大蔵委員会 第7号
- 発言数
- 438 件
- 登壇者
- 47 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/04/03
会議録
○中村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を求めます。村山大蔵大臣。 ————————————— 国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○村山国務大臣 ただいま議題となりました国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 平成元年度予算は、内需の持続的拡大に配意しつつ、財政改革を強力に推進することとして編成いたしました。歳出面においては、引き続き既存の制度、施策の見直しを行い、経費の節減合理化を図るとともに、限られた財源を重点的、効率的に配分するように努めたところであります。 国の補助金等につきましては、累次の臨時行政調査会の答申等の趣旨を踏まえ、昭和六十一年度の国の補助金等の臨時特例等に関する法律により補助率等に係る暫定措置を講ずるなど、これまでもその整理合理化を推進してきたところであります。平成元年度予算の編成に当たりましては、これらの暫定措置の期間が昭和六十三年度末に終了することに伴い、改めて一体的、総合的な見直しを行い、補助率等につき所要の措置を定めることとし、また、厚生年金の国庫負担金の繰り入れ等につきましても、引き続き所要の特例措置を講ずることとしたところであります。 本法律案は、以上申し述べましたように、昭和六十一年度の国の補助金等の臨時特例等に関する法律により措置が講じられてきた事項について、財政資金の効率的使用を図り、あわせて国及び地方の財政関係の安定化に資するため、所要の立法措置を定めるものであります。 以下、この法律案の内容について申し上げます。 第一に、昭和六十三年度まで暫定措置が講じられてきた事業に係る補助率等について、まず、生活保護、措置費等に係る補助率等を定める改正を行うこととし、さらに、義務教育費国庫負担金のうち共済長期給付、恩給等に係る補助率等の取り扱いを定めることとしております。また、公共事業等については、平成二年度までの暫定措置として、昭和六十三年度に適用されている補助率等を適用することとしております。これらの措置は、四十四本の法律にわたっております。なお、今回の補助率等の見直しに伴い、別途、地方交付税法の改正によりたばこ税を地方交付税の対象とするほか、地方公共団体の事務事業の執行及び財政運営に支障を生ずることのないよう財政金融上の措置を講ずることとしております。 第二に、厚生保険特別会計法等、一般会計から特別会計への国庫負担金等の繰り入れを規定している三法律について、繰り入れの特例を定めることとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○中村委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○中村委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤万吉君。
○加藤(万)委員 大蔵大臣に最初に所見をお伺いをいたしたいと思うのです。 四月一日に、我が党あるいは国民の意思に反してと言ってもいいでありましょうが、消費税がスタートいたしました。けさほどの各社の新聞でも、消費税に対する相次ぐ是正論議が自民党内にもたくさんあるようであります。安倍幹事長も昨日の名古屋の政経パーティー後の記者会見で、本件に対する見直しを含めてのお話があったと報道がされております。私は、消費税そのものが持つ奥の深さを考えますと、消費者である支払い側と納税義務者の側と言われているそれぞれの企業ないしは商店も含めてでありますが、単にここの間における摩擦だけではないような気がいたします。 各所の消費税導入後の商店街におけるレポートがテレビ等で報道をされたわけでありますが、あの報道を聞いておりまして私が一番これはいかぬな、こう思ったのは、なぜ私たちが大蔵省の出先の税務署の役割をしなくてはならないのか、消費者に支払ってもらう、それを納税義務者として徴収をし納めなければならない、そういう立場になぜ私どもが置かれなければならないか、全体を通してここが一番私は重く感じたところであります。ひとつこの際、大臣も四月一日は消費税導入の実態調査に赴かれたようでありますから、まず所見をお聞きしたい、こう思います。
○村山国務大臣 四月一日から消費税がいよいよスタートいたしました。いろいろな物あるいはサービス、食事、こういったものに一斉に消費税がかかるわけでございまして、どのようになるかということは、もう私自身大変な関心を持っておりました。 私自身は、東京の大井の埠頭にあります保税倉庫の輸入品のウイスキーとか、あるいは従価税が適用されておるワイン等がどれぐらい下がっているのか、それから荷動きに異動がなかったかどうか、そういった点をまず第一に調べました。第二番目はアメ屋横町、上野に参りまして、あそこでゴルフ道具を扱っているところ、それから生鮮食料品を扱っているところ、そこの値づけ、それからあの町をずっと歩きまして、表示方法がどうなっているのかなということを見てまいったのでございます。 まず大井の方でございますが、高級ウイスキー、これは大変な減税でございますので、的確に下げておりました。それからワイン等につきましては、従価税の適用のあるものについては下がるわけでございますので、これもやはり的確に下げておりました。従価税の適用のないカリフォルニア・ワインのようなものは、予想したとおりほぼ同じ値づけであったわけでございます。それから荷動きの方はほとんど変わりありませんでした。特に高級品について、一日以降引き取りが行われるとかなんとかいうことで、その間大分荷動きに異動があるかなと思いましたが、これはほとんど関係ないと言っておりました。 それからアメ屋横町でございますが、まずゴルフ製品の方は、御案内のように移出課税で三〇%かかっておりますが、これは小売の段階では一五%になります。したがって、大体その税額の一五%はほとんど引いております。それから、表示方法は税抜きでございました。私も試みにゴルフのクラブとそれからパターを買いました。そうしましたら、私の方が値段幾らですかと言ったら幾ら幾らですと言うから、それを持ってレジに行きましたら、消費税分足りません、こう言うので後で千円を加えたわけでございますが、これは、税抜き価格を計算いたしますと自動的に消費税額が計算され、そして合計額がすぐ出るというシステムに切りかえられておりました。後で聞きますと、このシステムの切りかえというのは非常に簡単だそうでございまして、何かテープを一つ入れると、すぐそういうふうに改良ができる制度だそうでございます。どの辺が忙しかったかというと、やはり前日、税抜き価格でございますので、従来の物品税の引き下げ分を全部正札をずっとかえてやるのに相当時間がかかったと聞いております。 それからお魚屋さんでございますが、これは小さな店でございましたが、伺いますと年間五億円を超えるそうでございます。それで、ほとんどの品物は築地からその日仕入れて、そしてその日ほとんど売り切るそうでございます。どちらも税込めで、ラウンドナンバーで記してあるわけでございます。ですから、考えてみますと、マージンは従来とほとんど変わらないわけでございますので、値づけで苦労しましたかと聞きましたら、全然苦労しておりません、要するに、競りの方は税抜きでやりますけれども、実際買うときには税込めで買ってまいりますので、税込めのものに従来のマージン率を加えたものを税込めの価格で表示すればいいから、ほとんど関係ありませんという答えでありました。塩干魚も多少扱っておりましたが、塩干魚についてはどうですかと言ったら、私のところは一日で売れるものを全部その日のうちに買いますから、同じでございますという話でございました。 以上が私が行ったところの経験でございますが、きょう登庁いたしまして早速全国の税務署、税関の模様を聞きました。概して申しますと、これまでの説明会、広報あるいは相談等がありまして、順調に行われておったということでございます。税関におきましては既にいろいろなコンピューターを導入しておりまして、交通貨物あるいは郵送貨物といったものについては電算処理がすべて行われております。したがいまして、ほとんど我々の線でした。ただ今度、税関の方では三カ月の納税延期があるものですから、徴収決定したもののうちの大部分は、延納の制度を納税者の方が採用しているということでございました。 それから税務署の方でございますけれども——全体を見ますと、かなり順調にいっております。ただ、質問事項とか苦情とかいうのはずっと来ておるわけでございますが、一番多いところは、質問事項、苦情含めて三十一日がピークでございました。三十一日、一日、ここのところがずっとピークになっておりますが、二日は日曜という関係もあって大分減っております。 もう一つの傾向は、事業者の苦情あるいは質問はだんだん少なくなって、むしろ消費者の方がふえている、こういう傾向にございます。今後我々は従来の相談、消費税のコーナーを設けるとか説明会を精力的に続行してまいりまして、早く定着するようにしたい、このように考えておるところでございます。
○加藤(万)委員 私の得た感覚、あるいは私も事実市場調査を行ったわけでありますが、大分大臣とは違うようであります。 例えば五百円の二級酒は、きのう買いましたら五百二十一円です。五百二十一円とは、二級酒の酒税が上がりまして、それに消費税がかかっていますから、買う人は三%だから五百十五円じゃないか、二十一円になったのはどうなんだ、この説明ができません。あるいはお酒と他の食料品を一緒に買ってレジで払うときに、レジが両方含めて三%かけるなど、さまざまな現場の混乱があるようであります。いずれにしましても、本税は見直しが必要であるという意見が多方面、なかんずく政府・与党側からも出ているということは、本税の持つ内容が国民に合意をされていないという気がしてなりません。 そこで、大臣、私が今申し上げましたように、消費税は消費者である支払い側と納税義務者の間のトラブルなんですね。これからさらに今度は、地方団体の転嫁問題における混乱がまた現場で起きてきます。私どもの横浜・神奈川県に例をとりますと、県営住宅、市営住宅、これはかけるところとかけないところがあるわけです。同じ地域にもし二つの住宅が存在すれば、これまた居住者の中におけるさまざまな混乱が起きてくる、こういう事態が起きてくるわけです。 私はあえて、余り言葉としてはよくございませんが、消費税という妖怪が今動き出した、こう実は申し上げているわけでございます。なぜかというと、消費者は今物を買うという場面でしか四月一日はありませんけれども、やがて生活全体の中で出てくる消費税の奥深さがまだ身に感じない、あるいは実感として受けとめられない、ここに大きな問題がこれから出てくると思います。 そこで、きょうは補助金に関する法案でありますから、今度の補助金の法案は、大臣、どういうお考えでしょうか。私は、六十年度の一年間の暫定からさらに三年間、そして今度の見直しに基づく臨時特例、何か今までの暫定措置を延長させて、ここで見直したのだという問題ではないと実は思うのです。御案内のように、六十年の補助金カットの条件は、当時の国の財政事情、それから当時の日本の景気状況、補助金をカットして公共事業が後退することで起きる日本の景気の後退をさせないために、一方では財政事情で補助金をカットしながら、一方では地方団体には起債を求めて、補助金のカット額をさらに公共事業費に追加し、それに地方債をくっつけていく、それで景気浮揚を図ったわけです。これが暫定措置の背景であります。 ところが、今の状況を見ますと、財政事情も、御案内のように国も地方も好転の兆しがあります。景気浮揚については今日、日本は最大の景気の上昇の状況にある。こう見てまいりますと、背景は全く違うわけであります。でありますから、従来の暫定法の延長線上として経常経費分については恒常化をし、あるいは投資的経費部分については二年間の検討期間を設けるなどという問題ではない。むしろ、本来あるべき国と地方の事務事業分担の恒久的な措置がこの法案の内容にあると私は理解をしておるわけですが、大臣、いかがでしょうか。
○村山国務大臣 今回の補助率の一括見直しの問題でございますが、これは加藤委員もよく御存じのとおり、五十六年に旧臨調が設けられて、そして国と地方の補助金のあり方について既に提言が行われております。それから新臨調におきましても同様のことが言われておりまして、その間、有識者から成る検討委員会が設けられまして、そして国と地方の補助率、補助金のあり方について詳細な提言が行われておるところでございます。 そういうことを含めまして、今度の新行革審においてもこれを鋭意検討しているわけでございますが、これらの提言を受けまして六十一年度の一括法をやりました。しかし、あのときの話は、もとに復するというのではなくて、暫定期間が切れたときの状況に応じて、それらの提言を踏まえていかにやるのが一番適当であるかということを言っているのでございます。したがいまして、今度の一括法案は、同じような考え方で、現況を踏まえまして、これらの提言を踏まえてどうしたらいいのかということを検討した結果、各関係省庁でそれらの点を踏まえて鋭意検討した結果、結論に到達したものを提案しているのでございます。 なお、新行革審におきましては、昨年の十二月から今度提案いたしました一括法、この延長線上の問題として根本的にさらにまた検討を加える、こういうことになっているわけでございますので、その間の事情をひとつ御了察いただきたい、このように思っておるところでございます。
○加藤(万)委員 暫定期間が切れて、その結果を見て、いわば抜本的に地方と国との関係あるいは補助率を含めて検討しよう、新行革審は昨年向こう一年間審議を経て結論を出そう、こうしているわけですね。大臣、なぜここでこれを出されるのですか。私はずっと行政改革の時期から、あるいは補助金の六十年、六十一年、それぞれ連合審査にも参加しましたよ。それほど重要なことでしょう。暫定期間が切れた段階で今までのすべてを見直しして新しい問題提起をする、こういう発想からくれば、当大蔵委員会でこの問題を審議するには余りにも事が重大ではございませんか。本来、新行革審の答申を受けて、地方と国との事業事務分担の見直し、あるいは権限あるいは許認可の問題、あるいは行政改革を含めて改革をすべきか、それに伴って例えば国庫の負担分はどうすべきか、あるいは投資的経費に対する国の負担はどうあるべきか、この結論が出てしかるべきじゃありませんか。 今回の場合には、一月十八日ですか、生活保護費などの検討を含めて自治、大蔵大臣の政治的な解決、これは前もあったのですよ、たばこの一本一円の値上げ、二千四百億円の導入の際にも。あれは一夜にして決めたことですね。それがこの法案、大臣がおっしゃるように、前の行革審のさまざまな経過を踏まえて、そして暫定措置は当面、こう言ったけれども、その暫定措置はその措置が切れた段階で見直しをしようとするならば、まさに慎重な審議が審議会でも必要であったでしょうし、あるいは当国会における審議もその手順を踏むべきじゃなかったですか。財政だけが優先してしまって、地方と国との機能分担、権限移譲の問題も含めて、そこを後に先送りしながら本法案だけを日切れという形で取り扱い、しかも大蔵委員会でそれぞれを差しかえて審議をするには余りにも事が重大ではないのか、私はこう思うのですよ。この議論はこれからも起きることでしょうから、ぜひひとつ頭の中にしっかりと刻み込んでおいていただきたい、こう思うのです。 この法案の中は、今大臣の法案に対する趣旨説明がございましたように、経常経費分については恒久的な措置、投資的な経費については二年間の暫定措置、さらに六十二年度の補助率カットについては平成三年度に復元する。今度の中身をずっと見てみますと、恒久的経費部門についてはもうこのまま恒久ですよ。投資的経費についても、六十二年度分の補助率カット分は平成三年度からもとに復元する。六十年度にカットされた補助率問題はそのまま恒久化されるのじゃないですか。そういう内容を持った本法じゃないのですか。 私は、この法案が臨時特例という形でこういう形で審議されるのは、この法案が持つ中身が従来の暫定措置ではなくして、国と地方との関係においては大変な転換点、新たな問題を内在している。後ほど申し上げますけれども、例えばたばこ交付税などもそうですよ。財政構造から見ても大変な転換です。地方と国との関係のさまざまな条件がこの中に含まれている。にもかかわらず大蔵委員会で、しかもかつては連合審査をやり、その前の補助金カットや行政改革については、御案内のように金丸特別委員会がございましてやったのですよ。この法案をこういう形で通すということについては納得いきませんね。大臣、どうですか。
○村山国務大臣 この問題については、先ほど申し上げましたように旧臨調、新臨調、行革審、それから特に検討委員会でかなり詳細な問題点が論じられているのでございます。そこで、六十一年度の暫定一括法案を踏まえまして、現時点における取り扱い方について関係省庁間でこれらの提言を踏まえて協議したのでございますが、その結果、今おっしゃるように非公共的なものについてはできるだけ恒久化をしたいということでございます。 具体的に申し上げれば、一つは生活保護費系統でございます。生活保護というのは、言うまでもありませんけれども、二十年代は救貧、防貧という考えでやっているわけでございますが、その後、国民皆保険、国民皆年金等が非常に進んでおります。それから福祉行政につきましても、御案内のように大変な進歩を遂げているわけでございますので、言ってみますと、相対的に社会保障全体の中におけるそれらの生活保護の問題というものは少しウエートが変わってきて、そして社会保障全体というのは医療、年金、福祉、こういう関係へきているのではなかろうかということでございますので、一方において恒久財源としてのたばこ消費税の二五%というものを用意しながら、旧十分の八というもの、そして六十三年度には十分の七というものを恒久的に七・五、四分の三というところで恒久化させていただいた。 それから措置費につきましては、一連の補助金を扱っている間に、今まで入所者につきましては、その事業事務の関係からいいまして機関委任事務であったのが、団体委任事務に既になっているわけでございますので、事務事業の変更からいたしましてこれを二分の一ということで恒久化する、そしてその財源措置はそれぞれ講じまして、地方財政にいやしくも影響を与えないようにする。 また、文教関係につきましては、恩給費は既に一般財源化ということにし、そして長期給付につきましては今の三分の一を最終的にやはり二分の一にしましょう。ただ、平成元年度は八分の三ということでいきましょう。しかし、この終着点は明らかにしたところでございます。それから、追加費用につきましては二年間の暫定措置でいく、こういうことでございます。 それから、公共事業につきましては、まだ全体の国の財政再建という問題、それからまだ円高という傾向が続きましょうから、その場合における内需拡大における公共事業の重要性、したがって事業費の確保というものの重要性は当分続くであろう、こう考えまして、二年間暫定措置でいきます。ただし、六十二年度の改正によってディープカットしたあの分は復元いたすということだけはお約束して、そして三年度以降は、引き続き各省間でそのときの状況を見ていかにすべきかということを決めていこう。それぞれ経費の性質、そしてまた現在それらが持っておりますマクロ経済との関係を十分考慮して、それぞれ適切な措置を講じたつもりであるということを申し上げたいと思います。
○加藤(万)委員 私は、総論的な話ですから、各論に入れば大臣の言ったことにさまざま反論もしたくなるわけであります。 私は、税制特別委員会でこんな質問をしたのですよ。この税制六法案が通ることによって地方団体には大変な懸念があります。その懸念は、一つは財源的な移動に伴う減収の懸念。これはきょうお見えになっている坂野自治大臣から言わせれば、財源的には及第点、九十点以上もらえるのではないですかという新聞の記者会見あるいは地方行政委員会での発言もありました。しかし、財源の問題もその性格によっては違うと私は思っているのです。例えば、たばこ税の二五%を交付税でやるということと、たばこ税そのものを地方の自主財源として持つということは性格は違うのですよ。地方の自治という関係からいえば、自主財源をどうみずからの財源として確保するか、このことと、いやそれは交付税で入っていますよ、今度はたばこ税で出しますよということとは大変意味が違うのです。 大臣は、さまざまな補助に対する最近の状況の変化によってそれを財源的に穴埋めをした、これだけでは地方が持っている懸念というのは解消されないのです。今度の消費税問題で地方団体でそれぞれ延期、廃止あるいは内税などなどを含めて起きている現象は、単なる消費税に対する議会側との政治的な課題だけではない。いわば消費税が導入されることによって地方財源が国に移動をする。移動した結果として起きている地方の自主権というもの、あるいは自治権といいましょうか、それに対する大変な心配といいましょうか、そういう面を絡めてここに出ているのですよ。ですから、私がそういう懸念について総理はどうお考えですか、こう言ったら、総理は、それは八つ目の懸念として私も頭に入れます。財源的な問題は一応拝察できました。しかし、財源の質は違うのです。 さらに、大臣がおっしゃったように、例えば生活保護費を含め、あるいは措置費を含めて新しい状況の変化がある。変化があるならば変化のある行政上の、地方への移譲問題を含め、行政改革問題を含めて問題が提起されてこなければ、単に十分の八を二分の一にしました、それは状況の変化です、だけじゃ済まないですよ。そうお考えになりませんか。 さらに私が申し上げたいのは、そういう懸念が地方団体との間に払拭されていないまま、今度は臨時特例として再びこの法案が提起される。先ほど消費税は妖怪だと申し上げたのは、今は消費者と納税義務者との関係にありますけれども、やがて今度は地方団体との関係で住民との関係が起きてくる。さまざまなことをずっと見てまいりますと、さてこの妖怪はどこまで大きくなるのだろうかな、こういう懸念を私は持っておるのです。 そこで、今度の法案によって起きる個別的な懸念を二、三、大臣からお聞きしたいと思うのです。 たばこ税によって地方交付税が膨らみましたね。地方交付税は国の予算総額の二二・一%になります。大臣どうですか、今度のたばこ交付税、今度は消費税に対しても交付税がありますが、従来の三税による地方交付税、この税率はこのままずっとお続けになりますか。
○篠沢政府委員 今回の生活保護措置費などの補助率の恒久化に当たりまして、ただいま先生御指摘のようなたばこ税の二五%を交付税の対象とするという措置をとったわけでございますが、この経緯は、これも御承知のとおり、昭和六十一年度以降たばこ消費税についての特例措置が講じられてきたといったような経緯も踏まえて、このたばこ税を交付税の対象税目とするという形での恒久財源措置をし、補助率の恒久化をしたということでございます。 私ども、この措置につきましては、これをもちまして国と地方の財政関係及び地方財政運営の安定化に資するものと考えておるわけでございますが、全体としてそれが将来の交付税率等について、何らかの意図を持って講じておるというものではございません。一般的な申し上げ方になりますが、交付税のあり方は、その率も含めまして、国と地方の間の基本的な財源配分にかかわる問題でございます。今後とも地方税、地方譲与税とか、あるいは国と地方の機能分担、費用負担のあり方とか、これらを総合的に勘案して、国と地方の財政状況を踏まえつつ、幅広い見地から検討を行っていくべき問題であるというふうに考えておりまして、特段の予断を持っておるものではございません。
○加藤(万)委員 そうなりますと、たばこ税の二五%は変わることもあるということですか、あるいは消費税にかかわる交付税も変わることがあるということですか。 大臣、私が大変懸念を表引いたしますのは、この交付税総額は十三兆三千六百八十八億円、国庫支出金は十兆九百四十四億円、大ざっぱな数字ですが、両方合わせると二十四兆に近いのです。国の財政支出の五分の二でしょう。今の答弁ですと、税率は見直しすることもあり得るという答弁ですよ。私はここに懸念があるのです。 なぜかといえば、地方財政富裕論というのがあります。きょうは時間がありませんから多くは申し上げませんが、今年度、昭和六十三年度の地方財政自然増収分、これもあることは事実です。しかし、その財源を当てにして補助率をカットし、恒久化した分を一般財源化する。一般財源化をしたものは、やがて今の地方団体における財政の懐に手を突っ込んで、そしてそれによって地方団体の負担に転嫁をしていく。さらにそれが発展いたしますと、国庫支出金を含めて二十四兆円近いお金に国としては国の財政上から見て手を突っ込まざるを得ない、こういう現象すら起きてくるのじゃないでしょうか。 大臣、これは昭和六十一年二月十七日の予算委員会、当時大蔵大臣でありました竹下総理がこう言っているのです。「交付税率というものを、大きな変化がない限りにおいてはもとよりいじるべきものではございませんが、大きな変化が仮にあったとすれば、それまで含めていじりませんとお答えするのはやはり難しいではないかというふうに申し上げておるわけであります。」こう言っているのです。今度の場合大きな変化でしょう、地方と国との財政構造上の。そうしますと、大きな変化だから、当面は二千三百三十億円で、たばこ税で補助率の経費的部分のカット分は財源的に措置するけれども、さらにこの大きな変化を契機に、今のたばこ税についても、あるいは消費税交付税についても税率の変化があり得る、あるいは今ある交付税主税に対する三二%の交付税率も変化があり得る、こういうことになるのですか。大臣から答弁をお願いします。
○村山国務大臣 問題を整理して申し上げますと、三税の三二%という問題はもう御案内のとおりでございまして、それは永久不変だとは申し上げませんけれども、これを直すというようなことは、近い将来、我々が見通し得る限り、これを変更しなければならぬという事態は非常に少ないのではないかと思っております。 それから、今度の消費税が設けられたことによりまして、五分の一の譲与税、それから国の取り分の消費税の二四%という交付税、これは今度の根本的税制改正によりまして設けられたものでございます。 そして、つけ加えて申し上げますと、今度の税制改革というのは、国・地方という観点からやっているわけではございませんので、国民の税負担をいかに合理化するかという国・地方を含めたこっちのサイドと、それから納税者のサイドという観点からやっているわけでございます。そしてそれに伴う地方の収入を十分に確保しなくてはならぬ、総理が言っているような趣旨に従ってやっているわけでございます。 具体的に申し上げれば、地方の間接税が三つ廃止になりまして、そして八つぐらい一部吸収になっているわけでございます。その金額にほぼ見合う程度を譲与税にする。それから、三税の減税に伴いまして交付税が当然減るわけでございますので、それに合わせまして、残った五分の四のうち幾ら交付したらいいかということで、その率を百分の二十四としておる。そのことで、恐らく一千億近いものは住民税の減税にも充てられるようにいたしているということは御案内のとおりでございます。これはそういう角度からしたものでございます。 今度のたばこ消費税の二五%という交付税は、今度の補助金の改編によりまして必要となるものを手当ていたしたところでございます。なぜたばこ消費税を選んだかと申しますと、先ほど政府委員からも申し上げましたように、六十一年度でございましたか臨時特例一本一円というのをやりまして、千二百億円は地方のたばこ消費税にそのまま入れる、国の方の千二百億はそのまま交付税の加算金額として入れたということで、この補助率の改編とこの税が非常に密接な関係が従来あったということ。それから、たばこ税そのものが約二兆円でございますけれども、半分が地方財源の地方たばこ税、それから半分が国のたばこ税となっておる。このように、一つの税目が半分は国へ、半分は地方というぐらい地方と関係のある税目は非常に少ないと私は思います。 これはやはりたばこというものが全国普遍的に吸われておる。全国津々浦々に至るまで全部が吸っておると言えばいいのでしょうか、そういう意味で、地方財源として適当だということで二分の一ずつになっておるというこの税目の特質、それとさつき申し上げましたように、臨時特例のときにやはりたばこを使わしていただいた、こういうことからして、今度の補助率の変更に伴いまして、このたばこ税というものを交付税の対象にするということはむしろ非常に自然ではないか、こういうふうに考えているわけでございます。 この二五が永久不変かと申しますと、これはなかなかそうはいかぬのでございましょう。今後の補助金カット、今後の補助金の推移に照らしまして、これはやはり地方の財政というものを支えていく大事な交付税でございますので、そのときどきの必要で所要の措置が講ぜられるべきもの、このように理解しておるところでございます。
○加藤(万)委員 大蔵大臣、百も承知でおっしゃっておると思うのですが、税制改革によって地方の減収額は平成元年度で八千八百三十五億ですね。地方税に関する財政状況、地方団体の自然増収は、県税がおおむね一兆三千億、それから市町村税が八千四百億、半分以上はいわゆる税法改正によって地方団体は自然増収分を食われていくわけです。 それから今のたばこ税、大臣、百も承知でしょうが、本来たばこ消費税は、シャウプ税制以来の考え方としては、地方財源として取るべきだ、いわゆる間接税として、地方の自主財源要素として税目設定をされるべきだという議論が相当長くあったわけですね。それを二分の一ずつ国庫と地方と分けたのは、言葉が悪いかもしれませんが、その後の国の財政の割り込みですよ。しかも今度の場合、二千三百三十億円というのは、大臣がおっしゃったように補助金カット相当分を穴埋めする額ですよね。これが不確定ということになりますと、補助率カットしたものがそこに定着化したら、私に言わせれば従来の暫定措置の恒久化だと思うのですが、これが定着したらその税率が変わる、こうなったら地方は信頼しませんよ。 どうですか、私も長いこと地方行政、財政問題をやらしていただいておりますが、率直に言って、十年から十三年ぐらい前までさかのぼらないと地方財政はわからないですよ。例えば、あのときの覚書はどうだった、あのときの交付税特会の借り入ればどうなった、あのときの金利負担はどうなったなどなど、ずっと調べていきませんと実はわからない。今度はまた交付税が二つふえたわけですね、消費税に関する交付税、たばこに関する交付税。しかもそのたばこについては、補助金の定着化と同時に財源の二五%というのはわからない、税率二五%は変化があるかもしれぬなどなどとなってまいりますと、地方団体は、平成元年度はそれで財政上のつじつまは合うけれども、さて恒久的に地方の経常経費分としてその財源を見込んでどう計画を立て、政策を実行するかとなると、これまた極めて不確実ですよね。私はそこに地方と国との信頼関係が失われていくと思うのです。 どうでしょう、少し粗っぽい議論ですが、たばこ交付税をやめたらどうですか。思い切り地方財源にこれを直して、地方の今取っている地方たばこ消費税に繰り入れたらどうですか。この議論をしますと、地方団体は財源的に富裕団体と富裕でない団体とがある、たばこをもしそういう形で分けると、東京都のようにたばこ消費がうんと多いところは財源がふえて、たばこを吸わないところでは財源の確保ができない、こういう議論があるのです。しかし、これは特交の中でもできますし、あるいは交付税における傾斜もできるでしょう。あるいは今度、これは不交付団体には参りませんけれども、交付税でその調整をすることも決して不可能ではないと思うのですよ。優秀な大蔵官僚の皆さん方がいらっしゃるのですから、知恵を出せば、新たにまたたばこ交付税などという税目をつくらずとも問題は済むのではないですか。大臣、どうですか。
○篠沢政府委員 今回のたばこ税の二五%を交付税の対象とすることにつきましては、補助率の見直し、恒久化措置とともに国・地方の財政関係の安定化に資する、それとともに公共団体の自主性、自律性尊重の方向に沿うというふうに考えて措置をしたものでございます。そして特にたばこ税の二五%は、恒久財源として措置をしたという趣旨をしっかり踏まえて今後とも対応していきたいと思っております。
○加藤(万)委員 先ほど私、頭に申し上げましたけれども、財源の問題だけでこの補助率の問題を議論をしております。権限の移譲であるとか事業事務分担の問題だとか、そういう議論が前に出ておりませんから、勢い議論としては財源だけになってしまうのですが、私は今言いましたように、たばこの交付税にしましても、地方たばこ消費税を加えることによって地方の自主的な財源というものを確保できるのではないか。そういう方法も検討されるべき課題であったと思うのです。そういう中における地方の仕事は何が、国の仕事は何かというように判断していかなければいかぬのではないかと思うのですね。 さて、そこで今度のこの一連の法律内容を見てみますと、まだら模様なんですよ。いわゆる国の本来負うべき義務、責任そして負担というもの、それから地方団体に、先ほど機関委任事務が団体委任事務になったなどというものとの整合性がしっかりとられていない。大臣がおっしゃいました教育関係の国庫負担行為、これなんかも、長期給付に対する負担額は確かに復元されましたよね。長期給付が復元をされるのは完全には平成二年度になるのですか。これなんかも、追加費用の問題をどう考えるのかということが一緒に出てこなければおかしいですよ。百歩譲って、恩給費はそれより以前のことですからということをおいても、長期給付についてはもとに復元するという方向が出なければ、これはおかしいのです。義務教育に対する国庫負担行為というものが実定法として定められている以上、そこに復元したわけでしょう。復元したら、それに忠実に従ったらどうですか。ところが、長期給付については復元しますけれども、追加費用については、あるいは恩給費については一般財源化、これでは少しまだらになるじゃないですか。 私は、同じことが生活保護費についても言えると思うのです。十分の八が十分の七になり、十分の七・五になった。何のことはない、これは足して二で割ったことでしょう、大臣はいろいろおっしゃってはいますけれども。従来の暫定法と実定法、基本的な法案との間を足して二で割って、財源がこれだけ不足したからこれはたばこ税で措置をする、これだけの話じゃないですか。生活保護については約一千億近いお金を積み足しはいたしましたけれどもね。私は、そういうやや小手先的にやって、しかもこの法案全般を通して当委員会で審議をするということにはどうしても納得がいかない。これは議論したら答弁だけで相当時間が長くなるでしょうから、次の問題に移りますけれども、交付税についてはそうであります。 それから、暫定加算については大臣、どうなんですか。これも、暫定加算については六十一年度予算に伴う両大臣の覚書があるんですね。この覚書によれば、「暫定措置であることにかんがみ、暫定的に、昭和六十六年度以降に精算すべき地方交付税交付金の額に加算されるものとし、その取扱いについては、」「暫定期間終了後、両省間で調整するものとする。」取り扱いだけなんですよね。ところが、八千四百四十億円の暫定加算の合計額、今度はお互いに半分ずつ泣こうじゃないかということで、四千二百二十億円を平成四年度から十年間に地方団体に加算をする、こういうことでしょう。まさに覚書の趣旨とは反するじゃありませんか。大臣の見解をお聞きしたいと思うのです。
○篠沢政府委員 ただいま先生御指摘になりましたように、暫定加算は、四千二百二十億というものを平成四年度から平成十三年度の間に精算すべき交付税交付金の額に加算をするということでセットしたわけでございます。 これにつきましては、昭和六十年度の補助率の暫定措置を講じた際に既にございまして、暫定的に昭和六十六年度以降に精算すべき交付税交付金の額に加算されるものとし、検討の結果を踏まえまして、その取り扱いについて両省間で調整するんだという形にいたされました。このときの金額は千億円でございましたが、さらにその後暫定措置が続いた六十一年度から六十三年度の間に七千四百四十億円がつけ加わり、合計八千四百四十億となっていたわけでございます。 今回、経常経費に係る補助率等の恒久化を措置するに当たりまして、五十九年度以前の補助率等と今回の補助率等の関係、また今回の補助率に係る財源措置等を総合的に勘案いたしまして、全体の二分の一を交付税法に法定して加算をしたいということに決定をされたわけでございます。
○加藤(万)委員 法案の内容はわかっているんですよ。 きょうはちょうど建設大臣も見えましたけれども、経常経費から建設経費を追い出して調整債で埋めたわけでしょう。六十年度から六十三年度までの間に現ナマで地方団体に落とした金は一千億でしょう。あと現ナマで落としたのは、たばこ消費税を上げて国に入るべき千二百億円も地方に回します。国から出したのではないですよ、これは消費者が出したのです。いわゆる経常経費にかかわる額は、本来国が負担と責任を負うべき額ですよ。そしてそれが八千四百四十億円になった。なったら、それを全額何らかの形で地方財政に加算されていくのは当たり前じゃないですか。 少し粗っぽい議論で申しわけないのですけれども、先ほど申し上げましたように、この覚書によれば「精算すべき地方交付税交付金の額に加算されるものとし、」ですよ。明確なんです。それがいつの間にか二分の一になって、自治大臣は、いやこれも二分の一になった、片方では二千三百三十億円のたばこ税も入りました、財源的には交付団体は一〇〇%経常経費分については確保できましたので、点数をつければ八十五点とか九十点、こう言っているんですよ。私などに言わせれば、少しナンセンスな議論じゃございませんか、こう言いたくなりますね。私は、この面から見ても今度のこの法案についてはどうも賛成はできかねますね。 大臣、今度また覚書を結ばれましたね。そして、投資的経費については向こう二年間暫定措置としてやる。六十二年度の補助金カット分は復元をする。今度はこの覚書は間違いないでしょうね。なぜかといいますと、今までの覚書を見ますと、大蔵大臣・厚生大臣、大蔵大臣・自治大臣、それぞれの覚書があるのですよ。今度は政調会長が立ち会っていますね。立ち会っているというか、政調会長の名前も出ていますよ。何で政調会長がここに出てきたか私はわからない。自民党の方からもどうも両省間の覚書が、例えば六十年の暫定措置一年のときもそうですよ、あのときの自治大臣は、もしこの暫定措置がさらに続くようなことがあったならば、私は腹を切りますとまで言われたのですよ。ところが、その後三年間また暫定措置。今度の覚書は間違いないでしょうな、大臣。大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○村山国務大臣 もちろん覚書でそれぞれ署名しておりますので、間違いございません。
○加藤(万)委員 間違いございませんということが時々間違ってくるから、あるいはそのとおり実行されていないから私どもあえてお尋ねしているのですよ。 文部省の方においでを願いまして、先ほどの長期給付の問題について見解を聞くつもりでございましたが、時間がありませんのでカットさせていただきます。ありがとうございました。済みませんでした。 そこで、やや締めくくり的な意見になりますが、先ほどの交付税問題一つとってみても、地方と国との財政構造上の大変大きな変化、しかも補助金に対しては、経常経費分についてはこれで恒久化される、投資的経費分については二年間の暫定期間を設けてやる。その後は恐らく、暫定措置の延長線上で恒久化される可能性というのは非常にあるのではないかという懸念を私は実は持つわけであります。 大臣、新行革審が発足をいたしました。どうでしょうか、いま一度この補助金の削減問題と地方の事務事業の見直し問題、さらには許認可問題を含めて、この際、補助金の問題も含めての諮問を行われ、答申を受けて、従来のように大蔵省・自治省あるいは大蔵省・厚生省という各省間の検討ではなくして、広く意見を求める措置を講ぜられる必要があると私は思うのですが、いかがでしょうか。同時に、地方制度調査会、これなどでももはや補助金問題は新たな視点に立って行うべきである、しかもその間は昭和六十年度以前に復元をされてと、こういう意見もあるやに岡いています。大臣の御意見をひとつお聞きしたいと思うのです。
○篠沢政府委員 大臣御答弁になられます前に私どもの一般的理解でございますが、新行革審におきます現在の審議は、臨調、行革審答申など類似のものを踏まえながら、国・地方の機能分担、費用負担などのあり方、それから国・地方の関係等につきまして幅広い視点から検討が行われるというふうに聞いておりまして、これが現在進行中でございます。 補助率の問題につきましては、まさに昭和六十三年度で暫定期間が終了いたしますこと、そして数々の経緯等から国・地方の財政関係の安定というようなことも含めまして、新行革審での検討とは切り離して処理をすることが適当と考えられて、このような取り扱いをしてまいったわけでございます。その中で、経常的経費について極力補助率等の恒久化を行ったというつもりでございます。
○村山国務大臣 今政府委員からお答えしたとおりでございまして、ずっとこの問題は旧臨調、新臨調、それから行革審、そしてまたそれを踏まえた政府間の補助率の整理の問題、そういう延長線上に今度はつくられたわけでございまして、今度の審議会は総務庁の所管でございますけれども、補助率だけの話じゃなくて、活性化の問題あるいは地方そのものの改革の問題、こういうものを広範に含んでいるわけでございます。そしてこれらの問題につきましては、小委員会を設置いたしまして一年以内に結論を答申する、こういうことになっておりますので、その辺の答申を見ながら今後、今加藤委員がおっしゃいましたような諸点も含めまして鋭意検討して、適切な処理をしたい、このように思っておるところでございます。
○加藤(万)委員 終わります。
○中村委員長 小野信一君。
○小野委員 私は、建設委員会からの出稼ぎでございます。したがって、補助金等特例法が以前何度か議論をされておるようでございますけれども、その議論の内容を十分承知はいたしておりません。したがって、重複する質問が多いだろうと思いますけれども、出稼ぎに免じてお許しを願いたいと思います。 最初に、大蔵大臣の所見をお伺いいたします。 というのは、一九九〇年度に赤字国債発行ゼロという財政再建目標が確実に達成されるという見込みになり、八九年度予算案がつくられました。しかし、この予算案に対して全く正反対の二つの評価がなされております。一つは、国債依存度を一一・八%に引き下げることができた。赤字国債は一兆三千三百十億円と減額することができた。すなわち、これまでの財政改革を評価する立場が一つであります。もう一つの立場は、八二年以降最も高い伸び率に示された財政規模の拡大と、ふるさと創生事業費のようなばらまき配分に見られる財政規律の緩みを指摘する批判等でございます。大臣はこの二つの批判についてどのような所見をお持ちになりますか、最初にお伺いいたします。 〔委員長退席、衛藤委員長代理着席〕
○村山国務大臣 今委員がおっしゃいましたように、財政再建、つまり歳出の効率化という問題につきましては、赤字公債の脱却以後といえどもやはり真剣に進めなければならぬ、このように考えております。 と申しますのは、公債残高は百六十二兆、GNP比は世界でも最高でございますし、そのほかにも、財政再建の過程におきまして、本来国が繰り入れなくてはならぬものを随分延ばしているいわゆる隠れ国債などと言われるものもあるわけでございます。また定率繰り入れにつきましては、たまたまNTTの売却益があったということでございますが、これも間もなくなくなるわけでございますので、新しく国会における論議を踏まえながら、財政再建の目標というものを国民的なコンセンサスを得て確立しなければならぬという点は、私はやはり同じように厳しい財政運営が続くと思っております。 それから、一市町村一億円というものでございますが、これは私はやりようだろうと思うのでございます。今言われておりますのは、日本の経済は全般的に見れば非常によくいっておる、しかし子細に見ると地域によって非常に違う、むしろ一極集中型でないか、そのことは地方の発展にとっていかがなものであろうか、そして従来のように国が発想から企画、実行まですべて面倒を見るということではなかなかうまくいかぬのじゃないか、まんべんのない国土の発展というものは地方のイニシアがあって初めていくんじゃなかろうか、こういう言ってみれば発想の転換をこれによって考えようというわけでございましょう。このことがうまくいくかどうかはまさに今度試金石でございまして、各地方がそれぞれの地域に応じたふるさとづくり、そういうものがどのようにしてできるかということでありまして、このことをもって直ちに従来の考えと矛盾する、このようにはとっていないところでございます。
○小野委員 ただいま申し上げましたように、新年度予算に対する評価は二つに分かれておりますけれども、この二つの評価をする人々で一致している点は、前年対比当初予算で五兆九千二百億円の税収の伸び、これは中期展望で八九年度の税収増加推定額二兆四千六百億円と比較すると実に二・四倍になっております。この好景気による法人税の著しい増加と、税制改革による消費税の導入が税の増収をもたらし、財政再建の目標の前進と規律を緩めるという全く相反した評価が生まれた原因であろうと思います。 そこで、大臣に所見をお伺いしますけれども、今後国と地方の財政の見通しと今後の財政運営の基本方針について大臣はどのようにお考えになっておるのか、お尋ねいたします。
