大蔵委員会 第13号
- 発言数
- 125 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/06/21
会議録
○中西委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、信用金庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を求めます。村山大蔵大臣。 信用金庫法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○村山国務大臣 ただいま議題となりました信用金庫法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 中小・零細企業の長期・固定金利資金の借り入れ要望は従来から極めて強く、中小企業金融専門機関である信用金庫及びその上部組織たる信用金庫連合会としても、こうした要望に適時、適切にこたえていくことが喫緊の課題となっております。 このような課題に的確に対応できるよう、全国を地区とする信用金庫連合会について、長期資金の調達手段として債券の発行を認め、同連合会を通じ、中小・零細企業に対する長期・固定金利資金の円滑かつ安定的な供給を確保することとし、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして、御説明申し上げます。 本法律案におきましては、全国を地区とする信用金庫連合会について、大蔵大臣の認可を受けて債券の発行を行うことができることとし、あわせて債券発行限度額を出資の総額と準備金の額の合計額の十倍とするとともに、発行することのできる債券の種別や債券の発行方法を定める等、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、信用金庫法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○中西委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○中西委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案の審査のため、本日、参考人として全国信用金庫連合会会長山口勇君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中西委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 —————————————
○中西委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中村正男君。
○中村(正男)委員 おはようございます。 本題に入ります前に、一点だけ大蔵大臣にお伺いをしておきたいと思います。 本大蔵委員会も、この国会ではきょうが最後でございます。あす、百十四国会、延長を含めましてこの国会も幕を閉じることになるわけですが、その後、明くる二十三日には東京都議会選挙が告示をされます。七月五日からは通常の参議院選挙がこれまた告示をされまして、七月二十三日が投票日、こういういよいよ重大な政治日程が始まるわけでございます。 都議選もそうでございますが、とりわけ参議院選挙は、我々大方の野党の最大の選挙の争点としては消費税問題を取り上げております。しかも、二カ月半、三カ月になろうとしております実施後の状況を見まして、一部の手直しとかどうとかじゃなしに、この際これを廃止をすべきだというのが我々野党のこの参議院選挙へ臨む態度でございます。また、国民の皆様方のこの件に対する意思も、昨日の毎日新聞の世論調査の結果を見てみますと、いわゆる参議院選挙の争点の基準にするというパーセンテージは五七%でございまして、争点にしないというその基準は二四%にしかすぎません。争点の基準にするというその数字は、しないという数字を大幅に上回っておるわけでございまして、まさに参議院選挙は消費税が争点になり、消費税に対する国民の信任投票というふうに私どもは受けとめておるわけでございます。したがって、その選挙の結果、廃止を主張する野党が大幅に前進をする、そして非改選組を含めまして参議院の勢力が伯仲もしくは逆転するというのが今それぞれのマスコミの予測でもあり、大方の人たちの見方でございます。 そういう結果になった場合、この消費税については一体どういう扱いをされるのか、その点について大蔵大臣の考えをお伺いをしておきたい。いよいよ二十三日から都議選、参議院選挙が始まるわけでございまして、私どももしかと政府の責任者の答えを聞いた上で選挙に臨んでいきたい、かように思いますので、お聞かせをいただきたいと思います。
○村山国務大臣 消費税を含む先般の根本的な税制改革は、将来の国際化、特に高齢化の社会をにらみまして、これまでの所得課税に偏り過ぎる、そしてまた、個別消費税という世界の先進国では既にない時代おくれの間接税体系を直し、それによって租税体系全体としての不公平感を払拭しまして、所得、消費、資産、バランスのとれた租税体系を確立して、そして高齢化社会において、税制の面から活力を失わないように、そしてまた逆に、この安定した消費税収入、それから軽減された所得税税制、こういうものによりまして長寿福祉社会における歳入の基本構造にしたい、こういう雄大な構想を持って実施されたものでございます。 この改正案は、既に昨年の十二月、国会において国会の合意を見て成立したものであることは御案内のとおりでございます。したがいまして、既に国会の議決によりまして成立したものでございますから、廃止するというようなことは全然考えておりません。 ただ、この消費税は、いろいろな売上税その他の経緯を踏まえまして、簡素を選ぶか非常に厳密な意味の公平を選ぶかという点で、やはり簡素を中心にしたところはございます。ただ、この問題につきましては、消費者と事業者の間に意見の対立があることは御案内のとおりでございます。そして、それがどのような形で実現されるかということは、実施状況を見ないとわからぬところでございます。そして税制改革法十七条の第三項に、これもまた与野党合意の上でございますが、こういう点を見直しなさいという慎重な規定が入っております。したがいまして、法律の定めるところによってこの見直しは少なくともやらなければいかぬ、こう思っておりまして、それらの点を検証するに値するようなやり方でこの見直しをやってみたいということでございまして、政府の税制調査会の方に六月二十八日から勉強をお願いする、既にこういう運びになっておる、こういうことをつけ加えて申し上げておきます。
○中村(正男)委員 今、大臣がいみじくも、国会で決まったことであるからこれを廃止することは考えてない、こういうことを言われたわけですが、それを初めて争点にする国政選挙が今度の参議院選挙であるわけでございまして、その参議院選挙で廃止を最大の争点にしておる野党が大幅に進出したとき一体どうするのか、そうお伺いしておるわけでございまして、今のお答えは全く答弁になっておりません。しかし、負けることを想定したそんな答えは到底出ないというのは百も承知でございますから、この辺で終わりたいと思います。 大臣、参議院の方へどうぞ。 それでは本題の方に入らしていただきます。 まず、今回の信用金庫法の改正につきましては、私ども十二分に検討したわけでございますが、これからの金融の自由化、国際化が進展していく中で中小企業等のいわゆる安定的な長期低利の資金を確保するということは極めて重要なことでございますし、それに対応していく信用金庫の役割もまたそれなりに重要だと思います。したがいまして、今回資本金の十倍、二兆三千億円に上る金融債の発行については、これを了としていきたいと思っております。 しかし、そのことに関係いたしまして、この際、この協同組織形態の金融機関のあり方について大蔵省にお伺いをしておきたいと思います。 今も申し上げたように、これから金融諸制度が改革に向けて論議が大変進んでいくわけでございます。そういった全般的な問題はきょうは触れませんが、そういう論議の中で、いわゆる協同組織形態の金融機関、四業態があるわけでございます。言うまでもなく、一つは信用金庫であり、一つは信用組合、それから労働金庫、そして農林、あるいは農漁といいますか、そういう四つの業態があるわけですが、これから金融諸制度が大きく環境の変化で変わっていく中で、この四業態が一体どういう位置づけにあるのか、私はその存立意義というのは十分成り立つというふうに考えておるわけですが、その辺をまずお伺いをしたいと思います。
○平澤政府委員 今委員がおっしゃいましたように、いわゆる協同組織金融機関の存立の意義は今後とも十分にあるというふうに考えておるところでございます。先般、金融制度調査会の中に金融制度第一委員会というのをつくりまして、そこでこの協同組織金融機関の問題につきまして突っ込んだ御議論をいただいたわけでございますけれども、その結果お出しいただきました中間報告にも、まさにその点が触れられているわけでございます。 その存立の意義を少し申し上げますと、やはり協同組織の金融機関でございますから、互いに知り合った中で業務を行うということになります。そうしますと、どうしても地縁、人縁というのが存立の基盤になるわけでございまして、したがって、そういう中でサービスを行うということは、やはり利用者のニーズを的確にとらえてそれに適時適切に金融サービスを提供していくということが可能な仕組みであるわけでございます。 それからまた、そういう中で、特に資金の貸し手である金融機関とその借り手であるいわゆる資金の調達者、そういう人たちとの関係も非常に密接でございますから、いわゆる信用不安、信用リスク、取りっぱぐれとよく言いますが、そういうこともほとんど起こらないわけでございまして、そういう意味で金融機関としての経営基盤もきちっとしているということになろうかと思うわけでございます。 したがって、このような協同組織の金融機関は、最初に申し上げましたように、今後とも十分に金融の自由化、国際化の中で役割を果たしていくというふうに考えておるということでございます。
○中村(正男)委員 その存立の意義は十分にある、こういう答えでございますが、大変激動していくこの金融情勢でございます。各機関の意見なり意向というものを、第一委員会の論議が進んでいく過程において大蔵省としても十分聞き、対応してもらいたいということを申し上げておきたいと思います。 そこで、これはそういったそれぞれの機関の問題でもございますし、同時にまた、我々はその存立の意義が十分ある、こういうことを認識しておりますが、その存立を危ぶませるといいますか、そういう状況がやはり最近かなり顕著にあらわれてきております。 それは、それぞれの大手銀行、都市銀行、地方銀行、そしてこういった協同組織機関、まあ一応の役割分担あるいはテリトリーというのがございますが、そこには相互に参入してもそれはいい、参入を防げないということになっておるわけですけれども、大きな方が小さな方に対する参入といいますか、それが非常に際立ってきているのじゃないか。とりわけ個人ローンに対して最近大手の銀行は、本来の企業なり産業に対応するというのが、この金余り現象でございますし、それぞれ企業自身が財テクあるいは企業金融をやっておりまして、そういう意味合いではかつてのような大手銀行の役割がだんだん変わってきておりまして、それを個人ローン、個人金融の方にシフトしてきている。それによってこういった四業態の協同組織の金融機関が、とりわけ個人を対象に業務をやっておるところが非常に侵食される。一方の公的資金の面も個人金融に対しては大変枠が拡大をされてきておりまして、公庫を初め三つの公的資金を仮に個人住宅の資金として借りる場合、最高四千万円くらいまでは借りられる状況にある。大手からは攻められる、公的な金融機関からの攻勢もあるということで、こういった協同組織機関が大変苦境に立っておるのじゃないか。 そういったことについての認識と、特に大手銀行の個人ローンに対するシフトというものについて、何らかの規制といいますか制約というものは考えられないのか、その点をお伺いしたいと思います。
○平澤政府委員 今お話がございましたように、最近、ここ数年でございますが、金融が急速に緩和してまいっております。したがいまして、我が国の金融資産の積み上がり方というのは非常に大きいわけでございます。そういたしますと、どうしても各金融機関に貸し付け用の余裕資金がたまってくるということになりますので、おのずからその資金をいろいろなところへ貸していくという力が加わってくるわけでございます。そういう中で、ここ数年でございますけれども、都市銀行等の大きな金融機関が中小企業金融なり個人の消費者ローン等へ急速に入り込んできていることはまさにおっしゃるとおりでございます。 ただ、これは、金融機関の立場から離れまして、逆にお金を借りる中小企業なり消費者個人の立場に立ちますと、競争が行われてその中で借りるわけでございますから、そういう人たちにとっては非常にプラスになる面はあるわけでございますが、しかし、そのような大手の金融機関が力に任せて貸し込んでくるということで、結果的に中小金融機関の経営が非常に苦しくなるということはやはり問題があろうかと考えるわけでございます。 ただ、ここ数年の様子を見ますと、そのように大手がいろいろ入ってきておりますけれども、信用金庫等の中小金融機関はまたしっかり営業しておりまして、個人ローンあるいは中小企業向けローンの残高は年数%の割合で伸びております。したがいまして、大手の金融機関が入ってきた中で、地縁、人縁等を基礎に置いたこういう金融機関がその特色を生かしながら、まさに、存立の基盤と先ほどおっしゃいましたが、そういうものを生かしながら経営をやっているというふうにも考えられるわけでございます。 これは外国の例でありますけれども、アメリカでもいわゆるリージョナルバンク、地方銀行と言っておりますが、これが非常に経営状態がいいわけでありまして、やはり地域に密着してきめ細かいサービスを行うという中で生き抜いてきているという事例であろうと考えております。そういう中で協同組織金融機関も同じように今努力しているということでございます。
