応があると思いますので、それは個々具体的に判断されるものだろうと思います。
○市川委員 そういう金銭、物品その他財産上の利益の供与が寄附に当たる、こう答弁しながら、しかしそういう利益を供与しようという意図を持って出したら寄附であって、その意図がなかったら寄附じゃないなんて、そんなばかな話ありますか。人間の内面上、何考えているかわからないことを立証しなければ法律に違反するかしないかわからないなんて、こんなばかな話はありませんよ。では、どういう判断の基準で、利益を供与しようと思って提供した車だ、秘書の派遣だと判断するのですか。自治省、そういう判断の基準を持っているのですか、それでは。
○浅野(大)政府委員 まさに財産上の利益を供与する場合、それはもう寄附に当たるということです。ただ、主として人を勉強のために使ってもらうというようなこともあるというように聞いておりますから、そういう場合もあるだろう。ですから、個々具体的に判断すべきだろうということを申したわけでございます。
○市川委員 財産上の供与に当たる、そこまででいいのですよ、余計なことをおっしゃらなくても。 車、ガソリン、事務所、政治家の住居なども政治資金規正法の寄附に当たると思うが、どうですか、自治省。
○浅野(大)政府委員 それは、ガソリンでありましても事務所でありましても、そういう財産上の利益を供与しておれば、それは当たります。
○市川委員 その場合、寄附に当たるなら、政治資金規正法で定める寄附の制限、同一の者に対しては年間百五十万。百万以上は、これは公開を義務づけられているわけですが、当然この適用対象になると思いますが、その点も間違いないと思いますが、どうですか、自治省。
○浅野(大)政府委員 寄附の制限がいろいろ定められておりますが、そういうものの適用は受けます。
○市川委員 寄附の対象である。寄附の適用を受ける。例えば車の提供を受けた、運転手さんが要る、人件費、これは当然年間百五十万じゃ運転手さんは雇えませんね。例えばリクルート事件の際に新聞の報道等で、現職の国会議員がリクルート社の社員を約二年間秘書として派遣されていた、あるいはある国会議員は、リクルート関連の会社の社長が国会議員の秘書として派遣されていた、こういうことが随分新聞に出ました。 自治省にもう一度念のためにお伺いしますが、現職の社員で会社で給与を負担しながら政治家、政治団体等に秘書、事務員として派遣することは、政治資金規正法の寄附に当たるかどうか。当たると思いますが、念のため、どうですか。
○浅野(大)政府委員 ただいまお尋ねの点は、やはり具体的な状況によって判断しなければいけないところがあるだろうと思います。やはり勉強のためにいろいろ仕込んでくれというように出しておる場合に、これを利益の供与と見るのがいいかどうかということもあるだろうと思います。
○市川委員 総理、伺っていてわかると思うのですけれども、総理はいろいろなことをおっしゃっていますね。閣僚、次官の資産公開、閣僚在任中の派閥離脱、閣僚と特定企業との癒着防止、こういうことを総理おっしゃっているわけです。人生経験のためとか訓練のためというのは美名ですよ。だから、それはそういう場合も全くないとは思いませんけれども、やはり企業が自分の社員を派遣する、給与は企業で払う、しかもそれが二年とか三年とか五年とかというのは、これは何か訓練のためとは思えませんね。秘書として提供していると見るのが筋であるし、総理御自身は、閣僚と特定企業の癒着を断つんだということをおっしゃっておるわけですね。言葉は非常にすばらしい。本気でやる気があるのかないのか。こういう事例は一番癒着している例じゃありませんか。総理、どう思いますか。政治家あるいは閣僚、企業からそういういろいろな便宜供与を受けている。これはどう判断されますか。
○宇野内閣総理大臣 率直に言って、私のそうした理想から申し上げれば、好ましいことではありません。この間、閣僚と企業との関係におきましても、やはり企業に行って、祝賀会とか等々あるであろう、そのとき全然行かないというのはどうであろうか。通産大臣が、せっかく日本一の立派な企業のいろいろな行事に行かないのはどうであろうか。それは行っていいでしょう。しかし、そのときに記念講演というものはあるでしょう。講演なさってもいいでしょう。しかし、それが余りにも非常識な講演料というようなことは、私はこれはいいことではないと思います。後々問題になるようなことをしていただきたくない、私はそのようにきちっと閣僚にお願いをいたした次第でございます。だから、今おっしゃいました点も、確かに私は伺いまして、これは一つの将来おのおのが考えなければならない問題である、今そのように受けとめております。
○市川委員 自治省にもう一度お尋ねしますが、企業が自分の費用で負担して給与を払って政治家に秘書を派遣した、社員を派遣した。いろいろなケースによって判断が違うというのですけれども、これはどういうことですか。自治大臣、お答えできますか。いろいろなケースによって違うなんて、そんなあいまいなことじゃ話になりませんね。これは政治資金規正法の寄附に当たるのですから、百万を超えたものについてはきちっと届け出義務があるわけですよ。明らかにする義務があるわけです。いろいろなケースがある、どんなケースがよくてどんなケースが悪いのか、はっきりしてください。
○浅野(大)政府委員 例えて申しますと、自分の社員のいわば研修、いろいろ勉強させるために派遣するというような場合は、寄附と見られないケースが多いのではないかと思います。しかしながら、そういう必要はないけれども、とにかく人手が要るだろう、あるいはいろいろなものが要るだろうからそういう利益を提供しようということで提供すれば、それは寄附になるということであろうかと思います。
○市川委員 これは明らかに抜け穴ですよね。出した側が、利益を供与する意図で出しましたなんて絶対言いませんよ、これは。それはやはりうちの会社の社員を訓練していただきたいと思って出しましたと言うに決まっていますよ。これが抜け穴になって癒着になるじゃないですか。ですから、こういうことももっとはっきりしなければ政治改革にならないということを言っているのですよ。政治改革をやるなら、こういうことをはっきりしなければだめですよ。ですから、そういうことについて総理は、直していく、これはまずい、是正する、こういうお考えありますか。あるかないか。
○宇野内閣総理大臣 好ましからざることは是正しなければならない、かように私は思います。今のケースもその一つでしょう。
○市川委員 好ましからざるは是正する。では、自民党案に追加してこれも是正します、こういうことですね。 それから総理、閣僚と特定企業の癒着は断ち切りたい、こうおっしゃっているのですが、大変また失礼な質問で恐縮ですが、自主申告していただけましたか、企業とどんな関係があるのか。総理は自主申告がお好きなようですからお伺いするのですが、どうも私たちが得ておる情報では、現在の閣僚の中にも前閣僚にも元閣僚の大物の方の中にも企業から車の提供を受けている人がいる、そういうことが専ら言われております。総理が閣僚と特定企業の癒着をなくすとおっしゃるなら、一回閣僚の皆さんに自主申告していただいて、あるいは総理御自身が調査するか、そのくらいの姿勢がなければやはり改革前進内閣とは言えないのじゃないかと思いますが、おやりになるお考えはありますか。
○宇野内閣総理大臣 当然、一度その問題は洗ってみたいと思います。そしてやめさせたい、こういうふうに思います。
○市川委員 それでは、その閣僚と特定企業との癒着防止、どういう便宜供与があるのか洗ってみるとおっしゃったのですが、それは一定の時期に官房長官から国会へ報告いただけますか。あるいは官房長官が記者会見で発表するなり、何らかの形で公表していただけますか。どうですか、官房長官。
○塩川国務大臣 総理が申されましたように、一応各大臣の自主申告を聞くということでございますので、その上でのことにいたしたいと思っております。
○市川委員 これは必ずしも与党だけじゃなくて、野党にもあると思います。したがって、こういうことをここで申し上げることは、野党である我々もみずからの体を切って申し上げているわけでございまして、これは与党だけではない、公平に見て野党にもある、したがってこういうことは正さなければならない、こういう立場から今申し上げておるわけでございまして、ぜひ自主申告の結果を御報告いただきたいと思います。
○塩川国務大臣 内閣の方ではそのように一応検討いたしますが、これは何も閣僚だけのことではございませんで、先ほどおっしゃっていますのは全国会議員のことだと思っております。したがいまして、全国会議員につきまして、実は各議員の実態も同時に調査をさせてもらいたい、こういうことでございまして、企業並びに労働組合あるいはその他公益団体あるいは宗教団体等全般にわたりまして調査をさせていただいてお答えをさせていただく、こう思います。
○市川委員 それは当然のことなのですが、まず内閣をぜひお願いいたしたいと思います。何かみんなまぜちゃって、後になって時間がかかるというのはあれですから、まず内閣、閣僚、だって総理は閣僚と特定企業のけじめということをまずおっしゃっているわけですから、それをぜひお願いいたしたい。 次に、角度を変えて御質問申し上げます。 先ほどもこれはテーマになりましたが、政治資金規正法というのは事ほどさようにざる法なんですよ。総理、もうよくおわかりだと思うのです。そのざる法さえも、総理みずからも記載ミスなんて、守られない場合が多いわけですよ。ですから、これはやはりよほど総理、腹を据えてしっかりとした改革をやりませんと、また十年ぐらいたちますと同じ事件が起きてきますよ。 ですから、そういう意味でお伺いするのですが、結局、総理御自身の記載ミスというのは、総理御自身は御存じなかったのですか、どうですか。全く御存じないのですか。
○宇野内閣総理大臣 たしか先週の土曜日に責任者から報告を受けて知ったということでございます。
○市川委員 事ほどさように、総理も御存じない、秘書がやった。総理、今若い人の間でどういう会話をされているかというと、おまえ、こんなことやっちゃしようがないじゃないかと怒ると、いや、おれがやったんじゃない、おれの秘書がやったんだ秘書がやったんだ、そういう感じで語られるくらい政治家というのは何かばかにされている感じなんです。非常に残念でならないのです。この間のNHK討論会でも、何か政治家はみんな悪みたいに言われている。非常に我慢ならないものを持っているわけです。 したがって、確かに法律で何でもがんじがらめにすればいいという考えは持っておりません。政治家のモラルの問題ですから、本来ならこんな法律がなくてもきちっとできなければおかしいのです。しかし、理想は理想として、やはり法律的な規範というものがないと秩序が保てません。あるいは公平になりません。 そういう意味から申し上げるのですが、このリクルート事件の政治資金規正法とのかかわり合いで四人の会計責任者の方が略式で起訴された。本来なら、連座制というものができておれば、政治家本人が何らかの責任を負う連座制の規定が政治資金規正法にあれば、これは政治家も非常に自覚もするし、秘書任せにしておけなくなるし、何か起きたときも秘書が秘書がなんということは言えなくなるわけです、自分の責任ですから。自分の責任じゃない、会計責任者の処罰で済むのだ、ああ秘書の処罰で済むのだ、略式で二十万だ、こんなことだからこんなことが何回も起きてくるわけです。ですから連座制を、罰則を強化する一環として会計責任者のミスは政治家に及ぶという連座制を入れるべきだ。ただ、これは法制局に言わせますと憲法上の問題がある、こうおっしゃる。 まず、そういう考え方について、総理、どうですか。方向として賛成できますか、どうですか。
○宇野内閣総理大臣 今度の自民党の公選法改正法、この中にも相当厳しい罰則規定が入っております。そうしたものを今後どういうふうに適用するか、やはり十二分にこの点も考えてもらいたい、かように思います。私自身が今ここでやりましょうとかやらないとか言いますと、先ほどの問題がございます。だから、そうした御指摘が国会においてあったなということにおいて、今後の第三者機関というものがそうしたことも十分勘案をしていただいてはいかがか、かように思います。
○市川委員 もしどうしても連座制という法的規制が難しいなら、与野党の合意として、会計責任者がやった場合政治家としてこういう責任のとり方をするべきだという、そういう法律ではない政治家のモラルとしての規範、合意、慣行あるいは慣習、そういうものを与野党でつくって、それに反した場合はみんなでそれなりに指弾する、公表する、それで社会的な制裁が加わっていく、こういう何らかの措置を、法規制が難しいならそういう方向のものを与野党で話し合ってつくるしかないんじゃないのか、そのくらいのことをしませんと政治改革にはならないんじゃないのか、私はこう思っているわけです。 総理はどうですか。そういう与野党で話し合って、慣行とか、まあ連座制というのは法制局は必ず憲法だとかいろいろなことを持ち出してきてなじまないということをおっしゃるわけですが、それなら政治家としてのモラルとして、そういう規範をつくるということについて積極的な御協力を得られますか、総理、どうですか。