○村山国務大臣 もう今の日本の経済情勢は、先進国の中でも非常にうまくいっていることは御案内のとおりでございます。内需拡大を中心にしまして、成長の面でも物価の面でも雇用の面でも、非常にうまくいっておるということは事実でございます。 しかし、子細に分析しますと、その好調という原因の中に、土地の値上がりあるいは株式の異常な値上がり、こういう実体経済とはいわばそれほど縁のない値上がり関係からの税収の好調も伝えられております。そしてまた円高という問題があるわけでございまして、円高差益が出てくる、こういう局面がございます。それからまた、今まで金利が非常に安かった、それから原油価格が比較的安いところに落ちついておった、こういう三高二低といいますか、そういった局面からこれが出てきていると言われておるのでございます。 しかし、これから考えますと、いつでも対前年どうか、こういう話になりますと、金利につきましてはインフレの懸念がもう既に伝えられているところもございます。原油価格は今少しずつ上がりつつあるわけでございます。そして円高という問題も、むしろ今ドル高の局面が伝えられておりまして、G7等においてもその方がむしろ注目の的になっておるということでございます。そうであるとすれば、水準の話はさることながら、いつでも問題は対前年どうかという話でございますので、今の税収の好調がいつまでも続くというようなことはなかなか考えられないのではなかろうか、こういうふうに思っておるところでございます。 それからもう一つは、税制改革というのは、何も税収をこれでもって確保し、全体で税収を上げようとか、そういうことではございませんので、現行の改正前の税制というものが体系としていかに不均衡であるか、それから将来の国際化あるいは高齢化にいかにフィットしないか、こういう見通しの上に立ったわけでございまして、財政収入とは直接は関係しない、こういうことだろうと思うのでございます。
○小野委員 赤字国債発行の減額、歳出規模の拡大と財政再建計画が着実に進展している、こう思われておるときに、今大臣もおっしゃいましたように隠れ借金の問題が表面化をいたしました。八九年度末には二十六兆円を突破するのではないかという報道すらございます。この隠れ借金というのは、大蔵省ではどのような定義づけをしておるのでしょうか。その大蔵省が定義づけた隠れ借金の定義によりますと、その総額はどれぐらいになるのでありましょうか。できればその内容を定義とともに明らかにしていただきたいと存じます。
○篠沢政府委員 ただいま先生隠れ借金とおっしゃられたわけでございますが、いわゆる歳出の繰り延べ措置ということかと思います。 これにつきましては、累年の予算編成の中におきまして、それぞれの制度あるいは施策をめぐる状況を十分に検討いたしました上で、それぞれお願いをする制度とか施策の方に、その運営に支障を生じない範囲で歳出の繰り延べ等の年度間をまたがる平準化措置とでも申しましょうか、そのような措置をとっておるわけでございます。これにつきましては、隠れ特例公債ではないかという御指摘があることは重々承知をしております。私どもその制度、施策をめぐる状況を十分に検討いたしまして、今後ともその運営に支障を来すことのないように配慮をしていかなければならないと考えております。 なお、大変恐縮ではございますが、今回の法律案の中におきましても、厚生年金に対します国庫からの繰り入れにつきましての繰り入れ特例を、平成元年度におきましてなお一年間続けさせていただきたいというお願いもしておるところでございます。 次に、先生から御質問のございました数字でございますが、私ども、それぞれの制度、施策の持つ意味が多少ずつ異なっておりますので、特に合計額として出しておりませんが、主要なもので申しますと、厚生年金の国庫負担金の繰り入れ特例が現在一兆三千四百八十億、残高としていわば繰り延べさせていただいておる、お借りをしておるという形になっております。それから、国民年金の特別会計への国庫負担の繰り入れの平準化が、これまた現在までのところ一兆二千七百二十七億残っております。これにつきましては実は既に法律をもちまして、いわゆる平準化法と言っておりますが、この平準化法の中で、後年度この分をどのように国民年金に繰り入れていくかというスケジュールが設定をされておるものでございます。それから、政管健保の国庫補助の繰り入れ特例というものが累計で四千六百三十九億ございます。 それから地方財政関係でございますが、二つございまして、一つは地方財政対策の改革による特別会計借入金の一般会計負担でございますが、これが五兆八千二百七十八億ということでございます。それから、今回御審議いただいております補助率絡みの補助率特例等を暫定的にやってまいりました中で、地方財政対策という形で国が今後対処してまいりますことが既に確定的になりました分が、合計で一兆六百七十八億あるわけでございます。 これらにつきましては、資料といたしまして国会の方に提出するようにいたしておるところでございます。 それから、先生二十数兆という数字をおっしゃられましたのですが、その一つといたしまして、国債費の定率繰り入れの停止額というものがございまして、これが昭和五十七年度以来平成元年度までで約十五兆に上っておるわけでございます。これがございますので、先生がおっしゃられましたような非常な巨額のものになってきておるわけでございますが、国債費の定率繰り入れにつきましては、御承知のとおり、NTT財源の活用等も含めまして今日まで国債の償還には遺漏のないように対処してきておりますので、これにつきましては、先ほど幾つか例示申し上げましたような歳出繰り延べとは今後の扱い方がちょっと変わるものであろうかと考えております。 以上でございます。
○小野委員 国債償還のための繰入金、もしこれを加えるとすると三十五兆八千億、こうなるとも言われておりますけれども、いかがですか。
○篠沢政府委員 一般的に私どもが耳にしておりますのは、ただいま最後に申しました国債費の定率繰り入れ、これを停止しておる。つまり、国債の償還財源を法律の規定に従って繰り入れすべきところを、財源確保法によりまして特例的にこれを毎年度停止させていただいております。これが累計では今申しましたように十五兆でございますが、これを入れまして一般的に二十六兆というふうに、先生が先ほどおっしゃられたような数字になっておるのではないかというふうに考えております。
○小野委員 質問の趣旨はその問題ではございませんので、先に進みます。 要するに隠れ借金、隠れ国債とは、本来一般会計で負担しなければならない支出を、先送りや一時的な支払い停止などの特例措置で歳入歳出のバランスをとるために起こったものだと私は思います。 そこで、この補助金等の特例法の実施によってもたらされた地方財政の負担増は、さきに述べた隠れ借金二十六兆円の中に入っておりますか。
○篠沢政府委員 入っております。
○小野委員 そこで、この法令の実施によって地方財政の負担増は幾らになっておりますか、できれば年度別に御報告を願いたいと思います。
○篠沢政府委員 国の補助金カットによりまして地方自治体の負担増分、影響額がどうなっておるかという御質問かと存じます。 昭和六十年度以降六十三年度までの補助率引き下げに係ります影響額の合計は、地方財政計画ベースで四兆九千三十九億円となっております。年度別に申しますと、六十年度は五千八百億、六十一年度は一兆一千七百億、六十二年度は一兆四千九百七十億、六十三年度は一兆六千五百六十九億円ということになっております。 しかしながら、これらにつきましては、先生御承知のとおり、各年度の地方財政対策におきまして地方財政の運営に支障を来さないように措置をしておるわけでございます。具体的に申しますと、交付税の特例加算あるいは地方税の特例措置、これは先ほども御議論にございましたたばこ消費税の地方分ということで特例的に講じたものでございますが、これらの措置がございます。 この特例加算でございますとか地方税に関して特別の増収があったというものを除きますと、約四兆二百四十八億円というものが対処しなければならないものとして出てきておるわけでございますが、これにつきましては調整債でございますとか臨時財政特例債でございますとかの発行によって対処し、それらの元利償還に要する経費について各年度の交付税の基準財政需要に算入をし、あるいはさらに後年度におきまして、国といたしまして、これらの元利償還に要する経費につきまして、一定部分につきまして国から地方に対して繰り入れを行うということを法定をさせていただくといったようなことで対処をしてきたわけでございます。
○小野委員 六十三年度までの地方財政への負担額は四兆二百四十八億円、これは明らかに国が地方から借金したものである、こう認めていただきました。借金したものであれば、当然これは返さなければなりません。返すとすれば当然時期、内容、金額、それらが地方財政計画の中にはっきり明示されなければならないことは言うまでもありません。 私は岩手県出身でありますから、岩手県の財政課あるいは私の出身地である釜石市役所からその内容を聞いてみますと、県の段階では、地方財政計画の中に地方交付税としての算定も十分理解できるような数字になっておるけれども、市町村になりますと、この借金の返済、地方交付税で見た金額がどれだけ返されておるのか明らかに理解することが困難である、こう言っておりますけれども、それらに対する指導は十分市町村段階までもはっきりわかるように行われておるでしょうか。
○紀内政府委員 地方財政計画に表示された中身につきましては、都道府県の方が習熟しておりますので、中身を理解しやすいということでございます。市町村の場合は、確かに都道府県、市町村一本になって計画されておりますものですから、市町村の方が理解が乏しいということはあるかもしれませんが、それは都道府県の市町村指導担当部局におきまして懇切な説明をしているところでございます。
○小野委員 これはお願いですけれども、市町村段階で、これらの措置によって地方財政に負担増としてあらわれた分の借金の返済が交付税をもって行われる場合には、だれが見てもわかるような方法でしっかりと指導しておっていただきたいことをお願いを申し上げておきます。 そこで、次の質問を大蔵大臣にお尋ねしますけれども、大蔵省と建設省との関係は国家行政組織法上ではどんな関係になるのでしょう。
○篠沢政府委員 国の公共事業の執行に関しまして一義的に建設省の方で企画、立案、実施をされるというふうに承知をしておりますが、これの予算的な裏づけあるいはそれに絡みます制度的な問題といったことにつきまして、私どもは主として予算編成の場を通じて御相談を受け、協議、決定をしておるという関係にあると承知しております。
○小野委員 私は、所管する事務あるいは業務の内容が異なるだけであって、その資格は恐らく対等であろう、そう考えます。 その意味でお尋ねしますけれども、今回この一括法案に含まれる関係法律は四十四件であります。そのうち建設省の所管するものが十九本、実に四三%、半分に近いものになっております。にもかかわらず、これらの問題が建設常任委員会で審議検討することができないということについて、私はまことに不本意であり不満でございます。建設大臣の所見をお伺いいたします。
○小此木国務大臣 この問題は、六十年、六十一年の法律の出し方、六十三年の出し方、また今回の出し方の問題でございまして、私が法案の提出のあり方をこの際ここでとやこう申し上げることも差し控えなければならないと存じます。
○小野委員 補助金等の説明を見ますと、「特定の施策を奨励したり、全国的に一定の行政水準を維持したりする等、国の施策を実現するための重要な政策手段としての機能」と、大蔵省は何度もあらゆる資料でこう説明しております。それぞれの負担率、補助率は長い制度の定着によってその効果を発揮しておるとも書かれております。それだけに、全く性格の異なる補助金を一括法案で審議することは、私は乱暴なような気がいたします。それぞれの委員会で十分審議、精査して結論を出すべきものだと私は考えますけれども、大蔵大臣の所見を伺っておきます。
○村山国務大臣 補助率の整理という問題はそれぞれの省庁の補助金に関係いたしておりますが、しかし、この問題が補助率のあり方をどうするかという物の見方の問題、そして財政資金の効率的な使用を目指しているという問題、そういうような点ではすべて共通だと思うわけでございます。そういう意味で、一括してやった方がむしろ全体の法案の趣旨がよくわかるのではないか、こういうことから一括法で処理させているわけでございます。 この一括法をどこの委員会で、どんな場で審議するかというのは、実はこれは国会の問題でございますので、我々としては、やはりこの大蔵委員会で審議していただくのが一番いいと国会で判断されたのじゃないかな、それだけに我々は、その意味で十分お答えしなくちゃならぬな、こういうふうに思っておるところでございます。
○小野委員 今の大臣の答弁に納得するわけにまいりませんけれども、次に進みたいと思います。 建設大臣にお尋ねいたします。 公共事業を中心とした建設省の所管で、この補助金等の特例法の実施で、昭和五十九年度を基準とした場合に、昭和六十年度から六十三年度までの四年間でどれだけの金額が減額になって、逆に地方の財政に負担となっておるか、御答弁をお願いいたします。
○牧野(徹)政府委員 ただいまのおただしでございますが、各年度の事業費をベースにいたしまして、それを先生の御質問のとおり五十九年度の補助率、負担率、それと当該年度で実際に使った補助率、負担率で計算した金額の差が、それぞれおっしゃるとおり六十年度から毎年度出てまいります。それを合計いたしますと、四年度分で一兆七千二百五十億円となっております。
○小野委員 法律案の趣旨を読みますと、「最近における財政状況及び累次の臨時行政調査会の答申等の趣旨を踏まえ、」とありますけれども、この補助金等の特例法が最初に審議され、臨調が答申した時期と今日を比較した場合には、財政あるいは経済的背景は全く好転いたしまして、当時の背景とは異にしておるのですけれども、この事実はお認めになりますか。
○篠沢政府委員 この補助率の問題の経緯につきましては、財政事情の問題がございましたことはそのとおりでございますが、六十一年度におきまして補助金検討会で補助事業をめぐりまして国・地方の機能分担でありますとか費用負担のあり方といったことについて基本的な検討を行って、事務事業のあり方見直しを含めまして補助率の総合的な見直しをした、そして今回、そこで平成元年度予算ではこうした経緯を踏まえながら改めて検討を行って、今日御提案を申し上げているような補助率の取り扱いをお願いをしておるということでございます。 その間におきます財政事情の変化ということにつきましては、先ほど大臣からもお触れになっておられるわけでございますが、確かに三年前、四年前という段階に比べますと、税収の伸び等によりまして財政事情に明るさが見えてきておる、毎年の特例公債の減額幅もかなり大幅に減額をさせていただき、何とか平成二年度の特例公債依存体質脱却という姿の完成にかなり近づけたのではないかということでございますから、その間に財政事情の好転というものがあろうかと思いますが、先ほど来申し上げておりますように、先生御指摘の隠れ借金、こういうものをなお続けざるを得ない、あるいは国債費の定率繰り入れ、これは年年度だけで二兆六千億に上るわけでございますが、これをとめざるを得ない、そしてやはり国債費が歳出の二割を占めざるを得ない、こういったかなり重大な問題をまだ財政が含んでおりますので、今後の財政運営を見通しますと、先ほども大砲が申し上げておりますように、なおかなり厳しい財政運営を強いられざるを得ないのではないかという点が残っておることもまた事実かと存じます。
○小野委員 現在の我が国の経済は、補助率を削減してその分を地方に負担させ、削減した金額を事業に回して総事業額を維持しなければならないような内需拡大を必要とする事態でございますか。
○篠沢政府委員 予算編成の中で政府全体として判断をし、また特に公共事業の主要所管官庁でございます建設省においてもいろいろ御判断をされておりますが、私どもとしては、現在の経済状況をいわば維持し長続きさせていくということが非常に大切な時期ではないかと判断をしておりますので、なお内需拡大という問題につきましては予算編成上の一つの重要な課題であると考えております。
○小野委員 補助率をカットダウンしなければならないほど歳入が不足をしておりますか。
○篠沢政府委員 新たに補助率をカットするということではなくて、昭和六十年度、六十一年度、そしてさらに緊急避難的に六十二年度に補助率の引き下げをさせていただいたわけでございますが、この水準はなおあと二年間暫定的に維持をさせていただきたい、そういう状況ではあると考えたわけでございます。
○小野委員 景気を浮揚しなければならないような経済状況でもないし、歳入不足もないとすれば、補助率の引き下げというのは補助率の是正を目的とした措置と考える以外にないのだと私は思いますけれども いかがですか。補助率の是正が目的だとすれば、その率は国民が納得できる理論的根拠がなければならないと思います。担当者の御意見をお伺いしておきます。
○篠沢政府委員 これから公共事業に関します補助率というものをどのように最終的なものとして決定をしていくかということにつきましては、今回、大臣間の覚書にもございますように、平成三年度までの間に省庁間の検討会を設けまして、ここで慎重審議をして決定をしてまいりたいと考えております。 なお、その際に、その前提といたしまして、これも大臣覚書で明確にお約束をしておりますように、六十二年度の臨時緊急的な引き下げ分というものは六十一年度の水準に戻すことを前提として検討させていただきたいと思っております。
○小野委員 この法律案の趣旨を読んでみますと、「財政資金の効率的使用を図り、あわせて国及び地方の財政関係の安定化に資する」とあります。私はまことに理解しにくい文章だと考えております。なぜかといいますと、補助率を引き下げることがなぜ財政資金の効率化になり、なぜ国と地方との財政関係の安定化に資するのか理解できないからであります。答弁をお願いいたします。
○篠沢政府委員 「国及び地方の財政関係の安定化に資する」という趣旨を書かせていただきましたのは、今回御提案を申し上げております法案の中で、特に経常経費の主要部分につきまして恒久措置として補助率の決定をさせていただく。そしてまた、この法案ではございませんで別の地方交付税法の改正法案の方で御審議をいただくわけでございますが、先ほど来出ておりますようなたばこ税の二五%を交付税対象とするという恒久財源措置等もつけ加えておるわけでございます。これらを判断いたしまして、「国及び地方の財政関係の安定化に資する」という表現をとったわけでございます。 公共事業の部分につきましては、なおこれは二年間現在の暫定補助率を継続させていただくわけでございますから、臨時特例的な姿の部分というふうに考えております。
○小野委員 残念ながら、その答弁も納得するわけにはまいりません。補助率が引き下げられ恒常的になったもの、あるいは公共事業の補助率のように現行を二年間延長したもの、そして後日検討するというようなものがあるようでありますけれども、やはり決定された補助率というのはだれもが納得できるような理論的な根拠も私は必要だろうと思うのです。 そこで、私は建設委員でありますから大蔵省あるいは建設省にお尋ねいたしますけれども、私どもの関係のある道路法の一部改正でお聞きいたしますと、三分の二から十分の五・五に引き下げられております。なぜ三分の二よりも十分の五・五の方がより国と地方との関係で理論的であり合理的だと説明できるのですか。
○篠沢政府委員 昭和六十年度以来の補助率の調整作業の中で、公共事業の補助率につきましては、ひたすら事業費確保、事業費拡大ということのための補助率の引き下げでございます。したがいまして、現在の補助率の方がより理論的であるという補助率としてこの数年来運営をしてきておるものでは特にございません。
○小野委員 補助率のダウンというのは、理論的な根拠を持つものではなくて、内需拡大を中心とした事業費を確保するために行われたことと、もう一つは、財政的な背景、理由によるものだ、そう解釈してよろしゅうございますか。
○篠沢政府委員 おおむねそのとおりと考えております。
○小野委員 もしそうだとすれば、国の財政が回復し、バランスがとれるようになり、国の景気が安定的に維持できるようになった場合には、本則の補助率に戻すということになることが最も理論的だと私は思いますが、いかがです。
○篠沢政府委員 今後、諸般のポイントを総合的に判断いたしまして、公共事業に関します補助率というものを二年間の暫定期間終了後にどのように設定していくかということについては、総合的に判断、検討をしてまいりたいと思っております。省庁間の検討会議を設けて十分検討するという形で既に話し合いができておるところでございます。
○小野委員 もう一度お聞きいたしますけれども、私の質問しておる内容は不合理ですか。というのは、今答弁されておる財政的な理由、経済的な背景、それらが解決して安定的な国の予算が維持できるようになった場合には、本則の補助率に返すことが最も合理的な方法だと私は思うのですけれども、そういう方向で検討委員会に大蔵省は原案を提出する、あるいはそのような方向で大蔵省の意見として提出する、こう理解してよろしゅうございますか。 〔衛藤委員長代理退席、委員長着席〕
○篠沢政府委員 公共事業の補助率は、それぞれを創設いたしました時点での事業の重要度とか受益の範囲といった状況とか、その後の経緯なども踏まえまして、バランスのとれた社会資本整備を図る観点から決定されてきておるというふうに考えます。 また、従来から公共事業に係る現行制度の根幹を踏まえまして、国の施策としての重要度、受益範囲の特定性あるいは事業の緊急性といったようなものも勘案しながら負担関係も検討を行っておるわけでございます。 私どもといたしましては、この補助率につきましては、今後とも国・地方の機能分担及び費用負担の見直しの観点から総合的に見直すべきである、その場合、補助率について補助の目的、性格などを考慮しつつ、簡素化の観点も含めて見直せという指摘もございますので、検討会の中ではいろいろな角度を総合的に判断をして検討を進めさせていただきたいというふうに考えております。
○小野委員 要するに、財政的な理由あるいは内需拡大をするための事業費確保のための理由によって補助率をダウンするという理由をもって、検討委員会の補助金の率を決定する討論の素材にはしない、こう理解してよろしゅうございますか。
○村山国務大臣 昭和五十九年度の補助率でございますが、実はこの公共事業の補助率につきましても、御案内のように、ずっと変遷があるわけでございます。恐らくはそのときどきの補助金の重要性、それから国の関与の度合いあるいは関心の強さ、受益の範囲、それから経済状況、それから国と地方との財政状況、こういうものをやはり総合的に勘案して、それぞれの補助率が的確にあるいは適切に決まったものと思うのでございます。だから、五十九年度の補助率が永遠不変のものであるという考え方はどんなものであろうか。やはりそのときどきの状況に応じて、そして適切な補助率というものは何であるべきかということをやはりもとに返って考えていくべきものであろう、我々はそう考えているわけでございます。
○小野委員 今の大臣の答弁に私は反対するものではございません。ただ、六十年度以降実施された補助率のダウンは、その理由は、国家財政緊迫の理由と、内需拡大を必要とする、そのための事業費の確保でありました。そのためにカットダウンされたと答弁をいたしておりますので、もし補助率を今後検討するということであるならば、それらを重点的なものではなくて、今大臣が答弁したような内容を含んで、総合的な議論でなければならないということを私は申し上げておるわけでございますので、もう一度答弁をお願いします。
○村山国務大臣 六十年度以降の補助率につきましては、委員おっしゃいましたように、主として内需拡大をねらいました事業量確保の問題であることは、政府委員が答弁したとおりでございます。 そして、この問題を今後恒久的なものとして考えるという視点に立ちますと、議員おっしゃったとおりでございまして、やはり本来これは各般の総合的判断からどれくらいにするのが最も各方面から見たものとして適切であるかという、委員がおっしゃいましたような本来の意味で検討さるべきものであって、内需拡大というようなものとは無関係で決めていく必要があろう、このように思っております。
○小野委員 同じような質問になりますけれども、昭和六十一年度から六十三年度までの三年間において、二分の一を超える補助率、負担率を暫定的に引き下げることとし云々、こう書いてあります。建設省関係、公共事業関係です。この補助率、負担率の見通しについて、目的の二分の一に近づける、こう書いてありますけれども、この二分の一というのは何か根拠がありますか。
○篠沢政府委員 昭和六十三年度までの間に暫定措置が講じられてまいりました事業に係る補助率につきましては、改めて最近における財政状況、国と地方の機能分担、費用負担のあり方を勘案しながら検討を行いまして、それぞれの補助金等の性格等に応じて適切な見直しを行ってきたところでございます。 公共事業につきましては、暫定率の二年間の継続という形になったわけでございますが、それらの検討でございますとかあるいは暫定率の継続でございますとか、そういう取り扱いの中で、ただいま先生がおっしゃられましたような二分の一という水準を目標に何か補助率の見直しを行うといりたようなことをしているわけではございません。 なお、この補助率の考え方につきまして、新行革審の答申、これは昭和六十一年の六月でございますが、そこで幾つかのことを言っております。例えば国と地方が等しく全く対等な形で分かち合う性格の事業は、例えば補助率は二分の一、より国の責任を勘案すべきものについては例えば三分の二、そうでないものは逆に三分の一といったようなことでその補助率整序をしてみたらどうだといったような議論がございますが、そういう中では、二分の一というのはやはり一つのわかりやすい補助率として基本にあるとして指摘されていることは事実でございます。しかしながら、私どもの今回の作業におきまして二分の一へすべてを収れんさせていくとか、そういったようなターゲットを設けた作業ということは特にいたしておりません。
○小野委員 建設大臣並びに官房長、公共事業について二分の一に収れんしなければならないというような基本的な物の考え方はありませんと答弁をしておりますので、十分その点は記憶しておっていただきたいと思います。 補助金問題検討会の報告書を見ますと「国及び地方公共団体が、双方で等しく負担を分かち合う性格の事業の補助率は二分の一が適当」、同時に、「なお、もとより個別補助率の見直しに当たっては個々の補助金の目的、性格等の相違を考慮する必要があり、画一的に律しされないものがあることはいうまでもない。」こうも書いてございます。私は、この二つの考え方を両立させることは大変難しいのではないか、こういう感じがいたしますけれども、これについての大蔵当局の物の考え方をお聞きいたします。
○篠沢政府委員 補助率体系というものをどのように構築していくかというのは、やはりそれぞれの補助率につきまして、役割もございますし、またこれがつくられてまいりました経緯もいろいろございます。事業間のいろいろな関係もございます。おっしゃいますように、一律的な整序というのはなかなかに言うべくして難しい問題であろうかと考えております。しかしながら、また国民にわかりやすい、また安定的な関係をつくっていくという関係からどのような考え方をしたらいいかということも、やはり重要な課題として考えなければいけないと思っております。 これからの暫定継続中にいろいろ詳しく総合的に各関係省庁相寄りまして十分検討させていただきます中で、また議論を尽くさせていただきたいというふうに考えております。
○小野委員 私がなぜこの質問を申し上げましたかというと、補助率の簡素・簡明化が唱えられており、そのために個別事業ごとの慎重な見直しという原則が、二つの原則のうち一つが、片方が崩れておりまして、結果として一律引き下げと同じような結果が今生まれておるからでございます。したがって、この二つの原則をしっかりとわきまえて補助金の検討をお願いしたい。その原則を守ることができるかどうか、大臣の答弁をお伺いいたします。
○村山国務大臣 簡素化という話もございますが、補助率というのは簡素化だけではなくて、むしろどのような率に決定することがそのときどきの国と地方の役割分担、費用分担あるいは財政状況から適当であるか、そこから考えるのが本筋であると思うことは、私は委員の考え方と同様でございます。
○小野委員 前に三回、六十年度、六十一年度、六十二年度と補助金等の特例法が議論されたようであります。これらの議論の際には、補助金問題関係閣僚会議あるいは補助金問題検討会で鋭意検討を重ねたようでありますけれども、今回の措置は、補助金問題検討会の報告を最大限尊重することとし、その趣旨を踏まえて、こう文章化されておりまして、少なくても第三者機関の検討を経て行われたものではないような受け取り方を私はしておるのですけれども、いかがですか。
○篠沢政府委員 昭和六出二年度までの間、暫定措置として講じてまいりました補助率の暫定的な取り扱いにつきましては、昨年七月十五日の閣議了解におきまして、「予算編成過程においてその取扱いを検討するものとする。」というふうにされたわけでございます。 そこで、九月以降関係省庁間で事務ベースの補助金問題検討会議を設置いたしまして、相当回数の検討会議を重ねた次第でございます。最近におげる財政事情、国と地方の機能分担^費用負担等を勘案しながらの検討ということで進めたわけでございますが、これを踏まえて関係大臣間での協議というものも重ねて補助率の適切な見直しを行ったという形でございます。
○小野委員 国の行政省庁が集まって検討することを果たして第三者機関と呼ぶことができるかどうかは私はわかりませんけれども、少なくとも民間人を含めた、国にお勤めになっておる人々でない人々の第三者機関による検討会が必要だったのではないだろうか、そういうことを一つだけ私の意見として申し上げておきます。 最後に、地方財政法の第二条第二項、「国は、地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行ってはならない。」また、この補助金等特例法第九童に「地方公共団体に対する財政金融上の措置」として種々の対策が盛られておりますけれども、一年約一兆円の補助金等のカットによって地方自治体の公債費率を間違いなく押し上げておることは事実だろうと私は思います。その意味でこの法律は地方財政に大きな負担を強いておる内容を持つと私は思うのですが、大蔵当局はそのような認識をお持ちになっておりますか。
○篠沢政府委員 この補助率の合理化措置によりまして、地方財政にそれなりの大きな影壁額が出ておることは御指摘のとおりでございます。 そこで、国といたしましては、これまでもそうでございましたが、その地方財政の影響に対しましては、地方財政に対しての十分なる対応措置をとるということに意を用いてまいったわけでございます。また、今度の平成元年度の補助率の取り扱い決定の中では、特に経常経費でございますが、補助率の恒久化部分に対応しましては恒久財源の措置を行う、また、それ以外の部分についてのいわゆる地方財政対策というものにつきましても、引き続き万全を期したつもりでございます。
○小野委員 私の質問の趣旨を十分ご理解していただきまして、地方財政の負担を早期に解消していただきますことを心からお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。
○中村委員長 渡部行雄君。
○渡部(行)委員 本来なら法案提出者である大蔵大臣に御質問をするべきだと思いますけれども、きょうは厚生大臣が外交的重要会議があるということで、十二時十分前にはここを退席しなければならないそうでございますので、私もそれに合わせてまず厚生大臣からお伺いしたいと思います。厚生大臣は、私の質問中であっても時間が来たら勝手に帰って結構ですから、そのようにお願いします。 そこで、まず第一点は、この提案されている法律案を見ると、厚生省関係の改正が十三本あるわけでございます。これはいずれも大変重要な内容を持つものばかりでございます。したがって、補助金の負担割合や補助率が政策目的達成の裏づけとして十分その役割を果たしてきたのかどうか、また、今後そういうことができるのかどうか。それを改正しなければならないという一つの内容、どのような変化がその条件の中に起きたのか、その辺の御説明をお願いします。 考えてみると、これだけの膨大な法案を十分な審議もなしに一括大蔵にゆだねるということは、余りにも簡便主義に走って、非常に無責任な感じがするのですが、その点に対してお答えをお願いしたいと思います。
○小泉国務大臣 大蔵大臣の方があるいは適切ではないかと思いますが、御指名によりまして、私からも一言答弁をさせていただきます。 今回の措置事項は、六十一年度の補助金特例法のすべての措置について、改めて一体的な、また総合的な見直しを行った結果によるものと私は理解しております。ですから、確かに社労関係で議論する問題もあると思いますが、内容を一括化して総合的に把握する上で、むしろ全体の上でこうして大蔵委員会で議論する方が総合的な全体を見渡した審議ができるのではないかと思って、このような一括法案審議になったものと思っております。
○渡部(行)委員 私が言わんとするのは、大蔵大臣は総合的に一括して出した張本人でありますけれども、厚生大臣として、これほど重要なものをなぜ任せたかということなんですよ。これはとても大蔵あたりに任せてはおけない、社会労働委員会でみっちり審議してから、そしてその補助金というものの役割というものについての評価をしてから考える、そのくらいのことは当然責任者としてあってしかるべきだと私は思うのです。 それで第二番目には、今回の法改正によって、昭和五十九年度の補助率や負担割合と比べると国の負担が大幅に引き下げられたわけでございます。こうなると、逆に地方自治体等の負担が増大することになって、初めは三年間の暫定措置ということで、まあ何とか我慢しようと思っておったところが、今度はその大半がそのまま固定化されようというわけですから、これは国の地方自治体やその関係者に対するある種の裏切り行為ではないか、私はこういうふうに考えるわけでございます。 このような問題について大臣はどのようにお考えなのか、お示し願いたいと思います。
○小泉国務大臣 確かに、五十九年度に比べますと、生活保護については十分の八が今回十分の七・五、いわゆる四分の三になった、また措置費についても二分の一になったということで、補助率に変動はありますが、そのかわりといいますか、それにかわるべき財源措置も国としてはたばこ税等措置しておりますので、実際に生活保護を受ける方等に対しては影響がないようにしているということで十分に配慮された。 確かに三年前は、このような問題がどのように解決されるかというのが確定していなかったものですから、とりあえず暫定的にということで、その間推移を見よう。三年たっていろいろ検討した結果、十分の八から四分の三に変更するに何ら支障がないという判断をしたもので、今回、恒久化することに厚生省は応じたものであります。
○渡部(行)委員 支障がないというのはあなたの判断でしょうが、国民はそういう判断はしていないのです。そこが大事なんですよ。国民がどのようにこの法案を見詰めているのか、どのように解釈しているのか、そのことを知らないで一方的な判断で通されたのでは、それは政治とは言えないと私は思うのです。 例えば、まあこれは後で議論しますけれども、今の麻薬患者のふえておる状態や、そういうものがどんどんと経費もかさんでいくにもかかわらず、そういうものもここの法案の中にちゃんと引き下げをやっている。実際に必要なのに、必要経費がかさんでおるにもかかわらずそれを引き下げていくというのは、全く時代に逆行することだと私は思うのです。 そこで、もう一つ大臣にお伺いいたしますが、これは本法案とは直接は関係ありませんが、大変な重要な法案が用意されていることについてであります。つまり、年金制度の改正案がまとまり、近い将来、厚生年金支給開始年齢を六十五歳まで引き延ばすという法案が提出される問題でありますが、この法案は、やがて消費税にも劣らぬ反対運動が起こると私は思っております。国民の意思に逆らえば必ず倒れると考えられるからであります。 高齢者になって失業した人々が六十五歳までどうして生活していくのか、その年金支給までのつなぎの期間に対する対策が全然講じられていないと言っても過言ではありません。このような法案の提出の仕方は、まさに、川向こうに橋をかけないまま道路をつくって、そこを渡りなさいと言っておるようなものではないでしょうか。私は、その向こうの道路を歩きたいならば、自分の力で川は泳いでいけと言っているのと変わらないと思うのです。こういう法案の提出の仕方というのは、まさに下の下と言っても過言ではないと思います。 その点についてどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
○小泉国務大臣 今回の年金法の改正は、将来、六十歳に支給されるのを、段階的に、二十二年かけて六十五歳に支給開始年齢をおくらせようというものであります。我々としては、人口構造とか就業構造、そして、現在の年金制度を揺るぎない安定したものにするためにどうしても必要だと思って、こういう改正案を提出させていただいておりますが、年金財政というのは、考えるところ、給付水準、いわゆるもらう額と、そしてそれを払う、負担する保険料、そして同時に、何歳からかという年齢、この三つの組み合わせをどうやってうまく調整していくか、それにほとんど尽きると思います。 そういうことを考えますと、我々としては、現在、二十二年かけて六十五歳にしようと——この法案が通って来年から、六十歳でもらえると思った人が六十五歳に延ばされるわけではございません。昭和十三年四月一日以前に生まれた男性の方、その方は、この法案が通ったとしても六十歳から支給されるわけですね。女性の場合は四十五歳以上の方。そういうことで、むしろ早くから準備をしていただこうと。 そして、もし、この法案を、いけない、依然として六十歳以上に支給するのを直すなということになりますと、給付額と保険料、どっちかをいじらざるを得ない。それじゃ給付水準を下げるか。現在、大体平均標準報酬の六九%の給付水準を設定しておりますが、これを六十五歳にしないで六十歳から依然として支給しなさいということになると、保険料は現在のままで将来もそんなに負担を加えるなということになりますと、これは給付水準を七割程度から五割程度に落とさなきゃならない。 それもだめだ、給付水準を維持しろということになりますと、今度は一挙に、現在保険料が一二・四%で、これは労使折半でありますが、これをすぐ二四%に引き上げないとならない。六十歳にしたままになりますと、給付水準を現在程度に維持するならば、保険料を倍にしなきゃならない。 じゃ、保険料を倍にするのはいかぬということになりますと、しかも、これから将来の保険料負担を大体二六%程度に抑えろということになりますと、今度は給付水準を七割から五割程度に落とさなければならない、これは恐らく現在でもなかなか理解を得るのは難しいのじゃないかということで、むしろ二十二年かけて年齢を六十歳から六十五歳に引き上げる、給付水準は現行程度を維持する、保険料の負担も徐々に少しずつ、急激に倍ということじゃなくて、一二丁四をとりあえずことしは二・二%上げていくということの方が大方の理解を得れるのじゃないかということで、今回このような改正案を出させていただいているわけであります。 もちろん、それぞれ考え方はたくさんあると思いますが、今後の審議の上において慎重審議を准めまして、できるだけ国民の理解と協力を得たいと考えておりますので、よろしく御審議をお願いしたいと思います。
○渡部(行)委員 時間が来たようですから……。今大臣が慎重審議をするという、そのことだけは忘れないでください、これは十分慎重に審議をしないと大変な問題になりますから。 そこで、この年金問題というのは、考えてみれば、今の政府のやり方は、二〇一〇年には高齢者がこれだけの人口になる、そして働く人の人口がこれだけである、だから高齢者一人当たり何人で支えるかという、これは数学ですよ、政治じゃかいですよ。こんなことは算数できる人ならだれでも考えられることです。こんな数学の問題をさも政策というような格好で出してくることはおかしいじゃないですか。もっと国民の実感というもの、実際にどうありたいか、今のこの年金に対してどこが一番不安なのか、そこを聞かないで勝手にこんな法案を用意されたら国民だけが迷惑するのですよ。その辺はどういうふうに考えているのですか。
○水田政府委員 お答え申し上げます。 私ども、五年に一回ずつ、法律で義務づけられておりまして年金財政の再計算をやっております。人間でいいますと、言うなれば人間ドックで総合健診をするようなものでございます。御案内のとおり、年金制度は百年も二百年も長期にわたって安定的に運営しなければなりませんので、五年ごとに人口構造なり社会経済の変化に対応したチェックをいたしております。 それで、年金数理は、計算した時点で二十の人が、人生八十年でございますので、一応二十の方が八十歳になるまでの長期にわたっての年金財政のチェックをいたすわけでございまして、私ども役所が一方的な財政再計算をすることのないように、一応過去から、財政再計算を行う場合には関係審議会で事前に十分御論議をいただくという方法をとっております。 今回、厚生省に設置されております、各界の有識者から成っておりますところの年金審議会で一年半にわたりまして十分御論議をいただきました。そして、まず第一点は、先ほど大臣が御答弁申し上げましたように、年金水準を維持していてということを第一義的に置き、それから保険料も段階的に、五年に一回ずつ緩やかに引き上げていき、かつ、最終の保険料率というものは後代の人が負担できる範囲にとどめる。そのことは、西ドイツその他の既に高齢化の進んだ先進諸国の例等から見て二六%程度に抑えるのが適切である、こういう判断に立ちまして、それに持っていくための方法として、現実的な選択肢としては、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、平成十年から平成二十二年にかけて十分時間を置いて緩やかに開始年齢の引き上げを行う。 その間に、雇用政策の進展であるとか、先ほど先生が御指摘になった御心配のあるような問題に対処するために繰り上げ年金制度の導入を図るとか、あるいはつなぎ年金としての役割を持ちますところの企業年金の普及を図る等の総合的な施策をダイナミックに講ずるということで、法案提出の際の閣議決定のときにも、そういう施策を、年金雇用閣僚懇というものをつくって、政府は一体となって対処するという方針をとらさせていただいたところでございますので、どうか十分御理解をお願いいたしたい、このように思う次第でございます。
○渡部(行)委員 この年金問題は専門の委員会でみっちりやることにいたしまして、とにかく、ただ年金だけを目隠しされた馬が走るみたいにして考えたんじゃだめなんで、予算全体、政策全体の中でこの年金問題は考えていく必要があるわけですよ。 だからそういう点では、金がないというようなことでなしに、いろいろ工面すれば金もできるし、そしてまた、高齢者の方々でも例えば大会社の重役なんかは定年制もないわけですから、そしてその他莫大な収入のある人たち、そういう人もたくさんおるのですから、そういう者にまで年余を渡す必要はないわけですよ。大体、年金というのは、失業しておる人たちが、高齢者の人たちがつまり憲法で保障された以上の豊かな生活をするということに意味があるのであって、ただ年金を分けてやればいいものじゃないのですよ。その年金で、先進国として、文化国家としてどれだけの生活が営めるか、そこをはっきりと判断の中に置いておかないと、私は大変狂った年金になっていくのではないかと思うのです。 そこで、次は麻薬関係に移りますが、その一つは、昨年の暮れにウィーンで新国際麻薬条約について国際会議が開かれたわけですが、その国際会議の問題について日本はどのように対応しようとしておるのか、その辺についてひとつお伺いいたします。
○北郷政府委員 昨年のウィーンでの条約の話でございますが、これはいわゆる新麻薬条約というものが提案されておるわけでございます。これは、従来の麻薬及び向精神薬に対する対策が主として流通の規制を行っておりますことに対しまして、例えば、暴力団あるいは麻薬の組織が麻薬の不正な取引によって得ました財産を、国際的に別の国に移すというようなことがあるわけでございまして、そういったことに対応して、移された国でその財産を没収するというようなことができるようにしたらどうか、あるいはまた、麻薬の取引に関連して犯罪者が国外に逃亡する、その場合に、それを逃亡した国で捕まえるというような、あるいはそこの国でかわって裁判をしてそれなりの刑を科するというようなことを内容とするものでございまして、いわば国際的に、麻薬犯罪というのは国際的に起こりますので、それに対応する各国の体制をつくったらどうかというような内容の条約でございます。 これ自体一つの考え方でございますが、日本の現在の刑法を初めとする刑事法制あるいは資産の没収の手続でございますとか、いろいろ検討を要する問題がございまして、法務省あるいはその他の関係の省庁で現在検討をいたしておるという段階でございます。
○渡部(行)委員 そこで、覚せい剤などの対策を盛り込んだ向精神剤条約というのが、一九七一年の十二月に我が国はそれに署名をしておるわけですが、これがいまだに批准されていない、それは一体どういうことでしょうか。これだけ今麻薬の問題が大きな社会問題あるいは国際問題になっているにもかかわらず、このようなものを放置しておいた理由について説明を願います。
○北郷政府委員 向精神剤と申しますといろいろな範囲のものがあるわけでございますが、簡単に申しますと、精神に作用を及ぼす物質が向精神剤でございます。 向精神剤の中で、日本の国内の法制と対比して考えますと、麻薬は別の条約に入っておりますが、麻薬のほかに覚せい剤が一つ大きな分野でございます。覚せい剤につきましては、日本では戦後非常にはやったこともございまして、覚せい剤取締法という法律が一つできておりまして、これで取り締まっておる。それから、向精神剤の中で睡眠薬あるいは精神安定剤のたぐいのものにつきましては薬事法で対処しておるというような状況でございまして、これまで向精神剤条約が提案されましてから、日本国内では、一応国内対策としては危険なものについての法律上の対処はできておったというようなことであったわけでございます。その辺が批准がおくれている一番の理由でございます。 ところが、最近に至りまして睡眠薬とか精神安定剤の使用量が非常にふえてまいりました。私どもの試算によりますと、両方合わせますと五百万人ぐらいの人が使っておるというように試算いたしておりますが、そういたしますと、それだけいろいろ国民がそういった薬に接する機会がふえますので、これをしょっちゅう使って乱用する。精神安定剤あるいは睡眠剤につきましても、これを飲みますと一定の精神作用がございまして、気持ちがよくなったりあるいは興奮したりというようなことが起こるわけでありまして、時々、青少年がこれを薬局で不法に買って睡眠薬遊びというようなことが新聞に報道されておりますが、今申しましたように、最近非常に薬の量がふえてまいっておりますので、これをさらに強力に規制する必要があるというふうに考えております。 したがいまして、外務省とも相談いたしまして、条約の考え方にもマッチするように、また国内の警戒あるいは予防のためにもなるように、両面から両省で検討して、これを早急に出すように検討を続けておるところでございます。