○中村(正男)委員 次に、こういった四業態の金融機関、中小企業なり零細企業あるいは個人に対する金融、それが主たる業務の内容だと思うのですが、それらはいずれも地区、地域、こういうものが一つの基盤だと思うのですね。ある意味ではそういう狭い範囲の地域金融という面の役割を担ってきたと思います。 ただ、これからの地域金融という視点で考えるならば、いわゆる地域開発金融ということもどんどん拡大をしてくると思うのです。その場合、地方銀行なり都市銀行が、これまたそれなりにみずからの業務、こういう考え方で当然のことながら対応すると思うのですが、冒頭申し上げたように、この四業態はそれぞれがやはり地域に根差したそういう中小金融機関であるわけですね。そういう役割を考えますと、そういう地域開発型の金融には、おまえら小さな金融機関なんだから余り携わるなというわけにはいかないんじゃないか。第三セクター方式でのいろいろな開発が行われる、それにもどんどんこういった四業態の金融機関が参画をしていくことによって、経営基盤の安定なりあるいはまた地域開発に寄与するということにもなるわけですね。 そういったことに対してはこの四業態の役割というものはどういうことなのか、これまた明確にひとつ考えをお聞きしたいと思います。
○平澤政府委員 今、委員がおっしゃいました地域開発金融についてでございますが、いわゆる地方団体あるいは各種の第三セクター等に対しての融資を指しているというふうにいたしました場合に、現在でも信用金庫その他には、一定の範囲で、総貸し出しの二〇%までこういうところへの融資が認められているわけでございます。枠はまだかなり余っております。したがって、この枠を今後どのように考えていくかという問題もあろうかと思いますが、ただ、そのような方面にかなり積極的に貸していきますと、協同組織の金融機関としての性格が徐々に薄れていくという点が大変頭の痛いところでございまして、その辺、どのあたりで協同組織性を維持しながらかつまたそのような地域金融に組合等がやっていくかという点については、今後とも非常に大きな検討課題であると考えております。 したがいまして、現在、先ほど申し上げました金融制度調査会の中の金融制度第一委員会、ここで具体的な問題を今後検討しようというふうになっておりますので、こういう問題もあわせて検討してまいりたいと考えております。 ちなみに、地方銀行それから第二地銀協加盟銀行等も、地域金融、地域開発金融が非常に重要であるということで、今度金融制度調査会の中にそのための委員会も設けましたので、あわせてそこでも並行的にその問題を検討していくということになろうかと考えている次第でございます。
○中村(正男)委員 地域開発型の金融ということになりますとそれなりに規模も大きくなってくるわけでございますから、それに対応していこうと思えば中小金融機関そのものの体質の強化を図っていかなければならない。流れとしては、今中小金融機関の再編あるいは合併等々が大変進んでおるわけでして、そういう地域のニーズまたは金融機関そのものの取り組む対応等々を考えますと、これは広義に解釈をして、従来の個々の企業融資ということじゃなしに、そういった地域開発型の金融も、員外範囲の中、今二〇%の範囲の中でございますが、可能なように大蔵省としてはぜひリードしてもらいたいということを申し上げておきたいと思います。 それから、その次の問題は、そういった四業態は、営利を目的にしない、原則としては非営利的な活動をするという意味合いで、現在まで税制上の恩典といいますか、一般の銀行に比べますと税率面でこれが恩典を受けております。いろいろ業務の範囲が拡大をしていき、その他の金融機関、株式会社組織の金融機関との同質化がある程度進むこともやむを得ないのじゃないかと思うのですが、この機関の持つそういった、対象が中小中心であるということを考えますと、現在の税制上の恩典というのは残していくべきだと私は思うわけですが、これについてもぜひひとつお聞きをしておきたいと思います。
○平澤政府委員 いわゆる協同組織金融機関に対する税制の問題でございますが、税制の問題ですので本来は税制調査会で御議論なさるべき課題であると考えております。 ただ、我々金融行政を担当している者といたしましては、引き続きこのような恩典は存続してもらいたいというふうに願っているところでございます。
○中村(正男)委員 次に、四業態のうちの一つであります労働金庫の問題について、基本的な考え方をお聞きし、同時にまた私の立場から一、二要望しておきたいと思います。 一つは、労働金庫そのものの性格、位置づけでございます。戦後、大変国民生活が苦しい時代、また資金的にも日本全体として逼迫しておった時代等々と今日とは、言うまでもなく状況が変わってきております。かつての労働金庫のイメージは、労働組合の闘争資金を賄うためにあるとか、あるいは生活資金が中心であるとか、そういう見方が大勢であったと思うのです。しかし、今日はそうしたことからいわゆる生活福祉あるいは生活文化の向上という面で、労働者金融という形で、労働者といいますか、勤労者といいますか、広く一般国民を対象にした非営利的な金融機関、私はこういう位置づけに変わっておるのじゃないかということをぜひひとつ認識してもらいたいというのが一点であります。 そこで、今回全信連に債券の発行が認められました。これは約二十年越しの念願がかなったということで、大変信金の皆さん方喜んでおられるわけですが、労働金庫も同じように労金連をつくってこういった要請を今日まで続けてきたと思います。それが今回見送られたということについて、その理由、それからそれを認める場合の労金側の体制、どういう体制に持っていけば、体制が確立されれば信金連と同じような扱いをされるのか、その点をお聞きしたいと思います。
○平澤政府委員 労金連に債券発行を認めるかどうかという点につきましても、金融制度調査会の第一委員会であわせていろいろな角度から検討したわけでございます。その結論といたしましては、今委員がおっしゃいましたように、将来の方向は別といたしまして、少なくとも現段階ではまだそのための基盤が十分ではないのではないかということが結論となったわけでございます。ただ、したがって労金連に債券発行は現段階ではということでございますけれども、おっしゃるように世の中が変わってきておりますから、その意味ではその他の機能を考えていった方がいいのではないかということから、窓販なり公共債のディーリング、外為業務等については今後進める方向で進めてはどうかというふうに示されているわけでございます。 そこで、現段階での基盤がといいますのは、一つは、発行者はかなりの程度の大きさ、あるいは資産の健全性を持っておりませんと、仮に債券を発行しましても債券の値崩れ等が起こります。そうしますと、どうしても発行の利回りが高くなるという問題もあるわけでございまして、長期で低利の資金を調達するというそもそもの目的が達せられないことも起こるわけでございます。特に、最近は発行した債券が海外へも流通いたしますので、そういう中でこの問題は十分に検討していく必要があるということでございます。 ちなみに全信連と労金連の規模を比較いたしますと、全信連は十兆円の現在資金量がございますが、労金連は二兆弱、五分の一でございます。それから自己資本の額は、全信連が二千六百億を超えておりますけれども、労金連の方がその十分の一しかない。資金量は五分の一、自己資本はその十分の一ですから、やはりそういう点を考えましても、現段階では発行というのはなお問題があるという結論に至ったわけでございます。
○中村(正男)委員 そこで、労働金庫の力をつけなければならぬ、体制をよりきちっと整備をしていかなければならないということ、それから、今おっしゃったわけですが、債券発行の目的という面でいま一つ労働金庫の現状とそぐわないのではないかということ、この二つからいたしましても、いわゆる労働金庫の制度の改善は、これからの審議の中で大蔵省としてもぜひひとつ積極的にリードしてもらいたいと思うのです。 確かに今ディーリングの問題とかあるいは外国為替の問題とか、他の三業態と同じようにできるだけしていこう、こういうことについては我々としてはそれなりの評価をしております。ただ、残念ながら、基本的な性格、位置づけとして、個人に限定するというのは労働金庫の最大のネックになっている。したがいまして、一つは今の二〇%の員外貸し出し、この枠を広げてもらいたいわけですけれども、それがすぐに可能でなければ、現状の員外貸し出しの枠の中で、例えば労働金庫が設立をした関係関連会社に対する貸し出しとか、それから労働組合、生活協同組合その他労働者の団体によって設立された株式会社、最近労働組合もかなり事業に意欲的でございまして、いろいろな福祉関係の施設だとかいうものを積極的に拡大していこう、それが広く勤労者のニーズにこたえることになる、これはどこの労働組合の運動方針を見てもらっても、そういうことは必ず載っている、こういう時世になってきているわけですね。そういうことになりますと、やはり労働金庫としては、一体のものですから、そういったところに対する貸し出しということをぜひやらせてもらいたい、こういうことが強いと思うわけです。それらについてのお考えをお聞きしたいと思います。 当然のことながら、先ほど申し上げました地域金融との関係で、第三セクター等に対する対応もこの中でぜひひとつ検討していただきたいということ。それからもう一つは、個人の員外貸し出しの枠が現行一人当たり百万円の限度ですね。これがやはり一つのネックになっておりまして、これは信用金庫なんかは五百万円まで枠が拡大されている。せめて同じような枠にまでこれを広げてもらえないか、こういったことが労働金庫の体質強化に大変つながっていくと思うのです。それらについてお答えいただきたいと思います。
○平澤政府委員 先ほども御説明申し上げましたように、現在金融制度調査会でこの問題について議論を始めたところでございます。先般出ました第一委員会の中間報告におきましても、一部を読み上げてみますと、「協同組織形態の金融機関のあり方について」という中間報告でございますが、「業務範囲の具体的な取扱いについては、今後の具体的事項の審議の中で検討を行うこととする。」というふうにはっきり書いております。したがって、そういう中で、各方面の御意見も十分伺いながら順次答えを出していきたいと考えております。 まさに委員のおっしゃいますように、会員の金融ニーズその他は急速に変化し、かつまたニーズも多様化してきておりますので、それに金融機関が対応できないということになりますと徐々に時代の流れから取り残されるということもあるわけでございますので、そういう中で検討しつつ、適切と判断される場合には弾力的に対応した答えをこういう調査会の中から出していけたらと考えておるところでございます。 ただ、あくまで協同組織の金融機関でございますから、どんどん業務を全く自由な方向に持っていってしまいますと、協同組織性というのはそれに反比例して薄まっていってしまって、結局最後は普通の株式会社の金融機関と同質化してしまうということもあり得るわけでございます。その中でどのように協同組織性と今の新しいニーズヘの対応ということを調和させながら答えを出していくか、その辺が難しいところでございますけれども、調査会で十分検討してもらいたいと考えている次第でございます。
○中村(正男)委員 そのことはわかるわけですけれども、先ほども申し上げたのですが、株式会社組織の金融機関がこういった協同組織機関のエリアに対してどんどん入ってきている、ところが逆に、協同組織の方からはそういったところに対しては率直に申し上げて手が出せない、しかも二〇%の枠というのがございますし。だから、どんどん枠を広げていくと同質化してしまうという指摘なんですけれども、そういった員外貸し付けの枠が厳然とある以上、私はそれはもう根本的に同質化というのはあり得ないと思うのです。むしろその二〇%の枠の中は、ある程度それぞれの機関の自主的な判断、運営に任せてもいいのではないか、またその方がより活力が出てくるのじゃないかというふうに思いますので、これはこれからの第一委員会の論議になろうと思いますが、ぜひ大蔵省としても理解をいただきたいと思います。 最後に、そういった総合的な労働金庫の体制整備強化ということについて、結局合併問題がございます。その前に、やはり労働金庫をきちっと育成する、あるいはそういった例えば合併問題にも理解を示すということになると、それはいささかまずいのじゃないか、端的に言うならば、名前が労働金庫とある以上、体制内金融機関じゃないというふうな、そんな極端な見方、偏見もあるのじゃないか。むしろ中小の他の金融機関と同じ条件のもとに同じ目的でやっているんだという認識を、大蔵省なり金制の委員の皆さん方にぜひわかってもらいたいと私は思うわけでございます。 そこで、合併問題はきょうは答えはいただきません、またいただける今の時点ではないと思うのです。したがって、合併をなぜ求めておるのかということを二、三申し上げて、ぜひひとつ理解をしてもらいたいと思います。 一つは、この秋には労働戦線が、労働組合が大同団結しナショナルセンターが一本化する。当然のことながら、労働者福祉に対する一元的な取り組みがかなり拡大をされていく、これが一つ。 それから、現在でも労働組合の組織上、例えば一つの大きな産業別組織がある、本部は東京にあるけれども各単一組合なり支部は全国に点在している。しかし労働金庫そのものは四十七都道府県にあるわけでございまして、そこにはかなり業務量の差等によって個々の対応条件に違いがある。労働組合そのものの組織は一本でありながら、組合員は同じ資格を持ちながら、そういった労働者福祉に対する対応に差があるというのは、組合運営上もやはり問題があるわけでございまして、これが一つの課題だと思います。 それから、何回も申し上げておりますが、金融環境が大きく変わっていく中で、ぜひこの労働金庫というものに対する体質強化を図っていかなければならぬ、経営の効率化、そういった面での合併問題だという理解をしてもらいたい。今労働金庫の側でも具体的な論議が進んでおりますが、仮に統合ということになりますと、小さな単位の合併は今でも法律上認められておるわけですから問題ないのですけれども、そういったことを考えているのじゃない、やる以上はやはり日本列島全体を一元化する、そういう統合を労働金庫側は意思をまとめてこれからのそういった審議に対応していこうというふうにしております。したがいまして、ぜひひとつ関係機関の意見というものを大蔵省としては十二分にお聞き取りになって第一委員会への対応をしていただきたい。これは要望として申し上げておきたいと思います。 きょうは労働省からもお見えいただいております。先般労働省に対しても、私ども、労働金庫の制度改善の問題、全国統一の問題で要望書を差し上げております。大臣あてに出しておるわけでありまして、今までの論議をお聞きになって、労働省としてはそれらに対してどういうお考えをお持ちなのかお聞きをして、終わりたいと思います。
