農林水産委員会 第10号
- 発言数
- 121 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/06/20
会議録
○近藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、参議院送付、肥料価格安定臨時措置法を廃止する法律案を議題とし、審査に入ります。 まず、趣旨の説明を聴取いたします。堀之内農林水産大臣。 ————————————— 肥料価格安定臨時措置法を廃止する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○堀之内国務大臣 肥料価格安定臨時措置法を廃止する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 肥料価格安定臨時措置法は、肥料の価格の安定を図るため、その取引を適正かつ円滑にするのに必要な措置等を講じ、もって農業及び肥料工業の健全な発展に資することを目的として、昭和三十九年に制定されたものであります。自来、四度の改正を経て今日に至るまで、この法律に基づき特定の肥料についてその生産費等を基礎とした価格取り決めが行われ、肥料の価格の安定が図られてまいりました。また、この法律は、構造改善を進めてきた肥料工業の経営の安定にも寄与してまいりました。 この法律は、平成元年六月三十日までに廃止するものとされている時限法でありますが、最近における農業及び肥料工業をめぐる状況にかんがみ、この法律を規定どおり廃止する必要があると考えられます。 すなわち、国際化の進展等経済社会情勢の変化に対応して、規制緩和や競争条件の整備が進められているところであり、この法律に基づく価格取り決め措置についても、その見直しが必要になってきております。 このような状況のもとで、農業においては、内外の厳しい諸情勢の中で生産性向上により内外価格差の縮小を図ることが緊要な課題となっております。このような課題に的確に対処していくためには、重要な農業生産資材である肥料についても、今後、競争関係のもとで適正な供給及び利用が行われることが望ましいと考えられます。 また、肥料工業においては、近年における輸入肥料の増加、緩和基調にある需給動向や供給源の多角化等の国際的な肥料事情の中で、輸入肥料が一定の供給源としてある程度参酌できる状況となったこと等の諸般の環境の変化を踏まえ、今後は、肥料の安定供給を図るために、競争関係の中で一層の構造調整を図り、健全な生産基盤を築いていくことが求められているところであります。 以上申し述べました理由から、肥料価格安定臨時措置法を規定どおり平成元年六月三十日をもって廃止するとともに、これに伴う所要の規定の整備を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○近藤委員長 以上で本案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○近藤委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。前島秀行君。
○前島委員 ただいまの大臣の趣旨説明にもありましたように、いわゆる肥料行政というのは、農業の経営安定、同時に化学肥料界の安定という両面の困難な課題を抱えていますから、だからこそ戦後一貫して法のもとで肥料価格あるいは数量というものが施策としてなされてきたというふうに思うわけであります。特に、大臣も申されたように、農業を取り巻く厳しい環境の中にある、しかも肥料というのは基礎資材である、こういう状況の中で、戦後一貫続いてきたこの政策が法のもとから外れるわけであります。そういう状況の中で、違った環境下に置かれるということでありますので、期待と不安という両面があろうと思います。一番大切なことは、肥料に関して混乱が起こらない、こういうことだろうと思いますので、混乱を来さないためにどうしたらいいのか、その辺のところを中心にして質問をさせていただきたい、こういうふうに思っているわけであります。 そういう面で、まず第一に、現行法自身も三十年近くにわたって続いてきた。そのもとをたどれば、戦後一貫してこういう状況の中にあったわけでありますから、まず第一に、現行法の果たしてきた役割は一体何だったのだろうか。そしてまた、こういう厳しい環境下にあってもなおかつ廃止するという決定をした、選択をしたというのは一体どういう根拠なのか、もう少し具体的に説明を願いたい、こういうふうに思います。
○吉國政府委員 現行法の果たしてまいりました役割についてのお尋ねでございます。 目的はただいま先生もお触れになったとおりでございまして、肥料の価格の安定を図ること、また、それを通じまして農業経営及び肥料工業の健全な発展に資する、こういうことで制定をされたわけでございまして、今日に至りますまでこの法律に基づきまして特定肥料、現在三品目でございますが、この生産費等を基礎とした価格取り決めが行われて、これを通じまして肥料の価格の安定が図られてまいったわけでございます。一方で肥料工業の構造改善の円滑な推進にも寄与してきたものと認識をしておるところでございます。 若干具体的に申し上げさしていただきますと、肥料の価格、とかくこの法律によって高値安定が図られたのではないかというような御批判があるのでございますけれども、私どもの認識といたしましては、二度のオイルショックのときなんかにはかなりの値上がりがあったわけでございますけれども、しかし、他の資材価格に比べますと値上がり幅が抑制をされたという状況になっておりますし、また、国際価格が変動いたすわけでございますが、それに比べればかなり小幅な変動にとどまっている、そういった緩衝作用というようなものも持っていたと認識をいたしております。また、最近の数年間で見ますと、かなり価格の引き下げが行われてきているというような状況でございまして、そういう意味で価格の安定に大きな役割を果たしてきたというふうに考えている次第でございます。 また、それにもかかわらず廃止する理由、こういうお尋ねでございますが、この点につきまして は、先ほど大臣から提案理由でも申し上げたわけでございますが、一つには肥料の供給におきまして輸入品の比重というものも出てまいったということでございまして、こういったものとの関係での価格形成が行われるというような状況になっているということが一つございます。また、農業情勢も厳しい中で、肥料につきまして、競争関係の中で肥料の価格の決定なり供給が行われるということが適当であるという認識が広まってきたということが第二番目でございます。また、そういった状況の中で、農業サイドにおきましてもあるいは肥料工業サイドにおきましても流通サイドにおきましても、この法律の役割が終了しつつあるということからこれを廃止することにつきまして合意が得られた、こういう状況の中で、今回期限どおり廃止するということで御提案申し上げた次第でございます。
○前島委員 それではまず、メーカー側の、化学肥料工業界の現状について伺ってみたいと思うのですが、いわゆる第一次、第二次構造改善というのをやってきたわけでありますけれども、その過程でもいろいろな議論もあったし、また内外の状況変化、こういうことでいろいろな変遷もあった、議論もあったと思うわけでありますが、そういう面で、まず第一にその第一次、第二次構造改善のねらいがどこにあり、その実績はどうだったかという点を一つ伺っておきたいと思います。
○畠山政府委員 第一次構造改善それから第二次構造改善のねらいがどこにあり、それからその実績はどういうことであったかというお尋ねでございます。 それで、第一次も第二次も設備の過剰な状況に対処いたしますために設備処理を進めたということでございまして、おおむねその目標どおりにその処理を達成をしたということであろうかと思います。 やや具体的に申し上げますと、例えば第二次の場合は、設備処理目標、対象品種合計の平均の処理率でございますけれども、目標が一〇〇といたしますと一二三を達成したというような状況に相なっているわけでございまして、一応当初設定いたしました目標は達成をしたという状況でございます。ただ、あるいは後で御説明せざるを得ないかもしれませんが、そのときに想像しました状況とやや現実の方が食い違ってまいりましたので、目標は達成しましたけれども、例えば輸入品に打ちかつというふうな状況にまでは現実問題としてならなかった、こういう状況でございます。
○前島委員 この法案の継続をめぐって五年前の質疑の状況なんかを読んでみますと、第二次構造改善そのものが、もう既にその時期の段階でいいのか悪いのか、変更の余地があるのではないかという議論がなされている。確かに目標は達成したけれども、目標そのものが内外の変化に追いつけなかったというのが実態ではなかったかというふうに私は思うわけであります。したがって、第一次、第二次構造改善をやって目標を達成したけれども、それでも追いついていないということで、今度は構造調整という形で今進められているというのが現実だろう、こういうふうに思うわけであります。 片や現行法がこの六月をもって廃止になる。肥料をめぐる内外の状況もあるし、とりわけ国内の農業、農民に課せられている課題というものは大きいわけであります。そういう面では、この施策というもののしっかりした見通しを立てないと、法が外れるわけですから、これからますます不安定な状況を来すことが大いに懸念されるわけであります。そういう面で、現在の工業界の設備能力あるいは生産量、経営実態というのは一体どうなっているのか。それを踏まえて、今円滑化法に基づいてやろうとしている構造調整というものは具体的にどういう目標でやられているのか。五年間の構造調整の計画が達成されるならばどういう結果になるのか。その辺の確たる見通し、現状を含めて、五年後こうなるというところを説明を願いたい、こういうふうに思います。
○畠山政府委員 御指摘のとおり、現在、産業構造転換円滑化臨時措置法に基づきまして構造調整を実施いたしているわけでございまして、お尋ねの現在の設備能力の状況でございますが、第二次の構造改善が終わりました段階で、例えばアンモニア製造業ですと二百十九万トン、これは実数でございますけれども、年間の生産能力でございます。尿素ですと百二十五万トン、湿式法によります燐酸製造業ですと五十五万トン、溶成燐肥ですと五十三万トン、それから化成肥料ですと、いろいろあれですが、五百三十万トンというような状況になってございます。 それがどういう評価か、どういう過剰な状況になっているかということでございますが、この円滑化法で構造調整を行いません場合には、平成四肥料年度には、尿素で四割弱、化成肥料で一割強、溶成燐肥が、この三つが指定業種でございますけれども、四割強の余剰設備能力になってしまうのではないかというふうに予想されておりますので、これらの需給バランスがとれますように、この円滑化法に基づいて構造調整をやろうということでございます。
○前島委員 そうすると、かなりの設備減といいましょうか能力減をしないと困る、だめだ、こういう形になろうと思うのですけれども、同時にまた経営状況、特にこの円滑化法に基づいて構造調整を余儀なくされているような業種を中心にして、総括的で結構ですから、その点を説明願いたいと思います。
○畠山政府委員 肥料工業の経営状況でございますけれども、肥料の製造主要三十六社の肥料部門の経常損益は相当な赤字という報告を受けております。赤字の企業と黒字の企業とあるわけでございますけれども、その中で三十六社中十二社が、これはコストを割り振っておるわけでございますけれども、そのコスト割り振り計算で相当額な赤字を計上しておるというような状況でございます。
