沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 166 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1988/12/14
会議録
○高沢委員長 これより会議を開きます。 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川昭一君。
○中川(昭)委員 北方領土隣接地域の振興に関しまして御質問させていただきます。 初めに、十月の末に北方隣接地域を大変な低気圧の被害が襲ったわけでございまして、私もすぐに現地を見てまいりましたけれども、これは漁業関係を中心にして大変な被害が出ておるわけでございます。 まず、水産庁にこの被害の状況につきまして、簡単に状況説明をお願いいたします。
○前川説明員 十月末の低気圧による被害によりまして、主として北海道を中心に漁業被害が全体で百四十八億というふうに試算されております。その主な内訳につきましては、サケの定置網、これが約八十五億円、それから漁船が約十二億、そのほか漁港につきましても十二億程度というふうになっております。
○中川(昭)委員 地元からは早速いろいろな御要望が出ているわけでございますが、特に盛漁期を控えておる地域もあるわけでありまして、これからスケソウ等が大変忙しくなる時期の地域もあるわけでございますが、そういう中で、特に災害復旧のための資金援助、特に近代化資金の貸付限度の枠が既に使われておる人もいっぱいおるわけでありまして、特例で資金を貸し付けてほしい、あるいはまた金利についてもできるだけ安い金利にしてもらいたい、あるいは償還期限の延長、こういう問題が数ある要望の中で一番強いように私は認識しておりますけれども、この要望につきましてぜひともひとつこたえていただきたいというふうに思います。
○前川説明員 私ども既に現地の調査をある程度行っておりまして、北海道庁とも協議をさせていただいております。その中で、金融対策につきましては、一つ今先生がおっしゃいました近代化資金の融資枠の確保あるいは限度額の引き上げ等検討してきておるところでございます。限度額の引き上げにつきましては、それぞれ一つ一つの個別事案につきましての検討でございますので、これは道庁とそれから私どもにおきまして、個別の漁業者につきまして引き上げられるかどうか前向きに検討させていただきたいと思っております。 それからもう一つ、既存の借入金につきましての問題でございます。これにつきましては、既に私ども償還条件の緩和といいますか、償還期間の一部延長等につきまして関係金融機関に要請をしたところでございます。今後、個別の事案につきましてそれぞれ公庫、中金等におきまして検討がなされることになっております。
○中川(昭)委員 ぜひとも漁業活動の再生産の確保のためにも特段の御配慮をお願いしたいと思います。 それから、災害復旧ということになりますと、原則は原状回復ということになるわけでありますけれども、今回は六十年ぶりとか百年ぶりとかいうような大被害が出ておりまして、港湾等について既にこういう被害が現実に起こっておるわけでありますから、単なる原状回復ではなくて、二度とこういうまた同じような被害、低気圧の波が起こっても港に影響を受けないような、一歩前進した形で修復あるいはまた改善をしていくことが必要だと思いますが、これについてぜひとも前向きに検討していただきたいというふうに思います。答弁をお願いします。
○坂井説明員 災害復旧に当たりましては、災害が防止できるように十分努力いたしますとともに、道とも相談いたしまして、ほかの漁港事業とかそういうものを含めまして、安全な施設の整備に努力してまいりたいと思っております。
○中川(昭)委員 これから隣接地域は大変な冬の厳しい季節に入ってくるわけであります。その中で、今申し上げたようにこの時期が最盛期の漁業をする地域、特に知床の羅臼というのはこれから漁業活動が最盛期に入っていくわけですけれども、この羅臼という町へ行く国道三三五という一本道があるわけでありますけれども、これが雪の被害で通れなくなるという時期が毎年あります。これは生活環境の面でも大きな影響を及ぼしますし、またスケソウという早く加工場に持っていかなければいけない大事な水産資源が道路が閉鎖することによってみすみす失われてしまうということに毎年地域の人は苦労をされておるわけでありますが、この三三五の冬期間の交通の確保に地元の人たちは大変な要望をしておるわけでありますけれども、ことしは閉鎖することのないように除雪体制等万全を期していただきたい、こう思いますが、開発庁、ひとつよろしくお願いいたします。
○松野(一)政府委員 お答えいたします。 冬季の交通確保につきましては、経済社会の発展、民生の安定等北海道にとって欠くことのできない重要な課題である、そう認識しておるところでございます。特に国道三百三十五号線は、先生お話のございましたように、当該地域にとってまことに重要な路線でございまして、そういった意味合いにおきまして除雪問題につきましても、羅臼側と標津側に除雪ステーションを設けまして昼夜の別なく除雪を実施いたしまして、交通の確保に努力しておるところでございます。 また、さらに地吹雪等に対処する防雪対策といたしまして、羅臼町内に防雪林あるいはスノーシェルターなどの整備を進めておりまして、六十四年度の完成を目途に現在鋭意事業を実施しておるところでございます。 また、六十四年度からさらに新たに羅臼町内におきましても防雪施設、いわゆるスノーシェッドと申しますけれども、これらの整備を予定しておるところでございまして、このように今後とも当該地域の冬季の交通確保に努力してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○中川(昭)委員 また、これも地元の長年の要望であります根室市の東梅地区から別海に抜ける海岸ふちの道路の建設ということであります。これも実は単に地域にとって利便があるという生活環境だけではなくて、今の漁業関係の交流といいますか移動に非常に効果があるわけでありまして、いわゆる別海―東梅間道路、最近また期成会の活動が活発になっておるようでありますけれども、一日も早い完成に向けてひとつこれは前向きに取り組んでいただきたいと思いますが、答弁をお願いいたします。
○松野(一)政府委員 お話のございました東梅―別海間の道路問題でございますけれども、本年の七月に東梅―別海間の道路整備促進期成会の会合が開催されておりまして、八月の幹事会、それから十月の現地視察など道路建設に向けての活動が再開されてきております。さらに根室市では来年早々、地元の自然保護団体との話し合いを行う予定とも聞いておりますし、また根室青年会議所におきましては、ことしの六月から七月にかけまして「東梅・別海間の道路建設問題に関するアンケート調査」あるいは十一月には、まちづくりシンポジウム「春国岱を考える」などを開催するなど、地元の方でも自然保護との調整に積極的な努力がなされてきております。 また具体的な調査の問題についてでございますけれども、北海道におきまして、たまたま昨年度は例年に比べて流氷が少なかったというようなことから、流氷の調査を予定しておりましたけれども、十分な調査ができなかったものですから、昨年に引き続きましてことしも補足的な流氷調査を行うなどのほか、ルートの比較や道路構造等の技術的な検討を鋭意実施しているところでございますが、当庁におきましてはこれらの調査や地元との調整の促進を図るようこれからも道庁を積極的に指導してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○中川(昭)委員 ぜひとも一日も早い完成に向けて御努力をお願いします。 四月の二十日にこの委員会で私質問さしていただいたのですけれども、例の百億円の基金造成、これは一日も早く達成しなければならないわけでございますが、要するに、ただその基金を積んでもその運用によっては基金の益金が大分変わってくるということで、御答弁は道によく言って検討してみるということでございましたが、その後、その基金の金額をいかにできるだけ多く生み出していくかということに対してどのような御努力をされているかお聞きをしたいと思います。
○鈴木説明員 御説明申し上げます。 北方基金の運用につきましては五十八年度からやっているわけでございますが、最初の方、元金に対する利率が五%を超えているようなことがございましたが、最近五%を切れておりまして、先生御指摘のとおり非常に効率が悪いという状況でございます。こういうことで我々の方も、この運用主体であります北海道の方でも検討はしているのでございますが、この基金の運用につきましては、地方自治法の規定を受けまして北方領土隣接地域振興等基金管理運営要領というものがございまして、これによりまして国債、地方債その他確実な有価証券の取得、あるいは銀行その他確実な金融機関への預金または郵便貯金、それから信託業務を営む銀行への信託、こういうものとされておりまして、現在は主として国債と定期預金を運用しているわけでございます。こういう枠がございますので自由に動けるわけでございませんが、先生のこの前の御指摘を受けまして北海道の方でも検討しております。それを受けまして我々の方も適切な指導をいたしまして、確実で最大限の利益を得るように努力していきたいと思います。
○中川(昭)委員 もちろん元本確実ということが大前提なんですけれども、こういう自由金利の世界に入ってきているわけですから、MMCとかCDとか、まだまだ金利のいいものがいっぱいあるわけでありまして、これが仮に法律的な足かせがあるとすれば、その改正も含めてぜひ検討していただきたいというふうに思います。 ここで北方地域に非常に関係の深い日ソ関係につきまして外務大臣にお伺いをしたいと思います。 戦後四十数年の間に日ソ関係は、一九五六年の共同宣言の時期とかあるいは田中・ブレジネフ会議のときのように非常に前向きに進んだ時期もあれば、大韓航空機撃墜事件の直後のように冷え切った時期もあると思います。今の日ソ関係をどのように大臣は御理解をされているでしょうか。
○宇野国務大臣 おっしゃるとおりの不幸な事件もたび重なりました。さらにはまたココム事件等々もありました。したがいまして、互いに冷え込んだという時期もあったと思いますが、しかし両国の努力によって、特に我が国は努力をいたしまして、やはり大切な隣国であるからいつまでもそのような関係であってはならない、かようなことでつとに関係改善に努力してまいった、近くシェワルナゼ外相が訪日をされるということも、ようやくにしてそうした努力が実ったのではなかろうか。また、ソ連側におきましてもいろいろな改善に関するところの新しい試みをなさっておるということも大切にしなければならない、かように思っております。それが現状だろうと私は思っております。
○中川(昭)委員 特にゴルバチョフ書記長になりましてから、数回にわたる米ソのサミットでありますとか、あるいはヨーロッパ主要国とのサミットも一通り終えられました。また、来年には何か中ソサミットも行われるかどうかというような話も聞いておりまして、逆に言うとそういうのが進んでいけば進んでいくほど、日本はどうなっているんだ、何となくバスに乗りおくれるんじゃないかというような焦りも出てこないわけではないわけであります。しかし、サミットもちろん必要でありますけれども、日本の基本的スタンスというものをずらしてまでもそのバスに飛び乗る必要はないというふうに私は思っておるわけでございます。一方ではソ連の政府の周辺のジャーナリストとか文化人等が日本に対して非常に今までと違う意見をいろいろ言っておりますけれども、私は個人的にはそういうふうに思うわけでありますが、 大臣は、やはりバスには飛び乗った方がいいというふうに思われるか、あるいはちゃんと正規の手続にのっとって乗れるバスであれば乗るというふうに考えた方がいいのか、どちらだとお考えになりますか。
○宇野国務大臣 ゴルバチョフ書記長出現以来、いろいろとソ連の国内におきましてもペレストロイカあるいはグラスノスチというものが如実に進んでおることは、これは私たちも認めたいと思います。しかし、なかなかそれに反対する勢力もまだあるという話もございますから、書記長みずからは大変な努力をしておられる、その努力を何とか我々といたしましてもやはりどこかでサポートしてあげてもよい、こういう気持ちが西側陣営には強いのではないか、かように思っております。 だから、確かに米ソ間におきましては世界の二大勢力としての話し合いが進んでおることは結構でございますし、また陸続きのヨーロッパといたしましてはイタリーの首相あるいはドイツの首相等々の積極的なアプローチがあったということも事実でございましょう。しかし、ペレストロイカそのものを評価するという上におきましては、私はやはり何らかの具体策というものがお互いの間で確認されることが必要じゃなかろうか、かように思っております。それが今回の外相会議においていろいろ話し合いがされるところでなければならない、こういうように私は思っております。 それで、例えばのバスの話が出ましたが、まあ人によってまちまちでございましょうけれども、私にはまだバスがバス停まで来ておるとは思っておらない状態でございます。
○中川(昭)委員 そういう時期に十九日からシェワルナゼ外相が来られて、二年ぶりですか、実質的な会談が行われるわけであります。私は、とにかく北方領土問題を実質的に話し合うこと、これが必要だと思います。向こうから伝えられている話では、今までのように解決済みとか問題が存在しないということではないような感じがするわけでありますから、逆に議論になるとすれば、今までのやり方とは違ってこちらとしてもきっちりと理論武装して、歴史的に見てもあるいは世界の政治情勢から見ても北方領土は日本の固有の領土なんだということを今まで以上にきっちりと向こうに言わなければ議論になっていかないんだというふうに思いますから、その辺も含めて領土問題。 それから第二点が、今回を契機といたしまして両外務大臣、あるいは各レベルで日ソ間の実務的な実質的な話し合いを各チャネルで今まで以上にやっていく必要があるということ。 それから第三点としましては、やはりゴルバチョフ書記長の訪日、あるいは日ソのサミットというものをスタンスを崩さない範囲内できちっとやっていく確約をとる。 私はこれができれば今回の訪日に対して日本側としては非常なメリットがあるし、逆に言えば新たな過大な期待を持つ必要もないというふうに考えておるわけでありますが、会談に臨まれる大臣の御決意というか、歴史的な経緯も含めて、これは哲学的な論争にまでいくのじゃないかということを私は期待をしておるわけでありますけれども、大臣の御決意をお伺いをしたいと思います。
○宇野国務大臣 既にしましてクラスノヤルスクにおける演説であるとか、最近の国連演説であるとか、そうしたものを通じましてゴルバチョフ書記長が日本に対しましてやはりその関係というものについては重大な関係であるから互いに対話を強めなければならない、こういうような意思表示をしておられる、これは評価しなければならない、かように私は思っておる次第でございます。 したがいまして、そういう新指導者のもとにおける外相会談でございますから、当然北方四島問題は出てくるわけでございまして、今までは、これに対しましてはソ連の指導者によっては解決済みあるいは知らない、いろいろな表現があったと思いますが、ごく最近の例からするのならば、やはり田中・ブレジネフ会談におきましては、田中元総理が戦後の未処理の案件の中には北方四島がありますよ、御承知ですかということに対して、当時の書記長のブレジネフさんはヤー・ズナーユ、私は知っておりますと二度にわたって言っていらっしゃる、そうしたことが直近における政府間の話であるということを確認しながら、やはり我々といたしましては日ソ間の友好親善のためにはこうした問題を解決しなければならない、このことは当然私は強調していきたいと思います。 その方法はいろいろあろうと思いますけれども、今申されました歴史的な観点ということも私は忘れてはならない一つの有力なお互いのカードの試し合いである、試し合いというよりもむしろ照合いたしまして、どこが違っておるのか、おれのところはこうだ、おれのところはこうだということを照合しつつ接近を図り、日本の主張というものの正当性を十二分に認識し、理解してもらうような努力を続けていきたい、かように考える次第でございます。 特に、ゴルバチョフ書記長の訪日に関しましては、言わずもがな、我々といたしましてはいつでもお越しください、こういうふうな姿勢を示しております。というのは、既に鳩山総理に始まりまして、田中、鈴木、中曽根と四人の総理大臣がこちらから訪ソなさっておられますが、肝心かなめのソ連からは首脳が来ておらない、これは世界の通例から申しましてもお越し願うのが当然であろう。また、我々といたしましても官民挙げて歓迎したいからぜひとも来ていただいて、そして竹下総理との間でも忌憚のない意見の交換によって、なお一層隣国としてお互いに尊重し合いながらその発展を図り、同時に世界の安定、特にアジアでの貢献、こうしたことを図ろうではないか、これは当然のことでございますので、私といたしましても、ゴルバチョフ書記長の訪日が実現できますように最大限の努力をいたしたい、かように思っておるところであります。
○中川(昭)委員 終わります。
○高沢委員長 鈴木宗男君。
○鈴木(宗)委員 最初に宇野外務大臣にお尋ねをしますけれども、私は、このたびのソ連邦アルメニア共和国の大地震につきまして心からお見舞いを申し上げるものであります。 さて、この大地震につきまして、一部報道では、何か我が国の対応が、救援がちょっと遅いのではないか、おくれているのではないかというような報道がありますけれども、実態はどうだったのでしょうか。
