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114回国会衆議院1989/05/19

科学技術委員会 第3号

発言数
5
登壇者
3
会派数
1
開催日
1989/05/19

会議録

中川秀直自由民主党

○中川委員長 これより会議を開きます。  科学技術振興の基本施策に関する件について調査を進めます。  宮崎国務大臣から科学技術行政に関する所信を聴取いたします。宮崎国務大臣。

宮崎茂一自由民主党科学技術庁長官

○宮崎国務大臣 第百十四回国会に当たり、科学技術庁長官といたしまして、所信を申し述べさせていただきます。  科学技術の振興は、二十一世紀に向けて我が国及び世界が安定的な発展を遂げ、平和で豊かな社会を切り開いていくために必要不可欠な最重要課題の一つであり、このような観点から、科学技術政策大綱に沿って、積極的な施策展開を図ってまいる所存であります。  特に、今日、国際社会における我が国の地位が高まってきていることを踏まえ、平成元年度においては、科学技術分野において世界に貢献する日本の実現を目指すとともに、みずからも将来の発展に向けて科学技術の基盤を確立することを基本とする所存であります。  引き続き、平成元年度における科学技術庁の主要な施策につき申し上げます。  第一は、科学技術分野における国際貢献の推進であります。  国際社会における日本の果たすべき役割の増大にかんがみ、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムの推進を図るほか、国際研究交流を円滑に促進するための体制の整備等を図ります。  第二は、創造的・基礎的研究の充実強化であります。  次代の技術を培う研究環境の整備等を図りつつ創造的・基礎的研究を推進するとともに、その国際的展開を図ることにより、人類全体の進歩に積極的に寄与してまいります。  第三は、研究開発のための基盤の整備であります。  科学技術の急速な進展に対応し、大型放射光施設建設計画の推進、地域科学技術の振興、科学技術情報流通の促進等の研究開発基盤の整備を図ってまいります。  第四は、科学技術行政の総合的推進機能の強化であります。科学技術振興調整費の拡充、科学技術政策研究の充実強化等により科学技術行政における企画調整機能の強化を図ってまいります。  第五は、原子力研究開発利用及び安全対策の推進であります。  原子力の研究開発利用につきましては、原子力安全規制行政の充実、安全研究の推進等を図りつつ、自主的な核燃料サイクルの確立、新型炉や核融合等の研究開発の推進等を進めるほか、一般国民を対象とした原子力に関するわかりやすい広報活動の展開を図ってまいります。  第六は、宇宙開発利用の推進であります。  宇宙開発利用につきましては、宇宙開発政策大綱に示された方針に沿って、人工衛星、ロケットの開発等を推進するほか、国際協力による宇宙ステーション計画を進めてまいります。  第七は、海洋科学技術の研究開発の推進であります。  海洋国家日本として、六千メートル級潜水調査船システムの開発等総合的な海洋科学技術プロジェクトを積極的に推進いたします。  第八は、地球科学技術の研究開発の推進であります。  地球的規模の諸現象の解明、地球観測技術の研究開発等を進めるとともに、地震予知等の研究を中心に防災科学技術の推進を図ってまいります。  第九は、物質・材料系科学技術の研究開発の推進であります。  大きな可能性を秘めた超電導等の先端的な研究開発を総合的に推進してまいります。  第十は、ライフサイエンスの振興であります。広範な分野において人類福祉の向上に貢献する ライフサイエンス関連施策について、がん関連研究等を強力に推進してまいります。  なお、委員各位を初め、両院の御理解を得て成立いたしました原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律に引き続き、現在、国会に提出しております新技術開発事業団法の一部を改正する法律案につきましても、何とぞよろしく御審議のほどお願いをいたします。  以上、平成元年度における科学技術庁の施策に関し、その概要を申し述べましたが、我が国の科学技術のより一層の発展のために、私といたしましても誠心誠意努力してまいる所存でありますので、委員各位の一層の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。

