地方行政委員会 第8号
- 発言数
- 212 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/06/15
会議録
○小澤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより大蔵大臣に対する質疑を中心に議事を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。細谷治嘉君。
○細谷委員 最初に、大蔵大臣、御苦労さまでございますけれども、三点ばかり質問いたしたいと思います。 一つは、今度の交付税法の中に改めて財源対策債返済の基金費というものを盛り込んでおります。新しく測定単位の単位費用まで決めておるわけです。莫大な金であります。それも昭和五十五年までの財源対策債でありまして、恐らく総額五兆五千億くらいでしょう。ところが、五十六年度以降は、六十二年までですか七兆七千億くらいの合計になっています。それは別なんですよ、基金じゃなくて。今後交付税の中でカウントして需要額の中でやりなさい。前のものはひど過ぎるから、重くて困るだろうから、ひとつこの際、ちょっと交付税がふえた段階でということかもしれませんけれども、新しい基金費で賄っていこう、二つに分けたわけですね。二つに分けたことで、私は苦い経験を持っているのですよ。 大蔵大臣御存じと思うのですけれども、かつて地方財政がどうにもならぬときに、借金して困らないようにやります、その借金の利子を全部国が持ってあげます、それから財源対策債のような財源不足額に基づいたものについても対応しますと言っておりましたけれども、いつの間にかその利子は全額地方が持ちなさい、今そうなっておりますね。特別会計に繰り入れたものについては国が半分持ちますが、地方も半分持てということになっております。言ってみますと、言葉は適切でありませんけれども、大分大蔵省にしてやられたという印象を私は持っております。 そこでお尋ねいたしたい点は、地方交付税法第六条の三の第二項というのがございます。これは大臣も御承知のとおりでありますけれども、地方財政が引き続いて著しく財政不均衡を生じた場合には、制度を変えるか、あるいは交付税率を変える、こういうことが六条の三の二項にぴしゃっと書かれております。ところが、これは発動されるどころか、逆に地方の方にしわ寄せになってまいりました。これは国の財政が悪かったわけでありますから仕方ないにいたしましても、六条の三の二項というのは空文であります。そして、よくなるどころか悪くなった。 そこで、私はお尋ねしたい。五十一年から今日までの十年以上のところで六条の三の二項というのを空文化しました。現に「引き続き」というのは何年かといったら、二年間引き続いて、三年目もそうなるだろう。「署しく」というのは、財政のふつり合いが一割を超えた場合、それは毎年毎年確認されてきたのですね。ところが、確認されておりますけれども、六条の三の二項はとうとう実行されないで平成元年を迎えたわけです。今ドルの異常な高さということで必ずしも、きのうは自治省の財政局長は、かつてないような景気が続いておるという言葉を言っておりましたけれども、これはどうなるかわかりませんよ。そして不景気になった場合には、六条の三の二項という法律はあるけれども、そんなものは発動できない、こういうことになっておりますので、そうなってまいりますと、法律の明文化した文章というのは意味がないわけですね。 もし仮に、著しく六条の三の二項が適用できるような段階になった場合には、これを生かすつもりか生かさないつもりか、大臣の基本的な方針をひとつお聞かせいただきたい。
○篠沢政府委員 大臣御答弁になられます前に、一言だけ私どもの感触を述べさせていただきたいと思うのでございます。 ただいま先生から御指摘ございました交付税法六条の三第二項の問題でございますけれども、基本的に私どもといたしまして、地方財政に対しまして、国・地方は公経済、車の両輪ということは、これはもう本当に外してはならない基本的なスタンスでございますから、国・地方ともに円滑に財政運営がなされるように、できる限りの措置を講ずるというスタンスが一つあるわけでございます。 そして六条の三第二項との関係におきましては、先生御承知のとおり、五十九年度におきまして国と地方の財政運営の中期的な展望に立った地方財政対策を改革したというふうに考えております。その中身につきましては先生御承知のとおりでございますけれども、このような背景において六条の三第二項との関係では適切な対応を行ってきておるというふうに私どもは考えておるところでございます。
○細谷委員 適切な対応というのも、これはいいかげんな答弁だと私は言わざるを得ません。 最初に六条の三の二項を適用できるような条件にはない、そういうことで、この二項に書いてありますように「毎年度分として交付すべき普通交付税の総額が引き続き第十条第二項本文の規定によって各地方団体について算定した額の合算額と著しく異なる」、この「著しく」というのは二年間続いて、三年目もそういうことが予想されるとき、これが有権解釈。「なった場合においては、地方財政若しくは地方行政に係る制度の改正又は第六条第一項に定める率の変更」、交付税率の変更、現在の三二%を変更すると書いてあります。変更してないでしょう。変更してないで何をやったかといいますと、制度の改正でございます。 制度の改正というのは何かといいますと、本文の規定とは全く別の緊急避難という形で、附則に何にも実態の変わらないような文章だけ入れて、これが制度の変更でございます、そういうことでやってきたじゃないですか。そんなことで六条の三の二項が生きてくると思いますか。大臣にお答トえいただきたい。
○篠沢政府委員 再度補足させていただきたいと思います。 御指摘の交付税率の変更などの恒久的な制度改正ということでございますが、私ども、六条の三第二項の趣旨を十分承知しておるつもりでございますが、法制局見解でもそのようになっておったかと思います。これにつきましては、幅広い選択を法律は許しておるというふうに考えられるわけでございます。状況によりましては、当該年度の交付税の総額を増額する特例措置を講ずるというようなことも、交付税法の六条の三第二項に言う地方行財政制度の改正に該当するものと解釈されるわけでございます。 従来から御答弁申し上げておりますように、五十九年度改革は、六条の三第二項の趣旨を踏まえまして、財政再建までの当分の間の措置として講じておるわけでございます。現下、国もまた地方も通じましてそれぞれいろいろな公債費負担でございますとか、厳しい財政状況が依然としてあるわけでございます。(細谷委員「委員長、貴重な時間ですから余り長くやらぬでいいです」と呼ぶ)
○小澤委員長 簡略に願います。
○篠沢政府委員 はい。そのようなもとで、恒久的な制度改正は困難でございますが、五十九年度改革に沿いまして対策を講じているということを御理解賜りたいと思います。
○細谷委員 そのときこの委員会でも議論されたのです。一体制度の改正とは何かといったら、年度を変えることが制度だ。何も実質的な関係はないのですよ。そういうことで過ごしてきた。そして十年間過ぎた。国も確かにそうですよ。毎年毎年、今のところは財政再建の目標というのは特例公債をなくすというのが目標。これはどうやら達成できそうだ。しかし、その間にいつの間にか二十五兆円を超える隠し負債があるでしょう。公債費がどのくらいかといいますと、百六十兆円を超えておる。これからどういうふうに再建するかというのが大きな議論になっている。地方の方でも六十兆円の借金ができた。そのうちの相当部分というのは六条の三の二項による実質的な手当てがなかった、ここに尽きると思うのですよ。 そこで、これは大蔵大臣に聞く以外にないですよ。大蔵大臣の御答弁をいただく以外にないと思います。よろしくお願いします。
○村山国務大臣 国と地方は、もう御案内のように車の両輪として国の行政事務、地方の行政事務、これを預かりまして、そしてお互いに行政事務の確実な遂行をしていく、まあ車の両輪であることはもう御案内のとおりでございます。したがいまして、この交付税法においてもその趣旨のことがあらわれているわけでございます。 しかしまた、財政は御案内のように非常に現実的なものであることも御承知のとおりでございます。近年見ておりますと、やはり一時に比べまして国・地方ともに非常に財政難に陥っておる。特に地方団体は三千余りあるわけでございまして、いろいろなばらつきはありますけれども、やはり一時に比べれば非常に困っている状況にあることも御案内のとおりでございます。ただ、マクロ的に見ますと、いろいろな依存度であるとか公債費であるとか、そういったものを見ますと、まだまだ全体としては地方の方が困り方が少ないんじゃないかということも見えるわけでございます。こういう中におきまして、両方とも最近財政再建途上にあるわけでございますので、お互いにいろいろな点で貸し借りをやりましたり、いろいろなことをして両方の財政を賄っているということも現実の事実でございます。この交付税法の規定も私も承知しておりますけれども、そういう現実の中でどういう選択をしていくか、現実的な選択をどうするか、これにかかってくると思うのでございます。 そういう意味でひとつ、いろいろな点がありましょうけれども、毎年毎年両財政当局は緊密な打ち合わせをやりまして、そしてお互いに何とかその職責が果たせるようにやっておるのでございますので、いろいろな点があろうと思いますが、寛大な気持ちで見ていただきたい、これが私の気持ちでございます。
○細谷委員 今の大臣の言葉は、言葉そのものは私は素直に理解し、受け取りたいと思います。歴代の大蔵大臣がこの席へ来て言うことは、国の財政と地方の財政は車の両輪だ、こういうふうに言う。これは福田赳夫さんからずっとそういうふうに言ってきており、私もそのとおりだと思っております。去年のこの委員会で当時の自治大臣が、国の財政と地方の財政というのは親子関係がある、だから親の力で子供をひねればいいんだという意味はありませんでしたけれども、非常に誤解を招くような言葉がありました。今思い出しました。そこで自治大臣も取り消しましたけれども、どうも実態は、大蔵大臣がそう言いますが、国の財政と地方の財政というのは従属関係、親子関係、ちょうど横綱が赤ん坊をひねるような形でやってきたのではないかという感じがしてなりません。もし私の言うようなことが片りんでもあるならば、ひとつ大臣の言葉どおり姿勢を貫いていただきたい、こう思います。もう一度お聞かせいただきたいと思います。
○村山国務大臣 ただいまも申し述べましたように、国と地方の関係は全く並列的な関係だと私も思っております。事実また、財政問題でも税制問題でもいろいろ深く関係し合っていることも事実でございますし、いろいろな協議の過程を見ましても、親子なんというものではありません、これは全く仲のいい兄弟、時々けんかをするけれども最後はやはり血のつながりがある。こういうことで、非常に激論は専門家でございますからやりますけれども、最後はすかっとお互いにわかった、こういうことで、今まで貸したもの、借りたもの、すべて明らかにする、その決済はそれぞれの事情に応じてやります、こういうことで毎年ずっときて、私は今日のこの苦しいときに両省あわせて財政の危機を救ってきたな、今後もこうあってほしい、こう思っておるところでございますので、どうぞひとつ委員も御理解いただきたいと思います。
○細谷委員 ひとつ大臣の言葉にありますように、関係省庁、大蔵省はすべての省庁に関係がありますけれども、すべての省庁と議論を尽くし、協議を重ねて結論を出していただきたい、こう思います。 そこで、自治大臣、これはあなたの主管の法律ですよ、地方交付税法。この六条の三の二項、自治省の有権解釈まであるわけですが、これは昭和五十年以降今日まで、平成元年とは言いませんけれども六十三年まで、そして平成元年もそれを続けて受け取って、そして事実上空文化しておる。今私が心配しているのは、もしもそういう財政経済の情勢というのが変化があった場合に、再びああいうことが起こるんじゃないかという心配があります。そのときは自治大臣としては、この空文化しておる六条の三の二項というのを活用するつもりなのか、今までどおりのものを踏襲する、こういうつもりなのか、基本的な姿勢をお答えいただきたい。
○坂野国務大臣 昨日から先生の激励を賜って恐縮しているわけでございます。 二項の条項は私もよく承知いたしております。今大蔵大臣からも答弁ありましたが、これは今までのところは、先生御指摘のように緊急避難といいますか、その比率そのものの改定までは至らないで、その範囲内でできるだけの措置を両省が相談をしながら、耐え忍んで、国と地方で両方で痛み分けというようなことでやってきたことは事実でございます。税制改正の問題もそうでございますし、それから補助率に対する対応に当たっても、そういう態度で両方で相談をしながら、まあまあ何とかこの辺で、確かに地方の六団体の皆さんにすれば不満は残ると思いますけれども、実質的に地方財政がマイナスにならないという範囲内でやってきたわけでございます。 先生おっしゃるように、国の財政、国家の経済運営、そういう中で場合によっては今の三二%の比率そのものにも触れざるを得ないという事態が起こりますと、これは私どもはやはり本来の比率そのものについての改定も必要な事態も起きるかと思います。そういう場合には、また強くそういう段階で主張していかなければならぬと思っておるわけでございます。今の段階ではそういうことなしにどうにか、一〇〇%はいきませんが、私は九五%、これはおしかりを受けているわけでございますが、こういう段階で何とか痛み分けということで今までやってきたわけでございます。 しかし、先生のおっしゃるような御趣旨はよくわかりますので、そういう方向に沿って、またその時点で努力いたしたいと思っております。
○細谷委員 今の自治大臣の御答弁で、例えば平成元年度の予算編成、大蔵原案が示される前、ことしの一月十八日ですか両大臣が詰めた結果、後でちょっと御質問いたしますけれども、国と地方との財政関係、法律に定められた補助負担の問題について三度目の会議をした。そして結論が出た。その評価について自治大臣はこれで九十五点いった。私は九十五点をきのうちょっと批判しました。しかし、自治大臣が言っていることは、今度の予算編成の際に自主税源というのが欲しい、その自主税源というのが、やはりあの税制改革後の大蔵予算編成の段階でありますから、交付税率を引き上げる、こういうことが焦点であったことは申し上げるまでもないと思うのです。 その際に、たばこ消費税を二五%、補助負担の復元問題と関連して、復元の方が極めてささやかでありましたけれども、二五%のたばこ消費税を交付税財源として獲得したということは、これはもう自治大臣の功績として私はたたえるにやぶさかでありません。しかし、その二五%というのがどういう根拠から出たのか。私は全国知事会のあれを見ますと、とにかく六団体も怒っているからひとつ何とかしょうや、交換条件でたばこ消費税が突如として出てきた、こういうような書き方をしておりますけれども、突如として出るにはそれだけの原因があったかと思うのです。けれども、私は交付税の総額というのは、消費税に関連する二四%、たばこの二五%、それから従来の三税の三二%、これで十分かといいますと、きのう基準財政需要額の算定の際に、総額が不足なんですよという意味のことを過去の年度別の分析を通じてお示しいたしました。 そこで、総額のこともさりながら、その不足な総額の中において、今までの借金の返済をその不足の交付税総額の中からカウントしてひねり出すということはいかがなものでしょうか。大臣、どうですか。これでいいのですか。不足がさらに二乗、三乗になってくるでしょう。
○津田政府委員 昭和五十年代の財政危機に際しまして、私どもまた大蔵当局と、正直申しましていろいろな手法を使いましてやってきたわけでございます。その中には、先生御指摘のとおり、交付税特会の借入金あるいは地方債の増発という将来の元利償還と申しますか借金返しをしなければならぬ、こういう部分も多分に含んでおるわけでございます。それぞれの段階におきまして国と地方との責任分担ということで、それぞれの責任を決めておるわけでございますが、その重圧によりまして地方財政の運営に支障がないよう、毎年度の地方財政対策、一応の決めはあるわけでございますが、今後におきましても、毎年度の地方財政対策を通じましてその財源を確保し、地方団体の財政に支障のないよう努力してまいるつもりでございます。
○細谷委員 きのう申し上げたことでありますから繰り返す必要はないと思いますけれども、今度の交付税法では、財源対策債を償還するための基金というものを、五十五年度までの財源対策債に限って単位費用まで法定して、そして準備をする。結構ですよ。しかし、五十六年度以降は今までどおりやれと言うのです。金額を申しますと、五十五年度までが財源対策債は五兆五千億、五十六年度から六十三年までは七兆九千六百億。もっと多いのですよ。その多い方のものは後の問題でして、今までどおり交付税でカウントして基準財政需要額に計入しましょう、五十五年度までは基金でいきましょう。 それでどういうことになったかと言いますと、基準財政需要額はおおよそ三十兆円、府県と市町村合わせて三十兆円としますと、驚くなかれ、そのうちの一五%はその基準財政需要額の借金返済のために天引きされてしまっているのですよ。ですから、大変適切ではありませんけれども、自治大臣に言ったのは、タコの足食いのようなものではないか。交付税はふえました、ふえましたと言うけれども、実態は、ふえておるのはその公債費返済のための金額のカウントですよ。 大蔵大臣は、私は承服できませんけれども、国の財政の方が悪くて地方の財政の方はいいんだ、いいとは言わぬけれどもベターだ、こういう意味のことをおっしゃっております。しかし、どこを見ていいと言うのかというのですよ。地方債の合計というのは六十兆か七十兆ではないか、国の方の借金は百六十兆を超えている。その一事だけをもっても、国の方が痛められておって地方は裕福だ。大蔵省のあれで数年前に本が出たことがあるでしょう。地方財政裕福論、そういうようなことが本にして出ております。こういう認識では困るのであって、財政権というのは、税の問題にしても大蔵大臣が握っているでしょう。握っていると言うと言葉があれですけれども、リーダーシップをとっているでしょう。 そういうことからいきまして、地方というのは、後でもちょっと関係しますけれども、地方債を発行するにも自治大臣の許可、県知事の許可、こういうものがなければ一文も借りられないのですよ。国の補助金、負担金をもらうときもそれぞれの省にお百度参り、と言うと語弊がありますけれども、大変な苦労をしてそれをいただいてきている。ですから、能力が違うのですよ。大蔵省が巨人の権限を持っているとするなら、力を持っているとするなら、地方は子供の力しかないわけですよ。ですから、簡単に裕福論とか、国が悪くて地方がいいなどという言葉はやめていただきたい、こう思いますが、大蔵大臣いかがですか。
○村山国務大臣 いや、これは言葉の使い方で恐縮ですが、地方がお困りになっていることもよくわかっております。何しろ三千三百もあるわけでございますので、一時に比べまして非常に国の財政状況が悪くなるに従って、やはり連動して地方はお困りになっておる、特に財政力指数の低いところあたりは大分お困りになっているということは、いろいろな指標からもわかるわけでございます。私たちは、しょっちゅう党におきましていろいろな問題を議論するときには、そのことは全部認識してやっているわけでございます。 それで、どっちの困り方がひどいかなというのは、地方と一体的に比較することはあるいは無理かもしれません。しかし、概括的に無理にマクロで計算してみればこういうことになりますという指標は、御案内のことでございまして、七つか八つぐらいの指標がございます。こういうことで言っているのでございまして、この困難な時代は、自治省が全部の地方の面倒を見ておられるわけでございますので、やはり自治省と大蔵省がしっかり気持ちを合わせてこの危機をうまく運営しなければならぬということで、毎年真剣に討議をしておるわけでございます。そして、それなりの一つの了解のもとに毎年毎年年を越しておる。一日も早く改善することを望んでいる、こういう状況でございます。
○細谷委員 余り時間がありませんから、このことについてこれ以上大蔵大臣に申し上げることはやめます。ただ一言。今の、タコの足食いと言っておりますけれども、今度の交付税の中でカウントされるであろう基準財政需要額の中で、府県の財源対策債の償還基金として、五十五年までの借金分の元利のものとしてどのくらいかといいますと、八千三百五十九億円考えられておるのですよ。市町村の分ではどのくらいかといいますと、八千四百八十四億円刀合わせまして一兆六千八百四十三億円。大蔵省が、三税が五税になった、ふえたふえたと言っておりますけれども、これは自動的に天引きされていっているんですよ。交付税にカウントされる。基準財政需要額という数字の中に入ってくる。数字の中に入りますと交付税がその分だけ減るわけです、基準財政収入額はふえるわけじゃありませんから、ふえも減りもしないわけですから。そういうことになっております。大変なことなんですよ。言ってみますと、三十兆円の中で二八%は天引きで交付税の中からとられていってしまう。まさしく、タコの足は八本しかないのですけれども、三本ぐらいは食われているような感じじゃないんですか。自治大臣、これでいいと思いますか。こういう事態は二度と再び来ないように努力をするかどうか、ひとつ両大臣から簡単に決意のほどをお聞きしたい。
○坂野国務大臣 先生おっしゃるように、地方財政のいわゆる硬直化、タコの足が何本かあるのをとられちゃうんじゃないか、それで地方交付税としての本来の役割を果たせぬじゃないか、よく趣旨はわかります。 特に、いろいろな人が時々、地方財政の方が国に比べて楽じゃないかとおっしゃる。私は地方財政というのはやはりマクロの議論は余り意味がないと思うのですよ。その中で少なくとも三分の一は大変に苦しんでいるわけです。私は党におったときに、党の総務会等でも、なぜあんた方はマクロのことばかり言っている、自治省はやはりいろいろな格差があって格差是正に努めるべきだけれども、しかしそれにもかかわらず裕福な県と非常に厳しい県と両方あるんだから、厳しい県というものを頭に入れながら政策をやっていかぬと困るのじゃないかということを、私が外におったときにそういうことを言ったことがございますが、まさに私は現在でもそういうことを考えております。 先生も財政の厳しい県のことを頭に入れて御心配いただいているわけでございますが、私どもそういう観点でこれからも、先ほど局長が毎年毎年の地方財政計画の中でそれぞれ面倒を見るようにやっていくんだということを申し上げましたが、そういう立場で、これから財政が、経済状態が悪化するというようなことがございましたら、本当にこれは本気で——三二%をむしろ多過ぎるのじゃないかと言う人も中にはおるのですよ。これはとんでもない話でございまして、多過ぎるどころじゃないのですよ。これを場合によっては率を上げるということも考えざるを得ないと思っております。
○村山国務大臣 何しろ財政というものは、いろいろな苦労をしているのは家庭もどこも同じでございますが、いろいろな方法をやるわけでございます。我々は自治省が非常に苦労されていることはよくわかるわけでございまして、今の委員の比喩を用いれば、タコの足がだんだん食われていく、いずれよくなったら食われたタコの足を再生させたいものだ、ともども一緒に協力してそのように持っていきたいものだ、こう思っているわけでございます。
○細谷委員 私が両大臣のお答えを聞いて感じたことは、大蔵省というのは、入ってからずっと一つの財布の議論をしているのですね。自治大臣の方は、財政は一つではありませんよ、三千三百あるのですよ、三千三百は三千三百いろいろあるのです。こういうことで、マクロの理屈とミクロの理屈という、言葉は適切じゃありませんけれども、私は問題があると思うのです。 ですから、大蔵大臣たるもの、大蔵大臣としてはそうですけれども、国の財政そのものを見ている以上は、地方には三千三百のあれがある、そうして、竹下総理大臣は島根でありますけれども、島根の県の財政を見てごらんなさい。総理大臣がおったから、おらぬからでなくて、カウントしたものについては、それはもう交付税は大変なことだ。かつて文芸春秋で、最近よく本を書いておる人が、島根県は交付税をもらい過ぎているじゃないか、東京都は一文も来てないじゃないかというような議論を展開しましたけれども、何か素人受けするのですよ。 そういうことでありますから、自治大臣の立場から出てくるミクロの問題も大切だ、個々の問題も大切、そしてその場合に全体を忘れないようにするということ。そういうことでありますから、その辺ひとつ両大臣今後十分に意を尽くして話し合って、二度と再び、こういうことが来た場合でも対応できるような、六条の三の二項をどう生かしていくのか、こういうことについて万遺漏のない対応をお願いいたしたい、こう思っております。 時間がありませんから、その次に進みたいと思います。 先ほどもちょっと話が出ましたけれども、長い間一兆五千億とか一兆八千億という、法律によって国が負担すべき負担金、私は補助金と負担金を峻別して申し上げておきますけれども、補助金というのは出さなければならぬ、その割合は法律でちゃんと決まっております。そういう点で、私も六十一年に予算委員会で補助金、負担金の問題について、地方財政計画に書いてあるそういうものをもとにしまして、地方財政法十条あるいは三十四条等をもとにしてやった結果、問題があるじゃないか、こう言いましたら、経常経費については、大蔵省は非常な努力をして、六十二年度からきちんと経常経費の中において法律を直すべきものは直す、そしてきちんと負担すべきものは暫定措置のいわゆる補助金、負担金の削減というものに基づいて計算をしてきました。そして三年間過ぎて、本年度から補助金、負担金の問題はもとに戻すという約束でありました。見事にこの約束を破ったのですよ、これは大蔵省が破ったのでしょう。その破った大蔵省のあれについて自治省が追随したということもおかしい。しかし、財政がないんだからしようがないじゃないか、これはわかります。 そこで残ったものは何かといいますと、公共事業です。そして物の本に、大蔵大臣は、その残った公共事業、言ってみますと補助金、負担金の問題で金額が大きいのは公共事業関係です。今度は、経常経費については整理されました。残りの公共事業については二年間の暫定措置として、あと今度本格化するんだ。私の見るところでは、現状における法律の中においては負担をするあるいは補助すると書いてありますが、現実には負担をすると書き直さなければいかぬ部分が幾つかありますけれども、金額は大きいですよ。それを直すというわけですか。直すのに、何か専門的な委員会等を設けて二年間営々と努力するというのが自治大臣と大蔵大臣の約束ですよ。覚書があって、「公共事業に係る補助負担率については、関係省庁間の検討会を設置して総合的に検討を行う。この場合、昭和六十二年度引下げ分については」云云と書いてあります。 そこで、これから二年間やるわけですけれども、今申し上げた六十一年の点で経常経費を全部整理しました、私はこの大蔵省の努力に対して評価します。そのときの大蔵省の担当官が、今だから申し上げますけれども、投資的経費についてはなかなか手間がかかりますから、ここ一両年待ってくださいと公式にありました。公式といっても、私の部屋に来てそう言ったのですが、それはわかりますが、一生懸命やってくれよと言ったら、まだできてないし、あと二年間やると言うのです。私はばかですね。大蔵の官僚の人が来て、一生懸命やりますから待ってくれと言ったから、待ちましょうと、そうしたらいまだに実現しておりません。これは私の告白ですよ。したがって、この覚書に基づいて検討会を設置してやっていただきたい。 と申しますのは、今度の予算をするときにも、大蔵原案が出るその前に、一月十何日かに一遍やって、その次に一遍やって、十八日に三度目の会合で両大臣で決まったでしょう。何の準備もしない。平素から勉強しているのだから会合しなくてもわかっていると言うかもしれませんけれども、何も準備なしに検討会が進んでおった。そして決着した。それで暫定措置だ。これではどうにもならないと思うのですよ。きちんと納得いくような、合理的な、そしてバランスを失しないようなそういうものをやっていただきたい。 私が心配するのは、経常経費というのは議員もあるいは地方の方も余り心配しない。どういう事業が公共事業としてやられるかという、公共族というのが大きい圧力になっているのですよ。東京に集まるのも予算をとるのも、わいわい来ているのは全部公共事業が欲しくて来るのです。それだけに簡単じゃないわけですよ。この公共事業の負担金等について、この暫定期間に必ず準備をして全力でやり遂げる決意があるかないか。しかも、さっき言ったように、今度は経常経費等についてはたばこ消費税の二四%というのが、私から言わせますと、従来の大蔵の姿勢からいうと、ひょうたんからこまが出たように交付税の対象になってきましたけれども、公共事業で負担金の切り下げを是正いたしますと、負担が起こってきますよ。そういう財源措置も含めてどういうふうにするのか、大蔵大臣にお聞きしたいと思います。