○渡部(行)委員 どうも理由にならない答弁をしているんだね。なぜ批准をしないのかと言っているんですよ。あなた、一九七一年十二月に署名をして、いまだにこれを批准しないというのはなぜなんだということを言っている。簡単に、問題というのは質問に合うように答えてください。すれ違い答弁ではどうしようもない。
○北郷政府委員 なぜ批准できなかったかといいますと、国内法の整備ができなかったからであります、簡単に申しますと。麻薬取締法あるいは覚せい剤取締法という法律だけでは条約の批准ができない状況にあった、条約の要求している条件に合わなかったというのが理由でございます。
○渡部(行)委員 条約批准というのは、必ずと言っていいほど国内法との整合性を考えなければならないのは御承知のとおりでございますが、しからばその条約に関係のある法律の整備ということは、これは緊急の義務じゃないでしょうか。 それじゃ、この条約についての関係法というのはどれだけありますか、それを明らかにしてください。
○北郷政府委員 法律の整備の形としてはいろいろなものが考えられますが、例えばそのための単独法をつくるとか、いろいろ考えられますが、要は条約に要求されておりますような規制措置ができるような仕組みをつくることでございまして、私どもが現在考えておりますのは、麻薬取締法の一部を改正して、物質としての規制をする法律上の仕組みを麻薬取締法の中で設けるというのが一番妥当な姿ではないかというふうに考えております。
○渡部(行)委員 外務省から来ておりますか。——来ていない。それじゃいいです。 とにかく日本の条約批准というのは、署名だけして、やられていないのがたくさんあるんですよ。これはひとつ今後十分責任を持って考えていただきたい。きょうは大臣は一人、大蔵大臣がおりますから、これは政府に対して申し上げておきます。 さてそこで、今度は、新国際麻薬条約については今後どういう対処をしようとしておられるのか、その辺についてのお答えを願います。
○北郷政府委員 先ほど新条約についても申し上げたのでございますが、日本の刑事法制とのかかわり合いについて、どういう仕組み、法律改正が必要かというようなことを検討していると申し上げたとおりでございますが、私は、その前に向精神剤条約の問題がございますので、この問題に先に取り組んで、その上で新条約に取り組むべきものと考えております。
○渡部(行)委員 それでは、時間もありませんから、次に警察庁にお願いしますが、現在、麻薬患者や常習者の状態、あるいはこの密輸の実態、さらには麻薬による犯罪件数の推移、そういうものについてひとつお答えをお願いいたします。
○属説明員 お答えいたします。 初めに麻薬患者及び常習者の数の問題でありましたけれども、私ども警察庁といたしましては、いわゆる検挙という形で把握するのが一番正確な数になっております。 ちなみに、一番問題になっております覚せい剤につきましては、昨年、昭和六十三年中には二万三百九十九人の検挙をしております。昭和五十八年、五年前に比べますと、検挙人員は若干減少しておりますものの、ずっとここ数年は二万人台を維持している、そういう高原状態が続いております。一方、麻薬関係の事犯、これは大麻、麻薬、アヘン、そういう関係法規がございますけれども、それの検挙件数で申し上げますと、昭和六十三年中には千七百六十八人の検挙人員になっております。ちなみに五年前の昭和五十八年に比較いたしますと、約一九・一%の増加ということで、覚せい剤、麻薬関係事犯、いずれにしても大きな憂慮すべき問題になっているといったところであります。 次に、麻薬密輸入の実態につきまして簡単に申し上げますと、覚せい剤について申し上げますと、そのほとんどが台湾、韓国といった国から密輸入されているというのが実態でございます。例えば、昨年、昭和六十三年中に、一度に一キログラム以上、かなりの額あるいは量になるのですけれども、そういう量の覚せい剤を押収した事例が二十件ございます。その二十件のうち台湾が十件、韓国が八件ということで、あと二件がその他の国といったような状況でございます。これは五年前と比べますと、最近は台湾からの密輸入がかなり増加する傾向が出てきておるということと、それに韓国を合わせた二カ国でほぼ密輸入全体の九割以上を占めている、そういう状況が続いているといったことが特徴でございます。 それから、麻薬中毒者による犯罪件数、麻薬をめぐっての犯罪件数でございますけれども、これにつきましては、国内では覚せい剤中毒者によるそういう犯行というものが一番問題になっておるわけですが、覚せい剤の中毒によって殺人あるいは放火、そういった凶悪事件を犯す者、また覚せい剤を手に入れるために窃盗をしたり強盗をしたりといった両者を合計した数字を今私ども手元に持っておりますけれども、昨年一年間で申し上げますと、百五十五人が覚せい剤に関係した大きな犯罪あるいは事故、そういったものを起こしているといったような状況でございます。いずれにしても大きな問題だという認識は持っております。
○渡部(行)委員 今もお聞きのとおり、実態というのは大変な憂慮すべき状況になってきているのです。毎年毎年どんどんと犯罪あるいは密輸というものがふえてきておるわけで、したがって、これについてはやはりそれなりの取り締まり人員も増加しなければならないでしょうし、あるいは経費も相当増加させなければならない。そして完全に、麻薬患者とかあるいはそういう、何ですか、コカインとかその他の精神に影響を及ぼす薬品使用について、これは早いところきちっとした法制化をするとともに、その予算措置を講じなければならないわけですよ。ところが、これはどうでしょう。麻薬取締法の一部改正というところで、昭和五十九年度には十分の八であったのが、これから四分の三にこれをがたんと減らそうとするわけですね。私は、これは全く理屈に合わないのじゃないかと思う。実態と政策、そしてそれを遂行するために必要な補助金あるいは負担金というもの、この三者を考えた場合に、全くこれは支離滅裂じゃないでしょうか。これは大蔵大臣。
○篠沢政府委員 今回の法案あるいは補助率問題の取り扱いの決定全体の中におきまして麻薬取締法の問題が入っております。ただ、この麻薬取締法の一部改正でございますが、これは麻薬中毒患者の措置入院費用の問題でございます。 これにつきましては、五十九年度以前の本則負担割合が十分の八でございましたが、昭和六十年度あるいは六十一年度から六十三年度、合計四年間の暫定期間の間は補助率十分の七でありましたものを、今回四分の三ということで恒久化をするものでございます。生活保護でございますとか、あるいはそのほか児童扶養手当の問題でございますとか特別児童扶養手当の問題でございますとかございますが、その一部のグループの中で、生活保護等と言っておりますけれども、これにつきましては、一般の補助率の中で最高の補助率体系として恒久化をいたしたいということで、四分の三に設定をしたものでございます。中身といたしましては、麻薬中毒患者の措置入院費用という部分に限られていることを御理解いただきたいと思います。
○渡部(行)委員 次に移りますが、生活保護に関する問題についてでございます。 その第一点は、憲法二十五条で言う健康で文化的な最低限度の生活とは、現在の日本のレベル、つまり世界一の金持ち国と言われ経済大国などと言われていること、こういうことを考えながらヨーロッパの先進諸国と比べた場合、今の程度でこれが適当と思われるのかどうか、あるいは今後この生活保護基準の見直しを考えるのかどうか、その辺についてお伺いします。
○小林(功)政府委員 生活保護につきましては、生活に困窮される方に対しまして健康で文化的な生活を保障する、いわば最後のよりどころとなる非常に重要な制度でございますが、その中心をなします生活扶助基準でございます。 これにつきましては、実は五十八年十二月に中央社会福祉審議会という機関の意見具申がございまして、そこでは、「一般国民の消費実態との均衡上ほぼ妥当な水準に達している」、こういう指摘があるわけでございます。その後もこの考え方に従いまして、我々、水準均衡方式と申しておりますが、一般の国民の生活実態との間の関係を維持するということで改善を年々行ってきておりますので、現在の水準は妥当なものである、このように考えております。
○渡部(行)委員 将来見直す必要はないのかということについて、あなた答弁漏れているよ。だから、今の水準では、国民との比較において妥当だろうと言っているだけであって、国際的にはどうなんだ。もっと真剣に聞いていなければだめだよ、いいかげんに聞いて答弁していたんでは。ちゃんと聞いたことに答えなさいよ。
○小林(功)政府委員 先ほど申し上げましたように、生活保護は最低生活の保障という非常に重要な制度でございます。 したがって、その最低生活の水準の維持あるいは保障といった意味の見方、これは大変大事なことは当然でございますが、同時に、その財源というものは生活保護の場合にはすべて税金でございます。したがいまして、税を納める立場の方の納得もいただかなければならないという二つの問題を同時に調整しなければいかぬ。そういう意味で、先ほど申しましたように、一般の国民の生活水準、それと生活保護世帯あるいは生活保護を適用すべき方々との均衡というものを保つのが現在でも妥当だと思うし、それから将来ともそれが妥当だ、こういうことを申し上げたわけであります。 なお、諸外国の例を指摘されましたけれども、生活保護水準については、もともと国によって制度の仕組み、内容あるいはその国の物価水準等がまちまちでございますので、正確な意味で厳密に比較するのはなかなか困難でございますけれども、我々の承知する限りにおきましては、欧米先進諸国と比較しまして日本の場合の生活保護というのは決して遜色ないというふうに理解をしております。
○渡部(行)委員 時間がなくなりますが、とにかく、こういう場合の比較というのは、よって来る原因からさかのぼって云々する必要はないのですよ。日本でまんじゅう一つ食えば、ヨーロッパでもまんじゅう一つ食ってるから同じだと言えば、それでわかるのですよ。何も難しいことをぐだぐだ言わなくても、日本の受けている生活保護者の生活の状態とヨーロッパの生活の状態がこういう点で大体均衡している、そう言うなら話はわかるけれども、さっぱりわけのわからぬ答弁で困るわけです。 そこで、聞いても仕方ないから次に移ります。 老人福祉法の一部改正についてですが、老人福祉という問題で、政府は本当に老人の方が喜んでおられると思っておりますかどうか、その点についてお伺いします。
○多田政府委員 老人福祉法の改正でございますが、生活保護その他福祉関係全般を見直して今後の恒久的なあり方を追求した中で考えられた改正であると思っておりますので、この線でやっていきたい。それで、なお老人そのものに非常に不都合があるというような事態のないように努力をしてまいりたいと考えております。
○渡部(行)委員 私の聞いているのは、今の政府の政策に老人は満足しているのかどうか、どういうふうに認識をしておられるのか、こういうふうに聞いている。
○多田政府委員 急速な高齢化が進行しておりますので、それに対して私ども行政としても早急に対応していかなければならない分野というのが多々あるというふうには私どもも認識しております。したがいまして、現在、おおむね二〇〇〇年を目標にいたしまして、各種の目標数値を持ちたがら、それに向けて全力を挙げて整備をしていくという対応を行っておるところでございます。
○渡部(行)委員 この老人の問題は、かつては七十歳以上になると医療は全部ただだったのですが、最近は幾ら年とってもこれはただにはならないし、個人負担がふえておるのは御承知のとおりです。 そのほか、体が悪くなって入院なんかすると、はやる病院ではなるべく早くそういう手間のかかるのを退院させて、そして回転を速くしたいという気持ちが作用するのかどうか知らないけれども、あなたはもはや医学的にはこれ以上の治療ができないから退院してくれ、こういうふうに言われてどんどん退院させられる患者がたくさんおるんですよ。そうすると、ろくにはやらない、と言うと語弊になるが、その病院が今度その退院した患者を引き受けて、そしてそこでまた治療している。こういう矛盾したことが世間には行われているのです。 こういう問題をどういうふうにして今後解消していくのか、その対処の仕方、それをお聞かせ願いたいと思います。
○多田政府委員 最初の老人の医療費の一部負担の問題でございますが、これにつきましては、老人自体にも健康に対する自覚を持っていただく、また受診行動も適切に行っていただく、あるいは世代間の負担というものをなるたけ公平にしていくというようないろいろな角度から国会でも御審議を多々いただきまして、一部負担を導入したという経緯でございます。今後ともこの適切な一部負担のあり方ということについては追求してまいりたいと思っております。 なお、長期入院の問題でございますが、入院が引き続き必要かどうかという判断の基本的な部分は、やはり医師の判断に任せざるを得ないであろうと思っております。そして、医師がもう入院の必要がないという状態になった場合には、やはり医療機関でないところへ移っていただくということはこれはやむを得ないのではないかというふうに考えているわけでございます。 それで、これまで、退院しても家でなかなか療養ができないではないかというようなお話、あるいは特別養護老人ホーム等に行こうと思ってもそこは満員で入れないではないかというようなお話がございました。この面につきましては、私どももこれから早急にサービス体系を整備いたしまして、そういう状態を解消していくように努めてま いりたい、こう考えております。
○渡部(行)委員 厚生省関係については後で社会労働委員会の中でやることにいたしまして、最後に、大蔵大臣にお伺いいたします。 今度出されたこの法案は、これこそ各省庁にわたる非常に広範な法律が盛られておりますが、こういう法案提出のあり方で審議が十分尽くされると思いますか。
○村山国務大臣 今度の補助率に関するこの法案は、暫定的に行われておりました今までの補助率を見直しまして妥当な補助率を求めること、そして財政の効率的な運用に資すること、国・地方の財政運用上それぞれ困らないというような共通な目的に向かつてこの補助率の改定をやっているわけでございます。そういう意味では提案の趣旨、目的が全く同じものでございますので、これを一括して出した方がむしろこの法案の意味がよくわかるであろう、こういうことで一括して出さしていただいているわけでございます。それで、どういう形で国会で審議をやるかというのは、我々はそういうことで出させていただいておるのでございますが、国会で決めていただいて、当大蔵委員会にかかっておるわけでございます。 そのようなわけでございますので、今、委員がおっしゃいましたように、この審議が十分実りがあるように、我々はこの委員会を通じて努めてまいりたいと思っております。どうぞ、そのようなことで御理解いただきたいと思います。
○渡部(行)委員 これは、よく一括して出して特別委員会とか何かつくって簡単にやろうとする、そういう傾向がありますから、そういうことのないようにお願いしたいと思います。これは非常に民主政治を冒涜ずるものだと私は思っておりますから。 最後に、消費税が施行されてから既に三日目でございます。これは、大臣も恐らくテレビあるいは新聞等で御存じのように、大変な混乱と反対が出ておることは御承知のとおりです。こういう中でこの政策を強行していけば、これは国の権威を損ねてしまう、非常に重大な問題が含まれているわけですが、それに対して具体的に問題が出てきた場合、その点については見直すとか、あるいはこの混乱がさらに拡大すれば撤回する、そういう御意思はあるのかどうかお伺いして、私の質問を終わります。
○村山国務大臣 懸案でありました消費税が四月一日からいよいよ実施に移されました。本日で三日目でございます。私自身も、それぞれどのような状況かということを見てまいりました。そしてまた、その後の新聞の論調あるいは各官庁、特に税務官庁に対する質問あるいは苦情の状況、こういうものを我々なりに把握しているところでございます。 概括的に申しますと、まずまず順調な滑り出しをした、このように認識しております。しかし、何ほどかの質問、苦情が寄せられていることは事実でございます。それで、質問の方向でございますけれども、事業者よりも国民の方、担税者側の質問が漸次多くなっていることも事実でございます。 我々といたしましては、さらに、消費税の相談コーナーを税務官庁に設け、そして相談に応じ、またこの税のねらいとするところのPRにも今後とも一生懸命努めまして定着を図ってまいる所存でございます。 ただ、その見直しの問題あるいは中止の問題について御言及がございましたが、見直しの問題につきましては、税革法十七条第三項に盛られた趣旨を十分踏まえて、じっくり定着状況を見守りたい、こう思っております。廃止するとか中止するとかいう考えは毛頭持っておりません。
○渡部(行)委員 終わります。
○中村委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十三分休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○中村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。柴田弘君。
○柴田(弘)委員 きょう私は、まず中部活性化の問題と消費税問題、そして補助率カット問題、この三点を中心に御質問をいたしますが、その前にきょうの新聞を見ますと、安倍幹事長が、昨日の記者会見だと思いますが、自民党単独採決で予算をやる。今後の予算の見通しは、一つは中曽根喚問を実現して予算が平常どおり成立をする、それから、今言った強行採決、あるいはまた長引けば暫定予算に対する補正ということも考えられる、三つの選択しかない、私はこのように考えますが、大臣、どう考えていらっしゃいますか。
○村山国務大臣 四月一日から消費税が施行されまして、私が見るところでは、まずまず順調にスタートをしている、こう思っております。しかし、これは消費税の問題でございまして、今度の平成元年度の予算はその裏腹をなす施策がたくさん含まれておるわけでございまして、特に低所得者に対する措置、そういったものは今度の平成元年度の予算を待たなければならぬと思っております。その意味で大蔵大臣といたしましては、この平成元年度の予算が一日も早く成立することをこいねがっておるものでございます。
○柴田(弘)委員 そうすれば大臣、野党側は中曽根喚問が実現をしなければ予算審議に入らない、こう言っているわけでありますから、あなたから竹下総理なりあるいは中曽根前総理に対して、あるいは自民党幹事長に対して中曽根喚問を実現できるように進言される用意がある、こういうふうに私は判断をしてよろしゅうございますか。
○村山国務大臣 本予算の審議が円滑に始まるためには、与野党の問題が一番大事であることはよく承知しております。この問題を早く解決していただきまして一日も早く審議に入っていただきたい、大蔵大臣としてはそのことをこいねがっているわけでございます。
○柴田(弘)委員 こいねがっているということは、中曽根喚問も早く実現をしていただいて、そして早く予算審議に入ってもらいたい、こういうふうに私は理解をさせていただきますが、よろしいわけでございますね。それを確認いたしまして、中部の活性化の問題について関係各大臣にお伺いをしていきます。 まず通産大臣、名古屋デザイン博、ことし名古屋市が御承知のように市制百周年を迎えました。おたくの郷土の仙台市も百周年を迎えまして、指定都市に昇格されまして、お祝いを申し上げたいわけでありますが、我が名古屋市も百周年ということでデザイン博覧会を大々的にやる。今まで通産省にもいろいろと御協力をいただいてきたのですが、またことしはデザインイヤーでもあるわけでありますね。でありますが、そのデザインイヤーの中心をなすのは名古屋市のデザイン博覧会であると思います。いよいよ七月十五日から十一月二十六日まで百三十五日間行われるわけでありますが、万遺漏なきよう、より一層の御協力をお願いしたいというのが一つ。それからいま一つは、デザインイヤーでございますから、このデザインイヤーに対して通産省もさらなる積極的な推進というものをどうかお願いしたい、こういうように考えているわけでありますが、簡潔にひとつこの二点について御答弁をいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 デザインイヤーの中核にこの世界デザイン博覧会が相なりますわけでありますが、これを名古屋、愛知県が中心となりましてスタートを切られたということは、その見識に大変敬意を表しますと同時に、博覧会担当大臣といたしまして、これが成功いたしますように最大の御協力を申し上げます。 特にデザインは繊維事業活性化のポイントでもありますし、どうぞこれを頑張りまして、大阪でもファッションの何かやるようでありますが、世界のファッションは我が日本から、そしてこの中京名古屋から、こういうことでデザインイヤーにしていただきますよう、私どももやりますが、やはり地元の熱意が成功に向かわしめる最大ポイントであります。よろしくお願い申し上げます。
○柴田(弘)委員 続きまして通産大臣に、二十一世紀初頭、これは地元が考えておるのは西暦二〇〇三年から二〇〇五年、この間でありますが、この二十一世紀初頭に愛知万博をどうしても実現したい、こういうことでございますが、ひとつ通産省としての取り組みに対する熱意、そして現在までの取り組み、そして今後の取り組みの見通し、具体的にお聞かせをいただきたいと思います。 二つ目は、ちょうどきょう四月三日に地元の方も、二十一世紀初頭に愛知県で国際博覧会条約に基づく国際博覧会を誘致するために組織を設立いたしております。まずきょう四月三日午前九時三十分から愛知県二十一世紀万国博覧会誘致推進本部が設立をされまして、そして午後四時十五分から二十一世紀国際万国博覧会誘致準備委員会が設立をされます。そしてまた四月十七日にはこの誘致の推進協議会の設立総会も開かれる見通しになっているわけであります。 非常に時を得て、タイミングがいいと思いますが、地元も非常に熱意を持っているわけでございまして、この万博の意義について大臣の御所見を伺いたいわけでありますが、私は一つは言うまでもなく中部新国際空港、そして第二東名・名神の建設、中央線リニアによる新幹線の建設、この三つの大きなプロジェクトの建設推進の中部活性化のための起爆剤にこの万博はなると思いますし、テーマも地元の方としてはほぼ「平和と文明」というふうに考えているわけでありまして、これは世界平和あるいは国際化あるいは文明文化の発達というものに大きな意義がある、このように考えているわけでありますが、以上の二点について大臣の意のあるところをお聞かせいただきたい、このように思います。
○三塚国務大臣 結論から申し上げますと、国際博覧会が中京名古屋において開催されますことにつきまして、可能な限りの御支援を申し上げますということをまず申し上げさせていただきます。 今回の愛知万博は、ただいま御指摘のように、二十一世紀をにらみまして中部地域の活性化ということ、さらには万博でございますから、愛知万博が二十一世紀に果たす我が国の役割を世界に向けて発信をする、こういう役割のように承っておりますし、この万博が我が国の国是にぴったしという感じのものでありますので、四カ国ぐらいが既に手を挙げておられる中でありまして、決定がまた大変熾烈をきわめる状況にはあると思いますけれども、世界にその責任を果たしてまいりました我が国が行う万博、大阪万博以来、こういうことになるわけでございますから、二十二年たちましてこれをやるということになりますことの意義極めて大である。お聞きいたしますと、本日その委員会が発足をされたということは、準備体制完備の中でいよいよスタートを切るということでありましょうから、さらなる御努力は当然でございますが、通産省挙げて御後援を申し上げます。
○柴田(弘)委員 意義は、今私が申し上げたことで御了解いただいておりますね。中部新国際空港を初めとする三点セットの建設推進につながる、平和と文明につながっていくということ、これをもう一遍確認したい。 それから今後の取り組みで、閣議了解をしなければなりませんね。それからこれは外務省の関係であると思いますが、批准もしなければならぬと思いますね。そういった点についても通産省としても積極的な今後の取り組みをお願いしたいわけでありますが、この二点、もう一遍、一つは確認、一つは今後の取り組みということではっきりさせておいていただきたいと思います。
○三塚国務大臣 きょうは予算委員会みたいな関係でありまして、空港は佐藤運輸大臣、建設大臣もおるし、文部大臣もいるし、自治大臣もおりまして、あと大蔵大臣がメーンにおりますから、これくらいいれば大体できないことはないだろう、こう思っております。三点セットもいずれ運輸大臣からそのうちの目玉、御表明があられると思います。私からは所管外のことは言及しないことにいたしておるものでありますから、所管の万博に つきましては誠心誠意相努めてまいります。 閣議了解は、そのときになりましたら、私はぜひ決定をしてくれ、こう言いますから。(柴田(弘)委員「批准もいいですね」と呼ぶ)
○中村委員長 指名を受けて発言してください。
○三塚国務大臣 批准も、批准してくれ、こう言いますから、どうぞ。
○柴田(弘)委員 わかりました。それではどうぞ御退席いただいて結構であります。 それで、今通産大臣からお話がありました第二東名・名神高速道路の建設について建設大臣にお伺いをいたします。 これはおかげさまで昭和六十二年の九月、国幹審のいわゆる基本計画の策定に昇格をいたしました。まことに時宜を得たものであると私どもは感謝をいたしております。そして今年になりまして、平成元年一月三十一日、基本計画の決定がされました。今後環境アセスメントを行い、整備計画の決定が行われますが、これが平成三年ということであるわけですね。そして整備計画が決定をいたしますと、今度は大臣が施行命令を日本道路公団に出されます。そして実施計画、路線発表、中心くい設置、設計協議、幅くい設置、それから用地買収、工事、そして供用開始、こうなるわけでありますが、今後十五年間かかるわけでありますね。 十五年間かかりますと、西暦二〇〇四年には供用開始ができる。しかもこの路線は、もう既に今の東名・名神が渋滞で慢性化しておりますから、幹線路線であり重要路線でありますので、一日本早い建設が要請をされるものでありますが、今後の大臣の取り組み、ひとつ具体的なスケジュール等を織りまぜて、二〇〇四年まで、つまり二十一世紀初頭には供用開始できるかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○小此木国務大臣 かねてから柴田委員がこの問題について非常に御熱心であるということは十分承知いたしております。 そこで、これからの第二東名・名神高速道路につきましては、今の東名・名神高速道路の混雑状況から見まして、今の東名・名神と一体となって機能する道路として緊急に整備する必要があることは言うまでもございません。そのために、先ほど柴田委員がスケジュール等を言われましたように、平成元年の一月三十一日に国幹審におきまして、横浜と神戸の間の四百五十五キロメートルの基本計画を策定したところであり、今後環境影響評価吾を実施いたしまして、審議会の義を経て整備計画を策定し、二十一世紀のできるだけ早い時期に概成させたいと思っておる次第でございます。 さらに、この問題につきましては、立場を変えれば柴田委員も私も同じ立場でございます。一日も早くこれが完成することを願っており、祈っておる立場でございますが、今後も相ともに協力しまして、早期実現を期してまいりたいと存じます。
○柴田(弘)委員 次に、道路局長にお尋ねをしていきますが、私どもの方へ要望が参っております。もちろん建設省にも要望が参っておると思いますが、この第二東名・名神の中核をなすと言われております伊勢湾岸道路の建設、一つは橋の建設ですね。名港中央大橋、東大橋、つまりこれは名古屋環状二号線海上部約五キロ区間の整備促進でありますが、これは六十二年度に事業採択をされて、既に着工されております。六十三年度から第十次の計画が着々と行われておるわけでありますが、これを一日も早く整備促進をしていただきたい、この見通し。それから二つ目には、伊勢湾岸道路の西部区間約十九キロ及び東部区間約二十キロ、この早期事業化を一日も早くお願いをしたいというわけでございますが、この辺の見通しについてお開かせをいただきたいと思います。
○三谷政府委員 お答えいたします。 伊勢湾岸道路は、豊田市から四日市市の約五十キロを結びます伊勢湾周辺地域の一体的な、広域的な発展に資する幹線道路でございます。今お話がございましたように、この区間のうち東海から豊田、それから飛島から四日市の区間については、第二東名あるいは第二名神として基本計画として決定しております。 また、海上部につきまして、御質問の第一点でございます橋の建設、これは名港西大橋というのは既に昭和六十年の三月に供用しておりますが、中央大橋、それから東大橋、こういうものを含みます五キロにつきましては、昭和六十二年度から事業化をいたしております。今のところ、事業者といたしましては平成八年度供用を予定して鋭意事業を進めておる次第でございます。 それから、その区間以外のいわゆる第二東名あるいは名神高速道路につきまして基本計画となった区間でございますが、この区間につきましては、先ほど大臣からもお話がございましたが、環境アセスメント、それからそのほかに都市計画決定等、こういうものを実施いたしまして、準備の整った区間から国幹審の議を経まして、第十次道路整備五カ年計画期間中に整備計画を策定した上で逐次事業に着手いたしまして、早期に供用を図るべく努力をしてまいりたいというふうに考えております。御要望のありました本区間につきましても、交通事情、それから調査の熟度等を総合的に踏まえて検討してまいりたい、かように考えております。 〔委員長退席、大島委員長代理着席〕
○柴田(弘)委員 どうも御苦労さまでした。どうぞ御退席ください。 次は、運輸大臣に中部新国際空港について御質問します。 まず一つは、何としてでも中部新国際空港を建設しようという地元の熱意。これは御承知のように、昭和六十年の一月に愛知、岐阜、三重三県と名古屋市あるいは地元経済団体を中心にして中部新国際空港建設促進期成同盟会が結成されました。それから、同じく六十年の三月には三県の選出国会議員で、超党派でいわゆる中部新国際空港の促進のための議員連盟が結成されまして、今日まで活動を続けております。そして、六十年の十二月には運輸大臣の許可を得て財団法人中部空港調査会が設立され、いろいろ調査をしているわけでございますが、まずこの地元のあふるる熱意について大臣はどう評価されておられるかというのが第一点。 そして二点目は、私はこの中部新国際空港の質問をするのは今回で八回目であります。歴代総理大臣を初め運輸大臣にずっと質問してまいりましたが、この必要性についてあなたはどうお考えになってみえるのか。この二点、まずお伺いをしておきたい。
○佐藤国務大臣 中部地域というのは、その名の示すように日本の中部だろう、こう思うのです。しかし、今までややもすると地盤沈下という傾向が見られた。そういうことで、今おっしゃるように中部三県一市を中心に何とかこの中部の振興策を図ろうという涙ぐましい御努力があっただろう。その一つがオリンピックの誘致であり、そして今の御指摘のように最近ではことしの七月から始まるデザイン博があり、将来に向けて万博がある、こういうことだと思うのです。 その一環としてこうした国際空港の建設という御要望、これは私が大臣に就任してからもいろいろな方面から御陳情がありまして、地元の熱意というものはよくわかっておりますし、今御指摘のようにこの中部国際空港建設という構想をどうするかということで、三県一市を勢力圏とした地元地方公共団体等によって中部空港調査会というもので検討されているということで、地元の熱意はよくわかっているつもりでございます。 そこで、それならば一体空港の建設の必要性はどうだ、こういうふうなことになるわけですが、やはりこれからの中部圏というものをどういうふうに見るかということに尽きるわけでございます。人口だとか産業機能の集積の高い地域だ、またそれを高めることが我が国の産業発展に大変な重要性を持つということでございますし、またさらには、四全総でも言われているように、この地域においては産業技術の中枢圏域として発展が期待されるということで、これらに対応した空港の整備が必要だというふうな認識を持っているわけでございます。
○柴田(弘)委員 それで具体的に、昨年も私同じ質問をしたわけでありますが、運輸省の方が地元に対してこれとこれとこれをやりなさいよといういわゆる三条件があります。一つは候補地をどこにするかという問題、二つ目にはいつごろからこの空港が必要になるのか、それから三つ目には費用負担のあり方、この三点ですね。 御案内のようにやっとの思いで三県一市が共同歩調をとりまして、候補地は常滑沖に決定いたしました。大変な難産であります。これは大臣も御承知だと思います。まず一つクリアしました。それからいつごろからということは、これは西暦二〇〇五年、二十一世紀初頭ですね。いろいろ空港調査会のデータを見ますと、そのころには大体千五百万人の需要があるのではないか、こういうことです。それから費用負担は関西方式。まず地元の負担が一〇%、それから出資金が二〇%、そして借入金が七〇%ということでありまして、関西方式というものも議員連盟の中では江崎会長から提言があったわけです。 それで、あと二つもクリアできる可能性が十分あるわけであります。これをクリアしたら、一つは、当然国の本格的な調査が始められてしかるべきである、こういうふうに私は昨年質問しましたら、時の石原運輸大臣は「全く同感でございます。」こういうふうにちゃんと会議録に載っています。それから、この三条件をクリアしたならば平成三年度から始まる第六次空整に盛り込んでしかるべきである、こういう質問をいたしましたら、「それが満たされれば次の五カ年計画」、つまり第六次空整でありますが、「に組み入れられて妥当だと私は思います。」こういうふうに答弁をされているわけであります。 佐藤運輸大臣も同じお考えだと思いますし、この本格的な調査、そして六次空整のいわゆる位置づけというものは石原前運輸大臣と同じだと私は思いますけれども、いかがですか。これは大事なところですから。
○佐藤国務大臣 私と石原さんは別人格でございますので、表現その他に若干石原大臣のように文学的表現が欠けるかもしれませんからお許し願いたいし、また今おっしゃるように私も大臣就任以来いろいろと前大臣の答弁もよく勉強させてもらいました。 今おっしゃるように、確かに一番難しいと思われた空港の位置というのは地元の御努力でもって一カ所になったわけでございますが、あとの問題はこれからの問題だというふうに私は理解しております。そういうことで、地元の合意の形成というものが相当程度整って、そして地元のそうした基本的な考え方というものがまとまってまいりましたら、それに基づいて五カ年計画でいかに対応するかというふうな検討をしたい、かように考えております。 〔大島委員長代理退席、衛藤委員長代理着席〕
○柴田(弘)委員 地元のコンセンサスが必要だという大臣のおっしゃることはよくわかります。とにかくもう立地については常滑沖でコンセンサスを得ている、あとの二つもクリアするように今努力をしている、後からいろいろ申しますが。そうしたら国の本格調査と第六次空整への盛り込みはきちっと運輸省の方でやっていただけますね、こういう質問をしているわけであります。どうなんですか。これは簡潔に答えてください。
○佐藤国務大臣 今おっしゃる問題と平成三年から始まる六次空整、これは若干違うんじゃないだろうかと思っているのです。と申し上げるのは、今申し上げたように地元の方の結論が出次第、五カ年計画で検討するということは間違いございませんが、その時期がいつになるかという問題がまだ決まってないということでございますので、六次空整にすぐ盛り込むということは今の時点では言えないというのが私としての答弁の限界だろうと思います。
○柴田(弘)委員 それはわかりました。 それで、六次空整への盛り込みは、これは運輸省とよくレクチャーをいたしましたのですが、今までの五カ年計画の策定を見ますと、省内の検討をもうことしの九月ごろから始められる、それから年明け、平成二年の二月には大臣の諮問を受けて航空審議会が開かれる、平成三年の二月には閣議了解をされ、平成三年秋には答申をされる、そして十一月に閣議決定をしてここで決める、こういうわけですね。 〔衛藤委員長代理退席、平沼委員長代理着席〕 それで、問題の早期調査と六次空整への盛り込みは、しからば中部としてどうしたらばいいかといえば、もう候補地は決定したのですから、あと二つの、時期の問題と費用負担のあり方を平成二年の五月から六月に地方自治体からヒアリングを受ける、だからこのときまでにきちっとしていただければ六次空整には盛り込める可能性がありますよ、こういうことであるわけでありますが、こういう理解でいいのかどうか。 そして、昨日も私は空港調査会の方にこの二つの条件をいつクリアするのだ、いつ公表するのだと聞きましたら、ことしの秋までにこの二つは発表することができる、こういうことを言っているわけであります。だから、今大臣は、これがいつになるかわからぬ、仮定の問題じゃだめなのだ、こうおっしゃいましたが、運輸省の方は来年の五月か六月のヒアリングまででいいと言っているのですが、今年中に出しましょうと地元は言っているわけです。当然そうした六次空整への盛り込みが可能である、やっていただいてしかるべきである、こういうふうに僕は考えますが、どうでしょう。
○佐藤国務大臣 今なかなか難しい情勢でございますので、なかなか行政、政治のスケジュールの見通しが立たないということじゃないだろうか、かように思っております。
○柴田(弘)委員 林航空局長、どうですか。この六次空整の策定の見通しとそれから盛り込みの見通し、難しいと今おっしゃったのですが、いつ出るかわからぬ、こう言ってあなたは私に言わせれば地元の方をけなされている。そして、ことしの秋までに出しますよ、公表しますよと言っていて、難しいというのはどういうことなのですか。これは委員長、納得できませんよ、この答弁は。いやいや、林航空局長じゃなしに運輸大臣に聞きたいのです。難しいというのは地元が言うことであって、あなたが言うことじゃないじゃないですか。
○佐藤国務大臣 私が申し上げたのは、六次整備五カ年計画というもののスケジュールは、今御指摘のようにことしの暮れから来年の夏までに作成するわけですが、そのときには名古屋だけではなく全国からいろいろな要望、また調査結果が出てまいります。それを全部織り込まなければいけない、こういうことが一つでございます。 それからもう一つ、私がちょっとスケジュール的にと申したのは、これは確かに御指摘のとおりでございまして、私自体の頭の中にあったのは、一体今の予算もいつ通るのだろうか、こういうところからいってこれから先にどうなるのだろうか、実はこうした思いがありましたので、そのようにお答えしたわけでございます。 〔平沼委員長代理退席、委員長着席〕
○林(淳)政府委員 ただいま大臣から御答弁申し上げたとおりでございまして、次期五カ年計画は現段階では平成三年度から始まるというふうに考えておるわけでございまして、その場合には過去の例から見ますと、個別の空港についての検討というものは事務的には平成二年度の初頭ごろから議論を行っていく。先ほど大臣から申し上げましたように、ことしの暮れから来年の夏ぐらいまで、特にその個別の空港については来年度の初頭くらいからいろいろな検討が始まる、こういうスケジュールでございますので、そういう時期までに地元の方で基本的な構想というものをまとめていただければ、それを念頭に置いて私どもといたしましては次期五カ年計画についての対応ぶりをいろいろ検討させていただくということになろうかと思います。
○柴田(弘)委員 今、航空局長はっきり言いましたね。要するに、来年度の初めから五月、六月にヒヤリングをやりますので、いろいろな空港がある、大臣もおっしゃったように、いろいろな地域から要望がある。それは予算も今こういう見通しのときですが、要するに常識的に考えて、航空局長がおっしゃいましたように、とにかく遅くとも来年の初めから五月、六月にかければ次の五カ年計画、つまり六次空整の中で位置づけていただくことができる、こういうふうに今私は航空局長の答弁を聞いて理解をしていますが、そういう理解でよろしゅうございましょうか。
○佐藤国務大臣 結構でございます。
○柴田(弘)委員 では、地元の方も作業を急ぐと思いますので、あとクリアされてない二条件を急がせまして、幸いこの四月六日には我々の議員連盟の会合がありますので、運輸大臣あるいは航空局長からそういう答弁があった、早く急ぎなさい、そういうことを言いますから、ひとつよろしくお願いいたします。 それから中央新幹線ですが、きのう安倍幹事長が名古屋にお見えになりまして、記者会見でやはり甲府が一番適しておる、そういう発言があったとある新聞が書いておりましたね。これは一都一府六県で、石原運輸大臣によれば、もう技術的にもクリアできる、もう小説的な段階でないんだ、そこが夢があるとか夢がないとか、深く知りませんが、それはともかくとして、とにかくあとは技術、それから調査、きちっとやって、ことしも約十数億円の調査費がついているわけでありますが、しかし、委員会の方は平成元年度には一カ所どこか決めなければいけない、こういうふうになっていますね。 だれの目から考えても、一番実用化ができる甲府を中心とした中央新幹線、リニアによる中央新幹線はそこである。しかも運営主体は第三セクターになると思いますが、新しい会社をつくるのか、あるいは一番熱意のあるJR東海、JR東海もことし技術調査のために七億円事業計画の中で平成元年度の予算を計上することになっているわけです。そういった点で、とにかく運営主体をJR東海、そしていわゆる調査の一カ所に絞るところは何とか一番実用化が可能である甲府付近、私はこういうふうに考えておりますが、いかがでございましょうか。
○佐藤国務大臣 今おっしゃった新幹線というのはリニアモーターの話だと思いますが、確かに石原大臣のときは大変リニアというものがはやされまして、私が大臣に就任しまして、私の表現がまずかったのかもしれませんが、どうも新しい大臣はリニアに対して後退しているんじゃないだろうか、実はこんな御批判をいただいたのであります。 と申し上げるのは、今まで御存じのようにリニアということについて宮崎県でもって七キロのところで基礎的実験をやっておりましたが、それではこれから実用に向けて難しいということで、これからまずもう少し長い距離、大体五十キロ程度のところで実験線を敷くべきである、二番目には、それが将来の実用線につながるところ、三番目は地元の熱意、この三つの条件を前提として、超電導磁気浮上式鉄道検討委員会というものができたことは御存じのとおりであります。その検討委員会で今申した三つのことを前提として、本年の三月十日に北海道と山梨県と宮崎県という三地区に実験線の建設候補地ということを設定したわけでございまして、今御指摘のように本年度中に 一カ所に絞る、こういうことでございます。 それで、そこでもって実験を重ねて、それからその成果に基づいて実用、こういうふうに移行するわけでございまして、今の段階では実験線がどこになるのか、どうするかということで頭がいっぱいでございまして、その次のどこが運営するんだとか、だれがつくるんだとかいうことは一切現在は考えてないという情勢でございます。
○柴田(弘)委員 事務的に答えるとそういう答弁になるんですよ。質問をしていまして、前運輸大臣と佐藤さんとはよほど違うなということを私は思いました。 とにかく今三地点ありまして、どこに決まるかというのは今年中に決めなければいかぬ。その決めるによって事業主体、運営主体というのは決まってくる。これはあなたのおっしゃるとおりですよね。ところが、今三条件いろいろおっしゃいましたが、一番熱心にやっているのはどこだといえばJR東海ですよ。それから今の、実験線が引けて実用化できるというのはどこだといえば、これはやはり山梨しかないのですね。そんなふうに私は理解をしております。くどいようで申しわけありませんが、これはもう昭和四十八年に基本計画が決定されて、大臣の認可も受けておる路線でありますので、もう一度、ひとつそういう方向への答弁をにおわしていただくだけで結構ですから。
○佐藤国務大臣 おっしゃることはよくわかりますが、今申したように、今検討委員会というものをつくって学者先生方を中心にしている最中に、その所管の責任者がどこだということを言うことは、予見を与えることはいかがなものであろうか。今申したのが大臣としての限界だ、こういうことでございますので、御了解いただけたらと思います。
○柴田(弘)委員 それ以上のものは出ないと思いますから、こればかりやっておりますと時間が終わってしまいますから、要望をしておきます。一番熱心にやっているのがJR東海ですから、やはりその辺のところもひとつ考えて対応してくださいよ。それぐらいのことをひとつ答弁できませんか。
○佐藤国務大臣 そこが今非常に表現が難しいというか、発言が難しいことじゃないだろうか。竹下内閣の一閣僚として、総理の御答弁というのを実は勉強している最中でございます。
○柴田(弘)委員 どうもいろいろ御苦労さまでした。運輸大臣、どうぞ御退席いただいて結構です。 それで、自治大臣、お待たせしました。 愛知万博、やはりこれは愛知県がやることですから地方行政に非常に関係がある。自治省としてどう取り組まれるか。 それから二つ目は、今いろいろ申しました空港と鉄道と道路、やはりこの三つのプロジェクトはばらばらに位置づけて事業を進めるものではなく、一体として、セットとして考えることが重要であると考えます。三つをセットとして推進してこそ大きな展望が生まれてくると私は思います。 まず第一の利点は、この三つの高速交通体系がネットワーク化することによる相乗効果、高速道路と国際空港、リニア新幹線と国際空港が結びつくことによってそれぞれの機能は何倍にも高まってくる。第二の利点は、中部が高速交通体系の拠点として、セットとしての役割を果たす上で極めてよい立地条件を備えていることであります。中部は東京−大阪の中間にあるばかりでなく、我が国の人口重心に位置します。この三つのプロジェクトは、東京、大阪、名古屋の都市圏の機能分担によって、現在問題になっている東京一極集中の是正にもなるわけであります。 そこで、我が国の総合交通体系を考える上で、今後鉄道、道路、空港の交通体系をセットで考えることが極めて重要である、こういうふうに私は考えているわけでありますが、自治大臣の御所見を二点お伺いをしたいと思います。どうでしょうか。