○前島委員 また後でその構造調整に伴ういろいろな問題については伺いたいと思います。 いずれにせよ、かなりの合理化といいましょうか、構造調整をしなくてはいけないというのがまた肥料業界の実態だろうと思うのです。そのことが肥料の国内需給に問題を来さないように、ひとつぜひ適切な指導をお願いをしたいということを要望として申し上げておきたいと思います。 次に、肥料の需給の状況について伺いたいと思っています。まず、総括的に国内的な動向といいましょうか状況、あるいは国外の状況について簡単に説明を願いたいと思います。
○吉國政府委員 肥料の国内需要についてまず申し上げますと、近年作付面積の減少でございますとか施肥の合理化というようなことも若干関係しているというふうに私どもは見ておりますが、国内需要は停滞というか微減する傾向でこのところ推移をいたしておりまして、今後もこういった傾向が続くのではないかというふうに見ている次第でございます。 一方、国際的な肥料需給でございますが、世界の肥料需要は、先進諸国ではやはり頭打ち状態にあると言えるというふうに見ております。一方で、開発途上地域あるいはソ連、東欧諸国等では肥料の需要が増大していくということがございますので、全体としては漸増傾向で推移をするというふうに見ている次第でございます。 国際的な供給の面でございますが、石油危機後、開発途上地域で肥料の生産をふやすという動きが一方で出ております。また、他方ではソ連、東欧、中東産油国、こういったところが安い天然ガスを使った窒素肥料の生産をふやすという傾向が見られておりますし、また、燐酸肥料につきましてもソ連や北アフリカでの生産の増加というようなことがございまして、全体として増加傾向で推移をいたしております。 今後の国際需給の見通しにつきましては、FAOが見通しを行っておりますけれども、窒素肥料につきましては、主として発展途上地域での生産増が見込まれる。また、カリにつきましては、主として先進地域で生産がふえる。燐酸肥料につき ましては先進地域、発展途上地域ともに生産が増加するというような見通しになっておりまして、中長期的に見れば、窒素、燐酸、カリ、いずれにつきましても需給が国際的にタイトになるという可能性は小さいのではないかというふうに見ている次第でございます。
○前島委員 特に国内の状況ですけれども、最初にもありましたが、輸入の状況ですね。それからBB肥料の増だとかあるいは外資系企業の状態等々、ことしはかなり市場構造というのが変化をしてきている。それと同時に、農業政策、これから構造改善に伴ってどう日本の農業を持っていくのかというものとこの肥料市況、市場構造というものは大きく連動してくるしかかわってくる、こういうふうに思うわけでありまして、そういう面ではやはりこれからの農業の方向というものと裏腹な関係になってくる、そういうふうに言わざるを得ないと思うわけであります。そういう面で、農業の政策、農業の方向という観点から、国内の市場構造あるいは市場の動向、どういう方向を目指すかといいましょうか、農業政策と絡んでくると思うのですけれども、その辺の政策的誘導といいましょうか、その辺のところの考え方を示していただくとこれからのいろいろな面での参考になろう、こういうふうに思うので、そういう市場の構造、農業政策との関係でどういう方向へリードすることがいいのか、目指しているのか、その点の見解を伺っておきたい、こういうふうに思います。
○吉國政府委員 これからの農業生産との関連で申し上げますと、一方におきましては農業の体質強化ということとも関連をいたしまして、できるだけ安い肥料の供給ということが一つ課題になるというふうに思うわけでございます。この安い肥料の供給ということになりますと、メーカー段階の問題また流通段階の問題と両方の問題があるというふうに思われるわけでございますが、こうしてこの法律廃止後の競争関係を通じた価格形成を通じまして、それぞれの面での合理化が進んでいくというふうに考えておりますし、流通段階におきましては特に今まで粒状配合肥料というものがかなりふえてまいっております。こういった流通経費を節減し得るようなタイプの肥料というものが増加をするということが一つ今後の予想としてございまして、私どももこういった粒状配合肥料をばらで輸送するというような形態ができないかというような実験にも取り組んでいるところでございます。 また一方では、品質なりあるいは消費者ニーズにこたえたきめ細かい農業生産というものが必要になってくるというふうに考えているわけでございまして、作物の多様性に応じました肥料の供給という意味におきまして、例えば最近におきましては微量要素入りの、苦土とかマンガンとかそういった微量要素入りの肥料がふえるとか、あるいは有機質入りの肥料がふえるというような傾向がございます。こういった肥料の供給についても今後努力をしていく必要があるというふうに思っておりますし、さらにはバイオテクノロジー等を活用いたしました新しいタイプの肥料、例えば木材の未利用部分を使った肥料でございますとか、そういったものの開発にも努めていくということが課題であろうかと考えている次第でございます。
○前島委員 現在の日本の農業の置かれている現状からして、また内外からのいろいろな意見にこたえていくという意味では、日本の農業自身をかなり構造的にも変えざるを得ない、変えていかなくてはいかぬ、そういう農業の方向とこの肥料業界の生産というものがうまく合いませんと、いろいろな混乱を来す要因になると私は思うわけであります。そういう面で、廃止後も引き続き需給見通しはつくっていく、政府が示していく、こういう方向は出ているわけでありますけれども、その需給見通しをどんな形でどういう手順、どういう方法で今後もつくっていくのか、その辺のところをひとつ見解を示してほしい、こういうふうに思います。
○吉國政府委員 ただいま先生お話のございましたように、今後の肥料の安定的な供給体制という点からいたしますと、政府におきまして肥料の需給見通しというものをつくりまして、これを関係者にお示しをして、それぞれの立場で参考にし協力していただくということが必要であろうというふうに思っております。 この供給ということを考えます際には、輸入ということがどうなるかということが一つの難しい問題としてはあるわけでございます。輸入がどうなるかということについては、価格面の相対的な優位性というものがどうなっていくか、あるいは品質面において先ほども申し上げましたが、我が国の農業のニーズ、多様なニーズヘの対応というような条件がどの程度輸入品で満たされるかというような点もかかわってこようというふうに思っております。そういったいろいろな状況がございますので、私どもの考え方としましては、肥料問題に関しましていろいろな立場の方々に御参加をいただいた肥料懇談会というようなものをつくりまして、そこで各方面の方々の御意見も承りながらそういったものをつくっていくことにしてはどうかというふうに考えている次第でございます。
○前島委員 私はこの法が廃止になったそれ以降、やはり需給見通しをつくる過程におけるメーカー側と使用者側双方が、どう情報といいましょうかそれぞれのニーズを出し合って調整をし、そして需給見通しを立てていくか、この過程が私は非常に大切だろうと思うわけです。したがって、この需給見通しを作成する、その過程における行政の指導というものが今後の安定供給の面で、混乱を回避するという面で非常に大切だろうと思います。そういう面で、的確な需給見通しの作成とその過程における行政の指導というものをぜひしっかりやってほしい、それがうまくいけば私はその後の安定供給が確保でき、混乱というものは回避できるのではないか、こういうふうに思いますので、その点はぜひお願いをしておきたいというふうに思います。 それから、需給見通しを立てるに当たって、今局長も言われましたように、国内自給と輸入との関係をどうするのかということが私は大きなポイントになろうかと思うわけであります。先ほどの内外の動向、それから国内の動向、あるいは農業者側の、利用者側のニーズということを総合的に考えますと、この需給見通しの中における国内で確保していくものと、輸入に頼っていくというものとの関係ということが大きな意味を持ってくると思うわけであります。そういう面でこの需給見通しの作成の過程、今後の見通し等々から関連をいたしまして、できたら品目別にこういうものは国内自給と輸入との関係はどう考えているのか、その方向があるならひとつ見解を伺いたい、こういうふうに思っています。
○吉國政府委員 輸入量の見通しのつけ方というものにつきましては、そのときどきの国内と海外の製品との相対的な価格関係とか、品質上の比較とかそういういろいろな要素が関連をしてまいると思いますので、今後の見通しについて必ずしも私ども今的確に見通しを申し述べ得るという状況にございませんけれども、今後の需給見通しの定め方に当たりましては、そういったいろいろな要素につきましての関係者の意見というものを総合しながらつくっていく必要があるというふうに思っております。 できるだけ細かくという御趣旨でございますが、私どもこういった需給見通しによりまして輸入を規制するとかそういうことは現実問題としてはできないわけでございますけれども、今後の肥料の安定供給という面でどういう区分に基づいてやっていけばいいのかということも関係者の方々とよく御相談をしながら、お話しになった点も頭に置きつつ検討してまいりたいと思っております。
○前島委員 現時点でなかなか具体的には方向は出し得ないかもしれませんけれども、やはり農家、使用者、使う側のニーズというものと農業のこれからの方向、それに伴う肥料の必要度という問題、片方でまた避けがたい肥料工業界の実態と いうものもあるわけであります。そうすると、やはりどうしても国内の自給というものと輸入というもの、また品質の面からもいろいろ私は議論があろうかと思います。そういう面で、この需給見通しを立てる過程で、国内で自給するものと輸入するもの、一定の方向というものを示すことが私はどうしても必要ではないか、そのことが双方の信頼に通じ双方がお互いに守り合っていくといいましょうか、結果として安定供給を確保していく、混乱がないようにしていくということだと思いますので、その辺はしっかりした見通しを今後も示すようにぜひ努力をしていただきたい、こういうふうに思います。 その需給見通しとの関係の中で通産省に伺いたいのですが、輸出における経済協力との関係の問題です。輸出の中で経済協力に伴う輸出のウエートが大きい。そのことが、またひいては全体の業界の動向にも私は影響してくるだろう、こういうふうに思うわけであります。そういう面で、経済協力の今後の見通し、そのことがまた業界にどういうふうな影響を及ぼしているのか、その辺のところをひとつ伺っておきたいと思います。
