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113回国会衆議院1988/10/28

決算委員会 第8号

発言数
100
登壇者
9
会派数
1
開催日
1988/10/28

会議録

野中英二自由民主党

○野中委員長 これより会議を開きます。  開会に先立ち、日本社会党・護憲共同、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同所属委員に出席を要請したのでありますが、出席が得られませんので、再度出席を要請いたさせます。しばらくお待ちください。  速記をとめて。     〔速記中止〕

野中英二自由民主党

○野中委員長 速記を起こしてください。  日本社会党・護憲共同、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同に出席を要請いたしましたが、出席を得られませんので、やむを得ず議事を進めます。  昭和六十一年度決算外二件を一括して議題といたします。  本日は、総理府所管中、経済企画庁及び外務省所管について審査を行います。  この際、経済企画庁長官及び外務大臣の概要説明、会計検査院の検査概要説明を求めるのでありますが、これを省略し、本日の委員会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野中英二自由民主党

○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ─────────────    昭和六十一年度経済企画庁歳出決算説明  昭和六十一年度における経済企画庁の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、昭和六十一年度の当初歳出予算額は四百十九億四千四百八十九万円余でありましたが、予算補正修正減少額一億五千四百九十二万円余、予算移替減少額十億千四百二十六万円余、予算移替増加額二百四十六万円を増減いたしますと、昭和六十一年度歳出予算現額は、四百七億七千八百十七万円となります。  これに対しまして、支出済歳出額は四百二億九千百八十六万円余であり、歳出予算現額との差額四億八千六百三十万円余は不用となった額であります。  次に、支出済歳出額の主な内訳は、経済企画庁七十二億六千三百三十八万円余、海外経済協力基金交付金三百十八億八百五十万円余、国民生活安定対策等経済政策推進費五億三千五十七万円余、経済研究所六億八千六百九十四万円余等であります。  また、不用額の主なものは、国民生活安定対策等経済政策推進費でありますが、これは、総合的な物価対策を要することが少なかったこと等によるものであります。  以上、昭和六十一年度経済企画庁の歳出決算の概要を御説明いたしました。  何とぞよろしく、御審議のほどお願いいたします。     …………………………………    昭和六十一年度決算経済企画庁についての検査の概要に関する主管局長の説明                 会計検査院  昭和六十一年度経済企画庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。     ─────────────    外務省所管昭和六十一年度決算について  昭和六十一年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  歳出予算現額は四千七百六十九億九千一万円余でありまして、支出済歳出額は三千八百四十六億七千百四十八万円余、翌年度繰越額は八百七十六億八千二百五十七万円余、不用額は四十六億三千五百九十五万円余であります。  歳出予算現額の内訳は、歳出予算額四千四十九億二百三万円、前年度繰越額七百二十億八千七百九十八万円余でありまして、前年度から繰り越したものの内訳は、経済開発等援助費七百二十億八千七百九十八万円余であります。  支出済歳出額の主なものは、経済協力の一環として、青年海外協力隊派遣、開発調査、センター協 力、機材供与、保健医療協力、農林業協力、産業開発協力、開発協力、専門家養成確保等の事業、アジア諸国等の開発途上国に対する経済開発援助及び国連開発計画等の多数国間経済技術協力のための拠出等に要した経費二千七百四十億四千四百九十四万円余、エネルギー対策のため国際原子力機関に対し同機関の憲章に基づく分担金及び拠出金として二十二億九千六百二十九万円余、並びに各種国際機関に対する分担金等として四十億四千九百四十一万円余であります。  次に、翌年度繰越額について申し上げますと、財政法第十四条の三第一項の規定による明許繰越のものは八百七十一億四千五百六十五万円余でありまして、その内訳は、経済開発等援助費八百六十八億四千二百十八万円余、在外公館施設費三億三百四十七万円余、及び財政法第四十二条の規定による事故繰越のものは五億三千六百九十一万円余、その内訳は、経済開発等援助費五億三千六百九十一万円余であります。  不用額の主なものは、外務本省の項で退職手当を要することが少なかったこと、及び在外公館の項では職員諸手当を要することが少なかったこと等のためであります。     …………………………………    昭和六十一年度決算外務省についての検査の概要に関する主管局長の説明                 会計検査院  昭和六十一年度外務省の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。     ─────────────

野中英二自由民主党

○野中委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浜田幸一君。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 諸先輩、同僚の許可を得まして、質疑をさしていただくことを光栄に存じます。私は、まず最初に外務大臣に御質問申し上げます。  その第一の質問点は、世界の中に国家と言われる国家が幾つあるか、お答えいただきたいと思います。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 国連加盟で申しますと百五十九カ国だと思っています。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 日本が大使館あるいはそれにかわるものを設置している国は、何カ国ありますか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 百二十カ国弱かと思います。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 設置しない理由はどういう理由ですか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 やはり国に大小はないと思います。それぞれ独立した立派な国々だと思いますが、例えば地理的あるいはまた人口等々から眺めました場合に、一つには、二国を一人の大使あるいは公使において連絡せしめた方がよいというふうなところもあるやと思いますが、しかし、外交活動に必要な資金というもの、そうした面も多分に影響あり、こういうふうに考えております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 昨年度の外務省の予算について、お教えをいただきたいと思います。