○澤田説明員 お答え申し上げます。 今まで先生のお話を聞いておりまして、まず労働金庫の業務範囲の拡大につきましては、金融制度調査会で今後引き続き具体的な検討がなされるということでございますので、私どもは大蔵省と十分協議しながら、労働金庫が勤労者福祉のための金融機関であるという機能が本来的に十分発揮させられるような形になっていくよう努力していきたいというふうに考えております。 それから、全国一本化の問題につきましては、現在、労働金庫業界内部で御議論されている段階でございまして、私どもその行方を十分見守っていきたいということでございます。
○中村(正男)委員 終わります。
○中西委員長 沢田広君。
○沢田委員 本日は、大変お忙しい中、全国信用金庫連合会の会長さんにおいでをいただいております。 今日、金融自由化が非常に激しく進展をする中、そしてまた都市銀行その他金融機関が多数ある中で、経営の環境は大変問題の多いときであります。経営状況その他を見ますと、着実に会員の増数、あるいは預貸率の問題等々のこともありますけれども、信用金庫がこういう日本の金融条件の中において今後どうあるべきかというものを、信用金庫の立場から、この大蔵委員会において、また大蔵省に対する注文がありましたら、あるいは我々大蔵委員に対してこうあつてほしいという要望があれば、あるいはまた我々の方からも苦言を申し上げるかもわかりませんが、そういう立場で若干御意見を承りたいと思います。 なお、週休二日制についてはどういう状況で運営されているかということも一言つけ加えていただきたいと思います。 なお、念のためですが、中小企業というものは、今も話題が出ましたが、労働金庫は労働金庫としての特性をどう生かすか、都市銀行のまねをしてもまねができるわけではないのでありますから、労働金庫は労働金庫の特性を生かす、信用金庫は信用金庫としての役割をどういうふうに特徴づけて生かしていくか、それぞれがそれぞれの金庫、あるいは農協も同じでありますが、そういう立場でみずからの知恵と創造性を生かしながら、それぞれの分野にその特異な存在としてみんなに信頼されるようなやり方が求められているというところに、ただ一般的なやり方を普及しても、これは大企業に中小企業が太刀打ちするようなものでありますから、そういう立場に立って、私の意見も若干つけ加えましたが、信用金庫法の今回の改正の意味を含めて御意見を承れれば幸いだと思います。お願いいたします。——山口さん、聞こえましたか。
○山口参考人 全国信用金庫連合会の会長の山口でございます。どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。なお、今後は全国信用金庫連合会を全信連というふうに略称をさせていただきますことをお許しいただきたいと思います。 ただいま沢田先生からの御質問にお答えを申し上げたいと存じます。 信用金庫を初めとする協同組織金融機関のあり方に関しましては、金融制度調査会から金融自由化が進む中でも協同組織金融機関の存在は必要であるとの御報告がなされており、金融自由化へ対応する課題もまた示されているわけでございます。これを私どもは重要な指針と受けとめまして、経営の一層の合理化、効率化に取り組むとともに、金利リスク等各種リスクの増大に対応いたしましてリスク管理体制の強化に努めまして信用維持を図っていくことが重要な課題というふうに考えております。 さらに、信用金庫は地域の中小零細企業や国民大衆のためになくてはならない金融機関として、多様化、高度化するお客様のニーズにこたえていくことが何よりも必要であり、金融機能や相談機能、そうしたサービス機能の強化に努めてまいりたいと考えているわけでございます。 それから、第二点の週休二日制のことに関しましてお答えを申し上げさせていただきたいと思います。 御承知のように、二月から実施されました金融機関の完全週休二日制につきましては、おかげさまでお客様との間に何らのトラブルもなく、また機械化対応も順調に進んでおりますので、全体としては円満に運営されているのではないかというふうに考えております。ただ、ごく一部の金庫にありましては就業規則変更の手続が済んでいないやに聞いているところもございますけれども、この点に関しましては、個々の経営の問題ではありますが、私どもといたしましては、職員の理解と協力を得て一日でも早く手続を終えていただくことを期待しているような次第でございます。 以上でございます。
○沢田委員 私の与えられた時間は三十分でございまして、わざわざおいでをいただきながら余り細かく進めていくわけにはまいりませんが、では、もう一言だけ、簡潔なお答えであったものですから。 お聞き取りにくかったらどうぞ遠慮なしに、この点わからなかった、そう言っていただけば、別に特別がたがた言うほどあれじゃありませんので、社会党だからといってそうではありませんから、安心して、この点わからなかった、そう言ってもらいたいと思うのです。 長年の願望であった債券の発行に対する見通しはどんなふうに受けとめておられるでしょうか。聞き取れましたか。——では、お答えをいただきたいと思います。
○山口参考人 御承知のように、私ども信用金庫の使命といたしまして、お客様からの長期資金需要というものが非常に多いわけでございます。各種金融機関の中でも私ども信用金庫におきましては中小企業貸し出しの比率は非常に高いわけでございますけれども、しかし、そうした中でも、こうした金融緩和の時代であるにもかかわりませず、お客様としては長期借り入れの機関が充足をされていないというような方々もたくさんあるわけでございます。そういう方に対しまして、全信連が安定した資金を調達することによってそれにおこたえしていきたいというふうに考えているわけでございます。 幸いにしてもし債券発行をお認めいただけるようなことになりますならば、それぞれの準備等もございますし、少なくとも半年やそこらは準備期間に費えるのではなかろうかというふうには考えておりますけれども、できるだけ早急にその実現方をお願い申し上げまして、答弁にかえさせていただきます。
○沢田委員 きょうはまたお忙しい中をおいでいただきまして、もう少しいろいろ聞きたいのですが、当局の方に聞く分がありますので、また別な機会にひとつお願いをいたします。 わざわざこんなために来てもらったのじゃ申しわけないような気もしますが、時間の関係もありますので、ひとつ御勘弁をいただきたいと思います。どうも御苦労さまでした。——聞こえましたか。どうも御苦労さまでした。お引き取りいただいて結構です。どうもありがとうございました。今後一層御健康に留意して頑張ってください。
○中西委員長 山口参考人、御苦労さまでした。どうぞお引き取りください。
○沢田委員 今の問題を今度は銀行当局から考えますと、今の経営的な、確かに去年から見ると、ちょっとここにもメモしておりますが、貸し出しあるいは預金については若干数字が違う面もありますが、会員数については非常に伸びて七百万を超えて七百八万ぐらいになっておりますし、それぞれ前進はしていると思うのですが、ただ、この程度の微増あるいはこの程度の変動で、果たしてこれだけ激変をしている経済界の中において有効なものになるかどうか。確かにふえてはいる、健全化についても幾らかずつは進んでおる、しかしながら、全体的な動きの中における、新幹線が走っている中に鈍行が走っているような印象も受けかねないというふうに思うのでありますが、経営の健全化、効率化については当局としてはどのように指導をされるつもりなのか、お伺いをいたしたいと思います。
○平澤政府委員 信用金庫を初め中小金融機関の経営の健全性確保につきましては、大蔵省といたしましてもこれまで非常に精力的に努力してまいったところでございます。そういう中で、信用金庫の経営におきましては、私はほかの金融機関に比べまして十分に健全性を確保しつつ経営をしていただいているというふうに考えているところでございます。 それはなぜかと申しますと、やはり協同組織金融機関でございますから、組合員、信用金庫の場合は会員でございますが、互いに十分知り合った中できめ細かいサービスを金融機関が提供し、お客の方も自分たちのニーズをそういう意味では十分に提供してもらっているという中でのつながりでございますので、そういうものが根底にある経営、地縁、人縁が基盤にある経営ということで、いろいろな金融の大きな変革の中でも着実に営業を伸ばしているということでございます。今後とも、そういう点での信用金庫等のメリットは十分に生かしながら対応してもらいたいと考えている次第でございます。
○沢田委員 平澤さん、今度おめでとうございます。銀行局長として答えるのは最後になるわけでありますが、これで答えれば用が足りたというわけではなくて、事務次官になりましても、これは公務員としては最高の地位を占めるわけでありますから我が意を得たりという感覚であろうと思いますが、ますます御奮闘をいただきながら、野党の声も十分よく聞いてもらうようにひとつお願いをいたしておきます。健康に留意して御奮闘ください。 そこで、銀行局長としてまたお願いしますが、現在、全国の信用金庫は、これは平成元年のでいくと、預金が六十四兆、貸出金が四十五兆で、七〇%の預貸率です。五〇%ぐらいが労働金庫で、これも預貸率がその程度に低迷をしておる。全国の信用金庫の状態を見ると、あとは有価証券で、大きなものは国債だとかそういうものの運用、そういうことで、安全ではある、確実ではある、しかしながら、さっきも週休二日制もなかなかうまくいかないような面もあったようでありますが、果たして本当に利益というものが出てくるのか。役員も二千八百人ぐらいいるわけでありますが、そういうことで、言うなら働きがいというものが銀行経営の中として生まれてくるのかどうか、ちょっと疑問な点がなくはないのですね。 それから、不動産貸し付け等についても、まだ貸し付け分野から見るとそれに依存している面も多いということで、経営基盤としてこのままで、小口MMC、CDも小口化されるというような中で、果たして成長は考えられるのかどうかというふうに思っています。例えば、定期預金の中でMMCは三兆円ですね。定期預金が四十四兆円ある中で、自由金利の定期が五兆円、MMCが三兆円なんですね。預金が六十四兆円ある中で定期預金が四十四兆円ということで、その四十四兆円が貸出金の四十五兆円に当たっておる、こういうことですから、非常に健全的ではあるけれども、果たして銀行としての、金融機関としての利益というものは、これで職員を養っていけるのかという疑問、低賃金にならざるを得なくなるのじゃないかというふうな懸念もあるわけでありますが、その点はいかがでしょうか。 〔委員長退席、大島委員長代理着席〕
○平澤政府委員 今委員の御質問の第一の点でございますが、いわゆる預貸率でありますけれども、都市銀行が六九%でございます。そういう中で信用金庫は七〇%ということであります。したがって、おっしゃるように残りの三割は有価証券その他ということでございます。最近、すべての金融機関につきまして、都銀から信用金庫まで金融が非常に緩んできておりますので、預貸率は下がってきております。ただ、その分を有価証券運用ということで、そちらの方でも十分収益を稼ぐよう努力しておりますので、その意味では問題はないと考えております。 それから、利益の稼ぎの方は、預金と貸し出しとのさやでございますが、これにつきましても信用金庫が〇・七%ございます。第二地銀が〇・六、地銀は〇・二ということでございまして、そういう中で利ざやもほかの金融機関に比べてかなり高い。小口なものですから、ある程度利ざやを稼ぎませんときめ細かいサービスができないということも反映しているわけでありますけれども、しかしその辺もきちっとしながら効率的な経営をしているというふうに我々は考えているわけでございます。ただ、これは総体の姿でありますから、個々の信用金庫によっては問題のあるところもあることは事実でございます。
○沢田委員 大臣、きょうはまた大蔵の最後ですから、大蔵大臣またかわってしまうようなことはないだろうけれども、どうなるか今の情勢はわかりません。 これは信用金庫ばかりではありませんが、金融全般を見て、金融競争はこれからますます激しくなっていくわけですね。私は、激しくなっていかざるを得ない、アメリカなんかもどんどん倒れている銀行もあるくらいでありますから。それをカバーするために逆に金利のさやを大きくしなければならぬ、あるいは合理化をしなければならぬ、総体的にそう考えます。しかしまた競争が激しくなるのは必然ですね。ですから、その中の一つのリズムといいますか、定理ははっきりしておかないと、都市銀行と、弱小と言っては悪いですが、こういうふうなところとの競争能力、さっき申し上げたようなそれぞれの特性を生かしていく、そういう行政が今求められると思うのですが、その点については、これだけの都市銀行から各種の多様化された金融機関が散在しているわけですが、どういう基本的な考え方でこの国際状況の中で進めていくのか。 なお、念のためですが、資本率の増加の問題もこれからどういうお考え方で臨まれようとしているのか、あわせて大臣から総括的な金融行政についてのお答えをいただきたい、このように思います。