○宇野国務大臣 今御指摘のとおり、私もたまたまカナダにいたわけでございますが、帰国後聞きましたところでは、確かにおくれた面なきにしもあらず、かように思っております。しかし、それだけに努力をいたしまして、やはり日本といたしましても、世界で大きな存在でございますから、その存在にふさわしい救援態勢をとらなければならないということで、既にその態勢はとったわけでございますが、正式にはきのうの閣議でそのことを確認したというのが実態でございます。
○鈴木(宗)委員 この救援がおくれた問題なんかは、何か一部勢力が意図的に言っているような嫌いもある。というのは、私は何も対応はおくれてないと思っているのです。特に、例えばお医者さんを派遣したり、一億円相当の物資だとか十億円の資金だとか、これはほかの今までの例と比較するならば破格の扱いをしておりますよ。そこまでやっておきながら、何やっているのだというような風潮はいけないと私は思っているのです。 私はここで外務省にお願いしたいのは、日本は今や世界の中の日本から世界に貢献する日本ということを明確に打ち出しておるわけでありますから、こういった、やっていることはもっときちっと発表すべきだ、広報面なんかでもっときちっとやるべきではないか、こう思うのですけれども、いかがでしょうか。
○宇野国務大臣 一々ごもっともであると私は思います。したがいまして、やった措置に関しましては日本相応のことをやったのではないか、またソビエトも非常に感謝していらっしゃるというのが現状でございますから、外務省といたしましてはてきぱきとやったつもりが中には手おくれだと 言われる面もあるいはあったかもしれません。また、私自身も、先ほど申し上げましたように、多少おくれたのかなというふうな面もございました。その点に関しましては、今後さようなことのないようにやはり誠意を尽くすべきである、かように存じております。
○鈴木(宗)委員 大臣の控え目な答弁を聞きましてこっちも恐縮しておりますけれども、私は、外務省はよくやっているということだけはきちっと明言をしておきたい、こう思うのであります。 さて、大臣、いよいよ十九日から日ソ外相定期協議が始まりますけれども、ここでもやはり最大のテーマは北方領土の返還をいかに位置づけさせるかということではないかと思うのであります。当然、定期協議が終わった後、共同コミュニケなり共同声明なりが発表されると思うのでありますけれども、この中に、北方領土問題については未解決の問題である、先ほど同僚議員の質問に対し大臣は、いわゆる田中・ブレジネフ会談まで戻したい、こういう答弁もありましたけれども、私は今回の会談こそそのことが一番大事ではないかと思うのであります。その点につきましての大臣のお考えと御決意をお尋ねいたしたいと思います。
○宇野国務大臣 日ソ間に横たわる最大の問題は北方四島問題である、これはもう常に申し上げております。このことに関しましては国際的にも日本は常に申し上げておるというような次第でございまして、これを解決してもらわないことには平和条約というものを結ぶことはできません、できたならば平和条約を結んで真の意味の友好関係を樹立しようではございませんか、それが隣国同士の当然のことであります、こういうふうに常に申し上げておるわけでございますが、私はまだ大丈夫だというふうな楽観的な期待を述べるわけにはまいりませんけれども、ようやくソビエトといたしましても、やはり国内においてあれだけの勇気を持ってペレストロイカを推進しておられる以上、対外的にもそうした変わりざまということが何らかの形において表示されることが必要であろうと私たちは期待をしております。だから、今回の外相会談におきましても当然このことは、他にもいっぱい案件があるわけでございますが、大切な根幹的な問題として自分たちの意見を開陳し、またひとつソ連に対して前向きの答弁、対応もお願いしたい、かように私は思っておる次第であります。そうしたことが実りまして共同コミュニケとなれば、これは大変なことである、そういうふうな結果をつくり出すべく私も努力するから、ソ連さん、あなたも努力しなさいよと言っているところが今日ただいま時点の両国の姿だ、こういうふうに御理解賜りたいと思います。
○鈴木(宗)委員 根室市を初め北方領土の関係の地区の人また住民は、宇野大臣ならばやってくれるのではないか、今大変な熱い期待があるわけなんです。ですから、今の大臣の答弁もよしとしますけれども、とにかく全身全霊を打ち込んで実現をしてもらいたい、私はこう思っております。 それで、大臣、きょうのテレビなり新聞報道を見ますと、きのう、武藤駐ソ大使がシェワルナゼ外相に会ったところ、領土問題を議題にしよう、特に新しい思考に基づいて両国関係の障害をどう取り除くかを話し合いたいというような会談があったように聞いておりますけれども、できましたら、もしもう少し詳しい会談内容が入っておりましたら、お知らせいただきたいと思うのであります。
○宇野国務大臣 概念的に申し述べますと、やはり米ソ間における昨年十二月八日のINFのグローバル・ゼロというふうな合意以来、一応東西間のそうしたとげとげしい空気というものは、私はまだこれでデタントですよと申し上げるわけにはまいりませんが、どこかにおいてこのような対決がいつまでも続くことはいいことではないという認識が両国にあることは事実でございます。これは尊重してやっていかなければならない、私はかように思います。そのためには、日本として西側陣営の一員であるという意味でしっかりと西側陣営の結束を固めましてアメリカを応援をしてあげる、そのことが米ソの対話の継続であり、また世界の安定へ寄与されることだろう、私たちはこう思います。 そうした空気の中で、ヨーロッパはヨーロッパとしての考え方が最近具体化している面も多々見受けられます。また今御指摘のように、従来余り仲のよくなかった中ソ間におきましても、銭其探外相が訪ソされた、続いてシェワルナゼ外相の訪中になるであろう、そして来年には両首脳の会談になるであろうというふうな大体の絵図も描かれているのではなかろうか、かように思っております。したがって、そうした面においてアジアの大切な国である日本に対しましても、ソ連といたしましてはいろいろと言いたいこともあるでしょう、もちろん私たちも言いたいことがたくさんあります。そうしたことを今度は、お互いに実るべきところはどんどんと実らすということは必要である。 そのためにも、北方四島というものがこの両国間の一つの懸案事項として残っておるのであるから、それに対しまして、今までの首脳は知らないとか解決済み、いろいろおっしゃったが、直近の例は先ほど申し上げましたブレジネフ・田中会談において、私は知っておるというようなことでございますから、そうした中において日ソにおいてはどういうふうな話を進めるべきであろうか。こんなことで、二国間の問題にはそのほか経済の問題もございましょう。極東の問題もございましょう。さらには一番大切な隣国である朝鮮半島の問題に関しましても、ソビエトは多大の関心を持っておるということを私たちはうかがうことができます。さらには東南アジアにおきましては、カンボジアの問題に関しましても、紛争解決という点においては相当な熱意を持っておられるというふうな情報も得ております。そうしたことをいろいろと話し合いながら、ソ連の役割、日本の役割、お互いに確認し合いながら世界の安定のために頑張りましょうというふうな内容できのうシェワルナゼ外相と武藤大使との間において行われた、そういうふうに御理解賜ればいいのではないか、かように思います。
○鈴木(宗)委員 大臣、これは先の話でありますけれども、私は来年は当然宇野大臣がモスクワに行って日ソ外相定期協議が行われるのではないかと思うのでありますが、これからの外交、ゴルバチョフ書記長はいつでも来てください、待っていますよとさっきも大臣の答弁にありましたけれども、私は、待つのもいいけれども逆に日本から積極的に行ってもいいのではないかという気もするのです。例えば、米ソ首脳会談なんかはこの三年半の間に五回開かれているのです。この前のニューヨークの会談を入れて五回です。しからば日ソ関係、何といっても隣国なわけでありますから、来るのをただお願いしますと待っているよりも、逆にこっちから押しかけていってもいいと私は思うのでありますけれども、その点いかがでしょうか。
○宇野国務大臣 従来大国におきましては、外相会談というものは交互の年一回というふうなしきたりがございました。また首脳会談も、お互いに訪問し合うというしきたりがございました。そうしたことが日ソ間においてはややもすれば変則的になっておったということも事実でございます。だからこれをまず普通の姿に戻して、その後はダイナミックに考えればよろしいのではないかと思われる節が多々ございます。特に、領土問題など大切な問題を抱えておる両国でございますから、他の二国間とは趣が異なっておる。そういうふうに考えてまいりました場合には、一回よりも二回、二回よりも三回、お互いが意見を交換する場を持つということが大切である。ゴルバチョフさんも非常にダイナミックに、アメリカに行ってニューヨークで首脳会談をやるとか、あるいは出先のどこそこの国においてやるとかというふうに米ソは確かに努力しておるということを私たちもよく認識をいたさなければなりません。そういう点は今鈴木さんが申されましたようなことも今後日本外交としては大切にしなければならないところ であろう、かように考えます。
○鈴木(宗)委員 特に私は、何も東京だ、いやモスクワだといって場所は限定する必要はないと思うのですね。例えば米ソなんかの場合はジュネーブだとかレイキャビクだとか至るところでやっているわけですから、これからもいろいろな国際会議なりあるいは何かのチャンスがあったならばとにかくアプローチする、いわば対話を深めていくことがこの領土返還運動の一つのもとではないかと思っているのです。そういった意味では、これからもそういった前向きの姿勢なんかもぜひともお願いしたい、こう思っております。 そこで大臣、もう時間もありませんから、とにかく根室の人たちはかたずをのんで見守っていると言ってもいいぐらいの今度の定期外相協議でありますので、くれぐれもそういった何とかレールだけは敷いてもらいたい、そんな思いでたくさんの人がいるということをきちっと腹に据えて交渉に臨んでいただきたい、かようにお願いをするわけであります。そして大臣、先ほど、外相会議ならば交互に行うという話がありましたけれども、しからば来年、日本の外務大臣はソ連を訪ねるという解釈をしてよろしいのでしょうか。
○宇野国務大臣 当然そういうふうにお考えになってしかるべきだろう、私はさように考えております。特にことし、北方四島視察をいたしましたときに鈴木委員にもお供願いまして、本日ここにいらっしゃる北海道関係の方々も多くの方々に御参加願いまして、私は前にも言ったことがございますが、担当大臣として本当に地元の悲願というものをしみじみと痛感した次第でございます。これは地元の悲願であり、また日本の悲願でもございますから、さような決意で今後臨んでいきたい、かように思います。
○鈴木(宗)委員 地域の問題で一つ、二つ尋ねます。 建設省さんにお尋ねしますけれども、私は、ことし四月の当委員会でもちょっとお願いをしましたけれども、釧路-根室間の高速道路を何とか基本計画路線に昇格をしてくれという話をしております。しかもその国幹審は、来年の国幹審には間に合わないけれども、その次の国幹審だというような答弁もいただいたわけでありますけれども、さきの、つい二週間ぐらい前ですか決算委員会で建設大臣は、今まで国幹審は三年から四年のサイクルで開かれたけれども今度は一年もしくは二年で開きたい、そのぐらいの間隔でやりたいんだという話がありました。しからば来年の国幹審に間に合わなければその次の国幹審で釧路-根室間は間違いなく基本計画路線に入れるかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○玉田説明員 お答え申し上げます。 御指摘の釧路-根室間につきましては、先生も御承知のとおり昨年の国幹道法の改正によりまして新しく予定路線に追加をさせていただいたものでございます。したがいまして、本年度から、昭和六十三年度でございますが、高規格幹線道路調査、これを開始しているところでございます。今後ともその調査の推進に努めたいというふうに考えてございます。御指摘の点につきましては、私どもも十分念頭に置きましてこの区間の調査に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 それから、国幹審の開催時期の問題でございます。本年度内に国幹審を一度開催させていただきたいという予定で今諸準備を進めているところでございます。ところで、その次の国幹審ということでございますが、従来、国土幹線自動車道建設審議会はおおむね三年ないし四年おきに開催をしてまいりました。今後につきましては、高速自動車国道の整備目標を早期に達成したいということで、今後調査を大いに促進いたしまして従来よりも開催間隔を縮めて開催してまいりたいというのが建設省の基本的な考え方でございます。 ただいま先生から御指摘のございましたとおり、去る十一月八日、衆議院決算委員会におきまして、建設大臣から開催予定につきましてお考えを申し述べたとおりでございます。私ども事務当局といたしましても、この建設大臣の御答弁に沿いまして諸準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○鈴木(宗)委員 課長さん、そうしたら次の国幹審は、今の予定では、六十三年度中ということは来年の一月に開かれる、その次は六十五年度中に開かれるというふうに解釈していいのですか。そして、六十五年度中に開かれた国幹審では、釧路-根室間は間違いなく基本計画に入るという判断をしてよろしいのですか。
○玉田説明員 次の今年度内開催の国幹審、ただいま先生一月というお話がございましたが、これはまだ日程を確定する段階に至っておりません。しかしながら、今年度内にぜひ開催したいということでございます。その次の国幹審を六十五年というお話でございましたが、私どもとしては、年度はまだ確定しておりませんが、なるべくその線に沿って開催してまいりたい。 それから、釧路-根室間につきましても、先ほど御答弁申し上げましたとおり、先生の御指摘も十分念頭に置きまして今後の調査の推進に努めたい、こういうことでございます。よろしくお願いいたします。
○鈴木(宗)委員 大体六十五年度中に開かれる、そしてそのときは間違いなく昇格するという解釈で、私は質問を終えたいと思います。 総務庁長官お見えですからひとつお願いしますけれども、北方基金の問題です。これは党議決定して、党四役までサインをして、五年間で百億を積むといって党四役がサインをして、しかも総務会で決定をして、党議決定までしておきながら結局は実現できなかったのです。そしてまた再度五年間延長したわけでありますけれども、今のままでいきますと六十七年ぐらいまでかかるのですか。これはやはり一年でも二年でも私は早めてもらいたいと思うのです。しかも、シーリングがあるからと役所の人は言うけれども、シーリングは省庁にかけているのであって、各局各課にかけているわけではないのです。言ってみれば、一番頭のいい大蔵省が一番横着な手法で、シーリングというのは一つの枠を設定したものですけれども、総務庁がその気になってやれば五億、十億はぽんと積めると私は思うのです。そのときは一つの局、二つの局には犠牲が及ぶかもしれませんけれども、私は、北方領土の日というものを決めながら、しかも一億国民の悲願だという大義名分の中で、今まさに命がけの返還運動をしているときに少なくとも十億だとか二十億のことできゅうきゅうとしているのは政治がなかったことになると私は思うのです。その点髙鳥長官は非常に熱心だと聞いておりますので、何とかこの基金はあと二年なら二年、三年なら三年でやると、大臣の意気込みといいますか、姿勢だけでも私はお知らせをいただきたい、こう思います。
○高鳥国務大臣 北海道の地元関係議員の皆さんから大変熱烈な御要請をいただいておりまして、私どもといたしましては、昭和六十四年度の概算要求では一億円上積みをして十億円の要求を現在大蔵省に出しております。これはぜひ確保をしたいというふうに考えております。残ります分はあと二十億ということになりますので、したがいまして六十六年度までに順調にまいりますれば百億円の積み立てができるというふうに考えております。もっと短縮して早くやれという御要請につきましては、実は総務庁の予算というのは、恩給関係を除きますと本当に細かいものばかりでありまして、とても十億、二十億を直ちに捻出できるような大きな懐ではございませんので、その中で精いっぱいの努力をお認めいただきたいと思います。
○鈴木(宗)委員 予定では六十七年までだったものですから、今の大臣の答弁で、今のままいけば一年早まるということで、これは一つの前向きな話だと思うのです。しかし大臣、もう一年ぐらい早めたならば髙鳥総務庁長官の名前は相当感謝されるであろうし、評価も高まると私は思うのですけれども、大臣どうですか。もう一声、バナナのたたき売りじゃないですけれども、やってやって 喜ばれることは私はやるべきだと思うのです。そのために大臣がおって、政治があると思うのですけれども、どうでしょう。
○高鳥国務大臣 六十四年度分につきましては、私が概算要求をいたしておりますので、これは保証できると思いますが、その後のことにつきましては、恐らく在任していないと思いますので、したがって、私がやりますという口幅ったいことを申し上げる立場にございません。
○鈴木(宗)委員 大臣の答弁のとおりですけれども、どうか事務当局にはその申し送りだけはしておいていただきたい、次の新任大臣にも引き継ぎだけはきちっとしておいてもらいたい、これだけは要請しておきます。 最後に、宇野大臣にお願いだけしておきますけれども、今回の定期外相協議で北方墓参の地域拡大もぜひとも要請してもらいたい、さらには日ソ漁業関係の安定的発展、このことにつきましても重々お話をしていただきたい、このことだけを要請しまして、私の質問を終わります。