○村山国務大臣 経常経費の分は今度たばこ税の二五%ということで決着をつけさせていただいたわけでございますが、公共事業の方は何分こういう状況でございますので二年待っていただきたい、その間に関係省庁で検討して必ず決着をつけます、こういうことを申し上げたわけでございます。これだけ延ばしたのですから、もう延ばせないだろうと私は思っております。細谷委員はその辺のことは全部御承知でございますので、今度は本当にやるつもりだ、こういうふうにひとつ信用していただきたいと思います。
○細谷委員 大蔵大臣、責任を持って対応すると、それを私は信用するにやぶさかではございません。せひひとつやっていただきたい。 しかし、これはもとへ戻した、銭はおまえのところで適当に持ってこいやというわけにはまいらぬと思うのです。今度のたばこ消費税が一般財源として地方に配られたと同じように、何らかの対応をしなければ六条の三の二項の精神にも反しますし、対応してもらわなければいかぬと思うのですが、この問題についての自治大臣の決意のほどをお聞きしたい。
○坂野国務大臣 大蔵大臣から御答弁がありましたように、私と大蔵大臣との間に、公共事業については二年間にじっくり検討して、二年後には「復元するものとする。」という約束がございますので、その約束に従って精いっぱいの努力をしてまいりたいと思います。
○細谷委員 それでは、余り時間がありませんから、もう一点お尋ねしたいと思うのです。 地方債、これも相当大きな額で、七兆円とか八兆円になんなんとする額の地方債を発行する。その地方債は一般的には縁故資金という形で公募債というものが団体を指定して、公募債発行の権利を有する県、これは全部の県じゃありません、あるいは市というものがあります。言ってみますと、三千三百の地方団体のうちで代表的な県、島根県なとこれに入っておらぬでしょう。新潟県は入っておりましたかね。新潟県も公募債発行の県に入っておらぬではないですか。大臣、知らないのですか、自分のお国でしょう。新潟県は入っている。やはり大臣の地元ですからね。そういうことで、前の総理大臣の島根県などは入ってないですよ。三十五ぐらいしかないはずです、大きな市と府県と。それほど三千三百のうちのえりすぐった財政能力を持っておるところに公募債というのが許可されておるのです。 その公募債というのは、枠はもちろん自治省が大蔵の意見も聞きながら決めておるのでしょう。そして、その枠内において、公募債を許可されておる団体がシンジケート団に融資を申し込む。それで公募債というのをやります。一年間におおよそ一兆円ぐらいでしょう。そういう公募債があるわけであります。 私は、実は四月二十五日の読売新聞を見て、「地方債市場マヒ2カ月」と、う大きな見出しで出ておりました。地方債についてこれほど大きく見たことありませんから読んでいぎましたら驚いた。国際的なBIS、こういうものの決定に基づいて国債、政府保証債と地方債の間では区別はつけますよ、地方債にはリスクがある、区別をつけまず、借りるのならば利子を余計出しなさい、こういうことが決まったとか決まらぬかという形で出ておるのです。これは、文章を読むともう怒り心頭に発するような、おとなしい新聞記事を書く読売にしては物すごい記事が出ておるのですよ。大蔵大臣、これをお読みになってどう感じましたか。
○村山国務大臣 今その新聞は私は読んではおりませんけれども、BISで、国際業務をやっておる金融機関について、お互いに競争条件を同じにしよう、しかも非常に金融の国際化が進んでいるのでリスクが非常に出ておる、金利リスク、為替リスク、流動性リスク、したがって、そういう意味でまず金融機関を健全化しなければならない、しかも平等の条件のもとで。そこで、自己資本比率というものを、ある目標を定めまして、資産の持つリスクの程度に応じてこれから考える。あと二年まではその準備期間で、二年たちますと、それからまた二年の間、その間は経過期間にし、自己資本比率というものを危険資産に対して七・何%、七・二五でしたか、最終的には八%に持っていこうという作業がBISで行われたわけでございます。その中の一つで危険率をどれだけ見るか、危険な資産に対してどれだけ見るか、こういうことでございます。そして、これは国際的に統一した基準でやらざるを得ない、こういうことであったわけでございます。 そこで、地方団体をどのようにとらえるかというのですが、これは実は千差万別というのが本当の姿でございましょう。しかし、やはり国際会議でございますから、あるルールを持ってやらなければいかぬ。そこで、いろいろな国がいろいろな地方団体を持っておるわけでございまして、アメリカにしても西独にしてもフランスにしても英国にしても日本にしてもあるわけでございます。それぞれの団体の成り立ちが違うわけでございます。しかし、一つの基準でやろう。私が聞いたところでは、原案は、リスク二〇%で統一しようという議が持ち上がりまして、ほぼ、みんながそうだそうだと言うのだそうです。しかし、そのときに我が日本の代表も、大蔵省から出ておるわけでございますが、日本の地方団体というものはおっしゃるようなところでできておるのだから一律二〇%は絶対いかぬ、こういう主張をいたしまして、そこで、それではある程度アローアンスを認めよう、しかしそれはお互いに見せ合う、お互いに勝手なものをつけられては困るからお互いにあれを出してお互いに了解のもとにやろうじゃないか、こういうことになったわけでございます。 そこで、結果といたしまして、ほとんどの国が、これは国によって違いますけれども、アメリカが言っておりますのは、地方団体の種類によりますが、リスク二〇%のグループ、五〇%のグループ、一〇〇%のグループ、一〇〇%というと民間企業と同じリスク資産に入るわけでございます。この三つに分類した。英国は一律二〇%のリスクがあるものと見る。フランスもまた二〇%である。今提示しているのはそこまででございますが、カナダはやはり原則二〇%、連邦ですから、州はゼロにしてくれということでありまして、そういう中で日本は最低の一〇%をとった、こういうことでございます。したがいまして、それが危ないとかなんとかいう話ではなくて、金融機関の自己資本というものを確かなものにする計算の根拠だ、こういうふうにおとりいただきたい。それだから、日本の地方団体の公債は危ないのではないか、そんなことはもう全然ない。許可制度にかけてはこれだけしっかりしておる。これは金融機関の自己資本というものをどう確実にしなければならぬかというだけの一つの目安に使った指標である、こういうふうにおとりいただきたいと思います。
○細谷委員 大蔵大臣の答弁にはちょっと異議があります。 お読みになっていませんからこの読売新聞の記事をちょっと。「大蔵省銀行局では「地方自治体の財政がすべて健全というわけではない。欧米の金融大国はリスクを二〇%としており、カナダは一部(州政府)がゼロだが、日本単独でゼロにはできない。BIS基準のリスクウェートは銀行経営の健全性を確保するための指標の一つに過ぎないのに債券市場は過剰反応しているのではないか」とし改めて見直しをする考えのないことを」強調した。ですから、この点に関する限りは自治省の主張と大蔵省の主張は真っ向から対立している。「BIS基準設定の背景には、海外進出が著しいわが国の銀行の活動に一定の枠をはめようという米、英の思惑があったとされる。地方債市場への波及は、いわば国際協調を重視する大蔵省と、」初めて聞く言葉でありますが、自治省は国内派だというのです。「国内派の自治省の対立だが、今のところどちらも譲る気配はない。」あなた国内派、大蔵大臣は国際派。国内派と国際派でありますけれども、大蔵大臣、あなたは車の両輪と言っているでしょう。今まで国と地方、言ってみますと、国債と政府保証債と地方債というのは許可制で、裏にきちんと法律に基づいて、あるいは計画に基づいて地方債が決まり、許可され、それに基づいて発行しているわけであります。話にありましたニューヨーク、アメリカ第一の都会、世界の都市と言われるニューヨークは財政破綻したことがありますよ。ですから、そのリスクという考えはいいでありましょうけれども、日本の今までやってきた地方債についてはそんな心配は一つも要らぬですよ。要らないようにやっておったのでしょう、大蔵省も自治省も。それを言葉では車の両輪だと言っているけれども、親子関係のような利子の差、現実に差がついてくるのですよ。三月、四月は地方債を発行できなかった。五月は八百八十億円かの公募債ができました。だけれども、利子は二十五銭上がっているのですよ、国債や政府保証債よりも。被害でしょう。 きのう地方行政委員会で財政局長はうまいことで私をごまかそうとした。六月になったらいい傾向が出てきた、こういうことだが、実勢は二十五銭の差が大体今六十銭ぐらいになっているのですよ。その程度までついてきている。その点においては財政局長はだんだんもとに戻って同じレベルになるようなことを言いますけれども、そうじゃないようですよ。からくりがあるのです。ですから、時間が来ましたからもう余り申し上げませんけれども、これはもともとBISでは、それぞれの国の自主性に基づいて判断してもいい。その中において大蔵省は、どういうわけか知りませんけれども、最初の表になかった一〇%を新しく設け、これを地方債に適用する、そういうつもりでやった。その結果現に利子に差がついております。地方の負担です。こういうことでは困ると思うので直していただきたい。直していただきたいと言っても、ここまで大蔵省と自治省が対立しているのですから、はいそうですか、あしたから直しますよというわけには、メンツ上いかぬでしょう。大蔵大臣、そうでしょう。十分協議をして車の両輪という原則に立ってひとつこの問題を処理していただきたい、こう思いますが、いかがです。
○千野政府委員 私がこの会議に我が国の代表として出席をしておりまして、いろいろな折衝を重ねてきたものでございますので、経緯については私が一番詳しく知っているわけであります。 我が国の考え方としては、先ほど大蔵大臣が御答弁を申し上げたとおりであります。私どもも日本の地方債の特殊性ということは十分にわきまえております。したがって、いろいろな事情を説明して、何とかひとつ国並みのリスクウェートに近づけたいということで最大限の努力をしたわけであります。 ただ、やはり各国としては、これは国際的な統一ルールをつくるということであって、その場合に国のリスクと地方公共団体のリスクが全く同じだということは各国の共通ルールとしてはなかなか難しいというのが大勢でございまして、先ほど大臣が御説明しましたような経緯でぎりぎり一〇ということでおさまったということでございまして、これは決して具体的なリスクの度合いがどうであるとかということではございませんで、何と申しますか、リスクの種類を資産の種類ごとに大まかに、世界の各国の制度も違い、いろいろな慣行も違うわけでございますが、そういう各国が何とか曲がりなりにもルールをつくる上での大まかなめどとしてつくったということでございますので、そこは御理解をいただきたいと思います。
○村山国務大臣 今のようなことでございまして、問題は地方債にリスクがあるかないかという話ではないのでございます。そうではなくて、自己資本を充実する場合の目安として何を求めるか。答えは、要するに自己資本を充実させたい、これだけのものにすぎない。そのときに仮に使われたリスクである。やったから危なくなるとかそんなものでは全然ございません。どうぞひとつ、我々は、地方債は日本の公募債がいかに確実のものであるかよく承知しております。そんなことは全然心配しないのでございますが、やはり国際金融機関の自己資本を充実するという意味の共同作業の一環としてやられたものである。それはまた、今は自己資本を堅実にしておくということの必要性は我々はよく知っておるわけでございます。そういう指標として使われたものにすぎないということでございますので、御理解いただきたいと思います。
○細谷委員 危ないとかそんなものじゃない。とにかく国際的な世論に押されて、所によっては今までない一〇%という水準まで設けた上で努力してやったのだから、自治省のめよ、自治体のめよ。そして現実には、それは言葉だけの上ではかくて現に利子というものが違ってきております。地方の負担であります。でありますから、あなたが言うように、国の財政と地方の財政とは車の両輪だ、一つが傷ができたらうまく走らぬ、こういう言葉の大原則に基づいて、ぜひひとつこの問題については両省協議をし直して、BISからは命令で来ているわけではないでしょう、各国の実悟に基づいて決めろと言っているわけですから、やっていただきたい。これは覚悟を決めるとかなんとかという問題ではない。原則、国と地方との基本的な関係、地方自治の精神、こういうものからいっても、今まで差のついてないものを差をつけるというのはまさしく親子の関係、強い者勝ちということになりますから、自治大臣、ひとつ決意のほどを聞かせていただきたい。
○坂野国務大臣 この問題は、実は私もきのう初めて聞きました。それから、事務当局にもその傍随分今までの実情というものを聞きました。きょうはまた大蔵省事務当局から対外的な経緯というものを聞きましたけれども、先生のおっしゃるような、しかも読売新聞に出ているようなことですと事は極めて重大でございます。国際問題だから辛抱しろとそう簡単に言われましても、これはやはり地方債の発行に支障を来すということになってきますと、事は重大でございます。そうかといって余り興奮をしないで、実態を見きわめて、自治省に聞いてみますと、自治省の事務当局は納得していないと言っておりますから、これは大蔵省とじっくり冷静に状況を見ながら、また今後の市場の状況というものをにらんで、大蔵省も大臣を初め、地方債の安定性といいますかリスクのないということ、国債に準ずるという気持ちはもう実情よくおわかりだと思いますけれども、また国際的なそういうことがあったからといって、これはやむを得ず納得しろと言われても、これはなかなか地方団体が、やはり影響が出てきます。みんなまだ余り知らぬからいいようなものが、だんだんそういうことが問題になってきますと、これは米の自由化と同じように問題になるおそれがありますので、私も、事柄を政治的な問題として、やはり大蔵省に考えてもらわなければいかぬという気持ちがいたします。
○細谷委員 終わります。
○小澤委員長 小谷輝二君。
○小谷委員 きょうは大蔵大臣、忙しい中、当委員会に来ていただいたわけでございますので、大蔵大臣に質問を絞ってお尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 大蔵大臣は、竹下内閣から宮澤さんの後を引き継いで税制改革の中心的な役割を果たしてこられたわけでございます。さらに、宇野内閣になりましてからも大蔵大臣に再任されたわけでございますので、財政面におきましても、また当委員会でいろいろ論議をいたしております地方財政の内容につきましても、かなり詳しく御承知だろう、このように思うわけでございます。したがいまして、最初に、地方財政の現状認識として大蔵大臣はどのように認識をしておられるか、お尋ねしたいと思います。
○村山国務大臣 地方財政も国の財政と同じように、オイルショック以降、非常に客観情勢が歳出要求の圧力にもかかわらず経済は余りよくなかったということからいたしまして、財政状況は一時に比べて悪くなっておる、こう思っております。 特に三千三百という多数の団体でございますので、その間、不交付団体もありますし、交付団体でもいろいろな格差がある。厳しい状況にあって、今後とも財政の効率的な運用をしてこれを直していかなければならない。そしてまた、その点は国とともに同一歩調で相ともに手を携えて再建に向かわなければならない、こういう状況にあると認識しております。
○小谷委員 今大蔵大臣も地方財政の内容について、かなり深刻な状況であることを認識しておられるようでございます。私が申し上げるまでもございませんが、平成元年度の地方自治体の借入金の見込み総額でも、六十六兆八千二百六十四億というふうな高額になっておるわけでございます。また、個々の地方団体の六十二年度の公債負担比率も、地方自治体の財政の健全化の一つのバロメーターということになっておるわけでございますけれども、全国平均でも一三・五%、大変な状況でございますし、特に危険ラインと言われる二〇%以上の団体が約三割、九百六十九団体、このように大幅にふえてきておるわけでございまして、特に道府県の公債負担比率は一八・二%、これも財政危険状態と言われる状況に迫っておる、このような状況でございます。 大蔵大臣として、今公債負担比率が徐々に上がってきて、今日かなり景気も上昇し、地方財源もある程度当初見込みよりも増収が見込まれるという状況の中でもさらにこのような状況にある、この点について大臣の認識はどうですか。
○村山国務大臣 国・地方がともに財政再建に入りましたのが五十七年度からだと思います。それ以来非常に苦労をいたしまして、マクロで見ますと地方財政も国の財政もおかげさまで少しずつよくなっているけれども、三千三百団体を子細に見ますれば、そこにはいろいろな違いがあることもよく承知しております。 そういう意味で、一方において今後国の新規特例債もようやく来年度脱却できる見込みが立ちつつありますので、脱却後、国の財政はまた新しい財政再建策を決めていかなければならぬと思っております。公債残高が百六十二兆あるとか利払いの割合が二割あるとか、いろいろなことからいいまして大変でございます。そしてまた、地方のいろいろな御協力を得まして、今までやりくりでやってきたいわば隠れ国債と言われるものもたくさんあるわけでございます。そして平成四年度からはNTTの株の売却収入というものはありませんので、さしずめ二兆六千億ぐらいのものは生み出さにゃいかぬ、定率繰り入れのために。それで、新しい財政再建の手法をこれからほぼ一年かけて確立していきたい、それを目指してやっていきたいと実は考えているのでございます。 ですから、国と地方の財政は非常に連動しておりますので、そういう指標ができましたなら、あるいはできる過程において自治省の財政当局と緊密な連絡を図りながら、相ともに具体的な、そして確実な今後の中長期的な財政運営の指針を決めてまいりたい。やはり非常に連動しているわけでございますので、国だけの話ではございません。国と地方は手を携えて相ともども財政再建に向かっていくこと、これが行政の責任者としてこれから何より大事なことであろう、こんなふうに考えておるわけでございます。
○小谷委員 私が心配しておりますのは、地方財政の余裕論とか富裕論とかいうのが大蔵省の一部にはあるという考え方、またそういう報道もあり、大蔵大臣はそうではない、地方財政の現状もよく認識しておる、大変な状況であることもよくわかっておるということでございます。 それでは、昨年来行われてきた税制改革の中で、地方の自主財源の確保とか、また地方財政の健全化、これはどんな処置をとられましたか、大蔵省として。 〔委員長退席、大野(功)委員長代理着席〕
○篠沢政府委員 税制改革の結果といたしましては、先生既につとに御承知のことではございますが、結論的に申しまして、地方の方にもいわゆる税制改革に基づく減収超過があったことは事実でございます。 これにつきましては、基本的に税制改革では、地方間接税の減収分は消費譲与税としての確保、それから交付税の減収分につきましては消費税を交付税の対象に加えることによる完全補てん、それから住民税の減税につきましてはこれは地方の自主的な御判断にまつわけでございますが、おおむね税の自然増収により対応するということが基本になっておると思うのでございます。もちろん、交付税の方が若干余裕が出ましたので、一部これが回るということにもなろうかと思っておるわけでございます。全体といたしまして地方に減税超過があったわけでございますが、国の方も大幅な減税超過を持ったわけでございます。国・地方両方を通じて見ますと、消費税の配分額の割合というのは地方の方に若干手厚くしたということで自治省と大蔵省の間で話し合いが行われたという点を御理解賜りたいと思うわけでございます。
○小谷委員 今度は一連の税制改革で、地方の本来の自主財源であった電気ガス税ほか地方税となされていたものが、この財源が消費税導入によって吸収され、消費譲与税となって配分される、あとは交付税ということで補うということでございますけれども、差し引きいずれにしても平年度で八千八百億、これだけは地方財源そのものが減額になるわけですよ。この点はどうですか。 〔大野(功)委員長代理退席、委員長着席〕
○篠沢政府委員 最終のしりとしてそのようになりますことは先生御指摘のとおりでございます。その場合、この税制改革と消費税の創設ということに伴いまして国の方は一兆七千二百億の減収ということになっておるわけでございます。地方がただいま先生おっしゃったような数字、合計で二兆六千億の減税超過というのが今回の税制改革の姿になっておるわけでございます。いわばもとの税収に対して今度の新しく創設された税収というものの割合を見てみますと六八%に相なるわけでございます。国・地方を通じて六八%になるのでございますけれども、結果的に国の方は六六%のいわば措置率であり、地方の方は七一%の措置率という結果になっておりまして、先ほど申しましたように、減収は減収、そのとおりでございます、税制改革全体としての減収超過ということもございますが、その補てん率につきましては、若干地方の方が手厚くなっているという点だけは御理解をいただきたいと思っております。
○小谷委員 また、先ほど議論がありました補助率の一律カットにしましても、本来これは国の責任を地方に転嫁したものであって、一部生活保護費等に係るものにつきましては百分の七十五で恒久化された、これはたばこの二五%で補う、しかし公共事業等についてはカットされたまま暫定継続、こういうふうなことがなされたわけでございますけれども、これは国の地方に対する裏切り行為である、まさにそのとおりである、こう思うのですが、大臣どうですか。
○村山国務大臣 最初のいわゆる補助率カットという段階から、その期間が過ぎたらもとに戻すということは言っていないのでございます。あくまでも、その暫定のものを最終的にどうするかというものを、国・地方の役割分担あるいは費用負担のあり方、それから両方の財政事情などを考慮しながら決めるべきであるということが旧臨調あるいは新行革審その他この補助金の検討会等で言われているのでございまして、それらの趣旨を踏まえまして、そして今度決められるものは決めさせていただいて、そして恒久財源を決めました。暫定措置として延ばさざるを得なかった公共事業に係る分については、これはあとことしと来年二年間お待ちください、こういうことにいたしたのでございまして、その点ひとつ御了承いただきたいと思います。
○小谷委員 自治大臣にお尋ねします。 これは暫定は継続になったわけですけれども、暫定ということはことし期限が切れたらもとに戻す、こういうことであると我々も認識をしておりますし、何回か当委員会においても歴代の自治大臣はそのようにお答えになっておられる。当然もとの補助率に戻すべきである、こういうことであったわけですが、どうなんですか。
○坂野国務大臣 大蔵大臣からもお話がありましたが、確かに成文上はもとに戻すということはなかったと思いますけれども、地方自治体にいたしましても、自治省の関連した皆さんは、これはもう暫定措置であることは間違いないわけですから、暫定の期間が終わったら当然もとに返るだろうという期待感が強かったことは事実でございます。 私どもそういうことで、そういうものを前提にいたしまして大蔵大臣とも今般再々にわたっていろいろお話ししたわけでございますが、きのうも申し上げましたように、総合的に考えてみまして、問題は地方財政にマイナスになるような措置は困るわけでございますから、むしろ地方にとって恒久的な立場からいって、地方財政を圧迫しないということから問題を考えて、そして今御案内のとおりに、いろいろ国と地方とのあり方をどうするかというような問題は各方面で検討している段階でございますから、そういうものを踏まえて、当面は、形の上で一〇〇%復元すればこれに越したことはないわけでございますけれども、それよりも総合的に考えて、地方の恒久財源、一般財源をふやすということもこれはまた地方にとっては極めて大事なことである、そういう総合的な観点に立って最終的に処理した。しかも、大蔵省の事務当局が先ほどからおっしゃっているように、痛み分けは国と地方とでむしろ国の方に痛み分けの程度を大きくして、地方の方はむしろその点は重要視していただいたという結果になったということだけはひとつ御承知いただきたいと思う次第でございます。
○小谷委員 この前新聞社の世論調査を見ましたら、宇野新政権をどのように評価するか、こういう世論調査が出ております。その結果を見ますと、よい選択であったというのが一九%ということでございます。かなり低い率でありますけれども、これはリクルート事件が一応解決した後でございますので、この事件があったこともさることながら、この事件だけではなくして、消費税を導入した自民党の宇野政権であるということで非常に支持率が低いわけではなかろうか、このように思うわけであります。また、朝日新聞の世論調査では支持率が二八%ですか、不支持が四四%というふうにもなっておるようであります。 そこで、自民党の後継総裁、これを選出される経緯の中で、村山大蔵大臣も総裁候補としての名前がちらちら報道されたわけでございますが、参議院選挙を控えて消費税のイメージが非常に強いという理由で総裁候補から外れた、このような報道も一部ございました。消費税がもしなかったとすれば村山新内閣も可能であったのではなかろうかとも思うわけであります。政府・自民党内におきましても、消費税は国民の反発が非常に強いので、その消費税を導入した責任者でもある村山大蔵大臣が総理になられることについては参議院選がやりにくいのではないかとの判断があったとも言われておるわけでございますが、その点、一連の流れ、消費税に対する考え方等について、まず大蔵大臣の所感を伺っておきたいと思います。
○村山国務大臣 消費税の創設を含みます今度の税制改革というものは、やはり今後の高齢化社会あるいは国際化社会をにらみまして、そして今税体系として持っております不公平感、これを払拭していく、そして所得、消費、資産、バランスのとれた税制を構築して、そして今後高齢化社会になっても活力を失わないような、むしろそれの基礎をなすような安定した税制体系を築いていく、こういう視点で今度の税制改正が行われたわけでございます。 しかし、この消費税というものは、日本では初めての制度であることはもう御案内のとおりでございます。したがいまして、一方においてこの四十年間の懸案を一挙に解決しようという大改正、その趣旨なりあるいは全体像というものが国民にまだよく理解されていない。国税、地方税を所得課税におきまして、所得税、住民税で三兆三千億減税しておる。それが納税者にどうなっておるかというようなこともよく理解されていない。また、所得課税と関係のない、いわゆる社会的弱者と言われる方々に、歳出でどういう手当てをしているかということもまだ理解されてない。こういうことが一方にあり、それから他方に、やはり消費税というものは、毎日毎日の買い物の中でそれが幾らかかるかということが目に立つわけでございますので、特に家庭の奥様方を中心にして、煩わしい、こんなものはない方がいい、こういう気持ちがあるということはよく承知しておるところでございます。 したがいまして、政府といたしましては、これらの措置につきまして、これからできるだけわかっていただくように、推進本部を通じてあらゆる努力をする必要があろう。そしてまた事業者、消費者、特に消費者でございますけれども、これらの人々の不満や不平に謙虚に耳を傾けながら相談に応ずる、あるいは積極的な広報をするとか、こういう地道なことを粘り強くやることでないと、今度の消費税を含む税制改革というのは定着しないんじゃなかろうか、そう思って、今後真剣に各般の努力をやっていくつもりでございます。 内閣の問題につきましては、もとより党が決めたわけでございますし、宇野総理が最も適任であるということでございますし、私自身もそう思っておるところでございます。
