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113回国会衆議院1988/11/08

本会議 第14号

発言数
18
登壇者
5
会派数
3
開催日
1988/11/08

会議録

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) これより会議を開きます。      ────◇─────  議員辞職の件

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 議員上田卓三君から辞表が提出されております。これにつきお諮りいたしたいと思います。  まず、その辞表を朗読させます。     〔参事朗読〕     辞 職 願  今般一身上の都合により衆議院議員を辞職いたしたくご許可願います   一九八八年十一月四日           衆議院議員 上田 卓三    衆議院議長 原 健三郎殿

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 採決いたします。  上田卓三君の辞職を許可するに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、辞職を許可するに決しました。      ────◇─────  日程第一 後天性免疫不全症候群の予防に関する法律案(第百八回国会、内閣提出)

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 日程第一、後天性免疫不全症候群の予防に関する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。社会労働委員長稲垣実男君。     ─────────────  後天性免疫不全症候群の予防に関する法律案及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ─────────────     〔稲垣実男君登壇〕

稲垣実男自由民主党

○稲垣実男君 ただいま議題となりました後天性免疫不全症候群の予防に関する法律案について、社会労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、エイズの蔓延の防止を図るため、エイズの予防等に関し所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、  第一に、国及び地方公共団体は、エイズの予防に必要な施策を講ずるとともに、知識の普及等に努めることとし、これらの施策を講ずるに当たっては、エイズの患者等の人権の保護に留意しなければならないこと、  第二に、医師は、感染者であると診断したときは、伝染の防止に必要な指示を行うとともに、年齢、性別及び感染の原因等を都道府県知事に報告しなければならないこと、  第三に、感染者は、人に感染させるおそれが著しい行為をしてはならないほか、医師の指示を遵守するように努めなければならないこと、  第四に、医師は、感染者が指示に従わず、多数の者にエイズの病原体を感染させるおそれがあると認めるときは、その旨並びに氏名及び居住地等を都道府県知事に通報するものとすること、  第五に、都道府県知事は、感染の疑いのある者が不特定多数の者に感染させるおそれがあると認めるとき等は、健康診断を受けるべきことを勧告し、命令することができること、  第六に、都道府県知事は、医師の通報に係る感染者等に対し、伝染の防止に必要な指示を行うことができること。また、この法律施行のために必要があると認めるときは、当該職員に、感染者等に対し必要な質問をさせることができること、  第七に、エイズの治療等を行った医師、エイズ予防事務に従事した公務員等の秘密の漏えい、健康診断命令違反及び質問に対する虚偽の答弁について、所要の罰則を設けること 等であります。  本案は、第百八回国会に提出され、第百十二回国会の五月十二日の委員会において藤本厚生大臣から提案理由の説明を聴取し、同月十九日に質疑を行った後、今国会に継続していたものであります。  今国会においては、八月九日及び九月八日に参考人の意見を聴取する等、慎重かつ熱心な審査を行い、十月二十七日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、自由民主党及び民社党・民主連合より、国及び地方公共団体の責務をより明確にするとともに、医師からの報告は、血液凝固因子製剤の投与による感染者については不要とし、また、都道府県知事が健康診断の勧告、命令や質問を行う場合を医師の通報があった場合に限ること等についての修正案が提出され、討論を行い、採決の結果、本案は修正案のとおり多数をもって修正議決すべきものと決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。      ────◇─────  日程第二 教育職員免許法等の一部を改正する法律案(第百十二回国会、内閣提出)

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 日程第二、教育職員免許法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。文教委員長中村靖君。     ─────────────  教育職員免許法等の一部を改正する法律案及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ─────────────     〔中村靖君登壇〕

中村靖自由民主党

○中村靖君 ただいま議題となりました教育職員免許法等の一部を改正する法律案について、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、臨時教育審議会等の答申を受けて、教員の資質の保持と向上を図るためのものでありまして、その主な内容は、  第一に、普通免許状の種類を改め、大学院修士課程修了程度を基礎資格とする専修免許状を新たに設け、小中学校等の教諭及び養護教諭の一級普通免許状並びに高等学校の教諭の二級普通免許状をそれぞれ一種免許状とし、小学校等の教諭等の二級普通免許状を二種免許状とすること、  第二に、二種免許状を有する者で教員に採用されたものに対して、一種免許状の取得の努力義務を課することとし、現行の一級普通免許状を取得する場合に十五年以上の在職経験のある者は単位修得を要しないとする特例は廃止すること、  第三に、小中高等学校等の教科または教科の領域の一部に係る事項について、社会的経験を有する者に対して授与する、場所と期間を限定した特別免許状を新たに設けること、  第四に、教科の領域の一部に係る事項等の教授または実習を担当する非常勤講師については、免許状の授与権者の許可を受けて、免許状を有しない者を充てることができることとすること、  第五に、大学において普通免許状の授与を受けるために修得することを必要とする専門教育科目の単位数を引き上げること、  第六に、教職に関する単位を修得させるための一年間の教職特別課程を大学に設置することができるものとすること、  第七に、本法は昭和六十四年四月一日から施行することとし、大学等に対する新しい免許基準の適用は昭和六十五年四月一日からとすること、  このほか、本法の施行に当たって、旧免許状を有する者についての所要の経過措置並びに教育職員免許法施行法等について規定の整備を行うこと等であります。  本案は、さきの第百十二回国会に提出され、今国会に継続審査されていたものであります。  今国会におきましては、去る十月二十日本会議において趣旨の説明及び質疑が行われ、本委員会においては、翌二十一日中島文部大臣から提案理由の説明を聴取し、同月二十六日から質疑に入り、参考人の意見を聴取する等、慎重な審査を行いました。  かくて、去る十一月四日質疑を終了し、討論に入りましたところ、自由民主党から賛成、日本社会党・護憲共同及び日本共産党・革新共同から反対の意見がそれぞれ述べられ、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  なお、本案に対し附帯決議が付されました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。佐藤徳雄君。     〔佐藤徳雄君登壇〕

