社会労働委員会 第7号
- 発言数
- 202 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1989/06/21
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 この際、小泉厚生大臣、近岡厚生政務次官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。小泉厚生大臣。
○小泉国務大臣 厚生大臣の小泉純一郎でございます。新内閣のもとで厚生大臣として再任されましたので、改めてよろしくお願いいたします。 社会保障制度は、国民生活の基盤であります。制度の効率化、運営の適正化に努めるとともに、医療や年金を初めとする社会保障制度を高齢化社会にふさわしい揺るぎないものとするよう、引き続き全力を挙げて取り組む所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○丹羽委員長 近岡厚生政務次官。
○近岡政府委員 厚生政務次官の近岡理一郎でございます。 厚生行政は、多くの重要な課題を抱えておりますが、私は、委員各位の御協力をいただき、大臣を補佐し、高齢化社会にふさわしい安定した社会保障制度の確立を図ってまいる所存でございます。 何とぞよろしく御指導、御鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。(拍手) ————◇—————
○丹羽委員長 内閣提出、参議院送付、民間事業者による老後の保健及び福祉のための総合的施設の整備の促進に関する法律案を議題とし、趣旨の説明を聴取いたします。小泉厚生大臣。 ————————————— 民間事業者による老後の保健及び福祉のための総合的施設の整備の促進に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○小泉国務大臣 ただいま議題となりました民間事業者による老後の保健及び福祉のための総合的施設の整備の促進に関する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 我が国におきましては、急速な高齢化の進展、地域及び家庭を取り巻く環境の変化等に伴い、国民の老後に係る多様な保健サービス及び福祉サービスに対する需要が増大しております。 高齢化の進展等に伴うこのような国民の多様な需要にこたえ、老人が生きがいを持ち健康で安らかな生活を営むことができる地域社会を形成していくためには、公的保健福祉サービスの充実はもとより、民間事業者が公的保健福祉サービスとの連携のもとに保健サービス及び福祉サービスを総合的に提供する場合について、その促進を図っていくことが必要であります。このため、民間事業者が地域においてこれらのサービスを総合的に提供する施設の整備を行う場合について、所要の支援措置を講ずることとし、この法律案を提出することとした次第であります。 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 まず第一に、この法律案において「特定民間施設」として整備の対象としておりますのは、公的保健福祉サービスとの連携のもとに地域において保健サービス及び福祉サービスを総合的に提供する一部の施設であって、民間事業者が整備するものであります。 第二に、厚生大臣は、特定民間施設の整備に関する基本的な事項等を定めた基本方針を策定するとともに、民間事業者が作成した特定民間施設の整備計画について、関係都道府県等の意見を聴取し基本方針に照らし認定を行うこととしております。 第三に、認定を受けた整備計画に従って特定民間施設の整備の事業を行う民間事業者に対し、課税の特例、事業の実施に必要な資金の確保等の支援措置を講ずることといたしております。 なお、この法律の施行期日は、公布の日としております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○丹羽委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
○丹羽委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村山富市君。
○村山(富)委員 今提案をされました民間老後施設の促進法、これは略称ですけれども、この法案は端的に申し上げますと、公的サービスとして位置づけられていない有料老人ホームあるいはカルチャーセンター等を対象として、税制上の優遇措置や公的資金の融資を行って健全な企業を育成していこう、こういう考え方に立っておるというふうに思われるわけです。このことは、これから拡大されるであろうシルバー市場というものに積極的に民間企業の参入を認めよう、こういう意義を踏まえてやられることだと思うのです。 昭和六十三年版の厚生白書を見ますと、こういうことが書いてあるわけです。「社会サービスの範囲は量・質両面で広がりを見せている。こうしたニーズの増大、多様化に対応するためには、公的部分のみによってすべてのサービスを供給していくことは制度的にも財政的にも困難であり、民間事業者等によるサービスを活用することにより、供給主体の多元化・重層化を図っていく」、こういう意味のことが書いてあるわけですね。このことからいろいろ懸念されることがあるわけですけれども、財政的な理由やらあるいは公的部面ではなかなか担えないような分野が広がっていく。ですから、今まで公的サービスでやっておった分野がだんだん民間の企業の分野に肩がわりされていく、こういうことではなくて、当然公的サービスをしなければならぬ分野はますます拡大していく。しかし、公的サービスよりもむしろ民間企業でやってもらった方がいい、こういうように思われる新しい分野が拡大されていく。ですから、全体としてはこのシルバーサービスの分野がぐんと拡大されていくというような考え方に立ってやられるのではないかと思うのです。 そういう意味から申し上げますと、公的分野で担う分と私的分野が担う分と、そこらのけじめというのは、役割というのは一体どういうふうに考えているのか。今申し上げましたように、言うならば公的分野で担うサービス分野というものがますます充実されて拡大されていく。同時に、それに合わせて民間企業でやってもらう分野も新しく開発されていく、こういう状況になっていかなければならぬと思うのだけれども、そういうことに対する基本的な考え方、方針等について冒頭に承っておきたいと思うのです。
○多田政府委員 先生おっしゃるように、これからの公的サービスというものが民間に肩がわられていってはいけない、本当に切実なニードについてはしっかりと公的な施策をこれからもどんどん拡充していかなければいけない。同時に、公的な施策ではなかなか埋め切らない多様なニード、需要というものが広がっていく、そういうものに対してはできるだけ民間の良質なサービスが拡大していくように、これも支援していかなければいけない。両方がうまく調和して、いい高齢化社会を迎えることができるのではないか、そんなふうに考えているわけでございます。
○村山(富)委員 そうしますと、公的サービスの分野をこれからさらに充実拡大していくということが前提でなければ、今私が言いましたように、民間企業が参入することによって公的分野で担っておった分野まで民間企業に肩がわりされていく、こうなっていけば、これは大変な後退になると私には思われます。ですから、裏づけとしては、公的分野はさらに充実拡大していくんだという前提に立って積極的に物を考えていく、こういう方針がなければならぬと思うのです。そういう方針についてどのように考えているのか聞きたいのです。
○多田政府委員 私どもの基本的なこれからの公的サービスの拡充計画というものは、先般国会にも提出しましたビジョンの中でお示しをしておるところでございますけれども、福祉関係施設につきましては、二〇〇〇年を目標にいたしまして、特別養護老人ホームを現在の約二倍の二十四万床に拡大し、老人保健施設は約二十六万床まで拡大をする。また今年度から、住まいの機能を重視した新しい型の軽費老人ホームの整備を進めていく。また在宅の福祉関係につきましては、二〇〇〇年を目標に、家庭奉仕員については現在の約二倍の五万人、在宅老人短期保護事業につきましては、五万床を目標に進めていきたい。またデイサービスセンターにつきましては、将来的には一万カ所を整備することを目標にして、これに向けて当面、今後三カ年に緊急整備を図る、こういう方針を立てているところでございます。 このほかに、高齢者総合相談センターとか、明るい長寿社会づくり推進機構といったものを全都道府県に整備を進めていきたいと考えているところでございます。
○村山(富)委員 今説明がありました中に、新しいタイプの軽費老人ホームを導入するとありますね。これまで軽費老人ホームというのはA型、B型とありまして、A型の場合には既に二百五十施設があるわけです。これは例えば寮母さんがいてある程度のケアができるとか、あるいは食事も共同浴場もある、こういうものだと思うのですが、今度つくられる新しいタイプの軽費老人ホームと、今説明いたしましたA型の軽費老人ホームとはどこがどういうふうに違うのですか。
○多田政府委員 新しい型の軽費老人ホーム、ケアハウスと俗称しておりますけれども、これは入居者の自立した個人生活を基本といたしまして、緊急時の対応が図られるようにする。それから食事の提供、入浴サービスの提供という機能を持つ。そして入居者の虚弱化の進行に対しましては、家庭奉仕員の派遣など外部からの在宅福祉サービスをうまく組み合わせていくということによって対応しようという物の考え方でございます。また、この新しい型の軽費老人ホームにつきましては、構造設備について車いすが利用できる構造にするということで、高齢者にとって住みよい環境を整備していくようにしたいと考えておりまして、あえて位置づければA型とB型の中間、AB型といいますか、そういった形であろうと思います。 具体的にもう少し申し上げますと、利用者はいずれも一定以下の所得を有する者にする。サービスの内容といたしましては、先ほど申し上げましたようにA型は緊急時の対応——失礼いたしました。これは軽費老人ホームの中身でございました。
○村山(富)委員 今までA型、B型という軽費老人ホームがあるわけですね。それに、今説明のようにA型とB型の中間ぐらいのものをこれからつくっていこう、こう考えた背景というのは一体どういうことなのか。なぜA型、B型でなくて新しい型のケアハウスをつくらなければならぬのかという意味を説明してくれませんか。
○多田政府委員 従来のA型というのは、先生さっきお話がありましたように、介護機能を内蔵するという形で一応整備を進めるという考え方でございました。これからの在宅サービスをかなり伸ばしていく、そういう物の考え方の中では、介護サービスそのものは地域でできるだけ整備をして、その場所に住んでいる方々にサービスが行き届くようにしたい。わざわざ収容施設というような感じで新たに住所を移してサービスを受けるという形ではなくて、その住んでいる場所でサービスが受けられるような形にこれからは進めていきた冷そういう意味では、介護サービスを内蔵させるというよりも、介護サービスは地域のサービスセンターのようなところから供給されてくるということで、むしろ居住の場として重要な、例えば車いすで動ける場所あるいはしっかり入浴ができる場所というような位置づけの場所をもっと積極的に町の中に整備をしていったらどうだろうかということで、A型と少し違った形で、むしろある程度自立を前提としながら、困った場合には地域のサービスが、在宅サービスで提供されるサービスと同じようなものがその場所で受けられる、こういった形のものを推進していってはどうか。 B型につきましては、全く自立が可能な方がそのまま生活の場を持っているといったのに近いような機能でございますので、これよりはもう少し、車いすで動けるとか食事とふろが提供されるとかいうような形の構造にしていくという考え方でございます。
○村山(富)委員 ちょっと脇に落ちないけれども、A型、B型があって、これからまた新しいケアハウスができると三種類でずっといくのか、それとも将来は今言われる新しい型のケアハウスに統合されていくというようなことになるのか。そこらの見通しが一つ。 それから、今あるA型の、軽いケアを必要とするような人が入っているA型の場合とどこが違うかといいますと、車いすで動くことができない。だから、今あるA型の軽費老人ホームを車いすなんかが十分使えるように改造していけば事が足りるのではないかと思いますし、またその必要もあるのではないかと思うのですけれども、そういう点についてはどういうふうにお考えですか。
○多田政府委員 まず、これからの整備方針でございますが、今回の新しい型のものをできるだけ広く普及をさせてみたいというふうに基本的には考えているわけでございます。 なお、A型あるいはB型につきましても、もう少し構造設備を改善し、車いすでも利用できるようにすることが考えられていいのではないかというお話でございますが、この点につきましては今後さらに検討してまいりたいと思っております。
○村山(富)委員 A型の場合、これからのこういうハウス、ホームというものは、個人の生活の場をどう主体的に確保してあげるかということが中心にならなければいかぬ。こう考えていきますと、A型の場合なんかでも単に共同で食事をするというのではなくて、例えば自分の部屋で炊事ができるような施設があって、そして体調がよくて気分のいいときには自分の部屋で食事をつくって食事をする。そうでない気分のときには共同食堂に行ってやれるというくらいの個人の生活の場をちゃんと確保してあげる、こういうものに改造していく必要があるのではないかと思うのですけれども、そういう点についてはどうでしょうか。
○多田政府委員 できるだけ今先生のお話のような内容を運用上うまく組み込めるような感じの工夫をしてまいりたいと思っております。
○村山(富)委員 B型の場合には、ケアを必要としない老人の住居としてつくられているわけですね。これは聞いてみますと三十八施設くらいあるらしいですけれども。これは共同浴場、共同トイレ等があって、一応施設というよりも公営住宅的なタイプになっているというふうに思われるわけですね。このBタイプの軽費老人ホームに対して、建設省と厚生省が共同して行っているシルバーハウジング構想というのがありますね。これは既に全国で十一カ所ほどモデルプロジェクトとして整備の途上にあるというふうに聞いているわけですが、今申しました軽費老人ホームB型とどこがどういうふうに違うのですか。
○多田政府委員 シルバーハウジング構想と申しますのは、高齢者世帯が地域社会の中で自立して安全かつ快適な生活を営むことができるように、福祉施策と住宅施策の緊密な連携の図られた公的住宅を供給するというねらいを持って、現在、建設省と協力してそのためのモデル事業を実施しているという性格のものでございます。 具体的には、高齢者の安全や利便に配慮した設備設計が行われた公営住宅を整備いたしまして、そこに生活援助員というようなものによって必要に応じて入居者に対して生活指導、相談、安否の確認、一時的な家事援助、緊急時の対応等のサービス、市町村の福祉サービスとの連携等を行おうと考えているものでございます。シルバーハウジング構想に基づきます公営住宅への入居者は、独立して生活するには不安があるけれども、自炊が可能な程度の健康状態の者ということでございまして、したがって、この入居者に対しましては、一般の有料老人ホームで行われているような給食サービスや介護サービスは行わないということでございます。 また、シルバーハウジング構想に基づく公営住宅と軽費老人ホームB型とは、提供されるサービス内容はほぼ同様のものでございますが、軽費老人ホームB型は老人福祉施設という位置づけになっておりますが、シルバーハウジング構想は公営住宅に福祉サービスを連動するという形をとっておりまして、結果的に住居としての機能により重点が置かれている、そういうふうに考えております。
○村山(富)委員 シルバーハウジング・プロジェクト、これはお年寄りが相手でしょう。それにケアハウスとかシルバーハウジング・プロジェクトとか、お年寄りにはなかなかわからぬでしょう。もう少し日本語で平易に、お年寄りがわかるような言葉が使えぬかと思うのです。そうかといって、郵便ポストを手紙やはがきを入れる箱なんと言う必要はない、ポストなんというのは日本語になっていますから。だから、そこらのところはもう少し工夫して考えてもらった方がいいんじゃないかと私は思うのです。それはともかくとして、そういう点はこれから十分配慮してもらいたいと思うのです。 このシルバーハウジング・プロジェクトの眼目は、今お話のございましたように生活相談員を配置して、必要に応じて生活指導、相談、それから安否の確認、一時的な家事援助、緊急時対応等のサービスを市町村福祉サービスとの連携のもとに行っていく、これはあくまでも施設というよりも住宅を主体にしたものだというふうに話がありましたね。私は、これも必要だと思いますよ。だけれども、厚生省がやっているものもあるし、建設省がやっているものもあるし、非常に錯綜するんじゃないかと思うのですが、こういうところは違いもはっきりしませんし、私はやはり横の連絡をとって総合的に生かせるようなものにしていかないと、これは建設省が所管するものだ、これは厚生省が所管するものだ、入る人にとっては別に建設省も厚生省も関係ないわけですからね。そういう点はもう少し工夫する必要があるのではないかと思うのです。 同時に、私は、これからむしろこういうサービスというのは、単に施設や住宅に入っている人だけに限るのではなくて、やはり点在している在宅のお年寄りに対して必要ではないかと思うのですけれども、こういう点はこれからどういうふうに対応していくつもりですか。
○多田政府委員 先生お話しのとおり、建設省と私の方と何か同じようなものをいろいろと、こういうことでございますけれども、建設省で公営住宅をつくる際に、やはり公営住宅としてもそういうことを十分配慮した格好でつくってほしいというのが私どもの希望でございまして、そういう意味ではやや積極的に建設省と手を結んで進めようという一側面もあるわけでございまして、これからは厚生省だけが老人対策をやるというような物の考え方ではとてもいかないと思っておりますので、いろいろなところとできるだけ提携をしながら、それらの施策を推進する上でも厚生省のサービスがうまく組み込まれていくというような進み方をぜひ考えてまいりたいと考えているわけでございます。 それから、地域の人々に対するサービスというのがより重要ではないか、あるいは同じように重要ではないかというお話でございまして、これは全くそのとおりでございます。私どもといたしましても、在宅三本柱というような言い方をしておりますけれども、そういうものを早急に整備をいたしまして、在宅サービスの方への強化というものも進めてまいりたいと考えているところでございます。