○小谷委員 この消費税が導入されてもう二カ月半、三カ月にならんとするわけですけれども、大臣、これが実施されるまでに、反対がある、このことについては一生懸命にPRをして、内容を説明してそして理解を求める、これは話がわかりますよ。実施されて、その内容で、その現場で問題が起こり反発が起こっているわけです。これはどう説明するんですか。現場で対応された、体験した、これ以上の説明はないんじゃないですか。そこで強烈な反対が今巻き起こっておるわけです。 世論調査、随分いろいろな面で行われているわけでございますけれども、全くよくない、こういうふうな考え方を消費税に対して持っている消費者が五九・八%、余りよくない三三%、九二%からの人が消費税に対していいと思っていない、こういうふうな考え方も出ているわけですよ。この点はどうですか。
○村山国務大臣 今二カ月半ぐらいたったわけでございますが、私は比較的スムーズに着地していると実は思っております、不平の点は別にいたしまして。これはやはり値上げの状況を通産省、経企庁、それから東京都でやっております。これが大体予定どおりの値上げの状況である。それから、売り場におけるいろんな精算事務の関係も我々は見せていただいております。これもかなりスムーズにいっているな、こう思っております。そして、それが結果的に、総合的にどういう影響を与えるだろうかという問題は、消費者物価の点にあらわれてくるわけでございますが、これも計算された、予定された範囲内にほぼおさまりつつある、こういうふうに判断しておりますので、大勢は、着地としては非常に大づかみに言って、よかったな、まずまず順調ではないか、こう思っております。ただ、おっしゃるような不平の点がないということはございません。そのことはよく承知しております。 実質的な問題は、一部の業種で、その業種のうちでもある特定の人が便乗値上げをやったというところの問題、あるいは下請企業者の一部で、親企業からやられて転嫁ができないというのもあると聞いております。その他実質的な問題は、予定されたものから言いますと、そう多くはないんじゃないか。 ただ、先ほども申しましたように、非常に煩わしいということ。つり銭の話であるとか、あるいは子供さんが買うときに、子供さんの買うものについても消費税が取られるとか、それから奥さんが毎日買い物なさるときに消費税がみんな外書きになっておるとか、こういったことで、あんなものはない方がいい、こういう気持ちになられるということも無理からぬことであろうと思います。 しかし、この税制改正というものは、消費税だけではなくて、消費税そのものが今までの個別消費税という、世界で残っている国は先進国では日本だけでございますが、その問題を解決し、同時に全体の税制改正を通じて二十一世紀に向けて安定した税制改正をやろうということでございますので、粘り強くやりまして、そして皆様の御理解をいただくことが今政府にとって与えられている使命ではなかろうか、このように思っておるところでございます。
○小谷委員 代表質問で、総理大臣もまた大蔵大臣も、消費税についてはおおむね円滑に実施されている、このような現状認識をしておられるという答弁があったわけでございますけれども、しかし実際現場で、私も過日、私の孫、小さいのですけれども、百円持ってスーパーにおもちゃのまりを買いに行きまして、そこで売ってくれないで泣いて帰りました。それで、その店員さんは、今まではこれでよかったけれども、消費税が要るんやということで、消費税って何や言うたら、坊やのおじいちゃん国会議員やからよう聞きなはれと言われたといって帰ってきたようなことがございましたが、いずれにしましても、生活の現場におきましては悲しい問題。そんな小さい子供の日常生活にまで消費税というものの負担といいますか、生活の中に食い込んでいっているという状況であり、特に逆進性の強い、お年寄りとかまた所得の少ない人なんかは減税の恩恵がないわけですから、まるっきり毎日の生活が直撃されているという状況の中で、世論調査にもありますように、九二・八%、こういう人たちが、よくない、消費税は困る、こういう回答をしているわけです。そこで、今も大蔵大臣もいろいろ状況判断をしておられるようでございますけれども、おおむね円滑に実施されておるという認識と世論調査と余りにも開きが大きいではないか、こう思うのですが、この点いかがですか。
○村山国務大臣 やはり今度の税制改革の税制面における異同が余りにも大きい、それがなかなかわかりにくい。 所得税、住民税全体の減税でいいますと、去年の十二月に通ったいわゆる抜本改正だけでいいましても、これは六十三年度が所得税の税率だけの変更でございます。それから元年度が所得税の方で控除の変更が出てくる。それから住民税の方で税率の変更が出てくる。住民税の控除の引き上げは平成二年度になる。実に三年間にわたって平年度化されるということでございますので、なかなか実感としてもわかりにくい。しかも、ほとんどの方は月給取りの方が多いわけでございますから、源泉徴収というもので、これは直接税でございますけれども、源泉でやっておりますからなかなかわかりにくい。その場合に、奥さんとだんなさんの関係でいいますと、内部でどういうことになっているのか、振り込みになっているのか手渡しになっているのか、そんなことで、奥さんにもだんなさんにもわかりにくい、そのときの所得は動いているわけでございますから。だから、ネット減税分というものの実感はなかなか出てこないのだろうと思うのです。いわんや、もしだんなさんが同じ定額のものを渡すとすれば、奥さんには減税の実感がない。しかし、一方において、買物に行けば毎日毎日間接税である消費税の外税というのがはっきりしてくる。したがって、そういうところからやはり非常に痛税感があるということはよく承知しているのでございます。 したがって、この問題は、さきの繰り返しになりますけれども、やはり根気強く御理解いただき、そしてこういうことになるんだということをよく知っていただく、これがやはり政府としてとるべき態度ではなかろうか。問題は、これからの高齢化社会、国際化社会に税制がどう対処すべきか、こういう正念場でございますので、我々はその問題に各般の努力を払ってまいりたい、こういうふうに思っているものでございます。
○小谷委員 消費者、国民の皆さん方は、消費税に対する不満と同時に、毎日の生活に消費税というのが非常に容赦なく組み込まれてくるということで、現在税率が三%ということでございますけれども、将来この税率が上げられた場合にはどうなるであろう将来の生活に対する不安を最近非常に持ち出してきた。これは当然のことですけれども、こんな税金がどんどん税率を上げられたときには、将来の自分の生きる道、生活の糧といいますか、生活の基準というものが根底から崩れてくる、これに対して非常に不安が募っておるわけです。 この不安を解消するためにといいますか、こういう税率を上げませんということについては、今まで論議の中で、竹下総理大臣も竹下内閣の間は引き上げはいたしません、このように答弁もされ約束されたわけですけれども、この内閣は現在はございません。宇野内閣になりましても同様、宇野内閣は率は上げませんということでございますけれども、ちまたによれば短命内閣ではないかとも言われております。要するに、所管の大臣として、国民の皆さんに、御心配は要りませんと言い切れる何物かを大蔵大臣としてはっきりしなきゃならないのじゃないですか。この点いかがですか。
○村山国務大臣 内閣の責任は総理にあるわけでございますので、大蔵大臣が言うことはいかがかと思います。既に責任ある総理が二人まで、自分の任期の間はやりません、こう言っているわけでございます。大蔵大臣村山としてはもう上げるつもりは全然ございませんし、そしてまた、日本の状況を見ておりますと、今これだけ好景気が続いているわけでございます。三%の率というのは世界でも最低の率でありますけれども、非常に大きなGNPでございますので、これで十分我々が目 的としておる高齢化社会への安定した歳入構造をとることができるであろう、こう思っております。どこかのテレビで私言ったのでございますが、このまま景気が続けば、そして特別の財政需要のものが出てこない限りは、二十一世紀までこの税率で続けられるのじゃないか、これを希胆的観測として申し上げておきます、こういうことを申し上げたことも事実でございます。
○小谷委員 今全国の地方自治体におきまして、自治体の場合は特に住民とのつながりが密接でありますし、日常生活にかかわる行政需要そのまま現場で対応しておるわけでございますので、特に地方自治体が住民の立場に立って、消費税の転嫁問題については重大な影響があるということで、公営住宅家賃、また水道料金、このような一部のものに対して消費税の転嫁を全面的に見送った、こういう地方自治体がかなりあるわけでございます。 特に、東京、京都、宮城、千葉、愛知、兵庫の六都府県や政令都市では、公営住宅家賃への転嫁を全面的に見送ったというような報告を受けておるわけでございますが、このような自治体の消費税転嫁をめぐる動きに対して、大蔵大臣としてはどういう見解を持っていらっしゃいますか。
○村山国務大臣 地方団体の一部の中に、今委員のおっしゃったようなこれを見送っておられるとかいう動き、そういう団体があるということは承知いたしております。またしかし、この消費税への対応から申しますと、決して好ましいととではないと思っております。自治省の方でいませっかくいろいろの話し合いあるいは御指導されておるということでございますので、その対応がうまくいくことを今期待しておる、こういう状況でございます。
○小谷委員 消費税につきましては、三年たてば一応見直しをしたいということでございますけれども、現状と国民の求めるものを十分把握され、論議を尽くされ、消費税の廃止も含めて見直しをしていただく方向で検討していただきたい、このように思っておるわけでございます。 時間がありませんので、最後に聞いておきますけれども、不公平税制の県正は大きな課題でありまして、今まで論議も尽くされてきたわけでございます。特に私が思いますことは、キャピタルゲイン課税、株の譲渡益に対して今までの原則非課税から原則課税ということになったわけでございますけれども、これはむしろ今回の税制改革で不公平を大きくした、このように私は思っております。というのは、今まで発売に対して株数また回数等の制限がございました。ところが今回、それは青天井、なおかつ機関投資家と言われるかなり大きな株の取引の扱いをする企業とか法人に対しては、今までよりもこの株の取引の経費は〇・二五%安くなるわけです。優遇されているわけです。一般庶民の、例えばサラリーマンの奥さんとかサラリーマンとか、わずかな金の売買に対しては今までよりも経費としては〇・七%がふえる、こういうことになるように思っておりますが、これは間違いありませんか。
○村山国務大臣 二つの点を申し上げます。 今まで原則非課税でございました。今度の改正で原則課税にしたわけでございまして、結論から申しますと、非上場株の譲渡あるいは未公開株の公開に伴うものにつきましては今度は申告課税でございます。それ以外のものはまだ捕捉体制ができておりませんので、そこで源泉分離課税、こういうことにいたしたわけでございます。しかし将来の問題として、所得税というものは総合課税をやるのがやはり税の建前としては当然だということで、その執行体制の整備を待ってやろう。 どのような執行体制をやるかということになりますと、いわゆる納税者番号というようなものを考えておるわけでございます。ただ、納税者番号というときには、年金番号にしてそれを使わせてもらった方がいいのか、人口管理まで含めた番号にした方がいいのか、せっかく提案されているわけでございますので、できるだけ広範囲にこれが使われることの方が望ましいのじゃないかということで、今各省庁、十三省庁で鋭意検討している最中でございます。だから、それができますと総合課税の道が開かれていく、こういうことでございます。執行体制ができないで法文だけ総合課税の建前をとりますと、これは実に不公平なものになるということはみんなわかっているわけでございますので、しばらく時間を、御猶予を願いたいと思います。 それから有取税の軽減の問題でございます。これはもともと昭和二十八年に所得税の譲渡所得の総合課税を廃止する、原則非課税、それの代替手段としてこの有価証券取引税というものが導入されたわけでございます。そのときに、本来でいうと個人だけでよかったのでございましょうが、あわせて流通税として法人も納めていただく、こういうことになって、現在では二兆円を超える、酒の税金よりも大きくなった、こういう税でございます。 そういう経緯が、代替的な関係があったものでございますので、今度万分の五十五ないし五十を、経過期間で違いますが、万分の三十に下げたということでございます。その点はだから法人についても合わせ、従来の経緯を考えて同じようにした。ただ御案内のように、法人税は全部総合課税をして、そして所定の税率で法人税を計算するわけでございます。そのときに有価証券取引税というものは法人税計算上、損金になるわけでございます。したがいまして、黒字法人にとってみれば下げようが上げようが損金に入るわけでございますので、最終的な法人税負担には変わりない、その点もひとつあわせお考え願いたいと思います。
○小谷委員 地方財政の充実強化と消費税の廃止を前提とした見直し、さらに不公平税制の是正等を大蔵大臣に特に強く要望いたしまして、質問を終わります。
○小澤委員長 岡田正勝君。
○岡田(正)委員 大蔵大臣は、国民が怨嗟の声を上げておる消費税を定着させる目的のために留任をされました。心からおめでとうを言いたいところですが、そうは言いかねるところに残念なところがあるのでありますが、本日、私に与えられた質問時間は二十二分であります。非常に短いので、答弁を簡潔にと、あらかじめひとつお願いを申し上げたいと思います。 そこで、今地方交付税の審査でございますが、地方交付税の中に二四%消費税の中から入ってくるわけですから、非常に関連がありますので、消費税関連のことについて質問を重ねていきたいと思います。 まず最初に、予算委員会で総理は、消費税の見直しの問題について、来年の五月なんてことを言わないで早急に手をつけるように大蔵大臣にお願いをしております、こう言われましたが、そのための政府税調はいつ始めますか。
○村山国務大臣 六月末ないし七月ごろから始めて御勉強いただこう、こう思っております。
○岡田(正)委員 その政府税調には暴れ馬が入っていますか。
○村山国務大臣 暴れ馬というのは恐らくこの前臨時になりました十人を指しておるのだろうと思いますが、いずれももうやめておられます。
○岡田(正)委員 六月のエンドかあるいは七月の初めということであればまだ決めていらっしゃらぬかもわかりませんが、諮問の重点項目ぐらいは腹の中で決めていらっしゃいますか。
○村山国務大臣 諮問というのは新しいことを創設するときにやる用語でございますので、そうではなくて、やはり見直しに必要な事項を、税制調査会の人方は専門家でございますから、よく相談しながらどういうチェックポイントでやるか、こういうことをお諮りしていく、こういうことでございます。
○岡田(正)委員 ということになれば、政府の方からこれとこれとこれとについて御協議願いたいということをやるつもりはない、初めてではないのであるから、ということであります。それは確認をさせていただきました。 さてその次に、これも消費税に関係のあることですから、気分を悪くしないで楽な気持ちで答えていただきたいのですが、嫌なら嫌とおっしゃってください。返事はそれだけでいいのです。 立ち入ったことでありますが、大臣の年間の所得はおよそどのくらいですか。確定申告に出ておるのだから隠さぬでもいいですね。
○村山国務大臣 公示制度がありますので、私はやはり納税義務あるいは公示義務を大事にいたしますので申し上げますが、税額しか今公示になっておりません。約千百万円ぐらいの税額でございます。
○岡田(正)委員 自治大臣はどのぐらいですか。
○坂野国務大臣 約二千万だと思います。(岡田(正)委員「税額ですね」と呼ぶ)いや、収入です。収入という話でございましたから。税額を含んでおります。
○岡田(正)委員 少ないですね。 続いて問いますが、貯蓄の関係、これは資産公開で閣僚の方はみんなやっておられます。昨年の十二月二十七日に村山さんも坂野さんもその当時自己申告をしていらっしゃいますので、トータルしてみますと、坂野さんの方が四千三百一万円、村山さんの方が二千百二万円、こういう大体倍、半分という状況でありますが、その後着々とふえておりますか。
○村山国務大臣 これはいずれ、七月ごろですか、閣議の申し合わせで出すことになっております。だから、詳細はわかりませんが、ほとんど異動はないのだろうと思うのです。
○岡田(正)委員 自治大臣、いかがですか。
○坂野国務大臣 私の方もほとんど異動はないと思います。
○岡田(正)委員 そこで、私が消費税に関係して特にお尋ねをいたしたいと思いますのは、生活費にそれぞれどのくらいお使いになっておるものか御認識があるでしょうか、両大臣からお願いします。
○村山国務大臣 これは家内に渡しておるからわかりません。
○坂野国務大臣 私も同様でございます。家内に任しております。
○岡田(正)委員 そこで、何で私がこんな質問をしたかといいますと、ここで質問がもう一つ入るのでありますが、さて、減税をやった、大幅な減税のかわりに消費税が来たということでありまして、国民の皆さんからそんなに憤りを受けるはずはないんだがということで小首をかしげていらっしゃるのが政府であろうと思いますが、減税の恩恵を受けていない階級があるのですね。これがどのくらいあるものかということをひとつお答えください。
○濱本政府委員 お答え申し上げます。 ただいまの岡田先生の御指摘は、一方で所得税減税が行われる傍ら消費税の新しい負担が発生いたします。それを差し引きしましたところで、ネットで負担増になっている世帯というのはどれぐらいあるかというお尋ねだと思いますけれども、考えてみますと、それに対しますお答えを準備させていただきますためには、全世帯につきまして、それは収入階級別でもよろしいわけでございますけれども、それぞれの収入ごとの家族構成、その家族構成ごとにほぼどういう形態の収入があり、どの程度の支出をしているのかということが、それが別にわかりませんとつかめないわけでございます。この御質問をちょうだいしましたときに早速いろいろ調べをしてみたのでございますけれども、申しわけないのでございますが、今手元の資料でそのような資料が存在いたしません。
○岡田(正)委員 大方そんなことだろうと思いました。 減税の恩恵を受けない世帯がどのくらいあるものか、その対象人員がどのくらいあるものかということは政治にとっては大変重大な問題であります。大変重大な出題ですよ。がっぷりで言いましても、例えば六十五歳以上の御老人というのは全人口の一二%に達しておりますね。その数たるや実に千三百万人を超えておりますよ。しかもいずれも有権者ですよ。さらに私調べましたが、年金生活者、この人たちも非常に気の毒であります。国民年金を受けていらっしゃる人が七百二十四万人もおりますね。それで、その人たちは月にどのくらいの年金をもらっていらっしゃるのかという平均を出したら、二万九千円でございます。これは政府の回答ですから、きのうもらったんだから間違いない。それから、厚生年金の関係では三百九十三万人が受給者ですよ。そして、その平均の月額が十三万二千円です。それから、国家公務員共済の人が四十三万人受給者がおります。この平均は月額十七万七千円です。それから、地方公務員の方が八十八万人受給しておりまして、その平均は十九万四千円であります。 かくのごとく述べてまいりまして、平均いたしまして、大変困っておられる世帯というのがテレビ等にもよく出てまいりますが、御夫婦で十万円。今度新しく始まった基礎年金制度で十万円もらったとしても、その十万円の生活費の中で、この人たちはテレビを買ったり、自動車を買ったり、ダイヤモンドを買ったり、毛皮のコートを買ったりというような物品税の恩恵を受けるようなものはほとんど関係がありません。もうその日その日を食べていくことが精いっぱいであります。したがって、消費税の影響というのはもろに十万円にかかってくるのでありまして、ほとんど三%がもろにかかってくる、貯金をする余裕もないということでありますから、月に三千円も余分に支出をしなければならぬ、こういうことになってまいりますと、おのずから自分の食べるものを減らすか、何か工夫をしなければならない。減らせば体力が落ちる、体力落ちたら人生の終わりでありますから、どうしたらいいだろうかというので大変苦しんでおるというのがこういういわゆる低所得者の方々の実態であります。それが怨嗟の声となって渦巻いておるのであります。 そういうことであるのにかかわらず、消費税を無理やり定着させようと大蔵大臣は頑張っておるわけです。だから、あなたは今憎まれ役になっているわけです。これは立場上いたし方のないことでありますが、さて、そういうかわいそうな立場にある皆さんに対して、政府はどういう見直しをしなければならぬなという反省を持っていらっしゃるのか、そしてそれはいつごろ手を打たなければならぬと思っておるのか、今何にも考えていないのかということをはっきりお答えください。
○村山国務大臣 この問題は所得課税ではどうにもならぬわけで、非納税者でございますので、歳出で手当ていたしておるのでございます。 そこで、消費税により消費者物価はどれくらい上がるであろうかというところは、これは経済企画庁の推計でございますが一・二%ぐらい上がるであろう、こういうことです。これは消費税の直接持つ意味ですね。これは新しい消費税と、物品税以外で八つぐらいの間接税が廃止されました。その差し引きの結果物価が一・二%上がるであろう、こういうことでございます。 そこで、歳出でとりました平成元年度の措置から申し上げますと、まず年金者でございます。年金給付をどうするか。今まででございますと、消費者物価が五%以上上がらないとそれは上げません、改定しません。今度は前年実績、六十三年度の実績でございますが、これが〇・六%上がっております。それは四月以降直ちに上げます。そして、十月から財政再計算になります。こうなりますと、給付は随分上がってまいります。それでことしはひとつ辛抱してください。しかし一年おくれでは、消費税で上がった分だけでなくて消費者物価全体が幾ら上がったか、それで完全スライドいたします。だから、これは平成二年度になる。だから、平年度というのは一年おくれで消費者物価の高騰で全部給付を上げます、これでやるわけでございます。そのほかに補正予算で、特に年金所得者の中でも弱いと思われる人、これは先ほどはわからぬと言いましたけれども、七百五十万人ぐらい実は臨時給付金を出しているわけでございます。そういうことをやっております。 それから、もう一つ出てまいりますのは障害者という問題でございます。障害者自身についてはこれは大変でございますが、障害者を養っている方がおられます。これは税制で手当てできるわけでございますので、障害者控除、特別障害者控除を引き上げる、特に同居の障害者を養っているというようなことについては大幅に上げているわけでございます。三十万ぐらい上げております。それから、同居の寝たきり老人を見ているというときには、これは四十万円それだけで上げておる。それから、障害者に対する医療費控除、これはやはり養っている方の話でございますが、その対象範囲を広げる。それから、障害者の中でよく言われます車いすとか義足とか、これまで消費税がかかるのではないか、こうおっしゃっているのですが、実はこれは公費負担なのでございます。公費で消費税の上がった分を全部やりまして、それで支給するわけですね。そして、実費弁償を実はとっておるのでございますが、実費弁償の方は、それは据え置きます。そのほかに、障害者に対しての物品税、自動車ですね、あれは課税しなかったわけです。その分も見てくれ、こういうお話なものですから、世帯更生資金というのが貸付資金がございまして、自動車でございますので貸付限度大体二百万くらいにいたしまして、一・五%という超低利でお貸しいたしましょう。いろいろな障害者の方のお話を聞いてやっているわけでございます。それから生活保護につきましては、元年度予算から四・二%給付水準を上げております。 その他いろいろな手当がございます。その点も大体その辺と見合って上げているわけでございますので、歳出措置としては我々は気のつく限りはやらせていただいた。そしてまた、それらの人を養っておる人についても税制上やはり考慮しておるということで、気のついた限りはすべて手当ていたしておる。ですから、私は、その点は今言ったように自動スライドの分もございますので、大丈夫やっていけるな、そして平成二年度以降の予算についても、当然のことでございますけれども、それらに十分の注意を払っていく、こういう考えでおるわけでございます。
○岡田(正)委員 ともあれ、やはり新しい税ですからね、国は実態の調査というものをもっと真剣にやっていただきたい。それをやらなければ本当の把握はできないですよ。だから、ペーパーの上だけの論議じゃなくて、実態はどうなっているかなということを心配をしてやる姿勢、これがやはり政治じゃないんでしょうか。それを強く要望をいたしておきます。 さらに、その次の問題は、一番みんなが困っておる、いわゆる低所得者の人が困っておるのは、水道にまで税金がかかってきたというようなことですね。ガスなんかも今までは控除額が高かったですから関係がありませんでしたが、これも全部かかってくるというようなことで、水道にもかかる、ガスにもかかる、そして食料品にも全部べたにかかるわけですから、とにかく大臣方のように、お二人のように非常に裕福な環境になれていらっしゃる方々は、三%で消費税を取られるといっても、うん、一円玉なんかいいよという程度だろうと思うのですよ、おつり銭をもらうときでも。ところが、その払う低所得の人からいったら、その一円がこたえる人たちが大変たくさんおるということを認識をしていただきたいと思うのです。 そこで、今度の見直しという大臣の頭の中に、例えば先進諸国でやっておるような食料品あるいは教育、福祉、そういう問題についてはもう非課税とするというような考え方なんかが頭の片隅にでもありますか。
○村山国務大臣 これは技術的に非常に難しい問題、それから場合によると非常に不公平を起こす問題でございます。御案内のように、売上税を昭和六十二年に提案いたしまして、廃案になりました。あのときは、おっしゃるようなこと、そして中曽根さんを出すのはなんでございますが、投網をかけるのはやめてくれ、こういうわけでございますので、いろいろな議論をいたしまして非課税取引を五十一つくりました。免税点を一億にしたのでございます。その結果どうなったかといいますと、これは大変だ、要するに……(岡田(正)委員「それはもうわかっていますから、やるかやらぬか言ってください」と呼ぶ)物が転々流通するわけでございますので、ですからそれは、この消費税の体系としてはかえって不公平になる、それから非課税にすると逆に取引から除外される、こういうことがはっきりしてきましたので今度の措置をとったわけでございます。したがいまして、非課税措置を広げるということは今考えておりません。今度の措置でも、転々流通するものについては大変でございます。したがいましてそれはやらなかったわけでございまして、福祉、教育それから医療、これに限定させていただいたということでございます。