○坂野国務大臣 大変厳しい話ばかりの中で、きょうは楽しい夢のようなお話を聞かしていただきまして、私も大変傾聴しているわけでございます。先生のおっしゃる愛知の万博、まことにこれは楽しい話でございます。まさにふるさと創生という立場からいいましても、そういう構想を推進することはまことに結構なことだと思っておりますし、特にこの中部圏の新交通体系三点セットというのは、多極分散という立場からいっても非常に意義のあることだと認識いたしている次第でございます。 各担当大臣が答弁されましたが、各省庁で適切に対応されると思いますけれども、自治省としても地方財政その他の問題にかかわる問題でございますし、ひとつ各省庁とともに、自治省でできることがありましたら前向きに取り組んでまいりたいと思っている次第であります。
○柴田(弘)委員 では、これから消費税の問題をお尋ねします。 大蔵大臣、いよいよ四月一日からこれが導入をされまして、私ども、四十七都道府県でいろいろ頭の一斉行動あるいは消費者、業者等々の調査をいたしました。それを聞いておりますと、まさしく混乱と不安と怒りの中でこの消費税が導入されたと私どもは思っているわけであります。大臣もアメ横に行かれて買い物をされたということであるわけでありますが、決してスムーズにはいっていない。現実に四月一日には経済企画庁に四百四十五通の抗議の電話があった。そして通産省には午前中に五十通話、昨日は経済企画庁には三百二十一通話、そして公正取引委員会には百四十一通話。ほとんど便乗値上げ。私も現実に、きのう来るときに名古屋駅で地下街に入りましてコーヒーを飲んできました。今まで三百円のコーヒーが三百三十円に一割上がっている。そして、かかってくる抗議の電話も便乗値上げの電話であるわけです。そして、ある市民団体が名古屋市を中心にして東海地方の一万人の方たちにアンケート調査をやりました。賛成者はその一万人の中でわずか三百人の三%。ちょうど消費税の税率と一緒なんです。そういう数字が偶然出たわけです。決して政府が考えているような、大臣が考えていられるようなスムーズにいっているとは思えないわけであります。 そこで、私はまず一つお尋ねしたいのは、あくまで私どもは撤廃、撤回を求めるわけでございますが、現実の問題として、あなたはアメ横に行かれたときに記者会見をされた。そして九月に簡易課税、免税点、帳簿方式の問題、できるだけ早く見直す、これは税制改革法第十七条の三項にあるわけでありますが、この見直しを早める、このような意味の記者会見をされたわけでありますが、その辺はどういうふうにお考えになっていらっしゃるのですか。
○村山国務大臣 四月一日に消費税が発足いたしましてから、私もアメ横へ行きました。見ましたのはゴルフ用品を扱っておる二木商店と、それから鮮魚を扱っている石山商店でございました。 問題は、どこを見たかと申しますと、値づけについてどうやっているのか、それから消費者に対してどういう表示方法をやっているか、その間どれくらいの事務量が要ったか、今迷いがあるかどうか、こういった点を見たわけでございますが、先ほどもほかの委員にお答えしましたように、いずれも値づけについてそれほど苦労しなかった。ゴルフでございますから、これは物品税分が下がるわけでございまして、小売価格で、税額ちょうど三〇%に対してその半分一五%くらいの額を引き下げた。そして前日はその正札をかえるのに手間がかかりました。しかし、ここは外税方式でやっておりますので、レジでそれをすべて一括で出すわけでございます。新しいコンピューターシステムを導入しておりますので、税抜き価格の総額がわかりますと、キーを打ちますと自動的に消費税総額が出、合計額が出、そしてお客に対してその税込み価格で請求するという仕組みでございまして、普段と少しも変わりがありませんでした。 それから石山商店の方は、これは鮮魚を扱っておりますので、日々その仕入れ価格が違ってまいります。したがいまして、これは税込みでやっておるわけでございまして、値づけの方からいいますと、日々変わりますので、築地における税込み価格、それをもとにして従来と同じような付加価値をそのまま値づけとしてそれぞれの品物につけるということで、従来と全然変わりはありません、こういう答えでございました。 いずれもその扱っておる商品から見まして、表示の方法、それから値づけのやり方、非常に常識的だと思ったわけでございます。 しかしこれは、私はアメ横におけるものだけを見たわけでございますので、その後帰りまして、全国の状況から、特に税務官庁に対する問い合わせ、苦情、そういったものがどうなっておるか、あるいは各全国紙でどういう取り扱いをされているか、地方紙でどんな取り扱いを記事の上でされているか、そういう点もざっと目を通したのでございますけれども、これも相談件数、苦情件数、こういったものは三十一日ごろと一日の状況、そんな変化はございません。二日は日曜日でございますのでぐっと減っておりまして、きょう先ほど得ました情報によりますと、一日とほぼ同じくらいである、こういうことでございます。 苦情の内容は、事業者からの問い合わせよりも消費者からずっと出ておるということでございます。当然のことであろうと思うのでございます。私たちは推進本部をこの一月からつくりまして、それから広報、相談、指導、こういうところに全力を挙げて、各省庁が緊密な連絡のもとでやっておるわけでございます。今後も引き続きこの体制を堅持し、一日も早く定着を目指しているわけでございます。 記者会見で、あの見直し規定をすぐ発動するやに今委員の御意見がありましたが、そういう意味で申し上げたわけではございません。もちろんこれについては、この消費税の設計について、やはり十分吟味した上でやったものではあるけれども、いろいろな面で納税者の事務負担とか取引の慣行を重視しているだけに、今度は逆に言うとそれなりのデメリットがあるということをよく承知しているのでございまして、このデメリットが一体どうなるか、結局は値づけの実態によって決まると思うのでございますので、これらの問題を今後さらに精査いたしまして、そして一日も早い定着のために全力を挙げるつもりでございます。もちろん十七条三項の見直し規定のあることは十分承知しておりまして、これについても諸般の事情をじっくり見きわめて、この趣旨の規定の本当の精神を生かしていきたい、このように思っているところでございます。
○柴田(弘)委員 それで、竹下総理は九つの懸念と申されましたね。この逆進性の問題、これは政府は今年度の補正予算で総額七百五十億円の福祉関係予算を計上し、消費税の負担増加に対して、寝たきり老人世帯等々へのいわゆるばらまきで中和を図ろうとした。しかし、これで弱者対策が全面的にカバーされたわけでは決してないわけであります。 身体障害者の自動車購入に対する新たな税負担の発生がその典型例であります。身体障害者は、御承知のように日常生活の足がわりとして、これまで自動車にかかってきた物品税を例外的に免除されてきた。ところが物品税廃止に伴って、せっかくの免税扱いは自然消滅して、一転して消費税六%の課税対象になった。百五十万円の乗用車を買った場合には九万円の税金を納めなければならないわけでありますね。 しかし、これに対して厚生省は救済策として、八九年度予算に、みずから自動車を運転できる身体障害者の社会参加を支援するために、世帯更生資金の貸付制度、年利三%、償還六年以内の融資対象の枠の拡大を新たに加えました。これまで通勤通学などに限ってきた融資条件を緩和し、音楽コンサートやあるいはカルチャースクールの受講といった社会参加にまで枠を広げるということですね。しかし緩和といっても、既に多くの身体障害者は通学通勤目的で低利融資の適用を受けておりまして、緩和の恩恵は実質的に限られている。待っているのは物品税免除消滅の直撃だけであります。身体障害者の通学や通勤のために家族が運転するというケースについても全く同様で、あなたの方が一生懸命に弱者対策というふうに宣伝されておるわけでありますけれども、完全に漏れてしまった、こういった問題があります。まさしく弱者いじめであるわけであります。 あるいはまた、配偶者特別控除の恩恵のない共働き世帯では、消費税負担が所得税、住民税減税を上回って実質増税になるわけであります。 それから税率三%、これは竹下内閣のときには上げない、こう言うのですが、もう竹下さん、いつやめられるかもわからない現実でありまして、この歯どめがきちっとされていない。 それから最大の懸念である物価上昇、インフレの問題でありますけれども、一・二%、これはとても無理だ。便乗値上げあるいはまた原油高、円安傾向、とにかく物価を取り巻く環境は逆風の中にあるわけでありまして、とてもとても一・二%にとどまるということはできないと思います。 その他中堅所得者の税の不公平感が増すという懸念、これは年収七百万以下の共働き世帯は増税の試算もあるわけであります。 あるいは業者の負担が重くなるのではないかということ。これは、ただいまも申しましたように、帳簿方式あるいは免税及び簡易課税というものがきちっと完備されてないために、いわゆる業者有利、半面は納税者である消費者に甘過ぎるという批判もあるわけで、解決されていないわけであります。 あるいは転嫁の問題も、やはりデパート等の大企業、大手スーパー等の大きなところは転嫁もスムーズにいっているかもしれませんが、小さな零細商店街はとても三%転嫁できない。 それから地方財源の問題も、これは不足するという問題ですが、今地方公共団体は転嫁の問題で大混乱を起こしている。決して解決をされてない。 それから簡易課税、免税などで消費税の一部が国庫に入らない。これは大蔵省の試算でも四千八百億円、こういうふうに言われておりますね。ところが、ある学者の試算によれば、これは一兆円になるのではないか、こういうふうに言われているわけであります。 さまざまなこの九つの懸念が一向に解決をされていない、私はこういうふうに思うわけでありますが、大臣の所見と、こうした消費税は直ちに撤回すべきである、こういうふうに考えるものであります。いかがでしょうか。 それと、いま一つ申し上げたいのは新聞の世論調査であります。 毎日新聞は竹下内閣の支持率は九%。史上最低の支持率ですね。そして支持しないという人がその七倍にも当たる六三%。その支持しない原因が、五一%が税制改革にあると言っているわけです。大臣、二兆六千億減税をやっても、これは消費税の方が大変なんだ。あるいは読売新聞の方は一二%の支持と七四%の不支持です。支持しない原因の中の第一位がやはり税制改革で、七二・四%の人がこのような税制改革はやってもらいたくない、こう言っているわけでありますね。こういった世論調査を見ますと、まさしく竹下政権はもう末期的な症状というものを通り越して、私はその存立基盤が崩壊した、壊滅したと言ってもいいと思います。 大臣、今からでも遅くないと思います。竹下総理に、内閣支持率の低下の一番大きな原因は消費税を含んだ税制改革にあるのだ、だから撤回しましょう。そして先ほど申しましたようにもつの懸念も一向に解消されてない。あの昭和二十三年九月の取引高税、一たんは導入されましたが、一年四カ月で廃止されました。また、記憶に新しいところではグリーンカードも三年凍結の後、たしか六十年三月でありますが廃案になりました。今法律が通って施行されても、消費税を導入しても、私は撤回しても何ら問題がないと思います。より一層国民が喜ぶ、このように思いますが、いかがですか。
○村山国務大臣 今、非常に広範な問題について問題提起がございました。 まず、世論調査の今度の消費税の税制改革に対する反対という点から申し上げますと、消費税、これは新税でございますので、事業者からいえば大変手数をとるといって、それ自身反対されるのは無理からぬことだと思います。また消費者の方も、今までこのような税金がない、同じ物を買うときに消費税がプラスになる、それ自身反対である、よくわかるところでございます。新税というものはすべてそういうものだろうと思います。それだけに全体像をよく話し、やがてこれが定着するのだという自信を持っていくということが大事だと思います。 それから、第二の不満の理由というのは、今度の消費税というものが税制改革の一環として行われておる。四十年来の非常に古い税制の現在におけるひずみ、ゆがみ、それから将来の展望を控えたときにどういうことになるかということ、そして今度の税制改革は全体として二兆六千億のネット減税をやっているのですよ、それから大部分の世帯において消費税を含めて手取りが多くなるのですよ、それぞれの収入階級でこれぐらい多くなるということが十分PRされてないところにもう一方の不満があるのだろうと思っております。我々としては、この点を納税者の方にも消費者の方にもよくわかるように、これから十分説明していく必要があるだろうと考えておるところでございます。 それから、第二番目の大きな問題が総理が提起されました九つの懸念の話でございます。そのうち二つについて申し上げますと、逆進性の問題が一つございます。 消費税は消費に対してはもちろん比例的でございますが、収入なり所得に対しては逆進的であることは言うまでもございません。しかし、その逆進性の程度ということになりますと、五兆四千億というグロスの税収のうち三兆四千億は既存間接税との振りかわりによるものでございます。既存間接税の逆進状況と今度入れかわりになりましたその部分がどういうことになっているのか、これが一つの検討課題でございますけれども、余りはっきりいたしません。ただ、この中には砂糖消費税のようなもの、まさにこれは逆進的な最たるものだろうと私は思います。それから料理飲食等消費税のようなもの、こういうものは九割、ほとんど吸収しているわけでございますので、既存の間接税との逆進度の関係において、今度の消費税はさらに逆進性が強くなるとは思えないのでございます。むしろこれは消費一般にかかるわけでございますので、この前の試算であらわれておりますように、消費税の中では比較的に逆進度の弱いものと考えるわけでございます。ネット増収分が二兆でございますから、二兆についてはまさに先ほど言った問題が働くわけでございます。しかし、その程度は、既に収入対消費の割合、第一分位と第五分位のそこの相関関係であらわれておりますように、それほどひどいものではございません。 一方、所得税、住民税は実に三兆三千億の減税をやっておりますが、この辺の累進度は非常に強くなっておる。改正前の累進度でございますが、第一分位の負担率に対して第五分位の負担率の倍数は六・五倍でございましたが、今度は二十五倍になるわけでございます。所得税、住民税の総税額は恐らく約二十二、三兆になると思います。消費税の方は御案内のように五兆四千億、そのうちに入れかわり分が三兆四千億あるわけでございますから、トータルとして今度の税制改革は累進的になったか逆進的になったかということは、常識で考えればむしろ累進的になっているであろうということは容易に言えるのではないかと私は思うのでございます。 その次の問題は、今申し上げたのは所得税、住民税のかかる人たちの話でございまして、これがほとんど大部分でございますが、住民税、所得税のかからない人、これは減税の効果がないわけでございますが、この人たちにはどうするのだ、こういうお話でございます。 この点は、補正予算におきまして臨時福祉給付金あるいは臨時介護給付金、こういうものを応急の措置あるいは激変緩和として出しているわけでございます。また一方、平成元年度の予算におきましては、生活保護につきましては四・二%の引き上げ、その他の措置費につきましてもそれぞれ適切な引き上げを行っているところでございまして、その逆進性の問題については、ひとり税だけではなくて歳出の方もあわせて考慮すべきものであろう、このように思っておるところでございます。 身体障害者の自動車税の話、物品税でございますが、従来は用途免税というものが物品税においては行われていたのでございますが、今度の消費税では、その消費税の性格として用途免税になじまないものでございますので、この点は廃止したところでございます。しかし、先ほど委員も御指摘のように、今度は世帯更生資金貸付金制度というものを身体障害者にも適用することにいたしまして、貸付利子の軽減措置を講じていることも御案内のとおりでございます。 そして、今度はその他の問題でございますが、委員が今各方面で挙げられました例えば免税点の問題、限界控除の問題等々ありますが、これは取引慣行を尊重し、また日本の場合は特に零細事業者が多うございますので、その負担軽減を中心に考えたところでございます。売上税がなぜ失敗したか、多くの団体の方々の意見を徴しますと、こぞって、余りにも重い事務負担をかけるということは中小企業が非常に多いこの日本の経済社会ではなじまない、少なくとも最初の点については取引の慣行なり納税事務の負担を軽減すべきである。もしそういう配慮がなければ、その零細な人たちといえども消費税を的確に執行する、適用するために例えば人一人を雇ったとすれば、二十万円で十二カ月で二百四十万コストアップが来るわけでございます。そのことは、税率の三%ということのほかにコストアップから来る当然な転嫁が行われるわけでございましょうから、消費者の立場に立って考えても、差し引きどちらが有利であるかという問題は値づけの実態を見ない限りわからない、こういうこともありまして、今度はそのような設計をさせていただいたわけでございます。しかし、おっしゃるような問題がないということを政府は言っておるわけではございません。この問題は、最終的には値づけが果たしてどうなるのか、コストアップの程度に値上げがとどまるのかあるいは三%までいくのか、こういった問題でございます。 それからまた簡易納税につきましても、法定のマージン率と実際のマージン率との差の三%分が問題になりますが、これも簡易納税者がどこの値づけを選択するか、こういう問題でございまして、この実施状況を見守るという中でこれらの問題を十分検討して、そして十七条第三項というものを踏まえながら、将来に対していかにすべきかということを適切に判断してまいりたい、このように考えております。 なお、もう一つ申し上げますと、この前の取引高税の問題等々お話がございましたが、これは累積課税でございまして、しかもあれは経済統制下でやるわけでございますので、取引高税をあの法律どおり納めようとすれば恐らく経済統制違反をしているということがあからさまになりましょうし、またあからさまにしないとすれば取引高税法違反になるという、極めて悪い時期に、しかも悪い制度として導入されたと私は思っておるのでございます。したがって、御指摘をまつまでもなく、二十三年の九月に導入されまして、二十四年の十二月に、これは司令部の指摘をまつまでもなく日本政府が率先して廃止したということでございます。 今度の消費税というものはそうではなくて、二十一世紀をにらみ、これからの日本の経済のあり方、負担のあり方、そういうものを展望したものとして、これが定着した場合には必ずや日本の将来にとってプラスになることは間違いない、こういう確信のもとにやっておりますので、どうぞしばらくの間見守っていただきたい、このように思うわけでございます。
○柴田(弘)委員 見守れと言っても見守れませんね。とにかくこれは当然意見のすれ違いになる、こう思っておるわけであります。 大臣、私どもは大臣にも要求をいたしましたが、平成元年度の予算修正要求大綱で、不公平税制の是正と総合課税、資産課税をきちっとやれば消費税を導入しなくても減税もできる、また自然増収もあります。大臣も認められると思いますが、とにかくこの消費税を導入しなくても、十分な税体系を確立すればできる。この不公平税制の是正の問題、あるいはまた納税環境の整備の問題、あるいは税の自然増収確保の問題、こういった問題について、我が党の修正案はもう行っていると思いますが、これは一体どう考えられますか。
○村山国務大臣 今度の抜本的税制改正の中で課税の適正化という措置を講じた。約一兆二千億でございますが、これはもう御案内のとおりでございます。大きな問題といたしましては、従来のキャピタルゲイン原則非課税を原則課税にいたしまして、申告分離制度と源泉分離制度、この選択にいたしたところでございます。なお、いわゆる未公開株に関連いたしましては、これは全部申告分離課税にいたしたことも御承知のとおりでございます。 もう一つは医師の優遇税制の関係、言いかえますならば法定経費率という問題でございますが、年間収入五千万以上のものについてはこの措置を廃止したということも御案内のとおりでございます。 さらに、総合課税を推進するために、納税者番号を含む総合制度に向けまして、六十二年の秋に成立しました利子の原則課税とともにその納税者番号を、プライバシーの問題あるいは国民の合意の形成というものを見守りながら、今各省庁間で、今から数えると四年後に向けて鋭意検討を開始しているところでございます。 自余のいわゆる不公平税制の問題につきましては、これはもう前から非常に問題がある、問題があるというのは、つまり何が不公平なのかといち実態問題、そしてそれが是正できるかどうかという問題、なかなか難しいのでございますが、今度野党の皆様方から提案がございまして、我が党の方としてはそれに対する対処の方法、これはお答え申し上げておりますので、政府といたしましてもその趣旨を踏まえましてこれから検討したいと思っているのでございます。 それから、不公平と言うときに、我々はそれは所得課税の世界、法人税なり所得税の世界におけるいわゆる不公平税制なのです。今度提案いたしましたのはそれ以上に体系としての不公平、これを言っているのでございます。この体系の問題、結果的に言えば所得、消費、資産の課税の間にやはりバランスが保たれないと、将来の日本の推移を考えたときに、国際化あるいは高齢化を考えたときに体系上非常に不公平になる、こういうことを特にメンションしているわけでございます。ひとつこの点の御理解をぜひ賜りたい、このように思っているところでございます。
○柴田(弘)委員 大臣、所得、資産それから消費、これに公平に税をかけるというのですが、今の株式資産、この一年間で百二十八兆円増加しているのですね。それから土地の資産はこの一年間で実に三百七十一兆円も含み益が増大をしているわけですよ。だから、資産課税の公平化、適正化というものは、私は特に不公平税制の是正を考える場合にもっともっとやっておくべきじゃないかと思います。パーティー課税の問題、公益法人の課税の問題、赤字法人の課税の問題、そして今おっしゃった総合課税でも、これをもっともっと早くやれば、結局消費税は導入しなくてもよくなろわけなんですよ。ですから、そういう点をひとつお聞かせをいただきたいということ。 それから、今回の補助金カットの問題ですが、私は昨年と一昨年、地方行政委員会におりまして、事あるごとに自治大臣に対して、三年の暫定期間が終わったらこれはきちっと復元するか。これは復元します、それが地方自治体との信頼関係を生むもとになります、復元しなかったらますます地方自治体との信頼関係がなくなります、こう言っておったわけですね。ところが今回、一部は延長になったものもありますし、あるいは暫定的なものもあるわけです。一体何を根拠にこういうふうになったのか。そして、特にこれは自治大臣にお伺いしたいのですが、昨年あるいは一昨年のそういう地方行政委員会における自治大臣の答弁と食い違う今回の補助率削減をされた、これはうそを言われた、こういうことになって、私は議会軽視ではないか、国会軽視ではないか、こういうふうに思うのですが、いかがですか。 大蔵大臣、簡単に答弁してくださいね、時間がなくなってしまいますから。
○村山国務大臣 総合課税の問題は先ほど申し上げました。 キャピタルゲインの問題あるいは利子の問題でございますが、総合課税というときに、それを担保する執行上の制度がない場合に、執行体制を無視して単に条文の上だけで総合課税を実施いたしますといかに不公平になるか、これはもう御存じのとおりでございます。そういう意味で、執行体制をしっかり整えてからやりたい、こういうことでございます。 もう一つは土地の問題はあるわけでございます。税制当局は、国税、地方税ともこの問題については改正の都度必要なことをやってまいったつもりでございますが、その都度、税制改正だけではこの土地問題に対処できないということを最初から申し上げておったのでございます。今度は、幸い土地基本法が定められることになりまして、土地についてどのように考えるべきであるか、これの国民的合意が形成されるだろうと思います。そして、それに関連するもろもろの法律が、その土地というものの性質にかんがみて今後適切な施策が講ぜられますので、税制改正についてもそれに沿ってやってまいりたい、このように考えております。 今度の補助金の問題でございますが、これは復元するということではございませんので、やはり費用負担のあり方、国・地方の機能分担、こういったものを一つの柱にいたしまして、また国・地方の財政状況等も勘案しながら、今までずっと精的にやってきたその延長線上の問題として、できるだけ恒久化するものは恒久化する、そしてなお決まらないものについては延ばしていこうということで、たばこ税の二五%という交付税措置も講じながら、解決できるものは解決しようとしているのでございます。 なお、今度の補助金の補助率の見直しで、六十三年まで適用された補助率よりも上がるものはあっても下がるものはないということ、並びにそれぞれの財源措置を講じましてそれぞれ困ることがないように、また地方財政の運営上困ることがないように非常にきめ細かい手当てをしておることでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○柴田(弘)委員 国の財政事情からいいまして、この影響額が六十三年度は一兆六千五百六十九億円、一般会計分でありましたね。しかし平成元年度は一兆二千八百九億円、こう用いておるわけですね。それで、今まで補助率引き下げの根拠とされてきた国の財政事情はすっかり好転をして、六十一年度、六十二年度決算では予算を大幅に上回る剰余、六十一年度は一兆三千億、六十二年度は五兆六千億も出ているわけですね。完全復元ができるじゃありませんか。しかもこの六十三年度、つい最近大型補正をやりましたが、その後二兆円の自然増収も可能になるわけでありまして、これは下手したら財政再建が一年繰り上がるのじゃないか、予定をしている赤字国債の発行額一兆三千三百十億円も発行不要になるのじゃないか、こんなふうに私は考えているわけでありますね。 だから、この財政事情による補助率、確かに下がったものはない、上がったものばかりだというのですが、例えばそれじゃ生活保護費等は、初め十分の八でありましたのが十分の七になった、それが今度十分の七・五に確かに〇・五引き上げられました。一体そういった根拠というのはどこにあるのか。本当に国と地方との事務事業のあり方、費用負担のあり方というものをきちっと検討して、検討した結果この補助金はこうあるべきだと出した結論ではない。あくまでも国の財政事情を優先した、いわゆる曲がりなりの補助金のカットである、本来ならば復元をしなければならない、こういうふうに私は思っているわけでありますね。 そういう点非常に不満に思っているわけでありますが、この根拠、例えば今言いました生活保護費の十分の七・五の根拠、生活保護法第一条には、国がこの生活保護はやっていくべきだと、国がということをはっきりとうたっていますね、憲法二十五条の精神に基づいて。厚生大臣おいでになっておりますが、この根拠というのはあるのですか。
○坂野国務大臣 さっきの答弁、まだ残っておりますので、私の方から補助率問題……
○柴田(弘)委員 あなたの答弁はいいです、厚生大臣でいいです。
○坂野国務大臣 いいですか。それじゃどうぞ。
○小泉国務大臣 生活保護に対する補助率、十分の八から今回十分の七・五にするようになりましたけれども、確かに社会保障における生活保護の役割の相対的な変化もあると思います。また、国と地方の財政状況の変化、これもあると思います。また、生活保護は国の責任であるということで、最高水準の補助率を維持しなければならないということもあると思います。そういう点を考えながら、地方への恒久財源措置をしながら今回十分の八から十分の七・五、いわゆる四分の三に恒久化していこうということで、厚生省としてはこの方向で十分やっていけるという判断をした上で、今回このような措置を決めたわけであります。
○柴田(弘)委員 それはいわゆる過程と結果の説明であって、なぜ十分の七・五にしなければならないのか、なぜ十分の八にはならないのか、これがその説明ではわからないのですよ、厚生大臣。だから、いろいろと補助率カット、例えば生活保護等々は四分の三で恒久化していく、措置費等も二分の一で恒久化していく、それから義務教育費の恩給は三分の一で一般財源化していく、追加費用は三分の一、平成二年度までの暫定措置である、長期給付に至っては八分の三になって、今度平成二年度以降は二分の一にする、公共事業は平成二年度までの暫定措置。どういう検討をされて、なるほど地方と国との負担はこうなんだ、事業はこういうふうに国がここまではやるんだ、ここまでは地方がやるんだというものが全然これから見えてこない。だから今の厚生大臣のような説明になってしまうわけなんです。私はその点が一番不満です。これは幾ら言っても答弁はすれ違いになると思いますが、私の意見として申し上げておきます。 それから、時間が参りつつあるようでありますので、最後に、文部大臣せっかくお見えになりましたのでお聞きします。 例の高石問題であなたは、この高石問題は高石氏個人の問題だ、その資質の問題である、こういうふうにおっしゃっております。私は決してそうではないと思うのですね。それが何より証拠には、たしか五年前だと思いますが、国立大学のワープロ機器等々事務機器、電算機ですか、汚職問題がありましたでしょう。あの教訓は今回のこのリクルート事件にはどう生かされたのですか。生かされてない。しかもあの高石氏は、帝京大学から八億円の寄附をもらって財団を設立して、その理事長におさまっている。パーティー券は文部省を通して都道府県の教育委員会から買ってもらって、そして六億円の収入を得た。文部省ぐるみでいろいろやっているんじゃありませんか。そういった点を考えると、これは決してあなたがおっしゃるような高石氏個人の問題ではない。やはり中曽根前政権下の構造汚職の一端である、こういうふうにとらえていかなければいけない、私はこう思いますし、あわせて、文部省は綱紀粛正のためにきちっと何をやったんですか。通達も何も出していませんよ。確かに官房長官は出しました。だが、文部省として何もしてないじゃありませんか、その点どうでしょうか。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりに、過去にワープロ問題をめぐりまして文部省に不祥事が起こったということも事実でございます。この点につきましても深く反省をいたしているところでございます。 今回の高石前事務次官の問題につきましても、教育行政全体に対して国民の皆様方の不信を招いたということについてはまことに遺憾なことでございまして、深くこの機会に国民の皆様方におわびを申し上げる次第でございます。 ただ、委員御指摘のとおり、これが文部省全体の組織的な問題であるという御指摘につきましては、大変お言葉を返すようで恐縮でございますけれども、例えばただいま委員御指摘のございました帝京大学が福岡県に設立をいたしました生涯学習財団の八億円の寄附というものは、決して高石氏個人に対して行われた寄附ではないわけでございまして、帝京大学はたまたま生涯学習財団を、八億円という基金を正式に理事会において決定をいたしまして、これを設置したところでございます。もちろん、そこの理事長に高石氏が就任をしたということについて、いささかいろいろな批判が起こってきているということにつきましては、文部省といたしましても率直に受けとめなければならないわけでございますが、この財団の存在そのものにつきましては、必ずしも文部省全体の問題とはかかわりのないことでございまして、その後この問題につきましては、四月一日付で、私学振興財団として、これから学校法人等が行います教育以外の機関に寄附をする場合には、これを五百万円以上につきまして届け出をするというようなことを決定をしているところでございます。 同時に、文部省全体といたしましては、私自身三月二十八日に緊急の省議を開きまして、今後こういうことのないようにということで厳重に幹部の諸君にもお話を申し上げ、省内全体に徹底をしているところでございまして、既に設置をされております服務調査指導委員会という事務次官を座長といたします委員会におきまして、今後こうした不祥事が起こらないように省内を指導をしていくということを決定をしているところでございます。
○柴田(弘)委員 ちょっと大臣、待ってください。このリクルート問題で高石氏だげが問題であって、あとリクルートに供応してもらったり金をもらったという人は一人も文部省にいませんね。
○西岡国務大臣 お答えを申し上げます。 委員御指摘の点につきましては、二つに分かれると思います。リクルート社の関係のいろいろな会合等に出席をした職員がこれまでにあったということは事実でございます。現金の授受につきましては、私が知る限りにおきましては存在をしておりません。(柴田(弘)委員「供応は」と呼ぶ)
○中村委員長 柴田君、指名を受けてから質問してください。
○柴田(弘)委員 済みません。供応は。
○西岡国務大臣 お答えを申し上げます。 これまでに私自身が調査をいたしまして省内で知り得ました範囲内におきましては、具体的に個個に申し上げることは不可能でございますけれども、リクルートの関係の方々と食事をしたとか、そういうようなことは若干行われているということは事実でございます。それ以上のことにつきましては、既に司直の手によって調査をされておりますので、私からこれ以上のことを言及することは差し控えた方が適切であろうと考えております。
○柴田(弘)委員 時間が参りましたのであれなんですが、とにかく元事務次官の逮捕と公務員不祥事が多発をしております。綱紀粛正を図ることも大切であるとは私は考えますが、やはりその基本は服務規律をきちんとすることである、私はそういうふうに思います。アメリカにおいては公務員の倫理規定法というものが一九八〇年に策定をされております。このため、我が国においても人事院として公務員の倫理法の制定を検討してみてはどうか、こういうふうに考えますが、この点どうかということを人事院にお伺いをしたい。 それから、最後に自治大臣と大蔵大臣に聞いておきますが、地方が今転嫁の問題で大混乱を起こしていますね。いろいろ意見書等も出ています。この地方に対して自治省としては、例えば地方財政法による交付税の配分等々の制裁措置を加えるのかどうか。あるいはまた大蔵省は、ある首脳によりますと、この補助率の問題、補助金の問題で制裁を加えていく考えもあるんだというような発言もされておるようでありますが、転嫁を見送ったこういった地方自治体に対して——私は本当にこれこそ地方自治の本旨に合っていると思います。やはり市民側に立った立場でやった。それに制裁を加えるというのはまことにけしからぬことだ、こう思いますが、自治大臣、大蔵大臣、制裁を加えるのかどうか、最後にそれをお聞きをして、まず人事院からお聞きをして、私の質問を終わります。
○武政説明員 お答え申し上げます。 先生の、公務員倫理法をこのような事態において検討してはどうか、こういうことでございます。 その場合に、公務員倫理法をどのようなものを想定するかということにかかわってくるわけですが、まず私どもとしては、現在の国家公務員法に定める服務規律、これが種々定めておりますので、これにおいて規定されておる、このように考えております。規定そのものより、どちらかといえばむしろ公務員は全体の奉仕者として勤務するという心構え、自覚に問題があるのではないか、こう思いまして、これをまず吟味することが第一ではないかというふうに考えておるわけでございます。 しかし先生のせっかくの御指摘でもありますから、そしてアメリカで倫理法を定めている例も確かにあることはあります。ただ、背景その他について日本と同じかどうか、この辺もよく吟味しなくてはなりませんが、我が国の実情に照らしまして国公法以上の規定がさらに必要であるかどうか、この辺については十分考えさせていただきたい、このように考えております。
○坂野国務大臣 お答えいたします。 地方公共団体の一部が先生おっしゃるように転嫁をしないという現象が今あらわれつつありますが、しかし、これは全国的に見ると一部分でございまして、四月に間に合わなかった、行く行くは考えたいというような状況が私どものつかんでいる実情でございます。しかし、いずれにいたしましても私どもの今までの指導としては、四月一日からできるだけひとつ転嫁するように努力してもらいたいということの指導を行ってきたわけでございますが、残念ながらそのとおりにいっていない公共団体が幾らかあります。しかし、私どもは、これに対して制裁を加えるべきだとかいろいろ意見があることはあります。そういうことを耳にしておりますけれども、私どもとしては、各地方公共団体としてはそれなりの難しさというものがいろいろな面であったんだろうということはよく察知しているところでございますので、これから六月までは、いずれにしても条例をつくるといってももう地方議会はありませんので、知事なり地方公共団体の長にその実施の時期について任されているところもございますけれども、これからはひとつ各地方公共団体の今までの事情であるとか苦しかった実情というものをよく聞いて、相談に乗ってやろうというような立場で、目下のところ制裁ということじゃなくして、できるだけ早い機会にそれなりに各地方公共団体——これは御案内のとおりに、各地方公共団体は転嫁をしてもしなくても、どうしても国声に三%の消費税分は納付していただかなければならぬ時期が来るわけでございますので、そういうことを踏まえて、財政の非常に厳しいところはそれによってかえって自分で自分の首を絞めたような結果になるわけでございますから、その辺は地方の実情というものをよく聞いて善処してまいりたいと思っている次第です。
○村山国務大臣 地方団体の一部に四月一日からすぐ適正な転嫁という点で遺憾の点があったということでございますが、ただいま自治大臣は、非常な苦心をしてこれから相談に応ずるような形で指導してまいる、こういうことでございますので、我々としてもそれに期待しておるのでございまして、あらゆる分野においてこの消費税というのが漸次定着していくことを望んでいるのでございます。
○柴田(弘)委員 終わります。
○中村委員長 吉井光照君。
○吉井委員 私は、まず本論に入る前に、パーティー券の取り扱いについてちょっとお尋ねをしておきたいと思います。 自治省は、パーティー券が政治資金規正法上の寄附になるかならないかの判断について、パーティー券の価格が社会常識の範囲内で、その購入枚数も出席を前提とした妥当なものである限り政治資金規正法上の寄附にならない、こういった見解を示されているようですが、今回明らかになりました竹下総理の一枚三万円のパーティー券をリクルート社で一回に二千万円分購入をしておった、こういう事実について、自治省サイドの見解でいきますと寄附になるのかどうか、また寄附とするならばどういう取り扱いになるのか、お尋ねをしたいと思います。竹下総理自身も先日の参議院予算委員会で、一社二千万円というのは多いな、私もこう思う、このように述べられて、事実上政治献金であることを認められたかの発言をされておりますが、ひとつ自治省の明快な御答弁をお願いしたいと思います。
○浅野(大)政府委員 パーティー券といいますか、パーティー収入につきまして昭和五十年の改正以来しばしば御論議ございまして、自治省としても解釈を申し上げてきておるところでございます。その内容は、趣旨としては先ほど質問の中でお示しになったようなところでございます。これはあくまでも一般的に政治資金規正法で、パーティー収入でありますと政治団体がやった場合でございますが、事業収入として報告していただく必要がありますし、寄附の場合ですと寄附の制限その他の規定もございますから、そういうことの必要において、そういう解釈を一般的な形で示してきておるところでございます。 ただいまは具体の事例についてのお尋ねでございますけれども、私どももその事実の詳細を承知しているわけではございませんものですから、一体その二千万円パーティー券の購入を求めたということがどういう評価をするのか、お答えをすることは困難であるということをひとつ御理解いただきたいと思います。
○吉井委員 今もお話し申し上げましたように、新聞紙上でも二千万円、総理自体も二千万円ということをお認めになっているわけですね。もしこの二千万円ということであるならば社会常識の範囲内であるのか、それとも範囲外なんですか。
○浅野(大)政府委員 私どもとして数量的にこういうものが社会常識の範囲内であるとかないとかということを言うことはなかなか難しいわけでございまして、そこはまさに社会通念としてお考えいただくよりしようがないわけでございまして、例えば何枚ならいいとか悪いとかということを申し上げることは困難でございます。
○吉井委員 ではへ社会常識の範囲内か範囲外かというのは、一体どこでだれがどのようにして決めるのですか。
○浅野(大)政府委員 それはまさに一般的に社会的に見て妥当かどうかということになるのではないかと思いますが、特にだれが認定する、行政当局が認定するというわけになかなかいかないのではないかと思うわけでございます。 それから、先ほど質問の中で私どもの解釈についてお触れいただきましたが、あそこも出席を前提としたものであるというような言い方をしておるわけでございまして、その辺のところは一つの判断の基準になるのではないかと思います。
○吉井委員 それでは選挙部長自身はこの問題についてどうお考えになりますか。これは個人的見解で結構です。
○浅野(大)政府委員 個人的にと申しましても、申し上げることはなかなか困難でございます。ただ、いろいろ考えます場合に、私今申しましたように、具体的詳細な事実がわかりませんとなかなかお答えがしにくいといいますのは、例えばパーティー券を一枚買ったとしましても、それは買ったのじゃなくてあげたのだ、寄附をしたのだということになれば、あるいは寄附になるということもあるかもしれませんし、ともかく具体的な事情、事実を抜きにして評価をするということは非常に困難ではないかというふうに思っております。
○吉井委員 なかなか明確な御答弁も難しいようでございますので、この点はこの辺でおきまして、本論に入りたいと思います。 まず補助金制度のあり方ですが、平成元年度における補助金の伸び率アップの理由についてお尋ねをしておきたいと思います。 国の補助金等につきましては、昭和五十九年度以来、国の財政再建との関連で強力に削減が行われ、特に六十年度からの補助率引き下げによって年々減少をしてきたわけですね。これが六十三年度には対前年度伸び率〇・九%、このように若干増加をして、さらに平成元年度には三・八%と大きくなってきておりますが、この理由について大蔵省にお尋ねをしたいと思います。
○篠沢政府委員 国の一般会計におきます補助金の総額でございますが、ただいま先生御指摘のとおりでございまして、一番のピークは昭和五十八年度が十四兆九千九百五十億という、約十五兆弱のところまでいったわけでございます。その後、財政的なもろもろの抑制あるいは制度改革、例えば医療保険制度でございますとか大きな制度改革がございまして、昭和六十二年度で十四兆七百七十九億ということで、十四兆強と約一兆円近く減ってまいったわけでございますが、六十三年度及び平成元年度におきまして少しずつ増加をしておりまして、平成元年度の段階では十四兆七千四百億というレベルになっております。昭和六十三年度に対しましては五千三百九十七億円の増加となっておるわけでございます。 申すまでもなく、補助金と申しますのは、一定の行政水準の維持とか特定の施策の奨励等を含みまして、いろいろな政策手段として重要な機能を担うものでございまして、やはり行政需要がいろいろ多角化し、拡充を求められる中でやや膨張傾向にあるということも言えるかと思いますが、これにつきましては傾向的な増加というものは厳しく戒めて予算編成に当たっております。高齢化等の影響を受けまして、補助金の総額がやや膨らんできたかというふうに思います。 ざっと見てみますと、この五千四百億という増加の中で一番大きいのは社会保障関係費の増加でございまして、これが約四千億増加をしております。公共事業陶係費が約四百億、その他事項で四百億ということで、大きなところはもう説明がつくわけでございます。このように高齢化を迎えました社会保障関係の経費の膨張圧力というものがどんどん押し寄せてくるということは、今後の財政運営にとって大変難しい問題をまだ内包しているというように思うわけでございます。 なお、しかしながら今年度のこの増加の中に、今社会保障、公共事業、その他と三つに分けて申し上げましたが、別の角度から申し上げますと、消費税の影響額、いわば消費税の歳出に与える影響ということが約千億円余り影響しておりますし、それからただいま御審議をいただいております法案の中にございます生活保護の補助率を十分の七から十分の七・五と申しますか、四分の三まで引き上げの形になるわけでございますが、この補助率の見直しの関係で千億といったような、いわば平成元年度特有の増加要因というものがあると見られますが、いずれにしても引き続き補助金の増加ということについては厳しく対処をしていく所存でございます。
○吉井委員 そこで、平成二年度以降の見通しなんですが、平成二年以降は従来どおり補助金の削減を継続していくのかどうか、もし継続するような場合は、これまでのような予算編成を通じての削減ではなくして、補助金制度そのものに踏み込んだ補助金等の整理合理化を行わないと、もはや対前年度比での減少は無理ではないか、このように思うわけですが、いかがですか。
○篠沢政府委員 補助金のレベルというものがどうなるかということでございますが、これは各年度の予算編成を通じまして、その時点の社会経済情勢、行政ニーズといったようなものを総合的に勘案して定める必要がございます。 ただいまもちょっと触れたわけでございますけれども、補助金の一番大きなものは御承知のとおり社会保障の関係でございますし、高齢化の足取りが非常に高まっております中では、どうしてもこの社会保障関係ということ一つとりましても、膨張圧力が非常に高いわけでございます。そういうことで、あらかじめ将来の見込みを立てますことが非常に難しいのでございますけれども、今後ともその抑制に努めてまいる必要があろうかと思っております。 私ども、このような非常に厳しい財政状況の中にございますが、既に臨調答申でございますとか行革審答申というようなものでもいろいろな御指摘がございますし、補助金の整理合理化というものは引き続き積極的に推進してまいりたいと思っております。補助事業の廃止、縮小、富裕団体向け補助金の調整、統合メニュー化等々、いろいろな形で進めておりますが、できるだけこれまでのいろいろな御意見等も踏まえながら、総合的に今後とも対処していくように努力いたしたいと思います。