○畠山政府委員 今のお尋ねは食糧増産援助、いわゆる第二KRによる化学肥料の輸出の問題に関連してだと思いますけれども、品目によりましてはそのウエート、例えば硫安でございますと一割近い、尿素も一割近うございますが、そのようなウエートをこの第二KRのウエートが輸出の中で占めておりまして、しかもその出荷時期が、外国でございますから普通の国内の肥料とは違いもするということで、内需用と異なるために時期をならすという出荷の平準化の効果もありまして、そういうことで化学肥料製造業の稼働率の維持に非常に役に立っているわけでございます。むろん無償援助でございますので、発展途上国側からも評価をいただいておりますので、今後ともある程度この第二KRによる化学肥料の輸出というものを継続してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○前島委員 次に、その価格の問題で質問をしたいと思うわけでありますが、いわゆる廃止になると自由市場原理で動く、こういうことになるわけだろうと思います。そうは言いながらも、今まで戦後一貫して何らかの法のもとでもってやってきたわけでありますけれども、そういう面で廃止後に、実際はどんな形でどういう実態の中で価格が決まっていくのか、その方法の問題と、それから今後その価格がどういうふうに動いていくのか。農民の側から見ればこの廃止というものがより価格を下げていくふうに動くことを当然期待するであろうし、あるいは業界の方は業界の実態との兼ね合いも同時に配慮してほしいという形もまた出てくるだろうと思うわけであります。そういう面で、廃止後の価格の決定というのはどういう形でなされることが一番行政として望ましいと思っているのか。それと同時に、どういう方向で価格問題が動いていくのか、その辺のところの予測を含めて見解を賜っておきたいと思います。
○吉國政府委員 この法律が廃止をされました後は、原理的には個別の販売業者と個別の生産業者との間でいかようにも、どういう当事者間であっても自由に価格交渉、取引ができる、こういう関係になるわけでございます。したがいまして、原理的にはそういった環境の中で、競争原理の作用のもとに交渉が行われるわけでございますが、ただいま先生お話ございましたような供給側の事情、コスト要因、これは原材料を輸入に依存しているものも多いわけでございまして、それの市況も変動いたしますし、あるいは海上運賃とか為替の問題あるいは加工経費の問題、いろいろとございます。一方で需要上からも、先生お触れになりましたように農業経営安定上の要請というものがあるわけでございまして、またさらに、輸入品との競争の関係の中でどういう価格設定をしていくかということも交渉事項になってくるのではないかというふうに思われるわけでございます。そういう状況の中でそれぞれの立場の主張をぶつけ合いながら交渉が行われるということで、私どもとしては、全体として適正な価格形成がされるということを期待しているわけでございます。 そこで、この法律廃止後価格がどうなるかという点でございますけれども、私どもとしては、長期的に見た場合にはこういった競争関係を通じまして、またいろいろと通産省の方でも御努力をいただいておりますような合理化措置というようなものを通じまして、一つには化学肥料メーカーの体質の強化が進んでいき、その結果として価格が下がるということを長期的には期待をしたいというふうに思いますし、また流通コストの節減という面におきましても、この法律がなくなるということによりまして多様な当事者間での価格交渉が起こり得るということになるわけでございますから、そういう意味では流通コストの一番安い形での取引というものが次第に優位を占めてくるということが期待をされるわけでございまして、そういうような関係を通じまして流通経費の節減も触発をされていくということを期待をしたいというふうに思っているわけでございます。 ただ、短期的に見ました場合には、今この法律のもとにおきます価格取り決めにおきましても、先ほども申し上げましたように、輸入品との価格競争ということも加味した価格形成が既に行われているというふうに私ども見ておりますので、法律を廃止したこと自体の効果として直ちに価格が大きく変わってくるということではないと思っております。むしろ原材料価格の国際市況なりあるいは為替の動きなりその他のコスト要因、こういったことによって短期的には動いてまいりますけれども、この法律の廃止に伴う直接の効果として価格が大きく変わってくるということはないのではないかというふうに思っている次第でございます。
○前島委員 通産省の方の言葉として伺いたいのですが、今化学肥料工業界の構造調整、かなりの厳しさはあるけれども実行する。そうすると当然、農民の側から見ると価格問題がそのことに反映してくる、具体的に言えば価格が下がってくる、こういうものを期待をしていると思うわけであります。そのことを期待をしていいかどうか、その辺のところを通産省の方の言葉として伺いたいと思います。
○畠山政府委員 ただいま農林省の局長の方からもお答えがございましたように、肥料の価格はそのときどきのいろいろな経済ファクター、為替でございますとか原料でございますとかその他いろいろな経済要因によって決まってまいりますので、その構造改善だけで具体的にその時点での価格が下がるかということは予測するのは非常に難しゅうございます。ただ、現実の経済ではなかなかそういうことはできませんが、論理的に構造改善要素だけを取り出しましてそのコストを比較するということが仮にできたといたしますると、御指摘のように、当然構造改善によってコストを下げて日本の肥料の供給基盤を確立するということがこの目的でございますので、当然コストを下げまして、そのコストダウンのメリットがユーザー側にも均てんできるという状況を実現したいということで円滑化法の努力を指導してまいりたいと思っているわけでございます。
○前島委員 ぜひその構造調整、構造改善が適正に価格に反映することを期待をしたいと思います。同時にまた、内外価格差について、どうですか、これもまた縮小すると期待をしてよろしいか。
○畠山政府委員 内外価格差と言われますものの内容でございますけれども、例えば輸出価格と国内価格を比較いたしますと、硫安で申し上げた場合に、硫安を輸出の方をFOBで見ましてそれから国内を取り決め価格で見るということにいたしますと、見かけは一万五千円とかそういう大幅なトン当たりの差が見えます。ただ、委員お詳しいように、この中には運賃それから包装費といったものがございますので、それらを国内品並みに合わせますと、まあ肥料押しなべまして一割から二割程度の内外価格差かなというのが現状であろうかと思います。ところが、その一割、二割の価格 差の中を見ますと、やはり品質が相当異なっておりまして、先ほどもちらっとお話が出ましたけれども、例えば硫安でございますと、国内用の場合は粒がそろっておる、輸出の場合は粉のようなふうになっているのが非常にまざっておるというようなこともございます。そういった粒ぞろえのためのコストアップ要因といったものもありますから、それほど内外価格差があるわけじゃないと思っておりますが、若干あるものも見られますので、そういったものについてもコストダウン等で国内価格も十分例えば輸入価格などに対抗ができるようなものにしてまいりたいというふうに考えております。
○前島委員 農水省に伺います。 ことしの価格交渉状況、大体方向が出たというふうに伺っていますが、どんな状況なのか、ちょっと簡単に説明を願いたいと思います。
○吉國政府委員 平成元肥料年度、ことしの七月から来年の六月までの価格についての交渉が全農とメーカー各社との間で行われたわけでございます。これは、この法律に基づく価格取り決めルールは廃止されるであろうということを前提にして、今までのような統一交渉ということではなく、個別のメーカーとの交渉が行われたという経過になっております。 結論からいたしますと、いろいろ原材料価格の値上がり等があったわけでございますが、今まで法定されておりました三肥料、硫安、尿素、高度化成でございますが、これにつきましては、加重平均で〇・五%の引き下げ、また特に値上がりの著しい塩化カリとか硫酸カリを含めた十四品目の合計では〇・一%の上昇ということで、肥料全体としてほぼ横ばいという状況で価格決定が行われたというふうに報告を受けている次第でございます。
○前島委員 ことしの価格決定における状況、まあ廃止という前提でいろいろ議論がなされ、決定されたようでありますけれども、双方がお互いに努力をし合って価格を決めていくというこのことが、廃止された後もぜひ継続されて、お互いの信頼の中でお互いの安定につながるような形で今後価格交渉ができるように、行政の方もぜひ御指導を引き続きしてほしいという点をお願いしておきたいと思います。 それから、先ほども出ましたが、情報交換の場というものを法がなくなるのでつくっていくというふうに言っているわけでありますが、この情報交換の場というのは今後の価格決定、需給決定等々の中でどんな役割を果たしていくのか、同時にまたその構成員はどういう人を、どういうところを考えているのかお聞かせを願っておきたい、こういうふうに思います。
○吉國政府委員 現在の法制のもとで、政府におきましていろいろな資料収集をして交渉当事者に提供するというルールになっていたわけでございます。こういった法律はなくなるわけでございますが、私ども、先ほど来お尋ねのございました需給の安定あるいは適切な価格の形成、両面におきまして関係者間でいろいろと情報の交換、意見の交換ということもやっていただくということが特に大きな変動等がありました場合には大切になってくるのではないかというような気持ちを持っておりまして、そういった意味でいろいろな立場の方々、具体的には生産者団体、肥料メーカー、流通業者、あるいは労働者の代表の方、学識経験者、こういった方々から成る肥料懇談会というようなものを開催をしてまいりたいと考えている次第でございます。
○前島委員 通産省の方に伺いたいのですが、先ほど最初に伺いましたように、業界の構造調整というものは引き続きやらざるを得ない、やっていくんだということでありますが、当然心配されるのがやはり雇用条件、雇用の変化状況ということであります。同時にまた、そういういろいろな課題を抱えておる企業がこの製品の性質上農村地域に非常に多いわけでございまして、そのことが同時に地域経済へ果たしている役割というのも現実にあるわけでございます。そういう面でこれからの構造調整と雇用の関係あるいは地域経済への影響に十分配慮していただかなくてはいかぬわけでありますが、その辺について通産省の方からひとつ見解を示してほしいと思います。
○畠山政府委員 前島委員御指摘のとおり、構造調整の推進に当たりましては、一つは雇用問題に十分配慮を行わなくてはいけないということ、もう一つは地域経済への影響を最低限にしなくてはいけないということはまことに御指摘のとおりだと思っております。それで、産業転換円滑化臨時措置法の規定上も、そういった雇用の安定化、地域経済への影響の緩和という努力義務が明文で規定されてもおりますので、私ども御指摘のような方向で今後とも努力をしてまいりたいと思っているわけでございます。 やや具体的に申し上げますと、特定不況業種雇用安定法、労働省さんの法律でございますけれども、あの法律の指定対象にこの肥料工業をお願いをいたしまして指定も認めていただいておりますので、そういった面からこの法律に基づきます雇用安定事業、離職者対策、そういったものを進めてまいりたいと思っております。具体的な例といたしまして、産業構造転換円滑化臨時措置法に基づきます設備処理を行った案件が今三件ございますけれども、それでその設備処理に関係をいたしました従業員の数が百六十三人おられます。おられますが、これが具体的に失業というようなことになるとぐあいが悪いわけでございますが、現実には再就職が四十七名、それから定年の退職を別にいたしますと出向が二十名弱、配置転換が残りというようなことでございまして、失業者を出さない、しかも原則としてなるべくその近隣の場所で出向なり再就職なりそういうことをお願いするという態勢で企業も処理をしておりますし、私どももその方向で指導をさせていただいているところでございます。
