逓信委員会 第7号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/06/21
会議録
○田名部委員長 これより会議を開きます。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案、郵便年金法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 まず、政府より順次趣旨の説明を聴取いたします。村岡郵政大臣。 ――――――――――――― 簡易生命保険法の一部を改正する法律案 郵便年金法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○村岡国務大臣 最初に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、最近における保険需要の動向にかんがみまして、簡易生命保険の加入者に対する保障内容の充実を図るため、定期保険の制度を改善すること等所要の改正を行おうとするものであります。 その内容は、現在、定期保険につきましては、保険期間内に被保険者が死亡した場合に限り保険金を支払うこととしておりますが、この保険期間内の死亡のほか、被保険者の生存中に保険期間内の一定期間が満了した場合にも、保険金の支払いをする定期保険を設けることができるようにするものであります。 このほか、家族保険の主たる被保険者が早期に死亡した場合においても保険約款で定める保険契約については、保険契約を失効させないよう家族保険の制度改善をすること及び保険金の倍額支払いにおける期間に関する要件を緩和することを内容といたしております。 なお、この法律の施行期日は、定期保険の改善については公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から、また、家族保険の主たる被保険者の早期死亡による契約失効についての改善及び保険金の倍額支払いの要件の緩和については公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日からとしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 次に、郵便年金法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、最近における年金需要の動向にかんがみまして、郵便年金の加入者に対する保障内容の充実を図るため、郵便年金に傷害特約及び疾病傷害特約の制度を設けるための所要の改正を行おうとするものであります。 この傷害特約及び疾病傷害特約は、郵便年金契約に特約として付するものであります。 まず、傷害特約の制度について申し上げます。 傷害特約は、年金受取人が給付責任期間中に不慮の事故等により傷害を受けたときは、その傷害による入院、身体障害、死亡その他当該傷害によって生じた結果に対し給付金の支払いをしようとするものであります。 次に、疾病傷害特約の制度について申し上げます。 疾病傷害特約は、年金受取人が給付責任期間中に疾病にかかったときまたは不慮の事故等により傷害を受けたときは、年金受取人が疾病にかかった場合にあってはその疾病による入院または常時の介護を要する身体障害、また、年金受取人が不慮の事故等により傷害を受けた場合にあってはその傷害による入院、身体障害または死亡、その他当該疾病または傷害によって生じた結果に対して給付金の支払いをしようとするものであります。 この傷害特約または疾病傷害特約を保証期間付年金契約に付した場合には、年金受取人のほか、年金継続受取人のうちその死亡に至るまで継続して年金の支払いをすることを約された者についても年金受取人と同様、給付金の支払いをすることができるものとしております。 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日からとしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○田名部委員長 以上で両案に対する趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○田名部委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部未喜男君。
○阿部(未)委員 大臣、御就任おめでとうございます。大臣とは、議運、国対等で長年大変親しくおつき合いをいただいてまいりましたが、閣僚になられての大臣に質問するのはきょうが初めてということになります。 大臣も御承知のように、郵政省の所管業務の中には、電波、電気通信あるいは放送等いわゆる管理監督に当たる部門と、郵便、貯金、保険など、いわゆる現業と呼ばれる独立採算による事業の運営の部門とがございます。 この管理監督の部門あるいは事業の部門を共通して言えることは、「あまねく」という言葉がほとんど使われておるということです。例えば郵便法の第一条には「あまねく、公平に提供する」とか、あるいは郵便貯金法の第一条、郵便為替法の第一条には「あまねく公平に利用」、それから日本放送協会のいわゆる放送法の第七条には「あまねく日本全国において受信できるように」とか、あるいは日本電信電話株式会社法の第二条には電話の役務の「あまねく日本全国における安定的な供給」、こういうふうに「あまねく」という言葉がすべて使われております。これは公益事業、公共事業の場合には大体頭につくものだとは思うのですけれども、これほど一つの省の中で「あまねく」がっく法律をたくさん持っておる省はないのではないかと私は思うのです。 そこで、私は実は「あまねく」とはどういうことかと広辞苑を開いてみました。広辞苑によりますと、「あまねく」というのは「広くゆきわたっている。」あるいは「至らぬところがない。」あるいは「漏れる所無く、すべてに渡って。」こういうふうに書かれております。 私は思うのですけれども、郵政事業と大臣がかねて取り組んでこられました過疎対策とは非常に深いかかわり合いがあるのではないかという気がするのです。今日のこの過疎現象はいわゆる一点集中とか大都市集中によってもたらされた、言いかえるならば、行政があまねく行われなかったところに今日の過疎現象が起こっておるのではないか。文化のバロメーターと言われる郵政事業は、申し上げましたようにあまねく行き渡らなければならない、そういう趣旨からするならば、過疎対策の一つの柱として郵政事業の進展は大きい役割を果たすのではないか、そういう感想を私は持つのですが、大臣の所感を承りたいと思います。
○村岡国務大臣 阿部先生には、先ほども私に対してお話ございましたが、議運、国対で大変御教導、御指導を願いまして、心から御礼を申し上げます。また、こういう立場になりまして、また先生から御指導、御鞭撻をよろしくお願いを申し上げたい、こう思っておるところでございます。 先生から郵政関係、「あまねく」というお話がございました。もう全くそのとおりであろう、全国津々浦々に二万四千のネットワークということで、郵便貯金、簡易保険あるいは電気通信、国民に密着したサービスを行っているところでございます。 私ごとになりまして恐縮でございますが、今過疎のお話がございました。今まで党の方で過疎対策の特別委員長をやっておりまして、もう全国三千幾らの市町村のうち過疎の市町村は約三分の一の千百五十七、人口は八百万人ちょっとしかいない、しかも面積は四六%である、こういうような状況でございまして、一極集中の状況にかんがみ、過疎法も切れるということで、来年度の新過疎法を目指して頑張ってきたところでございまして、郵政を通じましてもその過疎地域に何とかひとつ、先生のおっしゃる、あまねく全般に行き渡るという方針を何とかしたい、こういうふうに思っているところでございます。そのため、例えば今まで「ふるさと小包」とか「ふれあい郵便」とか、こういうことをいたしまして、あるいは住民票等の迅速な届けをするとか、こういうものをやってまいりましたが、さらに進展をしていきたい。あるいはまた過疎地帯には難視聴の地域がある、こういうようなことでございます。 ちなみに、「ふるさと小包」は、現在取扱数が千百万個で前年度比で五〇%増、品目は六千四百品目にわたっておりまして、大変好評を得ている。 百二十四の市町村で、自治体や住民の要望に応じまして、郵便局の窓口に住民票等の申請を行うための申し込み用紙や専用封筒を用意しておる。現在、千五百七十六の郵便局でこういうことを実施をいたしております。 衛星が上がる時代でございますけれども、難視聴世帯は、全国でNHKでは十万、民放で約四十万、こういうようなことで、その解消のためには、衛星放送なりCATVあるいは中継局の設置が今後とも必要であろうと思っております。 さらに、電波テレコム時代、こう言われておりますが、電波利用の促進を図っていきたい。農業振興システム、地域沿岸無線システム、リゾート地における情報通信システム、防災行政無線システム等、地域活性化に役立つシステムというものをさらに拡充をしていきたい、こういうふうに考えております。 この七月から、地方電気通信監理局に企画課というのができると私も聞いております。数年いたしますと、この電気通信の分野、相当進歩発展していく。やはりこの電気通信というのは距離と時間を一気に解決できる。しかし、そういう設備が地方になければ、これまたなかなか利用できないということで、この企画課ができるのを機会に、まだ過疎というかふるさとというか地方、なかなか電気通信その他の面で理解が私と同様であろうか、こう思いますので、この企画課を通じて郵政省の業務、地域の活性化あるいは郵政三事業のいろいろなPRに努めて、さらに、地域の人たちから愛されて、あるいはまた郵政省も国民のニーズにこたえて利用者第一、こういうことで職員の方方にも地域にさらに密着して頑張ってもらおう、こういうことで努めてまいりたいと思いますので、よろしくひとつ先生から御指導また御助言をいただきたいと思います。 以上でございます。
○阿部(未)委員 大臣、非常に広範にわたって御勉強で、感心をいたしました。 これはちょっと大臣の耳に入れておくだけで特別答弁は要りませんが、今大臣がお話しになった中に「ふれあい郵便」というのがございました。きょうは郵務局長お見えになっておりませんが、これは地域の、地方自治体の首長等と実は組合が約束をして、自治体の方から寝たきり老人のところに郵便を出してもらう、その郵便を届けた際に寝たきり老人にいろいろ不自由なことはないかどうか聞いてあげて、それを自治体の方に御連絡をしてあげる、こういうことで非常に喜ばれて、だんだん全国的に伸びてきておるのですけれども、どういうものか、郵政省の方ではこれをなかなか認知していないのです。したがって、認知すれば郵政当局で局長さんなり課長さんが地方の首長との間にそういう約束をされて行うのが至当であると私は思うのですけれども、厚生省の仕事ではないかとか、あるいは組合がやっておるからけしからぬとかいうふうな趣旨でまだ郵政省としては認知をしていない間に、職員との、組合との間で約束ができて、だんだんこれが伸びておる。私は、こういうことがいわゆる触れ合いであり、同時に「あまねく」ということにもつながっていくし、行政というものが、郵政事業だ、厚生省の仕事だというふうに割り切らずに、全般的に横に広がっていくことが過疎対策の上からも非常に大事だと思いますので、これは大臣、初めてお聞きになったと思いますから答弁は要りませんが、郵政省の姿勢の中に、せっかく大臣がそうお考えになっておるのに、この「ふれあい郵便」という制度についてはまだ公式に認知をされていなくて黙認という形で行われておる、こういう実態があるということ、きょうの主題ではありませんからもう答弁は要りませんが、大臣の耳に入れておきたいと思います。何かありますか。――別にいいですね。 それでは、本題に移らしてもらいます。 私、不勉強でよくわからないのですが、これは保険局長さんにお伺いするのですけれども、貯金あるいは預金それから貯蓄、保険と、金融業界にこういういろいろな言葉がありますが、これは定義すればどういう違いがあるのか、ちょっと知らしてもらいたいのです。
○白井政府委員 近時、私ども、保険などが特に金融商品という側面がかなり注目されてくるようになってまいりましたので、ただいまのようなお話になったのではないかとも拝察するわけでございます。 余り厳密な意味を私が申し上げるだけの資格はございませんが、私どもの受け取り方ということで申し上げますと、まず貯蓄でございますが、私どもの理解ではお金をためるということで、ただそのため方も、たんすにしまうというのではなくて、一般的には銀行とか郵便局とかという金融機関に預けたり、さらには私どもの保険に入るというようなものも貯蓄の一つということで一般的に言われておるように理解をいたしております。 そこで、さらに貯金でありますけれども、一般的な使い方としては、郵便局とか農協にお金を預けますときに貯金という言葉をどうも使っておるようでございまして、預金と言う場合には銀行とか信用金庫などに使われるようですが、感じとしては、貯金と言う場合は比較的庶民的とかあるいは零細とかいうようなイメージがやはりあるようでありまして、特に大量のお金を会社などが預けるときには預金というような言葉で表現しているのではないかと思います。 ところが、保険というものにつきましては、もともと発生は、特に死亡というような特定の偶発的な事故が起きました場合に保険者としてその一定の保険金をお払いする、そのかわり一方の契約者の方は、月々なりあるいは決めたお金をいわゆる保険料というような形で保険者の方に払うというような仕組み、これを保険というふうに言っているのではないかと理解をいたしておるところでございます。
○阿部(未)委員 確かに私は、概念としてはそういうものだと思うのですけれども、例えば、近時保険の方が利回りがいいから金融市場で保険に入っていく。つい先般の新聞では、保険残高の伸びが郵便貯金の残高と逆転するのではないかというような新聞記事もあるくらい貯金、いわゆる貯蓄と保険がひっくり返るような状態になってきた。そうすると、保険はもはや不慮の事故等に対する保障というよりも金融の手段として使われる時代になってきた、そういうような気がしましたのでちょっとお伺いしてみたわけですけれども、そういう意味では、金融市場では俄然と区別しがたい時代に入ってきた、私はそういうような気がいたしますが、これは後ほどいろいろかかわりがあるからお伺いしたわけです。 そこで保険局長に伺いますが、分けて言います。簡易生命保険と民間の生命保険はどういう違いがあるのですか。