○吉井委員 それでは自治省にお尋ねをいたしますが、平成元年度の地方財政計画によりますと、国の補助金等が十兆九百四十四億、歳入合計に対しまして約一六%、こういった非常に大きいウエートを占めているわけです。 こうした国の補助金等につきましては、特定の施策を奨励したり、また全国的に一定の行政水準を維持したりするなど、国の施策を実現するための重要な政策手段としての機能を持っておるわけですが、一方で地方自治の尊重という観点から見ますというと、まず補助金は依存財源だから地方の自主性そして自律性を阻害する、また自治体の国依存の体質を生んで税負担と受益の関係を希薄にする、また一たん創設されると打ち切ることが難しくなるという既得権化をして、財政資金の効率的運用を阻害する、こうした弊害も従来から指摘をされているわけでございます。そうして、この弊害を除去するためしばしば整理合理化が行われてきたにもかかわらず、いまだに十分な成果が上がっていないわけです。こうしたことは地方制度調査会の答申でもやはり指摘をされておりますけれども、これは一体どこに原因があると自治省はお考えなのか、お聞かせを願いたいと思います。
○紀内政府委員 お示しになりましたように、国庫補助負担金につきましてはそれなりの意義、目的があるわけでございますけれども、一方、地方自治行政の場合におきましては、種々言われるような弊害もあるわけでございます。 私ども基本的には、国と地方を通ずる行政の簡素効率化、また地方行財政の自主性、自律性の強化という観点から、地方に同化定着していて地方に任しておいてもいいではないかというふうな仕事につきましては、地方に任せた方がむしろ地方の具体的実情に合って効率的に使われる、地方の実情にフィットしたお金の使われ方ができるという観点から、毎年毎年予算編成の過程、具体的には予算の概算要求が行われる段階、それから年末に予算の編成が行われる段階で各省庁にそれぞれ申し入れを行っているところでございます。 一般論としての簡素効率化ないし地方の自主性、自律性の強化ということにつきましては御理解が得られるわけでございますが、さて個々具体の補助負担金の整理ということになりますと、各省庁それぞれに自分の行政目的というものを大事にされる余りでしょうか、なかなか御理解が得られない向きがございます。私どもといたしましては、地方に同化定着したような事務につきましては、もう一般財源化されても何ら心配ないということを繰り返し御説明申し上げ、理解を得てその整理合理化に努めてまいりたい、このように考えております。
○吉井委員 次に、整理合理化のポイントについてお尋ねをしておきたいと思うのです。 我が党はさきに発表した「二十一世紀トータルプラン」におきまして、地方のための分権、そして自立を開く行政システム改革につきまして幾つかの提言をしております。地方の財政自主権の確立のためには抜本的な補助金等の整理合理化が不可欠であるとして、その一般財源化、統合メニュー化を強く主張しているわけでございます。そのほか整理合理化には、自治体の事務そのものの廃止による補助金の廃止や交付金化、それから補助率の引き下げ等々いろいろ考えられるわけですが、自治省としては今後の補助金等の整理合理化の重点というものをどこに置いていかれる方針なのか、お聞きをしておきたいと思います。
○紀内政府委員 国庫補助負担金の整理合理化を進める場合には、先ほど申し上げたような基本的な観点に立つわけでございますけれども、さらにその性格につきましても、御承知のようにひとしく国庫補助負担金という言葉で総括はされておりますが、その中身は、地方財政法に言うところのいわば国庫の負担金に属するもの、それから国庫の補助金に属するもの、そういう区別がございます。 そういう区別を尊重いたしまして、国庫負担金につきましては、あくまで国は国の責任を果たしてもらう。一方、補助金の世界、つまり奨励的なものにつきましては、その奨励目的との関係で、既に奨励補助を待たずとも立派にその仕事はやっていける、あるいは補助金によって、補助条件で縛っていくことによらざればその目的を達せられないということがないというふうなことにつきましての御理解を得ながら進めてまいりたい、このように考えております。
○吉井委員 ちょっとここで総務庁にお尋ねをしておきたいのですが、新行革審の今後のスケジュールですね。昨年十二月、政府は新行革審に対しましてふるさと創生構想を実現する上で不可欠な地方制度の見直しを諮問し、それを受けて、専門的に論議する場として国と地方の関係等に関する小委員会も発足をされて、検討対象分野については、国の権限の地方移譲とともに国の補助金等の整理合理化も挙げられて幅広く検討をされるようでありますが、検討の概要と現状、そして今後の検討、審議スケジュールについてお伺いをしておきたいと思います。特に抜本的な補助金等の整理合理化に踏み込んだ審議がなされるのかどうか、この点もあわせてお尋ねをしておきたいと思います。
○増島政府委員 昨年の十二月でございますが、竹下総理から新行革審に対しまして御要請がございまして、国・地方を通ずる行政改革の推進を図ることを主眼に、地域の活性化を図るなど、幅広い観点から国と地方の関係その他関連する問題について検討をしていただきたいという御要請があったわけでございます。それを受けまして、ただいま先生の御指摘のように国・地方問題小委員会というものをつくりまして、ことしの二月から動き出しております。 それで、この検討に際しましては、臨調あるいは旧行革審答申、この補助金制度につきましてもかなりいろいろな点にわたりまして御指摘があるわけでございますが、そういう指摘事項を踏まえまして国・地方問題につきまして幅広く検討を行うということにしておりまして、国・地方の機能分担のあり方あるいは費用負担のあり方、あるいは補助金等を含む国・地方財政のあり方、そういう観点につきまして、現在各省庁からヒアリングを実施しているところでございます。この点、この項目の中、国・地方問題でございますので、こういう補助金制度問題といいますのは当然主要項目の一つであるというふうに理解いたしておりますけれども、具体的な検討事項、検討の方向、そういうものにつきましては、審議の途上、審議の中で順次固めていく、そういうことになるのであろうというふうに考えております。 今後のスケジュールとしましては、五月ないし六月にかけまして、地方公共団体あるいは民間団体あるいは有識者の方などから御意見を伺いつつ、検討をさらに重ねていくということになっております。スタートの時点でどのぐらいの期間をかけてということでございますが、一応この問題については、おおむね一年間ということを想定いたしておりまして、審議会としましては年内答申を目標として作業をいたしております。
○吉井委員 それでは整理合理化による財源の地方移譲についてお尋ねをしておきたいのですが、補助金等の一般財源化や補助率の引き下げを行うに当たっては、国・地方の機能分担の観点から自治体の事務そのものの性格というものを見直すことが前提であって、もしその事務が依然国の権限の強いものである場合にはこれらの合理化を行うことは適当でない、これはもう言うまでもありません。また、一般財源化や補助率の引き下げを行う場合には、いずれにしても事務そのものは残るわけですから、これらによって不用になった国の財源は、地域の活性化の視点に立てば当然地方自治体に移譲されるべきだと考えますが、大蔵省、自治省のお考えはいかがですか。
○篠沢政府委員 補助金の整理合理化に当たって、その財源の問題をどう考えるのかというお尋ねでございますが、補助金というものが、政策遂行の上で非常に重要な機能を担うものでございますけれども、ややもすれば地方行政の自主性を損なったり財政資金の効率的な使用というものを阻害する要因になる場合もございますので、これはやはり先ほど来先生御指摘のとおりに、行財政改革の推進ということの重要な一環として考えていかなければならないというふうに考えるわけでございますが、その際、国・地方間の一般的な財源配分の変更というものを必ず伴うのかどうかということにつきましては、やはりその具体例に即しつつ、またその段階での総合的な検討というものが必要になるのではないかと私どもは今のところ考えているわけでございます。 国・地方間の税財源配分のあり方と申しますと、地方税、地方譲与税や国と地方の機能分担、費用負担のあり方というものをやはり総合的に勘案して、また、国と地方の財政状況も踏まえながら幅広く見直し、検討する、こういう姿勢はどうしても必要になるのではないかと私どもの方では考えている次第でございます。
○紀内政府委員 ただいま大蔵省から御答弁ありましたように、事務の移譲なり補助金の廃止というものを具体的な態様に応じて考えていかなければならないことであろうかというふうには序じます。 ただ、具体的な事務の移譲が非常に大幅に行われるというふうな場合におきましては、やはり所要の財源というものを伴ってこれを行うべきことがあるいはあろうと思いますし、一方、従前補助事業として扱われていたものも、これはもう補助事務として扱う必要がないという判断に立って完全に地方の固有の事務と同様に扱うという判断がある場合には、それにつきましては文字どおりの一般財源化、特別の手当てがなくても構わないものであろうか、このように思います。
○吉井委員 それでは、時間が参りましたので、一点だけ大蔵大臣にお尋ねをして質問を終わりたいと思います。 抜本的な補助金制度の改革について大蔵大臣にお伺いいたしますが、竹下総理の残されたもう一つの大きな内政課題、これはふるさと創生、この構想がどういうものであるか、ちょっとまだはっきりしておりません。しかし、少なくとも総理の言われる、地方がみずから考え、みずから行う地域づくり、これを指標とするのであるならば、いわゆるひもつきと言われる補助金制度そのもののあり方について今こそ抜本的な改革論議がなされるべきであると思いますし、また、これなくしてふるさと創生の実現など不可能だと思いますが、ひとつ大蔵大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○村山国務大臣 今度のふるさと創生でございますけれども、やはり一極集中型でなくて多極分散型で今後の日本の経済発展、また世界経済における日本の役割から見て、次の段階はこういうことではないかという御発想だろうと思うのでございまして、それ自身は私は筋のある話だな、また、四全総等が行われている国土形成の総合的な問題として提言されているわけでございますので、それ自身はその延長線上の話であろう、こう思います。 ただ、具体的にみずから発想し、それからみずから施策をやるということがどれだけその効果を持つかというのは実際問題でございますので、一種のその方面に向けての、言葉はいいかどうかわかりませんが、研究開発費みたいなものじゃないかな、こう思っております。今度、新行革審の中で補助金の整理の問題とあわせて、ふるさと創生等との関連で地域の活性化という問題が取り上げられておるのも、やはり軌を一にするのじゃないかと思っておりますので、この種の試みが成功することを日本のために望んでおる、こういうことでございます。
○吉井委員 質問を終わります。
○中村委員長 森田景一君。
○森田(景)委員 私は、本日は厚生省関係について質問をいたしたいと思っております。 補助金一括法案では、四十四法律がその対象となっているわけでございますけれども、厚生省関係では十三法律に及んでいるわけでございます。そのうち生活保護法等の七法律では、十分の八の補助率を平成元年度以降は四分の三に減らして恒久化しようとしております。また、補助率が十分の八である老人福祉法等六法律では、平成元年度以降は二分の一としてやはり恒久化しようとしているわけでございます。前者は十分の〇・五の補助率カットであり、後者は十分の三の補助率カットとなるわけでございます。 補助率カットは地方財政を圧迫するものとして一日も早くもとどおりに回復するべきである、このように言われてきたところでありますが、昭和六十三年十二月二十日の地方制度調査会における地方行財政に関する当面の措置についての答申でも、暫定引き下げ措置は暫定期間の終了をもって廃止すべきであると明確に述べられているわけでございます。 今、景気は回復し、財政事情は好転しているときに、補助率をカットして、しかも恒久化しようとすることは大変理解に苦しむところであります。本則どおり十分の八に戻すべきである、私はこのように考えているわけでございますが、大臣の所見を承りたいと思います。
○小泉国務大臣 確かに、五十九年度に暫定措置として三年間検討するという時点において、お互いの政府部内でまとまった意見の調整ができなかったのは事実だと思いますが、この三年間の間に検討した結果、やはり国と地方の機能分担あるいは事業の見直し等そういうのを総合的に判断した結果、十分の八から十分の七・五へというものを恒久的に措置しても、実際の事業あるいは生活保護を受ける方々に対して影青はない。 今までの生活保護の役割の時代的変化もあると思います。また同時に、国と地方の財政状況の変化もあると思います。そういう点を総合的に判断した結果、なおかつ、生活保護というのは国として大事な事業でありますから、ほかの補助率とは違って最高の水準を維持すべきだという考えも持っておりますし、それが最高水準の補助率を維持すべきであるという点で十分の八がいいのか、十分の七・五がいいのか、それは議論があると思いますが、厚生省としては、十分の七・五、四分の三でこれからのいろいろな事業に対して、また生活保護を受ける方々のことを考えて支障はない、これでいいということで今回、四分の三に恒久的に措置したものであるということを御理解いただきたいと思います。
○森田(景)委員 十分の八がいいのか十分の七・五がいいのか、論議のあるところだ、それは国の方は、厚生省は十分の七・五の方が出す金が少ないからいい、こう思うのでしょうが、直接現場ではやはり十分の八をもらった方がいいに決まっているわけですね。我々は、地方自治を尊重する立場からも十分の八に戻すべきである、本則に戻すべきである、こういう主張をしているわけでございます。 持ち時間が大変少ないものですから先に行きますけれども、この補助率を十分の〇・五ないし十分の三カットすることによる地方財政運営の影響額はどのくらいになると予想し、そして、その補てん策をどうするのか、お聞かせいただきたいと思います。
○末次政府委員 今回の厚生省関係の補助率の恒久化に伴う影響額でございますが、五十九年度におきます補助率、これによる場合との比較では、平成元年度予算ベースで約四千七百七十億円というふうに見込んでおります。 これに伴う地方財源措置でございますが、これは総体として国と地方の地方財政計画の中で措置されるわけでございますが、今回の措置に伴いまして国のたばこ税の二五%を新たに地方交付税の対象にするなど、地方行財政の運営に支障のないように適切な措置が講じられているというふうに承知しております。
○森田(景)委員 この財源補てんに国のたばこ税の二五%を補てんする、こういうことであります。先ほどからいろいろお聞きしておりますと、このたばこ税が主役になっているような感じでございますけれども、厚生省はたばこを吸うことが害があると考えているのですか、ないと考えているのですか。
○小泉国務大臣 たばこを余り多く吸うということは、確かに健康にいいとは私も思っていません。私もかつてはたばこをよく吸った方でありますが、前回の選挙以来やめました。それは、選挙中は特にのどを使うものですから、いつも吸っていたのですが、のどによくないと思って選挙期間中だげやめていた。前回、選挙期間中やめて、そのままやめてもどうってことないなということで、今はもうずっとやめているのですが、ということはやはり健康のことを考えて私もやめたと思うのです。選挙中は肉体疲労も激しい、のども使う、のどによくないなと思ってやめたのが原因ですから、そういうことを考えれば、たばこというのは確かに健康にはいいとは思いません。 かといって、ほんの少し、気分的に精神的にいいという人も中にはいるようですから、それは程度の問題じゃないか、そう言われても、また程度がどこまでかというと難しいのですが、やはり過ぎたるは及ばざるがごとしという言葉もありますし、この問題は、そんなに吸うと健康によくないというのはある程度みんなわかっていながら、その点をよく判断しながらそれぞれたしなんでいるのじゃないか、そういうふうに考えています。
○森田(景)委員 私は大臣の個人見解をお尋ねしたのではなくして、国がたばこ税の二五%を生活保護の十分の〇・五カットしている部分の補てんに使う、国全体がそういう取り組みをしているわけですね。厚生省としては、喫煙はよくない、よくない、こう言っているわけですよね。よくないということは、国民にたばこを吸うのは控えなさい、こういうことじゃないかと思うのですよ。たばこを吸うのを控えなさい、控えなさい、それで一方では、いやたばこ税は生活保護費の補てんに使います、これでは随分矛盾しているのじゃありませんか。やはりそうやるからには、矛盾をしないようにきちんとしていくべきだ、私はこう思うのです。 大臣が個人的に選挙のときに声が出なくなるから吸うとか吸わないとか、それは別問題。国としてそういう取り組みをしているのですから、たばこはほどほどに吸ってくださいとか、たばこの消費量がふえればこの二五%も金額的にふえていくわけですね。ふえることを望むのか減ることを望むのか、その辺のところをきちんとしなければ整合性がないじゃありませんかというのが私の言いたいところなんです。 これは答えを聞いていますと時間がありませんから、後また機会がありましたら、次の次ぐらいにたしか法案がかかってくると思いますので、そのときにゆっくりやらしていただきます。 問題となっております生活保護でございますけれども 最近生活保護の門前払いが多くなった、このように言われております。事実、生活保護世帯が年々少なくなっていることは事実でございまして、昭和六十年度に保護世帯は七十八万五百七世帯ありましたのが、六十三年の九月では六十七万九千世帯、このように保護世帯が減ってきております。 こういう流れを変えました直接のきっかけというのは、暴力団等の不正受給が社会問題となりました昭和五十六年、厚生省社会局の百二十三号通知というものが出されましてからだんだん減ってきているわけでございます。そして、さらに国が生活保護補助率を八割から七割にカットし、地方に負担を転嫁しました六十年度以降は自治体の窓口での審査が一段と厳しくなった、このように言われているわけでございます。自治体の負担増は総額約六千百億円、これは自治省の発表でございますが、というわけでございまして、当然地方としては少しでも生活保護世帯を少なくしていこう、こういう努力をするのは無理もないことであるわけです。 したがって、保護世帯は減る一方でありますし、五十九年度に比べまして約十一万世帯減っているわけでございます。受給資格の審査を厳しくすることで高齢者や弱者へのしわ寄せば強まるばかりであります。申請そのものを受け付けない対応を福祉事務所では水際作戦、このように呼んでいるのだそうでございまして・全国各地でこの生活保護を適用されるかされないかで自殺やいろいろな事件が起こっていることは大臣も御存じだと思います。時間がありませんから事例の紹介は省略いたします。 そういうわけですから、この一括法案では去年よりも五%引き上げまして七五%にする、こういうことになっているわけでございますが、先ほど申し上げましたように、やはり八〇%に戻して、窓口の方々が窮屈な審査にならない、こういう配慮が必要だと思うわけでございます。真に困窮する人に対しては親切丁寧に、また相手の身になって対応してもらう、これが非常に大事だろうと思います。この点について大臣の所見を承りたいと思います。
○小泉国務大臣 生活保護を受ける資格のある方に対しては当然生活保護費は支給されなければなりませんが、同時に一面において、生活保護を受ける資格のない方まで生活保養を受けているのじゃないかという批判も一部にあるのは事実であります。 我々としては、本当に困っている方々に対してはもう十分懇切丁寧に各福祉事務所で対応しなければいかぬし、しかるべき生活保護費も当然与えられなければならない、しかし同時に、国民の税金ですから、この生活保護が社会の中で果たす役割は非常に大きいものということを認識しておりますので、この制度が国民の中にしっかりと理解されて支持されていかなければならない。そのためには、受ける資格のない者までも受けているという批判が蔓延しますと、この生活保護制度というものは崩れてしまいます。そういうことがないように十分な、適切な指導を行わなければいかぬということで対処しているもので、本当に困っている方に対して受けるななんという指導をしたことは一切ございません。これからも、真に困っている方に対しては懇切丁寧に対処するように十分指導していくつもりでございます。
○森田(景)委員 大臣の答弁、大変丁寧なんですけれども、時間がかかりますから、私の方から要望だけ申し上げておきます。 大臣の方は、困っている方については懇切丁寧に指導する、こういう答弁で、それはお立場上はそうだと思いますが、現場の窓口では大勢のケースワーカーが働いていらっしゃるわけでございまして、その個々の人々によって対応が違うわけですね。そういう点で、今大臣が答弁されました趣旨をひとつ全国に徹底して、真に困った人のための制度ですから、その制度が生かされるように十分な配慮をお願いしたいと思います。 それから、これも答弁を聞きますと長くなって時間がなくなっちゃいますから、私の意見を申し上げて、後で検討していただきたいと思います。 今、基礎年金という制度に年金が変わりましたね。これは、例えば国民年金ですと、四十年掛けまして、それで基礎年金が五十九年度の価格で五万円でしたか、こういうことでございまして、当時も、これは生活保護費よりも少ないじゃないかという論議があったわけです。国民口年金といいながら、掛金を掛けてももらう金額は生活保護と変わらないならば、年金を今掛けていってもしようがないじゃないか、掛けないでおいて、将来困ったときには生活保護を受ければいいではないか、こういうことを言って、国民年金にも入らない、掛金を掛けない人も全国にはまだ大勢いるようでございます。そういう問題もどうかひとつ厚生省としては的確に把握をして、どうしたらいいのか、基礎年金は生活保護費を上回るような年金制度にしていかないと国民皆年金が不十分になってしまうだろう、このように私は心配しているわけでございますので、ひとつ十分な対応をお願いしておきたいと思います。 それから、今、日本では軍人恩給欠格者という方がかなりおられますが、どのぐらい人数がおられるか掌握していらっしゃいますか。
○文田政府委員 お答えをいたします。 約二百七十五万人とお聞きしております。
○森田(景)委員 時間がもうなくなっておりますので、答弁は要りませんから、こちらから要望だけ申し上げますので、検討をお願いしたいと思います。 今お話がありましたが、軍人として戦争に参加しながら恩給の対象になっていない人が全国で約二百七十五万人いらっしゃる、こういうことでございます。昭和天皇が崩御されまして恩赦がありました。恩赦というのは、今さら申し上げるまでもありませんけれども、法律で罪に問われた人たちの罪がなくなる、消える、こういうことでございます。昭和の終わりだからそういう人たちに恩典を施そうという趣旨で恩赦が行われたと思うのです。今上天皇といいますか、天皇即位式のときには再び恩赦が行われる、こういうふうにも聞いているわけでございます。しかし、この軍人恩給欠格者の方々は、昭和の世代が終わった、我々は戦争にも参加したけれども年数の関係で恩給の対象にもならない、どうしてもらえるのだろうか、こういう声が非常に強いわけでございます。 ですから、私は、今年度の予算には間に合わないわけですけれども、少なくとも天皇が即位される来年度において、この恩給欠格者に昭和の終わりということで五万円ぐらいの、この間、福祉介護金が出ましたけれども、五万円ぐらいの一時金といいますか、こういうものを差し上げて昭和の終わりということを意義づけたらどうだろうか、こういうふうに思っておりますので、本当は答弁をもらいたいのですけれども、時間がありませんから、ひとつ厚生大臣、検討しておいていただきたいと思いますし、また大蔵大臣も、どっちみちそういうのが出てくると大蔵省で金がないから切ってしまえなどということだと思うのですが、そういうことのないようにお願いしたいと思うのです。 私がこの間担当者といろいろ話しましたら、五万円ですと約三百万人で一千五百億かかります、一千五百億厚生省から要求しても削られる可能性があります、こんな話をしておりましたけれども、竹下さんはふるさと創生で何と三千億円もぽんと出しているわけですから、昭和の終わりという意義づけで十分な検討をお願いしたいと思います。機会がありましたらまたやらせていただきます。 若干時間がありますから、最後に申し上げておきますが、厚生年金の支給年齢を六十五歳に繰り延べよう、こういうことで、二十八日閣議決定、同日国会に提出されたのでしたかな、そうだと思いますが、これについていろいろきょうはお話し申し上げたかったのですが、こういう新聞の投書がありますので御紹介しておきます。後で機会がありましたら、私も内容について検討したいと思っております。 これは三月十四日付の読売新聞の投書でございます。 弱者いじめの年金六十五歳支給 会社員・高橋 紀子 四十四歳 (千葉県四街道市) 男六十歳、女五十六歳でも早くもらえないかと指折り数えて待っているのに、厚生年金の支給が六十五歳に延びるなんて、絶対反対です。 毎日、満員電車で、つぶされそうになって通勤し、必死に働き、年金をもらえるようになつたら、好きな趣味でも、と楽しみにしていたのに、ひどすぎます。 年金のお金が少し足りないのなら、税金から補助すれば良いのです。寿命は延びても、健康な人ばかりではありません。故天皇のご葬儀に九十三億円も出せるなら、年金の不足分くらい出せるはず。 戦後の復興、高度経済成長も、国民が一生懸命、汗水流して働いてきたから、今の日本があるのです。それなのに、まるで目の前にニンジンをぶら下げて走らされている馬のようではありませんか。 こういう投書でございます。 勤労者のほとんどの方がこういう実感だと思います。そういう国民の声に耳を傾けて年金改革に取り組んでもらわなければいけないと思います。六十五歳への年金繰り延べというのは雇用の関係も調整がつかないうちに手をつけるべきじゃない、このように私も思います。 そういう立場も申し上げまして、時間が参りましたから、質問を終わります。 〔委員長退席、衛藤委員長代理着席〕
○小泉国務大臣 せっかくの御意見ですのでちょっと言わせていただきたいのですが、今の投書の女の方、五十六歳、六十歳を楽しみにしているのに、六十五歳まで待ちぼうけ食わされるのは弱者いじめだというような御意見でありますが、男性の場合だと、昭和十三年四月一日以前に生まれた方、大体五十歳ぐらいの方は、ことし法案が成立しても六十歳から支給されるわけです。女性の方は、四十五歳か四十六歳以上の方はことし法案が成立したとしても六十歳からもらえるわけですから、誤解している面が随分あると思いますので、そのような誤解を解くためにもぜひとも御審議をいただきたいと思っておりますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。
○衛藤委員長代理 安井吉典君。
○安井委員 それでは、消費税の問題から取り上げていきたいと思います。 国民の世論の大部分が消費税に反対、国会では強行採決というような中で、まさに逆風をついての四月一日の消費税スタートではなかったかと思います。余り問題はなかったというふうにさっき村山大蔵大臣は言われておりましたけれども、まだまだ隠れている問題はたくさんあるわけですよ。これからそういったようなものもどんどん出てくるのではないかと思います。 大蔵大臣の答弁が少し長過ぎるので、後でひとつまとめてお願いすることにして、まず自治大臣から、地方自治体でいわゆる税の転嫁ができない例が新聞に随分報じられておりますけれども、一体どれくらいの数に及んでいるのか。 それからもう一つは、消費税反対の意見書決議をした自治体がかなりあるのだと新岡で伝えられておりますが、この二つについて、自治省はどういうふうにとらえておられますか。
○小島政府委員 お答え申し上げます。 まず、転嫁の状況でございますが、四十七都道府県及び十政令指定都市を合わせました五十七団体中、特に見送っておりますのは公営住宅が多いわけですが、一部実施を含めますと、四十二団体が使用料の改定を行うことにいたしております。 それから、公営企業の関係で、代表的なものの一つは上水道事業でございますが、これは三十六団体中二十九団体が料金の改定を行うことにいたしております。それから、工業用水道事業につきましては、四十七団体中四十三団体が料金改定を行うことになっております。 ただ、市町村につきましては、まだ三月議会が終わったばかりというようなこともございまして、これから詳細について調査をいたしたいと考えております。 それから、反対の決議の状況でございますが、実は都道府県などは三月三十一日まで議会をやっているところがかなりございまして、どのくらいあるかということは、県の段階では今私どもの手元に参っておりますのは正式にはございません。それから、市町村の段階で七十団体くらいで反対決議がやられておるというような、情報としては参っておりますけれども、都道府県の段階ではまだ手続は恐らくないんだ、おくれていると思いますので、そういう状況でございます。
○安井委員 今おわかりになっている数字をおっしゃいましたけれども、まだまだ大分あるようですよ。県の決議、私は北海道なんですけれども、北海道議会も反対決議をしておりますね。早くそれは全体的な状況をお調べになっておいた方がいいんじゃないですかね。それからまた、転嫁未了のものも市町村段階でも随分あるようです。そのために三十一日に予算が上がらないで暫定予算に入ったという地域も、新聞の報道では大分伝えられております。いずれにいたしましても、一般的な反対あるいは抵抗、そういうようなものがたくさんある上に、自治体でも大きな混乱が起きているという事実は紛れもないことではないかと思います。 先ほど大蔵大臣は、一日の日にアメ横に行って調べてきた、こう言われましたけれども、私は二日の日、北海道から東京まで出てきました。その私の短い経験からいいますと、JRはこれは完全に書きかえしておりました。それから、千歳から東京まで来る航空便では千二百円払い戻しをしてくれました。これは通行税の関係ですね。それから、JRの中で弁当を貰いました。その弁当は、六百円の幕の内弁当が七百円、四百円のすしが五百円になっていました。三%どころじゃないですね。これはお弁当ですからベンジョウ値上げというんですかね。私はまずそれに直面いたしました。それから東京で、タクシーはちょうど個人タクシーだったので、これはまだメーターのつけかえができませんというので前どおりの四百七十円で乗せてくれました。一週間たつうちにはメーターが必ずできるから、そうすればそれにつけかえてきちっともらいます、こうであります。わずかな例を私は申し上げたわけでありますけれども、やはりまだまだいろいろな問題が出てくるような気がしますね。 それと、今メーターの話で申し上げましたように、メーターのつけかえができもしないうちに、さあスタートだ、消費税スタートだという、つまり準備も何もできてないそういうような段階での消費税の実行、こういう点を強く感ずるわけであります。 いずれにいたしましても、こういったようなさまざまな問題点はまだまだ、これはきょうお聞きしてもまだおつかみになっていないだろうと思うのですよ。ですから、これからの段階で十分にお調べをいただきたいわけであります。 先ほどからお話がありましたように、税制改革法の見直し規定もあるし、きのうは安倍幹事長も見直しますというようなことを演説しているようですね。ですから国民はその言葉を、みんな今非常な矛盾の中にいるものですから、期待をしているのではないかと思います。ですから、先ほどもいろいろ御答弁がありましたけれども、どうですか、大蔵大臣、いつからどのように見直すおつもりなのか。国民は、早いところ、もう秋の臨時国会で改正してくれるんだろうかとか、来年は間違いなくとか、そんな期待まで持っているんじゃないでしょうか。この際、いつから、どのように、どういったような点に、最後はちょっと御答弁が難しいかもしれませんけれども、それらの点についてのお考えをひとつ伺います。
○村山国務大臣 何しろ初めての税制でございますので、事業者あるいは消費者についてもまだ十分理解が得られないで、あるいはまた法律が所期している目的が必ずしもすぐうまくいくとは私も思っていないのでございます。 制度の見直しの問題は主として免税事業者あるいは簡易課税制度にあるわけでございますが、この辺の問題についてはやはりある程度の定着期間が要ると思います。そういうものを見ながら、見直し規定の趣旨を踏まえまして、そして考えてまいりたいと思っております。 もう一つの問題は、今委員が言われましたように弁当のような食事の問題でございますが、これは恐らく、一品料理でございますと料理等飲食税は前にもかかっていないし今度もかかっていない、したがってコストアップの問題だろうと思うのでございますが、少し値上げの幅が多過ぎるということを我々も痛感しているわけでございます。こういった問題にどう対処していくか、それらの問題も十分考えてまいりたいと思っております。 いずれにいたしましても、見直し規定の存在することはよく承知しておりますので、この趣旨を本当の意味で踏まえて、間違いない対応を考えていきたい、このように思っております。
○安井委員 私は弁当の話を例に挙げたので、余り私が言ったというとこれから弁当を売ってくれないとそれは困りますが、ただ、私がお尋ねしたことにお答えになっていないわけですよ。一定の定着期間を見てから見直しを始める、こうおっしゃるわけなんですが、それじゃ一定の定着期間というのはどれぐらいに設定されておられますか。
○村山国務大臣 まだその期間をあらかじめいっと言うわけにはまいらぬだろうと思います。
○安井委員 秋の臨時国会かあるいはまた来年の通常国会かという二つを私は設定したわけですが、それについてはどうですか。
○村山国務大臣 ずっと定着状況を見守るわけでございますので、その結果によるわけでございますが、秋にやるとか通常国会にやるとか、みんな仮定の問題でございますので、私としては今のところちょっと答弁しにくい、見守るということでございます。
○安井委員 そのうちに野党の廃止要求が通ってしまうなんということにならぬとも限りませんからね。いずれにしても、現状をとにかくじっくり見ていただく、調査を十分にしていただくということを当面要求しておきます。 ただ、消費税の問題で私はどうしても脇に落ちないことがあるのです。それは、高齢化社会への財政需要ということでこれが登場してきた。どんどん需要が増大していく、それに対する財政措置としてこれはもう非常に重大な問題だ。ただその場合に、国と自治体との任務分担はどうなるのか。老齢化社会への対応は、国も十分な対応が必要でありますけれども、自治体が一番仕事がふえてくるわけですね。そういうようなものに対する考え方をどう持っておられるのか。また、どんどんふえていくと言うが、どんな格好で増大していくのか、それに伴って財源措置は十分進んでいくのか。 今度のこの法案で、生活保護だとか児童福祉、老人福祉等の国庫補助率はこの法案で恒久化された、こう書いてありますね。厚生大臣も先ほど、これで大丈夫ですということを確認されました。そして大蔵大臣は先ほども、二十一世紀を展望して消費税三%を設定したのである、これは将来喜ばれるであろう、こう言われました。これだけの説明でいいんですかね。将来ともこの補助率の設定とそれから消費税の三%で国も自治体も十分にいける、そういうお見込みなんですか。まだ全体的な二十一世紀に向けての財政展望を政府はお示しになっていないんですよね。ですから、そういうことにも絡んでまいりますので、その点を伺います。
○村山国務大臣 高齢化社会の問題に限定いたしますと、現役が非常に少なくなって、年金受給者あるいはいろいろな病気を持っておる、診療科目が方々にわたる老人がふえることは当然でございます。そのことは、黙っておりますれば当然経済の活性化が失われるわけでございます。そのときに財政需要はやはりふえてくるわけでございます。ですから稼得に対する所得に余り多く依存することは、税の性質からいいまして実質以上にやる気を失ってしまう、これはもう当然なことであろうと思うのでございます。 しかし、消費というものは、いかなる人でも消費はするわけでございます。ですからそういうものとして、そこにある種の財源を求めていくということが租税体系としては当然あるべきことだと思います。あわせまして安定収入という問題も言っているわけでございまして、所得課税の方は非常に変動率の激しいものでございます。景気というものは一体どうなるかという問題は、長期的に考えますとやはりこれは保証の限りではない。いいときもあります、悪いときもあります。それから日本の経済力、活力というのは、ある意味でいいますと今がピークかもしれません。そういうことを考えますと、税負担の配分として、やる気を失わせるような稼得所得を課税標準にするものは当然ある程度その地位を譲るべきである。こういうことは税の世界においては、長期展望いたしますと、一種の長期ビジョンから見ると当然のことではなかろうか、こんなふうに考えております。
○安井委員 その今の御答弁は、消費税三%で十分賄いができる、つまり、所得課税を消費税三%に今切りかえたことですね、そのことで十分二十一世紀もいけるという確信をお述べになったと思っていいですか。
○村山国務大臣 税制改革の変更をも加え、それから、日本はこれからピークを越すかもしれませんけれども、やはり世界的に見れば日本は非常に経済が順調に伸びているところでございます。そういったことを考えますと、率としては確かに少ないのでございますけれども、経済規模の相対的な大きさからいいますればほぼ骨格としてはいいのではなかろうか、税制改革の骨格としてはこれで大体いいのではなかろうか。 それで三%の問題は、しばしば申し上げておりますように、そのときの財政需要とそれから負担率を国民がどういう選択をするかということによって決まるわけでありますが、少なくとも当分の間は竹下総理も言っているようにこれを上げなくても大丈夫だ、特に竹下内閣の時代においては上げません、こういうことをお約束しているわけでございまして、私も中期的にはそのようなことでやっていけるのだろう、こういうふうに思っております。長期的には国民の選択の問題だと思っております。
○安井委員 竹下総理が私の在任中はと言うのはわかるのですけれども、村山さんはとにかくだれ知らぬ者もない税財政のベテランなんですから、そのあなたが——私はさっき、消費税の三%で二十一世紀は大丈夫なんですね、こういう質問をしたのですよ。三%という言葉をはっきり言いながらの質問なんです。だから、それに対するかなり自信のあるお答えと伺っていいのかどうかということですね。今のお話ですと、いろんな財政需要や国民のあれによって上げてもいい、当然上げなければいかぬような事態も来るのじゃないかということを口の裏に含ませながらのお話というふうに伺ったのですが、どうですか。
○村山国務大臣 別の例を挙げるとあるいは今の三%がどの程度の規模かというのがおわかりかと思いますが、防衛費の関係で一%、今こう言っているわけでございます。ほかの国は四%とか七%とか、もっと高いところもたくさんございます。日本経済でいいますと、計算の仕方にもよりますけれども、今一%の防衛費というのは世界で何番目だ、こういうことを言われるぐらいでございます。そういうことから考えますと、消費に対する三%というものはやはり相当の金額であろう、こういうことを考えますと、中期的にはこれで賄えるのだろう、こういうふうに考えているのでございます。二十一世紀と申しましてもあともう十年そこそこでございますから、その程度は賄えるであろう、こう思っております。
○安井委員 二十一世紀というとそれはあとすぐなんですけれども、それから後九十年か百年あるわけですね。そういう大ざっぱな言葉の使い方をされて問題をごまかそうといったってだめですよ。だからタクシーの運転手さんも、今度メーターを三%で取りつけたが、これまた何年か後に今度五%でまたつけかえをしなければいけない——メーターの取りつけには随分かかるんですね。国民がそういう不満や不安を持っているということを、私ははっきり大臣にも御理解を願っておきたいと思います。 竹下内閣はさっきもお話しのように支持率が九%で、それでも消費税の三%までにはまだ余裕がある、こう言う人があるそうでありますけれども、そういう竹下内閣が私の任期中は、こう言ったって、もう今月中にも総辞職にならぬとも限りませんよ。そういう緊急な事態の中に今あるわけなんですよ。そんなようなことでこの重大な消費税の問題を先へどんどん進めるということについてば私どもは反対です。やはりここで、前に地方税の付加価値税が全然やらないで六年もたなざらしになってやめたという例もあるし、あるいは取引高税の例もあります。今のその問題点をさらに継続するというふうなことではなしに、ここでやはり見直しでなしに出直しをすべきだということを私ははっきり申し上げておきたいと思います。 そして、長期的な財政の見通しを今お持ちになっていないことが私は問題だと思うのですよ。福祉の問題についても説得力がないわけですよ、さっき年金のことも出ましたけれども。年金のそういうものと消費税の三%で押さえられるかどうかという問題ともみんな絡んでくるわけです。それをやはり明らかにすべきだということもひとつ要求として申し上げておきたいと思います。 次に、自治大臣に対するお尋ねをいたします。 さっきはお役人の方からでしたが、今度はぜひ自治大臣に伺いたいと思うのは、今度の消費税の導入によって地方財政の構造変化が非常に大きくあらわれてまいりました。私ども、昔から地方交付税というのは国税三税の三二%と一つ覚えでずっときたわけでありますけれども、今度は例の消費税あるいはたばこ税が入ってきて国税五税と言わなければならなくなった。その上に譲与税ですね。一方、自治体の自主財源、昔の地方税法、六法全書に載っていたいろいろな税金がみんな消えちゃったんですね。そして、それがかわりに出てきたわけです。減っただけ埋めたんだからいいじゃないか、そういうことではないと私は思うのですよ。自治体が本来持っている自主財源が減って、外からのあてがいぶちの財源に変わったということ、地方自治の本旨からいって、これは重大な問題点ではなかろうかと思うのですが、どういうふうにとらえておられますか。
○坂野国務大臣 お答えいたします。 私は、それほど大きな変革があったとは認識しておりません。いろいろ話が出ておりますように、先生自身がおっしゃったように、消費税を導入することによってその五分の一は地方に持っていく、それから地方交付税もその残りの二四%持っていきます、従来の三二%はそのまま生かすということで、皆さんが大変願望をされておりました補助率の復先というものは一〇〇%できませんでした。四五%ぐらい残っておりますけれども、そのかわり、今おっしゃったような相当程度の地方の自主税源というものは確保できた。そういうことからいいますと、総合的こ考えてみますと、たまたま補助率の名目的な復元というものは十分果たせなかったけれども、地方財政の面から見ると、交付税を国からもらったということではなくて、交付税の分け方を国と地方をどうしたという考え方からいいますと、むしろ逆に地方の一般財源というものは確保できたと私どもは考えているような次第でございます。 もちろん、将来に向けて、地方制度調査会あるいは行革審というようなものもございますから、そういう中で地方と中央との事務分掌をどうするか、その中で財政もどういうぐあいに考えていくかということは、今後の問題として真剣に検討すべき課題ではあろうと思っている次第でございます。
○安井委員 自治大臣は地方財政の問題にかかわってまだわずかしかないけれども、私は、一番品初の三十年前の国会の活動は、地方自治の問題の取り組みから始まりました。だから今のこの変革というものを、実に革命的なものだと私はとら吏るわけです。あなたはそういうお考えがないのは残念ですけれども、非常に重大な問題がたくさん出てくると私ども思いますので、ひとつ慎重なお取り組みをぜひお願いいたしたいと思います。 公共事業の問題でありますけれども、六十年度以降の国庫補助率引き下げ措置は、専ら国の財政上の都合から六十三年度までの暫定措置として行われたわけであります。したがって、平成元年度以降は五十九年度の補助率の水準に本来は復元すべきものであり、そういう約束だったわけです。それを今度は六十二年度、六十三年度の暫定措置をそのまま継続することで終わりというのが今度の法案です。これは全く約束違反だと自治体の側が腹を立てるのは当然であります。これでは地方財政計画の計画的な運営、あるいは国と自治体間の信頼関係を損なうものだという気がいたします。 平成二年度までの暫定措置という以上、それ以後はどうするかという見通しをこの際明らかにすべきではないか、これは先ほど来の御質問にもありましたけれども、その点について伺います。
○篠沢政府委員 公共事業に係ります補助率につきましては、平成二年度までの暫定措置として昭和六十三年度に適用されている補助率をそのままあと二年度続けさせていただくということでお願いを申し上げているところでございます。 この点につきましては、国の財政の事情がまず一つございますが、なお、今後の見通しといたしましてもろもろの大きな問題を抱えていることは先ほど来申し上げているとおりでございまして、引き続き厳しい財政運営を迫られる状況にあろうかと思っております。 一つといたしましては、まず確実に特例公債の依存体質からの脱却を図らなければならないということでございますが、恐らくそれも別途、例えば国債費の定率繰り入れをとめておりますとか、あるいはいろいろな隠れ借金というお話がございましたが、そういったようなものをまだ持ったままであるとかいったような状況のもとでのことでもございましょうし、この辺を考えますと、やはり国の財政について引き続き厳しい運営をしていかざるを得ない。 他方、公共事業の事業費確保の要請というものにつきましては、先生御承知のとおりの経済状況でございますが、しかしこれを維持し長続きさせるということからいたしますと、この事業費確保の要請に当面基本的な変化がないのではないかという認識を政府としては持っておりますので、平成二年度までの暫定措置としては、現行の補助率のままこれを使わしていただきたいということでこれはお願いをしておるわけでございます。何とぞ御理解を賜りたいと考えております。