○岡田(正)委員 わかりました。今の大蔵大臣の頭には、すなわち政府の頭には、食料品等を先進諸国並みに非課税扱いにするという考えは毛頭ないということが明瞭にわかりました。 残り時間一分しかありません。したがって、最後に大臣の決意を聞いておきたいと思いますが、国民の現在の政治に対する不信は実に大きなものがあります。これはもう御存じのとおりであります。そのけじめをつけようとしておりませんし、政治不信解消に対するその姿勢に対して、宇野内閣に対して大変失望しておる、そういうことが世論調査の上でもあらわれております。こういう事態でございますから、しかも、まことに言いにくいのでございますが、クリーンだと言われたはずの宇野さん自身に女性問題が暴露される。しかもこれが国内だけならよろしいが、諸外国にまでこの電波が伝わって、日本のリーダーに対する女性問題に対する倫理というものが大変厳しく問われておるときでありますので、私は、七月十四日から開かれる先進国のサミットへ宇野さんがお行きになるのはいかがかなというような状態でありますから、この際副総理格である村山さんは思い切って、もう消費税をつくったのですからそれ以上の責任持たぬでいいじゃないですか、この際大胆率直に宇野総理大臣に対して、もうあなたもやめるべきときが来た、短かったけれども仕方がないと言ってその退陣を勧め、同時に国民の期待にこたえて解散・総選挙というのを訴えるべきである、進言するべきである、それが重要閣僚としての責任ではないかと思いますが、その決意を聞きたいと思います。
○村山国務大臣 さっきちょっと答弁漏れがありましたので、申し上げておきます。 食料に対してでございますが、付加価値税の祖国と言われるフランスそれからドイツでございますが、これが今から二十年前にやっております。ここではやはり日本より高い税率で課税しておる。ここから大体スタートしたわけでございます。そのことを申し上げておきます。 それから、今のお話でございますが、やはり政治改革というものはできるものから着実にやっていくということが大事だと思っております。我が党でも既に提案しておりますので、この辺をたたき台にしながら各党で、自民党とかなんとかいうことでなくて、私は政治の危機だと思っているので、本当に一日も早く改革が実施され、一日も早く少しずつでも政治の責任を取り戻すことが大事だな、こう思っております。 サミットについては、せいぜい宇野総理を先頭にして、我々は日本の立場、それから世界における日本の立場を主張し、そして所期の成果を上げたい、このように思っておるところでございます。
○岡田(正)委員 ありがとうございました。これをもって終わらせていただきますが、私にとりましては時間が余りにも短過ぎるので大変不満足であります。 最後につけ加えておきますが、とにかくもうあの宇野さんの問題も、国際的に公の問題になっちゃったんですから、これは個人の問題ではなくて、はっきりした答弁をする、全世界に対してはっきりと解明をする、もちろん国民に対してそれを明快にするということが当面の急務であると私は思う。 そしてリクルート事件のけじめをつける。そのためには、閣僚の資産公開にしても七月でなければ行わないなんて、そんなとろいことをやっているから国民の政治不信はいつまでたっても解決をしない、いらいらばかりが募っていく、こういうことでありますので、副総理格の重要閣僚として責任を持って宇野さんに、きょう帰られたら直ちに、あんたもやめろ、おれもやめる、国会解散・総選挙へ行こうと言うぐらいの景気のいいところをやっていただきたいということを要望して、終わります。ありがとうございました。
○小澤委員長 経塚幸夫君。
○経塚委員 最初に、大蔵大臣に関する答弁についてお尋ねをしたいと思うのです。 四月の四日に私は大蔵大臣にお尋ねをしました。その前日の他の委員の質問に対する答弁では、消費税の三%については、つまり二十一世紀まではこれはもうきっぱりと上げない、こういう御答弁だった。私が翌日お尋ねいたしましたところ、「竹下総理も、少なくとも自分のいる間はこれは上げませんということを公約しております。」こういう御答弁だった。前の日は二十一世紀までは上げないとおっしゃった。翌日の私の質問に対する御答弁では竹下内閣の間、こういうことになっている。これは、朝令暮改ではなくして夕令朝改だと思うのであります。きょう聞きますと、二十一世紀まで上げないというのは希望的観測だ、こうおっしゃった。これは一体どれを信用したらいいのですか。
○村山国務大臣 やはりはっきりしたことは御信用なすって大丈夫だと思います。竹下総理は上げない、それから宇野総理も上げない、これは本人が言っているわけでございます。私は別に二十一世紀まで総理であるわけでもございません。ですから当然のことでございますけれども、私が言っていることは、今の情勢を見ると、日本の景気が続き、そして特別な財政需要ができなければ、経済家としてあるいは財政家として私が見る限り、この三%というものは上げる必要がないのではないか、こういうことを申し上げたのでございます。
○経塚委員 四月三日の大蔵大臣の御答弁は、そういう条件はつけておらないのです。三%というのは相当な金額である、中長期的にはこれで賄える、二十一世紀まではその程度は賄える、こうおっしゃっているのです。だから、いろいろな環境条件はつけておらないのです。きょうは、希望的観測だということでいろいろな条件をおつけになった上で二十一世紀、こうおっしゃっているのですから、これはなおさらどうも信用できぬです。 それで、先ほどもお話がございましたけれども、宇野内閣の間はこれは上げないと言いましても、リクルートに対する国民の不信、それから消費税強行に対する国民の不信、そこへ女性問題で三本目の不信が加わってきておるわけであります。この三本のハードルが果たして越えられるかどうか。これはもうおっしゃるとおり、国民はみんな長く続かない、こう考えておると思うのです。だから、条件なしのいわゆる二十一世紀ということなのか、条件つきの二十一世紀までということなのか。そこはいかがなんですか。
○村山国務大臣 言葉というものは背景でひとつ御理解いただきたいと思います。 私が二十一世紀まで生きられるかどうかわかりません。そして、私がこれから総理になって二十一世紀まで総理であるわけもない。総理でも何でもございません。だから、私が保証するわけにはまいらない。だから言っている意味は、今の私の立場で日本の経済なり財政を分析すれば、さっき言ったような条件のもとでは上げる必要がないんじゃないか、こういうことを言っておるんだということは、どうぞひとつその背景からお酌み取りいただきたいと思います。
○経塚委員 これは了解できませんね。総理じゃないから明確な御答弁ができないという意味のことをおっしゃったように受け取られるわけであります。 次に、これは、税務調査について四十九年七月二日に請願が採択されましたね。それから、五十一年の四月一日に国税庁が「税務運営方針」を出されております。調査の方法などの改善について、「社会通念上相当と認められる範囲内で、納税者の理解と協力を得て行うものであることに照らし、一般の調査においては、事前通知の励行に努め、また、現況調査は必要最小限度にとどめ、反面調査は客観的にみてやむを得ないと認められる場合に限って行うこととする。」納税者が主権者という立場から見ればこれは当然の運営方針でありますが、この五十一年四月一日当時の国税庁の方針は今日も生きておりますか。
○岡本政府委員 今御指摘のございました「税務運営方針」でございますけれども、昭和五十一年に制定されたものでございまして、我々の税務行政を遂行する上での基本原則を示したものでございます。従来から我々、それを制定以来指針として守ってきたつもりでございますし、今後ともこの「税務運営方針」の趣旨に則しまして税務行政を進めていく所存でございます。
○経塚委員 従来もこの指針に基づいてやってきたし今後ともこの指針に基づいてやる、こうおつしゃられます。 これは一つの具体例でありますが、ことしの三月の六日に東京の葛飾の個人タクシーの業者が税務調査を苦にして自殺をされた。それで、遺書には、税金は生命保険で払ってもらいたい、こういうメモを残して自殺をされた。何で自殺をするに至ったのか、これが問題でございます。 昨年の十月二十日に三年分の調査を税務署が調べて、別に問題はありませんと言って帰られた。ところが、その一カ月後の十一月二十一日に再度調査をされた。それで呼び出しがあって、この方はリューマチを思っておりますが、リューマチがひどくなったので一日置きぐらいにしか仕事に出られない、こう言って税務署の呼び出しに応じて税務署に実情を訴えた。ところが、二月になって調査の結果が出たから修正するように、そして二月二十八日、二百万円を超える支払いを命ずる更正決定が下された。奥さんの話によりますと、夜中にふと目を覚ますと、帳面を開き何度も何度も主人は計算を繰り返しておりました。それで、本人がおっしゃっておりますのは、リューマチだから自分の車で当然病院にも通う、そうするとキロのメーターも上がるのは当然だ。最初は別に問題はありませんと言って調査の結果帰り、そして呼び出しがあって、リューマチで足が痛むから仕事が思うようにできないと調査に応じて訴えた。にもかかわらず一方的に自動車のメーター数だとか、そういうものを反面調査して更正決定を打ってきた。本人は納得できない。これを苦にして自殺をされた。 それで、遺族の方が葛飾の税務署に対して、せめてお葬式には弔意を表していただけぬでしょうかとお願いに行った。税務署の態度は、必要ありません、極めて冷たい態度をとられた。これはどうなのですか。反面調査、推計課税、しかも一方的な更正決定。これは明らかに、今までも運営方針どおりやってきておりますし今後もやりますと言いますけれども、これは事実と反しておるじゃありませんか。実態はどうだったのか、実情をお調べになりますか。
○岡本政府委員 個々のケースの事情につきましては、必ずしも詳細に承知をしておるわけではございません。亡くなられた方があるということでございますので、極めてお気の毒であり、心からお悔やみ申し上げたいと思いますけれども、今の例えば反面調査につきましては、我々が適正な課税を実現するために必要でございます。ただ、濫にはならないように注意はしているわけでございますが、例えば納税者本人が調査に協力的でない場合、どうしてもその調査に応じてくれないというような場合、あるいは本人を調査するだけでは正確を期しがたい、こういった場合など、やむを得ない場合に限って実施している状況でございます。 なお、個別の話につきましては、個別の事柄でございますので省略させていただきたいと思います。(経塚委員「調査しますか」と呼ぶ)我々なりに事の事態、状況を見る必要があるとは存じておりますけれども、あくまでも個々の内容にわたる話でございますので、仮に御照会等ございましても、お答えはしにくい話かなと存じております。
○経塚委員 調査をすべきじゃないですか。明らかに運営方針と違っておるじゃないですか。本人の訴えが間違っておるのか、家族の訴えが間違っておるのか、あるいは税務署の方のとった措置が間違っておるのか、これぐらい調べて当たり前じゃないですか。どうですか。
○岡本政府委員 本件の具体的な状況につきまして、必ずしも詳細に承知しておりませんので、「税務運営方針」に反しているということの御指摘がございますけれども、その辺必ずしも私といたしましては、現時点において定かではございません。 ただ、行政サイドの視点といたしまして、余り国税庁が税務署の個々のケース、ケースを調べるのはいかがかという感じもいたしますけれども、必要があれば、必要最小限のことは聞いてみたいと思います。
○経塚委員 これは、ぜひひとつ調査をしていただきたい。 私の地元の東大阪税務署で起きたことでありますが、税務署が調査に行ったと称して更正決定を出してきた。本人は税務署から調査を受けたこともない。それで、その税務署員と本人とを対決させた。そうしたら、本人はこういう方は顔も見たこともございませんと言う。税務署は調査に行った、こう言う。そしていろいろ突き詰めていくと、最後には、この人の家ではなしに家を間違って行った、こう言った。家を間違って行ったものを、何で調査をしたと称する相手へ更正決定を打ったのか、これを追及した。とうとう理由はわからずに本人を転勤させてしまった。想像するところでは、にせの更正決定を勝手につくって本人に送りつけた、こうとしか考えられない。いまだにこれはなそのままであります。こういう事態も起こっておるわけです。これは私どもの地元だけではございません。全国でも数件こういうことがあるわけでありますから、この運営方針はぜひ守っていただきたい。 それから、時間もなくなってまいりましたので、最後に、これは厚生省にもお伺いしたいと思うのですが、高齢化社会のための消費税だ、福祉のためだ、こうおっしゃっておる。私が厚生省からいただいた資料によりますと、老人ホームに入所されておる方の中から費用を徴収いたします。徴収した費用で手元に残金を残します。この手元に残す残金の最少額が、昭和五十六年度は年間二十五万四千八百円、五十八年は二十九万四百円と上がってきた。ところが五十九年から下がり始めまして、六十一年、六十二年、六十三年、それから今年度二十五万八千円なんです、四年続きで。 それで、これは上げないのかと聞きますと、上げないとおっしゃる。そうすると、ここから三%消費税を差し引きいたしますと、二十五万二百六十円。八年前の二十五万四千八百円より手元に残るお金が下がるのです、徴収金を取られますと。この間、物価上昇率は五十六年一・九、次が二・二、次が一・九、ずっと物価が上昇している。そうすると、物価上昇があるにもかかわらず、八年以前よりも、実質使えるお金は下がっておって、そこへ消費税課税でしょう。これでやっていけますか。みんな嘆いておりますよ。 幾ら年がいったからといって、一年に一回ぐらいパーマもかけたい。ある老人ホームへ行きますと、月に一回集団で外食をするのが一番楽しみだ、こうおっしゃっておる。それから、地域とのいろいろな交流も深めなければならない。そのための諸費用もかかる。一体これで弱者救済のための消費税と言えるのか。私は不思議でならないわけであります。 さらにつけ加えておきますが、老人ホームの総事業費、国庫負担、地方負担、費用徴収について調べてみました。総事業費は八一年から八九年の八年間で一八四%ふえておる。ところが国庫負担は一〇五・四%しかふえておらない。地方は何と四二一・五ですから四・二倍。費用徴収に至りましては六・八倍なんですよ。国庫負担は総事業費の伸びに比べてわずかしかふえておらない。 一番ふえておるのは費用徴収なんですよ。八八年と八九年、まさに今年度は消費税元年の年であります。これでは、最も弱者である老人に対する対策はどんな姿かたちをとってきておるのか。八八年、八九年、国庫負担は一人当たり一〇三・二%しかふえない。ところが、老人ホームの費用徴収は去年に比べて一〇八・四%ふえるのですよ。こんな状況ですから、滞納はどんどんふえてきているのです。大阪市などは、養護についてはわずか二年間で一・九倍に費用徴収がふえたから、滞納が六二%にふえているのですよ。 こういう状況で、まさに消費税元年のこの年に、最も救済をされるべき、真っ先に手当てをされるべき老人が、果たして福祉のための消費税だ、高齢化対策だ、こう言えますか。その点、大臣どうお考えですか。
○辻説明員 お答えいたします。 費用徴収に関しまして、まず事務的に御説明申し上げたいと思います。 老人福祉施設、特別養護老人ホームあるいは養護老人ホームの費用徴収でございますけれども、入所者の基本的な生活費用というのはすべて措置費で賄われております。そして、措置費については公費で支弁し、それにつきましては負担能力に応じて御負担いただくということですけれども、嗜好品、身の回り品、このような個人的な費用につきましては手元に残金を残していただけるようにしよう、その額が先ほど御指摘の年々少し下がっておるという額であったかと存じます。これにらきまして、最近実態調査の結果、あくまでもこれは嗜好品、身の回り品といった個人的な費用でございますので、適正な措置を行わせていただいておるということでございます。 それから、措置費は基本的な生活費用でございますので、これにつきましては、物価の上弁、消費税の影響すべて勘案して、適切な措置をとらせていただいております。 それから、国と地方の関係で、国税、地方税あるいは費用徴収の御指摘がございましたけれども、国の国庫負担あるいは地方の負担につきまして御指摘のような変化がございましたのは、国と地方の財源配分の見直しを行ったということに伴ったものでございまして、入所者の方々に対する措置そのものについての修正は加えておりません。それから、費用徴収でございますけれども、これはあくまでも負担能力に応じて、すべての方から御負担いただくというのではなくて、負担能力の低い方は無料、そして負担能力のある方については負担能力に応じて御負担いただく、このような観点から費用徴収を進めさせていただいておるところでございます。
○村山国務大臣 今厚生省の方から詳細なあれがありましたが、消費税との関係におきましては、消費税による消費者物価の値上げが一・二%と想定されるところ、今言いましたような措置費につきましてはもっと上げるということでございます。それはただいま厚生省の方からもお話があったとおりでございます。
○経塚委員 もう終わりますが、老人ホームに私は調査に参りまして、生活保護費で入院をいたしますと、日用品費として二万二百円大阪の場合は支給をされる。これが老人福祉法が適用されて老人ホームに入所すると、所得ゼロの人は手元に日用品費は一円も残らない。そこで、わざわざ老人ホームを脱走して浮浪者となって生活保護の受給者として病院に入院をする、そうすれば日用品費が二万円もらえる、こういう方もあちこちで出ておるというような全く悲惨な話も出ておるわけです。年金生活者の八割は、これは皆さん何ら減税の対象にならないでしょう。こんなことでは何のための消費税なのか。高齢化社会、福祉のためだとおっしゃっても、これは理由が成り立ちません。だから、国庫負担、これは約束どおり速やか にもとに戻すべきでありますし、こういう消費税は一日も早く廃止すべきである、こういうことを申し上げまして、私の質問を終わらしていただきます。
○小澤委員長 これにて大蔵大臣に対する質疑は終了いたしました。 この際、暫時休憩いたします。 午後零時四十四分休憩 ————◇————— 午後二時三十分開議
○小澤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。吉井光照君。
○吉井委員 私はまずふるさと創生の問題からお尋ねをしたいと思いますが、まず最初に、ふるさと創生の事業の計画についてお尋ねをしておきたいと思います。 去る六月五日、宇野新総理の所信表明の中に「国土の均衡ある発展をもたらすかぎは、地域の活性化にあります。そのためには、地域が主体性と責任を持って地域づくりに取り組むことが基本であります。これは、前内閣が「ふるさと創生」という形で推進してきたものであり、真に豊かな地域社会の形成を目指して、諸施策を展開してまいります。」このようにおっしゃっているわけでございます。 そこで、自治大臣は、真に豊かな地域社会の形成のためにこのふるさと創生事業というものをどのように生かし、またどのような手順に基づいて推進をしていくのか、その中長期的なスケジュールを各自治体及び地域住民に今こそ明らかにすべきだと思いますが、ひとつ大臣の御所見からお伺いをしておきたいと思います。
○坂野国務大臣 お答えいたします。 先生の御指摘のとおりでございまして、総理の施政方針演説の中にも、ふるさと創生の問題を推進していきたいという趣旨のことが盛られております。 ふるさと創生は、いわゆる四全総で多極分散ということをうたっておりますが、それと軌を一にするものでございます。その一環として、今自治省を中心にしてやっておりますのは、各市町村、各地域で自発的に自主的なメニューづくりをひとつやっていただこう、そしてそれを何とかまとめていただいて、一方また国の政策は国の政策で、四全総の立場で多極分散の政策をやっていこうということでございますから、その両方の調整を図りながら、これもことし一年で終わるということでは意味がないわけでございますし、またやり方によっては長期間かかるわけでございますから、そういう立場で自治省が今やっております一億円のメニューづくりも、できれば七月中ぐらいに中間的な取りまとめをいたしまして、それに基づいて明年度以降の施策をどうするか。交付税を活用するとか、あるいは各省所管の四全総との関連もあるわけでございますが、そういう公共事業等の予算を計画的に投入していく。 そのためには、自治省だけではございません、関係各省の協力を得て、そして計画的に、各市町村の立てた計画というものは、それをもとにして長期的な立場で進めていごうというようなことを考えておりまして、現実に自治省は、ふるさとづくり特別対策事業とかあるいはふるさと財団というものをいろいろ既に実施に移しているわけでございますが、そういう問題についてもできるだけ継続的に、今後数カ年にわたって実行するような方向で推進していこうというぐあいに考えておるわけでございます。
○吉井委員 そこで、この一億円事業の進捗状況といいますか、このことについてちょっとお尋ねをしておきたいのですが、今回の交付税措置で残り八千万円が各自治体に交付されることになるわけですが、全国一律一億円事業の現在の進捗状況と今後の見通し、これをまずお尋ねをしておきたいと思います。先ほど、七月末までに中間報告をしたいというふうな答弁もいただいたわけですが、現在までの進捗状況で結構ですから。 それと、竹下前総理は、ふるさと創生事業をどういう形で具体化し、そして広めていくか、こういうことについて、新行革審や国土審とは別に、有識者によるところの、ふるさと創生、地域活性化という問題について大所高所から検討するいわゆるふるさと創生懇談会ですね、この設置を内政審議室に指示をされました。そして、検討され準備を進めてきたわけですが、御承知のように前総理が退陣をされた。そこで新総理は、竹下院政内閣ではないと強く否定はしていらっしゃいますけれども、ふるさと創生事業は先ほどからのお話のように継承をしていく、このようにはっきり答弁をしていらっしゃいますし、総理を補佐する官房長官も、六月六日ですか、ある新聞社とのインタビューでもって、一億円事業の使途に関するアイデアが七月中に集約されるという見通しを示した上で、これを受けて、ふるさと創生事業の継承をより具体的に肉づけするために、有識者による懇談会を七月にも発足させる考えを示した、このように報道されているわけですが、この問題はどうなっておるのか。 この懇談会につきましては、もう相当以前からつくる、つくると言われておりながら、いろいろな情勢の変化があったのかもしれませんけれども、またありましたけれども、とうとう今日までに至って、そしてまだ何となく輪郭がはっきりしないような気もいたします。私も、最初は竹下内閣ではぜひともこれをつくらなければいけないというふうにおっしゃっていたけれども、宇野内閣にかわりまして、この懇談会というのはもう必要なしに、先ほどからおっしゃっておった各省庁間の連絡、そういったものでこのふるさと創生を進めていかれるのか、このようにも思っておったところが、先ほども申し上げましたように、官房長官が、七月にもこれを発足をさせたい、このようにおっしゃっているわけですが、そういう点について自治大臣の感触というか見通し等がおわかりになれば、ここで教えていただきたいと思います。
○坂野国務大臣 一億円の進捗状況の方はまた事務当局からお答えいたしますが、おっしゃるように前竹下内閣総理大臣も御案内のような非常に大きな政策として考えておりましたから、私的な懇談会といいますか、そういうものをつくるような準備は寄り寄りやっておられたわけでございますが、御案内のような事情もあり、自治省の方で前大臣のときからやはり同じような私的な懇談会をつくっておりますが、とりあえずそこで皆さんの意見を聞くようにしよう。そして、もちろん官邸の方に、自由な意見を出していただくような懇談会的なものをまた別途につくろうというような計画があったわけでございますが、ちょっとこれがそこまで至らないで終わっております。 今のところは自治省を中心にして一つの軌道にといいますか、筋道は立てて進んでいるわけでございますが、各省は各省で今年度手簿においてもふるさと創生関連予算というようなものを組んでいるわけでございますし、そういうものを含めて総合的な立場でこれから推進しようということでございますから、私も官房長官もまだじっくりこの問題で話し合っておりませんが、話し合ってみて官瓦の方にもそういうような広い立場で議論をしていく場をつくっていただく方がいいんじゃないか。 特に七月中に中間報告がまとまってきますから、そうすると各市町村で一体どういうことを考えているかというようなこともそこで判明してくるわけでございますし、それからさっき申し上げましたように明年度以降の予算の概算要求に当たって政府として一体どういう考え方で進むかという時期がちょうど来るわけでございますので、そういう段階で官房にそういうような懇談会をつくっていただくということはまた大変有意義なことと思っている次第でございます。 それから、聞くところによりますと、自由民主党の方でもふるさと推進調査会というものを近く発足させていただくやにも聞いております。そういうことで全体的な立場でぜひこれは推進してまいりたいと思っておる次第でございます。
○小林(実)政府委員 一億円事業の進捗状況でございますが、御承知のとおりこの事業につきましては、特に地方団体には、役所の中だけで決めることなく地域住民の参加も得てすばらしい地域づくりを考えてほしいということをお願いいたしております。したがいまして、住民にアンケートを求めるとかあるいはアイデアを求める、懇談会、審議会を設けるというようなことをやっておりまして、私ども五月に広島とか鳥取などへ行きましたけれども、その時点では最終的に決定しているというのは一割以内でございました。とは申せ、諸手続もだんだん進んでまいっておりまして、六月の議会が一つのポイントになるのではなかろうか、こういうふうに考えております。 それから、国の各省庁にお願いする必要もございますので、六月末ぐらいの時点で、はっきり内容が決まったもの、それから内容が決まっていなくても候補をある程度の数に絞ってきてその中から選んでやろうというところもございますので、そういうふうに案がある程度絞られてきておるという団体も含めまして調査をしたい、七月中にはその概要を発表いたしたいと考えておるところでございます。
○田中説明員 内政審議室の審議官でございますが、補足だけさせていただきます。 今大臣からお答えになったとおりでございますけれども、御指摘の大所高所から検討していただく場を設けるかどうかということですが、これも現在総理、官房長官と相談中でございます。今もございましたが、関係省庁の施策の状況を見守りながら内政審議室でも引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
○吉井委員 今御答弁をいただきまして、大体六月末ぐらいをめどに、全部が出そろわないまでもほとんどのところが大体出そろうのではないか、こういうふうな気もいたします。大臣も昨年の十二月の当委員会、また先ほども政府の支援という問題について、地方の方から自由な発想に基づくメニューをつくっていただいたら、それを国なり県なり、あるいは民間の活力を活用することによって助成をしお手伝いをしながらそういったふるさとづくりをやっていくんだ、このように答弁をしていらっしゃいます。 また政府答弁でも、この一億円事業につきまして、国といたしましても政府全体で支援をしていく必要がある、このように答弁もありますし、ふるさと創生・地域の活性化の推進に関する関係省庁連絡会議、こういったものも既にできておりまして、その支援策等については連絡調整を図るということになっているわけですが、今地方が一番懸念しているのは、先ほどもちょっと大臣の方から御答弁がありましたように、いわゆる今後の財源措置という問題です。いろいろとアイデアが出ても、果たしてそれを今後将来にわたってどのような財源措置がしてもらえるのだろうか。ある一つの事業によっては、例えば二、三年は全然芽の出ない事業もあるかもしれません。また、あるでしょう。そういったときに、この事業はもうだめだからといってそのままに放置されるというようなことでも困りますし、私も各地方自治体の首長さんたちといろいろ懇談をする中で、そういった点がはっきりしてもらえればまた思い切ったふるさと創生事業も行えるのじゃないか、このような点を非常に感ずるわけでございます。交付税で補てんをするのか、どういうふうになっていくのか、この点はやはり早くそうした見通しというものを立てるべきだと思うのですが、大臣、ひとつもう一度お願いします。