○村山(富)委員 今までお話があったシルバーハウジング・プロジェクトにおける生活相談員というのは、ホームヘルパーなんかがやれる仕事の分野になるわけですか。それはどうなんですか。
○多田政府委員 生活相談員でございますが、ヘルパーと大体同じようなところもございますが、もう少し相談機能的なものも強めてという気持ちもありまして、今どのくらいのレベルを予定しようかということでなおちょっと詰めているところでございます。できるだけ早く詰めて確定をしていきたいと考えております。
○村山(富)委員 僕は、やはりホームヘルパーもそういう仕事の分野を担っていけるようなものにしていく必要があるのではないかと思いますから、十分検討してもらいたいと思うのです。ただ、その場合に、ホームヘルパーの役割というものは大変大きくなっていくと思うのですね。これは今後どういうふうにふやしていって、そしてその分野を担ってもらうと考えているわけですか。
○多田政府委員 ホームヘルパーは、平成元年度予算では三万一千四百五人という数字にしたいということで、前年度が二万七千百五人でございますから、これまでのテンポからはかなり大きく、大幅な拡充を図るという方向で進めておるところでございます。 家庭奉仕員の派遣世帯数でございますが、六十二年度実績では、報告のあったもので十二万世帯というような数字になっておりまして、今後ともこの面では先ほど申し上げました五万人体制に早く持っていくように、できるだけ整備を進めてまいりたいと考えております。 〔委員長退席、粟山委員長代理着席〕
○村山(富)委員 厚生省の推進計画を見ますと、今お話がありましたように家庭奉仕員の派遣事業は、現在二万七千百五人おる、それを平成元年度には三万一千四百五人、そして二〇〇〇年には五万人にしたい、こういう計画の目標を持っているようですね。例えば二〇〇〇年に五万人というのは、このホームヘルパーを必要とする対象の老人層というのはどの程度に膨らんで、今の一人が受け持っておるお年寄りの数と、五万人にふえたときのホームヘルパーが担うお年寄りの数はどう違っておるのか。同じような率でもっていくのなら充実にならぬわけですから、そこらの点はどういうふうに推計しておるわけですか。
○多田政府委員 ホームヘルパーの需要は、我が国で本当にどういうふうに動いていくかというのはなかなか読みにくいところがございまして、特に高齢者の同居状況あるいは家庭の意識あるいは介護力といったものがどんなふうになっていくか、そういういろいろな要素が絡んでホームヘルパーの需要がどういうふうに変化していくのか、今の段階では余り明確に読めないのが正直なところでございます。したがいまして、私どもとしてはなるたけ前倒しで早目に五万人までまず整備をしてみて、その先またどういうふうに考えていくべきか、あるいはデイサービスの普及が進みますと、そっちの方で介護のサービス、いわばホームヘルパーの代替といいますか、そういう側面もございます。あるいはショートステイが進むと、その側面もございます。あるいは施設の整備が進みますと、そちらでもまた需要が少し変わってくるというようないろいろな側面がございますので、まず今は五万人体制を一生懸命進めまして、その上でまた状況を見ながら考えていくことにさせていただこうかと今は考えているところでございます。
○村山(富)委員 それは確実にこうなっていくという推計は難しいでしょう。しかも、デイケアやらショートステイやら、そういういろいろな分野が拡大されていけば、それによってまたホームヘルパーが受け持つ分野が変わってくることもあるから、なかなか難しいのだと思うのですけれども、せっかくこれから方針を立てて、そういう意味における公的サービスを充実していこう、こういう前提があるならば、それぐらいの推計はぴしっと出して、二〇〇〇年にはこういうふうに変わっていくのだ、よくなっていくのだということが示されないと、議論がしにくいのじゃないかと思うのですね。 それから、特にここでちょっと議論をしておきたいと思うのですが、例えば二〇〇〇年にホームヘルパーが五万人になる。そうすると、この法案に書かれておりますように、これから民間の企業がそういう在宅サービスについても受け持った分野が拡大されていく。こうなってまいりますと、ホームヘルパーが五万人になって、訪問介護なんかを受け持つ仕事の分野がどの程度になる、そして民間が受け持つそういうシルバーサービスの分野がどの程度になっていくのか、これはある意味では競合する面も出てくるのではないか。そうしますと、民間の方が料金を取りますからサービスがぐっとよくて、公的サービスの方は質が低下していく、こうなっていって、民間の分野からずっと侵害されて公的サービスの分野がだんだん後退していく、こんなことも考えられるのではないかということが若干心配になるわけですね。そういうことについてはどういうふうに考えておるわけですか。
○多田政府委員 ホームヘルパーサービスの提供水準みたいなものをかちっと固めてそれを確保するのだというような物の考え方で整理することは、私どももいろいろ研究してみたのでございますけれども、大変難しいのでございます。 どういうことかと申しますと、その一人一人の状況によって、例えば週に一回でもいいような方もあれば、それこそ週五回もどうしても必要だ、そういうような方もおられるということで、個々のケースでここまであればいいのだというのを標準化してそれが行政の提供水準だということで割り切ってしまうのは、かえって実態に合わない面もあるということを考えております。したがいまして、これも非常に抽象的な表現でございますけれども、社会常識的に見て、ここには公的なヘルパーが当然これぐらいの頻度で行くべきではないかというものは、公的に対応していくべきである。そうではなくて個別事情で、本人の御意向にある意味で沿った、希望に沿ったという側面が強いものだという部分は、できるだけ民間が担っていくということで地域、地域でよくその辺は常識的な判断を加えていただきながら、公的な責任をきちっと果たしていっていただくということではないか。そして、それを私どもは全面的に支援していくことではないか、そんなふうに考えているところでございます。
○村山(富)委員 これは、これから民間の企業を厚生省は健全な企業に育成していこう、そしてできるだけシルバー産業分野における健全な産業分野を確保していこう、こういう考えだと僕は思うのです。冒頭に、それは公的サービスが充実、拡大されていくということも前提に踏まえておかないと、むしろ公的サービスを民間の産業が肩がわりしていく、こんなことになったのでは問題ではないかという意味で言うたわけです。家庭訪問サービス、こういうホームヘルパーなんかが担っている仕事の分野というのは、これから民間産業がずっと入ってくる一つの大きな市場になっていくわけですね。そうしますと、公的サービスで担当する分野と民間が入ってくる分野と、ある程度基準みたいなものがないと、むしろ民間の分野の方がぐっと出てきて公的分野が縮小されていくことになりかねないようなことになっていくのではないかという心配がどうしても消えないわけです。 例えば病院に入る。私は金がないから保険だけで診てもらう、そのために大部屋で結構です。私は所得がうんとあるから、大部屋なんかでなくて個室に入れてもらいたい、金は何ぼかかっても結構です。こういう意味で分離をされるとすれば、これはまさに公にやるものは救貧対策になってしまうというようなことも考えられますから、こういう点はどういうふうに割り切って判断をしたらいいのか、もう少し説明してくれませんか。
○多田政府委員 先生のおっしゃる意味もよくわかるのでございますが、私ども相当突っ込んでそこのところはいろいろ議論もし、研究もしているのですが、結局、メルクマトルというのはかなり抽象的なものにならざるを得ない側面があるなというふうに今考えております。 中央社会福祉審議会の方でもいろいろ御検討いただきましたが、公的部門は基本的には国民の切実なニードに対応するサービスであって、対象者が低所得者であるなどの理由により基本的に民間によるサービスの提供が期待しがたいもの、国民の切実なニードに対応するサービスであって、広い意味における市場機構を通じての民間サービスの供給が十分でないものというような程度のメルクマールということで、それ以上に余り個別具体的な基準というのはなかなかつくれないという側面を持っているということで、現在のところ、なかなか知恵がないという感じでございます。なお研究をさせていただきたいと思います。
○村山(富)委員 ですから、そういう意味は、公的に受け持つサービスの分野が充実されていくということがやはり前提でなければならぬということを言っているわけですから、そういうことも踏まえて今後十分検討してもらいたいと思うのです。 それから、厚生省の説明を聞いていましても、二〇〇〇年ぐらいには在宅で寝たきりになる老人が三十三万から三十七万人ぐらいになるだろうと推計されていますね。それだけに在宅サービスという分野が非常に広くなっていくわけです。 そこでお尋ねしたいと思うのだけれども、老人というのは生活環境、住環境というものが大きく変わっていくことに対してなかなか順応し得ないという要素があると思うのです。今まで長く住んでおったところに居住して、できるだけ動きたくないという考え方があると思うのです。ですから、これから行われるシルバーサービスというものは、老人に来てもらってそこでするというのでなくて、老人のおるところに出かけていって、そしてサービスしていくという考え方がやはり原則としてなきゃならぬというふうに思うのですが、そこらの考え方はどうですか。
○多田政府委員 住みなれた場所でできるだけずっと生活をしたいというお年寄りの希望というのは、十分理解できるわけでございますので、できるだけそういう方向で考えたいと思っております。
○村山(富)委員 それは、例えば建設省の公営住宅、それからこれから新しくつくろうとする、皆さん方が考えておるケアハウスですね、こういうのも生活それから住居というものを重点にして、一般の社会人と同じような生活ができるような環境をつくっていこう、そこに福祉や介護を総合的にやれるようなものにしていこう、こういう考え方だと思うのですね。そうしますと、例えば有料老人ホームやBタイプの軽費老人ホームにおいて、そこに住んでおったけれども介護が必要になったという場合に、その介護の必要となったお年寄りをAタイプの施設に移すというのでなくて、今住んでおるBタイプの軽費老人ホームでそんな介護が受けられるというものにしていくことが大事ではないか。これはそのケアを必要とする程度の問題もあるでしょうね。しかし、軽度で、そこへおってもある程度努力すれば十分やれるというような者については、できるだけ住んでおるところで動かさずにやってあげる、こういう考え方があっていいと思うのですが、そういう点はどうでしょうか。
○多田政府委員 今回のケアハウスの物の考え方というのは、全く先生がおっしゃったとおりの考え方でございます。できるだけ生活の場というのを移さないでサービスが受けられるようにということでこれからは考えていきたいと思います。ただ、先生がおっしゃったように、重度化の程度とかいろいろなものがございます。それからまた仲間との接触というような面からいくと、個別の住宅におられる場合にはその面がやや薄くなる、そういう側面もございまして、選択の幅をなるべく広げていろんなパターンで選択できるようなことにすることが一番望ましいことではあるというふうに思っておりまして、現在はやや収容型といいますか、そういうものが中心になっておりますので、もう少し在宅型を維持できるように、支えていくサービスの拡充というようなことに大いに力を注いでいきたいというふうに思っております。
○村山(富)委員 今までずっと、例えばA型あるいはB型、それから建設省のやるもの、いろんなことを申し上げてきたわけですが、私はこういう老人の入所施設というものが余りにも類型化され過ぎている。例えば今申しましたように、公営住宅やらBタイプの軽費老人ホームにはケアを必要としない者が入る、それからケアを必要とするようになったらAタイプに変わる、あるいは養護老人ホームに入るとかということになって移されていく、こういう考え方が間違いじゃないかと思うのです。ですから、これからのこういう施設というものは、いろんな人が入っておる、そして一つの社会をつくっておる、こういうものになることが、ある意味では二十一世紀を展望した場合に必要とされるものではないか。これまでのようにこういう程度の者はここに入る、この程度の者はここに入るというふうに類型化して分離してしまう、そして体の悪い人が一カ所に全部収容されて生活しておる、こういう状況というものは、もうこれからは向かないんじゃないか。これからの施設というものはそういういろいろな人がある意味では一緒に住んでおるということの方が望ましいのではないかというふうに思われるのですけれども、そこらの考え方というのはどうですか。
○多田政府委員 個々の家庭に万全の介護サービスが提供できるという程度まで介護サービスあるいは医療の体制というものが豊富に用意できるということであれば、それが一番望ましいかなというふうに私どもも考えておるのでございますが、やはり資源にある程度の限りがあるということは否めない、そのときにその家庭に置いておいたらかえって処遇的にはつらい状態になる方々も出てくるということもまた一部には事実だということもございますので、全くそういう形だけに頼るということもなかなか現実的には難しいかなというふうに思っております。したがって、両面をにらみながら両方の体制をうまく整備を進めていくというのが、今の現実的な進み方かなと考えておるところでございます。
○村山(富)委員 今度の法律をつくる前提として、やはり公的な部面を大事にせにゃいかぬという意味で御質問申し上げたわけですが、今もできておりますけれども、いよいよこれからできる有料老人ホームですね、これを調べてみますと、東京都の七施設の場合に、入居する場合に取られる一時金は、平均で一人の場合は二千三百万円、二人の場合が三千万円、それから月々の利用料が一人で十二万円、二人で二十万円というようになっていますね。全国における有料老人ホームの平均を見てみますと、入居一時金が一人の場合には千八百万円、二人の場合には二千四百万円、利用料は一人が入る場合には十万円、二人入る場合には十六万円というふうになっておりますけれども、これはこういう実態ですか。
○多田政府委員 そのように承知しております。
○村山(富)委員 そこでお尋ねしたいと思うのですけれども、私がいろいろ調べた範囲では、六十五歳以上のお年寄りの中で無年金者が七十六万人ぐらいおる、それから月に五万円以下の低額年金者が一千万人ぐらいおるのじゃないかと思うのですが、そこらの推計はどういうふうになっていますか。
○土井政府委員 無年金者の実態でございますけれども、私ども実数は把握をいたしておりませんが、国民生活基礎調査に基づいて推計をいたしますと、昭和六十二年度で約七十五万人であるというふうに推計をいたしております。 それから、月額五万円以下の年金額を受給している者の人数でございますが、昭和六十二年度の数字で申しますと、旧法の国民年金、老齢福祉年金等の受給者のうちでそのような者は約八百六十万人というふうに推計をいたしております。
○村山(富)委員 そうすると今、年金受給者は何名ぐらいおりますか。
○土井政府委員 現在のところ、全体で約一千九百万人でございます。
○村山(富)委員 そうしますと、これは若干推計が違う。私がいろいろ調べてもらったのでは、五万円以下の者は千百五十万人おるんじゃないかと推計されておりますが、いずれにいたしましても半数ぐらいおるわけですね。 そうしますと、今申し上げましたような低額な所得者、公的年金をもらっておる人たちは有料老人ホームにはなかなか入れないでしょう。例えば一時金を二千万円も三千万円も出さなければならないということで、しかも月に利用料は十二万円から二十万円取られる、こうなると今言われたような数の所得の低い年金しかもらっていない人はなかなか入れませんよね。したがって、やはりそういう人を対象にした軽費の有料老人ホームというものをもっと拡大していく必要があるのではないかと私は思うのですけれども、そういう観点からちょっとお尋ねしたいのです。厚生年金やら簡易保険で直営の有料老人ホームをつくっていますね。この実態は現在どういうようになっておりますか。
○土井政府委員 厚生年金の有料老人ホームの実態でございますけれども、現在二十六カ所設置をいたしておりまして、入所定員は千四百十九人、実際の利用率は約九割でございまして、千二百七十八人という実態に相なっております。利用料金でございますが、五万六千円から九万七千円の間でございまして、大体七万円前後というのが平均に相なっております。 なお、経営状態は約七割強の十九施設で赤字になっております。そういう点で、私どもとしても厚生団に委託をしておりますけれども、厚生団の他の黒字部門でこの赤字を埋めるというような運営をいたしておるところでございます。
○鹿島説明員 御説明申し上げます。 簡易保険郵便年金事業におきましては、加入者福祉の増進という見地から、簡易保険郵便年金福祉事業団を通じまして、加入者ホーム等の福祉施設を運営しております。御指摘のお年寄り等の御利用される加入者ホームは、現在全国で十三カ所設けられておりまして、定員は六百二十人でございます。それから、利用料金の方は施設の内容によって異なりますが、単身用で月額五千円から八千円、世帯用で一万五百円から一万二千円という状況でございます。
○村山(富)委員 今言ったのは何ですか。月の利用料は。
○鹿島説明員 ただいま申し上げましたのは住居費でございまして、このほか食事代等は別でございます。食事代、光熱水料は別でございます。
○村山(富)委員 そうすると、一カ月平均でどのくらいかかるのですか。
○鹿島説明員 食事料が一日三食で千四百円でございますので、五、六万ということだと思います。