○白井政府委員 これも釈迦に説法でございますが、もともと簡易保険と言われましたのは、先生御案内のように無審査保険ということにつけた名前だと思っておりますが、この簡易保険、つまり無審査の保険というのが当初は私どもの郵政省が独占でサービスを提供しておった、それが戦後は民間の生命保険会社にもこうしたサービスが開放されましたので、今日においては郵政省の独占ではもちろんございませんけれども、もともと簡易という名前がついたゆえんはそういうことだったというふうに聞いております。ただいま申し上げましたように、今日では民間の生命保険会社におきましても無審査の保険も販売をいたしておりますので、そういう意味では簡易保険と民間の生命保険とを区別するという垣根はなくなったと思っておりますが、あえて申しますと幾つかの相違点が挙げられると思います。 まず、何よりも一つは、簡易保険というのは私ども国営の事業として提供しておるということがまず第一の特色であろうかと思います。それがひいては国という信用を背景にした事業であるとか、あるいは先ほど大臣の方からもお答えを申し上げたところでございますけれども、国営事業としての立場から全国至るところに地方郵便局を配置して、その郵便局を通じてサービスを提供しておりますとかという国営事業としての側面というのが非常に大きな特色を持っておると思うわけでございます。 それから、その国営事業との関係で二つ目の特色として考えられますのは、国営事業でありますので、サービスの基本にかかわる部分でございますとか、あるいは事業の運営の根本にかかわる点につきましては、あるいは法律で国会の御審議をいただくとか、あるいは予算面で国会の御審議をいただくというような形をとっております。その辺が民間と違っておりまして、そのために例えば簡易保険については加入について総額制限額がありますとか、あるいは資金の運用について一定の枠があるとかというようなことが結果として出てくるということになるのではないかと思います。 しかし、私どもとしては、サービスの一番の特色としては、全国もうどんなところに住んでいらっしゃる方も私どものサービスは同じように等しく御利用をいただけるということを一番の大きな特色として、あるいはそういう特色を生かして仕事を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○阿部(未)委員 簡易生命保険法のたしか第二条だったと思うのですけれども、郵便年金法でも同じく第二条「営利を目的としない」というのが一つありますね。これはどうお考えですか。
○白井政府委員 国営事業として私どもの事業は当然営利を目的としない事業でございます。ただ厳密に申し上げますと、現在あります特に大きい保険会社というのは、時々問題になっておるようでありますが、相互会社という形をとっておりまして、株式会社という形態をとった会社が大変少ないわけでございます。その場合、考え方としては、相互会社も一応非営利という看板を掲げておるようでございますので、あえて非営利ということを申し上げなかったわけでありますけれども、私どもの国営事業に限って申し上げますと、ただいま先生がおっしゃいましたようにまさに非営利そのものでございまして、運用によって利益が得られますとそれはすべて加入者の方々に剰余金としてお返しをするということになっておりまして、事業として何か利益を上げるというような仕組みには全くなっていないところでございます。
○阿部(未)委員 大臣、そこがやはり非常に重要なところで、これは国営事業であり支払いについては国が責任を持つ、同時にこれは営利を目的としていない、そこを国民の皆さんに理解していただくことが非常に大事ではないのか。したがって、利益が上がれば皆還元をする、私はこれが簡易生命保険の特徴みたいなものじゃないかという気がするわけなんです。その辺はもう少し仕事をされる上、まあ営業という言葉を使いますが、営業の上でも十分留意をして、郵政省の簡易生命保険は営利を目的とした仕事ではありません、したがって利益は国民に還元されていく、これは何も郵政省のために言うのじゃなくて利用者の皆さんのためにそのことを宣伝することが極めて大事ではないか、私はそういうような気がしますので一言申し上げておきます。何かあれば――いいですか。 それでは、次に参ります。 この法案が出されまして私はしみじみ考えたのですが、大体保険というものは本来約款でいろいろなことを決める、それは私も十分承知をいたしております。しかし、例えば今度の法改正の十五条の二につきまして申し上げますならば、十五条の二では、定期保険は掛け捨てでありますよということが原則になっておる、ところが今度新しく生存中に給付ができるという制度をつくる、こうなっておりますけれども、その中で、趣旨ははっきりわかりましたが、生存中にその保険をお払いする、その内容は一体どういうものなのかということが、これは約款がなければ全然わからないのです。ところが、その約款についてはだれも私どものところに資料として見せていただいていない。ですから、約款も見ないでこれだけ見ると、趣旨はいいけれども内容はどんなものだろうかということを当然疑問を持ちます。これだけ読んでも、今までの掛け捨てで一銭も返ってこなかった定期保険に、これからはある年数たてば生存中にもお返ししますよ、いつごろどんなふうに返してもらえるのか全然わからぬわけでしょう。それで法案の審議をせいと言われても、なるほど趣旨はいいけれども一体内容はどういうことなのか、これが全然わからない。これは私は極めて不親切なやり方で、こういう法案を審議するときには、この内容はこういうものになるのですという、せめて約款の大綱ぐらいのものはつけて出すべきではないかと思うのですが、どうでしょう。
○白井政府委員 確かに先生にそういうふうに御指摘いただくと大変ごもっともだと思います。私ども省におりましての考え方として、約款というのはもともとはその法律ができてからその法律に基づいてその次のステップとして約款をつくる、これはもちろん私どもの場合は郵政審議会にお諮りして約款を定めるわけですが、そういう手順になっておるということからこんなことになっておるわけでありますが、この点については今後こうした法案などを御提案申し上げるときには、やり方の問題として私どもとしては十分気をつけてまいりたいと思います。 具体的にこの十五条の二の関係でございますが、生存中にどういう形で、つまり「期間」とは何年かというお尋ねかと思いますが、私どもの現在の案では、この生存保険金の定期保険につきましては二種類の期間の定期保険を設けたいと思っております。十年の生存保険金つき定期保険と十五年のものを考えておりますが、十年の場合には五年、七年、九年という三回に生存保険金を払う。それから十五年のものにつきましては五年たってから、五、七、九、十一、十三と、二年おきでございますが五回払うというような保険を考えたいということで約款の案を検討中でございます。
○阿部(未)委員 大臣、今お聞きのように、趣旨はなるほどそういうものかと思っても内容がわからない、聞いて初めて、生存中に払う給付金は五年、七年、九年と、こういくんだというお話がありましたし、それは十年物もあれば十五年物もありますから、一概に内容を詳細に述べよというんじゃないのです。大綱ぐらいは、何年ごとにどのくらい返す。 それで、この趣旨から言えば、従来の定期保険という掛け捨ての部分と、それから新しく生存中に対する部分が出てくれば、当然掛金は割り増しになりますね。その割り増しの掛金に対して生存中にお返しするという原則的なシステムだと思うのですが、例えて申し上げますと、保険金額百万円の定期保険、月額一万円の保険料の払い込みをして、この場合に、従来ならばそれで掛け捨てで終わり。ところが、これを例えば十五年物ならば、五年、七年、九年、十一年、十三年で返していく。その場合に掛金の割り増しが、今まで一万円の掛け捨てであったものが生存保険をもらうために一万五千円の掛金を月額にする。月五千円ふえますから年間六万円でしょう。年間六万円掛け増しをしたものが五年目には少なくとも五、六、三十万にはなるはずなんです。五年目に返すときにどれぐらい生存保険が返ってくる予定なのか。その額が三十万に満たないようなものであるならば、そんなものをつけたって意味はないのです。 一体どんなことになるのですか。
○白井政府委員 ただいま先生、例えということでおっしゃいましたので、まあ私どもの実例でちょっと申し上げさせていただきますと、前提としては、保険金が先生おっしゃいました百万円、保険期間は先ほど申し上げた十年で、加入される方が三十歳で男性の方だという前提を置きまして比べてみますと、現在の定期保険、つまり掛け捨ての保険の場合は月に四百十円というのが掛金になりますので、十年間で月々掛けていただくのを全部トータルいたしますと四万九千二百円ということになっております。これは前納とかいうことを利用しますとまたもっと安くなりますけれども、毎月掛けるということを前提にしております。 それから、今度考えております生存保険つき定期保険の保険料払い込み額というのをそういう計算でいたしますと、これは実は九年間で保険料を払うということになりますので、十九万六千五百六十円というのがトータルの金額になります。 それで、その差額というのは十四万七千三百六十円ということになるわけですが、先ほど申し上げましたように、十年の場合は三回、生存保険金が払われますので、百万の場合は一回五万円ずつ、三、五、十五、十五万円が生存保険金として戻るということになっておりまして、若干生存保険金分の負担が少し少なくなっておるというふうな数字になっておるわけです。 それで、この数字は実は私どもの数理の専門家が保険数理に基づいて計算したものでありまして、掛け捨ての保険の場合と生存保険金がつく場合とでどちらが得とかどちらが損というのは数理的には本来はないわけでございまして、これはまあ加入していただく方の好みとかいうようなことによってお選びいただくことになるわけでございます。
○阿部(未)委員 わかりやすく言えば、従来の定期保険は掛け捨てですから一銭も返ってこない、そこで、割り増しした分だけが貯金になって五年、七年で返ってくる、そういう勘定になると思うのです。そのときに、割り増しになった掛金の分が金利を付して、一般の金融機関に預けたものと例えば郵便局で言いましょう、郵便局の定額貯金にした場合と、定額は一遍にせにやならぬ、片方は月々掛けていきます、そうすると積立ですから、積立貯金した場合の利息、五年間の利息、七年間の利息、割り増し分に対する利息を含めて元本でどのくらいの利回りになるのかということが金融選択上の大きいポイントになると私は思うのです。どのぐらいになりますか。
○白井政府委員 ちょっと今すぐ細かな資料が出てまいりませんが、私どものところで特別のケースについて簡単にちょっと計算をしたことがあったと思いますけれども、まあどっちが得、どっちが損というような感じにも余りならないようでございます。 と申しますのは、私どもの保険につきましては、剰余金といういわば配当を最後にお払いさせていただくことが一種の特色になっておるわけです。この剰余金というのは、毎年毎年の決算を締めましてどれだけの剰余が出たかということをもとにして、それぞれの加入者の方に配分をするということをやっておるものでして、これが今後どの程度私どもの経営努力が実って剰余金が出るかということにかかわってくるものですから、厳密な比較がちょっとしにくいというようなこともございます。その上、かてて加えて、貯金というのは私ども郵政省の仕事でございますので、どっちもそれぞれの特色があるというふうに申し上げさせていただきたいと思う次第でございます。
○阿部(未)委員 わかりました。 ただしかし、加入者の側からすれば、それがどのくらいの利回りになるのかということは金融選択上非常に重要な課題になってくる。なるべくわかりやすいものを出してやらないと選択上困るのではないか、そういう気がしますから申し上げておきます。 だんだん時間がなくなりますので急ぎます。 二十八条の家族保険の関係ですが、言いかえれば、従来は、契約の効力が発生して六カ月以内に事故が起こった場合は効力がない、こうされておったのが、新しい法律では括弧をつけて「(保険約款の定める保険契約を除く。)」ただこれだけ違うのですね。今まで六カ月たたなければ効力がありませんよと言われたものとどう変わってくるのか、そこのところをお伺いしたい。
○白井政府委員 どうも法律の書き方が大変わかりにくくなっておりまして恐縮でございます。 ざっくばらんに申し上げますと、現在あります家族保険につきましては、すべて六カ月たたないとだめだという意味のこの規定は約款で外したい、つまり六カ月たたなくても、主たる被保険者、つまり一番の稼ぎ手の方が亡くなった場合にも保険の効果をずっと続けていくようにしたいというのが今度の改正の趣旨でございます。 それでは、わざわざなぜその括弧書きで「(保険約款の定める保険契約を除く。)」というふうな書き方をしたのかということでございますが、現在家族保険については三種類の家族保険を設けておりますが、これからそれぞれの国民の方々の御要望というのを考えますと、また別の家族保険というのも十分考えられるわけでありまして、そのときには、場合によると、このような六カ月を経過してからでないとその効果を続けていくということをしない方がいいのではないかというものもあり得るかもしらぬということで、法律上はこのような書き方をさせていただいたということでございます。
○阿部(未)委員 一般的に見ますと、これはやはり六カ月を過ぎなければ、六カ月前にあった場合にはだめなんだな、いわゆる法定伝染病とか事故というような場合以外は六カ月以内に起きても無効だ、こうも読めるのですよ。では一体括弧書きだけをつけた、約款に定めるものを除く、これは何だろうか。これもまた非常にわかりにくくて説明しにくいのですが、常識的に言うならば、面接義務の違反とか告知義務の違反という事項がなければ、効力が発生したその日から家族保険についても全額保障される、そう読みかえていいわけですね。
○白井政府委員 現在ございます家族保険については、そのように御理解いただいて結構でございます。
○阿部(未)委員 あと、同じようにたくさん約款によるところは多いんです。もうこれは、全部数え上げると切りがありませんから、各行そうです。改正の部分については全部、約款の定めるところによるということにしかなっていないのですよ。ですから、内容が本当にわかりません。どう変わるのだろうかという内容がわかりません。けれども、もう時間もありませんから、あとは省略します。 次に、年金の関係でお伺いしますけれども、年金で今問題になっておるのは、年金の受取人が、本人以外の人を指定した場合には、贈与税というのをべらぼうに高く取られるという不満が出ておるのです。これは、どういうことになるわけですか。
○白井政府委員 税制上の問題については、実は私どもでお答えできる立場にあるかどうかわからないわけですが、確かに、年金の掛金を負担した方と、それから年金を受け取る方が別の場合には、原則として贈与税がかかるということになっておりまして、この贈与税はその税率が非常に高いということも先生の御指摘のとおりでありまして、特に年金の場合一番問題になりますのは、その年金を受け取り始めるときにはとめて年金の受給権を贈与されたという考えで、まとめたお金を贈与税として払わなければならないという仕組みになっておるようでございまして、やはりこれは問題はかなり大きいと私ども思っております。もちろん、税制の問題でございますので、私ども自身がどうこうするというわけではございませんけれども、今後、私どもは、年金の仕事をしていく上では、この問題というのはかなり重大な関心を払ってやっていく必要があるのではないかというふうに思っております。