○坂野国務大臣 さっき申し上げましたように、私どもも来週十九日ごろに県の企画担当の課長会議を招集しております。そこでその中間報告といいますか、県の情報を私どもが収集するためのいろいろな細かい打ち合わせをいたしまして、今先生もおっしゃるように、私どもが現地を回ってみても、ことし一年で終わるんじゃないか、本当にこれからも面倒を見てもらえるかというような、確かに町村長によっては心配している向きもございます。それに対しては、さっき申し上げましたように、まだ方策はこれから各省とも官房を中心として相談しなければならぬわけでございますけれども、今までと同じように一億をまた配賦するということについてはいろいろ批判もありますし、また同じことをやってもつまらぬと思いますので、そういう形ではないにしても、やはり交付税の活用、それから各省の所管している公共事業あるいは補助事業、そういうものをメニューに応じて、これは継続的にやるべきようなプロジェクトだということを判断した場合には、それを国が継続的に助成をしてそして物にしていくというような形で持っていくのだから、ひとつ思い切って遠慮しないで、各町村と連絡をとって、やはり県が中に立って直接に、指導するというのはおかしいのですけれども、交付税の立場からいうとそれぞれ自由な発想をやってくれということですから、相談に乗ってあげて、積極的なそういったプロジェクトというものを出していただくように持っていきたいと思っている次第でございます。 その辺が徹底しませんと、ことしやってしまって、例えば金貨を買ってあとどうとか、温泉のボーリングをやっておしまい、お祭り騒ぎやって、イベントだけやっておしまいということではなく、私どもとしては地域の活性化、多極分散というものと結びつけてその一環として考えていきたいという方針でございますので、それにのっとるようなメニューづくりをお願いしたいと思っているわけでございます。
○吉井委員 そこで問題になるのは、この一億円事業のアイデアの採用権といいますか、そうしたことがどうしても今からまたいろいろ問題になるのではないかと懸念をされるわけです。全自治体から出された一億円事業のアイデアの取り扱い、これについて大臣は、各省の連絡会議で審査をしていただいて、そしてこれはおもしろいぞ、これは物になりそうだ云々と、このようにこの前おっしゃっております。そして、「次の、第二段階のふるさとづくりの各省を網羅した事業計画というものが、大もとは地元から出てくるわけです。それを受けて、今度は県なり国の方がそれを中心にしてこれを肉づけをしていくという段階が来ると思います」、このような答弁でございますが、これは、せっかく地方みずからの発想に基づいてみずからの考えで出されたそうしたアイデア、こうしたものがやはり国の、中央の発想に基づく、すなわちいかにそのお金が効率的に使われたか、また、いかに地域の産業の発展に役立つかという意識で判断をされたならば、これは何のための一億円事業なのかわからなくなりますし、地方に発想の転換を求めるというこの事業本来の政府の考えた構想に反するのではないか、このような気もするわけで、私は最後まで国はこれに口を出さない、こういう方向が非常に望ましいと思うわけです。 この一億円につきましても、ばらまきであるとかいろいろ批判はあるとしても、反面、これはもう地方自治体が初めて自由に使える金だ、このように非常にいい評判もあるわけですから、したがって、せっかく各地方にやらしているわけですから、これをまた、ああだこうだと口出しめいたことをしない方がいいと思うのです。大臣、いかがですか。
○坂野国務大臣 今までとかなり発想が違ってくるわけでございます。今まではどちらかというと、四全総にしても何にいたしましても、国が計画をして、それで国が基準をつくって、そしてそれを地方に示して、地方が陳情して、ではこの補助工事をぜひ採択してもらいたいというようなことで進むわけです。直轄にしても、余り地方の言うことなんか聞かないで国が全体のトータルプランというものをつくって、それを地方の納得を得て進めるということですけれども、まあ今度の場合は一億でもってメニューづくりをやってくださいということでございますから、それによって地元の方から自主的な発想が出てくる。 その発想をそのままほっておいては、各市町村一年ぽっきりじゃ中途半端なことに終わってしまうところがあるわけでございますから、それを国なり県の方が取り上げて、それではこれはひとつお手伝いしましょうという格好になっていく。そしてまた、その中でやはり国なり県ではなお不十分だという場合に、民間の活力、ふるさと財団というようなことで、安い金利でもってお貸しして、民間の活力というものを活用しながらやっていこうということでございますから、そこでこの計画がいいとか悪いとかということは、もう私どもとしてはできるだけそういうことにはコントロールはしない。 ただ、例えば町村の方から町村の道路であるとかいろいろ出てきたときに、お隣の町村とちょっと食い違うじゃないかというような細部の点については、あるいはまた御相談に乗って、こうした方がいいじゃないですかというようなことも若干調整する面もあるかと思います。いろんなウオーターフロントの計画も出てきた場合に、そこだけちょん切った計画ということも不自然な形であるわけでございますから、そういう点はある程度コントロールしなきゃならぬと思いますけれども、根本的な考え方は、できるだけ地元で発想を立てていただいて、そしてそれにできるだけ乗っかった形で、公共事業等においても中央の方で弾力的にひとつ応援してあげようというようなことで中央の方も対応していただくように持っていきたいと思っている次第です。
○吉井委員 この事業は地方にとってもいまだかつてない新しい発想の転換でございますので、ひとつ国の方も新しい発想の転換でやっていただきたいと思います。 そこで、このふるさと創生一億円事業ですが、一億円の金塊を買って観光資源にするとか、いろいろと多種多様なアイデアが続出をしているわけでございます。 その中で、せんだってちょっと変わったアイデアが出ましたね。これは福島県の二本松市、旧二本松藩の戒石銘碑の件ですが、これはリクルート事件等をきっかけとした政治に対する国民の不信、すなわち政治家のけじめのつけ方、政治改革の基本姿勢がどうあるべきかを示した、旧二本松藩主が藩士に対して綱紀粛正を説いた戒石銘碑でありまして、この碑文を拓本にして全国会議員、私たちのところにも送られてまいりました。ふるさと創生事業の一環として送付いたしました、こういうことでございますが、これが全国でも大きい反響を呼んでいるようでございます。 内容はともかくといたしまして、私も政治家の一員として、かくあるべきである、また、かくあらねばならない、このように深く感銘をした一人でありますが、大臣も碑文を御存じであろうと思いますが、御存じであればひとつ御感想をお聞かせ願いたいと思います。
○坂野国務大臣 碑文の文句が大変に重要なことだと思っておりまして、中身は、二百四十年ぐらい前に藩主が刻まれたということでございまして、あなたの俸給は良民の汗とあぶらの結晶である、良民を苦しめれば必ず天の怒りに触れるだろうというような意味の十六文字が彫られている。これはまことに私ども政治家として、また人間としての一つの人生訓だと思っております。そういう意味で、今のまさに私ども政治のあり方といいますか、その基本に触れる問題だと思っております。ふるさと創生をいろいろ考える段階で、やはり文化と歴史の伝統を受け継いでいくということの一つの典型的な事柄ではないかと思っておりまして、これは大変貴重な資料だと思っております。
○吉井委員 それでは次に権限移譲の問題について若干お尋ねをしておきたいと思うのです。 ふるさと創生の元意は、私も本会議でお尋ねをしたわけですが、東京への一極集中の排除、すなわち中央集権化の排除、そして地方への権限移譲等にあると思います。この権限移譲等につきましては、旧行革審から二百十八項目の指摘事項があり、現在その中の六項目を残すのみとなっているようですが、権限移譲等は完了したとお考えになっておるのか、それともこれからも当然思い切った権限移譲等はどんどんやっていかなければならないと考えていらっしゃるのか、ひとつこのあたりをお聞かせ願いたいと思います。
○木村(仁)政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、旧行革審の答申いたしました国の関与、必置規制、機関委任事務の整理合理化等に関する合理化の項目は二百十八項目で、そのうち権限移譲等と考え得るものが五十三項目あったわけでございまして、これを昭和六十年の地方公共団体の事務に係る国の関与等の整理、合理化等に関する法律及び六十一年の地方公共団体の執行機関が国の機関として行う事務の整理及び合理化に関する法律によって実際に措置をしたのでございまして、御指摘のようにほとんど全部実施されたのでございます。 しかしながら、これは行革審が関係省庁とも十分詰めまして、確実に法律ができると見込みの立ったものを答申したという経緯がございまして、地方公共団体からいたしますと、なお重要な権限や、なお重要な必置規制等が残されている。さらに権限移譲を進めてほしいというのが地方公共団体の率直な意見でございます。そういうこともございましたし、また百十一国会、百十二国会等から、御承知のように、与野党の多くの方々が権限移譲をさらに進めるべきであるという御質問等をされたのでございますが、そういう背景を持ちながら、昨年五月に第二十一次の地方制度調査会が地方公共団体に対する権限移譲の答申をさらに出しまして、従来から提言しておりましたもののうち、多極分散型国土形成を促進する上で当面必要な権限と思われるもの十六項目を早く移譲するように答申しております。 そういうことがございますので、私どもといたしましては、現在の行革審の審議等をも通じまして、ぜひともさらに権限移譲を進めてまいりたい所存でございます。
○吉井委員 この権限移譲という問題も、非常に難しい問題もあるということはよく承知をいたしております。また、しかし一つ一つ考えてみると、こんなにもたくさんあるのかということもわかるわけですが、大体、この国会周辺に参りまして、やはりいろいろ考えさせられる点があります。国会見学でもたくさんの人がお見えになりますけれども、そういった人たちがよく私たちにおっしゃること、また私たちも率直に考えていろいろ感じること、たくさんございます。 そうした中で、こうした中央集権化の一つの大きい弊害として、やはり陳情政治というものが挙げられます。行政機関や、いわゆる政治家にお願いをする、そうでないと事が運ばないという考え方、特に予算編成前になりますと、各省庁の廊下は陳情者であふれる。しかも、陳情のみにとどまらないで、土産、それから接待攻勢、こうしたものがつきもので、リクルート問題もその最たるものであったわけです。こうした光景は十年前も二十年前もほとんど変わっていない。あのように行列を組んで、そしてたくさん押しかけないと自分たちの事が運ばないという、そういった考え方。したがって、こうした陳情政治も、この際こうしたリクルート問題、そういったいろいろな問題等も考え合わせて、何とかしてひとつ改めていかなきゃならない、そのためには、どうしても地方への権限移譲というものをもっともっと大胆に大幅にやっていかなきゃならないと思うわけです。 権限移譲等の問題につきましても、ある村で、バス停を百メートルちょっと移動したい、ところがその場合、なぜ運輸省まで出向いていかなきゃならないのかという単純な疑問といいますか、本当にこんなことはむだじゃないか、そんなに運輸省まで行かなくても。今はそうではないらしいのですけれども、以前は駅前に公衆便所を一つつくるにしても、厚生省まで出向かなきゃならなかった、こういうことも言われております。本当に笑い話のようなことが実際に行われているわけですね。したがって、大臣はこうした現実をどのように考えていらっしゃるか。私も先ほど申しましたように、この中央集権というものを排して、そして地方に大幅な権限の移譲をすれば、こうした陳情のむだは省けるし、また素早く住民のニーズにもこたえることができるのではないか。 しかし、なぜこうしたことができないのか。それはやはり、中央官庁が情報というものを一手に握って、そして許認可権を掌握してこそ権力維持ができるからではないだろうかということも言われておりますし、ひとつ大臣の所見をお聞かせ願いたいと思います。
○坂野国務大臣 本当に、おっしゃるように長い間の、明治以来の行政機構の中で確かに中央集権というものが厳然として存在していることは事実でございます。しかし最近の状況としては、さっき先生がおっしゃるように、いろんな弊害が出てきておることは事実でございます。 しかし一方においては、民主主義は何かということを考えると、そういった陳情といいますか、それは東京に出てくる、あるいは県庁なり村で済むという問題は別として、陳情行政は陳情行政としてまた一つの利点といいますか、それだけの地域の住民の要望といいますか、こういう事業が本当に需要があるんだというような、需要の実態というものがそこで把握できるわけでございますが、それはそれなりに、度を過ぎちゃ困るわけでございます。 それは本当に、予算の時期になってまいりますと、一週間か二週間丸々地方から出てきて東京に滞在して、予算が終わるまで頑張るというようなことは、よその国には例を見ない日本独特の風潮だと私は思います。できるだけそういう弊害は除去するような方向で考えていかなければならぬと思うわけでございますが、中央から地方に権限移譲するというのは、またおっしゃるように言うべくしてなかなか、これは長い間の伝統というもの、そういうしきたり、慣習化しておるわけでございます。 これもそれぞれ利害得失があるわけでございまして、私はそういう中で、やはり国がみずから計画を立て、自分の責任において実行すべき問題、そして地元の各県、各市町村での、本当に地元の細かい意向というものを反映していくには、わざわざ東京に出てこなくても、できるだけ地元で処理できるようにするためには、思い切った権限移譲できる分野、そこで仕分けをしまして、国がナショナルプロジェクトとして、どうしても全体的に国が計画をして実施していかなければならぬような問題は、はっきり中央が責任を持ってやる。そして地方に任せていいようなものは思い切って権限移譲してやっていくということに区分けをしながら考えていくべきだという感じがしておるわけでございます。 今行革審でいろいろ勉強されておるようでございますから、年末にはその答申が出てくると思いますので、それを踏まえてひとつ勉強してまいりたいと思っておる次第でございます。
○吉井委員 ぜひともこうした際に、ひとつ思い切った権限移譲をお願いしたいと思います。 次に財源対策債の償還基金と財源対策債の繰り上げ償還のことについてお尋ねをしておきたいと思います。 地方財政計画によりますと、歳出に財源対策債償還基金九千六百五徳、これが計上されて、また交付税の基準財政需要額にも同額が算入されているわけですが、この額は、すなわち昭和五十五年度以前に発行したいわゆる財源対策債の平成元年度末の残高相当額だとされているわけですが、どうして今回このような措置をとられたのか、お尋ねをいたします。
○津田政府委員 ここ数年来の財政環境が厳しい中で、私ども財政運営の基本としましては、三つの観点からと申しますか、以下申しますような観点で考えていかなければならないということでございます。 第一は、何と申しましても当該年度の地方財政の運営が円滑にいくか、あるいは地域づくり等の事業が計画的に進められるか、こういうような当該年度の財政運営の観点。そして将来の財政需要がどのようなものであろうか、こういうような観点。そして第三点といたしまして、巨額な借金をどうやって返済していくか。こういうような三つの観点から考えていかなければならないと思います。 御承知のとおり、借金という点では、六十三年度末におきましても総額六十五兆円の借金を抱えておるわけでございます。これが将来の財政負担として容易ならざるものということは当然のことでございます。また、第二点で申しました今後の財政需要、地方自治体の果たすべき役割ということを考えますと、多極分散型国土の形成の推進あるいは高齢化社会の進展への対応等、地方団体の抱えております諸課題というものは相当重いものもあるということでございます。そして本年度の財政運営について考えますと、幸いなことに地域づくり等を計画的に推進する地方単独事業におきましても、御承知のとおり地方財政計画上九・二%の伸びを確保できる、こういうようなことで本年度の地方財政運営はある程度前向き、積極的に取り組みながら支障がないように措置ができる。 そういたしますと、やはり今後の財政運営を中期的な観点で考えなければならない。地方団体の果たすべき役割というものが重要となっていく際に、巨額な借金の財政負担をどうするか、このような観点におきまして将来の財政負担軽減のために借金返しというものを考えたわけでございます。借金返しの方法としましては、先般の補正予算でもお願いいたしました交付税特別会計借入金の借金返し、これは地方団体共通のいわば借金でございます。これの問題。そして個々の地方団体の公債費負担をどうするか。財政運営の赤信号と言われております公債費負担比率が二〇%以上の団体が三分の一、こういうような状況でございますので、マクロの借金の返済とミクロと申しますかそれぞれの団体の借金の返済、これを両方バランスのとれた格好で将来の財政負担軽減のために処理しよう、こういうような観点に立ったわけでございます。 そういう意味におきまして、マクロの借金返しの方が一兆円強、それから財源対策債償還関係は一兆円弱、昭和五十五年度で切ると九千六百五億という数字でございますので、このようなマクロ、ミクロのバランスのとれた将来の財政負担の軽減策を講じたい、こういうような考え方でございます。
○吉井委員 地方財政の健全化を図るために余裕があるうちに過去の起債の償還を図ろうということは結構なわけですが、この財源対策債は昭和五十年代の地方財政の窮迫期に財源確保のためにやむを得ず発行したものなんですね。このような地方財政の窮迫期の地方財源不足については、財源対策債の発行と・交付税特会でのいわゆる交付税借り入れとで対応をされていたわけです。そして、交付税借り入れの約二分の一は国が負担している。ところが、財源対策債の償還費については地方が交付税という自分の財源で全額負担。財源対策債の償還についても国が一部食掛すべきではないかとも思われるのですが、いかがですか。
○津田政府委員 御指摘のとおり、この財源対策債の償還は昭和五十年代の、もちろん六十年代も若干入っておるわけでございますが、財源不足に対応するために措置をしたものでございます。それぞれの年度におきまして、この財源対策債のみならず、交付税特会借入金あるいは臨時特例交付金あるいは特例加算、こういうものを組み合わせる中におきまして、臨時特例交付金等は全額もちろんその年度にもらい、それで交付税特会は二分の一国庫負担、そして財源対策債というものは地方負担、こういうような観点で処理してまいったわけでございます。また、そういう約束でまいったわけでございます。私どもとしましては、やはり過去の経緯に照らしまして、それ自体について交付税特会借入金のように二分の一必ず国が持て、残念ながらこういう主張をする立場ではございません。 しかし、先ほど来申し上げておりますように、各年度の財政運営、そして中長期的な意味の地方財政の運営が支障のないよう配慮する観点におきまして、もし当該年度の財源がこの財源対策債の償還のために圧迫を受けて地方財政の運営に支障が参るような場合には、これは全体的な地方財政対策を講じてまいらなければならないものと考えております。
○吉井委員 そこで、財源対策債の元利償還費は従来、毎年度交付税の基準財政需要額に算入されていたわけですが、今回の措置で昭和五十五年度以前に発行されたものは今後算入されないことになるのですね。したがって、これらの償還は今後各自治体がいわゆる財源対策債償還基金でする、こういうことになるようですが、その利子はどこから出るのか。この基金の運用益から出るのか。当時の財源対策債の利率はたしか八%ではなかったかと思うのですが、現在のこの基金の運用利率五%よりも高いはずですから、せっかく基金を設けるのであるならば、元金残高だけではなく今後の利子も見込んで基金を設けるべきではなかったのかとも思います。そうでないと、従来の基準財政需要額へ算入する方式の方が、利子まで算入するわけですから、個々の自治体にとっては有利になるのではないかと思うわけですが、いかがですか。
○津田政府委員 御指摘のとおり、財源対策債は、この五十五年度以前の状況におきましては、借り入れ利準が政府資金の場合ですと六%から七%、民間資金でございますと八%ぐらいというようなことでございます。そして、今回このような交付税措置をいたしまして基金管理をしてもらう。当然のことながら、これは基金の運用利息というものも生まれるわけでございますが、現在の金利情勢からいたしますと、発行した当時の金利との間に差があるわけでございます。この金利差に相当する部分につきましては、平成二年度以降、金利の情勢が今後どうなるかわかりませんが、いずれにしましても、こういうような運用利子と借り入れ利子との間の差額の問題につきましては、平成二年度以降の地方財政計画の策定を通じまして所要額を確保するつもりでございますし、また、所要の交付税措置を適切に講じてまいりたい、かように考えております。
○吉井委員 したがって、今回の措置は、個々の自治体にこの基金設定で償還財源を確保させるだけではなくして、昭和五十五年度までのいわゆる財源対策債の繰り上げ償還をやらせようという趣旨なのか。もしそうであるならば、今後の利息まで見込んで基金を設定しなくてもよいことになるのではないか、こういうようにも思います。昨年末の地方制度調査会の答申も繰り上げ償還等の具体策を講じることということを指摘しているわけですが、今回の措置について、当然各自治体が繰り上げ償還することを期待していらっしゃるのかどうか、この点はいかがでしょう。
○津田政府委員 かねてから当委員会の御審議の中におきましても、個別地方団体の公債費負担軽減のために繰り上げ償還というような問題の御論議をいただいておるわけでございますが、その問題は、先ほど申し上げました当時発行したものは八%の利息、現在の金利水準は五%といたしますと、市場に流通しております地方債証券というものはオーバーバーと申しますか、百円ではなくてもうちょっと高い価格で流通される、それを繰り上げ償還で百円で返す、こういうことになりますと市場に混乱を起こしますし、また、そのことをやることによって地方債の信用を落とす、そして地方債の新規の借入利率が高目に設定されざるを得ない、こういうような問題があるわけでございます。 そういう意味におきまして、今回の措置においても繰り上げ償還というものを予定しておりませんで、まさしく基金運用でやってまいりたい、かように考えておるわけでございます。この措置も、従来からの当委員会等の御審議、御指摘もいろいろ受けておった点でございますが、基金という形ならば市場への混乱もなく、地方債の信用も落とさずに、そして個別団体の負担軽減にもつながるのではないか、かような観点で考え出したものでございます。
○吉井委員 市場公募債の繰り上げ償還について政府は、市場の不信が生まれ、今後の発行が困難になるから適当でないと答弁されておりますが、この考えは今も変わらないわけですね。
○津田政府委員 先ほど申しましたとおり、変わりはございません。
○吉井委員 財源対策債が多額に上って公債費負担に悩んでいる自治体には財政基盤の弱い市町村が当然多いわけですが、これらの市町村の財源対策債の原資は政府資金であるわけですが、これを繰り上げ償還しようとしても大蔵省は認めないということでございます。今回のように基金を設けるだけではなくして、繰り上げ償還できるようにすべきではないか。繰り上げ償還を認めないなら利息についても基金設定額に算入すべきだと思うのですが、この点はいかがですか。
○津田政府委員 国庫資金当局の主張は、そういうふうな地方団体への資金供給をし、それをまたその原資でございます郵便の関係の資金だとか簡保だとか、そういうもので地方団体に貸し出したときの金利を水準として預金利子を払う、こういうような建前でございますので、地方団体側から繰り上げ償還されると、結局原資でございます利子の支払いが困難をきわめるということで難点を申しておるわけでございます。そういうような事情もあるかと思いますが、私どもも、地方財政の状況に応じまして今後とも国庫資金当局とも相談をしてまいりたい、かように考えております。現実は原資の関係でこれはなかなか難しい点がございます。
○吉井委員 現在公債費負担比率が危険信号の二〇%を超えている自治体は全体の三割を超えている、このように言われているわけですが、基金を設けても償還しない限り起債は残るわけですから、償還財源が基金に積み立てられていても公債費負担比率は変わらないことになるわけですね。公債費負担比率の高い市町村に対して実効性のある対策を今後どのように講じていかれるのか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○津田政府委員 今回の交付税措置によりまして本年度の基準財政需要額が伸びる、しかし後年度は基金で積んであるものでございますから、公債費についての需要額の算定ではないということで、実はこれは年度によって変動してしまうわけでございます。そういう意味から申しますと、また、今までの統計上の連続性等から申しますと、公債費負担比率を今回の措置によって計算方法を改める、こういうことはむしろしない方がいいのではないか、かように考えております。 ただし、個別の団体のいわゆる起債制限比率等におきましては、今回の措置等は十分考えながら地方団体の起債許可というものは考慮してまいりたい、かように考えております。
○吉井委員 昭和五十年代の地方財政の窮乏期の財源不足に対応するために交付税特会で借り入れた借入金は、先ほどからもちょっと出たかと思いますが、昨年四月には五兆九千億。ところが六十三年度の補正に際して、交付税の原資が増加したということで一兆一千八百三十七億円を返済して、また今回の改正案でも一兆一千三百六十億円を返済することにしているわけですが、借入金の返済は平成三年度からでよいということになっているのに、どうして期限の利益を放棄してまで繰り上げ返済をするのか。交付税の原資が余っているのであるならば、社会福祉や教育など、やりたくてもなかなかできなかった事業に積極的に取り組んだらどうか、このようにも考えられるわけですが、いかがですか。
○津田政府委員 六十三年度の補正の段階におきましても交付税特会借入金の償還一兆一千八百三十七億円というものをお認めいただいたわけでございますが、この際に、どのような財源対策債償還基金というような考え方もとり得たかと思います。とり得たかというよりは、私ども、補正予算なり昨年来の当委員会の御審議等を承りながら、こういうような基金による対策というのも考えられるじゃないかということで今回お願いするわけでございます。ただ、補正の段階でございますと、実は減債基金を設定している団体がまだ非常に少ないわけでございまして、補正で基金を急につくるということも個々の団体の財政運営等に問題がございますので行わないで、当初の交付税法においてお願いする、このような考え方になったわけでございます。 それで、特会借り入れとか財対債償還基金とか、それをどういうふうにバランスをとっていくか、こういうことでございますが、私どもとしてはマクロの借金返しというものと、ミクロの対策というものをバランスをとるような考え方でまいるのがまず常識的ではないかということで、若干端数は違いますが、両面、マクロ、ミクロそれぞれ一兆円措置したわけでございます。 今後のやり方等につきましては、もちろんその財政事情いかんでございますが、各種の観点から検討してまいる所存でございます。