○高沢委員長 上原康助君。
○上原委員 きょうは北方問題についてお尋ねをするという日程なんですが、私も、アルメニアの大地震もこれあり、近々日ソ外相会議も開かれるという、また北方領土問題を含めてお尋ねしたい点はたくさんあるわけですが、この件については同僚委員の五十嵐先生に譲るとして、といいますのは、今沖縄の現状というのは実にゆゆしき事態にあると私は思うのです。これはせんだっても本委員会でいろいろ取り上げたのですが、政府の役人や、あるいは大臣諸公が答弁するのとは大違いな事態になって、全く許しがたい。そこで、外務大臣せっかくおいででありますので、極めて限られた時間ですが、端的にお尋ねしますので、誠意ある御答弁をまず求めたいとお願いしておきたいと思うのです。 そこで、外務大臣は、最近一連の沖縄の米軍の事件、事故あるいは軍事基地強化についてどういう認識を持ち、これをどう解決しようとしておられるのか、これまでやってきたのか、またこれからやろうとしているのか、まずその所見から聞かせてもらいたいと存じます。
○宇野国務大臣 沖縄は今さら申し上げるまでもなく多くの基地がございます。そして駐留車も非常に多くの人たちが駐留しております。日米安保体制の効果的な運営のためにはやはりアメリカ駐留軍の人たちが常に練度を保つということは必要でございます。にもかかわらずいろいろと事件が起こった、甚だ遺憾であるというのが過般来の私の気持ちでございまして、このことは事あるたびに米軍の高官にもお伝えしております。 この間もタフト国防長官代行は、タワーズ誤射事件、沖縄での一連の事件、事故は痛恨のきわみであって、現在徹底的調査を行っておる、事件の再発防止に万全の措置をとりたい、日米間の東アジア地域の平和安定を守る努力を損なうようなこのような事故の発生は全く遺憾である、どのような理由であれ、現在の日米間の安保体制の目的達成を妨げるようなこの種の事故はあってはならない、このようにはっきりと申し述べられました。だから私も、何としてもやはり日米安保体制の効果的運用には国民の支持が必要だ、これまで米側の陳謝の意をしばしば受けてきているが、ただいまの国防長官代行の事故防止の決意の言葉をしかと受けとめました、このことをひとつ日本国民にお伝えしたい、これがワシントンにおける私とタフト国防長官代行との会談でございます。 これによってすべてはおわかり願えるのではないかと思いますが、なお私といたしましては、やはり大切なことでございますから、御承知のとおり、北米局の時野谷参事官を初め調査団を派遣して、そして現地の調査に当たらせたということもあったわけでございます。
○上原委員 そういった一通りの米側とのやりとりについては私も報告を受けております。確かに十二月一日の今お述べになったタフト国防長官代行とのやりとりでそういう文言が交わされたということもわかります。だが実態は違うのですね、大臣。そこに大きな落差があり、沖縄の県民、国民感情が理解できない、納得しがたい問題が続出しているという点を指摘しておきたいと思うのですね。 そこで、十月十五日、金武町伊芸区への銃弾被弾事件について、もうきょうは十二月十四日ですから丸二カ月経過をいたしましたね。いまだに公式見解は何らなし。米側はもちろん黙して語らず。これで原因究明をやっていますとかあるいは地域住民の理解を得ての基地の運用ということができるのかどうか、もうだれが考えても疑問等を持つのが当たり前なんですね。この事件の経過はどうなっているんですか。真相究明、米側の対処の仕方、いまだに公式見解が何ら発表されないというこの事態というのを一体どう見ているのか、なぜそれができないのか、明確にしてください。
○兼元説明員 お答えします。 事件の捜査のその後の経過について御報告申し上げます。 沖縄県警の方の捜査の結果、現在までのところ、問題の十月十五日にレンジ6で射撃訓練を行っておりました海兵隊のG中隊八十名がM16のライフル銃を五十四丁、それからM249という軽機関銃でございますが、これを十九丁使用して訓練をしておりましたことがわかっております。なお、当日はレンジ6以外の射撃レンジでは訓練を行っておりません。そして十月二十五日に米軍から試射弾を九十一個提供を受けまして、発見された九個の銃弾との照合作業を行ってまいりました。現在まで、二個についてレンジ6で訓練に使用された銃から発射されたものであることが判明しておりますが、残りの弾丸につきましては損傷、変形等が著しくて現在まで照合はできておりません。 なお、十月二十四日に社会党の県議団の方々から告発を受け、二十七日に県警ではこの告発を受理しております。
○上原委員 これはもう今までに明らかにされた点だけじゃないですか。その後のことを聞いているのです。その後は全然進展しないの。
○兼元説明員 その後、もちろん警察といたしましては米軍に対する詳細な照会を行っておりますが、現在まで回答に接しておりません。それから、基地内における実況見分等につきましても米軍の同意を要請中でありますが、回答には接しておりません。引き続き要請中であります。
○上原委員 そこが問題なんですよね。十月二十六日の本委員会で警察庁は、僕はこれは警察庁の問題だけじゃないと思うのだが、関係者から事情聴取を行うようにしている、刑事部から米軍海兵隊へそういった調査依頼をやっている、こういう答弁をしているわけですね。関係者から事情聴取をしている、一体どういう関係者から事情聴取をしているのか。今いろいろ照会をしているが米側からのこれに対する回答がないというのは、結局捜査権が及ばないということじゃないの。米側はそういった捜査に対して拒否しているのか、回答しないのか。日本側の捜査権が、やろうとしてもできないのか。そういう具体的なことを明らかにしてください、具体的なことを。二カ月たってもできないという原因はどこにあるの。外務省や施設庁はこれまで一体どうしているの。冗談じゃない。――何で、警察庁から答えさせなさいよ。
○有馬政府委員 その前に、外務省が、政府が何をしていたかということを一言説明させていただきますけれども、先ほど外務大臣が言及されました北米局の参事官、企画官が調査のために沖縄に参りました際に、これは十一月二十五日でございますけれども、スミス四軍調整官と会談いたしまして、二十四日の中間鑑定結果の発表をも踏まえて可及的速やかに原因究明、再発防止策をとる必要がある、したがって、それを早急に完結するようにと申しまして、さらに十二月一日の日米合同委員会の場面においても、さらにその後も非公式の場面をとらえまして向こう側にそれを伝えております。 米側は、なるべく早い段階で、これはスミス調整官の言葉でありますけれども、沖縄県民の方々の関係については、米軍としてその円滑かつ良好な関係を維持し発展させることが極めて重要だと考えているんだ、それを念頭に置いてこの原因とそして再発防止の措置をとるために作業を急いでいるという答えをいたしております。
○池田政府委員 施設庁といたしましても、本件につきましては外務省と一緒になりまして、合同委員会の場でもいろいろ実情を説明し、国会の議論を説明し、再発防止に万全を期すようにお願いしておりますけれども、そのほかにも機会あるごとに在日米軍司令部に私の方から直接申しております。また先般、この問題のいわば最高の責任者であります太平洋軍司令官のハーディスティーという人が来られましたので、特にこの問題について細心の神経を使って再発防止に努力する必要があることを訴え、また、当面の海兵隊の最高司令官でありますゴッドフレ-というのがハワイから参りましたので、さらに事故の原因を明確にし、再発を防止できるように細心の配慮をしてほしいということを申し入れてございます。 現在米側がどういうことをやっているか、これは私の方から申し上げるのが適切かどうか、ちょっと問題がありますけれども、私が聞いているところでは、先般警察の方のお話から、レンジ6から出た弾もあるというようなことから、それを前提にいたしましてどういうふうな訓練をやっておったのかをどうも追跡をしているようでありますし、またレンジ6に限らず、このハンセン全体の安全対策に配慮すべき点は何かということを検討しているように我々は伺っておりますが、その結論にはまだ接しておりません。
○兼元説明員 お答えします。 銃の弾の鑑定の結果につきましては米側に連絡をしておりますし、それから周辺の目撃者等の事情聴取はもう既に終わっております。ただ米軍の関係者につきましては、現在までのところ、米軍側の調査結果を待って事情聴取を具体的に行っていきたいと考えております。
○上原委員 これはきょうは時間がないので、地位協定とのかかわり、その地位協定にかかわる特例措置いろいろあるので、なかなか面倒で、若干議論を深めぬといかないわけですが、要するに日本側の捜査がはかどっていないという点だけは間違いないですね。告発を受理したなら、あなた方が直接米軍の当日演習をやっておった兵隊なり関係者から事情聴取ができなければ実態をつかめないのじゃないですか。それができているの、できていないの。その点は明確にしておいてください。
○兼元説明員 事件が発生をいたしましたのが十月十五日で、もう二カ月たっておりますので、時間がたっておることは事実でございます。ただ、これまでこの種の事故は、県警の独自の捜査とアメリカ軍からの回答を待ちまして総合的に事故原因を究明していく方針でございますので、現在のところ、アメリカ側の回答を催促はしておりますけれども、回答に接していないという現状でございます。
○上原委員 私がお尋ねしていることには端的にはお答えしていませんが、そこで、米側の回答待ちだ、これは、いささか時間を経過しておるし、米側の不誠意というか、口で言っている割には深刻に受けとめていないとしか我々としては理解できないわけですね。これはどうお考えですか、外務大臣、もう二カ月経過をしているのですよ。もしワシントンにおいてもそれだけ重要視をし、事あるごとに皆さんが日米合同委員会なり在日米大使館なりアメリカの要路のしかるべき人に督促なり督励をしているというなら、もっと迅速に処理することが県民感情なり今の事態にこたえる姿勢じゃないですか。我々はこれができない日本政府の姿勢を問題にしているのです。どこに原因があるの。ぜひ大臣の――やろうとしても二カ月たってもできないという原因はどこにあるのですか。言葉で幾らポーズだけとってみたってだめですよ。結果としての事実を明らかにしてください。どうお考えですか、これだけ経過をしてなおできないというのは。
○宇野国務大臣 私も太平洋軍総司令官、マンスフィールド大使を初めあらゆる方々に今上原さんのおっしゃっていることと同じことを申し上げてきましたし、先ほど北米局長からも答弁ありましたが、私は、重大な問題ですから相当慎重に調査は進んでおるものであると思います。私は、早晩日本のそうした要請に対して米軍はこたえてくれるだろう、かように思っております。きょうのそうした御叱正も、これは米軍にとりましても大きな現地の声である、こういうふうに誠心誠意受けとめてもらえるであろう、かように私は確信いたします。
○上原委員 今のお答えについては、もう一点申し上げてからさらに聞きます。 それと、たくさん聞きたいことがあるのですが時間がありませんから、米側の責任のとり方というか、あり方の問題、やはり沖縄を差別しているのですね。沖縄をべっ視している、軽視していることは間違いないのですよ。これは日本政府、皆さんここに座っている役人を含め全体、大変失礼だが、我々そうとしか見られない。 例えば、これは指摘するまでもないのだが、金武町の被弾事件というのは十月十五日ですよね。その後、十一月九日には東京湾の目前で、房総半島沖で駆逐艦タワーズが海上保安庁の巡視船をターゲットにした射撃訓練をやったのです。そうしますと間髪入れずに、しかも、これまでは言いたくはないんだが、運輸省との間でかなり外務省は変なやりとりをしていますね。なるべく事を荒立てないで公にしないでくれと言ったら、石原運輸大臣さすがに、あれでは番犬ではなく狂犬だと言って、問題発言だということでいろいろやっている。それほど問題になった。そうすると二日後には、マンスフィールド大使とハーディスティー米太平洋軍司令官が首相官邸を訪ねて総理大臣に陳謝をしていますね。沖縄のやつは十月十五日に起きても、事のついでにはアメリカ大使も米側も何か一言くらいつけ足しに言っているが、何の陳謝もないんじゃないですか、この沖縄の問題に関しては公式には。スミス四軍司令官のごときは電話で西銘知事に済まなかったと言っただけ。こんなばかな話がありますか。加えて、さらにこのタワーズの艦長は解任されたじゃありませんか。 こういうふうに迅速に、東京周辺で起きる米軍のこの種の事件については間髪入れずに陳謝をし責任者が解任されるのに、十月十五日に事件が起きていまだに内容も明らかにせぬで、その責任者も何も責任をとろうとしない、日本政府も。こんなばかなことがありますか。これを沖縄県民は差別だ、区別だ、沖縄べっ視だと言って、今みんながこれじゃ許せぬということで言っているんじゃないですか。このことについてどう思いますか。皆さんが本当に責任をとらす気持ちがあるならば、即刻十月十五日のあの事件に対しての米側の責任者を解職するとか、それなりの責任のとり方をやってくださいよ。どうお考えですか。これを含めていつまでに米側のこの事件に対する公式発表をさせるのか、外務大臣として明確にしてください。
○有馬政府委員 米側は、この誤射事件につきまして今調査を行いつつあるところだ、結果を発表すると申しております。そのときに原因が明らかにされ、そして再発防止の措置をとることとなる、明らかにすると思いますが、その結果を待って今の御質問にお答えするということだと思います。
○上原委員 外務大臣、私が今引用したでしょう、タワーズの場合はそういう責任のとり方をやっている。間髪入れずに日本側に対して、政府に対して陳謝をしている。事のついでに沖縄も済まぬと言うのとは大きく性格が違う、質も違う、やり方も違う、マナーも違うのです。そのことについて政府はどうお考えかということと、いつまでにこういう責任をとらすような方針というか、姿勢、きちっとした態度を改めて米側に申し入れますね。
○宇野国務大臣 私は、米側は決して沖縄を差別しているとは思っておりません。私が出会いました、先ほど来挙げております重要な地位を預っておられる方々自体も、沖縄の件は本当に痛み入る、私もそれに対しましては、もう既に新聞紙上で言われておりまするとおり、本当に緊張足らぬと私ははっきり言ったのです。申し上げれば、我が国を守ってもらっている人に緊張足らぬと言うのは相当なことだと思っていただきたい。そこまで私は言って、緊張足りません、これではお互いの、日米の安保体制というものの効率的な運営はできません、ぜひともそれは総司令官とされましてもしっかり監督をやっていただきたい、こういうふうに語気鋭く私はお話をした所存でございます。そうしたことで懸命の努力をしておる。 タワーズの方は明らかに艦長が誤射というようなことでしたから、すぐに措置をせられて、今度は今北米局長が申しましたとおり鋭意調査をしておるわけで、決して民家目がけて撃ったのではありませんが、どうやってそっちへ飛んだのだろうかと、この間私が派遣をいたしました調査団もそういうふうなことを言っておりまして、今誠心誠意そうしたことに関しましても、二度とあってはならぬからやっておるということでございます。私も、きょうこれだけ、二カ月たってなおかつその調査結果がわからぬ、けしからぬという御質問が国会においてもあったよということははっきり伝えておきたい、かように思います。
○上原委員 こういう質問があった、なかったということは、これはアメリカだってわかりますよ、あなたが言わぬでも。それよりか、そういった責任のとり方の問題とか、二カ月たってもやらないというのは、あなたがどんなにべっ視していない、差別していないと言っても、それはあなた御自身の御判断でしょう。しかし沖縄県民はそう思っていない。それは決してそう思っていませんよ。そういう御答弁では納得しませんよ。そのことを問題にしているのです。アメリカ側に督励をしますね。早目に公表しなさいということと、責任の所在を明らかにさせますね。そのことをお尋ねしているのです。
○宇野国務大臣 これは外務省といたしましても、きょう質問があったからそう言うのではなくして、当然今日までしばしばやっておるわけです。したがいまして、私といたしましても、なおきょうもそうした話が話題になったということは重大なことである、こういうふうに先ほどから私の認識を申し上げておるわけでございますから、当然そうしたことは改めて米軍に伝える必要があると私は思っております。
○上原委員 そこで、この問題もまたうやむやに――うやむやには我々絶対させませんが、警察の調査の問題についても私は疑問を持っている点があるのですが、これはまあその内容、もう少し結果を見てからまたやりましょう。 そういうやさきに、今度また恩納村のキャンプ・ハンセン内のレンジ7、ここで新たな射撃訓練場をつくっているのじゃないですか。これはどういうわけですか。施設庁や外務省はそれを知っておったの。簡単に答えてください。
○鈴木(杲)政府委員 お答えいたします。 防衛施設庁といたしましては、この射撃訓練施設の設置ということにつきまして新聞報道があるまで承知しておりませんでした。
○上原委員 報道を見てわかったわけ。またあなた方がここでうそをついたらいけませんよ。食言になるよ。外務省は全然知らなかったの、そういう訓練施設があるということ。はっきりさしてください。
○有馬政府委員 新聞報道で読むまで承知いたしておりませんでした。