○村山国務大臣 御案内のように、日本の金融市場は近時急速に国際化あるいは自由化が進んでいるわけでありまして、その反映として日本の金融市場がこれだけ大きくなったということは刮目すべきことであろうと思っております。しかし同時に、それだけに競争は激しくなり、そしてまた金融機関については非常なリスクが出ているわけであります。しかし、非常に激しい競争関係でございますので、総体的に申しますと実体経済に対しては金利負担がだんだん少なくなる方向に動いているわけでございまして、それは結構なことだと思っております。 ただ、金融機関相互間の競争が激しいだけに、一つはリスクカバーをどうするか、自己資本をどうするかという問題が共通してありますほかに、それぞれの金融機関がだんだん自分の得意の分野を決めていくというふうになっていくのであろうと思います。しかも、最近は金余りの現象等もありまして、都市銀行が御案内のように中小企業の方に随分進出しておるわけでございます。それだけに、従来中小企業あるいは地元の金融に最も密着しておりました信用金庫でございますが、これは絶対量はふえてはおりますが、相対的に、中小企業に対する貸し出しのシェアといいますと、やはりほかの銀行が来ておりますのでだんだん狭められておるところでございます。そういう意味で、今後それぞれの金融機関が自分の特色を発揮することが一方において望まれると思います。 今度全信連に債券機能を与えた方が適当だということで御審議を煩わしているのでございますが、これはもう提案理由でも申し上げましたように、長期固定金利を中小企業は必要としておりますので、全信連の機能を仲介にいたしましてこのニーズにこたえたい、こう思っておるところでございます。 いずれにいたしましても、金融界はまだ変化の途上にあるわけでございますので、これから経営の安全それからリスクのカバーの方法その他いろいろな経営上の努力が必要であろう、そのことによって実体経済の需要にこたえていく、こういう激しい時代に入ってくるだろうと思っているのでございます。 以上でございます。
○沢田委員 そういう状況の中で、一つこれは注意をしていただかなくてはならぬことは、やはり焦りというものが出るわけですね。いわゆる耐えるということはやはり非常に苦しいことだ、また職員に耐えさせるということも大変経営者のつらいところであります。ですから、そういう立場で見ると、銀行当局は、不祥事が起きてどうこうというのではなくて、やはりその前提条件の整備をするということ、そういうことが起きないような組織化を図るということは極めて大切なことだ。特に中小にはそういうことが起きる可能性が非常に多い。ですから、これは要望で、答えなくていいですが、その点は十分配意をしながら、今述べたリスクをどう少なくしながら、また効率的な運営ができるか、これは最大の課題であって、また難関なんで、その点をお願いします。 それで、非常に細かいことで、これはちょっと予定しておきませんでしたけれども、銀行局長、最後としてお願いしますが、ここでやはり多いのは、証書貸し付けが二十六兆、それから手形貸し付けが十二兆、こういうことです。銀行で小切手を切ってもらうと五百円かかるのですね。一冊買えば四百円で買える。現金でもらった方がずっと得なんだ。時間がもったいないですから言っておきますけれども、これは直してくださいよ。銀行は、これは各金融機関同じですが、小切手帳一冊買えば四百円で買えるのですよね。ところが、小切手で発行してもらうと手数料で五百円かかる。こんなばかな。それに消費税がくっつく、五百十五円かかってしまう。そういうやり方は少しもうけ過ぎだと思うのです。それは人件費の単価を計算すればそうなるのかもわかりませんけれども。この点は銀行局長、知っているかな。最後の仕事です。これは大したことない仕事ですからひとつ直してください。
○平澤政府委員 金融機関の各種手数料等につきましては、我々としては、合理的な手数料を算定して顧客の人からいただくようにというふうにしております。 今のお話は、具体的には私知らないところもあるのでございますが、お話を伺った限りでのことでありますけれども、小切手帳をもらいます場合にはある程度の預金がそこにあるわけでございますので、その預金の運用益その他も考慮しながら恐らく小切手帳を交付している、したがって交付に当たっての手数料は少ないんじゃないかというふうに思うわけでございます。もう一つの銀行の振り出しの小切手等をもらう場合には、やはりそれ相応の手間がかかっておりますので、それを計算した上で一定の金額をちょうだいしているということだろうと思います。しかし、この辺のところは私詳しくは存じませんので、今は伺った限りでの感じで申し上げたわけでございます。
○沢田委員 いや、ちゃんと担保もあり預金もある。それでも支払いなど小切手で、こういうことになる。現金でと言うと嫌がるのですね、一日でも金を持ち出すことは。なるべく小切手でと言う。その方が三日くらい預金金利を稼げますからね。二銀行またがりますと一週間以上かかっちゃうのですね。今は電信ですぐに一日で動くわけですが、ファックスでも動くのでありますけれども、それでもそういうふうに日数を、なるべく土曜——このごろは土曜が休みですから金曜。だから土、日を稼ぐ、こういうシステムがどうしても動いてくる。これは実態の話です。 ですから、預金もある、担保もある。支払いで頼んでも、それだけ出すと五百円取るというのは少し高過ぎる。異動の日はいつの日だかわからぬけれども、その前に直して、それから異動してくださいね。今度はそういうことを銀行局長に質問しなくても——大臣はもう知っているだろうと思うのですが、これは事務的な話だから事務的に片づくだろう、大臣を煩わすまでのこともない、こういう判断で僕は言っているわけですが、サゼスチョンもありましたから、両方からお願いします。やってくれそうな気もしますが、ひとつ善処していただきたいと思います。
○平澤政府委員 今委員からお話がございましたので、部内でもこの問題について一度検討させていただきたいと思います。
○村山国務大臣 今局長がお答えしたとおりでございます。
○沢田委員 実は、消費者信用でカードが一億二千万枚、この統計では出ておるのでありますが、要するに消費者信用が非常に大きな問題を投げかけております。言うならカードの事件もこれから出てくるのじゃないかと思うので、その点に対する見解を聞いておきたいということが一つ。 それからもう一つは、この前の公定歩合の引き上げの効果があらわれてくるのは半年なり一年後なんですね。三カ月定期、六カ月定期、一年とこうなりますから、その効果が出てくるのはどうしても一年後の切りかえのときなんです。果たして今の円安がそういう効果とどういう関係を持つかというと、やはりその時期まで待たなければならぬということが考えられるわけであります。大臣は、その点はそう心配はない、この前は瞬間的な風速であるというふうに言われておりました。瞬間的だから、もう一週間たったからおさまるかと思ったら、そうでもなさそうであります。これは宇野総理の信用が世界的に少し悪いからかなというふうなことも材料の一つだというふうに思わざるを得ないのであります。 こういう状態は見逃せない、やはり対応を考えなくてはならないと思いますが、その点は大臣としてどう受けとめておられるか、御見解を伺いたい。前の方は銀行局長の方から。
○平澤政府委員 今お話がございましたように、クレジットカードの枚数は急激にふえております。現在一億二千万枚でございます。アメリカ等の例を見ますと八億枚出ておりますので、恐らく我が国は今後まだまだ枚数がふえていくということになろうかと思います。そういたしますと、いわゆる多重債務者が多発して問題が起こるとか、いろいろな点で行政上も対応すべき事柄が新しく出てくると思いますので、これも現在、金融制度調査会に消費者信用の専門委員会がございまして、そこでも検討をしているところでございます。 しかし、いずれにしましても、クレジットカードの発行の急増、それから、その機能がますます高度化、多様化しておりますから、これに対してどう対応していくかということは非常に重要な問題だと考えている次第でございます。
○村山国務大臣 去る五月三十一日に公定歩合の引き上げをいたしまして〇・七五上げたのでございますが、これは為替だけをにらんだわけではもちろんございませんので、経済全体をにらみまして、やはりこの辺でこの程度の引き上げをやることが金融当局として適当である、こういう大局的、総合的な判断でやったところでございます。 為替水準がどの辺が望ましいとか、あるいは変動の要因がどうであるかというようなことにつきましては、通貨当局としてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。 ただ、最近における為替取引が多分に思惑的な要素が入っているということ、これはいろいろな点から我々はそう見ているわけでございまして、これは世界の経済のためにも、日本の経済のためにも、またインバランスを直すという意味からいいましても極めて困る事態でございますので、主要国と協調しながらこの動きだけは断固として抑えなければならない。百五十一円までいきました相場がきょうのところは百四十四円八十五銭、こういうふうになっております。引き続いてこの為替相場の安定のために思惑的取引に対しましては断固として対処してまいりたい、このように考えているところでございます。
○沢田委員 ただいまの御答弁のように、断固として今後厳重にやっていただきたい。今三十八兆円にもこの信用取引もなるわけです。また、銀行の方の円安の問題もそのとおりです。時間がありませんので、大臣の今後の行政手腕を信頼して、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○大島委員長代理 森田景一君。
○森田(景)委員 きょうは信金法の審議でございますけれども、今国会もいよいよ明日限り、場合によりましてはきょう終わるのではないか、こういうふうにも言われておるわけでございます。最後の委員会でございますから、大蔵省に関係する問題、この信金法と離れまして二つほどお尋ねしておきたいと思います。 〔大島委員長代理退席、村井委員長代理着席〕 最初は、米価の問題です。なぜ米価が大蔵委員会で出てくるか、こういう疑問もあろうかと思いますが、実は先日、公明党米価対策本部といたしまして、米価は現状価格を維持するという点について大臣がお留守でございましたので高村政務次官に申し入れをしてまいりました。大臣お聞きでございましょうか。
○村山国務大臣 耳にしております。
○森田(景)委員 耳にしているということは内容を聞いているかどうか定かではありませんので申し上げますけれども、御存じのとおり、平成元年度の生産者米価というのは七月の初旬に決定される、このように報道されておりますが、 現在、全国の稲作農家は、過去二年続いた米価の大幅引き下げに加え、減反政策の強化拡大、コメ市場開放への不安等で営農意欲を減退させている。 こういう状況であります。 農業は、食料の安全保障をはじめ国土・自然環境の保全、地域社会・経済の安定など、多様で重要な機能を持っている。とりわけ、コメは、わが国農業・食料の基本政策をなす重要作物である。将来に禍根を残さない対応をするためにも、稲作の健全な発展が図れるよう万全を期さねばならない。 そういうことで、「平成元年度の生産者米価について」、 一つは、 平成元年度の生産者米価については、現行価格を維持し、生産者の所得補償と再生産の確保を図ること。 そのほかに、 稲作の生産コストを高める消費税については、その導入自体が公約違反であり、多くの問題・矛盾を抱えている。したがって、断固撤廃すること。 こういうことが一つ。 もう一つは、「米穀政策の確立について」ということでございます。いろいろありますが、大蔵省に関係のありますところは第四項目に述べてありまして、 構造政策を円滑に進めるために必要な施策(規模拡大、コスト低減、地代負担、生産基盤整備、金融・税制、技術対策、担い手対策、価格補償、地域雇用等)が長期的見地から整合性をもって措置されるよう総合的政策体系を確立すること。 こういう二点について申し入れをしたわけでございます。 なぜ、私がここで米価の現状維持を大臣に申し上げているか、その意図するところは大臣おわかりでございましょうか。
○村山国務大臣 今委員が言われたもろもろの見地から総合的に判断されたのだろうと思います。
○森田(景)委員 これは本来農水の方で問題になっているわけでございます。私が聞きますのに、いろいろと予算折衝の過程において、大蔵省の方針としてはこの米価を引き下げろ、こういう非常に強い圧力——圧力と言うと表現が悪いかもしれませんが、俗な言葉で言いますと強い圧力を農水省にかけておられる、そういうことで農水省はなかなかこの米価を据え置くということについて決断がされない、大変苦慮しているというふうに私は聞いているわけでございます。 ですから、大蔵省としては財政上のお金の出入りをいろいろと計算されますと、食管制度の維持、そういう問題でも値段は下げた方がいい、こう判断されるかもしれませんが、先ほど申し上げました日本の農業政策としては今の段階では米価は据え置くべきである、こういうことが大きな流れでございまして、そういうことで大蔵大臣の格段の御支援をお願いしたい、こういう意味で取り上げたわけでございますが、大臣の御決意のほどをひとつお聞かせいただきたいと思います。
○村山国務大臣 米価の問題は、昭和三十六年以来もう各方面で論議されて今日に至っているところでございます。したがいまして、政府としては、今年産米の米価につきましても所定の算出方法に基づいて適正な価格を決定すべきであろう、こういうふうに思っております。
○森田(景)委員 ですから、その適正な価格というのが、先ほど申し上げませんでしたけれども、新しい算式ですと値下げになるわけです。大臣がそういう方針でいく限り、この問題の解決はなかなか難しい。過去の例を見ましても、そういう計数的な観点からの米価の決定というのが、最終的には政治決着で米価は決まっているわけです。それならば最初から、大蔵省としても日本の農業の将来を考えて今年度は価格を据え置くべきである、そういう方向で応援します、こういう一言を言っていただければいいのです。大臣は数だけ、計算だけで考えておりますから、もう一遍お答えをいただきたいと思います。