○宇野内閣総理大臣 これまで国会も、いろいろな改革のために与野党が一致されましていろいろと申し合わせをされたことがたくさんございます、私も随分長くここにおりますから。そういう意味で、一つでも前向きのそうした申し合わせがあるということは国会のためにもいいことである、私はかように思います。
○市川委員 官房長官にお尋ねしたいのですが、官房長官は、官房長官御就任の……
○中尾委員長 市川君に申し上げます。今、官房長官は暫時席を外しております。記者会見をしております。
○市川委員 何分くらいで……。それじゃちょっと質問できないね。
○中尾委員長 十五分くらいだそうです。
○市川委員 ああそうですが。 では、自治省に伺いましょう。 自治大臣、名義を貸すという、名義貸しというのは政治資金規正法で許されているんですか、どうですか。
○浅野(大)政府委員 法律の解釈に関することでございますのでお答えさせていただきたいと思いますが、特段、名義を貸すとか貸さないとかというようなことは、政治資金規正法上はございません。
○市川委員 ちょっともう一回、何ですか、あいまいだな。
○浅野(大)政府委員 政治資金規正法において、名義を貸すとか貸さないとか、そういうたぐいの規定は置いてございませんということでございます。
○市川委員 政治資金規正法にはないということは、名義貸しなんというのは、いわゆる政治資金規正法の脱法行為というか当てはまらない行為、こういうふうに見ていいわけですか。
○浅野(大)政府委員 先ほどもお答えいたしましたように、法律上特に規定がないわけでございます。いわば事実上の問題としてあるのかないのかということでございます。実態がどうだということもちょっと私どもよくわかりませんが、例えば領収書を出す場合に、他人の名前で領収書を出すというようなことを指すといたしますれば、そういうのは、やはりきちっと受け取った方が受け取った方の名前で領収書を出していただくというのが妥当な処理ではないかというふうには思っております。
○市川委員 官房長官は記者会見で行かれたということですから、これはやはり総理に伺わなければなりませんね。 官房長官は、官房長官就任の記者会見で、リクルート社から五十七年ごろ百万円の献金を受けた、これは安倍事務所に名義を貸しただけです、こういう趣旨の会見をされているわけですね。五十七年ごろ安倍事務所に名義貸しをし、リクルート社から百万円の献金を受けたことになっていると説明したわけです。安倍事務所で受け取ったお金を、実際は受け取ってないのに官房長官の後援会が受け取ったことにして領収書を出した、名義を貸した、こういうことなんですが、これは官房長官みずからテレビカメラの前でおっしゃったことですから、よもやそんなこと言ってないとはおっしゃらないと思いますが、こういう名義貸しということが頻繁に行われますと、総理、政治資金規正法で総量枠を決めたことは何の意味もなくなっちゃうのですね。好ましいことだとは思わないのですが、こういうことは、大変失礼ですけれども、自民党の中ではしょっちゅう名義貸しが行われているということですか。どうですか。
○坂野国務大臣 ちょっと自治省ではそこまではつかみ切っておりませんが、法的には政治資金規正法にそういう名義貸しなんとはうたわれておりませんから、それは脱法行為であるとかなんかということには直ちにはつながらないと思います。
○市川委員 そういうことを伺っておるわけじゃなくて、要するに、官房長官たる者が名義貸しをしましたという、その名義貸しそのものがいいか悪いかということを私は聞いておるわけで、これは政治資金規正法の抜け穴ですよ。政治資金規正法には書いてないかもしれませんが、名義を貸す、そうすると総量規制から逃れるという抜け穴になるわけでして、これはやはり好ましいことではない。 やはりこういうことも、総理、政治改革の中には大事なんです。こういうことを一つ一つきちっと総理が、細かいことだとおっしゃらないで、こういう今の規正法の抜け穴になっていることを一つ一つふさいでいく、直していく、これが政治改革ですよ。ただ胸張ってあらゆる改革と言っているのじゃなくて、一つ一つ具体的にやっていくことが私は政治改革だと思う。官房長官いらっしゃらないので大変失礼なんだけれども、こういうことは好ましくない。好ましいか好ましくないか、総理の御見解を伺わしてください。
○宇野内閣総理大臣 組閣のときます官房長官から決めなくちゃなりませんが、塩川官房長官から私に対しましては、はっきりとその問題を私に申し述べられました。だから、いわば塩川官房長官とリクルートは全く関係ないという意味で私は官房長官をお願いしました。 ただ、名義貸し云々という問題に関しましては、私はそうあちらこちらにあるのかないのか全く存じませんので、むしろ、大切な問題ですから、官房長官お越しになったらお尋ねいただいて、官房長官から御説明いただいて、そしていろいろと今後の参考に供したいと思います。 私は、やはりきょうはこうして各党の代表の方々からおっしゃっていただいていることは一つ一つ尊重していきたい、かように思っておりますので、その点もこの際にはっきり申し上げておきたいと思います。
○市川委員 官房長官お見えになるころ僕の質問時間がもう終わっちゃうわけです。だから、総理に好ましくないということをおっしゃっていただければいいのです。どうですか。
○宇野内閣総理大臣 そういう、いろいろ私もちょっとわかりかねますので、ここで私が好ましくないとこう言ってしまうかどうか。私は好ましくないと思って入れなかったわけですから、だから事実をきちっと確認して、さしてください。ひとつその点は御理解願います。
○市川委員 間に合ったら、じゃ伺いましょう。 ただ、総理のニュアンスは好ましくない、こういうことですわね、一般論として。官房長官そのものを好ましくないとは言えないでしょうから、一般論としてはそういう名義貸しは好ましくない。 自治省、どうですか。政治資金規正法の趣旨は、政治資金をガラス張りにする、あるいはある程度総量を規制するという趣旨から考えて、こういう名義貸しというのは、法律には書いていないけれども法の精神に照らして好ましいか好ましくないかという判断ぐらいは言えるんじゃないですか、大臣。こういうのは大臣が答えなければだめですよ。どうですか大臣。
○坂野国務大臣 官房長官の場合はその実態はわかりませんけれども、一般論として申し上げれば、法的には問題ないけれども、まあまあ余りいいことじゃないんじゃないかなという感じでございます。問題はやはりケース・バイ・ケースの問題でございますから、その実態がわからないのに官房長官の例がどうだこうだということは申し上げかねます。
○浅野(大)政府委員 補足をして申し上げさせていただきます。 まず寄附の限度額、そういう制限は、領収書にだれが名前を書いたかということではなくて、だれが実際寄附を受け取ったかということで判断されるものであるということははっきりしておるわけでございます。それから、提出書類といたしまして、支出については領収書というのをつけて出していただきますが、収入については、これは収入された方が相手方に渡すものでございますから、政治資金規正法上その領収書については何も書いていない、こういうことでございます。
○市川委員 これは官房長官がいないからわからないです。名義貸しとおっしゃった意味を聞こうと思っていたのですけれども。ただ、やはり政治資金規正法の総量規制を名義貸しで逃れているというふうに僕らは理解しているわけで、それはやはり政治資金規正法逃れであって、これは好ましくないに決まっていますよ、こんなことは。それを何かまあまあまずいなんというそんな認識じゃ自治大臣困りますよ。これはまずいということですよ。だからこういう点もやはりきちっと改革しなければだめだと思うのです。 したがって、総理、るる政治改革について、総理は余り具体的におっしゃらないものですから、あえて私の方から細かいことも含めて具体的に申し上げたつもりでございます。パーティーの問題、政治資金規正法の抜け穴の問題、あるいは便宜供与という特定企業との政治家の癒着の問題こういうところはやはりこれは蛮勇を振るってぜひぴしっとやっていただきたい。総理に重ねて決意を聞いて政治改革についての質問のけじめをつけたいと思います。どうですか。
○宇野内閣総理大臣 当然、政治改革というものは蛮勇を必要とする、私はそのように思っております。
○市川委員 残り時間が大分少なくなりましたが、あと消費税と中国問題をお伺いしたいと思っておりました。 まず、消費税について申し上げますと、大蔵大臣も経済企画庁長官も、テレビ等の発言を伺っておりますと、定着した、定着した、定着したと、こうおっしゃっているのですけれども、三%上乗せしてお金を取られるということは、システムとして、制度としては定着したかもしれませんが、それは強制的に定着させられているのであって、心の中までああいい税制だなんてみんな思っているわけじゃないのですよ。これは強制的に取られていますからまあ払っているわけで、そういう問題が一つ。 それから、税制改革のときに中小企業に配慮して、年商三千万までは非課税と配慮をしたのは配慮したのですが、配慮をされた方が現実には今困っている。消費者との関係で信頼関係を損なわれているわけですね。あなたのところはどう見ても年商三千万以下でしょう、したがって非課税じゃないのですか、三%乗せるべきじゃないのじゃないですか、同じ商店街でも向こうの店は乗せていませんよ、あなたは乗せているじゃありませんか、こういう消費者と商店との何か信頼関係にひびが入ってくる、あるいは商店同士で何となくお互い疑心暗鬼になる、こういう問題がやはり根強く露呈しているわけです。 それから消費者の側から、三%納めたけれども国庫に入らないんじゃないのか、国の収入にならないんじゃないのか、こういう不信感。大蔵省の発表で約四千五百億、四千八百億ですか、近いお金が年間国庫に入らないということを見込んでいるわけですね、既に。まあこの消費税による収入が四兆七千億ですか五兆三千億、その辺の見当だと思うのですが、約一割に当たる分が国庫に入ってこない。消費者は実際現場で税金を負担するんだけれども、これが国に入ってこないという、一割ですよ、一割。こういうことに対する消費者の不満、あるいは便乗値上げという問題あるいは年金で生活している方々への、弱い人たちへの弱い者いじめ。こういう問題は、生活の現場へ行きますとそういう声が相当強いわけですね。 したがって私は、これは昨年の十二月に強行をして導入して四月実施というのは、やはり角を矯めて牛を殺す結果になった、もう一回出直して、税制改革をもう一度議論し直して国民の合意を形成するぐらいの考えがないのかどうか、その点をまずお伺いしたいと思います。
○村山国務大臣 消費税につきましては、これはまあ新しいタイプの税金でございますので、いろいろ指摘されていることはよく存じております。しかし、何回も申し上げますように、この税というのは高齢化社会をにらみまして、税体系としての不公平を是正していく、そして所得、消費、資産、バランスのとれた税制をしくことによりまして、今後来るであろう高齢化社会への活力を維持して、そして高齢化福祉社会を築いていく上の礎にしたい、こういうことでやったわけでございます。 今おっしゃるようなことは、いろいろな非難の問題として、程度の問題はございますけれども、いろいろあることはよく承知しています。ただ、何遍も申し上げておりますように、四月一日を挟んでの値上げの状況、これはいろんな調査がございます。それからお店における精算時の問題、こういうことも現場をずっと見ているわけでございます。そして、その後あらわれました物価の上昇がどういうふうになってきたか、こういったものを見ますと、まずまず、大づかみに言って、スタートとしてはまあよかったんじゃなかろうか、こういうことを言っているわけでございます。おっしゃるようなことはもうよくわかっておるわけでございます。 ただ、四千何百億国庫に入らないんじゃないか、この問題は実は値決めの話で、事実上どうなるか。もう何遍も申し上げておりますように、売上税のときには五十一の非課税をつくったわけでございます。そのことがかえって不公平だということで廃案になっているわけでございます。そしてまた、消費税の三%によって値上げになる分がありますけれども、それ以外に、消費税を事業者が取り扱うことによってそのコストアップが来るのでございます。それは大きい、ソフトでいうと一億何千万かかっているなんというのがあるわけでございます。だから、中小企業者にもしそれを強いるということは、逆に三%のほかにそういう準備費を消費者に値上げとして強いるのではないだろうか、これが売上税から来た反省でございまして、そこで今のような問題をつくったわけでございます。したがって、これがどうなるかということは具体的な実施状況を見ないとわかりません。 ただ、問題としてそういうことがあり得る、これはよくわかっておりますので、十分状況を見まして、そしてもし必要ならば見直しをやっていく、こういうことを申し上げているわけでございます。