藤井宏昭外務大臣官房長

○藤井(宏)政府委員 昨年度の予算と申しましても幅は広いことでございますけれども、ただいまの御指摘の在外公館との関連で申しますれば、我が在外公館の拡充につきましては一つふえましたが、同時に定員、これが外務省の予算の最大の眼目でございますが、これについては六十八名純増があるわけでございます。それからさらに、足腰予算等につきましても、昨年度は前年度を約九億円上回って在外公館の諸経費となっておるわけでございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 質問に対する答えとお答えが官房長違うようですが、私が聞いているのは、昨年度の外務省予算は幾らですかと聞いているのです。もしわかったら教えてください。

藤井宏昭外務大臣官房長

○藤井(宏)政府委員 御質問を取り違えまして申しわけございません。昨年度——六十三年度の外務省予算額は総額四千四百十六億円強でございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 外務省が要求した予算額は幾らでしたか。——答えがないようですが、では、予算要求しないままに予算が決まったのですか、答えてください。それでは、その質問は保留します、時間が限定されておりますから。  そこで、外務大臣にお伺いします。私は外務省予算というのは国家安全保障予算だ、こう考えているんです。そうだとすると、防衛予算というものについて、国防予算というものについてはGNPそのものの一・〇〇三%とかいろんな形で、難しいことで盛んに騒がれるのですけれども、私は外務省予算が予算要求を含めて弱過ぎるような気がするのですが、大臣いかがですか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 特にシーリングができましてからは、やはりそうしたしきたりに応じまして予算編成がなされております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 特に問題は何かといいますと、私は国家安全保障を考える場合に二つの要素が考えられると思う。一つは、他国が我が国を侵略しようとしたとき自国の手でこれを守ろうとする国防予算、これも安全保障上大切なことです。もう一つは、世界に対して徹底的なる経済協力を行う形で、どこかの国が我が国に対して不満を持ち、そしてその不満が解除されないまま我が国を侵略しようとしたとき、その侵略行為とか攻撃行為に対して、それは待ってください、日本の国民はそういう人たちではありません、我々が苦しいときに、我々が物が食べられないときにこういう形で経済協力をしてくれました、外務省を通じ我々を助けてくれました、だから考える時間だけを与えてやってほしい、そうすれば日本は必ず我々の要求にこたえるでしよう、私はそういう見地から外務省のあるべき姿を考えているんですが、国家安全保障の見地から外務省の存在を考えたことがありますか、お伺いします。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 直接防衛ということになれば、いつもお答えいたしておりますが、独立を保ち、繁栄を促し、さらには国家国民の生命財産を守るということですから、外務省もそうした面におきましては大きな責任を持っておる、かように考えます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 大臣、実際問題として、経済協力を行う場合にあなたが各国を回りますね。その場合に、自由主義国と社会主義国を回った場合にどちらにウェートをかけて物を考えておられますか、お答えください。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 我が国の外交の立場は、アジアの一員であり、同時に西側の一員である、こういうことですから、そうした原則にのっとってやはり行動しなければならない、私はかように思います。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 先般、総理大臣が中国においでになられたとき、あるいは二階堂先生がおいでになられたとき、そのときに中国に対する経済協力費、合わせて幾らになっていますか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 この間の調印では八千百億円ということになっております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 その場合は、行かれる前にあなたと協議されるか、もしくは閣議で決定されるわけですね。お答えください。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 当然、私が今のところはODAに関する総攬者でございます。また、ODAに関する各省庁、もうほとんどといってよいぐらいが関係省でございますから、相談はいたしております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 その場合に、これは大変失礼な質問でお許しをいただかなければいけませんが、東南アジア全体で我が国が経済協力をしている総額についてお知らせをいただきます。

高橋雅二外務大臣官房審議官

○高橋説明員 お答え申し上げます。  我が国の二国間ODAの援助につきましては、東南アジアに対しましては、一九八七年におきましては、支出純額ベースでいきますと十八億六千五百万ドル強でございます。全体の約三五%でございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 今御説明をいただいた額と中国に対して行われた額との対比はどのようになっていますか。

高橋雅二外務大臣官房審議官

○高橋説明員 お答え申し上げます。  八七年度におきます中国に対しまして行われましたODAは五億五千五百万ドルでございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 今オリンピックの終わった後の韓国でございますが、かつて、現在の自民党の政調会長渡辺大蔵大臣が、韓国から経済協力要請があったとき、たしかあのときは六十億ドルの借款の申し込みがあったと思いますが、当時政府は四十億ドルの借款を認めて経済協力をすることにして、二十億ドルをカットしたということを聞いておりますが、間違いありませんか。