○安井委員 閣議了解の中に「改めて国・地方の財政事情、国と地方の機能分担・費用負担のあり方等を勘案しながら検討を行い、」という言葉がありますね。また、五十八年三月十四日の行革第五次答申の中にも、見直しは「公的部門の分野に属する施策の在り方及び国と地方との間の費用分担の在り方の見直しにまでわたるものであり、」という言葉もあります。一応そういう今までの政府の表現があるわけであります。 これをもとに今までどのような検討が行われてきたのか、どうも余りはっきりしないわけですね。特に国と地方の間の事務や権限の配分がえ、これは当然国から地方への移譲ということでしょうけれども、ちっともはかどっていない。これは大変大ざつばな言い方でありますけれども、この問題についてどういう御答弁をいただけるでしょうか。
○紀内政府委員 補助金の整理合理化一般につきましては、なかなかはかどらない面がございます。 今回の補助負担率の見直しに関連いたしましては、例えば厚生省のいわゆる措置費の系統、そうしたような事務につきましては、例えば入所の措置につきまして、これを機関委任事務から団体委任事務に置きかえる、あるいは施設にかかわる職員なり施設の最低基準というふうなものについて緩和する、その他の見直しを行った結果、補助負担率は現行の率によって恒久化するという扱いにしたわけでございます。 現在、全体に新行革審等で権限なり事務の配分の見直しなりというものが行われておりますが、それが結論を見た暁にはこれに見合って適切な財政措置を講ずる、そういう考えでおります。
○安井委員 そういうものについて目に見えた形でこういうふうな措置が講ぜられた、また、これからこれらの問題と取り組んでいくという資料を御提示いただきたいと思います。
○紀内政府委員 後ほどどういうものをお求めか、よくお聞きした上でお届けしたいと思います。
○安井委員 もう一度ちょっと……。
○紀内政府委員 お求めのものをよく確かめた上で差し上げたいと思います。
○安井委員 委員長、これは後でお話し合いをさせてください。
○衛藤委員長代理 後ほど理事会に諮って決定したいと思います。
○安井委員 きのう、おとといですか、私、北海道へ帰ったときに十勝岳の噴火の関係町村へ行きまして、国庫補助のあり方について、これはこうなければいかぬのだなという思いをいたしましたので、そのことをひとつ申し上げてみたいと思います。 御承知のように、北海道の十勝岳は小噴火をずっと続けておりますが、その山ろくの上富良野町と美瑛町、この二つの町は去年からことしにかけて、大みそかも元日もありません、全く物心ともに一お金も大変なわけですからね、体もそうだし、物心ともにというのはこういうことを言うのじゃないかと思いますが、火山被害対策に大変な苦労をされているのを見てまいりました。そして、今度活動火山対策特別措置法に基づく避難施設緊急整備計画がここにも適用されることになりまして、国庫補助を受けて北海道及び両町が道路等の事業を行うことになっているわけであります。 この補助金のあり方についての問題提起でありますが、その前に、この噴火の今後の予知だとか見通し等について、これは国土庁ですか、ちょっと発表していただきたいわけです。いずれにいたしましても、近くは大正十五年の大噴火のときには、流出した酸性の強い土壌が多くの田畑を埋め尽くし、百四十四人の犠牲者を出している、そういうことがありますだけに、そういう事態は絶対に許すことができない。これは相手が火山ですからどうなるかわからぬわけでありますけれども、それへの十分な対策が必要だと思うのですが、とりあえず状況だけ先にお話しください。
○三木政府委員 十勝岳では、昭和六十三年九月下旬ころより火山性の地震が多くなりまして、十二月十六日早朝に昭和三十七年以来二十六年ぶりに噴火をいたしました。その後、十二月下旬には泥流や火砕流を発生するなど、平成元年三月五日までに合計二十一回の噴火がございました。 十二月二十四日、美瑛町及び上富良野町におきまして避難指示が出され、二百九十七人の方が避難をされました。その後、上富良野町では十二月三十日に避難指示が避難準備に変更されましたが、美瑛町では現在白金温泉地区の住民十六世帯四十一人の方が市街地の町営住宅において避難を継続中でございます。 政府といたしましては、災害対策関係省庁連絡会議を開催し、関係十省庁の担当官を現地に派遣するなどして対策を協議いたしたところでございますが、まず、観測・監視体制の強化を緊急に図るために、当面緊急に実施可能な観測・監視の強化策につきまして、六十三年度予備費使用を三月三日に閣議で決定しております。 次に、先ほどお話もございました避難施設緊急整備地域の指定でございますが、地元自治体及び北海道の要望に基づきまして、十勝岳周辺地域を活動火山対策特別措置法に基づきます避難施設緊急整備地域に三月二十日に指定をいたしました。三月三十日には総額四十五億円の避難施設緊急整備計画を承認し、避難施設の緊急整備を推進しようとしているところでございます。 二月十日に火山噴火予知連絡会で統一見解を出しておられますが、今後も火山活動が続き、火砕流や泥流の発生の可能性があるので、観測の強化とともに厳重に警戒が必要であるということでございます。関係機関との連絡を密にして、対策の万全を期してまいりたいと考えております。
○安井委員 とにかく非常に危機的な状況の中にいるわけで、美瑛町の白金温泉などは大きなホテルが二十何軒あるわけですが、それがまだ避難したままで、去年の暮れからいまだに帰れないわけです。その補償の問題もあるし、これは大変なんですよ。 そのほかたくさんの問題を聞いてきましたけれども、これはやはり災害対策委員会等でじっくり腰を据えた論議が必要だと思いますので、きょうは多くの問題に触れませんが、ただ、特別法によって近路やヘリコプターの発着場に対する補助事業、これが決まったのはいいのですけれども、これは、緊急のゆえに他の競合する工事よりも早期に採択するというのが火山法の趣旨らしいのですね。しかし、採択が早いというだけであって、補助率やあるいは補助残の地元負担に対する財政上の優遇措置とか、そんなものは何もないわけです。ですから私は、この種の災害避難施設の整備等には高い補助率で当該都道府県や市町村の負担を軽くするという配慮が必要なので、それこそが補助金制度の大きな任務ではなかろうかと思います。町村の負担を特別交付税で完全に補償するというようなこともどうかと思うのですが、これは国土庁と自治省と両方から伺います。 〔衛藤委員長代理退席、委員長着席〕
○三木政府委員 お話しのとおり、避難施設緊急整備地域として指定されましたときの整備計画でございますが、避難道路やヘリコプター離着陸用広場などの避難施設を集中的に整備する、しかも緊急的に整備するということでございますので、公共投資を集中して行うというところに主眼がございます。したがいまして、特別措置法では特に国庫の補助率のかさ上げを規定してございません。今回整備計画の内容となりましたのは道路とヘリコプターの整備でございますが、それぞれ公共事業として整備するものでございますので、それぞれの事業ごとの根拠法に基づきます財源措置が行われるわけでございまして、これによって整備を緊急に進めていただきたいというふうに考えているところでございます。 また、地方公共団体の負担分につきましては、交付税、地方債等による財源措置をぜひ講じてほしいという要望をちょうだいしているわけでございまして、担当省庁におきまして地方公共団体の財政状況を勘案いたしまして適切に措置されるものというふうに考えておりますけれども、国土庁といたしましても、関係省庁と御相談をいたしまして緊急整備が遺憾なく行われるように措置してまいりたい、こういうふうに考えております。
○紀内政府委員 急のお尋ねでございますので、具体的な事案の詳細は承知しておりませんけれども、国土庁ともよく相談いたしまして、地方団体の負担すべき部分につきましては適切に対応してまいりたい、かように存じます。
○安井委員 次に、きょうは農林水産大臣にもおいでをいただいているわけですが、農山漁村に対する公共事業の促進の問題を取り上げてみたいと思います。 いわゆる一極集中というようなことで、そちらの方に何もかも偏って、第一次産業への依存度が高い道県ほど独自財源が少ないし、経常経費がかさむために政策的な経費に回す財源が少なくて、地方債への依存、財政硬直化という傾向が強いわけであります。こういう自治体ほどこの法律による補助金の引き下げというのは手ひどく響くわけです。今度はもとへ戻してくれるかなと思ったらまたお預けというのが現状ではないでしょうか。 ですから、農山漁村は公共事業をもっとやらなければいかぬわけです。都市との格差の拡大を抑えていかなければいけないわけですね。こういうためには公共事業だとかあるいは補助金の制度そのものも自治体の財政力に応じた傾斜配分、これが必要になってくると思うわけです。そして、農業、漁業、林業等の生産性の向上や食糧の安定供給、農産物の自由化対策、こういうためには今ある農林水産地域に対する長期計画等をさらに促進していくということが必要ではないかと思います。 こういったような点につきまして、農林水産省の方はもちろん当然とお考えでしょうが、大蔵大臣どうでしょう、ひとつ両方からのお答えをいただきたいと思います。
○篠沢政府委員 補助金と地方公共団体の財政力の関係でございますが、これはやはり累次いろいろなところで指摘がございます。 例えば昨年六月二十九日の新行革審意見におきましても、地方公共団体の財政力格差の調整の一環として、地方財源の均てん化であるとか不交付団体への補助金の配分調整の見直しの問題であるとか、財政格差の是正方策について検討する必要があるといったような指摘もございます。こういう側面も一つあるわけでございます。 また、公共事業ということになりますと、地域別配分は、従来から各地域におけるそれぞれ公共施設の整備水準でございますとか個々の事業の必要性といったものを踏まえまして、効率的な施設整備を図ることを基本としつつ地域経済の実情に配慮するということで、いろいろ工夫を行っていることは事実でございます。 今後とも、各種事業の実施に当たりまして、私どもといたしましても個々の地方団体の状況についてこれを念頭に置きながら配慮する、そして適切な対処を心がけるという姿勢は保ってまいりたいと考えております。
○浜口政府委員 ただいま先生御指摘の農林水産関係の補助金でございますが、既に先生御指摘のとおり、農林水産の補助金につきましては、自然条件に左右されやすいという農業の持つ特質性、そういった地域の問題等々十分勘案して行わなければならないというふうに考えております。もちろん、農業の体質強化を図ることを基本といたしまして、補助金のみならず、ほかの行政一体として積極的に推進していくことが必要であろうというふうに考えております。 なお、今回の措置に関連をいたしまして、特定公債等々の問題あるいは交付税の問題等々の措置がされておりますので、事業量の確保あるいは地元負担の点というものを重点的に考えます、この点に従いましてさらに長期計画の一層の充実を図りながら推進してまいりたいと考えております。
○安井委員 今のは総論的な話ですから、だれがお答えになっても同じような答えではないかと思います。 もう一つ、二つになるかわかりませんが、もっと具体的な問題点を私は指摘しておきたいと思います。これはほかの省に聞かれてまずいというふうなこともあるのかもしれませんけれども、やはり大事な問題ですからお互いがきちんと理解し合うことが必要だと思うわけであります。 農業の場合は、重要な公共事業は土地改良事業です。これについて最近、農林水産省では「農業・農村の活性化をめざした土地改良事業の展開方向」という長い名前のかんがい排水審議会企画部会中間報告というのを出されています。非常にいろいろな問題についての検討が行われておりますので、大事な資料として別な機会に十分論議をしたいと思うわけですが、ただ、土地改良事業について、事業の工期が非常に長期化し、事業費がそのためにふえるわけですね。単価もふえていく。そのことによって、工事ができてから受益者である農家が負担しなければならぬわけですが、その負担がどんどん増大をしてしまっているわけですね。具体的な数字はきょうはやめますけれども、そういう例がたくさんあるわけです。これはどこの県にもあります。その上、支払いをする農家の懐は、農産物の価格が下げられていくわけですからますます苦しくなって、負債は増大するばかり。土地改良区の理事長が借金が払えないで自殺をしたというケースさえ出ています。 ですから、こういうふうな事態になりますと、農民の利益を図るためということで農民は公共事業の受益者として位置づけられているわけですが、逆に公共事業の被害者というふうなことにならないとも限らないわけです。いいことをやってあげて恨まれているわけですね。ですから、こういう工事のでき上がりでよかった、よかったと言っているのは役人の諸君と土木業者だけ、こんなことにならないとも限らないわけです。現にそう言っているのですよ、農民の人たちが。全部が全部じゃありませんけれども、そういう地域もあります。 これでは困るわけなんで、今度のレポートの中にもこういったものに対する対応をいろいろ書いてありますが、できるだけ工期が早く上がるような配慮が必要であり、できるだけ充実した内容で、しかも安上がりになるような工事の仕上げ、そういう工夫が必要ではないかと私は思うわけであります。これも原則論で短い時間ですから申し上げるよりほかありませんけれども、そういうことではないかと思います。この点を指摘しておきたいと思うのですが、農林水産省側からの御答弁をいただきます。
○松山政府委員 土地改良事業、御案内のように地元関係者からの申請に基づく事業として行っておるわけでございます。ただ、今先生から御指摘がございましたようなもろもろの事情の中で、土地改良事業の負担金問題がこれからの事業の円滑な推進を図っていきます上で非常に重要な問題になっておる。我々といたしましても厳しくこれを受けとめておるわけでございます。 そういう意味でのこれからの事業の持っていき方にかかわるわけでございますけれども、やはり地域のニーズに応じた事業を的確に実施していく、こういう考え方のもとに、御指摘もございましたけれども、地域の実情に合いましたできるだけ経済的な工法を採用する、あるいはまた整備水準のいかんが事業費のいかんにかなり影響を及ぼしておりますので、既にもう始めておりますけれども、複数の整備水準を示し複数の工事費を示した上で地元に選択していただくというような方式を徹底する、あるいはまた計画的な新規事業の採択、重点的な予算の配分、こういうことでできるだけ工期の短縮に努めてまいる、こういったことを基本に置いて的確な事業の推進に努めてまいりたい、このように考えておるわけでございます。
○安井委員 もう一つ、補助事業の進め方の問題について、提案といいますか問題提起をしておきたいと思います。 私は、農林水産省にたくさんある補助金の交通整理がもう少し必要だと思います。 そういう意味合いで二つの面から考えてみますと、一つは国営土地改良事業、これはその中身にもよりますけれども、大規模な農地の造成だとか貯水池工事だとか、そういったようなものであります。しかし、これは考えてみますと日本というこの国土の改造なんですね。特に今不足な水資源の造成ということであります。だから、国営という名のつく以上は全額国費支弁でやるべきではないかと思います。これは建設省の工事も農林水産省の工事も、国土の、日本国全体のための利益というものである以上、そういう態度で臨んでいいんじゃないでしょうかね。そして、その水をもらうとかその他利益を受ける人がある場合には、その人から使用料をもらえばいい。そんな多額な金じゃなくても使用料をもらう、そういう形で決着するのが正しいのではないか、そういう考え方が一つ。 それからもう一つは、いろいろな奨励的な経済にかかわる事業が農林水産省の事業にたくさんあるわけですね、そういう補助が。それは、統合だとかメニュー化をもっと進めるというようなことはもういつも言われているわけでありますけれども、それも一つでありますし、それからもっと長期低利の融資に切りかえる、これもあちこちの提案にあります。現在いろいろ数限りなくある補助金をまとめて、それを原資にして長期低利資金を創成する、そして農民の思うままに経営設計をしてもらってそれに支援をしていく、こういうことではどうかと思うわけです。これが一億円どころか、本当の意味のふるさと創生というのはこういうものの中から生まれてくるんじゃないかと私は思うのですね。 この二つの側面から、こういうような抜本改正でおいそれとさあやりますというお答えは出ないかもしれませんけれども、しかし私は、これはひとつ大事な検討事項としていただきたいということを申し上げて、御答弁をいただきたいと思います。
○羽田国務大臣 ただいまの御指摘のございました点につきましては、前段の部分につきまして今局長の方からもお答えございましたように、例の石油ショック等によりまして工期がおくれてきたということ、それから、全部卒業してから新しいのが入ってくればいいのですけれども、なかなかそうもいかない、やはり採択しなければいけないという事情の中でだんだん工期がおくれるというようなことで、大分問題があったことも確かに事実でありますし、また、いろいろと高度化してきたということのために工事費がやはり相当高くなっているということで、実際に農業者の皆様方そのものの負担というものが非常に厳しくなっておるという現状もあるということで、今日までも私どももいろいろと知恵を使ってまいったところでございますけれども、今先生から御指摘のありました委員会でもいろいろと検討しております。私ども、そういうものも踏まえながらこれに対して対応していきたいというふうに思っております。 なお、ふるさと創生というようなことでございますけれども、まさに地域を活性化させるということは非常に重要なことでありまして、そういったことのためにその基礎的な条件、これをつくるものとしてやはり土地改良等のものというのは非常に重要な問題でありますから、これからも私どもさらに検討を進めていきたいと思っております。
○安井委員 最後に大蔵大臣にお答えいただきたいのですが、きのうかおとといですか、新聞もテレビも報じておりましたが、自民党の渡辺政調会長が、野党は野犬のようなもので遠ぼえしている、そういうふうな言い方をしたわけでありますけれども、これは野党だけじゃないんですよ。今国民の大多数はリクルートやあるいは消費税等に関する今の政治に対して憤りを覚えているわけですから、あの言葉はそういう国民に対する挑戦だと私は思うのです。 これはこれで別に処理がされますけれども、その後渡辺政調会長が、小さく産んで大きく育てることだ、テレビで見ていたら、そこでにやっと笑いましたね。私はそのにやっとというのが随分気になっているわけであります。消費税は三%ということで小さく産んで、そして将来はこれをどんどん大きく育てていくんだ、そういう意味で今度の消費税を強行したのは成功なんだ、歴史的な快挙だ、そういうふうな思いが腹の中にあるのがちらっと出てきたような気がするのですが、大臣、どうお思いですか。
○村山国務大臣 まことに申しわけない話ですが、政調会長の談話、それをまだ私拝見していないのでございます。 政調会長がどういう意見を述べたかということはまた別にいたしまして、先ほど申しましたように、この消費税というのは税制改革の一環としてやっているわけでございまして、ある種の設計をしておるわけでございますけれども、その設計自体がいかがなものであろうかということが今指摘されておるところでございます。その点につきましては、この実施状況を踏まえて、謙虚に、そしてじっくり将来の問題に対処してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○安井委員 時間が来ましたので、終わります。
○中村委員長 佐藤徳雄君。
○佐藤(徳)委員 私は、最初にリクルート問題、とりわけ文部省にかかわる問題につきましてお尋ねをいたします。 三月二十九日の新聞で御承知のとおり一斉に報道されました。つまり「東京地検特捜部は二十八日夜、リクルートコスモス株一万株を譲り受けていた前文部事務次官高石邦男を逮捕した。」「高石への一万株について特捜部は、就職情報誌の発行や文部省の各種委員の選任についてリクルートに便宜をはかった謝礼として贈られたわいろだったと認定、逮捕に踏み切ったものである。」こういう記事の内容が御承知のとおり一斉に報道されたわけであります。いわば教育界にとりましては大きな衝撃でもありましたし、そしてかつて経験したことのないこの一大事件、私もかつて長い間学校の教育現場におりました者の一人といたしまして非常に残念に思いますし、と同時に、今日まで進めてこられました文部行政に対する不信感というものがかなり大きく国民の中から出されてきたことは否定できない事実であろうと私は思うのであります。とりわけ、高石前次官が富に処する教育あるいは道徳教育、これらを説いてきた本人でありまして、皮肉にもそれは確実に富を生む店頭登録株の非公開取得という一つの落とし穴にみずから陥ったのではないか、私はこんなふうに考えざるを得ません。 さて、そこでお尋ねいたします。 法務省の方おいでになっておりますか。——高石邦男に対する被疑事実について説明をお願いいたします。
○古川説明員 申し上げます。 お尋ねの被疑事実は、高石前文部事務次官は、昭和六十一年九月三十日ごろ、リクルート社の代表取締役であります江副らから、同社が発行しております高等学校生徒向け進学・就職情報誌の生徒宅配本に関しまして便宜な取り計らいを受けた上、文部省主管の各種会議等の委員等に江副らが選任されるなど便宜な取り計らいを受けたことの謝礼等として、店頭登録間近で、店頭登録後値上がり確実と見込まれ一般人が入手困難なコスモス株を、登録後に見込まれる価格より明らかに低い一株三千円で一万株取得し、もって自己の職務に関しわいろを収受したというものであります。
○佐藤(徳)委員 私も事前に法務省から「高石邦男に対する被疑事実」、さらに「江副浩正に対する被疑事実」、そして「小林宏に対する被疑事実」の内容につきましていただいております。よく読ませていただきました。 それを読みますと、高石、江副、小林に対する共通した被疑事実と申しますか、その共通点が折り重なっているわけでありますが、高石が文部省初中局長と文部事務次官在任中に行った行為である、このように理解してよろしいですか、法務省。
○古川説明員 お尋ねの点につきましては、高石前文部事務次官につきましては、昭和五十八年七月五日から同六十一年六月十六日まで文部省初等中等教育局長、また、同月十七日から同六十三年六月十日まで文部事務次官であったものであるがということで被疑事実は記載されておりまして、その間における職務に関するものというふうに理解されるものと思います。
○佐藤(徳)委員 そういたしますと、私が先ほど申し上げましたように初中局長、文部事務次官、つまりこの在任中に行った一連の行為である、こういうふうに理解してよろしいですね。
○古川説明員 概括的に申し上げまして、そのとおりであろうというふうに理解されます。
○佐藤(徳)委員 そういたしますと、高石前事務次官が、被疑事実の中にも記載をされているわけでありますけれども、江副浩正らと特別の関係にある者以外の一般人が入手することが極めて困難であるリクルートコスモス株、これを取得した。これは単に取得したということだけではとどまらない、そんな理解を私はいたしますが、被疑事実にありますように、「教育課程審議会等文部省主管の各種会議等の委員等に右江副浩正ら同会社役職員が選任されるなど種々便宜な取り計らいを受けたことの謝礼」である、先ほどお答えになった一部でありますが、とありますけれども、株譲渡以外の謝礼もあったというふうに理解をしてよろしいですか。
○古川説明員 株譲渡以外の謝礼というふうなお尋ねの点がちょっとわかりにくいのでございますけれども、この株譲渡の趣旨が、先ほど申し上げましたような便宜な取り計らいを受けたことの謝礼等というふうに理解されておるものと思います。
○佐藤(徳)委員 いずれまた関連してお尋ねいたしますが、被疑事実が、高石前次官は、教育課程審議会等各種会議等の選任、こういう表現を使っておりますね。そうすると、この選任に直接かかわっていたのだ、こういうふうに理解をしてよろしいですか。
○古川説明員 お答えいたします。 被疑事実の内容につきましては、お尋ねの点はこのようになっております。「同事業を遂行するに当たって有利である右教育課程審議会等文部省主管の各種会議等の委員等に右江副浩正ら同会社役職員が選任されるなど」、こういう記載でございまして、その具体的な中身につきましてはこの記載以上のことは申し上げかねる次第でございまして、この文言から御理解いただきたいと思います。
○佐藤(徳)委員 それは先ほど被疑事実をお尋ねした際にお答えになったと同じ内容でありまして、読み上げただけにすぎないわけであります。私がお尋ねいたしておりますのは、これら各種審議会等の選任にかかわっているがゆえに被疑事実のああいう文章が成立した、こう理解するのが通常なのでございますが、間違いありませんね。
○古川説明員 この選任につきまして具体的にどのようにかかわったのかにつきましては、被疑事実自体には記載がございませんでして、それ以上詳しいことにつきましては申しかねる次第でございます。御容赦いただきたいと思います。
○佐藤(徳)委員 ちょっとそれはおかしいのじゃありませんか。先ほど被疑事実を読み上げていただきました。そこの中には明らかに各種審議会等の選任について云々とあるわけですよ。だから、これらに直接かかわった疑いがある、彼がこれからどう自供するかわかりませんけれども、そういうことじゃないのですか。選任にかかわったがゆえにあのような文章表現がなされた、こう理解するのが正しいじゃありませんか。どうですか。
○古川説明員 まことに繰り返すようで申しわけございませんけれども、いずれにいたしましても、江副氏らが選任されるということにつきまして何らかのかかわりを持っておったということは常識的には言えるかと思います。
○佐藤(徳)委員 常識的には言えるということと同時に、そういうことについては被疑事実に書いてあるわけであります。だから、高石氏がこの選任について直接かかわっていた、こういうふうに理解をいたします。 さて、その次であります。被疑事実は、「自己の職務に関して賄賂を収受したものである。」と結んでおられますが、これは明らかに職務権限であるというふうに理解されるわけであります。職務権限を指していると思いますけれども、間違いございませんか。
○古川説明員 刑法上の規定によりますと、公務員がその職務に関しわいろを収受したということで、「もって自己の職務に関して賄賂を収受した」という、そういう構成要件に該当しますということを言いあらわしたわけでありますが、いずれにいたしましても、そういう刑法上に規定されております職務、職務権限、それに関してわいろを収受したということであると思います。
○佐藤(徳)委員 そうすると、被疑事実は明らかに職務権限であるとおっしゃったことを理解いたします。 さてそこで、三月二十八日だったと思いますが、前文部次官が収賄容疑で逮捕され、その直後に文部省の強制捜査に入られましたね。それで、強制捜査を受けた場所、対象となった場所はどこですか。これは法務省からお尋ねしましょう。
○古川説明員 ただいま詳しいデータは手元にはございませんけれども、いずれにいたしましても文部省省内の関係箇所は捜索いたしております。
○佐藤(徳)委員 官房長、お話しなさりたいようでありますから、お手を挙げたので、官房長は直接の責任があると思いますので、捜査箇所をちょっとお知らせください。どこが捜査をされたのか。
○加戸政府委員 文部省内の十一課が捜索対象になりましたが、捜索されました課名につきましては、東京地検の方より明らかにしないようにという依頼がございましたので、答弁は差し控えさせていただきます。
○佐藤(徳)委員 既に新聞に報道されておりますね。例えば生涯学習局であるとか、いろいろあるでしょう。そういうところまで捜査箇所は発表できないのですか。いかがですか。
○加戸政府委員 捜査に当たりまして東京地検の方から、具体的に捜索した箇所の名前は明らかにしないようにという申し入れがございました。
○佐藤(徳)委員 これ以上言っても水かけ論になりますから、これはこの辺で終わります。 そこでお尋ねしたいのは、強制捜査の対象となったのは幾つかあるはずであります。ダンボールにして百何十とかという新聞の報道でもあります。法務省と文部省に直接お尋ねをいたしますのは、強制捜査を受けた担当局ないし課、これは高石邦男の被疑事実にありますところの問題と密接な関係にあったがゆえに捜査をされた、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。まず、法務省から。
○古川説明員 東京地検におきましては、裁判所から令状の発付を受けまして、それに基づきまして実施いたしておるわけでございますので、当然被疑事実に関連性のあるということのもとに令状の発付を得て行っているものというふうに理解できます。
○佐藤(徳)委員 文部省にお尋ねいたします。
○加戸政府委員 私どもは捜索を受けた方の立場でございますので、東京地検の判断により捜索をされたものだと理解いたしております。
○佐藤(徳)委員 いずれ明らかになることでありますから、この問題はこれで終わります。いずれ文教委員会等でも発言する機会がございますので、その際に詳しく申し上げたいと存じます。 さて、文部大臣にお尋ねいたします。 私学助成法案は、昭和五十年七月に専修学校法案つまり学校教育法の一部改正法案と同時に成立したはずでありますが、助成法案の提出者の一人でありましたのが現在の西岡文部大臣だったと聞き及んでおります。その経緯について若干お尋ねいたします。つまり、成立いたしました助成法の附則で、私立学校法五十九条、これは「助成」でありますが、改められ、「別に法律で定めるところにより、学校法人に対し、必要な助成をすることができる。」こういうふうに簡略化されたはずであります。この五十九条は従来から準学校法人に適用されておりましたけれども、成立をいたしました助成法による公費助成の対象は学校教育法の一部校に限定されたことから、結果といたしまして準学校法人に対する補助金の根拠規定は消滅し、私学振興財団法による融資のみとなったはずでありますが、それはどのような理由だったでしょうか。経緯を含めておわかりでしたらお答えいただきたいと思います。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘の問題点につきましては、当時私学振興助成法を制定するに当たりまして、この法律の条文、内容、それに伴う財源等の問題もございまして、とにもかくにも学校教育法第一条に定めるところのいわゆる一条校の助成というところに力点を置いて、これを議員立法として提案し、その法律の成立を見たところでございまして、将来の含みとして専修学校を対象としたいなという願望を提出者としては持っていたことは事実でございますが、当時の法律を制定する客観情勢から申しまして、そこまで法律の中に書き込むことは非常に困難であったという事情でございました。
○佐藤(徳)委員 法務省の方、御苦労さまでした。ありがとうございました。 それじゃ引き続いて大臣、お尋ねいたします。 昭和五十七年八月に私学助成法の一部改正が自民党の議員立法で行われたはずであります。その際、現在の西岡文部大臣もその法案の提出者であったはずであります。間違いありませんか。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 そのとおりでございます。
○佐藤(徳)委員 以下申し上げますが、私どもの調べによりますと、大体この辺からリクルートと文部省との関係が非常に深いかかわりを持っていると判断せざるを得ません。きょうは時間にも限定がありますからこれ以上突っ込んだことを申し上げることはできませんけれども、ただ一つお尋ねをしておきたいと思います。 その際、改正の骨子は、学校法人志向幼稚園の法人化期限の延長と準学校法人に対する助成規定の整備であったはずであります。このうち後者の準学校法人に対する助成規定の整備については、前に申し上げましたように私学助成法制定以後、関係者からその実現についてかなりの要請があったことを私どもも聞いております。その経緯を御存じだったらお答えいただけませんか。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりに、そのような強い要請があったということは事実でございます。
○佐藤(徳)委員 それじゃその次にお尋ねをいたします。 総務庁の行政監察局は、文部省に対しまして専修学校の広告や中学、高校の進路指導の適正化を勧告していたはずであります。勧告の内容はどのような内容でありましたか。お答えください。
○齋藤(諦)政府委員 勧告の内容は、入学案内とか募集広告等、それの適正化を期すること、それから指導指針を定め、並びに広告の自主規制の強化を含めてその適正化を都道府県等に対し指導すること、こういう内容、そのほか二、三の点がありますけれども、そういう点について勧告があった次第でございます。
○佐藤(徳)委員 文部省は、行政監察に先立ちまして六十一年一月、専修学校の教育改善を図るため、現場の教師らによりますところの専修学校教育に関する調査研究協力者会議を発足させております。その際、委員の中から、業者による生徒名簿の提出には応じないようにすることが望ましい、こういう強硬な発言があったことも聞いているわけでありますが、文部省はこの時点でこのような意見に対してどのように受けとめられましたか、お答えをいただきたいと存じます。
○齋藤(諦)政府委員 当時協力者会議でいろいろな方からいろいろな意見が出てまいったわけでありますけれども、一部にそういう意見もあったようでありますけれども、全体として専修学校等の自主規制による、そういう方向で行うべきである、大勢はそういうことであった、その方針に従って考え方がまとめられた、こういう状況になっております。
○佐藤(徳)委員 それでは、高校の進路指導の先生たちの組織でありますところの全国高校進路協議会、これが六十二年の七月に開いた研究協議大会で、生徒に対するアンケートはやめるべきだという発言があったはずであります。ところが、文部省は、多分報告があったと思いますけれども、これには残念ながら耳をかす状況にはなかったと判断せざるを得ませんが、いかがであったでしょうか。
○古村政府委員 全国高等学校進路指導協議会の大会の中でそういった意見が出たということは私たちも新聞の情報等において知っておりますが、全体のいろいろな意見の中の一つであったというふうに当時理解をいたしたようでございます。
○佐藤(徳)委員 私は、残念ながら——残念ながらと申し上げなければなりません、今文部省がどのような反省を持っておるのか、最終的に私は文部大臣から所見をお伺いはいたしますけれども、既にごらんになったと思いますが、新聞がこういう見出しで出しているんですよ、「文部省と陰で密着?」それから「“静観”という名の援護」。私が今までお尋ねしたのは、この時点でなぜもっと注意深く目を開いてやらなかったのか、耳をかすことができなかったのか。そういう状況が当時の判断として生まれていたとすれば、今日問題になっているような事件が未然に防がれたと私は考えざるを得ません。いかがですか、大臣、御感想ありましたらお聞かせください。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 ただいま初中局長からお答えを申し上げましたように、文部省として当時認識をいたしておりましたのは、直接的にそのようなことが文部省に対して申し出があったということではなく、その後でそういうような動きがあったということを承知をして、それに対する対応がその時点で行われていなかったということは事実でございまして、そういう点から申しますと、委員まさに御指摘のとおりに、もう少しこうした問題について厳しい姿勢で目配りをし対応をすべきであったと、この時点になりますとその当時のことが反省されるということは、私自身も痛感をするところでございます。
○佐藤(徳)委員 だから私が申し上げたいのは、先ほどの局長の答弁のように、そのような意見もあったということで片づけているところに問題があると言わざるを得ないのであります。 つまり、先ほど申し上げましたように、総務庁からの勧告も受けているわけでしょう。それで泡食って文書を出しましたのがことしになってからじゃありませんか。以前から問題になっていたことに対して何ら歯どめをすることなく、適当な表現かどうかは別でありますけれども、静観という便宜供与であったという言葉さえ実は文部省に対して浴びせられているのですよ。これは私は十分反省してもらいたい点だと思います。今の局長の答弁ではもちろん私は納得はできませんけれども、本当に反省があるなら、あるなりの態度をいま少し国民の前に示してほしいということを申し上げたいと存じます。 さてその次でありますが、リクルートの高校向けの進学情報誌は誇大広告が多く、進路指導、教育上問題があるという指摘がなされていたのにもかかわらず、文部省は適切な措置をとろうとしなかったのではないかという厳しい指摘が今日も存在しております。文部省はこのような教育のゆがみをあえて見過ごし、リクルートの後ろ盾の役目を果たしたと言われても仕方がないのじゃないか、こんなふうにも考えられるわけであります。 それが謝礼となってあらわれ、株譲渡となってあらわれたのであろう、こう思わざるを得ないわけでありますが、文部省の中に、高石氏以外にリクルートからの多額の接待、供応を受けていた事実はあるのでしょうかないのでしょうか。いかがですか、大臣。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 委員ただいま御指摘の点につきましては、私自身も大臣に就任をいたしましてから、省内、十分当時の事情を聴取したところでございます。私の責任において調べたところでございますが、社会常識的に言ってやや行き過ぎた、そういうおつき合いが一部にあったということは事実であろうかと思いますが、委員ただいま御指摘のような意味でのことが行われたというふうには私は考えておりません。
○佐藤(徳)委員 それじゃさらにお尋ねいたします。 私は行ったことがありませんからわかりませんけれども、リクルート本社の中にクラブがあるそうでありますけれども、ここで森元文部大臣を含めまして各局長が御夫人同伴で接待を受けましたね。その事実をお認めになりますか。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 これは大臣のお招きによって、そのような事実があったということを私も承知をいたしております。
○佐藤(徳)委員 事はリクルート本社の中にあるクラブで行われたのであります。局長以上でありますからそんなに数はおりません。どなたが出席されたかお答えください。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 この点につきましては、大臣からのお招きでございまして、個々に、具体的にどの局長が出席をしたということにつきましては、私はそこまで調査をいたしておりませんし、大臣からのお招きがあって局長がそこに集まるということは通常考え得ることであろうというふうに私は認識いたしておりまして、それ以工事実関係について私自身は調査をいたしておりません。
○佐藤(徳)委員 調査をしていないなら調査をしてください。調査をして氏名を持ってきてください。元文部大臣の招待を受けた。なぜリクルートを使わざるを得ないのですか。きょうは突っ込んだ話ができない場所でありますから、これ以上は余り追及できませんけれども、それは約束できますか。調査をして答えてください。
○西岡国務大臣 お答えを申し上げます。 大臣が招待をされた場所がそういう場所であったということを考えますと、委員御指摘の点がいろいろと問題になると今この時点になりますと私自身も考えますので、調査をさせていただきたいと思います。
○佐藤(徳)委員 問題になるという認識があることだけはわかりました。 だって、局長さんいらっしゃるわけでしょう。皆さんの中にだって、だれだれとここで言いませんけれども、出た人がいるのじゃないですか。——まあ、いいです。 それでは、次にお尋ねします。 臨教審の関係の皆さんがリクルート社からゴルフの接待を受けましたね。その事実についてはどうですか。何人かいるじゃないですか、この中にだって。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 臨教審の委員の皆様方がリクルートから接待を受けたということにつきましては、私が大臣に就任いたしまして、今回の一連の問題を調べる過程の中では承知をいたしておりません。
○佐藤(徳)委員 承知をしておらないならば、承知をするために調べてください。よろしゅうございますか。
○西岡国務大臣 お答えをいたします。 臨教審の委員の皆様方がリクルートから招待を受けたという事実があるかないかということにつきましては、調査をすることをお約束いたします。
○佐藤(徳)委員 それでは、この問題について最後の段階であります。 文部省は、今回の事件を通じて社会的責任を問われていることは間違いありません。どのような責任をおとりになろうとしているのか、大臣の御見解を承りたいと存じます。
○西岡国務大臣 お答えいたします。 今回の一連のリクルートの問題をめぐって前文部次官が引き起こした問題が文教行政に対して国民の皆様方の信頼を著しく損なったということについては、文部省全体として深く反省をし、今後二度とこういうことが起こらないように努力をしなければいけないと考えております。 具体的に申し上げますと、直ちに緊急の省議も開いたところでございまして、文部省幹部の皆さん方に私から、こうしたことが起こらないように、綱紀の粛正を今まで以上に十分徹底をしていただきたいということをお願い申し上げたところでございますし、同時にまた、現在文部省の省内に事務次官を座長といたします服務調査指導委員会というものを設置いたしまして、こうしたことが再発しないように十分監督をしていくという考えでございます。 それ以上の問題につきましては、現在司直の手によって調査をされているところでございまして、そうしたことの結果を見きわめた上で今後の対応を考えてみたい、このように私は考えております。
○佐藤(徳)委員 西岡さん、ちょっとおわかりだったらお答えください。小学校新指導要領、この問題であります。私は、いろいろ問題ありますけれども、今中身について言及しようと思いません。そこで、小学校新学習指導要領の第三章に「道徳」の項があるはずであります。その第一は「目標」、第二は「内容」、そして「第二 内容」のうち「第一学年及び第二学年」と記載されておりますが、その一について説明をしてください。何と書かれておりますか。大臣お答えできなかったらだれかいらっしゃるでしょう。初中局長かな。
○古村政府委員 今御指摘の点は「道徳」の「第一学年及び第二学年」の一でございまして、一は、「主として自分自身に関すること。」ということで、まず第一は「健康や安全に気を付け、物や金銭を大切にし、身の回りを整え、わがままをしないで、規則正しい生活をする。」ように。二番目として「自分でやらなければならない勉強や仕事は、しっかりと行う。」三番目として「よいと思うことは進んで行う。」四番目として「うそをついたりごまかしをしたりしないで、素直に伸び伸びと生活する。」ということが内容でございます。
○佐藤(徳)委員 そうです。そのとおりなんです。「うそをついたりごまかしをしたりしないで、素直に伸び伸びと生活する。」と指導要領には記載されている。行政のトップにある方が既に逮捕をされて、そして今日このような教育不信を招いているその原因をつくった責任というものは、子供たちに教える立場からいったら極めて重要である、こう私は思わざるを得ません。 そして、何も新しい指導要領だけではなくて、現行の指導要領の低学年の項にも、この点ははっきりと今おっしゃられたことが書いてあります。「うそを言わないこと、ごまかしをしないことなどを、」云々と書いてあります。さらに、「正を愛し不正を憎み、勇気をもつて正しい行動をする。」こういうことも現行指導要領の中では記載をされているわけであります。子供たちに説明を何とできますか。恥ずかしいと思いませんか。きつい言葉を使って恐縮でありますけれども、私は長年教育現場におりました経験からいって、こういう行為はまさに許されない、こう思うのであります。 さて、この部分について最後に西岡文部大臣にお尋ねをいたしますけれども、文部大臣は、今回の問題が教育の現場、とりわけ児童生徒、教職員、父母などに対して与えた影響をどのように認識をして、どのように対処をされようとしておられますのか。 さらに、この問題は高石個人の問題として決して処理されるべき問題ではない、このような幹部が育った文部省の土壌自体に問題があるのではないかと私は指摘しておかなければなりません。したがいまして、人事の刷新を含めまして、文部大臣の御見解を承りたいと思います。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、今回の問題が教育現場に与えた深刻な影響というものを私自身も強く感ずるところでございまして、深く文部省全体として反省をしなければいけない、このように考えております。今後正しい教育行政を進める、教育改革を推進するという文部省の姿勢の中でしか信頼を回復することはできない、このように考えているところでございます。 二番目の御質問でございますが、私自身は、文部省全体が今回の問題について反省しなければいけないということはまさに委員御指摘のとおりでございますけれども、高石前事務次官を生んだ土壌が文部省そのものに本質的にあるんだ、そのようには、大変お言葉を返すようでございますけれども私は考えておりません。
○佐藤(徳)委員 見解の相違ではなくて、私はこの問題はいずれ大臣ともっと詰めた議論をしなければならない、こう思っておるところであります。この問題については、いずれ文教委員会で大臣ともいろいろやりとりをさせていただく機会があると思いますから、その際に譲りたいと思います。 さて、そこでお尋ねしたいのは、義務教育国庫負担の問題であります。 平成元年度文部省予算に占める義務教育費、義務教育職員等の人件費の割合は今日どういう状況になっておりますか。そして、もしおわかりでしたらここ五年間の推移をお示しいただければ大変ありがたいと思っています。
○西岡国務大臣 お答えを申し上げます。 ただいま国会で御審議をいただいております平成元年度の文部省の予算の中に占めております人件費の割合は七七%程度でございます。なお、過去五年間という御質問でございますが、昭和五十九年度の時点で人件費が占めております比率は七〇・七%、六十年度で占めております比率は七二・八%、六十一年度で占めております比率は七四・六%、六十二年度七五・八%、次の六十三年度七六・五%となっております。