○市川委員 総理、お伺いします。 今、消費税についてるる申し上げて、もう一度やり直したらどうか、出直したらどうかということを申し上げたのです。総理も来年の五月ごろ見直しとかいろいろおっしゃっているのですが、我々は、無理して強行してやるからこういうことになるのですから、消費税は一回撤廃して、もう一度議論し直して税制改革をやった方がいいというふうに思うのですが、総理は、見直しというのは撤廃を含めた見直しなのかどうかというのが第一点。 第二点は、高齢化社会、高齢化社会ということをにらんで云々ということをおっしゃっているところを伺いますと、福祉目的税への移行というようなことも考えて見直しということをおっしゃっているのかどうか、この二点を伺いたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 諸般の事情からせっかくできた税制でございますから、撤廃ということは今のところ私は考えておりません。何とかPRをして定着させたい、かように考えておるような次第でございます。 もう一点、何でございましたですかね心(市川委員「福祉目的税」と呼ぶ)福祉という問題でございますが、福祉税にすればいいじゃないかというお話も随分ございました。しかし、福祉というのは、今日も、全部福祉というものを集めますと、十兆円からになります。したがいまして、到底それに間に合うものでもないというようなことでございますから、消費税という名称を付したわけでございます。もちろん、高齢化社会とかそうしたことを対象として備えてというところに一つの大きな意義がある、かようにお考えいただければ結構だと思います。
○市川委員 あともう二分ということですが、中国問題について簡潔に御質問しますので、ぜひ簡潔にお答えください。 私たち公明党も、日中国交、まあ共同宣言、条約締結、ずっとかかわり合いが深くやってきました。中国の実情ということはそれなりに私たちも承知しているつもりです。ただ、戦車や装甲車を繰り出して、非武装の学生や市民を撃ち殺しちゃうというのは、これはもう理解ができないし、許されるべきことではない、こう思います。 したがって、政府として、非常にいろんな複雑な状況ではありますが、今回の事件について基本的にどういう認識を持っておられるのか。そして、日中関係は成熟してきたとは言われておりますが、今後外交ルートを通じて一定の説明を求めるべきだと思いますが、そういうことをなさるお考えがあるのかないのか。あるいは、日中間の経済協力、ODAの再開なども事件によって渋滞すると思いますが、この点について政府は何らかのけじめとしての対応を考えているのかいないのか。この三点をお聞かせいただきたいと思います。 中国も教科書問題だとか盧溝橋事件に対する発言とかというときは、かなりきちっとしたことを日本政府に言っているんじゃありませんか。ですから、日中関係は非常にデリカシーな特殊な関係のあることは十分わかりますけれども、それなりに毅然として言っていいんじゃないですかと私は思います。 今の三点についてお願いいたします。
○三塚国務大臣 それでは、私から簡明に申し上げさせていただきます。 一点は非武装の市民、学生に対してと、この点は憂慮声明の中で、極めて非人道的なことであると強く人権、人道という観点から表明をいたしたところでございます。 二点目につきまして、これからの基本的方向でございますが、政治体制が違います。価値観の問題がございますけれども、さはさりながら、国内問題として規定をせざるを得ない今日の状況にございます。ですから、冷静にその動向を見きわめてまいるというのが日中関係の我が国の基本的態度であろうと思います。 第三点、経済援助等どうするのか。本件につきましては、プロジェクトが進行中でございます。事実上、今回の混乱によりまして中止をいたしております調査等プロジェクトもございますが、平静を待ってこれを取り進めてまいる、このことは中国人民の社会的基盤、生活の安定につながるという観点から対応してまいるということであります。
○市川委員 以上で質問を終わります。
○中尾委員長 これにて市川君の質疑は終了いたしました。 次に、中野寛成君。
○中野委員 民社党・民主連合を代表して、総理並びに関係大臣に若干の質問をいたします。 まず、質問の順位を若干変えさせていただきまして、総理の政治姿勢と国際感覚につきましてお尋ねをいたします。 その第一は、人道問題としての中国問題にどう対応するかということであります。人民の生命と財産を守るべき軍隊が、その人民、しかも無抵抗の人民に銃を向けて、数千人にも及ぶ人民の大殺りくが行われました。しかも、テレビが映している、世界の耳目が集中をされている、その目の前で行われた大殺りくであります。また、現在はその後の弾圧がいよいよ強くなっていることもまた引き続いて報道をされています。ところが、日中戦争を理由に、日本政府、宇野総理を筆頭にして、及び腰ではないかと逆に世界の批判とひんしゅくを買っていると言っても過言ではないと思います。人道問題に鈍感な日本、南アフリカ問題や難民対策等を含めまして、そういう世界の声が聞こえてくるわけであります。 ちなみに、北京在住の邦人の不満として三つのことが伝えられております。日本政府の非難声明、先進各国の中で一番遅かった。また、中国政府からの外出自粛勧告について大使館が邦人に十分伝えてくれなかった。三番目、帰国の航空便の手配、連絡が悪く混乱をした。この三つが北京在住の邦人の不満として伝えられているわけであります。 中国政府に対する対応の仕方、邦人に対する対応の仕方、とりわけ我々は日中戦争の反省があるがゆえに、我が日本は当時の日本ではない、人道問題、人権問題には敏感に反応する、対応する日本であるということを今こそ世界に示すべきではなかったか、過去の反省があるがゆえにそれが必要だったのではないのか、そういうふうに思うわけでありますが、総理の御見解をお聞きいたします。
○宇野内閣総理大臣 日本といたしましては、やはり隣国のことでございますから、アメリカやあるいはECとは異なった感覚であったことは事実だ、これははっきり申し上げておきたいと思います。アメリカも非常にいろいろとお話をされましたが、現在アメリカと中国の仲は極めておかしな仲になっておるということも耳にいたしますと、もしもそのようなことだったらどうだったろうかということも、私といたしましては一国の政治を預かっておりますので、やはり慎重でよかったかな。 第二番目、中国の在住邦人に関しましても、日本は相当早い手を打ったんじゃないだろうか、こう思います。もちろん、十機ばかり飛んだわけで、三千三百人ほどお帰りになってきたわけでございますから、最初と最後のお方ではちょっとやはり考え方に差があったんじゃなかろうかと私思います。これを逆の方から考えますと、ほかの国は邦人に対して手の打ちようが遅かったから、我々はJALがいたからJALで助かったという外人の方々もいらっしゃる。そういうことでございますから、いろいろ御批判はございましたでしょうが、もう大使館も山村運輸大臣も非常に手早く私は体制をとっていただいたのではなかろうか、かように考えております。 そこで、人道上の問題に関しましては、私は中野委員が申されましたとおりであると今日申しています。ただ、それがちょっと遅いね、こういうような御批判があったかもしれませんが、やはりこれは隣でございますから十二分に配慮し、また八千三百人の邦人がいらっしゃる、そのことも配慮した。いろんな配慮があるいは遅いという御叱正を招いたかもしれませんが、結果といたしましては、私は今日中国政府との間におきまして一応昔どおりの関係が続いているのではないか、かように思います。 ただし、やはり銃口を向けられたということに対しましては、はっきりと人道上として許容できない旨は、これは声明しておりまするし、よき隣人にはよきアドバイスが必要だということは、今後も私はやはりきちっとしていかなければならないと思います。 その間に幾つかの経済協力が進行中でございました。これは確かに影響なしといたしません。したがいまして、今後どうなるかということに関しましても、やはり中国政府の安定度、また民生の安定度等々を静かに私たちも考えながら見守りたいと思いますが、姿勢といたしましては、一日も早く平静を取り戻していただきたい。また、本当に戦車や兵隊さんの姿が、あの我々の知っている天安門のそうした周辺からなくなることを私は希望いたしたいと思います。
○中野委員 これら問題は、まさに時間との闘いと言っても過言ではないと思います。今後これらの問題等につきましては、まさにそのことを認識して、敏速な対応をされる体制が日本には必要だと思います。そのことを強く要請をいたしますと同時に、後の中国国民の皆さんから、あのときに日本はやはり及び腰だったな、我々の味方をしてくれなかった、結局四十年前、五十年前のこととあわせてダブらせながら、やはり日本はと思われることのないような対応を今後より一層御検討をいただき、的確な対応をしていただくことを要請をしておきたいと思います。 次に、女性スキャンダルの問題は、残念でありますが、日本国内だけの報道ではなくて、国際的に大きく取り上げられてしまいました。多くの国民の皆さんからも、それが事実とすればまことにけしからぬという怒りの声が上がっております。潔癖な女性からの声はなおさらのことであります。そういう状況の中で、こういうプライベートな問題は公的な場でお答えすべきことではないとおっしゃられましたが、しかし、日本の総理大臣の行為として諸外国で報道をされているわけであります。このことは、国際社会における日本のイメージダウンに今そのままつながっているわけであります。ゆえに、御想像に任せますとはおっしゃらないでしょうけれども、しかし、的確なそれら報道に対する対応、そのことが、その事実関係のいかになるかを含めて、総理の口をつぐんでいるのではなくて、日本のイメージダウンにつながっているという公の立場をお考えになって、むしろ公的な場での御発言、対応が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○宇野内閣総理大臣 このことはあくまで私に関する問題でございますから、公の場でいろいろと申し上げることは私は避けたい、かように思います。 なおかつ、国際的な問題もございましょう。サミットという重大な問題もございましょう。私はそうしたサミットという使命を帯びておるということを十分考えながら、今後私自身も努力をしていきたい、かように思っております。
○中野委員 やはり納得できません。私個人のと総理はおっしゃられるけれども、確かにそうでしょうが、しかし、今は総理、日本国総理になった宇野宗佑氏の行状として報道されているわけであります。私はそういう意味で、総理が的確な国際的感覚を持った希有の政治家であると言われているわけでありますから、それならそれで、私は、国際社会の中での日本国のイメージダウン、日本国民の、日本人のイメージダウンにつながるこのことについては、むしろもっとはっきりと意思表示をなさるべきだ、こう考えます。いかがでしょう。
○中尾委員長 中野君に申し上げます。
○中野委員 委員長、委員長、委員長、質問していること以外に委員長から御発言いただいてもそれはおかしゅうございます。
○中尾委員長 したがいまして、申し上げます。
○中野委員 委員長、私は内閣総理大臣にお尋ねをしているのです。そのことに対して総理からのお答えをいただきたいのです。
○中尾委員長 それでは国会法として申し上げますが、第百十九条、各議院において、無礼な言を用い、または他人の私生活、プライバシーにわたる言論はしてはならない。
○中野委員 委員長、それはおかしいです。それは違います。違います。私は総理がどうこうしたということを言っているのではありません。報道されていることに対して総理の御見解を求めているのです。
○中尾委員長 また、第百二十条「議院の会議又は委員会において、侮辱を被った議員は、これを議院に訴えて処分を求めることができる。」こういうことなのであります。同じこのことについては既にもう何回となく各党の答えをしておりますから、それ以上に追及するということはいかがなものでございましょうか。
○中野委員 委員長、それはおかしいです。私は、国際社会における日本人のイメージの問題を申し上げているのです。違うなら違うとお答えいただきたいと申し上げているのです。総理が何かおやりになったと決めつけているのではありません、私は。
○中尾委員長 宇野内閣総理大臣、答弁。
○宇野内閣総理大臣 いろいろと御心配をかけております。 私は、国際問題に関しましても、今後当然一国を代表する者として努力をしたい、かように申し上げておるわけでございます。