○上原委員 一体防衛施設庁も外務省も、今ごらんになられたでしょう。これだけの訓練場を新たにつくっているのですよ、これだけのものを。全くもって金武町の事件さえも明らかにしない。二度とそういう事故を起こさないような再発防止をやりますと言う舌の根も乾かないうちに、夜陰に乗じてというか、そういうような格好で、グリーンベレーと海兵隊共同の訓練場だと報道されている。一体こんなことってあるのですか。こんなことが許されていいのですか、主権国家、独立国家として、これは絶対容認できない。 そこで、時間がありませんので大変残念なんですが、施設庁に一つだけ確かめておきたい。あなたはわからぬと言ったけれども、これは二週間前に恩納村から那覇防衛施設局に連絡が行っているはずですね。そして、調査をして結果を報告しますという電話報告を恩納村に対してやっている。だが、僕の調査ではいまだに那覇防衛施設局は何の返答もない。ないどころか、これが新聞報道に出て公になると施設がつくれなくなるから早くつくれといってあなた方はやみに督励している。違いますか。再発防止をやるとか、沖縄の軍事基地の強化の問題についてもっと県民の理解を得られるような方途でやる、公式の場ではそういう答弁をしておきながら、実際には表ざたにされない前に突貫工事でさしているのが防衛庁や外務省の実態じゃないですか。今の私が言っている点、否定するなら否定する、わからなければわからないなりに那覇防衛施設局に電話をして確かめてここに報告しなさい、そういう事実があったかどうか。
○鈴木(杲)政府委員 先生御指摘のように、恩納村から那覇防衛施設局に御通知があったという事実は承知しておりません。また調べまして御報告申し上げたいと思います。
○上原委員 施設庁長官、今の答弁は僕は絶対納得できませんよ、私は調査をしてやっているんだから。十一月の末か十二月の一日前後に那覇防衛施設局に連絡が行っているはずだ。こういう工事があるということと、既に軍事演習が激しくなっている、銃弾が撃ち込まれている、余り激しいものだから恩納村は調べてみた。調べてみたらこういう工事をどんどんやっている。やっているものだからやめさせようということでやったら、表ざたにされるからといって夜陰に乗じてあなた方はどんどん工事をさしているじゃありませんか。外務大臣、あなた方が言っていることと実際にやっている実態は違うんですよ。どうしますか、こういうこと。これに対してやめさせる、即刻中止をさせる。 そこで、時間が来ましたのでもう一つ最後に。 米国の八九会計年度の軍事建設計画書の中には、沖縄に新たな都市戦闘訓練施設の建設をされるという予算化がされている。その対象基地としてキャンプ・ハンセンあるいは普天間基地というふうになっておるようであります。この内容と今度の工事との関連があるのかないのか、これを明確にしておいてください。
○鈴木(杲)政府委員 御指摘の件につきまして現地米軍に問い合わせましたところ、この軍事建設費に計上されている都市戦闘訓練施設はキャンプ・ハンセンの別な場所に建設する予定である、これとは別のものであると承知しております。
○上原委員 そうしますと、今僕が見せた、新聞報道されているキャンプ・ハンセンのレンジ7につくられるこの軍事訓練場はどういう性格で、だれが使用するの。どういう目的で何のためにつくっているの。これも明らかにしてください。
○鈴木(杲)政府委員 この工事は、木造の標的用の小屋あるいは木造の建物をつくりまして、着弾地に設置してあります標的小屋が敵に占領されたという想定で射撃を行い、その後、前進部隊がこの小屋に接近してこれを奪還するというような訓練を行う目的であると聞いております。主要部隊は海兵隊及び陸軍ということでございます。
○上原委員 時間がありませんから、地位協定とのかかわりも聞きたかったのですが、ここは恩納村とは目と鼻の先ですよ、七、八百メーターしか離れていませんよ。あなた、今新聞に書いてあることしか読んでないじゃないか。鈴木部長さん、失礼じゃないか。米軍がこれだけの工事をするのに、基地を提供する責任者の皆さん、外務省、防衛施設庁が、主権国家としてその程度のことでどんどんされたんでは、一体沖縄県民の命や環境は本当にどうなるの。大臣、こういうようなおざなりのあれじゃ許されませんよ。外務省、防衛庁、この基地の目的について合同で調査をして――再発防止なんといっても、新たな事件が必ずまた起こりますよ。ここで私は予言しておく。断言して おいてもいい。具体的に調査をして、この基地の問題について米側と協議しますね。いわゆる工事をやめさせる、この点はっきりさせてください。やめさせないのか、さっき言ったように……。
○池田政府委員 この訓練場につきましては、新聞の報道の後、正式に米側に照会をいたしました。照会の部分についてただいま施設部長から簡潔に説明いたしましたが、目的は施設部長の説明のとおりでございます。木造の建物、標的用の木造小屋、タイヤのハウス、これは古いタイヤを積み上げて壁のかわりにして屋根のないコースのようであります。その中に訓練コース等が設定されております。訓練の目的は、これも先ほど施設部長から説明をいたしましたが、その施設の中に標的部分がございまして、ここが占領されたという想定でそこを奪還する、そういう趣旨のものでございまして、使用する火器はピストルとかライフル等の小口径火器、使用部隊は海兵隊と陸軍の、これはグリーンベレーになると思います。 なお、本件射撃訓練場における訓練に当たりましては、周辺住民の安全の確保に万全を期するよう那覇防衛施設局から現地米軍に既に申し入れてございまして、米側も射撃の位置、射撃の方向等について安全確保を最優先して実施する旨回答を既にいただいております。本件につきましては御指摘の点もあろうと思いますので、さらに安全を期するよう申し入れるところでございますけれども、今申し上げましたような趣旨の訓練のための施設でございますから、当方から中止を申し入れる考えはございません。
○上原委員 これでもう終わらざるを得ませんが、中止を申し入れない、万全な安全措置を申し入れてある、何回そんなことを言っている。必ず起きますよ。見てごらん、あなた。しかもグリーンベレー。絶対我々は承認できません。新たな基地建設、基地強化じゃないですか。冗談じゃないですよ。もういいかげんにしてください。 ハリアーパッドはどうするのです。これも進めるのですか、二月に。八月にあなたに米側から正式な申し入れがあったという、事実ですか。つくるのですか。この点もはっきりさせてください。
○池田政府委員 ハリアーパッドは、先生御承知のようにハリアーというのは不整地の上へ離発着できるわけでございますけれども、そのまま離発着いたしますと非常にロスが大きいものですから、三百メートル弱のコンクリートの施設をつくりましてそこへ短距離で離発着する。ですから非常に安全性も増すし、ほこりもそれだけ飛ばないという仕組みになっておりますし、また燃料も非常に少なくていい、こういうものをつくってほしいということを昭和五十六年から米側は日本側に要望いたしてきております。そして、ハリア-の部隊の展開は来年の夏ごろと予想されておりますので、何とかそういう要望に沿う必要があるだろう、こう考えていますが、もちろんこの費用は米側の費用で負担してつくるという性質のものでございます。 今米側からの申し入れというお話がございましたが、たしか八月の初旬だったと思いますけれども、在日米軍参謀長から私のところへレターがございまして、米側では御承知のような事情がございましたので、どこにつくるかいろいろ検討しておりました、しかし今までの検討では安波地域が望ましいという結論になっている、決めたというわけではありませんが、望ましいということになっている、それについては一体どういうふうな手だてが必要なのか、あるいはどういうふうな説得、協力を得る方法が必要なのかについて私の考えを教えてほしいというレターをもらったことは事実でございます。 現在、私どもといたしましてはまだ安波に決めたわけではございませんけれども、米側が望ましいということを申しておりますので、実施するに当たってどういうふうな協力を得る態勢をとらなければいかぬか、我々としてどういう手だてができるか等について我々内部でいろいろ検討したり調査をしたり打診をしている段階でございます。
○上原委員 終わります。
○高沢委員長 五十嵐広三君。
○五十嵐委員 まず、アルメニア地震でありますが、いろいろ報道等を見ますと大変な空前の大被害のようでありまして、我が国でも早速に諸般の援助体制をとっているようでありますが、世界各国からも続々救援の手が差し伸べられているようであります。どうか、こういうときにはお互いだから、力いっぱいの応援をしてやってほしいというふうに思います。これはお答えはよろしゅうございますから、そのことを心から要望しておきたいと思います。 まず、厚生省お見えになっておられると思いますが、サハリンに戦前からいろいろな事情があって残留している日本人、いわゆる韓国・朝鮮人の問題ではなくて、日本人がおられるわけでありますが、その数など、実情を把握しておられればちょっとお知らせいただきたいと思います。
○村瀬説明員 お答えいたします。 厚生省が留守家族等から届け出によりまして把握しております樺太地域におきます未帰還者の数でございますが、昭和六十三年十一月一日現在で百四十人となっております。また、同じ時点でございますが、厚生省が把握しております同地域に自己の意思で残留されておられる方々の数は百五十一名となっております。 以上の数字を把握しております。
○五十嵐委員 自己意思残留者が百五十一人いるというのは、厚生省ではどういう確認の仕方、これも厚生省が把握している数なんでしょうが、それをお聞きしたいと思います。 それから、未帰還者の数で、留守家庭等からの届け出で把握している百四十人、これはつまり所在がわからない、したがって生存の有無もわからない、しかし留守家族等から届け出があるから一応数の上では百四十人ぐらい未帰還者があることになる、こういう意味のものかどうか。また、それに関しては当然外務省等からソ連政府に調査依頼等をしているのではないかと思いますが、その辺についてもちょっとお知らせいただきたい。
○村瀬説明員 初めに、未帰還者の件でございますが、これは終戦後ある時点におきまして生存の資料、情報がございまして、そういうものに基づきまして留守家族が厚生省に届け出をしておるものでございます。その方につきましては当然、今先生もおっしゃいましたけれども、機会あるごとに外務省にお願いいたしまして相手国政府、ソ連政府でございますが、調査方をお願いしているところでございます。その数字が現在百四十人ということでございます。 それから、自己意思残留者の方でございますが、これは当初未帰還者として把握しておったわけですけれども、その後調査が進みまして現地におられるということが確認されまして、そして御本人の意思を確かめまして、現地に自分の意思で残留するということを確認いたしまして、自己意思残留者として厚生省で今日まで把握している、こういうものでございます。
○五十嵐委員 これは、戦前から引き続いてサハリンに残っている日本人という方々は、それなりのいろいろな事情があったのだろうというふうに思うのですが、中にはいわゆる留用というような形で残られた方もいるようにちょっとお伺いをしているのでありますが、その辺の残留した事情について、簡単でいいですがちょっと御説明いただきたいと思います。
○村瀬説明員 お答えいたします。 残留いたしました事情といたしましては、やはり一番大きなのは国際結婚した日本の御婦人だと思います。そのほかに、主要な産業に留用されましてそのまま技術者として残った、こういうケースが多いと伺っております。
○五十嵐委員 留用というのは、技術者なんかで、戦争が終わって間もないころ約三十万人ぐらいですか引き揚げたのですね。そのときに当事者とソ連政府側で話があって、特に技術者等でソ連側でも必要として残ってもらった、それで今日に至っているというような方を留用というように言うわけですか。
○村瀬説明員 これは今先生おっしゃったように、ソ連側の要請によって技術者として残留されたという方もございましょうし、ある意味では半ば強制的に残された、こういう方もあるやに伺っております。
○五十嵐委員 ぜひ外務大臣にそういうような方々も、さっき言いましたようにわかっているので百五十人ぐらい、それから所在がわからない人で百五十人ぐらいさらにいるということも頭に入れておいてほしいというふうに思います。 そこで、厚生省に引き続いてお伺いしたいのでありますが、今言う方々が日本に一時帰国したいというような場合、これに対する援護を国としてすべきでないかというふうに思って、これまでもボランティアの人たちからも要請がありましたし、私どもとしても厚生省にもお願いをしてまいったところであります。それで、これについて積極的にお取り組みをいただいてきたようでありますので、この辺でお考えを具体的にお示しをいただきたいというふうに思います。
○村瀬説明員 お答えいたします。 終戦前から引き続き樺太に居住しております日本人が、終戦後初めて墓参あるいは親族訪問などのために一時帰国を希望しながら帰国の旅費を負担することができない、こういうような場合にはソ連の出境地から日本の国内の落ちつき先までの旅費を国費で支給するよう、ただいま関係機関と最終的な協議を行っておるところでありまして、協議が調い次第実施したいと考えております。
○五十嵐委員 できましたら、我々もちょっとお伺いはしているのですが、航空運賃の場合はサハリンの場合ですと、ハバロフスクに行ってから飛んでくるわけですから、ハバロフスク-新潟間及び新潟から落ちつき先までの国内旅費、これらの往復、それから船賃では、ナホトカ-横浜、それから横浜から落ちつき先までというような計算になるというふうなお話を聞いているところでありますが、それらを金額にすると大体これくらいのものだというお話をいただければお聞かせしてほしいと思うのと、それからお聞きしますと、樺太連盟でこの間からひとつそれに上積みをした援助をしようということを御決定になられたとお伺いしているのですが、それらはどういうことになっているのか。 それから、外務省との詰めもほとんどできてきていて年内には実施ということになれるだろうというお話も仄聞しているのでありますが、それらについてもお伺いをさせていただきたいのです。
○村瀬説明員 お答えいたします。 ただいまのお話につきましてでございますが、もう少し具体的にお話をさせていただきますと、援護の内容でございますが、これは日本に一時帰国いたします往復の旅費を負担する、こういうものでございまして、航空機を利用する場合と船舶を利用する場合とございますが、航空機を利用する場合にはハバロフスク-新潟間の往復の航空運賃でございます。それから船舶を利用する場合はナホトカから横浜間の往復の船運賃、こういうことでございます。この料金でございますけれども、航空運賃の方ですが、ハバロフスクから新潟まで片道で六方二千六百円、現行運賃はこのようになっております。それから船運賃でございますが、ナホトカ-横浜間が片道で四万五千二百円、このようになっております。なお、このほかに国内旅費といたしまして新潟または横浜から一時帰国者の落ちつき先までの往復の鉄道運賃などにつきましてもそれぞれ実費を支給すること等を考えております。 それから、ただいま先生がおっしゃいましたように、民間、厚生省の所管しております社団法人でございますが全国樺太連盟というのがございまして、そこにおきましても、終戦前から引き続き樺太に居住しております日本人が親族訪問等のために一時帰国する、こういう場合につきましては予算の範囲内で一人三万円の援助金を支給する、こういう事業を現在検討しておりまして、この方も近々実施するというふうに承知しております。
○五十嵐委員 それから年内実施……。
○村瀬説明員 実施の時期でございますけれども、関係機関と調整をいたしておりますが、もうほぼ煮詰まっておりまして間もなく実施できると思いますが、年内には実施できるであろう、こういうふうに考えております。
○五十嵐委員 一方で韓国・朝鮮人の方々の問題は予算を含めてかなり前進してきておるようでありますから、邦人につきましてもぜひ厚生省を中心に積極的な御対応を継続してやってほしいと要請をしておきたいと思います。 〔委員長退席、上原委員長代理着席〕 サハリン残留韓国・朝鮮人問題につきましては、これは言うまでもなく我が国の歴史的な責任の問題であって、今度の外相会談でも当然話題になることであろうというふうに思います。サハリンに残留している方々もかなりもう高齢化しておるわけでありますし、ぜひひとつ問題の進展を急いでほしい。特に日本経由で韓国の郷土に一時訪問したいという希望について、個々のさまざまなケースはありますが、最近やや我々の思っていた方向に幾組か実現をしているということは非常に好ましいことだと思うし、外務省の御努力にも敬意を表したいと思うところであります。また、ひとり者の年とった方なんかで韓国に身寄りがあるというような場合には、これは特に永住帰国を認めてもらうように。これにつきましても、韓元洙さんがこの間実現をして道が開けてまいりましたし、大変うれしく思うところでありますが、どうかひとつこれらについて一層の努力をしてもらいたいし、今度の外相会談で強くシェワルナゼ外相に協力方の要請をお願いしてもらいたい。 同時に、これはかねがね私ども議員懇として要請をしていたことで、ソ連の赤十字社と大韓赤十字社とそれから日本赤十字社、赤十字三社でこれらの促進に関する会議を開いてはどうか、そうして具体的な内容について詰めてほしいということで、この前、日本赤十字社からソ連赤十字社に近衛部長が行って具体的に要請をこの九月ですかになされたようであります。 〔上原委員長代理退席、委員長着席〕 その結果は、まだそう前向きの積極的なお答えが出てきているというような状況ではないようでありますが、私十月に訪韓した折に大韓赤十字社の金総裁とお会いしてお願いしたら、大変大歓迎という御意向でもありましたし、これらにつきましても外相会談でできればひとつ促進方をシェワルナゼ外相に要請をしてほしい。日本赤十字社はホスト役をやってもいいではないか、こういうぐあいにも言っておられるようでありますから、特にサハリン朝鮮人問題に関しては宇野大臣に御要請申し上げたいと思いますが、いかがでしょう。