○前島委員 構造調整は現実の問題であるし、やらなくてはいかぬということでありますが、雇用の不安が起こらないように、同時にまた地域経済への影響を来すことがないように、ぜひその辺の指導をお願いをしたいと思います。 肥対協の報告を見ますと、当面過渡的措置として契約した価格を報告したらどうかというふうな考え方が示されているわけですが、その契約した決まった価格は国への報告はするのかしないのか。方針によるとその方向はとらないということでありますけれども、その他またこの廃止に伴って不安を来さないためにどういう指導をするつもりなのか、その点今まで私が聞いてきたもの以外にその辺のところの廃止後の対策を考えているのでしたらちょっと総括的にその他の点で報告をしてほしいと思います。
○吉國政府委員 大筋としては先生が既にお触れになりました情報の収集、提供なり意見交換なりまたそういうものを踏まえての指導なり、こういう形で対応してまいりたいと思っております。報告を制度化するかということも検討過程で論議にはなったわけでございますが、制度化をするということよりもそういう形で実質的な情報の収集なり意見交換なり、こういうことをやっていくことの方が実際的ではないかということで、そのような整理をさせていただいた次第でございます。
○前島委員 最後に、大臣に伺います。 ともあれ日本の農業、外からは市場開放を求められ国内的には内外価格差が指摘される、そういう中で生産性の向上は絶対的な条件だ、コストダウンせにゃいかぬ、そういうことで農家の皆さん必死な努力をしているだろうと思うし、農業団体もそのためにいろいろな努力をしているだろう、こういうふうに思います。化学肥料業界もそういう面では同じだろう、こういうわけであります。そういう状況の中でこの農業の基礎資材としての肥料が法のもとから自由な市場でもって決まる、こういうことであります。時代の要請であるのかもしれませんけれども、問題はこれからその不安な状態に落とさない、安定供給を確保していくということだろう、こういうふうに思います。そういう面では法がなくなっても行政の指導というも のはやはり求められていると思うのです。需給見通し一つにしても、あるいは今議論になりましたそれぞれの結果を報告しお互いの信頼の中で決めていくという点についてもやはり行政の指導があってなされることだろう、私はこういうふうに思うわけであります。したがって、この法が廃止になったから行政はもう知らないぞ、おまえら勝手にやれということでは大変問題だろう、当然大臣そんなことは考えていらっしゃらないとは思いますけれども、そういう面でやはりまだまだこの業界の実態、農民の要求、農業の実態から見て行政の指導が引き続き必要だろう、こういうふうに思うわけであります。そういう面で大臣のこれからの指導の決意を伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○堀之内国務大臣 ただいま前島委員の御指摘のとおりでございますが、肥料は重要な農業生産資材でありまして、その円滑な供給を確保するとともに合理的な利用により農業経営の安定を図ることが最も必要であります。このため、今後とも関係省庁や関係者の協力を得ながら健全な国内肥料工業の育成と適正な輸入を含めた肥料の安定的な供給体制の整備、また肥料の需給見通しの作成による供給の安定、そして肥料の公定規格等を通じる品質の保全、農業生産コスト節減のための施肥の合理化及び流通の改善、最後にバイテクの活用等による新しい肥料等の技術開発等の推進に取り組んでまいる所存でございます。
○前島委員 終わります。
○近藤委員長 次に、玉城栄一君。 〔委員長退席、柳沢委員長代理着席〕
○玉城委員 肥料価格安定臨時措置法を廃止する法律案についてお伺いいたしますが、六月の三十日でこの法律が廃止をされるということでございます。 この機会に、沖縄の肥料の流通の実態について伺いたいわけでありますが、従来、沖縄県は御存じのように離島県ですから、さらに離島のまた離島ということで非常に肥料が割高であるという声を農家の方々から聞くわけであります。その点について、沖縄の肥料の流通の実態について概略御説明いただきたいと思います。
○吉國政府委員 沖縄におきます肥料の流通でございますが、現在までの肥料価格の設定の仕方としましては、全農が現行法に基づいて価格取り決めを肥料業界と行いまして、その際には消費地最寄り駅渡し価格というものを、全国統一の価格を設定いたしまして供給をするという扱いになっているわけでございます。沖縄の場合には、今までの扱いとしましてはこの消費地最寄り駅渡し価格と同じものを沖縄の港渡しの価格として取り扱うということでございまして、そういう意味では、運送距離が長いからといって肥料が割高になることはないという扱いをしてまいっているというふうに承知をいたしております。この港渡しの場所としては、船便の関係で現在九港が指定をされておりまして、その港で渡す際には日本のどこでも駅渡しの価格と同じ価格で提供される、こういう関係になっているというふうに承知をいたしております。
○玉城委員 沖縄の場合、基幹作物としてサトウキビ、パイナップル、そういうことで、いわゆる肥料の生産コストに占める割合というものは、サトウキビの場合は九・四%、パイナップルの場合は九・一%ということで、パインにつきましては来年からの自由化に備えてコストダウンをしようと必死に努力をしている最中であります。この法律がこのように廃止をされるということになりますと、そういう肥料の価格というものは安定的に下がった方向で農家の方にはちゃんと供給される、いわゆる自由化という厳しい中でそういう耐えられるという方向に行くのか。それとも自由ということでこの価格がアップしていくということになっていきますと、これはまた沖縄の農業が成り立たない、こういうことになりますので、その辺をちょっとお伺いしたいのです。
○吉國政府委員 この法律の廃止後の価格がどうなるかという点でございますが、総論としてまず申し上げますと、長期的にはこの価格関係が競争原理の中で決定されていくということを通じまして、肥料工業のサイドにおきましても、また流通面におきましても、合理化が進んでいくということを私どもは期待をしているわけでございまして、そういった形で価格が低い方に動くということを期待しているわけでございます。短期的には、この法律がなくなったことの直接の効果として直ちに価格が大きく変わるということはないというふうに考えておりまして、むしろ価格はそのときどきのコスト要因、海外におきます原料の市況でございますとか運賃、為替、その他加工経費等の要素もございますし、また輸入品との競争関係というようなことを反映して現実の価格形成が行われていくというふうに思っております。全農の購買事業の実施の仕方としても、今のところ、そんなに大きな変化が生じないと思っているわけでございますが、法律がなくなった後の原理的な問題としましては、多様な当事者間での取引が可能になるという意味では、原理的にはその面からの変化が起こることはあり得ると思っておりますけれども、なるべくそういった形での混乱がないように、必要な指導はしてまいりたいと考えております。 なお、沖縄におきましては、BB肥料、粒状配合肥料がかなり多く使われているというような傾向もございまして、こういった形を通じての肥料費の節減というものも今後の一つの、私ども頭に置いて施策を進めていく分野ではないかというふうに思っている次第でございます。
○玉城委員 今申し上げましたパインのことについてちょっとお伺いしておきたいのですが、私、本委員会で先日もパインの自由化対策でいろいろお伺いしてきたわけですが、その後、沖縄現地の方で私もいろいろ勉強しました。これから自由化に備えて生食用のそういう新品種のパインを奨励して増産体制していこうということで、N667−10というのが非常にいいということで農林省も補助を出して大変奨励をしていらっしゃるわけですが、これから自由化ということになりますと、やはり一つだけでなくて、またいろいろなバラエティーに富みながら、またそういう新しい品種も当然開発をしていかなくてはならない、このように思うわけであります。それで、見てきたわけですけれども、県の試験場でも研究をしているわけですが、いわゆるスナックパインですね。これは台湾四号というのを試験をしておりまして、非常においしい。それから酸味等も適度なものである。こういう品種もどんどん今後は奨励をしていくべきではないかと私は感じてきたわけです。台湾四号について、いわゆるスナックパインですか、これについては農林省としてはどういう認識、評価をしていらっしゃるのかお伺いをいたします。
○吉國政府委員 この台湾四号は、先生も御承知であろうと思いますが、台湾で育成をされました生食用パイナップルの品種でございまして、特徴といたしましては、皮をむかないで手で割いて食べられるという特徴があると承知をしております。沖縄にも既に導入をされているわけでございますが、現在は、沖縄県の農業試験場におきまして栽培試験を行っているという段階でございます。これまでの所見としましては、一つは葉にとげがあるということから、栽培上の取り扱いに難点があるのではないかという問題とか、あるいは果実がやや小さくて単収が低いといったような問題点もあるということから、沖縄県としては直ちに普及に移せるというふうには今のところ考えていないというふうに承知をいたしております。 今後のパイナップルの品種問題につきましては、先生お触れになりましたとおり、現段階では、私どもN67−10は味の面でも単収の面でもすぐれた特性を持っていると考えておりまして、これを緊急に増殖、普及させたいということに取り組んでいるわけでございますが、今後新しく優秀な品種が育成されてまいりました場合には、もちろんそういうような品種の普及についても同様な努力を図っていく考えでいる次第でございます。
○玉城委員 今の台湾四号というパインですね。 これは私も県の方といろいろ話し合いをしましたけれども、現段階で普及するにはいろいろなデータがそろっていない。確かに県の担当の方も評価はしていらっしゃるわけですね。ですが、こういう時代になればバラエティーに富んだ新しいものも必要です。ただ、それを奨励に移すというそこまでの認識は農林省の方としても持っていないはずだ、こういうことでございますので、データもまだのようですからデータもそろえまして、自由化という中でパインが生きていくためのいろいろな開発をぜひ進めていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○吉國政府委員 いずれにいたしましても、よく試験データを確かめながら、いい品種の普及を図っていくという観点からいろいろな努力を行ってまいりたいと思っております。
○玉城委員 これは水産庁の方に申し入れしたのですが、十五日の沖縄県のマグロ漁船祐生丸の事件についてお聞きになっていらっしゃると思うのですが、問題は、そういう漁船の安全操業が非常に大事だということですね。米軍が演習をする、そのたびに戦々恐々として、好漁場でありながら不安を覚えて操業するということは、水産庁としては安全という面から関係省庁に強く注意を促しておく必要がある。また、漁船の関係者についてもいろいろな手だてを講じてそういう注意を促してやっていただく必要がある、このように思うのですが、長官、いかがでしょうか。