○村山国務大臣 この問題を中心的に取り扱っているところは農政審でございまして、農政審は長期展望に立ちまして日本の農業の足腰の強い経営を望んでおります。そういう意味から合理的な算定方式を今提案されておるところでございますので、大蔵省、政府といたしましては、その農政審の方向に沿って適正な価格を算定するのがやはり農政の将来の進展のために必要であろう、こう思っておるところでございます。
○森田(景)委員 そういう状況は私も重々承知しております。しかし、今までの経過では最終的には政治決着しているわけですね。そういう点について大蔵大臣の大きなバックアップを私はお願いしておきたいと思います。ここは農水委員会ではありませんので、お願いをしまして、この問題は終わります。 次に、もう一つの問題は、身体障害者の自動車税、それから自動車取得税等についてお尋ねしたいわけでございます。この関係は自治省が所管のようですが、自治省はおいでになっていますね。 今、自動車税、軽自動車税、自動車取得税、これは地方税として減免の措置がとられているわけですね。ただし、ここに障害の区分と障害の級別というのが指定されておりまして、きょう私が問題にいたしますのは上肢不自由の障害者の方についてお尋ねしたいわけでございます。この上肢不自由の方は一級、二級の一及び二級の二というのが該当になっているわけですね。これが一、二、三、四とあるわけですけれども、一、二、三、四に適用できないか、適用してもらいたいというのが障害者の方々の大きな要望でございますので、その点について自治省の方の考え方をお聞きしたいと思います。
○谷口説明員 御指摘の身体に障害がある者で歩行が困難である、そういう方々に対する自動車税等の減免ということを通達で行っているわけでございます。 そこで、実際にその免許の適性試験というのがございますが、身体に障害のある方々でもいろいろな障害があるわけでございまして、それぞれの方々に応じた適性試験、これは警察庁の運用で行われるわけでございますが、試験があるわけでございます。したがって、この税を減免する以上は、やはり障害のある方々がどうしても自動車を使わなければ生活が著しく困難である、そういう方々について減免いたしませんと、健常な方々との税の公正を欠くというようなことにもなりますので、一定の特に重度の方々に限って減免するというような運用をさしていただいておるわけでございます。 御指摘のように、上肢の障害者におきましても一、二、三、四ございまして、一、二は両上肢の機能がない、三、四は片方は機能があって片方は機能がないというようなところでございまして、そういう意味におきまして運転の適性試験の状況等を考えますと、二級の一、二、両上肢とも不自由な方というところで現実の線を引かざるを得ないというようなことで、現在運用さしていただいているという状況でございます。
○森田(景)委員 実は、上肢不自由者の方の該当が一、二、三、四全部に該当しなくなったその一番の根本は、昭和四十一年の大蔵省令第十五号だったんだそうですね。これは物品税法施行規則の一部を改正する省令というものですが、この免税の趣旨が上肢または体幹の不自由による歩行障害者の自立更生に自動車が大きな役割を果たすためということで、まず物品税が免税になったわけです。物品税が免税になりまして、同時に自動車税、軽自動車税が免税になったわけですね。このときに上肢障害者の自立更生ということが置き去りにされた、こういう経過があるようでございます。当時は自動車も全国で約九百六十三万台ぐらいだったそうですね。片一方の手が使えなくても、片手で自転車を運転して道路を走ることができた、そういう時代でありました。 昭和五十五年にやはり大蔵省令第九号で、改正省令により物品税の免税範囲が地方税の自動車取得税の減免範囲にまで拡大されました。それに伴って地方税も廃止になる、こういうことですね。この当時は自動車が全国で約二千七百六十九万台だったというのです。この時点では、自転車の片手運転というのはかなり危険な状態だった。昭和六十一年の自動車の台数は全国で約五千万台、大変な数になっておりまして、私なんかもよく歩いておりますけれども、歩道のない道路などでは歩いていても危険な状況です。片手しか使えない上肢障害者の方が自転車で片手運転なんというのは、とても困難な状況になっているというのは大臣もお認めになると思うのですね。 そういう状況ですし、しかも今の自治省の答弁ですと、免許の問題があるとかなんとか言っていますけれども、どこかでそういうのをきちんとしないと、一遍つくった法律というのはなかなか直そうとしないのですね。だから、自分で片手運転できなければ、家族の人が運転しても立派に社会的に活躍していらっしゃる片手の障害者の方が大勢いらっしゃるわけです。そういう人にも減免の措置をとれない。随分おかしな話じゃないですか。今度は物品税が廃止になりまして、大蔵省の範囲じゃなくなってきましたから、やはり自治省の方でも、さっきのお米じゃありませんけれども、きっと予算のときに大蔵省から締められるんじゃないかと思うのですね。どうも表現の悪いことばかり言って申しわけないです。 平澤銀行局長がきょうおいでになっておりまして、新聞では事務次官に御就任になられる。きょうは銀行局長にとっては大変晴れの、最後の委員会だと思うのですが、銀行局長の範囲じゃありませんから、今度事務次官になったら、そういうのをみんな手綱をやる元締めが事務次官じゃないかと思うのですね。そういうことをひとつ平澤銀行局長、よく頭に入れておいてくださいね。 それで自治省、これを改正することぐらいできるじゃないですか、適用の表を変えればいいんですから。さっきみたいなあんな答弁では、障害者も納得しないし、私も納得できないですね。しかも、この間から消費税に絡んでいろいろな論議がありました。高齢化社会だとか福祉だとかなんとか、実際現場ではそういうことやらないじゃないですか。あなた一人で決断できないかもしれませんけれども、少なくともそういう案をつくって省内で検討するとか、そのぐらいのことはできるでしょう。どうですか。もう一遍答えてください。
○谷口説明員 上肢の不自由な方々の障害ニ級、先ほど申しましたように一、二と三、四の大きな違いは、両上肢が不自由か一上肢が不自由かというところでございます。先ほどもちょっと申し上げましたように、運転の実際の免許、適性試験を行うのは警察庁の管轄でございますが、その運用によりますと、例えば両上肢の不自由な場合は原則としてノークラッチ車でなければならない。ところが、片上肢の不自由な場合はノークラッチ車でなくてもよろしいというように若干の差がついておりますし、また現実問題として、両上肢が不自由な場合と片上肢が不自由な場合とでは、大変な実力の差があるというようなこともお聞きするわけでございます。そういうような次第でこの線を引かせていただいているという状態でございます。
○森田(景)委員 ですから、さっきも申し上げたように、この法律なり省令ができたときには日本では車が本当に少ない時代だった。今は車が多過ぎるぐらい多くて、高速道路だって高速で走れない時代じゃないですか。だから、その時代に対応してこういうものを改正していくのがあなた方の務めじゃないのですか。そう思いませんか。 それで、免許は警察だ、当たり前の話です。だから、免許が取れる人はちゃんと取ればいいのであって、その方にこういう自動車税とか軽自動車税あるいは自動車取得税というのは減免しますよ、そういう方々が対象になる、こうつくっておけばいいじゃないですか。福祉元年と何年か前におっしゃった方がおられましたけれども、自治省などは特に市民あるいは住民との密接なかかわりのある役所ですから、そういうことを一番先に提案し、立案して、それでいろいろと財政の問題があったら大蔵省と折衝する。 平澤銀行局長、そういう要請があったら、あなたならもう喜んで受け入れるでしょう。どうですか。
○平澤政府委員 現在銀行局長でございますので、御理解いただきたいと思います。
○森田(景)委員 それでは大蔵大臣、どうですか。
○村山国務大臣 これは、所管は言うまでもなく自治省でございます。立法したときにはそれなりの理由があったのだろうと思いますが、また委員もそうおっしゃっているわけでございます。自治省の方でも今の意見は十分聞いておるだろうと思います。したがって、しかるべく事務当局としてはさらにいろいろ考えてみるであろうと思います。
○森田(景)委員 大臣はいろいろお立場がありますからそういう答弁になると思うのですけれども、自治省から要請があったら大蔵大臣としては喜んで要請に応じます、こういう答弁だと理解していいですね。時間がありませんから、そのように理解しておきます。 それで、先ほど申し上げましたように消費税の問題もあります。身体障害者の方には消費税はかけないでほしい、こういう要望がたくさん出ているわけでございますが、この問題については我が党の矢追委員とか柴田委員が何度も申し上げまして、大臣の答弁がありまして、消費税は撤廃できない、こういうことでございますので、これは先ほどの中村先生のお話のように、今度の参議院選挙、あるいはもしかするときよう衆議院が解散になるかもしれませんから、衆議院選挙でこの消費税については頑張っていきたい、このように申し上げておきたいと思います。 それで、きょうは全国信用金庫連合会の山口会長さんに参考人としておいでいただいております。ちょっと予定外の話が入ってお待たせいたしました。恐縮でございます。お尋ねをして、いろいろとお立場上の御意見をお聞かせいただきたいと思うわけでございます。 金融自由化の進展に伴いまして、あるいは金融制度の見直しとか金融機関のあり方等が問題になっているわけでございますが、既に相互銀行は普通銀行に転換を行いました。今まで相互銀行と信用金庫は、地域の金融機関として激烈な競合関係にあったのではないかと思いますけれども、この相互銀行の普通銀行転換というのは信用金庫にとりましてどのような影響があるのでしょうか。聞くところによりますと、今度は相互銀行が普通銀行になったから信用金庫の独壇場である、こんな話も聞こえているわけでございますが、その辺のことについて山口参考人の御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○山口参考人 お答え申し上げます。 皆様も御承知のように、大部分の相互銀行さんが普銀転換をされました今日、中小零細企業専門金融機関としての信用金庫の責任の重大さをしみじみ感じているわけでございます。これまで以上にそうした国民の方あるいは中小零細企業者の方々のニーズにこたえるように、一生懸命努力をしていきたいというふうに考えておりますので、よろしく御支援のほどをお願い申し上げたいと存じます。
○森田(景)委員 今のお話は決意のほどでございまして、相銀が普通銀行に転換して信用金庫に対してはどういう影響があるのか、全然今までと変わらないのか、信用金庫が非常にやりやすくなったのか、その辺のことをお尋ねしたがったわけでございます。どうも話の趣旨が徹底されてないので……。わかりますか。——わからないなら結構でございます。 信用金庫業界は今厳しい試練の立場に立たされているようでございます。特に金融の自由化や国際化といった現象は、現在の信用金庫制度そのものにとってなじまない側面があるようでございます。しかし、こうした大きな流れというのは一種の革命的な変化である、このようにも言われているわけでございます。中小信用金庫の自助努力だけで乗り切っていけるかどうか、これも非常に疑問である、こうも言われているわけでございます。全信連として金利自由化ということをどのように受けとめて、その対応についてはどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○山口参考人 お答え申し上げます。 金利自由化の進展に伴いまして資金コストが上昇しているところでありまして、また一方、貸し出し面では各種金融機関との間の競争が非常に激化をしている、そういうふうなことから利ざやの縮小というようなことで、私ども信用金庫経営に対する影響は非常に大きいわけでございます。 そのため各信用金庫では、経費の節減だとか余裕資金の運用の効率化あるいは手数料収入等、そういう全般にわたって見直しを行いまして、できるだけ収益確保に努めたいというふうに考えて努力をしている次第でございます。それから、全信連におきましては共同して機械化を推進するというようなことをいたしまして、そうした対応を現在も図っているわけでございます。今後につきましてもこうした努力を続けていくとともに、協同組織金融機関の特性を生かしまして、地域中小企業、零細企業の金融機関として恥ずかしくないような務めを果たしていきたいというふうに考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○森田(景)委員 委員長、大変遠いものですから、次官の隣あたりに座ってもらってもいいですか。どういうふうなしきたりになっているのかわかりませんけれども、構わないですか。
○村井委員長代理 構わないです。どうぞ。
○森田(景)委員 今回信用金庫法を改正しまして、全国信用金庫連合会、すなわち全信連として債券の発行ができるようになるわけでございますが、この全信連による債券の発行というのは信用金庫業界の長年の願望であった、このように承っております。債券の発行限度は全信連の自己資本と準備金の合計額の十倍、約二兆三千億円だ、こういうふうになっているわけでございます。消化方法は全信連本支店での直接販売、それから証券会社委託として、発行に当たっては既存の金融債発行市場を撹乱しないように全信連と関係者が協議する、こういう枠があるわけでございます。全信連としてこれらの条件で対応できるのかどうか、また債券発行によってどのような効果を期待しておられるのか、その辺のところをお聞かせいただきたいと思います。