○阿部(未)委員 大臣お聞きのように、年金を掛けた、契約してお金を払った人と受け取る人が別別の場合には、第一回の年金支払いのときに、それ以降、まだもらっていない年金について全部贈与税として課税をされるのです。もらったからそれに対して課税をされるというのは、贈与税、わかりますよ。将来もらうであろうという、何年生きておるかわからぬ人に、どれだけもらえるかわからぬ人にばかっと全部税金かけてくるのですよ。これは、対大蔵省とも深いかかわりがあると思うのですけれども、現実に支給されていない者に、権利ができたからというだけで課税をするというのは酷ではないか。しかし、普通の場合、奥さんとか子供を受取人にする方がかなりおありになると思うのです、これからとりわけ世の中が複雑になってきますと。そういう点、大臣、骨を折って、ぜひひとつ、まだ支給もされていない者に税金をかけるというような仕組みについては、大蔵省と話し合いを進めてもらいたいと思います。 時間がなくなりましたから最後にもう一つお伺いしておきますが、簡易保険・郵便年金に関する調査研究会、これは大臣の諮問機関です。この間中間報告が出されておりまして、簡易保険と年金を組み合わせた商品というのを私、非常にユニークな発想だと思って読んだのですけれども、この経営について今郵政省はどういうお考えを持っておられますか。
○白井政府委員 実は、この研究会は本年の六月に私どもお願いをして発足をさせていただいた研究会でございますが、構成メンバーというのはいろんな方面の大学の研究者の先生方にお願いしておりまして、保険論の御専門の方あるいは金融論の御専門の方、中には財政学等さまざまな専門家の先生にお願いがしてありまして、調査会の先生方としては、どこに見せていただいても今度の中間報告については、中身については自信を持っておるということを先生方自身もおっしゃっているわけです。 それで、実は私どもとしては、調査研究をお願いするに当たりましては、制度改正など急ぎのものについてはやはり予算の時期などと合わせて、年度一つの波がございますので、それに合わせる意味で、中間報告としてでも急ぐものについては御報告をいただきたいということを冒頭に調査研究会の方にお願いしたものですから、このたび新聞にもちょっと報道されましたような中間報告が出されたわけでありますけれども、この中身というのはまさに先生が御指摘のように大変ユニークな、考え方によれば、かなり思い切った考え方の変更ということを考えるべきだという御提言でございまして、これから真剣に取り組んでまいりたいと考えております。
○阿部(未)委員 それでは、何か大臣、参議院へおいでになるというので、一言だけ。 今問題になっておる調査研究会の中間報告に基づく新しい、ユニークな、年金と保険を組み合わせたようなものをつくったらどうか、これはかなり民間の金融機関からは反発が出るのではないかということも新聞記事では予想されておるようでございます。しかし、私が冒頭申し上げましたように、年金の事業にせよ簡易生命保険の事業にせよ、これは本来利益を目的としない国民のためのものであるということを重点的に考えて、金融機関が大事なのか国民が大事なのかという立場からぜひひとつ、これからの折衝、大臣の大きな荷物になると思いますが、頑張ってもらいたいと思います。 大臣の決意のほどをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○村岡国務大臣 先ほどいろいろ阿部先生のお話を聞いておりました。約款の問題等についても、趣旨はわかるけれどもあれだ、こういうことで、これもひとつ検討をしてまいりたい、こう思っているところでございます。 ただいまの問題でございますが、この提言を踏まえまして、この商品の設計あるいはまた法律上の必要な手当てを十分検討を行いまして、実現に向けてひとつ努力をしていきたいと考えておりますので、よろしく御指導をお願い申し上げたいと思います。
○阿部(未)委員 終わります。
○田名部委員長 午前十時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前九時五十七分休憩 ――――◇――――― 午前十時三十分開議
○田名部委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案、郵便年金法の一部を改正する法律案の両案について質疑を続行いたします。上田利正君。
○上田(利)委員 村岡郵政大臣、旧逓信大臣に、旧逓信大臣ということを含めてお尋ねをいたします。 先ほど阿部先生から、「あまねく」につきましていろいろとその持つ言葉の意味などについて御質問がございまして、的確な御答弁を郵政大臣からいただいておるわけでございますけれども、実はつい最近、小学校六年生が国会見学に参りまして、国会の仕組みや何かを私、お話をしたわけでございます。その中で、十八の常任委員会が衆議院にはありますよ、そしてその中に逓信委員会というのがあります。この逓信というのはどういう意味ですか、こう聞かれてはたと困りまして、委員会の内容はお話ししました。電波放送、郵政三事業から始まって、この逓信委員会がなければ日本は発展をしていかないんだというようなお話をしたのでございますけれども、貞淑の貞でございますからその貞心ですかというふうな御質問が出まして、操のかたい貞節な心を持った委員会ですか、社会的に恥をかくようなことはない委員会ということですかなどという小学生からの御質問が出ましたし、あるいは身を挺してというような挺身ですかとか、あるいは一艇身などという船の艇身ですか、こんな御質問が出まして、私、もう本当に国会議員をやめたいような気持ちに実はなったわけでございます。 この逓信という、逓信省、一九四九年ですね、これは郵政省と電気通信省、二省に分割になりました。名前も郵政省と電気通信省の当時、後で総理大臣で活躍されました佐藤榮作先生が初代の郵政大臣と電気通信大臣を兼務したことを、ちょうど私、その当時電気通信省に入省いたしましてよく覚えているわけでございますけれども、その後間もなく電気通信省はなくなりまして電電公社、今のNTT、そして郵政省だけが残りまして郵政大臣、こうなられたのでございます。そして、逓信委員会は依然として逓信委員会、こういうふうになっておりまして、郵政大臣と逓信委員会というのはつながらないというような感覚を小学生初め国民が持ってきている。我々の世代は大体わかるのでございますけれども、戦後の世代の人たちはわからないということでございまして、この逓信という意味、駅逓とかいろいろなことがございましたけれども、先ほども広辞苑のお話が出まして、私、広辞苑を見ましたら、これは「順次にとりついで音信を通ずること。」こうあるのであります。音信を通ずるということで、そして駅逓という形でスタートを切ったのですけれども、この逓信ということについてまず郵政大臣の、どういうふうに現代風には解釈すればいいのか。それがら、これは大臣の協力もいただかなければなりませんけれども、逓信委員長にお願いでございますけれども、この際名前をもう少し近代的に、郵政委員会というのがいい名かどうかわかりませんけれども、何か理事会で御検討していただいて、これはいわゆる国会全体の問題でございますからすぐにはできないと思いますけれども、新しい大臣も御就任なさったわけでございますから、委員長にもひとつその点をお願いをしておきたい。それから郵政大臣のお考えをちょっとお聞きをしたい、こう思うわけです。
○村岡国務大臣 参議院本会議がございまして、失礼をいたしました。 まず最初に、当委員会でも御審議いただきました金融自由化対策資金、郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵便為替法・振替法の三案が先ほど参議院で可決されましたので、委員長を初め委員の先生方に御礼を申し上げたい、こう思っております。 ただいま上田先生から、郵政と逓信というような名称についての御質問がございました。郵政大臣に就任したばかりの私でございますので、上田先生に申し上げるというのはまことに恐縮でございます。 私としては、名は体をあらわすということもございますが、新しいものを吸収して発展し続ける、夢を広げてきたのが郵政省であろう、こう思っておるわけでございますが、この陰には、百年の歴史であります前島密先生以来の幾多の諸先輩の偉大な御功績があったと思うのでございます。逓信省初代大臣に、明治十八年でございましたか、榎本武揚さんがなりましてから私は百十代のようでございますけれども、逓信という言葉も郵政という言葉も、郵便に始まりまして為替、貯金、簡易保険、電波、電気通信、さらには最近では情報通信を含む独特の概念として広く我が国の中に定着していると思うのであります。 郵政も逓信もともに難しい漢字を用いておりますが、これらの二つの言葉のうちでは郵政という言葉の方が、郵便局のイメージもありまして、より親しみやすい感じがあるように思っておりますが、御指摘のように今、逓信の方は難しいようにも思えるわけでございます。ただ、逓信という言葉は、御指摘の逓信委員会を初め逓信部会、あるいは逓信病院、逓信記念日、逓信総合博物館など、多年にわたり使われておるような状況でございますので、私の個人的な感想でございますが、一般的な名称として広く親しまれておる、定着しておるものであれば、誤解を招くおそれのない限りあえて変更しなければならないというようなものではない、こういうふうに現在考えているところであります。 以上であります。
○上田(利)委員 本当に微に入り細に入り大臣から御答弁いただきました。ぜひ今後の課題として御検討願いたいと思います。 それでは、時間の関係で簡易生命保険法の質問に入らせていただきます。 局長にお願いでございますけれども、一つの問題は、現行の掛け捨て制度の定期保険、これは少ない掛金でだれもが加入できる、そして万が一の場合は大きな保障をすることができるということで、言うならば、お互いに助け合うという互助の精神に基づいて、自分がもし不幸になったときには助けてもらう、あるいは相手に不幸が出たときには助けてやる、こういう互助の精神で掛け捨て制度が、少ない掛金で大きな保障ということで出ておるわけでございますけれども、この簡易保険の仕組みのパンフレットを見ましても、「商品の特長」が「少ない保険料で大きな保障を目的にした保険です。」二つ目が「働きざかりの青壮年層にピッタリの商品です。」それから「保険期間は五年と十年の二種があり、ニーズに合わせて選べます。」こうある。こんなに大きな体の漫画まで出ておるわけであります。 ところが、今回の改正案のこの概要を見ますると、生存保険金を支払う保険を設けますという中に、定期保険について、旅行やレジャーに役立つ生存保険金を支払うことにより掛け捨ての定期保険を魅力ある保険にし、青壮年の保険ニーズにこたえる、こうあるのです。こっちも青壮年のニーズにこたえる、こうあったのですよ。どっちがどっちなのかと思っておるのですけれども、それは横に置きましても、これが先ほど阿部先生からも御指摘されておりましたように、生存保険ということになりますと高い掛金になるわけなんです。そして、先ほどのお話では、五年と十年と十五年で、十年が五万円ずつ三回、十五年の定期は五万円ずつ五回、こういう御答弁が局長からございましたけれども、満期とはいきませんが、一年とか二年前に一応それぞれその掛金を戻す、そうなりますと、みずから掛けた金が自分に戻ってくるということで、これは貯金みたいな形になってしまうのですね。そうすると、保険という今まで考えていた互助の精神で、自分も不幸のときには返ってくる、そして相手が不幸のときには自分の掛けた掛け捨ての金で助けてあげることもできるのだというこの保険の精神からちょっと逸脱してしまうのじゃないかと思うわけであります。このような新商品を開発するということで法律案が出ているわけでございますけれども、そして、これを現行制度にさらにプラスアルファということで二頭立てでいこうということでございますが、この必要性について、保険という立場から考えますと、どうも今度のこの改正案を見ますると、言うなればこれが保険から離れて貯金のような性格を持ってくるのじゃないか。民間保険がやっているからということもあるでしょうけれども、やはり国営という形で郵政がやる場合については、民間と違った形の中で、当初の、この掛け捨てという少ない掛金で大きな保障、そして互助の精神、そしてこれが青壮年のニーズにこたえられる、こういうことでなければならぬと思うのですが、なぜ今回これを必要としたのか、その理由等について具体的に明らかにしてもらいたいと思います。
○白井政府委員 お答えを申し上げます前に、一言おわびして訂正をさせていただきたいと思いますが、先ほどの阿部先生の御質問の中で、研究会の発足を私、本年の六月というふうに申し上げたようでございますが、研究会の発足は本年の二月でありましたので、訂正をさせていただきたいと思います。 それからもう一つ、ただいま先生のお話の中にちょっと触れることでございますけれども、今まであります定期保険は五年のものと十年のものでございまして、今度新しくさらにつけ加えます保険の方は、実は十年と十五年ということを考えておりまして、五年のものはございませんので、その点だけつけ加えさせていただきます。 そこで、今度の制度改正の内容についてのお尋ねでございますが、確かに定期保険というのは、先生御指摘なさいましたように、保険料は非常に小さい、がしかし、万が一のときには大きい保障が得られるという、いわば最も保険らしい保険というのが定期保険だと思っております。ところが現実は、定期保険というのが最近余り利用されておりませんで、新しく入っていただく方全体の〇・一%ぐらいの占率しかないというような状況にまで落ち込んできております。しかし、私どもといたしましては、保険の本来の目的というのは、先生おっしゃいましたように、万が一の保障というのを互助の精神といいますか相互扶助という考え方でやっていこうというのがねらいでございまして、こうした考え方というのは、保険をやっていく以上は一番の大もととして大事にしていかなければならぬ考え方だと思っておるわけでございます。 しかし、現実に利用が少ないということで話をいろいろ聞いてみますと、確かに万が一の保障が得られるということはそのとおりなのだけれども、しかし万が一のことが幸いない場合にはまさに掛け捨てになって捨ててしまうということで、どうもひとつ魅力がわかないのではないかというお話を伺うわけであります。そこで、生存保険金とは申しましても、例えて申しますならばいわばボーナスのようなものでありまして、この保険期間中に幸い万が一のこともなくて過ぎたというような方に対しては、いわばお祝いというような気持ちでボーナスのようなものを少しお払いするというような仕組みも取り入れましたら、定期保険のよさというものを改めて見直しをしていただけるようなきっかけになるのじゃないかというような気持ちがございまして、このようなことを考えさせていただいた次第でございます。
