P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ ☆
第114回国会衆議院1989/05/23

物価問題等に関する特別委員会 第3号

発言数
5 件
登壇者
3 名
会派数
2
開催日
1989/05/23

会議録

嶋崎譲日本社会党・護憲共同

○嶋崎委員長 これより会議を開きます。  物価問題等に関する件について調査を進めます。  この際、愛野経済企画庁長官から、物価対策並びに国民生活行政について発言を求められておりますので、これを許します。愛野経済企画庁長官。

愛野興一郎自由民主党経済企画庁長官

○愛野国務大臣 我が国経済の当面する課題と経済運営の基本的考え方につきましては、さきの経済演説において明らかにしたところでありますが、当委員会が開催されるに当たりまして、重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。  世界経済は、各国間の政策協調が進展する中で、インフレなき持続的成長が続いておりますが、依然大幅な主要国の対外不均衡、根強い保護主義的な動き、発展途上国の累積債務問題など、今後解決していかなければならない課題が数多くあります。  他方、我が国経済は、個人消費や民間設備投資を中心とした自律的な内需主導型の成長過程にあります。また、輸出はこのところ強含みに推移しているものの、製品類等を中心とした輸入が引き続き堅調であることなどから、昭和六十三年度の経常収支の黒字幅は、七百七十億ドルと、前年度に比べ七十五億ドル縮小したところであります。  以上のような状況を踏まえ、私は、平成元年度の経済運営に当たりましては、特に次の諸点を基本としてまいりたいと考えます。  第一は、内需を中心とした景気の持続的拡大を図るとともに、雇用の安定及び地域経済の活性化を図ることであります。  このため、主要国との協調的な経済政策を推進しつつ、為替レートの安定を図るとともに、引き続き適切かつ機動的な経済運営に努めてまいる所存であります。  平成元年度の我が国経済は、引き続き対外不均衡の是正を進めながら、内需を中心とした着実な拡大が図られ、実質経済成長率は四・〇%程度になるものと見込まれます。  第二は、自由貿易体制の維持、強化、調和ある対外経済関係の形成及び世界経済活性化への積極的貢献を図ることであります。  このため、まず、内需の持続的拡大に加え、我が国市場の積極的開放等による市場アクセスの改善などを通じて輸入の拡大を図り、対外不均衡の着実な改善に努めてまいります。また、ガットのウルグアイ・ラウンド交渉の一層の進展に向けて積極的な役割を果たしてまいります。経済協力につきましては、我が国の国際的地位にふさわしい役割を果たしていくため、政府開発援助に関する第四次中期目標の着実な実施などを図ってまいります。  第三は、物価の安定基調を維持していくことであります。  最近の物価の動向を見ますと、これまでのところ落ちついた動きを示してきており、平成元年度の消費者物価上昇率は、消費税の導入等による影響を含め、二・〇%程度となる見込みであります。政府としては、今後とも、国内の需給動向、国際商品市況、為替レートの動向などを注視しながら、物価の安定に努めてまいりたいと考えております。  また、物価の安定だけでなく、内外価格差の縮小に努めていくことも重要な政策課題となってきており、引き続き円高メリットの浸透に努めるとともに、製品輸入の拡大、農業の生産性向上、流通業における競争条件の整備等についても積極的に取り組んでまいる所存であります。  本年四月から実施されている消費税は、全般的には、おおむね価格に円滑かつ適正に転嫁されており、心配されていた便乗値上げ的な動きについても、これまでのところ特定の業種の一部の事業者に限られ、物価水準全体に大きな影響を及ぼすものとはなっていないと考えております。また、物品税が廃止された品目等についても、税負担の軽減に見合ったほぼ適正な価格の引き下げが行われていると考えております。政府としては、一部に見られる便乗値上げ的な動きが他に波及することのないようにしていくことが最も重要であると認識しており、引き続き、物価モニターを中心とした価格動向の調査・監視を実施していくなど、万全の対応を図ってまいる所存であります。  第四は、豊かさを実感できる多様な国民生活の実現を図ることであります。  このため、経済発展の成果をより一層国民生活の質的向上に反映させていくという基本的姿勢のもとに、住生活の改善、労働時間の短縮、自由時間の充実といった課題に積極的に取り組んでまいります。また、悪質な商法による被害の防止等の消費者保護施策を推進するとともに、消費者教育の充実にも重点を置いてまいりたいと考えております。  以上、我が国経済が当面する主な課題と経済運 営の基本的方向について所信を申し述べました。  私は、新経済計画「世界とともに生きる日本」に示された基本的方向に沿って内需主導型経済構造の定着を目指し、経済構造の調整に積極的に取り組むとともに、国民の一人一人がゆとりと潤いのある真に豊かで多様な生活を営めるようにするため、誠心誠意努力してまいります。  本委員会の皆様の御支援と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。(拍手)

嶋崎譲日本社会党・護憲共同

○嶋崎委員長 次に、昭和六十三年における公正取引委員会の物価対策関係業務について、公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。梅澤公正取引委員会委員長。

梅澤節男公正取引委員会委員長

○梅澤(節)政府委員 昭和六十三年における公正取引委員会の業務につきまして、その概略を御説明申し上げます。  経済の国際化等経済社会の構造変化が進展する中で、公正かつ自由な競争を維持、促進するため、公正取引委員会は、競争政策の適正な運営に努めてまいりました。  まず、独占禁止法の違反事件の処理につきましては、違反の疑いのある行為に対し、積極的な審査を行い、このうち、五件について審決により違反行為の排除措置を命じたほか、七十一件の警告を行いました。さらに、三件の価格カルテル事件について、課徴金の納付を命じました。  また、昭和六十三年末に成立しました消費税法において独占禁止法に関する特別措置が臨時・暫定的に講じられたことに伴い、本カルテルの適法・適正な実施並びに価格カルテルによる便乗値上げ、消費税の転嫁に関連する不当表示及び下請取引における不当な買いたたき等の未然防止を図るため、ガイドラインを公表しました。  価格の同調的引き上げに関する報告徴収につきましては、昭和六十三年中に価格引き上げ理由の報告を求めたものはありません。  次に、事業活動及び経済実態の調査といたしましては、企業のリストラクチャリングに関する調査等を行いました。一方、流通分野における公正かつ自由な競争の促進を図る観点から、メーカー希望小売価格に関する調査等を行い、所要の改善指導を行ったほか、流通問題全般に関する今後の取り組み方針を取りまとめ、公表しました。また、技術革新の進展への対応の一環として、特許、ノーハウ等の技術取引に関する独占禁止法上の考え方の明確化を図り、新たな運用基準を公表しました。  政府規制及び独占禁止法適用除外制度につきましては、我が国経済における民間の活力を生かし、経済の効率性を高める見地から、引き続きその見直しのための検討を行い、その結果を公表しました。  また、景品表示法の運用により、消費者の適正な商品選択が妨げられることのないよう過大な景品類の提供及び不当表示の排除に努めました。このうち、昭和六十三年中に排除命令を行いましたものは三件、警告により是正させましたものは六百六十六件であります。  また、貿易摩擦問題への対応の一環として、景品提供制限についての考え方の明確化等を行いました。  以上、簡単でございますが、業務の概略につきまして御説明申し上げました。  今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

嶋崎譲日本社会党・護憲共同

○嶋崎委員長 以上で説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時二十九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