○山口参考人 御承知のように、債券発行をお願いいたしました主たるねらいは、先ほども沢田先生のときにもちょっとお話し申し上げましたように、最近のような金融緩和時代にもかかわりませず、借入機関の希望が必ずしも入れられないというような状況にあることは皆様も御承知かと思います。 全信連もこうした各金庫での貸し出しを補完する意味で、代理貸付制度というものを利用して今日までやってきたわけでございますけれども、御承知のように、全信連の資金は各金庫からの支払い準備資金を集中しているというようなことで、いつでもその支払いに応じなければいけないというようなことから、流動性の高い資産に運用せざるを得ない。したがいまして、逆に申し上げれば、長期貸し出しも今日ではこれ以上は限界があるというふうな考え方を持っております。したがいまして、そうしたものを補足する意味で、外部からの資金を調達することによって中小企業並びに零細企業の方々の長期資金需要にこたえていきたいというようなことで、信用債券発行をお願い申し上げたわけでございます。 それから、全信連によるこうした債券発行は、中小零細企業のそうした要望にこたえ、金融円滑を行っていぐことが第一義でございまして、あわせて全信連の基盤強化を図ることを目的としてお願いを申し上げているような次第でございます。
○森田(景)委員 全信連としましては、大蔵省とかあるいは金融制度調査会、こういうところからいろいろと要望されている問題があるようでございます。その一つとして、各信用金庫は、協同組織形態の金融機関としての特質を発揮することにより、高度化、多様化している中小企業、地域住民のニーズを的確に酌み取り、そのニーズに即したきめ細かなサービスを提供することが肝要である、こういう要望がされておると思います。全信連としてはどのような対応を考えていらっしゃるのか。
○山口参考人 お答え申し上げます。 金融の自由化、国際化が進みまして、金融機関の経営環境はまことに厳しさを増しているような次第でございますけれども、信用金庫が使命といたします中小企業金融の円滑化あるいは国民大衆へのサービスを強化をしていくためには、地域に一層密着してまいることが肝要だというふうに考えております。なお、こうして信用金庫が地域に密着をし、全信連がその手助けをするといった関係で有機的に機能をしていくことが、信用金庫業界全体の経営の安定化、効率化につながるものでありまして、信用金庫の使命達成に資することというふうに信じている次第でございます。
○森田(景)委員 今、地域密着という、こういった御表現だったと思います。この地域密着というのは、言葉では簡単でございますが、現場の方々は大変な御苦労をしていらっしゃるようでございますね。ですから、いろいろな地域の信用金庫でいろいろな方法を考えていらっしゃる。例えば年金受給者をねらいなさいとか、あるいは若い人をねらいなさい、あるいは、もう窓口にいらっしゃる方の七五%ぐらいは女性だそうですね、この女性をねらいなさい、あるいは子供さんをねらいなさい、こういうことでいろいろ御苦労なさっていらっしゃるようでございます。会長さんは十分そういう状況は御存じだと思うのです。 そういう中で、杉の子会とか、あるいはこの間の大会で優良なこども信用金庫の表彰なども行われたようでございますが、こういういろいろな対策、全国、全部の信用金庫が同じであったのでは効果がないだろうと思いますね。そういうことで御苦労していらっしゃると思いますが、今後ともこの地域密着という問題については、これは信用金庫の大きな柱であると承っておりますので、十分ひとつ御指導されるように私も御要望しておきたいと思います。 次に、もう一つ大蔵省の方から要望されている問題だと思いますが、各信用金庫においては、経営基盤の強化及び競争力の確保を図るため、自主的な努力により経営の合理化と効率化を推進するとともに、金融の自由化の進展等に伴う各種リスクの増大に対応できるよう、リスク管理体制の整備に努めることが必要である、このように指摘されていると思うのです。先ほども会長さんの方からリスク管理のことについてお話がありましたけれども、五月十二日に大蔵大臣の諮問機関であります金融制度調査会と外国為替等審議会が「金融リスクとその対応について」という報告書を出しておられますが、その中で各金融機関の自助努力ということが言われているのです。そして自助努力としては、金融機関を取り巻くリスク状況を予測、分析するALM、資産負債総合管理と言うんだそうですね、これを徹底するよう求められているようでございます。ALMというのは都銀では全部の銀行にあるそうですし、地方銀行では九割が導入しているそうですね。ただ信用金庫では約二割にしか達していない、こういう状況だそうでございまして、中小機関の導入促進というのは欠くことができないと指摘されているわけでございますが、しかし、先ほどもお話し申し上げましたように、中小金融機関という立場の信用金庫としては、この機械化というのは大変な重荷になっているようでございます。その辺もあわせてお答えをいただきたいと思います。
○山口参考人 ただいま先生から御指摘がございましたように、最近におけるリスク管理ということが非常に大きな課題となっていることは私ども重々承知をいたしております。信用金庫が個々に努力することはもちろんでございますけれども、連合会としても業界全体としてのリスク管理の役割を果たしていくということも、全信連としての一つの使命ではなかろうかというふうに考えているわけでございます。 例えて申し上げますならば、国際投資リスクというようなことにつきましては、現在全信連ではニューヨークに支店を設置し、ロンドン、シンガポールに駐在員事務所を置いているわけでございまして、そういうふうな形で国際化への対応と同時に、海外進出のリスクが個々の金庫にかぶさらないように、全信連がむしろその役割を果たしていくというようなことを今日行ってきているわけでございます。 また、機械化投資に対応する意味におきまして、共同事務センターの支援を全信連では行っているわけでございます。こうして各信用金庫の機械化の投資リスク等も、これで回避させるというふうにして考えてやっているわけでございます。 さらには、信用金庫の支払い準備資産を集中いたしまして効率運用を全信連が行っていくということも、個々の金庫にとりましては経験あるいはノーハウとか、そういうものが非常に不十分でございます。したがいまして、思わぬリスクをかぶるというようなこともできかねない。そういう点を全信連がかわって集中して効率運用を図っていく、そしてできるだけ高い金利と申しましょうか、それで各金庫に援助をしていくというふうな考え方をしているわけでございます。 それから、今日お願いをしております債券発行につきましても、これもまさに流動性リスクを回避する一つの手段ではなかろうかというふうに考えている次第でございます。
○森田(景)委員 きょうはお忙しいところありがとうございました。豊かで活力のある地域経済社会を実現していく上で信用金庫の役割は非常に重要である、私どももこのように認識しております。今後とも地域経済発展のために努力をされますよう心からお願い申し上げまして、参考人への質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 もう予定の時間を過ぎてしまいまして、最後になってまいりますが、今度は全信連から大蔵省に要望している事項も何項目かあるわけです。これは大臣もよく御存じだと思うのですけれども、その中で郵便貯金の業務拡大、これを阻止してくれ、こういう要請があるわけでございます。これは郵政省の問題だ、またこういうふうに言うかもしれませんが、大蔵省としてはどういう考え方でしょう。平澤銀行局長に最初に答えていただきまして、時間がありませんから最後に大臣に答えていただきます。
○平澤政府委員 郵便貯金につきましては、臨調あるいは行革審答申におきましても指摘されておりますように、その制度本来の趣旨であります簡易で確実な少額貯蓄の手段である官業としての立場、これを守って、あくまでも民間部門の補完に徹していただきたいというふうに考えているわけでございます。したがいまして、これまでも郵政省と例えば小口預金金利の自由化その他につきましてもいろいろ折衝を行い、やってきておりますが、今申し上げた考え方を頭の中に置いて我々としてはやってきたということでございます。 〔村井委員長代理退席、委員長着席〕
○森田(景)委員 郵便局が民業の補完的立場、役割を果たす、こういう方針で進んでいらっしゃるということなんですけれども、しかし郵便局の数と信用金庫の数、これを比較したんではとても問題にならないわけです。信用金庫の数は全国で四百五十六だったでしょうか、何かそのくらいの数だったと思います。郵便局はもうそれをはるかに上回っているわけでございまして、地域の密着性という問題についてはかなり厳しいわけです。特に最近、新聞の折り込み等でもこういう広告が入ってきております〇六月から郵便局のMMC貯金が始まります、画期的新製品でございます、 こんな広告でございまして、これは信用金庫さんの方も対応なさっていかれるわけですけれども、こういう広告が各家庭に入ってきている。そういうことになると、信用金庫さんとしてもなお先ほど申し上げましたいろいろな地域密着型の対策を講じながら、特にお葬式は欠かさないで行くようにというくらいの——これはどこかで聞いたような話でございますけれども、我々政治家はそういうことはこれから禁止しようというわけですけれども、信用金庫さんはとにかくくたびれていても何でもお葬式は欠かすな、このくらいやっていると言いますが、それでもこういう広告が入ってくれば脅威に感じてくると思うのですね。私の家の近所には信用金庫さんがありませんで、郵便局しかありませんものですから、郵便局を利用する機会も多いわけです。 余計な話をすると時間がなくなっちゃいますから、さっきの銀行局長の答弁、大臣として最後の締めくくりの答弁をお願いして、終わりたいと思います。
○村山国務大臣 郵便局につきましては、もう行革審あるいは臨調でも言っておりますように、民間の金融機関の補完機関であるということでございます。私もそのとおりだろうと思っております。したがいまして、新しい業務拡大の要求等、これはあり得ることでございますが、その場合には補完機関であるという建前で個々の場合をその見地から処してまいりたい、かように考えておるところでございます。
○森田(景)委員 終わります。
○中西委員長 伊藤英成君。
○伊藤(英)委員 まず、信用金庫法の改正について大蔵省にお伺いをいたします。 今回の信用金庫法の改正は、主に金融の自由化に対処するために、信用金庫の資金調達力を強化する目的で、全国信用金庫連合会の資金調達機能を充実させる措置というふうに理解をしておりますけれども、金融の自由化に対処するというふうに考えれば、他の協同組合組織の金融機関を除き信用金庫の連合組織に限って債券の発行を認める、こういう理由はどういうところから来ているのでしょうか。
○平澤政府委員 今委員もおっしゃいましたように、いわゆる協同組織機関の機能を拡充しつつ金融の国際化、自由化にどう対処していくかという際に、まずその上部機関である連合会等の機能を拡充することが必要ではないかということで、手始めに中間報告をまとめていただいたわけでございます。 その際に、それぞれ連合会等がございますので、それぞれについて機能の拡充の問題について議論いたしました。特に債券発行によって長期の安定資金を調達するという点について考えたわけでございますが、ただ、いろいろ検討しております過程で、全国信用金庫連合会とその他の連合会等と比べますと、規模や信用力等においてまだまだ非常に格差がございます。したがって、仮に全信連以外にも債券発行を現段階で認めるということになりますと、十分に低利で資金が調達できないのではないかというおそれ等もあるわけでございまして、そういう意味からまず全信連からやつてみようということで、報告書にはそういう方向で答えが示されたということでございます。
○伊藤(英)委員 そういたしますと、金融の自由化に伴い、一般の金融機関からも債券発行についての要望もあるというようなことも聞いたりいたしますけれども、今後一般の金融機関からの債券発行の要請があったり、あるいは例えば労働金庫とか信用組合が今後そういうような債券の発行を要請したりというような場合には、どのように考えられますか。
○平澤政府委員 先ほどもお話し申し上げましたように、現在金融制度の問題は二つに分けて議論しております。第一委員会の方が中小企業金融関係でございます。それから、第二委員会はその他の方の金融制度の問題をやっております。 そこで、第一委員会で議論しております中小企業金融、その面での検討の結果、全信連に債券発行を認めようということになったわけでございまして、したがって、あくまでも中小企業金融機関という中で、中小企業者のためあるいは個人金融のためにそういう資金調達が必要であるという観点であるわけでございます。したがって、一般の金融機関、都銀、地銀その他もろもろの金融機関がございますが、そういう金融機関の債券発行問題につきましては、現在金融制度第二委員会で金融制度全般にわたる検討を進めておりますので、そういう中で取り上げていくということになろうかと考えている次第でございます。
○伊藤(英)委員 次に、信用金庫そのもののあり方について考え方をお伺いしたいわけであります。 先ほどもちょっと議論になっておりましたけれども、地域経済への役割という意味では同じような性格を持っておりました相互銀行が、その大部分が普通銀行に転換をいたしたりしました。そうすると、信用金庫は現在のままの形態を今後もずっと続けることが望ましいのかどうか、その点についての大蔵省の見解を伺います。
○平澤政府委員 今お話しの点につきましては、五月十五日に取りまとめられました金融制度第一委員会の中間報告におきまして、信用金庫を含めましたいわゆる協同組織金融機関は「それぞれ固有の存在意義を有しており、引き続きこれらの業態を存続させることが必要である」という報告をいただいております。この結論に至った理由を詳しくは申し上げませんけれども、そういう報告をいただいておりますので、大蔵省といたしましてもこのような協同組織金融機関、これは今後とも存続させていく意義が十分あるというふうに考えている次第でございます。