○中野委員 総理が的確な対応をされることを御期待を申し上げて、次の質問に移ります。 本日、本委員会の冒頭で、リクルート事件捜査の報告を受けました。その中身は、先ほど来指摘されておりますように、極めて事務的、形式的で、事件のごく一部に触れたにすぎず、全容解明という国民の要求とは完全にかけ離れたものであります。これがもし法務省、検察の限界というのであれば、すべての関係者を国会に招致して、改めてその真相を解明しなければなりません。 リクルートはなぜ十一万七千株もの公開前の株、また約三億八千万円もの献金、約一億二千万円にも及ぶパーティー券購入金をばらまかなければならなかったのか。すべての関係する政治家ごとにその意図と実態を明らかにし、黒白をつけることを国民は求めております。国会にも各議員にもその義務があると思われます。 私は、そういう政治家、公務員の責任というのは、その人が持つ権力の大きさに比例して責任もまた大きくなる、こう考えます。当然に最大の権力を持つ総理及び閣僚の責任のとり方はそれだけ厳しくなければなりません。中曽根、竹下両氏はもとより、両内閣の閣僚でリクルートに関係した議員はみずから議員を辞すべきであり、応じない方々には辞職を勧告する、または政倫審を開きそのてんまつを国民に報告すべきであると考えるわけでありますが、総理のお考えをお聞きしたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 先ほどの報告にもございましたとおり、いわゆる未公開株を入手したという一つのグループもございます。こうした方々は既に何回となく報道されまして、その経緯等々も私たちは新聞紙上等を通じて伺ったわけでございますが、検察当局におきましては、この人たちは、たとえ職務権限のそうした範囲内におられても、要請を受けたとか受けなかったとか、あるいは対価の受け渡しがなかった、こういうことで氏名も発表いたしません、人数だけ発表します、こういうようなことでございました。これは私、一応法令の許す限りの捜査をなさったし、また報告ではないか、かように思っておる次第でございます。 そのほかに、いわゆる献金を受けたとかパーティー券を買ってもらったとかいろいろな人がいらっしゃるであろう、こういうふうに推測いたしますが、私たちわかりません。したがいまして、もしそうした方々がおるのならば、いろいろの面においてやはり倫理的にお考えくださいよというのが私の趣旨でございました。 特に、未公開株を、たとえ秘書の名前でも受けられた方はバッジを外せというきつい主張がございましたから、そのバッジを外すことについて、私は、総理・総裁といえどもなかなか難しゅうございますから、御本人の政治の名誉を重んじての処置となるでしょう、かように申し上げておりますが、はっきり言って中曽根元総理は離党までされた。私は、離党までされたというときに、本当に驚きの声を発しました。よく思い切られたな、大変な決心だなと思ったような次第でございます。 特に、今中野委員が申されました閣僚に関しましては、そうしたこともございますし、私自身といたしましては、どなたが一体どういうような関係でいらっしゃるか、はっきりわかりません。したがいまして、自主申告をお願いをして、私の基準によりまして選考させていただいたということは御承知賜っているのではないかと思います。したがいまして、私は、この内閣はそうした意味できちっとした姿勢のもとに政治改革に取り組む内閣である、こういうふうに御理解を賜りたいと思います。
○中野委員 私は、今国民の皆さんの中で指摘をされていること、そのことについて一つの国民感情を一言で言えばということでまとめられた意見を先般お聞きいたしました。それはこういうことです。 今回の事件は従来と違い灰色の疑獄で、政治家のほとんどがまさに灰色の中に逃げ込んでしまっているところに国民の怒りがある。それがはっきりと黒である、白であるということであれば決着がつけられますから、そのことに対しては国民も納得をいたします。しかし、灰色のまますべてのことが、ほとんどのことが逃げ込まれてしまっているということで国民のいら立ちと怒りがあるわけであります。 そういう意味で私は、事情聴取を受けた議員、秘書数を明らかにしていただきたい。時効で起訴を免れた議員を明らかにしていただきたい。職務権限がはっきりせず起訴を免れたのは一体だれであるのか。職務権限はあるけれども、そのことと献金との関係が具体的に結びつけ得なかったということでまた起訴を免れた人はだれであるのか。これらのことについてはっきりしていただきたい。そのことがまさに今国民が一番答えてほしいという疑問であるということをお尋ねしたいと思います。いかがでしょうか。
○谷川国務大臣 訴訟に関する書類の中には不起訴記録も含まれるのが多数説でございますが、当然この立法の趣旨は法務大臣も拘束をされます。ただし、国会におきまして政治的道義的責任の有無についてこれを明らかにしなければならぬということに相なりました場合に、手続によりまして国政調査権によりまする要請がございますと、私どもといたしましては法令の許す限りにおいてお手伝いをさせていただく、協力はさせていただきたい、こう考えております。 現在、この時点におきましては、その報告の内容、基準、こういった細かい取り決め、そういったものがございませんし、それからまた国会からそういうような御要請は今のところまだございません。私が今朝報告をいたしましたのは、予算委員長から捜査の処理についての報告をいたすように指示を受けましたので、報告をさせていただいた次第でございます。
○中野委員 法務大臣のその御答弁も先ほど来お聞きをいたしました。ならば私は、先般来、我が党のみならず他の野党からもリクルート事件に関与したいわゆる灰色高官の公表基準に関する見解または要望等を出しているわけであります。今後、これらのことにつきまして、引き続いて当委員会、理事会等で我々としては要求をさせていただきたい、こう思います。委員長において前向きのお取り計らいを御要望申し上げます。いかがですか。
○中尾委員長 ただいまの問題でございますが、中野君にお答えいたします。 先ほどの討論の中におきましても協議をいたしましたが、必要があれば、追って理事会におきまして、各党の御意見をよく承りまして対処したいと考えております。
○中野委員 この公表の基準また方法等について私ども野党から要望をいたしましても、よく言えば、大変与党の皆さんの慎重な姿勢、我々の気持ちからすれば、与党の皆さんの抵抗によってその内容が、その作業が進んでいかないという印象を強く持っているわけであります。総理におかれては、自民党総裁というお立場から、これら国民の疑念にこたえる前向きの姿勢を持って自民党をリードしていただきたいと思うのでありますが、いかがでありますか。
○宇野内閣総理大臣 法務大臣が言いましたように、院の要請に対しましては、法令の許す範囲内で私も検討をさせていただきたい、かように思います。
○中野委員 私は、与党の皆さんはぜひ積極的にお取り組みいただきたい。法律の許す範囲でと総理はおっしゃられた、私はそのことは法務大臣からお聞きをしている。しかし、より一層積極的な、もちろん法律の枠を超えろとは申し上げませんが、しかし、前向きのけじめをつける姿勢が必要でありますから、そのことを強く要請をいたしておきます。 次に、政治改革に移ります。 政治改革には大別して二つの改革があると思います。一つは、選挙を中心にした政治家と金の問題であります。いわゆる金は、出入りの問題両方あります。もう一つは、利益誘導政治の打破ということであります。 私は、この選挙をめぐる政治家と国民の関係でありますが、これは言うならば、政治家がみずからの信念を金で買われてはもちろんなりません。また、その金を利用して地盤培養をやり、また選挙対策をやっていく、このことも許されてはなりません。今政治倫理法、公職選挙法、そして政治資金規正法、そして我が党からは政党補助法、これは言うならば金との癒着を断ち切るために、公的資金によって政治活動や選挙が行われるように、言うならば、民主政治の根幹としてあらゆる政治家、候補者が金銭的な面でも平等に扱われる、そういう意味での政党補助法等を提唱しているわけであります。 これらにつきまして、先ほど来、るる同僚議員から質問がありましたので、詳しくここで触れることはいたしませんけれども、しかし、これら問題について、与党としても、また先ほど来言われております総理のリーダーシップの観点からもぜひ積極的なお取り組みをいただきたい。このことを強く要請をしたいわけでありますが、今後の方法とスケジュール、心構えについてお聞きをいたしたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 政治改革、今御指摘の面だけを申し上げますと、公選法改正、これは出と入りを大いに規制しなくちゃいけない。これは既に議員立法として自由民主党案が本院に提出をされております。ぜひともそうしたことで、国民もまた政治家も、ともどもに明瞭な金のかからない政治をしなければならない、かように考えております。 政治資金規正法に関しましても、既にいろいろな規制なりあるいはガラス張りなり、いやしくも公私混交しないという線をはっきり示した自民党案が出されております。 最後にお尋ねになられましたが、いわゆる政党法の必要性と申しましょうか、公費補助法、そうした御提言でございますが、これは有識者会議におきましても長中期の検討課題として政党法、政党への公的助成のあり方、これを掲げております。自民党の政治改革大綱におきましても、主として国庫補助を内容とする政党法の検討に入る、こういうふうにしておりますから、こうしたことは、私はやはり、国会において御論議をしていただくのは当然でございますが、私たちといたしましてもその動向を見守っていきたいと思います。 こうした中長期の問題は、いわゆる選挙制度審議会、これが行うわけでございますので、しばらくの間この審議会が全然開かれておりません。これであってはならないというので、私は組閣当日に自治大臣に、早速に審議会を開いて、そして今日いろいろな有識者提案等あるいは各党からもいろいろなお話もあろう、そうしたものをまとめてそこで審議をしていただきたいということでございますので、新しいメンバーも追って決まると思いますが、極めて近いうちにその会議の第一回目は開かれるのじゃないか。とにかく私としては、早くやってください、何も拙速をたっとぶわけじゃありません。短期の問題も中長期の問題もございますから、選挙区の問題もございます。そういう問題を含めましてお願いしています。それが今のところのスケジュールでございます。
○中野委員 選挙制度審議会が改めてスタートすることは私どもも歓迎であります。私も先般まで議運の理事会におりまして、議会制度協議会で二年前からそのことを主張し続けてまいりました。そのことは、当時から議運の理事をされていた郵政大臣、よく御存じのはずでございます。ゆえに、私からすれば、今ごろどうしてというぐちいの気持ちを強く持つのであります。むしろ積極的にお取り組みをいただきたいと思いますのと同時に、やはりいつまでも現状を続けるわけにはまいりません。やはりタイムリミットを設けるぐらいの考え方で、このころまでには、例えばこの政治改革を行わなければ解散をしないとか、または、ことしじゅうにはやるとか、そういうむしろタイムリミットを決めてやるぐらいの決意が必要であります。むしろ本来ですと、拙速になると言われるかもしれませんけれども、あらゆる選挙の前に、すなわち参議院選挙よりも前にやるぐらいの決意が必要でありますが、実際上はなかなかそれは言うはやすく行うはかたい。そのタイムリミットについて、目標について総理はどうお考えですか。
○宇野内閣総理大臣 明年の秋に国会百年式典を迎えるわけでございますから、そうしたことを一つの大きな目標といたしまして、それまでに国会もあるいは選挙制度も変わりましたということを私たちとしては実現したい、かように考えております。
○中野委員 第二は、利益誘導政治の打破であります。よく知事候補、市長候補の保守系の方が、私は中央との太いパイプを持っておりますと公約でおっしゃられる。これはまさに利益誘導政治の導入部であります。予算編成期の陳情合戦、また、高級官僚の立候補及び出身官庁の利用による選挙運動と利益誘導、これら一連の利益誘導政治の根幹となるもの、認識、意識、そういうものを打破していかなければなりません。 そのためには、補助金制度を思い切って廃止するぐらいの熱意、そして、ここ数年来我が党が御提案を申し上げております公共事業費等についてはむしろ補助金に当たる部分を一括して、そして、第二交付税制度という形で導入をする。そして、そのことが地方分権につながり、事務量の軽減につながり、行政改革が進み、政治の純化が行われる、こういう手順を踏みながらやっていくことが必要であろう、こう考えるわけでありますが、これらのことにつきましていかがお考えですか。