中川秀直自由民主党

○中川委員長 次に、平成元年度科学技術庁関係予算について説明を聴取いたします。見学官房長。

見学信敬科学技術庁長官官房長

○見学政府委員 平成元年度科学技術庁関係予算の概要を御説明申し上げます。  平成元年度一般会計予算において、科学技術庁の歳出予算額三千五百五十四億四千二百万円を計上いたしており、これを前年度当初予算額と比較いたしますと、百五十億三千二百万円、四・四%の増加となっております。また、電源開発促進対策特別会計において、科学技術庁分として、歳出予算額一千六十七億八千百万円を計上するほか、産業投資特別会計から、日本科学技術情報センターに対し、四十四億円の出資を予定いたしております。以上の各会計を合わせた科学技術庁の歳出予算は、四千六百六十六億二千三百万円となり、これを前年度の当初歳出予算額と比較いたしますと、二百六十四億三千万円、六%の増加となっております。  また、国庫債務負担行為限度額として、一般会計一千三百五十六億四千二百万円、電源開発促進対策特別会計三百七十三億一千百万円を計上いたしております。  さらに、一般会計予算の予算総則において、原子力損害賠償補償契約に関する法律第八条の規定による国の契約の限度額を七千八自十九億円とするとともに、動力炉・核燃料開発事業団法第三十四条の規定により、政府が保証する借り入れ等の債務の限度額を二百八十四億円とし、これに基づく借入金を使用済み核燃料再処理施設の操業費等の一部に充てることといたしております。  次に、予算額のうち主要な項目につきまして、その大略を御説明申し上げます。  第一に、科学技術国際協力を通じ、国際社会への積極的貢献を図るため、四百四十九億九千三百万円を計上いたしました。  このうち、主なものを申し上げますと、まず、国際協力を通じて生体機能の基礎研究を推進することを目的としたヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムについて、本格的に事業を実施することとし、このために必要な経費として十四億五千六百万円を計しいたしました。  また、外国の研究者の受け入れ環境の整備等国際研究交流を促進するための体制を整備することとし、これに必要な経費として四億一千八百万円を計上いたしました。  第二に、創造的・基礎的研究の充実強化のため、六十四億八百万円を計上いたしました。  まず、独創性に富む若手研究者が自由かつ主体的に研究できる場を設ける基礎科学特別研究員制度を創設することとし、このために必要な経費として一億六百万円を計上いたしました。  また、創造科学技術推進制度を拡充することとし、これに必要な経費として四十五億五千八百万円を計上するとともに、国際フロンティア研究を充実することとし、これに必要な経費として十七億四千四百万円を計上いたしました。  第三に、研究開発のための基盤の整備のため、百十億四千五百万円を計上いたしました。  まず、大型放射光施設に関する研究開発等を推進するために必要な経費として十九億円を計上したほか、地域における科学技術の振興を図るための経費として三億一千百万円を計上いたしました。  また、産・学・官の研究交流を促進するために必要な経費として二十七億七千三百万円を計上いたしました。  さらに、日本科学技術情報センターにおける科学技術情報の流通を促進するために必要な経費として、一般会計に十八億五千七百万円を計上するとともに、産業投資特別会計から同センターに対し四十四億円の出資を予定いたしております。  第四に、科学技術行政の総合的展開を図るための経費として百六億九下三百万円を計上いたしました。  まず、科学技術振興調整費を拡充し、外国人研究者の受け入れを含む国際流動基礎研究の一層の推進を図るための経費等として百一億円を計上するとともに、科学技術政策研究所の充実強化、科額技術の広報啓発活動の推進に必要な経費等として五億九千三百万円を計上いたしました。  第五に、原子力の研究開発利用及び安全対策の推進のため、二千八百十六億四千三百万円を計上いたしました。このうち、一般会計において一千七百四十八億六千二百万円を計上しております。  まず、原子力安全規制行政及び核不拡散対応に必要な経費として十九億九千三百万円を計上いたしました。  次に、日本原子か研究所においては、高温工学試験研究炉の建設、核融合の研究開発、放射線高度利用研究等を進めることとし、これらに必要な経費として九百四十八億四千五百万円を計上いたしました。  また、動力炉・核燃料開発事業団においては、新型動力炉の研究開発及び核燃料サイクル確立のための研究開発等を進めることとし、これらに必要な経費として六百十二億一千七百万円を計上いたしました。  また、放射線医学総合研究所における重粒子線の医学利用に関する研究、国立試験研究機関等における原子力試験研究に必要な経費等として百六十八億七百万円を計上いたしました。  次に、電源開発促進対策特別会計歳出予算額のうち、科学技術庁分として一千六十七億八千百万円を計上いたしております。  このうち、電源立地勘定においては、国民の理解と協力を増進し、原子力施設の立地を一層促進するための経費として百八十六億四千二百万円を計上いたしました。  また、電源多様化勘定においては、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の建設、核燃料サイクル確立のための研究開発等を推進するための経費として八百八十一億三千九百万円を計上いたしました。  第六に、宇宙開発利用の推進のため、一千九十億六千二百万円を計上いたしました。  まず、宇宙開発事業団において、静止気象衛星四号、海洋観測衛星一号bの開発等を進めるほか、HⅡロケットの開発、宇宙ステーション計画への参加等を進めることとしております。これらに必要な経費として一千六十七億五千七百万円を計上いたしました。  また、航空宇宙技術研究所における宇宙科学技術の基礎的、先行的研究を進めるための経費等として二十三億五百万円を計上いたしました。  第七に、海洋開発の推進のため、百五億七千三百万円を計上いたしました。  このうち、海洋科学技術センターにおいて、潜水調査船「しんかい六五〇〇」の建造、海域総合利用技術について地方自治体等との共同研究等を行うこととし、これらに必要な経費として百三億五千九百万円を計上いたしました。  第八に、地球科学技術の研究開発の推進のため、三百一億二千百万円を計上いたしました。  このうち、地球的規模の諸現象の解明に関する調査研究に着手することとし、これに必要な経費として一億一千七百万円を計上いたしました。  また、人工衛星等を利用した地球観測技術の研究開発等の推進については、二百七十三億八千万円を計上するとともに、防災科学技術の推進については、二十六億二千四百万円を計上いたしました。  第九に、超電導材料研究マルチコアプロジェク トの推進等物質・材料系科学技術の研究開発の推進のため、百三十億六千六百万円を計上いたしました。  第十に、がん関連研究、脳・神経系の研究等ライフサイエンスの振興のため、百五十六億一千四百万円を計上いたしました。  最後に、革新航空宇宙輸送要素技術の研究等その他の重要な総合研究を推進するため、百八十六億一千五百万円を計上いたしております。  以上、簡単でございますが、平成元年度科学技術庁関係予算につきまして、その大略を御説明申し上げました。

中川秀直自由民主党

○中川委員長 以上で説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時二十二分散会

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