○伊藤(英)委員 そういうふうに考えたときに、これから経済構造の変化やらあるいは金融の自由化が進む中で、信用金庫の存立基盤というのはますます厳しいものになっていくのじゃないかと思うのです。そういう意味で、信用金庫の経営基盤を安定化させるために具体的に対策を講ずるという意向はあるのかどうか。 そして同時に、この協同組織の金融機関については税法上もいろいろ優遇措置があるわけでありますけれども、ある程度の政策的配慮が必要であるとしても、金融サービスの内容自体が一般の金融機関と大きく異ならないことや、あるいは経済構造の変化に伴って信用金庫の業務が一般金融化しているということもあるのです。そうすると、金融自由化の中で信用金庫が健全に発展していくために、いろいろな優遇措置を逆に見直す必要も起こってくるかもしれないですね。この辺のことについてはどのように考えられますか。
○平澤政府委員 現在、信用金庫は、先ほども申し上げましたように、いわゆる協同組織の金融機関として営業を行ってきているわけでございます。協同組織というのは、互いに十分に知り合った一つのサークルが金融機関をつくりまして、そこで金融業務をやっていくということでございます。その意味では非常に地縁、人縁に基盤を置く金融機関であります。したがって、金融機関を利用する利用者のニーズを的確に判断しながら、金融サービスを信用金庫の方が行うということが可能なわけでございます。したがって、金融の自由化、国際化が進んでまいりました中でも、今申し上げたような的確にニーズに適応していくという特性は、今後十分に発揮していくことが可能であると考えております。 その意味では、今後の金融の変化にも十分に適切に対応していく仕組みであると考えております。したがって、そのような協同組織である、しかも中小企業者なり個人なりかつまた零細な企業者なりにサービスを行う金融機関であるということからもろもろの特典を付与されているわけでございまして、先ほど委員がおっしゃいましたような税制上の特典も、そういう観点から与えられているわけでございます。したがって、そういう信用金庫の原点である協同組織性を維持しながらやっていく限り、それらの特典も引き続き与えられるべきものと考えている次第でございます。
○伊藤(英)委員 次に、金融の自由化と中小金融機関一般の役割についてちょっとお伺いしたいわけであります。 今、中小金融機関というのはますます厳しい状況に追い込まれていると思います。大銀行は、例えば大企業向けの貸し出しがら小口金融の分野に逆に積極的になっているわけでありますし、また、小口MMCの導入だとか大口定期預金の下限の低下などが行われますと、中小金融機関というのはますます重大な局面になっていくのではないかと思います。きのうの新聞にも三菱総研のレポートで、こうした動きに対して中小金融機関が非常に厳しい状況になっていく状況についてのレポートが出されておりますけれども、この状況に対して、中小零細金融に対する配慮等、そういう意味で具体的な対応策を考えておられますか。
○平澤政府委員 先ほども申し上げましたように、中小金融機関育成という観点から、これまでも税制上その他各般の措置をとってきております。例えば、税制上のほか独禁法の適用除外であるとか、預金の規制金利についての上乗せとか、それから店舗行政その他でももろもろのフェイパーを与えながらやってきているわけでございます。 ただ、おっしゃいますように、今後金融の自由化が急速に進展してまいりますと、そういう中で、これらの中小金融機関も非常に競争にさらされることに伴う苦しい局面もあろうかと存じます。しかし他面、大銀行が主として大企業取引を行っているわけですが、そちらの方が現在さやが非常に薄くなってきておりまして、むしろ大きな金融機関が中小金融の方に入りたい、あるいは消費者信用の方に入りたいと思っていますのは、そちらの方が適宜適切きめ細かいサービスをしていけば、おのずから一定のさやが確保できるという点もあるわけでございます。したがって、信用金庫等の中小金融機関にとっては、従来からそのようなところで事業を行っておりますから、その意味での基盤はやはり非常に強いというふうに我々理解しているわけでございます。 したがって、諸外国を見ましても、例えばアメリカの地方銀行が現在一番営業成績を上げておるわけでありまして、それは私が申し上げましたように、ニーズに適合しつつきめ細かく、俗な言葉ですが、どぶ板を踏みながら営業をやっているというところから、きちっとした健全な経営を行い得るところもあるということもつけ加えておきたいと存じます。
○伊藤(英)委員 次に、金融の自由化ということと利用者の利益ということについてちょっとお伺いしたいのですけれども、今までの金融の自由化というのは、基本的にはアメリカの圧力によって進んできたと思うのですね、結果的には。それはそれなりに進展をしてきたというふうに評価すべきだとは思うのですが、この金融の自由化が利用者、特に個人預金者あるいはローンを利用している人たちから見たときに、本当にプラスだったのかなということを思うのですね。それは、金融の自由化あるいは金利の自由化に伴って、大企業や資産家向けの大口預金等には非常によかった。しかし、そういうのは、実際には小口の定期預金なんかは低利に据え置かれているということですね。さらには、この自由化に伴うコストアップ対策等々で、いろいろなサービス類を有料化してきたりしているわけですね。そういう意味で、この金融の自由化への対応ということが結果的には個人利用者の犠牲の上に成り立っているということは言えないだろうか、このように思うのですね。大蔵省の意見をお伺いします。
○平澤政府委員 先般金融制度調査会の第二委員会の報告というのが出たわけでございますが、そこに金融の自由化を進めていくに当たっての三つの視点というのが書いてございまして、その第一の視点が、金融制度そのものは利用者あっての制度である、したがって、自由化等を進めるに当たっては、利用者の立場を十分考えて、利用者にできるだけ利益を還元するように考えていくべきであるという視点が一つございます。したがって、現在我々が考えておりますのは、この第一の視点は委員がおっしゃいますように一番重要な視点でございますので、そういう方向に逆行しないようにやっていきたいということでございます。 そこで、利用者にできるだけ還元するということはどういうことかといいますと、金融サービスはまさに仲介業務でございますから、その仲介しているところで、手数料等も含めましてもろもろの過剰な参入がないようにするということでございます。それはどういうことかというと、できるだけそういう分野にいろいろな競争者が参入して、適正な競争をやりながらそういう過剰な参入を減らしていくということでございます。したがって、現在やっております自由化というのは、まさに適正な競争原理を金融の場にどう持ち込んできて、できるだけその過剰参入を少なくして、金融の仕組みを利用する利用者に還元していくかということを念頭に置きつつ進めているということでございます。
○伊藤(英)委員 時間が余りないので次に移りまして、銀行と証券の垣根の問題についてお伺いをいたします。 先般金融制度調査会が「新しい金融制度について」ということで中間報告を出されましたけれども、まず最初に今後のスケジュールについて、調査会の最終報告あるいはその時期、法案の提出あるいは新制度の開始をいつごろというふうに見通しておられるのか、お伺いします。
○平澤政府委員 現在金融制度調査会等で検討しております金融制度の見直しの問題は、戦後昭和二十六、七年ごろにできたものを基本から洗い直して、新しい時代の要請に合ったものにしようということで検討しているわけでございまして、四十年ぶりの大きな検討ということになります。したがって、検討に当たっては各方面の御意見を十分に聞きながら、少なくとも二十年、三十年にわたって通用する仕組みをつくり出していくということでやっておりますので、これまでの検討期間を申し上げますと、約三年数カ月もう既に検討しておりまして、現在少しずつ煮詰まってきているというところでございますが、今後いつまでに答えを出すかという点は、今後の検討の進みぐあいによるということでございます。
○伊藤(英)委員 実はこの問題についても、先ほど触れた利用者にとってのメリットということについて若干の不安も持ちながら聞くわけでありますけれども、どちらかというと金融機関同士の縄張り争いという感じが強いと思うのですね。だから、利用者にとってどういうメリットがあるのか、それを求めるのか、この辺の考え方を聞きたいと思います。 この問題についても、先ほど触れた自由化問題と同じように、どちらかといえば大企業なりあるいは資産家というか、そうした大口の利用者にとってメリットになって、零細な個人にとってはなかなかそういうふうにメリットにはならないのじゃないのだろうかということを思ったりするのですね。それは、あの五つの方式の中で二つに選別をしている過程でも、かなり簡単にというか、例えばユニバーサル方式等は除外したりしていますね。これはもちろん日本の制度からすればかなりドラスチックなことなのでしょうが、利用者の立場からすれば、もうちょっといろいろ検討する余地があるのではないだろうかと思ったりするのですね。そういう意味で、いわば零細な利用者にとってのメリットについて、この問題をどのように考えられますか。
○平澤政府委員 先ほども申し上げましたように、金融制度等の仕組みはまさに利用者あって存在する仕組みでございますから、利用者の利便なり利用者のメリットを最大限達成するにはどうすればいいかということで考えていく必要があろうかと思います。その場合、中小の利用者、個人等も含めまして、それへのメリットも非常に重要でございますが、しかし逆に、大企業等にとっても国際的に通用する非常に低コストの仕組みであるということが、ひいては我が国経済全体の効率化ということを通じて個人、零細企業にも返ってくるという問題にも通じるわけでございます。したがって大企業、中小企業、個人等を通じてみんなにメリットのある仕組みをどうするかということが重要であろうかと思います。 ただ個人その他利用者のメリットばかりを考えていきますと、結局、金融その他の仕組みはとことん競争にさらされる。場合によっては逆ざやでもサービスを提供するというところまで追い込んでまいりますと、長い目で見てみると、そういう制度、仕組みが結果として大幅な赤字で崩壊するということもあり得るわけですから、そういう意味での信用秩序の維持という観点も重要であるわけでございまして、特に今申し上げた二つの観点等をどうバランスをとりながら仕組みをつくっていくかというところが一番の今後の検討のポイントではないかと考える次第でございます。
○伊藤(英)委員 時間が来てしまいましたので、証券局長あるいは国際金融局長、それから銀行局保険部長と来ていただきましたけれども、申しわけございませんでした。 それから、今銀行局長にもお願いしておきましたが、それこそ四十年ぶりの大改革ということでありますけれども、本当に利用者の立場に立ってメリットが出るように、ぜひ今後そういう立場から御検討をお願いをしたいと思います。これで終わります。
○中西委員長 矢島恒夫君。
○矢島委員 参考人の全信連の山口会長に最初にお尋ねしたいと思います。既に同僚委員からいろいろと質問が出されておりますので、重複する部分は全部避けて、二、三お聞きしたいと思います。 その一つは、昨日の毎日新聞を見ますと、小口預金の金利自由化に伴って中小金融機関を圧迫している。記事の内容では、「中小金融機関では、競争の激化などで貸出金利を上昇させるのは難しい状況で、体質強化のための金融機関同士の提携や合併が進むことも予想される。」こういう記事があるわけですけれども、このことについて会長といたしましてどのようにお考えになっていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
○山口参考人 お答え申し上げます。 ただいまおっしゃいましたように、金融の自由化は私ども金庫にとりましても経営上大変な影響があるわけでございます。しかし、業界といたしましても、金融の自由化は時代の流れでやむを得ないのじゃないかというふうに考えております。それだけに、その自由化による経営の改善あるいは効率化ということにより一層全力を挙げているような次第でございます。 それから、先ほどもおっしゃいました合併等につきましても、金制の中間報告にもございましたように、自主性を尊重しつつ、しかも中小零細企業あるいは地域住民の方々のニーズにこたえることができるならば、むしろ前向きに取り上げていったらよろしいのじゃなかろうかというふうに考えているわけでございます。いずれにいたしましても、信用金庫が地域金融機関としてその使命を果たしていくためには、適切にお客様のニーズに沿いつつ、預金金利の自由化の進展と相まってリスクの管理を徹底して、経営改善に努めていくというふうに考えている次第でございます。
○矢島委員 もう一つ会長にお尋ねするわけですが、私、この後銀行局の方にも質問したいと考えておりますけれども、金融機関の間で相当競争が激化してきている。こういう中で、銀行が法律を破って保険業に手を出しているというような状況があるわけです。私が調べたところでは、一部信用金庫も、預金獲得のために年金保険の勧誘と、それからその資金のローンをセットにして顧客を求める外交を行ったり、あるいは信用金庫の窓口のところに一括年金プラン、こういうパンフ等を、それから個人年金保険契約の申込書、それからその中に今度はローンの方の申込書と年金の申込書とセットにして置いてあるというようなところもあるわけです。このようなことは信用金庫の業務目的というものに照らした場合、問題があるのじゃないかと思うのですが、会長、いかがですか。
○山口参考人 先生も御承知のように、こうした保険ローンの仕組みにつきましては、保険契約の募集は登録された外務員または代理店でなければ取り扱いできないということが規定されているわけでございます。私ども信用金庫の職員としては、こうした保険契約でなく、もしお客様にそういうニーズがあった場合には、代理店あるいは保険会社の方へ御紹介をするというような範囲内で業務を進めていきたいというふうに考えて、現在はやっておる次第でございます。
○矢島委員 非常に紛らわしい形でこれが窓口にあるという状況について、そういうことについては禁止されているのだよ、あるいは連合会として指導されたというような事実はございますでしょうか。