○村山国務大臣 補助金制度の問題でございますので、私から申し上げます。 補助金制度につきましては、今の御提言でございますが、こういう問題がございます。 一つは、国と地方の役割分担、そしてそれに伴う費用負担のあり方という問題、これが大問題でございます。そういう問題から考えますと、第二補助金法というので一括するのはどういうものであろうか、これが一つの問題点でございます。 それからもう一つは、補助金制度の一つの効能といたしまして、やはり全国同一水準ですべてのものが企画される。例えば一級国道であればこういうものである、こういうことで、全国的に全部同じレベルで公共事業を推進する必要のあるものについては、やはり補助金制度というのはそれなりに大きな効能を出しているわけでございます。 したがいまして、今の利益誘導という面からだけ補助金制度をとらえるのはいかがであろうかという感じがいたすのでございまして、その点はまた別途いろいろな考え方があるんではなかろうかという気がいたします。
○中野委員 利益誘導の一つの原因となっている補助金制度を、私が申し上げたような意識を持って勇断を奮って見直すという考え方が大切だと重ねて申し上げさせていただきたいのであります。 ちなみに、一たん中央へ集めたお金を地方に改めて交付するという形の、いわゆる各国の地方財政調整制度でありますが、これこそ大蔵省にお願いをして調べていただきました。各国の制度が違いますから一概に比較はできないにいたしましても、アメリカでその場合一〇%程度、これも漸減傾向にあるのであります。そして、イギリスの場合には、これまた一五%程度と言われております。一般交付金ですと一〇%程度であります。そして西ドイツにおいても一二%程度、フランス一〇%、日本は一九・六%、これは元年度一般会計予算であります。中央政府歳出に占める地方公共団体への補助金等の割合が、日本の場合には他の先進国に比べて二倍になっているわけであります。 言うならば、地方の自主財源をふやし、地方の独自性を伸ばし、そして地方分権を図っていくということが、むしろこれからの日本の政治のあり方だと思います。しかし、一概にすぐはそうはいきません。ゆえに、例えば第二交付税という、これですと中央と地方の比率は変わりませんけれども、少なくともひもつき的性格は明らかに変わる。そういう考え方に立って御検討をいただきたいと思うのでありますが、いかがでございましょうか。
○坂野国務大臣 中央と地方の問題でございますので、私の方からまずお答えいたしたいと思います。 御案内のとおりに、地方制度調査会、また行革審、中で中央と地方との行政分担、財政分担をどうするかということが真剣に検討されているということは御承知のとおりでございます。先生のおっしゃるように、できるだけ地方に権限を移譲して、地方の自主的な考え方によってやっていこう、ふるさと創生もその一つでございますが、方向としてはそういうことでございますけれども、例えば公共事業等につきましては、やはり中央で全国的なバランス、一貫した計画というものがなければ、例えば道路を考えますときに、ばらばらの計画というものを地方でつくっては一貫性がないわけでございます、一つの例でございますが。 そういうことを考えますときに、一概に第二補助金、第二交付税というようなことを、いきなりそこまでいくのはどうか。先生のおっしゃることはよくわかりますので、私どもの方向としては、できるだけ地方に権限を持たし、地方の自主的な考え方によって事業を進めるということは賛成でございますけれども、今おっしゃるような、いきなりそこまでいくのはちょっとやはり慎重を要するんじゃないかというぐあいに考えております。
○中野委員 改革前進内閣にはそのくらいの前向きの姿勢が必要であろうと私は考えますので、再度、自治大臣、その言わんとする意味はおわかりだということでありますから、強く御要望を申し上げておきたいと思います。 まさに私は、こういう二つの政治改革を通じて国民に信頼される政治を確立をしていきたいという気持ちを持ちながら努力を私どもしてまいりたいと思います。ちなみにイギリスのことわざに、腐った卵でおいしいオムレツはつくれないということわざがございます。これはまさに家庭とも直結する話でございます。我々としては、ぜひこの腐った卵にならないように、おいしいオムレツをつくることのできる新鮮な卵であり続けることができるように努力をしたいものと思います。 次に、消費税の問題に移らせていただきます。 消費税に対する国民感情と総理の意識の差でありますが、先般の総理の所信表明の中で、「消費者や事業者の皆様には、適切かつ冷静に対応していただき、全体として見れば、おおむね円滑に実施されていると受けとめております。」と、いとも簡単におっしゃられました。しかし私は、国民感情、庶民感情からはこれほどかけ離れた言葉はないと思います。今さら消費税に対する各世論調査の結果を申し上げるまでもないと思います。現在施行されている消費税でいいという人はまさにわずか一%しがなかったという世論調査の事実もあるのでありまして、私どもは改めてその内容を含めて、廃止を含めて再検討がされなければならないものと考えておるわけであります。 ちなみに、この消費税は、今日までの経験から申しますと、弱い立場の人をより一層いじめているということが言えると思います。すなわち、年金生活者、身体障害者、低所得者はもとよりのこと、下請業者、そして流通過程で言えば消費者と直接接する町の商店等々、ここのところはまさに挟み打ちに遭う形で大変に困惑をしているわけであります。 時間の都合でまとめて申し上げますけれども、私どもは、加えてそういう状況の中で物価高が忍び寄りインフレの状況、一方で為替レートは、きょうは一ドル百四十七円までついに上がってしまっております。また、国内では中小企業を中心に人手不足も深刻であります。建設業で例えますと、日雇い日当、東京で五万円もすると言われておりますし、名古屋あたりですと三万円くらいだとさえも言われているわけでありまして、これまた経済のゆがみの一例であります。 また、消費税、日本では記帳義務というのは法律上一応はありますが、罰則はありません。記帳しなかったからといってその事業者に罰則が科せられるということはありません。しかるに諸外国で例のない帳簿方式の消費税であります。これらのことを考え合わせますと、制度的にも内容的にも欠陥だらけの消費税ということになるのではありませんでしょうか。私どもは、そういう意味でまさに廃案を含む見直しが必要だというふうに主張をさせていただくわけであります。 ちなみに、例えば食事をした帰り際に料金を払うけれども、消費税は嫌だと言われた場合はどうするのでしょうか。飲食業者の皆さん、まさにもとの料飲税の方がよっぽどよかったとおっしゃっておられます。その場合は、納税義務者は事業者、負担は消費者、そのことが明確になっている。しかし、今はそれさえも明確になっていないのです。租税法定主義は、まさに税法は税を取ることが目的ではなくて国民に税法で決められた以上の税は取られないことを保証するもの、すなわち税法とは納税者を保護するものという本来の考え方が今おろそかにされているのではないでしょうか。そういう意味で、私は、消費税について、総理は見直し論をおっしゃっておられますけれども、その内容において、単に税調にお任せをするというのではなくて、もっと国民感情をシビアに受けとめて、そして本当に国民の、とりわけ弱い人の立場に立つで税制がいかにあるべきかをお考えになるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○村山国務大臣 私から逐次お答え申し上げます。 今、最初は、経済的弱者の話でございますが、これは所得税、住民税を納めていない方については歳出できめ細かく配慮してあるということを申し上げておるのでございまして、そのことをよくPRしたい、このように思っております。 それから、帳簿方式で、これはなじまないんじゃないかということでございますが、御案内のように、所得税、法人税に必要な帳簿はありますから、特に消費税のための帳簿を設ける必要はないということを申し上げておるのでございます。 それから、料飲税に比べて納税義務者がはっきりしないじゃないかという話でございますが、これは消費税法第五条で、その物品を売る人、サービスを売る人、そういう有償であった人は全部納税義務者になりますと明定してございます。輸入貨物については、引き取り者が納税義務者であるということも明定してあるわけでございます。 それから、これによってインフレになりやしないか。そういうことはございません。一過性の問題でございまして、先般も申し上げましたように、東京都区部では一・五%ということでございます。日本の物価は、今は対前年比で三%ぐらいでございますが、これは世界の中で今のところ最も安定している物価であることは、もう御承知のとおりでございます。 それで、あとは先ほど申し上げ、総理からも我々言いつかって指示を受けておりますけれども、見直し規定は既にこの税革法で入っております。したがいまして、それのチェックポイントをはっきりいたしまして、これから税制調査会の方に御勉強いただいて、あらゆる万般の準備を整えてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○中野委員 税制調査会に単にお任せするのではなくて、どれだけの決意を持って国民感情をしっかりと身に受けとめて改革に取り組むかという決意をお尋ねしたのです。総理からお答えいただきたいと思います。
○宇野内閣総理大臣 この問題もしばしばお答えいたしておりますが、本当に今御指摘なさいましたようないろんなとまどいが国民にはあることは事実であります。消費者にもあり事業者にもあります。そうした問題に私は謙虚に耳を傾ける、そして私自身も、来年の五月が見直したというが、そうしたことを待たずに勉強会を始めてください、そして正すべきところがあれば正す、これが私の方針でございます。
○中野委員 この消費税の問題を含めまして、ある意味では弱い人、同時にまた、とりわけ女性の方が多いかと思いますけれども、例えばパート労働の皆さんの場合、共働き世帯に結果として大変、この税制全般の仕組みの中ですが、冷たい問題が起こっていると思うのであります。むしろ、例えばパートタイマーの課税最低限は九十万から九十二万円に引き上げられましたけれども、ところが、その九十二万円を超える前に仕事をやめざるを得ない、セーブせざるを得ないという実態は変わりません。また、税制の問題のみならず、夫の会社が妻の収入が年間九十二万円を超しますと配偶者手当を外してしまう。さらには、百十万円超になると夫の健康保険の被扶養者から外れ、自分で国民保険に加入しなければならない。トータルをいたしまして、その他、どうしても支出が共働きの場合にはふえるという傾向もある中で、配偶者特別控除が利用できないというのは極めて大きな欠陥ということになってきているわけであります。これらのことについては、改めて検討を、それこそ早急にしなければならない問題であると思います。 もう一つ、不公平税制の問題でありますけれども、消費、所得、資産、この税率のかけ方、これが余り率としては変わっていないという現状があります、数字は省略いたしますが。しかし、そういう中で私は、土地や株の高騰によって資産格差が拡大している状況の中で、この資産課税の強化というのは、一定の中小企業等へは配慮を当然しなければなりませんけれども、検討されてしかるべきだと思うのであります。 ちなみに、昭和六十一年末から六十二年までの土地資産の増価は千二百六十二兆円から千六百三十八兆円になっている。また、株式についても三百七十五兆円から五百三兆円になっている。しかし、これらにつきましては課税がほとんどなされていない等々のことを含めまして、私どもは指摘をしているわけでありますが、この税制のあり方、まさに再改正をしなければならないというふうに思うのでありますが、いかがでしょうか。