○村山(富)委員 今説明を聞きましたが、厚生年金でつくっておるこの種の施設、それから簡易保険でつくっているこの種の施設、これは先ほど厚生年金の場合には九割ぐらい入居率がある、こう言っていましたね。私は、厚生年金に入っている人やら簡易保険に入っている人は、こういう施設に対して大変期待が大きいと思うのですね。それは、これから有料老人ホームができても、さっき言ったように相当一時金を入れなければならないし、それから月々の利用料も高いわけですから、できればこういうところに入りたいという希望者がふえてくると思うのですね。ところが聞いてみますと、何かもう十五年ぐらいずっと新設してないというふうに聞くのですが、こういう施設については今後さらにつくっていこう、ふやしていこう、こういう考え方があるのか、いやもうこれ以上はつくらぬというふうに思っているのか、そこらの考え方をちょっと聞かしてください。
○土井政府委員 厚生年金の有料老人ホームですが、先ほど申し上げましたとおり赤字経営の現状に相なっております。それからもう一つは、長期入所施設でございますので、利用できる人間が非常に限定的になっているというような問題がございます。従来のようなものにつきましては、これから新設していくという考え方は持っておりませんが、しかしながらこれから高齢化社会というものが到来をいたしますので、そういうような全体の状況の推移を踏まえまして、介護機能を備えたり、あるいは地域住民へのサービス機能を備えたような新しいタイプの有料老人ホームにつきまして、今後検討すべき重要な分野であるというふうに考えているところでございます。
○鹿島説明員 簡易保険郵便年金福祉事業団におきましても、最近におきます高齢化の状況等を踏まえまして、都市の近郊部にありまして地域社会との交流を保ちながら老後生活を過ごせる終身利用型の新しい加入者ホームをパイロットプランとして一カ所設置することといたしまして、既に建設用地を確保済みでございまして、現在その施設内容、機能等について検討しておるところでございます。 今後のこれらの施設の設置計画については、加入者の方々のニーズの動向とか、今申し上げました新しい加入者ホームの運営のノーハウの蓄積、さらには独立採算、簡易保険郵便年金事業そのものが独立採算でやっておりますので、事業経営に与える影響等も十分踏まえまして検討してまいりたいと考えております。
○村山(富)委員 さっき言いましたように、この十五年間くらい全然新設がないわけですよ。これはどういう理由なんですか。
○土井政府委員 昭和五十年以降有料老人ホームはつくっておりませんが、厚生年金の休暇センターの一部に長期棟というような形で、部分的ではございますけれども、そういう形で他の施設の一部としてそういう機能を持たせているという形のものは、最近までも若干ずつふやしてきておるところでございます。
○鹿島説明員 加入者ホームにつきましては、昭和四十三年に香川県の観音寺に設置して以来、その後は、加入者の皆様のレジャー志向とかレクリエーション志向といったような需要の変化、さらには予算の制約等もある中で、保養センターとかレクリエーションセンターというものの設置を進めてきたということでございます。
○村山(富)委員 いずれにいたしましても、さっきから言っておりますように、これからできる民間産業を主体とした有料老人ホームというものは、ある程度所得の高い人でないとなかなか入れないものになっていく可能性があります。しかし、入るところがなければ無理をしてそういうところに入らざるを得ない、こういうことになっていく可能性があります。もっとうがった言い方をして悪いのですけれども、これから政府が厚生省を主体にしてそういう健全な民間産業の分野を拡大して育成していこうという方針があって、税制上の恩典まで与えて、しかも融資までして育成していこう、こうなる場合に、今言う厚生年金の有料老人ホームやらあるいは簡易保険によるそういう施設やら何かがどんどんできていったら産業の入る分野が狭くなっていく、これでは市場の開発にならないので、育成するためにはむしろこっちの方を遠慮してもらって民間の方をふやしていこう、こういうことに全体的になるから、こんなものは余りつくらぬ方がいいと言って抑制されているのではないかという気持ちもするわけです。 しかし、これからふえていくお年寄りの所得なんかを考えた場合に、五万円以下の方がまだまだたくさんおるわけですから、そうしますと有料老人ホームができてもなかなか入れない、しかもどこか入りたいという人がたくさんおるわけですから、そういう人のニーズにこたえ得るためには厚生省も頑張ってもらう、厚生年金やら簡易保険の方も会員のために頑張ってもらう、これからもっとウエートを高めてやっていただく必要があるのではないかと思うのですが、そういう考え方について、これはひとつ大臣、どうですか。
○小泉国務大臣 公的福祉サービスあるいは施設に対しては、基礎的な需要に対して政府としてはできるだけの措置を講じなければならない。同時に、最近ではもう政府の考えの及ばない、いわゆる民間の知恵なり創意なり、あらゆる場において活発に展開されていると思います。いわば政府が、厚生省がかゆいところまで手の届くようなサービスは、とても無理だと思うのですね。その点民間は、思いがけないようなサービスを提供する場合がある。ですから、公的な、基礎的な需要に対しては政府はこれからしっかりと拡充していく。なおかつ民間の中には、むしろ自分が買ってでもより高度なサービスを受けたいという層も最近かなり出ている。そういう点に対しては、民間の果たす役割というのが大きいのじゃないか。ですから、公的なものと民間というものがお互い刺激し合って、よりよい福祉水準の向上に向かって努力していく、これがやはり私は望ましいと思っております。
○村山(富)委員 もう時間がだんだんなくなっていきますから次に移りますけれども、今度の法案を見ますと、事業主体が第三セクターやら公益法人なども想定しているわけですね。そうしますと、これは考え方として、第三セクターやら公益法人を主体にしたこういう分野の事業を拡大していこうとするのか、そうでなくて、民間の企業を主体にしたものにウエートを置いてやろうとするのか、そこらの点をひとつ聞かしてくれませんか。
○多田政府委員 この法律案の対象となる民間事業者の形態としましては、株式会社、公益法人、第三セクター等で、特定の形態に限定されるものではないということになっているわけでございまして、高齢者に対して健康や福祉に関するサービスを提供するものでありますので、第三セクターや公益法人といったようなものが積極的に進出してくれることは私どもも大いに期待してはおるところでございます。
○村山(富)委員 これはちょっと民間の場合には無理でしょうけれども、第三セクターやら公益法人などの場合、これから一番負担になるのは土地や建物だと思うのですよ。ですから、土地や建物などを確保する場合に何らかの助成措置を考える必要があるのではないかと思うのですけれども、こういう点はどうでしょうか。
○多田政府委員 土地取得について、有料老人ホームとか在宅介護サービスについては社会福祉・医療事業団とか年金福祉事業団の融資の対象としているとか、あるいは第三セクターが行う場合はNTTの無利子融資を入れるというような融資の面での応援というのは大いにやっていきたいと考えておりますが、直接的に補助するという格好は、土地が恒久的な資産でもあり、民間の資産造成になるというような側面がございますので、現在のところ、ちょっと実現の可能性がないという感じでございます。
○村山(富)委員 そこで、やはり土地はなかなか難しい扱いですから簡単にいかぬと思うのですけれども、今後十分検討してもらいたいと思うのですが、それだけに特に大都市などの場合には、もう土地の取得というのは大変困難ですね。そんな高い土地を購入してつくったって、経営ができるものじゃありませんね。したがって、私はこれからのこの種のものは、例えば既存の会館等の公共利用施設については、多目的に使えるような工夫があっていいのではないかと思うのです。これは行政監察による勧告を受けて厚生省の方も周知徹底の努力をしているようでありますけれども、実際にどの程度実効が上がっておるのか、現状について御説明願いたいと思うのです。
○多田政府委員 昭和六十一年七月に総務庁から厚生省、文部省等八省庁に対しまして、会館等の公共施設について既存施設の多角的有効利用の促進、また新設に当たっての複合化の推進ということに関する行政監察による勧告というものが出されているところでございます。 厚生省につきましては、老人福祉センター、児童館、市町村保健センター、母子健康センターがその対象となっております。この勧告に対応しまして行った改善措置といたしましては、多角的有効利用の促進については、老人福祉センターや児童館の本来の目的に支障のない範囲で地域住民の積極的利用を進める。また複合化については、他施設との共用設備等の規定を設け、複合を推進するということを進めておるところでございます。 具体的な複合化の状況についてでございますが、老人福祉センターにおきましては、例えば六十一年度は整備数が五十五カ所でございましたが、このうち複合設置のものが七カ所、六十二年には整備数四十八カ所のうち複合施設として整備したもの十四カ所、六十三年、四十七カ所のうち八カ所というような形になっておりますし、また児童館につきましては、六十一年、整備数百二カ所に対しまして複合整備数三十二カ所、六十二年、七十八カ所に対しまして二十四カ所、六十三年、六十四カ所に対しまして十八カ所というような状況になっております。 〔粟山委員長代理退席、委員長着席〕
○村山(富)委員 これは具体的にケースを説明してもらいたいのですけれども、どういう複合になっていますか。
○多田政府委員 例えば老人福祉センターでございますと、児童館、図書館、公民館などとの合築というような形で行われているのが多うございます。
○村山(富)委員 私は、これから地域のニーズに十分対応できるように多目的に活用することは非常にいいことだと思うのですが、特にこれから児童数がどんどん減っていくと、特に東京都などは千代田区などの場合を見ましても、児童数が減って、そして校舎がずっとあいているというようなのがたくさんあるわけですね。そういう意味では、多目的利用の可能性がある施設は、今お話がありましたように、それは保育所だけでなくて児童福祉施設あるいは児童館、幼稚園、小中学校等々の公共施設が考えられると思うのですけれども、これはそういう意味で今申し上げましたような施設をできるだけ多目的に活用すべきだというふうにお考えになりますか、どうですか。そこらの基本的な考え方を、これは厚生省と文部省見えていますか、両方にお尋ねします。
○長尾政府委員 お答えをさせていただきます。 児童館それから児童福祉施設の多目的利用の問題でございますが、私どもは二つの方向から多目的利用を考えてみたいと思っております。一つは、今先生御指摘のように、地域におられるいろいろな福祉を必要とするお年寄りでございますとか障害者の方ですとか、そういう方々に対しまして施設の有効利用を図っていくという観点で、最も身近な施設である保育所等がそういった対策に乗り出すということを一つの方向として考えておるわけでございますが、もう一方の方向といたしましては、児童自身のためにも、地域社会の中で児童が暮らしておるわけでございますから、地域社会のさまざまな活動の中にこういった児童福祉施設の活動がジョイントしていくことも必要なのではないか、この二つの面があるのではないかと思っております。 先生のお話は、例えば子供数が少なくなっているので、保育所等であき部屋がある場合にそれをほかの目的に利用してはどうかという御趣旨かと思います。確かに私どもの調査でも、幾つかの県におきまして、そういう観点で保育所の一部の部屋を利用いたしまして、簡易なデイケアセンターといいますか、託老所的な活躍をしていただいておるところがあるようでございます。そのお話を聞きますと、お年寄りと子供さんの交流という面で、またその地域の方が保育所について関心を持っていただくという面で大変いい結果を生んでおるようでございまして、こういう方向というのは、確かにおっしゃるように一つの方向として考えていくべきだと思っております。 また、さっき申し上げましたもう一つの観点からいいますと、保育所の施設の機能強化費という、言葉は大変きつくて恐縮でございますが、保育所が保育所の中の子供の措置といいますかそういうものの処遇だけではなくて、地域のさまざまな活動の中に保育所の活動をジョイントさせていく、そういうような面も今回の予算の中で実は実現をしておるわけでございまして、老人福祉施設に保育所と交流を持っていく、そういうような意味の、これもある意味で地域開放という形だろうと思いますが、そういうことも考えておるわけでございます。先生がおっしゃっていただきましたように、児童福祉施設が地域の中に開かれた施設として活動していくという方向はそのとおりと思っておりまして、そういう方向を進めたいと思っております。
○伊田説明員 文部省の施設助成課長でございますが、児童生徒の減少に伴い発生いたしました空き教室の利用の問題でございますけれども、余裕教室の利用につきましては、学校教育の多様化に伴いましていろいろ必要となってまいります特別教室とか、最近ではいわゆる多目的スペースというようなものが必要でございまして、そういうようなものに使用する必要がございまして、文部省といたしましては、原則として可能な限り学校教育施設に利用するというように指導している次第でございます。 それで、児童生徒がかつて増加していた時期には、つい最近まででございますが、大変多くの普通教室とか特別教室が不足をしておりまして、いろいろやりくりをしてやってきている状態でございました。最近では、それは若干緩んでいるわけでございますけれども、なおまだ地域によりまして多少差があるわけでございますけれども、不足が生じているというような状況もございまして、それを整備しているのが実態でございます。したがいまして、仮に余裕教室が生じた場合には、特別教室の活用とか、それからそのほかのいろいろな目的で使用される施設に利用されているのが実態でございまして、現在のところそういうようなことは、社会福祉施設等に使用されているというような実態は、ごく一部転用されているケースもございますけれども、実態としては少ないというのが現状でございます。 それで、一般的な話でございますが、一部の地域について大変児童生徒数が減少してきて、学校の施設の一部を社会教育施設とか福祉施設などに、学校教育以外の目的に使う場合もあるわけでございますが、この場合につきましては、市町村の小中学校の設置、管理をしておりますのは市町村教育委員会でございますので、一義的には市町村の教育委員会においてそれぞれ学校教育に支障がないというような状況を見ながら対応されるべきものと考えている次第でございますけれども、一般的に申し上げますと、小中学校の校舎の場合、補助金で建てられる場合が多いわけでございます。補助金で建てられました校舎につきましては、これは他に転用する場合には、法律の規定に従いまして財産処分ということで許可の申請があるわけでございますが、その際におきましては、そういういろいろな個々のケースにつきまして、その財産処分の内容とかその理由とか方法等十分勘案いたしまして、具体のケースに対応しまして、やむを得ないと認められる場合について承認をしている、そういうことが実態でございます。 以上でございます。
○村山(富)委員 財産処分の手続がどうのこうのじゃなくて、これはよく知っていますよ、それぞれ違うのだから、簡単に勝手にほかの目的に使うということは、難しいことはわかっていますけれども。ただ、考え方として、教育施設を、子供の教育に支障のない限り、逆にまたプラスになる面もあるかと思うのですが、活用していくということは、私はこれから必要になっていくのではないかと思うのです。 具体的な例でお尋ねしますけれども、例えば東京都の中央区で区立中学校をこれから新設するわけです。新設する構想の中に、保育所と特別養護老人ホームとを合築してつくるというプランができておりますね。これは今恐らく準備中だと思うのですけれども、こういう中学校の新築について、保育所と特養老人ホームとを合築して、そしてつくっていく、こういう構想については文部省はどういうふうに評価していますか。
○勝山説明員 学校施設と他の施設のいわゆる複合化の計画でございますけれども、私どもといたしましては、本来複合化を考える場合につきましては、社会教育施設等いわゆる学習関連施設との複合化を進めていくべきであろうというふうに考えているわけでございます。今の先生のお話のような他の施設との複合化につきましては、特に学校教育活動に支障を来さないということを前提に考えていくべきであろうというふうに考えております。それと同時に、複合化することによりまして、例えばグラウンド等の面積が拡大できる等、いわゆる学校教育活動に有益な効果が生まれるといったようなことが望まれるところでございます。したがいまして、学校施設と他の施設との複合化の計画に当たりましては、いわゆる施設計画面あるいは管理運営面等におきまして、特に学校の教育活動に支障を来さないというような観点に立って慎重に検討すべきことではなかろうかというふうに思います。 先ほどの御質問、東京都の中央区の第三中学校の改築のことだろうというふうに思うわけでございますけれども、この詳細につきましては現在東京都の教育委員会にいろいろお話を伺っているところでございます。その具体的な内容等について十分お話をお聞きしました上で考えていきたいというふうにしているところでございます。 以上でございます。
○村山(富)委員 考え方として、例えば今までは単に子供の教室があったり保健室があったり、それから体育施設があったりなんかするだけですね。しかし、これだけ地域的にコミュニケーションが必要な状況とか、あるいは土地が高くてなかなか入手できないとか、いろいろな社会的条件の変化に応じてもっと地域のニーズにこたえていく、こういう意味でいろいろな多目的に使えるような施設をつくっていくということは、先ほど長尾局長からもいい御答弁がありましたけれども、私は必要じゃないかと思うのです。だから、学校もむしろ生きた福祉教育をするというような意味では、活用の仕方によっては大いにプラスになるのではないか、大事ではないかと思うのですけれども、そういう考え方について文部省は一体どういうふうに思っておるのか、そこらをちょっと聞いておきたいと思うのです。