○吉井委員 くどいようになるかもしれませんけれども、同じ借金の繰り上げ返済をするのであるならば、地方自治体にとって財源対策債の繰り上げ償還の方が、公債費負担は減少するし、そして利子支払いも不要になるからその方がいいんじゃないか、このようにも考えるわけですが、いかがですか。
○津田政府委員 繰り上げ償還というのが地方債の場合かえって地方債の信用を落とす、こういうような難点があり、基金運用を図りながら将来の財政負担の軽減を図る、こういうような手法をとっておるわけでございますが、しかし、交付税特会の借入金自体も、正直言って転がして借りておるというようなややアブノーマルな借金でもございます。そういう意味におきまして、両面を考えながら処理してまいる必要があるのではないか、かように考えます。
○吉井委員 交付税の借入金の原資はこれは国の資金運用部資金でもありますし、財源対策債の資金も多くのものは同じく国の資金運用部資金であるわけですね。したがって、国としては、これは単純な考えかもしれませんけれども、受け入れ場所は同じ、したがって少しでも地方自治体にとってプラスとなる財源対策債の繰り上げ償還の方を交付税の借金の繰り上げ返済よりも優先させるべきではないかとも思うわけです。 また、財政事情によって制度の仕組みを場当たり的にくるくると変えるのは、これは地方に無用な混乱を招くだけなんですね。それはいろいろ国は国としての財政事情等もあるでしょう。しかしながら、今後のこともありますので、こうした点のきちんとしたルールづくりというものができないのかどうか。私はきちっとしたルールづくりをやっておいた方がいいと思うのですけれども、いかがですか。
○津田政府委員 財政対策というものはなるべく安定的であるのが望ましいわけでございますが、もう御承知のとおり、六十年ごろあるいは六十一年ごろには物すごい赤字が発生してどうにもならぬ、こういうような状況。その後、幸い景気の回復、拡大基調というようなことで現在のような状況になっておるわけでございます。そういう意味におきまして、余りこういうようなことでなければならないということになりますと、正直言って私ども毎年度毎年度の地方財政対策、中期的な観点もにらみつつの対策におきましてもなかなか難しい点がございまして、臨機応変とはいいながら、しかし地方団体の方々にも御理解を得、わかりやすいような財政対策というのは講じてまいらなければならないと思います。そのように努力もしてまいるつもりでございます。
○吉井委員 それでは問題を変えまして、合併処理の浄化槽設置整備事業についてお尋ねをしておきたいと思います。 まず将来の見通しですが、フロンであるとか森林伐採、産業廃棄物等による自然環境の破壊、これは我が国だけではなくて、今世界レベルで重大な問題になりつつあるわけです。海であるとか湖、また河川への工場排水、生活排水もやはり同様であります。この生活排水等の対策として中心的な役割を果たしているのがいわゆる亦水道整備事業ですね。しかし、この下水道整備事業がスタートした昭和三十八年度から六十一年度現在までの下水道普及率といいますか、これは全国で三七%、非常に低いわけでございます。山口県は二五%と言っておりますが、これは地方の県ではかなり高い方だそうであります。一方、他の先進国と比較をいたしますと、アメリカは七二%、それから西ドイツは九一%、イギリスは九七%、このように大きく水をあけられているのが現状のようでございます。 そこで政府は、西暦二〇〇〇年までにせめて市街化区域の下水道普及率を七〇%に持っていこう、こういうお考えのようですが、二十一世紀に向かって本格的な高齢化社会を迎えて福祉に莫大な金がかかってくる等を考えると、これさえも困難ではないか、このような見通しもあるわけでございます。 ところで、下水道等の無普及地域のトイレの水洗化を図りつつ生活雑排水対策を推進するために、昭和六十二年度に合併処理浄化槽設置整備事業、こういったものが創設をされました。これはいわゆる下水道整備事業を中核とする社会資本の整備に大きく貢献すると考えられるわけですが、厚生省はこの事業の将来の見通しについてどのように見ていらっしゃるのか、お答えをいただきたいと思います。
○金子説明員 お答えを申し上げます。 御指摘のとおり、し尿と生活雑排水をあわせて処理いたします合併処理浄化槽は、性能も非常によくて、しかも費用も比較的安価で、かつ短期間に設置できるということから、生活排水対策上極めて有効な施設ということで、昭和六十二年度から国庫補助制度を創設してその普及を図っているところでございます。 この国の補助を受けまして住民に合併処理浄化槽の設置費を補助いたします市町村の数は、現在急激にふえてきております。制度が創設されました昭和六十二年度は全国で五十の市町村がこの補助事業を行ないましたが、昨年度は約二百の市町村、そして今年度は約五百の市町村が合併処理浄化槽の補助事業を行うこととしております。制度創設以来三年目にして十倍という目覚ましい伸びでございます。下水道と並ぶ生活排水対策の柱の一つといたしまして市町村や住民の要望が非常に強いものですから、今後とも合併処理浄化槽の普及は全国的に大いに進むものと考えております。
○吉井委員 今御答弁をいただきましたように、住民の要望というものが非常に強くなってきておる、これはもう当然のことだと思います。 そこで、合併処理浄化槽設置費に対する国庫補助が市町村予算額のうちの三分の一にすぎないわけですね。下水道の見込まれていない市町村は、一般的にどちらかといえば財政力の弱い市町村です。補助財源について財政的に圧迫されているのが現状です。ところが、この事業が生活排水対策の推進に大きく貢献することを考えると、将来この国の補助枠を拡大すべきではないかと思うのですが、いかがですか。
○金子説明員 厚生省といたしましては、この合併処理浄化槽の整備事業の国庫補助金につきまして、予算額の大幅な増額ということを今後とも大いに図っていきたいというふうに考えております。ただ、補助率の問題につきましては、他の廃棄物関係の処理施設との均衡がございましてなかなか困難でございますが、予算額の枠の拡大ということは今後大いに努力してまいりたいというふうに考えております。
○吉井委員 ところで、この問題について既に十幾つかの自治体からは自治省に対して地方交付税、特交の補助措置を要望している、このように聞いているわけですが、自治省がこれに対して、まだ制度として成熟はしていない、今後事業の実施状況及び施策の効果を勘案の上対応してまいりたい。例のごとく例の答弁ですが、成熟した制度とは一体どうなった場合を言われるのか。いつまでたってもまだ成熟しておらぬのだということでは困るわけでして、こういったことについて、どういったところを成熟したときとおっしゃるの か。また、事業の実施状況等によっては交付税措置もあると解釈してよいのか。本格的な高齢化社会を迎える前に、今から残された二十一世紀までの十五年間に、やはり全力を挙げてこうした下水道整備というものは進めなければならないと私は思いますし、この意味からもぜひ合併処理浄化槽設置整備事業への交付税措置ぐらいは考えられないかと思うのですが、御答弁をいただきたいと思います。
○津田政府委員 現段階におきましては、先生も御指摘のとおり、厚生省からも私どもに相談が来ておるわけでございます。ただ、現状は、本年度は大分ふえてまいるようでございますが、六十三年度の実績では二百町村程度と非常に限られた団体ということで、いわゆる交付税を算定するケースとしてはまだ普及の度合いと申しますか実施の度合いというのが非常に少ない、こういうような問題がございます。 今後の普及の度合いということにもよるわけでございますが、基本的にこの際考えておかなければならないことは、合併処理浄化槽というのはやはり個人財産に帰してしまうわけでございまして、下水道等いわゆる公共施設とは違う、そういうような今までの処理の仕方とは違う点がございます。要するに、個人財産に対してどのように地方財政計画上処置し、また交付税上措置するか、こういうような問題がございます。 それから、今後の普及におきましても、下水処理あるいは農漁村の排水事業、こういうものが行われておるわけでございまして、そこいらとの機能分担というものをどういうふうにするのか、そこいらの見通しというものが必要かと思います。 それからもう一つは、よく公害問題でPPPの原則と言われますが、下水道におきましても、雨水等の排水処理は公費負担、それから汚水、自分で出したものの処理はいわゆる料金等で自己負担、こういうような建前があるわけでございまして、この合併浄化槽の場合にはそういうような雨水排除というようなものがない性格のものでございますので、その面での再検討ということが必要なのではないか、かように考えております。 現在の普及状況からしますと、まだ私どもとしては交付税措置というものは考えられない状況でございますが、今後の普及の度合いに応じまして、今申しましたような点をどのように理論づけていくか、公費負担というものの性格を考えていくか、検討は続けてまいる所存でございます。
○吉井委員 それでは次に、国保の問題についてお尋ねをいたします。 国保財政につきましては、昭和六十三年度に見直しが行われました。一つは保険基盤安定制度、そして二番目には高額医療費の共同事業、それから三番目には老人保健医療費拠出金の国庫負担率の調整、それから四番目は高医療費市町村の国保運営安定化計画などを実施することになったわけです。この見直しによるところの昭和六十三年度の地方負担の増加額は六百九十億とされたわけですが、これについては地方交付税の特例加算五百五十億と調整債百四十億とでカバーすることとされたわけでございます。 ところが、昨春参議院の本会議で、当時の藤本厚生大臣それから宮澤大蔵、梶山自治の各大臣は、見直しによるところの地方負担分を地方交付税の特例加算により国が全額補てんする措置について六十四年度も六十三年度と同じ措置をとる、このように答弁をされているわけでございます。ところが、平成元年度の交付税の特例加算額は六十三年度と同じ五百五十億、しかも実際は平成三年度以降に交付税に加算する、このようにされているわけです。国保医療費の増加傾向から見まして、平成元年度の国の負担はふえているはずなのに、これを六十三年度と同額の五百五十億とするのは昨春の政府答弁に反するのではないかと思うのですが、いかがですか。
○津田政府委員 昨年の国保の暫定的な見直しに当たりまして、地方負担の増加額、六十三年度で六百九十億、このように考えて措置したわけでございます。そして、その後実績等を見てまいりますと、保険基盤安定制度、事業規模・六十三年度の実績、この分は千億円で、国費を除いて五百億ぐらい、こういうような考え方でおったわけでございますが、この千億という見込んでおった規模が、六十三年度の実績でございますと八百九十億程度にとどまる、こういうような状況でございます。したがいまして、伸びを考えましても、従来考えてきた数字、要するに千億という枠で処理しておったわけでございますが、その中でおさまる、こういうふうに考えております。高額医療費共同事業も大体そういうような傾向でございまして、どちらかといえば六十三年度の措置自体が結果的には若干ゆとりを持ったような措置になっておるわけでございまして、平成元年度におきましても六百九十億、この中で対処できると考えておるわけでございます。 そして、六百九十億円のうち交付団体分に相当する交付税の特例加算五百五十億、こういう約束でございます。本年度ももちろんもらうわけでございますが、これは私どもとしては、中期的な地方財政の運営の安定化という観点から、平成三年度以降、これがまさしく交付税特会借入金を従来の約束からしまして返さなければいかぬ、その負担を考えておかなければならないわけでございますので、その財源の一部にも役立つように平成三年度以降の地方交付税の総額に加算して中期的な安定を図ろう、このように御提案申し上げている次第でございます。
○吉井委員 おさらいの意味でちょっと聞いておきます。 平成元年度に交付税の特例加算をしないで三年度以降に加算をするということは、結局交付税があり余っているということですか。そのように理解してよろしいですか。
○津田政府委員 余っているということではございませんで、まさしく交付税特会の借入金自体が補正措置、そして今回お願いしておる措置で軽減はいたしますが、まだ三兆数千億円返さなければいかぬというわけでございまして、これはもう現実の問題として再来年度から出てまいるわけでございますので、それの対策をあらかじめ講じておきたい、こういう趣旨でございます。
○吉井委員 そこで、昭和六十三年度の国保改革はいわゆる二年間の暫定期間であったわけですね。夏のいわゆる概算要求時まであとわずかな期間しか残されていないわけですが、平成二年度以降どうするのか、どのように検討をしていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。
○津田政府委員 国保の長期安定確保の対策に対する討議は、現在、総理大臣の諮問機関でございます社会保障制度審議会に昨年七月から国保基本問題特別委員会というものを設置していただきまして、この中で地方団体の代表も参加いたしまして議論が行われておるところでございます。 その内容は、医療保険制度全体の中におきます国保制度のあり方など広範にわたっておるわけでございますが、一応審議のスケジュールとしては、月一回程度のペースで平成元年秋を目途に結論を得る、こういうような手順で現在審議が進められておる状況でございます。
○吉井委員 厚生省にちょっとお尋ねをしますが、いわゆる高医療費市町村の国保安定計画によりまして、昨年の七月三十日に厚生省は、高医療費市町村として全国で百四十六市町村を指定したわけでございます。これを見ますと、百四十六市町村中八十六市町村が北海道に集中しているわけですね。これはいわゆる石炭産業の縮小、また俗に言われる猫の目農政、こうしたものによる構造的不況に陥っている市町村、またはこれに伴う過疎化や、残された高齢者の長期入院等によって高医療費となった団体のようであります。また、福岡県では九市町村が指定をされたわけですが、その半数以上はやはり産炭地域。ここでも人口が流出をする、そして過疎になる、そして高齢化が医療費を押し上げているわけです。 石炭、農業、漁業、JRの地方ローカル線切り捨てなど、いわゆる国策の犠牲による高医療費に対して、単なる財源補てんだけでは問題の根本的な解決にはならないのではないかと思うのですが、いかがですか。
○大塚説明員 ただいまお話のございました高医療費市町村対策でございますけれども、確かにいろいろな要素を含んだものが医療費という形で出てくるわけでございますけれども、地域別に見ますと、そのばらつきというものが非常にございます。その中で今お話のございましたような高齢者の比率でございますとか、あるいは病院、診療所というような医療施設の配置の状況でございますとか、そういったような要素を勘案しましても、なお相当大きな地域差がございます。 そういう現状からいたしますと、国保の運営の安定化という観点からいたしますと、地域のそれぞれの実情に応じまして、すなわち単なる財政対策というよりも、地方公共団体及び国が一体となりましてそれぞれの事情に応じた適切な対策を講じていく、こういう趣旨で努力をすることが必要であろうということで、昨年、高医療費市町村対策という形で国保安定化のための施策を講じたところでございます。
○吉井委員 この指定市町村は、おのおの高医療費の要因をいろいろ分析をした上で、昨年の九月末までに安定化計画というものを策定しましたね。そして、十月一日からこれに基づくところの医療費適正化施策を実施することになっておるわけですが、現在までにこの百四十六市町村すべてがこの施策実施に入っているのかどうか、また、具体的に見てどんな施策が今一番多く実施されているのか、お尋ねをいたします。 〔委員長退席、渡海委員長代理着席〕
○大塚説明員 昭和六十三年度に指定をいたしました市町村はただいまお示しの百四十六でございまして、そのうちすべての市町村が安定化計画を策定いたしまして、具体的な施策に着手をしていただいておるわけでございます。 まず私どもといたしましては、基本的にそれぞれの地域の医療費の構造でございますとか動向をよく把握をしていただくということを起点にいたしまして、その分析に基づきまして、それぞれの実情に応じた対策を講じていただくということをお願いしているわけでございますが、これは、そういう意味合いでいろいろなやり方がございますけれども、比較的共通の事項といたしましては、保険者の経営努力というような観点からレセプト点検を強化する、あるいは医療費通知のような被保険者指導という形で対策を展開するというように分類できる施策が一つございます。そのほか、二つ目のくくわ方といたしましては、健康づくりあるいは保健事業、ヘルス事業と言われる保健施設事業の強化でございますとかという健康づくり関連の施策が一つ大きなグループとして挙げられようかと思います。三つ目には、在宅ケアを含めました福祉関係の施策との連携ということで、デイケアでございますとかホームヘルパーを使いました家庭奉仕員サービスとの連携を保つというような対策。大きく分けますと、このような柱の組み合わせで実施をいただいておるというふうに見ております。
○吉井委員 そこで、この地域安定化計画では、平成二年度以降は今度は都道府県が経費の一部を負担する、こういうことになっているわけですね。厚生省としては都道府県がいわゆる医療費適正化対策に目を向けてくれるという意味で大いに歓迎というか評価されているようですけれども、この百四十六指定市町村の安定化計画の作成、また医療費の適正化施策の実施に当たって、果たして厚生省のねらいどおりに都道府県が努力をしているでしょうか。この点いかがですか。
○大塚説明員 ただいまお話ございましたように、私どもといたしましては、保険者たる市町村はもとよりでございますけれども、それを指導しリードしていただくという意味合いで、都道府県の役割というものにも大きな期待を寄せているところでございます。この安定化対策につきましては、昨年の制度改正ということでございまして、いわば新しい施策でございますので、我々見ております中で、戸惑いと申しましょうか、これも一部ございましたし、その手法についての開発という面でもまだこれからという部分はございますけれども、全般といたしましては、それぞれ医療費というものに非常に強く関心を持たれましてこの対策に強力に取り組んでいただいているというふうに承知をいたしております。
○吉井委員 今私も申し上げましたように、こうした高医療費適正化努力の結果、なお高い医療費の一定部分については、今申し上げましたように平成二年度以降国の負担とそれにあわせて都道府県及び市町村が特別な負担をする、こういうことになっているわけですが、昨年の九月末で仮に計算をしてみますと、百四十六市町村の都道府県それから市町村負担額はどのくらいと推定をされるのか、また適正化努力でこれがどの程度減少すると見込んでいらっしゃいますか。
○大塚説明員 負担の問題でございますけれども、高医療費市町村の指定関連の制度でございますが、指定をいたしました年度の医療費の実績に基づきまして実際の負担はその翌々年度に生ずる、どういうような仕組みになっております。したがいまして、六十三年度に指定をいたしました市町村につきましては、六十三年度の医療費の実績に基づきまして平成二年度に費用負担という問題が生ずることになるわけでございまして、六十三年度実績ということでございますので、現時点におきましては確定的な計数を申し上げられる段階ではございませんので、非常に粗いオーダーという程度になって恐縮でございますけれども、百四十六の市町村の負担が十から二十億円の範囲ということではなかろうか。ただ、昭和六十三年度につきましては、実施が半年分でございますから負担もその半分になる、こういうことでございます。
○吉井委員 昭和六十二年度の国保の実態調査、これによりますと、いわゆる国保加入率を年齢構成別に見ますと、六十歳以上が六六・七%、また無職者が全体の二七・三%を占めて、これがいずれも年々増加傾向にあるわけですね。これは高齢の年金生活者の増加を示すものでありまして、保険料の負担能力の低い低所得者が増加していることを示していると思います。また、裏を返して言うならば、高齢者が増加すれば当然医療費が増加する、こういう国保の構造的な問題がこういった実態調査にも顕著にあらわれているわけですが、六十三年度から発足をした保険基盤安定制度といういわゆる所得の低い人に対するところの対策で、このような人たちの増加に果たして対応していけるとお考えですか。
○大塚説明員 ただいま先生お示しのように、国保の場合には高齢者の加入率も高いわけでございますし、全体として平均年齢も高い。その中で無職者が急激と言っていいような形で近年ふえてきておりますし、その結果、所得の分布を見ますと低所得層の増大という形になっておるわけでございまして、そういう意味で国保制度がいわゆる構造的な問題を持っていると言われるゆえんの一つであるわけでございます。 高齢者の医療費につきましては、申すまでもございませんが、七十歳以上の者につきまして老人保健制度というような横断的な制度が既にできておりますけれども、その老人保健制度の対象以外の被保険者の状況を見ましても、保険料負担能力の低い低所得者の割合が高いという問題はございます。これにつきまして、昨年の改正の中でも保険基盤安定制度という形で低所得者に対する対応が図られたわけでございますが、この制度自体本年度限りの暫定措置でございますので、平成二年度の国保制度の見直しの中でこうした低所得者対策についてどういう方策を考えていくのが適当か、先ほどもお話が出ました社会保障制度審議会におきまして現在全般的な御審議を願っておりますが、そうした検討の結果の御意見も踏まえまして今後対応してまいりたいと考えておる次第でございます。
○吉井委員 時間も余りありませんので、ちょっとここで自治省にお尋ねをしておきたいと思うのですが、いわゆる国保税ですね、国保税は各市町村での必要な保険税総額を被保険者に案分することによってこれが算出をされるわけですが、その案分方法等については、地方税法に一応の基準はあるものの、基本的には各市町村の自主性に任されているわけです。そのため、全く同一の所得の被保険者であっても保険料負担は市町村によって相当異なっている、これが実態であるわけですが、このように各市町村によって異なる案分方法等を認めているのはどうしたわけか、この点非常に不満も多いわけですが、これについてのお答えをひとついただきたいと思います。
○津田政府委員 国保税の課税方法でございますが、市町村でばらつきがあり、またその結果としての負担というものはばらつきがあるわけでございますが、これは市町村におきます被保険者の所得格差、医療費の地域格差、あるいは医療の受診機会、要するに医療機関がどの程度できているか、こういうようなことで、そういう問題を背景にしながら基本的な医療費自体が変わってくるということで負担が変わってまいります。 それから都市部、農村部におきまして、国民健康保険の負担につきましては、大きな屋敷を持っているのだけれども所得が少ない、こういうような方が、単に所得割だけでございますと非常に軽減される。家屋敷は持っていないけれどもサラリーマンはーサラリーマンはあれでございますが、小規模の事業所等で国保に入っておられる方は財産がないにもかかわらず国保料が重い。こういうような観点がございますので、それぞれの市町村が地域の実態に即しまして、所得割、資産割あるいは均等割、世帯別平等割、こういうものを組み合わせてその地域におきます負担均衡というものも図っておるわけでございます。ただ、先ほど来出ております医療費の地域格差、こういうような問題等が基本的にはあるわけでございます。
○吉井委員 こうした国保税負担の地域格差というものは相当以前から問題視されておりますし、また新聞の投書欄等を見ても、しばしばこういった投書を見るわけでございます。ある新聞によりますと、最大格差が七倍を超えておる、こういうことまで言われておるわけですが、こうした点、同一の標準報酬月額であるならば全国どこでも同じ保険料という政管健保の仕組みと大きく異なっているわけです。市町村国保が幾ら地域保険だといっても、国民皆保険という精神からいうならば、やはり見過ごしにできない保険制度内の不公平ではないかとも思います。全国どこの市町村国保の被保険者であろうとも、所得が同一であるなら、ほぼ同様の保険税負担で医療の保障が受けられるようにすべきじゃないか。そのためには、保険税の賦課徴収方式の標準化についても平成二年度の国保制度の見直しに伴ってぜひとも検討し、また見直すべきだと思うのですが、最後にこのお考えをお尋ねして、質問を終わりたいと思います。
○津田政府委員 国民健康保険祝あるいは料の標準化につきましては、かねてから各方面からも強い意見が出ておるわけでございます。先ほど申し上げましたように、それぞれの地域の医療費の格差あるいは受診機会の地域による不均等という問題、そして小さい市町村という単位の中での国保運営でございますので、団体間で被保険者の所得格差ということも考えなければならないわけでございます。 いずれにしましても、この地域格差を是正する方向で検討されなければならない。標準保険料の導入が困難な場合におきましても、私どもとしては、この国民健康保険というのが本来国民皆保険の一環として国の制度として設けられたものであるという観点から、やはり国に基本的な責任もあるのではないか。このような国の責任の観点そして団体間の財政調整制度の運用、そういうものを含めながら格差を縮小するという方向で物事を考えていく必要がある、このように考えております。
○吉井委員 質問を終わります。
○渡海委員長代理 中沢健次君。
○中沢委員 昨日から大変長時間にわたって議論が続いておりまして、率直に申し上げまして大臣あるいは関係の局長、政府委員の皆さんもお疲れだと思いますけれども、私に与えられた時間が一時間三十分でございまして、できるだけ要点を絞って質問をさせていただきたいと思いますので、ひとつ誠意を持ってお答えをいただきたい、このように考えます。 まず最初に、現状の地方財政についてどういう認識を持っているか、大臣の見解もお尋ねをしてみたいと思いますが、その前に具体的なお尋ねをさせていただきたいと思います。 地方財政を分析する際にはいろいろなルートがあると思うのでありますけれども、一つには、地方債の残高が一体どうなっているか。財政の硬直化あるいは借金体質の具体的なバロメーターとして、昨日来もいろいろ議論がありますけれども、地方債の残高が一体全国的に、あるいは私は北海道の出身でありますからいつも北海道のことをお尋ねしておりますけれども、北海道段階でどういう経緯をたどっているか。できれば昭和五十年、そして六十年以降若干のポイントをとりまして、まずお答えをいただきたいと考えます。