○村山国務大臣 最初、配偶者控除のお話を夫婦共稼ぎについておっしゃいましたが、ちょっと申し上げておきますと、これは御案内のように、日本は課税単位を稼得者本人にしているわけでございます。私は最も進んだ税制だと思っているのでございます。したがいまして、夫婦共稼ぎの場合にはそれぞれ基礎控除が働いてまいりますし、もしそれが勤労所得であれば給与所得控除も働くわけでございます。したがって、そこには配偶者控除がないわけでございます。 アメリカのように、夫婦を一つの世帯単位にいたしますと、これは二分二乗という問題になります。それから英国のように、全部の世帯を単位にいたしますと、すべての所得を合算するということになっているわけでございます。かつては日本もそうでございましたが、今は最も進んだ制度をとっておると我々は思っております。 しかし、仰せのように、パートの問題がございましたので、今度はちょうど、別の方法でやったわけでございますけれども、配偶者特別控除というものをやはり設けさせていただきました。これは、事業所得者等が所得が分割できるのに給与所得者は分割できないという、そこの不均衡に着目してつくった制度でございます。したがいまして、その結果としまして、夫婦共稼ぎのところでは、配偶者特別控除が本人について認められる範囲が広がったということは、御案内のとおりでございます。 それからもう一つの問題、資産課税の問題でございます。これは、主として今おっしゃったのは、資産所得課税をもう少し合理化したらどうか、こういうお話だろうと思いますが、何遍も申し上げておりますように、今度与野党の方で大体話ができまして、そうしてキャピタルゲインあるいは利子所得につきましては納税者番号等、これはどういうふうな形になっていきますか検討課題でございますけれども、その整備を待って、その方向で検討してまいりましょうということで、既に各省庁で今問題を詰めているところでございます。 土地税制につきましては、何遍も税制改革の方が先行してやっておりますけれども、我々率直に認めて、余り効果は上がっていないなと。これはやはり土地に関する基本的な国民的合意ができなければ無理ではなかろうか、税制だけがやろうとしても。そこで、土地基本法ができることを待ちまして、そうして他の、例えば国土利用法の問題であるとかいろいろな関連法規がございますので、それと一環の施策として、土地税制についても、その上でやはり思い切った施策をとることが必要ではないか、このように考えているところでございます。
○中野委員 配偶者特別控除につきましては、むしろその適用がなされても、範囲が十分効果を上げていない、一千万円ぐらいまでは合算して、その適用を受けられるようにという拡大等を含めて検討されるべきだということを申し上げたいわけでありまして、時間がございませんから、そのことについては終わります。いずれにせよ、総理にお尋ねする時間が大蔵大臣の御答弁でとられてしまいましたが、ぜひ国民の深刻な悩みをしっかり受けとめて税制の再改革に取り組んでいただきたいと思います。私どもまたそういう努力をいたしたいと思います。 最後に、最近の社会風潮と教育の問題についてお尋ねを一点だけいたします。 足立区綾瀬の事件を取り上げるまでもなく、青少年に絡んだ事件、子供が殺される、または青少年が友達を殺す、その残虐なやり方はますますひどくなっていることが指摘をされているわけであります。続発をしているわけであります。そのときに、学校が悪い、いや家庭が悪い、いや社会環境が悪いと責任のなすり合いをしているような傾向も見られます。私に言わせていただければ、その三つの環境のうちどれか一つだけでもしっかりしておれば、あのような事件は起こらないと思うのです。学校も家庭も社会環境もすべて悪かったからこそ、その子供たちの救われる場所がなかったのだ、そしてあのような事件に走ったのだ。以前自殺が連続をいたしましたときに、自殺に対する懇談会がつくられていろいろな対応をされましたけれども、余りにもひどい現在のこの社会風潮に対して政府として真剣な取り組みが必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○池田国務大臣 お答え申し上げます。 青少年犯罪、六十三年度におきまして、十九万三千件という、五十九年、六十年に次ぐ高い水準でございますし、また、ただいま御指摘のとおり、非常に凶悪な事犯が生じてきておるわけでございます。その要因なり背景というものはいろいろございましょうけれども、今御指摘のように、家庭、学校、そうしてまた地域社会、いずれにしても大人社会の反映ではないかと思うのでございます。家庭におきましても、最近の核家族化あるいは子供の数が少なくなる等々の関係もございまして、いわゆる発育段階に応じてどのように教育をしていくかあるいは愛情を注いでいくか、そういったところがよくわかっていないという問題もあるようでございます。また、学校におきましても、いわゆる学歴偏重の風潮と申しましょうか、そういった社会風潮を反映いたしまして、偏差値重視、そうして没個性の教育が行われる、こんな点があろうかと存じます。それからさらに、御指摘のとおり、社会におきまして、最近、豊かな社会は結構なんでございますけれども、物質本位あるいは自己中心的な風潮がある、これが非常に大きな原因になっているんじゃないかと思います。 そういった観点から申しまして、家庭、学校、社会のどれか一つでもという御指摘でございましたけれども、私どもは、その三つの分野を調整いたしまして、連携をうまくとりまして、何とかこういった風潮、対症療法だけではなくて、本当に少年非行の根源のところを直していかなくちゃいけない、このように考えている次第でございます。 そういったことで、政府におきましても、やや具体的に申しますと、関係省庁で局長会議の申し合わせをやりまして、国民運動の展開、広報啓発活動の強化、たまたま来月、七月が「青少年を非行からまもる全国強調月間」、こういうことになっておりますが、各省庁にいろいろやっていただく、こんなことも考えておりますし、あるいは健全な家庭づくりあるいは学校における生徒指導、それから地域社会におきます社会参加、ボランティア活動であるとか、そういったことを各種、政府一体となりまして進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○中野委員 時間が参りましたので、終わりますが、どうか国民の悲痛な願い、とりわけ今の青少年の問題は、お母さんの切なる願いにこたえて最大の努力を政府挙げて取り組んでいただけることを要請をして、質問を終わります。
○中尾委員長 これにて中野君の質疑は終了いたしました。 次に、東中光雄君。
○東中委員 日本共産党・革新共同を代表して、総理に質問をいたします。 けさ、リクルート事件の捜査結果に関する報告が出されました。この内容を見てみますと、既に起訴された者あるいはおおむね公にされている者だけが中心になっています。これはリクルート問題の全容を解明して、その責任を明らかにして初めて本当にリクルート疑獄の問題の対策、防止ということになるんだ。まず解明をしなければいかぬという点からいうならば、これはむしろ幕引きになっているというふうに思います。 それだけじゃなくて、この内容を見まして、私非常に驚きました。未公開株の譲渡についての刑事責任の追及は、起訴された二人以外は刑事責任の追及として立件さえしていない。捜査さえしていない。検討したと書いてあるだけですよ。こういうことになっておるんだなと思いました。政治資金規正法関係については、これは捜査したと書いてある。しかし、贈収賄の問題についていえば、藤波さんとそして池田さん以外は刑事事件としての立件も捜査もしていないんだ。何ということだろうというふうに思っています。 そういう極めて不十分なもので、全容の解明をすることを改めて強く要求しておくものでありますが、ただ、この報告の中で非常に重要な問題点が含まれております。記載によりますと、「昭和六十一年九月に行われたコスモス社の未公開株式の譲渡につきましては、その中に、藤波議員及び池田議員を除く十一名の国会議員に係る合計十万株の譲渡が含まれております」、こう言われています。十一名の国会議員に係る十万の譲渡株というのがあったということを認定されたわけですね。十一名というのはだれですか。そして、十万株というのはどこのだれに何ぼ渡したということなのか。ここまで言われたのだから、その内容を明らかにされたい。
○根來政府委員 最初に、御発言の中で、捜査をしてないんじゃないかという御発言がございましたが、これは若干誤解があると思います。「以上申し上げました事実以外の事実に関する捜査結果について申し述べます。」こう述べておるわけでございます。また、「合計十万株の譲渡が含まれておりますが、捜査収集した証拠に基づいて検討を加えた結果、」こう書いておりますので、言葉の問題としては、確かに「検討」とは書いておりますけれども、実質は捜査をしたということは明らかにしておると思います。 なお、十一名の国会議員の氏名でございますが、これについては答弁は差し控えたいと思います。といいますのは、この十一名のお名前を出すことはたやすいことでございますけれども、ただ、出しますと、これはいわゆる灰色議員だという評価をされるおそれがあると思います。先ほど申しましたように、灰色というのは私どもが決めるわけではなくて、国会でお決めになる話でございます。それを私どもがかりそめにも政治的道義的責任があるものとして指摘すると、我々の越権ということになりかねないことになると思います。したがいまして、答弁を差し控えたいと申し上げるわけでございます。
○東中委員 「十一名の国会議員に係る合計十万株の譲渡」の中には中曽根康弘元首相の二万株が入っておりますか、入っておりませんか。
○根來政府委員 個々にそういうふうに聞かれると非常に困惑するわけでございますが、これは国会の証言の中で中曽根証人自身がおっしゃっていることでございますので、私どもそれを否定するわけではございません。
○東中委員 中曽根元首相に係る、だから中曽根議員に対する二万株が入っているかどうか。中曽根さんが国会で言うたのは、そうは言わないで、二万九千株を、それぞれ上和田氏と筑比地氏とそれから太田さんですかに渡ったんだ、こういう趣旨の証言をしているわけです。 ところが、ここで書かれている十万株という数字、これでいきますと、秘書の分と言われた三千株というのは全部のけて、中曽根さんには二万株行ったんだという計算をして初めてこの十一名に十万株という数字が出てくるんです。そういう関係、これは刑事局長十分知っているはずですよ。そこをはっきりとしてください。
○根來政府委員 これも、私どもの報告が悪いとおっしゃればそういうことになろうかと思いますが、「国会議員に係る」というのは、国会議員に直接行ったという点ではなくて、国会議員の秘書あるいは親族等を含めた者に、いわゆるそれが名義人となって未公開株が行ったという意味でございます。この十万株というのは、そういう意味で、秘書、全部含めた数で計算しております。
○東中委員 竹下さんの親類の関係は入っているのですか、入っていないのですか。
○根來政府委員 これも竹下前総理が国会で明言されたことでございますので、私どもは否定する立場ではございませんが、当然入れております。
○東中委員 そうしますと、竹下さんにしましても中曽根さんにしても、自分にかかわるんじゃないんだ、自分の秘書があるいは親類の人がやったんだ、こういうふうに言ってきたわけです。ところがこの報告では「国会議員に係る合計十万株」、国会議員の秘書に係る、あるいは国会議員周辺のということは書いてないのです。非常に厳格に書いてあるわけです。 そして、この十万株というのは、二千株あるいは三千株という半端の分ですね、これは秘書の分ですというふうに江副氏が言っている部分、その部分をのけて、そして十一名、これはもう名前が挙がっている十三名のうちの池田さんと藤波さんをのけた十一名ですから、いわば公知の事実なんです。それで、十万株ということになるというのは、秘書の分をのけた。だから、竹下さんの場合で言えば、それは十万の中に入っているんだといえば、そうすると、亡くなった青木秘書の二千株分は外して、そして福田さん名義になっておった一万株は国会議員に係る中に入ってくる、こういうことになります。だから、検察庁の認定が国会議員に係るものが十万株だと言うたことは、私は関係ない、秘書のものであったと言っていた中曽根さんの――あの人は宣誓証言ですから、それはここで言うたことは偽証であったという結論になるんです。 それから、竹下さんはここで、私は全然知らないんだ、福田さんがやったことなんだ、こう言っておったのは、これは重大な食言であったということになるのです。検察庁は、その内容は言わないと言って、しかし発表した文章自体では「十一名の国会議員に係る合計十万株の譲渡」、こう書いた以上は、秘書名義で、五千株、一万株でない、端数の分だけのけて十万株であるというのです。こういう重大な問題を持ってくるわけですな。 この報告自体の中からいよいよ疑惑が深まってくる。検察庁が捜査したことの内容をこういうふうに発表しておきながら、なおその実態を言わない、こういうことはいよいよ隠してしまおう、幕引きをしてしまおうということの何よりのあらわれだというふうに言わざるを得ません。 刑事局長、内容を、十万株になった根拠を説明してください。
○根來政府委員 ただいまのお話をお聞きして、少し私の説明が不足しておるのか、あるいは誤解されているのかその辺よくわかりませんけれども、要するに「国会議員に係る」というのは、先ほど申しましたように、国会議員に直接行っているということのみを意味しているのではなくて、その秘書とかあるいは親戚とかあるいは身内の方とか、そういう方を譲り受け名義人として行ったものを含めて、その内容が十万株である、こう言っているわけでございます。個々に計算結果を申し上げることは全容を明らかにすることでございますので差し控えたいと思いますけれども、そういう計算で申し上げているわけでございます。