佐藤徳雄日本社会党・護憲共同

○佐藤徳雄君 私は、日本社会党・護憲共同を代表し、教育職員免許法等の一部を改正する法律案に反対する立場から討論を行います。(拍手)  まず、討論するに当たり、教職員免許法の根幹にかかわる基本的な事柄について申し上げます。  教職員免許法は、戦後初期の民主的改革の一環として、一九四九年に制定をされたものであります。  戦前の師範学校を中心とする閉鎖的教員養成制度を否定し、大学における教員養成、開放制免許主義、教職の専門職性と現職教育の重視などを原理として成立したものであります。  それが、戦後の教育の発展、とりわけ教師の力量形成や連帯の強化に果たしてきた役割は、極めて大きかったと言えましょう。したがって、学問の自由と大学の自治を根幹に据えた大学で教員を養成するという、戦後の教員養成制度改革の理念をなし崩しにしてはならないということであります。  開放制の原則は、広く一般大学の卒業者にも教職への道を開くとしたものであります。教科の専門性や指導技術にのみ偏った画一的な教員であるべきではなく、幅広い教養と広い視野を身につけていることが期待されていたからであります。  しかるに、本法案は、教職員免許状を三種類に種別化し、階層化して、その取得をすべき単位数を引き上げることによって、戦後長年にわたって続けられてきた開放制の原則を踏みにじるものになっていることを厳しく指摘をしておかなければなりません。  偏差値の輪切りによる受験競争の激化によって、知識偏重教育の中に子供たちは押し流され、さらには、いじめあるいは非行等が教育の荒廃に拍車をかける結果を引き起こしてきたのであります。  こうした問題を断ち切るためにも、教育基本法が求める人格の完成へと子供たちを導くことこそが、改めて大切になってきているのであります。教師間の相互連帯とたゆみない自己研修の積み上げは、毎日の授業や生活指導に必ず生かされます。そして、子供たちが持っている無限の可能性を引き出してやることが教育なのではないでしょうか。それは、免許状の種類によって変わるものではないのであります。それだけに、開放制の原則はますます重要視されなければなりません。  本法案は、免許状を三種類化し、教職科目の単位数をふやすことにしております。このため、専修免許状は、極めて限られた教員養成機関でしか取得できません。単位取得に対応できるのは、国立の教員養成専門の大学院ですら二十九大学院に限られることは、文部省も委員会答弁で認めたところであります。これでは、私立大学に至っては、その単位取得は絶望的と言っても過言ではないでありましょう。これまた開放制の原則に反することは明らかであります。  次に、免許状の種別化は教員の格付になり、教員を学歴で判断することになりかねない点であります。  免許状の階層化は、教師の単位取りや進学、昇進志向をあおり、正常な研修、研究による教師の力量形成の努力を妨げ、教師の日常不断の努力に対する評価を誤らせることになるでありましょう。  本法案は、上級免許状の取得を義務づけております。問題は、その内容と方法であります。  現行法では、十五年間を問題なく勤め上げた二級免許状所持者には無条件で一級免許状が授与されていましたが、改正案では、十五年間に所定の単位を取得しないと、経験年数による評価はゼロにされてしまうのであります。このことは、教育の現場主義を否定し、教育経験を軽視するものであります。  既に触れましたように、教師にとって重要なことは、教科指導や生活指導を通して子供たちと真剣に取り組むことであり、そのために必要な研さんを積むことであります。その点を軽視することは、まさに教育現場を無視したやり方であると言わなければなりません。  さらに、上級免許状の取得のために大学や大学院で単位を取得しなければなりませんが、教師の自発的意思で自由に通学できることにはなっておりません。入学には任命権者の推薦が必要ですし、入学先も任命権者によって制約されることは、委員会審議でも明らかになっております。  上級免許状の取得義務が教師の差別と選別に利用され、教師が子供たちの指導に情熱を持つ以上に任命権者の顔色をうかがうことになります。これでは、到底まともな教育は行い得ないのであります。  次に、特別免許状の問題であります。  社会で活躍する人々の協力を得て学校教育を運営することは、極めて有意義であると思います。しかし、そのことは、社会人に簡単な手続で免許状を与えるということではないはずであります。一方で、教職単位を引き上げなければ教育の専門職として不十分であるとし、初任者研修をも義務づけるとしながら、他方では、教育の素人に免許状を出すとする文部省の論理は、明らかに矛盾をするものであります。  最後に指摘したいことは、本法案の提案に当たって、文部省が関係者からの意見を余り聞いていないということであります。少なくとも、教職員団体や教員養成に当たっている大学の関係者の意見を聞くことは、当然のことであります。  このまま本法案が成立することになれば、現在、教職単位を認定している一般大学は、そのカリキュラム編成を変えなければなりません。しかし、一般大学は、教員養成のみを目的としているわけではありませんから、その対応は容易ではありません。私立大学では、事実上、教員免許状が取得できなくなることさえ考えられるのであります。  憲法と教育基本法に基づく豊かな教育を進めるためには、本法案は内容面でも手続面でも問題が多過ぎるものであり、断じて認めるわけにはいかないのであります。(拍手)  ここでどうしても申し上げておかなければならないのは、前文部事務次官の高石氏が、リクルート疑惑に関連して、株の譲渡を受けていたという問題であります。  リクルート疑惑の総司令官である江副氏を大学審議会の委員に任命した際の文部事務次官が高石氏であります。また、江副氏を教育課程審議会の委員に任命した際の初等中等教育局長が高石氏であります。高石氏の職務権限は、議論するまでもなく、明らかでありましょう。  高石氏を証人として喚問する問題も含めて、徹底的な事態の解明を図ることが必要なのであります。そのことなしに本法案を採決することは許されないものであります。  以上、本法案は撤回されるべきであることを強く訴え、反対討論を終わります。(拍手)