○津田政府委員 地方債の残高でございますが、まず、まともにかかります普通会計債の残高でございます。昭和五十年度の補正当時におきましては、地方債残高は十一兆円程度でございました。これが六十年に四十二兆七千億円、六十一年に四十五兆円、六十二年度に四十七兆四千億円、六十三年度補正で四十九兆一千億円、平成元年度は、見込みでございますが五十兆六千億円、こういう状況でございます。 しかし、この普通会計債だけではなくて、公営企業会計債におきましても、先ほどの御質問にも出ましたが、いわゆる下水道事業の雨水処理分等は普通会計負担とかいうことでカウントしなければなりません。そのような公営企業関係の普通会計分が、平成元年度だけ申しますと十二兆六千億ございます。そのほか、地方財政共通の借金とも申すべき交付税特別会計借入残高が、御提案しております繰り上げ償還をしても、平成元年度末におきまして三兆六千億円残る、こういう見込みでございまして、平成元年度現在の見込みでございますと、地方財政の借金は六十六兆八千億円程度でございます。ちなみに、昭和五十年度の補正段階では、この交付税特会等も含めた地方財政の借金は十四兆円でございましたが、それが現段階におきましては六十六兆八千億、こういうような状況でございます。これはマクロの数字でございます。 北海道の普通会計債の地方債残高でございますが、道分は昭和五十年度に千四百二十一億円でございました。これが六十二年度では一兆五千二百六十八億円。このほか二百億円ばかりのいわゆるNTT資金の地方債がございますが、それを除きまして、千四百億が一兆五千億になっておる、こういう状況でございます。一方、北海道の市町村分でございますが、五十年度には三千四百八十三億円でございました。六十二年度では残高が一兆七千七百九十一億円でございます。 したがいまして、北海道道庁分と市町村分を合わせますと、昭和五十年度が四千九百億円程度、それが六十二年度では三兆三千五十九億円、こういうような巨額に達しております。このほかに、今ちょっとデータはございませんが、公営企業会計債分で普通会計がしょわなければならないものがあるはずでございます。
○中沢委員 いま一つ具体的な推移についてお尋ねしたいと思います。 いつも議論をしておりますけれども、公債費の負担比率は二〇%を超えると危険信号だとよく言われておりますけれども、五十八年から全国的な調査をされたということを承知しておりますが、五十八年、六十年、六十二年、全国の傾向と北海道の傾向を具体的にお答えいただきたいと思います。
○津田政府委員 公債費負担比率で財政運営上赤信号とも言われます二〇%超の数字でございますが、五十八年度は八百二十団体、全団体の二四・八%でございます。六十年度は千三十六団体、三一・四%でございます。六十二年度は九百六十九団体、二九・四%、若干減っております。 それから北海道道庁分でございますが、五十八年度は一一・四%でございました。六十年度に一四%、六十二年度に一五%でございます。それから市町村分でございますが、五十八年度が九十一団体、六十年度が百十五団体、六十二年度は若干落ちつきまして百十一団体でございます。
○中沢委員 そこで、今二つの具体的な推移を含めて、地方財政の実態をやや占うような具体的なお答えをいただきました。そのことを前提にこれからひとつ大臣の見解をお尋ねしたいと思います。 今ありましたように、地方債残高についても全国的には普通会計その他を入れまして約六十七兆、これは都道府県別にはいろいろなアンバランスがあると思うのでありますけれども、大変な負債を抱えている。一方では、それと同じようなことが言えると思うのでありますが、公債費の負担比率、既に全国で二〇%を超えているのが全体の三割弱、北海道の場合はもっと悪くて、例えば昭和六十年の場合は、昨年自治省からもらいました資料を分析いたしますと五四%もある、こういう実態でございました。したがって、昨日来、先ほど大蔵大臣も出てまいりましていろいろ議論をされておりますけれども、端的に言いまして、国の財政実態と地方の財政実態を短絡的に比較をするのではなしに、地方の財政実態について、団体が三千三百あるわけでありますから、総体の数字と平均的な数字を見ても大変な問題がある、そこにはいろいろな格差を内在している。そうなってくると、国と地方の単純比較よりも地方全体、大変な格差を持っているそういう財政実態について私は相当深刻に考えておかなければいけないのじゃないかと思うのですよ。その辺についてひとつ大臣の認識といいましょうか見解、明確にお答えを いただきたいと思います。
○坂野国務大臣 先生全く御指摘のとおりでございます。けさも大蔵大臣といろいろ質疑応答がありましたが、大蔵大臣は何となく国も大変だが地方も大変だ、どっちかというと国の方が大変なような感触がちょっとありましたけれども、私どもはそう思っておりません。今地方財政が幾らかよくなってきたのじゃないかというのは、確かにそれは、国費の問題あるいは地方税の収入、国税の収入というような関係から、一時的な関係からいうと国の財政も地方財政も若干好転しつつあると思いますけれども、先生のおっしゃるように、地方財政は全体的、マクロの話よりもむしろ個々の、ミクロの話の方が非常に問題が深刻であると私は考えております。おっしゃるように三分の一は二〇%の公債比率ということでございますから、それらの地方にとっては大変な重荷があるわけでございまして、財政の硬直化という問題もございますし、そういうことを考えますと、ミクロの問題を考えますときには地方の財政の方がむしろ厳しいということをつくづく痛感しているわけでございます。 そういう中で、国税三税の交付税率三二%はちょっと高過ぎるのではないか、もっと下げてもいいじゃないか、時々一部にそういう議論を言う方がいらっしゃいますが、とんでもない話でございまして、先ほども議論がありましたが、場合によっては三二%をむしろもっと上げるような方向で検討せざるを得ない時期もあるいは来るかもしれない。そういうことを考えますときに、マクロの面も大事ではありましょうけれども、非常に財政の厳しい地方というものをミクロの面でとらまえながら対処していかなければならぬというぐあいに考えている次第でございます。
○中沢委員 大臣の方から今誠意を込めた見解が出されまして、率直に言いまして、地方財政については総論的といいましょうか基本的には同じような認識を持っている、そういう点では非常に力強いという感じを持ったわけであります。 さて、そこで二つ目の具体的な質問に入らせていただきますけれども、補助率のカット問題につきまして幾つか具体的にお尋ねをしたいと思います。 これも今まで随分議論がありました。今度自治省と大蔵省が最終的に決着を見た、あるいは二年間継続をする、こういう内容をずっと私なりに具体的に分析いたしますと、一つは、非常に乱暴かもしれませんが経常経費の改悪を固定化した、もっと言えば足して二で割ったような自治省と大蔵省の妥協をしたのではないか。もう一つは、投資的経費でいいますと、覚書に反しまして二年間また今のカットで地方自治体に迷惑をかける。したがって、大臣は今度の問題について自分としては九十五点ぐらいと自己採点をされたようでありますけれども、私自身は、何点とは申しませんがかなり辛い採点をしているわけであります。 問題は、そういう中身のあれこれを言うのではなくて、それではこれから先どうするかという問題に尽きると思うのですよ。六十年から事実上始まりましたこの案件について言うと、これからの問題も含めて自治大臣としては覚書を最大限尊重していただく。そうしますと、経常経費の関係について言うと私の方では非常に不満なり批判を持っておりますけれども、それは別にして、これから先の問題でいいますと、公共事業、投資的経費の関係で一体どういうようなことをやろうとしているか。先ほど来の答弁を聞きますと、行革審の議論などをいろいろ聞きながら二年後には大蔵大臣と十分話をしてまとめたい、こういうことのようでありますけれども、僕はちょっと次元が違うのではないかと思うのです。 といいますのは、今までの補助率のカットという関係でいうと過去の問題、そして行革審ということになってくると未来の問題だと思うのですね。俗に言うところの過去の問題についてけじめがまだついていないと思うのです。そこのところのけじめを未来の問題の行革審絡みのこととダブらして考えないで、覚書をまず尊重するならば、二年間継続をした問題についても、自治大臣としてはそれはそれできちっとけじめをつけて、そして行革審から出てくるでありましょう内容については未来の問題としてこれからどうするか、これは次元が別な問題でありますから、やはりきちっと区切りをつけまして基本的に対応すべきではないかと思うのでありますが、その辺はいかがでしょう。
○坂野国務大臣 補助率カット問題につきましてはいろいろおしかりを受けて、一〇〇%、大体九五%でも点が甘過ぎるのではないかという御批判は私も確かに肌に感じているわけでございますが、経常経費については御案内のようなことで、言いわけになるかもしれませんけれども、私としては、名目的な補助率の復元も大事であるけれども、それよりも地方財政全般を考えてみた場合に、地方財政にマイナス面を与えない、むしろ将来のことを考えますと地方公共団体が自由に使える一般財源というものをここで確保できれば、そういった数字上の国庫補助率の完全復元ということもさることながら、地方公共団体にとっては一般財源の確保、しかもそれが恒久財源ということであるならばまあ適当なところで矛をおさめるしかないじゃないかということで踏み切ったわけでございます。確かに私どもは八%、例えばあの問題でも大蔵省は七、それを私どもは八でやるべきだというようなことで、足して二で割るということよりも八に近づけたというぐあいに御理解いただきたいわけでございます。 それはそれといたしまして、午前中もいろいろな議論がございましたように、公共事業の問題だけ残ったわけでございます。これについては、先ほども大蔵大臣が申しましたように、約束したことでもあるし今度はひとつこれは何とか実現するように、六十一年度に少なくともそういうことを踏まえながらあと二年十分検討を加えてその上で復元するものとすということになっておりますから、これはぜひ復元したいというぐあいに強い決意でおるわけでございますけれども、文字どおりやってまいりますと、これは少なくともある年度においては大変な国費の支出があるわけです。支出をしないとなると、事業量を少なくとも一年間はがた落ちさせなければならぬ。これが関係各省にとっては、事業量を急にある年度下げるということになかなか耐えられない。ことしもそういう意見があったわけです。それで自治省はいろいろなことを考えながら、そういう御意見もあるし、まず経常経費を片づけて、そして、公共事業については国の財政事情等も勘案しながら二年先にこの問題を延ばした。そのかわり地方財政についてのその差額は一〇〇%見る、少なくとも交付団体については一〇〇%見ようということで、一応の中間的な形で話をまとめたわけでございます。 そういう中で、確かに理論的には、これは復元問題は復元問題、それから国と地方とのそういった問題はまた別問題だということはよく話がわかるわけでございますが、考えてみますと、ことしの年末にはどういう形で出てくるか知りませんけれども、国と地方との財政分担をどうするか、あるいは行政分担をどうするかという答申が出てぐると思いますので、そういう答申が出てくれば、私どもが公共事業の今後の補助率問題を検討するに当たっては、当然そういう問題も考慮の中に入れて検討せざるを得ないのじゃないかというぐあいに私は考えておるわけでございます。 そこで、私としては先ほどから申し上げておるように、直轄事業であるとかナショナルプロジェクトとして国がみずから計画してみずから実行するようなものについてはできるだけ、むしろできることならば従来以上に国の負担率を上げて、そして補助事業もたくさん各省にわたるわけでございますが、零細補助というものはできるだけ整理をして、できることならば全額に近いぐらいに、これもなかなか一挙にいかぬと思いますけれども、地方の一般財源、恒久財源によって地方が自由に処理できるような方向というものをやはり公共事業においても考えるべきじゃないかというぐあいに考えております。原則はもちろん大蔵大臣と約束したわけでございますからそういう方向でいく決意でございますけれども、そういう中で、国から行革審の答申が出てまいりますと、やはりこれを配慮しながらこの問題をひとつ各省協議の中で検討していかざるを得ないのじゃないかというぐあいに率直に申し上げる次第でございます。 〔渡海委員長代理退席、委員長着席〕
○中沢委員 この問題についてはまたいずれ議論する機会もあろうかと思いますが、特に大臣は建設省の事務次官もされまして、公共事業の重要性については専門的な立場も含めて非常に十分な理解があると思うのであります。ですから、残されたこの問題について、地方自治体にとりましては非常に重要な案件でございますから、従来の行政経験も含めて十二分に努力していただきますように特にお願い申し上げておきたいと思うのです。 そこで、これに関連してもう一つお尋ねしたいのは、今度の財政措置によりますと、今まで六十三年度ベースで公表されておりましたのは端数は別にして一兆六千億円、これが新しい資料によりますと一兆三千七百八十六億円というふうに数字が変わっておるわけであります。なぜこの数字が変わったのか、内容は一体どうなっておるのか、具体的にお示しいただきたいと思います。
○津田政府委員 六十三年度の地方財政への影響額一兆六千五百六十九億円、平成元年度におきます見直しに係る額が一兆三千七百八十六億円になっております。この一兆三千七百八十六億円、平成元年度の数字でございますが、補助負担率の恒久措置に係る額が六千三百七十四億円、補助負担率の暫定措置、なお二年間の暫定措置で残ったものが七千四百十二億円となっております。 そして、これらの数字の考え方の相違点が二つございます。一つは、いわゆる公共事業の事業費拡大分の扱いでございます。平成元年度におきましては、現事業量の中で国庫補助負担率を暫定的に引き下げておくというような考え方でございまして、かつてのように、一度地方財政収支が決まった、そのときに補助率が下げられた、その余った額でまた地方負担をふやす、こういうようなやり方をやらざるを得なかったわけでございますが、今回の場合には、通常収支の方の計算も並行して行いましてその分はのみ込める、これは性格上毎年度、例えば公共事業を国の方が伸ばしたとき地方負担は当然伸びるわけでございます。これはいわば制度改正ではなくて予算査定の問題でもあるわけでございますので、そういう性格を持っていたのですが、前のときはそうはいかなかった。こういう事情でカウントしたわけでございますが、今回はこのような意味で影響額にはカウントしておりません。 それから二点目は、六十三年度までの国庫債務負担行為が残っております。六十三年度国庫債務負担行為だけ認めておったものが平成元年度手当てする、これが千百億円ばかり残っております。これは今回一つの見直しということで仕切りをとっておるわけでございますので、平成元年度分の影響額にはその分はカウントしていない。これは今までの措置の後始末、このような観点でございます。もちろん、その部分の財政措置は的確に講じております。
○中沢委員 今の説明で輪郭といいましょうか、大体理解はするのでありますが、私の理解がこれでいいのかどうか、単刀直入に聞いておきたいと思います。 六十三年度でいうと一兆六千五百六十九億円が影響額として算定されていた、平成元年度は、今説明のありました中身をずっと結論だけ言いますと影響額は七千四百十二億円だ、このように受けとめてよろしいのですか。
○津田政府委員 経常経費系統を中心といたします恒久措置として片づけたものが六千三百七十四億円でございますので、暫定措置分は七千四百十二億円残った、こういうことでございます。
○中沢委員 内容的には理解をいたしました。 そこで、次の問題について質問いたしますが、消費税の自治体における転嫁問題について具体的な現状、それから、これから自治省としての対応のあり方等につきましてお尋ねをしたいと思います。 まず最初に、既に地方では三月議会、都道府県の場合は第一回定例議会が終わっておりまして、三月の税法の質問で私が立った際にはいわば中間点でありまして、各自治体の三%の転嫁問題についてはその中間点の実態の報告があったのでありますけれども、もう既に議会が終わって、三%の転嫁問題については全国的な現状においてはかなりコンクリートの状態にある、これから先どうなるかという問題は別にしまして。ですから、具体的に各公共団体の三%の転嫁状況についてどういう把握をされているか、お尋ねをしたいと思います。
○津田政府委員 以前御報告申し上げましたのは二月末現在の都道府県の状況、いわば都道府県議会に提案しておる状況、こういうような観点で御報告申し上げたわけでございますが、その後私ども、四月一日現在、要するに地方団体の通常議会が終わった時点、もう処理が終わった、こういう時点での調査をしております。 それを御報告申し上げますと、都道府県、指定都市の使用料、公営企業料金、いろいろなものがあるわけでございますが、普通会計では五十八団体中、一部実施のものを含めて四十二団体が普通会計分を処理しております。公営企業、いろいろな事業をやっておるわけでございますが、代表的なものとして上水道事業、これが三十七団体運営しておるわけでございますが、そのうち三十団体が実施をしております。工業用水道事業につきましては、四十八団体運営しておるもののうち四十四団体が料金の改定をいたしております。 市町村については、都道府県を通じて把握したところでは、一部実施を含めまして、普通会計では約七割、公営企業の水道事業では約八割、下水道事業では約七割、病院事業では約八割の市町村が料金の改定を実施しております。 この場合、完全実施、一部実施、こういう問題がございます。それで、これは私ども今回調査したところで市町村の実情を若干聞いておるわけですが、例えば、子供のプールをやる、百円なり五十円を取る。こういうようなプールについて三%乗せるのか乗せないかということ、正直言って数万円の差のようなものが市町村段階としては多分にございます。それからまた、条例改正その他の手続の費用、さらには自動販売機みたいなもので切符を売っていますけれども、それの改造費用の方が余計かかる、こういうことで見送ったというのがございまして、こういうものを見送ったと見るのか。というよりは、私どもとしては、今回税制改革の趣旨を十分のみ込んで、地方団体の対処の仕方としてそういうような詰めた考え方でやらないというものまでは、やってないということで言う必要もないのではないか、こういうふうに考えておりまして、私どもとしては、全部実施、一部実施ということはこだわらないで調査した結果が以上のとおりでございます。
○中沢委員 それで私も事前に、今局長からお答えをいただきました資料も自治省の方から提供をしていただきました。率直に言いまして、自治省のまとめについて言いますと私は疑義がございます。今局長の方から、転嫁を部分的に見送ったところも含めて実施をしたという数字に入れている、個別の問題で若干の解説があったのでありますけれども。自治省でつくられました資料を見まして、二つ三つ具体的に指摘をしておきたいと思います。 例えば普通会計で、税制の際にも随分私も議論に参加をいたしましたけれども、公営住宅の家賃、転嫁を見送ったところは、都道府県で全部で十九都道府県に達しているわけですね。政令都市でいいますと、十一市のうち十市が見送っているわけです。ですから、自治省から提供された資料の一ページ目だけを見ますと、おっしゃるようなことで全体的にはそういうことかなということで理解はすると思うのでありますけれども、二枚目以降ずっと個別に点検をしていくと、内容としてはやはり相当違うな。私は、二ページ以降の方が実態を正確に反映をしていると思うのです。ですから、なぜこういうようなまとめの発表をしたのか。部分的に転嫁をしていないものも含めてなぜ転嫁をしたというふうにまとめて発表をしたのか、非常に疑問に思います。 もっと言いますと、国の方針で三%の転嫁の指導をやった。その指導にそれぞれ各自治体がいろいろ苦労をしたけれども、全面的にそのとおりやったところも間違いなくあります。しかしほとんどは、部分的には転嫁を見送っているというのが実態ではないでしょうか。そこのところを自治省としては、どうも立場上つらい問題がある、だから部分転嫁なども含めて全部三%転嫁をした、このようにまとめ上げたのではないかというふうに勘ぐらざるを得ないのですけれども、どうなんでしょう。
○津田政府委員 今の点でございますが、都道府県につきましては、これは大分細部まで照会しまして把握してございます。御指摘のとおり、公営住宅等につきましてはそういうような状況もございます。しかし、市町村につきましては、先ほど申しましたようなこと、いわゆる端数処理の関係でやらなくてもいいというようなもの、また、その端数処理の仕方につきましても、やはり個々の地方団体それぞれ判断があるかと思います。一応の基準で四捨五入とかそういうものはございますけれども、どこまでやるか、券売機等の関係までどうするかというようなことでの判断があるわけでございますので、私たちはそういう意味におきまして、市町村におきましては一部実施というものも含めて当該団体としては税制改革の趣旨に沿って考えて処理した、このような観点でまとめておるわけでございます。そういうことでございまして、他意はございません。
○中沢委員 それに関連しまして、いただいた資料の三ページ目に、市町村の改定状況がトータルの数字で出されております。この中でも、私はずっと見ていきますと、完全転嫁をした市町村、府県別にまとめておりますが、全部で六県に及んでいる。例えば茨城、富山、福井、鳥取、島根、愛媛。これは恐らく偶然だとは思うのでありますが、茨城は前自治大臣の出身県、鳥取は今の自治大臣の出身県、島根は前総理の出身県。自治省としてはこの三%転嫁についてさまざまな指導をされたと思うのでありますが、とりわけ自治大臣出身県について何か特別な指導をされた結果がこうなったのか、これは前にも大臣とやりとりをやった記憶がありますけれども、そうではなしに、あくまでも関係の市町村がそれぞれの自主性に基づいてやったのか。これはどうなんでしょう。率直にお聞きをしたいと思います。
○坂野国務大臣 よその県のことはわかりませんけれども、私の出身県である鳥取県は、自治省が中心になってこういう消費税の転嫁ということを推進しているところだから自治大臣に恥をかかせては悪いというような思いもあって、市町村の方で頑張ってくれたと思っております。
○中沢委員 僕は、率直に言いましてそういう地方的な思いやりみたいなのが、いい悪いの話は別にしましてあったと思うのですよ。ですから、梶山前大臣の出身県についても、それと同じかどうかは別にして結果的にはそうなったのかな、こんな感じを率直に持っています。 そこで、結局これから六月の定例議会を目前にして、また地方でいうと、完全に転嫁を見送ったところは別にして、先送りをしたというところもあるし、いろいろ問題を内在しているわけですね。そうすると、こういう今の全国的な状況は自治省として把握をした、では、この六月議会に向けて自治省はどういう指導を予定をしているのか。あるいはもう一月、二月段階で相当強烈な指導をしておりますから、私は率直に言って改めて指導をする必要はないと思うのでありますけれども、自治省としてはこの六月議会に向けてどういう具体的な指導をするおつもりなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○津田政府委員 この問題につきましてのこれまでの経緯を若干の私自身の反省を込めて申しますと、十二月末に法案が成立した。私どもも間髪を置かず指導をしたわけでございますが、正直申しまして、地方団体の予算編成作業というものはもうどんどん進んでいく。大体二月初めぐらいには知事査定とかいうふうに上がる。そういうような期間的にかなり厳しい情勢の中で、先ほど御報告したような数字というものは、地方団体にもやはり相当な御苦労をかけたかと思います。そういう意味におきまして、関係条例が全市町村合わせますと大体三万幾つあります。そこいらをそういう短期間の中の点検をして、その一部については努力したというような結果が先はどのようなことでございます。 ですから、そういう意味におきまして、あれだけの騒ぎと申してはあれでございますが、地方団体としてはこの問題のあり方ということについては十分承知をしておりますし、また作業が不十分だったことにつきましても今後作業を進めていただけると思います。また、私どももこの問題というものは、消費税の税の性格というもの、端的に申しますと、いわゆる転嫁しなくても来年になれば国税に納める段階というのは来るわけでございます。その場合に、住民負担として一般の税金でやるのか、こういうような使用料、公共料金等の受益者の負担にすべきものかということを考えますと、やはり住民負担の公平という問題も考えなければならない。そういう意味におきまして、地方団体が御努力され、もう趣旨も大分徹底しておるかと思いますが、私どもとしましては続けて今後も指導してまいりたいと考えております。
○中沢委員 引き続き指導したいということで、具体的にどうするかというお答えはないわけでありますが、先ほど申し上げましたように、私は、もう既にあの局面で相当厳しい指導を何回もされているわけでありますから、自治体としてはいろいろ自治省からこういう指導があった、あるいはこういう日六体的なものをやらなければいけない、それは一方にありながらも、結果的には今のような実態になっていると思うのですよ。ですから私は、あえて平地に乱を起こす必要はない、改めて自治省としては六月議会に向けて具体的な指導は すべきでないと思うのですよ。やるかやらないか、はっきりしておいてください。
○津田政府委員 私どもは、やはり消費税の円滑な定着という方向に向けて今後とも指導してまいる所存でございます。
○中沢委員 議論としてはこれ以上やりましても平行線だと思いますので、私としては指導はすべきではない、そのことを改めて申し上げておきたいと思います。 それと関連をいたしまして、消費税導入を中心とした税制改革、地方財政でも具体的なさまざまな新しい変化が起こったわけであります。内容としては既に議論がありますので十二分に承知をしておりますけれども、地方の税制改革でかなりの減税をやった。その穴埋めに、消費譲与税でありますとか、あるいはたばこの問題も含めて交付税を増類する。しかし、自治体の収支のバランスから考えますと、結果的に一般財源の持ち出しが必要になった。これはおさらいでありますけれども、間違いがないと思うんですよ。問題は、一般財源の持ち出しについて言うと、すべて地方の税収の自然増で賄うんだ、こういうことでずっと来ていると思うのでありますが、現状においてもそれは変わりないのですか。
○津田政府委員 今回の税制改革によります地方税財政へのいわゆる制度的に補てんできなかった額が八千八百三十五億、このように私ども見込んでおるわけでございますが、幸いなことに、昭和六十二年度あるいは昭和六十三年度におきまして、それぞれ財政計画よりも約二兆円程度の自然増収が出ております。ただ、これは私ども警戒しなければなりませんのは、土地投機、株の異常な投機、こういうものの見かけ上の膨れ上がり、水膨れというものがあるわけでございまして、ここはかたく見積もってまいらなければなりませんが、八千八百億の減収超過額につきましては、現在のところ、マクロとしては財政運営としては十分のみ込めたのではないか、かように考えております。 しかし、個々の団体に対する影響というのはまた異なってくるわけでございますので、これは地方交付税の算定等において考えまして、個々の団体レベルにおきます財政運営への影響というものも適切に対処してまいらなければならないものと考えております。
○中沢委員 今局長の方から、自然増について言うと内容的には水膨れ現象という危険性もある、私も率直にそういう感じを持っているわけですね。 それに関連をしまして、「平成元年度地方財政計画に係る消費税影響額」、これも資料をいただきました。歳出と歳入について各項目で金額が載っているのでありますけれども、ざっと見ただけで歳出で影響額が約六千億円、歳入については二千六百億円。そうすると、歳入歳出の差三千五百億ぐらいでしょうか。この辺は一体どういう財政的な措置がされてくるのかな。先ほどお答えがありました八千八百億を超える影響額の中の数字としてとらえておいた方がいいのかどうなのか、あるいはまた全く別なとらえ方をしたらいいのかどうなのか。ややその辺が、僕の勉強不足もあると思うのでありますが、よくわかりませんのでお答えをいただきたいと思います。