○宇野国務大臣 いつも五十嵐委員はサハリン残留韓国人に関する議員連盟で非常に活躍していただいておりまして、外務省としてもその御労苦に対し常に敬意を表し、また感謝をいたしております。みずからも韓国へ行かれましていろいろと折衝に当たられましたことも事態推進のために大きく役立っておる、こういうように私は評価いたしたいと思いますし、一人八十歳の老人が帰った、さらには何組かの人たちが故郷に帰れたという事態も推進しております。幸い、ソ連と韓国との間の関係改善、これが目に見えて進んでいるんじゃなかろうか、かように思いますから、これは当然歴史上、我々日本が道義的責任、また政治的責任、これを負わなければならない問題でございますから、仰せのとおりぜひとも私は外相会談にひとつこれは取り上げてじっくりと話し合いをし、そして解決を見るように努力をしなければならない、かように考えております。 なおかつ、ソ連、韓国及び日本の三赤十字社のこの問題に関する会合、これはぜひとも必要な話である、かように思っておりますので、こうしたことも含めましてひとつゆっくりと十二分に理解を求めるように私も外相会談で努力をすることをお約束をしたい、かように思います。
○五十嵐委員 特に必要な予算について、明年度予算案に関してはかなり積極的にお取り決めいただいているようでありますが、おかげさまでかなりどんとおいでになる方々がふえてきておるものですから、今年もなかなか大変で苦労しておられるようでありますが、明年につきましても一応予算の上では百人分くらいは見ているようであります。過去から見るとそれはかなりの前進であったのでありますが、どうも最近の状況から見るとちょっと不安だなという感じもしておりますので、その辺もお含みいただきまして、せっかく仕組みはできた、ところが予算が一定の人数しかつかないということでは大変問題が生ずると思いますので、この点もお含みいただきながらよろしくお願い申し上げたいと思います。 さて、朝鮮半島の平和や和解、あるいは安定的発展ということについては、これは北東アジアだけではなくていわば全世界の平和の上で極めて重要なことであるし、一つのポイントになっていると思うわけです。しかも、最近の朝鮮半島の南北両国の国内における主体的な一つの変化といいますか、そういうようなことだとか、あるいはこの前は南北両国の国会議員会談の予備会談で一定の妥協が成立したというような新しい一つの希望の芽のようなものがまた感ぜられる折でもあります。そういう中で今回の日ソ外相会談が行われる。当然、さっき大臣もちょっとお触れになられたように、朝鮮半島問題が重要なテーマの一つであろうというふうに思うわけです。率直に言って朝鮮民主主義人民共和国に対する我が国の対応は、このところいわば手詰まりといいますか、このところといったってずっとということでありますが、膠着状況が続いている。聞きますと、シェワルナゼ外相は訪日の後フィリピンに寄って、北朝鮮にお寄りになるというようなことも伺っているわけでありますが、こういう全体の状況の中における外相会談の朝鮮問題の議論は非常に重要であって、これに対する宇野国務大臣のお考えをこの際お伺いしておきたい。
○宇野国務大臣 ゴルバチョフ書記長は、クラスノヤルスクのスピーチにおきましてもいろいろと極東問題を議論されております。なかんずく、やはり朝鮮半島並びに日本に対しましても特別の関心を持っておられる。現に、ソウル・オリンピック大会を一つのよい契機とされまして臨時的領事館も置かれたし、あるいはボリショイバレーも送られるというふうなことで、非常に活発な対韓国政策が進んでおると見てよいと思います。もちろん今までは北朝鮮と殊のほか親しい間柄でございますから、朝鮮半島問題に関しましてはやはりバランスをとられることも必要だろう、こういうように私たちも見ておりましたところ、訪日の後には北朝鮮にも寄られるということを承っておりますから、非常にそうした面におきましても努力をされておるんだなと私たちは考えております。 日本といたしましてはソ連のそうした努力を評価しつつ、やはり我々も、速やかなる北朝鮮、韓国政府との間の朝鮮半島の安定というものが大切だということを常に力説しておるわけでございますが、何分にも過去三十六年間の我が国が朝鮮半島を支配していたという歴史に顧みますると、やはり我々にもおのずから一つの節度がございまして、日本が余り早く飛び出して進む、あるいは口を出し過ぎたり、そうしたことは決して南北が好むところではないであろう、こういうふうに思っております。しかしながら、重大な関心を持つことを私は忘れてはならない。同時にまた、朝鮮半島の問題はまず第一義的に南北それぞれの話し合いを進めてもらうことが必要である。南北が話し合って、日本もひとつその相談に乗れというときには我々も喜んで乗りましょう。そうしたことがアメリカからもあるいはソ連からも中国からも、いろいろな形で現在それぞれがドアをたたいているところではなかろうか、かように認識いたしております。
○五十嵐委員 朝鮮半島政策にとっての一つのチャンスというふうにも思われるので、ぜひひとつ今度の機会を十分に活用していかれるように、もちろんお考えのことと思いますが、そのことを御要望申し上げておきたいというふうに思います。 もう時間がないわけですが、私は、領土問題に関しては双方とも最後通牒の突きつけ合いのようなことばかりいつまでもしていてもしようがないなという感じが本当にするのです。しかも、さっきもあったように、このところゴルバチョフ書記長のペレストロイカ政策というようなこともあり、いわゆる新しい思考の中で各国との関係の改善等は目覚ましいものがあるわけでありますから、この機会を逃さないで、やはり我が国も積極的なソビエトとの懸案事項の解決、改善に取り組む必要があるというふうに思うわけです。 この間、自民党の主催で国際シンポジウムがあって、プリマコフ所長がお見えになられたようでありますが、あのときの発言で、我々も新聞で見たわけでありますが「日本人はしばしば自分の立場が百パーセント正しいとする最後通告のような立場をとり、妥協を全く考えていない。相手方に圧力をかけることが役に立つという態度は逆効果だと思うと、」これは記事のとおり読んでいるのですが、「日本側が繰り返し四島返還を要求していることなどを批判。」というような発言も記事によればあったようであります。 ただ、私なんかもこれを読むと、このプリマコフ発言というのはそのまま日本側からソ連側にお返ししたいような言葉にもちょっと感ずるわけであります。ソ連側もまた自分の立場が一〇〇%正しいということだけであっても困るわけであって、やはり領土問題は解決済みで存在しないということだけを言われていたのでは問題の進展になっていかないわけでありますから、ソ連側にも我々はぜひ強い要望をしたいというふうに思うのですが、我が国においてもまるでゴールが初めからスタートのところにあるというようなかたい態度をとっていくということだけではなくて、やはりこの際柔軟な問題打開への糸口をつかんでいこうという積極的な対応をひとつ期待をしたい、こういうぐあいに思うのです。弾力的な、解決への可能性を導くような交渉の態度を日本側にもぜひ期待したい、こういうふうに思います。特に、これは公式なソ連政府の発言ではないという否定も時々あるのでありますが、最近多様な発言がソ連側からも出ている時期でありますので、こういうソ連の変化を見逃さないようにしっかり対応してほしい。僕らが見ていて、歴史的な重要な選択のときでないかというように思うわけであります。 そういうような意味で、今回の首脳会談に臨む外務大臣のお考えを最後にお伺いして、質問を終えたいと思います。
○宇野国務大臣 仰せのとおりだと私は思います。せっかくのチャンスでございますから、ソ連も新しい思考を持って臨みたい、日本もそのようであることを望みたい、かようにこの間も我が国の武藤大使にシェワルナゼさんみずからが語っておられるということでございますから、その点十分心得まして、やはり弾力的な会話が弾む、その対話の中において北方四島を初めいろいろな問題の解決をお互いに求め、そして相互の親善を深めることにおいてアジアの安定、ひいては世界の安定に資するように頑張ろう、そのように私この間プリマコフさんにも申しましたし、またアガニョークという雑誌社の編集長であるコロチッチ、この方も相当な言論人でありますが、三十分ばかりしゃべりまして、今五十嵐委員が申されましたように、ざっくばらんにしゃべるよ、あなたのところもニエット、ニエットと言わないでね、私のところもニエットと言わないようにするから、こういうふうに申し上げておりますので、そういう姿勢で臨みたいと思っております。
○五十嵐委員 どうもありがとうございました。
○高沢委員長 藤原房雄君。
○藤原(房)委員 同僚委員からもいろいろな角度からお話がございました。長い国会の中で、過日沖縄を中心にしていたしましたが、北方領土の問題につきまして当委員会が開かれたわけでございます。内外にわたります諸般の問題を抱えておりますので、わずかな時間でございますが、何点かについてお尋ねをしておきたいと思います。まず一点は、この十九日には日ソ外相定期協議が行われるわけで、外務大臣、大変に御苦労さまでございます。これは二年七カ月ぶりということでございますが、同僚委員からお話がございましたように、ソ連の国内的にはペレストロイカ、それからまた昨年のINFということで、来日するソ連の関係の方々、またこちらから行きました日ソ円卓会議を初めとしますいろいろな方々のお話をお聞きしますと、責任ある立場かどうかは別にいたしましても、今までとは非常に違った感じを受けるわけであります。 ゴルバチョフ自身がヨーロッパの首脳の方々とも話し合う、アメリカにも出かけていく、これはレーガンも行ったわけでありますが、西ドイツのコール首相はみずからモスクワへいらっしゃる、こういうことで首脳会談が随分進んでいる。そういう中で日本も満を持しておったのだろうと思いますけれども、その話し合いが今までなかったわけでありますが、この十九日に外相定期協議が行われるということで非常に大きな意義を持っているだろうと思うのであります。 さて、この定期協議にはいろいろな課題があろうと思いますけれども、一番の中心課題は何といいましても北方領土問題であって、ここでコミュニケを発表することになりますとこれがどういう形になるのかということや、今までの日本の立場というものをより一歩でも二歩でも鮮明にする、こういう努力が必要だろうと思うわけであります。また、大臣はみずから外務大臣という立場で北方領土にも立たれて現地の状況等もつぶさに御視察なさったということ等もあわせて、非常に重要な意義を持っておると思います。あれこれお尋ねする時間もございませんが、この日ソ外相定期協議に臨みます大臣の基本姿勢といいますか、基本的なお考え、こういうところをまずしっかりお伺いをしておきたいと思うのです。
○宇野国務大臣 大切な時期でございますが、今藤原委員が申されました非常に大切な会談でございますので、このチャンスを両国のために十分生かし、なおかつ我が国の主張を改めて申し上げることにおいてその実現を図りたい、そして日ソ両国はお互いの親善をさらに深めたい、これが基礎的な私の考え方でございます。 特に、ゴルバチョフ書記長になられましてからはダイナミックな政策が展開されております。西側陣営も、サミットにおきましてもあるいはまた拡大ASEAN外相会議におきましても、お互いにいろいろと議論をいたしますときに評価をしております。したがいまして、今日までもソ連の指導者は立派な方々であったろうと私は思いますが、その指導者以上に国内においても大改革をしようと努力をされておるその努力、勇気、そうしたものをお互いに評価しておりますから、やはりソビエトといたしましてもいつまでも東西の対立の頂点に立っておるということがいいか悪いか、これはもう既にアメリカとの間におきまして対話も、協調しよう、継続しよう、この両国の姿勢において私は十分言いあらわされておるのではなかろうか、かように思います。 したがいまして、今日まではソ連は欧露の方に位しておるという建前から、アジアあるいは極東が、あるいはソ連の外交政策の面におきましても欧露よりもむしろいろいろと軽きに失した面があったかもしれませんが、しかし、ようやくにして中ソ外相会談も行われた、また、久しく絶えておった日ソ外相会談も開かれる、こういうふうになってまいりますと、やはり我々は、世界の安定という立場からいたしましても今回の日ソ外相会談は世界じゅうが見守っておる、こう申し上げても過言でない。また、日本はそれだけの役目を果たしていかなければならない、こういう責任も私は痛感いたしておる次第でございます。 もちろんそのためには両国が平和条約を結ぶことが一番大切なことでございますが、その平和条約の前提といたしましてやはり北方四島問題は従来の一つの懸案事項でございますから、ぜひとも我々の主張を相手方にお伝えいたしたい。この点に関しましても私は、今度の会談においては一挙に解決する問題ではないにいたしましても、お互いがひざを接する、そしてお互いが耳を傾け合うというふうな姿勢が大切であろう、こういうふうに思っておりますので、そういう姿勢で臨みたいと思っております。
○藤原(房)委員 INF条約を初めとしまして最近の大きな展開というのは、やはり首脳会談といいますか、そこに一つの――それは首脳会談をするには事前のいろいろな話し合い、そういうことのけじめがあって首脳会談というのは開かれるのだろうと思いますけれども、やはり首脳会談というのはとても大事なことだろうと思います。 今日までの歴史をたどりますと、一九五六年鳩山首相がいらっしゃったり、また、田中首相が七三年、八二年には鈴木総理、八五年には中曽根総理、それぞれ総理大臣が四回、いろいろなことでモスクワを訪れているわけであります。そういうことからいいますと、ゴルバチョフ、責任者は日本へ来る番だということもわかりますし、まあどっちが行っても来てもいいのですけれども、これだけの大きな局面を打開するにはやはりトップの会談が非常に大きな意味を持つだろうと思いますし、そのための下準備といいますか、そういうことの上からも定期協議というのは非常に大事な意味を持つだろうと思います。今度の話し合いの中にもゴルバチョフ来日ということも一つの主張の中にはあるのだろうと思いますが、その辺のことはどうでしょう。
○宇野国務大臣 政治の対話というものは今日の時代最も必要なものである、世界じゅうの首脳がそのことを主張しております。したがいまして、東西の双璧であった米ソも、そうした意図においてその対話を尊重し、また継続をしておられる、かように思いますと、隣国でありながらソビエトと日本との首脳会談がなされなかったということは、まことにもって残念です。四回あったわけですが、それはモスクワにおいてなされたので、東京においてなされなかったということは、やはり我々といたしましても改めていきたい一つの大きな問題だと考えております。だから、私も今回の外相会談におきまして、責任者である両首脳が、東京において竹下・ゴルバチョフ会談が開かれる、そういうおぜん立てをぜひともつくりたいものである、また私みずから相手の外相に申し述べまして、お互いにそういうチャンスをつくるように努力をしたいものである、かように考えております。
○藤原(房)委員 それから、これはトップ会談ということで劇的な一つの局面打開ということでは大事なことでありますが、積み重ねといいますか常日ごろの問題としましては、民衆レベルといいますか、そういうことのお互いの相互理解、国民同士の相互理解ということが非常に大事なことだろうと思います。これはアルメニアの地震ですね。これはソ連としましては非常に大きな被害で、実態的には死者が五万とか七万とかいろいろ言われております。こういうときに日本としましてもこれに対する対処の仕方というのは、引っ越すこともできない隣国であるということからいたしますと、非常に重要な、国民レベルでは注視しておる大事なことではないのか、こう思うわけであります。 距離の遠さとか、いろいろなことはあるのかもしれません。政府の公式の報道によりますと、課長さんがいらっしゃって、また、国際協力事業団の職員の方とかお医者さん、何人かの方がモスクワへ行って、実態を見てからどうするということのようですが、諸外国には日本とは違ったいろいろな関係もあるのかもしれませんが、即刻いろいろな対策が講じられておる。世界のどこの国だからということじゃ決してないのですけれども、今さしあたってこれだけの、かつて人類史上あったかないかというような大きな惨事の中で、日本が経済大国と言われてどういう対処をしたかということは、世界の方々はみんな注視をしていらっしゃることだろうと思います。特に、ソ連の方々に大きな理解を得るということは、日本にとりましても非常に大事なことだと思うのでありますが、そういうことからしますとちょっと時間がたち過ぎ、実態を把握してという日本の手法は、諸外国 から見ますと何か非常に手おくれしておるような感じがしてならないのであります。 私は日ソ議員連盟の一員に加えさせていただいておりまして、昭和四十八年ですか、アルメニアに行かせていただいて、エレバンに行かせていただいた一人でございまして、本当に現地へ行ったことがあるだけに、非常にやりきれないような気持ちでおります。党内ではどうするかいろいろなことは論じておりますが、政府としての対処は迅速であっていただきたいし、また、人類史上かつてあったかないか大変な被害状況であるということにかんがみまして、経済大国日本にふさわしい早急な対応があってしかるべきじゃないかと思うわけです。これは通告しておりませんからあれですが、現在までどういうことをなさったのか、これからまたどういう手だてをお考えになっていらっしゃるのか、両国にとっての理解を深める意味において非常に重要なことだと思いますので、お聞きをしておきたいと思うのです。