○佐藤(徳)委員 ここで大蔵大臣にお尋ねをいたします。 政策経費の割合は、今お聞きのように年々これからいいますと低下をしております。既に平成元年度は二三%、非常に低いです。そうなりますと、ここまで推移いたしますと、近い将来人件費が八〇%を超えたと仮定すれば、教育に使う政策経費は一〇%台になってしまうのじゃないかということだって十分予想されるのだろうと思うのであります。こうなったら私は重大な教育の危機に直面する、こう言わざるを得ないのでありますけれども、いかがでしょうか。
○村山国務大臣 文部省における政策的経費というものの考え方でございますが、教育を預かっておるところでございますから、教育に携わる人たちの人件費がふえるということ、このこと自身やはり政策的経費と考えていいのじゃないか、私はごく普通に考えてそういうふうに思うわけでございます。そのほかに施設整備費等がありましょうけれども、それもやはり同じ目的、言ってみますと政策的経費の固まりみたいなものじゃないか、こういうふうに思っているわけでございます。
○佐藤(徳)委員 教育も人的経費だという言葉がございます。その辺から申しますとそういう論理も間違っているとは思いませんけれども、現実に教育そのものを考えていった場合に、人件費が年々上昇すれば自動的に政策経費は下がることは間違いないでしょう。これは文部省だってもう百も承知ですよ。そうなりますと、文部大臣、いろいろな見解があると思いますけれども、非常にこれからの教育の問題を考えたときに重要な問題に私は直面することは間違いないと思っているわけであります。 だから、私の判断といたしましては、人件費を別枠として計上して、教育にかかわる政策経費は別途に取り扱うような状況が仮にできるとすれば、運用上非常に楽な運用ができるのじゃないか。楽なと言っては失礼でありますけれども、いわば充実した運用ができるのじゃないかと私は考えるのでありますが、大臣いかがですか。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 先ほど大蔵大臣からお答えになりましたことも教育行政を進めていく上での真理であろうと思いますし、また、委員御指摘の点は、文部省といたしましては願望としては持っているところでございます。
○佐藤(徳)委員 政府の閣僚の一人でありますから、遠慮する気持ちで申されるというのはわかりますけれども、大蔵大臣がせっかくいるのですから、日本の教育のことを考えたらずばり言ってくださいよ。西岡さん、あなた別な問題ばかりずばり言わないで、肝心なところもずばり言ってください。要望しておきます。 さて、次にお尋ねいたします。 各小中学校には学校事務職員と栄養職員が配置されていることは、大蔵大臣、文部大臣御承知のとおりであります。大変失礼なお尋ねの仕方になるかと思いますけれども、まず大蔵大臣、学校事務職員と栄養職員は、現在学校で子供たちからあるいは先生方や親たちから何と呼ばれているか、御存じでしょうか。
○村山国務大臣 何と呼ばれているか、残念ながら知りません。
○佐藤(徳)委員 文部大臣、いかがですか。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 栄養職員の方々は、一般的には先生というふうに呼ばれていると私は承知をいたしております。 事務職員の皆様方に対して、これは学校によってそれぞれ違うと思いますけれども、あるいは先生というふうに呼んでいる学校もあるのではないか、このように考えます。
○佐藤(徳)委員 私は、決して皮肉な意味でお尋ねしているのじゃないのであります。つまり、先生ですよ。学校事務職員さんなんて呼んでいる子供はおりません。栄養士さんなんて言ってもいません。みんな先生であります。と申しますのは、先生と呼ぶ根拠を子供たちは持っているのです。実感として持っているわけであります。つまり、単に学校事務だけを担当する役目ではない、学校全体の中における一事務職員の仕事であって、それは学校の経営の中にはめ込まれた一つの重要な役割を果たしているところに、そういう先生という呼び名が定着しているのであります。 私は非常に大事なことだというふうに常々思っているわけでありますが、こういう大事な任務についている人たちはやっぱり基幹職員ですよ。文部省も従来まで主張してまいりましたけれども、基幹職員であることは間違いない、そして教育の重要な一分野を担当している、私はこう思うのでありますけれども、来年の予算の関係もありますから、大蔵大臣もいらっしゃることでありますので、明確に文部省の態度を出していただきたい、こう思います。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりに基幹職員である、このように考えます。
○佐藤(徳)委員 いや、いい答えでした。 そこで大蔵大臣、大臣御承知のとおり、大蔵省というところはなかなか渋いところでございまして、そうでなければ大臣が勤まらないのかどうかわかりませんが、私は、やはり日本の国家百年の大計と言われる教育そのもののことを考えて財政措置をしてもらわないと、大変な誤りを犯すことを心配をしているわけであります。今申し上げましたように、教育現場におきましては栄養職員なり学校事務職員の先生方が果たしている役割は極めて大きい。しかし、年々大蔵省から揺さぶられておりまして、非常に不安と動揺を持っていることも事実なのであります。そういう不安を取り除いてやるのが私は国の施策である、こう言わざるを得ません。 そして、このことは義務教育の根幹にかかわる重大な問題でありますだけに、昨年の九月及び十二月の全国の市町村議会におきまして、過半数を超えるところの千八百五十七の議会で義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書、これを採択しているのであります。お聞きになって、大蔵大臣、文部大臣、御感想をお聞かせください。まず、大蔵大臣。
○村山国務大臣 今のお言葉で、栄養の先生あるいは事務の先生、そういうことに今生徒から呼ばれているというのは承知いたしました。 基幹的職員であるかどうかという言葉、これは基幹的職員というものをどういうふうに解釈するかという問題であろうと思います。もちろん大事な職でございましょう。ただ、私たちも学校教育をずっと受けてきた者でございますが、私たちの常識で言いますと、大事な職員ではある、あるいは先生と呼ばれているかもしれぬけれども、教育に直接携わる人とそれからそれを補完している人というものはおのずからそれぞれその部署によって役割が違う、こう思っております。それだから軽視しているわけじゃありません。必要があって置いているわけには間違いないと思います。 文部省の国庫負担の歴史を見てみますと、大正七年から始まりまして、その後の社会経済の変化あるいは国と地方との財政状況の変化によりまして相次いで国庫負担の内容が変わっていることはもう御案内のとおりでございます。そういう意味で、ごく冷静な立場で考えますと、これは一つの時代の流れとともにやはりずっと今までのようなことが積み重なってきたんだな、こう思うわけでございます。 教育の重要性については、私もその重要性について認めることには人後に落ちないつもりでございます。第二の我々の国民を育てるということの多くの部分がやはり学校教育にかかっているわけでございますので、これは我々国民としてひとしく大切に思わなくちゃならぬと思います。しかし、また同時に、いかなる意味でも、財政という問題は非常に現実的な問題でございますので、聖域を設けることなく、その補助率というような問題については絶えず冷静に考えていき、そのときどきの必要に応じて国民の合意を得ながら変えるべきものは変えていく、これは自然の勢いであろうと思います。 重ねて申し上げますが、教育の重要性について、皆さんがそれを認めることについて、私も人後には落ちないつもりでございます。
○佐藤(徳)委員 もうほとんど時間もありませんから簡単にお答えいただきたいのでありますが、人後に落ちないという言葉を信じます。それがゆえに、来年度の予算は、余り文部省に対してけちったり間違った注文をなさらないように、ひとつ御協力をお願い申し上げたいと思います。 さて文部大臣、端的にお尋ねします。 望ましい学級編制基準、一学級当たりの定員は何人ぐらいがよろしいと御判断されておりますか。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 委員御承知のとおり、ただいま四十人学級を達成するということで文部省としては努力をしているところでございまして、これを達成させるために全力を挙げているところでございます。 理想的な姿という御質問でございますけれども、文部省といたしましては、とにもかくにも、皆様方のお力をいただきながら、また財政当局の理解を得ながら四十人学級を一日も早く達成したいという気持ちで今いっぱいでございまして、その上でまたお答えをさせていただきたいと思います。
○佐藤(徳)委員 それでは、最後にお尋ねいたしますが、簡単にお答えください。 第五次学級編制及び教職員定数改善計画についてお尋ねいたします。法定年度内の完成は政府の責任であると私は考えますけれども、文部大臣の決意と大蔵大臣の見解。特に大蔵大臣。簡単にお答えください。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 現状は、正直に申し上げまして目標を達成するということは非常に難しい状況にございますけれども、文部省といたしましては、財政当局の御理解をいただきながら、これは何が何でも達成をいたしたいという決意でございます。
○村山国務大臣 大蔵省といたしましては、引き続き着実な前進に向かってまいりたいと思っております。
○佐藤(徳)委員 高等学校の四十人学級の着手を含めた公立高等学校の第五次教職員定数改善計画の策定についてどうお考えになっておりますか、文部大臣のお答えをいただいて終わりにしたいと思います。
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。 先ほどもお答えを申し上げましたように、現在の計画が進行中でございますので、これが達成をいたしました暁に次の計画を明らかにさせていただきたいと考えております。
○佐藤(徳)委員 終わります。
○中村委員長 安倍基雄君。
○安倍(基)委員 私が二時間ちょっとやることになっておりますので、最後に質問しようと思っていた問題が、たまたま郵政大臣は時間の都合があるそうでございますから、直接補助金とは離れるのですけれども、最初にちょっとお聞きをさせていただきたいと思います。 実は、今NTTのことを弁護すると、何かあったんじゃないか、こうすぐ思われてしまう状況なんですけれども、私はNTTの民営化のときにタッチしたということもあり、またその働いている連中は何の罪もないということは認識すべきじゃないか。 そこで、私が一つ気になっていますのは、最近、方々の地方公共団体でNTTを指名から外すという動きがあります。これはどういう理由なのか。というのは、指名業者というものは、きちっとその工事ができるのかどうか、きちっと完遂できるのかどうか、また信用力があるのかどうか、そういう面で考えるべきものであって、例えば、その代表、そういった人が政界工作をしたというようなことで指名を外す、外さないという問題とはちょっと筋が違うのではないかなという感じを私は持っております。この点、地方公共団体がなぜそういったのを指名業者から外しているのだろうか、外している理由は何だということをまず聞きたいと思います。
○紀内政府委員 地方公共団体におきましては、指名競争入札につきまして、国における取り扱いに準じまして、一定の要件に該当する場合には一定の期間これを指名の対象外とするいわゆる指名停止措置等の基準を定めているのが通例でございます。 その考え方というのは、やはり公共的な工事等につきましてはもともと住民の負託によって行われるものでございまして、そういう負託をした国民なり住民なりというものが不信を抱くような行為があったような業者につきましては、とりあえずしばらくの間は御遠慮いただくということがその考え方だと思います。具体的に地方公共団体におきましても、このような考え方に立って指名の停止等が行われているものと存じます。
○安倍(基)委員 不信を抱くというのが、結局、その工事が十分完成できない、あるいは手を抜くとか、そういった行為との関連でこの業者は信用できないという意味であれば、それはそれなりの意味があるのだろうと思いますけれども、その代表取締役が贈賄した、政界工作をした。確かにそこの当該公共団体にそういう手を差し伸べているのであればこれは外すのは当然かと思いますけれども、たまたまそういうことをトップがやったからといって、それを外していくということそのものがちょっと、日本という社会はどちらかというとだあっと一つの方向に流れてしまう、筋を通すよりは、何か悪者になったらそのやることはみんな悪いんだ、指名からも外すべきだというのがちょっと私は解せない感じがいたします。 この点、自治大臣の見解をお聞きしたいのですけれども、こういったことは非常にいいことなのかどうなのかということについてお答え願いたいと思います。
○紀内政府委員 あるいは建設省にお伺いいただいた方がより的確なお答えが得られるのかと思いますけれども、確かにおっしゃるとおりNTTのそれぞれ提供する工事なり物品の中身についての問題もさることながら、やはりその会社の責任ある地位にあられる方が社会の指弾を受けるような行為をした場合にあっては、その会社全体が当分の間はその行いを慎むようにする、また、そのような相手方に対してはその発注を当分の間控えるのが公共団体としてあるべき姿ではなかろうかと思います。国においても同じような考え方によって同じような措置がとられているものと考えております。
○安倍(基)委員 自治大臣の御見解をお聞きしましょう。
○坂野国務大臣 今事務当局が答えましたように、国・地方を通じて、そういう事件が起きたときには、その確定しない間でも一定の期間指名を停止するという基準ができておりますので、それによって措置しておると思います。
○安倍(基)委員 郵政大臣がもう時間がないようですからあれですけれども、本当にその業者を指名することによって変な工事をするとかそういうような懸念がある、あるいは自分たちの職員に手を伸ばしてきて変なことをやるというようなことであれば、それはもう当然指名停止でしょうけれども、たまたま政界工作をトップがやったということだけで指名停止というのは、余りにも日本的だなあと私は思います。 これは、郵政大臣が帰られるまでにもう一つ別に質問することがございますから、一応これでやめます。 郵政大臣に伺いますけれども、私、NTTの民営化のときにいろいろ議論いたしました。その中で、NTTを分割するかしないかという大問題が起こってきたわけです。私はそのときに、情報産業はこれから金の卵になる可能性がある、そのときにアメリカのIBMとかATTとかとの競争にさらされるだろう、例えば電力とか鉄道というのは分割しても競争というものが余りないが、こういうNTTのようなものは海外からの競争に大分さらされるんじゃないか、そのためにはある程度の規模のものを持っていないと将来日本にとって困るんじゃないかという論理を展開したのです。私は私の考えが間違いとは思わないのですけれども、最近NTTのいわばトップが変なことをやったということから分割論が台頭している。どういう理由で分割すべきということを考えているのか、その辺の論理はどこにあるんだろうということを含めまして、大臣どうお考えかということをお聞きしたいと思います。
○片岡国務大臣 お答え申し上げます。 NTTの分割のお話が出ておりますが、実は電信電話株式会社法に「政府は、会社の成立の日から五年以内に、この法律の施行の状況及びこの法律の施行後の諸事情の変化等を勘案して会社の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」という附則がついておるわけでございまして、その問題に関してのいろいろな話が出ると思いますが、実は現在郵政省は昨年の三月に電気通信審議会に諮問をいたしまして幅広く審議をしていただいておるのでございます。したがって、NTTの組織のあり方について政府としてこれを検討することもその課題の中に含まれておるものと考えておりますが、そういうことを含めましてこの審議会に今諮問をいたしておるところでございますので、この諮問の答申を待って、幅広く、多角的、総合的に検討して結論を出したい、かように思っておる次第でございます。今のところまだ確たる考えを持っておりませんことを御了承賜りたいと思います。
○安倍(基)委員 では重ねてお聞きしますけれども、私が今考えておるというか展開した、通常の電力とか鉄道というものは国際競争にはさらされない、ところがこういった情報産業は国際競争にもさらされるであろう、そのためにはやはりある程度まとまった大きさのものを日本として持っておくべきであるという考え方に対して、大臣はどうお考えでいらっしゃいますか。
○片岡国務大臣 お答え申し上げます。 今お話しのように、情報通信事業における国際競争力については、これは第一種電気通信事業、第二種電気通信事業、それから通信機器のメーカー等、これら種々の観点から幅広く検討することが必要であると考えております。 それから、電気通信事業におきましては昭和六十年四月電気通信制度改革を行ったのでありますが、その目的は、法的な独占にあった電気通信分野を民間活力の導入によって競争体制に移行させますとともに、電電公社を民営化し、その事業経営の効率化を図って、今後の我が国の社会経済活動を担う電気通信の高度化、多様化によって国民、利用者がより良質なサービスを受けるようにすることが目的であると考えておるわけであります。こういったような制度改革の趣旨を達成していくことが我が国の電気通信事業における国際競争力にもつながっていくものと考えております。 さらに、設備の高度化、近代化ということを進めていくことも国際競争力の観点から欠かすことのできない課題であると考えておりまして、現在、政府といたしましては、昭和五十七年七月の臨調第三次答申や昨年の十二月の新行革審の答申、それから日本電信電話株式会社法附則第二条の規定に基づきまして、さっき申し上げましたようにNTTのあり方について全体的な検討をしていただいておるわけでございまして、この検討に当たっても、今後、我が国の電気通信のあり方という観点から、サービスの面、研究開発の視点を念頭に置きながら、この国際競争の問題を考えていかなければならぬと考えておる次第でございます。
○安倍(基)委員 ちょっと私の問いには真っ正面から答えてないんですよね、それはつくった作文を読んだかしれませんけれども。 最後に、もう時間もないでしょうからあれですけれども、基本的には電力とか鉄道とは若干性格が違うということ、その点についてはそうお考えになりますか。全く同一とお考えですか。——それは君、私は大臣に聞いているんだよ。
○塩谷政府委員 ちょっと補足させていただきますが、端的なお尋ねでどうかということですが、それは広い意味で、今先生のお尋ねの文脈の中で考えますと、電気通信事業というのはあるネットワークを持った事業でございまして、多少の規模が必要であるということはおっしゃるとおりでございます。ただ、国際競争力という観点でどの程度の規模がいいのかということになりますと、これはまたいろいろ議論があるところでございまして、先ほど来大臣が申し上げておりますのは、国際競争力という観点に立っても、今民営化いたしまして競争をする、効率的な経営をNTTにも求めているという、この競争を展開した電気通信事業のあり方というのは、これはなかなか意味があるのではないかというふうに思われるわけでございます。 例えば国際VANというような制度がございますが、これは第二種電気通信事業で、VAN事業を国際的に展開する事業でございますが、これがアメリカやイギリスとの間でいろいろ多彩なサービスを提供することができるようになったのも電気通信自由化の一つのあらわれでございまして、そういったことから見ましても、国際競争力の強化ということについては、電気通信制度の自由化は大きな役割を発揮しておるわけでございます。 そういうことを念頭に置きながら、経営形態の問題というのは今申し上げましたように実は審議会で御議論いただいておるわけでございまして、その辺の審議を見守っておるというのが実情でございます。よろしくお願いします。
○安倍(基)委員 私もVANの問題とか随分あのころ議論したんですよ。でありますから、自由化するからこそこちらも相当の力を持っている企業を置いておかねばならないということをしきりと強調しておったわけでありまして、別に誘導尋問ではありませんけれども、この辺は電力、鉄道とはちょっと性格が違うということについての御認識があるかどうかをはっきり聞いているわけですが、どうもその辺があいまいな答えなんですね。
○片岡国務大臣 私もまだ勉強中でございまして十分な答えはできませんが、今お話しのように、電気通信事業の特殊性というものがあるということを考えて、認識いたしております。
○安倍(基)委員 時間もございましょうから、一応そこで退席して結構です。 それぞれの大臣、それぞれの御都合もございましょうけれども、主として厚生、建設、自治の諸大臣はひとつ長時間お願いしたいと思います。 まず第一に、自治大臣にお聞きしたいのですけれども、ふるさと創生論、竹下総理が随分言われておりますけれども、どういう手だてでもってふるさと創生論を実現するのでしょう。何か一億円ずつばらまくのがふるさと創生論の一番切り札なんでしょうか。竹下総理がふるさと創生論を内閣の一番の仕事に掲げているというならば、自治大臣としてどうやったらふるさと創生ができるかという具体的な手段を考えておられるかどうか、そこをお聞きしたいと思います。
○坂野国務大臣 お答えいたします。 今先生おっしゃいましたように、ふるさと創生というと一億円の各町村ばらまきとよく言われるわけでございますが、これは今までの発想にない、前自治大臣と総理御相談になって、たまたま交付税という財源もあることだし、思い切って各町村に、今までの発想を転換して、そして各町村で自由な独自の発想を、それぞれの地域でもっていわゆるふるさとづくり、活性化づくりというものを考えて発想をやっていただこう、そうして、人口の多いところも財政の豊かなところも一つのメニューづくりをやっていただくわけでございますから、そういう意味では一億あれば一通りの発想が出てくるんじゃないか。 それに基づいて、自治省の場合は実は四つの柱と言っているんですが、今の一億の発想、メニューづくり、それからふるさと財団というのがもう既に発足しておりますが、これはできるだけ民間の活力を吸収しようというのがその一つです。それから、ふるさとづくり特別対策事業というのを、これは県の単独事業を今までやっておりますが、その中でふるさと創生に役立ちそうなものは重点的にこれを振り向けて、これに対してはいろいろな起債の交付税措置とかいうものもやっていこうじゃないか。それから、なかなか一カ町村で発想するといっても、数カ町村が共同してやった方がやはりいろいろな面でばらばらの発想じゃなくていけるんじゃないかというようなこと、これを合わせて四つの柱と言っております。 私どもは、できるだけ夏ごろまでに各町村が自由な発想を立てていただいて、報告を取ると言うとまたいろいろ御非難があると思いますから、各町村で情報を夏、六月か七月ごろまでにひとつまとめてもらって、それを見せていただいて、これは単年度でただ一億ぽっきりの構想、もちろんその構想の中で既に実行できるものもあるわけでございます。構想だけじゃございません、あるのはあるんですが、未来につながる一つのおもしろい発想が、各町村いわばコンクールのような格好で出てくるであろうということを期待しておるわけでございます。 それが未来につながる発想であって、しかもこれはおもしろいものじゃないかということになってくれば、各省はそれぞれまた各省の独特のふるさとづくりの事業をお考えになっておりますから、そういうものと結びつけて、それで片や国土庁は国土庁で多極分散の施策をお考えになっておりますから、そういうものとの調和をとっていきながら各市町村の活性化を図っていこう、そういう考え方で進めていこうじゃないかというぐあいに考えておるわけです。
○安倍(基)委員 私は御答弁を聞いていささかがっかりしたんですけれどもね。一億円ばらまいたのが一つの柱である、何か考えを出してもらうのが大切だ、どうもその程度じゃ本当の意味のふるさと創生じゃない。これは後から結論的に言いますけれども、もっと権限と財源というものを調整して、最後には各自治体が自分の創意でいろいろできるということにするのが本当の意味のふるさと創生であって、一億円を渡して何か考えろ、民間の財団と一緒に金を出して何かやれ、何かアイデアがあったらやれというのでは、まさに表面をなでただけのふるさと創生論ではないかと私は思います。これはまた後で締めくくりのときにお話ししますが、私はその一億円ばらまきが四つの柱の一つだというのでちょっとびっくりしたので、あれは御愛きょうだなと私は思っておりましたけれども、それが一つの柱というのだったら、ふるさと創生論というのも大したことないなと私は思います、いささか言い方が辛らつでございますけれども。 まず、今度の補助金カットのフィロソフィーというのがどうもはっきりしないのですね。どうも高率の補助金を減らしていくということが中心になっているようである。ここで厚生大臣の御登場というか厚生省のあれを聞きたいのですけれども、今度特に生活保護とか老人福祉等の経費の国の割合を減らしていく。現実問題としてそういった経費が数字としてどのくらいの伸びで伸びておるのかということを厚生省の事務当局から聞きたいと思います。
○末次政府委員 いわゆる措置費系統というふうに言っております老人福祉法、身体障害者福祉法等々六法律でございますが、これによります事業費でございますが、一九七〇年度、昭和四十五年度を一〇〇といたしますと措置費系統が一一二〇、それから生活保護等の従来八割を今回四分の三にするわけでございますが、この系統の経費が、やはり昭和四十五年度が一〇〇でございますが六十三年度で五二〇、全体を合わせまして一〇〇が六六〇、こういう伸びを示しております。
○安倍(基)委員 私は昔と比較するのが比較的好きなものですから調べさせてみますと、老人福祉法関係の経費が飛躍的に伸びているわけです。これは、私も寝たきり老人の問題を大分昔取り上げまして、一体どのくらい在宅がいるのかあるいは施設に収容しているのか、在宅の方に目を向けたくちゃいけないじゃないかということを言い出したことが、野党共同提案の寝たきり老人控除のいわばそれを主に推進する一つのあれになったのですけれども、寝たきり老人がどんどんふえていくわけですね。これをどうしていくのか。さっきお話に出ましたように、老人福祉法関係の経費はぐんぐん伸びつつある。そうすると、今度単年度ではたばこの税でどうにかいわば処理できる。ただ、これからたばこ関係の税金というのはそう伸びない。一方においてこういった老人福祉関係の経費はどんどんと必要になってくる。私はいろいろそういった施設に聞いてみますと、本当に最折人手が足りなくなって人件費が高くついてきている、数もふやさなければいかぬけれども、既存のものもなかなかやっていけない、よほど安い労働力を入手しないとできない。 でございますから、私は厚生省に、こういった老人福祉関係の経費の伸びの見通しはどうなのか、それとともにたばこ消費税の伸びはどうなのか、たばこ消費税の伸びが十分でない場合には早晩別の経費でもってそれを補てんするつもりであるのか、その三点をお聞きしたいと思います。
○小林(功)政府委員 老人福祉施設の将来の伸びという点についてお答えいたします。 これは社会福祉施設全般について言えることでございますが、その経費を将来にわたって推計するということは大変難しい問題でございます。単に過去の措置人員の伸びとか人口の将来推計によるだけでは十分ではございませんで、例えば、今お話がございましたように在宅福祉の充実の動向それから将来的な制度改正の状況というものも考えなければいけません。それから、ますます多様化する国民意識の変化による影響、さらには物価や人件費等の推移、こういったことをいろいろ勘案しなければいかぬわけですけれども、いずれもこういう要素は非常に流動的な面が大きゅうございますので、現時点で将来の経費の推計というのはなかなか困難と言わざるを得ないわけでございます。
○安倍(基)委員 大体高齢化のスピードというのははっきりしているのですよ。寝たきり老人になっていく率もある程度は推計できるのですよ。先先のことはわからない、そんな無責任なことがありますか。完全にはわからないでしょうが、ある程度はわかるはずです。何年後には老人は大体このくらいにふえるという推計もあるでしょう。それに対してある程度の——過去において例えば寝たきり老人は、初めて質問したころはたしか十万人が特別養護老人ホームに入っておって、三十万人は在宅だったわけです。それに比べて倍増に近いんじゃないですか。 現在寝たきり老人はどのくらいいますか、特別養護老人ホームに何人入っていますか。
○多田政府委員 寝たきり老人の数でございますが、現在六十万人というふうに言われております。それから、特別養護老人ホームが大体十二万人くらいの数字でございます。
○安倍(基)委員 私が当特質問したころは、十万人が老人ホームに入っておりて在宅が三十万人だったのですよ。それが今在宅が急速にふえつつある。というのは、老人ホームの建設が間に合わない。すべての人間を特別養護老人ホームに入れたら大変な支出になりますから、それはある程度やむを得ないだろう、ある程度のペースで考えなければいかぬと思います。 しかし、こういう急速にふえつつある問題、片っ方の方のたばこ消費税の伸びというのはちょっと推計しても大したことないと思いますが、そうすると、長期的には、ことしつじつまが合っても、じゃこういった施設をどうしていくのだという基本問題にぶち当たるわけですね。それだからこそ国の国庫負担を減らしていこうということ、生活保護の方は大して伸びない、ただしこちらの方は相当伸びる、今のうちに国の方は減らしておきたい気持ちがあるのかもしれませんけれども、この辺の社会保障費をどうするのだという重大問題があるんですね。私はこの点、長期的に見て福祉の後退になるのかならないのか、厚生大臣の御見解を承りたいと思います。
○小泉国務大臣 長期的に見て、日本の高齢化社会が進んでいきますから、これからますますお年寄りがふえ、そして医療についてもあるいは年金についても負担は伸びると考えざるを得ないと思います。しかし、現在のところ欧米に比べますとまだ老人の比率は若干低い。しかし、将来、この老人増加の動向は避けて通れない問題で、今からできるだけ社会保険料あるいは租税負担率を抑えていく努力を常にしていかなければならないと思っております。 しかし、現在の生活保護の補助率を十分の八から十分の七・五にした、いわゆる四分の三にしたから福祉の水準が落ちたとは言えない。福祉の水準を維持、発展させつつ、これからの高齢化社会をどうやって生き生きとしたものにしていくか、まさにその点を見ながら現行の施策の見直しを進めていく必要があると思っております。
○安倍(基)委員 私は、何もただただ野党の一人として福祉の後退をけしからぬ、けしからぬと言うつもりはないのですよ。実際上、要するに金がない場合にはある程度限界はあるわけです。 ただ、ここで私が指摘したいのは、生活保護の方は余り伸びていない。老人の方はどんどん伸びつつあるわけです。それを今度は二分の一にするわけですね。それは、ある意味からいうと、もうどんどんと地方が勝手にやって、それで国が今までの率どおり負担したのではかなわぬというような気持ちがそこにあるのかもしれない。しかし、こういった老人福祉とか障害者福祉を将来どう持っていくのかという見通しなしに、ただこっちの方の経費は伸びていくから国庫負担を半分にする、片っ方は余り伸びていかないからこのくらいでいいというのでは済まない。 私が心配していますのは、地方公共団体、例えば東京あたりの富裕団体というのは随分それに金を出します。過疎地になりますと、これは逆に老人の割合がふえていってしまう。そうすると、そこにおける地方自治体というのはまたますます貧乏になるわけです。地域間格差がもっと拡大するんじゃないか。だから、こういった福祉問題はもう少し全国レベルで、どこまで国が負担すべきであり、どこまで本人が負担すべきであり、どこまで地方が負担すべきであるというある程度の見通しなくして、ただこっち側の経費はふえていくから半分にする、生活保護は十分の七・五でも大丈夫だというような見地だけで考えるべきではない。 これは厚生大臣も真剣に考えられると思いますけれども、この点、私は単に福祉の後退ではないかとこぶしを振り上げるような気持ちはありません。これはもうみんなが負担していかなかったら福祉はできないわけですから。ただ、この地域的アンバランスをむしろ助長するような、いわばどんどんとふえつつある経費、これをどう国が考えていくのか。 また、これは大蔵省に聞きたいんですけれども、たばこ消費税の伸びでは到底数年後には賄えなくなる、別の財源を考えられるのかどうか、その点お答え願いたいと思います。
○篠沢政府委員 補助率の取り扱いは国と地方の費用負担にかかわる問題であるわけでございます。今回の補助率の変更ないし恒久化という取り扱いをいたしますに当たりましては、御承知のとおり、地方行財政運営に支障が生ずることのないように所要の地方財源措置を講じておるわけでございます。私どもとして、もとより福祉の内容や水準そのものに特段の影響を与えるというものではなく、社会保障制度の運営に支障をもたらす措置であるというふうに考えているわけではございません。したがいまして、この補助率の見直しが福祉の後退を招くということは私どもとして考えていないところでございます。 そのいろいろ財源措置等ということの中で、たばこ消費税の特例措置の問題もただいまお尋ねがございました。たばこ消費税につきまして昭和六十一年度以降特例措置が講じられ、交付税の特例加算として地方に配分されてきました経緯にかんがみまして、たばこ税の二五%を地方恒久財源として措置をすることとしたわけでございます。将来のたばこ税の税収動向につきましては、人口の増加というものはある程度見込まれるものと考えておりますが、喫煙率の動向等不確定な要因は多く、その予測を行うことはなかなか難しい問題であると考えておりますが、従来の経緯等も踏まえた上で、私どもとしてたばこ税がこの恒久財源措置として不適切であると考えてはおりません。 将来、これが余りふえない、そして措置費あるいはそのほかのもろもろの福祉関係の経費が大きく伸びるというようなことの場合にどうするんだというお尋ねでございますが、各税目に係る交付税の例えば交付税率といったようなものにつきましては、やはり国・地方の財政関係の基本にかかわる問題でございますので、地方財政全般の状況あるいは国・地方の財政関係全般といったようなものも総合的に考慮しながら慎重に判断すべき問題ではないだろうか、将来の変更について今予断を持って申し上げることは適当ではないと考えております。 しかし、いずれにいたしましても地方財政につきまして、この福祉財源、そういったことも当然中に入ってくるわけでございますから、その地方財政について円滑な運営に支障を来しませんよう、毎年度の地方財政計画の策定を通じて配慮してまいりたいと考えております。
○安倍(基)委員 簡単にお願いします。 結論的に、では、たばこ消費税で不十分なときにはまた新たな措置を考えるということですか。
○篠沢政府委員 ただいま申し上げましたとおり、地方財政についての円滑な運営ということに支障のないように、毎年度の地方財政計画の策定を通じて最終的にはきちんと配慮をしてまいりたいということでございます。 〔委員長退席、衛藤委員長代理着席〕
○安倍(基)委員 厚生大臣にはまた後からあれしますけれども、運輸大臣が時間があるそうですから、早目に……。どうも建設大臣、申しわけありません。 補助金とは別に、清算事業団の旧国鉄用地ですね、これが例えば特定の自治体に非常に安く売られるということになると、これはある意味からいうと補助金になるわけですね。今しきりと、いろいろの大都市における国鉄用地、これをうっかり売ると地価を高騰させるということでストップしているという動きがあります。この点について先に御意見を承りたいわけですけれども、私が先に言いますと、ちょっとその辺はおかしいのではないかな。 一つは、それを非常に安く例えば地方公共団体に渡せば一種の補助金になるのではないか。もう一つは、これによって地価の高騰を促すというよりは、それだけ高い値段がつくということはそれだけの価値があるというのが正しいのではないか。例えば東京の場合、銀座あたりの土地というのは、聞くところによりますといろいろな権利関係が錯綜してなかなかまとまった土地はない。でありますから、現実問題、国土法で抑えてみても最終的には相当な金が動いている。でありますから、例えば東京で入札をして高い値段がつく、これはむしろ結果であって原因ではないと私は考えているわけです。 その面で、これから私どもは共済年金の議論もしますからそのときにはた議論になると思いますけれども、これについて運輸大臣としてどういう考えでおられるのか。これは自治体との関連であるいは自治大臣の御意見を承ってもいいけれども、これによって地価が高騰するから安く売れというのは本末転倒であると私は基本的には考えております。運輸大臣、いかがですか。
○佐藤国務大臣 やはり財政通で同郷の安倍先生の質問は鋭い、こんな印象を得ております。 今おっしゃるように、国鉄の清算事業団の用地売却方法が二つあることは御指摘のとおりでございますが、一般的に言って、公正さを確保するということとできるだけ国民負担を軽減するということで、公開競争入札で処分するということが原則でございます。しかし一方で、公用、公共用に供されることが確実である場合は地方公共団体等に随意契約して処分していい、こういうことになっていますが、この場合でも適正な時価で売却するということになっております。 そういうことで、今御指摘のように時価を下回る価格によって売却することは、たまたま清算事業団の用地が存在し、土地を譲り受けることになった特定の地方公共団体が利益を得るということになって、今、安倍委員が御指摘のとおり、一般国民の負担増のもとに特定の地方公共団体を助成するということと同じことになるということで、このような方式をとることは適切でない、かように考えております。 〔衛藤委員長代理退席、委員長着席〕
○安倍(基)委員 いわゆる適正な価格というのは、例えば東京あたりだとなかなか算定しづらいのですけれども、現実問題としては、通常言われる、特に汐留とかああいったところは相当の潜在的な価値がある、それを通常のいわば表面的な——もちろんそれを公用、公共用に使う、一つの土地開発に使うというのもいいですけれども、そのときにやはり十分価格を見きわめねばならない。一般競争入札にしたらこのくらい入るというくらいの、それはなかなか一般競争入札してみないとわからないかもしれませんけれども、その辺は、特に清算事業団の財産処分については、これが地価を高騰させるというのじゃなくて、結果的に高い値段がつくというのはそれだけの効用があるからつくのです。その辺を見違えないようにしていただきたいと思います。いかがですか。
○佐藤国務大臣 今おっしゃるとおりでございますが、ただ、私の方では適正な価格というより適正な時価という表現を申し上げておるのでございますが、おっしゃることもよくわかりますし、また当省の置かれている立場を御理解いただいたものと思っております。
○安倍(基)委員 では、時間もあるようですから、どうぞ、よろしいです。 厚生大臣にいろいろ強いことを言って申しわけありませんけれども、私がさっき提示した問題点、これは補助金カットですけれども、年金と一緒に、こういう高齢化社会を迎えるのについて、これから将来どういうぐあいに経費がいくのだろうか。さっき厚生省の事務方が、いや、寝たきり老人あたりの推計はわかりませんというようなことでしたが、これだけのテンポで高齢化社会になってくると、寝たきりもこのくらいふえるかもしれぬ、それに対してどう措置していったらいいのだろう。特別養護老人ホームの方が十万人が十二万人になった——私は、特別養護老人ホームをどんどんつくっていって全部補助していきますと、これはすぐパンクするかもしれない、であるから在宅をもう少し考えろという議論をしたわけです。現実問題として、この二、三年の間に、私が見ますと、在宅はトータルでは倍くらいになっているけれども、特別養護老人ホームはちょっとの増である。高いテンポでそのままどんどんつくっていけとは私は言っておりません、現実問題として不可能な場合が多いですから。 ただ、これから先々どのくらいの経費が要るのだろうという見きわめをある程度していかないと、この補助金カット法案は地域的アンバランスを生む。過疎地においては寝たきりがふえる。ところが、そちらの方の公共団体は貧乏だ。じゃ一体どないしてくれるんだというような話になってくるわけですね。その辺、厚生大臣も大臣になられてまだ日が浅いと思いますけれども、長期的な見地でひとつよく検討していただきたいと思うのでございます。この点、ちょっとお気持ちをお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 年金にしても医療にしても、またいろいろな福祉政策にしても、これからますますその要請なり需要が高まっていくと思いますので、長期的な展望をしながら、どの程度の負担が適切か、また望ましい福祉の水準はどういう程度かというものを現在から真剣に検討して、望ましい福祉社会を実現していきたいと思っております。今の御趣旨の点、よく検討させていただきたいと思います。
○安倍(基)委員 地域的アンバランスの別の問題として、国民健康保険の問題があるのですね。これは御承知のように大問題のわけでございますけれども、ちょっと事務方にお聞きしたいのですけれども、国民健康保険のいわば負担額、これは全国平均が大体どのくらいで、また、低い負担の場所、高い負担の場所、どのくらいの差があるか、お答え願いたいと思います。
○坂本(龍)政府委員 国民健康保険の保険料、あるいは保険税という場合も市町村によってございますが、御指摘のように、地方によって実際の負担額というものに差があることは事実でございます。例えば六十二年度の一人当たりの保険料の比較をいたしてみますと、まず、市町村では一番高いところが八万一千五百円という数字でございますし、低いところが一万九百円という数字がございます。全国平均は五万三千百円でございます。また、これを都道府県という範囲で比較をしてみますと、最も高いところが六万九千五百円、最も低いところが三万三百円というような形になっておりまして、この間に数倍の差があるという状況でございます。
○安倍(基)委員 実は都議選を前にして余り東京都をたたけないのですけれども、ただ、ちょっと調べてみますと、これは一つの例としてあれですけれども、こういう国保事業に対する地方公共団体の補助率に非常に差があると聞いておりますけれども、この辺はどうでしょう。例えば全国と東京と比べてどのくらいになっていますか。
○坂本(龍)政府委員 国民健康保険に対する国庫補助の制度は、原則として保険給付費に対する補助になっております。したがいまして、保険給付が高いか低いかということで実際の額が変わってまいりますけれども、補助の割合といたしましては、まず各市町村ごとの医療給付費の四〇%を一律に交付することにいたしておりまして、そのほかに、全体の一〇%を市町村の財政力に応じて強弱をつけて配分をするという仕組みになっておるわけでございます。これは、国の立場においても、できるだけ全国の市町村間の医療費の格差を見た上で、それに市町村の財政力等も勘案しながら、ある程度その間の格差を縮小していこうという考え方によるものでございます。 ただ、先ほどお尋ねがございましたように、各自治体において、それとは別の補助が行われているということも事実でございます。これは国の方で特に制度として設けているものではございませんけれども、それぞれの地方自治体の判断において、ある程度の補助が行われているということも事実でございます。これは市町村あるいは都道府県ごとに独自の考慮を持って行われておるわけでございますので、それによってまた保険料の金額が変わってくるということも事実でございます。
○安倍(基)委員 大臣、これは私がもらった資料ですけれども、例えば市町村国保事業に対する地方公共団体の補助の状況というのを見ますと、都道府県支出金が全国平均が七百九十七円、東京都が五千二百六十七円、何倍かのものを出しているわけです。これは一つの例ですけれども、結局富裕自治体と全国平均との差ですから、一番低いのと比べたらすごい格差になると思いますが、こういった富裕自治体と富裕でない自治体との格差があらゆるところに出てくるわけですね。 でありますから、国で面倒を見るべき部分と地方公共団体が面倒を見るべき部分をもう一遍よく見直さないと、これはたまたま国保ですけれども、さっきの例えば老人医療施設なども、富裕団体はいい施設をつくるだろう、貧乏な団体は本当に何もできない、それならひとつ東京へでも行ってしまおうか。その辺、さっきふるさと創生論と言われましたけれども、単に一億円なんかをばらまくのではなくて、どうしたら本当の意味の創生ができるのだろうということを私は真剣に考えていただきたいわけです、これは厚生省だけではなくて、自治省を含めまして。この点、私は問題点として国民健康保険をこれからどう持っていくんだということで指摘したいと思います。これは村山大臣にお聞きすると答えが長いものですから、むしろ厚生大臣にあれしておきます。また後でまとめて村山大臣にお聞きします。これが一応厚生省関係の主たる質問ですが、まだ後からちょっとあるかもしれません。 建設大臣、大分お待せしました。建設大臣の方には建設委員会の者が本来質問するのですけれども、私がかわりにいたします。 今度いわゆる補助率を暫定的にやりましたね。これは補助率がくるくる変わるので、いろいろな事業をやっている連中は非常に迷惑だと思うのです。二年間この補助率を暫定としてやった理由は何かということ。第二点は、それじゃ二年たったら復元するというけれども、どのレベルに復元する方向であるのか。これはむしろ建設大臣か、あるいは大蔵省かもしれませんけれども、この二点をまずお聞きしたいと思います。
○中村委員長 どちらに質問されますか。
○安倍(基)委員 これは二年にした理由という話あたりになると、建設大臣としては答えづらいわけですか。