○田中(宏尚)政府委員 水産庁といたしましても、当然、漁船の安全操業の確保を図ることは重大な仕事でございます。 先生も御承知のとおり、従来かちいろいろな手だてで安全操業のための通報を行ってきておりますけれども、今回の事件を契機といたしまして、今後とも漁船の安全操業が完全に確保されますよう、関係省庁に対しましても強くいろいろな要請を行ってまいりたいと思っております。
○玉城委員 ついでに長官にお伺いいたしますが、例の一九六一年十二月に米軍のタイコンデロガから落ちた水爆水没事故によって、沖縄近海ですから、水産物、魚介類に対してどういう影響があるのかという大変な不安が今もあるわけですが、水産庁としては、現在あの問題についてはどういう対策をとっていらっしゃるのか、お伺いいたします。
○田中(宏尚)政府委員 水産物につきましても重大な関心を持って見守ってきたわけでございますけれども、最近科学技術庁で奄美近海の海水と魚の分析をするという方向が決まりまして、当方といたしましてもその作業に協力し、魚種の選定、漁場の選定を先般終えまして、鹿児島県から、一定の魚のサンプルを採取いたしまして最近科学技術庁に送付したと聞いております。 もちろん水産庁といたしましてはこういうことで従来から協力してきているわけでございますけれども、今後とも科学技術庁が主導して行います各種の調査なり検討、こういうものに積極的に参加してまいりたいと思っております。
○玉城委員 不安がありますので、その不安が除去されるような対策をぜひとっていただきたい、このように要望を申し上げます。 それから、いい機会でありますので委員長にお許しいただきまして、今沖縄で非常に議論になっておる問題がありますので、自治省の方にお伺いをきせていただきたいのです。 地方自治法の改正に伴いまして、今全国の各地方自治体でそれに伴う条例の制定を始めているわけですが、その第一点は、全国の地方自治体で、独自にそういう休日等を決めている自治体の数というのはどれくらいあるのでしょうか。
○松本説明員 御説明申し上げます。 現在の制度の中で地方自治体が休日と呼びます際に、いわゆる行政機関の休日という意味で定めますものは、むしろそこに勤務いたします職員の休日というもので定めている場合がございます。それから、ただいま先生御指摘の沖縄県も、その休日の中身、これは御承知のように職員の勤務条件としての条例で定めているわけでございますが、広島市のように、休停と書いておりますけれども、そういう形で定めているものもございます。
○玉城委員 ですから、今おっしゃいましたように、従来そういう休日等を定めている自治体は数として全国的に一体どれくらいあるのか、お伺いいたします。
○松本説明員 ただいま申し上げましたように、市町村の部分につきましては、その休目的に取り扱っておりますものの中で休日として定めているかどうかというのが甚だ不明確なものがございます。実態として独自の職員の休日のようなものが行われているのは、二百程度かと心得ております。
○玉城委員 お伺いいたしたいのは、沖縄県の場合は、終戦は八月十五日ですが、その事前に六月二十三日に組織的な戦闘は終了した。二十数万余の、我が国において唯一の地上戦が展開されたわけですから、その六月二十三日というのは慰霊の日ということで、県民挙げて戦争は二度と起こさない、平和ということをなにして慰霊の日を行っておるわけですが、国で決めた法律、地方自治法の一部改正によって週休二日制ということで、沖縄県はその条例を今準備しているということで、その条例に伴いまして従来の六月二十三日の慰霊の日も廃止される、あるいは休日だったものがそうでなくなるということで大変な議論が起きているわけです。これはどういうふうに理解すればよろしいでしょうか。
○松本説明員 御指摘のように、沖縄県におきましては沖縄県慰霊の日を定める条例というものが制定されております。これによりまして六月二十三日をいわゆる慰霊の日として定めているわけでございます。また別に、ただいまもちょっと申し上げましたが、職員の勤務条件として沖縄県職員の勤務時間、休日及び休暇等に関する条例が制定されておりまして、この条例の中で、職員が特に勤務を命ぜられない限り勤務を要しない日、これがいわゆる行政機関の閉庁日という意味の休日でございますが、そういうことで、国民の祝日等と並びましていわゆる慰霊の日を定めているわけでございます。したがいまして、現在沖縄県におきましては、慰霊の日は、沖縄県の職員はいわゆる行政機関の閉庁日ということで原則としていわゆる勤務を要しない日という取り扱いになっているわけでございます。 今回、昨年末の前国会でございますが、国の行政機関の土曜閉庁方式による週休二日制の導入が行われることになりまして、国の行政機関の閉庁日としての休日が定められたわけでございます。地方公共団体におきましても同様の措置を制度化するために、地方自治法の改正を行いまして、国と同様に地方公共団体のいわゆる閉庁日としての休日を地方公共団体が条例で定めるものとしたわけでございます。 このようなことから、沖縄県におきまして定めております慰霊の日、それで行います諸行事につきましてはいささかも影響はないわけでございまして、影響がありますのは、地方公共団体が閉庁して執務を行わない日としての休日については、改正後の地方自治法に基づく条例で土曜閉庁による週休二日制の導入を行います際には、慰霊の日を閉庁するわけにいかなくなった、こういうことになっておるわけでございます。 ただ、ただいま申し上げましたように、沖縄の非常に特殊な、いろいろな心情的な問題等もこれありますのでいろいろと意見もあったわけでございますが、これはいわゆる慰霊の日の意義をどうこうするものでないことはもちろんのことでございまして、県におかれましては、諸行事等は従来どおりとり行う、あるいは職員の諸行事等への参加については支障のないように取り計らわれ、むしろ慰霊の日の意義を一層高めるよう努めてまいるとおっしゃっていることでございますので、どうか何とぞよろしく御理解のほどをお願い申し上げたいと思うわけでございます。
○玉城委員 ちょっとお伺いしておきたいのですが、きょう六月二十日ですから、六月二十三日は しあさって、ここにも関係ありますので。 従来、沖縄の場合は六月二十三日を慰霊の日ということで、県庁、各自治体を含めましてみんな、さっき申し上げましたように戦争はあってはならない、二十数万の慰霊をする、こういうことでやってきているわけですが、今おっしゃいましたようなことで県庁は閉庁にはならないということになりまして、この二十三日そのものが何か影が薄れたようなイメージが非常に強く出ているわけです。それで、私もいろいろお伺いいたしましたが、沖縄県が定めていますこの沖縄県慰霊の日を定める条例を、あるいはこれと別個の条例でもよろしいのですが、例えば沖縄県は六月二十三日を慰霊の日として休日とするという条例なりを制定することは法律違反になりますか。
○松本説明員 ただいま先生御指摘のように、休日とするという条例を先ほどの沖縄県職員の勤務時間、休日及び休暇等に関する条例とは別に入れるということでございますが、率直に申し上げまして内容等がよくわかりませんので確たるお答えはできないのでございますけれども、それが行政機関の休日でない、すなわち地方公共団体の閉庁を伴わないで、地方公共団体の一般の業務に支障なく職員の勤務が行われる限り、そういうふうに称しても改正後の地方自治法との関係では問題はないのではないかという見方もあろうかと思います。しかしながら、休日と称します以上、それによってもたらされますでありましょう職員の勤務等に係る事実関係、そういうものを十分検討してから判断しなければならない問題ではないかと考えておるところでございます。
○玉城委員 これは極めて精神的な問題ですから、心情というお話もありましたけれども、休日とするということによって一般の商店街も全部一斉に六月二十三日は休むという強制力があるわけではないので、そういう条例を制定したからといって別に違反でもないわけです。どうですか、その辺は、それだけで結構ですから。
○松本説明員 先ほども申し上げましたとおり、その内容によりまして職員の勤務条件等にどういう関係が出てくるか、それがいわゆる閉庁的実態を伴うものかどうかということによりまして判断してまいらなければならない問題だと考えているわけでございます。
○玉城委員 終わります。
○柳沢委員長代理 滝沢幸助君。
○滝沢委員 委員長御苦労さま。大臣初め政府委員の皆様、御苦労さまです。 議題となっております案件につきましては、各党各議員言うなれば大同小異、異口同音の問いがあることと存じまするし、また、同様のお答えを繰り返していただくわけでありまして、御苦労さまなことであります。私は、そのゆえにごく簡単に申し上げますので、ひとつ意のあるところをお酌みいただきましてお答えをちょうだいしたいと思います。 まず、欧米諸国と比較しまして、肥料の内外格差というものは今どのように把握しておられるか。これは簡単で結構であります。 〔柳沢委員長代理退席、委員長着席〕
○吉國政府委員 先ほど通商産業省の方からお話ございましたが、欧米とは肥料の形や流通、包装形態が異なっておりますのでなかなか比較はしにくい点があるわけでございますが、輸入品の価格と国内の取り決め価格とを比較をしてみますと、運賃、包装費等を推定で加算してみますと、総じて一、二割程度輸入品が割安である、品質格差を考慮すれば実質一概には決めつけられない、こういったところがごく簡潔に申し上げて内外の比較の姿であると思っております。
○滝沢委員 ところで、今農民は何となく被害者意識が強いのでありますけれども、しかし、言われて数十年になる話でありますが、日本の農家が使う国内の価格よりも外国に輸出をするときの方が安い。つまり、日本の肥料というのは日本の農民に高く売り、外国の農家に安く売っているという素朴なる不満と批判が言われて久しいわけでありまするけれども、いかがなものでありましょう。
○畠山政府委員 そういうような素朴な疑問が農民側に存在をすることは事実だと思いますけれども、現在の輸出用価格としてその場合におとりになります指標が輸出のFOBの価格でございまして、その中には、向こうに着くまでの運賃、それから着きましてからの国内の運賃、それからばらで積んでいったものを包装する包装費、そういったものが含まれておりません。それに対しまして国内の取り決め価格の方は、それらをすべて含んだ価格でございます。したがって、見かけ輸出の価格が安くなりますけれども、実態は、ただいま農林水産省の方からお答えもございましたように一、二割の差であるということであろうかと思います。そして、その一、二割といいますのも、品質格差というものを考えますともっと差が縮まってくる、こういう実態であろうと思います。
○滝沢委員 おっしゃることが事実ならば、もっともっと農民ないしはそのほかのいわゆる国民に対しておっしゃったようなことの説明がなされてしかるべきと思いますので、今後の対策を求めてやみません。 次に、この法律が廃止されていわゆる自由化というようなことになりますれば、肥料の価格は上がりますか、下がりますか。その見通しを的確に持っておいででしょうか。簡単に。
○吉國政府委員 この法律をやめたから直ちに価格が上がるとか下がるという関係ではないというふうに思っております。長期的には、この法律を廃止後、競争原理ということを通じまして生産、流通面での合理化が進むということを期待している次第でございます。
○滝沢委員 最近、尿素あるいはまた化成肥料等の輸入が大変ふえていると言われているわけであります。この法律を廃止しました後に、肥料の需給の安定というものはどのようにして図れるものであろうか。また、価格の急激な動きがありますると投機的な取引も生じてくるでありましょう。こういうものに対して今後どのような指導の方針を持っておいでか、お伺いします。