○上田(利)委員 私の考えと局長の答弁はちょっと違うのですけれども、あくまでも簡易生命保険法なんですよ。生命なんですよ。ただ、この法律を改正する概要を見ますと、若い人のニーズにこたえてということで、その中間で五年とか七年とかというごとに戻ってくるので、それでレジャーをやるのだ、旅行に行くのだ。これは生命と全然かかわりないとは言いませんけれども、では、レジャー保険とかなんとかということで新商品をつくるのならいいのです。あくまでも生命保険ということで、万が一になったときに国での保障が全部というわけにいかないからお互いに相互互助の精神で助け合おう、こういうことからこの保険制度が出ているわけです。それから見ると、掛け捨てだから嫌だ、もう魅力がない、若い人たち、三十代、四十代の青壮年でおれは今死なないよ、生命保険は五十歳過ぎてから入ればいいやということになりますから、この制度がありましてもその加入者が〇・一ぐらいしかいないという実態だろうと思う。だからといって、そこへえさをつけてやれば来るのじゃないかということが生命保険法のその趣旨に本当にのっとっているかというと、これは邪道だとは言いませんけれども、ちょっと外れているな、こう思ったものですから、この基本的な問題を私なりに発言させていただいた、こういうことでございまして、今後これは郵政に限らず、いわゆる損保全体の中でも少しは考えていかなければならない問題だということで、一つの問題点としてだけ提起しておきたいと思います。 それで次に移りますけれども、先ほどいろいろと阿部先生からの御質問の中で御答弁があったものは重複いたしますから、削除といいますか省かせていただきます。 改正案の二十ページから二十一ページにかけまして、三十一条関連になるわけでございますけれども、「効力発生後二年以内」とか「三箇月を超える期間」さらには「復活の効力発生後一年以内」こういう条文の文言があるわけでございますけれども、それは具体的にそれぞれどうなるのか。先ほど阿部委員からも御指摘がありました。この約款の中で決めるのでしょうけれども、二年以内の期間でと言ったって一年十一カ月の場合もあるし十カ月もある、三カ月を超える期間と言ったって百二十日もあれば百三十日もある、こういうことでございますから、ここをひとつ明確にしていただきたいと思うのです。
○白井政府委員 まず、法文の書き方でございますが、新旧対照表で申し上げますと傍線の引っ張ってあります部分、二年以内の期間とか三カ月を超える期間とか一年以内の期間とかいうふうな書き方がしてありますのは、実は現在の法律に書いてあるよりも条件を悪くしないということで、そこを最低限の線としてその後は実情に応じて約款でその内容を決めることができるようにしようという書き方にしたということでございます。 そこで、実際には中身はどういうふうにする考えかということでございますが、今二年というふうになっておりますものについてはこれを一年六カ月に縮めたいと思っております。それから三カ月を超える期間というのは、もっとはっきり言えば三カ月のうちに亡くなるとかそういうことがないといけないということでありますが、それを百日まで少し延ばして百日以内の間に例えば亡くたる等の事由が発生したときということまで少し縛めよう。それから復活の場合につきましては、現在は一年以内ということになっておりますが、これを六カ月に縮めようということを考えております。
○上田(利)委員 わかりました。 それで前後いたしましたけれども、二十八条関係でございます。確認ですが、現行の家族保険、仮に主人が一千万円、妻が六百万円、子供が一人で三百万円、こう加入しておった場合、現行制度では加入後六カ月以内に主人、条文上はいわゆろ主たる被保険者ということになると思いますが、この主たる被保険者が通常の疾病で死亡した場合はその御主人に一千万円が支払われる。そして妻、子供はその時点で契約は失効になってしまちという現行法でございますけれども、それが改正案ではこの点を改正して、契約は妻、子供がそのまま継続していくことができる。したがって、一族の保障はそのまま失効せずに続いていくということになると解しているのですが、それでいいかどうか、一言お答えを願いたいと思うのです。
○白井政府委員 結論的に申し上げますと、ただいま先生がおっしゃいましたとおりでございます。それで、家族保険というのは、六十歳満期家族保険というのと六十歳満期親子保険、それから夫婦保険、この三種類がございまして、この三種類で現在あります家族保険のすべてでございます。この三種類の家族保険につきましては、先生が今御指摘になりましたように、保険に入った直後において一般の病気で主たる被保険者が亡くなったような場合にも、それ以後は保険料は払わなくて結構です、しかし残された者についての保障は続けますというふうな仕組みにしようということでございます。
○上田(利)委員 わかりました。 それでは、続いて年金法についてお尋ねをいたします。 第十四条の二でございますが、特約制度の加入限度を年金受取人一人につきまして一千万円、こういうことにしておりますし、また郵便年金の特約と簡保で加入している特約とを合算して一千万円にしますよという法案になっているわけでございます。現行法でいきますと一千万円を限度としてということになっておりますからそれをそこに適用したと思うのでございますけれども、その根拠たるものは、前があるからそのまま踏襲したのか、いやかくかくしかじかだということなのか、この辺を具体的に説明願いたいと思うのです。
○白井政府委員 特約の最高限度額と申しますか、条文について言えば、特約給付責任額の最高額というのを一千万円にした経緯でございますが、結論的には簡易保険の特約に合わせたと言えば一言で済むわけでございますが、あえてその辺を多少理屈づけますと、例えば入院したような場合に一千万にしておきますと一日当たり一万五千円、ただしこれは特約に入ってから二年以上たっておりませんといけませんが、二年以上たっておりますと一日に一万五千円の入院給付金が出るわけであります。入院一日当たりの費用というのを世間相場などで聞いてみますと、そうした金額なら必要なものはほぼ賄えそうな金額だというようなことは理屈としては言えることは言えるわけでございますけれども、一口に言えば、先ほど申し上げましたように保険の方の特約に合わせたということでございます。 ただ、これを二つ合わせたのはなぜかというような御質問がおありかと思いますが、言ってみれば悪用されるという危険性も実は全く皆無ではないということもございまして、保険の方で一千万それから年金の方で一千万の特約ということになると両方だと二千万というかなり金額が大きなものになるものですから、特に傷害の給付金なんかについては保険の場合でも時に悪用されて犯罪になるというような事例もたまにはあるものですから、そんなものも考えまして両方を合わせて一千万にしたということでございます。
○上田(利)委員 そうしますと簡保と同じ一千万円という形、強いて言えばという局長の今のお話でございますけれども、年金額の最高限度額は七十二万円でございます。最低は十二万円でございます。そしてそれの保障額は二十倍ということになっておるわけでございまして、最高額の二十倍といいますと七十二万円の二十倍は千四百四十万円となる。私は、今局長の言われたこともわからぬではない。一千万であれば大体保障ができていくんだ、あるいは犯罪等にも利用されないんだということで理解はできますが、頭打ち一千万円で一千四百四十万まではいきませんよ、一千万で終わりですよ、こういうことでなくて、法改正でそれを一千二百万くらいまでにするのかどうなのか、将来できるのか、こう思ったものですからその質問をしたということが一つ。 それからもう一つは、年間の年金支払い額の最低は十二万円でございます。この十二万円というのは二十倍にしまして二百四十万円でございます。私は、最高も今お話ししました考え方がありますけれども、最低が二百四十万円では、なかなか生活が大変でそう高額に入れないということもあるでしょうけれども、これでは傷害特約になりましても、あるいは疾病傷害の特約に入りましても、どうしてもこれじゃ足らない場合が出てくる。やはり五百万ぐらいを考えねばならぬじゃないか。そうしますると、五百万ということになりますと、大体二十五万円の最低の年金額にすると二十倍ということになりますと五百万円にちょうどぴったしカンカンでなるわけでございますけれども、それで、じゃ掛金はどうかというと掛金は上がります。しかし、一口入っている人が十二万円でどのくらいか、私が調査しますと十二万から三十五万円以下が八〇%を占めているということも承知しております。平均二十一万円ということも調査の結果わかっておるのでございますけれども、そうなりますと、二十五万円にしてそんなに今の掛金で負担にならないじゃないか。例えば十二万円を二口入っているのと二十五万円を一口入れば同じじゃないか、こう思うわけでございまして、最低の方をやはり引き上げて、最低二十五万円から七十二万円まで、こういうふうな年額の年金制度にしていったらどうか。そうしたら下を救うことができる。そうすると郵政省として持つ保険の、あるいは年金制度が国民に非常に歓迎をされていくんじゃないか、こう思うのですが、この辺はどうですか。
○白井政府委員 まず、最低についての点でございますけれども、確かにけがをされたとかいうような場合に、非常にお困りの方にできるだけ給付金をお払いできるというのは、そういうときにまできるだけ多くお払いできる方がいいというのはまさに先生のおっしゃるとおりでございますが、大変つらいのは、たくさんの給付金をお払いするようにするためにはどうしても、当然のことでございますけれども、掛金の方も高くしなければいかぬというジレンマがございまして、今回は百万円というのを最低限というふうなことにしたわけでございます。 それから逆に、高い方の制限額、現在は一千万ということにいたしたわけでございますが、年金額の二十倍ということだと千四百万までいったっておかしくはないではないかという御指摘でございますが、確かに計算をすればそういうような数字になるわけでございます。この点につきましてはこれからの世の中のいろいろな変化というのも考える必要がございますし、もちろん今回こういうことで法律でお決めいただくといたしましても、未来永劫そのままでやっていくということではもちろんございませんので、世の中の動き等も、あるいは国民の方々、加入者の方々の御要望などにも耳を傾けまして、必要とあらばこれの上限を引き上げるというようなことについてもまた先生方に御相談を申し上げるということにやぶさかではございません。
○上田(利)委員 ぜひ検討をしてみていただきたいと思います。 それから、もう時間がございませんから最後になると思いますが、この改正法案の中で、現行法にもございますけれども、特約に付すことができない場合というものがございます。これは六十五歳以上の者であるとか、あるいは現在年金を受け取っている者であるとか、あるいは一時払いで掛金を払い込んでおる者とか等々の人だ、そういうことだと思いますが、それでいいかどうか。イエスかノーかが一つ。 それからもう一つ。六十五歳以上ということになりますと、郵便年金法の一部を改正する法律案の概要の中に、長寿社会の進展に備え、郵便年金に疾病や傷害による経済的不安に備えるため、こうあって、長寿社会、高齢化社会が来ていることは間違いないです。国会全体でもこの問題は大きな問題になっておるわけでございます。内閣としても郵政大臣としても非常に重要視しなければならぬ長寿社会での問題でございますけれども、これに備えるためにと言いながら、六十五歳については特約に付すことはできないということでしょう。これでは、長寿社会の進展に備えるためと言いながら六十五以下が長寿社会で六十五以上は長寿社会ではなくて、お亡くなりにでもなってもらわなければならないということになってしまうのではないか、こう思うのです。したがって、この辺をもう少し考えていただかないと、これは保険制度ですから、私も専門分野で検討してきていますからわかります。しかし、長寿社会に備えられぬじゃないか。 時間がございませんから、まだ言いたいことはたくさんありますけれども、賢明な局長ですから、私の言いたいことは全部わかっていると思いますから、ひとつお答えを願いたいと思います。
○白井政府委員 新たに特約に入ることができない場合の条件といいますか主なものは、先ほど先生がおっしゃったようなことを私どもとしては考えております。 その中で、加入したいという方が六十五歳以上であった場合は入れないことになっておるということについての御指摘でございますが、あえて私どもの言いわけをさせていただきますと、六十五歳以上の方ということになりますとどうしても掛金が高くなるということもありますので、私どもの考え方では、保障をされるという年齢が問題でありまして、加入していただくのはなるべく若いうちに加入をしていただく、若ければ若いほど月月の掛金も安くなるということでありますので、そういう意味ではできるだけ六十五になる前に老後に備えての手当てに入ってほしいということを申し上げたいわけであります。しかし、これとて未来永劫このままでずっといくということではもちろんございません。現に、平均余命というようなものも年々延びてきておりますので、もちろんそういうような変化というものも将来においては当然頭に入れて考えていかなければならぬ問題ではあろうかというふうに思っております。
○上田(利)委員 もう時間がございません。それでは、最後に大臣に実はお尋ねしたいのですけれども、非常に郵政職員、頑張っております。労働条件より以上に仕事を一生懸命やっておるわけでございますけれども、そういう中で外務員に非常な御苦労をかけておるわけでございます。今、保険であるとか貯金であるとか、郵政事業も広範な事業になってきておるのでございますけれども、そういう中で、長寿社会へ向かってお年寄りにいろいろと保険の勧誘が行くあるいは貯金の関係で行く、そしてお話をしてこうですよ、こうやるのですけれども、お年寄りですからライフプランと申しますか老後の生活設計と申しますか、そういうのはなかなか個々では、話をすればそれはそうか、こっちの人が来たらこうだ、そういう状況ですから、例えばMMCの問題も今度ありますしあるいは国債の問題もありますし、そういうようなことで、言うなら総合的なコンサルタントと申しますか、そういうものを将来考えながら、いわゆる郵政事業は国民のものだ、それでより信頼をされる、こういう形で、総合コンサルタントみたいなものを外務職員に与えて、労働条件もよくして、今の安い賃金ではだめでございますから、もっと条件もよくしてやっていくような、そして先取りをしていくような形をとったらどうか、こう思うのですが、一言だけ大臣から御答弁をいただきたいのです。