○山口参考人 先生のお手元に資料がございますようでございますけれども、私たちとしては、現在個々のケースについて把握する立場にございません。ただ、今後とも信用金庫の職員がこうした保険業務の募集をしているような誤解を与えるようなことがないように、保険募集の取締に関する法律の趣旨を必要があれば会員信用金庫に徹底するよう、会合等を設けてその方針を徹底したいというふうに考えております。
○矢島委員 参考人への質問は以上で終わりますので、お引き取りいただいて結構でございます。 私は、去る五月二十四日の大蔵委員会におきまして、金融機関の資金調達だとか資金運用という面の競争が大変激しくなっている、こういう中で、今の続きになりますが、金融機関が保険業に手を出している問題、これを駿河銀行を例にとりましてお尋ねしたわけであります。 これは、個人年金保険というものに加入するときに保険料が大変高額になりますから、保険料をローンを利用して一括払いした方が毎月分割払いするよりも相当軽減される、こういうことに着目して多くの銀行がやっている新しい商品でございますけれども、これを駿河銀行では、本来ならば保険外交員が携帯すべき日産生命の積立年金である「ウィル・ウエル」という案内書、同時に積立年金保険の申込書、それから今度は年金保険ローンの案内書、同時にこれの申込書、こういうのを携帯して外交を行っているということを指摘しながら、このことは銀行法から見ても保険業法から見ても募取法から見ても、いずれも問題ではないかという点で質問したわけですけれども、銀行局といたしましてその後これについてどのような調査をされ、また調査の結果違法行為があったかどうか、あったとすればどのような対処をされたか、この点についてお聞かせください。
○平澤政府委員 今委員のお話は個別具体的な銀行の話でございますので、これまでもそのような場合は答弁は差し控えさせていただいているわけでございます。しかし、一般論として申し上げますと、大蔵省としては、従来より何らかの問題があると考えられるような場合には、金融機関の経営が健全、適正に行われるということが重要な行政の課題であるわけでございます。一般的にそういうことがあるときは、調査を行う等、実態を把握した上でさらに適切な指導を行っているということでございます。
○矢島委員 個々の問題ということで御答弁いただけなかったわけですけれども、これは五月二十五日の毎日新聞の静岡版ですが、この中で「同省では」同省というのは大蔵省のことですが、「「法律違反を知りながら、銀行として行員に勧誘させていたことが事実なら確信犯」として、再度、事実関係の調査を始めた。」という報道があります。 また、私が前回五月二十四日の質問の中で明らかにしたわけですが、駿河銀行が出しております取り扱い要領の説明書の中で「保険契約の勧誘並びに受付は「保険募集の取締に関する法律」第九条により銀行員が行うことは禁止されているので注意のこと。〔本件はたてまえでのことであります。〕」こういう内部文書を出しているわけです。まさにこういうことは、禁止されているけれども建前だなどということを書いていることは、銀行を監督指導する大蔵省あるいは銀行局の存在を軽視している。さらに言えば、なめた態度だと言わなければならないと思うのです。こういうことを放置していくことは極めて問題だ。前回二十四日の日から、銀行が保険業務を取り扱う問題について私はずっと質問を銀行局長にしてきたわけですが、少なくともこういう事態が具体的に出てきている以上、その調査の内容あるいは違法行為があればきちんと処分するということだとか、あるいは今処分を検討中だとか、はっきりした答弁をするべきだと思うのですが、大臣、いかがですか。
○平澤政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、行政当局としては、一般論といたしまして、いろいろの問題については適正に対処してきているということでございます。
○矢島委員 大臣、明確な答弁をいただいてないわけですけれども、さらに内容をはっきりさせるために申し上げますと、この駿河銀行の出しております行内報、これは昨年の八月号ですが、この中に「流れを変えよう! 第一回マニュアルコンクール優秀作品発表会」の記事があるのです。もちろんこの審査には審査委員長として頭取が当たり、専務、常務等それぞれ重役が列席している中で行われているわけです。特別賞からずっとあるのですが、特別賞にはなりませんでしたが、入選作品といたしまして「DMによる年金保険ローンSTEPの販売マニュアル」というのが入選しているのですね。そのことが報道されております。 さらに同じくこの「するが」という行内報の中で、「わたしたち がんばってま〜す。女性渉外」この体験談が書かれているわけです。 私の体験を紹介しますと、あるベニヤ板を売る店にステップの勧誘に行きました。主人は年令が高く金額も多くなり無理ということで断わられました。そこで二人の息子さんがいることに注目し、「息子さんたちに財産を残してあげるつもりでいかがですか。息子さんが六十才になったとき何十倍にもなって戻ってきます。今、金融機関の中でも注目されている商品ですから」と、時間をかけて説明しました。何回か訪問するうち信頼関係も生まれ契約していただくことができました。 体験談が載っております。 そのほか、同じ「するが」という行内報の十一月号では座談会が開かれておりまして、その座談会で、こもごもこの商品についての体験談が書かれているわけであります。 まさにこういう状況を見ますと、駿河銀行の行っていることは銀行法あるいは保険業法、募取法に違反する内容が次々と証明されるのではないかと思うのです。その上に駿河銀行では「六十三年度下期推進項目目標及び設定根拠」こういうものを出しておりまして、その中で私が今問題にしております「ステップ」については、「今期の実績を」つまり六十三年度下期の実績です。「二百億円として来期は一万五千件を獲得目標とする」「増加目標額を二百五十億円とする 渉外一人一カ月九百三十万円を目標とする」こういう文書を出して、行員にノルマを課してしりたたきが行われている。銀行法や保険業法、募取法を遵守するというのは当然のことでありますけれども、現にこういうような守ってない事実があるし、またほかの金融機関でも行われているということですから、この際、こういう行為は禁止するという大蔵大臣かあるいは銀行局長名での通達を出したらいかがかと思うのですが、どうですか。
○平澤政府委員 今委員がおっしゃいました個別具体的な問題と別にいたしまして、これまでもそのような問題については、法令あるいは通達によって各金融機関に適正な業務運営を行うよう指導しておりますので、したがって、そういう中で金融機関は適正に対応しているというように考えておるところでござい
○矢島委員 銀行局長、後任の局長さんにもこの問題については引き継いでいただくということをぜひ要望しておきたいと思います。 さて、そういうことで大臣にお聞きしたいのですが、今までのそういう状況の中で、この駿河銀行というのが実はこの委員会でも問題になりましたし、また新聞でも報道されましたし、労働組合との関係もありまして、「ステップ」という商品がどうも問題になっているというので、今度は一時払い終身保険というのを考えたのですね。これは、企業のオーナーとかあるいは役員のスムーズな事業継承及び相続税対策に協力することを目的とするというようなことで、提携した生命保険会社は安田生命であります。今度は安田生命と提携いたしまして、結局企業が自分の会社の役員を被保険者として、企業を保険金受取人として生命保険を申し込む。そうすると、一時払い定額終身保険というもので、その掛金を駿河銀行から原則として十年間融資しましょう、こういう内容のものです。この中の文書によりますと「安田生命の場合、払込み保険料の一五%の三カ月定期で預金協力をする。」つまり、この保険を銀行がとってきたら、払込保険料の一五%を安田生命が駿河銀行に三カ月定期で預金協力する、こういう内容でありますけれども、この辺については大蔵省は御存じでしょうか。
○平澤政府委員 その点については今初めて伺いました。
○矢島委員 そういう状況もあり、さらに、こういう銀行は関連会社をつくるわけです。これでは駿河代弁会社と呼んでおりまして、そこで保険業務をやるのですが、大体社員は十七、八名という極めて小規模のものです。ところが、実際に手数料というものが莫大な金額入ってくるのですね。というのは、銀行員に勧誘をやらせて手数料は代弁会社が全部取っていく、こういう仕組みになっていますから、平成元年三月期では七億三千万円も手数料が駿河代弁会社に入っているのですね。こうして駿河代弁会社というものが駿河銀行から融資を受け、十分にその利子を支払うだけの能力を蓄えながら、別途積立金をふやしている。 それだけじゃなくて、駿河銀行の株を大変取得しているのですね。株の問題を有価証券報告書等で見てみますと、六十三年九月期でこの駿河代弁会社が駿河銀行の株を五百六十五万四千株持っていた。ころが平成元年三月期決算になりますと、何とその二倍近い九百八十八万一千株とふやしている。こういうことをやりながら、結局のところ配当金が、今までは年一割、一株について十円だったのですが、この結果年二割、一株について二十円というふうに上がる。役所賞与も増加しているのですね。ですから、駿河銀行の株価を引上げげているという状況から考えてみるときに、駿河銀行と代弁会社は、両者談合によって利益操作しているんじゃないかという疑いすら私たち持っております。 時間の関係で最後に、こういう事態というものについて、やはり銀行というのは信用というものが第一でなければならない。もちろん法律に違反することはもってのほかですが、違反すると疑われるような事態というのも避けていくべきだと私は思うのですが、まとめて大臣の御見解を賜りたいと思います。
○村山国務大臣 いろいろ伺いましたが、銀行というのは言うまでもなく公共機関でございまして、ニーズに合わせて、銀行法の定めるところによって業務を行うべきものでございます。いろいろの問題がありましょうが、大蔵省としてはその点は今十分承っておりますし、また今までも適正な対処をしておると私は確信しております。
○矢島委員 ぜひそういうことでお願いしたいと思います。 時間が極めて切迫してまいりましたので、週休二日制の問題で一言大臣にお聞きしたいのですが、去る十六日の参議院の大蔵委員会で我が党の吉井議員が、週休二日制実施後、年間総労働時間については短縮されずに逆に延長になっている、そのために行員の健康破壊あるいは婦人行員の保育所の送迎問題等々について質問があったわけですが、大臣は実効の上がることを望んでいる、こういう御答弁をされている。実は六十一年十一月二十六日、これは第三土曜が銀行は休みになった時点以降の問題ですが、このときに同じ参議院の大蔵委員会で近藤忠孝議員が当時の宮澤大蔵大臣に質問いたしましたら、やはり実効が上がることを望んでいるという御答弁なんですね。ずっと変わってないのです。この実効が上がる方法としてどんなことを今までやってきたか、また今後具体的にどうしようとしているのか、その点についてよろしくお願いします。
○平澤政府委員 いわゆる週休二日制の問題に伴いまして、銀行職員の労働時間の問題が参議院におきまして取り上げられたわけでございますが、その際にも御答弁申し上げましたように、これはあくまでも労使の合意に基づいて判断されるべき問題でございまして、その意味では銀行行政とは直接関連しないわけでございます。ただ、週休二日制が金融機関にも導入されたという趣旨があるわけでございます。行革審答申とかいろいろなところに書かれておりますが、我々も行政当局の一員でございますので、そういう趣旨はできるだけ満たされるように関心を持っているということでございます。
○矢島委員 ぜひそういう方向で、大臣、この問題は、労働時間の短縮ということは一つの国の施策として、また雇用拡大だとかあるいは内需の拡大だとか、大きな一つの国際的な問題でもあるわけですから、十分にその実効が上がるようにこれから取り組んでいただきたい、このことを要望しまして、質問を終わります。
○中西委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○中西委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 信用金庫法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○中西委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中西委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○中西委員長 この際、御報告いたします。 本会期中、当委員会に付託されました請願は六百六十六件であります。各請願の取り扱いにつきましては、理事会において慎重に検討いたしましたが、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、御了承願います。 なお、本会期中、参考送付されました陳情書は、お手元に配付いたしておりますとおり、国庫補助負担率の復元に関する陳情書外十三件であります。念のため御報告いたします。 ————◇—————
○中西委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 国の会計に関する件 税制に関する件 関税に関する件 金融に関する件 証券取引に関する件 外国為替に関する件 国有財産に関する件 専売事業に関する件 印刷事業に関する件 造幣事業に関する件の各件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中西委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員の人数、氏名、派遣地、期間、その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中西委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十三分散会 ————◇—————