○吉國政府委員 今後の肥料の供給という点からいたしますと、私どもとしては、やはり第一に国内の化学肥料工業の一層の体質強化を図っていただきまして、国内での健全な生産基盤を持っているということが農業のサイドから見ましても安心のできる形ではないかと思っております。 ただ、海外との価格関係の中で、ある程度輸入による供給ということ、これは当面は避けがたいというふうに思っているわけでございます。お話がございましたように、尿素は外国では天然ガスを原料にいたしました安いものができる、国内の輸入ナフサ等を原料としたものに比べて、現状では為替の問題もございまして、どうしてもある程度の格差が出るというようなことから輸入がされている状況でございますが、基本的には私どもは、そういった健全な国内供給基盤というものと適切な輸入というものをあわせまして安定供給を図ってまいりたいと思っている次第でございます。 そういった意味で、需給の見通しを関係者の方々とも相談をしながらつくって、需給の混乱がなるべく生じないような努力をしてまいりたいと考えておりますし、また、関係業界の方々あるいは生産者の方々等も加わっていただきました肥料懇談会というような場を通じまして、情報の交換なりあるいは意見の交換をやることを通じまして需給の安定、それによりまた投機的な動き等の防止に努めてまいりたいと考えている次第でございます。
○滝沢委員 私は、個人として見ておりまして、必ずしもこの法律の廃止された後の物理的な変化におそれを持っているものではありません。しかし私は、要するに農民の精神的な受け取り方がいかがかということにあろうと思うのですよ。 肥料対策協議会の報告を見ましても、これを廃止いたしました場合に一時的に不安、混乱が生ずるおそれがある、これを回避するための所要の措置を講じなければならないのであろうというふう に指摘をしているようでありますが、この面につきまして、私は先ほど申し上げましたむしろ農家に対する精神的信頼の回復というところに問題があろうかと思いますが、そのような面を含めていかがお考えでしょう。
○吉國政府委員 この法律を廃止する提案をするに先立ちまして、肥料対策協議会を昨年開いたわけでございます。そこにおきまして農業生産者団体の代表の方々の御意見も承ったわけでございます。また、生産者団体の方ではそれぞれ傘下の組織の討議を経ましてこの肥料対策協議会に臨まれたわけでございまして、全体として今の肥料をめぐる状況あるいは農業事情、こういう点からいたしますと、この法律を廃止して競争条件のもとで適切な価格形成が行われるということが望ましいということに農業団体としても賛成をされた、こういう経過になっているわけでございます。 今後転換に伴う混乱を回避するために努力せよというお話はそのとおりでございまして、私どもといたしましては、海外におきます肥料原料の市況の動向等を含めまして必要な情報収集を行う、これを関係者の方々に提供していく。また、先ほど申し上げましたような肥料懇談会というような場を設けまして、供給側、需要者側のそれぞれの事情を持ち寄りまして適切な肥料の需給の安定なり価格形成というものに資するような形で努力を行ってまいりたいと思っております。
○滝沢委員 ところで大臣、私は先ほども申し上げたのでありますが、この法律の廃止をめぐりましてもさようでありますが、ひとり肥料のことだけではなくて、基本的に農政のことを考えまするときに、農民のむしろ精神的な政府に対する信頼やいかにということにあろうではなかろうかというふうに思うわけであります。私も、会津の豪雪地帯で農業を祖先以来営んでおりまして、私は今日も田植えと稲刈りは自分で田んぼに入るというふうにしている耕作農民の一人でありますが、その立場に立って物を言わせていただくならば、戦中戦後、強制措置までいたしまして、あるいはまた、それこそ刑法の適用までして食糧を提供させられたわけです。そういうことを経験しておりまする立場から物を見まするならば、戦中戦後、全国の農民が国にささげてまいりました食糧供給の努力、これは涙ぐましいものと言わなければならぬと思うわけであります。しかし、一面からいうならば、国民全体が苦しいいわば国歩艱難のときに、農家は、頑張れ頑張れと言われましていろいろと激励を受けます。しかし、国の経済が高度成長経済ということで安定しまして、国民の多くの方々、農業以外の産業の立場の方々が幸せになりましたときに、農家は見捨てられ、しかも我々の立場からいうなれば冷遇されるということは、政府の志はいざ知らず、結果としては否定できないことではないのかな、このように思うわけであります。 そこで私は、きょうのこの御提案の法律の取り扱いにつきまして賛意を表するものではありますが、しかし、なおかつ国の農政の基本に対する態度については大いなる不満と、そして憂慮をいたすものであります。このままであっては日本の農業の将来はない、これはひとり農業‘農家という立場だけではなくて、日本の農業の終わりはすなわち日本の国の終わりだ、民族の終わりだ、こういうふうに私は認識をして疑わないものでありますが、大臣の所信やいかに。そして、いかなる言葉をもって農家に安心して働いてくれという意思をお伝えいただくのか、農家に対するいわばメッセージといいますか、所信を御披瀝願いたいと思います。
○堀之内国務大臣 農業の基本についてのお尋ねでございますが、先般来たびたび御答弁を申し上げてきたつもりでありますが、農は国の基本であるという方針に、この考え方には変わりはありませんし、また、当然のことだと思っております。農家の安定的な食糧供給によって日本の経済の今日の繁栄があった、こういうように私は深く理解をいたしております。しかし、昨年来一部農産物の自由化によって農家の信頼を失っておることはまことに憂慮にたえない次第でございますが、これからも最大限の努力を払いまして農家の信頼回復に努め、そして今後とも農家の皆さんが農業の将来に希望や展望が持てる方向を十分見出しながら、またその指針を与えながら、ともに努力をしていき、今後とも国民に安全で良質な、そして衛生的な食糧の提供を図るということを目的として努力をしてまいりたいと思っております。
○滝沢委員 最後に簡単に一言。 ことしも引き続き冷害が案じられております。これに対する、農家よ安心してちょうだいという言葉ありゃいなや。 そして、ことしの米価は据え置きですか。下がりますか、上がりますか。簡単に。
○吉國政府委員 冷害の問題については、私から簡単に。 ことしの気象の推移を見ますと、初めは調子よかったのでございますが、ここへ来て若干気温が低目だったりあるいは日照が不足するというような地域が出ております。ただ、今の稲の生育のステージからしますとこれから先の天候によって全く心配がない場合もありますし、まだ今の時点では何とも言える状況ではございません。状況の推移に応じまして所要の対策を講じていくことは当然でございます。
○堀之内国務大臣 米価についてのお尋ねですが、これも先生御承知のとおり米価審議会に諮りましてから決めることになっておりますので、米価審議会に十分諮問をいたしまして適正に決定してまいりたいと存じます。
○滝沢委員 大臣、どうすべいかではだめです。どうかひとつ大臣の所信をきちんとしておいていただきたい。お願いします。 ありがとうございました。
○近藤委員長 次に、藤田スミ君。
○藤田委員 今回廃止されることになる肥料価格安定臨時措置法ですが、我が党は一九六四年の成立したときから一貫してこの法律に反対をしてきました。その最大の理由は、国内の取り決め価格がカルテルで高く決められているからであります。公表されております政府の数字を見ましても、例えば硫安は国内価格が八七肥料年度で二万四千五十円に対して、輸出価格は八千七百二十円です。尿素は国内価格四万三千円に対して、こちらの方は輸入ですが、輸入価格は一万九千七百三十五円、大変大きな差があるわけであります。 この法律の制定当時の議事録を読み返くてみましたが、輸出は国際競争だ、大抵のものは国内より安いんだ、一体何が悪いんだというような感じの答弁であったわけですが、最近は専ら、国内は包装費、輸送費が含まれた値段だから高いのだ、こういう御説明であります。それでも、今回の政府の参考資料で内外価格差の表を載せられて、国内のものが高いということを認めていらっしゃるわけです。八四年の延長の際に通産省も、常に輸出価格が国内の価格を下回っていいのかは疑問だ、こういうふうにはっきりおっしゃったわけですが、法律の廃止はこうした背景や側面から出てきていると思いますが、いかがでしょうか。
○吉國政府委員 この法律のもとで価格が高く維持されたのではないかという御批判が時々あるわけでございますが、私どもこの法律のもとにおきまして、過去の価格の推移をごらんいただきますと、二度のオイルショックのときには値上がりは確かにしたわけでございますけれども、他の資材費に比べますと値上がり幅が抑制をされたということがございますし、また、その後も肥料工業の合理化等を反映しながら価格が下がってまいっております。ここ数年を見ましても、法律の対象品目であります三品目については六十一肥料年度以降で二〇%の引き下げになっておりますし、それからそれ以外の品目につきましても一〇%の引き下げということでございまして、私どもは、この法律は価格の安定、それを通じます農業経営なり肥料工業の合理化への貢献というものはちゃんとやってきたというふうに考えているわけでございます。最近の肥料工業をめぐる事情あるいは農業をめぐる事情、こういったことからこの法律を廃 止するわけでございますけれども、この法律が高値安定に寄与したのではないかという批判は必ずしも当たっていないというふうに考えている次第でございます。
○藤田委員 高値安定あるいはカルテル、そういうことの批判は当たっていないというふうにおっしゃいますけれども、全農も廃止賛成の理由に、「カルテルによる高値安定との誤解・疑いが持たれている」、私は誤解や疑いやなしにほんまにそのとおりやと思うのですが、そういうふうに高値安定の問題について言わざるを得なかったわけです。 製造原価もそうですよね。肥料価格安定臨時措置法は、カルテルが認められながら原価や価格の仕組みが隠されてきました。また、買い手が全農ですが、その全農は肥料会社のコープケミカルの筆頭株主で、一二・三%株を持っているわけです。八八肥料年度の高度化成の価格交渉には、このコープケミカルが肥料メーカーを代表して全農と交渉している。いささか妙な話だと私は思います。そして、内外価格差がこれほどありながら、八九肥料年度の全農取扱価格が三品目につき、消費税込みとはいえ、二・五%の値上げになっているわけです。このことはやはり安定法の枠組みが作用してきた、こういうふうに思いますが、どうでしょう。 大臣、廃止法の提案理由の説明にもありますように、農業の内外価格差縮小のためにも資材費の引き下げが必要だと言ってこられたわけですから、この八八肥料年度の価格の決定に対して農水省の決意というものは一体どこにあるのかというふうに私は言わざるを得ないわけですが、いかがでしょうか。