○村岡国務大臣 今、上田先生のお話を聞いておりまして、ごもっともなことだ、こう考えております。 先ほど阿部先生からも「あまねく」というようなことが出ましたけれども、保険、年金のサービスを提供して、ネットワークを活用しながら、専門的な知識を持った職員による国民の皆様の生活設計のコンサルタント的な役割も果たせるような営業活動を進めていくというように努めてまいりたい。もちろん、いろいろ多岐にわたりますので、職員の皆様にやる気を起こしていただく労働条件の改善という問題につきましても、今後またさらに検討を進めて努力してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○上田(利)委員 終わります。
○田名部委員長 次に、木内良明君。
○木内委員 法案の審議に入ります前に、先週来私がお尋ねをしております日米電気通信摩擦についてお聞きをしたいと思います。 きょうはお忙しいところ、塩谷電気通信局長に御出席いただいておりまして恐縮しておりますけれども、この問題の焦点になっております米モトローラ社の自動車・携帯電話システムの首都圏参入問題について、現在の状況がどんなぐあいになっているかということであります。先週のこの電波法審議の際にも申し上げたことでありますが、モトローラ社の要求はMOSS合意違反、これに名をかりた新たな便宜供与の申し出であって、郵政省としては我が国の通信所管官庁として毅然たる態度で対応していただきたい、私はこういうことを申し上げたわけでありまして、さまざまな答弁もあったわけであります。 ところが、その後の新聞報道によりますと、周波数帯を割り当てて参入を認めるとの妥協案、これを米側に提示する方針を固めたということが報道されておりまして、若干、若干どころか、基本的な問題について先週における委員会での答弁とは違ってきているのではないか。本来、日本シティメディアに割り当てているデータ通信、無線用の周波数帯の一部を削って、モトローラ社製システムの参人用に割り当てるという内容の報道であったというふうに記憶をしているわけであります。条件として、この日本シティメディアの需要が増大した場合にはモトローラ方式の使用会社は郵政省の省令で直ちに周波数帯の移動に応じる、こういうふうにされているわけでありまして、この条件によって郵政省の主張する通信主権が守られるという認識も示されているわけであります。 そこでお聞きをするわけでありますけれども、まずこの報道の真偽はいかがなものか、これが一点。さらにあわせて、仮にこのような条件をつけることによって郵政省としては通信主権が守られるという認識を持っておられるのかどうか。二点、まずお尋ねをします。
○塩谷政府委員 お答え申し上げます。 まず、いろいろ今先生おっしゃったように、首都圏でのこの問題についての周波数の関係で報道がなされているやに聞いておりますが、これは私ども、ちょっとさかのぼることになりますけれども、もともとこのMOSS合意で自動車電話というのはどういう位置づけになっていたかということを申し上げますと、自動車電話についてはMOSS合意では、新規参入者に機会を拡大することとなるような技術基準の設定及び周波数の分配、これをやりなさい、やりましょうということになったわけでございまして、NTTがこれまでやってきておりました自動車電話に加えて新たに新規参入者に自動車電話をやってもらう、そのための技術基準をつくる、あるいは周波数を割り当てるということでございまして、それを受けて、郵政省といたしましては郵政省令を改正いたしまして、自動車電話事業者がモトローラ方式を採用することができるように措置したことが一つと、それから新規参入者に十メガヘルツの周波数を割り当てたということ、この二つでMOSS合意の内容をそのまま履行したというわけでございます。 そしてその後、これはいろいろ周波数事情あるいは経営見通しなどから、民間関係者が合意をいたしまして、一地域二社、新規参入者とNTTということになりまして、首都圏、中部圏を除く地域でサービスを提供する新規参入者がモトローラ方式を採用することで決着した。 そういうわけで、今、木内先生おっしゃいましたように、首都圏、中部圏というのはモトローラは入らないということでMOSS合意が現に決着しているわけでございます。その後そこに入れろということでございますから、やはりおっしゃるとおり、合意違反に名をかりた、超えた要求になっているわけでございます。 これにつきまして私どもがとっております考え方というのは、こういう十メガヘルツを割り当てております自動車電話を含めた移動体通信の周波数待機というのはもう満杯である。既にそこに、今御引用なされましたテレターミナルシステムというような新しいサービスも含めまして、いろいろなサービス、これからやろうとしておりますサービス事業に周波数を割り当てている。だから、こういったところの新たな周波数の割り当てには応じられないよということで対応しております。その点で、私どもがとっております態度からしますと、そのテレターミナル事業の周波数を割愛云々というような新聞記事は事実無根であるということになろうかと思います。 さような次第でございますので、私どもはこれまでのMOSS合意の経過を踏まえまして、そして合意も織り込んだ形で周波数というものの割り当てを決めておりますので、そういった意味での通信主権というのは確保されているということでございます。今後ともこういったことについてアメリカ側の理解を得るように私ども、努力してまいりたいと思っております。
○木内委員 また関連して、今まさに政府間事務レベル交渉がワシントンで行われているのでありますけれども、首相特使の小沢前官房副長官、奥山次官、米通商代表部のヒルズ女史との会談で最終決着に向けての協議が進んでいるのであろうというふうに思うわけでありますけれども、外交交渉ということでございますから、こうした場で発言できない内容もあるということもよく私は知悉しているわけでありますが、支障のない範囲で現在までの交渉の経過というもの、発言できる内容があれば伝えていただきたいし、また今後の見通しについて電気通信局長としての立場でどんな見解をお持ちになっておられるか、お尋ねします。
○塩谷政府委員 ただいま申し上げましたように、日米間で問題の焦点というのは自動車電話と第三者無線ということでございますが、特に第三者無線ということにつきましてはこれまでの機会にちょっと申し上げる機会もなかったと思いますけれども、一種の共同で運送事業をやっておられる方が、電波の中継塔などを共同で利用して、その基地局と移動している車、それから車相互間、これを無線で通話するというサービスでございますが、これもMOSS合意ではそういった自営通信として認めろという内容になりまして、そして自営通信、自分たちが免許を受けてやる、人にサービスを提供するのではなくて自分たちがそういうサービスを受けるという形で導入したわけでございまして、現在そのMOSS合意を超える新たな要求内容が第三者無線についても提起されておりまして、それについていろいろやりとりといいますか、私どもの考えていることを向こうに説明し、なぜMOSS合意に違反していないか、そしてアメリカ側の要求というのは一体どういう意味を持っているのかということについてのやりとりをしているというふうに私ども、報告を受けております。 したがいまして、その問題も含めまして、これから問題の解決に向けまして、私どもの事務次官が十八日から行っておりますし、また昨日も小沢前内閣官房副長官にもお出向きいただきまして、話し合いの御支援をお願いしているという状況でございます。情勢は大変厳しくて楽観視できないところでございますけれども、何とかして解決に向けて最善の努力を傾けてまいりたいというふうに思っているわけでございます。 そういうわけで、これから私ども、努めてアメリカ側の理解を得つつ事案の解決に向けて努力したいというふうに考えております。
○木内委員 法案審議の冒頭でありましたけれども、塩谷局長からお忙しいところお越しいただいて、答弁いただきました。 以上で結構でございます。いろいろまた米国との連絡もおありでしょうから、ご苦労さまでした。 そこで、この法案の中身に入るわけでありますが、初めに大臣にお尋ねをいたします。 世界に例を見ないほど急速に今我が国は高齢化が進展をしております。この問題は国民生活の上に大きな不安というものをもたらしているということも否めない事実でありまして、従来までの老後は余生を静かに送るというイメージが、今徐々に消滅しつつある。人生八十年の時代を迎えた現在、定年後の二十年間をいかに充実した人生を送るかということを考えざるを得ない状況というものが生まれてきていると思うのです。 国民の老後の生活の比重が年々高まってきております中で、老後保障や生活保障をサポートする保険あるいは年金の役割というのはこれまで以上に大きな意味を持ってくる、増大をしてくるということは言うまでもないわけであります。とりわけ国営であるところの今回審議をしております簡易保険、郵便年金事業は、公的年金財政の先行きが安定さを欠く状況であることを考えましても、また同時に、全国津々浦々に張りめぐらされた郵便局というネットワークの機動力ということを考えましても、今後の長寿社会におけるきめ細かな生涯保障を行うことのできる極めて重要な存在である、私はこう認識をするものであります。 さきに、きょう参議院の本会議で貯金三法が通ったそうでありますけれども、この審議の折にも、長寿社会を展望した上で私はシルバープラン預金の必要性を強く主張もいたしましたし、同時に、郵政省としても将来的な展望を持って来るべき長寿社会における簡保・年金事業のあり方をしっかりと持たなければならない、こう私も思うし、また、この点については同じ見解をお持ちだと思うのです。 そこで、大臣が新たに就任されて、この問題に対する明確な展望もまたお持ちだと思いますので、まずそれをお尋ねしたいと思います。
○村岡国務大臣 木内先生から今お話がございましたが、全くそのとおりだと思います。 我が国では特に高齢化の進展が著しい、豊かで不安のない老後生活を送るためには、国民個々人の自助努力がますます必要となってきているわけでございますが、一方において簡易保険、郵便年金事業は、非営利の国営事業として全国至るところに配置されております郵便局を通じ、保険・年金のサービスを提供しているところでございます。国民の老後に備えての自助努力を支援するという重大な役割を担っていると思っております。 そのため、郵政省といたしましては、国民の真の要望にマッチしたサービスの提供に努めるとともに、経営の効率化や資金の効率運用にも一層配慮してまいりたい。御審議の中で簡保一千万円、条件つきで一千三百万円、これを少し、千五百万とかあるいは二千万程度にまでしたらどうかという御意見もございますし、また七十二万の上限のある年金もこれでは少ないのではないか、こういうような状況、あるいはまた簡保と年金を組み合わせたものをやってはどうか、こういうような御意見もありますし、ただいまのシルバープラン、これも一つお願いしているところでございますが、そういうような国民のニーズにこたえたいろいろな施策もしていきたい、そのためには、いろいろな隘路もあるわけでございますが、先生方の御意見も踏まえまして、御指導、御協力を得まして、今後簡保・年金につきましてひとつ一生懸命頑張ってまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○木内委員 今回の簡易生命保険法の改正の大きな柱として、生存保険金を支払う定期保険の創設というのが挙げられているわけでございます。 そこで、国民の保険に対する考え方が金融資産的なものに傾斜しつつある現状が言えると思うのですけれども、全契約件数に占める割合が〇・一%に落ち込んでいる状況というものも同時にある。今回の生存保険金給付の定期保険の創設は、その意味では時宜にかなったものであると私は考えるわけであります。 今回の改正によって新しく創設される生存保険金を支払う定期保険、このたびの改正でどの程度になると予想されるのか、想定される件数及び全契約件数に占める割合についての見通しをお尋ねします。
○白井政府委員 予想されます総契約件数というのは七百万件余を見込んでおりますが、この五%の三十六万件くらいがこの生存保険金つき定期保険に入っていただけるのではないかという見込みを立てております。 この見込みの根拠なんですが、現在の占率というのが〇・一%でございますので、これに倍率を掛けても実は数字らしいものが出てまいりません。経験的に申し上げまして、この種の生存保険金をつけるようにしたときに過去どのくらいの発売があったかということで、例えば生存保険金つきの養老保険の例でありますとかあるいは夫婦保険に生存保険金をつけたときの例とかいうものも参考にし、さらには、若干異なってはおりますが、民間でもこのような種類の保険を発売しておりますので、それらの発売実績なども参考にさせていただきまして、おおよそ全新契約の五%程度の発売が見込めるのではないかというふうに見込みを立てた次第でございます。
○木内委員 先ほど来の審議でも触れられておりましたけれども、加入限度額の問題であります。 現在、最高一千三百万、簡易保険局が昭和六十三年の十月に行った簡易保険に関する市場調査の数字が出ておりますけれども、万一の場合の生命保険期待額は三千八百九十五万円という数字が出ているのですね。金額分布を見ると、三千万円台が一八・二%、これが一番多い、次いで五千万円台が一七・四%、一千万円台及び二千万円台が一二・二%、こういう順番に数字が上ってきている。この調査結果から見てもそうでありますけれども、加入限度額の大幅な引き上げというものが当然今後課題として必要になってくると思うのです。この点、郵政省の見解はどうですか。
