災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1989/05/25
会議録
○唐沢委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 平成元年度における災害対策の施策について国土庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。内海国土庁長官。
○内海国務大臣 災害対策に関する私の所信を申し上げます。 我が国は、その自然的条件から、地震、台風、豪雨、豪雪、火山噴火などによる災害を受けやすく、また、社会経済環境の変化に伴い災害の態様も複雑、多様化してきております。 このような災害から国土を保全し、国民の安全を守ることは、国政の基本であります。政府といたしましては、従来にも増して防災に関する科学技術研究の推進、災害予防の強化、国土保全の推進、迅速かつ適切な災害応急対策及び災害復旧の実施などに重点を置いて災害対策の推進に努めてまいる所存であります。 昨年は、五月には九州中部、七月には西日本、八月には北日本と、全国的に水害に見舞われますとともに、東北地方を中心とする冷害、桜島及び十勝岳の火山噴火などの災害が発生いたしました。 政府といたしましては、これらの災害に対処するため、政府調査団の派遣、関係省庁連絡会議の開催などを通じ、迅速かつ適切な災害応急対策等に努めてきたところでありますが、今後とも、これら災害に係る復旧事業等の促進を図ってまいります。 震災対策につきましては、発生が懸念されている東海地震に対処するため、大規模地震対策特別措置法の的確な運用に努めるとともに、引き続き、地震対策緊急整備事業の促進を図ってまいる所存であります。また、大都市震災対策につきましては、避難地、避難路の確保など都市の防災性の強化に努めることとし、特に、南関東地域等を対象とした広域的な震災応急対策の充実、直下型地震対策に関する調査の実施など総合的な震災対策をさらに充実強化していくことといたしております。さらに、これらの地震を想定した総合防災訓練の充実強化を図るとともに、立川広域防災基地及び地域の防災拠点となる防災基地の整備を促進することとしております。 次に、火山対策につきましては、全国の活動的な火山に係る防災体制の整備を促進するほか、特に桜島について降灰対策、土石流対策を、伊豆大島について避難施設の整備などを推進してまいるとともに、昨年十二月から活動を続けている十勝岳について引き続き警戒態勢をとりつつ、避難路の整備など万全の防災対策に努めてまいります。 近年多大の被害をもたらしている土砂災害につきましては、治山・砂防施設の整備、警戒避難体制の整備など総合的な対策を推進していくこととしております。 また、災害時における応急対策を迅速かつ円滑に実施するため、引き続き、防災無線網の整備など防災情報収集伝達システムの充実強化を図ってまいります。 さらに、防災情報ライブラリーの開発、防災マップの整備など、防災情報の有効活用を図るとともに、国民の防災意識の高揚と防災知識の普及になお一層の努力を傾けてまいる所存であります。 最後に、世界に目を転ずれば、昨年は、バングラデシュの洪水、中国雲南の地震、中米のハリケーン、ソ連アルメニアの地震など、各地で大規模な災害が発生いたしました。我が国といたしましては、国際緊急援助隊の派遣、援助物資の提供などを実施してきたところであります。今後さらに世界的な自然災害の軽減を目指して、国連決議に基づき一九九〇年から始まる国際防災の十年に対しまして我が国といたしましても積極的に取り組んでいくこととしております。 平成元年度においては、これらの災害対策の総合的な推進を図るため、科学技術の研究、災害予防、国土保全、災害復旧などに要する経費、総額二兆一千八億円余を予算計上いたしております。 以上、災害対策に関する所信を申し述べましたが、今後とも各省庁の緊密な連携のもとに防災対策に万全を期してまいる所存でありますので、よろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。 以上でございます。
○唐沢委員長 引き続き、平成元年度における防災関係予算の概要につきまして、政府から説明を聴取いたします。三木防災局長。
○三木政府委員 平成元年度における防災関係予算の概要につきまして、お手元にお配りいたした資料に基づきまして御説明を申し上げます。 この資料は、一ページ目に総括表、二ページ以降はその各論になっております。 一ページ目をお開きいただきたいと思います。 関係省庁から提出されました防災関係予算を国土庁においてまとめたものでございますが、下から二欄目の合計欄につきまして、それぞれの項目をごらんいただきますと、まず、科学技術の研究に関しましては三百二十五億八千三百万円で前年 度に比べ五・九%の増、災害予防に関しましては四千二百四十七億百万円で一・二%の減、また、国土保全といたしましては一兆三千九百七十二億六千二百万円で一・六%の増、次に、災害復旧でございますが、二千四百六十二億九千九百万円で〇・八%の減となっております。 これらを総計いたしますと、右端、下から二欄目でございますが、括孤書きのいわゆるNTT株活用資金Bタイプの無利子貸付金二千六百六十八億四千八百万円を含めまして二兆一千八億四千五百万円で、対前年比が〇・八%の増となっております。 次のページをお開きいただきたいと思います。 二ページ目は科学技術の研究でございます。