○小此木国務大臣 建設省といたしましては、立ちおくれた社会資本の整備を進めるためにも、あるいは内需主導型の経済成長の定着を図るためにも、公共事業の積極的な推進がぜひとも必要であると考えるわけでございます。 他方、国の厳しい財政事情を踏まえますと、社会資本整備の要請に的確にこたえていくためには、公共事業の事業費を確保するということが不可欠のことでございます。国庫補助率等の取り扱いに当たってみましても、事業費の確保の観点に十分留意しながら、適切に対応する必要があるわけでございます。このため、公共事業費に係る補助率等につきましては、建設省としても、財政再建期間が平成二年度までとされていることなどを考慮いたしまして、この年度までの暫定措置として、昭和六十三年度に適用されている補助率等をこのままにするということがやむを得ないものと判断してやってもらったわけでございます。
○安倍(基)委員 そうすると、この暫定措置が終わった後で補助率をもとのレベルに戻すのか、あるいはこれから国と地方との分担割合をもう一遍洗い直すというか基本的に考え直すのかどうか、その点をお聞きしたいと思います。 〔委員長退席、中川(昭)委員長代理着席〕
○小此木国務大臣 そのときに検討委員会というようなものができて検討されると思いますが、建設省といたしましては事業費の確保ということがまず一番大事なことであり、そういう考えのもとに検討してまいりたいと思うわけでございます。
○安倍(基)委員 そうすると、特に前のレベルまで戻すということまでは……。 質問が、これは大蔵当局になるのかな。公共事業に対して最終的にどういうぐあいに負担していったらいいのか。私は必ずしも地方の代弁で、もっと国のあれをふやせと言っているわけではないのですよ。だけれども、これから公共事業に対して、国と地方とどういう分担でやっていくべきなのかという基本的なフィロソフィーがあるのかないのか。ただただ私はもとへ戻せとは言っておりません。果たして過去のものがいいのかどうか。逆に言えば、ここはある意味では福祉と公共事業との綱引きにもなるわけです。福祉の率をもう少し上げて公共事業を下げるのか、あるいは福祉と公共事業は公共事業が大事なのか、その選択の問題になるわけですね。これは余り建設大臣を責めてもあれでしょうから、大蔵大臣、簡単に答えてください、余り長いと時間がもったいないものですから。
○篠沢政府委員 公共事業の補助率につきまして今後の検討の方向ということでございますが、創設時の事業の重要度、受益の範囲等の状況が一つはあった、さらにその後の経緯というものもあったと補助率というものについては考えられるわけでございます。 そういうものの中で、バランスのとれた社会資本整備を図る観点から決定されてきておりますが、そういった従来からの経緯等も踏まえながら今後さらに検討していくわけでございますけれども、行革審で一つ指摘をされている問題がございます。これまでの補助率の引き下げにつきましては、先ほど来建設大臣も御答弁になられておりますように、やはり事業費確保の観点を大事にしてやってまいったわけでございますが、一応今後各省間の検討会を設けて議論をしていくということになりました場合には、原点に戻りまして議論を詰めてみたいと思っております。 行革審の指摘と申しますのは、補助率については、今後とも国・地方の機能分担及び費用負担の見直しの観点から総合的に見直す、その場合、補助率について補助の目的、性格等を考慮しつつ、また簡素化の観点も含めて見直すといったようなことが言われておるわけでございますが、こういった基本指針等も踏まえながら、そしてこれまでのもろもろの経緯等も踏まえながら検討していくと申し上げるほかはなかろうと思います。 それから、暫定期間を二年としたという理由でございますが、御承知のとおり、平成二年度特例公債依存体質からの脱却ということで引き続き財政努力を行っていくという環境にございます。そして、事業費確保の要請は恐らく当面基本的に変わらないだろうと思われます。そして最後に、これが一番重要なことではございますが、基本的な点にさかのぼり、そしてまた従来のいろいろ難しい経緯があったことも分析をしながら検討するということになりますと、相当の検討期間が必要と考えられるわけでございますが、一年とお定めいただきました場合に、率直に申しまして、ちょっと間に合わないという感じも検討期間としてはあろうかと思いまして、各省協議の上、二年ということにさせていただいたわけでございます。
○安倍(基)委員 それで、先ほど建設大臣から答えがあったのですけれども、最終的に二年後はもとへ戻すような考えなんでしょうか、それとももう一遍検討し直すという考えなんでしょうか。
○坂野国務大臣 私に御指名がないようですけれども、自治省は補助率問題、負担問題、大蔵省といろいろ相談しているものですから。 二年ということにしておいて、その後に今お話があったようにいろいろ関係各省検討しましょうというのですが、その中において、少なくとも公共事業については、二年後には一応六十一年度分までは補助率をもとに返すということが前提になっていることを申し上げておきます。
○安倍(基)委員 これは自治省の見解と大蔵省の見解と合致しているのでありましょうか、どうでしょう。
○篠沢政府委員 これは一致をしております。
○安倍(基)委員 実は私、これはちょっとまた特殊な案件を引っ張り出しますが、事務当局に聞きたいのですけれども、例えば半蔵門から四谷まで拡幅工事をやりましたね。あの建設費はどのくらいかかって、どのくらいの国庫負担でございましたか。
○三谷政府委員 お答えいたします。 これは甲州街道になりますが、半蔵門から新宿のところまで、距離にいたしまして三・八キロでございますが、金額にいたしまして三千五百六十億円でございます。
○安倍(基)委員 国の負担割合というか、国がどのくらい出して、地方がどのくらい負担しましたか。
○三谷政府委員 お答えいたします。 先ほど全体金額を三千六百億弱、こう申し上げました。昭和六十二年までに千五百六十億円ぐらいを投資しております。それで、補助率は三分の一でございますので、その金額に三分の二を掛けた金が国費でございます。
○安倍(基)委員 でありますから、千五百億に対して国の経費が一千億、これから三千億かかるのだったら全部で二千億。これは国道であるからそれだけ負担するという話だと思います。これは東京の土地がべらぼうに高いからそうならざるを得ないのだろうと思いますけれども、何とあれだけの拡幅工事に数千億のお金が要るわけです。その相当の部分が国の負担になるわけです。でございますから、これは確かに国道だから幹線道路だろうと言われますけれども、都市と都市とを結ぶ国道と比べますと、その受益者はどちらかと申しますと周辺の人々である。だから、もう少し自治体が負担してもいいのじゃないかというような考えも十分ある。 でございますから、さっき厚生大臣に福祉の問題について相当負担していかなければいかぬというのと、道路、公共事業について負担していかなければいかぬ、それはある意味からいうと、これから綱引きになってくるのじゃないかなという気が私はするのです。公共事業も、ある意味からいえば日本の基盤を整えるために必要であるという見地はあります。しかし、都市のど真ん中のそういう道路を拡幅する。場合によっては立ち退き料がべらぼうにかかるというのだったら、周辺の住民がそれを負担していれば、そうめちゃくちゃな居座りもない。国からもらえると思うからその辺がごね得になる。でございますから、これからの公共事業の負担というのも、大局的にはいわば福祉の負担との綱引きになる。この辺、国道であればこうだ、あるいはと形式的に言えるものかどうか。 私、聞くところによりますと、例えばフランスあたりは、市街地になってきますと国と地方公共団体の負担率が変わってくる。そういったところで、単に国道であればこれだけ建設費を負担するといったことの考え方はいかがなものかな。私は、何もそういった公共事業を犠牲にして福祉に回せとまでは言いません。しかし、そこのバランスをどう考えていくのかというのが重大な問題なんです。どちらかといえば一部の、いわば本来メガロポリスが負担すべきものに巨額の資金をつぎ込むならば、もう少し福祉に回してもいいのじゃないか、その辺のめどが、今度の補助金法案というのは単に高率のものをカットする。高率なものということは、それだけ重要と思っだから高率であったわけだと思います。重要と思わなければ高率にしたはずがない。ところが、高率なるがゆえにカットするということはいささか問題ではないか。補助金は、それぞれ本当に要るのか要らないのかというところをスクラップ・アンド・ビルドしていかねばならないのではないか。この点、今度の補助金法案が国の負担が高率なるがゆえに変えていくということについて、基本的なフィロソフィーがないのではないか。いささか言い過ぎですけれども、この点大蔵大臣、簡単にお答え願いたいと思います。
○村山国務大臣 随分広範な問題が提起されたと思います。 補助金については、最初の検討委員会が問題の本質をついていると思うわけでございますが、一定の行政水準を確保するという意味で、補助金政策というのはそれなりの意義があると思っております。日本の補助金政策というのは、各国に比べましてその意味では非常にすぐれていると私は思っております。しかし同時に、その弊害というのは、ともすればその決められた負担率になれてしまって、それを見直すことをしない、惰性になる、あるいは地方団体の自主性、自律性がなくなるということでございましょう。ですから、どういう理由であるか知りませんが、補助率を逆に下げますとかえっていろいろな問題が、今まで伏せられていた問題が出てきて、そしてそれほどの補助は不必要、補助対象がそんなになかったのだということも随分出てくるわけでございます。 今度の補助金の考え方は、さっき政府委員が申しましたように、これまでの検討の結果を踏まえまして、それぞれ補助金の性質に照らして一応の恒久解決をしたということでございます。また公共事業につきましては、当分の間、この二年ぐらいの間はまだ財政再建期間中でもあるし、事業量の確保という必要性も恐らく続くであろうから、二年間は暫定措置でいきます。ただ、六十二年度のディープカットの問題、これだけはいかなる場合でももとに戻します。その恒久解決という問題は、さらにそのときの状況でございますけれども、何もうたっていないわけでございます。 そして、補助率というものが始まって以来どういう経過をたどっているかというのをよくよく眺めてみますと、やはり昭和二十年代は補助率は一様に低かったと言わざるを得ません。そして昭和三十年代になりましてずっと上がってきておる。それで昭和六十年度から、御案内のようなことで見直しが行われているわけでございます。そういう点を通観いたしますと、この補助率というものについては確たる、これでなくちゃならぬというものは恐らく一時的にはないだろうと思うのでございます。やはり補助金制度は、全国の行政レベルを一定にするという効果、それからそれのマンネリ化による弊害、国・地方両方の財政状況、そういうものを踏まえながら現実的に処理しているのだろう、こう思うのでございます。財政というものはあくまでも現実的じゃなくちゃならぬ。そして国と地方の財政は言ってみますと二つの車輪になるわけでございまして、この関係をうまく持っていくということが非常に大事じゃないか。 そしてもう一言申し上げますと、補助率を仮に下げたといっても、行政水準を下げたということを意味するものでないことはもう御案内のとおりでございます。あと国の財政なり地方の財政がそれでやっていけるかどうか、こういう問題だろうと思います。 それからもう一つつけ加えますと、個々の地方団体のやりくりという問題については、言うまでもございませんが、日本には冠たる交付税制度があるわけでございまして、基準財政需要の中にいかなる意味でも織り込まれるわけでございますから、個々の団体につきましてはそんな問題はないであろう。それから、国と地方との財政状況もその都度見ておりますから、支障が来るというようなことはないだろうと思います。 ただ、委員が指摘されておりますいろいろな公共事業についての負担のあり方等につきましては、これは土地に関する問題、こういった問題からあるいは新しい角度で照射を当てるべき問題があるかもしれません。それからまた福祉行政につきましても、先ほど健康保険の問題がございましたが、この問題は何よりすぐれて医療保険そのものを見直すという視点があってしかるべきではないかという気が、委員の御論議を聞いて、これは少し縁遠い話と思うかもしれませんが、委員のような考え方に立てば、この方面からも照射を当てて考えるべき問題であって、その上に立っての補助率とか、そういう問題の以前にその問題があるのじゃないか、こんな感じがしたわけでございます。
○安倍(基)委員 補助金のいわばスクラップ・アンド・ビルドを近い将来になさるおつもりであるかどうか、端的に一言だけお聞きしたいと思います。
○村山国務大臣 もろもろ言いました基本論、それから現実論、そういうものを見ながら不断に見直しをやり、やれるものはやっていく、こういうことだろうと思います。
○安倍(基)委員 ちょっと建設関係で、これはむしろ大蔵かもしれませんけれども、今度の補助率引き下げによる減少部分は当面は地方債で賄うが、何か最終的には交付税ですか、交付金でカバーするというような構想のようでございます。これはある意味からいうと前倒しというか先食いというか、最終的には債務を負って、最後は国が面倒を見ますというような話になるわけでございますが、これは最終的にどのくらいの額になって、それを結局みんなの税金でカバーするということになるのか、その辺の見通しはどうなんですか。
○篠沢政府委員 投資的経費にかかります補助金の国費減少相当額につきましては、臨時財政特例債によりまして財源措置を行っておるわけでございます。そしてその元利償還に要する経費につきましては、全額を交付税の基準財政需要に算入するということをしておりまして、さらにその当該元利償還額の一定割合を国は後年度において一般会計から交付税特別会計に繰り入れて交付税に加算をしていただく、こういうことにしております。 それで、この元利償還額は毎年度発生してまいるわけでございます。これを平成三年度以降の交付税の総額に加算をするということで、もう既に毎年度法定して明示しております。地方交付税法の附則四条にいわば加算を毎年してある。平成三年度以降、これが通常の交付税の総額に加算をされるという形で明示されておるわけでございます。現在、将来の交付税に加算されることが法定されております金額の合計は、平成元年度で一兆二千七十三億円ということになっております。
○安倍(基)委員 現実問題としては、それは最後には国民の税金、国が負担するという前倒しみたいなものになるわけですね。そうでございますか。
○篠沢政府委員 いわば、おっしゃられましたとおりの姿になるということでございます。
○安倍(基)委員 ということは、厚生関係のものは切られておるけれども、建設関係は最後は面倒を見るという形になるわけですね。
○篠沢政府委員 これまでの経緯を見ていただきますとおわかりいただけますように、社会保障関係を中心といたしました経常経費、これにつきましてはむしろこれまでも特例加算が既に働いておりまして、それは既にキャッシュで地方に出たわけでございます。 それから、これからの措置につきましても、御承知のとおりの恒久財源措置を考える等々の手当てをしておりますので、先生がおっしゃられたような感じの御認識とはちょっと違うのではないかというふうに感じます。
○安倍(基)委員 いずれにいたしましても、繰り返すようですけれども、最終的にはこういう建設関係と厚生関係、国の負担の綱引きみたいな話になる。それから、地方公共団体におけるばらつきというものが特にこれから大きな問題になってくるということは、十分認識しておかねばならないことかと思います。 そこで、実はさっきずっと同僚議員の議論を聞いておりまして、自治大臣が今度の消費税導入で結果的には地方は潤うだろうというようなお話をされました。ただ私は、ここにちょっと地方自治体と国との関係をもう一遍考え直さなくてはいけないことがあると思うのですよ。 というのは、絶対額がふえるのかあるいは財源そのものが存置されるのか。つまり、地方自治体は許容された財源の中で、例えばある公共団体は住民が税率を少し下げていってもいい、ある公共団体は少し税率を上げてもいろいろなことをやりたいというようなバラエティーがある程度あってもいいのではないか。ただ、社会福祉的な、社会保障的なものについては、ある程度全国的にレベルをそろえるべきかもしれない。それ以外のものについては、ある程度地方公共団体においてたくさん負担してたくさん還元されるのか、あるいは負担しないでもいいのか。 私はある例でよく言うのですけれども、私がアメリカにいたときに、ある町が新しい発電所をつくるかつくらないかで大論争になった。そのときに、新しい発電所をつくるためには新しい負担をしなければならない。その負担をして新しい発電所をつくるか、あるいは今のままで我慢するかと大論争したあげく、結局新しいのをつくらなかった。前のままで我慢したというわけですね。そこにむしろ地方自治の本質があるのであって、単に国から幾らもらいましたではなくて、財源の中で高い税金を負担してこういうことをするか、あるいはそれを我慢していくか、そういういわば自律性を持つことの方が地方自治の本質ではないか。さっきお話しいたしましたように、福祉とか国全体でバランスをとるべきものはまた別の問題として、それ以外のものについては、そういうことを住民に考えさせることの方が本当の意味のふるさと創生ではないか、私はそういった感じを持っているのです。 どうもさっきのお話だと、要するに絶対額が多くなるからいいじゃないか。これはやはり地方自治というものに対して余りにも日本的なものではないかな。むしろどの財源を地方が持ち、国が持つ、与えられた財源の中で地方がそれを上げるのか下げるのか、ある程度知恵を出しながら考えていくということが、ある意味からいうとふるさと創生論というか、みんなが知恵を出す。場合によっては新しい企業を誘致する。誘致するためにはどうしたらいい、それの財源、それが新しい財源になる。 さっき話がございましたけれども、財源の配分と権限の配分、そのためには現在の地方の単位がいいかどうかという問題があると思います。明治以来随分細切れにしておりますから、一時は道州制という問題が出たり、あるいはアメリカの州、ドイツの州、連邦がいいのかあるいは今のままがいいのか、英米的なのがいいのか、さっきたまたま同じようなあれが出ましたけれども、そういう点も含めて基本的に論議することが必要なんじゃないかな。 よく行革行革と言われますけれども、私は過去二十年調べたら、国家公務員はほとんどふえてない。地方公務員は五割増しくらいになっている、給与も高いということもありますが。竹下さんのふるさと創生論を聞いて実はいささかがっかりしたというのは、そういうことなんです。今はしなくも自治大臣が、消費税を国から、中央から回せば、その分だけ財源的に潤うだろうという考えがそもそもふるさと創生論と反するのではないか。ふるさと創生論というものは、それぞれの財源を持ち、その財源の中でどうやりくりしていくか。税が高いのなら反税闘争でもやって、いわば県の税金をボイコットする、あるいは市町村のあれをボイコットする、そのかわりに納めた分については十分目を光らす、それがむしろ地方自治ではあるまいか。私はそこでさっきの、今度の消費税を国があれして、その分また返すからいいという観点に対して非常に疑問を持っております。 この点につきまして、私はある意味からいいますと、そういう基本的な中央と地方の財源配分と権限配分というものを見直す時期に来ているのではないかな。この点については本当は総理にお聞きしなければいかぬのですけれども、問題は、要するにどういうものを地方の財源にするのか。私は、例の土地問題について文芸春秋に書いた論文の中で、人口九・五、六%の東京都に一七%の地方税が入っておる。これは私は昭和六十年でしたか、本会議演説で言ったわけです。法人関係諸税については二五%が東京へ集中しているというようなことを書きましたけれども、そういう税源配分、それを今基本的に見直すべきではないかな。だから補助金の見直しとともに、中央地方を通じての制度そのものを、今行革審がやっていると言いますけれども、見直す時期に来ているのではないかなと私は思います。その点、自治大臣と大蔵大臣の見解を承りたいと思います。
○坂野国務大臣 大変含蓄のある、サゼスチョンに富んだ御意見でございますので、私どものような若輩がお答えするのはいかがかと思いますけれども、私は個人的には、はっきり申し上げますと、国の事業と地方がやるべき事業、いわゆるナショナルプロジェクトというようなものはやはり国が計画を立て、国が一定の基準をつくって、そしてできることならば地方負担なんということなしに、全額国が責任を持ってやるのが筋だ。それから、地方でやるものは余り補助金とかなんとかひもつきじゃなくて、できるならば地方の責任において立案をし、そして仕事をやっていく、これが本筋だろうと思います。しかし、やはり長い間の歴史の過程というものがございますから、一挙にそこまでいくのは難しい。 権限移譲の問題にしても、総論は賛成だけれども、各論に入ってまいりますとなかなかそう簡単にはいかないという中で、たまたまふるさと創生という、わずか一億ではございますけれども、各市町村が皆さん参加のもとでひとつ自由な発想で物事を考えていこうじゃないか、これは私は大変貴重なやり方じゃないかと思っております。そうして、そこに出てきたものを国のナショナルプロジェクトと調和を保ちながら、それを育てて助成をしていくというのが竹下さんのアイデアのしからしむるところではないかと私は思っております。そういうようなことで、いろいろまた先生の教えを今後ともひとついただきながら進めていきたいと思っております。 〔中川(昭)委員長代理退席、委員長着席〕
○村山国務大臣 今度の税制改革に関連しての税源配分の御意見だと承りまして、その意味でお答え申し上げたいと思います。 今度の税制改革というものは、国と地方の問題というよりも、納税者についてどんな租税体系がいいのか、こういう意味でやったわけでございます。もう繰り返して言いませんけれども、二十一世紀をにらみまして、高齢化、国際化をにらみまして租税体系の変更をしたわけでございます。この問題は国民の租税負担、国民と国・地方の関係でございます。そして、よってもたらされた結果につきまして、地方が困らないように、また国も困らないようにやったのが今度の税源配分であるわけでございます。 もう御承知のように、地方は間接税を三つつぶし、そして八つ吸収されるわけでございますので、その分を消費税で補てんしようということでやりまして、それが五分の一相当額になります。それから、三税の減税に伴いまして、従来の三税の三二%だけでは足りないということで、消費税の五分の四のうちのまた二四%を交付税として処理したわけでございまして、この問題は専ら地方と国の間の財政処理の問題でございます。したがいまして、委員のおっしゃるようなことにはならないのではないか、私はこういう感じがしております。
○安倍(基)委員 長くなりますから、あと一問だけ厚生、建設にお聞きして、そこで帰っていただこうと思いますけれども、これは私が当選早々に提示した問題で、老人問題で、有料老人ホームを市街化調整区域でもどんどんつくらせたらどうだという話をしたのです。 というのは、当時、有料老人ホームは福祉施設ではない、だから勝手につくってはいかぬ。であるから、そうなると市街地のど真ん中につくらぬと許可がおりない。市街地のど真ん中につくるとどうしても入居料がべらぼうに高くなる。ちょっと小金をためた老人が入れない。ある意味からいえば、有料であろうと、ある程度デラックスなものであろうと、老人ホームというのは一種の福祉施設に近いものじゃないか。だから、もっともっと田舎の安いところへ建てられれば、ちょっとした小金をためた者が安く入れる。環境もいい、子供たちもおじいちゃん、おばあちゃんを見舞いに行ける、一石三鳥じゃないかということを言い出したわけです。その辺が、官庁はなかなかすぐ動かないものですから、最近ちょっと通達らしきものを出して、ある程度それに前向きの姿勢でいるようですけれども、それがうまくいっているのかどうか、そしてそれについてどう考えるのか。 それとともに、今度農林省が来たらそのとき言おうと思っていましたけれども、都会周辺の農地とか、もう少し農地を宅地にどんどん転用させるべきじゃないか。いわば市街化調整区域の線引きをもっと積極的に見直すべきじゃないか。これは建設と自治の問題かと思います。 最初の有料老人ホームについてのお考えと、いわば線引きの緩和、農地の住宅への転用ということについての建設大臣のお考えをお聞きして、それで帰っていただきたいと思います。
○多田政府委員 有料老人ホームの市街化調整区域への設置の問題でございますが、御指摘の点につきましては、建設省と十分話し合いを行いました結果、有料老人ホームのうち、適切な介護機能を有するなど一定の基準に該当する良質なものにつきましては、六十一年八月以降市街化調整区域での建設を認める扱いとされたところでございます。それ以降、市街化調整区域での建設が既に六件認められておるというようなことで、前向きに対処をしていくような方向になっております。
○望月政府委員 市街化調整区域への老人ホーム設置問題につきましては、ただいま厚生省から御答弁されましたように、私ども建設省としましても昭和六十一年の八月に指導通達を出しまして、いわゆる有料老人ホームについても、市街化調整区域に立地できるように開発許可基準を運用するということにさせていただいています。実績は今のお話のように六件となっております。 なお、いわゆる線引きの見直しのことでございますが、これはもう先生もお話しのあるように、首都圏等におきます宅地需給の問題、大変重要な問題になっております。また同時に、市街地の計画的整備という課題も当然踏まえなければなりません。そういった中で、線引きを決して硬直的に運用しないで、これを弾力的に見直すということでこれまでもやっておりますし、今後ともそういう姿勢で臨んでまいりたいと考えております。
○安倍(基)委員 ちょっと今の厚生省の説明ですけれども、六件というのはいかにも少ないみたいな気がします。じゃ、今老人ホームというのは、市街化調整区域に認められたのはこの何年間かで六件ということですか。
○多田政府委員 六件でございますが、六十二年の六月が最初でございまして、それ以来六件でございます。なお、これは有料老人ホームそのものの設置希望の出ぐあいによってでございますので、今後いろいろと出てくるのではないかというふうに考えております。
○安倍(基)委員 それは余りルーズにすることもないけれども、有料老人ホームというのは、高齢化社会に入りましてそれそのものが一種の福祉施設に近くなってきている。でありますから、さっきの特別養護老人ホームというのは重症者が入る。しかし、寝たきりにならない人のためには、いい環境のもとへどんどんつくらせてもいいのではないかと私は思っています。これは別に業者をもうけさせるという意味はないのですけれども、そうでなくて、一般的に高齢化社会へのスピードから比べますと、その辺はある程度弾力的に考えるべきじゃないかなと思いますが、この点、厚生大臣と建設大臣の御意見を承って、帰っていただきたいと思います。
○小此木国務大臣 たった六件と言われますけれども、今までいけないものがよくなったのですから、安倍委員の長年の御努力によってこういうことになったわけでございますので、ありがとうございました。
○小泉国務大臣 今後も前向きに検討をしていきたいと思います。
○安倍(基)委員 どうも遅い時間まで済みません、私の質問のスタートが遅かったものですから。大蔵大臣と自治大臣だけ残してしまってまことに申しわけないのですけれども。 農林省は来ているかな。ふるさと創生というか、地方自治というときに、これからの農業問題を度外視しては考えられない。大きな都市と農業地域と非常に格差ができてきている。そういう意味でこれからの農業の問題で一言お聞きしたいのですけれども、現在農民の関心の一番の的は米の自由化の問題ですが、この問題はどういうぐあいに今展開しておりましょうか。
○甕政府委員 ただいま御指摘の米の問題でございますけれども、昨年アメリカの団体でございます全米精米業者協会の提訴等がありまして、大変御心配をおかけいたしましたけれども、何といっても我が国における米及び稲作は格別の重要性を持っております。そういった事情から、また国会においても御決議等をいただいておりますので、その趣旨を体しまして、私どもとしては今後とも国内産で自給するという基本的な方針で対処してまいりたいと考えております。 なお、米の貿易問題については、現在進行中のウルグアイ・ラウンドの交渉の場がございますけれども、各国が抱える困難な農業問題あるいは制度について今後議論を行う段階になれば、米の問題を含むあらゆる農業問題を討議することはやぶさかでないということをかねて私どもの方針として申し上げておりますが、この方針に変更はございません。その討議の中で、我が国の米の重要件等についての理解を求めてまいりたいと考えておるところでございます。
○安倍(基)委員 それじゃ、簡単に言いますとガットで争う。牛肉・オレンジの場合には、一応ガットでやるというのが最終的に二国間になったわけでございますけれども、米はあくまでガットの場で争うという姿勢で臨んでいるわけですか。
○甕政府委員 米の問題につきましてアメリカとの間で問題が起きたということはございますけれども、私どもとしては、アメリカがガットに持ち出して、二国間の問題としてこれを処理していくとかいう考えを持っているわけではございません。ガットのウルグアイ・ラウンドの多国間交渉の場で、新しい貿易のルールづくりを行うということで現在各国間の交渉が行われておりますので、そういった場において、全体の中で話し合っていくということはやぶさかでないということ表申し上げているわけでございます。
○安倍(基)委員 農業問題は基本的には、最後にはアメリカとECとの間の綱引きが相当出てくるわけですね。ECが今度統合していくという形の上で、農業問題というのはECにとって非常にバイタルな問題である、私はそう理解しているので、これはアメリカと二国間でやられるよりは、アメリカとECとの交渉の間にあって、みずからの立場を主張した方がいいのじゃないかと私は思っております。その点はいかがですか。
○甕政府委員 ただいま御指摘ございましたように、農業問題につきましては、国際的にはアメリカあるいはEC、それから大輸入国としての我が国もでございますけれども、それぞれの重大な関心のもとにこの交渉が行われておるわけでございます。 ただいまのウルグアイ・ラウンドにおきます農業関係におきましても、農業交渉の枠組みを示す長期目標あるいは短期措置等について、昨年十二月でございましたがモントリオールの中間見直しの作業が行われましたが、アメリカ、ECの意見が合わないというようなことから、また今週、四月五日からのジュネーブでの高級事務レベル貿易交渉委員会で再度協議される、こういうような段取りにもなっておりますので、そういった全体の場において我が国は我が国としての主張を展開してまいりたいと考えておるわけでございます。 なお、ウルグアイ・ラウンドの農業交渉におきまして、我が国といたしましては、食糧の安定供給の確保、環境保全あるいは雇用問題等にも及びます純経済的でない社会的その他の要請でございますとか、食糧自給率の低い我が国の国民生活の維持にとって不可欠な基礎食糧の国内生産の安定を図る必要性、こういうことにも配慮いたしまして、食糧安全保障の観点から、輸入制限措置に関するガットの規定についても所要の見直しを行うような主張を行っております。
○安倍(基)委員 米の自由化問題は農民にとっては生死の問題なんです。ただ反面、国内の生産性を上げていかないことには、ただ減反して、その分を高く買い上げるということを続けていって食糧自給といっても限度があるのであって、生産性を高めていく。実際、安くつくれるようにしていく。それで門戸をある程度開放しても大丈夫だというくらいまで持っていくのが理想ですけれども、どうも今までの農政のツケが回ってきた。これが最終的には地方自治にとっても農村自体が重荷になってきているというわけですが、どういう方策で米の生産性を向上させようとしているのか、農林省の方針を聞きたいと思います。
○浜口政府委員 先生御指摘のように、農業をめぐる厳しい状況に対応いたしまして、農業を産業として自立させる方向といたしましては六十一年の農政審の答申があるわけでございますが、この農政審の答申等で示されました方向に沿いまして、国民の納得し得る価格での食糧の安定供給を基本として、与えられた国土条件のもとで最大限の、これは先生の御指摘のところでございますが、生産性の向上を図るという観点で施策を展開していかなければならないというふうに考えているところでございます。 この場合の農政の問題でございますが、農政の方向としましては、単に直接的な生産性の向上のみならず、それをめぐります農村政策等々、諸般の政策を総合的に推進する必要があるわけでございますが、これも先生御指摘のとおり、やはり生産性の向上というものを真ん中に据えていかなければならないというふうに農林省としても考えているところでございます。 この場合、別の言葉で言いました場合に、私ども農業基本法以来農業構造の改善といったことを言っておりますが、いろいろな意味での施設型農業といったようなものについてはかなりのところまできているということであります。あるいはECの農業に匹敵するところまできているという現状だというふうに認識していいと思います。ただ、稲作を中心といたします土地利用型農業の経営規模の拡大というような点に思いをいたしますと、なかなか土地問題といったようなことから前に進まないという面がございます。そういう意味で、農地の賃貸借あるいは農作業の受委託の推進、さらには生産性の向上のための生産組織の育成等々の問題がございまして、そういったような施策、具体的な課題を追求していかなければならないというふうに考えるところでございます。
○安倍(基)委員 今の規模拡大のためにどういう手を打つというのですか。
○松山政府委員 今官房長からお答えいたしましたように、日本の農業、特に土地利用型農業の現状を考えますと、国民の皆さんによくわかってもらい、支持していただけるような足腰の強い農業ということに相なりますれば、できるだけ規模の大きな、能率的な生産単位を形成していくということが非常に重要な課題でありますし、そのために農地の流動化をいかに進めていくかということが問題になるわけでございます。 これまで、昭和五十五年に制定されました農用地利用増進事業、これを基軸にしながらいろいろな活動を行ってきておりまして、幸いにして利用権の設定面積も二十三万ヘクタールを超えるといったような実績も得るに至っております。ただ、現段階のもろもろの事情を考えますと、これはやはり加速していかなければならぬというのが私どもの問題意識でございます。 その場合、いろいろな点に留意する必要があろうかと思うわけでありますが、一つは、やはり地域の事情によりまして相当状況が違っておりますので、どういう方向に農業を持っていくのか、担い手の姿をどう考えるかということにつきましての各地域における合意形成を急いでいただく必要があろう。その上で関係団体が一緒に流動化へ向かっての積極的な取り組み、特に掘り起こし活動を行うということが重要であろう。その場合、流動化の形態といたしましては、今官房長からもお答えしたところでございますが、売買ありあるいは賃貸借という形態もあるわけでありますが、そのほかに受委託も含めました多様な形態のものが必要になるのではなかろうか。 かつまた、そういう流動化の問題を考えるにつきましても、土地基盤がどれだけ整備されておるかということも重要なポイントでございますから、基盤整備も進める。あるいは出し手農家につきましての就業機会の確保に配慮しなければいかぬ。こういうもろもろの考え方に立ちまして、平成元年度におきましても予算、税制、金融、いろいろと考えさせてもらったところでありますし、かつまた法制面では、関係団体が一致してこの問題に取り組む体制を整備するというところにかなりの主眼を置きまして、今度の国会に農用地利用増進法の一部改正を提案させていただいておるところでございます。今申し上げたようなことで積極的に取り組んでまいりたい、このように考えております。
○安倍(基)委員 さっきもちょっと調整区域の問題が出ましたけれども、私の考えは、米しかつくれないところは減反なんかさせないで全部つくらせる、都市に近いところは農地だからということで確保しないで積極的に宅地に転用していく、この辺ある程度割り切っていかないと、都会周辺に農地を持ちながらほかに転用できなくて、結局持ちぐされにしておる。片一方のところでは減反を強いる。もう少し割り切った農政が必要なのではないか。それとともに、いわば流動化というか、規模拡大のためにもつともっと努力していくべきではないかと思いますけれども、建設省の方、どうですか。いわば調整区域の変更について、農地をそうやってどんどん転用することについて、ひとつ農林省ともっと積極的に話し合ってもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○松山政府委員 農地の利用の問題でございますので、まず私の方からお答え申し上げたいと思います。 私どもといたしましては、やはり土地の計画的な利用、スプロール化をいかに排していくかということが非常に重要な点であろうと思っております。必要な農地を確保しながら、しかし必要な非農業的な需要にもきちんとした形で対応していくというのが私どもの基本的な考え方でございますし、そういう観点から建設省の方とも、いわゆる線引きの見直しの問題につきましては弾力的な対応をしておるところであります。 農地転用につきましても、やはり各地域で必要といたしております。そういう非農地の需要については、これに的確に対応したい、こういう趣旨のもとに今般農地転用許可基準の改正も行ったところでございまして、必要な農地を確保しながら計画的な土地利用を円滑に進めていく、こういう立場で物を考えていきたい、このように考えております。
○望月政府委員 市街地の整備と農地の調整の問題、今農林省の方から御答弁ありましたように、私どももいずれも両々相まっての調和ある整備をしなければいかぬということを基本に据えております。そういった中で市街化区域の設定、いわゆる線引きに当たりましても十分調整しているところでございますし、また、調整区域におきます開発許可の運用等におきましても、県レベルも含めまして十二分の調整を図りながら秩序ある整備に当たっておる、こういう現状でございます。
○安倍(基)委員 自治大臣、本当に各地区でもっともっと線引きを緩和してくれというのが地方自治体の中に随分あるのです。また、逆に地方自治体は厳しくしておっても、ともかく佳局は線引きの緩和というのを全国的に望んでいるわけですね。もちろん、線引きを余り緩和して調整区域にどんどん建てさせれば、ある意味で公共施設というか下水道とかいろいろありますから、ただめったやたらに許可できないにしても、もっともっと線引きを緩和する、これがある意味からいうと各地方の、地方自治体のいわば財政を豊かにするゆえんでもあるのです。この辺自治大臣としては今後どうお考えになるか。農業と建設、それを全部束ねる意味での自治という意味で、地方自治体のそういった要望を耳にされていると思いますけれども、いかがでございますか。
○坂野国務大臣 そういう要望のあることは私も承知してないわけでもございませんが、一義的には建設省、農林省がよく話し合って、そういう要望も含めながら対応していくということが大事だと思っております。
○安倍(基)委員 しかし、これは基本的には自治省が大きく関係する問題なんですね、建設、農林だけではなくて。さっきも地方自治体の財政を随分論じました。この辺はひとつ自治大臣も自分の問題としてとらえていただきたいと思います。 あと時間も少なくなりましたから、最後にちょっと消費税の問題で。この間事務当局からは意見を承ったのですけれども、大臣そのものの意見を承ってなかったものですから。 御承知のように、既に同僚議員がいろいろ指摘しましたように、地方自治体の中では消費税を転嫁しない形で、議会が反対しているところが随分ある。そこで、一方においては民間人が、お上が転嫁しないじゃないか、我々が転嫁するといかにも罪人扱いされる、けしからぬという声も一部にはある。しかしまた反面、国がどのくらい地方自治体を抑え込めるのかという問題、地方自治の原則もあるだろう。それとともに、逆の見方をすれば、今までもっと合理化できるところをしないでいたんだから、これは合理化の一つの方法になるという議論もある。いろいろ議論があるわけです。 この点、この前大蔵大臣は、導入のときに、本来転嫁を原則とするのだから、転嫁しない地方公共団体に対してはどちらかというと強く指導していく。自治省の事務当局も、どちらかといえば粘り強く説得していく、ただ反面、交付税でどうのこうのというようなことまではしないと、その辺、どちらかといいますと右であるか左であるかはっきりわからない答弁であったわけでございます。これは、確かに地方自治という原則があることも事実です。これは非常に難しい問題ですけれども、逆にさっきの、いわば転嫁する民間は悪であり、転嫁しないお上は善であるという議論も一面にはあり得るわけですから、この辺この間の事務当局の返答は、それはあいまいたらざるを得なかったのかもしれませんけれども、大蔵大臣からはこの間の答弁で、これは粘り強く説得していく、やらせるというお考えであったわけです。自治大臣として、税の必要性と、反面地方自治の原則の板挟みがあると思いますけれども、その辺はどうお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。
○坂野国務大臣 委員はよく何もかも御承知で質問されているようでございますが、地方自治体に対していろいろな意見がありました。言うことを聞かない地方自治体に対しては制裁措置を加えるべきじゃないかという意見もありました。確かにそれは制裁しようと思えば法的にはできないことはないわけですけれども、自治省の立場からいいますと、やはり地方公共団体を守って、これを育てていくという立場でございます。 いろいろ各自治体によって事情が違います。主として条例を通して転嫁をしなければならぬという事態があるものですから、そういう中で各自治体ともいろいろ苦労しながら、何とかして自治省の方針に従って転嫁をしようと努力したことは間違いないわけでございます。しかしながら、四月の転嫁には間に合わないというのがたくさんあるように新聞報道には出ておりますが、私どもの把握からいきますと、全部やらないにしても一部分でもやったということは、それだけ各地方公共団体が努力したということで、やはりある程度の評価はしていいのではないかというような立場でございます。 これからはそういう制裁ということではなくて、それぞれ相談に応じて各地方公共団体の実情というものを把握しながら一いずれにしても、これはよく誤解されている面があるのですが、何だかんだ言って転嫁しなかったら三%の税金を払わないでいいのではないか、これはとんでもないことでございます。確かに一般会計の方については仕入れと売り上げととんとんということで、そういうことは法律でも猶予しているわけでございますが、少なくとも地方公営企業については払わなければいかぬわけです。幾らコストをダウンしてみても、三%の消費税というものは税務署に納めてもらわなければいけません。地方自治体はそういう意味では事業者でございます。しかも地方自治体というのは、もう先生はよく御承知のとおりに、やはり国に準じて公的な立場、指導的な立場で、民間の皆さんに対して、我々もやるから民間の皆さんもやってくださいという、そういうような責任があるわけですよ。しかし、そういう責任を放棄しているわけです。その点はまことに残念で遺憾でございます。 しかし、そういうことを言っても、各自治体の難しい情勢というものを私ども政治家としてよく認識しておりますので、今後は各自治体において、これからあと六月にまた地方議会もありましょう、また九月にもあるでございましょうから、その間においてできるだけ国の指導方針に従っていただいて転嫁をやりませんと、さっき申し上げたように、これは自分で自分の首を絞めることになるわけです、三%を払えばそれだけ地方財政を圧迫しますから。そういうことは皆さん全員が御承知の上で一体踏み切っておられるのかどうかということで、私どももそういう意味ではあるいは指導が足らなかった、あるいは指導の期間が若干不十分だったかなというようなことも今反省しているわけでございますが、これから私どもは精力的に、そういう強圧的な態度ではなくて、ひとつ相談に乗ってあげて、できるだけ転嫁していただくように努力してまいりたいというのが私の気持ちでございます。
○安倍(基)委員 私は個人的には、消費税というのはまだまだ大問題がある。私は、後輩たちは知っていると思いますけれども、本会議で反対演説をしたわけです。今さら繰り返すことはございませんけれども、日本経済の二重構造というか、生産においても、大企業、その下に下請、孫請ぞろぞろある。流通も多段階だ。その一つ一つにメスを入れていけば、欧米のように、特に欧州のようにいかない。しかも買い手市場だということで、今度の転嫁の問題も、消費税が果たしてこれでよかったのだろうか、私自身これは特に十分論議しないままにやってしまったことは問題であるという立場をとっているわけです。 そういった意味で、私が今話したことが大いに消費税を推進しているというぐあいにとられては問題だということです。ということでありますけれども、今私どもとして、これからの税構造、もう少し資産税を考えるべきだ。そのときには中央と地方の財源の問題、私は随分この前指摘しましたけれども、固定資産税が地方税で、例えば東京あたりのものについてはあれぐらいで済んでいる、これは余り東京ばかり言いますと都会議員選挙に影響しますけれども、そういう税体系そのものの見直しということを含めた大きな見直し、さつきの補助金の見直しとともに、中央地方を通じた見直しということを十分した上で議論すべきではなかったのかなと思っております。 もう時間もございませんから、もう遅いから時間を余してやめますけれども、この辺これからのいわば検討事項ということで、十分考えていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○中村委員長 次回は、明四日火曜日午前九時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時四十九分散会 ————◇—————