○白井政府委員 先ほどの大臣の御答弁の中でも触れておられたわけでございますけれども、現在の制度は基本的には最高制限額は一千万で、一定の条件のもとに千三百万円まで入ることができるというのが一人当たりの加入限度額になっております。 まさに先生が御指摘になりましたように、私どもの行いました調査でも、万が一に備えるための保険金としてはもっともっと大きい金額を考えておられるというのが調査結果でありまして、それに比べますと、千三百万円というのはいかにも小さいというふうに私どもも実は思っておるところでございます。したがいまして、これを引き上げるような努力をしなければいかぬということは当然私どもとして考えておるところでございますけれども、実は一定の条件を付しながらも千三百万円に引き上げたというのが六十一年の九月からでございますが、このときもいろいろと関係のところとの話が現実問題としてはあったわけでございまして、私どもの加入の限度額の引き上げをするにつきましては、我が簡易保険事業を取り巻く周辺のところとのいろいろな調整ということも実は現実問題としては必要になっておりまして、この辺も十分頭に入れながら、なお限度額の引き上げに今後努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○木内委員 それから、介護保険の問題ですね。これは非常に国民の皆さんから要望の強い制度になっているわけでありまして、中身の一層の充実が期待をされているわけであります。 厚生省がこのほどまとめた人口動態社会経済面調査というのがありますけれども、ここでは、七十歳以上のお年寄りが亡くなる前にはほぼ四人に一人の割合で痴呆状態があらわれてきている。亡くなるまでに一年以上床についていた人が二六・五%にも上っている。八割以上の人が何らかの介護を必要とする。こういう高齢者の死亡を取り巻く状況というものが示されているわけであります。 申し上げたように、今後の急速な高齢化の進展に伴って、こうした方々に対する介護の問題というのがさまざまな切り口からアプローチをされ、制度化されていかなければならないだろう、こうも考えるわけであります。 こういう状況に対応するかのように、既に介護保険が注目を集めておりまして、この秋には民間の生保、農協共済、あるいは簡保に続いて損保業界も商品として発売することになっている。簡保における介護保険の導入は、六十二年五月の簡保法及び年金法の改正で、現実には六十三年の九月、昨年から実施されてきているのであります。その審議の折にも私は要求したわけでありますけれども、この介護保険の充実について精力的な取り組みを願いたい、こう申し上げたところであります。聞くところによりますと、簡保の介護保険も発売五カ月で約八千件の契約があった、こう聞いているわけでありますが、現状はどんなぐあいになっているか。 それから、民間では介護人派遣サービスあるいは介護用品の取り次ぎあるいは終身保険からの移行制度などかなり多様な、いわゆるバリエーションを持った、時代に対応したサービスの展開も既に行われている。したがって、郵政省としても、簡保においてはこうした、申し上げたような各種サービスの拡充など考えられるさまざまなこうした商品の開発をさらに行っていくべきではないか、こう思います。今回は改正点としてはそれはまだ盛り込まれておらないわけでございまして、その点についてお尋ねをします。
○白井政府委員 昨年九月に発売を開始させていただきました介護保険の利用状況でございますが、本年の五月末現在で八千百件ほどの利用でございます。この数字を多いと見るか小さいと見るか、見方はいろいろあろうかと思いますが、同じような民間の介護保険の発売状況というのを見てみますと、私どもよりかなり前に発売をされたところの件数を見ましても、私どものこの八千百件というのはそこそこの数字というか、かなりよくいっている数字だというふうなことが申し上げられようかと思います。しかし、本当はこの程度の発売状況では、これからの高齢化社会ということから考えますと、まだまだ不十分な感じがいたすわけでありまして、私どもとしては、この介護保険というものについてもっと国民の皆さんにわかりやすいような御説明をいろいろさせていただく、普及のためのいろいろな方策を講じさせていただくということが必要ではないかと思っておりますが、若い方には、介護を必要とするということを我が身の問題として考える、なかなかそういう切実感がわいてこないというのが急激に売れない理由ではないかと思っております。 それから、いわゆる現物給付と申しまして、お金ではなくて介護なら介護そのものをサービスしてくれるような保険というのも考えるべきではないかというのが先生の後段の御指摘ではないかと思いますが、現物給付につきましても各方面でもその必要がいろいろ指摘されておるところでございまして、私どもの関係の研究会などでも、将来の課題としてはそういう問題についても考えていくべきではないかということが言われているわけでございます。そういうものの必要性を考えれば考えるほど、現実に実施に向けて解決していかなければならぬ問題が非常に多くございまして、総論としては必要性は大変よくわかっておるつもりでございますけれども、これから大いに勉強をしていかなければならぬ課題ではなかろうかと考えております。
○木内委員 申し上げたことはぜひ精力的に、むしろ政府が主導的にこれを開発して国民の利便に供し、もって高齢化社会の対応に備えていただきたい、このことを申し上げておきます。 最後にお尋ねをしますけれども、加入者福祉施設の問題であります。 簡保年金加入者福祉施設、特に保養センターにおきましては、現場の皆さんの御努力もこれあり、あるいは比較的低料金で快適な環境にあるということもあって、他の施設に比べて大変に利用状況がよろしいわけであります。 私もいろいろ資料をいただいて調べてみたところでありますけれども、身障者用の宿泊施設が部附帯しているのが現状でありまして、きょう私はぜひ今後の検討課題として御提案申し上げたいのは、身障者用の保養センターの建設を御検討願いたい。ハンディキャッパーといいますか身障者の方にとっては、健常者が想像できないような旅先での思い出であるとか、あるいは旅行のプランがありますと、それが大変に生きがいになったり、あるいはまたそれぞれの方々にとっての大きな光明になる。実際にハンディキャップを乗り越えて旅行をされた身障者の方々の御意見を聞いてみますと、こうした簡便に利用できる、そして低廉な価格で、さらに設備の整っている保養センターがあれば本当にうれしいのだということを団体の皆さんもまた個人においても言われているわけでありまして、ぜひこの御検討を願いたいということが一点。 それから、すべてではありませんけれども、分布図を見ますと、ブロック地域別に身障者用の宿泊設備が一部ついているところが既に設立されているわけでありますけれども、夏のシーズンなんかになりますとこれが満杯になってしまって、設備があるのに身障者の方が旅行したくてもなかなか利用できないという隘路もこれあるわけでありまして、むしろ身障者の方々の宿泊枠、利用枠をあらかじめ確保をして、必ず何%かは身障者の方にこれを利用いただくという運営もお考えになったらどうか、これが二点目。 それから三点目としましては、保養センターの海外での建設であります。ぜひともこれは青少年の見聞を広め、あるいはまたさまざまな国民の海外旅行のニーズに応じた、そうした声にこたえるためにも検討をされるべきであろうと思うし、同時に、申し上げた前段二点を踏まえて、海外の保養センターにおいて身障者の方々がまさに設備の整った快適な環境で海外旅行ができるような、そういう設備も併設をされるべきではないか。 以上三点をお尋ねしたいと思います。
○白井政府委員 体の御不自由な方にも喜んで私どもの保養センターを御利用いただくことができるというのは私どもとしては大変うれしいことだと思っておりますが、設備の設置というのがなかなかお金がかかったり、あるいは工事そのものが非常に難しいというようなこともあったりするために、徐々に進められてきておるというような状況でございまして、今後とも私どもとしましては、設備を新しく直すようなときには必ずそうした身体障害をお持ちの方も安心して御利用いただけるような設備をつくるということに気をつけてまいりたいというふうに思っております。 身体障害の方が専用で御利用になれるようなセンターの設置もどうかという御指摘もあったようにお聞きしたわけでございますが、この辺についてはいろいろなお考え方もあろうかと思います。私どもといたしましては既存の保養センターなどについて、できればいずれはどの保養センターもそうしたお体の不自由な方が利用できるような方向にまずはするということが先決ではないかなというふうに思っております。 それから、この保養センターというのも、特にレジャーシーズンのような時期になりますと幸い利用が満杯で私どももなかなか利用できないというような状況でございますけれども、身体障害の方について優先的な利用のしていただき方の問題についてはこれからの研究課題というふうにさせていただきたいと思います。と申しますのは、私どもとしては、できるだけ保養センターの施設そのものを有効活用するということが事業団の財政をきちんと運営していくことにもつながるということから、できるだけ設備を遊ばせたくないという気持ちも他方にあったりもするものですから、身体障害の方がお申し込みになったときに既にその部屋について予約が入っておったというようなこともないわけではございませんので、この辺については、先生のお話も含めまして、どういう利用の仕方がいいかということを少し勉強をさせていただきたいというふうに思います。 それから、海外のこの種施設の設置につきましても、確かに各方面からそういう施設を持つべきじゃないかというようなお話がございます。これも正直申し上げますと、内部で実は勉強も全くしてないというわけではございませんが、また問題もいろいろあるようでございまして、例えば私どもの簡易保険の金を海外のそういうものに投資ができるのかどうかというような問題もあるようでございますし、またそういうことができたとしても、場合によると、我が国がどんどん外国の不動産を購入するということについてのいろいろな批判があるというような話も出たりいたしまして、なかなか一筋縄ではいかないという問題もあるわけでございます。しかし、海外の施設に対する御要望というのが非常に多いということは十分頭に入れておかなければならぬことではないかというふうに思っております。したがいまして、身体障害者の方の海外の施設の御利用というところまではまだちょっといっておりませんが、私どもとしても心を入れて勉強をしてまいりたいというふうに思っております。
○木内委員 今の答弁を聞いても、実は質疑のやりとりを行って一つ一つクリアできるものであるというふうに私は考えるわけでありまして、引き続いてこれは本委員会で取り上げてまいりたい、こう思います。 以上で終わります。
○田名部委員長 次に、阿部昭吾君。
○阿部(昭)委員 私は、最近出されました研究会の中間報告、非常に簡明なものでありますけれども、内容を見るとなるほどというものがこの報告の中に盛られておる、こういうふうに痛感したのであります。 そこで、人生八十年時代の生涯保障商品、こういうものを非常に重要視した提案をなさっておる。それに比べると今度の簡保・年金の改正というのは非常にささやかなる改正というふうに実は思うのであります。この報告が出ますころには、既に郵政省の方ではこの改正案を準備されておったことだろうと思うのでありますけれども、今度の中間報告に盛られておるような内容というものを、今度の改正は改正として、一体どのくらいの時間的な見通しのもとに中間報告のような考え方を具体化しようと思っていらっしゃるのか、お聞かせを願いたい。 〔委員長退席、加藤(卓)委員長代理着席〕
○白井政府委員 先ほども若干御説明させていただいたことではございますけれども、この調査研究会の中間報告というのは、およそ私どもの保険の仕事にかかわりのあります各分野の専門家の方方から成る調査研究会での中間報告としての結論でございまして、中身については実は大変重要な中身を含んでおるというふうに私も読ませていただいておるわけでございます。 そういう中間報告に盛られているような中身に比べますと、今回御提案申し上げております内容というのは、確かに先生がおっしゃるように、ささやかなと言われても仕方がない内容であろうかと思います。と申しますのは、中間報告の中身の中心になっております生涯保障商品というのは、一口に言えば、若いときは保険的な色彩が強く、お年を召してからは年金的な色彩の強い保障商品の開発をしろということでございまして、これはただ単に商品の中身について制度を変えればいいということだけじゃなくて、この報告の中にも触れてはおりますが、考え方によれば、制度のかなり抜本的な改革にも思い切って取り組まないと本当の生涯保障商品というのは開発できないかもしれないというような種類の御提言だというふうに見ておるところでございます。 したがいまして、私どもとしては、こうした中間報告をせっかくちょうだいいたしましたので、できるだけ早く中間報告を生かすような制度改正等に取り組んでいきたいと考えておりますが、今ここで余り軽はずみにいつというようなことを申し上げるのもちょっと自信がないわけでございますけれども、できるだけ早く、できれば来年度予算と言いたいところでありますが、その次の予算等には現実の中身についての改正案というのが盛り込めるようなことをぜひしたいものだ、そういう気持ちを持っておるところでございます。
○阿部(昭)委員 今の局長さんの御答弁にもございましたが、保険プラス年金、統一的な大胆なものを出せというのが今度の報告。しかし考えてみると、民業の方は相当以前からそこへ突っ込んでどんどん進んでおる。民業と郵政省事業をどのあたりで調和をさせていくのか、これは長い長い一つのテーマであったと思う。さっき木内委員の御質問にも、周りのいろいろなことがあってそれとの関係で介護保険等の問題についてもいろいろある、こうおっしゃいましたが、この問題は将来とも、民業と郵政省の事業をどのあたりで調和をさせていくのかというテーマはずっと続いていくんだろうと私は思うのです。 しかし、考えてみると、私は数年前にJR改革に深くかかわりました。しかし、当時の国鉄というのは随分手足をみんな縛られておって民営の鉄道事業のようなわけにはいかない。民営の鉄道事業の方は、もうかるものには全部手を出せということが可能であった。しかし、国鉄は全部手足を縛られて身動きがつかぬというような状態の中で、結局先般のような分割・民営という極めてラジカルなことをやらざるを得なかった、こういうことがあったと思うのであります。幸い郵政の方は、数年前に二千数百億もあった赤字というものをみんな一体となって努力をされて解消された。その現場における姿を私どもも見ておりますが、郵政、変わったなという感じがするのであります。 そういう意味で、民と郵政省との関係の調和というものはいろいろあると思いますけれども、この関係には一つの理念、新しい哲学のようなものを持たなければいかぬ時期に来ておるのではないか、中間報告はこのように相当大胆なことを言っておりますけれども、これを具体化するとなれば大蔵省はいろいろなことを言う、ほかの業界もいろいろなことを言うというようなわけでなかなか、今も局長ほどの大胆な人が、ことしの概算要求ででも手始めにいろいろなことをやろうとおっしゃるのかと思ったら、もっとも六月にこれが出てきたのでありますから、ことしは無理にして、来年の予算要求あたりからみたいなニュアンスに今伺いましたけれども、もう一つは、何といってもこの民と官の関係をどのようにしていくのか。官といっても実際上は民間的手法というものを相当程度やっていかなければ成り立たぬ時代に来ているのではないかと私は思っておるわけであります。そういう面で、今お話にございました保険と年金を統一した、一体化した商品を出していくとなれば、当然法律改正を必要とする大問題だろうと思うのであります。そういう意味では、周りをいろいろ気にしながらいかなきゃならぬ事情もあるわけです。それはわかりますけれども、やはり郵政の進路というものをこの際明確にして、その中で民と官との調和とかいろいろなところとの調和というものはこの理念でいくんだということを鮮明にしていく必要があるんじゃないか。 例えば民の方でも、ある意味で言えば老人ホームつきの、介護なんというものをもっと領域を超えて、この保険に入ると将来決定的に健康的に参った方々は老人ホームのようなところにも行けますよというような商品も始まりつつある。こういう段階でありますから、特にさっきお話にもございました身障者の関係とか、あるいは特に介護の関係とか、民の場合はどうしたってやはり営利というものを念頭に置かなければ成り立っていかない。幸い郵政省の場合は全国二万四千余の郵便局というネットワークを持っておる。そういう意味では体の不自由な方々等に対する関係など、民とは相当違った角度で、厚生省との縄張りや何かの関係もいろいろ出てくるのだろうと思いますけれども、一つの理念、方針を持って大胆に前へ進んでいいんじゃないか、こういう認識ですが、いかがでしょうか。