○勝山説明員 学校施設につきましては、さまざまな立地の中で建物が存在しているわけでございます。東京都のような土地の確保が非常に難しいというところの土地、あるいはその中で児童生徒等が減少するといったような形態の中でいきますと、いわゆる学校そのものにつきましては本来地域の活動の中心的存在であろうというふうに理解しているところであります。そういった中で徐々に生徒児童等の減少に伴いまして、それが本来の目的の教育ということと地域活動への貢献という立場からいきまして、必ずしもその目的が果たされないといっだような状況になるとしますと、これはやはり何らかの形で地域に貢献するような形態を今後とも考えていくべきであろうというふうに考えているわけでございます。したがいまして、そういった立地上の諸条件においては複合化も当然積極的に取り組むケースもあり得るというふうに御理解いただきたいと思うわけであります。
○村山(富)委員 私は、これから新規につくる場合も、あるいは今ある空き教室などの活用についてちょっと工夫をすれば、もっと地域のニーズにこたえ得る、しかもそれは子供の教育にもマイナスにならないということもあり得ると思いますから、むしろこういった面は我々はもっと積極的に推進をしていくという考え方でもって臨んでいただきたいというふうに思うのです。 それに関連して、例えば福祉の実践的な教育をするという意味では、普通の小中学校の普通学級に障害児なども一緒に混在させて教育することがいいのではないかというようなことも意見になっていますし、むしろ障害児の方の父兄もそういう点を望んでいるという声もたくさん聞くわけですが、現状はこういう考え方で進められておるのか、あるいは停滞しておるのか、あるいはむしろ現状としては後退しておるのか、そういうところについては今どういうふうになっていますか。
○鈴木説明員 お答えします。 心身に障害のある児童生徒につきましては、その心身の障害の状態に応じて盲聾養護学校等の特殊教育諸学校あるいは小中学校の特殊学級等においてそれぞれ適切な指導を行うということで、必要な条件整備等を行ってきているところでございまして、特殊教育諸学校並びに特殊学級の整備に力を注いでいるというふうなところでございます。
○村山(富)委員 特殊学級や特殊教室をつくるのじゃなくて、私は、程度によるけれども、むしろ障害児も普通学級に含めて、そしてお互いに理解し合い、かばい合い、助け合ってやるような実践的教育の場があっていいのじゃないか。むしろそれは今後十分考えていくべきことではないか。おまえは体が悪いから特殊学級に入れていく、特殊学校の方に入らせるというのではなくて、普通学校の普通学級に健全な子供と一緒にそういう児童も入って教育が受けられる、あるいは一緒に遊べる、こういうことにする方がむしろ福祉等に対する実践的な教育になってプラスの面が多いのではないかというふうに思うのですけれども、そこらの現状はどうなっていますかと聞いているわけです。
○鈴木説明員 心身障害児の教育につきましては、先ほどのような考え方で進めておりますけれども、そういった心身障害児につきまして社会性を養うとかあるいは好ましい人間関係を育てるといった目的、あるいは一般の子供たちに対して心身障害児に対する理解、認識を深める、そういったことにつきましては大変重要な課題であるというふうに考えておりまして、特殊教育の諸学校あるいは特殊学級の児童生徒と通常の学級の児童生徒との交流の機会を積極的に設けたいというふうに考えておりまして、これまでにも小中学校を対象にいたしまして心身障害児の理解推進校を指定をして交流の機会を設けたり、あるいは各小中学校におきまして教員が一般の児童生徒を指導するために必要な指導資料の作成、配付、そういったものに力を注ぎまして、交流教育の充実に努めて いるところでございます。
○村山(富)委員 もう時間がないからこれでやめますけれども、そこらの点は施設の面から、それからこれから教育を考える場合の内容の面から十分検討に値する問題ではないかというふうに私は思いますから、そういう意味で御検討いただきたいと思うのです。 最後に、まとめとしてお尋ねしたいと思うのですけれども、なかなか私、頭の中でも割り切れない面がたくさんあるわけだけれども、公的な受け持つ役割と民間企業に受け持ってもらう役割となかなか截然としない部分があるわけですね。問題は、この種の消費者というのはやはり社会的に非常に弱い立場にあるというふうに思われるわけですよ。ですから弱い立場にある消費者のサイドに立って、そのニーズにどうこたえていくかということについては、民間企業については社会的責任を自覚してもらうとか、これは単なる収益事業とは違うんだというような部面を十分踏まえてもらうとかということが大事であると思うのだけれども、そういうことについてのこれからの方策は一体どうするつもりなのか。 それからもう一つは、消費者の立場を保護する、守っていくということからすれば、正確な情報を提供するとか、あるいはチェック機能を十分果たして監視ができるというような組織というものもこれから考えていく必要があるのではないか。そうでなければ、野放しにやられたらこれは逆にお年寄りが食い物にされる、こんなことだって起こり得るのではないか、こういう気がしますけれども、そういう消費者を保護する立場に立ったこれからの方策というのは何か考えていますか。
○多田政府委員 私どもも、質の確保、良質なものが豊富に供給されるようにするということが大変大事なことだというふうに考えておりまして、民間団体といたしましてシルバーサービス振興会というのにシルバーサービスに携わる業界の方々が結集していただきまして、そこで自主規制路線というものをしっかり打っていただく。また役所の方は、その団体を通じての指導という面でガイドラインというものを示す。それを受けてその業界では、シルバーマークと称しておりますけれども、ある程度質の確保されたものに団体としての認知を与えたような形でそのマークを制定するというようなことで、消費者が安心して利用できる商品を容易に選択できるようなそういう方向に今全体進めつつあるところでございまして、今後とも指導及び自主規制という路線で、情報提供にも十分留意しながら対策を推進してまいりたいというふうに考えております。
○村山(富)委員 最後に、ひとつ厚生大臣の決意を聞いておきたいと思うのですが、さっきからずっと議論しておりますように、介護を必要とするお年寄りがふえていく、こういう高齢化社会に対応して、そうした社会的ニーズにどうこたえていくか。しかも、そのこたえていくものはできるだけ質のよいサービス、もちろんこれは量も拡大されていくわけですから、質的、量的に十分ニーズに対応できるような行政の取り組みというものが必要であるというふうに思うのですけれども、そういうことに対する厚生大臣のこれからの任務というものは大変大きいと思うのです。それに取り組む決意を最後にお聞きして、終わりたいと思います。
○小泉国務大臣 今いろいろな御意見を聞かしていただきまして感ずることは、やはり民間の福祉施設なり福祉サービスに対する関心の高さというのは、日本国民全体のこれからの高齢社会に備えて国民の関心もそこに集まっているというところから来ている面が多いと思います。これがひいては量のみならず質をどうやって高めていくか。この質の向上のために、公的な部門とあるいは民間の入る余地、役割というものをうまくかみ合わせていく必要がある。ですから、民間のいろいろな知恵なり工夫なり新しい試みなりというものを正しい、あるべき方向に指導していくのはもちろんでございますが、そういうものに刺激されながら公的な部門の基礎的な事業の充実に政府としては懸命の努力を続けていくべきだ、そういうふうに考えております。
○村山(富)委員 終わります。
○丹羽委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 ————◇————— 午後一時四十六分開議
○丹羽委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。伏屋修治君。
○伏屋委員 最初に、厚生大臣にお尋ねをしたいと思いますが、天命を知る五十歳に達した厚生省が、民の生活の質を厚くすることを意味する厚生という言葉の原点に立ち返って、新たな一歩を踏み出すときが来ていると思うわけでございますけれども、大臣の決意を伺いたいと思います。
○小泉国務大臣 五十周年を迎え、今や人生五十年時代から八十年時代を迎えて、いよいよこれから長寿社会にどのように対応していくかという大変大事な時代に来ていると思いますが、これからはただ長生きすればいいということじゃなくて、長生きをどうやってお互い喜べるような社会にするか、こういう面につきまして年金とか医療とか福祉面、さらに一層の充実を図るべく今後とも真剣に取り組んでいきたいと思います。
○伏屋委員 今までは福祉というと、何かお年寄りや身障者などに限られた、こういうイメージが強かったわけでございますけれども、私たちの身の回りに関して医療とか年金、介護など、どれをとっても例外ではないわけで、今や福祉というものは重要な社会的な制度になり、日本は福祉新時代を迎えた、本格的な在宅ケアを必要とする社会となった、こういうふうに考えるわけでございます。今後高齢化社会に向けての課題というものは非常に山積していると思いますけれども、今大臣の決意の中にもございましたけれども、今後に予想される重要な問題、そういうものをもう一度決意とともに御所見を伺いたい。
○小泉国務大臣 いろいろやるべきことはたくさんあると思いますが、当面最も重要と思われるものにつきましては、まず年金、これはやはり将来揺るぎない安定した制度を構築していかなければならない。また職を離れた後、一定の所得が保障される所得保障という重要性を考えてみましても、大変重要であり、なおかつ国民が大きな関心を持っているところだと思います。そういうことから、ことしは年金につきましては改正法案を今提出しておりますが、年金の受給者が将来今から三倍にふえる。しかも、お年寄りがふえるのみならず、年金を受ける期間も長生きの時代でありますから長くなる。同時に、その年金を支えていただく若い世代の人口構造を見ますとほぼ横ばいという観点を考えまして、この年金制度というものを揺るぎない安定したものにしていくためには、時間をかけて、十分な準備期間をもって、現在の六十歳支給を六十五歳で支給するように、二十二年かけて改革をしていこうという案を提出しているところであります。 また、さらに医療の面におきましても、これからは単に長生きすればいいということじゃない、長生きを喜べるようなそういう健康面からも配慮していかなければならない。医療供給体制とか、そして病気になった場合の医療を受けられる医療保険制度の改革等、これも来年度に向けまして重要な課題が待ち構えている。 さらに、お年寄りがふえるということによってますます在宅のサービス、また寝たきり老人に対します施設のサービス、これも拡充していかなければならない。各般の施策があると思いますが、当面としては年金、医療、さらに在宅福祉サービス面におきまして格段の充実を図っていかなければならないと考えております。
○伏屋委員 今までの福祉政策というものは、どちらかといいますと事後策が多かったという嫌いがあるわけでございます。軽費老人ホームあるいは特養ホームにいたしましても、その必要に迫られてそういう対応をとってきた、こういう感が免れないわけでございますが、まあこれからの時代ということはこういうような後追いではなくて、やはり厚生行政としても先取りをしていかなければならないのではないか。そういうことから本法案を見るときには、そういう先取り的な要素が非常に強い、そういう面では評価できると私は思うわけでございますけれども、こういう先取り行政ということに対しての大臣のお考えをお聞きした いと思います。
○小泉国務大臣 先ほど午前中の議論の中にもありましたように、これからの福祉水準を向上させるということに対しては、単に厚生省、政府のみならず民間企業も非常に大きな関心を持っていると思います。そういう面から今回、現在御審議をいただいている法案等、公的サービスとそして民間の私的サービス、これをいかにうまく組み合わせ、かみ合わせてより水準の向上を目指していくかということで、いろいろな民間の新しい試みなり、あるいは工夫なりを参考にしていかなければならない。同時に、やるべき基本的な基礎的な需要に対しては、公的な面からいろいろな施策の充実も図っていかなければなりませんが、要は人間として、また高齢者も元気でいてもらうという、先取りといいますか、若いうちから長寿を喜べるというためにはまず健康でいてもらわなければ困るということで、私も就任以来、医療サービスあるいは薬のいろいろな安全性とか新薬の開発等重要でございますが、それ以上にもっと重要なのは、国民の一人一人が健康に関心を持っていただきまして、いわば若いうちから、また高齢になっても元気でいてもらうために、適切な食生活とそして適度の運動、十分な休養というこの健康三原則というものに十分な関心を払ってもらう。みずからの健康はみずからの手で守るんだというような気持ちを持って、その上に医療なりのサービスも受けられるような制度に持っていくということによって健康への一層の増進が期待されるのではないかと思いまして、私自身も健康の基本である、昔から医食同源と言いますが、食生活の重要さというものをできるだけ国民の皆様方に関心を持ってもらうような啓蒙活動についても今腐心をしているところであります。 特に私自身、就任以来いろいろな施設を視察させていただいておりますが、非常に注意といいますか、これは大変だなあと思った施設の一つに、人工透析患者の医療施設を視察したときに、もう四十代、五十代、かなりの年配の方が人工透析治療を受けているのかなと思ったら、驚くなかれ十代、二十代の方も随分やっておられる。聞いたところによりますと、あの人工透析を一度受けますと、腎臓移植手術を受けない限りは一生外せない。一日四、五時間その治療にかかる。一週間三回受ける。これが死ぬまで続くわけですね。しかもこの治療が、最近医療費が安くなったといいましても、一回の治療費が三万円以上かかる。月、大体四、五十万かかるのですね。年間五百万くらい。これが今現在七万人から八万人いて、時代の趨勢でしょうか、毎年七千人から八千人確実にふえていく。しかも若い十代、二十代の人が、一度やってしまったらもう死ぬまで外せない。こういう状況を見ますと、食生活の重要性——最近はだんだん若い人の成人病がふえてきた、糖尿病からこういう方になるのも随分ふえてきたということを見ますと、本当に食生活に気をつけていただければこういう病気にかからないで済んだのになあというところからも、私は食生活がいかに重要かということを再認識いたしまして、健康を守るために国民がより食生活に関心を持っていただくような方法をさらに厚生省としても活発に展開していかなければならないのではないかと思っております。
○伏屋委員 今、健康三原則等々、大臣の御所見を伺ったわけでございますが、後追い厚生行政でなくて先取り厚生行政という形で具体的に今の健康三原則を具体化してもらいたい、そういうことをお尋ねしたわけでございますが、今後積極的にそういうような健康保持、また健康の増進等々につきましても具体的な政策を厚生省が明らかにしていくべきだ、これが先取り行政ではないか、こういうふうに思うわけでございますので、一層の御努力をお願いしたいと思います。 現内閣は前内閣から非常に大きな政策を継承したわけでございます。ふるさと創生というような大きな政策を継承したわけでございますけれども、このふるさと創生、厚生行政として具体的にどのようにこれを考えて、これから厚生行政を進めていこうとお考えなのか、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○小泉国務大臣 ちょっと答弁する前に、何か先ほど私、週五十万と言ったのは月五十万の間違いでありましたので、訂正をさせていただきます。 今、ふるさと創生に関連する御質問でございますが、やはり地域の実情を一番よく把握しているのは地方自治体だと思います。ですから、厚生省の基本的な事業計画、これを自治体もよく検討していただき、なおかつ自治体がつくるそういう計画等につきましても、厚生省とよく連絡をとっていく。より地域の実情を把握している地方自治体の自主性を尊重しつつ、なおかつ全体として総合的な施策あるいは各省庁との連携、これをどうやって調整していくかということが、今後のふるさと創生につきましても大変大事な要素ではないか。ともかく国と地方公共団体、これの連絡を緊密にして、総合的なそういう健康・長寿のまちづくりというものがふるさと創生全般的なものの一助になればなあというふうに考えております。
○伏屋委員 既に地方自治体におきましては、岩手県の沢内村あるいは長野県あるいは淡路島の五色町等々におきまして、いわゆる医療情報システムとか健康カードとか、そういうようなことを具体的に自主的に行っておるわけでございます。やはり何か地方自治体が先行しておるという感が免れないわけでございますが、そういういわゆる厚生部門に入るような施策というものを、厚生省がふるさと創生というものをもっともっと積極的に推進しようというお考えがあるならば、地方自治体任せではなくて、厚生行政として大きく努力をしていただきたい、このことを御要望申し上げておきたいと思います。 次に、本法案についてお尋ねをいたします。 どういうような基本的な考え方をお持ちになりましてこの法案というものを策定されたのか、基本的なお考えをお尋ねしたいと思います。
○多田政府委員 この法案の基本的な考え方でございますが、本格的な高齢化社会に向けまして、生涯を通じて生きがいを持ち、健康で安らかな生活を営むことのできる地域社会を形成するためには、健康づくりや生きがいを高めることができる機能や適切な医療、介護が受けられる機能を、地域の中に公民あわせて総合的に整備することが必要だという認識に立ちまして、公的施策の一層の推進とあわせて、これとの連携のもとで行われる民間事業者による健康や福祉の機能の総合的な整備を、金融、税制上の面から優遇措置を講じていくということによって促進したいという考え方でございます。
○伏屋委員 基本的な考え方は、まだもう少し詳しくお聞きしたがったわけですけれども、三世代交流とかいろいろな面をお考えになられて、この法案を策定されたのではないか。今までは、どちらかといいますと、こういうようなコミュニティーというものがなかったわけでございます。部分的には、点的にはありましたけれども、面的な面では非常に欠如しておった。今後、この法案によって面的な整備をしていきたい、こういうようなお考えであろうかと私は思うわけでございますが、それに関連しまして、東京を中心にした都心部におきまして、土地の急騰、こういうものを考えたときに、この都心部における民間事業者がこれは対処できるのかどうなのか、この辺は非常に疑問に思うわけでございますが、どうお考えでしょう。