高橋雅二外務大臣官房審議官

○高橋説明員 お答え申し上げます。  大変申しわけないのですが、その経緯については私存じておりませんので、申しわけございません。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 これは外務大臣にお伺いしますが、今御質問を申し上げたことでおわかりのとおり、バランスという言葉は、私は英語ができないので困っているのですけれども、どういう言葉ですか、ちょっと教えてください。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 均衡を保つということです。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 それでは今度は専門家、後ろの方にお伺いしますが、同じアジアで生存する国々に対して、予算の投下額がある国に対しては少なく、ある国に対しては多過ぎるという、そういう嫌いはありませんか。お答えください。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 ODAの場合を申しますと、各国それぞれプロジェクトを出してもらって、それをこちらが十二分に審査して、そしてその供与をするということになっておりますから、あるいはその年、あるいはいろいろな事情によりましてバランスが崩れることがあるかもしれません。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 そこでお伺いしますが、これは外務大臣にお伺いをしなければならないのですけれども、今世界の中が大きく変わろうとしているように見えます。韓国のオリンピックが終わった後、韓国そのものが開かれた国際政治の場で活動し始めています。しかし、その活動を完全に展開させるために必要な諸条件を考えてみますと、やはり世界平和に役立つ行為だと日本は考えなければなりません。その場合に、そういう活動をする韓国に対して、過去において二十億ドルのカットをした経済協力を新たに外務大臣として韓国に対して提案をし、我々は今後のあなた方の活動に対してこういう経済協力をしたいという申し出をする意思はありませんか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 浜田委員も御承知のとおりに、一般論で申しますと、やはりODAの相手国は、国民所得が幾らまではこうだ、ああだというふうな、DAC諸国といたしまして、ODAに参加している国々の一つの基準がございますから。まあそうしたことを抜きにして、隣国だから広い意味の経済協力ということはあり得ると思います。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 それでは、外務大臣にもう一点だけ、失礼な質問がもしれませんが、日米安全保障があります。それから、米韓軍事同盟があります。日本と韓国の中にあるものは何ですか、教えてください。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 それに匹敵する条約等々はございません。あるのはただ基本条約、そのほかは経済協力等々に関してはございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 外務大臣としてその問題について疑義を感じたことはございませんか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 日米安保条約という立場に立ちますと、日米安保条約は日本並びにその周辺、それを極東と解しまして、それに十分役立つべきものである、こういうふうに解釈しておりますから……。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 本来、常識論からいけば、日米安全保障条約が存在をし、そして米韓軍事同盟が存在し、米国の軍隊が韓国に四万三千プラスアルファ派遣される、そして日本国にも米国の軍隊が派遣されている、そういう諸状況から見た場合に、当然、日本と韓国の間に日韓防衛条約もしくは、呼称は違いましても、三角形の底辺の一辺にあるものだけを除去して、二辺の線だけが結ばれる中で安全性は確保されないと思いますが、その点常識論としてお答えいただけますか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 非常に難しい問題に議論はあるいは発展するかもしれませんが、我が国には憲法で許された専守防衛、有事即応等々の一つの原則がございます。そうしたところから、日本は御承知のとおり集団的自衛ということはあり得ないということでございまして、私たちはそうした意味で日米安保条約というものを結んでおる。その日本の周辺にはどういう国々があるかということもいつも議論になりますけれども、私たちの立場は日米安保条約のみで今日はこの国の安全を期しておるこう御解釈願った方がいいのではないかと思います。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 これは外務大臣に対して非常に非礼とは存じますが、外交の均衡を保つという場合に、自由民主党が絶えず使う言葉の中に、「自由主義国家陣営の一員としての責任を果たすことが国家の繁栄につながる」という言葉があります。言葉としては非常にきれいでありますけれども、実際にそのことを実現してまいります場合、やらなければならないことがあります。それは何かというと、我々の友邦国にもし事が起こった場合に、国民の中に反対が強くあろうとも、地球上に存立するための絶対的な条件としてそれが必要であるならば、その国との防衛関係の交流の結びつきあるいは安全保障条約の締結というものは、絶対的な条件として必要になってくると思います。  仮にの話で大変恐縮でございますが、現在、社会党の石橋君を初めとして韓国を訪問し、また訪朝するということまで言われております。しかし、実際に一つの韓国がいかなる人の努力によっても完成されない場合に、逆の場合も想定できるわけであります。もしあの地に再度紛争が起こった場合に、外務大臣、日本は何をしたらいいのでしょうか。もしお教えいただけたら教えていただきたいと思います。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 外務大臣といたしましては、紛争が起らないことに全力を挙げると……。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 それではいま少し具体的にお伺いします。これは役人の方々のお答えで結構でございます。なぜかというと、大臣に答えさせますと、また首切り浅右衛門が出てくるといけませんので。  一番大事なことは何かというと、紛争が起こって韓国がもし五キロなら五キロ、四キロなら四キロ、現在の限定ラインから押された場合に、日本に自然に逃避してくる人間の数、早く言えば避難人口、それはどこに上陸すると思いますか。