○宇野国務大臣 先に私から申し述べて、そして詳細は局長から、いろいろとございましたから、ひとつ報告をしてもらえばいいと思います。 おっしゃるとおり大変な災害でございますから、我が国といたしましては全力を挙げております。また、きょう午後私はソ連大使館に、帰国後ずっと二日間委員会がございましてきのうはなかなか大変でございましたが、時間を得ましたのでこの委員会終了後直ちにお見舞いに参上したい、かように考えております。今後のことはソ連の方からの要請に従いまして幾らでも我々としてはなさなければならぬことはやっていきたい、かように思っておる次第であります。
○都甲政府委員 お答え申し上げます。 私どもも今回の地震につきましては、これは大変な惨事であり、日ソの友好関係にかんがみ我が方としてもこれに対して、また、日本が有する国際的な責任という見地からも十分な援助を行いたいということで、早急にソ連政府に対しまして我が方のあらゆる援助を行う意思があるということを伝えまして、ソ連側と協議しながら今まで次のような措置をとってきたわけでございます。 そこで、まず第一に、国際協力事業団を通じる総額一億円の医療品、浄水器、発電機、毛布等の物資の供与及びその輸送費に当たります六千万円の負担を行った次第でございます。それから、日本赤十字社を通じる十億円の政府対外無償援助資金の供与を行いました。そしてさらに、UNDRO、国連の災害調整官事務所というものがございますが、それを通じまして約六千万円の毛布、テントの供与及び輸送費一千万円の負担ということを行ってまいりました。それからさらに、十一日には被災地の援助ニーズを把握するために外務省技術協力課長を団長とする四名の調査団をソ連に派遣したわけでございます。 この結果、このような医療活動等のための緊急援助隊の派遣につきましては、ソ連側といたしましては、我が方の申し出に対して、当面必要ない、むしろいろいろな物資、医療品その他物資の不足があるので、その方面での援助を要請したいということで、今現地で協議中でございます。現地へはいろいろな各国からの援助隊が参っておりまして、かなり混乱している模様でございますので、ソ連側としては、緊急隊の派遣につきましていろいろと考えてきたけれども遠慮したいということを一時言っておりました。それで、昨夜の午前零時、日本時間でございますけれども、現地入りした専門家グループより、アルメニア共和国からの援助隊の派遣につき要請があったということで連絡がございましたので、昨夜一晩かかりまして各方面と調整をしてその派遣をすべく準備を進めていたわけでございますけれども、しかし、けさの六時になりまして、アルメニア共和国大臣会議の決定として援助隊の派遣はまた見合わせてほしいという連絡をしてまいりました。 このように、政府としてはあらゆる援助をする用意があるということで、現地とも協議して援助隊の派遣を考えたわけでございますけれども、現地から再び見合わせてほしいということであるのでこれで中止することにいたした経緯がございますけれども、これに見られますように現地ではかなりいろいろな混乱が見られる。それから、援助隊が参りますと住居の問題とか水とか食糧の問題とかございますので、その受け入れに当たってはソ連側としてもいろいろなことを考慮しなければならないようでございます。そういうこともございますので、私どもはソ連側と今後とも緊密な連絡をとりつつ、どういう援助が一番現地のニーズに合うかということを探りつつあらゆる援助を差し伸べたいということでございます。
○藤原(房)委員 こういう災害のときには、国内的にもそうですが、緊急にしなければならないことと後から対処しなきゃならぬこととあるわけでございまして、これは地震とかいろいろなことの、国内的には最近いろいろな経験を踏まえまして、対策、対処、こういうものは随分変わってきたと思います。現地に大臣がすぐ飛んでいくとか、そういう中で救援隊、いろいろなものについても最近は機器を使ったりしまして人命救助を初めとします対処、またその後どういうふうに復興計画を立てるかということに対しての対策、こういうことについては国内的には随分できておると思うのです。ここ数年地震を初めとしまして大きな災害が国際的に起きておりますが、それに対してもいろいろ検討なされているようであります。今いろいろな報告がございましたけれども、これはその災害が起きた時点で対処すべきことと、これだけ時間がたちますとしなければならぬこととおのずと違ってくるのだろうと思いますし、隣国からのいろいろな援助がありますと、今報告のあったようなことになるのかもしれません。 いずれにしましても、過ぎ去ったことは別としまして、こういう大きな災害のときにどう対応するかということは外務省でもしっかりひとつ研究していただきたいと思いますし、今後の対応につきましては、技術的なことや物質的なことや、日本は地震国としていろいろな技術的な進んでいる面もあるだろうと思いますし、それらの面も含めまして最大の支援といいますか努力をしていただきたい、こう思うのですが、大臣どうでしょう。
○宇野国務大臣 もうおっしゃるとおりだと思います。特にレスキュー部隊に関しましては、今まで我が国はその制度すらなかったのですが、先年国会の承認も仰ぎまして、これも既にして存在しておるわけで、こうしたことに関しましても早急な対策が必要だ。そのことも、今局長申しましたとおり、ソ連から何か断られたのかと言うような人もいますが、決してさにあらずして、やはりアルメニア地方におきましても大混乱に陥っておったし、その方々が泊まる場所が一体どこだろうかとか、いろいろあったらしゅうございます。したがいまして、いつでもそういう要請にこたえるように当然我々は準備をしなければならない、かように存じております。
○藤原(房)委員 そのほか返還運動のことやいろいろな問題をお尋ねしようと思いましたが、時間もございませんので次に移ります。 過日、ことしの春ですか、総務庁に委員会のときにも申し上げましたが、元居住者の援護融資の次世代への拡大ということですが、実態を把握した上でということでございますけれども、ぜひこれはひとつ積極的に御検討いただきたいと思いますし、現在の調査の状況等どうなっているのか、半年ほどたちましたので、お伺いしておきたいと思います。 何といいましても、返還に対する意識というのは、四十数年たちましてだんだん若い人たちへ継承しなければならぬという、運動論的にもそういうことも言われておるわけでありますが、居住者の援護融資につきましても、実際お仕事をしていらっしゃる方から次の世代に移りつつあるというような実態がございまして、これはひとつしっかり調査した上で、また、この運動論とのリンクの上から次世代への、若い人たちへのバトンタッチということでぜひこれは措置をしていただきたいものだと思うのですが、大臣どうでしょう。
○鈴木説明員 先生御指摘のとおり、元居住者一万七千人おりましたが、だんだん少なくなりまして一万人いるかいないかという状態になりまして、また元島にいた人の立場での返還運動を継続してもらう、そういう考え方から、ぜひこの融資の対象を子や孫まで広げてほしいという御要望がございます。ただ、この制度自体が当時島に住んでいた人たちが帰ってきてその生活の安定を図る、そういう目的で行われたものですから、なかなか難しい面はございます。ただ、そういうような御要望がありますので、実態を調べてなるべく御要望に沿う道がないかということを検討しているわけでございます。 具体的な調査は、元島に住んでいた人たちの団体で千島連盟というのがございまして、そういう人たちが自分たちの元居住者の名簿を整理しておりますので、その整理する過程で必要事項をピックアップいたしまして資料を作成しているところでございます。一応今年度を目安にお願いしているわけでございます。
○藤原(房)委員 この北方領土返還運動の中核とも言われる元居住者、これらの方々がやはり強い意識を持ってその核になっていらっしゃると思うのですが、これらの方々がだんだん老齢化していらっしゃるということです。制度としては、設立当時の趣旨は私どもよく存じておりますが、長い経過の中で、時代の変遷の中でそういう意識というものをしっかり持っていただくということや、それから、一番中心になっているということであります。しかも、この地域が漁業を中心にして大変に栄えた時代から、最近はだんだん主要な産業であります漁業というのは二百海里時代を迎えまして大きく変わっておるということ等考えますと、隣接地域に特別な融資を初めとする対策が講じられるというならいざ知らず、そうでなければやはりこの制度を次世代への拡大という方向で見ていく、こういうことが一番妥当ではないか。 年内に千島連盟の名簿の整理をいたしまして決着をしたいということでありますけれども、大臣、ひとつこれは積極的にお取り組みいただきたいと思いますが、どうでしょう。
○高鳥国務大臣 私が現地へ参りましたときにもそうした点についての強い御要望も承っておりますので、御要請の趣につきましてはしっかり検討してまいりたいと思います。
○藤原(房)委員 北方領土隣接地域振興計画、これが一期を終わりまして、六十三年から向こう五年間二期への取り組みということになったわけであります。これは開発庁が所管いたしておりまして、各省庁のそれぞれの取り組みといいますか、各地方自治体でいろいろなものを計画なさったものを道がまとめてそれを国で承認するということに手続上はなっておりますが、最近の非常な社会変動の中で、特に漁業を中心にしておりましたこの地域にとりまして着実に現状の中で計画に取り組まれておるようであります。全体を取りまとめております開発庁としまして、第二期の計画推進に当たりまして、取りまとめといいましても、やはりただ数字的に項目的にまとめるというのじゃなくて、それがより効果のあるような方向にリードしていくというのは開発庁としての役割だと思います。この二期の取り組みについて、特に全体的にこの地域のためにということで下から上がってきたことですから大事にしなければならないのでしょうけれども、開発庁としましても特に重要視して重点的に考えていかなければならない観光とか道路の整備とか、それから中標津の飛行場とか、地元ではいろいろな計画が打ち出されておりますが、それらのことを踏まえまして、この二期計画の推進に当たりましての基本的な重点的なお考えをひとつお伺いしておきたい。 それからもう一つは、風水害がございまして大変な被害があったわけでございますが、特にこの地域につきましても低気圧によります北海道東部を中心にする被害、特に漁業につきましては大変な被害がございまして、根室支庁管内、水産業だけで大体十億近い被害があったわけであります。農水省としましてもいろいろ対策を講じておるということのようでありますが、こういう北方領土隣接地域振興というところにかんがみまして特にまた重点的に配慮していただきたいという、この二つのことをお聞きしておきたいと思います。
○松野(一)政府委員 お答えいたします。 政府といたしましては、昭和五十八年から施行の北方領土特別措置法に基づき策定されました第一期の北方領土隣接地域振興計画に沿いまして、北方領土隣接地域を安定した地域社会にしていくということのための各般の施策をこれまでも積極的に実施してきているところでございます。 具体的には、その結果、先生からお話のございましたような中標津空港のジェット化整備に着手するあるいは道路、空港、港湾などの産業開発基盤や教育、文化などの社会開発基盤の整備が着実に図られてきたところでございます。このほか、隣接地域の市、町が地域の安定振興対策といたしまして単独で実施してきております事業に対しましても、北方領土隣接地域振興等基金により助成措置が講じられてきておるところでございまして、その助成額も年々増加し、隣接地域の振興、安定に寄与しているところでございます。 しかしながら、先生先ほど御指摘ございましたように、地域の基幹産業の一つでございます水産業につきましては、二百海里の漁業規制等の強化により厳しい状況に置かれている現状でございますし、さらに農業等についても、この地域の産業計画等も含めましての経済状況は依然として厳しいものがあるわけでございます。 そういった認識のもとに、ことしの七月に今後五カ年の北方領土隣接地域の振興のために必要な施策の大綱を示す第二期北方領土隣接地域の振興計画が策定されたところでございまして、この計画におきましては、農業あるいは水産業を中心とした食糧、食品供給基地としての発展、それから二番目といたしましては、特色ある景観等を生かした観光レクリエーション地域の形成、三点目といたしましては、その基盤となる交通・情報通信ネットワークの整備、それから四点目といたしましては、安心して生活できる地域社会環境の整備といったことを主要な施策として展開いたしてまいりまして、安定した地域社会の形成に努めるということを考えております。 今後関係各省庁との密接な連携のもとにこの計画を着実に推進することによりまして、北方領土返還要求運動の重要な拠点となっておりますこの地域の活力の維持発展を図る必要がある、それに積極的に取り組んでまいりたい、このように考えておるところでございます。
○前川説明員 お答えいたします。 十一月二十四日から二十五日にかけまして北海道東部におきます低気圧の被害によりまして漁業関係に大きな被害が出ておるわけでございます。現在北海道庁から聞いておりますところによりますと、全体で約十六億円の被害ということで、主にサケ定置網が約十億円ということになっております。 私ども現在のところ、被害が確定した段階ですべて対応するつもりでございますが、まず漁船の被害につきましては、漁船保険制度がございます。したがって、この保険にほとんど加入しておりますので、漁船に関する被害の回復はできるものと思います。それから新しい漁船の建造等につきましては、公庫資金それから近代化資金による対応が可能であるというふうに考えております。 それから、サケ定置網等漁具の被害につきましては、被害状況を把握の上、公庫資金等で対応したいというふうに考えております。 さらに、漁獲物につきましては、今のところ大きな共済金――漁獲共済というものがございますが、この共済金の支払いの対象になるような被害にはならないのではないか、こういうふうな状況でございます。 なお、今後被害が確定次第、可能な限り対応をしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○藤原(房)委員 以上で終わります。
○高沢委員長 玉城栄一君。
○玉城委員 過日の外務委員会で沖縄のキャンプ・ハンセンの事故の件で大臣にお伺いいたしまして、大臣もやはり外務省としても現地を調査するということで、中間報告は現地に行かれた参事官から承りましたが、改めて大臣からその調査の結果について御説明いただきたいと思います。
○有馬政府委員 時野谷参事官と森北米局企画官が十一月二十四日から二十六日まで沖縄を訪問いたしました。そして二十四日の午後、沖縄県警の原田本部長、那覇防衛施設局の局長を訪問いたしまして、二十五日の午前、スミス在沖米軍四軍調整官訪問及びキャンプ・ハンセン訓練場レンジ6の視察、それから二十五日午後、サービスエリアの視察及び沖縄県の副知事を訪問いたしております。 スミス四軍調整官に対します我が方の発言の要旨は次の四点でございました。 一、銃弾事件を初めとして最近沖縄において一連の事件、事故が起きており、このような沖縄の事態は、基地の円滑かつ安定的使用、日米安保体制の効果的運用にとりゆゆしき問題であるとの認識から、宇野外務大臣の指示により来沖した。 二、銃弾事件は一つ間違えば人命にかかわる問題であり、沖縄において不安と反発を呼んでいる。さらに、その問題の性質から本件は沖縄の問題にとどまらず広く懸念が表明されている。政府としては、このような事態を深刻に受けとめている。 三、十一月二十四日、県警が二発の発見弾丸につき米軍から提供を受けた試射弾と同一の銃から発射されたものと推定されるとの中間鑑定結果の発表を行ったが、この中間結果も踏まえて、早急に原因究明及び再発防止策をとる必要があると考えるので、この点強く要請したい。 四、宇野外務大臣は訓練に当たって規律と緊張が重要であるということをハーディスティー米太平洋軍総司令官、マンスフィールド大使に述べておられるが、貴司令官に対してもこの点を伝えておきたい。 これに対しましてスミス四軍調整官は次の三点を申しております。 一、我々も事態を深刻に受けとめ、真剣に事故原因究明及び安全対策検討作業を進めている。米軍にとっても安全の確保は最重要である。 二、沖縄県民との関係については、在沖米軍としてもその円滑かつ良好な関係を維持発展させていくことは重要と考え、そういう努力を種々行っている。地元の人々との交流にも力を入れ、多くの貢献も行っている。 三、良好な日米関係、日米安保関係の重要性を十分認識しつつ、そのような関係を維持発展させていかなければならないと考えている。 以上でございます。
○玉城委員 時間がございませんので端的にちょっと局長さんにお伺いしますが、このキャンプ・ハンセンの使用条件は、沖縄が本土復帰したときの四十七年五月十五日、合同委員会で決められておりますね。この使用条件を合同委員会で検討することは可能ですか。
○有馬政府委員 一般論としては可能でございます。
○玉城委員 いわゆるできるということですね。ですから大臣、時間がございませんからお伺いしたいのですが、これだけ再発防止、事故が二度と起こらないように万全の体制をとる、日米関係首脳もそういう深刻な認識を持っていらっしゃるわけですから、このキャンプ・ハンセンについての使用条件を再び日米双方で、合同委員会で検討されるべきだと私思いますが、いかがでしょうか。