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 鳩山邦夫君。     〔鳩山邦夫君登壇〕

鳩山邦夫自由民主党

○鳩山邦夫君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております教育職員免許法等の一部を改正する法律案に対し、賛成の討論を行うものであります。(拍手)  二十一世紀に向けて我が国が創造的で活力ある社会を築いていくためには、教育改革を推進し、あすの日本を支える青少年の健全な成長を図っていかねばなりません。教育改革は、すべての国民がひとしく望むところの国民的課題であります。  学校教育については、今後、個性を生かす教育の充実を図る必要があります。そのため、国民の信託を受けて児童生徒の成長に直接かかわる教員について、その資質能力の向上を図ることは、今次教育改革の成否のかぎを握る極めて重要な課題であります。教員の資質を高めずして学校教育の発展はあり得ないと申しても、決して言い過ぎではありません。  私は、教員の資質能力の向上策として、免許制度の改善を図ることと、前国会で成立した初任者研修を効果的に実施することとが、まさに車の両輪であると考えるのであります。すなわち、大学における組織的、系統的な養成教育により、教科・教職の基礎的、理論的内容と実践的指導力の基礎が確実に修得され、次いで、一年間の初任者研修において、指導教員による指導のもとに、日々直面する具体的な課題に即して、実践的指導力の着実な向上が図られていくのであります。  本法律案は、専修免許状の創設、免許基準の引き上げ等を行い、教員としての専門性の一層の向上を図るとともに、特別免許状の創設等により学校教育への社会人の活用を進め、教職に広く人材を得ようとするものであります。本法律案が成立することにより、免許制度と初任者研修制度とが両々相まって、相助け相補い合って、一貫した考えのもとに、教員の力量が飛躍的に高められるものと確信しているのであります。  教育は、次代に生きる人間を育成することを通じて未来を創造する最も基本的な営みであります。この意味において、教員は、子供の将来と人間の行く末、日本と世界の将来に対して、常に鋭敏な感覚と広い視野を持つ人間でなければなりません。古来、教育は人なりと申しますが、今日ほど、敬愛され信頼される教員が強く求められているときはありません。  この要請にこたえるためには、すべての関係者の緊密な連携協力と、それぞれの真摯な職責の遂行が不可欠であります。  特に大学におかれましては、学校現場が抱える問題や関心について教育研究という立場から的確にこたえ、具体の課題の解決に資するよう力を注いでいただきたく、また、学校現場におかれては、教職員団体を中心として、本法律案の趣旨を的確に理解し、二十一世紀を担う、豊かな心を持った、国際社会にたくましく生きる日本人を育成するため、最大限の努力を払っていただきたいと思います。  今回の改正による諸制度が、関係各位の御尽力により、適切かつ効果的に運用されることを強く希望して、私の賛成の討論といたします。(拍手)

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ────◇─────

原健三郎無所属議長

○議長(原健三郎君) 本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十七分散会

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