○多田政府委員 土地の確保ということが、大変重要な課題だろうと思います。地価の高騰しております都心部においては、土地を新たに購入して、土地代も含めて採算を成り立たせるというようなことについては、現実問題として難しい面もあろうかと存じております。そういう場合に、遊休地の活用等の工夫や、利用できる土地が狭い場合には合築というような方法を講ずるとか、いろいろと工夫をいたしまして、ぜひとも大都市、都心部の方にもこういうものが推進できるように指導してまいりたいというふうに考えております。 また、この法律の施行に当たっては、建設省初め関係省庁とも十分連携をとって、そういう促進の方向を考えていきたいというふうに考えております。
○伏屋委員 本法案の目指すところのものを実現するために、一番のネックになるのはやはり土地の確保じゃないか、都心部あるいは大都会周辺であれば。そういう面からしましても、今お答えがありましたように建設省とか、横の連携はとる必要があると思いますけれども、都心部におきましては、これから就学適齢の人がだんだん少なくなってくる。こういうことになってまいりますと、学校があいてくる。もう既に東京の都心部におきましては、学校の過疎化というものが始まっておるわけでございまして、そういう面から考えますと、今後そういう都心部における、いわゆる学校の施設を利用する。中学校でいうならば大体六千坪ぐらいの敷地がありますし、高等学校でいうならば一万坪ぐらいの敷地があるわけでございまして、そういうものを活用して、そういうところに面的なこういうコミュニティーというものを考えていくべきではないだろうか。そうなれば一番問題になるのは、やはり文部省、教育委員会との横の連携、そしてまた大都市ですと、面的な広さというものを求めることが不可能であるとするならば、やはり高層化というものも考えなければならない。高層化ということになりますと、いわゆる建築物の容積率の緩和、これは建設省に関係してくると思いますし、また大企業がかなりの施設を持っておるわけでございます。そういう大企業の施設をうまく利用して、こういうような安心して生きがいを持って暮らせるコミュニティーというものを考えるべきではないか。だから、そういう横の連携をどのようにこれから積極的に推進していくか、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。
○多田政府委員 今先生お挙げになられましたような例を見ても、確かに各関係省庁十分連携した上で進めなければなかなか進まない部分が多々あると思っております。私どもとしても推進方について、実はこの法案を策定する段階でも、いろいろな面で関係省庁と連携できるところを協議対象として、基本方針の協議という協議先に関係省庁というのを加えておりまして、そういうことでお互いに力を合わせてやっていこうというような話し合いもしておるところでございますので、今後ともその方向で努力をしてまいりたいと思っております。
○伏屋委員 これは今後の高齢化社会に対応するところの安心と生きがいのまちづくりということですから、関係省庁よりも一歩ぬきんでて、厚生省がそのイニシアチブをとりながら、世論を喚起しながら、横の関係省庁が理解を示す、そういうような方向をとらないと、従来の日本の縦割り行政からいいますと、その都度その都度の問題点解決というものは非常に難しい面があるのではないか。だから、そういう面からは厚生省がイニシアチブをとって、このコミュニティー実現のために大いに頑張っていただきたい、このことをお願いしておきたいと思います。 次の問題ですが、ハードの面ではなくてソフト面から考えますと、そのコミュニティーを受ける人間集団である以上は、やはりそこに構成する一人一人の人間性、なかんずくリーダーになるような人の人間性が問われるのではないか。そういうリーダーのあり方、あるいはリーダーをどう養成するか。今までのいわゆるカルチャーセンター等々の内容を見てみましても、肩書きがあり識見のある人がリーダーになっても、その人の人間性が非常に難しい人、いつもぶつぶつ文句を言っておるような人のときには、そのカルチャーセンターの講座というものは閉じざるを得ないという実情があるようでございます。それに反しまして、非常に愉快な方で多くの人を引きつけるような方がリーダーになりますと、その講座は非常に人気がある。こういうようなことを考えますと、お年寄りの方々が人間対人間というもののきずなを深くして、感銘を深くする、感激する、生きがいということから考えますと、そういうようなコミュニティーというものを想定されておると思うわけです。そういうことから考えますと、やはりリーダーのあり方というものが非常に重要なかぎになってくるのではないか、このように考えますが、その辺のあり方と、それから養成等々、お考えがありましたら、お聞かせいただきたいと思います。
○多田政府委員 高齢者の方々の中には、これまで培ってきた豊かな経験、知識あるいは技能というようなことを生かして、みずからが指導者として活躍できるというような方々が多数存在している。そういう方々がこれから積極的に指導者として活躍していただくということが、社会の活力という側面からも非常に重要なことではないかというふうに考えております。ただ、その人間的魅力、資質というようなところにつきましては、容易に変わるとかというようなことはなかなか難しいかと存じますけれども、やはり人を指導したり教えたりというときに、それなりの一つのやり方といいますかそういうものがあって、それによればかなりの程度指導がうまくいくというような側面もございますので、やはり研修というようなことはかなり大事なことだというふうに思っております。 私ども、高齢者の生きがいと健康づくり推進事業というので、県段階でそういう研修事業をやり、また市町村においては、そういう高齢者の指導者たちを積極的に活用して、輪をつくっていくといったようなことを考えておりまして、こういうものを通じまして、おっしゃるような方向の政策の推進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○伏屋委員 クォリティー・オブ・ライフという新しい言葉があるわけでございます。ノーマライゼーション等々、厚生白書の中にも見られる言葉でございますけれども、質の高い人生というふうに解釈してよろしかろうと私は思うわけでございます。このことに関しましては、個人の問題ではないかと私は思うわけでございますけれども、やはり個々の方々がいかに質のよい人生を送るのか、こういうことがクォリティー・オブ・ライフだと私は思うのでございますが、そうなってきますと、個人の問題ではあるけれども、そういう方が自分の人生は価値があったぞ、こう振り返ることのできるようなコミュニティーをつくらなければいかぬ、環境をつくらなければいかぬというふうに考えるわけでございますが、そういうような環境整備計画、どういう具体的な計画等を持っておられるのか、お聞きしたいと思います。
○多田政府委員 高齢者が健康で生きがいを持って安心して生活できる地域社会というものをつくっていく、その一助として今回の法案を活用していくということでございますが、これにとどまらず、今年度二十カ所の予算計上をいたしまして、市町村あるいは都道府県がマスタープラン的なものを一つつくって、そこで高齢者が生き生きと生活できるようなまちづくりを構想していくというようなことを促進することも考えておりまして、今後さらにそういう方向を拡大して、全国でできるだけそういう地域がふえてくるように指導をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○伏屋委員 そういう面から考えまして、諸外国のお年寄りというものを念頭に置きながらのまちづくりというものの現況等々、わかれば例を挙げて一遍御説明をいただきたいと思います。
○多田政府委員 外国でもいろいろあろうかと思いますが、よく例に挙げられておりますもので私ども承知しておりますのは、アメリカにおいてはアリゾナ州のフェニックス市の郊外にサンシティーというのがございます。この町は民間企業によってレクリエーション施設等を核として住宅開発が行われたというような性格のものでございまして、全米各地から六万人を超える高齢者が集まって生活を送っているというふうに承知をいたしております。また、スウェーデンはよく例に挙げられますが、例えばストックホルム市の郊外のりディンゲという市にヒューグセトラ団地という団地がございます。ここは高齢者だけを集めるというやり方ではございませんで、多世代の方々が集まって生活を送っている。その中に高齢者のためのサービスハウスあるいは病院、カルチャーセンター、スポーツセンター、学校等が一体的に整備をされているというような形の整備が行われていると承知しております。
○伏屋委員 アメリカ、それからスウェーデンの例を挙げられまして、私もそれを内容的には読みましたけれども、どちらかというと問題点も中に包括されておると思うわけでございます。 アメリカの方のサンシティーということから考えますと、やはりそこはお年寄りばかりの町であるというようなこと、そこに問題点があるわけですね。今の法案は、どちらかというとそういう老人だけの町を想定しておらないわけです。また、スウェーデンの方は中産階級を対象ということで考えておられるようでございます。この促進法はどの対象を想定して考えておられるのか。今まで例を挙げられました中の問題点等々がありましたら、また御指摘されてほしいと思います。
○多田政府委員 今先生のお話にありましたように、サンシティーのように一定の年齢の方だけが集まってしまうというような町はやはり常態ではないであろうというふうに私どもも思っておりまして、多世代がやはり一緒に生活をする町、こちらの方を志向していくべきではないかというふうに考えております。したがって、この法案での促進の場合にも、基本的にはそういう構えで進めてまいりたいというふうに考えております。
○伏屋委員 今後この促進法が想定するまちづくりということになってまいりますと、やはり大都市と地方都市あるいは都市と農村という地方間の格差を考慮しながらまちづくりを考えなければならぬ。現在二十カ所のマスタープランというものを考えておられるようでございますけれども、こういうような地方間の格差というものを考慮しながら進めるとすると、基本的にどういうような面にお考えを持っておられるのか、お聞きしたいと思います。
○多田政府委員 モデル事業でございますが、各地域なるべくいろいろなパターンで、二十カ所の地域でそれを遂行していただきたいと思っております。今各県、市町村からヒアリングをやっておりまして、大体それも終わりましたけれども、都市部的なところもございますれば農村部的なところもございます。あるいはリゾート的な感じのものもございます。かなりばらつきのある、いろいろなパターンが出てきておりますので、私どももそれぞれをよく勉強させていただきながら、共同でいろいろな知恵を出していくという形で今進めておるところでございます。間もなくその地域の指定も具体的に詰めて決定していきたいと考えているところでございます。
○伏屋委員 これからまちづくりを考えるときに、やはりバラエティーに富んだものが必要だ、今御答弁あったとおりだと私も思います。先ほど大臣にお尋ねしましたふるさと創生という立場に立っても、そういうまちづくりというものは自主的なもの、自主性に富んだものでなければいかぬし、個性的な町でなければならないな、こういうことを思いますので、一層の御努力をお願いしたいと思いますが、現在厚生省で整備目標というものを持っておられたら、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○多田政府委員 全国的に見ての整備の数ということになりますと、この法律に基づく事業につきましては、地方公共団体とよく協議をしながら、民間事業者が主体となって計画をするという姿になっておりますので、国が目標値を定めて何カ所、どこでやるというようなことを示すのはちょっとなじまないかなと思っております。今二十カ所の方で自治体が主導権を持って計画しておりますものにつきましては、とりあえずまずモデル的なものとして二十カ所を選択して、そこの状況を見ながら、全国的にどういうふうに物を考えていくかということをまた考えてみたいと思っておるところでございます。
○伏屋委員 具体的にはお聞きいたしませんけれども、これから住宅そのものについても、いわゆる従来型ではなくて、やはり時代に即応した、高齢化社会に即応した柔軟な住宅対策というものを考えなければならぬと思いますが、厚生省では住宅に対してはどういうようなお考えを持っておられますか。
○多田政府委員 高齢化社会を迎えまして、同居率の低下などが進む可能性はあると思っておりますから、ひとり暮らし老人あるいは高齢者のみの世帯の数が増加してくるというようなことも念頭に置いて、高齢者のための住宅あるいは住まいの環境整備ということは重要な課題であると認識をいたしております。 それで、今住宅問題は基本的には建設省ということにはなるわけでございますけれども、建設省においては高齢者向けの公営住宅等の整備が行われているということで、厚生省といたしましても、この建設省の高齢者向け公営住宅というものに協力をいたしまして、福祉サービスと公営住宅とがうまく組み合わさったようなシルバーハウジング計画のモデル事業を今ともに推進をしているというような形でございます。 また、厚生省といたしましては、従来から軽費老人ホームというものを推進している、あるいは高齢者住宅整備資金貸付制度ということで市町村からの融資といったようなものも進めておるところでございます。また、平成元年度からは、緊急時の対応や食事、入浴機能に配慮しつつ、住まいとしての機能を重視した新たな型の軽費老人ホーム、ケアハウスと称しておりますけれども、これを整備することにいたしておるところでございます。
○伏屋委員 まだお尋ねしたい問題があるのですけれども、時間も迫ってまいりましたが、この促進法には介護福祉センターという在宅介護のサービスセンターがあるわけでございますが、これが公的でなく民間の事業として考えておられるようでございますが、果たしてそれがそのとおりに成り立つのかどうなのか、また、これを行政としてどのようにバックアップしていこうとお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○多田政府委員 介護センターについてでございますが、在宅介護サービスあるいは在宅入浴サービスにつきましては、現在民間事業として実際に少し動いているところがございます。これから有料老人ホーム等と一体的に整備されて、この法律による支援措置が講じられるというような策が講じられますと、民間事業としては十分成り立つものではないかというふうには思っております。 なお、この法律に基づく在宅介護センターについては、地域の実情に応じて、市町村による公的な在宅福祉サービスの委託先ということで、そこを通じて市町村の福祉サービスの一端を担っていくというようなケースも想定されまして、そういう意味では経営的には安定感のある運営も可能ではないかというふうに考えているところでございます。
○伏屋委員 在宅介護がこれから重視されればされるほどボランティア活動というものが積極的に推進されなければならないと考えるわけでございますが、そのための方策等々具体的にお考えでございますか。 それとあわせまして、厚生省と労働省の間で、そういうボランティアのいわゆるホームヘルパー、この方の身分についていろいろと意見の食い違いがあるように聞いておるわけですが、あわせてお答えいただきたいと思います。
○小林(功)政府委員 まず、前段のボランティアの振興について、私からお答え申し上げます。 よく言われることでございますが、活力ある福祉社会は、各種の公的施策にあわせまして、社会連帯の精神に基づく住民の福祉活動への自発的参加ということがあって初めて実現するものでございます。そういった意味から、ボランティア活動の育成振興には今までも大変努力をしてきたつもりでございます。厚生省といたしましても、こういった観点に立ちまして従来からボランティア活動が地域社会で永続的に、しかも自主的に展開できるように、その基盤となる人的、物的諸条件の整備を行ってきたところでございます。具体的に申し上げますと、昭和五十二年度から小、中、高校を対象にいたしまして、学童・生徒のボランティア活動普及事業というものを実施しております。また、昭和六十年度からはボランティアの育成、登録、あっせん、組織化等々を行う福祉ボランティアのまちづくり事業というものを実施してきたところでございます。平成元年度予算におきましても、予算の大幅な増額を図ったほか、新たに、例えばボランティアリーダーの養成研修、あるいは全国ボランティア大会の開催といった新しい事業も盛り込んでいるところでございます。 そういうことで、今後とも私どもとしては、国民の福祉活動への参加をさらに積極的なものにするために、ボランティアの自主性を損なわない範囲内でボランティア活動の条件整備という面に努力をしてまいりたい、このように考えております。
○多田政府委員 労働省の方で、労働者派遣法の適用対象業種としてホームヘルパーを考えるやの意向を聞いておりますけれども、ホームヘルパーの事業といいますのは、三十年代から既に市町村あるいは市町村社協その他で幅広く行われている事業でございまして、これが法的に禁止事業であるというようなお話は私どもとても了解できる話ではないということでございますし、また、この労働者派遣法の形態といいますのは、派遣先の事業所の指揮命令を受けてその仕事に従事するというような構成になっておりますが、要介護者のところにお邪魔をして、その要介護者の指揮命令を受けて仕事に従事するというような性格のものではなくて、ホームヘルパーというのはもっとその自立を促進するために派遣をしていく、そういうような性格のものでございますので、労働者派遣法というものの禁止業種である、そしてそれを例えば政令で解除していく性格のものであるというふうには全く理解をしていないわけでございます。