○宇野国務大臣 先ほど同様の質問に対しまして所管庁である施設庁長官から、既にこの問題に関しましては今さら中止を申し入れる問題でもないとはっきり答えておりますので、やはり外務省といたしましてもそうした所管庁の考え方を尊重したい、かように思っております。
○玉城委員 再発防止に万全を期すということはずっとこれまで言ってこられたし、それぞれ努力していらっしゃることもわかります。しかし、やはり相変わらず事故は起こるわけです。 このキャンプ・ハンセンは五千ヘクタール余ですから、沖縄で二番目の大きな基地ですよ。沖縄が本土復帰のとき、当時は施政権はアメリカが持っていたわけですから、いわゆる基地の使用については非常に自由な形でやっておったわけですね。本土復帰のときに日本政府が地位協定という網をかぶせて、それで使用条件を結んだわけです。あれから十六年になります。いろんな時代の変遷もありますし、また基地のいろんなあり方、周辺の状況も変わっているわけです。いわゆるその使用条件の一つに実弾演習もあるいは爆発物の処理も行うことができる、こうなっているわけですから、このキャンプ・ハンセンの隣接地域の住民は――地域がたくさんあるわけですね。ですからいわゆる隣接しているところについては、基本的にはこういう危ない基地は撤去してもらいたい、あるいはこの基地においてそういう実弾演習そのものはもうやめてもらいたいというものを前提にしても、しかし政府はそれはオーケーしないでしょうから、せめてそういう事故が起こらないためにそういう実弾演習を行う場合はこの五千ヘクタールの中の住民と隣接したところから離れていって、そういうところを合同委員会で検討するということはできるわけですから、それをぜひやっていただきたいということを私は申し上げているわけですが、いかがでしょうか。
○有馬政府委員 前提は今大臣が仰せられたとおりでございますけれども、若干技術的な話になりますので……。 目的は、御承知のとおり宿舎、事務所及び訓練場ということになっております。それから使用条件というものは、今先生がおっしゃられたとおりに施設、区域内において実弾射撃及び爆発物処理が認められている。使用される兵器は云々ということになっております。しかし、その場合であっても、施設、区域を米軍が使用します際にはその周辺の住民の方々に対する安全に配慮しなければならないのは当然なのであって、例えば今般の銃弾事件の結果が出てまいりまして、向こうは再発防止の措置をとると申しておりますけれども、それについて施設庁が米側と話をするということは可能でございます。そのような話し合いは地位協定で申しますところの合同委員会の場面でも行うことができますし、それからそのほかの場面でも行うことができるということでございます。
○玉城委員 大臣、今局長さんのお答えのように、必要があれば合同委員会においてこのハンセンの基地使用条件につきまして検討を行うことができるようになっているわけです。ですから、今のように五千ヘクタールどこでもいわゆる実弾射撃ができるというような、そういうアバウトなものでなくて、住民地域と隣接しているところはハンセン内でも一定の距離を置いた形でやる、そういうものを合同委員会でも検討することができる、こうなっているわけですから、それに外務省もかんで、いわゆるその再発防止ということを真剣にお考えになるならば、それは当然合同委員会でこの使用の条件のあり方について検討されてしかるべきだと私は思います。
○有馬政府委員 前提として先ほど大臣がおっしゃられたこと、次に私が今申し上げたことがございますけれども、その施設、区域というのは地位協定の第二条に基づいて提供されている、そして目的は合同委員会で合意されている。それは繰り返してキャンプ・ハンセンについては申しませんが、第三条に言うところの権能に基づいて米軍はその使用目的に沿っての活動は行われているわけでございますから、その権利を米側としては行使するという側面がございます。その過程において、他方先ほど私が申し上げましたように、施設、区域の使用にあっては周辺の人々の安全を保障しなくてはいかぬということがありますから、その限りにおいての話し合いはもちろん米側とすることができる、こういうことでございます。
○玉城委員 大臣、今度沖縄で那覇市の市長選挙もありまして、与党の自民党さんの候補者は大差で負けました。これは逗子もしかりです。三宅島もしかりです。基地を抱える地域住民からは非常な反発が物すごい勢いで出てきているわけですから、私が今申し上げていることは決してむちゃなことを申し上げているのではなくて、撤去しろという私の主張、前提はおいておいて、この使用条件を見直すとか検討するという現実的な何らかの形をしないことには、おっしゃるところの安保条約の円滑、そしてそのための地域住民の理解と協力なんか絶対に得られませんよ。ですから大臣は、そのことを日米首脳も深刻に受けとめていらっしゃるのであれば、合同委員会でそういうものの検討も可能だということであれば、やはりぜひ取り組むべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
○宇野国務大臣 今局長がるる説明したとおりであると私は考えております。私は最高の方々とこの問題を話し合っておるわけですから、今局長が技術的に非常に細かな問題まで触れましたとおりのことでありますから、私も局長を信頼いたしまして今後の安全対策を講じていきたい、こういうふうに思っております。
○玉城委員 それでは最後に、先ほども指摘がありましたけれども、例のグリーンベレーがやはり同じ数百メートル住民地域から離れたところで実弾演習場をつくっておる、こういうこと。しかも、ここは地域住民の水やダムもあるわけですから、こういうことについては厳重に抗議しておきます。 以上で終わります。
○高沢委員長 林保夫君。
○林(保)委員 皆様、御苦労さまでございます。 先ほど来議論がございましたように、日ソ関係であるいは展望が開かれるかな、こういう思いで国民みんなが見詰めておるような時期に、日ソ外交、そして北方領土問題につきまして、質問を率直に申し上げたいと存じます。 実はこの案件につきましては、五十四年以来外務委員会、そして最近はこの委員会でそれぞれに質問をし続けております。二つ質問を通告しております。それは北方四島の状況、ソ連軍の配備、そして民間人がかなりおるということ、これが全く伝わっていない。伝えることが悪ければ議事録をとめてくれということまで申し添えまして、昨年来二度にわたってやっております。高鳥長官、御存じのとおりでございます。 もう一つは、このむだな鉄砲を撃っちゃいけません、沖縄が返るときには、返ってきたらこうするということを日本政府が国民のコンセンサスでつくり上げて交渉しましたね。北方四島は一体どうなんだ、こういう質問を昨年山下長官、そしてこの四月には高鳥長官に質問いたしました。 まず、その二点につきまして質問通告しておりますので、高鳥長官から北方返還運動の最高責任者としてどう把握され、どういう案を持っておられるか、改めてお聞きしたいと思います。
○高鳥国務大臣 返還交渉については、むしろ外務大臣にお尋ねいただいた方が適当ではないかというふうに考えます。北方領土、私どもは四島一括返還という立場で、広く国民皆様方から我が国の主張の正当性を御理解いただき、バックアップしていただくべくPRする立場にございます。なおまた、返還についての諸条件等についてどう考えるかということにつきましては、前回もお答え申し上げたところでございますが、政治家高鳥修個人としてはいろいろな考えもございますけれども、現在国務大臣という場では申し上げる立場にないというふうに思っておりますので、どうぞその点は御容赦を賜りたいと存じます。
○林(保)委員 前回の御答弁で大変立派な答弁をされたと、このように私は評価しております。例の沖縄と北方とを比べまして、サンフランシスコ条約においてアメリカに渡したという形になっておりますので、したがって沖縄はアメリカから施政権を返還してもらうという交渉であった、しかし、北方領土の場合は性格が異なりましてと、長官はっきりおっしゃっておられますね。これは主権も施政権も放棄したつもりではないのでありまして、いわれなく奪われている、したがって、返還ということは、私の個人的な感じではありますけれども、果たして適当かどうか、むしろ不法占拠を直せ、こういうような立派な答弁をしておられまして、私も共鳴したところでございます。ただ、前の山下総務庁長官には同じ質問をいたしまして、ABCの腹案でも政府は持っておられるでしょうか、なければXYZぐらいの案があっていいじゃないですか、こういう質問をいたしましてお答えがございませんでした。宇野外務大臣、そういうことでございます。 それから、そのことの結果といたしまして私なりに、高鳥長官が総理に、正確に申しますとどこになりますか、いろいろ聞いて結論を出すやの御答弁もございました。私は、お一人のお考えということではないんだ、国民的な運動だからということで、最後に、タスクフォースといいますか、何かそういう秘扱いのものでも結構だけれども、内部の協議機関みたいなものをつくってコンセンサスを得て、国民に、我々に任してくれというようにしていただきたいということも申し添えておきました。総理大臣にどのように話されて、総理からどういう御返答を得ており、感触を得ておるか、その辺だけでも知らせていただければありがたいと思います。
○高鳥国務大臣 前回御答弁を申し上げたのは、一北方対策本部長がお答えする限界を超えているということ、したがってこれはむしろ総理が直接お答えになるべき問題であろうと思いますし、かつまた総理がその折衝に当たられるというような機会がございましたならば、その機会には私個人としても私の考えていることも総理に申し上げたいと思いますということをお答えしておるところでございます。現在までに総理が直接交渉に当たられるというような状況になっておりませんので、今までに申し上げる機会はございませんでしたが、今後機会を得て、また総理にいろいろと申し上げてみたいというふうに思っております。
○林(保)委員 それではもう今の政府では何も対応がない、こう言わざるを得ませんですね。私は毎度毎度申し上げておりますけれども、ことしも十月の六日から、私どもの仲間、同盟は毎年毎年人を繰り出しまして、ポケットマネーを私どもからカンパいたしまして人を送って納沙布岬で二十年やっております。ことしは同盟でなくて連合という形でやりました。大臣も御苦労にも行ってくださったようで、大変感謝申し上げているわけです。 ところが、私なりに見ておりますと、戦後四十年、時事通信社の記者として、特派員として、一緒にモスクワには行きませんでしたけれども、サンフランシスコ講和条約のときのソ連、日本の対応、そしてまた言うまでもありませんが、鳩山総理、重光外務大臣、そしてまた河野農林大臣を初めとして田中さんもブレジネフ書記長と会っておられる。常に何か向こうの姿勢がかたいことはよくわかるのですけれども、実務的な交渉、提案になっていない。そこで、今回はひとつ大臣にお骨折りいただきまして、日本国民は返してもらったらこういうふうにしたいんだというところぐらいまで、もうこれから短時間ですからコンセンサスは得られないにしても、閣内で統一してやられてしっかり交渉していただきたい、このことを実は申し上げたいわけでございます。 言うまでもありません。第二回の日ソ円卓会議に私が行きましたときにも、あなたのグループは一生懸命やっているけれども、大臣や何かは何ですか、時々行ったり来たりしておるじゃないですか、こういうような批判が出て、日本国民一致しての運動になっていないという指摘を受けた悲しい事実もあったことを今申し上げなければなりません。したがいまして、同じ質問でございますが、大臣としては大事なときを迎えられまして、今回は新しい思考でやられるということでございます。これにはいろいろあると思います。技術協力の問題あるいは資源開発の問題、経済特区の問題、さらには漁業の問題、通商代表の問題もいろいろあるようでございます。それは時間がございませんのではしょるといたしまして、北方四島の今の状況を大臣はどのように把握しておられて、 どういう対応で返還を受けようと交渉なさるのか、実態は詳しく、後の方は簡単で結構ですから、お話しいただきたいと思います。
○都甲政府委員 私の方から、まず北方四島の状況につきまして御報告申し上げたいと思います。 ソ連側の報道によりますと、現在北方領土には漁民が主として住んでいるようでございますし、そのほかに缶詰生産コンビナート、学校、幼稚園、初等中等学校等、それから放送局等の存在が報じられております。当然相当数の民間人も住んでいるようでございまして、ソ連側の報道によりますと、約四万人の人が住んでいるということを聞いております。
○林(保)委員 後で大臣のお話を聞く前に申し上げたいと思いますが、私は忘れられぬことがあるのです。六十一年の十二月だったと思うのです。この問題で党を代表いたしまして玉置総務庁長官にお話を聞きました。民間人が相当おる、私の住んでいる市ぐらいおるという情報がある、視察にも行きました、現地でもそういう情報があったけれどもどうでしょうかと言ったら、えっ、そんなに民間人がおるのですか、大臣は熱血漢でございますので、すぐ調べてきっちりとして対応するということを答弁なさいました。本当に亡くなられて惜しいと思います。そこで、私は実は山下総務長官に聞いたのが去年の秋だったと思います。そして高鳥長官にもお伺いいたしました。 それで、前回は、ここへ議事録を持ってまいりましたけれども、防衛庁からの報道といたしまして、ソ連軍警備隊、大体一万一、二千でしょうかね。そのほかに二万人おるというノーボスチ通信社の報道で、十年前というのですね。そこで、きょうは都甲欧亜局長が割と実態に近いお話をされました。しかも、ソ連としては奨励金を出してまで若い人を連れていっておる。温泉地があるから温泉にまでみんなつかって喜んでいる、こういう情報もございます。そして、そのことが返還運動をやっている――この間も大勢の人が北方領土に行きました。私もこんなことを言っていいかどうか、大臣、迷うのです。なかなか返らぬじゃないか、みんなあそこは空っぽだと思っている人が多うございます。しかし、プロとして返還交渉を政府に預けているわけですから、そういう立場に立つ人がそういうことも知られないでやっておるとすれば大変重大だ、このように私は認識しております。実情については立ち入られぬところでございますので、また改めて私どもも勉強してお伝えするところはしたいと思いますが、なお、大臣、返してもらったときにどういう対応をするか。 過日の日ソ円卓会議における二島返還論、二島プラスアルファ論、そしてまた、本当にこういう日本人がおるかと思うような、尖閣列島、竹島論まで持ち出してきていますね。これはなぜか。民間の人だから責任はない、学者だから勝手なことを言うというふうに大臣が言われてみても、そういうことが出てくること自体が、一つの基準を、政府としてこうあるべきだというのを対策本部長として、あるいは外務大臣として、あるいは総理として出していないところに大きな欠陥があって、大臣が頑張られても、そういう水が漏れるような格好では、これは私は交渉にならぬとはっきり申し上げていいと思います。そういった意味で、大臣、率直なところを言える範囲で、このような対応ぐらいはやりたいというところをひとつきょうはお聞かせいただきたいと思います。
○宇野国務大臣 政府の終始変わらざる北方四島に対する基本方針は、四島一括返還である、もうこれ以外に何らありません。民間におきましては、いや二島でいいのだとか、あるいは共同管理でいいのだとか、租借でいいのだとか、いろいろ彼我において、彼我です、彼も我も、彼我においていろいろなことをおっしゃる方がいらっしゃいますが、政府といたしましては方針は一つである、さように私は申し述べたいと思います。 なおかつ、これから交渉が始まるわけでございますから、こう言うんだ、ああ言うんだということは差し控えさせていただきたいと思いますが、私はあらかじめソロビヨフ大使に対しましては、歴史的にひとつ眺めていきましょうや、日ソの間は非常に深いですよ、大黒屋光太夫の問題もあるし、あるいはまたプチャーチンが来た問題もあるし、しかし正式に両国において、たとえそれが幕府であれあるいは旧ロシア帝国であれ、条約を結んだのは一八五五年を嚆矢となす、さらに二十年後の一八七五年、続いて一九〇五年、こういうふうな状態のもとに私たちは一九四五年の終戦時を迎える、この間の条約というものは、やはり国際条約だから生きておらなければならぬ、そうした面から十二分に北方四島というものの一括返還の正当性、また固有の領土に対する不法占拠、これに関して話し合いましょう、こういうふうに申し上げておるわけでございますから、その条約を一つずつお読みになられますと、非常に古き時代とはいえ、両国は、言うならば一戦を交えることなく、両国の理解において、今後の親善のためにもこういう条約をつくるんだということが述べられてあります。私は、今日それは非常に参考になる、かように考えております。