○白井政府委員 一口に申し上げますと、まさに先生のおっしゃるとおりだと思いますが、私どもは国営事業としてこの簡易保険等の事業をさせていただいているということで、やはり国に対する国民の方々の信用というのは大変大きなものがあると思っておりまして、それだけにそうした信用を裏切らないように御要望にこたえていくための努力が求められると思っております。 さらに加えて、これも先生がお話しになったことでございますけれども、郵便局でこうした新しいサービスを提供するということは、身近な郵便局を利用すればだれでもこのサービスを受けられるということになるわけでありまして、それだけにこの新しい商品などの開発についてもかなり思い切ったことをやっていかなければならないと思っております。ただ、今度の中間報告に盛られております新しい商品というのは、報告の読み方によるかとも思いますけれども、これは私ども大変大きな、大げさに申し上げますと、制度の抜本的な改革を伴うようなものだと理解してもよいくらいの中身ではないかと思っておるわけでありまして、関係の法律を根っから洗い直すというくらいのことも大胆に行いながらこの中間報告にこたえていくということが今この時期に私どもに求められておるというふうに理解をいたしまして、これから真剣に取り組んでいきたいと考えておるところでございます。
○阿部(昭)委員 さっきもお話にございましたが、現物給付型の新商品、これには介護サービス、健康診断のサービス、こういう考え方も出されておる。これを具体化するとなると相当綿密な準備、周到なる段取りがなければということももちろん私どもも理解をいたします。しかし、時代はだんだんそういうところに進んでいくのだろうと思うのです。したがって、何度も申し上げますが、官と民の関係、民はそれはもうまっしぐらに進んでいくわけですよ。官はどうしても後追い後追いしながら行っている。しかし、官が先に行ってもいい分野というのはあるのだろうと私は思うのであります。特に、民では営利というものを度外視してやるわけにはいかない。官ならば――保険や年金でありますから採算度外視してというわけにはいかぬでありましょう。いずれも公的なそういう部分を補完するのが保険であり年金という考え方でありますからそれはありますけれども、官と民との関係でいえば、民は物すごい勢いで切り込んでいく。官は官なりの特徴を持った切り込みで介護あるいは現物給付、こういう分野にも官らしい切り込みというのはあっていい、私はこういう理解なのであります。この面もぜひひとつ御尽力を願いたいと思います。 それから、時間の関係で先に申し上げますけれども、保険や年金に関する税制の問題であります。 私、諸外国をずっといろいろ私なりに調べてみますと、日本より相当進んでおるところがある。しかしまた、日本よりも若干おくれておるところもあるのであります。しかし、日本のようなこの水準まで参りました社会の体制からいえば、この間の税制改革というのは非常に生煮えで、ああいうぐあいになって内閣一つぶっつぶれるような状況になったのでありますけれども、本来ならば税制改革の中にこの年金や保険というものに対する税制改革も並行して相当大胆なものが取り込まれなきゃならなかったのだという認識を私は持っておるのであります。したがって、この税制改革となると恐らく郵政省の中ではそれなりの考えがあるんだと思う。しかし、これは一々大蔵省の鼻息をうかがっておったんじゃ、幾らたってもらちは明かぬという感じがいたします。そこで、この年金・保険に関する税制措置については、もっと大胆な切り込みが必要だ、恐らくこれは党派を超えて、すべての国民の代表機関たる国会の考え方は私は必ず一つにまとまるだろうと思っているのであります。そういう意味で、この年金一保険の税制措置に関する考え方をもっと大胆に展開すべきだと私は言うのですが、いかがでしょうか。
○白井政府委員 すべて先生から私どもに対する叱咤激励と受けとめさしていただきまして、いろいろ努力していかなきゃならぬと思っています。 この税制の問題につきましては、申すまでもなく二つの側面がございまして、一つは、保険料あるいは年金の掛金というものを支出いたしますときに、その支出分を所得から控除してもらうという側面と、今度は逆に保険金を支払ってもらったりあるいは年金を受け取ったりしますときに、それに対してかかる税金の軽減措置を講じてもらうという二通りの面が税制上の問題としてはあると思います。そのいずれにつきましても、毎年実は私どもは、これは民間の生命保険あるいは農協共済の担当の方とも一緒になりまして、この問題について、何とか所得控除について控除枠を拡大したいとか、あるいは受け取り保険金についても、例えばお年寄りが受け取られるものについては免税措置を講ずるような方策を講じてもらいたいとか、いろんなことをやってきておりますが、力不足ということもありまして実現を見るところまでは至っておりません。先生方のまたいろいろお力添えやお知恵もおかりしながら、いずれこれはまた大きな問題になってこようかと思いますので、何とか風穴をあけるべく努力してまいりたいというふうに考えております。
○阿部(昭)委員 この問題はいずれじゃなくて、来年の概算要求や何かの中には、それは大蔵省とけんかになるかどうか知りませんけれども、大胆に出すべき問題だ、こういう認識を持っております。 若干申し上げますと、私はたしか去年の委員会だったと思うのでありますが、例のアメリカの個人退職年金などの問題を日本でも考えるべきだというようなことも申し上げました。今度の中間報告でも、個人年金のための税制措置のあり方に非常に的確に触れております。現在、この生命保険料の控除の枠内で、わずかに年間五千円という話ですね。これは現状からいって、まるきり税制措置があるなどという認識にはならぬ。それから今度、厚生省などでも国民年金のみに加入しておる第一号被保険者、こういう人たちのために国民年金基金の創設を進めようとしておる。この中間報告でも言っておるように、だれもが自由に加入できる、特にサラリーマンの奥さんのような第三号被保険者、こういう皆さんの生涯設計というものはまだまだ非常に立ちおくれておる状況にある。こういう状況からいうと、今の税制措置というものは相当大胆な切り込みが必要な時期に来ておるという認識を私は持っておるわけであります。そういう意味では、民業、官業の問題はありますけれども、村岡大臣、郵政省はこの一点だけでも大蔵百と断固として勝負するというのが当面の一つの、ああ、村岡大臣の時代に大蔵省に断固として郵政省の主張を通してやったというくらいのことをやるべきテーマじゃないか、こういう認識を持っておるんであります。民業の方も民業の方でいろいろな言い分を持っておるようでありますよ。しかし、私はこういうテーマこそ、何でもかんでも取り仕切りは大蔵省が全部やっておるという日本のこんな姿をまず郵政からぶち破っていくということがあっていいのではないか、こういう認識を持っておるのであります。そういう意味で村岡大臣からそのあたりの御決心をお聞きして、私の質問は最後にしたいと思います。
○村岡国務大臣 阿部先生からいろいろな御意見、御指摘を交えました質疑がございました。簡易保険あるいは郵便年金等の組み合わせによる生涯商品の問題等いろいろ中間報告もあったようでございますが、これも直ちに検討してやってまいりたい、こう思っております。 また、民業と国営ということ、これは経緯のある状況でございまして、私もしっかりした考え方を持つべきでないか、こういうような御指摘もございました。民主主義の世の中でございますので、私どもの言い分だけなかなか通るということはないわけでございますが、やはり主張すべきは主張し、また調整もとりながらそういうものも解決に向けて話していきたい。特に今御指摘ありました税制の改革について、年金は五千円だ、保険の方も微々たるものだ、これは国営の方あるいは民営問わず長年の要望でもありますので、断固とかなんとかということではなしに、直ちに検討を始めまして、趣旨に沿って最大の努力をしていく考えでございますので、そのときの御協力、御指導もお願いを申し上げたいと思っております。 以上でございます。
○阿部(昭)委員 まことに力強い御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 以上で終わります。
○加藤(卓)委員長代理 佐藤祐弘君。
○佐藤(祐)委員 最初に、日米電気通信摩擦問題に関して質問します。 塩谷局長に来ていただいておりますが、この問題は先ほども同僚委員の質問もありました。先日、奥山郵政事務次官が訪米されて、昨日は小沢前行房副長官も首相特使ということで訪米されておる。いよいよ交渉も大詰めという感じもしておるわけですが、私はもともと、アメリカが包括貿易法、いわゆるスーパー三〇一条による制裁というようなことを振りかざして新たな要求を押しつけてくるというやり方自体、非常に不当なものだと思っておるわけです。幾つかありますが、今回最大のポイントは、アメリカのモトローラ社の自動車・携帯電話ですね。これの首都圏、中部圏への参入問題だと思っております。このところ大変気になっておりますのは、ここ数日、日本側が一括決着で譲歩案とか周波数の割り当てについても譲歩案を用意しているとかといった報道がしきりに行われているという点なんですね。これまで郵政省は、そんなアメリカ側の要求には応じられない、割り当てる新たな周波数もないんだというように言っておられたと思うのですが、そのあたりはどういうことなのでしょうか、最近の一連の報道は。
○塩谷政府委員 日米間の電気通信機器に関します貿易摩擦問題でございますけれども、アメリカ政府が日本にMOSS合意違反ありということで一方的に認定したことは大変遺憾に思っているわけでございます。これまで私たち日本側としては、MOSS合意を誠実に遵守しているということを説明しアメリカ側の理解を求めるとともに、MOSS合意を超える新たな要求についても適切に対処してきたわけでございます。 今御引用されましたように、問題の解決に向けまして、私どもの郵政事務次官が六月十八日から訪米いたしましたし、現在松永大使とともにアメリカ政府と話し合いを進めているところでございます。また、小沢前内閣官房副長官にも訪米していただいて、その話し合いの支援をお願いしているところでございまして、情勢は厳しく、なかなか楽観できませんけれども、解決に向けて最善の努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 ポイントとしては、一たんテレターミナルサービスですか、に割り当てたものを暫定的にせよ使わせるようにしようとか、あるいはNTT方式に加えてモトローラ方式を併用させるといいますか、そういう案も用意されているんだというようなことが言われているわけですね。私が特にこれは重大だなと思っておりますのは、一たんテレターミナルサービスに割り当てた周波数を変更して、アメリカの要求に応じるといいますか、屈服する形で割り当てるということになりますと、これは通信主権の上からいっても非常に重大な問題だというふうに思うのですね。今の御答弁ではそのあたりが明確ではなかったのですが、その点について、郵政省としては譲歩してもいいんだという方向に傾きつつあるのではないかという懸念を持つのですが、どうですか。
○塩谷政府委員 新聞などに報道されておりますいろいろな事実といいますか、事例を御引用なさってお尋ねでございますけれども、これは私ども、これまで首都圏での自動車電話を始めるに当たりましたいきさつ、MOSS合意を発端にいたしまして、それによって新たに新規参入の事業者が出てきた、そういった事業者に周波数を割り当て、技術基準を改正してモトローラ方式でやれるようになったという経過を踏まえまして現在落ちついたわけでございますけれども、その辺の合意の内容を説明してよく理解を求めているということ、そして、現在そういった移動体の通信に使われます八百メガヘルツ帯での周波数帯域、これについて新規に割り当て可能の周波数はないよということで要求には応じられないということで来ておりましたし、その辺については重ねてアメリカ側に説明して理解を求めているわけでございます。そういったことで、この問題、ただ、将来に向かって何かディジタル化というようなことでお互い解決の道を図れないかということは提案しておりまして、その辺について重ねてアメリカ側の理解を求めているところでございます。
○佐藤(祐)委員 たしか郵政大臣は、小沢前官房副長官、今度渡米しましたが、それ以前に御一緒に協議もされたという報道がありました。先日の委員会でも、毅然として対処するという趣旨の御答弁もあったと思うのですが、やはり重要な問題、通信主権にかかわる問題では不当な要求には屈服しないといいますか、断固主張するところは主張するということでなければ、国民に対する責任は果たせないんだというふうに私は思うのですが、その点の御見解をお聞きしたいと思います。
○村岡国務大臣 今、局長からも答弁ありましたように、主張すべきは主張し、そして今、主権というものについては断固として守っていかなければならぬ、こういうふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 どうも一連の報道でかなり懸念を持っておりますので改めてお聞きしたのですが、屈服することがないように、そういう姿勢で対応してもらいたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。 塩谷局長、どうもありがとうございました。 法案の方でありますが、簡保と郵便年金の改正案についてであります。今回提案されております内容は、簡易保険法の一部改正では、従来掛け捨てであった定期保険に生存保険つきの定期保険を新設するということを中心にした幾つかの改善でありますから、私もこれは結構なことだというふうに思っております。また郵便年金法の一部改正も、受取人が不慮の事故等で傷害を受けた場合とか疾病にかかった場合の傷害特約あるいは疾病傷害特約の制度を新たに設けようというものでありますから、これも加入者の利益になるといいますか要望に沿うものであると思いますので、これも賛成の立場であります。 それで、きょうお聞きしたいと思いましたのは、昨年でしたかお尋ねしたことがあるのですが、簡易保険事業の中のいわゆる団体保険に関連する問題で二、三お聞きをしたいと思います。 団体保険は全体の中で三四%ぐらい占めている。保有件数も保険料額もかなりの比重を占めておるわけですね。地域、職場のものと旅行会でありますとか観劇会、いわゆる同趣同好団体の大きく分けて二つがあると思いますが、その同趣同好団体の保険料の集金事務を委託されている団体の一つに簡易保険郵便年金加入者協会というのがあります。先日、この加入者協会の役員の名簿を郵政からいただいたのですが、会長さんが諸井度さんとなっているのですね。この方は、秩父セメント会長で昨年十二月まで郵政審議会の委員をやっておられたあの方と同じ方でしょうか。