○堀之内国務大臣 肥料の価格問題は、これは簡単に一概に言えないわけで、成分問題、形状問題等によって大分違うわけです。最近、日本の肥料というのは、私ども使っておるのですが、おおむね粒状が多いわけです。輸出品というのになると粉なんです。粉と粒状となると、これは当然工場コストが大分違ってまいります。粒状というのは非常に作業効率がいいわけなんです。あるいはまた、農産物の特に葉っぱ類にいたしますと粉類等ではちょっと傷みがありますが、粒状は葉にひっかからずにちゃんと地面に落ちてくる、こういうことがございまして、一概にそうしたことは高い安いは言えない、こういうように考えております。そこで、いろいろ御指摘のような形で元年度の肥料価格も二・五%高くなっておるということでありますが、これは消費税が三%入っておるわけでありますから実際は〇・五%の引き下げ、こういうことにはなっておるわけです。 しかし、いずれにいたしましても、農業の生産性向上を図るためには、農業生産資材費の節減が重要な課題でございます。農業生産資材の供給及び利用の両面にわたりまして、その合理化を図ることが最も必要であると考えております。したがって、これからの生産資材の価格は、原材料価格や為替レートの変動の影響も受けますが、近年の厳しい農業情勢等を背景としまして大分引き下げられてきておるわけであります。今後とも生産資材の適正な価格による円滑な供給とその適切な利用が図れるよう、関係団体、業界への指導のほか、本法律案の廃止による競争条件の一層の整備に努めてまいりたいと考えております。
○藤田委員 もう一度端的にお伺いしますが、この法律を廃止する、だからもう農水省は価格問題から手を引く、こういうことではなしに、あくまでも農民の立場に立って不当な価格にならないようにチェックする、そういう責任は持っているというふうに言っていただきたいわけですが、その点はどうでしょうか。
○吉國政府委員 この法律を廃止する趣旨は、まさに競争原理のもとで自由な価格形成が供給側と需要側との間で行われるということを基本にするという考え方に転換をするわけでございます。したがいまして、どういう価格が適正であるというようなことを国なり行政なりが決めつけるというようなことはできないわけでございます。 また、肥料の価格形成に関係をします要素というのは、輸入原料の価格でございますとか運賃でございますとか加工経費でございますとか輸入品との競争関係でございますとか、いろいろな要素がございますので、そういったものの情報収集なり関係者への提供、また関係者間での意見交換の場を設定する、そういった面から、側面的に適正な価格形成が行われるようなそういう側面的な仕事をやっていくというのが行政の役割ではないかと考えている次第でございます。
○藤田委員 生産コストをできるだけ引き下げるように、そうして内外価格差のない農産物をつくるようにというふうにおっしゃりながら、私が、不当な価格にならないようにやはり農水省としてチェックする責任があるじゃないかと言うと、それは競争原理のもとで自由に決めていただくんだと言うのじゃ、競争原理が働いて自由な価格というのは、必ずしも低値に進んでいくということばかりじゃないわけです。したがって、私が今聞いているのは、不当な価格にならないようにということを申し上げているのです。大臣、いかがですか。
○堀之内国務大臣 今回の本法案の廃止に当たりましては、いろいろと条件は先ほどから申し上げておるわけでありますが、最近、輸入の肥料が安いという農民の批判が相当あるわけです。だから、今回こうして農業団体も全農もこうした廃止に合意して御提案申し上げておるわけです。したがって、今後は国内の肥料だけで供給できない、いわゆる輸入肥料というものを無視して今後の肥料価格形成というのはあり得ないわけです。 しかし、先ほどからお話がありますように、輸入肥料については相当安い物もあると言われますが、これは包装あるいは形状、すなわち粉であるか粒状であるか、そういうものによっても相当価格形成が変わってまいります。そういう市場原理を入れて、お互いによりよい、質の高い品物をつくっていって生産資材を下げてもらう、これが私は今回の本法案の廃止の大きな目的だ、かように存じております。 そういう意味で、私は今後とも肥料工場の合理化等も急速にさらに進めていただきまして、よりよい質の高い肥料の提供を心から期待をいたしておるわけであります。もちろん関係省庁と当たりまして、団体や工場の指導も行っていきたいと思っております。
○藤田委員 議論は尽きませんが、私はとにかく、石油なんかでも国民生活に密着した資材というのはおのずと国民生活を安定させるために政府が責任があるんですから、そういうことは農水省としても本来責任があるものだということを申し上げておきたいと思います。 農民運動全国連合会では、輸出品と同じ物でいいから硫安を安く回してほしいと要求されまして、全農も輸出用硫安を国内に回す道が開かれていると再三強調されてきたわけですが、実績は何トンあるでしょうか。簡単にお答え願います。実績です。
○吉國政府委員 まだ実際に農家が使っている段階には至っていないと承知をいたしております。
○藤田委員 結局実績はゼロということになるわけです。 委員長に先ほどお願いいたしましたので、この資料、大臣に持っていってください。 そもそも八四年度でそれまでの輸出用の流用禁止ということは消えたわけです。だから輸出用を国内で使っていいということになっているわけですが、一体五年間何をやっていたのかというふうに言わざるを得ません。政府資料でも、輸出用の硫安を使えば国内のものよりも二〇%安く使える可能性があるわけであります。 私は、実は地元の肥料工場に行ってまいりました。そして、輸出用の硫安というものをいただいてきました。そこにありますのは、薄茶色の色のついた物と白い小粒の物が輸出用、ふるいにかけて落ちた、小粒にしたのが輸出用です。それから白い大粒の方は国内用の物であります。ところが、昨日農家の方が実際に使っている硫安を持っ てきてくださいました。それを見ましたら、驚いたことに、工場からサンプルにこれ輸出用よということでふるいの下に落ちた小さい物が国内の物とほとんど変わらない姿で出回っているわけです。それは一々印がついていませんからね。絶対にそれは輸出用のものを国内用として高い値で売っているなんていう、そんな単純なことを言うつもりはありませんけれども、しかし二十キロ六百七十二円で、農民の方が持ってこられた硫安は農民の方がその値段で買っているわけです。そして、実際に輸出用の硫安はこれまで農民は全然使わないという形で今日まで来ました。 そこでお尋ねをしたいわけですが、品質格差などという中身にもう一度メスを入れて、輸出用に見合う思い切った価格引き下げをやるとともに輸出用も農家の手元まで確実に届くように、もう輸出用でも国内に回していいよ、こういうことになっているわけですから、したがって農家の方の手に届くように、使い方だとか注文書を含めてやはりもっと活用できるように要求をしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○吉國政府委員 現段階でも末端まで輸出用硫安の供給価格というのは通知がされておりまして、また、申込書も農協組織の末端までおりております。そういうことで、希望があればいつでも供給ができるという体制が整っているわけでございます。 先ほど大臣からもお話がございましたように、国内で通常使われている硫安と形が違うものでございますので、農家がまだそういったものを使いこなすという状況には至っておらないわけでございますが、先ほど先生からサンプルがお示しありましたけれども、私どもの承知している限りでは、輸出向け硫安というのは粉がまじった状態でございまして、これをふるって粒をそろえればそろえることはできるでございましょうけれども、輸出されているものは粉がまじった状態で、しかも、ばらで輸出されるFOBの価格が先ほど先生おっしゃいました価格でございまして、そういった意味で私ども、こういったものを使うことを希望する農家には供給ができるように、今後とも指導は行ってまいりたいというふうに考えております。
○藤田委員 もう時間がなくなりましたので、最後に一つだけお伺いいたします。 肥料工業の問題でお伺いしたいわけですが、現在、大手の総合化学メーカーは、肥料部門は採算が合わない、こういうふうに言いまして、厄介者を抱えたような言い方をしておりますが、はっきり言ってこれは問題なわけです。肥料価格安定法は「農業及び肥料工業の健全な発展」をうたい、肥料工業の発展が安定供給の保障だとしてカルテルまで認め、そして企業としての発展を保障されてきたにもかかわらず、肥料メーカーや商社は結局海外進出で産業の空洞化を進めてきました。このことは、肥料工業の健全な発展に資することを目的にうたっていることからしても大変無責任だと言わなければなりません。 しかも、例えば三井東圧は、尿素の製造技術を世界二十三カ国に七十二件も輸出をしてきたわけです。政府は、経済協力ということで七〇年代以降四千億円も海外肥料工場の建設に援助をしていて、相手国十一カ国のうち六カ国は三井東圧が技術輸出をしているわけです。援助国の中には、最近我が国に尿素の輸入を急増しているインドネシアとかマレーシアもあり、あつれきを生んできています。私は、国内の安価な安定した供給体制をきちんと確保する企業の責任があると思いますが、いかがでしょうか。 さらに、地域経済への影響を無視した設備廃棄や合理化、労働者を犠牲にするやり方はやめさせなければなりません。大阪の三井東圧の労働組合と懇談したときにも言われましたが、肥料部門はこの三月にも四人減らして五十人で運転している、緊急事態を考えたら安全問題の点からもぎりぎりだ、あらゆるオフガスを使い、最小限の人で運転してもうかっていない、食っていけないというのはどういうことかというふうに言われているわけですが、私も同感です。私は、肥料工業の雇用の安定、労働条件の確保に万全を期すことが必要だと思いますが、この点の通産省の御見解をお伺いしておきたいと思います。
○畠山政府委員 後ろの方の地域経済、それから雇用に影響を与えてはならないという方から先にお答えいたしますけれども、前回の質問にもこの時間にお答えいたしましたように、地域経済に影響を及ぼさないようにする、あるいは雇用に影響を及ぼさないようにするというのは私どもの基本方針でございます。法律にもそうなっております。それから現実にも失業者が出るというような事態にはなってないはずでございます。 それから第一点の、海外投資をしてけしからぬというような趣旨の御指摘でございますが、尿素の輸入は三七%でございます。ですから、その三七%の輸入を抱いたそうしたコストが低い肥料を供給するという格好に変わっていくのが、これからの肥料の供給構造の一つの姿でございます。ですから、その三七%の輸入というものが全く外国資本によって支配されて、国際需給によっては高い値段で供給されるということよりも、やはり日本のメーカーならメーカーの資本も入ってそして輸入価格も安定的に供給ができる、そういう体制をつくるということもこの肥料の供給基盤の強化の一つの役割だと思いますので、無論御指摘のように、国内の方、六三%の方はこれはまた十分安定的な供給をするように、低廉な価格で供給できるように構造改善も進めてまいらなければいけませんけれども、海外についても安定的な供給ができるように、海外投資をしても別にけしからぬというようなことにはならないというふうに私どもは考えております。
○藤田委員 時間が来ましたので終わります。
○近藤委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
○近藤委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、参議院送付、肥料価格安定臨時措置法を廃止する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○近藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