○東中委員 この報告によりますと、参考人で取り調べた人が約三千八百名というふうになっております。ここで問題になった国会議員、政治家で、直接取り調べた人はどういう人たちなんですか。何人、だれですか。明らかにしていただきたい。
○根來政府委員 これは従来から申し上げておりますように、一切私どもの方としてはお答えいたしかねる問題でございます。
○東中委員 捜査の段階では捜査の秘密ということがあります。しかし、今や捜査終結だ、こう言うのでしょう。そして、八カ月にわたって三千八百人も調べたんだと言うけれども、しかし問題の、刑事事件として捜査をしたと言うのでしょう、捜査をしたら、それで立件したのかといったら、立件したとは言わなかった、今。しかし捜査をしたんだ、こう言うた。立件したら被疑者にして調べるわけですね。贈収賄事件なんていうのは、わいろを渡す人ももらう人も公然とする人はだれもおらぬのです。こっそりやるのです。被害者がないのです。両方とも犯人なんです。だから隠そう隠そうとするのです。これは事柄の性質がそうなんです。それを検察庁が、株をもらった、未公開株をもらった、値上がり確実のものをもらったというその本人に調べたのか、調べてもいない、そして刑事責任はなかったのです、こんなばかなことがありますか。こういうことは、検察庁はもう故意にやめたということを言わざるを得ないのです。 こういう点で言いますならば、あの捜査の段階で、竹下当時の首相が、検察行政も含めて私は行政の長であるということを言いましたですね。あるいは、高辻法務大臣は、総理から指揮があれば検察庁にそれをやらせるという趣旨のことを非常に強く言いました。こういう圧力の中で、みんなそう思っていますよ、そういう圧力の中で実際は何かわからぬままにしてしまったという形です。問題の政治家自身を調べもしていない。調べているのか調べていないかということも言わない。しかし、十万株をもらった十一人の国会議員がいるということだけ言って、肝心のことは言わない。これは全くの幕引きで許されないということをはっきり申し上げておきたいと思います。 時間がないので……。
○谷川国務大臣 二百六十日に及んで五十二人の検察官並びにそのほぼ三倍に及ぶ検察事務官を投入いたしまして鋭意捜査をいたしました事件でございます。 私は、検察当局がまさに寝食を忘れて努力をした、その努力を多といたしております。それから前法務大臣のお話もございましたが、私が存じている限りにおきましては、内閣法第六条に基づいて、一般論として申し述べたことでありまして、このいわゆるリクルート事件における指揮権発動なるものは、そういうものはいささかもなかったと私はそう確信をいたしております。改めてはっきりこの点につきましては御報告申し上げさせていただきます。
○東中委員 内容については一切言わない。捜査記録――もう捜査は終結をした、起訴はしなかった、何にも捜査の秘密として保持しておかなければいけない問題というのはないわけです。そして、国会議員には十万株行ったということは認めておきながら、職務権限がないんだとか、あるいは対価関係がよくわからなかったんだと言っているけれども、そのことを本人に調べたのか。調べたということさえ言わない。これはもう隠していると言われても仕方がないです。全くけしからぬことであります。 時間がありませんから、次に申し上げます。 中国の事態についてお伺いします。 中国においては、党と政府の指導部が平和的な民主運動に対する野蛮きわまりない流血の武力弾圧を行った。これは現代史における最大の蛮行、大虐殺だと言ってもいいと思うのです。国際世論は一斉にこれに対して抗議をし、そして非難をしている、これは当然のことだと思うのですね。それは結局重大な人権問題だ。しかも、人権問題や国際問題托国際人権問題についてああいう歴史上ないような暴挙がやられておるのに、日本政府は何にも抗議もしない、大きな国際的な流れに反した動きをとっている、こういう状態になっています。 そして、隣であるから、隣国であるから、過去の歴史がどうだから、そういうことを言われておりますが、この国際人権問題についてはっきりとした立場をとるべきじゃないか。今政府は――中国の政府と党は九日の日に鄧小平などがテレビに出てきました。そして、一点の反省もないところか、今大弾圧がやられておりますね。だから、そういう大弾圧がやられておる、そして鎮圧されてしまったらそれでええという姿勢をとっておられるのかどうか、こう言いたくなるわけであります。 隣国だかち速やかに平静に混乱がおさまるように期待している、祈っているというふうに総理は言われましたね。今の状態をどういうふうに見ておられるのか。隣国だからといったら、北朝鮮がかつて大韓航空機の爆破をやったとき、政府はすぐに、当然のことですが、措置された。我々も当然許されないということを言いました。ところが、何で中国なら言わないのか。これは非常に重大な問題だと思いますので、まず総理に姿勢をお聞きしたい。
○宇野内閣総理大臣 仰せのとおり、いろいろ批判は受けております。早かったかとかあるいは遅かったかとかいろいろございます。しかし、私はあくまでも私の信念で、中国は隣国である、アメリカと中国の関係とは違う、こういう観点に立っておりましたし、特に、八千三百名からの邦人がいらっしゃる、きっと邦人の中には帰国を望まれる方もいるであろう、そうしたためにも、やはりその帰国の事務を扱う人はだれなんだろうということも考えなくちゃなりません。しばらくそうした意味で私は様子を静観させていただきました。現に山村運輸大臣は素早く帰国の手続をされたのですが、なかなか臨時便の着陸さえ許可がおりなかったのですよ。したがいまして、大混乱を来したということは事実でございます。しかしながら、やはり日本政府がそうしたことも要請し、なおかつ大使館も働いてくれまして、そうして十便飛んだ、それでほとんどの人が帰ってこられた、こういうことでございますから、この点私はやはり慎重であってよかったと思います。 ただ、東中さんが御指摘されました人道上の問題は、私はこれはもうはっきり申し上げなければならないというので、両院の本会議で、国民に銃口を向けるというようなことのごときはまことにもって人道上の問題だ、許容しがたい、こうしたことは村田次官を通じまして、そして中国の在日大使にお伝えしました。 だから、私たちはそういう今回の中国のいろんな混乱につきまして見解を明らかにいたしております。現在はややおさまった、また鄧小平、李鵬両氏の路線によって大体小康を保つやにうかがわれるが、今後どうなるかということもございましょうから、十二分にやはり我々はこれを静かに見守りながら素早な対応をすることを忘れてはならない、かように思っております。 恐らく、やはりそうした人道上の問題というのは常に国際会議におきましても問題になりますから、これは問題になることだろうと思いますが、現にアメリカとそして中国の間は非常に悪くなっちまったというような問題があったり、いろいろあるのです。我々といたしましては、まあ仰せを決して私は否定するものではありませんけれども、政府は政府なりの判断によって今回対処したということを申し上げておきたいと思います。
○東中委員 国際人権問題に対する政府の態度は相手によって違う、中国に対しては非常に気兼ねをしている、こういう態度、姿勢というのはこれは許されないと思います。 それで、きょうの昼のニュースで北京の日本大使館はビザの発行を停止したというふうに報道されましたが、これは中国経由の第三国人はビザなしていいわけですから、これは中国人の来るのをチェックするというのか、どういう意図ですか。
○長谷川(和)政府委員 九日あるいはそれ以前、動乱の最中におきましては、大使館は二十四時間態勢で邦人の救出に当たっておりまして、その時点におきましては通常の査証業務はほぼ停止しておりました。そういうようなことから、恐らく外部の方からビザの発給は停止したととられたと思いますが、在中国の日本大使館は、大使館の本館において通常のビザの発給を含む査証業務あるいは領事事務、これをやっておりました。御参考までに御報告いたします。
○東中委員 中国のあの流血の弾圧に抗議していた在日中国人留学生の中には、中国政府が本国送還に乗り出してくるのじゃないか、あるいは中国国内の弾圧が終われば海外の留学生に手が及ぶというふうなことがあるのではないか、帰国はしたくない、どうなるかわからぬ。だから、パスポートの期限が切れてもあるいはビザの期限が切れても、これはビザの発行について延期を禁止してくれというようなことを中国側が要請してきたとしても、日本にとどまれるようにしてほしいというふうな声が出ておりますが、そういうことに対する対応を、政府はどうしますか。
○長谷川(和)政府委員 政府としましては、現在の状態にかんがみまして、我が国に滞在中の中国人の方々、学生を含めまして、こういった方々からビザの滞在期間の延長の申請があった場合には、本件につきましてケース・バイ・ケースで好意的に対応する、こういう決定を既にしております。
○東中委員 中国政府からビザの延長を停止してくれというふうな要請が来てもそれは拒否するというふうに聞いていいか。 それからもう一つ、昨年は竹下当時の首相が中国を訪問して、九〇年度から八千百億円の円借款を約束するなど中国に対する資金協力、技術協力が大きく進められておりますが、これは今度の流血の人権問題が起こっている中でどうされるのか、お伺いをしたい。
○長谷川(和)政府委員 中国に対する経済協力の問題でございますが、政府としましては、現在の中国の国内情勢の帰趨を慎重に見きわめまして、同時に中国に関する国際的な動向をも勘案しまして、その時点で改めて策定したいと考えております。
○東中委員 改めて策定したいというのは、今あるやつはどうなるのですか。そのまま続けるのですか。
○松浦政府委員 お答えいたします。 基本的な考えに関しましては今、長谷川アジア局長から御説明したとおりでございますけれども、現下の情勢にかんがみまして、つまり、北京在住の邦人に対しまして退避勧告が出ましたことを受けまして、私どもは具体的に二つのアクションをとりました。一つは、経済協力関係のミッションの派遣を延期いたしました。それから、北京及び北京周辺に派遣しておりました技術協力専門家、それから海外青年協力隊員、百名余りでございますけれども、引き揚げることにいたしました。 以上の二点でございます。
○東中委員 国際人権問題に対してははっきりとした態度をとるということを政府に強く要求をしておきます。 次は、首相のいわゆる女性問題についてでありますが、この問題については、先ほど来首相は、この種の報道に関しては公の場で述べることは差し控えたい、要するに私生活に関することだというふうに言われているように思うわけです。しかし、私は今度の問題は、サンデー毎日が報道したにしても、今じゃワシントン・ポストそれからニューヨーク・タイムズあるいは英国のザ・タイムズやフィナンシャル・タイムズなどの要するに有力紙がずっと国際的に出ていっているということで、日本の対応を皆注目していますね。これは日本の政治のモラルの問題として注目しているということだと思うのです。だから、個人的な、私生活についての個人的興味とかそんなことじゃないのですから、事は政治家のモラルの問題なんだ、女性問題、そういうことで今までに政治家の倫理として問われておるわけですので、国際的な状態はどうかということを私、若干調べてみました。 アメリカで倫理規範、行為規範が最初にできた一九六七年は、そのときに起こった問題というのはパウエル下院議員事件と言われていますが、この人が愛人を議員の秘書にして、そして登録をして給料をもらった、こういうことが問題になって、要するに愛人問題が関連をしてこういう厳しい規範が出てきた、行為規範ということ、これが一つであります。その後、御承知のように米大統領選挙でハート上院議員は、ワシントン・ポストがセックススキャンダルを報道してついに大統領候補をおりざるを得なかった。これもやはりそういうモラル、政治家のモラルということが非常に問題になっておる。それからタワー氏が米国防長官選任で女性問題が問題になって、これはこれだけじゃありませんが問題になって承認されなかった。 この問題についてアメリカの上院軍事委員会が報告書を二月二十八日に出しています。それを見てみますとこういうことが書いてありますね。 米軍は女性を軍に採用することを進め、あらゆる分野において平等な取り扱いをしなければならないことになっているが、女性に対する差別、性的虐待 いわゆる女性問題ですね。 は依然として残っておる。国防長官の行為は立派な非の打ちどころのないものでなければならない。かつ、最高度のモラル基準に達したものでなければならない。これに反する女性問題に関するタワー氏の行為は、国防省の長、世界の全米軍を指揮する最高責任者としては不適格である。 こういうふうに書いています。 だから、議会で論議をして、この問題は、女性問題はそういう政治家のモラルとして公式にやはりやっているわけですね。こういう例が最近の例であります。イギリスでも、サッチャー政権のもとで八三年の十月にパーキンソン貿易・産業大臣が女性問題でサッチャー氏から罷免された。それから八六年の三月、保守党のアーチャー幹事長がやはりロンドンで売春婦等のスキャンダルが出てやめた。だから基準が、やはり政治家のモラルの問題としてその政治家の資格が問われるような問題になってくる。個人的な単なる私生活という問題ではないんだと思いますので、この問題についてははっきりとした姿勢を示してほしい。特にサミットへ行かれるわけですから、サッチャー首相も来るわけですから、そういう状態で、これはもう既に報道されているわけですからね、それに対する態度をはっきりとしなければ、これはもう私的なものだから言わないんだ、触れないんだ、これだけではどうもいかぬじゃないかと思うのですが、いかがですか。