斉藤邦彦外務省条約局長

○斉藤(邦)政府委員 役人的な答弁になって恐縮でございますけれども、具体的な事態を見てみませんと、どこら辺に来るかというのはなかなか申し上げにくいのですが、常識的には九州北西岸、それから山陰地方、その方面が多いんじゃないかという気がいたします。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 役人としては比較的正直な答弁で感謝しております。  この問題については、私は実は日本の常識は世界の非常識、そういう解釈で今質問に立っています。ですから、おしかりを受けることは十分覚悟の上でありますが、私はこう考えます。  もし韓国においてそのような状況があった場合に、九州そのものに人口の大移動が行われる可能性があると私は思っています。ですから、私たちは、この問題をそういう抽象的な答弁で解決するわけにはまいりませんので、意見として申し上げておきます。これはやがて十年後、二十年後、我々の子供たちの時代に、この議事録が私の考え方の正しさを証明することになると思うからであります。やはり私たちは、この際、日韓防衛条約もしくは日韓軍事同盟を正式に締結すべきです。ましてや、社会主義国である中国に対して、他国と比較した場合に、その協力費その他のものについても時間をかけないまま非常に短時間の間に経済協力費等が与えられている状況の中で、その経済協力に与えた金円そのものの追給が世界の中でどのように活用されていくか、調査機能も十分でないし、そういうものが逆に危険な状態を醸し出すことさえ考えられます。だとすれば、私は今の問題はそういうふうに考えざるを得ないのでございます。これは答弁は求めないことにいたしておきます。  ただ、残念なことながら、あなたは韓国に行かれたことがありますが、韓国の中の農民の方々や 漁民の方々の生活の中に溶け込んで一日を過ごしたことがありますか。お答えください。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 農村を、セマウル運動のときに視察したことはあります。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 オリンピックが終了して韓国は世界的な国家になったと、新聞報道並びにテレビ報道で盛んに報道されています。しかし、我々が韓国の国民に対して過去において長い間非常に大きな迷惑をかけたことがあります。そして、その結果がそうであるとは言いませんけれども、多分な影響があったと思います。今あれだけ国際外交の場で華やかな外交を展開している韓国のその庶民の生活の中には、まだ日本国と比較した場合に本当に気の毒な状況のものがたくさんあることを私は知っています。  ですから、今、日本国がオリンピック終了後の韓国に対してしなければならないことは、もしお調べをいただいて、渡辺大蔵大臣のときに六十億ドルの協力要求があったものを二十億ドルのカットをされたということが明確になった場合は、大一蔵省と折衝の上で、大蔵省が決断するかしないかはわかりませんが、外務省要求として、韓国が開かれた世界に向かって堂々と歩いていくことができるような、そういう立場を配慮して、韓国の名誉を損なわないような状況下において、私はその問題の推進をしていただきたいということをこの際お願いして、この問題の質問を終わります。 それから、中尾大臣にお伺いします。  今、日本は消極財政論、と言うよりも行政改革を中心とした財政論の展開をしていますが、正しいと思いますか。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 行政改革を通じ、現在の経済運営の一つの柱としていくという行動は正しいと思っております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 そうしますと、あなたもやはり、百六十兆円に上る借金の返済、そしてその金利が一万円税金を払うと二千三十円かかる、そういうものをできるだけ早くなくして、その分を国民の経済の成長のために使いたいとお考えですね。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 私は、考え方の一つとしては、浜田委員非常に御言及が卓越した方ではございますが、そのことを後世のむしろ子孫にゆだねて、そして一つの国づくりというものにおける魂、あるいは努力というものを邁進させていくことも、一つの大きな考慮の中に入れながらその問題点は考えていくべきものであると考えております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 私が今ここで言っているのは、現在の財政のあり方では、世界から基本的な信頼を受けることができるような経済政策ではないと思っています。私はやはり積極財政論の展開の日が来ていると思うのです。  そうすると、どういうことになるかというと増税が必要です。その増税は、庶民生活を守りながら国民生活を守りながら増税が必要なんです。これは増税はしなければならない問題なんです。ところが、今は、経済企画庁を初め大蔵省も増税なき財政再建ということを言っておられますね。可能ですか。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 この問題点は非常に論議を呼ぶ対象になることは必定だと思います。しかし、増税なき再建ということの方向のために、今政府は一歩一歩と歩を固めつつあるのではないかな、その方向づけであることだけは間違いないだろう、こう思っております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 それでは、消費税の導入は増税につながりますかつながりませんか、お答えください。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 当然のことながら、消費税の導入ということになりまするからこれは多少なりとも増税という形に結びついていくということは、これはもう事実でございましょう。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 もとに戻りますが、例えば積極財政論という問題がありますが、積極財政論というのはどういうことかというと、国内における開発という問題を考えてみた場合に、例えば一つの例でございますが、恵まれた地帯はどんどん恵まれた地帯になっているわけです。ところが四国を初め沖縄、そして北海道を初め裏日本、そういうところを考えた場合に、やらなければならない公共投資はたくさん存在していますね。私は、国民に対して公平性の維持、富の公平な分配、働く者に価値ある国家をつくるためには、やはりこの辺で決断をしなければならないんじゃないかと思いますが、その辺はどのようにお考えになりますか。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 これは全く意見が同様でございまして、できれば恵まれた地域、恵まれていない地域、この偏差値をなるべくなくしていく、言うなれば、一極中心主義的なものを多極分散型、地方分散型にして一様に繁栄させていくということは、これは一番大事なことである、このように考えております。  また、先ほどの問題点にちょっと戻らせていただきまするが、当然、先ほどの増税の問題というのはこれは消費税に限ってのことでございますから、その点はひとつ御了承願います。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 それはもうわかっていますからいいです、お答えが間違っていたということで私から訂正をしたいと思いますから。それはなぜかというと、今回出された政府の改正案の中にはプラスアルファ増税になるとは書いていないのですね、これは何回も議論されているのです。けれども、まあそれは結構です。  ただ問題は、私が言っている積極財政論がなぜ必要かということですけれども、あなたは、ダムをつくる場合に、四カ月ダムをつくって、そして次の年まで休んで、またダムをつくっているという状況を御存じですか。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 そのことに対する単独的な具体的例というものは、余り存じ上げておりません。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 例えば公共事業を行う場合に、公共事業の関連性というものはできるだけ早くやった方がいいわけですね。ところが財政規模が弱い、だから、一つのものを一挙につくらないで、それを合いの手を入れてつくっている。投下額の効率性という問題を考えた場合に、経済企画庁として、専門家として、これは非常にむだな行為だということに気がつくのは当然ではないでしょうかね。どうですか、経企庁の専門官。お答えください。