○伏屋委員 厚生省の方も、しっかり頑張ってください。いろいろとこれからもそういう意見の食い違いがあると思いますけれども、今後の高齢化社会を考えれば、やはり厚生省がイニシアチブをとっていかなければならぬ、こういうように思いますので、しっかり頑張ってもらいたいと思います。 次の問題でございますが、この促進法が成立しないと第三セクターのための地方公共団体の補正予算に間に合わない、こういう声もあるわけでございますが、現在どの程度今年度中に整備計画が提出されると見込んでおられるのか、お尋ねした いと思います。
○多田政府委員 関心を寄せていろいろお話が来ておりますのは相当数に上っておりますけれども、元年度において実際に認定申請が出てくるかなというのは、今のところ二、三カ所程度ではないかというふうに思っております。
○伏屋委員 今後PRの問題等々もあるだろうと思いますけれども、この特定民間施設についてどの程度民間企業を引きつけ得るかということにつきましては、まだ非常に疑問があるところでございます。そうなると、公的な施設といわゆる純粋に企業的な施設との中間の、どっちつかずのコミュニティーになっていくのではないかな、こういう心配を持つわけでございますが、そのあたりはどうお考えですか。
○多田政府委員 この事業につきましては、その性格上、大変大きな利益がここから生まれるというような性格ではないことは、おっしゃるとおりでございます。ただ、それでは採算がとれない、とても成り立たないような事業かと申しますと、この法律に基づく支援措置が行われて、公的な指導のもとで適切な運営が行われるというようなことであれば、十分に民間事業としても成り立つというふうに考えておりまして、現に民間企業の参入の希望といいますか、そういった意味での御相談といったようなものも今のところかなりの数に上って来ているような状況でございます。
○伏屋委員 この高齢者に配慮したまちづくりというのは、マスタープランに対する補助といわゆる健康整備の促進の事業というような二つの面での税制あるいは融資、こういうようなことでやっておるわけでございますが、マスタープランというのは大体地方公共団体が立てる、それに対して補助をつけるというようなことになってまいりますと、やはり民間業者というものが宙に浮いてしまうのではないか。そうなると、公的施設の適切な役割分担のもとでという形で民間企業の参加が積極的に進められないという懸念も持たれるわけでございますし、何か絵にかいたもちに終わってしまうのではないか、こういうように私は心配をするわけでございますが、そのあたりの御答弁をお願いしたいと思います。
○多田政府委員 本年度のマスタープランの補助に当たりましても、公的な施設だけの計画でなくて、民間の計画とうまく組み合わせた格好でこれからのあるべきまちづくりのモデルといったようなものをできるだけ構想してほしいということで指導しておりまして、そういうものの組み合わせがどういうふうにうまくいくかというのを、そのモデルなんかを通じまして十分我々も検証しながら進めてまいりたいというふうに考えております。
○伏屋委員 大臣にお尋ねしたいと思いますが、内閣の広報室の世論調査によっても、老人福祉サービス、いわゆるシルバーサービスというものについては、公的老人福祉サービスを中心に充実させるべきであるという世論が三七・八%あるわけでございます。そういうような状況から、我が国のこのような状況を踏まえて、老人福祉についてはもっと公的な施策の充実にウエートを置くべきであると私は思うわけでございますが、そのあたり、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 高齢社会になりまして、高齢者の福祉サービスに対する需要というものも大変多様化し、また高度化してくるのじゃないか。そういう面から公的な在宅サービスあるいは福祉サービスの充実はもちろんでございますが、民間企業も今後こういう福祉水準の向上に自分たちの役割はどういうものかということで大きな関心を寄せていると思います。また、個人のお年寄りにとりましても、普通の福祉サービスに飽き足らないという方も最近大分ふえてきた。そういうものに関して民間がいち早く目をつけて、よりきめ細かなサービスをどうやって提供できるかということをいろいろな企業が最近考え始めているのじゃないか。ですから、公的な、基礎的な福祉サービスについては、これから政府としてやるべきことはたくさんあると思いますが、同時に民間の知恵なり新しい発想というものが我々の考えの及ばないところに出てくるかもしれない。また、個人もそういう高度の福祉サービスというものをみずから買ってでも受けたいという人もいろいろ出てきているようであります。そういうことから、公的な面と民間の企業の役割がお互い刺激し合いながらうまくかみ合っていくことによって、日本全体の福祉水準の向上に役立てられればなというふうに考えております。 〔委員長退席、高橋一辰)委員長代理着席〕
○伏屋委員 促進法については以上で終わりたいと思いますが、まだ四分ばかり時間があるようでございますので、私どもの党が要求しまして実現をいたしておるところの、いわゆる福祉の三本柱であるホームヘルパーの増員、ショートステイ、それからデイサービス、これをそれぞれふやすということについて政府との間に合意ができておるわけでございますが、それの進行状況は一体どうなっておるのか、また三年後にそれが達成できるかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○多田政府委員 在宅福祉対策の三本柱ということで家庭奉仕員派遣事業、デイサービス事業及び在宅老人短期保護事業というものの緊急整備を図るということについては、我々も真剣に取り組んできておるところでございます。平成元年度の予算におきましては前年度の倍の予算を確保いたしまして、今その実施方を督促、促進を図っているところでございますが、地方公共団体の受け入れ能力その他問題は非常にたくさんございます。しかし、何とか家庭が利用しやすい条件整備もやり、自治体の方にも、補助率の引き上げもホームヘルパーについてやったりいろいろなことをやりまして、何とか目標のとおりに推進をできないかということで拍車をかけているところでございます。 今年度の実績ということでございますが、まだ実績はちょっと御報告できるような状況にございません。今、各県の要望を取りまとめている段階でございますが、当初の目標に向かって実現できるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○伏屋委員 私どももそのことで合意した関係もございますし、ぜひ三年後には実現をしていただきたい、このように強く要望いたしたいと思います。また、三年終わりましたその先のそういう介護の整備計画等々については、具体的にお持ちであればお聞かせいただきたいと思います。
○多田政府委員 私どもといたしましては、この前労働省と一緒に国会に提出させていただきましたいわゆる長期ビジョンの中で、二〇〇〇年時点での目標数値というのを明示させていただいておりまして、当面はこの緊急整備を終えて、引き続きその二〇〇〇年の目標に向かって整備を促進していくというふうに考えておるところでございます。
○伏屋委員 時間が来たようですので、以上で終わりたいと思います。
○高橋(辰)委員長代理 田中慶秋君。
○田中(慶)委員 まず冒頭に、この法案に対する基本的な考え方をお伺いしたいわけであります。 昭和六十一年十二月内閣広報室の調査で、高齢者を対象に行った世論調査によれば、「高齢期の生活で大切なことは」という問いに対して、八七%の人が「健康であること」、こんなふうに答えております。また、「高齢期の生活における不安」についての問いに対しては、「自分や配偶者が寝たきりなどになること」が一番不安である、こういうふうに挙げている人が六八%に上っているわけであります。さらに、病気になってから、あるいはまた身寄りがなくなってから、寝たきりになってから施策を施すというのではなく、老人が健康であることを保障していくことが一番大切であろう、それが政府のナショナルミニマムの基本でなければならない、こんなふうに思っておりますけれども、まずこの辺に対する考え方を大臣からお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 長寿社会を喜べるようなものにしていくためには、やはり基本は健康だと思います。今御指摘のとおりでありまして、健康にまさる財産なしと言われるように、健康というのはだれもが一番重視しているものだと思いますが、その健康をどうやって保持していくか、これにつきましても、厚生省としてはできるだけ国民に健康に対する自覚を持ってもらおうということで、いろいろな啓蒙活動を展開しているところでございます。 特に、最近は若い層に成人病がだんだん多くなってきた。子供であるのに成人病というのはおかしいのですけれども、これはやはり一時代前の栄養が足りないために病気になったということじゃなくて、最近は栄養をとり過ぎて病気になるというのが随分出てきたということから、食生活というのは非常に大事であるということで、適切な食生活というものに青年期、壮年期から十分関心を持ってもらう、あるいは子供に対して家庭の親御さんが関心を持ってもらう、この適切な食生活がまず基本である。そういうことから適度な運動と十分な休養、いわゆる健康三原則であります食生活、運動、休養、これについてしっかりと国民一人一人が若いうちから関心を持っていただく、これが一番大事なことではないか。また、だれでもできることである。お金のかからないことである。しかし、一番難しい。食生活という最も人間の根源的な欲望を抑えていく、適切な食生活を守っていくということでありますので、非常に難しい問題であると思いますが、一番大事であるこの健康三原則を守って、その上に適切な医療供給体制というものを整備していく必要がある。 ですから、幾ら重要さを指摘してもこの健康三原則について指摘し過ぎることはないというつもりで、機会あるごとに、この健康に対して国民一人一人の自覚を促すよう、さらに今後とも積極的な展開を図っていき、真に年寄りになっても、むしろ病気になってからじゃなくて、できるだけ病気にならないような注意をお互い心がけようという啓蒙活動を今後とも積極的に展開していきたいと思っております。
○田中(慶)委員 今大臣が述べられたことは大変易しいことでありますけれども、しかし実施がなかなか難しいということ、大臣みずからが述べられたとおりであります。すなわち、これからも機会あるごとにそれぞれ啓蒙をすることではないか、こんなふうに思います。 特に医療費を見ても、もう二十兆円時代がやってきているわけであります。その中で一番ウエートの多いのは老人医療であります。そういうことを考えてみますと、私は厚生行政の一番の問題点は、例えば医療費を考えてみますと、医療費が二十兆円になるからというそのタイトルの後追い政策、こういうことが随所で聞かれるわけであります。私はかねてから、医療費の二十兆円を論議する前に、まず健康づくりをもっと提唱してほしい。例えば極端な例を申し上げると、ゲートボールに二千人なら二千人集まっているときは、そのときは病院に行かないんだ、それだけ医療費が安くなっている。極端なことを言えば、このことだと思うのです。そういう点で、健康であること、健康づくりというものに対する啓蒙あるいは施設づくりというものを含めて、徹底して呼びかけやいろいろなことをやっていただきたいと思います。 現実にそのような健康づくり、あるいは健康であることを願う、それは今大臣が言われた三要素だけのものではなくして、もっと今の社会における、スポーツを含めたりカルチャーを含めたり、いろいろなことがあるわけであります。しかし、それはすべてまたお金がかかることでありまして、そういうことが公的機関としてもっと広く普及されるようにやっていく必要があるだろう、私はこんなふうに思いますけれども、これは部長で結構ですから、答弁をいただきたいと思います。
○多田政府委員 確かに医療費のことばかりにどうもかまけて、もっとその事前の段階の健康あるいは生活の充実というところで本当に意味のある生活、そしてまた健康の確保ということを考えるべきだというのは、全くおっしゃるとおりでございます。老人保健事業の中でも、市町村に対しまして、市町村が積極的にそういう活動を展開しようとするような場合には、できるだけ応援をするという方向での対策もいろいろ講じておりまして、市町村によっては随分いろいろな試みを始めているところもございます。また、国保の世界でも随分そういうことをいろいろとやってきつつあります。今後ともおっしゃるような方向で積極的な支援策を講じてまいりたいと考えております。
○田中(慶)委員 特に今回の法案は、民間活力を活用して、高齢者の保健・福祉施設の整備をしていくというものであります。しかし、基本的なナショナルミニマムの確保は、政府自身が公的責任のもとに行っていくという姿勢を持ち続ける必要があるであろう、こんなふうに思いますけれども、この辺はどのようにお考えになっておりますか。
○多田政府委員 私ども、高齢者の切実な需要に対応して、真に必要なサービス、いわば基礎的なサービスというものは、公的部門があくまでもその責任で確保、提供すべきものだと考えております。 この法案は、こういうような公的な施策の一層の推進を前提としながら、これとの連携のもとで民間事業を推進していくことによって、健康で生きがいを持ち、安心の得られる地域社会を公民一体で推進しようという考え方に立つものでございます。
○田中(慶)委員 高齢者対策は、公的分野あるいはまた市場に任せる分野、家庭、地域社会、ボランティアなどの協力にゆだねる分野など、総合的に進めていく必要がある。これはそれぞれ今までの論議でも明らかになっておりますが、また国の施策も、医療も福祉も、年金などはもちろんでありますけれども、住宅、雇用などの総合的な対策を含めた施策が必要であろうと思います。 政府は昭和六十年七月に、関係行政機関相互の緊密な連絡を確保し、その総合的推進を図ることを目的とする長寿社会対策関係閣僚会議を設置されているわけであります。その活動の状況はその後どうなっているのか、御報告を願いたいと思います。
○浦田説明員 御指摘の長寿社会対策関係閣僚会議でございますが、これは昭和六十年七月に閣議決定により設けられたものでございます。その後、同年八月に第一回の閣僚会議を開催いたしまして、今後の長寿社会対策の基本的な方針について検討をいたしております。翌六十一年六月に、この方針に基づきまして第二回の閣僚会議を開催し、その審議を経て長寿社会対策大綱を閣議決定いたしております。以来、政府はその大綱の基本方針に沿いまして、関係省庁におきまして、雇用・所得保障、健康・福祉、学習・社会参加、住宅・生活環境等々広範な分野にわたりまして、諸施策を総合的に推進しているところでございます。 また、この閣僚会議におきましては、施策の総合性を確保するという観点から長寿社会対策の実施状況をフォローアップすることにしております。これに基づきまして、昭和六十二年十月に第一回のフォローアップを行い、続いて六十三年、昨年の十二月に閣僚会議を開催し、第二回のフォローアップを実施したところでございます。今後とも政府といたしましては、この閣僚会議におけるフォローアップ等を通じまして、長寿社会対策の総合的な推進に努力してまいりたいと考えております。
○田中(慶)委員 今後もぜひ、それぞれの省庁との連携を密にして、積極的に推進をしていただきたいということを要望しておきます。そこで、今回提出されております法案の六条では、計画の認定に当たっては、都道府県、市町村の意見を聞くことになっております。この規定を設けた意図はどこにあるのか、教えていただきたいと思います。
○多田政府委員 厚生大臣が計画を認定いたします際に、関係都道府県及び関係市町村の意見を聞くことにしている理由でございますが、特定民間施設は地域社会に極めて身近な施設である、そして当該地域における公的保健福祉施策との適切な役割分担や連携が当該地域を所管する地方公共団体によって関与されているというようなことも含めて必要であろうということでございますので、全く自治体と離れた格好で民間事業者が勝手なことをやるというような性格のものでないように、有機的な連携をとって進めてもらうことを条件にするという考え方でこういうことを条件づけたところでございます。
○田中(慶)委員 そこでお伺いしたいわけでありますけれども、ぜひこれからもそれぞれの地域に合った形がこういう施設には必要だろうと私どもは考えておりますから、その趣旨は大変大切なことであろうと思います。 そこで、高齢者対策は、地方自治体が主体となって、それぞれの地域の実情に応じてきめの細かい対応をしていくことが必要であろう、こういうことになっていくわけでありますが、国の支援、すなわち補助金、地方債あるいはまたそれぞれの融資制度など限りがあり、いろいろな地域のニーズに対応していくためには、地方の一般財源を強化していく必要があろうと思います。自治省は、高齢者対策費の費用を地方交付税の基準財政需要額にどれだけ見込んでいるのか、また今後どのような形で充実していくのか、お伺いしたいと思います。
○黒沢説明員 御説明いたします。 高齢者対策に係ります需要額につきましては、交付税の算定上いろいろな費目に分散されて算入されておりまして、どれを高齢者対策経費としてカウントするか、問題の点もございますけれども、平成元年度におきましては、交付税の費目でございます生活保護費で二千五百億、社会福祉費で一千五百億、衛生費で七千二百億、その他で百億、合わせまして約一兆一千三百億円の需要額を措置しておるところでございます。このうち大きなものは、何と申しましても国の予算にリンクしております老人保健費の七千二百億、それから老人保護費の二千百億でございまして、地方が自主的に行う単独の高齢者対策経費といたしましては、約九百十億円程度見込まれております。 私どもといたしましては、長寿社会におきまして地方の果たす役割の重要性にかんがみまして、今後とも国の予算の伸びあるいは地方財政計画の策定状況等踏まえながら、高齢者対策に係ります基準財政需要額の適切な算定に努めてまいりたい、かように考えております。