○宇野内閣総理大臣 非常にお騒がせしていると思いますが、この問題はこうした公のところでお話しする問題ではない、私はかように思っております。 なおかつ、国際上の問題でございますが、これは私、大いに努力をいたしまして、我が国のためにも世界のためにも頑張っていきたい、かように思っております。
○東中委員 それでは国際的な――私的な問題だということが日本ではまかり通ってしまう、日本の政治は何とまあということになってしまうと思うのですが、この問題を報道したサンデー毎日の牧太郎編集次長が、真っ正面から取り上げた理由を新聞でこう言っております。 一つは、金で女性を自由にしたこと。 二つ目は、宇野首相は、リクルート事件を経て、自民党が政治力や政策力ではなく、クリーン度だけで選んだ人物だ。その人間が「人間の倫理」に反していること。 第三は、政治家が金で女性を自由にした場合、議員歳費を使ったのだろうか。だとしたら国民の血税だ。政治資金を使ったとしたら、政治活動の名目で、無税で、企業からもらった金を、自分の欲望を満たすために使ったことになる。 こういうふうに言っているのですが、私はこれは一つの見識だと思うのです。だから、こういうものに対して総理どう思われますか。こういう牧さんの見解に対してどう思われます。
○中尾委員長 東中君、百十九条、国会法をよく読んでください。国会法を遵守してください。委員長として申し上げます。百十九条並びに百二十条、百二十条では「これを議院に訴えて処分を求めることができる。」と書いてあります。「又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。」と決めてあります。これをどのようにお考えになっておるのか。それを読んでから申し上げてください。
○東中委員 私生活に関する問題ではないのだ。単なる私生活の問題ではなくて、国際的にどこへ行ったって、これは政治家のモラルの問題として一つの基準がもう出ていっているわけでしょう。そういう問題なのだ。そうであるからこそここで問題にしているので、私生活を追及しているのではないと私、先ほどから言っているとおりであります。それどころか……
○中尾委員長 国会法に基づいてひとつ討議をしてください。
○東中委員 国会法に基づいてモラルの問題を聞いているのであって、私生活に打撃を与えるためにやっているのでもなければ、そういうものではないということであります。
○中尾委員長 答弁する必要なし。
○東中委員 何ですか、委員長が答弁する必要なしと今言われたのですね。
○中尾委員長 では、それに対して答弁する用意があるのならば、どうぞ。内閣総理大臣宇野宗佑君。
○宇野内閣総理大臣 今、何とかいう編集長のお話をされて、どうか、こういうふうな質問でございましたから、そうしたことにも私は答えません。
○東中委員 それは私生活に関することを聞いているのじゃなくて、こういう公的な問題として出していることについての見解を聞いてもそれも自分の私生活に関するものだという、私生活に関しておれば、そうしたら何でも公の場では物を言わない、こういう世界で例のないような、そういうことが、日本の政治モラルに対するあるいは女性の倫理基準というようなものについて非常に後進だということを示していることになります。 もともと首相、総理というのは政府の婦人問題企画推進本部の本部長であります。これは国連婦人十年を踏まえて女子差別撤廃を推進する本部だ。だから、女子差別撤廃ということを推進する日本の一番責任者でしょう。そして、国連の舞台での推進の日本の本部長であって、その人がこの問題が、婦人の差別問題が起こったとき、それは私生活に関することだから一切公の場では答えないのだ、これじゃ婦人団体の人たちが抗議の声が出てきて、それは婦人問題企画推進本部長たるの資格なし、こういう声が出てきていますよ。それについてどう思われますか。
○中尾委員長 だれに聞いているんですか。
○東中委員 総理に聞いています。
○宇野内閣総理大臣 私は私としての信念で今日まで生きてきております。
○東中委員 私は、こういう問題というのは、アメリカの議会でも、当事者はいろいろ拒否するという事態があっても、結局は全部論議をされているわけです。だから、我が国では一切答えないんだ、こういうことで済ますというのは日本の政治家のモラルが問われているということをはっきりと申し上げて、許されないということを言っておきたいと思います。 時間がありませんので、次へ行きます。 企業献金の問題を申し上げたいと思うのですが、宇野首相は所信で、政治改革の断行を内閣の重要課題として、自民党政治改革大綱を忠実に実行するということを言われました。ところが、私たちは、このリクルート事件で起こってきた一番重要な問題というのは、企業と政治家の癒着ですね、そこになっていく一番もとは、企業献金を認めているということがこのリクルート事件が起こってきた根源だというふうに思っています。ところが逆に、今度の改革大綱で企業献金を廃止するどころか、逆に拡大しようとしている、こういう状態になっていますね。全く改革の名において逆の方向に進んでいるということだと思うわけであります。 自治省に聞きますが、政府の選挙制度審議会は、昭和三十八年発足以来、企業献金、団体献金について禁止の方向をとれということを答申をしておりますが、その概要を説明してください。
○浅野(大)政府委員 まず、選挙制度審議会が発足したのは昭和三十六年でございますが、その三十六年の十二月二十六日に第一次答申を出しております。そこでは、会社、労働組合等の団体による選挙または政治活動に関する寄附を禁止すべきものとし、その実施時期等については引き続き検討を加えるものとし、とりあえずの措置として、国、地方公共団体から補助金、出資金等を受けている会社、団体の寄附の禁止等の措置を講ずること、こうされております。 続きまして、これが昭和三十八年十月十五日、第二次の答申でございますけれども、その第二次の答申の中では、「寄付金きょ出の原則」といたしまして、政治資金についての寄附は個人に限り、会社等、団体のする寄附を禁止するという第一次答申を再確認することとされました。 もう一つございまして、これが昭和四十二年四月七日の第五次の答申でございますが、この中では 政党の政治資金は、個人献金と党費により賄なわれることが本来の姿であるが、その現状は、多くは会社、労働組合その他の団体の資金に依存しており、今日直ちに政治資金の寄附を個人に限ることとすることは、混乱を招くおそれがあり、その実現は困難と思われる。 政党は、できるだけすみやかに近代化、組織化を図り、おおむね五箇年を目途として個人献金と党費によりその運営を行なうものとし、当審議会は差し当り、次の措置を講ずべきものと考える。 として、企業、労働組合等の一定限度の寄附限度を設けるということを指摘しておるわけでございます。
○東中委員 ですから企業献金は、企業献金、団体献金、会社、組合の献金などは、その前文にもいろいろありますが、禁止をせい、廃止の方向へ進めというのが選挙制度審議会の一貫した方針です。ところが、今度は政治改革という名で自民党が出している政治改革大綱では、逆に企業献金を認める、積極的に禁止せいじゃなくて積極的に認める、そして枠を拡大する、こうなっているのでしょう。それを今度は総理大臣は、この大綱を忠実に実行するのだといって本会議でも言われた。企業献金を拡大するということが政治改革の一つの中心になるのですか。どうです。
○坂野国務大臣 総理がお答えになる前に一言申し上げます。 さっき事務当局が御説明いたしましたように、確かにこの答申の方向としては極力個人寄附の方向へ持っていこうということでございます。ここに書いてあるように、現実にはなかなか難しいので、当面の措置としてさっき言ったようなことを一応とろうということで現在に及んでいるわけでございます。 そこで、まず政治改革の方向、今おっしゃったように、今の政治改革の法案としては当面急ぐものについてやろうというのが先ほど申し上げている自民党の案でございますが、長期的な課題として、総枠をどうするかというような問題、あるいは団体を制限するかどうかというような問題、それからさらに個人寄附の問題等、いろいろな問題は中長期の課題として、今度できる選挙制度審議会の中で出の問題とやはりあわせてやりませんと、政治資金の問題だけ取り上げても、やはり出と入りをどうするかという、金のかからない選挙制度はどうあるべきかという全体の検討の中でやるべき問題だ、そういうぐあいに私どもは考えております。そういう中で、いろいろな各党の意見を徴していきながら結論を出していきたい、そういう考え方であるということを申し上げておきたいと思います。
○東中委員 総理の答弁でも、企業献金は、企業も社会的存在として重要な役割を果たすからだ、だからそこからの献金をとめるわけにはいかぬ、こういうようなことを言っています。あるいは、この政治改革大綱では、自由主義経済体制だから、この体制において重要な役割を担う法人などの寄附を禁止する理由はない、こういうことを言っていますね。 しかし、これはとんでもない議論であります。法人は社会的存在であって重要な役割を果たすから、その献金を認めるんだ、こんな命題は成り立ちません。といいますのは、社会的存在というのはいろいろな、例えば公益法人だって特殊法人だって重要な役割を果たしている社会的存在ですね。しかし、これは全部禁止をしているでしょう。当たり前のことなんです。それでは企業だけは重要な社会的役割だからいいのか、これも全く通用しません。企業というのは営利追求、利潤追求を目的にする団体です。ですから、献金をする場合も営利、利潤追求の目的を達成する角度からやるということにならざるを得ないのです。わいろ的性格を持っているのです。 その点については、政治改革に関する有識者会議のメンバーである亀井正夫さんがこう言っていますね。「企業献金はそれ自体が利益誘導的な性格を持っている。」はっきりと新聞にこの発言が出ています。あるいは、同じメンバーの石原経済同友会の代表幹事が、「企業が政治に金を出せば必ず見返りを期待する。」「必ず議員個人と企業の癒着が生まれる。」こうまで言っています。日経新聞の「識者座談会」で言われている。また、旭化成の宮崎輝氏は、今度の税制改革で物品税がえらい下がったところがある、その下がった業界は、日ごろから献金をずうっとやっているからああいう政治力を持つんだ、そういうことを言っているんだから、私が言っているんじゃなくて、毎日新聞の三月五日付の「ズバリ直言」という題で、理屈じゃなく、私の経験を語りましょう、こう言っているんです。政治献金は、大きく得をするために、ふだんから必要な献金をしているんだ、こういうふうに言っているんですよ。財界の諸君が利益誘導のためにやっているんだと言っているじゃないですか。企業の性格からいっても、当然そういうことなんです。 だから、これがリクルートで一社が、あのグループだけでほんの短期間に十億もの金をばらまくというふうな、世界に例のないような、あなたの言われる憲政史上かつてないような政治不信を巻き起こす不祥事をやる、そのもとは何か、企業献金ですよ。それをとめなければいかぬのに、逆に拡大する、これがここで言っている政治改革の柱になっている。私はこういうのは断じて許せぬ。総理、はっきりと、企業献金は拡大じゃなくて廃止をするというのは、財界でさえそう言っているじゃないかということであります。お答え願います。
○宇野内閣総理大臣 我々といたしましては、やはり共産党と自民党のよって立っている見解が全く違いますから、恐らくこれはなかなかここで答弁を繰り返しましても御納得いかないでしょう。したがいまして、私たちは私たちでやはり節度ある理念によって今後も政治改革をやりたい、こういう理念でございます。
○中尾委員長 これにて東中君の質疑は終了いたしました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時六分散会