長瀬要石経済企画庁調整局審議官

○長瀬政府委員 先生御案内のとおり、予算につきましては単年度主義の原則があるわけでございまして、そのような制約のもとに執行がなされておるわけでございますけれども、個々の公共事業の執行に当たりましては、そのような点を踏まえながらも、なるべく円滑になされるように関係省庁において努力をしておられると考えております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 それでは少し教えていただきたいことがありますので、お教えいただきたいと思います。  これは十一月一日号のエコノミストなんですが、その中の「「赤字国責任論」の次にくるもの」の十七ページに、「孤独な巨人・日本」という表現で、日本の置かれる立場が記述されているのです。ちょっと念のために読んでみてよろしいですか。   はじめに書いたとおり、トロント・サミットは、GATT体制にたいし二国間自由貿易協定の地域統合を認知した。まず地域統合への誘いのアメをもち、ひきつづいてアメリカは保護主義への転換を公然と宣言してムチを握りしめた。   六〇年通商拡大法でGATT体制をリードしていたアメリカは、七〇年代後半を迎え、七四年通商法によって大統領権限による関税引き上げ、数量割り当てを認め、多くの産業救済策をゆるした。   八〇年代、相互主義による二国間協定をすすめ米・イスラエル自由貿易協定、日米半導体協定、そしてGATTを無視して農産物協定をむすんだ。そのうえで、レーガンは、修正包括通商法に署名して保護主義への全面的転換に踏み切ってしまった。公正な貿易の名のもとに、報復と保護と規制のムチを振り上げた。   IMF・GATT体制の崩壊のあとに、(1)保護主義による制限措置の強化、(2)双務主義の二国間交渉の地域統合、(3)ドル本位から複数基軸 通貨への移行といった、転換の道すじが映し出されている。わが国でも、新・旧前川リポートを集大成した八八年「新経済計画」では、「効率的・計画的な防衛力の整備」さえ書き込んだ。そして、「経済面、文化面及び政治面から世界経済の安定的成長」に貢献することを謳い、云々 こう出ているのです。  私は、先ほどお伺いをした問題とこの問題では、物すごく問題がかけ離れていますね、ですからその点についてはおわびをしておきますが、いずれにしても、今申し上げたような、世界経済の中に変動が起こるときに、過去において決定した行政改革あるいは緊縮財政、そういう形のものを守り続けていくだけで本当に日本の経済的な生存というのは安全なんですかどうですか。その点をお伺いします。どなたでも結構です。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 私は、御案内のとおりに、今年度、五カ年に一回つくっております新経済五カ年計画というものを策定いたしました。その中に、委員御指摘の「世界とともに生きる日本」という姿をそのまま姿として描いたわけでございます。その中にも、五章にございますように、日本の国が世界に対して何を貢献でき得るのかという方向における日本の経済成長率は、三・四分の三%で成長していくべきであろう。それには、実質的にこのような積み上げを行っていかなければならぬという条件として、先ほど言うたような一極中心主義的なやり方をやめるとか、あるいは個人消費の堅調をさらに進めていくとか、あるいは各地方においてもリゾート地区その他、その他をもっと蔓延させていくとか、そのような一つの具体的な例をもその中に書き連ねて、発表させていただいたつもりでございます。  したがいまして結論から申し上げますと、その方向の中における世界への寄与は、この現在の経済の状態の中において続け得ることができる、このように確信しておる次第でございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 そうすると、今経済企画庁が出されているそういう方向で進んでいけば、地球上において日本は長期的に安全だとお答えになりたいわけですね。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 経済というのは絶えず動いておりますし、確かにある意味における生物みたいな、動物のような動きをいたしますから、したがいまして、来年の例えば春以降の透明度を問え、こう言われるならば、これはなかなか不透明な部分もないとは言えません。それと同様に、私どもの五カ年計画自体も、これが決定的にこのような方向で動くんだということさえも言い切れない場合もあるかもしれません。しかし、一つの指標・指針として、五カ年はこのような方向で進みましょう、同時に五カ年はこのような方向になります、こういう指標は出しました。しかし、五カ年以上のことについて将来ともにどうかと問われるならば、まだ私どもは研究中であるということも伝えておきたいと思います。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 もう一点だけ御指導いただきたいと思います。  例えばあなたが経済協力を行う場合に、これは外務大臣がそこにおられるわけですが、やはり現状で行なっている経済協力体制と同じままで進むことになりますか。例えばあなたが外務大臣と入れかわった場合に、外務大臣の場合は、その経済協力は、例えば苦しい国がお金を貸してくださいといった場合には金利は取ります、金利を取りながら貸されることもあるわけですね。私が考える経済協力というのはそうではなくて、とにかく一万円税金を払ったら百二十円国民の方々我慢してくださいと。これはもうあなた方の国のために正しく使ってくださいよ。いや、百二十円じゃ少ないから二百円にさしていただきますと。もしこれが二百四十円になれば今の倍になるわけですから。そういう形で経済協力費として出すのですが、あなたが入れかわった場合でも、やはり経済企画庁長官として経済の採算性を考える場合には、相手に貸したものは金利はきちっと取るような形でやられるわけですか。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 その職責に当たる人がかわれば当然また考え方も変わるかもしれません。入れかえて言うならばという仮定の相談でございますから、何ともきちっとした答えは出ませんが、ただ私の場合言い得ることは、先ほど来言われておりますように、どの国にどのような形で応援をするのかという場合の基準、これは私の心の中にはあるつもりでございます。  といいますのは、先ほど委員が御指摘の、開かれた社会に対する考え方と閉ざされた社会に対する考え方とはおのずから峻厳な目を持たなければならない。同時に、閉ざされた社会を応援する場合においても、それが将来開かれた形においても後々協力し得るという前提の中に立って応援をでき得るならばなと、このように考えます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 ありがとうございました。  そこで外務大臣、またもとに戻させていただいて、自由主義国家陣営の一員としての責任を果たすために、例えば現在の外交官の職責を全うさせるためには私は人間が少な過ぎると思うのですけれども、外務大臣としてその点はどうお考えですか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 これは私、外相就任前からもそのとおりの意見を申し述べております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 これは専門家に聞きたいのですけれども、私どもの手元に渡されておりますものでは、例えば百何人ふやしましたとか百十人ふやしましたとか、そういう形で、もう数は問題にならないと私は思うのです。アメリカ合衆国が日本の国土の二十一倍か二十二倍、予算は二、三年前で二百兆円と言われていた、今は計算して幾らになるか私にははっきりわかりませんが、いずれにしても、国防予算を国家予算の四分の一支給していたアメリカが、外交関係で外国に派遣している数はどのくらいですか。