○田中(慶)委員 この長寿社会対策関係閣僚会議でもそれぞれの議論がされてきていると思いますし、また先ほどの答弁でも、地方自治体の役割というものが大変重要である、こういうことを認識しますと、その裏づけとなる財政というものが大変重要なことであるわけですから、ぜひ今後とも積極的にこの財政の問題について取り組んでいただきたい、こんなふうに思います。 特にどの部分をという形でなくして、恐らくこれからの会計試算あるいはまたそれぞれの会計諸表の関係で難しいのかもわかりませんけれども、少なくとも補助対象になるときの基準財政需要額の中のこの部分については高齢者対策とか、あるいはそういうことが明記できるようなことも検討されておく必要があるのではないか、こんなふうに思います。これは要望にとどめておきますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 そこで次に、ホームヘルパーについて先ほど来論議をされておりますが、厚生省としてどのような増員計画をされているのかという中で、まずホームヘルパーの長期的な問題を一つお伺いしたいと思います。 次に、ホームヘルパーの予算についても、人員増が計画どおり消化されてきているか、きていないという声を聞くわけでありますけれども、その実態はどうなっているのか。まず、この二つについてお伺いをしたいと思います。
○多田政府委員 ホームヘルパーの増員計画でございますが、昨年十月に国会に提出させていただきました「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え方と目標について」という文書で明らかにしておりますように、平成十二年度を目途に五万人程度を確保するということを目標に今進めているところでございます。できるだけ今後三年間、緊急整備ということで早目に整備を進めたいというふうに考えておりますが、このため、平成元年度の予算においては二万七千百五人から三万一千四百五人へと大幅な拡充を図ることにいたしたところでございます。 また、予算がついても実際にはなかなか消化できないのではないかというお話でございますが、そういう点も懸念されますので、今回の予算では、地方公共団体に対する補助率、国は三分の一でありましたのを二分の一に引き上げるというようなこと、それから介護を主体とする家庭奉仕員につきましては、その補助基準単価を引き上げるというような形にいたしまして、実際に需要が出やすく、また市町村がやりやすくというようなことをいろいろと工夫をしながら、ぜひ当初の規模を実現していくように考えていきたいというふうに考えているところでございます。
○田中(慶)委員 このホームヘルパーについて、実は六月十三日の新聞で御承知のように、「老夫婦病死 十日後発見」、こういう新聞が出ておりますね。東京の江戸川区南小岩六丁目の無職中川重雄さん、この老夫婦の方、すなわち御主人が心臓が悪い、奥さんが寝たきりであった、そして御主人が心臓発作で亡くなったであろう、その後に寝たきりの奥さんが、体が不自由ですから、そういう点を含めて、御主人が体の不自由な奥さんの面倒を見れなくなって亡くなったのではないか、こういう大変哀れな報道をされている。それも、その十日後に発見された。そして、その発見をしたのが民生委員の方だった。こういうことを報道されておりますけれども、これらについてどのような形で承知をされているのか。 すなわち、ホームヘルパーのあり方をもっと検討しなければいけないのではないか。都会におけるホームヘルパーのあり方、あるいは地方といいますか田舎におけるホームヘルパーのあり方、こういう問題を検討して、首都圏なり都市におけるホームヘルパーというもののより充実を図っていかなければ、高齢化社会が出てきて、このような問題がこれからももっと出てくるのではないか。もっと極端なことを言えば、早く発見をしていたならば、奥さんが亡くなられなくてもあるいは処置ができたのではないか、こんなことも想像できているわけであります。これらについてどのようにお考えになっておられますか。 〔高橋(辰)委員長代理退席、委員長着席〕
○多田政府委員 先般の江戸川区の件につきましては、民生委員が見つけられたというようなことになっておるようでございます。おっしゃるように、ひとり暮らしあるいは老夫婦の暮らしといいますと、突発事故が起きるようなときに非常に不安感が高いということがございますし、そういう点につきまして、一方では緊急通報装置的なものをぜひ積極的に整備をしたいということを考えて、これは補助対象をかなり広げて昨年あたりから整備を進めているところでございます。それと同時に、地域の民生委員さんあるいは地域の方々、そういう方々が異常があったときにすぐ発見ができるように、体制整備をしていただくように私どもも努力をしていきたいと思います。 ホームヘルパーをこの発見につなげていくということになりますと、ホームヘルパーの今の考え方とはちょっと別の側面もございますので、今後のホームヘルパーのあり方も含めてなお研究してみたいと思っておりますが、私どもとしましては、こういう異常の発見というためにホームヘルパーをというのはちょっとどうかなというふうに、今のところは考えておるところでございます。
○田中(慶)委員 時間の関係もありますけれども、極端なことを言えば、ホームヘルパーの制度や、あるいはまた充実を図っていれば、絶えず訪問されているわけですから、こういう問題についても発見も早くなるでしょうし、いろいろなことができたであろう、こういうことを言われているわけですから、制度上のあり方、余りそういうことばかりこだわっていたならば、組織にこだわって、事実何もできなくなってまいりますから、もっと柔軟な体制でやっていただきたい、こういうふうに思っております。 次に、在宅介護についてお伺いをしたいと思います。 我が国の場合、入所型の重度介護施設というのが高齢者の数の割合には少ない。この充実を図っていく必要がある。在宅ケアの普及に最も力を入れるべきだ。あるいはまた、在宅ケアの拠点となっているデイセンターの長期的な計画、あるいはまた極端なことを言えば、一つは中学校区にあるとか、そういうことについても検討していく必要があるであろう、こういうふうに思っておりますけれども、まず厚生省の見解をお伺いしたい。 二つ目には、御承知のように新しくそれぞれセンターとかいろいろなものがたくさん検討されたりできたりするわけでありますけれども、先ほども話が出ました公営住宅の一階とか、あるいはコミュニティーセンターの一部とか、老人保健施設やケアつき集合住宅など福祉関係の施設というのは、公的機関やあらゆるところに小規模なものを含めて増設する。だれでも身近なところ、こういう感覚が必要ではないか、こんなふうにも言われているわけでありまして、家族の機能を重視する日本の場合、入所施設というのは欧米ほどの改革ができないにしても、在宅ケアというのはこれからの先進国として誇れるような——日本の経済はこういう形で成長している、しかしこういう施設になってくると大変まだおくれているということが指摘されておりますから、そういう点を含めてお答えをいただきたいと思います。
○多田政府委員 デイサービスセンターというのは、地域のサービスセンターとしてこれから非常に重要な役割を担っていくのではないかというふうに考えておりまして、大分前から整備を進めておりますけれども、ようやくその重要性といいますか意味といいますか、そういったものがかなり認識をされ始めて、市町村の関心も非常に高まってきつつあるというふうに私どもも理解をしているところでございます。将来的には、とりあえず中学校区に一カ所と先生おっしゃったものに近いような一万カ所程度をまず目標に、積極的な整備を進めてまいりたい。そうする場合には、例えば特別養護老人ホームとか老人福祉センターに併設するだけでは、なかなかその需要にこたえられない。もっと多様な独立型のもの、あるいは他の施設に併設されているもの、いろいろな形態のものを地域の実情に応じて整備を進めて、全体としてコミュニティーには必ず一つずつその程度のものがあるというような姿にぜひ持っていきたいというふうに考えているところでございます。
○田中(慶)委員 最後になりますけれども、今日のこのような在宅の方のために家族の介護というものが大変重要な役割をしているわけでありまして、そのために家族の方が働きたくても働くことができない、そういう家族による介護というものがあるわけでありまして、そういう点での介護手当の支給をするような制度を創設をするべきではないか、こういうふうに考えられます。現在、在宅の寝たきり老人は約三十万人いらっしゃる。介護者に月五万円を支給しても、年間の費用はせいぜい一千八百億以下で済む。このような介護手当制度や、あるいはまた介護休暇制度とを組み合わせて、一定条件の中でこれからの福祉、全体的な制度のレベルアップ等々が必要ではないかな、私はこんなふうに考えますけれども、介護手当の支給方式を導入することを厚生大臣として検討していただけるかどうか、お伺いをしたい。
○多田政府委員 我が国におきましては、北欧なんかとかなり家族構造も違っておりまして、家族との同居率というのは非常に高い。今推計されている将来推計でも、二〇〇〇年近くになっても同居率はまだかなり高いのではないかという推計が出ているというような状況もございまして、あちらでは、もうほとんどが単身あるいは老夫婦だけの家族構造というような形になっておりますので、たまたまそこで家族が面倒を見た場合には、その家族の労働力は外部労働力と同じだという理解に立って賃金を払うという物の考え方で介護手当というのが出るというような姿になっているわけでございますので、ちょっと日本の今の状況にそれを当てはめていくというのはいかがかというふうに私ども考えているところでございます。また、現在の切実なニードと申しますのは、お金の問題というよりも精神的、肉体的な介護者の御労苦というところ、これをどういうふうに軽減できるだろうかというところにまず施策の優先順位を置くべきではなかろうかというふうに考えておりまして、そういう意味で在宅サービスの充実ということを積極的に進めてまいりたい。 なお、介護休暇の問題につきましては、労働省でもいろいろと御研究をいただいておるというふうに聞いておりますので、その推移を見守っていきたいというふうに考えております。
○田中(慶)委員 時間が参りましたから終わりますけれども、ただ、時代は非常に変わっているわけであります。はっきり申し上げて、高齢化社会がずんずん進んでいく、子供が少ない、本当に在宅介護ができるかどうかということは、私はこれからの世代は大変不安な状態になってくると思います。特に公平の原則からすれば、施設に入っている人たちあるいは在宅の人たち、その辺はやはり何らかの形で制度上確立していく必要があろうと思うのです。ですから私は、今後検討すべきではないかという提言を申し上げたわけで、この辺について厚生大臣からの見解をお伺いして、私の質問を終わります。
○小泉国務大臣 各般にわたって十分検討すべき課題だと思っております。
○田中(慶)委員 終わります。
○丹羽委員長 田中美智子君。
○田中(美)委員 今度の法案の疾病予防運動センター、高齢者総合福祉センター、在宅介護サービスセンター、有料老人ホーム、こういうものを民間でつくる場合に、地域の特養とか養護、軽費、中間施設とか、こういうものがあるところにつくるのですか、その点はっきりさせてください。
○多田政府委員 既にあるということを条件にはいたしませんけれども、既に整備されている場合のほかに、整備される計画が具体的にあるというようなことで有機的な連携が図れるなというものについて考えていきたいというふうに考えております。
○田中(美)委員 それは、今度の計画づくりに三百万の予算を出すということとは別に、これから今つくろうというときに、そこに行く何かができていますね、中間施設ですとかそういうものがある。これはそれだけとの連携ということでは、例えば特養が一つある、それだけで連携というのではちょっとおかしいので、養護老人ホームも軽費も中間施設も病院も、みんなあるのでなければだめということですか。それとも、そういうものが一つでもあればそこと連携をとって、そこへっくることができるということですか。
○多田政府委員 いろいろな施設が考えられますけれども、病気になったときに対応する病院、あるいは寝たきりのときに対応する特養、あるいは老人保健施設といったような高齢者の切実な需要にこたえるような施設が少なくとも当該地域に整備されているということを条件にして、整備計画を認定していきたいというふうに考えております。
○田中(美)委員 大体そういう必要なものがみんなあるところに連携をとりながらやるということがわかったわけですが、そうすると大都市でやりたいというような形で今手を挙げているところがありますか。計画でなくて、実際にもう実行したいというのがありますか。
○多田政府委員 大都市というのがどの辺までかということがございますけれども、例えば北九州市に隣接する中間市、そこあたりはかなり市街化されている中にこういうものを整備するという考え方でございますし、また、東京の周辺ということになりますれば、習志野市のあたりにも一つ具体的に動きそうなプロジェクトはございます。そのほかに、大阪周辺ということでは奈良県にまた一つございます。そういうことで、大都市の中心部というわけになかなかまいりませんけれども、それなりの場所に動き出そうとするプロジェクトがあるというふうに考えております。
○田中(美)委員 四月十一日に経済企画庁が発表しました地域高齢者福祉システム研究会の報告を見ますと、二十一世紀の老人問題は大都市で一層深刻化するということを言っているわけです。ですから、例えば東京だけが大都市ではありませんけれども、東京あたりではどうなるのだというふうに考えますと、東京にもいろいろありますけれども二十三区、それから北多摩の方にもいろいろな市がありますね。そういうところ庭はまだ土地も、そうないかもしれませんけれども、まず二十三区、特に墨田区などというのは特養が一つしかないのじゃないですか。それから、中央区などは何にもないですね。そうすると、永遠ということは言えないかもしれませんけれども、半永遠にできないのじゃないかというふうに思うのですね。それはどうでしょうか。
○多田政府委員 大都市の中心部というのは、どちらかというと公的な施策もまだ不十分なところが多いということは、全くおっしゃるとおりだと思います。私どもとしては、その促進方を今一生懸命働きかけておりまして、東京都の区部につきましては、ようやく各区が特別養護老人ホームを整備しようかという機運を高めてきつつありまして、徐々にできつつあるというふうに考えております。そういうことで、やはり基本的な公的施策を進めた上で、それと関連を持ちながらこういう民間のものもあわせ入っていくような、そういう整備の進め方になろうかと考えております。
○田中(美)委員 中央区は一つもない。台東区は特養だけ。文京区も特養だけ。墨田区も特養だけ。荒川区も特養だけ。江東区も特養だけ。全部ずっと言っていると、特養があるところと全くないところがある。そうしますと、これから促進してやっていくということは、今度の法案の言う民間のものというのは半永久的にできないのじゃないかというふうに感じられるのです。何でこんな法律をつくったのだろうというふうに思うと、中間市というのは私行ったことがないのでどんなふうになっているかわかりませんけれども、先ほどサンシティーの話とかスウェーデンの話が出ていましたけれども、サンシティーはフェニックスのところから入ったところで砂漠の中につくった老人の町ですから、あそこでは長期の介護を要するような病気になったら住めません。ですから、あそこはっかの間の天国といいますか、私は実際に行って見てきましたし、そこのお年寄りともお話をしてきました。スウェーデンとは全く違います。スウェーデンは何しろホームヘルパーが、厚生大臣御存じだと思いますけれども、日本のホームヘルパーと比べますと人口比で四十四倍ですから、それこそ在宅の老人に対するあれが徹底的に進んでいるところですね。これは私は昨年見てまいりました。サンシティーはもう七、八年前ですけれども、あそこは余りにもすばらしいけれども、本当に何か悲しくなってしまうというふうなところです。 大臣も一度見てこられたらいいと思うのですけれども、私はカラードを探し回りました。そして聞いて回ったのですけれども、黒人は一人もいないのですね。たった一人、日本人の女性がアメリカ人と結婚して、そして年寄りになって入っている。それでカラードがたった一人いたのですね。五万人でした。これは今はもっと六万人、七万人、十万人にするということを聞いていましたけれども、あれを見ましても、金のある、過去の白人の人種差別、これがそのままそこへ、過去ですから、これからは変わってくるかもわかりませんけれども、そういうものですね。 ですから、今度の計画がサンシティー並みのものになったのでは、結局金持ちしか使えないじゃないか。ろくに公的なものはない。先ほどお話がありましたように、どなたかが言っていらっしゃいましたけれども、内閣官房の世論調査では、国民の要求しているものというのは三七・八%が公的であってほしい、民間業者中心のは七・三%と言っているわけです。その公的なものがちっとも進まないのに、こういうまちづくりの計画だけを見ますと、企画としてはこういうものができたらいいと思います。町の真ん中にサンシティーのような、あそこはやはり暖かいということもあるわけですから一概に言えませんけれども、町の真ん中にこういうものがあるというのは私は非常に賛成できるのですが、実際には公的なものはほとんどなくて、これだけすごいのができる。そうすると、一体年金生活者が入れるのだろうか。結局、サンシティーみたいな金持ちのつかの間の天国ができるのではないか。今言われているシルバー産業、これは何兆円の産業だというので、さあ、これでもうけようというような業者が出ているということなどが週刊誌などに書かれているわけですが、それに政府が乗っかっていくのではないか、こういう心配をするわけです。 それで、一つお伺いしたいのですが、これは東京のど真ん中の渋谷区西原二丁目にあったイギリスの貿易会社、これの役員住宅の跡を渋谷区が三菱地所から買い取って特養ホームをつくるという話を聞きました。これは用地がどれだけの広さで、どれくらいの金額でこの用地を取得したのか、おわかりでしょうか。
○多田政府委員 渋谷区西原二丁目の渋谷区が購入した土地でございますが、約四千平米で、金額は百三十五億というふうに聞いております。この特養につきましては、現在今年度の国庫補助協議を受けておるという状況でございます。
○田中(美)委員 これと大体同じような土地を民間が取得して、そして有料の老人ホームをつくった場合には、入居費がどれくらいになるでしょうか。これは質もありますので推定でしかわかりませんけれども、大体どれくらいになるのでしょうか。