○林(保)委員 大臣は力のあられる方でございますし、今度は非常にみんな期待しておりますので、そういう線で頑張っていただきたいと思います。 ただ、二つ心配があります。一つは、今申し上げたように、あの四島を返してきて、大臣、どうしますかね。いろいろあると思います。その辺をどの線でやるかということによってやはり今度は交渉の対応、向こうの出方も違ってくると思うのです。それをひとつ聞かせていただきたい。 それからもう一つは、大臣に承りたいのですが、櫻内義雄日ソ議員連盟の会長さんが日ソ円卓会議にこの間行かれて帰ってこられて、議論がいろいろ新聞報道で出ております。これは櫻内先生の意見ではなくて、ああいうものもあった、こういうものもあったというのですね。とりわけ学者グループの皆さんが何か二島、あるいは先ほど申し上げましたように、棚上げにして、竹島が棚上げになって大臣どうなっているかということはみんな知っているわけです。尖閣列島、ああいうふうにしてしまえというようなことまで発言があったというふうに書いています。これは櫻内会長の意見ではなくて客観的なあれですね。これらに対しまして、これは高鳥長官の方がいいかもしれませんけれども、どういう手を打っておられるか、その二つをお聞きしたいと思います。 まず大臣から、返ったときにどういうふうに対応するのかという問題。
○宇野国務大臣 一括返還を要求した以上は、やはり返った場合のことも考えておかなければなりません。しかし、現在といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、そこまでまだ話は行っておらないし、またニェ・ズナーユという言葉が続けられてきたわけであります。やっと田中・ブレジネフ会談においては、そういう問題はまだ未解決のものがありますよということに対して、ブレジネフ最高指導者がヤー・ズナーユと言われた、もうそこまでだということでございますから、今私がここで、返った場合にはこうする、ああするということを言わなくても、これは固有の領土として我々は考えていかなくてはならない、しかも、そこには一九四五年までは立派に我々日本人が多く住んでおられまして生業を得ておられたということ等も我々としては当然考えておかなければならない、こういうことでございます。 だから、私があえてちょっと踏み込んで申し上げたのは、例えば北緯五十度以下、我々はポーツマス条約によって得たわけでございますが、その以前には千島樺太交換条約というものを一八七五年に、明治八年ですか交わしております。そのときに両国がどれだけそこに住んでおられる方々についての配慮をしたか、私はやはり大変参考になると思っておる次第であります。
○高鳥国務大臣 学者の方とかあるいは民間言論人等がいろいろな意見を言っておられることについては私どもも承知をしておりますが、これは言論の自由でございますので、それを政府が、そういうことを言ってはいかぬとかなんとか言って言論統制をすることができないことは、これは憲法上保障された権利でありますので、やむを得ないところでありますが、政府の考えはただいま宇野外務大臣が御答弁申し上げたとおりでございまして、少しも変わっておらないところであります。なおかつまた、返還に伴うあるいはソ連側とのいろいろな交渉のしぶりがあろうかと思いますが、それについてはまだこれからのことでございますので、今ここでおまえはどう考えると言われましても、いささか申し上げかねるところであります。
○林(保)委員 きょうは時間もありませんので、お二人の御決意のかたいことを確認させていただきまして、ひとつ頑張っていただかなければならぬ、このように思うのですが、最後に、時間も来まして、都甲さんおいででございますので一つ聞きたいのですが、ソ連側は善隣友好条約を日本に締結を迫るという雰囲気が今も残っておりますか、あるのでしょうか。かつては大変激しゅうございましたが、その辺の情勢をお聞かせいただきたいと思います。
○都甲政府委員 お答え申し上げます。 ソ連側がこの問題につきまして依然希望しているだろうということは十分に考えられますけれども、最近におきましてこれを強く日本側に申し出ているという状況はないというふうに考えております。
○林(保)委員 それならまことに結構でございますし、私も第二回の円卓会議へ参りまして、五分間の短いスピーチでございましたけれども、ちょっとそのことを日本人の感情論として強く申し述べたわけです。 ある日突然ソ連の潜水艦がぽかっと浮いてくる、とまれと言っても行ってしまう、それから、日本へ、一年三百六十五日なのに五百回も国籍不明の飛行機が来る、洗ってみたらみんなおたくの国だ、それで今や善隣友好条約によるスイッチを入れると言ってきておる、アフガニスタンへ善隣友好条約を基礎にして出られて、今そういうことをますますやられるということは日本人震え上がりますよということを言ったこともございまして、私だけでなくてみんながそういう感じてやったと思うのです。それで、今度の大事な北方領土の問題につきましても、長官、言論は自由だということでほっておかれないで、政府はこういう見解だという、これはわかり切ったことではございますけれども、考え方が侵食されてきますよね。そのことはひとつ責任の担当大臣としてよろしくお願いいたしたいし、長官のあの基本的な考えというのを私どもも尊敬して承っておりますので、交渉前でございますので、どうかひとつ実りある交渉を日ソ定期協議において、そしてその後のゴルバチョフさんの来日においてもやっていただきたい。 実は中国の方も銭外相のモスクワ会談、その後の、春だろうと言っておりますけれども鄧小平との会談によって大きな展開を期待しているようなことでもございますので、一連の動きがそういう時期に来ておりますので、私どもも満腔の熱意を込めましてひとつ御奮闘、御健闘をお願い申し上げまして、言い尽くせませんでしたけれども、なお御無礼をお許しいただきまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○高沢委員長 中路雅弘君。
○中路委員 同僚議員からも御質問が続いておりますけれども、約三年ぶりで来日されるシェワルナゼソ連外相との十九日からの日ソ外相定期協議についての外務大臣としての対処の方針あるいは主なテーマ、予想される課題について最初にお聞きをしたいと思います。
○宇野国務大臣 北方四島問題は、先ほど来お話ししているとおり、これは日ソ間における最も重要な問題としてやはりお互いにこの問題について協議を深めていきたい、かように考えております。 そのほかは、やはり日ソ間における二国間の問題が多々ございます。例を挙げますならば、あるいは先方からは極東開発の問題が出るかもしれません、貿易改善の問題も出、あるいは投資の問題も出るでございましょう、さらにはもちろん漁業の問題も出るであろう、かように考えております。さらには科学技術の問題であるとか環境の問題であるとか、特に地震なども、アルメニアで地震が起こりましたが、それ以前にも我々といたしましては関心を持っておった問題であります。 当然そうした二国間というものが中心になりますが、しかし、ソ連も大国であるならば、我が日本も西側陣営におきましてははっきり申し上げまして今日は経済的には大国でございます。さような意味で、やはり経済的大国は軍事大国にならないというかたい決意のもとに、その経済的大国としての世界の平和に貢献する道はいかん、これを現在の外交は追求していかなければならぬ、かように思っておりますので、したがいまして、地域紛争の問題を初め世界の平和に貢献するべく我々二国はいかなる方途を講ずべきやということも私は大切な問題ではなかろうか、かように考えております。
○中路委員 日ソ間の領土問題ですが、北海道の一部である歯舞、色丹、また千島は日本の歴史的な領土でもあるわけですから、平和条約が締結されていない、国境の画定についてまだ合意がないわけなので、解決済みではないことは明白なわけですが、この問題については衆参の国会の委員会の決議も本会議の決議もございます。こうした立場を踏まえて、すぐ早期に解決できるという問題ではないかと思いますが、この日ソの定期協議がこの解決のための新しい局面を打開する契機になることを願っているわけですけれども、この領土問題についての対処をされるお考えについてももう一問お聞きしておきたいと思います。
○宇野国務大臣 領土問題に関しましては、田中・ブレジネフ会談において当時の田中総理から、戦後未処理の案件が日ソ間にはある、その中に北方四島問題があるということについてはブレジネフ書記長は御承知であろうな、こういう質問をなさっております。それに対しましてヤー・ズナーユ、私は知っております、こういうふうな明確な答弁が来ております、その後いろいろと首脳間におきまして話がありまして、さらに別れ際に、先ほど二国間の戦後未処理の問題の中には四島があることについて私は話しておいたが、さらに念を入れておきます、そのことは確認済みでありますが、もう一回念を入れますという趣旨のことを田中総理が言われまして、それに対しましてダー、しかりというふうに答えておられる。こうした状態の後にいろいろと、そんな解決済みだとか、もうとうの昔に終わっておるのだとか、もともとありはしないんだとかいうような言葉が交わされていた時代もございます。 しかし、そうであってはなりませんから、我々といたしましては、そうしたところから始まりまして、そうして一九四五年、日本が太平洋戦争において終戦を迎えた、そしてその直後にソ連の不法占拠が始まりますが、では国後、択捉、歯舞、色丹の四島は今までソ連と日本間においてどのように条約上取り扱われてきたかということを念押ししなくちゃなりません。そうしたことが私がいつも申し上げておるところの歴史的な検証を両国においてしなければならないということであろう、私はそういう姿勢で臨みたいと思います。
○中路委員 時間も限られていますから、この領土問題そのものについての論議はきょうはいたしませんけれども、この全千島が日本の歴史的な領土であるという、私たちはそういう立場でお話をしているわけですし、国会の決議も、最近の決議は「我が国固有の領土である歯舞、色丹及び国後、択捉等北方領土の問題」ということで「等」というのも入れられておりまして、これについて内容が今までよりも一層明示されているということで私たちも賛同しているところです。領土問題の継続した協議の対象になる、やるということなので、ひとつ鋭意努力をしていただきたい。 もう一つ、先ほどありましたソ連のアルメニア共和国の地震の問題ですが、大変な死者が出た大惨事ですけれども、ソ連の方から何か救援について要請があるのか、あるいはこれまで日本政府として、またこれからどういう救援をされようとしているのか、一問具体的にお聞きをしておきたいと思います。
○都甲政府委員 本件につきましては、日本政府といたしましても災害の大きさにかんがみ、また日本の持っておる国際的な責任という見地からも早急にソ連側に対して緊急援助の用意ありということを申し出まして、いろいろと話し合いをいたしました結果、先ほどこの場で御答弁申し上げたような措置をとったわけでございます。それから、現地に現在技術協力課長以下四名の者が行っておりまして、さらにどういうものが必要であるかということについて現地と詰めている次第でございます。一時、先ほど御答弁申し上げましたように人員の派遣につきましての要請があったわけでございますけれども、現地から再度これは要らないという話になりましたので、今後、医療の施設等を含めまして、どういうものが現地の状態からして一番要請されているかということを詰めた上で万全の援助態勢をとっていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○中路委員 六月にこの委員会で北方領土に関する実情調査に出かけました。せっかく行って、現地からいろいろお話も聞きましたので、それに関連してあと二、三問、お聞きしたいと思います。 一つは、いわゆる三角水域といいますか、国後、歯舞、色丹の三角の水域、ここは非常に良好な漁場だそうですが、六十一年から禁漁になっています。全面的に禁止されているわけですが、非常に深刻な事態になっているという話も聞きました。とりわけ底刺し網の漁船の出漁がほぼ全面的に不能になっております。 最初に水産庁にお聞きしますが、根室市でもお聞きしたのですが、こうしたことによる水揚げ量の激減や水産加工工場の影響、トラック業界まで影響しているわけですが、乗組員の解雇等も出ているそうですが、全体の被害、どの程度の被害になっているのか、簡潔にお話し願いたいと思います。
○中須説明員 ただいまお話しございましたとおり、昭和六十一年から三角水域の全面禁漁という措置がとられたわけでございますが、実はこの六十一年のときは、三角水域の全面禁漁にとどまらず、底刺し網漁法というものが全面禁止される、さらに、そもそもの二百海里内のクォータあるいはサケ・マスのクォータも大幅に削減される、こういう事態が相次ぎまして、根室の管内でも結果として百隻を超える船が減船せざるを得ない。これに伴いまして六、七百名の乗組員が解雇をされる、このような厳しい事態が生じたわけでございます。また、根室市は当然漁業が基幹産業でございまして、そのことから水産加工業を中心に二十件以上の倒産が起きる、こういうことで大変厳しい事態に地域全体として陥ったというような経緯がございます。もちろん、その後二年間、日ソ間のクォータは割に安定しておりまして、若干の回復はあるわけでありますが、やはり基本的に厳しい状態だということから、三角水域での漁業の再開ということに対して強い地元からの声があるという現状でございます。
○中路委員 根本には領土問題があるわけなのですが、私、現地で貝殻島周辺の昆布の漁業、これもその時間をとったものですから見せていただけたのですが、貝殻島周辺の昆布の解決、漁業者がソ連に一定の金を出して民間ベースで解決しているわけです。ここの三角水域の問題についても、資源量に見合う漁業の規制は必要でしょうけれども、一つの解決方法として、例えばこうした貝殻島の方式のようなことが当面考えられないかということも現地で考えたわけです。 今度の政府間の日ソの漁業交渉でもこの三角水域の問題は論議になったそうですが、解決していません。こうした解決について、今、水産庁として、また政府としてどのようにお考えなのか、お聞きをしておきたいと思います。
○中須説明員 ただいまのお話にございましたとおり、今回の日ソの漁業交渉は十一月二十九日から東京で開始されたわけでございます。その席上、我が方といたしましては政府間協定に基づいて三角水域での操業を行うという提案をいたし、その実現を迫ったわけでありますが、残念ながらソ連側の受け入れるところにならず、今回の交渉においては解決を見なかったということでございます。もちろん私ども、政府間協定に基づく三角水域の操業の再開ということで機会をとらえて引き続き努力をしてまいりたいと思うわけであります。 ただいま御指摘が一つございました貝殻島の昆布協定の問題につきましては、御承知のとおり昭和三十八年から途中若干の中断を含みながら長い経緯と歴史のもとに行われてきたということがございます。そういう点におきまして、果たしてこれが直ちに前例になり得るかどうかという点についてはいろいろ問題もあるというふうに承知しております。 いずれにしましても、私どもとしては、政府間協定に基づいて政府間の話し合いでこの三角水域の問題の解決を図るべきという態度で引き続き努力をしてまいりたい、そういうふうな考え方でございます。
○中路委員 一定の政府間での話といいますか枠は必要でしょうけれども、その中で今私がお話ししたような、解決方法として、全くの民間ベースという意味ではいかないでしょうが、政府間での話し合いを踏まえてこうした方式を採用して何か打開するという方途は考えられませんか。もう一問。
○中須説明員 ただいま御指摘のような話を含めて政府間で十分協議をして操業の再開を図る、こういう方向で努力していきたいと思います。
○中路委員 もう一点、時間が限られていますからお聞きしたいのですが、これは先ほども御質問があった問題でもありますが、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づいた隣接地域の振興基金の問題です。 最初、これは五十八年から五年間ですか、そういうことで百億の基金を国と道で積むという目標だったのですが、実際には、五十八年から六十三年までの実績を見ますと、まだいっていないのですね。現状はどこまでなっているのですか。
○高鳥国務大臣 国側が積みます分につきましては、今日まで五十億の積み立てをしたところであります。六十四年度、今概算要求を出しておるところでありますが、これでは、昨年は九億でございましたが、一億増額をいたしましてぜひ十億積み立てをすることにいたしたいということで概算要求をいたしているところでございます。
○中路委員 北海道庁で聞いたのですが、北海道の方は百億に対応する金は出す、しかし国のペ-スに合わせていかなければいけないからという話も聞いたのです。そうしますと、国の方が残り三十億ということになりますね。北海道が七・五億ですか。今までのペースですとあとまだ五年くらいかかるのですが、先ほどおっしゃった六十四年の出されている概算要求、十億で見ますと、このペースでいくと三年間でできます。早めることができます。そういう点で、これはひとつ概算要求どおり踏ん張ってもらって、地元の要求にこたえていくという意味でも、少なくとも六十六年、このころには目標が早期に、基金が積むことができるように努力をしていただきたいと思いますが、最後に長官の御発言をもう一度いただいて終わりたいと思います。
○高鳥国務大臣 先ほどもお答えしたところでございますが、何分総務庁は恩給関係費を除きますと極めて限られた予算でありまして、それがシーリングがかけられている中で一億ふやすということはなかなか容易でないところでございますが、私ども、六十四年度におきましては、ぜひ十億円を確保したいと思いますし、その後、このペースでまいりますとあと二十億残るわけでございますので、六十六年度までには百億を積むことができるであろう、そういうことになりますと、一年間短縮をすることができるではないか、このように 期待をいたしております。
○中路委員 では、時間ですので終わります。
○高沢委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時二十一分散会