藤井宏昭外務大臣官房長

○藤井(宏)政府委員 アメリカの国務省の職員の数でございますけれども、これは六十二年度末の状況でございますが、全体で一万六千三百二でございます。海外にどの程度派遣しているか、今手元に資料を持っておりません。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 日本の総数の約四倍という解釈でよろしいですか。

藤井宏昭外務大臣官房長

○藤井(宏)政府委員 そのとおりでございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 それから今NATOの問題、ECの問題といいますか、いろいろな国々がありますが、フランス、英国、あの国々は、調べてみますと大体人口は日本国の二分の一ですね。大体五、六千万人なんです。そういう国々で、外交官といいますか、今言われた数字と同じようなところでお働きになっている数はどのくらいでしようか、教えてください。

藤井宏昭外務大臣官房長

○藤井(宏)政府委員 同じく昭和六十二年度末でございますが、イギリスは八千二百二十二、フランスが七千三百五十、ドイツが六千三百六十二、イタリアが四千九百六十六。ちなみに日本の当時の定員は四千六十でございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 自由主義国家陣営の一員としての責任を果たすという答弁をさっきいただいたのですけれども、それだけを聞きますとこれは全然常識外ですね。実際問題として、実は私はイタリアという国に二回ほど行かしてもらったことがあるのですけれども、日本の靖国神社には警備官は立っておりませんが、イタリアの無名戦士の墓には警備官が立っております。必ず二人の人が昼夜交代でこれを警衛しているのですね。  そのことはちょっと、こちら側に置きまして、日本人の方々にイタリアの話を聞きますと、あの国の経済は大変ですということだけが先に立って、例えば戦争で死んだ者の家族、妻あるいは子供、長男の兵役免除、そういう法律の内容、国家のために犠牲になった人々に対する政府の対応措置が充実していることについて、触れる人は非常に少ないのです。ただ経済的に見て、あそこはこうだと言う人が多いのですけれども、そのイタリアと日本の数ではイタリアの方が多いのですか、もう一回言ってください。

藤井宏昭外務大臣官房長

○藤井(宏)政府委員 昭和六十二年度末の状況を比べますと、日本が四千六十、イタリアが四千九百六十六でございまして、約九百名以上多いとい うことでございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 これは、あとはお願いするしかないのですけれども、あなたが外務大臣になられてから実は新しい予算を百億円もとっていただき、そして、先進国に対する経済協力を含めていろいろな努力をしていただいたこともわかります。そして、今までだれも行くことのなかったイスラエルにもおいでいただき、私は外交の将来に大きな期待を持っています。ですから、私が申し上げていることは外務省批判ではないのです。  実際問題として今私がお願いしたいのは、ここに報道関係の方々もたくさんおりますし、また、ゆがめられた報道で攻撃を受ける可能性もありますが、外務省の役職について的確に申し上げておかなければならないことがあります。それはだれのために言うかというと、私の妻や子供のために実ははっきりしておかなければならないから、あえて言わせていただきます。  それはどういうことかというと、外務省の責任、すなわち大使館とは一体何かということであります。各国から見た場合の大使館は、世界の諜報という諜報をすべて即刻、祖国の政府に対して報告でき得る機関としての存在価値を持っております。日本の外務省はそういう任務を正しく果たしていると思いますか。失礼な聞き方ですが、ちょっとお聞かせください。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 そうした一つの例といたしまして、情報がどれくらい集まっているかというと、国交のある国ではある程度集まります。しかし、ない国になりますと全く集まらない。日本にもそういう例があります。しかしながら、ある国とある国が、国交はないが日本とは親しいという国もありますが、そうしたときにその国の評価は、日本の情報は非常に高度であるという評価を得ております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 時間の関係がありますから非礼はお許しをいただきたいのですけれども、私は実は、外国に行ったときに、大使館に招待されたときは全部断っているのです。ほかの代議士は呼ばれないと怒っています。私は、人間を国会がふやすことができないとすれば、代議士はこれから外国に行ったときに大使館に寄るべきではないと思うのです。なぜかというと、そのほかのことで手いっぱいなのですよ。だから、もし鈴木君が行って大使館に寄ろうとするならば当然人員確保のためにもっと大きな発言をすべきです。斜めに壊れていく社会党のような、そういうものに少しくらい何か言われたからといって、腹を立てたりなんかしてはいけないのです。わかりますね。襟首をつかまれたくらいで腹を立ててはいけないのです。そういうものを相手にしてはいけないのです。わかりますね。  それよりも、外国に行ったときに、よその大使館員というのはどういうことかというと、これは鈴木君ではありませんけれども、大使館で食事をするよりも、人間対人間の交流が深いのです。特に防衛庁の問題を取り上げると、行くとき星が二つで、向こうに行くと三つで、帰ってくるとまた星が二つになっています。わかりますね。  これ以上余り言うとあれですから、これでこの点を終わらなければいけませんけれども、実際問題として、大使館員の住居を見た場合に、諜報機関という言葉は一応こちらに置いて、人と仲よくするために、家族同士の交際が十二分にできるような住宅なんかないじゃありませんか。それは一、二カ所あるにしても、本当にこの点は、特にヨーロッパや世界の各国に、奥さんと御主人と子供が一緒になって、日本という国はこういう国です、あなた方に迷惑をかけました、しかし、これから先は、外務大臣がおいでになりましたので、こういうことでやっていただくことになりました、もし不満があったら私たちに言ってくださいということが、人間対人間の関係でもっと強固に樹立されるような、そういう先行投資をすべきであると私は思うのでありますが、いかがでしょうか。これは大蔵大臣の方がいいと思いますが、今大蔵大臣はボールの曲がった球でいじめられていてかわいそうですから、あなたに御質問しておきます。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 今浜田委員がおっしゃることは、私ももっともな話であると思っております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 経企庁長官、中尾長官にお伺いしますが、これは予算編成前にこういう問題が、世界の中における日本のあるべき姿として、閣議の中で発言されたことがありますか。