関係省庁におきます各種の災害対策に関する科学技術研究費を計上いたしております。ここでは地震予知に関する経費も含まれており、コメ印がついておりますのが地震予知に関する経費でございます。 その主なものを申し上げますと、首都圏南部における地震活動に関する研究、あるいは関東・東海地域における地殻活動に関する研究、こういった科学技術庁の研究がございます。おめくりいただきまして三ページ目でございますが、コメ印がついておりますのが、文部省では国立大学における地震予知の基礎的研究、通商産業省の地質調査所で行っております地震発生の場とメカニズムに関する研究、海上保安庁の海底地形・地質構造の測量、さらに、おめくりいただきまして、気象庁におきましては直下型地震予知の実用化に関する総合的研究、建設省におきましては測地的方法による地殻変動調査等がございます。こういった地震予知関係の経費が一番下にまとめてございますが、これは後に御説明申し上げます気象庁の地震観測の施設の経費と合わせまして五十九億五千三百万円の予算が計上されております。 これらを含め、各種の災害対策に関する各関係省庁の研究費といたしまして合計三百二十五億八千三百万円が計上されております。 次に、五ページをお聞きいただきたいと存じますが、災害予防に関する経費でございます。 主なものを申し上げますと、科学技術庁における原子力に関する防災対策に必要な経費、次に、国土庁でございますが、災害対策を総合的に推進するための経費、中央防災無線網の整備に関する経費、大規模地震対策の執行あるいは南関東地域震災応急対策調査、それから豪雪地帯対策の推進経費、こういったものを計上いたしております。 また、文部省でございますが、公立学校建物の改築及び補強、これは東海地震の地震防災対策強化地域におきます公立学校の校舎の改築に関する経費でございます。 次に、六ページに参りまして、厚生省関係では社会福祉施設の施設整備等、これは老人福祉施設のスプリンクラーの設置に関する経費でございます。 農林水産省関係では、活動火山周辺地域の農林水産業防災施設の整備、応急復旧用材としての木材の備蓄に関する経費、それから広域防災基地の整備に関する経費を計上いたしております。 通商産業省関係では、高圧ガス、石炭鉱山あるいは原子力発電所等の各種保安に関する経費を計上いたしております。 七ページ目に参りまして、運輸省関係では、輸送関係諸施設の防災対策に係る経費を計上いたしております。 海上保安庁関係では、巡視船艇あるいはヘリコプターを含む航空機等の整備に関する費用を計上いたしております。 また、気象庁でございますが、気象観測施設の整備あるいは先ほど地震予知に関する経費ということで申し上げましたコメ印のついております地震観測施設の整備等に要する経費を計上いたしております。 八ページをお開きいただきまして、労働省におきましては、労働災害の防止に関する経費を計上いたしております。 建設省におきましては、各種の経費を計上いたしておりますが、主なものを申し上げますと、道路の防災対策にかかわる各種経費、都市の防災化の推進、雪崩対策等々の経費、それから避難路、避難地の整備に関する経費等を計上いたしておりまして、合計で二千九百九十四億円余となっております。 消防庁でございますが、主なものは、消防防災無線の整備、さらに、九ページに参りまして、大震火災対策施設の整備あるいは消防施設の整備等がございます。 これら災害予防に関する経費として、括弧書きのNTT・Bタイプの無利子貸付金三百十六億三千七百万円を含めまして、合計四千二百四十七億百万円を計上いたしております。 次に、十ページに参りまして、国土保全に関する経費でございます。 主なものを申しますと、農林水産省でございますが、治山事業、海岸保全事業、農地の防災事業等の国土保全事業に要する経費を計上いたしておりまして、二千九百二十三億円余となっております。 次に、建設省でございますが、河川事業、ダム事業、砂防事業、急傾斜地崩壊対策事業等の国土保全の経費を計上いたしておりまして、一兆六百二十二億円余となっております。 その他各省庁の経費を合わせまして、十一ページでございますが、国土保全として括弧書きのNTT・Bタイプの無利子貸付金二千三百五十二億円も含めまして、合計一兆三千九百七十二億六千二百万円の経費を計上しております。 次に、十二ページに参りまして、災害復旧等の経費でございます。 大蔵省のところで計上しておりますのは、地震再保険に関する経費でございます。 次に、文部省でございますが、国公立の学校施設の災害復旧に要する経費を計上しており、また、厚生省におきましては、災害救助費、災害弔慰金、災害援護資金等に関する経費を計上いたしております。 また、農林水産省においては、治山施設あるいは農地、農業用施設、林道の災害復旧事業等に要する経費、農林漁業関係の災害補償及び保険等に要する経費を計上いたしております。 さらに、運輸省におきましては港湾関係、建設省におきましては河川等の災害復旧事業に要する経費を計上いたしております。 これら災害復旧等につきましては、合計二千四百六十二億九千九百万円が計上されております。なお、括弧にございますように、自治省におきましては地方債計画に災害復旧事業債として百四十三億円を計上いたしております。 以上、平成元年度における防災関係予算の概要につきまして御説明をさせていただきました。
○唐沢委員長 以上で説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時二十五分散会