○近藤委員長 この際、本案に対し、柳沢伯夫君外三名から、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。石橋大吉君。
○石橋(大)委員 私は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合を代表して、肥料価格安定臨時措置法を廃止する法律案に対する附帯決議案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 肥料価格安定臨時措置法を廃止する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、肥料価格安定臨時措置法を廃止するに当たっては、無用の混乱を回避するとともに、最近の農業及び肥料工業をめぐる状況にかんがみ左記事項の実現に努めること。 記 一 肥料の価格及び需給の安定に資するため、今後とも需給動向の把握及び需給見通しの作成を適切に行うとともに、関係者による情報交換の場を設ける等肥料対策に万全を期すること。 また、輸出貿易管理令の適切な運用等により国内供給の安定を図ること。 二 化学肥料工業の健全な生産基盤を確保するため、その構造調整、体質強化を推進し、生 産コストの低減が図られるよう指導するとともに、これに伴う雇用環境の悪化、失業等が生じることのないよう十分対処すること。 三 流通コストの削減を図るため、交錯輸送の一層の排除、バラ輸送等による大量輸送の推進等に努めること。 四 農業経営の安定と生産性の向上を図るため、施肥の合理化等についての研究・普及体制を強化するとともに、多様なニーズに対応した新肥料の開発等に努めること。 右決議する。 以上の附帯決議案の趣旨につきましては、質疑の過程等を通じて委員各位の御承知のところと思いますので、説明は省略させていただきます。 何とぞ全員の御賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。
○近藤委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 柳沢伯夫君外三名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○近藤委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいまの附帯決議につきまして、農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。堀之内農林水産大臣。
○堀之内国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、決議の御趣旨を尊重いたしまして、十分検討の上、善処するよう努力してまいりたいと存じます。
○近藤委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○近藤委員長 内閣提出、森林の保健機能の増進に関する特判措置法案を議題とし、審査に入ります。 まず、趣旨の説明を聴取いたします。堀之内農林水産大臣。 ————————————— 森林の保健機能の増進に関する特別措置法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○堀之内国務大臣 森林の保健機能の増進に関する特別措置法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 近年、国民生活の高度化等に伴い、森林内におけるレクリエーション活動、森林浴等森林の持つよさを維持した保健休養の場としての森林を利活用することに対し国民の期待が高まってきております。 また、林業・山村側からも、保健休養の場としての森林を整備し、都市と山村の交流、都市住民の林業への理解と協力等を通じて林業・山村の活性化を図ることについて強い要望があります。 このような要請にこたえることは、現下の林政の重要課題であり、本法案は、このために、保健機能の増進を図るべき森林について、森林の保全に留意した新たな森林の利活用方式として、遊歩道、野営場、休憩施設等の施設の整備を森林の施業と計画的かつ一体的に推進する制度を創設しようとするものであり、これにより、森林資源の総合的な利用を促進し、林業地域の振興と国民の福祉の向上に寄与するものであります。 次に、この法案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、農林水産大臣は、森林の保健機能の増進に関する基本方針を定め、これに基づき、全国森林計画を変更するとともに、都道府県知事は、この変更された全国森林計画に即して地域森林計画を変更することができることとしております。 第二に、森林所有者は、地域森林計画が変更された場合には、森林施業計画を変更し、森林の施業と施設の整備を計画的かつ一体的に推進することを内容とする森林保健機能増進計画を当該森林施業計画の全部または一部として定め、都道府県知事の認定を求めることができることとしております。 第三に、森林の保全に留意した技術的基準等に適合するものとして、都道府県知事が行う認定に係る森林保健機能増進計画に従って施設を整備する場合には、林地における開発行為等の許可を要しないこととするほか、森林組合の事業の員外利用の特例措置を講ずることとしております。 以上が、この法案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○近藤委員長 次に、補足説明を聴取いたします。松田林野庁長官。
○松田(堯)政府委員 森林の保健機能の増進に関する特別措置法案につきまして、提案理由を補足して御説明申し上げます。 本法案を提出いたしました理由につきましては、既に提案理由説明において申し述べましたので、以下その内容につき、若干補足をさせていただきます。 第一に、基本方針の策定であります。 農林水産大臣は、森林の施業と施設の整備を一体的に推進することにより保健機能の増進を図るべき森林の設定等に関する基本的な事項について、基本方針を定めることといたしております。 第二に、全国森林計画の変更等であります。 農林水産大臣は、基本方針に基づき全国森林計画を変更し、または立てる場合には、森林の保健機能の増進に関する事項を追加することとしております。 都道府県知事は、地域森林計画を変更し、または立てる場合には、保健機能の増進を図るべき森林の区域、施業の方法及び施設の整備に関する事項を追加して定めることができることとしております。 第三に、森林保健機能増進計画であります。 森林所有者は、保健機能の増進を図るべき森林の区域が定められた場合において、その区域内に相当規模の森林を有するときは、森林施業計画を変更し、または作成し、森林の施業と施設の整備を計画的かつ一体的に推進することを内容とする森林保健機能増進計画を当該森林施業計画の全部または一部として定め、都道府県知事の認定を求めることができることとしております。 この場合において、都道府県知事は、当該森林施業計画が、地域森林計画の内容に適合することのほか森林の保全に留意した森林の施業及び施設の整備に関する技術的基準に適合すること等の要件を満たす場合に、認定をすることとしております。 第四に、林地開発許可等の特例であります。 森林所有者が、都道府県知事の認定に係る森林保健機能増進計画に従って施設を整備する場合には、林地における開発行為の許可及び保安林における伐採、土地の形質の変更等の行為の許可を要しないこととしております。 第五に、森林組合の事業の員外利用の特例であります。 森林組合は、都道府県知事の認定に係る組合員が森林所有者である森林及び組合員以外の者が森林所有者である森林について、一体としてこれらの森林の保健機能の増進を図るため、員外利用の限度を超えて森林の保健機能の増進に関する事業を行うことができることとしております。 第六に、国有林野の活用であります。 国は、追加して定められた全国森林計画に即し て森林の保健機能の増進を図るため、国有林野の活用について適切な配慮をすることとしております。 以上をもちまして、この法案の提案理由の補足説明を終わります。
○近藤委員長 以上で法案の趣旨の説明は終わりました。 ————◇—————
○近藤委員長 これより請願審査に入ります。 今国会において、本委員会に付託になりました請願は全部で二百二件であります。 本日の請願日程第一から第二〇二までを一括して議題といたします。 まず、審査の方法についてお諮りいたします。 各請願の内容につきましては、請願文書表等によりまして既に御承知のことと存じますし、また、理事会におきましても慎重に御検討願いましたので、この際、各請願についての紹介議員からの説明は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 これより採決いたします。 本日の請願日程中 農林水産業の育成・強化等に関する請願一件 米の輸入・自由化反対等に関する請願一件 農林業の育成・強化及び地域林業の振興等に関する請願一件 農林業の育成・強化等に関する請願四件 森林の復元に関する請願百六十三件 米の輸入自由化阻止、食糧管理制度の基本堅持に関する請願一件 日本中央競馬会場外馬券発売所新設に関する請願一件 以上の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ただいま議決いたしました各請願の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○近藤委員長 また、本委員会に参考送付されました陳情書は、農林水産業各種普及事業等交付金制度の堅持に関する陳情書の外十六件でありますので、この際、御報告申し上げます。 ————◇—————
○近藤委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 内閣提出、森林の保健機能の増進に関する特別措置法案につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○近藤委員長 起立多数。よって、本案は閉会中審査の申し出をすることに決しました。 次に 第百八回国会、石橋大吉君外十五名提出、本邦漁業者の漁業生産活動の確保に関する法律案 第百十三回国会、田中恒利君外四名提出、果樹農業振興特別措置法の一部を改正する法律案 農林水産業の振興に関する件 農林水産物に関する件 農林水産業団体に関する件 農林水産金融に関する件 農林漁業災害補償制度に関する件 以上の各案件につきましては、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 次に、閉会中審査におきまして、委員会に参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その人選及び出頭日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、その調査のため委員を派遣する必要が生じました場合には、議長に対し、承認申請を行うこととし、派遣の目的、派遣委員、派遣期間、派遣地、その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後六時三十一分散会 ————◇—————