中尾栄一自由民主党経済企画庁長官

○中尾国務大臣 残念ながら、私の知る限りはありません。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 私はこの機会に両大臣にお願いをします。  日本がより安全で、より長期的に地球上に生存するために必要な条件というのは何かといえば、やはり、その国の人々が日本をどう観察し、どう分析し、どういうふうに対応しようとしているかだと思うのです。そういうものを、ただ結果だけを知るのではなくて、それを説得する機関が大使館員、公使館員、領事館員の役目であると私は思うのです。だとすれば、設備の充実並びに人員増加という問題は、要求の時点において百五十人要求します、それが満たされましたとか、そういう形で解決されるべき問題ではないと私は思うのです。ところが、残念なことに、大蔵省と外務省の予算折衝のとき、既にその問題は筋が決まっています。また、外務省だけをふやしてほしいといえば、もっとふやさなければいけないところがあるからこちら側をふやすということで、そういうものは抑制されていきます。  しかし、私がここで、私が言っているということになるとおしかりを受けますので、一文だけ読ませていただいて理解していただきたいと思うのですけれども、これは世界経済が表面上うまくいっているように見えるが、果たしてそうか。黒字国責任論に基づく構造調整の限界は明らかになったし、赤字国責任論もうまくいかない、戦後の国際経済システムの崩壊ははっきりした、「「赤字国の責任論」の次にくるものは何かということで、さっきのぺージを実は読んだわけですけれども、私は私の国ほど貧しい国はないと思っているのです。なぜかといえば、資源なき国家の繁栄はあり得ないからです。しかし、四十三年間、あなた方の努力で我々は地球上に安心して存在しておられます。しかし、この状態がこれから五十年、今のままで行った場合に、果たして生存できるかどうかは疑問でしょう。ましてや、さっき経済企画庁長官は、五年間の見通しはたつが、それからはなかなか見通しがたたないとおっしゃられましたが、私が希望するものは何かというと、今の我々にどんな苦労があってもいい、一〇〇%の要求を八〇%にカットされてもいい、何とか二〇%なら二〇%我々が我慢することによって、子供たちや孫たちの時代の地球上に対する安全な存立論というものを確保したい、私はそう考えているのです。  だとすれば、今申し上げたような問題についても、例えば総理大臣にそのことを言ったら、「それは中尾君、無理だ、できない」、「外務大臣、できない」そう言われるかもしれません。なぜかと言えば、彼は大蔵省出身だからです。しかし、私はその考え方についてお願いしたいことがあります。それは同僚の了承を得てお願いしておきたいのです。どうか子供たちの時代のために、世界外交の展開は公平に、そして不幸な国々という言葉は差し控えなければならないかもしれませんが、努力しても栄光のない国家がもし存在するとすれば、そういう国家に対してより手厚い経済協力、日本人の心を与えてやっていただきたいと、この機会にお願いをしておきたいのです。  そして、本来であれば、外務省の大使館、そういう中で働く人々、そういう人々に、アメリカに追いつけと言っているのじゃない、ヨーロッパに追いつけと言っているのじゃない、せめて彼らが経済大国日本にふさわしい人と人との人間の心を大切にしながら外交が展開できるようなそういう生活の場を、来年度予算要求の中に新たに外務大臣として要求をし、経済企画庁長官はこれに対して、長期的な経済協力の推進のためにそれが必要であるという立場から、あわせて御発言をいただき、その実現のために御努力賜れば幸いと存じます。  時間が十一時二十二分ということで五分前とい うことでございますので、今の御陳情はひとつお忘れなくお願いをいたします。  それから、もう一点お願いしておきたい。お願いばかりで大変恐縮でございますが、今フィリピンにおいてアメリカとの間で行われている軍事同盟上の条約、協定というものを御存じですか。外務大臣、ひとつ教えてください。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 やはり、アメリカにとりましてもフィリピンにとりましても両国の関係は大切だ、そうした意味で条約がございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 専門官にお伺いします。  今回アメリカとフィリピンの間で調印された軍事同盟、これは新聞で見たことですけれども、約二倍半から三倍の経済協力を要求したということが出ていますが、事実ですか。——では、お答えは結構です。あれはフィリピンじゃなかったのかな。  そこで、今お伺いしたのはその額ではないのです。というのは何かというと、ニクソン・ドクトリン、一名グアム・ドクトリンとも言うのですか、あれは。私は英語に弱いものですから、その点は間違ったらお許しをいただきたいと思いますが、アメリカの外交政策そのもの、特に極東全体の安全保障に対する対応が変化しつつあるのではないのですか。その点いかがでしょうか、お答えください。