○白井政府委員 会長の諸井様については、そのとおりでございます。
○佐藤(祐)委員 たしか諸井さんは、リクルートの未公開株の譲渡の問題で、けじめをつける、責任をとるんだということで一切の公職から退くという態度表明をなさって、郵政審議会の委員もそれでおやめになったというふうに承知しておるのですが、この加入者協会というのももちろん郵政大臣認可の法人、公益法人ですね。そういう点では、私的なものではなくて大変公的な団体だろうというふうに私は思っているのですね。その加入者協会の会長を続けておられることに、役員名簿を拝見しまして非常に奇異な感じがしたのです。そういう点は郵政省はどういう認識ですか。
○白井政府委員 事実の内容については私も知る立場にございませんけれども、ただいま先生お話ございましたようなことが新聞などに報ぜられておりましたことは承知いたしております。それで、現在加入者協会の会長というお立場にあるわけですが、このことについては私どもとしてはとかくどうこうということは特に考えておりません。
○佐藤(祐)委員 そうすると、郵政審議会の委員の場合は申し出があってやめられたのか、今回の場合は全くそういう申し出がなかった、そのままになっているということなんでしょうか。
○松野(春)政府委員 郵政審議会関係についてお答えいたしますけれども、昨年の十二月十三日付だったと思いますが、一身上の都合により辞任したいという辞職願が出てまいりました。決裁処理を終わって、十二月十九日付で辞任されたという経緯でございます。
○白井政府委員 加入者協会の会長について御説明する前に加入者の会ということについて申し上げさせていただきたいと思いますが、実は加入者の会というのは昭和二十七年にぼつぼつ全国的にあちこちで、いわば簡易保険事業の応援団のような形で加入者の会というのができたわけでございますが、その加入者の会の会長というのを諸井さんがやっておられるわけであります。そして、御指摘の加入者協会というのは、その加入者の会の事務局というような意味合いで三十五年にできました。したがいまして、加入者協会の会長は加入者の会の会長が事実上なるという、俗に言うポスト指定というような感じでずっときておりまして、今日もそのままの形になっているということでございます。
○佐藤(祐)委員 経過は別に質問してないのですが、財界の役職も政府関係の役職も一切引くということを明言されたわけですね、華々しく記者会見までやって。しかし、加入者協会の役員は会長として残っておられる。この団体も相当な団体でしょう。職員数も千五百おりますし、いわゆる同趣同好団体の保険の七七%をこの加入者協会は扱っているわけですから。こういう公的なものをそのまま続けておられるのに非常に私は違和感を覚えるのですが、そこはやはり検討すべきじゃないかということは申し上げておきたいと思いますが、どう思いますか。
○白井政府委員 当委員会で先生の方からそういうお話があったということはもちろん私ども頭に入れておきたいと思いますが、加入者の会の会長というのは加入者の会の皆様方が選ばれるというような形になっておりますので、加入者の会の皆様方の御意向次第だというふうに考えておるところでございます。
○佐藤(祐)委員 あるいは、私は諸井さんがそういう会長になっていることを忘れておられるのではないかという気もするわけですね。はっきりされた方がよいことを申し上げておきたい。 〔加藤(卓)委員長代理退席、委員長着席〕 それから、団体保険の関係で、集金人の方、大変多いわけですが、委託契約の契約書の中に集金手数料、これが明示されていないという問題を昨年取り上げたわけです。この集金の業務というのは大変ふえているわけですね。調べますと、一昨年の三月末とことしの三月末を比較いたしますと約一五%件数がふえている、四百五十五万件ですね。先ほど言いましたように、これが同趣同好団体の件数の七七%にもなろうとしている。だんだんふえる傾向にあるわけです。ですから、恐らく集金の業務もふえるし集金人の方も今後ふえていくのじゃないかと思われるのです。それだけに、契約に関する問題はきちっとしておいた方がいいということで再度お尋ねをするわけですが、集金手数料についてはどういう取り決めになっておるのかという点をまずお聞きしましょう。
○白井政府委員 集金につきましては、集金を直接行いますいわゆる集金者と申しますか、集金をされる方と集金を依頼する方の、先生おっしゃいました同趣同好団体の方との契約書がございまして、一般的にはその契約に基づいて集金をお願いしておるようでございますが、その中で、集金手数料の問題については、その契約の中では別に定めるというような規定の仕方があったと記憶しております。
○佐藤(祐)委員 別に定めるということになっているようです。私もそう承知しておりますが、それは実際にどういうふうに定められておるのでしょうか。
○白井政府委員 幾つかの決め方があるようでございまして、それぞれの地域の郵便局ごとにつくられております局の団体の連合会によってその様式はいろいろ違っておるようでございますが、考え方としては、一つは、集めます保険料の金額をもとに手数料をはじくというようなやり方をとっておるところもあるようです。それから、一軒のうちで数件の保険に入っているような場合は、あえて言えば世帯数のようなものを基準にしてはじいているところもあるようでありますし、あるいはそれらを両方合わせたような物差しで集金手数料をはじいているというところもいろいろあるようでございます。
○佐藤(祐)委員 これは契約書によりますと、甲は乙に対して別に定める額を支払うというような契約書なんですよ。甲というのは要するに協会なんです。協会の、関東地方でありますとその事業部長でありますとか、そういうことになっているわけですから、協会側で決めるのだということだと思うのです。 時間もあれですから具体的な問題でさらにお聞きしたいのですが、東京の場合は集金額の一・二%ということできておったわけですね。そのことは去年の委員会でも認められたのです。それが昨年の四月に一・二%から一・一%に手数料が引き下げられたのです。ことしの四月にさらに一・〇%に引き下げられた。二年の間に一・二%から一・〇%に引き下げられたわけですね。これは引き下げ率ということでいいますと二八・六%ぐらいになるのですよ。一割五分以上手数料が引き下げられる。これは集金をしておられる方にとってはかなり大きな打撃ですよ。手数料が一六・六%もわずか二年の間に引き下げられる。集金人の方というのは簡保の事業を支えておられる方であるわけですが、そういう方たちに対して手厚く遇するのではなくて手数料を二年間に一六・六%も引き下げるというのは、私は非常にひどいやり方だというふうに言わざるを得ないわけですね。そういう点については郵政省としてはどういうふうに考えておられるのか。
○白井政府委員 最初にちょっとおわび申し上げなければなりませんが、集金をなさいます方と契約を結ぶ相手方は加入者協会の方でございましたので、その点ちょっと先ほど間違ったことを申し上げたように思います。 そこで、集金手数料の問題でございますが、確かに一部の地域、最近はちょっと組織が変わっておりますが、関東事業部というところでおおむね先生が御指摘になりましたような手数料の引き下げということが行われた事実があるようでございます。この点につきましては、なぜそういうことをしたかというお話にもなろうかと思いますけれども、手数料の決め方の物差しというのが事業部によって異なっておりますために、引き下げを行いました関東事業部では、手数料に回る原資の分け方の問題でありますけれども、集金手数料に回る率が全国的に見ても関東事業部の管内の率が極端に高かったということがあって、それを全国的に少しならそうということで、先生からお話がありましたような措置をとったようでございます。
○佐藤(祐)委員 そういう説明になるとますますおかしな感じがするのですが、団体保険の場合は団体割引として五%でしょう。それと二%含めて七%という数字があるわけですよ。二%の枠の中で集金手数料というものを出すわけですよ。それが今の説明では、そこの点は資料も後でまたいただきたいと思いますが、他に比較して高いから下げたのだということですが、私は必ずしもそうは思っていないのですよ。いずれにしましても、そうしますと残りの取り分がうんとふえるわけですね。〇・二%といいますと、概算ですが、契約件数が四百五十五万件で、一件当たり平均一万円としまして、毎月九千百万円、一年間に十億九千二百万円の増収になるのですよ、加入者協会の。ただ他との比較で下げたというと、これだけの増収は何に使うのですか。おかしいのじゃないですか。お話の中で矛盾が出てきますよ。
○白井政府委員 いわゆる団体割引というのは七%が割り引かれるわけでありますが、加入者協会の方としては、先生がお話しのように七%のうちの二%分を加入者協会がいただいて、残りの五%はその団体の方々が観劇にあるいは旅行に使う費用に回すということになっておるわけですが、問題はその二%をどのように配分するかの問題でありまして、その配分の率が、集金の方の手数料として回る率が関東の場合は非常に高かったので、それをならすということで先ほど申し上げたような措置をとったと私は理解をしております。 なぜそのようなことをしたかと申しますと、確かに団体の集金を行うのがそれぞれの郵便局ごとにだんだんと広がってきて、団体の数も扱い件数も非常に多くなってきたわけですが、そのために手数料の決め方などが全国的に見るとかなり実はまちまちでありまして、加入者協会としてこれを行う以上、余りまちまちなのもいかがなものか、少なくとも決め方の基準くらいはできるだけ統一したような方向へ持っていくのが筋ではないかということを実は私も言っておったりしたこともございまして、そういう方向に向けるという意味で、集金をなさる方に回る率がほかに比べて極めて高いところについて多少是正措置をとったということであると理解しております。 なお、確かに必要な経費というのをごくわずか本部の方にも上げてくるようになっておりますが、これは率からいたしますと〇・〇何%というようなオーダーのものでございまして、それを、そうして集金の方の率を下げたことによって出たお金を別のものに使っているとか、そういうことではございません。
○佐藤(祐)委員 これで終わりにしますが、今の御説明でも全国で大変ばらばらだとかいうことがありました。もっときちっと整備をした方が私はいいと思うのですよ。それから、非常に高いので下げたかのような御説明でしたが、非常に高いなんてことは私はないと思っています。もっと、つり合いをとるというなら、むしろ非常に低い方を上げるのなら話はわかるのです。この二年の間に物価も上がり、いろいろ上がっている。郵政省の職員も賃上げはあるわけですよね。集金人の方は二八%のいわば賃金カットをしたようなものですよ。こういうのは非常に不明朗だ。それで、なぜそんなに莫大な、一年に十億円も加入者協会に新たにお金が入ってくるような措置をとったのか、この疑問はまだ解明されないところです。 それで、加入者協会の役員は、諸井会長以外の方は皆郵政省出身者だということは周知の事実ですね。それから、加入者協会の方にも、郵政省からのいわゆる天下りでありますとかいろいろな方が大変多いということもかねがね指摘をされているわけですよ。そういう大人数を支えるための増収策ではなかったのかという懸念も出されておるということでありますから、この問題はきょうは時間がないので終わりにいたしますけれども、もっと明朗にすっきりしたものに、集金人に不利益をもたらさないような方向で改善を進めるように要望をしておきたいと思います。 終わります。
○田名部委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。
○田名部委員長 これより両案について討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 まず、簡易生命保険法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田名部委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、郵便年金法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田名部委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田名部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ――――◇―――――
○田名部委員長 この際、申し上げます。 本委員会に付託されました請願は、NHK放送受信料免除措置の存続に関する請願及び海上における遭難・安全通信の自動化移行計画に関する請願の二件であります。本請願の取り扱いにつきましては、先刻の理事会等におきまして慎重に協議いたしましたが、委員会の採否の決定は保留することになりましたので、さよう御承知願います。 なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、放送受信料の免除措置の継続に関する陳情書外一件であります。念のため御報告申し上げます。 ――――◇―――――
○田名部委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 内閣提出 電波法の一部を改正する法律案 お年玉付郵便葉書等に関する法律の一部を改正する法律案 逓信行政に関する件 郵政事業に関する件 郵政監察に関する件 電気通信に関する件 電波監理及び放送に関する件以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田名部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中審査案件が付託されました際の諸件についてお諮りいたします。 まず、閉会中、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合、その人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田名部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。 閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員、期間、派遣地その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田名部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十八分散会 ――――◇―――――