○多田政府委員 有料老人ホームの入居一時金の額といいますのは、土地の価格のほかに、居室の広さ、共用施設の内容等、先生今おっしゃったようにいろいろな要素で決まりますのでなかなか一概に申し上げられないのでございますが、既に東京都の特別区内にある有料老人ホームを例にとってみますと、入居一時金は、一人入居の場合一千万円台から三千万円程度、それから二人入居の場合には二千万円台から四千万円程度というようなものが見受けられる、という状況でございます。 今回のを仮に有料老人ホームにしたときにこれでいけるかどうかというのは何とも申し上げられないところでございますが、特別区内での例として、今申し上げました管理費、食費は一般に一人入居の場合には十万円強、二人入居の場合は二十万円強というのが大体有料老人ホームの一般的な姿でございまして、もしそういう想定でつくられたものについても、大体そんなようなものになるんではないかと考えております。
○田中(美)委員 それは大変甘いと私は思うのですね。今まで土地を持っていて、持っている土地の上に建てるということで土地代がほとんどかからないという民間があるだろうか。土地代というのを、たとえ自分が持っていたってやはり地代というものを加算していくと思うのですね。公的がやれば、土地を買っても、もちろん国有地があればそれはずっと安くいけると思います。しかし、六月十三日のTBSのテレビで「そこが知りたい あなたが、老人ホームに入る日」というのをやっていたのです。これを見まして想像以上なので私はびっくりしたのですけれども、このディレクターにもちょっと会ってきたのです。入居費が三億円なんですね。一体、だれが三億円払うのかわかりませんけれども。それから月々の食費とかお世話料とか、こういうものが三億円払った上に二人で二十万、三十万という費用を毎月払っていかなければならない。こういうものがつくられているのですね。こういうものも対象にして、地域との連携さえあれば政府は低利の融資をしたり、減免措置をするというようなことを考えていられるのですか。
○多田政府委員 私どもが今回の法案で応援をしようと考えておりますのは、ごく限られた一部の方々が利用できるようなそういうものを応援しようという考え方ではございませんで、多くの国民の方々が利用できるような性格のものに何とかしたいということでございまして、したがって、価格についても適正な価格ということを基本方針でうたいまして、それは妥当な価格であるかどうかという点も一応加味しながら事業認定を行っていきたいと考えているわけでございます。
○田中(美)委員 その適当の価格ということ、適当の値段ということが非常にあいまいで、今のように地価が高騰しているときに、高騰している中で上がっているのは適当な価格なんだと言えば、これは何だって適当になってしまうわけです。今できている民間の有料老人ホームはすべていけないとは思いません。いいものもたくさんあるし、ある程度高いのもこれはやむを得ないかな、この程度ならやむを得ないかなというものもたくさんあります。 しかし、こういう人たちから私に訴えがあるのは、例えば厚い看護が必要のような病気になったら出ていってもらうというものだとか、その企業が倒産してしまったらもう入居金も戻ってこないで無一物になってほうり出される、これは新聞種にもなったりしたのがあります。それから、やっと金をつくって三千万、五千万払って入っても、大体月々これぐらい出せばいいよというので、それは年金で払っていこうというように考えていたところが、食費や管理費が一方的にどんどん上がっていって払い切れなくなってしまう。それから、いろいろな規則がありまして、おやつを隣の人にやっちゃいかぬとか、外出の時間をどうだとか、食中毒を心配するのかわかりませんけれども、そういう収容所的な規則があるので困るとか、火災予防の設備は消防署の方でちゃんと家を建てるときにしていると思いますけれども、それを誘導するような人がいないというので非常に心配だとか、こういうふうなことが寄せられているわけですね。 今度厚生省が企画しました「健康長寿のまちづくり」でつくられる民間のこういうものについて、間違いなくこういうことは起きないという保証があるのでしょうか。法律を見た限りでは、私は、ある企画に沿っていれば値段も適当と言われると、一体こういうことは絶対起きないものなのか、そこまでの責任が持てるものなのかということをはっきりしたい。これは責任の問題ですので、大臣にお答え願いたいと思います。
○多田政府委員 この法律では、事業認定という制度を設けておりますので、その事業計画を認定いたします。その際に、いろいろな側面から適切な指導をいたしまして、関係地方公共団体の意見も踏まえて、運営の適正化に資するようなことについても相当程度指導ができるような体制になっておりますし、それからまた、その後それが非常に守られないというような状況になりますれば、認定の取り消しというような手も一応準備されておりますので、ほっておくよりもずっと信用度の高い運営が行われていくと考えております。
○田中(美)委員 ほっておくよりも多少高いというのでは、人生最後ですので、やり直しできないのですよね。若いんだったら一文なしになってもまた立ち上がっていけますよ。しかし、なけなしの金を出して、そして今までの家を売って入って、そこで死ぬまで面倒を見てもらえるというので行ったところが、倒産しちゃったとか、そこで住みづらいということができたときに、わがままでなくて基本的なことで住めないということができたときに、ほっておくより多少ましたというような回答というのは、ちょっと厚生省としてはお粗末で、やっぱりこれは大変お粗末なものなんだ。 考えようによりますと、非常に意地悪な言い方をしますと、シルバー産業の企業のために厚生省がいろいろ減免だとか低利の融資だとかというのをして、その後責任が持てない、そういうふうな請託——請託を受けたというのではないけれども、労働省だって文部省だうてそういうことが起きたでしょう、この間リクルートの問題で。ですから、厚生大臣がよほど気をつけてこういうものをやらないと、きちっと責任があるのかどうか、ほっておくよりましじゃないかというような形でやられますと、結局企業と厚生省がまたくっついてというふうな、そういう変な誤解を持たれてはならないので、やはり老人が安心して、これは「お年寄りの方にとって健康、「安心」と「生きがい」」こう書いてあるのですね。そうだったら、健康は病院や何かで診るわけですから、厚生省にいつまでも健康でと、こう言いません。しかし、安心と生きがい、こういうものがほっておくよりましたという言い方では、これは非常に無責任なやり方だと私は思います。それは私はいけないと思うのですよ。ですから、きちっとこういうことはできるのか、厚生大臣答えていただきたい。あなたが、ほっておくよりましだ、そんなことはないでしょう、そんな言葉遣いは。厚生大臣どうですか、きちっと指導をとるのかどうか。大臣、答えられないのですか。
○丹羽委員長 田中君に注意申し上げます。発言に注意してください。
○多田政府委員 ほっておくよりもずっと適切なという表現につきましては、非常に誤解を招く表現でございまして、申しわけございませんでした。取り消させていただきます。できるだけ適正な運営ができるようにきっちりと指導してまいりたいと考えております。
○田中(美)委員 それではここに入る、今私有料老人ホームのことを言ったわけですけれども、まだほかに在宅介護サービスの、寝ながらおふろに入る写真だとか、リハビリや予防運動のこういうものだとか、それから碁をやったり踊りをやったりする福祉センターのようなものができる、これは大変いいことです。こういうものができるということはいいことです。しかし、果たしてこういうおふろの値段がどうなのかということですよね。ふろに入るのに二百円や三百円で入れるのならまだしも、こういうのに四千円も五千円もかかったのでは、もう時間がありませんのであれですけれども、今公的年金をもらっているのは百万円とちょっとでしょう、平均が百三十五万か六万ぐらいでしょう。こういう人たちがこういうふうに入りたい、せめて一週間に一遍入りたい。一週間に一遍では幾ら何だって気の毒ですけれども、入りたいというのでも四千円も五千円もしたら入れないのですよ。それから、こういうリハビリのようなスポーツセンターみたいな、これも値段が高くては使えないのですよ、相手は年金生活者なんですから。 例えば、私は水泳をします。一回に千メートル泳ぐ。自慢しているのじゃないですけれども、どこかプールがないかというふうに思うわけですよね。私ももう老人になりましたので、健康のためにと思っています。しがし、すぐそばにホテルオークラがあります。中曽根さんが泳いでいらっしゃるところ。あれだって入会金三百万とか、それで使用料が年六十万とか、これはちょっと正確でないので少し値段が違うかもしれません。私が電話をかけて聞いたところではそう言うのでびっくりしまして、とてもホテルオークラのプールは使えないのですね。あれが悪いとは言いません。しかし、お年寄りのためのこういうものが、あんなものができたんじゃだめなんだ。本当に周りの住宅に住んでいる人たちが通ってきて、ここで泳いだりスポーツをやったり碁をやったり、そしてときどき、少なくとも一日おきぐらいにここへ来ておふろに入れる、こういうものになるのですか。厚生大臣、そういうふうになりますか。周りの人が使えるようになりますか。連携というのは、そういうことでしょう。
○小泉国務大臣 いろいろ特殊な事情を当てはめてもらっては困ると思うのですね。立場が違うとこうも発想が違うかなとびっくりして聞いていたのですが、我々としては、基本的なものを厚生大臣が策定する。一番わかっているのは地方自治団体なんです。地域の実情、これを一番よく知っているのは地元ですから、それが一般の市民がどのように利用していただけるか、その調整をとりながら、あるべき健康長寿のまちづくりを進めていくということですから、そういう特殊な一部のことを例に出されて、これをあたかも厚生省全体が推進しているというふうにとるのは曲解過ぎると思います。
○田中(美)委員 厚生大臣は大変お若くて、私よりもはるかに頭が柔軟だというふうに思いますが、今のお答えはちょっと……。ここまでおかしな発想をなさるものか。私は、ホテルオークラの問題を特殊な事情として言っているのではありません。ああいうふうなものになっては困る、あれに近づくようなものになっては困ると言っているので、特殊な事例を持ってきて——こういうものはまだできてないのですから、これからつくるわけでしょう。つくるのだから。ああいうふうなものは利用者があるのですから、そういうものがあるということは悪いとは言っていません。それは特殊な事例ではないのです。もう少し頭を柔軟に、人の言うことをきちっとお聞きになって、お答え願いたいと思います。心配をしているのです。一般の年金生活者が、多少小金をためているくらいの年金生活者が自由にこういうふうに入ったり、こういうものが使えるのか。地域の人たちと連携をとって、サンシティーのように砂漠の真ん中に老人の住宅をつくるのではなくて、町の真ん中にこういうものをつくるのだ、こう言うから、私はこの発想は大変いい、発想はいいけれども、実際には使えないものができたのではこれはとんでもないことになるじゃないかと言っているのです。ですから、もう少し頭を柔軟にして、私の言うことをきっちり聞いて、責任あるお答えを願いたいと思います。
○多田政府委員 ごく一部の国民しか使えないようなものを促進するという考えは、全くございません。適正な料金でみんなが利用できるような、そういう整備を進めてまいります。
○田中(美)委員 それは確約をしましたので、できた後でそうでなかったらこれは大変なことになりますよ。十分御注意をお願いしたいと思います。 では、質問を終わります。
○丹羽委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○丹羽委員長 日本共産党・革新共同から討論の申し出がありますが、理事会において協議の結果、御遠慮願うことといたしましたので、御了承願い、直ちに採決に入ります。 民間事業者による老後の保健及び福祉のための総合的施設の整備の促進に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○丹羽委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○丹羽委員長 この際、本案に対し、伊吹文明君外三名から、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合の四派共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。池端清一君。
○池端委員 私は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合を代表いたしまして、本動議について御説明申し上げます。 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。 民間事業者による老後の保健及び福祉のための総合的施設の整備の促進に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。 一 ホームヘルパー派遣事業をはじめとする在宅福祉サービスや特別養護老人ホーム等の高齢者に対する福祉施策については、公的責任のもとにその計画的整備を一層推進していくこと。 二 シルバーサービスについては、高齢者の福祉を第一義として、公私の役割分担を明確にしつつ公的施策との連携のもとに良質のサービスが提供され、営利主義が高齢者の福祉を阻害することのないよう民間事業者を適切に指導すること。 三 高齢者が安心して暮らせる住まいの対策については、ケアハウスの整備、公営住宅の活用等を積極的に推進し、有料老人ホームの利用が困難な者にも利用しやすい施策の充実に努めること。 四 有料老人ホームの入居一時金及び利用料が過大にならないよう指導するとともに、厚生年金の福祉施設として行う有料老人ホームその他の公的な有料老人ホームの拡充について検討すること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○丹羽委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 伊吹文明君外三名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○丹羽委員長 起立総員。よって、本動議のとおり本案に附帯決議を付することに決しました。この際、厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小泉厚生大臣。
○小泉国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重して、努力したいと思います。 —————————————
○丹羽委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○丹羽委員長 次に、請願の審査を行います。 本日公報に掲載いたしました請願日程九百六十三件を一括して議題といたします。 まず、審査の方法についてお諮りいたします。 各請願の趣旨につきましては、既に文書表等によって御承知のところでありますし、また、先刻の理事会において慎重に御協議いただきましたので、その結果に基づき、直ちに採否の決定に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 これより採決いたします。 本日の請願日程中 老人福祉対策の充実強化に関する請願 保育所制度の充実に関する請願十一件 骨髄バンクの早期実現に関する請願二十件 沖縄における厚生年金保険の格差是正に関する請願二件 沖縄県における厚生年金保険の格差是正に関する請願 社会福祉制度の拡充に関する請願四件 国立腎センター設立に関する請願十一件 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願百七十四件 難病患者などの医療と生活の保障に関する請願七十六件 中国帰国者に対する年金制度拡充措置に関する請願十二件 輸入食品の安全性確保対策の推進に関する請願十二件 国民健康保険制度の安定化促進に関する請願 寝たきり老人等の介護等に対する施策の充実に関する請願 亜急性硬化性全脳炎の患児と家族に対する医療及び福祉に関する請願 小規模障害者作業所の助成等に関する請願百五十一件 国立病院・療養所の看護婦宿舎改善に関する請願三件以上の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕
○丹羽委員長 この際、御報告いたします。 本日までに本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付いたしておりますとおり、老人福祉対策の充実強化に関する陳情書外三十五件であります。 ————◇—————
○丹羽委員長 次に、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。 第百七回国会、戸井田三郎君外二名提出、北海道旧土人保護法及び旭川市旧土人保護地処分法の一部を改正する法律案につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○丹羽委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 次に 第百八回国会、池端清一君外六名提出、雇用保険法の一部を改正する法律案 第百八回国会、永井孝信君外六名提出、短期労働者及び短時間労働者の保護に関する法律案 厚生関係の基本施策に関する件 労働関係の基本施策に関する件 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件並びに 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣委員の人選、期間、派遣地等その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 また、閉会中審査におきまして、参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十四分散会 ————◇—————