山下新太郎外務省情報調査局長

○山下政府委員 浜田先生もう十分御存じだと思いますけれども、アメリカのアジア・太平洋に対する基本的な政策、それ自体は変わっていないと思います。いろいろ検討されていることは事実でございますけれども、現時点では変わっていないと思います。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 すばらしいことだと思います。しかし、米韓の協議体系とかそういうものをひもといてみますと、やはり今回の大統領対大統領といいますか、その代表対代表の話し合いの中でも、その問題は出ていますね。それは何かというと米軍の韓国撤退論。しかし、これに対しては韓国は絶対反対でしょうし、それに加うるに、そういう状況を理解してもらうために優秀な飛行機を逆に援助体制の中に組み込んだという話もあるようですが、その点、私はどうしても記憶力が悪いものですから専門家からちょっとお伺いしたいのですが、そういう点はいかがですか。

山下新太郎外務省情報調査局長

○山下政府委員 お答え申し上げます。  アメリカが韓国におりますのは、先ほどおっしゃいました四万四千くらいの兵隊を置いておりますけれども、これを引くか引かないかということは、私どもの知っております限りでは公式には話し合われていないと思います。ただし、.議会とか学者とかいろいろな研究所等におきまして、引いてはどうだといったような議論が行われているのは事実でございます。  他方、韓国が反対するだろうとおっしゃいましたが、韓国におきましても、その点につきまして、例えば盧泰愚大統領が一部撤退云々といったようなことを先般公におっしゃったことはございますが、公式に議論されていることはございません。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 そこで、これはお隣の国のことばかりお伺いすると大変恐縮ですから、私たちの国の問題について、日本国にはどういうわけかアメリカの軍隊が日本にいることを好まない人たちが多いようです。特に、必要なものをつくろうとするときに反対勢力が徹底的に反対します。  そこで、具体的な質問で大変恐縮ですが、もし日本からアメリカの軍隊が撤退した場合に、日本は安全ですか不安全ですか、ひとつ答えてください。

山下新太郎外務省情報調査局長

○山下政府委員 浜田先生御質問のような、非常に大きな問題につきまして私ごときが御答弁するのはいかがかと思いますが、したがいまして、私見を申し述べさしていただきたいと思いますけれども、言うまでもなく、日本の安全保障政策というのは、平和のための外交努力、それから安保条約の維持、円滑な運用、さらにまた有効適切な自衛力の整備、これが三本柱でございます。そういう前提でいろいろ構成されておりますので、安保条約に基づく米軍の駐留がなくなった場合には、いろいろ問題があり得ると私は考えている次第でございます。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 今、質疑持ち時間が終了いたしましたという通知がありましたので、これを守りたいと思います。だがしかし、途中で答弁の関係上おくれた部分が二、三分ありましたので、その部分だけ私の意見を申し述べさせていただきます。  外務大臣、永世中立国スイスの憲法に書いてある文章の中で、非同盟中立国家というよりも永世中立国スイス、このスイスの憲法の中に、他国の軍隊の無断の通行を許さない、もし無断で通行する場合はこれを州兵を派兵して阻止する、と書いてある憲法条文を御存じですか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 そうしたことは、非常に特色ある憲法だというふうに伺っております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 もう一点だけお許しをいただきますが、スイスの各家庭に国家から銃が支給され、それを国民一人一人が大切にしていることも御存じですね。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 そうしたことも伺っております。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 大変恐縮ですが、非同盟中立国家ユーゴスラビア、今いろいろな問題が起こっております。しかし、あの非同盟中立国家のユーゴスラビア憲法の中に、ユーゴスラビア人民は何人たりといえども戦争の降伏文書に調印をしてはならない、と書いてあると言われておりますが、御存じでしようか。

宇野宗佑自由民主党外務大臣

○宇野国務大臣 その点は、私もまだはっきり存じておりません。

浜田幸一自由民主党

○浜田(幸)委員 私は、お許しを得て最後の発言をさせていただきます。  もし、日本が真に国家たらんとすれば、決算委員会等において、もっと日本国憲法問題について明確にいたさなければならないと思います。憲法第九条戦争の放棄、そして九条の二、言葉は悪いようですが九条の二で、であるから我々は陸海空の兵力、これを持たない。そこに自衛隊が存在する。野党は憲法違反だと言う、しかしそれは法律の判定によって得たものであるので違反ではない、いつまでもいつまでもこういうことを繰り返していくことができるでしょうか。  私は、新しい指導者の諸君にお願いをしておきたいと思います。我が国の将来を考える場合、日本の国旗が何であるのか、日本の国歌がどのようなものであるのか、憲法に制定もされないままに、ただ占領政策の中で与えられた憲法を大事にしていくだけで、子供たちの時代の長期的な安定が保たれるとは思いません。もしそういう問題について議論の場があるとするならば、両先輩におかれては十二分に御配意をいただき、我々のような小さな者のお願いではありますが、自由民主の旗のもとに生きていこうとする我が政党の責任を国民のために正しく果たすためにも、その点につき御寛容に御配意賜れば幸いであります。このことをお願いして、私の質問を終わります。委員長、ありがとうございました。同僚諸君、ありがとうございます。

野中英二自由民主党

○野中委員長 この際、暫時休憩いたします。     午前十一時二十七分休憩      ────◇─────     〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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