○津田政府委員 これは先ほど申しました八千八百億のいわゆる制度的な減収額とは別の財政負担、こういうことになります。私ども財政計画の積み上げの際に消費税が課税されるものについて計算いたしましたところ、歳出面で六千三十四億円、多くは投資的経費、公共事業等を発注いたしますと当然のことながら入札等においてこれを加味してやらなければなりませんので、歳出において六千三十四億円。それから歳入の方につきましては、公共事業の場合、例えば補助金をもらうときに百万円の事業費が百三万円になれば二分の一、五十万円ではなくて五十一万五千円というものをきっちりと国庫支出金として手当てしてもらわなければならない。こういうことは国庫当局、各省の予算編成に際しまして十分協議をして盛り込んでもらったものが中心でございます。それから建設事業に充てます地方債を余計に出さなければいかぬというようなこともございまして、歳入面での影響が二千六百五十四億円、この差額が純負担となる。これはいずれにしましても、歳入歳出とも財政計画に組み込み、また地方交付税の算定におきましては、これらの影響額を組み込んで単位費用等を積算している次第でございます。そういう意味におきまして、かかりますが、地方財政対策全般におきまして十分考慮してこの分を賄える、このような結論になっておるわけでございます。
○中沢委員 今お答えをいただいた内容で言いますと、八千八百億とまた別な、つまり消費税が導入されて、自治体でいろいろな公共事業を発注する際も、三%もろじゃありませんが当然工事契約高がふえる。そういうさまざまな要素を含めて、今お話がありましたように、歳入歳出でいうと約三千五百億一般財源の持ち出しになる。結果的にはそういうことになると思うのです。その財政的な手当てについては今局長から話があったわけなんであります。 そこで、全部関連をするのでありますけれども、今度の平成元年度の地方交付税については一兆八千四百四億円、一七・三%六十三年度よりも増額になっている。これはいただいた資料や今までのレクチャーにそういう数字がずっと出ておりますが、この一兆八千億というトータルの数字の内容でいいますと、一つには、先ほど言いました税制改革によって地方の間接税、電気、ガスその他の自主財源でありました地方間接税が廃止になる。それに対する交付税の手当てなんかも含めて、私が調べた数字でいうとそれだけで二兆二百九十二億円、これは内容的には地方譲与税が約半分くらい入っておりますから、交付税で手当てをしたということでいうとおよそ半分くらいかな、こんな計算を一応やってみました。それから、先ほど来議論がありました補助率カット復元に関連する交付税のそれぞれ措置も当然あるわけですね。したがって、一兆八千億、平成元年度の地方交付税が物すごくふえた、このように一応は理解をしているのでありますけれども、ひもつきと言っては語弊があるかもしらぬですけれども、内容的に言うとそれぞれのいろいろな変化があって、その変化に応じた交付税のプラスアルファ、これが一兆円をかなり超えるのではないかと思うのですよ。 これから先は私自身はちょっと分析不可能でありますけれども、いわゆる地方交付税の純粋の増加額というのはおよそどのぐらいになるのか。それが先ほど来議論がありますように、借金で返す部分は別にしまして、単位費用だとか補正係数で地方に地方交付税として配分をする、こういうことにつながっていくと思うのであります。したがって、そういうことを整理をして平成元年度の地方交付税のやや純粋的な増加額というのはどのぐらいになるのか、これをちょっとお答えをいただきたいと思います。
○津田政府委員 地方交付税総額の中身の分析でございます。幾つかの項目がございますが、特殊項目、要するに本年度特殊的な項目というものを述べますと、一つは、補助率カットの問題の対処としてたばこ税に係る額二千三百三十億円、これが一つの特殊な項目と考えてよろしいかと思います。それから税制改革の減収補てんとしての消費税に係る額、これが八千六百八十三億円、これも去年と比べての一つの特殊項目、このように考えられます。それから本年度お願いしております財源対策債償還基金、これは需要の方の額でございますが、これが九千六百五億円、これも一つの特殊要素、このようにお考えいただいて結構かと思います。それから前年度の交付税の繰越金、例の一億円のうちの八千万円、あるいは共済等の今までいわば払ってなかった部分を払うというようなもので三千六百億円繰り越しておりますが、これも一つの特殊要素。 こういうことを考えますと、交付税総額十二兆四千六百九十億円から今申し上げました四つの要素を差っ引きますと十兆四百七十二億円、こういう数字になります。ですから、これ自体見ますと前年度に対しまして五・五%の減が立ちます。ただし、それぞれの項目について検討をしてみますと、たばこの二五%を取ったわけでございますが、これは補助率を下げられた分の見返りで取ったわけでございます。これを取らなければ国庫支出金があったわけでございます。ですから、これはパーパーで消えるものと考えてよろしいと思います。それから消費税の問題も電気税、ガス税等をつぶしたということで見返りで取ったというものでございますので、これは交付税なり譲与税に切りかわる、こういう性格のものでございます。 したがいまして、本年度の交付税、そのような要するにかわるものというようなものを除きますと、結局のところは財源対策債償還基金それから前年度繰越金というものが通常の交付税のときにそれを織り込むか織り込まないかというようなことでございまして、この二つを除きますと十一兆三千六百七十七億円、これが前年度に対して七・〇%の増、これが今までの通常ベースの財政需要の増に対処するものとして充てられる。そのほかのものは特殊要素でいろいろな形態、国庫支出金等かわったものとかそういう考え方をしなければなりませんが、この七%程度の伸びが通常の財政収支上の伸び、このようにお考えいただければ、いろいろ見方はあるかと思いますが、そういうような観点で私ども見ておる次第でございます。
○中沢委員 これは後ほど単位費用の質問にも関連をするのでありますが、今局長の方から、特別な理由は別にして前年度よりも七%交付税が増額になっている、したがってその分間違いなく地方公共団体に配分をされる、その手段、方法は単位費用の改定と補正でやるのだ、こういうことだと思うのでありますが、そういう大づかみの認識で よろしいのですか。
○津田政府委員 特殊要因の財源と需要というものをはじきまして、通常の要素としてはこの七%の中で単位費用、もちろん基準財政収入額というものがございまして税の伸びがございますが、そういうものが合わさりまして基準財政需要額全体としての通常の意味での地方財政の運営を賄っておる、こういうことだと思います。
○中沢委員 それじゃ、問題を別に移しましてお尋ねをしたいと思いますが、これも先ほど来いろいろ議論があったことに重複をするのでありますけれども、私なりの表現で言いますと、一つは国と地方の貸借関係ということに整理できると思うのです。これは交付税特会の議論がいろいろ今までございました。そこで、改めて具体的にお尋ねをしたいと思いますが、交付税特会は六十三年度の当初でいいますと五兆九千百三十九億円、つまり地方が借りていた。これが六十三年度の補正と平成元年の当初の予算の計上によりまして二兆三千億を国の方に返すことになる。したがって、これから先残っている借金というのは三兆五千九百四十二億円である。それを平成三年度から平成十三年度の十一年間かかって元金、利子含めて返済をする。私はこういう理解をしているのでありますけれども、交付税特会でいうとそういう理解でよろしいのですか。
○津田政府委員 御指摘のとおり、平成元年度末の残高が三兆五千九百四十二億三千五百万円でございまして、これを平成三年度以降十三年度までにわたって返済しなければならないわけでございます。
○中沢委員 そこで、関連をするのでありますが、いずれにしても、借金でいいますと利子をつけて返済をしなければいけない、これは当たり前の話だと思うのでありますが、利子については、やはり変動相場制ということ等々を含めて、公定歩合、市中金利含めていろいろその年によっては変わるわけでありますから、元金は今申し上げたような金額だけれども、利子についてはなかなか正式に金額をはじき出すわけにいかないというのが今までの答弁でありました。そのことをあえて承知の上で、元金で約三兆六千億まだ借金が残っている、利子を含めて十一年間で返すということを一つ仮定として考えた場合に、今の利率でいうとどのぐらいの利子になるのか、数字を持っていれば教えていただきたい。 それから、もう一つ関連をしまして、今のこの交付税特会の借り入れの金額以外にさまざまな方法で借り貸しがあるわけですね。今までも個別には随分意見があったのでありますけれども、これもおよそで結構だと思いますが、どの程度地方が国からまだ借金として持っているのか、交付税特会以外を含めてどういう金額になっているのか、あわせて教えていただきたいと思います。
○紀内政府委員 交付税特別会計借入金の利払いにつきましては、先ほどおっしゃられた残高に対して一定の借り入れ利率を仮定して計算していますので、私たまたま手元に、仮に五・一%という金利で計算すればどうなるか見ていきますと、一兆三百億程度と相なります。 それから、そのほか返さなければいけないものとしましては、昭和六十年度の補正時におきまして交付税の総額に不足を生じまして、総額の特例ということを行っております。それは今年度に返さなければいけない。今までも返しておりますし、今回も返すものを御提案申し上げているわけでございますが、その残高が九百三十五億円ございます。
○中沢委員 あえて私がそういうことをお尋ねをしたのは、確かに元金としては六十三年度の補正と平成元年で約二兆円を超えるものを返す。しかし、元金そのもので残っているものが三兆六千億、十一年間で利子を含めて返済をすると、利息だけでも一兆一千億だ。これはまだ莫大なと言っていいと思いますが、国に対する借金を残している。これは事実でありますから、だれも否定はできないと思うのです。これ以外の未確定のものについても今お話がございました。 そこで、少し角度を変えてお尋ねをしたいと思いますが、先ほど来、財源対策債の基金問題についていろいろ議論がありましたけれども、一つは、この交付税特会で一兆一千三百六十億借金を返す、改めて基金を創設をして九千六百五億円、合わせて二兆一千億。先ほど来の議論でいうと、トータルの借金と個別の借金、これをひとつ返すんだというお話がありました。私自身は、国からの借金については、可能であれば返すというのは当たり前の話だとは思うのですよ。ただ、先ほど平成元年度の純粋の交付税の増は七%ぐらいだという話があったことにも関連をするのでありますけれども、この交付税制度そのものからいいますと、平成元年というのは特徴的に変質をしたのではないか。つまり、借金を返す一つの構造にいや応なしに変わっているんじゃないか、こんな思いが率直にあります。いい、悪いという議論はいろいろあると思いますが、現実問題としてはやはり、今までの借金を返そうとしたけれども今まではなかなか返せない。全体的な税収や交付税の伸びが非常に大きいので、今度は交付税特会にも返す、新しい基金もつくる。新しい基金というのも、しょせんは全部借金を返すという財源だと思うのですよ。そうすると、地方交付税という制度の本筋からいうと少し質的に変化をしたのではないかな。借金体質じゃなくて、借金を返済する体質に変質をしていくんじゃないかな、こんな思いを率直にするわけですね。 それとの兼ね合いで、一番最後にまた質問もしたいと思いますが、今までは地方交付税というのは三二%、ほとんど余り大きな伸びがない。したがって、各自治体に対する配分についてもその都度その都度補正をやったり単位費用の計算をし直したりしてやっていますけれども、先ほど来の議論をずっと聞いておりますと、なかなか各自治体の思うような交付税の配分に結果的にはなっていない。そうすると、平成元年に借金を返すということが一つの柱になる。もう一つは、七%であっても交付税の純粋増ということで、その分、配分の上積みをする。もっと言えば、この七%の配分のプラスアルファということをこの際思い切って、借金に回す金を少しでもカットして、実際のどから手が出るほど各自治体としては地方交付税を増額してもらいたい、こういう声はもうずっとあるわけでありますから、この際ですから借金に回す金を少し抑えて交付税を増額をする、純粋増の方に回すということについても全体のバランス感覚みたいなものがあってよかったのではないかな。全面的に借金を返すということが間違いだとは言っていませんよ。言っていませんが、そういう一つのバランス感覚があってよかったのではないかと思うのであります。随分議論されたと思いますけれども、その辺はいかがでしょう。
○津田政府委員 私ども、財政対策を考える際に、先ほどちょっと申し上げたわけでございますが、やはりまず本年度の財政運営が円滑にできるような措置というものを考えなければならない。それから、今後の財政需要にどう対処するか、また反面、今後のそういう借金返しの負担というものをどの程度考えておかなければいかぬか、そういうような観点から見ていかなければならないわけでございます。それで、御指摘は、借金返しばかりではなくて、むしろ地方財政の需要にもっとかさ上げして地方団体の本年度の配分をもうちょっと手当てしたらどうか、こういう御意見だと思います。 私どもも、今回御提案の地方財政計画、ごらんいただければおわかりと思いますが、全体の地方財政計画の伸び率が八・六ということで国の予算の規模よりも上回っております。そして、中身におきまして、特に地方団体の自主性が発揮できます地方単独事業につきましては九・二%の増、公共事業関係ではわずか〇・八ぐらいの伸びかと思いますが、それに対しまして、ふるさとづくり等をやります地方単独事業を九・二%の増を確保しておる、あるいは一般行政経費の単独分につきましても八%程度の伸びを確保しておるということでございまして、もちろんこれも多々ますます弁ずとは存じますが、全体的に借金を大きく抱えた中で、しかし、本年度地方団体の行財政のやりやすいような程度の額というものを実は確保しておるわけでございます。そういう意味におきまして本年度の地方財政、もう我慢に我慢だけさせればいい、こういう観点ではございませんで、伸ばすべきものは伸ばし、それなりの需要というものを考えて手当てしておるような次第でございます。
○中沢委員 それで、あと二つ三つ関連してお答えをいただきたいと思います。 財源対策債償還基金、これについては今年度限りという説明の資料をいただいているわけですね。実はきのういただきましたこの地方財政計画の五十三ページ以降にことしの二月十五日の閣議報告の中身が出ております。「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」、その資料として五十六ペ——ジにありますが、平成四年度までの「財政の中期展望」というのが数字的に明らかになっております。これは中期展望でありますから、今度提案をされた財政計画あるいは地方交付税法との直接の数字そのものについてはきちっと合っていないことはまあ当然だとは思うのでありますが、例えば平成二年から四年までの間に地方交付税についてはこういう姿になるだろう、これが一つ数字的に出ているわけですね。平成四年には十六兆円になるという数字が出ているわけです。 全体的には結構な伸びでずっといくと思うのでありますけれども、今指摘をいたしました財源対策債の基金について平成元年限りだということは、これは私自身がちょっと勘違いをしているのかもしれませんけれども、借金を返済をする、ある意味では交付税特会よりも優先してやるべきではないかという先ほどの意見なんかを聞いておりますと、これは平成元年度に限るということではなしに、これから何年か必要に応じて、そういうものを制度としてはつくったわけでありますから、財政的な措置をした方がいいのではないかと思いますけれども、その辺はどうなんでしょう。
○津田政府委員 正直申しまして、平成元年度の地方財政計画あるいは地方財政対策は、好調な景気を反映してかなりの地方税あるいは交付税の伸びが確保できたわけでございます。そういう意味におきまして、マクロ、ミクロ両面にわたる借金返済をする、しかし、地方単独事業をかなり伸ばしながら借金返しもする、こういうことができたわけでございます。 今後におきます地方税あるいは地方交付税の動向をどう見るかということでございますが、大蔵省のつくりました中期展望は単純な計算でございまして、地方交付税は、名目成長率四・七五%ずっと伸びるとすると、その二割増し交付税は伸びる、こういうあくまで試算でございます。これも今後の経済変動によりまして非常に大きく変わるわけでございますが、私ども、できることならばこういうような財政状況あるいは経済というものが維持できれば、今後におきまして当該年度の地方単独事業等の充実を図りつつ、なお借金返しができれば非常にハッピー、ベターだ。その際に、まだ財源対策債たくさん残っておるわけでございますので、それの償還の手当てということも考えていく必要があるかと思います。 ただ、心配なのは、経済専門家でございませんのでわかりませんが、現在の景気上昇期というのが六十一年十一月を底としてずっと上がってきてもう三十一カ月ぐらいで、今までの景気上昇期からすれば大体峠に達しておるような状況、過去の平均からすればそういう状況でございます。今後の経済情勢、本日も大分ひどいような状況も出ておるらしいわけでございますが円安、あるいはオイルの状況等若干曲がり角に来たのかな、こういう感じもいたしますし、経済運営自体なお今後拡大ができるようにソフトランディングな形での手当てということが必要かと思いますが、私どもとしては若干経済の動向に注目しなければならない、余り甘い考え方をしてはいられないのではないか、かように感じております。
○中沢委員 今もありましたように、これからの財政的な一つの推移をしっかり見据えていろいろまた検討もしたい、こういうことでございますので、これはまたいずれ議論をする場があると思いますので譲りたいと思います。 さてそこで、交付税の基準財政需要額算定の大きなファクターになっております単位費用問題について、もう余り時間がありませんから、二つに焦点を絞って質問をしたいと思います。 一つは、清掃費、ごみ処理等し尿処理の関係でいいますと、車の台数が減って、それに連動して従業員の数が減っている、こういう単位費用のデータがあるわけなんでありますが、これはなぜそういうことになったのかということが一つ。 それからもう一つは、老人保護費の関係でいいますと、先ほど国保問題についていろいろ議論がありましたが、かなり因果関係を持つと思うのでありますが、特に養護老人ホームあるいは特別養護老人ホーム、標準団体の入所者の数というのが、これはどういうことなのかよくわかりませんが、昭和五十七年をピークにいたしましてずっと下がっている。しかし、単位費用総体の金額でいうと若干ずつふえているわけですね。ですから、これは計算の仕方が素人にはよくわからないからこういうことなのか。端的に言いますと、養護老人ホームは昭和五十七年、入所者の数は五十二で計算をしていた。平成元年度はそれが三十九になる。特養でいうと、五十七年が六十七で、平成元年は四十九。相対的にこの種の入所対象のお年寄りというのがどんどんふえているにもかかわらず、単位費用で人数をこれだけ急速に落としていく理由みたいなものが何かよくわからないのです。この二つについてまずお答えをいただきたいと思います。
○紀内政府委員 まず、清掃の方からお答え申し上げます。 清掃費の単位費用の算定に当たりましては、昭和六十一年十一月に閣議決定されました第六次の廃棄物処理五カ年計画、昭和六十一年度から平成三年度まであるわけでございますが、これに基づきまして標準団体の行政規模を設定して所要経費の積算を行っております。経常経費につきましては、業務の実態を勘案して、ごみ、し尿の収集等の業務の一部を民間委託で行うという形で積算をしております。平成元年度におきましては、交付税積算上の委託率が厚生省の調査による実態と比べまして著しく低いということにかんがみまして、標準団体においてごみ収集車及びし尿収集車それぞれ一台ずつを直営から委託へ振りかえるということにいたしております。その結果、標準団体のごみ収集職員、し尿収集職員、それぞれ二名ずつが減となっております。なお、ごみ処理場の職員数につきましては、これも実態を踏まえまして二名増員をいたしております。もちろん、これに伴って、委託費に振りかえて委託費の方では十分な措置をしているわけでございます。その他、人件費の上昇とかあるいは消費税の影響とか、そういうものを積算いたしました結果、単位費用はごらんいただきますように四・七%の増という姿に相なっております。 それから、老人保護費につきましては、措置者の数の標準団体における数、これは従来どおり国の予算上想定されている措置費から費用徴収額を控除いたしまして、それを国の予算上の措置費単価で割り返した人員を基礎として算定する。もう少しわかりやすく申し上げますならば、総体としての措置費、それには費用徴収を行ってそれによって賄える分があるわけでございますが、それは実は公費のカバーする領域ではございません。したがって、その部分は交付税の算定上は除外して計算しなければいけないわけでございますが、これを単位費用の積算上特定財源として控除するというやり方をとらずに、措置人員を同じ割合だけ圧縮する形で計算をしております。交付税の算定上の計算の過程の問題にすぎないわけでございますけれども、結果として単位費用にあらわれる姿は、特定財源として控除して、つまり予算上の措置人員を標準団体に置きかえてそこから特定財源を控除してやった場合と結果は同じになります。ただ、計算の過程の問題とはいえ、おっしゃるように措置人員が減少するかのごとく見えるのはちょっと不思議な感じもいたしますので、さらに工夫を加えてみたい、このように考えております。
○中沢委員 今、清掃費と老人保護費についてお答えをいただきました。実態から見て委託がふえているので、台数を減らして委託費をふやした、委託費についてはそれじゃどれだけふやしたのか改めて聞いておきたいと思うのです。 それからもう一つは、養護にしても特養にしても入所者の数が実態とは違って、計算の過程としてそういうことがあるのだということは解説をされたらわかりますけれども、正直言ってそれでなくても大変難しい単位費用問題、そういう解説を聞かなければよくわからないというのはちょっとまずいと思うのですよ。だから、専門家だけがわかっていてもやはりこれはちょっと問題がありますから、少なくとも国会で議論する我々も含めて、大体この数字を見ればなるほどなということがわかるように計算方法もこの際変えるということを検討してみてはいかがか。 それから、もう一つ関連して、労働時間短縮等の関連でいいますと、いよいよ本格的に土曜閉庁に入ってきているわけですね。今度の平成元年度でいいますと、その種のことが全くカウントされていないと思うのです。されていれば別でありますが、私は全くカウントされていない。しかし、これは大変大きな問題でありまして、本来であれば平成元年の単位費用に、そういう労働の実態が大きく変わった、あるいは変わりつつある、したがって単位費用についても私はそういう実態を反映すべきだとは思うのです。しかし、もう既に平成元年度の予算が上がってしまった。交付税法は今議論しておりますけれども、物理的に今直ちにそれをやれと言うのはなかなか難しい、現実的には僕もそう思わざるを得ない。であれば、百歩譲ってこの際、財政局と行政局の公務員部含めてやはり労働時間短縮、土曜閉庁、実態としては各自治体では福祉、現業でいいますと、自治省のいろいろな、僕流に言えば悪い指導がいっていますけれども、定員をふやさなければ住民サービスは維持できないのですよ。これは当たり前の話だと思うのです。ですから、そういう新しい実態をきちっと正確に把握をして、この際平成二年の単位費用について言いますと、財政局と行政局の共同作業でそういう問題について専門的に検討する、こういうことをひとつぜひやってもらいたいと思いますが、そのことも含めてお答えしてください。
○津田政府委員 老人保護等の措置費の措置人員等の計算の過程でございますが、最終的には私ども間違いないと思いますが、なかなか一般的にわかりにくい計算過程になっておるわけでございますので、この積算基礎の表示の方法につきましては今後わかりやすい方向で検討してまいりたいと存じます。 それから土曜閉庁の問題でございますが、御承知のとおり現行の予算定員の範囲内で実施すること、またそのほか工夫するというような基本方針となっておるわけでございますので、本年度土曜閉庁導入に伴います単位費用の積算というものについては行っておらないわけでございますが、土曜閉庁の実施の実績などを見てまたそれぞれ、これだけの問題ではなくて、毎年決算との対比、人員等については私どもチェックしておるわけでございますので、この問題も含めて、今後におきまして実態との整合性というものを考えてまいりたいと思います。
○中沢委員 今局長の方から特に土曜閉庁に関連をしてお答えがありましたけれども、きょうは公務員部長も来ておりませんが、いずれにしても、これは全国的に国の公務員も含めて大変な問題だと思うのです。ですから、相当真剣に受けとめて、ひとつ積極的に内部検討を進めていただきますように改めて要望しておきたいと思います。 さて、もう時間がなくなってまいりましたので、最後の質問について申し上げたいと思います。 委員会が開会されるたびに、私は北海道の夕張の出身でもあるということを含めて、交付税の補正問題、とりわけ人口急減補正について指摘をし、あるいは質問をしてまいりました。端的に言いまして、六十二年度から人口急減補正が省令でもって実施をされた。そして六十三年度も制度的に大分手厚くしていただいて実施をされている。これはもう大臣も局長も十二分にその辺の経緯については御承知だと思います。 特に六十三年度でいいますと、全国で人口急減補正の対象になりましたのは三十三団体、交付税上の基準財政需要額に算定をしていただいた金額は十二億九千六百二十八万円。内容でいいますとそのうちほとんどが北海道でありまして、北海道が十八団体、七億八千万強。これは先ほど来いろいろ議論がありましたように、北海道でいえば産業構造の転換という国の政治のひずみを集中的に受けて、石炭にしても造船にしてもあるいは農村部にしても大変な被害を受けて、結果的には人口が急速に減っている。それはさまざまな補正、例えば産炭地補正なんかありますけれども、それでもなかなかカバーがし切れない。そこで六十二年、六十三年と続いたと思うのです。ですから私は、そういう趣旨に立脚をいたしますと、省令事項ではありますが、あえて六十四年度についてどういう考え方でこの人口急減補正をやろうとしているのか、ひとつ具体的な内容も含めてお聞かせをいただきたいと思います。
○津田政府委員 御指摘の投資補正三、いわゆる短期急減補正は六十二年度限りの単年度措置として新設したわけでございまして、産業構造の急激な変化、炭鉱あるいは造船地域、その地域におきます緊急の需要を見込んだところでございます。平成元年度の普通交付税算定方法につきましては今後具体的に検討してまいるわけでございますが、この問題につきましては、人口急減団体の財政運営に支障がないようこの存続というものも十分頭に置きまして検討してまいるわけでございます。 ただ、附則で措置をしておって、いわゆる恒久的な安定的な制度とすべきではないかという御意見でもございますが、この人口急減団体に対する財政措置というものは、私どもの測定単位は国勢調査人口によっている、そうすると、人口の減少している団体はもとの要するに減る前の数値というものが使えるというような、通常の計算におきましても若干有利な計算にもなっておるかと思います。さらに、人口急減補正等の激変緩和措置が設けられておるわけでございます。そういう意味におきましては、安定的な意味での中期的な観点というものは今までの措置でやっておるわけですが、産業構造の急激な変化という事態がございましたので、臨時応急の措置として講じておったわけでございまして、ちょっとこれは恒久化するような性格としましては、基本的な国勢調査人口によるあるいは現在まであります人口急減補正との関連等も十分慎重に検討してまいらなければならない問題かと存じます。
○中沢委員 時間が参りましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
○小澤委員長 次回は、明十六日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十三分散会